経済部門職員は逃げられない (へーばる魂)
しおりを挟む
事務員の青タイツ兄貴
千川ちひろさんと武内Pは同年齢24歳という設定です。
武内Pは高卒で今西部長に引っ張られた設定。
同設定で主人公も今西部長に引っ張られたということに。
1期でのサマーライブでの美波さんの熱出しはなし。
未央さんのアイドルやめるは原作通りです。
美城プロダクションは定時9時~17時ということに設定しました。
原作開始前ではなく、二期前ですかね。
年齢からわかる通りある人と恋愛展開させたいんで。
今回聞いていた音楽はデレマスのシングル曲
彼女か幼馴染がほしい
25歳になった我、思フ
幼馴染が欲しいとはついこの間まで考えていなかった。彼女が欲しいとはかなり間から考えていたが、魔法使いを目指し始めた程度だ。苦行でもない。
だがなぜ幼馴染なのか。答えは簡単、フラグが立つからである。
まぁその願いは刹那のうちに過ぎ去る。なにせ幼馴染とかいるわけがないからだ。最終的には彼女が欲しいに落ち着く。
まず私のことを話そう。私は上原隆盛。
御年25歳A型。生まれも育ちも沖縄である。
小学生の頃に親の仕事の都合で故郷を離れて和歌山に転校。
そこで3年間本州の小学校で学んだ後、また故郷へ。この小学生が少し微妙なのだ。2年に転校してきてクラスに馴染めるはずもなく、3年間を終えた。
そもそも私自身あの年で軽く中二病を患っていたのがまずかった。遊ぼうといわれると、デスティニー(巻き舌)には逆らえんか…、とか、完全に意味わかんねぇよ
なんだよデスティニー(巻き舌)って覚えた言葉を発すだけのオウムよりも知能低いなおい。しかもそのあとも大変だった。なぜに続いた中二病
中二になるまで治らない中二病ってある意味逆に名前通りかと思った。だがなんか知らないが中学生は楽しかった。
クラス初の会話で「俺の思春期はもう終わった」とかいう謎発言でクラスが笑っていた。これが初めてクラスになじんだと思った要素だ。
そのあとは、中二病を治した(?)あとは普通に友達とゲーセンに行ったり。
部活で楽しんだり、委員会を勤しんだりと。今思えば中学生が最も楽しかったっていう瞬間かもしれない。あ、ちなみに中二病でいじめられるとかはなかった。
逆に一緒になって楽しんでいた。いじられていたかというとそうでもない。普通に普通な普通生活を送れていた。
なんだかんだ成績がよかったり、委員会委員長をやっていたりしていたから逆に頼ってくれた。そう、あの委員長である。フラグはない。
中二病をやめた後もあのままのテンションが私の素であると気づいた。中二病的な言動はなくした、ただただテンションが高い小学3年である。
なんだこいつは。よく虐められなかったな。
そして中学卒業。あっという間に高校に。
高校でも中学と変わらずどこにでもいるような優等生(?)をやって卒業。高校ではそこまで何もしていない。
差していうならば就学旅行は馬鹿出来た。ということだけ。その修学旅行で内定先をゲット。何を言っているのかわからねぇが俺もわかんねぇ。
財布と”極秘”とか書かれていた書類を落とした本人に届けるだけで就職先が決まるとか人生先輩…。
とりあえず高校も卒業し、クラス会なるものを開いて遊んだ後、東京に引っ越してきた。親は泣き笑いで送ってくれた。ほんといい両親だよ。
とりあえず東京である。人混みが多いところは嫌だなぁと偏見を持ちつつこれからのマイルームになるであろうアパートに段ボールの達磨落としを持っていき
一つ一つ荷解きを行った。このアパートは6畳に軽いキッチンとトイレ、ふろ場である。これだけでも一人暮らしは初めてなもので興奮しっぱなしである。
そして故郷から持ってきたプラモデルを一つ居間に置く。初めて作ったもので出来は最悪としかいない。しかし、これを見るとあの頃の無鉄砲な私を思い出し、元気が出てくる。
もちろん今も自宅にある。修正しようとは思っていない。
自宅では基本無言で過ごすことの多いために、こういうことで心が癒されていた。
明日から頑張るぞい。このころの私の心境を語るならそれだけで十分だ。
美城プロダクションというまあ何ともでかい会社に私が通勤してもう7年。高卒がなぜここにとかいう怪奇の視線に胃が痛くなりながら乗ったエレベーターは今も忘れはしない。
今私はそこそこの事務仕事を任されている。エリート気分でない。周りの同僚たちはもっと多くの書類と格闘している。
私の処理能力はそこまで高くなく、なんとか17時には終わる程度。昔から要領の悪い奴としか思われていない…と思う。うん。多分。maybe
みんながリボーンズで私が赤枠改。こんな関係だと思う。
わからなければ横特で検索だ。
とりあえず今日の分も終わり、帰路につく。電車も、来た当時は迷ったが、なんとか適応した。電車は痴漢冤罪ニュースとかでかなり恐怖を植え付けられていたが、まあ慣れた。
そんなことめったに起きることでもなかったし。
夕焼けが我聖城を照らすとき、鞘に掛けられし4つの防具が汝を包み込む。
汝手に取り未来を目指すため障害をつぶすであろう。
はいはい洗濯取り込みます~っと、下着とズボンとシャツ、靴下を取り込んで、包丁をもって料理を作る。
障害ってなんだよわかんねぇよ。どうせ仕事のことですよ。
30分かけて作ったチャーハンを掻き込み、ビールを一杯。
そして寝る。ただ寝る。それに限る。
日差しが瞼を照らす。慣れたのか静かに目を開く。目を開いた数秒後、目覚ましが鳴る。
朝チュンとかいうシチュエーションはそれなりの力を持つ勇者(非魔法使い)ができることなので私は普通に起きる。逆に考えれば起きる時に雀が泣いていれば朝チュンだ。
生憎私自身雀に起こされることはなく、カラスか、鶏である。朝カーまたは朝コケーである。それに今は目覚ましを使っているから朝ジリである。
それはさておき
今日も今日とて出勤である。
電車に揺さぶられること10分。今日も聳え立つ美城プロダクション。限時刻は8時40分。出勤途中の会社員がぞろぞろと這い上がってくる。その中に見知った顔を見つけた。
相も変わらず仏頂面である。でーじ(とても)怖い。
「おはよう。駿輔」
彼はここに振り向き、その仏頂面を少し緩まし挨拶を返す。
「おはようございます。上原先輩」
彼の名前は武内駿輔。私の後輩であり、友達だ。年は一つしか違わず、大卒ではなく、私と同じ高卒で部長さんに引っ張られた。そういう中もあって仲良くやっている。
「私のことは名前でいいよって言っているじゃないか。友達なんだから。」
彼は、当たり前じゃないかとドヤ顔をさらす私に少し呆れながら言葉を発す。
「いえ、そこは先輩と後輩という関係をはっきりさせないといけません。そんな軽いのは上原先輩ぐらいですよ」
「ハハハハ。これは失敬。どうしても癖っていうのは抜けなくてね。」
私自身沖縄で初対面の人でも下の名前で呼んでいた。
さすがに就職したときには先輩後輩構わず苗字を呼ぶように心がけたが、仲良くなってくると職場でもたまに名前で呼んでしまう。
会社では必ず苗字で呼ぶようにはしているので、今のところ問題ない。
武内はそんな彼でも仕事場ではちゃんとやっているようなんで何も心配していないようだ。
その時ふと思い出した。
「そうだ。しゅんs…武内んとこのシンデレラプロジェクト、今どこまで行った?」
駿輔はアイドルプロジェクトを任されている正真正銘最強プロデューサーである。全国各地津々浦々から揃った14人をアイドルとして世界に羽ばたかせるという企画。
とてもいい企画だと思う。批判しようにも、そもそも私には決定権はないのだが。
だけど駿輔もこの計画を出すということはあのトラウマも今は成長の糧になっているのかもしれない。そう思うとまた後輩が成長して私は嬉しい。
それに一度みんなと対面したことがあるがいろんな意味でいい子だと思う。流石は駿輔ってとこだな。
駿輔の見極める眼はほんとに素晴らしい。
「はい。今はサマーライブも終わって皆体を休ませてもらってます。」
彼のその目は慈愛に近かった。
ところ変わって事務所。私はここの事務員、特に各事務所から送られてくる金銭の巡りについて監視を頼まれている。
美城プロダクションは優良会社だということはまぎれもない事実なのだ。金銭についての不正は今のところない。
見逃しているわけでもないので本当にこの会社は素晴らしいと思う。こんな会社なら私は身をささげてもいいと思う。
嫌いなことに不正と法を犯すことだと書いているのに違わずそれらについては妥協を許してない。ついたあだ名は「美城の犬」まあ仕方ないと思う。
逆にこのあだ名を利用しているほどだ。不正見つけたら心臓を貰うぞってね。
あだ名といってもそこまで悪い意味ではない。ただ、忠犬に見えるんだそうだ。
「上原さん、アイドル部門の書類持ってきました。」
「ありがとう、千川さん。見せてもらってもいい?」
「どうぞ」
彼女はアイドル部門の中にいるアシスタントプロデューサーの千川ちひろ。主にアイドル部門の金銭関係を管理しているそうだ。
ちひろもアイドルになっていないのもおかしいと思うほど奇麗なのだが、それよりも今のままがいいそうだ。毎日楽しそうだし私から言うことはない。
もちろんちひろとも友達関係である。駿輔のアシスタントだし何度も顔合わせていれば多少はね。
それにちひろ、武内君に気があるってわかっているから、その関係をみてニヤニヤするのが俺の日課でもある。
「…よし、OKだ。」
やはり不備は見つからない。さすがだぜちひろさん!
「ありがとうございます!それでは、失礼します。」
笑顔で感謝を伝えるちひろ、何よりである。心の洗濯をしたようだ。笑顔は世界を救うんやなって…駿輔はこの宇宙の理にもうたどり着いていたのかと思うと笑ってしまう。
「上原さん、映像作品部門からの書類です。」
よーし、おじさん頑張っちゃうんぞー!
午前中の仕事を終えてランチタイム。今日も寂しく1人でご飯を食べようとすると、注意深くドアが鳴った。
なぜドアが開いたのか疑問に思う前にそのドアから一人の女性が出てきた。
「上原さん、お昼ご飯皆と一緒に食べませんか?」
そのドアから出てきたのは、シンデレラプロジェクトの一人、新田美波さん。シンデレラプロジェクトの中で最年長でリーダー的存在。
性格も優しく周りを見る目に長けている。なぜか知らんが色気を放っており、悩殺されたものも少なくない。私自身はそれにあまり興味はない。
しかし、彼女は結構な頻度でここに来る。理由としては彼女の発言通り、ランチに誘ってくるのだ。女の園でご飯は結構難易度が高いもんだが、そこには基本駿輔がいるので
難易度は繰り下がる。逆に私が行かなければ駿輔のみとなり、それこそなんか辛そうである。なんとなくだが。
どうせ渋谷あたりが隣に陣取りそうなので駿輔の隣は開けておくとしようそうしよう。
「そうだね。今日も一人で食べようとしてたし、一緒させてもらおうかな」
ランチを一緒にとることに賛成した私の言葉に美波ちゃんは
「それじゃいきましょ!みんな待ってますよ!」
ヒマワリが咲いたような笑顔で歩を進めた。
次は明日か明後日明明後日
いつだよ
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
心臓は貰えないもの
って感じで書きました。
サブタイって難しい
今回はアーマード・コアシリーズの音楽
お昼12時14分ごろ、とある一角のルームにてランチタイムは始まる。
下のカフェでもいいのだが、最近はこのみんなで集まってお弁当やらコンビニ弁当を食べるのが決まりのようなものだ。
ここにお邪魔して早一か月、前は落ち着けなく右往左往してしまったが、今はもう慣れた。それに彼女たちとの会話を聞くの楽しいしね!
「先輩もよく来るようになりましたね。」
駿輔は最近になってよく笑うようになってきた。
「そうだねぇ。一人で食事をとるよりもやっぱり大人数で食べたほうが楽しいし。こう見えて寂しがりやだからさ。」
かれこれ一か月前までは昼食を食べることすら怠っていたことがある私だけど、やっぱり大人数で食べる分にはとても気分がいい。
ん~鼻歌の一つでも歌いたい気分だ。
「え~、上原さん私たちが入社した時には近寄るなオーラを発していたのにですかぁ~?」
「え、初耳」
「え」
「え」
だから入社したては少し恐怖の混じった眼で見られることがったのか…なんともまあつらいものがある。
確かに中学の友人には「初見ではあんな性格だとは思ってなかった」と言われたが、そこまで深刻だったのだろうか。
初めての出勤で眠れなったから半目になりがちだったけどそれが原因か?
「多分それです。なんか上原さん眼が開いていないと蛇みたいになりますから」
ちひろの納得染みた言葉に、駿輔に目を向けてみれば困ったらしく首に手を回す駿輔。それに多少の同意が含まれていることは理解できた。
おい、俺が一番怖かったの駿輔だぞ。いざ話してみればその誠実さにびっくりしたけど。
「そういえば私たち上原さんのことあまり分かりません。教えてくれませんか?」
メンバーとの会話を切り上げた美波さんは私にそう聞いてくる。
確かに話したことはあまりない。というか話していない。
別に深い理由があるわけではなく、単純に聞いて来なかったから。いつもならぺちゃくちゃ喋る口がこういう時には聞かれるまで何も動かない。
一時期コミュ障ではないかと思ったが、そういうことが苦手な私みたいな人はたくさんいるだろうし、そういうことではないだろう。
「別に聞いても面白くもないことだしなあ。」
一番の原因はやっぱりこれである。平々凡々過ぎる人生は面白くない。この会社にお世話になる前はアルバイトすらまともにしたことがない
自慢できるとしたら〇〇の有名人に会えた!ぐらいなものだし仕方がないものである。
ちなみに女子の話題に上がることはほとんどないと思うが、ゲームは好きである。
土日祝日、たまに退社後に最寄りのゲーセンに駆け込み、おサルへと成り果てる。声を発していないから紳士的なサルだ。
叩きつけはしたことがない。迷惑じゃないか。
そのゲームは対人で勝率は4割である。なんだ狩られるほうじゃないか。でも幸せだったらOKです!
とりあえずそんなことしか話題にあげられないのが私である。
「学生時代の上原さんとかどんなだったんですか?」
島村卯月さんはそう私に尋ねる。こういう純粋な子の目を向けられるといわなければという使命感を感じてしまう。
というかシンデレラプロジェクトのメンバーのほとんどはそういう目だった。つらい(使命感で)
「学生時代ねぇ…」
助けてくれという目を駿輔に向けるとその駿輔はその目をなんか別なものと勘違いしたものらしく小さく首を縦に振る。これまた好奇心の目だった。つらい(2度目)
「私の学生時代は委員会したりだったかなぁ。土日にクラスのみんなとボウリング行ったり釣り行ったり。橋から海へダイブしたことがあったけど、あれも楽しかった。」
安全上橋からダイブは褒められたもんじゃないけど一回その軽い反抗心でやったことがあって、それからハマってしまった。
橋といってもそこまで大きくなく、60mほどの島と島の距離を跨ぐための橋。精々4メートルあるかどうか。体に叩きつけられた海水が痛かったけど気持ちよかった。
決してMではない。夏限定だからね。体を冷やすには絶好の娯楽さ!
「橋からダイブ!?」
「何それクールどころの話じゃないでしょ!?」
「死にたいんですか!?」
その話を聞いていたらしい赤城みりあちゃん、多田李衣菜さん、前川みくさんとか、みんな驚きの声を…みりあちゃんは目がキラキラしてるんだけど、なにこのやっちまった感。
あ、そっかぁ(天啓)
「橋といっても3メートル前後の高さしかないから心配しなくてもいいよ。確かに東京ではやっている人見かけないし。やってたらやってたで怖いけど」
確かに橋は橋だが、みんなはレインボーブリッジのような橋を思い浮かべていたようだ。
橋からダイブなんて海にある橋でやるもんだと私は思っていた。川に掛けるようだが、私はあそこを海だと認識していた。故にできた。
川だったら逆にやらないと思う。偏見だけど海より痛そうだし。
「そんなに高くないんだね。なーんだ。」
「心配させないでくださいよもう…」
事実を確認して落胆する者、安心する者、両者の態度に思わず笑ってしまう。命を懸けたほどではないが、確かに危険だった。
そこに目をつむることはない。あの頃はそこまで不正が嫌だとかそんなのなかったし、バレなければいいだろうの考えだった。でも、
「危なかったのは事実だけど、あれがあって学生時代は楽しめたんだ。ならいい経験だったし、私にとってはその記憶は宝物なんだろうさ」
これに尽きる(キリッ)。楽しめたもん勝ちだもんな!人生って!
幸せだったらOKです!(二度目)
「みんなの今ある若さを活かしていろんなことに挑戦してみたらいいよ。今アイドルだけだけど、他にも見つかったら実行!みたいな?少なくとも危ないことは止めるし」
こんな私が一歩前進して橋から飛び降りたんだ。この発言だけだとただの自殺志願者かこれ。
とりあえず前進したんだ。みんなはまだ若いしいけるイケル。
「そうですね!島村卯月、頑張ります!」
「ふ~ん、他にもね…」
「やりますねぇ!」
NG組はなんか感銘を受けた模様。教訓になればいいかな程度だったんだけど、うれしいではないか。
「おっともうこんな時間だ。仕事に戻らせてもらうよ」
気づけば12時48分。すぐに仕事場につくとはいえ、早めに戻っておいたほうがいいだろう。
お仕事楽しいマンにまた変身、美城の犬となろう。
「もうこんな時間!?次レッスンだよ!早く移動しよう!」
頼れる委員長タイプってこんな感じなんだねって思う。ほら、もうみんな移動始めた。
「まってくださ~い~。まだ胃の中にご飯が~!」
ほほえましいね。よしよし、午後もおじさん頑張っちゃうぞー!
といっても午後もすることは特になく、午前中に集まった書類にふるいをかけ、不備がないか、不正がないかを調べるのみ。
他にも金銭についての忠告をしたりすることもあるのだが、忠告といっても声掛けなのでほんとにここの金銭関係は素晴らしい。
17時に時針が回り、本来なら帰るのだが今日は少し特別。一時間程度の残業だ。
「お前が残業とか珍しいな。」
「まあそういう日もありますよ。少しやりたいことがあるので」
大門部長はこの経済部門の部長さんだ。仕事もでき、部下への思いやりもありそれでいて厳しい尊敬できる上司である。
ちなみに家庭持ちである。妻に娘息子の4人家族と聞いた。話している最中の部長さんの幸せそうな笑顔は印象的だ。家族を愛しているのが分かる。
「上原もそういう時あるんだな。仕事に関しては完璧人間だと思ってた。」
「完璧人間とかどこにいるんですかそんなの。完璧なんてパソコンだけで十分ですよ。」
「それもそうだな。おっと、俺は先に帰らせてもらうぞ、頑張ってな。」
「はい、ありがとうございます。お疲れ様です」
この会話がもはや理想の上司ともいえるだろう。少なからず私はそう思う。
さてさて、仕上げたい仕事を終わらせますか!
無事に残業が終わり、パソコン内にデータを保存して席を立つ。少しばかり時間がかかってしまい19時前の帰宅となる。
それでも自宅に戻ればぶっ倒れるように寝るだけである。だがしかし、明日は休み。徹夜してしまっても構わないということなのかそうなのか。
久方ぶりの休みにテンションが上がる。そうとなれば帰る前にコンビニによろうそうしよう。コンビニよ、おつまみの貯蔵は十分か?
「上原さんこんばんは!」
夜のお供を決めかねていた私に声がかかる。
「あ、高垣さん、こんばんは。」
高垣楓さん。もはや言うことはないと思うが、美城プロダクションが誇る国民的アイドルである。そよ風に撫でられるかのようなボブカットの髪、素晴らしきかなそのスタイル。
太からず細すぎず。いうことはない。それにボブカットから見える碧と蒼のオッドアイがこれまた素晴らしい。言っては悪いが、好みドンピシャなのだ。まあ口に出さないが。
「高垣さん、これから帰宅ですか?」
そう問うと、にこりと微笑みながら返答をする。
「ええ、明日は休みなので。」
買ってきたであろう一升瓶の日本酒を手提げのエコバックから注ぎ口をちらり。私だと絶対飲めない量ですよこれ
「あーなるほど、今回はどなたと一緒に?」
「今日は一人なんです。」
今日は一人で飲みたい日なんです、と高垣さんは言う。宅飲みを同じアイドル仲間(成人済み)としているらしく、一か月に2回ほど集まるらしい。
高垣さんは言うまでもなく忙しい。飲める回数は限られているが、まさかその量を一人で飲むのだろうか…
その考えを読まれたらしく、また微笑みながら
「たまたま飲んでいたお酒が切れたんです。それで買いに行ったんです。」
なぜ読まれたのかと焦ったが、顔に出ていたそう。ポーカーフェイスは得意じゃないから仕方ない。素直な人なんですよね上原さんって、と面白そうに笑う。
高垣さんはよく笑う。その笑顔には今日の昼に見た美波さんの笑顔と同等かそれ以上。 も う 尊 い 昇天しそうな気持を何とか落ち着かせ、高垣さんを送ることにする。
高垣さんと一緒に帰りたいとか考えてませんよ?ホントダミョ?
「高垣さんは大人ですが、もう夜遅いので自宅までお供しますよ。」
ま~た楽しそうに笑いよって、ほんとに楽しい人だなと思う。いい意味でだ。
「いいんですか?それではお言葉に甘えて。」
電車はまだまだ余裕だしゆっくり行きますか。
「もちろんですとも。では行きましょ。」
高垣さんを送り届けている最中、いろいろな話をした。私が故郷から来た時東京が少し怖かったこと、今の仕事環境、それから派生して昔の夢。
高垣さんも相槌を打ちながら聞いており、逆に高垣さんの大学生活のことやモデル時代の話なんかをした。
あまり会うことはなかったが、なぜかお互い知っていたりと面白いことがあった。私が高垣さんを知っているのはわかるがなぜ高垣さんが私を?という疑問に対し高垣さんは、
「だって美城プロダクションに数年いれば皆さん知ってますよ。なんでも変人で通っていたみたいですよ。犬らしいって。」
らしい。いや犬はすごいぞ。頭はなかなか切れてちゃんと自分の主の為に動くこともできる。犬さんは優秀なのだ。幸運はEらしいけど。
とまあ中学生のぶり返しである。俺が知らないのに向こうが知っているっていうのはちょっと怖い。でもなんだかうれしい。変な人心である。
それに、犬については悪い意味でつけられてようが、それはそれなのだ。私自身犬は好きだしそこまできにしちゃいない。逆にそれをネタに脅せる()こともあるのだ。
その心臓貰い受ける!ってね。ともかく、そんな会話はおふざけでしかやらないからそこまで悪い意味ではないのだろう。そういう結果に落ち着かせる。
その自己完結にまた高垣さんは笑う。ほんとに楽しい人だ。
そうこうしている間に高垣さんの自宅に到着、私の使命はここまで、とんずら去りますか。
「上原さん、今日はありがとうございました。」
いえいえ~こちらこそ~と手を振り別れる。いやー楽しかった。徹夜でほとぼり覚ましますかとウキウキランランと自宅への舵を取る。
あ、夜食かってねぇ!自宅よ、食材の貯蔵は十分か!?(震え声)
(ダメです)
あああああああああああああああああああああああああああああ。
その夜、謎の奇声が聞こえたという近隣住民は後日談である。
ーーーーーーーーーーーーーー
高垣楓は確証を持った。彼が小学生のころにいろいろと私が世話をしていたのだということを。
別れ際に見せたあの独特な手の振り方と歩き方。なぜか両手を使う別れの挨拶。やや内また気味の歩き方。
そしてなにより、彼のカバンにつけられてあったストラップ。あれは私が別れ際に彼に送った手作りのアクセサリーだからである。
あのころとはかなり変わってしまった私だが、彼は言動以外は本当に変わっていない。それがうれしかったりする私。
「久しぶりね隆盛君、また一緒に遊びましょ。」
彼女はただうれしかっただけである。
ヤンデレではないです
その路線は行きません
多分
明日は難しいかも?
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
なんかごめんなさい(謝罪)
今回むちゃ短いです
あと2話程度です
今回は拍手喝采歌合をリピートで聴きながら書きました。
6時半。本来ならこの時間には起きているはずのこの部屋主は未だ夢の中。夢の中で何を見ているのかは分からないが、いい夢だということは確かなことだ。
だってほら、こんなに幸せそうに眠っているんだし。
目覚ましは鳴らないように設定した。常日頃の睡眠時間が7時間というなんとも模範的な生活をしているが、たまにはっちゃける。具体的に言うと徹夜する。
健康的な生活をもとに、今日は徹夜しているのだ。その反動で午前中すべて使って寝る。彼の眠りを妨げるものはまだない。
12時40分、ようやく彼は起きた。起きると同時に彼は大急ぎで時計を確認する。12時41分、彼は焦るがその二秒後には今日が休みだったのを思い出して落ち着く。
特に散らばっている様子のない部屋で彼は背伸びする。
「よく寝た。世界、おはよう!」
彼の休日は始まったばかりだ。
とはいっても明日は仕事なのだから午後も行動できる時間は限られてしまうが。
そのあと、午後も彼は眠った。昼寝といって軽く2時間は寝ている。見た目は廃人そのものである。
16時、彼はまた起きる。起きた後は特にすることはなく、お風呂に入り夜ご飯を食べ寝るだけである。
体を全く動かさず、逆に怠惰の限りを許す。こういう休日もたまにはいいものだろう。では、おやすみ。また明日。
月曜日になった。私はまた平日ルーティーンをして会社へ向かう。時計を見るとまだ7時半。いつもなら電車で向かうところだが、今日は時間がある。
健康体を維持するという目的で買った自転車に乗り込みべダルに足をかける。時間があるとき、または週に1回ほど自転車を使って通勤する。
暑がりなのだが、このくらいの暑さなら自転車をこぐことで生まれる風を体に受けて涼める。特に朝の風は気持ちがいい。
あれこれ自転車を漕ぎ続けて50分、ゆっくり寄り道をしながら無事美城に到着。自転車本体にカギをつけ、タイヤにロックをかける。
それを専用駐車場に持って行った後、階段を登る。今日は少し早めに出社したのだ。早めに退社してしまっても構わないのだろう?
なら資料よこせヒャッハー!楽しい楽しいお仕事の始まりだ!
「おはよう、上原君」
意気揚々と会社の階段を登る私だったが唐突に聞こえる透き通るような声に振り向く。
「おはよございます。高垣さん。今日は朝早くから撮影でもあるんですか?」
アイドル達はその日の仕事に合わせて出社する時間が変わってくる。
さらに言うと、高校生とかに平日午前中に仕事が入るときもあるが、学校側の理解はすでに取っている。
成績が悪いと悪いイメージを持たれるので美城プロダクションの日程の中に勉強があったりといろいろと便利なのだ。
そういうこともあり、頭脳に関しては特に問題なかったりする。
という訳で、今回高垣さんは朝早くから仕事があるとい仮説を立てられる。よいうかそれだと思うけれども
「ええ。なんでも○○さん出版の○○の表紙に使うらしいです。テーマは朝の散歩だとか」
「なるほど~」
アイドルをやっている高垣さんだが、元モデル畑出身ということでこういった撮影も他のアイドル達よりも多かったりするみたいだ。駿輔から聞いた話ではな。
余談だが、数少ない成人アイドルとしての危なくない夜の撮影とかも他のアイドル達と一緒にすることがあるそうな。成人アイドルはそれだけで強みともいえるだろう。
「あ、そうだ(閃き)。今日一緒に飲みませんか?上原さん定時で上がるでしょ?」
右手をお酒を飲むように口元にもっていく高垣さん。突然の誘いに面食らってしまったが、飲んでいる場面を周りに見られていたらと考えると少し難しい。
美城プロダクションとしてはアイドルの恋愛は寛容的で一般的にも公言しているのだが、それでも世間がどういう反応をするのかが予想できる。
だが、誘ってもらった目下断るのもなんだか申し訳ない。どうせ一昨日一緒に帰っているのだし。ちょっとした不安が残るが、大丈夫だと結論付ける。
「いいですね。ええ、定時で帰らせていただきますし仕事上がりの一杯は格別ですしね。」
定時で帰れるなら帰りたい、労働基準法には逆らいたくないし。
とりあえずだ、仕事を上がった後に飲む約束ができた。しかも高垣さんにだ。そりゃ嬉しいですよ奥さん。奥さんいねぇじゃん。彼女もいねぇけどな!(唐突なヤケ)
「どこで飲みます?居酒屋なら沢山あるでしょうけど、行きつけの店とかあるんですか?」
まずはそれ。行きつけの店があるのなら今後は仕事終わりに通ってみたいと思う。
どんなお店かな~雰囲気がいいところなんだろうな~あーでもいつもの酒飲み女王が君臨しているのだとしたら和風の個室なのかなぁと考えていると、
高垣さんは意地悪そうな笑顔を私に見せてこう言い放つ(ゲイ・ボルグ)。
「どうせなら私の部屋で飲みません?」
……( ^ω^)…ハッ!思考が少し停止してしまった。その様子を見て高垣さんはまた笑う。あ、これからかっているだけか。でもそこまでいくと少しまずい。
なにせ女性の部屋だ。酔った私が何をしでかすか分からない。それでも宅飲みに誘うのか。少しだけ冷静になった私は問いかける。
「いいんですか?(裏声)」
上原 は さくらん している!
ダメだこれ声が上ずっちゃってるよ。こんな誘い一度も受けたことないから逆に怖いんだよ。そうだよヘタレだよ、さすが慎重派の私は格が違った。
嘘です!すみません許してください。何でもしますから!
「ん?今私の自宅にお邪魔するっていいました?」
言ってませぇぇぇん!(ICK)
おふざけはここまでにして、まあ今回は大丈夫だろうということで仕事終わりにお邪魔することに。あーこれまたおじさん頑張っちゃうぞ案件だ。
ふと時計を見ると8時50分を針は指し示す。私が所属する経済部門は4階、Bダッシュ連打でなんとか間に合う距離だ。
「あ!もうこんな時間だ!すみません高垣さん!これから部署に向かいますのでまた後程!」
間に合わなければ生き残れない。目指せ階段RTA走者!あ、走者って二つの意味をかけているわけじゃないからね!?ほんとだよ!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ドタバタと走る彼の後ろを見て私は頬を緩ませる。まずは一歩、彼を自宅に上げる。ミッション1を達成できたも同然。あとは私の腕次第なのだ。
生かすも殺すも私次第。だけどもここで手に入れたせっかくのチャンスを手放す私ではない。
昔から人を疑うことをしない人だった。警戒はするけど騙されるとは考えていない彼。ある意味馬鹿で、いい馬鹿なのだ。
純粋な人だと昔から思っていた。知っていた。そして知っている。思っている。感じている。今日の夜、勝負を仕掛ける。しかし、彼は手を出さないだろう。
そう、私は知っている。知っているのだ。感じているのだ。だから私が力を持たなければならない。
いつも力を持つのが男だけとは思わないことだ。女だってやればできるんですよ?だからね?
「楽しみにしているわ、今日の夜…フフフフフッ。」
その顔は
ちゃうねん。なんか知らんうちにINMとヤンデレが追加されたんや。途中からやけくそやで(震え声)
プロット無視するのは得意ですからな(開き直り)
(楓さんは野獣じゃ)ないです。
本音を言うとマジでなんでこうなった
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
体は貴方でできている《無□の■製》
結構難産
気をつけろ、そこから先は地獄だぞ(震え声)
今回聞いていたのはデデドン!(絶望)シリーズデデドン!(最終鬼畜)とか
職場に到着して数分後、朝礼が始まる。遅刻ギリギリだったのだが、遅刻していないのでよしとしたい。
今日はいつも通りの職務(少量)に加え、少し特殊な予定がある。それは美城グループの別会社へと1日の間出張に行くのだ。
7年間この会社に勤めていたということもあり、ある程度は立ち回れるようにはなっているが、年齢で言えば25。つまりはまだまだ成長すると部長が申してきたのだ。
個人的にはかなり嬉しい。私自身の力を私自身が分かっていない手前、第三者から見る私の評価は気にしている。
陰口とかは一切無視するがな!単純に私怨だけでの内容は聞いていて気分が悪くなる。主な理由としては、それを聞き、どこを直せばいいか分からないというのが多いためだ。
私怨が多少混じっていたとしても、貶すようなニュアンスがない愚痴は積極的に聞こうとしている。
何せ、美城プロダクションに来たときはロクに就活もせず右も左もわからず、先輩方に迷惑をかけてきてしまった。その時にたまたま聞こえた「先輩に頼れ」という言葉。
それだけで何が悪いのか、何を直せばいいのかが分かった。何もかも自己完結型にしたがる私の悪い癖だった。
これを機に積極的に先輩方にモノを訪ね、時には、先輩方から見た私の悪い癖を指摘してもっらたりと、今の私は外の私の評価には敏感になった。
別に会社ではぶられる、ボッチになるということが苦手でというわけではない。私自身を完璧までとはいかず、それなりに何でもできる万能型へと自らを昇華させたかった。
ただそれだけに尽きる。
閑話休題
何はともあれ、今日はちょっとの資料の整理と午前中からあるグループ会社への出張がある。
もちろんその出張も定時に終わる予定なので高垣さんとの約束もに果たせるであろう。これもすべて仕事終わりの至高の一杯の為。
おじさん頑張っちゃうぞ~!(恒例行事)
無事に書類仕事を片づけた後、時計をちらり。10時06分、あと1時間54分あるとはいえ早めに行くことは間違いではない。早すぎると逆に迷惑をかける時もあるが、
美城プロダクションとグループ会社、Caot社は幾分距離がある。到着するまでに1時間半は掛かるとみていい。故に今この時に会社を出ることにする。
早すぎたとしても近くにあるであろうカフェでゆっくりできる。隙なし、三段活用、デッドスペース。活かしてなんぼである。
電車に揺られ気分は桃太郎である。特に退治しに行く存在もいなければ、犬や猿、雉と無駄に陸陸空と海が抜けた軍もいない。あるのはわが手に眠る秘蔵の書。
そう、TETYOUである。手帳ではないTETYOUだ。この現物は世界に二つとなく、持つ力は過去現在未来の予定を決めることができるのだ。
これをTETYOUといわずしてなんというか。慢心せずしてなのが王か。ぐらいに意味のない問いかけなのだ。
察してくれ
なぜ電車でこんなに阿保みたいなことを考えているのかと聞かれたら、間違いなく答えるだろう。
”人がいないから”
である。珍しく、午前中の電車が空っぽの様子だったのだ。厨二の権化とまで言われた男がこの少しの非日常さでテンションが上がるのはもはやお察しであろう。
こうして世にも奇妙な電車物語を展開していると目的の駅、下北沢駅に着き、テンションをお仕事(おじさん頑張っちゃうぞ~)モードへと切り替える。
外と中は全く別の存在であったと偉い人は言っていた気がするが、今なら私にもはっきりとわかる。誰がこんな情緒不安定な精神を持った野郎が仕事ができるものか。
これなら愚痴もはさみたくなること間違いなしじゃないか…
また自己完結を展開させ、周りに落ち込ムードを急激に叩き込む彼。
落ち込ムードって必殺技にありそうだな。今度0080戦争ガン〇ム(要するに携帯獣)の種族ドラゴンの名前に採用しようと思案する。
行け!落ち込ムード!からにこもる!
ヒキニートまっしぐらである。
おい、全然お仕事モードに切り替わっていねぇじゃねぇか。仕切り直しだ仕切り直し
閑話休題(とにかく進め)
Caot社に着いた私は受付カウンターにて入社許可証をもらいそのまま歩を進める。出張いう名の新人育成会(私は新人である。名前はまだない)に参加する為、手帳に目を通す。
手帳に書かれているところは4階会議室。そこに12時に集合、30分ほど説明を受けた後、親睦を深めるということで今日お世話になる部門の皆さんと食べることに。
弁当不要はこのためかと納得する。社員食堂で一緒に食べようぜってことだろう。
一日だけとはいえ、ギクシャクした関係で仕事をすることは、罪悪感が出ていることもある。NOといえない日本人の人気遣いあふれた微笑ましい理由である。
話を聴いてみるとなかなかに面白いことが分かった。なんとこの部門には”3時のおやつ”なる独特なルールが存在するらしい。
3時のおやつに甘いものを食べて頭への栄養補給をすることは理にかなっている。経済部門とは違うこの博進部門もなかなかに頭を使う。
それがたとえルーティーンだとしても栄養の消費はかなりあったりする。
証拠に、このルール適用前には残業率ぶっちぎりの1位だったこの部門だが、今や残業率3位まで落としているらしい。
何とも微妙だが、とりあえず効果があることが分かった。美城プロダクションでも一度提案してみようかとメモへペンを走らせる。
ところでだが、この博進部門、何をするのかといえば”新しいことに挑戦!する前に博進部門”と謳われているように、仮想的な予算のやりくりについてだとか。
新しいプロジェクトを立ち上げる前にこのプロジェクトに掛かるだろう費用、費用を回収できる利益をあげられるのかどうかを疑似的に計算し判断するらしい。
なにこの画期的システム。すごい。なかなかに面白いシステムで、今のところ博進部門からGOサインがでた企画は大成功8割、成功2割といったところ。
素晴らしいことこの上ない。代わりに部長以外倒れている姿が容易に想像できてしまった。死屍累々といったところ。
部門立ち上げは現社長の豪さんだそうだ。なるほど、かなりのカリスマと経営術を擁していると見える。
この博進部門にもなぜか豪社長の写真が祀られている模様。なかなかにイケメンである。
ちなみにだが、ここ博進部門の部長さんもかなり祀られているようである。秋吉部長というのだが、豪社長が「全能神」と二つを持ち、秋吉部長が「戦神」だそうだ。
美城プロダクションもかなり変わっている会社だと思っていたが、一般常識内にとどまっていることを理解した。
あ、さっき食事した博進部門のみなさん、三浦さん、木村さん、田所さんはとてもいい人たちであった。
三浦さんは相槌している姿しか見てなかったが、秋吉部長に「あいつは二つ名で『三浦閣下』ともいわれているぞ」と言われたときは衝撃を受けた。
どこからどうみても閣下という雰囲気はない。ただの便乗おじさんである。
次は木村さん、どこか弱弱しい面が見えているが、博進部門では一番熱心で努力家であると聞いた。仕事にやりがいがあるかと聞いたら、大きく頷いた。
目の中に炎が轟轟と唸っているように見えるほど。流石は期待の新人エースだなと肌をもって感じた。
最後に田所さん、部長を除く博進部門の中核的存在らしい。リーダーらしい佇まいはともかく体が無駄にガッシリしている為、妙な圧迫感がある。
性格はかなり気さくで一番接しやすかったりする。彼も仕事に関しては一流らしく、その眼光にて企画の良し悪しを判断してきたと聞く。
その獲物を狙うような目を仕事中一回見たのだが、思わず飲み込まれそうになったほど。彼は千里眼持ちなのかもしれない。
ちなみに彼氏持ちだと聞いた。…彼女の間違いだと思い、一息ついた。間違いなのだ。 まちがいでしょ?
このように超人が集まったような部門で私の研修は終わった。博進部門のみんなも終わったらしく、田所さんがみんなを飯に誘っている。
私のとこにもお誘いが来たのだが、今日は断っておいた。正直一日目からこういう行動をとると気まずいのだが、田所さんはそれが薄々分かっていたらしく、純粋無垢な笑顔で
仕方がないと言ってくれた。なぜ分かっていたのかと聞くと、定時になる20分前からそわそわしている感情が見えたといっていた。
…よく分からないが、流石超人が集まる部門だなと納得してした。納得させた。
こうしてCaot社をまっすぐ出て、電車に乗り込む。帰宅ラッシュということもあり、朝に感じた非日常感はなくいつも通りの電車だと逆に安心した。
さて、次は高垣さんとの宅飲みである。約束だし、なにより私自身がワクワクしているので浮足立っている。
周りから何やってんだあのおっさんと怪訝に思われそうだが、別にどうだっていい。
ちなみに、高垣さんには夜定時で上りはするが、出張先から帰ってくるため1時間半は掛かるとお昼ご飯中に連絡を入れていた。
よって6時半、高垣さんには7時に美城プロダクションに集合としておいた。
二人でいると危険なので(週刊金曜日的に)高垣さんは変装し、帰宅した後、私が10分後に高垣さん自宅のアパートにて合流することにした。
高垣さんと飲むのは初めだ。何気に接点がなかったものだから飲んだことは一度もない。
だが、彼女の噂話にはお酒に関わるものが多々ある。
曰く、一升瓶3本が一晩のうちに消えた。
曰く、アメリカのビール飲み大会に5人の大男を相手に大立ち回りで勝利をもぎ取った。
曰く、酒のこととなると三日三晩語れるほどのお酒好き。
曰く、2分寝れば元通り
などなど。お酒好きは伊達ではないと言ったところか。生憎私自身そこまでアルコールは強くないので軽く飲みあうことしかしないが、お酒というのは少し飲むだけで、
気軽に言いたいことが言えたりといい意味でも悪い意味でもコミュニケーションの一つの形態だと私は思っている。
というわけで高垣さんの美城プロダクションについて、経営に不満はないか、アイドルについてどう思っているが、すべて打ち明けてももらうぜ!
覚悟しろよ高垣さん!貴方から聞いた情報をもとに会社をより良いものへと進化させていくぞ!
そうして彼は高垣さんの自宅アパートに着いたのであった。(逃げられぬ業)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
準備は万端。まず家にあげるときには普通に。いつも通りに。
私たちが小学生で早めにやっていた簡易アルコール耐性検査にて彼がアルコールに関して弱いことは把握済み。
彼はちびちび飲むだろう。なら、こちらが彼のペースを上げればいい。
お酒に睡眠剤を入れることも考えたが、お酒にそんなことはしたくない。寝たままはとにかく嫌だった。
彼と顔を合わせて、確かめって、至りたかった。伊達に何年と彼のことも想っていたわけではない。
時には見知らぬ男性から誘いを受け、
或いは、二人だけの飲み会に誘われ
また或いは、一日だけでも相手をしてくれと強引にお願いされたり。
すべて、すべて回避してきたのだ。そしてやっと来た今日この時。彼女は我慢の限界だった。午前中の撮影時、撮影者にバレぬよう必死に緩みそうになる頬を引き締めた。
それでも撮影者は疑問に思っていたようだったけれど。なんども「体調が悪いのですか?」と訊ねるほどだ。今日の高垣楓はそういう風に映ったのだろう。
何度も大丈夫と伝え、午前中の撮影は無事終了。午後はボイストレーニング、ダンスレッスンなど、アイドルの基本をとにかく練習していくのだが、
やはりマストレさんには疑問を持たれ、今日は休みを与えられた。空いた時間にエステに向かい、体の管理。
やはりというか濡れていた。しかしそれすら楽しみに岩盤の暑さを感じた。
6時半、彼女は美城プロダクションから退社する。今日の様子を見ていた片桐さんや川島さんは心配していたが、本当に何も心配いらない。
ただ、今までの私が終わって、新しい私が生まれるだけのことだから。
お願い、死なないでオリ主!あんたが今ここで倒れたら、武内Pやシンデレラガールズとの約束はどうなっちゃうの? 時間はまだ残ってる。ここを耐えれば、楓さんに勝てるんだから!
次回、「オリ主(いろんな意味で)死す」。デュエル()スタンバイ!
もはやこれクロスオーバーじゃ…
次でラストの予定
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
これで終わりです(必殺技)
とりあえず、本来の楓さんは天使なので、この小説を見たならばすぐに戻りなさい。心を浄化させてくるのです…!
下手くそでクソザコナメクジな私がなんやかんや無理やりですが完結?出来たことは良かったかなぁと。こんな小説に目をお通しいただきありがとうございます。
では、またいつかの機会に
なお、最後の文字数がものすんごく少ない事件
なんとか書けたのは某生存ゲームで弓キルしたから
音楽ですが、今回はススメ☆オトメのパッション、クール、キュートを3つリピートです。
ただ今、高垣さんのご自宅で飲み会やってます。ですが何ですかこれ
「だからですね~、あなたってひとはですね~」
飲み会が始まってまだ1時間と経っていない状態。お酒にめっぽう強いと思われている高垣さんが酔っているという。
「む~何を無視しているんですか~?」
クール系だと思っていたのに酔うと結構甘えてくるという真実を知り嬉しい気持ちと心配になる気持ち両方を持ち合わせた顔を今私は浮かべていると思う。
と、とりあえず、猫のようにスリスリしてくるんですが…酔うとどんな人でもこうなるんですか…?(経験皆無)
悪い気はしない、どころかうれsンッ!いつまでもこうされるとまあ、男のタクティカルアームズがね?だからね?高垣さん少し離れてください。
「ダメです(微笑無慈悲)」
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!(特に効果なし)
我慢しますはい。おさけおいしいなぁー
「ほらほらほら、飲まないとせっかくのお酒がもったいないですよ~」
酔いどれ高垣さんマジ天使。頑張って薄い笑みを浮かべていると思うのだが、とてもぎこちなくなってしまう。この現場を見たファンのみんなはどうなるのかなぁー…
ヒュッゴールデンがゴールデンしてゴールデンしたわ。
なんやかんや危険が危ないこと(誤字にあらず)になったり、お酒飲みすぎて頭痛が痛い(誤字に(ry)ことになったりで早くも午前1時または夜中1時ともいう。
電車にも、終電が終えた為乗れないため、恐れ多くも高垣さんの家に泊まることになった。
本当は近くのホテルに泊まろうとしたところ、上目遣いで「泊まっていきませんか?」っていうもんだから、反則ですよ反則!あの表情は。
はああぁ~(くそでか溜息)いや、女性の部屋に泊まるっていうこと自体は嬉しいですよ。でもなぜ私でよかったんですか…
他にもいるでしょうよ…あなたに似合う人なんて。期待しちゃうじゃないですか。
静かに寝息を立てる高垣さんを自室へ送り、私は貸していただいたリビングの床で寝かせていただく。
これが自分の家だとソファーで寝れるんだが、と一瞬思うが、それは高垣さんに迷惑だというものだろう。
とりあえず、お酒が体に回り始めたのか、かなり眠くなってきた。
それじゃ寝かせていただきます。酒飲み会もいいもんだなぁ、今度駿輔も誘って飲もうかなと計画を立てている最中、もはや限界なのか意識が落ちていく。
…スヤァ…
---------------------------------------------------------------------------------------
ようやく彼が眠った。私自身お酒には自信がある。自身に自信がある…フフッ。?切れが悪かったですか?そうですか…
まず、彼が眠たことでミッション4は成功。ここから先は少し前に見た二人が幸せになる動画のようにすれば私達も幸せになるのでしょうか…?
いえ、絶対します。させますとも。私が彼を養うんです。誰にも渡しません。そうなれば早く彼を手に入れなければ。
最中、彼は起きてくるでしょうか。二人は幸せになる動画ではその後輩は起きていた。なら、彼も起きるでしょう。ええ。
でもやはりですね。あのまま手を出してくれても私は文句の人一つも言いません。逆にうれしくなると思います。彼からも必要にされていると思うと濡れます。
リビングへ歩を進める。リビングのソファーに眠っているものだと思っていたが、床に寝ていた。少し運びにくいが私の部屋の隣に移動させる。
この部屋には今日の為にといろいろ用意していたのだ。
さぁ始めましょう。私たちの私たちによる夜の過ごし方を…
あら?彼が起きてしまったの?フフなら好都合ね。じっとしててくださいあなた、もう逃げられないわよ!
~以下コピペ~
オリ「高垣さん!?何してんすか!?やめてくださいよ、ほんとに!?」
黒楓「暴れないでください!暴れないで・・・!」
オリ「高垣さん!?ちょっと、まずいですよ!?」
黒楓「いいでしょ隆盛君!」
オリ「やめてください・・・」
黒楓「な、ちょ、暴れないでって!」
オリ「ちょっ!っと!?な、何してんすか!?ちょっとホントに!?」
オリ「う、うもう(新世界)」
黒楓「隆盛君、気持ちいい?気持ちいいわよね?」
オリ「う、うん・・・」
黒楓「あなたのことが好きだったんですよ!」
オリ「ん!」
黒楓「隆盛君!いいよ、来て!」
黒楓「っっっっっっーーーー!・・・」
~二人は幸せなキスをして終了
--------------------------------------------------
馬鹿野郎終われるかお前!
と、とりあえず大幅な修正は掛けれたけど、これ大丈夫ですか…大丈夫じゃないんですね(冷静)
あの後、なんだかんだあって高垣さん、もとい楓さんとお付き合いすることになりました。
大胆な告白は女の子の特権とばかりに行動を示した楓さんはほんとにすごい。
事後、いつからそういう気持ちを持っていたのかと聞くと、転校直前らしい。なんでも小学生の時、転校した先に楓さんいたらしい。
覚えてねぇ…あまり周りに関われていなかったから同級生の記憶とか全くなかった。
それからお互いの学生時代の思い出話は進んだ。時折見せる笑顔がいつもの微笑みと違って正直ブルっちまったことは内緒。あ、これが今流行りのヤンデレか…。
「ねえ、隆盛君?」
「あ、はい、なんでしょう。」
「(ニコリ)」
「あ、いや、何?楓」
「もう離れないでね?」
「」
彼はそうして泥にひきずりこまれていく。
は〜いお疲れ様でした〜
ほんとにこんなに小説如きに評価をくれた皆さんありがとうございます。
感想をくれた3人には元気付けられたり見直されたり色々と勉強になりました。
では、終わり!(閉廷)
目次 感想へのリンク しおりを挟む