我輩は○○である IF (far)
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【拾った人が】ヒーロー編【違ったら】

 我輩はオリ主である。

 生まれてまもなく、両親に捨てられてしまったあたりも、そう感じざるを得ない。

 こんな補正は、いらなかったのであるが。

 

 だがまあ、捨てられてしまったものは仕方が無い。この路地裏で、ダンボールの中、せいぜいミーミーと鳴くのみである。

 

 なにせ、我輩は猫であるからして。

 

 この世界。どうやら、いわゆるヒロアカ世界であるようで、個性なるものが存在するのだ。

 その中でも、我輩は異形系。動物や虫の、珍妙な外見を持って生まれてしまった、少々人より外れた見た目の生き物なのだ。

 せいぜい猫耳が生えている程度であったなら、もしかして我輩は捨てられなかったのであろうか。

 

 顔は、毛もヒゲも生えている猫そのものである。目の左右辺りと頭の真ん中に縞模様の入った、黄色い毛の猫である。

 

 捨てられたことが、存外に堪えておるらしい。どうにも、動こうという気にならぬ。

 ここはひとつ、心のままに、不貞寝をしても良いのではなかろうか。

 

 うむ。そうしよう。なにせ、ほら。我輩をしかる人も、せかす人も、助けてくれる人だって今はおらぬのだ。

 自由である。

 

 

 人はみんな、与えられた役割を生きている。それは雨の中、カサをさすように当たり前のことだ。

 記憶を無くした街に住むネゴシエイターは、そう言われて、こう返した。

 

 

「雨の中、カサをささずに踊る人間がいてもいい。自由とはそういうことだ」

 

 

 雨の中、カサをささなかったら、当然ぬれる。

 体調を崩し、カゼもひくかも知れぬ。だが、それでも。踊ることを選ぶ自由は、人間なら誰でも持っているのだ。

 バカなことをしても良い。賢くあることも、また良い。

 

 

「人生は絶え間なく連続した問題集や」

 

 

 乾いた星で、銃を取った神父はそう言った。

 何が正解かもわからない、答え合わせもできない、欠陥品の問題集だ。

 なら、せめて自分が納得する答えを選んでも良いのではなかろうか。

 

 捨てられた路地裏で、ダンボールの中で丸まっていても良い。

 すぐさま立ち上がって、歩き出さなくても良い。

 

 そうする自由くらいは、我輩にだって有ると思うのだ。

 

 

 

 そう思っていた時期が、我輩にもありました。

 

 

 

 捨てる神あれば、拾う神あり。

 昔の人は、上手い事を言ったものであるな。

 

「さすがにこれは私も笑えないわねー」

 

 そんなマジになってる自分にはウケる!

 そう言って笑う、オカしな女に拾われてしまったのだ。

 

 ええ~。

 

 それが。我輩の、その時の素直な感想であった。

 正直。今でも、あまり変わってはおらぬ。

 

 スマイルヒーロー Ms.ジョーク。本名、福門(えみ)。我輩の育ての親であるが、その、なんだ。

 色々と、残念な人であった。

 

 スマイルヒーローと名乗るだけあって、笑顔がよく似合う人であった。

 なお、ヒーロー活動中はマスクで顔を隠す模様。

 

 相手を強制的に笑わせることで、思考や行動を妨害する個性 爆笑 の持ち主でもあった。

 対象が無差別で、敵も味方も自分も笑いながら戦う、その光景は狂気に満ちていると評されておる。

 

 笑いの絶えない明るい家庭、が信条であるらしいのであるが。

 その冗談は、実は笑えない出来のもののほうが、かなり多かった。

 

 ただ、まあ。それでも、だ。

 そんな彼女に、救われてしまったのも。また、事実である。

 ゆえに、仕方が無い。仕方が無いのだ。

 我輩がヒーローを目指してしまうのも、また、仕方が無いことなのである。

 

 ただ。問題がひとつ。我輩の個性が、とんでもない厄ネタであった、ということだ。

 死者の個性を、時折受け取る事ができるのだ。

 

 死体と顔を合わせると、相手と目が合ったという感覚に襲われる。

 そして相手が目を逸らせば、それで終わり。何も起きないままなのだが。

 ナニカを差し出されたような感覚がやってくると、その人の持っておった個性を、受け取れてしまうのだ。

 

 さすがに異形系は無理であろうし、いくつまで受け取れるのかも、わからぬ。

 むしろ、わからぬことのほうが多い。なにせ、この個性。誰にも話してはおらぬゆえに。

 

 なぜならば。ほら。居るではないか。この世界の、裏社会を統べるお方が。

 オール・フォー・ワン。

 キミ、いい個性持ってるね。あの人にそう思われたら、人生が終わってしまう。この世界のとびっきりの厄ネタである。

 

 なにかよくわからない個性だけど、成長しているようだし、もう少しほうっておこうか。

 あの人にはそう思ってもらって、見逃してもらい、あの人が逮捕されるまで生き延びる。それが我輩の計画である。

 無論、目を付けられないのに越したことはない。しかし、それはなぜか無駄な気がするので、考慮しないことにしたのだ。

 

 だって、ほら。目立ちたくないとか言ってるオリ主って、絶対に何かに巻き込まれるじゃろ?

 

 だから、目立ったとしても、生き延びられるように。そういう意図であるのだ。

 オリ主の端くれとして、雄英の入学を目指すのであるし。ある程度目立ってしまうのは、仕方が無いのだ。

 

 Ms.ジョークが傑物高校の教師なので、そちらへの入学も考えたが。

 面白くなさそうなので、却下である。

 面白いかどうかで、決定したあたり。我輩も、Ms.ジョークの影響をかなり受けている気がしてならない。

 

 

 

 そして個性を受け取ったり、その個性で事件に巻き込まれたり、事件を起こしたり。

 たまたま通りすがった、我輩にソックリな猫のお巡りさんに「パパ?」と呟いてみたり。

 口からダバーと何かを垂らす、黒い謎の生き物を連れた、やはり我輩ソックリな人物に、よくわからない個性をもらったり。

 

 そんな様々な出来事を越えて、我輩は雄英高校へと入学を果たした。

 

 そして、気付いた。

 今が、原作の三年前だ、と。

 つまり。

 

 我輩が卒業した、その次の年から原作開始という、すれ違い状態であるな。

 

 ダメじゃねーか。

 

 思わず、素でツッコミを入れてしまったが。物は考えようだ。

 

 

「逆に考えるんだ」

 

 

 あの英国紳士も言っておった。

 この場合は、卒業なんてしなくってもいいやと考えるのだ。

 留年してもよし。職員などの形で残るのもよし。要は、学校に居座ればいい。

 

 とりあえずは、力だ。力があれば、あるだけ取れる選択肢が増える。

 教員免許は大学に行かねば取れぬので、教師にはなれぬが。物質召喚や修復の個性を活かせば、用務員にはなれそうであるしな。

 それらの個性をきたえつつ、コッソリと個性も増やしてゆこう。

 

 さあ。高校生活の始まりだ。ここから、ヒーローになりに行こうか。

 

 

 

 そして相澤先生にクビにされ、結局傑物に転入してヒーローになった我輩が、ここにおるじゃろ?

 

 なんか軽いノリすぎて、不適格であると見なされてしまったらしいのだ。

 個人的な復讐として、軽く洗脳の個性を使ってMs.ジョークとくっつけた我輩は、悪くないと思う。

 なんだかんだで二人が幸せそうなので、そこは見逃して欲しい。

 

 お義父さんと呼んだら、私はおかあさんと呼んでくれないのに、とMs.ジョークがスネた。

 素直にそう呼んでみたら、コロッと機嫌が直ったが。チョロい。

 

 そして。そういえばUSJだったかで、このお義父さんがボロボロになっておったっけ、と思い出したので。少し介入してみることにした結果。

 

 原作補正さんが、完全に死亡してしまった。

 

 死柄木 弔。登場と同時に、まさかの事故死である。

 

 

「『ボクは悪くない』」

 

 

 二重にカッコ付けて言いたくなるほどに、我輩はそう主張するものである。

 違うのだ。本当に、悪気は無かったのだ。

 ただ、我輩は。ワープホールから、ワラワラとヴィランが出てこようとしているのを見て、当然の疑問を口にしただけなのだ。

 

「これ以上出てこれぬよう、無効化を!」

 

 そう、言っただけなのだ。

 その結果。

 

 ワープの途中で、ワープホールが消滅してしまったら、どうなるのかというと、ね?

 

 うむ。まあ。ひとことで言うならば、だ。

 

 見せられないよ!

 

 という、状態であるかなあ。

 もしくはフレ/ンダ状態とでも言おうか。

 

 それで、どうなったかって?

 

 ヴィランとは言え、人死にが出たので騒動にはなった。主に、マスコミが騒動にした。

 しかし謎生物の校長が、それを抑えた。個性 ハイスペックは伊達ではないらしい。

 残された痕跡から、脳無の異常性や危険性を割り出した。そして、生徒たちの安全を守るための、適切な対応だった。そう、世間に理解させてしまったのだ。

 おかげでウチのお義父さんは、ヒモに転落する危機から救われた。ありがたいことである。

 

 一方、オール・フォー・ワンは後継者を亡くしたことから、地下へともぐった。

 別の後継者を探して、育てるつもりなのかもしれない。

 

 現在、我輩は彼の組織や情報網へ、気付かれぬようにコッソリと侵食を始めている。

 洗脳による、乗っ取りだ。

 ひとりひとり。ゆっくりと、だが確実に。二重スパイを量産中である。

 

 別に、彼に成り代わろうとか、そういうことではない。

 彼の作り上げてしまっている組織が、社会に深く根を張りすぎてしまっておるのだ。

 仮に、それをそっくり取り除いたとしよう。きっと、その日のうちに、社会は壊れてしまうであろうさ。

 

 オール・フォー・ワンその人のみを、取り除けるならばだ。残った組織の面々は、何食わぬ顔をして、表の社会の一員であり続けるだろう。

 口をぬぐって、何もなかったようにふるまって、だ。

 

 だが、しかしだ。もはや、そうはならない。ならないかも、しれないのだ。

 そうしてしまったのは、我輩だ。

 悪くは無いけれども、我輩だ。

 

 責任くらいは、取らねばならぬ。自由にふるまった責任からは、逃げてはならぬ。

 それが誇りというものだ。

 

 正直、面倒ではある。だが、やってやるとしよう。

 こちらの正体を悟らせず、組織を乗っ取り、黒幕を引きずり出す。

 スリルとやりがいだけは、満点だ。ああ、やってやるのである。

 

 ゆくぞ、オール・フォー・ワン。

 そのラスボスの位置と、組織と、あわよくば個性までも。

 その全てを、この妖怪ヒーロー トムキャットが受け取ってやるのである。

 

 さあ。我輩の戦いはこれからだ!

 

 

 

 <完>



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【朝起きたら】脳無編【なっていた】

リハビリがてら。


 我輩は脳無である。

 少しばかり、オイタが過ぎたのであろうか。気付けば、あれよあれよという間に改造されておった。

 しっかり麻酔はかけてくれていたあたり、変なところでの心遣いを感じてならぬ。

 こういう妙な心遣い。これ、おそらくは先生の指図での処置であろうなあ。

 

 だって脳無なのに、ばっちり意識が残っておることであるし。

 

 しかも何やら。にわかには把握できぬほどたくさんの個性が、この身体に入れられているのだな。これが。

 

 そして、そんな身体が。別に拘束されているわけでも。洗脳されているわけでもなく。

 普通に。医務室らしき部屋に寝かされていて。

 

 目の前の小さな紙に。「晩ご飯までには帰ってこいよ」と書いてあるのだが。

 

 我輩。さすがにこの状況に、困惑せざるをえぬのであるが。

 

 えぇ……

 

 それしか言葉が出てこない。思考もまとまらぬ。パッとも、シャッキリともせぬ。

 

 ぢっと手を見ると、手の平には肉球が残されていた。だから、そんな妙な気遣いはいらぬのである。

 

 さて。

 

 どうすればいいのか、本気で解らぬ。

 はてさて。正解など、用意されているのであろうか。このまま寝て起きたら、あっさりと元に戻っている可能性も否定できないあたりも、実に困る。

 だが。せっかくの機会なのだ。何か、こう。脳無ならではの何かをやってみたいではないか。

 

 考える手がかりは、二つ。一つは、この体に宿った、大量の個性。

 

 だが、これ。大量すぎて、どれが手がかりなのかわからぬのであるな。

 

 二つ目。書き置き。

 晩ご飯までには帰ってこい。帰るためには、すなわち、出かけねばならぬ。

 

 ははあん。これはつまり。

 外で何か、しでかしてこい。そういうことであるな?

 たまにはヴィランとして。普通のヴィランのように、暴れて来いと。そういうことであろうか。

 

 だが断る。

 

 我輩はネコである。

 そういう普通に暴れるとか。そういった単純なことは、面白くないので却下するのだ!

 

 だがしかし。

 逆にヒーローの真似事をするのも。無意味に何らかの上演をやってみるのも。

 両方すでに、ボスがやってしまっているのであるよなあ。

 前者は、災害救助をヴィラン連合総出で。

 後者は、雄英体育祭でヴィラン連合マッチョ化集団の応援ダンスで。

 

 うん。さすがは我輩のボスである。意味が解らない。

 なにやってんの、あの人。死柄木って自称の苗字はどこから来たの。元の志村とは最初の文字しか合ってないぞ。

 

 

 閑話休題(はなしをもどそう)

 

 

 どうするであるかなあ。

 ネタがカブってしまうのは、よろしくない。

 つまり。善行も無意味な行動もナシである。

 それでいて。なにかこう、できれば世間様に、ナニかが残るような。こう、なんと言うであるかな。

 

 

「ワンクールのレギュラーより、一回の伝説」

 

 

 そう、これだ。

 

 

「一瞬だけど 閃光のように」

 

 

 そうだ。そういうやつだ。

 

 都合の良いことに、今は別人。何をやらかそうとも、ネコである我輩には、傷は付かぬ。

 やるなら、今である。

 

 加えて言えば、我輩はなんちゃってヴィラン。悪い手段で善いことをして。なおかつ自分はオイシイ思いをできたら最高であるな。

 

 うむ。いいぞ。ワクワクしてきた。

 

 さあ。どうする。いっそ、島でもどこかに作ってやろうか。南鳥島だか、沖ノ鳥島の隣くらいに。

 北の方の島のお隣は…… さすがにシャレですまなそうなので、自重するのである。

 

 それとも。逆に山を削って台地にするか。トンネルを開通させようか。

 ああ、海底トンネルもいいであるな。四国か九州へのやつなら、きっと喜ばれるであろう。

 きっと利権争いで、大変なことになる。

 

 それとも溶けない氷や、骨のような石を使って。海上に町をでっちあげてみようか。

 メガフロートまでは無理でも、ひょっこり○ょうたん島くらいなら、一晩でいけそうである。

 ついでであるので、木でも生やして……

 

 うん? 植物繁茂。植物を急速成長させる個性であるか。

 これ。威力増大の個性が乗るな。

 

 そうだ。中国行こう。

 

 ちょっとばかり、緑化してくるのである。

 毎年毎年。悪化するばかりの黄砂とかPMとか。もううんざりなのであるよ。

 

 そういうわけで。

 

 ちょっとばかり。密出国して領空侵犯して不法入国して、勝手に緑化して逃走してこようと思う。

 それで、それをネットで動画を流したいのであるが。

 誰か、いい人材に心当たりはないですかね、さっき出現した黒い人。

 

 え、いる? というか、ある?

 特製のドローン。ふむ。そんな物も造っているのであるな。

 

 それと念のために、確認するけれども。

 我輩の元の身体か、元の身体のコピーはあるよね? ちゃんと、とってあるであるよね?

 あとで肉体交換で、戻れるのであるよね?

 黒い人? 目を逸らさないで、黒い人?

 そうだって言ってくれないと。我輩、最終的にはインド通り越して、中東までジャングルにするのも辞さないであるよ?

 もしくは、どこぞの大統領の身体と交換するであるよ?

 

 だから、そうだって言うのである。

 

 

 




●「ワンクールのレギュラーより、一回の伝説」
芸人、江頭2:50の名言のひとつ。収入的にも知名度的にもレギュラーで頑張ったほうがいいと思うが、一瞬だけでも輝くのと、長期間のネタとして使える的には間違いでもない。
彼の生き様が良く現れている言葉でもあると思う。彼は色々と伝説と名言が多くて困る。

●「一瞬だけど 閃光のように」
ダイの大冒険より。人間は死ぬけど、だから一生懸命生きるんだ、といつか終わるからこそ、それまで頑張れるんだと、最終局面で大魔王に啖呵切った大魔導士のセリフ。

ガンダムSEEDのクルーゼがこのセリフを言うネタSSも考えてたけど、形にならなかった…


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【違和感】アメリカ編【仕事しろ】

原作のあまりのガバガバ設定に、マジレス神拳を武器にどこまでツッコミを入れられるか。そんなチャレンジを恋姫とISとD×Dでやっているカツヲ武士さんにエールを送ってみる。

例えばラウラ。眼帯銀髪ロリ軍人など属性を過搭載して萌えでコーティングした、商業的には正しいキャラだが、マジレス神拳すると少年兵で人体実験で違法武装付き兵装で国際的な学園に送り込まれる、というアカン存在に……
そんなツッコミを入れつつ、収拾つけてストーリーを進めるのは大変だと思うんだ。


 我輩はただの通りすがりである。

 だから今。ビルの壁に埋め込まれている、大型の液晶画面にて大暴れしている、アレとは関係が無いのだ。

 

 “How do you like me now (これが合衆国大統領魂だ) !!!???”

 

 画面の中では。所狭しと高層ビルの立ち並ぶ中を飛び回り。

 れっつぱーりぃ。だの。びこーずあいあむぷれじでんとおぶあめーりか。だの。

 デトロイトスマッシュ! だのと叫び。

 

 どこぞの学校の入試で見かけたような外見のロボだの。なぜかいる脳無だの。

 報道ヘリに見えるが、偽装したヴィランの兵器に違いない、やたらと頑丈なヘリだのを叩きツブし。

 

 ひとりだけ、画風の違う。マッチョで、前髪をVの字にピンと立てた……

 合衆国大統領になって。副大統領の仕掛けたクーデターに、 腕 力 で 立ち向かっているT・Y(トシノリ・ヤギ)オールマイト氏(アメリカ帰化時に改名)とは。

 我輩は、何の係わり合いもないのである。

 

 たぶん。

 

 うむ。たぶん、である。おそらく。とも言う。

 きっと、そうであるといいな。

 

 

 違うのだ。

 

 

 ただ我輩は。その。

 先生ことAFO(オール・フォー・ワン)と、オールマイト氏との戦いを、何とか避けたいと思った。それだけなのだ。

 それでオールマイト氏の事を調べて。

 雄英を出た後、アメリカで修行を。それで今でもアメリカで人気と評判が高いと知って。

 

 じゃあ、引退が近いとか、引退後の事とかを向こうに流したらどうなるかな、と。

 

 そんな軽い気持ちで、ちょっと実験をしてみただけなのだ。

 まさか先代大統領が日本に乗り込んできて。私の後任を任せられるのはキミだけだ! とか熱い勧誘を仕掛けてくるとか、思わないであろう?

 しかもそれがオールマイト氏に通じてしまうとか。

 いやあ。一国を動かす人物の情熱と弁舌。たいしたものであるな。

 それで圧倒的多数で当選してしまったあたり。さすがオールマイトとしか言えぬ。

 

 なお、これ原作開始前であるので。緑谷少年は、このままでは無個性人生が確定してしまった。

 さすがに悪い気がするので、あとで何か合いそうな個性を渡しておこうと思う。

 適合しないと、結構ひどい事になるので。母親の引きつけるのに近い、念動系の何かを、こっそりと。

 

 なぜこっそりと、かと言えば。

 相変わらず、有用な個性は手に入り次第、お買い上げされているからである。

 緑谷少年に渡すというのは、我輩の独断。つまり、横流しであるからなあ。バレたら、言い訳が面倒なのだ。

 

 まあ、案外。

 無個性でいじめられている少年に、力を与えたらどうなるか?

 そういう実験をしてみたくなった。そう言えば、あっさりと許してくれそうな気もしないでもない。

 

 おや。

 現実逃避してる間に、いつの間にやら戦闘が終わっておる。

 はうどぅーゆーらいくみーなーう? とオールマイト氏が吼えておる。

 大統領になって、いささか芸風が変わったらしい。台詞の選択肢が増えておる。

 それに、何やら日本にいた時よりも元気そうだ。

 

 今もインタビュー受けながらハンバーガーかじっておるし。

 

 うむ。どうやら治療を受けて、胃とか肺とか。治ってしまったらしいのであるな。

 平和の象徴とは言え、日本の一個人。それとアメリカ合衆国大統領では、受けられる治療の格というものが違ったらしい。

 

 そう、思っていたのだが。

 

 なんかね。治療したのが、先生らしいのである。

 

 うむ。先生である。

 黒い人から聞いただけなので、我輩も、何とも言えぬのであるが。

 

 先生ね。現在。オールマイト氏の秘書というか。サイドキック枠で頑張ってるらしいよ?

 

 いや。マジで。

 さすがに正体は隠しておるらしいが。

 

 最初に耳にした時は、黒い人からの情報とはいえ、かなり疑ったものである。

 

 一年ほど前か。偶然に、先生が壊れてしまった体で、つらそうにしているのを見てしまい。

 それで、とあるヤクザの治療系個性(オーバーホール)の存在を、我輩がうっかりしゃべってしまったのと。

 オールマイトの情報を、ちょろっとアメリカに流してしまったのが、回りまわって、こんな事に。

 

 

「良かれと思ってぇ!」

 

 

 しかも体が治って、元気になった先生が。オールマイトを追っかけて渡米して。

 オマケにサイドキックとして相棒ヅラをしておるとか。これ、もうわかんないのである。

 

 かと言って。先生は、改心したとか、そういうわけでもないらしい。

 

 実際。今回の副大統領のクーデターも、先生の仕込だと思うし。

 ほら。いたじゃん。脳無。

 ああして、こっそりと自分がやったと、さりげなく尻尾を出しておく。黒幕のたしなみというヤツであるな。

 

 きっと。

 今回のクーデターを完全に鎮圧した時か。それとも、その次の事件の時か。

 笑顔でやってやったぜ! と得意満面なオールマイト氏に、先生も笑顔で、自分の正体を明かすのだろう。

 

 味方だと思っていた存在が、実は敵であった。

 すぐそばに、不倶戴天の敵が潜んでいた。

 そんな存在と、笑顔で会話し、ともに時を過ごしていた。つまりは。

 

「良かれとおもってぇ!」

 

 これの原作版であるな。むしろ、今明かされる衝撃の真実ぅ! であろうか。

 しかし、おかしいな。

 我輩が良かれと思って、両者の対決を回避させようと思ったはずなのだが。

 気付けば先生が良かれと思って。と言った人の真似事をしておる。

 

 だが、まあ。なんだ。

 舞台はアメリカへと移り。もはや我輩の手を、完全に離れておるがゆえに。

 今の我輩は、ただの通行人である。

 さあ。帰るとしようか。晩ご飯は、何であろうかなあ。

 

 あとは。まあ。

 

 死柄木をもじって、デス☆ラッキーとか名乗れば俺もアメリカ行けるかな。とかホザいてたボスが正気に戻っておれば、言うことは無いのである。

 

 

 




ネタ解説。
●メタルウルフカオス
Xboxの初代の末期という、どう考えてもアカン時期に発売してしまったにも関わらず、根強い人気を誇ったネタゲー。
なぜなら私が第47代アメリカ合衆国大統領だからだ!という謎の大統領力を武器に、マイケル大統領は、副大統領のクーデターに単身祖国解放のために戦いを挑む。ロボで。

副大統領も「ンムッフハハハハ、とってもスウィートだよマイコォ! 練乳を一気飲みしたくらいになぁ!!」などオカしい人だから大丈夫だ!何がかはわかんないけど!

なおマイコゥ大統領は、海外サイトが選ぶ投票したいゲームの政治家1位に輝いた事がある。
海外では販売してないのになあ。
映画インディペンデンスディでも、大統領が戦闘機に乗り込んで作戦に参加していたが、そういうわかりやすい強さとか、米国人は好きらしい。

2018年に14年ぶりに復刻販売してたらしい。売れたんだろうか。
と思ったら販売延期中。どうしたフロム。


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【未来の切符は】対サー・ナイトアイ編【いつだって白紙なんだ】

本編終了後。
つまりは、ネコがAFOの中の人になって、色々な世界をふらついて、救出されて。
AFOが健康体になって、世界のあちこちで遊びつつ、それをオールマイトが残り少ないOFAを搾り出すように使って妨害中。そんな世界。


 我輩は尋問中である。

 尋問と言っても、受ける側なのである。

 今、すぐにでも逃げ出したい。そんな気持ちで一杯なのだが。

 

「答えろ。何をやった? どうやって『未来』を変えた? それも何度も何度も何度も何度も! どうやってだ!!!

 

 こ た え ろ 」

 

 相手が必死すぎて、逃げる隙が見当たらぬのだ。

 

 ボスケテ

 

 久しぶりに、心の底からそう思う。

 だが我輩がヴィラン連合の一員であるとまでは、まだバレていないか。あるいはそれがどうでも良い様子であるので。

 実際に助けに来られても、それはそれで困るのだが。

 

「お前の『未来』を見た。だが、おかしい。明らかに『未来』が確定せずにブレている! お前の個性の影響か!? それとも別の何かなのか?

 

 こ た え ろ 」

 

 いや、知らんのである。

 そもそも、どちらさまですか。身長が二メートルの、大食い女子高生探偵の居る世界で警察の幹部やってそうなあなたは。

 

「私か? 私はサー・ナイトアイ。ヒーローだ。さあ、私は答えたぞ

 

 こ た え ろ 」

 

 何を、どれから!?

 もう、何もかもが怖いのである。

 吊りあがった目が怖い。切羽詰った声が怖い。全身から湧き上がる何かが怖い。

 

 そもそも。場所からして、強引に連れ込まれた車内であるし。

 

 いつぞや、ウワバミさんたちにも連れ込まれた事のある、ハ○エースである。

 それも後部と横側の窓が、最初からふさがれている型なあたり。なにやらガチっぽさを感じてそれも怖い。

 何がこの人をここまでさせるのだろう。

 未来なんぞ。誰にもどうにもならないものなのだから、放っておいて欲しいのであるが。

 

 そんな、よくわかっていなさそうな吾輩の様子を見て。サー・ナイトアイは彼の個性について、説明をしてくれた。

 

 予知の個性。

 相手のこの先の行動を、最大で数年先まで読み取ることが出来る。制限時間は一時間。

 そして予知した事は、変えられない。あるいは。見る事で、変えられなくなるのかもしれない。

 

 予知。予知ねえ。ああ。そうそう、いたいた。原作に、いたであるなあ、そんな人。

 

 ってマズい。数年先までだと、確実に色々とバレる。というか、数日でもヤバい。

 

 どうする。どうする、どうしよう。

 消すか? 消すのであるか? とうとう初の殺人をせねばならぬのか?

 

 あわあわ、と慌てる我輩をよそに、サー・ナイトアイの興奮は収まらぬままだ。

 

「お前の『未来』は、ブレて霞んで、飛び飛びで! それもワケのわからぬ光景ばかりだ! お前はどこで何をしている!? 何者なんだキサマァ!」

 

 あっ。これ、大丈夫かも。

 色んな世界へ行って来たり、たぶんこの先も行くのであろうが。

 彼の予知が、ある意味失敗しておるのは、そのせいであろう。

 異世界にまでは、きっと個性が対応しておらぬのだ。基本、他の世界に個性などないし。

 

 さて。

 

 そう気付いたら、落ち着いた。

 うむ。別に殺さずとも、いつものをやれば良いのであるな。

 さいわいにして。今の彼は、逃げ出す隙はないが、こちらへと掴み掛からんばかりである。

 背中側から手を伸ばして、後頭部をお札でハタくくらいは出来そうだ。

 

 うむ。その隙をさらに広げるために。

 どんな話題を振ってやるであるかなあ。

 

 それで。異世界の話題を振ってみた結果。

 

「否定したいが…… 確かに、そうとしか言えない光景もいくつか、ある……」

 

 意外と、信じてくれたようだ。

 よし。考え込んでいる。狙い通りである。

 

 

 だが、待てよ?

 

 

 ふうむ。考えてみれば、異世界の事を話したのは、ボスと黒い人と先生以外では初めてになるな。

 それに、先生に異世界というか。あのヒャッハーな世界へと飛ばされた事もあったであるなあ。

 

 ニヤリ。

 

 そういう笑みが、我輩に浮かんだ。

 何事かと。サー・ナイトアイが、こちらへの注意を戻す。

 さあ。ホラを吹こうか。口から出任せに、てきとうな事を言うとしよう。

 

 異世界の因果を絡めれば、たぶん、『未来』が変わるのではなかろうか?

 全く異なる流れを引き入れて。本来の流れを変えてしまうようなもの、であるかなあ。

 何を目的にしておるのかはわからぬが。まあ。我輩だけでは、なんだ。足らぬというのなら、だ。

 

 

 お前さんも、ちょっと異世界へ行ってみないかね?

 

 

 なお、帰れるかどうかは保証ができぬ。無論、口にはしないがね。

 夢へと向かって前進する。その姿勢を、我輩たちヴィラン連合は、心から応援するのである。

 さあ。がんばれ。

 

 

 その後。

 

 

 異世界帰りのサー(騎士)・ナイトアイが、ジェネラル(将校)・ナイトアイへと名乗りを変え。

 六式なる、謎の武術を駆使して。オールフォーワンとオールマイトの、世界を股に駆けた追いかけっこに参加するまで、あと一年。

 

 

 




●六式
ワンピースより。海軍正式採用、っぽい武術。


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【夢を売るよ】番外:英霊の座にて【現金で】

小ネタとして活動報告に書こうとしていたら
気付けば二千字超えてた件。時間も午前三時……


 英霊の座。

 それは世界の外にあるという、時間軸からも空間軸からも切り離された、それでいてあらゆる英霊に関する情報が詰まった場所で。

 言うなれば。世界というメインPCの外付けHDDのようなものであるな。

 ほら。エロ関連のものだけ、そこに離して補完してたりするであろう? あんな感じである。

 

 そして、その中でも更に隔離された。ある意味特別扱いな場所が、ここになります。

 

 おそらくは、聖杯くんのせいであろうよ。

 仮にも、汚染された聖杯であるからね。純正の英霊は、影響を受けてしまうからね。仕方ない。

 うむ。仕方が無いのだ。

 決して、我輩もその同類として一緒にブチこまれておるとか。

 むしろ我輩が主要目的であるとか。

 そんなはずは、決してないのだ。

 

 だって我輩程度に汚染されるほど、他の英霊の方々って薄くないし。

 

 一部の方々など、隔離されておるはずのこの場所に、普通に遊びに来るのだ。

 筋肉モリモリの大男とか。ジャージの金髪男とか。ダビデとかな。

 

 ダビデだけ名指しかつ呼び捨てなのはな。あやつが自分の宝具の聖櫃を、管理が面倒だからと、ここへ置いていってしまったからである。

 まあ、大男も大男で。現世から聖杯くんが持ち込んだゲーム機を略奪していきおったが。

 そちらは、別のゲーム機もあるし。なんならまた聖杯くんが、どこからともなくひょいっと取り出すであろうから、まあ、いいとする。

 

 金髪さんは来ないで下さい。お願いします。

 ちょっとかき混ぜたい世界に放り込んでみる。とかもうホント、止めてください。

 

 特に、宇宙から侵略者が群れで、それもどうしようもなく莫大な数でやって来てしまっておる世界とか、もうイヤです。

 

 推理関連もダメです。

 どういうわけか我輩が犯人になってしまうか、もしくは犯人さんが、何かを勘違いして我輩が殺されるか。

 なんやかんやあっても、とにかく我輩は死ぬと判明したではありませぬか。

 ネウロ世界ですらダメだったのですから、もうスパイラルとかでも無理です。やめましょう。

 

 というか。アナタ最高の千里眼持ちなのであるからして、やろうと思えば、試してみずとも結果がわかるのではなりませんか?

 それでは退屈だからという、お遊びなのはわかりますが。

 我輩を、そのためのオモチャに使うのは、そろそろやめて欲しいのですよ。

 

 ああ、もう。

 いい加減、座から逃げる方法でも考えたら良いのであるかなあ。

 あの過労死寸前のまま粘っておった、紅い錬鉄の守護者。彼も、こんな気持ちであったのか。

 

 そう考えて。だが、ふと……だ。

 我輩は一人では無かったな、と。そう思い当たり。相方の様子を見てみたところ。

 

 何かを、覗き込んでおった。

 

 聖杯くん、聖杯くん。何を見ているのであるか?

 

 我輩が尋ねてみると。

 予想よりも、わずかに胡乱な答えが返ってきた。

 

「ああ。ちょっと神様転生ってのをやってみてね。転生させたその子を観察してるのさ」

 

 ちょっと何を言ってるのか、わかりたくなかった。

 しかしわかってしまう。

 さぶかる。と呼ばれていた文化を満喫しておった、前世が憎い。

 いや。色々と原作知識とか、その他で助けられてきたけれども。

 

 そして。わかってしまっておるがゆえに。我輩はひとつの質問をせざるをえなかった。

 

 ほう。神様転生。

 で、特典は?

 

 そう、聞かざるをえなんだ。

 一応、解説しよう。神様転生とは、別世界や過去や未来に、死者を転生させる。つまりは、物語の形式のひとつである。

 転生させるための理由や舞台装置として、神様が転生をさせてくれる、のであるが。

 その際に、何か特殊な能力や道具。協力者などを渡してもらえる事が多い。これがいわゆる特典であるな。

 

 聖杯くんのことだ。きっと、渡してあるであろう。

 まあ。十中八九、出刃包丁であろうが。もしかしたら、無意味に強力なものを渡してあるのかも知れぬ。

 ひょっとしてしまえば、我輩も巻き込まれかねぬので。

 ここはひとつ。確認しておかねばなるまい。

 

「ああ、特典かい? ボクが渡せる、ぎりっぎりのヤツを渡してあげたよ」

 

 …………ちょっと待ってね。

 

 ………………えっ。ギリギリ?

 

「王の財宝とか、無限の剣製とかベタなの頼まれちゃってさー。そういうのって、萎えるよね」

 

 指紋べったべたどころか、手垢付き捲っておるからなあ。

 王道ではあるし、うまく調理すればもちろん面白いのであるが。

 

「それが期待できそうになかったんだよねー。だから、そっちに侵食されるよってウソついてね」

 

 えっ。ウソなのであるか?

 超級の宝具やら、他人の固有結界やらを付け足されたら、そうもなろうと思うのであるが。

 たまにそういう二次創作あるし。

 

 ここで聖杯くんは。ろくに表情もないくせに、ふー。やれやれだぜ。という外人の顔をした。

 

「本物を渡せるわけが無いじゃん。コピーコピー。それも手抜きなヤツだもん」

 

 まー、それすらあげなかったんだけどね! だってイラッとしたから!

 

 そう言ってワラう聖杯くんは。

 久々に、汚染聖杯のオーラを放っていた。

 

 ゆえに、ツッコミを入れた。

 

 聖杯くん。聖杯くん。出てる出てる。中身漏れちゃってる。

 

 おっといけない。

 聖杯くんがそう言うや、しゅるしゅると影が彼?の中へと引っ込んでいった。

 

 そういえば。いまだに性別知らぬのであるよなあ。

 聖杯にオスメスがあるのかは、怪しいところであるし。正直、わりとどうでも良いのであるが。

 

 そんな具合に我輩の思考が逸れておる横で、聖杯くんの話は続いた。

 

「それで彼に、ボクに出来るギリギリの能力を渡すよって言ったら、オッケーしてくれたからさ。渡してあげたんだよ。あの――――」

 

 

 ハハッ♪ って高い声で笑える程度の能力をね!

 

 

 うわあ。

 それは確かにギリギリであるな。

 千葉県浦安市や、ネットで使ってしまった場合は、さらに危険であるな。

 

 で。その危険な能力を持たせて、どこへ飛ばしたのであるか?

 

 え? ポケモン世界? なんで?

 

「いやあ。こんな能力持たせて、いかにも死にそうな世界に送っちゃったら、ボク完全に悪役じゃないか」

 

 いや、一応我輩たちは悪役(ヴィラン)なのであるが。

 そうだっけって言われても、困るのであるが。

 一応はそうなのであるよ。ほら、ポケモン世界のあの人らのように。なんだかんだと、あってもな。

 

 それが我輩が、先生から受け継いだモノのひとつであるがゆえに。

 それをすてるなんてとんでもない。のである。

 

 

 




●ハハッ♪
千葉県浦安市などに出没する、ある意味危険なネズミさん。


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【なぜか合う】本編終了後のIF編【つじつま】

以前に推した、月夜鴉 氏の 俺がジャンゴに憑依した時の話 が完結してたので報告推し。ワンピースの初期のシロップ村の一幕というあたりで、キレイにまとまってます。
ただジャンゴが頑張っただけ、ウソップがワリを食っているのでそこはご理解を。


いいよね、完結(自虐ギャグ)


それと充椎十四 氏の ど健全なる世界、を推してみる。
コナン世界に転生したにも関わらず、現在殺人事件に巻き込まれていないし、容疑者にもなっていないし、推理も探偵もやっていない。
やっているのは、少年誌連載ゆえに削られて無かった事になっているエロスを世界に復活させる活動だけだw モロの描写などはなく、むしろギャグだけだから安心。



 我輩はヴィランである。

 その、はずである。

 はずなのであるがなあ。

 

 実はこのところ、あまり自信を持って断言ができぬ。

 

 あの懐かしき牢獄暮らしから開放され、はや半年。

 こうして思い返してみれば。

 先生の身体に宿り、オール・フォー・ワンのフリをしておったので、食事が点滴のみであったのが致命的ではあったが、あれはあれで悪くない生活ではあった。

 

 当初こそ、身動きすらもできぬ不自由な生活であったが。

 洗脳してあった看守らだけが監視となった時を狙い、じわじわと手駒を増やしていった結果。

 ごく普通にくつろいで新聞を読んだり、監獄内を散歩したりくらいは出来るようになっておったからなあ。

 

 寝たい時に、寝たいだけ寝られておったし。やらねばならぬ面倒ごとや、降って沸いてくる厄介ごとなどもなかった。

 異世界のあれこれ? あれは娯楽でもあったから、良いのだ。目が見えるようになったりと、うれしい余禄もあったことであるし。

 

 何であれ、過ぎ去ってしまえば思い出であり。苦労も甘美なものだと、どこぞの哲学者もそう言っておったらしい。

 哲学者であるから、おそらくは、ぎりしあの人であろう。

 

 

 さて。

 

 

 現実逃避はこのあたりにしておいて。現実を見つめるとしようか。

 

 我輩は(プロデューサー)でもある。

 政治家を洗脳し。財界人を洗脳し。このところは、報道にも少し手を伸ばし。

 世の掟である法律をつくり、動かしてきた。

 

 ヒーローを管理、整理して。一部の警察に個性を解禁して。その予算を増税でまかなって。

 そういう風に、動かしてきた。

 

 この間は、評価で赤点というか、食ってはいけぬほどヒーロー活動が出来ておらぬ。

 そんな万年ルーキーで終わってしまいそうな面々のほとんどを、強制的に警察に組み込んだ。

 

 どうせ食っていけなかった場合、廃業であるし。

 それはつまり。個性と戦闘などの訓練を受けた、生活に困窮した人材が世間に放出されるという事で。

 まあ。つまりは。元ヒーローのヴィランが誕生してしまう可能性が、とても高いのであるな。

 それも切羽詰っての強盗とか、脳筋な方向で。

 

 だってなあ。そこで知能犯になれるくらいなら、そもそも食い詰めたりしないのだ。

 

 一部、副業に専念しすぎて。という奴らもいたが。

 そういう奴らは、それで食えるので。いっそ、それ一本で生きてもらう事にした。

 個性使用許可証という、運転免許に似たものを作り上げて。

 ヒーロー免許を返納するのと引き換えに、渡してやったのだ。

 

 ヒーローに階級性を導入して、A級にB級。ルーキーにソルジャーに、シェリフにセーバーにと色々と増やしてきたが。

 今度はヒーローという名の付かぬものを、外に追加してみた。

 ヒーロー失格なものたちから、ヒーローの名を取り上げた。

 これにはステインさんもニッコリであろう。

 

 そんな、軽い気持ちであったのだ。

 

 が。

 その結果。

 

 

 我輩に、異能解放軍の首領という肩書きが増えました。

 

 

 どういうことなの。

 

 こんな名前の組織は知らぬのであるが。

 いや、我輩の原作知識は、あの難しくて縁起悪い漢字をわざと使いまくった、暴走族みたいな名前のヤクザ組織。

 あのあたりで止まっておるので、もしかしたらその後に出てきた組織なのやも知れぬが。

 

 政治家に企業に報道に、とモロに我輩の、というか(プロデューサー)の守備範囲であって。

 

 なんか元々。知らぬ間に、幹部連中をまるっと洗脳済みであったらしい。

 

 とは言え、浅い洗脳である。

 協力者や同盟。彼らはそう(プロデューサー)のことを認識していたのであるが。

 組織の主張が、文字通りに異能を開放させろ、というもので。

 つまりは。個性、特に異形型の個性の使用規制を取っ払え。というもので。

 

 とは、言えだ。

 さすがに彼らも、完全に自由にしてしまったら、秩序が崩壊するのは理解していた。

 

 ゆえに、クーデターかなにかで権力を奪取した後は。

 まずは許可制で、個性の登録とともに使用許可を出して、問題が起きたなら対処して。

 そうして段階的に異能を開放していこう。そういう計画もあったらしい。

 

 そんなところにだ。

 

 

 我輩が作らせた、個性使用許可証がそこにあるじゃろ?

 

 

「個性が世に溢れ、かつての社会は超人社会へと、一度壊され再生された。

 それを再び打ち壊し、真なる超人社会へと導く。あなたこそが真のリ・デストロ(再び破壊する者)!」

 

 

 首領であったらしい、企業のおっちゃんの台詞である。

 

 いや、別に壊しているつもりも、壊すつもりもさらさらないのであるが。

 おかげで、お気に入りの秘書を殺さずにすんだ。とか言われても、困るのである。

 

 我輩は、ただ、少しの。社会の一部だけを。ほんのちょっとだけ、作り変えているだけで。

 それも悪意なぞ無いぞ。その方が、世の中が良くなると思っての行動だ。

 

 

「良かれと思ってぇ!」

 

 

 我輩は悪くないし、世間も悪くなってはおらぬと、そう思うのだ。

 まあ、なんだ。

 彼らが原作関係の敵組織であったならば、そのもたらしたであろう被害も消えた事であるし。

 うむ。やはり我輩は悪くない。

 

 それは、よいのであるが。

 

 我輩はヴィランであるよね?

 手段が悪であるから、やっていることがどうであれ、ヴィランで良いよね?

 

 実はこのところ、あまり自信を持って断言ができぬ。

 

 

 



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【打ち上げ】後日譚【パーティ】

本編終了後のひとこま、みたいな


 我輩は相談中である。

 お相手は、ヴィラン連合の若い衆ら。まあ、下っ端であるな。

 

 なお。我輩は、相談に乗っている側である。

 

 これでも組織の立ち上げ前から、ボスと共に居る幹部であり。

 金回りが良くなってからは、組織に金を出しておる金主でもあるのだ。

 実は、偉いのであるよ。うん。

 

 自分でも、全く実感が無いのであるがな。

 

 だが幹部であるのは事実であるので。たまに、こうして相談に来る若手もおるのだ。

 で。今回の相談内容であるが。

 辞職願と、人生相談。この二つであった。

 

 重いのである。

 

 そういうマジなヤツは。我輩、苦手であるなあ。

 

 それが正直な気持ちではあったが。さすがに面と向かっては言えぬ。

 仕方がなしに、しぶしぶという態度を隠して、相談に乗った。

 

 そもそも、なぜに組織からの足抜けを?

 

 ふんふん。

 人生に真面目でなかったせいで、落っこちて。何となく群れて、たむろっておった所をボスに拾われて。

 雄英にカチ込んだり、ダンスのレッスンしたり、筋トレしたり、手品を覚えたり。

 最近、自分たちが何をやっているのか、わからなくなってきた、と。ふむ。

 

 ごめん。

 

 我輩は、素直に謝った。犯人たちに、心当たりしかないのである。

 

 うむ。すまぬ。

 

 それで。つい、今までの人生を見つめなおしてみた、と。

 ほう。それでアルバイトを、始めてみたのか。

 それで、たまたま、君らは外食産業で働く事になって。

 仕事を覚えて、調理も一部任されて。だんだん腕が上がって。

 元定食屋の息子と、和食職人の弟子崩れがおったので、そいつらと一緒に、将来自分らで店を持ちたいという夢が出来た、と。

 

 うむ。いい話であるなあ。

 

 不良が立ち直って、夢を持って、真っ当な人生を歩き出す。

 古典的、かつ典型的ではあるものの、それでも良い話である。

 我輩は、そういう善い事をしたくて、ヴィランをやっておるのだよ!

 

 雨の中、捨て猫に傘を差しだす不良を量産するように!

 

 いや、少し違うな。

 

 ジャイ○ンを、常に劇場版のキレイな彼にすべく、毎日事件を起こすように!

 

 よし、気に入った! 今すぐ店を出すが良い!

 金なら我輩が出してやるのである!

 

 ああん? まだ準備不足?

 かまわん。やれ。

 自分らで、実際に店を回してみたほうが、何倍も勉強になるのである。

 

 さあ。まずは店の位置だ。

 コンビニなどでは、これで上手く行くかどうかが、8割以上決まるぞ。

 自分らで、どれだけのお客をサバけるのか。一日の来客数は。その客単価は。利益率は。

 考える事など、山とあるぞ。

 

 さあ。がんばれ。

 

 

 

 

 そして店は完成し。明日から通常営業、というところで。

 我輩たちヴィラン連合で貸し切りにして、宴会を開いたのであるが。

 

 なぜかあそこに、マスキュラーと意気投合しておる、ボスがおるじゃろ?

 

 飲んでおる最中に、突然。

 

 

「あっ。思い出したわ」

 

 

 そんな軽い調子で。自らのオリジンを語りだしたのだ。

 

 家族がムカついたんで、全滅させた。

 

 要約すると、一行で終わったのであるが。

 幼児にとって、家庭とは、世界全てである。その家庭に苛立ち、壊したという事は。

 ボスの生まれ持ってか、育ててしまったのかはわからぬが。

 その破壊衝動は、とてつもないものであったに違いない。

 

 

「あいつらが キライだった」

 

 

 だから、壊した。

 そういうボスに、何人かは共感を示した。

 さすがはヴィラン連合。悪人と社会不適合者の集まりである。

 

 マスキュラーなどは、そうだよ、ぶっ壊しちまえばいいんだよ。とボスを肯定しまくっておる。

 マグ姐さんも、そーよぉ。家族でも、解ってくれるとは限らないし。とボスに酒を注いでおるな。

 荼毘くんも、なにやらうなづいておるな。ボスと目と目で、会話をしておるようだ。

 渡我ちゃんをはじめとして、他のものたちも、多かれ少なかれ理解を示しておる。

 

 家族に何やらあったワケありが、多すぎぬであろうか。

 いや、我輩も、生まれてすぐに捨てられてはおるのであるが。

 だがしかし。別にやり返したいとか、死んでしまえとか。そういう激しい何かは無いのであるよなあ。

 

 しかしもしも、だ。

 もしも、目の前に出てきて。ごめんなさい、などと言われてしまったら。まあ、その時は……

 

 

「おまえらが 好きだ」

 

 

 不意に飛び出した、ボスのそのひとことで。

 店内を覆い始めていた、暗くて重い空気が、吹き飛んだ。

 

 

「ワタシも好きよー!」「嫌いじゃないです」「ハッ! そうだな」「俺も好きだよ!」「いや無理!」

 

 口々に。言葉が、その場にあふれ出た。

 出てくる口と、出てきた言葉は違ったが。その意味は、おおむね同じであった。

 

 かつてボスは世界を壊して、その外へと放り出されて。そうして独り法師(ぼっち)になった。

 ここにいる面々も。多分、おそらく。独り法師(ぼっち)であったのだろう。

 だがもう、今はそうではない。

 壊しても、手放しても。その壊して、手放した手でも。

 別の何かならば、つかめるのではなかろうか。

 

 ボスが壊すのならば。我輩が、何かを作ろう。

 もしくは、壊す前に、作り変えてしまおう。

 そうすれば、きっと。我輩たちは、ひとりではないのだろうから。

 

 




活動報告で触れましたが、死柄木のオリジンがアレで、しかもその後、付け足しが無いまま現在まで続いていたので
本当に何もないんかお前。とガックリ来まして。こう、仲間いたり色々あるじゃん、と。
トゥワイスがいい味出してた展開のあとだったんで、余計にこう。
登場した時よりも、成長してきたよなーと思ってたところに、実は成長してませんと来たような感じで。

でも修羅の門で陸奥九十九が言っていた。御託はいいよ、拳で語ってくれと。

というわけで、二次創作書きとして、二次創作で語ってみましたが、いかがでしょうか。


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【前の】ヒーロー編2【続き】

モヒカンの方を書こうとしたはずが、これができてました。なぜ。


 

 我輩はヒーローである。

 そういう名称の、職業に就職したのであるな。

 なんとこれ、国家資格であってな。厳しい試験を通り抜けた者のみが名乗れる、名誉職でもあるのだ。

 

 更新とか引退とか、そのへん実はふわっふわであるしな。

 

 そもそもがだ。治安悪すぎて、自警団乱立して。

 そんな中で、それでも何とか出来る手を打とう。

 そうやってがんばった、政治家などの方々が 泥縄で こさえた制度のひとつであるからなあ。

 

 ふわっとしてるのも、ガバガバなのも。まあ、やむなしなのである。

 

 我輩は、生まれて間も無く捨てられて。そんなヒーローの一人に拾われて。

 そうして我輩もヒーローを目指して。

 天下一の学校に入学したり、除籍されて他所に編入したり、独自の組織を秘密裏に 洗脳で つくり上げたり。

 それを拡大したり、うっかり悪の組織の科学者的な人まで取り込んでしまったり。

 研修先が公安関係であると、つい見抜いてしまったので。よし、こっちも乗っ取ろうと決意したり。

 まあ、なんだ。けっこう 地道に やってきた。

 

 世間さまにはあまり目立たず、こっそりと。ひとりひとり、丁寧に。バレないように優先順位を間違わないように引き入れて。

 そんな感じなので、きっとこれは地道でいいのである。だってコツコツやってるし。

 

 

「小さなことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただ一つの道」

 

 

 イチローもそう言っていたから、きっと間違いないのである。だってイチローだし。

 

 実際、わが身を省みてみると、だ。とんでもない事になっているような気もしないではない。

 

 そんな我輩にも。

 

 

 ああ、やらかしたなあ。

 

 

 そう、思ってしまうような事件も、いくつか…… いくつも…… ……いや割と、あるな。

 うん、まあ。なんだ。

 それをいくつか、抜粋で語ってみようと思う。

 うむ。反省という奴だ。

 たまには過去を顧みて、そこから何か教訓を学び取る。

 そんな事もあってしかるべきであるからね。うん。

 

 

 まずは、あれかなあ。

 ヘドロヴィラン爆破事件であるかなあ。

 

 ヘドロヴィランと言えば、あれだ。原作開始の時報でもある、アレだ。

 緑谷少年がオールマイトと出会い、個性ワン・フォー・オールの継承者に見込まれるキッカケとなる事件であるな。

 

 そこにうっかり、介入してしまったのである。

 

 いや、違うのだ。

 緑谷少年を、主人公から落としてみようとか。そういうのでは決して無いのだ。

 ただ単に。

 我輩は、たまたまその場に居合わせて、うっかり原作の事件と気付かずに。

 つい。最善を尽くそうと。そう思って行動しただけで…!

 そう。つまり…

 

 良かれと… 思って…!

 

 個性でドカンドカンと爆発を振りまく。そんな危険な現場で。

 ヘドロの個性を持つヴィランが、学生に取り憑こうとしている。爆発は学生の個性によるもの。

 駆けつけて、周りで手を出しあぐねていたヒーローたちにそう聞いた我輩は。

 

 

「デステゴロさん! 相手がヘドロなら、この小麦粉をまぶせば!」

 

 

 そう言って、近くのお店にある小麦粉の大袋(業務用25kg)を指差しただけで…!

 

 まさか、そのまま犯人に投げるとは思わないであろう?

 

 頑丈な茶色の袋に包まれた小麦粉は、吸い込まれるようにヴィランたちへと飛んでゆき。

 そこで我輩はようやく「あっ、あれ爆豪だ」と気付くも、時すでに遅く。

 飛んできた物を、爆豪か反射的にか爆破で迎撃してしまい。

 小麦粉が、パァンッと広がって……

 

 

 次の爆発で、本当に爆発した。

 

 

 うん。粉塵爆発というやつであるな。

 

 あっ。あ~… あ~… あっ。ああ~~……

 

 袋が飛んでいって、爆発するまでの間。我輩の心境はそんな感じであったよ。

 まあ、幸い爆発は閉鎖空間でもなかったので、小規模なもので、被害者は爆豪とヘドロヴィランのみでだったし。

 実行したのはデステゴロさんであったので。

 我輩は別に悪くはないのであるが。

 間が悪かった。というか、うん。

 

 緑谷少年が、飛び出す前の段階であったようでね…?

 

 うむ。ふらぐが折れた。という状態であるな。

 

 そこで我輩は考えた。

 

 ・緑谷少年を、我輩がオールマイトに代わって育てる。題して、君はヒーローになれるのである。

 ・原作風になるように、我輩が別の事件を演出する。題して、我輩P。

 

 どちらにしようか。

 師匠になったら、育成の手段はどうしようかとか。事件を起こすなら、どのヴィランを使って、どんな事件を起こそうかとか。

 しばらく考えていたら、いつの間にかオールマイトと緑谷少年らが師弟になって、原作が始まっていたのは笑ったのである。

 

 原作補正。そういうのもあるのか。

 

 それを確認した、初めての事例であったな。

 思えば、これからかなあ。多少の無茶をしても、自由にやっても。

 原作補正さんがあるから大丈夫だよな。と、原作が関係してきても、雑にいじるようになったのは。

 

 そのせいで死柄木 弔が開幕死亡してしまった事件もあったが。

 逆にオールマイトの内臓その他が全部復活した事態にもなったし。

 そこから我輩の差し金で、さらって改造して、脳改造前に逃げられるという仮面ライダーコースを経ての、No.1ヒーロー復活劇とかもやったので。

 

 まあ、許されてもいいかなって。

 誰に許されるのかはわからないが。まあ、たぶんイケる。と思う。

 

 だがしかし。これ以上思い出していると、ボロボロとこの自信も崩れていきそうなので。

 ひとまずは、これまでである。

 

 



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