七つの大罪:残飯処理騎士団の副団長 (黒歴史)
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第1話始まり

始まり始まり〜


「大ジョッキ5つだ!」「はいよっ」

 

 客の注文を取っている銀髪の男…つーか俺の名はザスター、数ヶ月前まで旅の拳闘士だったが『店長』と『団長』に助けられて『≪豚の帽子≫亭』で働く従業員である

 

「ほいよっ大ジョッキ5つ!!」

 

 この剣を抱えているちっちゃい金髪が『店主(マスター)

 

「こっちにはなんでもいいからつまみ」

 

「ほいさーっ」

 

 いつも通りの動きで店主が料理を作る

 

「お待ちどう!<豚の帽子>特製ミートパイ!」

 

「おおっうまそー!!…不味(まっず)ーー!!」

 

 三人の男が一斉に吐き出す。ミートパイは下に落っこちた

 

「こらてめっ、なんつーもん出すんだっ!!」

 

「『なんでもいい』って言ったじゃん。なあザスター?」

 

「ああ、注文取った俺が言ってんだから間違いない」

 

「てめえら喧嘩売ってんのか!?」

 

 客の一人が立ち上がった

 

「やれやれ…困ったお客だな。片付けろ」

 

「お!団長のお出ましだ!」

 

 店主が指をパチンと鳴らすと団長が現れた

 

「ったくたりーな〜俺になんの用だよ〜?」

 

 …この喋る豚こそが我らが『残飯処理騎士団』の団長『ホーク』だ。俺は『残飯処理騎士団』の副団長をやっているが流石に地べたに落ちたものは食えないので永遠に『副団長』である

 

「ホーク床掃除頼む」

 

「ちっ…面倒くせー…ハァ…つーかよ〜もーちっとマシな残飯食わせろよな」

 

 床に落ちた残飯を食べながらホークは文句を言う。

 

「全くだ…見た目はいいのに…」

 

「豚の丸焼きならマシに作れそうな気がするな。あとザスター、お前の作る俺以上に不味い『液状の物体』よりましだ」

 

 それを聞いた瞬間ホークは張り切って食べだし、俺はこの店主に負けている事実に落ち込んだ

 

 

「そういや聞いたか?さまよう錆の騎士の噂…!!」

 

 客の一人が他の客に話しだした

 

「錆がついた鎧を着込んだ…最近出没するって言う幽霊騎士だろ?なんか気味が悪いよなぁ…

 しかもそいつうわ言のように何か呟きながらさまよってるって…確か7つのーなんだっけ?」

 

「ほらそこの手配書!!」

 

 客が 7枚の張り紙に指差した

 

「え…っとそうだ!< 七つの大罪>!10年前に王国転覆を謀った大罪人…だっけ」

「こいつらってまだ捕まってないんだろ?」

「ああ、一人足りとも」

「一部じゃ全員死んだって噂もあるけど…」

「死んでるねそれ絶対!聖騎士達が許すわけないよ」

「でもこの手配書毎年更新されてるぜ?聖騎士も必死に探してるってことじゃねえの?」

「その錆の騎士ってまさか 7つの大罪の幽霊じゃ…それで他の仲間を探してるのかも…なあ小僧の定員さんはどう思う?」

 

 店主は答えた

 

「小僧じゃねーよ!『メリオダス』!

 それと店員じゃなくて店主……な!」

 

「マ…店主?こんな子供が?てっきりそっちのにいちゃんかと…」

「あれ…メリオ…ダスってどこかで聞いたことあるような…」

 

 ガチャ

 

「「らっしゃい!!」」

 

 店内が静まり返った。錆の騎士が現れたのだ

 

「……なな……つの……たい……ざ……い…」

 

(噂どうり『七つの大罪』と言っている)

 

「で…出たぁぁぁぁぁ〜〜〜!!!<7つの大罪>だーーー!!」

 

 店内はパニックになり客はいなくなった

 

「メリオダス、やるか?」

「待て」

 

 構える俺を止めてメリオダスは前に出た

 

「……お前誰だ?」

 

「………」グラッ

 

 騎士は倒れた。倒れた拍子に兜が取れた

 

 兜が取れると綺麗な女の子の顔があった




進行が遅い!遅すぎる!初戦闘なんか4話だぜ?!
ていう訳で4話まで1日2話投稿!
12時と18時だ!


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第2話 女の子

クオリティの高い小説書きたい…


 ホークと俺が錆の騎士の顔をを見る

 

「「女の子…だぜ」」

 

「……」

 

 メリオダスは少し考え…

 

「うんにゃ!!」

「「えぇッ!!?」」

 

 メリオダスは鎧を脱がせ女の子をベットに置き、そわそわと周りを歩きだした

 

「この寝顔…このボディライン」

 

 鼻を近づけて

 

「この匂い」

 

 最後に胸に手をやり…プニッ

 

「この弾力…やっぱり女だな!!」

 

「「確信犯!!!」」

 

 女の子が起きた。女の子は自分の状況を確認すると顔を赤くした

 

「あ…あの……?」

 

「…動悸にも以上なし!」

 

「あ…ありがとうございます?」

 

「このやろー軽々と…」

「嬢ちゃん、その変態ぶっ叩いていいぞ。思いっきり」

 

「こ…ここは…?あの…私は何故…?」

 

 女の子は辺りをキョロキョロ見回すとそう言いだした。覚えてないらしい

 

「フラ〜ッと店に入ってきていきなりぶっ倒れてたんだお前」

 

「…店…?」

 

 不思議そうにしている

 

「<豚の帽子>亭!俺の店なんだぞ」

 

「あなたが…マスターさん…?」

 

 メリオダスに質問する。メリオダスはカーテンを開けながら

 

「そんなにおかしいか?」

 

「い…いえ…その背中の…てっきり剣士さんかと…」

 

 女の子は少し焦り気味に言った

 

「あー…あれは刃折れの剣だ。鞘だけでもちらつけせりゃ食い逃げ防止にはいいんだぜ」

 

「ザスター、言うなよ!説明しようとしたのに!!」

 

「ははは。悪い」

 

 折れた剣を突きつけてくるメリオダスに手を上げながら謝った

 

「酒場にはいろんな客がいるからな…店主も大変だよ」

「それを支える店員も大変だよ」

 

「てめーらの飯を食わされた挙句に金をふんだくられる客の方が気の毒だ」

 

 やれやれと俺達が話していると女の子はホークを見て布団から降りて抱きつき撫でだした

 

「わあ〜〜喋る豚さんだぁ!!この前父上に誕生プレゼントにおねだりしたんです!!」

 

「ホークだぜ!」

 

「お前の豚はなんて言うんだ?」

 

「……」

 

 メリオダスの質問に女の子は無言で答える

 

「そだ腹減ってないか?よけりゃ食わせてやるよ」

「いいなそれ」

 

「ひい!?」

 

「ポークちゃんを?」

「ポークじゃねえホーク!!」

 

「残念ながら店の飯!」

「このクソが…紛らわしい言い方すんな!」

 

「…チッ」

「舌打ちしたな!?ザスター後で覚えてろ!!豚の餌にしてやる!」

 

 

 

 

 

「…介抱していただいた上に食事まで…私…どんなお礼をしていいか」

 

「美味そうだろ?いいから食ってみ?ビックリするから(悪い意味で)」

 

「はい…いただきます!」

 

 ザスターがそう言うと元気よく返事して女の子は一口食べた

 

「どうだ、不味いだろ?」

 

「…はい」

 

 そう言うとポロポロ泣きだした

 

「…でも…すごく…おいしい…」

 

(……相当辛いことでもあったのかね〜)

 

 そんな事を考えているとメリオダスは口を開いた

 

「なぁ…お前あんな姿で何してたんだ?」

「あー忘れてたわ。なんで?」

 

 メリオダス達が質問すると答えてくれた

 

「…探しているんです。< 7つの大罪>を…」

 

 

 ドンドンッ!!!

 

 壁を乱暴にノックされた

 

『開けろ!!!村人から報告があった!!我々はふもとに駐留する聖騎士様配下の騎士団!< 七つの大罪>とおぼしき錆の騎士を捉えにきた!!』




やっと聖騎士きた


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第3話聖騎士

ほぼエリザベスの話


「なんかうるせー奴がきたな」

「聖騎士…」

 

 女の子は少し震えている

 

「大人しく出てこい!!さすれば我々も剣は抜かん!!」

「所詮は古騎士(ロートル)か!我々に恐れをなしたな!」

「よーーし!!では30秒だけ時間をくれてやる!」

 

「「いらん」」

 

 言った瞬間俺達は出た

 

「早ってなんだ貴様らは!?」

 

「俺はマスターだ」

「俺は店員」

 

「逆だろ!?じゃない!錆の騎士はどこにいる!?そいつをだせ!!」

 

(弱そうだな〜実際弱いんだろうけど)

 

 俺がそんな事を考えているとメリオダスが後ろを向いた

 

「出てこいよ」

 

「ハッ!物分かりがいいじゃないか」

 

 俺達は後ろを見ると甲冑を着たホークがいた

 

「フッ…俺を呼んだか?この錆の騎士ホークを…!」

 

「こ、この豚が< 七つの大罪>ですか!?」

「んなわけないだろ!!」

 

 聖騎士はブルブル怒りに震えている

 

「なななんと!俺は『残飯処理騎士団』団長なんだぜー?」

「フッ…そして俺が副団長だ!」

 

「んな騎士団があるか!!」

 

「この豚と男でよければ煮るなり焼くなり…」

「「どっちも堪忍しろ!!」」

 

 こんな茶番に付き合いきれなくなったのか聖騎士はメリオダスを片腕で持ち上げた

 

「ガキィ…!騎士を愚弄するとはいい度胸だな!!」

 

(…正当防衛♬)

 

 俺は攻撃しようと構えたが…

 

「アリオーニさん裏から女が逃げました!!」

「な…何!!?おそらくその女が錆の騎士!!追えっ!!!」

「「「おお!!」」」

 

 メリオダスを離し、聖騎士は女の子を追いかけた

 

 

 

 

 

「捕らえろぉーーー!!!

 だが油断は禁物だ!!もし本物の< 7つの大罪>ならば相当の手練れ!

 じきにツイーゴ様とアイーゴ様が合流するはずだ!!我々はあの女を消耗させるだけでいい!!

<七つの大罪>を一人捕らえたとならば我ら<山猫の髭>騎士団の名はグーンと上がるぞ〜〜!!!フハハハッ」

「ぐきゃっ!!」

 

 騎士団の一人の後ろからホークがぶつかった

 

「オラオラオラオラ!!」

 

 ホークは騎士に突進していく。女の子は崖のギリギリでメリオダスに助けられたが、聖騎士はそのままホークの突進で崖に落ちた

 

「流石団長♬」

「てめーらに恨みはねーがこれで今晩の飯の量2倍…!」

 

 そんな風に話をしている間にメリオダスは…

 

「あの二度も…助けていただいてなんと…お礼を言えばいいか…」

「ーーんで、さっきの話の続きは?」

 

 メリオダスは笑顔で言った

 

 

 

 

 

「私が< 七つの大罪>を捜し旅をする理由は…聖騎士達を止めるためです。三人に何度も助けていただいた恩は決して…決して忘れません…でも私のことは…忘れてください。それじゃ…」

 

 女の子は背中を見せて歩き出す

 

「ちょい待った!嬢ちゃん、聖騎士を止める!?聖騎士って言やあ…」

「このブリタニアを守る騎士の中の騎士。英雄だろーが?」

 

 俺の後にホークが言う

 

「…そして、たった一人でも一国の兵力に匹敵する力を持つ恐ろしい存在です…その彼らがブリタニアに戦をもたらそうとしていたら?」

「「「!!」」」

 

 驚きの証言にザスター達は驚いた

 

「先日…聖騎士達の謀反により国王が拘束され、実質上王国は聖騎士達の手中に落ちました。

 彼らは戦を始めるため王国と周辺の町・村から人々を強制連行しています。

 男性は兵士としての訓練を、女性や子供には食料備蓄、老人には城壁の建造を強要し…逆らう者は容赦なくーーー…

 …じきにこの辺りにも影響が及んで来るでしょう」

 

「ま……まじかよ!!」

「大変だなー」

「重労働なんかしたくねーぞ俺…」

 

 女の子が話を続ける

 

「唯一…聖騎士を止める希望があるとすれば< 7つの大罪>だけなんです!!」

 

「お前さー<七つの大罪>がどんな連中か知ってて捜してんのか?」

 

 メリオダスが女の子の話を聞いて質問する

 

「< 七つの大罪>は 七匹の獣の印を体に刻んだ七人の凶悪な大罪人から結成された王国最強最悪の騎士団だったそうです。彼らは今から10年前王国転覆を謀った疑いで王国全聖騎士から総攻撃を受けちりぢりになった……」

 

「んで…全員死んだって噂があったっけな」

「そんな凄い人達が簡単に死ぬわけがありません!!」

「でも大罪人だろ?」

 

 メリオダスに続き俺がそう言うと涙目になりながら女の子は言った

 

「現実に人々を苦しめているのは聖騎士達なんです!!」

「「「……」」」

 

 ズッ…ズズッ…ズッ…!

 

「「「!?」」」

 

 でかい地響きがする。その瞬間、崖の一部分。つまりメリオダス達の足場が綺麗に切り取られた

 

「ああああああっ!!」

 

 ホーク達は無言のまま落ちた。

 

「おっと……通告にあった人間か確かめるのを忘れておった。どうだ弟よ」

「決定!身元不明者3名死亡!!流石兄者!!」

「…てことでいいかの?」

 

 剣を収めながら言う兄とほぼ同じ顔の弟が笑っていた




エリザベスっつったら『銀魂』のあいつを思い出す


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第4話憤怒の罪と副団長

下にオリジナル主人公の説明あります
あと今気づいた。相当長くなるぞこれ…だからと言ってやめないがヒロアカ作るまで相当長くなるぞ…時々やるか…


 落ちた地面から何か飛び出した。メリオダスが女の子。俺がホークとアリオーニを抱えている

 

「お前達何を勝手に生きておる!?儂ら兄弟の死亡決定を変更するでないわ!!」

 

「勝手に決定すんな」

 

「ぬぅ〜〜…」

 

 兄弟は怒りの顔をしながらこちらを睨みつける

 

「まあよい…してどちらが<七つの大罪>とおぼしき人物なんじゃ?」

「兄者、全員手配書と似てないぞ?」

 

 その時ツイーゴは女の子の耳飾りを見た

 

「喜べ弟よ!儂らも運がいい…!!その耳飾りの紋章は王家の物だ!つまり御身は…」

 

 そこまで行くとアイーゴはわかったのか口を開いた

 

「決定!エリザベス王女!」

 

「エリザベス…」

「王女…?」

「エリザベス王女っつったら王国の王女様じゃねーか!?」

 

 これにはみんな驚きの表情をしている

 

「御身には捜索指令が出ておりましてな…逃げようなどとは思わんことですぞ?生きたまま捕らえとの命ではありますがーー…事故死ならば致し方ないでしょうなぁ?」

 

「いくぞ!!」

 

 メリオダスの合図で全員逃げ出した

 

「おお…決定ーーっ!!事故死っ!」

 

 ツイーゴが剣を抜き、かまいたちを放ってきた。木を切り倒しながら迫ってくる。俺とホークは伏せ、メリオダスはエリザベスを伏せさせる

 

「ホークとザスターも…無事みたいだな」

「当たり前だ」

「…この豚串状態が無事だと…?うわあああん!!おっ母〜〜!!」

 

 ホークは逃げ出した。エリザベス王女は聖騎士へ歩き出した

 

「エリザベス!おい、どこいくんだよ?」

 

「…逃げきれません」

 

「お前…諦める訳にはいかねぇって…言ってたろ?

 

「私が大人しく投降すればあなた方の命は無闇には奪わないはずです」

 

 そんなことはなく敵はかまいたちを放つ。メリオダスはエリザベスを抱えて避け、ザスターは普通に避けた

 

「…王女相手に容赦ねー…」

「お願い!あなた方だけでも逃げてください!!」

「どのみちありゃ俺達両方殺す気だぞ」

「だな」

 

 メリオダス達がそんなことを話しているとエリザベスはボロボロ泣き出した

 

「どうして…っ…私…嬉しかったんです

 たった一人で<七つの大罪>を捜す旅に出て…

 旅なんて…したことなくって…凄く…不安で…

 けど誰を…頼ることも…できなくて…

 なのにあなた方は…どこの…誰とも知れない私に優しくしてくれて…

 だから…私は……名前も知らないあなた方を…これ以上巻き込みたくないの!!」

 

 メリオダスは笑い

 

「『メリオダス』それが俺の名前だ」

 

「…メリオ…ダス…?え…?…嘘…まさか…そんな…だって…その姿はまるで…子供…その印は…獣の…いえ…(ドラゴン)の…!!」

 

 エリザベスは驚いている。その時にはツイーゴは剣を振り返って

 

「ふんっ!!」

 

 かまいたちを放った。しかしダメージを受けたのはツイーゴだった

 

「兄者!」

 

「ザスター、他を頼めるか?」

「あいよー」

 

 ザスターはメリオダスに従い他に向かった

 

「刃折れの剣…?」

 

「メリオダス…あなたは本当にあの…」

 

 エリザベスの言葉にツイーゴは顔を変えた

 

「メリオダス…?待てよ?貴様の顔には見覚えが…」

「俺が誰かわかったか?」

 

 メリオダスは刃折れの剣を構える

 

「ま…まさか!!本当に貴様はー…!!」

 

 ツイーゴは本気で魔力を纏わせた剣を振った

 

 キンッ…

 

「<七つの大罪>憤怒の罪(ドラゴン・シン)、メリオダス!!」

 

「……決定…貴様の尋常ならざる力は…あの…伝説の…!!」

 

 瞬間、ツイーゴは天高く吹き飛んだ

 

「兄者!クソッ兄者の仇…」

 

 アイーゴを含めた他の全ての聖騎士が剣を抜いた。目の前には俺がいる

 

「あ、あいつが<七つの大罪>ならば貴様はなんなんだ?!答えろ!」

 

 アイーゴが剣をザスターに振り下ろすがそれをザスターは左の親指と人差し指で止め、拳を構えた。構えた拳は白い何かを纏い空気を殴った殴った

 

「『震撃(しんげき)』」

 

 ピシッ

 

 大気にヒビが入り、衝撃波がアイーゴ達を襲い吹き飛ばし、その衝撃は後ろにあった山にまでヒビを入れた

 

「…聞こえねえだらうが自己紹介しておく、

『残飯処理騎士団』副団長、ザスターだ…覚えておけ」




名前:ザスター
身長:178㎝、髪の毛:短めの銀髪
種族:人間、年齢:23歳
職業:元拳闘士、残飯処理騎士団の副団長
魔力:大災害(ディザスター)
魔力説明:キングの魔力に似ているが、本質が全く違う
『災害』にまつわる力を魔力を使って使える
今回は○ンピースの『グラグラ』で有名な○ヒゲが使う地震を使った


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第5話冒険の始まり

眠い…


「これで一人目が見つかったわけだな……エリザベス!残りの六人の件だけどさ、オレもあいつらを探し始めたんだ。情報集めのために酒場をやりながらな。これで看板娘がいてくれたら客も情報も集まるしな」

 

 メリオダスがそう言うが返事がない。放心している

 

「一緒に…行くだろ?」

「はいっ…!!」

「お、きたぞマスタ…いや、メリオダス!!」

 

 巨大な豚が落ちてきた。ホークママ、ホークの母ちゃんだ。上にはホークと店が乗っている

 

「ナイスタイミング!ホークママ!」

「こんなとこさっさとおさらばしよーぜ!!」

 

 俺達はホークママに乗るとホークママはドコドコと走り出した

 

 

 

「あ…改めてよろしくお願いします…エリザベス・リオネス…王国の第三王女です…」

「<豚の帽子>亭にようこそ!!今日から頼むぞ看板娘!!」

「んじゃまずはボロボロの服どうにかしよーぜ」

 

 メリオダスが裏に回りながら口を開いた

 

「あれはあれでそそると思うんだけどなあ…」

「スケベ」

「お前セクハラで大罪人になったんじゃねーのか?」

 

 ザスターとホーク服を探しているメリオダスにそう言う

 

「おっ…あったあった!!」

 

 メリオダスが服を見つけた

 

 

 

 

 

 

 

「あ…あの〜こ…この服装は…?」

「店の制服…だ」

 

 エリザベスが着ているのは生地が少ない服だ。それを見てメリオダスはグッと親指を立てる

 

「「コイツの趣味丸出しで悪いな…」」

 

 俺とホークが呆れた顔で謝る

 

「フム…フムフム!」

「キャッ!!あのっ…」

 

 メリオダスはスカートを上げてじっくり見る。本人は「サイズチェック」と言い張る

 

「バッキャロー!せっかくの看板娘が逃げちまうだろ!!」

「マスターとしての管理責任なのだ」

 

 ホークがメリオダスに噛み付く

 

「あの…メリオダス様…一つ…お聞きしたい事がございます…

<七つの大罪>は…メリオダス様は本当に世間が言うような大罪人なんでしょうか?もしかして、人に言えないような罪を犯したんですか?」

 

 エリザベスが質問し、メリオダスが口を開いた

 

「まあな」

 

 意外とマジな顔で言った。するとホークママが急に止まった

 

「ついたか…情報の仕入れ先…バーニャの村だ…!」

 

 メリオダスが笑ってそう言った

 

 

 

 

 メリオダスが説明しながら歩く

 

「ここにも数年に一回くるけどバーニャの酒は別格なんだぜ?ブリタニア屈指と謳われる名水と…」

「…その名水がすっからかんなんだが…」

 

 俺の言う通り川の水は一滴たりともない。ハーブも枯れかけてる

 

 

 村に着くと何やら村中の男が中央に集まってる

 

「おおっ祭りか!?今日は何の祭りだ?」

「ああ…あんたは時々来る移動酒場のマスター!…これが祭りに見えるか?」

「聖騎士様の突き立てた剣を引き抜こうとしてんだよ!!!」

「先日聖騎士様の怒りを買ってしもうてな…そのお方の魔力を帯びた剣が村の地下水源を封じてしまったんじゃ…」

 

 二人の騎士が笑いながら村の男達が頑張っているのを見ている

 そんな中一人の少年が前に出た

 

「聖騎士の突き立てた剣が何だってんだ!!俺のダチの<七つの大罪>にかかりゃそんなん楽勝だぜ!!」

 

 そういうと村人が口を開いた

 

「ミード!一体誰のせいでこんな目にあってると思ってんだ!!!」

「聖騎士様をこれ以上怒らせないでおくれ!!」

 

 皆が口に出すのはミードへの罵声。子供までミードに向かって石を投げ出した…当たったのはメリオダスと俺の顔面…

 

 

 

 

 ミードの詳しい話を簡単にすると手間暇かけて造った酒を取り上げるだけ取り上げて不味いと言ったらしい。それが許せなかったため虫を入れたら聖騎士が剣を突き立てたらしい

<七つの大罪>が友達だと嘘ついたのは悪い聖騎士に追われてるなら<七つの大罪はいい奴だと言う考えかららしい

 

 

 

 剣を抜くのにミードも加わった

 見ている騎士は村の酒を飲みながら見ている

 

「ギョへへッ!あの必死な形相見てみろよ!!酒の肴にゃ最高たな〜〜!!バカ共にかんぱー…」

 

 俺とメリオダスが騎士が飲んでた酒を奪い飲みながら言った

 

「うんウメェ」

「だろ?ザスター?だけどあいつらみたいに酒の味がわからん奴らにこの酒を飲むし資格はねぇよ…ごちそーさん

 

 メリオダスは一気飲みするとコップを置き、剣に手をつけ…

 

「よっ」

 

 抜いた。すると穴から水が吹き出てバーニャの村の水が復活した



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第6話眠れる森の罪

「森に入ってかれこれ三時間近く歩いてますけど……人どころか動物の姿もありませんね」

 

 エリザベスの言う通り霧が濃い森に入ったはいいけど、生き物の姿が見当たらない

 

「メリオダス様…本当にこの森に<七つの大罪>が隠れているのですか?」

「多分」

「根拠なしかよ…」

 

 俺が呆れながら言ってると

 

「キャア!!」

 

 エリザベスの悲鳴が聞こえた

 

「な…何かが…私のお尻を…」

「安心しろ…俺だ」

「なーんだよかった…」

 

 メリオダスがエリザベスの声に安心している

 

「よかねーだろ!!」「慣れてしまったか…」

 

 ホークがツッコミをいれ、俺がorzになる

 

「オラてめーら!もたもたしてっとそれこそ怪物が出てくんぞ!!」

「神経質な子豚は嫌われ…」

「ん?」

 俺達はホークを見て驚いた

 

「「「誰が神経質な子豚だコラ!!」」」

 

 ホークが増えた

 

「お前ら!!言っとくが俺が本物だぜ!?」

「何言ってるニセモン!」

「うるせえパチモン!」

 

 

 

 

 

 

「よ…容赦ねー…」

 

 俺とメリオダスはホークを全員ぶっ飛ばした

 

「メリオダス、焼いて食って一番美味かった奴が本物でよくね?」

「だな」

 

 それを聞いてホーク全員がエリザベスに隠れてしまった。すると形が変化して今度はエリザベスの偽物が現れた。それだけでなく霧の中から次から次へと増えて行って。本物がわからなくなった

 

「おおっ…おっぱいがいっぱい!」

「んなこと言ってる場合かっ!!」

「なんかもう変わってなくて安心した」

 

 そう言ってる間にエリザベスが近づいて来る

 

「よし!今から全員俺の言うとうりに動くんだぞ?

 まずは右をピンと上げて左手は頬に!!」

 

 メリオダスの命令に全員従う

 

「恥じらいの声で俺の名を呼ぶ!!」

「「「メリオダス様ァ…」」」

 

 これも従う

 

「おっぱいを揉め」

 

 みんな自分の胸を揉む

 

「おお〜〜壮観…」

「真面目にやれ」

 

 俺がメリオダスの頭をポカッと殴る

 

「んじゃこれで最後!思いっきりジャンプしろ」

「ごめんなさい無理です!!」

 

 なんと今度は一人だけが拒否する。メリオダスはそれ以外の全てに攻撃した。偽物は攻撃した事で正体を現した

 

「んげっ!!森の怪物の正体はあいつらだったか!!いたずら小鬼のハイドアンドシーク!!」

「追うぞ!あいつらのいる先に何かいるはずだ!」

 

 メリオダスはエリザベスにパンツを返しながら言う

 

 

「「「え?」」」

 

 小鬼を追いかけていると寝ている女がいた…巨人だが。小鬼達が巨人の女に話しかけてた

 

「ディ…ディアンヌ様〜〜!!!聖騎士の侵入を許してしまいました!!」

 

 すると巨人の女は起き上がりものすごい速さでメリオダスを掴んで持ち上げた

 

「聖騎士だと〜〜?」

「おーいメリオダスを食う気か〜?」

 

 俺がそう言うと巨人の女は少し驚いて

 

「ようディアンヌ!10年ぶり」

「団長ぉ〜〜っ!ハァ…夢みたいだよぉ!」

 

 ディアンヌはメリオダスを頬でスリスリしだした。この巨人の女ディアンヌが<七つの大罪>の<嫉妬の罪(サーペント・シン)>らしい。ディアンヌはエリザベスに気づくと

 

 

 

 

「この浮気者ーーっ!!!」

 

 メリオダスを地面に叩きつけた。それだけで強風が巻き起こった

 

「ようやく好きな男と再会できたと思えば女連れなんて〜!!乙女心傷ついたよ〜〜!!言い訳あるなら言ってみろ!!」

「ディアンヌ、言い訳も何もー」

「言い訳無用だいっ!!団長のスケベッ!!!女ったらし〜!!」

 

 地面にめり込んでるメリオダスにディアンヌが追い打ちをかける

 

(この人怒らせないようにしよ)

 

 俺は素手で飛んでくる瓦礫からホークとエリザベスを守りながらそんなことを思ってた



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第7話バステ監獄へ

20話まで書いた…つ、疲れ…た…z z z…


 訳を話すとディアンヌは力を貸してくれるそうだ

 

「雨雲の匂い…んげっ!?てめーら上を見ろ!

 

 ホークが言うようにみんな上を見た

 

(雷雲?デカイな?)

 

 俺が考えたと同時に雷が落ちてきて俺達を拘束した。すると近くには聖騎士がいた

 

「ようやく会えたな<七つの大罪>…」

 

 少しづつ歩み寄ってくる聖騎士。剣には雷がまとわりついている

 

「ギルサンダー!!どうしてあなたが…!!?」

「エリザベス…知り合いか?」

 

 エリザベスの話では彼は聖騎士ギルサンダー。国王の側近であり、エリザベスにとっては兄のような存在らしい

 

 

 ドムッ

 

「団長!」「ホークちゃん!!」

 

 パンッ

 

「!?」

 

 ホークがギルサンダーに蹴飛ばされた。俺は自分の拘束を引きちぎってエリザベスと一緒にホークを追いかけた。驚いたギルサンダーは無視して

 

(かなり飛んだな)

 

 後ろから雷の音がする。戦いが始まったようだ

 

「あの…ザスター様」

 

 俺がホークを捜してるとエリザベスが話しかけてきた

 

「はいよ〜エリザベス……さん?王女?」

「あ…エリザベスでお願いします…」

「わかったエリザベス。んで、何?」

「メリオダス様に加勢しなくていいのですか?」

 

 そんな質問に俺は笑顔で答える

 

「大丈夫。あいつ引くくらい強いから。あとそれとディアンヌ…だっけ?見ただけだけどあいつもなかなか強いから」

「は、はぁ…」

「ま、心配ならさっさと団長見つけて見に行きましょーや。お!噂をすれば…」

 

 少し焦げたホークがこっちに走ってきていた

 

「おうお前ら!あの豚野郎をぶっ飛ばすぞ!!行くぞザスター!後に続け!」

「おう!団長!」

 

 

 

 

 俺達が戻ると戦いが終わっていた。メリオダスに切り傷ができていたのには驚いたが他の<七つの大罪>の奴の情報を吐かせるためにしたことらしい。何がともあれみんな無事だ

 

 

 

 

 

 

「よし、決めた!まずはバステ監獄に行くぞ!!」

「「おーーーっ!!」」

 

 俺とディアンヌが元気よく叫ぶ

 

「わ…私は反対です!!今は監獄に向かうよりメリオダス様の傷の手当てが優先ではないでしょうか?そんな体で…また聖騎士と戦うことになったら…!!」

 

 心配してるエリザベスのスカートの中に入り

 

「こうすれば治るかも」

「ほ…本当ですか?」

「「嘘ですよ(だよ)」」

 

 するとメリオダスは立ち上がり

 

「心配すんななんともねーから。少し寝ればすぐ治る。おやすみ」

 

 家の中に入るメリオダスを見て何か思い出したのかメリオダスを追いかける

 

「そうだ!このバッグ拾っておき…メリオダス……様…?」

 

 中にメリオダスが倒れた姿でいた

 

 

 

 

 バステ監獄から北東8マイル(12.875km)

 俺達は医者にメリオダスの状態を診てもらった。医者によると生きてるのが不思議なくらいらしい

 

 

「バステ監獄にはボクが一人で行く」

 

 ディアンヌが唐突にそう言いだし、バステ監獄に向かって歩きだした。もちろんエリザベスはそれを止める

 

「待ってくださいディアンヌ様!!わ…私もお供します!!」

「足手まといはお断り。王女さんに出来ることなんてせいぜい団長のタオル変えて看病することくらいじゃないの?」

 

 ディアンヌは冷たく言い放つ

 

 

「んじゃ、俺はついていっていいんだな?」

 

 俺がディアンヌにそういった

 

「…足手まといはいらないって言わなかった?」

「言ったな、だからだ。それに…」

 

 まだ冷たく言い放つディアンヌに俺が言い返す。さらに言葉を続けて

 

「…なんかきたぞ?」

 

 ディアンヌ達はそれを見た。バステ監獄から黒い空…いや、大量の毒虫が来た。毒虫は毒を撒き散らし町のものを溶かしていく

 

「キャアアア!!!ボク虫嫌いィイ〜〜!」

 

 ディアンヌが唐突にそう言いだした。ほとんど使い物にならなくなった

 

「ったく、足手まといはどっちだよ」

 

 そう言うと俺は右手を突き出し、手のひらの真ん中に魔力を集め丸い雷を作り出しそれを空に打ち出した

 

「『迅雷の宝玉(じんらいのほうぎょく)』」

 

 打ち出した雷が炸裂し周りを巻き込む大爆発を起こした。空中にいた毒虫は全て感電死して地面に落ちて行く

 

「さて、ディアンヌ…でいいよな?さっさとバステ監獄行こうぜ」



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第8話戦闘

 ディアンヌが俺をじろじろ見ている

 

「…ふ〜ん…」

「な、何?」

 

 ガシッ

 

 ディアンヌが手を伸ばし俺を掴みジャンプした。それだけで町から出て地面に着地すると俺を掴んだまま走りだした

 

「団長のことは頼んだよ!!!」

「その前に下ろせぇぇぇぇ!!!」

 

 

 

 

 少しするとディアンヌが止まり俺が手から離された。吐きそうになりながら前を見ると聖騎士がいた

 

「構えて!!!」

「人を散々振り回しといて…ハァ…」

 

 仕方なさそうに俺が構え眼前の敵を見据える

 

 チリンッ

 

「私はルイン、<不気味な牙>にして<七つの大罪>に滅びを与える者」

 

「うるせーよそのふざけた甲冑破壊して…どこ行った?あれ?ディアンヌは?」

 

 ディアンヌもルインとか言うやつも一瞬でいなくなってしまった。しばらくキョロキョロしていると急に巨大になっているルインが現れた

 

「ッ!!」

 

 ルインが巨大な腕で殴って来た。もちろん避けたがくらえば普通に吹っ飛ぶ威力だ。これだけで見た目だけの力ではないと分かる

 

「お〜ら〜よっ!」

 

 体制を整えて目線が合うまで顔に近づくと一発殴った。倒れはしないがなかなか聞いている様子。

 

「もういっぱ…」

 

 追撃しようとすると地面が盛り上がり俺を真上に吹き飛ばした。もちろん上昇が終わると真下に落ちる。真下には落ちてくる俺を拳を構えながら待ってるルインがいた

 

 ドゴォ!!!

 

 魔法を使い防御する暇もなくそのままルインに殴られ吹っ飛んだ

 

 

 

 

 

 

 吹っ飛ばされて少し経つと地面に激突した。俺はそのまま数回バウンドして勢いは止まった

 

「イッテェな…ここまで苦戦してんのいつぶりだ?」

 

 俺は起き上がると体を確認した。口から少しの血が出て、服が少し破けているくらいだ。だが相手は相当強い、一発殴られただけで分かる。まだまだ実力隠している…

 

「……戻るか」

 

 口から出ている血を拭うと俺はバステ監獄へ急いだ

 

 

 

 

 

 

 バステ監獄に戻るとメリオダスがルインをぶっ飛ばしてた。サイズが若干縮んでる…若干?

 

「こんな鎧なんぞは薄皮一枚にすぎん!!!儂の真の鎧は鋼に勝るこの肉体!!!さあ…どうすr」ドゴォ!!!

 

 全力で腹を殴ってやった。俺の拳は余裕でルインの腹にめり込み血を吐きながらルインは倒れた

 

「お前生きてたのか?!」

「そんな簡単に死ぬか。つーか何?こいつ弱くね?小さくなってるし…」

 

 それについてはホークが説明してくれた。メリオダスを診ていた医者が娘を人質にされメリオダスを殺そうとしたこと、エリザベスがボロボロになりながらも頑張ったこと、あの時俺が戦ったのは一緒にその場にいたディアンヌだったこと

 

「…すまん足手まといになった。怪我してねーか?」

「いやいいよ。ボクも殴っちゃったし…ていうか虫の時はボクが足手まといになってたし…」

「おーいお前ら何やってんだー!!もう入るぞー!」

 

 互いに謝ると団長(ホーク)が呼んでいる。俺達は団長の声を聞くと監獄の中へ入っていった

 

 

 

 

 監獄に入って少しすると医者の娘が逃げるように走ってきた。こいつがメリオダスを診ていた医者の娘らしい

 

「バン…!」

「あ、団ちょ…」

 

 半裸の男が歩いてきた。メリオダスと目があった瞬間やばい雰囲気になった

 

「え?何この空気…」

「…全員ボクの後ろに隠れた方がいーよ…」

 

 言われたとうり隠れた。ディアンヌの後ろから何が始まるのかそっとみる

 

「バーーーン!!!」

「団ちょーー!!!」

「「ほっほっほっほっほっ!!」」

 

 まずは二人でハイタッチ

 

「仲良くね?」

「うん。ここからだよ」

 

 そのまま見守っているとそれは始まった

 

「ほっ!!」

 

 バンが軽くビンタすると壁を何枚か壊してメリオダスが吹き飛ぶ

 

「団ちょもホラ!!」

 

 今度は瓦礫の中からメリオダスが飛び出してバンの腹に頭突き。また壁を何枚か壊した。次は腕を組んで…

 

「レディ…ゴッ!!!」

 

 腕相撲を始めた。それだけで監獄が崩れ始める

 

「…仲が良すぎるのも考えもんだな…」

「そーだねー本当男って子供だよね〜〜まあそんな団長もいいんだけど」

 

 俺とディアンヌは仲が良すぎる二人を見てそんな話をした

 

 

 

 

「『強欲の罪(フォックス・シン)』バンだ。ま〜〜♬ヨロシク頼むわ♬」

「エリザベスです…こんな格好で申し訳ありません」

「いえいえ王女様<七つの大罪>(うちら)はいつでも無礼講だ五人仲良くしよーぜ?」

 

 バンがエリザベスに軽くお辞儀すると団長がくちをひらいた

 

「六人だろ六人!!しっかしとんだイカれ野郎だぜ。暇だから監獄にとっ捕まってたとか…頭のネジゆるみすぎじゃね?」

「…誰だ?」

 

 バンが声がする方を見ると

 

「俺だ!!」

「豚が喋ってる〜〜〜!!?」

「今更そこでビビるか!?」

 

 後ずさりしながらバンが言う

 

「嘘だろ〜!?人の言葉喋る豚なんてよ〜!!全くの無意味だろ!?」

 

 バンの言葉がホークに刺さり半泣きになっている。仕方ないからフォローする

 

「バン!聞いて驚け!この方は『残飯処理騎士団』団長ホークだ!!!そして俺が副団長ザスター!!」

「すげぇすげぇよお前ら!全く聞いたことがねえ!!」

「おー!!!よくわかってんじゃねーか!!!」

 

 バンと中々仲良くなった(メリオダスほどじゃないが)



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第9話キング

「到着ぅ〜〜っ!!」

 

 俺達は集落に来ていた。かなり寂れているが目的地であり<怠惰の罪(グリズリー・シン)のいると言う『死者の都』と言う場所に一番近いとの噂だ

 とりあえず情報集めのために働くらしい

 ディアンヌが看板娘、バンが料理、俺が注文を聞きメリオダスが運ぶ

 俺が準備しようとしてるとバンが店の外に出てたから追いかけた

 

「バン…でいいよな?どこ行くんだ?」

「ああ?見りゃ分かるだろ?サボりだサボり♬大体こんなシケた村に何の情報が集まるんだ〜〜?」

「まあ…同意するわ。にしても、見事に荒れてんなぁ…ん?おいバンあれ」

 

 俺が指差した先に女の子がいた

 

「……エレ…」

「…?」

「…あ…いや…悪ィ…なわけねぇか〜♬」

 

 バンが見ると何かと勘違いしたらしい。エレ…てなんだ?意外と惚れた女だったりしてな?

 

 バタッ

 

 女の子は倒れ近づき脈を確認すると無事だ。命に別状はないだろうが倒れるくらい危険ということだ

 

「おい!大丈夫か嬢ちゃん!」

 

 少し揺するとすぐに目を覚ました。ホッとすると後ろから声が聞こえた

 

「な…何をしている!!?エレンから手を離せ!!い…妹まで連れて行くつもりか!!?」

 

 この女の子…エレンの兄であろう少年がが武器を持って攻撃して来た。バンが受けたが何故かバンは死なないからセーフ…

「セーフじゃねーだろ?思いっきりアウトだよ」

 

 

 説得してどういうわけか話を聞いた少年の話によると何日も前にこの集落に聖騎士がやって来て村の人達は全員連れてかれた。こいつらは床下に隠れたから難を逃れたものの食料が尽きて倒れたらしい

 

「一つ教えてやる。<本当の罪>ってのは…滅ぼす事なんてできねーのさ」

 

 バンが少年少女にいいこと教えてる。意外だ

 

 

 

 

 

 

「よくわかってるじゃない」

 

 バンが槍で刺された。槍の上には子供が寝転がってる

 

「やあ、バン。ねえ…久々の再会じゃないか。キミはおいらに何か一言ないの?」

「バン、知り合い?」

「いや…知らねえ」

 

 バンは本当に知らない様子だ。子供が少し驚き

 

「本当に忘れたのかい」

「…微塵も思い出せねぇわ悪ィな〜♬」

「…たしかにどうでもいいね、重要なのはキミが<強欲の罪>のバンだと言うことだ」

 

 刺さっていた槍が回転を始めバンを貫いた。バンの傷はすぐに塞がる

 

「テメーマジ誰だ?」

「…キミの犯した深い…深い…罪。キミの<強欲>を満たし、永遠の命を得る代償に」

「ガキイ…邪魔」

「おい、こっち来いお前ら」

 

 チビ共を俺の後ろに避難させると戦いが始まった。槍がひとりでに動き出し高速でバンを攻撃する

 

「『飛び回る蜂(バンブルビー)』」

 

 その槍の攻撃をバンは全て避ける

 

「だからよ〜テメーはいったい…」

「こら!」

 

 ジョッキでバンが殴られた

 

「おい団ちょ〜邪魔すんなよ」

「面白いこと始まるとこだったんだぜ?

「お前らこそ仕事サボって何やってんの…ん?

「みんなさっきから何騒いでんの?…ん?」

 

 メリオダスとディアンヌが来た。二人がバンと戦ってた少年を見ると驚いた顔でこう言った

 

「「キング!!」」

「「……()?」」

 

「あれのどこがキングなんだ〜!!?」

「キングあの手配書のやつだよな?すげぇ、手配書と全然似てねえ…」

 

 頭に?という感じの物をつけてメリオダスは当たり前のように答えた

 

「どっからどう見てもキングだろ?まあ…若干痩せたか?」

「若干じゃねえそれ以前の問題だ!」

「キング!ボク達みんなキングの事を探してたんだ!!また会えて嬉しいよ!!」

「……」

 

 キングはディアンヌの言葉無視して飛んで行ってしまった。無口かなんかか?」



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第10話vsギーラ

 俺達は兄妹に死者の都について聞いた。なんでも「何にも変えがたい死者との思い出が都へと誘う」らしい

 

「あ!みてください!この花はなんでしょう?」

 

 無数の花が咲き誇ってた。風に揺られ綺麗に咲いている

 

「どーどもいいだろ花なんてよ?食っても腹の足しにもなる訳じゃねーし…」

 

 その時だった。ホークの鼻息で全ての花びらが浮き上がり俺と兄妹以外を包んだ。すると遅れてキングがやって来て花びらの中に入った

 花びらが消えるとメリオダス達が消えていた

 

「…いった感じか?」

「なるほど、死者の都は実在するらしいですね」

 

 後ろから声がした。振り向くと優しそうな顔をした女がいた。だが表情を変えないところが逆に不気味さを出している

 

「誰?お前」

「これはこれは、申し遅れました。私は聖騎士ギーラと言う者です。失礼ですが死者の都への行き方を教えていただけますでしょうか?」

 

 ギーラは少しお辞儀すると死者の都への行き方を聞いて来た。もちろん答えは

 

「こりゃどーも俺はザスター。んで、さっきの質問だが…

 教える訳ねーだろ?どうせメリオダス達を捕まえる…いや、殺す気なんだろ?友達売るようなことはしねえよ」

「友達思いは結構ですが残念です。では…」

 

 表情を変えないままギーラはレイピアを抜くと先端をこちらに向ける

 

「そこの子供を置いて死んでください」

「やだね〜最近の女はみんなこう?子供は大事にしないといけないよ?」

「私の目的のためですので」

 

 ギーラが刺突を放ち俺が顔面にカウンターを放つが首を斜めにするだけで買わされる

 

「素手で聖騎士である私に勝てると?」

「残念、俺は元とはいえ拳闘士だ。拳で戦うのが本業なんだよ」

「これは失礼しました。しかし拳闘士でも素手では剣は弾けませんよ?」

「それもそうだ」

 

 当たり前のことを言いながら刺してくるしてくるギーラ。避けながら俺は『アレ』を使うか考える

 

「仕方ねえ…流石に聖騎士相手じゃ素手は危ないしな」

 

 俺は腕でガードする姿勢をする

 

「腕でこの刺突が防げたらいいですね」

 

 ギーラは遠慮なく全力の刺突を放つ

 

 

 キンッ

 

「なっ!?」

 

 レイピアは刺さらない。硬い何かに阻まれた。見事なくらいに黒く禍々しい鎧を腕と足に装備している

 

「…それはなんですか?一体どこからそんな…」

「『武装魔力(ぶそうまりょく)』、自分の魔力を具現化して武器にする今んとこ俺だけの技だ。真似しようなんて思うなよ?相当魔力の使い方に長けた奴にしかできん

 …俺はたまたま魔力の問題で手加減できるようになるまで特訓してたらできた奴だ。簡単には壊れんよ?」

 

 ペラペラと俺はギーラに装備の詳細を話す

 

「そんなことができてもわたしには勝てませんよ?」

「バーカ「勝てる勝てない」じゃなくて「勝つ」んだよ」

「そうですか、ならば私も勝ちましょうか」

 

 ………

 

「『ショット・ボム』」

「『迅雷の宝玉』」

 

 ギーラは炎、俺は雷の球を打ち出し相殺する。爆発し地面に亀裂が走る俺は『火災』でガントレットに炎を纏わせ急接近して右手掌底する

 

「『鳳掌拳(ほうしょうけん)』」

「ふっ!」

 

 ギーラはレイピアで防ぎながら後ろへ飛ぶが吹き飛ばされる。俺はさらに追撃するために次は『天災』である『雷』を纏わせ上に飛び上から殴る

 

「『雷龍拳(らいりゅうけん)』」

 

 ギーラはそれを後ろに飛び避け、上に飛び空中でレイピアを上に掲げ魔力の塊を作る

 

「想定外の強さです。あなたには特別にわたしの本気の攻撃を見せましょう」

 

 ギーラの魔力の塊は弾け、バラバラになり俺に向かって飛んでくる

 

「『ブリリアント・デトネーション』!!!」

「うおっと!!!」

 

 最初の2、3発を避けるが

 

「追尾してくるのかよ?!」

「はい、せいぜい避けてください」

 

 避けながら走るが攻撃が止む気がしない

 

「しゃあねえ…後悔するなよ?」

 

 俺は片手に『地震』の力を纏わる。後ろから迫る魔力を一気に破壊するため広範囲の一撃を放つ

 

「『震撃(しんげき)猛虎(もうこ)

 

 飛んで来たギーラ魔力は衝撃波で全てその場で爆発し衝撃波はそのままギーラを襲い、空高くまで吹き飛んだ



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第11話バイゼル喧嘩祭り

 あの後メリオダス達は帰ってきた。心なしかバンが上機嫌になってる気がする。何があったのかは言ってくれなかったが…

 ギーラのことを話すとメリオダス達は少し驚いたが「お前が相手になったんだから勝ったんだろ?」と笑って言ってくれた「当たり前だ」と言うとまた笑った

 

 

 

 

 

 

 数日ホークママに歩いてもらうとバイゼルについた。なんでも、誰にも使えない武器があるらしく、それがメリオダス達<七つの大罪>の武器、神器かもしれないらしい。

 ディアンヌを留守番に俺達は広場に来た。祭りがあるようで司会が叫んでる

 

「さあ!年に一度のバイゼル喧嘩祭りの始まりだ!武器は使用不可!拳と拳の語り合い!野郎共はすぐに登録(エントリー)!」

 

 俺達の目的は神器、祭りには用がない…はずだが

 

「当然登録するよな団ちょ♪」

「今日こそ決着つけるかバン?」

「俺もやるか」

 

 俺達はやる気だ。どうやらキングは反対派なようで

 

「ダメだよ三人とも!祭りより神器見つけるのが先!」

「「ケチ〜〜〜」」

 

 キングが俺達を止める。俺は言ってないが頭の中言う。ケチ

 

「さあさあ優勝賞金は100金貨!副賞に…巨人の戦鎚!」

「あ、あれはディアンヌの神器!『ギデオン』!」

 

 あの馬鹿でかいハンマーがディアンヌの神器らしい。てことは…

 

「大義名分ができたな」

「よし!俺達四人も参加するぞ!」

 

 俺達はキングを引きずりながら登録すると巨石の頂の中央の闘技舞台に上がった。まずは予選、数十人が中で落とし合いをし、最後に残った八人が本戦に上がれるらしい。素手ならなんでもOKだ

 

「では予選!開始!」

 

 一斉にむさ苦しい戦いが始まった。

 

「ははは!!!まずはにいちゃんから落としてやるよ!!」

 

 筋肉の塊のような男が何度も攻撃してくる

 

「よっと」

 

 俺は男の攻撃を避けアゴに蹴りを入れるとすぐに気絶したから場外に送ってやった

 

「さーてまだ時間あるしやるか」

 

 

 

 数分で本戦出場者が決まった

 俺、メリオダス、バン、キング、リーゼント、マント女、マッチョ、爺さんの八人だ

 

「では八人はクジを引いてくれ!」

 

 ちっちゃい司会がクジを出す八人全員クジを引いた。結果はこうだ

 

 一回戦A組マトローナ(マント女)vsグリアモール(マッチョ)

 一回戦B組ザスターvsハウザー(リーゼント)

 一回戦C組ケイン(爺さん)vsおっさん(キング)

 一回戦D組メリオダフ(メリオダス)vsバーン(バン)

 

「おっさんて…誰その名前…ププ…」

「オタクですよ」

 

 バンが笑っているキングにそう告げる。キングは怒ったが

 

「ハッハッハ!バンに任せたのが間違いだったな」

「ザスター!君はなんで名前を変えてないんだ?!バレたらどうするんだ!」

「いやお前らと違って俺、お尋ね者じゃねーから」

 

 笑う俺をキングは怒るが別に俺はそこまで顔は知られてない。なら本名でも別にいいのだ

 

「おまたせしたぜ!一回戦A組から始めるぞ!!両者とも前へ!相手を失神かギブアップさせる!または場外へ出せば勝者とする!

 おっと嬢さん!帽子はいいがマントは取ってくれよ!武器を隠してないか調べないといけねえ!!」

 

 言われるとマトローナはマントを脱いだ。周りがヒューヒューとか言ってるがキングは驚きの声を上げる

 

「だ、団長!あれはまさか…」

「ああ、間違いねえ…<豚の帽子>亭(ウチ)の制服だ!!!



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第12話vsハウザー

「<豚の帽子>亭の制服着てるやつって言ったら…」

 

 俺が考えているとキングがメリオダスに聞いた

 

「エリザベス様ってあんなに強かったの?」

「うーん…だとしたらおかしな点が一つある…」

「おかしな点…?それは一体…?」

 

 キングがメリオダスにさらに聞く

 

「いつもより若干胸が小さくて尻が大きいな…」

「メリオダスってそこにしか目がいってないのかよ…聞いて損したわ」

 

 メリオダスの発言に俺はツッコミを入れてしまう

 

「それでは!喧嘩開始〜!!!」

 

 司会が開始の合図を出すとマトローナは一瞬でグリアモールの懐潜り連打した。するとグリアモールから魔力の壁が出てきた

 

「お〜〜〜い♪この魔力の強さ…」

「あいつも聖騎士か…?どうなってんだ」

 

 魔力の壁はマトローナを押し出しマトローナは場外へーー

 

 

 

 

 ーー行くかと思われたがマトローナのパンチ一発で魔力の壁は破れそのままグリアモールを殴りグリアモールは場外へ吹き飛んだ

 

「グリアモール場外!!一回戦A組勝者は…マトローーーナ!!!」

 

 マトローナは被っていた帽子が飛んでいた。その顔はみんなよく知っているディアンヌだ

 

「バレちゃった♪」

「誰だお前?」

 

 ディアンヌはメリオダスに可愛く言うがメリオダスは全くわからないらしい。ディアンヌは怒ったのかメリオダスの腹にパンチを入れるとズカズカと歩いていった。キングはそれを追いかける

 

「まあ話は分からんが次は俺だからその間に仲直りでもしてろ」

 

 俺は闘技台の上に上がる

 

「お前がザスターか、いい勝負にしようぜ?」

 

 目の前にハウザーが手を出している

 

「…ああ、よろしく」

 

 俺はハウザーと同じく手を出して握手する

 

「さあやってきました!!!一回戦B組!!!

 ザスターvsハウザー!!!喧嘩開始!!!」

 

「悪いが早めに決めさせてもらうぜ!」

 

 ハウザーが始まった瞬間に殴りかかってきた

 

「早い、騎士でもやってんのか?でも…素手(これ)じゃあ拳闘士()に部がある」

 

 ハウザーの力を受け流しその勢いのままハウザーは場外へ向かう

 

「うおっと?!」

 

 しかしハウザーは場外に行かずギリギリで止まる

 

「危ねぇ危ねぇ…お前強いな!!」

「まあな」

 

 ハウザーは俺を見ると賞賛してきた。悪くわないので肯定する。ハウザーはまた俺に殴りかかる

 

(今度は何か違う)

 

 そう思った俺はとっさに避けると小さな竜巻が発生した

 

「『ライジング・トルネード』」

「魔力…聖騎士か?」

「さあな?」

 

 魔力での攻撃をしたハウザーは俺の質問にハウザーはとぼけたような顔をする

 

「聖騎士かはわからんが、魔力を使ったんだ。俺も使わせてもらうぞ?」

「へーお前も使えるのか?まあ、当てられたら…な?」

「当たるさ、少なくとも…な!!」

 

 俺が拳を振るうと闘技台を埋め尽くす巨大な竜巻が出現した

 

「『暴君の竜巻(タイラント・トルネード)』」

 

 竜巻が止むとハウザーは闘技台からいなくなり闘技台には俺だけが残った

 

「ハ、ハウザー行方不明!!一回戦B組勝者!ザスター!!!」

 

 勝者の宣言が出される。ハウザーは数分後に闘技台の場外に落ちてきた

 すまんハウザーやりすぎた



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第13話vsディアンヌ

 キングことおっさんとケインと言う爺さんの戦いは凄い早く終わった。キングは神器である『霊槍シャスティフォル』がないと戦えないらしい

 だが、ケインも只者ではない、キングは最後に魔力で外に出そうとしたが魔力を出す前に超スピードでキングを場外に突き飛ばしたのだ

 

(次はメリオダスとバンか…これは見ものだ)

 

 喧嘩が開始した後、メリオダスとバンが喧嘩せずに少し喋り出したので周りがヤジを飛ばし出した

 始まりは突然だった。メリオダスがバンを殴り飛ばした。開始早々試合終了かと思われたがそんなわけなくバンがギリギリでメリオダスを掴み地面に頭から叩きつけたがメリオダスは足で叩きつけ、バンはそのままメリオダスの足を掴むと上に投げバンも飛び連打、メリオダスはガードしつつバンを地面に向かって殴り飛ばした。地面に落ちたバンの衝撃でバイゼルの大岩は真っ二つに割れた

 

 少しすると優勢だったメリオダスが押され出した。キングによるとバンの魔力は強奪(スナッチ)で、ものだけじゃなく身体能力も一時的に奪い、自分の力にできるらしい。戦いたくね〜

 また少しするとメリオダスは身体能力を奪われ尽くしたらしく倒れた。バンがとどめの一撃をメリオダスに放った瞬間、ハッキリみたメリオダスがバンの腕を握りつぶしその瞬間バンが吹き飛ばされてるのを…

 

「一回戦D組勝者はメリオダフ〜〜!!!」

 

 あれは一体…?

 

 

 

 

 

 

 

「では続いての喧嘩!準決勝1組目は…

 A組勝者マトローナ!!!

 対!

 B組勝者ザスター!!!」

 

「ディアンヌ!手加減はいらねえよな?」

「うん!にしても、バステ監獄の時を思い出すね!」

「あの時の続きかと思えば…」

「…決着つけたいね!」

 

「それでは準決勝1組目!開始〜!」

 

「『震撃(しんげき)』!!!」

「『重金属(ヘビメタ)』!!」

 

 開始から魔法で殴った。ディアンヌは硬化?して耐えた。傷一つつかない

 

(俺のをくらって耐えたか…周りのために手加減したとはいえ…)

 

「…いきなりこれはひどくない?女の子にすることじゃないと思うんだけど…」

「いや、悪いとは思ってるぞ?でもよ?効いてないだろ?それでかなりショックなんだが…」

「まあね」

 

 耐えるのが当たり前と言うような笑みを浮かべてる。次はディアンヌが右腕で殴ってきた

 

「うおっと?!」

 

 腕で防いだがちっちゃくなってもさすが巨人族、パンチの威力で俺は衝撃で数法後ろに下がる

 俺は雷の力を右腕に纏わせ連打した

 

「こんの!『雷龍拳(らいりゅうけん)連牙(れんが)』!!」

「効かないよ!!『重金属』」

 

 先程と同じ方法で防がれやはり傷一つない状態のディアンヌ

 

「次はボクの番!!!オリャ!!…あれ?」

 

 ディアンヌの動きが鈍ってるため、俺は軽々とディアンヌの攻撃を軽々と避ける

 

「金属は電気をよく通す。だろ?」

「へー…」

 

 ディアンヌが思いっきり殴って来た。全力なのか防いだ俺は凄い勢いで場外に吹き飛ぶ。このままでは場外だが足を地面に打ち付け無理やり勢いを殺した

 

(勝つ方法は一つだけある…賭けになるが…やるか)

「まだまだ行くよ!」

 

 ディアンヌが急接近してくる。俺は手に地震の力を纏わせる

 

「効かないって!『重金属』!」

 

 ディアンヌが硬化で防ごうとする。だが…

 

「え…」

 

 俺は攻撃はせずにディアンヌの頭を掴む。少し驚いたディアンヌだが俺は掴み続ける

 

「……?!はーなーせーー!!!」

 

 あることに気づいたディアンヌは硬化をやめ俺を攻撃してくるが俺は離すわけない。そのまま殴られながら掴み続けると…

 

 バタッ

 

 ディアンヌは倒れた。『地震』の揺れを使いディアンヌの脳を直接揺らした。『重金属』を使っても体内までは硬くはできない

 

「マ、マトローナダウン!!!勝者!ザスター!!!」

 

 ハッキリ言うと避けられたら詰んでた…久々に修行するか?



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第14話vsメリオダス

原作:七つの大罪で話数トップ!やったぜ!
これからも続けていきますのでよろしくです


「すまんディアンヌ…セコい勝ち方だった…」

「いいよいいよ!僕も楽しかったし!次は負けないよ!!!」

 

 謝る俺を許してくれるディアンヌ、いいやつだ。あと次があったら負けるのは確定だな

 

「それより団長の戦いが始まるよ!」

 

 見るとメリオダスとケインが話してるケインが驚いたりしてる

 

「喧嘩っっ!開始」

 

 ケインがメリオダスの顔面に向かって何度も蹴りを入れる。メリオダスはそれを難なく防ぐ

 ケインはマントを脱いだ

 

「アレは…小せえ頃見たな?なんだっけ?」

「お前知らねえの?!『ダナフォール』の聖騎士だよ」

 

 親切な人が教えてくれた。ダナフォールとは16年前に消えた王国らしい

 ケインは炎の魔力を出している。聖騎士であってそうだ。炎がメリオダスを襲うがメリオダスは避けない

 

「つまんねえ真似しやがって、わざとやられてんだよ!!」

「マジか、なんでだ?」

「俺が知るか♪」

 

 俺の質問に笑いながらバンは答える

 

 トドメにケインがメリオダスに特大の炎を放った。だが片手でメリオダスはそれを消失させた

 最後にケインがメリオダスに近づいて何か言うと抱きしめて泣き出した泣き止むと

 

「儂の負けじゃ」

 

 笑っていたそれはもう満足している笑みだった

 

 

 

 

 

 

 

「さあお待ちかねの決勝戦はーー

 メリオダフ対ザスター!!!」

 

 メリオダスが俺と対峙する

 

「久々だなメリオダフ、いつぶりだ?」

「初めて会った時以来だな」

「マジか?そんなに?」

「マジだ」

 

「喧嘩!!!開始!」

 ドンッ!

 

 始まった瞬間互いを右腕で殴ってた。お互い威力で場外ギリギリまで行ったが踏みとどまった

 

「いってえ…本気だなザスター!」

「当たり前…な!」

 

 一気に二人とも闘技台の中心に行き攻防戦が始まった。俺が蹴りを放つとメリオダスは直撃。仕返しとばかりにメリオダスが殴り返す。これで俺も直撃

 

「魔力は使わねえのか?」

「そうしたら『全反撃(フルカウンター)』で終いだろう…が…」

 

 何かデカイ魔力がこちらに来ている。メリオダスの目つきが変わった

 

「…そろそろ本題に入るか。このバイゼルはそっくりまるごと俺たちがいただく」

 

 周りの空気が変わった。観客はわからないようだ

 

「俺の正体は<七つの大罪>団長<憤怒の罪(ドラゴン・シン)>メリオダスだ!!!!」

 

 バンたちが闘技台に上がる。俺は降りる。観客の空気が変わった

 

「この街は結構気に入ったぜ…気分がいいからチャンスをやろう…あと1分以内に消え失せろ、さもなきゃ俺達が皆殺しにする!!!」

 

(…きた)

 

 上を見るとでかい火の玉みたいなものがおちてきた。それは周りを、一般人も巻き込んでいる

 

「お久しぶりです。ザスター様…でしたっけ?」

「お前はギーマだったか?」

「ギーラです。さて、いきなりですがあなたにいい提案があります

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 我々の仲間…つまり聖騎士となるか、私に殺されるかどちらがいいですか?」

 

 俺はギーラに高速で近づき殴りかかった

 

「お前らをぶっ飛ばして逃げる」

「…わかりました。では残念ですが死んでください」

 

 ギーラがランスで突きをしてきたが俺は体をひねって回避

 

「先に言っておきます、もうあなたでは私の相手は務まりません」

 

 ギーラが邪悪な笑みを浮かべ笑っていた

 

「さて、さっさと決着つけましょうか」

「いいぜ?メリオダスとの戦い邪魔されてイライラしてたんだ…

 本気で行くぞ?」

 

 俺は『厄装・マガツヒ』を出し戦闘態勢に入った




俺は毎日1日に最低1話作り
毎日毎日飽きもせず投稿しているわけですが、最近
『あれ?俺流石にこの面白くない作品を投稿するのに土日の休日をもらってもいいんじゃね?』
と思い出したのです!どうですか?!
え?
「『どうですか?!』じゃねーよ。こっちは毎日毎日面白くない作品見てやってんだから文句言わず投稿しろ。お気に入り作品から外すぞクソ作者」
って?((((;゚Д゚)))))))


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第15話メリオダス?

『不定期更新』なんだから少しは休んでも…
え?
「休むな働けクソ作者。周りを見習って少しはマシな小説作れ」
って?
無理難題を押し付けないで(´;ω;`)


 ドサッ

 

 何かがこちらに飛んできた。振り向くと

 

「おいおいマジか」

 

 メリオダスとバンだった。奥を見るとなんか目に生気がないって言うか…

 

「ギーラ、そっちはどうだった?」

「盛大に振られましたよ。あらジェリコどうしたのその唇?」

 

 女二人は俺を挟んで話していると、上から声が聞こえた

 

「おーーい団長〜〜みんなの避難は無事済んだよ〜〜

 ふあああ…めんどくさっ」

 

 キングだった。ギーラはランスを即座に上に向けると魔力を撃ち出した。それも一発ではなく数十発。一つが勝手に爆発しそれに合わせて他も爆発する

 

「『チェイン・エクスプロージョン』」

 

 煙が消えると小さなナイフっぽいのがキングの周りを回って守っていた。ジェリコが攻撃しそのナイフを弾くが即座にナイフが槍に変わるとジェリコを地面に叩きつけた

 ギーラがキングに向かって特大サイズの魔力を集中していると

 

「『迅雷の宝玉』」

 

 俺がギーラの魔力に向かって撃つとその場でギーラの魔力が暴発しギーラは自滅

 

「…君、いいとこだけとったね?」

「最初から俺の戦いだ。放棄してキングと戦おうとしたこいつらが悪い。久々に本気でやりたかったのにな〜」

「そっか、オイラが戦って損した」

 

「ヒャッホ〜〜〜やるなキング!ザスター!あの化け物どもを瞬殺だぜーーい!!」

 

 二人で話していると団長となんか小さいエリザベスが来た

 

「ねえブタ君団長とバンを頼まれてくれる?もちろん王女様の護衛も忘れずにね。ザスターは他を見に言ってくれる?」

「ガッテンでい!!」「はいよ〜」

 

 俺は返事をするとその場を後にした

 

 

 しばらく走ると潰れた家の前で子供が泣いている

 

「おい大丈夫か?」

「お、お母さんが…家の下に…」

 

 俺が声をかけると子供はそう言う。家の方に耳を傾けると人の声がかすかに聞こえる。俺は家を両腕で家を持ち上げると母親らしき人が見つかった

 

「おい坊主!母ちゃん見つかったぞ!!!早く助けてやれ!」

「ふぇ…?」

 

 子供はお母さんを見ると泣きながら母親を助け出した

 

「あ、ありがとうこざいます…」

 

 母親も泣きながらお礼を言う

 

「いいから人のいるとこに行け」

「はい。このご恩は決して…」

「早くいけ」

 

 最後まで親子を見送ると俺はあることに気づいた

 

「…ディアンヌとメリオダスの魔力が消えてる?」

 

 キングの方はキング以外のバカデカイ魔力がある。するとメリオダスの魔力が復活した

 

「でも…なんかおかしい。異質っつーか…あ、キングの方に向かった」

 

 俺は正体を確かめるためにキングとメリオダス?のところへ向かった

 

 

 

 

 

 怪我してキングは気絶してた。あのキングがだ、誰がやったか探すとおっさんとメリオダス…メリオダスかあれ?が戦ってた

 メリオダスが押している。メリオダスがとどめを刺そうとしている。だが、どう言うわけかおっさんの魔力が大幅に上がりメリオダスを一撃で吹き飛ばした

 

「おいザスター、逃げるぞ。お前はキング持て」

 

 振り返るとエリザベスを抱えるバンがいた。言うとうりにキングを持つとバン達と走り出した

 

「バン、後でメリオダス助ける算段は…」

「ちげーよ!!あれだよ!あれ!」

 

 バンが指差すところを見ると神器を持つディアンヌがいた。ディアンヌは神器で地面に殴ると大地が上に巻き上がった

 

「そう言う事か」

「そう言う事♪」

 

 下手すると巻き込まれてた。ディアンヌ強え…最後に俺達は影に包まれた。見るとデカイすぎる岩が宙に浮いている。岩はそのまま地面に落ち。下にいたやつを潰した

 

 

 

 

 

 

「な?やばかったろ♪」

「お、おう。それよりバン、その手に持ってる玉って何?」

「あーこれは『呪言の玉』つってな…」

 

そんな話をしながら戦いが終わった



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第16話鎧巨人

 ディアンヌに運ばれるメリオダスがいる。エリザベスが近づくと横からバンがメリオダスを殴った

 

「団ちょ、とりあえずこれでさっきの分はチャラな♪」

「おいっス」

 

「バン、お前メリオダスに何されたの?」

「秘密だ♪」

 

 近づきバンに質問すると笑って秘密にされた。気になる…ちなみにメリオダスはエリザベスに抱きつかれながらセクハラしてた

 

「変わってなくて安心だわ」

 

 俺は笑ってそう言い、ホークママを呼びに行った

 

 

 

 

 

 

「そろそろ出発するか!また明日から通常営業、残る<七つの大罪>と神器探しの旅だ!!」

 

 ホークママを呼ぶとメリオダスの掛け声で俺達はまた旅を続ける

 

 

 〜翌朝〜

 

「フゥゥゥ…」

 

 朝から目を瞑って精神集中。魔力の流れや気配を感じやすくする修行だ

 

(近くにキングとバンがいる…それだけじゃなく他の魔力にも気配にも気を向け範囲を広げろ。ただし…)

「オラ!」

 

 ガンッ

 

 ホークが後ろから攻撃してきて避けられず直撃

 

(…油断はするな。魔力の流れと気配がわかれば攻撃してきた場所、攻撃される場所がわかる…デカイ魔力の中にある小さな魔力も見落とすな

 …メリオダスがなんかしたな?)

 

「ホーク、行くぞ」

「なんだ?もう終わりか」

 

 メリオダスの元へ行くと山が割れてた。しかも棒切れ一本でだ。すげえ…

 

 

 

『罪の匂いがするぞ!!』

 

 店でのんびり昼寝しているとそんな声が聞こえた。外を見ると子供とボサボサ頭のメガネとメリオダス達がなんか話してる。『自分は<七つの大罪>だ』とか言ってる

 

「キングの言ってたやつはこれか…」

 

 外に出ながらそう呟いた

 

 

 ボオオオオオオオオオオ

 

「なんだこの音?」

「…地鳴り?」

「山の風穴を通る風音じゃねえか?」

 

 子供達に話を聞くと山神様と呼び何年か前に鳴り響くようになってるらしい

 俺達は気づいた

 

「聖騎士の魔力…だな。数は5人、そいつらと戦ってるやつはよくわからんがこう…禍々しいな?遠いからそれくらいしかわからん」

「ザスター、お前魔力だけでそこまでわかんのか?!」

「修行したからな。それでメリオダス、誰が…」

 

「コラ坊主共!!見当たらんと思えばやはりこんなところに!!森へは行っちゃいかんぞ!!先刻王国から使者がきてな、聖騎士と騎士が大規模な山狩りを始めるらしいぞ!」

 

 それを聞いたメリオダス、バン、キングが話し合っている

 

「ザスター、行くぞ。じゃあオレ達はもう行くからチビ共によろしく」

「あ、はいペリオ坊ちゃん?」

 

 メガネが周りを見ると子供達がいない

 

「ま…まさかみんな山へ!?ペリオ坊ちゃ〜〜〜ん!!」

 

 メガネは走って行ってしまった

 

 

 

 少しすると騎士が傷ついて戻ってきた。最後に「鎧巨人(アーマージャイアント)」と言う物を呟きながら死んだ

 

 メリオダスは店に戻ると<七つの大罪>の手配書を見た

 

「お前ら…見つけたぞ」

 

 

 

 

 

「ゴウセルが見つかった!?」

 

 ディアンヌがでかい声で驚いている

 

「ディアンヌとザスターはここでエリザベスを守ってくれ!!頼まれてくれるか?」

 

「はいよ〜」「うん!頼まれるーー!!」

 

 俺とディアンヌは返事をするとメリオダス達は行ってしまった



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第17話色欲の罪

「ねぇザスター、キミって魔力で大体のことはわかるんだよね?」

 

 留守番しているとディアンヌが話しかけてきた

 

「おう、死にかけてるとかもわかるぜ!修行したからな!」

「オレ様も手伝ったぜ!」

 

 俺が言った後にホークが胸を張る

 

「じゃあさじゃあさ!団長達が今何してるか教えて欲しいんだけど!」

「あ、私もいいですか?」

「オレもオレも!!」

 

 ディアンヌの提案にエリザベスとホークが食いついた

 

「いいぜ?いい修行になりそうだ。ただし一回しか言わねえから聞きもらすなよ?…この際名前つけるか。えーと…『魔の気配(マジックインディケイション)』」

 

 俺は感覚を研ぎ澄ますと状況を確認した

 

「えー…鎧巨人と聖騎士5…6?いや、1人魔力が薄すぎるから幻影か何かの魔法だろな。まあそいつらは動かない。メリオダス達は今到着、森に隠れてる」

 

 

 

 

 

 あれから全然動かない。ディアンヌは呑気に昼寝を始めてる

 

「もう一刻も動いてねえな」

「お前のそれ壊れてんじゃねえか?」

「間違えてねえはずだぜ?ん?」

「どうかしましたか?」

 

 ホークのいいがかりに反論しようとすると小さな魔力が6と地味にデカイ魔力が1つあった

 

「…あの時のチビ共か…!」

 

 俺がそう呟くとみんな驚いた顔をしている

 

「チビの1人が鎧巨人に近づいてる…地味にデカイ魔力に突き飛ばされて…鎧巨人に潰された。聖騎士とメリオダス達が動いた。聖騎士の攻撃を妨害。

 聖騎士が魔力使ってメリオダス拘束。バンが幻影を攻撃したけど幻影だからダメージなし、その隙に魔力溜めていた1人が鎧巨人に攻撃……

 したけど地味にデカイ魔力のやつに止められた」

 

「よ、よくわからん…」

「俺もわかんなくなってきた…」

 

 ホークと俺が意味わからなくなった状況を確認していると

 

「お主…バイゼルの…」

「ん?あ〜バイゼルの爺さんか」

「ケイン…さん?確かメリオダス様と戦った人ですよね?」

 

 エリザベスを見るとケインは驚きの表情を隠せずにいた

 

「そんな…まさか…これは夢か…リズ!!!」

 

 

 

 

 

「え?店にお客さんが1人?」

「おう!小汚いオッさんが1人」

「確かにそうだが客に失礼だろ?」

 

 ディアンヌとホークとで外で会話していると山から鳴き声が聞こえた

 

「おっと忘れてた、状況状況……

 何か鎧巨人の魔力だったものが膨れ上がってんだけど…」

「森の動物も逃げ出してる!!!これはやべえ!!!」

 

 爺さんが慌てて店から出てきた。と同時にエリザベスが剣を持って店から出て森に走り出した

 

「エリザベスちゃん?!」

 

 俺達は追いかけようとしたが

 

「わっ?!」

「ん?」

「え?」

 

 ディアンヌの声のする後ろを見ると目の前までディアンヌが来ていた。つまづいたのだ。そのまま俺達は潰された

 

 

 

 

 少しするとメリオダス達が戻ってきた。1人増えてる

 

「みんな!こいつから挨拶があるってよ!!」

「挨拶…挨拶…了解した。やあみんな<七つの大罪><色欲の罪(ゴート・シン)>ゴウセルだ」

 

 何かこの感情篭ってないメガネが新しい仲間らしい

 

「…君の名前を教えて欲しい」

 

 ゴウセルは俺を指差して俺の自己紹介を求めてきた

 

「あー<残飯処理騎士団>の副団長やってる。ザスターだ。よろしく」

「オレ様は団長のホーク様だ!!」

 

 俺の後に続いて自己紹介したホークを見てゴウセルは口を開いた

 

「…なぜ酒場に家畜がいる?」

「誰が家畜じゃコラァ!!!」



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第18話リオネスへ

やばいです何がやばいかって?
後書きみてください


「オイ団ちょ」

 

 テーブルでメリオダスの作った(残飯)を食べる俺の隣でバンが口を開いた

 

「一体今からどこへ行こうってんだ?ひょっとしてもう次の仲間探しか?」

 

 確か、残りは<傲慢の罪(ライオン・シン)>エスカノールと<暴食の罪(ボア・シン)>マーリンだったっけ?…あれ?マーリンってどっかで聞いたことあるような無いような…

 

「うんにゃ」

 

 メリオダスはバンの質問を否定し、言葉を続ける

 

「王都に潜入して剣を取り戻す!」

「メリオダス頑張って〜俺は飯食いながら見物してっから」

「お前も手伝え」

 

 逃げようとするとメリオダスに首を掴まれた。しまるしまる

 

「仲間はまだ5人しか集まっちゃいねえが5人もいれば十分に可能なはずだ!付いてきてくれるな?!」

 

 メリオダスが真面目に話し皆に聞く。すると帰ってきたのは

 

「面倒くせえから俺パース♪」

「取られたのは団長の落ち度だもんね…」

「自己責任」

 

 メリオダスは俺を離しエリザベスに近寄る

 

「慰めて」

「はい…よしよし」

 

 

 

 

 

 

 

「メリオダス、何であの剣に執着するんだ?ただの刃折れの剣じゃないのか?」

 

 ある程度メリオダスが慰められると質問した

 

「剣…いやあの竜の柄は「常闇の棺」と呼ばれる祭器のかけらなんだわ…はるか昔、女神族・巨人族・妖精族、そして人間が力を合わせ魔神族を封印した道具だ」

 

「それを狙ってるのはやっぱ魔神族復活のためか?取られてるならもう遅くねえか?」

 

「相当強い封印だからな、解けたら何か前兆が…」

 

 ズズズ…

 

「前兆が前兆が来たあああ!!!」

 

 腹に前兆が来てトイレへ行こうとするホークを支えるエリザベス

 

「…そういえばエリザベスも狙ってたらしいが何でだ?」

 

「封印を解く最後の鍵だからよ」

 

 エリザベスの近くに聖騎士がいた。誰よりも早くメリオダスが動き出した。だがメリオダスの攻撃が始まる前に転移の魔法で聖騎士とエリザベスとホークは消えてしまった

 メリオダスから殺気が溢れる

 

「王都だ!今すぐエリザベスを救出に行く!!!ディアンヌ!あれを頼む!」

 

 そう言うメリオダスを抱える人が1人

 

「気が変わった♪オレも一緒にイク♪」

 

 そう言うバンに後ろから抱きつく人が1人

 

「……俺も行く」

 

 3人をディアンヌは片手で持ち、助走をつけて王都に向かって投げた

 

 

 

 

 

 

「オイラ達も行かないと」

「行くってどうやって?」

「そうだね。オスロー!」

 

 キングが呼ぶと空から何か小さい犬が出てきた。「黒妖犬(ブラックハウンド)」と言う種類らしい。なんでも、飲み込んだものを別の場所に転移させることができるらしい

 

「じゃあまずザスターから」

「はいよ〜」

 

 口に入ると暗い場所だった。上から声が聞こえるから地下か

 

「こ、ここがリオネスなの?」

 

 ディアンヌが来たようだ。振り返ると

 

「お尻がつっかえて出れないよ〜!!!ザスターは引っ張って!キングはボクのお尻を押して〜!」

「ハァ…しゃあねえ…キング!3で行くぞ!1.2の…」

『わー!!!ちょっと待って!!」

「3!!!」

「わー!!!痛い痛い!」

 

 俺だけ引っ張ってしまった。ディアンヌは全然抜けない

 

「な!?」

「ん?」

 

 後ろを見ると天井に穴が開けられそこから聖騎士が来ていた。バイゼルにいたオッさんもいる

 

「わーい団体様のお着きだー」

 

 俺は武装魔力でガントレットを装備した




近々『オーバーロードIII』やるらしいじゃないですか?
俺はオーバーロードファンのようなそうでないような者なんですよ
(次にあなたは「知らねーよw」と言う)
まあね最近はガゼフさんが「一騎打ちを申し込む」とか言う映像が来たじゃないですか?ゾクゾクッときてしまいまして…

要するにこれ終わったら『オーバーロード』やりたいなと思うんですが、それをしたら記憶の頭の中がパーンとなっちまうわけですよ
ですので誠に勝手ながら『ヒロアカ』はあれで完結にしたいのでございます(気が向いたら再開の可能性あり)
えっ?
「主人公のアイデア3本目になるけどあるの?」
って?
無かったら言いませんよヽ(*´∀`)
ん?
「全部やれ」
って?
いやいや全部やるにしても一つの物語に一つずつじゃないと…
もしやるとしたら
『七つの大罪』一期←現在

『オーバーロード』一期

『七つの大罪』戒めの復活

『ヒロアカ』

よしこれで行こう\\\\٩( 'ω' )و ////


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第19話vs聖騎士

昨日で七つの大罪一期が終わったのでオーバーロード書いていますが、書くのが楽しくなって来た


「わー聖騎士がいっぱい」

「やっベー…タイミングが」

 

 聖騎士の黒髪の真面目そうなオッさんが前に出て来た

 

「王国を追われた大罪人と聖騎士の勧誘を断った者が何の目的で来た?」

 

 俺達は顔を見合わせると

 

「エリザベスを返(して)!!」

「なんのことだ?」

 

 とぼけてるのかオッさんが俺達の答えにそう返す

 するとギルサンダーが剣を構えて歩いてくる

 

「巨人族はよくよく間抜けだな。お前達は自分達が圧倒的に不利な立場であることをまるで理解していない」

「俺が殺る」

 

 バイゼルの時のジャスコ?がディアンヌに突っ込む

 

「『神速之断骨(しんそくのだんこつ)』」

 

 ドン!

 

 ディアンヌは上半身しか出てなくともあんな程度じゃものともしない

 ギルサンダーが剣を構えた

 

「やべっ『雷龍の大盾』!!」

 

 何をする気かわかった俺はディアンヌと俺を守るように上に魔法の盾を作り出した

 

「『雷帝の粛清』」

 

 盾で大ダメージは回避したが0ではない。だがそこに追い打ちで巨大な竜巻が発生した

 

「『ライジング・トルネード』!!!」

 

 ハウザーの竜巻はギルサンダーの雷と混ざり合い新たな魔法へと姿を変えた

 

「「『合技・雷竜の城(ドラゴン・キャッスル)』」」

 

 俺とディアンヌは飛ばされた。さらにバイゼルの時のオッさん…キングの話ではヘルブラムか…が追撃

 

「『ヘイル・バレット』」

 

 氷の粒のようなものが俺達を傷つける。ディアンヌが竜巻の中で武器を振るった

 

「『大地の剛剣(グラントグラディウス)』」

 

 ヘルブラムは飛ばされた。俺達は地面に着地すると目の前にいる敵を睨みつけた

 

「上位聖騎士を前に一歩も引かぬその戦いぶりと勇気を讃えよう。それでこそ我らの敵にふさわしい」

 

 ハウザー以外の敵は余裕の表情を崩さない。おっさんが俺達に剣を向ける

 

「<七つの大罪>ディアンヌ、並びに拳闘士ザスター貴様らの死をもって聖戦の幕開けの鐘を鳴らそう」

 

 『こいつは強い』と俺の体が言っている。だがそれと同時に1対1の戦いを望む俺がいた

 

「ディアンヌ、あのオッさんは俺がやるから他を任せられるか?」

「大丈夫、勝てるかは保証しないけど…」

「ありがとう!!!」

 

 一瞬でオッさんに近づき殴り飛ばし後を追う

 

 

 

 かなり遠くに飛ばしたらしいおっさんが見つからない

 

『私は聖騎士長のドレファスだ

 リオネスの民よ、よく聞いてくれ。現在反逆者<七つの大罪>とその仲間ザスターと言う男が侵入、破壊活動を開始した!

 古より伝わる聖戦がとうとう始まったのだ!

 だが恐れるな!このリオネスには聖騎士とこの私がいる!

 この聖戦に勝たねば王国に明日はない!戦えるものは武器を持ち立ち上がるのだ!』

 

 放送でさっきのオッさん…ドレファスの声が聞こえた。破壊活動?やってねーよ。他のやつだろ?ドレファスを探すやっと見つかった

 

「よう聖騎士長様?さっさとやりましょーや」

「ふんっ」

 

 俺達は少しした挨拶をし、睨み合うとまずは一撃

 

「『震撃』!!!」

「『崩撃』!!!」

 

 戦いが始まった。俺の攻撃をドレファスは相殺し次の一手を放ってくる

 

「『羅貫』!!!」

「『震貫(しんかん)!!!』」

 

 ドレファスの貫通力のある突きを貫通する一撃で相殺した。ドレファスの剣が俺のガントレットに刺さらず静止する

 

「貴様…」

「久々に全力が出せるからウキウキしてんだ

 

 

 

 すぐにやられるなよ?聖騎士長」



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第20話救世主

「はははは!!!やっぱ聖騎士長はそこらと違うなぁ!!!」

「私は貴様が仲間でないことが残念で仕方ない!!!」

「そりゃどーも!!!」

 

 数分経っても俺とドレファスの戦闘は続いている。俺が蹴りを放てば剣で防がれ技を放てば技で相殺される。そんな攻防をしてるうちに街に入ってしまった。横を見れば背中に瓦礫を乗せたディアンヌが倒れてた。下には子供がいる

 

「いいタイミングで貴様がきた。まとめて首を取るか」

 

 ヘルブラム、ジャ…思い出したジェリコ、ギーラ、ハウザー、ギルサンダーがいる。そこにドレファスが到着した。ジェリコがドレファスの前に出た

 

「ドレファス聖騎士長、是非ディアンヌの首を取る役目…このジェリコに任せてもらえませんか?」

「…よかろう」

 

 すると聖騎士の1人が俺達の所へ来た

 

「…なんの真似だ?ハウザー!!」

 

 ハウザーが俺達の前に立ちドレファス達に向き直った

 

「あんたは昔俺に言いましたよね?『自分(てめえ)の力は自分(てめえ)が正しいと思う時だけに使え』と、今がその時なんスよ!!」

 

 ハウザーが決意の篭った目でドレファス達を見る

 

「…お前とザスター2人で我々の相手を?」

「いいえ、3人です」

 

 ギーラが加勢する。ハウザーと同じ目をしている…あんま見えんが

 

「…お前ら馬鹿じゃねーの?わざわざこっち側に着くとかどう言う風の吹き回し?」

「大義のためならやむなしと切り捨てられる1人のことを体を張って助けるディアンヌをどうして見殺しにできる?それに漢なら女の1人や2人守れねーで何を守るんだよ?」

「彼女が守ってなければ弟は…ヘルブラム卿の手で死んでいた」

 

 2人がいい終わると武器を構えた。ドレファス達も構え動き出しただがそれより早くハウザーが動いた

 

「『ライジング・トルネード』!!」

 

 天にも登る竜巻がドレファス達を竜巻の檻に閉じ込める

 

「ギーラ!!俺の竜巻にてめえのありったけの魔力を注ぎ込め!!」

「『ショット・ボム』」

 

 ハウザーの竜巻にギーラの爆ぜる炎が合わさり新しい魔法となった

 

「「『合技・ボム・サイクロン』」」

 

 

 

 

 数分は撃ち続けた。そろそろ魔力が切れるはず

 

「ザスター!てめえは俺達の魔力が尽きたら一気に畳み掛けろ!!」

「いつまでやってるつもりだ?」

 

 ギーラの後ろにギルサンダーがいた俺がギーラを突き飛ばしギルサンダーの剣を腕で防ぐ

 ギーラの爆発がなくなりハウザーの魔力が切れたのか竜巻が消えた

 

 空からぼろぼろのジェリコが落ちて来て、次に少し傷ついた様子のヘルブラム、無傷のドレファスが来た

 

「予想はしてたけど…」

 

 少しくらいは体力削ってると思ってたが無傷とは思わなかった

 3対3だが魔力が空になったハウザーやギーラに他が務まるとは思えない。実質1対3だ

 

「『羅貫』」

 

 ドレファスはギーラに一撃を放ったが、当たらなかった

 

「誰だ…!?」

「誰だっ!?」

 

 屋根を見ればギーラを抱えた知った顔がいる。そいつは…

 

「誰でしょう」

 

 そいつはギーラを下ろし決めポーズをとった

 

「<七つの大罪>、<色欲の罪>ゴウセル参上」

 

 ゴウゼルは屋根から地面に降り立つと一言

 

「ドレファス、お前を全力で倒す」

「『貫突』」

 

 ドレファスの剣がゴウセルを貫き

 

「『羅貫』」

 

 さらに一撃でゴウゼルに穴を開けた。がそのままドレファス達が止まってしまった

 

 少しすると動き出した。ドレファスが

 

「残念だったなゴウセル!!戻ってこれたのは私だけのようだ…!!」

 

 ドレファスはゴウセルにトドメをさすために剣を振り上げた



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第21話ハーレクイン

オーバーロード書いてますが…
文字数が増える増える


 ドレファスが膝をついた。ギルサンダーを止めていた俺は一瞬でドレファスの元へ移動しドレファスを担いだ

 

「ヘルブラム卿、残りの掃除はお前に任せる」

「御意〜〜〜♪」

 

 ドレファスはヘルブラムにそう伝えると戦線離脱した

 

「「これで戦況は楽になったはず」なーんて思ってない?」

 

 ドレファスを見送るとヘルブラムはマントを引き裂きながらこちらを向く

 

「プフッ!!だとしたらチミら…カス以下のクソ甘野郎ってことだよん

 混戦じゃなくなったってことはさァ〜〜〜っ俺っちも好き放題できるってことお忘れかにぃ〜〜〜!!?

「それでもザスターがいる」?!知ってるよ〜〜ん!

 だが頼みのザスターは聖騎士長様と戦って満身創痍!!

 魔力も空のチミ達じゃ勝つ可能性はゼロに近いよ〜〜ん!!!

地獄の呼び声(ゴール・オブ・インフェルノ)』」

 

 ヘルブラムから黒い瘴気が出てきて俺達を取り囲んだ。俺は魔力感知ですぐにこの瘴気の正体がわかった

 

「お前ら吸うな!!!これは『(デス)』の魔力だ!!」

 

 遅かった。ハウザーとギーラはすでに血を吐き苦しんでいる。俺も息を止めたが時間の問題だ。ヘルブラムがニヤニヤとこちらを見ているとディアンヌの拳がヘルブラムを潰し、瘴気がすぐに消えた

 

「ハウザー、ザスター、ギーラ…!この子を連れて逃げて…!」

 

 ディアンヌの手には小さな子供が優しく握られていた。握られていたおかげで瘴気をほとんど吸わなかったらしい

 

「しつこい巨人だ…神器も振るえない体で俺っちを倒せるわけないでしょーが

殺しの氷山(キラー・アイスバーグ)』」

 

 俺とディアンヌの腹に氷の塊が突き刺さる。さらに追撃とばかりに無数の氷がヘルブラムの周りに生成され、俺とディアンヌに向けて放たれる

 

 

 

 パンッ!

 

 

「誰が…やった」

 

 ヘルブラムの攻撃からキングが神器を使い守った。キングの顔は怒りを表していた

 

「なんで…どうしてオイラはいつも…いつも…大切なものを…守ることが…できないんだ」

 

 キングがそう呟くと上からヘルブラムが飛んで来た

 

「いつものことだよ。いつもチミは遅れてやって来た。いーや遅すぎた。20年前の妖精王の森大焼失の時も700年前のあの時も…そして今回もチミのせいで大切な仲間が死ぬ」

 

 

 

 

 

「「黙れ」」

 

 一瞬だった。キングの神器と俺の拳がヘルブラムを襲った

 

「お前…傷は?」

 

 ハウザーが俺に問いかける。穴の空いた腹は塞がり俺はピンピンしている

 

「バンから『呪言の玉』をもらっといて正解だった。流石にディアンヌの傷までは回復できなかったが、応急処置くらいはできただろ?

 さて、キングの実力…見るか!」

 

 キングとヘルブラム…ヘルブラムかあれ?ちっちゃくなって…いや、キングもおっさんになるし、あれが元の姿って感じか

 

 いきなりヘルブラムの出した植物学ディアンヌを攻撃して来た。動こうとしたが、気づいたら足に植物が絡まってた

 代わりにキングが身を呈して守る。

 倒れたキングに植物の容赦ない追撃が始まる。キングが神器で抵抗するが全く聞いてない

 またディアンヌを狙って来た。今度は俺も守る

 

「『ワール・ショック』!!!」

「『炎龍拳・双牙』!!!」

 

 少し魔力が回復したハウザーは植物を切り裂き、俺は両方の拳から放たれた炎の拳が植物を焼き尽くす

 だがそれがなかったかのように植物は即座に再生、ハウザーが飛ばされるが植物は追撃の手を緩めない

 

「ぐ…クッソオオオオオオオオオオオ!!!」

 

 俺は全力で抵抗する。炎で焼き、地震で植物を破壊するが

 

「ガッ!」

 

 何度でも再生する植物の攻撃が俺に直撃すると隙ができ、そのままディアンヌ達と共に潰される

 

 

 

 攻撃が止むと何故か暖かいようなそんな感じに包まれた。ついに死んだか?と思い目を開けると小さな何かが俺達を守っていた

 

「『霊槍シャスティフォル第八形態「花粒園(バレンガーデン)」』」

 

 ボロボロのキングの背中がデカく見えた



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第22話………(すいません、タイトル思いつきませんでした)( ;∀;)>

はい、タイトル思いつきませんでした
やばいよ…ただでさえ
「国語力ない」「面白くもない」「タイトルダサい」
のダメ小説三代原則が揃ってるのに…そんで今回他より二百文字も少ないというのに…


「キング、ありがとな。助かったわ」

「ディアンヌのためだ、たまたま近くに居たから助かったってだけ」

「あーそー。んじゃ後はお願いするわ〜俺は少し寝る」

「…ハァわかったよ。…君も怠惰だね」

「お前ほどじゃないさ」

 

 そう言い合うとキングはヘルブラムのもとへむかった。ヘルブラムは狂気に染まったような目をしながら叫んだ

 

「聖騎士共!!!お前らの全魔力を俺っちに寄越せ!!!」

 

 するとヘルブラムに様々な魔力が集まりだした。それを吸収していくヘルブラムの魔力は桁違いに上がっていく

 

「おほ♡キタキタキタキタキタキタキタキタァ〜〜〜!!!」

 

 キングとヘルブラムの戦いが始まった。ヘルブラムの剣とキングの槍は互角に渡り合う。周りから見ればこの戦いは終わりが見えない戦いになって居ただろう

 だがついにこの戦いは終わりを迎えた。キングの最後の一振りがヘルブラムの体を切った。ヘルブラムは地に落ちキングはゆっくりと地に落ち、ヘルブラムの持っていた兜をヘルブラムに置いた

 その目は赤く泣いているようだった

 

 

 

 

 

「終わったか?」

「寝るんじゃなかったの?」

「あんな近くでカンカンやられて寝れるかよ」

 

 キングとたわいもない話をしているとハウザーが入ってきた

 

「俺達はお前達が王国転覆を企んでるように思えねえ…だとしたら、突然王国に来た理由はなんだ?」

「エリザベス…じゃない王女様がさらわれた。お前ら居場所知らねえか?」

「な?!王女様が…危ねぇ!!!」

 

 ハウザーは俺達の後ろに目を向けると焦った声で叫んだ。だが、俺は魔力探知でわかっていたのでそのままカウンターを食らわせてやるとそのまま掴み地面に叩きつけた

 

「さっきぶり、聖騎士長様。王女様の居場所知らない?」

「くっ…!!!」

 

 

 

 そのあと聖騎士長は色々話してくれた。魔神族復活を目論む者、ヘンドリクセンと言う男のことなどだ

 全てを聞くとディアンヌは武器を杖にして立ち上がった

 

「ディアンヌ、その体で行くつもりか?」

「そうだよ、その体じゃ無理だ」

「ううん平気…キングが…傷を直して…くれ…たもん…」

 

 俺達が話してる間にハウザーがドレファスに交渉を持ちかけてくれている。なんか貫かれたゴウセルが生きている

 

「………やむを得まい。休戦を受け入れよう」

 

 聖騎士長の許可が出た。つまり、エリザベスを救出に協力してくれる。有難い

 

「急いだ方がいいな」

 

 ゴウゼルがそう言うとその場にいた全員が顔を見合わせ頷いた

 

「「「んじゃ、行くか!!!エリザベスを助けに!!!」」」



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第23話アーサー

明日、外伝を出そうかな


「ザスター、団長の状況を確認できるか?」

「わかった。待ってろ『魔の気配(マジックインディケイション)』…あれ?」

「どうした?」

 

 なんか懐かしい魔力がある。そのことに疑問を

 

「いやいい」

 

 俺が説明しようとするとゴウセルは俺の言葉を遮りおでこを人差し指で触った。なんとなくだが俺の情報がゴウセルに伝わるのがわかる。少しするとゴウセルは指を離し

 

「…なるほど、状況は把握した。どうやら団長は1人で3人を…それも聖騎士長級を相手に応戦しているようだが…バンはどこだ?」

「分からん。魔力のわかりづらい地下にいるか、死んでるかだ。つーか俺の団長もどこだ?」

「バンが死ぬ事はないから前者だな。あと豚君はバンと一緒だと思う…」

 

 ドンッ

 

 最後に特大の雷が落ちた。聖騎士達は驚き戸惑ってる

 

本気(マジ)かよ。ギルの全力(フルパワー)の魔力だぞ」

「攻撃の音が止まった。決着がついたってことか」

 

 それを聞いた俺達はメリオダスの元へ向かうと

 

「おいーーーっス!」

 

 ボロボロになりながらも元気なメリオダスの姿があった。後ろではギルサンダーと女の人が抱き合ってる

 

「団長とギルサンダーとマーガレット王女?いったいどうなってるの?」

「まあそれは追い追い説明する。とにかく今は…エリザベス救出だ!!!」

 

 走りながらメリオダスは説明する。なんでも、ギルサンダーとマーガレット王女は合成獣(キメラ)によって監視されていて、それをメリオダスがぶった切り人質が無くなったギルサンダーは遠慮なく裏切る…いや、元に戻るといったほうがただしいか

 

「いやぁ!それもこれも、自分の身をかえりみぬメリオダス殿のおかげ!!!」

 

 ………げっ

 

「「「誰??」」」

 

 俺以外のみんなが口を揃えてそういった

 

 

 

 

「キャメロットのアーサー王?!」

「はい!よろしくお願いします。そして…」

 

 アーサーが笑顔でこちらを見る

 

「久しぶりだね!また会えて嬉しいよ!ザスター!」

「ドナタデショウカ?」

「アーサーだよ!もしかして、友達のことを忘れたのか?」

「「「え?」」」

 

 アーサーの爆弾発言にみんなが一斉にこっちを見る

 

「ザスター、アーサー王と知り合い?」

「はい!友達でありライバルですよ!」

「誰がライバルだ」

 

 キングの言葉に代わりに答えるアーサーにツッコミを入れる俺

 

 こいつの名はアーサー・ペンドラゴン、真面目な王様だな

 こいつは昔から真面目だからな…俺が20で旅してる時か?キャメロットの騎士と暇つぶしに模擬戦(ケンカ)してるとそれ見たアーサーが「稽古をつけてください」って素手の稽古をつけたんだっけ?まあ一撃で倒したんだけど…

 

「今度こそ勝ちますんで!ていうか勝つまで諦めないんで!!」

「知るか、騎士は騎士らしく剣を振ってろ」

 

 とにかくこいつは俺に素手で勝つまで諦めないらしい。めんどくせえ




いや出そう


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〜外伝〜真面目な王との出会い

初めての外伝…
作るの大変だったし、初めて2000字超えたっぽいですね
ついでにお気に入り登録90超えました!(中途半端)ありがとうこざいます!


 俺はザスター、旅の拳闘士だ。今日はキャメロットと言う王国で1日だけ滞在する事になった

 この街で有名なのはでかい岩に刺さった聖剣。なんでも今までその剣を抜こうとする聖騎士がいたそうだがみーんな断念したそうだ

 

「よっし、やるか!」

「はいよ!10分ね!」

 

 俺は今、金がない。今からやるのは爆盛りのを残飯に近い何かを10分以内に完食すればタダどころか数日はしのげる程度のお金がもらえると言う物。だが食べられなくても残飯だからタダだ

 周りには見物人が食べれるが食べられないで賭け事やってる

 

「スタート!!!」

 

 その合図で俺は残飯を凄い勢いで食べ始めた

 

 

 

 

「ご馳走さん」

「9分23秒!兄ちゃん危なかったな!ほらよ持ってけ!」

「ありがとさん♪ゲップ…」

 

 俺は店主から賞金を受け取ると店を出た。出て少し歩くと噴水のある広場に出た。だが

 

(誰かに付けられてるな)

 

 即座に気づいた俺は路地裏に足を運んだ。路地裏に入って数分、意外と簡単に話しかけてきた

 

「おい兄ちゃん。ちょっと困ってるんだが金貸してくれんか?」

 

 騎士っぽい人4人がこちらに話しかけてくる。

 

「残念だったな実は俺もだ。他を当たれ」

「兄ちゃん、嘘は良くねえぜ?さっき兄ちゃんが残飯食べきってくれたから金もらってんだろ?そんでよ〜兄ちゃんが食べきってくれたせいで俺の金が無くなっちまってよ〜どうしてくれるんだ?」

 

 意味がわからない。賭け事やったこいつらの責任であって、俺を恨むのはお門違いってやつだ

 

「せっかく騎士やってんだから働いて稼げよ。俺みたいに無職じゃないんだし」

「うるせえ!!!貧乏人はさっきみたいに残飯でも食ってろ!!」

 

 騎士達が剣を抜いて、こちらに武器を向けてくる

 

「おら!死にたくなければさっさと…」

「正当防衛だな」

 

 剣を抜いた瞬間に1人目の懐に潜り正拳突きをぶちかまし、2人目のアゴにはジャンプアッパー、そのまま回転して3人目に空中回し蹴り。この間2秒

 最後の1人をじっと俺は見据える。最後の1人は何が起こったのか理解できなかったらしい。放心状態になっている

 

「ヒ、ヒィィィィイ!!!

 

 我に返った最後の1人が俺に向かってがむしゃらに剣を振り回す

 

「フッ」

 

 その剣も俺の足によって蹴り飛ばされた。そのまま騎士にかかと落としを食らわせるとすぐに騎士は大の字で倒れた

 

「さーて、どうしましょ。仮にもこいつらはこの王国の騎士だろ?軽く指名手配とかされそうだ…なあそこの人、「こいつは無実だって」証言してくれねーか?」

「な?!」

 

 なんか知らんがすごい魔力を持っている近くのやつ話しかけると後ろから驚きの声が上がりゆっくりと茶髪の少年が現れた

 

「…いつから気づいてました?」

「騎士共が剣を抜いたあたりからだ。止めようとしたが俺があっさり片付けたから止める間もなかったってところか?」

「…おっしゃる通りです」

 

 全て見抜かれていたことに驚いた表情をしながら少年は肯定する

 

「あー名前聞いてなかったな?俺はザスター、旅してる拳闘士だ。そっちは?」

「私はアーサー・ペンドラゴン!この国の王です!!いきなりですが折り入ってお願いしたいことが…」

「断る。こいつらの処罰は任せたぞ国王様」

「え?!ちょ!待ってください!!まだ何も…」

 

 手を振りながら逃げるようにその場を後にする俺を止めるアーサー。こういう時は大体面倒なことが起きる前兆なんだよ。まあこのままほっとくともっと面倒になりかねんし

 

「よーしわかった。要件だけ聞いてやる」

「ありがとうございます!…コホンッ」

 

 アーサーは一つ咳をすると要件を口に出した

 

「あなたのあの無駄のなかった動きを見込んでお願いします!私に稽古をつけてください!!!そして私のライバルに…」

「うん、断る」

「何故ですか?!」

「なんでさっき会ったばかりの国王に稽古つけにゃならんのだ」

 

 そう言うとアーサーは少し黙り考えると

 

「今!この場で私と戦ってください!それでいいので!!」

 

 まだ諦めてないようだ。こういうタイプは了承するまでやめないんだよな…仕方ない…

 

「あーもーわかった。一戦だけな」

「ありがとうございます!では!」

 

 アーサーは拳を(・・)かまえる

 

「ちょっと待て、なんで素手?剣は?」

「剣は今ありません。そもそも、剣術と言う物は基礎の体術によっても磨かれます。ですので剣は無くとも勉強にはなるかと」

 

 アーサーの言う通り剣術には体術も大切な技術、わかってるやつはそうそういない

 

「わかった。んじゃ、このコインが落ちたらスタートな」

「わかりました」

 

 その返事を聞くとコインを上に弾いた。お互い構える、油断はしない。手加減抜きで集中する

 

 チンッ

 

 コインが落ちた瞬間俺はアーサーの目の前へ移動、アーサーはその動きが見えていたらしく目で追いながらパンチを放ってくる。だが、俺に言わせれば無駄な動きが多すぎる

 俺は横に避けるとアーサーの腹に手をやり寸勁(すんけい)を放つとアーサーは後ろへ吹き飛び壁にぶつかった

 

「…やりすぎた」

「よもや今のアーサーが素手とはいえこんなに簡単に負けるとは…」

 

 後ろから女の声が聞こえたから振り向くと黒いローブを被ったやつがいた

 

「初めましてだな。我が名はマーリン、アーサーの付き人をやっているものだ」

「あーこれはですね…」

「いやいい、騎士が剣を抜いたあたりからから見ていたからな」

 

 あれ?俺の魔力探知に引っかからなかったんだが…

 

「まあそれは置いといて、これで私たちは城へ戻る。…また会えたら会おう。お前には少し興味がある」

 

 マーリンはそう言うとアーサーと騎士達に触り転移の魔法?で消えた

 

「…宿屋探さねーとな」

 

 俺はそう言うと路地裏から出るために歩いていく

 

 その後もアーサーは俺が滞在している間、俺の居場所を掴んでは挑んできた。流石に面倒だったため逃げるように王国を後にした




なんか評価のアレに色が付いてました…喜んでいいんですよね?


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第24話暴食の罪

 走っているとあることに気づいたので、アーサーに尋ねた

 

「そういえばアーサー、お前の魔力放出が感じられなかったんだが…」

「それは…」

 

 目が泳いでる。少しすると頬を掻きながら説明してくれた

 

「確かにすごい魔力を秘めているらしいですが、正直どんな類の力なのかわかってないんです…いやあお恥ずかしい…」

「すげえなお前、魔力抜きで聖騎士長と戦ってたのか」

 

 メリオダスが珍しく賞賛する。アーサーはメリオダスに向き説明しだした

 

「はい!聖騎士長程のものと戦えば魔力が目覚めるかもと期待していたんですが、結局うまくいきませんでした…と言う事でザスター!頼みますよ!!!」

 

 アーサーの目線がメリオダスから俺に移動する

 

「…何故俺だ?」

「『ライバルと助け合って魔力が覚醒した!』と言う部分を読んだ本で見ました!」

「バカだろお前。バカだろ」

「二回も言わないでください!!!」

 

 アーサーが少し半泣きになる。もちろん俺は無視して。声を出す

 

「そんなことはほっといて、エリザベス救出するぞ!」

「「「お、おぉ?」」」

 

 俺の言葉に変な返事が返ってくる。その瞬間、一瞬で景色が森の中へと変わった

 

「こ、この森は…!」

 

 ハウザーが驚きの声を上げる。その場にいた者全てが驚きの声や表情をしている

 

「これは…幻覚?いや、瞬間移動術だ!!」

「上を見ろ。術をかけた張本人だ」

 

 魔力で気づいた俺は敵の居場所を言うと全員が上を向いた

 

「ねえまさか自分達が勝ったとでも思っているのかしら…?」

 

 向いた先には騎士の兜を被った女がいた。女は空を飛び上から俺達を見下ろしている。キングが女に向かって飛んだ

 

「君が何者か知らないけど勝負ならオイラ達が受ける!!」

「勝負…?もう勝負はついてるの。あなた達は王女を救うことも王国を守ることもできずに見知らぬ森をさまよい続ける運命なのよ。ご機嫌よう」

 

 キングの言葉に女が冷ややかにそう告げると一瞬で消えた

 

「おい、アイツは誰だ?聖騎士の奴なら知ってんだろ?」

 

 俺が聖騎士達に尋ねるとドレファスが口を開いた

 

「彼女はビビアン、リオネスの中で1番の魔術師…だ…」

 

 ドレファスが言い終えると同時にまた景色が変わる。リオネスに戻ってきたのだ。目の前にはビビアンがいる

 

「な…何故戻ってこれた!?もう一度…消えろ!!!」

 

 また消えた。ただしビビアンが

 俺達が消えたビビアンに混乱しているとビショビショになって戻ってきた

 

「あいつ…様子がおかしくない?」

「一人遊びか……?」

「何者かが奴に瞬間移動術をかけている」

 

 キングとメリオダスの疑問にゴウゼルが答えるとまた消える。一瞬だけ戻ってきたが1秒もせずに消える

 少しすると帰ってきたが移動先で相当な事があったのか膝をつき疲れ切っている

 

「信じられん…王国最高の魔術師を手玉にとるだと…?!」

 

 ドレファスが信じられない物を見たような顔でビビアンを見る。ビビアンの後ろには黒いローブを被った…マーリンがいた…あれ?マーリンって名前確かどこかで…

 

「あ」

 

 メリオダスが何かに気づいたらしい。それと同時にビビアンがマーリンに風による攻撃をした

 

「どうしたメリオダス?あいつの正体がわかったか?」

「おまえは分かったのか?」

「ああ、なんか前に聞いたことあるなーとか思ったがまさかあいつがね…王国最高だろうと勝てねえわけだ」

 

 風が収まるとローブは無くなったが無傷のマーリンが出てきた。ビビアンはその名前を口にした

 

「<七つの大罪><暴食の罪(ボア・シン)>マーリン!!!」



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第25話真実

「久しいな、みんな」

「マーリン!!今までどこにいたの〜〜!?」

「ひょっとしてアーサー王と一緒に?」

「お前、昔会った時からただ者じゃねえと思ってたがまさか<七つの大罪>とはな〜」

 

 微笑みながらマーリンが挨拶するとキング、ディアンヌ、俺別々のことを言う。するとアーサーが前に出て説明した

 

「彼女は今や私にとってなくてはならない友人であり、そして師なのです!」

 

 アーサーがそんなことを言っているとマーリンがメリオダスを見た

 

「どうした団長殿?そんな怖い顔をして」

「マーリン、お前には聞きてぇ事が山ほどあるが今は…」

「…そうだな」

 

 マーリンがそう言うと指を鳴らし、俺達は全員転移する

 

「ここは…」

「王室の外のようだな…」

 

 メリオダスが言ったことにマーリンが素っ気なく答える

 

「ようだなって連れてきたのはお前だろ?」

「中に移動しようとしたのだが…弾かれた。どうやら不肖の弟子の仕業のようだな術者以外の侵入を拒む『完全なる立方体(パーフェクトキューブ)』か」

 

 マーリンが少しめんどくさいそうな顔をしながら観察していると

 

「何だこいつら突然どこから湧いて出た!?」

「…誰?」

 

 誰かもわからないボロボロの聖騎士1人と無傷の聖騎士4人がいた。ゴウセルがそいつらを見るなり教えてくれた

 

「スレイダーとその愉快な仲間達か。そう言えばお前はあの時いなかったな。俺が隠れていた街で俺達と戦った者達だ」

 

 相変わらず感情のない声でゴウゼルが説明し終えると王室の中から聞き覚えのある声が聞こえた

 

「メリオダス様……?」

 

 その声を聞くや否やメリオダスはドアに耳をつけた

 

「エリザベス!!…なのか?」

「はいっ」

 

 メリオダスの声が聞こえると元気の良い返事が返ってくる

 

「迎えにきたぜ!」

「……はい!!」

 

 その返事を聞くとメリオダスはドアから離れ構えた

 

「よし…!そんじゃみんな下がってろ!」

「待て団長殿」

 

 みんなが離れ攻撃しようとするメリオダスをマーリンが止めた

 

「お前の力でもこの障壁は破れぬ。『完全なる立方体』は魔界に由来の術。全ての力を跳ね返す力の大小に関係なくな」

「つまりこう言うことか」

 

 マーリンの説明を聞いた俺が小さい魔力の攻撃をドアに向け飛ばすと魔力がドアに触れた瞬間、鏡に反射した光のように俺の元へ戻ってくるが魔力が小さいため空中で自然消滅した

 どうしたものかと周りが悩む中、マーリンはドアに手をやり…

 

 ゴウンッ!

 

 …素手で開けた

 

「どうやってあの魔力を壊したの?」

「壊す?少し違うな。消したのだ」

絶対強制解除(アブソリュート・キャンセル)

 

 ドアが開くと相変わらずメリオダスはエリザベスにセクハラする…エリザベスの爺さんの前だぞ?

 

 

 

 

 

「エリザベスは奪い返し、ヘンドリクセンは倒した。これで魔神復活計画もおじゃんだ。残すは王国解放のみ…」

 

 メリオダスがそこまで言うと全員の視線がドレファスに向いた

 

「さあどうするドレファス?」

 

 メリオダスの後にマーリンが続ける

 

「…なぜ10年前<七つの大罪(われわれ)>に濡れ衣を着せた?」

「黙れ!!王国転覆を謀る大罪人共め!!お前達が兄を…聖騎士長ザラトラスを殺したのは周知の事実!!」

 

 マーリンの問いにドレファスが怒りの声を出しながら叫ぶ。すると小さな声だが確かな言葉が聞こえた

 

「…私は見たのです……10年前の王国誕生祭の朝、あなたがヘンドリクセンと共謀し聖騎士長ザラトラスを殺すあるべくもない場面を」

 

 マーガレット王女だった。その話を聞いた途端ドレファスは青ざめるがマーガレット王女は続ける

 

「その事実をギルに話しているところをビビアンに見つかり、私達は彼女はの虜となりました」

「なるほど、合点がいった。ビビアンは過剰なまでにギルサンダーに御執心だったからな…王女を人質にギルサンダーを、ギルサンダーを人質に王女を掌中に収めたわけか…」

 

 マーリンが納得した様子で話す

 

 発端は兄であるザラトラスへの嫉妬。ドレファスの指示によってヘンドリクセンはザラトラスに毒を盛り弱らせた所を二人掛かりで殺害。<七つの大罪>を犯人と持ち上げるとドレファス達が聖騎士を先導、指揮し聖騎士長の座についた

 

「な…んで黙ってんスか?ちゃんと否定してくださいよ…!!」

 

 ハウザーがドレファスに問う、自分が騎士を志すきっかけを与えてくれた人がそんなことするわけないと信じて

 だがドレファスは何も答えず剣を置き

 

「…私の負けだ…殺せ」



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第26話暴走

「…ん…で…なんで!!」

 

 罪を認めたドレファスにハウザーが大声で叫ぶ。だがドレファスは何も答えず話を続ける

 

「ヘンドリクセンはあの日を境にまるで人格が変わり、よもや魔神復活まで企むまで乱心していようとは……いくつか我らの間に生じた亀裂が深い溝となり奴は対立する私への見せしめに息子を殺した…」

 

 ドレファスは涙を浮かべる。それでもなお話を続ける

 

「いや…息子を殺したのも私自身の業…か

 ……なぜこうなったのか。私はただ息子に誇れる父親でありたかっただけなのに…」

 

 そこまで聞くとエリザベスはドレファスに真実を告げた

 

「グリアモールは…彼なら生きています」

 

 それを聞いた途端ドレファスは大粒の涙を零し泣き崩れた

 

「終わったな!これで一件落着だ!!」

 

 

 

 

 

 

 ドレファスが捕らえられ歩き出す。俺の前を通るとき笑って言った

 

「またあった時、今度こそ決着つけるために再戦ようぜ?鍛え上げて待ってるからよ!」

 

 ちゃんとドレファスの耳に届いたらしい、ドレファスの返事は小さかったが確かに聞こえた

 

「…望むところだ」

 

 後ろで騒ぎが聞こえる。国王が血を吐いたらしいマーリンのが国王に手をかざすと状態がわかったらしい。マーリンがキャメロットに向かうためアーサーに呼びかけるとメリオダスの元へ向かいメリオダスの手を掴みキャメロットへ勧誘した。メリオダスの返事は

 

「いいぜ!!こんな大罪人でよけりゃーな」

 

 二つ返事で了承した。アーサーはまさかOKされるとは思ってなかったらしくびっくりしてる

 

「では早速一緒n「気が向いたらな」…へ?」

「街の片付けや<豚の帽子>亭もあるしな、すぐにとはいかねーよ」

 

 うまくかわされてアーサーは泣きながら…俺の方へ来る。俺の前に来ると俺に指差して

 

「今回は戦えませんでしたが、いつかライバルとして貴方を絶対に超えてみせます!絶対です!首を洗って待っててください!」

「あーそー。んじゃ俺はライバル(・・・・)に超えられないように修行でもしながら生活してるわ」

 

 それを聞くとアーサーは満足した顔で…いや、まだメリオダスのこと引きずってんな…まあマーリンの転移でその場から消えた

 

「あ…の」

「ん?」

 

 エリザベスがメリオダスに話しかけた

 …!?

 

「メリオダス様。いつか本当に私の前から…」

「お前ら!気をつけろ!!」

 

 俺がそう言った瞬間城が切断された

 

「…暗い」

 

 瓦礫に埋まってるらしい、瓦礫を地震で吹き飛ばすと周りを見渡した。その目に写ったものは、見たこともない異形の怪物の軍団の姿だった

 怪物の一匹が俺に攻撃してくる。俺はバク転で避け、まだ残ってる壁を足場にして怪物に突っ込み殴ろうとしたが、あるところを見た…いや、見てしまった

 怪物の中心に人間…聖騎士がいたのだ。俺は驚き攻撃するのをやめそのままの勢いで怪物を避け、メリオダスの元に向かった

 

「おいメリオダス!あいつらはなんなんだ?!」

「『新世代(こいつら)』は誰かに暴走させられてる。不自然だと思わねえか?街中の『新世代』が一斉に暴走を始めるなんて」

 

 

 

 

「さすがは察しがいい

『新世代』とはいわば聖騎士になれなかった人間を素材(ベース)にした出来損ないだ」

 

 俺達は一斉にそいつの方を見る

 

「奴らの心にあるのは聖騎士への劣等感と力なき自身への怒り、それらの負の感情が魔神の血に反応し魔力を生み出す」

 

 そいつは惨劇の中を悠々と歩いていた

 

「だが古の呪言により魔神の血を1度暴走させるだけで奴らの自我は黒い濁流に呑まれ体を乗っ取られる…」

 

 そいつの名前を知っている者はその者の名を叫んだ

 

「「「ヘンドリクセン!!!」」」



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第27話勧誘

 こいつがヘンドリクセン…この騒ぎの元凶…初めて会うが確信したことがある…それは…

 

「気づいたかザスター。こいつ…魔神の血を取り込んでる…!」

 

 メリオダスが確信した口ぶりで俺に答える。ヘンドリクセンが右腕を鳴らしながら口を開く

 

「素晴らしい恩恵だ…魔神の血の真の適合は肉体を活性化させ魔力を強力に増幅させる。研究と実験を重ねた甲斐があった……」

 

 ヘンドリクセンは暴走している聖騎士達に目をやりながら続けた

 

「出来損ないどもには感謝せねばなるまい…そして…」

 

 次に俺に目をやると俺に手を差し出した

 

「ザスターと言ったか?魔神にならな(こちら側に来な)いか?なぜかわからないが魔神の血を取り込めば貴様も真の適合すると確信している」

「……そうか…」

 

 俺はゆっくりと一歩踏み出した

 

「確かにお前からとんでもねぇ魔力、力を感じる」

 

 さらに二歩、三歩と踏み出し

 

「昔俺はなぜ旅の拳闘士として旅をしていたか思い出した」

 

 ヘンドリクセンの前に来ると手を差し出し…

 

「強くなるためだ。絶対に負けない強さを手に入れるためだ。そのために人間をやめるってのは安いかもな…」

 

 …拳を握りしめて地震の力を纏わせ

 

「昔の俺ならそう思ってたよ」

 

 ヘンドリクセンの顔を思いっきり殴った

 今まで通り空気を殴るのではなく。直接、思いっきり

 

「残念だったな。今は大切な友達(もん)ができたから人間はやめられないんだわ」

 

 大気にヒビが入り、全てを粉砕する一撃がヘンドリクセンを襲う

 

 

 

 

「想定内の反応だ」

 

 ヘンドリクセンは無傷…いや、顔の骨はぐちゃぐちゃになったはずだったが、魔神の力なのか全て元どうり、綺麗な顔が残っていた

 

「じゃあこれも想定内?」

 

 俺が攻撃したと同時、ヘンドリクセンの後ろでキングと神器の無数のナイフが待機していた

 

「当然だ」

 

 何かがキングを攻撃し、キングは吹き飛ばされた。攻撃したのは…

 

「は?」

 

 思わず俺はそう言葉をこぼしてしまった。目の先にいたのは…

 キングが先ほど殺したはずのヘルブラムだった

 

「よそ見していていいのか?」

「しまっ…」

 

 ヘンドリクセンが仕返しとばかりに顔面を殴ってきた。俺は反応が遅れ直撃し吹き飛ばされるが怪物にぶつかりビリヤードのように怪物が吹き飛び俺は止まる。気づいた怪物が俺に集ま出した。すぐにヘンドリクセンに向かおうとしたが怪物が邪魔でヘンドリクセンの元へ行けない

 そんな俺を他所にヘンドリクセンはヘルブラムの説明を始めた

 

「貴様ら妖精族は死んでも腐らないそうだな

 こいつの死体は200年近く闇商人の手を高値の品で渡り歩いたが8年前私が買い取り仮初めの命を与えてやった

 ドルイドに伝わる禁呪『死者使役』

 この男は大層役に立ってくれた。いい買い物だったよ

 しかし蘇生も2度が限界でなぁ。回数を重ねるごとに魂が摩滅し、性能が著しく低下するんだ」

 

「そんな…そんな…あんまりだ…!」

 

 キングは友を三度も殺さなくてはならない現実に涙した。ヘンドリクセンが不敵に笑う

 

「喜んでくれ妖精王、貴様には素晴らしい機会を与えてやったのだ

 友に3度会う機会と友を三度殺す機会を!!滅多にあるものではないぞ?」

 

 その時2人が飛び出した

 

「ヘンドリクセン!!!」

 

 メリオダスとギルサンダーだ。ヘンドリクセンに急接近し、攻撃を仕掛けるがヘンドリクセンの笑みは変わらない

 

 

 

 

 

 

「よくやった。ビビアン」

 

 みんながヘンドリクセンが見ている方向を見た。いつのまにかビビアンがエリザベスとマーガレット王女を人質にしていた

 

「お前ら!離れろ!」

 

 キュドッ

 

 メリオダスは体を貫かれギルサンダーは背中を切られた



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第28話集結

今回は期待しないでください
(´;ω;`)


「なぜギルまで!!?話が違うわ!!!」

 

 ビビアンがヘンドリクセンに向かって叫ぶ。ヘンドリクセンは当たり前のように答えた

 

「いいや違わないさ。これでこの男は骸となればもう二度とお前の元から逃げない…永遠に……な…」

 

 そう言うとヘンドリクセンは右腕を上にあげ黒い炎を作り出した。俺は助けたいが怪物が邪魔をする

 

「さて…2人とも念入りにとどめを刺してやろう」

「やめなさい!!」

 

 もうダメかと思われた時、エリザベスが前に出た

 

「望み通りあなたと共に参ります…そのかわり2人に手を出さないで!!」

 

 エリザベスはヘンドリクセンの元へ歩く。ヘンドリクセンはエリザベスが前に来ると炎を消した

 

「…いい子だ、生かすと言ったのはメリオダスだけのつもりだったが、ギルサンダーの方はサービスだ」

 

 ヘンドリクセンは片腕でエリザベスを抱き、もう片方で翼を作り出し空を飛んだ。もちろん助けたいが怪物が邪魔をする

 下手にやると怪物ごとこいつらも死にかねない

 メリオダスにどうすればいいか聞くためにメリオダスを見ると三節棍を持ったバンと団長(ホーク)がいた。

 何をしているのか疑問に思っていると

 

 

 バンがメリオダスを攻撃し、右腕を奪った

 その瞬間、メリオダスとバンの戦いが始まった。メリオダスは奪われた右腕を奪い返しくっつけるとヘンドリクセンのように腕が治った

 バンがメリオダスに何かを聞いたらしい

 だが俺は怪物の相手で全然聞こえない

 バンがメリオダスに攻撃する。メリオダスはさっきの戦いで消耗しているためバンの攻撃を完全には捌けない

 メリオダスにまともな一撃が入ったメリオダスは吹き飛び壁にぶつかり地面に横たわる

 バンがメリオダスと少し話すととどめの攻撃を…

 

 

 

 する前にメリオダスが反撃した。その後話がついたらしい、メリオダスはホークが背負って走って行った

 バンはギルサンダーとディアンヌに呪言の玉を使ってから俺に叫んだ

 

「おいザスター!!!そいつらの弱点は聖騎士(本体)についたきゅうこんみたいなやつだ!そいつを抜き取れば生きたまま倒せる!!!」

 

 それを聞くと俺は腕を聖騎士に突っ込ませきゅうこんを抜き取りながら返事した

 

「サンキューな!!!」

「ヘマすんじゃねーぞ〜〜〜♪」

「誰に行ってるのさ」

 

 キングはヘルブラムを倒したらしい。だがその目は怒りに燃えている

 俺達は邪魔する怪物どもを倒しながらヘンドリクセンの元へ向かった

 

 

 

 

 

 

「メリオダスがいるのはここだな」

「ほんっとお前の魔力探知(それ)便利だな〜♪」

「…!ディアンヌ!団長とエリザベスが危ない!!」

 

 ディアンヌは俺の言ったことを聞いた瞬間屋敷の壁を破壊しホークとエリザベスを両方すくい上げた

 ディアンヌを見たら驚いたヘンドリクセンだが後ろからキングの神器が攻撃し建物が半壊した

 

 

 今ここに<七つの大罪>の5人が集まった



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第29話魔神

「はーはっはっは!!!そう来なくてはつまらんよなぁ!!!?

 どうやってあの『新世代(クズども)』を退けたかしらんが…」

 

 ヘンドリクセンが笑いながら切り飛ばされた腕をくっつける

 

「エクセレントだ<七つの大罪>、だが私は倒せん」

 

 メリオダスはさらにヘンドリクセンの腕を切りとばすが腕はすぐにくっつきメリオダスを殴…

 

 

 …らせずに俺が腕を蹴り飛ばした

 

「団長の仇は俺が取る」「いや死んでねーよ?!」

 

 どこからか声が聞こえた気がするが今はほっとこう

 

「小賢しい…」

 

 さらにヘンドリクセンは腕を直し俺を見るが無数のナイフ…キングの神器がヘンドリクセンに突き刺さった

 

「とりあえず四回は死んでくれる?じゃないとあいつに怒られるからさあ」

 

 キングが冷徹な目でヘンドリクセンを見つめる

 

「はぁ!!」

 

 ヘンドリクセンは当然のように無傷でナイフを弾いた

 

「今の私は無敵だ」

 

 ヘンドリクセンが笑うが手の形をした岩がヘンドリクセンを挟むように飛び出す

 

「無敵でもなんでも君を倒さなきゃボクの気が済まないんだよー!!『双拳(ダブルハンマー)』!!」

 

 二つの岩でできた拳がヘンドリクセンをサンドイッチのように殴った。ヘンドリクセンは両腕でその拳を…

 

「何…?」

 

 耐えられずに潰されそうになっている

 

「初心者のお前に一つ忠告しとくぜ。魔神の力は傷こそ修復できっけど、不死身でもなけりゃダメージも残るんだ」

「お前、今まで何度再生した?」

 

 攻撃のためヘンドリクセンに突っ込むメリオダスの後に俺が答える。だが俺自身にある疑問が生じた

 

(あれ?なんで俺は…)

「ザスター!」

 

 だが今はそんな疑問を考えている暇はない

 切り刻んだ瞬間傷を修復したヘンドリクセンをメリオダスが俺に向かって蹴飛ばしてきた

 それに合わせて俺は腕に雷と火事の炎と地震と竜巻の風と雪崩の雪を纏わせた

 

「『混沌の大災害(カオス・ディザスター)』」

 

 周りを傷つけないように手加減してヘンドリクセンをバンに向けて飛ばした。だが空中で体制を整えるとバンを殴り壁にめり込ませた

 近くにいたゴウゼルも炎で攻撃するがゴウゼルは難なく避けた

 すぐにバンが戻ってきてヘンドリクセンに笑顔で自分がめり込んでいた穴を指差して話した

 

「ヘンディ〜〜〜どこであれを見つけた?」

「何?」

「だ〜か〜ら〜♪」

 

 バンの表情が笑顔から怒りに変わり

 

「どこで拾ってきたかって聞いてんだよ〜〜〜!!!」

 

 三節棍で滅多打ちにした。最後の一撃でめり込んで壁にヘンドリクセンを飛ばすと亀裂が入りそのまま壁の中にあったものが姿を現した

 真っ赤な赤の魔神(・・)の死体がそこにあった

 

「この姿…まるで伝説にある…」

「ああ…魔神だ」

 

 1300年の中でも初めて見る魔神を見たキングの言葉にの言葉にメリオダスが答える

 

「死体から発する魔力はデールや『新世代』から感じた邪悪な魔力と完全に一致する。こいつが元凶と見て間違いないだろう」

 

 実在したかもわからなかった魔神を初めて見てキングは驚いていた。ヘンドリクセンは答える

 

「20年前…大焼失した妖精王の森で死体が発見された時から全ては始まった。この赤き魔神は素晴らしい恩恵をもたらしたよ…!!

『旧世代』から『新世代』魔神の血への対応適応者を生み出す実験…

 暗黒の呪術の一部解明…

 その結果私はこの身に赤き魔神の力を体現」

 

 ヘンドリクセンは右腕を突き出すと俺達に触手のようなものを出し攻撃した

 バン以外は弾くか避けるかで防いだ。バンは体が貫かれてもそのままヘンドリクセンに近づく

 

「魔神の力を体現〜〜?だったらお前勝てねぇわ♬」

 

 バンは右腕を掲げ、ヘンドリクセンをチョップみたいに殴った

 

「あのデブを殺したのは俺だ!!」

 

 ヘンドリクセンはその勢いで地面の中に消えていった



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第30話絶望

はい、もう気づいた人はいると思いますが
『不定期連載』改め『小説好きな人』です。以後お見知り置きを


「微かな風を感知…どうやら更に地下に空洞があるようだ」

「魔力からしてまだヘンドリクセンは生きてるぞ?」

 

 バンが開けた穴を見てゴウセルと俺はメリオダス達に教える

 

「ちょ…ボクの大きさじゃこれ以上はムリだよ〜〜」

「ディアンヌとザスターは万が一の時のために上で待機しててくれ」

「はいよ〜」「みんな気をつけてね〜〜!!?」

 

 穴に降りていくメリオダス達を俺とディアンヌが見送った

 

 

 

 

 

「静かですね」

 

 メリオダス達が穴に入って数分、ある人物が俺に話しかけてきた

 

「お前は…ギルサンダーか」

「覚えていてくださいましたか。ザスター様」

「敬語じゃなくていいぜ?堅苦しい」

「…ありがとうザスター。ところで、ハウザーを見なかったか?」

「さあな、ドレファスの連行について行ったっきり見てないな」

「そうか…ありが…」

 

 ズズッ…

 

 地面が揺れた。その瞬間穴から何が出てきた

<七つの大罪>だ

 

「…メリオダス、何だこの魔力…ヘンドリクセンに似ているが人間の魔力って感じじゃ…」

「ああそうだ、あいつはさっき…人間をやめた!!」

 

 現れたヘンドリクセンは灰の魔神を思わせる姿へと変わっていた。もう人間と言う器ではなく魔神言う名の器に変わっていた

 ヘンドリクセンは何かを探すように周りをキョロキョロ見回している。そして『それ』を見た

 

「こいつの狙いはエリザベスだ!!近づけさせるな!!!」

 

 メリオダスがヘンドリクセンの左胸(心臓)に突き刺した。だがそれはヘンドリクセンに刺さりはしたものの数ミリ程度

 ヘンドリクセンは片腕でメリオダスを殴るとバットに打たれたボールのように飛ぶ

 すかさずゴウゼルがヘンドリクセンの後ろから攻撃しようとするがヘンドリクセンは超スピードでゴウゼルの背後を取り首を切断した

 

「……」

 

 ヘンドリクセンの周りに無数の黒い何かが現れる。そのあと、何全方位に弾けると雪のように落ちてくる

 聖騎士がこれに触れると一瞬で絶命した

 

「ふっ」

 

 全ての雪を避け地震を纏わせた両腕をヘンドリクセンの腹にくっつけると地震の力をヘンドリクセンの中に開放した

 

「『六王銃(ロクオウガン)』!!」

「!?」

 

 ヘンドリクセンはとっさに後ろに飛び衝撃をやわらげた

 

「あなたに見せるのはこれが初めてよね?」

 

 それを待っていたかのようにスレイダーが飛んでくるヘンドリクセンに魔力を当てた

 

「『威圧(オーバーパワー)』!!!」

 

 ピタッとヘンドリクセンの動きが止まり、その隙にスレイダーが一撃を当てその仲間が追撃

 

「『ブリリアント・デトネーション』!!!」

「『雷帝の鉄槌』!!!」

 

 ギルサンダーとギーラが魔法さらに追撃した。ヘンドリクセンは爆炎と雷に飲み込まれ

 

 

 

 無傷だった

 

 聖騎士達に絶望が蔓延する

 

「つ…強すぎる…!!あ…悪夢だ!!!」

「こんな化け物がこの世に存在するなんて…」

 

「まだだ!」

 

 その声の主はギルサンダーだ。彼は剣を構え叫ぶ

 

「我々が怖じ気づいて誰が王国を守る!?一騎当千と謳われる王国聖騎士の誇りを見せろ!!!」

「「「お…おおっ!!!」」」

 

 聖騎士達が一斉に飛びかかる。ある者は一心不乱に魔法を撃ちまくり、ある者は何度も斬りかかる

 ヘンドリクセンはそれらを腕を振るうだけで絶命させその瞬間にギルサンダーが飛び込み神速の如き速さで攻撃するがヘンドリクセンには及ばず倒れる

 

「はあっ!!!」

 

 俺はヘンドリクセンの角を掴み膝蹴りを顔面に叩き込むが

 ヘンドリクセンは避けるどころか目をとじすらしなかった。その瞬間にヘンドリクセンのパンチが腹に直撃し俺は吹き飛ばされ

 

 気絶した



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第31話戦いの終わり

うおおおおおおおおおおおおお!!!
(*≧∀≦*)
一ヶ月間休まず投稿し続けたぞ!!!
♪───O(≧∇≦)O────♪
達成感がすごい!!!✌︎('ω'✌︎ )


 誰かの声が聞こえる…

 

『俺……リ…リ…れと…た…え…い!』

 

 声のする方を見ると痴女みたいな女がこちらを見ていた。誰かは知らないがどこか懐かしい

 すると突然光に飲まれた。暖かく、それでいて優しい

 

 

 

 

 

 目を覚ますとまず最初に目に写ったのは傷が完全に完治した体だ

 次に光るエリザベス、俺と一緒で傷が塞がったメリオダス、そして…

 倒れた黒い豚が一匹。だがその形は見たことある

 団長(ホーク)

 

「!?」

「『雷掌底』」

 

 気づいた時にはヘンドリクセンを攻撃していた。吹っ飛ぶヘンドリクセンより早く後ろに回り込み上に蹴り上げ俺もジャンプで上に飛ぶと両方の拳を握り地震を纏わせ下に向かって振り下ろした。直撃したヘンドリクセンは地面に落ち、地面にクレーターができる。更に追撃で先程避けられた攻撃をする

 

「『六王銃』!!!」

 

 後ろは地面、今度は避けられない。間違いなく当たった

 だが俺はヘンドリクセンから離れるようにクレーターから出る

 

「すげえ!一方的だ!これなら…」

「いや、まだだ」

 

 聖騎士達から俺歓声の声が上がるがメリオダスが否定する

 すると当たり前のようにヘンドリクセンはクレーターから出て来て口から出た少量の血を拭う

 

「マジか、かなり本気でやったんだが…メリオダス、勝つ算段はあるか?」

「ある」

 

 即答、相当自信があるようだ

 

「ゴウセル!あれをやる!伝達頼む!」

「団長…ゴウゼルはもう…」

 

 メリオダスの言葉にキングが答えるがゴウセルの生首を抱えたゴウゼルの体がメガネを探していた

 

「了解だ。団長」

 

 メガネを見つけてかけて首をくっつけると即座に復活した

 

「『光矢伝達(ブロードキャスト)』」

 

 その瞬間、頭にどう言う技で倒すか。何をすればいいか明確にわかった

 

「ハッハッハ!!!正気じゃねえな!!!」

 

 俺は笑ったあまりのギャンブル性に

 

「だが、乗った」

「ニヒヒ!お前ならそう言うと思った!

 …んじゃ、いってみよーか!!!」

 

 瞬間、メリオダスは魔力を解いてヘンドリクセンに突っ込んみヘンドリクセンを抑えた

 

「『雷帝の鉄槌』」

 

 最初はギルサンダー、メリオダスもろともヘンドリクセンを攻撃する

 それを筆頭に次々に聖騎士がメリオダスもろとも攻撃する

 ディアンヌも…

 

「団長…ごめんね…『千の磔(ラッシュ・ロック)』!!!」

 

 キングも…

 

「霊槍・シャスティフォル『第四形態「光華(サン・フラワー)」』!!!」

 

 次に俺が真上から下にいるメリオダス達に向けて殴った

「悪いが、手加減なしだ『震撃(しんげき)』」

 

 最後にバンがメリオダスに向けて一撃を放った

 

「『バニシング・キル』」

 

 ヘンドリクセンは自分に当てずメリオダスに向けたことが理解できずにいたが、メリオダスから溢れ出た魔力ですぐにわかった

 

「『リベンジ・カウンター』、あらゆる魔力に無防備になり、受け止めた魔力の全てを蓄積、放出する。団長の究極技(アルティメット・ブロー)だ。この技を受けたお前の生存率は0.2%、頑張れ」

 

 ゴウゼルが説明して最後に無慈悲な一言を話されヘンドリクセンは即座に逃げようとするが時すでに遅し

 ヘンドリクセンはメリオダスの一撃を受けて消えた

 

 

 

 

 

「団長…あんたがいなくて誰が<残飯処理騎士団>を支えるんだよ?俺まだ床に落ちた残飯食えないんだぞ?俺が代わりに団長やんのも悪くはねーけどよ…」

「今回の勝利と栄誉は全部師匠のもんだ。なあ団ちょ」

「ああ…戻っとこいよ…だったら毎日の残飯三倍にしてやるぜ…」

 

 俺、バン、メリオダスは悲しい表情で団長の死体を見ながらそう呟いていた

 

 

 

 

「団長の称号はやんねーけどその言葉、忘れんなよ」

 

 団長の死体が灰になり、中から小さな団長が出てきた。

 

「生きてたのか」

「うん、そうみたい」

 

 

 

 こうして俺達の戦いは終わった




次…ていうか明日オーバーロードですね〜見たい方はよろしくお願いします
毎日投稿じゃない代わりに毎週投稿で毎回2000字越えです
七つの大罪と同時進行です

次回はストック増やすために一週間後です
急展開になるかもね
もうここまできたらやってやるよちくしょー
ストックは10個以上は欲しいので一週間後投稿したらまた一週間後で、そこからまた毎日投稿です


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第32話vs巨獣アルビオン

オーバーロード書いたおかげかスラスラとかけた…
一週間くらい遅れたのはストック増やすためです
(オーバーロードが遅いのもストック増やすためです)


 歩いている。なぜかって?武者修行をするためだ

 

 数日前

 

「ザスター!傷は完全に治ったか?」

 

 メリオダスが傷が完治して残飯を食べている俺を見ながらそう言う

 

「ああ、まあたいした傷じゃなかったしな。それよりメリオダス」

「んー?」

「俺武者修行するから少し<豚の帽子>亭から抜けるわ」

「ほーう。タダ飯食わせてやってる恩を忘れたか?」

「そのタダ飯が残飯だと恩も恩にならねーよ」

 

 メリオダスの言葉にそう言うと言葉を続ける

 

「まあアーサーが意外と強くなってたから焦ってんだよ。頼むよ」

「……」

 

 

 

 

 

(まあそう言うわけで武者修行の旅をしてるわげだが…なんだこの怪物(デカブツ)?)

 

 目の前にはホークママの数倍はあるデカさの怪物がいる。1匹だが前のヘンドリクセンくらいの強さがあるんじゃねえか?そして…

 

「確かこの先に村があったか?俺が目指した村だよな?

 ……させるかぁ!!!」

 

 即座に飛び上がり怪物の体を壁を走るように駆け上がる。怪物も俺に気づいたのか手で俺を潰そうとしてくる

 だがでかいためか動きが遅く。軽々とジャンプして避ける。そのまま顔まで近づくといつも通り『地震』の力を使い空気を殴った

 だがいつもと違うのはこれが周りのことを考えていない本気の地震だと言うこと

 

「『震撃』」

 

 怪物に直撃し、その巨体が浮き、数十メートル飛んで地面を揺らしながら倒れた

 

「は?」

 

 だがそれだけ、ダメージを受けた様子はではあるが致命的なものではない。怪物は体制を整えて空中にいる俺を両手で潰そうとしてきた

 俺は足に地震を纏わせて空気を蹴ると怪物に当たると同時に蹴った方向と真反対に飛んだ

 

「あぶねぇ…奥の手を使うか?いや、使わねえと勝てねえな」

 

 そう言うと俺は空に向けて右の手のひらを突き出し何かを掴むような動作をすると次に怪物に向けて落とす動作をした

 

「っし!あとは時間稼ぎだな」

 

 そう言うと怪物に走り出した。怪物はそれに反応し方から砲台を…え?

 

「って!?そんなんありかよ!」

 

 そう言う間に撃ってきた。俺はジャンプで飛んで回避すると

 

 ドンッ

 

 怪物の砲撃が地面に着弾すると即座に爆発し、その後には地面が焼け焦げていた

 怪物は空中にいる俺に砲台を向けてきた。数はさらに増えている

 

「ちょっ…」

 

 躊躇なく撃ってきた。数ある砲台をばらばらのタイミングで打ち出し連射してくる。空気を蹴って回避しているが、魔力がそろそろ無くなりそうだ。

 噴火の魔力を纏わせると腕がマグマに変わり、ボコボコと沸騰しているそれを撃ち出した

 

「『流星火山(りゅうせいかざん)』」

 

 砲台を狙ったそれは砲台に命中し、発射口を溶かして塞ぐ。そして

 

「おっ?やっときたか?」

 

 そう言いながら空を見る俺につられたのか怪物が上を見るとその先には

 

 

 小さな隕石が一つ、怪物の場所にピンポイントで落ちてきた

 

 

 

 

 そのあとは何の説明もいらない。隕石で怪物が消し飛んだ。近くにいた俺は吹き飛ばされたが命に別状はない

 隕石は相手が巨大だったらよく当たるが、ヘンドリクセンのような怪物であるがデカさはあんまり変わらない奴には不向きな攻撃である

 

「フーッ勝てたのはあいつが砲撃に切り替えてくれたからだな。あれがなけりゃ死んでたのはこっちだ。やっぱ修行が足りないな…ん?」

 

 そんなことを言っていると目の前にいたのは金髪のほぼ裸の女と髭が特徴のおっさんだった。女とおっさんは俺を見て驚くと俺に言った

 

「私はデリエリ。ケツから言って、ついてこい」

「デリエリ、それは何も言わずについてこい。拒否権はないって言いたいのかい?あ、私はモンスピートよろしくね」




第31話は少し内容を変えました
デリエリ…書きづらい

ザスター
現在闘級4000(今まで弱かったのは周りのためにかなり手加減していたため
武力2000
魔力1500
気力500


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第33話一難去ってまた一難

はい、予告通りこれからまた毎日です。…『不定期更新』は逃走の逃げ道のため置いておきます
(…エスカノールと絡ませたかったですが、できませんでした)


 〜数分前〜

 

 グラグラ…

 

「…地震?」

「そうだね、デリエリ。あの人を思い出すよ。もう戻ってるといいね」

 

 十戒『純潔』のデリエリと『沈黙』のモンスピートがそう話していると

 

「アルビオンが二体やられた?」

「ああ、別々の場所でな」

 

 そう話しているのはドレファスの体を奪ったフラウドリンと十戒の統率者『敬神』のゼルドリス

 

「カァーッハッハッハ!!!愉快愉快!!!」

 

 そう笑うのは『真実』のガラン。その笑い声に『信仰』のメラスキュラが問う

 

「何がおかしいのかしら?」

「まだこの時代にも魔神族(われら)に刃向かう者が存在したのじゃからな!!

 どーれ行くか」

 

 そう言って立ち上がるガランの前にゼルドリスが動く

 

「待て、その慢心が<十戒(おれたち)に封印と言う屈辱をもたらしたことを忘れたのか?」

「ジジイは物忘れが激しいのでな!それにまだ一体おるのじゃろ?」

 

 笑いながらそう言うガランに『安息』のグロキシニア

 

「…で。どっちに行くつもりっスか?」

「ん?そうさな〜〜」

「西北西は一瞬だけどアルビオンの倍近い闘級反応があったっス。南の反応は妙で…アルビオンが自滅したようなんスよ。まるで自分の力がそっくり跳ね返ったような」

「ありがとさん……決めた」

 

 そう言ってガランはジャンプで空高く飛んで行った

 

 

「…グロキシニア、三体目はどうなってる?

 

 ガランが飛んで行った後、ゼルドリスがグロキシニアに問う

 

「今は交戦中っスね。闘級反応からして一人。色々苦戦してるようっス…あ」

「どうした。グロキシニア」

「いや、あれ」

 

 グロキシニアは空を指差す。十戒の皆がその指の先を見た。そこにあったのは赤い何かが空から降ってきていた。そして…

 

 ドンッ

 

 落ちた。強めの風がこちらに来る

 

「アルビオン、あの隕石に潰されたっス」

 

 それを聞いた瞬間、デリエリが動いた。あとを追うようにモンスピートが動く

 

 

 

 

 

 

 〜現在〜

 

「…痴女には興味ねーぞ」

「殺すぞ」

「すいません」

 

 デリエリとの殺気に驚き、すぐに謝るザスター。モンスピートが口を開く

 

「それで、ついてきてくれるのかな?まあさっきも言ったように拒否権はないけどね」

「じゃあ…」

 

 その瞬間高速でデリエリに近づくと最後の『地震』の魔力で殴った

 その瞬間、少しデリエリが笑って見えたが。それも一瞬、分かっていたかのようにカウンターを合わせてきた。顎に当たったデリエリのパンチは即座にザスターを気絶させた

 

「やっぱりあの人だよね?」

「ケツから言って…運がいい」

 

 モンスピートがそう言いながら呟くとデリエリが親指を立ててそう言った

 

「それは君の師匠がちょうど復活してる上に性格変わってなくて運がいいってことかい?」

「ん」



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第34話十戒

「ふーっ。やはりメリオダスじゃったが、あそこまで腑抜けるとは…おや?おぬしら、何を…」

 

 帰ってきたガランは一箇所に集まっている十戒の面々を見て不思議に思った。のでゆっくりと近づく

 

「なんじゃ?一体何が…」

 

 そこど言葉が止まった。なぜならそこには人間がいたからだ

 

「お、おーい爺さん、この鎖解いてくんね?」

 

 囚われているにもかかわらずヘラヘラとそう言うザスター

 

「ガラン、こいつが何なのか。言わなくともわかるな?」

「ああ。これは運命というやつなのかのう?」

 

 ゼルドリスの言葉にガランが勝手に納得していると声が上がった。もちろんザスターには意味がわかるはずもなく

 

「あのー勝手に納得しないで説明していただけますかね?」

「うるさいっスよ。少し黙っててくれるっスか?殺すっスよ?」

「女がそんな言葉使うなよ」

「女じゃ無いからいいんスよ。さて、みんな。こいつどうするっスか?」

「「「魔神族(俺(私)たち)の血を飲ませる」」」

 

 グロキシニアの言葉に全員が即答する

 もちろんザスターには意味がわかるはずがない

 

「あの…誰か助けて?おーいそこの木の上で寝てるやつ!寝てないで助けてくれ」

「やだね。俺もお前に血を飲ませるのには賛成だし。第一、ここには反対はお前だけだぜ?」

 

『慈愛』のエスタロッサはニッコリ笑いながら言葉を返してきた

 その言葉にヒューと口笛を吹くと次の言葉を出す

 

「あー、あんたら魔神族だよね?メリオダスと同じ魔神族だよね?人が魔神の血を飲んだらどうなるか分かってるよね?つーかドレファス生きてたのかよかったよかった」

「無論知っているとも、そして今私はドレファスでは無い。十戒フラウドリンだ」

 

 そんなこんな話しているとメラスキュラが杯に血を入れて闇で口元に持ってきた

 

「ウフフ♪」

「……」

 

 口を閉ざしたままじっとしているザスターにガランが近づくと口を無理やり開けさせ、その間にメラスキュラが血を口の中に入れた。そしてガランが無理矢理閉じさせる

 

「ムグッ?!ムグググ…ゴクン…まっず。誰の血…」

 

 そのザスターは瞬間体が張り裂けそうな苦痛に悶えだした

 その間、ザスターに記憶がコップに水を注ぐように入ってきた

 

 

 

「俺はデリエリ。ケツから言って俺と戦え『純潔』」

「痴女は募集してねえぞ?」

「殺す」

 

 

 

魔神王(爺さん)。何ですかこいつ」

「我の息子にして新しい『慈愛』エスタロッサだ。お前にはこいつとデリエリと共に女神族を倒してきてもらう」

 

 

 

 

 

「そうだ。俺はあのあとに暴れたけど女神族の転生の魔術で……」

 

「やっと思い出したか?」

 

 顔を上げると同房たちが笑っていた

 

「ああ、思い出した。んじゃ、改めて自己紹介するわ

 

 

 

 

 元十戒、元『純潔』、ザスター。帰ってきたぜ〜」



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第35話vs弟子

「あーやっと思い出した。年月からしてあれから3000年か…転生してから23年しか生きてないが、早いもんだ

 …なんでお前ら生きてんだ?3000年もしたらジジイか寿命だろ?」

「忌々しい女神族の封印にかかっておってなぁ…さっき封印から解かれたばかりじゃから魔力も空じゃ」

 

 ザスターの疑問にガランが答える。確かに魔力が一切感じられないと思いながら「なるほど」と答えた

 

「…ドロールくん。ザスターくんの闘級は?」

 

 グロキシニアが袋を被ったドロールに聞くとドロールが口を開いた

 

 十戒の時はメリオダスに次ぐ実力者…戒禁の力で闘級が上がっていたため、当時の闘級は

 武力60000(6万)

 魔力30000(3万)

 気力10000(1万)

 の合計100000(10万)であった。これなら女神族の『四大天使』にも引けを取らない強さだ。ならば現在は…

 

「…武力50000(5万)、魔力15000(1万5千)、気力5000(5千)

 の70000(7万)

 

 その数値は魔力を取り戻しても自分達よりも上、戒禁なしなら自分達でも勝てると思っていたのに武力だけでも大半の十戒を超えている。その事実に十戒達は驚愕した

 

「…カァッハッハッハ!!!こりゃあ凄いのう!間違いなく最高戦力じゃ!!!」

 

 ガランが大笑いするとまた動き出す

 

「また行く気っスか?」

「どうもじっとしてるのは性に合わんしな。それに、若いもんには負けてられんわい」

 

 ガランがそう言って飛んで行くとモンスピートも立ち上がりガランについて行く

 

「僕も小腹が空いちゃったし、行こうかな」

 

 ヒゲを触りながら行ってしまった

 

 

 

 

 

「ザスター、私に何か言う事は?」

 

 怒った顔のデリエリが近づいてくる。ザスターはもちろん何をしたかわからないため。考えたが何も出ない。適当に言うことにした

 

「だ、ただいま?」

「痴女って言ったことを謝れ」

 

 殴りかかってきた。だが昔ではよくあった事なため回避する。デリエリはそのまま地面を殴り大地にヒビを入れた

 

「避けんな」

「当たったら痛いだろうが」

 

 そのままデリエリは連続攻撃を仕掛けてくる。俺直伝の連続攻撃でた

 デリエリの魔力『連撃星(コンボスター)』が怖いため極力避けるが避けられない部分は避けられない。連撃星が30台に突入すると

 

「ほい」

 

 カウンターを合わせてやった。顔面にクリーンヒット、デリエリは吹っ飛び、岩に激突し、止まる

 

「30台に突入したら調子に乗って地味な隙を作る癖が治ってないぞ」

「ちくしょう」

 

 崩れた岩からデリエリが這い上がってきた。ザスターはデリエリに手を差し出す

 

「まあ連続攻撃は綺麗になってんな。20発目で当たったし、そこは褒める」

「次は一発で当てる…」

 

 デリエリはそう言ってザスターの手を取り立ち上がった



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第36話vsメリオダス(闘級3万2500

 少しするとガランとモンスピートが帰ってきた。当たり前のように無傷である。だがどこか機嫌が悪い

 

「なんかあったか?」

 

 ザスターがそう聞くとモンスピートが答えた

 

「巨人族がいたんだけどガランが殺してしまってね。巨人族の魂は魔力が多そうだったのに」

「仕方ないじゃろ?逃げるのが悪い」

 

 モンスピートの言葉にガランがそう言う。「あ、そうそう」とモンスピートが何かを思い出したような感じで言葉を続ける

 

「メリオダスに酷似した魔力を感じたんだけど、ザスター。君の魔力探知で探してくれないか?」

 

 モンスピートの言葉に全員が目を見開く。最初に首を開いたのはガラン

 

「なんじゃ!?この『真実』のガランが信用できんと?!」

「いや、もしかしたらの話だよ。ガランが殺したと思っているだけで生きているならガランは嘘を言っていない」

 

 モンスピートが怒るガランにそう言うとザスターに向き直って「で、どうなの?」と聞いてくる

 

「うーん。魔神に戻って探知の範囲も戻ったが、大体半径12マイル(20km)、その中にかけらでも入った魔力はどいつの魔力かが確実にわかるが、外にある魔力は無理だ。でかい魔力反応もない、第一、メリオダスが生きてるとして、俺たちにそんなに近づくとは思えん。そこらじゅう飛び回るのも面倒だ」

 

 腕を組みながらそう言い切るとモンスピートが「そうか」と言ってデリエリの隣に居座った

 

 

 

「「「!!!?」」」

 

 しばらくするとそれが来た。少し変わったが、間違いない。これは…

 

「ザスター、この魔力。メリオダスに似ているが…」

「メリオダスと似てるんじゃない。間違いなくメリオダスだ」

 

 ゼルドリスの言葉を遮りザスターが言うことで曖昧だったものが確実に変わった

 

「メリオダスは生きている…!!」

 

 

 

 

「よっ!」

 

 メリオダスが目の前に現れ、ガランが立ちはだかる

 全員が戦闘態勢に…「待てい!!!」…なる前にガランが止める

 

「殺し損ねた獲物だ。儂がとどめを…」

 

「刺す」と言う前にガランが殴り飛ばされる。地面すれすれで飛ぶガランの先にメリオダスが先回りし、頭を掴み地面に叩きつける

 

 

 

「よっ!おひさ!」

 

 そこにザスターがおり、メリオダスを殴り飛ばす。メリオダスはすぐに態勢を立て直し、ザスターを見る。その瞬間、焦りの表情をあらわにした

 だがザスターはその間に懐に入り、本気の『地震』を纏わせた右腕で殴るとき、耳元で呟いた

 

 

 

 

 

 

「<豚の帽子>亭。やめるわ」

 

 

 

 

 

 

 拳を振り抜く前にメリオダスが消える。目標に当たらず止まることのない攻撃は大気を破り、大地を抉る衝撃波となって10km先の山まで破壊の一本道を作り出した

 

「これが…呪われし…魔神の力か…」

 

 ガランがハルバードを杖のようにして立ち上がり、そう呟く

 

「いやあ…実に愉快愉快…

 

 

 

 

 

 なわけあるか…!!!」

 

 

 ガランは屈辱で叫び、大地を震わせる。それを見ていたザスターにゼルドリスが一言

 

「さすがだ」

「当たり前だ」

 

 ザスターはゼルドリスの言葉に堂々とそう言った



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第37話それぞれの動き

 転移で帰ってきたメリオダスが戻ったとき、メリオダスの姿にホークたちが叫んだ

 

「「「メリオダス(様)!!!」」」

 

 メリオダスが十戒の元へ行ってたったの10秒、それだけで口と鼻から血が出ており、ボロボロだ

 

「フーッあいつが…ザスターが魔神族になった…いや、戻ったと言った方が正しいか」

「ザスターが!?どういうことだメリオダス!!!あいつは武者修行って…」

 

 険しい顔でそう言うメリオダスにホークが問いかける

 

「その武者修行をしてたら捕まったんだろ」

「メリオダス殿、魔神族に戻った…とは?」

 

 次にアーサーが問いかける。メリオダスは仕方ない…とザスターのことを全て話した

 3000年前、まだ聖戦と呼ばれたものをやっていた時、十戒のザスターと呼ばれる魔神族の実力者がいたこと、女神族との戦いの途中で転生の魔術で強制的に転生させられたこと。そしてソレが転生したのが俺たちの知るザスターだと言うこと

 

「メリオダスって試練で強くなったんだよな?闘級ってどれくらいだ?」

 

 ハウザーがホークに問いかけるとホークはメリオダスを見て闘級を口にした

 

「3万2500…」

 

 その場にいた全員は絶句した。その闘級の高さでザスターにはボコボコにやられ帰ってきたこと、つい最近まで3000くらいだったメリオダスと同レベルの強さだったのにもかかわらず、強くなったメリオダスを圧倒できる強さだと言う事だからだ

 

「ふむ、十戒にザスターが相手か。団長、間違いなくエスカノールの力がいるぞ」

「ああ、そうだな」

 

 マーリンの言葉にメリオダスは頷く

 

「<大罪>最後の一人が今更になって役に立つのかよ?」

 

 ホークの言葉にギルサンダーとハウザー、アーサーがウンウンと頷く。だがメリオダスは笑顔で言う

 

「エスカノールは俺よか強えぞ?その気になれば十戒の時(現役)のザスターよりも」

 

 周りは耳を疑った。十戒の時、つまり今のザスターよりも強いとメリオダスはいったのだ

 

 

 

 

 

 

「おのれぇぇぇぇえ!!!おのれメリオダス!この儂に屈辱を与えてくれたなぁ!!!メラスキュラ!ザスター!奴を探せ!放っておけば再び我ら魔神族の脅威となろう!!!」

 

 ガランが怒り狂いながら叫ぶ

 

「またあいつに負けたいの?」

「おぬし、今なんと?」

 

 メラスキュラの言葉にガランがさらに怒る。ザスターがさらにガランに言う

 

「第一、もう俺たちの捜索範囲から逃げてる。さっきから網を張ってるが、魔力のカケラすら掴めない。そんでもってお前らは封印から出たばっかだから魔力も空っぽ、勝てる可能性は低いぞ」

「そうね、ガラン。諦めなさい」

 

 ガランが「グヌヌ…」と言いながら怒りを抑えているとゼルドリスが口を開いた

 

「我らの目的はブリタニアの支配、これより各自別行動に移る。ザスター以外は二人以上で行動、魔力の回復を図り、迅速に事を成せ。多種族の戦闘、殲滅に関しては手段は問わん」

 

 全員が頷く。それを確認するとゼルドリスが叫んだ

 

「では今から魔神王の名の下に、ブリタニア制圧を開始する!!!」



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第38話魂回収完了

 数時間すると夜になり、巨大な袋を持ったザスターがある場所に来たそこにいたのはゼルドリスとエスタロッサの兄弟がいた

 

「ただいま〜やっぱお前らはあんま動いてないか。ほら、魂取って来てやったぞ」

 

 ザスターは袋を開けるとそこに詰まっていたのは大量の人間の魂、うじゃうじゃと動いていて気持ち悪い。言葉の後に「土産だ」と言おうとしたザスターだが、真っ黒な空中に浮かぶ者がいた

 

「待て待て」

 

 二人が気づき戦闘態勢に入るがザスターが止める

 

「そいつメラスキュラだ。魔力が一致してる。お前ガランと一緒に行ったはずだろ?ガランはどこだ?」

「……れた」

「え?」

 

 メラスキュラが掠れた声で話したが聞こえなかった。だから聞き返す

 

「ガランゲームをやってやられた…人間に…私もそいつの魂を食べたけど魂の魔力が多すぎてこのざま」

 

 二人が絶句する中ザスターだけは問い続ける

 

「魔力なしならまだ納得だが…もしかして?」

臨界突破(クリティカルオーバー)を使ってやられた…その時のガランの闘級は4万。だけどかすり傷程度にしかならなかった。<七つの大罪>の一人だと言っていた。確か<傲慢>と言ってたかしら?」

  「なるほど」

 

 ザスターは頷くとクスリと笑う。エスタロッサもその時笑っていた。二人は同時に呟く

 

「「やっぱ人間(シャバ)はおもしれーなぁ…」」

 

「…魂もらっていいかしら?」

「おう。土産だからお前らも食いたきゃ食えよ」

 

 メラスキュラの言葉でハッ、と戻るとそう言った。ゼルドリスとエスタロッサは魂を食べ始め、一つ二つと口にする。メルスキュラも少しずつだが食べる

 

「おい、ザスター。酒持ってるだろ?俺にもくれよ」

 

 エスタロッサにそう言われると「バレたか」と言いながら懐から酒を出しゼルドリスとメラスキュラに「飲むか?」と聞くと丁重に断られた。仕方なしに二人で飲むと「人間って進歩するんだな」とエスタロッサがぐびぐびと酒を飲みながら感心していた

 

 

 

 〜ザスター〜

 

 魔力が全回復したエスタロッサと模擬戦する事になった。なんでも今なら戒禁ないし、勝てるかもだから今のうちにとのこと、

 

「負けても泣くなよ?」

「泣きはしねえが、数十個の言い訳は用意してるよ」

「マジか」

 

 …昔からメリオダスと言い、エスタロッサと言い魔力の相性が悪い。俺の魔力、大災害(ディザスター)は近距離、中距離、その気になれば遠距離と使い勝手がいいが、その力を纏わせた俺の拳をメリオダスは物理魔力として、エスタロッサは物理攻撃として全反撃(フルカウンター)で返してくる。昔は戒禁のおかげでエスタロッサは圧倒していたが今の状態ならわからない

 

「お前ら審判頼むわ」

 

 俺はゼルドリスとメラスキュラにそういうと距離を取り戦闘態勢に入った



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第39話vsエスタロッサ

 そこでは武器を持った十戒、『慈愛』のエスタロッサと武装魔力で武装した元十戒、元『純潔』のザスターが戦闘態勢でにらみ合っていた

 

「では…はじめ!」

 

 ゼルドリスの合図で両者動き出す。土煙が上がり、金属がぶつかり合う音が響く。煙がはれるとザスターがエスタロッサから離れ、右手から雷と炎が混じった球を作り出していた

 

「『炎雷の宝玉(えんらいのほうぎょく)』」

 

 ザスターは躊躇いなくそれを打ち出し、目標のエスタロッサは闇を展開し防御する。闇と炎雷がぶつかり合うと爆発し、また煙が上がる

 ザスターは魔力探知でエスタロッサの位置を完璧に掴み、背後を取ると足に地震を纏わせ踏み込むと大地が揺れる

 大地が揺れたことで足場がグラつきエスタロッサは酒でも飲んだかのようによろよろと隙を見せる

 ザスターは踏み込む勢いでエスタロッサにゼロ距離まで近づくと全力のパンチを…

 

 

 

「…と思ってただろ?」

 

 する前にエスタロッサがこちらを見てくる。不安定な足場からこちらに向き直り武器である剣をザスターの拳にキンっと触れさせた

 その瞬間、ザスターの右腕に力が加わり、吹き飛ぶ

 

「予想外だったか?」

「はっは。強くなったな、エスタロッサ。…だが」

 

 ザスターは右腕が吹き飛んだにもかかわらず平然としている。エスタロッサはあることに気づいた

 

(飛ばしたのは『右腕だけ』!!)

 

 ザスターは拳闘士、つまり片腕がなくなってももう片方の腕が無事なら戦いには何ら支障がない。ザスターはとっくに左腕に『地震』の力を纏わせていた。エスタロッサは右腕に『全反撃(フルカウンター)』を使っているため右腕が持っている剣が間に合わない

 

「ふんっ!」

「ガッ!」

 

 ザスターが拳を繰り出すとエスタロッサはとっさに左腕で防御する。腕が砕ける音がするが御構い無しでザスターはその拳を振り抜いた

 

 武力だけで5万を叩き出す衝撃は止まらず。エスタロッサは足で地面をえぐりながら下がっていく。木に何本かぶつかり数百本の木々がへし折れる。その後数百メートルでその衝撃は収まる

 

「ふっは、ザスターの野郎容赦な…」

 

 エスタロッサが言い切る前にまた衝撃が襲いかかる。ザスターは『地震』を使って殴ると同時にエスタロッサの腕の中にその力を叩き込んだのだ。衝撃が収まった後にくるザスターが作ったその技の名は

 

余震(アフター・ショック)

 

 その小さな衝撃は連続して起こり、エスタロッサの腕に10回ほどダメージを与えると収まったがエスタロッサの腕はぐちゃぐちゃになっている

 

「『これでおあいこ』…か?」

 

 エスタロッサはこれをやった本人に向けてそう言うがその場にいないため返事が返ってくることはなくその言葉は空に消えていくだけだった



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第40話緊急信号

50話代で終わらせようかなと思います(再開できる終わり方で)
最近知ったんですけど、十戒って封印する前の歳って若い順から

グレイロード156歳
ゼルドリス252歳
メラスキュラ362歳
デリエリ377歳
エスタロッサ380歳
モンスピート415歳
フラウドリン554歳
ドロール約880歳前後
ガラン991歳
グロキシニア約1400歳前後

なんですよね…グレイロードが一番若かったのは驚きました
ガランも以外とおじいちゃんで…
と思うと同時にデリエリは377歳、ザスターと出会った時は何歳でザスター居なくなった時は何歳でインデュラ化した時は何歳だったんでしょうか?と言う疑問が個人的に思い浮かびましたが、めんどくさくなったので考えるのをやめました…
3000年前というのは当たり前のようにわかるんですが…


 少しすると飛ばされたエスタロッサがぐちゃぐちゃになった腕を元に戻して戻ってきた。対するザスターは吹き飛んだ腕を元に戻して待っていた

 

「さっきのはなかなか効いたぜぇ」

「これでおあいこだろ?」

 

 エスタロッサがプッと笑った。不審に思ったザスターはエスタロッサに問う

 

「…なんで笑う?」

「はははっあまりにも想像どうりの発言をするからなぁ…さて、続きをやるか」

 

 笑うのをフッとやめ、また戦おうと構えた時

 

「「「「!?」」」」

 

 ザスター、エスタロッサだけでなく、ゼルドリスやメラスキュラも一瞬だが感じ取った。グロキシニアとドロールの魔力

 

「緊急信号って感じか」

「だろうな」

「行くぞ」

 

 そう言ってザスターたちは闇の羽を出し、魔力がした方向へ飛んだ

 

 

 

 

 

 

 

「…いた」

 

 見ると二人はメリオダスにズタボロにされていた。だがメリオダスは一人、仲間がいない。だがそんなことは気にもとめず十戒は集まった

 

 ゼルドリスがメリオダスの前に立つ、メリオダスは剣を振るうがその一瞬でゼルドリスがメリオダスの腕を切り、手に持つ。ゼルドリスを蹴り飛ばし腕を戻そうとしたがゼルドリスが足で固定してしまう

 

「やれ」

 

 その言葉でグレイロードが動き出す

 

「『呪縛怨鎖』」

 

 その瞬間黒い鎖がメリオダスを縛り付け、消えていった

 メリオダスは何もなかったためゼルドリスに蹴りを入れ腕を元に戻すと煙幕を張るとザスターに飛び込んだ

 

「やっぱそうくるよなぁ!!!」

 

 魔力探知で居場所がわかっていたため構え…

 

「…なんてな」

 

 …ずに直立不動、ザスターに近づくとメリオダスが消え、さっきまでいた場所に戻った

 

「これが『呪縛怨鎖』」「呪を受けしその場所より」「お前は離れることができなくなる…」「もはや死は不可避」

 

 相変わらず分かりづらい話し方でグレイロードが呪縛怨鎖の力を語る

 するとデリエリが後ろからメリオダスをザスターに向けて殴った

 

「なるほど、キャッチボール?か」

 

 ザスターは吹き飛んできたメリオダスをデリエリに向け殴る。デリエリはそれを殴る。『連撃星(コンボスター)』で威力が上がるため加速していく。デリエリの50発目あたりでメリオダスを殴れずメリオダスが飛んでいく

 そこにモンスピートがメリオダスを抱え上げ空へ飛び途中で話すと『獄炎鳥』放った

 だがメリオダスは武器を口でくわえてモンスピートの首を切った

 

「「ケツから言って、だっせーな」」

「…それは訳さないでおこうかな?ていうか、二人揃って言うのやめてもらえるかな?」

 

 モンスピートの言葉にザスターだけがケラケラと笑う

 ドレファスの姿をしたフラウドリンがメリオダスに話され本体であるドレファスが涙する。だがフラウドリンが『天漢破獄刃』でメリオダスを攻撃した

 

「君が悪いんスよ。人間なんかの見方をするから」

 

 最後にグロキシニアがそう言ってバスキアスでメリオダスを攻撃し、爆発のようなものが起こった

 爆煙がはれるとメリオダスが構えていた。ザスターは見たことある技のためやばいとすぐにわかる

 

「『リベンジ・カウンター』!!!」

 

 

 

 

 

 

 メリオダスの技をエスタロッサは音もなく片手で止めた




最近溜まっていた疲れが一気に押し寄せて来てます…


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第41話必死の抵抗

最近殲滅状態のメリオダスまで行きましたが、あることが一つ…

ザスター
十戒→人間→魔神
10万→4000→7万
6万6000up!

メリオダス
初期→力を取り戻す→生き返る→殲滅状態
3370→3万2500→6万→14万2000
8万2000up!

感想で『ザスター上がりすぎ!』というのが前にありましたが、メリオダスも大概…ていうかザスター以上に上がりすぎじゃ…?2万2000も差があるんですよ?最初から6万だったし…
チャンドラーたちなんて戒禁なしで7万くらいは普通に行きそうだし…
これがパワーインフレって奴なんでしょうか…
そう思うとザスターの闘級の上昇値ってまだ優しいんじゃ?と思えてきました


 力尽き倒れたメリオダスの体をエスタロッサが踏みつける。メキメキと骨が折れる音がした。するとグロキシニアの力で火傷が治ったメルスキュラが自分に殺させろみたいなことを言い出す。そこにザスターが口を開く

 

「…別に殺さなくてもよくねーか?」

 

 全員がザスターを見た

 

「なんだと?」

 

 ゼルドリスがザスターに先程の発言を聞き直す

 

「いや、俺はメリオダスたち<七つの大罪>と一緒にいたんだがな?これがなかなかいい奴らでよ。メリオダスが俺たち裏切ったのも何か理由があったんじゃねーか…とか。まあ要するに話だけでも聞いてもいいんじゃねえか?」

 

 それを聞くとゼルドリスは十戒のメンバーを見て頷いた。メンバーは全員頷く

 

(まあ兄弟だし、本当は殺したくは…)「…ん?」

 

 ザスターはあることに気づいた。力が抜けている。何が起きているのか混乱しているとグレイロードが後ろに移動していた

 

「『呪縛怨鎖』」

 

 メリオダスと同じ黒い鎖に縛られ、鎖は消える。メラスキュラ、グレイロードが口を開いた

 

「まるで伝染病ね。人間と言う名の病原体に毒されてる」

「ザスターは」「病気(人間)に」「侵された」「もう助からない」「ならばせめて」「我らが殺してやる」

 

 メラスキュラたちに続いてゼルドリスが口を開く

 

「我らはもう二度と同じ過ちは犯さん。危険因子は最初に排除する」

「!速い!!!」

 

 一瞬で間合いを詰められ、ゼルドリスが剣を振るう、ザスターはとっさに腕でガードした。腕から血が出る。だがあることに気づいた

 

「傷が塞がらねぇ?」

「気づいたかい?君から魔神族の血を奪った…返してもらったってとこだね。要するに君はもうただの人間。力が弱まるし、傷が塞がることはないよ」

 

 後ろから丁寧にモンスピートがヒゲを触りながら説明してくる。ザスターは『地震』を纏わせた後ろ回し蹴りを放とうとするが上から来ていたデリエリに飛ばされ、連打が始まった。攻撃をある程度はそらして守るが数発当たる

 

「二十…五!!!」

 

 デリエリは癖が治ってないため全力の『地震』のカウンターを合わせる。だがその拳はエスタロッサの武器に弾かれる

 

「『全反撃(フルカウンター)』」

 

 ザスター自身の全力の数倍の威力が帰ってくる。だがその前にデリエリのパンチが当たる。そのパンチはいつもより軽く感じたザスターだが全反撃による衝撃で吹き飛ぶ。だが呪縛怨鎖の力でゼルドリスの前に背中を見せた状態で強制的に戻されると

 

 ドスッ

 

 背中の左側…心臓がある辺りに剣が差し込まれた

 

「人間は心臓が一つ。手間がかからないから助かる」

 

 その言葉を聞きながらザスターは意識を失った。その後、メリオダスを殺させまいとバンが尽力するが心臓全てを潰されメリオダスは生き絶えた




前書きに記したとうりメリオダスがどうしようもなく強くなる未来があるのに、ザスターは弱体化…
仮に今のザスターが殲滅状態のメリオダスと戦えば身体能力はもちろんのこと、魔力の相性でも負けて死ぬ未来しか見えない
今更修行したところでせいぜい1〜2万くらいしか上げられない…それ以上上げたらまた『ザスター闘級上げすぎ!』と言う感想しか来なくなるし…
どこかの戦闘民族みたいに死にかけから復活したら強くなるとか七つの大罪にはそんなもの…メリオダスは死んだら強くなってた気が…


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第42話また武者修行へ

あの…もう疲れたんで…やめてもいいすか?
二つのは無理でしたわ。なんか書いていけばいくほど質が悪くなっていく一方で…
毎日投稿してるし、眠いし…
引退したいなぁと…


 メリオダスが死んだ。それを確認すると十戒たちは飛んでいく。少しすると転移でバイゼル喧嘩祭りにいた者たちが戻ってきた

 エリザベスは動かないメリオダスを抱きしめ泣き出す。ホークはザスターに近づくと呟いた

 

「…ったくよー<豚の帽子>亭はやめてもまだ<残飯処理騎士団>が残ってるだろうが、豚野郎

 …戻ってこいよ。団長の座はやらねーけどな」

「いや、そこはくれよ団長の座」

「バーカ誰が…え?」

 

 ザスターの言葉で全員が目を見開いた。ザスターは当たり前のように立ち上がるとパンパンと砂を落とす

 

「いつつ…心臓はギリ回避できた。良かった良かった」

 

 背中から血を流しながら普通に喋るザスターにギルサンダーが叫ぶ

 

「生きていたんなら.…なぜメリオダスを助けなかった!!!貴方なら逃すことも…」

「できねーよ。どう考えても。俺ぁ無駄死には嫌いでね。あいつら一人ずつならいざ知らず、全員は間違いなく殺されるのは目に見えてんだろ?

 

 ザスターに言葉を遮られ、ギルサンダーは黙り込む

 

「それでザスター。お前はどうするんだ?」

 

 ホークが訪ねてくる。ザスターは右手を顎にやり考える仕草をすると答えた

 

「お前らの元へは戻らねぇ。おっと、十戒に戻るわけじゃねーぜ?あんなとこ戻ったら今度こそ間違いなく殺される」

 

 最初の言葉を聞いた瞬間全員が戦闘態勢に入ったため誤解を解くために話を続ける

 

「まぁ百聞は一見にしかずだ。ほらよ」

「「「!?」」」

 

 ザスターから魔神の闘気、魔力が放たれた。さらに手からは微量だが闇を出しており、背中の傷は塞がっていた。ザスターは話を続けた

 

「…とまあこんな感じで人間に戻ってもある程度は力を吸収できてるらしい。だが、再生能力は本物よりだいぶ遅い。半分人間、半分魔神の中途半端な存在になっちまった。まぁどう言うことかと言うと、もう少し強くなろうと思う」

「結局また修行かよ…今度はちゃんと帰ってこいよ?」

 

 ホークの言葉を聞きニカッと笑う。そして周りに向かって頭を下げた

 

「…許してくれとは言わない。ただ一言いわせてくれ。裏切って悪かった」

 

 すると後頭部を叩かれた。誰だ?と思い叩いた奴を見ると復活したバンだった

 

「お前はそんなこと言う奴じゃねーだろ♪明日世界滅びるかと思ったわ♪…おお、そうだ。師匠、ザスターの闘級教えてくれねーか♪」

「おう。そうだな!どれどれ…」

 

 ホークはザスターを見ると内容を口にした

 

「…武力30000、魔力5000、気力1000の36000!」

「おっ、意外と残ってたな。ラッキーラッキー。さて、行くか」

 

 そう言うとザスターは歩き出した

 

「んじゃ、また会う日まで」




はい。嘘です 


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第43話帰還

 あれから1カ月、魔神族が侵略を開始、人類はなすすべなく殺されていった。その人類の一部、ザスターはと言うと

 

「フーッまだバレてねーな。バレてたら十戒の2、3人寄越すだろうし」

 

 魔神族の死体5、6体に囲まれながら座ってそう言った。この一カ月、魔神族は見つけ次第全滅させていて、1匹たりとも生かしてはいない。もちろん復讐などそんな気持ちは一切ない。俺が生きているとバレたら間違いなく殺される。なので十戒にバレないためにも全滅させるしかないのだ

 

(…この一カ月、修行を続けてるがどれくらい強くなっるんだろうか?4万くらい行ってたらゼルドリスとかエスタロッサとかは無理だとして、十戒の大半は倒せるかもな)

 

 そう思いながら闇を展開した。闇は最初こそ小さかったが、今では人間3、4人くらいなら包めそうな大きさになっている

 

「…おっと、危ない」

 

 何かを感じ取ったザスターは物陰に隠れる。するとそこに現れたのは人間たち。だがただの人間じゃない

 

「魔神様が…魔神様が倒れているぞ!!!」

「聖騎士だ…聖騎士が近くにいるぞ!!!」

「探せ!探して魔神様に渡すんだ!!!」

 

 魔神族に屈し、魔神族のために聖騎士を見つけ、捉える。狂人たちだ

 

(人間って怖え〜自分たちのためなら…ってそんなことはどうでもいいから逃げましょう〜っと

 …ん?)

 

 狂人たちにバレないように逃げ出すととんでもない魔力を感じ取った

 

「十戒…じゃあない…だが、一カ月前にあの場にあった魔力だ

 …行ってみるか」

 

 ザスターは走り出した。数分すると懐かしのリオネスが見えた。それと同時に十戒の魔力があった

 

「メンバーはデリエリ、モンスピート、ゼルドリス、エスタロッサ、フラウドリン、グレイロードか。エスタロッサは飛んでいってとゼルドリスが追いかけていった。今がチャンス!」

 

 ザスターは加速した。城に着くとフラウドリンがいた。デリエリとモンスピート、フラウドリンは少し離れている

 

「なっ?!」

 

 フラウドリンがこちらに気づいた。つられて全員ザスターを見る。ザスターは右腕を上げて笑いながら挨拶した

 

「よっ!みんな久しぶりだな!ハッハッハ!!!」

 

 ………当たり前だが返事がない。少しするとフラウドリンが声を上げる

 

「貴様は我々が…」

「殺したはず…てか?死なねーよ俺を殺すなら徹底的に殺さねーと、今みてーに生きてたりするからなあ」

 

 ニヤニヤと笑うザスターだが、奥からグレイロードが現れた

 

「卵は」「良好」「ザスターが来たところで」「もう遅い」

 

 面倒なことに卵をもう既に作り出していた

 

「おいザスター、あれは何だ?!」

「グレイロードは下位魔神の突然変異で誕生した最高位魔神、蟻みたいに下位魔神を人間から作る…そんで」

「早く助けねーと!」

 

 説明している間に弓を持つ聖騎士が弓を放った。卵は落ち、急成長する

 

「…地面に落ちた卵は即座に魔神になる」



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第44話……期待しないでください(´;ω;`)

「恨むなよ」

「バッ…やめろ!」

 

 聖騎士の一人が飛び出し、魔神族の幼生を殺した。その瞬間歳をとり、ガリガリの爺さんになって死んでしまった

 

「我の戒禁は『不殺』なり」「我の前で殺生をした者は全ての時を奪われる」

「時?」

「要するに寿命全部持ってかれるってこった。落としてもそのままでも敵が増え、殺せば死ぬ。絶望的だな。バン、もしもの時はお前がこいつら殺せ」

 

 そう冷たくいい放つと誰かが掴みかかって来た

 

「お前、いつぞやの爆発娘」

「ギーラです!それより、あの中に私の弟がいるんです!助ける方法は…」

「見つからねえ、ああなるとグレイロードを倒さねー限り無理だ…すまねえ」

 

 ザスターの一言にギーラが絶望の表情?をした

 

 

 

 

「そうでも無いぞ?」

 

 その瞬間、魔神の幼生の卵が氷漬けになる

 

「この魔力…お前か?遅くねえか?

「すまないな。研究に夢中になってしまって…」

 

 マーリンが宙に浮きながら話す。ザスターはもう一つあることに気づきマーリンに伝える

 

「…すまん。マーリン、ここ頼めるか?」

「誰にものを言っている?我はブリタニア1の魔術師だぞ?」

「それもそうか。んじゃ、任せたぜ」

 

 そう言って走り出した。数分すると目標の魔神族が見えた

 

「よう、ゼルドリス。エスタロッサはどうした?」

「今は安静にしている。それよりも貴様、なぜ生きている?」

「…俺に勝てたら教えてやるよ」

「そうか、残念だ。結局何も聞き出すことは出来ないのだからな」

 

 さらっと殺す宣言したゼルドリスは武器を構える

 

(今の俺がどこまで通じるか分からねえが、とりあえずひと泡ふかせるか)

 

 そう思いながら武装魔力を施すザスターも構える

 お互い動かない。『大災害』の力は一瞬の溜めを要する。迂闊には魔力を纏えない。試しにとザスターは踏み込み、目の前まで行くと蹴りを入れた

 

「……」

 

 

 これは防がれた。さらに連続でかかと落とし、そのまま回し蹴り、『地震』を使った蹴りを放った。だがゼルドリスは全てを防ぎきる

 

「十戒の統率者なだけあるわ。ガードしてるとはいえ、無傷なんてよ」

「ふんっ力の落ちた貴様の力など俺の相手になるか」

 

 そう言うゼルドリスの周りには人間たちがゼルドリスを守るように待機している

 

「『敬神』の力か。人間の盾を作り、俺に本気で戦わせないように。か…ハァ…そんなんで俺が止められるか」

「?!」

 

 瞬間、ゼルドリスは防御する。その瞬間、先程とは比べ物にならない力がゼルドリスを吹き飛ばす。空中にいたゼルドリスだがさらに高く上に行き、雲の上に到達した

 

「…ここなら人間の被害とか、人目を気にせずやれるな」

 

 闇を展開しついてきたザスターはゼルドリスに不敵な笑みを浮かべていた



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第45話vsゼルドリス

 次はゼルドリスが攻める。ザスターは腕を縦にするが目にも留まらぬ早業でガードする前に切り刻まれ、ザスターの体から血が出る頃にはゼルドリスの剣はすでに鞘に収まっていた

 

「チィ!」

 

 魔神族の力で傷を治す。

 

「魔神族の力を少し取り戻した程度では貴様は俺には勝てん。諦めろ」

「やだね」

 

 そう言ってザスターは拳を振るう。だがその腕はゼルドリスに到達する前に輪切りにされ、雲の中へ落ちる。追いかけて腕を闇でくっつけながらゼルドリスに音も立てずに追いかけてきたゼルドリスに話しかける

 

「さーて、ここからどうするか…」

「もういい、さっさととどめを刺して…」

「そうか、もう少し話してたかったが仕方ない」

 

 そう言うと右腕を突き出し、何かを掴むような動作をした。もちろんゼルドリスは何が起こるか分からない。だが待ってやる義理もないため攻撃を…

 …する前に雷が剣からゼルドリスに伝わる。ゼルドリスが周りを見ると雲は黒い黒雲となりそこら中から雷が走っている

 

「まさか貴様、これを狙って…」

「おうそうだ。剣を使えば避雷針になってそこら中から雷を浴びることになるぜ。そんでここからが俺の得意分野(素手の戦闘)だ。拳骨じゃすまねえぞ?」

 

 ゼルドリスはすぐに黒雲から出ようとするが、ザスターの操る雷に打たれた。

 

「…忘れたか?俺の魔力は『大災害(ディザスター)』、災害なら全てを操れるぜ。雷もな」

 

 ザスターは完全に自分の得意分野(素手の戦闘)、自分の領域(黒雲の中)に引き込んだ

 

「舐めるな」

 

 ゼルドリスが目にも留まらぬ早い攻撃をしてくる。今の俺には避けることはできない。だが

 

「軽い」

 

 腕を掴んで顔面を殴り後ろに飛ばすと雷を操作し、ゼルドリスに当てる。ゼルドリスの動きが一瞬止まる。その一瞬で腕に『地震』を乗せ、さらに雷を操り『雷』の力も上乗せするとゼルドリスの腹に一撃

 

「『迅雷牙震撃(じんらいがしんげき)』」

 

 直撃、雷を乗せた地震がゼルドリスの全身をめぐり、大地に向かって吹き飛ぶ、そのまま大地にめり込んでいくのが見えた

 ザスターは勝ったと思った瞬間に腕に激痛が走る

 

「腕に雷が入って全身に回ったからな。死んでねえだけマシか」

 

 

 

 

 

 

 大地に降り立つとそこには死んだはずのメリオダスがいた。ザスターはメリオダスに歩み寄る。メリオダスがこちらを見るが、その目はなんだか少し違う。少し狼狽えたがすぐ平常心を取り戻しメリオダスに伝える

 

「裏切ってすまん」

「いいぜ、お前が帰ってきたって事で祝うか?」

「どちらかと言えばお前を祝うんだけどな。で、今日はどんな残飯くわせてくれんだ?」

 

 軽い感じで許してくれるあたりメリオダスなのは間違いないが、いつもと違う違和感を覚えながらメリオダスと話すザスターだった



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第46話三人称から一人称へ

「はぁ?!ゼルドリスと戦った?!」

「……ゴクン。おう」

 

俺はゼルドリスとあったことを全て打ち明けるとみんなが驚きの声を上げた。正直言ってうるさい。にしても、メリオダスの残飯はマジで不味いな

 

「それで、殺したのか?」

 

マーリンがそう聞くので自身を持って答える。物騒なやつだホント、ホークが「マーリンがベリアルインの娘って名乗って担の子たんだけど、ベリアルインってなんだ?」って聞いてきた時はなんの冗談だ?って思ったよホント

 

「いや、死んでない。絶対

渾身の一撃を食らわせてやったけど、ゼルドリスの魔力でギリギリ弱められた。弱められてなかったらどうだったかわからねぇけど」

 

どっちにしろ確定じゃないのが嫌なところだな。もっと強くなるか

 

「今朝、国王が再び予兆を見た」

 

予兆…簡単に言うと予言だな

 

『真昼の月輝き』

 

おお、真昼間から月が出てんじゃねーか。キレーだなー

 

『たれ込める霧が王都を満たす時』

 

にしても、こんなに霧が濃いのを見るのはディアンヌと初めて会った時以来だな

 

『我らを王国の反逆者たらしめた因縁の城の頂に陽炎の如きもう一つの月が現れ…』

 

「メリオダス、もうちょっとうまい残飯食わせてくれよ」

「それエリザベスが作ったものだぞ?」

 

『<七つの大罪>は再び集結する』

 

「え?マジ?ん?なんか急に暗く…」

 

 

 

 

 

お、重い…死ぬ…なんか聞こえるけど早く退いてくれねえかな…

 

「これでメリオダスとザスターがいたら…「生きてますが?尻の下でかろうじて」にゃ!?」

「ついでに俺も帰ってきてるぞ〜」

 

ふう、重かった。その声はディアンヌか…お、キングも…

 

「「だ、団長とザスターのお化け〜〜〜!!!」」

「おいこら、メリオダスはわかるが、俺が死んでないのはわかってたよな?あれか?いると知ってて踏んでたのか?」

「カッカッカ♪こんなちんちくりんとバカ面した幽霊がいるか♪」

 

おいバン、バカ面って俺のことだよな?お前は後でしばく

 

 

 

まあざっくり言うと、ディアンヌは今までゴウゼルに記憶を抜かれていたが、記憶が復活したらしい。そんで何やらあのゴウゼルには昔に心は存在しており、そのことすらゴウゼルは記憶から消したらしい。マーリンがまた国王の予兆とやらを話そうとている

 

「おいお前ら国王さんがいるぞ。お前らが無視するから可哀想な奴になってんじゃねーか。泣きそうになってんぞ」

「ザスター君、言わんでくれ…

コホンッこれを捜し当てるのにだいぶ時間がかかったが…ようやく見つかったよ」

 

そう言って国王さんが取り出し差し出したのはハート形の何か…何これ?何に使うの?

 

「あ、ゴウセル逃げ出した。あいつが何か知ってんのか」

「いや、小便だろ」

「あやつは人形だぞ」

「じゃあ大便だろ」

「いや、大小関係ないから。人形だから」

 

俺、メリオダス、マーリン、バンと話していき、最後にキングのツッコミが入った



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第47話一人称って難しいね!!

「国王さま…一体何を見せたの!?」

「これはかつてゴウセルに入っていたものだ。彼自身の話によると心の魔法が込められていると…」

 

 なるほど、なるほど…

 

「さっさととっ捕まえんぞ!!」

「おお!」

 

 

 

 

 

 走っているとバンが聞いて来た

 

「なあ、団ちょとザスターはゴウセルが人形だってこと知ってたのか?」

 

「ああ」

 

 メリオダスは頷き

 

「俺は忘れてた」

「おい」

 

 俺の一言にバンが突っ込む。いや、しゃあねーじゃん3000年も前の話だぜ?

 

「魔神王も一目置くほどの魔術師だった」

「そのせいで十戒の『無欲』に選ばれちまったんだよなぁ。確か欲という欲を抱く全ての生物の記憶や感情を奪うんだっけか?」

「おーコワ♪そういえばザスター、『純潔』ってどんな能力なんだ?」

 

 怖がり方がわざとらしいが、まあバンらしいな…

 

「確か…不埒なことを考えた奴は一切の防御の手段を失う…だったな」

「今の『純潔』にはわかるが、なんでお前が…」

「いや、魔神族だぜ?大概のやつは性欲が来る前に命の危機に晒されてそれどころじゃないんだよ。だから強化のための戒禁みたいな感じに…」.

 

 そこまで説明するとバンが納得する。まぁ昔は天使達にそういうこと考えて自滅してたんだがな!!!まぁ俺に勝てるやつはそうそういなかったけれども!!!

 

「それよりザスター、魔力探知はどうした?」

「…あ」

 

 

 

 

 

「どうやら俺たちの出番はなかったみてぇだな」

「ザスターのせいだぜ♪今日酒おごれ♪」

「はいはい。最近金欠なんだけどな〜…」

 

 着いたら終わってたよ。ホントに出番なかったよ

 

 

 

 

 

 

「さぁさぁ豚野郎ども。寄ってらっしゃい見てらっしゃい!!!

 待ちに待った新<豚の帽子>亭の落成式だぜ〜〜!!!」

 

 ホーク張り切ってんなぁ…ハァ〜

 

「「早くしろ」」

「もう金がない……」

「少なっ!!!ザスターに関しては興味すらない!!?お前ら七人揃ったんじゃねーのかよ!他の連中は?」

「全員用事があるんだと」

「冷たっ!!!」

 

 結局店を隠していた布はメリオダスたちが取り、部屋決めに走って行った

 

「なぁ団長、あいつらってもうちょい大人しくできねーのか?」

「逆に聞くが、おとなしかった時なんてあったか?」

「わあ不思議!ねえわ」

「だろ?」

 

 

 

 

 〜宴会〜

 

 今はマーリンを待つ間、エスカノールっておっさんが歌を歌っている。誰も聞いてないが…

 いやあ、<七つの大罪>って普通の人間なんていなかったんだな。エスカノールっておっさん、昼の間は無敵ってホントなんなの?夜はこんな貧弱なのに…それにしても…

 

「「バンが作った残飯うめぇ〜〜〜!!!」」

「おう、それは何よりだわ♪」

 

 なんだこれ?!思わず叫んじまった!!!本当に残飯かこれ?!武者修行なんて行かずに先にこれ食っとけばよかった!!!メリオダスやエリザベス、俺の作ったやつとは比べ物にならねぇ!!!



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第48話 あと少しで50話目…まあ何も祝わないけど、楽しみです

 宴会が終わり翌日、ホークママが歩き出した

 

「昨晩言ったとうり俺たちの目的はキャメロットの解放と人質の救出だ。ところがだ、事はそんな単純な事じゃないらしい。だよな、マーリン」

「現在キャメロットは直径100マイルに及ぶ次元のひずみ、『瞬間移動(テレポート)』も『絶対強制解除(アブソリュート・キャンセル)』も拒む…により守られている」

「んで、方法はあるんだろうなぁ♪」

「ああ、王国より南東に250マイル、そこが泉の発生源と特定した。そこに着いたら…」

「魔力探知に長けてる俺が発生源を見つける…っと。…俺の出番少なくね?大丈夫?」

 

 そう言いながら近づいて来た下位魔神を落雷で撃ち落とす。メリオダスは適当に「大丈夫大丈夫」とか言ってだけど不安だ

 

「リオネスから250マイル?そこに何があるんだろう?」

「イスタール…いやそれよりずっと南か…」

「城塞都市コランド何百年か前に大虐殺があって滅びた廃都だ」

 

 わぉ、いかにもメルスキュラが張ってそうだ。ハァ…総力戦は間違いねーな…めんどくせぇ

 

 

 

 

 

 

 

 俺はホークママとともに下位魔神の迎撃をしている。だが大体のことはホークママの体当たりや鼻息でなんとかかるのでゴウセルとともに外の景色を見ていた

 

「城塞都市コランド…この距離ですでに強い魔力を感じる…間違いなく十戒だ」

「ゴウセル…お前本当に変わったな…偽物じゃないよな…あ、メガネ変えたからか?」

「あ、わかる?最近メガネ変えたんだ」

「まじか、前にメガネをかけるんじゃなく、メガネにかけられた奴がいるって噂を聞いた事あったが、本当だったのか?」

「ハハハ。多分それは違うと思うよ」

 

 そんな話をしていると中が騒がしい。入ってみるとエリザベスがディアンヌに抑えられていた。何やら叫んでいる。マーリンが見違えたとか…なんか女神族の目をして…ん?女神族?

 

「お前…女神族のエリザベスか?」

「え?ザスターさん?あなたは確か転生の魔術で…」.

 

 そこまで言ってエリザベスは倒れた

 

 

 

 

「私の呪いを解く際、ゼルドリスの魔力に干渉した影響だろう」

「じゃあゼルドリスぶっ飛ばせば何かわか「無理だ」…なんで?」

 

 俺が聞くとメリオダスがゆっくりと口を開く

 

「エリザベスのぜんせの記憶が戻り出した」

「なんだ。いいことじゃねーか。それとも…俺が消された後…なんかあったのか?」

「ああ…もう終わりだ。記憶が全部戻るまでそう長くはかからねえ…記憶が全部戻れば…エリザベスは3日で死ぬ」

 

 これにはメリオダスとマーリン以外の俺を含めた全員が驚き絶句する

 

「それが俺たち2人の運命だ…お前らには黙ってる必要は無くなった。全て話す」

 

 絶望の表情でメリオダスは語った。俺が消された後、メリオダスとエリザベスは罪を受けた。メリオダスは女神族の手を取り、さらには同房を殺した罪。エリザベスは女神族でありながら魔神族と結ばれ<十戒>すらも救った罪

 それで罪を与えたのは魔神王(爺さん)最高神(ババア)らしい



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第49話昔の話

最近、ダンまちの二次創作を書くのにハマりだしました
いつ投稿するかは未定ですが、1話3000字で書けてます。ある程度かけたら週1で投稿していこうかな?と思っております
オーバーロードは1日約500字で書いて1週間に1回の1話約2000字
ダンまちは1日約3000字で書いて一週間に1回の約3000字です

え?
「毎日3000字書けてんだから『七つの大罪』みたいに毎日出せよ!」って?
さあどうでしょうねぇ…?
何せこちらにも勢いがありますから。ただ、毎日投稿も視野に入れていますとだけ…


 魔神王(爺さん)最高神(ババア)がメリオダスたちにかけた罪と言う名の呪いは永遠の生と栄光の輪廻

 エリザベスの記憶が戻ると何が起きようと、何が守ろうと必ず3日で死ぬ。それだけでなく、必ずメリオダスに出会い、恋に落ち、そして目の前で死ぬ。メリオダスは死ぬことが許されず、死んでも生き返る

 

「それからの3000年、俺は107人のエリザベスと出会い過ごし…106人のエリザベスの最後を看取った…何度繰り返してもこれだけは慣れねえな」

 

 気づいたら団長(ホーク)が鼻水垂らしながら泣いていた。なんだか俺も泣いていた気がするが気のせいだろう

 

 

 数時間するとゴウセルが隠れていた村に着いた

 

「おお、確かここはゴウセルが…なんで話してる暇はないか」

 

 もう俺たちは走り出していた。村に着くとあの時の子供が魔神族のやつに殺されかけていた。ゴウゼルとキングが瞬殺するとゴウゼルと子供の感動の再会だった

 

 

 挨拶を済ませまた動き出し、さらに数日…

 

「ようやく着いたか…城塞都市コランドだ。さてさてさーて、全員で乗り込んでとっとと次元のひずみとやらを解除してキャメロットに乗り込もうぜ。ザスター、敵の位置を…「団長?街の入り口にかかる橋の上に人が…」

 

 エスカノールが言うように確かに人影があるが、間違いなく偽物。だがそれはゼルドリスだった

 メリオダスはそれを見た途端俺たちの制止も聞かず飛び出した。その一撃は橋を壊し、コランドの大地を抉り取った

 

「メリオダス!!!逃げろ!!!」

 

 メリオダスの真下からメルスキュラの魔力を感じた俺は叫ぶが遅い、メリオダスは繭に捕まり、引き摺り込まれてしまった

 その瞬間、そこらに転がっている骨が動き出した

 

「これってボクの土人形(ゴーレム)みたいなものかな?」

「土人形とは違って完全に敵意を持っているよ」

「死者の怨念を利用した禁呪『怨反魂の法』だ」

「ただ弱いな」

 

 ゴウゼル、マーリン、俺の準で話しているとバンが骸骨の頭を砕きながら

 

「今さらこんな雑魚で俺たちを足止めできると思ってんのか〜〜!?行くぞてめえら♪ひずみをぶっ壊して団ちょを掻っ攫うぞ!!!」

 

 全員が暴れ出した。骨が砕ける音がそこら中から聞こえる。ホークですら勝てそうになっている。俺が50匹目を倒したあたりで変化が起こった

 骸骨の力が上がり、姿が明らかに変わった。明らかにもう雑魚じゃない。キングがこっちを見た。それを見た俺は頷きキングの槍に触れ魔力を流し込んだ。みるみるうちに俺の魔力の影響を受け槍の形状が変わる

 そして『厄災(ディザスター)』と『大災害(ディザスター)』による霊槍を超えた槍が出現した

 

「「『合技・神槍グングニル』」」

 

 その瞬間、キングがそれを操作し槍を大地に突き立てる。それだけで大地が割れ、その割れ目に骸骨たちが落ちて行く

 

「…強いけど、扱いづらいね」

「キングが頼んできたんじゃねーか。ノッてやったんだから最後まで使えよ?こっちだってお前に合わせるのかなり疲れんだから」



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〜外伝〜 太陽vs災害

 今俺とエスカノールはだだっ広い野原に来ていた。なぜって?エスカノールは『臨界突破(クリティカルオーバー)』使ったガランを倒したそうじゃん?興味が湧いたから戦おうと言ったらあっさりオーケーしてくれた

 

「ふむ、この辺りでいいだろう」

「審判はどうする?誰も連れて来てないが…つーか誰にも言ってないが」

「いりませんよ。どうせ私の勝ちは約束されているのですから」

 

 俺は構える。エスカノールは直立不動の仁王立ち

 

「しゃオラァ!!!」

 

 殺す気で『地震』を纏い俺はエスカノールめがけて拳を振るうとなんとエスカノールは片手で止めて来た

 

「…私相手に殺す気でやりましたね。実におこがましい」

「どうせ当たった所で死なねえだろ?」

「よくご存知で」

 

 手応えからして今の闘級は6〜7万くらいかここからさらに上がって行くんだから恐ろしい

 そんなことを考えているとエスカノールからパンチが来ていた。俺は出来るだけ弱い力でその腕の軌道をそらす

 

「当たって入れば後悔せずに済んでいたのですが…」

「俺も戦う者として負けたくはないんでな!!!『鳳掌拳(ほうしょうけん)』」

 

 エスカノールの腹に鳳凰の如き炎の掌底をぶつける。続けて膝蹴り、回し蹴りをぶつけるとエスカノールが後ろに数歩後退した

 

「ふむ…それほど効いてはいませんが、この私を数歩後退させたのです。誇ってもいいですよ」

「そのまま勝ち誇らせろ」

「私が相手なのですから諦めなさい。さて、そろそろ…本気で潰しましょうか」

 

 そう言うとエスカノールは片手で太陽を作り出す。その熱で辺りの草が燃え出した。俺も一点集中の『地震』で構える

 

「『無慈悲な太陽(クルーエル・サン)』」

「『震撃・天虎(てんこ)』」

 

 魔力同士がぶつかり合う。俺が放ったのは一点集中の攻撃にもかかわらず太陽の力に押されている

 

(だが、押されているだけなら十分)

 

 太陽にぶつかる前に上に飛ぶ、太陽は辺りを焼きながら通過し、エスカノールの操作によって消えた

 

「あっぶねー死ぬとこだったぞ?」

「当然です。殺す気でやりましたので、どうせ死なないでしょう?」

「いやいや死ぬから、間違いなく死ぬから。無敵のあんたと一緒にしないで?」

「そうですか。すみませんねぇ『無敵』で」

 

『無敵』と言う単語に喜んでいるらしい。凄い『無敵』を強調して来た。俺はとりあえず両腕を上げ空中で何かを掴む

 

「なるほど、決着ですか。では、私も全身全霊をもって答えましょう。死ぬかもしれませんが…」

「そうしてくれると助かる。俺も殺す気でやったから」

 

 少しするとそれは来た。それは隕石、だがこの前の(アルビオンの)時のように一つではなく。十数の数がエスカノールのみに向かって雨のように降り注ぐ

 対するエスカールは巨大な太陽を作り出し、それらを破壊する準備をしていた

 

「『隕星(メテオワークス)』」「『無慈悲な太陽』」

 

 星々と太陽が激突する寸前、誰かから声がかかった

 

「お前ら、何してんだ?」

 

 ピタリとエスカノールの攻撃が止まりメガネが飛んでき、俺の隕石は全てその場で停止した。それをやった者たちを見るとそこには

 

「ザスター、エスカノール、お前ら何やってんだ?」メリオダスと

「楽しそうなことやってんじゃねーか♪」バンと

「バン、そうじゃないよ。全く」キングと

「ハァ〜巨大な魔力だったからびっくりして飛んで来たらザスターたちかぁ」ディアンヌと

「さすがマーリン」ゴウゼルに

「さて、お前たち、何が言うことは?」マーリンがいた

 

 とりあえず俺…いや、俺たちが言うことは…

 

「「すいませんでしたぁ!!!」」



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第50話

 〜三人称〜

 

 最後の1匹になるとその1匹に力が注ぎ込まれ始めた

 

「すっごいパワー…!!」

「まさか…倒した死霊たちの力があの一体に…ザスター何してんなの?」

 

 キングの視線の先にはザスターが寝そべって昼寝をしようとしていた。マーリンも落ち着いた様子で語り出した

 

「耐えられるわけがないだろうに」

「次代魔神王と呼ばれたメリオダスの力だぜ?魔神の肉体ならともかく、人間の…それもただの骨に耐えられるわけがねえだろ?」

 

 そう言うとそのとうり骸骨は段々とデカくなり、力が増していくがそれに比例して骨にヒビが入っていき、砕けた

 

 

 

(ふぁ〜眠い、最後の最後は自滅って…萎えるなぁ)

 

 そんなことを考えていると背筋がゾワっときた

 

「全員意識を強く持て!!!心を乗っ取られるぞ!!!」

 

 マーリンが叫んでいる。なるほど残った怨念どもが乗っ取ろうとしていたのか。するとディアンヌの声が聞こえた

 

「ねえみんな、

 

 

 

 

 殺してもいーい?」

 

 そこには血の涙を流したディアンヌが笑っていた

 

「ハアアアア…『ドロールの舞い』」

 

 ディアンヌが暴れ出す…いや踊り出した。俺たちに殺意MAXで神器を振るってくる

 

「各員。多少殺すつもりで行け!!今はディアンヌを相手に加減は許されんぞ?」

 

 マーリンがそう言い、善意が戦闘態勢に入った時、キングが立ちはだかった

 

「みんな待って!!ディアンヌを傷つけても彼女に取り憑いた怨念は倒せやしない!!」

 

 そのままキングはディアンヌを説得するが蹴り飛ばされてしまう

 

「アハハ♡」

「やれやれ…多少の荒療治は必要そうですね」

 

 その瞬間にエスカノールはディアンヌ野原を殴る。だがすぐに反撃され吹き飛ばされ、ゴウセルが頭の中に入るが、吹き飛ばされる

 

 

 

 

 ……さ〜て、準備できたしヤるか♪

 

「オイ」

「うん?」

 

 ディアンヌは俺に振り返る。俺は闇を解放、魔神になり、本気の殺意をぶつける。ガチャガチャと音が聞こえる。それはディアンヌをに取り憑いた怨念どもが恐怖し、ディアンヌの体を通して震え、ディアンヌの鎧が音を立てているからだ

 ディアンヌの中の怨念たちはすでに死んでいると言う事を忘れ死の恐怖を思い出し、少しずつ逃げるようにディアンヌから退散していく

 そしてザスターは最後に無邪気な笑顔で言い放つ

 

「決めた。お前…

 

 

 

 

 

 …ぶっ殺す♪」

 

 ディアンヌからその一声で怨念が逃げ去った。キングが声をかけてくる

 

「ザスター、ありが…」

「すまん、これはただの応急処置みたいなもんだ。死の恐怖が消えれば怨念どもがまたディアンヌに取り付いてしまう。しかも、次は慣れてしまって応急処置が効かない。さて、どう対処しようか…」

 

 そう言うとキングの兜が浮いた

 

「ヘルブラム…どこへ…」

 

 キングがそう呟く

 

(ヘルブラムってあのヘルブラムだよな?なんで兜に…)

 

 すると怨念の気配がその兜に集中し、兜は魂が抜けたように地面に落ちた



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第51話vsメラスキュラ

「まだだ。満たされない精神がいくつか残存している」

 

 ゴウセルがそう言うとディアンヌが立ち上がった。だが変わらずその顔からは目から血が溢れている

 

「まずは…貴様からだ…!」

 

 そう言うと俺に向けて武器を振るってきた。ドロールの舞いによって身体能力は上がっているため、動きが速い。一発殴ろうと拳を構えると強風が吹き荒れ、ディアンヌの動きを止め、女神の力が怨霊を安らかな眠りにつかせた

 それをしたのは知っている顔だった。エリザベスとエレインだった。エリザベスは女神の力で俺たちを癒すとエレインがエリザベスに問うた

 

「今のあなたはどっちのエリザベスなの?」

 

 するとエリザベスはスラスラと答える

 

「今の私は女神族のエリザベスであり、リオネス国王女エリザベス…でもあるわ」

 

(うーん。めんどくせえ。だが、いつも通りのエリザベスでいいんだよな?)

 

 少し考え込んでいるとマーリンと話しているエリザベスの言葉が耳を通った

 

「もう昔のように『姉々』って呼んでくれないの?」

「「「姉々?!」」」

 

 あのマーリンがそんな風に良いんで今時期があったのか…みんな凄え驚いてんなぁ。あ、エスカノール興奮してやがる。鼻息荒くて変態みたいになってんなぁ

 

「御歓談の最中に失礼するわ」

「おお、メラスキュラか…どした?素っ裸になって…あぁ、ついに変な方向に目覚めたか…」

「…この<信仰>のメラスキュラ…魔神王様に変わって汝らに罰を下す」

 

 無視された。ていうか、だんだん形が変わって蛇に…あーそうなるなら最初から素っ裸になるのも納得だ…

 

「死ねザスター!!!」

「うおっ!?」

 

 いきなり俺を狙ってきたよ。…追撃してきたぁ!?

 

「何?さっきの一言そんな嫌だった?!すまんって!お前は元々素っ裸だったのを忘れてただけだって!!!」

「それ以前に女に言っていい台詞じゃないわぁ!!!あと、変態みたいな言い方をやめろ!!!」

 

 やばい、地雷踏むどころか踏み抜いたらしい。怒りの頂点がマックスだ

 するとバンが横入りでメラスキュラの顔面を殴った。だがそれが効いた様子はなく、バンがメルスキュラの口に咥えられた

 

「バン、そんなに死にたいならまずあなたからよ」

 

 するとエレインがバンを助けるべく攻撃するが、効いた様子はなく、はたき落とされ、その瞬間にバンは助けられた

 エレインの体からは羽が生え…あっ…

 

「どうしたのですか?怯えるなんて貴方らしくない」

 

 声の主はエスカノール。俺の様子に気づいたらしく、声をかけてきた

 

「メリオダスが殲滅状態(アサルトモード)の力を解放しやがった…」

 

 そう言った途端に地面が盛り上がり、亀裂から噴火のように闇が溢れ出した

 

「ほう…これはこれは…我が意思に応えよ…神斧リッタ!!」

 

 エスカノールは高くジャンプし、神器を空中でキャッチするとメリオダスの前に着地した



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第52話vsメラスキュラ決着

「マーリン!」

 

 エスカノールが叫ぶとマーリンは完全な立方体(パーフェクトキューブ)を使い、メリオダスとエスカノールを閉じ込めた。…大丈夫かエスカノール…

 

「ありがと♪おバカさん達、メリオダスとあの恐ろしいエスカノールがいなければ…」「どうにかなると思ったか?バーカ」

 

 メラスキュラの声を遮り、拳骨を食らわすとメルスキュラの顔面が大地にめり込んだ。メルスキュラは驚愕の表情?で呟く

 

「バ…カな…貴方は脆弱な人間…これほどのパワーは魔力を使っても…」

「おいおい…何言ってんだ?」

 

 メラスキュラの呟きに俺は笑顔で答える

 

「お前の目の前にいるのはメリオダスに次ぐ実力者、元<十戒>、そんで…

 

 

 

 

<残飯処理騎士団>の副団長、ザスターだぜ?

 この程度は当たり前だろうが?それよかさっさと始めようぜ?俺たちを魔神王(爺さん)の代わりに裁くんだろ?現<十戒>、<信仰>のメルスキュラさんよ」

 

 不敵な笑みを浮かべ、そう告げると恐れを隠すかのように攻撃をして来た

 

蛇毒散…(デットリー・ポイズ…)

「空いた口は閉めねえと…な!!!」

 

 毒を吐きそうになるメルスキュラだが俺のアッパーカットが顎に炸裂し、口の中で暴発する

 

「〜〜〜!!!!!!」

 

 メラスキュラはもがき苦しんではいるが、自身の毒は聞いてないようだ。すると大地から棘のようなものがメルスキュラに向かって突き出る

 メラスキュラはそれをとっさに避けるとそれを実行している者を見つけた

 

「巨人の小娘め…力ばかりで脳なしの種族が!!!」

 

 メラスキュラは蛇の体を駆使し避け続け、ディアンヌに近づいていく

 

「ほらほらどこ狙ってるの?まるで自分ところに来てくれと言わんばかりのアピールよ!!!」

「だってそーだもん♡」

 

 その瞬間にディアンヌは大口を開けたメルスキュラの頭をぶん殴った

 

「え?」

 

 メラスキュラから間抜けな声が上がるが、ディアンヌは御構い無しにギデオンで吹っ飛ばした

 

(ドロールみたいだなぁ〜)

 

 メラスキュラはさっきのディアンヌの攻撃で脳が揺れたらしく、フラフラ…だがそこにはキングがおり

 

飛び回る蜂(バンブルビー)

 

 容赦なくメルスキュラの体を切り刻んだ。相当なダメージを受けたメラスキュラは倒れた

 

「…許しがたいわ…この私がたかが巨人や妖精に圧倒されるなど…」

「ハッハッハ。上には上がいるってこった。巨大化したお前じゃ勝つ見込みは0だ。諦めろ」

 

 メラスキュラの隣に立ち、淡々と告げるとメルスキュラが全力で逃げの一手に

 

 ガシッ

 

 出る前に俺が頭、ディアンヌが尻尾を掴んで捕まえた

 

「おーい、そっちは大丈夫かー?」

「問題ないよ〜」

 

 マーリン、エリザベスがエレインを見る。エレインは頷くとエリザベスも頷き、メラスキュラに近づく

 

『安らかなれ』

 

 その女神族の力でメラスキュラの力が失われていき、しぼんでいく。最後に残ったのは小さな蛇だった



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第53話最強vs最凶

毎日投稿は疲れますが一度一ヶ月以上やるともうやめられない止まらない状態になります


 俺たちは最強(エスカノール)最凶(メリオダス)の戦いを目に移した。エスカノールはメリオダスを攻撃せずに待っていた。そしてちょうど隙だらけだったメリオダスの変化が終了する

 

「あー懐かしい姿だ。昔をよく思い出すよ…今のエスカノールじゃ勝てない。マーリン、なんか策でもあるのか?」

 

 俺の最初の一言にマーリン以外の全員が全員ギョッとする中、マーリンは俺の質問に答えた

 

「…エスカノールが時間になるまで耐えきれば…百聞は一見にしかずだ。まぁ見ていればわかる」

 

 エスカノールに視線を戻すとエスカノールは神器をメリオダスに何度も何度も叩きつけていた。だがメリオダスは全てを防いだ上でエスカノールの顔面に膝蹴りを食らわせ、追撃に一太刀加えるがこれは防がれる

 だがそれで追撃は終わらずそのままメリオダスは回転を始め、高速での追撃する。エスカノールは防げてはいたが耐えきれなくなり後ろに飛ばされるが飛ぶ勢いを無理矢理殺し、反撃を…

 

 ドスッ

 

 …する前に腹を刺された

 エスカノールはメリオダスの頭を掴み、握りつぶそうとするが効かず。そのまま闇を体内に打ち出された

 

「マーリン。術を解け、全員でやれば…」

「無理だな。それに言っただろう?見ていればわかると。それにエスカノールはまだ生きている」

 

 するとその声に反応するかのようにエスカノールは立ち上がる。刺された傷を見ると塞がっていた。膨張した筋肉で無理矢理塞いだようだ

 強い。今のエスカノールを見る見て思ったことはそれだけだ

 

団長(ホーク)、今のエスカノールの闘級は?」

「ん?えーと……し、ししししし信じらんねぇ!エスカノールに野郎…つーかこの魔眼ぶっ壊れてねーよな?」

「…いくつだったんだ?」

「…闘級11万4000」

 

 …なるほど、つまり昔の俺より強い訳だ。マーリンの言う通り勝てる可能性はある。…だが

 

「まだ足りない…!」

「え?」

 

 エスカノールの一撃がメリオダスを襲った。エスカノールの闘級を知った今なら今の一撃で『勝った』と思うだろう。メリオダスの闘級が分かっていなければ

 

 ズゴッ

 

 メリオダスの一撃がエスカノールの胸に綺麗に入った。そのままエスカノールは膝をつき、顔をメリオダスの足に掴まれる

 

「なあザスター…嘘だよな?」

「すまねえが、事実だ」

「メリオダスの闘級…14万2000…!!」

 

 すぐにエスカノールは立ち上がり、一撃必殺のような攻撃を何度も叩きつける。だがメリオダスは余裕の表情で全てを防ぎきり、最後に片手で止めてみせた

 エスカノールはすぐに『太陽』を使い攻撃するが『全反撃』で返される。エスカノールはそれを避け、太陽は爆発した

 

 

 煙が晴れるとエスカノールは倒れ、メリオダスは地面に刺さっていた剣を手に持つ

 

「…残された猶予は1分」

 

 突然マーリンは語り出した

 

「奴の力は日の出と共に刻一刻と増していき、正午キッカリに頂点(ピーク)に達するのだ」

 

 エスカノールは血を吐きながらも立ち上がった

 

「時間にしてわずか1分、奴は無敵の権化となる。その名はー

 

 

天上天下唯我独尊(ザ・ワン)

 

 

 エスカノールの姿を見てメリオダスは渾身の一撃を放った。だがエスカノールは傷一つない。メリオダスはさらに攻撃をするために飛びかかるが、エスカノールの手刀で体をきられた



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第54話チャン爺

 激戦の後、エスカノールは倒れたため<豚の帽子>亭に運んだ

 メリオダス、エスカノールの具合を見たマーリンは俺達に状態を話し出した

 

「…正直、事態は深刻だ。エスカノールのダメージは実際団長殿よりも深い『太陽(サンシャイン)』の魔力は強大すぎる魔力。団長殿を止めるために無茶しすぎたようだな。長年のにわたり蓄積した負荷が一気に出たのだろう

 とは言え団長殿の状態はさらに危険だ魔神王に感情を奪われたことによりかつてのメリオダスに逆行しつつある

 

 

 

衝撃の尾針(ショック・スティンガー)』」

 

 マーリンは目覚めすぐに起き上がったメリオダスに魔法を叩き込んだ。メリオダスはすぐに気絶する

 

「マーリンやめて!」

 

 エリザベスはメリオダスを守るために立ち塞がる

 

「エリザベス、そこをどけ。メリオダスを『完全なる立方体(パーフェクト・キューブ)』に閉じ込める」

「それじゃなんの解決にもならないわ!!」

「事態は一刻を争うのだぞ!!」

 

 エリザベスとマーリンの討論が始まり、エリザベスはとんでもない提案を持ち出した

 

「私と彼を一緒に閉じ込めて…!!」

「…わかった」

 

 そう言ってマーリンは2人ともを閉じ込めた

 

「ただし、私が絶えずそばで見張る。万が一にそなえてな」

「…でも、団長やエスカノールだけじゃなく、マーリンやエリザベスまで戦線離脱なんて…一体どうしたら…」

「決まってんだろ?」

 

 ゴウセルが言う中、俺が答えた

 

「俺たちしかいねーだろ?戦える奴は」

「おう、そうだな!俺様の『チョリソーストライク』が火をふくぜ!」

 

 俺の後に団長(ホーク)がシュシュシュッとシャドウボクシングをしていた

 

 

 

 

 

 

 

 少しするとそれは現れた。巨大な魔力を感じたかと思えば夜が辺りの空を夜に変えた。俺は魔力で誰なのかはわかっていた

 

「(あ〜うん…復活したか…さて、勝てるか?)ディアンヌ!すぐにメリオダス達を掴んで外に出せ!!!」

「え?あ!うん!」

 

 ディアンヌは返事をすると店に腕を突っ込みエリザベス達を取り出した

 

「もう大丈夫!怪我はない?エリザベス?」

「私は平気、それよりもマーリンが大変な事に…」

 

 すると、上から声が聞こえた

 

「闘級8000の巨人の娘に、闘級4万の妖精、闘球3万5400のにんげ…ん?お主、ゴウゼルではないか。いや、ゴウゼルの人形ではないか!!それに闘級5万6000…ザスターか!」

「ザスター、ゴウセル!!知ってるの?」

「知ってるも何も…」

「最上位魔神チャンドラー、メリオダスに戦いを教えた事実上の師だ」

 

みんながそれを聞いて驚いている中、チャンドラーはニコニコ笑いながら口を開いた

 

「うむ。魔神王はお主らをどうにか処分したいようじゃが…正直儂は興味がない。つまりお主らはツイておる。メリオダス坊ちゃんと罪人エリザベスをおとなしく渡せば見逃してやらんこともない」

 

 いい提案だが、残念ながらみんな心は決まっている。故にこう答えた

 

「「「断る!!!」」」



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第55話vsチャンドラー①

「「「断る!!!」」」

 

 チャンドラーに向かって高らかに宣言するとチャンドラーは指を鳴らし魔法を使った

 

「『極微(ミクロスコピック)』」

 

 その瞬間ディアンヌの体が縮んでいく。だが、人間サイズではない。親指サイズまで一気に小さくなってしまった

 

「…お主らは夜は好きか?夜はな、儂ら魔神族の魔力をさらに高めるんじゃ」

 

 そう言うとチャンドラーは手を大きく広げ、詠唱を開始した

 

『星の子のかけら共、愚か者どもに降り注げ、そして砕け

 暗き大地に大輪の花と咲き乱れよ』

「ザスター!!!」

「はいよ〜」

 

 ゴウセルの声で俺も守りの準備に入る

 

「どどどどどどどどどどどどーん!!!」

隕星(メテオワークス)

 

 隕石が大量に落ちて来た。だが…

 

 ピタッ

 

「む?」

「俺にとっては隕石くらいはどうってことねぇ。そーらお返しだ!!!」

 

 隕石をチャンドラーに返してやった。隕石自体には魔力が無いため『全反撃』は使えない。チャンドラーは驚いたものの全てを撃ち落とした

 

「すまんの。歳を取ると物忘れが酷くてのお、お主の魔力まで忘れてしまうのは失敬失敬」

「あーそう。んじゃ上に注意しろよー」

「む?」

 

 チャンドラーは上を見るとゴウセルとキングがとっくに準備を完了して待機していた

 

『合技・天空の光弓(セレスティアルアロー)

 

 チャンドラーが向いた時には既に撃ち出していた

 

「ぬるい!『全反撃』!!!」

 

 チャンドラーは防ごうとするがそれはゴウセルの作った幻覚、何も起きない。その隙を逃すはずはなく、全力でそれを撃ち込んだ

 

 ドンッ

 

 チャンドラーに直撃し、爆発した

 

「豚野郎共!あれを見ろよ!今ので魔人共がわんさか湧いて来たぜ!」

「豚くん慌てすぎ」

「やめろキング」

 

 キングがやってきた魔人達を迎撃しようとシャスティフォルを変化させ攻撃しようとしているところを俺が止める

 

「どうしたの?」

「魔人にしては魔力が少なすぎる。おそらく幻覚だ。そうだろ?チャン爺」

 

 そう言って何もない場所に回答すると魔人が消え、チャンドラーが姿を現した

 

「ふむ。やはり厄介じゃのう…だが、お主らは大事なことを見逃しとる」

 

 そう言うとチャンドラーの腕は変化し、竜の爪になった。それの一撃をこちらではなく、エリザベス達に向かって放った

 

「『重金属』!!!」

 

 それをディアンヌは体を張って守った

 

「ほれほれまだいくぞい『真紅の葬送(クリムゾンレクイエム)』」

 

 次に業火が襲う、そこらの地面は融解した。だがそこには死体はない

 

「どいつもこいつも邪魔ばかり…妖精に巨人、次は何じゃ」

「人間だ。悪いか?」

 

 バンがみんなを抱えて移動していた



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第56話vsチャンドラー②

「人間に…巨人に…妖精に…女神…

 四種族と魔神は3000年前より争う不倶戴天の怨敵同士。メリオダスの坊ちゃんとお主らは交わってはならん者なん…」

 

 チャンドラーが炎を出し、しゃべっているとよろめいた

 

「何じゃ?魔力の消耗が激しい…?儂としたことがすっかり封印で体がなまってしまったか?…いや違う!あの妖精との合技か…!!あの光の矢…肉体のみならず精神にもダメージを!!?」

 

 チャンドラーがゴウセルを忌々しそうに睨む。だが、その隙にチャンドラーは神々しい巨人に殴られた

 

『合技・神槍グングニル第二形態守護神(ガーディアン)

 

「勝手にメリオダスを連れてくんなら、俺達も勝手に抵抗して勝手に連れ去るぜ?」

「お前がどう思おうと、オイラたちと団長は…メリオダスは交わるべくして交わった…運命の仲間だ!!」

 

 チャンドラーはゆっくりと立ち上がりながら怒りに震える声で口を開いた

 

「お前達がメリオダス坊ちゃんの運命の仲間?笑止

 不浄の女神エリザベスと共に…消え去るがよいわーーーー!!!!!!」

「ザスター!」

「はいよっ!」

 

怨根刃(えんこんじん)

『第五形態・増殖(インクリース)

 

 一本の槍から無数のナイフに変わった中の一つがチャンドラーの攻撃とぶつかり相殺する。すると別のナイフがチャンドラーを襲うが『全反撃(フルカウンター)』によって返される

 

「…『全反撃』で跳ね返した攻撃をさらに相殺するか…器用なもんじゃのう。お主ら」

「オイラは撃ち合いに自信があってね」

「知ってると思うが俺は力を受け流すことには自信あるぜぇ」

「「2人はオイラ達(俺達)が守ってみせる!!」

 

 その言葉を聞いてチャンドラーがニタリと笑った

 

「大した自信じゃな儂も血沸き肉踊るような撃ち合いが大の好物での…儂の魔力はゴウセルによって半分以下に減っておる。ハンデには十分じゃろ

 童共、準備はいいな?」

「ああ、早く終わらせよう…オイラ達には時間がないんだ」

 

 

 ……少しの沈黙が流れる中、それはすぐに来た

 

「坊ちゃんの幸せにお主らは不必要何じゃ!!」

「キング!防御は任せろ!攻撃は任せた!!」

「わかった!!」

 

 キングは援護、バン、ディアンヌは前に走り出した。小さくなったディアンヌが先に到達した

 

「ボク達だって団長には幸せでいてほしいよ…でもそれにはエリザベスが必要なんだ!!」

「くだらん」

 

 ディアンヌの小さな体とは思えない攻撃を受けながら平然とチャンドラーは否定し、攻撃しようとする。だが、バンが後ろからチャンドラーの動きを止める

 

「やれ!!!」

 

 その言葉で俺達は頷き、全てのナイフでバンごとチャンドラーを攻撃した。だがチャンドラーは拘束をすぐに解く

 

「まだまだまだまだまだぁ〜〜〜っ!!!」

 

 チャンドラーは先程よりも多く、早い攻撃を繰り出して来た

 

「キング!手伝え!」

「わかった!」



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第57話vsチャンドラー③

絶対誰か「ついに失踪したか…」とか思ったでしょ?
残念!一時間ずらしただけでした!


 チャンドラーの猛攻にじわじわと押され出した。俺は後ろにゴウセルがいることがわかると叫んだ

 

「ゴウセル!お前も手伝え!」

「すまない『絶対強制命令(アブソリュート・オーダー)』を掛けられている。そして命令は『邪魔をするな』奴の右手に呪印がある限り逆らえば…」

「ぶっ壊れる…か!いつの間に…最初の一撃の時か!!」

 

 ゴウセルとキングの合技を受けたあと、少しとは言え時間があった。魔人達の幻覚を見せている間に抜け目なくやっていたのだろう

 

「うははははは!!!」

 

 チャンドラーの手数が増え続ける。次第に二人掛かりでも捌ききれなくなりついにチャンドラーの攻撃が直撃してしまった。倒れるとともにキングとの合技も解けてしまった

 

「ゼェ…ゼェ…儂の愛が勝ったようじゃな…」

 

 息を切らしながらチャンドラーは右手を突き出した。すると…

 

「超・秘奥義!皿ナメ〜〜〜!!!」

「ななななななな何をする!?」

 

 団長(ホーク)がチャンドラーの右手を舐め出した

 

「ややや…やめい!」

「ペロペロペロペロペロペロペロペロペロ」

 

 チャンドラーが言っても団長の舐めは終わらない

 

「やめんか!」

「ブタバラ!」

 

 杖で殴られ団長はあっけなく倒れた

 

「くおおっばっちぃっ!さあとどめじゃ<七つの大罪>!ザスター!もはやお主らに立つ力は…」

 

 チャンドラーの言葉はそこで終わった。なぜならエリザベスの女神の力で全員が全回復していたからだ

 

「メリオダスは渡さない…!!誰も殺させない!!」

 

 エリザベスが力強くそうチャンドラーに言い放つとチャンドラーに怒りが見て取れた

 

「キング!今だよ!」

「ハッ!」

 

 ディアンヌにそう言われて我に帰ったキングは攻撃の準備に取り掛かる

 

「遅いわ!」

 

 その隙をチャンドラーが逃すはずなく攻撃する。が当たらなかった。いや、それた

 

「これは…ゴウセルお主…やったな!!!」

 

 ゴウセルが援護していた。そしてキングの準備が整い。撃ち出した

 その攻撃は隙を晒したチャンドラーには避けられずに直撃した

 

「あ〜しんどっ」

 

 そう言ってふらりと倒れそうになるキング。俺はチャンドラーを見ている。腹に思いっきり穴が開いている

 次に空を見た。夜のままだ

 

 バキンッミシミシッ!

 

 何かが壊れる音が鳴り響く。俺達は音の発生源を見た

 

「みんなごめん。…俺はここまで見たい」

 

 チャンドラーの手を見直すと呪印は消えていなかった。そして見た。見てしまった。チャンドラーの手がピクリと動いたことを

 

「チィ!出来ればそれが来る前に仕留めたかったんだがなぁ!!!」

 

 穴の開いた腹を晒しながら立ち上がったチャンドラーは爺さんらしい白髪は黒く変色し、ぷよぷよした穴が開いて腹の傷は塞がり筋肉が盛り上がり、背中からはドラゴンを思わせるような羽が生えた

 

「喜べ!!お主らは『確実な死』を手に入れた!!」




…一時間ずらした事は謝ります。なのでそんな殺意ある目で見ないでくださいホント


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第58話vsチャンドラー④

 チャンドラーは落ちた杖を手に取り杖の真ん中を掴むと抜いた。そこから異様に長く細い刀身が姿を現した。仕込み杖である

 

飛び回る蜂(バンブルビー)

 

 キングはすかさず攻撃を繰り出すも、全くダメージになっていない

 

「ここはオイラが時間を稼ぐ!バン!君は今のうちに団長たちを連れて逃げろ!!!早く!」

「バカ野郎!テメー1人を置いていけるか!!!」

「…っ!足手まといの君に何ができる!!?」

 

 キングがそういうとバンが黙ってしまう

 

「エリザベス様!ディアンヌを!」

 

 次にキングはディアンヌを掴みエリザベスへ向かって投げた

 

「キング!!やだよ!ボクも一緒に戦う!!!」

 

 ディアンヌはエリザベスの手のひらの上でキングに語りかける

 

「ディアンヌごめんねオイラはダメな王様だから…ヘルブラムも妖精王の森も仲間達もなもれなかった。だからせめてキミと…<七つの大罪>を護らせて…最後くらいは王様らしく死にたいんだ…

 お願いだ!!行ってくれ!!!」

 

 ついにチャンドラーが反撃してくる。その一撃は大地を切り裂いたがキング達を切り裂く事はなかった

 

「なんでもなんでも背負い込み過ぎッス。王様だって時に誰かを頼っていいんスよ?」

「<七つの大罪>よ…ブリタニアの未来は汝らに託そう…そしてどうかメリオダスとエリザベス…我らの古き友人を守ってくれ…」

 

 そこには皆知っている巨人と妖精がいた

 

「さあいくっスよ相棒」

「我ら古き王…喜んで未来の礎とならん!!!」

 

 

 先にチャンドラーが口を開いた

 

「<十戒>ドロール!!!グロキシニアか!!!答えろ!!!何故<七つの大罪>を助けたのじゃ!!!」

「答える義理はないっス」

 

 冷たくそう言い放つとチャンドラーに向けて攻撃した

 

『合技・鉱樹オルドーラ』

 

 鉱石で出来た木がチャンドラーを包み捉えた。中で暴れているのだろう。すぐに変形をはじめ今にも壊れそうだ

 

「ここは我らに任せるがいい」

「今のうちに逃げるっすよ」

 

 そう言ってグロキシニアは優しく逃げるように促すとキングが前に出た

 

「ならオイラも共に戦います!あの化け物はあまりに強い!!!」

「ならボクも!ダメって言っても戦うんだから!」

 

 キングの肩にはいつの間にかディアンヌがいた。キングは頷くとバンを見た

 

「バン…みんなを頼んでいいかな?」

「…ああわかった」

 

 バンは返事一つで了承する

 

 

 

 その後、ホークママは走り出し、耐久限界が近くなるとグロキシニアは霊槍でキングとディアンヌを掴み、次の王に対する言葉を投げかけるとホークママに投げ飛ばした

 

「さて、そろそろ出てきてもいいんじゃないスか?ザスターくん?」

「あらら…出来るだけ空気になってたのに気づいてたの?やめてよその優しさは影薄いやつには…」

「最後の言葉はいらないのか?」

 

 俺の言葉を遮りドロールが話す。その言葉に笑顔で答える

 

「いらねーだろ?色々好き勝手やる奴らだ。最後の最後くらい俺も好き勝手やらせてもらう。…強いて言うなら、最後に腹一杯残飯食いてえな」

「欲がないっスね〜」

「うるせ〜。それと一つ聞く…」

 

 見るともうチャンドラーは外に出ていた

 

「最後の戦いくらいお前ら巻き込もうが周りに被害出ようが責任はとらねぇがいいよなぁっ!!!」

「「当たり前(っス)!!!」」




次回、最終回的なやつ


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最終回?古き友人と新しき仲間へ

 飛んで帰ってきたキング、ディアンヌは困惑していた。何故なら

 

「おいキング!ディアンヌ!向こうでザスターを見なかったか!?」

 

 ホークがとんでもなく焦っていたからだ。確かに言われてみればザスターの気配がない。チャンドラーに夢中で気づいてなかったのだ

 するとあることに気づいたバンがホークに話しかけた

 

「師匠、この背中に張っつけてある紙はなんだ?」

 

 そう言ってホークの背中に張ってあった紙をぺりぺりと剥がし、表にしてそれを見た。ザスターからの手紙だ

 バンはそれをゆっくりと読み出した

 

 

 

 

 

『えーこれ読んでるってことはやっと気づいたってところか?まぁなんか言う前に先に謝っておくことがあるな

 何も言わずに勝手に残ってしまってすまん。そんでありがとう。一度寝返った俺を受け入れてくれて

 勝手に出て行った身勝手な俺からの我儘な願いを2つ聞いてくれ

 3000年前の友人であり今の友人でもあるメリオダスを同じ今の友人であるお前らが守ってやってくれ

 俺は昔のメリオダスより、今のメリオダスの方が好きだ。だからそんなメリオダスを守ってくれ

 2つ目はアーサーに『勝ち逃げされた気分はどうだ?』って伝えてくれ

 最後に団長に一言…

 

 

 

 

 大好きだぜ!ホーク団長!!!』

 

 

 そこで終わっていた。ホークの目からは涙が溢れていた。鼻水と涙の汚い水溜りを作りながらホークは呟いた

 

「帰ってこなかったら副団長の座から降ろすからなっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 オルドーラを破壊し、飛び出したチャンドラーはまず剣を振り下ろした。問題なく全員は避けるが地面が綺麗に裂けた

 

「<十戒>…いや、巨人王!妖精王!これは重大なる裏切りとみなす!」

「我らは<十戒>にも『王』にもあらず」

「ただの巨人と妖精っス」

 

 チャンドラーが腕を振りかぶり殴ろうとするが、上から声が聞こえた

 

「俺を忘れんなよクソジジイ」

 

 魔力を乗せた拳を構えてザスターがいた。チャンドラーはすぐに全反撃の準備に入るがグロキシニアの霊槍の触手が武器を持つ腕を捉えた。次にドロールが大地を盛り上げチャンドラーをザスターに向けて高さを上げていく

 

『震撃』

 

 その大地に大の字で横たわっていたチャンドラーにはザスターの攻撃を防ぐことが出来ずその拳は直撃した

 その衝撃波は止まらずドロールの突き出した大地と衝撃波にチャンドラーは挟まれる

 チャンドラーはそれから力で無理矢理脱出するとその瞬間にグロキシニアの守護蟲の針に背中を刺された。だが…蟲の針は刺さりはしたが折れてしまった

 

「「ハッ!!!」」

 

 ザスターは背中から、ドロールは前から拳で攻撃する。だがそれも大したダメージにはならず剣でドロールの右腕が一本切り落とされ、ザスターは胸から腹にかけて深手を負った

 次にグロキシニアの後ろに高速移動するとグロキシニアはそれに反応して霊槍でチャンドラーの攻撃を防ごうと試みる。だがチャンドラーは霊槍を物ともせずへし降りつつ攻撃し、グロキシニアは吹き飛ばされた衝撃で羽が片方千切れた

 

「うーん。勝てるかもって希望は考えない方がいいな」

「当たり前じゃないっスか」

「我らは最初からそんなものを考えてはいない」

 

 ザスターの言葉にグロキシニア、ドロールが淡々とそう言う

 

『霊槍バスキアス、第九形態「死荊(デスゾーン)」』

 

 グロキシニアの荊がチャンドラーを襲う。チャンドラーはそれを全て斬り伏せながら接近してくる

 

砕破(ギガ・クラッシュ)

 

 ドロールが岩を操りチャンドラーを攻撃する。だが当たる前にチャンドラーは全ての岩を粉微塵にしながら接近してくるため、当たるのは小石だけ

 

「おーらーよっ!!!」

 

 ザスターはチャンドラーを全力で殴る。次に右足で中段蹴り、上段蹴りを連続で放ち最後に崩拳を腹に打ち込んだ

 だがチャンドラーは当たり前のように立っていた。剣を横に薙ぎ払うがブリッジするように避け、バク転してグロキシニア達の所に戻った

 

「…2、3分時間稼ぎお願い出来るか?少しは勝つ可能性ある技がある」

「そんなものがあるんなら最初から使え」

「はぁ…わかったっス。命がけで時間を稼ぐっス」

 

 そう言ってザスターが魔力を溜めている間、ドロールとグロキシニアが攻撃を始めた

 

 あと3分

 グロキシニアが魔力でチャンドラーに修復した霊槍を叩き込んだ。だが、ドロールとザスターの攻撃も大したダメージにもならず、切り裂かれる

 

 あと2分

 ドロールが大地による攻撃を繰り出しチャンドラーを拘束した。だがチャンドラーはそれをパンチ一つで粉砕し、左腕を二本とも切り落とされた

 

 あと1分

 ドロールは最後の腕で、グロキシニアは最後の魔力でチャンドラーを攻撃した。そして最後にドロールは腕を、グロキシニアは羽を折られた

 

 

 それと同時にザスターは最後の攻撃を開始した

 

「グロキシニア、ドロール。ありがとうよそんじゃ、最後の大仕事だ。しっかり味わって喰らえチャンドラー」

 

 その瞬間、チャンドラーの丁度足元が噴火する。それだけではない。チャンドラーが吹っ飛んだ先に竜巻が発生し、天高く打ち上げられる。空では雷がチャンドラーを穿地ち、燃える。いくつもの災害がチャンドラーを襲う

 

『災害豪雨』

 

 ザスターの出せる最凶の技である。最後に流星群がチャンドラーに降り注ぎ、その技は終わった

 空は夜から昼に戻る。ザスターは大の字で横たわった

 

「ハァッハァッ!魔力がもう空…もう戦えんぞ」

「そうかそうか、まだ戦えると負けることはないとはいえ面倒じゃからのう…まぁさっさとくたばれ」

 

 チャンドラーはそれを受けてもなお生きていた。チャンドラーは剣を振り上げ最後に問うた

 

「言い残した事はあるか?」

「ないな。あいつらには手紙を書いておいたから」

「そうか。じゃあ死ね」

 

 剣が振り下ろされる。痛みは感じないが意識が薄れていく中、チャンドラーが空を飛んでいくのがわかる

 眠くなって来たため俺は少しずつ瞳を閉じた




はい、仮の最終回です。いつか復活するかも?
他の人が七つの大罪シリーズを連載してくれることを願っています


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