はちまんくんの奇妙な冒険 (アルスDQ)
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本城涼さんとのコラボ!『この世界のストーンオーシャン』
融合


どうもこんにちは!アルスDQです!
今回のお話は本城涼さんとさほど変わらないかと思いますので…それでもという人はどうぞー!


side比企谷八幡

 

いつもの通り俺は陽乃と登校していた。

やっぱり陽乃と一緒だと楽しい…

 

そんないつもの朝だと思っていた…

 

このときまでは。

 

八幡「ん?何だアレは…」

 

歩道のど真ん中に落ちていた物…。奇妙なのは誰も気付いていないこと。もしかして見えていない?

 

陽乃「八幡?どうしたの?」

 

八幡「いや、なぁ陽乃…あそこに何か落ちていないか?」

 

陽乃は目を皿のようにして俺が指さす所を見るが

 

陽乃「何も無いけど?」

 

俺にははっきり見える妙な物……いや、誤魔化すのは止めよう。ハッキリ言ってしまえば人のミイラのような…胴体みたいな物だった。

 

奇妙な物を見たらSPW財団まで…。

 

そんなキャッチフレーズを聞いたがあるのを頭の中でよぎったが、あまりにもオカルトじみていて信じる気にはならなかったが…

 

八幡「そんなことは無いだろ?ほら、ここにハッキリと……」

 

俺が気持ち悪いと思いながらもそれに手をかけたとき…

 

バチバチィ!

 

電気が走ったような感覚の後に、ミイラのような物は俺の中に入ってくる!な、何が起こっている!?

 

八幡「な、何だ…うわあぁぁぁぁぁ!」

 

陽乃「な、何!?八幡どうしたの!?ねぇ!」

 

頭の中に誰かの記憶が入り込んでくる!

 

??「俺は人間を辞めるぞ!ジョジョォー!」

 

??「ディオ…君が言うように僕と君は二人で一つ…奇妙な友情を感じるよ…」

 

何だ…この記憶は…俺の記憶じゃないぞ!?

 

陽乃「今度はさっきみたいにはいかないよ!ウリャリャリャリャリャ!」

 

俺に刀を向けて素早い突きを突いてくる陽乃。

 

八幡(おー…怖い怖い)

 

それを余裕の表情で意地悪い顔をしながらも、されどその心は殺意をたぎらせ、幽霊みたいな物を操作する俺。

 

幽霊?「無駄無駄無駄無駄無駄無駄!」

 

なんで?何で今くらいの陽乃と中学時代の俺が殺し合いみたいな事をやっているんだ?同い年だよな?

 

殺し合いは俺の勝利で終わり、陽乃を徹底的に痛め付けた俺は…仲間のリーゼントに頼んでその体を治療させる。リーゼントも幽霊持ちだ。

 

小町と一色いろは。後の連中はよくわからない。

そんな中、気を失っている陽乃を抱き抱え、俺は自分の幽霊で陽乃の額に付いている肉の芽と呼ばれる洗脳の物を抜く。肉の芽から別の触手が伸びて俺に刺さろうとするが、超能力のような物でガードしている俺に触れた瞬間、煙となる。そして、肉の芽を抜き去り、超能力でそれを消滅させる。

 

場面は切り替わり、刑務所のような場所。そこには悲惨な光景が広がっていた。右腕が無くなっている一色、膝から下が無くなっていた陽乃、右肩から先が消滅している知らない女性。何より酷かったのは…

 

小町「ごめんね、お兄ちゃん…。やられちゃったよ…。頑張ったんだけどね…小町はここまでみたい…」

 

小学生の時の小町なのか?

でも、何だこの映像は…両腕と右足の爪先が欠損して今にも死にそうになっている小町…こんな場面は俺は知らない!

 

??『急げ……SPW財団に連絡を取れ…世界が終わる前に……』

 

八幡「お前は………誰だ……この記憶は……お前の記憶か………」

 

??『俺は……比企……いや、DIO……DIOだ』

 

八幡「急げ…とは?どういう…事だ」

 

DIO『アメリカのフロリダ州、GDstでこれから起きる事だ…さっきお前が見た映像は俺が自分の平行世界で四年前に体験し、実際に起こったこと…。同じ戦いが、これから起きる。このままだと…世界は終わる』

 

陽乃「八幡?どうしたの?誰と話してるの?しっかりして!八幡!」

 

陽乃が俺に呼び掛けるが、なんだ頭が割れそうだ!!段々と意識が遠退く!

 

DIO『生き残るのは…この世の真実だけだ…真実から出た真の行動は……決して滅びはしない……果たして、お前は…お前の本物は、滅びずにいることができるかな?この先にあるのはシンプルな、たったひとつの思想だけだ…理屈なんて何の役にも立たない、たったひとつだけのルール!『勝利して守り抜く』!滅びたくなければ、守り抜いて見せろ!この世界の比企谷八幡!』

 

薄れ行く意識の中、俺の中に入り込んだ自称DIOの声が響いた。この声は……俺の声?

 

そうして俺は意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

??「こちら、スネーク。八幡先輩が急に倒れた、至急病院の手配を。と、私はあなたに頼んでみます。」

 

??「!?わかった!すぐに手配する!」

 

??「ありがとう。と、私はお礼を言います。」

 

??「…というかまた、別のアニメにハマったの?ハマるとすぐそのアニメのキャラになりきるというか変装するわね。」

 

??「だって3期やるって…」

 

??「どんだけ嬉しかったの!?…まあ、いいわ。もう手配は済んでいるから大丈夫よ!」

 

??「ありがとう!って私は私は感謝の言葉を述べてみたり!!」

 

??「はぁ…」

 

 

・・・・・・

 

ここは?夢…じゃないか、さすがに。

 

ふと振り向くと何かいた。たしかさっきの記憶の中でDIOとか言っていたような。それに姿形が似ている。俺は話しかけてみる。

 

八幡「陽乃や小町、それに一色が死にそうに…あんな目に遭ったのが俺達の運命?」

 

DIO『いや?俺達の本来のあるべき形である基本世界では俺達がその戦いに加わる事はない。こちらから何もしなければ、ドンパチすることはない。この世界は何故か陽乃さんと同い年になっていたり、雪ノ下と幼なじみになっていたり…俺にとってのジョースター家やいろはみたいな関係になっていること、後はまあ細かい違いはあれど、この世界は大体基本世界だ』

 

八幡「大体同じなのか細かいところまで違うのかハッキリしろよ」

 

DIO『ブラボー・オー・ブラボー!ナイスツッコミだ』

 

八幡「ふざけているのか?」

 

DIO『わたくし、オオマジですわ。少なくとも話している内容は』

 

オッケー。ふざけてなんていないが大真面目に舐めてんだな、こいつは。こいつ、DIOは別の世界での俺だ。何せ……声が同じだしな。

 

八幡「ふざけてはいないが、舐めてるだろ。比企谷八幡」

 

DIO『グレート。よくわかったな。俺の事も、舐めてることも。けど、ややこしいから前世の名前のDIOと俺を呼べ』

 

DIOはここで本当に真面目な顔になる。スタンドの表情は分かりにくいが、雰囲気だけは伝わってくる。

 

DIO『オーバーヘブン……このザ・ワールドを巡る戦いは放っておいたら間違いなく世界は一巡し、お前の本物は消えてなくなる。雪ノ下も、小町も、材木座とその嫁も…俺にとってのいろはであるお前の陽乃さんも…』

 

八幡「なら、どうすれば良い…」

 

DIO『幸い、事が起こる前に俺とお前が出会った。お前も、少しはドンパチをする力があるんだろ?そこに俺の力を貸してやる。このザ・ワールドとハーミット・パープル…そして波紋の力をな』

 

八幡「ザ・ジェムスーンじゃないのか?」

 

DIO『ザ・ジェムスーンはザ・ワールドとハーミット・パープルを融合させた俺の技術だ。8年の時間をかけて二つのスタンドを同時に使えるようにした俺だけの技術。お前ではザ・ジェムスーンを使うようになるのは無理無理無理無理!これから戦いの場にぶっつけ本番でやろうとしても無駄無駄無駄無駄ぁ!モンキーなんだよぉ!』

 

八幡「何か腹立つな!その掛け声!」

 

DIO『そして時は動き出す』

 

ゴン!

 

思わず拳骨を落とした俺は悪くないはずだ。

 

DIO『良いツッコミだ。俺』

 

う、うぜぇ…

 

DIO『お前がやるんだ。比企谷八幡。俺はあくまでも精神の欠片。今はこうして話せているが、俺はもう間もなく眠りに就く…必要な時にまた話しかけろ…』

 

勝手な事ばかり…。まだ聞きたいことは山ほどあるんだよ!おいっ!消えるな!

 

DIO『………また、会おう。比企谷八幡…今度こそ、そして時は動き出す……』

 

世界が歪み、そして俺は目を覚ますと…

 

 

八幡「知らない天井だ」

 

周りを見渡すとやはり病室だった。

人生三度目のこの言葉。

 

陽乃「八幡!目を覚ましたんだね!」

 

陽乃が俺に抱きついて来た。

小町や雪乃、材木座、戸塚達もいる。

 

陽乃「あれ?八幡?八幡の首の後ろにこんな星形の痣があったっけ?それに耳の三つ並んでいる黒子も…」

 

小町「あれ?ホントだ。こんなのお兄ちゃんにはなかったよね?」

 

何だって!?そんなもの、俺にはなかったはずだ!

 

DIO『俺の魂の影響だな。ジョースター家の特徴とディオの特徴が体に出てきてるんだ』

 

起きてるじゃねぇか…

 

DIO『これから眠るんだよォォォー!good-bye!はちまぁぁぁん!』

 

着々と奴に対して沸々と怒りが込み上げて来ているその時…

 

戸塚「何か騒がしいね?どうしたんだろ?」

 

戸塚が言うように、外からガヤガヤと争う音がする。

 

看護師「困ります!」

 

???「どいて!僕たちは急いでいるんだ!」

 

あれ?戸塚の声が外からも聞こえる。

 

バァン!

 

勢いよく扉が開かれ、中に飛び込んで来たのは…

 

首筋に俺に新しく出来た星形の痣と同じ痣を持つ勝ち気な瞳をした女。

 

ドレッドヘアーの女。

 

青髪のロン毛の男。

 

そこまでは知らない集団だ。良くはないが、そこまでは良い。残った後の3人が問題だ。

 

確か1つ年下の川崎さん。

 

一色いろは。

 

そして……何故か二人いる戸塚…。

 

いろは「ハチ君……ハチ君がいる!」

 

乱入してきた一色は俺に飛び付いてきた。一色の首筋にも星形の痣がある……

 

何で?ハチマンわかんない?

 

助けてハルえもん!

 

←To be continued

 




用語解説
『はるのんとはちまんくん』
作者の別の作品で簡単に言うと八陽。八幡のファンクラブがあったり材木座に彼女がいたりと原作と違う点も多い。

『やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。』
本城涼さんの作品。簡単に言うと『ジョジョの奇妙な冒険』の登場人物が八幡たちの前世だったりする。八色であり、数々の闘いを行い切り抜けてきたが、5つに分かれた八幡の魂の1つがこちらの世界に来たことにより物語が始まる。


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波紋の戦士達

どうもアルスDQです!
今回はお互いの世界の情報交換とかです!
ではどうぞー!


side雪ノ下陽乃

 

いろは「ハチ君!ハチくぅぅぅぅん!ううう……」

 

何この状況?いきなり現れたいろはちゃん?が八幡に抱きつき、泣きわめいた。え?何これ?…というかそこは私のポジションよ!早くどきなさい!

 

いろは「何でハルさんがいるんですか?確かジョルノさんと一緒に一条さんの世界に行ったんじゃあないんですか?雪乃先輩もマチちゃんも材木座先輩もそれぞれの世界に行ったはずですし……それに、あなたは誰ですか?」

 

すると、いろはちゃんがこちらを見ながら不思議そうに言ってくる。

 

風鈴「えっと…風野風鈴ですけど……あなたこそ誰ですか?いえ、一色先輩であるのはわかるんですけど、何か違いますよね?」

 

陽乃「そうなんだよね?あなたいろはちゃんじゃないよね?」

 

いろは「そう言えばハルさんも茅ヶ崎さん時代のような…」

 

そう、いろはちゃんだけど私たちが知るいろはちゃんではない。風鈴ちゃんのことを知らないし、わけのわからないことを言っている。茅ヶ崎って何?それに雰囲気がまるで違う。

 

いったい何が起こっているの…?敵意はなさそうだけど、とりあえず様子を見ないと…

 

side 比企谷八幡

 

DIOが俺の精神の中でぶつぶつと何やら考え込んでいる。

 

八幡(何を考えている?DIO)

 

DIO『別に?取り敢えずダクトに向けてよろしく、弥七、無料に感謝するとだけ言っとけ』

 

八幡「よろしく、弥七?無料に感謝する。これで良いのか?DIO」

 

とりあえずDIOのいうとおりしてみるが、意味がわからん。弥七ってたしか水戸黄門に出てくる忍者だったような気が…。

 

いったい何を考えているDIO…?

 

side 雪ノ下陽乃

 

どうやら話を聞くところ、いろはちゃんたちは異なる世界からやって来たみたいらしい。つまり、私たちからみると異世界の人間、いや平行世界ね。そんなことがありえるなんて…。

 

いろはちゃんや沙希ちゃん、戸塚君はいいとして他は私たちが知らない人物もいる。

 

私たちはお互いに情報交換しながら話をしている。話を聞いてみると元々基本世界という私たちが本来進むはずの世界もあるようだ。それと比べるとこの世界も大分違う進み方をしているらしい。

 

そしてわかったことをまとめてみるとこうなる。

 

 

いろはちゃん達の世界=基本世界=この世界

 

いろはちゃん達の周囲は歴代ジョジョ?の転生者=なし=なし

 

ジョースター家?との関わりがある=いろはちゃん達の介入で少しはある=なし

 

SPW財団があり、関わりがある=あるが、関わりなし=基本世界と同じ

 

ジョースター不動産というものがあり、世界に展開=アメリカのみの会社で私たちは知らない=知ってる

 

SPW財団は多目的複合会社=医療を中心とした技術開発研究集団=基本世界と同じ

 

パッショーネというギャングを吸収しており、裏社会でも幅を利かせている=あるが、知らない=基本世界と多分同じ。

 

ブラッディ・スタンドというものがある=なし=なし

 

アメリカの大統領がヴァレンタイン大統領=別人=いろはちゃん達の世界と同じ

 

世界的な事はこんなかんじで、次に八幡を周りの状況。

 

婚約者はいろはちゃん=なし=私

 

葉山は敵=よくわからない=残滅対象

 

八幡は基本的に親しいもの以外とは無関係=奉仕部といろはちゃん以外はあまり関わりがない=ファンクラブがある。

 

材木座君に彼女はいない=いない=いる。

 

いろいろ話を聞くうちに事情は理解はしたが納得はしてない。

 

陽乃「事情はわかった。だけど腑に落ちないんだよねぇー。何でこの世界の事情に別世界のいろはちゃん達は首を突っ込んでくるの?関係ないじゃん?そっちの八幡の魂を回収しちゃってとっとと帰れば良いんじゃないの?」

 

目的は果たされたのに帰らない理由がわからない。何かまだあるの?

 

小町「そうそう。小町たちにもこんなものが出来ちゃって困ってるんだけど」

 

そう言いつつ、小町ちゃんが服をずらして首筋を見せるようにずいっと出てきた。

 

これは…星形の痣?八幡と兄妹だから影響が…?

 

戸塚「こ、小町ちゃん…その……あまり人前でそれは…」

 

小町「え?や、やだ////戸塚さん、見ないで下さい!」

 

はぁ…また2人がイチャイチャしてるよ。私も早く八幡とイチャイチャしたいのに!!

 

SPW(ややこしいので前世の名前で呼ぶことを許可してもらった)「そういう関係なのかな?ふ……戸塚彩加……いや、スピードワゴンはクールに去るぜ」

 

そっちの戸塚君も大分雰囲気が…違うね。それにしても…

 

陽乃「気になったんだけど、そっちの戸塚さんが名乗ったスピードワゴンってSPW財団に関係あるんですか?」

 

SPW「よくわかったね?僕の前世のスピードワゴンはSPW財団の創始者、ロバート・E・O・スピードワゴンだよ」

 

八幡「戸塚…スゴい奴だったんだな、お前は……」

 

戸塚「いや、僕とは関係ないからね八幡?それに小町ちゃん、キラキラした目で見られても困るんだけど。あと、そっちの僕……ええっと、スピードワゴンさん?」

 

SPW「何?」

 

戸塚「その似合わない改造スーツみたいな服装とシルクハットみたいな帽子、止めてくれませんか?僕まで恥ずかしいんですけど……」

 

戸塚君がそう言うといきなりスピードワゴンさんは戸塚君に詰め寄ってきた。

 

SPW「ああんっ!おいそこのアンちゃん!いまこの僕の格好をなんつったぁ!?」

 

え?なんでそこでキレるの!?

 

SPW「例え異世界の自分でも、ジョースターさんとの思い出が詰まったこのスーツをバカにするやつは許さない。僕自身の手となり足となり、前世でも千葉村でも屍生人の大群から身を守ってくれたこのハットカッターをバカにするのはゆるさない。君もハットカッターの餌食になりてぇのか、ああん?」

 

もう戸塚君の影も形もないし!誰!?

戸塚君もドン引きしてる…

 

戸塚「えっと…ごめん?」

 

困惑しながら戸塚君が謝る。すると徐倫さんが近づき耳打ちをする。

 

徐倫「だめよ戸塚…あたし達アーシスの人間って服装とかに拘りがあるの。沙希だってタキシードみたいな格好にシルクハット被ってるし、イーハ…ああ、いろはの事だけど、ごてごてとバッチ付けてるでしょ?その手の事にマイナス的な指摘をすると地獄を見るわ。あたしの親戚の影響で……」

 

戸塚「わ、わかりました」

 

戸塚君がドン引きしながら苦笑いをして答える。

 

でも、今はそんな話をしている場合じゃない!

 

陽乃「そんなことよりも」

 

私は手をパンパンと叩いて話の流れを元に戻す。

 

陽乃「そ・れ・よ・り・も!何であなた達は目的である八幡…というよりは、DIOの魂を回収して帰らないの?見つけたならそうすれば良いじゃない」

 

八幡「それは俺から説明してやるよ。陽乃さん」

 

陽乃「八幡?…いや、違う、あなたは…」

 

八幡が喋り出すが、私にはわかる…これは八幡であって八幡ではない。つまり、今喋っている八幡は…

 

徐倫「八幡?じゃあなくてハッチ?」

 

いろは「ハチ君!」

 

やはり、あちらの世界の八幡ね…

 

DIO「そうだいろは…俺だ。それにしてもさすがだな、こちらの世界の陽乃さん、すぐに別人だと気づくとは…。今は比企谷八幡の体を借りてこのDIOが喋っている。俺の事はDIOと呼んでくれ」

 

side 比企谷八幡

 

突然、俺の体が俺の意思とは関係なく動いた!?これはDIOの仕業か!

 

八幡『DIO!勝手に人の体を乗っ取るんじゃねえよ!』

 

DIO『だが、お前で説明できるのか?これから起こる事の説明が』

 

八幡『まぁ、確かに少し難しいけど…』

 

たしかに俺が説明できることではないが…

 

DIO『ならば任せてくれ。悪いようにはしない』

 

すると、やつは再び俺の体を使う。凄い違和感が…

 

DIO「これから話すことは冗談でも気が触れた訳でもない。いろは。スマホを貸してくれ」

 

いろは「ハチ君……話せて嬉しいです!それで、何をする気なの?」

 

すると一色がDIOに携帯を渡す。

 

DIO「ハーミット・アメジスト。これで俺の世界で起きたGDstや世界の一巡を止められなかった場合の記憶を見ることが出来る」

 

俺が手からザ・ワールドみたいに透けた蔦が出でくる!なんだこれ!?

 

八幡『何だ?俺の手から蔦が出ている!』

 

陽乃「何これ!」

 

めぐり「え?え?どうしたの?みんな何を驚いているの?」

 

俺だけではなく、陽乃たちにも見えるのか!?一体…

 

DIO「この手から出ている物が見える者は手を挙げてくれ。あ、アーシスの奴等は聞くまでもないから手を挙げなくていいぞ?」

 

やつがそう言うと陽乃、雪乃、戸塚、材木座、小町、風鈴が手を挙げた。由比ヶ浜は見えないらしい。何かみえる条件とかあるのか?

 

DIO「この能力はスタンド…一言で説明するなら超能力が実体化したものだと思えばいい。スタンドが使える者の事をスタンド使いと言う。スタンドはスタンド使いでしか見ることは出来ない。そして、俺のこのハーミット・アメジストは念写だ。この映像を見ろ」

 

スタンド…?やつのザ・ワールドもその1つなのか。そして携帯に流れた映像を見ていくと…

 

小町「小町が……死にかけてる…それも何度も…」

 

雪乃「私が…義兄さん達の敵だったなんて…何の悪夢なの?」

 

陽乃「私も死にかけてるし、八幡の…いえ、DIOの敵として最初は関わったんだ…。あ、DIOとキスしてる///キャッ♪」

 

小町が死にかけ!?どうなってるんだ!それに雪乃が敵だっただと!?別世界の出来事だとしても俺の天使たちがそんなことになってるなんて許さん!…てか、陽乃は照れるなよ。それ、別人だぞ。

 

小町「小町ともキスしてる…気持ち悪いよゴミィちゃん……」

 

DIO「ぐふぅ!こっちの小町は健全でよろしい。でも俺の意思じゃあないからね?あと、ゴミィちゃんは止めてね?お兄ちゃん、ショックで成仏しちゃうからね?」

 

八幡『おい、俺にもダメージが入るんだが』

 

DIO『うるせぇ!俺の意思じゃあない!』

 

八幡『その「じゃあない」って話し方も勘に障るぞ』

 

いやいや、アウトだろ実妹と何やってんだよお前は…

 

いろは「マチちゃんじゃあなくて、小町ちゃん…赤の他人だと思った方が良いよ?わたしも基本世界の自分の事をそう思うようにしてるから」

 

SPW「アハハハハ…僕もさっき、そう思う事にしたよ。自分だけど他人だって思えば気が楽だよ?リサリサ」

 

戸塚、スピードワゴンががフォローするがリサリサって誰だよ!?

 

小町「うん、そうするよ。あとリサリサって人じゃないから。スピードワゴンさん」

 

小町がどんよりとした表情をする。

 

DIO「で、次の映像に変えて良いか?」

 

陽乃「あ、うん。続けて?DIO」

 

DIO「次に見せるのは基本世界の1つで世界を救えなかったディエゴ・ブランドーの中に入ったディオ・ブランドーの記憶だ」

 

その映像には生物以外が全て時間が加速する様子が見られる。メイドイン・ヘブンというスタンドが引き起こした宇宙の崩壊が映し出され、再生した世界でエンポリオという少年に敵であるプッチが殺されるまでの記憶が流れる。

 

陽乃「これが…このまま放置された場合に起こる現象なの?DIO」

 

陽乃が肩を震わせながらヤツに聞く。

 

DIO「ああ。残念な事にディオ・ブランドーの魂は俺以外にこの世界に存在しているのは感覚でわかる。かなりの確率でこうなるだろうな。既に歴史は変わっているから閣下が黙っていないとは思うが…このままでは宇宙が終わる」

 

DIO「八幡には迷惑だとは思うが、俺はこれを止めたい。アーシスのみんなはどうだ?」

 

DIOが視線を向けると一色たちは頷く。

 

いろは「愚問ですよ?ハチ君。この世界の事はわたし達には関係ないかも知れません。でも、承一郎先輩は同じ立場でありながら、わたし達の世界の自分を救う為に頑張ってくれました。今度はわたし達がこの世界を救うんです!それが承一郎やジョニィへの恩返しになるのですから!」

 

SPW「僕は決めたんだ。力になるって!八幡の力に」

 

沙希「お人好しばかりだね。でも、嫌いじゃあないよ。あたしも」

 

アナスイ「助けたい奴がいるんだ。俺達の世界では死んでしまった大切な二人が…」

 

エルメェス「それに、あたし達自身も助けたい」

 

徐倫「空条承太郎……あたしの父さんもね。それに、陽乃と雪ノ下、マーチ…あんたらを見捨てて帰ったら、あたしらはジョルノ兄さんに怒られるわ」

 

あちらの世界の人たちは心が決まったらしい。

 

DIO『八幡、お前はどうしたい?悪いが戦いそのものはお前に頼る形になるが』

 

DIOは心の中の俺にに問い掛ける。

 

そんなものは決まっている。俺だけではなく、みんなが…だったら迷っている暇なんてない!

 

八幡『…やらなきゃ俺だけじゃなくて陽乃も雪乃も小町もヤバイんだろ?やるしか無いじゃないか』

 

ベネ(よし)

 

DIO「八幡も行ってくれるみたいだ…悪いが……俺自身は…魂の欠片だ………もう、起きてはいられない…ザ・ワールドとハーミット・パープル……そして波紋の力は………八幡に預ける……頼んだぞ……みんな」

 

そう言ってDIOの意識は眠り、俺の意識が体に浮上した。

 

side 雪ノ下陽乃

 

八幡「はぁ……はぁ……DIOめ……やっと体を返したか…幽霊に取りつかれた気分だ」

 

DIOに取り憑かれた分、元々の体の持ち主である八幡に負担がかかっていたようだ。

 

いろは「ナイチンゲール・エメラルド。エメラルド・ヒーリング」

 

いろはちゃんがスタンドを使って八幡の体を癒す。

 

八幡「仕方ねぇからいってやるよ、一色。空条さん。俺の世界の事だからな」

 

やっぱり八幡はそう言うよね。だから私は…

 

いろは「ちょっとわたしは外で風にあたって来ます。話は後でお願いできますか?徐倫」

 

徐倫「良いよ、行ってきな」

 

いろは「ごめん……徐倫」

 

いろはちゃんが小走りで部屋を出て行く。そして、しばらくしたあとにいろはちゃんが戻って来た。少し落ち着いたのかな?

 

いろは「お待たせしました。徐倫」

 

陽乃「早かったね?いろはちゃん。それで、八幡も行くんでしょ?私達も行っちゃダメかな?」

 

八幡が戦うなら私はどこまででもついていく。例え、どんなに危険だとしても…

 

徐倫「………凄く危険よ。百戦錬磨のハッチやイーハ、あたしの家族達ですら何度も危険な目にあったんだけど」

 

陽乃「どういう訳か私にもスタンドが見えた。ならば私にもスタンドが使えるんだよね?」

 

徐倫「………心の中で敵をイメージして。そいつをぶっ飛ばす気持ちでスタンドを出してみなさい」

 

陽乃「わかったわ。ハァァァァ!」

 

言われた通り私が気合を入れると刀を持った狼人間のようなスタンドが現れた。これが私のスタンド…

 

材木座「ぬう!」

 

材木座君からも同じくスタンドが…出たというよりかは変身したかんじね。

 

小町「んんんんん!」

 

戸塚「僕も…」

 

小町ちゃん、戸塚君もそれぞれスタンドが出る。

 

SPW「僕のと微妙に違うね。僕のはラケットを自分自身で持っているけど、そっちはホール・シンクスがラケットを持ってるんだ」

 

戸塚君のスタンドはあちらとは少し違うらしい。同じ人物でも変わるのかな?

 

風鈴「なにこれ?ペン?」

 

徐倫「そのスタンドはあたしも知らないわ。名前を付けて見る?あたしにもストーン・フリーって名前が付いてるから」

 

風鈴「うーん……『マリン・スケッチ』って名前でどうですか?」

 

風鈴ちゃんのスタンドは徐倫さんも知らないらしい。一体どんな能力が…?

 

いろは「ナイチンゲール・エメラルド」

 

さっきも見たけどあれがいろはちゃんのスタンド…。

 

そういえばこっちのいろはちゃんはどうなんだろ?私たちと同じく出せるようになっているのかな?

 

八幡「ザ・ジェムストーン」

 

八幡もスタンドを繰り出す。

 

いろは「せんぱいのスタンドは黄色いですねー。ハーミット・アメジストはどうですかー?」

 

八幡もどうやらスタンドが違うらしい。あれはザ・ワールドというスタンドらしい。

 

雪乃「エンジェル・ダスト……だったかしら?」

 

雪乃ちゃんもスタンドを出すが、聞いていたスタンドとはまた違ったものだ。あっちの雪乃ちゃんと環境が違ったからかな?

 

雪乃「エンジェル・ダストとは違うわね。名前も向こうの私と違う方がいいのかしら?」

 

徐倫「あなた次第ね。しっくり来ないのなら名前をつけるべきよ。それがあなたの魂の名前なのだから」

 

雪乃ちゃんは少し考えた後にこう名付けた?

 

雪乃「そうね。『エンジェル・ラフレシア』何てどうかしら?」

 

あちらの世界からは徐倫さん、いろはちゃん、戸塚君、沙希ちゃん、エルメェスさん、アナスイさん。

 

こちらの世界からは私、八幡、雪乃ちゃん、小町ちゃん、戸塚君、材木座君、風鈴ちゃん。

 

プッチだかなんだか知らないけど絶対に私たちの世界を壊させるものか!

 

私たちの日常は私たちで守る!




用語解説
『風野風鈴』
「はるのんとはちまんくん」で登場するオリキャラ。材木座の彼女で、材木座の家で同居している。家族公認。昔、材木座に助けられてからは材木座一筋。イラストを描くのが上手い。


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専用機

どうもアルスDQです!
少しずつ物語が進んでいきますが、果たして・・・
ではどうぞー!!


side雪ノ下陽乃

 

メンバーが決まり、いざ行こうとする私たち。

 

あれ、そういえば…。私はふと、気になったことをいろはちゃんに聞いてみた。

 

陽乃「1つ良い?」

 

いろは「どうしたんですか?陽乃さん」

 

陽乃「いろはちゃんって異世界から来たんだよね?パスポートとかどうするの?」

 

そう、いろはちゃんたちはこちらの世界の人たちではない。別世界からやってきている。当然、こちらの戸籍はない。ということはパスポートが使えない。というか例え持っていたのだとしてもこちらとはIDも違うだろうしね。持ってきていても意味がない。

 

こちらの世界にいる自分たちから借りようにも沙希ちゃんといろはちゃんは大丈夫だとしても、戸塚君はこちら側も行くしね。

 

言われて気づいたのかいろはちゃんが凄く冷や汗を出している。あーあ、やっぱり考えてなかったんだね。こっちのいろはちゃんだったら準備万端でやりそうだけど…

 

すると、徐倫さんがスタンドを出しながら答えた。

 

徐倫「安心して。こういう時こそあの人の出番よ。ストーン・フリー!」

 

何やら時計型通信機?を出してどこかにかける。

 

ヴァレンタイン『どうかしたかね?空条徐倫』

 

徐倫「パスポート問題が発生しました。そちらの根回しは終わってますか?」

 

ヴァレンタイン『安心したまえ。そうなることはわかっていたから既に手は打ってある。そちらの私が日本政府に政府専用機を用意させたと言っていた。あと、弥七の件も対策を考えてある。大したものだ。彼女は』

 

…ん?…んん!?おかしいな?徐倫さんが大統領と話している気がするんだけど!?そして日本政府に政府専用機とか用意させてるけど!?

 

あと弥七って?さっき八幡がそう呟いていたけど…

 

雪乃「国家権力を味方にするなんて…スケールが大きすぎて想像がつかないわ」

 

雪乃ちゃんもかなり驚いてるようだ。

 

陽乃「私達も大概だけど、ここまではやらないよね。世界を変えるってとんでもないことだわ…」

 

めぐり「とんでもない人達にかかわっちゃったねー」

 

いやいや、めぐり…すごい軽く言ってるけど全然軽くないよ!?

 

と、そこで

 

『さーがーしーにー○ーくーんーだー♪そーこーへー♪』

 

私の携帯が鳴った。…お父さんからだ、なんだろ?

 

陽乃「お父さんから?何だろう?八幡の事かな?もしもし」

 

春樹『陽乃!何があったんだ!?いきなり外務大臣から連絡が入ったぞ!アメリカ大統領から政府専用機でアメリカに行くことになったって聞いたぞ!どういうことだ!説明しろ!』

 

What?エ?ナニ?ワタシガキキタインダケド?

 

私が思考停止一歩手前まで来ているといきなり、空間が裂け、その中から誰か出てきた…。

 

え?空間って裂けるの?

 

ヴァレンタイン「どジャアァァァン!」

 

閣下ー!

 

陽乃「え……?」

 

その人物はアメリカの大統領であるヴァレンタイン大統領…大統領!?

 

風野「あ、アメリカ大統領…!はっはー!」

 

風鈴ちゃんは反射的に答えてるし…

は!それよりも挨拶しないと!

 

陽乃「ヴァ、ヴァ、ヴァレンタイン大統領(英語)!」

 

ヴァレンタイン「貸したまえ。私から説明しよう」

 

とっさに英語に答えた私から携帯を取り、

お父さんと話す。

 

ヴァレンタイン「hello、nice to meet you ミスター雪ノ下」

 

大統領は少し話して電話を切り、

携帯を私に返した。

 

ヴァレンタイン「説得は終わった。なかなか優秀な人物なのだな。日本の一地方議員にしておくには勿体ない人物だ」

 

お父さん…、たった少しの間に何をやったの…

 

ヴァレンタイン「初めまして、諸君。既に知っているとは思うが私はアメリカ合衆国大統領、ファニー・ヴァレンタイン。ようこそ平行世界のジョースター。我が世界の危機に立ち上がってもらえるようで協力に感謝する。聞けばそちらの私とは友人関係と聞いている。私とも同じような対応で構わない。雪ノ下家の関係者も同様だ」

 

八幡「は、はい!あ、ありがとうございます!」

 

八幡もカチカチになってる!?凄い汗かいてるよ!私はタオルで八幡の汗を拭いながら話を聞く。

 

ヴァレンタイン「時間も惜しい。必要な物は日本政府を通じて用意してある。私は弥七と接触することにしよう。半日後に準備を整えて総武高校の前に集合してくれたまえ。成田までの車を手配しておく。健闘を祈る。では、どジャアァァァン!」

 

大統領は説明を終えるとすぐにスタンド能力?を使い帰っていった。

 

…というか大統領ってスタンド使える!?

 

え、何それ!?

 

徐倫「……………」

 

ふと、隣を見ると徐倫さんがぶつぶつと独り言をしている。何かあったのかな?

 

っていうか色々ありすぎて頭パンクしそうなんだけど!?

 

誰か説明してよー!?

 

 

side雪ノ下雪乃

 

さきほどの驚愕した出来事から数時間後の現在、私達は成田空港から政府専用機に乗ってニューヨークのケネディ空港へと向かっている。

 

なんでもこの世界のSPW財団の力を借りるためだそうだけど…、政府専用機なんて一生乗ることないと思っていたのにどういうことかしら?全くもって意味がわからないわ。

 

でも姉さんや義兄さん、この世界を守るためなら私に出来ることならやってみせるわ!

 

陽乃「意外な形でSPW財団と関わり合いになるなんて…」

 

八幡「でも、上手くいけば雪ノ下建設的にもプラスになるな。特に病院とかであのクソの母親を頼ることがなくなるし」

 

雪乃「ああ、葉山くんの……確かにSPW財団の医療スタッフが主治医になってくれれば頼ることもなるなるはずだもの。でも、義兄さん達、本当に彼のことがきらいなのね」

 

私も嫌いだけれども…

 

義兄さんがあれが嫌いな理由は私を、家族を傷つけられたため。義兄さんは私のために怒ってくれた…。

 

その義兄さんを守るためにも私は一緒に戦う!

 

そんなことを考えていると、あちらの一色さんが話しかけてきた。

 

いろは「そういえばこの世界のわたしはどうなんだろ?大抵の場合は先輩の年齢と時期を基準に考えると無関係の場合が多いんですよね?基本世界と同じようにあの葉山隼人が好きだと思い込んでるとかホントやめて欲しいです」

 

風鈴「多分ですけど、八幡さんはお兄ちゃんスキルが強すぎて、男女問わず後輩に大人気なんです。だから一色先輩も多分葉山のクソには見向きもしてないと思いますよ?」

 

いろは「そうなんですか…」

 

…そもそも義兄さんのファンクラブに一色さんは入ってると思うのだけれど。風鈴さんは知らないのかしら?

 

いろは「うう……」

 

小町「いろはさん……」

 

すると、一色さんが少し涙を流していた。あちらの義兄さん、DIOのことを思っているのね。私だって姉さんや義兄さんたちがこんなことになってしまったら…考えたくもない。

 

いろは「ごめんね…。心配させちゃって…。大丈夫だから……………あれ?わたし、マチちゃん、ハルさん?確か四年前のこのタイミングだったら…皆さん、コンセントには気を付けて下さい。絶対に触らないように」

 

小町さんが心配そうに声をかけていたら、一色さんの目つきが変わったわ!もしかして敵が!?

 

小町「どうしたんですか?」

 

風鈴「急に警戒を始めましたけど…」

 

材木座「敵でもおるのか?」

 

いろは「ええ。四年前にはマライヤという女が機内に潜り込んで……」

 

私たちはその言葉で警戒する。コンセントから…どんなスタンドを持っているのかしら…

 

しかし、すぐに徐倫さんが私たちに声をかける。

 

徐倫「それなら弥七が対応したって。もうお縄になっているそうよ」

 

弥七…、私たちの味方なのかしら?さきほどから何度も名前が出ているのだけれども。でも、なんとなく味方な気はするわね。よくわからないけれども…

 

エルメェス「というか、イーハ。ちゃんと四年前の資料を読み返しておきな。細かい状況は実際に体験したあんたが頼りなんだから」

 

一色さんがエルメェスさんに注意されてるわね…

 

こうして私たちが知らない間に敵が捕縛されつつ、私たちはニューヨークに向かっていった。

 

マライヤ(セプテト女神)…弥七に捕縛され、FBIに引き渡され、再起不能(リタイア)

 

 

 

←To be continued




用語解説
『八幡ファンクラブ』
その名のとおり八幡のファンクラブ。八幡のお兄ちゃんスキルによって堕とされた者たちが所属していて会員専用のアプリがあるほど。本編の『はるのんとはちまんくん』でも今だ謎に包まれており、全貌は明らかになっていない。

≪絶対に敵にまわしてはいけない・・・≫


『SPW財団』
原作ではジョースター家と密接な関係がある財団。いろいろな商業を行っている。

‹奇妙なものを見つけたらSPW財団まで・・・!›

『弥七』
あちらの八幡が仮につけた名前の人物。その手際は大統領が警戒するほどのレベルである。


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ニューヨーク

どうもアルスDQです!
前回、弥七(仮)のおかげで無事政府専用機でニューヨークに降り立った八幡たち。
ここでは何が起こるか・・・
ではどうぞー!


side比企谷八幡

 

俺たちは政府専用機でニューヨークに到着した。さすがに少し疲れたな…。

 

そうしていると、俺の中で DIOが起きたようだ。

 

八幡『起きたか、DIO』

 

DIO『ああ、どのみちすぐに眠ることになるだろうけどな』

 

八幡『無理はするなよ。聞けばお前は魂が砕けているって話じゃないか』

 

そう、こいつは魂が砕けている。それで砕けた魂の1つがこの世界にやってきて、それを一色たちが追いかけてきたみたいだ。というか砕かれた状態で意識があるほうが不思議なんだけどな。

 

DIO『俺の事は気にすんな。本人的にはあまり起きていられないくらいで、痛みもなければ苦しみもない。だが、その気遣いには感謝する』

 

DIO『趣味がボッチごっこって訳でも無さそうだしな』

 

八幡『何だそれは…』

 

空港を出ると、俺たちを待っている車があった。これは大統領によって手配されたものだという…。

 

国家権力すげー!

 

そんなことを思っているとふと、陽乃が呟いた。

 

陽乃「あの有名なジョセフ・ジョースターに一目会ってみたかったなぁ…」

 

ジョセフ・ジョースター、陽乃から聞いたことがある。なんでも建築や不動産業などでは有名人らしいが…

 

徐倫「ジョセフおじいちゃんを知ってるの?陽乃」

 

陽乃「建築や不動産の世界では有名ですよ?一代でアメリカの不動産王に成り上がった人だって。むしろ、空条さんはご存知なんですか?」

 

徐倫「ジョセフおじいちゃんは私の曾祖父よ」

 

な!徐倫さんの曾祖父がジョセフ・ジョースターなのか!?たしかに見た目で日本人には見えなかったけど…その血が混ざっているなら納得だ。

 

DIO『俺達の世界では若返って百歳を間近にしていても五十くらいの肉体を維持してるけどな。本気で百歳か時々疑いたくなる』

 

八幡『もう何でもありだな?お前ら』

 

え?肉体を維持するって…、こいつら何なの?

マジで…

 

徐倫「あたし達の世界の…で良ければ全てが終わった後に会わせてあげるわよ?ほら、この人がそう」

 

そう言って徐倫さんが携帯で撮影した写真を見せる。本当に若い…、マジどうなってるの?ハチマンイミワカンナイ。

 

八幡『ホントに若いな。これで百歳か…それに、これがお前の本当の姿なんだな。体は俺よりでかいんだな。目が腐ってるわ』

 

DIO『やかましいわ。基本世界の俺もこんなものだ。そうなった理由は違うがな。俺は邪悪の化身の前世の影響で、過去の経験から基本世界の方は人間不振に近い状況でな。お前は陽乃さんのお陰で腐らなかったんだろ?良いことじゃあないか。それに、体はどの世界の俺よりも一回り大きい。昔からトレーニングを欠かさなかったおかげだろう』

 

やはり世界が違うと俺も同じではないらしい。それもそうか、こいつは敵が色々いるからそうならざるを得なかったんだな…。

 

後、みんなを守るためにも…

 

陽乃「ホントですか?是非とも!」

 

それにしてと陽乃が目をキラキラさせて喜んでる。

おいおい、そんなに会いたいのかよ….

 

徐倫「取り敢えず、あたしらは財団の本社に行くわ。陽乃達はセントラルパーク周辺で観光でもしてなさい。イーハと沙希を護衛に付けるから」

 

徐倫さんがそう告げて他のメンバーと共にSPW財団本社に入って行った。

 

いろは「…………」

 

ふと、一色を見ると暗い顔をしていた。

 

side雪ノ下陽乃

 

ーセントラルパークー

 

いろはちゃんが暗い表情をしている。やっぱり寂しいのかな?きっとそうだよね、私も八幡と離れ離れになったらこんなかんじに…。いや、それとも例え違うとわかっていてもこっちの八幡に DIOを重ねているのかも…

 

そう思ってあまりイチャイチャしないように気をつけてはいるけど、やっぱりイチャイチャしたい!

 

これが済んだらめいいっぱい甘えるから覚悟してね八幡!

 

あ、その前に…

 

八幡「あ、ちょっと悪い」

 

陽乃「あ、私も…」

 

いろは「わたしが着いていきます」

 

沙希「ふっ…良いよ。行ってきな」

 

私たちはお花を摘みにいった。

 

それを済ませて外に出ると、何ならランプが置いてあった。うん、アラジンと魔法のランプに出てくるあのランプが…。

 

見るからに怪しいね、これ…

 

いろはちゃんも出てきて注意深く見ている。これってやっぱり…

 

いろは「ハルさん…」

 

陽乃「わかってるって。これ、スタンドだよね?いくら世界の全てが集まるのニューヨークだって言ったって、こんなアラビアァ~ンな古いランプがこんなところで無造作に落ちているわけがないよね?」

 

いろは「そうですよね。普通なら怪しみますよね…若い頃のポルナレフさんはなんで引っ掛かったんだろ?」

 

陽乃「ポルナレフ?」

 

いろは「わたし達の仲間です。このスタンド能力に引っ掛かったんですよ…。欲望に勝てなかったみたいで」

 

え?こんなのに引っかかる人いるの!?見るからに怪しいのに!そのポルナレフさんって人大丈夫なの?

 

まあ、とりあえずここは…

 

陽乃「こういう危ない物は捨てなきゃね?見つけたものの責任として」

 

私は凄くいい笑顔をしながらビニール袋をバックから取り出し、適当な棒を箸がわりにしてランプをビニールに入れた。

 

そしておもむろにブンブン振り回す。

いやー、八つ当たりできるものがあってよかったよ〜!ゴミはゴミ箱に♪だね!

 

カメオ「ギャアアアアアアアア!」

 

すると私達が使っていた公衆トイレの男性側から何かが激突する音と、悲鳴が聞こえた。ふぅ〜、まだまだ終わらないからね!

 

私は鬱憤を晴らすかの如く回していた。

 

少しすると八幡が出てきた、変な男を引きずりながら…

 

八幡「なぁ……こんな奴がいきなり個室から出てきたんだけど。DIOが『審判(ジャッジメント)』のスタンド使いの男だって言っていたけど」

 

あ、タンコブとか凄いし気絶してる…

 

誰がやったのかなー

 

いろは「うーん……」

 

陽乃「どうしたの?いろはちゃん」

 

いろは「いえ、この人はかつてディオの……オリジナルの方ですけど、20年前の部下だった刺客の生き残りなんですよ。わたし達の四年前でも襲われたんですけど、それには理由があったんですけど、今回の場合は腑に落ちないんですよね」

 

八幡「一色達の世界ではプッチの目的である魂が俺の中のDIOだったからだろ?今回もそれじゃないのか?」

 

いろは「いいえ。それは絶対にあり得ません。何故ならば…厳密には現段階では後のストーン・オーシャンと呼ばれる戦いはまだ始まっていないんです」

 

え?どういうことなの?

 

 

side比企谷八幡

 

八幡『どういうことだ?DIO』

 

まだ戦いが始まっていないのに俺たちが襲われている!?俺は DIOに問いただす。

 

DIO『ストーン・オーシャンが本格的に始まったのは徐倫がGDst重警備刑務所に投獄された頃だ』

 

八幡『ならばもう始まってるんじゃないのか?』

 

あれ?なら別に問題なくないか?

 

DIO『勘違いしてるな?現段階ではこの世界の徐倫は逮捕されただけ。これから裁判を待つ状態だ』

 

つまり?

 

DIO『そしてプッチがメイドイン・ヘブンを目指すのは徐倫が刑務所に行った後、面会に行った空条承太郎の記憶を奪ったことによってディオの日記に記した天国を目指す方法を知ったからだ。今はそれよりも前。徐倫が逮捕されただけの段階でこっちが先手を打っている』

 

なるほど、こちらの方が先に行動できているんだな。

 

DIO『ぼさっとしているんじゃあない。もっと腑に落ちないことがあるんだよ』

 

八幡「もっと腑に落ちないことがあるらしい」

 

俺が DIOの言葉を通訳する。めんどくさいな。

 

いろは「ですです。仮にストーン・オーシャンが始まっていても、わたし達が襲撃される理由が思い付かないんですよ!」

 

なら俺たちがいま、襲撃されたのは…

 

DIO『仮に承太郎が記憶を奪われていたとしても、この世界の承太郎は俺を知らないんだぞ?俺がディオの転生だって。俺達が襲われる理由は全く無いんだよ!なのに何でマライアやカメオ…それに…』

 

一色が話している最中に急に身体が動き陽乃を押し倒す。急に何を!

 

八幡『おいテメェ!なに陽乃を押し倒してるんだ!それは俺の役目だ!』

 

陽乃「ちょっと八幡!こんなところで////いろはちゃんまで」

 

DIO「色ボケてんな!八幡と陽乃さん。敵だ」

 

いろは「ハチ君の言うとおりです!」

 

タン!タン!タン!

 

俺達が立っていた位置にスタンドの弾丸が撃ち込まれる。敵か!すると、身体の自由がきいた。 DIOがコントロールを手放したのか?

 

八幡「おいDIO。お前がやるんじゃないのか」

 

すっかりそのまま DIOがやるかと思っていたが…

 

DIO『無茶をいうんじゃあない。俺はあまり長いことお前を操れん。ましてやスタンドを使ってのドンパチなんて出来るか!今度はお前がやるんだ八幡。奉仕部の理念を思い出せ』

 

八幡「奉仕部の理念…飢えた人に魚を与えるのではなく、魚の取り方を教える…」

 

そうだ…ここは俺たちの世界、俺がやらなくてどうする!俺たちの世界は自らの手で!

 

DIO『ああ。ホルホースは魚だ。お前は飢えた人。さあどうする?俺やいろはに魚を取って貰うか?それとも俺に教えて貰いながら、自分で取るか?どうする!決めろ比企谷八幡!』

 

ああ、やってやるさ!自分たちで!

 

八幡「………やる!」

 

DIO『ベネ(よし)。ならばお前に力をやるよ。今からやる俺の呼吸を体で覚えろ』

 

DIOがまた身体のコントロールを俺から奪い、呼吸を行う。だが、なんだこの呼吸はいつもしている呼吸とは違う!それに…

 

八幡「コォォォォ…この呼吸……力が涌き出る…」

 

DIO『この力は釣竿を持っただけだ。これから糸を付けなきゃな。相手のスタンドは銃のスタンドだこわいか?』

 

体の中から恐怖が俺に沸き上がってくるが必死に抑える!怖がっていたら始まらない!

 

八幡『いや、怖くない…』

 

DIO『強がるな。怖くて良いんだ。むしろ恐怖をしっかり感じろ』

 

八幡『恐怖を感じてどうすんだ!萎縮して体の動きが悪くなるだろ!』

 

そんなことでは陽乃たちを守れない!

 

DIO『それを勇気で自分のものにするんだ。恐怖を自分の物にした時、呼吸は正しく乱れない。波紋の基本は呼吸法だけじゃあない。恐怖を支配して自分の力に変える勇気だ。考えろ。陽乃さんが無慈悲にやられる姿を!雪ノ下が…小町が…無惨にやられる姿を考えろ!』

 

陽乃がやられる?雪乃が、小町が…

そんなことはさせない!絶対に!!

 

DIO『許せるか?』

 

八幡『許せるか!』

 

DIO『このままではそうなる。いろは達がどんなに強くても、いずれは一人、また一人とやられるのは確実だ。お前らが強くなるしかないんだよ。比企谷八幡。どんな理由でも良い。その恐怖を自分の物にしろ!』

 

八幡「俺は……陽乃を…俺の本物を守る!」

 

ホルホース「威勢が良いねぇ?兄ちゃん。お前、誰だかわからねぇけど、お前らを始末しろって依頼を受けたんでなぁ。可哀想だが死んでもらうぜぇ」

 

敵が余裕の態度を崩さずに銃のスタンドを俺に向ける!

 

八幡『怖いが…陽乃は俺が守る!』

 

DIO『最後に餌を付けて釣りを始めよう。ザ・ワールドを出せ。そして奴の呼吸に集中しろ。銃を使うものの癖に引き金を引くときは呼吸を止める癖がある。肺の上下運動が照準を狂わすからだ』

 

俺は言われた通りザ・ワールドを出してゆっくりと敵に近付いて歩く。

 

ホルホース「ザ・ワールドだと!くっ!」

 

敵は焦りで照準が狂ったまま引き金を引いてきた。俺は敵の照準が滅茶苦茶なのを見切って落ち着いて近付いて行く。

 

大丈夫、落ち着け…焦るな…

 

すると、 俺にDIOが問いかける。

 

DIO『八幡。ザ・ワールドを通じて弾丸を目で追えているか?』

 

八幡『ああ。音速の弾丸がはっきり見える』

 

本来ならこんなことはできない、やはりスタンドの力か。

 

DIO『ザ・ワールドで見えている速度と同じくらいのスピードで、ザ・ワールドは対応できるし精密さも百メートル先の針穴の中に砂を投げ込むことが出来るくらいは可能だ…パワーも岩を砕くくらいの事はできる。そしてザ・ワールドの最大の能力は…ホルホースが落ち着きを取り戻して照準を絞ってくるぞ!全てが止まるイメージを持て!』

 

なんだそれは!そんなイメージ掴めるか!?

 

八幡『わかるか!そんな感覚!』

 

DIO『ならば「ザ・ワールド!時よ止まれ!」と叫べ!それが起動キーだと思え!』

 

ホルホース「死ねえ!ザ・ワールドのガキ!」

 

くっ!こうなったらやけだ!

 

八幡「ザ・ワールド!時よ止まれ!」

 

ブウゥゥゥゥン……世界がモノクロになり、俺と DIO以外の動きが止まる。周りが…全て止まって…

 

八幡「これが…時の止まった世界…」

 

DIO『だが、いつまでも止められない。今のお前では1秒~2秒くらいがせいぜいだ。今の内にホルホースを再起不能(リタイア)させろ!やり方や処置は任せる』

 

八幡「わかった!おおおおお!」

 

俺は敵に接近し、ザ・ワールドで…

 

T・W「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!」

 

ラッシュを叩き込んだ。

 

ホルホース「ぐあああああ!」

 

相手は倒れ、気絶した。

 

そうすると、どこからかで護衛していたFBIと総武高校の制服を着た女子が連れ去って行った。

 

八幡「ふぅ…終わった……」

 

DIO『初めての戦闘にしてはグレートだ。八幡』

 

八幡『お前の事だから殺さないなんて生ぬるいとか言い出すかと思ったぜ』

 

こいつならいいそうだしな。

 

DIO『俺はお前の判断に任せるよ。ただ、これはスポーツじゃあない。戦争だ。気絶した振りとかには気を付けろよ?俺も良くやるから、勝ったと思ったらもう一撃は確実にやっといた方が良い。確実に止めを刺せ。相手が男なら金的が有効だ。金的をやられて死んだ振りをし続けるほどの男はなかなかいないからな』

 

たしかにこれは命かけだ。油断はできない。金的ってそれでいいのかよ…。色々ひでーな…あ、葉山になら何の罪悪感なくやれるけどな。

 

八幡『よ、容赦ないな。けど、そこまでの経験を積んだから言える言葉か…肝に命じとくよ』

 

陽乃「はちまーん!」

 

陽乃が駆けつけてきてそのまま抱きついてきた。

 

陽乃「かっこよかったよ!八幡!」

 

む、胸が…。

けど、よかった…陽乃たちを守れたな。

 

陽乃とそうしていると一色が近づいてきた。

 

いろは「途中から目付きが変わってましたよ?ハチ君が何か言ったんですね?見えなくてもわかりましたよ?ハチ君、お疲れ様でした」

 

だってさ、 DIO。よかったな。

 

カメオ…再起不能(リタイア)

ホルホース…再起不能(リタイア)

 




用語解説
『スタンド』
原作でもある、『パワーを持った像』持ち主により能力は異なる。同一人物でも世界が変わったり、周りの環境が違うと別のスタンドになる場合がある。『はるのんとはちまんくん』の人物たちは『やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。』の人物がやってきた影響で出現した。


『八幡ファンクラブ』補足1
FBIと協力関係であり、立場は対等かも・・・
という噂がある。


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クウジョウ

どうもアルスDQです!
いよいよあの男が登場です!
果たして一体…
ではどうぞー


side比企谷八幡

 

ここが、SPW財団本社ビル…

 

あちらの世界では戸塚の前世であるスピードワゴンさんが立ち上げ、ジョセフ・ジョスターが継いだこの会社らしい。そしてジョスター家、 DIOたち、つまり俺たちと関係があるらしいが、こちらではそんなことはない。建築や不動産業で有名なので知っているだけだ。

 

そのため、陽乃は尊敬しているらしいが…

 

と、そんなことを思っていたら何やら DIOが呟いている。

 

DIO『…が、同じ財団の支部長としては同情を禁じ得ない。まぁ、俺もその分ガンガン利用しているが』

 

八幡『その辺の癖は同じだな。心の声が口にでているぞ』

 

DIO『おっと。まぁ、今回は聞いているのがお前だけだから何の問題もないがな』

 

八幡『他人の独り言を聞き続けるのはイヤだなぁ』

 

やはり、世界が変わっても俺だからか似ているところがあるな。あ、そういえばたしか色々な世界を見て来たと言っていたが、少し気になるな。

 

八幡『どんな世界を見てきたんだ?お前は』

 

DIO『教えても構わんが、多分プロテクトがかかるぞ。世界の修正力ってやつだ。お前にとっての未来の出来事は記憶にブロックがかかる。かくいう俺も林間学校のボランティア以降の出来事は知ったはずなんだけど、その世界を離れると忘れちゃうんだよ。その出来事が終わると思い出すんだけどな。人間関係の好き嫌いとか、戦いのあれこれとかは覚えてるんだが……』

 

八幡『そうなのか…不便だな』

 

まあ、下手したら過去改変とかも出来ちゃう可能性もあるからな。そういうことにならないようになっているかもしれないな。

 

DIO『俺はそれで良いと思うがな。先の事を知って先に対処してしまうのは本物じゃあない』

 

たしかにそうだ…。先に知ってしまったらつまらなくもあるし、成長もしない。それに他人に決められて進んでいくのは偽物だ。本物とは自らの手で創り出して初めて本物になる。

 

八幡『まぁ、お前の世界も俺の世界も本来の歴史とは大分違うって話だからな』

 

DIO『そうだな。八幡の世界も俺達が介入した世界としなかった世界に別れている可能性もあるしな』

 

そんなこと言い出したらキリがないだろ…

 

そんなこんなで受付で話をしている陽乃を待っていると、なにやら別の職員がやって来て会議室へと案内される。

 

会議室に入ると…ん?

 

八幡『あれ?空条さんが二人いる』

 

しかも俺のほうめちゃくちゃ見ているし…

俺何かしたっけ?

 

ウン、ハチマンシラナイ

 

承太郎「………………」

 

え!?本当に会うの初めてだよね!凄いにらまれているんだけど!助けて陽乃!

 

そうしていると大統領が話しかけてきた。

 

ヴァレンタイン「八幡君、待っていたぞ。刺客を二人倒したようだね?弥七から報告は聞いている」

 

あれ?もう報告が…やっぱり大統領すげー!!

 

すると、 DIOが何やら考えながら聞いてきた。

 

DIO『…なあ、ふと思ったんだがこっちの世界のお前の関係者が俺たちの世界のやつよりやばい気がするんだけど?』

 

八幡『そうなのか?よくわからんが…。ああ、でも材木座は凄い奴だぞ?なんせ雪ノ下家のセキュリティシステムを作ったのはあいつだ。下手をしたら国家レベルのセキュリティを作り出している。あいつはラノベ作家よりもそっちの方が本気で向いているとたまに思う』

 

DIO『マジで?』

 

いや、あいつたしかアニメとか見ながら世界最強のセキュリティとか突破してたぞ…。ラノベもそこそこらしいが、絶対そっち関係のほうがやれるだろ。…というか材木座ってそんなことしてたら世界中に狙われてもおかしく気がしてきた…。上手く隠蔽とかしているんだろうが。

 

と、そこで大統領が本題に切り出した

 

ヴァレンタイン「そろそろ皆、今起きている事に疑問を持っている頃だと思う。ここにいる空条博士やその娘であるジョリーン君の事も含めてね」

 

徐倫「ほんと、あたしがもう一人現れた時はビックリしたわ…ヤレヤレって感じよね」

 

ジョリーン「あたしだってビックリしたわよ。あたしの方がピチピチだけどね。ヤレヤレだわ」

 

徐倫「あ?」

 

ジョリーン「何よ。やる気?」

 

は?なんで本人同士ですぐにケンカになるんだよ!?おかしくない? DIOも同じようなことを考えているけどお前もだからね?

 

八幡『人の事は言えないだろ…』

 

DIO『少なくともお前の事は嫌いじゃあない』

 

あ、そうなのか?

 

ヴァレンタイン「まずはここにいる二人に関しては私が連れてきた。空条ジョリーン君に関しては真実を撮影してきた映像を当局に渡して釈放させた。本来なら時間がかかることだが、私の権限で保護させてもらった」

 

へぇー、国家権力ってそんなに使っていいものでしたっけ?

 

ヴァレンタイン「映像は平行世界でジョンガリ・Aが犯行に及ぶところを撮影している。余談ではあるが、その世界での私にもその映像は渡している。その世界では空条徐倫が逮捕される事は無いだろう。ロメオ君に関してはどちらも逮捕されるだろうがね?犯罪の隠蔽を行おうとしてジョリーン君に罪を擦り付けようとしたのだから」

 

まあ、ロメオ?のことはよく知らないけど、隠蔽はダメだろ…。誰かさんにもいえるけど。

 

ヴァレンタイン「そしてプッチがエンリコ・プッチに関してもジョンガリ・Aとの密談の内容を押さえてある。彼は既に教会から破門され、地下に潜伏した。GDstにはいないようだがね」

 

あれ?そうすると世界の一巡とかは起こらないんじゃないか?

 

ヴァレンタイン「世界の一巡は防げたと見て良い。だが油断は出来ない。懸念は5つ。四年前に一色いろは君達が襲撃を受けたと言う二十年前のDIOの部下達の存在。DIOがプッチに渡したと言うDIOの骨の存在。GDstにあるスタンドのディスク。ウンガロ達をはじめとしたジョルノ・ジョバァーナ氏以外のDIOの息子達の存在。最後にドメニコ・プッチ…つまり君達の亡くなった仲間であるウェザー・リポートの記憶のディスク…どれも放置していては危険な代物だ」

 

ほとんど DIOのやつのことだし…

 

DIO『頭いてぇ……』

 

八幡『まぁ……どんまい?』

 

DIO『フォローになってねぇよ!』

 

八幡『とりあえず説明してくれ』

 

DIO『二十年前の復讐者達の事はわかっているな?ウンガロ達の事も…』

 

八幡『まぁ、あの記録を見たからな』

 

DIO『GDstのディスクとはプッチのスタンド能力であるホワイト・スネィクが集めたスタンド能力のディスクの事だ。そのディスクをスタンドの適正がある奴に差し込めばそのスタンドを使えるようになる。もしそいつが悪用されれば杜王町と呼ばれる場所のようにスタンド使いの能力による事件が多発するかも知れない。閣下はそれを警戒している』

 

ディスクでスタンドって…、スタンド能力ってなんでもありだな。

 

DIO『ディオの骨も危険だな。あれにはディオの魂が宿っている。もしディオの日記の内容を承太郎以外が知っていたら第2第3のプッチが現れる可能性がある。あれの回収もやらねばならん』

 

そう言ったDIOは何やら何か思いついたような顔をしていた。

 

八幡『お前、何か企んでるだろ?』

 

DIO『安心しろよ…悪用はしない』

 

八幡『お前のそれ、安心できる要素が皆無なんだけどな?』

 

まったく、何を考えてることやら。

 

DIO『ウェザー・リポートの記憶も厄介だな。歴史が変わったことによってウェザーは徐倫と出会うことは無くなった。もしその状態でドメニコ・プッチの記憶が甦ってしまったら厄介な事になる。人をカタツムリに変えてしまう虹を作り出す能力なんて危なくて放置できん』

 

八幡『俺から言わせればスタンド能力全般が危なくて放置できないんだが』

 

いや、何の能力があるかわからなくない?

 

ヴァレンタイン「して……君達が二十年前の復讐者達の襲撃を受けている理由だが…私のせいだな」

 

………………は?どういうこと?

 

ヴァレンタイン「早い話がプッチの逆恨みだ。大統領命令でプッチの計画を潰したことにより、彼が声をかけた二十年前の復讐者達を差し向けたようだ。まぁ、君達も彼らを相手にするようではあったようだから丁度良いだろう」

 

まあ、そうなるわな…。てか、逆恨みで襲われる俺たちって一体…

 

ヴァレンタイン「君達には改めて依頼しよう。出来るだけのバックアップはさせてもらう。この世界の東方仗助やジョルノ・ジョバァーナにも声をかけている。彼らが到着するまで二十年前の復讐者達を引き付けていて欲しい」

 

いろは「まぁ……世界が違うとはいえ、徐倫達を助けると思えばわたし達は賛成なんですが…この世界の先輩達は関係ないですよね?」

 

たしかに俺たちにはこのことに関しては関係がなくなった。しかし、ここは俺たちの世界だ。俺たちが過ごし、生きている世界。それを自分たちで守らなくて…、こちらの世界の人が何とかせずにどうする!

 

俺が言い出そうとしたときに、誰か言った。

 

雪乃「待って。私達はこのまま帰るのは納得いかないわ」

 

雪乃…

 

 

side風野風鈴

 

雪乃先輩が語り出す。

 

雪乃「あなた達も元の世界では奉仕部だったのよね?奉仕部の理念は何だったかしら?」

 

徐倫「……餓えた人に魚を与えるのではなく、魚の取り方を教えること……だったかしら?」

 

雪乃「そうですね。空条……先生。あなたが私の世界の平塚先生にあたるのは違和感がありますけど、その通りです。今のこの世界は餓えた人です。本来は空条先生達はこの世界に関係のない人でした。義兄さんの魂を持ち帰るだけが目的だったのですから。なのに私達の世界まで何とかしようとしてくれています。それ自体は非常に感謝をしていますが、このまま頼りきりではこの世界が奉仕部の理念に反します。いえ、本来はこの世界の人間が何とかしなければならなかった事」

 

やっぱり私と同じことを…

みんなそう思っていたのか次々に言い出した。

 

陽乃「よく言ったわ雪乃ちゃん!その通りよ!そうよねみんな!」

 

アナスイ「……陽乃……」

 

小町「その通りです!ここで置いていかれるのはポイント低いですよ!」

 

戸塚「小町ちゃんが行くのなら僕も行く!僕だって力はあるんだ!行かせて下さい!スピードワゴンさん!」

 

SPW「小町ちゃんにこの世界の僕…」

 

材木座「我もだ!八幡も雪ノ下殿も大切な仲間だ!」

 

エルメェス「……物好きだね。まるで間田を見ているようだよ」

 

風鈴「義輝さんが行くなら怖いけど行きます。八幡さんの為ならば私だって!」

 

沙希「勇気の讃歌は人間の讃歌…こんなところでそれに出会えるなんてね……」

 

徐倫さんたちはこちらの世界には関わりがない。それなのに私たちを助けてくれる。でも本来それはこちらの世界の人である私たちがやること!それに義輝さんを危険な目には合わせない!義輝さんは私が守る!大切な家族だから!

 

八幡「当然、俺も行く。家族が行くのに渦中の俺が行かない訳がないじゃないか!」

 

八幡先輩はやっぱりそうですよね…、だからみんなから好かれるし、尊敬される。

 

まあ、私は義輝さん一筋ですけどね!

 

いろは「ハチ君////」

 

一色先輩…、それこちらの八幡先輩ですよ…

 

と、話がまとまりかけたところに…

 

承太郎「盛り上がっている所に申し訳ないが、お前達で本当に大丈夫なのか?徐倫やそっちの男女はともかく、お前らの大半はガキばかりじゃあないか。それに……」

 

え?このタイミングで?それに私たちはたしかに子供かもしれないですけど今ここでいうことですか?

 

承太郎「比企谷八幡と言ったな。その中にいるDIO。お前が信用できない。俺と戦え…」

 

徐倫「父さん!ハッチを信用できないの!?確かにハッチはDIOだったけど、あたし達のご先祖様のジョナサンの生まれ変わりでもあるんだけど?」

 

徐倫さんが援護するが空条さんはきいていない。

 

承太郎「そっちの徐倫。お前は黙っていろ。世界は変わってもDIOはDIOだ。俺は信用しない」

 

ジョリーン「丁度良いわ。こいつの尻馬に乗るのは気に入らないけど、年増のあたし。あんたもあたしと戦え。あんたがあたしの代わりをやれるのか、確かめてあげるわ」

 

え?え?な、なんでこうなっちゃうんですか!?

 

ゴンッ!

 

!?徐倫さんが八幡先輩に拳骨を!?

どういうことなの!?

 

徐倫「テメェ!余計な事を考えるんじゃあねぇ!ハッチ!」

 

八幡『おい……何で俺が……』

 

もしかして八幡先輩の中の DIOさんが?

凄い痛そう…。

 

徐倫「いい度胸ね空条徐倫。伊達に年を重ねた訳じゃあないことを教えてやるわ!行くよハッチ!」

 

な、なにかもう闘うことになってる!?

 

八幡『お前が原因だろ!』

 

八幡先輩たちも!?

 

私は義輝さんの後ろに隠れながらこれから起こることを予想して考えることを放棄した。

 

←To be continued

 



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手合わせ

どうもアルスDQです!
今回は徐倫同士の対決、八幡と承太郎の対決です!
戦いの行方は…?
ではどうぞー!


sideクウジョウジョリーン

 

目の前の私、いや異世界の私か…。私であって私ではない存在。コイツなにか気にくわない…。隣にいるアイツよりかはマシだが…。アイツにとって私はどうでもいい存在だ。なぜなら6歳ごろに私が高熱を出して死にそうになってたときに家に帰っても来なかった。仕事柄、家にいることは少なかったけどそれでも私は一緒にいてくれたから我慢できた。でも、そのとき私は思ったんだ。アイツは私よりも仕事が大事なんだって!私のことなんか心配もしていなかったんだって!ママは違うと言っていたけどきっとそうだ!

 

今回だっていきなり現れるなり変な矢を渡すだ、それでスタンドには目覚めるわで意味がわからなかった。

 

私のことなんて必要がなければどうだっていいんだ!アイツは!

 

…なのにコイツはアイツを『父さん』と呼んだ。気にくわない!

 

ボコボコにしてやる!私本人だからって年増に負けるほど弱かない!

 

陽乃「何で空条先生の方はあんなに真剣なの?」

 

エルメェス「多分だけど、徐倫は……」

 

外野が何か言っているが関係ない。私はコイツを倒す!

 

ジョリーン「覚悟はいい?年増」

 

そう私がいうと睨んできた。

 

徐倫「………」

 

ジョリーン「何よ。そんな目で睨んだってビビんないわよ?」

 

徐倫「あたしの殺気を感じろ。ジョリーン・クウジョウ。これから始まるのはただのケンカじゃあないわ。ストーン・フリー」

 

!?なんだあれは!スタンドが形を!?

 

ジョリーン「人の形をしているスタンド!?ストーン・フリーが!?」

 

徐倫「行くわよジョリーン。これからあんたはスタンド使いの戦い方を知らなければならない。スタンド使いはスタンド使いと惹かれ合う。それがもし命を狙う敵だった場合、あんたは戦わなければならないの。誰でもない、あんた自身が!」

 

な、なんだこの殺気は!?こんな殺気は今まで感じたことがない!!

 

風鈴「さ、寒い…鳥肌が…あのキレイな空条さんが…凄く怖い……」

 

小町「怖い……戸塚さんに助けてもらったときの不良の人なんかの比じゃない…」

 

沙希「こんなものじゃあないよ。本気の空条先生の殺気は。あっちの空条先生に教えてるんだ。恐怖を乗り越えるための勇気を持たせる為に」

 

くそっ!体が動かない!

 

そしてそんなことはお構いなしにラッシュが私に襲いかかる!

 

S・F「オラオラオラオラァ!」

 

ジョリーン「ああああああああああ!」

 

ジョリーン「イテェェェェェェェ!」

 

なんだこのパワー!?くそっ!超いてえ!?

 

徐倫「テメェ!痛がってる暇があるなら次の攻撃に備えろ!反撃の体勢を取れ!ピチピチなんだろ!年増の攻撃を受けて無様に転がり回るのがあんたの覚悟なわけぇ!テメェはホントに空条徐倫か!オラオラオラオラァ!」

 

うるさい!というかなんでストン・フリーが人型になっている!?私と違うじゃないか!

 

ジョリーン「ああああああああ!ちくしょう!テメェだけ人型スタンドなんてズルいじゃあないの!」

 

徐倫「実戦に卑怯もズルいもあるか!泥を啜ってでも勝たなくちゃあならないんだよ!心の力で動かし自分の身を守れ!テメェのスタンドは飾りか!その首から上に着いている脳ミソは火葬場に持っていくためだけの予備部品か!相手を罵る暇があるなら勝つための策のひとつでも考えてみせろ!それができねぇなら空条徐倫を名乗るな!それでもあんたはジョジョ!?」

 

コイツなんて言った…ジョジョだと?

 

コイツは触れちゃいけないことをいった…、私を…クウジョウ・ジョリーンのことをジョジョだと言ったな!!

 

ジョリーン「あたしをジョジョと呼ぶな!そう呼んで良いのはママだけだぁ!」

 

徐倫「あんたのような女に誰がジョジョと呼ぶか!ハッチの前世のジョナサン・ジョースター!ジョセフおじいちゃん!父さん!仗助兄さん!ジョルノ兄さん!そしてあたしの後を継いだ静・ジョースター!代々受け継がれて来たジョースターの誇り高き黄金の精神の代名詞である『ジョジョ』の名を、そこで這いつくばって泣き言を言っている女が名乗って良い名前じゃあない!二度とあんたがジョジョと名乗るな!」

 

なんだと…、この私が、這いつくばって泣き言いっている女だと?ふざけるんじゃねー!!お前に、お前に何がわかるってんだよ!例え私自身だとしてもお前にわかってたまるもんか!

 

ああ、もう完全にキレたわ…、もうどうなって知らんからな!私ができる一番の技で決めてやる!

 

ジョリーン「言わせておけば好き放題言いやがって!誰があんたの指図を受けるかぁ!とことんやるっていうのなら受けて立つわ!アメリカ方式!フランス方式!日本方式!イタリアナポリ方式………」

 

コイツにやられて立つのもつらい、けどここでやらなきゃどこでやる!今しかないでしょ!

 

アナスイ「あの目だ…俺がずっと見続けていたい徐倫の目はあの目なんだ…」

 

エルメェス「目覚めたようね。真の6代目ジョジョが」

 

そしてスタンドが…ストン・フリーが形を少しずつ変え人型になっていく。これはコイツと同じの…これならいける!

 

行くぞ!空条徐倫!

 

ジョリーン「世界のフィンガー……くたばりやがれよ!」

 

S・F(ジョ)「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!」

 

S・F(徐)「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!」

 

拳と拳がぶつかり合う!同じストーン・フリー同士のパワー比べ!お互いの拳から血が吹き出すが、構わず続ける!

 

S・F「「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!」」

 

しかし、同じスタンド、同じスペックでの拳の押し合いは私の負け…、ダメージが…それに闘いなれていない私となれているコイツの経験の差…

 

ダメだ…もう動けない…

 

ジョリーン「ちく……しょう……負けた……もう一歩も動けねぇ…」

 

徐倫「やれば出来るじゃない。合格よ。6代目ジョジョ自身があんたを6代目と認めるわ。空条徐倫」

 

くっ…、コイツは私より確実に強い…。全然本気を出してもいなかった、完敗だ…。だが、次は次こそは私が…絶対に!

 

ジョリーン「次は…勝つ…」

 

そういうとそのまま私は意識を手放した。

 

ジョリーン・クウジョウ(ストーン・フリー)…再起不能(リタイア)

 

 

side比企谷八幡

 

徐倫さん同士の戦いが終わった。

 

承太郎「成長したな…徐倫…どちらも…」

 

それを承太郎さんは優しい瞳でジョリーンさんのことを優しい目で見ていた。こちらの世界のジョリーンさんは承太郎さんのことを嫌っていたけど承太郎さんは違う。2人の中になにがあるのかわからないが仲直りできたらいいのだが。

 

DIO『さて…次はお前だ。八幡』

 

八幡『凄かったな…空条さんのストーン・フリー…』

 

DIO『ああ。あれがジョースターだ。そして…承太郎のスター・プラチナは数あるスタンドの中でも最強と呼び名が高い。心してかかれよ』

 

八幡『最強のスタンド使い…か…けど、やる!あんな凄い戦いを見せられたんだ!ここで怖じ気付いていたらこれから先は何も守れない!』

 

最強か…、どんな能力かわからないがやってやる!例え勝てなくても一泡くらいは吹かせてみせる!

 

八幡「ザ・ワールド!」

 

承太郎「スター・プラチナ」

 

俺と承太郎さんは少しずつ距離を詰める。

 

承太郎「ほう…近付いて来るか…比企谷八幡」

 

八幡「近付かなきゃ、あなたを殴れないんで」

 

承太郎「まずは力比べと言うわけか…良いだろう。かかってこい」

 

やはり承太郎さんからは余裕を感じられる。経験の差か…

だが、俺も怖気ついてはいられない!いくぜ!

 

T・W「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ぁ!」

 

S・P「オラオラオラオラオラオラオラオラァ!」

 

拳と拳がぶつかり合う!くっ!これが最強のスタンドのパワー!つ、強い!!徐々に押されて俺は殴り飛ばされた!

 

S・P「オラオラオラオラァ!」

 

八幡「がふぅ!」

 

い、いって…。俺はすぐに波紋の呼吸で自己治癒力を高める。

 

八幡「コォォォォォ……」

 

先程見ていたストン・フリーの比ではない。これがスター・プラチナか…

 

八幡「最強と言うだけはありますね。空条博士」

 

承太郎「君もな。とても今日初めて実戦を経験した若者とは思えない。特にその根性は大したものだ。波紋の呼吸があったとしてもな」

 

そうなのか?しかし、ここまでは思わなかったな。仕方がない、あれを使ってみるしかない…

 

八幡「使うか……あれを……」

 

DIO『やめろ!承太郎にそれは……』

 

DIOが何故か止めてくるが、俺はそのままいくぞ!

 

八幡「ザ・ワールド!時よ止まれ!」

 

ザ・ワールドの能力で俺以外の時が止まった!今だ!

 

八幡「くらえ!無……」

 

S・P「オラオラオラオラァ!」

 

な!?なぜ!?たしかに俺以外の時が止まったはずだ!それなのになぜ承太郎さん、スター・プラチナは動ける!?俺はそのまま吹っ飛ばされる。

 

陽乃「キャアアアア!はちまぁん!」

 

いろは「ダメです!割って入っちゃダメなんです!こらえて下さい!ハルさん!」

 

八幡「ぐ………何故……」

 

時が動き出し、急に吹っ飛んだ俺を見て陽乃が駆け寄って来ようとしたが一色が止めていた。一体、何が…

 

承太郎「スタープラチナ・ザ・ワールド。俺のスター・プラチナとお前のザ・ワールドは同じタイプのスタンドだ。俺のスター・プラチナも時を止め、止まった時間の中を動くことが出来る。DIOは教えていなかったようだな」

 

DIO『すまん……完全に俺のミスだ』

 

は?同じタイプのスタンド?おいおい…そりゃきかないだろ。でも、俺が時を止めたときすぐに動けるのに承太郎さんは動かなかった…。限界まで俺を引きつけていたわけか…、やられた。

 

というかDIOのやつ教えてくれればよかったのに、初見殺しにもほどがある。

 

八幡「はぁ……はぁ……DIO。貸しな」

 

DIO『ワリィ。こればかりは謝るしかない』

 

くそっ…、今は気力と根性でなんとか立っている状態だが、かなりヤバイ。まだ一発も入れられない。はは、これがスタンド同士の闘い…。

 

承太郎「これ以上は弱いものいじめだ…終わらせるぞ」

 

俺に止めを刺すべく承太郎さんが近づいてくる。

俺の負け…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いや、諦めるな比企谷八幡!陽乃を…、この世界をお前は守るんだろ!?簡単に負けを認めるな!何か必ずあるはずだ!必死に考えろ!たった一発でもいい!承太郎さん報いる手が!何か…何か!

 

は!たしかまだあれが…。しかし、今の俺に使えるのか?いや、使える使えないは問題じゃない!やるしかないんだー!いっけー!!

 

八幡「コォォォォォ!」

 

バリバリバリバリバリバリバリバリ!

 

承太郎「ぬぅぅぅぅぅぅぅ!」

 

で、できた!

 

ハーミット・パープル・ネオ……。

俺は吹っ飛ばされながらも承太郎さんの足に巻きつけられた。しかし、負担が大きかったのか。親の意識は急速に沈んでいく。なんとか一発、当てることができたのかな…

 

そして俺は意識を失った。

 

空条承太郎(スター・プラチナ)…再起不能(リタイア)

比企谷八幡WithDIO(ザ・ワールド&ハーミット・パープル)…勝利の後に気絶。再起不能(リタイア)

 

←To be continued




用語解説
『スター・プラチナ』
空条承太郎のスタンドで最強のスタンドとして知られている。時も止めることができ、DIOは知っていたが八幡に教えるのをすっかり忘れていた。


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親子

どうもアルスDQです!
今回はなんとあのおじいちゃんが登場します!義娘もぜひ!
ではどうぞー!


side雪ノ下陽乃

 

やっと、落ち着いて話が出来る状況になった。

八幡たちのケガはいろはちゃんが治療してくれた。

いろはちゃんのスタンドやっぱり凄いよね…。

 

…こっちのいろはちゃんがスタンドを持ってたらやばそう。

 

承太郎「稽古をつけるつもりでいたが、まさか俺が負けるとはな。比企谷八幡、お前は大した奴だ」

 

空条さんが八幡を誉める。本当に見てても凄い闘いだった。八幡が一瞬で移動したと思ったら急に吹っ飛ばされたんだもん。最後は相打ちみたいに見えたけど私はしっかりと八幡が勝ったところを…

 

空条さんは実戦経験が豊富なはずなのに八幡が勝った。その理由は空条さんが答えた。

 

承太郎「勝敗を分けるのは執念だ。そこまでの根性を養うにはそれなりの事があったのだろう」

 

それを聞いた私はここぞとばかりに胸をはる。

 

陽乃「八幡は私を庇って二度も交通事故から身を呈して助けてくれたし、誘拐された私達を助けるためにヤクザと手を組んだ敵対会社に乗り込んだりとかしてくれたわ。その辺の高校生とは違って八幡も修羅場を踏んでるのよ」

 

そう、八幡は何度も私や私たちを助けてくれた。生半可な覚悟ではできないことを何度も…

 

陽乃「しかも、最初の時は子供の時に見ず知らずの私を助けてくれたのよね。しかも、自分が死にそうになったいるのにすごく私に気遣ってくれたの。カッコ良かったわぁ……」

 

そう、打ち所が悪ければその可能性もあった。それなのに八幡は私を身を呈して守ってくれた。自分に利がないのにも関わらず…。

 

私は当時のことを思い出して体をくねらせて悶える。

 

いろは「ハチ君だってカッコいいもん…。5歳で仗助とかジョルノとか康一さんを死にそうになりながらも勝ってたし、承太郎と引き分けたり…(第1章参照)」

 

む、いろはちゃんも対抗してきたね!

 

八幡「陽乃……照れるから///それに、5歳でこの人と引き分けるって、DIOの奴も相当だな……あ、DIOの奴が捻デレてる。しかも一色の拗ねてる姿に萌え悶えてる」

 

あ、八幡照れてる!そしてあっちの八幡も。やっぱり八幡同士似ているところもあるのね。

 

徐倫「想像つくわ。ハッチ、イーハのこと好きすぎるから」

 

承太郎「5歳で8年前の俺と引き分けた事も驚きだが、むしろあのDIOが女に悶える事の方が驚きだ」

 

SPW「いろはさんはエリナさんの転生ですから、ジョースターさんの転生である八幡…DIOにとっては運命の相手なんですよ」

 

陽乃「エリナ?」

 

私は聞き返す。

 

いろは「前世のわたしです。ハチ君の前世の一つ、ジョナサン・ジョースターの妻でした。新婚旅行で目の前でジョナサンは死んでしまったので、幸せは長くは続かなかったですが…」

 

そう、聞いて私は少し顔を下に向ける。前世でも大変な人生だったのに今でも波乱万丈なことになっている。DIOの魂を集めていることだって…

 

承太郎「別の世界のとはいえ、俺のご先祖様だったんだな。八幡に入り込んでいる魂も、その少女も…」

 

ジョリーン「驚く事が多すぎてもうお腹一杯だわ…」

 

いろは「それなら他にもありますよ?マチちゃん…小町ちゃんの前世はエリザベス・ジョースターと言って、ジョセフの母親ですし、そこにいる戸塚さんはSPW財団の創設者であるスピードワゴンさんの生まれ変わりです。承太郎にとって馴染みがあるのは、海老名さんという人は花京院典明さんの生まれ変わりです。あ、花京院おじさんはわたしの母の従兄でもありました。由比ヶ浜結衣先輩の飼い犬のサブレはイギーの生まれ変わりですし、三浦優美子先輩はアヴドゥルさんの転生です。あと、スージーもわたしが8歳の時に老衰で亡くなったんですが、そこにいる川崎沙希さんの妹に生まれ変わっていますね」

 

承太郎「ヤレヤレだ…もう何を聞いても驚かないつもりでいたが、ここまでとは…」

 

空条さんも呆れているが、私は私でもうお腹いっぱいです。情報がいっきにきすぎだよ!

 

小町「ねぇ…いろはさんの人生、エリナさんや向こうの小町の事も含めて教えてくれますか?」

 

小町ちゃんがいろはちゃんに聞く。やっぱり気になるよね。私も異世界の自分のこと気になるしね。

 

いろは「良いけど、また今度の機会にね?小町ちゃん。大分話が逸れちゃったけど、今はもっと真面目な話があるから」

 

そう言っていろはちゃんは大統領に向き直る。

 

ヴァレンタイン「ふむ。もう良いかね?今後の事についてだが、空条博士父娘にはそちらの世界に匿って貰おうかと考えている。向こうの私からも了承は得ている」

 

あれ?このまま一緒に行動するものかと思っていたのに?違うの?

 

承太郎「敵の狙いはやはり俺だ。俺がDIOの日記の記憶を持っている以上、間違ってホワイト・スネイクに記憶を奪われては元も子もない。俺とジョリーンはそっちの世界に匿って貰うことになった」

 

ジョリーン「あたしも少しはコイツ…いや、父さんに歩み寄ろうと思う。あんたのように。稽古も付けて貰いたいしね」

 

こちらのジョリーンさんがあちらの徐倫さんに対して右手を差し出し、2人は握手を交わした。

 

ジョリーン「次は負けないわ。空条徐倫の名にかけて」

 

徐倫「そう簡単には越えさせないわ。あたしも空条徐倫の名にかけてね」

 

一方で空条さんの方も八幡に右手を差し出す。

 

承太郎「八幡…そして生まれ変わったDIO。この世界の事は頼んだ」

 

八幡「期待に応えてみせますよ。空条博士」

 

こういう場面っていいよね…

あーあ、私も異世界の自分ってあってみたいな。

 

空条さんたちがあっちの世界に移動した後、いろはちゃんたちが慌てだした。

 

徐倫「ねぇ、今何時?」

 

いろは「え?夕方の7時……あれ?この時期ってこんなに日が高かったでしたっけ?」

 

たしかに夕方にしては明るいような…

 

いろは「アラビア・ファッツ…順番が変わってます!前回はワシントンD・Cでこの闘いだったのに!」

 

敵!?まだまだ私たちの1日は終わらないようだ。

 

 

side比企谷八幡

 

俺はスピードワゴンさんと雪乃と共に飛び出した。DIOによると敵は車がスタンドになっているやつらしい。しかし、毎回車種が違うためどこにいるのかまったくわからない。

 

くそっ!どこだ!

 

そんなときにDIOが何か思いついたようだ。

 

DIO『俺はアホか…こういう時こそこのスタンドが役に立つじゃあないか。八幡、ハーミット・パープルだ』

 

八幡『あっ!そうか。念写のスタンドなら!』

 

俺はスマホを取り出してハーミット・パープルで地図を映し出す。ここは…邸宅?

 

DIO『こ、この場所は…』

 

八幡『知っているのか?DIO』

 

DIO『ああ……その場所は…。記憶に間違いがなければジョセフ・ジョースターの邸宅がある場所だ!』

  

八幡「何っ!あのジョセフ・ジョースターの家だって!?」

 

なんだってジョセフ・ジョスター!?ここでその名前が出てくるとは思わなかった!

 

SPW「ならば大丈夫じゃない?ジョセフなら?」

 

スピードワゴンさんがそう言っていたが…

 

DIO『それは俺達の世界のジョセフだ!この世界のジョセフは年相応なんだよ!今のジョセフに闘う力はあまりない!まったく戦えないわけじゃあないはずだが、アラビア・ファッツとは相性が悪い…静・ジョースターはわからんが…』

 

!?ということはジョセフ・ジョスターさんたたが危ない!!

 

八幡「何だって!?…この場所からは結構近いな…急ごう!」

 

俺達はジョースター邸へと急いだ。

 

・・・・・

 

八幡「これは………酷い。屋敷がボロボロだ…」

 

DIO『野郎……別世界とはいえ、思い出の場所を…』

 

たどり着いたジョースター邸は、敵のスタンドの攻撃で酷い有様だった。それにしてもかなり熱い、これも敵のスタンドの能力か?

 

雪乃「はぁ…はぁ…暑いわ…立っているだけで体力が消耗する…」

 

雪乃は始め、みんな息を切らしている。やっぱり異常だよな、この熱さは…

 

あ、もしかしたら…

 

八幡「大丈夫か雪乃?…そうだ、雪乃のエンジェル・ラフレシアで周りを冷やしたりすることはできないか?そうすれば涼しくなるかもしれない。」

 

雪乃「さすが義兄さん、やってみるわ」

 

雪乃はスタンドである氷のフリスビーを数枚発現させて俺達の頭上に展開した。すると、フリスビーが回転し出し、冷気をだす。

 

…いっきに周りが涼しくなった。

凄い能力だな!

 

は!それよりもジョセフ・ジョスターさんたちはどこに!?

 

俺はハーミット・パープルで敵の位置とジョセフさん達の居場所を念写する。青い点が固まっている場所に二ヶ所、赤い点の居場所から少し離れた場所に一ヶ所あった。

 

赤い点は自分たちにとっての敵の位置だ。

俺は素早く指示を出す。

 

八幡「SPWと雪乃は2つの点に向かってくれ。多分、それがジョセフ・ジョースターさんとスージーさんだ。俺は多分戦っているであろう静・ジョースターさんのところに向かう。くれぐれも気を付けろよ」

 

SPW「わかった!」

 

雪乃「義兄さんも気を付けて!」

 

二人はまだ燃えている屋敷へと身を隠しながら走っていき、俺はジョセフさんたちのもとに向かった。

 

side雪ノ下雪乃

 

かなり酷い状況ね。それにしてもエンジェル・ラフレシアのおかげでだいぶマシになったわ。それでも熱いのだけれども。

 

私はエンジェル・ラフレシアを更に増やして消火活動をしながら進んで行く。それにしてもいくつまで出せるのかしら?まだ、限界までやったことがないからわからないわね。

 

スピードワゴンさんが向こうの私みたいに冷気のビームが射てないの?と聞いてきたから試してみたところ、出た。こんなことも出来るのね。まだまだ私自身でも把握しきれてないけれど義兄さんや姉さんたち、みんなを守れるようにできることを増やさないと!

 

と、たしか義兄さんのスタンドによるとこの近くだと思うのだけれど…

 

おじいさん「誰じゃ!そこにおるのは!」

 

声のした方を見てみると、1人のおばあさまを抱えて歩くおじいさまがいた。私はすぐに聞き返す。

 

雪乃「ジョセフ・ジョースターさんですか!?私達はあなたを助けに来ました!」

 

これがジョセフ・ジョスターさん。あっちの世界とは違うわね。波紋?というものが関係あるのかしら?

 

ジョセフ「誰じゃかわからんが、助かった。妻を助けてくれんかのう?攻撃にやられて動けんのじゃ」

 

スージーさんを見ると、わずかにだけと火傷している。早く冷やさないと!

 

雪乃「すぐに冷やします!」

 

私はスタンドで火傷を冷やすが、あくまでも応急処置!早く病院などで見てもらわないと危険だわ!

 

そんなとき…

 

N・E「エメラルド・ヒーリング!」

 

パアアアア……

 

緑色の弾丸が打ち込まれた。すると、スージーさんの火傷やその他の傷も…

 

これは一色さんのスタンド!

 

助かった!

 

ジョセフ「ハイエロファント・グリーンじゃと?ワシは夢でも見ておるのか?花京院は既に…」

 

N・E「わたしは一色いろはでーす。花京院典明さんとは親戚ですよー?エリナ・ジョースターの転生でーす。異世界のですが。それよりも、早く脱出して下さい」

 

一色さんがそう言うと、外から七里ヶ浜さんを始め、義兄さんのファンクラブ何人かと、FBIが突入してきた。

 

七里ヶ浜「こっちです!ジョースターさん!歩けますか!」

 

ジョセフ「スージーを頼む!ワシは娘を助けに行かねばならん!」

 

ジョセフさんは「コオォォォォ…」と呼吸をして立ち上がる。これが波紋の呼吸…

 

その目は写真で見たあの目と同じ…。

これがジョセフ・ジョスター…

 

私たちはスージーさんを連れて屋敷から脱出を開始した。

 

それにしても七里ヶ浜さん。

ここニューヨークなのだけれど…

 

side比企谷八幡

 

俺は雪乃たちと別れた後、先程見た位置まで来ていた。ここは屋敷から駐車場に出るまでの庭までの入り口である。そこに1人の女性が隠れていた。みたかんじ中学生くらいの…

 

あれが、静・ジョスター…

 

彼女は自分のスタンドを出して歯噛みしていた。敵の攻撃が厄介だからだろう。

様子を伺って気を見たら攻撃と考えているのか?俺は警戒されないように近づく。

 

八幡「静・ジョースターさん…かな?」

 

静「!?誰だテメェ!敵か!?」

 

お、おう、びっくりしたなぁ…

やはり敵だと勘違いされちゃたか…

 

俺は敵意がないよう両手で見せる。

 

八幡「俺は比企谷八幡。空条徐倫さんの友人だ」

 

静「徐倫お姉ちゃんの?聞いたこと無いんだけど?それに、何でテメェの首筋にはその痣があるんだよ」

 

いや、本来ならなかったんだけど。

誰かさんのせいで出来たんだよなぁ…

 

八幡「俺に取りついた悪霊の仕業だ」

 

DIOが何か言っているが気にしない。

 

静「悪霊?スタンド?取り敢えず、助けに来てくれたことは感謝するわ」

 

どうやら警戒は解いてくれたみたいだ。

 

すると、DIOが俺にこんなことを言ってきた。

 

DIO『なあ、俺に話をさせてくれないか?』

 

八幡『ん?構わないが…そう言えば向こうでは幼なじみだったな。良いぞ』

 

違う世界とはいえ、話してみたいのだろう。

俺は身体のコントロールをDIOに明け渡す。

 

DIO「よう、静。俺は比企谷八幡に取り付いている異世界の比企谷八幡。俺の事はDIOと呼んでくれ」

 

静「雰囲気が変わった…。DIO…ね。ジョースター家にとっては嫌な名前だ。あたしは養子だからあまり関係ないけどね。で、悪霊が何の用?」

 

DIO「疑問に思ってな。お前のワイルド・ハニーと身体能力なら透明になってあそこにある車まで走れるだろ?何でそうしない?」

 

そんな能力なのか?透明化、使い方によっては様々なことに利用できそうだ。

 

スタンド名と能力を言われたせいかビックリした表情を見せる。

 

静「驚いた。あんた、何であたしのスタンド能力を知ってるの?ストーカー?」

 

DIO「ちげぇよ。俺の世界での俺とお前は幼なじみで相棒なんだよ。スタンド能力はお前と少し違うがな。透明化能力はワイルド・ハニーの方が上なんだ」

 

静「相棒………ね。まさかあんたが彼氏とか?」

 

DIO「ジョジョと俺が?ないない。ジョジョはお前より美人だが、感覚的には双子の兄弟みたいなもんだ。アイツも俺の前では下着でうろつくけど、健康的だねーくらいしか感慨がない。アイツも俺には恋愛感情なんてまったくないぞ」

 

それもどうかと思うが…。

小町は暑いと下着でうろついているというかバテているが。

 

静「は?ちょっとやめてくれる?気持ち悪い。あんた、それとあたしを重ねてるんじゃあないの?」

 

八幡『確かに可愛いからな、静・ジョースターさん』

 

肩までのセミロングにサングラスを頭にかけている。うん、似合ってる。

 

DIO「はっ!言ったろ。双子の兄弟みたいなもんだ。それに、アッチはあの頃からスタイル良かったのに、お前はひんにゅ……」

 

バキィ!

 

おい!お前のせいで俺何一つ悪いこと言ってないのに俺の体がダメージ受けたぞ!

 

でも、幾分か手加減してくれたそうだ。

 

静「で……何で近付けないか…だよね?車までの埃のせいだよ。あれで透明になっても居場所がバレる。遮蔽物もないから隠れられないしね」

 

すると、DIOが何かブツブツ言っている。

 

八幡『何か考え付いたな』

 

DIO「ああ。相棒、お前の波紋の力と八幡の波紋の力を相乗させる。作戦は………」

 

俺たちはDIOの作戦を聞く。

そうしていると背後から声が聞こえた。

 

この人がジョセフ・ジョスターか!!

写真より年をとっているみたいだが。

 

ジョセフ「ワシも参加させてくれんかのう?」

 

DIO「ジジイ!俺の世界のお前ならともかく、今のお前が戦えるのか!?それに、一番危険な役割だろ!」

 

ジョセフ「ワシは今でも現役のつもりじゃ。それに、カワイイ娘が戦っておるのに、ワシが何もせんわけにはいかんじゃろ。血は繋がっておらんでも、静はワシの大切な娘じゃ。ワシがやりたいんじゃよ」

 

娘のため、家族のために戦う。

俺と同じだ。

 

俺も陽乃や小町や雪乃、家族や友人たちのために戦っている。

 

陽乃が尊敬するのもわかるな。

 

静「ジジイ……いや、パパ……」

 

DIO「わかったよ。八幡……体を返すぜ。ジジイと相棒を任せた…今回ばかりは俺も力を出すぜ?」

 

DIOは俺に体を返した。

 

3人の、俺たちの力を合わせて敵を倒す!

 

八幡「覚悟は良いですか?ジョセフさん、静さん!ザ・ワールド!波紋、同調!」

 

俺はDIOの波紋も同調させてジョセフさんと静さんに波紋の力を相乗させる。3人…DIOを含めれば4人の波紋の同調だ。莫大なエネルギーが生み出される。

 

凄いこれが同調させた波紋の力か…

 

俺は強化された腕力を使って静さんを担いだジョセフさんを担ぐ。

 

静「ワイルド・ハニー!透明化するよ!」

 

ジョセフ「構わんよ!行くんじゃ!八幡くん!」

 

八幡「ザ・ワールド!時よ止まれ!」

 

DIO『ザ・ワールド!俺の力も同調しろ!』

 

俺は時を止めて全力で走り出す。DIOが力を貸してくれるためか前よりも長い!

 

ギリギリまで走った後、俺はジョセフさんたちを投げる!

 

DIO『そして時は動き出す……。サンからエネルギーの弾攻撃が来るぞ!回避なりなんなりしろ!ジジイが着地するまで、囮になれ!』

 

ガンガンガンガン!

 

くっ!なんて力だ!

ギリギリで回避をしたり波紋でガードをしているが…それでも限界はある。だが、ここで俺がやられればジョセフさんたちが!

 

こんなところでつまづくわけにはいかない!ジョセフさんたちがやってくれるまで俺は体をはって時間を稼ぐ!

 

いっけー!

 

ジョセフ「ハーミット・パープル!さらに遠くまで飛ぶんじゃ!静!」

 

ジョセフさんは静さんをスタンドで地面に付かないようにしながら45°の角度でいばらを伸ばして静さんを投げ飛ばした。

 

あれは俺、DIOと同じスタンド!?

いや、少し違うが…今はそんなことはいい!

敵の攻撃がジョセフさんに当たって貫いた!

 

ジョセフさん!!

 

静「パパァ!」

 

ジョセフ「ワシは気にせんでええ!決めるんじゃ!我が愛娘!」

 

静「八幡……ハッチとパパがくれたチャンス…無駄にはしねぇぞ!アラビア・ファッツ!覚悟ぉ!」

 

W・H「ドラドラドラドラドラドラドラドラドラドラドラドラドラドラドラドラドラドラドラドラドラドラドラドラドラ!ドラァ!」

 

静さんのワイルド・ハニーがアラビア・ファッツが乗る車を完全にスクラップにする。

 

ファッツ「ギャアアアアアアアア!」

 

空は昼から夜に戻る。スタンド能力が解除されたのか?見てみるとアラビア・ファッツは気絶したようだ。

 

静「………トドメ!ドラァ!」

 

メキョッ!

 

お、おう…容赦ないがしっかりとトドメを…

でも万が一のことがあるしやはり必要なことだな。

 

静「パパぁ!」

 

静さんは動かなくなったアラビア・ファッツに目もくれず、一目散にジョセフさんに駆け寄った。ジョセフさんからは大量の血が!!

 

早く病院に!そんなときだった。

 

N・E「エメラルド・ヒーリング!」

 

あれは…一色のスタンド!

 

ジョセフさんのケガが見る見るうちに癒えて行った。

 

N・E「今度、なでなでして下さいね?先輩?」

 

そう言って消えていった。

 

…まあ、いいか。

 

静「パパぁ!もう年のクセに無理をして……」

 

静さんが倒れているジョセフさんを抱き締める。

 

ジョセフ「カッコつけたかったんじゃよ。大事な大事なカワイイ娘の前で……」

 

静さんは少しキョトンとした表情をしたあと、ニッコリと微笑む。

 

静「カッコ良かったよ。パパ」

 

静さんの目に、微かな涙も浮かんでいた。

 

てか、おいDIOお前まさか…

 

八幡「お前、実はこれを狙ってたんじゃあないだろうな?」

 

DIO『俺は勝利しか考えて無かったよ』

 

八幡「そうか…」

 

どうだかな、まあいいか。

 

そう思いながら俺は静さんの所まで歩いて行き、その頭を撫でた。

 

八幡「頑張ったな。静・ジョースターさん」

 

本当に頑張ったと思う。中学生でありながら、例えスタンド使いだとしても家族を守るために戦うのは勇気がいることだと思う。

 

そんなことを思ったからか自然とが頭を撫でた。しばらく撫でていると顔が真っ赤になった。あ、やっぱり俺なんかが撫でたら怒るよね?しかし、意外なことを言ってきた。

 

静「ジョジョ」

 

八幡「え?」

 

静「ジョジョって呼んで。ハッチ」

 

え?どういうこと?

 

八幡「しず「ジョジョ!」」

 

DIO『諦めろ。ジョジョはこうなったら頑固だ』

 

そうなのか?まあ、本人がそう呼べって言ってるならいいか。

 

八幡「はぁ…わかったよ。ジョジョ」

 

静「うんっ!」

 

静、いやジョジョは笑顔で答えた。

うん、いい笑顔だな…、よかった。

 

そうこうしていると誰かが走ってきた。

 

いろは「せんぱーい!ハチくーん!ジョセフー!」

 

一色だ。

 

いろは「大丈夫ですか!?ジョジョちゃんも!」

 

八幡「おー、一色。お疲れさん。ありがとな?」

 

俺は一色の頭を撫でる。

 

いろは「はぁ?はぁ……」

 

さらに

 

七里ヶ浜「八幡せんぱーい!これ、FBIに引き渡しますねー!」

 

七里ヶ浜とFBIがアラビア・ファッツを連れ去って行った。

 

七里ヶ浜、ここニューヨークなんだけど…

 

俺は少し呆れながらそう思った。

 

・・・・・

 

side静・ジョスター

 

静「はぁ、ハッチカッコよかったなぁ…」

 

わたしは比企谷八幡、ハッチのことを考える。

 

ハッチ手なんかよかったしね。

なにかお兄ちゃんみたいだし…。

 

私は撫でてもらったところを触りながらそう思っていると…

 

ピロン!

 

メールが来た。誰からだろう?

メールを開いてみると…

 

『こんにちはー!静・ジョスターさん!八幡ファンクラブにようこそ!』

 

アラビア・ファッツ(太陽サン)…再起不能リタイア

静・ジョースター…数時間後、八幡ファンクラブから入会メールが届いた

 

←To be continued




用語解説
『八幡ファンクラブ』補足2
会員登録するためにはファンクラブから送られてくるメールで出来る。しかし、このメールは毎回アドレスが違うため解析は不可能。しかも端末を変えてもすぐに機種変更の手続きメールが来るなどある意味怖いが、ファンクラブメンバーは特に気にしていない。

『七里ヶ浜七輪』
八幡ファンクラブの会員の1人。回収班で主に葉山の回収を担当している。また、八幡のサポート役にも…。迅速かつ正確に行動して、回収を行っている。今回は主に敵の回収。


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デラウェア川

どうもアルスDQです!
今回は雪乃のお話ですかね?
ではどうぞー!


side雪ノ下雪乃

 

あの後私たちはプラザホテルに泊まり一夜を過ごした。昨日、あちらの一色さんにとって思い出の場所であったジョスター邸が敵のスタンドによって壊れてしまい、一色さんはショックを受けていたけどジョセフさんや静さんがそんな彼女を慰めていた。

 

例え世界が変わっても家族の絆はあるものね…

 

翌朝、私たちは朝食を済ませ、大統領が用意した車がホテルの前に到着したという連絡を受けて外に出てみたのだけれど…

 

これは…護送車?

 

護送車とは囚人を運ぶ車なのだけれど…

 

他の人たちも疑問に思っているようだ。

 

アナスイ「何故護送車なんだ?」

 

徐倫「いや、あたしはともかくあんたは現役で囚人でしょ…元の世界でも」

 

エルメェス「それに、この世界じゃああたしも囚人だったわね。まだ裁判前だけど、スポーツマックスをぶっ殺す為にわざと犯罪を犯したんだったわ」

 

ええ、私は何も聞かなかったわ。

これは普通の車ね、きっとそう。

 

アナスイ「まさか俺のせいで?」

 

徐倫「いいえ。わざと目立つためよ。これに乗って出発した後に別の車に乗り換えて、囮に使うの」

 

この車を囮に…

運転する人は大丈夫かしら?

 

一色さんの話だと州間高速95号線を進んだ先のデラウェア川に架かる、デラウェアメモリアルブリッジで仕掛けられたのだとか。今回もそこで狙われる可能性が高いということね。

 

情報源は倉見さんからだ。昨日、ホテルで義兄さんに報告があったそうだ。つまり、義兄さんのファンクラブが動いている…

 

御臨終様…

 

そして、護送車が止まる度に義兄さんが時間を止めて徐々に人員を別の車に移す。時を止めることができるスタンド、凄い力ね。自分が一瞬で移動しているは凄いびっくりしたわ。姉さんもかなり興奮してたわ。

 

護送車には途中で誰かが運転手を代わったようだ。いつの間に…

 

そして、料金所を通過して問題のデラウェアメモリアルブリッジに突入する。すると、情報通りトラックが護送車を襲ってきた!ラックからは黄色いスライム?のような物が見える。

 

いろは「イエロー・テンパラス!またワシントンD・Cで襲ってきたスタンドが来た!」

 

雪乃「護送車のドライバーは大丈夫なのかしら!?」

 

私は護送車を運転しているドライバーを心配してみてみる。すると、何者かが敵の攻撃を受けている反対側の窓から飛び出して川に飛び込んだ。

 

あの格好って…、忍者?

 

 

side比企谷八幡

 

雪乃「あれは…?忍者みたいな格好をしているけれど」

 

雪乃が護送車から飛び出した人が気にした。

 

沙希「あれが多分、弥七なんでしょう?DIO」

 

DIO「ああ、そうだ。」

 

DIOが一瞬だけ俺と変わり答えた。

それにしてもあれって…まあ、いいか。

 

雪乃「あれが、弥七さん…大丈夫なのかしら」

 

護送車がトラックによって橋の鉄骨に挟まれたことにより、デラウェアメモリアルブリッジの上り線は通行止めになる。必然的に後続の車は停車を余儀なくされ、みんなマイクロバスから降りる。

 

雪乃が落ちていった弥七を心配して下を見る。

弥七は着水した後に水面に立って川を走って行った。あれは…波紋?

 

雪乃「凄いわ。川の上を走ってる…ホントに忍者なのかしら?」

 

沙希「あの忍者からは波紋使いの気配を感じたから大丈夫だと思うよ。それよりも敵のスタンドだね。DIO、何か対策は?」

 

なるほど、水に浮くことができるとは…

波紋って色々できるんだな!

 

すると、トラックから誰かが出てきた。

 

ラバーソール「ガキ共め。いつの間に車を乗り換えた?この田吾作共が!」

 

あれがラバーソールか。トラックから下車し、俺達の前に姿を現す。その気配は殺気に溢れており、話が通じる相手ではなさそうだ。

 

あのスライムみたいなのやっかいだな…

スライムってもっと雫みたいで可愛いみたいなかんじだと思っていたが。

 

しかし、あれはどうやって…

 

するとDIOが思いがけないことを言ってきた。

 

DIO『俺は……雪ノ下が適任だと考えている』

 

八幡「雪乃が適任?」

 

雪乃のスタンドは冷気を出すことができるが…、凍らせてってことか?

 

しかし、雪乃はまだスタンドで戦ったことがないが大丈夫なのか?

 

そう思っていたのだが、

 

雪乃「わかったわ義兄さん」

 

雪乃は震えながらも前へと一歩踏み出した。

 

そうか、なら俺は応援するだけだ。

雪乃ならきっと…!

 

すると、残りのメンバーも前に踏み出す。

俺たちにはまだまだ経験不足だ。だが、大切なものを守るためなら勇気を出せるんだ!

 

ラバーソール「ヘドぶちまけな!」

 

ラバーソールはスライムの塊を弾けさせた。

 

小町「キャアアアアァ!」

 

小町がまともに食らっていまい、橋から転落する!

 

八幡「小町!」

 

戸塚「小町ちゃん!」

 

SPW「小町ちゃん!」

 

俺と二人の戸塚が小町を追って橋から川に飛び込む!

 

くそっ!

 

後は任せた!

 

そうして俺たちは川に落ちていった。

 

 

side雪ノ下雪乃

 

ラバーソールという男から発射されるスライムの散弾は姉さんや材木座君、エルメェスさんや徐倫さんのスタンドが弾く。

 

いろは「無理無理無理無理!」

 

一色さんもスタンドのラッシュで弾こうとするが、スライムにへばり着かれれば力を失う。

 

くっ!やっかいな能力ね!

 

材木座「ぐう!このままでは!」

 

徐倫「弱音を吐くんじゃあない!雪乃と風鈴を守るんだよ!」

 

スライムが私たちに迫ってくる!

 

アナスイ「ダイバー・ダウン!」

 

!?これはアナスイさんのスタンド!

 

陽乃「抜かれた!雪乃ちゃん!」

 

スライムが襲いかかる!っ!!

しかし、アナスイさんが自らのスタンド能力で私のダメージを肩代わりした。

 

アナスイ「ぐああああああ!」

 

雪乃「アナスイさん!」

 

アナスイ「雪乃!俺の事は気にするんじゃあない!お前のダメージは俺が肩代わりする!」

 

私のせいでアナスイさんが!

でも、今はそんなこと考えてる場合じゃない!

 

考えるのよ雪ノ下雪乃!私ができることを!

信じるのよ雪ノ下雪乃!自らのスタンドを!

 

すると、エンジェル・ラフレシアが私の思いに応えたのか数が多く…いや、形状が変化していき規則正しい六角形に安定する。

 

エンジェル・ラフレシア…あなた…

ありがとう…

 

これなら!

 

雪乃「私は…足手まといになるために付いてきたんじゃないわ…私が義兄さんや姉さんを守って…みんなでまた楽しく過ごすために付いてきたの……こんなところで負けるわけにはいかないのよ!」

 

私はエンジェル・ラフレシアでピッタリと壁を作り、スライムの弾丸を受け止める!

 

それだけじゃあない。氷の壁に命中したスライムはそのスタンドの特性により、つららのように尖ってへばりつく。

 

でもね、あなたにはの このエンジェル・ラフレシアの壁を貫通するのは無理よ!

 

エンジェル・ラフレシアは私の、私たちの思いに応えて成長した!これが今の私の力!

 

雪乃「私のスタンドが成長したわ…一色さんの世界のセンスで名付けるなら…エンジェル・ラフレシアact2…自分のスタンドの力を自分で受けなさい!」

 

私は尖った氷のつららをラバーソールに向けて射ち返す!

 

あなたの力そっくりそのまま返すわ!

 

ラバーソール「ぐああああああ!」

 

氷のつららはラバーソールの体のあちこちを貫く!

 

雪乃「成長した私の力を…その身で受けると良いわ!」

 

壁を解除してラバーソールの周囲をドーム型にして囲む。確実に正確に当てる!

 

雪乃「喰らいなさい!オールレンジのフリージングビームを!絶対零度の中で、氷河に落ちたマンモスのように凍り付くと良いわ!」

 

ドームの中で光が輝く!

 

スタンドが解除すると、中からラバーソールが入ったドライアイスのような物だけが残った。

 

雪乃「一瞬で凍りつかせたから生きているはずよ。SPW財団が運営するスタンド使いの矯正施設と言うところでじっくり反省すると良いわ。それであなたの性根が少しでも直れば良いのだけれども」

 

私は髪を掻きあげながら言った。

できた、私の力でみんなを守れたわ。

 

バルバルバルバル……

 

すると、何やら音が…?

これはヘリコプターの音かしら?

 

七里ヶ浜「雪ノ下さーん!これ、回収しますねー!」

 

ヘリコプターに乗った七里ヶ浜さんを始め総武高校の女子生徒たちが一瞬で氷漬けになったラバーソールを鉄製の網とクレーンで吊って運搬していった。

 

さすがは義兄さんのファンクラブね…

 

いろは「エメラルド・ヒーリング!皆さんお疲れ様でした!雪乃先輩も…それにアナスイさん!隠れたMVPですね!カッコ良かったですよ?」

 

徐倫「そうね。惚れ直したわ、アナスイ」

 

一色さんは私たちを治療する。

 

アナスイ「祝福しろ。俺と徐倫の絆を!」

 

徐倫「これさえ無ければね……。どうやら下でも戦いが終わったそうよ」

 

義兄さん…!

 

 

side戸塚彩加

 

ここは八幡の脳の内部。八幡の脳内に入り込んだラバーズを追うために八幡がハーミット・パープルで自分の脳内をスマホに写し出し、それを追って2体のホール・シンクスとサンシャイン・ルビーが小型化してラバーズを追い詰めた。

 

そして、ホール・シンクス同士でラバーズをテニスボールに見立ててテニスのラリーを始めた。

 

僕たちだからできること!

僕はできることをするまで!

 

ダン「ギャアアアアアアアア!」

 

いまだ!

 

戸塚「小町ちゃん!」

 

小町「はぁい♪」

 

サンシャイン・ルビーにラバーズを打つ。

 

待ち構えていたサンシャイン・ルビーは……

 

S・R「ゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミぃ!」

 

小町ちゃんがトドメをさした。

 

よかった、僕も戦えた。

八幡を守ることができたんだ。

 

それにしても小町ちゃんのサンシャイン・ルビーは凄い。強力なスタンドだ。

 

弥七「ニンニン♪」

 

すると、一瞬で現れた弥七さんがスティーリー・ダンの襟首を掴んで引き摺りながら凄まじいスピードで去っていった…。

 

いつの間に!?本当に忍者なのかな?

 

僕たちのホール・シンクスと小町ちゃんのサンシャイン・ルビーも八幡の耳から脱出して本来の大きさに戻る。

 

小町「みんな!」

 

小町ちゃんが空に指を掲げたと思ったら…

 

DIO『八幡!逃げるんだよォォォー!』

 

くるっ♪シュゴォォォォ!×6

 

いろは「逃げるんですよォォォー!」

 

徐倫、アナスイ、エルメェス、SPW、沙希

「逃げるんだよォォォー!」

 

小町「小町やったよ!………何でアーシスの人達は逃げたの?」

 

あちらの世界のみんなが小町ちゃんの指を見た瞬間逃げ出した。もちろん小町ちゃんは首を傾げて不思議がっていた。

 

ラバーズソール(イエロー・テンパラス)…再起不能(リタイア)

スティーリー・ダン(ラバーズ)…再起不能(リタイア)

アーシス組…小町のルビーレーザーのサインと勘違いして全力で逃亡

 

←To be continued




用語解説
『倉見空』
八幡ファンクラブの会員の1人。材木座には劣るが情報のスペシャリストで、八幡も頼りにしている。今回は情報提供したことで名前だけ登場。


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死神

こんにちは、今回は夢の中でのお話になるかもです。主に八幡とDIOが動き回ります。夢の中ですが…では、どうぞ!


side比企谷八幡

 

♪♪♪♪

 

なんか音楽が聞こえるような…

でもいいや、今は寝る…Zzz…

 

DIO「おい、八幡。起きろ」

 

なにやら声が…気のせいだな。Zzz…

 

八幡「ん……小町……あと5分……」

 

ビシーン!バシーン!ビシーン!バシーン!

 

DIO「おきろー、はちまーん、寝たらしぬぞー」

 

痛い!誰だ!せっかく人が気持ちよく寝てるのに!

 

八幡「痛いわ!ここは雪山か!って……お前は俺!?」

 

起きたら俺がいた。意味がわからない?といわれても俺も意味がわかってない。え?どちら様?

 

DIO「俺はDIOだ」

 

DIO!?魂だけのはずなのに!?

 

八幡「DIO?何でお前に体がある?」

 

DIO「ここが夢の世界だからだな。ただし、デス13というスタンド攻撃によって見せられている夢の世界だ。この世界のルールはこの世界で負ったダメージは実際の自分にもダメージを受ける。死ねば本当に死ぬ」

 

え?寝てるときにスタンド攻撃されたの?やばくないですか?あ、でもスタンド出してやらないと。

 

八幡「ならばスタンドを出して迎撃しないと…」

 

DIO「それも無理。デス13のスタンドにはまると眠る前にスタンドを出して眠るか気絶しないとスタンドは使えない。次にお前は『じゃあ早く起きないとヤバくね?』…という」

 

八幡「じゃあ早く起きないとヤバくね?……はっ!」

 

なっ!俺が言うことを先に言いやがった!

う、うぜー。

 

DIO「それがな?夢の中でいくらダメージを負おうと外部から起こされない限り目が覚めないんだよなぁ。こんな風に」

 

DIOは観覧車のガラスを割り、その破片で俺の腕を傷付けた。

 

は?なんで、てか痛い!!

 

八幡「いってぇぇぇぇぇ!口で説明するだけで良いだろうが!実演するな!しかも5回も切り付けやがって!」

 

DIO「いやぁ…こう言うのって実演しないとわからないものじゃん?念には念をというし」

 

八幡「ふざけてるだろ」

 

DIO「うん」

 

ゴン!

 

俺はさすがにキレてDIOの頭を殴った。

うん、これくらいはしないとな!

 

デス13「……茶番は終わったか?」

 

こいつが敵のスタンド?死神みたいな格好だな。

 

DIO「わざわざ待ってくれるなんて律儀だな?マニッシュ」

 

デス13「何で俺の名前を知っている。しかも何で同じ人間が二人いるんだ!」

 

DIO「二重人格?」

 

八幡「ある意味では間違っていないのが不思議だな」

 

DIO「名前を知っていることに関しては気にするな。そういうものだと思え。じゃあ……」

 

まあ、こいつは自分たちの世界であってるんだから知ってて当然だな。というかDIO?俺を抱えてるん?ハチマンワカラナイヨ?

 

DIO「行くぞ!八幡!逃げるんだよォォォー!」

 

DIOは俺を抱えて先ほど割った窓から飛び降り、着地して猛ダッシュした!ねえねえ、観覧車って十メートルぐらいあったよね?

てか、怖!

 

八幡「こええよ!しかも何て速さだよ!」

 

デス13「ま、待てこの野郎ー!」

 

DIO「ワァァァァァァッハッハッハッハッ!追い付こうなんて無駄無駄無駄無駄無駄ぁ!モンキーなんだよォォォー!」

 

やばい、テンション上がりきってるし…てか、下ろせ!なんか恥ずかしい!

 

その後、数時間に渡ってこの格好で敵のスタンドとの鬼ごっこは続いた。そうしている内に目的地に着いたようで、外部から起こされようとしている。

 

DIO「お、鬼ごっこは終わりみたいだ。マニッシュ、また夜にでも遊ぼうぜ♪チャオ♪」

 

デス13「覚えてろぉぉ!この腐り目ぇ!」

 

八幡「緊張感がまったくねぇ……」

 

相手が可哀想になってきたぜ…

 

side雪ノ下陽乃

 

陽乃「八幡。八幡!ホテルに着いたよ?起きてってば」

 

八幡「う、う~ん………」

 

八幡の寝顔いい!でもうなされてるような。

けど、今は起こさないと…

 

沙希「相変わらずラブラブだね?二人は」

 

いろは「良いことですよ。婚約者同士の仲が良いことは上手くいっている証拠ですよ♪」

 

沙希「あたしはあんたの心配をしているんだよ。大丈夫なの?」

 

いろは「大丈夫ですよ。不良っぽい格好していても優しいですね?沙希先輩」

 

私たちは八幡が起きた後、順番でバスを下りる。もちろん私は八幡と一緒にね?と、思い八幡の腕に抱きついた時だ。

 

八幡「イテッ!」

 

陽乃「八幡?」

 

八幡が突然腕を抑えた、どこかにぶつけた?

 

八幡「何だ……さっきから腕が痛い」

 

八幡が痛みで腕を捲ると、そこには5本の真新しい傷痕が刻まれていた。鋭利な刃物で切ったような…なにこれ?

 

あ、八幡が寝てる時なにかうなされてたのは関係が?

 

陽乃「そう言えば、居眠りしていたときにうなされていたけど、何かあったの?デラウェア川に飛び込んだ時にケガをした?」

 

八幡「いや…何か寝ている最中にDIOに抱えられながらジェットコースターに乗っている夢を見た…」

 

陽乃「何それ?」

 

どういう夢なの?

 

徐倫「………これは……いろは」

 

いろは「エメラルド・ヒーリング」

 

いろはちゃんがスタンドで八幡のケガを治す。

 

いろは「気を付けて下さいね?せーんぱい♪」

 

八幡「あざとい。いろはすあざとい」

 

とか言いながら八幡がいろはちゃんの頭を撫でていた。DIOが触れられないならせめてと思ったんだろう。しかし…

 

いろは「う………ぐす……」

 

いろはちゃんは涙を堪えながら走り去ってしまった…

 

いろはちゃん…

 

 

side比企谷八幡

 

陽乃「逆効果だったね?八幡……」

 

八幡「………少しでも元気になればな……と思ったんだけど」

 

少しでもと思ったはいいがダメだったか。こっちの一色なら『もっとお願いします!』とかもいいそうだが。やっぱり一色にはDIOが…

 

 

side比企谷小町

 

小町はベランダで星空を眺めるいろはさんを見つけた。

やっぱり昼間のお兄ちゃんの行動であっちのお兄ちゃんに会いたいのが我慢できなくなったんだろう。

 

小町は少し考えてから声をかける。

 

小町「ねぇ……いろはさん。昨日約束したあっちの小町の話を聞かせてくれる?」

 

いろはさんは振り返って小町と向き合う。暗くてわかりづらいが目元が赤い…、やっぱり泣いていたんだろう。そんな素振りに気づかないように小町はしていた。小町と話すことで少し気分転換できれば…

 

いろは「いいですよ?えっとですね…」

 

そこからの話は凄かった。いろはさんの世界の小町のことや基本世界の小町のこと。色々とだ。

 

小町「うわぁ…基本世界の小町、小町でもちょっと…とか思います…。基本世界のお兄ちゃんもあれですけど」

 

これはいろはさんたちが平行世界の自分たちを嫌う理由がわかる。というか基本世界の小町、それはダメでしょ。

 

いろは「多分ですけど、基本世界の小町ちゃんは小町ちゃんなりに兄の為を思ってやっていたんじゃあ無いかとは思うんですよね?手段が悪かっただけで」

 

小町「うん…それはわかるんですけど……。それでいろはさんの小町は平行世界の事を嫌うようになっちゃったんだ…。小町、もし出会うことがあったら一生懸命お兄ちゃん大好きアピールしなきゃ」

 

話に聞く限り会ったら即やられそうで怖いんだけど…

 

いろは「無理にやらなくても大丈夫ですよー?わたしから見ても小町ちゃんは先輩が大好きな事がわかりますから。むしろマチちゃんは自然体の小町ちゃんの方が大好きなはずです」

 

小町「そうなんですか?ならそうします♪あ、いろはさん。一つお願いがあるんですけど良いですか?」

 

 

ふと、思いついた小町はいろはさんにずいっと近づいた。

 

小町「小町もいろはさんのこと、お姉ちゃんって呼んで良いですか?その代わり、小町の事をマチちゃんって呼んで良いですから」

 

いろは「え?」

 

小町「あのDIOであるお兄ちゃんも、やっぱりお兄ちゃんなんだなぁっていろはさんの話から思えるんですよ。結衣さんの為に自分が死ぬかも知れないとわかっているのに禁断の力を使っちゃうなんて…お兄ちゃんらしいですよ」

 

やっぱりお兄ちゃんは世界が変わってもお兄ちゃんだ。基本世界のお兄ちゃんもそう。やり方は別にしても大切なものを守るために行動できる、それがお兄ちゃんの強みだ。基本世界のお兄ちゃんもきっと守りたかったものがあるからそう行動したんだ。例え認められなくても守ってみせると!

 

まあ、その真意が上手く伝わらなかったせいで話に聞いたことになっちゃったと思うけど。

 

小町「そんなお兄ちゃんが大好きないろはさんは、小町にとっての陽乃お姉ちゃんと同じようにエリザベスである小町には大好きなお姉ちゃんなんです。だったら小町にとってもいろはさんは陽乃お姉ちゃんと同じくらい、お姉ちゃんとして尊敬できるんです。こんなに危険な旅に付き合ってくれる訳ですし、何かお兄ちゃんと一緒にいるみたいです」

 

いろは「小町ちゃん……ええ…もちろんです!わたしにとっては世界が変わってもマチちゃんはカワイイ妹ですよ!?徐倫にとってもエルメェスさんにとってもアナスイさんにとっても!」

 

いろはさん、いや…いろはお姉ちゃんは小町を抱きしめる。するとお姉ちゃんから涙が…。嬉し涙ならいいな。

 

小町「ねぇ、お姉ちゃん。小町に何か出来る事はない?」

 

いろは「早速お願いがあります♪実は……」

 

お姉ちゃんは小町に一つ頼み事をした。

 

小町「ええっ!大丈夫なの!?それ!」

 

いろは「大丈夫ですよ!むしろ今必要な事です!今すぐにお願いします!それでマチちゃんも……」

 

小町「う、うん……」

 

よく分かってないけど、小町たちはベッドルームに移ってそれを実行した…。

 

 

side比企谷八幡

 

ー夢の中ー

 

DIO「おきろー!寝たらしぬぞー!」

 

ビシーン!バシーン!

 

だから、痛いって!!

 

八幡「起きるから往復ビンタは止めろ!この邪悪の化身が!って……ここは観覧車の中!また襲われているのか!」

 

DIO「イグザクトリー。その通りだ」

 

八幡「何で落ち着き払ってんだよ!また鬼ごっこをやるつもりか!今度は夜に寝てるから起きられなぞ!」

 

DIO「一晩中走っても問題は無いけどな。なんせ四年前は小町のお仕置きで波紋マスクを付けながら銃弾が飛び交うホワイトハウスを一晩かけて十往復させられた訳だし

 

八幡「は?」

 

何言ってんだこいつは?

 

DIO「何でもない。こっちの話だ」

 

DIOはそう言った後、窓ガラスをぶち破り、俺を抱えて飛び降りた。って観覧車の最上部からのダイブだと!?

 

八幡「おいぃぃぃぃぃぃ!これは洒落にならない高さだぞ!」

 

DIO「大丈夫だよ。ハーミット・アメジスト!」

 

DIOの腕からアメシストに輝くいばらが出現する!?

 

これはスタンド!

 

八幡「スタンド!?何で!?この世界ではスタンドを出せないんじゃないのか?!」

 

DIO「だから、お前が眠った後に体を乗っ取ってからスタンドを出して俺は眠ったんだよ。お前の腕に刻んだ俺自身からのメッセージを見てな。「XIII」と書いてあっただろ?」

 

八幡「無造作に人の体でリストカットしたわけじゃ無かったんだな…」

 

そうじゃなかったららもう1発殴ってるところだ!

 

DIO「次にお前は、『まさかDIO!全てお前の計算の内か!』という」

 

八幡「まさかDIO!全てお前の計算の内か!…はっ!またやられた!」

 

DIO「そうよ!このDIOは何から何まで計算していたのよぉ!」

 

やっぱり殴るべきだろうか…本当に。

 

すると、相手のスタンドもやっぱり出てきた。

もう、コイツ殴ってスッキリしようかな?

 

デス13「ラッリホー♪夢の世界の中にスタンドを持ち込むなんて、考えたじゃあ無いか!腐り目!」

 

DIO「その余裕がいつまで持つかな?マニッシュ。デス13の基本スペックで………これに勝てるのか?」

 

DIOはハーミット・アメジストを編み上げてザ・ジェムストーンに変形させる。

 

デス13「ざ、ざ、ザ・ワールド…DIO様のスタンドを何故こいつが!」

 

敵はザ・ジェムストーンの姿に恐れおののいて後ずさる。てか、未だに恐れられるザ・ワールドって一体。あ、承太郎さんのスター・プラチナもそうか!

 

いろは「ナイチンゲール・エメラルド!エメラルド・エクセス!」

 

一色も夢の中に!?それにあれは…敵を回復?いや、違う!過剰に回復させてダメージを!たしかダ◯の冒険のマ◯イミって技がそんなかんじだった気がするが、似たようなことをしているのか!?

 

デス13「ギャアアアアアアアア!スタンドのダメージを通して本体にダメージが!何だこの攻撃は!俺の体が…傷を負っていないのにぃ!」

 

敵が一色の攻撃に苦しみ出した。薬も使い方を間違えれば毒になるだな。そうして戦いが終わった。

 

side雪ノ下雪乃

 

小町「いろはお姉ちゃん…すごく嬉しそう…この光景が元に戻れるように小町達も頑張らないとね。ね?陽乃義姉ちゃん♪」

 

スタンドを仕舞いながら小町さんは姉さんの肩を叩いた。

 

陽乃「いろはお姉ちゃんって…随分と仲が良くなったわね…小町ちゃん。でも、不覚にもうるっときたわ。これでいろはちゃんの哀しみが少しは薄れてくれれば良いけどね」

 

姉さんもスタンドをしまいながらそう言った。ずっと一色さんのこと気にしていたものだしね。思うところもあるのだろう。

 

雪乃「そんな事言いながら、姉さん。少しムスッとしていないかしら?」

 

陽乃「そんな事はないわよ?ね♪八幡!」

 

姉さんは義兄さんに甘えるように抱き付く。私も後で…

 

義兄さんも微笑ましいように2人の様子を見ていた。やっぱり義兄さんも気にしていたのだろう。例えDIOが義兄さんの中にいたとしても義兄さんとは違う。だからこそ、今こうしているのだろう。

 

戸塚「アハハハハ。でも、DIOの作戦を瞬時に理解して的確に対処するなんて、息がピッタリだね?一色さんもDIOも」

 

徐倫「十二年も夫婦同然に一緒にいれば、ああもなるわよ。ましてや前世でも夫婦の二人だったから…」

 

陽乃「私達も負けないようにしないとね?八幡!それにしても、DIOを少し見直したわよ。ただの悪霊みたいに思っていたけど、ああやって見るとDIOもやっぱり八幡なのね。早く安心してみんなが元の世界に帰れるようにわたしたちも頑張ろう!」

 

お互いの存在を感じ合いながら、限られた時間の中で抱きしめ合う2人を夢の世界が崩れるまで私達は見守り続けた。

 

 

side比企谷八幡

 

翌朝、俺達はホテルのロビーに集合する。なのだが…

 

いろは「おはようございまーす!せーんぱい♪」

 

八幡「あざとい…いろはすあざとい…」

 

なんか一色が元気になってる?なんでだ?わからん。

 

八幡「何があったんだ?一色」

 

陽乃「さあねー♪何か幸せな夢でも見たんじゃないのー?女の子には秘密が付き物よー?八幡♪きっとDIOの方の八幡が夢に出てきたんだよ。あっちの八幡も中々だからねぇー」

 

八幡「わからん…。まぁ、暗く沈んでいるよりはあっちの方が一色らしくて良いけどな。普段のあっちの一色を知らんけど」

 

小町「はぁ……今回はDIOの方のお兄ちゃんにポイントが入ったよ。まぁ、どちらのお兄ちゃんもかっこよくて好きだよ?あ、これ小町的にポイント高い」

 

小町!?DIOと仲良くなったの!?同一人物とはいえお兄ちゃん許しませんよ!?

 

八幡「何で君達、急にDIOと仲良くなってるの?おいDIO!何が『ヤレヤレだぜ』だ!誰か説明してくんない?八幡的にちょーポイント低いんだけど!」

 

いろは「何でもないですよー?ね?マチちゃん♪」

 

小町「ねー♪いろはお姉ちゃん♪」

 

なんかハイタッチしてるし…何があったの?

 

八幡「だから何で君達も急に仲良くなってるの?まるで雪乃と由比ヶ浜を見ているようだ……」

 

誰か俺に説明してくれー!!!







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こんにちは、今回は敵と激しく戦う…お話ではないですね。降参ラッシュです。そして最後には…?

ではどうぞー!


side比企谷八幡

 

俺たちはワシントンD・Cを出発して現在は夜だ。今はノースカロライナのロッキーマウントにいる。なのだが、今日は凄かったな。

 

なぜなら…誰とも戦ってないからだ。

 

最初はリッチモンドのレストランだ。

話に聞くと前回はここで襲撃された場所だそうだ。

そこでここに行ったわけだが…

 

オヤジ「あんたら、大統領の使いだよなぁ?なぁ、そうだよなぁ?」

 

陽乃に誰か話しかけて来た。もしかして敵!?

陽乃は警戒しながら慎重に答える。

 

陽乃「え、ええ……そうですけど?あなたたちは?」

 

オヤジ「お、俺はオインゴ!あっちにいる本を持っているのは弟のボインゴだ!頼む!俺達は降参するから匿ってくれ!」

 

八幡「え……?襲ってこないの?」

 

いきなり降参してきた人はオインゴと言うらしい。俺はてっきり襲って来るのかと。いや、そう見せかけてから何かしてくれるのかもしれないな。もう少し警戒しとくか…

 

オインゴ「他の奴が正気じゃあねぇんだ!普通アメリカ大統領相手にケンカを売るかぁ!?しかもほとんど計画が破綻してんのに!まだプッチの計画に乗るなんて無謀だろ!」

 

あ、これはガチですね。まあ、大統領なんか敵に回したら勝ち目ないよね!普通に考えて。

 

オインゴ「二十年前にDIO様の話に乗ったのは敵が個人だったからだし、成功すれば弟のボインゴを一生養えるだけの金が入ったからであって、決して世間に不満があるとかじゃあないんだ!今回はただ脅されただけだ!頼む!助けてくれ!」

 

オインゴは土下座せんばかりにすがり付いてくる。

 

とりあえず七里ヶ浜に連絡しておくか。

 

電話をするとワンコールもしないうちに出た。はや!

 

八幡『あ、七里ヶ浜か?』

 

七里ヶ浜『あ、八幡先輩!はい、七里ヶ浜です!』

 

八幡『なんか敵が降参してきたて困ったんだけれど』

 

七里ヶ浜『え?そうなんですか?ならとりあえずFBIの人たちに連絡とってみるんでちょっと待っててください!』

 

とりあえずこれでOKっと。ん?なんてあっちの世界の人たちは驚愕したような顔してるんだ?まあいいか。

 

しばらくすると呼ばれたFBIがやってきた。

 

FBI「話はわかりました。後はこちらで対処します。脅されて来ただけのようですから悪いようにはならないでしょう。それでは彼等についてはお任せ下さい。ついでに、弟さんの社会復帰の訓練についても専門家を紹介します」

 

よかった、よかった。これでオインゴたちも大丈夫だろう。

 

オインゴ「ありがとう!トト神の予言は絶対だ!」

 

風鈴「トト神?」

 

風鈴が何やら気になったのかオインゴに問いかけると弟のボインゴが近付いて来て本の中身を見せた。こ、これは…!

 

ボインゴ「これだよ。この漫画が予知のスタンド、トト神さ」

 

風鈴「こ、これは……能力とかはともかくとして、この独創的な絵は……時代が時代ならピカソのそれにも匹敵する芸術……」

 

え?風鈴これわかるの?全く俺わからないんだけれど?

 

ボインゴ「初めてだ!この絵をわかってくれる人が現れるなんて!」

 

風鈴「これは芸術です!冬乃さんならきっと…!ボインゴさんと言いましたね!もしよかったら日本の雪ノ下冬乃さんを訪ねて見てください!」

 

材木座「師匠にか風鈴殿?」

 

風鈴「はい!冬乃さんならこの人を上手くプロデュースしてくれるはずです!」

 

マジか…、でも冬乃さんは材木座を小説出せるレベルまでしたし不可能ではないか。

 

陽乃「なら、オインゴさんもうちに来ない?身長体重も真似出来るということはモデルとして色々できるだろうし。どう?」

 

ボインゴ「わかった!ありがとう!ありがとう!」

 

陽乃は勧誘してるし…まあ、いいけどさ。

 

こうしてオインゴとボインゴ兄弟は何度も頭を下げながらFBIに連れて行かれた。

 

 

それでよし、出発しようとした時である。今度は子供を二人連れた女性がいた。今度こそ敵か!?

 

ミドラー「待ってくれ!あたしも降参するから匿ってくれ!」

 

あ、そうなん?これはもう見た感じでガチですね。

特別悪いやつには見えないし…

 

もしかして今日ずっとこのかんじ…なわけないよね?

 

いろは「はい♪良いですよー?わたし達の世界のミドラーさんは仲間ですし、ネーナちゃんとンドゥール君とも友達なんですよ!争わないで良かったです!」

 

ミドラー「は?」

 

一色たちはミドラーさん?に事の経緯を説明した。さらに集合写真も見せてるし。

 

ミドラー「へぇ……。これがあんた達の世界のあたしかい?ネーナもンドゥールも良い目をして成長したじゃあない」

 

いろは「はいっ!ンドゥール君は経営学に才能がありますし、ネーナちゃんは凄いアラビア美人になります。ほらネーナちゃん?これが未来のネーナちゃんですよ?」

 

ネーナ「これがわたし……」

 

てか、君たち気づいてる?陽乃の目が光ったの。

もう獲物を見つけた目してるし。

 

陽乃「ねぇ、ミドラーさん?ジプシーダンサーとしても有名な方なんですよね?親子揃って雪ノ下と契約を結びません?ンドゥール君は経営で、ネーナちゃんはミドラーさんの跡継ぎとしても、他の芸能面としても磨けば凄い逸材だわ!ね?ね?そうしません?」

 

ミドラー「良いのかい?」

 

陽乃「もちろん!うちのお母さんに頼んでおきます!養育費とかはこちらで持ちますから是非!」

 

ミドラー「ありがとう……世話になるわ」

 

陽乃…行動早すぎない?別に悪くはないけど、徐々に雪ノ下家がやばくなっていってるの気のせい?

 

いや、気のせいじゃないよね?

 

と、思ったところでDIOが俺の体のコントロールを!?何しやがるDIO!?

 

DIO「陽乃さん」

 

陽乃「ん?」

 

DIO「グッジョブ!」

 

イエー!

パァン!ピシッ!ガシッ!グッ!グッ!

 

それやりたかっただけかよ!?てか、陽乃もノリいいな!?

 

 

 

最後にロックマウントの町についた。そこには苦しそうにしている男性とそれを支える男性がいた。

 

テレンス「すみません!助けて下さい!」

 

八幡「どうしました?」

 

テレンス「兄が……兄が今にも死にそうなんです!」

 

たしかにやばそうだ!早くなんとか…あれ?でもなんで俺たち?

 

いろは「何でわたし達に頼むんですか?わたし達は医者ではありませんよ?」

 

テレンス「そんな事は百も承知です!誰が治して欲しいって言いました!医者を呼んで下さい!誰も見て見ぬ振りをするんです!お願いします!」

 

なるほどな、だったら一色のスタンドなら…!

 

いろは「ナイチンゲール・エメラルド」

 

テレンス「ハイエロファント・グリーン!バカな、花京院は死んだはず!やめろ!兄にとどめを刺す気か!例の連中はお前達だったのか!」

 

ん?誰かのスタンドと勘違いしてるけど、これ治療するだけだぞ?

 

いろは「エメラルド・ヒーリング」

 

テレンス「あ、兄貴ぃぃぃぃぃぃぃ!」

 

ダニエル「???体が……治った。いや、健康な時のように体が軽い……何をしたんですか?」

 

いろは「エメラルド・ヒーリングは欠損と死亡以外は病気も含めて治せます。多分、ダニエルさんの病気も治せたと思いますよ?」

 

ダニエル「これは……ありがたい…もうだめかと思いましたが助かりました」

 

テレンス「兄を治していただいて本当にありがとうございます。先程はすみませんでした。…それにしても何故神父はあなた方のような良い方々を殺そうとするのか…」

 

勘違いが解けたならよかった。

 

てか、神父って…まさかこいつらも敵か!?

 

いや、まてよさっきからの流れだと…まさか!

 

いろは「テレンスさんはダニエルさんとは不仲だったと聞いていますが?」

 

テレンス「なぜそれを…?いえ、なんでもありません。たしかについ最近まではそうでしたが、神父の計画には付いていけませんでした。そこで兄と共に逃げることにしたんですよ。いい機会ですから兄弟仲をやり直しましょうと兄から言われて…兄は病魔に蝕まれていましたから最期くらいは…と思っていたようですが」

 

兄弟喧嘩はよくないからな。小町と喧嘩したら俺死んじゃう。

 

ダニエル「テレンス……お前が必死になってくれたお陰で私は助かった…。そして私を助けてくれた少女…名を教えてくれないか?」

 

いろは「一色いろはと言います。別の世界、簡単に言うと平行世界からやって来ました。わたしの世界ではお二人は最後までいがみ合っていましたから、お二人が仲直りできたことが嬉しいです。友人のダニエルさんにお土産話ができました」

 

不思議な顔をする2人に一色は写真を見せながら説明した。

 

テレンス「何と……その少年に異世界のとはいえ、DIO様の魂が……」

 

ダニエル「そして私達はDIO様の奥様にお助け頂いたようなものですね。お礼に我々が出来ることはありませんか?」

 

すると材木座が前に出た。まさか勧誘する気か!?

 

材木座「ダービー殿達は様々なゲームを極められたと聞く。シナリオ等やゲームメイクの知識も豊富であろう?是非とも我に知恵を貸して頂けないだろうか?」

 

いやいや、お前の本職は機械関係だろう。セキュリティやばいし。

 

陽乃「でしたらお二人も雪ノ下家で働きませんか?母もそう言うのには強いので歯応えのあるプレイヤーがいないってぼやいていたんです。業種も色々ありますから是非ともいかがですか?せっかくの縁ですから友達になりましょう!いろはちゃん達の世界のように!」

 

陽乃も…雪ノ下家やばす!

 

と、そのとき一色が独り言なのか口に出した。

 

いろは「…もしかしたら冬乃さんって波紋の戦士とかというオチはないですよね!?」

 

エルメェス「イーハ。口に出してる」

 

いやいや、流石に…ないよな?

 

陽乃「波紋の戦士じゃ無かったとは思うけど…。そう言えば昔、お母さんともう1人の人がメキシコで旧ナチス軍の地下に保管されていた変な彫刻みたいな物を

 

『破壊しちゃった♪』

 

『破壊してしまいましたね…』

 

とか言ってたような気がしたような……」

 

ウン、ハチマンナニモキカナカッタヨ。

 

いろは「え…?ちなみにもう1人って?」

 

一色は陽乃が言ったもう1人が気になるようだ。

 

陽乃「たしか、八幡の親戚とかって言ってたと思うんだけど…」

 

親戚?誰かいたかな?

 

八幡「俺の親戚?名前とか知らないのか?」

 

陽乃「たしか…、お母さんが『白良さん』って言ってたみたいな?」

 

八幡「母ちゃんと同じ名前?聞いたことないけどな…」

 

たしかに俺の母ちゃんは白良だけど、そんなこと聞いたことないしな。親戚に同じ名前な人なんていたっけ?

 

俺が首を傾げていると一色たちがなにやら驚いている。なんでだ?

 

陽乃「あ、そうそう。前に聞いたときは悪魔と天使と堕天使が争う世界におしおきをしてきたと聞いたわよ?」

 

え?なにそれ?どういうこと?わけわかんない。

 

テレンス「凄い人なんですね、あなたのお母様は」

 

ダニエル「そんな超人と勝負ですか…面白いですね。是非ともお手合わせ願いたいものです」

 

そんなこんなで2人は連れていかれた。

 

てか、結局今回誰とも戦わなかったけどいいの!?

いや、戦わない方がいいんだけどね?これっていいのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

?『ふふ、八幡取り乱してる…可愛い♪』

 

?『我、お腹減った』

 

?『あ、ならこれはどう?クッキーだけど』

 

?『ん、食べる。…あれ、我の知ってる八幡とは違う』

 

?『それはそうね。だって…だもん』

 

?『我、納得』

 

?『よかった♪じゃあ続けよっか!』

 

?『我、八幡守る』

 

?『緊急時だけだけどね…』




用語解説
『雪ノ下冬乃』
「はるのんとはちまんくん」に登場する雪ノ下姉妹の母親。何気に色々でき、材木座の師匠。昔、白良という人物とサンタナを倒したのか。

『白良』
雪ノ下冬乃とサンタナを軽く倒しちゃった人。八幡の親戚と名乗ってはいるが…?


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風水

こんにちは、今回は前回の降参ラッシュとは異なり、戦いが連続です!八幡たちは大丈夫なのか?
ではどうぞー!


side材木座義輝

 

我は剣豪将軍義輝である!

 

あ、すみません…材木座義輝です、はい。

 

我たちは昨日一夜明け、ロッキーマウントのホテルで朝食をとった後、ロビーに集合したのであった。

 

八幡と陽乃殿はいつもどおりである。少し前までは一色殿に遠慮して控えていたようだが、昨日の件である程度大丈夫だそうなり。

 

八幡の中の八幡は何を警戒しながら寝ているらしいのだが、我には分からん!八幡を通してしか聞くことができんからな!

 

我か?我は風鈴殿と一緒に過ごしている。うむ、今日もいい日だ。

 

SPW殿は戸塚殿の勉強を見ていた。やはり、リアル男の娘が2人とは凄い光景なり。直接はさすがに言わないがな!

 

雪乃殿はエルメェス殿と英語で会話をしているようだ。それにしても雪乃殿のスタンドは凄かった…、小説のネタに入れておくとしよう!

 

空条殿とアナスイ殿も来て全員そろったようだの。それにしても沙希殿は1人浮かない顔をしているが…そう思っていたら陽乃殿が近づいていった。後ろから八幡も来たようだ。

 

陽乃「さーきちゃん♪浮かない顔してどうしたの?」

 

沙希「別の世界に行った兄弟の事を心配してね。あっちの世界にはジョセフしか大人はいないから」

 

八幡「大志の方は知っているけど、妹の方は知らないな」

 

沙希「この世界ではまだ生きていたけど、この間会ったジョセフ・ジョースターの妻、スージーQの転生だよ。京華って言うんだ」

 

なるほど、大志殿には会ったことがあるが、妹君もいるのか。我には兄弟などはいないが…風鈴殿がいるからな心配ご無用である!

 

八幡「小町に横恋慕しているよ。小町は戸塚にぞっこんだからな。てか、小町に〈霊長類ヒト科オトモダチ〉と言われてたからな…。さすがに大志が気の毒に思えるが」

 

徐倫「じゃあ、出発するよ。サバンナを抜けてフロリダ入りが今日の目標よ」

 

空条殿がパンパンと手を叩いて出発を促す。

 

我たちが外に出たとき何かが…

 

これは殺気!?

 

材木座「隕石だと!危ない!」

 

しかも風鈴殿の方に向かっている!?我は咄嗟にガンズ・アンド・ローゼズを出現させて隕石の直撃を受けるが…

 

材木座「ぬおああぁぁぁぁ!」

 

くっ!?小さいといっても隕石か!なんとか我だけに当てて皆を守ることができたが、反動で我は吹っ飛んだ!

 

徐倫「これは水族館の看守のスタンド…囚人じゃあないアイツの攻撃がなんで!」

 

風鈴「義輝さん!」

 

風鈴殿が我にに近付こうとするが…!?

 

風鈴殿後ろ!!

 

いろは「危ない!風鈴ちゃん!」

 

一色殿は風鈴殿を押し、後ろから来た敵の抜き手を自らの腹に受け、その腕が貫通する!その場で崩れ落ちる一色殿だったが、スタンドで回復しているみたいだ…。一色殿、そして風鈴殿に何をする!!

 

アナスイ「イーハ!テメェは…ケンゾー!刑期120年のお前が何故サウスカロライナにいる!」

 

アナスイ殿が敵の男に向けて殺気を向けた!

 

ケンゾー「ナルシソ・アナスイ。それはこちらのセリフじゃ。まぁよいわ。暗殺風水、受けてみるか?」

 

アナスイ「良いだろう……受けてやる!」

 

風鈴殿をエルメェス殿が保護して戦略的撤退を始めるケンゾーを陽乃殿とアナスイ殿と共に追い始める!

 

一方で隕石を落としてきたスタンド使いの方は空条殿を先頭に小町殿、戸塚殿、沙希殿、そして我が追う!風鈴殿を頼むエルメェス殿!

 

八幡「待て!全員行くな!あと一人潜んでるらしい!」

 

八幡によるとあと1人いるようだ。そちらは雪乃殿とSPW殿が!

 

そちらは任せたぞ八幡!

 

我たちが追う奴は車で逃亡したようだ。

 

徐倫「乗って!」

 

空条殿は適当な車を盗んで我達に乗車するように促す。我達は敵の車を追いかける。

 

今は緊急事態により許せ!

 

戸塚「隕石は……」

 

材木座「我と戸塚殿が受ける!」

 

我と戸塚殿は屋根の上にスタンドを出して隕石を待ち構える。

戸塚殿ホール・シンクスはラケットで隕石を受け止め、別の場所に打ち込む!

 

GAR「ターミネートォォォォォ!」

 

そして我はスタンドの鋼鉄の拳で隕石を破壊していく!

 

だが…

 

材木座「ぐあああああああ!」

 

我のガンズ・アンド・ローゼズは確実にダメージを受ける!

 

本体である我の腕にそのダメージが蓄積される!我の腕はすでにボロボロになってしまう!くっ!?なんという攻撃だ!話に聞いた一色殿の世界の我ならこんなことにならないのに!!

 

沙希「コォォォォォォ!はあっ!」

 

沙希殿は少しでもダメージが和らぐように我に波紋の力で回復させてくれる!しかし、これでは…!!

 

そんなときに沙希殿が小町殿に小指を!?何を!?

 

沙希「比企谷小町!ごめん!パウッ!」

 

ドズッ!

 

戸塚「川崎さん!何を!」

 

小町「コォォォォォォ……」

 

あれは波紋…、小町殿に眠る力を強制的に目覚めさせたのか。

 

しかしそれでどうやって?

 

沙希「比企谷小町!あたしの力に同調させてサンシャイン・ルビーを出して!」

 

小町「う、うん……サンシャイン・ルビー!それでどうするの?沙希さん!」

 

沙希「相手の車のタイヤに指先で狙いを付けて!」

 

小町「付けたけどどうするんですか!?」

 

沙希「そのままサンシャイン・ルビーの指先に同調させたあたしの波紋を集中させるんだ!」

 

小町「よくわからないけど!わかりました!」

 

ピカッ!シュウウゥゥゥゥ………

 

あれが小町殿のルビー・レーザーの力…。此奴らが恐れるのもわかる威力だ。車の足回りを溶かし、敵の車は電柱に激突して完全に壊れた!

 

小町「凄い……これがサンシャイン・ルビーの本当の能力……みんながサンシャイン・ルビーを怖がる理由がわかったよ……」

 

我は停車した車から敵に向かっていく…

 

ウエストウッド「ううう………何をやられた……」

 

材木座「き、貴様が知る必要はない!よくも風鈴殿を狙いおったな!」

 

こいつはこいつだけは許さん!風鈴殿を狙った!それだけで万死に値する!

 

ウエストウッド「それは俺ではない!それに、どんな手を使ったかは知らないが、犯罪者と行動を共にする貴様らに生きる価値などなぁぁぁぁい!」

 

材木座「ならば一般人を平気で巻き込む貴様とて同じことよ!貴様など、スタンドを扱う資格などなぁぁい!ガンズ・アンド・ローゼズ!ターミネートォォォォォ!」

 

ドカドカドカドカドカドカドカドカ!

 

ガンズ・アンド・ローゼズの拳が敵の体を滅多うちにする!

 

まだだ!まだ風鈴殿を狙ったこと我は許さぬぞ!!

 

さらなる追撃をしようとしたそのとき…

 

沙希「もう充分だよ材木座。そんなボロボロになるまでよく頑張った。あんたも立派な黄金の精神の持ち主だよ」

 

材木座「ハァ……ハァ……川崎殿……」

 

沙希殿が我を止めた。なぜ!?まだ我はこいつを!

 

沙希「これ以上はこいつを殺してしまう。あんたのような表の人間がこんな男の命を背負う必要なんてない。後は専門家に任せよう」

 

あ、そうか…、我を止めてくれたのだな…。風鈴殿を傷つけられそうになって血が頭にのぼってしまっていた…。沙希殿が止めてくれなかったら我は…

 

材木座「沙希殿……ありがとう……」

 

我はダメージの限界が来たのかだんだん意識が遠くに…

 

エルメェス殿…風鈴殿を…

 

そして我は気を失った。

 

ウエストウッド看守(プラネット・ウェイブス)…再起不能(リタイア)

 

 

side風野風鈴

 

私はエルメェスさんに抱えられていた。

 

ケンゾーって人に陽乃先輩たちは攻撃をしかけるが全然当たらない。これは敵のスタンドの力!?

 

アヌビス「うりゃりゃりゃりゃりゃりゃ!」

 

ケンゾー「当たらん当たらん!風水の安全な方角を陣とっておれば、どんなに素早くても、どんなに鋭い攻撃もワシには当たらん!それが風水!暗殺風水よ!ほっ!」

 

ドカッ!

 

敵の蹴りが陽乃先輩に当たり、建物の壁に叩きつけられる!

 

陽乃先輩!!

 

陽乃「かはっ……こんなことって……」

 

陽乃先輩はなんとか大丈夫だけどすぐには身動き出来ないくらいのダメージを負ってしまった!

 

エルメェス「テンメェ!イーハだけじゃあなく、陽乃も!」

 

エルメェスさんは頭に血がのぼり、担いでいた私を放り出してた!

敵のスタンドの方へジャンプする!

 

私は咄嗟に叫ぶ!

 

風鈴「キャッ!エルメェスさん、ダメぇ!」

 

ヒュウ……

 

急な突風がジャンプしていたエルメェスさんを流し、エルメェスさんのスタンドの射程外から敵のスタンドが外れる。

 

エルメェス「し、しまっ………」

 

ケンゾー「はいいいい!」

 

ドカ!ドカ!ドカ!

 

敵の突きの連撃がエルメェスさんにヒットして地面に叩き落とされてしまった!

 

エルメェス「ぐあああああああ!ちくしょう……」

 

見るとアナスイさんも既に…!

 

残りは私だけ…一色さんはまだ回復しきれてはない。

 

ど、どうすれば…あれ?そういえば…

 

たしか敵のケンゾーっていう人さっきたしか暗殺風水って言っていたような…?暗殺風水…暗殺…風水。…風水!風水ってたしか!

 

これなら私でも!

 

風鈴「暗殺風水……要は風水なんですよね?」

 

私は自らのスタンド。マリン・スケッチを出現させて空中に絵を書き、それを明後日の方向に飛ばす!

 

一見私がした行動は意味がない…だがこれなら!

 

風鈴「風水は水の位置や樹木の位置から運勢を操る一種の奇術。ならばこれならどうですか!?」

 

マリンスケッチが飛ばした絵から植木鉢や池が次々出現する!

 

ドラゴンズ・ドリーム「なっ!運勢が急に…」

 

やはりこれなら!!

 

風鈴「マリン・スケッチ…私のスタンドの能力は書いた絵をその場に出現させる…樹木や水場があなたの能力に影響するならば、私の能力は天敵!やぁ!」

 

私はペンを敵に刺す!より言えば敵のツボにピンポイントで!

 

ケンゾー「ぎゃあああ!ペン先が肩のツボに!肩が…動かない!ドラゴンズ・ドリーム!今の最適な位置はどこじゃあ!」

 

風鈴「それを知っても無駄です!やぁ!」

 

私は作った物を消して運勢の位置を元に戻す!

 

風鈴「あなたが移動した場所がその時のあなたにとっての最適な場所!ならば風水の運勢を変えてしまえばその場所は最適な位置じゃなくなる!よくも一色さんを……義輝さんを!許さない!」

 

ザシュ!ザシュ!ザシュ!

 

私の攻撃が次々と決まる!今現在、あなたの最適な位置は私にとっての最適な位置へと変わる!使い方しだいで私も戦える!みんなの力に…義輝さんの力になれる!

 

ケンゾー「最適な位置は……」

 

ドラゴンズ・ドリーム「無駄だぜ旦那。その娘相手に暗殺風水は通用しない。あんたは暗殺風水に頼りすぎていたんだ」

 

敵のスタンドは主を見限ったのか、上空へと姿を消していった。

 

ケンゾー「どこへ行く!ワシが釈迦に並ぶ聖人になる夢はどうなるんじゃ!待て!」

 

キイイイイイイイ!ドォン!

 

そこに猛スピードで走ってきた車が敵をはね飛ばしし、そのまま地面に激突し、ピクピクと痙攣していた。

 

ケンゾー「最……適な……位置は……どこじゃ…無敵の暗殺……風水に弱点は……」

 

うわ言のように呟いて敵は気絶した。

 

私は実戦の緊張を解いて、その場に座り込んでしまう。

 

風鈴「あなたの弱点は暗殺風水に頼り過ぎていたことです。もし普通に戦っていたならば、私に勝ち目はありませんでした」

 

私は肩で息をしながら呟いた。

 

この人が暗殺風水以外にも何かあったら負けていた…

 

運がよかった…

 

こちらはなんとかなりましたが…

 

義輝さん…無事でいてください…!

 

ケンゾー(ドラゴンズ・ドリーム)…再起不能(リタイア)

 

 

side比企谷八幡

 

雪乃「ふええええん!」

 

SPW「うわぁぁぁぁぁん!」

 

雪乃と戸塚が敵につかまっている!くそっ!

 

アレッシー「偉いねぇ。泣く子は元気に育つと言うんだぜ?」

 

八幡「雪乃とその子を離せ!この汚いオヤジ!」

 

アレッシー「やかましいんだよ。クソガキがっ!」

 

ドカッ!

 

八幡「ぐふぅっ!」

 

くそっ!子どもなせいかかなり痛い!!流石にこの体はやばいぞ!何か何かないのか!?スタンドも使えないのに…!

 

僕は蹴りあげられ、地面に転がり、腹を抱えてのたうち回った!

 

い、痛い!

 

いろは「せんぱーい!」

 

誰!?味方なの!?くそっ!記憶も薄れてきた!

 

いろは「ナイチンゲール・エメラルド!」

 

お姉ちゃんは味方みたいだ!しかし…!

 

いろは「しまった……さっきスタンドはあっちの方に!どうしましょう!せんぱーい!」

 

アレッシー「バカめ!子供になれ!」

 

このお姉ちゃんは傷つけさせないぞ!

 

八幡「お姉ちゃんをやらせるかぁ!」

 

SPW「このゲスオヤジ!」

 

僕は無我夢中で敵を殴り飛ばした!そして男の子の追撃が入って更に殴り飛ばす。殴り飛ばされた影響でお姉ちゃんはなんとかなった!

 

よかった!

 

いろは「せんぱーい!戸塚先輩!」

 

僕は何かの影と重なって…僕は気絶した・・・

 

…のだが目が覚めたら体がもとにもどっていた!元の俺の体に戻ってた!

 

敵も還付なきまでにやられてるし何が起こったんだ?

 

 

アレッシー(セト神)…正真正銘の再起不能(リタイア)



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マイアミビーチ

こんにちは、今回はスピードワゴン君のお話です。というかダブル戸塚ですね。ではどうぞ!


side雪ノ下陽乃

 

フロリダ州マイアミビーチ

ロックマウントでの戦いの後、私たちはフロリダに到着した。みんな敵のスタンドに苦戦したみたいだけどなんとか倒すことができた。ケガはいろはちゃんのスタンドで治してもらったが、自らもお腹に穴が空いたのに本当にたいしたものだと思う。凄い回復力ね。

 

あと驚いたことはケンゾーを倒したのは風鈴ちゃんだ。風鈴ちゃんのスタンドのマリン・スケッチで木や池などを描き相手の運勢を強制的に変えて自らの運勢に味方させた。使い方しだいでは風鈴ちゃんのスタンドは化けるということがわかった。

 

そして今は夕方。道中、大統領から連絡を受けた私達はSPW財団が手配したホテルマイマミグランドビーチにチェックインをし、今は自由時間だ。

 

大統領の話だと夜には手配していた増援が到着するとの事で、GDstに潜入するのは明日になると聞いている。ちなみに誰が来るのかな?

 

潜入するのはDIOを体に宿す八幡、徐倫さん、エルメェスさん、アナスイさん、沙希ちゃん。私たちは待機することになった。自分の役割をしっかり果たせればいいとは思うが暇かな。

 

と、そんなとき…

 

SPW「僕は…何のために付いてきたんだろう。これじゃあ百年前と同じじゃあないか…。僕は余り役にたっていない…。せいぜいデラウェアで一人倒したくらいだ」

 

スピードワゴン、あちらの戸塚君がなにやら悩んでいるようだ。私は気になって声をかけてみた。

 

SPW「ハァ……」

 

陽乃「あれ、スピードワゴンくん?どうしたの?落ち込んでいるみたいだけど?」

 

SPW「陽乃さん…」

 

スピードワゴン君の目線の先には小町ちゃんとこちらの戸塚君が…

 

ふむふむ、これは…

 

陽乃「ああ、あの二人が羨ましいの?スピードワゴンくんは彼女がいるの?」

 

SPW「僕にはいないかな?好きな人もいないし。前世でも僕は生涯独身だったしね」

 

陽乃「だったら、スピードワゴンくんも好きな人を見つけて幸せにならなきゃ!」

 

SPW「どうだろうね?僕はやっぱりエリナさんが理想の女性だったんだと思う。前世のではよく若い頃のジョセフにからかわれていたよ。頭がキレるジョセフの事だから、僕の胸の内を見透かされていたのかもね」

 

陽乃「憧れていた人の奥さんが理想の人かぁ…スピードワゴンくんもいばらの道を歩むねぇ。いっそすっぱり諦めた方が楽よ?」

 

SPW「それが簡単に出来ていれば楽なんだけどね?でも、僕が落ち込んでいたのはそんなことじゃあないんだよ」

 

陽乃「ありゃりゃ。恋のお悩みじゃなかったんだ。冗談はともかくとして、ホントにどうしたの?」

 

やっぱり違ったか。なら何を…?

 

SPW「僕って八幡の力になれてるのかな……って。八幡は優しいから少しの事でもありがとうって言ってくれるけど、僕自身が納得できてないんだ。今回の旅だってほとんどみんなが敵を倒してる。今回の旅だけじゃあない。百年前だって…八十年前だって…僕自身はあまり役に立てなかった……それが悔しいんだ」

 

スピードワゴン君が悩んでいるのはそのことなのか…

 

あれ、でもそんなに悩むことなのかな?

 

陽乃「う~ん……私的にはスピードワゴンくんってDIOの助けにかなりなってると思うんだけど?八幡を通して言ってたもの。『戸塚には前世も今もかなり世話になっている』って。多分、スピードワゴンくんが納得していないだけで、実際は結構助けになっているとおもうわよ?」

 

私がそう言ってもスピードワゴン君は納得していないみたいだ。

 

陽乃「う~ん……根が深いわね~…。本人がいないところで下される評価は本当の評価だと私は思うんだけどなぁ……あれ?あの車……猛スピードで小町ちゃん達に向かっているような…」

 

くっ!まだ二人は気がついていない!早くなんとかしないと!

 

SPW「ホール・シンクス!」

 

するとスピードワゴン君は二人をダメージが無いように加減をしながら球で二人を弾き飛ばした!ナイス!

 

戸塚「なに?!」

 

小町「痛いっ……て、暴走車ぁ!?スピードワゴンさんは助けてくれたの!?」

 

弾き飛ばされた二人は現状に気がついたみたいだ。よかった!

 

しかし今度はこっちに向けて車が突進してくる!

 

やばい避けないと!!

 

SPW「陽乃さん!僕が引き付けるから逃げて!」

 

スピードワゴン君が私を突き飛ばす!何を!?

 

SPW「うわぁぁぁぁぁぁ!」

 

スピードワゴン君はそのままはねられた!スピードワゴン君!!

 

戸塚「スピードワゴンさん!」

 

小町「スピードワゴンさん!今行くよ!」

 

戸塚君たちがスタンドで助けに行こうとしていたが…

 

ズダダダダダダダ!

 

小町&戸塚「うわぁぁぁぁぁぁ!」

 

敵は回転させられながらも弾丸のように発射されたガソリンを撒き散らし、二人がダメージを受ける!

 

なんて卑怯な!これだとまともに近づけないじゃない!

 

スピードワゴン君はそれをみて、敵の車ごとを上に上げ、スマッシュを打って海に叩き込む。石で水を切るように車はバウンドして海に沈んだ!

 

でもスピードワゴン君はもう限界に近い!

 

SPW「今の内に逃げて……三人とも……」

 

陽乃「スピードワゴンくん……左腕が……」

 

早くいろはちゃんに見てもらわないと!

 

スピードワゴン君の左腕は完全に折れてしまっている…

 

だが、彼は立ち上がる…、根性や思いの力で!

 

SPW「今の僕には腕どころか 両足だって失ってもいい覚悟がある!そして恐怖や痛みに耐える精神力がある!八幡が君達を本物だと言うように、僕にとってだって君達は本物なんだ!本物の為ならば僕だって命を賭ける覚悟はある!それが……それがロバート・E・O・スピードワゴン……いや、戸塚彩加なんだぁ!」

 

スピードワゴン君は浮かび上がってきた敵に黄金の回転エネルギーを叩き込む!

 

ギュルギュルギュルギュル!

 

しかし、ケガのせいか食い止めるのがやっとみたいだ…

 

スピードワゴン君は私たちに逃げろと言ったけど…そんなわけにはいかない!まだ完全ではないけれどやるしかない!!

 

陽乃「うりゃあ!」

 

私ははアヌビス神で突き出た刃を切り落とす。

 

そう、水の上で…

 

陽乃「八幡に教わって練習してたのよ。まだまだ覚えたてで水の上を走るのが精一杯だけど。小町ちゃん!アレの準備をお願い!」

 

波紋…、八幡に教わりながら少しずつ身につけている最中だけど役に立ててよかった!

 

小町「アイアイサー!サンシャイン・ルビー!」

 

私は水の上を走って小町ちゃんの元に駆け寄る!

 

陽乃「スピードワゴンくん!その勇気を尊敬するわ!だけどね……友達の為に犠牲になるなんてそんな覚悟は認めない!そんなことをされても私は嬉しくない!コオオオオオォォォォ…同調して!小町ちゃん!」

 

小町「うん!向こう側が海だから、遠慮なく全開で行くよ!ルビーレーザー!10本まとめていっけぇぇぇ!ワッセローイ!」

 

いっけーー!!

 

シュウウゥゥゥゥ…

 

指先を揃えて発射されたルビーレーザー!

 

敵ももルビーレーザーの高温には耐えられない!

 

タイヤ周りを中心に車が穴だらけになった!

 

陽乃「勢いがなくなった!今よ!」

 

SPW「ホール……シンクス!」

 

スピードワゴン君はトドメをさそうとするが立っているのがやっと…でも彼には支えてくれる人が…!自分自身がいる!

 

戸塚「僕も手伝うよ。スピード・ワゴンさん!二人でやれば黄金の回転エネルギーは出来る!スピード・ワゴンさんは一人じゃないんだ!命を簡単に捨てないで!八幡の力になりたいのは僕だって同じだよ!DIOだって僕にとっては本物なんだ!だから、僕にだって戦う理由はある!そうでしょ!?戸塚彩加!」

 

SPW「彩加……そうだね…助かるよ」

 

戸塚「うん!」

 

二人は協力して球に回転力を込める…それならきっと!

 

SPW「黄金の……」

 

戸塚「回転……」

 

W戸塚「「ダブルエネルギー!」」

 

ギュオーーーン!

 

二人の攻撃の威力が敵に直撃する!

 

ズィーズィー「ギャアアアアアアアアアアア!」

 

敵は攻撃をに耐えられず、車を貫き、沈んでいった。

 

二人の力が…よかった、なんとか倒せた…

 

SPW「ハァ……ハァ……やった……僕一人の力じゃあないけれど……僕だって…やれたんだ…八…ま…ん…」

 

小町「スピードワゴンさん!」

 

陽乃「スピードワゴンくん!」

 

戸塚「彩加ぁ!」

 

SPW「僕にも芽生えたかな……黄金の精神……が…」

 

ドサッ

 

スピードワゴン君が力を使い果たし倒れてしまった!

 

スピードワゴン君!?

 

陽乃「もしもし!八幡っ!?大至急でいろはちゃんをビーチまで連れてきて!敵の襲撃を受けてスピードワゴンくんが倒したんだけど、代わりにすごい重傷を負っちゃったの!」

 

戸塚「彩加ぁ!しっかりして!彩加ぁ!」

 

すぐさま私は八幡に連絡し、いろはちゃんを呼ぶ!

 

早く来て!このままだとスピードワゴン君が危ない!

 

 

side比企谷八幡

 

陽乃『もしもし!八幡っ!?大至急でいろはちゃんをビーチまで連れてきて!敵の襲撃を受けてスピードワゴンくんが倒したんだけど、代わりにすごい重傷を負っちゃったの!』

 

何だと!?スピードワゴンが!?

 

DIOも俺の中でかなりキレてる!

 

八幡「DIOがめっちゃ怒ってるよ!?気持ちは分かるから落ち着け!命に別状は!?」

 

陽乃『ない……あっ!?気を失っちゃった!詳しくは後で話すから!早くいろはちゃんを連れてきて!』

 

俺はすぐさま一色の部屋に飛び込んだ!

 

八幡「一色!大変だ!スピードワゴンが敵に襲われてヤバイ………え゛……?」

 

いろは「えっ……!?キャアアアアアアアアアアア!」

 

…が、なんと運の悪いことか着替え中でした。

 

すぐさま俺は扉前に引き返す!

 

八幡「す、済まん!」

 

いろは「必死なのはわかりますけどノックくらいはしてくださいよー!うう……ハチ君以外に見られた…」

 

やっちまった…、不可抗力とはいえ…。DIOも凄いキレてるし!

 

あー、もうわかったから!俺が悪かったから!

 

八幡「悪かった!後でDIOに体を明け渡してなでなでしてやるから!イチャイチャするのを許可してやるから!とにかく早く着替えて来てくれ!スピードワゴンが危ないんだ!」

 

いろは「戸塚先輩が……急いで着替えます!一分で支度します!」

 

早っ!約束の件もあるのか本当に一分で出てきたし!

 

てか、流石にサマードレスだけはまずくないか?

 

八幡「いや、流石にその格好は……」

 

いろは「戸塚先輩の……スピードワゴンさんの命がかかってるんです!格好なんか気にしていられません!場所はどこですか!?急ぐんですよォォォー!」

 

ダダダダダっ!

 

八幡「ビ、ビーチだ!ってはやっ!まっ、待ってくれぇ!一色ぃぃぃぃぃ!」

 

俺はすぐさま一色を追って廊下を駆け抜ける!

 

空条さんたちにに声をかけられるが後でよろしくです!

 

ビーチに到着すると酷い重傷を負った戸塚…スピードワゴンが倒れていた!

 

これは酷い…誰がこんなことを!

 

八幡「スピードワゴン!」

 

いろは「これは酷い……あんなに強い戸塚先輩がこうまでなるなんて…」

 

これは早く治療を!すぐさま俺は一色に声をかける!

 

八幡「一色!」

 

いろは「わかっています!エメラルド・ヒーリング!」

 

パァァァァァ…。

 

一色のスタンドによってスピードワゴンの体が癒されていく。

 

よかったなんとかなったか…

 

DIO『戸塚…なんて無茶を……』

 

陽乃「DIO。起きているなら聞いてちょうだい。スピードワゴンくんは悩んでいたの。自分が本当に役に立っているのかって」

 

DIO『何だって!?』

 

DIOはそれを聞き、スピードワゴンがいかに役に立っていて支えにもなっていることを答える。それを聞いた俺は代弁して陽乃に聞かせる。

 

八幡「……とDIOは言ってるぞ。陽乃」

 

陽乃「だったら、ちゃんとその事をスピードワゴンくんに伝えてあげて。しっかりと口に出して。同じ八幡の事だからわかるけど、どうせ照れ臭くなって言葉にしないんでしょ?捻デレも大概にしないと大切な物をいつか失うわよ?」

 

八幡「…だそうだ。俺としても耳が痛いな…」

 

小町「いろはお姉ちゃんやスピードワゴンさんだけじゃないよ?DIOゴミぃちゃん!空条先生とかエルメェスさんとか、沙希さんとかそっちの小町や陽乃お姉ちゃんとかにもそういうの忘れてるでしょ!まったく…どっちのお兄ちゃんもホント、ゴミぃちゃんなんだから!」

 

ぐはっ!

 

小町の言葉によりDIOと俺、両方にダメージが…

 

八幡「俺も巻き添えでダメージ入ってるんだが?」

 

いろは「ホントですよ!レクイエムの事だって誰にも相談しないで一人で突っ走ってこんなことになっちゃって…めぐり先輩の力が無ければハチ君は死んでたかも知れないんですからね!これが終わって無事にハチ君が元に戻れたら、みんなに感謝するべきです!ちゃんと口にして!皆さん、見届けてくれますか!?わたし達の世界で約束を守れるか!」

 

八幡「良いなそれ。とばっちり受けたし、それは約束をしてもらわんと困る」

 

なるほど、それはいい考えだ。いい加減このペテン師にも一泡吹かせてみたかったからな。丁度いい機会だ!覚悟しろよ…DIO!

 

陽乃「DIO、覚悟なさい。その場面はキッチリみせてもらうから」

 

陽乃も同じ考えなようだ、流石は陽乃!

 

DIOが何か言っているが気にしないぞ。

 

やれやれじゃないわ!

 

八幡「やれやれだぜはこっちの台詞だ!」

 

すると何か思ったのかDIOが言ってきた。

 

DIO『八幡。体、貸してくれ』

 

八幡『ん?まぁ、良いが』

 

DIOは俺から体を借りると…

 

DIO「いつもありがとな。戸塚」

 

静かに眠るスピードワゴンの頭を撫でた。

 

SPW「うーん……八幡……。僕は…頑張った

 

スピードワゴンも何やら嬉しそうな顔をした…

 

俺も…たまには言っとくかな…

 

そうしてスピードワゴンを連れて俺たちはホテルに戻ったのだった。

 

 

ズィーズィー(ホイール・オブ・フォーチューン)…

再起不能(リタイア)



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増援

こんにちは、ついにあの2人が登場!出会った2人はどうなるのか…
ではどうぞー!


side比企谷八幡

 

ホテルに戻り夕方ぐらいにスピードワゴンは目を覚ました。

 

俺はというと約束通り、DIOに体を明け渡していた…

 

DIOは俺の体を使って一色の頭をナデナデしながらしていたので俺は疲れもあり、少し寝ていた。陽乃とイチャつけないしな!

 

そうこうしていてちょうど俺が起きたときだった。

 

スピードワゴンはしばらくぼーっとした後、DIOたちを見てからこう言った。

 

SPW「ふ………スピードワゴンはクールに去るぜ」

 

DIO「いやいやいや!去るな!話があるんだから!」

 

いろは「そうですよ!なに勝利の立役者がクールに去ろうとしてるんですか!」

 

この状況で去ろうとするのはある意味すげーな…。

 

DIOは俺の体でスピードワゴンを抱きしめる。

 

いいもん、俺も後ではるのんに抱きしめてもらうんだもん!

 

DIO「戸塚…いつもありがとな。同年代の男ではお前が一番の親友だ。それに戦いだってお前の力はかなりの役に立っている…。千葉村でも、デラウェアでも、ロックマウントでも、さっきのマイマミビーチでも…これからもよろしく頼むぞ。俺の親友」

 

SPW「八幡……八幡!うう…うわぁぁぁぁぁぁ!」

 

スピードワゴンは俺の、DIOの胸の中で泣き始めた。

 

これでひとまずは大丈夫そうだな。

 

やっぱり感謝の言葉は大切だな…うん。

 

いろは「一色いろははクールに去ります……」

 

DIO「お前、なに言ってくれちゃってんの!?」

 

八幡『ヤレヤレだぜ…』

 

DIOが何か言っているが気にしないぜ!

 

その後、一色な気が済むまでナデナデしたDIOは体を俺に返した。けっこう長く感じたのは気のせいだよな?

 

みんなと合流し、夕食を摂って大統領が呼んだ増援の人達が来るのを待っていた。そして2人の男が現れた。

 

一人はリーゼント頭をしている男。

 

もう一人は金髪縦ロールな派手なファッションをしている男だ。

 

仗助「初めましてッス。杜王町の会社員、東方仗助ッス。一応親父のジョセフ・ジョースターを助けてくれてありがとうございました」

 

この人が俺たちの世界での東方仗助さんか。前に見してもらった写真とは髪型違うような…?

 

ジョルノ「僕はイタリアから来たジョルノ・ジョバァーナです。僕の弟達の件で何かあるとSPW財団から支援要請が来たので参りました。気になる事もありますけどね」

 

こっちがジョルノ・ジョバァーナさん。凄いファションだな。

 

…ん?何やらジョルノ・ジョバァーナさんが俺をジーっと見ている気が?もしかしてDIOのことを見ているのか?

 

ジョルノ「事情は聞いています。平行世界とか、父の生まれ変わりとか…信じられない事ですが、僕には分かります。君が……父の生まれ変わりですね?」

 

何を考えているのかわからない…が、一応説明する。

 

八幡「は、初めまして。比企谷八幡です。あなたのお父さんの生まれ変わりは俺じゃなくて…俺の中で眠っている異世界の俺って言いますか……」

 

ジョルノ「ああ、そうでしたね。失礼しました」

 

ジョルノ・ジョバァーナさんはそう言いながらもチラチラとこちらの様子を伺っている。凄い警戒されてる!?たしかギャングって言ってたっけ?そのせいか?

 

仗助「まぁまぁ。そんなに警戒心出さなくて良いだろうがよ。ジョルノ」

 

ジョルノ「馴れ馴れしいですよ?東方仗助さん。僕は仕事として来ているんです。それに、あなたとは今日が初対面です。馴れ馴れしくしないで下さい」

 

お、何やら東方さんが言ってくれがジョルノさんは拒否。

 

怪しい雰囲気になってきた…

 

仗助「あ?ちょっとくれぇ良いだろうがよ。ったく、何でこんな奴と一緒に行動しなくちゃあならねぇんだ。ジジイから頼まれたから来てみりゃ……」

 

なんでいきなりケンカ越しに!?おかしくない!?

 

徐倫「まぁまぁ仗助兄さんもジョルノ兄さんも穏便に穏便に……」

 

徐倫さんが宥めようとするが……。

 

仗助「あ?誰だオメェ。何でオメェに兄さんって呼ばれなけりゃならねぇんだ?」

 

ジョルノ「あなたも馴れ馴れしいですよ。すみませんがどなたですか?首筋の星形の痣でジョースター家の人だとはわかりますけど」

 

えぇ!?なんでそこだけ息ぴったりなの!?

 

ハチマンイミワカンナイ!

 

徐倫「あは……あははは……父さんに会わせてもらってないんだ…あたしは空条徐倫。空条承太郎の娘よ。異世界のだけど……」

 

仗助「あっ!オメェ徐倫かっ!いや、大きくなったなぁ!ガキの頃のお前を一回だけ見たっきりで会って無かったからよぉ。悪かったな」

 

どうやら東方…もう仗助さんでいっか。

 

仗助さんは空条さんにあったことがあるみたいだ。

 

ジョルノ「承太郎さんの娘ですか。僕は一度も会ったことがありませんでしたので。そちらの世界の僕とは仲が良いのですか?」

 

逆にジョルノさんはないのか。

 

徐倫「ええ。ジョルノ兄さんはジョースター家の一員としてあたし達とは家族として付き合いがあるわ。と言っても、あたしは父さんと確執があったから頻繁に会うようになったのは四年前……この世界の今くらいの時期だけどね」

 

こうして異世界の人同士で話してるのがある意味凄いよな…

 

いろは「初めまして。一色いろはです。ジョルノさん。仗助さん。わたしは異世界ではエリナ・ジョースターの転生としてジョースター家と親しくさせてもらっています。もちろん、ジョルノさんとも」

 

そう言って一色はあちらの世界で撮った写真をスマホに出して仗助さん達に見せた。

 

仗助「え……このオールバックが俺ぇ!?それにこの女の子は誰だよ?何で俺にベタベタしてるんだぁ?」

 

徐倫「仗助兄さんの妹、静よ。ああ、基本世界を基準とした場合、兄さんと静は面識が無かったんだっけ?あっちの兄さんはアメリカに留学して以来、静の面倒を見ながらずっと暮らしていたから。ホント…静が片時も離れなくて、とうとう兄さんは落とされたから…」

 

仗助「はぁ!?いや、静は知ってたぞ?赤ん坊の頃の話だけどよぉ。丁度あの事件の頃だったし」

 

いろは「呆れた…要はそれ以来、ジョセフとは疎遠になっていたって話じゃあないですか!ジョセフもジョジョ先輩も可愛そうですよ!」

 

仗助「そんな事を言ったってよぉ…。俺は浮気相手の息子だぜぇ?」

 

話には聞いてたけどジョセフ・ジョスター何やってるんだよ!?

 

別に仗助さんが悪いわけではないが自分が浮気相手の子って知っているからこそ会いづらいということか…。

 

仗助「まぁなんだ。異世界から来たっていう連中は俺の事を知っているみたいだし、気安く接してもらって良いぜぇ!?」

 

沙希「わかりました。東方社長」

 

仗助「しゃ、社長!?俺は杜王町の一会社員だぜぇ?何で社長!?」

 

徐倫「仗助兄さんはアメリカで英才教育を受けて、今はSPW財団の日本支社の社長なのよ。次期財団の会長候補でもあるわ」

 

仗助「マジかよ…。とにかく社長はよしてくれ。俺の事は仗助で構わねぇからよぉ」

 

やっぱり、世界が違うと職業とかも変わってくるんだな…

 

ジョルノ「これは……僕とトリッシュの結婚式?比企谷くんとタキシード姿の僕が仲良く話している。信じられないな。こっちの女の子達は?」

 

ジョルノさんは陽乃と雪乃を見て質問をした。

 

俺の女神と天使だからな!一色が二人を説明する。

 

いろは「その人達は雪ノ下陽乃さんと雪ノ下雪乃さんです。この世界の人ですのでジョルノさんとは関係ありません。ですが、わたし達の世界ですとジョルノのお母さんの親戚に当たるんですよ。だから、汐華と縁が切れた後はジョルノさんの事をジョルノ兄さんと呼んでなついていましたし、ジョルノも可愛がっています。わたし達の世界の仗助やジョルノは……別の世界に飛んでいったハチ君…比企谷八幡の魂の欠片を探しに別の平行世界を旅しています。ジョセフや承太郎も…」

 

ジョルノ「母の……。それに陽乃…か。雪ノ下さん達」

 

陽乃「はい?」

 

雪乃「何でしょうか?」

 

ジョルノさんは不意に陽乃と雪乃を呼ぶ。

 

あれ?さっきと目が違くなくない?

 

ジョルノ「君達さえ良ければ君達も僕の事を兄さん…と呼んでくれないかな。僕の本名は汐華初流乃(しおばなはるの)と言うんだ。同じハルノ同士で親近感も沸くしね。もちろん徐倫…君も。僕の家庭環境はあまり良くなかったんだ。母に育児放棄をされ、僕はギャングに育てられたんだ。だから、君達とはまったくの赤の他人かも知れないけど、僕の事を家族みたいに接してくれると嬉しい。肉親の情に餓えているかもね。僕の弟達はろくでも無いものばかりみたいだし」

 

ちょいちょい待てやジョルノ!俺の女神と天使をとるな!

 

陽乃「ええ。是非とも!ジョルノ兄さん」

 

雪乃「ジョルノ兄さん……。新鮮だわ…」

 

陽乃!?雪乃!?

 

二人とも俺忘れられてないよね?

 

今、八幡すごく悲しいんだけど…

 

はぁ…

 

八幡「これ以上妹を取られるのは嫌なんだがな…DIO」

 

いろは「ああ、確かにマチちゃんはジョルノになついてましたね?血縁的にも前世は義理の姉にあたりますし」

 

小町「ほへ?いろはお姉ちゃん、どいうこと?」

 

いろは「当時のジョルノの父、オリジナルのディオの首から下はわたしの前世の夫、ジョナサン・ジョースターの体を乗っ取った物なんです。そしてマチちゃんの前世はわたしの前世の義理の娘のエリザベス・ジョースター。だから前世では兄弟関係だったんですよね?ジョルノが生まれた時はエリザベスは老衰で亡くなっていましたけど」

 

小町「ホント、奇妙な関係だよね…そっちの世界って。でも、ジョルノお兄ちゃんか…悪くないかもね♪ゴミぃちゃんじゃ無さそうだし♪」

 

まったくだ…

 

というか小町ゴミぃちゃんって…

 

八幡&DIO『『ゴミぃちゃん……』』

 

俺とDIOの心にグサグサと…おのれジョルノォォォ!

 

DIOと協力してやってやろうか!?

 

というかDIOが青ざめてワサビの刑とかいってるがなにそれ?

 

八幡「ワサビの刑?」

 

いろは「ええ♪これです♪」

 

それは生首にされて瞼や上唇や舌にワサビを塗られている動画…。

 

え?なにこれ!?見ているだけでやばい!!

 

八幡「うげぇ……顔が俺だから俺まで目と舌と呼吸が辛くなってきた…」

 

ジョルノ「ほう…そっちの僕は中々ユニークな事をやっているね。僕はそっちの僕を気に入ったよ」

 

仗助「何で俺までやられてるんだ?テメェ…ジョルノ」

 

ジョルノ「僕ですけど僕のやったことではありません」

 

え!?また怪しい雰囲気に…なんですぐにそうなるんだ!?

 

俺は流石に止めようとしたが…

 

仗助「ま、許してやっぜ!兄さんだからな!」

 

ジョルノ「許してあげますよ。大叔父ですからね」

 

やらないかい!まったく人騒がせな…

 

徐倫「結局、仲良くなってるじゃない。まぁ、妹分としては良かったわ。ヤレヤレって感じ」

 

徐倫さんが頭を掻きながら呟いた。

 

陽乃「イタリア最大のギャングのボスが味方かぁ…。もしも今後、縁が続いたりしたら…」

 

おーい、陽乃さん?なにかよからぬこと考えてない?

 

これ以上吸収してどうするの?マジで?

 

DIOが俺のせいじゃないとかいっているが違うに決まってるだろ!

 

八幡『いや、お前のせいだろ。確実に!本来は関わることが無かったんだから!どれもこれも!』

 

DIOめ!元に戻ったら本当に1発やってやる!

 

 



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3人の息子

こんにちは!今回は3人のDIOの息子たちのお話です。では、どうぞー


side比企谷八幡

 

昨日は仗助さん、ジョルノさんと合流した。

 

翌朝、俺達はGDstに潜入する組と引き続きフロリダで囮をする組に別れて行動することになった。

 

潜入メンバーは俺、一色、徐倫さん、エルメェスさん、アナスイさん、川崎である。

 

囮メンバーはスピードワゴン、陽乃、雪乃、小町、材木座、風鈴、戸塚、仗助さん、ジョルノさんだ。

 

陽乃「気を付けてね?八幡」

 

八幡「ああ。といっても、俺はほとんどサポートだと思うけどな」

 

でも悪いことしてないのに刑務所に入るってなんかあれだよな…

 

いろは「ハルさん。先輩は守ります。命に代えても。そしてスピードワゴンさん…皆さんをお願いします」

 

一色はそう言ってバスに乗り込み、俺たちそれに続きバスに乗りこんだ。

 

決して安全ではないがこの世界やみんなを守るためなら俺は…

 

徐倫「行くわよ。F・Fとウェザーとエンポリオを助けに。出発!」

 

徐倫さんの号令で、俺たちのGDst攻略戦が始まった。

 

 

side風野風鈴

 

私たちは囮としてフロリダの街を闊歩している。

 

スピードワゴンさんと仗助さんとジョルノさんを中心に3チームに分かれて行動していた。

 

スピードワゴンさんのチームは義輝さんと私。

仗助さんのチームは戸塚先輩と小町ちゃん。

ジョルノさんのチームは雪乃先輩と陽乃先輩だ。

 

材木座「スピードワゴン氏。敵は来ると思うか?」

 

義輝さんがスピードワゴンさんに聞く。

 

SPW「僕達の方はわからないな。前回はプッチの甘言に踊らされて戦わざる得なかったみたいだけど、今回は必ず敵になるとは関わらないんだから」

 

ジョルノさんの弟達はDIOの魂を持つ八幡先輩と惹かれあって寄ってきているみたいらしい。敵になるかどうかはわからないみたいだ。

 

ってあれ?あそこに誰か…

 

風野「ねぇスピードワゴンさん。あそこに人が倒れています!」

 

私の言葉を聞いたスピードワゴンさんと義輝さんが駆け寄ってくる。近くでみてみると凄い苦しそうだ…

 

SPW「これは…薬物の過剰接種に見られるオーバードース…」

 

材木座「オーバードース?」

 

なんだろうそれ?

 

SPW「一色さんのエメラルド・エクセスはわかるよね?」

 

風野「確か過剰回復によって逆に体を守る機能が活性化し、それが守るべき体を逆に攻撃するという本末転倒の回復技……ですよね?」

 

たしか義輝さんがマ◯イミと同じとか言っていたような…、凄くわかりやすい例えだった。さすがは義輝さん!

 

SPW「そう。一色さんは前世が看護師だった故に得た豊富な医学知識を使って自己回復力を暴走させているんだ。薬も過ぎれば毒だと知ってるからね。通常の薬でも過剰に接種すれば人体にとっては毒。ただの薬でもそうなんだ…この人のオーバードースは……違法薬物のオーバードース…つまり麻薬だ……」

 

麻薬…

 

スピードワゴンさんは小風を起こすようにスタンドで適当な紙を扇風機代わりに回す。すると、激痛が走ったように暴れだす。ただの風でこんなに苦しんでいる…

 

SPW「もっとも依存症が高く、禁断症状は地獄以外に何物でもないと言われるヘロインやモルヒネ系の薬物に見られる症状…致死性が高い…。ここに一色さんがいないのが悔やまれるね」

 

材木座「凄い知識であるなスピードワゴン氏」

 

SPW「スピードワゴン財団は医学や薬学を中心に力を注いで来たからね。もちろん麻薬も研究してたんだ。スピードワゴンは医者ではなかったけど、そのくらいの知識は会長としても必要だったから。それに、ジョルノさんのパッショーネは麻薬撲滅に力を入れているから、アーシスは必然的に麻薬にも詳しくなるんだよ。症状が出ていると言うことは麻薬が身近にある…と言うことだからね」

 

麻薬で逃げるしかない人生なんて…

 

ウンガロ「うう……薬を……何の希望もない…」

 

風鈴「可愛そうな人……辛い人生だったんですね」

 

ウンガロ「俺を……憐れんだ眼で見るなぁ!」

 

ウンガロさんが持っていたピノキオの絵本からキャラクターが出てくる。私はすかさずスタンドを出した、

 

風鈴「ごめんなさい。マリン・スケッチ。消しゴムの絵を!」

 

マリン・スケッチが書いた消しゴムの絵がピノキオを消していく。そして私はウンガロさんに近づいていった。

 

風鈴「ねぇ、ウンガロさん。まだ希望はあるかもしれないですよ。あなたのお兄さんが、近くに来ています。もしかしたら貴方の薬物依存症をどうにかしてくれるかも知れませんし、親身になってくれるかも知れません。まだ、希望を失うのは早すぎませんか?」

 

この人はまだやり直せる私はそう思い語りかける。

 

風野「私も昔はそうだったんです。実の両親が亡くなった後、親戚に預けられたんです。でもその人たちは私に虐待を…辛くて…貴方のように何の希望も無かったんです。そんな私を助けてくれたのが、そこにいる義輝さんでした。希望のなかった心に一筋の光が照らしたみたいに…。もしかしたらあなたにとって、ジョルノお兄さんが希望になるかも知れません」

 

私も義輝さんたちに助けてもらうまでは希望なんかほとんどなかった。家に帰っても蹴られたり、殴られたりしていた毎日。学校では小町ちゃんが話しかけてくれたからよかったけど、迷惑はかけられるはずもなく何も言えなかった…。

 

そんなとき、義輝さんが、みなさんが私を深い深い闇に囚われた空間から引き上げてくれた…

 

この人には頼れる人がいる。だからきっと…

 

ウンガロ「兄……貴?俺に?」

 

風野「ええ。一緒に活きませんか?ウンガロさん。貴方の希望を見つける為にも」

 

私はウンガロさんに手を差し伸べる。

 

かつて義輝さんが私に手を差し伸べてくれたみたいに…

 

ウンガロ「ありがとう……会わせて欲しい…兄に」

 

ウンガロさんは私の手を取った。

 

目に希望を灯しながら…

 

ウンガロ(ボヘミアン・ラプソディー)…再起可能。風鈴の説得に応じて兄のジョルノに会う決意をする。

 

 

side比企谷小町

 

比企谷小町です!

 

小町は今、戸塚さんと東方さんと手を繋ぎながら仲良くお出かけ中…囮中です!

 

小町「おっでっかけ♪おっでっかけ♪」

 

小町が歌いながら歩いているとそこには何やら穴が…

 

なんだろ?

 

小町「おっでっ……んん?」

 

戸塚「どうしたの?小町ちゃん」

 

小町「あのさ、あの広場に空いている穴ってさ、もしかしてDIOお兄ちゃんが言っていた…」

 

そう、話に出てきたものと似ている。たしかアンダー・ワールドとか言っていたような…

 

戸塚「とりあえず、呼び掛けてみますか?」

 

仗助「うーん……とりあえずそうするしかねぇのか…おーい!ドナテロ・ヴェルサスー!いるっすかー!」

 

ヴェルサス「サツがもうここを嗅ぎ付けたのか!何で俺がここにいることがわかった!」

 

ほよ?穴の中から声が聞こえる。どうやら警察に追われているみたい。

 

仗助「警察じゃあねーっスよー!ちょっと話がしてーだけっス!出て来てくんねーっスかぁー!」

 

ヴェルサス「うるせー!俺の人生はクソみたいなもんだ!ならここで死んでやる!何をやっても上手くいかねぇ人生なんて……もうイヤだ!」

 

東方さんが呼びかけても警戒していて出てこない…。どうすればいいのかなと思っていたら

 

仗助「小町よぉ、ワリイけど上着を持っててくれねえ?汚したくねぇからよぉ」

 

東方さんは小町に上着を渡して穴に飛び込もうとしているすると、戸塚さんも隣に…!

 

戸塚「僕も行きます。行かせて下さい、仗助さん」

 

仗助「危ねぇかも知れねぇぞ?」

 

戸塚「わかっています。それを言ったら今回の旅は危ないことだらけでした。今さらです」

 

仗助「オメェ、グレートだぜ」

 

小町「戸塚さん…気を付けて下さい!」

 

戸塚「うん……行ってくるよ。小町ちゃん」

 

戸塚さんたちの無事を祈りながら小町は1人穴の外で待っていた。

 

しばらくすると穴から何やら人が飛んできた!続いて東方さんも同じように飛んできたが何やら凄い慌ててる。

 

って戸塚さんは!?まさかまだ穴の中に…!?

 

仗助「あのバカ野郎!小町!戸塚の身につけているもので何かお前が持っているものってないか!?」

 

小町はそう言われて、ふと思い出した。

 

これなら…!

 

小町「え?ええっと………このペンダント、もともと1つのペンダントだったのを戸塚さんと二人で分けたヤツだけど……」

 

仗助「よこせ!クレイジーダイヤモンド!」

 

スタンドによってペンダントが直されていくが…

 

ドオオオオン!

飛行機が墜落した音が響き渡った!

 

戸塚さん…!

 

すると、次の瞬間ペンダントに引っ張られる形で戸塚が飛んで来た。

 

仗助「よかった……間に合ったのか……」

 

よかった無事で…

 

でも戸塚さんは東方さんにすぐさま詰め寄った!あれ?

 

戸塚「仗助さん!却って危なかったじゃないですか!」

 

仗助「え?」

 

戸塚「やっぱり昨日のミーティング、本気で寝てたんですね?」

 

ミーティング?あれ?そういえばたしか…!

 

戸塚「ヴェルサスさんのアンダー・ワールドで再現していた旅客機には生存者がいたんですよ。もしその旅客機に取り込まれてしまったらその生存者の席に何としてでも座れという指示が出ていたんです。勝算もなくあんな事をするわけが無いじゃないですか!避難しおえて一安心している時にいきなり体を引っ張られた時は肝を冷やしましたよ!あと少し遅かったら墜落に巻き込まれてたんですからね!」

 

あ、たしかにそう言ってた!東方さん…、小町と戸塚さんは冷たい目で東方さんを見る。

 

戸塚「でも、一生懸命助けようとしてくれた気持ちは嬉しかったですよ。ありがとうございました」

 

まあ、なんだかんだで全員助かったから結果オーライだね!

 

戸塚さんのおかげで説得もうまくいったようで良かった!

 

東方さんはヴェルサスさんの傷を治した。

 

話に聞くと生活に困って強盗に踏み切ったところ、失敗して撃たれた上にビルから転落したらしい。

 

生活に困っていたのは大変だと思うけど、強盗はダメだよ…

 

仗助「取り敢えずジョルノと合流しようぜ?ヴェルサスもそれで良いな?」

 

ヴェルサス「ああ…取り敢えず会ってみるよ。兄貴に」

 

仗助「決まりだ!行こうぜ」

 

小町たちはそうして合流するべく歩き出した。

 

ドナテロ・ヴェルサス(アンダー・ワールド)…再起可能。戸塚の説得に応じてジョルノと会う決意をする。

 

 

side雪ノ下陽乃

 

私は雪乃ちゃんとジョルノ兄さんと一緒にオーランドの街を歩いていた。しばらく歩いているとこんな会話が聞こえた。

 

刑事「お前がロメオだな!逮捕状が出ている!容疑はひき逃げによる遺体損壊と死体遺棄、そして自らの罪を他者に擦り付けた罪だ!」

 

ロメオ「なっ!何で!?徐倫がやったことになっているのに!」

 

刑事「白状したな!○○○○時、逮捕!」

 

ロメオ「うわぁぁぁぁぁ!」

 

ロメオってたしか…、ああ、あの人ね。

 

陽乃「あれって、空条先生の元恋人?当時の空条先生って男を見る目が無いわね」

 

まあ、今は関係ないけどね。

 

ジョルノ兄さんの弟たちはプッチと出会ってしまったためにもうどうしようもないところにいってしまったみたいだ。プッチと会う前ならまだ、なんとかなるはずと私たちは信じている!

 

雪乃「あら?あそこで何か交通事故が起きているみたいなのだけれど…」

 

雪乃ちゃんが何かを見つけたみたい。さすがは雪乃ちゃんね!

 

あれは……逆走による交通事故?

 

確か昨日のミーティングではDIOの息子の一人が逆走による交通事故でオーランドの病院に搬送され、そこでプッチと出会ったといってたけど…、まさか!

 

陽乃「ジョルノ兄さん!」

 

ジョルノ「わかっている!急ぐぞ!」

 

私たちは現場へと急ぐ。雪乃ちゃんが周りを見てふと言葉をこぼす。

 

雪乃「これは……未確認生物のロッズ?」

 

ロッズ?確かミーティングではリキエルって人の能力はロッズを操る事…そしてロッズの能力は…!?

 

ジョルノ「ロッズにうかつに触らないで!局部的に体温を下げられる!下げられた場所次第では病気を起こしたり、下手をしたら殺される!脳幹に触れさてはダメだ!そこに当たったら死ぬ!」

 

すぐさまジョルノ兄さんが声を上げて触らないように言った。

 

雪乃「エンジェル・ラフレシア!」

 

すると雪乃ちゃんがスタンドの能力で氷のプロテクターを纏う。

 

あれは…

 

雪乃「一か八かだったけど、向こうの私のスタンド能力にこういう使い方があると聞いたわ。やってみるものね?スタンド能力のお陰で氷には耐性があるみたい。可愛そうだけど、ロッズは倒させてもらうわ。ごめんなさい」

 

雪乃ちゃんは生み出した巨大な氷の円月輪を操ってロッズを次々と切り裂いていく。私も負けてはいられないわ!

 

陽乃「アヌビス神!」

 

アヌビス「ウリャリャリャリャリャリャ!」

 

私はアヌビス神が手に持っている刀でロッズを次々と切り裂く。

 

途中、一発食らってしまうが…もう覚えた!

 

陽乃「これがロッズのスピードね。覚えたわ!」

 

アヌビス「ウリャリャリャリャリャリャ!」

 

それ以降は攻撃を喰らわずに倒していく。

 

リキエル「こんな力があるなんて……俺は初めて知ったよ。こんな世界を知ったのなら、俺はもっと色々な事が出来る……月に降りたアポロ11号。俺はそれを成し遂げたのはロケットを作った技術者が凄いのだとずっと思っていた。だけど、それだけじゃあない。月面に立ったのは人間の「精神」なんだってな!人間はあの時地球を越えて成長したんだ!価値のあるものは「精神の成長」なんだ!」

 

あれがリキエルさん…、ジョルノ兄さんはそんな彼の前に立ち話しかける。

 

ジョルノ「リキエル君…だね?」

 

リキエル「お前は?それに、彼女達は…」

 

ジョルノ「僕は君の兄、ジョルノ・ジョバァーナ。僕たちは何か惹かれ合う物を感じる。そう思わないかい?」

 

リキエル「僕の兄さん…確かに、最近俺の中で何かに呼ばれるような感覚があった。それがお前なのか?」

 

ジョルノ「多分そうだと思う。ロッズを収めて、話し合いは出来ないか?僕はせっかく会えた君と争いたく無いんだ。この地にいる他の弟達とも…それに、君が自力で精神の成長に至ったその精神を…僕は尊重したい」

 

兄と弟、それに姉と妹。

 

家族だからこそ助け合うことができる。私と雪乃ちゃん、それに八幡と小町ちゃんみたい…ね。

 

リキエル「わかりました。あなたは間違いなく俺の兄です。そして、ロッズ達を苦もなく倒してきた彼女達にも興味はあります。ぜひ、ゆっくりとお話したいです」

 

こうして私たちの戦いは和解というかたちで終わった。

 

リキエル(スカイ・ハイ)…再起可能。ジョルノと和解する。

 

仗助「お、そっちも終わったみてぇだな。ジョルノ、弟を連れて来たぜ!」

 

SPW「こっちもウンガロさんと合流できました!財団を呼んで下さい!オーバードースを起こしてます!」

 

仗助さんとSPW君も2人を連れてやって来た。

3人はジョルノ兄さんがギャングと知ると凄く驚いていた。まあ、普通は驚くよね…。そしてジョルノ兄さんはイタリアに移住することを提案した。

 

ジョルノ「僕はギャングですが、あなた達をその道に引き込むことはしません。ですが、あなた達の平穏な生活を守ると約束しますし、社会復帰が出来るように協力します。ですから、兄弟四人で仲良くイタリアで生活してみませんか?」

 

ウンガロ「兄さんの言葉には嘘がねぇのがわかる。こんな兄さんの元でなら、俺は薬には頼らねぇで済む…」

 

リキエル「兄さんの元でなら、俺は更に精神の成長が出来る気がする。連れていってくれ!兄さん!」

 

ヴェルサス「法を司るお偉いさんよりもギャングの兄さんの方が澄んだ瞳だなんてのは皮肉だぜ。だけど、そっちの方が人間としてまっとうな生き方が出来そうな気がする。兄さんの所で人生を考える時間をくれ!」

 

よかった、誰も傷つかずにすんで…

 

ジョルノ「みんなのお陰で兄弟同士が殺し合う事なく1つになることが出来ました。みんなの協力に感謝します」

 

ウンガロ「風鈴、材木座、スピードワゴン。助けてくれただけじゃあなく、兄弟に会わせてありがとな。もう薬には頼らねぇ。自力で自分の幸せを見つけていくぜ。薬に逃げねぇようにな」

 

SPW「きっと出来ると信じてます。兄弟仲良く」

 

風鈴「ぐすっ……良かったです!皆さんが仲良くなれて!」

 

材木座「うむっ!ウンガロ殿の幸運を願うぞ!」

 

ウンガロさんは3人と抱き合った。

 

ヴェルサス「世の中を恨んでるだけじゃあダメなんだな。俺も兄弟達ともう一度人生をやり直してみせるよ。ありがとう。サイカ、コマチ、ジョウスケ」

 

仗助「おう!お前らを見ていたら俺も兄弟に会いたくなったぜ。親子ほど年の離れた姉と妹だけどよ。お前らも兄弟一緒に仲良くなぁ!」

 

小町「小町にも兄がいて、とっても頼りになるんです!ジョルノお兄ちゃんもきっと頼りになりますよ!あ、小町はジョルノお兄ちゃんの妹分だから三人も小町のお兄ちゃんですね!いっぱいお兄ちゃんが出来てうれしいです!あ、これ小町的にポイント高い」

 

小町ちゃん…八幡が聞いたら泣くよたぶんそれ。

 

戸塚「小町ちゃん…良い言葉が台無しだよ?でも、本当に良かったですね。ヴェルサスさん」

 

ヴェルサスさんと仗助さん達も笑顔で握手する。

 

リキエル「ハルノ、ユキノ。俺も君達姉妹に負けないような兄弟関係を作れるように頑張るよ。君達は俺の目標だ」

 

陽乃「きっとなれますよ!今のリキエルさん達の目は輝いてます。またお会いしましょう!」

 

雪乃「小町さんじゃないですが、あなた方も私達姉妹にとっては兄のようなものです。困ったときには私達もお手伝いします。それが私達の理念ですから」

 

リキエルさんが私たち姉妹を抱きしめる。

 

そして、私たちの様子をスピードワゴン君は動画で撮影していた。

 

なにしてるの?

 

ウンガロ「スピードワゴン?動画なんて録ってどうしたんだ?」

 

SPW「僕の世界の小町ちゃんのお兄さん…八幡はウンガロさん達のお父さんの生まれ変わりなんです。今は大変な事になっていますけど、元に戻った時に前世の息子達が和解できたと知ったら喜ぶんじゃあないかって。僕たちの世界のジョルノさんも…」

 

リキエル「父の生まれ変わり?」

 

ヴェルサス「どういう事だ?」

 

スピードワゴン君が三人に事情を話す。

 

ウンガロ「そうか…お前達はもしかしたら死ぬかも知れなかった運命から救ってくれたんだな。お前達には何度礼を言っても足りねぇ。ありがとう!本当にありがとう!」

 

リキエル「俺達は今は自分の事で手がいっぱいで手伝えないが、お前達の成功を祈ってる」

 

ヴェルサス「砕けた親父の魂を必ず救ってくれ!頑張れよ!」

 

3人はそう言った後にSPW財団のヘリに乗ってこの場を後にした。後日パッショーネの人間が彼らをイタリアに連れていってくれるように手はずしてくれるそうだ。これで一件落着だね!

 

こっちは終わったけど無事でいてね八幡!

 

 



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目覚め

こんにちは、今回はいよいよ潜入組のお話です。八幡も活躍します。ではどうぞー


side比企谷八幡

 

所長「どうぞ。大統領から連絡は受けています。空条徐倫さん、エルメェス・コステロさん、もう一人のナルシソ・アナスイさん、比企谷八幡さん、一色いろはさん、川崎沙希さん。これがフリーパスIDのカードです」

 

罪人じゃないのに刑務所に入るって普通体験しないから不思議だな。

 

徐倫さんはここの所長にプッチの情報を聞いていた。

 

徐倫「所長。エンリコ・プッチは既にこの刑務所にはいないんですよね?」

 

所長「はい。既に彼は教会からも破門にされ、既にテロリストとして指名手配を受けています」

 

徐倫「その後に何か奇妙な事件とかは起きていませんか?」

 

所長「さぁ……私としましては、今回みたいな件が既に奇妙と申しますか……」

 

それはそうだよな。

 

俺たちだって最初は平行世界から聞かされて戸惑ったし、所長からしたら余計に奇妙なことだろう。

 

いろは「とにかく行きましょう。目的を果たすんです」

 

一色は先陣を切って歩き出した。前にも一度来ているから内部構造はある程度わかるらしい。

 

さすがだな。

 

中に入った俺達はそれぞれ役割を分担することになった。

 

徐倫「あたしはF・Fの所にいくわ」

 

いろは「わたしも行きます」

 

アナスイ「俺はウェザーとエンポリオを捜す。もしかしたらこっちの俺もいるかもしれん」

 

沙希「アナスイさんはともかくウェザーは危険だ。あたしも付いていく」

 

エルメェス「あたしはスポーツマックスの方か…」

 

八幡「正確にはDIOの骨ですね。エルメェスさん。グロリアさんの仇を討ちたいのはわかりますが…」

 

それぞれが自分たちの役割を再確認するが、エルメェスさんはやはり仇討ちを…。別の世界とは言え自分の姉を殺された恨みが晴れるわけではない。でも、この人にはそんな人物を殺した重みを背負わせるわけにはいかない。あちらではもう仕方がないことだとしてもこちらの世界では俺が彼女を止めないとな。

 

八幡「エルメェスさんには俺が付いていきます。向こうの世界では空条先生とF・Fさんの三人で何とか倒した敵ですよね。どうもDIOの目的もそのスポーツマックスっていうヤクザが関係しているようですし、そちらに行かせて下さい」

 

そうして俺たちはそれぞれの目的の場所へと急いだ!

 

徐倫さんと一色は湿地帯、アナスイさんと川崎は通路へ、俺とエルメェスさんはDIOの骨があるという懲罰独房へと…

 

しかし、そこには異常な光景が広がっていた。

 

エルメェス「な、何だこの光景は!植物のような得体の知れない物が生えている!人が植物に変わっている!」

 

なんだこれは!?まさかDIOの骨が何かしたのか!?

 

スポーツマックス「何だ……俺は何をしたんだリンプ・ビズキッドの能力じゃあない!こんなのは俺は知らない!」

 

あれがスポーツマックスか?その男は狼狽して腰を抜かしていた。

 

エルメェス「スポーツマックスぅ!テメェだけはあたしは許さねぇ!例え世界が違っても、あんたには絶望の悲鳴を上げさせてやるぅ!」

 

ドカァ!

 

エルメェスさんのキックがスポーツマックスの頭にヒットする。そして、飛んで行った先にはパイプが…

 

このままではエルメェスさんがまた重みを背負うことに…そんなことはさせない!

 

エルメェス「例え世界が違っても、テメェの最期はどぶパイプの中で溺死する!キッス!この男を…」

 

八幡「ザ・ワールド!時よ止まれ!」

 

俺はスタンドで時間を止めてパイプの穴に落ちるスポーツマックスをなんとか救い出す。

 

エルメェス「ハッチ……テメェ……」

 

八幡「落ち着いて下さいエルメェスさん。この男がどれほど憎いのは分かりません。ですが、こんな男の為にエルメェスさんが何度も罪を重ねる必要はありません。あなたの大切な人である間田さんの為にも」

 

俺はスポーツマックスをその場に放り投げた。

 

スポーツマックス「げほっ!げほっ!テメェ……覚悟は出来てるんだろうな」

 

そんなとき、DIOが語りかけてきた。

 

DIO『先にやることがある。すぐに代わるから一旦俺に代われ。八幡』

 

次の瞬間には俺はDIOと意識が入れ替わった!

 

急に何を!?

 

八幡『DIO!』

 

DIO「らせん階段、カブト虫、廃墟の街、イチジクのタルト、カブト虫、ドロローサへの道、カブト虫、特異点、ジョット、天使(エンジェル)、紫陽花、カブト虫、特異点、秘密の皇帝」

 

なにやら言葉を緑色の赤ん坊?に語り出したが…なんだ?

 

赤ん坊が近づいてきたぞ!?

 

そんな赤ん坊にDIOが触れた!

 

エルメェス「ハッチ…オメェはあたし達の世界のハッチだな!…14の言葉。テメェ!オーバーヘブンをやる気なのか!?」

 

八幡『な……おいDIO!』

 

な!?なんだと!?そんなことをすればこの世界は…!

 

DIO「安心してくれ。俺はザ・ワールドを捨てるつもりもなければメイドイン・ヘブンをやるつもりはない。目的は……こいつの中に眠るDIOとジョナサンの魂だ!こいつを押さえればプッチは天国に到達できない」

 

DIO(オリジナル)『何だ貴様はぁ!このDIOをどうするつもりだ!』

 

DIO(八幡)『俺の力となってもらうぞディオ!俺は別の世界のジョナサンとお前の生まれ変わり!俺の中でもう一人の俺となるがいい!ジョナサン!協力しろ!』

 

ジョナサン『もう一人の僕であり、ディオ…何が目的かはわからないが…天国はやらないんだな?』

 

DIO(八幡)『ああ!それだけは誓う!ザ・ジェムストーン!大人しく運命を受け入れろぉ!ディオォォォ!』

 

DIO(オリジナル)『天国の阻止だとぉぉぉ!やらせるかぁ!この体を乗っ取り、覚悟ある美しい世界を作るんだぁぁぁぁ!邪魔をするんじゃあない!ザ・ワールド!』

 

ジョナサン『その野望を僕は認めない!止めて見せるぞぉ!ディオォォォ!ハーミット・パープル!』

 

DIO(八幡)『八幡!悪いが俺は自分のスタンドを心の中で使う!何とか現実の方は自力で頼む!』

 

八幡「あのやろう…やっぱり何か企んでいやがった。それにスタンドなしで戦えだと?空条先生とエルメェスさんが苦戦した相手にかよ!くそっ!」

 

オーバーヘブンをやらないのはよかったが、やっぱり何か企んでいたか!それにスタンドが使えないだと!?この状況でそれはなくないか!?くっ!仕方がない!やるしかないか!

 

俺とエルメェスさんはスポーツマックスと向き合い臨戦体制に入った!

 

後で覚えてろDIO!

 

八幡「エルメェスさん。すみません。DIOの奴が心の中でこの世界のDIOと戦っているので今の俺はスタンド能力が無くなっているそうです」

 

スタンドが使えない俺は波紋しか使えない。今はエルメェスさんのサポートに回るしかないな…

 

エルメェス「ハッチ。あんたは無理はすんなよ?スポーツマックスはあたしが倒す」

 

八幡「殺人だけは避けて下さいよ?あなたの手がこれ以上汚れるのは見たくないですから」

 

俺たちの世界でエルメェスさんが重みを背負うのはダメだ。

 

せめてこちらでは…な。

 

いろは「せんぱぁぁぁぁい!」

 

そこに一色が駆けつけてきた!

 

ここでそれは助かる!

 

スポーツマックス「グロリア・コステロの妹と女子供が二人か…よくも俺の任務の邪魔をしてくれた。お前らだけでも殺してやる!」

 

聞いた話だとこいつの能力は透明のゾンビを作ること…。波紋が通用するかはわからないがやるしかない!

 

そんなとき、一色が何やら気づいたのか叫んだ!

 

いろは「!!エルメェスさん!その場から離れてくださーい!何かいます!」

 

ガブッ!

 

エルメェス「ぐああああ!あたしの足が!」

 

くっ!おのれ!よくもエルメェスさんを!!

 

八幡「エルメェスさん!コオオオオ!波紋失踪(オーバードライブ)!」

 

俺の波紋のキックが透明のワニを蹴り飛ばした!

 

八幡「倒せたか!?一色!」

 

いろは「ダメです!波紋が効いていません!吸血鬼のゾンビとは違います!ナイチンゲール・エメラルド!エメラルド・ストラーイク!」

 

一色のスタンドがエメラルド・ストライクを放つに敵に当たった!

 

よし!

 

…あれ?今なんで俺一色のスタンドが見えるんだ?

 

今はDIOのやつが使っているから元々使えない俺が見えるはずが…!?

 

ワニ「ガアオオオオオ!」

 

八幡「………何で俺はスタンドが見えている?今はスタンドの能力が無くなってるんじゃないのか?」

 

そうか!なんで今まで誰も気がつかなかったんだろう。

 

DIOたちの影響で陽乃たちは本来ならないはずのスタンドに目覚めた…。俺は今までDIOのスタンドを借りて使っていた。

 

そう、今までは借りていたんだ!

 

なら…きっと…

 

スポーツマックス「あのガキは厄介だな…あのガキから先に殺してやろう」

 

エルメェス「ハッチ!気を付けて!狙われているぞぉォォォ!」

 

いろは「天井から狙われて…この位置からじゃあ先輩にエメラルド・ストライクが……」

 

エルメェス「イーハ!」

 

いろは「こっちを先に!エメラルド…」

 

スポーツマックス「もう遅い!死ね!クソガキィィ!」

 

俺にスポーツマックスが作り出したゾンビが迫ってくるが何も不安はなかった。

 

己を信じれば…きっと!やってみせろ!

 

比企谷八幡!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「出ろ!俺自身のスタンド!ザ・ワールド!」

 

T・W「無駄ぁ!」

 

どこぉぉぉぉぉん!

 

俺から出現したザ・ワールドが透明のワニのゾンビを殴り飛ばした。

 

そう、俺から出現した…な。

 

エルメェス「ハッチ……スタンドが使えないんじゃあ無かったのかよ!?」

 

八幡「どうして今まで気付かなかったんだ…。陽乃や雪乃、小町がDIOの影響でスタンドが使えるようになったというのなら、俺自身にもスタンド能力が発現していた可能性だってあったじゃないか…」

 

そう、陽乃たちがスタンドを使えるようになったなら俺自身も使える可能性はあった。スタンドを借りていないにも関わらず見えていたのは俺にもスタンドが宿っていたためだ。

 

俺はためしに時を止めてみたが、それはDIOから借りていたザ・ワールドよりも長かった。

 

本来のスタンドのためか!?

 

八幡「馴染む……馴染むぞ!このザ・ワールド!10秒は時を止めていられる!俺本来のザ・ワールドだからか!?」

 

T・W「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ぁ!」

 

ワニ「ギャオオオオォォォォォォ!」

 

俺はザ・ワールドで透明なゾンビにラッシュを叩き込んだ!

 

俺の攻撃を受けたゾンビはバラバラになった。

 

これが俺のザ・ワールドの力か!

 

いろは「凄いパワー………あのザ・ジェムストーンと同じくらいの威力……ワニがバラバラになって消えた…」

 

エルメェス「イーハ!」

 

いろは「はっ!そうでした!殺さない程度に……エメラルド・ストラァァァァァァイク!」

 

一色のエメラルド・ストライクがスポーツマックスに命中する!

 

スポーツマックス「タコォォォォォォォス!」

 

スポーツマックスは壁に叩きつけられ、気絶したようだ。

 

ふぅ、なんとかなったな…

 

いろは「エメラルド・ヒーリング!」

 

一色はエルメェスさんに回復の弾丸を打ち込んだ…。

 

これでエルメェスさんも大丈夫だな、よかった。

 

エルメェス「こっちは十分だよイーハ。あんたは早く別の場所に行きな。あんたの回復力は別の場所でも必要だよ」

 

いろは「わかりました!後は頑張って下さいね♪エルメェスさん。あと、これは回収していきます!弥七もいるみたいなんで、渡してきますね!」

 

そう言って一色はスポーツマックスの襟首を掴んで引きずりながら走って行った。

 

ありがとうな、一色…

 

DIO『ふぅ、こっちもなんとか終わったぞ。疲れた…』

 

八幡「どうやらDIOの方も終わったみたいだ。ジョナサン・ジョースターがこの世界のDIOを吸収したらしい。それをあいつが取り込んだ。砕けた魂の補完までしやがった……」

 

すると俺…DIOが水色のザ・ワールド…ザ・ジェムストーンを発現させた。

 

G・S「よぉ~、エルメェスさん。上手くいきましたよ。比企谷八幡。復活しました。これで他が失敗しても俺は復活できる」

 

ザ・ジェムストーンが喋っている。スタンドに意思を乗せているのか…まあいいけどさ。

 

八幡「で、これが俺のザ・ワールドです」

 

次に俺がザ・ワールドを出現させた。

 

やっぱりDIOとは色が違うな…

 

しかし、さっきから試してはいるがやっぱりダメか…

 

八幡「ハーミット・パープルの方は使えないですけどね」

 

エルメェス「スタンドは1人につき1体のみ。ハッチのザ・ジェムストーンは二人の魂が1つに融合しているから出来た例外中の例外よ。でも、土壇場で自分のスタンドに目覚めるなんて流石だね」

 

G・S「まったくだ。まさか目覚めていたなんてな。それに、最後まで諦めなかったその座った根性がなければ土壇場で気付く事は無かっただろう。本当に大した男だよ、お前は」

 

そんなことはない。ただ、俺はこの世界を陽乃たちを守ると考えていただけだしな。

 

ってエルメェスさん何か怒ってない?

 

DIOに対してだけど。

 

エルメェス「とりあえずDIOハッチ……一発殴っていい?またあんたは1人でこんなことを企んで…」

 

クルッ♪シュゴォォォォ!

 

G・S「逃げるんだよォォォー!」

 

DIOは俺の中に飛び込んで逃げた。おいおい…

 

八幡「結局はDIOも俺が本体だから離れられないらしい。遺体自体は俺の中にあるから。ヤレヤレだ」

 

エルメェス「ならばハッチ!この際だからお前を殴る!殴らせろ!」

 

クルッ♪シュゴォォォォ!

 

八幡「何でだよォォォー!俺は関係ねぇよォォォー!」

 

俺関係ないでしょ!?くそっDIOめ!

 

覚えてやがれ!

 

エルメェス「待て!どっちでも良いから殴らせろぉ!波紋の戦士が本気で逃げるんじゃあない!追い付けないだろぅがぁぁぁ!」

 

それから俺とエルメェスさんの鬼ごっこがしばらく続いた。

 

途中、F・Fを連れた一色と徐倫さんが、アナスイさんとウェザーさんとエンポリオを連れたアナスイさんと川崎と合流した。

 

一色はDIOの魂が復活したことに喜び、他のメンバーは怒ったり呆れたりで反応は様々だった。

 

しかし、俺も怒られているみたいでなんだか複雑だったが…

 

アナスイ(DIO世界)「ウェザー……良いのか?お前の本来の記憶は……」

 

ウェザー「もう俺にドメニコ・プッチの記憶はいらない。俺はもう、ウェザー・リポートとしての1つの人格が形成されている。このドメニコ・プッチの記憶はそっちで処分してくれ。他のスタンドと共に」

 

ナルシソ(この世界のアナスイ)「俺はこれからもエンポリオとウェザーとF・Fと共に生きていく。俺達四人はこれから一緒に生きていくと決めた」

 

F・F「あたしらを助けてくれた感謝の気持ちは今後も変わらない。みんなが出所したら、こっちの世界の空条徐倫に会いに行こうって決めた。そして友達になるんだ。エルメェスは残念だけどね」

 

徐倫「あの子ならきっと良い友達になってくれるわよ。こっちのエルメェスにも伝えておくわ。弥七を通してだけど」

 

スポーツマックスは財団に引き渡される。これでエルメェスさんが無駄に重みを背負うことはない。両方の世界ともな。仇討ちをした気持ちはわかる。俺も陽乃や小町、雪乃たちがそんなことになったらどうなるかはわからない。

 

だか、今は止められる立場にいる。

 

それなら俺のできることをするだけだ。

 

ナルシソ「じゃあな、あっちの世界の俺。その空条徐倫を幸せにしろよ。俺は自分の力で空条徐倫を振り向かせてみせる」

 

アナスイ「やっぱりお前は俺だな。徐倫の良さが分かったか」

 

ウェザー「沙希。お前のお陰で過去の記憶とかに拘らずに済んだ。これからはウェザー・リポートとして胸を張って生きていこう」

 

沙希「頑張りなさいよウェザー。あんたは素敵な男だよ。はぁ…あたしの世界ではあんたは死んじゃっているのが惜しいね」

 

エンポリオ「徐倫。いつかまた、君とは会いたい…」

 

徐倫「残念だけど、お互いの為に2度と会えないのが一番良いんだ。大丈夫、こっちのあたしも大したものよ?父さんには話しておくから、親子として元気で頑張りなさい」

 

それぞれが別れの挨拶をして、私達はGDstから出ていく。

 

そして……最後の決戦を告げる報告がもたらされた。

 

『日の満ちーるこのー○ーやー♪』

 

俺の携帯から…七里ヶ浜か。

 

八幡「七里ヶ浜から電話?何だ?」

 

七里ヶ浜『先輩、エンリコ・プッチの場所がわかりました!ケーブカナデラルのケネディ宇宙センターです!』

 

八幡「プッチを発見?場所は…ケープカナデラルのケネディ宇宙センター?」

 

最後の決戦が近付いてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ふぅ、なんとかなったわね…。』

 

『よかった』

 

『あのままだったら助けに行かないと危なかったしね。すぐに移動できるように構えてたけど無駄になってよかった♪』

 

『我も』

 

『ちなみに間に合わなそうだったらあなたはどうしてたの?』

 

『こう、相手のお腹にえいえいってやろうとした』

 

『いや、…ちゃんのそれは普通に人が死ぬレベルの力だと思うけど…』

 

『なら……はどうした?』

 

『私?まずは八幡に攻撃があたらないようにゾンビを消滅させて本人を私の作り出した異空間に持っていくでしょ?そしたら男として生きていられないようにあそこを消滅させる。次はある程度体が動かないようにするかな?そこからはオシオキノジカンネ。』

 

『』

 

『フフ、ハチマンヲキズツタコトヲ、コウカイサセタカッタノニ』

 

『さあ、私たちも行こっか♪』

 

←To be continued



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鎮魂歌

こんにちは、今回いよいよラストバトルです!プッチが勝つすべはあるのか?ではどうぞー


side雪ノ下陽乃

 

GDstから帰還した八幡達と私達はマイアミのホテルで合流した。

 

八幡たちも無事にやるべきことは終えて無事だった。驚いたのは八幡がDIOに借りているスタンドではなく、自分自身のスタンドを使えるようになっていたことだ。

 

たしかに私たちが使えて八幡だけが自分のスタンドが使えないのはおかしかったけどDIOに借りて使えてはいたから誰も気づかなかった。

 

さすがは八幡だね!

 

そして今現在、何をしているかと言うと…

 

いろは「ハチ君。ナデナデが固いです」

 

G・S「無茶言うな。仕方がないだろ。スタンドなんだから」

 

いろは「スタンドでも甘えたいのに…はっ!なんですか!?ナデナデが固いならキスをすれば良いじゃあないかという事ですか!?たしかに魅力的なお誘いですけどその剥き出しの唇も固そうですしみんなの前ですしなによりやっぱり本当のハチ君の体とキスをしたいので無理です!ごめんなさい!」

 

G・S「みんなの前で出来るかぁ!そう思うならここでイチャイチャするのもやめてくんね?恥ずかしいんだが?」

 

いろは「みんなの前では無理なら別室でイチャイチャしたいという事ですか!?二人きりになってあんなことやこんなことをするつもりですか!?確かにそろそろ散らすのもwelcomeですがやっぱり最初は生身のハチ君が良いので無理です!ごめんなさい!」

 

G・S「全開だな……お前……言っておくけど本体はあの中にまだいるからね?スタンドの中に意識を移してるだけだからね?わかってる?ねえ?」

 

ジョルノ「確かにこれは面白い。あっちの僕が楽しみにしているが分かるよ」

 

仗助「俺はこのラブラブ空間に耐えられないんだが…」

 

陽乃「はちまーん。私にもナデナデしてぇ♪あっちに負けてられないよぉ♪」

 

八幡「はいはい。仰せのままに。お姫様」

 

陽乃「いやぁ、やっぱり遠慮なくイチャイチャできるのは良いねぇ♪DIOの企みもこれだけは許せちゃう!」

 

八幡「一応はDIOの聖なる遺体は入ったままなんだがな?っていうか、明日は決戦だよな?この緊張感の無さは何?」

 

普通にいちゃついてます。DIOはスタンドの姿だけどいろはちゃんと私はもちろん八幡とね!何がどうあれこれで思う存分できるのはいいよね!

 

DIOのことを聞いて一瞬ムカッとしたけど結果オーライだね!いろはちゃんも嬉しそうだしね。

 

SPW「戸塚彩加はクールに去るぜ」

 

徐倫「いやいや去るなよ。もうじき大統領がいらっしゃるんだから!」

 

アナスイ「徐倫……」

 

徐倫「やらないわよ?流石にラブラブ空間のインフレが半端じゃあ無いんだから」

 

どうせならアナスイさんと徐倫さんもやればいいのに…

 

ヴァレンタイン「うおっほん!」

 

あれ!?大統領!?いつの間にいたの!?

 

ヴァレンタイン「終わるまで待っていようかと思ったが、放っておくといつまでも終わりそうに無いようなのでね。そろそろ良いかね?諸君」

 

私達は慌てて姿勢を整える。

 

仗助「だ、だ、大統領!はっはー!」

 

大統領が現れると仗助さんが土下座をした。いろはちゃんに聞いたけど誰かが必ずこれをやるのはお約束らしい。前に風鈴ちゃんもやってたしね…

 

ヴァレンタイン「よろしい。楽にしたまえ。それでは最終決戦に向けて会議を始めよう」

 

大統領の言葉で場の空気が一気に引き締まり、私達は会議を始める。ケープカナデラルへの突入は一旦いろはちゃん達の世界に移動してからになった。既に七里ヶ浜ちゃんを始めファンクラブメンバーも送っており、監視態勢は万全とのこと。うん、いつもどおり。

 

ヴァレンタイン「死んだように眠るDIOくんの姿を見て全員がショックを受けていた。よその別人だとわかっていても八幡くんのあの姿は堪えたらしい。わたしも白良さんという人物に怒られてしまったのだが、あれは生きた心地はしなかった…本当に。忍くんや霊夢くんも怒られていたからな。

 

ヴァレンタイン「そして霊夢くんが怒られているときはそれはもうやばかった…、この私も死を覚悟したよ。その白良さんという人物も相当ショックを受けていたようでDIOくんの姿を見てわんわん泣いていたよ。あと、黒髪の少女もいたような…」

 

白良さん…時々出てくるけど一体何者なのかな?敵ではないと思うけど。お義母さんとは別人みたいだし、お母さんに聞いても詳しくは教えてくれなかったしね。

 

ヴァレンタイン「一色いろはくん。白良さんより伝言だ。君の頑張りに敬意を評して今回は場を譲るが、次に八幡をこんな姿にしたら許さない…だそうだ」

 

いろは「しません…。もうハチ君と離ればなれは懲り懲りです」

 

ヴァレンタイン「そしてDIO君。二度と不完全なレクイエムを使うんじゃない。平行世界から時々監視に行くから覚悟しろと言っていた」

 

G・S「わ、わかりました…マジで誰だ?話を聞く限りめっちゃ怖いんだが…」

 

ヴァレンタイン「それはそうさ。彼女を本気で怒らせたら…いや、これ以上は言うまい」

 

お母さんも絶対に敵に回しちゃダメと言ってたね。

 

ヴァレンタイン「それでは早速ケープカナデラルに突入する。準備は良いかね?」

 

一同『はいっ!』

 

全員が声を揃えて返事をする。

 

ヴァレンタイン「結構!では、どジャアァァァン!」

 

私達は国旗に包まれ、いろはちゃん達の世界へと移動した。

 

ーいろは世界・千葉村ー

 

DIO八幡本体「…………」

 

嘘っ…これがDIOの本体…。別世界のこととはいえこんな姿になるなんて…

 

忍「あら?いろはちゃん」

 

いろは「……ハチ君……必ずあなたをここに戻すから待っててね……」

 

G・S「俺はここにいるんだがな…」

 

忍「そう…決戦なのね。八幡ちゃん。もう無理はダメよ?」

 

ふと、隣を見ると八幡がかなりショックを受けていた。同じ自分だからこそ余計にかな。私だってこれがもし八幡だったら耐えられるかどうかはわからない。それでもいろはちゃんはそれを押し込めて必死に戦っている。すごいね…

 

八幡「DIO……行くぞ。お前をこの体に戻すために!その為に俺達は頑張ってきたんだ!」

 

陽乃「実際に目にすると堪えるわね…こんな姿の八幡」

 

小町「グズ……お兄ちゃん……」

 

雪乃「義兄さん…DIO義兄さん…やるわよ」

 

私達全員が頷き、改めて決意した。

 

忍「あれ?でもいろはちゃん……?あな」

 

ヴァレンタイン「ではもう一度…どジャアァァァン!」

 

そうして私たちはこの場を後にしたのだった。

 

side比企谷八幡

 

再び俺たちの世界のフロリダ・ケープカナデラルに来た。

 

七里ヶ浜「待ってましたよ?八幡先輩…グスッ」

 

そこには七里ヶ浜を始めファンクラブメンバーがケネディ宇宙センターの前で待ち構えていた。その目は赤く染まっていた。

 

七里ヶ浜「DIOさん……あなたの体のあんな姿を見せられれば八幡ファンクラブはみんなショックを受けますよ!あなただって比企谷八幡先輩なんですから!」

 

まあ、そうなるよね。やれやれ…これは俺が言うことではないな。

 

八幡『お前から感謝を伝えてやれ。みんなに』

 

俺はDIOに一時的に体を貸した。

 

お前自身の言葉で伝えないとな。

 

DIOは俺の体を使い七里ヶ浜を撫でた。

 

DIO「DIOだ、悪かった。お前達には世話になった。弥七も含めて無量に感謝する。多分お前達ファンクラブとはここでお別れだと思うが本当に世話になったな。ありがとう。そして元気でな。アリーヴェデルチ(さようなら)。七里ヶ浜とファンクラブのみんな」

 

七里ヶ浜「目は腐ってますが、やっぱり八幡先輩ですね。ここでお別れなのは寂しいですが…。お元気で。さよならです(アリーヴェデルチ)。比企谷先輩」

 

ファンクラブ『さようなら(アリーヴェデルチ)!比企谷先輩!』

 

DIOはコントロールを俺に返し、再び魂の中に潜る。

 

いよいよ最後の決戦だ…

 

奴はロケット発射台の近くにいるらしい。

 

八幡&DIO「『行くぞ!最後の戦いに!』」

 

一同『おう!(はい!)』

 

ーロケット発射台ー

 

そこには祈りを捧げながら嘆きの声をあげている男の姿があった。

 

あれがプッチ…

 

プッチ「神よ!何故我が身にこんな試練を与えるのですか!どこに行かれたのですか!」

 

既にこの男は正常な判断が出来ていない。狂ってやがる…。

 

DIOに聞いたところ真面目で誇り高いやつだと言っていたがそんな姿はどこにもない。

 

ただそこにいるのは狂人だ…

 

風鈴「あなたを可哀想だとは思わない。あなたは家族に手をかけた!」

 

材木座「貴様は最大のタブーを犯している!もはや貴様は神父でも何でもない!」

 

小町「弟を…血の繋がった弟を殺そうとした」

 

戸塚「例えそれが知らなかったとは言え、愛し合う血の繋がった兄妹を止めたかったにしても!何も殺そうとする必要はなかった!」

 

雪乃「全てはあなた1人の自己満足の為に…」

 

SPW「しかもその結果が妹を死においやった!」

 

アナスイ「そして世界に絶望して起こした行動が徐倫を嵌め、承太郎さんから記憶のディスクを奪い…」

 

エルメェス「世界を一度滅ぼそうだなんて…」

 

沙希「あんたが神に見捨てられて当然なんだよ!誰があんたの為に祝福なんて与えるか!」

 

仗助「自分が絶望したんならよぉ、テメェだけが滅びれば良かったんだよ!テメェは同じだ!吉良吉影と!」

 

ジョルノ「お前が見いだした真実には決して到達させない。お前に相応しきは完全なる消滅。それだけがお前に許される真実だ」

 

陽乃「世界は…これからも回り続ける!決してあなたに滅ぼさせはしない!」

 

八幡「人の数だけ本物は存在する…勇気も愛も…覚悟だって!お前には勇気がなかった!妹を殺し、絶望を乗り越える恐怖を乗り越える勇気が!」

 

DIO「覚悟もなかった。自ら生み出した絶望の暗闇の荒野の中でも進むべき道筋を作り出す覚悟が!」

 

いろは「わたしは進んだ!ジョナサンを失い、絶望の淵に立っても!ジョージを失っても!リサリサが行方不明になっても!最後まで勇気も覚悟も捨てずに進んだ!それはハチ君を失っても!覚悟のないあなたに、天国なんて絶対に訪れない!これで最後です!アーシス!スクランブル!」

 

一色の号令で全員がスタンドを出す!

 

プッチ「言わせておけばクソどもがぁぁぁぁ!もうどうなっても良いっ!私が狂気におかされているならぁ、とことんまで狂気に狂ってやるぞぉぉぉぉ!ザ・オーガぁぁぁぁぁ!」

 

プッチはディスクを頭に突き刺し、その姿を変えた!

 

プッチ「がぁぁぁぁ!」

 

初手でいきなりやられた!なんだこの力は!?

 

有り余るバカ力でジョルノさんと仗助さんがいきなり再起不能に!腹を抉らた…ように見えたのは一瞬で、すぐに傷は塞がった…。2人とも治すことができる能力だからお互いに治したのか!?

 

いや、違うこれは…

 

その後も誰かがやられた思っていたら瞬時に治る。そうして拮抗していたがさすがに被害もある。

 

ジョルノ「矢が……破壊された。ゴールド・エクスペリエンス・レクイエムが使えない…」

 

ジョルノさんのレクイエムが封じられた!

 

でも、またまだそれだけじゃない!

 

プッチ「何故だ!確かに手応えはあったのに!」

 

プッチは一向に倒れないこちらの戦力に困惑している。

 

というかこちら側も瞬時に治ることに関して困惑しているものもいる。そりゃ誰だって驚くわな。

 

DIO「無駄だ、エンリコ・プッチ。お前は所詮その程度。アイツのスタンドを奪わなかったのがお前の敗因だよ」

 

ありがとうな、後で好きなだけ撫でてやるからな。

 

今は頼らせてもらう!

 

陽乃「うりゃりゃりゃりゃりゃりゃぁ!」

 

陽乃がプッチの体を刻む!わずかにだが奴に傷を作った!

 

風鈴「ミサイル!行けぇ!」

 

風鈴がスタンドで書いたミサイルを直撃させる。少しだがダメージを与える!

 

プッチ「ガキがぁ!」

 

材木座「やらせん!」

 

ガシィ!

 

材木座も負けていられないといったかんじにスタンドを使った!

 

力負けしてはいるが、あのパワーをある程度抑えた!

 

小町「ルビーレーザー!いっけぇ!」

 

シュウウウ…

 

小町がルビーレーザーを撃って奴の肩を蒸発させた。

 

戸塚「彩加!」

 

SPW「うんっ!ラリーだ!」

 

二人の戸塚がラケットでプッチをボールに見立ててラリーを始める。

 

スピードワゴンの方の戸塚が限界を見極めて最後のスマッシュを叩き込んだ!

 

雪乃「フリージングビーム&フリージングカッター!」

 

飛んでいったプッチに雪乃がスタンドで冷気によるビームとかで次々と凍らせる。

 

いろは「エクセス・ラッシュ!」

 

沙希「サマーハプノ・サファイア!」

 

徐倫「ストーン・フリー!」

 

N・E「無理無理無理無理無理無理!」

S・S「パパウパウパウパウパウパウ!」

S・F「オラオラオラオラオラオラ!」

 

一色による過剰回復と川崎による低血糖がプッチを襲った!

 

足りないパワーは徐倫さんが補っている。

 

アナスイ「外は強靭でも、中身まではそうではあるまい!潜行しろ!ダイバー・ダウン!」

 

アナスイさんのダイバー・ダウンがプッチの足をバネみたいに変えた!これでプッチは地面に足を付けて攻撃をすることは出来ない!

 

プッチ「だったらこれならどうだあ!」

 

プッチは有り余るパワーでそれを持ち上げた!

 

おいおいそれはシャレにならないぞ!?

 

プッチ「スペースシャトルだぁ!」

 

俺達全員を叩き潰す為にスペースシャトルを俺達の所に落としてきた!頭おかしいだろ!いくらすると思ってんだ!

 

だがな…

 

DIO「トゥルー・ザ・ワールド・ネオ!八幡、これをお前に託す!」

 

俺たちのスタンドを…2つのスタンドを1つのスタンドにすれば!

 

八幡「わかった!行くぞ!ザ・ワールド・ネオ!真の新たなる力で時を止めろ!」

 

なんとなくだが…融合したザ・ワールドが止められる時間は1分…

 

これだけの時間があるならば…できる!

 

八幡「波紋で体を強化して…DIO!頼んだ!」

 

DIO「任せろ!コォォォォォ!」

 

DIOに体を貸し、DIOと波紋を同調する。てか川崎と弥七まで同調させやがった…、おいおい。そんなこともあったが全員を担ぎ上げ、音速の速度で猛ダッシュ!スペースシャトルの射程外に逃れ、爆発の範囲外まで避難完了だ。

 

DIO「そして時は…」

 

八幡「動き出す…」

 

ゴォォォォォォォォォォォォォォン!

 

スペースシャトルの落下により火の海になるケネディ宇宙センターの発射台周辺…

 

巻き込まれてたらやばかったな…

 

プッチ「勝った………勝ったぞぉぉぉぉ!」

 

完全に俺達を潰したと思ってホッピングしながら高笑いをするプッチ。うん、キモい!

 

DIOはプッチからスッた矢を取り出した!

 

いろは「ハチ君……まさかレクイエムを……」

 

徐倫「待て!また魂が砕けるぞ!」

 

DIO「安心しろ。ザ・ジェムストーンはハーミット・パープルとザ・ワールドを二つ同時に操っていたスタンド。二つのレクイエムを1人の魂でやっていたから俺の魂は砕けた。だが、今の俺は3つの魂がある。俺と八幡とこの世界のジョナサン&ディオがな…これだけの魂が支えるんだ。今度は砕けない!終われ!プッチ!」

 

DIOはたった一つの魂で2つのレクイエムをやったために今回のことが起こったが今ならきっと…!

 

DIOはプッチの矢をザ・ワールド・ネオに刺した!

 

そして世界は……暗転する。

 

ー暗転の世界ー

 

レクイエム「ようやく、真実に到達したな。DIO…いや、比企谷八幡」

 

八幡「これが…レクイエムの世界…」

 

レクイエムってこんなかんじになるのか…

 

てかスタンド自身が喋ってる!?

 

DIO「レクイエムのコントロールか。砕けた魂が逆にこの領域に達する切っ掛けになるなんてな…」

 

レクイエム「だが、これは始まりだ。お前は更に先に進まねばならない。ウルフスに対抗するには、世界の真実を越えねばならない。それが真なる神がディオ・ブランドーとジョナサン・ジョースターに科した使命。真実に達すると言うことは神の神子となること…」

 

うん、いろいろやばいことということが理解できたな。

 

ハチマンシラナイ

 

八幡「大変な事になったな…DIO」

 

DIO「全くだ。この場をとっとと終わらせるぞ。ザ・ワールド・ネオ・レクイエム…消滅させるぞ…エンリコ・プッチを消す!お前という存在は記録からも記憶からも、何一つとして存在しない!それが真なる世界の鎮魂歌!消えてしまえ!全ての平行世界から!エンリコ・プッチ!」

 

レクイエム「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!無駄ぁ!」

 

プッチ「うがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!消える!私が…私が消えるぅ!」

 

八幡「全ての消滅……記憶からも記録からも何も残らない……存在そのものが無かったことにされる…その魂ですら…閻魔帳からも弾かれる消滅…これもまた、1つの地獄……救いが無いのはそれを黙って見ていることしか出来ない…考える事を止める事も出来ない…」

 

DIO「こいつがやったことの結果は世界の修正力で残念ながら元に戻せない。どんなスタンドも歴史の修正力は変えられない。だが、エンリコ・プッチが存在しなかった…完全なる消滅。それがザ・ワールド・ネオ・レクイエム。天国を目指し、失敗した者の末路は地獄の中の地獄であることが相応しい。世界からアリーヴェデルチ(さよならだ)エンリコ・プッチ」

 

レクイエム「ひとまずはお別れだ。研磨されし原石、ザ・ジュエルよ。更に磨かれ、真なるザ・ジュエルになることを…そして、世界の希望となれ…比企谷八幡」

 

レクイエムは一瞬視点をずらした後に消えた

 

そして時は動き出す…

 

 

仗助「はっ!俺達は何を!?うおっ!何だここは!辺り一面が火の海じゃあねぇか!クレイジー・ダイヤモンド!」

 

仗助さんが爆発したスペースシャトルを直した。ケネディ宇宙センターは何事も無かったように平穏を取り戻した。

 

…てか何やってたんだっけ?

 

八幡「何があったんだ?凄い戦いがあったことだけは覚えているんだが…これがレクイエムの力か?」

 

レクイエムが何かしたのは理解しているだがさっぱり分からん。

 

G・S「終わったんだよ。全部がな」

 

DIOはそういいながら矢を破壊した。

 

八幡「何だか知らないが……終わったぞぉぉぉぉ!」

 

こうしてよくわからないまま終わったのだった。

 

エンリコ・プッチ(ザ・オーガ)…消滅(イレイズ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『なるほどね、あれがレクイエムなのね♪さすがの私も驚いたけどね、こっち見てたし』

 

『でも、我達覚えてる』

 

『だって私があらゆるものとの繋がりを反射的に切ってレクイエムの影響を受け付けないようにしてたからね♪』

 

『』

 

←To be continued




用語解説
『スタンドの矢』
刺されることによりスタンドが発現する矢。またスタンド使いが本人に刺すと新たな能力に目覚め、スタンドに直接刺すとレクイエムに至ることが判明している。本城さんの世界ではそのうちの一本はマリアナ海溝の深い場所にあり、その他の矢は厳重にSPW財団などが管理している。


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約束

こんにちは、今回でこのお話しは一応完結です。異世界の八幡たちの続きの物語は本城淳さんの作品で!ではどうぞー


side雪ノ下陽乃

 

ケネディ宇宙センター

 

G・S「………………」

 

G・S「……………ぐあああああああ!」

 

G・S「終わったぁ!一週間も経って無いけど長かったぁ!」

 

ゴンッ!

 

雄叫びを上げるDIO(スタンド)に徐倫さん(スタンド)が拳骨を落とした。

 

徐倫「紛らわしい事をするんじゃあねぇ!本当に心配したんだから!」

 

G・S「少しぐらい余韻に浸ったって良いだろうが!あとスタンドで拳骨するな!徐倫!」

 

徐倫「スタンド相手なんだから素手で殴ってもすり抜けるだけだろうが!」

 

いろは「ハチ君!」

 

いろはちゃんはスタンドで抱き付き、思いっきり泣いていた。

 

よかったね、いろはちゃん…

 

八幡「あー……!何だかスッキリしないけど、やっと終わった!」

 

陽乃「本当だね!やっと日本に帰れるよ!」

 

私は八幡と抱き合った。これで終わりだね!

 

八幡「ところで、お前の本体はどうなるんだ?」

 

あ、たしかに今は八幡の中にDIOがいるけどどうするんだろう?

 

と、疑問に思っていたらDIOが突拍子ないことをした。

 

G・S「ああ、それなら」

 

八幡「えっ?お、おい!」

 

八幡の胸からなにやら遺体みたいなものが飛び出してきた。あれがもしかして最初八幡が見つけたもの?それはいろはちゃんの方へと飛んでいった。

 

そしてそのままいろはちゃんの中に入っていった。すると、いろはちゃんにアホ毛と耳の3連黒子ができた。逆に八幡と小町ちゃんからは星型のアザを含め消えていた…

 

もともとあるアホ毛は別だけどね。

 

八幡「もしかして…最初からいつでも抜け出すことが出来たのか?」

 

G・S「さあな。だが、楽しかったよ。お前の中は」

 

八幡「くそ…最後の最後まで…このペテン師め」

 

思っていたとおりDIOは自らの意思で移動できたらしい…

 

だったら初めから言ってよ!!

 

無駄に心配かけないでよ!そのうちいろはちゃんたちがキレても私たちは知らないよ?

 

ちなみに仗助さんとジョルノ兄さんはそれぞれ用事があると言って別れた。また会えるよね?

 

そして私たちといろはちゃんたち、大統領は交えて向かい合う。

 

G・S「お別れだな……まぁ、この世界は楽しかったから今度は普通に遊びに来るかも知れないが」

 

材木座「楽しい夢のような時間であった。我はこの体験を是非とも小説にしたい!何が原因で何が目的だったかは覚えておらぬが、そこは何とか想像力でカバーしようではないか!お主達も元気でな!」

 

風鈴「本当にお世話になりました!新しい友達も出来て本当に嬉しかったです!」

 

戸塚「僕もです。また少し、僕は成長できた。そしてそっちの八幡も元に戻れるといいね!」

 

小町「ゴミぃちゃん?もう二度とこんなことにならないようにね♪今度は体を持ってこっちの世界に来ること!いいね!」

 

雪乃「そうじゃないとザ・ジェムストーンを氷つけにするんだから。二人の義兄さんが並び立つところをみてみたいわ」

 

八幡「じゃあな。異世界の俺達。俺の事を忘れるなよ?」

 

アナスイ「良いであいだった。また君達には会いたい」

 

エルメェス「こっちのあたしの事も頼んだよ?」

 

SPW「さようなら。彩加。またいつか…」

 

沙希「今度は波紋を教えに来るよ。じゃあね」

 

徐倫「この世界が宇宙の黄昏にならなくてよかったわ。次に来るときはただの観光で来たいわね。こっちのあたし達の事が気になるし」

 

いろは「皆さんと会えて本当に良かったです。いつも平行世界では必ず何かいさかいがあるんですけど、今回はそういうのがあまりなくて良かったです♪本当に気持ちの良い人たちでした!……一人を除いては」

 

うんうん、よかった…ってことはない!

 

みんな忘れて1名はそのまま帰ろうとしてるけど帰さないわよ!

 

陽乃「ちょーっとストップ!」

 

陽乃「DIO。何か忘れてない?」

 

G・S「何を?」

 

DIOこのままとぼけて帰ろうとしても無駄よ!私はしっかり覚えているからね!

 

陽乃「DIO……あなたの復活を見届ける事と、みんなに感謝を伝える事を私達と約束したわよね?なに良い雰囲気を醸し出して逃げようとしてるのよ!」

 

そう、マイアミビーチで約束したにも関わらずDIOは逃げようとしていた!このまま逃さないわよ!

 

私が指摘するとDIOは顔をしかめた。やっぱりそのまま帰ろうとしていたでしょ!

 

G・S「チッ!覚えてやがったか…うやむやにしてバックレようと思ったのに…」

 

八幡「あっ!確かに!DIO……お前という奴は…」

 

小町「ゴミぃちゃん……ポイント低いよ」

 

戸塚「全く反省してないね。DIO…君って人は」

 

G・S「あー…わかったよ。閣下、先にこいつらをどジャアァァァンしてもらって良いですか?ちょっとだけアーシスの人間で話したいことがあるので」

 

八幡「バックレないよな?」

 

八幡が念入りに確認する。そりゃそうでしょ。今まで散々欺いてたんだからね!

 

G・S「本体の前で見張られてるんだろ?逃げたくても逃げられるかよ。それに、今の俺の本体はいろはだ。離れたくても20メートル以上は離れられん。ハーミット・アメジストの射程からはな」

 

それならいいけど…

 

ヴァレンタイン「では先に彼らを連れていこう。良ければ連絡をくれたまえ。それでは良いかね?はるのんとはちまんくん」

 

陽乃「何で最後にその呼び方?」

 

八幡「一色。逃がすなよ」

 

いろは「はい♪というか逃がしません。一生」

 

八幡「その辺りは安定の一色だな。じゃあ、お願いします。閣下」

 

ヴァレンタイン「どジャアァァァン!」

 

大統領が国旗に私達を包みいろはちゃん達の世界へと飛んで行った。

 

約束を果たすために…

 

 

 

でも、私たち、さらにDIOたちも気づくことができなかった

 

私たちを見ている人物がいたことに…

 

 

 

陽乃「あ、そうそう。八幡、弥七ちゃんの正体わかった?」

 

八幡「ん?ああ、途中からだけどな。DIOと川崎、徐倫さんは初めからわかってたみたいだけどな」

 

陽乃「なるほどね、私もすぐわかってたけどやっぱりすごいね」

 

八幡「そうなのか?まあ、お望みどおり頭も撫でてやったら凄く嬉しそうだったからいいだろ」

 

陽乃「え?いつの間に?」

 

八幡「ん?さっき飛ばされた異空間で…」

 

陽乃「」

 

八幡「なんか急に時が止まったと思ったら弥七と2人で飛ばされて、驚いたけどな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ふぅ、ひとまずは終わったみたいね!よかったよかった♪』

 

『よかった』

 

『八幡も弥七ちゃんにお礼を言えてよかったし、弥七ちゃんもナデナデしてもらえたから一石二鳥だね♪』

 

『…ちなみにその矢は?』

 

『ん?ああ、これのこと?これは八幡がプッチから奪ってレクイエムを発動させるために使った矢だけど?』

 

『それは八幡が破壊したはず…』

 

『あ、だから復元させちゃった♪ついでにジョバーナ君が折られた矢も一緒にね♪』

 

『』

 

『で、こっちが…』

 

『それはまた別の矢?』

 

『そうそう、これはとある海溝で見つけたものね!まあまあ深いところにあったけどね。誰か落としたのかは知らないけどね』

 

『そしてこの矢はスタンド本体に刺すとレクイエムになり、スタンド使い本人に刺すと新たな能力が目覚めたりするけど、まだスタンド能力に目覚めてなくスタンドの素質がある人に刺すと…』

 

グサッ!

 

『こんなかんじでスタンドが発現するってかんじね!』

 

『』

 

『ん?どうしたの?』

 

『別に…、我も刺す』

 

『え?あなたも刺すの?まあ、万が一私が回復させるからいいかな?じゃあいっくよ〜!えいっ!』

 

グサッ!

 

『これが我の…』

 

『大丈夫そうだね、これならもうヴァレンタイン君から借りたゴーグルとグローブとかはいらないかな?まあ、なくてもやる気出せばできたけど…』

 

『我もそう思う』

 

『だよね!それとこのディスクの残骸はどうしようかな?とりあえず沙希ちゃんはのだけ復元しておこうかな?八幡の助けにもなるしね!で、これを…』

 

ヒュン!

 

『沙希ちゃんの本人のところに入ったからよし!後は弥七ちゃんがなんとかするでしょ』

 

『次はこのゴーグルとかは返しに行って…』

 

シュン

 

『これでオッケーね♪』

 

『で、この矢とディスクの残骸は異空間に厳重に封印してっと…。あ、その前にこの矢のウィルスを解析しとかないと…』

 

『よし!終わり!さてさて次の世界に行こっか!』

 

『次はどこ?』

 

『渡したパンフレットに書いてあるわ』

 

パラパラ

 

『…ボーダー、トリガー?』

 

『そうそう、その世界にも八幡の別れた魂の一つがあるからね』

 

『我、八幡守る』

 

『うんうん、じゃあレッツゴー♪』

 

『おー』



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