ありふれた職業になったのに、異常者認定されてしまった (銀花押)
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プロローグⅠ
今は互いに相棒と認識してニックネームで呼ばれるほど仲が良くなったクラスメイト、
どうあがいても彼が落ちるのだろうと認識した瞬間に俺、
「ハジメ、お前は生き残れると信じている!すぐに助けに行くから!」
その声が聞こえたからだろうか、彼は軽く頷きながらブレスレットを掴んだ。だいぶ落ちていたから、彼の顔はぼやけてよく見えなかったけれど彼は多分笑っていたと思う。
今までに俺の作った中でも最高傑作の装備の1つ、”
◇◆◇◆
事の発端は数週間前に
その日は雷がずっと鳴り響く月曜日だった。
午前中は特別なことは何もなく(雷のせいで先生の声が聞こえないというハプニングはあったが)、昼放課を迎えた。
目の前で楽しそうに会話をしている奴が二人居る。
一人目は、この高校で優しさとその美貌からアイドルにまでなった女子、
二人目は、クラスにおいて軽いいじめのようなものを受けているアニメ好きの男子、
こうやって並べてみると二人は対照的だ。そんな2人がイチャイチャしているのは珍しいことのように思うだろう。だけど、これは今日に限ったことでは無く、数日に一回見る光景だ。あまりにも頻度が多いことから二人、と言うより印象の違いから南雲だけが白崎に好意を持っている奴ら(自称、香織見守り隊)から日々鋭い視線を向けられている。もし俺があのような視線にさらされ続けたら多分三日くらいで胃に穴が開きそうだな。
あっ............南雲と目が合った。
ーー ぼーっと見ていないで何とかしてくれよ!
アイコンタクトでそのようなことを伝えてきた、そんな気がする。それに対して俺は・・・・
ーー 頑張れ
アイコンタクトでそういう意味を込めて返したら、南雲が机の上に突っ伏した。その時に、南雲が何かを呟いたような気がするけど気が付かないフリをする。俺は、他のクラスメイトとは違ってお前をバカにはしないが助けるつもりもない。南雲、強く生きろ。
◇◆◇◆
虎藤に助けを求めたけど、助けてはくれなかった。
「まぁ、あいつらしいかな」
出会った当初から
そんな関係から始まったせいで、僕は彼のことをそれはもう盛大に勘違いしていた。
............まぁ、そんなことは今はいい。それより、この状況を打開する方が先だ。
「南雲君?」
白崎香織、こいつは何故か僕に構ってくる変なやつだ。ただ、最近はその行動が裏目に出ている気がする。彼女が僕に構うことが彼女を好いている人たちから余計な
はぁ............。この状況、どうしたものかな?
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プロローグⅡ
さて、南雲たちが話していると彼らの所に更にクラスの中心メンバー、天之川、坂上、八重樫が行って南雲に話しかけていた。
「香織、また南雲の世話をしているのか?やっぱり香織は優しいんだな。」
最初に声をかけたこのさわやか系イケメンは
「南雲。お前、誰に許可を取って香織と話してるんだ?」
こいつは南雲に対してガンを飛ばしながら威嚇したワイルド系男子、
「南雲、毎回ごめん。」
南雲に対して謝っている女子は
そんな彼らが混ざったことによって、余計にうるさくなった教室(主に南雲の周り)だが、いきなり床から強い光が発生した。
「何だ、この光!?」
そう言ったのは誰だろうか?まぁ、この際そんなことはどうでもいい。それより重要なのはこの言葉を切っ掛けとしてようやく異常なことが起こっていると察したクラスメイトが混乱状態に陥ってしまったことである。
「何だこれ!?」
「」
そんな中、俺はこの状況について冷静に分析していた。この光の発生源にはラノベとかに出てきそうな魔法陣のような幾何学模様が浮かんでいた。どう考えても誰かがいたずらで書いたとは思えない。今日の朝にはなかったものだし、即興で書くにしては複雑かつ綺麗すぎる。直線がまるで定規を使ったときのようにまっすぐになっているし、円もぱっと見た感じ偏りはない。一体誰が何の目的でこんなことを?............
そんなことを考えていたら、俺らの担任、愛ちゃんこと
「皆さん、光の発生源から離れてください!早く!」
ーまぁ、言ったのが少し遅かったようだけど。
愛ちゃんが声をかけた瞬間、光がより一層強くなったため、そう思った。そして、俺たちは光に包まれ......................
主に光輝達3人の説明の回になってしまった気が.........。
それはともかく、次回のタイトルは『波乱の幕開け』にするつもりです。また、分量をもっと多くして欲しければ、メッセージで教えてくれると嬉しいです。初投稿で、どのくらいの分量にすればいいのかが分からないので.........
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一章 人付き合いと異質な目
1-1 波乱の幕開け
とまぁ、そんなことは置いておいて、いよいよ本章です。
一章 友達と異質な目 スタート!
光がより一層強くなったと思った瞬間、たくさんの青い光の帯のようなものが複雑に絡み合っている光景が見えた。
--何なのかはよくわからないが、綺麗だな。
俺がそんな感想を抱いた、そのすぐ後に視界がいきなり白から黒へ変わった。
南雲side
光が収まると、周りの景色が変わっていた。神殿の祭壇っぽさのある他のところより一段高い所に立っている。そんな事を理解した時だった。
ドサッ
何か重いものが落ちたような音がした。その音に反応してクラスメイトたちと僕の視線が一箇所に集まる。
音の原因は虎藤だった。
「おい、大丈夫か!?」
近くにいた天之川君が彼に声をかけるけど、反応がない。このことから気絶していることは明らかだ。だけど、少なくとも僕には気絶するような原因は思い当たらなかった。
「ようこそ、勇者様一同方、私はイシュタルというものです。」
だけど、こういう空気を読めない人って何処でも一定数いるんだよね。
その後、僕たちはさっき起こった現象について聞くためにイシュタルと名乗った老人についていって大きな部屋に入った。この老人、ここでは高い地位についているらしい。
ちなみに、虎藤は彼に背負われてきた。ただ、そこそこ歩いたから時間もそこそこ立っているはず。なのに、まだ起きないなんて虎藤に一体何が起こったんだろう?
部屋に入ってから聞いた話は、『はい、そうですか』とすぐに納得出来るようなものではなかった。
まず、
次に、その亜人や魔族についてだ。
亜人というのは人と人以外の動物が複合されたような見た目をしており、多種族に分かれているらしい。後、彼らは種族ごとに特徴があるとも言っていたっけ。
例えば、ウサギの耳と尻尾が生えている人間のような見た目をしている兎人族。彼らの特徴は気配を消したり、気配を察したりする能力が高く、敏捷であるそうだ。
魔族というのはイシュタルさんたち人族(僕ら地球人も人族に属する)とは違って体内に魔力を持っており、全員魔法が使える種族らしい。ただ、人族と比べると出産率が極めて低いため、今のところ人族と魔族の争いは拮抗しているらしい。
そんなこんなを話し終えたイシュタルさんは一度そこで言葉を切り、続いて今日1日の中で一番衝撃的なことを言った。
「そして、我々は君たち勇者を呼び寄せてーーー」
ここまで聞いた瞬間、悪寒がした。まるでこの先は聞いてはいけないと体が拒否反応を起こしたみたいだった。
「魔族の奴らに勝つ。」
前書きで言い忘れましたが、UA1000、お気に入り10人を共に突破しました。初登校の作品にこれほどの評価をつけていただいて、とても嬉しいです。これからも、『ありふれた職業になったのに異常者認定されてしまった』をよろしくお願いします。
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1-2 目覚め
「そして、我々は君たち勇者を呼び寄せて、魔族の奴らに勝つ。」
気がついたとき、俺が最初に聞いた言葉はこれだった。しかも、その声は聞いたことがないものだった。
どうやら俺は相当面倒なことに巻き込まれたのだろう。ただ、今起きたばかりの俺にはその情報が無い。どうしたものかな..........
考えた結果、俺はうっすらと目を開けて寝たふりをし、情報を集めることに努めることにした。今は少しでもいいから現状についての情報が欲しい。
「それって.......この子達に戦えと言っているのですか!?ふざけないでください!私の生徒達にそのようなことはさせません!そんなことをさせるために私たちを呼んだというのならば、今すぐ返して代わりの人を探してください!」
珍しく愛ちゃん先生が大声で怒っているのが聞こえた。怒っていても可愛いな。................ん?ちょっと待て、今なんて言った?
「すみませんが、それは出来ないのです。私たちだけでは人を異なる世界から呼び寄せるなどということはとうてい出来ないので、御神託に従い貴方方を呼び寄せたのです。つまり、私たちにもあなたたちを帰す方法は見つけられないのです。」
これで現状の内半分は分かった。どうやら俺たちは
ここで、俺はまるで今飛び起きたかのように振る舞おうとしたが、何故か勢い余って椅子(?)の上で飛び上がった。この事には、クラスメイト達も驚いたらしく、皆一様に唖然としていた。そんな空気のまま数十秒が経過し、最初に声をかけてきたのは天之河だった。
「や、やぁ、虎藤君。起きたんだね。」
その後少しの間、この場で説明されたことについてかみ砕いて教えてくれた。此処が異世界であることについては確信していたからよかったけれど、流石に俺たちがえっと......確か魔族って名前だったか?、人間より身体能力が高くて魔法も使えるなんていうこっちからしたらチートの塊のような奴らと戦えと言われていたことには驚いた。俺たちはただの一般人だぞ?そんな奴と戦ったとしたら多分瞬殺されて終わりだよ...............
話を聞いて少しナーバスになっていた俺に話しかけてきたのは俺の知らない老人だった。
「ようこそ、この世界へ。私の名前はイシュタルと言います。以後お見知りおきを。さて、今までの説明についてはいらないようですね。では、話を戻すとしましょうか。あなたたちが帰る方法について私たちが知っていることは1つだけです。”魔族が滅びること”、この条件が満たされれば貴方たちは元の世界に帰れます。」
この宣言に対してざわめきが広がった。当然だろう、彼は遠回しに俺たちに帰るために戦えと言っているのだから。しかも、その言葉に対しても裏付けがとれないため、完全に信用することは出来ない。さて、こんな説得(?)で俺たちが納得すると思っているのか、この爺さんは?
はい、というわけで実質的な内容としては主人公が目覚めた+αといった感じになってしまいました。今後こういった感じの進め方にならないようにしていきたいです。
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1-3 想定外×想定外
実は、大学の方でテストが............
ただ、もし気になる点がありましたら、遠慮なく書いてきてください。(できれば感想では書かないでくれるとありがたいです。)
どうやったら、この爺さんから他の方法を聞き出せるか考えないとな............
そして、俺はそのまま考え始めたが、この時とった行動は愚策だと気づくべきだったんだ。俺は気がつかなかった。爺さんが黒い笑みを浮かべてずっと天之河の方を見ていたことを............
俺が考えていたために周りのことが全然見えていなかった時、事態は大きく変わり出した。何と、天之河がイシュタルの要請を受け入れてしまったのだ。
馬鹿野郎............もしかしたら
疑問はあるものの、皆が移動していたため、はぐれないようについて行った。
ちなみに、後に彼は義憤によって快諾したと聞いたときはさすがに頭を抱えてしまった。
そんな単純な男だったのか..............
移動した先では、筋骨隆々とした男性がいた。
「ここに来たってことは、あのジジイの要求を飲んだってことか。俺の名前はメルド・ロギンス。聖教教会の聖騎士団団長をやらせてもらっている。これからよろしく。俺は堅苦しいのは嫌いだからな、気楽に接してくれ。」
皆、何故ここに集められたのか不思議そうな顔をしている。ただこの人と挨拶をするためだけに呼ばれるなんてこともないだろう。これからもいくらでも会う機会はありそうだしな。俺はそんな呑気なことを考えていた。
「さて、君たちは魔族の奴らと戦うってことでいいんだな?」
そんな空気の中、メルドさんが放った言葉で空気が、一変した。
この時、俺はメルドさんが何をしたくて此処に皆を集めたのかを悟った。単純なことだ、俺等にどれほど戦う覚悟があるのかを確かめたのだ。
「ん、この程度か。あー、いきなり雰囲気を悪くさせて悪かった。突然だが、君たちの力量と覚悟を確かめさせて貰った。その結果から言うと、数人を除いて全然ダメといったところだ。」
尤も、その場にクラスメイトの中ではほとんどの奴がその言葉にうつむいたからだろうか、慌ててすぐにフォローする姿からはとてもではないけどさっきのメルドさんと繋がるものが見いだせなかった。
「まぁ、これから鍛えてやるからそう落ち込むな。俺と聖騎士団の奴らで徹底的に特訓してやるから。ただ、その前に君たちにはステータスプレートを作って貰う。」
ステータスプレート?
そのような言葉をここに来るまでに一切出てこなかったので、俺を含めてほとんどの奴はぽかんとしていた。
「ん?もしかして、ジジイからはステータスプレートのことについて何も言われてないのか?」
恐らく僕たちの反応からその結論に辿りついたのだろう、彼は悪態をつきながら説明をしてくれるようだ。
唐突ですが、この話で一旦凍結させていただきます。
理由は、未熟故にもっとしっかりとした文章を書けるようになってから投稿しようと思ったからです。
また別のものを一から考え直して作ろうと思っていますので、もしよろしければ、そちらも一度読んでいただけると嬉しいです。
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