天司長ですけど、グラブルの世界じゃありません (夜と月と星を愛する者)
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プロローグ

グラブルしてたら思いついた作品




一面真っ白の世界…遥か地平線の先まで白

 

「……あれ?ここは?」

 

その白き世界に1人の人が突然現れた

 

「……真っ白だ……ん?俺の髪、白かったっけ?…よく見れば服装も違うし腰には三本の刀があるし……?」

 

美しい顔をしており誰をも魅了させる美形な青年が自身の変化に戸惑っていた…しかし彼は自身が何故こんな所にいるのかには驚いていなかった、果たして彼はこんな不思議な事が起こっても何故驚かないのか…豪胆な性格なのか、頭が追いついていないのか…あるいは…

 

「……夢だな…よし…寝よう」

 

只のアホだった

 

『わわ!ちょ、ちょっと寝ないでください!』

 

この真っ白な世界で1人しか居なかったはずが、突然若い女性の声がした

 

「ん?だれかいるのか?」

 

そう呼びかけると

 

『こっちですよ。こっち、後ろです』

 

「ん?…うお!」

 

彼が後ろを振り向くとそこには綺麗な翡翠色の長髪を三つ編みにした美しい女性が立っていた

 

『えーと、おほん。初めましてーーーさん。私はウルズと言います』

 

女性…ウルズがそう名乗ると、彼は不思議に思った、自身の名前が聞き取れなかった…いや、ノイズのような者がはしり聞こえなかったと

 

「初めまして、私は……わた…し…は……誰だ?」

 

『…やはりそうでしたか』

 

ウルズから落胆したように、いや罪悪感に押しつぶされそうな顔をしていた

 

「……いえ、気にしないでください。その言葉を聞くにこうなる可能性があったんでしょう。詳しくはわかりませんがなんとなく、貴方は悪くないと感じます。ですからそんな悲痛な顔をしないでください」

 

『……お優しい方なんですね…ありがとうございます』

 

「いえ、気にしないでください。ところで私がこうなった理由を知っているのですよね?過去を司る神ウルズ様。私がここにいる理由もこの姿になった事も」

 

彼は女神ウルズに自身に起こったことを聞いた

 

『はい。ご説明します……貴方はお亡くなりになったのです』

 

ウルズから衝撃の真実が告げられた、しかし彼は

 

「……やはり、そうでしたか」

 

『……驚かれないのですね』

 

「いえ、大分驚いています。私は昔から感情を表に出すのが苦手でして…それで、何故亡くなったのでしょう?」

 

『ご説明します。実は貴方は大学から帰る途中に雷が落ちました』

 

「雷…ですが何故、女神であるウルズ様が私の前に出てきたのですか?」

 

『ウルズで大丈夫ですよ。それは……神トールとオーディン様が喧嘩をなさりまして、オーディン様の槍『グングニル』と神トールの鎚『ミョルニル』がぶつかり合った衝撃で時空に裂け目が出来まして、その裂け目からミョルニルの雷が貴方の頭上に現れそして…』

 

「雷に打たれて死んだと」

 

『…はい。ミョルニルは神器と呼ばれる神が使う武器ですので、当然威力も桁外れですが、それが人に当たると何かしらの障害が出るのです。貴方の場合は脳にダメージを負い多少の記憶を失ったのでしょう。ですので、貴方には此方の不手際ですので、生前貴方が好きだったゲームアプリ?と言うのでしょうか、そのグランブルーファンタジーというのに転生させようと言うことに決まったのです』

 

「なるほど、では何故この姿なのですか?記憶が確かならこの姿…天司長『ルシフェル』は死ぬはずなのですが」

 

『それは……オーディン様が適当に選びまして…』

 

ウルズが頭を垂らしながらか細い声でそう呟いた

 

「…オーディン様って中々に問題児なのですね」

 

『あ、あはは…はい。で、でもご安心ください。オーディン様と神トールには他の神々が罰を与えておりますので』

 

「……因みにどんな罰を?」

 

『オーディン様にはフェンリルに咥えられて振り回される罰で、神トールには鉄板焼き土下座をの罰をです!』

 

「…うわぁ、オーディンぇ、トールぇ」(-∧-)

 

『すみませんでしたぁぁぁああ!!!許してくださいぃぃ!!!あぢぃぃいいぃぃ!!!』

 

突然、絶叫が響いた

 

「『……………』」

 

「今のは?」

 

『……さ、さぁ?』

 

「……もう許してあげてください。もう反省しているでしょうし」

 

『え、えぇぇ!!?あ、貴方を殺してしまったんですよ!?それでも許すんですか!?』

 

「えぇ、確かにそうですが、実感もないですしそれに故意にではないんでしょう?」

 

『……はぁ、お優しいというか、お人好しと言いますか、わかりました……皆さん!神トールを彼が許すそうなのでそこまでにしてください!!』

 

『『『『『ちぇ〜』』』』』

 

『はぁ、はぁ、はぁ、あちち……ありがとうな!人の子!お礼にこれをやる!』

 

その声が響いた直後、彼の目の前に一つの金色の鎚が浮かんでいた

 

『それは俺のミョルニルの予備だ!威力は俺のより劣るがそれでも充分威力はあるぜ!』

 

『ちょ!トール!予備といっても神器ですよ!持つ素質がなかったら!……』

 

「これがミョルニル…金色の鎚なのか、雷が迸っているが痛くもないしピリピリもしていない」

 

彼は自然にミョルニルを手に持っていた

 

『持ててるじゃねぇか』

 

『……ですね』

 

『ま、いいや。それじゃあな人の子…いや、今は天司だったか、又何処かで会おう。天司長ルシフェル』

 

神トールがそういうと複数の気配が消えた

 

『そうですね。もうそろそろ時間ですものね』

 

「時間か…それならそろそろ行くとするか」

 

『えぇ…あぁ、それともう一つ』

 

「何かな?」

 

『貴方は元々人でしたので、天司長になったことにより魂の器が大きくなったのですよ。ですから魂の器に空きができたのでそこに何を入れますか?』

 

「何でもいいのか?」

 

『はい。あ、神の力をと言われましても天司長そのものが神に限りなく近いので神の力はそこそこ備わってますので大概のことは大丈夫ですね』

 

「それなら、王の財宝というのを頼む」

 

『Fateのギルガメッシュのですね。エアを求めてですか?』

 

「いえ、無限の収納ボックスで尚且つ中に入れてるものは時間がたたないって事が魅力的だったので」

 

『そうでしたか、ではついでに武の才能というのも入れておきますね…まだ空きはありますがどうします?』

 

「そうですね…では転移系のスキルをお願いします」

 

『わかりました……まだ空きがありますけど』

 

「…う、うーん…正直他にないのですが」

 

『…欲がないんですね』

 

「いえ、ルシフェルの能力に神の力、王の財宝に転移系のスキル。もう充分というほど高スペック、もはやチートやバグの領域じゃないか」

 

『私たちからするともうちょっと欲しいんですよねぇ……なら此方が勝手に見繕っておきますけど、いいですか?いいですよね!』

 

「……わかりました、ならそうして下さい」

 

『はい!』

 

何故か満面の笑みで答えた

 

『それでは…良き人生……天司ですので天生とでもいうのでしょうか?……まぁ、良きライフを』

 

俺の体がだんだんと透けてきた

 

「ありがとうございました、神ウルズ」

 

『えぇ、それでは。ルシフェr『いい加減にせい!!このワンコロォ!!』『やめろ親父ぃ!!』『グングニルを喰らえぇ!!…あ、避けられた』『あ!!避けろルシフェル!!』……ふぇ?』

 

シュン!!…ピキ…パリーン!

 

槍がルシフェルの足元に突き刺さると何かが割れる音と共にルシフェルの足元に裂け目ができた…そして

 

「…落とし穴式かよ」

 

ヒューーーン

 

『『ルシフェル(さん)ーーーー!!!』』

 

 

 

 

*※*※*

 

幾ばくかの年月が過ぎて

 

《天界神殿玉座》

 

「……フェル様……ルシフェル様!」

 

「…む…サンダルフォンか」

 

「はい。そろそろ大戦が始まります。俺たちも行きましょう。ミカエル達も準備が出来ております……一体何を見ておられたのですか?」

 

「そうだな…懐かしき夢を見ていた」

 

「そうですか…」

 

「あぁ…では、行こうか悪しき魔物達から光あるもの達を守る為に」

 

 

*※*※*

 

 

《とある平原の木の下》

 

「……大戦は激戦を繰り広げました、人間族(ヒューマン)小人族(パルゥム)、ドワーフ、エルフ、アマゾネス、獣人、精霊達が魔物達に押され劣勢であった時、天から一つの光が差し込めてきました、その光から天司長ルシフェル率いる天司達が降りてきたのです。 天司は一人一人が凄い力を持っており劣勢だった、人族達を勝利に導いたのです。そして、大戦が終結し全ての種族が喜びあってる中、天司達は天界へと帰って行きました、天界は神々が住まう神界とは違い、天司達と人族達から選ばれた勇士達が住んでいると言われています。

天界へと帰る途中、天司長ルシフェルはおっしゃいました、「私達は光ある者達のために力を振るおう。しかし悪しき者達はそれ相応の罰が下ると、胸に刻みたまえ。そして光ある者達よ自らの生にある試練は自らの力で乗り越えたまえ…光ある者達に幸多くあらん事を」と言い残し天界へと帰って行きました、今も天司様達は私達を見守っていてくれているのです。めでたしめでたし」

 

「ねぇ、だったら今も天司様達は私達を見守っていてくれているの?」

 

金髪を風になびかせながら少女は母親に問いました

 

「えぇ、天司様達は天司長含めて6人…天司長ルシフェル、天司サンダルフォン、天司ミカエル、天司ガブリエル、天司ラファエル、天司ウリエル。この6人で見守っていてくれているのよ。そして天司様達が私達が使う魔法の源になっているのウリエルは土と雷、ラファエルは風と氷、ガブリエルは水と癒し、ミカエルは炎と防壁系の魔法を司っているのそしてサンダルフォンは付与魔法(エンチャント)などの自信に影響のある魔法系をそして天司長ルシフェルはまだ詳しくわかっていないのだけど、光と闇と言われているわ」

 

「え〜ルシフェル様は詳しく知らないのー?」

 

「ごめんね。まだ誰も知らないのよ。知られているのは天司長は天へと羽ばたき天から裁きの光を降り注がせたり剣を横に振るうと魔物達が斬り裂かれて絶命したと記録に残っているの」

 

「えーと、つまりルシフェル様は強いってこと?」

 

「ふふ、そうね。天司長様はとても強いのよ…だからアイズを守ってくれるアイズだけの天司を見つけられるといいわね」

 

 

 

*※*※

 

ある集団が洞窟を進んでいた

 

「……イズ……アイズ!」

 

「…ん?…どうしたの?」

 

「いや、なんかボーっとしてたから」

 

「そう…」

 

「あ、ところでアイズ、知ってる?例の噂」

 

「噂?」

 

「うん、一昨日なくなった闇派閥(イヴィルス)の団員達が何人も倒れていたんだって、しかも事情聴取をしたアストレア・ファミリアの人たちが言うには団員達は口を揃えて「天司様が俺たちを裁いた」と聞いたそうだよ」

 

「ッ!」

 

「しかもアストレアの人たちも天司様を見たって言ってた、前に闇派閥からトレインされて全滅しそうになったけど、突然現れた三本の剣を携え三対の翼をはためかせながら天司様が降りてきたそうだよ。しかも何十匹っていた魔物達を横に軽く一振りしただけで全ての魔物達が腹を斬られ真っ二つになって死んだんだって、そして風が吹いて瞬きをしたらもう居なくなってて、顔はフードをしていてわからなかったけど男の声だと言ってたよ。あぁ、私も天司様と会いたいなぁ」

 

「…………」

 

「ん?どうしたのアイズ?」

 

「天司…様…」

 

『貴方だけの天司様を見つけられるといいわね』

 

2人の女の子が話し合っていると、2人が所属してるファミリアの団長が振り返った

 

「さぁ、次で51階層、強竜(カドモス)がいる階層だよ。気を引き締めて行こう!」

 

「「「「「おう(はい)!!」」」」」

 

「さ、アイズ頑張ろう!」

 

「…うん」

 

『光ある者達よ自らの生にある試練は自らの力で乗り越えたまえ』

 

「…私、頑張るから…だから、私の前にも現れてくれるよね?」

 

 

これは、眷属(ファミリア)達と天司の物語

 

 

 




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1話

やぁ、久しぶりだね。諸君……ん?すぐ前にあっただろだって?ハハハ、そうだね。君たちからしたらつい昨日の出来事のようなんだろうね……だけど、私からしたらもう何千年も前の事なんだ、あの裂け目から落ちて目覚めたら見たことのない景色だったんだ、ザンクティンゼルでもポート・プリーズでもなかった、それを知った時はちょっとがっかりはしたが、逆にいうなら私は死ぬ事はないということに喜びを感じたさ

 

その後はこの世界の事を知るために世界中を渡り歩いた、時には魔物の上位互換である“魔獣”を倒したり悪神や魔神と呼ばれる俗に言う“悪”を滅したり様々な場所に赴き様々な事を成した……そしていつしか私は英雄譚や物語に度々出てくるようになった、英雄に武器を知恵を授けたり私たち天司が人では敵わない強大な敵を倒したりなどしているうちに……『真なる神』『天王』『導く者』などの名が付けられていた…しかし、私は考えるようになった…

 

「私が彼らを助けているいることが彼らを堕落させてしまうのではないか?」

 

私であるルシフェルは『進化』を司っている。だからこそ私は地上から姿を消した……当然、人々は驚愕した…しかしそれぞれの種族の代表が私の前に立ち…「天司長ルシフェル様、私たちは何度も助けられてきました…ルシフェル様が案じておられることももっともであります。……ですから私たちは貴方様の手を煩わせないほど強くなると今ここに宣言します!」

 

その日を機に彼らは強くなった、奪われる者が隠れる者が次々と立ち上がり武器を手にとり戦った…彼らはとても強くなった、私の前で宣言した各種族の代表はそれらの一線を画していた、その者たちは『八天星』と呼ばれる英雄となり私が取り逃がした“邪神”を見事に倒してくれた……私はそれを見届けた後、天界へと還った

 

人々は平穏を謳歌した………しかし、それから数百年後、ダンジョンと呼ばれる物から魔物が出てくるようになった、私が地上にいた頃なら問題なく全てを退けることが出来たであろう……だが、人々はこの数百年で衰退した、しかしその時期より超越存在(デウスデア)である神々が神界より降り立つようになった…そして神々は人々に恩恵(ファルナ)と呼ばれるのを授けた、それから長い年月が経っても魔物達はダンジョンから出てきて人々を襲っていった……中には人を襲わない強き魔物もいた、そして人々の運命を分ける大戦が起きた…魔物の数およそ5000万…対して人の数およそ1000万、魔物がゴブリンなどの弱い魔物が多くいれば勝算はあったであろう。しかし、魔物の中には魔獣になりかけのものもいた、当然人々は押され多くの犠牲者が出た………

 

………だからこそ私は地上に赴いた、友を愛する者を家族を失い泣き叫ぶ人々を見た時、私は自身で決めた事を覆すことになるとわかってはいたが、耐えられなかった……だからこそ私達が降り戦った、人々を鼓舞して武器を手に取らせた…

 

……大戦が終わり人々から感謝された…しかし当然ながら『何故もっと早くきてくれなかった!!』と言う人々もいた…私は天界の役割を言うのを躊躇った、人が死ぬのはわかっていた、それが寿命か病気か、事故か殺されるかの違いではあるが……私の立場は非常にならなければならないしかし私は元は…いや、前世は人であったからこそ非常にはなれなかった、人を蘇らせる術はあった、しかし蘇らせてしまってはいらぬ争いを起こしてしまう可能性がある…だからこそ私は天界の役割に死者を選定するというものをつけていた、彼らは複雑な心境になるだろう…生きている間は会えないが、死んだら会えると言っているようなものだからだ、だからこそ私は躊躇った、しかし私は真実を伝えた、未来には尾ひれが付いたりどこか欠けた内容になるであろうが……『君たちの言い分ももっともである。しかし、私達がいる天界では“勇士”“偉人”“英雄”には願いを叶えさせるというものがある。君たちはこの戦いで間違いなく英雄となった……今の私の話で死ねば会えると考えたものもいるだろう。しかし、すぐに会いに行くことが、友が愛するものが、家族が喜ぶと思うか?…答えは否だ、大切な人が自身に会いに来たと喜ぶものもいるだろう。だが、言い換えれば自分に会うために死んだと嘆き悲しみ罪悪感に呑まれるものもいるだろう……だからこそ…悲しみを背負いし人々よ天命を全うし天界へときたれよ。そして、その時に会うといい』……と、私は言った

 

そして、寿命を終え天界へと来たものには大切な人たちを合わせた……皆、喜んでいた………しかし、人には輪廻転生という掟がある。だから人々を満足させたら転生の輪に入れた……中には私が地上にいた時の友もいた、記憶を忘れて新たな生を得るのが人が送るサイクルなのだ……なのだが…………

 

「ルシフェル様!コーヒーを淹れました!一緒に飲みましょう!」

 

彼はサンダルフォン。私が地上に降りた時、私を慕ってくれた者の1人だ…何の因縁か、彼はグランブルーファンタジーのサンダルフォンと同じ名をし同じ姿であった…他の者も……

 

「おい、サンダルフォン。ルシフェル様に近づきすぎだ」

 

サンダルフォンに注意しているのが、ミカエル…こちらも姿も名も同じだ

 

「羨ましいわ。そこを代わってちょうだい(ルシフェル様も困っているでしょう)」

 

今の本音と建て前が逆の言葉を発したのが、ガブリエル。こちらも(ry

 

「おい、ガブリエル。本音と建て前が逆だぞ」

 

厳つい声音の彼がウリエル。こち(ry

 

「………」

 

無言で此方を見ているのがラファエル。(ry

 

今はここにいないが、ハールート、マールート、そして堕天司ではなく天司として、オリヴィエとベリアルもいる。他にも天司ではないが、ゾーイ、ヴェイン、ランスロット、ジークフリート、パーシヴァル、ジャンヌ・ダルクなどとこの世界での英雄たちもいる。地上のファミリアというものでいうところの

 

団長 ルシフェル

副団長 サンダルフォン

幹部 ミカエル・ラファエル・ガブリエル・ウリエル・ベリアル・オリヴィエ

団員 ハールート・マールート・ゾーイ・ヴェインetc

 

と言った感じだ

 

彼らは元は地上の人であったが、天界に来た時に私の側でお力になりたいと言ったので、ミカエル達には私の力を与え天司にしたのだ……まぁ、元々天司にさせる予定ではあったのだが、彼らが自ら申したから此方としては良いことなのだが…

 

……これが、私の今の日常だ…もしかしたら、あの世界のルシフェルもこんな日を送っていたのではないのだろうか…

*ゾーイ達はグラブルの世界ではルシフェルの部下ではありません

 

「………君たちに伝えたい事がある…」

 

「はい!なんでしょうか?」

 

私は前々から考えていた事を伝えることにした

 

「私は……暫しの間、地上に降りることにした」

 

「「「「「!!?」」」」」

 

「な、何故ですか!?」

 

「……今の光ある者達が、どんなものなのか、見てみたいのだ」

 

「そ、それでしたら俺たちが!…」

 

「…いや、私自身の目で見たいのだ」

 

「……ルシフェル様」

 

「どうした、ミカエル」

 

「ルシフェル様が留守の間はどうされるのですか?」

 

「それは、サンダルフォンに任せようと思う」

 

「!?…俺…ですか…?」

 

「あぁ、君はこれまで私の側にいた、だからこそ信頼している君に任せようと思うのだ…もちろんミカエル達も信頼している。今まで私に付いて来てくれたのだからな」

 

「それは私達がルシフェル様を慕っているからです」

 

「ありがとうミカエル。他の者達も」

 

「あぁ、俺様はルシフェル様に一生ついて行くと決めたからな」

 

「私はルシフェル様に命を助けてもらった、だから私は全てを捧げるとあの時誓った…」

 

「………俺は、貴方について行く」

 

「………ありがとう」

 

「ルシフェル様…俺は…貴方のようには…出来ない……」

 

「…サンダルフォン」

 

俺はサンダルフォンの肩に手を置いた

 

「私は別に私のようにやれと言っているわけではない。サンダルフォンが見て、聞き、判断をすれば良い分からないことがあったらミカエル達に聞くといい……お前は1人ではないのだから」

 

「ッ!!………わかりました、天司サンダルフォン。天司長より任された大役…不肖の身ではありますが、見事、成し遂げて見せましょう!」

 

「……良かった…ではベリアル達にもこちらから伝えに行こう」

 

「は!行ってらっしゃいませ」

 

私はサンダルフォンの言葉を聞いてベリアル達がいる訓練場に転移した

 

 

 

ガキン!!カキン!カキン!

 

金属がぶつかり合う音を聞きながら私は訓練場を見た……そこには接近戦を仕掛け剣で攻撃をしているオリヴィエとそれを四本の魔力で生成した剣でそれらを捌いているベリアルがいた

 

「オリヴィエ、ベリアル」

 

「ッ!ルシフェル様!?」

 

「おぉ、フェルさん。どうだい?あんたも一緒にしないかい?それか俺とソドミーするか?」

 

「貴様!ルシフェル様になんて事を言っているんだ!大体お前は昔からルシフェル様に対して馴れ馴れしすぎるんだ!ましてやそ、ソドミーだと!?そこになおれ!その腐った精魂斬ってやる!」

 

「おうおう、そんな怒んなよオリヴィエ。軽いジョークじゃねぇかジョーク……2割はな」

 

「はぁぁぁ!!!」

 

シュン!

 

「危な!?」

 

「はぁ…落ち着けオリヴィエ。ベリアルは少しその癖を直せないのか」

 

「ッ…わかりました」剣を鞘に納める

 

「悪いなフェルさん。あんたを見たら勃起しちまってな」

 

「剣を抜くな私、ルシフェル様の命令に従え…」

 

「…伝えておくことがあったからな……暫しの間、私は地上に降りる」

 

「え!?何故ですか!?」

 

「おいおい、まじかよ。あんたを暫くの間見れないとか死んじまうじゃねぇか……ん?そういえば、サンダルフォンも中々にイイ感じだったな…」

 

「……(すまないサンダルフォン)今の人々の様子を身近で見て見たくなったのでな…君たちには私が不在の間、サンダルフォンの手助けをしてやって欲しい」

 

「……わかりました、正直貴方について行きたいですが、ルシフェル様にそう言われたら断れませんからね」

 

「…サンダルフォンはまだヴァージンのはずだから俺が初めてを奪う……うわ、やっば、めっちゃ興奮する」

 

「「…………」」

 

ベリアル…地上にいた時からこんな感じだったが、更に磨きがかかってないか?

 

「…オホン…では、よろしく頼む」

 

「は!お任せください!」

 

「こうしちゃいらんね!調教する手順と道具を準備しなくちゃ!」

 

………ベリアルは何処かへ飛び去っていった

 

「…ベリアルを止める事が出来る者はいないのか………」

 

「……お言葉ですが、ルシフェル様…あれは病気とかの次元を越えてます。止める事は不可能かと」

 

「……そうか………おそらく、ハールートとマールートはこの事を知っているであろうから私はそろそろ地上に降りるとしよう」

 

「は!行ってらっしゃいませ」

 

「あぁ」

 

そうして私は地上に降り立ったのだ

 

 

 

*※*※*

 

 

 

数ヶ月後

 

オラリオの西の大通りにある店…『青い空』

 

カランカラン

 

「いらっしゃい、料理は何にするかな」

 

『青い空』のただ1人の従業員兼店長の銀髪の美青年がいた

 

「私の名前?……“ルシオ”、とでも呼んでくれ」

 

 




まだ、案があったので昨日に続きもう1話あげておきました……オリヴィエの口調が違う感ハンパない。ベリアルは結局どっちであろうがベリアルだった

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2話

……どことなくルシオじゃないかも。ルシフェルの口調を柔らかくした感じ?になっております。あ、新キャラ出ます。何処の作品のキャラかはすぐわかるんじゃないかな?有名だし、あと少しでアニメ化するし


さて、またもや久しぶりだね

……私が天界から降りて大体5年だね。

この5年でも色々やったさ、闇派閥を潰したりトレインされたファミリア達を助けたり死にかけの女の子にベホマをしたり蒼い空という店を開いたりオラリオから馬車で一週間のところにある村まで行って料理を振る舞ったり……そういえばそこに何故か神がいたな。

 

1000年ぶりに会った神…ゼウスに…話を聞いたら三大クエストの隻眼の竜と呼ばれる魔獣になりかけの魔物にやられてファミリアの者達は多くが死に、残った者達も散り散りになったそうだ、今はベル・クラネルという男の子を育てているらしい……それとこれは秘密なんだがベルは英雄たり得る素質を持っていた、もう何百年と見ていなかったが彼が今世の英雄らしい……しかも彼は…いや、これは彼が大成した時に話すとしよう。

そして私は時々、その村まで行ってベルと話をしていた、彼はどうやら英雄譚が好きらしいから誕生日に私とゼウスから英雄譚の本を渡していた、ゼウスは自身のファミリアにいた英雄の本を私は今まで見てきた英雄達の本を…とても喜んでいた、そして彼と過ごしていると彼がこの本の英雄達のように強くなりたいと言うから私とゼウスで鍛えていった、最初は血反吐を吐きながらも我武者羅に食らいついていったが、1年も経つとある程度体が鍛えられたからか余裕で訓練内容を終わらせるようになった、頃合いだろうと思いゼウスと一緒にギアを一つ上げたのだが……直ぐに息を荒げ大の字で地面に転がった…それと彼の得意武器はナイフと剣のようだ……これもあの者と同じだな。あの者は剣だけを使っていたが……ベルはナイフを主に使うようだ、ベルと共に過ごしているうちに何故かベルから「僕、大きくなったらルシオさんと結婚したい」と言われた……私は男なのだが、まぁ子供によくある「僕、パパのような人になる」や「私、大きくなったらパパと結婚する」と一緒だろうと思い軽く流していた

 

あぁ、そうそう。言い忘れていたが私がウルズから貰った物はモンスターハンターの世界の生物の召喚と英雄エミヤやイスカンダルが使っていた固有結界…私のは何故か結界ではなく固有世界だったが…固有世界とはなんだ?と思ったが使ったら果てなき空といくつかの浮かぶ島々がある世界だった、どう見ても人がいないグラブルの世界だ……島には草木もあり木の実や何故かアプトノスやガーグァがいたのでそこにモンスター達を住ませることにした……観察しているとモンスター達は基本的に食べなくても大丈夫のようだった、調べたら私の魔力でエネルギーを補っていたのだ…………話が脱線したな。後の特典はドラクエの魔法と……料理だった、正確にはトリコというアニメの神の料理人と呼ばれるフローゼ並みの料理の腕だった……何故か私が料理をしようとしたら触れた食材がトリコの世界の食材に変わるので最初は苦労したが、今では任意で変えることができるようになった……

それで私はオラリオで店を開いたのだ…ヴァリスはもう何千年も前から変わっていなかったから使えたのでそこそこの土地を買いそれなりに大きい店を開いた、まだ従業員は私だけなのだがね。

私の店で働きたいと言う人は多くいるのだが、働く日の前日に何故か急遽キャンセルされるのだ……しかも良く私は視線を感じるのだ、敵意や殺意の視線ではないので放置しているが、正直言うと少し悪寒がする。因みに私の店の常連はフレイヤ、オッタル、アイズ、ティオナ、レフィーヤ、リヴェリア、フィン、ガレス、タケミカヅチファミリア、ガネーシャ、その他神々と言ったところだ、因みに神達は良く私を自身のファミリアに勧誘してくるのだが私は全ての勧誘を断っている。理由は神が刻む恩恵は実は魔物と神、または神に近い者には刻めないのだ、私はあまりおおごとにはしたくないので私が天司長と言うことは黙っている。

フレイヤにはバレているが、オラリオにいる神で私の顔を見てルシフェルだと気づくのはフレイヤ、ロキ、ウラノス達だけだ……そういえば最近降りてきたヘスティアも知っているな。これはまずい。フレイヤやウラノスはともかくロキとヘスティアは私を見たら大声をあげて私に掴みかかってきそうだ

あぁ、それと私の店は弁当屋みたいなこともしているので、頼まれたら弁当も作っている。頼むのはたまに来るギルド職員達と冒険者の者達だがね。神達は私の店で酒を飲んでいる。

 

さて、今日も蒼い空、開店と行くか

 

 

 

 

カランカラン

 

「いらっしゃい……おや、アイズ君、また弁当かな?」

 

「うん……ジャガ丸くん弁当」

 

「了解。少し待っててね」

 

「うん………ねぇルシオさん」

 

「うん?なにかな?」

 

「私達のファミリアに入らない?」

 

「唐突だね?……うーん、すまないが私はファミリアには入れないんだ、訳ありでね」

 

「そう……残念」

 

「どうして、私をファミリアに?」

 

「ティオネが、同じファミリアのものじゃないと………なんでもない」ぷい

 

「あらら、何か悪いこと聞いちゃったかな?それならごめんね」

 

「…別に、大丈夫」

 

「そっか……」

 

アイズ君と初めて会ってあれから3年、最初は表情を一切変えない人形みたいだったのに今じゃコロコロ表情を変えて……アイズ君は本当綺麗になったな〜」

 

「ッ!〜〜!!」///

 

「あ、口に出てた?ごめんね。変なこと言っちゃって……はい、ジャガ丸くん弁当」

 

「し、失礼します!」

 

カランカラン

 

「頑張って…って、もう行っちゃったか……ふむ、気を悪くしたならまた会った時に謝らないと」

 

カランカラン

 

「いらっしゃい…おや、今度はリヴェリア君か」

 

「君はやめろ。ルシオ」

 

「ハハ、すまないね……それで、リヴェリアも弁当かな?」

 

「いや、今回は客だ、それとアイズが顔を真っ赤にしながらダンジョンに向かったが…何かしたか?」

 

「私がアイズ君を怒らせるようなことを言ってしまって…顔を真っ赤にして出ていってしまったんだ、若い子の心はよく分かんなくてね」

 

「何をしてるんだ……お前も見た目は充分若いが…一体何歳なのだ?」

 

「それは秘密だよ。それで料理は何にするかな?」

 

「そうだな。ルシオのおすすめを頼む」

 

「おや、おすすめかい……そうだね〜…うん、了解」

 

さて、極東で馴染みのお米と味噌汁と焼き魚でいこうかな

 

 

《アイズサイド》

 

私がルシオさんと会ったのは3年前、その時私はジャガ丸くんの期間限定を持って食べようとしたら運悪く人にぶつかって、落としちゃってて、私が項垂れてたらルシオさんが

 

『大丈夫かい?良かったらだけど私のを食べるかい?』

 

と言って、私に期間限定のジャガ丸くんをくれたのがルシオさんとの初めての出会い。流石に悪くなった私は何かお礼できないか聞いたら

 

『お礼?いや、良いよ。実は二つもそれを買ってね。一つは食べて、お腹いっぱいになってね。そこで君が目に入ったんだよ』

 

嘘だ、そのジャガ丸くんは限定品で1人1つしか買えない物なのにルシオさんは笑顔で私にくれた、その時のルシオさんがとても優しい顔をしていてその顔がお母さんを思い出させて、私は目尻が熱くなるのを感じた

 

『……どうして、泣いてるのかな?』

 

私はただ俯いて何も話すことはできなかったけどルシオさんは

 

『……よしよし…悲しいのなら辛いのなら私が、君の家族が側にいよう…』

 

私を静かに優しく撫でてくれた、とても嬉しかった……撫でるのがうまかったからか、私は直ぐに寝てしまって、気づいたらファミリアの自室にいた、リヴェリアに聞くと

 

『銀髪の綺麗な男性がアイズをおぶって来てくれたんだ』

 

確かに私を撫でてくれた人は銀髪だった、その後はお礼が言いたくてオラリオ中の人に聞いたら

 

『銀髪の綺麗な男性?それだったら【蒼い空】の店長のことじゃないかな?』

 

そして、私はその店に行くと

 

カランカラン

 

『いらっしゃい……おや、君はあの時の』

 

それから私はルシオさんによく会いに行くようになった、彼が頼めば弁当を作ってくれるって聞いたから私はそれからダンジョンに潜る日は毎回頼むようになった、よく分からないけど弁当を食べたら力が湧いてきていつもより良い動きができるようになった、それから私は毎回、毎日と言っていいほど

 

『いらっしゃい、おやまた来たね』

 

『いらっしゃい、弁当かな?少し待っててね』

 

『いらっしゃい、またかい?少しは休む日を入れたらどうかな?休むのも冒険者としての仕事だよ』

 

『いらっしゃい、昨日はゆっくり休めたかな?…弁当はと……ん?今日は弁当じゃない?……そうか、料理は何にするかな』

 

『いらっしゃい、弁当だね……はいどうぞ、行ってらっしゃい。頑張ってね』

 

私は気づいたらルシオさんのことをいつも考えるようになってた、ティオナに教えると何故かニヤニヤしたけど…

 

『アイズもそれを知る時が来たか〜、うんうん…で、どんな人?』

 

店を教えて、帰ってきたら

 

『アイズ、あの人やばい…凄く強い人だ、私のアマゾネスの本能が言ってる。あの人はオッタルよりずっと強い。あの人のこと私に教えて!』

 

なんか、その時のティオナにイライラしたからほっぺを掴んだけど、リヴェリアも

 

『ほう、蒼い空の店長にアイズが世話になっているのか、私も会ってみるとするか』

 

それから、リヴェリアは

 

『顔はかなり良かったな。料理の腕も良いし、優良物件というやつか?』

 

『ふむ。アイズと初めて会ったのはあの時のジャガ丸くんの時なのか』

 

『ティオナ。お前もよくあの店に行ってルシオに会ってるそうだな』

 

『………ん?あ、あぁ、どうした?』

 

『ルシオがな……』

 

だんだんとルシオのことばかり話すようになった、それとリヴェリアは

 

『アイズ、ティオナ、この事は私達だけの秘密だ、ロキに勘付かれでもしたらルシオに迷惑がかかってしまう』

 

でも、フィンとガレスには気づかれたけど、ロキには秘密にしてくれてる。最近だとレフィーヤもあの店によく行ってるみたい

 

それと、これは昨日聞いたんだけど、ティオネが

 

『いい、アイズ、ファミリアに所属してる人はね同じファミリアの人じゃないと結婚できないのよ』

 

『でも、私、ルシオさんとそういう関係になりたい訳じゃ……』

 

『じゃあ、ルシオさんが知らない女の人と結婚したもいいの?』

 

その話を聞いた時、私は何がなんでもルシオさんにはファミリアに入って欲しかった、ルシオさんが知らない女の人と一緒にいるのを想像するととても嫌だったから…だから誘ったけど、ルシオさんは訳ありでファミリアに入れなくて、入って欲しいけどルシオさんには迷惑をかけたくないから今は諦める……なのに、ルシオさんは

 

「アイズ君は、本当綺麗になったな〜」

 

なんて言うから恥ずかしくって店を飛び出しちゃった……まだ、顔が熱い

 

ライバルは多いけど

 

「ルシオさんは私のもの」

 

絶対に諦めない

 

《ルシオサイド》

 

おや?なにか嬉しいけど少し悪寒がしたな

 

「どうした?」

 

「…いや、なんでもないよリヴェリア。はい、朝食セットだよ」

 

「これは、米か?それと味噌汁だったか?極東の食べ物まであるのか」

 

「うちは色々と仕入れるからね。さ、冷めないうちに食べてくれ」

 

「あぁ、では……美味しいな。味噌汁というのを初めて飲んだが、心温まるな」

 

「それはよかった」

 

「夜も来ていいか?」

 

「うちは他の人の迷惑になるような客以外、ウェルカムだよ」

 

「そうか、それなら夜はアイズとティオナとレフィーヤで来るとしよう」

 

「それはいい、とびっきりの料理を振る舞おう」

 

「それは嬉しいな」

 

正直、彼女たちのような美女美少女が来てくれるんだ、男として嬉しいさ……ティオナ君の私を見る目に熱がこもっているのが気がかりだが

 

「そういえば、リヴェリア達は近々ダンジョンに潜るんだったな」

 

「あぁ、未到達階層、59階層を目指してな」

 

「そうか、私からは頑張れとしか言えないな」

 

「当たり前だ、私たちは冒険者、ルシオは市民なのだから」

 

「そうだな」

 

にしてもダンジョンの階層は58階層までしか行ってないのか……もう何千年も昔に私たちは100階層まで行ったのだが、因みにメンバーは私、サンダルフォン、ガブリエル、ミカエル、ウリエル、ラファエル、ゾーイ、ブローディア、ランスロット、カリオストロ、ロミオ、メーテラ、私が喚んだモンスター達で行ったな。だが、ダンジョンは生きている。もしかしたらもう出てくる魔物も階層の地形も、最下層の100層がもっと伸びてるかもしれないからな。

 

それと、今回のリヴェリア達の遠征は何か嫌な予感がする

 

「なぁ、リヴェリア。今回の遠征だが、何か嫌な予感がするんだ」

 

「……それは、冗談で言ってるわけじゃないんだよな?」

 

「あぁ」

 

「……そうか、ルシオが嫌な予感と言うからには危険なんだろうな。だが、私たちは冒険者だ、危険だ、だからといって、ならやめます。と言うわけにはいかないだろう?」

 

「……冒険者は冒険するな。じゃなかったかな?」

 

「ふふ、確かにそうだ、しかし私たちはロキファミリアだ、未到達階層に行くには危険も承知だ」

 

「………そうか、それなら私からは止めはしないよ。代わりといってはなんだが、これを持っていってくれ」

 

私は小さな水晶玉を渡した

 

「これは?」

 

「詳しくは言えないが、ファミリアの者達が怪我を負ったらそれを地面に叩きつけて割ってくれ」

 

「……わかった、有り難く貰っておこう」

 

ちなみにその水晶玉は私がベホマズンの魔法を込めた特別なものだ、カリオストロに頼んでそういう類をいくつか作ってもらっていたのだ……錬金術はかなり万能だな

 

「さて、そろそろ私は出るとしよう。勘定を」

 

リヴェリアは代金を払うと出ていった

 

「さて、客が来るまで暇だな………おや?レモンが足りないな。アイズ君達にレモンティーを出そうと思っていたのだが…今のうちに買いに行くとするか」

 

店の扉に看板を掛けて…よし、行くとするか

 

 

 

ワイワイガヤガヤ

 

賑やかだな。ここは

 

「お!蒼い空の店長ことルシオの旦那じゃないか!」

 

シーン

 

「おや、肉屋の方じゃないですか」

 

「おう、どうだ?今なら安くしとくぜ?」

 

「残念ですが、肉はまだあるのですよ。今回は果物屋に行こうかと」

 

「そうか、残念だな。ま、今度買ってくれよ?」

 

「えぇ、その時には」

 

そういえば、何故肉屋の人が私が来たと言った瞬間、静かになったのだろうか?

 

「やだ、凄い美形」

「流石オラリオ一の人気を誇る人だ」

「あの勇者より人気が上なのか」

「ウホッ、いい男」

「ヤらないか?」

 

………無視していこう、ここにいたら危険だ

 

 

 

 

「店長」

 

「お?ルシオじゃないか!どうした?今度は何を買ってく?」

 

「レモンが足りなくなったので買いに来たんですよ。とりあえず50個ほど」

 

「あいよ!」

 

店長からレモンを受け取ると私は店に帰る道を進んでいた

 

「ふむ。レモンティーの他にはデザートで甘いものでも作るか……ん?」

 

目に付いたのはたまたま、偶然路地に目がいき、そこに倒れている子を見つけた

 

「…女の子?」

 

「……うぅ……」

 

「まだ、息はあるな。店に連れていこう」

 

私は倒れていた女の子を抱えて急いで店に連れていった

 

 

 

「怪我は…そこまでないな。大分汚れてるが、貧困層の子か?体も細い…ご飯もろくに食べてないのだろう」

 

「…う……こ、ここは?」

 

「起きたかい?」

 

「ッ!……貴方は?」

 

「私はルシオ、この店の店長だ……それで、いくつか聞きたいことがあるのだが、いいかな?」

 

「……うん。何が聞きたいn…」キュルルル〜

 

「………」

 

「〜〜」//

 

「まずは、腹ごしらえだね。少し待っててくれ」

 

「え?…食べさせてくれるの?」

 

「目の前でお腹を空かせた人がいるんだ、食べさせないわけないだろう?」

 

「………ありがとう」

 

「さて、少し待っててね」

 

恐らく長い期間、食べてないのだろう。なら消化にいいものを食べさせないと……お粥でいいかな?

 

 

 

 

 

「はい、どうぞ、熱いから気をつけてね」

 

「………」

 

「どうしたんだい?」

 

「あ、…こんな美味しそうなの初めて見たから」

 

「そうか、食べながらでいいから質問に答えてくれないかな?」

 

「うん……」もぐもぐ

 

「家族はどうしたんだい?」

 

「……一週間前にに亡くなった」

 

「………」

 

「母は病気で1年前に父は労働中に事故死で……」

 

「…そうか、よく今まで頑張ったね。行くところがないならうちにくるかい?」

 

「!……いいの?」

 

「君がいいならね」

 

「なら、お願い…します」

 

「うん。これからよろしく…あ、名前は?」

 

「レイ、レイチェル・ガードナー」

 

……おや?何処かで聞いたことのある名前だな……どこだったか…まぁ、気にしないで大丈夫だろう

 

「そうか、レイチェルか、いい名前だね」

 

「そう?」

 

「うん……目も綺麗だまるで月に輝く夜の湖にように青く綺麗だね」

 

「…少し……照れる」//

 

「おっと、ごめんね。そうだ、食べ終わったならお風呂に入るとしよう。付いてきて」

 

「うん」

 

私たちは2階の私の自室の横にあるシャワー室に移動した

 

「…………これが、髪用、こっちが体用のね。お風呂の方は君が寝てる間に溜めていたから…それじゃ、ごゆっくり」

 

さて、レイがお風呂に入ってる間に服をどうにかしないと……店用のを少し弄ってレイに着せるか?……それしかないな。

 

 

 

 

 

 

よし、できた……因みに服は水色を基準とした膝下まであるメイド服のようなものだ……

 

「レイ〜。服、ここに置いとくからね」

 

『わかった』

 

そうだ、今のうちに夜に来る常連たちが食べる料理の下ごしらえをしておくか

 

 

 

 

 

…………ここで、砂糖を混ぜて………デザート用のプリンは冷やしておくか………ふむ。肉はガララワニの肉にするか………酒は…だめだ、アイズに酒を飲ませるなと言われてるんだった………レモンを添えて、よし大体完成かな?後はこれをその時まで冷やしておけば……

 

「……ルシオさん…」

 

「…ん?……お、可愛くなったね。体も綺麗になったし…そうだ、その服だけど、店員用の制服なんだけど、どこかきつかったり緩いってとこはないかな?」

 

因みに服は私が白い執事服のようなのを着ておりレイが白と水色を基準としたシンプルなメイド服のようなものだ……

 

「大丈夫……ねぇ」

 

「どうしたのかな?」

 

「…なんで、私を助けたの?」

 

「……そうだね〜…たまたま君が目にとまったからかな?」

 

「…ただの善意?」

 

「そうだね。善意だね」

 

「…そう……夜の相手をさせられるのかと思った」

 

「………ふ、ハハハ。私はそういう目で見られてたのか、ハハハ」

 

「あ、いや、違う…ただ、私を拾っても価値なんてないから」

 

「いやいや、私の店に従業員が丁度欲しかったからね。一応二階に空いてる部屋はあるから住み込みで働いてもらうけどね。それと、自分のことをそんなに卑下しないで、君の価値は自分で見出すものだ、それに君は可愛いからね看板娘としても役立つさ」

 

「…わかった、これからよろしくお願いします」

 

「うん。こちらこそよろしく」

 

初の従業員、ゲットだぜ!ってね

 

カランカラン

 

「おや?お客さんだ、いらっしゃい。レイ、ご注文を聞いてきてくれないか?」

 

「わかった」

 

うん。少しは明るくなったな。起きた時の目は暗かったけど今は綺麗だ……

 

「オムライス1つ」

 

「うん。オムライスね」

 

 

 

多数の客たちを相手していると気づいたらもう夜だった

 

「……ふぅ」

 

「疲れたかな?」

 

「うん。少し」

 

「無理しなくていいよ。まだ病み上がりなんだから…あぁ、それと厨房に賄いを出しておいたから客が少ない今のうちに食べてくるといいよ」

 

「ありがとう」

 

「うん。自信作のスパゲティだから冷めないうちに食べてね」

 

私はレイが厨房の方に向かったのを確認すると、丁度来た

 

カランカラン

 

「いらっしゃい。お、来たね」

 

「あぁ、朝に続いて邪魔をする」

 

「やっほー!来たよルシオさん!」

 

「やっぱりこの店の雰囲気はいいですね。落ち着く感じで、ルシオさんがいるからですかね?」

 

「おや?私はそんな雰囲気を出してるのか、客がリラックスできるなら私としても嬉しいな」

 

「……ルシオさん。これ」

 

アイズが空の弁当箱を差し出してきた

 

「うん。どうだった?美味しかったかな?」

 

「うん。美味しかった」

 

「それはよかった、それと、朝はごめんね?怒らせるようなこと言って」

 

「…大丈夫、怒ってないから」//

 

「そうかい?それならいいけど」

 

「ぶー、2人だけで何話してるのさ」

 

おやおや、ティオナが膨れっ面になった

 

「ハハハ…さて、料理を作ってくるから待っててくれ」

 

「「「「はーい(うん)」」」」

 

さて、ガララワニの肉を解凍してステーキにするか……野菜は…ふむ。あれでいいかな

 

 

 

 

 

「ルシオさん。親しげに話してたけど常連さんなの?」

 

「うんそうだよ。料理は美味しかった?」

 

「うん」

 

「ならよかった、あぁそれと、さっきの人たちにお冷を持って行ってくれるかな?」

 

「わかった」

 

《三者視点》

 

「お冷です」

 

「え?」

 

「?…どうしました?」

 

「君は誰だ?朝来た時はいなかったが」

 

「えっと、今日からこの店で働くことになったレイチェル・ガードナーです。レイと呼んで」

 

「うん。レイちゃんだね!可愛い!小さい時のアイズみたい!」

 

「へぇ、小さい時のアイズさんってこんな感じだったんですか?」

 

「あぁ、たしかに似ているな」

 

「「……?」」コテン

 

「ほら!首を傾げる仕草も同じだ!……姉妹だったり?」

 

「なわけないだろ」

 

ワイワイキャッキャ

 

「お待たせ…って、何してるんだい?」

 

ティオナがレイを抱きしめて、アイズとリヴェリアが頭を撫でて、レフィーヤがそれを眺めていた

 

「えっとですね…みなさんがレイちゃんのことを気に入りまして、あはは」

 

「レイちゃんが可愛いのがいけない。だから私は悪くない」

 

「胸を張って言うことじゃないだろ……やれやれ…と、まずは肉料理とサラダそしてレモンティーだ、食べ終わったらデザートも出すからゆっくり食べてくれ」

 

「はい!」

 

やはり、女の子は甘い物が好きなんだな

 

「ほら皆さん。料理が来ましたよ」

 

「そうだな。頂くとしよう」

 

「ではごゆっくり」

 

 

 

 

「…うぅ〜」

 

「ハハハ、お疲れ。私が来るまでずっとあんなだったのかい?」

 

「うん」

 

おやおや、それはさぞかし疲れただろう

 

「それなら。甘いものでも食べてリラックスしてくれ」

 

私は冷蔵庫から冷やしておいたプリンを出した

 

「これは?」

 

「プリンと言ってね。美味しいよ」

 

「…じゃあ……はむ…〜〜!美味しい」

 

「そうだろう。私の好きなものの1つでもある」

 

「ルシオさんは他には何が好きなの?」

 

「そうだね〜……コーヒーとかかな?」

 

「…コーヒー?」

 

「まだ、レイには早いかもね。苦いから」

 

「苦いのに好きなんだ…」

 

「その苦さがよくってね……」

 

そんな感じで時間を過ごした…プリンは好評だった

 

 

 

「さて、レイはこの部屋を使ってくれ」

 

空き部屋の1つをレイに与えた

 

「………」

 

「どうかしたかい?」

 

「……なんでもない」

 

?……そんなわけで夜

 

カリカリカリカリ

 

「ふむ。売り上げが伸びた、レイのお陰だな」

 

コンコン

 

「ん?入って」

 

ギィィ

 

「…ルシオさん」

 

レイが枕を抱えて入ってきた

 

「…眠れないのかい?」

 

「……うん」

 

「そうか、こっちにおいで」

 

レイを膝の上に乗せると頭を優しく撫でた

 

「まだ、不安なんだね」

 

「………」

 

「大丈夫…私がついてる。不安なら君の家族になってあげる」

 

「……」

 

「だから、安心するといい」

 

「…」

 

「今の君は……独りじゃないんだから」

 

子守唄でも歌おうか

 

「〜〜〜♪〜〜♪……」

 

 

 

 

「…〜〜♪」

 

「すぅ……すぅ……」

 

寝ちゃったか……おや、私の服を掴んで離してくれない……一緒に寝るとするしよう

 

「…おやすみ。レイ」

 

夜に輝く月の光がレイを浴びせていた

 




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3話

なんとか、間に合った……それと私なんですがそろそろ試験と資格取得と面接とか色々やることがあるので、次はいつ出せるかわかりません。なるべく早く……出せるといいなぁ(;´・ω・)


数日前にロキ・ファミリアが遠征に出た、誰も死なずに戻ってきてほしいものだ、今まで助けたのは偶然その場に居合わせたからできたに過ぎないのだから

 

《ロキ・ファミリアサイド》

ロキファミリアの者達は新種の魔物と交戦していた、不測の事態でポーションを運んでいた者が人にぶつかりポーションが全てダメになってしまい怪我人が増える一方であった

 

「アイズ!下がって!」

 

1人単身で突撃していたアイズはフィンの合図で後方に下がった

 

「……我が名はアールヴ!【レア・ラーヴァテイン!】」

 

リヴェリアの魔法が新種の芋虫型の魔物を一匹残らず焼き殺した

 

「お疲れ、リヴェリア」

 

リヴェリアに声をかけたのはロキファミリア団長、フィン・ディムナだった

 

「フィン…あの魔物は一体なんだったのだ……」

 

「わからない。僕も初めて見る魔物だった」

 

「…なんでも溶かす溶解液を吐き出す魔物か」

 

「…それと、リヴェリア。団員達を魔法で癒してくれ」

 

「あぁ、わかった」

 

『ファミリアの者達が、怪我を負ったらそれを地面に叩きつけて割ってくれ』

 

「………」

 

リヴェリアは懐に入れてい水晶玉を取り出した

 

「おや?それはなんだい?」

 

「ルシオから貰ったものだ、私達が怪我したら使えと」

 

「へぇ、ルシオがねぇ……一体何かわかるかい?」

 

「わからない。何か魔力が込められているが、それが何なのか私にもわからない」

 

リヴェリア達が怪我を負った団員達の元に行くと、溶解液をくらい、大怪我を負ってる者が沢山いた

 

「ッ……」

 

「…じゃあリヴェリア。頼むよ」

 

「あぁ」

 

リヴェリアが近づくと団員達は安堵した、治してもらえると

 

「では、いくぞ……せい!」

 

パリーン!

 

フィンとリヴェリア以外が、何をしてるんだと思っていると、水晶玉が割れたところから緑色のベールのようなものが出てきて団員達を包んでいった

 

「これは…?」

 

「……流石ルシオ…僕達を驚かせてくれる。リヴェリアでも見たことない魔法を水晶玉に込めるとは」

 

ベールが剥がれるとそこには傷1つない団員達の姿があった

 

「リヴェリア…今のは?」

 

「ルシオから貰ったものだ…一体ルシオが何者か本当に気になってくる」

 

「そう…ルシオさんが……それと、ルシオさんはルシオさん。私たちが知ってるルシオさん」

 

「あぁ、そうだったな。ルシオはルシオだ」

 

 

 

 

「………」

 

「のう、フィンよ」

 

「…どうしたんだい」

 

「気になっておるのだろう?ルシオのことが」

 

「……あぁ」

 

「ルシオとオッタルの話を聞くにオッタルは一度ルシオと闘って負けておる。そして経歴も不明。そして今回のわしらが見たことない魔法とそれを封じ込めておった魔道具」

 

「……ロキなら何か知ってそうだね。戻ったら聞いてみるとしよう…リヴェリア達には悪いがこれは団長として災いの芽は摘み取っておきたいからね」

 

「ルシオに儂等全員が束になってかかっても勝てる気はせんがのぉ」

 

「それくらいわかってるさ……ルシオが敵にならない事を祈ろう」

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「ブモォ!」」」」」

 

「ミノタウロスがこんなに」

 

「なにミノタウロス程度で怖気付いてのかぁ?」

 

ティオナが呟くと狼人のベート・ローガが挑発するように話しかけてきた

 

「む?馬鹿にしないで、これくらいちょちょいのちょいさ」

 

ティオナがミノタウロスに近づくと

 

「よし、行っくよー」

 

ゴキ!

 

ティオナがミノタウロスの顔をバク転しながら蹴りそれに続いて

 

シュタ ゴキ!

 

ティオネがミノタウロスの角を掴み首をへし折った

 

「「「「「ブ……ブモォ…」」」」」

 

「なによ?この程度でビビってんの?」

 

「「「「「ブモォ!!」」」」」

 

驚く事にミノタウロス達が逃げ出した……上層に向かって

 

「「「「「な!?」」」」」

 

流石にこれは予想できなかったのか、ロキファミリアの者達は驚いていた

 

「ティオナ、ティオネ、アイズ、ベート!ミノタウロス達を仕留めてくれ!」

 

即座にフィンが命令を出すと、それぞれが上層に登っていったミノタウロスを追いかけた

 

 

 

 

 

「うん!5階層でも問題なく戦えるな」

 

新米冒険者…ベル・クラネルが5階層で魔物を倒していた

 

「……でも、なんか物足りないな。ルシオさんが喚んでたドスランポス並みの魔物はいないのかな?」

 

どこぞの天司に鍛えられてレベル1なのにどこかズレていた

 

「ブモォ!」

 

「ん?……あれ?ミノタウロス?なんでこの階層に?……まぁ、今の僕の力試しにはもってこいだね。いくよ!」

 

「ブモォ!」

 

ベルがナイフを持って近づくとミノタウロスがベルに向かって拳を突き出した

 

「遅いよ!」

 

しかしベルは難なくミノタウロスの足元をすり抜けて避けていた、さらに足元をすり抜けざまに足を斬っていた

 

「ブモォ!?」

 

それからベルは何度もミノタウロスの背中を斬りつけた、流石にやられてばかりなのが気にくわないのかミノタウロスは後ろにその豪腕を振りかぶった

 

「な!?ッ!」

 

ベルは相手が問題ないと判断したからか隙を晒していた、その隙の間にミノタウロスはベルを攻撃したのだ、壁に叩きつけられたベルはナイフを落としてしまいミノタウロスに有効打を与えることができなくなった

 

「……こんなところで負けてられるか、僕はルシオさんに追いつくんだ!さぁ!来い!ミノタウロs…」

 

ザシュ! ブシャァ

 

突然ミノタウロスが斬られその傷から噴き出た血がベルを浴びせた

 

「……え?」

 

ミノタウロスが灰となり姿を消すとその後ろに金髪の美少女がいた

 

「……大丈夫?」

 

金髪の美少女…アイズがベルに手を差し出すと、ベルがなかなかに手を取らない

 

「…?どうしたの?」

 

「………れた」

 

「?」

 

「うわーん!汚れちゃったよーー!!!」

 

ベルは大声を上げながら逃げていった

 

「…………」

 

流石のアイズも逃げられるとは思っていなかったのか、放心している

 

「クックック、おいおいアイズ、汚しやがったのかよ。あんなトマトみたいに血塗れにさせて、ブァッハハハ!」

 

アイズを追いかけていたベートがアイズのことで笑っていた

 

「むぅ……ベートさんなんて嫌いです」

 

「ハハハ…はぁ、笑った…早くフィン達のところに戻るぞ」

 

そう言ってベートは来た道に戻っていった

 

「……今の人、ルシオって言ってたような…」

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、ルシオは店でいつも通りの生活を送っていた

 

「ふむ。レイも問題なく動けるようになったな。ちゃんと肉もついたから健康そのもの……」

 

ルシオは店内で動き回るレイを見てそう呟いた

 

「カルボナーラとコンソメスープお願いします」

 

そう考えているとレイが客から注文を聞いてきたようだ

 

「了解」

 

本日も蒼い空は平常だ

 

 

 

 

 

 

 

ロキファミリアがホーム《黄昏の館》に戻るとフィンがロキと対面していた

 

「おかえりフィン。なんや大変やったみたいやなぁ」

 

「全くだよ……ところでロキ、聞きたいことがあるんだ」

 

「……真面目な話みたいやな。いいで、なんや?」

 

フィンとロキが真面目な顔をすると、フィンはルシオのことについて話した

 

「…………それは…事実、なんやな?」

 

ロキにしては歯切れの悪いとフィンは思いつつも

 

「うん。事実だよ」

 

ロキは考え込むと

 

「わかった、この事はウチに任しとき」

 

「…わかった、頼むよ」

 

「任されたで………ほんで、アイズたんはどこや?」

 

真面目な顔から一変いつものロキらしい顔を見せた

 

「アイズならティオネ達と一緒に換金と武器の状態を点検しに行ったよ」

 

「なんや、アイズたん今おらへんのか」

 

「あはは、それじゃあ僕もそろそろ行くよ。ギルドに報告しないといけないからね」

 

「せやな。行ってらー」

 

フィンがロキの部屋を出て行くと

 

「……ふぅ……まさか、あんたまで降りてきとるとはな…天司長ルシフェル……」

 

 

 

 

 

 

それから翌日の夜

 

ルシフェルは珍しくレイと一緒に外食に出ていた

 

「どこに行くの?」

 

レイがどこに行くのか気になってルシオに尋ねると

 

「たまには外食をと思ってね。料理が美味しい店に行こうかなと」

 

「ルシオの料理の方が美味しい」

 

「ありがとう」

 

そんな微笑ましい光景に通行人が頬を緩ませていると

 

「さて、着いたよ」

 

「…豊饒の女主人?」

 

そこは美少女達が接待してくれて尚且つ料理も美味しいと評判の店だった

 

「あぁ、前来た時の料理が美味しくてね。また来たいと思っていたんだ、それじゃあ入ろうか」

 

ルシオ達が店に入ると

 

「2名様……にゃ?」

 

「おや、久しぶりですね。アーニャ」

 

「にゃにゃにゃ!?る、ルシオさん!?」

 

アーニャが驚いて声を上げると、店内が騒がしくなった

 

「ルシオさんだ!」

「あの人が蒼い空の」

「相変わらず綺麗なやつだね」

「ル、ルシオさん!!」

 

おや?今聞き慣れた声がしたが……

ルシオがそう思い声のした方を向くと

 

「…ベル」

 

「ルシオさん!」

 

ベルが嬉しさのあまりルシオに向かって走ってくるとそのまま抱きついた

 

「大きくなったな。最後に会ったのは1年前だったか?すまない。色々立て込んでいて」

 

「いえ!いいんです。ルシオさんがオラリオで店を経営しているのは知ってましたから」

 

「そうか、色々と話したいことがあるんだ、席は隣でいいかな?」

 

「はい!」

「って、なんで白髪頭が答えてるにゃ!」

 

左から順にベル、ルシオ、レイの順番でカウンターに座ると、ルシオは魚の料理をレイはビーフシチューのようなのを頼んだ

 

「……そうか、ベルのお爺さんはどこかに行ったのか」

 

「はい……」

 

「そんなに落ち込むな。あの時言ったように私もベルの家族だ、何か困ったことがあったら言ってくれ。手を貸すから」

 

「…はい!ありがとうございます」

 

その時

 

「ご予約のお客様、ご来店にゃー!」

 

予約していた団体が入店してきた

 

「…あの人は」

 

ベルが団体にいた1人を見つけると呟いた

 

「…アイズ君だね。何かあったのか?」

 

「……僕を汚しました」

 

「…???」

 

汚した?……どういうことだ?

 

「ミノタウロスの血を僕に浴びせました」

 

「……もしかして、アイズ君がミノタウロスを斬ってその時に血がベルにかかったのか?」

 

「はい」

 

……それは、まぁ…どんまい……

 

「そういや、5階層に面白い奴がいたな」

 

ん?……確かベート・ローガだったかな?

 

「ミノタウロスに壁まで追い込まれててな。アイズがその時に斬って、ミノタウロスの血を身体中にかけやがったんだよ。まるでトマトみたいだったぜ!」

 

「ベート、口を慎め。それは私達の不手際だ」

 

「おうおう…エルフは怖えなぁ。じゃあよ。あんな弱い奴が誰かと付き合うとかできると思うか?」

 

「ッ!…」プルプル

 

「俺はできないと断言する。弱い奴じゃ守りたいものは守れねぇ…失うだけだ」

 

ダッ!

 

ベルが突然、席を立ち外に飛び出して言った……守りたいものは守れない…か……そういえば、彼もそう言われて強くなったんだったな……もしかしたらベルはこのことがきっかけで強くなるのかもな………いや、強くなる。ベルは彼の子孫なんだから

 

「なんだ、今の…ミアさんの店を勘定も出さずに出て行くとか、自殺行為だぞ…」

 

「今の人…」

 

やれやれ、少し注意をしておくか……

 

「私の家族を小馬鹿にしないでくれないか?…そして…やぁ、久しぶりだな……ロキ」

 

「ッ!!!?」

 

私はロキの対面になるように立った

 

「「「「ルシオ(さん)!?」」」」

 

「……やはり…あんたやったか」

 

ロキが珍しく目を開けて言ってきた

 

「あぁ、私は5年前に降りてきたが……まさか、ロキまで降りているとは思わなかった、いつものように神界で神々を争わせて殺し合いをしているのかと思っていたが……随分、丸くなったな」

 

「降りてきていた?」

 

リヴェリアがみんなの思いを代弁した

 

「ケッ……そういうあんたはこの5年で色々やったそうやな……うちのファミリアの者を助けてくれたのは礼を言うがな」

 

ロキが礼を言ったか……やはり

 

「……本当、丸くなったな。これが神界で大暴れしたロキとは全く思えない」

 

「うちも子ども達に会って変わったんや……古の時代の時のあんたのようにな」

 

「「「「「「古の時代!?」」」」」」

 

『古の時代』それは今を生きるものは必ず知っている言葉、遥か昔この世界には5つの種族しかいなかった…ヒューマン、エルーン、ドラフ、ハーヴィン。そして世界を守護していた星晶獣と呼ばれる生物たちがいた……それが何故知らないものがいないほど有名なのか、それは………英雄達が数多くおり"魔獣"も多数出現していて、世界を揺るがすほどの『終末』が現れたからである。

 

だが、終末は今は古の時代に生きた英雄達とルシフェルしか知らない。それが人なのか神なのか魔獣なのかまたはこの世ならざるものなのかそれは誰も知らない。誰も知らないのに有名な理由は今も尚残っているからである。それが『ダンジョン』なのだ、ダンジョンとはその終末が残した遺物であり又世界を滅ぼそうとしたものであるから。それがこの世界にある最古の史実なのである

 

ロキが言った言葉にロキファミリアの者たちが驚愕した

 

「私は元々、人間達は好きだったさ……」

 

「よう言うわ。度が過ぎたら大国ごと消し去りおったのに」

 

「正確にはそれは私ではないのだが……それと、君も人のことは言えないだろう」

 

「んなことより…よかったんか?5年間も姿を隠しとったんやろ?今ここで正体バラして」

 

なんだ、ロキはそんなことを気にしていたのか

 

「それは問題ない。やっと、世界が回り出したんだ、私も表舞台に立ってみようかとね」

 

「回り出した?…どう言うことや」

 

「……今世の英雄……いや、生まれながらにして英雄が、未来を…強さを望んだんだ」

 

「ほう?つまり大英雄『八天星』のようなもんが動き出したと?」

 

「……そうだな。よくか悪くか、彼は世界を大きく変える……」

 

「「「「「「……………」」」」」」

 

団員達が、話について行けずロキとルシオの話を聞いていた

 

「……他の神々は知っとるんか?」

 

「君を含めて、フレイヤだけだ」

 

「……あの女も関わっとんのか」

 

「そうだろうな……昔手に入れようとした男と同じなのだから」

 

「フレイヤが手に入れようとした?どう言うことや?」

 

「それは…彼がもっと大きくなってから話すとしよう」

 

「……さっきから彼、彼って一体誰のことや?」

 

「すぐにわかるさ……このオラリオを激動させるのだから」

 

「……ルシオ……君はやはり人ではなかったんだね」

 

唐突にフィンが口を開いた

 

「そうだね。私は人ではない。かといって神でもない…」

 

「…その言葉で答えを言ったようなものだね」

 

「ルシオ、あんたうちのファミリアにきー」

 

「それはどういう意味でかな?」

 

「うちのファミリアに入れっていう事と、うちのファミリアに居を構えろっちゅうことや」

 

「やれやれ、フレイヤやガネーシャ達に続き君もか…魔物、神、神に近き者には恩恵を刻めないのは知ってるだろ?」

 

「それくらい知っとる。だが、あんたがフリーちゅうのは不味いんや。今はまだええ…だが、あんたは表舞台に立つんやろ?だったら入っとったほうがええんやないか?」

 

ロキの言い分ももっともだ

 

「…確かにそうだね……この際、私のファミリアでも立ち上げてみようかな?」

 

「やめんかい!あんたがファミリア作ったらオラリオの大多数があんたのファミリアに行くやないか!」

 

「ハハハ、そうだね。私はどうやら英雄譚や昔話によく出てきているからね」

 

「全く、つーか、あんたが今まで英雄に渡してきた武器は一体どこから来とるんや?」

 

「私が作ったものもあれば人々が後に生み出す物もあるさ」

 

「……相変わらず出鱈目やな……さて!宴会も終わりや!ルシオを連れて帰るで!」

 

「おや?なぜ私まで?」

 

「あんたには絶対うちのファミリアに入ってもらう」

 

おやおや、とんでもない神に目をつけられたものだ

 

「ねぇ…」

 

突然、アイズがルシオの袖を引っ張った

 

「ルシオさんは……何者なの?」

 

「それは今からホームに帰って説明したる」

 

 

 

 

 

《黄昏の館》

 

「さて、キビキビ吐いてもらうで」

 

「とは言っても私もあなた達のような理由なのだが」

 

黄昏の館の会議室のようなところに今いるのは私、レイ、ロキ、フィン、ガレス、リヴェリア、アイズ、ベート、ティオナ、ティオネ、レフィーヤ達だ

 

「……はよ本当の姿…見せてもええんやないか?」

 

「「「「ルシオ(さん)の本当の姿?」」」」

 

「……そうだね……だったら、そんなところにいないで入ってきたらどうだい?」

 

「「「「「?」」」」」

 

「……流石だな」

 

会議室の窓が開けられ、そこからオッタルとフレイヤが入ってきた

 

「ふふ、バレちゃった」

 

「な!?フレイヤ!あんた、盗み聞きしとったんか!」

 

「盗み聞きとは酷い言い草ね…ロキだけなんて不公平じゃない?」

 

「ぐぬぬ」

 

「やれやれ…ロキは相変わらず仲の悪い神が多いな………さて、そろそろいいかな?」

 

「……ええで」

 

「私も準備出来てるわよ」

 

「…それでは…少し場所を変えよう」

 

パチン

 

 

 

 

ルシオが指を鳴らすと、突然世界が切り替わった……どこまでも続く空、空には見たことのない魔物が飛んでおり、近くには湖の水を飲んでいる大人しそうな魔物?がおりロキファミリアの者達を驚かせた

 

「ここ…は…?」

 

「ようこそ…」

 

「「「「「「「ッ!」」」」」」」

 

私が声をかけると皆が一斉に私に振り向いた

 

バサっ

 

「…天……司…」

 

アイズが掠れるような声で呟いた

 

「…そうだ……ルシオ改め…天司長ルシフェルだ、今まで黙っていて悪かった、まだ私の姿を出すわけにはいかなかったからルシオという偽名で過ごしていたんだ」

 

「…ルシオさんは天司様だったの?」

 

レイが私を見つめながら疑問を投げかけた

 

「あぁ」

 

「ルシオ……いや、ルシフェル様だったな」

 

「様なんていらないよ。リヴェリア」

 

「……なら、ルシフェルと呼ばせてもらう。貴方もロキ達と同じような理由で降りてきたのか?」

 

「そうだな。私の場合は今の人々がどういうものか見にきたのだ」

 

「…そうか」

 

「ふふ、やっぱりいつ見ても貴方のその姿は美しいわ…私のものにしたいけど、貴方には魅了が効かないものね」

 

そう、フレイヤは私に会うたびに魅了してきたのだ

 

「好きでもない女性に魅了されるほど、堕ちてはいないさ。私を落としたいなら君の本当の魅力で私を手に入れるんだな」

 

「そうね。そうするわ」

 

「……む?そういえばロキはどこ行った?」

 

「あぁ、それなら。君たちの後ろで追いかけられてるよ」

 

「「「「「え?」」」」」

 

「ああぁぁぁああ!!!なんでうちだけやーー!!!」

 

ロキが雷狼竜に追いかけられていた

 

「な!?あの魔物はいったい…」

 

「あれは雷狼竜と呼ばれる生物でね。別名、無双の狩人…今の君たちじゃ勝てるだろうけど、苦戦は免れないね」

 

「んなことよりはようちを助けてやーー!!!!」

 

「やれやれ、ロキは何故か妙に狼に好かれるな……ジンオウガ、こちらに来なさい」

 

クゥン…

 

雷狼竜がルシフェルの近くまで来ると甘えるような声で鳴いた

 

「全く、ここがいいのか?」

 

私は頭や顎を掻いたり頭を撫でた

 

「はぁ、はぁ、はぁ…あん時の記憶がフラッシュバックしたで…」

 

「そういえば前にもこんな事があったな。あの時は涎まみれになっていたが」

 

「可愛い狼さんね……ここを撫でるといいのかしら?」

 

「あぁ」

 

オォン?……グルルル

 

「ふふ、可愛いわね」

 

他の面々も撫でたそうにしていたので

 

「撫でたいのなら撫でるといい、ただし逆鱗には触れないでくれよ?触れると暴れ出すから」

 

「わーい!じゃあ私は背中に乗ってみよう!」

 

「あ!ずるいです!私も乗りたいです!」

 

「ほう…硬いな。毛のところは柔らかかったが」

 

「この硬さ……僕達の武器で通るかな?」

 

「わ!やめ!舐めるんやない!」

 

それぞれが撫でたり乗ったり舐められたりしているとアイズとレイが行かなかった

 

「どうしたんだい?行かないのか?」

 

「…ねぇ、ルシオさんは……天司様は」

 

「ルシオでもルシフェルでもどちらでも構わないよ」

 

「…それじゃあルシフェルさん…貴方は…私だけの天司様?」

 

「……どういうことだい?」

 

「…ルシフェルさんが、私だけの天司なのかなって」

 

「……そうだね。君がそう思うならそうなのかもね」

 

「え?」

 

「前にも言っただろう…君の側にいようって」

 

「うん…」

 

今思うと、まるでナルシストのようだな

 

「君が一人で前に進めないなら側にいよう。支えて背中を押してあげよう。……大丈夫、君は…独りじゃない。君の家族が私がいる」

 

「うん…うん……ありがとう」

 

「そうか、ほら行っておいで」

 

「アイズー!早く来なよー!」

 

トン

 

私がアイズの背中を押すとアイズはみんなの元に駆け出した…しかし、ある程度進むと歩みを止めて、こちらに振り返った

 

「…ルシフェルさんも…来て?」

 

アイズが私に向かって手を出してきた

 

「やれやれ…さぁ、レイも行こうか」

 

レイは俯いており私が豊饒の女主人でロキと話している頃から静かになっていた

 

「……私はルシフェルさんの「家族だよ」…え?」

 

「君とあった時もそう言っただろう?君の家族になると、月並みの言葉だが…家族には迷惑をかけるものだ、君が今、欲しいものはなにかな?」

 

レイはいつも私を見ては何か我慢するような顔をしていた……欲しいけど手に入らないものを我慢しているような…ね

 

「……私は…」

 

「………」

 

「私は…“私だけの”神様が欲しい」

 

「…そうか……なら私でもいいかな?」

 

「…うん。ルシフェルさんだけが私の私だけの神様」

 

やれやれ、アイズ君は私だけの“天司”と言いレイは私だけの“神様”か…

 

「そうか、それなら私は君だけの神様だ…それで、何かしてほしいことはあるかな?」

 

これで、私は自分のファミリアを作ることはできなくなったが、レイがそれを望むなら吝かではない

 

「…私を……“生きさせて”…」

 

「勿論だ、私を望んだんだ…私がそう簡単に君を手放さないと思わないことだ…さぁ、アイズ君たちが待ってる。行こう」

 

私がレイに手を差し出すと

 

「うん。行く、何処までもついて行く」

 

レイが私の手を握りしめた

 

「あぁ、いい返事だ」

 

私とレイはアイズ君が待っているとこまで行くと

 

「待たせたかな?」

 

「ううん…さ、行こ?」

 

アイズ君が私に手を差し出してきたので

 

「そうだな。みんなが待ちくたびれてるだろう」

 

私はアイズ君の手を握った

 

「さぁ、行こうか」

 

みんなの元に歩み始めた

 

 

 

 

 

『光ある者達に私達の“私の”加護を…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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