パワプロクンポケット10〜世界の破壊者の奇跡 (カーナビレッスン)
しおりを挟む

芳槻桜空(芳槻さら)の章
第一話 一人ライダー大戦


もう一つの小説でパワポケ が出るのでその予行として短期連載の予定で執筆します。
私はハッピーエンド主義者です。
ですが、イデオンのようなバッドエンドもファフナーのようなビターエンドも悪くはないですが、やはりダルタニアスのようなハッピーエンドが大好きです。
それでは、どうぞ。


門矢『はあー、今日から俺も高校生かー。』

 

俺の名前は門矢士、15歳だ。

小学生の頃からずっと中学生まで野球をやってきていたが県からお呼びがかかるレベルのものではなかった。

 

でも、そんな俺には秘密があった。

この門矢士という名前にも関係しているのだが、両親は大の仮面ライダーファンであり俺も子どもの頃から見ていて大好きだった。

そして、俺がお袋のお腹にいた時に企画していていた仮面ライダー"仮面ライダーディケイド"の主役の名前からとったのだ。

親父のライダー友達がプロデューサーだったらしいので知っていたらしい。

まあ、小中学校の時に少しいじられたけど問題になるほどではなかった。

友達に巧やら雄介などいたのでまあ、違和感はなかった。

 

そして、俺が10歳になった誕生日に親父が買った仮面ライダーディケイドのコンプリートセレクションと仮面ライダーディエンドのコンプリートセレクションを貰った。

 

そして、それで遊んでいたらいつの間にか本当に仮面ライダーディケイドとディエンドになっちゃた。

でも、俺はラブ&ピースの精神で正しいことにしかこれを使わなかった。

しかし、悪の組織と戦いたかった。

そして、俺は考えたこの世界にも"スマートブレイン社"や"ZECT"、"財団X"、難波重工"みたいな悪徳企業があるかもしれない!

そうして少し調べたらなんか出てきた。

手始めに悪の組織、プロペラ団がいた時代に仮面ライダー電王の力を使って行った。

これなら問題も起きない。過去を変えても自然にその埋め合わせが出来てるし!

 

そうしたらなんか…おかしなことになった。

なんか荒井のりかという人が怪我をしてしまって大学病院で2年ほど生活することになってしまった。

どうやら俺はシンケンジャーの時のファンガイアのカードをディエンドライバー使って怪我させてしまったんだ。

でも、そのおかげで外藤さんとかいう人と協力してプロペラ団を退治することができた。

この時にはなるべく立ち直れないようにそれぞれの基地で仮面ライダークウガのライジングマイティとなって破壊しまくった。

死人は出していない。

 

その時にラブラブな野球部のキャプテンと赤髪の女の子二人を見てイライラしたけどね。

しかも二人でラブホテル入っていったし…他にも何人か女性がいたな。

あー彼女欲しいと思った。

 

そして、そこで仮面ライダーゾルダを召喚し、重婚を可能にする法律を国会に通した。その際に、不満が出ないように体を分裂させたり合体させたりする薬をマイティクリエイターで作った。

 

で、もうやめようと思った矢先になんか途中でお腹が空いたからある時代に飛んだのよ、そうしたら背の高い青髪の小学生の女の子が武装した高校生からいじめられてたからカブトになって助けてあげた。

武装していたとはいえ、生身の人間相手に戦うのは駄目だと思って、カブトのクロックアップで全員気絶させてやっつけた。

その時の女の子結構可愛かったよな〜

 

ま、ともかく次に南の島に向かったんだしあわせ島だったかな。

その時にようやく仮面ライダーらしくやれると思って敵をバッタバッタ倒していった。

なんせ悪の組織BB団に囚われた囚人と島民を救うナイスな展開じゃないか!

日高仁六さんと協力してとしおくんという怪獣を起こした。

そして、ラスボスのロボットを倒してゲームクリア!その時はエグゼイドになったなあ…マイティアクションXで楽勝!

 

そのBB団から芋づる式に悪の組織のジャジメント、カエサリオン、九百龍、アジムなんかを倒した。

いやー、スカイライダーは便利だなあ、空も飛べて99の技で基本的に圧勝だし、それほど大したことなかった。

色んな支部に仮面ライダーを送った。死人は出さなかったが、仮面ライダーの大軍が秘密基地を壊滅させるさまはまさしく仮面ライダー大戦。

ファンからしてみれば興奮ものだよ。

悪の組織からしたらトラウマになっただろう。経済支配していたところは仮面ライダーデューク、斬月、ベルア、純、イクサを置いて安定させた。

これで平和平和。

 

で、なんかそのまま帰ろうとした矢先にまた何かあったみたいだ。

自動車事故からピンク色の髪の毛の女の子を助けた。

そして、俺は数年前の世界に来て宇宙人、ギャスビゴー星人をストロンガーでやっつけて、アンドロイドをエグゼイドのマキシマムマイティアクションXの必殺技を使って人間にしてやった。人間の肉体はマイティクリエイターを使ってなんとかなった。

そうして帰宅。

 

春休みまでにはなんとか終わって帰ってきたらもう親切高校に入学だ。

まあ、これで正義のヒーローごっこも楽しんだし野球に専念できる。

 

荷田『おおー!あれが有名な親切高校でやんす!これから新たな青春の日々が始まるでやんす!』

 

士『えっ、君は?』

 

荷田『おいらの名前は荷田幸治っていうでやんす!中学校の時に戦ったでやんす!』

 

士『そういえば…そうだったかなあ…』

 

荷田『でも、これからはチームメイトでやんすよろしくでやんす!』

 

士『うん、よろしく。』

 

荷田『ところでそこにあるのはディケイドライバーにでやんすか?』

 

士『あ、知ってるの。』

 

荷田『当然でやんす!仮面ライダーファンとして全ての商品を買っているおいらにとっては見飽きてるでやんす!』

 

士『よかったなあ〜同じ趣味が合う人がいて、俺は両親が仮面ライダーオタクだから名前もこうなったんだよ。苗字も同じだし。』

 

荷田『いいでやんすねえ〜ああーおいらもそういう名前がよかったでやんす!ところで…士君はどれくらい話しが合うのかな試すでやんす!これから学校につくまでライダー雑学で対決でやんす!』

 

士『いいね!やろう!』

 

そうして俺たちはバスの中で楽しんだ。

最もこの時は知らなかった。

親切高校がどんな所かということを…

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第ニ話 最終回後の世界

この作品ともう一つの作品はそれぞれ月曜日どちらかを出すことにしました。
二つ兼任はきついのでしばらくメインはこちらでやります。
登場人物紹介も近い内に出すのでよろしくお願いします。
それでは、どうぞ。


 

えっ…

俺は親切高校に入学した門矢士。

だが、なんだと…

学校の外から出れないだって!

波乱の寮生活が始まった!

でも、女子と一緒なのはうれしい。

どうやら、ジャジメントが運営していた学校だったが、俺が潰した後に和桐製作所というワギリバッテリーという脅威的なエネルギー資源を作った所が運営することになったようだ。

そして、そこの社長はまだ若い男であったが、社長の娘との間に子どもを設け、あのしあわせ島から原住民を連れてきて職を与え、その代わりに技術や文化を学び、金髪女まで連れてきたという話がある。

その社長兼理事長が俺の知り合いのさんであった日高仁六さんなので、中々ここは居心地が良い。

ワギリバッテリー製作者の五代薫さんと、資金援助をした日高鈴音さんの旦那は重婚によって幸せに子どもと妻たちと暮らしている。

そのため、その夫兼社長は理事長として積極的に男女交際を推し進める学校として親切高校を変革したのだ。

 

野球部は寮で集まり、四人部屋で3年でキャプテンの飯占先輩、2年の北乃先輩、同級生の荷田君と同室になった。

雑用やらなんやらもやることとなった。

不安はある…

まあ、でも…

 

士『ふっ…俺はどの仮面ライダーにもなれるんだ…問題ないんだよ。』

 

女子寮との境、外への出入りの警備そんなの意味なかった。

 

荷田『なんでやんすと!羨ましいでやんす!おいらもなりたいでやんす!』

 

士『ファイナルフォームライドならなれるけど…』

 

荷田『なんでやんすと!それでもいいでやんす!早速、女子寮に行くでやんす!』

男子高校生はそういう生命体である。

女子と同じクラスだが、女子寮には行ってみたいのだ。

 

北乃『煩いぞ!お前らとっとと寝てろ!』

 

士『ま、今日は寝ようよ。』

 

荷田『そうでやんすね!』

 

俺はともかく睡眠をして明日に備えた。

そして、野球部に入部した俺を待っていたのは雑用の嵐であった。

ボール拾い、ボールみがき、グラウンド整備などなど。

ま、大変だけど一年生だから当然だと思った。

それに俺は野球選手であると同時に仮面ライダーだ。

それに勘違いしないでほしい。変身すれば誰でも必ず力が強くなるわけではない。

ある程度強くならないといけないし、装着者の身体能力によって力が変化する。

だけれどもその倍率は高すぎるので野球とはあまり関係なかった。

大体、死んだら何でも出来るなんてのは夢の見過ぎだ。

努力もなしに手に入れたものは本当に価値がない。

好きなことで生きていくああ結構!

そのための努力はする必要があるから、まあ俺はそもそも潜在能力はあったのだがそれでもそこそこだった。

そして、ここから頑張るためにも力をつけないと!

 

でも…なんかいやな予感が…するような…

 

ー翌朝ー

 

俺たちはそれぞれクラス分けがされている教室へと向かった。

クラスは男子の方が多く、女子はクラスでも半分はいたが、2.3人男子の方が多かった。

ちなみに全ての生徒は運動部に所属しないといけないルールはあるが、兼任ならば文化系の部活をしても良いとルールもあった。

 

大河内『よーし、それでは、授業を始める。』

 

担任の大河内先生。

先生は生徒指導の先生として皆から恐れられているようだ。

 

俺は授業中寝っぱなしだ。

というか、ほとんど授業を受けてもまったく内容がわからないのでポカーンとしているだけだった。

 

士(おいおい…なんだよ、加法減法って…全く分からないぞ…)

 

まあ、俺以外の男の野球部はみんなこんなものなのでそこまで気にすることではない。

しかし、何か視線を感じるんだよなぁ…

 

じーっ

 

??『…』

 

いや、多分誰か女子が俺を見ているのだろう!

よっしゃー!

いやでも…まあいいか…すぐにクラスの女子から告白されるなんてどこのキミカレだよ。

俺はそのまま眠りに落ちた。

 

ー野球部ー

 

監督『そろそろか…一年生集合!!お前達!テストしてやる…まず門矢!お前からだ…』

 

士『はい!』

 

俺は打撃テストをした。

俺は撃ちまくった!

バッターボックスに立って10球全てを打った。

俺だってだてに仮面ライダーやってるからな…これくらいは頑張らないと!

 

監督(ほう…使えるな…)『次!荷田!』

 

その後も何人かテストされ…またいつものボール磨きやらに戻った。

まあ、成績が良かった一部のメンバーは素振りをさせてもらった。

 

今年の野球部の一年生は

 

俺、荷田君以外には俺と同じ野球馬鹿の越後、ピアノが弾ける田島、家が大金持ちの官取、常に腹が減っている岩田、かつて俺がプロペラ団から助けた夫婦の息子の五代がいる。

皆、先輩にこき使われる日々を日夜過ごしている。

まあ、それなりに仲は良いし楽しい。

同じクラスには荷田、越後、五代がいる。

 

越後『おい、士。今返されたテストの点数で勝負しようぜ!』

 

士『いいぜ!俺と勝負だ!お前みたいな馬鹿に負けてたまるか!』

 

奈桜『いいね!いいね!そういうの青春だね〜』

俺と越後の間に入った緑髪の女の子。

名前は高科奈桜。

頭は俺と越後と同レベルだが、俺の超タイプの顔と体つきだ。

 

越後『おっ!高科じゃないか!お前とも勝負するか!』

 

奈桜『いいよ!負けないよぉー!』

 

士『二人に負けるかぁ〜せーの!』

 

ペラッ

 

越後『0点だ!』

 

奈桜『0点よ!』

 

士『0点だ!』

 

越後・奈桜・士『………』

 

越後・奈桜・士『あははははははは!』

 

荷田『……100点満点のテストでその点数は壊滅的でやんす…解答欄埋まっているのがほとんどないでやんす…僅かに埋まっているのも間違っているでやんすよ…』

 

越後『おい!俺は3つも書いたのになんでなんだよ!』

 

荷田『合っているとは限らないでやんす…』

 

奈桜『なんで!名前はちゃんと書いたし、二つ書いたのに!』

 

荷田『名前だけ自信満々な字でやんす…』

 

士『ちきしょー!一つだけだが、絶対合ってると思ったのにー!!』

 

荷田『ゲーム機の残りざんき()って漢字の問題でやんすね…どれどれ…やっぱり…斬鬼って書いてあったでやんす…当たってるわけないでやんす!!』

 

士『これは出した先生が悪い…俺は本気でこれだと思って…他の問題が難しすぎる分、サービス問題だと思ったんだよ!』

 

荷田『こんなのはネットの仮面ライダー検定で十分でやんす!』

 

越後『す、すげー!間違ってるけどお前そんな漢字書けたのかよー!』

 

奈桜『他にどんな漢字なら書ける?』

 

士『響、威吹、轟、鋭、闘、勝、裁、剛、蛮、弾などほら。』

 

越後『ちきしょーー!お前天才だなぁ…』

 

荷田『ただ関東十一鬼を書いただけでやんす…』

 

士『響鬼を見たら勝手に出来てた。ま、俺はただの野球バカじゃなくて、仮面ライダーバカとも兼任してるからな。』

 

奈桜『仮面ライダー…そういえば数年前に仮面ライダーが大量に悪の組織を見つけて世界に衝撃を与えたのって知ってる?』

 

士『もちろん。世界の裏を握っていた奴等の組織を仮面ライダーが襲撃し、その組織の実情を全世界に公開したことだろ。』

(俺がやったからな…仮面ライダードライブになって仁良のときのようにやったぜ…いやあ〜気持ちよかった)

 

カメンライドドライブ『この多数の資料はとんでもない人体実験と悪辣なやり方を示している!!悪かったな、此処には正義の味方がいるんだよ!』

 

俺はそのあと、出てきた敵をバッタバッタと倒し、ついに平和を勝ち取ったのだ!

 

 

荷田『格好良かったでやんす!』(あ、これは士君がやったことでやんすね!納得したでやんす!)

 

越後『すごいなぁ。俺、そんなこと知らなかったんだぜ。』

 

奈桜『新聞部を兼任している私ならではの情報よ。』

 

士『俺たちファンにとっては興奮ものだったよ。なんたって日本に来た仮面ライダーはコーカサス、ヘラクス、ケタロス、ドライブ、ルパンだっからねぇ。』

 

荷田『マニアどころを抑えたナイスなセンスでやんす!でも…死者は出なかったでやんすね。』

 

奈桜『なんかぁ、仮面ライダーコーカサスの大号令の元、それぞれの支部の人間が心を入れ替えてボランティアに尽くしてるって話だよね。』

 

越後『へぇ〜海外に学校とか作ってんのか?』

 

奈桜『そうなのよ、今までの人生を改め直すといって急に優しくなったのよ。名前も全て統一してNEOZECTとなったって。』

 

士『そうなんだー。』(その通りだよ。圧倒的指導力を発揮した仮面ライダー達についていくしかないほどトラウマを与えたからな。特にアマゾンズを送ったところは従順だったな、それに福利厚生もちゃんとしているので不満はほぼない。)

 

荷田『また、仮面ライダーカブトの映画でやんす!』

 

ま、その頃はps2の仮面ライダーカブトにはまっていたからな。

 

越後『ま、俺たちには関係ないけどな!』

 

その後もたわいもない会話を交わして俺たちは授業を終え、部活をして部屋に帰った。

こんな日々が続くのは大変だが、結構楽しい。

だけどやはりなんか変な予感がするんだよなぁ…

 

ー体育倉庫ー

 

??『こちら、進展なし。やはりもう無理だとしか…』

 

???『いいえ、まだよ。彼女さえいればなんとかして我々も復活することが出来る。なんとしても確保するのよ。』

 

??『…はあっ…こんなの無理じゃない。もう、こっちのメンバーは10人程度…私にはどうしようもないわよ。』

 

??『悪は必ず滅びる…たった一年で世界を支配する組織を破る仮面ライダーが大量に攻めてきたらそうなるわよ。今はまさにヒーロー番組の最終回後の世界ね。』

 

そういって体育倉庫にいた彼女は携帯を切った。

 

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第三話 再会

この作品はストック多めなのでペース早めていきます。



 

士『さてと…行くか。』

 

俺は十分な金を持ってはいないが、召喚している仮面ライダーは基本的に俺の言う事を聞くがこき使ってはいない。

意志もないがそのキャラになりきっている。

そのため、基本的に金銭面は潤っているが、恵まれない子ども達のためにほとんど使っているが少し自分のために使っている。

これくらいの自由はしたいのだ。

 

荷田『Gガンダーロボのシャイニングガンダーゴールデンバージョンが欲しいでやんす!お願いするでやんす!』

 

俺は荷田君の買い物を終えた後にデュークのいる企業に向かった。

彼らはそれぞれこの世界の支配者だったジャジメント、アジム、九百龍、カエサリオンの組織を乗っ取ってボランティア事業に精を出している。

ここはその一つ、カエサリオンの日本支部であった所でデュークに任せている。

 

デューク『どうも、政策は順調ですよ。』

 

士『ありがとう、ところであいつらは残りどれくらい?』

デューク『大体残りは10人程度で…君の学校にもいるよ。』

 

士『ありがとう、それじゃあ頼むよ。』

 

そういって俺はデュークに任せ、学校に戻った。

ディエンドのインビジブルは本当に便利で学校に簡単に入れる。

しかし…

 

士『ただいま、荷田君。はい、これシャイニングガンダーゴールドバージョン。』

 

荷田『さすがでやんす!で、それから行ったでやんすか!女子寮!』

 

士『ああ、行ったよ…でも…』

 

ー数十分前ー

 

士『ふーっ、少し休憩。にしても結構このおもちゃ重いな、でも俺も結構こういうの好きだしなあ…』

 

俺は透明になるのを解除し、森をゆっくり歩いていた。

仮面ライダーバロンのマネで捻挫するふりなどしながら森を歩き回っていた。

すると…ガサガサ…

 

士『ん?何の音だ?』

茂みからよくわからない音がしている。

俺は興味があったのでそこを覗いてみた。

すると…

 

??『ふっ!はっ!』

 

キャインキャイン!

 

な、あそこでドーベルマンを虐めているのは物凄く身長が高い青髪の女の子だった。

ドーベルマンや警備員は女子寮の安全のために男子寮と女子寮の間の森に必要なのだ。

でも、一部の生徒は警備員とドーベルマンがいない日を知っている。

これは理事長の奥さん、日高希美さんが

 

希美『若いうちから頑張り!!男をみせろ!!』

 

偶にこの人は車でドーベルマンと警備員を引き回しており、とても迷惑している。

理事長も

 

仁六『いや…ごめんね…車の運転をやめさせるのは駄目だったけど…私有地のここならやってもいいと…そうしないと育児のストレスが出ちゃうんだよ…』

 

滅茶滅茶土下座してた。

可愛そうに思えたので納得したがそのおかげで女子寮に行けるメリットもある。

まあ、危ないから行くやつはほとんどいないけどね。

荷田君も俺が止めなかったら行ってたな。

 

で、そんな所でドーベルマンと戦っている女の子に話しかけてみるか。

 

士『おーい、茨木さん。そんなとこで何してんだー。』

 

和那『ん?ああ、確か同じクラスの門矢士か。そんな遠慮せんとカズでええて、うちはな、今ここで訓練しとった。』

 

彼女の顔に覚えはあった。

彼女の名前は茨木和那。

歳は俺たちより一つ上だが、数年前、仮面ライダーカブトとなって俺から救われた後に色々とマスコミが騒いでしまい、追っかけ回される羽目になり一年間学校を休んだため、仕方なかった。

本当に悪いことをしてしまった。

 

士『訓練かぁ…そんなに強くなってどうするんだよ。』

 

和那『ああ、これはなある人と同じくらいに強くなりたいんや』

 

士『ある人?』

 

和那『ああ、うちは子どものときに大勢の高校生に武装して囲まれたんや。本当に怖くて怖くて今にもちびりそうになっとった。そこであの人は颯爽と現れてうちを守ってくれたんや。』

 

士『あっ!あの時の青髪の子か!』

 

大江『えっ?なんであんたが知っとるん!』

 

士(ぎくっ!!)『い、いやあ…ニュースになったからねぇ…』

 

和那『ああそうか、たしかにあったなあ…仮面ライダーカブト現る!!って…うちはあん時に結構大きく載ったからな!いやぁ〜あん時はマスコミに追いかけ回されて大変やったわ。』

 

士『それで覚えてたんだよ。だって、仮面ライダーファンとしては気になるニュースだからね。にしても凄い人だね。』

 

和那『うちが尊敬して…いや…憧れている人間なんや。うちはこんな身長やからみんなからいじめられて人間不信に陥ってたときに来てくれたから…本当に救われたんや。誰が助けたか少し調べたけどわからんかった。』

 

士『ま、それが仮面ライダーだからね。悪の組織を潰した時もそうじゃなかったっけ?』

 

和那『ああ、あの仮面ライダー革命の時のか。ありゃあびっきりしたなあ、でも…格好良かったけどカブトは日本におらんかったなコーカサス、ケタロス、ヘラクス、ドライブ、ルパンやからな。』

 

士『へぇー、もしかしてカズも仮面ライダーファン。』

 

和那『違うで、仮面ライダーカブトファンや、あの人のことをもっと知りたかったから…あの時の人のことは知らんけどいつかは会える…そして会ってお礼を言いたいんや。ありがとうって。』

 

士(……ごめんね。俺もそう言いたい…君のことを助けたのは俺だと。でも、まだ終わってないんだ。正義の味方としての仕事が終わっていない以上…正体は言えない。)

 

和那『うちはな…みんなからいじめられないように力をつけたんよ。でも、力を持った人間が複数いたら敵わないことを知った。これでも、昔は少年漫画のヒーローに憧れとったんやで、敵を一斉に100人倒す。そんなの凄いやないの。』

 

士『でも、仮面ライダーはいるだろ現実に。』

 

和那『そうなんやて…あの時、ホンマにあの時あの人に助けられなかったらうちは男性恐怖症やら対人恐怖症で何も出来ない奴になってたと思う…ホンマに嬉しかった…』

 

涙を目に貯めながら話す彼女を見て俺は胸が苦しくなった。

俺は救ってよかったと思ったがそれ以上に完全に悪を倒せていない自分に腹が立っていた。

それに、もし打ち明けたら色々と周りがうるさくなってしまう。

一年間もマスコミに追っかけ回されて学校に行けなかった彼女のことを思うと複雑な心境となった。

だから俺は一つ嘘をついた。

 

士『実はな…俺はその仮面ライダーカブトに会ったことあるんだよ。』

 

和那『な、なんやて!!!!』

 

士『ああ、あの人は凄かったよ。あの仮面ライダー革命の時もアメリカに攻めて行く前に俺は会ったんだよ。そして、俺は彼に聞いたんだよ。あなたは何がしたいのか?と。そうしたら…』

 

士『おばあちゃんが言っていた…ただ、一人の人間が泣いている。戦う理由はそれでいい。守るために戦う…俺の力はそのためにあるのだ。とな。』

 

和那『!!!…そうか…あんがとな。うちもな、頑張っとるんよ。こうして自主的に力をつけてうちも誰かのために戦いたいんや。仮面ライダー革命によってほとんどの悪の組織はなくなったとはいえいじめはある…それが辛い人間がおるんや…さすがにそこまで仮面ライダーは救えへん。』

 

士『……仮面ライダーは神じゃない。出来ないことも多いはずだ。だけどそれでも彼らは手が届く場所に手を伸ばして助けるんじゃないか。』

 

和那『……』

 

士『そして君は救われた。偶々だったかもしれない。それでも、カズは助かったんだろ…だったらそれでいいじゃないか。本当に助けてほしい時に助けてもらう存在がいない人にとって仮面ライダーは救いなんだ。カズにとって仮面ライダーカブトはそんな存在なんだろ。だったら俺たちは彼らに出来ないことを彼らの代わりにやる。それが最大級の恩返しじゃないのか。』

 

和那『…せやな、あんたの言う通りや。うちが間違っとったわ。でもあんたがまるで仮面ライダーみたいな口調やで。』

 

士『はははっ、まさか俺なんかじゃなれないよ、じゃあな。特訓頑張れよ、カズ。』

 

和那『おおきに、士。』

 

俺はそのまま男子寮に戻った。

 

ー回想終了ー

 

士『というわけなんだ。』

 

荷田『ふーん、別に言えばいいでやんすのにところでなんでおいらには言ったでやんすか?』

 

士『変身アイテムを見られちゃったし、それに荷田君は仮面ライダーのことをよく知っていたからね。ちゃんと秘密を守ってくれると思ったからね。』

 

荷田『そりゃあそうでやんす!マニアとしてマニアを守るのは当然でやんす!あ、そういえば士君はケータッチは使わないでやんすか?持ってないでやんすか?』

 

士『ああ、ケータッチね。持ってるよ…でも、使わないんじゃなくて使えないんだ。』

 

荷田『へぇーほかに使えないのとかあるんでやんすか?』

 

士『うん、各平成仮面ライダーの最強フォームが使えないんだよ。』

 

荷田『でも今のままで十分だと思うでやんす!』

 

士『そうだね。』

 

ケータッチが微妙に輝いたのを俺は知らなかった。

 

俺はその後準備をして野球部の練習へと向かった。

また、ボール磨きをした。

他の先輩の練習風景を見てるとやはり凄いと感じてしまう。

これが先輩か…

 

 

ー翌日ー

 

クラスで大河内先生から200ペラを貰った。

ペラとはこの学校で使う通貨で貸し借りは駄目だがゲームで取引すること

俺は早速何に使うか考えた時に購買であるものを見つけた。

電池式のCDプレイヤーだ。

CDプレイヤーが200ペラで売ってたのだ。

俺はすぐさまそれを買って屋上に向かった。

 

士『ふわぁ〜いい天気だなぁ〜こんないい天気に暗い顔をしている奴は越後よりも馬鹿だなぁ〜それじゃ早速。』

 

カチ

 

俺はCDプレイヤーをつけて仮面ライダークウガのED"青空になる"をかけた。

 

士『重い荷物を〜』

 

そして俺は一人で歌を口ずさんだ。

この曲を歌うときの姿勢はねっ転がる。

そうするとなんとなく気分が良くなる。

そして、その歌は反対側にいる子にも聞こえたのだが、この時は知らなかった。

 

??『……』

 

数分後…

 

士『ふわぁ〜いい気分になったし、教室に戻るか…』

 

??『……』

 

士『ん?俺以外にも人がいたのか。おーい、そんなとこで何やってるんだい?』

 

??『……あなたですか…さっきから変な歌を歌っていたのは。』

 

士『うん、そうだよ。この歌は名曲だよ、仮面ライダークウガのED青空になる。』

 

??『わたしには不快な歌詞でした…』

 

士『そう…でも俺はこの歌大好きだよ。君を連れて行こう…悲しみのない未来まで…』

 

??『あなたは恵まれているんですね…私には悲しみのない未来に連れてってくれる存在なんていません。一番大事な人に裏切られた私には…そんな人は…』

 

士『…なら、俺を頼ってみないか。』

 

??『え…』

 

士『いきなり会ったやつにこんなこと言われてもふざけるなと思うかもしれないが俺は困ってる人間を助けたいんだ…今はまだ俺のことを信じてくれなくてもいい…だが、俺が君を信じていることだけは信じてほしい。』

 

??『……』

 

士『俺の名前は門矢士。もし、かけらでも信じてくれるのなら…名前を教えてくれないかな…』

 

さら『…さら…芳槻さらです。さらと呼んでください、それでは…』

 

彼女はそう口ずさんだ後、屋上から出て行った。

 

士『芳槻さらさんか…隣のクラスの子か…結構可愛いかったなぁ…でも、俺は何処かであの子にあったような…いや、似た人をみたような……うーん…よし、頑張ってみるか!』

 

??『ありがとう…士…』

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四話 第八楽章♪女ったらしの捜査官

ペースは早めにやっていきます。
描き貯めはそこそこあるので、それまでは頑張っていきます。
それでは、どうぞ!


 

飯占『おおい!田島!お前の磨いたボールは汚い!ちゃんと綺麗にしろ!越後!お前からはやる気が感じられない!!』

 

荷田『みんな中々しごかれてるでやんすね〜』

 

士『そりゃあ特にあの3人は野球センス抜群だからね。』

 

飯占『おい!五代!グラウンド整備が遅いぞ!』

 

五代『はい、すみません。』

 

士『そういえば五代君のお父さんは今どうしてるのかなぁ。』

 

荷田『五代一介選手でやんすね。五代選手は引退した今では若くして阪神の二軍監督として頑張っているでやんす。』

 

士『五代選手は悲しいあの事件があったから…一シーズンを棒に降ったというのに…』

 

俺がプロペラ団を潰した後、プロペラ団の残党による作戦で試合に帰る最中息子の誕生日プレゼントをおもちゃ屋で選んでいたところを連れ去られてしまったのだ。

数日後、山中でバラバラになった死体が発見された。

この時、彼の妻達は絶望していてその姿をインタビューで観るが直視出来なかった…

 

智美『…私にはこの子たちがいます…ですから…』

 

明日香『ただ…ただ…生きていると待っていただけに…』

 

マリコ『とっとと帰れ!』

 

由紀『今は…心の整理がついていませんので…』

 

みなこ『お帰りください…子どものオムツを替えないといけないので…』

 

俺はこれを見たときに思った。

世の中思い通りにいかないな…

仕方ないの一言で済ませる世の中が嫌で仮面ライダーになって戦ったのに…

 

だが、彼は1ヶ月後記者会見に現れたのだ。

そう、俺はプロペラ団の残党を捕まえた後にそこで改造されかけていた五代選手を助けたのだった。

彼は記憶を操作され、社会人野球の選手として囚われていたのだ。死体は偽装工作として捨てられた墓から掘り出したものだった。

土葬されていた人がいたらしい。

この一件で知名度も上がり、野球選手として輝かしい人生を謳歌している。

奥さんも増えたけど…

 

荷田『まあ、あの重婚制度を採用しているところなので複雑でやんすけどね。』

 

士『そういえば重婚制度を使っている人ってそんなにいないよね…』

 

荷田『そうでもないでやんすよ、五代一介、津上翔二、乾巧四、剣崎五真、日高仁六、天道七司、野上八太郎さんがやってるそうでやんすよ!』

 

士『日高さんはともかく…他の人はかなり有名な選手だな…でも…野上八太郎さんってつい2年前にホッパーズに来た人だろ…その人にそんな女性なんて…』

 

荷田『週刊誌が金髪女性と緑髪の女子高生とピンク色髪の中学生と白髪女性とアイドルと青髪女性と茶髪女性と金髪の女子大生を連れてミルキー通りを歩いていたでやんす!』

 

士『はあああああああああああああ!!!いやいやいや、8股!!8股ってどういうことだよ!』

 

荷田『週刊誌で数ヶ月前からナイスリードキャッチャー、ホームランしか打たない天才野手に急になった八太郎選手を追っかけたみたいでやんす。』

 

士『それでそんな光景が見られたと…名前通りの八股になったと…』

 

荷田『でも、大神ホッパーズはそんなことを気にせずに雇ってるでやんすね…いや…もう和桐ホッパーズになったでやんすから…おいら達も野上選手に会えるでやんす!』

 

士(ああ…そうか…あの人か…)

 

俺がギャスビゴー星人と戦ってるときにヒヨリンこと星影ヒヨリさんといた時に側で見てた人か、このアイドルはヒヨリンさんのことだな…にしても…すごいな…

ま、オオガミが潰れるのは仕方ないか…

 

俺がプロペラ団を再度潰した後残った資金を持って逃げた男。

それがプロペラ団の最期の団員大神美智男だった。

彼はその資金を使いなんとかアンドロイドを作って仮面ライダーに復讐しようと画策していた。

だが、実験動物にされていたアンドロイド全てを俺がマキシマムマイティxで人間にしたことによって残っていた金も尽きてしまった。

そのため大神美智男は自殺した。

そのため、大神ホッパーズから和桐ホッパーズとなったのだ。

それを記念して、ホッパーズの選手が何人か野球部に来てくれるらしい。

 

士『確か来るのは湯田選手と芽館選手と野上選手だったよね。』

 

荷田『それにコーチとして、鬼鮫という人と水木という人が来てくれるらしいでやんす!楽しみでやんす〜』

 

士『確かにそうだね。でも今はペナントレースの最中だけど大丈夫なのかな…』

 

荷田『そこら辺はなんとかスケジュール管理を上手くやってるらしいでやんす。それに…野上選手は重婚相手のうちの二人を連れてここに来るらしいでやんす!』

 

士『へぇ〜よく知ってるね。で、誰なの?』

 

荷田『金髪女性と白髪女性らしいでやんす。』

 

士(じゃあ俺の会ったことのない人だな…)

『ともかく、その人達はなんでくるの?』

 

荷田『単純に連れだと思うでやんす!ああー羨ましいでやんす!』

 

士『ま、女っ気のない俺たちからしたらなぁ…羨ましいよ。』

 

飯占『おおい!何無駄口叩いてるんだ!とっととボール磨いてろ!!』

 

俺たちは雑用に戻った。

 

ーその頃、ホッパーズ寮前ー

 

野上『それじゃあそろそろ行くか。リン、芙喜子もいいか。』

 

リン『全く…こんな昼間から高校に行くことになるなんて…』

 

芙喜子『いやはやその通りね…でも、私たちが行かざるおえないかな…』

 

芽館『なあ、湯田。このポーズが一番目立つよなぁ?』荒ぶる鷹のポーズ

 

湯田『知らないでやんすよ。にしても、こんなに早く行く必要があるでやんすか?』

 

野上『もう今日これから和桐ホッパーズになる記者会見が始まるから大丈夫だよ。』

 

芽館『ちきしょー!八太郎!お前8人も彼女を連れていってそのうえ2人を後輩に見せつけるなんて…』

 

湯田『羨まし…』

 

芽館『なんて目立っているんだーー!見てろよ!お前よりも目立てるよう後輩にはめっちゃアピールするぞーー!』

 

湯田『な、そこじゃないでやんす!関係者以外が行くのは…』

 

鬼鮫『まあまあいいじゃないか、俺も少し我慢するから…高校球児にも中々の人材が揃っているからなぁ…ああ…楽しみだ。』

 

水木『ったく!野上!こんなこと許可するのは特例だからな!わかったな!』

 

野上『はい、すみません水木コーチ…』

 

芙喜子(さてと…少し不自然な形とはいえこれであの親切高校に侵入できるわね…)

 

リン『あらあなた、私以外の女を連れていくなんていい度胸してるわね…』(ここはわざとらしく夫婦っぽいことしないとね…わかるでしょ、芙喜子。)

 

芙喜子(ああ…そういうこと…)『あんたこそ邪魔なのよ、どっか行ってれば。』

 

野上『ちょ、ちょ、二人ともオーラが凄すぎるだろ!』

 

湯田『ああーーーー羨ましいでやんすねぇ〜モテモテでやんすね。』

 

野上『湯田君…こっちに目を向けて話そうか。』

 

湯田『おいらはまだ死にたくないでやんす!にしても…もう一人行く予定だったあの茶髪の子はどうしたでやんす?』

 

野上『ああ…つわりが酷くてね…今、寮で休んでいるんだ…茜や冬子がいるから大丈夫だと思うけど…』

 

芙喜子『ほらほら、毎日見てるんだから大丈夫だよ、とっとと運転する!』

 

野上『ああ…』

 

俺たちは親切高校へと向かった。

ある謎を解くために…

世界の破壊者を呼ぶために

 

その頃の校舎裏

 

??『あーあ、このままじゃ駄目ね。全く駄目…だってあんたの薬もう無意味なんでしょ。どんなに研究しても結局はリプログラミングで邪魔されるんだから…』

 

??『だからこそここでやるんじゃないですか。私は今、大変ですよ。まさかこんな所でしあわせ草を栽培するなんて…』

 

??『あ、そう。でも、あいつは時を止めることや時を戻すことも出来るわよ。それも考えてる?』

 

??『…とりあえず我々に打てる手は打っておくに越したことはないですからね。ともかくあなたはあの4人をなんとかしてください。』

 

??『了解。』

(…私もリプログラミングしてもらえば…)

 

??????『…あれを辿れば…』

 

シュバッ!

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第五話 プロ野球選手の資格

今日、明日にでも登場人物表を出しますね。
ネタバレが段々と多くなるのでご注意を!それでは、どうぞ!


 

士『ふわあああ〜』

俺は今日も教室で授業中に寝ていた。

そのため、休み時間でもあくびが出ていた。

 

妙子『ちょっといい加減に起きなさいよ。』

俺の隣で注意する茶髪の女の子。

三橋妙子って名前の成績優秀で、面倒見の良い子だ。

 

士『いやいや、妙子ちゃん。俺たち、野球部は部活に向けてエネルギー貯めてるんだよ…それに見ろよ。ほかのやつらを、荷田に越後に五代に奈桜…って奈桜?』

 

おい!野球部の越後や湯田君や五代はともかく奈桜はだめだろ…あのひとがいるのに…

 

妙子『いい訳は結構!ほら、やりなさいよ!』

 

士『いやだぁー!俺全然内容わかんないだよ!わからないところがわからないんだよ!』

 

妙子『…だからやらないっての?』

 

士『うん、俺は将来プロ野球選手になるから勉強なんて必要ない!それに人間は誰か必ずしも一つは良い取り柄を持っているんだ。俺はそれが野球選手の才能なんだ!

それに絵が下手だったり、おバカキャラだとTVに出してもらいやすいだろ。実際に天道選手はよく出てたし。』

 

天道七司選手は俺たち高校球児たちの憧れの選手であり、もの凄く強い選手であるのだ。

そして、TVでも嫁から教わった缶蹴り技術は一時期小、中学校で大分流行った。

最もその嫁たちに尻に敷かれているのは内緒だが…

天道選手の父母と嫁たちはとても仲が良く、ドッキリを常に仕掛けてたり、インタビューでかなり目立ったりしている。

 

妙子『言い訳を考える才能だけはあるのね…でも、もし!もし!プロ野球選手になれなかったらどうするの?』

 

士『やる前から出来ないなんてことを考える奴は何も成し遂げられやしない!

俺は絶対なるというイメージを捨てたことがないだけだ!それにもし、プロ野球選手がだめだったら東映でスタントマンとして特撮番組で大活躍してやる!』

 

妙子『格好良くいっても格好悪いわよ、それに東映のスタントマンになるといってもある程度の学力は必要になるわよ。』

 

士『な、なんだって!くそっ!どうすれば〜そうだ!なあ!妙子、そんなに言うなら俺にワンツーマンで勉強を教えてくれないか?みんなを見返せる学力をつけたいんだ!』

 

妙子『えっ…いいけど。なら、いつやるの?』

 

士『ああ、互いに都合の合う時間…部活前にお願い出来るか?』

 

妙子『わかったわ、ただしビシバシ頑張るからね。まずは実力を知りたいからこのテキストをやってね。明日までに必ず自分一人の力でやってね。』

 

士『20ページテキスト一冊か…ま、やってやるか。』

 

俺はその後授業を終え、時間が空いた昼休みに森の中でそのテキストをやることにした。

 

士『さてと、寮はみんなの目があるし…静かに集中できるところはここくらいしかないからな…』

 

俺はディケイドライバーを取り出した。

 

士『変身!』

 

〈カメンライド!ディケイド!〉

 

〈アタックライド インビジブル!〉

 

俺は姿を透明にして勉強した。

これで番犬にも見つからず静かに勉強できる。

俺は持ってきていたダンボールにテキストを置いてやり始めた。

 

士『はあっ…疲れた…』

 

俺は20ページのうち10ページをなんとか終わらせることが出来た。

昼休みも終わりごろだ…そろそろ帰るか。

俺は変身を解除した。

すると、森の入り口に一人の女の子がいた。

 

士『あれは?おおーい、神条!』

 

神条『おお、確かクラスメイトの門矢士だったな…TV番組の主役と同じだから覚えやすかったぞ。』

 

士『えっ?もしかして神条も見てたのか?仮面ライダー。』

 

神条『まぁ…少しだけだがな。父が数年前にDVDボックスを全ライダー分買った影響でな、見たのは龍騎とフォーゼくらいだがな。』

 

士『は…ははっ…そ、そんなお父さんがいるんだね…ま、うちも同じなんだけどね。この名前も俺の親父が東映のプロデューサーと知り合いで俺の名前を主役の名前として使ってくれたんだよ。』

 

神条『へぇ〜そうなのか、しかしそんな名前をしているということはディケイドが一番好きなのか?』

 

士『そうだね。たしかに俺が一番好きなのはディケイドだけど、他もみんな好きだよ。神条はどれが好きなんだ?』

 

神条『私か?私は龍騎だな。あの世界観…人間の欲望を剥き出しにした争い…まさにこの世界そのものだ。』

 

士『いや、そうはいっても仮面ライダー革命で大分変わっただろこの世界も。』

 

神条『まあな、あの時は本当に驚いた。カズの仮面ライダーカブト参上の時も驚いたがあれはただのコスプレだと思ってた。しかし、あの仮面ライダー革命は世界を大きく変えた。それにあの仮面ライダーコーカサスの演説も凄かった。』

 

士(あれ俺なんて言ったっけ?)

『ど、どんなだったっけ?』

 

神条『我らは悪を倒すものなり!

しかし、我らは命を奪わない…それが善か悪かは後の世が決めるだろう!

我々がやることは偽善だ!しかし、それでも善だと思って戦った!

これからこの世界は混沌に包まれるだろう。我々もやれることはやる!

だからこそ、誰もが手を取ろう!綺麗事かもしれないが私は信じている…辛い時はある!けど、本当に勇気をだすことが重要なのだ!本当の勇気とは腕力が強いとか弱いとかそういうことじゃない!

心の底から許せないものに、嫌だと叫ぶことなんだ!その勇気を皆が勝ち取れると世界にしてみせよう!とな。』

 

士(俺、この時に仮面ライダーBLACKも見てたな…)

『すごいな神条は…演説をみんな覚えているなんて…』

 

神条『なあに。私は記憶力は良いのでな、基本的に色んなことは知っている…まあ、仮面ライダーの知識だけでいったら君の方が上だがな。』

 

士『まあ、産まれる前からライダー好きなのかもしれないな…親父やお袋から貰ったこの体があったのも親父とお袋が会ってくれたおかげだし、親父とお袋は仮面ライダー好きという共通の趣味が合って付き合い始めたからな…本当に救われたんだ。

そして、野球…俺はいまいちだったが今でもやっている。この二つがあったから俺がいるんだ。』

 

神条『…ふふっ、私にもそういうものがあったらもっと人生を楽しめそうだな…それに仮面ライダー龍騎も最後は救われたしな…』

 

士『ああ、彼らは確かに何度もぶつかった。拳でしか分かり合えなかった。だが、それでも精一杯生きた…そして蘇れた。彼らは本当に生きて生き抜いたんだ…』

 

神条『ふぅ…かつてはただの子ども向け番組だと思っていたが意外と哲学があるな…仮面ライダーフォーゼで言っていた言葉…

誰かの正義は誰かの悪って事もある。

お前たちの正義と俺の正義が同じとは限らない。

その通りだ。私は仮面ライダーを正義の味方とも悪の手先とも思っていない、お前は…門矢はどうなんだ。』

 

士『俺は仮面ライダーは正義の味方だと思ってる。そりゃあ間違いをするけど誰かのためにやってることを正義と言わずなんという。俺は勝ったものが正義と思わない…負けないからこそ…守るからこそ正義なんだ。

それに俺は自分の信じてやったことを正義だと思っている。それでいいんじゃないか?』

 

神条『あはははははははっ!お前はまるで仮面ライダー本人みたいなことを言うな。さすがだ…ファンというよりマニアだな。だが、野球の練習も頑張らないといけないぞ。好きなことならな、私も少しは仮面ライダーのことを正義の味方と思ってみるよ。士。』

 

士『ああ。ってあれ…俺のこと名前で呼んだのか?』

 

神条『中々良い話しを聞かせてくれて面白かったよ。これで私たちは友達なんだろ、仮面ライダーフォーゼ的には…』

 

士『まあ、そうかもな。それじゃ、先にクラスに戻るぞ、じゃあな神条!』

 

紫杏『友達なんだろ、紫杏と呼んでくれないか?』

 

士『わかったよ、じゃあな紫杏!』

 

俺はそのままクラスに戻った。

 

紫杏『ふっ…中々良い話しをしたな…それに何だか心が温かくなったな…』

 

ー放課後ー

 

俺は屋上へさらに会いに向かった。

 

士『おーい、さら。』

 

さら『あ、こ、こんにちは…士君。』

 

士『ああ、にしても疲れたぁ…これから部活だけど久しぶりに授業受けると疲れるな…』

 

さら『そうですか、でも…部活は大変ですよね…』

 

士『ヘルガ姉貴の指導もよっぽどだと思うけどね。』

 

さら『でも、子どもが来たりするとちょっと優しい母親の顔になりますよ。普段とは違った表情が見えますし…』

 

士『子どもかぁ…いいよなぁ…俺はプロ野球選手で重婚している人たちが子どもと一緒にTVにでる姿を見ると微笑ましくて…』

 

さら『つ、士君は…パ、パパに憧れているのですか?』

 

士『うーん、そうかもね。でも、俺は結構結婚にも憧れが強いよ。奥さんを守る一家の大黒柱。愛する妻と子どもと共にキャンプに行ったりしたりする。

そんな何気ないものに憧れてるんだ。

ちょっと女々しいけどね。』

 

さら『わ、私も…そういうのに憧れてますよ!親として子どもの成長を旦那様と見守る…素晴らしいことですね。』

 

士『そうだね、俺たちは結構似てるのかもな。なぁ、さら…もし人を信じることが出来たらさらは結婚して子どもをどんな風に育ててあげたい?』

 

さら『…もし、もし本当にそれが可能ならば…1%でもそれがあったら…私は…大切な人のことをどう教えればいいかわかりません。でも、旦那様がいるのなら…その人とともに考えていきたいです。だから…士君は私にその大切さを教えてほしいんです。』

 

士『いいよ、俺はさらの言う事を信じてあげる。さらの行動も認めてあげる。そうすることこそがちっぽけな俺に出来る心遣いだからな。』

さら(なんでしょう…こんなに…こんなに…お腹が痛むなんて…腹痛じゃない…これが…これが…愛の痛み…なら…)

 

その後もさらと会話した後、授業に戻った。

その時にさらはなぜかお腹を抑えていた。

?まあ、下痢かなんかだろうと思いそのまま教室にいった。

 

ー部活後ー

監督『これにて今日の練習は終わり!解散!』

 

越後『はぁーやっと終わった、やれやれだぜ。』

 

田島『俺はもう少し残って練習するよ。』

 

官取『そうか、俺も少しやってくか。』

 

五代『そうだな…俺も素振りしてくか…』

 

湯田『おいらはもう行くでやんす!岩田君!飯がまってるでやんすよー!』

 

岩田『腹減った…沢山食べる…』

 

士『さてと、俺は戻って…ああーっ!』

 

湯田『どうしたでやんすか?』

 

士『な、なんでもない!先に寮に行ってて!』

(やべっ…妙子からの宿題、森に忘れちゃったよ…急いで取りに行かないと!)

 

俺はダッシュで森に行った。

そして途中で森の茂みに入った。

 

士(よし、変身だ!)

『変身!』

 

〈カメンライド!ディケイド!〉

 

俺はすぐさまディケイドに変身した。

しかし、その茂みにはなんと…

 

天月『な、かかかかか、仮面ライダー!』

 

クラスメイトの天月五十鈴さんがいた。

 

士『いや…これはそのコスプレ!コスプレをしているだけであって…』

 

天月『あっ、そ、そうか…仮面ライダーのことはよくわからないからな…すまない騒いでしまって…』

 

士『ごめんごめん、たまに変身したくなるんだよ…最新式の仮面ライダーベルトはすごいからね。変身を解除するよ。』

 

俺は変身を解除し、天月さんに頭を下げた。

 

士『本当にびっくりさせてごめん…こんな趣味があるなんて恥ずかしくて言えないからさ…みんなには黙っていてくれるかな。』

 

天月『あっ…ああ…まぁ、人の趣味は人それぞれだからな…何も言わないが…見つかるなよ…』

 

士(うわっ!引かれてる…しょうがないか…)

 

士『俺なりの自主練なんだよね、やっぱり雑用ばかりじゃ体が鈍ってて…それで天月さんはどうしてこんなとこに?』

 

天月『私はただ夜風に当たりに来ただけだ…なんというか眠れなくてな…何か嫌な感じが体からするような…』

 

士『そうなんだ…まあ、もう遅いし、寮に戻ったら?俺も戻るから、それじゃ。』

 

天月『あっ…ああ。』

 

俺はテキストを見つけた後に三回こけてボロボロになった後に寮に戻ったら先輩たちにご飯が食われていて、食事なしのままテキストを終わらせた。

丁度腹が空いて寝られなかったので、集中出来た。

嬉しくないけど…

 

翌日

 

俺は一応寝れた。

まあ、召喚した仮面ライダーに殴らせて気絶させたといったほうが正解だ。

ああ、お腹がいたい…よし!

俺はすぐさまトイレに行ってサソードに変身してクロックアップでNEOZECTに向かった。

とりあえず腹を膨らませた後に学校に戻ると皆が体育館に集められていた。

 

荷田『遅いでやんす!士君!今日ここにあのホッパーズの選手が来たでやんす!』

 

士『な、なんだって!!!凄いなぁ!』

 

荷田『ほら、もうすぐ現れるでやんすよ!』

 

そういうと数名の人が体育館のステージに登った。

 

野上『ええーっと、こんにちは親切高校の皆さん…私が…』

 

ダダダッ!!

 

芽館『アーーイム!!芽館!!』

 

一人の選手が野上さんのマイクを奪ってポーズを決めて立つ。

 

士『……なんだあれ?』

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

世界の破壊者の奇跡編 設定

パワポケ10X仮面ライダーディケイド

 

世界の破壊者の奇跡編

 

タクト『これは、この小説世界の破壊者の奇跡の設定だよ〜ま、これを紹介してる俺は小説に出てないから意味ないけどね。』

 

レスター『俺たちの方は人気低迷打ち切りかどうか判断中だからな…ま、これまででわかってることや使うからどうかもわからない設定もあるから見てくれるとうれしい。』

 

ジャック『それじゃあ、どうぞ。』

 

登場人物

 

男子

 

門矢士

 

パワプロクンポケット10の主人公。

家族全員が仮面ライダーオタクであり、毎週の放送を欠かさず観ている。

名前は仮面ライダーのプロデューサーと父親が知り合いだったので仮面ライダーになりたいと言ったので、名前も一緒にしてもらった。ちなみにナマコ嫌いも彼のもの、今はでは食べられるが好きではない。

料理ができて、歌も上手い。

 

仮面ライダーディケイド、ディエンドに変身できる。

カメンライドで全ての仮面ライダーになれる、だが各ライダーの最強フォームにはなれない。

マキシマムマイティアクションx、カチドキ、プトティラなどにはなれる。

カメンライド、カイジンライドで様々なライダーや怪人を召喚する。

基本的に仮面ライダーエグゼイドマイティクリエイターで色んなカードを作っている。

だが、強さはその当人の身体能力に倍するものであるので、努力しなければいけない。

そのため、そこそこ鍛えてはいる。

 

結構、高校生らしく彼女を欲しがっている。

仮面ライダーゾルダを召喚し、プロペラ団壊滅後に重婚を可能にする法律を国家で通した。そして、争わないように体を分裂したり合体させたりする薬を作った。

 

リプログラミングの力により多くの人命を救い、芽森わんこや小野映子などを人間へと遺伝子改造をしている。

最近は平成ウルトラマンのことを知りたがっていて、ウルトラマンガイアやコスモスの歌を気に入り、その二つのことを重点的に聞いている。

ライダーの中ではもちろんディケイドが好き。

好きなライダーの歌は青空になる、果てない希望、NEXTLEVE L、BEtheONE、RIDEthewindなど。

ラブ&ピースの仮面ライダービルドの精神のもと行動している。

知能レベルは仮面ライダービルドの万丈と同じくらいである。

分数の計算が出来ない。

 

荷田

 

眼鏡をかけた士の良き友達。

仮面ライダーオタクで互いに理解し合って、他のアニメや特撮のマニアな知識を与えるなど仲はかなり良好である。

最近はウルトラマンのことを士に教えていて、結構話は弾んでいる。

ちなみに女子にはモテない。モテたいとは思っているが…

士と同室で、同じ野球部でクラスメートなので共にいない時間のほうが少ない。

頭は普通、分数ができる。

 

北乃先輩

 

野球部の先輩の2年生。

性格が悪く、金持ちで野球の実力もないので士や荷田をいじめている。

そのため、監督や後輩からも慕われていないので反面教師の代表的な例である。

しかし…鬼鮫コーチにより…

 

飯占先輩

 

野球部の先輩の3年生でキャプテン。

北乃先輩よりかはましだが、士や荷田をこき使っている。

野球の実力はあり、専属のファンも何人か存在している。

北乃先輩と違い、厳しいがしっかりとした良い先輩の見本である。

 

基宗先輩

 

野球の先輩で、2年生。

野球部にしては珍しく頭が良く、独自の練習メニュー基宗式で練習している。

たまに基宗式を士たちにもやらせてみる。

 

越後

 

かなりのバカ。

野球部の中では、士と仲が良く新技が出来るたびに真っ先に士に見せる。

士とは常に学力テストで勝負していて、2点対3点、2点対2点の接戦である。

分数の計算が出来ない。

 

田島

 

しっかり者でピアノが弾ける。

野球部の中でかなり真面目であり、練習後も更に練習する努力家である。バカがうつるといったりする。

分数をわかってない。

 

岩田

 

常に腹が減っている大食い。

野球部の練習を真面目にしているが、漢字が出来ないので読書を続書と書いたことがある。

知能は猿並みで餌付けするのは簡単らしい。

分数ってうまいのか?

 

官取

 

家が金持ちの頭の良い奴。

湯田と同じくらいの頭脳を持っていてよく家の豪華さを自慢している。

少し人を見下す傾向がある。

分数の計算はできる。

 

五代

 

五代一介、四谷智美の長男。

昔から母親が沢山いる環境に慣れているので、重婚に対しては否定的な意見はなく、逆に沢山の母親と弟と妹に囲まれて生活してきたので、誰にも優しい。

今でも父親と母親がラブラブなのが少し複雑だと言っている。

分数は足し算はいけるが引き算は無理である。

 

車坂監督

 

熱血指導の厳格な野球部の監督。

天道七司の佐和田監督の指導の元、野球部を頑張っていた経験を持っている。

とても厳しいがチームのことを常に考えている。

30代でありながらもそこそこ老けている。

 

女子

 

茨木和那

 

身長が190cm以上ある青髪の女子高生。

槍を使った戦闘が得意で、自分の祖先は有名な一族であると言っている。

 

歳は士たちより一つ上だが、本編では男子高校生からの集団リンチによる怪我、今作ではその集団リンチから助けた仮面ライダーカブトのことでマスコミから追われて引きこもっていたので1年留年している。

昔からいじめにあっていて、友達もおらず人間不信や男子恐怖症になっているが今作では仮面ライダーカブトの存在によりどちらともなっていない。

 

実際、本編ではその力はその集団リンチのトラウマによって発現しているが、今作では発現していないので本編よりも戦闘力がかなり劣っている。

最も本人が力をつける理由がカブトへの憧れのためになっているので本編よりかは救われている。

勿論仮面ライダーカブトのことは勉強済みで大好きである。

神条、浜野と仲が良い。

最も浜野とは喧嘩仲間みたいなものであってトムとジェリーのようだ。

本編の超能力発現は可能性としてはあるが、しあわせ草を飲むことすら出来ない状況ができており、なおかつ飲んでもすぐにリプログラミングによって治せるので意味はない。

 

平和な世界なので偽名の大江ではなく、茨木を使っている。

 

浜野朱理

 

伊達眼鏡をかけたくるくる髪の女子高生。

本編ではジャジメントが健在なため色々な策を投じられるが、今作では数名程度の組織になったので常に貧乏な生活をしている。

そのため、よくペラを稼ぐためにボランティアに頻繁に行っているので巷では有名。

神条、和那とともに自治会員として活動している。

今作では思ったよりも何も出来ていない。

仮面ライダーはクウガしか見ていない。

 

神条紫杏

 

薄い赤茶の髪をした女子高生。

元来から真面目な性格であり、自治会のメンバーとして生徒のために活動している。

 

本編ではかなり切羽詰まった状況に立たされた政治家の父がいるが、今作では仮面ライダー革命によって大多数の人間がジャジメントなどの組織との繋がりから首を切られる中、彼は国会に残れた数少ない人間。

 

かつては真面目な人間が馬鹿を見て、悪人がのさばる世界に飽き飽きしていたが仮面ライダー革命によって変わる世界の居心地の良さを感じている。

 

本編よりも心に余裕があり、自治会の活動も真面目に楽しくやっているようだ。

 

日夜仮面ライダーの研究を怠らず、仮面ライダー革命後すぐに全ライダーのDVDを買った父の影響で、神条も大分仮面ライダーには詳しい。

特に好きでしっかり見たのは龍騎とフォーゼ。

 

芳槻さら

 

黒髪をした常に屋上で暗い表情をしている女子高生。

誰も信じない…信じられないと思っており、士以外の人とは話しすらしない。

士とは別のクラスで蘭と同じクラス。

青空になるという仮面ライダークウガの歌を極端にきらっている。

仮面ライダー電王は見たことがあるらしい。

 

 

高科奈桜

 

緑髪をした明るい性格で新聞部と陸上部を兼任しているお馬鹿な女子高生。

授業中は同じクラスの野球部メンバーと同じような行動をとり、寝ているので越後と士と頭は同レベル。

写真部なので学校で新聞を作ったり、男子寮や部室に侵入したり、外に出るなど積極的に動く行動力を持っている。

仮面ライダー革命についてとても興味を持っている。

観たことあるのは、仮面ライダー電王、キバ。

 

天月五十鈴

 

髪の毛が紫色の成績優秀な女子高生。

優秀な成績ながらも監督生には選ばれないのはルールを無視して森の禁止地区に夜な夜な入っているからである。

 

奈桜と同じ陸上部でよく駄々をこねる奈桜を陸上部へと連れて行っている。

士と同じクラスである。

士が仮面ライダーへと変身する場面を見ている。

仮面ライダー革命で人気が出た後も、仮面ライダーは見たことがない。

父親の影響で昭和ウルトラマンは全部見たことがあるらしい。

 

三橋妙子

 

長い茶髪の勉強が出来る女子高生。

本作では同じクラスで士の席の隣なので仲は良く、勉強を教えることもある。

成績はクラスでは、紫杏、五十鈴に続くほど頭が良い。

別のクラスの春田蘭とは同室で、士と荷田のような関係らしい。

仮面ライダーの知識は一応あるものの、オーズくらいしか見たことはないらしい。

剣も視聴している。

 

春田蘭

 

黒髪のふっくらとしたツインテールの少女。

本編では、2年目にあうが本作では存在は知っている。

まあ、顔はムーミン、ムーミンです。

仮面ライダーはSDしか見たことがない。

 

ージャジメント残党ー

 

ルッカ、ジオット、絵垣、元理事長、エアレイド、デスマス、ホンフー、木村庄之助

 

これらのメンバーは全て倒されており、ほとんどの人物が逮捕されている。

デスマスは仮面ライダー電王クライマックフォームによって超能力を防ぎ、倒されて逮捕後ブレイブによりガンを切除される。

エアレイドは仮面ライダーゴーストの手により消滅。

ホンフーはメテオ、スーパー1、三島ザビーの手により倒され逮捕。

ルッカ、桧垣、元理事長、ジオット、木村は逮捕後脱走し、どこかに潜んでいるらしい。

社会的混乱を避けるために桧垣のみ召喚されたワームが擬態して活動している。

 

ー歴代登場人物ー

 

ー主人公ー

 

五代一介(パワポケ 1.3)津上翔ニ(パワポケ 2)乾巧四(パワポケ 4)剣崎五真(パワポケ 5)日高仁六(パワポケ 6)天道七司(パワポケ 7)野上八太郎(パワポケ 8)城戸走司(パワポケダッシュ)九紅渡(パワポケ 9)

 

五代一介、日高仁六、野上八太郎とは士は会っている。

日高仁六は親切高校の理事長となっている。

ちなみに彼らはヒロイン全員と付き合って結婚して、ダッシュ、8、9以外のヒロインは一人につき最低三人は子供を産んでいる。

体を分裂させる薬でそれぞれの家に帰っているので子どもたちからの不満は少ない。

 

五代ミキ(旧姓 叶野ミキ)

 

本作での絵垣の代わりの保険の先生。

五代一介の妻の一人でパワポケ 3のヒロイン。

かつては病院で働いていたが、育児の多忙さから休んでいたので、育児がひと段落ついたのでこの学校に来た。

五代からはミキ母さんと呼ばれており、仲は良好な様子だ。

 

日高ヘルガ

 

理事長の妻であり、三人の娘の母親。

女子の部活動全てを管理していて、その手腕から主任後僅かな間に親切高校の女子部活動が大幅なレベルアップを遂げる。

その美貌とカリスマからヘルガ姉貴と呼ばれて慕われている。

 

 

希美、瞳、芙喜子、リン、美空、友子、冬子、茜

 

今のところ登場予定の6.8のヒロインで、それぞれ結婚して姓は変わっている。

友子はパワポケ 8のヒロインで唯一妊娠している。

 

雪白春継

 

雪白冬子の兄で、八太郎の兄に当たる。

最初は重婚を嫌っていたが、妹が増えることを喜んでおり、今では皆にお兄ちゃんと呼ばれて満足してるらしい。

大神の残存組織を追っている。

 

左来都

 

パワポケ 11の主人公

登場するかいなかわからない。

結局出てきた。

 

芽館、湯田、水木、鬼鮫

 

親切高校に来たメンバーで、それぞれ授業を行う。

鬼鮫は特に北乃を気に入っている。

 

武内ミーナ

 

本編では、支配者たちの裏の顔を暴くことをしてきたが、今作では本当に暇だそうで、仮面ライダーによる慈善活動を記事にしている。あとはいなくなったレッドローズのことも記事にしていた。

本人はある意味これはこれで幸せだと言っている。

 

アルベルト

 

ご存知、元メジャーリーガー。

今作ではいつ出るかわからないが少なくとも甥っ子(五代)がいるのでそこまで不審者と思われない。

 

ー時系列ー

 

2000年 仮面ライダークウガ放映開始

 

2001年 プロペラ団壊滅、仮面ライダーアギト放送開始、重婚可能に。

 

2003年 仮面ライダーファイズ放送開始、津上翔二さんがプロ野球選手となる。

 

2006年 仮面ライダーカブト放送開始 この時に五代一介選手が行方不明となる。

同時期に乾巧四選手が高校野球の選手となる。

 

2009年 仮面ライダーディケイド放送開始、小杉選手と剣崎五真選手に異変が起きる。

和那が集団リンチを受けそうな時に仮面ライダーカブトが危機を救った。

しかし、マスコミにより一年間の休学をせざるおえなかった。

 

2011年 仮面ライダーフォーゼ放送開始、和桐製作所の面々が会社を賭けて戦うも途中、謎の地震などの妨害によって敗北、しあわせ島に日高仁六さんが送られる。

 

2012年 仮面ライダーウィザード放送開始、しあわせ島にて反乱が起こり、そこにいた組織BB団が壊滅、士と仁六の協力によるものが大きい。

そして、BB団からの繋がりからカエサリオン、アジム、九百龍、ジャジメントを大量のカメンライドで召喚された仮面ライダーによって全滅させる。

死者は出さずに上層部が逮捕された。

 

士はスカイライダー→コーカサス→ドライブになって戦った。

かなり楽勝だったようでほとんどいじめみたいなものだったが後々のことを考えると完全に自業自得だった。

結構不純な気持ちが多い戦いではあったが、それでも世界を救ったヒーローとなった。

腐ったこの世界の破壊者となった。

 

そして、仮面ライダーコーカサスとして彼の演説により、世界は変わった。

悪の組織の下っ端は吸収合併によってコーカサスの慈善会社"NEOZECT"を作ったのでそこの社員となった。

持っていた大量の武器は建物の柱として、資金は学校を作ったり、世界中に医師を派遣するために使われるようになった。

科学者は砂漠でも生える植物や井戸発見機などを作り、世界中に安定した収入と環境保全と世界平和をもたらそうと努力している。

悪を許さぬ正義の世界へと変わって言った。

戦前からあった資本グループなので、資金はかなり潤っていたので生活保護や介護資金に回す事業もしている。

兵器開発・改造手術などは全て廃棄したので資金面は良いが、かつての構成員からはよく思われていない

しかし、仮面ライダーの力を見せられたものはトラウマでもう何を作っても勝てないと知っている。

 

悪の組織の一員だった議員が大量に逮捕されて、汚職が消え、暴力団が町からいなくなって、皆が一人一人しあわせになっていった。

これを仮面ライダー革命と呼んだ。

 

しかし、プロペラ団壊滅から資金を奪った大神美智男が作った大神グループが焦り始める。

そのため、人口生命体アンドロイドの生産を大量に行い始めた。

 

2014年 仮面ライダードライブ放映開始。

花丸高校で、ヒーローによる騒動が発生するも天道七司さんの活躍によって、被害はほとんどなかった。

士が唯一介入しなかった騒動。

 

2016年 仮面ライダーエグゼイド放送開始。門矢士が仮面ライダーディケイド、ディエンドのコンプリートセレクション、ディケイドドライバー、ディエンドライバーを手に入れる。

その後、遊んでいるうちに本当に仮面ライダーディケイド、ディエンドとなる。

そして、仮面ライダー電王の力を使い過去に戻って今までのことを行う。

野上八太郎がホッパーズに入団。

 

2018年 仮面ライダービルド放送中 親切高校に主人公が入学する。

大神ホッパーズが和桐ホッパーズとなる。

九紅渡がブギウギ商店街に訪れ、ベルデスーパーと対立することとなる。

 

仮面ライダー側 原作との変更点

 

仮面ライダーディケイドの姿でディエンドライバーを使える。

 

ケータッチは使用不能。

 

コンファインベントは超能力を打ち消す

 

怪人のカードを全て所持して使用可能。

 

召喚ライダーは変身解除は可能、顔は俳優の配慮からスタークを使って若干変えている。

 

リプログラミングは遺伝子改造の用途により、人間を好きな風に出来る。

最も病気についてはなるべく直さないほうが良いと考えている。

 

親切高校 変更点

 

1年目から男女同じクラス

 

男女比は同じくらいである。

 

外に出るには50ペラが必要

 

ペラは親切高校内の紙幣

 

1ヶ月に1度土、日それぞれ休みがある

 

理事長は日高仁六

 

パドリック『元々の原作がわからない人はソフトを買ってぜふプレイしてほしい。内容に疑問があったらメッセージや感想で質問ください。今後ともよろしくお願いします。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ちなみにタイトルは仮面ライダーディケイドのアレンジバージョンです。
まあ、大分わかりやすくしてましたけどね。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第六話 大怪獣討論・ウルトラマンワールド

雨にお気をつけをそれでは、どうぞ!


 

 

野上『え、えーと私の名前は野上八太郎であります。みなさん、よろしくお願いします。』

 

湯田『湯田でやんす!よろしくお願いでやんす!』

 

リン『野上リン…よろしくお願いします。』

(怪しいところはとりあえずなしか…)

 

芙喜子『野上芙喜子です、よろしくお願いします。』

(…特におかしな点は見当たらないわね…でも…何かあるかもね…)

 

水木『コーチの水木です。よろしくお願いします。』

(結構才能はありそうだな…)

 

鬼鮫『コーチの鬼鮫です、よろしくお願いします。』

(中々良いなぁ…)

 

皆の紹介が終わった後、それぞれの人間がステージから降りた。

最初、紹介した芽館さんのインパクトも凄かったが他の皆さまも凄かった。

 

その後、教室に戻ると…あの人がいた。

 

芙喜子『はい、こんにちはみなさん。』

 

奈桜『あれ?芙喜子さん。どうしたのですか?』

 

芙喜子『聞いてなかったの?今日はそれぞれのクラスで授業をするのよ。このクラスの担当はあたし…よろしくね。』

 

あ、そうなんだ…

多分、昨日話があったと思ったがどうやら俺は寝ていたから知らなかった。

 

荷田『へぇ〜なんの授業をするでやんすか!まさか…銃の撃ち方とか教えてくれるでやんすか!』

 

芙喜子『いや違うから、普通に道徳の授業よ。』

 

荷田『まあ、そうでやんすね。』

 

普通の道徳か…さて、何をするのや…

 

芙喜子『今日は人間の価値観に対する問題よ?これは誰もかれもが違うもの…しっかりと答えなさいね。まずはこれを読んでみたらどう?』

 

そういって彼女が手渡したプリントにはある絵と数分が載っていました。

 

怪獣を殺すのは正義か?

 

そんなタイトルとともに描かれていた絵には巨大ヒーローが怪獣と戦っている姿でした。

ウルトラマンだ…

 

荷田『ウルトラマンティガでやんす…』

 

荷田君がそんなことを呟いていたが俺はよくわかっていなかった。

一応、ウルトラマンも見ていたが全部見ているわけではなく、平成作品を一周したくらいだ。ダイナは見たけど覚えてない。

まあ、趣味としてみてある程度人よりかは知っているが荷田君には勝てないだろう。

荷田君はいろんなものを見ているから…今度教えてもらおう。

それにティガ…といってもこの怪獣がよくわからない。

 

芙喜子『それは怪獣動物園の時の奴よ…誰かわかるかしら?』

 

荷田『はいでやんす!ウルトラマンティガ第30話 怪獣動物園という怪獣になった豚が登場した話でやんす!』

 

そういえばそんな話あったな…

 

芙喜子『さて、ここで問題。その時、その怪獣をどうすれば良かったか?それが問題よ。』

 

士『へーぇー』

 

中々凝ってる問題じゃないか。

俺はウルトラマンもそんなに疎いわけではないが、いくらなんでもこの問題は人を選ぶな。

たしかに怪獣になった以上、豚ではなくなった。

人間を襲う怪獣を自分ならどうするか?

なるほど……簡単だ。

俺や荷田君はともかくほかの皆はどうするかわからないな。

 

芙喜子『さて…では、そこのあなた…あなたならどうするの?』

 

越後『やれやれだぜ!ウルトラマンを大声で呼ぶんだ!』

 

芙喜子『誰を…』

 

越後『初代だぜ!』

 

芙喜子『あ、そう。次!』

 

奈桜『はいはーい、怪獣に向かって帰れーっていう!』

 

芙喜子『次…』

 

和那『仮面ライダー1号を呼ぶや!巨大化出来るし、なんとかなるやろ!』

 

芙喜子『次…』

 

妙子『とりあえず防衛チームに任せる。』

 

芙喜子『次…』

 

五代『ウルトラセブンを呼ぶ…』

 

芙喜子(…惜しいわね)『次…』

 

五十鈴『ウルトラマンレオを呼び、速やかに光線技で敵を小さくする。ロンみたいに…』

 

芙喜子(あ、知ってる子もいるのね…)『次。』

 

紫杏『すぐさまその場から離れ、周辺地域に爆撃を行う、豚が怪獣になった以上何も期待する必要はないただその場から排除するだけだ。』

 

芙喜子(…一番だめね…)『次。』

 

浜野『内容は同じです、しかし一部変更あり、作戦的にその怪獣に対してなるべく早く一斉攻撃をしかけて終わらせますね。』

 

芙喜子『……次。』

 

士『その施設の職員さんと連携して豚の記憶を蘇らせます。足止めの時間をなるべく長くつくります。そして、ウルトラマンティガもしくはウルトラマンコスモスを呼び、怪獣を豚に戻してもらいます。』

 

芙喜子(なるほどね…)『次。』

 

荷田『おいらも同じでやんす!具体的にグリッドビームかフルムーンレクトでやんす!』

 

芙喜子『次…』

 

皆の意見を全て聞いた後に芙喜子さんは答えを出した。

 

芙喜子『さて、皆の話を聞いたこの問題、これは心理テストみたいなものよ。合意的な考えとしては神条、浜野が正解。しかし、今の世の中を考えてみた場合には天月、荷田、門矢も正解と思われるわね。』

 

神条『その怪獣は実際にその話だとどうなったのですか?』

 

芙喜子『荷田の言う通りグリッドビームで豚に戻ったわ、これは作り物だからそうなった。馬鹿みたいなハッピーエンドで私は嫌いだけどね。』

 

士『俺は大好きなんですけどね…今の世の中は実際にそうでしょう。』

 

芙喜子『確かにそうね…仮面ライダー革命によって多くの人間が救われて完璧にハッピーエンドとなった。

まじめな人間が馬鹿を見て悪い奴らがのさばる世界でなくなった…でもね…忘れないでほしいの…この世界が上手くいったのは…偶然だということを…』

 

チラッ

 

士(!!そうか…そうだよな…)

 

俺はその後、トイレの個室でディエンドに変身して並行世界へと向かった。

これが芙喜子さんが俺に伝えたかったことなのか…そうなのか…

授業後に並行世界との関わりのことを知らされた俺はすぐに向かった。

並行世界へと行った俺を待っていたのは胸糞悪い現実だった。

並行世界…少し違った未来…希望なんてなかった!

地獄…本当の苦しみであった!

 

士『…そっか、そうだよな…そうなるよな。』



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第七話 混沌ワールドの救世主

 

 

 

ーパワポケ 11の世界ー

 

この世界は狂っていた。

皆が幸せとはほど遠いものを得ていた。

ふざけていた…これが歴史か…

 

五十鈴バッドエンドルート

 

紫杏の死

 

和那の変貌

 

さらの死

 

五十鈴の実験動物としての姿

 

悪が蔓延る世界

 

ふざけるな!ふざけるなあああああ!

 

俺はすぐにその世界の和那に会った。

 

和那『あんた…士か?少し違うな…』

 

最初、体中を血に染めて槍を構えて敵を睨みつけるその姿に恐怖を感じた。

明らかに雰囲気が違った。

この世界の俺は何をしているんだ!

 

士『ちょっとこの世界のことが気になってな、並行世界…つまりパラレルワールドからこの世界に来たんだよ。まあ、信じてもらえないかもしれないけどな。』

 

和那『いや、別にそれくらい信じるけどな、で、そっちの世界のうちは普通に女子高生やってるやろ?』

 

士『まあ、そうだけど…親切高校は色々あって普通の男女共学校だよ。』

 

和那『この世界ではな…親切高校は人体実験場となっとったんや!そしてうちと五十鈴と水沢は体を変えられたんや!!しかも水沢は死んだ!

そして…うちはもう何人も殺した!ジャジメントのやつらを…何人も何人も何人も何人も!

そして…一番怖かったのはこんなことに慣れた自分や…なんでうちが!なんでうちだけがこんな目に…五十鈴とこの世界のあんたは結ばれたけどな…ま、結局、五十鈴はあんたに迷惑かけまいと人体実験の材料として、もう人間と呼べる状況じゃないで

落ちるとこまでうちは落ちるだけや…

うちもあんたのこと好きやったんやで…な、あんたに言っても無駄なのに…』

 

大粒の涙を流した和那を俺は抱きしめた。

 

士『こっちの世界では俺が頑張った…いや、運が良かった。ジャジメントも俺がたたき潰した…仮面ライダーの力で!俺はずっと悩んでいたんだよ!!

本当にこれで世界がよくなったか!でも、よかったんだ!

あっちの世界のお前を救えたんだ!こっちの世界の俺に力がなくてごめんな…』

 

和那『そうか…じゃあ、今、親切高校にそんな奴等おらんのやろ?うちは今、何をやっとる?教えてくれへんか?』

 

士『…バスケ部で頑張ってるよ…水沢も生きてる…お前も高校生から集団リンチを受けていない…俺が助けたからな。』

 

和那『そっかぁ…よかったなぁ…羨ましいなあ…』

 

士『…なあ、俺はその能力を消せる力を持っている…遺伝子改造が出来る…過去に行ってジャジメントや他の組織を叩き潰せる…全てを救えるんだ…通りすがりの仮面ライダーに任せてくれ…』

 

そして死ぬ前の紫杏の元へと行った。

 

士『なぁ…お前はそんな自分が好きか?周りから求められるお前はそんななのか?俺は今のお前はただの操り人形にしか見えない…』

 

神条『はあつ…はあっ…その通りだ。今の私はそういう奴だ…目的のためなら人の命など犠牲など当然だ。それがこの世界だ。それが現実だ。』

 

憎しみによって壊れた紫杏。

一番弱い女の子が世界の歪みに包まれた。

彼女はいわばロイミュードだ。

歪んだ人間のエゴの被害者、ロイミュードとなんら変わりない…彼らは最終的に滅びた、今の紫杏は彼らと同じだ…哀れだ。

幸せになれたはずなのに…

 

士『俺は人間を守る…悪の組織のために…こんなエゴまみれの奴にもう誰かの笑顔が奪われるのはみたくない!人間を救う!例え、お前が俺を認めなくても戦い抜く!それが俺だ!仮面ライダーだ!』

 

紫杏『くだらん…はあっ……世界は変わらない…ツナミは止まらない…』

 

士『俺はこの世界を破壊する。

世界の破壊者ディケイド…俺の瞳は平和な世界しか見えない…君じゃなくて俺がそんな世界を作るラブアンドピースの心でな、英雄はただ一人でいい。』

 

その後、さらの墓に花を置いて俺は誓った。

 

士『みんなが笑顔で誰もが苦しまない世界…例え、それが間違っていたとしても俺は信じている。

正義のためじゃなくても人間のために戦う…人類の自由のために戦う。

それが仮面ライダーだから…待っててくれ

今から俺は世界を救う。』

 

五十鈴の残骸の元へと行った。

 

五十鈴『…』

 

士『まだ生きて…いや、俺はただ誓うだけだよ。そんなとこにいるのは君の本来の居場所じゃない。

俺が…俺が君を救う…ただ、それだけだ。待っててくれ…』

 

すぐ側に置いてあった小さな骨は誰のかよくわからなかったが、俺は何故かそれをギュッと抱きしめて出かけてた。

 

俺はすぐさま入学式前日に親切高校に向かった。

止まらない…俺は止まらない…

 

タイムベント

 

ー保健室ー

 

絵垣『さて…今年は…』

 

士『よお、』

 

絵垣『!誰だ!』

 

士『なあにただの通りすがりの仮面ライダーだ!変身!』

 

〈カメンライド!!ディケイド!!〉

 

士『よぉ…すごいだろ…この姿…世界を破壊する仮面ライダーディケイドだ。あんたのやったことは許されない…しかし、俺は殺しはやらない…だから最善の方法を選択する!』

 

俺はこの時にこいつを殴り殺してやろうかと思ってしまった。

水沢の死…カズの変貌…紫杏の死…五十鈴の姿こいつが…こいつらジャジメントが!!

しかし、俺は怒りを抑えてディエンドライバーを懐から取り出した。

こいつをここで殴り殺してやろうとも思った。

しかし、ここで殴り殺したら…俺は…俺は…こいつらと同価値になる。

俺は…俺は…人間、門矢士でいたい!

 

俺はディケイドの状態でもディエンドライバーで仮面ライダーの召喚が出来るのだ…いや、カイジンライドもだ…

 

〈カイジンライド!ワーム!〉

 

俺はワームを召喚した。

 

士『よし、変身しろ。』

 

ワームは絵垣へと変身した。

 

絵垣『なっ!』

 

士『あんたはこっちだ!』

 

〈カメンライド!龍騎!〉

 

俺は龍騎へと変身し、本物の絵垣を連れてミラーワールドへと入った。

 

〈カメンライド!エグゼイド!〉

 

〈フォームライド!マキシマムマイティx!〉

 

〈ファイナルアタックライド!エエグゼイド!〉

 

そしてリプログラミングで彼をレイドラグーンというミラーワールドの怪物にした。

こうすることによってこの世界で怪物として絵垣は生きていける。

これが一番良い。

 

士『これまでの自分の罪を後悔しながらここで暮らすんだ。じゃあな、』

 

ミラーワールドに絵垣を置き去りにして俺は保健室にいるワームにこれからのことを話した。

しあわせ草を全て処分しろ。

普通に治療をしろ。

それだけを伝えた後、俺は理事長室に向かった。

同じように理事長とワームを取り替え、本物の理事長をミラーワールドにおいて来た、今度はインベスにして…

ミラーワールドにも食糧があるから死にはしない。

逆に誰もいないから誰にも迷惑かけずに暮らせる…立派な楽園だ。

憎しみに任せて殺すなんてことは…俺はやらない…

仮面ライダークウガのゴ・ジャラジ・ダのようなことになりたくなかったからだ。

それでも…怒りに身を任せかけてしまった。

でも…それでも…

こんな虚しさを感じるだけでみんなを笑顔に出来るなら俺はやってやる。

カズ…紫杏…お前らと同じだ。

 

これはまだ第1段階、次に前と同じように昔に戻り、プロペラ団やジャジメントたちを退治した。

敵は確かに強い奴もいた。

しかし、所詮は人間。俺は心を鬼してやっつけた。

超能力は対処法もわかりやすいし、多い。

仮面ライダーガイのコンファインベイトは相手の力を消しさる。

これにより、超能力、催眠の類は全て封じて勝利した。

そして、カズを助けた。

どうなったか気になった俺は先ほどの時間に戻った。

するとどうだろうか…

 

ー改編後の世界ー

 

門矢士『おいおいおい、そんなに引っ張るなよママ、お腹の子がびっくりするじゃないか。』

 

紫杏『もう、パパったら。次は男の子かなぁ〜女の子かなぁ〜2人目だからなぁ〜』

 

和那『うちは3人目や!全く大変やなぁ〜こっちの身にもなりや!』

 

さら『胸がはって大変なんだよ…』

 

変わっていた。

幸せな世界に変わっていたのだ。

俺は自然と涙が目から流れる。

俺は声をかけた。

 

士『俺のこと、知ってるか?』

 

和那『あ、あん時の!ああ〜覚えとるわ!前の世界のことやろ。全くようやってくれたわ!おかげでこっちは毎日毎日おねしょに夜泣きの日々や!あんたのおかげや!全く大変やで!でも…人を殺す日々の一億倍幸せやわ。』

 

門矢士『そうか、ありがとうな。別の世界の俺。あの時はビビったよ、いきなり高校生に戻ったと思ったらそのおかげで色々となったよ。いやぁ、助かったー。』

 

紫杏『ありがとうな…私は…この子たちに会う喜びを感じられた…もう…しあわせすぎるのだ…』

 

さら『本当に…この子たちに会えたのはあなたのおかげです…』

 

門矢士『…やっぱりさあ、記憶を覚えながらもやるべきことはわかっていた…ありがとうと言わせてくれ…』

 

士『ああ、俺の力はこのためにある。』

 

俺はそのままその世界を後にした。

こんなことをしても意味はないのかもしれない。でも、何かやりたい!

俺はこの力を手に入れたのはこういうことをするためだった!

俺はすぐさま自分の世界へと帰った。

 

門矢士『えっ!五十鈴!もうすぐ産まれるのかい?すぐ行くよ!』

 

ー自分の世界ー

 

士『ふう…さてと。』

俺はトイレの個室に戻った。これからの平和な世界に胸躍らせながらそして、そこには野上さんが俺に紙を渡し、耳元で囁いた。

 

野上『ありがとう…他の世界のとこへも行ってみてくれ…大体パラレルワールドは100個ほどある…全てを助けてくれ…』

 

士『はい、なんたって俺は通りすがりの仮面ライダーで悪の組織が支配する世界の破壊者ですから。』

 

俺は足を弾ませる。

 

野上『ふっ、これでいいんだろう…寿四郎、世界は変わるよ。』

 

俺は教室に少し急いで帰った。

ちょっと照れくさかったけど…彼女たちの笑顔でやる気を出したから。

 

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第八話 野上地獄特訓場へいらっしゃいませ

ちなみに前回他の教室では

湯田『おいらのコレクションはこれだけじゃないでやんす!ほらほらほらほら〜このVガンダーロボはぁ〜』

芽館『ホームランを決めたらこのポーズ!次にこのポーズ!最後にこのポーズ!』

鬼鮫『さあ…女子は外でランニングしてろ…男子は今から俺のいうことを聞いてくれ…ふうふう…すごいな…』

北乃(な、なんで俺のほうをみているんだ…)

水木『ああ…とりあえずなぁ…お前たち…男女恋愛についてどう思う?俺の息子はもう既に小学生の時点で嫁作りやがって…チッ!』

リン『いいこと、まずはお帰りなさいなどのこまめなあいさつを心掛けなさい。ただいまおはよう。その二つを覚えた上でダンボールハウスを作れたら…最高よ。』

野上『じゃあ…』

A生徒『野上選手ー!美空さんは来てないんですか!あの人一番の美人なのに!』

B生徒『ふざけるな!茜ちゃんだろうが!あの愛らしさが最高なんだよ!』

c生徒『ふっ…ロリコンどもが…小野さんの身体を見たか…あれこそ素晴らしい!』

野上『あ、あの君たち…俺の授業は…』

生徒全員『野上選手の嫁天下一武道会じゃないんですか!』

野上『はあっ?えっ!えええええええええ!チガーウ!ソレ、授業ジャナーイ!』

楽しく?やってたようだ。



 

荷田『ふぅ〜今日も練習頑張るでやんす!さあて…あれ?士君、どうしたでやんすか?』

 

士『いや、さっきまで勉強していたから疲れてるんだよ〜』

 

ー部活前ー

 

妙子『ちょっと何これ…ほとんど間違ってるじゃない!

まず、国語の漢字!完全に音が調和する(パーフェクトハーモニー)…って何これ!?

次に数学!

兄弟の駅までにかかった時間の比較

答えは1時間差…

あなたの答えは何これ…. 9.8秒それがお前の絶望までのタイムだ。え?

社会!地理の問題ね…かつてのオイルショックの原因を答えなさい。

答えは第四次中東戦争。

あなたの答えは東京火の海作戦?

理科!水素と窒素が化合すると何になる?答えは水。

あなたの答えはバイオライダー!

最後に英語!

バンパイアを英訳しなさい。

答えは(vampire)

あなたの答えはファンガイア!!

徹底的におしえこんであげるわ!』

 

めちゃくちゃ勉強した。

 

荷田『とっととグラウンド整備を始めるでやんす!急がないともう来ちゃうでやんすよ!これからが本番でやんす!ああ〜とうとうこの野球部に一回きりでやんすがヘルガ姉貴のようなコーチが来てくれるでやんす!』

 

日高ヘルガ、彼女はかつてBB団の一員としてしあわせ島で現地民を殺し、しあわせ草という違法薬物を作っていた。

その時に彼女は責任をとって死ぬはずだった。

しかし、仁六さんが俺に土下座をして助けてほしいといった。

その結果俺はウィザードの力でメカ亀田というBB団の団長をヘルガだと思い込ませて処刑させて、現地の人の怒りを抑えた。

最もこの事件での死者は俺がデンライナーでその時代に向かい、ワームを召喚し変身させたのでいない。

その後、日高ヘルガとして結ばれて今では3人の娘の母親である。

しかし、その反面親切高校では女子部活動全てが彼女の指導のもと鬼のような練習をしている。

 

最も子どもを産んでもなお変わらぬ美貌とその指導力の在り方に今年からの新人とはいえ女子のほとんどがヘルガ姉貴と呼んで慕っている。

ファンクラブも出来ており、男女ともに人気である。

そもそも、ファンクラブはヘルガ姉貴が一番人気だが理事長の他の嫁のファンクラブもあり、理事長を恨む人間も何人かいる。

しかし、子どもがたまに校舎を歩いているのでその子のためにも理事長を良しとする風潮がある。

 

野上『さてと…こんにちは…みんな…』

 

田島『あれ?もの凄く疲れていません?』

 

野上『俺の嫁天下一武道会を開催されたんだよ…もうとんでも議論が飛び交って疲れたんだよ…』

 

ー野上選手の嫁天下一武道会ー

 

生徒1『まず、第一に芙喜子さんには大人のクールさと夜が似合う渋さが存在する。この大人な女性が嫁一の称号にふさわしい!』

 

生徒2『ふっ…紺野さんを見たか…あの可愛さであのロリ体型のまま21歳を迎えた合法ロリなんだぞ!貧乳ツルペタの貴重な財産である!』

 

生徒3『馬鹿者!ロリはロリでも茜ちゃんは高3の未合法ロリながらも脱ぐと凄いと噂されているんだ!』

 

生徒4『ヒヨリンの良さが伝わらないギャスビゴー星人しかいないのかこの教室には!ラブ!ラブ!ビッグバン!』

 

生徒5『あのなぁ…リンさんは凄いぞ!茜ちゃんの姉として精一杯の愛情を注ぎ込み…お姉様として君臨されておられるのだ!』

 

生徒6『幼馴染とのデレデレこそが最高!更に友子さんは妊娠しておられる!妊婦美!』

 

生徒7『あのなぁ…小野さんのあのエプロンと熟女と思えないありふれた肉体…人妻だからこそ味わえる鑑賞具合!』

 

生徒8『わかっていなーーい!冬子さんのツンデレこそが至高!』

 

生徒9『強靭!』

 

生徒10『無敵!』

 

春継『最強ーーーー!』

 

野上『って…おい…お義兄さん!何やってるんですか!』

 

春継『何って八太郎君の嫁天下一武道会のために来たんだよ。』

 

野上『やる事は確定していたんですか…』

 

春継『それに彼にはやる事があると聞いた以上はね…こっちもこっちで大変だったからね。まあ、確かにあれは予想外だったけどね…』

 

野上『ともかく31人のクラスで意見が8つに綺麗に割れてしまって…それぞれ4人ずついて…冬子さんだけ3人だったんですけど…お義兄さんが入って完璧に8分割しました。』

 

春継『僕としては、最初は戸惑ったけど何年も前からある法律だし、ほとんど利用しているのは野球選手だ。

問題はない、それにいつまでも古い価値観に囚われていては意味がない。

それに僕も妹が増えたから嬉しいよ。

妹のことをみんなに自慢して情報を与えたのも僕だ。』

 

野上『何してるんすか!いやまあ確かにそうなるんですけどね。でもその中で一番を決めるとなると…死にますよ…』

 

生徒10『決めさせてください!お願いします!』

 

生徒全員・春継『お願いします!』

 

野上『わかりました…』

 

その後、クラスでは休み時間も超えた白熱した議論が続いた!

 

野上さん!あなたは巨乳派ですか貧乳派ですか!

 

甘えたいですか!甘えられたいんですか!

 

SですかMですか!

 

どんなシチュエーションでしたいのですか!

 

バットは凄いのですか!誰のミットがよいのですか!

 

下ネタの連続と俺の色んなことをバラされて大分疲れてしまった。

 

野上『なんであんなことに…』

 

車坂『ともかくあんたにこいつらを厳しくしてやってほしい。』

 

野上『まあ、でも実力を見ないといけません、じゃあまず…一年生から…門矢君お願い。打撃でいいかな?』

 

士『はい!』

 

もちろん俺は10本全て打った。

俺は結構練習を最近活発にしている。

カメンライドは優秀だ。

アマゾンさん(ディケイド版)を呼び出して野手の練習に付き合ってもらっている。

ずるいとも思われるがこれは田島がやってる自主練と同じものだ。

そこから俺は打撃を強化することに成功した。

最も…フライにならず、強烈なライナー止まりになっている。

なんか上手く飛ばないんだよなあ…

 

野上(普通に強い…)『よし、次は荷田君!』

 

やっぱり進化しているのがわかるな…しっかしどうしたもんかねぇ…何か…あと何か足りないような…

 

ん?そういえば野球のあのフォーム…もしかしたら…

 

俺はテスト後の荷田君を捕まえて話をすることにした。

 

荷田『はあっ…ピッチャーやってるだけじゃだめでやんすね…』

 

士『ねえ、荷田君?ちょっといいかな?』

 

荷田『どうしたでやんすか士君?』

 

士『打撃フォームなんだけど…あの技を使ってみたいんだけど見せてくんない?』

 

荷田『あの技……えっ!あっ!でも確かに…じゃあ早速後で練習でやんす!』

 

俺はあの技を元に打撃フォームのさらなる改善を図ることにした。

その様子を屋上からさらが見ていたのを俺は気づいた。

 

さら『楽しそうですね…』

 

俺はさらに笑顔で手を振った後、練習を再開した。

 

士(さら…ありがとう…俺のことを見てくれて…だからちょっとしたら会いに行くよ。)

 

俺は雑用をこなした後、1年生だけ野上選手に呼ばれた。

2.3年生は野上選手の鬼ノックで倒れていた。

 

野上『さて、君たちにはこれから特別な特訓をしてもらう…それはこれだ。』

 

俺たちの前に出されたのはたくさんのイヌ型のロボットだった。

 

野上『今からこいつらが君たちを襲う。上手く退治してくれ。それでは、スタート!』

 

ウィーン!

 

士『えっ!ええええええっ!』

 

イヌ型のロボットは全くそのままこちらに突っ込んできた。

しかもそこそこ早い!

 

野上『ほらほら、倒さなきゃ!逃げちゃだめだよ。』

 

田島『そうだな…せーの。』

 

田島がイヌ型のロボットを蹴る。

しかし、全く動じない。

 

田島『あれ?』

 

野上『違う違う。野球の練習だよ、その犬を野球の練習の応用として倒すんだよ。』

 

岩田『野球の練習…』

 

荷田『ならば野球の練習っぽくスライディングでやんす!!』

 

ガァン!!

 

ピンポーン!!

 

荷田『やったでやんす!』

 

野上『その調子!他にも色々とロボットがあるからそのロボットに応じた急所があるからそこを狙ってね!それじゃあ、どんどんと行くよー!』

 

田島『この練習は大変だ…』

 

士『うわああ〜なんでロケットやらロボットやら大砲があるんだよ!』

 

その後も全員倒れるまでこの練習は続いた。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第九話 ビートオンドリームオン

今回からウルトラマンも話に関わって来ます。
まあ、でもネタバレはほとんどないので安心してください。
それでは、どうぞ!


 

 

練習後

 

野上選手が俺の所に来てある紙を懐に入れた。

それはこの親切高校に関する情報が書いてあった。

 

俺はそれを読む前に屋上に向かった。

さらはいないだろうと思い、屋上による遅くだが入った。

そこにはなんとさらがいた!

待っていてくれたのか…

 

さら『……』

 

俺は未来でさらが死んでいたことを知った。

自殺したようだ。

ほとんどの歴史はそうらしい。

俺はその場にいながら何をしていたんだ!!

紫杏が泣きながら死んでいた。

五十鈴は物言わぬ実験材料になっていた。

和那は化け物になった自分を嘆いていた。

人を信じられなくて死んださら

彼女たちを…俺は救いたい。

そのためにも俺はさらから信頼を得られる存在にならなければならない。

同情なんかで助けたいんじゃない!

これは俺の意志だ!

仮面ライダーとしてではなく、門矢士として何かしてやりたいんだ!

 

士『さら、ここにまだいたのか。屋上が好きなのはわかるがずっといると大変だぞ?風邪でも引いたらどうするんだ?』

 

さら『お気遣いありがとうございます。でも、私は別にいいんです。病気になって心配する人なんて本当に私のことが心配なんじゃない…ただ、病気で倒れてる人を助ける自分に自惚れているだけです。』

 

士『おいおいおい、人間誰しもそんな奴ばかりじゃないぞ。そりゃあ確かにさらの言うことにも一理あるが人間みんな醜いわけじゃない。そうだろ?』

 

さら『いいえ、あなたにはわからないだけで本当はみんなそうなんですよ、確かにあなたの周りにはそんなことをしない人がいるかもしれません。ですが、私の周りにはいたんです…そういう人が…』

 

士『さら…そんなんじゃ生きててつまんないだろ。俺はこの人生凄く楽しんでいる。それに俺だって裏切られたことくらいあるぞ。』

 

さら『それでもあなたは信じるんですね…最も大切な人に裏切られた私とあなたでは世界が違います…ずっと…ずっと信じてきたのに…』

 

士『…ある男の話しをしよう…その人は幸せの絶頂だった。大学生として勉学を積み、婚約者ともうすぐ結婚するはずだった。

だが、その男は婚約者に裏切られ、父を殺されてしまった。

婚約者は裏社会のスパイでその男の父の技術を欲しがったからだった。

そして、男の父はスパイからの攻撃で死にかけになった主人公をサイボーグとして蘇らせ、自らその男の目の前で死ぬことによって裏社会と戦うことを誓ったんだ。』

 

さら『私とおなじですね…私も…そんな感じでしたから…婚約者に裏切られたショックは相当なものだったんでしょうね…』

 

士『…実はその婚約者はインターポールの秘密捜査官。

二重スパイだったんだよ…その婚約者はずっと苦しんできたんだよ。その男を騙し続けることや悪いことだと知りながらもそれをし続ける自分に…

そして、その男が姿を変えてもなお戦い続ける姿を見て彼女は裏社会を裏切り子どもを助けたんだ。

嘘をつき続け…他人から恨まれる思いを彼女はずっと胸に抱いて生活していたんだ。

最後にその男にスパイのことを教えて殺されてしまった。』

 

さら『私に対する裏切りもそんなことがあるとでも…』

 

士『あるとも言えないし、ないとも言えない…だけど、それまで信じてた人間なんだろ…だったら何かあるかもしれないと考えてみろよ。それに嘘をつき続け…さらにそんな風に言われてる奴のほうが一番辛いんだ。

多分、大丈夫だなんだといっても一番辛いのはその裏切った奴だと思う。

もし…もし…少しでも俺の話しを信じてくれたらこの歌を聴いてほしい…不快だと思ったら屋上からいなくなってもいいから…』

 

俺はCDプレイヤーに荷田君から貰っていたウルトラマンのCDを入れて、ウルトラマンガイアのBeat on Dream onをかけた。

 

士『聞いてくれ…Beat on Dream on 。』

 

〜♪〜♪

 

士『間違いじゃない君が〜信じてたこと〜』

 

さら『…』

 

士『僕らはず〜っと、同じものを探してた〜のさ〜なのに別な軌道の惑星みたいだね〜二人引き裂かれて〜』

 

さら『……!』

 

士『この空と命が溢れる大地〜分け合いた〜いよ〜』

 

さら『……ぐすっ…』

 

俺はその後も歌を歌い続けた。

そして、歌を終えた後にさらに近寄った。

 

士『ちゃんと聞いてくれたんだな…さら。ありがとう…』

 

涙を拭きながらこちらをみるさらに笑顔で俺は見つめる。

 

さら『ぐすっ…あなたの歌声はなんだか落ち着きます…上手いだけじゃなくて…なんか…いいですね…』

 

士『ありがとう、俺は結構歌には自信があるしね。それにこの歌の歌詞、俺は結構好きなんだよね。さら、間違いじゃない君が信じていたことは。』

 

さら『……』

 

士『その人がいたから強くなれた…孤独な今日を走り抜けてその人に会いに行こう。俺もついていってもいいかな?何か出来ることくらいあるはずだ。だから…な…さら…』

 

さら『………わかりました…会いに行きましょう…でも、勇気が足りません…士さん…私に勇気をください!』

 

ムギュッ!!

士『さ、さら!?』

 

さら『私に勇気を…お願いします…もう一度あの人とお姉ちゃんと話す勇気を…ください!!私はあなたが好きです!私にあなたを…人を信じる勇気をください!士さん!!士さん!士さん!士さん!!』

 

士『俺でいいのか?まだそんなに会ってな…いや…俺も男だ…覚悟を決めるよ!俺を信じろ!人を信じろ!俺もお前を愛する…そのための勇気を与える…だから、さら…士と呼んでくれ…』

 

さら『はい…士…』

 

弾道が1上がった。

体力が100減った

パワーヒッターを手に入れた

チャンス○を手に入れた

満塁男を手に入れた

さらが彼女になった!

 

ー男子寮ー

 

荷田『士君、よくも先輩の雑用をおいらに任せたでやんすね!おのれディケイド!!やはりお前は世界の破壊者だ!!』

 

飯占『うるせえ!黙ってろ!』

 

仲間評価が10下がった。

荷田君の鳴滝度が8上がった。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第十話 家族を捨てた怪盗

ー翌日の朝ー


士『はぁ…はぁ…はぁ…ふぅ…』

北乃『はぁ…はぁ…はぁ…』

男子寮の前に二人の男が朝に帰ってきていた。

士『き、北乃先輩…それはまさか…』

北乃『お、お前もか…た、大変だったな…ま、でも今から寝ないとやばいな…俺がおんぶしてやろうか?』

士『いっ!いえいいです!』

北乃『おいおいおい!先輩の好意を無駄にするなよ!なら、お前が俺をおんぶしろ!』

士『か、勘弁してください…』

結局、士が北乃をおんぶしたがその時の北乃先輩はずっと士の匂いをかいでションボリしていた。

北乃(く、臭くない…)

士(北乃先輩…汗臭すぎる…)

その後、にやけ顔の士と息を荒らげる北乃の姿がベッドで目撃された


士『ふう〜おはよう。』

 

荷田『おはようでやんす!ところで士君…君一体どこに行ってたでやんすか?』

 

士『ご、ごめん。つい…外に行って一人ロンリーライダーやってて遅くなっちゃった。』

 

荷田『ったく、にしても北乃先輩と一緒ってどういうことでやんすか?ま、まさか!……ひっ!ひいいいい!い、いくら先輩の指示とはいえそんなことをおいらは無理でやんす!』

 

士『な、馬鹿なことを言うなよ!俺にはさ…』

 

荷田『さ…って誰でやんすか?』

 

士『さ、サゴーゾコンボの必殺技の特訓を毎日しないと落ちつかないと思ったんだよ。』

 

荷田『怪しいでやんすねぇ…まあ、いいでやんす。ところであのウルトラマンのCDは良かったでやんしょ?』

 

士『最高だったよ!苦労してシャイニングガンダーロボを手に入れた甲斐はあったよ!』

 

再会でのシャイニングガンダーロボはこのCDと交換に使われた。

 

荷田『そうでやんしょ、そうでやんしょ!ところで…何か匂うような….』

 

士『な、何のこと!かな!とりあえず!朝飯だよ!朝飯!』

 

荷田『ああーっ!絶対に何か隠してるでやんすね…もしかして、本当に北乃先輩と……傷をえぐらないようにするのが友達でやんす…』

 

朝飯の時、北乃先輩と荷田君から妙な視線を感じたが気にしないようにした。

さてと、俺は例の紙を見て並行世界の生き方と行くべき道を見た。

歴史的事象に関わるものは全て潰した。

まず、カエサリオンを潰す時期は50年前から

にして、ある男の暴走を止める。

次に、ホンフーの過去の悪事を止める。

最後にカズを助ける。

大体この三つといつも通りの展開で悪を滅ぼす!

 

毎回毎回疲れるがこれもみんなのため…

感謝なんて必要ないし、やらなきゃって思ったからやってるんだ。

たった数時間ですむんだ。そんな問題じゃない。

俺以外に出来る人がいないならやるべきだ。

そんな人がいなかったから…紫杏やカズはああなった…

もし…もし…俺のこの力がなかったら…二人はあんな風に…

仮面ライダーになったのはみんなの笑顔のため…

人間みんな幸せじゃなきゃならない。

全部出来ないなんてことはわかってる!

あまりにも自分の存在がちっぽけってこともわかってる!

それでも、手の届くところは救ってみせるさ!

でもこの戦いが終わらない戦いだとしても…

俺は生きとし生けるもの全てを救う。

それが俺が仮面ライダーから教わったことだ!

みんな子ども向け番組だと思って馬鹿にしていたよ。仮面ライダー革命までは…

でも、一番子どもの頃に教えることこそが本当に大事なことなんだ。

それを知り、それを成し遂げようとする俺は馬鹿だが、その方が楽だ。

馬鹿のまま…難しいことは考えずに自分の意思を貫く…

 

ー休み時間ー

一時間目の授業を見事に爆睡した俺は休み時間になって目を覚ました。

 

士『ふぅ…やっぱり眠いなあ…』

 

越後『お前聞いたぞ…その…えっと…まぁ…辛いかもしれないが…先輩の命令は絶対だからな…頑張れよ…』

 

士『な、ななんだとーー!!おい、なんでそんなことお前しってるんだよ!』

 

五代『やっぱり野球部は…そういうのあるんだな…先輩の命令とはいえ……噂で聞いたんだよ…すまない…これからも頑張ってくれ…』

 

士『な、なんでだーーー!』

 

奈桜『……』

 

ー2時間目の休み時間ー

 

士『………あの、紫杏?』

 

紫杏『そ、そのなんだ…わ、私も自治会員としてお前の友として色々とまだまだかもしれないが…大変だったな…』

 

士『おい、お前も俺が北乃先輩とそういう仲になったと思っているのかよ!』

 

紫杏『じょ、上下関係が大変なのはわかる!先輩の命令は絶対だということもわかる!お前は被害者なんだろ?お前はそうなんだろ!被害者なんだろ!!』

 

士『違うわ!』

 

紫杏『…!!そ、そうなのか!そういう趣味だったのか!だ、だが…私は友人としてこれからも普通に付き合っていく…愛は人それぞれだからな…』

 

士『そうじゃない!俺と北乃先輩は何にもないわ!!それに、俺は昨日の夜は…夜は…夜は…』

 

紫杏『言いたくなかったら言わなくてもいいんだぞ、わ、悪かったな…お前の傷を抉るようなことをしてしまって…』

 

士『そそそそそうだ!昨日の夜は屋上でコンサートをしていたんだ!ウルトラマンの授業を昨日芙喜子さんがしてただろ!

それで俺は屋上でコンサートを開いていたんだ!荷田君から借りたCDでウルトラマンの歌を流していたんだよ!』

 

紫杏『そ、そうなのか…しかし、不快な音を出すのは…』

 

士『不快な音…そういわれちゃ漢がすたる。じゃあ、一曲歌うぞ…曲名…愛の勇者たち…』

 

士『心を〜砂漠に〜』

 

演奏終了

 

紫杏『士…歌…上手いな…』

 

士『だろ、こう見えても俺は歌も上手いし、美味い料理も作れる。』

 

紫杏『……バカでも…生きていけるな…』

 

士『おいおいおい、俺は確かに馬鹿だけど…仮面ライダーマニアだからな、そこら辺はとことん勉強したよ。』

 

紫杏『それを学力に生かせ。ともかく、証言するものがいないと…』

 

五十鈴『…この歌じゃないが士の歌声なら聞こえたぞ…』

 

紫杏『む、そうなのか!ならいい…しかしだな…そういうのはもっと違う場所で練習とかするといいぞ…にしても五十鈴?なんでそのことを黙ってた。それになんで士をまず擁護しなかった?』

 

五十鈴『夜風に当たりに行ったから森の中にいたのだ…そして、歌声が普段の士の声と違っていたからな…』

 

紫杏『そうか、わかった。今回は不問にする。しかし、そういうのは部屋又は部室でやってくれ…ま…教室でも構わないが…』

 

士『そうかぁ、よかったよ。』

色々とあったが俺は昼休みにさらを呼び出して屋上にいた。

 

ー昼休みー

 

さら『今のところ…私の方はともかく…士が大変なことに…』

 

士『いや、俺が別のこと言って回ってるし、自治会員の紫杏も頑張ってくれてるからなんとかなるだろ。』

 

さら『何、彼女の前で他の女の人の名前いってるんですか…』

 

士『ご、ごめん。で、でも俺はさらのことを愛しているから…そうだな…よし!これからは俺のことをつーたんと呼べ!そして俺はさらのことをさーたんと呼ぶ!人前では必ずそう呼ぼう。俺とさらとの信頼の証だ。』

 

さら『えっ…士君…それは…』

 

士『さーたん…つーたんだろ。』

 

さら『つ、つーたん。つーたん!わかりました!あなたのことをつーたんと呼びます!しかし…この騒動のこともあるので…』

 

士『そうだな…じゃあ、俺たちは歌の練習相手として互いに協力しているということにしよう!』

 

さら『えっ!そ、そんな…恋人じゃないんですか?』

 

士『勿論そうだよ。恋人だよ。でも、今、俺が先輩にこき使われただけで変な噂が立つくらいだ。このくらいがちょうどいい隠れ蓑だよ。それに、さーたん、俺とさーたんが二人っきりの時はさらって呼ぶよ?な、どうだ?』

 

さら『…わかりました。でも、そんな変な噂が立ったことについては一つ心当たりがあります……つーたん、そこで見ててくださいね。』

さらは俺から少し離れてカバンからあるものを取り出した。

 

さら『つーたんならこれ知ってますよね。』

 

士『持っているのはデンライナーゴウカ…どうしてさらがこれを?』

 

さら『私、昔はお姉ちゃんと一緒に仮面ライダーを見てたんですよ。それが電王です…ま、勿論その前後のゲキレンジャーとyesプリキュア5と一緒に見てたんですよ。』

 

士『へぇ…俺は戦隊はイマイチだなぁ…まあ、好きなのもあるけど玩具が欲しいレベルじゃなかったし、プリキュアは言わずもがな欲しくなかった。』

 

さら『私たちの家はあまり貧乏で色んなものが手に入らなかったのですが、やっとTVを手に入れて見たのがその番組だったんですよ。二人で一緒に見てました…そんな時にお父さんが電王の列車セットを祭りで当てたんです。』

 

士『へぇ〜それでそのデンライナーゴウカを…なるほどね。』

 

さら『でも、他のおもちゃとか買えなくて…そうして運命の日が来たんです…2008年2月10日…丁度ゲキレンジャーの最終回を見た後、私はお父さんとお姉ちゃんと話しが始まりました。

その日、お姉ちゃんが私たちに言ったんです。

"こんな貧乏な家族なんていらない!!"って私はずっとお姉ちゃんを信じて来ました……でも、お姉ちゃんは…私を…お父さんを…裏切って…

私は私は自分の存在価値を否定されました!だからその時に思ったんです!裏切られないように誰も信じないって!!…でも、このデンライナーゴウカは捨てられませんでした。

そして、この頭に付けてるリボンも…お姉ちゃんの物と同じなんです。

一つのものを二つにしたんです…

そして、このデンライナーゴウカも…お姉ちゃんにデンライナーをあげて私が合体する。そんな風に仲がよかったんです…でも、その時に私の気持ちは壊れました!

もう、二つになりません!

だから、だからこれを捨てたかった!

でも、捨てられなかった!!私は…私は…どうしたらよかったのかもわかりません!

それで…誰も近寄らせず近寄らない…それが一番なんです。

イマジンみたいに心を一つにしたかったのに…』

 

士『…なあ、さら。その気持ちは俺の歌を聴いて変わったのか?』

 

さら『はい、あなたの歌は最初とても不快になりました。目を開けてても瞑っても同じ景色は見えるけど、今見てなくちゃ気付けない…走り出さなくちゃ…わからないって…』

 

士『実際、そうだったんだよな。』

 

さら『はい、それであなたと付き合いました。…かなり素晴らしい人だと思いました。お父さん以外の人を信じることが久しぶりにできました。

そして、あなたの歌に私は泣きました!

私はあなたを感じました!

…やっと気付きました…久しぶりに味わいました…この温もりを感じることの大切さを…そうして…私は変われました!!あなたの…あなたの大事な人として…さーたんとして!』

 

士『そうか…嬉しいよ、俺よだいたいわかったよ。さーたん…いや、奈桜…隠れてないで出てこいよ…』

 

奈桜『…気づいていたんですか…』

 

士『俺は仮面ライダー剣を観ていたからな…さらや奈桜はわからないかもしれないが、奈桜の隠れ方は剣のあるキャラと同じだったからすぐにわかったよ。最も…泣いてる声が聞こえたほうが大きいがな。』

 

奈桜『士君…正解です。さらは私の妹でさらが言ったことも本当です。あの噂を流したのも私です。』

 

士『それは本当なんだろ。でも、俺はさらのことを知らないし、奈桜のこともよくはわからないが嘘をついてる人間のことくらいはわかるぞ、お前の笑顔は本当の笑顔じゃない。』

 

奈桜『そうですよ…でも、言いません。このことに関することはいいたくないんです!』

 

さら『そうですよね…やっぱり…言いたくないですよね…わかりました…つーたん…せっかくあなたが言ってくれましたが…その捜査官とお姉ちゃんは違います…これでわかったでしょ。この人は…この人は…』

 

士『…わかった、いいたくないなら言わなくてもいい。その苦しみを背負う覚悟があるのなら俺の試練を受けてみろ!!』

 

奈桜『試練…』

 

士『明日は俺も練習が休みの日だ。だから、俺が150ペラ払うから俺の家にきて仮面ライダーディケイドのある二話を見てもらう。それが試練だ。それを見終わっても奈桜の気持ちが変わらないならそれでもいい…』

 

この学校は外へ出るためにはペラを払わないといけない。

しかし、昔の半分の値段になったので今ではとてもよく利用する人がいるらしい。

俺はボランティアで150ペラを持っていたのだ。

 

奈桜『わかりました…それだけでいいんですね。もう…これ以上詮索しなくなるならそれぐらい大丈夫です。』

 

さら『…本当に本当にまだ…信じるんですね…あなたはなんてお人好しなんですか…』

 

士『俺は信じるのをやめない…信じるのをやめたらそこで止まったままになってしまう!さらが信じていたことは間違いじゃないんだ!

Beat on Dream onのように奈桜とさらは同じものを探してたはずだ!

なのに別な軌道の惑星みたいに二人引き裂かれただけなんだ!!

二人が一つになる日!星は輝く!』

 

さら『…わかりました、しかしこれが最後です。つーたんの提案でもこればかりはどうしようもないです。』

 

奈桜『いいよ…』

 

士『ありがとう、じゃあ俺は教室に戻る。じゃあな。』

 

その後、さらは一人で屋上に昼休み限界までいたらしい。

 

さら『…いつか一つになる日…か』

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第十一話 2つな心1つの真実

 

 

 

ー門矢家ー

ーリビングー

 

今日、親父もお袋も家にいない。

ちょっと友達と大事な話があると話すと理解してもらえたようでデートに出かけた。

この7月の時期…どうやら仮面ライダーとスーパー戦隊の夏映画のプレミアムチケットを買いに行くようだ。

俺はその時に頼んでおいた。

3枚じゃなくて…8枚買っておいてくれって…

 

士『これからは見るのは仮面ライダーディケイド第6話 バトル裁判・龍騎ワールド。第7話超トリックの真犯人。この二つだ。』

 

さら『つーたん、私はよく仮面ライダーディケイドのことはよくわかりません。』

 

奈桜『私も電王とキバしか見ていないから…』

 

士『主人公は俺の名前と同じ門矢士。彼はただの変な写真しか撮れないカメラマンだった。

しかし、彼の友の世界が暴走して化け物が現れるようになった。

9つの仮面ライダーの世界が暴走し始めたんだ。

9つの世界を旅してディケイドは世界を救おうとした。

この話はディケイドの旅の三番目の世界、それがこの龍騎の世界だ。まあ、これ以降は番組を見てくれ。』

 

第6話視聴

 

この世界では、ライダーは裁判制度によるものとして使われている。

事件に関わった一般市民と弁護士と検事がライダーとなり、そのライダーバトルで勝ち残ったものが被告人に判決を下す。

それがライダー裁判制度である。

今回は、ある雑誌社の社長が殺害されたことを事件に行われるらしい。

その社長さんを殺したのが士の友、夏海だと側にいたのが原因で疑われた。

 

しかし、この時に社長はある人と会う約束をはしていた。

それがこのレンという人だ。

レンという人はかつてこの社長の会社でシンジという青年と組んでいた。

だが、このレンという人は大手の企業に引き抜かれた。

そして、今になって社長を殺したのがレンだとシンジは考えた。

レンとシンジはライダーバトルで戦い、その様子を見る三人の目は複雑になっていた。

 

シンジ『いいざまだな…』

 

さら『ほら、このレンって人はあなたと同じですね。なるほど…わかりましたよ、結局はこうなるってことはわかってましたよ。私もこうなっていたら私もあなたを攻撃しますよ!』

 

奈桜『……』

 

士『まあ、待て待て…これから7話を見てから判断してくれよ。』

 

第7話視聴

 

実はレンは真犯人ではなかった。

なんとレンはライダーバトルで時間を戻すカードを手に入れ、過去に戻りたかったのだ!

そして命がけで手に入れたカードで代わりにシンジが時を戻して社長が殺される前に社長を助けた!

なんと、犯人は怪物だった。

そして…レンが引き抜かれた真実は社長が一旦二人を離して、互いにレベルアップさせて再び一緒に頑張ろうと提案したことだったのだ。

その様子を見ながら二人とも泣いていた。

二人が第7話を見終わったあと顔は、涙と鼻水で顔がぐしょぐしょだった。

 

士『実にシンプルだったろ。実にシンプルで簡単なすれ違いだっただろ…このレンってひととシンジのすれ違い。』

 

奈桜『えぐっ…えぐっ…えぐっ…』

 

さら『えっ…えっ…えっ…』

 

士『…もういいだろ。奈桜、楽になってくれよ…頼むよ…さーたんのためにも…駄目ならもう何も…』

 

さら『うわああああん!わ、私は私は私は…どうすれば…でも…教えて…教えて!!私は知りたい!!』

 

士『…奈桜…』

 

奈桜『……条件があったんです…』

 

士『えっ!』

 

さら『…条件…』

 

奈桜『パパが…私の今のパパが…子どもを欲しがっていたんです…この時にお父さん…つまり、私と奈桜の実の父です。

お父さんが事業に失敗して貧乏だった時にパパが支援する代わりに私か奈桜…どちらかが養子に入ることが条件でした。

パパとママには子どもがいませんでした…体が弱くて子どもが作れなかったみたいなんです…だから、その条件を出した。

お父さんはすごく悩みました…でも、私たち三人がいたままなら…みんな駄目になるってわかっていました!

私はそれを知りました…私はお父さんと離れたくありませんでした!

でも、私はさらを…お父さんから引き離すことは出来ませんでした。

だから私が…私が養子に行くことで二人の幸せを守ろうとしたんです!』

 

さら『そ…そんな!そんな!』

 

士『なんで言わなかった!!そんな大事なことを何で隠していたんだ!!』

 

奈桜『その時の奈桜にとって私はお母さん代わりみたいなものでした…幼い頃にお母さんを亡くしたさらは私をお母さんのようにすがっていました。

でも…それじゃダメだった…このままだとこの子はダメになる…

私はあえて酷いことを言って私から離した…

でも…そのためにさらは傷ついた…

真実を告げた悲しみと知らずに見捨てる悲しみは同じだと思っていました…

こんな…こんなことになるなんて知らなかった!知っていたらやらなかった!!』

 

さら『わ、私は…私はなんてことを!』

 

士『よく言ったな、奈桜。』

 

俺は奈桜をギュッと強く抱きしめた。

 

奈桜『つ、士君!!』

 

士『よく頑張ったな、奈桜…お前はこれまで辛かったんだろ。

お前だって妹に依存していたんだろ…それが嫌だからお前は自分に…さらに嘘をついた。

でも、嘘を抱えたまま生きていける人間なんていないんだよ。

嘘をつき続けること…他者から理解されない認めらない…とても辛かったんだろ…

それはもしかしたらさらの裏切られた気持ちと同じ…いや…それ以上に辛かったのかもしれないな。

でも、今、ちゃんと言ってくれたじゃないか。もう辛い思いはしなくていいんだ。

よく頑張ったな、奈桜、お前は凄いよ。俺なんて奈桜みたいに嘘をつき続けて笑顔をふりまいて暮らすなんて出来ないもん。

お前は凄い、お前は偉い、俺はお前の嘘をつき続けたことを尊敬に値すると思う。

だから、もう泣いていいんだよ。全力で泣いていいんだよ…奈桜…桜空(さら)…その名前の通り…桜みたいに泣いていいんだよ…』

 

奈桜『つ、つかさぁぁぁ!うわあああああああああああああん!!』

 

桜空『つーたん!!お姉ちゃん!!!うわあああああああん!』

 

俺は桜空も奈桜も強く抱きしめて二人の涙を笑顔で受け止めた。

やっと許された…やっとわかった。

間違ってなかったな、君が信じたもの。

奈桜も桜空もずっと同じものを探してたんだな。

だからきっといつか二人がきっと一つになる日…再び一つになる日が今日だったんだな。

 

その後、30分間ずっと泣き続けた二人はその場で俺が膝枕をそれぞれで使って眠った。

 

奈桜『…すぅ…』

 

桜空『…すぅ…』

 

士『二人とも寝顔はそっくりだな…このまましばらくしておいてあげよう。』

 

俺はこの二人の似たような寝顔を見て色々なことを考えていた。

仮面ライダーになった意味を…

 

俺は…俺は前に行ったあの世界の桜空の墓に一つの花が置いてあったのを見た。

桜空の墓には同じように数日前に事故で亡くなった父親も入っていたので誰が入れたかわからなかった。

親戚か誰かかと思っていたが…あれは奈桜だったんだな…

奈桜は桜空が自殺するのを止められなかった。

カズに話をしてもらったら桜空…いや、さらは父親が事故で意識不明になった…

その時にこの世界の生の意味を失った。

この世界で生きていくことに絶望した。

この世界で信じられる存在を全て失ったさらに生きる意味がなかった!

そして、奈桜の目の前で屋上から飛び降りたらしい。

 

カズ『うちもびっくりしたで〜でもな、あんたはあんたで大変やったから他人事やった。

うちに何か出来たわけでなしにあんたも五十鈴のことで大変やったからな。

ま、しょうがないって言うしかないで。』

 

この時…俺が…俺がさらの信じられる唯一の存在になっていたなら…俺が!なんとかしていたならば!

しょうがないという言葉は大嫌いなんだ…

その時代の彼女たちは苦しんだ。

誰にも相談できず…

奈桜は嘘をつき続けて…

桜空は人を信じなくて…

 

桜空はこの世界に絶望して死に、奈桜は自分のせいだと思いながら生き続ける。

どちらも本当に地獄だった。

畜生…あの時の俺の心の苦しみは…どんな奴から受けた攻撃よりも深く鋭く傷つけた!

こんな悲劇は…こんなすれ違いは起きていいわけがない!!

 

だけど、ただ悲劇を知ったから止めようと思ったんじゃない。

さらを…桜空をみた時に思ったんだ…

笑顔にしてあげたいって…そして…桜空のことを好きになったのかもしれない。

この気持ちがあったから…ただ仮面ライダーとしてじゃなくて、門矢士として関わったから桜空と奈桜を救えたんだ!

 

奈桜『…うんっ…』

 

桜空『ううんっ…』

 

俺は二人の涙をそれぞれの手で掬って一つに合わせて太陽に大空に手を出した。

 

士『なんて美しい輝きなんだ…これが笑顔の涙か…合わさった涙…良かったな、二人とも…これからは昔みたいに仲良くやってくれよ、な、奈桜、桜空。』

 

俺は二人が起きるまでずっと二人を見続けた。

この笑顔が永遠に二人にあるようにと思いながら…

ケータッチの強い輝きに気付かないほど思っていた。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第十二話 再会 一撃計画

これから一部パワポケ の単語が多めに出ますので、わからない方は質問お願いします。それでは、どうぞ。
ちなみにpixivはこの作品の更新は辞めましたのであしからず。
あれは一応宣伝用だったので別小説の…


 

 

ー門矢家ー

ーリビングー

 

父『ただいま〜おーい、帰って来たぞ〜』

 

起きた二人と談笑していると父さんと母さんが大量の荷物を抱えて帰ってきた。

 

士『あっ、おかえり。父さん、母さん。』

 

母『あんたの言った通り買ってきたわよ〜この高級地鶏。』

 

士『ありがとう、やっぱりこれがないと駄目だよね〜あ、こちらが奈桜と桜空。二人とも俺の友達で奈桜とは同じクラス、桜空とはクラスは違うけど、二人は姉妹なんだよ。』

 

奈桜『こんばんは。』

 

桜空『お、お邪魔しています。』

 

父『ああ、奈桜ちゃんと桜空ちゃんだろ話しは聞いてるよ。別に気にしなくていいよ。ところでそろそろ作り始めるんだろ?士。』

 

士『ああ、今日は腕によりをかけてあの鍋を作るからさ。二人はそこで待っててよ。さっきのディケイドで見た料理、俺作れるんだよ。』

 

そういって彼はエプロンをつけて材料を取り出して切り始める。

 

母『本当にうちの息子がいつもお世話になってます。』

 

桜空『い、いえ!私たち姉妹のほうがつ…いや、士君にお世話になってばかりです!』

 

流石に親の前ではつーたんは恥ずかしいよな、そりゃ。

 

奈桜『そうなんですよ、でも〜勉強面では私のほうが若干上ですけどね。』

 

士『おいおい、嘘つくなよ。俺と同じ点数だったろ。』

 

母『どうせ0点なんでしょ。あんたは昔からライダーバカで聞いてよ。前、小学校のテストで名前の所に世界の破壊者って書いてたのよ〜』

 

奈桜『やりますね〜ふふっ。』

 

桜空『ユニークですね。』

 

そんなこんなで作り終えた俺はみんなで鍋を囲んで色々な話しをして楽しんでいた。

 

父『はっはっはっは〜にしても、お前の料理はやっぱり美味いなぁ〜』

 

桜空『とても美味しいです、この鍋。』

 

母『本当に仮面ライダーが大好きで番組に出てくる料理を再現してたのよ。その度に試食させられたわよ。最初はもう適当、適当。酷いなんてものじゃなかったわ〜』

 

奈桜『馬鹿だから分量考えなかったんでしょうね〜』

 

桜空『お姉ちゃんもそうだったじゃないですか、塩と砂糖の分量を間違えて、キャンプで出たカレーの甘くどかったといったら…』

 

士『なんだよ、同じじゃないか、ま俺のほうがこんな美味い料理作れてるから自信があるがな。』

 

父『わしらの犠牲があったからだがな。』

 

士『全く〜それは言うなよ、父さん。』

 

ハハハハハ!!

 

みんなで楽しみながら鍋を食べ終わった後、俺たちは我が家を後にしてバスに乗って親切高校へと帰る道へと歩いていた。

 

桜空『今日はとても楽しかったです!こんなに楽しくみんなでごはんを食べたのは久しぶりです!』

 

士『良かったよ、そんなに喜んでもらって作った方も嬉しいよ。にしても変な両親だろ。全く、恥ずかしいのに両親と一緒に映画に行くことになるなんてな…しかも奈桜や桜空と一緒に。』

 

俺は両親に夏の仮面ライダー、スーパー戦隊の映画チケットを8枚買ってきてもらうように頼んだ。

お袋、親父、俺。

俺、荷田君。

俺、奈桜、桜空の三回に分けて行くことになっていたんだが…

 

母『どうせならみんなでいきましょ、残りのメンバーはそちらで集めてきて。』

 

といった提案に最初は戸惑ったがまあ…1ヶ月に一度必ず、部活が土、日休みの日がある。

理事長が子どもと共に外へ遊びに行くために設けられている。

今月7月はその内の一日を使ってきた。

来月の一日を使って行く予定であった。

さて、俺が行かなかった分2枚はどうするべきか?

 

奈桜『なら、いつきちゃんとお父さんを誘っていきましょう!どうせならみんなで行った方が楽しいですよ!親同伴も私達と一緒ならそこまで恥ずかしくなくなりますよ!』

 

士『え、お父さんはいいの?それにいつきちゃんって?』

 

桜空『お父さんもお姉ちゃんのことで大変でしたから丁度良いと思います!それに…お父さんにつーたんを…紹介したいですし…いつきちゃんにも…』

 

奈桜『いつきちゃんは私と桜空の大親友の人なんです、とても良い子ですよ。』

 

士『そうか、まあ俺も荷田君を誘うし、同じようなもんか。』

 

桜空『お、お姉ちゃん…昔みたいにあれやろう…今度は士君も加えた…あの歌を…』

 

奈桜『桜空…そうだね、士君!私と桜空は昔一緒にカラオケに行った時にいつも歌ったこの曲を…一緒に歌いましょう!仮面ライダー電王のOPを…』

 

士『わかった、それじゃあ一曲、二人のために少し歌うか…バス停に着くまで聞いてくれ…climaxjump』

 

士『時間の波をつ〜か〜まえ〜て〜』

 

奈桜『今、すぐに行こう〜』

 

桜空『約束の〜場所〜』

 

士『限界!』

 

奈桜『無限!』

 

桜空『いざ、飛び込め!』

 

士・奈桜・桜空『Climax jump!』

 

俺たちはこれからも歩いて行く。

この笑顔が本物になるように…

他の世界をしあわせにしなくちゃな。

そして、この二人の仲が他の世界でもよくなってくれ!

って強く思いながら歌い続けた。

バス停につくまでの短い道ではあったが、その歌は空に響いた。

 

シュイーン!パシッ!

 

バインダーからカードが出てきた。

俺はバスに乗った時に仮面ライダー電王の最強の姿、超クライマックスフォームのカードの色が白から綺麗な色に変化した。

 

士『これは…どういうことだ。』

 

桜空『どうしました?つーたん。』

 

士『いや、別に…明日の練習のことを考えるとちょっとね…』

(このカードはなんで色が…使える…いや、なんか使えない気がする…世界は俺に何をしてもらいたいんだ?)

 

俺はバスに乗った後にカードを見ながら少し考え事をしていた。

俺は前に行った世界で恐ろしいものを見た。

人の死体とかそんなものじゃない。

 

一撃計画

 

紫杏が立てた悪魔の計画。

人類を救うために立てた人類の大部分を殺す計画だった。

世界の支配者を統合したツナミグループ

そのツナミグループが世界を相手に戦争をするものだった。

そして、互いに大損害を出した後にあえてツナミグループが負ける。そうすることによって世界が一つになる。

それによって、人類はかなり死ぬがその代わりに人口が減ったおかげで自由で平等な世界が出来る。

そう考えたらしい。

しかし、担当者がジオットとなったその計画は徐々に歪み、死者が増えていき…つまり詰まって最終的に残った資源を奪い合う悪魔の未来となっていた。

……パラレルワールドから来たものによってそのことがわかったらしい。

いくつもの未来があった。

 

一つ エネルギー不足で人類が衰退

 

二つ エネルギーの過剰供給により、人類爆増人類が極度に管理される世界となる。

 

三つ 世界が一撃計画で大量に死ぬが、人類は生き残ったものの資源が尽き果て、互いが憎み合う世界となる。

 

四つ ピースメーカーにより破滅した世界

 

こんなことを聞いた俺はどうしようもなかった。

最初は驚いたさ、しかし現実にあってもおかしくはない。

どの世界も腐っていたことだけはわかる。

そして、紫杏がいった言葉

 

『どんな魔王も最強の勇者には負ける。

だが、勇者でも津波は止められない。が、津波の被害は弱い人が互いに助け合うことでなんとかなる』

 

と言ったようだ。俺からしてみれば

 

『魔王だろうが津波だろうが全てを止めるのが勇者だ!!俺は実際に大きくなれる!超能力も打ち消せる!人間を全て助ける!!それが仮面ライダーってもんだろ!!』

 

というだろう。

俺は人を殺した時点で全て負けだと思っている。人が死ぬ理由にしては馬鹿馬鹿しすぎる。支配から抜け出すためには仕方ないだと…はっ!笑わせるな!

人が生きるために人を殺すなんて馬鹿げてる!支配は仮面ライダーが破る!

 

俺は仮面ライダーディケイドから色んな言葉を学んだ。

そして、それを使って皆を説く。

これが良いことだと信じてる。

あの三つの世界も俺がいなかったからああなったと思う。

自惚れかもしれないが俺は勇者だ。

いや、仮面ライダーだ。

世界の破壊者だ。

ま、一応…最後の手段も存在するが…とてもじゃないが自信がない。

悪いがこいつを使うときは俺が死にたいと思ったときだけだ。

俺は一枚のカードをしまった。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第十三話 覚醒魂からの叫び

ー前の晩ー

荷田『えっ!士君!明日、家に帰るんでやんすか?』

士『あっ!ああっ!そ、そうなんだよ…』

荷田『だったらおいらも連れてって欲しいでやんす!』

士『ごめん、明日だけは駄目なんだ。それに君はペラを使いすぎてもうないんだろ?』

荷田『ぬわあああああ!!しまったでやんす!こうなったら…転売屋をするしかないでやんす!そうして法外な値段をふっかけてペラを搾り取るでやんす!』

士『そ、それじゃ詐欺じゃないか!そんなの卑怯だろ…』

荷田『卑怯もラッキョウも好物でやんす!』

士(なんでピンポイントでその話のネタを出すんだよ!)

士『ま、まあ、好きにしたらいいよ。で、何を売るんだい?』

荷田『士君✖️北乃先輩のCP本でやんす!』

士『CP…?…まあいいや、好きにするといいよ。』

荷田『そうさせてもらうでやんす!早速準備でやんす!おいらの執筆の早さに刮目するでやんす!』


ちなみに荷田君は販売後、案の定、自治会員の神条に捕まった。

荷田『』

神条『…お前なあ…なんてものを売っているんだ!!!あ、あああああんな、ははははは破廉恥な本を休みとはいえ神聖な学校で売るなど!!』

和那『いやはや…これはなぁ…まともに見ること出来へんでこりゃ。』

朱理『大体こんなもの売って誰が買うのよ、こんな漢同士で…抱き合ってる写真とイラスト集を誰が買うのよ?』

荷田『1つ50ペラで売ったら、5000ペラ稼げたでやんす!』

神条『!!!!??!!??!?』

荷田『ほとんど女子がメインでやんしたが男子でも人気があって、野球部の先輩や北乃先輩本人に…なんとあの鬼鮫コーチがわざわざ現金で1万円払って買いにきたでやんすよ!』

和那『うっわー…確かに何人かその本持ってる女子、寮で見たわー。』

朱理『……どっちもどっちね。』

神条『ええい!この本は全て没収する!』

荷田『おや、神条さんも意外にも腐女子だったんでやんすね!』

神条『婦女子…なんで急にそんなこと言うんだ。』

朱理『そうじゃないわよ、婦女子じゃなくて腐女子。腐ってるってほうの'腐'、男同士…いや漢同士で抱き合ってる姿をみて性的興奮を覚える女子のことよ。』

神条『!?????!????』

和那『うっわー…耳まで真っ赤っかやないのー紫杏、ともかく…どうするこれ?』

神条『ちがーーーう!ともかく、全部、没収しろーー!』

結局、没収するためにと本を回収しようとするが女子たちからの猛抗議に合ってしまい、結局回収はほとんど出来なかった。
代わりに荷田が全校中を掃除することとなった。

荷田『おのれディケイド…やはりお前は世界の破壊者でやんす!!』

湯田の鳴滝度が5上がった。


 

士『ただいまー、あれ?キャプテンと北乃先輩は?』

 

荷田『まだ帰ってきてないでやんす!それにしても士君…最近、おいらに冷たくないでやんすか?』

 

士『まあ、確かに…でも、そんなこと言うと思って、はいこれ。』

 

荷田『あっ!仮面ライダーとスーパー戦隊の夏映画のチケットでやんす!もしかしてこれをおいらに…』

 

士『うん。あ、でも…一個条件があるんだ。』

 

荷田『CDなら別にいいでやんすが…』

 

士『違う違う、何人か友達と一緒に行くんだけど…ちょっと気を使うからさあ…ついていってほしいんだよ。』

 

荷田『ああ、何人かいるとちょっと困る奴でやんすね。別にいいでやんすよ。』

 

士『ところで…荷田君は色々とアニメとか特撮とか詳しいよね…人口爆発を問題とした創作物って何か知ってる?』

 

荷田『うーん、おいらの中で一番なのはやはりウルトラQでやんすかね。8分の1計画という人間のサイズを8分の1、つまり人形サイズにすれば人口爆発が起きても資源を奪い合う必要がなくなる。

多分それが代表的な例でやんすかね。』

 

士『荷田君は選民思想…つまりネオショッカーみたいな思想は嫌いかい?』

 

荷田『うーん…おいらは大反対でやんすが、食糧危機というのも起きると思うでやんす!それに伴った環境破壊によって、自らが人類を滅亡させようとした者もいたでやんす!』

 

士『へぇ、そうなのか、ありがとう。』

 

…確かに世界を救うために頑張ったのはわかっている。

しかし、それでも俺は誰にも死んでほしくない!!なんでみんな笑顔になれないんだよ…

 

このカード。

大量の仮面ライダーカードを俺は見つめる。

俺は全てを救いたい!

人類全てが争いもなく、みんな笑顔でいられる世界を作りたい!

綺麗事だ。この綺麗事を俺は現実にするために俺も今日は異世界へと行く。

旧支配者を叩き潰すために…

 

和那バッドエンドルート

 

士『ま、こんな世界もあるよな。』

 

俺の目の前に広がる光景。

巨大な鉄の塊が戦場を暴れ回っていた。

目の前にはぐちゃぐちゃになった戦車と死体の残骸。

これは明らかにカズの能力だ。

仕方ないなんて聞きたくないけどな、和那…俺は信じていたかったよ。

 

士『変身!』〈カメンライド!ディケイド!カメンライド!2号!〉

 

士『ライダーパンチ!』

 

俺は仮面ライダー2号となってその場から大ジャンプして鉄の塊をパンチで破壊した。

 

士『さてと…何個かまだあるな…ライダーパンチ!ライダーパンチ!』

 

俺は全ての鉄の塊を壊した後、世界中に仮面ライダーを放った。

いつも通り…組織が破壊されていく…

だが…彼女だけは俺の手で…

 

ージャジメント日本支部ー

 

通信兵『本部壊滅!他の支部と連絡が取れません!!』

 

兵士『こちらの損害率98パーセント!兵器工場も爆破!このままだと…全滅です!』

 

ルッカ『他の部隊は?残っている部隊はないのか?アンドロイドは?』

 

側近『全滅です!ここにいる我々以外もういません!』

 

和那『な、なんで…なんで…』

 

ルッカ『くっ!ここから逃げだせれ…』

ドッカーーーン!!

 

大量のロイミュードの真ん中に士が歩きながらこちらに向かってきていた。

 

ルッカ『な、き、貴様は…』

 

和那『つ、士…あんたがこれをやったんか?』

 

士『やあやあやあ、正義の味方の登場だ。さてと…そろそろ死んどきますか?』

 

ルッカ『やれ!』

 

和那『はっ!』

 

士『無駄だ!』

〈カメンライド!ガイ!アタックライド!コンファインベント!〉

 

和那『な、なんでうちの超能力が…』

 

士『無駄無駄、俺に超能力は通じない。もう諦めろよ…命を。』

 

ルッカ『死ねぇ!!』

 

士『これで終わりだ!』

〈アタックライド!アドベント!ファイナルアタックライド!ガガガイ!〉

 

俺はルッカが撃ってきた弾丸をガイのファイナルベントでガイごと殺す手前で手加減して通り抜けた。

 

ルッカ『ぐっ…がはっ!』

 

和那『…な、なぁ…うちを助けにきてくれたんやろ…なぁ…そうやと言ってくれんか…なあ!なあ!頼むから!殺さないでくれへんか!』

 

士『…ここに来るときに大勢の兵士の死体を見たよ。あの時の兵士は可哀想だったよ…許すわけないだろ!』

 

和那『そうか…なら!』

 

和那は側にあった槍に手をやる。

俺はすぐさまそこでカードを使う。

 

〈アタックライド!アドベント!〉

 

ドラグレッダーが和那の右腕から槍を撥ねとばす。

 

和那『ま、待ってくれ!!うちは…ただ…うちは…生きたかっただけなんや!どんな手を使っても…うちは生きていたかった!どうしようもないと思っとった…

あんたに会うために…

敵うわけないやろ!世界の支配者なんかに…

でも、なんや、それ!士!あんたは…

あんたはなんでそんなあっさりとうちの諦めたことやってまうんや!

支配者が一時間足らずで壊滅。

ギャグにしては酷すぎるわ…だったら…だったら早く助けにこんかい!うちは…もうこんなボロボロの体に…』

 

士『なんだ、そんなことか。俺はな…遺伝子なんていつでも変えられる。しあわせ草の副作用も超能力を与えることも打ち消すことも人間をゴキブリにすることも簡単にできるんだよ!!』

 

和那『!うそ…やろ…』

 

士『本当だよ、あっさりと世界の支配者を倒したんだぞ。出来ないわけないだろ。』

 

和那『……なんでうちばっかり…こうなるん…しあわせにさしてくれや!うちは…生きていたいだけなんや…許してや…許してや!!』

 

士『もう、遅すぎた…』

 

俺は和那に近づいて言った。

俺は和那を殺すかもしれない。

殺さないかもしれない。

それはこれからの態度で決める!

 

和那『いやや…いややいややややや!嫌や!ごめんなさい!許して許して許して許して許して許して!!』

 

士『…俺にじゃないだろ…お前が…お前が仕方なく殺した兵士にだって…家族がいたはずだろ…それをお前の勝手で殺して良いのか!!馬鹿野郎!!!』

 

和那『ごめんなさい…殺してごめんなさい。うっ…うわああああん!許して…かんにんや…お願いや…お願いや…』

 

和那が土下座をした。

泣きながら俺に謝ってきた。

俺はあるカードをベルトに入れた。

 

和那『お願いや…うちは…うちは…夢を叶えたい…こんな自分になりとうない…もっと…もっと幸せな風に生きていたかった…

この汚れた手を…綺麗にしたい…

誰も…誰も殺しとうない!もうこれ以上おちとうないんや!!!』

 

〈アタックライド!タイムベント!〉

 

俺は和那を救うことにした。

最後に兵士のことを考えて謝った。

俺は和那を許すことにした。

時間を巻き戻す。

 

ー和那少女時代ー運命の日ー

 

高校生『てめぇ!殺してやる!』

 

和那『えっ…ここは…』

 

あの日、うちはあの痛い目にリンチされた時に来た。

まさか…これが…これが罰やというんか!

あの時の…あの時の辛かった記憶をもう一度味あわせて…

 

士『キャストオフ!』

 

 

えっ…周りの男子高校生が倒れていた。

全員、気絶していた。

なんで…なんで…

 

士『よう、和那。懐かしいだろ、俺はさっき言っただろ。なんでも出来るって…』

 

和那『う、うち…あの時に戻ったんか?』

 

士『ああ…これでもうトラウマはなくなった。もう大丈夫だ。これからはもう人を殺さないですむ。』

 

和那『でっ!でも、結局は親切高校に入ったら実験体の…』

 

〈カメンライド!エグゼイド!フォームライド!マキシマムマイティアクションx!ファイナルアタックライド!エグゼイド!〉

 

士『リプログラミング!!』

 

俺は仮面ライダーエグゼイドマキシマムマイティアクションxに変身してリプログラミングによって和那の超能力を封じた。

 

和那『えっ…えっ…うち…何にもなってないけど…』

 

士『大丈夫、リプログラミングでもう超能力は使えなくなったから、あとはジャジメントをさっきみたいに潰してくるから…』

 

和那『あ、あんたは?士やないんか?』

 

士『俺は別世界の門矢士。通りすがりの仮面ライダー。世界の破壊者…いや、世界の支配者の破壊者かな?ま、この世界の俺と仲良くしなよ。』

 

俺は元の世界へと帰った

 

和那『これからか…もし、もしそうなら…うちはこれから自由なんか…士…』

 

いつも通りのことをした。

 

それから…

 

ー親切高校ー

 

3年目 夏の甲子園優勝後

 

ー教室ー

 

士『やった!やったよ〜カズ!!春夏連覇だ!!』

 

和那『ようやったわ、まっ!あんたなら出来ると思っとったけどな。』

 

士『おいおい、俺だって伊達にキャプテンやってきたんじゃないんだぞ…それに、プロ野球に行ってカズと結婚する。そのために頑張ったんだぞ!』

 

和那『そ、そないな恥ずかしいこと言わんといて〜なー!まったくー!こんな平和な世界にしおって〜お腹の子も楽しみにしといてーなー!』

 

士『ん?何言ってんだよ。』

 

和那『いやはや、独り言や。で、プロポーズがまさかさっきの言葉言うのは無しやで。』

 

士『わかってるよ、和那、俺とこれからずっと一緒にいてください。その子の父親にしてください。』

 

和那『うん。』

 

ムギュッ!!!

 

ー教室の外ー

 

荷田『さて、おいら達はそろそろ帰るでやんすか。』

 

田島『幸せにな、キャプテン。』

 

越後『ふっ、やれやれだぜ。』

 

ークリアー

 

アルバムno20.5 本当にやりたかった事

 

あれから数十年、俺と和那は卒業後すぐに結婚、和那はすぐに出産をした。

実はあの体育祭のときに受精してもう子どもはいたのだが…大変だったよあの時は…神条には色々助けてもらった。

 

元気な三人の男の子を産んだ。それぞれ、正大、公人、良大って名付けた。その後も…

 

『この子の名前はどうする?やっぱり、誠とか慎吾とか飛鳥とかかな?』

『おいおいおい、もう十八人目だぞ…引退できやしないな?』

『何言ってんの〜パパ〜帰ってくる度に甘えてくるからやで〜』

『ははは、流石だな、もう妊娠してないと落ち着かないだろ?つわりは大丈夫か?』

『ま、そりゃそうかもな。つわりも痛いし辛いで〜でもなぁ、うちは前世で人をたくさん殺しとった、その分産んどかんと。その時の心の苦しみよりかははるかにマシやで〜』

『ふっ、まあ…いいか、すごい幸せだし、いいか!』

俺はこれからも和那と子ども達と生きていく

だからさぁ…もっとパパとして頑張らなくちゃな!

『ありがとうな〜士〜』chu

 

ー元の世界ー

 

和那『へぷし!!あれ、風邪ひいたかなぁ…それとも誰か噂しとんのかなぁ〜ま、いいか、さ、寝よ寝よ。』

 

それから士は2日間は和那をまともに見れなかったようだ。

 




ーちなみに…

荷田『そういえばあの茨木さんの事件、カブトなのは士君でしたが、あの時の男子高校生たちはどうしたでやんすか?』

士『ああ…あの時は和那が小6だったからなあ…暴れん坊の女子高生に見えたらしい。
それで本当に恐怖を感じてなんか仮面ライダーギャレンみたいな顔で見てたからなあ…なんか可愛そうになってしまった。
だから、最初はハヌマーンのような苦しみをとも考えたんだが、俺も優しい人間でありたいから鬼鮫というこの前学校に来たコーチに傷ついた男子高校生たちを預けたんだ。』

ーあの時ー

男子高校生『な、何てことを…』

カブト(士)『それはこっちの台詞だ。おばあちゃんが言っていた男が絶対にやってはいけないことは食べ物を粗末にすることと女の子を泣かせることだ。』

和那『ひっく…ひっく…』

カブト(士)『俺が家まで送ってやるから泣き止んでくれ。』

俺は彼女の手をしっかりと掴んで手を引いた。

和那『えっ…ありがとう…あっちが家や…』

カブト(士)『大変だったな、でも、もう安心しろ。確かに辛い思いをしたけどお前は守られている。
おばあちゃんが言っていた…そばにいないときはもっとそばにいてくれる、って。』

和那『ほ、本当に…本当に側にいるんやね…』

カブト(士)『お前はもう大丈夫だ。いつでも見守ってるから…じゃあな。』

俺は彼女を慰めた後に男子高校生たちのところに行った。

カブト(士)『お前たち…さて、どうしてやろうか。』

男子高校生『なんだよ!殺す気かよ!』

カブト(士)『いや…そんなつもりはない。しかし、然るべき場所に連れて行こうにも未遂だ。何かしらの罰を与えなければ…あ、』

俺はホッパーズのコーチの鬼鮫という人を見つけた。
この人なら…

鬼鮫『ん?どうかしましたかな?』

カブト(士)『こいつら、暴力を振るって女の子に怪我をさせようとしたので止めた。しかし、罰を与えようにも俺には時間がない。あんたなりのやり方で彼らをなんとか指導してほしい。』

鬼鮫『な、なんだと…わかった!よし、みんな!俺の部屋に来い!!棚からぼた餅とはこのことか…』

男子高校生『な、は、はい!!』

カブト(士)『帰るか。』

この一連の出来事は全ての世界で行われている。


ー現在ー

士『そして今にいたる…どうやらその時の男子高校生たちは構成して今ではホッパーズの球団職員らしい。』

荷田『鬼鮫コーチの専属の人でやんすか!あの全員ムキムキで選手よりも力だけなら優ってると言われてるあの付き添いでやんすか!』

士『そうなんだよ。いやあ〜今後も他の世界でもそうしていくよ。』

荷田『なんか悪寒がするような…ま、いいでやんす!』

何があったのかはご想像にお任せします。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第十四話 敵・天道ビギニング

ここからウルトラマンなどの他作品のネタバレなどありますのでお気をつけてください。
それでは、どうぞ。


 

 

ー野球部ー

 

今日は練習試合だ!

俺はこれまでのことがひと段落ついて、野球に専念することができる。

さて、相手チームは…星英高校だな。

 

荷田『ん?そういえばあのピッチャー。どこかで見た事あるでやんすね…』

 

ピュン!!

 

田島『おいおい…あのピッチャー150キロ出てるんじゃねえか?』

 

越後『1年生でもうレギュラーかよ…』

 

荷田『思い出しでやんす!天才投手の天道でやんす!昔から130を出していてここに来て150キロでやんすか!やっぱり天才は出来が違うでやんすね〜』

 

車坂(こいつら何トンチキなこといってるんだ?)

 

士『ふざけるな!こいつとは俺たちは同じ地区なんだぞ!これから三年間戦うことになる相手にビビってどうするんだ!』

 

車坂(そうそう、その調子だ)

 

士『それに真っ先に強いやつアピールして奴ほど攻略しやすい!去年放送した仮面ライダーゲンムと同じじゃないか!』

 

車坂(え?)

 

荷田『そ、そうでやんす!確かに今、放送中の仮面ライダービルドのナイトローグも結局雑魚になったでやんす!!最初のインパクトが強い奴ほど弱くなるでやんす!』

 

岩田『そうなのか…』

 

士『いいかい?フラグも立派にたってるし、それに今、150キロ出したんなら攻略し放題だろ?撃てるようにする方法なんてプロと同じようにやればいいんだよ?』

 

荷田『プロと同じならプロと同じやり方でやんすか…』

 

士『それにエグゼイドでもいったとおり…難易度が高いほどやる気が出るもんだ!!頑張るぞ、まずは研究だ!!』

 

一年生『おおっ!!』

 

車坂(…やるな、こいつ。少し変だが…仮面ライダーを使ってここまで奴らの指揮を上げるとは…)

 

しかし…先輩は…

 

飯占『よし、打ってやる!!打ってやるぞ!』

 

天道(…)ビュン!!

 

ストライク!

 

飯占(なんだこいつ…)

 

ストライク!

 

先輩がまったく動きに対応出来ていない。

このままじゃ…

 

飯占(こんなの…打てない)

 

ストライク!バッターアウト!!

 

なんと、この後この投手によって先輩たちは完全に負けてしまった。

もちろん、監督によって選手全員呼び出された。

 

車坂『おい!基宗!!言ってみろ!』

 

基宗『はい、恥ずかしながら完敗であります!!』

 

車坂『よし、恥ずかしながらよく言えた!!点が取れなきゃ試合に勝てねぇんだよ!おい!士!てめえらから野球を取ったら何になる!!』

 

士『はい、ゴミであります!』

 

車坂『よし、よくわかってるじゃなねぇか…これからぶっ潰れるまで地獄ノックとランニングだ!!しっかりやれよ!!』

 

野球部部員『はい!!』

 

士(よ、よかったぁ〜今日、並行世界行かなくて…全く、昨日言った世界が思ったよりも変わっていたからなあ…)

 

ー蘭ハッピーエンドルートー

 

門矢士『えっほ、えっほ。』

 

特に敵はいなかったが…あれ?俺?

そこにいたのは太っていた俺の姿だった。

まさにデブ。ただのデブ…まあ、甲子園は優勝してるみたいだけど…結婚してるのって…

 

蘭『あなたー頑張ってーー!』

 

なんだあの子はーー!

い、いや見たことあるぞ…さらと同じクラスで妙子と同じ部屋の春田蘭だ!!

いやいやいやいや、あの顔はない!

なんで俺あいつと結婚してるんだよ!!

ま、まあ…料理は美味そうだけど…

ともかく、いつも通り!!

 

俺はいつも通りのことをして、そして、すぐに帰った!!

どうせこの世界の俺、多分変わらないから…

帰る!!さっさと帰る!!変わっても…なんか嫌な予感がするから!!

 

?『この馬鹿ども!!私の王子様に触れるな!』

 

??『ああん?黙りや!!この変形顔型動物が!!』

 

??『消えろ。』

 

何も聞こえないー聞こえないー、

 

ー現在ー

 

はあ…はあ…はあ…

あれから数時間ずっとノックを受けた。

みんなほとんど倒れていたが…俺はなんとかたっていた。

 

士『はあ…』

 

車坂『ほう、体力はあるみたいだな…にしても、俺は嬉しいぞ…お前に一対一でしごけるなんて凄い親切だろ?』

 

士『はい…』

 

まあ、そこから40分して俺も気を失ったけどね…

 

ー2時間後ー

 

俺たちはなんとか起き上がって寮に戻りはじめた。

 

越後『ったく…やれやれだぜ…』

 

岩田『飯…メシ…』

 

官取『実家だったらマッサージ受け放題なのに…』

 

田島『流石にやるな…』

 

荷田『もう動きたくないでやんす!』

 

五代『体が震えてきたな…ったく、父さんとの練習は大分、優しかったんだな…』

 

士『め、飯が…』

 

ガサッガサッ

 

士『ん?何か森で聞こえるな…ちょっと大変だけど言ってみるか?』

 

とりあえず色々と興味深いことがあるし、小さなことでも気にしないといけない。

まあ、でも…行くか。

 

俺は森を抜けて崖の方まできていた。

周りは海に囲まれた場所だった。

なんだ…ただの気のせいか?

俺が帰ろうとした矢先にガサゴソと音がした。

崖か…いや…これは茂み!

 

俺はパッと後ろを振り向いた。

なんとそこには…

 

和那『あたたたーしもうたわ〜服が全部破けてしもうた。誰かいません…』

 

全裸のカズがいた。

 

士『うわあああああ!な、なんて格好してるんだよ!!』

俺はすぐに目を閉じた。しかし…もう遅かった。

 

和那『うわあああ!!』

 

カズのパンチが俺を襲う。

多分、崖まで飛ばされた。

あ、いけない…俺は海に落ちる直前にドライバーをセットして変身する。

カズの視界が消えた今なら…

 

士『変身!』〈カメンライド!ディケイド!〉

 

ディケイドになった。

ところが…

 

五十鈴『えっ!』

 

丁度崖の下にいた五十鈴が俺の変身する瞬間に下のほうにいた。

 

あ、駄目だ…バレた。

ま、いいか…

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第十五話 父、ウルトラマンで伝えた思い

今回はウルトラマンメインで、ネタバレ若干ありですがそんなに大したものでもないです。どうぞ、


崖から落ちてディケイドになった後に海に落ちた。

ま、そのおかげでほとんどダメージはないが問題は五十鈴が海から出たらその場にいたことだ。

 

五十鈴『ま、また…おもちゃかコスプレを?だ、だからこういうのは見つからないようにしないといけないぞ…』

 

士『そうだな、俺は結構好きだからやってるぞ、名前だってそうだろ?俺の親父がプロデューサーと知り合いでな、名前を一緒にしてもらったんだ。結構好きなものがあると楽しいぞ…』

 

五十鈴『そうか…父親との大切な思い出か…』

 

士『仮面ライダーと野球、その二つは俺にとって重要な役割を占めてる。だって…俺の父さんと母さんが出会ったのも仮面ライダー趣味が合ったかららしいんだ。

そして、野球。昔から家族みんなで外に出ては遊んでいて…その時にキャッチボールをしたり…野球観戦に行ったりと…家族の思い出が詰まっているんだ。今でも、話しはその二つばかりだけどね。』

 

五十鈴『…羨ましいな、お前は…家族みんなとの大切な記憶や思い出があるんだろ。私には母がいない。私が産まれてすぐに死んだのだ。

そして、父親もシングルファザーとして薬剤師として仕事熱心だったため…私はずっと一人だった。

でも、父親がある時、一回だけレンタルビデオ屋に連れて行ってくれた。

初めて連れて行ってもらった時に父親と共に初めて借りて見た映画…それがウルトラマン物語だったんだ。』

 

士『う、うーん…荷田君は知ってるかもしれないけど俺はちょっと…』

 

五十鈴『まあ知らなくて当然だ。私は女の子だったので魔法者とかはよく見ていたが…一人で家で見たのでストーリーも曖昧にしか覚えていない。

それに寂しかった…みんなで楽しむ彼女たちを見ていると…

でも、忙しい父親と一緒に見たウルトラマン物語…あの話はとてもよかった。

ウルトラマンタロウという若き少年が父親と母親とペットともに成長して、最後には凄い敵を倒す話は…父と見て…嬉しかった。』

 

士『そうなんだ、五十鈴さんはお父さんが大好きなのか?』

 

五十鈴『ああ、その後も父親とは一ヶ月に一度帰ってきて、ウルトラマンを見た。

昭和ウルトラマンシリーズのDVDは父は全部あったウルトラマン物語だけはなかったからレンタルビデオ屋に借りにいったがな。

昭和のウルトラマンしか見なかったし、そんなに時間もなかった。

でも、その時間だけは父親と私が一緒にいられる時…その時だけは本当に楽しみだった。

怪獣が怖くてよく父に泣きついたりしていたがその度に泣き止ませてくれたり、甘えさせてくれて嬉しかった。

仮面ライダー革命が起きた後でも、私は父親とウルトラマンを見たよ。

本当に面白くてファンになったよ、ウルトラマンでは家族の話が多くてな…ウルトラの父やウルトラの母…家族の温もりが感じられたよ。』

 

士『そ、そうなんだ…俺は昭和ウルトラマンはさっぱりなんだよね。』

 

五十鈴『だが、私が高校受験をしようとした時に父親は病気を患った。もう助からない不死の病だったらしい…

私は父親の側に少しでもいたかった。

そして、私は病院で父親とともに残っていたウルトラマン80を見ることにした。

これがラストかもしれない…ウルトラマンを見終わったら父親は死ぬかもしれない。

でも、しっかりと向き合っていたかった。

そして父は…ウルトラマン80の49話のEDを見た後に父の容態は急変した。

いや、限界ギリギリだったにも関わらず…死に物狂いで49話を見終わったのだ。

必死の努力もあったが…もう駄目だったらしい。

私はウルトラマンの80のDVDケースに入っていた父親の遺書を見せた。

 

『ずっと一人にさせてごめんな…母さんが死んだ時に父さん死のうと思った。

でも、お前が…お前がいたから俺は今まで頑張ってこれた。

俺は子どもとの…女の子との関わり方なんてよくわからない駄目親父だった。

仕事も忙しく、お前に構う時間すらほとんどなかった。

結局、私は自分の趣味だったウルトラマンを一緒に見ることくらいしか関われなかった。

たまには外に出てあげたかったが…帰るのは夜、休日にたまに遊びに行ったのもそんなに多くない。

ほとんど週7みたいな所だったからな。

ごめんな…本当に淋しい思いをさせてごめんな。

でも、お前と見るウルトラマン…中々楽しめたよ。

一人で見るより、大事な家族と見ると素敵だな。

母さんとの初デートの時にウルトラマンの特製Tシャツを着ていたくらい好きだったんだ。からかわれたよ。

そして、父親となりウルトラ兄弟の大切さが家族の大事さが胸に染み渡ったよ。

最後まで見れないかもしれない…でも、最後は…ウルトラマン80の50話は一人で見てほしい。それまではなんとしても一緒に見る。

多分、お前に大事なことがえがかれているから、五十鈴…俺の気持ちはその話しにある。』

 

私は父親の遺書通りにウルトラマン80の最終回、50話を見た。

それはなんとウルトラマンが一切出ない話だった。

防衛隊の隊長が気づいたのでだ!ウルトラマン80の正体を…そして、彼らは頼んだ。

 

もうウルトラマンに変身しないでくれ!

地球は地球人の手で守る!

私たちは頼り過ぎていた。

そして私は気づいた!自分たちの手で守りぬかなければならないと。

 

防衛隊は自分たちだけで怪獣を倒した。

そうして、隊長は言った。

 

今、我々は怪獣に勝った。

胸を張って80にさよならを言える。

 

私はそこで気付いた。

父とこの隊長の言葉の意味が重なった!!

 

父は私にこう言いたかったんだ!

 

五十鈴…今、お前は一人でウルトラマンを見た。怪獣が怖かったお前はよく抱きついてくれたな…続きが気になっても一人では見ようとしなかったな。

ずっと俺に頼りっぱなしだった。

そんな中で俺がいなくなったらと思うと不安で仕方ない。

でも、お前は…お前は一人でウルトラマンを見ても大丈夫になった。

つまり、一人で何かをしても寂しくなくなったじゃないか。

私は自信を持って母さんの所に行ける。

 

って伝えたかったのだと思う。』

 

士『そうなんだ…なんか辛い話させちゃったみたい…』

 

五十鈴『大丈夫だ、私はもう一人で大丈夫だ。それに父との大切な思い出のウルトラマンのDVDもちゃんと持ってる。

これは私の父との絆だからな。』

 

士『…五十鈴は平成ウルトラマンは見ないのか?結構面白いって聞いてるけど…』

 

五十鈴『いや、なんというか…まだ見たくないというか…ウルトラマンは好きなんだが…なんとなく……上手くいえないんだが、誰かと観たいんだ。やっぱり…一人で観れるが…それじゃなんか違う気がするんだ。

ウルトラマンは誰かと一緒に見たい。

しかし…ここではな…』

 

士『じゃあさ、俺と一緒に見ない?ウルトラマンティガ、まあクラスメイトだしほっとけないし、それに俺も見たかったけどきっかけがなかったんだよ。』

 

五十鈴『し、しかし…DVDは?』

 

士『それは荷田君から借りるから大丈夫。それに、俺、荷田君と見ようとしたらネタバレの連続でついていけなかったんだよね。』

 

五十鈴『しかし、二人っきりで見るのは…それに私はあまり喋らないので…友人は…』

 

士『確かにそうだな、うーん…』

 

考えていると良いタイミングではカズがこちらに来た。

 

和那『いやはやすまんなぁ〜士。訓練しとったら服が破れてしまってなぁ〜それで天月さんかと思ってでたら士やったからな、つい♡』

 

そこには赤いジャージを着たカズがいた。

 

士『つい♡で飛ばされる俺の身を考えろよ。俺以外だったら大事故だったぞ。』

 

五十鈴『ああ、なんせ士は…』

 

士『ちょっ!』

俺はとっさに五十鈴の口を塞ぐ!

 

五十鈴『な、何するんだ?』

 

士『ご、ごめん…でも、このことは言わないでほしいんだ。』

 

和那『ん?どうしたん?』

 

士『なんでもない、そうだ!カズってウルトラマン観たことないだろ?今後、俺と五十鈴と一緒に観ていみない?』

 

和那『えっ!何で急にそんなん言うん?』

 

士『いやぁ〜純粋にこういうのを楽しめる友人がいないし、それに、みんなで見た方が楽しめるかなと思って。嫌かな?』

 

和那『うーん、まいっか。結構面白そうみたいやしな、一緒に見たるか?で、いつに見るん?』

 

士『そうだな、三人の都合がつく時間…夜なんてどうかな。明日にでも。』

 

五十鈴『私は構わないが。』

 

和那『うちもええで、じゃあうちはそろそろ飯食ってるくるわ!』

 

士『おう、じゃあな。』

 

俺が帰ると案の定飯はなく、残っていたペラでポテチを食べて空腹を凌いだ。

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第十六話 警告:桜空暴走中

 

士『さて、今日もやるか!』

 

俺は今日も部活の前に妙子とともに、勉強を始めた。

この事については結構頑張っている。

流石に夢のプロ野球選手になれないのは困る。

それにさーたんに言われたことが…

 

桜空『つーたんはもう少し勉強しないといけないと思いますよ…お姉ちゃんもね…』

 

奈桜『そ、そんな!!む〜でも、桜空はそんなに勉強しなくても平気だよね。』

 

士『そんなことないだろ、桜空も勉強出来なきゃだめだろ?』

 

奈桜『まあ、少しというか今のままでも良いと思いますけどね。あ、でも赤ちゃんの抱き方とか夜鳴きのあやし方とかそういうことは勉強しないといけませんね〜』

 

桜空『な、ななななな!なんてことをいうんですか…わ、私はそんなことより…』

 

奈桜『そんなこと〜じゃ、ちょっと耳貸して…ゴニョゴニョゴニョゴニョ』

 

桜空の耳に小さな声で奈桜が囁く。

 

士『ん?何の話だ?』

 

桜空『な、ななななんですって!!つーたん!信じられません!!』

 

桜空は大声を上げて後、屋上から出て行った。

 

士『おい…奈桜…お前、桜空に何て言ったんだよ?』

 

奈桜『単純なことですよ?士君のベッドの下には…ピーな本が山ほどあるって。』

 

士『な、ななななんてこと言ってんだーー!やばいやばいやばいやばい!!』

 

奈桜『えっ!やっぱりあるんですか!からかうために適当なこと言っただけですのにビンゴです!』

 

違う!そうじゃない!

俺のベッドの下にあるのはそういうピーな本じゃない!

……………………欲しいけど。

あの下には写真があるんだ!

この間、野上さんからもらった手紙の中にうっかり写真が入っていたんだ!

野上さんの開けられていない嫁の写真が入っていたんだ!誰かわからないけど…

やばい!このままだと…

 

俺はそのまま桜空を追っていった。

 

奈桜『あーあ、やっぱりあるのかなあ。ったく、桜空のためにもそういうのはすぐに見つけて上げないと…』

 

ー俺の部屋ー

桜空『えっ…えっ…』

 

士『桜空ーー!その下には!!あっ…』

 

時すでに遅し…もう桜空の手には写真があった。

しかも、野上さんの写真で入っていたのは茜さんの風呂場姿の写真だった。

くそっ!開けて見ときゃよかった!

…って違うだろ俺!

 

桜空『…し、仕方ないですよね…そういうの持ってないほうが異常ですし…こういうの隠す場所は気をつけたほうがいいですよ。こ、今度私がそんな写真撮って渡しますから!!それじゃあ!』

 

桜空はその写真を持ったまま寮から出ていった。

 

士『…隠し場所変えよ。』

にしても桜空の…………

 

 

 

 

 

 

 

 

…期待して待ってよ

 

ー現在ー

 

で、俺は軽く質問した。

 

士『なあ、妙子ちゃん、大事なものを隠す場所ってどことかと決めてるか?』

 

妙子『えっ…そうねぇ…常に持っておくのが常套手段だけど…持ち運び出来ないものならベッドのシーツの中に入れるかな?もしくはマクラの下に穴を開けてそこに入れるとか?ま、私にはないけど、男はそういうの多いんじゃない?』

 

士『ああ、エロ本とか読みたいしな…妙子みたいな可愛い女の子が表紙の本とか。』

 

妙子『なっ!ま、真面目にやりなさい!』

 

士『ごめんごめん。』

 

俺はその後こってりと絞られました。

ちらちらと目が会うたびに顔を赤らめていた妙子可愛いかったなあ〜

 

ー野球部ー

まあ、いつも通りの球拾いやトンボかけをした後に監督と先輩たちが相談していた。

次の地方大会のミーティングをしていた。

 

五代『なあ、実は次の大会にはなんとあの津上翔二選手が解説者で出てくるらしいぜ。』

 

田島『おいおいそりゃすげぇな。あの、モグラーズを日本一に導いた伝説の選手だろ。』

 

官取『なんで急にこんな地方大会の解説者になってるんだ?』

 

荷田『そうでやんすね、今はオリックスの一軍コーチという凄い立場でやんすのに。』

 

越後『重婚制度のせいでお金がないんじゃないのか?』

 

士『いや、それはないだろ。津上選手の年俸は大分いいし、他の選手と比べると現役にいた時代は長めだろ。あの人は結構長い間頑張ってきたみたいだし、いいところまでいって良い成績のまま引退出来て良かったと思うぞ、今のモグラーズの選手で現役なのは狩村選手だけだろ。』

 

五代『俺はよくこの人とは会っていたな…父さんの連れとして家に遊びにきたんだよ。』

 

越後『へぇ〜てことは結構、他の選手とも何人か会ったことあるのか?』

 

五代『まあな、ただ重婚制度を取り入れた選手だけだと天道七司選手には会ってないな、やっぱり都合もあったしね。』

 

荷田『そういうのいいでやんすね〜あ?士君の父親は東映のプロデューサーと仲良かったでやんすが、特別なことしたことあるでやんすか?』

 

士『…そうだな……確か子どもの頃だけど、龍騎のボルキャンサーの着ぐるみの中に入ったことあるんだよね。』

 

荷田『なっ!羨ましいでやんす!おいらもエキストラとかには何回か合格したでやんすが、映らなかったでやんす!』

 

士『そんなものだよ。そうだ、荷田君…そろそろあれやってもいいかな?』

 

荷田『あっ、いいでやんすよ。』

 

士『この技なら天道も打てると思うんだ。確率はまだ低いけどね。』

 

田島『へぇ〜どんな技なんだ?』

 

士『仮面ライダーの必殺技を応用した技なんだけど…言っても知ってるのは俺と荷田君と奈桜くらいかな。』

 

岩田『?なんで女子?』

 

越後『ま、完成したら教えてくれ。』

 

舐めてるな…ま、俺もまだまだだし、実践的にこの技を使った経験が多いわけでない。

しかし、天道対策にはこれが一番なんだよな、頑張ってみるだけだ。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第十七話 門矢士の愛の道

ダッシュネタバレ多数多めですので、ご注意下さい!それでは、どうぞ!


 

 

 

練習後、俺は約束通りあの森に飯を食べた後に湯田君から借りていたBDと再生機をもって来た。

 

士『やあ、五十鈴、カズ。ちゃんと来てくれて嬉しいよ。』

 

和那『まあ暇やしな…にしてもなんでこのメンツなん?グダグダしたメンツみたいやん。うちと五十鈴もそんな仲良くないで?』

 

五十鈴『そうだな。私もクラスメイトとはそんなに話さないし…人と仲良くなりたいともあまり思わんな。』

 

士『そこだよ!二人ともクラスで浮いてるって自覚あるでしょ?』

 

和那『ま、まぁなー…うち、元々友だちなんてほとんどおらんかったし。』

 

五十鈴『確かにそうだな…』

 

士『そこでだ!二人とも知らないウルトラマンティガを一緒に見て、誰かと一緒に何かをする楽しさを学ぼうよ。ひとりぼっちなんて寂しいだろ。実際に俺、一人でウルトラマンティガ見たくないし。』

 

仮面ライダーも常に親と見ている俺にとって一人での鑑賞はそこそこ寂しいのだ。

 

五十鈴『まあ、興味はあったからいいが。』

 

和那『せやな、にしても幸せもんやなあ〜士。こんな可愛い女の子二人に囲まれてウルトラマン視聴なんて荷田の奴が悔しがっとるのちゃうん?』

 

士『大丈夫、それなら俺、今度荷田君と奈桜や隣のクラスのさーたんと一緒に映画を観に行く約束をしたから。』

 

五十鈴『なるほど、でも…他の人の目があったらどうする?こんなとこで女の子と一緒にいるのは?』

 

士『大丈夫、俺はそんな男じゃない。それに、俺にはさーたんという彼女もいるからね。安心してよ、ウルトラマンティガの視聴仲間なだけだよ。ね?いいじゃない。』

 

和那『ま、いいやろ?な、五十鈴。』

 

五十鈴『どうやら本当にそのようだな。』

 

士『さ、見よ見よ。』

 

ウルトラマンティガ1〜4話 視聴

 

士『いやはや面白かったな。』

 

和那『初めて見るけどウルトラマンも面白いなぁ〜カブトしか見たことないうちには衝撃もんやで。』

 

五十鈴『……インパクトというか衝撃が凄いな…赤と青に変わるウルトラマン…か…私はまだまだ慣れるのに時間がかかるな、光の星以外のウルトラマンは納得しずらい。』

 

士『そうか、でも結構楽しめたんじゃない。じゃ、また明日ね。』

 

タッタッタッ!

 

五十鈴『なあ…和那…あいつは…士はもの凄くお節介だな、あの隣のクラスのさーたんこと芳槻さんはあいつのお陰で笑顔になってクラスメイトととも積極的に関わるようになったらしい。』

 

和那『ホンマにあいつ優しいなぁ〜まるで仮面ライダー見たいやわ。ま、あいつは名前だけやでおんなじなのは。』

 

五十鈴『あいつが本当に仮面ライダーだとしたらお前はどうする。』

 

和那『……別にどうもせえへんで、それにあいつの名前からしてディケイドやろ。うちが尊敬しているのはカブトさんや。でも…もし、もしあいつがうちの尊敬するカブトさんやったなら…うち、あいつのお嫁さんになりたいわ。』

 

五十鈴『!!』

 

和那『こんななりでも結構うちロマンチストなんやで、あの人はうちの初恋の人やからなあ〜この世で最も頼りになる人物と愛を育んで赤ちゃんいっぱい産みたいわ〜そんな願望五十鈴にはないんか?』

 

五十鈴『…あんまり考えたことないな…私はそういうことはよく知らないし、恋愛というものがよくわからん。それに士は友だちだ。あいつには芳槻さんがいる。関係ない…』

 

和那『ま、そやな友だちやな…にしてもうちとあんたこんなに話すことってあんまなかったなぁ?』

 

五十鈴『士がいなかったらただのクラスメイトだったからな、元々私はクラスメイトと話すことは苦手だ…人と関わるのも上手くないので友人も多くはない。』

 

和那『うちもそんなもんやで。ま、ここに来てから紫杏や朱理とはそこそこ仲良くやっとるわ。でも、男となると…あの人以外がみんな格好悪くみえるんや。』

 

五十鈴『確かに私もそうだ。父親が私にとって最も頼るべき人間だったからこそ、ボーイフレンドを作りたい気持ちはなかったな。』

 

和那『でもあいつは…士は野球バカで仮面ライダーバカやから、そんな難しいこと考えんでも付き合える友達や。

ま、あいつは優しいし、本当に仮面ライダーを人生で表しとる。ああいうの羨ましいわ、人間みんなどこかで歪む…うちもあんたも…でも、あいつは変わってない…仮面ライダーの意味をしっかりわかっとる。

だからこそ…あいつがカブトさんだったら…最高やな。』

 

五十鈴『私もああいう馬鹿は嫌いではないなお前ともこうして仲良くなったのだ。不思議なやつだよ。』

 

和那『せやな、でもあいつがカブトさんなわけないない。』

(だけど、うちホンマにあいつに助けられたとしていたら………士…)

 

五十鈴『そうだと思うぞ。』

(たった一回…あいつのコスプレを見ただけでこんなに仲良く…ほとんど誰にも話したことがない父親とのウルトラマンのことを…恥ずかしいと思っていたのに…

仮面ライダー革命のためにみんな馬鹿にしてきたことなのに…

あんなに楽しく真剣に聞いてくれるなんて…

士……あいつはなんなんだ…まるで…父親のような…)

 

その後、何故か士は北乃先輩に抱きつかれ、みなから冷やかされるという悲劇に見舞われた。

 

その頃…

 

とある球場

 

一人の男が欠伸をしながら歩いていた。

 

剣崎『ふうー疲れた疲れた。』

 

この男は剣崎五真。

今、彼は丁度試合を終えて帰路につこうとしていた。

彼は妻達や子ども達が待つ家に帰るため、駐車場へと足を運んでいた。

妻達や子ども達に会う…ただ、それだけで彼は元気が出る。単純だがそれが一番やる気を出すのに大事なことなのだ。

そんな、最中一人の青年と会った。

 

城戸『あっ!剣崎さん!お久しぶりです!』

 

剣崎『おっ!走司じゃないか!元気そうだな?』

 

城戸『ええ、いつも通りです。でも最近はわんこと瑠璃花、モモコの喧嘩がすごくて他にも色々と言われてますが……』

 

芽森わんこ

 

かつて、瀕死の犬だった彼女で、死ぬことを定められていた彼女は野球仙人つまり神様にある条件をかけられて、人間と犬の狭間の生命体になっていた。

彼女は犬っぽい特徴を遺しつつもボーイフレンドの城戸走司や友だちとともに野球をしたり、遊んだりするなど充実した生活だった。

しかし、人間になるための条件とは野球の全国大会に優勝することが条件だった。

しかし、彼女達は勝てなかった。

 

大好きな彼に…城戸走司に看取られながら死のうとしていた。

体の色が消えかかる…

二人は泣きながら互いを見ていた。

もう、会えなくなる二人…

運命は彼らを引き剥がそうとしていた。

 

わんこ『でも…本当は…、ぐすんっ、

走司とけっこんして、

家に住んで、

子どもたちにかこまれて、

おいしいごはんをいっぱい食べて、

それから…、

それから……。』

 

走司『うん、うん…。』

 

わんこ『アタシ、走司の事、大すきだよ…。

ずっと、ずっと走司と

いっしょにいたかった…。

つぎに生まれかわったら…。』

 

走司『………』

 

走司『わんこ!おい、目をあけろ!』

 

わんこ『あれ?

アタシ、ワンって言ってないよね。

うれしい…。

やっと人間になれ…』

 

彼女が消えかかろうとしたその時!!

 

〈ファイナルアタックライド!エエエグゼイド!!〉

 

士『リプログラミング!!!』

 

キュイーーーン!!

 

謎の閃光がわんこを包み込む!

すると彼女の消えかけていた体は再び輝きを取り戻していった。

彼女から閃光が消えるとそこには何の変哲もない彼女がそこにいた。

 

わんこ『あれ…なんで?なんで消えないの…もう…駄目だと思っていたのに…』

 

ビームが出た先を見た。

そこには仮面ライダーエグゼイドマキシマムマイティxがいた。

そう!門矢士がカメンライドして、彼女をリプログラミングして人間にしたのだ。

理由は簡単、彼が仮面ライダーで、話が聞こえてきたからだ。

 

走司『あ、あなたがわんこを…』

 

士『まあな、誰かが救いを求める時に俺は現れる。俺は仮面ライダー、仮面ライダーエグゼイド。それじゃ、またいつか!幸せになれよ。』

 

士はそのまま帰っていった。

二人は互いを抱きしめる!!

 

わんこ『うれしい!うれしい!奇跡だ!奇跡だ!最後の最後でアタシのことを救ってくれた人がいた!もう奇跡だ!これから…これからも…走司と…走司と一緒に!』

 

走司『当たり前だ!!デートでも…なんでもどこでも連れてってやる!もうお前を離さない!わんこ!ありがとう!ありがとう!!』

 

二人のそんな姿を物陰から見た士はくすりと笑みを浮かべてその場を後にした。

彼にとって仮面ライダーとしての報酬は人の喜びだ。

それ以外に欲しいものはなかった。

士は破壊者だ。しかし、破壊するのは幸せではない。

理不尽なルールや運命をだ。

 

そしてもう一人

 

モモコ

 

彼女はいわゆる人間ではない存在。

桃の木の精霊であった。

彼女は子どもにしか見えない精霊であり、トトロや特撮的にはヤマワラワに近い存在である。

そんな彼女は走波と交流を深めるが彼が大人になったことで消えてしまおうとしていた。

いや、正確には見えなくなると言った方がただしいのかもしれない。

そんな最中だった。

 

モモコ『走司君が悪いんじゃないわ。

しかたのない事なんだもの。

それにね、それはとてもいいこと

なんだから。』

 

走司『い、言ってる意味がわからないよ!』

 

モモコ『ごめんね。

せっかく友だちになれたのにね。』

 

走司『…どうしてなんだよ?

どうして、さよならなんだよ?』

 

モモコ『ヒトは、

わらわとちがって、

せい長するものだから…。

…さような』

 

今にも消えそうな彼女の前に士が変身したマキシマムマイティxが現れた。

 

士『それは違うぞ!!』

 

走司『あなたは…仮面ライダー!』

 

モモコ『わらわは…もう…』

 

士『友達なんだろ!!諦めんなよ!!なんでこれからも一緒に生きたいと思わないんだ!!』

 

モモコ『…そうしたいのはやまやまじゃ…だが、わらわはせい長しない…わらわは…』

 

士『違う!!確かにあんたのことは俺はよく知らない!!だがな、一つだけ言ってやる!俺はだからやけどって言葉が大嫌いだ!

そして、そんな言葉を使う奴等も嫌いだが…一番嫌いなのはそんな言葉を使わせるこの世界だ!!

俺は世界の破壊者だ!常識も破壊する!』

 

〈ファイナルアタックライド!エエエエグゼイド!!〉

 

士『リプログラミング!!!』

 

モモコ『えっ…なにが…わらわは…』

 

士『…あんたの精神を二つに分けた。

というよりかは人間の細胞から作った体にあんたの魂の一部を入れたのかな。ゴーストの力も一部使っておいたからな。』

 

走司『わん子の時といい、あなたはどうしてこんなことを』

 

士『簡単な理屈だよ。俺の理想のラブアンドピースのため!以上!!』

 

彼はまだ…その行為の重大さに気づいていなかったが…少なくとも彼の行動は三人を救ったのだ。

いや、四人になるのかもしれない…

 

ー現在ー

 

瑠璃花『ちょっと!そんな不味そうなものを走司に食べされようとするなんて!』

 

わんこ『こっちのほうが美味しいの!』

 

モモコ『いや、わらわのだ。』

 

俺にどちらの弁当を渡すかどうかの喧嘩が常に行われているんだ。

他にも何人かいるようだ。

 

剣崎『はっはっはっ、まあ重婚制度を使えばいいだろ。

俺は思ったんだよ…人間誰しも選ばなきゃ…何かを捨てなきゃいけないって思う時が…俺にもその時が来たって…でもな、全部救って何が悪い…俺はみんなが好きなんだ!!

それをとやかく言われる筋はない!!

そのおかげで俺は子どもたちに会えたんだ。一人もかけて欲しくない…大事な…大事な子どもたちが!』

 

走司『はい…ですが、それにも問題があってですね…』

 

[瑠璃花『重婚制度でも私が走司の第一よ!!』

 

わんこ『いいや!アタシよ!』

 

モモコ『わらわだ!』]

 

走司『中々困ってますよ。』

 

剣崎『まあ、そんなもんか…まだまだ子どもだなぁ…でも、良かったじゃないか愛されていて。』

 

走司『それはそうですけど…』

 

剣崎『ともかく難しく考えるなよ、そうだ。俺の家に来るか?これから暇なんだろ?』

 

走司『あっ、はい!お願いします。』

 

剣崎『ちょっと電話す…

 

その時だった!!

 

がしゃん!!!!

 

剣崎の体が突然切れた!!

全身からおびただしい量の鮮血が走司に飛び交った!

 

剣崎『が、がっ…』

 

走司『剣崎さ…

 

彼も同じだった。

がしゃん!!!!

 

そんな音で彼の体にも傷がついた。

全身から血が出る同じような傷を…

 

走司『ぐわあああああっ!』

 

彼ら二人は数分後、他の選手が見つけて救急車へと運ばれていった。

しかし、彼らに危害を及ぼした犯人や凶器は見つからなかった。

この時、彼らの側にあったのは鍵のささってない車だった。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第十八話 サボる北乃

 

 

ー地方大会ー

 

これから俺たちの地方大会への道のりが始まった。

勿論俺たち1年は応援だけどね。

やっぱり外に出て色々と見るとやはり景色は変わっていた。

親切高校の応援に来る人が結構いるのだ。

子どもたちやファンクラブなど、色々と充実していた。

 

荷田『やっぱりおいらこの親切高校に入って良かったでやんす!充実した設備にファンクラブ…中学とは違うでやんす!』

 

士『そうだね、やっぱり強豪校は凄いねぇ〜子どもたちまで夢中だよ。』

 

荷田『でも…数日前の事件のせいでちょっと暗いでやんすが。』

 

数日前

球場の駐車場にて、天才レフト剣崎五真選手とその知り合いで伝説の少年野球チームガンバーズの元キャプテンの少年が大きな切り傷をつけられて、大量出血で意識不明の重体になっていた。

犯人、凶器とも見つかっていないため、試合が中止し、現在犯人逮捕のために大量の警察官が捜索しているが手がかりが見つかっていない。

二人の周りは心配する妻や友達が泣きながらつきっきりの状況らしい。

酷い怪我のため一生ものになるだけじゃない…頭部にもダメージを受けたので良くて記憶障害…悪くて死ぬらしい。

成功確率は8割の手術なんだけど…不安で仕方がない。

もし、もし二人が死んだなんてことになったら…プロ野球は…

 

ポカポカ

 

士『あだっ!』

 

悩んでいると飯占キャプテンが俺たちを殴る

 

飯占『おい、いくらあの事件があって暗いのはわかるがこちらとらこれから試合だぞ、しゃきっとしろ!』

 

荷田『す、すみませんでやんす!』

 

そんな中、子どもたちから色んな声が聞こえてきた。

 

子ども1『すげぇぜ!親切高校の野球部だぜ!』

 

子ども2『格好いいなあ!』

 

士『あの子達、俺たちのこと見てますね。』

 

荷田『やっぱり、親切高校に入ってよかったでやんす!すごいでやんす!』

 

飯占『だろ?感謝の気持ちが湧いてきただろ。俺やOBの先輩達が頑張ってきたおかげだからな。』

 

士・荷田『はい!!』

 

飯占『じゃあ、お前たち試合の前に漫才しろ。もし面白くなかったら…』

 

士『え?』

 

その頃、病院では…

 

八太郎『…手術は失敗したか、二人とも。』

 

リン『ええ、残念ながらね…大きな切り傷…これで肺やら膵臓が大きくやられていたのが原因ね。』

 

八太郎『手術の成功率は8割だったのに…二人ともダメだったなんてな…まさに"運が悪かったな"。』

 

リン『…ああ、なるほど…でも、その可能性は?』

 

八太郎『この事件、似てるんだよ。数日たった今の今まで意識不明の重体だが、命には支障がなかった。

それが、今日になって死ぬ。しかも、臓器の損傷も移植でなんとかなったはずなのに…』

 

リン『それだけじゃまだ足りないわね…あと何か確実なキーワードがなければこの事件の解決には辿り着かないわね。』

 

八太郎『俺ももうすぐ二人目のパパになる…子どものためにもみんな幸せな世界にしてやりたい。あんな世界はもうごめんだ!』

 

リン『タクト・マイヤーズ…元気にやってるかしら…』

 

八太郎『あいつがいなかったら…今でもこの世界は変わってなかっただろうな…俺や友子が死ぬという運命もな。』

 

リン『あっちの世界のあたしとあんた…茜の悲劇を起こしたという運命もね…』

 

八太郎『……エボルト…あいつはもういない。これからは人間みんな自由なのに…畜生!』

 

リン『次の犠牲者が出るまでになんとかしないとね。』

 

八太郎『ああ、これからのお前たちとの新たなる明日のためにも。』

 

リン『ええ。』(だからもう少し…お腹の中でもう少し待っててね…私の大事な赤ちゃん…)

 

ー球場ー

 

俺と荷田君はこんな仮面ライダーは嫌だという昔みた動画をやってみた。

怪人に一撃、ショッカー戦闘員のイーオンリー会話などなど。そこそこ受けたが、受けなかった先輩から殴られた。

 

士『なんで試合前にこんなことを…』

 

荷田『…痛いでやんす。あ、そういえばここにいるはずの北乃先輩がいないでやんす!』

 

士『え?ベンチには入っていなかったんだけど……まさか、遊びに行ったとか?』

 

荷田『そんなまさか、野球部の試合をほっぽりだしてどこか出かけるなんてさすがにないでやんすよ!!』

 

士『出てない2年の先輩からしてみて確かに試合を見るのが辛いのはわかるけど…』

 

荷田『まだ試合開始まで時間があるでやんす!おいら少しそこら辺で探してくるでやんす!』

 

士『頼むよ荷田君、俺は念のためここで北乃先輩を待っているよ。』

 

荷田『わかったでやんす!よろしくお願いするでやんす!』

 

荷田は球場の出口へと行き監督に説明に向かった。

俺はその間座っていた。しかし、考え事をしていた。

 

士『さてと……どうするかな?』

 

俺は自分の戦闘を時々振り返る。

どれが最適な方法で敵を倒せるか、どうすれば時間がかからずに済むかなどだ。

敵にも色々といる。

超能力者がいて厄介な奴がいないわけではないが基本的には龍騎のアドベントカードが効果的だ。

例えばこんな時…

 

デスマス『ふふっ…あなたは私を見て動けなくなる!』

 

こいつはデスマス。

数年後の世界に現れた神条の部下で、相手に自分の命令を強制させる能力だ。

暗示系統の能力こいつは難しい。

最初は厄介だったがこいつにはガイのコンファインベント、電王の大量イマジン交換変身で対応できる。

それに精神攻撃なのでドライブでも対応可能なのだ。

 

ダークスピア『これなら…』

 

こいつはダークスピア、またの名を大江和那

つまり同級生の茨木和那が実験の末に手に入れた重力操作能力を使うのだ。

ジャジメントいや…ツナミグループに寝返っている時に戦った。

こいつは物凄く簡単、コンファインベント、リターンベント、カブトたちのクロックアップで重力能力を使われる前に倒せばいい。

オーズのサゴーゾコンボ、ウィザードのランドスタイルなどによる上位互換版重力操作による対処も可能。

 

ホンフー『ふぅ…そう来ますか。』

 

こいつはホンフー。

 

九百龍の殺し屋で、相手の超能力をコピーするという厄介な模造系能力だ。

コンファインベントではコピー能力の一つしか消せないのでリターンベントでその技をそのまま返して倒した。

もしくは発動直前にフリーズベントで動きを止めた。

ほかに有効な技はイナズマンの逆転チェストだろう。

イナズマン、ズバット、キカイダー、キカイダー01、ポワントリンなどには仮面ライダー映画にキャラクターとして出ているので変身可能だ。

カイジンライドとしてキョーダインやアクマイザーは召喚可能だ。

 

ワームホール『くらえ!』

 

こいつはワームホール。

自分の表面、又は行ったことのある場所の空間に繋がる穴を作り出す空間能力。

こんなのはウィザードが常にやってることだから驚きも何もないが、厄介なのがこいつは自分の体に穴を開ける能力で攻撃を回避されてしまうことだ。

これの対処法はレンゲルのフロートで体を凍らせる氷系能力。

もしくは突発的なものスカイライダーのライダーブレイクなどでの攻撃が有効だ。

水深5000mの水圧の水を一瞬全方位から出す技があるが、バイオライダーの液状化により水になることで防いだ。

 

まあ、ホンフー以外はバインドによって縛れば済むし、コピーでホンフーがバインドを使ってもキャストオフ、又はプトティラの氷結化によって

 

 

とまあ、こんな感じに色々と考える。

他にも超能力者はいるが印象に残ったのを考えて見た。

この四人とはよく当たる。まあ、一つや二つぐらいだけどね。

世界の関係上、一応タイムベントで救うことでなんとかしてあげられるが急に出て来たときはどうしようもない。

正当防衛として戦うだけだ。

しかし、あんまり人間相手は好かない。といってもまあやらないとな。

罪を憎んで人を憎まず…それも俺の覚悟だ。

 

は、いいけど…カッコつけてるうちに荷田君帰ってこないかなぁ〜

そろそろ試合が始まるんだけどなぁ〜

 

ー街ー

 

北乃『ちきしょう!!なんで俺は試合に出れねぇんだ!おい、荷田!だよな!だよな!』

 

荷田『落ち着くでやんす!!!このままだと監督に怒られるでやんすよ!』

 

北乃『うるせぇ!これから俺は遊びに出掛ける!お前から監督に行っとけ!!…俺なら大丈夫だ。早く行け!!』

 

荷田『わ、わかったでやんす!』

 

北乃『ったく!全く監督め!俺を試合に出さないなんて何考えてんだか!!ちきしょうにしても士のやつ…まあいい、今から遊びまくるぞ!!』

 

金をたくさん持って遊ぼうとする北乃。

その後ろにいた女性に彼は気付かなかった。

 

???『…使えるな…』

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第十九話 終わる命

ダンガンロンパのキャラクターが軽くゲストみたいな感じででますが、ネタバレはありません。
それでは、どうぞ


 

ー地方大会ー

 

試合はキャプテンたちの圧勝で終わった。

全員で滅多打ちをしたのだ!

やっぱり先輩は凄い!!

相手チームなんかもう何人か泣いてるくらいだ。

だって20対0…どっかのサッカーゲームみたい…いやまあそんなことより荷田君から聞いたところ北乃先輩が帰ってこなかったらしい。

監督は試合に勝っていたからそんなに機嫌が悪くなかったが、北乃先輩には切れていた。

ま、その分飯占先輩のいい印象が目立っていた。

大量の女子ファン、インタビューをしっかりとする姿…格好いい。

でも…

 

飯占『おうお前ら、応援の声が小さかったぞ…帰ったら反省!』

 

キャプテンはキャプテンだ。

 

ーその日の夜ー

 

俺、五十鈴、和那は毎日会うたびに緊張感が薄れて自分の過去やら今日あったことなどを気軽に話し合えるような仲になっていった。

 

士『だからさあ、やっぱり強豪校らしく、しごきはキツイけどやり甲斐はあるなあ。』

 

和那『うちもそうやで、ヘルガ姉貴のおかげでバスケ部は大分強くなっとるけどしごきがなあ…』

 

五十鈴『こちらも同じようなものだ。ところで今日は第何話だ?』

 

士『ああ、29話からだね。にしても二人とも最初に会った頃より大分表情が明るくなっただろ、学校でもそうみたいだし。』

 

和那『ま、そうかもな。結構誰かとこんな毎日会う機会がなかったっちゅうこともあるけど一番はあんたやで。』

 

士『えっ?俺?』

 

和那『あんたはうちがこれまでの人生歩んできた中でカブトさん以外に格好ええと思った男や。』

 

士『そ、そうかぁ…そう言われると嬉しいな。でも、あの人はあの人で格好良いぞ。あの人から料理を教えてもらって俺結構美味いし。』

 

たまに平和目的で料理を仮面ライダーから教わった。

アギトさんやカブトさんからだ。

ものすごく大変だったが

そのおかげで今はプロ並みだ。

 

和那『なんか意外やな、嘘ちゃうんか?』

 

士『そんなわけないだろ、なんなら明日カズのためにお弁当作ってきてやるから楽しみに待ってろよ。五十鈴はどうする?』

 

五十鈴『少し士の料理というものに興味があるな。私もかなり上手だから判定は厳しめにするが…お願いする。』

 

士『オッケー!じゃあ、とりあえず今日も見るか。』

 

視聴後

 

士『面白かったぁ〜あの怪獣動物園名作だったね。』

 

五十鈴『あんな感じになるとはな、結構考えさせられるな。』

 

和那『まぁな、にしても半分超えたなぁ。このままやと結構早めに終わりそうやな。』

 

士『俺はこのままダイナとか見続けていきたいんだけどなぁ…二人は嫌かこの時間。』

 

五十鈴『お話は面白いから続けられるし、結構楽しいから私は構わないぞ、こういうガヤガヤも悪くない。』

 

和那『そうやな、なんやかんやで続いとるし、こんな経験からないからなぁ…平成ウルトラマン完走するのもええかもな!』

 

士『よくいったともかく、明日弁当楽しみにしてろよ!それじゃっ!』

 

俺は料理を何にしようかワクワクしながら寮へと帰っていった。

 

五十鈴『なんか面白いな、平成ウルトラマン完走なんて和那や士がいなかったらほとんど予定になかったよ。』

 

和那『ほんまにオモロイからっていうのもあるけどやっぱり誰かとすることかなぁええやん!それに、もううちらも結構クラスのやつとも話せるようになって友達も増えた。

あいつのおかげや…』

 

五十鈴『…そろそろ帰るか、夜風に当って気持ちよくなって眠くなってきたからな。』

 

和那『そやな!一緒に行くか。』

 

五十鈴『ああ。』

 

二人はそのまま寮に戻る。

その頃士は…

 

士『さてと、明日の弁当の材料を探すか?』

 

俺は男子寮に保存してある食材を探しに食堂へと行った。

ここには以前に買った食料が保管してある。

生徒は自由にそこにある食料で料理していいので、追加したり使用しても問題ないのだ。

ま、ほとんど男子で料理するのなんて俺くらいしかいないから俺専用の食堂の料理材料となっている。

そのため大分食料はある。

 

士『さてと…弁当だからなぁ、色合いとかも考えないとなぁ…親子丼ってわけにもいかないし…サンドイッチでも作るか。』

 

俺はとりあえず材料を確認する。

パン、マヨネーズ、ハム、チーズ、レタスなどなど使えそうなものを出す。

 

士『これにコーンスープでも作るか。』

 

俺は鶏ガラペーストとコーンを取り出す。

 

士『よし、明日は朝早く起きるために今のうちに寝るか。』

 

俺は寮に戻ってベッドに入る。

そしてすぐに寝た俺は不思議な夢を見た。

 

 

ー夢世界ー

 

ここはどこだ…

俺は一体何を…

 

 

??『大丈夫?士君?』

 

士『え?あんた誰?ここは?』

 

最原『僕の名前は最原終一。こっちの君とは初対面かな、ここは君の夢の中…こんなとこじゃないと話せないことがあるしね。』

 

士『あんたはなんなんだ…ジャジメントの生き残りか?』

 

最原『そんなんじゃないよ。ただ、忠告しておきたいだけなんだよ。』

 

士『忠告…まさか…あの剣崎選手たちの事件のことか?』

 

最原『うんその通り、よくわかったね。あの世界の君はかなり頭が悪かったけど。』

 

士『パラレルワールドの俺の友人か、で、俺になんの忠告を。』

 

最原『言いたいことはただ一つ、タイムベントを使わないでほしい。』

 

士『!!!どういうことだ…』

 

最原『これから剣崎選手、城戸君は死ぬ。でも、その時にタイムベントを使って死ぬ前に戻してもしょうがないんだ。これから犠牲者が増えるけど…』

 

士『そ、それじゃあ意味がないじゃないか!俺は仮面ライダーなんだぞ…そんなこと!』

 

最原『わかるよ!僕だってこんなことしたくない!でも…彼女は止まらない…あと数日待ってほしい。今行われているゲゲルを止めるのは君じゃだめなんだ!』

 

士『そのために剣崎選手たちを犠牲にしろだとふざけるな!!仮面ライダーの俺に指図するな!人が死ぬことを見てないあんたがそれを言うな!』

 

最原『見てない…見てないわけないだろ!!僕は逆だよ…何人もの何人もの人間の死を見たよ!!だから僕は…これ以上死んでほしくないんだよ!!大丈夫…剣崎選手たちは蘇るんだ。だから、我慢してほしい…』

 

士『あんたのことを信じて見るか…だが、もし死んだままだったら俺は容赦なくタイムベントで時間を戻す!』

 

最原『わかったよ、おやすみ。』

 

彼はすうっと姿を消した。

俺は彼が完全に消えたと同時に目を覚ます。

 

士『さてと…はあ……信じて見るか馬鹿なりに。』

 

俺は一応朝刊を取りに外で新聞を買った。

やっぱり…あの最原とかの言う通り…剣崎選手と城戸さんが死んでいた。

…くっ!我慢するしかない…仕方ない…

馬鹿なりに信じるしかない…

 

俺は心を落ち着かせて弁当を自分の分もふくめて作ったあと校舎へと向かった。

浮かれていたのだ…

背後からの視線に気付かなかった。

 

??『まだ気付いていないのね…でも、私はやるわ…次はあの選手。』

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第ニ十話 仲良し世界の闇殺戮者

 

 

 

士『今度は乾巧四選手が襲われたって!』

 

五代『恐ろしい時代だな、このまま大変なことになるんじゃないか?』

 

越後『こうまで尊敬する先輩が襲われると怖いよな。』

 

奈桜『そうですよね、そろそろ仮面ライダーが動いても良い頃なのに。』

 

やっぱりそこを突かれるか…

殺人に関してここ最近全くなかったので皆驚いていた。

今までは事件が起きてすぐに時間を戻して、俺がその事件を止めていた。

そのために皆驚いていた。

しかし、俺は…

最原さん…まだか…

 

荷田『なんか仮面ライダーにも事情があるでやんすから仕方ないのでやんす!』

(…士君いったいどうしたでやんす?)

 

士『た、多分そうだろうね…』

 

和那『なーに、話しとるんや?』

 

五十鈴『随分騒がしいな皆。』

 

カズと五十鈴が並んで歩いてきた。

 

奈桜『あっ、二人とも進んで話しかけるとは何か最近変わりましたね〜まさか、男が出来たとか?』

 

彼女たちは少し顔を赤らめた。

ん?どうしたんだ?

 

和那『そ、そんなわけないやん!ちゃうて、ちょっと声かけただけやん。』

 

五十鈴『そうだぞ、それに自分がモテないからといって私たちにあたるな。』

 

奈桜『酷〜い、いいですよー!私結構可愛いからモテますよーだー!』

 

和那『なんやそれ、まあええわ。士、まさか忘れたとは言わせんで?』

 

士『わかってるって、ほらカズ、五十鈴。』

 

俺はバックから水筒と弁当箱を取り出して二人に渡した。

 

和那『おっ、サンキュー。流石に昨日の今日やから忘れとるわけないか。』

 

五十鈴『うむ、ありがとう。』

 

越後『おい、なんだよ。それ?』

 

士『こいつは弁当だよ、昨日作ってくる約束をしたんだよ、俺の腕はまあこいつを食ってみてくれよ。』

 

俺はもう一つ作った料理のチョコレートを出した。

 

奈桜『えっ!士君の料理!頂きます!』

 

奈桜がチョコを摘み食べる。

するともの凄く笑顔でこちらをみた。

 

奈桜『美味しい〜これもうちょっと食べてもいいですか?』

 

士『いいけどべつに…』

 

五代『ちょい待ち、俺も貰うぞ。』

 

荷田『おいらも頂くでやんす!』

 

越後『やれやれだぜ!』

 

神条『美味い…』

 

妙子『…プロ顔負けね…』

 

その後、チョコレートはクラスの皆に渡りすぐになくなったが皆からアンコールを受けてまた後日作ることになった。

次はアーモンドでも入れるか…

 

ー昼休みー

 

桜空『士君…はい、これ。』

 

俺は昼休みに桜空から何枚かの写真を渡された。

 

士『えっ?何こ…グホッ!!』

 

こ、これは桜空の写真…

しかも…くっ…くそっ!なんてなんて写真だ!

最高じゃないか!

 

士『ありがとう!桜空!』 ニコッ

 

桜空『はい…』

 

俺は笑顔で桜空をみた。

しかし桜空は少し不満そうだった。

 

士『どうした?そんなに暗い顔をして。』

 

桜空『お姉ちゃんから聞きましたよ…私以外の女の人と仲良くしてるって。』

 

士『ああ、五十鈴とカズ、妙子のことか、それはただの友達だよ。共通の趣味を持ったクラスメイトと勉強友達なだけで、俺の彼女は桜空だけだよ。』

 

桜空『勉強は私はお姉ちゃんと違って教えられますよ!』

 

士『嫌だ!というか我慢出来ない…俺は桜空と一緒にいるとイチャイチャしたくて仕方ないんだ!

我慢なんて出来ないんだ!なんなら証明してやろうか?』

 

桜空『えっ…そそ、それは…お、おおおおお願いします!』

 

ムギュッ!!!

 

五代『なっ…何だよ…あいつ?』

五代は屋上に行こうとしたがそこから離れた。

 

弾道が1上がった

広角打法を手に入れた

体力が50下がった

仲間評価が5下がった

恋の病になった

 

ーその頃、教室では。

 

和那『結構というか…かなり美味いな。』

 

荷田『ああっ!それは士君の弁当!美味そうでやんすね〜』

 

五十鈴『なんだ、荷田さんはこれが欲しいのか?常に士といっしょにいるからいつでも作ってもらえるからいいじゃないのか?』

 

荷田『そうでやんすけど…コーンスープとサンドイッチは食べたことないでやんす!親子丼とかスパゲティはあるでやんすが。』

 

和那『だったらええやん!ま、でもウルトラマンティガのこともあるし、サンドイッチ一個ならええで。』

 

荷田『えっ!ウルトラマンティガのBD、士君が観てるんじゃなくて茨木さんが観てるんでやんすか?』

 

五十鈴『そうじゃない、私と和那と士で観てるんだ。結構面白いな、平成ウルトラマンは私は昭和ウルトラマンしか知らなかったから新鮮だったぞ。』

 

荷田『そうだったでやんすか…ということは大分ウルトラマンには詳しいでやんすね。』

 

五十鈴『ああ、なんなら昭和ウルトラマンならなんでもわかる。…あの白猿のこともな。』

 

荷田『おおっ!あの虐殺王のことを知っているとは…やるでやんすね。士君から教えてもらったんでやんすか?』

 

五十鈴『ああ…だが…士の言ってたのと少し違ったんだが…』

 

荷田『まあ、士君のと天月さんのじゃ話が全然違うでやんすから。』

 

和那『マニアックな話しになるとうちにはわからんなぁ〜うちが見たのは仮面ライダーカブトだけやからなぁ〜あ、なら士はあのサバ味噌とか作れるんか?』

 

荷田『多分作れるでやんす。頼んでみたらどうでやんすか?』

 

和那『そか、じゃあ頼んでみるか。』

 

楽しく話しをする三人を神条は不思議そうに見ていた。

 

神条(…茨木に天月に荷田…あいつら三人はこのクラスで浮いていたはずなのに…門矢士か…あいつはいったい何なんだ。)

 

ーその頃ー

 

病院では、限界体制が敷かれていた。

シーズン中に爪を割った天道七司選手が通院していたのだ。

そして、今日、彼は妻の一人真央がついてきていた。

彼女はヒーローとして現れた存在である。

具現化存在(特撮的にいうとマイナスエネルギーで現れた怪獣みたいなものと考えてよい。)で天道七司たちの思いで誕生した。

今ではやる事もないので天道七司の妻として過ごしていた。

子どもが出来ないので真っ先に彼の護衛となった。

剣崎選手、乾選手、城戸さんといった人が殺されている現在、彼女は彼のことを心配していた。

 

七司『…真央ちゃん、もし…もし…勝てないと思ったらすぐにでも俺を見捨ててくれないか。君にもしものことがあったら…』

 

真央『…私よりあなたが大事でしょ、それに子どもが多い梨子よりも…私の方が傷ついても大丈夫だから……パパ。』

 

真央以外の妻と彼は子どもを設けており、既に彼女たちはもう立派にお母さんをしている。

しかし…そんな彼女たちの様子を指をくわえることしか出来ない彼女は焦っていた。

もうしわけないとも思っていた。

 

七司『…子どもが出来ないことを俺が攻めたことなんてないだろ。それに、仮面ライダーと会って遺伝子改造をしてもらえば子どもだって出来るかもしれないだろ。』

 

真央『だからこそ、あなたが生きていなくちゃ…仮面ライダーだけに頼っても仕方ない。』

 

ガシャアン!!

 

病院の窓ガラスが割れる。

天道の側にいた真央の体が裂けた!!

 

真央『…!!』

 

七司『まっ…』

 

バキッ!!グサッ!!ガシャアン!!

 

七司選手が病院にてのたうちまわるように体を飛ばされる。

頭から血を流し…右腕が折られている。

その後、すぐに七司選手は駆けつけた医者により手術を受けることになった。

 

最原『この力……まさか…彼女の力は!』

 

百田『ああ、確定だ。奴等ミラーワールドを使っている。それに確率操作能力…』

 

最原『まだか…彼女しか希望はないのに…』

 

 




後書き座談会

和那・妙子『第一回!後書き座談会コーナー!』

和那『いやぁ〜まさか、こんなとこで二人で話し合うなんてな?』

妙子『最近、あなたが目立ち過ぎてるからと関係あるかわからないけど…ま、このコーナーは作者の秘密やこの作品の裏事情とかを話すコーナーね。』

和那『作者が昔…ユーチューブーやってたことを周りから全力で冷やかされていたこととかか…』

妙子『…一番抉られたくない黒歴史はそれらしいわよ…』

和那『……うち、地雷踏んだ?』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第ニ十一話 歩く天才ピッチャー一年

映画仮面ライダービルド、ルパパト見てきました!
まぁ、感想は後日の後書き座談会にて!それでは、どうぞ!


 

 

ー地方大会ー

 

順調に勝ち進んでいた親切高校だが、ついにあの練習試合で負けた星英高校と再戦となった。

しかも投手はあの天道!

今、天道七司選手とその奥さんが病院にいるのでその励みになればなどと言ってる。

でも…彼らの奥さんと子どもは大変なんだろうなあ…くそっ!これじゃまるで!…

 

車坂『練習試合と同じ投手とはなめやがって…いいか!相手はストレートしかほとんど投げないから、バットを短くもって打て!』

 

しかし、監督のこの指示も虚しく親切高校野球部の夏は終わった。

飯占キャプテンたちは天道に完敗したのであった。

 

荷田『ああ…あまりいいニュースが入らないでやんすね。』

 

士『あの天道の150キロを攻略するかどうかだが…やはり…あの技だ。大体80パーセントは完成したからなんとか上手く打てれば…』

 

荷田『確かに経験上はそうでやんすが…中々考え通りにはいかないでやんす。』

 

士『確かに…だが、後何かあれば…いけるはずなんだ。100パーセント決まる技になる。』

 

俺は先輩たちの姿から学ぶ。

これからは俺たちが頑張らないといけないとな…そのためにもあの技は…

ん?誰かいるな…あれは…

 

 

 

 

津上選手!

 

なんとグラウンドにはあの有名な津上翔二選手が選手達を激励しに現れていた。

 

津上『みんな、よく頑張っていた素晴らしい試合だったよ。』

 

津上翔二選手

彼は二番目の重婚者としてあのモグラーズを立て直した一人とされている。

4人の妻とともに生活してきた。

途中、妻の一人が分裂薬で他の選手と付き合って子どもを設けたがまあいいんじゃないといっていた。

しかもその子を実の子供のように育てるなどかなり深い器の人間である。

才能、人間性、実力全てが備わった完璧な選手とさえ言われている。

全くもって羨ましい。

五代選手とはライバルであり、良き相談相手でもある。

家族間で交流が深く、休日は遊園地に一緒に集団で行ったりすることもある。

 

会った最初は仲が良いとは思えなかったが、俺がネオプロペラ団から五代選手を助けた時に彼が協力してくれたのだ。

亀田選手がかつてのプロペラ団を復活させようとして、作ったネオプロペラ団。

亀田選手と五代選手の仲は良かったが、荒井紀香という女性と結婚した亀田選手の人生が大幅に変わったらしい。

 

亀田『酷いでやんす!ずるいでやんす!』

 

荒井紀香は五代選手がタイプだったが智美という雄介の母親に邪魔された。

それで当てつけに五代選手の親友の亀田選手と付き合って結婚して殺されかけたようだ。

それで、プロペラ団の残党をまとめきれなかった大神美智夫を打倒して、プロ野球を支配しようとした。

彼は、まず自分の運命を変えた五代選手を誘拐して、プロ野球に君臨する準備を整えようとした。

だが、数ヶ月経って俺の変身したV3と津上選手の協力で五代選手は帰ってきた。

 

それ以降、増えた妻の出産費用やらで金を貸し借りするなどで仲良くなっていった。

 

彼はこの悲劇的な同僚が殺される事件が起こりながらも励まそうと頑張っている。

次に狙われるのは彼かもしれないのに…

五代も不安そうにしているのに…

流石だ…

 

天道『はい!ありがとうございます!』

 

インタビューされているのはやはり天道か、だが!戦いごたえはある!

俺は門矢士としてあいつを倒す!

そしてあの憧れの先輩たちからインタビューされるような存在になる!

俺は決意を新たに固めた。

 

 

ーその夜ー

ウルトラマンティガ視聴後

 

和那『ティガも残すところあと数話かぁ〜やっぱりおもろいな。』

 

残り数話つまり47話まで俺たちは見たのだ。残り4話までになったのだ。

 

五十鈴『それぞれの隊員のエピソードがあるのは嬉しいな、でもそろそろ終わりになるのは寂しいな。』

 

士『ウルトラマンティガは人気があって評判通りの面白さだったな。期待通りの作品だったな、もちろん続編のダイナも楽しみだがまずはティガだな。』

 

和那『なーんか、うちらもし会っとらんやかったらどうなっとったんやろうか…』

 

五十鈴『前にもそんなことは話さなかったか?』

 

和那『そん時とは違う内容なんやけどな…もし…もし…こんなだったらと考えるとな…』

 

カズにとってそれはただの冗談だった。

しかし、俺には冗談では済まなかった。

俺は…あの世界のお前を見たあとじゃ…

 

和那バットエンドルート 暴走

 

ジャジメント基地

 

和那『うがぁ…うがぁ…』

 

ルッカ『もはや精神は逝ったか…だが良いあれを戦場に放てばそれでいい。単純な作業で済むからな。』

 

なんだ!なんだここは!

なんでここまで天は俺たちを苦しめる。

ジャジメントの基地

そこには精神錯乱状態の和那がガラスケース内部で辺りの建造物を破壊し、超能力で戯れる様子が見られた。

しあわせ草の副作用か!

ちっ…くそっ!くそっ!

俺も我慢強いな…こいつでいくんだからな!

 

士『変身!』〈カメンライド!ディケイド!カメンライド!ブラックRX!フォームライド!ロボライダー!!〉

 

俺は隠れていた場所からロボライダーとなり、ルッカ達の前に現れた。

 

ルッカ『何者だ!貴様!』

 

士『悲しみの王子!ロボッ!ライダー!!貴様ら薄汚いジャジメントを倒す正義の戦士だ!ボルテックシューター!!』

 

俺はその場にいた奴らの腕、足を順番に撃って動きを封じた。

 

ルッカ『な、何が目的だ…』

 

士『この世界の支配者からの独立。』

 

ルッカ『まさか貴様大神の…』

 

士『そんなわけないだろ…俺は正義の戦士だ。さてと、カズ…』

 

俺は和那の部屋へと向かった。

 

そこには涙を浮かべてこちらを見る彼女がいた。

なんでだ…なんで!なんで!なんで!

いつも一緒にウルトラマンティガをみる彼女とは明らかに違う姿。

これは…これは…ちきしょう!!

 

俺は和那から何度か攻撃を受ける。

しかし、ロボライダーに傷はつかない。

俺はその姿で和那を抱きしめた。

俺は和那の攻撃を全て受けた後に仮面ライダーゴーストとして彼女の心を覗いた。

 

〈カメンライド!ゴースト!〉

 

精神世界

 

和那『たすけてぇ…たすけてぇ…』

 

そこには小さな彼女がいた2センチくらいの小さな体で顔を埋めて泣いていた。

これが本来の彼女

強がってばかりいる彼女だが、誰よりも弱く誰よりも大変な思いをしてきたのだ。

俺はその子のために何が出来るだろう。

同情かもしれない…だけど…この子をこの子は救わなくちゃいけないんだ。

俺はその小さな子を優しく手の中に包み込んで笑いかけた。

俺はたった一言彼女に言った。

 

士『必ず、助けるからね。』

 

俺は彼女をその場においてタイムベントを使った。

いつも通りのことをした。

しかし…少し違ったのは彼女を意識してしまったことくらいか…ま、いっか。

 

それから歴史は繰り返す。

彼女は幸せになっていた。

全てをハッピーエンドにする、ただ単純なことをやってやる。

何も出来ない他の世界の俺のためにも…

彼女の笑顔が見られるのはこの世界の俺の権利だからな、頑張れよ!この世界の俺!

 

 

 

門矢士『さてと、帰るかみかん。ママが待ってるよ。』

 

みかん『うん、ママ今日は高い高いしてくれるかなぁ?』

 

門矢士『おいおいパパじゃ駄目なの?』

 

みかん『うん、パパだと足りなくて天井に手が届かないもん!』

 

門矢士『和那ぁ…そりゃ勝てないなハハッ』

 

その親子はしっかりと手を繋いでいた。

愛しき家族が待つ家に向かって行く…

手の感触を確かめ合うように…

 

 

ー現在ー

 

彼女の顔を見て俺は少し笑みがこぼれるが、俺には桜空がいる。

彼女とは何もない。

初恋の女の子で可愛いとも思うが、俺には桜色がいる。

彼女を裏切るくらいなら野球をやめても構わない。

 

五十鈴『どうした士?考え込んで。』

 

士『いや…俺も色々と考えていたんだよ。今のカズの話しを聞いてね…もし…もし、俺は仮面ライダーと出会ってなかったらどうなってたと思う?』

 

和那『料理が出来ない野球バカ。』

 

五十鈴『歌が下手な野球バカ。』

 

士『うぐっ!!な、なんだよ…二人とも同じようなことを言って…でも…合ってそうだな二人は自分の人生の分岐点で大事な部分がなかったらどうなってたと思う。』

 

和那『そやなーカブトさんと合ってなかったらうちは男子にトラウマ持っとるやろうな。』

 

合ってるな…まあ、並行世界の関係性の上で記憶の断片が他の自分自然に染み込むともいわれてるが…

いいや、ともかく幸せそうでよかった。

 

五十鈴『私はそこまで変わらないが…ウルトラマンによって父とうまくいっていたから救われていたんだと思う。』

 

五十鈴は絶望していた。

でも、それによって心が折られることはない。

ジャジメントさえいなければ彼女たちは幸せなままなのだ。

しかし…生き残りはこの世界で何をしているんだ。

ジオット、ホンフー、デスマス、ワームホールなどは幸せで今、現状に不満をもつ超能力者はほぼいない。

サイボーグや残った社員も不満を持つものは少ない。

となるとあの二人か…

 

ルッカ、ゴルトマン

 

この二人が問題だな…彼らは自分のエゴのために動くこの世界の悪そのものだ。

完全に勝つにはこいつらをなんとかしなければならない。

 

和那『ま、そんなことあってもうちらには関係ないし、うちらはうちらで幸せやからな。ところで士、また料理作ってくれへん?』

 

士『ま、別にいいけどな…美味かっただろ俺の弁当。』

 

和那『結構意外やったわ。』

 

五十鈴『プロでも通用するレベルだ、これも仮面ライダーから学んだのか?』

 

士『うん、大好きだからね。』

 

和那『ええ趣味やと思うで、それに仮面ライダー革命が起こっとるから全体的にライダー趣味の人とよく会うやろ。』

 

士『でも、全ライダーが完璧に好きな人はあまり知らないよ。それぞれお気に入りがいて喧嘩する時もあるからね。』

 

五十鈴『士はもちろんディケイドだろ、噂では一番批判が集中しているようだが…』

 

士『まあ、他のライダーよりはそうだけどしょうがないかもね。じゃあそろそろ寝るか、おやすみ。』

 

俺はそのまま寮に戻る。

 

五十鈴『ふっ…残すところ明日か…最もダイナも見るのでこれからも変わりないがな。』

 

和那『せやな、明日の最終回が気になってしまうけど我慢や、最もウルトラの星っての方が五十鈴は気になっとるやろ?』

 

五十鈴『そうだな、ま、楽しみは多い方が良い。そろそろ寮に戻るか。』

 

二人は寮に帰って行った。

 

 

 

 




和那・妙子『第ニ回!後書き座談会コーナー!』

妙子『さてと、今回は作者の地雷を踏まないようにこの作品の裏事情を話すわ!』

和那『あんたリードで頼むわ。うちやとなんかしてまいそうやし。』

妙子『作者は実はパワポケの4と14を持っていない!』

和那『関係ないわ!そんなのよりほかの奴や他の奴!』

妙子『私とあなたの差がなんかもの凄く笑えるらしいわよ…』

和那『うちのルートはビターかバッド、あんたのルートはハッピーかノーマル。パワポケ スタッフが敢えてやったとしかいいようがないで。』

妙子『あなたのハッピーあるじゃない。NO20でしょ。沢山会話があって羨ましいわね〜』

和那『…あんたそんな女なん?』

妙子『作者の知り合いに私の甲子園失敗ルートを教えたら私のことビッチって言ってたわよ。』

和那『そう言われるわ!にしても…うちのルートと五十鈴ルートと紫杏ルート並行が正史っぽいらしいけど違和感バリバリやなぁ。』

妙子『まぁね、でも、五十鈴ルートが正史確定していても裏で必ずジャジメントに行くのは変わらないからそんな問題じゃないでしょ。あと、冷静に考えて私が正史だったら…世界どうなっていると思う?pixivにそんな絵があったけど…説得力すごかったわよ。』

和那『…紫杏ルートか五十鈴ルートのどちらかでなきゃ世界滅ぶな…』

妙子『あと…私…正史だとどうなってるのかしら?』

和那『出来るキャリアウーマンやないの。』

妙子『奈桜と桜空は?』

和那『…今回はあんたが地雷踏んだな。』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第二十二話 三橋妙子の交換条件

 

 

ー教室部活前ー

 

妙子『さて…今日は数学よ。士もそこそこ出来るようになったから、少しは自分でやってみなさい。』

 

士『うん、にしても悪いね毎度毎度こんなことに付き合わせちゃって。』

 

妙子『ま、たまに出るあんたのお菓子かなり美味いからね。寮のみんなからも評判良いし士も結構人気高いよ。』

 

士『おいおい俺にはちゃんと付き合ってるさーたんがいるんだぞ、そんなちゃらちゃらしたのは嫌いだ。』

 

妙子『ふーん、ま、誠実そうなのは結構だけどしっかり勉強しないとね。』

 

士『ははははは。』

 

妙子『いくら料理の腕が良くても計算やら経理が出来なかったら店なんてあっという間にお終いよ。』

 

士『い、痛い所つくなあ…でも、結婚して奥さんにそういうこと任せるのも…』

 

妙子『言ってて辛くない?』

 

士『はは、その通りだよ。』

 

妙子『全く…にしてもあんたも仮面ライダーが好きなら一応NEOZECTに入るって手もあるけどね。』

 

士『あそこは慈善団体だろ、ほとんどボランティアが中心でジャジメントやらの資産を消費するための施設だろ。』

 

そう、俺がNEOZECTを作ったのは金を使うための組織である。

支配者どものふざけた計画のために貯めていた汚い金を使うための組織で、社員は元支配者のものだ。ま、浮浪者やフリーターなども雇い、失業者を0にできた。

幹部に事情を聞いた所、ほとんどリーダーグループの独断で社員に罪はない。

しかし、こんなに金があっても仕方ない。

そこで、これからの人間が自由に支配に負けぬように自由になれるように俺はNEOZECTの名前をつけて、彼らを雇った。

会長は日高仁六さんがやるには少し知識が足りなかったのが彼の義理の父の木岡昌が就任した。

だが、事業のほとんどは俺が指示したものになっており、彼のやることはその補助作業となっている。

ま、でも彼の経営力やカリスマ力は甚大であってNEOZECTにてその力を存分に活かしている。

最も過去の悪徳金融とは違い、自分の孫がおじいちゃん子であり、孫バカであるので孫の前だと異常に優しくなっている。

しかし、前に自分の孫をうざがる社員をタコ殴りにして、全治3週間の怪我をさせるほど怒り狂ったらしい。

 

まあ、ともかく…

 

俺は知っている。

俺以外の人間が人を愛したのに愛されない。

ただ幸せになりたいだけなのに邪魔をされる

そんなのはおかしい!おかしいと思われなきゃだめなんだ!

俺は幸せを求めるんじゃない…いや、幸せを求める自由を尊重するんだ!

そんな世界になる思いをこめてNEOZECTという名前をつけたのだ。

 

NEOZECTのやってることは慈善事業ばかりであるので、世間一般からかなりの評価を得ている。

その反面、裏社会に生きるものからしてみれば気に入らない組織で、かつて支配者が支配してきた場所に入り支配を再開する奴もいる。

しかし、仮面ライダーやその敵組織が警備をしているので雑魚としかいいようがない。

やってることは良いことだが、これでは世界を支配していると同様だとも言われている。

ま、そう思われてもなぁ…

ともかく、俺は頑張るだけだ。

 

問題は色々とある。

ジャジメント支部のベルデのベルデスーパーが少し暴走気味なところかな。

ちょっと側のブギウギ商店街と仲がよくないような…様子を見に行くかな…

んーでも、なぁ…変に心配をするのもどうかと思うしなぁ〜

 

妙子『ちょっと真剣にやってるの?』

 

士『いやちょっとね。あの話題のベルデスーパーのことを考えててね。』

 

妙子『ベルデスーパー?ああ、あの有名スーパーのことね。ジャジメントスーパー時代は条例違反店舗だったのが、条例通りの大きさになった分サービスも充実して、大好評の所ね。それがどうかしたの?』

 

士『その遠前支店の近くにあるブギウギ商店街がちょっと大変そうなんだよね。ただでさえ仮面ライダー革命で人気が出たスーパーな上にサービスも充実してきたんでトラブってるみたいなんだよ。』

 

妙子『あなた本当に仮面ライダー関係のことになると詳しいわね。いっそのことこの問題と仮面ライダー結びつければ簡単に出来るんじゃない?』

 

士『えっ…そ、その手があったか!』

 

妙子『え?』

 

士『そうだよ!そうやって好きなものと関連させれば出来るはずだ!よし、一緒に作ろうかそういうの!』

 

妙子『いや、私が作るからそういうの。』

 

士『そうか!って本当に作ってくれるの。』

 

妙子『まあ、いいわよ。ただし、毎回お菓子を忘れずに作ってきてね。』

 

士『わかった!でも…妙子は仮面ライダー見たことあるの?』

 

妙子『ま、こんな時代だしね。好きな俳優さんが出ていた仮面ライダーオーズは完全に見ていたわよ。剣は視聴中…とりあえずなんとなくだけど作るわ、ただしお菓子もお願いね。』

 

士『おっけー!それじゃ、練習行ってきまーす!!』

 

俺は練習に向かった。

しかし、その頃…悲劇が起きていた。

恐るべき…あの時が。

 

ー野球場ー

 

五代『……さて、そろそろなのかな?』

 

野上『ええ、多分ここでしょうな。次は俺と五代さんと津上さんが狙われる。しかも三人一斉に…』

 

津上『それがどうしてわかる。確かにこれまでの事件からはそう捉えられるが…』

 

野上『知り合いの探偵が教えてくれたんですよ。最も残忍に三人同時に殺しにかかる。しかもやり方は痛めつけて殺すゲゲルだそうですよ。やり口が汚い。』

 

五代『後輩の葬式を見ると心が痛むな…特に奥さんたちの号泣してた姿は…』

 

いっぺんに亡くなった後輩たちの葬式はもはや悲惨としか言えなかった。

泣き崩れるファンが一輪一輪丁寧に花を置き、彼等の妻たちは目に涙を溜めて子どもたちを強く抱きしめていた。

まだ赤ん坊を抱える奥さんすらいたのだ。

小学生くらいの子どもたちは号泣し、棺桶の外から父親をじっと見ていた。

なんで…なんで…

 

野上(…どういうことだ?最原め…)

 

津上『しかし…何故このホッパーズ寮なんだ。友子ちゃんがいるんだろ…お前の奥さんは妊娠しているんだろ。』

 

野上『だからこそです!俺は…今度こそ守ってみせる!もう、エボルトはいないんだ!』

 

五代『?まあいい、ともかく気をつけろ…家族にもちゅ…』

 

ガッシャアーーン!!

 

嫌な予感が的中した

野上選手の部屋でガラスが割れ、叫び声が響く!!

 

野上『この声は…茜!!』

 

野上選手は部屋に戻った

そこには血まみれになった茜、美空、芙喜子が倒れていた。

友子もそこにいたが三人に覆い被されて無傷だった。

 

野上『おい!しっかりしろ!茜!美空!芙喜子!!』

 

茜『は、八太郎さん…赤ちゃん…守りましたよ…』

 

美空『子どもは守らなくちゃ…』

 

芙喜子『ははっ…ざまぁみろ仮面ライダー…私が死んでビターエンドになったわね……あの子には…悪いけど…』

 

野上『もう喋るな!くそ!完全に斬られている!なんで…なんでこんなことに!』

 

友子『あ、危ない!!』

 

ザクッ!!

 




和那・妙子『第三回!後書き座談会コーナー!』

和那『さて、今回の話題は作者のミス!まずはこれ…』

絵垣✖️ 桧垣○

妙子『分かりづらいけどこれ…絵垣じゃなくて桧垣があの先生の名前らしいわ。
もっとも…私会ってないけど。』

和那『作者まだまだ知らないことが多すぎるからパワポケ について…だから知識が不十分なんやて、デスマスの超能力設定とか。』

妙子『そのエセ関西弁もなんとなくらしいから…本場の人に怒られないか怖がってるわよ。』

和那『うっわーチキンやなぁ〜そんなんやから中学時代、来賓用玄関でインターホン鳴らすよう先輩に騙されるんや…あっ…』

妙子『それは地雷じゃないから安心して、中学時代は昔は嫌なことまみれだけど今となっては笑い話だから。』

和那『こんなん聞いて面白がるの同級生くらいやで…ま、他にもミスは?』

妙子『誤字・脱字、未確認のために起こること。そして、大問題が後書きに書く話の入れ忘れで不自然になった北乃の話と同人誌の話。』

和那『あっ、そんなのあったなー。』

妙子『一応、注意しますがこれからもやりますので、それではまたいつか〜』

和那『えっ!このコーナー?これで終わりなん?』

妙子『コーナーはまだまだ続くし、私たちキャラクターが変わるだけ、あなた関連のバッドはネットに腐るほどあるからそれを参考にするから出番については心配しなくていいわよ。』

和那『なんでやねん!』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第二十三話 士・♡・桜空

 

 

ついに…ついに…やられてしまった。

 

士『プロ野球選手の至宝!五代選手、津上選手、野上選手死亡!!全国プロ野球ファンが体調不良を訴えて入院!!か…最原…あいつがやったのか!』

 

俺は許せなかった。

止められなかった自分…止まらなかった死

仮面ライダー…俺は仮面ライダーなんだよな!!な!!俺は仮面ライダーだろ!

仮面ライダーは人間のために戦うんだろ!

それがこの結果はなんだ!!

プロ野球は英雄を失った…ファンからは失意のあまり自殺を考えようとするものまでいるらしい。

くそっ!くそっ!!くそっ!!!

五代も家に緊急で帰って行った。

なんだよ!!仮面ライダーだろ!

俺は…俺は…誰も救えないのか…

俺は最原って奴に騙されたのか!!

畜生…さらのいった通りかもしれない!

裏切られるのはこんなに辛いのか…

 

俺は桜空に会いに隣のクラスに朝から向かった。

 

士『さ…桜空…桜空…ちょっと屋上に来てくれないかな…』

 

桜空『えっ…士君!!!ど、どうしたんですか!士君!!』

 

俺は桜空に抱えられるように屋上に行った。

そして、俺はそこで桜空の胸に飛び込んだ!

 

士『桜空!!』

 

桜空『つ、士…い、いったい…』

 

俺はそこで溜めていた涙を思いっきり流した!彼女の胸の中で泣いた!!

桜空はそんな俺に唖然とした後、優しく頭を撫でてくれた。

 

桜空『…何があったんですか、士…』

 

士『人に…信じてた人に…裏切られたんだ…』

 

桜空『!!!そ、そんな…士…』

 

士『俺は馬鹿だった…本当に馬鹿だったんだよ!!!何も知らない桜空のことをわかったふりして説教する馬鹿やろうなんだよ!!』

 

桜空『そんなことは…』

 

士『俺は…俺は…裏切られたことはあると言ったがあれは桜空の話しと比べるとたわいのないものなんだよ!!それなのに…さらのことあんな風に…俺に…俺にお前といる資格なんてないんだよ!!』

 

桜空『……』

 

士『お前は…お前には…今、お前には奈桜という姉がいる。だから俺はもう必要じゃない。俺は…お前にとって彼氏なんかじゃない!

ただの友達…いや、同じ高校に通うただの顔馴染なんだよ!!だから…だから…だからお前にはもう俺なんか必要ない!!俺と…俺ともう二度と会わないでくれ!頼む…俺は裏切られた気持ちを…わかってなかった…だから…ぐすっ…もう…会わないでくれえええ!』

 

パン!!!!!

 

士『えっ…』

 

俺は桜空に思い切っりほっぺたを叩かれた。

音のみがこの空間に響きわたる。

 

桜空『そんなこと…そんなこと言わないでください!!あなたは…あなたは私に未来をくれました!希望をくれました!

今更…今更なんてことを言ってるんですか!

甘えるのはいいです…好きなだけ甘えてください!!どんな時でも…私は…私だけはあなたのことを信じ続けます!

あなたは私にこういいました!だったらあなたも責任もってください!!

私に…私にもっと体も心も委ねてください!

あなたに…私に信じられるあなたのままでいてください!

私もあなたに信じられる私になります!!

だから…だから…もう…そんなこと言わないでください!

私は…私は…うええええええん!』

 

桜空も号泣した。

俺と桜空は深く抱き合った。

俺は目をこすり…涙を止めた。

 

士『桜空…俺は…俺はこんな男だぞ、お前に俺と会うなと言ったくせに真っ先にお前の顔が浮かんでお前の胸の中で泣く男だぞ。』

 

桜空『それが…それが一番嬉しいです。

私にとってあなたは…あなたはもうこれからなくてはならない存在なんです!

あなたがいなかったら…私は…私は…』

 

士『桜空…もし…もし、俺のことを本当に愛しているなら…俺のために命を捨ててくれるか…俺に全てを預けて信じてくれるなら……俺の真実を伝える。

誰にも言わないと…命に関わる…大事な話だ。

怖くなったら途中で逃げてほしい。

聞きたくなかったら聞かなくてもいい。

俺の全てを君に…俺の秘密を…俺の真実を…知ってほしいことがあるんだ!返事は…』

 

chuーーーーーー!

 

桜空が俺の口に強く口づけをしてくれた。

1分は互いの口が紡がれた…

桜空…

 

桜空『はい、これが返事です。』

 

士『わかった。少し離れてていてくれ…これが俺なんだ。』

 

俺は桜空を離し、少し離れて持っていたディケイドライバーを腰に巻いた。

士『これが俺の秘密なんだ…変身!』

 

〈カメンライド!!ディケイド!!〉

 

桜空『か、仮面ライダー!!士が…仮面ライダーに!』

 

士『ああ…実はね…』

 

俺は桜空に全てを話した。

仮面ライダー革命、NEOZECT、並行世界のさらのことを…

 

士『急に信じろとは言わない…だけどこれが真実なんだ。びっくりしただろ?』

 

桜空『はい…でも、信じますよ。士が嘘をつくわけがない。』

 

士『俺は桜空に隠し事をしていたんだぞ……それは桜空に対する裏切りなんだぞ…俺は…桜空に隠し事を…』

 

桜空『今さらもういいです!!それは私の命のためじゃないですか!こんな大事なこと話せるわけありません!!』

 

士『並行世界の自分のことは…ショックじゃないのか。』

 

桜空『ショックですよ。でも、あなたが…士が変えてくれたんでしょ、その世界の私もこの世界の私も幸せです。だから…言わせてください。ありがとう。』

 

士『俺も…ありがとう。』

 

桜空『でもこれだけは聞かせてください。あなたは仮面ライダーだから私を助けてくれたんですか?』

 

士『違う…最初はそうだったのかもしれかい。

でも…徐々に…

君を好きになったから、君を愛したいと思ったから…ずっと側にいてほしいと思ったから…俺の奥さんになってほしいと思ったから…俺の子どもを産んでほしいと思ったから…仮面ライダーとしてじゃなく…門矢士という男として好きだから…愛してるんだ!桜空!!』

 

桜空『士!!』

俺たちは互いを強く抱きしめた!

もう、俺たちに壁はない!

もう、俺は落ち込まない!!

桜空が愛すべき桜空がいるんだ!!

俺は…俺は…最原を信じて見る!!

頼む…俺はお前を信じ続けるぞ!!

 

ー別世界ー

 

百田『おう!終一!!連れてきたぜ!!』

 

最原『ありがとう百田君。これでなんとかなる。彼はタイムベントを約束通り使わなかった…急がなくちゃ!』

 

??『……私にしか確かにこれは出来ないわね…あんた達には礼しかないからやってやるわ…行きましょう。』

 

最原『なんとかなるぞ…』

 

 

 

 




神条・奈桜『第四回!後書き座談会コーナー!』

奈桜『このコーナーは作者のどーでもいい過去の話とこの作品の裏事情を話すコーナーでーす!』

神条『なぜ私とお前なのだ?お前は桜空とセットじゃないのか?』

奈桜『お前の頭はハッピーセットか!』

神条『!?』

奈桜『この台詞一度言ってみたかったんですよねーどうやらこのコーナー、普段絡みのない人達で進行するらしいですよー!』

神条『確かにそのようだな…じゃあ今回はどんな話題だ。』

奈桜『じゃじゃーん!作者をバッドエンド超否定派にさせたアニメランキング!!』

神条『バッドアニメランキングじゃないのか?』

奈桜『そういうのはニコニコとか2チャンネルに任せとけばいいんですよ。いきます!ネタバレなしのマニアックな風にやります!ご安心を
第十位!ぼくらの 第九位!school days!』

神条『最初から飛ばしすぎだろ…』

奈桜『この二つの救われなさといったら…あと…あと少し何かあれば…第八位!パルディオス!第七位!マクロスF!』

神条『八位はわかるが…七位がマクロスF?あれはハッピーだろ?』

奈桜『だって二股ルートのままはぐらかしてますから!今回ラスト、第六位!機動戦士Vガンダム!これ…母さんです…』

神条『それがラストか…』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

後書き座談会スペシャル 映画仮面ライダー、ルパパト感想

ネタバレありの感想交流会です!
ぜひ、ご注意ください。
最後に告知もありますが、また後ほど少し違うやつを活動報告でだしますのでご安心を!



 

スペシャル

 

紫杏・奈桜『後書き座談会!スペシャル!』

 

紫杏『スペシャル?第五回じゃないのか?ランキングはどうした?』

 

奈桜『えーと、今回は趣向を変えまして…本来予定になかった番外編後書き座談会。

座談会スペシャルなんです!

だから本来の場所ではなく、本編です!

仮面ライダービルドから

スペシャルならではのゲストが来てます!』

 

紫杏『主役の桐生戦兎か、葛城巧か?万丈か?ベルナージュか?はたまた…げんと…』

 

内海『内海だ。』

 

奈桜『…』

 

ニコッ

 

 

紫杏『……』

 

はぁ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

内海『内海だ。』

 

 

 

奈桜『……』

 

ニコッニコッ

 

 

紫杏『……』

 

はぁ〜〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

内海『内…』

 

紫杏『それはもういい!なんであなたなんだ!!スペシャル座談会なんだろ!これは!おい!奈桜!どうなっているんだ!』

 

奈桜『いやぁ〜実を言うともっと他の人呼ぼうと思ったんですが…見たいものがあったんです。』

 

紫杏『なんだそれは?』

 

奈桜『これからは映画仮面ライダービルドと怪盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャーのネタバレがあります!

もう見た方!またはネタバレオーケーの人のみ見てください。

奈桜っちとのお約束ですよ!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈桜『実はあれを…サイボーグ内海を見たかったんですよ!』

 

内海『君も私のことをそう呼んでいたのか…

地味にショックだよ。』

 

紫杏『もういい。ともかく今回は全体的な感想を交流するのか?』

 

奈桜『はい!そうなんです!今回は特別編ですよ!普段目立たない私と…出番はすくないが正史の関係上不遇な扱いをされる紫杏ちゃんだからこそ頑張らないと…

妹ばかり目立ってますから!』

 

紫杏『わかった?で、まずはどちらから話すんだ?』

 

奈桜『順番的に怪盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャーenfirmからです。』

 

紫杏『今回が初の映画の作品だな。

意欲的な戦隊として人気を博し、作者も大好きな作品だ。』

 

奈桜『今回はお笑い芸人の人も参加した面白い映画でした。』

 

内海『一番の見どころはアクションシーンだな。ギャングラーのドグラニオンの屋敷でのアクションシーンは素晴らしかった。』

 

紫杏『ああ、やはりアクションに凝っているものは面白い。

ストーリーは途中で全部わかってしまったから意味はなかったが、アクションは別だ。』

 

奈桜『しかし…あのジャックポットストライカーが欲しいと思ったのは私だけじゃないはずです!

それにまさか…また野原ひろしがスーパー戦隊に戻ってくれるとは…』

 

内海『ロボットのアクションも最高だ。

あれが見られたのが一番良かった。』

 

奈桜『まあ、ストーリーは普通で面白かったですし、アクションが最高なので評価は高いです!しかし…残念なことがあります!』

 

紫杏『ん?俳優への不満か?』

 

奈桜『違います!ガキ使関連のネタが0だったところです!

タイキックもない!デデーンもない!

最初の新聞記者の下りであのタイのキックボクサーがギャングラーだったら…あの映画は神になっていたのに!惜しい!』

 

内海『そこはテレビ局の都合だ。我慢しろ。』

 

紫杏『ともかく、次だ次…仮面ライダービルド BE the oneの感想はどうだ。』

 

奈桜『やっぱり最高でした!

所々の場面のアクションや戦闘シーンにはもうボルテージマックス!!

でも…その中でも良かったのはギャグシーンです!』

 

内海『あの土下座は綺麗だったな…』

 

紫杏『ひげんとくはやはりギャグ要員だったな…お盆には親族の御墓参りに行くのがいいことがわかったな。』

 

奈桜『そして、あの大量の人から逃げるシーンはまあ、良かったですね。』

 

内海『意外に普通な感想なんだな。』

 

奈桜『まあ、予告編で見たシーンとそんなに変わりませんでしたし、予想通りというか普通でした。

良いシーンだとは思いましたが。』

 

神条『あのエクストラの人数は感心するがな。敵との戦闘シーンも良かった、シンプルだがビルドらしくて良かった。』

 

内海『…そのせいで私の出番が極端に少なかった。』

 

奈桜『アクションも良かったですがやはり一番は…ギャグシーン!!

何度も劇場が笑いの渦に巻き込まれました!』

 

神条『いつも通りの玄徳さんに、所々のギャグテイスト。玄徳さんの土下座も良かった。

一番はAREyouready?という場面で仮面ライダーグリスが

[出来てるよ。]と言う本編でのカッコいい台詞に対して…

仮面ライダークローズビルドフォームの変身シーンの時に万丈が…

AREyouready?⇨ダメです!

って言ったのには不覚にもだいぶ笑って今でも作者はツボのようだな。』

 

奈桜『残念だったのは…プレミアムセットが売り切れていたことだけです!

まぁ〜感想としてはこんなものかな、さて!次回からは章が変わりますよ。』

 

神条『えっ!お前、それは重大発表だぞ!なぜこのネタバレありの場で言うんだ!』

 

奈桜『大丈夫です!ちゃんと次回の前書きとかに説明書きますから!』

 

内海『それではこちらを見てくれ。』

 

 

 

世界の破壊者ディケイドとなった門矢士。

彼は芳槻桜空を救った。

しかし、彼は知らなかった…

本当に苦しくなるのはこれからだということに…

 

 

助けられない世界

 

戻らない命

 

逃れらない運命

 

望まない戦場へと今日も彼女は誘われる

 

 

 

 

 

和那…あなたは幸せになりなさい

 

カズ…ごめんね…

 

俺は…俺は…

 

助けてぇ…

 

貴様はもう人間じゃ…な…い…鬼だ…

 

この世界に未来はない

 

私では…も…う……

 

うちの手は赤い血で染まっとる…

 

うちの体は血にまみれ…

 

うちの居場所は戦場だけ…

 

人を殺すことしか出来へん…

 

 

ハッピーエンドはまだ遠い…

 

うちには悲劇しかないんや!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悲劇?笑わせるな。ハッピーエンドに変えてやるよ!!

 

 

近い!彼女のハッピーエンドはすぐそばに…

 

たった一つの奇跡のために…

 

幸せを掴むために…

 

その呪われた運命全てを破壊し、全てを繋げ!

 

パワプロクンポケット10X仮面ライダーディケイド

世界の破壊者の奇跡編

 

第1章 芳槻桜空(芳槻さら)の章 完

 

 

第2章 茨木和那(大江和那)の章 開幕

 

 

内海『これからもよろしく頼む。』

 

 

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

茨木和那(大江和那)の章
第二十四話 見参真犯人二人


今回から第二章の開始です。
まあ、もちろんその名の通り茨木和那(大江和那)がメインとなります。
ただし話しの関係上、神条紫杏、浜野朱理の登場が多くなります。
芳槻桜空もちゃんとでますのでご安心を。
パワポケ 11.12.14のストーリーネタバレありですので、注意!
それでは、どうぞ!


 

 

 

ーその夜ー

俺は、いつも通りあの崖でウルトラマンティガを見ようとしていた。

しかし、今夜は一味違う。

最終回…ウルトラマンティガの最後を見るのだ。

こんな時になんだがとてもワクワクしている。

あの後桜空とずっと一緒にいて本当に楽しかった。

桜空と結婚しても俺は良い!!

いや、したい!そのためにも頑張らないといけない!

ともかく今だけはウルトラマンティガに集中しておこう。

 

ウルトラマンティガ視聴

 

和那『うう…ええ話やったなあ〜最後の最後でみんなが光になった奇跡が起きたんや。』

 

五十鈴『子どもが光か…光は私にもあるといいがな。』

 

士『あるさ、それに俺や五十鈴やカズにも光はある。俺はさ、今日それをさーたんに教えてもらったよ。仮面ライダーが今回の件に関して何もしなかったのにも何か理由があると思えてきたんだ。』

 

和那『せやな。普通こんな時こそ仮面ライダーの出番やのになー。』

 

五十鈴『今、ベルデスーパーがビクトリーズというブギウギ商店街の野球チームと戦っているのが影響しているのか?』

 

ベルデスーパーは売れすぎた。

ベルデが頑張りすぎていて…商店街のお客さんをほとんどとってしまった。

バランスというものを考えなかった。

はぁ…でも、俺の指示に頑張って従ってるだけだけどね…

それで商店街の野球チームと自分の野球チームが戦っている。

配線ばかりなんだが…

今度…さーたんと考えるか…

 

和那『多分関係ないやろ。ともかく、これでティガは終了やな。さて、明日からはダイナになるんやろ。』

 

士『あ、違うぞ。明日はティガの映画とOVAだ。』

 

五十鈴『映画か…しかし、映画というのは再編集版のことじゃないのか?』

 

士『いや、平成ウルトラマンの特徴としてウルトラマンマックス以外の作品にはOVAや映画といった本編の後日談や本編の前の時間軸のことを扱う作品もあるんだよ。』

 

和那『そういうもんなのかぁ〜ま、夏映画のある平成仮面ライダーもクウガ以外そうみたいやしね。で?なんで士はそんなこと知っとるん?』

 

士『荷田君からの猛烈な指導の賜物だよ。全くもって…でも、面白いから好きだ。で、明日は劇場版とOVAだ。特に劇場版はダイナを観る前のほうが面白いからね。』

 

五十鈴『そうか、じゃあ期待しているぞ。』

 

士『じゃあ、俺はもう寝るね。それじゃっ!』

 

俺はいつも通り寮に帰っていった。

 

和那『それじゃうちらも帰りますか?』

 

五十鈴『ああ、本来なら一緒に帰っても良いが男子と女子という関係上どうしても仕方ない。』

 

和那『あいつは馬鹿やけど真面目な男っぽいから大丈夫やと思うけどなぁ〜世間はそうは見んやろ。』

 

五十鈴『まあ、そろそろ帰った頃だから私たちも帰るか。』

 

二人が女子寮に入った後にその崖下には一人の男性がいたのを誰も気づかなかった。

 

ー翌日ー

ー深夜ー

 

日高『さてと、そろそろ来るかな。』

 

ここ理事長室には日高仁六さんとその奥さんのヘルガさんが武装して敵を待ち構えていたのだ。

 

ヘルガ『そろそろ…私たちの番になると考えた方が普通だな。』

 

日高『今回の殺人…いや、ゲゲルは俺を含めた重婚者を中心にその家族を狙っている。

死亡したのは夫のみだけどね。その妻たちには一生物の傷を与えている。』

 

ヘルガ『見せしめか…私もやっていたな。効果的にこちらの心を追って来るな。しかし、彼はどうしたんだ。門矢士…あいつはどこに?』

 

日高『ああ、それなら最原君から話をもらってるから大丈夫だ。さてと…』

 

ガシャアン!!!

 

窓ガラスが割れる!

破片が周囲に飛び散った。

 

ヘルガ『ふっ…来たか!!』

 

彼女は持っていた粘着バズーカを部屋に発射した!

 

ヘルガ『これで動きは大分制限される!引退したとはいえ元軍人から平気で逃げられると思うな!!』

 

懐からナイフを取り出して俺を守護している。

姿は見えないが気配で居場所を把握できているらしい…流石俺の奥さん…

 

ヘルガ『そこか!!』

 

彼女は姿の見えない敵にナイフを突き刺すことに成功した!!

 

??『うっ…ううっ…』

 

光学迷彩のようなものが剥げてその襲撃者の姿を現し出す。

 

日高『…やはり君だったか…ジャジメント残党…浜野朱理…』

 

浜野『はぁ…はぁ…バレていたのね、一つ聞いていいかしらどうして私の位置を…』

 

ヘルガ『簡単なことだ、気配は消そうとしていたが僅かにあった。

犯行の状況から君がミラーワールドを使うことはわかった。

それにアンドロイド特有の匂い…これが決めてだ。』

 

浜野『に、匂い!!そ、そんなものは出ていなかったはずじゃ…』

 

ヘルガ『普通の人間ならわからないだろう。だが、生憎様私は妊娠しているのでな感覚的に過敏になっているのだよ。』

 

浜野『くっ!!!』

 

彼女は窓から飛び出した!

粘着を剥がしてすぐに外に出て、崖に向かった。

 

浜野『あそこに…あそこに向かいさえすれば…』

 

百田『そうは問屋がおろさないぜ!』

 

浜野の前に男が立ち塞がる。

ピンクのコートを着た謎の男が現れた。

百田解斗だ!

彼のことは彼女は知らなかった。

 

浜野『誰?何のつもりよ!!』

 

百田『俺が誰か何てそんなことどうでもいいだろ!おい、今更こんなことして何になるんだ!ジャジメントはもうない!NEOZECTになったんだよ!』

 

浜野『うるさい!!私には…私にはもう時間がないのよ!!あなた達と違って私には時間がない…仮面ライダーに…仮面ライダーに支配された世界じゃ生きていけないのよ!』

 

浜野は百田に怒号を放つ。

しかし、百田の後ろにいた女性が笑いながら前に立ち塞がる。

その姿に浜野は驚いた!

自身そっくりの腹が少し膨らんだ女性だったのだ!

 

朱理『嘘が下手みたいね。』

 

浜野『…どうせワームなんでしょ。もしくはロイミュード…コピー系能力のものでしよ。』

 

朱理『まあ、そう考えるのが当然よね。でも違うわよ。私は並行世界のあなた、いや、未来の並行世界のあなたなのよ。』

 

浜野『そっちの世界のあなたは羨ましいわね。ジャジメントによる作戦や研究で上手くいったんでしょ…何で私の味方をしないの?』

 

朱理『今の私は左朱理…もう結婚して子どもがいるもの。ジャジメントなんて知らないわ。あれは全部エボルトが見せた幻想だったのよ。』

 

浜野『エボルト…?』

 

エボルト

 

かつてのザール戦争(スーパーワールドウォーズ)にて、三ヶ国の対立、カタストロフなどを引き起こした張本人である。

彼が開けたパンドラボックスの光によって全ての人間が愚かな欲望を膨らませるようにした。

それがカタストロフやダンガンロンパという殺戮ゲームを起こしたのだ。

 

朱理『全ての事件の元凶…いや、この世界のカタストロフの原因だった。

私たちはあいつの手のひらの中で玩具として遊ばれてたにすぎない。』

 

浜野『それしか私には存在理由がないじゃない。』

 

朱理『それは周りに誰もいないと思ってるからそう言えるのよ。よくみなさいよ…いるじゃない。今のあなたには傷ついていない友人たちが。』

 

浜野『ジャジメントの実験…それが行われていない世界なだけよ!私はあなたとは違う!体が…体がもう限界なの…だから!!だから仮面ライダーになんとかしてもらおうとこの事件を起こしたのよ!!』

 

朱理『……ま、そうなるわよね。でも、やりすぎとは思わない…か…なんで殺すまでにタイムリミットを設けたの?なんでターゲット以外を殺したの?』

 

浜野『ゲゲルのつもりだったのよ…仮面ライダークウガのゲゲル…それを組み合わせてやったのよ…仮面ライダーならそれに釣られると思ってね。』

 

朱理『なるほど…あなたなりに頑張っていたのね…だけど、力は力に負ける。だから、ジャジメントは仮面ライダーに負けたのよ。』

 

浜野『あなたは…あなたは…幸せになってるから…』

 

朱理『……ここまで来るのに本当に辛かったわ。どれだけみんなが我慢して戦ったかあなたにはわからないかもね。

何年にも渡る戦い。黒き月の出現…エボルトによる集団殺戮…フェストゥム、ヘルヘイムの森の侵攻…魔女の襲来…それら全てを戦った上での幸せよ。あなたはまだ幸せになれる。だから、諦めないで…』

 

浜野『……』

 




ー第五回ー

神条・奈桜『第五回!後書き座談会コーナー!』

奈桜『今回は前回の続き、作者をバッドエンド超否定派にさせたアニメランキング!!』

神条『予想をした人は少なそうだが…な。』

奈桜『まあ、正確には第六回だけど、あれはノーカウントで。』

神条『前回がVガンダムだったから…今回はいったいどうなってるんだ。』

奈桜『第五位!最終兵器彼女!第四位!勇者王ガオガイガーFINAL!』

神条『まあ、なんとなく納得できるな。五位はもちろんのこと四位も蛇足だしな。』

奈桜『第三位!イデオン!第ニ位!劇場版機動戦艦ナデシコ!』

神条『三位はもちろん…二位は蛇足だ、またか。』

奈桜『栄光の第一位は…機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ!!』

神条『第一シーズンを見逃した作者がどハマりして…第二を完璧に見た結果…あれだよ。
作者は優しいからディケイドと同じように寛容な心で受け入れたよ。
もっとも、ライドの変化はかっこよくて好きらしい。』

奈桜『と、いうわけで!これにて発表終了でーす!みなさん、どうでした?意外なのもありますが予想できたのもあるかもです!
それでは、また次回!』

神条『…ダンガンロンパはランク外か…』

奈桜『あ、一応予想してたんですね。それは11位です。』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第二十五話 父親な俺、参る!

今回は説明口調が多めですのでご注意を。
文書も多く、少しわかりづらいですがまた別の話でも説明するのでご安心ください。
それでは、どうぞ!


 

 

 

ー男子寮裏ー

浜野たちの様子を最原とともに見ていた俺、門矢士は考えた。

 

最原『さて、君はこれからどうするの?』

 

士『俺にリプログラミングをしろと…だが…俺のことよりも…タイムベントを使うなというのはもういいんじゃないのか?』

 

最原『それはちょっとこの世界は変わってるからね。無闇にタイムベントを使っても色々と危ないからね…ザール戦争のこともあるからね。』

 

士『そうか…にしてもザール戦争って何だよ?』

 

最原『…辛い話になるけど…話しをしてもいいかな。』

 

士『ああ。』

 

最原『かつて宇宙を支配していたザール星間帝国がいた世界、αナンバーズというロボット軍団が侵略者を倒した世界、スーパー戦隊のようなことが起きている世界、この三つの世界に加えて君がいた世界…いや、並行世界の君たちと僕たちがいた世界…この四つの世界で大戦が起きた。それがザール戦争。』

 

士『…それがあの浜野のいた世界か?』

 

最原『ちょっと違うかな。僕たちのこの戦いは何度も何度も行われてきた。

つまり、戦争は繰り返されてきたんだよ。結果はいつも僕たちの負け、それをリセットしてリセットしてエボルトは僕たちを笑い者にしていたんだ。』

 

円環の理

何度も何度も世界が終わる。

ある期間を繰り返す…一人の魔法少女の力によって…その名は暁美ほむら

彼女は親友を鹿目まどかを助ける度に時間を繰り返す。

それを打ち破ったのがタクト・マイヤーズだった。

 

士『それでどうやって勝ったんだ?』

 

最原『何度も何度も悲劇は繰り返されてしまった。

一人の魔法少女が同じ時間を何度も繰り返していたんだ。

その度に人々は絶望した…しかし、世界が終わる度に終わる人間と始まる人間がいる。今回の時間軸に現れた"始まりの男"タクト・マイヤーズ。

彼の手により、敵勢力は壊滅…したかに見えたが五次元帝国による作戦により、始まりの男が死んだ。

始まりの人間が死ぬとその世界は終わる…しかし、その世界にはもう一人の始まりの男!小竹哲也がいた!彼はウルトラの父と一体化して全ての敵を倒し、死んだ人間も生き返った。というわけなんだよ…』

 

士『ジャジメント…支配者集団もか…』

 

最原『ああ、それに前回の周回の時に死んだ人間も新たな世界で生まれ変わった。それが歴史なんだよ。』

 

士『な、なんか分かりづらいな…だとすると俺とどんな関係が?』

 

最原『そのディケイドライバーとディエンドライバーを作ったのは桐生戦兎、タクト・マイヤーズ、小竹哲也なんだよ。』

 

士『なんだと!!それじゃあ…こいつは…』

 

最原『エボルトの奴は最後にお前たちの世界に悪意を残した…それにより起こるカタストロフを止めるためにこのドライバーを二つ作った。

そして、これを君に託した…というわけだ。』

 

士『俺は選ばれたのか…』

 

最原『ああ、君は選ばれた。仮面ライダーとして、この世界に残ったエボルトの遺産を叩き潰す存在として…このドライバーは葛技巧の父、葛技忍が平和のために作った兵器。

今までに実験で殺した全ての人への謝罪として…』

士『一つ教えてくれ…どうして俺なんだ…どうして俺なんだよ?』

 

最原『この世界で流れた仮面ライダー…それは全部本当にあったことなんだよ。』

 

士『えっ!!じゃあ…アンデッドもインベスもいるってのか!』

 

最原『うん、その通り…ウルトラマンとか一部のヒーローアニメ番組もね、そして仮面ライダーを流した時に一番正義感が強い人に渡るように願いを込めた。

そして、君の手に渡った。君は願っただろう。

仮面ライダーになりたい!って。』

 

士『………』

 

最原『後悔しているかい?』

 

士『…その世界の…その世界の俺は何してたんですか?』

 

最原『…エボルトに殺された…』

 

士『そうか…他の世界の…繰り返された世界でもそうなんだろうな…俺は…俺はその時に彼女たちを救えなかった!!』

 

最原『それが影響しているのか…新たに生まれた世界でもカタストロフは起きかけている。わかるだろ?』

 

士『あの胸糞悪い世界どもか…』

 

最原『君の使命は100個の世界を回り、その先々で支配者を倒す。大変かもしれないが頑張ってほしいんだ。

でも…まだ君の力は完全じゃないからいけない世界もある。』

 

士『いけない世界?どんなところだ?』

 

最原『君が死んだ世界…もしくは君という存在がいない世界。この二つの条件が合う世界にはいけないから。』

 

士『そうか…なぁ…あんたは自分がやってきたこと全てに誇りが持てるか…俺は持てていない…』

 

士は悩んでいた。

今、たしかに世界は平和になった。

戦争がなくなり、犯罪率は格段に下がった。

でも俺がやっていることは結局支配じゃないのか…

仮面ライダーという力で世界を支配していい気になっているだけ…

創世王やショッカー…果てはやってることは支配者じゃないか…

人々は確かに満足している。

家族が常にいる仕事があって美味しいご飯を食べられて、家で布団やベッドでゆっくり休んでいる。

そんな幸せを俺が与えている。

そんな優越感に浸るためにやっているんじゃないか…

これで自由だなんて俺は…

 

最原『僕は殺し合いゲームで絶望を乗り越えてオーレンジャーの皆さんと頑張ってみんなの死を乗り越えて…ようやくハッピーエンドを手に入れたんだ。

たしかに色々悩んだ。でも、最後は必ず正義は勝つ!希望はある…ってそう思うと今までのことは全て誇りに思ってる。』

 

希望はある…か…

 

士『大分クサイけど俺はそういうの大好きだ。練りに練られたバッドエンドより、適当なハッピーエンドのほうが遥かにマシだからな。』

 

最原『だね、じゃあ僕はそろそろ行くよ。話せて楽しかったよ、たまに会えるかもしれないけど…またね。』

(…クロスオブファイヤーのことは知らないか…だとしたら…)

 

士『ああ。』

 

そうだ!

今はまだ考えるのはやめた!

本当に人間が仮面ライダーを必要としなくなる時までは…俺が守ろう。

人が平和な世界を…ハッピーエンドを!

ラブアンドピース!愛と平和を!

 

俺はその場を後にしたあと並行世界へと向かった。

 

ー三橋妙子ノーマルルートー

 

士『えっ…えっ…』

 

俺は並行世界に行った。

ある意味衝撃的だった。

そこで見たのは自分の情けない姿だった。

 

妙子『はい、問題。あなたは昨日の試合4打数しました…3安打1打点1三振です。これは前回の試合と比べてどれくらいよくなりましたか?』

 

門矢士『ええーっと、一昨日は4安打1打点だったので下がりました…』

 

バァン!!!

 

門矢士『ひっ!!』

 

妙子『下がりましたじゃすみません…これで年棒が下がったらどうするつもりなんですか?子供はもう5人なんですよ。』

 

門矢士『い、いやぁ…まだ一番上の子が小2になったばかり…』

 

バンッ!!

 

妙子『あなたみたいな馬鹿になったら駄目だからいっぱい習い事させなきゃいけないのよ!それに、着せたい服もいっぱいあるし…5人中4人も女の子がいたらね。』

 

門矢士『いや、女の子の服なんて使い回せば…』

 

バンッ!!バンッ!!

 

門矢士『ひぃいぃ!』

 

妙子『あなた…プロ野球選手なんでしょ?もっと威張らせてよ、一軍二軍を行ったり来たりの奥さんは嫌よ?』

 

門矢士『は、はい!長男の雄介が産まれてから一軍に定着してはや、7年!これからも頑張っていきます!』

 

妙子『よろしい…それじゃ、私は蘭と会ってくるから子供たちのことよろしくね。ファミレスにでも連れて行ったら〜』

 

門矢士『あ、あの〜ファミレスの代金は?』

 

妙子『あなたのお小遣いに決まってるじゃない。』ニコッ

 

門矢士『あの…もう、お金が…今月…先月より5千円も少な…』

 

妙子『…』ギロッ

 

門矢士『行ってらっしゃいませ。』

 

妙子『あなた〜愛してるわー』

 

門矢士『はぁ〜今月は飲み会なしか…』

 

見事に尻に敷かれているな。

しかも、子どもを休みの日に押し付けられている。

まあ、五人の子どもはそれぞれと似ていてパパパパと慕われている…いや…

 

雄介『パパ〜!!喰らえー!』

 

門矢士『グホッ!!』

 

美紅『魔法で消えろー』

 

門矢士『ぎゃあー!』

 

男の子1人に女の子4人に遊ばれている。

いや、踏まれたり蹴られたり殴られたりしている。

これが結婚…いやはやでも大変だけど幸せそうだな。

完全に尻に敷かれていて大変そうだが…これがあるから戦えてるのかもしれないな。

妙子の胸や尻は素晴らしいから……

…羨ましい…じゃなくて!!

父親ってこんなもんか…いや、案外悪くないのかもな。

じゃあまあ、いつも通り…

 

ーツナミ日本支部ー

 

士『戦闘において最も重要なもの…それはパーフェクトハーモニー。』

 

まずはザビーで部下を全滅させる。

彼とシャドウの部隊は連携戦術に優れている。護衛を撃退

 

上守『くっ…』

 

白髪の女性が銃を抜く!

 

士『甘い。』

 

〈カメンライド!メテオ!〉

ザビーからメテオへチェンジ!

 

上守『なんなのよ…あんた…』

 

士『お前の定めは俺が決める。』

〈メテオレディ!!サターン!〉

 

敵の銃を弾き飛ばした!

 

俺はちょっと今ノリノリというかなんというか…変な感じだ。

この世界の俺が幸せであることに間違いはないし、なんやかんやいっても笑顔でいる。

後はちょっとこいつらを倒しておくだけ。

まあ…責任といっても結構仮面ライダーになれているのは楽しい。

楽しんでやらなきゃこんなこと出来ない。

それに…苦しんで数年戦うカズたちより…

楽しんで数時間戦う俺のほうが遥かに良い。

まあ、この世界の特徴としては…

 

紫杏が他者を犠牲にして人間は今…大量殺戮されている。

 

全くもって冗談じゃない。

 

士『さてと、これでツナミグループは全滅か…全世界の人間より、仮面ライダー一人で片がつくならやすいものだ。』

 

神条『……まさか…こんなことになるとはな、化け物や仮面の集団を操って一人の死者も出さずにツナミを壊滅させたとは…』

 

士『俺は世界の破壊者……まあ、色んな言われ方をしているが門矢士に変わりはない。今の俺にはカズのような重力操作、デスマスのような敵操作、ワームホールのような空間操作能力、ホンフーのような模倣能力全てを使える。

まさに完全無敵のスーパーヒーローってね。お前のやり方は完全に駄目だったな、ざまぁみろ。』

 

神条『…世界はこれで混乱するぞ。』

 

士『経済並びに政治などは仮面ライダーにも適材適所がいてね。問題ないよ…この金は全て貧困の国に送らせてもらう。人口増加もコロニーを作る。

つまり、この世界は変わるさ…仮面ライダーが変える。

誰も殺さず…誰も傷つけず…皆が助け合える世界に。』

 

神条『そんなのはただの綺麗事だ!』

 

士『だからこそ!!実現させるんだよ!だがお前は諦めた!人間を裏切ったんだよ!自分の弱さに負けて、自分を否定した…お前は今でも後悔しているんじゃないのか!』

 

神条『私は…私は歴史に必要とされているんだ!!』

 

士『逃げるな!!そんな口上で逃げられる場じゃないんだよ!未来のことは聞いた!

時間犯罪者のことも知ってるさ…

だがなあ、それでも俺は信じるものの為に戦える!それが、この歴史に本当に必要とされる存在だ!』

 

神条『!!お前は…お前は何なんだ!』

 

士『通りすがりの仮面ライダーだ…覚えておけ!』

〈カメンライド!!エグゼイド!フォームライド!マキシマムマイティアクションx!ファイナルアタックライド!!エエエエグゼイド!〉

 

士『リプログラミング!!』

 

俺は神条を若返らせた。

これからの人生を後悔しないように…

 

神条『何をした?』

 

士『まあ、お前の馬鹿みたいな人生分の歳を元に戻した。カズたちにもやっておく…お前はツナミがなくなった後のことを考えていなかった。

だったら、これからはお前が考えろ!!

他者からの神条紫杏か!

自分の神条紫杏か!それを考えろ!もう、お前には何も出来ない…』

 

俺はここを去った

彼女がこれからどうするかわからない。

だが、上守という人もいる。

彼女たちの人生は変わったが、自分を変えるかどうか彼女たち次第だ。

カズたちもどうするか、わからない。

リプログラミングによる年齢若返り。

彼女たちには十分それを受ける権利がある。

これからの人生…頑張れよ。

俺はただ通りすがりだけだがな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とまあ、これで終われれば格好いいけどさ、俺は一応自分の様子を見に行った。

 

ーファミレスー

雄介『くらえ!ゴキブリ怪人!雄介ビーーーーム!!』

 

門矢士『うわああああ!』

 

子供の雑誌の付録の仮面をつけられて倒されていた。

しかもゴキブリ怪人…

周りの娘たちはファミレスのメニューに夢中だ。

ファンが見ているのに…

ツイッターにあげられてると思いきや…

なんかもうこれが人気らしい。

パパの鏡門矢選手!!

って…

 

おいおいおい……帰ろう…

 

 

その後…

 

神条『おい、貴様!この責任を取ってもらおうか…』

 

門矢士『あ、あれ…神条、カズ、ど、どうしたの?なんか若い…?』

 

和那『別世界のあんたがうちらの職場潰しおったんや…責任とれや。』

 

門矢士『えっ!じゃあツナミがなくなったのも…』

 

神条『お前がやった。だが、我々は中卒で今更どこも雇ってくれんよ…だから、な。お前には責任があるぞ。』

 

門矢士『そ、そんなぁ〜た、妙子!!そんなわけにはいかないよな!な!』

 

妙子『いいんじゃない別に、私気にしないからあなたのお小遣いが月に1万円になるだけだから。』

 

門矢士『そ、そんなぁー!』

 

体力が100下がった

弾道が2上がった

奴隷男が身についた。

 

アルバムno.12,5 奴隷

 

和那『おい、旦那様〜なつみのオムツ替えといて〜』

 

門矢士『はいはい!』

 

ゆうすけ『パパ〜外でキャッチボールしようよ!』

 

門矢士『わ、わかった!オムツ変えたらすぐに…』

 

紫杏『あなたぁ〜そろそろ買い物に行って来て欲しいんだけど〜この子達が壊した椅子の代わりを…』

 

門矢士『はい!』

 

俺は何故か知らないが並行世界の俺の責任を取らされている。

しかも、紫杏や和那も子どもを産んで今じゃ豪邸に住んでいるがキャンプ以外はほとんど家に帰ってはこき使われている。

でもなぁ…中卒じゃ今の時代はなぁ…

それに、妙子もまた妊娠してくれた!

少し甘えさせてくれるようにもなったし、こうやって奥さんたちや子どもに尽くして一生を終えるのって中々良いもんだねぇ〜

この後、奈桜や桜空や五十鈴が来て、その後は…言うまでもない。

 

奴隷最高!!

 

カシャ!!

 

士『……何も言わないぞ。』

 

奴隷な俺、参る!




ー第六回ー

神条・奈桜『第六回!後書き座談会コーナー!』

奈桜『はい!今回は前回まではうってかわって私たちのゲームの説明ですよ!
一つ目!神条バッドが正史なのはマジで嫌だから11が作者は嫌いになっている。』

神条『それは…そうだな…あんなの嫌だな。』

奈桜『あの仮面ライダーディケイドの最終回を許し、鉄血のオルフェンズも最終的には褒めて、ガンダムSEED destinyの流れを受け入れ、スパロボkを良しとした作者がブチ切れたんですよ。
相当もんですよ。』

奈桜『まあ、仕方ないですもんね。あれは一種のNTRだと作者は考えてますし。
ただ…どうにも出来ない!』

神条『あのままだとヒーローの勝ち目はないしな…戦力差が凄いからな。
仮面ライダーがいなかったら勝てない。』

奈桜『ほとんどの超能力者の能力は仮面ライダーのキャラクターの二番煎じですし、特殊能力なんかでパパッと勝ちとかありますしね!』

神条『ドーパントやロイミュードが本気で戦ったらそりゃ勝てない。チート技など盛りだくさんだからな…』

奈桜『第二!三橋妙子ルートが清々しいくらい作者好き!だそうです。』

神条『それはもう後書き座談会で書いたぞ…』

奈桜『第三!実際にアルバム19.18を友達に見せたらスタッフ頭沸いてるといってましたよ!』

神条『それに賛成だ!!』

奈桜『第四!具現化的存在はマイナスエネルギーとして処理できる!』

神条『ま、ウルトラマン的にはそうかもな…だが、この作品はパワポケ と仮面ライダーだろ…ウルトラマンとかいいのか?』

奈桜『まあ、特撮モチーフ多いし、大丈夫でしょう!
メインは仮面ライダーです!だって、いくらパワポケの敵が狂っているとはいえ…ウルトラマン相手はハヌマーンみたいに…』

神条『あの白猿の話はやめろ…』

奈桜『一応、色々と他の特撮は出しますが軽めなので安心してください!あ、でも…カメンライドでメタルヒーローはそこそこ出ますよ!』

神条『あの白猿は出せるのか?』

奈桜『……しあーんちゃーん…地雷踏んじゃった。』

神条『あ…』





目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第ニ十六話 ダイナ!新キャプテン就任

 

 

ー部活前ー

 

妙子『はい、これ。私なりにまとめた仮面ライダーオーズのプリント。これならできるんでしょ。』

 

士『ありがとう〜妙子〜あ、今日はねえ…抹茶プリン!』

 

妙子『あら〜じゃあ、わかんないところがあったら教えてね。私は食べてるから〜いただきまーす。うーん美味しー!』

 

士『おりゃああああ!わかる!わかるぞ!僕にもわかるよ!妙子!』

 

そんな調子で頑張っていけた。

問題

1 人間の欲望

2 誕生日

などなど…

 

妙子はプリンを俺が終わると同時に食べ終わった。

あれ…8個あったのに…もうないの?

 

妙子『あら、大分できてるじゃない。これなら問題ないわね。これからも頑張るからあなたも頑張ってね?』

 

士『あれ?プリン大好物なの?』

 

妙子『違うわよ、私は甘いものが大好きなのよだからあなたの本格的なスイーツがもうたまらなく好きなのよ。』

 

士『そりゃあめちゃくちゃ努力したんだぞ。』

 

俺はカメンライドによって召喚された

アギト、カブト、ブラーボ、ディケイド、ザビー、サソード、デネブに料理を教えてもらった。

 

全員からとんでもなく厳しい指導を受けた。

特にブラーボさんは凄かった。

あのスイーツ作りの地獄の特訓は本当に大変だったよ。

ま、それが身を結んでこんなに喜んでもらってるからいいけどね。

 

妙子『本当にこれ美味いわね…意外としか言えないわ…なんで料理の専門学校に行こうとか料亭の主人になろうとか思わなかったの?』

 

士『これは人から教えてもらって努力して出来たもので誇れるものだけど、やっぱり俺は野球がやりたいんだよ。プロ野球選手になるっていう夢を成し遂げたいんだ。』

 

妙子『夢ねぇ…私はあまりそんなの考えたことないな。昔は魔法使いになりたいとかそういうのはあったのにね。』

 

士『…そういうのがあったからこそ人を生きていけると思うんだ。人間みんな目標がなきゃ…空っぽだろ。その空っぽを埋めるのは大変になってしまう人間だっている。』

 

妙子『まさかあなたなら埋めれるっていうの?』

 

士『はははまさか。俺も出来ることなら全部助けたい、みんな助けたい。選ぶなんていうのは失礼に値するからな、でも…それが出来なかったとしてもやれるだけのことはやってやるよ…』

 

妙子『…噂で良く聞くわよ…あなたは仮面ライダーなんじゃないかって。』

 

士『俺は昔からの夢は仮面ライダーになることだった。

仮面ライダーになるってことはあの姿になることじゃない…人間の自由のために何かするってことだからね。

俺はまだまだ仮面ライダーであって、仮面ライダーじゃないんだよ。』

 

妙子『野球馬鹿兼仮面ライダー馬鹿ってわけね。』

 

士『そういうことになるよね。妙子はもし結婚したら自分の旦那さんを尻にひきそうだな…』

 

妙子『なっ!そ、そんなことないわよ!私は…旦那さんとはラブラブするんだからね。』

 

士『さてどーだかね。』

 

妙子『それ以上意地悪言うと教えてあげないわよ?』

 

士『ごめんごめん、それじゃ部活行ってくるね。』

 

妙子『あ、そう。行ってらっしゃーい。』

 

俺は教室から出て行った。

そして、今日から始まる新体制…

基宗先輩…いや、基宗キャプテンによる新しい野球部が始まる!!

 

基宗『よーし、これからテストをしてやる!まずは!門矢!お前からだ。』

 

士『はい!』

俺はいつも通り全ての球を打ち返した。

やはりコツがあるのでそれを掴んだ俺はうまくやっていけた。

さて…これでどうだ。

 

基宗『やるな、北乃の同室だったな。あまりいじめるなよ、お前だって試合に勝ちたいだろ?』

 

北乃(チキショウ…士の奴!!あの黒髪の女が原因か…)

 

士(評価は良さそうだな…にしても、来週は待ちに待ったみんなとの映画かぁ…

内容も気になるがそれ以上に誰かと出かけることを楽しみにしているところがあるからなぁ…桜空…)

 

荷田『何ニヤニヤしてるでやんすか!』

 

士『あ、に、荷田君。つい、来週の映画が気になっちゃって。』

 

荷田『まぁ確かにそうでやんすね…おいらもかなり楽しみでやんす!まさか女の子と一緒に仮面ライダーを見る日が来ようとは…くっくっくっくっ…』

 

士『まあ、想像はしてなかったよね。でも、さーたんには手を出すなよ。出すならいつきちゃんって子を狙うのがいいと思うよ?』

 

荷田『まあ、高科さんよりかは可愛いとは思うでやんす。努力でやんす〜あ、そういえば士君は等々あの技が完成したんでやんすね。』

 

士『ああ!しかし、型に入ったとはいえキレが足りない!なんとか完成させたい!頑張るぞ!!』

 

荷田『手伝うでやんす!そういえば今夜は暇でやんすから…あれお願いでやんす。』

 

士『わかったよ。』

 

俺はその後、特訓を頑張った。

あの技も等々ものにした!

これで…これで…あの天道が打てるからわからない。

しかし、やらなくちゃいけない!

甲子園に行くためにも…

 

そして、夜の8時頃の森の中

 

士『変身!』

〈カメンライド!ディケイド!ファイナルフォームライド!!リュリュリュ龍騎!〉

 

荷田『お願いでやんす!』

 

士『ちょっとくすずったいぞ。』

 

フオオォン

 

荷田君の体が巨大な龍ドラグレッダーへとなった。

これが俺の力…いや、俺と荷田君の力だ!

といってもやることは夜間飛行くらいしかないんだけどね…

 

荷田『おおお!凄いでやんす!凄いでやんす!技の練習に付き合った甲斐があったってもんでやんす!』

 

荷田君が面白そうに空を飛んでいると人影が見えたようだ。

 

荷田『あ、士君!そっちに神条さんが近づいているでやんす!逃げるでやんすよ!』

 

士『わ、わかった!』

 

俺は変身を解除して、その場から逃げた。

よし、紫杏には見つからなかった。

荷田君も校舎裏で変身を解いた。

さて、今日は…

 

五十鈴『今日も時間通りだな、士。』

 

士『いやはや待たせたかな?』

 

和那『ま、うちらが早めに来ただけやから安心しいや。』

 

士『今日は待望のダイナだからな、よし!見るぞ!』

 

ダイナを再生して見ようとしていた俺たちは側に誰かいるのかわかっていなかった。

 

??『…』

 

ウルトラマンダイナ視聴

 

士『ふーっ、やっぱり面白かったあ。』

 

和那『にしてもダイナはティガとやっぱ似てるとこあるけど違うって感じるなぁ〜』

 

五十鈴『だが全体的に違ったすがたなおかげで混乱せずにすみそうだ。まあティガの15年後だということには驚いたがな…』

 

士『そうだね、それにこれからの展開に期待できるし…さて、そろそろ帰るかな。』

 

和那『あら今日はあっさり帰るんやな。』

 

士『いやあ、昨日色々とうるさかっただろ。あれ俺が練習していた器具をバラしちゃったりとかしたんだ。それの後片付けのために早く行かないと。』

 

五十鈴『そうか、ではまた明日おやすみ。』

 

士『おやすみ。』

 

タッタッタッ

 

和那『なんか最近士うちらのことを気にしなさすぎとちゃうん?』

 

五十鈴『最近色々と考え込んでいることがあるらしい。気にかけてはいるがなんか一歩引いていると感じるな。』

 

和那『やっぱり噂のさーたんちゃうん?彼女から指示受けてうちらと距離置こうとしとるんちゃうん?』

 

五十鈴『まあ、十分その理由だと思われるが…ちょっと心配なんだ。まるで私たちに対して悲しそうな視線を向けているんだ。』

 

和那『…そう思うんか…五十鈴も…うちもそんな目とかで見られる時あるんや…何を隠しとるんやろ…』

 

五十鈴『まさか…いや、そんなことは…』

 

和那『ん?どうしたん。思い当たる節があんのか?』

 

五十鈴『私たちのことを異性として意識しているんじゃないか?』

 

和那『な、なななななんやて!!そ、そんなわけないやろ!あいつにはさーたんっていう彼女がおるやろ!まさかあいつが浮気をする薄情者やと思うとるんか!』

 

五十鈴『そうじゃない…だが、あいつは誰にでも優しいからなそれに料理をうまくて歌もうまい…一緒にいて楽しいんだ。だからあいつは色んな人を助けようとする。

その時々にあいつは人を助けた…だから士というより私たちの方が士を気にしているじゃないか。』

 

和那『なっ、なっ、なんやてーー!そ、そないなわけないやん。だって士と恋人になりたいなんて思っとらんて!』

 

五十鈴『…私は一緒にいたいと感じた時はあるぞ…』

 

和那『えっ!』

 

五十鈴『……あいつは…前にも言ったが何か落ちつくのだ。これが愛などとは思わないが少なくとも友達としてはいてほしい。』

 

和那『…そ、そーやろなー!あ、あいつには彼女もおるし、弁当を作ってもらう仲なだけで友達や、ははははっ!』

 

(…友達や…友達友達。うちにはカブトさんがおる…)

 

??『…そうか…』

 




第七回

五十鈴・桜空『第七回!後書き座談会コーナー!』

五十鈴『もうこのコーナーも第7回だな…大分長いことやっているな。』

桜空『さてと、今回のテーマはこれからの活動予定です。』

五十鈴『まあ、変わらずに2日に一度投稿は続けていくつもりだ。
投稿時間はかなりバラバラになっているのは本当にすまない。』

桜空『私の章が終わったからとはいえ私の出番はそこそこあります。
残りの彼女候補はどうかわかりませんが、これは喜ばしいことです。』

五十鈴『本当に随分と明るくなったな。
にしても、ハーレムルートとはな…私はそういうのは良くないと思うぞ。』

桜空『正史確定彼女ならではの意見ですね。』

五十鈴『…それは…その…』カーッ

桜空『羨ましい…』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第二十七話 10士&野上8

今回はパワポケ 8要素多目です。
それでは、どうぞ!
寝坊して投稿遅れてしまいました。


 

 

 

ここは、静かな親切高校の外の海岸。

俺は考えていた。

これまでのリプログラミングをしてきた人のことを振り返っていた。

仮面ライダーエグゼイドマキシマムマイティアクションX level99のファイナルアタックライドのリプログラミング。

 

リプログラミングは奇跡の力。

ある時は細胞異常による病気を治し、ある時は死の運命に犯されようとしていた生命体を人間に戻し、ある時は人間としての幸せを掴みたいアンドロイドを人間にしたのだ。

 

俺は…俺は浜野をリプログラミングで人間にしてやるべきか…

死んだ8人は何とかなるらしい。

だが、浜野の罪を俺は許せるのか…

俺は他の世界のことを考えていた。

 

神条紫杏がジャジメントに入ったのは浜野のせい。

大江和那がジャジメントと敵対することになったのは浜野のせい。

ジャジメントにより送り込まれたのが浜野。

だからジャジメントが悪いと考えられる

 

それらを考えて他の世界ではまあ、そうなるなと思った。だが、この世界でやった行為はなんだ!

人を陥れて何が楽しい!

人を1000人殺す力と人を1人救う力だったら俺は人を1人救う力を選ぶね!

だが、浜野の気持ちもわかる。

俺が救ったアンドロイド同盟は本気で全員俺に土下座をしていた。

 

ー大神秘密工場ー

 

士『V3反転キック!!』

 

俺は仮面ライダーV3となり、様々な足技で人間によって作られたアンドロイドを助けていた。

彼らの嘆きが聞こえたから助ける!

俺にとってアンドロイドだって友達だ!

それが…仮面ライダードライブから学んだことだ!!

 

森『はぁ…はぁ…もう追ってこないわね。』

 

石中『というより全滅だな、これでは。にしても何だ…まさか、こんな呆気なく大神が潰れるとは。』

 

小野『これからどうします?私たちもうこれで自由なんですよ。』

 

森『…私はやりたいことがあるから、あなたもでしょ?』

 

小野『ええ…やっぱりあの人は…ね。』

 

石中『だが…俺たちには時間がない。もはや寿命タイマーがいつ切れてもおかしくはないんだ。』

 

上川『ちきしょう!!やはり…これじゃ…』

 

山中『…普通に生きたとしても…もって8年くらいですからね…』

 

広川『まぁでも…寿命が少なくてもその分一所懸命に生きるしかないじゃない。それで十分だよ…』

 

士『えっ?人間になりたいの?そんなの簡単だよ、仮面ライダーの力を使えばいいだけなんだから。』

 

石中『はっ…?な、何言って…』

 

士『あ、えーとね…』

〈カメンライド!エグゼイド!フォームライド!マキシマムマイティアクションX!ファイナルアタックライド!エエエエグゼイド!〉

 

俺は石中というアンドロイドをリプログラミングで人間にした。

 

士『はいお終い。これで人間だけど。』

 

森『…り、リーダー?本当に人間になったの?』

 

上川『どうやら本当みたいだな。』

 

小野『ええ…これって奇跡なんですかね…私たちが頑張った結果なんですかね…』

 

士『…その両方だと思います。奇跡だけでなく頑張りが報われなきゃ生きていけませんよ。だから、皆さんで人間になって皆さん幸せを掴みましょう。』

 

目賀『うん。』

 

全員直した後に土下座してきた。

皆、涙ながらに感謝を込めて…涙が出るという喜びを感じて…それぞれの道へと向かって行った。

ホッパーズのバス爆破事件により、多数の怪我人が出た時にこの行動は行われた。

それにより、CCRという大神の組織のメンバーが俺と対峙した。

 

野上『ふっ、もう逃げられないな。仮面ライダー。』

 

茶色のコートに帽子を被った銃を持った男。

ホッパーズ期待の大型新人の野上八太郎選手。

彼と俺は公園で対峙していた、

 

士『そこまで知られているのか…にしてもどうするんだ、ここで俺を倒したとしても俺には仮面ライダーの力がある。あまり相手にするにしては部が悪すぎると思いますが…』

 

白瀬『そんなこと知らないわ。』

 

もう一人の白髪の女性が銃を構えてこちらにきた。

さあて…どうしたもんかな。

 

士『一つだけ聞かせてくれ…何故今頃アンドロイドに拘る…もう、大神は終わりなんだぞ。それなのに…何故?』

 

白瀬『私たちは知らない…だけど、死ね。』

 

バンッ!バンッ!!

 

……

 

 

 

 

 

 

…………

 

 

 

 

士『ナイス…スナイプ、ドレイク。』

 

俺は物陰に隠れていたスナイプとドレイクに二人を狙わせていた。

そして、彼らは弾丸を撃って、白髪の人の銃を弾き落とした。

 

白瀬『やっぱりか…これくらいはすると思ったわよ。さぁ…殺しなさい。』

 

野上『おい、白瀬!何言ってんだよ!まだまだだ!俺はまだ諦めないぞ!お前たち仮面ライダーがいかに世界に貢献してようと…裏ではとんでもないことやってるんだろ!それを止めるために俺たち正義の味方が頑張らないといけないんだ!』

 

士『酷い言われようだな…正義か…

俺はたくさんの世界でたくさんの正義を見てきたが…

人間だろうとアンドロイドだろうと…彼らの自由を脅かすのなら俺は戦うだけだ。』

 

野上『あいつらが何をしたかわかっているのか!ホッパーズの大事な選手に怪我を負わせたんだぞ!』

 

士『それなら人体実験はいいのか!わざと寿命を設定され…実験のために体を弄ばれるアンドロイドの気持ちを考えたことはないのか!あんたらもアンドロイドだろ!』

 

野上『な、なんだって!そ、そんな嘘が通じるわけないだろ!』

 

白瀬『…なんであんたがそんなこと知ってるの?』

 

野上『白瀬!そ、そんな…そんなことが!』

 

士『簡単なことだよ…ジャジメントのデータから出てきただけだ。大神によって作られた記憶操作アンドロイド…それがお前たちの正体!白瀬芙喜子!野上八太郎!』

 

白瀬『…はぁっ、仮面ライダーってのは本当に凄いのね…その通り。』

 

野上『俺が…俺が…サイボーグ…じゃあこの記憶も…力も…存在も…全て作られたものだってのか…』

 

白瀬『そうよ、私も気付いたのは数日前だけどね。ショックだったとは思った…力はあるし、記憶も曖昧家族もいない…こんなわたしにはこんな生き方しか出来ない。

面白いでしょアンドロイドがアンドロイドを殺し合う…まるで仮面ライダー龍騎よ。

戦わなければ生き残れない…って、あのエンディング私は好きよ。』

 

野上『俺や白瀬が妙に仮面ライダーに詳しいのもアンドロイドの記憶操作か…たしかにそうか…仮面ライダー革命の時代だからな。

で、俺たちをどうする?』

 

白瀬『はあっ…殺しなさいよ。どうせ戦ってもディエンドライバーを持ってるあいつが有利、例え私たちが勝っても寿命なんて数年ないかもしれないし…仕方ないわ。』

 

俺の決意は決まった。

 

〈カメンライド!エグゼイド!フォームライド!マキシマムマイティアクションX!ファイナルアタックライド!エエエエグゼイド!〉

士『リプログラミング!!』

 

俺は白瀬、野上さんをリプログラミングで人間にした。

 

白瀬『えっ…あんたまさか!』

 

士『そうだ、俺はあんた達を人間にした。これからの人生は長いぞ〜あと最悪60年は生きていかなくなっちゃったな。』

 

野上『な、なんで…お前は。』

 

士『俺は仮面ライダー。ある人が言った…仮面ライダーは正義の為に戦うんじゃない。

人間の自由のために戦うんだと。

あんた達は人間だ…これから先…寿命だのアンドロイドだのと苦しみ必要はない!

これから自由だ…そのためにも俺は大神を潰す!』

 

野上『…そうか…ところでなんで今まで潰さなかったんだ?』

 

士『歴史の介入にも問題点があってね。産まれてくる生命体の誕生は操れない。つまり、産まれてくる人間は歴史をどう変えても産まれてくるんだ。

それを妨害したり邪魔することは出来ない。

ま、プラスαで産まれてくる人間を増やすことは可能だけど、どうやらそれがあんたらアンドロイドだったらしい。』

 

野上『…そうか…だが、俺たちはこれからどうすればいいかなんてわからないぞ…』

 

士『あんたはホッパーズの野上八太郎選手なんだ…子供たちの希望とも呼べる存在だ。

だったらそのまま頑張れよ。そしてそこの白瀬さんと一緒に部屋でも借りたらどうだ?

金はありそうだからな。』

 

白瀬『はははっ!八太郎?どうする!もう私どうでもいいんだよね。こうなったら完全にハッピーエンドしか私たちには許されないわね。』

 

野上『……そうか、ならそんなハッピーエンドな人生もいいかもな。よし、これから一緒に住む家でも探すか、芙喜子。』

 

白瀬『……そんな余生もありかなぁ…にしても恨めしいわね仮面ライダー。私はビターエンドな人生を送ろうって頑張るつもりだったのに、拍子抜けじゃない。』

 

士『ははっ、俺は世界の破壊者だ。

つまり世界の運命も常識も破壊する。ただそれだけのことだ。じゃあな、』

 

俺はまたすぐに彼らと会うのだが…それはまた別の話…

大神も速攻でブレイドに変身して壊滅させた。

 

〈ファイナルアタックライド!ブブブブレイド!!〉

 

はぁ…簡単簡単。はい、おしまい。

これで良いんだ、幸せになるのに条件なんていらない。

みんなでラブアンドピース!

それが一番!

 

アルバム0.5 ハッピーエンド!!

 

野上『なあ、芙喜子…俺たち…これから幸せになろうな。

お前…本当はビターエンドが好きだとか言ってたけど…今でも変わらないのか?』

 

芙喜子『ふふっ、よくわかんないわ。

今までビターエンドが好きだったのはこの寿命のことを心の中で無意識のうちに考えていたからかもしれないわね。

でも、人間になった以上…あと数年の寿命があと数十年も伸びちゃったし…』

 

野上『でも、お前言ってたじゃないか、最後は愛する人に看取られたいって…あれは多分叶うはずだぞ…俺たちがあと数十年経った時に俺たちの子どもや孫達に看取られて死ねるんだ。

なんかいいじゃないか…』

 

芙喜子『もう、家族がいるつもりでいるのね?』

 

野上『ああ、もちろん。芙喜子、子どもは嫌いか?

俺は好きだぞ、やっぱりこうなんというか…守りたくなるような…芙喜子…子どもを作って二人で暮らそう。俺…プロ野球で頑張っていくから。』

 

芙喜子『……あーあ、なんだろうな…もう拍子抜けというかもう…ハッピーエンドが大好きになるじゃない!そんなのいいに決まってるじゃない!』

 

野上『決まりだな!よし!それじゃ今から指輪を買いに行くか?それともゼクシ●でも買いに行くか?』

 

芙喜子『この馬鹿!!でも…子どもやあんたに看取られて死ぬなんて…最高のハッピーエンドじゃない。』

 

野上『俺かお前のどっちの寿命が先に尽きるか勝負してみるのも悪くない。どっちにしても家族に看取られるのだから…』

 

芙喜子『ええ。』

 

彼と彼女には時間がありませんでした。

僅かな時間を必死に生きて行こうとしました。

でも、奇跡が起こり二人は普通になりました。

普通を手に入れることこそが最高のハッピーエンドだと知ったのです。

彼と彼女はこれからも生きていくはずです。

自らのハッピーエンドを最高のものにするために…




第八回

五十鈴・桜空『第八回!後書き座談会コーナー!』

五十鈴『まずはこの話題だ。どうして章分けをすることになったか?』

桜空『まずは、タイミング的な面とインパクトを与えるためなど色々と理由はあるが…一番はやっぱり章分けをしたほうがパワポケっぽいからということだな。』

五十鈴『それに第ニにそれぞれの彼女候補を章ごとでパラレルワールドを設けてやると話しを集中出来て、利点が多いのだ。』

桜空『そう考えると…私、少なくありません。』

五十鈴『お前は和那の章でもそこそこ出番はある予定から文句を言うな。』

桜空『他の彼女候補の出番はちゃんとあるのでご安心ください。』

五十鈴『時系列的には今は大体9月ほどだな…大体、学期の半分ごとで章を変えて行く予定ではある。』

桜空『ちなみに私はこの後も出番多くなるとは思うんですけど…あなたは…』

五十鈴『…まだ作者に攻略すらされていないのだ。難しいから…』

桜空『…作者ぁ…』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第ニ十八話 強くて優しく凄い奴

 

 

とうとうやってきた!

夏休み!!

今日、この日!みんなで一緒に外に出て仮面ライダー、スーパー戦隊の夏映画を観に行くんだ!

俺はその前の日の夜のダイナの放映後に五十鈴やカズにも自慢していた。

五十鈴『明日、行くんだろ…みんなで映画に。』

士『そうなんだよ!待ちに待っていた映画…いやぁ〜楽しみだなぁ〜』

 

何より内容が内容だからな。

父や友との絆、裏切りを描いた作品だからこそ桜空に見て欲しかった。

本編を桜空と奈桜に見せた時は時折泣くなど主役の感情を理解しあうなど反応が良かったな。

 

和那『というよりかはデートが目的なんとちゃうん?親同伴で〜』

 

士『な、そ、そそそそそそそんなことはないよ!だって、荷田君や奈桜やいつきちゃんって子もついてくるんだから!』

 

五十鈴『楽しそうだな…』

 

士『ま、まあね。俺も張り切りってランチをたくさん作ったんだ。デザートも作ったしいぁ〜やっぱり大勢で出掛けるのは面白いよ!』

 

和那『そ、そよな〜』

 

士『なんか喋り方変だな、ま、いいや。明日は二人とも休めよ、じゃあな!』

 

俺はそのまま寮へと帰った。

 

和那『う〜ん、あいつやっぱり羨ましいなぁ…なぁ五十鈴、明日予定あるん?』

 

五十鈴『いや、特にないが。』

 

和那『…実はなあ…じゃじゃーん!』

 

五十鈴『そ、それは!映画のしかも仮面ライダースーパー戦隊のチケット…どうして?』

 

和那『いやぁ実はな、なんやいつも楽しそうにしとる士やけどうちらと遊びに行ったことないやん。そこで、もっと仲良くなるためにうちらもついていこうと。』

 

五十鈴『…ならさっき普通に誘えば良かったじゃないか。』

 

和那『いやはやそこはなんというか〜その〜照れるやん。だって〜な〜。それに五十鈴も寂しいやろ。うちが頑張って振ったのに〜鈍感やわ〜あいつと一緒に出掛けるいいチャンスやん!

高科や芳槻と仲良くなるチャンスでもあるんやで!』

 

五十鈴『わかった。いこう…しかし、突然行った場合士の料理が食べられないが…それは少し…いや…大分嫌だな。』

 

和那『あっ…せやな…伝えに行ってくる!!』

 

和那は真っ青になりながら走って男子寮に向かった。

 

五十鈴『しかし、士はデートだ。なんか邪魔しているような気もするが…楽しそうだ。』

 

五十鈴は少し笑みを浮かべて寮に一人戻って行った。

 

ー男子寮ー

士の部屋

 

士『ふぅ〜明日は何を作っていこうかな…』

 

荷田『そうでやんすね〜〜夏でやんすから腐らないものとかがいいでやんすが〜』

 

士『冷凍ボックスは一応用意は出来てるけど…シャーベットやアイスで一杯だからな…悩ましいよ。』

 

荷田『別の場所で食べるのもいいでやんすが士君の料理が天秤だとちょっと考えるでやんす…』

 

士『じゃあ、荷田君も冷凍ボックス持ってくれるなら作れる料理が増えるけど…』

 

荷田『何作るでやんすか?』

 

士『勿論、特性冷やし中華だ。新鮮な魚介類と特製ダレを5種つけて絡めると美味いぞ〜』

 

荷田『そういうことなら喜んで運ぶでやんす!』

 

士『じゃあ…』

 

ガッシャーーーン!!

 

士『うわああああっ!』

 

荷田『ぎゃあああああでやんす!』

 

窓ガラスが割れた!

な、なんで!

い、いや…カズ…

よく見ると和那が窓ガラスを割って入ってきたのだ!

 

士『何やってんだよ!カズ!』

 

和那『い、いやぁ〜その〜美味しそうな話が聞こえたのでつい〜興奮して…』

 

士『それで窓ガラスから入ってきたわけか…にしてもそんなに羨ましいのか…だったら和那もついてくるか?明日?』

 

和那『えっ!ええんか、じゃあ五十鈴と一緒に行くわ!映画のチケットはもう持っとるから大丈夫やで、そんじゃ!』

 

士『えっ!も、もう持ってるって…ま、いいか人が多い方が楽しいし。』

 

荷田『で、この後片付けは勿論…』

 

士『わかってるよ。』

 

俺は静かに窓ガラスを片付けた上で窓ガラスを仮面ライダーの力で直した。

いやぁ〜助かったよ、まさかこんなところで役に立つとは…マイティクリエイター。

先輩二人は起きなくてよかった。

一応ピスケスで健やかな眠りについてもらったけど…

エグゼイドは万能だなぁ…ともかく明日に向けて仕込みはしておくか…

 

で、今に至るのだが…

 

五十鈴『…遅いな。』

 

親切高校前のバス停前に集合する予定時刻から既に5分過ぎていた。

そこにいたのは桜空と五十鈴のみだった。

 

士と荷田は仕方ない。

料理の関係上、多少遅れても問題はない。

むしろ、あの料理なら遅れることなど当たり前に受け入れる。

問題はあの二人、奈桜と和那だ。

前者は授業中に寝る常習犯

後者は昨日興奮したまま、遠足の前日に興奮して寝れなかったタイプだろう。

で、この場は芳槻と二人きりだ。

事情は聞いたらしいが…複雑だ。

 

桜空『今日はよろしくお願いします、天月さん。』

 

五十鈴『…なんか悪いな君達のデートの邪魔をするみたいで。』

 

桜空『そ、そんなことないですよ!…デ、デートなんてその…まだ…つーたんとは早いというか…たっ!ただ!お父さんとお母様とお父様と一緒に紹介して出掛けるだけです!』

 

五十鈴『それはデートなど軽くこす案件だぞ…』

 

五十鈴は惚気に呆れつつも羨ましいと感じていた。

彼女には母はいないが父はいる。

私には二人ともいない…親がいないのはやはりどうしても寂しいものだ。

でも、彼女は士の父と母と会ったことがあるらしい。

それにかなり好評だったと聞いた。

家族か…

 

和那『悪いなぁ〜遅れてもうたわ〜』

 

少しして和那が現れた。

目元にクマを付けていたことから私の想像は当たりのようだ。

 

荷田『おーいでやんすー!』

 

和那に続くように荷田も現れた。

肩には大きな冷凍ボックスがあった。

あれを運ぶのには力がかなり必要だ。

遅刻の理由としては最もだ。

そして荷田の後ろには

 

士『遅れて…ごめん…』

 

士がいた。

荷田の倍近い冷凍ボックスを肩に下げて歩いていた。

あんな重そうなものを…荷田のボックスの倍はあるぞ…

あれで遅刻するなは鬼だ。

 

荷田『張り切りって作り過ぎたでやんすね。』

 

士『まあね、でも作った量は多いしおかわり自由だよ。』

 

和那『いっぱいいただくでー!』

 

他愛もない会話をして5分ほどしてようやく高科の姿が見えてきた。

走ってきたのはわかるが髪の毛がボサボサだった。

あれ?そういえば…

 

桜空『お姉ちゃん!!また、遅れて!』

 

奈桜『だってこんな日だよ!こんな奇跡みたいな日にみんなで集まるなんて奇跡だよ!』

 

五十鈴『奇跡を2回言ってるぞ…』

 

桜空『私はこの日のために見てください。ちゃんと髪の毛を元に戻しましたよ。』

 

芳槻の髪の毛は緑になっていた。

こうして見ると二人が姉妹なのがよくわかる。

あんなに大変そうというか…始めてあった時に揉めていたのはわかっていた…いや聞こえてきた。

 

大声で芳槻が高科をなじっていた。

いや、冷酷に切り捨てたともとれるような声が女子寮の外から聞こえてきたのだ。

 

数ヶ月前

 

芳槻『…あなたにはこの私の側にいて欲しくありません。』

 

高科『いや…その…えっと…』

 

芳槻『いい加減私の視界から消えてください。もう誰とも仲良くなる気はありません。ありがとうございます高科さん、あなたが人を裏切ることや裏切られた気持ちを教えてくれたおかげで私は変われました。それでは。』

 

高科『ま、待って!』

 

パシン!

 

高科の手を芳槻は弾いた。

 

芳槻『邪魔。』

 

それだけを言って芳槻は寮の部屋に戻って言った。

高科はその場で泣き崩れていた。

 

高科『…なんでかなぁ?なんで仲直り出来るなんて甘い考え持ってたのかなぁ?

私ってやっぱり馬鹿だな…もう…もう絶対仲良くなんてなれないのに…ははっ、ははははははは』

 

彼女は泣きながら顔を上げて空を見ながら涙を必死に吹きながら寮に戻った。

一時期彼女は寮で芳槻を見ては泣いていた。

その度に芳槻は高科を無視して舌打ちをしながら通りすがる行為があった。

こんなことじや高科はもたないと思った。

 

なんとかしてあげたいとも考えたが私には無理だった。

自分のことで精一杯…

彼女たちはもうどうにもこうにも出来ないと考えていた。諦めていた…

そこに現れたのがこの男…

 

士『いやはや似合うなぁ〜桜空、黒もいいがやはり緑!よく仮面ライダーの色にも使われるしね!』

 

桜空『そこが基準ですか?』

 

奈桜『いやぁーキバのバッシャーフォーム見てこの色だ!って思ったけどね!』

 

桜空『電王しか見てない私にはわかりません!』

 

奈桜『そんなこと言って〜仮面ライダーマニアになっとかないと後で苦労するよ!夜のクライマッ…』

 

桜空『お姉ちゃん!だ、黙ってよ〜』

 

何があったんだ…一体どうしたんだとしか言えなかった。

あんなに暗かった芳槻と高科が仲良く話しをしている…

門矢士か…私も彼の事を好きになりそうだ。なんてな。

 

 

 




ー第九回ー

五十鈴・桜空『第九回!後書き座談会コーナー!』

桜空『今回は三、六と同じようにこの小説の裏側です。まず始め、ダンガンロンパのキャラなど他作品のキャラを出すのは少し抵抗がありますが、出していきます。』

五十鈴『話しの都合上どうしても仕方ないので許してほしい。
元々、これは前作の続編として作られたものだ。
だからどうしても設定上な…
出して盛り上げたいという気持ちもある
出してしまいキャラが混乱するのも防ぎたい
その狭間で作者は悩んでいるのだ。』

桜空『結構勝手ですね…』

五十鈴『まあ、そうかもな。しかし、感想や質問が全くないと寂しさを感じる反面、このように自由に出来る。
勝手かもしれないな…』

桜空『まあ、それは置いときましょう。
二つ目、ジオウ関連も勿論絡めていくつもりですがどうやるかは未定です。』

五十鈴『三つ目、今作者はビルドの設定を反映させるために色々と考えている。
そのため、結構矛盾点もあるがうまく絡める予定でいる。
あと、ドライブの比率が多いのは作者がドライバーを買った唯一の平成ライダーかつ設定的にも一番絡めやすいからだ。』

桜空『こんなものですかね。ところで…第十回のキャラクターは誰なんですか?』

五十鈴『いわゆるお楽しみらしい。私も知らないからな…まあ、楽しみにしていてくれ。』

桜空『では、また本編で!』



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第ニ十九話 来都、恋人

 

左『はぁ〜今日で旅行も終わりか。』

 

俺の名前は左来都。

寛容高校でピッチャーをやっている。

といっても一年なのでほとんど出番なんてないからこうして家族旅行にも来れてる。

家族と一緒に旅行するのもいいけど…やっぱりメガネの可愛い子とかと旅行したいよー

そんな都合良いことないか。

 

左『さて、そろそろ帰るとするか。』

僕は自分の家族が建てたテントから出て夜風に当たりに来ていたので眠気が出てきたので帰ることにした。

中々楽しい旅ではあったが、車の中ばかりにいるのは大変だった。

ゲームしてたけど目が疲れるし…

寝るとするか…

 

そんな風にトボトボと歩いていると

 

ガザ!ゴソゴソ!

 

茂みが動いて音が聞こえる

近い…どういうことだ?

 

左『おーい、ここに誰かいるのか?』

 

俺は身構えながらもその茂みに向かう。

そこには…

 

左『えっ?』

 

なんと女の子がいた。

しかも怪我をした眼鏡の女の子が目を閉じて寝ていた…ま、まさか!これは…

神からのめぐりもの…

チャンスか!いや、まてよ。とりあえず…

 

A 抱きあげる

B そのままにしておく

C キスをする

 

Cだ!

 

チュッ!

 

左『よし、これで…目を覚ま…すわけないだろ!そりゃあ!じゃ、じゃあ…ど、どうすれば…』

 

な、なんでこんなことをしかも頭に選択肢が…ありえない!ともかく!おおお!

 

A 抱きあげる

B そのままにしておく

C 連続でキスをする

 

C だ!!

こうなったら白雪姫の容量で!

 

チュッ!CHU!ちゅーーーーーー!

 

ボカッ!!

 

左『ぐはっ!!』

 

浜野『この変態!!な、何してんのよ!』

彼女が起きた。

 

左『俺はただ家族と旅行に来てただけで…こ、これは…』

 

A 俺の気持ちだ!

 

B 人工呼吸で…

 

C 白雪姫のように…

 

左『俺の気持ちだ!俺は君が好きだ!』

 

嫌だってマジ可愛いんだもん。

冗談抜きで可愛い。

眼鏡は凶器です。

ダンガンロンパの白銀さんのように…

でも…誤魔化すためとはいえ…

いけるか…

 

浜野『このセクハラ野郎!!二度とこないでよ!私に顔を見せるな!とっととどっか行きなさい!』

 

駄目でした

 

左『は、はい!!で、でも…そんな体じゃ…』

 

浜野『何?どうせ下着が欲しいとか言うんでしょ?』

 

左『そそそそそそそそそそそ、そんなわけあるかい!ただ俺は君のことを思ってだね!』

 

図星だった。

もの凄く欲しいんです。

許してください、俺は男子高校生です。

かなり変態の男子高校生です。

 

浜野『まあ確かにこんな体じゃね。でも、大丈夫だからとっとと元の場所に戻りなさい!わかったわね?』

 

左『は、はい!』

 

俺はその場から急いで逃げた。

でも…ファーストキスだった…ふふっ、やっぱり男はこうでなくちゃ。

旅行一番の思い出になったぞー!

で、でも…通報されないか心配だ…

 

浜野『人が寝たふりしているからといって…あんなこと…本当は起きてたほうがよかったのかもね。』

 

浜野はその場にて合流するジャジメント残党を待っていたのだ。

しかし、来たのがあの男だったので拍子抜けだ。

それに神条が今日は夜うろついていたようだし、もう帰るべきだ。

ジャジメント残党も残るは私とルッカのみゴルトマンはつい先日、オルタナティブに捕まってその場で毒薬を飲んで自殺した。

他のメンバーは十面鬼ユルキムに捕まった。

もう…駄目ね…

でも、これから何を…何をすれば良いのよ。

 

私は生き残りたい!

それだけなのに!なんで、なんで世界はこんなに私に厳しいの!

仮面ライダー…本当に人間の味方なら私にも味方しなさいよ!

わたしには…私には…頼るべきものなんて誰もいないのよ!

ジャジメントももうない!!

NEOZECTに私は合わない!

誰も…誰も…

 

君のことを思ってだね…

 

!!

いや、あいつはない!あいつはない!

あんな今会ったばかりの変態野郎なんか信じちゃ駄目!

でも…あいつのキスは優しかったな…

…他の奴らと違って…

まあ、ともかく仮面ライダーになんとかしてもらったとしても…これから…

 

俺は君が好きだ!

 

いやない!あんな変態はない!

確かに顔は悪くなかった!

悪くなかったけど…あれは…あんな変なキスされても…

……………あいつは家族と旅行に来ていた。

 

…左朱理…か、まさか並行世界のあいつと私が結婚して子どもがいる…

可能性がありすぎるわね…家族か…

私はママなんて柄じゃないわ。

 

私はゆっくりと寮に戻った。

キスの感触を感じないようにしながら。

 

ープロ野球球場ー

ー休憩室ー

 

今、ホッパーズ対ファイターズの試合が終わり、投手の二人が帰って来ていた。

ホッパーズの大神投手とファイターズの乾投手だ。

彼らは高校時代同じチームで甲子園に出場した先輩後輩の仲だ。

 

大神『ふぅ〜疲れました。』

 

乾『お疲れ、大神君。』

 

彼の名前は大神博之。

プロ野球球団和桐ホッパーズのピッチャー

元大神グループ会長、大神美智夫の一人息子だ。

本来彼は大神グループを継ぐ男だった。

しかし、大神グループの消滅…大神美智夫の死により、それはなくなった。

しかし、彼はプロ野球選手としての地位を脅かされそうになった。

父親の不正を仮面ライダーが暴いたのだ。

オーバーテクノロジーを使った戦争

各国への経済支配

仮面ライダーがいなかったらどんな世界になっていたか想像するだけで恐ろしいと考えた者達が大神博之を襲った。

今年の5月のことだ。

全治二ヶ月の怪我だった。

この事件は大々的に報道されたが世論は大神を守らなかった。

犯人も逮捕されなかった。

 

大神『俺は…死んで償うしか…』

 

彼は死を決意した。

自らの手で死のうと考えた。

それが息子として大神としての責任をとることだと考えた。

しかし、彼は死ななかった。

乾巧四 かつての大神博之のいた日の出高校の野球部のキャプテンだ。

彼がマスコミに呼びかけて大神博之のプロ野球除名及び犯人逮捕を街頭で唱えた。

その活動の多くの参加者により、犯人は無事逮捕され、大神博之はプロ野球界に残留したのだった。

 

大神『まさか9回表まで援護なしじゃ辛いですよ…そろそろキャプテンも引退ですか?』

 

ホッパーズ対ファイターズの試合は9回まで無失点の投手戦となったが、9回裏にホッパーズの諸星がホームランを打ってホッパーズの勝利になった。

 

乾『おいおい、俺を誰だと思ってるんだ。

俺には多くの嫁さんと子どもがいるんだ。まだまだ稼いでおかないと大変なんだぞ。』

 

大神『奥さんは6人、子どもはそれぞれ4人…合計30人も養わないといけない…か…』

 

玲泉、唯、五月、希美、秋生、みゆきの6人の奥さんがいる。

4の彼女候補である。

 

乾『俺はまだマシなほうだよ。

五代選手に比べたらね…』

 

大神『確かあそこの家系の嫁さんは凄い多かったですよね。9人の奥さんに子どもが5人ずつで…54人…あ、でも…あそこは…』

 

智美、由紀、マリコ、みなこ、明日香、アンヌ、ヒナコ、薫、ミキの9人である。

1.3の彼女候補である。

3のゆかりは独身である。

荒井のりかは…亀田の嫁である。

 

乾『ワギリバッテリーのことがあっても大変だろ。大豪邸を買ったと言っても狭すぎだろあの家じゃ。』

 

大神『長男は高校は全寮制に入って野球やってるって話は聞いてますよ。』

 

乾『ははっ、甲子園かぁ〜なあ、津上さんもやってるし俺たちもやってるみるかい?応援解説。』

 

大神『出来ることならやってみたいですね。春には間に合いますかね。』

 

乾『ま、やる気はあるみたいだしやってみてもいいね。そういや今日は息子の隆の誕生日なんだ。うちに来るかい?』

大神『ああ、希美さんの三男でしたね。行っていいんですか?』

 

乾『うん、それにうちの奥さんたちにも顔見知りだしそんなに畏まる必要もないだろ。』

 

大神『じゃあ、喜んで。』

 

彼の顔は笑顔に満ち溢れていた。

彼の人生は決められていた…父によって…

野球だけが自由だったのだ。

野球だけが彼を自由にさせていた。

父からの呪縛に苦しんでいた彼も野球をしているときはそのことを忘れられた。

だけど…それも時間が経てば…

会長を引き継がないといけないと思った

そんなある時に現れたのが仮面ライダー

仮面ライダーが自分のレールを破壊した

彼らは自由を唱えた

そして、彼は自由を手に入れた。

しかし、それでも彼は苦しんだ。

父の罪を背負おうとした。

でも、彼には仲間がいた…自由を求める彼を助けるチームメイトがいた

野球のチームメイト…

自由な野球の彼のチームメイトが…

彼は野球に救われた

こんな世界があったらなと考えた彼はついに手に入れたのだ。

本当の自由と幸せを…

 

大神『ねえ、キャプテン…俺もそろそろ結婚した方がいいと思います?

俺は…色々と家庭に問題があって…怖かったんです。

自分が良い父親になれるか…とても不安だったんですけど…キャプテンの姿見てると…なんだか羨ましくて…

そんな不安が吹き飛んじゃいました。』

 

乾『そうか…俺は結婚することは素晴らしいことだと思っている。

本当に心の底から良いことだったと思うよ。

だって…俺の幸せは子どもたちの健やかな成長と健康、そして妻たちとの生活…たまらなく嬉しいんだ。』

 

大神『…結婚、考えてみますよ。いい相手でも探してみますか。』

 

乾『そういうことなら希美とかに任せてみたら、世話焼きだから安心しなよ。』

 

大神『本当にありがとうございます、キャプテン。』

 

乾『それじゃ行こうか。』

 

 

大神博之の人生

彼の人生は野球が大半を占めるだろう。

彼は今の生活に心の底から満足している。

これは仮面ライダーに救われた一人の男の物語。

 




第十回

ランファ・ゾロリ『第十回!後書き座談会コーナー!!』

ランファ『こんにちは、みなさん。私は蘭花・フランボーズと申します。』

ゾロリ『俺様の名前はゾロリ!!いたずらの王者になる男だぜ!』

ランファ『私はギャラクシーエンジェルのキャラクターで、ゾロリがかいけつゾロリのキャラクターよ。』

ゾロリ『なんでかここに出ることになった。多分、作者がネタ切れなんだろうな。』

ランファ『あんたねぇ…早速恒例の…地雷踏み…』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第三十話 デート大戦・序章

 

 

 

俺たちはバスに乗って街へと向かった。

今回映画館は都会の場ではなく、遠前駅前のベルデスーパーで見るためであった。

集合場所はその側の河川敷だが…まずここで飯を食べてから仮面ライダー映画を昼に観に行く予定になっている。

 

士『さてと…父さんたちが来るまでまだ少しであるな…なんか会話でもして過ごすか。』

 

荷田『そうでやんすね、じゃあ、今日のメニューを見せてほしいでやんす!』

 

和那『それに賛成や!大丈夫やて…見るだけ…見るだけやて…』

 

士『がめついなあ…でも、そういってもらうと嬉しいよ。それじゃ、はい!』

 

俺は冷凍ボックスに入った巨大な麺とスープを草むらの上に取り出した。

 

士『これが今日の俺の料理!つけ麺!5種のソースセット。魚介類メインの具材に辛子スープに白ごまスープ香味スープに醤油スープに照り焼きスープだ。』

 

奈桜『おっ!待ってましたよ…さっそく〜』

 

五十鈴『おちつけ、まだだめだ。』

 

奈桜『ど、毒味しないと…いけないですからねぇ…じゅるり…』

 

荷田『残念でやーんーす!おいらがもうやったでやんす!茨木さんが来た後にやったでやんす!残念でやんしたね〜ちゃんと窓ガラスの片付け手伝っておけばできたでやんすのに〜』

 

和那『しまったあ〜その手があったかあ!!』

 

奈桜『ずるいですよ!ニュダっち!』

 

桜空『噛んでるよお姉ちゃん。』

 

奈桜『違うわよ、あえていってるのよニュダっち〜』

 

和那『なんかそれええな、呼びやすいし。』

 

荷田『あだ名にしてはなんか口惜しいというかなんというか〜』

 

士『じゃあ今のビルド風になるとメガネで終わりになるけど。』

 

荷田『な、なら!士君はメシでやんすよ!』

 

五十鈴『わからんな…ビルド?どんなストーリーかわからないが映画は楽しみではあるぞ。だがそのメガネとかメシってのは?』

 

荷田『これはあだ名でやんすよ。相手の特徴を捉えた数文字で終わらせる。例えばビルドだとジャガイモ、ヒゲなどでやんす。』

 

和那『よし、ならこれからあんたをメガネと呼ぶか。』

 

荷田『な、普通に荷田でいいでやんすよ!』

 

奈桜『いやいやニュダっちも譲れません!』

 

士『でも俺このままだとメシかぁ〜それもいいけどなぁ〜道ずれをもっと増やしとくか〜それじゃあみんな順番に!まず俺の番!和那はノッポか?』

 

和那『な、なんでうちに方向転換?そんなら五十鈴はベル!や!』

 

五十鈴『な、なんで私が…となると、桜空はクラ!っとなるな…』

 

桜空『えっ!となると最後はお姉ちゃん…なら…カバ!』

 

奈桜『じ、実の姉に向かってカバってーあ、でもカバは強いって聞くしいっか!』

 

士『なんだよ、それ。』

 

ハハハハハッ!

 

みんなでそんな風に笑い合っていた。

やっぱりこういう日があると本当に嬉しく感じる。

野球部の練習と仮面ライダーとしての活動

二足のわらじの生活の中でのこんな休みは本当に楽しい。

 

士『じゃあ、今日からそう呼び合うってのはいいんじゃない。咄嗟に出たものだけどさあ…なんか…さん付けするよりいいじゃない!』

 

荷田『まぁ、もういいでやんすよ。』

 

奈桜『これぞ、私のおかげですえっへん。』

 

桜空『いや…お姉…カバのおかげじゃなくてつ…メシのおかげですよ。』

 

和那『お、まだまだやなぁ〜うちはもう言えるで、クラ!ほら、ベルも言ってみいや。』

 

五十鈴『ノ、ノッポ…こ、こんな感じでいいか?』

 

士『よし、そんな調子!』

 

そんな感じで話をしていると

 

おーい!

 

父さんたちの声が聞こえてきた。

俺は河川敷を少し登って父さんたちを見つけた。

 

士『おっ!父さん、母さん!』

 

父『元気そうだな、その下か。』

 

母『あら…何人か多いような…』

 

士『ああちょっと急にね…ん?あ、いたいた!おーい!こっちでーす!』

 

父さんたちの後ろには桜空と奈桜から聞いていたお父さんといつきちゃんの姿が見えた。

 

お父さん『お、あれが士君か…なんだ普通にカッコい…』

 

いつき『あれか…秘技…ジャニスさん直伝!愛の復讐技…その10…あなたのことだけは許さないキーック!!』

 

いつきちゃんが奇声を上げながらこっちに来た。しかも飛び蹴り!

よし、梅花の型で…いや、だめだろ!

ならばこれだ…未完成だがこれをやる…

 

いつき『くたばれええええええ!』

 

士『未完成!風間流奥義・士スペシャル・メイクアップ!』

 

俺はいつきちゃんの蹴りを避けて顔にメイクを施した。

 

いつき『ちっ!よく避けたけどね…私は…ってえええ!』

 

持っていた鏡の自分の顔に向けると彼女は驚いていた。

 

いつき『私…綺麗…』

 

ーその頃…あるカレー店では…

 

?『よう、お邪魔するぜ。』

 

??『…何のようだ。椿。』

 

椿『おいおいおい、今日は珍しく仲間のことを教えてやろうとしているだけだぜ九渡。』

 

九渡『…ブラックの妊娠のことか…』

 

椿『!!!…いや…ちょっとビックリしたがそっちじゃない。

あのなあ…俺たち以外の仲間が続々と蘇っているんだぜ…わかるだろ?リーダー?』

 

椿は九渡に写真を見せる

そこには番長、ソルジャー、ロボと書かれた三人が写っていた。

 

九渡『お前の下にいる番長がイエロー、ソルジャーがシルバー、ロボがパープルだろ。』

 

椿『それだけじゃない、オレンジとブラウン、マゼンタも蘇っている。』

 

九渡『それを俺に教えてどうする?』

 

椿『俺たちにはブラックと同じように特殊能力を持っている…ただそれを教えてやるだけだよ。』

 

九渡『…何をする気だ。』

 

椿『なあに、何をするかはお楽しみにしておくんだな。』

 

九渡『…ベルデスーパーか…』

 

 

椿は静かに水を飲み、その店から出ていった

側にいた女性の変貌に気づかなかったようだ。

 

ちなみにジャニスさんについてはやわらか戦車を視聴してください。

 

 




ー第十一回ー

ゾロリ・ランファ『第十一回!後書き座談会コーナー!!』

ゾロリ『さーて、今回の議題はなぜ俺たちがこのコーナーに現れたかだ!』

ランファ『ひとーつ!作者の力不足!他のパワポケ キャラクターを生かせるかどうかわからないから!』

ゾロリ『ふたーつ!ここのコーナーに特に決まりがないから!』

ランファ・ゾロリ『みっつー!このコーナーの本編の重要度が低いから!』

ランファ『まあ、ここならちょっとはっちゃけられるし、本編の面倒な設定とか無視できるから楽よね。』

ゾロリ『それに俺様ー!本編への登場はだーいぶ後だしー!何やっても関係ありませーん!』

ランファ『大体、そこら辺はガバガバだからねーやることやるだけ。
それに、シリアス物が続くこの章で後書き座談会で登場キャラクターが出ると冷めるからねー。それじゃ、また次回!』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第三十一話 女性の破壊者

 

 

 

ー河川敷ー

 

いつき『ちきしょーー、なんでこんなことに…でも…中々…』

 

奈桜『似合ってるよ、いつき。』

 

いつき『くっ…悔しいけど…褒めたげるわ。』

俺の名前は門矢士。

今日はみんなで映画を観に行く予定で、待ち合わせをしていたら急にいつきちゃんって子に襲われて未完成ながらもドレイクの技を使ってメイクしたのだ。

でも、結構上手くできたな。

 

和那『あれは大分本物そっくりやったでー、あれで未完成か…まあ、でもちょっと足りないってのはわかるで。』

 

カズはカブトは見ていたからよく知っているな。

いや、荷田君もか…

 

荷田『そうでやんすね、まつ毛とか目のラインとか少し甘いでやんす!まだまだでやんすね…』

 

士『だって練習しようにも練習相手がいないんじゃどうしようもないだろ?それともメガネが練習相手になってくれるのかい?』

 

荷田『なっ!あ、でも…士君の料理をその度に作ってくれるのなら考えてもいいでやんすよ。』

 

奈桜『なんですって!!なら私のほうがいいですよ!!メガネが化粧して意味あるんですか?』

 

荷田『な、ノッポやカバよりは綺麗になるでやんす!』

 

和那『おい、メガネ!!なんでうちを引き合いに出しとるんや!ベルやクラも出さんかい!』

 

荷田『ベ…ベルは男子の中で人気高いでやんすし…クラはそんなこと言ったらメシにしばかれるんでやんすから…』

 

和那『……で、うちを出したと…メガネ…しばいたろうか?』

 

荷田『ゆ、許してくれでやんす!』

 

父『はっはっはっ、中々仲良くやってるようじゃないか。』

 

お父さん『桜空も…そんなに笑えるなんて…父さん…嬉しいよ…奈桜が頑張ってくれたんだろ?』

 

奈桜『…ははっ、そんなわけないよ…私一人じゃ多分何も出来なかったよ…』

 

奈桜が寂しそうな表情を浮かべる。

これは確かにそうかもしれないな。

奈桜は隠れて泣いていたと五十鈴から聞いていた。

 

五十鈴『あいつが明るいのは辛いのを無理しているからだ。馬鹿なりに考えた結果だと思ってやっているのだ。』

 

そんな風に考えていたみたいだ。

実際、そうなのらしいが…

彼女の並行世界での姿はまさにその通りだったのだ。

奈桜の会話を盗み聞きしてみた。

 

奈桜『…お姉ちゃん…いや、こんなゴミがあなたを…救おうなんて…ごめんね…でも…私生きていくよ…あなたのことを…ずっと後悔しながら…さよなら…さら…』

 

実際、最初桜空と付き合ってみたのは偶然だったが彼女達の笑顔を救う手助けを出来たのは確かに俺だし、自惚れている訳ではないが俺がいなかったら二人は駄目になっていた。

いや、まあ…俺じゃなくても良いとは思うけどね…

 

五十鈴『そうかもな、メシがいなかったら多分駄目だったと思うぞ。』

 

士『別にたまたま俺だっただけで、他の誰かが助けてあげればカバとクラはなんとかなっていたと思うぞ。』

 

桜空『そ、そんなことないです!!け、謙虚にならなくてもいいですよ…それにつ…メシのおかげで私はこんな風になれたんです!

と、ととても感謝しています!』

 

和那『そうやな〜最近は隣のクラスでかなり仲良くやってるってルームメイトの水沢がいっとったで〜隣のクラスの男子からモテモテやけど〜』

 

桜空『そうなんですよ、でも、私はつーたんの物だと言ったらみんな泣いてました。』

 

荷田『最近妙な視線が野球部に来てると思ったら…メシのせいでやんしたか!!くっそー羨ましいでやんす!』

 

和那『そういや昨日窓から入るときに何人かメシの部屋の窓をジロジロ見ていた男女交わったのが数名おったな。女子にも人気あるしな。』

 

奈桜『そらみろ〜メシは裏では名前から女性の破壊者とかいわれてますよ!』

 

士『そ、そんなぁ!!おい、カバ!親の前でそんなこと言うなよ!』

 

母『まあいいじゃない、世界の破壊者から女性の破壊者になれたんだから。』

 

士『は、破壊者の意味が違ーう!!』

 

ハハハハハ!

 

士『と、ともかくそろそろ食べるよ、ほら。みんなで食べるぞ。』

 

俺たちはつけ麺を用意して食べ始めた。

麺の量がますます減って言った。

特によく食べていたのが意外なことにベルとノッポといつきちゃんだった。

 

和那『ちょっ!その香味スープ渡さんかい!』

 

いつき『ならそっちにごまくださーい!こんな美味いの始めてー!』

 

五十鈴『こっちの醤油もいけるぞ…』

 

奈桜『ちょっ、まだ少ししか食べれてませんよ〜』

 

桜空『お、美味しすぎて…止まらない』

 

荷田『くっ!おいらが持って来たでやんすよ!もうちょっと敬って…』

 

士『ま、まあまあ…まだあるわけだし…』

 

父『今日のは特に気合いが入ってるな。ま、その分あんなに争ってることになるが。』

 

士『まだデザートもあるんだぞ…食べ過ぎても知らないぞ…』

 

お父さん『ほお、やりますなあ…』

 

士『まあ、習うのに大分時間と体力と精神を鍛えましたから…これでももう料理屋を開ける腕ならあります!』

 

父『料理の専門学校を勧めはしましたが本人が野球をやりたいと言ってたので。』

 

お父さん『へぇ〜主体性があっていいですねぇ〜』

 

父『魔性の野球兼仮面ライダー馬鹿なだけですよ。』

 

そんなこんなで麺は補充してもすぐになくなってしまった。

 

奈桜『美味しかったです!さて〜デザートは?』

 

士『えっ、みんなまだいけるの?』

 

荷田『当然でやんす!さあ、例のシャーベットとアイスを出すでやんす!』

 

士『はい、それぞれフルーツミックスシャーベットにバニラアイスクリームとミントアイスクリームミックスを一つずつ。』

 

和那『お!待ってましたあー!いただきまーす!』

 

士『も、もう少し味わったら…』

 

五十鈴『…美味い…癖になるな….どうしてこんなに美味いのだ。私も料理にはとても自信があったのだが…自信をなくすレベルだよ。』

 

とまあ、色んな会話を交えながらもデザートも食べ終わって俺たちはベルデスーパーへと向かった。

 

ベルデスーパー

ー映画館ー

 

士『さてと、そろそろだな…』

 

いつき『すぅ…すぅ…』

 

士『映画館の広告の時点で寝てるって…』

 

お父さん『ぐおーぐおー!』

 

士『こっちもか…まあ、ほとんど興味ないから仕方ないか…でも、映画が始まったら起きるだろう。』

 

映画は楽しかった!いやあ、最高だった!

今年の夏映画も良かったなぁ〜

ヒゲ最高!一致団結!!

でも、なんだろう…途中から寝てるの何人かいたような…まあいいや、ともかく帰るか…

 

士『さてと、映画を観おわったし…か…』

 

桜空『つ、次はみんなでいっそのことカラオケでも行きません…か…』

 

いつき『お、いいねいいね!行こうよ!姉御!』

 

奈桜『うん!私はいいけどみんなはどうする?』

 

和那『よっしゃ!楽しむためにもやるか!』

 

荷田『おいらはもちろんいくでやんす!』

 

父『ああ、そうか。わしらは疲れたから学生同士で楽しんでくれ…』

 

というこで、父さんたちが帰り学生達のみでカラオケに行くことになった。

 

ちなみにその頃…

 

ー森の中ー

 

野上『うっ…ううん。』

 

俺が目を覚ますとそこには辺り一面木々が生い茂った森にいた。

確かに俺たちは死んだ…死んだはずなのに…

タイムベントを使ったのか?

いや、タイムベントはその使用者または使用者が選択した側にいる者にしか記憶の引継ぎは適用されないはずだが…

 

冷静に回りを見るとそこには殺された選手たちがいた。

 

野上『五代さん!!津上さん!!大丈夫ですか!起きてください!』

 

体を揺する。

どうやら気絶しているようだ。

しかし、他の選手も寝ている。

外傷はないみたいだ…いったいどうなっているんだ。

彼らの遺体は確認したし、しっかり火葬も行なって骨も埋められた。

それなのに…

 

まずは連絡だ!

くっ!俺の携帯は壊れたままか…

なら、他の人の携帯を使わせてもらうか。

 

野上『すみません、津上さん携帯を借りさせていただきます。』

 

プルル!!プルルルルル!

 

ガチャッ!

 

弓子『こちら津上です…どちら様でしょうか?』

 

野上『はじめまして、私は野上八太郎であります。そちら様の旦那様と一緒に今、山中にいますのでそちらに向かいます。』

 

弓子『!!!そ、そんなふざけた嘘はやめてください!!夫の遺体はここにあります!!それにあなたは…』

 

野上『警察を呼んでここに来てください。ともかく、確認を。』

 

ガチャッ

 

野上『……タクト・マイヤーズの仕業か…まあいい。これでこの事件は無事に解決かな。』

 

俺はその場に尻餅をついて溜息をもらした。

 

 




ー第十ニ回ー

ゾロリ・ランファ『第十ニ回!後書き座談会コーナー!!』

ゾロリ『今回の話題はこれから登場するキャラクターについて!!』

ランファ『まず、私たち以外の作品だと今のところ登場するのはサクラ大戦とセイバーマリオネットJとおジャ魔女どれみくらいかな。』

ゾロリ『あとはダンガンロンパだな。でもクロスオーバーではあるが、メインはパワポケ なので安心してくれ!』

ランファ『でもなんであんたと私なのかわからない人もいるけど、その説明もちゃんと終盤でやるの?』

ゾロリ『勿論!俺はビルドとの設定上どうしても大事だからな!』

ランファ『セイバーマリオネットJはパワポケ の設定とベストマッチだし、ダンガンロンパは話の展開には必要だしね。』

ゾロリ『ギャラクシーエンジェルとサクラ大戦は?』

ランファ『作者の趣味よ、最も攻略ルートは私とかすみれとか性癖全開のものよ!』

ゾロリ『結局ランファも地雷踏んでるよ…』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第三十二話 Tの歌声/桜空の愛の歌

 

 

カラオケボックス

 

荷田『よーーし!めちゃくちゃ歌いまくるでやんすーー!』

 

奈桜『メガネ!マイク持ちっぱなしはなしですよ〜ま、でも人数分マイクあるからいいけどね!』

 

五十鈴『私はカラオケは来たことはあるが数回しかないんだ。しかしこういう雰囲気は嫌いじゃない。』

 

和那『うちは初めてやで〜でも、同じく楽しいわ。』

 

桜空『でも誰から歌います?』

 

荷田『そうでやんすね、まずは士君から歌を歌ってほしいでやんす。』

 

いつき『な、男のダミ声を聞かせる気かー!』

 

士『俺は料理と歌には自信があるんだ。じゃあまずは何を歌おうかな。』

 

A life is showtime

B FULL forse

C ride the wind

D BRave Love.tiga

E ぼくらのウルトラマン

F super nova

G real action

 

まずはCだな!

 

士『よし、行くぞ!!』

 

終了

 

士『よし、何点だった?』

 

荷田『な、最初から99.3点!!すごいでやんす!全国1位でやんす!』

 

和那『やっぱ歌上手いなあ〜それじゃあ次はうちが歌うとするわ。』

 

奈桜『やっぱりカブトですか?』

 

和那『まあな、カブトさんと言ったらこれやろ!NEXTLEVEL!!』

 

桜空『あれ…結構上手いですね。』

 

士『た、確かに…』

 

演奏終了

 

和那『どや?点数は?』

 

いつき『す、凄い…あの歌を92.9点とは…』

 

和那『それでも士には敵わんな〜』

 

いつき『いやいや、凄いですよ!尊敬しちゃうレベルですよ〜』

 

和那『そ、そないなこと言うなよ〜照れるやないか〜』

 

士『お、俺の立場は…』

 

いつき『あんたはこんなに女を侍らせているたらしだから駄目だ!』

 

士『ち、違うわ!俺にはさーたん…いや、クラしかいないんだ!それを証明したる!おい、次は俺が歌うぞ!』

 

五十鈴『ほぉ〜どんな歌を歌うんだ?』

 

士『これだ!君だけを守りたい!』

 

〜君だけを守りたい〜

 

桜空『!!うっ…』

 

奈桜『さ、クラ!どうしたの?』

 

いつき『おい!まさか今の歌に姉御を苦しめる音波を…』

 

士『え、結構勇気を出して歌っただけなんだけどなあ…』

 

桜空『いや…嬉しくて…本当に嬉しくて泣いているんです。私からも歌を送らせてください。』

 

奈桜『何を歌うの?』

 

桜空『私もウルトラマンのある歌を送らせていただきます。聞いてください、STARLIGHTFANTASY』

 

あなたに恋するまでは〜

 

 

荷田『お!これはウルトラマンパワードのED でやんす!よく勉強できてるでやんす〜』

 

五十鈴『ウルトラマン…パワード?…私は知らないな…』

 

荷田『あっ!そういえばベルはウルトラマン80まででしたでやんすね〜あれはウルトラマンパワードで、アメリカで作られたウルトラマンでやんす!

ウルトラマングレートという作品がオーストラリアでパワードがアメリカで作られたんでやんす。

その時のウルトラマンはDVD化を日本でしなかったので知らないのは当然でやんす!』

 

 

〜ひとりぼっちじゃ探せなかった!幸せの扉を開くの〜

 

奈桜『さ、桜空…』

 

いつき『…姉御が良くなってる…』

 

士『いやぁ〜嬉しいなあ〜』

 

演奏終了

 

士『ありがとうな!桜空!』

 

桜空『いや、下手くそでしたよ。だって85点しかとれませんでした。』

 

荷田『それでも十分なレベルでやんす!』

 

和那『ふったりとも甘々やな〜』

 

士『そりゃあそうだよ。な、桜空?』

 

俺は桜空をギュッと抱きしめる。

桜空は口をパクパクさせながらも顔を真っ赤にさせてニヤニヤしていた。

 

桜空『は、はい…め…いや、士!』

 

荷田『羨ましいでやーんす!!』

 

桜空『あ、でもメガネのくれたCDのおかげで私と士は付き合うことになったんですから感謝してますよ。』

 

荷田『あっ!そうだったんでやんすか〜だったらメシには謝礼を貰わないといけないでやんすね〜』

 

士『わ、わかったよ。桜空、同じ部活の女子を荷田君には紹介してやったらどうかな?』

 

桜空『え、いいですよ。』

 

荷田『おおーっ!!最高でやんすーー!メシ、クラ!恩にきるでやんす!』

 

荷田君の鳴滝度が10下がった

 

いつき『こうなったらこっちはデュエットで対抗だよー!姉御!仮面ライダーウィザードのお…』

 

奈桜『あっ!そういえばいつきが見たのはウィザードだけだったね。私、キバと電王しか歌えないよ。』

 

いつき『そ、そんなーー!』

 

荷田『ふっふっふっ…ならば、おいらとメシのデュエットを見せてやるでやんす!メシ!トレジャースナイパーでやんす!』

 

士『よし!やるか!』

 

〜♩〜

 

荷田『9つの世界の表と裏〜』

 

士『どこだって!追跡可能だから〜』

 

演奏終了

 

和那『メシ!次はうちとやるか?』

 

五十鈴『待て!ノッポ…次は私だ。メシは休憩していろ。』

 

士『そう?じゃあ、お言葉に甘えさせてもらうか。』

 

和那『でも、うちもまだ一曲しか歌ってないんやで?』

 

五十鈴『なら、あれを歌うかウルトラマンダイナ!!』

 

〜♩〜

 

和那『フラッシュ!!!何を守る!』

 

五十鈴『ミラクル!!誰を守る!』

 

演奏終了

 

奈桜『さーて、次は私の番です!メシ!!デュエットでsuperNOVAです!合わせますよ!』

 

士『おっけーー!』

 

奈桜・士『溢れだす!感情が!この体突き破る!』

 

演奏終了

 

いつき『次こそ私の番だよー!!さあ、行くよBEASTBITE!!』

 

演奏終了

 

いつき『て、点数76.3!!』

 

桜空『わ、私もデュエット行きますよ!士!doubleーaction!!』

 

士『おっけー!』

 

その後も何度も何度もデュエットで呼ばれたりして俺の喉はボドボドだ!!

 

帰り道

 

士『何も言えない…』

 

荷田『メシの凄い歌いっぷりに感服したでやんす…』

 

和那『いやぁ〜悪いな〜メシ〜大分楽しめたで〜』

 

奈桜『中々、デュエット楽しかったですよ!でも、まさかこんなに遅くなるなんて…』

 

いつき『楽しかったのは認めるけど…ちきしょうー姉御が!こんな垂らしのような男に…』

 

五十鈴『いつきとやら…落ちつけ。』

 

桜空『私と士の仲は何がどうあっても引き裂かれません!!』

 

いつき『くっ…さっきのあんな姿見せられたら認めざる終えないか…だが!あのメイクアップ完成させておけよ!そうするまでは私はあんたを許さないからーー!じゃあな!』

 

いつきちゃんが全力で走った!

めちゃくちゃ早いなあ〜あ!前に人がいる!

 

ドン!!

 

彼女は人とぶつかってしまった。

しかも当たったあいつ見覚えがあるぞ…

あ!

 

天道『なんだ君は?』

 

士『天道…』

 

星英の天道!しかも女子マネージャーといる

まずいぞ…

でと、俺はこの日の事を後々良かったことだと思うとは考えていなかった。

 




ー第十三回ー

どれみ・チェリー『第十三回!後書き座談会コーナー!』

どれみ『えーと、私たちはーここに出るように言われたけど?何をすればいいんだっけ?』

チェリー『ちょっと!どれみちゃん!カンペ棒読みはダメですって、て!台本現場に持ってきてどうするの!』

どれみ『いいんですー!これは小説ですからー』

チェリー『そんなメタい話しはやめ!やめ!まずは自己紹介、私はセイバーマリオネットJからのキャラクター チェリー。』

どれみ『私はおジャ魔女どれみからのキャラクター 春風どれみ!まあ、私のことを知らない人は多いよね。』

チェリー『いやいやいやいや、一般的な知名度はどれみちゃんの方が高いですよ!私とあなたじゃ人気の差は歴然…それに!どれみちゃんは前の小説でそこそこ出番あったからね!』

どれみ『私はまだまだ出番があったのに!!打ち切られて今では外伝の出番だけ!
あーあ、やっぱり作者の力量不足だよ!』

チェリー『ここではそういうの地雷よ…』

どれみ『あ…』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第三十三話 ライバルと必殺技と恋愛

タイトルモチーフはお分かりの通り各作品からとっています。
学園場面は徐々に減らしていく予定です。
パワポケ 11〜14も場面の展開上ネタバレありなので注意!


 

 

カラオケの帰り道、俺たちの友達いつきちゃんが天道とぶつかってもめていた。

 

天道『にしてもいきなりぶつかるなんて失礼だな。』

 

いつき『な、そっちこそ!何やってんの!』

 

奈桜『何やってんのいつきちゃん!』

 

天道『なんだ君の連れは…失礼だろ。』

 

若菜『そうよ、こっちにぶつかったのはあなたなのに怒るなんて!』

 

奈桜『本当にごめんなさい。』

 

士『いつきちゃん、奈桜!!』

 

天道『ん?まだいたのか、ったく!お前も女ぐらいきちんと管理しとけ!』

 

士『ん?お前ちょっと待て…今なんて言った管理!?たしかにこっちが悪いが今の言葉は差別的発言だぞ!』

 

天道『何?』

 

士『お前、いくら天才ピッチャーだの、一年でエースなどとちやほやされているだけかもしれないがな!調子に乗るな!』

 

天道『なんだと!お前は何なんだ!』

 

士『通りすがりの…か、いや…お前達星英高校に負けてしまった親切高校の一年生だよ。』

 

天道『ああ、あのチームね。にしても試合に出てないような奴が俺に文句言うな!』

 

和那『ああん?自分調子に乗りすぎやで!』

 

士『やめろノッポ!!よし…こうなったら勝負だ!俺は野手だ…お前がピッチャーなら俺とバッテリー勝負しろ!!

お前が3球投げて俺が3球とも全部当てたら俺の勝ち、一つでも打てなかったらお前の勝ち、ボールはなしだ。』

 

若菜『ふっ…何言ってるのベンチにも入ってないあなたが3球全て打つなんて出来るわけないじゃない。』

 

桜空『そんなことないです!!士は絶対に勝ちます!!』

 

俺たちはすぐ側の河川敷に降りて打席に立った。

 

天道『よし、行くぞ!!』

 

ピュン!!

 

天道の150kmの球が飛んできた。

しかし!俺には…荷田君と共に特訓して身につけたあの技がある!

今こそその技を見せる時…

 

士『俺の必殺技パート1!バッターバージョン!!』

 

カッキーン!!!!!

 

球がどんどん飛んで行く…飛んで行く…飛んで行く…

俺の打った球はホームランとなった!!

何故だかわからなかったが、どうやら俺の球はめちゃくちゃ飛ぶようになっていた。

 

*弾道を上げたからです*

 

天道『な!なんだと!!』

 

五十鈴『な、なんだあの技は…』

 

桜空『あれは仮面ライダー電王、俺誕生で出た必殺技、俺の必殺技パート1!すごい…さすが士!!』

 

士『さあて、どんどん来いよ!』

 

天道『ま、まぐれだ!!まぐれ!!』

 

ピュン!!

ピュン!!

 

カッキーン!!!!!

カッキーン!!!!!

 

若菜『さ、3球全部ホームラン…』

 

荷田『速いストレートで今まで勝ってきたピッチャーでやんすから攻略も簡単!素早いピッチングをプロ野球選手の経験と知識とライダーの技を組み合わせたのがこの技でやんす!』

 

俺は今まであの技を完成させるために何度も荷田君に近い距離でボールを投げてもらうことによって天道の150kmを再現したのだ。

そして、プロ野球選手のビデオを見まくった。

特に参考になったのは乾巧四選手のセカンドを守る選手のビデオだった。

 

レポーター『元日の出高校キャプテンとして今なお躍進を続ける乾選手に質問します。

野手として強烈な球を打つコツとはなんでしょう?』

 

乾『強烈な球を打つコツですか…まあ、球は完全に目にならせるためあえて2球見ることをする時と1球目いきなり打ってとりあえずファールにするとかして体を温めます。』

 

レポーター『はあ、なるほど。ベンチで体は温めてないのですか?』

 

乾『ある程度温めてはいますが、結構バッターボックスで慣らせるのが一番なんですよ。』

 

レポーター『そして体を温めたからこそ打てると。』

 

乾『ええ、強烈な球はそのほうが打ちやすいですし、それにタイミング合わせるにしても視覚的条件が重要です。

目で見ておく、それは別にバッターボックスじゃなくても観客席とかベンチとかで見ておくのも良いです。』

 

レポーター『やはり目が重要なんでしょうか?』

 

乾『目のみというわけではありませんが…特に重視しているのは目ですね。』

 

レポーター『本日はありがとうございました。』

 

ーそして今、彼のアドバイス通り、俺は何度もあいつの球を試合中見て、荷田君の球も見た!

そして、残りはそれを打つ握力、俺は鍛えに鍛えた!

これで打てないわけはない!

 

士『……俺の勝ちだ。確かにこっちの連れが悪いことしたのは謝る。

だが!それだからと言って性差別の発言をしたことは許されない。謝れ…』

若菜『何調子に乗って!!』

 

天道『…すまなかった…』

 

若菜『翔馬!!何で…』

 

天道『…今から猛特訓だ!!あいつに負けない球を磨くぞ!!…そして、お前には俺と一緒にある知識を身につけてほしい。

いや、教えてくれ!』

 

若菜『あの知識…本気!?』

 

天道『ああ、本気だよ!行くぞ!!』

 

そう言って天道とそのマネージャーは俺たちの元から去っていった。

 

五十鈴『いつきちゃん、あいつの発言は元々君の行動が原因だ…気をつけるように。』

 

いつき『ご、ごめんなさい。』

 

士『まあ、いいじゃないか、今度から気をつけてくれれば。じゃあね。』

 

いつき『あ…ありがとう。』

 

いつきちゃんは顔を赤らめてその場から一目散に去っていった。

 

荷田『…おのれディケイド!』

 

荷田の鳴滝度が6上がった

 

士『ん?どうしたの荷田君?』

 

和那『…はぁ…ま、しょうがないかもな。』

 

士『よ、よくわからないけど。か、帰ろっか。』

 

いつきの好感度が本来はバグで上がらないが世界の破壊者の力により20上がった

桜空の好感度はMAXで上がらない。

和那の好感度が5上がった

奈桜の好感度が10上がった

五十鈴の好感度が3上がった

 

 

そのまま、俺たちは親切高校に戻るバスに乗って帰った。

その頃…NEOZECT本社

 

犬井『…今回の件はどうするおつもりで?』

 

木岡『BB団の残党による犯罪だと処理しろと言われたぞ。ヘルガの奴が責任を取るとか言ってるが…ま、仕方ないか。』

 

犬井『ルッカという女性の対応は?』

 

木岡『とりあえず放っておくしかないだろ。あいつ一人で何か出来るわけでもねえだろ、ともかくこの問題は世間に出すか大谷と相談する。あとでOREジャーナルに連絡しろ。そっちに俺が行くと伝えとけ。』

 

OREジャーナル

 

かつて、日高仁六、門矢士とともに世界の支配者を倒した仲間の一人大谷健が編集長の新聞社である。

大谷の情報が無ければここまでの失脚はなかっただろう。

彼は支配者による悪質な支配に対抗する存在であったので裁判などで昔から苦しんできた。

しかし、仮面ライダー革命により状況が一転し、彼はジャーナリスト界の英雄となった。

彼は支配者達の組織の新聞社をまとめて仮面ライダー龍騎の会社名"OREジャーナル"と改めて、支配者達の被害に遭った人を取材して、ボランティアを積極的に行って来た。

彼を慕う者は多く、大量の人材作成に精を出しており、去年結婚して第1子を設けた。

彼は

 

『これまでの努力が報われた。

最期に正義は勝つ…素晴らしい言葉だ。』

 

と、満足していた。

門矢士が仮面ライダーだと知る数少ない人間の一人である。

 

犬井『了解。』

 

木岡『あー、ところで…今日は来るのか?』

 

犬井『お孫さんならもうエントランスにいるようですよ。〈じーじー会いに来たー!〉と。』

 

木岡『なんだと!!よし、待ってろ!後の仕事はお前に任せた!!待ってろおおお!』

 

犬井『…孫バカな所が偶にキズだな。あの点以外は尊敬できる…家族か。』

 

ーOREジャーナルー

 

大谷『わかりました。それでは、お孫さんが寝た後に来ると…』

 

上守『編集長、武内が呼んでます。』

 

大谷『ああ、わかった。ミーナをここに連れてきてくれ。』

 

上守『わかりました。お疲れですか?』

 

大谷『ちょっと幸せ過ぎて落ちつかないだけだ。それにもうすぐで慣れるさ。』

 

ミーナ『では、失礼しまーす!』

 

大谷『……ふぅ、ミーナ、今回は何の記事だ。』

 

ミーナ『今回はこれでーす。超災害のことついてでーす。』

 

大谷『超災害…そんなこと取り上げてどうするというんだ?』

 

ミーナ『実はある情報を得ました…もうすぐ、超災害が起こるって…』

 

大谷『…ちょっとその資料を見せてくれ。』

 

大谷はその資料を見始めるとかぶりつくように見た。

 

ミーナ『どうでーす?』

 

大谷『…少し席を外す。』

彼は車の鍵を持って駐車場に向かった。

 

 

 

 

 

 

 




ー第十四回ー

どれみ・チェリー『第十四回!後書き座談会コーナー!!』

どれみ『今回は…私たちの出番をいかに多くするか…』

チェリー『そんなんじゃありません!まあ、それも勿論ありますけどこの章の説明をしようかなって。』

どれみ『今更感強いなー。』

チェリー『まあ、まだ間に合う気がしますから大丈夫大丈夫!セイバープロジェクトみたいにもはや復活不可みたいなやつよりかは…』

どれみ『それって地雷じゃないの?』

チェリー『大丈夫!!そこら辺は今、グダグタですし、地雷は作者の悪口及び一般的タブーです!はい、やります!
まず、この章はシリアス多め!』

どれみ『それはこれまでの見ればわかるよ…てか、色々と説明してきたよ。
大分ハードだしね。』

チェリー『次にこの章での異世界の主人公の名前は門矢士又は10主と二つの呼び方からなっています。』

どれみ『で、ディケイドになっているのが士って名前なんだね。でも、なんで統一しないの?』

チェリー『それはですね、10主と書いてあるのはネットにあった他の作品をモチーフにして書いているのでそうなっています。』

どれみ『あー、なるほど色々とssとかあるしね。』

チェリー『でも、名前を勝手に使うのは侮辱にあたるんじゃないかと考えてストーリーをモチーフにするだけに留めたの!』

どれみ『そうなのかー、で、他にはなんかないの?』

チェリー『後は少し使えるカードがバラバラな所かな。例えばインフィニティは使えるけどライナーが使えないってちょっと変でしょ。』

どれみ『それそれ、作者は最初の方に適当に設定つけてそれの埋め合わせに困る。まさに自業自得の典型的だよね〜』

チェリー『どれみちゃん!!!』

どれみ『あ、またやっちゃった…』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第三十四話 能・力・対・決

 

速報です!

ただいま、死亡されていたと思われた数人のプロ野球選手の生存が確認されました!

現場のミシマさん!!

 

ミシマ『こちらミシマです!!ただいま、野上選手が記者会見に答えています。その様子を中継することになりました!』

 

カメラは野上を映す。

 

野上『今回、我々は仮面ライダークウガのグロンギが行ったゲゲルに巻き込まれて命を落としました。』

 

記者『ゲゲル…つまり殺人ゲームですね。そのゲゲルのルールとは?』

 

野上『重婚制度を利用している人間がターゲットでした。』

 

記者『なるほど、しかし剣崎選手が襲われた時にいた少年は?』

 

野上『関係者として始末されたのだと思われます。しかし、ゲゲルとしてのルールは無視されるものが多く、最初は時間をかけて殺すものと思われましたが、その後の巧四さんはすぐに殺した。

そのことから…ルール無視の遊びだと考えられます。』

 

記者『傷の方は?』

 

野上『完治していました…傷ついていた側にいた妻たちの傷も治ったと聞いたので…』

 

記者『犯人の目星はついていますか?』

 

野上『犯人はBB団の残党だと思われます。かつてのジャジメント、カエサリオン、アジム、九百龍、大神などは完全に仮面ライダーの手によって完膚なきまでに叩き潰されたのでBB団、もしくはプロペラしか可能性はほとんどありません。

そして、プロペラ団のメンバーの詳細は把握出来ていたので、BB団はメンバーが把握しにくいので可能性的には一番高いです。

とりあえず疲れたので家に戻らせていただきます。』

 

記者『質問にお答えいただき誠にありがとうございました。』

 

ミシマ『現場からは以上です。』

 

ピッ

 

テレビが切られた。

ここは、理事長室

そこには日高理事長、浜野、そして門矢士がいた。

この間の事件についてだ。

本来は浜野がやった犯行をBB団のせいにしたのだ。

何故自分は罪に問われないのか?

浜野は頭の中でグルグルとしていた。

 

浜野『これはどういうこと…』

 

日高『…並行世界の君から頼まれたんだよ。なんとかしてやってくれないかって…』

 

浜野『私のことが怖くないの?』

 

士『そりゃあねえ、俺がいるからまったく持って怖くない!』

 

浜野『たった一人で世界を180度変えるあなたが相手じゃ意味がないわね。別世界で戦った超能力者もカスみたいなものでしょ。』

 

士『ははっ、その通り。だってさあ…ある世界の話なんだけど…』

 

対 ダークスピア戦

 

ディケイドになっていた士は広場で互いに向き合っていた二人を見た。

*パワポケ 12の世界観です

ルートしては、10三橋妙子ハッピーエンドルート、11は浜野アナザールートです。

 

今、ブラックと共謀して同士討ちをする戦いを始めようとした矢先に俺は割入った。

ツナミに入った大江和那対ヒーローのリーダー芹沢真央、すなわちブラックとの戦いだ。

この対決はヒーローグループリーダーブラックとツナミグループの手先のふりをした大江和那が考えた作戦であり、敵の手の内を内部から調べる作戦だった。

そのため大江和那がこの対決でツナミ側に味方だと示すために必要だった。

基本的に結果は和那の勝ちである。

それもそのはず…ブラックが負ける手はずになっていた。

 

黒い変身スーツに身をまとった和那とまた別の黒いスーツの人が戦おうとしていた。

どっちも俺的にみるとかっこよくない。

カラフルじゃない…黒一色なところだ。

 

おそらく敵は気づいているだろう。

面白半分でやってるはずだ。

彼女たちはこれを知らない…

いや、知ってるがこれしか方法がないと考えている。

彼女は…俺が助ける!

 

俺は二人の間に飛び入った。

 

和那『おはようさんはじめよか。』

 

士『おい!俺も混ぜてくれよ。』

 

ブラック『何…あんた。』

 

士『通りすがりの仮面ライダーだ。ちょっくら悪の組織を潰そうと思ったが…その前にこの盛大な喧嘩を止めないといけなさそうだと思ってな。』

 

ビュン!!

 

ガァン!!!

 

和那が槍で突いてきたのですかさず俺はブッカーソードで防いだ。

 

和那『やるなあ…』

 

士『まったく、話くらい聞いたらどうなんだ?そんなんだから望んだものも手に入れられない。』

 

すぐに距離をとった和那はジャスティライザーのようなスーツを身に纏いこちらに襲いかかってくる。

 

〈カメンライド!オーズ!〉

 

俺はオーズタトバコンボになって、トラ爪で槍の突きを弾く。

 

和那『姿をいくつも変える…あんたは一体何者や?』

 

士『通りすがりの仮面ライダーだとさっきいったろ。いや、別名世界の破壊者とも言われてるな。』

 

〈フォームライド!シャウタ!〉

 

俺はトラのツメをウナギの鞭に変えて和那に巻きつける。

 

和那『な、拘束か!こんなもん!』

 

鞭を抜け出そうとした和那に対して俺はシャウタの電撃を食らわせた。

 

和那『ぐわああああ!まだまだ!!』

 

超能力を使い、自分の体を極端に重くして、鞭から逃れようとする。

だが、はなれない!離さない…

彼女は仕方なくスーツを脱いでスピードで撹しようとしてきた。

防御が優秀なスーツはスピードが僅かながら落ちるのだ。

それを俺はまずは剥がすことに専念した。

シャウタの電撃はかなり強めにはしたからな、それにちょいとプラスアルファで力も入れたし…次はこいつだ!

 

〈フォームライド!ラトラーター!〉

 

俺は顔を光らせて視界を奪った上で和那の背後に素早く回り込んで回し蹴りを食らわせた。

和那はすかさず体勢を変えて衝撃を抑えるがダメージは凄いはずだ。

 

和那『ガッ!!まだまだや!』

 

彼女は自分の触れた槍の重力を変えてこちらに飛ばす。

弾き返せるがそれでは意味がない。

キャッチだ!

 

〈フォームライド!タジャドル!〉

 

俺はタジャドルの足で槍を取って和那に投げ返した。

 

ブラック『…仮面ライダー…』

 

ピンク『な、何よあれ…あれは敵なの味方なの?いや…そんなことよりも何なのあの力!け、けど…あいつは一人だけだし…消耗戦に持ち込めれば…勝てる!』

 

周りにいた者たちが騒ぎ始めていた。

そうか…そう思うか…ならっ!!

 

〈フォームライド!ガタキリバ!アタックライド!分身!〉

 

士『これがツナミを覆す!仮面ライダーの力だ!!』

 

俺は大量の分身で和那を取り囲む、大体50人くらいでだ。

和那の顔に焦りが見え始めた。

昔のトラウマが出始めている。

これなら…

 

和那『ち、ちっ!!今は…に、逃げ逃げ逃げ逃げ逃げるで!』

 

彼女は自分の体を軽くしてその場から出ようとする。

しかし、俺はすぐさま変身した。

 

〈フォームライド!サゴーゾ!〉

 

俺のみサゴーゾとなって彼女に対して逆に重力を与える!

自分と全く同じ能力を使われた彼女は必死にコントロールしようとするが、こちとらサゴーゾの力はコンボで早々勝てるものではない。

そもそも上位互換のサゴーゾは重力を強くする、和那の能力は重力の向きを変える。それだけの違いだがその差は簡単に埋まらないものだ。

それに念のため他の分身体にもサゴーゾを用意させているが一人でなんとかなりそうだ。

彼女は力を放り出しているこちとら錬金術師の作ったコアメダルの力があるんだ!

勝てるわけないだろ!!

 

ピンク『あのカードの力は一体何なの?空を飛んだり電気を出したり発光したり分身したり、挙句の果てに重力操作!!

しかも自分と他人両方に作用する…』

 

ブラック『……これがツナミを覆す力…』

 

和那『うっ!うわあああっ!』

 

和那の力はもう限界なはずなのに…

未だに抵抗する和那に対して俺は仕方なく、このカードを使うことにした。

 

〈フォームライド!プトティラ!〉

 

俺は和那の足を氷漬けにして動きを止めた。

これで…

 

和那『ま、負けるわけには…いかん…うちには…うちには…』

 

助けてくれとはいわない…

だけど…ここまで…ここまで来たのに…

 

俺は動けなくなった彼女を横目に時計を見た。

 

士『…よし、そろそろかな。轟鬼!!』

 

俺は携帯を取り出して召喚していた轟鬼に電話をした。

実は…

 

轟鬼『ツナミグループの壊滅に成功!!』

 

士『よしっ!後はドライブに証拠の捜索を続けさせろ!』

 

ピンク『はっ?…つ、ツナミが壊滅?』

 

ブラック『…嘘じゃないみたいね。』

 

和那『……?ど、どないなっとるん?』

 

動揺する彼女たちに俺は変身を解いて彼らに姿を見せた。

 

士『俺の名前は門矢士、並行世界の門矢士だ。親切高校の卒業生であって三橋妙子と結婚した門矢士の別世界の人間ってことだ。』

 

和那『……なんでうちだけじゃなく、リーダーやピンクのこと知っとるん?』

 

士『ああ、そのことについてはこの図鑑を見てもらった方が早いから、この図鑑に書いてある姿や登場する奴をほぼ全て俺は操ることが出来るんだよ。』

 

俺は仮面ライダーの超全集全てを渡した。

響鬼、電王、オーズは自作だ。

だって…まだあのネットの予約してないし…

ページをめくるたびに驚きと焦りの顔が見える。

皆が驚きというかとても有り得ない顔で唖然としていた。

 

ブラック『……』

 

ピンク『……』

 

和那『……』

 

士『今回の作戦はツナミ新会長ジオットがこの茶番対決に集中していたからね、その隙にそこに書いてある怪人と仮面ライダーで支部を強襲、全滅。

余計な犠牲を出すことなく戦いを終わらせたのさ、後は政治経済をまとめるだけだ。』

 

和那『あ、そ、そうなんか…』

 

士『心ここになしか?ったく、まあ、落ち着けよ。これで平和ではい、お終い。あとはそこに乗ってる怪人や仮面ライダーの能力を使って政治やら経済やらなんとかすれば良し。

ラブアンドピース!以上!』

 

ブラック『……遅すぎる。』

 

士『あっ!言い忘れた!これから君たちには選択することが出来る。俺はタイムベントで時間を元に戻せる。

だから…被害を最小限に出来る。

君たちの怪我を消すこと

そこで君たちに選択権をやる。

 

一つ 全ての辛い記憶を忘れて平和な過去に戻る

 

二つ 過去の記憶を持ったまま、平和な過去に戻る

 

三つ 今のままで体の怪我や超能力を消して、普通の人間として過ごす。

 

この中のどれがいい?』

 

ピンク『過去に戻る!!そ、そんなこと出来るのね!いや…それくらい出来て普通か。』

 

和那『ま、まさか…水沢や紫杏が生き返るんか?』

 

士『うん、だってジャジメントがないんだよ。普通の高校生生活を送れるんだよ。何もなかった…悪い夢になるんだよ。』

 

ピンク『…リプログラミングで体を変えることが出来るのなら…私は1でもいいかな。』

 

ブラック『1…』

 

和那『な、なあ?2の場合はどうなるんか?』

 

士『この出来事は夢として処理される。記憶は完全に引き継げはしないから数日で忘れるから気をつけてね。メモ書きを忘れずに。』

 

和那『そうか…じゃあ、うちは2でええで。』

 

士『おっけー!』

 

〈アタックライド!タイムベント!〉

 

ー現在ー

 

士『ってな、感じ。』

 

浜野『いじめじゃない。いや…人体実験や非人道的なことをしてきたから自業自得ね。』

 

士『そうだよ、でも俺は誰も殺していないんだよ。仮面ライダーには特殊技として相手を即死させる攻撃を与えた時に異空間いわゆるベント空間とよばれる場所に移動させる力があるんだよ。

そのベント空間の中で怪我も時間をかければ自然に治るんだ、仮面ライダー革命で一人も死者を出してないのはこのためさ。』

 

仮面ライダー大戦、スーパーヒーロー大戦にて使われた。

異空間に飛ばす技である。

 

浜野『…ルッカはどうするの?』

 

士『この世界のルッカに戦闘力はないし、銃もない。放っておいて構わないよ。あ、一応追っては出してあるよ。こいつらだけど。』

 

イー!イー!

 

浜野『ショッカーの下級戦闘員…はぁ…そいつら下手したら小学生に負ける奴等じゃない…ルッカ…』

 

士『ま、ともかく今はそのままで暮らしておくんだな。まだ壊れるけじゃないだろ。お前をリプログラミングするかはお前が人間らしさを手に入れたら考えてやる。』

 

浜野『わかったわ。』

 

浜野はそのまま寮に帰っていった。

 

士『別世界のお前の想い人がいればお前は変わるのか…浜野…』

 

ー現在ーとある国ー

 

ルッカ『どういうことだ!毎回!毎回あのショッカー戦闘員!』

 

この仕事は俺じゃなくてもいい気がする。

 

仮面ライダーになりたかった。

 

とてつもなく眠いのは仕事がつまらないからか。

 

これって、土日まで使ってやる仕事だろうか。

 

ちくしょう、この仕事が終わったらビーイングを買いに行こう。

 

ルッカ『愚痴を私にこぼしてきやがって!そんなことしるか!』

 

塚本『おっ!おおっ!あ、ま、まだいたんだ!』

 

ルッカ『なんだ貴様?』

 

塚本『俺の名前は塚本っていうんだけど、あんたはもしかしてジャジメントの残党じゃないのか?いやぁ〜良かった!NEOZECTに反抗しているのもうあんたらぐらいだからさ。』

 

ルッカ『もう…どうでもいいわ。だってお終いなんだから、仮面ライダーの勝ち!これからすべて何にもない。』

 

塚本『ヤベッ!そ、それじゃあ…俺たち…もうお終い。なあ、あんた?手を組むか…』

 

ルッカ『ともかく、あんたと私だけじゃきついわ。何か…何か…ま、今さら無駄だけどね。』

 

塚本『とりあえず俺ら二人だけでどっか行こうぜ、今時浮浪者なんてゼロだから。』

 

この二人の奇妙な関係はここから始まった。

 

ーアルバム22.5ー

巨vs長

 

俺は今、とんでもないことをしたのだと自覚していた。

 

和那『おうおうおう、少しスタイルが良いからと調子のっとるんちゃうん?』

 

妙子『そうよ…私の方が頭も良いし、スタイルも抜群。ドラフト二位の士には私が必要なのよ!料理も出来ない勉強出来ないようなガサツ女に士を渡すわけないでしょ!』

 

二股をしていたので…和那と妙子の一騎打ち…教室が震えている…

他の野球部のメンバーは全員震えていた。

車坂監督も部屋の隅で震えていた。

荷田君にいたっては吐血までしてるし…

 

士『ふ、二人とも落ちつ…』

 

和那・妙子『うるさい!!!』

 

士『ひいい!!』

 

妙子『大体…必ず結婚出来なさそうな女はどっか他の所へどうぞ。』

 

和那『そうやなぁ…くっくっ…そうかぁ…あんた知らんのか?うちと士はもう弾道上げた仲でお腹の中には赤ちゃんがおるんや。』

 

妙子『えっ!どういうこと!士!』

 

士『や、やる気を出させてくれと…言われたから…その…』

 

和那『もうすぐやで〜これからの活躍期待してるで〜パ・パ!』

 

妙子『ぐっぐぬぅ〜こうなったら!』

 

士『ちょ、ま、待て!妙子!うわあああああああ!』

 

神条『私たちも…』

 

桜空『負けるわけには…』

 

奈桜『このBIGWAVEに乗るしかないでしょ!』

 

士『助けてええええ!』

 

和那『あらあら…ま、えっか。ん?そういや、天月はなんでいかんのや?さては…うちのお腹に赤ちゃんがいるから諦めたんか?』

 

五十鈴『ふっ…子どもがいるのが自分だけだと思ったら大間違いだぞ…私とお前は同じラインにいるのだ。じゃあな。』

 

和那『えっ…つ、士ーーー!』

 

彼女の記憶は残ってメモはしてあったが、結局新しい歴史を感じるために自ら焼き捨てた。

そんな彼女だからこそ…和那は幸せになれた。

あれは夢…悪夢だったんだ。それでいい。

それが一番理想的だ。

 

1年後

 

●●スポーツ!

 

ドラフト二位 門矢士選手!

沢山の妻と子どものために大活躍!

5試合連続ホームラン!!

ドラフト一位、天道選手に完全勝利!

 

記者『勝利の秘訣はなんですか?』

 

士『妻達からの…愛です…』

 

彼のうなじに大量のキスマークが見えた。

それを見た記者達は引いていた…

 

記者『……そうですか…』

 

彼の笑顔ははにかんでいた。

だが、そんな顔を見せられる世界へと変わったのだ。

少なくとも俺の努力は無駄じゃない

そう考えるととても顔がクシャッとなる

ラブアンドピースは最高だ!!

 

 

 

 

 

 

 




ー第十五回ー

どれみ・チェリー『第十五回!後書き座談会コーナー!』

チェリー『ええと、まずは…pixivでやってる外伝についての説明よ。』

どれみ『あれーあれは作者が…』

チェリー『3回連続地雷を踏むのは流石にやめてよ。あなたが始めてよ地雷を2回もそれも連続で踏むのは。』

どれみ『あ、そうだね。じゃあ続けて〜』

チェリー『基本的に不定期投稿でまあ、気が向いたら出す感じですので。』

どれみ『今のところ向こうはそこそこ見てもらっているけど…ぶ』

チェリー『ちょっと黙ってて!え〜ごほん!ちょっとネタバレもあるので見るときはご注意を。』

どれみ『ま、普通に見る分には気づかないから大丈夫だからね。まったく〜一番重要な伏線を外伝で書いちゃうなんて駄目だな〜それに今日こんな時間に投稿したのも、ジクウドライバーを買いに行ったからだもんね。』

チェリー『もー!三回目!!』

どれみ『あーー!またやっちゃったー!私って駄目だー!』

チェリー『誰かー!来てー!』






目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第三十五話 これからの人生

 

 

 

ー病院ー

 

五代『……まさかこんなことになるとはな。巻き込まれることはないと思っていたが…』

 

野上『まぁ…こんな時代ですからね。まだまだましなほうですよ。平和なものに犠牲は無くて良い。

だから俺たちはこんなに生き残られるんですよ。』

 

五代『そろそろ帰ろうと思っていたんだが…最後に一つだけいいか…これからの未来はどうなるんだ。

俺は知ってるぞ…未来のこととか…』

 

野上『五代一介、日高仁六、野上八太郎、門矢士…この四人はこれからの時代に必要な存在…つまり未来のために何か出来る存在だと聞いたんです。』

 

五代『誰にだ…』

 

野上『最原終一、タクト・マイヤーズから聞いた話だとタイムパトロールである日高仁六さんが来た歴史は変えられた歴史なんです。』

 

五代『変えられた歴史…それは?』

 

野上『人類が新たなる道を歩みだした時代…エボルトの支配から抜け出た世界から来た存在なのです。』

 

五代『大体わかっている…ビルドの敵だろ。しかし、あんな事が起きてたとは…』

 

野上『我々の名前も違ったので記憶もほとんどないのでそれが当たり前です。しかし、あなたの奥さんの一人は確実に不幸になっていました。』

 

五代『智美…のことだろ…』

 

野上『プロペラ団の一人…四路智美…彼女の闇は深かった…そうですね?』

 

五代『確かにそうだ。妻の智美は高校時代に俺と合わなかったら本当に駄目になっていたと言っていた…』

 

野上『それに…もう一人…寺岡薫…彼女の運命と世界の運命もあなたによって救われました。』

 

五代『俺だけじゃないですよ、ブレイブの手術による腫瘍の摘出と産まれた子供たちに囲まれてワギリバッテリーを作って本当に幸せになったんだ。』

 

野上『これは言っておきますが、こんな平和な世界が出来たのは仮面ライダーのおかげであります。

しかし、仮面ライダーの力が出来たのはこれまで何度も何度も何度も何度も何度も繰り返して苦しんで来たからなんです。

努力の上の成果なんです!

だから…奇跡というのは少し抵抗があるんですよ。』

 

五代『まあ、そうだよね。』

 

野上『でも…彼は…仮面ライダーになった彼には責任がある。

並行世界の戦えない自分のために戦うという責任が…例え…例え圧倒的な力があっても彼の周りの女性は皆…不幸になる確率が高いんです。

そんな姿を見るのが辛いんです…

彼は仮面の下で泣いているんです…

彼は仮面の下で笑っているんです…

誰かの涙を拭うために戦っているんです。

彼はラブ&ピースのために…』

 

五代『だから彼は戦うと…馬鹿だが、俺はそういう人間は好きだ。』

 

野上『英雄はただ一人でいい…それが彼の信条のようです…なんとも馬鹿です。でも、そんな馬鹿だからこそ…エボルトに勝てるんです。』

 

五代『他の世界も変わるか…頼んだぞ、士君!』

 

野上『…ただ、一つ…クロスオブファイヤーについて話しがあるんです。』

 

五代『クロスオブファイヤー…?』

 

野上『実は…』

 

ー病院ー

ー部屋ー

 

恵理『あなた…本当に大丈夫よね、生きてるよね。』

 

剣崎『だ、大丈夫だよ。だからそんなに泣くなよ…もう退院出来るんだから…子供達も心配になるだろ。』

 

めぐみ『どれだけ心配したかわからないんだよ!!!あの日から毎晩枕を濡らしたんだよ!!』

 

剣崎『はぁ〜にしても、今回の事件について俺何にも覚えてないんだよな。』

 

走司『やっぱり、剣崎さんもですか。僕もそうなんですよ。』

 

瑠璃花『生きてたならもうどうでもいいわよ!ともかく、今は…』

 

わん子『大丈夫だよね?大丈夫だよね?』

 

走司『大丈夫だって。明日には退院してもいいらしいし。』

 

モモコ『そうは言っても…』

 

乾『ははっ、みんな心配性だな。俺たちはこの通りピンピンしてるよ。まるで夢を見ていたみたいだけどね。』

 

玲泉『心配もしますよ!あの時の棺桶のあなたの顔を見たときに…私は自らの命を落とそうかと考えたんですよ!』

 

唯『…あなたの顔を…また見れるなんて…』

 

乾『ま、そりゃそうなるのか。』

 

日高(…時間犯罪者は二人とも捕まえた…この歴史はどうなるかはわからないな。)

 

鈴音『あの時のように私たちから離れていくかと思うと…』

 

彩『不安しかなかったです…』

 

時間犯罪者による歴史改変

それすらも歴史で決められていたのだった

しかし、今度の歴史改変は明らかに違う様子だ。

 

ー数年前ー

 

仮面ライダー革命前

 

日高『もう終わりだ!歴史改変は失敗なんだよ!』

 

サブ『いや…このままだと余りに世界が違いすぎる!仮面ライダーは娯楽のものだ!それが何故…』

 

日高『ともかくこれでカタストロフは起きない!人類は支配から解放された!』

 

木村『このまま人間が増えたら完全なる自由なき管理社会が完成する!』

 

日高『なるほど…その二つの歴史を見たのか…だから程よく人間が死ねと…中々ふざけた脚本だな。』

 

サブ『黙れ!!我々は歴史学者として…』

 

日高『ふざけてるんだよ!人を殺すなんて考えはふざけきっている!何かを得るには何かを捨てるだと…馬鹿にするな!人間一人一人みんな一所懸命に生きているんだ…

それを…それを…』

 

木村『言っても無駄だ…おい、こいつを見ろ。』

 

ペラッ

紙を俺に木村は見せる。

その紙には恐るべきものが書かれていた!

 

日高『!!そのカルテは…』

 

木村『和桐製作所の社長の奥さんが刺した相手の傷の手術記録…これを世間に広めたらどうなるでしょうね?』

 

日高『な、そ、その程度は…』

 

木村『ああ、そういえば和服を着た可愛い子があなたの側にいたのを見ましたね。

お腹が何か膨れていたような?

今からサブが戻って…』

 

日高『き、貴様!!そ、そんなこと俺がさせるわけな…』

 

木村『ジャジメントのメンバーが見張っていますよ。私は裏世界に通じているんですよ。さて、あなたにはしあわせ島に行ってもらいます。わざと負けてね…歯向かったら…』

 

日高『わかった!くそっ!!』

 

俺はこうしてわざと試合に負けてしあわせ島に送られた。

妻達のことを考えると胸が痛くなった。

そして、その数か月後に門矢士に会ったのだ。

 

ーしあわせ島ー

 

士『BB団…悪の組織に時間改変ね…まるでタイムレンジャーだな、まあともかく俺がなんとかする。』

 

一応、戦隊モノはジュウレンジャー以降見るだけ見た俺にはなんとなくわかる。

時間ものはタイムレンジャーでやっていたなって。

 

日高『わかった、俺たちもなんとか出来ることはやってみる。』

 

士『さーてと、ノーコンティニューでクリアしてやるぜ!』

〈カメンライド!エグゼイド!〉

 

そして、俺たちは圧勝したがラストに出てきたのは意味不明のロボットと出会った。

 

日高『な、なんだお前は!』

 

メカ亀田『仮面ライダー…貴様のせいで我が愛しのプロペラ団が潰れたでやんす。

そこで、仮面ライダーの知識が満載の男をモチーフに開発されたのがおいらでやんす。

しかし、仮面ライダーの知識を身につけるうちに気付いたでやんす。おいらなら…

おいらなら仮面ライダーになれると!

そして、仮面ライダーと戦うためには敵組織の真似をすればいい!』

 

士『そのためにこんな島を!許さないぞ!』

 

メカ亀田『何とでも言うが良い!

おいらの力を見せるでやんす!』

 

士『ノーコンティニューでクリアしてやるぜ!!』

 

メカ亀田の体中から出るミサイルを俺は避け続け、ついに俺はクリティカルフィニッシュで倒した!

 

メカ亀田『ううっ…このまま敗れるのでやんすか…おいらは…』

 

士『正義って言葉は残酷だよな…どんな悪行でもその言葉一つで罪悪感が消えてしまうんだから。』

 

メカ亀田『何がいいたいでやんすか?』

 

士『この世界に生まれた生命体として仲良くやろうじゃないか。プロペラ団はもうないじゃないか。俺はこれから世界をひっくり返すんだ。

支配者達の組織に殴り込みに行くんだ。

それを見ていてほしい…もし、まだ世界を…人間を救う俺の姿で学ぶんだ。

自分のこれからを探すんだ。』

 

〈カメンライド!コーカサス!〉

 

メカ亀田『…』

 

ー数時間後ー

 

ドライブ士『これが世界の全貌です!!我々は騙されていました!』

 

メカ亀田『…勝ったでやんす。いや、勝てて当たり前でやんすか……これから何をすべきかはわからないでやんす。でも…なんかやることはやるでやんす。

ありがとう…仮面ライダー。』

 

俺は彼を救えたのかはわからない。

彼の姿を俺はもう見ていない。

メカ亀田を殺そうと考えたがその代わりに彼のコレクションを集めてそれっぽいものを作って殺しといた。

これからも見れるかわからないが、自分の行動に後悔はない。

少なくとも…幸せであってほしいと願うばかりだ。

 

ー病院ー

 

日高『しかし…なんだ…不安はあるがな。』

 

木村庄之助は逮捕出来た。

サブも逮捕したが、今では仮面ライダー純の部下として更生している。

 

しかし…木村は…

 

木村『私は私は!私はあああ!』

 

刑務所で虚しく叫んでいた。

いまは脱走しているが気にしてはいる。

家族の事もあるし罪を償ってもらいたい。

 

…考えるだけ無駄なのかもな。

 

俺は少し眠ることにした。

彼女たちの顔を見て温もりを感じながら…

 




ー第十六回ー

春川・コクリコ『第十六回!後書き座談会コーナー!』

コクリコ『はーい!みんなー!僕の名前はコクリコ。サクラ大戦のキャラクターだよ。』

春川『…春川魔姫…ダンガンロンパのキャラクター…』

コクリコ『とりあえず僕たちは作品に出るのはまだまだだけど何する?』

春川『まずなんで私がここに呼ばれたかを説明してほしいんだけど?』

コクリコ『いやぁ、だってこのコーナーの制限はありません!つまり、なんでもやりたい放題なんだよ!』

春川『それで?まず何を話すの?』

コクリコ『えっとね…今回は…確か…あ!他の作品との関連についての説明だよ。』

春川『え?そういうのってこんな初紹介の時にやるものなの。今までは名前を教えて終わりだったよね。』

コクリコ『そうだったけど、まぁ…それだけだと物足りないと思ったらしいよ。
えーとね、パワポケ11.12.13.14のネタバレ…といっても作者がクリアした彼女ルートストーリーのネタバレがかなり多くなるから注意してね!』

春川『それ、前にも言わなかったっけ?』

コクリコ『ま、そうだけど補足的な感じかな。だって攻略してない彼女ルートとかあるし、パワポケ ダッシュだって手に入れてないからさ。』

春川『多分手に入るよ、そんなレア物アマゾ◯で6000円なんでしょ。』

コクリコ『作者はアマ◯ンが使えない昔人間だからさ…』

春川『なるほど…』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第三十六話 RX大集合!ツナミリンチ

 

俺たちは今日も練習をする。

基宗キャプテンの考えた練習方法"基宗式"を取り入れてな。

 

基宗『よし!これからまず叫べ。』

 

田島『え?』

 

基宗『ともかく自分の目標を言いながら叫んでみるんだ!』

 

田島『はっ、はい!俺はピッチャーとしてもっともっと強くなる!強くなる!強くなる!』

 

基宗『よし、行ってこい!』

 

田島『うおおおおおおおおお!』

 

荷田『元気が凄いでやんすね。ところで、士君本当に天道のこと言わなくていいでやんすか?』

 

士『うん。あの出来事は忘れるべきだ。あの天道を討ち取ったことは俺たちの間で秘密にするべきなんだ。』

 

荷田『ま、あの天道の高い鼻をへし折ることに成功したのでいいでやんす!』

 

士『俺はチヤホヤされるのは好きじゃないんだよ。

…とりあえず地道にコツコツとだ。』

 

荷田『それが一番でやんすね。』

 

士『はぁ…にしてもこいつはやはり使えなかったよ。』

 

俺は荷田君に一枚のカードを見せる。

電王の超クライマックスフォームのカードだ。

 

荷田『え!変身しようとしたでやんすか!』

 

士『だけど、駄目だったよ。エラーって言われてさ…何か足りないのかなぁ?』

 

荷田『うーん、そういえば士君は電王のライナーフォームにもなれないでやんすね。やっぱりコンプリートフォームにならないと無理っぽいでやんすね。』

 

士『よくわからないんだよね、それが…なんかね…もうあと一歩な気もするんだけどね…』

 

そう…実は前に行った世界

 

ーパワポケ 12終了後ー

ークリスマスー

 

今日のクリスマスはヒーロー達が彼氏と再会し、幸せで溢れていた。

しかし、それでも彼等の心に不安はあった。

俺はびっくりされないようにするためにディケイドに変身した上で彼等に近づいた。

何故かというと…

ツナミグループのメンバーがアジト探しに来ていたのはわかっていたからだ。

 

ツナミ戦闘員『貴様!何者だ!』

 

士『通りすがりの仮面ライダーだ。覚えておけ…はあっ!』

 

〈アタックライド!ブラスト!〉

 

パァン!!

 

俺は戦闘員を倒して、ベント空間に送り込んだ。

さてと、この銃声で現れるかな。

 

ブラック『!!』

 

現れた。

ブラック、ピンク、カズに浜野にこの世界の俺と天道選手ともう二人男がいる。

誰だ…まあ、いいや、俺と天道選手の名前は違うみたいな差があるな並行世界ならでへだ。

 

7主『え…ヒーロー…いや違う…あんたはだれだ。』

 

11主『他の反乱グループ?』

 

士『まあ、待て待て待て。俺の声に聞き覚えはないか?』

 

10主『えっ?俺の声?』

 

和那『お、おかしい!そ、そんなわけない…とも言えへん…大分にとるで…まさか、クローンか。』

 

士『ま、待て待て待て。確かに俺はこんな格好だけどさあ…ちょっとは話しを聞いてくれよ。今、変身を解除するからさ。』

 

俺は変身を解除して前のように仮面ライダー超全集を渡してその力を使えることも教えた。

実際に使ってみせた…

すると…どうだろう…

 

和那『あ…あっはーーっ!あんたがまさかこんな強い力持っとるとは!これでツナミも壊滅やな、うちらの努力は何やったねん!』

 

10主『おいおいおい、別世界の俺ってそんな凄いのかよ…はぁ〜っ、こんなのツナミグループが一瞬で終わるじゃないか。』

 

士『まあ、終わらせてくるけど…今回は趣向を変えてみようと思って!』

 

俺はディエンドライバーにカードを5枚入れた。

〈カメンライド!ブラック、ブラックRX!フォームライド!ロボライダー!バイオライダー!増殖化!!〉

 

俺は仮面ライダーブラック、RXとロボライダーとバイオライダーをそれぞれ1億、合計3億の軍隊を召喚し、それぞれのツナミグループ基地に送り込んだ。

いかにツナミグループが支配者達を纏め上げた組織だとしても…大量のRXが襲いかかるのだ考えてみてほしい。

まさに地獄絵図

まさに仮面ライダー世界に駆ける!!

超能力攻撃は〈不思議な力が起こった〉の一言で無力化され、間接攻撃も当たらない。

逃げてもバイオライダーに入れない場所はない。

ロボライダーの銃はサイボーグなら簡単に撃ち抜く。

リボルケインの大爆発!

もはやこれはいじめというより、リンチに近いが…自業自得だ。

 

士『いってらっしゃーい!さて、俺も…変身!』

 

〈カメンライド!ディケイド!〉

 

12主『本当に変身ヒーローなんだな。色はピンクと黒で若干被ってるけど。』

 

士『こいつを使ってみるか。』

 

俺は使う機会がなかった超クライマックスフォームをディケイドライバーに入れた。

すると…

 

〈カメンライド!電王!フォームラ…エラーー!エラーー!〉

ディケイドライバーが光り輝いて点滅する。

なんだこれ…

 

士『な、何!!エラー!』

 

ブラック『な、何が…』

 

浜野『何か変なことしたの?』

 

士『ちっ!無理か!わかったよ、こいつを使うか。』

 

俺はカードを抜いて代わりにアックスフォームに変身した。

 

7主『それ…うまく使えないのか?』

 

士『いや、なんかこれだけ上手く使えないんですよね…なんでだろうな、ともかく…まあ、俺がいなくてもなんとかなりそうです。

あと、何十分かしたらね。』

 

俺は仮面ライダーブラックRXの解説を詳しくした。

戦闘映像を交えて、オタク趣味全開だが、皆が真剣に聞いていた。

もう、超能力者など意味がないからな。

明らかにおかしすぎて何人か笑っていた。

 

だから!夢中に…

 

お、携帯が鳴った。

ピッ!

 

ブラックRX『制圧完了!』

 

士『よっしゃ!今から資料をかき集めろ!3時間後ぐらいには記者会見を開くぞ!これで世界は変わるぜ!』

 

ブラック『……終わった。』

 

ピンク『私たちの努力って…』

 

浜野『はぁ〜』

 

7主『でも、いいじゃないか。真央ちゃん…これで二人で幸せに暮らせるじゃないか。』

 

ブラック『…嘘みたい…本当?』

 

7主『そうだよ!もう、ツナミはない!これからは自由だ!この数年…数年たったけど…やっとなんだよ!』

 

和那『もう…甘えてええんか…もう終わってええんか…』

 

10主『しかし…もう少し早く来てくれれば…みんなは…』

 

士『あ、よく見てないな!これこれ、時の列車デンライナー!これで好きな時間に行って好きなようにいじくれる…つまり?』

 

ピンク『なんでもやりたい放題…ってこと。』

 

浜野『まさか…』

 

士『そうだよ!例えば〜交通事故を防いだりとか〜トーナメントでの戦闘行為をなかったことにしたり〜しあわせ草で流れたそのお腹にいた子どもを復活させたり。』

俺はカズの指をさす。

これは言わないといけないことだ。

和那のお腹に俺の子がいるかは世界に入って少しの空気の違いでわかる。

いる世界といない世界がある。

 

和那『!!!!!ど、どういうことや!!し、しあわせ草で流れたって…』

 

10主『ま、まさか…あの体育祭のときに…』

 

士『そうだ、あの時お前たち二人には子どもが出来ていたんだよ…でも…それに気付かなかったばかりに…しあわせ草の副作用によって…』

 

二人は俯き…お腹に手をやり涙を流す。

 

和那『そ、そんな!うちは…うちは自分の子ども自分で殺したんか……』

(ここに…赤ちゃんが…ごめん…ごめんな…落ちたうちはええ…赤ちゃんは…)

 

10主『そ、そんな…そんなああ!』

(…俺は…俺は…)

 

和那『うち…とんでもないことにしてしもうた……何が正義の味方や…うちはああ!』

 

涙を流す二人に俺はデンライナーの写真を突きつける。

 

士『だからそれをなんとかするんだよ。俺の力があれば救えるんだ。自分の子どもも水沢も紫杏も!!みんな助かるんだ!そこで…記憶のことを…』

 

俺は記憶の質問をした。

やはり、みんな2だった。

しかしどうするかは彼等次第だ…

 

タイムベント!

 

で、いつも通り…

 

ー現在ー

 

士『使えなかった…やはり他のライダーのカードも手に入れてないと駄目なのか…』

 

荷田『しかし、どうすればいいかわからない以上今は練習するしかないでやんす。』

 

士『ああ…それはわかるんだけどさあ、周りに有刺鉄線が張り巡らせているのはなんでだい?』

 

グラウンド周りは有刺鉄線で囲まれ、いつのにか俺たちは閉じ込められていた。

ええ…こんなの?どうするんだよ…

 

基宗『おい、お前たち…今日の特訓はこのロボットを使って行う!』

 

そう言って基宗先輩は所々から煙が上がっているロボットを取り出した。

なんだあれ…

 

基宗『野上さんが独学で作ったマシンらしい。何かの漫画のキャラクターがモチーフになっているようだが…今からこのロボットがミサイルを撃つからお前たちは1塁から3塁まで盗塁するんだ。』

 

田島『盗塁?』

 

基宗『そうだ、このロボットは1塁、2塁、3塁それぞれにマウンドからミサイルを撃つ、それを逃れるように盗塁するんだ!』

 

士『えええーーっ!いやいやいや、こんなの死にませんか?』

 

基宗『大丈夫だ、爆発の火薬はなんとかバランスが取れてたはずだ。』

 

荷田『うわああああああ!早速来たでやんす!』

 

野上さんあなたって結構Sなんですね。

いや、あの奥さん二人の影響かな…ま、ともかく逃げろおおおおお!

 

そういえば誰かいないような気もしたが知らずに練習を続けた。

誰だっけ…

 

ー旧校舎教室ー

 

その場にいるはずのない者がいた。

会うことがなかった二人が対峙した。

 

桜空『何のようですか、北乃さん。』

 

桜空と野球の先輩の北乃は旧校舎にて会っていた。

桜空は北乃先輩に呼び出されていた。

 

北乃『お前は邪魔なんだよ…俺の士によくも手を出したな…』

 

桜空『俺の士…まさか、あなたは…』

 

北乃『そうだよ、俺は士を愛している。俺はそっちの趣味があるんだよ…だが、貴様が邪魔だ!こう言っているうちに…諦めた方がいいぞ。』

 

桜空『………嫌です!!!私は…私は…門矢士を愛しています!』

 

北乃『そうか…なら仕方ないか。』

 

北乃は懐からUSBメモリらしきものを取り出す。

いや…あれはUSBメモリじゃない!

 

〈オーシャン!!〉

 

桜空『!!そ、それは…』

 

北乃『ガイアメモリ…俺に接近して来た金髪の女がいてな、大金で手に入れたよ。フンッ!』

 

大会をサボっていた北乃に接近したルッカは最後のガイアメモリを売っていたのだ。

 

北乃はガイアメモリを入れて怪物へと変身した。

 

北乃『どうだ!!こいつが俺の力だ!!』

 

桜空『きゃああああああ!』

 

オーシャンドーパントとなった北乃が桜空に襲いかかる!

だが、その瞬間に窓ガラスが割れ、赤いマントの仮面姿の人が現れた!

 

??????『ふーはっはっはっ!そこまでだ!』

 

北乃『な、だ、誰だ!』

 

レッドローズ『正義の怪盗!レッドローズただいま参上!やはり動いていたか!』

 

桜空『え…レッドローズ?』

 

北乃『何の用だ!!邪魔するなら貴様も…』

 

レッドローズ『これまでも親切高校にて探っていたが…仮面ライダー唯一の弱点を突いて来たか…』

 

カァン!!

レッドローズのカードがオーシャンドーパントを傷つける。

 

レッドローズ『今のうちに逃げるぞ!ついてこい!』

 

桜空『は、はい!』

二人は旧校舎から急いで出て行った。

その時はまだ気づいていなかった、北乃のドーパントに別の何かがついていたことを…

 

北乃『こうなったらこれで…』

 

??『邪魔はさせない…』

 

北乃『誰だ…』

 

??『ヒーロー…』

 

ーその後の世界ー

 

俺たちは世界の時間を戻した。

そして、その世界には平和があった。

俺の時間はヒーロー対決後から再び始まるらしい。

 

ー7エンディングー

 

真央『あなたは…メジャーリーガーだったのに…』

 

7主『こんなこと言うのは野球選手失格なんだけど俺にとってあんな地位はゴミだよ。

真央ちゃんのためならね?

それに、俺は真央ちゃんとこれからの人生を二人で歩みたい。

共にいられなかった時間分一緒にいよう。

それに…子どもも欲しいし、まずは父さんと母さんに紹介しなきゃ。』

 

真央『…うん。』

 

俺はこれから仮面ライダーが戻してくれた時間で一緒にいられなかった分いようと思う。

例え、メジャーリーガーじゃなくても…俺は俺だから…

真央ちゃんを愛する男だから。

 

その後、彼が沢山の子どもたちと妻とメジャーにいって年俸が30億円になるスーパースターとなったことは言うまでもない。

 

娘『まーまー!パパは?』

 

真央『お外にいるよ…スキヤキと一緒に行ってきたら…』

 

娘『うん、パパー!』

 

ヒーローは一人ぼっちでした。

誰からも忘れられて死にかけても頑張りました

それでも苦しんで頑張りました

誰からも感謝されずに過ごすはずでした

しかし、仮面ライダーが救ってくれました

そして、一人の男が救ってくれました

一人ぼっちのヒーローはどこにでもいるママになりました

子どもを授かり夫に愛される

そんな幸せをヒーロー…いや、ママは手に入れました

 

真央『…今日はどのルートで行くの?』

 

7主『ま、どこでもいいじゃない。平和な世界なんだから。』

 

ー10スタート前ー

 

俺の知ってる親切高校とは勝手が違った。

だけど、そこには変わらない…俺の愛すべき彼女がいた。

 

10主『また高校生生活か…最も…和那とラブラブな時間を過ごせる…最高の日々だがな…あ、そうだ!いっそのこと指輪でも買いに行くか?』

 

和那『えええ!で、でも…朱理は…』

 

浜野朱理は彼氏とともに戦いの記憶を忘れて過ごせた…子どももいたのに…

それを壊してしまったのは…

 

浜野『何言ってるのよ?』

 

浜野が後ろから声をかけてきた。

 

和那『えっ!ど、どないなっとるん?』

 

浜野『ったく、なんでこんなことになったんだか…ジャジメントはない。超能力者もいない。

仮面ライダーにより世界は平和!

NEOZECTによるコロニーの建設によって人口問題解消!

それに、私たちの復活!

どんだけ都合が良いのよ…』

 

たち…え、そこにいる他の三人は…

 

浜野『この三人は前に言わなかった?

私とともに作られたアンドロイド。

でも、今では人間になった。あの11主の家に引き取られてこうしてここに来たの。』

 

みずき『うん、朱理の婚約者の家に住んでるの。』

 

つばき『私たち…幸せになれた。』

 

はな『これが奇跡なのね。』

 

和那『…あっ!紫杏がいる…うちの身体もなんともない…これが…これが…頑張った証なのかな…うち…うち…』

 

10主『最高のクリスマスプレゼントだな!ありがとう!別世界の俺!こっちの世界でも俺頑張るから!』

 

和那『でも…うちはこの高校にあんまりおられへんかもしれへんな。』

 

10主『えっ!そ、そんな!だって…もう』

 

和那『そういうことちゃうねん…いっぱい…愛してくれへんか?ダーリン?』

 

10主『……わかった!では、早速!うおおおおおおお!』

 

弾道が4上がった

和那の好感度が100上がった

一発を手に入れた

満塁男を手に入れた

サヨナラ男を手に入れた

神速を手に入れた

粘り打ちを手に入れた

連打○を手に入れた

チャンス○を手に入れた

 

そして、年末

 

ー10主の家ー

母『大丈夫、和那ちゃん。』

 

和那『ええ、大分ようなっとります。うち、身寄りがないのでえろう迷惑かけとりませんか?』

 

父『気にしなくていいよ、もう君はこの家の一員だ。ゆっくりしてくれるといい。』

 

和那『すんません、おじさん。』

 

父『お父様でいいんだぞ。』

 

和那『じゃあ、これからもよろしくお願いします、お父様、お母様。』

 

10主『…おおい…俺は…』

 

俺は帰ってきたと同時にボコボコにされた。

いやはや無責任だのなんだのと大分ボコボコにされたがこの痛みは嬉しい。

和那が側にいる。ずっといてくれる…

そんな幸せを痛みから感じられる。

お腹を愛おしく撫でる彼女とそのお腹にいる子のために何かしてあげることこそ俺の幸せだ。

さーてと、一丁頑張りますから。

 

この男はその後、春夏甲子園連覇を達成し、ドラフト一位指名、妻の好きな阪神に入団そして選手、コーチ、監督として野球人生全てを費やすこととなる。

妻と20人の子どもたち、家族とともにその人生を歩み、その人生に悔いを残すことなく生き続けることとなった。

 

ー70年後ー

 

二人の老夫婦が2軍グラウンドの試合を見ていた。

ひいひい孫を連れて…

 

ひいひい孫『ひいひいばあちゃん!!あっちでお父さんが頑張ってるよ!』

 

和那『うん…』

 

10主『嬉しいなぁ…こんな日が来るなんて、ひ孫の試合を観れるまで長生きできるとは…』

 

和那『あなた…私の夢は孫に囲まれてだったけど…ひいひい孫に囲まれるほど長生きできるなんて…』

 

10主『奇跡……いや、努力の結果だ。』

 

あと、数年生きられるかわからない。

だがこうして生きている以上全力で生きようと思う。

それが、俺と和那の人生だから。

 

ー11主その後ー

 

俺は、浜野とその姉妹とともに暮らすこととなった。

大変なプロ野球での2軍生活。

ナマーズがちょっと変わった形で、会長も違いがあった。でも…

彼女が朱理がいつもいてくれた。

人間として生きることを決めた彼女と俺はいつもいた。

子どもは同じような時期に授かった。

どうやら、人の死はともかく生は必ずあることらしい。

ショッピングモールで買い物したり、服を買ったり、ご飯を食べたり、旅行に行った。

そんな何気ない幸せを二人で…いや、朱理の姉妹…そして、父さん、母さん自分の子どもとともに…生きていく。

ありがとう、仮面ライダー!!

 

彼はその後、オリックスに入団。

名ピッチャーとして優秀な成績を残して退団、その後もコーチ、監督として好成績を残して、監督として日本一に何度も輝いた。

 

11主『この時間をもっと大切に過ごしていこう…朱理…』

 

朱理『ええ…』

 

赤ちゃんを撫でながら二人でベビーベッドを覗き込み笑みを浮かべた。

その笑顔は崩れることはないだろう。

 

ー12主その後ー

 

彼は野球部のコーチとなった。

彼はその野球一筋の経験から様々な野球プランを考えて、怪我の確立をほぼ0にする計画まで立てられる人間となった。

彼は、全国を旅することになるが彼の側にはずっと妻と子どもたちがいた。

子どもたちの笑顔…子どもが好きな二人だからこそ、喜んでいた。

彼は今日も野球のために選手のためにどこかのコーチとして働いているであろう。

妻とともに…彼や妻はヒーローと呼ばれている。

それは、子どもにとってのヒーローだけでない、ヒーローは誰かを幸せにするもの。

その幸せを与える彼らを私たちはずっと応援するだろう。

 

息子『ままー!ままー!お菓子かってー!』

 

百花『はいはい、パパ…荷物持ちお願いね。』

 

12主『わかってるよ、ママ。』

 

スーパーを抜けて重い荷物を持ちながら家族団欒の時間を過ごしていた。

その輝きが薄れることはない。

 

メリークリスマス!!仮面ライダーより

 

[HAPPY END]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ー第十七回ー

春川・コクリコ『第十七回!後書き座談会コーナー!』

コクリコ『今回は前回言っていた彼女ルートのネタバレについてだよ!』

春川『まず、作者の現状としては

パワポケ 11 しのぶ、華音ハッピーエンド
浜野 ビターエンド 攻略済み

パワポケ 12 全彼女ハッピーエンド攻略済み

パワポケ 13 全彼女ハッピーエンド攻略済み

パワポケ 14 未プレイ

ということになっているよ。
まあ、パワポケ 14の方は一応ある程度の知識はあるし、ネタバレが結構出るよ。』

コクリコ『そうだねぇ〜やっぱり、最終作だけあって闘い的に盛り上がるもんね。』

春川『まあ、11のネタバレはそんなにないけど浜野ルートを通ったし、紫杏ルートもやったからね…大分激しいとは思うよ。』

コクリコ『紫杏ルートと浜野ルートはかなり嫌なルートだからねぇ〜あ、でもなんで11はそんなにやってないの?』

春川『シズヤルートが全く攻略出来ないアンド紫杏の変貌に耐えられず、辞めたからね。ハタ人間はフラグ管理が面倒すぎるし、集中力が足りないのよ。』

コクリコ『それをここでは地雷というんだよ…』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第三十七話 なぜ赤ちゃんは運命的なのか?

 

荷田『あ、あんな特訓…誰が出来るでやんすか…』

 

田島『の、野上選手が抜かしていた普通ってなんだよ。』

 

越後『やっ…やれやれだぜ…』

 

あの地獄の特訓を終えた俺たちはふらふらになりながらも寮に辿り着いた。

野上選手…あれは…特状課で取り締まるレベルのロボットですよ…

まあいいや…とにかく飯を…

そこには何故か北乃先輩が正座させられていた。

 

士『えっ…北乃先輩…』

 

車坂『おう、お前ら…こいつは今日の特訓をさぼりやがったんだ。おい!どういうつもりだ!』

 

北乃『どうもこうも…こっちは色々と大変だったんですよ!

何か消える奴がいたりとか…』

 

車坂『仮面ライダーのせいとでも。

仮面ライダーがこの高校にいるなんて噂まさか信じてるんじゃねえだろうなあ?』

 

北乃『いますよ!だっていきなり俺はボコボコにされたんですから!』

 

車坂『いいからてめえはこのグラウンドを走ってこい!1000周!急げ!』

 

北乃『ち、ちきしょー!!』

 

荷田『行っちまったでやんす…』

 

士『なんだろう?俺のこと睨んでいたような気が…』

 

荷田『ともかくとっとと飯を食べて部屋に戻るでやんす!』

 

俺たちは部屋に戻った。そこにはなんと桜空が待っていた。

 

荷田『あっ!クラ!どうしたでやんすか…』

 

あのあだ名は俺たちの間で今も使っている。

最も俺と桜空は名前で呼びあってるが…さーたん、つーたんは卒業した。

からかわれて言われる時もあるが…

 

桜空『メガネ…ちょっと席を外してもらっていいですか…』

 

荷田『…わかったでやんす。』

 

荷田君が出て行った後、俺は桜空の前に座った。

 

士『…何があった?』

 

桜空『ドーパントに襲われました…』

 

士『なっ!どういうことだ!ドーパント!!』

 

桜空『北乃…先輩が…ドーパントになって…私を…襲ってきたんです!うわああああん!!』

 

彼女は俺に抱きついた。

彼女は泣きながらも俺の胸で顔を擦り付ける。

汚いユニフォームにも関わらず…

大丈夫じゃない…みたいだ…

 

桜空『怖かった…怖かった…怖かったああああああ!』

 

しばらく泣き止みそうもない。

当たり前か…おれならともかくドーパントなんて見たらそりゃこうなるか…

 

3分後

 

ようやく落ちついた桜空が俺の顔をじっと見つめる。

なんだか嬉しそうにニコニコしている。

 

桜空『あの…ちょっと頼みがあるんですが…』

 

士『頼み?ドーパントはもういいの?』

 

桜空『そのこととも関係あるんですが…実は私は二人の人に助けてもらったんです。』

 

彼女が窓を指差すと二人の人がこちらを見ていた。

誰だ…

 

桜空『入れてもいいですか?』

 

士『いいけど?』

 

ガラガラ

桜空が窓を開けると二人はゆっくりと部屋に入ってきた。

 

美空『こんばんは仮面ライダー、旦那から話は聞いてるよ、私は野上美空っていうの。』

 

真央『…天道真央…こんばんは…』

 

二人とも見たことある顔だった。

 

士『嘘おおおおお!天道選手と野上選手の奥さん!!な、なんでこんなところに…二人とも旦那さんのそばにいてやらなくていいんですか!』

 

真央『それは大丈夫…もう怪我もないし…勝手に帰ってきたから…』

 

美空『ええ、今頃冬子ちゃんが甘えてるんじゃないかな。仮面ライダーが助けに来てくれればよかったのにね?』

 

士『ひ、日高理事長や野上選手から事情は聞いてるはずでしょ!』

 

美空『それは、そうだけどさあ…私たちずっと泣いてたんだよ。それに、私や真央さんも傷ついたし…』

 

真央『…辛かった…』

 

士『きょ、今日は愚痴を言いにきたんじゃないんでしょ!さ、桜空を助けてもらってありがとうございます。それはともかく…な、何の用で来たんですか!』

 

真央『…まず、美空からお願い…』

 

美空『実は私さあ、何ヶ月か前に旦那や芙喜子姉が親切高校に来た時に私もいたんだよ、レッドローズとして。』

 

士『え、日高理事長とは知り合いじゃなかったんですか?』

 

美空『理事長はともかく、生徒側にいた浜野朱理…あいつにバレないように潜入しないといけなかったから親切高校にこっそりとあの時に入った。

そして、等々見つけたの…ある研究を…』

 

士『研究…』

 

美空『対仮面ライダー用兵器…pv has not changed。PHNC…これは仮面ライダーWに出てきたガイアメモリと同じ形状をしたものだよ。

なんでこれを作っていたかというと…仮面ライダーの弱点が関係しているんじゃない?』

 

桜空『仮面ライダーの弱点?時間制限とかじゃないでしょう?』

 

士『…うん、その通り…仮面ライダーの弱点はメモリブレイクが出来ないんだ。

仮面ライダーWに変身するためには二人の仮面ライダーが必要だ。しかし、俺は一人。

仮面ライダージョーカーやスカル、アクセルに変身しても出来ないと思う。

あのメモリブレイクは仮面ライダーWのベルトがあったからできることだ。

それに…仮面ライダーWに変身するためにはメモリとドライバーがないといけない。

俺は一人用のロストドライバーをつけたがダメだった。

ダブルドライバーを使おうとも思ったが資格がないらしい。

メモリブレイクが出来るのは俺じゃないみたいだ。』

 

変身アイテムやらなんやらはマイティクリエイターで作ったカードでできるが、メモリブレイクは出来ないようだ。

自分の体はリプログラミング出来ない。

変に使用してディエンドライバーやディケイドライバーが使えなくなったら大変だからなのもある。

 

美空『その弱点を奴等は知っていた…あいつらもしかしてエボルトのことを知って…いや接触してるんじゃないの?』

 

士『…今度、最原さんに話を聞いてみます…なんとかしてみます。ところで、真央さんの用事は?』

 

真央『…私の体をリプログラミングで赤ちゃんが出来る体にしてほしい。』

 

士『え?』

 

真央『…他の世界の自分の子どもの写真を見たり…梨子が嬉しそうに母乳あげてる姿を見てると羨ましくて…』

 

彼女たちは自分の夫の子どもたちの育児を皆でやっている。

とても数が多く、苦労も多いが皆が子ども好きなので楽しくやっている。

自分の子どもを抱く姿が羨ましかった。

 

桜空『赤ちゃんか…士…この人に助けてもらったからやってあげて。』

 

真央『あと…噂の薬"PA"がほしい…』

 

士『!!な、なんでそこまで…』

 

真央『…ブギウギ商店街にいる私の知り合い九紅渡が彼女と7股かけられて…その彼女全員がその薬を飲んで襲った結果…陽性だったって…』

 

パワポケ 9の話です。

パワポケ 9はパワポケ 10の一年目と同じ時期なのでこれは当たり前です。

ちなみに本編とは違いハーレムルートです。

山下貴子も生きています。

 

士『べ、ベルデの仕業か…くっそ〜あれはまだ試作段階の実験していない薬なのに!』

 

武美がベルデから買ったのが原因

 

桜空『な、なんでそんなことを…』

 

士『バイオ兵器の研究を何か役立つことに使えないかと思って頑張ったんだよ…そして色んな研究の末に出来たのがこのPAって薬なんだよ。

俺って子ども好きなんだよね。だから…子どもが出来ずに苦しんでいる人のためにと…このPA…正式名称はpregnantassist 妊娠支援薬。

開発は数年前からやっていて残りは実験だけだったんだけど…』

 

真央『…それもほら、そのブギウギ商店街のことでベルデがやったことってデータもとれた…もうニュースでも言った。それに仲間に教えてある。』

 

いくつかの資料と手紙を渡された。

この薬の使用許可の最終判断は俺に委ねられている。

バースなどから一部の医療ライダーも許可している。手紙には使用許可がほしいと書いていた。

なら…大丈夫か…

 

俺はハンコを押すとPAを彼女に渡した上で彼女をリプログラミングで人間にした。

どうやら、人間ではなかったらしい、

 

真央『ありがとう…でも、気をつけてね。』

(梨子みたいに赤ちゃんいっぱい…)

 

彼女の家では自分以外には子どもが産まれていて、共に暮らして育てているためほとんど自分の子と大差はない。

それでも…育てるうちに母性本能をくすぐられたのだ。

 

シュパッ!!

 

彼女達は満足そうな顔で窓から出て行った。

 

桜空(私もあれを使ったら…士の…赤ちゃんを…もっと…)

桜空が何故か顔を紅くしていたが俺は気にしなかった。

 

士『…桜空、今日は大丈夫か?』

 

桜空『……どこかの所へ一緒に泊まってもいいですか?私…不安で…』

 

士『…いいよ、でも、ちょっとここにロイミュードの俺と桜空のコピーを置いておくから。』

 

俺は桜空と部屋を出て荷田君にロイミュードのことを教えて、五十鈴と和那とダイナを見て、九百龍の日本支部に向かった。

九百龍は斬月が管理していた。

ベルデがジャジメント、アジムは純、九百龍は斬月、カエサリオンはデューク、大神はイクサの管理となっている。

その関係者でまだ成人していない者は基本的に純が世話をしている。

彼は結構人気があるみたいだ。

 

九百龍日本支部

 

部屋

 

士『とりあえずここで寝るか?』

俺は使われていない部屋に布団を二つ敷いて寝ることにした。

まあ、不安だからといって一緒に寝るわけにはいかないし…

 

桜空『……士…私、士に行っておかないといけないことがあるんです。』

 

士『えっ、何?北乃先輩にまだ何か…』

 

桜空『…その…来ないんです…あれが…』

 

士『あれ?あれって何?』

 

桜空『…女の子の日です…ここ何ヶ月か…ないんです…あの時は5月後半でしたから…今は9月ですので…』

 

ま…まさか…いや…本当に…

 

士『!!!ま、まさか…いや、そんなことはないよね…』

 

俺の…

俺の…あか…

 

桜空『…迷惑ですよね。』

 

桜空が俯いて俺に言ってきた。

初めてあったときに見せたような表情になった。

とても悲しい目になっていた。

 

さら『…勝手に私からして…こんなこと言われても…妊娠なんかされても…私の軽はずみな行動が……あなたを苦しめるなんて…私はあなたを裏切りました…』

 

士『……』

 

さら『真央さんのような人には失礼かもしれないですが…

赤ちゃんなんて邪魔なんです!!

いらないんです!!!

こんな…こんな子なんて!!』

 

ギュッ!!

 

俺はさらを強く抱きしめる。

 

士『…嘘つけ…』

 

さら『!!』

 

士『おいおい、俺がそんな嘘を見抜けない馬鹿だと思ったか?さらじゃなくて桜空なこともな。

お前は俺に気を使ってくれてるんだろ?

だって将来プロ野球選手になる男が子どもなんていたら大スキャンダルだからな。』

 

さら『…』

 

士『自分が身を引いて俺から嫌われて勝手に産めば関係ない…そう思っていたんだろ。』

 

さら『!!そ、そんなことは!』

 

士『桜空はさらになればいい…

そうすれば苦しまなくていいから…

俺に迷惑をかけることに…

俺の負担になることを恐れている…』

 

さら『この子が産まれたらどうするんですか!あなたの夢の裏切りになります!

そんな…そんなの…』

 

ガシッ!!ギュウウ!!!

 

俺はさらをより強く抱きしめる。

そして俺は涙を流して彼女に言った。

 

士『俺を…裏切るなよ…さら…桜空になってくれよ…

俺は…俺は…桜空のためならなんだって出来る…

試合のことはなんとか出来る…出産費用もなんとかする…

だから…いなくならないでくれ…桜空…』

 

さら『迷惑じゃないですか…』

 

士『俺、もう!もう!桜空がいないとダメなんだよ!

それに…俺、子ども大好きだし…桜空と俺の子どもなんて最高じゃないか!』

 

さら『私と…私とこの子を愛してくれますか?』

 

桜空『私を…芳槻桜空を…門矢桜空にしてください!そして…この子を産ませてください!』

 

士『もちろんだ!』

 

chu!

 

筋力が100上がった

技術が100上がった

素早さが100上がった

 

シュイーーン!!!

 

この時に光った数枚のカードに俺は気づかないとほど桜空を愛した。

父親になるか…だが、より一層頑張らないといけないな。

よしっ!俺はこれからも頑張るぞ!

 

決意を新たに決めた俺…

その先が地獄の苦しみだと知るのはまた後のことだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ー第十八回ー

春川・コクリコ『第十八回!後書き座談会コーナー!』

春川『今回は小話を含めて色々と補完的な事を教えるよ。』

コクリコ『まず、僕たちの出番についてだけど…書きだめの分には出てないんだよね。』

春川『最原と百田は出たけど…私はまだなのね。多分、この章の終わりくらいには出れると思う。』

コクリコ『僕は当分後かなーそれに、まず僕が出るんじゃなくてエリカやグリシーヌ辺りが出そうなんだけどなぁ〜』

春川『そうなるのが妥当だけど…作者はちょっと思考が可笑しいんだよね。だってパワポケで一番のトラウマアルバムがあのパワポケ13の二階堂真琴のバッドエンドだもんね。』

コクリコ『3日は苦しめられたようだし、他のバッドエンドも中々だけど…紫杏より僅かに上なトラウマらしいよ。』

春川『NTRや洗脳は大嫌いだからな作者。』

コクリコ『ともかく!あのルートに絶対に行かない話しを書くから!あ、あと重大発表があった。』

春川『え?何?そんなの私の台本に乗ってないけど?』

コクリコ『…その台本準備稿の奴だよ…』

春川『あ、本当……』

コクリコ『……』

春川『………進めて…』

コクリコ『…えーゴホン!現在、作者はパワポケ定番の裏サクセス作りをしているんだ!』

春川『パワポケ2からある裏サクセスか…確かに無いのは寂しいけどそんな気にしてなかったよね。』

コクリコ『だからこそやるんだよ。最近は海上冒険編ばっかやってるからね、そのタイトルをここで発表するって。』

春川『え?そういうのって…普通、活動報告とかに書くんじゃないの?』

コクリコ『まあ、そうなんだけど書き始めたばかりで公開が大分後になっちゃうからね。それがこちら!』

"カオスヘッダー"が地球に襲来し、30年以上が経過した。
コスモスペースと呼ばれる次元の地球は今日も平和で、異星人、怪獣との共存、地球環境の向上に努めている。
"ウルトラマンコスモス"がいなくなった後、大きな争いはなかった。
しかし、別次元の地球にてウルトラマンコスモスに倒された異星人や新たな侵略者が襲ってきた。
その次元の地球人は荒れていた…
その次元にはコスモスはいない…しかし、コスモスペースにいた三人の青年とカオスヘッダーが力を合わせて脅威に立ち向かった!

パワポケ裏サクセス
パワポケXウルトラマンコスモス
〜絶体絶命地球防衛隊編〜

春川『へぇ〜確かに今までこの発想はなかったわね。で、またクロスオーバーもの?』

コクリコ『そうだね、基本的にこの作者が書くのはクロスオーバーと異世界は外せないんだよね。
この作品ではこれまでのパワポケ の裏サクセスのキャラクターが多数参戦するんだ!
それで、もしかしたらこっちの更新が遅れ気味になるかもしれないよ。』

春川『ま、安直だけどそうなるよね。でもその作品の公開は遅くなりそうだしね。』

コクリコ『結構忙しいみたいだしね〜ま、気長にまってて!それじゃ!』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第三十八話 最悪!生に絶望した女!

 

 

ー九百龍ー

ー日本支部ー

ー部屋ー

 

朝…俺は眼を覚まして体を起こすと横には彼女がいた。

桜空だ、すぅすぅと可愛い寝音を立てながら俺の横で寝ている。

俺はゆっくりと起き上がって彼女を起こさないようにキッチンへと向かい、朝ご飯を作り始めた。

 

さて、何を作ろうかな?

 

1 和食

2 洋食

3 中華

 

1

 

やっぱり和食かな。一応ご飯炊いておいたし…

俺は秋刀魚を焼いて食べるのは好きだ。

桜空も喜ぶだろう。

俺は炊いてあったご飯を盛り付けて、味噌汁を作った、地味だが普通。

軽めの朝食だ…まあ、健康的だな。

さてと、桜空を起こすか…

 

士『桜空、起きろ、桜空。』

 

俺は桜空を揺さぶる。

もう恋人どころじゃないので触れても問題ないので普通に起こす。

 

桜空『あ…れ…士…』

 

寝ぼけてるな。よし、ここはちょっとおどかしてみるか。

 

士『桜空……そろそろ俺…行くから…また…会えるから…じゃあな。』

 

ヒュン!!

 

俺はその場から高速で移動して探さないでくださいとさっき書いた紙を側に置いた。

すると桜空は…

 

桜空『士…どうしたの…え?えええ!』

 

お、驚いてる驚いてる…よし、早速出るか。

 

士『おはよう!桜空!』

 

桜空『えっ?士…このさがさないでってのは?』

 

士『ああ、中々起きなかったらね。つい書いちゃった、びっくりした?』

 

桜空『す…少しだけですけどね。士のことは信用していますから。』

 

頬を赤らめながらこちらを見る桜空の顔にまたドキッとさせられる。

愛しているなあ俺…

 

士『さらだったら…こんなドッキリ出来ないよ…桜空だからこそ出来るんだよ。』

 

桜空『それは士のおかげ…いや…旦那様のおかげですよ。』

 

士『だ、旦那様!!そ、そんな風に言われるとちょっと…照れるなあ〜』

 

桜空『じゃあ、あ・な・た?』

 

士『くっ!最高だよー!って、ご飯出来てるぞ。一緒に食べよう。』

 

桜空『あ…この匂い…秋刀魚の匂いですね。』

 

士『ああ、朝ご飯を作ったんだ。食べたら学校の寮に戻ろう。』

 

桜空『はい、ところで…妊娠のことは…』

 

士『お父さんに連絡したらどうだ?』

 

桜空『そ、そうですね…まずはご飯を食べて学校に行きましょう。』

 

?少し桜空の様子がおかしいと思ったが気にしないこととした。

 

士『ああ。』

 

俺は桜空と楽しく朝ご飯を食べて学校の寮に戻った。

しかし、その後すぐに俺は最原と出会った。

 

ー森ー

 

最原『どうも、久しぶりだね。』

 

士『おお、あんたか。久しぶりだね、今日は何の用だ。』

 

最原『君がそのベルトの機能を解放したから確認しにきたんだよ。』

 

士『このベルトの機能…いつの間に?』

 

最原『それに使えるカードも増えたはずだ。ライドブッカーを開いて見なよ。』

 

俺はライドブッカーを開いた。

するとカードが3枚飛び出した。

 

士『ゼロノスのゼロフォームに電王のライナーフォームとデンライナーゴウカのカードが…なんで?』

 

最原『それは愛を手に入れたから使えるようになったんだ。』

 

士『愛を手に入れた?まさか桜空と子どもを作るとカードが使えるようになるなんていうんじゃないだろうな!』

 

最原『そ、そうだけど赤ちゃんを作るのが条件じゃない。

互いの繋がりを完全に心と体で感じたときに愛を手に入れた時にカードが解放される。

その相手が知識を持つものだったり関係するもののカードが使えるようになるんだ。』

 

士『あ、桜空は電王のことを知ってたから使えるようになったのか。で、それはいいとして…これで行ける世界が増えたのか。』

 

最原『ああ、それはまだできない。

というか…介入が出来ない。』

 

士『つまり…俺がその世界へと向かうことは可能だが、そこで何かすることが出来ないってわけか。』

 

最原『人間の姿じゃ無理だ。だけど、今ならカイジンライドの一部の力を使えるみたいだ…例えば人間としてロイミュードの融合進化体になることとかでその世界へ行くとか。』

 

士『そうか…ところで、このベルトじゃメモリブレイクはなんで出来ないんだ?』

 

最原『それはね、君だけだからだよ。一人の力じゃメモリブレイクは出来ない仕組みになっている。

ダブルドライバーにその力を入れたんだ。

でも、君はあのダブルドライバーには適合しなかった…ダブルドライバーまたはロストドライバーの本当の持ち主じゃなきゃメモリブレイク出来ない。』

 

士『本当の持ち主…まさか、左翔太郎はこの世界にはいないぞ!』

 

最原『違う、違う。その遺伝子を持つもの…円環の理から外れたこの世界だからこそいる人だ。

左翔太郎さんの遺伝子を引き継ぎなおかつ共に戦うパートナーがいる存在。

まだ、見つけられていないか…

それに、そのダブルドライバーをフルに使うためにはその適合者と相手両方見つけないといけない。』

 

士『なるほど…その適合者がどこにいるかわからないのか?』

 

最原『わからない…でも、そのダブルドライバーが反応またはジョーカーメモリが反応する相手がいれば…僕が探すよ。あ、あと!それからカイジンライドのデメリットも教えておかないといけなかった。』

 

士『デメリット?』

 

最原『そう、デメリットだ。カイジンライドを使うということは悪に一時的にだが染まるということになる。

簡単に言うと…メディックの様な事になるわけだ。

闇が溜まって増殖する…とても危険だ。くれぐれも扱いに注意してくれ。』

 

士『わかった。コントロールしてみるさ。

ところで…俺がいけなかった世界は行けるようにはなったのはわかるが…どの世界だったっけ?』

 

最原『…この世界だよ…行ってごらん…君が死んだ世界に。』

 

最原は悲しそうな目でその世界の場所を示した。

 

士『行ってくる。』

 

最原『よろしく頼むよ。それじゃ。』

(桜空ちゃんに渡したあれが使われないといいけど…)

 

俺はブレンをカイジンライドして融合進化体としてその世界に向かった。

 

ー和那ビタールートー

 

ー葬式場ー

 

その世界に来た俺はブレンの体に入り、彼と意識を分けながら探すことにした。

カイジンライドは意識を渡すか渡さないか選べる。

カメンライドの召喚もそうなっている。

 

ブレン『ここはあなたの葬式場ですね?あなたは事故で死んだと書かれていますが…』

 

士『おそらくそれは嘘だろうな……かつて俺が行った世界にいた真央さんなら事情を知ってるかもしれない。いくぞ!』

 

ブレン『見ていかないのですか?』

 

チラリとその場を見渡す。

神妙な顔で葬式場へと入るチームメイトや親の姿が見えた。

とてつもなく悲しい。

これが…救えない悔しさか…

 

俺は真央さんの元へと向かった。

 

ー秘密基地ー

俺は、警戒されながらも真央さんに会った。

 

真央『…誰!なんでここがわかったの?』

 

ブレン『わ、私は味方です。能見というものであります。ツナミの差し金ではありません。』

 

真央『……何の用…』

 

ブレン『芹沢真央さん。あなたにいくつか聞きたいことがあります。

何故この世界の彼は死ぬことになったのか?』

 

ブレンは俺の写真を見せる。

真央さんは顔を背ける。

 

真央『彼…10主のこと…私は知らない。』

 

士『そんなこと言わずに教えてください。俺は知りたいんです…俺がどうして俺が死んだのか!』

 

ブレンの口から俺の声が発せられる。

その声に真央さんは驚いた。

 

真央『!!その声…なんで…あなたはカズに…』

 

ブレン『ああ…なるほど…つまり大江和那にこの世界のあなたは殺された…というわけですね。』

 

真央『この世界…どういう意味?』

 

ブレン『パラレルワールドって知りません?もし、こうだったら…もしああなっていたら…そのあり得た可能性の世界の一つから私たちは来ました。

私どもの世界は私たちの手によって起こった仮面ライダー革命で平和になりました。』

 

真央『パラレルワールド…仮面ライダー革命?いったい…』

 

ブレン『口で言うより見てもらった方がいいですね。これをご覧ください。』

 

俺は持っていた端末で仮面ライダー革命の様子を見せた。

 

真央『何…これ…!…赤子の手を捻るように…敵を…殺して…』

 

驚きの表情を隠せなかった。

そりゃそうだ。

数千人の仮面ライダーと怪人が自分たちが苦戦して来た相手を子どものようにあしらっていたのだ。

そんな反応もするに決まっている。

 

ブレン『安心してください。別空間に送るだけですから、殺しは一回もしていません。』

 

士『こうやって俺たちの世界は平和になった。しかし…こっちの世界の俺は…なんで和那に殺されたんだ…』

 

真央『…それは…』

 

士『教えてくれ……頼む…言いたくないのはわかってるが俺は知りたい…どんな悲劇だとしても…』

 

真央『カズが壊れた……』

 

士『!!』

 

真央『最初は戦いを怖がっていた…

でも、戦いを行うたびに…心が…砕けて…

戦いを楽しむようになって…容赦なく何人もの命を奪うようになって…』

 

士(……カズが…そんな風に…)

 

真央『私たちのところに身を寄せた頃と変わってしまった…

そして、私はその世界のあなたに助けを求めた…でも…そのせいで…あなたは…』

 

士『……カズに殺された…』

 

真央『…そう…だから、カズはそんな自分に絶望した。

愛していたあなたを殺した自分に…だから…自らの命を絶った…』

 

士『カズは…カズは…巻き込まれただけなのに…』

 

ブレン『残念ながら私たちにはこの世界で何も出来ません。この世界の門矢士が死んでしまっていては介入が出来ないのです。』

 

真央『…私のせい…か…』

 

士『…この世界のあんたも責任を感じるタイプか…こっちの世界もそうだよ。

あんたは自分だけ子どもが出来ないことに責任を感じていたよ。』

 

真央『!!そっか…そっちの世界はそうなんだ…わたしだけって…』

 

ブレン『こちらの世界では重婚が認められていまして、あなたの彼氏さんはあなたと他5名の方と結婚しています。

そして、あなただけが子どもが産めなくて悩んでいたと…』

 

真央『…そっか…』

 

少し残念そうな顔をしていたが俺が見せた写真を見せると心なしか顔に笑みが現れていた。

彼を慕う人間が他にいることは残念だが彼がこんなに笑顔でいられる世界を喜んでいた。

 

ブレン『でも、仮面ライダーの力と新薬品のおかげでもう妊娠は確実です。』

 

真央『!!どういうこと…』

 

士『ハピネスXだったっけ…確か超能力者を強制的に引き出す薬があったよね。

あれを作る科学者を集めて人間の生殖能力を高める薬を作ってもらったんだ。

ノーリスクにするのにかなりの時間がかかったけど…その代わりに100パーセント妊娠、ノーリスクで母胎への異常も確認されなかった。1週間で妊娠がわかる優れものだ。

1つ子、2つ子、3つ子と選べる。

そして…仮面ライダーエグゼイドには遺伝子操作能力がある。

これで超能力者、サイボーグ、アンドロイドに具現化的存在を普通の人間にすることができる。若返りなども簡単だ。』

 

真央『!!!じゃあ…全ての人間を幸せに出来る力が…』

 

ブレン『はい、これまでいくつもの世界が仮面ライダー革命で救われました。

全ての人間が支配に苦しまず、いつでも家族と一緒にご飯を食べて家でゆっくりと寝る。

そんな世界を作ってきました。

だからこそ…この世界が酷く見えるのです。』

 

真央『………わたしの所為だ…全部…私の…』

 

士『いや…まだだ…まだ終わってない!!』

 

真央『…もう未来は…』

 

士『俺は時間を戻せる…それに今はまだ無理でも…この世界に介入できる力を手に入れる!なんとしても…』

 

真央『……そうすれば…みんな幸せになるの。この世界は…』

 

士『ええ…この世界は最悪だ!!互いを疑いあい…弱い者を踏みにじる…一部の力を持つ者にしか幸せが与えらない!

そんなの…そんなの間違っている。

あの…あの世界のように…』

 

スッ

 

俺はカズがジャジメントに行ってやり直した世界の後の写真を懐から取り出して真央さんに見せた。

 

真央『!!!!これ…が他の世界…のカズ。なんて…なんて…笑顔…』

 

その写真にはその世界の俺や18人の子供たちに囲まれて幸せそうに笑顔でいるカズの姿が写っていた。

真央の目頭から涙が出ていた…

悔しそうに写真を持つ手が震える。

 

真央『…ごめんね…不甲斐ないヒーローで…こんな…こんな笑顔にしてあげられなくて…ごめんね…』

 

涙を出す彼女に俺は心底胸が痛む。

この傷が俺を強くする…

自分の力の無さに絶望しかける…

でも…いつか…必ず…

100の世界…全てを…

 

ブレン『…そろそろ行きましょうか…向こうに…』

 

真央『…どこに行くの?』

 

士『実際に二人に会ってくる…何か伝えておきたいことがあるなら言ってやりますが…』

 

真央『…………ごめん…って…伝えて…』

 

士『はい…』

 

〈カメンライド!ゴースト!〉

 

俺はブレンをカードに戻してゴーストとなってこの世界のあの世に向かった。

 

真央『……私たちだけでも…やるしかない…』

 

 

 

 

 

 




ー第十九回ー

真琴・ノシシ『第十九回!後書き座談会コーナー!』

真琴『私の名前は二階堂真琴、パワポケ 13のキャラクターだ。そしてこいつがノシシ、かいけつゾロリのキャラクターだ。』

ノシシ『えーと、このコーナーはそれぞれ出演予定のキャラクターが出て色々と話しをするというものーですー。今回からシャッフルで作者の気まぐれでキャラクターを出しまーす。もし、このキャラとクロスオーバーな会話がしたいとかあったら感想とかメッセージください。
これでよかっただか?』

真琴『ああ、説明ありがとう。しかし、私は未だに混乱している…喋るイノシシが目の前に座っているからな。』

ノシシ『そんなこと言ったっておらとあんたで3回収録しないとゾロリ先生に叱られちゃうだー。』

真琴『わかった、わかった。ところで今回の議題は何だ?』

ノシシ『えーと、この台本によるとーこれまでの技の説明をしなさいと。』

真琴『技か?確かにそういうのはわかっているでしょスタンスで来たからな…』

ノシシ『そのせいで本編と少し違った能力になったものもあるし、例えばフリーズベントとかコンファインベントとか…だっただな。』

真琴『それらの能力は超能力関係対抗策になっているぞ。
コンファインベントはベントカードを打ち消すのが本来の効果だが、今作では超能力を打ち消しようになっている。
フリーズベントは相手を凍らせるのだが、超能力もプラスアルファで凍らせる。
ちなみに一度このカードを使われたら元には戻らない。
超能力を一時的に打ち消す機械ESPジャマーは本編にもあるからそうなっている。』

ノシシ『あり?リターンベントはどうして使ってないだか?
コンファインベントと同じように超能力を返せる設定じゃないだか?』

真琴『その能力はそうだが…話の展開的に悩むのだ。』

ノシシ『そうだか、ほんじゃ、また次回〜』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第三十九話 幸せへの、start up!

 

 

士『ここがあの世か…ゴーストだからこそいける場所だな…さてと…俺はどこだ?』

 

俺はそこら中を飛んで回って少ししてから二人を見つけた。

二人ともなんとも恥ずかしいくらいにイチャイチャしていた。

まあ…俺も桜空とああいうことするけど…

…悲しい…

死んだ後にしか…あんなこと出来ないなんてな…

なんでだよ!!もう死んでるじゃないか!

死ななきゃいけない理由なんてないのに!

…これが力の無さか…

 

士『おーい、ちょっといいか?』

 

10主『ん?誰だ一体?』

 

士『ああ、俺の名前は門矢士…名前は違うがあんたと同じ人間だ。こことは違うパラレルワールドから来た…もしものお前だ…

……その…ちょっと…話しを聞きたいんだが…辛いことかもしれないが…』

 

10主『パラレルワールド…もしもの俺か…俺はいいが和那は…』

 

和那『ええよ、話したりゃあ、あなた。』

 

10主『…ああ、俺たちは死んでここにいることはわかってるよな。』

 

士『さっき黒猫さんに会ってきた…悲しそうな表情だった…』

 

和那『…リーダーに会ったんか…そうとうまいとっる様子やろな…』

 

士『ごめんって…伝えとくように言われた…本当にすまない!!』

 

俺は二人の前で土下座した。

涙を流しながら二人に謝る。

二人はいきなりの俺の行動に驚いていた。

 

和那『な、そ、そんなどないしたん!いきなり謝るなんて…うち…あんたに何も悪いことされてへんで?』

 

10主『そうだ!悪いのはジャジメントだ!そっちの俺が謝ることじゃない!』

 

士『そうじゃないんだ!あんな奴ら俺が本気になれば10分で滅ぼせられる!俺が…俺が間に合わなかったことを謝っているんだ!』

 

和那『な、ジャジメントの規模を過小評価しすぎや!!あいつらは…あいつらは…強すぎるんや!』

 

俺はパッドを取り出して仮面ライダー革命の映像を見せた。

 

士『これが俺の仲間だ。』

 

二人とも映像に見入っていた。

そりゃあそうだろう。

仮面ライダーたちがあらゆる施設破壊!

怪人による圧倒的攻撃!

証拠品提出による不正発覚!

コーカサスによる人類先導!

仮面ライダーエグゼイドのリプログラミングによる超能力削除!

まさに奇跡の光景だ…

 

10主『な…なんだと…』

 

和那『こ…こんなあっさりと…』

 

士『これが仮面ライダー革命…全ての元凶の支配者達を倒して俺はいくつもの世界を救った。

あんなのこのディエンドライバーにちょちょいとカードを入れて召喚するだけで勝てる!

いくつものパラレルワールドで人間を助けてきた。

だけど!その救う世界に俺が生きてなきゃ駄目だったんだ!

俺が死んだ世界じゃ…こんな風に戦えない…何も出来ない!!』

 

二つのドライバーについて俺は説明した。

そしてエボルトのことを教えた。

すると二人は悔しさのあまり泣いていた…

 

和那『じゃあ…なんや…うちら…エボルトのせいでこうなったんか…そいつの楽しみのために…こんなことを…』

 

怒りや憎しみが増えている。

当たり前だ…俺もそんな目にあわされたら怒り狂うに決まっている。

画面で見てるだけでも怒るのに…

こんな…こんな僅かな時間だけしか生きられなかったなんて…

 

10主『いくら救われたとはいえ…これじゃ…俺たちは…』

 

士『俺の力が解放されれば助けられるのに…くそっ!!このドライバーで…』

 

和那『なあ?あんた他の世界に行ったんなら…うちは…どうなった…うちらは…幸せか…』

 

俺は真央さんに見せた写真を二人に見せた。

子供たちに囲まれて笑顔を見せる彼女たちの写真を…

 

士『これが…あり得た世界の写真だ。』

 

和那『!!!これが…あり得た…うちの…姿…羨ましいなぁ…この子達の名前は何や…どんな風に話すんやろ…どんな風に泣くんやろ…どんな風に動くんやろ…見てみたいわぁ…』

 

10主『……俺は…こんな家庭を築きたかった!子どもに囲まれて…和那と俺の子どもに囲まれて…畜生!!』

 

二人とも死んであの世で2人きり…

悪くはないのかもしれない。

でも…子どもは欲しかった。

二人が諦めたのはこの世界で生きること…

自由を奪われた結果だ…

俺はこの世界のジャジメント…いや、ツナミを許さない!!

 

士『…なぁ……俺は意味が…仮面ライダーの意味ってのがこの世界にきて…やっと…やっとわかった気がする…

俺が仮面ライダーになったのは敵を倒すためじゃない!人を救うためだって!

本気で人を助けたいと思うからこそこんなに強い力を手に入れた!

でも…出来ないことがあると…わかる…俺は仮面ライダーであって人間でもあると…

出来ないことがあって弱くとも…努力して出来るようになれと…俺に目標が出来た!

この世界をなんとしてでも変える!

みんなの笑顔を…守るために!さらば!』

 

10主『和那…和那…』

 

和那『うわああああああん!!』

 

俺はこの世界を後にした!

俺に目標が出来た…

俺はこの世界を救える力をつける!

エボルト…いくらお前の力がいかに強大でも…仮面ライダーが絶対にやっつける!

だから…首を洗ってまっていろ!

 

俺は決意を新たに元の世界へと戻り学校の授業を受けた。

 

その頃…

 

ーミラーワールドー

 

??『ウィザードの世界の力も駄目でしたか…そろそろ…潮時かもしれませんね…』

 

?????『そういうわけにはいかん。

なんとしてもこの世界を手に入れなければいけない。』

 

??『…我々の存在はバレていないと考えるべきですかね…』

 

??『しかし…ガイアメモリもそんなに多くはない…どうするんだ…』

 

??『…超災害を起こすと私はOREジャーナルに送りました。』

 

?????『ほぉ…レスキューフォースか…中々面白いことを…』

 

??『すぐにやらないのか?』

 

??『ええ…もう少し…もう少しまってからにしますよ…このウイルスを確実なものにするために。』

 

????『…!』

 

ー現実世界ー

ー朝ー

ー教室ー

 

俺は一通り決意を新たにして、シリアスモードで教室に入ったのだがいきなり脱力してしまった。

 

荷田『おっ…おはようでやんす…』

 

クラスが全員倒れていたのだ。

俺と桜空のロイミュードは平気そうだ…いや、ちょっとだれている!なんでだ?

 

俺と桜空はそれぞれのロイミュードを連れてトイレに行こうとしたが溢れていたので俺たちは屋上に行った。

するととんでもない話をしてきた。

 

ー屋上ー

 

士『おい、これは一体?』

 

士ロイミュード『これはバイオハザード…いわゆる一斉感染…』

 

桜空ロイミュード『奈桜チョコレート異物混入シンドロームです。』

桜空『……?はっ?』

 

士・桜空ロイミュード『奈桜チョコレート異物混入シンドロームです!!』

 

士『いや、意味がわからん!いや、言ってることはわかるが…どうしてそんなことに…』

 

桜空ロイミュード『何を張り切ったのか私も料理の才能に目覚めたとか言ってチョコレートの中にこれをいれて…』

 

空になったビンを見せる…

あ、それって…

 

士『…あ、それは…』

 

桜空『知ってるんですか士?』

 

士『前に俺が作った究極のスープ…オンフルールの夕陽。仮面ライダードライブに出てくるスープ…でも…これは究極すぎてこれに何か余分な物を入れるだけで…

完全に味がおかしくなるんだ…』

 

桜空『おかしくなる?』

 

士『危険だから封印しておいたのに…いったいどこから…』

 

桜空ロイミュード『どうやら神条さんが自治会員として不審物を探していたところ見つけたみたいなんです。』

 

士『そこから出たか…はぁ…処分しようにも困っていたけど…使用禁止って書いといたのに…』

 

士ロイミュード『奈桜さんがどうせガセですといって…』

 

士『倒れたのは1年生だけか?』

 

桜空ロイミュード『はい、2.3年生は無事です。先生は一年生の担任はだめでした…』

 

士『はぁ…口直しのために何か作るか…』

 

桜空『え?食中毒じゃ…』

 

士『いや、あれは本当に不味くてヤバいやつだ。

一種のバイオハザードだ。

俺が口直しに…そうだ!シュークリームでも作るか!!みんなでやるぞ!』

 

桜空『はい!』

 

俺たち四人は分担してすぐにシュークリームを作った。

1学年分作るのに時間がかかったが授業がなかったので問題ない。

そして、ロイミュードを戻して俺たちは教室に戻った。

 

ー教室ー

 

士『みんなー?だ、大丈夫か?』

 

越後『や、やれやれだぜ…』

 

士『意識はあるみたいだな…災難だったな…奈桜!勝手に俺の材料使うなよ…』

 

奈桜『いやはや、やはりなんといいますか…好奇心?』

 

士『好奇心でゲムデウスレベルのバイオハザードを引き起こすなよ。

みんなも困ってたぞ…ま、俺にも一応あれを放置していた責任があるから口直しのデザート持ってきたよ。』

 

そういって俺はクラス分のシュークリームを出した。

 

士『これでも食って元気直せ。安心しろ…俺特製だ。』

 

五十鈴『い、いただいてもいいのか?』

 

士『気なんて使わなくていいよ。ほら?』

 

みんなにシュークリームを配ると本当に美味そうな顔で食べてくれた。

 

和那『うんまぁ…』

 

神条『口が浄化されるな…』

 

すごい喜びようだ。

他のクラスの奴にも配った。

一応…謝っておいた…

クラスの奴が迷惑かけたと…

 

奈桜『一件落着!』

 

士『俺のおかげだぞ…』

 

 

 

 

 




ー第二十回ー

ノシシ・真琴『第二十回!後書き座談会コーナー!』

ノシシ『今回は雑談好きな事話して楽しくやるだー。』

真琴『ほお、意外に楽だな。といってとこの作品絡みのことになるがな。』

ノシシ『えーと、まずはこれからこの作品どうなると思うだか?』

真琴『とりあえずそれぞれの彼女候補の章ごとに分けてるから集中的に色々とできることは多いと思う。』

ノシシ『他作品とのクロスオーバーについての見解はどうだか?』

真琴『悪くないと思いたいが…実際にそこまで好評というわけでもない。
前作はやり過ぎて色々もたついてしまったからな。』

ノシシ『でもーそれってワンパターンになりがちになるだあ。』

真琴『そうだな…いっそのこと13.14のキャラクターを外伝ではなく本編に出してみるか…13は結構扱い易いらしいからな。』

ノシシ『外伝の登場キャラクターで出るのって何人か決まってるだか?』

真琴『ああ、相棒メガネともう一人の親友役は決まっている。そして、パワポケ4のキャラクターとパワポケ11のキャラクターも第1話か第2話に登場は確定している。』

ノシシ『えーと、裏サクセスに出たことない人を中心に出す予定だ。』

真琴『結構そういうキャラクターは多いからな、やりようはある。今回はこんな所かな。』

ノシシ『じゃ、まったねー!』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四十話 魔王となった女

遅くなり、すみません。今回はちょっとだけ路線ずれてます!それでは、どうぞ!


 

士『ふぅ…午後から授業再開か…』

 

俺のシュークリームを食べたことで先生たちや生徒は蘇ったが時間がかかりすぎたので午後から授業を再開することにした。

 

奈桜『ああ〜なんでこんなに罰が…持ってた600ペラ全部取られてしかも反省用紙3枚って…』

 

士『いや、1000ペラ引かれるんだから残りの400ペラしっかり集めとけよ。』

 

奈桜『メシが貰った800ペラをくださ〜い!』

 

士『ダメだ!桜空から甘やかすなと言われているんだ。俺は渡さん。』

 

奈桜『けちんぼ、どうせAもBも越えてZに達した二人には意味ないことでしたか。』

 

士『おいおい…あと、二度とこんなことするなよ…だけど…何故こんなことしようと思ったんだ?』

 

奈桜『いやぁ〜士が料理を振舞っているのを見て私もと…』

 

士『俺がここまで上達するのにどれだけ大変だったことか…とんでもない努力が必要だったんだぞ!』

 

昔のことを俺は思い出す…

 

ーかつてー

 

ブラーボ『さあ、早速マカロン作りよ!さて、質問?マカロンの中に入れるクリーム、これは何が良いと思う?』

 

士『甘いクリーム!』

 

〈ドリアン!スパーキング!!〉

 

ブラーボ『ふざけるなああ!』

 

士『うわああああああ!』

 

何かふざけたり間違えたりするとすぐに攻撃してきたからな…

でも、めっちゃ美味かったし…

ほかにも…

 

豚の餌ーーー!

 

これは何だ?ゴミか?

 

もうちょっと…頑張ろう…

 

とかなんとか言われて心ボロボロになってやっとのことで料理が上手くなったんだ。

はぁ〜今、思い出してまた辛くなってきた。

でも、こいつはまたやりそうだな…そうだ!

 

士『なあ、奈桜?俺が料理を教えてやるよ。』

 

奈桜『えっ!メシが教えてくれるんですか!そ、そうですねぇ〜考えてもいいですよぉ〜。』

 

士『威張れる立場じゃないだろ。』

 

奈桜『またまた〜あ、でもただ料理をするのも飽きますね〜そうだ!!新しい情報が欲しいのでメシのおすすめの平成2期の仮面ライダー見てあげますよ。』

 

ドン!!

いゃ…そんなドヤ顔されても…

 

士『仮面ライダーを見たいだけだろ…そうだな、ドライブでも見るか?』

 

奈桜『ドライブ…ああ、あの陸王の…』

 

士『ああ、その通り…で、なんで急に仮面ライダーを見たくなったんだ?』

 

奈桜『今の時代仮面ライダーを見ておかないと世間の情報がわからなくなるって…』

 

奈桜の言ってることは正しい。

最近の現代史にはしっかりと仮面ライダー革命の事が載っているのだ。

勿論これは強制させたことじゃない。

近代世界において重要な出来事だから載っているのだ。

それはなんらおかしくはない。

だが…

 

世界の仮面ライダー図鑑

 

という、この世界におけるそれぞれのライダーが働いている場所を記した図鑑が売られている。

何を隠そう俺が四季報感覚で出したのがバカ売れしてしまった。

 

それに伴い、仮面ライダー知識を高める風潮が起こり始めた。

で、今の時代仮面ライダーを一作品でも多く観ておいた方が就職の時に有利になるとまで言われている。

ま、間違いではないかな…

で、奈桜もこうなったと。

他の世界が支配に脅えるくらいだからこれくらいがいいのかな?

 

士『じゃあ、ドライブのBlu-rayは確かうちにあるから大丈夫だけど…』

 

奈桜『それじゃあ決まりですね!…あ、でも料理を教えるということはやはりメンバーが多い方がいいかもしれません!』

 

士『そうだな…桜空やメガネでも誘うか…ドライブのことなら俺とメガネは詳しいし…桜空も勉強になると思うから…』

 

奈桜『それじゃあなんか地味すぎませんか?あ、そうだ!!いいところに!タエタエ〜あなたも頑張ろう?』

 

妙子『え、何の話?』

 

奈桜『いや実はね?メシが料理を教えてくれて仮面ライダーも教えてくれるんですよ!タエタエもこの機会に勉強以外のことも学びましょう!』

 

妙子『ま、たまにはいいかもね…士の料理美味しいし。』

 

奈桜『そういえば聞きましたよ!メシ!料理を桜空とタエタエにはかなりの頻度で振舞っていると!』

 

士『ああ、勉強を教えてもらってだな…』

 

奈桜『そんなことしちゃダメですよ!ますますタエタエのスタイルが良くなっちゃうじゃないですか!!』

 

士『え?どういうこと?』

 

すると奈桜は耳元で囁く。

 

奈桜『いいですか?タエタエは甘いもの大好きでメシが教えてもらうたんびに貰っているのに太っていません。

これはタエタエの体の性質上仕方ないのです。

みんな栄養とかが胸や尻に行くんですよ。

いいですか…バストは…ウエストは…』

 

士『!!お、おまおまおまおまお前!!なんでそんなこと…』

 

奈桜『新聞部の力を舐めないでください。

あの野上リンさんから褒められたんですよ。』

 

妙子『…聞こえてるわよ。二人とも。』

 

奈桜『えっ!ご、ごめんね〜タエタエ…代わりにメシが料理教えてあげるから〜』

 

士『か、勝手に決めるな!お、俺はいいが。妙子はいいのか?』

 

妙子『別にいいけど。私もあの味には興味があるわ。それに…やっと仮面ライダー剣を全話見終わったし、次の仮面ライダーみてもいいかなって。』

俺は妙子を了承した後、荷田君を誘う。

 

士『メガネ〜俺の料理教室で料理やるか?ドライブを観た上で。』

 

荷田『それは面白そうでやんすね。ぜひとも参加させてもらうでやんす!』

 

奈桜『これでタエタエ、私、メシ、メガネ、クラが揃いましたね…しかし…これでは何か対抗できない…あのメシの夜ウルトラマン視聴グループに…』

 

士『対抗するなよ…』

 

奈桜『あ!キュピーン!みーつけた!』

 

奈桜が嬉しそうに廊下に出て会話を始めた。

キュピーンって口で言うのか…

誰だ…誰を誘…

 

神条『よろしく頼むぞ士。』

 

浜野『よろしく。』

 

はああああああ!

紫杏に浜野!どういうことだよ…

 

士『……奈桜、これは一体?』

 

奈桜『いやぁ〜やはりここはもう少しメンツを強くしとかないと思って紫杏ちゃんと朱理ちゃんをと。』

 

士『俺はダンジョンに行くパーティを連れて来いとは言ってないぞ。ところで紫杏、浜野…なんで奈桜の話に乗ったんだ?』

 

神条『今回の件…私の責任だ!監督生として奈桜の異常性を軽視すぎたんだ!

だから…私は監視をしなければならない!』

 

浜野『そのサポートが私ってわけ。』

 

士『…そうか、奈桜…上手く丸めこんだな。まあドライブを一緒に見るのは賛成だ。』

 

もし、他の世界の神条紫杏がドライブを見ていたら…世界は変わっていたかもしれないからな…

 

こちらのパラレルワールドの10は桜空goodルートですので、士は紫杏と関わりはほぼないです。

 

ー魔王誕生ルートー

 

神条『諸君!

ツナミ・グループの、

真の構成員たる諸君!』

 

多くの人間が彼女を見つめる。

彼女は人間を先導する王となった。

いや、彼女は人類の敵 魔王となった!

大量の戦力を率いて人間の敵となったのだ!

今、ここに滅びが始まろうとしていた…

 

神条『世界の"征服"はなった。

さて、次は"支配"するとしようか。』

 

彼女の物語は、ここで終わる。

その破滅の結末は、いつかどこかで

語られることになるだろう。

 

さてと!!

 

バァン!!!

 

その場に俺は現れた。

オールライダー対大ショッカーの並び方で歩き出した。

全ての主役仮面ライダーを増やした形で、ディエンドもいないけど。

俺はディエンドとディケイドは召喚出来ないんだ。

まあ、それでもいいけど…

俺はここに自由を示す!

世界の支配を終わらせるために…

 

士『世界の支配者か…よくもこんな世界にしてくれたな。

偽りの仮面を被るしか出来ない薄っぺらい女がよくぞここまでこれたもんだ。』

 

上守『貴様!!』

 

バン!!

 

ドライブ!!タイプテクニック!!

 

バン!

 

撃ってきた弾丸をドライブのタイプテクニックが弾き飛ばす。

既に対策は万全だ。

 

犬井『…』

 

男のアンドロイドが剣を持ってこちらに向かってきた。

犬井か…対策済み

 

アーイ!バッチリミナー!開眼!ムサシ!決闘!ズバット!超剣豪!!

 

ゴーストのムサシ魂でその剣を防ぐ。

この進撃は止めらない。

ゆっくりと歩く。

 

神条『何だ…貴様らは…その力…』

 

1号『俺たちは仮面ライダー。自由の戦士

自由を奪われる時、仮面ライダーの力が必要とされる限り俺たちは無敵だ!』

 

2号『そしてライダーがいる限りツナミグループの野望は遂げさせん!!』

 

士『そういうわけだ!支配は絶対に許さない!!俺たちは人類の自由のために戦う!』

 

俺たちは戦闘を始めた!

ライダーキック!!

ライダーパンチ!!

大量の攻撃を避けてライダーたちがその場に集まっていたツナミのアンドロイドやサイボーグ、クローンをバッタバッタと倒す。

 

ファイナルアタックライド!!デデデディケイド!!

 

大開眼!ムサシ!オメガブレイク!

 

ヒッサーツ!フルスロットル!テクニック!

 

強力な二人を倒した。

雑魚も全滅

さてと…残りは神条だけか。

 

士『よぉ…楽しかったか?その役を演じられて…もぉ、終わりなんだよ。

お前のそのちっぽけな役割を全うした結末はこれだ。

何人もの人を殺し…欺き…騙し…とんでもない罪を重ねたお前はもう

おしまい。』

 

神条『………』

 

俺はパッドを開いて全世界のツナミグループの支社を見せた。

他の怪人やライダーにより、全滅。

当たり前だ。

クレインオルフェノクやバケガニに対応出来る奴などいないからな。

 

士『お前はどうする?魔王さん。

本当の王になるべき奴は他にいる

人類の敵となる覚悟が出来た?

人類の支配?征服?

仮面ライダーがいる限り不可能なんだよ!』

 

神条『………あと少しだったのに…』

 

士『悪事のことか…お前は高校時代思いやりのある真面目な子だった!

だが今のお前はなんだ!そんなつまらないことのためにここにいるのか!

今まで何人殺した!何人苦しめた!

世界の支配者になった気分はどうだ!

引きずり降ろされた気分はどうだ!』

 

神条『…何故だ…何故邪魔をする…』

 

士『なあに、こんなふざけた世界を破壊するため。

俺は世界の破壊者だ。』

 

神条『これが…人間のためだ…』

 

士『その台詞を使っていいのは本当に人間を愛している奴だけだ。

俺にはお前がやってきたこと全部ゴミみたいなものだと思っている。

何がハピネスX?何が一撃計画?

人間を玩具にするのもいい加減にしな!』

 

神条『黙れ!私は…私は…』

 

士『俺は少なくとも誰かのために戦っている。

ラブ&ピース、愛と平和のため、みんなの笑顔のため、破滅の運命を免れるため。

お前たちは人を殺すことを第一に考えていたが俺は人を生かすことを第一に考え、そして実現した!

人類の宇宙進出計画が…

お前にはわかるまい!そんな役割を与えられて満足しているお前じゃ…

降りられない役に立っていたお前を引き摺り下ろすことなんてあっという間に出来たよ。

俺は世界の破壊者としての役割を受け入れて楽しんでいる。

そのおかげでこんな笑顔を見れたんだからな。』

 

俺は今まで回った世界の写真を見せた。

みんな、笑いながら写っていた。

その写真を見てついに魔王は膝から崩れ堕ちた。

 

神条『…結局、私の努力は無駄だった。

仮面ライダーなんていうスーパーヒーローが現れた時点でお終いだったというわけか。』

 

士『この世の中腐りきっていた。

みんな…幸せじゃなかった。 誰もがみんな望んでいたんだ。スーパーヒーローの出現を、だからこそここに俺がいる。

そして、不条理な悪を倒してハッピーエンド

お前の一撃計画の真の意味で遂行してやったんだから感謝しろよ。』

 

神条『…違う…それじゃ…』

 

??『何が違うの?』

 

神条『!!!誰だお前は…』

 

神条ロイミュード『あたしは私…あなたをコピーしたことで意思を持った機械生命体…あなたの本心かな。

鏡に映る自分と会話できるわね。』

 

神条『お前は…お前はなんでここにいる!!』

 

神条ロイミュード『いい加減自分の弱さにむきあってほしいから"あたし"がここにいるのよ。』

 

神条『私とあたしの違いはなんだ!

何が違うというんだ!』

 

神条ロイミュード『………』

 

神条『私のこれまでの努力はなんだ!

また踏みにじられるのか!』

 

神条ロイミュード『…あなたは自分に厳しすぎた。

自己犠牲の精神が強すぎたのよ…

それを他人に押し付けた。

それが駄目なのよ。

そっちの"あたし"は泣いていた。

"私"じゃなくて"あたし"でもない。

あなたは一体…何者か?"あたし"もわからない。

でも…やり直す事は出来るわ。』

 

神条『…やり直す?ははははははは!

こんな風になってまでか!ふざけるな!もう、"私"はここで死ぬしかないんだ!』

 

士『それは違う!

確かに神条紫杏の"私"は間違っていたが、これからは"あたし"として生きるがいい…生徒会長としてもう一度!』

 

〈アタックライド!タイムベント!〉

 

俺は時間を戻した。

そして、いつも通り。

さて…

 

ー親切高校入学式ー

 

神条『!!!!ここは…この服は…』

 

士『よお、引きずり降ろされた気分はどうだ。神条紫杏。』

 

俺は変身を解除して神条にその姿を見せた。

驚きの表情を見せた。

そりゃあそうだな。

 

神条『お前は…門矢士…お前だったのか!』

 

士『そうさ、最もパラレルワールドから来た存在だがな…カタストロフの真実を話してやるよ。』

 

…エボルト説明中

 

神条『…それじゃあ…私は…』

 

士『実に面白いピエロだったろうな。

なんせ人間同士が勝手に殺しあっていれば楽しめているからな。』

 

神条『……』

 

士『だが、もうエボルトはいない。

好きにするんだな…お前の罪は消えた。

父親も生きている…アジムは滅んだからテロで死ぬ未来もない。

自由に暮らせばいいさ。』

 

神条『そうだな…今回は"私"ではなく…"あたし"として暮らすかー』

 

彼女は親切高校を変えた。

やり方が変わって彼女は優しくなった。

彼女は全ての人間が犠牲になることを義務だと考えていた。

しかし、その考えは破壊者により、破壊された。

今、彼女は充実しているかどうかはわからない。

色々な問題が山積みながらも彼女は幸せに暮らせるだろう。

魔王からあたしになった彼女なら。

 

紫杏『青春だな、士!』

 

門矢士『そうだな、紫杏会長!』

 

桜空『わたしも忘れないでください!』

 

歴史学者は彼女のことを知ろうとしたがわからないことが多いらしい。

真面目すぎる彼女はブレーキのかけ方を知った。

仮面ライダーとはそんなことを教えるためにあるのだろう。

少なくとも…彼女は救われた。

それでいいじゃないか。

それだけでいいのさ…

 

そんな彼女のために俺はドライブと観るとしよう。

人間の醜さを受け入れるためにも…

 

 

 

 

 




ー第二十一回ー

真琴・ノシシ『第二十一回!後書き座談会コーナー!』

真琴『今回は番外編の舞台の説明をしてみることにしよう。』

ノシシ『舞台は別世界の地球。いわゆるウルトラマンサーガの舞台となった地球だって。』

真琴『なるほど、あの世界か。にしても30年後とは思い切った決断だな。』

ノシシ『パワポケの裏サクセスとの兼ね合いにしても地球防衛隊というのはやってないから丁度良いと思ってたし、コスモスは作者が狂うほど好きなウルトラマンだって。
作者にとって一番のウルトラマンはコスモス、仮面ライダーはディケイド、スーパー戦隊はタイムレンジャー、ゲームはサクラ大戦となってるって。』

真琴『ちよっと…台本棒読みすぎじゃないか。』

ノシシ『そ、そんなことないだよ。』

真琴『それにアニメがエウレカセブンだと言い忘れてるぞ…真剣にやらないか!』

ノシシ『えっ…そ、そんなこといったって…こんなこと上手くないだあああ〜うわーーん!』

真琴『な、なかないで…くれ…わ、私が言い過ぎた!す、すまない。
そ、それではまた本編で!さようなら!お、おい!ゾ、ゾロリさんはや…』






目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四十一話 復活 天道投手

更新、今後遅くなるかもしれませんがよろしくお願いします。


 

 

 

ー謎の場所ー

 

和那『…あんたら悪魔や…。』

 

和那は誰にも聞こえないように呟いた。

 

彼女とこの世界の俺はジャジメントの研究施設に閉じ込められて超能力者として訓練されようとしていた。

 

そして、俺はマスコミに水沢という女生徒を殺したことになっている。

これで俺の甲子園へ行く夢を砕いた…と。

どんだけ大変なんだよ。

 

士『またカズかよ…ったく、ピーチ姫じゃないんだから…それに捕まってニュースで冤罪で絶体絶命…ヒーローの登場を盛り上げすぎだろ。変身!』

 

〈カメンライド!ディケイド!〉

 

パンパン

 

士『さてと…こいつを使うか…』

 

〈カメンライド!ライオトルーパー!カメンライド!ガタック!アタックライド!キャストオフ!〉

 

俺はそのままライオトルーパーで敵を引きつけ、ガタックのクロックアップでジャジメントの秘密基地に侵入した!

護衛もいたがカメンライドしたライオトルーパーが退治、二人がいる牢屋に入った。

 

10主『!!誰だ!』

 

その世界の俺が和那を庇うように俺を見た。

まあ、そりゃあそうだろうな。

俺は檻をガタックの剣で切った。

 

士『おい、ここから出るぞ。』

 

和那『な!あんた誰や…どうせそんな上手いこと言ってジャジメントの実験させるんやろ!』

 

士『おいおいおい、ちょっと待てよ。俺は通りすがりの仮面ライダーだ。いや、別世界のお前だ、ちょっと変身解除するから。』

 

俺は変身解除をして、二人の前に姿を見せる。

 

和那『!!!な、なんで…二人…』

 

10主『お、おい!俺…はあああ!俺だと!いったいどういうことだ!』

 

士『ともかく、今はここから抜けるぞ、大丈夫だすぐにジャジメントは滅ぼせるから…今回はあれでいこう。』

 

ディエンドライバーに3枚カードを入れる。

 

〈カメンライド!ゲンム!フォームライド!ゾンビゲーマー!ファイナルアタックライド!ゲゲゲゲゲンム!〉

 

ゲンム『ふははははははは!私は神だあああああああ!』

 

フーーーー!フーーー!

フーーー!フーーー!

 

大量のゲンムが世界中のジャジメントや他の支配者達のいる場へと向かう。

彼は死なない。

ゾンビだから…

世界中の支部でexciteしてくるだろう

今回は少し怒ってるからあんな感じですんでるが本気で怒ったら…

 

和那『な、なんや…あれ…』

 

士『不死身の増殖仮面ライダーゲンムゾンビゲーマーレベルx、俺の仲間だ。まあ、優雅に待とうじゃないか。立ち話もなんだ?あの金髪女のところでくつろごうじゃないか。』

 

10主『あっ…ああ。』

 

二人は唖然としながらも俺についてきた。

まあ、次元の違う話だからな。

驚くのが当然だ。

 

和那『あんたは何者や?』

 

士『俺か?俺の名前は門矢士、最も名前は違うが俺とお前は同じだ。

仮面ライダーになっていくつもの世界を救う旅をしている。』

 

10主『いくつもの世界を救う旅。なんでそんなことを?』

 

士『おいおい、お前たちを助けるために決まってるじゃないか。

俺は圧倒的な力と権力を持つジャジメントや支配者を倒すために仮面ライダーになって戦ってるんだ。』

 

和那『そのベルトと銃を使うんか?』

 

士『ああ、このベルトで様々な仮面ライダーに変身、この銃で様々な仮面ライダーや怪人を召喚する。

詳しくはこの全集を見てくれ、そこに書いてある一部のフォーム以外は俺がなれたり使えたりするんだ。』

 

とんでもない声が後ろから聞こえる。

そりゃあそうだろう。

びっくりずくしのオンパレードだ。

驚くのに慣れかけていたのに意味がない。

 

和那『てことは…さっきのゲンムがやっつけにいったんやっけ…もう勝ち決定…』

 

士『そ!今回はゲンムで襲っちゃおう作戦だったのよ、それで勝ち!いやぁ〜毎回毎回あいつらとんでもなく汚いから思う存分戦える!』

 

10主『こ、殺すのか…』

 

士『ああ、その点か。仮面ライダーは即死技を相手に食らわせた時に特別な空間に送り込んで相手を死なせないようにする技がある。

だから遠慮なく戦える。』

 

10主『…でも、俺たちは…世間的には…』

 

士『そこら辺も大丈夫だ。情報操作はお手の物の奴もいる。

夢は諦めてはいけない。夢ってのは呪いみたいなもんだ…叶えないとずっと辛いって…その呪いを解くためには夢を叶えるしかない。

夢は人を変える…夢は人を救う。

だからその夢を守るために俺は戦う。

戦い続ける…夢の守り人ってね。』

 

和那『夢の守り人…なんやそれ。』

 

士『…お前たちの世界はまだマシな世界だと思うぞ、他の世界に比べたら…』

 

10主『他の世界だと…俺たちは…どうなっているんだ?』

 

士『聞きたいか…二人とも覚悟があるなら話しをしてやってもいい。だけど、興味半分ならどうでもいいことしか教えない。』

 

和那『怖いけど…知りたい…もし、うちが間違った選択をしていたら…』

 

10主『俺も…知りたい…』

 

士『まずは神条紫杏が多数の世界でジャジメントに入る。

その後はジャジメントに反乱を起こして、一撃計画という第三次世界大戦のような大戦争で人類の数を減らすことを企てる世界。

大江和那がジャジメントに協力し、クローンが生み出されて世界中の人間が死にまくる世界と実験の末体がボロボロとなり、破壊を楽しむようになる世界。

一緒に戦った仲間と殺しあう世界などなどバッドエンドルートがいーっぱいある!』

 

和那『!!じゃあ…うちは…結局…戦うしか…戦うしか出来へんのか!』

 

士『違う!だからこそここに俺がいる!

だからこそ俺が仮面ライダーになって戦っているんだ!

他の俺が回った世界はすべて平和になったよ。』

 

10主『平和になった…』

 

士『仮面ライダー革命って言われててな、基本的にジャジメントたちの負け…そして世界は救われるってね。証拠の写真もある。』

 

俺は平和になった世界で写真を撮る。

ディケイドがやっていたことと同じことだがこの笑顔の写真を見ると元気が出て来る。

ちょっと俺が撮ると歪むからその世界の人に撮ってもらったのを貰う。

 

和那『そんな簡単な話なん…』

 

士『力はさらに強い力に負ける…ただ、それだけのことだ。ほら、ついたぞここが司令室だ。』

 

そして、俺は司令室に入るとルッカと桧垣がいた。

ライオトルーパーに捕まっていた。

もちろん護衛も同じように

 

士『さあてと、お前たちはどう処分してやろうか?お前たちもこいつらに怨みをもってるだろう?でも、こいつらを許すのなら解放してや…』

 

ボカッ!!

 

二人とも殴りかかる。

当たり前か…そりゃあキレるだろ。

二人は一心不乱に拘束された二人を殴る。

 

10主『よくもやってくれたな…』

 

桧垣『まさかこんなことになるとは…』

 

和那『黙れや?あんたらただで済むと思わんことやなあ?』

 

ルッカ『チキショウ!!』

 

士『あらあら、まあいいか。ともかく二人ともこれからどうする?そっちの俺は甲子園に行くが…大江和那…君はどうする。』

 

和那『…うち、これからどうすれば…多分学校に行っても…将来やることなんて…』

 

10主『…一緒に暮らさないか?』

 

和那『えっ?』

 

10主『一度は絶望しかけたけど、俺たちは元に戻れる。

だから、俺と結婚しよう…和那。』

 

和那『ええんか!うちええんか!!』

 

10主『当たり前だろ、和那…愛してる。甲子園頑張るから。』

 

和那『うっ…うわああああん!』

 

二人とも泣きながらその場で抱き合う。

さて、こっちはと…

 

士『よう、お前たち…お前達は実験が好きだよな…俺が実験してやるよ。』

 

〈アタックライド!ヘルヘイムの果実!〉

 

桧垣『うぐっ…うぐっ…』

 

士『このカードを使ってみたくてな…でも、悪人に使うのすら気が引けたが…あいつらの姿を見たらなあ…』

 

俺はヘルヘイムの果実を二人に食わせてインベスにした後に倒した。

このカードを使うのはこんな機会くらいしかないからな。

 

士『さて、親切高校に帰るぞ。』

 

俺は二人を親切高校に見送った後、帰っていった。

浜野もこの世界ではどうしようともないからななんだか体から正気が抜けてたよ。

ま、人間にしてやったし大丈夫だろ。

 

ー数ヶ月後ー

ー森ー

 

和那『やったなあ〜ドラフトで選ばれたやん!マリーンズやて!』

 

10主『うん!これも和那や別の世界の俺のおかげだよ。』

 

和那『なあ…これから卒業したらマリーンズに行くんやろ…なら…引っ越ししなあかんな…あと、これ…』

 

俺は彼女からある棒を渡された。

なんだこの棒は…

その棒の意味を俺は和那の一言で理解した。

 

和那『陽性やて…』

 

10主『………………や、やったあーー!』

 

ク リ ア

 

アルバム 家族で

 

今日も空は青い。

白い雲が多い日でも少ない日でも空は青い。

俺たちには深い闇があった

でも、最後は必ず青い空がある。

空は負けない…俺たちは家族だ。

共に生きて行くんだ…

 

水沢『とりますよー、はーい、チーズ!』

彼女は生き返った。

親切高校上層部は逮捕。

死んだ高校生たちは復活し、無事に親切高校を卒業した。

ジャジメントたちはNEOZECTとなり、平和な世界になった。

 

パシャ 写真ができた。

 

その写真には俺とお袋、親父、そして妻の和那と赤ちゃんが写っていた。

愛しの娘門矢夏海だ。

 

赤ちゃん『あーあー』

 

母『夏海ちゃーん〜』

 

和那『夏海ぃ〜おばあちゃんと一緒におれてうれしいか〜』

 

赤ちゃん『あー!』

 

和那『本当にありがとうな…ママ嬉しいで…夏海…』

妻が娘をゆっくりと撫でる。

 

夏海『マ…ママ…』

 

和那『!!えっ…ママって!』

 

父『夏海ちゃんが喋ったあ!!!』

 

ありがとう。

笑顔をありがとう。

俺、世界に平和をありがとう。

そして、俺は頑張るとしようこれからも人間として…プロ野球選手として…和那の夫として…夏海の父として…

二人いや三人の道いや…何人になるかわからないがこれからも家族で進む道はずっと続いていくだろう。

人生という名の旅は始まったばかりなのだから…

 

だが、その頃…彼の世界にておかしな事が起きていた。

 

ー普通世界ー

ー星英高校練習試合ー

タクシー高校対星英高校

 

6対0

 

天道の完封試合

そのスコアはなんと全ての打者を完全シャットアウト

タクシー高校はバットにかすらせることすら出来なかった…

 

羽生『こ、これは…若菜…お前が教えたのか!あんなスライダーにドロップ…シンカーを…今までストレート一本だったあいつが…』

 

若菜『ち…違います…それは…その…』

 

天道『絶好調ナリ!』

 

羽生『…おい、若菜…何があったんだ。』

 

若菜『それはその…ですね…』

 

天道『若菜!次はムービングファストを覚えるためにもこれを着るぞ!』

 

若菜『さ、サルとプードルの衣装!ちょっ、これはさすがに…』

 

天道『いいから!!着て、と…その前にあれだ。ふたりは…』

 

若菜『ふ…ふ…ふ…たり…は…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天道・若菜『プリキュアーーーー!!』

 




ー第二十二回ー

麻美・ミルフィーユ『第二十二回!後書き座談会コーナー!!』

麻美『どうもこんにちは、パワポケ13の弾道で有名な七島麻美です!』

ミルフィーユ『はーい、みなさん!お久しぶりですー!多分、前回の小説から続けて見てくれた人は知ってるかもしれませんね。
ギャラクシーエンジェルのミルフィーユ・桜葉です!
今回を含めて三回!この後書き座談会で語り合いたいと思います!』

麻美『で、今回は何を話すんですか?私台本棒読みすると怒られるから怖くて台本見てこなかったんですけど。』

ミルフィーユ『そんなかしこまらなくても大丈夫だよ。それに、麻美ちゃん私も台本読んでこなかったからなーに話すのかわかんなーーい!』

麻美『じゃあ、今回はこれで終わりという事で。』

ミルフィーユ・麻美『まったねーーー!』

ー楽屋裏ー

由良里『……麻美ちゃん…』

ランファ『ミルフィー…!!』



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四十二話 ビターな終わりの終わり

ーパワポケ11世界ー

ー浜野朱理ビターエンドルートー

ー公園ー

 

俺は今回は融合進化体として001の肉体と同化して歩いている。

この世界はどうやら俺の知らない男…左来都がいる世界らしい。

とりあえず真影壮一として話をしてみよう。

 

真影壮一の姿で俺は公園を歩いていると二人の男女がいた。

左来都と浜野だった。

でも…何か…違和感が…

 

浜野『あー。』

 

!!!

浜野……あいつがあんなこと…を言う?

そこまでの仲…いや…だとしても様子が…

まさか!!話しかけてみるか…

俺は歩いてベンチの近くにいる二人に声をかけた。

 

真影『こんにちは、隣いいですか?』

 

左『あ、どうぞどうぞ。』

 

俺は杖を置いて帽子を外してベンチに座った

こうしてみると…やはり浜野は…

 

浜野『あー!!』

 

俺に向けて叫ぶ浜野、それを隣の左来都が宥める。

やはり…記憶が…

 

真影『そちらの彼女さん…どうかなされましたか?』

 

左『あ、すみません。この子…記憶がないんです。だから幼児退行のようなものになってしまってるんです。』

 

!!!これが対応限界…

浜野が人間になりたかった理由はこれか…

ジャジメントのデータを調べた事があった。

対応限界を過ぎたアンドロイドは体を交換しないといけない。

その時の記憶データのバックアップはしにくいようだ。

それでそのバックアップが駄目だったのがこの浜野か…

その線は合ってたか…

 

左『でも…彼女の過去は悲しいものばかりでした。なら…いっそのこと忘れてもいいのかなって…こんなビターエンドでもいいんだって思うんです。』

 

真影『なるほど…確かにそれもロマンがあっていいですね。

でも…私は思います。どんなに苦しくても辛くても…頑張れば頑張れば必ず報われる。

だからこんなビターエンドよりハッピーエンドがいいに決まっている。

アンドロイドでも超能力者でも具現化的存在も誰もがハッピーエンドな世界を。』

 

左『!!あなた…全てを知っているのか?』

 

真影『ええ知ってますよ。何故なら私もそのアンドロイドに用があってきましたから…出て来てください。5人で少し話しをしましょう。』

 

ブラック・和那『!!!!』

 

後ろにて姿を隠していた二人が現れた。

少々警戒しているようだ、まあ、当たり前だよな。

 

左『二人とも!この人…知り合いですか!』

 

ブラック『……違う…』

 

和那『こんなおっさん知らへん…ジャジメントの手先か…』

 

真影『落ち着きたまえ、こんな昼間の公園で戦闘を行おうなんて正義の味方がやることじゃないよ。』

 

ブラック『あなた…誰なの…』

 

真影『元国家防衛局長官…真影壮一…』

 

和那『国家防衛局?そないなもんないことくらいうちらにはわかるで、そろそろふざけるのも大概にしいや。』

 

真影『又の名をロイミュード001!!』

 

俺は融合進化体の姿を見せる。

 

ブラック『…!!新たなアンドロイド…』

 

そう思うよな俺でもそう思う。

とりあえずそろそろ正体を見せるか…

これ以上長引かせる意味ないし。

 

和那『敵か…やはりな…』

 

いきなりとびかかってきた和那をさらりと避けて俺は001と分離する。

 

士『お、おい!待て!俺だよ!門矢士だよ!』

 

和那『!!士…あんたどないしてこんなとこに…』

 

士『まずはどうしてこうなったかちゃんと説明するから。』

 

パラレルワールド、エボルト説明中

 

真影『まあ、信じがたい話ですが真実です。』

 

ブラック『…信じるけど…』

 

和那『まさかなあ…そういうカラクリがあったんかいな…』

 

真影『そういうことです。

我々はこの世界を救うためにやってきました。

そこにある全集の通りに我々は力がある。

仮面ライダーが世界を救う。

しかし、記憶をどうするかが問題だ。』

 

ブラック『…記憶?』

 

士『俺は能力で時間を戻す。そして、ツナミやジャジメントがない世界を作る。

その時に側にいる人にこの時間軸の記憶を残すか残さないか選んでもらうんだ。

選ばなかったらここまでのことは夢として処理されるだけ、リスクはない。』

 

和那『…やとしても、うちらどうせ幸せになれへんやろ…朱理は結局寿命、うちの愛した人は他の女と結婚、リーダーは人間やない。

こないなことしても…』

 

真影『あなたは仮面ライダーエグゼイドのことを知らない。

よく見て見なさい、その全集にあるマキシマムマイティアクションXのリプログラミングこれでアンドロイドを具現化的存在を人間にする。超能力を打ち消す。』

 

和那『!!そないなことしたって意味あらへん!記憶が…』

 

真影『だから私がいるんですよ。彼女の体を人間にした後私の能力で記憶を入れる。

そうすれば万事解決です。』

 

ブラック『……都合が良すぎる…傲慢…』

 

士『今までが都合が悪すぎただけだ。

おかしすぎるだろ、自分たちだけがのうのうと暮らす少数派のために苦しめられるものがいる世界なんて…

こんなのは葛城忍の目指したラブアンドピースの世界じゃない!』

 

和那『せやけど…なぁ…なんか違和感がありまくりやわあ。けどなぁ…この世界のあんたは天月と上手くやっとる…それを邪魔するわけにはいかへん。』

 

士『…本来ならカズの勝ちだったんだぞ。お前と天月さんには差なんてなかった。』

 

和那『んなわけない!あいつには子どもがおった!それが…』

 

士『カズのお腹の中にも子どもがいたんだよ!!!』

 

和那『え………』

 

士『体育祭の時のだよ、それで…しあわせ草の影響か…はたまたジャジメントの実験か…激しい戦闘のせいか…』

 

左『そ、そんな確証もないことを言ったって…』

 

真影『実際に他の世界へ行ったことのある私たちだからこそわかるんです。

あなたもこの世界だから運が良かった。

別の世界ではもっと酷くなっていますから。』

 

和那『…じゃあなんや…うち…赤ちゃん…殺したんか…自分の…自分の赤ちゃんを!!殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した!』

 

ブラック『…落ち着いて…』

 

左『冗談だったら…あんた最低だぜ。』

 

真影『だから救いに来たんです。

冗談なんかでこんなこと言うほど酷い奴ではないですよ、私は。

助かるから…安心してください。』

 

ブラック『……私にあなたをどう信じろと…』

 

士『脅威に感じるのは当たり前です。

だけど信じてもらうためには記憶を残したまま戻るしかないな、変身!』

 

〈カメンライド!オーディン!アタックライド!タイムベント!〉




ー第二十三回ー

麻美・ミルフィーユ『だ…第二十三回…後書き座談会コー…ナ…ー…』

麻美『ま、まさか台本忘れであの後朝まで由良里になじられるなんて…おかけで寝不足だよ…』

ミルフィーユ『麻美ちゃんはまだましだよー私なんてランファから説教だよーなじられるだけならまだましだよー。』

麻美『いやいや、そうじゃないですよ。由良理は朝までなんて全然平気だし、台本棒読みをしても台詞を噛んでも全然なじられますよ。』

ミルフィーユ『いやいや、ランファはイライラも込めてぶつけるから厄介なんだよー。この前もかっらーいスパイスを私のケーキに入れて台無しにしちゃったんだよ!』

麻美『えっ、あのケーキミルフィーユさんだったの!!ごめんなさい、由良理のケーキかと思って日頃の仕返しと思って激辛スパイス入れちゃって…』

ミルフィーユ『そうだったんだ〜よかったーー。』

麻美『良いんですか?』

ミルフィーユ『謝ったし、もうそれでいいよ。それに今回はランファ達いないからこのへんでバイバーイ!』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四十三話 生きるってこと。

遅くなり、すみません。
外伝のとらぶるがありまして…まあ、どうぞ!


ーヒーロー消滅後 パワポケ 7ENDー

 

ブラック『!!!!ここは…』

 

七司『あ、真央ちゃん!』

 

真央(ブラック)『!!』

 

七司『いやぁ〜まさかこんなことになるとはね。事情は聞いてるから安心して、良かったね真央ちゃん。』

 

真央『…あなたの努力は…』

 

七司『俺だってこれからのことはまだわからないよ。ドラフトに選ばれたのは変わらないけどね。

でも…これで一緒にいられる…』

 

ギュッ

 

湯田『な、なななななな!天道君!』

 

七司『離さないよ…それに…君は人間なんだろ。そして俺はこいつをもらったよ。』

 

七司はPAを取り出して口に含んで、キスをして舌から真央の口に入れ込んだ。

 

真央『…!!!これは…』

 

七司『…もうお預けは無理だよ…』

 

真央『…わかった…』

 

七司は真央をお嫁さんだっこをしてそのままホテル街へと消えていった。

 

湯田『うわああああああああん!!天道君!羨ましいでややややんすーーー!』

 

湯田は虚しく親友の姿を見続けていた。

 

ー親切高校入学式ー

 

門矢士『おーい、カズ!』

 

和那『!!ここは…いや、この服に…まさか本当に戻っとる!』

 

門矢士『事情は大体聞いたよ、もうジャジメントもいないからな。』

 

和那『…あかん!!!うちじゃ!あかん!時間を戻したっちゅうことは…あんたと天月の子どもを殺したに違いあらへん!』

 

門矢士『殺したというか…まだ生まれてないしね。それに、五十鈴も納得しているよ。』

 

五十鈴『確かに君の言い分はわかる。辛いのはわかるが、私は彼とラブラブすることに変わらんぞ。』

 

和那『…ま!わかっとったから、リーダーや朱理は希望あったけど、うちはこうなるとわかっとったから…平気や。

…子どもの事は任しとき…うちはその子の事しっかり育てる。

…………やから…』

 

嘘をつくな…

そんな涙を流すお前を放っておけるわけないだろ。

 

真影『いや、ところがそうじゃないんです。』

 

俺は側からそっと現れる。

三人とも姿を見ているのでそんなにおどろいてなかった。

 

和那『!!あんたか、うちはこうなることはわかっとった。後悔はあらへん…』

 

真影(士)『この世界の俺?どうする、君には約束された未来がある。

愛すべき妻や娘もいる。』

 

門矢士『……』

 

真影『天月五十鈴と結ばれて娘を設ける。悪い事ではない。だが、大江和那と結ばれてまだわからない歴史を辿る。

君はどちらの選択をする。』

 

天月『…士…』

 

和那『答えは決まっとる…そんなこと…もう…もうやめてくれや!!なあ!こんなことやって何がええんや!

うちの…うちは…うちは別に…』

 

門矢士『俺は!!どちらとも付き合いたい!!!』

 

天月・和那『!!!!!!』

 

門矢士『二人とも俺の子どもがいるんだろ!そんなこと俺は聞いている…俺は…選ばない!二人ともと付き合いたい!』

 

真影『それが君の選択ですか…』

 

和那『…慰めはやめてぇな…うちは!!うちはもう諦めた!負けた!そんなこと言わへんでくれ!うちは…うちは…』

 

天月『私もそれは反対だ。妙矢香のためにならない…何より…いくら大江のことを考えているといっても私は嫉妬を感じる…』

 

泣く和那と睨む五十鈴…しかし、これでいいんだ。

俺だな…やはり…

 

真影(士)『正解!それでいいんだよ。』

 

門矢士『えっ…』

 

真影『この身体分裂薬を使ってお前の体を二つに分ける。

野球をする時はともかくプライベートの時はこうやって別れることによって互いの家で家族を持つ。

まぁ…もしくは一人がメジャー、もう一人がプロ野球選手として活躍する

名前や戸籍は準備して変えれますよ。

互いにとってどれがいいと思います?』

 

和那『……士ぁ…もし、そんな事が可能なら。

お願いや…うちに…うちに夢を叶えさせてくれへんか…』

 

門矢士『和那…』

 

五十鈴『…ならば私からも異論はない。私としても彼女に幸せになってほしいとは思っている。

私はプロ野球の士についていきたい…』

 

門矢士『五十鈴…』

 

真影『決まりですね。さて、体を分けましょう…双子として入学時の片方の名前はこちらを使ってください。』

 

門矢士『門矢大樹…それがもう一つの名前か…』

 

真影(士)『とりあえず門矢大樹の方に五十鈴を想う人格を門矢士には和那を想う人格を入れておくから。』

 

和那『人格を分ける?そんなことも出来るんかいな!』

 

真影『そうしないとどこか心に後ろめたさは現れますから…』

 

五十鈴『そうかもしれないな。』

 

門矢士『やってくれ。』

 

俺は薬を渡した後に浜野の元へと向かった。

 

ー校庭裏ー

俺はそこで座り込み笑う浜野を見た。

警戒しながらもゆっくりと歩み俺が門矢士だと認識したようだ。

 

浜野『ははっ、これはどういうこと?いつのまにかこの世界が変わってる!それにもうジャジメントはNEOZECTになった!』

 

真影(士)『俺は世界の破壊者だ。つまり現在世界を支配していたジャジメントを破壊したんだ。』

 

浜野『それでこうなったと。だけど私はどうなるの?ヒーローにもなれず…ジャジメントの兵器にもなれない…私にどうしろっての?

朽ちて死ねっていうの?』

 

真影『そうです。』

 

浜野『!!!』

 

真影(士)『決してお前の罪が消えることはない。お前の所為で多くの人が苦しんだ。

人を憎まず罪を憎むが俺のモットーだが……罪を消したがその罪をした事を忘れさせはしない。

その心だけは忘れさやしない!無論…お前もだ…大神美智夫…いや…今は神条紫杏か。』

 

物陰から神条紫杏が出て来た。

彼女はジャジメント日本支部の社長となり、ツナミグループを設立した。

しかし、彼女は…

 

神条『…なぜ私の記憶はきえていない。』

 

真影『私の力です。いくらジャジメントの事があるとはいえあなたのやったことは情状酌量の余地はない。

よってあなたには覚えていてもらう。』

 

神条『世界を滅ぼす魔王になるかもしれん女なのだぞ。』

 

真影(士)『死ぬ事は逃げだ。生きてその罪を償え!!

お前は確かに堕ちた…だが、それならやり直せばいい。やり直す時間にお前を縛るものは何もない。まだ違った自分が見つけられないのなら助けを求めろ!

それが…生きるってことだ。』

 

神条『…新たな自分か…それを私に探せというのか…ふっ、まあこの世界を私なりに生きてみるよ。

それがこの世界の望むことならな。』

 

浜野『そう…でも、私には…』

 

そんな神妙な顔をした浜野の前に俺はある人を連れてきた。

 

左『朱理……』

 

勿論彼だ。

 

浜野『!!!あなた…なんで…私のことを!』

 

左『忘れるわけないだろ!!例えお前が俺の事を忘れても俺は忘れるわけない!』

 

浜野『…私はどうせ死ぬの…サイボーグでしょ…それに死を免れても…記憶が…』

 

左『それでもいいよ。俺はお前の全てを…朱理の全てを受け入れるよ。』

 

浜野『!!わかってるの!!!あなたはスーパースター!!ジャジメントナマーズの代わりの球団で活躍できる!!

才能がある!!未来がある!!幸せになれる!

なのに…こんな…こんな私なんかに構っていいわけない!

負け犬の私なんかに…誰にも必要とされない!生きている価値のない私なんかに!』

 

ムギュッ!!!!

chu!!

 

左は泣いている浜野を強く抱きしめて1分間もの間キスをした。

それはもはや見ているこちらが恥ずかしくなるような情熱的なキスを…

 

左『はあっ…わかったろ。朱理…俺の気持ちはこうだ…お前は俺にとって必要だ。

例えサイボーグでも…記憶を無くしても構わない。

お前が戦場に行くなら俺も行く、お前のおしめだって替えてやる。

世界中の誰からも必要とされないとしても…俺だけは朱理を信じる。

朱理の全ては俺の全てだ!!!

お前のためなら…俺はなんでもやる!

だから朱理!!

俺と一緒に夢を叶えよう!

一緒にご飯を食べに行こう、ショッピングをしよう、デートをしよう、そして祭りに行ったり海に行ったり…カップルとして…これからのパートナーとして…暮らそう…朱理…

お前のいない世界なんて…俺には存在価値なんてないんだよ!!

頼む!!朱理いいいいいいいいいい!』

 

朱理『…ぐすっ…ば、バカ!!バカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカ!!

バカ!こんな私のためにそこまで言ってくれるなんて!大バカよ!あんた!

でも…なんで…なんでそんなに優しいの…その優しさが…私も…私も欲しくなってきたじゃない!

私もあなた無しじゃもう生きれない!!

この世界!僅かな命でも…記憶を無くしてもあなたといたい!

あなたにわがままいいたい!

あなたと一緒にデートしたい!

そして、パートナーとしてカップルとして…そして…夫婦として幸せになりたい!!!』

 

左『だから…頼む…俺から朱理を奪わないでくれ!!!俺が出来ることなら死ぬこと以外なんでもする!

だから!!頼む!!』

 

真影『わかりました、では私は引っ込むとしますか。』

 

真影はカードに戻り俺は仮面ライダーエグゼイドに変身した。

 

〈カメンライド!エグゼイド!フォームライド!マキシマムマイティX!ファイナルアタックライド!エエエエグゼイド!〉

 

士『リプログラミング!!!!!』

 

キュイーーーン!!

 

俺は浜野の体をリプログラミングして、人間の姿へと変えた。

 

朱理『…私はどうなったの?』

 

士『ただの人間にした、それだけだ。お前がこれからどうなろうと知ったことじゃない。

ただ…一つ言うとしたらお前を縛るものは何もないことだけだ。

お前と一緒にいた姉妹もこの左の家に置いておいたから会いに行ったらどうだ?

じゃあな、自由に生きろよ。神条、浜野。』

 

俺はその世界から自分の世界へと戻った。

その頃…別世界では更に激しい戦闘が起こっていた。

 

洗谷『くっ!なんだあのサイボーグは!』

 

ブラッドベリー『おっさん!なかなかやるねぇ…長期戦だってのにばてやしない!まあ、いいか…ジャジメントの幹部を倒しておかないとな!』

 

洗谷『貴様らは何者だ!大神かジャジメントのサイボーグではないな!』

 

チェリー『私達は大神やジャジメントで作られたサイボーグじゃないんです。』

 

ライム『みんなを苦しめるお前達を許さないぞー!』

 

洗谷『ジャジメントを舐めるな…』

 




ー第二十四回ー

ミルフィーユ・麻美『第二十四回!後書き座談会コーナー!!』

ミルフィーユ『今回は普通に話すだけ!というわけで…麻美ちゃん最近凝ってることとかある?』

麻美『私ですか…最近は料理に積極的になろうかなと思いましてDSのソフトを買って勉強してるんです!』

ミルフィーユ『え、頑張ってるね〜で、何が出来るようになった。』

麻美『いやぁ〜いくらやっても上手くいかないんですよ。
リズム良く刻んでも人参が上手くきれなくてバラバラになったり、進行役のおじさんに怒られるんですよ。』

ミルフィーユ『そうなの?私よくわかんないけど…怒った時はどんな顔になるの?やっぱり激怒?』

麻美『そうなんですけど…やっぱり…わかりやすくすると一番似ているのはランファさんの怒った時!』

ミルフィーユ『そっかーおっさんぽいし!それは納得ー!それじゃあ、また次回!進行役は誰かな?』

ランファ『誰がおっさんぽいじゃー!フォルテさんよりは全然マシじゃー!』

麻美『ら、ランファさん!いまは収録中ですよ!まだカメラ回ってます!』

ランファ『うっさーい!今回であんたらは最後じゃああああ!二人まとめて病院に送ったるわい!』

由良理『皆さん、次回は私の知り合いが…あとDSのソフトにこんなのありません。アラビア語勉強しないと…詳しくはエンタの神様 陣●まで。』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四十四話 怒りの支配

 

大江和那…彼女に敷かれた運命というレールはあまりに残酷だった。

彼女はいつしか自分の居場所は戦場にしかないと考えるほどに…他の世界でも確率としては高すぎるほどそうなっている。

もしもの世界の…"もしも"がないのだ。

彼女は幸せを求めた…故に幸せになれない。

彼女は今日も戦場に赴いて敵を殺す。

それはまさしく鬼…

そして、いつしか壊れる。

人が人らしくいられるのはあるレールを歩いている時だけ…

そのレールから外れたものは終わるだけ…

彼女はレールから外れた…

落ちるものは落ちるだけ…

もういつ終わるかわからない戦いに身を寄せ…自らを血で染める…

 

大江和那。

 

彼女のハッピーエンドはまだ……遠い。

 

 

 

 

 

 

はずだった…

 

"世界の破壊者が現れるまでは"

 

 

ー隠し部屋ー

 

彼女はそこにいた。

隠し部屋にてジャジメントたちを殺した血の姿のまま泣いていた。

俺は先ほどの戦闘を見て、急いでその部屋に向かった。

しかし、この世界の彼女は強い。

雰囲気でわかる…この世界の俺と恋仲なのはわかっている。しかし…

多分、この世界の俺は殺される。

流石に色々と世界を回って気付いた。

 

ジャジメントを倒したのは確実に正解だった

 

仮面ライダーの力は絶対に必要だった

 

この二つだけは絶対に揺るがない。

楽しみながら…笑いながら人を殺すなんて彼女の姿を見たくなかった。

彼女は知りたくなかった…あんなことは知らなくて良いのに…

戦場の怖さがわからないんじゃない…

自分よりも弱い奴しかいないんだと思う。

ならば戦って勝つしかないか…

恐怖を教え込まないとダメか…

 

士『悲しいな…俺が仮面ライダーでよかったよ。変身。』

 

〈カメンライド!ディケイド!〉

 

さてと…今回はどいつを使おうかな

 

俺は何枚かのカードを出して二枚選んで残りはバインダーに入れた。

 

〈カイジンライド!バイソンヤミー!〉

 

頼む…あいつの心を蘇らせてくれ…

恐怖と暴力を振るう俺を許してくれ…

いや、許さなくてもいいか。

 

俺は和那の隠し部屋の側にバイソンヤミーを出現させて襲わせた。

和那はすぐにその気配に気づいてその場から立ち去った。

 

和那『!!なんやあの化け物…あれもジャジメントの刺客か…ククク…楽しませてくれそうやな!』

 

自分の周りの重力を変えてバイソンヤミーに襲いかかる!

よし、今だ!!

 

ドゴン!!!!

 

 

和那『!!』

(なんや…体が動かへん…どういうこっちゃ…能力は使えてるはずなのに…暴走か…それとも超能力妨害かぁ…かまへん!)

 

目がやる気を帯びている…

いや殺る気の間違いか…

 

バイソンヤミー『うおおおおおお!』

 

バイソンヤミーが和那にのしのしと歩いていく…

和那は槍を持って必死に力を使おうとするがやはり動かない。

この戦いはバイソンヤミーが絶対に勝たなければならない。

今の和那は鬼だ…恐ろしげな表情で敵を次々と殺していく…それは慢心。

この世界やエボルトがいた世界ではNo.2の実力じゃないかと言われていたくらいだからな。

もしかしたら…自分と同能力のヤミーなら倒せるか…いや、和那の能力は触れていないと重力変化が出来ない。

しかし、バイソンヤミー、ローリンググラビティ、ランドドラゴンスタイルは触れなくても大丈夫だ。

それだけで勝てるとは言えないけどね。

 

和那『おりゃ!』

 

和那はとっさに槍を地面に突き刺して集中的に地面に力を与える。

槍の先端に自分の力を集中させて逃げる気だな。

だけど、バイソンヤミーにそんなの通用しないんだよ!

 

ヒューーーーーン!!

ガァン!!カァン!!

 

和那『あだっ!!』

 

大量の空き缶と鉄のパイプが和那を襲う。

集中力が切れれば止まるか。

しかし、あの槍は厄介だ。

俺が戦うにしても……

にしても戦いたくないな…

 

和那『くっ!中々厄介な敵やな…うちより能力が上や!だけど負けへん!あいつの…あいつのために!』

 

チキショウ!!!

今、タイムベントを使うか!!

だけど…俺は…

くそっ!!やる事は今はただ一つ!!

あいつを負かすこと!

あいつに誰かをすがる事を教えないといけない!!

和那は壊れかけだ…そうなったらこの世界の俺は死に世界は支配される!

それだけは避けなければ…

 

〈カメンライド!!オーガ!〉

 

俺はバイソンヤミーの横に飛び降りて剣を構える。

 

〈アタックライド!オーガストランザー!〉

 

ガキン!!!

 

その剣で和那の槍を跳ね飛ばす。

 

士『勝負あったな。』

 

これで和那は知る…

自分より強いものがいることを自分が無敵ではないことを。

しかし…現実は違った…

 

和那『ふははははは!!ようやるわ!やけどな!これでうちが死んでも…意味はないで!ジャジメントは必ず潰れる!』

 

ボロボロの動けない体から精一杯に声を張り上げる。

しまった!彼女はそうじゃダメだったのか!

負ければ恐怖を覚えると思っていた

心が戻ると思った。

違ったんだ……

 

士『そんなことは無駄だとわからないのか。いくら超能力者だとしても所詮はただの人間だ。勝てるわけない。』

 

和那『せやけどなあ…今までは勝ってきたんや…あんたが来るまでうちは…何人も何人も殺してきた!!

向かって来る刺客を殺しまくった!

力が強くなって…大概の敵は楽勝やわ。

それはまるで鬼のようと言われたわ…

全然嬉しないわ!!

うちは普通に暮らしたかっただけや!

あんたに…あんたにこのうちの気持ちがわかるかいな!!』

 

!!

やっぱりここも…うっ…ちきしょう…

ちきしょう…

なんでだよ!!

エボルトオオオオォ!

 

俺は剣を投げ捨ててその場で膝をついた。

そして俺は変身を解除した。

 

和那『!!!な、10主!!あんたが…あんたがなんでこんなとこに…』

 

士『辛かったよなぁ…本当に大変だったんだろう…すまない…遅れてしまって…』

 

俺は涙を流しながら彼女の方を向いた。

とても驚いた表情でこちらを見ている。

 

士『もう終わりにさせてやる…その前に…もう…そんな考え捨てて欲しかった…

戦いを楽しむ性格じゃないだろ和那は!

俺の世界でも…この世界でもただの女の子なんだ!

それをこんな環境のせいで…』

 

和那『舐めんな!!例えあんたの方が強くてもそんな都合の良い話が…』

 

士『都合が良いなんて思うな!!

この世界はまだましなんだ!

和那!自分でもわかってるだろ!

自分が今どんな状況で…どれだけ辛いかわかってるだろ!!

わかってはいるが抗えないんだろ!

だから!受け入れた!自分を…自分を鬼として動いた!

だが、もういい!!もういいんだ!』

 

和那『どうにもならへんこの状況や…こんなことしな生きていけないんや!』

 

やはりジャジメント!!

くそっ!!!

ここまで心が…

 

士『……じゃあ、もし…もしだ。もし、和那は過去に戻れたらどうする。

そんな力を手に入れずにいたらどうしていたと思う?』

 

和那『そんなもんわからへん。ただ…今よりかは幸せになっとるわ。

うちも変われる…

それが出来たら……どれだけ幸せか…』

 

士『…そうか…なら、奇跡ってのは起こさないとな…悪かった。俺を許さなくてもいいが…この世界の俺は…許してやってくれ。』

 

和那『あんたは一体…』

 

士『……力を持ち過ぎた化け物だ。』

 

間違っていた

彼女は変わっていなかったのかもしれない

それなのに俺は…

ただ彼女が壊れる手伝いをしただけなのか?

俺は…破壊者…

全てを破壊するのか…人間の幸せを…

 

〈アタックライド!タイムベント!〉

 

俺は時間を戻し、すぐさま支配者達を倒した後逃げるように元の世界に帰った。

世界の情勢的に気付くだろう。

しかし、これは夢として処理される。

よかった…体の傷が…

申し訳なかったからだ…

これは悪夢だったんだ…そう処理される。

これでいいんだ…

色んなライダーよ!後は任せた!

 

ー教室ー

俺は自分の体に嫌悪感を感じながら教室に入って授業を受ける。

やはり恐ろしい…これが俺の力か…

眠れずに授業を受けているとみんながやってきて話しかけてくれた。

 

神条『おい士、お前今日おかしいぞ。いくらなんでも変すぎるぞ。』

 

士『お…俺だって…たまには授業くらい真面目に受ける…よ…』

 

五十鈴『それにしては妙だぞ。』

 

士『いや…なんというか…そう!昨日早く寝すぎてしまったんだよ!あのダイナの話の後に大分すっきりと!』

 

和那『そうなんか…うちにはどうも違和感があるようにしか見えへんで、確かにあしなが隊長とかいい話みたけどそんな気持ちになったん?』

 

俺はダイナを見たときに教えられたことが出来なかった。

ダイナの話で隊長さんがこう言った。

"怒りに支配されたら人間として負けだ"

"怒りの感情をコントロール出来て初めて人間はもっと強くなれる"

俺は愕然とした。

あの時の俺の行動には怒りがこもりすぎていた。

だけど同時にダイナで言っていた…

"人間は自由な心で選択できる"

それが出来ない世界に苛立ち俺は荒れた。

俺は…ただ…救いたいだけなのに…

この力は危険すぎるのか…

 

士『そ、そうかな…あ、そろそろ始まるよ。急いで準備しなきゃ…』

 

俺は血相を変えて机に向かう。

皆から見て俺は変わっていた。

だが、もう誰も尋ねようとはしなかった。

偶にこんな日もあるとしか思わないだろう。

しかし、桜空は違ったと気付いていたことを俺はまだ知らなかった。

 

 

 

 




ー第二十五回ー

加山『第二十五回!後書き座談会コーナー!』

加山『今回はサクラ大戦の加山と…って伊織さんタイトルコールは二人で言うのが定例なんです。』

伊織『………別にいいかな…って…』

加山『それじゃ困ります。俺だって一応かなり久しぶりの登場で盛り上がってるんですから〜』

伊織『眠い…zzz』

加山『いきなり寝ちゃうって!えっ、ちょ!俺こんなの予定に聞いてな…あっ…と、とりあえず今回はここまで、進行は加山とパワポケ 9の野崎伊織さんがお届けしました。
また、次回〜』

伊織『…zzz』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四十五話 決戦!コピー能力者ホンフー 前編

遅くなり、すみません。
キャラクターもそろそろスタンバッテきたんで話を進めていきます。


ー親切高校ー

ー森の中ー

ー夜ー

 

その夜、桜空は誰かに呼ばれる声が聞こえてきて森に入った。

そこには長いツインテールをし、赤い服を着た女の人がいた。

 

??『…あなたが…芳槻桜空ね…』

 

桜空『えっ…あなたは…』

 

??『私の名前は春川魔姫…仮面ライダーの関係者…つまり…あんたの彼氏の知り合い。』

 

桜空『士の!!…わ、私は…その…彼氏…彼女というか…その…』

 

春川『…まあ、いいわ。ともかくこいつを渡しておく…用はそれだけよ。』

 

桜空『あの…これは…』

 

春川『もしもの時の備え…あいつが…門矢士がクロスオブファイヤをしないためにもあなたにこれを持っていてもらいたいの。』

 

桜空『!!まさかこれって!』

 

春川『そうよ。それは強制停止装置…あなたも仮面ライダービルドで見たことあるでしょ。ちょっとそっちは弱めに作ってあるけど…』

 

桜空『弱めっていったって…これは使われた相手は…』

 

春川『…だからこそあなたに渡したの。これは桐生戦兎は使わなかった。

でも、それは万丈龍牙がいたから…けど彼にはそんな人間はいない。

彼自身で選んだ道をサポートするのがあなたに出来ることだわ。』

 

桜空『私が…』

 

春川『カイジンライドを使うことにより悪の心が増えている。それを制御するのは難しいの…あなたも心を操るのは大変でしょ。』

 

桜空『それは…その…』

 

春川『ならこれを見なさい。』

 

桜空『仮面ライダー555?』

 

春川『これはあなた一人で数話のペースで観なさい。誰にも言っちゃだめよ…そうすれば本当の意味で誰かを信じられるようになるから。』

 

桜空『わ、わかりました。』

 

春川『じゃ。』

 

桜空『555…平成仮面ライダー…よくわからないけど観てみよう。』

 

そのまま春川は帰っていった。

すぐ帰るはずだったが岩田に見つかった。

 

岩田『あれ…誰だ?』

 

春川『この乾パンあげるから帰ってくれない?』

 

岩田『ありがとう…バイバイ。』

 

彼女はそそくさとその場から離れて元の世界へ戻った。

その頃俺は別世界に来ていた。

桜空と春川さんが会っていることを知らずに

 

ー14ルートー

正史に近い展開、10は高科奈桜ノーマル、11は室町しのぶ、12は小池雅美、13は七島麻美グッドルートです。

 

ーさいたまスーパーアリーナー

 

俺は、今ある敵と戦っている。

こいつは強い…超能力者の中では優秀な方だと思う。

なぜなら…

 

ホンフー『あなたは一体何ものなんでしょう、あなたの存在自体は知ってますが…どう考えても別人ですね。』

 

殺し屋ホンフー

彼はコピー能力で様々な超能力者の超能力を使用する厄介な存在である。

多種多様な超能力を使える力とそもそもの肉体的能力も相まって非常に危険だ。

ほぼリンチの仮面ライダー革命時も大変な相手になる時が多い。

今回は俺が相手をしてやる。

ヒーロー達は全員既に捕まっていて、ジャジメントの実験でかなり体も心もボロボロになっているようだ。

タイムベントで記憶も無くすか…

あまりに惨すぎるすがただったからな…

 

士『まあな、俺は通りすがりの仮面ライダー。パラレルワールドを旅する世界の破壊者だ。あんたは見たところツナミの一員だな…厄介な超能力者だそうで。』

 

ホンフー『へぇ…私のことを知っているのですか、なら話しは早い…ドゥームチェンジ、デスマス!私のところにきてください!』

 

自分の言った言葉を禁止する能力ね…

俺の体は前へと行けなかった。

 

士『そういうのね!なら、こいつで行くぜ!』

 

〈カメンライド!ドライブ!〉

 

俺の足は歩みだした。

やっぱり…

 

ホンフー『ほお…中々やりますね…超能力を打ち消すとは…素晴らしい精神力です。

しかし、ドゥームチェンジ、ダークスピア!『我にとりて重力はしばりにあらず!』

 

士『そいつも対策済み!』

 

〈カメンライド!オーズ!フォームライド!サゴーゾ!〉

 

士『セイハー!』

 

ホンフー『ぐっ!!飛べない!!』

 

空高く飛ぶ相手を俺は地面へと叩きつける。

重力対決はこちらが有利なんだよね。

カズの能力は触れなきゃいけない。

それに重力の方向を変えるだけ。

だが、こちらは触れてなくても周囲のものを自由な方向に重くできる。

 

士『まだまだお見せしようか…といっても、こっちは超能力というよりは仮面ライダーの力なんだけどね。』

 

自然発生的、薬による強制発動的超能力者共に元々はエボルトの実験によるもので発生したのだ。

エボルトの実験コピーよりもオリジナルが強くて当然だ。

ついでに言っておくと親切高校はオーズの力を試していたらしい。

オーズのサゴーゾが和那、プトティラが水沢である。

五十鈴はウィザードのウドーだが何故だかはわからない。

最も劣化コピーのため、和那は重力強化ではなく操作、水沢は破壊の力を制御出来ず、五十鈴もコントロール出来ない。

エボルトがワザとやったのかもな…

まあ、そのせいで俺がなんとかしてるけど!

 

ホンフー『仮面ライダー?ははは、それがあなたの名前ですか?通りすがりの仮面ライダーとは言ったものだ。でも、あなたは何のために私と闘うのですか?』

 

士『…噂を聞いたよ…世界中で超能力者を増やしてるんだって?

そういうの困るんだよね〜そのせいで大勢の人が苦しんでるわけじゃない。

なんでそんなことするんだよ。』

 

超能力者を増やす薬、ハピネスx、しあわせ草ドリンクというとても危険なものがある。

しあわせ草ドリンクはともかく、ハピネスx は依存性が強く、服用をやめると死亡してしまうものである。

これによる死者はしあわせ島から始まっていたので俺は仮面ライダー革命を起こすタイミングはしあわせ島にしているのだ。

それに、時を超えるデンライナーを使うためタイムパトロールである日高さんとのつじつま合わせが必要なため丁度よい。

日高さんがしあわせ島にいる時もあるがほとんどは日本にいる。

 

ともかくこいつを倒さないとな。

 

ホンフー『………私の目的はあなたには理解されないでしょうね。』

 

士『そうだろうな。

人を殺してまで叶えたい願いってのは気になるけど…言いたくないなら言わなくてもいいよ。

こっちもそろそろ弱い者いじめは飽きてきたところだ…』

 

〈カメンライド!イナズマン!〉

 

士『こっちは最高の超能力使いで挑むぜ…あんたの使ってる奴じゃ…俺には勝てないがな。』

 

ホンフー『余裕ありますね…でも、正義の味方が勝つなんてそんな理屈ないですから…ドゥームチェンジ、パイロ!!その全てを燃やせ!』

 

俺の身体を燃やす!!…ン・ダグバと同じか…なら!

 

士『逆転チェスト!!』

 

俺は自分の身体の炎をホンフーに移した。

逆転チェストは技を逆転させる技…

超能力者殺しの技!

 

ホンフー『な…超能力を跳ね返す力…それも使えますか…しかし、まだわたしには色んな超能力が残っていますよ。一々こんな技使っても無駄ですよ。』

 

炎を消したホンフーは俺に歩み寄る。

 

士『そうでもないぜ、こういうのもあんだよ。』

 

〈カメンライド!タイガ!アタックライド!フリーズベント!〉

俺はタイガになり、フリーズベントでそもそものコピー超能力を消した。

リターンベントでは逆転チェストと同じで意味がない。

コンファインベントでは、コピーした超能力の一つしか消せないからな。

 

ホンフー『!!!超能力が消えた…』

 

士『これで勝ち目あったな。まあ、その素手でも大丈夫そうだが、こちとら斧だ。これ以上何かする気は無い。

ま、それでも戦うというならいくらでも相手をしてやる。

あんたは超能力なしでもかなりの実力だとはわかっている。

俺としてもあんたクラスの敵を相手にするならグランザイラスやカッシスワームじゃなきゃ無理だがやりようはある。

俺はなんでも出来るからな…炎を飛んだり、重力を操ったり天気を変えたり光を操ったり時間を戻したり…』

 

ホンフー『!!時間を…もど…す…あなた…いま…時間を…戻…す…と…』




ー第二十六回ー

加山『第二十六回!後書き座談会コーナー!』

伊織『眠い……』

加山『ちょっと伊織さ〜ん、もう少し張り切って〜何が不満なんですか?』

伊織『これ…台本…私の名前の漢字間違えてる…伊織じゃない。維織…』

加山『えっ!それは失礼しました!Googleで検索したら伊織になってましたけど…』

維織『それは…認知度の問題…』

加山『あ、中々触れちゃいけない案件でしたね。でも俺よりかは認知度高いですよ〜』

維織『大丈夫…あなたの方が…人気ある…この本とか。大神は俺の…』

加山『うわぁーー!そんなBL本出さないでくださいよお。』

維織『…また次回…』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四十六話 決戦!コピー能力者ホンフー 後編

今回は入りが少し雑なので前回から見ることをお勧めします。
それでは、どうぞ!


士『ああ、時間を戻す方法はいくつか知ってるし使える。それがどうかしたか?』

 

俺は、コピー能力者ホンフーと対峙していた。

自分の能力を話すと相手のホンフーの力が徐々に増大していったのがわかった。

どうやら様子が変だ…興奮している?

何やら、すごみが増している…

危険だ!目がマジだ!

本気も本気か…

 

ホンフー『ついに…ついに…見つけた!!時間を戻す能力!その力で…私は…私は…』

 

士『おおお、落ち着け!なんだ、時間を戻したいのか?そんなの俺がやってやるよ。』

 

ホンフー『それでは意味がない…あなたのやる時間戻しではなく私がコピーした上での時間戻しを…そうでなければ私は…私は…』

 

士『ああ…だいたいわかった。

要するにあんたが求めていたのは過去の精算だったんだな。

だからそのために超能力者を増やして時間操作系能力を得ようとした。

で、ようやく俺を見つけてゴールってわけね。』

 

ホンフー『長かったですよ…彼女を…彼女を救える!!でも、こうしてあなたと会えたのだから!』

 

彼が襲ってきた!

俺はすぐさま身を避ける。

そして、それと同時にカードをディエンドライバーに入れて仮面ライダーを召喚した。

 

〈カメンライド!BLACKRX!!〉

 

BLACKRX『リボルケイン!!』

 

リボルケインがホンフーの体を貫いた

俺の勝ちだ。

 

ホンフー『な…あ、あと少しだったのに…』

血を口から吐き出しながら彼はこちらを睨みつける。

たしかに少し危なかったが…

超能力以外にも科学の力を知らない相手じゃまあこんなところだな。

 

士『はぁ…そんなことしなくても連れてってやるよ。俺の力で…一緒に使えばなんとかなるだろ。』

 

ホンフー『!!そんな罠に乗るとでも…』

 

士『仮面ライダーをなめるな…それくらい出来るぞ…やってやるよ…

俺は通りすがりの仮面ライダーだからな。

何年前の何処だ?』

 

ホンフー『……25年前のあの日に…』

 

士『わかった。』

 

〈アタックライド!タイムベント!〉

 

俺は彼が何かしている間にいつものことやっといた。

まあ、問題ないだろう。

彼は戻った…そして俺はそれを助けた。

後悔していない、ま、帰ろ。

俺はその世界を後にした。

仮面ライダー革命も起こしたし、安心!

 

 

アルバム no0 ありがとう

 

俺は今日から親切高校に入る男子高校生

門矢士!さあ…頑張って行こう!

何処かから謎の視線が見えた

なんだろう?ん?木陰で待ってます?

誰のだ…ありがとうと書いてある。

まあ、いいか貰ったし言って見るか。

俺はその手紙に導かれて彼女と出会った…

青髪で長身の女の子に…

 

ホンフー『…幸せになりなさい…ダークスピア…私は生きる希望を見つけました…あなたも頑張りなさい…』

 

和那『あ…手紙くれたのってあんたですか?うちこういうの…えっ…』

 

士『あっ…』

 

うそ…この子滅茶滅茶可愛い!!

一目惚れ…

 

和那『まさか…いやないない!』(この人からカブトさんの様子が…いや!違う違うないないないない!)

 

この後、奈桜、桜空、和那による争奪戦が激闘が起こったとは言うまでもない。

残りの三人もいたが…

 

主人公ハーレムルート

 

ク リ ア

 

夏海『ママ〜今日、パパが帰ってくるからこんなに豪華なの?』

 

和那『そうやで、パパにいっぱい遊んでもらいー!』

 

夏海『うん!』

 

なんだかウチは長い…長い夢を見ていた気がする

自分が超能力者になって悪と闘う。

馬鹿みたいに苦しかった夢だけど…

その分、この時が幸せだ。

この時のことはほとんど覚えていないがつらくて苦しくて…夢に感じられないくらい。

でも、しあわせだ。

ただ…

 

奈桜『あー、もう。相太〜ママのためにチョコちょっとちょーだい。』

 

相太『しょうがないな〜』

 

桜空『あ、こら!ご飯前にお菓子食べちゃダメでしょ、相太、美寿子…お姉ちゃん…』

 

美寿子『えー、だめなの?ぶー!』

 

妙矢香『だめだよー。』

 

美紅『食べるにはコツがあるんだー。』

 

徹『うん、隠れて食べないと意味がないよ。』

 

賢治『みんなだめだよー。』

 

五十鈴『なるほどな…おとなしいと思ったら…』

 

紫杏『ほう?そうかよくわかったよ。』

 

妙子『覚悟は良い?』

 

他に5人の妻とその子どもと共に同棲していることを除けば。

彼は人気がある。

それゆえにモテた…

それがまずかった…

 

高校3 年生 年末

 

この日帰省しようと彼の元に6人の女性が集まってきた。

電話ボックスの周りを囲まれていたのだ。

なんだと…

 

和那『士?お腹の子のこともう一度報告するためにそっちの家行ってもええ?父ちゃんと母ちゃんに報告しときたいやん。』

 

士『いいけど。』

 

五十鈴『なら私も同じくそうだ。お前のおかげでこいつと同じように…』

 

和那『そうやったな…にしてもあんたのその謎のガッツ見習うわ〜』

 

士『お、お前たち三人が共謀したことじゃないか…張本人はどうした?』

 

奈桜『ああ〜お母様とお父様と再会かあ〜ここでどれくらい評価を上げられるかが問題ですね〜』

 

士『元凶め、俺からの評価は下がる一方だぞ。』

 

奈桜『問題ありません…といいたいところですが、お腹の中に子どもがいるのは私だけじゃないのでライバル的にはちょっと…』

 

和那『ほお〜なら今のうちに好感度こっちはあげとかんとな!』

 

士『おいおい…』

 

紫杏『子どもがいるからと余裕を見せてると危ないぞ?』

 

和那『な、し、紫杏!それに桜空に妙子…そういやあんたらもおったな?』

 

紫杏『ああ…我々も士の家に行こうと思っている。』

 

士『え?』

 

妙子『私たちは清い交際をしようと思ったのに…先手をうたれるなんてね。一番誠実そうな天月さんがあんな行動を…』

 

五十鈴『…恋はいつでもハリケーンという言葉を友から教えてもらったので…な…』

 

桜空『行動力の差ですか…ともかく、好感度を上げるのはいいことです。

士君、すぐに電話を。』

 

士『わかったよ、もしもしお袋?』

 

母『どうしたの?実家に帰ってこれないとか?』

 

士『違うよ…ともだ…』

 

6人『嫁!』

 

士『よ、嫁こ…』

 

6人『嫁!』

 

士『嫁を6人連れてそっちに行く…』

 

和那『赤ちゃんもや!』

 

士『に…妊娠して…お腹の中に…子どもが三人…』

 

奈桜『私は双子ですよ!』

 

士『妻6人と赤ちゃん4人で実家に帰るから!お袋よろしく!』

 

もう、俺はヤケクソで用件だけ伝えて電話を切る。

 

ガチャッ!

 

ー門矢家ー

 

母『えっ!お父さん!お父さん!あの子が嫁6人連れて来るって…凄いわ!和那ちゃんと奈桜ちゃん以外も…』

 

父『おお、パーティーの準備をしないといけないな。』

 

母『それに何人か妊娠してるって!』

 

父『ドラフト2位指名を受けただけはあるな!さすが、私たちの息子!』

 

ー教室ー

 

和那『あ、もうきってもうた〜代わってくれたってええやん。』

 

士『いつも話してるだろそれに…だってねぇ…後ろから凄い目で見られてるし…』

 

和那『あ、そうやったな。…オイ…やるか?』

 

もの凄い目で後ろの人を睨みつける。

前に夢で話した超能力者になる時にやってたやつらしい。

お腹に赤ちゃんがいてまだ卒乳してそこそこの女がやることじゃない。

恐怖のあまり何人か涙を流して震えてるなって…あ、やめさせないと!

 

士『お、おい!やめて〜やめて〜和那さんお願いしますやめてください!』

 

和那『なんややめろって嫌やからどかしたんやろ。』

 

士『じゃ、じゃああれやるから勘弁して…』

 

和那『ラッキーや!へへ〜やめたるわ!』

 

奈桜『な!ズルイですよ!カズ!』

 

和那『棚からぼた餅ってやつや!』

 

奈桜『どこですか!ぼた餅!どこ!どこ!』

 

妙子『な…奈桜…』

 

神条『と、とりあえずどくぞ!桜空!早くここから士たちを避難させるぞ!』

 

桜空『は、はい!!!』

 

士『うわあああああ!』

 

彼らは屋上へと向かった。

一方それを見ていた他の野球部員

 

荷田『はぁ〜数ヶ月前まで羨ましいと思ってたでやんすが…あれなら別に…』

 

田島『あいついつの間にあんなことを…』

 

疋田『さすがキャプテンやりますね〜でも、あれはマニアックすぎません。』

 

官取『中々趣味が合わないね。』

 

荷田『電柱、バカ、堅物、根暗、ぼっち、個性無しが集まってるなんて流石でやんす!

確かに顔は可愛いでやんすが…

マニアック過ぎておいらには届かない世界でやんす。』

 

浜野『あら?電柱はともかく堅物は?』

 

荷田『それはもちろん…かいちょ…』

 

ボカッ!!バキッ!!ドカッ!!

 

荷田だったもの『…』

 

越後『やれやれだぜ…』

 

 

 

 

 

 

 

 




加山『第二十七回!後書き座談会コーナー!』

加山『結局最後まで俺一人だったか…しかし!ここ二回で維織さんと会話はそこそこ出来たはずだ!ここで質問くらいはしていいはずだ。いいですよね?』

維織『いいよ…』

加山『よっし!うっふん!本編だと自分がどれくらいで登場するとか教えてもらっていますか?俺はこの章には出してあげると言われたんですがね〜維織さんは?』

維織『この章に出る…50話のどれかに出れるって教えてもらった…』

加山『うわっ!羨ましいなあ〜さて、今日はこのあたりで終わり…ってわけにはいかないんです!
なんと、帝国華撃団も出ることが確定しました!それに〜光武も出ますよ!皆さん、お楽しみに〜』

維織『あなたは確定?』

加山『か、確定であってほしいなぁ…』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四十七話 現実は悲惨すぎるから…

自転車の鍵が見つからずにパニックになり、遅れました。
誠に申し訳ありません。
それでは、どうぞ!


ー病院ー

ーパワポケ 14世界ー

 

カツンカツン

 

鈍い音が病室に響く

一人の女性が男性に手を引かれながら歩いていた。

彼女は大江和那。

いや、茨木和那という本名を隠して今まで暮らしてきていた。

彼は10主の実家に帰ろうとしていた。

今日、退院する。

退院と同時に彼の家に向かおうとしていた。

彼女の体はボロボロだった。

そこら中に傷をつけて、左腕をなくしていてもはや女性とは思えない姿になっていた。

 

和那『恥ずかしいなぁ〜こんな姿見られるなんて……ほんまに…ごめん。』

 

10主『恥ずかしくないさ。俺の自慢の女だ。父さんや母さんも喜ぶさ。』

 

和那『…あんたは…チームの主砲、球界のスーパースター…色んな賞を独占した。

でも…色んな他チームから妨害にあって…

うちのために大怪我させて意識不明にまでさせた…

それに…あんたも拷問で…』

 

10主『大丈…』

 

和那『大丈夫やない!!あんたの視力は今、0.0001…自分の指さえろくに見えへん!

矯正用眼鏡をつけてやっとや!

それに…体の80パーセントが機械になって…もうあと2年生きられるかわからん体なんやろ!

せっかく…せっかく…』

 

彼はスカウトされた1年目ジャジメントの手により拷問をされてしまった。

和那のことを聞くためだろう。

その時に眼をやられ、体をボロボロにされてしまった。

元CCRの二人組の手により、救助されたがその時にはほぼ全ての体を機械に埋め込まなくてはならなかった。

黒野博士という科学者によって人間とは違った体を手に入れた。

ものスゴイ力を手に入れたがサイボーグというものになった以上…彼の寿命は僅かになってしまった。

 

10主『…仕方ないよ…俺…和那のこと…愛してるから…これくらいどうってことないよ。』

 

和那『…うええええん。ありがとう…ほんまにありがと…う…』

 

10主『浜野が言っただろう?

カズあなたは幸せになりなさい。って。

親友の遺言ぐらい叶えてやれよ。』

 

和那『うん…でも、朱理…は…』

 

10主『……どうすればよかったんだろうな。俺、何も…何も…してやれなかった!

悔しい…悔しい…』

 

和那『そんなことない!あんたは…あんたは…』

 

俺はもう我慢の限界だった。

その場から出て二人に姿を見せた。

 

士『たく、見てられないな!』

 

和那『!!!10主!!』

 

10主『俺…なんで…』

 

士『…あー、またその反応ね。OKオーケー、ちゃんと説明するから、俺の名前は門矢士。名前は違うが別世界のお前だ。

親切高校の一年生。』

 

10主『別世界?なんだそれ?』

 

士『もし…〇〇だったら…とか考えたことないか?

そのもしの世界から来たのが俺…門矢士。

俺はエボルトの遺産を消すために来た。』

 

和那『まあ、よくわからんがクローンとかやないやない味方なんやろ。で、エボルト?なんや、それ。』

 

士『エボルトはこの地球を滅ぼすために遣わされた存在だ。

地球外生命体ってやつだ。

エボルトはパンドラボックスと呼ばれる未知のエネルギーが詰まった箱を使い、人間の欲望を増大させた。

そして、エボルトは人間にカタスロトフという滅びの力を鞭として、パンドラボックスの強大なエネルギーを飴として人類に与えた。エボルトは人類を滅ぼさず…力を与えることによって人類自身が勝手に滅ぶようにした。

つまり、遊びに使ったんだ。』

 

10主『…世界を支配する地球外生命体。』

 

士『そして、パンドラボックスの光を浴びた人類は力を求めた…ジャジメント、アジム、九百龍、カエサリオン、大神…これら全ての組織のリーダーが特に強く浴びた。

戦って勝ったものにパンドラボックスを渡すといった…だから戦争が起こった。

エボルトはそれを嘲笑ったよ。

"はーっはっはっ!人間ってのは面白いなぁ"

"愛するものを守る力…それが戦争を引き起こす!"

"人間はちょっと知り合いを傷付けただけで感情的になる!それがまた滑稽だよなぁ〜"』

 

和那『ふざけんなああ!!!』

 

和那は荒れた。

側の壁に穴が空くほど右腕でパンチをした。

自分たちがやってきたこと全てがエボルトの遊びのため。

そのためにこんな体にさせられた。

愛する人を苦しめた。

親友を失った。

もはや彼女には怒りしかなかった。

 

10主『俺たちはそいつのために…』

 

士『ああ、事実だ。エボルトの力は凄まじかった。そして、あいつは玩具のように人間を使った。

ただの楽しみのために…

面白かったそうだぞ…人間が自らの手で滅びていくのを見るのは…』

 

和那『なんでや!!なんで!こんな酷い目に遭わされなあかんのや!!』

 

10主『ちきしょう…どうすれば…どうしたら…どうやれば…』

 

士『この事態をなんとかするために俺は来た。しあわせ草を作り出した科学者葛城忍の意思を継いで…』

 

和那『しあわせ草を作っ…た…あれは人工的に生えてたものやないんか!』

 

士『あれは他の星の植物だ。それをエボルトが持ってきた奴を葛城忍が改良したんだ。』

 

10主『そいつの…その葛城忍のせいで!!』

 

士『あの人のことを馬鹿にするな!!!あの人は確かに罪を犯した…だけど、あの人は最後にこのドライバーを残してくれた。』

 

和那『その機械がどうしたんや?』

 

士『こいつは仮面ライダーになれる優れものだ。』

 

10主『仮面ライダー?なんだそいつは?』

 

士『人間の自由のために戦う戦士だ。このドライバーは全ての超能力を使える。

このドライバーで時間を戻して全てをただす!

ジャジメントを遥か昔に叩いてやるんだ。』

 

和那『!!あかん!!そんなことしたら…』

 

士『浜野のことだろ…そいつは大丈夫だ。俺の力によって生を妨げることは出来ない。

死を防ぐことは可能だがな…』

 

ま、このドライバーの機能の裏システムを使えば生を妨げることはいけるみたいだけど…

 

10主『元に戻るのか…全て…今までの事…全て……嘘だ!!』

 

士『嘘じゃない!』

 

10主『そんな都合のいいことが起こるわけがない!現実は悲惨だ!!』

 

士『現実が悲惨すぎたから俺がここにいる!そう思わないか…あまりに辛すぎるじゃないか…こんな現実…神条も浜野もカズもあまりに苦しみすぎた。

 

他の人もそうだ…だから俺が時を戻す。

問題は記憶をどうするかだ。』

 

和那『記憶?』

 

士『そう、俺は数十年前に戻り、全ての支配グループを倒して俺の仲間がトップに立つ。

全ての戦力を完全に叩きつぶす。

そこで…お前たち二人の記憶をどうするか聞きにきた。

1 全てを忘れて幸せを謳歌する

2 今の記憶のまま高校時代に戻る

 

このどちらかだ。

お前たちはいまのこんな世界おかしいと思うだろ。

だから俺が正す、紫杏も浜野も生き返る。

高校時代を平和に暮らせる。

悪くない話だとは思うが。』

 

10主『和那のこれまでの苦労が…無駄になるじゃないか…』

 

士『無駄なんかじゃない!こんなあっさり平和になるなんて考えるな!

これまで…どれほどの苦労をしてきたかわかるまい!それが出来ずに大変な世界もある!

その上での平和だ!!』

 

和那『…ほんまにそうなら…うちは覚えていたい…例え…どんなに苦しいことでもしっかり覚えて向き合いたい…』

 

士『そうか、そう言うと思っていたけどうれしいよ。

浜野も幸せを掴み損なった…あいつと会っていないな。』

 

10主『あいつ?浜野にそんな奴は…』

 

士『色んな世界を回ってきた…そして、その中には浜野が幸せになった世界もある。

この写真が証明だ。』

 

俺は11主と浜野が子どもを連れて笑う姿の写真を見せた。クリスマスの時のだ。

 

和那『!!!この男が……グスッ…なんや、朱理こんな顔出来るやないかい。』

 

士『ま、遅くはない。これからは…これからは俺のステージだ!』

 

タイムベント!!

 

俺は時間を戻した。

仮面ライダー鎧武となって、戦い

勿論敵を軽々と倒した。

 

その結果

 

ー親切高校入学式後ー

ー校庭ー

 

和那『!!!あ…直っとる…戻っとる…うちの体どうもなっとらん。』

 

士『おーい、上手くいっただろ。』

 

10主『あ、ああっ…まさか…な…ははっ、なんともない!俺の体…全然苦しくない!』

 

士『あったり前だ!なんせほら。』

 

俺はパッドを取り出して世界の様子を見せた

NEOZECTによる支援、世界の支配者の滅亡全ての苦しみは消え去った。

 

和那『終わり…なんやな…』

 

士『正確にはこれから始まる。

苦しかった高校生活が戻る。

大変だが…頑張れよ。』

 

10主『ははっ…そうだな、練習はキツそうだな…でも、こんな幸せを感じられるなんてな…それだけでいいさ。』

 

士『あ、俺はともかくほとんどの世界の大江和那は親切高校を退学するぞ。』

 

和那『!!はははっ…そうやな…そこまで都合良くはならんか…』

 

10主『な、なんだ!原因はなんだ!』

 

士『…お前だよ!』

 

10主『!!!お、俺が…退学の原因?』

 

和那『そないなことない!10主は…優しい奴や!ウチを妨害することは…』

 

士『そうじゃない!これだよ!』

 

俺はPAを10本、和那に渡した。

 

和那『このドリンクは?』

 

士『そいつが退学の原因、PA!このドリンクを飲むと妊娠確率100パーセント!流産の危険なし、母胎のダメージリスク0のドリンクだ。

そいつは1つ子、双子、3つ子タイプから選べる優れものだ。

俺が努力の証に渡すと我慢出来ずに飲んじまう。

賞味期限切れの危険はないのに…いきなり飲んで襲われ…』

 

キュピーーーーン!!!

 

パシッ!!

 

ゴクッゴクッゴクッ!

 

和那が説明途中でドリンクを飲んだ。

やっぱり…また三つ子タイプ…

 

10主『そういうことか…当たり前だ。俺もだ…もう我慢出来ん!!!』

 

和那『うちの夢を叶えたるわあああ!』

 

弾道がMAXになった

威圧感を手に入れた

体力が100下がった

満塁男を手に入れた

 

エピローグ

 

10年後

 

カツンカツン

 

鉄の音が響く

だが、それは俺が出す音じゃない

子どもが玩具をいくつか落とした音だ。

 

正人『パパ、今度は弟かな?妹かな?』

 

10主『正人はどっちがいい?パパはどっちでもいいなぁ〜いっぱい家族に囲まれてパパは頑張れるよ。

目指せ40歳現役!』

 

公人『凄い人気だよ!パパのサイン欲しいクラスの友達のパパ多いんだよ〜』

 

10主『これもお前たちのおかげだよ。ママとお前たちがいなかったら…嬉しいよ。』

 

子どもたちと一緒に病院に来ていた。

和那の出産が終わったからだ。

もう産婦人科の常連さんでいつものように冷やかされながらここに来た。

今日はあの日だ。

10年目のあの日だ。

等々10年たったのだ。

苦しかった今は亡き歴史を超えて…

今、ここに子どもたちと共に和那を迎える。

新たな家族と共に…

 

和那『女の子やで!あなた!』

 

この幸せは揺るがない。

浜野も今では…

 

 

ー左家ー

 

明子『ママー!!今日はどこ行くのー!』

 

朱理『これからカズの所に行くのよ。』

 

律子『カズおばさんのところかー!また遊ぶ子が増えるねー!』

 

朱理『あなた達もお姉ちゃんになるのよ…また…ね。』

 

龍五『ママー笑ってるー!』

 

朱理『本当にママは幸せだから…つい笑っちゃうの。』

 

浜野朱理は全てを覚えていた

本当に辛かった戦いのことも

自分の親友を陥れた罪も…

だが、それでも彼女は笑顔を手に入れた

愛すべき男、可愛い子供達、暖かい家で食事を作って家族に振る舞い、たまの休みにみんなで遊園地に行ってアトラクションに乗る。

そんな日常を彼女達は手に入れた

 

1ヶ月後

ーナマーズパークー

一応、ナマーズという球団は出来た

ネオゼクトナマーズという球団だけど。

そして、今日は家族合同でナマーズパークに遊びに来ていた。

 

龍五『パパーあれ乗ろうよー!』

 

来都『うん、じゃあそこのベンチで座って待っててママ達。』

 

朱理『わかったわ。』

 

和那『任させてもらうわ。』

 

真央『…お願い。』

 

側のベンチに腰を下ろした三人はジェットコースターに乗らず、子供達を見送った。

なぜならお腹を膨らませた真央と朱理、そして出産してまだ1ヶ月経っていない和那は危険なため乗れなかった。

ベビーカーにてすやすや眠る娘を見ながら彼女たちに笑顔が見られた。

ここに来たのはしがない雑談をするためだ。

普通の中の普通なことだが、それが出来ることに日々感謝していた。

 

真央『…毎日とても楽しい…お弁当も中々上手く出来るようになった…』

 

和那『うちの子どもはみんなヤンチャでな!よく、学校に呼び出されてもうてほんま大変やわ〜』

 

朱理『らしいというかなんというか…こっちはシズヤさんと上手くやってるわ…』

 

和那『ま、うちもそんなもんや。にしても…こんな日が来るなんて夢にも思わんかったわ…こんな風に普通な幸せを感じられるなんてな。』

 

真央『……仮面ライダーのおかげ…』

 

朱理『和那?あんた最後にあいつに会った時に聞いたんじゃないの?

戦う理由とかなんか…』

 

和那『あー、それな。あいつこう言ってたわ。』

 

士『愛と平和の為に戦っただけだよ。それに…俺、もうすぐ向こうの世界で父親になるんだ。

父親になる時に…子どもが笑顔になる世界を作る!

そして、こう教えてやるんだ!

最も大事なこと!それは愛と平和…ラブアンドピース!!!』

 

朱理『馬鹿ね…向こうのあんたの亭主も同じように。』

 

真央『…ラブアンドピース…とってもいい言葉。』

 

和那『せやな!確かに今の世界はそうやな!胸張って言えるな!ラブアンドピース!』

 

この世界も平和になった

彼女たちの幸せは揺るがない

だが、彼の戦いは終わらない

まだ始まったばかりの戦いなのだから

 

ー並行世界ー

 

ベルデ『…うーん、しかし…商店街がここまで手強いとは…やり甲斐がありますね。

私もそろそろ本気を出しますか。』

 

ひとりの男が動こうとしていた。

この争いは後に伝説となるブギウギ商店街復活への第一歩であった。

 




ー第二十八回ー

ルッカ・花形『第二十八回!後書き座談会コーナー!』

花形『今回はお邪魔特集!…ってなんだこの台本は!!ふざけんな!そこの奴等…何笑ってんだ!』

ルッカ『な…なんて屈辱を…おい!こらそこのおジャ魔女の5人!笑うな!』

花形『そこのビルド組も笑うな…ん?誰だ今劣化版デスマスとか言ったのは!どいつだ!』

ルッカ『もう続けますよ!いいですか!最近、文章が雑とか作者が感じているようです。』

花形『それはしょうがないよ〜何せ元々とんでもない下手くそがなんとかやったくらいだからね。』

ルッカ『そんなこと言ってるとまた怒られますよ。』

花形『いや、久しぶりに自分の小説見たら下手くそ過ぎて死にたくなったらしいよ。』

ルッカ『まあ、今回はこんなところでしょう…えっ…杖?なんでこんなもの渡すんですか?ああ…これを折るんですか?フン!』

花形『あれ?変身は?変身待ちだったんだけど…』

ルッカ『ビルドのキャストオフムービーなんてやらせないでください…』

花形『まあまあ、そんなこと言わないでくださいよ。あなたのお家芸でしょ。では、今回はこの美男子!花形美剣と金髪内海がお送りました〜』

ルッカ『ルッカだよ!!』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四十八話 眠るような静寂の時

 

ーパワポケ 14世界ー

ーヒーロー隠れ家ー

ークリスマスー

 

白瀬『はぁ…これいる?』

 

私の名前は白瀬芙喜子。

かつてCCRのメンバーとして大神に仇なすサイボーグを殺してきた。

しかし、大神を仲間の野上八太郎と共に裏切り、彼が死んだ後も一人で戦い続けた。

八太郎のことはパートナーとしても男としても認めていた。

でも、彼は他の女を愛した。

森友子…敵対するサイボーグの軍団サイボーグ同盟のスパイとして彼に接触してきた。

付き合って馬鹿みたいにデートした。

誕生日やクリスマスも二人で過ごした…ったく本当に浮かれて…

そして彼女は記憶を書き換える力を持ったサイボーグでいくつか情報が漏れてしまった。

 

ねぇ…あんたわかってる?

 

私は彼に忠告した。

もう近づくなと…この時にCCRとして言ったのではなく彼女に対する嫉妬心で言ったのかもしれない。

しかし、彼は付き合い続けて私はサイボーグ同盟のアジト襲撃時に彼女と対峙した。

私はそこで彼女を殺そうとした。

しかし、彼女は待ってくれと頼み込んだ。

 

お腹の中に赤ちゃんがいる。

私はどうなってもいい…でも、もう少しだけ待って!!

この子だけは…彼との子だけは…

 

私は彼女を逃した。

そして、彼女は彼と再会した。

馬鹿みたいなハッピーエンドで終わればいいものを…

 

死ね!!

 

パンパン!!

 

やっぱり現実は暗い

彼は再会の時の後、待ち合わせの公園から出た直後に彼女を庇い死んだ。

迂闊だった…私は彼を守れなかった。

そして、彼女も傷を負って夜の闇の中に消えた

あの後…彼女がどうなったか子どもがどうなったかはわからない

だけど…私は彼の死体を見た時に思った。

 

死にたくない

 

未練たらしく生きるのではなく、精一杯生きたい

そう思って私はCCRを抜けて、大神やジャジメントと敵対することにした。

ジャジメントや大神が合併し、ツナミグループが出来た後も私は一人で戦い続けた。

超能力者との対決は困難を極めた。

ヒーローと協力し、やっと勝てた者もいた。

しかし、今度ばかりは本格的に辛い戦いになってくる。

ツナミから名前をジャジメントに変えた奴等はドリームマシンを作ろうとしていた。

それが何かはまだわからないが魔球騒動に関係するものだとはわかっていた。

そして、私は彼に出会った。

 

葛葉寿四野

 

世界で初めて魔球を投げた少年だ。

私は彼に初めて会った時に驚いた。

彼はあの時の子だ!

森友子のお腹の中にいた赤ちゃんだ!

私はこんな巡り合わせがあるとは思わなかった…

世界って狭いわね…

でも、あいつの子どもなんだから魔球を投げるくらい普通かとも思った。

顔は八太郎にそっくり、髪型は森友子にそっくり…頼り甲斐がある。

だからこそ私は世界の運命を変えるタイムマシンの設計図を彼に渡そうとしていた。

八太郎の子か……

 

 

……

 

………

 

 

…やーだ…変なこと考えてる

馬鹿馬鹿しい!

それにあいつは寿命であの時もし無事でも1年も生きれない体だった!

私よりも強く改造されたあいつはサイボーグとして限界まで寿命が削られていた。

所詮、私たちには普通の人間としての幸せはない。

あいつはそれでも最後は愛する女を守って自分の子どもを残して死んだ。

あいつにとってのビターエンドかもしれない

ハッピーエンドになってほしいと思ってはいたけど所詮無駄だった。

だけど…彼に…あいつの息子に全てをかけてみよう。

私は…あいつの……あいつの……

 

 

ホンフー『あらぁ…何をしているんですか?』

 

!!!

 

白瀬『!!ホンフー…この場に来るなんて…』

 

ピンク『うそぉー私が気付かないなんて!』

 

ブラック『彼氏に浮かれすぎ…』

 

ピンク『だってあいつあの雌ブタといたし!』

 

この場には私以外に情報戦が得意なピンク、重力を操るダークスピア、姿を消すブラックと魔球少年と超能力少女がいた。

まさかここを攻めて来るとは…

もう終わりって伝えにきたの…

 

ブラック『……何が目的?』

 

ホンフー『いやぁ…ただ挨拶しに来ただけですよ。

もうすぐ起きる破滅のことを…』

 

和那『どうせ重要なことは話さへんやろ。何が目的や…』

 

ホンフー『当たり前ですよ、そりゃあね。ま、最もこちらには戦力が整っていますからそんなこと意味ないですけど。』

 

妙矢香『私とお兄ちゃんがこの世界を守るもん!あなたなんて…』

 

ホンフー『あらあら…やんちゃねぇ。でも、無駄だからいくら頑張っても無駄なことはあるのよ。』

 

 

クロノス『君たちのことかい?』

 

ホンフー『!!!!』

 

俺はクロノスのポーズを使い彼の前に立った。

ホンフー…こいつの天敵クロノス…こいつにとって機械関係のライダーは天敵。

その中でもエグゼイドはチートキャラクターが多い。

エグゼイドだけでも簡単にジャジメントを倒せるがちょっとやっておきたいことがあるんだよね。

 

白瀬『…気配が全くなかった。』

 

ピンク『な、何この緑の奴…』

 

皆、驚いてるな…あ、あれが魔球少年と超能力少女か…

ん?超能力少女が五十鈴とそっくり…てか、瓜二つ?

子どもかな…まあいい。

 

クロノス『既に他の拠点は破壊した。

もう君たちに勝ち目はない。』

 

妙矢香『か、関係ないもん!お兄ちゃんと私がいる限り勝つもん!』

 

ホンフー『あらあら、健気ねぇ。でも、わざわざそんなことしなくて…』

 

クロノス『何を言っている?私が言っているのはジャジメントの支部のことだ。』

 

俺のこの発言に皆が一瞬驚いたが、冷静になったホンフーがこちらを向いた。

 

ホンフー『冗談がお得意ねぇ…でも、そんなまさかそこまで滑稽な冗談を言うなんて。』

 

クロノス『まあ、そう思うのが自然だろう。でも、現実は違う。俺はこの世界で出来ないことはほとんどない。

例えば、出てこいみんな!』

 

俺の一声で隠れていたオーズサゴーゾ、スナイプ、ラヴリカ、パラドクス、仮面ライダーポッピーが現れた。

 

寿四野『な、な!仮面の戦士…なんでこんなに!』

 

ブラック『……私と同じ能力…』

 

クロノス『どうかね?これが力の差だよ。私にはこのように戦士を召喚する力がある。

こんな感じにね。』

 

カメンライド!ブレイブ!レーザー!

 

ブレイブ『俺に切れないものはない。』

 

レーザー『ノリノリで行っちゃうよ〜』

 

ブレイブとレーザーを目の前で召喚し、その力の差を見せつける。

 

ホンフー『!!だとしても…その数には限りがある。』

 

クロノス『そうだ。確かに限りはある…だが、一人一人が最強クラスで数を増やせたら?』

 

アタックライド!イリュージョン!!

 

俺は100体に分身した。

もちろん強化してあるカードならこれくらいは可能だ。

 

白瀬『…まさかこんな能力を持つ奴がいたなんて…』

 

ホンフー『分身ですか?透明化も厄介ですね…でも、その程度じゃ…』

 

クロノス『それだけじゃない。全ての事が私の思いのままだ。そうだ、面白いものを見せてやろう。サゴーゾ。』

 

サゴーゾ『ウガーッ!!』

 

ホンフー『な!』

 

俺はサゴーゾに命令するとサゴーゾはホンフーの周りの重力を強くした。

 

ピンク『あ、あれって…カズの能力!』

 

和那『ちゃう……うちは重力の向きを変えるだけや!

それに相手に触れなあかん!

だけどあいつは…触れずに離れたところから重みを与えとる…

うちより能力は上や!』

 

ホンフー『重力変化…いや…重力強化…ですか…相当体にきますね…しかし…』

 

ホンフーはそのまま押しつぶされながらも冷静にこちらを見ていた。

コピーする気か…なら

 

アタックライド!フリーズベント!

 

俺はフリーズベントで超能力を消した。

 

ホンフー『…な、何故だ…何故!ダークスピアの能力が発動しない!』

 

クロノス『君の超能力はフリーズベントで凍結させてもらった。

これで私が解除しない限り永遠に君は超能力を使えない…』

 

ブラック『…ここまでの力を持つ人が…いた…』

 

ピンク『全く知らないなんておかしい!何で!これも魔球騒動と関係あるの?』

 

和那『あかん…頭がパニックや…』

 

寿四野『なんなんだよ…これ…』

 

妙矢香『誰なんだろー。誰?』

 

よし、そろそろあれを使うか。

 

クロノス『サゴーゾもういい。さて、そろそろこの私の真の力を出すとしよう。』

 

重力強化を解除されたホンフーは立ち上がり臨戦態勢に入る。

 

ホンフー『へぇ…どんな技を見せてくれるんですか?』

 

クロノス『なあに…簡単だよ。この私の名はクロノス!クロノスを日本語に直すと…わかるだろ?その名の通りの力だ!』

 

寿四野『クロノス…英語で?』

 

妙矢香『うーん…わかんない。』

 

白瀬『!!わかった!!』

 

ホンフー『クロノス…時計…!!まさか!』

 

クロノス『時を操る力だ!!』

 

アタックライド!ポーズ!

 

 

 




ー第二十九回ー

ルッカ・花形『第二十九回!後書き!座談会コーナー!』

ルッカ『さて、前回はどっかのすれ違いネタが得意な芸人みたいなオチになりましたが、今回はそんなことないですよ。』

花形『え〜と今回は作者のこと?って、なんで僕がそんなことー!』

ルッカ『いえ、今こそ媚びを売るチャンスです!前回色々とあって投稿時間が遅くなった作者の話しをすれば…』

花形『そ、そうだね!え〜と、作者というより作者の従兄弟が自転車で急に郵便の回収車にぶつかった。
というか方向確認していない車がいきなり飛び出してきてそれにぶつかった?
それで逃げられた?謝らないで…しかも左腕が痛む?』

ルッカ『相手側は大丈夫って聞いてきましたがとりあえず大丈夫と言ったらとっとと救護せず完全に無視して行ったそうです。』

花形『これが実話って…すごいね。』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四十九話 安らかに止まればいい

クロノスが歌っている歌は何かわかりづらいかもしれませんが矢島美容室の歌です。


 

ーパワポケ 14世界ー

ーヒーロー隠れ家ー

ークリスマスー

 

俺は今、ジャジメントを潰し、ヒーローの隠れ家でポーズをし時の流れを止めている。

 

クロノス『ウォ…ウォ…ウォオ…』

 

俺はクロノスらしく歌いながらホンフーの後ろを取り、ポーズを解除した。

 

クロノス『遠くから〜』

 

ホンフー『!!』

 

ポーズ!

 

クロノス『来ています〜』

 

ホンフー『な…』

 

ポーズ!

 

俺はホンフーの周りをポーズをつかい攻撃を避けながらウロウロして歌を歌う。

側から見たら瞬間移動しているようだった。

 

ピンク『や、やばいよぉ…現れちゃった…時を操る超能力者…』

 

ブラック『いや…何でも出来る超能力者…』

 

和那『ジャジメント壊滅…かぁ…こうもあっさりやられるとは…しかし…うちの能力の進化版があったんじゃあ…

なんでも…出来るなんてずるいわ…』

 

妙矢香『ということは…私の力や魔球も?』

 

寿四野『こ、ここまでおかしなことになるなんて…』

 

クロノス『みそスープの〜』

 

ホンフー『何故だ!何故だ!何故だ!何故お前がその力を持っている!

私が…私が一番その力を…』

 

俺は殴りかかってきた拳を掴み攻撃を止める。

 

クロノス『この力を手に入れるには条件があった…それを私は満たしただけだ…』

 

ホンフー『力を手に入れる条件…何ですかそれは?』

 

クロノス『ラブ&ピースを望む心…みんなの笑顔を守るために戦う心…それがこの力を手に入れる条件なんだよ。』

 

キメワザ!クリティカルサクリファイス!

 

俺はホンフーを左手のバグヴァイザーツヴィの必殺技のチェーンソーモードで削るように飛ばした。

 

ホンフー『ぐはっ!!!』

 

遠くへ飛んでいったホンフーは壁に当たり崩れ落ちる。

手加減をかなりしたからまだ意識はあるはずだ。

 

クロノス『……どうだ、ジャジメント。ここまでの力を持つ戦士が来ることは予想してなかっただろ。』

 

ホンフー『…なんでわたし達がそんな力をスルーしていたのか…どうしてそんなにもその力を上手く使いこなしているか…疑問はかなりあります。

しかし、それ以前に何故そこまで私に近づこうとしているんですか?』

 

クロノス『君が最も超能力者を増やしたからに決まっている。…と考えていたが、もう一つ理由がある。…村…』

 

その単語にヒーロー達は気付いていた。

 

ブラック『…かつてジャジメントに逆らった者達や危険人物の記憶を操作して閉じ込める場所のこと。』

 

クロノス『そして、あなたはその村に何人も人を送った。

こんな苦しい世界でも必死に生きようとする人間を…自由を求めた人を何人も…人類は支配なんて望んでいない。

未来が知ったからなんだ!だったらそれを変えるために命を賭けろ!』

 

ピンク『未来のためにか…タイムマシンを使った人間が考えたことね。』

 

ホンフー『私は変えようとしてますよ。ただし、本来の歴史とは違った破滅をもたらしますがね。』

 

クロノス『そのために村送りにされた人間の苦しみや辛さがわかるか!お前が世界中に超能力者を増やしたせいで苦しんでる人間のことを知っているのか!』

 

ホンフー『ははっ、怨まれることならいくらでもやってきましたよ。

そんなこと今更…』

 

クロノス『そうだよな、俺が調べただけでも多かった。木村冴花に一ノ宮桜華、雨崎千羽矢に大富、それに十三番高校の連中も!どれだけ苦しめているのかわかるか!』

 

ホンフー『わかりませんよぉ。仕方ないものは仕方ないんですよ。』

 

クロノス『なら…こいつも関係ないな。ラヴリカ!そろそろ彼女を出してやれ。』

 

ラヴリカ『わかりました、ハイ!カモン!僕のラヴリーガールズ!』

 

ラヴリカの周りにバグスターのラヴリーガールが現れた。

そして、その中に一人、人間の女性がいた。

 

ホンフー『!!!!!!』

 

妙矢香『え…誰あの人?』

 

白瀬『ホンフーのあの動揺…まさか…』

 

和那『あいつが言っとった…助けたい存在。』

 

ホンフー『やっと…やっと会えた…やっと…』

 

女『……いや!』

 

ホンフー『!!』

 

女『なんであの時に助けてくれなかったの!なんで私が死ななきゃならなかったの!あなたのせいで私は…』

 

ホンフー『おかしい…彼女に何をした!』

 

ラヴリカ『彼女は僕のもの。君が一ノ宮桜華や村送りにした人と同じことさ。別にいいだろ?君だってやったんだから。』

 

クロノス『さあてと、それじゃあ彼女には死んでもらおうか…君への見せしめとして…』

 

ラヴリカ『辛いですが…私のためなら死んでくれるよね!』

 

女『うん!!』

 

chu!

ラヴリカと女は口付けを交わす。

それをホンフーはこちらを睨みながら拳を握る。

 

ホンフー『やめろ…やめろ…』

 

クロノス『やれ…』

 

ブラック『…やりすぎ…』

 

和那『せや!これはいくらなんでも!』

 

ヒーロー達がこちらに寄ってきたがスナイプとポッピーが止める。

 

スナイプ『これは大事なことだ。後で説明するから少し待ってくれ!』

 

ポッピー『お願い!』

 

こちらを止める二人に気圧され結局ヒーロー達は動かなかった。

 

白瀬『わかったわよ…にしてもあんたらどこかで会った気がするような…』

 

ポッピー『それは多分カレー屋で会った風来坊じゃないかな。』

 

白瀬『…さあてどうだか。』

 

なんだろう少し変な感じがする。

こんな気持ちになるのは久しぶり…

なんだろう…

物凄く懐かしい…

 

カメンライド!エグゼイド!

 

エグゼイドが彼女とホンフーの間に立ち塞がる。

ホンフーは技を仕掛ける姿勢になっていた。

 

エグゼイド『今更なんですか…今まで沢山の命を奪ったあなたが…みんなの笑顔を奪ったあなたに…与えるものは罰だけです。』

 

ホンフー『それで面白半分に彼女を…』

 

いつもの冷静なホンフーが切れている。

あのエグゼイドと対峙しているにも関わらず間合いをいつもの敵と同じようにしている。

明らかにわかった…この戦いにホンフーの勝ちはない。

 

エグゼイド『同じことをしてきたあなたの言葉に感情は湧きません。

それに彼女はどうせ死んでいるんです。あなたもただ同じことを見るだけですから…あの時と同じように無力な自分を呪ってください。』

 

クロノス『パオパオパオ!そろそろ…決めるとするか…止めるなら今のうちだよ。

あ、そうだ。エグゼイド…そこをどいてもいいよ。』

 

エグゼイド『はい、それじゃ行ってください。』

 

ホンフー『はああっ!』

 

ホンフーが構えてこちらに技を出すために突っ込んで来た。

ポーズを使うが逃げられるがこれは計画通り…隠れていたもう一人の技を使うために…

そう…あいつは気付いていない…

俺はなんでも出来ると

 

ホンフー『これで…』

 

俺にもう少しで技が届く俺はそれで確信して叫んだ。

 

クロノス『かかったな…ゾーン!』

 

ゾーン『5.8.3.6!』

 

俺は隠していたゾーンドーパントを出現させて俺と女の位置を変えた。

 

グシュッ!!!!

 

ホンフー『……あ…ああああああああ!』

 

ホンフーの腕が女の体を貫いた。

作戦が成功した。

彼女から手を引き抜いたホンフーは愕然とする。

彼女を床に寝かせて心音を確かめようとするが聞こえない。

そりゃそうだ。

ホンフーは殺しの達人…確実に殺しの技を使う

そこでゾーンドーパントの力で俺と女の場所を変えたのだ。

 

エグゼイド『敗者にふさわしいゲームオーバーだ。』

 

ホンフー『…ふざけるな…私は…』

 

パラドクス『お前が今までやってきたことだろ。お前こそふざけるなよ…お前は俺の心をたぎらせた…』

 

ノックアウトファイター!!

 

パラドクスはノックアウトファイターになってホンフーへと迫る。

 

ホンフー『はあっ!』

 

素早く仕掛けるホンフーの攻撃をパラドクスは受けるが全く怯まず立ったままだった。

 

ホンフー『効かない…』

 

パラドクス『ああ…とてもじゃないがここまで弱いとはな。わかったろ、お前は俺たちには絶対に勝てない。』

 

エグゼイド『良かったですね。あなた散々言ってたじゃないですか。自分は救われないって…でも、それくらいで許すほど僕達は優しくない。』

 

エグゼイドがパラドクスとの戦いに夢中のホンフーから女の遺体を奪い取る。

 

ホンフー『くっそお!!』

 

パラドクス『さてと、ここで問題だ。俺たちを召喚しているのはクロノスだが、その正体は誰だと思う?

答えられたらお前の女の遺体は返してやる。

だが、間違えたらこの女の死体を木っ端微塵にしてやる。』

 

エグゼイド『死んだ人も生き返らせる力ですからね。例えばあの二人のように死んだと見せかけて生きている場合もあります。

ね、野上八太郎さん、野上友子さん。』

 

ヒーロー達の前にいたスナイプとポッピーが変身を解除する。

そして野上八太郎と野上友子が現れた。

 

八太郎『久しぶりだな、白瀬。何年ぶりかな?』

 

白瀬『八太郎…あなたどうして?』

 

八太郎『彼に…クロノスの変身者に助けてもらった。

彼が助けてくれたんだ…時を超えて…過去を変えたんだ。』

 

友子『そして…私達は人間として生まれ変わった。彼の力でね。』

 

白瀬『な、そんなことが出来るの?』

 

エグゼイド『僕の能力です。細胞異常を変え、テロミア…つまり寿命が低く設定されているサイボーグを正常な寿命に戻します。

そして…この力でアンドロイドも超能力者も具現化的存在もサイボーグも普通の人間にすることが出来るんだ!』

 

ピンク・ブラック・白瀬・和那『!!』

 

ホンフー『なるほど…となるとヒーロー達はただの人間になれるわけか…ははっ…私だけが不幸になれと!』

 

パラドクス『さあてそろそろタイムリミットだ…この中の数人と知り合いで話をしたこともある。さあ…答えてみな!』

 

ホンフー『………一ノ宮桜華といた…如月十三郎か…』

 

パラドクス『不正解だ。』

 

エグゼイド『はっ!』

 

エグゼイドは女の遺体を砂に変えた。

 

ホンフー『あああああああああ!』

 

クロノス『正解は…』

 

俺は変身を解除する。

 

士『門矢士だ!!』

 

その場にいたほとんどの人間が驚いていたがその場にいた女の子の反応に俺は驚いてしまった。

 

妙矢香『パパ!!』

 

士『えっ!!えええっ!』

 

俺はどうやらとんでもない愚か者らしい。

とりあえず逃げよう。

ポーズでそそくさとその場から逃げた。




ー第三十回ー

花形・ルッカ『第三十回!後書き座談会コーナー!』

花形『今回の座談会テーマは世界観設定の難解さ!』

ルッカ『…今回の小説の世界背景についてクロスオーバーも含めてかなり難しくしました。
一応まとめてはいますが…完全に理解するのはほぼ不可能だということを事前に告知しておきます。』

花形『えっ、次回からの台本は〜えっ!へ〜〜………わっかるわきゃねーだろー!』

ルッカ『台本を投げるのはやめなさい!しかもその台本は…え〜と…ブラックさんのですね。』

花形『へっ…』

ドン!!

花形『なんでこーなるのー!!』

ルッカ『綺麗に飛びましたね〜星の彼方に〜というわけでおしまいです。
次回からの説明回ネタバレかなりあり特にまどマギのネタバレ盛りだくさんですので一応お気をつけてください。それでは〜』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第五十話 ブラッド族の支配

なんかキャラ崩壊とか若干してますがご了承くださいませ。
ちなみに、今回も劇場版仮面ライダービルドのネタバレあるのでご注意を、それではどうぞ!


実はこの世界に来る前に俺はある人と会っていた。

その人から大切なデータを預かった。

その時の話をしよう。

 

愛ある二人のすれ違い!

 

誰かを助けるヒーロー

 

それを夢見て俺は空に願った

 

仮面ライダーになりたい!

って…でも、今はどうだ。

しっかりやれてるのか?

俺はそんな不安に襲われることがよくある

 

貧しい子ども達は待ってるだけでプレゼントがもらえるのか?

 

辛い境遇にある人を慰めてくれるのか?

 

幸せな人には不幸な人の気持ちは永遠に理解出来ない

 

全ては哀れみや同情

 

本当に思ってくれる人なんていない

あなたもその一人でしょ?

 

そう言われた事がある

実際に世間はそんな作りになっている

飽き飽きしている。

俺はそれが当たり前、それが普通。

考えたってどうにもならない。

そんな諦めが普通なんだから…

 

 

しかし、諦めなかった者達がいた!

 

 

仮面ライダー!!!

 

 

 

 

 

…そんなことをしてくれるのは仮面ライダーだけだ。

無償でどんな人をも救う

素晴らしいヒーローだ。

俺は本当に彼らの事を尊敬している。

そんなことをする存在が現実にいないからなのかもしれない。

でも、本当に彼らは必要だと思う。

そうしないと救われない人が多過ぎる。

 

現実は非情だ

 

そう思う人もいるはずだ

 

だからこそ俺が仮面ライダーになった

しかし…

 

 

ー旧校舎ー

ー無人教室ー

 

桜空『…私…あなたの子どもを産みたい。そして…あなたと…士と一緒に育てたいんです。』

 

俺はこう言われた。

どうしてこんなことを言われたかというと…

桜空はこの世界の事を知ろうと色々と勉強していた。

そして、仮面ライダーがいない世界のことを見て絶望していた。

 

士『桜空…心配してくれているのか?俺は大丈夫だ。それに、俺が負けるなんて絶対にないんだよ。』

 

桜空『そう…ですよね…士は負けませんよね。』

 

士『俺は桜空との子どもを一緒に守るよ!だから桜空はお腹の子に不調があったらすぐに保健室に行くんだよ!』

 

桜空『はい……』

 

桜空の口調が少し変だ。

やはり具合が悪いみたいだ。

あんな映像見たら気分も良くはないはずだ。

 

士『負けない…負けちゃいけないんだ。

…Lostheroは現実に起こっているんだ。なんとかしなくちゃいけない。

それが俺の役目だから…』

 

桜空『はい。』

 

彼女はそっと歩いて自分の部屋に帰っていった。

彼女の不安そうな顔を見た俺はどうしようもない気持ちになっていた。

彼女のあんな顔見たくないのに…

このジレンマに耐えるのが俺の夢の代償

仮面ライダーになりたいという夢の…

いや、まだあるのかもしれないな…

その時に俺は気づかなかった。

ここに俺たち以外の人間がいたことを…

 

??『そんな…まさか…』

 

ー部室ー

 

練習を始めようとした矢先に俺は岩田と越後が何かを探しているので声をかけてみた。

 

士『おい、どうしたんだ二人とも。』

 

越後『あ、士か。実はなここに岩田が乾パン置き忘れちゃってさぁ、どこに行ったかしらねぇか?』

 

士『いや、見てないけど。』

 

岩田『そうか…あれ…楽しみだったのに…』

 

士『にしても乾パンなんて珍しいものよく持っていたな。購買で買ったのか?』

 

岩田『違う…もらった。赤い服を着た…ツインテールの女の子に…』

 

士『そんな人いたかな〜俺はツインテールの子を学校内で見たことないわけではないが。この学校の生徒か?』

 

岩田『見たことない……制服も俺たちのとは違う。…あ、そうだ。』

 

越後『どうした?まさかもう食ってたとかオチか?』

 

岩田『士…お前に用があるって言ってたぞ。』

 

士『俺に用?誰だ…桜空じゃないのはわかるし……』

 

越後『とりあえず練習しようぜ、そんなに急いでいなさそうだろ。

それに、急いでいるなら直接来るだろ。』

 

ちょっと探そうかと思ったが越後の意見を取り入れることにした。

まあ、その方が手っ取り早いし!

 

俺たちは普段通りに野球の練習をする。

夏の甲子園も終わり、春の大会に向けての練習をしているのだが…どうにもまとまりが弱い感じがする。

まあ、基宗先輩がキャプテンになってから夏休み期間練習したとはいえ中々馴染めていないと思う。

時間が経てば大丈夫と考えてもいいのだが…

 

基宗『うーん、ここはこうだな。』

 

と、少し自分の世界に入るときがある。

別に悪いことでもないがキャプテンとして見ると悪いだろう。

チームワークというものをよく理解していない。

人のフリ見て我がフリ直せとは言ったものだ。

俺もたまにそうなるからな…

今日はそういうこと考えながら行ってみるか!

 

俺は練習を終えていつも通り他の世界へ行こうとした時に森の中に電話で最原さんからメールで呼び出された。

今のダイナ最終回前鑑賞後に向かった。

最原さんの元に向かったらそこには最原さんではなく、別の人が待っていた。

 

ー森ー

 

士『最原さーん!』

 

俺が手を振りながら走っていつもの場所に行くとそこには全く違う人がいた。

 

??『…遅い…メールで呼び出さないとそんなに遅いの。』

 

士『えっ…あなたは?』

 

春川『私の名前は春川魔姫…超高校級の暗殺者、最原と同じくダンガンロンパという死のゲームを生き残ったメンバーのうちの一人。』

 

士『ダンガンロンパの生き残り…15人の高校生の一人…だってことは知ってたが、生存者は多かったんですね。』

 

春川『…まあ、多くはないよ。15人のうち…12人が死んだんだから…』

 

士『…エボルトが仕組んだ殺戮ゲーム…』

 

春川『正確には…エボルトと同じブラッド族の仲間の才賀涼香の仕業よ。』

 

士『エボルトと同じブラッド族…なあ、もしかしてここまでの仕業…ジャジメントがここまで成長した背景にいるだけかと思ってたけど…違うのか?』

 

春川『噂通りね…仮面ライダーのことになると急に頭が働いてる。三角形の面積を求めるのは無理だけど。』

 

士『うぐっ!!そ、その通りです…』

 

春川『そこまで頭が切れるなら…言っておいた方がいいこともあるみたいね。

大丈夫、仮面ライダー関連のことだから覚えられる。』

 

士『はい。』

 

春川『まずは順を追って説明するわ。

一つ目、ある世界で地球人は火星に行った…

4人の宇宙飛行士が火星に降りたち、そこでブラッド族に襲われ体を乗っ取られた。

ここまではあんたも映画を観たからわかるでしょ。』

 

士『エボルト達が乗り移った宇宙飛行士…それはわかる。』

 

春川『さて、ここからが問題。

ブラッド族の一人、エボルトがパンドラボックスを使って人間のエゴを肥大化させる時にある発見をしたの。』

 

士『ある発見?』

 

春川『タイムマシンに乗った二人組。』

 

士『!!サブと木村庄之助…その二人のことか…』

 

春川『そう、その二人がカタスロトフを止めるために…エボルトを殺すために…未来から送られてきた。

でも、勝てるわけなかった。

逆にエボルトにその技術を利用された。

パンドラボックスの光がその二人のエゴを増大させて、ブラッド族と共に更に過去に向かった。

そして、ある組織達を作った…』

 

士『それが…支配者…』

 

春川『木村庄之助はジャジメント、サブが九百龍、郷原光臣がカエサリオン、伊能賢剛がアジムをエボルトがプロペラ団をそして才賀涼香が娯楽殺戮ゲームを担当した。』

 

士『それで互いに争わせて技術を高め合った。その途中で生まれたのがサイボーグ…』

 

春川『他にもパンドラボックスの力によって生まれた物は多い。

クローンやハピネスXなどなど探せば色々とある。でも、パンドラボックスによって起きた一番の出来事は具現化的存在の現実化。』

 

士『具現化的存在の現実化…どういうことなんですか?』

 

春川『…簡単に説明するとしたら…ウルトラマン80のマイナスエネルギーによって起きる現象ってとこかな。』

 

!!

マイナスエネルギー!

俺はそのワードを五十鈴から教えてもらったばかりだ!

それはさっき和那がダイナの怪獣モルヴィアというものに興味を持ったので五十鈴が昭和ウルトラマンの敵と絡めるためにマイナスエネルギーを教えのだ。

 

五十鈴『マイナスエネルギーとはウルトラマン80の世界で発生している未知のエネルギーなんだ。

人間の負の感情を読み取ってその人間の願望を実際にその場に呼び出すものだ。』

 

和那『じゃあ、あいつが憎たらしいとかそういうのでマイナスエネルギーから生まれたのが怪獣なん?』

 

五十鈴『ああ、UFOが見たい、失恋したなど様々な願望から生まれた存在がウルトラマン80での怪獣だ。モルヴィアもそんなものだろ。』

 

と記憶していた。

丁度良かった…というより狙ってか?

 

士『さっき聞いたばかりだからわかる。』

 

春川『数日前に会った芹沢真央もその内の一人、ブギウギ商店街の椿、渡という男達もそう。ピンクと呼ばれるものも具現化的存在。

パンドラボックスで生まれたものなのよ。

だから、あなたにリプログラミングで完全な人間としての存在を確立した。

でないと、エボルトが倒されパンドラボックスのエネルギーが消えかかっている世界群がある…私達の方でも一応対策はしたけど…』

 

士『それは別に良いことでもあるんじゃないんですか?』

 

春川『…でも、それによって別の問題が出始めている。

ドリームマシンと呼ばれる機械が…具現化的存在を強め、フィクションとノンフィクションの壁が壊れたの。』

 

士『!!具現化的存在を強める…つまり…フィクションの化け物が…怪獣達が暴れ出す世界か!』

 

春川『そう、でもあんたがいればなんとかなる。あんたは必要とされているの…世界に…そして、その世界におけるヒーロー達と共に戦ってドリームマシンをぶち壊して。』

 

士『でも…その具現化するエネルギーが消えかかるのとそこまで関係はないんじゃないんですか?』

 

春川『…ジャジメントの会長ジオットはある戦闘の時に死んだ椿と具現化的存在のポケレンジャーのオレンジから具現化のエネルギーを確立した。

それは、子どもの想像力…イマジネーション…これは列車戦隊トッキュウジャーが使った力であって、闇を晴らすもの…しかし、これをジャジメントは悪用し、フィクションとノンフィクションが交わる混沌世界を作ろうとした。』

 

士『!!そんなことになったら…』

 

春川『ある種の破滅…それをジオットはやろうとした。

だけど、エボルトと対峙した世界…つまり私達がザール戦争の時の前にそれは止めていたけど止められなかった世界も前回の時間軸にいくつもあった。

それとそこの世界でも同じようにドリームマシンを作って…』

 

士『なら、俺が行くしかないな。

いくら具現化的存在とはいえ俺が相手ならいける!』

 

春川『普段ならそうだけどちょっとその時間に行く前にその具現化的存在を確立した少年の両親を助けないといけないの。』

 

士『確立した少年?』

 

春川『フィクションの一つ…魔球…それを使った少年の名前は葛葉寿四野…又の名を野上寿四野…もうすぐ産まれる野上八太郎と森友子の間の長男よ。』

 

士『えっ…二人は死ぬのか…』

 

春川『ええ、ほとんどの世界ではね。二人とも寿命もしくは大神の工作員に殺されているわ。でも、あんたがなんとかすればいいだけよ。』

 

士『…確かにそうかもな。でもその時代からドリームマシンが発動する前に送り込めばいいし…それに、リプログラミングで普通の人間にすればいい。

わかった、二人の運命は俺が変える!』

 

そうして俺はその世界に向かった。

その時にあるパッドを渡された。

これがザール戦争が起きた世界の全てか…

 

 

 




ー第三十一回ー

響子・まさる『第三十一回!後書き座談会コーナー!』

響子『どうもみなさんこんにちは!今日も天気だといいながらまだこれの収録中は台風直撃天気でも負けない!
パワポケ 14の大島響子でーす!』

まさる『…あー、俺の名前は矢田まさる。四年生です。以上。』

響子『あっらーカッコイイ男の子と一緒で嬉しいわ〜でも、私にはあの人が…』

まさる『うるせーよ。そういうラブロマンスはどれみで見飽きてんだよ。とっとと収録を終わらせようぜ。』

響子『今日は土曜日よ!それに台風よ!』

まさる『収録日をばらすな!それに今回の内容は…』

響子『はい!作者は最近トイザラスをウロウロしているとよく子どもから覗き込まれるのを気にしているみたいですよ!』

まさる『なんの報告だよ…』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第五十一話 二股とプロ野球選手と写真

 

ーホテル街ー

ーパワポケ14世界ー

ー二股ルートー

 

俺は戦いを終えてこの世界の俺の家に帰ろうとしていた。

あの後すぐにその場からパラドクスの能力で離れたのだ。

でもなぜこんなところにいるかって…

また別の大問題が発生していたからだよ。

 

蓮『あー負け犬のピンクさんこんばんは!』

 

ピンク『よくもぬけぬけと…おい!十二司!あなた私の彼氏じゃなかったの!』

 

ホテルの目の前でピンクさんと蓮さんと十二司さんが揉めていた。

まさに修羅場であった。

折角春川さんのパッドで解説しようと思っているのに…

 

十二司『いやだって俺最近…子どもを作れって親から言われてて…お前じゃ無理だし…それにクリスマスに一人は寂しいんだぞ。

そこに蓮が現れた…蓮は素晴らしい…それに今日は駄目な日だとわかってたから…』

 

蓮『へっへー!残念でしあ!!これからお母様とお父様に持っていく婚約届けを買いに行くんですよー!』

 

ピンク『!!え、ちょっとあんた…まさか…あの中で…』

 

ブラック『!!そ、そうなの…』

 

ピンク『うそっ……子どもが出来てる!うわあっ!最悪!最低!うわああああん!』

 

どうやらピンクの情報処理能力もとい発達した五感が蓮のお腹の中にいる生命反応を感知したのだった。

なんてやつだと思ったが…どうやら俺にそんなこと言う資格はないらしい。

 

妙矢香『パパ最高!まさかパパがあんなに凄い力を持ってたなんて〜〜パパ〜さっすがあ〜』

 

まさか俺と五十鈴の子どもがいるなんて…

今俺は自分の娘を肩車して歩いている。

それと同時に質問攻めを受けている。

 

和那『あの力はなんや!あんな凄い力どうやって手に入れたんや!やとしても…それにあれはやりすぎや!』

 

士『あれは偽装だって…わざわざ挑発したのはそういう考えを鈍らせるためにやっただけであって本当に殺してないから。

アンデットに化けさせてその上でカードにしただけだから。

とりあえず今は家に向かってから説明するよ。とてもじゃないけどすらすらと説明出来る自信がないし…』

 

和那『3x2=は?』

 

士『5だろ。』

 

和那『あんたが士だということはわかったわ。ところで…あんたの娘凄いこっち睨むんやけど…』

 

妙矢香『おばさんからパパの匂いがする……パパに何したの?』

 

和那『!!あ〜あバレとったか…』

 

士『畜生!ここもかよ!』

 

また他にも色々と向こうで揉めていたようだった。

 

白瀬『へぇ〜やっぱりあんたの息子だったのね。どおりでよくにてると思ったら。』

 

八太郎『だろ、俺の息子だからだよ。にしてもごめんな、寿四野。』

 

寿四野『パパ…ママ…』

 

友子『ごめんね…待たせて…』

 

寿四野『遅いよ…』

 

友子『本当にごめんね…ママ…でもこれからずっと一緒にいるから…』

 

白瀬『はぁ…ハッピーエンドは突然にか…よかったじゃない。二人とも。』

 

chu!

それは突然だった。

八太郎は私の顔を手でもち熱い口付けをした。

 

白瀬『な!な!何やってんのよあんた!』

 

八太郎『わかってたよ…俺、お前の気持ち…俺もそうだったんだよ。』

 

白瀬『え……』

 

八太郎『それなのに俺…お前に頼りきってしまったし…わるかったな。友子も好きだが…俺の初恋はお前だったんだぞ。

ったく、あと少しで結婚してやろうかと思ったくらいだったのに…結局友子を選んでごめんな。

…ずっと…謝りたかった…』

 

白瀬『……何よ!今更…そんな…ことしても…嬉しくもなんともないわよ!それに!やっと会えた息子との再会はいいの?』

 

八太郎『いや、あいつは友子にべったりだよ。父親が三人いたけど…母親はいなくて大分寂しかったんだろう。ほら見ろよ。』

 

寿四野『ねえねえ、母さんってやっぱり美人って言われてたの?』

 

友子『まぁね、でもあなたはパパそっくりね。口癖や髪の色とかが私に似てたのは嬉しいよ。』

 

寿四野『……ねえ、もうずっと一緒だよね。俺、母さんや父さんと暮らしたい…』

 

友子『…私もよ、でもちょっと色々と話があるからとりあえずあの人の家に行こう。しばらく大きくなったあなたのことを教えてもらいたいし。』

 

白瀬『あーなるほどね。…私は代用品ですか?』

 

八太郎『そ、そんなんじゃないって!!』

 

とまあこんな話をしながら歩くとあっという間にこの世界の俺の家についた。

そこには浜野、シズヤ、ミーナ、来都、五十鈴、七司、この世界の俺がいた。

もちろん俺がこの世界の真実について話すからである。

 

士『さて、皆さん。今日集まってもらったのは他でもない。この世界について真実をお伝えするために並行世界つまりパラレルワールドから来ました門矢士でございます。質問があったらどうぞ。』

 

ミーナ『すみませーん。並行世界から来たと言いましたがそちらでは大体どれくらいの時間が経っていまーすか?』

 

士『はい、並行世界といっても時間の進みはそれぞれ違うので僕が来たのは親切高校1年生として野球部に入ったばかりですので、11年前です。』

 

ブラック『…その世界のジャジメントは…』

 

士『ジャジメント、大神、アジム、カエサリオン、九百龍などなどの支配者は全て16年前つまり…しあわせ島の事件の時に打倒しました!この出来事は仮面ライダー革命と呼ばれています!』

 

七司『仮面ライダーってそもそも何だ?』

 

士『仮面ライダー…人類の自由と平和のために戦う戦士の名であります。

彼らは人類を滅ぼそうとする悪と戦いました。

何人ものライダーが誕生し、戦って来ました。

基本的に約1年かけて世界を支配していた組織を打倒します。』

 

シズヤ『たった1年?それだけでどうにかなるものなのか?』

 

士『いい質問です!基本的にはそうなのですが…彼らは日本に集中して現れ、特に日本へと怪人を送り込みそこで仮面ライダーが1人で戦います。

また、一部のライダーは世界各国の敵を倒すため、一人で戦い続けますが大半は数人と協力して戦います。』

 

白瀬『で…その組織の規模はどんな感じなの?』

 

士『基本的に小規模で…この世界だとアジムみたいなものかな…でも、一部は世界をほぼ支配している組織もあります。』

 

八太郎『君はなんでその力を持っているんだ。』

 

士『それについてはまずこのベルトを巻いて実際に見せながらの方が良いでしょう。変身!』

 

カメンライド!ディケイド!

 

俺は仮面ライダーディケイドに変身する。

その姿に驚くものがいたが何よりその派手なカラーリングが少し気になるようだ。

 

士『これが俺がなる仮面ライダーディケイド。別名世界の破壊者…といってもこのことはさて置き…俺にはまた別の姿がある。』

 

俺はディエンドライバーにカードを入れる

 

カメンライド!ディエンド!

 

士『この姿が仮面ライダーディエンド。特殊な力としては見てもらった通りこのディエンドライバーは仮面ライダーを召喚出来る。』

 

カメンライド!エグゼイド!マキシマムマイティX!

 

友子『それが私や夫を人間にした力を持つ仮面ライダーエグゼイドマキシマムマイティXなんですね。』

 

士『ええ、このカメンライドで召喚されたライダーには意思を与えるか与えないかやどれくらいの行動をするかなど一定は決められるんです。

そして、この仮面ライダーはリプログラミングと呼ばれる最高の能力を持っている。

この能力を使えばどんな細胞異常やサイボーグでも健康な人間の体になれます。

それにより、アンドロイドだった二人は人間となり健康になりました。』

 

来都『!!てことは朱理やシズヤも…』

 

士『ええ、ただの人間になります。』

 

朱理『!!これで…これであなたの赤ちゃんが産める…』

 

蓮『あの〜〜〜ところでその力で何が出来ないんでしゅかぁ〜〜』

 

十二司『ちょ、蓮。寝てていいよ…もう…』

 

ピンク『そんな女そこら辺に放り投げておいたら!この淫乱女!』

 

蓮『残念でした〜〜もう、赤ちゃんいて責任とってもらいま〜〜す!五十鈴ちゃん!私やったよ!』

 

五十鈴『頼む…蓮…ここは結構重要な話をする場だから寝室で寝ててくれ…布団なら貸すから…』

 

士『あ、出来ないこと…うーーん。惑星を作ることとかですかね。』

 

和那『!!えっ、つまりうちらの超能力とか特殊能力とか自由自在…』

 

士『うん、そりゃあねえ…それくらいできないとね。

もうね…本当にここまで力をつけちゃうとね…どうしても…その…あっさりしすぎてるというか…どうやれば負けれるとか考えるほどなんだよ。』

 

門矢士『ほ、他の世界の俺すげえな…な、なんでそんな力を手に入れられたんだ?』

 

士『…悔しかったのかもしれないな…何も出来ない自分が…』

 

門矢士『え…』

 

士『他の世界の俺は苦しんでいたよ。

何も出来ない自分が…力のない自分をずっと恨んでいた。

その想いと葛城忍の想いが通じて俺が生まれたのかもしれない。』

 

門矢士『…そうかもしれないな。俺は確かに力の無さに苦しんだよ。…でも、他の世界の俺が完全無敵のヒーローになってくれて嬉しいよ。ところで葛城忍って…』

 

士『ありがとう。でもその前に言っておきたいことがある。ちょっと…和那さんと五十鈴さん…ちょっとこっち来てもらえます?』

 

和那『ん?』

 

五十鈴『どうした?』

 

士『ちょっとここからの話しは中々…話しづらい内容でして…きになることが…』

 

とりあえず俺は和那と五十鈴を呼びつけて隣の部屋へと連れ込んだ。

 

五十鈴『なんだ用件は?』

 

士『大分、聞きづらいけど…この世界の俺って…和那に浮気してる?』

 

和那『!!!!』

 

五十鈴『な、なんだと!』

 

士『いやだってほら別の世界だと6股とかしてるから。』

 

和那・五十鈴『!!』

 

士『あと意外だったのが子どもが少ないんだよね。この世界の俺…他の世界の二人とも最低でも10人は子どもがいるけど。』

 

和那・五十鈴『!!!!!』

 

士『いやだってほら。』

 

俺は和那と18人の子どもがいる写真と五十鈴と15人の子どもがいる写真を見せた。

二人はその写真を俺から奪い取ってまじまじと真剣にその写真を見ていた。

 

五十鈴『なんだこの数は…可愛いなぁ…』

 

和那『なんや…すんごい羨ましいわぁ…可愛ええ…本当にこんな世界に…どうして…』

 

五十鈴は喜び、和那は大粒の涙を流しながら見ていた。

 

五十鈴『その前に…ちょっと聞いておきたいんだが…』

 

士『な、なんですか?』

 

五十鈴『他の世界の士は…どうなんだ?わたし達以外に選んだ場合も…』

 

俺は出したくなかったけど…妙子の尻に物理的に敷かれている別世界の俺の写真を出した。

 

五十鈴・和那『…………』

 

ガァン!!!ガァン!!!

 

二人はおもむろにその写真を見ると先程とはうってかわって写真を潰して壁に穴を開けるパンチをした。

 

和那『こいつぅ……オフの日はあんな優しいけど…とんでもない助平やったなぁ…』

 

士『はあっ…やっぱり…この世界でもかああああああ!!』

 

五十鈴『和那、私はお前を殴ろうと思っていたが予定変更だ。

旦那の士をボコボコにしてやろう。』

 

和那『賛成や…』

 

この世界の俺…

大義のための犠牲と…なれ…

 

ギャアーーーッ!!!!

 

 

 

 




ー第三十二回ー

響子・まさる『第三十二回!後書き座談会コーナー!!』

響子『今日のお題は…この作品におけるジオウの扱いについてです!』

まさる『おいおい…結構重要な事こんな場で言っていいのか?』

響子『大丈夫だよ〜ちゃんと活動報告にも行きますか・ら。』

まさる『そうなのか…それならいいんだけどな。』

響子『ジオウについては基本的に触れません!キャラクターが登場するとかは本当にやる時は活動報告します!
だけど…触れるのが難しいのはどうするか悩んでるの。』

まさる『GとかFIRSTとかアマゾンズだろ。そこら辺はなんとか絡められるだろ?』

響子『まあ、検討中です、それではまた次回〜』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第五十二話 カタストロフとパンドラボックス

今回と次回はビルドのネタバレが満載なのでお気をつけてください。
それでは、どうぞ!


ー天月家ー

ーリビングー

 

皆にはとりあえず仮面ライダー関連の本である程度知識を高めてもらうために一旦、俺は料理を作ることにした。

結構興味深そうに見ている。

TVを使って見るものもいた。

そして俺は時間はかかるがうまい料理を振舞わないといけない。

まあ、趣味でやってることだし時間も丁度夕食どきだ。

てか…それなら十二司さんはなんであの時間にホテルなんかにいたかというと…

 

蓮『聖夜ですしー社長に休みもらいましたー!私の夫にはーー赤ちゃんが宿りーーパパになりましたーー!昨日からずーっと一緒ー!どっかの奴とは違いー寂しくさせませーーーん!』

 

ピンク『この雌ブタ…それ以上喋るとその口塞いだるわよ!』

 

蓮『夫とピー出来ない貴女に用はありませんよ!この貧乳のブスが!』

 

ピンク『ああん!正義の味方なめんなよ!この妄想ババア!』

 

蓮『やってやるわ!このお腹の子の教育のためにもそんな情けないヒーロー見せられるか!そのブスな顔をもっとブスにしてやるわ!』

 

もはや修羅場と言えるのかすらわからないほど互いが睨み合っている。

いいかげんにしてほしい。

寝たはずの蓮さんがまた性懲りも無くこちらにやってきて絡んできた。

みんな、順当に知識を覚えてきたのに…

 

十二司『あ、あの…二人とも…そろそろ…静かにしないと…やっとゴーストまでの予習が出来たんだけど…』

 

ギロッ!!

 

十二司『ひいっ!!』

 

ピンク『おい!てめえは黙ってろ!ぎゃあぎゃあうるせいぞ!』

 

十二司『すみません!承太★さん!』

 

蓮『レロレロレロレロレロレロ』

 

十二司『耳を丹念に舐め回さないでくれ〜花京★さん!』

 

いや、その★意味ないだろ。

まあ、そんなことより…俺の異世界の写真によりこの世界の俺は…

 

五十鈴『で、和那と偶に会っていたと…2年間ものあいだよく頑張ったな…』

 

門矢士『いやですね!そっちだってこっちに構ってくれなくて寂しかったんだ!それで和那に走ったんだ!何が悪い!』

 

和那『うちはチャンスや思うたんや!それでも中々なあ…大変やったし。でも、言うてやるで!もう、士はうちのもんや…誰にも渡さへん!』

 

五十鈴『こいつが浮気性なのはわかっていたが…他の世界のあんな顔のお前はなんだ!ハーレムか!ハーレムが築きたいのか!』

 

士『た、確かに合ってるけど…ハーレムというよりかは奴隷になっているような…』

 

門矢士『ど、奴隷!!』

 

和那『はあっ?うちらが士を尻に敷いとるんか?』

 

門矢士『いや今現在進行形で敷かれている俺が体現していますが…』

 

五十鈴『そうか、なるほど。しかし…そういうのは大分女性は嫌がるぞ?』

 

士『この写真なんだけどね。』

 

俺は、前にホンフーと戦った世界の写真を見せた。

三人はその写真に目が点になるように食いついて見ていた。

あれ…三人とも泣いてる?

 

門矢士『…そうか…こんな未来もあったんだな…』

 

和那『怒る気なくしたわ…なんや…なんやこの世界……幸せってやつか…』

 

士『まあ、そうかもね。でもそれが普通なんだよ。人間誰しもやりたい事がある…それをやるために努力する。

そしてそれが報われない人もいるが…報われる人もいる。

だけど…それを邪魔する奴等がいただけだ。

俺はその邪魔者を圧倒的に倒しただけだ。

つまり、川の流れを止める岩を壊しただけだよ。

当然のことさ。』

 

五十鈴『桜空も…奈桜も…生きてる…こんな世界か…』

 

士『…なあ、奈桜や桜空はほとんどの世界で生きていない場合が多いんだ。

二人のことは…知ってるのか?』

 

五十鈴『いや…桜空が奈桜を包丁で刺して殺した後自殺したらしい。

とても…悲しい事件だ…だが、お前が行った別世界ではそうなってないらしいな。

羨ましい…私では何の力にもなれなかった…最もあの頃は私自身もパニックになっていたからな…』

 

士『ただの簡単なすれ違いなんだよ…種を明かせばなんとかなるものなのに…なんでこうなるんだよ…』

 

俺は桜空と奈桜の事を説明した。

事の顛末を知ると三人とも泣いていた。

ジャジメントは関係ないにしても悲しい話しだからな…

 

門矢士『俺にそんな事が出来るのか?』

 

士『ああ、だが…ちょっと時間が足りなかったのもあるが…俺が屋上に行かなかったのも原因かな…ま、世界は無数にあるんだ。

でも…俺はその二人を救える力を持っている。

紫杏のことにしてもそうだろ?

ジャジメントなんてふざけた組織があるから死んだんだ。

しかも…それがあんな理由で…』

 

和那『せやな…それであんな理由ってのは何や?』

 

士『それは部屋に戻って仮面ライダービルドを観て貰えばわかるよ。

エグゼイドについてはまた後ほど…

何がこの世界に起こったかも…』

 

俺は仮面ライダービルドの予約していたBlu-rayをリビングのHDに入れた。

 

士『これから観るのは仮面ライダービルド。

全49話もあるから…少し休みをとりつつも一気に観て欲しい。』

 

妙矢香『異世界パパ〜お手洗いとかは?』

 

士『ああ、その度に止めるから安心してもらっていいよ。

では、スタート。』

 

俺は仮面ライダービルドを流し始めた。

3日間もかけて見た。

途中途中で解説を入れながら…

蓮さんの看病で時々何人か見なかったけど

第一話ベストマッチな奴ら

 

和那『へぇ〜これがビルドかぁ〜』

 

寿四野『東都、北都、西都に分かれた日本か…俺たちの世界とは違うね。』

 

士『この三大都市はパンドラボックスを巡って膠着状態になっている。

特にパンドラボックスはとても重要なキーワードだ。

この世界に大きく関係している。』

 

五十鈴『どんなように関係しているんだ?』

 

士『具現化的存在に魔球…それを引き起こしたのは全てこのパンドラボックスの光による影響なんだ!』

 

ブラック・ピンク・シズヤ『!!!』

 

来都『ということは…このパンドラボックスがこの世界でも開いたのか?』

 

士『そうなんだけど…もうちょっと観てから詳しく説明する。』

 

第二十一話 ハザードは止まらない

 

ピンク『ブラッドスタークと呼ばれる奴が戦争を引き起こした…という解釈でいいのね。』

 

士『まあ、そうなんだけどね。』

 

和那『うちはこの桐生戦兎の気持ちがようわかるわ…大変やろな…ハザードトリガー…なんでそんな危険なものが…』

 

士『それも観てけばわかるよ。』

 

第三十三話 最終兵器エボル

 

士『こいつの目的はこのエボルドライバーを完成させることだった。

そのために、しあわせ草を作り出して超能力者を増やして、ライダーの力のデータを手に入れてエボルドライバーを取り戻し進化を遂げた。』

 

和那『じゃあなんや…こいつの力を使うために…うちらはこんな体に…』

 

士『そういうことだ。』

 

十二司『じゃあ…カタストロフというのは?』

 

士『エボルトのパンドラボックスの力による破滅のことさ…それを阻止しようとした二人の男がパンドラボックスの光を浴びて、記憶を操作しエゴを肥大化させた。

実際に起こったカタストロフとはエボルトによる破滅だった。

だからエボルトのいないこの世界でカタストロフは怒るわけがない。

そのためジャジメントのジオット会長は自らの手でカタストロフを起こそうとした。

カタストロフなんてのは本当は絶対に起きないのさ…なのに…パンドラボックスの影響は異世界にも浸透していたんだ。』

 

朱理『でも、完全な管理社会が出来る可能性だって…』

 

士『あれは仮面ライダードライブの蛮野天十郎の作った世界を見せただけ又はドライブが負けていたパラレルワールドに行ったのかもしれない。』

 

シズヤ『で、なんで奴は地球を滅ぼすのじゃ?』

 

士『それはもう少し見ればわかります。ま、とりあえずご飯でも食べましょうか。』

 

休憩のため、皆でご飯を食べることにした。

 




ー第三十三回ー

響子・まさる『第三十三回!後書き座談会コーナー!』

まさる『さてと…今回は何を話すんだ?』

響子『今回は…なんと!前作のキャラクターというか…もっと出すために設定を複雑にしました。
ごめんなさいね。』

まさる『いや、こんな専門単語の押収にはちゃんとした説明話を入れるからなんとかなると思うぜ。』

響子『あ〜あ、今回でこの後日談も終わりだなんて…太陽はいずれ沈むけど…また明日になれば昇るわ…だからそれを信じて説明話を待っててね!』

まさる『ま、まあ…とりあえずそういうことで…じゃあな…』

響子『まったね〜』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第五十三話 円環の理を見出す者

第三十六話 エボルトは星を狩る

 

門矢士『エボルトは星を滅ぼす存在か。』

 

八太郎『だが、こいつは人間の醜さを気に入って生かし続けたと。』

 

士『その認識で間違いない。

人間同士争わせて技術を高めた。

そのために色々な人間が利用された。

だけどエボルトばかりを責められない…その人間の欲望が引き起こした事であるからな。

その増幅を後押ししただけ。

 

しかし、この映像にはないがフェーズ1.2.3以外にもフェーズ0.5、1.5、2.5、3.5というのが存在する。

しかもそれぞれのヒーローの四人の体を乗っ取ってやられた。』

 

ピンク・朱理・和那・ブラック『!!』

 

士『ピンクさんと十二司さんがフェーズ0.5、浜野がフェーズ1.5、和那がフェーズ2.5、ブラックさんがフェーズ3.5となっている。』

 

ブラック『……人質として利用したの…』

 

士『その通り、一応力を利用されたけど…でも、左来都、万丈龍我、桐生戦兎の妨害のおかげで解放はされた。

最も…すぐに力を奪い尽くされて死んでしまったがな。』

 

ピンク『そ、そんなー!その世界の私達死んじゃったの〜』

 

士『もうちょっと観てみてほしい。』

 

第三十八話 マッドな世界

 

士『葛城巧…実はこの世界で発明されたものには彼の力が多く関わっている。

アンドロイドのテロミア寿命、しあわせ草ドリンクの中毒性、クローン製造、オレンジの解剖などは葛城巧の研究によるものだ。

彼の言葉を借りるなら…(科学の発展のためだ。光栄に思いたまえ。仕方ないだろ、君はそういう力を持っているのだから)と言うだろう。』

 

友子『!!じゃあ…ワザと寿命を短くされたっていうの!!』

 

士『そういうことになりますね。』

 

ブラック『……悪魔の科学者葛城巧…』

 

士『まあ、そうだろうね。ただ…パンドラボックスの光を浴びているから完璧に非難するのはどうかと思うが…怒りは収まらないですよね。』

 

五十鈴『当たり前だ…私の人生においてこいつほど邪魔なものはいない。』

 

ミーナ『デウエスを作ったのも…十三番高校の生徒を苦しめたのもー』

 

士『そういうことですね。』

 

十二司『ふーん。相当の天才だったんだな、その葛城って人は?』

 

士『でも、もう少し観て色々と考えてほしい。

氷室さんも変わったんだ。』

 

映画仮面ライダービルド BEtheONE

 

七司『ブラッド族…それが元凶…』

 

士『それぞれの組織のリーダーを囃し立てたのはブラッド族の連中ばかり…

木村庄之助はジャジメント、サブが九百龍、郷原光臣がカエサリオン、伊能賢剛がアジムをエボルトがプロペラ団をそして才賀涼香が娯楽殺戮ゲームを担当した。

特にジャジメント、九百龍はエボルトや伊能の命令も受けていたのでかなり強大な勢力になっていただろう。

基本的に全ての出来事の裏にはブラッド族がいたんだ。

全ての組織もテロも人体実験も彼等の誰かが関係していたんだ。

神条紫杏の父の死も茨木和那の暴力事件も浜野朱理のトーナメント生存も芹沢真央の組織誕生もプロペラ団壊滅後の大神美智夫の暗躍もタイムパトロールの日高仁六の活躍も水沢の死もデウエスの誕生もサイボーグ同盟の誕生までも!全て!ブラッド族の計画通りに事が進んだんだ!』

 

ミーナ『私が知らなかったなんて…』

 

士『…それも全て知っていたからな…円環の理によって情報を握っているからな。』

 

朱理『…手のひらで踊らされるばかりか…』

 

士『全ての事を知っていた…ただし!この世界の俺だけはどうしてもうまく動かない。

いくら仕込みをしても馬鹿過ぎて行動が読めなさ過ぎて内容を理解しないんだ…

円環の理で毎回違う動きをするのはこの俺とドクターウエストと呼ばれる超天才科学者だけだった。

そのせいで…目的の超能力が手に入り辛く苦手な相手だった。

特に俺と仲が良い神条紫杏又は天月五十鈴のどちらとも世界の根底を揺るがす可能性があることでブラッド族としてかなり厄介な相手だったらしい。

それもあって俺が生まれたかもな仮面ライダーとして戦う俺が。』

 

和那『…そんなもんかいな…でも、紫杏が救われるんやったら…それもありかな。』

 

第四十五話 希望のサイエンティスト

 

士『等々…ここで葛城忍の事がわかったでしょう。

彼はエボルトを捕まえるためにしあわせ草を作り出した。

このチャンスのために…』

 

和那『うちにとっては…嫌な存在やけどな。』

 

士『…彼だって本当に苦しんでたさ…自分の子どもを傷つけ…人類を苦しめる発明をさせられ続け…皆を騙し…死んだ。

誰が彼を責められるんだ…』

 

和那『………』

 

第四十九話 ビルドが創る明日

 

寿四野『いい話…だったね。』

 

士『その世界は平和になった。そして、死んだ人間も蘇った。

しかし、少し違うんだ。

本来はジャジメント崩壊後ビルドの物語が始まるんだ。

しかし、輪廻の繰り返しにより…

ビルドの物語が起こったのが親切高校に俺が通っていた頃つまりジャジメントがまだ世界を手に入れてなかった世界A世界だったんだ。

そして、エボルトがジャジメント崩壊後にビルドの物語を始めたのがB世界。

この二つを合わせてC世界を作った。

しかし、ここで大きな問題が起こった。

本来、A + B=Cになるのか?』

 

門矢士『あのーちんぷんかんぷんなんですけど。』

 

妙矢香『…全然わかんない。』

 

士『まあ、そうかもね。でもこの理論を手助けするには説明しないといけないことがまだある。

魔女と根源的破滅招来体…そして、暁美ほむらについて…』

 

 

 





ー第三十四回ー

白瀬・校長『第三十四回!後書き座談会コーナー!』

校長『はぁーい、皆さんこんばんは。妖怪学校の校長先生をやらせていただいてるものであります。
かいけつゾロリのキャラクターで校長と呼んでください。』

白瀬『…私は元CCR…サイボーグ対抗組織の白瀬芙喜子…パワポケ 8のキャラクターよ。』

校長『どうしたんですかそんなに機嫌悪くして?』

白瀬『そりゃあねぇ…なんで私と話す相手が人間でもなければサイボーグでもないのよ。そういうコーナーだとは知ってたけど…』

校長『まあまあいいじゃないですか。ところで今回のお話しは投稿時間のばらつきについてです。』

白瀬『そんなもん作者がサボってるからバラバラなんでしょ。』

校長『そ、そんなじゃありませんよ。』

白瀬『だったら今日みたいなお昼投稿とか朝投稿とかどう説明するのよ?』

校長『それはですね…この後書き座談会のストックがもうないんですよ!本編は後5話くらい書き溜めがありますけど…』

白瀬『そんなことなの…ま、いいわ。それじゃまた次回。』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第五十四話 世界の真実 前編

かなりややこしいので…出来るだけわかりやすく解説しますが…すみません。
ちなみに解説者の士はパッドのカンペガン見なので頭は良くはないですよ。
ホワイトボードを使って説明しています。



ー天月家ー

ーリビングー

 

仮面ライダービルドを見せた後に俺はこの世界の仕組みについて説明をし始めた。

ホワイトボードとパットをガン見でなんとか教えないと。

 

士『桐生戦兎が提唱したA + B=Cという理論は合っています。

実際に最終回でやっていました!

しかし、俺が知っている世界だとこうなりました!

A + B + Z=CZ− B@』

 

白瀬『は?これは一体どういうこと?』

 

士『理論としてはこれが正しいんだ。

かつてその戦った世界は他の次元の異世界同士が混ざり合った世界同士が突如作られた穴から出現し、繋がったんだ。

4つの世界が出来上がった。

名前をエボルトが現れた世界をA。他をa'、a"、a#とわかりやすくする。

a'はザール帝国が宇宙を支配していた世界

a"は地球人が宇宙の支配者と戦っていた世界

a#はロボット軍団が宇宙規模の戦争を終え、怪獣災害に悩まされている世界

この三つの世界はある一年間を何百何千何万回…輪廻転成を繰り返していた。

なぜならこの三つの世界の一つ、a#には魔女がいた。いや…正確には全ての世界に魔女が確認されているが重要なのはa#の魔法少女と魔女だ。

A世界には残念ながら魔女はいない。それがこの三つの世界との違いだ。

魔法少女の一人暁美ほむらがこの世界において最も重要な存在なんだ。

魔法少女…いや、正確にはこの宇宙の崩壊を防ぐために作られた犠牲といったからところかな。』

 

五十鈴『犠牲?魔法少女?どういうことだ?』

 

士『A、a'.a".a#は全て繋がっていなかった。

元々はそれぞれ別の次元に存在する世界同士だったんだ。

それぞれ〜次元と呼ばれ、無数の並行世界が存在したが定義はほとんど変わらず、住む人や環境にもそこまで変化はなかった。

しかし、エボルト達ブラッド族がa#全宇宙を破壊するために暗躍しだした。

インキュベーターはブラッド族を止めるのではなく、宇宙を維持することにした。

ブラッド族に破壊された星が多すぎて宇宙の崩壊が始まった。

宇宙の崩壊を止めるためにインキューベーターは思春期の女の子の変化のエネルギーを使うことにした。

そのために作られたのが魔法少女だ。

地球人の思春期の女とある願いを叶える代わりに魔法少女になる契約を行った。

魔法少女は莫大な力を得るために大きなリスクを背負う。』

 

シズヤ『…人と魔神の契約のものににているな…リスクももしかしたらある条件を満たさないと死ぬのか?』

 

パワポケ 11における主テーマで、魔神と契約した来都は願いを自ら達成しないと死んでしまう。

浜野ハッピールートなため、存命している。

 

士『もっと悪い………契約後、遅かれ早かれ契約者は死ぬ…どうにもならない。

魔法少女は魔女と闘ううちに心を病んでいく…彼女たちはソウルジェムという物を小さな容れ物をもらう。

その容れ物には彼女たちの魂が入っている。

ソウルジェムは心の荒み又は魔法を使う度に穢れる…そしてその穢れがマックスになると魔法少女は魔女になる!』

 

全員『!!!』

 

士『インキュベーターはブラッド族の破壊による宇宙の崩壊から宇宙を維持するために魔法少女を作っては魔女にして、その時発生するエネルギーを使って宇宙を維持していたんだ。』

 

ブラック『…そのために魔法少女を…』

 

士『そんな中、ある魔法少女が現れたその名前は鹿目まどか…暁美ほむらの親友で魔女から皆を守っていた。

ソウルジェムの穢れはグリーフシードと呼ばれる魔女が落とすものによって取ることが出来る。

だが…鹿目まどかは最強の魔女ワルプルギスの夜との戦闘で命を落としてしまった。

暁美ほむらはインキュベーターと契約し、魔法を使って時間を戻した…鹿目まどかを救うために…

でも…何度やってもそれは上手くいかなかった…そのループが…』

 

ピンク『円環の理…同じ1年を何度も繰り返す。』

 

士『そう、だけど何度やっても上手くいかなかった。そこで彼女は…暁美ほむらはある力を見つけ…その力を応用し、ある魔法を使った。』

 

門矢士『ある魔法?』

 

士『別世界で起こった巨大戦士ウルトラマン、正義の使者仮面ライダー、鋼鉄のメタルヒーロー達と悪の組織の戦い。

その戦った組織のボス、ダイダスが使用した力異世界合成の力…つまり、別々の次元に存在する世界同士をくっつけるものを利用し、それぞれの次元を合体させて新たな世界を作った。

それにより、魔法少女しかいない世界だった暁美ほむらの世界は様々な次元を取り込んでいった。

取り込まれるとその世界同士の特性が融合し合って元々の世界では不自然な事が自然となり、さもそれが当然になってしまう。

そうする事で様々な正義と悪が次元でも、それはエボルトの罠だったんだ!』

 

寿四野『エボルト……そんなに凄いのか?』

 

士『あいつの狡猾さは恐ろし過ぎる…かつて起こったガンダム、ウルトラマン、メタルヒーローの戦い(スーパーヒーロー作戦)を知り、先のダイダスの戦い(スーパーヒーロー大戦ダイダルの野望)の特性を理解した。

そして、あいつはワームホールを作り出す力でダイダスが作った三つの力を手に入れた。

一つ…未来予知の力

二つ…負の心をエネルギーに変える力

三つ…次元を超える力

この三つを手に入れたエボルトはウルトラマン達がいる次元のダイダスと戦っていないウルトラマンガイアの世界に行った。

それぞれの次元にそれぞれのヒーローがいる。

例えばウルトラマン次元にはそれぞれウルトラマンが仮面ライダー次元には仮面ライダーがいるんだ。

その中の一つウルトラマン次元のウルトラマンガイアの世界では、根源的破滅招来体が発生させたワームホールによる次元融合が正義と悪の対立で起こっていた。

そこでエボルトはその力を応用し、次元融合装置を作り暁美ほむらに渡した。

そうして様々な次元を取り込み、世界を融合させた。

しかし、何度やっても結果は同じだった。

何度やっても新たな正義の味方を増やしてもその分、悪も増える。

次第にソウルジェムを狙う敵も現れ魔女が増える一方だった。

しかし、暁美ほむらはa"世界の魔女の力に協力を求めた。

それがいわゆる魔女界と呼ばれる魔女がいる場所が存在する世界だった。』

 




ー第三十五回ー

白瀬・校長『第三十五回!後書き座談会コーナー!』

校長『今回はこの話の解説に出てきた作品の紹介です。』

白瀬『まずは魔法少女まどか☆マギカにウルトラマンガイア、この二つが物語の根底にあること、そしてかいけつゾロリ、ギャラクシーエンジェル、おジャ魔女どれみ、仮面ライダー鎧武がそれぞれ必要になるって感じね。』

校長『ややこしくてたまりませんねぇ〜』

白瀬『外伝の話しでもちらっと触れたけど…分かりづらいわよ…』

校長『私…外伝よく知りません…』

白瀬『ま、いいんじゃない。それじゃまた次回。』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第五十五話 世界の真実 後編

士『なれるとは思うけどそれにはいくつか厳しい条件があって、一般人に正体を見られてはいけない。見られたらカエルになってしまうんだ、

ただし、A、a'、a#の人には見られても良い。あくまでその世界だけの話だからね。

a'はいるにはいるが確認されていない。定義として魔女がいることが証明されただけではあるがウィザードよりは魔女界のものに近いのだと認識したほうが正しい。

魔女界を仕切る女王はワルプルギスの夜を倒そうと力を合わせようと考えたが魔女界上層部は円環の理を起こした暁美ほむらの危険性とエボルトに勝てないと考え、暁美ほむら殺害を目論んだ。

彼女はまたも何度も繰り返した…

しかし、ある時彼女は気付いた。

同級生が何人か消えている。

よく調べたらこれは人間の質量限界及び世界維持用コストと呼ばれており…質量限界を超えた人間は元々いなかったことになる。

それは終わりの男又は女と呼ばれている。

その代わりに産まれる男又は女…始まりの男、女と呼ばれている。

始まりの男又は女は不思議な力を持っているがそれが発現するには気持ちが重要であり、他者との繋がりが重要になる。

それを上手く使いこなせればとんでもない力を引き出す。

しかし、始まりの男又は女が殺された場合…地球と宇宙への繋がりが途絶え太陽の光が注がない氷河期となる。

そうなったら暁美ほむらは時間を戻して又同じ一年を繰り返した。

いつのまにか円環の理を超えた魔女は形が変わりすぎてワームホールに吸い込まれ元の世界に帰ろうとする者がウルトラマンガイアの世界を侵略する敵根源的破滅招来体となった。

元の世界に帰りたいという思い…

それこそがここまでの大幅なワームホール発生に繋がったかもしれないんだ。

しかし、始まりの男又は女は別の人になって終わりの男又は女が消え別の人になった。

暁美ほむらはこれを利用し、なんとかしようと思った。

だけど又も挫折の連続だった。

始まりの男又は女には特別な才を持つものもいればいないものもいた。

しかしそれでも彼女は諦めなかった。

魔女界上層部の秘密を探るべく魔女界に戦線布告し、彼女は様々な魔法を使いある植物の事を知った。

ヘルヘイムの森…そして、その森にある黄金の果実を食べると人為的に始まりの男又は女の覚醒した能力が使えるんだ。

魔女界の魔女はワルプルギスの夜を恐れていた。

それは、ワルプルギスの夜の力もそうだがもしワルプルギスの夜の力を利用されたらどうなるのかと…

それを実行した奴がいた。

ザールと呼ばれるa#世界の宇宙大帝国の支配者が実際にワルプルギスの夜のエネルギーを手に入れ宇宙に放った。

すると地球にヘルヘイムの森が侵略してきたのだ。

魔女界はヘルヘイムの森の侵略を恐れていた、スターピースによる滅亡も考えるほどに…

スターピースとは地球が作り出した自己防衛手段であり、宇宙にいくつかに別れて飛び散ったんだ。本来は根源的破滅招来体による

ヘルヘイムの森は地球を覆い尽くす…

ヘルヘイムの森はワルプルギスの夜という最強の力を吸収すべく地球に飛来した。

これで魔女界も協力すると思われたが、魔女界は魔女界で呪いの森とヘルヘイムの森が共存する可能性を断とうと尽力していた。

円環の理の外の魔女界にはこれまでの周回全てを見て暁美ほむらへ協力する意思が完全になくなっていたのだ。

ヘルヘイムの森により悪化していく状況でも彼女は諦めなかった。

何度も何度もやった…そして、ついに今回ある奇跡が起きたんだ!』

 

八太郎『奇跡?何が起こったんだ?』

 

士『その奇跡は三つあった。

一つは始まりの男が二人現れたこと。

一人はタクト・マイヤーズと呼ばれる青年でちゃらんぽらんな女好きの男だったが、エンジェル隊と呼ばれる戦闘機部隊の隊長として、異世界のザール妥当を掲げる戦士達の司令官として立派に闘い、始まりの男としての力を完全に覚醒させ、巨大宇宙大帝国ザール星間帝国を打倒した。

ザールは宇宙のほぼ全てを手中に収めていて誰も逆らえなかった。

円環の理をザールは知っていたのでそれを利用されてしまったのだ。

でも、それに負けずにタクト・マイヤーズは戦い勝った。

もう一人の始まりの男は小竹哲也。

彼は小学生3年生ながらもウルトラマンのリーダーウルトラの父と融合し、戦い抜いた。

ザールは始まりの男ばかり狙っていたのでタクト・マイヤーズが表で小竹哲也が裏の始まりの男として振る舞った。

そのおかげでザール大戦後タクト・マイヤーズが死んでも小竹哲也のおかげで太陽は消えず、円環の理から抜け出した。

二つ目、悪が倒された世界からの来訪者

本来、正義と悪両方がワームホールから現れるウルトラマンガイアの世界の特性を無視し、正義の使者"花組華撃団"が現れた。

花組華撃団が使う光武の連続攻撃により、ワルプルギスの夜は倒された。

しかし、エボルトは既にワルプルギスの夜を吸収して倒したのは残りカスに過ぎなかった。

エボルトは完全に力を取り戻し、さっき見た通りの行動をした。

でも、最終的にビルドに倒された。

他の敵もなんとか倒した。

しかし、最後の最後の敵はタクト・マイヤーズの活躍の元なんとか辛勝だった。』

 

来都『…ちょっと待て…なんで死んだはずのタクト・マイヤーズが生きているんだ?』

 

士『ああ、そうか忘れてましたよ。

さっきから言っていたA世界

この時間軸で起こってたかもしれないB世界

そして、一番最初に言っていたZ世界!

その世界にはなんと!独自に進化した動物達や妖怪達が共存し、人間と同じような暮らしを形成する地球があったんだ!』

 

全員『!!!』

 

ピンク『子どもの絵本とかにありそうな世界観よね…その世界をなんでビルドの世界融合に使おうとしたの?』

 

士『それはこの世界は特殊すぎて…なおかつこの世界はどこの次元にもない…絶対的に欲しい現象があった…

死んでも地獄に落ちた者は試練を受けることによって蘇る事が出来る!

だからこそタクト・マイヤーズは蘇った!』

 

全員『!!!!』

 

和那『んな!アホな事あるかいな!死んだ人間が生きかえるなんて…』

 

士『だからこそビルドは世界に組み込んだんだ。

B世界の人間を生き返らせるためにも…

生き帰りの定義を足すためにZ世界を付け足した!

それぞれエボルトによってもたらされたものにも悪い奴ばかりじゃない…そのバランスのためにも色々とやったんだ。

さっき言った@ってのはトッキュウジャーのイマジネーション…これは具現化的存在を形成するために必要だ。

それはスーパー戦隊がいる次元にてトッキュウジャーの世界とa#をくっつけたんだ。

ビルドで出た白いパンドラパネルはジュウオウジャーのリンクキューブを元に作られた。

ハザードトリガーの暴走はジュウオウジャーのリンクキューブにある本能覚醒のデータを元に作られたものだった。

でも、上手く制御するためにはあえて暴走させて本能を刺激する必要があったんだ。

そこで一時的にトッキュウジャーの世界を繋げてエネルギーを取り込みその時に出た過剰エネルギー@を世界融合の時に使用した。

計算式

A + B + Z= CZ−B@が成り立つ!

この −B@の−は新たな異世界として作るためのものなんだ。

ちなみになんで ZがCと一緒になっているのはC世界の地球の側に存在する星としてZ世界の地球が出来たからなんだ。

さっき見たとおりエボルトがやられて世界がまとまった。

そして、 Z世界で地獄に落ちたいたずらの大天才ゾロリとイシシとノシシの三人組とダンガンロンパの最原さんの仲間達の協力により生き返り、閻魔大王の不正を見逃す代わりに

B世界の人間は全て生き返りジャジメント崩壊後の世界となった。

最も年齢はその人物が希望する時期まで戻ったけどね。

けど…一部パンドラボックスのエネルギーが残っていて問題があってゴタゴタしているようだけど…(パワポケ 14外伝)

ともかく!要するにエボルトを倒した後に残ったパンドラボックスの悪影響の根源のジャジメントを潰すために俺は異世界を旅しているってわけ。』

 

門矢士『俺は…そのホワイトボードの内容がほぼわからないけど…みんな、蘇るんだな!』

 

朱理『…今でも夢を見ているみたい…でも、それが一番かもね。』

 

士『さてと…次からはあともう三人呼んで話をしておきたい。

レッドさん…いや、九紅渡さんと如月十三郎さんとリンさんを呼んでください。』

 

ピンク『えっ!レッドにドラフト1位の彼を?あと一人はわからないけど…なんで?これから話すことは何?』

 

士『リプログラミングについてだ…』

 

友子『私や八太郎を戻した力…』

 

士『…村送りにされた人やサイボーグ、アンドロイド、不死の病にかかった人全てにケリと救いをつけるためにも…俺はこのリプログラミングを使う。

そのためにもエグゼイドの事をきちんと教えないといけない。』

 

 

ツナミ又はジャジメントに逆らった者の記憶を消し去り、従順な人間になるよう改造した者達が暮らす場所のことである。

財産を没収され、山奥で自給自足の生活をしている。

一部の人間は実験のために死亡した。

パワポケ 13に登場

 

ミーナ『…ピンクはレッドをお願いしまーす。私は十三郎君を迎えに行きまーす。』

 

七司『いや、俺が行きますよ。』

 

そうして俺は次にリプログラミングの話をするまで休むことにした。

 

 




ー第三十六回ー

白瀬・校長『第三十六回!後書き座談会コーナー!』

白瀬『今回は今作っている裏サクセスの進行状況についての説明の時間よ。』

校長『あいにく全く進んでおりません。ここ3週間ほど猛烈に忙しくなり始めることもありまして…』

白瀬『作者がデュエル●ンクスにハマってるからじゃないの?』

校長『そ、それはいっちゃいけません!』

白瀬『ほら正解。ネタ不足もあるけど大半はそれでしょ、さっさとエリクシーラーとって集中してほしいんだけど。』

校長『ああー、と、ともかく次回をお楽しみに〜』

白瀬『なんで魔法カードしか引けないのよーーー!』

校長『収録中にデュエル●ンクスはやめてください…』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第五十六話 Rと呼ばれる男/残された男と女

 

ーブギウギ商店街ー

ーシャッター街ー

 

レッド『ここの風景も…大分変わったな。何度見ても思い出は思い出なんだよな。』

 

赤いマスクと赤い服の変身ヒーローレッド。

彼はかつて花丸高校の部員として野球部を優勝させるべくたくさんの色の名前のヒーローを使った。

しかし、花丸高校部員がヒーローチームを破り、甲子園優勝を果たした。

その正体は天道七司という花丸高校部員の一人が中心となり、皆で勝ちたいと思った願望が生んだ存在だった。

パンドラボックスの影響で生まれた彼等はその願いが叶ったことにより消えたと思われたが一部のメンバーは蘇った。

それにより、リーダーのレッドは九紅渡としてさすらいの風来坊として暮らすことにした。

そんなある時彼はお節介焼きな性格なこともあり、商店街のチームブギウギビクトリーズに入った。

そして、ジャジメントスーパーが率いる野球チームと対戦し、勝利を収めた。

その後彼はその街で出会った女性型アンドロイド武美と共に旅を再開し、世界中を共に歩いた。

しかし、彼女はアンドロイド…寿命は少なく少し前に彼女は死んだ。

彼はその事を伝えにここへとやってきた。

だが…彼は九紅渡としてではなくレッドとしてこの商店街を訪れていた。

 

レッド『久しぶりだな…ここも…』

 

感慨深く商店街を見ていると数人の男女が近づいてきた。

 

七司『…久しぶりだな。レッド。』

 

七司、ブラック、十二司、ピンク、寿四野がレッドに話しかけていた。

 

レッド『……七司…それにブラック、ピンクに魔球少年と…誰だそのボコボコになっているのは?』

 

ブラック『…ピンクの彼氏…でも、わたし達が意地悪したせいで他の女を妊娠させた…』

 

レッド『………二股か…まあいいや…俺も同じようなことしてるからな。何の用だ?』

 

ピンク『…なんで私達が誕生したかを全てわかっている人間がいるの…そしてその人間は何でも出来る…あなたの彼女を生き返らせて人間にすることも…』

 

レッド『!!!!もし…冗談でそんなことを言いに来たのだとしたら俺はお前を絶対に許さないぞ…』

 

寿四野『俺の魔球だってあったんだ!出来ないことなんてないほうが考えにくいんじゃないですか。』

 

レッド『……確かにそうかもしれないな…それにブラックやピンクまでいるんだ。信じるしかないだろうな。』

 

七司『にしても久しぶりだな、レッド。お前の事は真央ちゃんから聞いたよ…辛い思いをしたんだな…』

 

レッド『…俺はこの街を一度は救った。

だが結局この街は無くなった…あいつも…武美も死んだ……俺は無力だ。』

 

十二司『…そんなことないですよ。俺、あなたの事はピンクからしか聞いた情報しかないからよくわからないけど…あなたはヒーローですよ。』

 

レッド『……ヒーローか…俺にそんな文字は大きすぎるよ。

ヒーローが悪に勝つだけで全てがなんとかなるならいいのにな…と考えていたのに…

仮面ライダーか…』

 

寿四野『…俺は…その人からこの世界の仕組みを教えてもらいました。

……正直言って怒りを覚えましたよ…ぶつけようのないとんでもない思いがこみ上げて…』

 

レッド『…わかった。どうせジャジメントはもうない。やる事もないからな…』

 

ブラック『…あなたは知るべき…全ては仕組まれていた…エボルト達ブラッド族によって…』

 

レッド『ブラッド族?』

 

ピンク『最低最悪の宇宙人!!この世界に起きたほとんどの事がそいつらの仕業よ!』

 

レッド『………』

 

レッド達は天月家に向かった。

その頃…ミーナと蓮はある野球選手の元へと向かった。

 

ー野球場ー

ー二軍寮ー

 

ミーナ『ここでーす。すみませーん、十三郎さーん!用があってここにきましたー!』

 

蓮とミーナが部屋の前に立ってコンコンとノックをすると部屋の主が現れた。

 

十三郎『ミーナさんに蓮さん…久しぶりですね…桜華の葬式以来ですね…』

 

蓮『…そうだね…でも、彼女は…』

 

十三郎『もう俺に関わらないでください。

俺に関わったせいで…冴花も…桜華も…千羽矢もみんな死んだんだ!!!』

 

ミーナ『落ち着いてくださーい。そんなことしたって…』

 

十三郎『わかってますよ!でも!散った桜や時間は戻す事が出来ないんです!あの頃に戻ることなんて…出来ないんだ!!』

 

彼の目から涙が流れる。

何もしてやれなかった自分。

腹に化け物を埋め込まれ死んだ木村冴花

自らが化け物となり、実験の末死んだ雨崎千羽矢

精神を破壊され、借金を大量に背負って自殺した一ノ宮桜華

彼の周りの女性は皆死んだ。

彼にとって誰もかけがえのない存在だった

それなのに…甲子園優勝も出来ず、誰も救えない。

そんな彼の人生が明るいはずがない。

このままその後悔を背負ってずっと生きていくだけだ…どうしようもない…

 

蓮『出来るの!それが!!』

 

十三郎『!!!…気休めならやめてくださいよ…怒りますよ…』

 

彼の体が一瞬震えた。

そんなことは夢に何度も出た。

なんとか出来るならしてみろ!

俺には…俺には…

 

ミーナ『出来まーす!超能力だってありますからそれくらい出来まーす!』

 

十三郎『!!!それじゃあ三人は…』

 

蓮『話は知り合いの家に行ってからします。いくらなんでも外でベラベラ話せる問題じゃないから。』

 

十三郎『はい…』

 

そして、その頃もう一人の重要な人リンを探しに野上八太郎はアパートに来ていた。

 

ピンポーン

 

茜『はい、どなたでしょうか?』

 

インターホンから声が聞こえてきた。

久しぶりのあいつの家…

そこから聞こえたのが妹の声…

悪くないかもな…

だけど、今は用があるのはリンなんだ。

 

八太郎『茜、俺が八太郎…野上八太郎だよ。』

 

茜『えっ?』

 

ドドドッ!

バァン!!

 

走りこんできた茜が扉を大きく開ける

 

茜『お兄ちゃん……ですか…』

 

唖然とする茜。

唖然とする俺。

大きくなった茜に驚く俺と、変わっていない俺に驚く茜。

だが、俺は茜をギュツと抱きしめた。

 

八太郎『久しぶりだな…茜。』

 

茜『うっ…うっ…うわあああああああああああああああん!!!!!!!!!』

 

茜は俺の胸にうずくまりとんでもない量の涙を流し始めた。

久しぶりの再会に茜が落ち着くのに時間がかかった。

そして、ゆっくりと涙を拭くとリンが外なか買い物に行ったから茜がお留守番していることを知り、少しその部屋で待つことにした。

 

八太郎『俺的には数ヶ月ぶりなんだけどな…こっちだと何十年ぶりになるんだよな。』

 

茜『?よくわかりませんが!とにかく会えて嬉しいです!』

 

八太郎『元気でやってるみたいでよかったよ。あ、そういえば言ってなかったけど俺、子どもがいるんだよね。』

 

茜『えっ!なんですって!ということは私にとって甥っ子…叔母さんなのに何もしてあげていない!

これは大問題です!直ぐにプレゼントを用意しなければ…ベビーベッドですか!離乳食ですか!はっ!まさか…母乳を…』

 

八太郎『落ち着け、茜。相変わらずそこら辺は変わらないな。ま、茜らしいけどな…そうだ!茜!茜って頭よかったよな!

悪いけどもし頼めるなら俺の息子の…寿四野に勉強を教えてくれないか?』

 

茜『えっ!マジですか!任せてください!茜はこれでも今は塾の先生として働いていますから!』

 

八太郎『助かるよ、ありがとう茜。』

 

茜『全然構いません!今まで伯母さんとしてしてあげられなかったことをいっぱいしてあげます!』

 

ガチャッ

 

玄関のドアが開けられて外に出ていたリンが帰ってきた音が聞こえた。

 

リン『ただいま、今日は誰かきて……』

 

久しぶりに見たリン。

ほとんど変わっていない。

黒いコートに金の髪の毛。

唖然とした顔に俺もなんだか懐かしく感じる

 

八太郎『久しぶりだな、リン。』

 

リン『…………』

 

持っていた荷物を床に落とすほど驚いたリン

心ここにあらずかな?

 

八太郎『俺だよ!八太郎だよ!』

 

ハッとしたリンは驚きつつも声を出した。

 

リン『…久しぶり……あんたの事を色々と聞いてたはずなのに…』

 

八太郎『いや、俺も運良く仮面ライダーに助けられただけだよ。

それより…リン、お前は自分の過去に興味は湧かないか?』

 

リン『……何が言いたいの?』

 

八太郎『この世界がこんなになったのは地球外生命体の仕業なんだよ。』

 

リン『地球外生命体………あなたがそんな冗談を言う訳ない…本当なのね?』

 

茜『マジですか!!宇宙人がいるなんてビックリです!』

 

八太郎『その宇宙人は頭が良く…色々な事に関わっている…

近頃起きている不思議な子どもの力に加えて…ジャジメントの巨大化と壊滅…そして…お前の血の繋がった妹についてもだ…』

 

リン『!!!!!』

 

見たこともない青白い顔をしたリンは少し沈黙した後立ち上がり俺の胸ぐらを掴む。

 

リン『その話は本当なの?』

 

八太郎『…お前は自分の過去を俺に話したことはないな…それは、お前自身も知らないからだろ…でも…その情報収集技術…素人にしては出来すぎだろ?』

 

リン『……サイボーグだとでも言いたいの…』

 

八太郎『違うな…だが、仮面ライダービルドがお前の事を教えてくれるはずだ。

…ついてこい…茜…お前はどうする?』

 

茜『…ちょっと気になります…私もついてきます!危ないって言われても行きます!』

 

リン『……仮面ライダーがジャジメントをあっさり倒したし…大丈夫よね。』

 

八太郎『ああ、仮面ライダーが本気を出せば一秒も使わずに全生命体の命を奪えるほどだからな…』

 

茜『なんと!そんな化け物が味方なんて頼もしいです!』

 

リン『……もはやなんでもありね…』

 

こうして残ったメンバーが集められた。

最も待っている間…ちょっと問題があったけどな…

 

 

 





ー第三十七回ー

ようこ・ルフト『第三十七回!後書き座談会コーナー!』

ルフト『どうも皆様初めまして!わしぁギャラクシーエンジェルのルフト・ヴァイツェンという者です。』

ようこ『はい、私はパワポケ 1.10に登場した沢井ようこという者です。ここから3回よろしくお願いします。』

ルフト『なんか今回は真面目にやるそうじゃ今までふざけすぎたから真剣にという事なので我々が呼ばれたんじゃろうな。』

ようこ『互いに指導者としてやっていますから真面目には合ってますよね。』

ルフト『ああ、互いに教え子は優秀な人材になっておって嬉しいのお。』

ようこ『ええ、でも私はもうすぐ出ますよ。ルフトさんはどうなんですか?』

ルフト『すくなくともこの章では出れんが、まあよろしく頼むぞ。』

ようこ『それでは、また次回〜』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第五十七話 科学の被害者

 

葛城巧のビデオ…

俺はこれを見せるべきではなかった。

なぜなら…

 

士『気持ちはわかるけど…一々壊さなくてもいいじゃないですか!』

 

和那『あのなぁ…我慢する努力はしたわ。でも、あかんわ。こんなの我慢しろ言うのが無理な話しやわ。』

 

白瀬『何度壊しても壊したりないくらい…』

 

もう何回もこのTVを直している。

内容が思っていたより酷すぎたからな…

 

内容その1 ガイノイド

 

葛城巧『これは正確には僕の発明ではない。

しかし、僕なりのアレンジを加えてはいるので僕の発明だとも言える。

構造は乙女回路とダークの正義回路を参考にしている。

名前は性格回路、しかし完全にオリジナルのものばかり参考にしても意味はない。

そこで僕は暁美ほむらのいた世界のGGGと呼ばれた組織のコンピューターをハッキングし、人の人格をコピーするデータを手に入れた。

とりあえず誰でもいいからやってみよう。

え、オリジナルとの比較はどうするかって?

そうだな…オリジナルには出来るだけ頭のデータを取りたいから丁重に扱おう。

え?コピーの方はどうするかって?

んー…数回実験に使って使えなくなったら捨てればいいだけだよ。

どうせいくらでも作れるんだ。

え?反抗する奴等がいたらどうするかって?

そうだな…その対策もしないといけないな。

ま、でも作ったのは僕だからね、作った機械をどうしようが僕の勝手なのに。

一々歯向かわれても面倒だ。

作った僕の言う事を聞く奴ばかりだと助かるけどそれじゃデータは上手く取れない。

データが取れたらすぐに処分したいくらいだよ。

わざわざ何年も生きてもらうだけでも面倒なのに…初期型の寿命設定が上手くいかなかった。

とっとと壊れて…

 

バキュン!!!

 

 

白瀬『…………』

 

白瀬さんが後ろで微かに涙を流しながらTVを撃った。

わかっていたとはいえこの言葉は辛い。

俺にはわからないが自分の親や創造主に興味を持っていたのだがここまでとなるとな…

葛城巧の言動は確かになあ…

 

ファイル2

トーナメント

 

葛城『聞いてくれ!

今度…いや、この映像を見た君には過去の物語かもしれないな。

今度新型ガイノイドの実験に僕の案が採用されたんだ。

それが、このトーナメントだ。

僕はこのトーナメントにより、新たなガイノイドの可能性を広めるため実に有意義な大会を発明してもんだ。

新作ガイノイドの性能を広く知ってもらうためにも相手はガイノイドがいい。

え、それだと意味がないかだって?

違うよ、そこら辺にある古いオンボロを使うんだよ。

いわばリサイクルだよ、とっとと適当に作って壊れてくれたらこの上な…

 

バリン!!!!

 

 

来都『…ふざけるな…』

 

来都が右腕でTVの画面を殴り割った。

血が出ることも御構い無しに殴ったのでその手からは血がドクドクと流れていた。

浜野は彼の右手に触れて涙ながらに感謝の気持ちを耳元で囁いていた。

来都の怪我を治し、TVを直した後はやめておけばいいのにまた見始めた。

あーあ、でも…そうなるか。

 

3 超能力者

 

葛城『エクセレント!

まさかこんなにも超能力者がいるなんて素晴らしいよ!!

中々に人体実験のやり甲斐があって全くもって良い誤算だったよ!

様々な超能力者がそれぞれに違った力を持っていてとても研究しがいがあるね。

え、反抗する奴がいる?

そうだ!しあわせ草には普通の人間に超能力を発現させる力があるけどそれ以上に中毒性もある。

その中毒性を上げたり濃度を上げればもっと超能力者が増えるはずだ!!

…それだと死者が出るだって…中毒性が出て危険だって…

ならもっともっと強くすればいいだけだ!

中毒性は上げたって問題ない!

死者が出てもしょうがない…科学の発展には犠牲がひつよ…

 

 

バリン!!!

 

 

またやった…

和那が今度は持っていた槍でTVを突き刺した

予想はしていたけどね…

 

和那『……何人死んだと思うとるんや…』

 

で、こうして今に至った。

そりゃあねぇ…とりあえず全員集まってからエグゼイドの説明をすることにした。

まず、ビルドのことを数人に話した。

そして…あの人に大事なことを言っておいた。

 

十三郎『こんな…こんな奴のために!!!チキショウ!!チキショウ!チキショウ!』

 

渡『……何が…ブラッド族だ…』

 

茜『…こんなことになってるなんて…』

 

リン『……』

 

士『…リンさん…あなたはあの女の人の事を知っているはずだ…

滝川妙羽…あなたの妹のことをね。』

 

リン・茜『!!!』

 

来都『いやいや似ていない、似てない!妙羽さんとリンさん!顔が全然…顔…そうか!エボルト!』

 

士『…わかるでしょ?桐生戦兎の時のように顔を変えて記憶を消しただけ…そしてあなたの名前は滝川凛。

鷲和兄弟のように難波チルドレンとして育てられた。

担当はスパイ活動、それによってブラッド族を調べていたがベルナージュの秘密を見つけてしまった。

それをネタにエボルトをゆすろうとしたが失敗して顔を変えられ記憶を消されてしまった。』

 

十二司『ベルナージュの秘密って?』

 

士『………ボソンジャンプ…火星の王妃が残した時間及び空間移動能力の秘密を手に入れたんだよ。そして、その技術をエボルトは木連と呼ばれる地球に差別された軍隊に送ったんだ。

それにより、地球は混乱した。』

 

リン『…時間及び空間移動能力か…確かに凄い技術ね……それで私はこの世界に。』

 

士『ああ…しかし、幸せなんじゃないか。互いに家族に近い者は手に入れて満足なはずだろ?』

 

リン『……そうね。ちらっと見たけど確かに私も妹である妙羽も愛しい家族を手に入れた。

新世界でもそれは変わらないみたいね…よかった。

でも…中には…』

 

リンさん以外にも側で二人の男が立っていた。

 

レッド『俺は大丈夫だ、まだ確かに彼女の事を引きずっていないと言ったら嘘になるが…それよりもそっちの男の方が駄目だろ…』

 

渡さんの姿から赤いスーツ姿に変わった。

こっちの姿の方が落ちつくらしい。

彼の視線の先には十三郎が立っていた。

確かに彼には近寄りがたい雰囲気があった。

……大丈夫ではないな…

 

十三郎『………本当に…助けられるのか…』

 

士『当たり前だ。そのために俺はここにいる。失われた数十年…エボルトから奪い返すためにも…』

 

十三郎『時を戻す力を持つことや…エボルトのことは聞きました…正直どうしようもない怒りがこみ上げて仕方ないんです…』

 

士『…だが、直接的に君の大事な人を殺したのはあのホンフーという奴だ。』

 

十三郎『!!なんだって!!』

 

士『俺があれほど懲らしめたのにはこの彼の彼女の事もあるんだ…その時の映像をスーパー1のレーダーハンドを過去に送って録画したんだ。それを観てほしい。』

 

俺はレーダーハンドの録画映像をTVに流し始めた。




ー第三十八回ー

ルフト・ようこ『第三十八回!後書き座談会コーナー!』

ルフト『今回はこの章の終わりについての説明じゃ、だが安心してくれ別にネタバレするわけじゃないんじゃ。』

ようこ『結構学園ものから離れたましたねえ今回の章は。』

ルフト『主役の和那ちゃんの話しの都合上どうしてもそうなるんじゃ。それは承知の上で見てほしいところもあるしのう。』

ようこ『あと数話で一旦学園の話になるのでお待ちください、私も出ますので。』

ルフト『ところでようこさんはどんな形で出るんじゃ?』

ようこ『パワポケ 10やってる人ならわかりますよ、それではお楽しみにまた次回。』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第五十八話 未来人と借金とクローン


奈桜『はーい!皆さん!
こんにちは!
1日遅れのハッピーバースデー!
桜空!誕生日おめでとーーー!
え?あれ?誰もいない?
折角二時間かけてきたのに…
やっぱり昨日普通にやってたなあ…ま、ともかく五十八話!始まります!それでは、ど…?あれ…私一人だけでしたっけ?
ま、いっか!かーえろー!』


 

ー天月家ー

ーリビングー

ーTVー

 

俺は如月十三郎と関わった三人の様子をレーダーハンドに撮って、流そうとしていた。

 

ー村ー

 

木村『何っ!何なのよあなた達!』

 

TVには目隠しをされて二人の男に山奥を歩かされている木村冴花の姿があった。

 

弦三郎『冴花!!!』

 

つい声を荒げる十三郎。

すぐに落ち着こうとするがなんだかイライラしているように見える。

当たり前といえば当たり前かもしれない。

 

ホンフー『あらあらそんなに気分を荒げるないで〜私たちが助けてあげたんですよ。』

 

彼女はルッカ達に攫われていた。

しかし、それをジャジメントのホンフーの仲間が助けだした。

いや、奪還したのだ。

木村冴花の父親はタイムマシンからやってきた未来人でこの世界を作り変えた人物の二人の内の一人なのだ。

もちろん、基本世界では仮面ライダーによってやっつけられている。

仮面ライダー的にはタイムジャッカーの様な存在だとするとわかりやすい。

そのため、彼女は父親の事もあり捕まったのだ。

最も奪還した男のうちの一人、ストームレインは天候を操る超能力者である。

最強の超能力者の一人と言われているが他の世界ではその能力頼りを見破られコンファインベントで超能力を破壊されてあっさりやっつけられる。

もしくはウェザードーパントに力負けして敗れるので脅威ではない。

 

木村『だったら私を…』

 

ホンフー『いいですよ、"あなたは全ての記憶を思い出してください。"』

 

木村『えっ!そんな記憶が…いやだ…いやだああ…十三郎…た…すけ…』

 

バタッ!

彼女は前屈みに倒れ意識を失った。

ホンフーの能力により、彼女は全ての記憶を失った。

 

ホンフー『これで薬でも打って家に帰してあげなさい。そうすれば…もう十分ですよ。』

 

彼がそう言った後に後ろからロボットが現れた。

そのロボットの名前はジナイダ、彼女は木村冴花の家で召使いをしていた。

しかし、ジャジメントの所属であるので今回は彼女は特に動かなかった。

 

ジナイダ『わざわざオジョウを村送りにする必要はあったのか?』

 

ホンフー『保険ですよ、それにねぇ、別にいいじゃないの、どうせカタストロフで全てなくなるんですから…』

 

これを見た時に俺は仮面ライダーディケイドのフォーティーンの侵略を思い出した。

市民を自分の思いのままの状態にさせる支配世界を作り上げていた。

俺も似た様な事をしているのでは?と考えた事もあったが世間の支持を得ているし、自由を尊重しているから問題はない。

しかし、こちらはフォーティーンのようにフォーティーン本体を倒すだけではないのだ。

しっかりと手順を踏まえてやらなければならない。

 

ミーナ『ジャジメントの技術はその世界の最新の技術を採用しており、普通の方法では絶対に治すことはできないでーす。

仮に助け出したとしても木村冴花は元に戻らない…私達では…』

 

十三郎『この時点で俺は……どうせ無理なら…無理ってはっきり…』

 

俺はゴーストの超全集を広げてゴーストのフォームを教えた。

 

士『それならこのヒミコゴースト魂の力を使えばいい。

浄化の炎で敵の洗脳を解除出来るんだ。』

 

十三郎『!!!そんな力が…』

 

士『そして一ノ宮桜華にかけられた洗脳も同じように解除出来るらしい。

しかし…彼女の場合は薬を使われなかった。

村送りではなく…彼女は破滅をさせられたんだ…

この所業の酷さに俺はあの時、ホンフーの目の前でかつての恋人を再び殺したかのような行動をしたんだ。

…子どもは観ない方が良い…』

 

妙矢香『わかった、じゃあ私はお兄ちゃんと一緒に別の部屋に行ってくるね。』

 

寿四野『わかったよ、じゃあ向こうで休んでくるよ。でも寝られるかな?』

 

茜『それでは私と一緒にお昼寝しましょう、茜おばさんが話し相手になります!』

 

三人が寝室に向かった後、俺はTVに映像を入れた。

この映像を観た時に未確認生命体の殺人並みに俺は腹が立った。

 

ーボロアパートー

 

ボロアパートの一室に一人震えすっかり寂れやつれた一ノ宮桜華がいた。

 

一ノ宮『…誰です…』

 

そこにはホンフーが一ノ宮桜華の目の前に現れて笑っていた。

 

ホンフー『もうあなたの体はボロボロでしょ?売れる臓器は売り尽くし、その身を売春してまでも借金の返済に当てました。

しかし…もうそろそろ楽になったらどうです?

借金は膨れ上がるばかり…ま、最もこちらの活動資金もそちらの名義を使っているので増えるのは当然ですがね。

もう準備はほとんど出来ましたから…楽にしてあげようと思ってねぇ…解除。』

 

パリン!

 

一ノ宮『えっ…私は…』

 

一ノ宮桜華は洗脳を解除され正気を取り戻した。

しかし、時既に遅し…

 

一ノ宮『いやああああああああああ!』

 

ホンフー『思い出しのねぇ…自分が今まで何をしてきたか。』

 

一ノ宮『助けて…十三郎!助けて…十三…』

 

ホンフー『彼はドラフト一位指名でプロ野球選手になったの。

彼は今や期待の星…ファンもいっぱいいて大量の契約金をもらっている優秀な選手。

それに比べてあなたはどうかしら?』

 

一ノ宮『!!!』

 

ホンフー『臓器を粗方売り尽くし、身体を売春に捧げた上に借金まみれの汚れたアパートに無断で住んで借金取りに怯える女。

どう考えても釣り合わないわねぇ…

でも、彼はあなたの事を探している…もし、見つけたとしてもあなたはどんな顔で彼に会うの?

彼はあなたのために甲子園で私の指揮する十三番高校に負けてくれたのよ。

実力的には互角だったのに…』

 

一ノ宮『ああ…ああ…』

 

ホンフー『あなたから彼が得られる物は何も無い。

ならばどうしましょう?』

 

ホンフーは縄を取り出して一ノ宮桜華に渡した。

 

一ノ宮『これで…』

 

ホンフー『はい、さようなら。』

 

そう言ったホンフーは窓から外に出た。

一ノ宮は天井に縄を仕掛け、段差を近くの段ボールで作り、縄を首にかけた。

 

一ノ宮『…お父様…ごめんなさい…私が不甲斐ないばかりに…お母様…今から…そちらに向かいます…そして………十三郎…あなたの事を本当に愛しています…愛しつづけます…死んでも………本当に…ありがとう。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポタポタ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

十三郎『…ひっく…ひっく…』

 

誰もが黙っていた。

何も言えなかった。

苦しみもがく彼女の姿と側でその映像を見る彼の姿に俺たちは何も言えなかったのだ。

だが、俺はここで声を出した。

 

士『安心しろ…俺はホンフーに同じ様な事をしてやった。

それに絶対に助かる…任せておけ…』

 

和那『…ま、うちもこの映像を観た後じゃあんたの事を否定出来んわ。』

 

ブラック『………そうかもしれない…』

 

十三郎『本当に…本当にそうなりますか!』

 

士『当たり前だ…仮面ライダーは誰かのためになんとかするもんだ!!

……雨崎千羽矢…も観るか?』

 

十三郎『はい…お願いします。』

 

俺は目を擦る彼を気にしながらも新たな映像をテレビで流す。

 

 

ー森ー

 

雨崎『ねぇ…私は誰…誰なの…』

 

ホンフー『あなたの名前はハームレス…そして私達の仲間ですよ。

安心して下さいさあ行きましょう。』

 

雨崎『でも…ここには…』

 

ホンフー『"ここにいてもいいですよ。"』

 

雨崎『私…行きます!』

 

ホンフー『では行きましょうか!はっ!』

 

彼等は空を飛んだ。

しかし、彼女の目には涙が出ていた。

 

雨崎『あれ…なんでかな…ここに…いた…』

 

ホンフー『"ここにいてもいいですよ。"』

 

雨崎『!!!』

 

彼女はこうしてジャジメントの手により…実験動物となり……

 

十三郎『なんでだよ、なんでなんだよおおおおおお!』

 

蓮『十三郎君……もう…もう終わるから…』

 

泣き噦る彼を周りの人間が慰める。

やっぱり俺はこの力が必要とされてる事に喜びを感じている。

必要にされるってのは…結構良いものだ。

だが、それ以上に俺は誰かを助けたい。

そう感じるみたいだ。

 

浜野『仮面ライダーね…でも限界はあるんじゃない?

寺岡薫やデスマスの様な不治の病いはどうするの?』

 

ブレイブ『ノープロブレムだ。』

 

浜野の背後にいたブレイブが声を出した。

少し驚きながらも落ち着いていた。

召喚したブレイブが帰ってきていたのだ。

 

浜野『いきなりはやめなさい…で、あんたなら治せるの?』

 

ブレイブ『既にカルテは見終えた。寺岡薫やデスマスの病気共に俺の手にかかればなんでもない。

何回もしたことある。』

 

そう、彼の手により大抵の病は完治するのだ。

寺岡薫、デスマス共に技術的に治すことは不可能だったが、ブレイブのオペにかかればなんともないのだ。

 

浜野『はぁ…お見それしましたわよ。で、時間を戻してジャジメントを壊滅させるんでしょ?ならはやくし…』

 

士『いや、まだだ。俺は出来ることなら全ての人間を救ってやりたい。

ホンフーの奴もだ。』

 

全員『!!!』

 

この発言に俺以外の全員が驚いていた。

まあ、そうだろうね。

 

十二司『君はどういうつもりなの?』

 

士『罪を憎んで人を憎まず…それは俺の戦う原動力の一つだ。

人がおかしいなら歴史を変えればいい。

罪なら消してやればいい…だが、我慢にも限界があってあのパフォーマンスのように罪には罰を与えてしまう。

そこでだ、はい!』

 

俺は十三郎にタイムベントのカードを渡した。

 

士『こいつをお前に託す。これで、お前が好きな時代に戻ればいい。このカードに戻りたい時間を望めばその時間に行ける。

お前が生きていない時代にも戻れるはずだ。』

 

五十鈴『なぜ彼にそんな役割を?』

 

士『俺は馬鹿だからさ、こういう選ぶのは向いていない…それに、俺が遅れたせいで迷惑かけたな…だが、大丈夫!もう悪夢は終わりなんだよ。』

 

十三司『俺が…あの人の運命を…』

 

士『あいつの定めはお前が決めろ、と!さてその前にエグゼイドを見ないといけないな…具現化、リプログラミング、クロノスのことを知るためにもな…』

 

俺はエグゼイドのBlu-rayをテレビに入れた。

 




ー第三十九回ー

ルフト・ようこ『第三十九回!後書き座談会コーナー!』

ルフト『さて、今回の議題はそれぞれの作品ネタバレについてじゃな。』

ようこ『基本的にウルトラマン、仮面ライダー、パワポケのネタバレはありますけど本編がわからない人の配慮はガバガバになりがちになってます、すみません。』

ルフト『そこらへんはキャラ紹介でなんとかするじゃろ?原作知らなくても登場させるキャラクターもいるからのおところでナオちゃん達はどうした?』

ようこ『帰られましたよ、2時間かけて…』

ルフト『カットされなくてよかったわい。あ、でも…確か…』

ようこ『ゲイツ君がいたような…』

ルフト『5時間待っとるみたいじゃから連れ帰りに行くか…』

ようこ『じゃ、丁度私たちの出番も終わったし、連れて帰りましょうか。』

ルフト『じゃあここらで、さようなら〜』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第五十九話 救世主ゲーマー

ゲイツ『どうもこんにちはゲイツだ。今テレビに出ているから知らないが一応俺も前回呼ばれていたからな。まさか5時間待たされて登場しないとは、ともかく見てくれ。
ようこさんとルフトさんと飯を一緒に食べれたのは嬉しかった。
ともかく、どうぞ。』


 

ー天月家ー

ーリビングー

 

俺たちはテレビでエグゼイドの話しを観ようとしていた。

子供たちにも見せる事にした。

まあこれは問題ないからな。

何故ならこの世界の大半の人間を救う力を知るために皆にもエグゼイドのことを知っておかないといけないからだ。

 

士『仮面ライダーエグゼイド、小児科医で天才ゲーマーの宝生永夢が仮面ライダーエグゼイドとなって他の仮面ライダーの仲間と共にゲーム病と呼ばれる病気を治す活躍をする物語なんだ。』

 

門矢士『えっ…てことは仮面ライダーに変身して手術室に…あ!改造手術を…』

 

和那『んなわけあるか!そんなおっそろしいライダー昭和だけで充分や!』

 

士『正確にはそれぞれ対応したゲームのゲーム病バクスターが現れて実体化し、その患者のストレスが溜まると完全体になり患者は死亡する。

患者を救うにはバグスターを完全体になる前の制限時間内に倒さないといけない。

仮面ライダーはそのために作られた。』

 

白瀬『つまりこのエグゼイドがやっているのは手術で医療行為ってことね。』

 

士『そう、あくまでオペだ。しかしこのゲーム病は非常に厄介で感染源が特定されにくい。

そのせいで5年前…つまり仮面ライダーフォーゼが天ノ川学園高校と呼ばれる場所でゾディアーツという化け物と戦っていた時に起こった。

都市伝説として存在していた仮面ライダーの名を借り、スナイプとして戦っていたがかれは負けた。

そしてゼロデイと呼ばれる大量の感染による人間の死亡が起こった。

それを防ぐためにゲーム会社の幻夢コーポレーション、政府組織の衛生省が協力して仮面ライダーを新たに作った。』

シズヤ『ゲーム会社と政府組織?なんの関係があるんじゃ?』

 

士『幻夢コーポレーションが作ったゲーマドライバーと市販されているガシャットを使い仮面ライダーに変身する。

ゲーマドライバーとガシャットを使い、仮面ライダーはバグスターと戦う。』

 

朱里『…なんで政府組織がゲーマドライバーを作らないの?

それにその幻夢コーポレーションってのは怪しさ全開ね。』

 

士『まあ、これ以降は本編を観てくれ。』

 

俺は再生を始めた。

 

仮面ライダーエグゼイド

 

第1話 I’m a 仮面ライダー 視聴後

 

ピンク『敵のバグスターはウイルスは本当にゲームの敵キャラみたいね。

でもなんでゲームの敵キャラが?

幻夢コーポレーションの会社が作ったゲームキャラクター同士が戦っている…もう殆ど真っ黒でしょ。』

 

士『ま、その件はもう少し見ればわかりますよ。』

 

第11話 Who’s 黒い仮面ライダー

 

ブラック『…ついにバレた…壇黎斗がバグスターウイルスをばら撒いた犯人…』

 

士『まあ、流石にここまで怪しいとね…丸わかりというかなんというか…』

 

来都『でも、被害はともかくやってる事はジャジメントと同じだな。』

 

士『ま、そうかもしれないですね。でも、この行為は独善的な壇黎斗一人がやったことだ。

この世界は明らかに平和だ。

他の社員や市民はゲームをして楽しんでいる。そのたちの悪さが後々厄介になってくるんですよ。』

 

第23話 極限のdead or alive

 

士『この力こそが宝生永夢が作り出したガシャットで誕生した仮面ライダーエグゼイドマキシマムマイティアクションxLV99。』

 

八太郎『最強レベルの仮面ライダー…そしてリプログラミングという夢の能力…』

 

士『そう、九条貴利矢の技術と宝生永夢の想像が形になったものがあの力だ。』

 

十二司『これが具現化の力と関係しているのか?』

 

士『ああ、だけどそれはまた後で。

今はリプログラミングの話しをしよう。

リプログラミングは正式には細胞の異常をなくす正常化、しかしこれは違う。

エグゼイドのリプログラミングは彼の望むままに細胞を変えることが出来る。

つまり……細胞異常によるサイボーグのテロミア短縮もリプログラミングで治す事が出来る。アンドロイドも元の人間の細胞を増殖させて人間にすることが出来る。

超能力の活性細胞も中毒細胞も消去出来る。

これこそがこの世界で最も重要な力だ。』

 

友子『その通り…私たちはこの力で救われた…嬉しかった…もう何も我慢しなくていいって…息子を愛せるって…』

 

レッド『君は武美と同じ…そうか…それでこの力は……武美を…』

 

士『…俺にはよくわからないけど…このリプログラミングはあるかないかで世界がひっくり返るんだな…』

 

七司『当然だよ。それは本当に大事なんだ。そんな力があって嬉しくて仕方ない!』

 

士『とりあえず最後まで観てみましょうこれを…』

 

第45話 終わりなきgame!

 

士『これでエグゼイドは終了です、クロノスの時間停止能力、ラヴリカの不死身能力……ジャジメントの総戦力と戦ってどちらが勝ちますか?』

 

来都『………もう…全部あなた一人でなんとかなるでしょ。俺たちの戦闘は…遊びみたいなものでしょ。』

 

士『そうなっちゃうんだよ。でも…俺はハイパームテキやジーニアスにはなれない。

つまり仮面ライダー最強フォームになる事はできないんだ。』

 

寿四野『えっ?それだけ…別にそんなに気にする事じゃ…』

 

士『確かにそうかもしれない…でも、最強フォームが無ければならないんだ。

…こことは違った別世界は…もっと酷い!!

俺が…俺が力を覚醒させなければ救えない世界があるんだ…』

 

妙矢香『救えない世界……何それ?』

 

士『…俺が死んだ世界…俺が死んでいる並行世界には俺は行けないんだ。』

 

門矢士『そんな制約があるのか、ということはジャジメントの奴等は…』

 

士『最悪の世界だよ。十三郎君の体験した事が当たり前になっている。

世界中の子どもが兵士となり、貧困が拡大し続けて…環境破壊も進行…人の死体が転がる事なんて普通になっている世界だよ。』

 

全員『!!!!!』

 

士『俺が仮面ライダーとして介入する条件はその並行世界で俺が生きていること…それだけなんだ!

しかし…その世界で俺は死んでいた!

でも…俺に力があれば救える…見てて辛いんだよ…….』

 

ミーナ『そんな世界が…』

 

士『ここから話すことは全部あり得た可能性の話だ。相当の覚悟が必要だ…出来ているならこのまま聞いてくれ…』

 

俺はその世界について話始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ー第四十回ー

恵理・ティーゲル『第四十回!後書き座談会コーナー!』

恵理『今回は私、パワポケ 5の白木恵理と。』

ティーゲル『セイバーマリオネットJのティーゲルがお届けする。』

恵理『は、はじめまして…ティーゲルさん。現場ではご一緒する機会がないのでこれが初対面になりますね。』

ティーゲル『そんな緊張しなくても大丈夫だ。私は何回か出ているしこの現場にも慣れている。
何せ前作では宇宙で戦ったからな…ま、出番は打ち切りに消えたさ…』

恵理『それは作者にとって地雷ではないんですか?』

ティーゲル『大丈夫だ、作者はこういう事はネタにする傾向がある。
そして何より昨日見た99人の壁が面白くて何かやる気らしい。』

恵理『あ、そうなんですか…ま、ともかく今回はここまでかなそれでは次回。』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第六十話 ヒーローの末路

 

ー天月家ー

ーリビングー

 

俺は和那に殺された世界の事を話し始めた。

死んだ俺、人質に取られた人の事など。

皆が落ち込んでいた。

 

士『俺は和那に殺された…血に飢えた彼女を救うためにブラックさんに頼まれたが…』

 

その言葉を聞いた和那は膝を落とした。

 

和那『うちかぁ…うちのせいで…ごめんな…ごめんな…』

 

ブラック『…いや、私が一番悪い…』

 

士『……誰も悪くないんですよ。ただ…エボルトが悪い…それと俺も……何も出来ない辛さってのはとんでもないんですよ。』

 

朱里『…私はどうなったの…』

 

士『………………』

 

朱里『そりゃあそうよね。当たり前ね、ヒーローは全滅……』

 

士『…概ねその通り……でも、残されている……面白いからって…

皆さんを人質に取って…見世物に…』

 

七司『なんだって!!』

 

士『両手両足を切断され、親族親友全てを皆殺しにされ……意識を保ったまま毎日毒を入れて精神を保ったまま生かされ続けている…』

 

七司『!!生きた人質…』

 

士『他の皆さんも同じように…来都さんも……十二司さんも…』

 

来都『…最悪だ…そんなことが…』

 

士『情けないだろ…俺の力が足りないばかりに…』

 

門矢士『……俺も常に思っていた事だ…だとしてもなんとかしてやりたい…その覚醒の条件は何なんだ?』

 

ピンポーン

 

話していると玄関から呼び鈴が鳴った。

五十鈴が出るとそこには春川さんがいて俺の友達だと話すと入れてくれた。

 

春川『さて、そろそろかなと思っていたけども…まだケリがつかないの?』

 

士『もう少しでなんとかなります。』

 

ピンク『あなたは誰なのよ?』

 

春川『…春川魔姫…そこにいる仮面ライダー門矢士の協力者。』

 

士『この人と後二人、最原さんと百田さんて人がいて百田さんはよく知らないけど…最原さんは探偵としてもの凄い力があるんです。』

 

春川『……こんな力でも役に立てたいだけよ。でも…あんたと同じように出来ないこともある。

最原から聞いてないの?』

 

士『えっ、特には…』

 

春川『はあっ…私や最原達はこの世界にいちゃいけない別次元の人間なの、それがこの世界にいられる時間は限界がある。

一つの世界に一人だけ一時間という時間制限つき…』

 

和那『1時間だけ?それでも大分やれる事あるやろ?』

 

春川『…確かにそうなんだけど…こっちもこっちでドラゴン、バルバン、ネロス、ザール残党、ヴァルファスク、ブレイン、ボーゾックにギャラルホルンなどなど大変なの。』

 

蓮『何か凄そうですね…でも、なんでそこまで私達を?』

 

春川『…私達はこの力を望んで手に入れた…しかし、これは恥ずべき姿。

殺人ゲームダンガンロンパに参加した15人の高校生、この中から最原終一、獄原ゴン太と東条斬美の三人以外は全て難波チルドレンだったの。』

 

士『えっ!なんだって!』

 

春川『だから私達がやりたい事を精一杯やるだけ…かつて殺したこの世界の人たちのためにも…』

 

ブラック『……相手は強い…』

 

春川『だったらあなた達は逃げていたの?違うでしょ、この何十年間貴方達が頑張ったおかけで仮面ライダーがここに来れた。

あともう二つ…この近くの世界群に仮面ライダーは行けない…あなたが死んでるから。』

 

士『えっ!この世界群じゃあの世界だけじゃなかったのか?それにもう俺はこの世界群を20個なんて…』

 

春川『はあっ……あんたが悪いんでしょ…いや、他の世界のあんたが浮気してるなんてザラなのよ。』

 

門矢士『えっ!!』

 

ポン

 

その春川の声と同時に和那と五十鈴が向こうの世界の俺の肩に手を置いていた。

その間僅か0.04秒!

ここでもう一度そのプロセスを…

 

和那『春川ちゃ〜ん、それはほんまやな?この世界群って何の区分なん?』

 

ふざける俺を横目に二人の女性は確実に獲物を捕らえていた。

 

春川『茨木和那の世界群…大体20個なんだけど…天月五十鈴の世界群とも合わさって…』

 

和那『ここはうちがメインなんやろ?』

 

春川『ええ。』

 

ギュウウッ!!!

 

門矢士『い、いだあああああ!』

 

五十鈴側の手が強くなる。

明らかに怒っている。

骨を折りにきている…

恐ろしくて彼女の笑顔が修羅に見えた。

 

五十鈴『そうかぁ?なぁるほど〜〜和那のほうかあ〜』

 

メキメキ

 

門矢士『ごめんなさい!ごめんなさいごめんなさい!』

 

士『…ああ、また俺が…』

 

五十鈴『ちょっと向こうの寝室に行こう…大丈夫だ、死なないならばなんとかなるみたいだからなあ?』

 

門矢士『助けてください!もう一人の俺!』

 

士『………もっと腕にシルバー巻くとかさ?』

 

門矢士『名もなきファラオじゃないんだよ!うわあああああ!』

 

ドン!

バサッ!

ゴキッ!!

シュルル!!

ドサッドサッ!

 

うわ!ちょ、ここ隣、聞こえ…

うるさい!貴様が誰のものか体に染み込ませてやる!

覚悟しろ!

ごめんなさい…あの…子ど…

欲しい!以上!

うわあああああああああああ!

 

 

……

 

微妙な空気が漂い始めた。

なので俺は…

 

 

士『平成ジェネレーションズをとりあえず観ながら話をしよう。

このままだとシリアスな話しが出来ない。』

 

俺はDVDの音量を上げて話をしようとした。

そうしないとただの変な空気になってしまうからだ。

 

全員『うん。』

 

とりあえず重要な話を平成ジェネレーションズを観ながらする事にした。

でも、妙矢香は普通にしている。

まさかいつも…

そうか、よかったな。

なんかあえ●声とかうめ●声が聞こえてくるのは気にしないでおこう…

和那はブラックさんが抑えていないとすぐにでも隣の部屋に突入するな。

 

 

 

 





ー第四十回ー

恵理・ティーゲル『第四十回!後書き座談会コーナー!』

恵理『今回は私、パワポケ 5の白木恵理と。』

ティーゲル『セイバーマリオネットJのティーゲルがお届けする。』

恵理『は、はじめまして…ティーゲルさん。現場ではご一緒する機会がないのでこれが初対面になりますね。』

ティーゲル『そんな緊張しなくても大丈夫だ。私は何回か出ているしこの現場にも慣れている。
何せ前作では宇宙で戦ったからな…ま、出番は打ち切りに消えたさ…』

恵理『それは作者にとって地雷ではないんですか?』

ティーゲル『大丈夫だ、作者はこういう事はネタにする傾向がある。
そして何より昨日見た99人の壁が面白くて何かやる気らしい。』

恵理『あ、そうなんですか…ま、ともかく今回はここまでかなそれでは次回。』

ー第四十一回ー

恵理・ティーゲル『第四十一回!後書き座談会コーナー!』

恵理『今回はニューダンガンロンパV3の取り扱いについてです!』

ティーゲル『ストーリーに本編は関わらせないと思っていたがそれぞれの才能を生かした設定を付け加えた。』

恵理『ネタバレとかはないの?』

ティーゲル『これについてはみている人に任せよう…ネタバレはないわけではないが…知らない方が楽しめる要素が多い。』

恵理『今日は更新なんでこんなに遅いの?』

ティーゲル『作者がリアルに忙しいからな。』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第六十一話 超高校級の才能は最強の力とどう関係するのか?

 

ー天月家ー

ーリビングー

 

さて、真剣な話をしようと思った矢先に浜野が話しかけてきた。

どうやらさっきの不倫について気にしているようだ。

 

浜野『ねぇ?あなたは並行世界に行ってるのなら同じようにわかるわよね…こいつの不倫相手。』

 

来都『そ、そんなことは…』

 

震える来都さんに笑顔の浜野とシズヤさん。

俺はこの二人にテラードーパント以上の恐怖を感じている。

もはや人間でない…いや、人間じゃないか元々ともかくなんとかしないといけない。

 

士『ここを焼け野原にしたくないんだけどなあ…』

 

来都『えっ!それって…』

 

士『あなたと十二司さんが…』

 

十二司『えっ…』

 

キュピーン!

その時不思議なことが起こった!

あれだけ仲違いしていた蓮さんとピンクさんが仲良く手を合わせていた。

 

ゴゴコゴゴ

 

な、何を言っているかわからないかもしれないがもはやこれは世界が違いすぎる。

これじゃあまるで別世界だよ…

別世界というより別次元か…

 

士『……わかりました…』

 

俺はそう言うと数枚の写真を出した。

 

士『ミーナさんの妹さんに倉刈選手の姉、ストーカーにマスコットの4人に手を出しています。』

 

ドン!!!

 

 

 

重い一撃…いや二撃が来都さんを襲った。

恐ろしい程静かに…

そして素早く二つの拳が来都さんの頭に振り落とされた。

来都さんの体は床にめり込んだ。

シズヤさんと浜野の写真を見た瞬間の顔はその場にいた蓮さんとピンクさん以外の息を止めるかの如く素晴らしく冷徹な笑顔だった。

そして、来都さんも写真を見て笑みを浮かべた。

それを見られてしまったのだ!

 

浜野『へえー、よかっわねー♫』

 

シズヤ『どうじゃった、わしらより可愛かったか♫』

 

士『実際にやってたわけじゃないからそこまで怒らなくていいじゃないかな…』

 

来都『こ、この世界では朱里が一番だから…』

 

浜野『……写真を見てほくそ笑んだあなたが言えることじゃないわよ…』

 

来都『うぐっ!!』

 

床にめり込んでいた来都さんは必死で弁明する。

しかし、個人的にはまだましだと思った。

なぜなら……

 

ピンク『ねぇ…あなたはどうなの?』

 

蓮『私とのラブラブ写真だけですよね!』

 

十二司『何にもないよね!ね!』

 

ごめん、十二司さん。

俺、無理なのよ。

パサパサパサパサ

 

士『小学生、中学生、高校生、人妻に手を出しています。』

 

キラーーン!!

ドン!!!

ガラガラガラガラガラガラガラガラ

 

 

 

な、何を言っているかわからねえかもしれねえが言ってやる…

またかと言うな…

十二司さんが写真を見た瞬間のニヤケ顔に二人は右ストレートを浴びせ、そのまま二人でクロスボンバーを決めた。

床に倒れかけた十二司さんにそのまま流れでクロス延髄をくらわせた。

もはや超人の域にまで達している。

ここでまさに王位争奪戦が繰り広げられている。

なんだよこれ…てか何の王位を争うんだよ?

 

蓮『最低です!このドスケベ!節操なし!』

 

ピンク『変態!私より幼女をとるの!それとも年上!もうわけわかんない!』

 

全くもってその通りだ。

たく…どうしたものかねえ?

 

十二司『今は…蓮が一番だから…』

 

ピンク『おいこら!私は!ねぇ!私は!』

 

まだまだこの争いは止まらないな。

仕方ないので他に俺は最原さんから聞いていない事を春川さんに教えてもらうことにした。

 

春川『まずケータッチはもう一つある。

でも、それを持っているのは私や最原じゃない。』

 

士『え?もう一つのケータッチ?そんなの俺は全く見たことがないんですが。』

 

春川『それがあるの…だけど、あなたはそれを渡す資格がない。』

 

士『!!どういう意味ですか…』

 

春川『仮面ライダー最強フォームの力は私達15人が預かっている。

そしてあなたのケータッチと私達のケータッチを使う力は私達が持っている。

最原はW、私はファイズの力を預かっているの。』

 

士『俺じゃあ最強フォームの力を使えこなせないんですか!』

 

春川『…ええ、私は少なくともそう思っているけど。』

 

春川さんが俺を睨みつける。

圧倒的な威圧感に体が凄むも俺はそのまま目を見続けて反抗した。

 

士『俺はまだ未熟です。でも桜空のお腹には赤ちゃんがいる。

俺は父親としてまだまだやらないといけないことがいっぱいある。

産まれてくる子どもが苦しまない世界を作りたい。

そしてその世界は俺の世界だけじゃない…他の世界の子どもたちもだ。

……そうなんだろ…その二つの世界の子どもは…』

 

春川『わかってるじゃない。その通りよ、この世界群の中で入れない世界群はあなたが死んでいる。

そして、子どもがいる。

……この話を聞いたらいくつかある方法を使うに決まっている…だから渡せない…』

 

士『俺が世界を滅ぼすとでもいいたいのかあんたは?』

 

春川『ええ…ハザードトリガーを使ってその世界に確実に行くわ。

そして…世界を滅ぼす…』

 

士『そんなに酷いのか……』

 

春川『…これを知る前に貴方は一旦自分の世界に帰りなさい…そろそろ時間のズレ的にもあなたの世界では朝練が始まるわよ?』

 

士『わかった、でも知りたいことがあります。

平成仮面ライダーは20人いる。それにジオウはともかく…数が足りないし、俺は電王の力を手に入れた時にそんな変な感じは…』

 

春川『…平成仮面ライダーの最強フォームの力を私達は預かった。

そうしないとあなたはその力に飲み込まれて暴走してしまう。

そのまま渡すとあなたは平成ライダーのリスクを背負ってしまうの。

だからあなたが覚醒するまで…絆を手に入れたら私達は渡すわ…最もあなたそのうちの一つをあなたは手に入れた。

…別の方法でね…』

 

士『別の方法…』

 

春川『私達15人以外の4つはあなたの体に宿った。

しかし、それは一人で使いこなすのは無理なの、でも…電王の力をあなたは桜空と呼ばれる女と子を宿す事で覚醒させた。

電王の力の覚醒条件は子へと受け継がれる魂のこと…子どもを桜空と作ったから条件を満たしたの…電王の事を知るあなたなら納得がいくでしょ。』

 

士『櫻井悠人とハナのことですか…なるほど納得できる理由ですね。

そのライダーに会う条件を満たせば覚醒するんですね。』

 

春川『ええ、私達の許可が必要ないだけ…ただ、私達の中にはもの凄い個性的な奴等ばかりで渡すことを全く考えてない奴もいるから…私はまだ話がわかるほうだから。』

 

士『じゃあ、カブトの力はその個性的な人が持っているんですね。

どうやって説得すれば…』

 

春川『カブトの力ね………それは逆に面倒くさいわね。』

 

士『面倒くさい?どういうことです?』

 

春川『この際だから言うわよ、そいつの名前は獄原ゴン太。身長198cmのメガネをかけたがたいがいい男よ。』

 

士『198…凄いな…』

 

春川『そいつの肩書きは超高校級の昆虫博士仮面ライダーカブトの力にぴったり…で、あなたはそいつから力を貰う必要があるけど…あなただけでは力が足りない。

誰かと一緒に…絆の力として分け与える必要があるの。』

 

士『電王は俺と桜空が覚醒し、分け合った絆の力で使いこなせるようになった。

いや…正確には今まで一度も変身に成功していないんだけど…』

 

春川『えっ?どういうこと…確かにあんたは電王のカードの色を戻したはずよ?

私達の才能には時に関するものはない……最原に調べて貰うか…ちなみに最原のWともう一人別の男が持つ力はちょっと違うから。

じゃ、ここはその救えなかった世界は私が説明しておくから帰りなさい。』

 

士『わかりました、それでは明日の夜学校抜けてきますから!』

 

俺は約束をしてその世界から自分の世界へと帰り時間を止めて眠りについた。

 

 

 

 

 




ー第四十二回ー

恵理・ティーゲル『第四十二回!後書き座談会コーナー!』

恵理『えーと、今回は…登場作品のことなんだけど…』

ティーゲル『ニューダンガンロンパV3のこと以外にまだ何かあるのか?』

恵理『い、いやぁ…なんか所々に専門用語が乱立し始めるんで…お気をつけください…かな?』

ティーゲル『今日はなんでこんな夜中に投稿するんだ?』

恵理『ドラフトをやってるから!』

ティーゲル『なんだその理由は…』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第六十二話 誰がための幸せ

 

ー星英高校ー

 

今日は星英高校との練習試合。

本来は四角高校との練習試合が先だったのだが、何やら他の高校との練習試合とブッキングとなり、親切高校と星英高校との練習試合となった。

今は午前6時で皆がストレッチで体をほぐしえいる。

昨日は体を整えてあの世界にも行かなかった。

俺たちは勿論、観客席にいる。

よかった…観客席にいられる。

天道の事は言っていないからな…

目立つのはもう勘弁だよ。

 

基宗『よし、みんな!相手は直線勝負の天道とかいう生意気な奴だ!先輩の仇をとってやるぞ!』

 

オーーー!!

 

先輩達に緊張が走る

俺は仮面ライダーも好きだが野球も大好きだ。

最近、和那との戦闘で気を使う事もあり学校で彼女に会うのが気まずかった。

それに…五十鈴と自分の娘を見ちゃったし。

中々なぁ…

そんなことを忘れさせてくれる野球の試合!

応援だけだけど今は楽しもう!

 

1回表先輩達の攻撃

 

アナウンス『1番!北乃君。』

 

1番バッター北乃先輩

本来、ここには別の先輩が入るはずなのだが監督が北乃先輩を入れたらしい。

北乃先輩は元々豪勢な家だったが、仮面ライダー革命により脱税がばれて没落し、今はしがないとんかつ屋をやっているらしい。

名物は店主そっくりのじゃがいもの煮物ととんかつのセットらしい。

…なるほど……

なんでか納得してしまった。

いやいやいや、あれは監督が当て馬として北乃先輩を入れたらしい。

さて…天道…お前はどうする?

 

天道『ちっ!!!』

 

天道が大きく舌打ちをした。

後ろのバックボードを見てすぐだった。

少しびびったがあいつに変化はない…

いや、イライラしている。

これは一体どういうことだ?

 

北乃(よ〜し、ここは一発ホームランを打って俺をレギュラー完全固定にしてもらいますか!)

 

先輩の邪な考えが顔から見て取れる。

ジャジメントほどじゃないが素直というか…なんというか小悪党?

ともかくまあ、それでも味方だし、頑張れ!

秋を感じさせる朗らかな暖かさを感じさせるマウンドで天道が肩を作り終えた。

天道が振りかぶり…投げた!

 

シュイーン!!

 

北乃『えっ…』

 

ストライク!

 

なんと天道がスライダーを使ってきた。

こちらの監督やベンチがざわざわしだした。

なんと調べをしていた田島の情報と違い、天道は変化球を投げてきた。

 

車坂『おい田島!お前ぇ適当な情報掴まされやがったな…』

 

田島『い、いえ!そんなつもりはありません!8月の初めに練習を見に行った頃はストレートしか…』

 

車坂(まさかこの短期間で…いや、あり得るな…だとしたら…)

 

変化球の多様さに先輩達は対応することが出来ず…5対0で敗北した。

星英高校は打線が弱かったので、6回まで天道以外打っていなかった。

そのためコールドゲームにはならなかったが完封負けを喰らいファールすら出来なかった。

ノーボールノーヒットの最悪な負け方だ。

というか掠らせることすら出来なかった。

監督もカンカンだよ…

 

車坂『てめぇら…何やられてんだ…あそこまでコテンパンにされるとは思ってなかったぞ!しかもファールすら出来ねぇとは…』

(ま、今回は俺の采配ミスだ。

全くもって驚かされたぜ…天道の奴がこんな短期間で変化球を使えるようにするとは…ま、大会の布石だと思えばましか。)

 

やっぱり凄い怒っている…

でも、なんか向こうのベンチから背中に視線を感じるんだけどなぁ…

 

天道『……あの野郎…』

 

若葉『なんで出てこなかったのかな?』

 

天道『……練習試合程度じゃ出てこないのか…だが、次の公式試合には引っ張り出してやる…それまでは俺も特訓を続けるか…』

 

若葉『えっ?まさかまたGE●に行くの?』

 

天道『行くしかないだろ!公式試合はまだまだ後なんだからな!』

 

若葉『はいはいわかりました。』

 

まあそんなこと気にしていられないんだけど

 

車坂『てめぇら今夜は寝られると思うなよ!全員骨を捨てる思いでやれ!!!

まずは親切高校までダッシュで帰宅だ!

乗り物なんかに乗ってきてみろ…ぶっ殺してやるぞ!』

 

と言われて全員で今、街中を走っている。

中々恥ずかしい光景だがそんなことを気にすることなど出来ない。

皆、ゼイゼイ言っている

俺も勿論疲れるが今までのライダー特訓に比べるとどうしても見劣りすると思われてるかもしれないが…

そんなことは断じてない!!

八太郎さんの助言もあって昭和ライダーの特訓を超えるかもしれない…

車坂監督の指導は立花のおやっさんを超えるよ…イカデビルを鍛えたら1号倒せるよ…

四国くらいだったら楽に解放できるよ…

 

俺たちはヘトヘトになりながら学校に辿り着いた。

その後もめちゃくちゃに練習したよ。

そのおかげでもう9時だ…

監督にぶっ倒れたよ。

昼飯も食わずによくやったほうだよ…

俺たちは皆で助け合って肩を組みながら寮へとたどり着いた。

 

官取『こ、ここまで辛いと実家のマッサージを直ぐにでも受けたいくらいだよ…』

 

田島『そ、そんな愚痴を言う元気があるなら体の方に力を回せ…』

 

越後『や、やれやれだぜ…』

 

五代『母さん仕込みの特訓並みに辛い特訓だったな…』

 

荷田『き、今日のメニューはトンカツでやんす…お、おかわりしまくるでやんす…』

 

士『そ、そうだね…』

 

俺たちは男子寮の食堂で飯を食べた後もまだまだ食い足りなかった。

おかわりの連続でもう

でも、そんな時は…

 

荷田『部屋の弁当で追加するでやんす!』

 

俺たちは部屋に戻った。

すると机に置いてあった弁当3つが無くなっており、1つだけになっていた。

 

士『ああそうだな…って?あれ?弁当がもうないでやんす!

確かにここにあったはずでやんすのに!』

 

すると寝そべっていた北の先輩がこちらに声を掛けてきた。

え?でも俺のベッドでなんで北乃先輩が寝転がっているんだ?

 

北乃『ああ、それなら俺が弁当を2箱たべたからな。』

 

荷田『って?なんで士君のベッドで北乃先輩が寝そべってるでやんすか?』

 

北乃『そりゃあお前のベッドからポテチを見つけたからに決まってるからじゃないか。』

 

北乃先輩はポテチの空袋を見せつけた。

荷田君は反応し、がっくりとしていた。

 

荷田『あっ!おいらが隠しておいたポテチがぁ〜しかし、なんで自分のベッドで食べないんでやんすか?』

 

北乃『馬鹿やろう!そんなことしたら俺のベッドが汚れるじゃないか!安心しろ、お前はポテチをくれたからな、代わりに士のベッドで食ったんだよ。』

 

士『あーあ、俺のベッドがぐちゃぐちゃになってる…しかも、所々汚れてる…』

(あっ、なんだか臭うぞ…まさか…この匂いはあの……………今日は他の支部で寝よう。)

 

俺ががっくりしていると荷田君が机に置いてあった最後の一つの蓋を開けていた。

 

士『おい!荷田君!な、何やってるんだ!』

 

荷田『もう我慢出来ないでやんす!士君はそこのポテチのかけらでも食べればいいでやんしょ!』

 

士『え、ここはチーグーパーで…』

 

荷田『そんなことする元気もないでやんす!とっとと何時ものに行ったらどうでやんす!』

 

士『わ、わかったよ…』

 

俺はフラフラになりながらいつもの場所に行った。

森を歩く足取りが重い。

あ、もうだめかも…

俺はその場へと倒れこんだ。

体が動かないなあ…いくら飯食べたとはいえ限界かもな…

ははは、ここで襲われでもしたら駄目かもな

…今日は約束の日なのに…

 

ガサッガサッ!

 

!!!

 

草むらが動いた。

まさか…フラグってやつかよ!

俺はパンツに仕込んであったカードを取り出してディエンドライバーに素早く入れた。

 

カメンライド!

 

俺はディエンドライバーを手に持って眠るふりをした。

誰だ……

 

和那『士、あんたどうしたん?』

 

なんだ和那か。

俺はディエンドライバーを背中に隠して和那に返事をした。

 

士『いや…体が動かないんだよ…朝の練習試合にボロ負けしちゃってさ…連帯責任で1時間前くらいまで…』

 

和那『そうか。ん?にしても士、背中に何を隠しとるん?』

 

ぎくっ!!

い、意外と鋭いというか…俺が間抜けなだけか…

あ、でも…ディエンドライバーにカードが入ったままだよ。

これを見せるわけにはいかないな。

 

A 捨てる B 正直に言う C 和那を撒く

 

Aは駄目だ…そんなことしてミラーワールドから取られたら世界は終わりだ。

Bは駄目だ…他の世界の和那のことを考えると言うべきじゃない!!

Cは俺の体力じゃ無理だな…

 

と、そんなことを考えていると和那はいつのまにか俺からディエンドライバーを取ろうとしていた。

 

士『お、おい!俺のディエンドライバー取るなよ!これは大事なおもちゃなんだ!』

 

和那『んな隠さんでもええやん。うちとあんたの仲やろ〜』

 

士『駄目だ!!!』

 

ドン!!

 

和那『うわああああああっ!』

 

しまった!つい力を入れすぎて和那を近くの木へと叩きつけてしまった。

 

士『ご、ごめん。和那…』

 

俺は和那に近づいて手を伸ばすと…

 

和那『……邪魔や…』

 

パシッ!!

 

え………

 

士『か…和那…』

 

和那『…うち知っとるんやで…あんたと桜空のこと………お腹の中に赤ちゃんがおるんやろ?』

 

士『!!聞いていたのか…』

 

和那『まあ、仲が良いし彼氏彼女の関係やから間違いが起きたんやろ。

でも…これがバレたらどうなるやろうなあ?』

 

士『頼む!俺はどうなってもいい!だけど…あいつは…桜空の心は不安定なんだ。

ストレスを感じやすくて…もし…ストレスが溜まって子どもに悪影響があったら…』

 

和那『……』

 

士『頼む!なんでもする!だから…だから…俺を…好きにしてくれ…』

 

和那『……別にそんなん望んどらん。ただ、一つ…うちにもう話しかけるな門矢…』

 

士『!!!わかったよ…茨木…』

 

その場から二人は別れて俺は寮に戻った。

俺は諦めと同時に良かったとも感じている。

あいつは俺の手の届がないところの方がこの世界では幸せなのだと…

さよなら俺の初恋の人…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





ー第四十三回ー

BARU・キーボ『第四十三回!後書き座談会コーナー!』

キーボ『今回から三回は超高校級のロボットことキーボと。』

BARU『パワポケ 12のBARUだ。』

キーボ『今回は更新時間のことでバラバラになりがちですみません!』

BARU『んなこと言ってもマジで忙しいし、左の太ももは痛むし…ストックももうないしなあ…』

キーボ『愚痴は勘弁してください!それでは、また次回!』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第六十三話 うちは悪くない!

 

なんであんなことを言ったんや……

 

うちは…

 

 

うちの名前は茨木和那。

親切高校の女子寮で暮らしている女子高生や。

友達と仲良くやってきたんやけど…些細な事で喧嘩してもうてん。

あいつが持っとるあの銃のおもちゃ…確かディケイドの銃やったかな…あれがなんか興味惹かれて見ようとしただけやのに押し飛ばされて…

なんか大事なもんなんか…

だとしても…押し飛ばされたことについむかっときて…

二度と口聞かないっていうてもうた…

折角…今日はウルトラマンダイナ最終回を観るはずやったのに…

天月に相談してみるか…

 

ー崖ー

 

そこには少し寒かったので上着を着た天月がまっとった。

うちの感じの変化に気付いたのか自分から話しかけてきた。

 

五十鈴『…どうしたんだ…ノッポ……いや…今は和那と読んだ方がいいか?』

 

和那『その方が助かるわ………実はな、士の事なんやけどな…あいつと少し…な…』

 

五十鈴『喧嘩か……珍しいなお前達が喧嘩なんて…まあ、友人同士そんなこともあるに決まっている。』

 

和那『ま、そやけどな…せやけどうちは…一番言ってはいけないことを言ってしまったんかもしれへん…』

 

五十鈴『…まあ、同級生同士喧嘩することは普通と考えるべきなのかもしれないが…重症だな、今回の場合は。』

 

和那『……うち…仲良い友達とかあんまりおらんから…こんな時どうすればいいかわからんのや…』

 

五十鈴『…原因はなんなんだ?』

 

和那『…なんかあいつがな、何かを後ろに隠したんや、それで見せてもらおうとしたらあいつがうちを突き飛ばしたんや。

それでうちはそれにキレた。

そして言ってはいけない事を言ったんや…』

 

五十鈴『言ってはいけない事?』

 

和那『…頼む、絶対に言わんと約束出来るなら教えたる…そんなレベルの話なんや…』

 

五十鈴『わかった、約束しよう。

で、どんな話なんだ…』

 

和那『…うちが盗み聞きした話なんやけど…桜空がな…士の子を妊娠したんや。』

 

五十鈴『!!!!…冗談じゃないんだな…その顔からして…』

 

真剣な眼差しの和那に五十鈴は冗談だろうなどとは思わなかった。

確かにカップルだし、そういうこともあると聞いてはいたが…身近に起こると不思議な感じがする。

自分の親友にもそんな彼氏がいるが、そういうことはしっかりしているらしい。

ま、本人いわくすぐに産みたいとも言っていたようだが…

 

和那『あいつ怒っとった…あいつは自分の事を何言われても怒らへんのに…あんなに恐ろしい顔を始めてみてもうた…』

 

五十鈴『……確かに士のやった事は酷い。

いくら友達とはいえ突き飛ばすのはやりすぎだ。

しかし、お前もお前だ。

二人にとってとんでもなく大切な問題を蔑ろにしたんだ。

明日私も手伝うから謝るんだぞ。』

 

落ち込む和那を私は声をかける。

私もこういうことに慣れているかと言われるとそうではないがまだましな方かもしれない。

私としても仲が悪くなるのは望ましくないからな…

 

和那『………でも、元を返せばあいつが悪いんとちゃうんか?』

 

五十鈴『え?』

 

和那『うちが見して言うたから悔しがって見せなかっただけであいつが突き飛ばすなんて酷すぎや!

暴力行為をしたこと自体があかんのや!

あいつは男でうちは女!いくらなんでも酷すぎや!』

 

五十鈴『元々はお前の行為が原因なんだぞ!いくら突き飛ばしたことは酷いとはいえ何か事情があったはずだ!

その事情を知れば…』

 

和那『じゃかあしい!!!うちは被害者や!あいつが謝るまで絶対に口きかへん!!』

 

五十鈴『和那!話す論点はそこじゃないはずだ!

お前は士の逆鱗に触れた!

桜空の事を悪く言った!

それについて謝るんじゃなかったのか!』

 

和那『関係あらへん!うちはしばらくあいつを無視する!五十鈴!あんたはどうする!うちの敵か!味方か!』

 

荒れすぎている…?

おかしい…どういうことだ?

ここまで変わるのか…

 

五十鈴『もう知らん!勝手にしろ!』

 

和那『じゃあな!天月さん!!』

 

そのまま二人は帰って行った。

二人とも不機嫌な表情で別々のルートで女子寮に向かった。

その頃…士は…

 

士『よっと!』

 

森の中で寝転がり休んでいた。

春川と会う前に体を休めないといけないと思ったからだ。

 

士『にしても和那…なんてことを……しかし…俺もやり過ぎてしまったかもな…』

 

俺はあの時、和那を突き飛ばしていたことを酷く後悔していた。

謝ることもそこまで難しいことでは無いのだが問題は別だ。

もし、誰かにこの事を知られてしまったらどうするべきか?

俺の地位が危うくなる?

そんなのは別にいい!!

やる事は探せばいい!なんでも出来ないことはない!

だが問題は桜空なんだ!最近は上手くいってないが桜空は変わった!

人を信じられるようになってくれた!

でも…子どもの事は俺と桜空との間でしか話されていない…

これは約束だ!信頼だ!

それを盗み聞きされたなんて…

もし、和那がそのことを言ったら…桜空は俺が言いふらしたと思いこむんじゃないのか?

そうなったら桜空は……

 

 

……あり得ない話しじゃないんだ。

別世界だと人に裏切られて死んだんだ。

だったら俺は彼女が信じられる存在でい続けないといけないだろ!

今は奈桜もいる!だけど…

 

??『やあ、こんばんは。』

 

俺が考え事をしながら寝ている時にこえをかけられた。

聞いたことのない声だ。

先輩か?先生か?

俺はすぐに振り向いた。

そこにはなんと…

 

獄原『僕の名前は獄原ゴン太!はじめまして。』

 

身長190cmの巨大な大男が立っていた。

少し驚いたが春川さんから聞いていた事を思い出して、この人がゴン太という人だと認識した。

 

士『ああ、よろしくお願いします。』

 

俺も立ち上がって手を差し出すと手を握り返してくれた。

がっしりとした両手を感じると少し痛みはあるが安心感を感じる。

凄い人だな…

 

ゴン太『ゴン太と呼んでほしいな!』

 

士『じゃあ…ゴン太さん。実は頼みがあるんですが…俺にあなたの…カブトの力を渡してくれませんか!』

 

俺は頭を下げた。

いくら喧嘩したとはいえ俺は和那が心配なんだ。

救ってやりたい…だから…それにはなんとしてもこの人の持つカブトを力を使わないと…』

 

ゴン太『……ゴン太はね…君に世界を救ってほしい。でも…駄目なんだ。ゴン太はこの力を君に渡さない。

君にはその資格はないんだ。』

 

拳を握り感情を表すゴン太を俺は睨みつける様に眼を見た。

その眼にはしっかりとした情熱を感じた。

俺はこの時のゴン太さんの気持ちをわかっていなかった。

酷い人だと思った、少なくともあの時までは…





ー第四十三回ー

BARU・キーボ『第四十三回!後書き座談会コーナー!』

キーボ『今回から三回は超高校級のロボットことキーボと。』

BARU『パワポケ 12のBARUだ。』

キーボ『今回は更新時間のことでバラバラになりがちですみません!』

BARU『んなこと言ってもマジで忙しいし、左の太ももは痛むし…ストックももうないしなあ…』

キーボ『愚痴は勘弁してください!それでは、また次回!』

ー第四十四回ー

BARU・キーボ『第四十四回!後書き座談会コーナー!』

BARU『いやさあ、もうそろそろ俺フィギュア作りに戻らないと。』

キーボ『いやいや2回目の途中ですよ、何言ってるんですか!今回はこれから前作品のキャラクターが出ることをお伝えしないと…』

BARU『お前らダンガンロンパのキャラクターだろ、お前が紹介すればいいだろ。』

キーボ『僕からいうのは何か新鮮味がないというか…』

BARU『わかったよ、超高校級の才能を持った奴が出る、それは仮面ライダーカブトと関係している。それじゃ!収録終わり!』

キーボ『え、ええ?ちょっ…うわっ!台本投げないでくださいよ〜あ〜あ〜そ、それじゃあ次回!!ちょ、待ってくださーい!』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第六十四話 ネイティブリスク

 

ー親切高校ー

ー森の中ー

 

俺は森の中で会った春川さんの知り合い、超高校級の昆虫博士獄原ゴン太さんと出会った。

早速俺はゴン太さんの力を借りようとしたが断られてしまった。

なぜなんだ…

 

士『…俺は世界を救いたいんだ。そのためには…カブトの力が必要なんです。』

 

ゴン太『駄目だよ、ゴン太はカブトの力をあげたら駄目なんだよ…君は確実にリスクを負うことになるんだ。』

 

士『カブトの力のリスクはなんなんですか?』

 

ゴン太『カブトの力のリスク…それはネイティブになってしまうことなんだ!』

 

!!!

ネイティブ…

聞いたことのある単語…いや、士は知っていた!

仮面ライダーカブトの事を知る者の大半が聞いたことのある単語

それがネイティブ…

その意味はカブトの敵、ワーム。

隕石とともに地球に飛来したワーム。

彼らは人間に化けて人間社会に侵入し、人間に危害を加えている。

たまがそのワームの中で同じ姿をしながらも敵対する存在。

それがネイティブである。

ネイティブはワームが来る遥か前に来て人類と取引をした。

彼らと人間が協力して作られたのがZECTである。

ZECTはマスクドライダーシステムと呼ばれるいわゆる仮面ライダーになれる機械を作り、ワームと戦う組織である。

仮面ライダーになった者達は人間社会に潜むワームを倒し続ける。

しかし、ZECTの目的はワームを倒す事ではなく、全人類をネイティブに変えて支配する事だった。

仮面ライダーカブトと仮面ライダーガタックなどらによりその計画は頓挫した。

しかし、ネイティブとなった人間は元に戻る事が出来ない。

リプログラミングのない世界なのでエグゼイドがいればなんとかなるのかもしれない。

だが…

 

ゴン太『このネイティブ化はね、どうにもならないんだ。

リプログラミングする事が出来ない…つまり、一生ネイティブとして生きないといけなくなってしまうんだ。』

 

士『…ネイティブになるか……それがリスクなんだな……だとしたら俺はしたくないな…』

 

ゴン太『よかった!ネイティブになっても良いって言っていたら僕は止めるようにいって言われていたんだ!』

 

士『…とてもじゃないがそんなことは口が裂けても言えない…ネイティブになる事によって絶望した人間を知っていますから…』

 

仮面ライダーカブトに出てきた影山瞬

それが絶望した人間である。

彼はZECTの一戦闘員だった。

彼は仮面ライダーザビーとなるためにも上司の矢車を蹴落とし、敵であるワームと手を組むほど卑劣な男だった。

しかし、ZECTから見放された時に矢車に助けられ、仮面ライダーパンチホッパーとしてワームを倒す地獄兄弟として暮らしていた。

だが、彼は全人類をネイティブにする全人類ネイティブ化計画の犠牲者となり、矢車に倒された。

それを見ていた士にとってネイティブになっても構わないないなどは口が裂けてもいえやしない。

 

ゴン太『でも…ゴン太は馬鹿だからよくわかんないけど…このままだと苦しいよね。』

 

士『救えない世界か……なんだろな…あんたはザール戦争とかいうのを乗り越えたんだろ。

大変だったんじゃないのか…それなのにまだ戦うのか…』

 

ゴン太『…力があるならやらないと駄目だって考えてるし…それにゴン太思うんだ。

頭悪いなりに頑張らないと…』

 

士『頑張るか……なら、俺はカブトの力の覚醒を俺一人で出来るように頑張ってみるか…』

 

馬鹿な俺でもなんとなくだが、カブトハイパーフォームの覚醒条件に気付いていた。

しかし、その条件は嫌で仕方なかった。

そうじゃないとあってほしい…

そう思いながら俺とゴン太さんは異世界へと行った。

 

ーパワポケ 14世界ー

ー大晦日ー

 

今日は大晦日、あのクリスマスから数日が経ち、世間はパニックになりつつも一般人は年越しの準備をしていた。

そんな中、俺は天月家に行って春川さんと落ち合った。

 

ー天月家ー

ーリビングー

 

春川『こんなもんか…で、そっちの方は大丈夫だった?』

 

ゴン太『うん、特に問題はないよ。

ガイアメモリも見つかってないし、レゾムもこっちの世界に来てないよ。』

 

春川『あいつが来ないなら問題ないわね…ま、来てもどうとでもなるし…』

 

よくわからない話が終わったようなので俺は春川さんに声をかけた。

 

士『春川さん…彼は…どうするつもりなんです?』

 

春川『……ホンフーに対して怒りを覚えている。あんたの思った通りにはならないようね…彼は怒りに囚われている。』

 

俺はホンフーに対する復讐心を捨てさせるために十三司にタイムベントで戻る時間を決めさせた。

彼がホンフーに救いの手を差し伸べるかどうかを判断した。

しかし、それはかなわないようだ。

当たり前かもしれない。

いくらなんでもそれは要求しすぎなのかもしれなかったかも…

でも、まあ…あんな殺され方したら…

 

春川『あんたが決めたことでしょ、しっかりしなさい。

あいつもしっかりと決めた上で殺されて生き返ったんだから…』

 

一瞬変なワードがなかったか…

殺されて生き返った?

 

士『あいつ…それって誰ですか…』

 

春川『…エンジェル隊隊長…私達…ザール連合軍LPM総司令官タクト・マイヤーズ。

タクトは円環の理を打ち破り暗黒の時代群から宇宙を救った。

ザール戦争にて彼等によりザールを倒した。

しかし、彼の恋人の実家を訪れた時に恋人の父親に刺されて死んだ。』

 

士『…そんなことが…でも生き返れたんでしょ?だったら…』

 

春川『…殺したのも敵側だとはいえ…蘇れたのは聖なる本ブックラこいーたを持ったかいけつゾロリがいたから…』

 

士『聖なる本ブックラこいーた?それにかいけつゾロリ…どういうことですか?』

 

春川『ああ…そうね。あなたは知っておかないといけないわね…ザール戦争の最終決戦のことについて…それがあなたのドライバーを作ることに繋がるのだから…』

 

タブレットを開いた春川さんは俺にザール戦争の最終決戦について教えてくれた。

 

 

 




ー第四十五回ー

BARU・キーボ『第四十五回!後書き座談会コーナー!』

BARU『さて、これからは前作に書く予定だった話をバンバンと入れ込んでいくつもりだが、わかりにくい話は説明を入れるからまあ、よろしく頼むわ。』

キーボ『ところで…僕の出番ってあるのでしょうか?』

BARU『この章ではないことだけは確かだ。お前じゃないダンガンロンパ のメンバーは出るらしいぞ。台本みるか?』

キーボ『ありがとうございます。えっ!!そんな…まさか…か…』

BARU『っと!とりあえずここまで!それでは、また次回は別の奴になるからよろしくな!BARUとそこの屑鉄がお送りした!』

キーボ『ロボット差別です!』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第六十五話 受け継がれてしまったために

 

春川『まずはザール戦争について色々と教えるわ。』

 

俺は今、春川さんに並行世界の俺の家でザール戦争というものを詳しく教えてもらうことにした。

 

ザール戦争

 

全宇宙のほとんどを支配していたザール星間帝国とそれに対抗するべく作られたLPMとの戦いのことを指す。

LPMのメンバーは全宇宙から集められ、光の国、ソレスタルビーイング、エンジェル隊、UAOHなどの様々な組織が集まって作られた。

目的はザール及び地球侵略を企む組織を倒すことであった。

怪獣、魔女、サイボーグなどとの戦闘を行うことがあったが徐々に仲間を増やしてついにザール星間帝国を退治した。

 

春川『ここまでは大変だったけどなんとかなった。

だけど問題はここからだった…さっき言った通りタクト・マイヤーズが恋人のエンジェル隊員、ランファ・フランボワーズの実家に挨拶に行った時にザールによって薬物症候群になっていた父親によって刺し殺された。』

 

ー過去ー

 

エボルトの罠により、タクト・マイヤーズはランファ・フランボワーズの父親により刺され血を流しながら地面に倒れていた。

 

タクト『ははは…残すは…エボル…トと…バラノイアくらいなのに………』

 

倒れていたタクトの頭をランファは膝の上に置いて泣きながら彼の顔を見ていた。

 

ランファ『そうよ!あとちょっとよ!あとちょっとで平和になるのよ!

そうしたら一緒にデートでいろんなところに行ったりご飯食べに行ったりショッピングしたり遊んで服をいっぱい買ったり…したい…の…タクトと…大好きなあなたと一緒に!』

 

タクト『あはははは…悪いけど…それが出来そうにな…い……や…俺も…そうしたいのに…も…う…だ…め…らし…い…』

 

タクトの目から生気が消えてそのまま目を閉じた。

 

ランファ『タクト!タクト!いやああああああああ!!!!』

 

ランファの膝には血を流し、笑顔で冷たくなり始めた男がいたのだった…

 

ー現在ー

 

春川『…てなことがあって実際にタクト・マイヤーズは死にその後に邪神ガタノゾーア、エボルト怪人態などなど現れた。

そして、半年間地球はバラノイアに支配されてしまった。

でも…別世界の地球…つまり…動物型の二足歩行をする生命体がいる星にいるいたずらの天才かいけつゾロリが地獄に落ちた。

彼と弟子のイシシとノシシは地獄にて試練を乗り越えて復活した。

その時にタクトや私達ダンガンロンパ のメンバーも協力して試練を突破して、残った敵を倒してザール戦争は終結した。

今やっているのはザール戦争の後始末と電子コンピュータークリシスが残したメッセージに記されていた最悪の敵ヴァル・ファスクとの戦いをしている。

ま、現状はヴァル・ファスクよりもザール星間帝国が恐れた宇宙海賊バルバンとの死闘が最優先事項だけどね。

だからあまりこっちにこれないし…そこまでサポートはしてやれない。

だけど、私と最原、百田にゴン太とあともう一人…エンジェル隊のメンバーがそっちの世界に行ってるよ。』

 

士『エンジェル隊のメンバー…誰がこっちの世界に…』

 

春川『ランファ・フランボワーズ…タクト・マイヤーズの恋人よ。』

 

士『!!タクト・マイヤーズの恋人…その人がなんで?』

 

春川『一応ね…気分転換も兼ねているけど、主に調査することが多くてね。

最原ばかりに任せておけないし、それにいざという時にはランファさんの方が最原より遥かに強い。』

 

士『そうなんですか…で、俺の世界のどこに?』

 

春川『あ、あんたとはまだ会わないわよ。』

 

士『え?』

 

春川『今回の件…そんなに単純なことじゃないのよ。

それで、それぞれに分かれて話を聞いてみることにしたのよ…あなたはゴン太、そして彼女の方にはランファさんを送ったのよ。』

 

士『なんでそんなことを!和那は関係ないじゃないか!

それに…俺はもうあいつと距離を置くつもりだ!それがあいつにとって一番なはずだ!』

 

和那『あかん!!』

 

俺が声を上げるとそれを遥かに超える声量で隣の部屋にいたこの世界の和那が出てきた。

顔を真っ赤にしてこちら側を悲しそうな目で見てきた。

 

士『な、和那!どういうことだ!俺は別世界のあなたにはもうそんなことをしてほしくないと思って…』

 

和那『ちゃうんや!カブトの力がないと…あの子は…あの子達は……』

 

涙を流し始め、床に崩れる和那に戸惑う。

すると春川さんが俺にパッドで説明をし始めた。

流石に和那に説明を要求するのは

 

春川『…これが見せた助からない世界のこと…』

 

その二つの世界には共通点があった。

 

俺が死んでいること…そして、俺と和那の第一子が無事誕生していたことだ。

士『子どもが産まれたことだけなら結構喜ばしんだけど…何がどうなってるんだ?』

 

春川『それが一番駄目なのよ…どちらの世界ともその子に親族はいないの…あなた達の親族は皆殺し、その子は孤児院に入った。

それだけならまだ私と同じようだけど…』

 

またパッドを触り、写真を出した。

そこにはなんと俺と和那に似た子どもがいじめられている様子の写真だった。

 

春川『その孤児院はジャジメント経営の孤児院。

いじめや嫌がらせなんて日常茶飯事、虫を食べさせられたり、針で刺されたり、犬かごの中に閉じ込められたりなどなど…』

 

それらの写真を何枚も見ていくうちに自分の中でとんでもないほどの怒りが溢れてきた。

泣きながら何度も何度も殴られる映像

自殺の練習を何度もさせられる映像

虫や泥を食べさせられる映像

 

まともな世界じゃない。

明らかに異常だ。

 

春川『…ムザン星人がやった殺人ゲームに匹敵する内容よ。』

 

ムザン星人

ウルトラマンティガ

第14話 放たれた標的 登場。

ザラ、ルシアと呼ばれる二人の宇宙人を地球に放ち、ゲームとして殺した。

だが、その後ムザン星人は防衛チームとティガにより倒された。

しかし…

 

春川『タクトとエンジェル隊のミントとタカキのコンビネーションでザラ、ルシアは死んでない。

それどころか今ではこの二人は結婚して故郷を再建しているのよ。

本来の歴史では死ぬはずだった彼らを。』

 

士『俺も二人のように…本来死ぬはず人間を救える…だけど…そのためには…』

 

春川『カブト力が絶対に必要……ならあなたは選ばないといけない。

あんたは自分の世界の茨木和那と仲良くなり力を手に入れる。

又は仲良くはならず、ネイティブとなるリスクを背負って戦うか。

最悪このままでもいい……って訳にはいかないしね。』

 

士『…………』

 

俺は何も言えなかった。

何を言うべきかなんてわからなかった。

だってそうだろ?

いくら平和のためとはいえそんな目的の為に和那と仲良くなるなんて人として最低だ!

それに…もし、そんな気持ちを考えなかったとしても頭の中にはその感情がこびりついてしまっている…

なんでだよ!!

なんでこんなことになってんだよ!

俺は…俺は…和那に何も知らないままでいて欲しいだけなんだ!!

 

春川『そしてその二つの世界の子どもの結末は悲惨よ…

一つはジャジメントが増長し、救いを求めて自らジャジメントの構成員となり、モルモットとしても生き続けることになる。

そしてもう一つは……ジャジメントは壊滅したけど…いじめに耐えられずに子どもは自殺、茨木和那は怒りのあまりに学校に乗り込んで全教員、いじめっ子の親族、その場にいた人、止めに入った警察関係者も皆殺しにして、その後泣きながら自ら命を絶った。』

 

和那『せや…しかもその子達は…孤児院に入れられてな………いじめられとった…

誰からも愛されへんかった……

その理由は…うちや…うちの能力を引き継いでおってな…

誰も…誰も助けてくれへんかった…

化け物扱いされて……

苦しんで苦しんで苦しんで!!

それでもその世界のうちは助けられへんかった!

ジャジメントの一員になった方は死んじまったから仕方あれへん!

でもな!!

もう一つの世界だと…うちが来ることによって…迷惑が…』

 

その世界の写真を再度よくみる。

和那の言う通りその子の周りでおかしなことばかり起きた。

少し目を合わせただけで事件が起きていた。

目を真っ赤にして泣き噦る彼女の姿から俺は目を逸らす。

とても見ていられなかった。

 

春川『それがもう一つの世界での惨殺に繋がった。

わかる?あなたのリプログラミングがあればその悲劇は防げた。

それくらいあなたは必要とされているの。

だから、あなたはリプログラミングの力を使う為にカブトの力を手に入れなさい。

わかった?』

 

俺は何も言えなかった。

しかし、あの時間が来た。

 

春川『そろそろでしょ…カブトの力はともかくあんたはホンフーと会いなさい。

話しはその後よ。』

 

俺はそのまま複雑の気持ちのまま春川さんに言われるまま前にホンフーと会ったビルに向かった。

しかし、その時は知らなかった…

もう一人の超高校級の才能を持った人間がホンフーと会っていたことに…





ー第四十六回ー

典子・ぽっぷ『第四十六回!後書き座談会コーナー!』

典子『今回は…私…パワポケ12の田村典子と。』

ぽっぷ『おジャ魔女どれみの春風ぽっぷがやるよーー!』

典子『最近、何をどうやろうか悩んでいるんですけど?』

ぽっぷ『それは作者?それともあなた?』

典子『まあ、両方ですかね。』

ぽっぷ『あ、そう。でも、そんなの関係ないし、それにこの章も終盤でしょ、気にしないでね〜それじゃあ、次回。』

典子『ちょっと、ぽっぷちゃん。あれ?なんでクロミエさんのところに?
あ、皆さんまた次回もよろしくお願いします。』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第六十六話 超高校級の総統

仮面ライダービルドの設定にニューダンガンロンパV3を上手く溶け込ませているので不自然さは残りますがよろしくお願いします。
それでは、どうぞ。


 

ーパワポケ 14世界ー

ーヒーロー隠れ家ー

ー大晦日ー

 

俺はここにホンフーと待ち合わせをするために来ようとした。

俺は和那、春川さん、十三郎君と共にいた。

そろそろ行くか…

 

 

タッタッタッ…

 

 

ゆっくり歩いて来た俺たちはそこで待っていたホンフーの姿に驚いていた。

 

ホンフー『ぎっ…ががっ…ががぁ!!』

 

頭を抑えて周りを荒らしまくるホンフーの姿だった。

言葉にならない声を上げていた。

これじゃあまるで…

 

??『きちがいみたいっていいたいんじゃないの?』

 

身長の低い黒髪のショートの男がホンフーの背後から出てきた。

見た事のない姿に和那と十三郎さんは戸惑っていたが一人…春川さんだけは明らかに反応が違っていた。

 

春川『王馬…あんたの仕業ね…』

 

怒りの表情を見せた春川さんに対して相手の男はヘラヘラと笑っていた。

 

王馬『ひっさしぶりー!ハルマキちゃーん!会いたかったよー!』

 

ハルマキ??

春川魔姫…はるかわまき…ハルマキ…

あー、なるほど。そういうことか…

 

春川『ハルマキって呼ぶな、それにあんたの担当はこの世界群じゃない。

とっとと元の世界群に戻りな…』

 

王馬『冷たいなー。同じ世界群の最原ちゃんやゴン太ならともかく別の世界群担当の百田ちゃんをこの世界に入れたのはなんでかなーー?』

 

春川『!!!あんた…』

 

和那『こ、こいつ…だ、誰やねん?』

 

春川『…超高校級の総統……王馬小吉…ニューダンガンロンパV3で一緒に過ごした奴の一人。

こいつはあの葛城巧が作ったファウストの対抗組織"dice"のリーダーとして東都、北都、西都をまとめて南都と呼ばれる地域を作ろうとした。

で、その足がかりとしてダンガンロンパ に参加した。

その参加目的はかつての友人だった葛城巧の眼を覚ますためにあえて悪者を演じてダンガンロンパ の悲惨さを伝えようとした。

そのおかげで仮面ライダービルドが起こる前に葛城巧はファウストを抜けることを決意した。

間接的にはこいつが仮面ライダービルドを作ったことになるけど…嫌な奴には違いない…』

 

王馬『解説ありがとう!ハルマキちゃーん!』

 

春川『何の用?』

 

王馬『あ、そうだったね!そのこもは内緒だったね。ごめんごめん、で、話しを戻そうか?これのことでしょ。』

 

ホンフーを指差して笑いながら王馬と呼ばれる人は話し始めた。

 

王馬『これはさぁ…俺がそうさしたんだよ。

このくるい虫を使ってね。』

 

彼が懐から取り出した箱の中には仮面ライダーXの敵組織、GOD機関が使ったくるい虫にとてもよく似ていた。

色がすこし青くなっているくらいしか違いがないから…ということは…

 

王馬『これの効果はわかるでしょ?アポロガイストが使っていたのと同じようだよ。』

 

仮面ライダーX 第14話

アポロガイスト くるい虫地獄 登場

に出てきたくるい虫、それは伝説上の生き物であったが、GOD機関が見つけ出して侵略のために使おうとした。

くるい虫は人の体につくとついた人を暴れさせてしまう能力を持っている。

この能力で互いに殺し合わせようとしていたのだが、Xライダーがくるい虫を焼き殺してその作戦は失敗した。

その時にくるい虫は全て処分されたはずだったが…

 

王馬『何でこんなもの持ってるかって顔してるね?何でかって?それはね…ゴン太だよ!』

 

春川『…そうか、あいつは超高校級の昆虫博士…くるい虫くらいなら持っていてもおかしくはない…』

 

!!!

そうか!

超高校級の昆虫博士!

くるい虫は伝説上の生き物だけど…超高校級の力なら…

発見は可能だな…

 

仮面ライダー関係のことはやけに頭が回る俺を横目に春川さんは王馬を睨み続けていた。

 

王馬『で、俺はこの虫をホンフーにあげたんだよ〜この虫をつけていけば必ず目標通りの時間に戻れる約束を俺が取り次ぐって言ってね。

もちろん嘘だよーー。』

 

!!!

 

春川『…あんた、そんな嘘を…』

 

王馬『そうだよーー!俺って嘘つきじゃん。

春川ちゃんはよく知ってるでしょ。

だからさあ、俺が色々と嘘を言ったんだよ、俺は門矢士の大親友で、俺の言う事はなんでも聞いてくれる。

だから、俺と取引したのよ、すっかり騙されちゃって今ではこの有様。』

 

ホンフー『殺してやる!殺してやる!殺してやる!』

 

あのクールに構えていた彼がまるでおもちゃを取られた子どものようにわめき散らしている。

あれが…末路か…

 

王馬『嘘だと気付かない間抜けだねー。ま、でも自業自得だよね。

俺や最原ちゃんにママにゴン太はともかくー春川ちゃん達殺し屋集団みたいに一回死ぬべきだよねー。』

 

訳の分からない展開に俺たちは何も言えなかったが、春川さんだけは先ほどよりも怒っていた。

 

春川『……これ以上喋るとあんたを魔女界に送るよ。』

 

何か隠していることがありそうだが、あまり気軽に聞ける話でないことだけはわかった。

俺たちは気にしつつも、春川さんをそのままにしておいた。

 

王馬『おおー、怖々、でさ!どうする?十三郎君?』

 

十三郎『え?』

 

王馬『俺は嘘ついたけどさー、今から君がこの事実を本当にしてやればいいんじゃないかな?』

 

十三郎君はズボンのポケットからタイムベントのカードを取り出して日付を見た。

タイムベントにはBB団壊滅の日に戻るようにセットされていた。

その時間に戻った瞬間からいつもの仮面ライダー革命をする。

しかし…

 

王馬『これがどんな思いでやったかは知らないけど…ま、俺に騙されて願いは叶わない間抜けを見れて楽しかったーって終わってもいいよねー。』

 

十三郎『…俺は…』

 

彼は悩んでいた

このまま自分の願いだけを叶えていいのか

ホンフーのことも聞いていた。

しかし自分にとっては憎むべき仇

けれどもホンフーだって本当はこうじゃなかった。

なら…でも…

 

彼は悩み続けた。

そこで、和那は十三郎に声を掛けた。

 

和那『……うちがあんたなら…迷わずこいつを助ける。

人は何人でも助けたいし、リプログラミングもあるからうちも助かる。

なら、助けようや、もうええやないか…これ以上人が苦しむなんてやめようや。

くだらん仇やら復讐心に囚われなくていいようにしようや…

もう!あの子達の苦しむ姿なんて見とうないんや!!!』

 

途中から本気で泣く和那を見た十三郎は1分間立ちすくんだ後にタイムベントの日付を変えた。

 

十三郎『……俺も…苦しむのは嫌だから…』

 

彼の戻した日付はホンフーの例の日の一日前に戻っていた。

それを確かめた俺は敵を倒して自分の世界へと帰った。

皆がこの世界でラブアンドピースを手に入れられると確信したから…

その頃…俺の世界では起きて欲しくないことばかり進んでいたのを知るのはもうすこし後の事だった。

 

 

 

 

 

 




ー第四十七回ー

典子・ぽっぷ『第四十七回!後書き座談会コーナー!』

典子『今回は作者が旅行に行ってるのでその状況報告です。』

ぽっぷ『結構、田舎にいるけどそこそこ楽しんでいる。以上。』

典子『え、それだけ?もうすこし何か言うことはないの?』

ぽっぷ『あったりまえよー!だって作者はInstagramでそういうことバンバン言っているから個人情報流出しちゃうからね。』

典子『あ、そっか。でも、そういうのきにするんだ。』

ぽっぷ『白髪、デブ、ニキビ、ブサイクという三種の神器ならぬ、四種の駄目男成分のある作者はバレたくないのよ。』

典子『それは地雷よ…』

ぽっぷ『あ、やっちゃった。』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第六十七話 カブトとうち

 

ー親切高校ー

ー森ー

 

全寮制の親切高校の敷地内の森にて一人叫びながら歩く長身の女性は茨木和那だった。

彼女は怒りながら森をうろうろとしていた。

 

なんや天月の奴!

少しくらいうちの味方してくれたってええやんか!

あいつがうちを突き飛ばした!

それだけでも擁護してくれりゃあよかったやないか!!

やのにあいつの味方ばかり!!

どういうことやねん!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…でも、これからどないしよ?

天月は士の側やし…奈桜も桜空側やしな…

 

…また一人か……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

嫌なことが頭に入ってくる…

 

 

 

 

いじめ……

 

 

うちはこの長身のせいで…学校でいじめにあっとった…

電柱、化け物色々あったわ…

でも……数人の友達もいたし…

辛いだけやなかった…

それに…うちには憧れの人がおる…

 

 

 

 

 

おばあちゃんが言っていた…

 

 

世界は自分を中心に回っている…

 

 

そう思った方が楽しいってな…

 

 

 

 

 

カブトさんや。

うちが小学校6年生の時に高校生の武装した男達に襲われそうになった時に助けてくれはったんや…

カブトさんはいじめられて心をふさぎ込んでいたうちを助けてくれはったんや…

あの人はうちにとっての王子様や…

女の子には憧れる王子様と呼ばれる人間がおるんや…

アイドルやったり…芸能人やったり…かっこいい先輩や架空の存在を指す…

でも、うちはそういうのはなかった。

救いなんてない。

頼れるのは自分だけ…

そんなことは馬鹿馬鹿しい…

そう思っとったのに……

 

和那『カブトさんのお嫁さんになりたい!…なんてらしくないこと考えたのもその頃やったなあ…』

 

それからのうちは仮面ライダーカブトのDVDを買って何度も何度も映像を見た。

擦り切れるほど見たかもしれへん。

ほんまに格好良かった。

敵を倒すことだけやない。

その立ち振る舞いや葛藤、ストーリーにも引き込まれていった。

全てのキャラクターの名前や設定に台詞も全部覚えて、本や雑誌、おもちゃも全部もっとった。

馬鹿にされることも多くて揉めたりもしとったけどそんな中で"仮面ライダー革命"が起こった。

日本に来ていたコーカサス、ケタロス、ヘラクスの活躍の姿にドキドキしていたのもはっきり覚えとる。

倒されたジャジメントやらの名前を聞いた時になんやわからんけどもの凄く怖かったけど仮面ライダーコーカサスの宣言を聞いて安心したわ。

でも、カブトさんはアメリカで活躍しとったので残念やったけど。

それ以降は仮面ライダーカブトのことを知りたい言うクラスメイトに色々と教えて仮面ライダーカブトごっこなんてのもしたわ。

中々楽しくはなっていた。

あーあ、カブトさん…あんたに会いたいわ…

 

 

俺、カブトさんの知り合いなんだよ。

 

 

あいつのこと思い出してもうた。

あーあ、せっかく楽しいこと考えとったのに。

にしても、また一人か…

寂しくないと言ったら嘘になるわ。

でも、しゃあない…これがうちやもん。

だからこそ、こんなことになっとるんや…

士…あんたが隠した物はなんやったんや…

あんた…うちになんで隠しごとするん?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

士……

 

 

 

士………

 

 

 

士…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつのまにかうちは女子寮の前についていた。

何気なくあいつのことを考えながら歩いていたら女子寮までついてしまった。

まあ、そこそこ歩くのも遅くなっていたわけではないのでついて当たり前か。

そんな短絡的なことを考えて女子寮へ入って部屋へと戻ると同室のみんなはすでにベットで眠っていた。

 

和那『ただいま〜(小声)』

 

軽く挨拶をして、そのままシャワーも浴びずに布団の中に入り込んだ。

夜の森は涼しく快適であったが、興奮していたので汗は若干出ていた。

しかし、シャワーを浴びるほどではないと思い、タオルで音を立てないように体をふくだけで終わらせた。

 

和那( もうねよ…はぁ〜明日から嫌やなぁ〜どないすればええんやろ〜)

 

 

明日から自分を偽らないといけない。

怒りたくないのに怒って

話したいのに話さなくて

笑いたいのに笑えなくて

なんでなんやろな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あいつに…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

士に謝りたい…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

士は…士は許してくれるかな?

 

 

うちのこと…

 

 

 

もし…許してもらえなかったら…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だれか…

 

 

だれか…助けてくれへんか…

 

 

 

うち一人じゃ…一人じゃ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなことを考えながらうちは眠りについた

そして、その時に夢を見た。

うちの願いを叶えてくれる素敵な人と出会った夢を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ランファ『よろしくね、和那ちゃん。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ー第四十八回ー

典子・ぽっぷ『第四十八回!後書き座談会コーナー!』

典子『今回はとりあえず何か話をしてくれって言われて…台本を渡されてないんですよ。』

ぽっぷ『で、好きな事話せって…はぁ〜まったくもお〜幼稚園児と中学生残して何やれってのよ〜』

典子『とりあえず今後の予定でも話しときます?』

ぽっぷ『そんなの他の奴らに任せとけばいいよ!それより話す事はこれでしょ!
この作品は作者のマスター●●●●●状態になっているんじゃないか!』

典子『きゃっ!ちょ、ぽ、ぽっぷちゃん!なんでそんな言葉知ってるの!』

ぽっぷ『えっ、マスターアジア最強状態になっているって言いたかったんだけど。
要するになんでもあり、ガンダム無双みたいになってるって…
何が言いたかったの?』

典子『いや…それは…そのえって…と、ともかもくこれでおしまい!それじゃ!』

ぽっぷ『ちょ、典子姉さ〜ん!どこ行くの〜ま、いっか。私は出る予定ないけど、今後ともよろしくね〜』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第六十八話 断ち切れた繋がり

 

ー親切高校ー

ー部屋ー

 

俺は和那と喧嘩した。

そのことについては俺は荷田君にあの世界から帰ってきたすぐに説明した。

荷田君は俺の味方をしてくれたが、しばらくは話しをするのは待った方がいいと言われた。

 

荷田『女の子は分かりづらいでやんすからねぇ〜しばらくはおいらがアドバイスするからその通り動くでやんすよ!』

 

士『う〜ん、わかった。

でも、大丈夫かな。』

 

荷田『まぁ、とりあえず話すのは気まずいですから普段通りにするでやんす。』

 

士『わ、わかったから…』

 

そして、今教室の扉を開けて入るとそこには和那がいた。

クラスメイトと談笑していると、開けた瞬間こちらを見たがばつが悪そうにそっぽを向いた。

あからさま過ぎるのでちょっと笑えてきたが笑みをこぼすことなく静かに席に着いた。

 

五代『おはよー門矢。』

 

士『おはよー、五代。』

 

何気なく五代と挨拶を交わして普段通りに会話をする。

 

士『今日はさ、お前の相談に乗ってやろうと思ったんだけどな?』

 

五代『な、なななな!何の事だよ!』

 

士『お前の母さんから聞いたぞ〜うちの馬鹿息子がもじもじしてるからなんとかしとけ!ってな。』

 

五代『ミキ母さんから聞いたんだろ…まったくお袋め!

なんてこと恥ずかしいことを話しやがったんだ!』

 

荷田『そういうのを教室でバラすなんて士君はやるでやんすなあ〜』

 

五代『に、荷田まで!おい!授業だぞ!受けるぞ!』

 

士『誰だよ〜教えなさいよ〜』

 

荷田『そうでやんす!それに授業なんていつも寝るから関係ないでやんす〜ばらすでやんす〜』

 

すこし不自然ながらも何気ない会話を交わす。

そうしていつものように授業を受けた。

まあ、昨日の夜のこともあってそこそこ疲れていたのですぐに眠れた。

いやぁ〜テストどうしようかな〜

なんて…らしくないことを考えていた。

 

…和那の事を考えないようにするために…

 

 

和那『……』

 

そんな事を考えながら午前中を終えて屋上に行くと桜空が既にいたがなんだか疲れている様子だった。

俺はいつも通りに歩き桜空に声をかけた。

 

士『桜空、今日はなんだか疲れているみたいだけで大丈夫か?』

 

しかし、ここだけはいつもと違った

桜空がため息をはあとついていたのを聞いて

質問してみた。

 

桜空『ななななんでもないですよ。

ただ…なんだか最近…ボーッとすることが多くて…やっぱりこの子が…』

 

優しくお腹をさすりながら朧げな笑みを浮かべる彼女にドキッとさせられる。

やっぱり可愛いとしか言えない。

でも…

その笑みがなんだか最近…変わってるような…

 

士『そ、そうなんだ。でも辛い事ばかりじゃないだろ、俺もいるし、それに奈桜にもその子の事話したんだろ?』

 

桜空『それは…その…話したんですけど…お姉ちゃんと最近会ってないんですよ…』

 

士『え?なんで?お父さんの事をまだ引きずってる訳じゃないんだろ?』

 

お父さん…といった瞬間桜空がさらの顔になってらしくなく息を大きく吸って声を出した

 

桜空『そ、そうじゃないんです!!お父さんの事じゃないんです!!!!』

 

そのらしくない声に圧倒され、つい尻餅をついた。

そんな桜空からは何やら哀しい表情が見られていた。

 

桜空『……最近…お姉ちゃんのことを…なんだか好きになれないんです…それにお父さんの事も…なんだか…嫌いになってきたんです…』

 

ポタポタと涙を流しながら俺の方を見ずに床に沈み込んだ桜空の姿を見た俺はすぐに立ち上がって肩を掴んだ。

 

士『どういうことなんだ桜空!

そんなこと突然言わないでくれよ!

今までの事をまだ恨んでいるのか?』

 

桜空『違うんです…そうじゃないんです…

でも…わたしには…私には…私は…』

 

パンッ!!

 

 

 

 

 

 

え…?

 

 

肩を掴んでいた手を桜空に引っ叩かれてそのまま走る去った彼女の姿に唖然とした。

追いかけようとしたが俺はそこで桜空が先程まで食べていた弁当箱の中に何か紙が挟まっていることに気付いた。

それを取り出すと中から何か出てきた。

 

ガサガサ

 

健康診断書…なんだこの字は?

よくわからない字が書いてある。

しかし、残念ながら俺はこの字が読めない

とりあえずこの部分だけを切り取って五十鈴に見てもらおう。

一瞬紫杏に聞こうかとも思ったが彼女は和那の数少ない友達だ。

俺が話しをするとますます追い詰めてしまうのかと思った。

あ、でもそれじゃあ…五十鈴も駄目か…

…妙子に聞こう。

 

俺はすぐさま弁当を口に運んで飲み込むと妙子のいるとこまで向かうことにした。

 

ー教室ー

 

教室にいた妙子はいつも通り、前時の授業のノートをまとめていた。

俺にとってノートはたんなる技帳でしかないからな…いや…落書き?

 

おれが考えた最強のしはいしゃだとう

 

もう全部〇〇でいいんじゃないかな?

 

メンバー

壇黎斗、南光太郎、宝生永夢

がいればもうなんとかなる。

 

…なんてそんな事ばかり書いてあるノートだ。

 

そんな事を考えながらも俺は妙子に声をかけた。

 

士『なあ、ちょっとこの漢字が読めないんだけど教えてくれないか?』

 

妙子『あらいいわよ。』

 

俺は"健康診断書"と書いてある紙を渡した。

 

妙子『はぁ〜これは"健康診断書"って言ってね、その人の体が大丈夫かどうか判断する紙のことなのよ。

で、これがどうかしたの?』

 

健康診断書…それをなんで桜空が…

妊娠のことかな…

 

士『ああ、もう大丈夫。それじゃ!』

 

俺はそのまま教室から出て、トイレに向かい恐る恐る残りのページをみた。

 

健康診断書

 

 

異常なし

 

 

 

 

 

当院の検査の結果

当方の身体に異常(いじょう)は見られません。

一時、嘔吐(おうと)などの症状(しゅうじょう)が見られましたがストレスによるものです。

 

と書いてある。

異常は無い…よかったあ〜

ん?異常がない。

え、てことはまさか!!

 

 

 

俺は残っていた病名のところを見た。

そして、そこに書かれていたのは驚きの結果であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

診断結果 想像妊娠

 

 

 

 

 

 

俺はその現実を直視し、受け入れる事は出来なかった。

ただ、その場で膝を崩して頬を伝う液体をポタポタと冷たいトイレの床に何滴も落とした。

 

 





ー第四十九回ー

若葉・クレータ『第四十九回!後書き座談会コーナー!』

若葉『えー、今回は何を話すかと言いますと…』

クレータ『今日の格言コーナー!』

若葉『え、そうなんですか!』

クレータ『今回は自己紹介も後にしてとりあえず格言!出来ることを隠して時々それをやって目立つな!以上!』

若葉『えっ!ちょ、作者!何してたの!そ、それは次回?バカー!』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第六十九話 天使との接触

 

ー親切高校ー

ー教室ー

ー午後の授業ー

 

しっかし…どうしたもんかなあ…

 

うちの名前は茨木和那。

この親切高校で暮らす一年生や。

実はクラスメイトの門矢士と喧嘩してしもうて今、すごい仲悪いんや。

で、どないしようか悩んどる。

うーん、昨日の事があるとはいえなあ…

 

 

ー昨晩ー

 

昨晩、うちは怒りを撒き散らしながら歩いていた。

もちろん、途中何回か悲しくなったりもしたけど気にせずそのまま寮で寝た。

そして、その時に不思議な夢を見た。

 

 

ー夢の世界ー

 

和那『う、う〜ん…ここは…』

 

 

うちは目を覚ました。

そこにはただの茶色の土ばかりの大地があった。

ただの大地…それだけだ。

しかし、自分の側でとんでもない出来事が起こっていた。

 

 

やあっ!!!!!!

 

 

ああっ!!!!!!

 

ドキュー!!!

 

 

え?

 

 

 

 

 

 

人が向かい合った人の剣によって刺し殺されていた。

腹を抑えて口から血を吐きながら右手を前に突き出してゆっくりと倒れていった。

 

うちはその様子を少し遠くから見るしか出来なかった。

恐ろしかった…怖かった…

 

 

 

 

和那『うわああああああああ!!!』

 

 

うちはその場から逃げ出した。

逃げろ!逃げろ!逃げろ!

 

少し目に涙を流しながら必死に大地を走る!

 

助けて!助けて!助けて!

助けて!助けて!助けて!

 

 

 

 

助けてえええええ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドタッ!

 

痛い!いや…痛くない…

 

そうか…これは夢か…

 

夢だから痛くないんや!

 

なんだぁ…よかったわぁ…

 

夢やけどこんな怖い夢見るん?

 

男の人が女の変な格好した人に刺されて殺されるなんて…

 

でも、あれは…

 

 

????『こんばんは。』

 

 

和那『うわああっ!』

 

背後からの声にうちは驚きの声を出す。

え?声を出す…

 

そういやさっきから…

 

なんか声が出てるような…

 

夢で…

 

 

????『夢じゃないわよ、ここ、ちょっと怖い場所かな。』

 

恐る恐るうちは背後からの声の主の顔を見るべく振り向いた。

そこには…

 

ランファ『よろしくね、和那ちゃん。』

 

赤いチャイナ服を着て、長い金髪をなびかせる美人な女の人がいた。

 

和那『えっ…ここは夢ちゃうん…』

 

うちはつい話しかけた。

しかし、話しかけたはいいがそんなに勝手がわかっていない。

ここのことが全くわからない。

とりあえずこの人と話をしてみればいいと思って話しかけた。

 

ランファ『あー、ここね。半分正解かな、夢であって夢じゃない。

うーん、何て言うべきなんだろ〜さっきの見た?』

 

さっきの…

さっきのってまさか…

 

和那『ひひ…人が…殺された…ところ…』

 

ランファ『…その通りよ。

あそこで人が殺された…

この場所はそれが普通なのよ、人が殺される…ダークザイドと呼ばれる奴等にね。』

 

和那『ダークザイド?なんやそれ?』

 

ランファ『異世界からの侵略者、人間の生命力を吸う敵ね。

この世界とは違う場所に侵略をしているの。

それで、あのやられた人達はダークザイドと戦っていたけど負けてしまった。

ここにはもう生きている人間はさっき刺された男の人の友人だけよ。』

 

和那『な、なんでうちがこんなとこに…』

 

ランファ『…ちょっとね。教えておきたいことがあったここに来たのよ。』

 

和那『な、なんや!』

 

ランファ『あなたは本来…こんなような戦場に立つことになっていた。

でも、仮面ライダーが現れたことによりそんなことは無くなった。』

 

和那『えっ!そ、そうなん!や、まさかそんなことは…』

 

ランファ『the lost heroを観たことない?

ジャジメントの酷い実験のデータをNEOZECTで見たことない?』

 

和那『そ、それは…』

 

ランファ『あなたは守られている。

仮面ライダーによって…でもね、あなたが仮面ライダーを助けることも出来るの。』

 

和那『は、うちが仮面ライダーを助ける…どうやって…』

 

ランファ『明日の放課後…屋上に来なさい。面白いものみせてあげるから。』

 

和那『え?どういうことや?』

 

ランファ『カブトに会わせてあげるわ、あなたの大好きなカブトさんにね。

あと、あなたもこの世界のことを多少知っておいてね、それじゃ!』

 

和那『あ、あの…あなたは…』

 

ランファ『あ、そうだった。

私の名前はランファ・フランボワーズ。

エンジェル隊のエース!

英雄タクト・マイヤーズの彼女なの、それじゃまた明日の放課後ね〜。』

 

そのまま彼女は消えたと同時にうちも目が覚めた。

そして、今にいたる。

 

ー教室ー

 

和那『うーーん。』

 

と、まあこんな夢があった手前屋上に行くかどうか迷っている。

士と早く仲直りするためにはもうちょっと誰かと話した方がええんやろうけど。

カブトさんにも会いたいわぁ…

ま、カブトさんに相談するのもありかな。

 

荷田『やったでやんす!やったでやんす!やったでやんすーーー!』

 

あ〜うるさいなあ。

なんや荷田のやつ興奮してるなあ…

ちょっと1分以上うるさかったので注意することにしてみた。

 

和那『うるさいなあ、荷田。なんてそない興奮しとるんや。』

 

荷田『とうとう手に入れたのでやんすよ!超光戦士シャンゼリオンのDVDボックスを!』

 

和那『はぁ〜そんなことか。どうせ…ん?』

 

DVDボックスを見せびらかす荷田の手元にあるブックレットにうちは目を引かれてペラペラとページをめくった。

するとそこには…

 

和那『!!!これって…』

 

刺されていた人だ…どういうこっちゃねん!

 

和那『おい、荷田!このシャンゼリオンのこと教えてくれへんか!放課後までに!』

 

荷田『わ、わかったでやんす。にしてもなんで急に…』

 

和那『ともかくたのむわ!』

 

うちはシャンゼリオンのことを荷田から教えてもらうことにした。

あの世界のことを知るために…

 

 

 




ー第五十回ー

若葉・クレータ『第五十回!後書き座談会コーナー!』

クレータ『どうも、こんにちは。前回は色々とすみませんでした。
ギャラクシーエンジェルのクレータです。』

若葉『あっ、パワポケ 10の深草若葉です。』

クレータ『いやですね、色々と最近ありすぎてこの台本渡されたんですよ。』

若葉『だから今回こんな遅いんですね。』

クレータ『イライラをぶつけられた結果こんな台本ですよ。』

若葉『八つ当たりすぎる…』

クレータ『ま、しょうがないよ。私達じゃどうにもなりませんから、とりあえずイタリアンでも食べに行きます?
前回のお詫びでお食事券もらったのー。』

若葉『は、はい。行きましょう、あ、それではまた次回〜。』



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第七十話 なかった責任

 

何もしたくない

 

 

何もやりたくない

 

 

なんでだろ…なんでなんだろ…

 

 

ー教室ー

ー6時間目ー

 

俺は門矢士。

この学校に通う音だ。

普通の高校生だった。

ちょっと仮面ライダーに変身できるだけの。でも、数ヶ月前彼女の桜空と一線を超えてしまった…

そして、桜空は妊娠した。

俺は喜んだ。

これからの事は大変だけど…頑張ろうと思った。

でもそれは嘘だった…

 

 

想像妊娠…

 

それについては俺も知っていた。

まず、妊娠というものがわからなかった俺は馬鹿だった。

だから、医療系ライダーを召喚して話を聞いていたんだ。

赤ちゃんがお腹に宿る事…

当たり前に知っておくべきだった。

でも、そこから聞かされたのは悲しきことだった。

 

想像妊娠ってのはその名の通り、妊娠した事を想像しただけだ。

つまり、桜空のお腹に赤ちゃんがいたのは空想に過ぎなかったのだ。

これか…これが桜空が落ち込んでいた理由か…

いないか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

命が産まれる瞬間は知っているがとても尊い

それとは逆に失われる瞬間は悲しい

だから俺はPAを作った。

だから俺は仮面ライダーになった。

だから俺はタイムベントを使った。

だから俺は敵を倒した。

 

殺す事は悪い事だ。

だが、その一歩手前なら大丈夫だ。

敵が来るなら倒さなければならない。

それが当たり前…振りかかる火の粉は払わないといけない。

 

力のない人を守る為にこの力を使う。

だったら俺は力を身につけないといけない

頑張らないといけない

 

だから…これで良かったんだ…

 

力を持つものはその責任を負わないといけないんだ!!

俺が…俺が…俺が…

 

 

 

五代『おいっ!!門矢!!』

 

びくっ!!

 

俺は目を覚ます。

前の席の五代に叩き起こされた。

どうやらうたた寝をしていたみたいだ。

 

善『門矢君、寝っぱなしはだめでシ!ここの問題は…』

 

ああ、先生に怒られてる。

でもいいや…俺は…俺は…

俺はまるで抜け殻のような顔で先生を見てよくわからない話を耳で聞いてから席に着く、もはや寝ることすらどうでも良くなった。

 

俺はボーっと授業を聞くことにした。

もうめちゃくちゃだ…

この虚しさを…

なんとかするために…

でも…どうしようもなかった…

 

 

神条『……』

 

 

ー放課後ー

ー教室ー

 

妙子『今日は練習休んだら?』

 

俺はいつも通り、クラスメイトの三橋妙子に勉学を放課後に教えてもらっている。

しかし、今日は…

 

士『そうだな…ちょっと…きついな…』

 

少し目眩がする。

なんでだろう…

大変なことから逃れられたのに…

高校生で赤ちゃんがいるなんて…

でも…俺は…それでも…

 

ガタッ!!

 

俺は椅子から体勢を崩して床に落ちた。

肩から落ちて上手く立ち上がれなかった。

 

妙子『ちょっと、もうフラフラじゃない!保健室に行くわよ、肩に掴まって!』

 

士『あ、ありがとう…妙子…』

 

俺はなんとか妙子にガタを支えられて保健室に向かった。

 

 

??『…士…』

 

ー保健室ー

 

保健室についた俺は保健室のミキ先生に診てもらうためにベッドに寝そべった。

妙子はこれ以上いると部活に遅刻なので部活に行ってもらった。

 

士『はぁ…はぁ…』

 

ミキ『大丈夫…ではなさそうね。そこでは数時間寝てなさい。

全く…野球部の練習には困っちゃうわね。』

 

五代ミキさん。

元叶野ミキさん。

五代の血の繋がりのない母ちゃんとして俺たちは認識している。

まあ、野球部のメンバーのほとんどはこの人の診察を受けている。

当たり前だ、あんなめちゃくちゃな練習をしていればなあ…

 

ミキ『ヘルガちゃんの生徒さんもそうだけど野球部も中々ねぇ…ま、雄介の子どもの頃の練習に比べたら大分優しいけどね。』

 

士『そ、そうですか…』

 

ぎこちない返事しか出来ない。

何故なら俺はそんな気分じゃないからだ。

もう訳がわからない…

俺は…俺は何をしたら…

 

ミキ『ま、ともかく後はそこで寝てればなんとかなりそうね。

あなただけなのよ、ここに来なかった野球部員、少し心配だったけどもう安心ね。』

 

そう言って先生は保健室から出て行った。

 

静かな空間で休もう…

と思った矢先、そんなことは許されないと知った。

 

シュパッ!!

 

静かに目を閉じようと思ったのに…

それは許してくれないみたいだな…

 

士『春川さん…』

 

春川『…屋上で大事な話がある…ついてきなさい。』

 

窓から静かに入った春川さんがベッドの側で俺に指示する。

俺は体を必死に動かしてベッドから起き上がった。

 




ー第五十一回ー

若葉・クレータ『第五十一回!後書き座談会コーナー!』

クレータ『今回はここで重大発表〜!』

若葉『え?このおちゃらけ全開のこのコーナーでの重大発表ってろくなものが…』

クレータ『はい、御察しの通りろくでもありません。
なんと、更新ペースが不安定になるんです!』

若葉『え、それ前々からわかってたことじゃ…』

クレータ『一応言わないとね?ま、ともかくよろしくお願いしまーす!ちなみに前の前の格言はイナズマイレブンを意識したものでーす!』

若葉『あ、そうなんだ…また、次回。』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第七十一話 負けられない戦い 蘭花対士

一週間ぶりに投稿できました!
今の時期非常に忙しいのでおそくなりがちですが頑張ります!


ー親切高校ー

ー屋上ー

 

ここにおればカブトさんに会える…

カブトさん…

 

天の道を行き、総てを司る男

 

あの人に憧れた訳じゃない。

天道総司は天道総司でかっこよかった。

 

でも、そうじゃない。

うちが会ったあの人は…カブトさんは…

 

ーあの時…

 

 

カブト『安心しろ、怖がることは何も無い。

みんなにいじめられているのは辛い事かもしれないが、大丈夫だ。

君は一人じゃない。

俺がいる。』

 

和那『ほんま…なら…うちと約束してくれへんか。』

 

カブト『約束?』

 

和那『うちが…寂しい時も来なくてええし、泣いとっても会わんくてもええ。

でも、たった一度……ほんまにたった一度でええからうちが"助けて仮面ライダー"と大声で言った時に来て欲しい。』

 

カブト『一度でええのか…』

 

和那『…せや、うちは大丈夫やから…』

 

カブト『逆に…俺からも…頼みがある…』

 

和那『なんや?』

 

カブト『俺はこれからも生きていく…しかし、必ず俺はどこかで道を見失う…だからそうなった時は思いっきり殴ってほしい。』

 

和那『うちがカブトさんを!なんで!』

 

カブト『…俺はいつか…迷ってしまい…君を失望させるかもしれない…だから…その時は迷わず殴ってほしい。

約束できるか?』

 

和那『…わかった…うち!約束するわ!だからカブトさんも!』

 

カブト『ああ…』

 

あれから数年たった…

その約束のおかげでうちは生きてこられた。

あの人がいたから…うちは救われた。

でも、カブトさんの正体は一体…

 

そんなことを考えていると後ろからランファさんが現れた。

 

ランファ『和那ちゃん、そろそろ来るからちょっと待っててね。

でも、カブトじゃなくて先に来るのは士ともう一人私の友達が来るから隠れてて。』

 

うちは貯水タンクの裏に隠れて、ランファさんの様子を見ることにした。

どこの学校にも水道を回すためのタンクがある。

そこに隠れるなんて発送は少なくとも士にはないしな。

 

ガチャ

 

 

ドアが開かれて人が入ってきた。

 

士『あんたが蘭花・フランボワーズか…』

 

春川『久しぶりね、ランファ。』

 

士と知らない女の人が入ってきた。

誰や…

 

ランファ『そうよ、ザール戦争を生き延びたエンジェル隊のエースパイロット。

蘭花・フランボワーズとは私のことよ。』

 

士『よろしく…で、あんたは何の用だ…』

 

なんや、物凄く士の奴落ち込んどるな…

授業中もそうやったけど…何があったんや…

…心配やわぁ……

 

 

 

!!

いや、あかんあかん!

士はうちと仲違い中や!

心配なんてしちゃあかんのや!

 

そんなことを考えていると数秒静かに士を見た後にランファさんが話し始めた。

 

ランファ『…あんた、体の作り自体は問題はないみたいね。

野球部員だけあってしっかりしている。

でもね、それだけじゃ駄目なのよ。あなたは。』

 

なんや、野球のスカウトか?

いや、にしては女の人やし…どういうことや?

今時女のスカウトがおかしいとか言うわけではないんやけど…

 

士『…俺があの力を覚醒出来ていない事についてか…』

 

力?覚醒?なんのことや?

ゲームの話か?

ようわからん…

 

ランファ『そうよ、それでねー結論が出たのよ。

…あなたの4つの覚醒させていない力をもらいにきた。』

 

士『…もう俺を見捨てたってことかよ…』

 

ランファ『……そうじゃないけど、これまでの様子を見てわかった。

あんたじゃ向いてない…わかってるんじゃない。自分が何したか。』

 

士『………あの時(第四十四話 怒りの支配)の暴走の事か…』

 

ランファ『激怒するのもわかる。けどね、あんたは怖くなかったの?』

 

士『……怖かったさ…とても…怖かった…だけど!あの姿を見せられてどうしろと!

無理だ!

俺は止めることしか…』

 

ランファ『言い訳はいいわ!!ともかく、これまでは春川ちゃんに任せきりだったけど今度からは私もしっかりとさせてもらうわ!』

 

士『こいつを…奪うってことか…』

 

士は険しい表情で懐からベルトと銃を取り出した。

ん…ベルトはともかく…あの銃…

……!!あ!!!あれや!

あの銃が士の隠した奴や!!!

 

うちは士のあの銃に対して少し興奮しながらも声を殺してじっと三人の様子を見ていた。

横でただ黙っている春川と呼ばれる女性がとても怖かった。

なんや…あの…凄みが違うというか…なんというか…

 

春川『……』

 

ランファ『正解よ、でもね!』

 

ランファが右足で士の持っていた銃を空高く蹴り飛ばして春川がそれをキャッチした。

 

春川『まず一つ。』

 

士『な、春川さん!』

 

春川『預かっているだけよ。

これは一対一の戦い…こんなのは必要ない。』

 

ランファ『さてと、まあ…まずは小手調べよ。

赤心少林拳でも、星心大輪拳でもいいからかかってきなさい。』

 

士『…生身か…ならこいつも使わなくていいかな。』

 

士はベルトを下に置いて構える。

態勢は星心大輪拳の型だった。

 

和那(す、すごいわぁ…あんな…あれが…士なん…カブトさん…まだなんか?)

 

ダッ!!

 

態勢を完全に構えた士にランファの蹴りが入る。

ガシッ!!

士がその蹴りを見切り避けると士の右手でランファの背中を突き飛ばす。

 

ドンッ!

タッ!!ダキッ!ヒュン!!

 

突き飛ばされ、態勢を崩されたランファに追い打ちをかけようとして突き出した士の右手を両手で掴んで床に叩きつける!

 

ガッ!バンッ!!!

ギュッ!!!ボキッ!!!

 

叩きつけられた士がランファさんから右手を離された瞬間に肩を掴み、頭でヘッドバッドをくらわせた。

しかし、ランファはヘッドバッドを浴びた直後士の体をがっしりと抱き、骨を折った。

 

士『がっ…』

 

ランファ『やるじゃない…そうこなくちゃ…でも、この体勢に入ったらどうすればいいと思う?

私、エンジェル隊一の体術使い。

インベスやコックローチアンデッドくらいなら倒せるわよ。』

 

士『へっ…こちとら…あんたら程地獄は見てないが自信はあるんだよ…』

 

ランファ『変わったら?あの姿に、私はまだまだ余裕だし、ハンデはあげてるのよ?』

 

士『…いや、あんたにヘッドバッドを食らわせてやれたんだ…まだまだ…』

 

ランファ『まあ、確かによくやったと褒めてあげるけどね!!!』

 

ボキボキボキボキ!!!

 

鈍い音が屋上に響く…

これは士の…骨の…

 

士『ぐわああああああああっ!!!』

 

ランファ『どう?そろそろ諦めたら?

大丈夫、あの3つの世界はなんとかしてみせる…だから…』

 

苦しそうな表情の士はそれでもなおひるむ様子を見せなかった。

 

士『……そういうわけにもいかねぇよ…

俺はぁ…その力でやることがあるんだよ…』

 

ランファ『まだ一つも使えていないのよ!

もうすぐあの二つの世界が滅ぶかもしれないのよ!

だから止める…なんとしても私達が…』

 

士『…話しは聞いている…あんたらも大変だったんだってな…でもな、こっちも大変なのは変わらないんだよ!!!』

 

士の顔に生気が感じられた!

 

シュッ!!!

バキバキバキバキ!!

スルッ!

 

士は自分の体を更に縮めて骨を折り、体を小さくしてランファの拘束を外してベルトを腰につけた。

普通は激しい激痛で動くことすらままならへんのに…

士…なんちゅう奴や…

 

ランファ『やっと使う気になってくれたのね。嬉しいわ…これで…やっと本気が出せるわね!!!』

 

キュイーーーン!!!

 

ランファの体が光に包まれる。

輝きをみせるランファの姿に圧倒される!

うちは一瞬目を閉じた。

そして、その間にランファの体から輝きが放たれる…

 

春川『…ウルトラマンティガのグリッターの力に似たもの…あなたも知ってるでしょ…始まりの男を…』

 

士『…ウルトラマンティガのグリッターの力だと…確かにそれに見えるが…何故だ!何故そんな力が…』

 

ランファ『始まりの男と希望の種…本質は同じだけど全然違う…』

 

士『始まりの男…あんた女だろ?』

 

ランファ『まあ、そこはどうでいいわよ。

始まりの男と希望の種については知らなくてもいいから。

ともかく…私に勝てるかしら?』

 

士『勝つさ…勝たないとな…変身!』

 

[カメンライド!ディケイド!]

 

時間が止まったようなことを見た。

士がベルトを開けてカードを入れた。

 

ただ…それだけなのに…その瞬間…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うちの体は氷の様に固まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

士『通りすがりの仮面ライダーだ!覚えておけ!』

 

士が仮面ライダーだったという事を知ってしまったからだ。

 





烏丸ちとせ『どうも、皆さまこんにちは。ギャラクシーエンジェルの新たなエンジェル隊員、烏丸ちとせです。
今回から後書き座談会はしばらくの間お休みです。
シリアスな章の最後ですので…申し訳ありません。
それでは、再開までまたいつか…えっ!本当の理由は作者がスラムダン●の全巻セットを買ったからですか!
ああ…とりあえず皆さま、また会う日までさようなら〜』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第七十二話 Kの姿/知られた真実

 

ー親切高校ー

ー屋上ー

 

ここで今、士が変身した仮面ライダーディケイド対蘭花・フランボワーズの戦いが始まろうとしていた。

 

和那『…そんな…あいつが…仮面ライダー革命で活躍した仮面ライダーの一人…やて』

 

小声で震えとる…

仮面ライダー…

仮面ライダー革命をした仮面ライダーの一人が士…

カブトさんが来る言うんわ、士が仮面ライダーディケイドやから。

ディケイドの友達としてカブトさんがいるのか…

ま、それならわかるけどな。

 

士『譲れないな…この力は…』

 

ランファ『使いこなせないなら持たない方がいいわよ。

ダンガンロンパ の皆はまだ誰にも力を渡していない。

それに…その4つの力はね…最強の力なのよ。

そう簡単に渡していいものじゃなかった。』

 

士『…この力は…仮面ライダーの力は渡さない!はあっ!!!!』

 

アタックライド!ブラスト!

シュン!!

ドゴッ!

 

士は持っていた銃でランファ目掛けて撃つが彼女は軽く避けて士の背後に回り、背中に正拳を食らわせる。

 

士『か…』

 

ランファ『この力は始まりの男の力…希望の種の持ち主にはない力…

私の彼の…タクト・マイヤーズの力よ!』

 

士『速さか…ならこいつかな?』

 

体を回して正面切ってランファの方を見てカードを構える。

 

カメンライド!ファイズ!

フォームライド!アクセル!

 

!!!

士の体が別の仮面ライダーになった。

あれは仮面ライダー555!

一応仮面ライダーの名前をしっとったけど…

あいつ!555に変身出来るんか!

 

ランファ『あら?それね、舐められたものねぇ…10秒間で決めるわけ?』

 

士『その通り…あんたの姿がグリッダーなら色んな力が集まっている。

長期戦はまずいはずじゃないのか。』

 

ランファ『ご心配無用、これは正確にはグリッターではないから…行くわよ!!』

 

ドガァン!!

ドガァン!!

ドガァン!!

ドガァン!!

 

たった10秒で何が出来るのかと思っていたが

そんなのは馬鹿げた発想だった。

10秒間…指を数える暇もない程速く静かに終わった。

 

士『うわぁっ!!』

 

555がランファさんの前で倒れていた。

完全なる負けの状態であった。

 

ランファ『私達はねぇ…円環の理で何度も何度も死んだ。

だからこそ…今度は絶対に間違えるわけにはいかない…あなたじゃ耐えられないって思ったのよ。』

 

士『…なんだよ…偉そうに…タクト・マイヤーズがいなかったら勝てなかったくせに!』

 

プチン

 

はっきりとその音がしたプチンと…

ランファさんの体の輝きが消えてその表情が暗くなった。

 

ランファ『……なくても…』

 

士『なんだ…うっ!!!』

 

その間の光景は先ほどの10秒間とは違いはっきりと見えた。

 

ランファの右拳がファイズの胸装甲の下にえぐりこんでいる。

続けざまに左、右と拳が腹を深く抉る。

とんでもないラッシュの圧制だ。

 

ランファ『そんなこと!言われなくてもわかっているわよ!

私達は!何度も何度も負けて死んだ!

命が失われて…仲間もいっぱい消えていった!

だから…だからこそ…間違えるわけにはいかないのよおおおお!!!』

 

ラッシュの後にランファの蹴りが顎に入り、とうとうファイズの変身が解けてディケイドになった。

 

士『はぁ…はぁ…はぁ…だけどな!間違えていないんだよ!あんたらは!

俺が…俺こそが世界を助けるんだ…』

 

ランファ『そう…なら!もっと本気で来なさい!!まさか真剣勝負にクロノスを使うなんてしないわよね。』

 

士『そうだよな、あんたは典型的な格闘家だもんな…だったらこいつを使うか。』

 

士がカードをバインダーから出した。

その時、そのカードにうちの目は囚われていた。

そんな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まさか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あいつが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カメンライド!カブト!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

士『こいつなら…どうだ!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの時のカブトは…

 

 

 

 

 

カブトさんは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和那『士やったんかあああああ!!!!』

 

うちは身を乗り出して士の前に姿を現した。

 

士『か、和那!!!な、なんでここに…』

 

ランファ『ようやく出したわね。

あんたは聞いていた通りね。

優し過ぎて本気を上手く出させてないし、馬鹿で考えなしで突っ込んでくるから側で誰かこちらを見てるなんて考えてないし。

さて、和那ちゃん…連れてきたわよ…約束通りに…』

 

和那『…あの時…あの時…士が…』

 

ポタ…ポタ…

 

涙が落ちる…

風もなく、音もない屋上で静かに涙の雫が屋上に落ちる。

その涙は何の意味を持って流しているかわからない。

だけど…これだけは伝えたかった…

 

 

 

士『これは…その…えっと…』

 

 

ムギュッ!!!

 

 

 

和那『ずっと…ずっと会いたかった…寂しかったよお…』

 

カブトさんの姿になった士の胸でうちは泣きじゃくった。

その時の涙はうちが今までの人生で流した涙全ての量よりも多かった気がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





ちとせ『どうもみなさん、こんにちは烏丸ちとせです。
今回も私が話をしていきまーす。
え〜今回は作者が最近不機嫌なので本を読むことが多いですが、ジャンルがバラバラです。
これはおかしいことでしょうか?
みなさんは、ジャンルにこだわりますか?
あ、私は結構和ものが多いです。ともかく作者はこだわりがないので色んなことを知ってます。
以上、とてもどうでもいい報告でした〜』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第七十三話 なぜ門矢士は茨木和那を救ったのか?

 

ー親切高校ー

ー屋上ー

 

いっぱい食わされた……

 

 

 

俺はランファと呼ばれるエンジェル隊の人と戦っていた。

そこで俺は普通の格闘戦を挑まれた。

普通の戦闘をしているのだが、ディケイドに変身し、その後ファイズアクセルに変わり、スピード対決を挑まれた。

だが、10秒間で蹴りをつけることはできなかった。

俺は勝負を焦って決めようとしてファイズからカブトに変身した。

しかし、そこに和那がいた!

俺はこのカブトの姿であってしまった!

出会ってはいけなかったのに……

 

和那『なぁ?ちゃんと説明してくれへんか?士。』

 

先ほどまで俺に抱きつき泣いていた和那が泣き終わり、俺から離れて袖で涙を拭いて俺を見て話した。

俺はベルトからカードを抜いてベルトを外した。

 

士『ししし…知らなくてもいいいっいい!!こともああああああ…』

 

和那『良かったわぁ、変身解除してくれて。

カブトさんの姿でその格好はあかんで…』

 

なんだか仲違いしているのを忘れて照れあっていた。

でも、そんな空気はパンパンと手を叩く音でかき消された。

 

ランファ『はいはい、そこまでそこまで士、和那。…士話したいことがあるはずよ…隠し事はもうやめなさい…』

 

士『……』

 

和那が俺の方をじっと見つめる。

俺の顔は青ざめているのだろう…

どうしてもいいたくない…

だが…もう…

 

ガシッ

 

和那『士!頼むわ!』

 

和那が俺の体を両腕でしっかりと掴んだ。

そして和那の目は本気で俺の目を見ている。

どうしたものか…

 

ランファ『…ああもう!!じれったいわね!私が言うわ!ザー…』

 

士『わかった!わかった!わかったから俺が言うから!』

 

ランファ『それでいいのよ、それで。』

 

士『…全ては…ザール戦争という戦争が起こる何十…いや…何回かもわからないほど…世界が繰り返されていた…』

 

俺はとりあえずザール戦争について語った。

宇宙における戦争と地球人達の攻防、そしてウルトラマンや仮面ライダーなどが現実に起こったことだということを話した。

 

和那『ランファさんも大変やったやな。』

 

ランファ『まあね、タクトがいなかったら私達は負けてたし、色々とあるのよ。

返すわね、ディエンドライバー。

でもね…ここからが本題よ。』

 

先程取られていたディエンドライバーを渡したランファさんの顔は険しくなっていた。

 

和那『な、なんや?もっとエグくなるんいうんか?』

 

士『冗談半分ならここまでの事で充分だ。

だが、ここからは…目を背けた区なる事ばかりだぞ…俺は話す覚悟は決めた。』

 

ランファ『…よく言った!で、私から呼び出してなんだけど…確かにここからは士の言う通り。

覚悟が必要よ、こんな風にね!』

 

バン!!

 

ランファさんは服に隠し持っていた写真を取り出した。

そこには目を背けたくなるような写真ばかりだった…

 

ランファ『…これは私達の死体。

何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も死んだ!!

こんな風に体をバラバラにされたり、拷問されたりしながら死んだこともあった!

でも…その度に死んでしばらくしてから蘇った!

記憶をなくして…』

 

円環の理は同じ時間を何百回も繰り返していた。

いわゆるタイムループだ。

しかし、その度に記憶が無くなるとはいえ何度も殺されてしまうという恐ろしいものだった。

記憶も完全には消えておらず、前回の死亡の原因になったものや、自分に関係するものがあったら死んでしまった時の事を頭が痛み思い出すのだ。

この痛みがないものが始まりの男であった。

しかし、その事を教える者がいた。

 

ランファ『これを見せられた時に教えてくれたのよ、死の状況や写真も撮ってくれてね。

そいつの名前はスタースクリーム!

円環の理でも記憶が消えない機械生命体トランスフォーマー の1人よ!』

 

士『なんだそいつは?』

 

ランファ『こいつは円環の理のシステムを上手く使ってのし上がった奴!

でも、こいつは知らなかった…この世界の事を…だから…私達は仮面ライダーのベルトを作りあんたに渡した!

最大の力…始まりの男の力の一部をね!』

 

士『なるほど…スタースクリームがこのディケイドライバーとディエンドライバーの誕生に一枚買ってるわけか。

これが、そうだよ。』

 

俺はその二つを和那に渡した。

和那はディエンドライバーの方をよく見ていた。

 

和那『これが…その隠した士の銃やな…普通に見たらただの銃なんやけどなぁ…』

 

ランファ『それはまあね。でも、見た目とは違うほど恐ろしいわよ。

スタースクリームが円環の理の度に知識を取り入れていった戦闘データのおかげでここまでしっかりとした召喚機能がついているのよ。

ライダー、怪人両方のね。』

 

士『血の眼が使っていた能力が使えたのはそのためか。』

 

ランファ『さてと、そろそろ本題よ。

茨木和那、あなたはこの円環の中で何度も苦しんだ人間の1人で仮面ライダーの次元の仮面ライダービルドの世界のエボルトによって酷い目に遭わされた。』

 

和那『エボルト……仮面ライダービルドのエボルト…』

 

ランファ『そう、そのエボルトよ。

あなたは仮面ライダーがいない世界で生まれ、ジャジメントに対抗するヒーローとなった。

高校時代にジャジメントで訓練を積み、超能力を手に入れていわば意思を持ったスマッシュ、あなたが好きなカブトでいったらザビーのように使われていた。

しかし、脱走してジャジメントの反抗勢力ヒーローとなり戦った。』

 

和那『ひ、ヒーローって何や?仮面ライダーのことか?カブト劇場版のNEOZECTみたいな組織のことか。』

 

ランファ『それに近いわね。

でも、活動は結構地味な上にあまり意味はない。

効果的なダメージを与えられず、ただ自己満足のために戦っているような組織。

戦略的勝利もなければ逃げようにも逃げ出す手はない。

日常でも襲ってくるし、関係者を見せしめに殺すなんてよくやることよ。

まさにジャジメントは仮面ライダーの悪役、ZECTよりもたちが悪く、穏健派がいない。

つまり、ジャジメントは全人類ネイティブ化計画後よりも酷い世界を作る破滅をもたらしたのよ。』

 

和那『な、なんでうちが…』

 

ランファ『しあわせ草ドリンク…そう呼ばれる薬品を使いあなたや数人の生徒を薬品中毒にして、最悪の場合死に至る。』

 

和那『その数人がうちなんか…』

 

ランファ『ええ、大半が中毒症状で死に証拠隠滅のためにその親族や関係者は殺される。

生き残って超能力を発現したら、ジャジメントの為に戦う戦闘マシーンにされる。

もしくは…その超能力のためのモルモット…つまり実験動物として苦しむ…かな。』

 

和那『そ、そんな…うちが!!うちが!!』

 

和那は体を震わせて怯え泣いている。

とても怖い思いをしているとすぐにわかる。

 

ランファ『それが今までの世界。

でも、士。あなたが仮面ライダーになって仮面ライダー革命を起こしてくれたおかげでそんな歴史はなかったことになった。

和那ちゃん、あなたが苦しむことは門矢士、仮面ライダーがいる限り絶対にない。』

 

士『そうだ。普通に考えておかしいだろ?

普通の生活をした人が死んだりするのもこの超能力のためだ。

でも、ジャジメントを潰したし、全ての悪の組織も壊滅した。

そして駄目押しにリプログラミングで超能力を消し去った。

もう、何も怖い事はない…』

 

ランファ『でもね、和那ちゃん、あなた今泣いてるでしょう。

それが見たくなかったのよ。

なんでかって?なぜなら彼はバカ。』

 

どっ!

 

泣いている和那の横で俺がこける。

いやあ〜褒められたと思ったら何言ってんの!

 

ランファ『バカだから…単純なことしか考えない。

バカだから…みんなが幸せになればいいと思ってる。

全部は無理でも…みんなが幸せに生きれる世界にしたい。

そんな思いが彼を仮面ライダーにした。

"門矢士は仮面ライダーになった。"』

 

和那『門矢士は仮面ライダーになった。

なら、なんでうちを助けたん!あの時!

高校生に囲まれた時助けてくれたのはなんでや!』

 

士『えっ!それは…』

 

ランファ『決まってるじゃない、ジャジメントによる実験を食い止める為にやったに決まってるじゃない。』

 

士・和那『えっ……』

 

ランファ『そうなんでしょ、士!

和那ちゃんの力はその高校生の事件の教訓で強くなった。

ジャジメントに狙われたのもその戦闘力が買われたからだし、リプログラミングをする必要もあった。

だから助けたんでしょ!それともほかに理由があるのかしら?』

 

その言葉を聞いた和那は涙を拭いて俺の胸ぐらを掴んだ。

 

和那『…なんやて…じゃあ…士は…士はうちが敵になるから救ったんか!

仮面ライダーだからうちを救ったんか!!』

 

士『そうじゃない!!俺は…そうじゃない!俺は…』

 

和那『目立ちたかっただけか!

仮面ライダーごっこのためにしたか!

自己満足のためにしたんか!!!』

 

俺を強く締め付け怒りの表情を見せる和那に反論する。

 

士『そんなんじゃない…俺は…俺は…おま…』

 

 

 

 

その次の言葉を言おうとした瞬間!

頭に桜空の顔が見えた。

俺は黙ったまま胸ぐらを掴まれていたが、和那は俺を離した。

 

和那『士!!今度こそ本当に絶交や!!

二度と会うか!この仮面ライダー!!』

 

そう言って和那は屋上から出て行った。

俺はパンパンと埃を払った後に少し時間を置いて部活に行こうとする。

和那とはもう会えないと思った。

 

ランファ『…士…さっきなんで言わなかったのよ…和那ちゃんを助けた理由。』

 

士『俺に…"その言葉"を言う資格はないから…俺が…"その言葉"を言う人は1人だけだから。』

 

俺はそう言ってランファさんとすれ違い部活に向かった。

 

ランファ『あ〜あ、こうなっちゃったか。

結局、男と女はこんなものなのかしらね。

タクト…あなたもそうなんでしょ…』

 

そう言うとランファも姿を消した。

 

しかし、この時に俺が知らないことが密かに進んでいたのを後で知る。

大事なことを忘れていたのだ…

ここにいたのは…俺たち3人だけではないことを…

 

 

 

 

 

 

 

 

 





烏丸ちとせ『どうも、みなさんこんにちは、烏丸ちとせです。今回どうでしたか?
物語がやっと進みましたね。作者もfateのくじでAを当てたのでとても気分良く執筆出来ています。
ところでみなさん、スタースクリームという人を知っていますか?
戦え!超ロボット生命体トランスフォーマーの悪の組織デストロンのNO2のスタースクリームです。
このスタースクリームのオールスパーク、いわゆる人間における心臓は不死身なのです。
だから何度も人が滅びる円環の理の中でもほとんどの事を知っていたのです。
どうでしたか?この後書きでは出来る限りわからない単語を教えていきますので、教えて欲しいことがあったら感想ください。
それでは、また次回!お楽しみにしていてください。バイバーイ!』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第七十四話 大嫌い

 

ー親切高校ー

ーグラウンドー

 

おいらの名前は荷田幸浩(にだゆきひろ)でやんす。

野球部の一年生で、2年生の雑用と体作りを主にやっているでやんす。

そして今日も野球部の車坂監督が部員を鍛えているでやんす。

 

車坂『おらおらおらぁ!士!てめぇやる気あんのか!グラウンド50周してこい!』

 

士『はい…』

 

でも、同級生の士君がなんだか心配なんでやんす…

ここ2週間とても元気が無いでやんす。

心配でやんす…あと数日で体育祭があるのに大丈夫なんでやんすか?

心配でやんす…

 

車坂『おい!荷田!お前も何ぼーっとしてんだよ!!』

 

考え事をしていたら監督に怒られたでやんす

士君は大丈夫大丈夫と言っているでやんすが不安でやんす…

仮面ライダーで何かあるかのと訊ねると。

 

士『俺は仮面ライダーなんだよ…』

と言うばかりでやんす。

なんだか不安にしかならないことばかりでやんす。

 

茨木さんがいなくなったのと関係していると思うでやんすが?

というか何ゆえいなくなったのかわからないでやんす。

停学とだけ教えられたでやんすが…病気にでもかかったんでやんすか?

 

なんだかなんでおいらが悩んでいるのかわからなくなったでやんす。

一応、五代や天月さん達も悩んでくれたりしてるでやんすが、当事者同士がなんとかしないといけないでやんす。

 

そんな状況の中でこの時期に今年度から導入された仮面ライダーフォーゼの体験留学生制度を取り入れたんでやんす。

男と女の2人の生徒がここに来るんでやんす。

隣のクラスに男がこちらのクラスに女の子が来るでやんす。

楽しみ!ではあるんでやんすが…士君が元気なくて、茨木さんも停学していたら大分元気がないでやんすよ。

最近、おいらはよく天月さんとウルトラマンの事を話すでやんすが、平成ウルトラマンのティガ、グレート、パワード、ゼアス、ネオス、USA以外だったらだったらほとんどの事を天月さんは知ってたでやんす。

 

荷田『ウルトラマンAで出てきた怪獣は!?』

 

天月『ムルチ二代目、ウー二代目だ。』

 

荷田『ウルトラマンタロウに出た超獣は!?』

 

天月『オイルドリンカー、改造サボテンダー、改造ベロクロン2世だ。』

 

荷田『し、昭和ウルトラマンのことはなんでもわかるでやんすね?』

 

天月『ああ、図鑑も家に一杯あるし、ザ・ウルトラマンなども置いてあるから漫画も一通りは知っているぞ。』

 

荷田『珍しいタイプでやんすね。おいらの周りは平成ウルトラマンか仮面ライダーばかりで昭和ウルトラマンはあまり知らなかったでやんす。』

 

天月『まあ、そうだろうな。私の周りもそうだったな。

特に皆は仮面ライダーが好きになっていたな。』

 

荷田『だからこそ士君と仲良くできたでやんすのに…今は…』

 

天月『…本人同士のことに横槍を入れても仕方ないだろ。

…確かにあの2人のこのクラスに与える影響はそこそこあったからな。

寂しく感じている…

………私では…』

 

といったようにクラスのみんなも心配しているでやんすがどうにかしてほしいでやんす。

でも、なんだか天月さんはなんだか事情を知ってそうでやんしたがまあいいでやんす。

一応、クラスの中には

 

奈桜『ノッポもそろそろ戻ってきてくれませんかね?

また一緒にみんなでご飯を食べたいなぁ〜』

 

荷田『そうでやんすね〜あの夏休みの時に食べた料理美味しかったでやんすね〜』

 

奈桜『あの時が…今思うと一番楽しかったよね。

……たった数ヶ月前なのに……

それなのに…』

 

高科さんが急に泣き始めたでやんす。

すぐにハンカチで目を拭いていたでやんすが、なかなか止まらなかったでやんす。

ある程度落ち着いた後に話を聞いたでやんす。

 

荷田『何があったんでやんすか?』

 

奈桜『…桜空が……私の事を…大嫌いだって…

 

荷田『えっ?』

 

奈桜『"いつもヘラヘラと気持ち悪いです。あなたはそうやって暗い私を馬鹿にしているんですね。"

"私のことを少し前まで何も知らないくせに姉面するなんておこがましいんですよ。"

"何か計算して仲良くしているんですよね?"って言われた……

なんで……そんなこと思ったこともないのになんで…』

 

荷田『……疑われたんでやんすか?』

 

奈桜『…そ…う…ですよ……特に何もしていないのに…いきなり…うっ…』

 

といったように別のことも起きてしまっているでやんす。

高科さんは話してて悲くなったのかそのままトイレへと走って行ったでやんす。

なんでこんなことになったでやんす!

おいらには…もうどうしようもないでやんす!

士君…士君はなんで何もしないでやんす!

…君にしか出来ないことでやんすのに…

 

士『…』

 

それでも士君はこの様子でやんす。

そしてやはり予想通り…

 

さら『…………』

 

この通り芳槻さんも隣のクラスで暗そうにしていたでやんす。

士君…どうしちゃったんでやんすか!

何があったんでやんすか!!

このまま…このままなんて嫌でやんす!

おいらは何も出来ないでやんす。

でも、士君!君なら!君ならなんとか出来るでやんす!!

……何かきっかけが…きっかけさえあれば!君は変われるでやんす!!

 

おいらはそんな思いを抱えながら部活に集中したでやんす。

ー校舎裏ー

 

四人の人間がこそこそと何かを話し合っていた。

 

??『で、もうすぐあれがあるのにこんな状況かぁ〜やばいなぁ〜』

 

???『ぼ、僕たちがががががんばらなななないと!』

 

春川『…本当にいいの、あんた達はそれで?もしかしたらどちらかは…』

 

??『そこまで!どうせどちらかはそうなるから覚悟は出来てるよ!』

 

ゴン太『確かにそうだけど…』

 

???『い、嫌だけど…こうするしかないと思う…』

 

春川『選ぶのはあなたじゃないけど、どうしようもないことがある。

…門矢士がなんとかしない限りね。』

 

??『そのためには覚醒をしないといけないからね!

私達の登場は良くも悪くも良い起爆剤になるし!』

 

ゴン太『…君たちは強いね…』

 

???『…強く…ないよ…怖いよ…でも、やらなきゃ…このままじゃ…』

 

春川『そうね…なら、やればいいんじゃない?やるだけやって…それから消えれば。』

 

??・???『例え!どちらかが消えても必ず世界を助ける!!』

 

ゴン太『僕たちもできることはやるつもりだよ!なんでも言って!』

 

春川『……』(門矢士…あんたは二人を踏み台にして勝つ覚悟が必要よ…それが出来るかどうか…)

 

ー別世界ー

ー廃墟ー

その頃、救うべき世界の一つでは今日も人が普通に死に続けていた。

そこら中に死体がゴロゴロとしていてそこはただの戦場というよりなかった。

どうしようもないことになっている。

 

人が逃げ惑った光景はもはや見られない。

というか人がいない。

世界中に化け物が溢れかえり、綺麗なものは何もない。

まさにこの世の終わりだろう。

人はいるにはいるがまともな状態の人間はいないだろう。

皆が皆そこら中の地下で笑いながら首を絞めあったりする今この時も不思議なことではない。

朝ご飯を食べる感覚でなんとなく行われていた。

 

ひひっ…ひひっ…ひひひひひひひひひ!

 

うーわーちーー!

 

あかーい!あかーい!おっはなー!

 

 

皆が狂っていた。

 

でも、そんな世界でも救いはあった。

 

 

ブラッドベリー『はぁ…はぁ…流石にエネルギー切れか…』

 

チェリー『確かに…あと10分そころで…』

 

洗谷『やはりサイボーグか…だが、やはり脆いな…』

 

ライム『まだ負けてないもん!』

 

セイバーマリオネット達だ。

彼女達3人はザール戦争にてランファ達が出会った女性型ロボットであった。

彼女達は様々な経験をし、今は他の世界のために戦うことを選んだ。

別次元の人間が別世界に行くのには限界があるのだが、セイバーマリオネットと呼ばれる彼女達にはそれがなかった。

他にもロボットはいるが、そちらは激しい戦闘に参加しているので手が出せなかった。

そこで、マリオネットが選ばれた。

彼女達の恋人間宮小樽は強く反対したが、激戦区で手の離せないロボットに行ってもらうことは出来ない。

彼女達が自ら志願したのだ。

 

だが…

 

 

ヒュオオオオ

 

 

雪が辺りを埋め尽くす。

 

洗谷…彼の超能力は天気を操る。

ウェザードーパントの下位互換のような技だが、マリオネットには辛いものとなっており、皆が手を出して寒さを防いでいるが体にダメージは溜まっていった。

 

 

ブラッドベリー『ちっ…時間稼ぎに切り替えたか!』

 

洗谷『お前たちがジャジメントの邪魔をするなど…何の効果もない事を知らんのか。』

 

チェリー『確かに…そうかもしれないですが…』

 

ライム『仮面ライダーがいれば終わるもん!だから…それまで僕たちが頑張るんだ!』

 

洗谷『その頑張りは無意味に…』

 

シュオン!!

パーーン!

 

雪を吹き飛ばし、三人の前に光を纏ったランファが現れた。

 

ランファ『……そこまで…ライム、チェリー、ブラッドベリー、帰るわよ。』

 

洗谷『逃げるつもりか…逃がさ…』

 

ランファ『どいて』

 

その重い言葉は辺りを凍らせた。

明らかな怒気をはらみ、洗谷の体は震えていた。

こいつには勝てないと体が判断したのだ。

そうしているうちにランファとともに元の次元に帰って行った。

しかし、問題ない…何故なら…生きている人間の数は絶滅危惧種レベルで減少しているのだから。





烏丸ちとせ『はい、皆さん今回のお話面白かったですか?え?セイバーマリオネットはなんだって?
セイバーマリオネットJと呼ばれる昔のアニメ作品です。
その作品に出てくるヒロイン達三人がライム、チェリー、ブラッドベリーです。
彼女達は説明にあった通りこの世界で戦っています。
あ、ちなみに時系列はまたまたセイバーマリオネットJの頃です。
他にも気になる所がある?ま、頑張って補完しますのでご期待ください。
作者は最近、色々とあるんです。それでは、また次回。』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第七十五話 男・女・転・校

 

ー親切高校ー

ー教室ー

 

ここ、親切高校の1年生の士のクラスは賑わっていた。

何故なら…体験入学生がついに現れるからだ。

そして、それに加えてこちらのクラスには男と女のうち、女の方が来ることがわかった。

だから特に男子が盛り上がっていた。

 

なあなあ!やっぱ可愛いのかな!

 

超美少女とか噂だってあるよ!

 

たのしみ〜〜!

 

 

こんな感じに盛り上がっている。

俺?俺はどんなだって…俺は〜

 

 

 

 

越後『もちろん!可愛い子が望みだよな!』

 

こんな感じに盛り上がっている。

でも、可愛い子だといいのは当然だろ!

 

士『元気だなぁ…越後は。』

 

越後『士が最近元気が無さすぎなだけだろ。

練習にも身が入ってねぇしよ、お前まさか野球ボールの縫い目を毎日数えているんじゃないのか?』

 

荷田『そんなこと誰がするんでやんすか…』

 

五代・越後『『俺だ!!』』

 

荷田『二人ともとは予想外でやんす…』

 

五代『でも、俺たちが凄いのは毎日やることだぜ!ボールの縫い目を数えているほど集中力が必要だ!』

 

荷田『なんで毎日やったでやんす…』

 

五代『なんかよくわからないんだけど数えても数えても終わりが見えないんだよ。』

 

越後『ゴールがなくてな!』

 

荷田『……どこから数えたか覚えてなかったんでやんすか?』

 

五代・越後『ああ!どうすればいいかわからなかったんだ!』

 

荷田『…何も言わないでやんすよ。』

 

なんか荷田が疲れて顔してるな。

急にどうしたんだ?外でも走ってきたか?

 

大河内『おい!静かにしろ!』

 

担任の先生の指示に従い俺たちは話をやめて席に着いた。

 

大河内『みんな知っていると思うが仮面ライダーフォーゼで行われた体験入学を我が校では今年から執り行う。

2人の生徒が来て、このクラスと隣のクラスにそれぞれ入ってもらう。』

 

俺は一つ質問してみることにした。

 

越後『男女がいるんでしょー!だったらこっちのクラスにはどっちが来るんすか?』

 

皆の視線が先生に注がれる。

女子だと聞いたが…当たっててくれよ…

 

大河内『それは…女…だ。』

 

士以外のクラスメイト『やったーーー!!』

 

まるで超絶体絶命の場面で現れた国民的スーパースター仮面ライダーが革命を終えた後の市民のように騒いでいた。

 

大河内『ただ…な…』

 

ん?

なぜか口籠る先生が何か気になる。

何かを気にしているのか?

騒ぐのをやめて先生を皆がまた見る。

すると先生は話しを続けた。

 

大河内『…どっちが来るか…わからないんだ。』

 

え?

どういうこと?

どっちが来るかわからない?

まさか…

 

越後『どっちが男か女かわからないとかですか!』

 

皆が俺と先生に視線をそれぞれ交互に見ている。

この時クラスメイトは越後のバカが…

と思っていたが…

 

大河内『なんでわかった。』

 

意外すぎる答えが出てきた。

 

えーーーーーっ!!

 

っと大声でクラス中がざわめき始める。

もしかして箱でも被ってるのかな?

いやいや、仮面だよ仮面!

中には金髪美少女かな?

それとも…

 

そんな話しをガヤガヤとざわついていると先生が一喝する。

 

大河内『静かに!!とりあえず…入りさせてくれ…ほら、入ってくれ。』

 

ガラガラ

 

たったっ

 

ガラガラ

 

扉を開けて入り、背中を向けて扉を閉めるて振り返ってその顔を見た。

すると…

 

??『よろしく、美少女や!』

 

と、可愛い女の子がいた!

 

 

おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

 

 

大歓声がクラスに響き渡る!

なぜならその可愛さに驚きを隠せなかった。

すらっと伸びた長い髪の毛、二重でぱっちりとした大きな目、ルージュで彩られた口、長身らしい綺麗な足、全てが完璧だった。

 

すげええええ!

本当に美少女!

綺麗だなぁ…

おふっ

 

などなど更に声が響いてきた。

 

越後『すげえなぁ…』

 

俺も驚いている。

そして、五代が一人だけ先生に文句を言っていた。

 

五代『この美少女をどう見たら男に見えるんだ!ええ、おい!』

 

たしかにそうだな…この美少女の性別がわからないなんて先生…

 

??『あー、ありがとうみんな!

でも、先生悪くないんだよ。実は問題はあたしじゃなくて隣のクラスの方。』

 

隣のクラスの方?

男子じゃないのか?

 

??『見てみりゃわかるよ、ほら。』

 

といって廊下に出てクラスメイトに来るように手招きをした。

俺たちはそれに従い、何名かのクラスメイトが隣のクラスを覗いた。

そしてそこに映っていたのは…

 

 

???『…僕の名前は…優巧郎…海場優巧郎とい…い…ます。よ、よろしく…』

 

おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

 

とてつもない歓声が響きわたる。

あっちはあっちで美少女じゃないか!

しかし…うちの時より反応が大きいな。

みんな喉痛めてたのか?

 

??『どうしてって顔やな?そりゃあ…あいつは男やからな。』

 

越後『なんだあの子男だったからかぁ〜』

 

ってええええええええええ!!!

 

 

またもや絶叫が響き渡る。

あれが男?どうゆうことだ?

 

??『正確に言うと男の娘なんや。

男やと聞かされとった隣のクラスにとっては我慢されとった分、嬉しかったんでしょ。』

 

越後『そうなのか…ところで…お前の名前は何て言うの?』

 

??『あ、そやった!あたしの名前は天加夏海!天加夏海!よろしくね!みんな!』

 

手を差し出されて俺は強く握った。

皆が驚いている中であの三人は興味がないままだったことを俺は知らなかった。

 

士『だからなんだというんだ。』

 

イライラしていた門矢士。

 

ー部屋ー

 

和那『……』 グスッ

 

布団にうずくまり泣いている茨木和那。

 

ー屋上ー

 

さら『……』

 

呆然と空を見上げる芳槻さら。

 

ー屋上裏ー

 

二人の女性が屋上で呆然としていたさらを影で見守りながら小声で話していた。

 

ランファ『…あと5日間か…』

 

春川『最悪…私たちだけで超災害を止めることになりそうよ。』

 

ランファ『…仮面ライダーがあれじゃ無理よ。

期待するだけ無駄みたいだし…タクトも…』

 

春川『……まだ待つ時間はある…だから待つことにするわ。

信じて待つ……』

 

ランファ『………そう、なら好きに期待すればいいんじゃない。

私は紋章機を調整しておくから…』

 

春川『……信じていられるのも悪くないと思わないの。少なくとも…疑い疑われ続けるよりはマシと思ってるけど。』

 

ランファ『…私は…ダンガンロンパ のことをどうとも思ってないから…』

 

ランファはその場から歩き去っていった。

 

春川『…嘘つき…』

 

そして、春川も屋上から姿を消した。

この5人が5日間…何をするかによってこの世界は変わりだすだろう…

 

 





烏丸ちとせ『どうもみなさんこんばんわ、烏丸ちとせです。
え?なんでこんなに更新が遅くなったのかって?
実は1週間ずっと拘束の用事があって…え?タイムトラベラーズというゲームをやってたから…え!
ちょっと!作者さん!用事は!…え?その用事がが思ってたよりもえらくて車で片道50分かかる所だし…他の車が事故してたし、その次の日に行きたくもないコンサートで寝ようとしたら妨害されたなどがあり、タイムトラベラーズをそのストレス解消で遊んでたからですか…
皆さんもストレスには気をつけましょう、それでは次回。』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第七十六話 俺の思い

更新遅くなってすみません!
最近、知り合いから死ねと遠回しに言われてイライラして中々投稿できませんでした!
ても、気にしないようにしていきます!それでは、どうぞ!


 

ー教室ー

 

夏海『というわけで、改めてあたいの名前は天加夏海(てんか なみ)夏海ってよんでね〜よろしくね、みんな。』

 

青髪の彼女は自己紹介を終えた後に荷田君の前に座る彼女をチラッと見る。

たしかに綺麗だなぁ…とは思うけど。

 

夏海『よろしくな、荷田!』

 

荷田『えっ?なんでおいらの名前知ってるでやんす?』

 

夏海『さっき隣のクラスに行った時のいざこざで背中のユニフォームの名前が見えたからだよ。

ま、5日間だけど頼むよ。』

 

荷田『…なんか外見と中身のギャップが凄すぎて落ち着かないでやんす。』

 

夏海『そうかなぁ?まあ、でも昔からこれだからさあ、治そうとも思わないし、治したくないかな。』

 

荷田『でも、それはメイクでやんしょ、そこまでいくと天才…』

 

夏海『これすっぴんよ。』

 

ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!

 

またもクラス中から大声が出てしまっている。

まあ、この美貌でメイクしていないとなるとおおごとだ。

たしかに隣のクラスの事で大分驚いたがこの発言にもそれと同レベルのように騒いでいた。

最も俺と先生は叫ばなかった。

特に興味がないからな。

 

大河内『…落ち着け!!ともかく、いまは朝礼中だ。終わってから質問して驚け!』

 

皆がふてくされながら朝礼のどうでもいい話を聞いてすぐに天加の周りに集まっていた。

 

趣味は?

体動かす事

 

好きな食べ物は?

たこ焼きとか豆腐よ

 

嫌いな食べ物は?

青汁とかそういう不気味な飲み物

 

運動は好き?

大好きよ

 

兄弟や姉妹は?

いるよ、うちは大家族でいっぱいいる

 

何か好きなテレビとかは?

今は中学聖日記とかリーガルV、ウルトラマンR/B、仮面ライダージオウ、快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャーかな

 

などと楽しそうにクラスメイトと話しを交わす。

なんだかすぐにクラスメイトと馴染んでいるなあ…

確かに可愛いんだけどなんか気になるんだよなあ、なんでだ?

 

荷田『なんか男勝りな性格でやんすけど、あの美貌とスタイルと誰とでも仲良くなる気さくさは凄くポイント高いでやんす。』

 

士『そうなの?そこら辺はよくわからないけどなぁ…』

 

荷田『美人にばかり囲まれている士君にはわからないことでやんす。』

 

士『…そうだよな…』

 

そんなたわいのない会話を空返事で終わらせようとしていた時に前から夏海が現れた。

 

夏海『よっ!はじめまして士君!』

 

士『あ…天加さんだったっけ?何の用?』

 

荷田『ちょっと士君失礼でやんす!

流石にそんな態度は…』

 

夏海『いいよべつに、ちょっと気になったから声かけただけだし、まぁ用はようかもしれないけど…聞きたいことはあるよ。』

 

士『なんだ?』

 

夏海『あんたは一体今、何をしてる?』

 

士『え、何言ってるんだ?』

 

荷田『え、部活なら野球部をおいらと一緒にしてるでやんす

 

夏海『違う、そうじゃないよ。こんな所で何してるんだって言ってんのよ。』

 

士『…何してるんだって…そりゃあ…ぼーっとしとるだけだ。』

 

夏海『心配じゃないの…あの人の事。』

 

そういって彼女は空いていた和那の席を指差して示した。

俺は少し顔をしかめて向こうを向いた。

 

士『和那か……俺には関係ない。』

 

俺のあからさまな変化に対して、夏海はすぐに声をかけた。

 

夏海『ふーん……そんなこと言うんだ…ひっどーい。』

 

士『そんなこと言っても俺にはどうしようもないだろ。和那とは…』

 

夏海『ま、そうかもね。和那とは…か…なら隣のクラスのあの女とはどうなのよ?』

 

士『!!な、なんで…』

 

夏海『話しには聞いてるよ、だって今引きこもってるのはあんたが原因だってこともね。』

 

士『人のプライバシーにずけずけと…面倒だなお前。』

 

夏海『そりゃあまあ、色々とあんのよ。でもさあ、あんたは選んだんでしょ?あの娘に?』

 

士『…そうだよ、それがなんだよ。』

 

夏海『………嘘つき。』

 

ダッ!

 

夏海は俺の所から離れてそのまま走って教室から出て行った。

どこに行ったんだ。

まあいいさ、俺には関係ない。

 

関係ないよな…

しかし、あいつなんだ本当にうっとおしい…

何のために俺なんかに話し掛けてきたんだ

和那がなんだよ!!!

俺にはなあ…俺にはなあ…

桜空が…いや…さらか…

今は…俺が…さらを救わないと…

どうすれば…どうすれば…どうすれば…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうすればいいんだよ!!!

 

 

 

何をすればいいんだよ!!!!

誰か教えてくれよ!!!

 

 

これは俺とさらの問題だし、俺と和那の問題なんだ!!

誰の指図も受けない!!

だけど!!!

俺は…俺は…俺は…

俺では…俺じゃあ…俺なんかじゃ…

 

 

 

 

 

何にも出来ないんだよ!!

 

何をどう頑張っても思いつかないんだよ!!

 

さらになんて声をかければいい?

 

残念だったね

また、頑張ろっていえばいいのか?

そんなわけないだろ!

なんで…なんでなんだよ!

なんでPAを飲ませなかった!!

想像妊娠だけには意味ないと分かっていても割り切れない!

残念だったよ!!

残念で仕方ない!

でも…でも…それだけならまだ…それだけならなんとかなったかもしれない!!

でもそうじゃないんだ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

思った…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あることを思ってしまった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

"想像妊娠"でよかったって……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高校生だから…まだ…高校生だから…

 

責任なんてとれやしない…

 

 

怖かった…とても……怖かった…

 

 

自分が一瞬でも子どもが死んでよかったと考えたら…それはもはや人間じゃない…

 

"クズ"だ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

"クズ"でしかないんだ!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー屋上ー

 

トン

 

 

 

 

 

ランファ『あんた…これはどういうこと…』

 

士『この通りだよ、もう疲れた。俺に…俺にこの二つのドライバーを持つ資格はない。

あんたが持っててくれ。』

 

ランファ『……わかったわ、それじゃ。もう会うことはないでしょ、ばいばい。』

 

タッタッタッ

 

 

俺はランファから背を向けて歩いて教室に戻った。

もうそうするしかなかった。

こんな"クズ"が仮面ライダーになる資格はないんだ。

さよなら…仮面ライダー…

 

ー教室ー

 

俺は今日も戻り席に着いて顔を伏せて一分間だけ泣いた。

全てに別れをつげて…

 

 

 

 

 

ー屋上ー

 

ランファ『…ベルトを渡せとは言ったけど…そういう意味じゃないのに。』

 

ランファと春川が先ほどもらった二つのドライバーを持ちながら話していると一人の人間が歩きながら二人にはなしかけた。

 

??『仕方ないですよ、今はもう…』

 

春川『でも、どうするの?超災害まであと5日…下手したらここは…』

 

??『こいつを使う。』

 

懐から二つの物を取り出した。

ディケイド!カブト!

 

春川『それは…なんであんたが持ってんの?』

 

??『へへ〜ん、私にだって力はあるんだよ?』

 

ランファ『あんた…そんなことしたら…』

 

??『家族が悲しむって言いたいんでしょ。あなたのことだから。』

 

ランファ『そうよ!あなたもわかってるじゃない!』

 

春川『あんた……本気なの?』

 

??『そりゃあやらないと!だって仇でしょ!許せるわけないし…本気だよ。』

 

ランファ『駄目よ!なんとしてでも…』

 

??『やるって言うの…』

 

春川『…いや、私たちじゃ彼女は止められない……なら、戦わない方がいい。』

 

ランファ『魔姫!!…そうかもしれないけど…』

 

??『とりあえず行くから!じゃあね!』

 

その人間は持っていた二つの物を見せびらかして屋上から消えた。

ランファと春川もそのまま屋上から去っていった。

 

 

 

 

 

 

 





烏丸『どうも、皆さん烏丸ちとせです。
今回も面白かったですね〜
え!魔姫っていうのは誰かって?春川さんの名前です。
ちなみにハルマキとよく呼ばれてます。
あ、あとこんなに遅れた理由は作者が本当に言われたのが『あなた私が死ねばいいと思ってる』と言われたからです。
でも、作者いわく『そもそも興味がない、お前の事を考えたことがあるわけないだろ。』との事です。
互いに面倒ですね、それではまた次回!』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第七十七話 あの人は今!も未来も!

 

ー教室ー

 

門矢士のいるクラスとは違う隣のクラスに一人の少女がぽつんとしていた。

 

さら『……』

 

芳槻桜空…いや、芳槻さらは一人で席に座り窓から外の青空を見ていた。

どうにもならない感情を空に向けていた。

二時間目の授業前の休み時間にしては疲れたような顔をしていた。

 

…仮面ライダー555…あと少しで見終わりますけど…

40話まで見たけど…

なんだか見たくない…

色々と醜いものを見た感じです…

 

今、自分の家は私にとってどこなんでしょう?

私に今、帰る場所はあるんでしょうか?

居場所はあるんでしょうか?

もしかしたら私にはそんな場所ないかもしれません。

何故なら私は……

彼をお姉ちゃんを裏切った!!

赤ちゃんがいなかった事にイライラして士にもお姉ちゃんにも辛く当たってしまった。

なんてことを…

信じようと思っても…555を見て思ってしまった。

 

人は裏切る

人は信じられない

 

わたしには居場所がない……

何故なら私はこのように他人を騙していたんだ……

なら…もう…いやだ…

誰とも付き合いたくない

もう…もういやです…

 

 

他人を裏切る自分は嫌です…

 

 

そんなことを考えていた私に転校生の子が私の席に来て話しかけてきました。

 

 

優巧郎『あの〜ちょっとだけいいかな?』

 

 

例の転校生ですか…

別に興味ないですけど話しかけられたなら反応はしないといけないですね。

 

さら『なんですか、特に用事がなければ話しかけられたくないんですが。』

 

とりあえずなんとなく突き放すように話しますが彼はそのまま話し続けました。

 

優巧郎『そういう訳にもいかない…というか…なんというか…』

 

さら『ならとっとと話してください。』

 

なんかおどおどとしている?

なんででしょう?

 

優巧郎『残りを…見ないんですか…仮面ライダー555?』

 

!!

その仮面ライダーの名前に私は驚きを隠せなかった。

なぜなら今まで見ていた仮面ライダーは電王だけだと言ったことがあるが、555を私が見ていることを知っているのは春川という人だけのはずなのに…

 

さら『え…なんでそれを?』

 

まさか春川さんの知り合い?

と考えてましたがそうではなさそうでした。

 

優巧郎『それはですね…そこに落ちていた日記から知ったんですよ。』

 

そう言って手帳を私に見せた。

その手帳は確かに私が書いていた手帳だった。

でも、それは…

 

さら『……そうですか、でもそれがどうかしたんですか?

別に途中で見るのをやめたっていいじゃないですか?

私には私の自由があるので。』

 

その人を突き放すように言葉を投げかけた。

しかし、それでも…

 

優巧郎『確かにそうかもしれないけど、それは投げ出したことだと思うよ。

どんなものでも投げ出すのはよくないと思うんだ。』

 

さら『投げ出すのはよくない…ですか…でもこれを見て何が変わると思うんですか?

あなたはこの555を見て私はどうなると思うんですか?』

 

優巧郎『絶対に変われるよ、その心も体もみんな変わるんだ。

そしてある人から僕はこう教えてもらって生きてこれたんだ。"お前は偉い、お前は凄い"って。』

 

何処かで聞いた事あるような…

でも、それだけで…

 

さら『…お前は偉い、お前は凄いですか…でも、そんなこと忘れてしまえばおしまいですよ。

人によっては嫌な事はすぐに忘れますから、そんなものは…』

 

優巧郎『それは嘘だよ。忘れたい事はあってもそれがあったからこそ何とかなったものもあるんじゃないの。

辛いものはともかく…

だったら、それを忘れちゃいけないと思うんだ。』

 

さら『…………なら、私にどうしろと?』

 

優巧郎『とりあえず555を全部見終わってほしい。

それから結論を出すのが一番です…よろしくお願いします。ま…』

 

さら『?今、何かいいました?』

 

優巧郎『ううん…でも、見て見るだけ見てみましょうよ。

仮面ライダー555を最後まで…

頼むぜ…俺は…』

 

そう私が言うと彼はニコリと笑みを浮かべた後にその場から去っていった。

臆病ながらもその芯はしっかりとしているみたいですね。

私と違って…

 

私は……

 

どうなりたいんでしょう。

 

彼のことを忘れたいの?

 

彼と体を重ねたことを忘れたいの?

 

彼の赤ちゃんのことを忘れたいの?

 

……彼は…どうなんでしょう…

 

彼は一緒にいてくれるんでしょうか?

 

赤ちゃんがいなくても私のことを大事にしてくれるんでしょうか?

 

わからない…わからない!!!

 

でも…でも……

 

 

 

 

 

 

 

 

私は…

 

私は……私は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

忘れねぇよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

お前がどんな人間であろうと忘れねぇよ。

 

愛した男なら…秘密を打ち明けあった男なら

 

信じてもいいんじゃないのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

信じる……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、ただ…信じる。

 

それだけで十分だ。

 

それだけで全てが丸く収まる。

 

例えどんな事があっても…

 

お前に忘れられてもあいつは覚えてるだろうなあ……

 

だって………

 

 

あいつは…

 

あいつは……

 

 

 

門矢士は………あんたの愛する男で…俺の…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

がばっ!!!

 

 

 

 

さら『はぁ…はぁ…はぁ…』

 

気がついたら既に二時間目の授業が終わり、三時間目が始まっていたのだ。

 

担任『おい、大丈夫か?芳槻?』

 

さら『信じる……忘れない……』

 

担任『な、なんだ?どうした?』

 

さら『先生、すみません。私、やっぱり頭がクラクラします…もしかしたら熱のないインフルエンザかもしれません。

とりあえず保健室に行きます!』

 

担任『え…お前…げ…』

 

桜空『それじゃ!!』

 

病人らしくないような姿でダッシュで保健室に私は向かった。

しかし、このダッシュには目的がある。

それは勿論…

 

 

 

 

 

 

 

 

桜空『仮面ライダー555を観て、自分を変える!彼のために…私を愛してくれた彼のためにも…私は忘れない!

彼のことを!赤ちゃんのことを!』

 

シュイーン カチ

 

途中、走る私の制服のポケットに謎の膨らみが出来たが私はそれを気にせず保健室に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





烏丸ちとせ『どうもみなさんこんにちは、烏丸ちとせです。
ええ、皆さんいかがお過ごしでしょうか?作者は本当に忙しいと申しており、切羽詰まっている状況でございます。
え?年末だから暇だろって?そりゃあ誤解ですよ〜たまに言われるんですよ、年末は暇だって。
違うんですよ〜特に色々とあって年末は忙しいんですよ。逆に普段よりも年末年始の方が忙しい人もいますよね〜
ところで、今回の話いかがでしたか?
さらさん…いえ桜空さんの心の葛藤のお話でしたね。
この話しを考えている時に映画を観て、作者はすぐに書き終わりましたよ。
ネタバレ感想をまた、かけたら書こうとおもいます。
行けたら行くにならないように頑張ってるそうなので、なるべく暖かくみまもりましょう。
以上、烏丸ちとせでした。また、次回〜』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第七十八話 NOTした男で悩む女

 

ー女子寮ー

ー部屋ー

 

ここは、親切高校女子寮。

男子禁制の場であり、男子職員も立ち入り禁止となっている。

そのため、もし何か生命に関わる超一級の非常事態が起きない限りここに男は現れない。

最も例外が許されているのはヘルガ姉貴の子供だけである。

赤ちゃんだったり、2.3歳児は女子生徒や職員からも大人気で、癒しとされて喜ばれている。

男子寮もほとんど内容は女子禁制な所以外変わらない。

 

その女子寮のある部屋でひとりの女の子が泣いていた。

 

和那『ぐすん…なんで…なんでなんやろ…』

 

その女の子の名前は茨木和那。

別世界では、大江和那と呼ばれる彼女は今日も泣いていた。

あの日(第七十三話)以降、一度も部屋から出てこずにルームメイトの水沢も心配そうに声をかけるが反応はなかった。

一応、友人の天月、神条、浜野、高科が声をかけるが出る様子はなく停学手続きをしている状況だ。

このままだと留年してしまう。

ただでさえ、一年過去に留年している彼女がこれ以上留年するのはよろしくない。

それでも彼女は出てこない…

 

和那(うち…このままやと…留年かな…いや、ここの高校厳しいからなぁ…退学かもしれへんな。ま、でもええわ…どうせうちには…)

 

うちはもうええ…

どうせやる事も何もない

目標もないし、希望もない

どうせ家…いや、あそこが家といえるもんでもないなあ…

 

うちの家系はめちゃくちゃや。

なんや有名な一族の血統にあるとかは聞いてるけど親戚のおばはんどもは嫌いや。

うちの両親は若い頃、飲酒でヤク中の女の車にはねられて死んだらしい。

なんでそんなことをしたかというと仕事のミスを指摘したら逆にされて、イライラしたからだそうや、その相手はよく覚えてないが…というよりあんま知りたくなかったわ。

ふざけんな…なんて当時1歳のうちにはわからんかった。

 

それから、おかんの妹つまりうちの叔母さんに引き取られる予定なんやったけど、うちのことを腫れ物扱いしか育児放棄。

なんか浮気して作った子どもの子育てをうちの両親に押し付けようとした時に死んだからイライラしていたらしい。

そして、その子を母方の祖父母に預けて男遊びに走った。

 

うちは父方のじいちゃんに引き取られて暮らしたわ。

その時の暮らしが一番良かったわ。

でも、小学校に入ってからでかいうちはいじめの標的やった。

先生は見て見ぬ振り、しかもいじめの対象はその学校でうちだけやったから校長先生はうちに犠牲になれとかいっとったわ。

じいちゃんを頼ろうにも高齢で家がある山から降りるのも困難やったし、そういう学校関係のことを持ち込みたくなかった。

 

何も出来ない…

どうせうちは…

 

そんな事を考えていたうちは空っぽやった。

 

何もない自分はなんで生きているんだろう。

 

そう考えたらなんでもよくなった。

 

うちは喧嘩を始めた。

いじめていた奴を力でねじ伏せて、その地区で威張り出した。

持てるものは全て使うために暴力で解決しようという考えに辿り着いた。

だけど、その考えは甘かった。

 

いじめっ子の奴等の兄はなんか高校生の不良グループのリーダーやったんや。

それで、うちは囲まれた。

この時に本来はボコボコにされるんやったんやろうなあ…

調子乗ってた罰かな…

小学校高学年のうちじゃあ勝てへん…

そんな諦めていた時に…

 

 

 

 

 

奇跡は起きた!!!

 

 

 

 

おばあちゃんが言っていた…そばにいないときはもっとそばにいてくれる

 

 

カブトさんや!

うちのことを仮面ライダーの一人、カブトさんが守ってくれたんや。

数年前、悪の組織と呼ばれていたプロペラ団を壊滅させた仮面ライダークウガの仲間で2006年に放送していた仮面ライダーカブトの主役のライダー!

 

武装した高校生たちをキャストオフという外部装甲をパージして当てる技で全てなぎ倒した。

そして、うちと手を繋いで一緒に帰ってくれた。

あの時は本当に嬉しかった。

自分を本当の意味で信じてくれる人に出会えたと思ったわ。

 

そして、そこからうちの人生は変わった

 

仮面ライダーカブトのことを調べ、全ての玩具を買い漁って、DVDを全部買ってかぶりついて見ていた。

なんやマスコミから仮面ライダーの質問ぜめにあって、学校側の対応としてうちは一年引きこもりになった。

昔やからともかく今は学校はそんなこと出来へんけどな。

凄い嫌なイメージあるけど、うちはその一年間を仮面ライダーカブトを知ることに使った。

 

必殺技にライダーの特徴などなどあらゆる物を調べてカブトを見たわ。

そんなことしていたらいつのまにか一年経ってて、学校に戻ったわ。

そしたらなんや上手くいく友達も多く作れてな、楽しかったわ。

 

かつてうちがあんまり人と関わらないのはうちに趣味とかが無かったからかもしれへんと今頃思った…

なぜならうちは仮面ライダーカブト以外あまりそういったものに興味持ったことない。

他の仮面ライダーもよく知らへん。

でも、カブトのことだけはめっちゃ調べた。

そのお陰で男子はもちろん、女子とも交流が増えた。

ま、いじめっ子はいたけどな。

 

でも、それも変わった…

いじめっ子がいなくなったことがあった。

 

"仮面ライダー革命"

 

これで全ての国民は知った。

自分達が操られるだけの愚かな人民だったこと

支配者たちがやってきたえげつない出来事

社会の仕組みなどなど…

 

だけど、悪いことばかりではない。

仮面ライダーの事を誰もが認めるようになった

今までは唯のTV番組の絵空事程度にしか考えていなかった人間も仮面ライダーのことを世界を救ったヒーローだと認識した。

そうしてうちの元にも何人かが集まって仮面ライダーの事を聞くようになった。

色々と盛り上がっていじめっ子達は孤立し、うちはみんなとかなり仲良くなっていった。

 

でも…

 

 

寂しかった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会いたかった…

 

 

あの人に…仮面ライダーカブトに

 

会いたかった。

 

カブトの俳優さんのロケ地とかに行ってみたけどこの人があの時のカブトとは思わなかった。

声は確かにあの人だったし、身長もそんな変わらないはず…

でも、違った。

あの人はあの時のカブトさんやない!

断言できた。

それからも仲良く順調に成長して、親切高校に入学した。

全寮制の学校に入ったのはじいちゃんが中学生になってから死んで、遺産やらなんやら相続したらそこそこの金になって一人暮らししたまではよかったんやけども…

 

久しぶりね、和那ちゃん

 

と、借金まみれの叔母さんが家に帰ってきた

葬式も火葬も参加しなかった人が借金を持って帰ってきた。

どうやらなんか借金を踏み倒して生活保護を受けているらしいし、DVしとるらしい噂を耳にしていた。

そこで、うちの爺ちゃんの遺産を貰おうとうちに擦り寄ってきたわ。

ここで追い払いたかったけど、

 

'.酷いことするのね、和那ちゃん。

あなたのお母さん…つまりお姉ちゃんとは仲良くしていたのに。

ぜひ、息子と遊んで仲良くしようよ。'

 

こいつのこんな会話を耳に入れると吐き気すら覚えた。

でもうちはこう答えた。

今思うとあまりに酷いことを言ってしまったと感じる。

 

うちに関わるとカブトさんが黙ってへんで。

と言ったら顔面蒼白にしてその場から出てったわ。

実際に仮面ライダー革命の時にちょっとだけあったけどそんな関係はなかったけど、うちの後ろ盾になってくれるのはカブトさんしかいなかった…父方の祖父母は叔母さんの味方やったから…

本当に申し訳なかった。

そのことについて謝りたいこともあってカブトさんに会いたい願望は年々増えるばかりやったけど。

そして、この親切高校で再開した。

 

カブトさんの知り合いと言う男

"門矢士"に出会った。

なんか仲良く出来る友達が出来たおもうた…

そこから、桜空、荷田、ナオ、いつき、五十鈴達と仲良くしていったわ。

段々と大親友のように…

でも……うちは裏切られた

 

門矢士は仮面ライダーカブトやった!

 

いや、正確には仮面ライダーディケイドカブトフォームと呼ばれるような存在で、仮面ライダーカブトではなかったらしい。

カブトさんは門矢士だった、その事実に対して驚き半分、嬉しさ半分やった。

しかし、助けられた理由を聞いて驚いた…

 

 

 

 

 

 

 

 

うちが世界を脅かす悪になる。

 

仮面ライダーだから助けた

 

この二つの理由を聞いてうちはキレた。

 

ふざけんな!!!

そんなことをために助けたんか!

うちのためやないのか!

自分の為なんか!自分が目立ちたいだけなんか!!

この!仮面ライダー!

良かったなぁ…目立てて!!!!

 

うちはそういって言葉を投げかけてその後は今のように泣いている。

 

うちの人生はなんやったんや!!!

 

あんただけが…カブトさんだけが全てやったのに!

うちは…うちは…

 

もはやこれ以降誰が来ても意味はなかった。

多少会話はするが、ほとんど門前払い。

ルームメイトの水沢も心配してくれとるけどあんま意味ない。

あいつは男が出来たいうとるしな……

 

ま、もうどうでもええ…

 

うちはもう……

 

 

ピンポーン。

 

 

急にチャイムが鳴り、びくんと体が震えるがうちはそのチャイムを無視した。

 

ピンポーン

 

ピンポーン

 

ピンポーン

 

何度もチャイムを鳴らされ、丁度あいつのことを思い出して怒りたかったので外へ飛び出し、力強く声を出した。

 

和那『うるさい!!なんや人が寝てるのにじゃかあしい!!』

 

そうすると、そこには見たことない人がいた

 

??『やっぱり出て来たか…あたいの言う通りになったってことね。』

 

和那『な、だ、誰や!!あんたは!一体…』

 

夏海『あたいの名前は天加夏海!!なみって呼んでくれ、よろしく!』

 

和那『て、てんかなみ…な、名前はともかくなんでここに?』

 

夏海『まあ、用事があってな。あんたのクラスに入ったから、自己紹介に来たんです。

それだけって訳でもないけどね。』

 

和那『く、クラス……が同じ…転校生か?』

 

夏海『ちょっと違うんだけどね〜ま、そんなもんだから、とっとと停学取り下げてクラス行こう!みんな、待ってるよ。』

 

和那『…な、何言うとるんや!うちは…戻らん、このまま…学校やめ…』

 

夏海『逃げるんだ』

 

和那『え。』

 

逃げる…

 

夏海『そうやって逃げて逃げて、駄目だよ。立ち向かわないと道は開かれない。』

 

和那『そ、そや!何が悪いんや!うちは逃げるで!』

 

夏海『お父さんが言っていた…逃げていても必ず全てに立ち向かわないといけない時がある。

その時に互いに守り愛し合う者がいたら…全てを変える事が出来る…ってね。』

 

和那『……立ち向かわないといけない時…』

 

夏海『それが今よ。わかったら、行きなさいよクラスに…そして立ち向かって…さらに…士に…カブトさんに…あの男は私がなんとかするから!!お願い!かあ…』

 

そういうと彼女は走り去って行った。

うちはそこから動かず考えることにした自分が立ち向かうことを…

 

 

和那『うちは…さらに…士に…カブトさんに…何をすればいいんやろ…』

 

士のことをうちはどう思っとるんやろ…

 

 

 

 




烏丸ちとせ『どうもーこんばんはー、今年も皆さまお疲れ様でした。
2018年最後の更新です、それではみなさま来年もよろしくお願いします。それではまた来年〜』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第七十九話 桧垣の野望

 

ー異世界ー

ー廃墟ー

 

ランファ『はっ!はっ!てりゃああっ!』

 

ぎゃあ!

 

わたしの名前はランファ・フランボワーズ。

この世界で今、ジャジメントの手先と戦っている。

大雨の中、そこら中に水溜りが出来るほどずぶ濡れになりながら戦っていた。

大江和那と10主…つまり別世界の門矢士が死んでいたあの世界のことである。

最原、百田が潜入し、ライム、チェリー、ブラッドベリーが洗谷と戦った世界で、今戦っているのだ。

グリッターの力を使い、追手を次々と倒している。

 

ジャジメントがやろうとしているのは世界の破滅、つまり前々から予告されていた超災害を引き起こそうとしていた。

 

手先を一通り倒すと…そこに超災害を起こそうとする男がいた。

白衣を着た…ある男が…

 

ランファ『数を揃えたのは流石ね…一体何があなたを動かしているのかしらね。

ねえ?桧垣先生。』

 

にやにやと笑う男がランファの前に現れた。

 

桧垣『初めまして…邪魔者の蘭花・フランボワーズ。

エンジェル隊のエース。』

 

ランファ『こちらこそ初めまして。へぇ〜私のことが知られてるなんて光栄ねー。』

 

桧垣『ええ?何度も何度も楽しませて頂きましたよ、あの拷問映像…最高でしたよ…』

 

拷問映像

その言葉に私は動揺した。

それに加えてあいつは私の拷問時の写真を見せびらかした。

何故なら拷問という言葉はエンジェル隊にとってなによりも精神的ダメージを与えるものとなっている。

かつてのザール戦争終盤に起きた"地獄の半年"と呼ばれる期間に私達が受けた暴利のことで、タクトが死にバラノイアを中心にした奴等の拷問を受けていたからだ。

私はすぐにキレた。

 

ランファ『黙りなさい!!あの時は……』

 

パン!!!

 

えっ…

 

一瞬だった

 

彼は私からライドブッカーを奪い取った。

しかも彼は彼であって彼じゃなかった。

 

桧垣『これですよ、これ。これが欲しかったんですよ。』

 

なっ!

 

本当に一瞬だって、すっと手が伸びて私の背中に括り付けていたライドブッカーを奪い取った。

なんで?

 

なんでなの!

 

なんでこいつは……

 

 

桧垣・桧垣『この仮面ライダーのカードをね。』

 

二人いるのよ!!!

 

私の背中から士のライドブッカーを奪い取ったのは私が前で話していた桧垣と同じ顔をした男だった。

しかもそいつはまるっきり顔が同じであった。

双子…なんていうことは考えなかった。

いや、何故考えなかったというと…

こいつらの顔は全く同じだった。

同じとしか言えなかった…

 

桧垣『驚いていますか?まあ、確かにそうかもしれませんね。では、私を桧垣、あなたのライドブッカーを奪った彼を桧垣Aとしましょう。』

 

桧垣A『私の名前は桧垣Aです。ここの桧垣と同じ人物です。しかし、私は桧垣のクローンではない…』

 

桧垣『まあ、わからないかもしれませんね。なんせこれはある仮面ライダーの力によるものです。』

 

ある仮面ライダーの力?

…考えられる可能性が多過ぎる…

剣のアンデットの変装

カブトのワームの擬態

電王の時間移動列車

ダブルのダミードーパント

ウィザードのコピー

ドライブのカラフルコマーシャル

エグゼイドのアイテム分裂化

ビルドのエボルトの顔変化

 

どれかしら…最後のエボルトの力だったら最も厄介ね…エボルトは私達がザール戦争で苦戦した敵の一人だしね。

 

ザール戦争時、私達が苦戦した敵はカイザーブルドント、零影、マークニヒト、ジニス、ワルプルギスの夜、ロードバロン、ダークティラノ、マスターテリオン、ゴジラ、コダラー、シラリー、黒き月、デズモゲヴァルスと並ぶ実力者のエボルト。

 

破滅天使ゾグ、破壊神ガタノゾーア、ブルドントマルチーワ夫妻、皇帝ワルーサと共に最終決戦で戦った強敵…

 

あの時は本当にしんどかった。

思い出すだけでも吐き気をすることなのに…

ゾロリとタクトが地獄旅行を終えて復活しなかったらどうなってたことか…

 

1分ほど考えても私は答えが出なかったので桧垣が話し出した。

 

桧垣A『正解は仮面ライダー龍騎…私はミラーワールドを行き来する力をもっているのです。』

 

ランファ『…ミラーワールド…まさかあんたは!』

 

桧垣『気付きましたか…そうです。桧垣Aはかつて仮面ライダーディケイドが一番最初に破壊した世界の桧垣です。』

 

ランファ『なるほど…あんたはワームと入れ替わりにミラーワールドに連れてこられた。

だからミラーワールドにいてもおかしくない。けど、ミラーワールドから現実世界に行くには…』

 

桧垣A『いえ、簡単でしたよ。何故なら仮面ライダーが私…いえ…私達を集めてくれましたから!』

 

桧垣Aの周りに数名の桧垣が鏡の中から見てきた。

これは…まさか…

 

桧垣達『そう!私達は仮面ライダーに封印された桧垣!あらゆるパラレルワールドで仮面ライダーは私を封印した!

このミラーワールドに!その結果私は沢山の私とある人の手助けにより、このカードを手に入れた。』

 

ランファ『なるほど…全てが繋がったわ。

私達が仮面ライダーに頼んだ茨木和那の救出をあなたは利用した。

仮面ライダーが戦うことによってジャジメントは全滅する。でも、彼は人を殺さないがダークネビュラに閉じ込める。

それを逃れるためには彼の怒りを買えばいい。』

 

桧垣A『ええ、その通りですよ。ミラーワールドには様々な私がいました。

都合良くたくさん私がミラーワールドにいましたからね。』

 

ランファ『あんたが親切高校でやってきたことは学校の生徒を脅し、超能力者にしてジャジメントの兵隊にする。

薬や家族を人質に取るやり方を仮面ライダーは絶対に許さない…私もね…』

 

桧垣達『そう!だからこそ彼は私をダークネビュラを送らずにミラーワールドに送ってくれた…姿を変えたものもいましたが、頭は変わってなくて安心しました。

そして、私達は集まり知識を共有した。

それに加えてある人物の助けでミラーワールドを移動可能になり、私達の研究であなたから奪ったこのカードからあるものを作る。』

 

ランファ『カードを奪えばあなた達の勝ちじゃないの?』

 

桧垣『違います…このカードからあるものを作りだして…仮面ライダーに復讐をします。私の研究を邪魔した仮面ライダーに…』

 

ランファ『…なるほど、あなたは人を不幸にして自分が不幸になったら逆怨みか…

自業自得よ…仮面ライダーはあなたに殺された者の仇を討っただけよ。でもそのカードはあなたには使えないわよ。』

 

桧垣A『ええ、どんなに研究しても私達にこのカードは使えないと判断しました。

しかし、こうすればいいんです。』

 

桧垣Aは懐から掌一個に収まる個体を持っていた…あれは…まさか!!!

 

桧垣『驚いているようですね。そうです、桧垣Aが持っているのはブランクライドウオッチ。』

 

桧垣達『私達の研究により生み出されたこのブランクライドウオッチは本物同様にライダーの力を奪う!

そして、このライドウオッチでアナザーライダーを産み出す事ができる!』

 

ランファ『!!"あいつら"がどちらかが消えてもとはこういうことだったのね…』

 

桧垣『そういうことです、つまり私達は555かカブトの力を奪いアナザーライダーになることが出来ます。

そしてそれが、どちらになるかは門矢士次第です。

最も…私の予想ではアナザーカブトになれると思いますが…』

 

ランファ『させない…絶対にそんなことは!!』

 

私は光を込めて殴りかかろうとしたが、グリッターの光が消えてしまった。

 

ランファ『!!えっ!どういうこと…あっ!私とタクトが…今喧嘩しているから関係が上手くいかずに解除されたの!

あーっ!もう!タクト!ちっ!仕方ない、この勝負預けるわよ。』

 

私は仕方なくその場から逃げ去り、自分の世界へと帰った。

 

桧垣『さてと、待っていてください仮面ライダー!私が…あなたに復讐をしてあげますよ。私の…いえ…』

 

桧垣『私達の研究を破壊したあなたを!!必ず!はっはっはっ!』

 

桧垣達のかけているメガネが白くなり、その表情の不気味さはその世界の悲惨な運命を嘲笑っているように見えてならなかった。

 

 

 

 

 




烏丸ちとせ『あけましておめでとうございます。
といっても今更感満載ですね。
今年も何卒よろしくお願いします。
さて、私どもはこの2章を終わらせるべく制作頑張っています。
本当にあと少しですのでお付き合いください。
それでは、また次回。』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第八十話 俺の嫁

遅くなってしまい、申し訳ありません。
なるべく月曜日に投稿したかったのですが、事情によりできませんでした。
今後は毎週月曜日投稿する努力をしますので、よろしくお願いします。


 

ー親切高校ー

ー屋上ー

ー昼休みー

 

ここ、親切高校の屋上で待ち合わせをするものがいた。

芳槻さらがまず、そこにいた。

一人でずっとそこにいて、じっと出入り口を見つめていた。

彼女は待っていた。

門矢士を待つこと5分、門矢士はおぼつかない足で歩いて屋上に来た

転校生が来てからもう既に4日経っていた

明日には彼らは帰り、普通の生活に戻るだろう。

でも、その前に門矢士と芳槻さらは会わないといけなかった。

 

士『…久しぶりだね。さら…元気…ではなかったよね。

ごめん…俺が変なことしたから…』

 

さら『……』

 

面と向かって話す士の顔を見れないさら…

当たり前だ。

想像妊娠と判断してから二人は顔を合わせず、互いに避け続けていた。

それが、互いのためになると…

 

士『辛かったよな…あれから…俺も…何度も何度もさらのお腹の中の子の事考えてた。』

 

さら『……』

 

士『……でも、それだけじゃダメだった……さら…いや…桜空…本当はもっと自分の事を見て欲しかったんじゃないのか…』

 

さら『………』

 

士『…自分のことを…芳槻桜空としての自分と…芳槻さらとしての自分を…受け入れて欲しかったんだろ。』

 

さら『………』

 

士『いくつもの自分がいて…そんな自分それぞれを見て欲しかったのに…認めて欲しかったのに…俺はそれを否定してしまった。』

 

さら『……』

 

士『人を信じることも人を疑う事も重要だ。そしてそれをバランスよく考えて使う事も重要なんだ。

それが出来なかったんだろ?』

 

さら『……………は…い……どうしてわかったんですか……』

 

士『桜空は人を信じすぎる、さらは人を疑いすぎる。だからどっちかしかないから馬鹿な俺でも簡単にわかったよ。

でも、どちらも理解しなかった俺は……愚かだよな…最低な奴…だよな…』

 

桜空『そんなことありません!!!』

 

士『さら…いや…桜空…今はどっちなんだ。』

 

??『…どちらでも、あります。桜空でありたいしさらでもありたい…私はあなたが言った様な人になりたいんです。』

 

士『え…』

 

桜空『言われなくても私はそのことに気づいてますよ。

人を信じる桜空としての私…』

 

さら『人を疑うさらとしての私…』

 

桜空(さら)『ふたりの桜空(さら)をまとめる事が大事だって、でもそれを上手く使えないんです!』

 

士『だから俺がここにいる!!!!!!!』

 

さら(桜空)『え…』

 

士『信じる桜空じゃなく、疑うさらでもない。もう一人の桜空(さら)になってほしいんだ。わかるよな?』

 

桜空さら『もう一人の私…それってまさか…』

 

士『そう…それは…』

 

士『俺の…』

 

さら桜空『士の…』

 

士・桜空『嫁としてのさら!!』

 

そういうと士は桜空に走りこんで腕で強く抱きしめて熱い口付けを行った。

互いの唇が離れることを知らない…

いや、最初からまるで一つだったかの様に二人は繋がっていた。

 

シュン!!

 

春川『あんたらもういいでしょ。』

 

口付けを続けていた二人を影から見ていた春川は呆れた様に出てきた。

しかし、春川の声かけに反応しない二人に春川は少しイライラしつつも声をもう一度かけた。

 

春川『二人ともいい加減にしなさい!』

 

ビクッ!!!

 

士と嫁桜空は大声を聞いたのちに唇を離して春川の方へ目を向けた。

 

士『な、なんだよ春川さん。』

 

嫁桜空『…ず、ずっと見てたんです…か…』

 

顔を真っ赤にした二人が春川をじっと見つめる。

はぁと溜息をついた春川は制服のポケットに手を入れてブランクライドウォッチを取り出して渡した。

 

春川『これはライドウオッチ…といっても既に私の力は入れてある。

嫁桜空、士あんたらが一緒にこのボタンを押すことでこれはファイズライドウオッチになるのよ。』

 

士『どうしてこれを…』

 

春川『あんたらがしっかりと答えを出したからよ。嫁桜空は新たな自分を、士は桜空とさらを受け入れる自分を見つけた。

いくつもの自分を見つけ、受け入れる事それこそが私が持っていたファイズの力を受け入れる強さ。』

 

嫁桜空『ファイズの力…だからあなたは私にファイズを。』

 

春川『それもあるけど、あんた自身オルフェノク達から教えてもらう事も多かったでしょ。ファイズはあんたが見ておくべき大事な作品だったのよ。

そして、もう一つ…あんたのポケットに入ってるそのブランクライドウオッチ出してごらん。』

 

嫁桜空はポケットに手を入れて出すとそこにはブランクライドウオッチがあった。

先程感じた違和感の正体を見て嫁桜空は少し驚いていた。

 

嫁桜空『あ、これって…ブランクライドウオッチ…』

 

春川『それは仮面ライダー電王のライドウオッチ、で、それを使うには…』

 

ガチャッ

 

優巧郎『僕の力が必要なんだよ…』

 

入口の扉から出てきたのはなんと転校生の優巧郎だった。

彼は少し悲しみの顔を見せながらも笑顔を作り、俺と嫁桜空の元に来てすぐにふたりの手を握った。

 

嫁桜空『え…ちょっと…』

 

士『な、何を…』

 

戸惑う二人は手を離そうとするがそれをさせないように優巧郎は強く握る。

 

春川『とりあえずそのままでまずそのあんたが持ってた奴を押して…その後にこのライドウオッチを押して。』

 

嫁桜空『は、はい。』

 

ちゃ

ファイズ!電王!

 

ボタンを押したらブランクライドウオッチは

 

士『な、なんで…』

 

春川『そりゃあ決まってるじゃない。この優巧郎があんた達の息子だからよ。』

 

士・嫁桜空『えっ!ええええええええ!!』

 

二人は驚いた。

そりゃあそうだろう。

目の前の人間が自分達の息子だと聞かされたら驚くのは当然だろう。

 

春川『はぁ…わかったはずでしょ、ヒントは名前よ。

海場優巧郎…ファイズと電王の登場人物から連想できるでしょう。』

 

士『確かに…そうだった。』

 

春川『まあ、ここ数日おかしかったから知らなくても仕方ないけどね。』

 

優巧郎『そうだよ…パパ…ママ…』

 

嫁桜空『あなたが…私の息子…』

 

士『ちょっと…待て…ということは…天加夏海は…まさか!!』

 

春川『察しがいいわね。そうよ、あんたの…娘よ!』

 

!!!!!

衝撃が走る。

しかし、春川は少し冷ややかな目で声を荒げていた。

士は不安そうな表情を浮かべ、冷ややかな春川の様子から考えた。

そして、ピンと浮かんだ答えがあった。

 

でも、それは…それは!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

春川『気付いたんでしょ…天加夏海…の正体は…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やめろ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

春川『カドヤナツミ…そして…その母親は。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やめてくれ!!!

 

もう!

 

俺は…嫁桜空の…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

春川『茨木和那よ。』

 

 

ガタン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





烏丸ちとせ『みなさん、こんにちは烏丸ちとせです。
作者の事情とは?なんだと思いましたか?
本当に色々とバイトで、忙しかったのもあるんですが…スーパーミニプラのギャラクシーメガ、デルタメガを作るのに大変だったのです。
本当に申し訳ありません。
こんな人ですが、これからも応援よろしくお願いします。』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第八十一話 遅すぎた結論

本当に遅くなってすいませんでした!
なんとか復帰しました!
急いでこの章の文を書きますので、何卒よろしくお願いします。


 

ガタン

 

その音を立てたのは側から見ていた茨木和那であった。

彼女は待っていた。

自分の事を士はどう思っているか

自分は士をどう思っているのかそれを知りたかった。

そして、それを確かめるためにうちは転校生の夏海にトイレで会ってブランクライドウオッチを貰った。

 

夏海『これを持っててほしい…多分結果は変わらないけど…』

 

和那『なんでこれを…これって今の仮面ライダーのおもちゃやろ。』

 

夏海『あたしにとってそれはもう必要ないというか…必要だったけど…もういいや。』

 

和那『えっ…必要だった…』

 

夏海『もしかしたら返して欲しいかもしれないけど…やっぱり…最後まで望みは捨てたくないし。

お父ちゃんが言っていた…勝負は最後の最後まで諦めず…

それでも駄目ならあたいは他の皆が出来ないことを彼らの代わりにやる。それが最大級の恩返しじゃない。』

 

そういって

 

和那『え…その言葉って…』

 

 

本当に助けてほしい時に助けてもらう存在がいない人にとって仮面ライダーは救いなんだ。カズにとって仮面ライダーカブトはそんな存在なんだろ。だったら俺たちは彼らに出来ないことを彼らの代わりにやる。それが最大級の恩返しじゃないのか

 

 

 

士の言った言葉…偶然なんか…

 

そんな彼女をうちは他人とは思えへんかった。

 

そのままとりあえず彼女と別れて屋上のドアを開けた…

 

そしてうちは見た…聞いた…

 

抱き合う二人を見た。

 

士と桜空…幸せそうやった。

 

大きな声を出し、激しい接吻をしとった…

 

それが…なんでやろう…悔しい…

 

やっぱり…やっぱりうちは士を愛していたんやったんやな…

 

なんやかんや言っても助けて貰ったのに変わりはあらへん…

 

そして今日まで仲良くやってた…

 

男友達の少ない内にとって…そういう感情は起こりにくかったし…

 

否定したかったけど…

 

うちは士が初恋の人やと何度も思ってしまう。

 

でも…二人は仲良し…やし…二人は愛し合っている。

 

なら…うちが引くのは普通や。

 

ま、元々カブトさん以外の人は考えられんかった。

 

それにカブトさんが士とわかった時でもそれはそれで良いともちょっと思ったわ。

 

 

ま、ええか…

 

と、そんな感情になりかけた時にあの人はライドウオッチの説明をしていた。

 

そして、とんでもないことを言った。

 

転校生は士の子ども…そして…夏海は…

 

 

 

ー屋上ー

 

和那『そうなんか!!うちの子どもなんか!夏海は…天加夏海はうちと士の子どもやったんか!』

 

大きな声で叫ぶ和那の目からは既に大粒の涙が出てきていた。

 

春川『そうよ、あなたの子どもよ。本名は門矢夏海、門矢士が二番目に救った世界(和那バッドエンドルート 第十三話)の長女よ。』

 

優巧郎『そして僕の本名は門矢優巧郎。夏海姉さんがいた世界とは違う別世界、一番最初に救ってくれた世界産まれなんだ。』

 

春川『この二人はそれぞれ別世界からあなた達を救うためにやってきた…もうすぐ来る超災害からあなたを救うために…』

 

士『超災害…なんだよ、それ!』

 

感情が安定してへん…

ま、当たり前か…

 

春川『レスキューフォースと呼ばれる2008年に放送された特撮番組のフレーズで、人知を超えた災害を超災害と呼んだ。そして今回の超災害の原因は…』

 

 

ドッコーーーーン!!!!!

 

 

大爆音が響き、校舎が揺れる。

音の先を見るとそこにいたのは…

 

夏海『がっ!!』

 

夏海が空に舞っていた…いや、吹き飛ばされたというべきなんか…

 

春川『もう来てたの!!ゴン太!ランファさんはどこ!』

 

ゴン太『まだ機体が直ってないから来られないって…』

 

春川『なら、私達でやるしかない…あいつを…桧垣を…』

 

士『桧垣!なんで…この世界の奴は…』

 

春川『違う!別世界…いや…それも違う…ともかく桧垣が来たのよ…あいつは…アナザーライダーとなって現れた…』

 

士『アナザーライダーだって!なんで!それはジオウだけの…』

 

春川『この世界にもライドウオッチはある、その証拠があるじゃない。』

 

その言葉を聞いた嫁桜空がポケットに手を入れて電王のライドウオッチを出した。

 

嫁桜空『…これもですね。』

 

春川『つまり…あいつが…桧垣がアナザーライダーとなって現れた。それこそが超災害。』

 

ゴン太『それを止めるためにゴン太達がいる!安心して!』

 

その言葉を聞いた時に士はバツが悪そうに目線を逸らした。

 

嫁桜空『え、士がいれば…』

 

士『お、俺は…』

 

悲しそうな士を見て嫁桜空も視線を逸らした。

まさか…

 

士『俺はもう変身出来ない…』





烏丸ちとせ『どうも皆さま、久しぶりですね烏丸ちとせです。』
遅くなってしまい、申し訳ありませんでした。
インフルエンザなど皆様もお気を付けてくださいね、本当にエゲツなく大変で未だに咳も作者は残っています。
遅くなった言い訳みたいですみません。それでは、また次回〜』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第八十二話 アナザーVSアナザー

遅くなりすみません。
今後は二週間おきの更新になるかもしれませんがよろしくお願いします。


 

ー屋上ー

 

ここ、親切高校の屋上から見える景色は普段とは一変していた。

巨大なアナザーライダーが森を蹴散らしていたのだった。

 

ゴン太『親切高校のみんなはなんとか大丈夫みたいだから心配しないで!』

 

屋上にいる数名が焦りつつも状況は変わっていなかった。

 

士『心配しないでって言われても…そんな根拠は….』

 

春川『もう既にこの校舎にバリアは貼ってあるから他の生徒にはバレていない。

だけど森で決着をつけないとあいつはとんでもないことをやるよ…』

 

士『とんでもないこと…なんだ!』

 

春川『桧垣の事を超災害と呼んだのはやろうとしていることがレスキューフォースが対処すべき規模のことをしようとしているからよ。』

 

ゴン太『使っているアナザーカブトの力を使って異次元の扉を開いて可能性を集約させてるんだ。』

 

士『可能性の集約…それに何の意味が…』

 

ゴン太『ごめん、ゴン太達にも可能性が集約してしまうと大変な事になることくらいしかわかっていないんだ。』

 

春川『ともかく、アナザーライダーの力は知っている。

カブトの力は超速移動…それに加えてあのもう一人のアナザーライダーは…』

 

ゴン太『!!逃げて!』

 

ガアン!!!

 

巨大なアナザーライダーの後ろにいた普通のサイズのアナザーライダーが地面を強く踏みつけると岩が浮いて空中を漂い、その岩を飛ばしてきた。

 

春川『想定していた中で一番最悪なのが当たりってわけね…』

 

ヒュン!!!

 

春川さんが話している最中、夏海が俺たちの側に飛んできた。

 

夏海『…覚悟はしてたけど…まさか、酷い…あいつだけは…こいつを使って!!』

 

懐から赤いライドウオッチを夏海は取り出してボタンを押す。

 

カブト!!

 

春川『……覚悟は出来てるの…あいつを攻撃出来てないじゃない。』

 

夏海『厳しいなぁ、そりゃあねぇ…ずっと一緒だったから…攻撃したくない。

それに…あのアナザーライダー…ダークカブトの力は私にはない…だったら…』

 

夏海は懐から更にもう一つのライドウオッチ を取り出してボタンを押した。

 

ディディディケイド!!

 

ゴン太『それを使うんだね…アナザーライドウオッチとディケイドライドウオッチ を組み合わせて…アナザーディケイドカブトになるんだね。』

 

和那『アナザーディケイドカブトやて!そんなもん…』

 

春川『なれるわ、ただしアナザーライダーに変身するだけでも体には負担が大きいのにそれを二つとなると…体はボロボロになって最悪の場合…植物状態になる。』

 

和那・士・嫁桜空『!!!』

 

士『な、なんで!アナザーライダーになってもそんなデメリットはないはずだ!

なんで…』

 

春川『…本来ならね…でも、あのディケイドライドウオッチはジクウドライバーにつけて使用するもの、アナザーウオッチだけならともかくそんな使い方は想定されていない。

体が確実に拒絶反応を出す。

それにまだTVで放映されてないからわからないかもしれないけどあのディケイドライドウオッチ は他のウオッチをつけられる。

そして突き刺した仮面ライダーの中間フォームを使える。』

 

ゴン太『ファイズだったらアクセル、電王だったらライナーといったように中間フォームになるんだ。

でも、カブトや龍騎にはそういったものが存在してないよね。』

 

士『ええ。』

 

春川『私達が知る限りジオウも使っていない。だからこの二人のライダーの力だとどうなるか最原が二つの推理を出した。

一つは龍騎とカブト共にそのままディケイドの変身状態になり、ライドブッカーといった武器が使えるようになる。』

 

士『それだけなら…』

 

優巧郎『パパ、それだけだったら僕も姉ちゃんも躊躇しないよ。でも、もしかしたらって考えたことがある。

それが恐ろしいんだよ。』

 

夏海『それでもあたいはやるよ。

父ちゃんは仮面ライダーである事を辞めた以上娘が頑張らんとな!』

 

カチャツ!!!!

 

カカカカカカカブト!!

 

夏海『ふんっ!!』

 

夏海はディケイドウオッチにアナザーカブトウオッチを差し込みそれを体内に埋め込んだ。

 

夏海『これであたいは…あいつを…殺す事が出来るんだああああっっ!!!

今日からあたいが仮面ライダーカブトだ!

うがあああああああああああああっ!!』

 

ディケイド!カブト!!

 

夏海がアナザーライダーになったその瞬間を誰も見れなかった。

 

 

いや、目にも止まらぬ速さだった。

 

春川『あれはあんたらは目にも止まらぬ速さとか思うわよね。

でも、違う…あれは目にも"映らない速さ"というものよ!』

 

目にも映らない速さ…

確かにそうかもしれない。

何故なら…

 

桧垣『な、何だ!うっ!がっ!はっ!』

 

桧垣つまりアナザーカブトが夏海のアナザーディケイドカブトに押されているからだ。

攻撃を避けようとするもその巨体故に同じライドウオッチの能力でも対応出来ずにあっという間に爆発した。

 

桧垣『うわああああああ!』

 

爆発した桧垣は声を出しつつその場に落ちた。

アナザーカブトのウオッチは弾き飛び、破壊されたのははっきりと見えた。

しかし、まだ戦闘は続いていた。

 

キン!キン!キン!

 

金属がぶつかり合う音が合間合間に聞こえている。

 

アナザーディケイドカブトとアナザーダークカブトが戦っているようだ。

 

嫁桜空『全く見えない…これがアナザーディケイドカブトの力…』

 

和那『デメリットなんてないやん。』

 

春川『違う!!あのアナザーディケイドカブトはディケイドに出てきた仮面ライダーカブトの力を引き継いでいる。

良いところも悪いところも!!!』

 

嫁桜空『良いところも悪いところも…?』

 

春川『士、他はバカのあなたでも仮面ライダーのことなら知ってるでしょ。

あのアナザーディケイドカブトはディケイドのカブトの力を引き継いだ。

つまり…』

 

士『あのアナザーディケイドカブトのクロックアップシステムは暴走している…ってことなのか!』

 

和那『クロックアップシステムの暴走!どういう事や!士!』

 

士『クロックアップは本来超速移動を短時間行う技…しかし、ディケイドで出たカブトはクロックアップを解除出来ない。

全く違う時間を過ごすことになっているんだ!』

 

和那『ということは…クロックアップが解除されない…時に置いてけぼりになるんか!』

 

春川『これこそ最原が恐れていたもう一つの推理…ディケイドライドウオッチの効果…ディケイドでの仮面ライダーへと変身。』

 

金属の音はその場で唯一鳴り響いていた。





烏丸ちとせ『どうも皆さま、こんばんは烏丸ちとせです。
久しぶりですね、作者は忙しくて書けなかった〜なんて言ってますけど忙しさの内容は一番くじの買い漁りですよ。
ま、スランプってのもあるみたいですが。
今回どうでしたか?現れたアナザーダークカブトとアナザーディケイドカブト!では、また次回!お楽しみに〜
あ、あと短編もこの章後やるので!よろしく!』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第八十三話 本当の理由


お久しぶりです、みなさんお元気ですか。私は花粉症でめちゃくちゃ苦しんでます。
目が中々〜かな、ま、私としてはジャックポットストライカーが高すぎて手が出せなくて大変な思いを最近よくしています。
それでは、どうぞ!最後に発表がありますよ〜


 

ー屋上ー

 

ここ、親切高校屋上から見える景色はいつもと違う。

俺だけではなく屋上にいる全ての人間が様々な感情を抱きながらその景色を見ていた。

景色というよりかはその二人をだったが…

 

春川『…こうなった以上、私達には何も出来ないし…手も出せない。』

 

目に映らないスピードで戦うアナザーディケイドカブトとアナザーダークカブト。

その戦いはもはや悲しみしかない。

 

暴走するアナザーダークカブト。

彼の正体は別世界の門矢士と和那の第一子、門矢総(かどやつとむ)

彼は死ぬまで誰からも愛されず、ただひたすらに人からいじめられた。

そんな彼に対する者。

 

アナザーディケイドカブト

変身者は門矢総ともこの世界とも別世界の門矢士と和那の第一子。

門矢夏海(かどやなつみ)

この親切高校に天加夏海(てんかなみ)として別世界の異母兄妹の門矢優巧郎(かどやゆうたくろう)と潜入入学をしていた。

彼女は生まれてからずっと家族の愛情をたっぷり感じながら暮らしてきた。

 

そんな二人の戦いは最初はお互いの力は同一だったが徐々に差が出始めた。

 

アナザーディケイドカブトの門矢夏海は母親の活発な部分を濃く引き継いでありとあらゆるスポーツを制覇しているほど運動能力はとても高かった。

そのため、昔から仮面ライダーカブトを見てきた事もあり、始めての戦闘であるこの戦いもそこまで素人ではない。

 

しかし、アナザーダークカブトの門矢総は産まれた時からのいじめや虐待により、サバイバル環境を生きた人間のような筋肉と骨格が体を形成している。

そのため、今までは自らの力が弱かったがためにただ耐える事のみに徹していた体が死という行為により、復活した時にリミッターが外れた。

リミッターが外れた体は神経を鋭敏にし、肉体を最高にして使い戦っている。

そのため、限界などは存在せず呼吸も変わらない。

 

そしてその差が長期戦になった夏海をじわじわと追い詰めていった。

その事に気付き始めた春川は苦言をもらしていた。

 

春川『…この戦いの終わりは見えた。

最原じゃないけど推理するならアナザーカブトの勝ちね。』

 

二人の戦いを見ているうちに俺や和那はなんだか複雑な心境でその光景を見ていた。

いや、見ようとしたが目に映らないためなんともいえないものだった。

 

和那『…なあ、本当のことをうちが知ったらそんなに悲しいんか…あのアナザーダークカブトのことを…なんか知りたくなってきたんや…』

 

目に涙を浮かべる和那に対して…俺は何も言えなかった。

いや、言えなかったというより言う資格があるかすら疑問に思った。

そんな俺よりゴン太さんが話し始めた。

 

ゴン太『………わかった。みんなが言いづらいみたいだからゴン太が話すよ。本当にいいよね。』

 

士『……ああ。』

 

俺は覚悟を決めた。

和那に知られたくはなかったがもう無理だ。

彼女の顔を見た時に思った。

いずれこうなるものだったと…

 

ゴン太『君の体には他の人と違って特殊な力があったんだ。

その力は仮面ライダーオーズのサゴーゾコンボの特殊能力に類似する重力操作。

自分や自分が触れたものの重さを変えることが出来るんだ。

それをジャジメントと呼ばれる組織が目をつけたんだ。』

 

和那『ジャジメント。あの悪徳企業として仮面ライダーつまり士に破壊された組織。』

 

嫁桜空『その企業の実状が世間に流れた時に世界はパニックになりかけていましたが士のおかげでなんとかなりました。』

 

ゴン太『でも、士君が仮面ライダーになっていない世界はジャジメントの思いのまま…表面的には平和を取り繕っているけど毎日何処かで戦争が起きて多くの死者が出ている。』

 

戦争…なんか懐かしいキーワードだな。

そんな言葉俺が仮面ライダーになってからは口にする事すらなくなる程風化した物だからかな。

でも…その世界では…

 

ゴン太『貧困、差別、宗教、伝染病などなど色々な事が原因で戦争が起きている…いや、起こされているんだ。

ジャジメントが戦争を管理し、世界経済を牛耳って戦災孤児や何も知らない人達を集めて新たな兵器の実験動物にしている最低な奴等なんだ。』

 

和那『その…実験動物の一人が…』

 

ゴン太『そう、君なんだ。

君はさっき言った通りの力…超能力が使えた。

だからそれに目をつけたジャジメントは実験場の一つである親切高校に入学した君をジャジメントの手先にすべく奔走した。

あの桧垣というさっきのアナザーカブトの人は元々は親切高校の保健室の先生だった。彼が主に実験をしていたんだ。

でも、ジャジメントが仮面ライダーに敗れた時に君以外の生徒やその家族もジャジメントや桧垣の被害者だった。

その事実を知った士君は仮面ライダー龍騎のミラーワールド移動能力で桧垣を仮面ライダーエグゼイドのリプログラミングでミラーモンスターとして閉じ込めた。』

 

士『怒りが収まらなかったんだ…自分勝手な野望を押し付ける桧垣が…あれを使うのもやむなしと考えたくらいだ。今の俺には関係ないけど…』

 

ゴン太『それは置いといて話した通り、士君のおかげでこの世界で君は平和に暮らしている。士君が救った優太郎君も夏海ちゃんも平和に暮らしているんだ。

でも、アナザーダークカブト…総君の世界ともう一つの世界はその世界で士君が死んでいたから助けられなかった。

その行くべき世界は士君が生きていないと仮面ライダーとして戦えないんだ。』

 

和那『そんな…そんなのおかしいやろ!

パラレルワールドやからってそんなこと…そんなことあるわ…』

 

和那の動きが止まった。

話している途中なのになんでだ…

 

この時和那は前に見た夢の事を思い出していた。

 

和那(あの時の戦闘…人類が滅亡して破滅していった。

荷田から借りて見たシャンゼリオンであったのと同じ…滅亡…)

 

どしゃっ!!

 

ヒュン!!

 

ガン!ガン!ガン!

 

ヒュイーン!!

 

ドンッ!!グチャッ!!

 

音がなんだかはっきりしてきた。

なんでだ…

 

春川『……押されているの…やはりそろそろ限界が…』

 

士『限界…アナザーディケイドカブトはクロックアップで動き続けても平気…』

 

春川『そんなわけないでしょ!この馬鹿!

それが出来たのはディケイドの世界の仮面ライダーカブトの変身者ソウジだけよ。

始めての戦いに加えてあの速度…そして何より…夏海と総は兄弟の中でとても仲が良いのよ。この写真たちを見ればわかるわ。』

 

春川は写真を取り出して皆に見せていた。

その写真に写っていた物は夏海と総が海ではしゃいで遊ぶ姿、手を繋いで屋台を歩き回る姿、桜を眺めて互いに肩を合わせて寝ている姿などが写っていた。

 

春川『長女の夏海と三つ子の真ん中の総はいつも一緒にいる。

泣き虫で人見知りが激しい総は甘えっ子でいつも夏海の後ろについてきて、面倒見が良い夏海もそんな総が大好き。

他の子といる事もあるけど大半は二人一緒で動いていた。

…そんな夏海が別世界とはいえあなた達父と母のために来て…命をかけて戦っている。

それを見てあんた達はただ悲しんでるだけなの!それが親なの!!!』

 

春川さんが切れた。

あの冷静な春川さんが俺たちに切れている。

いや…というより俺か…

 

士『俺は…俺は自分が格好良くなりたいから仮面ライダーやってただけだ!それなのにこんなことになるなんて思わなかったんだ!』

 

もう本音を言ってやった俺は最低なんだ。

だからもう…もう…

 

春川『それが本音…違うでしょ…あんたは!それが本音なわけないでしょ!』

 

士『そんなことない…俺は…そんな最低な人間だ…』

 

 

 

そうじゃない。

俺は最低な人間なんだよ。

和那の事だって知らない気にしない

このままで良いと思っていたのに…

仮面ライダーのことも…俺は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は…

 

 

 

 

もう…価値なんてものは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

嫁桜空『違います!!!!!!!』

 

落ち込んでネガティブになっていた俺を激励するように嫁桜空は叫んだ。

そして俺の真正面に立ってそのまま両手を俺の顔につけ…

 

 

チュッ

 

 

軽く唇を交わした。

 

優太郎『え…ママ…何やって…』

 

俺自身唖然としていたしかし嫁桜空はしっかりとした表情で口を開いた。

 

嫁桜空『私はあなたが好きです!

愛しています!

でも、あなたは別世界だと…他の人も愛していたと春川さんから聞きました。

確かにそれが嫌です!今でも嫌です!でも士は私だけが好きなんじゃない…だとしてもそれで良いじゃないかと思うようになれました。

士が私を好きだと言う事に変わりはないのだから。』

 

優太郎『ママ…確かにママはママだ。この世界のママも…強い。』

 

嫁桜空の表情は確かに微笑みを浮かべていたが同時に目から涙も少し出ていた。

自分が愛した存在が自分以外を好きになっている。

彼女にとって受け入れる事が出来ない事なのかもしれないけど無理をしているようにもあまり見えない。

受け入れつつも苦しんでいるのか…

 

士『嫁桜空…………ありがとう……和那。』

 

俺は和那の横に立って話しかける。

 

士『和那、俺は確かに嫁桜空が好きで仮面ライダーもごっこ遊びだったのかもしれない。

別世界のお前の事を同情もしていた。

でも!お前を助けたかったのはごっこでも同情でもない!!!

俺がお前に一目惚れしたからなんだ!!』

 

和那『!!!』

 

和那がこちらを見て俺の肩をがっと手で抑えて目を合わせた。

 

和那『…この目に嘘がつけるか。

本当にそれが本音やな…なあ…嘘やろ…』

 

哀しみの表情が和那から伝わる。

しかし…それだけじゃない。

口元が微妙に震えていた。

 

士『俺の初恋は和那だ。間違いないんだ!』

俺は自分の気持ちを伝えるために目を見てしっかりと言葉を言った後に和那に口づけをした。

嫁桜空が教えてくれたように。

 

唇に想いを乗せて…

 

俺は和那を抱きしめて強くキスをした。

そして、唇を離した瞬間…

 

シュイーン!!

 

空に穴が開いてそこから戦闘機が出てきた。

 

ゴン太『あれはランファさん。』

 

なんとその戦闘機にはランファさんが乗っていた。

しかもかなり上機嫌だった。

 

ランファ『受け取りなさい!』

 

戦闘機の窓を開けてスーツケースをこちらに投げてきた。

春川さんはそれを受け取り中を開けるとピンクのディケイドライバーが出てきた。

 

士『これは?』

 

春川『パワーアップ版のディケイドライバー、ネオディケイドライバー。こいつを使う?使わない?』

 

そんなの決まってる!!

体が勝手に動いた!!

 

 

 

 

 

変身!!!

 

 

カメンライド!!

 

ディケイド!!

 

 

 

士『通りすがりの仮面ライダーだ!

覚えておけ!』

 

俺は二人を止めるために仮面ライダーになる!

 





ー後書きー

烏丸『どうもみなさん、烏丸ちとせです。
本当に残りカウントダウンになりましたね〜この章の最終回。
これも皆さんの応援あってのものです。ありがとうございます。
これが終わったら第三章というわけではなく…ちょっと特別編を数話挟んでからになります。
ま、気長にお待ちください〜』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第八十四話 激溺する愛

お久しぶりです!
なんとこの度私はSwitchを買い!今はスマブラSP三昧です。
あ〜眼が痛い。
まあ、そんなことはともかく今回は結構多めです!それでは、どおおぞ!!


 

ー親切高校ー

ー屋上ー

 

士『止まれええええええ!!!』

 

仮面ライダーディケイドとして再誕した門矢士はアナザーディケイドカブトになった娘の夏海とアナザーダークカブトになった息子の総と超スピードの中で戦っていた。

 

クロックアップ!!!!!!

 

ガァン!ズキャン!!!

 

ドン!ドン!!

 

士『はぁ…よし!』

 

やはり経験値が違った。

士は仮面ライダーディケイドに変身してすぐにアナザーディケイドカブトとアナザーダークカブトを地面に叩きつけた。

地面にめり込んだ二人を押さえつけていた。

 

士『落ちつけといっても無理か…にしてもこのネオディケイドライバーは激情態のように出来るのか。

にしてもやはりこれじゃ押さえつけるが限界だな。』

 

仮面ライダーディケイド激情態

 

仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド

MOVIE大戦2010 に登場

 

仮面ライダーディケイドが世界の破壊者となる事を受け入れた姿であり、仮面ライダーの力をカメンライドする事無く全てのライダーの武器や能力が使え、組み合わせることも可能となった。

普通のディケイドと顔が若干違うが荷田や士クラスのライダーマニアにしか違いはわからない。

 

その様子を屋上で見ていた数名は話しをしていた。

 

春川『やっぱりあれは激情態のようになれるドライバーに…あんたはあのドライバーを破壊するつもりじゃなかったの。』

 

ランファ『最初はそれがいいと思ってたけど私の心境が変わったのも大きいわ。』

 

ゴン太『確かになんだかランファさん、前より優しくなってるようにゴン太は見えるんだけど。』

 

ランファ『うーーん、やっぱり?

ま、まあその優しくなったというか…優しくされて…ちょっとね。

成長したというか…ま、まあ色々とあったってことだから…』

 

春川『タクトか…はぁ…』

 

ランファ『な、何でわかったのよー〜!』

 

春川『バレバレというか簡単というかチョロすぎるのよ。で、タクトと仲良くなってやはりディケイドライバーを壊さないようにして新機能を追加した。

…さしずめてこんなとこでしょ。』

 

ランファ『やだーなんでわかったのー!ダーリンと私のラブラブが絶好調だってこ・と♡』

 

春川『隠す気が全くないからね。で、どんなカラクリを使ってあれをパワーアップしたの?』

 

ランファ『普通に整備の連中と仲間の力を入れてそれに私とダーリンのはあと♡を入れただけだって〜愛は世界を救うってね♡』

 

嫁桜空『ふふっ…なんだかいいですねそういうの。私も…恥ずかしいけど言ってみたいですね。

愛は世界を救うって。でも…』

 

ランファ『でも?』

 

嫁桜空『士も別世界では……他の女性を愛していて…私も…死んでいた世界もあるんですよね。

…そんな士を信じろっていうのは…』

 

落ち込む嫁桜空の肩に和那が手を置いて目を向けた。

その目は怒りに溢れていた。

 

和那『そないなこと言うな!例えそうやとしてもこの世界の士の一番はあんたや!

それにな後ろを見てみいや。』

 

嫁桜空が後ろを振り返ると満面の笑みを浮かべる優巧郎がいた。

 

優巧郎『ママ…そうだよ。それにもう一人の僕を…この世界の僕もちゃんとママのお腹で育っている。』

 

嫁桜空『えっ!!そんな…想像妊娠だったんじゃ…』

 

優巧郎『違う。ママが検査したお医者さんはおじいちゃんが子どもの頃から医師だったんだよ、でも最新機器の使い方もわからないし大体あの人産婦人科医じゃないよ…』

 

嫁桜空『えっ?えええええええ!じゃあ私が悩んでいたのって…』

 

春川『…はあっ。まっ確かに歳の事をちゃんと計算すればわかったことだったわ。

にしてもあんたも中々頭が良くないのね。』

 

優巧郎『ま、そういうことだよ。僕が産まれるにはまだ時間がかかるよ。

色々と大変だと思うけど頑張って欲しい。

あと、もう一つ言わないといけない事がある。

それは、僕の家族は複数婚でパパは一人だけどママは何人もいる。その内の一人が和那ママなんだよ。』

 

和那『はっ!うっうちが!!な、なんでなんや!うちがそんな…』

 

和那と嫁桜空がわかりやすく顔を赤らめて慌てるも優巧郎は話し続けた。

 

優巧郎『だから誰がどうとか関係ないと思うんだ。

人を好きになる事は大事だしその人の居場所になるのもその人に居場所を作ることも結局はお互いを知って理解したかなんだ。

僕は幸せだ、ママも幸せだ…そう断言する事は出来る。』

 

優巧郎のその言葉に心を打たれたのか和那はそっとポケットに手を入れてそこからブランクライドウオッチを取り出した。

 

和那『居場所…か…さっきこいつが入っとんたの気付いたんやけど…これがもしかしたら何かの鍵なんか。』

 

和那の言葉を聞いたランファはこくりと頷いてもう三つブランクライドウォッチを取り出して二つを嫁桜空に残りの一つを和那に渡した。

 

ランファ『あとちょっとだと思うんだけどなぁ…ま、ともかく和那ちゃん。よく聞いてあなたが持っていたブランクライドウォッチを押して士に投げてほしいの。』

 

和那『え、こうか。』

 

カブト

 

和那がブランクライドウォッチを押すとそれはカブトライドウォッチとなった。

 

和那『あ、なんか変わった。にしてもなんでこいつがこんなものに?カブトか…』

 

ランファ『そのブランクライドウォッチは人にもよるけど押した人の強い気持ちを持っているライダーに対する思いが力を呼ぶの、あなたにとってそれがカブトなだけよ。』

 

和那『そうなんか…でもこんなもんあったってうちは…』

 

ランファ『それを士に投げて欲しいの。

彼は今カードなしの状態で戦っているの。

でもそのカブトライドウォッチならば士の手にカブトの力が戻ってあの二人を…あなたの子どもを助けられる。

だからお願い…カブトライドウォッチを士に投げて!』

 

一瞬和那は戸惑いはしたがとりあえず投げた。

とくに拒む理由がないからかもしれないだけで投げたと考えられなくもないが確実に和那は投げて士はそれを受け取った。

 

士『サンキュ!こいつを押して、二人ともちょっとくすぐったいぞ!』

 

カブト!ファイナルアタックライド!カカカカカブト!

 

士はライドウォッチを押してカブトの力を全身に纏うと両手で夏海、総それぞれの腕でライドウォッチを取り出して破壊した。

 

シュン

 

二人の変身は解かれて元の姿に戻ってその場で動けなくなっていた。

夏海『ううっ…あたいは…』

 

動かない体ながら意識を取り戻した夏海は自分の状況を理解して涙を流し始めた。

 

士『夏海…大丈夫ではないよな…ごめん。

俺のせいで…』

 

夏海『お父ちゃんは悪くないで、そりゃあこの体に傷つけたのは父ちゃんやけど…あたいがあいつを…弟の総を救いたかったからなんや。』

 

士『わかっているよ、そりゃあそうだよな別世界とはいえ俺の子どもだもんな…困っている人はそして何より家族は見捨てられないよな。』

 

夏海『うん。あたいは父ちゃんと母ちゃんに愛されて産まれてきた。一番最初の子どもだからとても愛してもらったよ…だから弟や妹達のことを愛してあげることが出来た。

そりゃあ喧嘩はしたり嫉妬もしたりしたけど仲は良かった。

そして何より…家族として愛する人間を救う為に…父ちゃんが母ちゃんを救ったみたいに…』

 

話しをしていた俺たちの側にランファさんの機体に連れられて降りてきた和那が俺の側に来て夏海の顔を覗いた。

 

和那『…なぁ、夏海。うちは…あんたの母ちゃんは士を…父ちゃんをほんまに愛しとったんか?同情とかじゃないんか?』

 

その言葉を聞いた夏海はふっと笑い満面の笑みで応えた。

夏海『やっぱりー!どうせそんな事だと思ってたよ!母ちゃん考え過ぎる所あるからなーそんなのありえんわ!

いい!父ちゃんがそんな同情やらなんやら難しいことわかるわけないやろ!

ただ好きなだけ!そう!毎日毎日キスを家中でしまくるほどの溺愛っぷりや!』

 

和那『は?ど、どういうことや!』

 

夏海『用するに一目惚れなのよ!最初の仮面ライダーカブトになった救ったのも一目惚れしたから救った!

それだけ!考えすぎ!ただそれだけ!

母ちゃんは考え過ぎなだけ!そして父ちゃんも色々と考えんな!二人とも馬鹿なんだからそんな事気にしたって意味ないわ!

ただ好きでたまらないだけ!我慢すんな!考えんな!それだけ伝えるわ!二人とも…幸せにな!いや、そこのもう一人の母ちゃんもよろしくな!うちはそろそろ疲れたから寝るわ

優巧郎!送迎とこの後の後処理は任せたでおやすみ〜』

 

そう言って夏海は目を閉じて眠りについた。

俺はそっと夏海の髪を撫でてあげた。

なんか…娘にはこういうこと父親ってするのかなって…思ってやった。

まあ、特に意味はないかも。

で、問題は…

 

和那『そっちは問題ないな…疲れただけらしいから…むしろうちにはこっちが…』

 

夏海のすぐ近くにいた総…俺の息子。

最悪な死に方をしてしまった総が無理矢理アナザーダークカブトとして蘇った。

でも、俺はそのライドウォッチを壊した。

これが良かったのか悪かったのかはわからないが総は全く動いていない。

後悔はしていない…というのは勿論嘘だが今はそう自分に言い聞かせるしかなかった。

何もしてあげられずに何も出来ない自分が唯一この子にした事がもう一度殺す事…

それが正しいと信じてやったがやはり駄目だ

 

後ろにいた総を見て俺は号泣した。

 

ランファ『ちっ!やっぱりね…どうせこんな事だろうと思っていたけど。ジャジメントがまさかこんな…こんな子に人体改造をしていたなんて…』

 

半分どころか顔半分以外と所々に残っている肌以外が全て機械と生物の融合したもので体が構成されており、変な音だけでなく異臭や身体中から流れる血とオイルがまじった液体がグラウンドを染める。

そして微かに目を動かし口から出てくる虫達など…俺は総を救えない自分自身の虚しさに絶望していた。

 

春川『彼がこんな姿になったのは彼が自殺をした後にジャジメントに改造されたから。

でも、彼が自殺した時にはジャジメントが崩壊寸前でほとんど研究員はいなくてマッドサイエンティストになっていたのでその憂さ晴らしに彼の死体が使われた。

実験で失敗した廃棄物を処理するゴミ処理サイボーグとしてね…そして、その体を再利用したのが…』

 

桧垣『私ですよ。』

 

!!!

 

咄嗟に声が聞こえて来た方向を振り向くとそこには笑いながらこちらを見ていた。

 

春川『あんた…いつの間に…』

 

急いで階段を降りて来た残っていたメンバーも校庭で対峙し、桧垣の後ろをとり羽交い締めにしていた春川さんが桧垣の首筋にナイフを当てていた。

 

桧垣『今来たばかりですよ、にしてもここまで予想通りに行くとなんだか面白いですね。』

 

ランファ『予想…予想ってどういうことよ!』

 

桧垣『…あなたと対峙した時にいくつかの条件を満たすことが出来ました。

まず、ライドブッカーを奪ってカードを手に入れることが一つ、次に門矢士の子どもたちがこの世界に来たこと…そしてあなたがアナザーライダーを倒した。

これらの条件を満たすことででトリプルライドウォッチが最強の力が手に入る!!』

 

ディケイド!カブト!ダークカブト!

 

側にいた春川さんを吹き飛ばすほどのエネルギーが桧垣に集まる。

周りにいた俺たちもその場では踏み止まるしかできないほどのエネルギーが渦巻いていた。

 

ランファ『これがあのトリプルライドウォッチの力?

でもライドウォッチの力がこんな風に集まるなんて…しかも三つの力を一つに?まさか…仮面ライダージオウのあれを応用したの!』

 

士『あれ?ジオウの何だ!』

 

ゴン太『鏡の世界の自分と一緒になると二つの力が手に入ったジオウの追加フォーム(仮面ライダージオウⅡ)になれた。

だから鏡の世界に行ってそこの世界と…』

 

ランファ『違う!それだけじゃなくて奴は…他の世界の自分と他の世界のミラーワールドの自分も全て吸収して…あの場に(桧垣の野望)現れた奴等はそういうことだったの!』

 

他の世界の桧垣が続々と校舎のガラスから出てきて合体していった。

 

キュイーーーン!!!!!!!!

スチュッ!!ガチャ!キャーン!!

 

合体した桧垣は先程のアナザーカブトの巨体を遥かに超えた姿で禍々しく赤と黒が混じり合った存在となった。

 

トリプルアナザーライダーDKD『これこそ私の最強の力!トリプルアナザーライダーDKDだあああっ!!私の研究の全てがここにいいいいい!私の研究!受け取れ!!』

 

大きな右手が振り下ろされて士達は逃げようとしたが大きさ故に避けれなかった。

 

ランファ『カンフーファイター!!はあっ!グリッター!』

 

ランファさんが叫ぶと側に置いてあった戦闘機が光り輝いてその右手へと自動的に体当たりしていった。

そしてすぐさま戦闘機に飛んでランファさんが乗り込むと右手をブーストで突き破り実弾をトリプルアナザーライダーに食らわせ続ける。

 

春川『完全復活したわね…で、あんた達はどうする?茨木和那、門矢士そして芳槻桜空。』

 

!!!!!!

 

俺たちの空気がその瞬間止まった。

 





ー後書き座談会ー

烏丸ちとせ『皆さんこんにちは、烏丸ちとせです。
今回は前書きにある通り作者がSwitchを買ったので盛り上がって沢山書けました。
それでやっとこの章のトリプルアナザーライダーDKDとは勿論ディケイドのDにカブトのK、ダークカブトのDです。
まあ、大体わかりますよね…ともかく!今度からは定期的に番外編のメイキングをやっちゃう予定です!お楽しみに!また次回〜閲覧ありがとうございました。』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第八十五話 未来と夢へと続く道


残り後数話!!お待ちを!それでは、どうぞ!


 

ー親切高校ー

 

トリプルアナザーライダーDKD『はははははははははっ!!

遅いですねぇ…その機体…やはり紋章機とはいえこれには勝てませんか!』

 

ランファ『確かにタクトはいないけど!!ラブパワーは健在よ!はあっ!ラブアンカークロー二人の愛よ永遠に!!』

 

目に映らない速さで動くランファが乗るカンフーファイターという戦闘機に対抗する速さを持つトリプルアナザーライダーDKDが戦っている。

この二人の戦闘の戦いの中、和那と俺と嫁桜空は座り込んで色々と考えていた。

 

士『考えるなか…そんなことを考えるとまた駄目なのかな。』

 

和那『考えるな…うちらは…馬鹿…』

 

そして嫁桜空はすっと立ち上がって俺に向けて息を吸うと

 

??桜空『私は!芳槻桜空であることをやめます!今から私の名前は門矢桜空となります!だから考えません!もう!考えません…ただあなたが好きです!結婚してください!

私の精一杯のプロポーズ!受け取ってください!この想い…』

 

涙を堪えて満面の笑みを浮かべて全力の声をと手を出した桜空を見た和那も立ち上がって俺にキスをした。

 

??和那『うちもや!例え桜空がいても関係あらへん!うちも士を愛する!

だから結婚してくれ!!』

 

和那も桜空と同じように手を出してくれた。

 

そうか…

 

 

 

 

 

士!

 

士!!

 

 

 

 

 

 

 

俺は…

 

 

 

 

 

俺は…

 

 

 

 

士『俺は手を掴む…手が届かない位置にあっても手を伸ばす…例え…それがどんなに遠くても届かせてみせる!!』

 

 

俺は二人の差し出された手を強く掴んだ。

 

 

門矢士『俺は門矢士!そして俺は仮面ライダー!自由の戦士だ!それと同時に二人の夫だ!これからよろしくお願いします!門矢桜空!門矢和那!』

 

門矢桜空『こちらこそよろしくお願いします!旦那様!』

 

門矢和那『ありがと!!旦那様!』

 

シュイーン!!ピカァァァァ!!!

 

 

ランファが渡した3つのブランクライドウォッチが二人の懐から光り出して士の頭上に漂う。

 

門矢士『これは…ファイズブラスターにハイパーカブトに超クライマックス電王のライドウォッチなのか!』

 

春川『今なら…士!!こいつを!!』

 

春川は自分の懐からケータッチを取り出して士に投げて、士のベルトはそれに反応して自動で巻かれてケータッチは繋がった。

 

門矢士『使えるのか!こいつを!』

 

春川『ええ、あなた達の思いが完全に繋がって私の力もあげた。だから使える!』

 

ゴン太『そうだよ、ライドウォッチを手にして555、カブト、電王、ディケイドのボタンを押すんだ!』

 

俺はライドウォッチを取り出して押すと3つのライドウォッチはカードに入れてケータッチのボタンを555、カブト、電王、ディケイドの順で押した。

 

 

[555、カブト、電王、ファイナル仮面ライド!ディケイド!!!!]

 

俺の体は仮面ライダーディケイドコンプリートフォームへと変わった。カードは555とカブトと電王のみしかなかったがなれた。

士『なれた…これがコンプリートフォームか素晴らしい力だ…』

 

春川『使い方はわかるはずよ、一気にあいつらを蹴散らしてやりなさい。』

 

俺は迷わずカードを念じて作り出した。

何のカードかって?決まってる!

 

[555、カブト、電王、カメンライド!]

 

そう三人の仮面ライダーを召喚して俺を含めた四人となった。

このネオディケイドライバーなら出来ることは多いはずだ…

 

トリプルアナザーライダーDKD『へえ?その姿にはなれるとは思っていませんでしたが意味はないですよ。はあっ!!』

 

桧垣は右腕を斧に左腕を銃にカブトクナイガンに近い形に変化させて斧を振り下ろして攻撃してきていたアンカークローを弾き返して、銃で士達を攻撃した。

 

ランファ『ああっ!!ま、まだまだ…といいたいところだけど残りは譲るとしますか。

頼んだわよ、幸せカップル!もっとも私とタクトには勝てないわ!

じゃあね、プレゼントは春川ちゃんに渡してあるからね。バイバーイ〜』

 

そういってアンカークローをしまったランファのカンフーファイターは異世界へのオーロラを出して帰って行った。

 

俺はランファさんに弾を避けながら一礼をした後、他のライダーに心の中で念じて動かした。

このネオディケイドライバーのおかけで以前よりも遥かに動きやすく強くなっているのがわかる。

それに和那と桜空の想いが詰まっているこの力が負けるわけがない!!

 

トリプルアナザーライダーDKD『逃げましたか…しかし、あなたが仮面ライダーの力を覚醒させたとはいえ私には勝てません。』

 

銃口を向けながら喋る桧垣に俺は笑みを向けた。

 

士『勝てるさ、なんたって俺は一人じゃない。みんなが世界が俺を待っている。完全に解放したこの力の真髄を教えてやる!』

 

[アタックライド!デネビックバスター!カブトクナイガン!オートバジン!]

 

士がカードが入れるとそれぞれのライダーに関係する武器が現れて、三人のライダーはそれを取った。

そしてその武器でトリプルアナザーライダーDKDに攻撃をした。

 

フルチャージ!

ズキュン!!

excced charge!

ファイナルアタックライド!デデデディケイド!!

 

それぞれの射撃が当たり、態勢を崩す。

 

トリプルアナザーライダーDKD『なんだと、こんな馬鹿なことが…』

 

士『この三つのライダーに関することならもうなんだって出来る!例えばこんな事もな…くらえ!』

 

[アタックライド!ハイパークロックアップ隕石!]

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

ガン!!!

 

トリプルアナザーライダーDKD『な、ああああああああああああああああ!!!』

 

士がカードで呼んだのは仮面ライダーカブトの世界に落ちてきた隕石がトリプルアナザーライダーDKDの頭上に宇宙からとんでもないスピードで降ってきた。

桧垣はその衝撃に耐えられずに変身を解除してその場に倒れこんだ。

そして、士は話し出した。

 

士『さて、どうだ。俺の勝ちだ、もうこれ以上俺の女に手を出したり世界をめちゃくちゃにしないというのなら許してやる。』

 

桧垣『ふざけないでください。ここまで来るのにどれだけ私が苦労したかあなたにはわかるまい…どれだけの時間をかけたかわかるまい!!』

 

士『ああ…俺頭悪いからな、そういうのはわからねぇんだ。

けどな、俺は…いや…並行世界の俺や和那や桜空が…俺の女房達の苦労に比べたら…総の苦労に比べたら…そんなものはゴミみたいなもんだ!!!』

 

[ファイナルアタックライド!!555.カブト・電王]

 

俺たちは空高く飛んでキックの体勢へと移る。

 

ゴン太『君が願うことなら…総てが現実になるんだ!』

 

春川『何せあなたは…多くの世界から選べた者よ。』

 

門矢桜空『暴走を始めてるこの世界を止めるにはもうあなたしかいない!』

 

門矢優巧郎『もっと早く!!心を!』

 

門矢夏海『世界の時計を動かして!』

 

門矢和那『うちらを!未来を明日のその先へ!!』

 

門矢士『これでおわりだあああ!!』

 

バチバチ!!

ドッゴーーン!!

 

四人のキックは急降下して桧垣の体へと当たった!!

 

桧垣『があっ…あがっ…』

 

ギギギギギギパリッ!!パリッ!パリッ!

 

桧垣の体にダメージはないものの、体の中に埋まっていた三つのアナザーライドウオッチ は体外へと出て破壊された。

 

士『このキックには電王の力を入れて調節してジャジメントの事を完璧に忘れるようにした。

これで全ての世界の桧垣は少し頭が良いだけの医者になるだろう。』

 

そういって士は変身を解除して皆の元へと向かう。

 

和那『士!!』

 

むぎゅっ!!!!

 

和那がこちらに走り込み士の胸に飛び込んだ。

 

士『か、和那!ちょ、は、離れなくてもい…』

 

桜空『…つーたん?』

 

士『と、とりあえず離れて。』

 

離れるなといいたかったがとりあえず桜空のマジな目を見て和那を剥がした。

 

そして一通り休んだ後に皆が元の世界に帰ることになった。

 

春川『ま、ともかくこれでこの世界も元に戻るし、明日の体育祭も問題なく行われる。』

 

ゴン太『よく頑張った、ありがとう。これからもみんな仲良くしてね、それじゃあゴン太達はもう帰るね。』

 

優巧郎『…パパも…ママも…またね…』

 

桜空『うん…だからあなたとママ頑張るからね、またね優巧郎。』

 

夏海『じゃあな!母ちゃん!またな。』

 

和那『ママも頑張るからそっちも頑張り。』

 

士『ところで?さっきランファさんが言っていたプレゼントってのは?』

 

夏海『あ、桜空母ちゃん、春川さんにもらったボタンあるやろ?あれ押してみ。』

 

桜空『え?これって制御スイッチじゃ。』

 

夏海『いいからいいから。』

 

恐ろしくしながらも桜空はスイッチを入れるとそこからはピンク色のTシャツが数枚出てきた。

 

桜空『これは?えっ!』

 

なんとそのTシャツにはそれぞれの想い人の顔が載ったシャツで和那、桜空、俺の顔がそれぞれに載っていた。

ゴン太『ランファさんが作ったTシャツでラブラブカップルにとって必需品だって!凄い良いと思うよ。』

 

士『え、これ…を着ろと。いやぁ…』

 

和那『ええやん、ええやん。とにかくもらっときゃあ、あんがとな!』

 

春川『お礼ならランファさんに言って、私は届けただけだから。』

 

桜空『でもこれを渡していたってことは…最初からわかっていたんですか。』

 

春川『…まあ、私は最初から信じていたから…と、ともかく!後はあの二つの世界を救いなさい!仮面ライダー!』

 

士『了解!夏海達を救ってくる!』

 

和那『たのんだで!仮面ライダー!』

 

そう言って俺は二つの世界へと移動していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





烏丸ちとせ『今回はスパロボTのやりすぎで、あまり書けませんが次回はいっぱい書きますので、また次回〜』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第八十六話 最強男女

 

ある日…突然それはやってきた…

 

あなたは普通の人間とは違った力を持っている。

 

そんなことを言われたらみんなはどないする?

 

うちは……それに憧れてしもうた。

 

なりたい自分…見つからない。

 

自分の存在価値…わからない。

 

今、自分は何をしたい…そんなものはない。

 

だから…欲しかったんや…

 

自分が今、生きている意味を

 

 

 

 

パワプロクンポケット10

〜世界の破壊者の奇跡〜

第ニ章 茨木和那(大江和那)の章

 

最終回

 

 

 

 

 

 

ー数年前ー

ー戦場ー

 

体中に痛みが走っている。もう駄目かな…

戦場で再会した10主と和那、しかし彼女は戦いに取り憑かれていた。

10主は彼女に声をかけるが届く事は無くボコボコにされていた。

 

 

たとえ、もう手遅れでも助けたい・・・

大好きな君だけは・・・

そう思った10主は大声で叫ぶ。

『和那!!!!!!!』

いきなり本当の名で呼ばれ目を見開く和那。

しかし、彼女の持つ槍は10主を貫いていた。

 

 

 

はずだった…

 

 

 

 

change hyperbeetle

 

和那の持つ槍を右腕で士がハイパーカブトが受け止めていた。

 

士『間に合った……』

 

そういって士は槍を和那から奪って蹴りおってその場に落とした。

 

和那『な、あんたは…』

 

士『俺の名前は門矢士…別世界の10主だ。

ま、パラレルワールドの人間だ。よかった…これであの人を救える…待ってろ!ブラックさんを…和那さんを救ってくる!』

 

そういうと俺はハイパーカブトの力を使いブラックさんが戦う未来に向かった。

俺が死ななくなった事でこの世界に介入出来るようになった!!

さあ!行くぞ!

 

 

ー廃墟ー

 

ブラック『はあっ…はあっ…ぐっ…』

 

私はブラック…又の名前を芹沢真央…

 

ズキュン!ズキュン!

キュイーン!!!パアンッ!!

シュウン!シュウン!!

グシャッ!!グシャッ!!

 

ブラック『うえっ!!!げほっ!げほっ!げほげほげほっ!!!ぶっ!』

 

体に着ていた服の強化スーツはもうボロボロになり、そこら中から血をダラダラ流して口からも吐き出している。

 

ジャジメント兵『もう貴様の後ろにいるシェルターの中の300人余りしか生きた普通の人間はいない!諦めるんだな…』

 

この世界はまだ…終わりじゃない…

 

世界はジャジメントと呼ばれる会社によって牛耳られていて、裏で誘拐や殺人、人体改造などが普通に行われていた。

でも、そんなジャジメントを許せない奴等が集まっていき、反抗グループが出来た。

私はジャジメントに反抗するグループのリーダーだった。

私達は僅かな人数でも頑張って戦って反抗していた。

 

しかし、数年前味方だったカズが死んだのをきっかけに仲間がどんどんと死んでいった。

 

ジャジメントは力を増やし、表立って悪事を働くようになり、戦いは激しさを増してジャジメントに反抗するグループのメンバーは等々私一人になった。

 

そして、今ではほとんどの国がジャジメントの物となり、世界の人間の99%が1%のジャジメント上層部に操られる人形かモルモットになった。

 

そして、ついに…今…

 

私の後ろにあるシェルターにいる300人がジャジメントに属していない自由意思をもった最後の人間となるほど追い詰められていた。

ジャジメントの集団にシェルターを囲まれて防戦一方の状態となっている。

私はジャジメントの集団と戦い体中を傷つけながらも立って…ここにいる!!

 

ここを…守ってみせる…

 

私の想いはそれだけだ。

それ以外は何もない……

 

ジャジメント兵士『ほう、まだ戦うか…ならこいつを使うしかないか。』

 

ガシッ!!ドン!!シューー

 

緑色の液体が満載していた容器が現れて中から何かが出てきた。

!!

あれは…

 

??『ガッ…アッ…ヴェアガアガガガ。』

 

!!!!!!

間違いない…

 

機械と肉が混じり、体中から紫の液体をダラダラと垂れ流し、2mほどの体をゆっくりと動かして一歩一歩こちらに向かってくる何か

 

それは……

 

ジャジメント兵士『これがお前の想い人だった7主とかいう奴だろ。

我々ジャジメントに逆らう貴様に対して用意させたものだ。』

 

私の彼氏…7主…

 

7主とは高校時代に出会ってそれから付き合うことになって彼が高校卒業と同時にプロ野球の球団に入団した後は連絡はとっていなかった。

でも!私がヒーローとしてジャジメントに反抗したために…彼は…

 

 

最悪!選手全員死亡!

関係者も全滅!

 

彼の所属していた球団のバス3台がキャンプを行った時に崖から落ちてその球団にいた人間のほとんどがそのバスに乗っていたため球団を崩壊した。

 

私はジャジメントの裏工作だと気付いたがその時にはもう時すでに遅く、彼の関係者は全て殺されていた。

家族、友達、球団の先輩後輩のほとんどがジャジメントによって処分されていた。

唯一私の彼…7主だけは生き延びさせられていたが、四股を切断され、毒を定期的に与え苦しめられ続ける状態となった。

 

そして、等々1年前彼の体は毒に耐えられなくなり苦しみながら死んだ…はずだったのに…

 

ジャジメント兵士『なあに驚く事はない、我々の技術は日々進歩している。

機械と人間の複合種…これくらいは簡単に作れる。

最も…こいつには大した防御力や攻撃力もないから貴様に対する技は自爆しかないがな。頑張って避けるがいい。』

 

ダッ!!

地面を蹴り飛ばして彼がこちらに向かってきた。

正面に来たから軌道は読みやすい。

私は避けようとした…だけど…

 

ガシッ!!!!!!

 

体は動く事を諦めた。

彼が体に絡みついた。

そもそも避けようとは一瞬思ったけども辞めてしまった。

私が彼と共に死ぬと望もうが避けてしまおうが結局、後ろのシェルターの人間は殺されてしまう。

なら…

 

ガシィッッ!!

ダッ!!ダッ!!

シュンシュンシュンシュンシュンシュンシュンシュンシュンシュン!!

私が彼を抱き返して持ち上げてそのまま私はジャジメント兵士達に向かっていった。

 

ブラック『これが最ご…』

 

ダキュン!!!ダキュン!!!ダキュン!!

ボンッ!!

パリッ!パリッ!!

キュルキュル!!キュルキュル!

 

 

囲まれていた集団に全身を撃ち抜かれる。

全弾が綺麗に私と彼の身体にめり込みそのままその場へと崩れ落ちた。

身体中から更に血が噴き出した。

…まだ…生きてる…まだ…

 

ジャジメント兵士『ほう、体はまだ動いているな、しかしもう立ち上がれまい…今、楽にしてやるぞ。』

 

ポチ

 

ジャジメント兵士がズボンのポケットに手を入れて7主の体の自爆スイッチのボタンを押した。

 

ピーピピピピピーピピピピ!

 

7主の体から音が鳴る。

このまま終わってもいいと私は思った…

 

でも…

 

まだ…

 

 

まだ…

 

 

終われない!!

 

ゲホアッ!!ゴホゴホゴホゴホ!エアッ!!

ガガガガガガガガガガガガガガガ

 

私は…やっぱり…諦めない…

 

ジャジメント兵士『なんだと…まだ立ち上がるのか…化け物め!何故だかわからんが構わん!撃ち続けろ!!』

 

立ち上がった私はギロリと目を見開いてジャジメント兵士を睨みつけた。

そして、ボロボロになった歯を無理やり動かした。

 

ブラック『だどえっ!!あだじが…しn4ってあだだまを許ぞなち!!!ゆつぎをだざかやくちゃ!願いは叶わない!!』

 

言ってやった…

 

ジャジメント兵士『ははははっ!よく聞こえなかった。まあいい、死ね。』

 

 

 

ダキュン!!!ダキュン!!!ダキュン!!

 

ああ…弾が飛んでくる…とてもゆっくりと来ているように見えてきた。

これが…死の瞬間か…でも…

死ぬかもしれない…けれど…

 

 

 

諦めない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『 キャストオフ』

 

 

 

 

 

キャストオフ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チェンジビートル

 

 

 

 

 

不思議な機械音がした。

傷ついて潰れた右目は開けれなかったが、頭から流れる血で少し赤く見える左目を開けて見ると……

 

 

ディケイドカブト『久しぶりです、ブラックさん。今助けに参りました。』

 

仮面ライダーに変身した門矢士が現れた。

ハイパーカブトからカブトマスクドフォーム

となっていた彼の攻撃により周りの敵は吹き飛ばされていた。

 

ジャジメント兵士『な、ヒーローの仲間か…だが今更お前たちに何が出来る。』

 

ディケイドカブト『何が出来るじゃない…そこに今いるか重要だ。

そこにいて、愛する者のために戦い傷ついて倒れて身体をボロボロにしても最後の最後まで信念を貫いて戦い抜くこと…

それが俺にとって最高のヒーローだ!!』

 

ジャジメント兵士『な、何者だ!貴様は!』

 

変身を解除し、俺は姿を現わす。

 

士『通りすがりの仮面ライダーだ…覚えておけ!変身!』

 

カメンライド!ディケイド!!

 

カメンライド!!乾巧、天道総司、野上良太郎!!

 

俺は仮面ライダーに変身した後ライダーの三人を召喚した。

555.カブト.電王それぞれの変身前の姿を出せるようにも俺はなっていた。

 

野上良太郎『僕がここにいるのは君が頑張ってこれたからこそなんだよ、真央ちゃん。』

 

乾巧『まあ、お前はその男を助けたかったことも人々を救いたいと思って頑張った。

でも、それでも足りない…わかっていてそれをやり遂げたのは凄い。

だから今度は俺たちがその足りない部分を補ってやる。』

 

天道総司『お婆ちゃんが言っていた…男がやってはいけない事が二つある…食べ物を粗末にする事と…女の子を泣かせる事だ。』

 

ブラック『ありがと…』

 

彼女はゆっくりと疲れた様にその場に寝転がり、彼を抱きしめたまま眠りについた。

 

彼女は今、死んだ。

確実にこの場で死んでしまったが満足な表情で彼を抱きしめながら死んでいた。

そして、彼も彼女に続くように息を引き取った。

衰弱死だった

彼は彼女に抱き締められたためにその暖かさにふれて最後の抵抗として身体を弱らせて爆発をさせなかったのだろう。

多分、彼女を寂しくさせないために一緒にあの世に行きたいと願った結果だと思いたい。

 

死んだ二人の顔はとても満足気な笑顔だった

 

士『こんな二人の様な笑顔を世界に取り戻してみせる、みなさん、行きます!』

 

巧と良太郎がベルトを取り付け、巧は携帯を取り出して555と入力

 

野上良太郎『行くよ、モモタロス。』

 

シュン

 

M野上良太郎『待ちくたびれちまったぜ!俺、参上。覚悟しなジャジメント…俺は最初から最後までクライマックスだぜ!』

 

野上良太郎に仲間のイマジンのモモタロスを体に憑依させる。

 

天道総司は天空から来たカブトゼクターを構える。

 

乾巧・野上良太郎・天道総司『変身!』

 

complete

 

sword form

 

henshin

 

カブトマスクドフォーム『キャストオフ』

 

castof change beetle

 

はああああああああああああ!!

 

カメンライド!カメンライド!カメンライド!カメンライド!カメンライド!カメンライド!カメンライド!カメンライド!

 

 

大量のライダーと門矢士はジャジメントへと向かって行った。

 

 

結果は当然、ジャジメントの大敗北であった。

いつも通りのことだが今回ばかりは違っていた。

 

士『これでよし…これで残った3つの世界を全て救えた…そして、時間よ!戻れ!!』

 

リセット!!!

 

俺は仮面ライダークロノスのリセットを使って残っていた3つの和那の世界をジャジメントから解放し、ついに和那の世界群に平和な世界を取り戻した。

 

 

エピローグ

 

全く、お前はびっくりするようなことばかりするなぁ

 

でも、もうやっと一緒におれるんやからええやん?

 

なぁカズ?

 

それもうやめよ

 

は?

 

折角ウチの名前知ってるんなら和那ってよんで欲しいよ

 

でもカズが慣れてるし・・・

 

う・・・・

 

こんなことで泣かないでくれよ・・・。ちゃんと呼んでやるから

 

ホンマに???

 

あぁ・・・・・・なぁ和那

 

どうしたん?あ・な・た?

 

あなたぁ!?

 

エヘヘ、新婚旅行を満喫中〜♪

 

なんかなぁ・・・。まあいっか、でもこれからは"パパ"とも呼んでくれよな…"ママ"♪

 

おっけい!それまではダーリンでもあなたでも呼んだるなぁ。

 

こいつぅ!!

 

きゃあっ♡もぅ…馬鹿なんやから、あなた♡

 

 

 

この世界群の和那はバッドエンドを乗り越えてハッピーエンドに辿り着いた。

消えた生命の輝きは彼女へと宿り今、二人に会うのを待ち遠しくしている。

この愛は二人がいる限り終わる事はない。

 

ハッピーウエディング!!

 

by 蘭花・フランボワーズ

 

ランファ『さてと、これを頑張ってる最原君達に送ってやるぞ〜』

 

ピピ

 

ランファ『あ、丁度いい所に、ねぇねぇ最原君、実はさ…』

 

最原『大変です!ランファさん!』

 

ランファ『何?今、折角ラブラブなカップルの濃密な新婚旅行の夜の前を見てきたところに何のニュース。』

最原『ジャジメントの兵器開発に携わっていた存在が財団だという証拠が出てきました。』

 

ランファ『!!やったわ!よぉし、行くわよ。私もしっかり幸せ掴んでやるんだからねぇ〜あんたは引き続きダブルの力の適合者を探すのよ。』

 

最原『それについてはほとんどわかりました、あとは見つけるだけです。』

 

ランファ『ナイス!じゃあ、頑張ってね。』

 

蘭花・フランボワーズ、彼女の幸せはまだ遠いが確実に前進し続けていた、そしていつか二人に負けないカップルになるべく紋章機に乗り込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

第2章 和那の章 完

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

特別編 振り返りとメイキング

これはこの2章の振り返りとメイキングを兼ねています、しばらくはこれと後書きにある話しを進めていきます。
いや、私もゴールデンウィーク暇過ぎるわけではないのですが更新はなんとか一回はしておきます。
それでは、どうぞ!


 

ー第2章完結記念ー

ー後書き座談会特別編ー

 

烏丸ちとせ『どうも、皆さまこんにちは、こんばんは、烏丸ちとせです。

今回は特別に後書き座談会特別編と称しましてこれまでの色々なワードに突っ込んだりしながら振り返りたいと思います。

今回はゲストとしてこちらのお三方にきていただきました。』

 

士『どうも、主役の門矢士です。』

 

桜空『ヒロイン役の桜空で…す。』

 

和那『今回のメインヒロイン役の和那です、よろしく。』

 

烏丸ちとせ『以上の三人と軽い話しをしながら今回の章を振り返りたいと思います。』

 

桜空『すいません、これって…ダイジェストみたいな物ですか?』

 

烏丸ちとせ『ええ、そういう認識で大丈夫ですよ。この話しはこれまでの話しを読むのが大変!とか単語がわからない!人のための総集編ですから、いわゆるガンダムSEEDのスペシャルエディションみたいな物と解釈してください。』

 

和那『ガンダム知らない人にはわからんな、まあともかくまとめやろ。じゃ、とっとと始めよか。』

 

烏丸ちとせ『はい。まずはこの章の始まりは大江和那の物語を破壊する所から始まりでしたね。』

 

士『そうですね、まず10における和那ルートはかなりのバッドエンドとは言われてもしかたないでしたから…それを改善するために作ったと言ったら正解でしょう。』

 

烏丸ちとせ『まあ、どう頑張ってもあのパワポケ世界での和那ハッピーエンドはほぼない様なものですし、ディケイドが介入してよかったです。』

 

桜空『私の方はまだ1章でもあやふやなままなのですが、姉の事もあるので仕方ないです。』

 

烏丸ちとせ『そうですね、で、1章てディケイドとして並行世界のジャジメントを殲滅しつづけていた門矢士に介入出来ない世界があった。

その世界こそが…門矢士が死んでいた世界。』

 

和那『なんや、確か…ディケイドが並行世界に行く条件はその世界に自分が生きていることであった。

 

並行世界の士としてディケイドの士はその並行世界の士を構成する力で並行世界に存在できるのであって、並行世界で死んでいた場合には士は死んでいるから構成する力はない。

 

だから、存在させる事も出来ない…というわけやけどちゃんとした理由はここで言うのが始めてや。』

 

烏丸ちとせ『そして、それをなんとかすべく門矢士は自分の構成する力を他人から分けてもらう方法を獄原ゴン太と春川魔姫に教えてもらった。こんなとこですかね、では今回はここまでにします。』

 

桜空『これは作者が七つの大罪プロダクションを作ってみたいと考えられたお話です。

もしもパワプロクンポケット 10 世界の破壊者の奇跡編がドラマだったら…です、それではお願いします。』

 

 

 

快晴の天気の中、ここ収録現場ではクランクインを待つ数名の人間。

 

荷田『さて、そろそろ来るかな〜』

 

静かなバスの中で一人待つ男はこれから始まる撮影に期待を寄せていた。

そんな男に一人、女が近づいた。

 

烏丸ちとせ『はい!こんにちは!ニダさん!今日からよろしくお願いします!』

 

荷田『あ、ちとせちゃん。よろしく、でも君の出番は大分後じゃなかったっけ?』

 

烏丸ちとせ『まあ、そうなんですけど今日はちょっと違うんです。メイキングを撮っているんですよ。私が撮影担当なんです。』

 

そう、このお話はパワプロクンポケット10 世界の破壊者の奇跡の撮影現場を追ったメイキングである。

 

パワプロクンポケット 10

〜世界の破壊者の奇跡〜

メイキング

 

 

荷田『へぇ〜メイキング、じゃあ改めまして自己紹介をしておくよ、俺の名前はニダ、荷田浩司役として現場に参加しています。

宜しくお願いします。』

 

いきなり仕事モードになる辺り流石はプロといった所です。

あ、私はナレーションを担当する。

名前はN、本編では今は出てきませんがメイキングでは烏丸ちとせちゃんと一緒にやって行く予定です。

よろしくお願いします。

 

烏丸ちとせ『確か今回はドラマ班の撮り始めのシーンですけど主役の人は?』

 

荷田『なんかプロデューサーさんの強い演技指導があってめちゃくちゃ言われてるみたいよ。』

 

烏丸ちとせ『そ、そうなんですか、あ、噂をすればですよ〜』

 

二人が振り向いた先には学生服を着てダッシュで走る一人の男がいた。

 

士『すみません、遅くなりました。』

 

そう、第一話のシーンを語る上で欠かせない主人公門矢士と荷田の話し合い。

その前に回想シーンが盛り込まれているがそれよりも現場ではこちらが先に撮られたのだ。

ドラマではよくあることである。

 

荷田『おそいよ門矢君、ま、大方アクション監督に呼び止められて念入りな指導を受けたから遅れたんだろ。』

 

士『は、はい!あ、あれ…この人は?』

 

烏丸ちとせ『あ、私烏丸ちとせと申します。これからインタビューしていくのでよろしくお願いします。』

 

 

監督『じゃあ、よーい、アクション!!』

 

ここに、今、撮影が始まった。

 




ー予告ー

???『ふっふっふっ…遂に来た…私の…私の…主役の話しが!この桜井いつきの出番が!!』

いつき『みんな、次回にしてよ!え、企画は…ええっ!リストランテ新設高校…な、何それ…まあ、いいや…み、みんな、見てね!』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第八十七話 リストランテ親切高校 開店

 

ー日曜日ー

ーベルデスーパー

 

ここ、ベルデスーパーでは、三人のカップルが手を繋ぎながら買い物をしていた。

 

和那『いやぁ〜やっぱり凄かったわ〜こりゃ士の子どもも出来ても仕方なかったな。』

 

士『いや、その……えっと…』

 

そう、あの戦いの後に行われた体育祭にて二人は一線を超えた。

まあ、夏海の事もあったし、完全にそういう仲になるのに違和感はない。

 

桜空『…そうですよね…私に内緒で色々としていたのも聞いていましたし…仲良しで本当に嬉しいです。』

 

ギュウウ!!

 

士『いだっ!!いだい!!ちょ、桜空!手がてがあああああ!!!!

俺が和那と***した時、桜空は競技に参加していた。

みんなに頼られていた。

つまり!この***は合法!不成立!ノーカウント!ノーカウント!ノーカウントなんだというかノーカウントにしてええ!

ノーカン!ノーカン!ノーカン!ノーカン!』

 

来都『何あれ羨ましい…ふざけんな!』

 

そんな感じで少し目立ちつつも食材の買い出しを進めていた。

何故俺がこんな事をしてるかって…それは体育祭が終わった次の日…

 

ー親切高校ー

ー教室ー

ー休み時間ー

 

士『はあっ…はあっ…』

 

俺は体育祭の日、和那と体を重ねてそのまま朝までとなってしまった。

もちろん場所は秘密の部屋だ。

もう、限界も限界だった…

そんな俺はいつも通り授業で寝ていたが目の下に大きなくまを作っていたので皆から心配されていた。

 

荷田『どうしたでやんすか、士君?途中で具合が悪くなってノッポと出てったのを最後にいなくなったでやんすが何があったでやんす?』

 

士『まあ、ちょっと…ウルトラマンダイナの最終話後の考察に白熱しちゃって…』

 

嘘である。

あの戦いの後にすぐ俺たちは五十鈴を誘ってウルトラマンダイナの最終話を見た。

凄かった…

あれは正に…最終決戦というべきなのか…

ガイガレードのデザインも良いし…何よりラストシーンは反則だろう…

よかったな…アスカ…

 

荷田『なるほどでやんす。

続編もあるでやんすがまあ、その件はおいおいにしてそういえば前に言っていた調理室を使ったやつオーケーになったでやんす。』

 

士『前に言っていた調理室?

あー、そういや前にそんなこと言っていたなぁ…で、時間がかかったとはいえよく認められたな。』

 

桜空『それについては、お姉ちゃんが脅しにかかったというか…リンさんとレッドローズと一緒に学校の…』

 

ぬるっ

 

奈桜『やだなぁ…ちょっとお子さんを天井からワイヤーで吊るしただけでやすよ〜』

 

急に脇から来た奈桜が話しをした。

しかもそこそこに狂っていた。

 

士『それは犯罪だろ!』

 

奈桜『大丈夫ですよ〜最初から契約通りにしただけですよ、ね?紫杏ちゃん。』

 

神条『なんとか妥協策を講じてこれが限界だった。

ちゃんとその子にラジコンを買ってあげることで了承した。

さもなくば色々と捏造するとか言って聞かなかったんだ。』

 

荷田『会長も大変でやんすね。でも、そのおかげでドライブの振り返りとか出来るしいいでやんす。』

 

士『そういえばそうだった、ドライブの復習もしながら料理とかするんだった。』

 

奈桜『そうですよ、それでまずはそれぞれの料理の腕を見るために私達で審査をしましょう。アドバイザーは士君と桜空とノッポでよいですか?』

 

和那『まあええけど…で、うちらはアドバイザーいうても何すればええん?』

 

奈桜『料理の解説とかですね。でもついでだから食品の買い出しをお願いします。』

 

…というわけだ。

 

士『ともかくこれで全部だな。にしてもレシピに必要そうな具材は買ったけど…ドライブは第0話から観るようだな…流石は荷田、わかっているなぁ…』

 

和那『ところで、何でうちにも555観せたんや?ドライブ観る前に一気一緒に観たけどなんでなん?』

 

そう、数日前に時間を止めて555を一気に観たのだ。

今では三本のベルトをカラオケで三人で歌えるほどになった。

 

士『それは桜空の事をわかってもらうためさ、今度は桜空にカブトを見せるからね。』

 

ドライブの4号については黙っておこう。

その方が楽しめるしね。

 

桜空『は、はい…じゃあ、そろそろ帰りましょうか。』

 

???『みーつけた…』

 

??『あやつらか…にしても…あの子…何やら…まあいいわい…めんどいのう…』

 

俺たちは会計を済ませて帰っていった。

しかし、俺たちはここである意味運命的な出会いをしていたのを知らなかった。

 

ー2日後ー

ー親切高校ー

ー家庭科室ー

ー朝食時ー

 

荷田『ふぅ…やっと終わったでやんす。で、今日はカバの奴でやんすね、当番は。』

 

五代『ああ、確かくるのが野球部の俺と岩田と越後と田島と官田だろ。

そして他は神条、浜野、天月、三橋。

で、士と茨木と芳槻がオブザーバーか…ってオブザーバーとは何だ?』

 

荷田『もう説明するのも面倒でやんす。』

 

そんなこんなで彼等は家庭科室に向かって歩いていくとそこにはテーブルが用意されていて、料理店ぽくなっていた。

 

士『どうもみなさんおはようございます。こちらリストランテ親切高であります。』

 

そして、そこにいたのは野球部の一年生数人と女子数名だった。

 

荷田『ここにいるのはおいらに官取、越後、岩田に神条さんに三橋さんに浜野さんでやんす。』

 

浜野『…あんたら野球部はともかく、私達は少しご飯一杯は食べてきたわよ。』

 

越後『お前ら馬鹿だなぁ〜折角、美味しい物食べるのに余計な物入れちまうとは。』

 

三橋『…そりゃあ、一般論ではそうだけどね。和那が絶対にご飯一杯を食べてこい。

さもなくば、命の保証はしないって言ったのよ。』

 

官取『あはははは、まさか、そんなわけないだろ。料理のプロの士もいるんだ。

実家のシェフよりは美味しくないかもしれないが命の保証って…』

 

天月『飯を作るのは奈桜だけだぞ。』

 

五代『おい…ってことは…』

 

タッタッ

 

岩田『あ…来た…』

 

奈桜『お待たせしましたーーー!!』

 

足音を立てながらはしゃぎながら現れたのは緑髪をコックの帽子で隠し、コックの服装の奈桜であった。

そして、それに引き続くように士、桜空、和那が何やら顔を青くして現れた。

 

士『どうも、皆さまおはようございます。ようこそリストランテ親切高校へ。』

 

田島『おい門矢…お前…その顔はまさかとは思うが…』

 

士『そのまさかという奴です。奈桜の料理は我々の想像を遥かに凌駕した……実力を見るつもりがただのモンキービジネスをばら撒いたようなことに…』

 

和那『みんな、悪りぃで…ほんまにうち思ったもんなぁ…こっちの士とおるほうで良かったと…』

 

桜空『先に謝っておきます、申し訳ありません。』

 

奈桜『失礼な、お姉ちゃんを甘く見ないでください。じゃあまずはドライブを…』

 

ドン!!

 

家庭科室のドアを開けて一人の金髪の髪の子が出てきた。

 

いつき『姉御!今来たよ。』

 

そう言うと彼女は奈桜の方に駆け寄ってきた。

この子は…あの時(女性の破壊者)の時の…にしてもここに来るとは…

 

荷田『あの時の女の子!まさか…なんできたんでやんすか!』

 

いつき『姉御を…救うためよ!!それが…あの人から茶柱さんとの約束だから!!』

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

番外編 真央のその後

申し訳ありません。
最近、超忙しくなり、ギャグが出来ません。
ですので、2章の未回収部分を拾っていこうと思います。


朝日が昇り出してまもなくの頃、辺りは真っ暗に近く、車のライトがまだ自動でつくような時…

 

真央『あ、あれ…ここは…』

 

彼女は目覚めた…

彼女の名前は芹沢真央。

数年前、野球部の高校生天道七司の前に現れた彼女の正体は七司の想像が具現化した存在、ヒーローのブラックであった。

彼女はヒーローの仲間を裏切り、恋仲となった七司と共にヒーローと戦った。

 

そして勝利した後、彼の元から去り黒猫として新たなヒーロー組織を作り、非人道的な行為を行うジャジメント、大神グループを相手取って戦った。

しかし、圧倒的物量と政治的権力の手によって全ては空回りとなり、仲間は死に絶えてしまった。

最終的に七司の周りの人間を見せしめに殺されて七司も植物人間にされてしまっていた。

 

そして、最終的に操られた彼に殺されそうになった後…死なずに仮面ライダーを見届けた後冷たくなっていく彼を抱きしめて眠りを告げた。

 

はすだった…

 

しかし彼女は目を覚ましていた。

見た事ある場所…小さな和室の畳に敷かれた布団の中に私は入っていた。

 

ここが天国…そんな事を思った瞬間にふと右手を動かすと若干の違和感があった。

 

ブラック『………体が…重い…』

 

体中が重たい…

具現化された私の体はもう少し軽かった。

それなのに…重い…なんで…

 

にゃー

 

この声…スキヤキ…

 

猫の声が聞こえたきた。

この猫はかつて真央が飼っていた猫で名前はスキヤキだった。

老衰で何年も前に死んだのに…まさか…

 

部屋中を見て、カレンダーを発見する。

そして、その日付を見て驚いた。

 

真央『2015年…10月23日…』

 

彼女が七司と離れた日だった。

彼女はヒーローとなるため、彼と別れたその日を忘れなかった…いや、忘れられなかった。

もう、帰ってこれないかもしれない。

彼と一緒になれないかもしれない…

でも、それでも彼女は立ち上がった。

そして、負けた…はすだった…

 

ガラッ!!

 

扉を開けてその部屋に一人の女性が入ってきた。

 

 

七司母『あら〜真央ちゃん、もう起きて大丈夫なの?なんか体が変わったから大変なんでしょ?確か…普通の人間になったって?

そこにいた青年から聞いたわよ。』

 

!!

普通の人間…まさか…

 

 

……

 

………

 

出来ない?

なんで…透明になれない…

私は特殊能力として透明になれるはずだった。

でも、それが出来なくなっている。

一体なんで…

 

そうこう考えていると、七司母が持っていた買い物かごから郵便袋を取り出して、真央に渡した。

 

七司母『そうそう、それを教えてくれた人からこれを渡して欲しいって言われたのよ。なんか"未来への招待状"って書いてあるわよ。』

 

私はとりあえず手がかりとしてあるその郵便袋を開けてみる。

そして、そこには手紙が入っていた

 

 

背景 芹沢真央様

 

あなた様はこの滅びしかなかった世界を最後まで諦めずに救おうとしました。

とても素晴らしいと思います。

私は敬意を払い、あなた様の体を人間へとリプログラミングしました。

これであなたは具現化的存在でなくなり、特殊能力の透明化は出来なくなりました。

しかしながら、これからはそんなものも必要ありません。

平和に穏やかな世界に生きるように…未来を楽しんで暮らしてください。

 

敬具

仮面ライダー 門矢士 和那の夫より

 

そして、手紙と同封されていたのはPAと和那と士が子どもに囲まれながら笑顔で笑い会っている写真だった。

 

ポタポタ…

 

いつのまにか泣いていた

単純な手紙なのに…

ただの手紙なのに…

 

真央『カズ…結婚おめでとう……ありがとう…私じゃ…私はあまり役に立っていなかったけど…』

 

ポン

 

泣き噦る私の肩に手がポンと置かれた。

それは私が忘れられなかった感触……

ゆっくりと振り返る。

 

七司『そんなことはないよ、真央ちゃん。』

 

ギュッ

 

七司『君はよくやってくれた…ありがとう…そしてこれからは俺と一緒に生きて欲しい。

家族として…妻として…俺を助けて欲しい…

結婚してください。』

 

真央『うん…』

 

その後、結婚した七司と真央の間には多くの子どもが産まれ、幸せな人生を歩んだそうな。

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

タコ料理 前編

 

ー開始数時間前ー

 

ここ、朝4時の家庭科室にて四人の男女が集まっていた。

 

士『えー、おはようございます。

今日からリストランテ親切高を開催させていただきます。

オーナーは私、門矢士です。』

 

和那『そしてうちがオーナーの嫁、門矢和那。』

 

桜空『同じく、オーナーの嫁、門矢桜空です。』

 

士『俺は料理の解説、嫁達には配膳と俺のサポートをお願いするよ。』

 

和那『で、1回目のこのコーナーの担当シェフに来てもらいましょうか。どうぞ。』

 

扉を開けて、出てきたのは長い帽子に白いコック服を着た奈桜であった。

 

奈桜『はーい、呼ばれて飛び出た奈桜ちゃんでーす。今日はよろしくお願いします。』

 

桜空『お姉ちゃん…これは料理の実力を教えるコーナーだけどちゃんと人が食せる物を出さないと駄目だよ。』

 

奈桜『もちろん、わかってるよ!あれでしょ、ダークマーターを作らなければいいんですよ!』

 

士『どこの姉上の卵料理!または勇士司令部ウルトラマンの敵!ってかちゃんとした物をお願いしますよ。』

 

和那『それじゃ、まあ任せたからな。うちらは別室でモニターから見とるわ。』

 

奈桜『お任せください!!』

 

元気な奈桜の声を聞いた後、俺たちは別室のモニターから奈桜を見始めた。

 

奈桜『さてと…うーーん。まず前菜として何を出すべきでしょうか…』

 

モニター室から見ている三人は思い思いの感想を述べ始めていた。

 

士『事前に何品か決めてあると聞いていたんだけどね。』

 

大量の食材を前にした奈桜は頭を抱えていた。

とりあえず鍋に水を入れて準備をし始めた。

どうやら、火はちゃんと通すらしい。しかしまだ悩む奈桜。

悩み続けるのか?と思いきやおもむろに奈桜は水槽に手を入れた。

 

奈桜『こうなったら、出た勝負!一番最初に手に触れた物で料理します!!』

 

和那『出たとこ勝負やて…でも、これ危なないか?フグとか出たら…』

 

士『さすがにそういうのは用意していないよ。でも、何か嫌なことは起こりそう…』

 

そうこうしているうちに奈桜はあるものを引き当てた。

 

奈桜『おっ!タコです!ヤッフーー!じゃあこれでタコ料理をしましょう!!』

 

奈桜は右手についているタコを上げるために左手も入れて、掴み上げるとそのままゆだっている鍋の中に入れてしまった。

あまりの行動に士は驚いていた。

 

士『おいおいおいおい!タコには滑りがあるんだぞ!そのままやる気か!』

 

和那『滑り?そんなのあるんか?』

 

士『ああ、スーパーにあるタコはその滑りを粗塩という食塩とは違う塩で手で揉んで滑りを取らないといけないんだ。

そうじゃないとヌルヌルして気持ち悪いんだ。』

 

 

タコの料理 ワンポイント

 

粗塩でタコの滑りをぼくしてとる。

 

しかし、こんな事を知る訳がない奈桜は…

 

奈桜『よし!タコを使ったガスパーを作ります。野菜を切ったあと、タコを切るそれだけです。』

 

料理企画らしからぬ空気ではあるものの、なんとなく野菜を切る事に成功した奈桜。

 

桜空『形はバラバラだけどなんとか怪我していなくて良かったあ…』

 

和那『やっぱり二人は心配性やなぁ。色々あるのはわかるけど、奈桜…いや、義姉も高校生やて、流石にある程度は…』

 

士『そうだなぁ…なんかさぁ…俺はこういう事やってるとさぁ…なんか全てがどうでも良くなってきちゃうんだよなぁ…』

 

桜空『どういう事ですか?』

 

士『みんなが幸せになるために俺は仮面ライダーになったとか、そう思っているんだけどさ。

やっぱりどう考えてもいや、馬鹿なりに考えずにやってきて思った…

俺がやりたかったこと…欲しかった物はなんだったんだと?答えは…

俺は生きる理由が欲しかった。』

 

和那『生きる理由…なんやそれ?』

 

士『たって15年ほどしか生きてきていない子どもがこんな事考えるのはおかしいかもしれないけど俺は生きる理由が欲しかった。

でも、ある時思った…それだけなのか?本当にそんな事を思うだけでいいのかって。』

 

桜空『そんな事…自分で思っていた事をそんな事って言ってしまうのって…』

 

士『確かに、俺は今までそうだった。

認められたいだから仮面ライダーやって認めてもらいたいとか思ってた。

でも、その色んな世界を見ていくうちに思った。

そんなことどうでもよかった、理由なんかどうでもいいってことに気づいた。

それで十分だ。』

 

桜空『それはよかったですね。』

 

和那『ま、本人が納得してるし、ええな。』

 

ちょっといい話をしているうちにタコが茹で上がっていた。

切ったタコの試食を奈桜がしてみる。

 

パク

 

奈桜『うおえっ!!』

 

とても女子とは思えないような声を出しながらタコを吐き出した。

 

桜空『なんかごめんなさい…』

 

和那『……ノーコメント…』

 

士『滑りとってないからなぁ…』

 

滑りを取らずにそのままお湯に投入したため、気持ち悪いことになっていた。

今から粗塩で揉むなどの発想は彼女には無かった。

これ以上酷くならないようにもう切って食塩でもかければ終わる。

 

しかし、そんなモニター室のメンバーの期待をこのゲロインは裏切った。

 

奈桜『なんか気持ち悪いな〜また茹で上がってないのかなあ?よし!追加!』

 

ポチャン!!

 

士『いや、白いからもう茹で上がっているのになぁ〜あ、もう駄目だ。』

 

次回!いざ!実食!

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。