眼鏡悪魔に恋をして (ジジ)
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眼鏡悪魔に恋をして

注意!!!
これは作者の自己満足による、妄想と素晴らしい作品の影響の元
出来てしまった話です。
何でもOK方のみお読みください。
苦情は受けません


冴えない眼鏡で地味な成人女性がたまたま、気まぐれに入った本屋で黒い本を手に取り買って帰りました。

 

そう、そして彼女は彼を知ったのです。

 

それから、すぐにその黒い本『オーバーロード』を大人買いし、読み漁りました。

 

本の話に魅せられ、あるキャラクターが大好きになりました。

 

本に書かれた彼の活躍を何度も読み返し、二次小説を探しまわりました。

 

そう彼女、黒埼枝利奈( くろさき えりな )には初恋だったのです。

 

 

 

「はぁ~もし、この世界がオーバーロード世界なら、あのゲームのデミウルゴスにすぐ会いに行くのに!!」

 

 

瞼が重くなり目の前が霞んできた。

 

(今日、朝早く仕事なのに長引いで残業してきたんだよね。ふあ~~~ねむ・・・)

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

ジリジリジリジリジリジリジリジリ

 

 

 

 

「おーい!起きて!ねー!!こら!!愚兄!!起きろ!!

 

 起きないとお姉ちゃんが来て、もっと大変な事になるよ!!」

 

「うっそれは嫌だ!!」

 

 

蹴とばされた愚兄は勢いよく立ち上がり、そう叫ぶ兄の部屋の扉が素早く開いた。

 

 

「何が嫌だって!!あんたの目覚ましがうるさいのよ!!愚弟!!」

 

 

グハァ!!

 

 

「おはよう!!利奈、今日も愚弟を起こしてくれたのね。」

 

 

 

兄が姉の平手打ちをくらい布団に寝ている。

 

 

 

なんとなくデジャブである。

 

 

 

「双子なのに!!態度ちがくないですかー!!」 

 

「愚弟なんかに似なくって良かったわねー利奈!」

 

「うん!!」

 

 

 

ユグドラシルでナザリック41人の二人、お姉ちゃんのぶくぶく茶釜、双子の兄のペロロンチーノそう、私はその双子の妹にいつの間にかなっていたのです。

 

 

最初は全く気付かず双子の利奈として過ごしていた。

 

お姉ちゃんが声優になり、兄がお姉ちゃんに愚弟と呼ばれシバかれるのを見るまでは・・・・

 

 

 

(あれ?この光景知ってる・・・でも見たことあるわけじゃない・・・どうして??あれ?なんだっけ?あれ?あれ?きっ気持ち悪い・・・・)

 

 

 

私は熱をだし倒れ3日間寝込んだ。けれど熱で苦しむ中で『オーバーロード』の夢を見て彼を思い出した。

 

 

そして3人そろってゲームに参加したのです。

 

ゲーム、ユグドラシルを初めてから何日かたったあと

 

やっとギルド、アインズ・ウール・ゴウンに入る事ができた。

 

ゲームではアレキサンドライトと名乗っている。

 

異形でないとギルドには入れない為、私は海の化け物セイレーンを

 

もとにした姿をしている。

 

 

 

上半身は腕から鳥の翼が生えており、下半身は人間の足だが

 

腰から下の肌は魚の鱗で覆われてる。

 

海の化け物セイレーンは海での航海をしている男達を

 

女の姿と歌声で惑わし、船を海に沈める化け物なので

 

人間に化ける事もできるのでこの姿を選んだ。

 

 

 

ギルドに入ったが特にイベントや仲間の危機がない限りやる事がないので

 

暇な合間に彫刻や風景画や似顔絵、キレイな物を集めたりしていた。

 

 

 

「モモンガさん~!きたよ」 

 

「アレキサンドライトさん遅いですよ(笑)」

 

 

 

笑顔のアイコンを出して手を振るモモンガさんに駆け足でむかう。

 

 

 

「兄貴をおいて行くなよ!サンドラ!」 

 

「その呼び方やめてよ!ペロロ兄」 

 

「だってアレキサンドライトって舌噛みそうだろ!

 

姉貴のぶくぶく茶釜なんてネーミングセンスを疑!グハ!!」

 

 

 

ピンク色の物体にぺロロ兄は吹き飛ばされた。

 

 

 

「私の名前が何だって!!」

 

「なんでもありません!!って姉貴!!いきなりは死ぬから!!」 

 

「お前なんて死んでしまえ!!」

 

「ぎゃー!!」

 

 

 

ぺロロ兄が逃げ回りぶく姉が追いかけまわす。

 

 

 

「今日も二人とも仲がいいですね(笑)」

 

「あはははー」

 

 

 

呑気に笑顔アイコンを出して動き回る二人をモモンガさんは見つめていた。

 

 

 

「モモンガさん、今日は何しましょうか?」 

 

「それなんですが、みんなでNPCを作ろうと思うですがどうですか?」 

 

「!!!絶対に作りましょう!!!」

 

 

 

これは待ちに待ったイベント!!やっとデミウルゴスに会える!!

 

アレキサンドライトは勢い余ってモモンガに詰め寄り服を掴んで引き寄せた。

 

 

 

「!?こら!!サンドラ!!何、モモンガさんを襲ってるんだ!!!!

 

あっでも誘い受けって萌え~、はっモモンガさんは受け属性・・・ドカン!!!」

 

 

 

「この愚弟「この愚兄が!!」」

 

 

 

ペロロンチーノは壁に吹き飛ばされ床におちた。

 

 

 

 

 

日々は流れて、ギルドにNPCが次々に生まれた。

 

 

 

そう、デミウルゴスも

 

 

 

デミウルゴスが生まれて、とても嬉しい!!けどアルベドや他の守護者とも仲良くしたい!

 

かっと言って何をすればいいのかな?

 

ユグドラシルに来た時は全階層を回って話かけるようにはしていたけど・・・

 

 

 

「何かプレセントでも作ろかな~・・・アルベドや女の子達には似合うアクセや服とかあげたいし~」

 

 

 

色々考えると想像が膨らむでわくわくしたきたのですぐ、自分のフロアに向かった。

 

 

 

ギルドに入ってからは芸術に目覚め色んな事をしていたアレキサンドライトは自分の作品がありすぎてナザリックに飾りまくっていたところ周りから飾りすぎだと苦情がでた為、自分の領域フロアを作る事になった。

 

ナザリックのインテリアを壊さないように図書室の隠し扉からフロアに入れるようになっており、さながら秘密の花園ならぬ秘密の中庭になっている。

 

色とりどりの草花が咲き乱れ中にはの真ん中には3階だての美術館が建っている。

 

美術館の中に入ると本館西館南館と別れており美術品は月に一度入れ替わるようになっている。

 

アレキサンドライトはどうしても素晴らしい芸術作品をみんなに見てもらいたくってゲームでの自分の作品や買った物、個人所有物と一つだけとても高価で貴重価値のある物を展示している。

 

周りからかなり難色があったが高度な警備システム(ヘロヘロさんにお願いした。)や敵プレイヤーが来た時は速やかに宝物庫に移転する事を条件で展示に漕ぎつけた。

 

そんな自慢の美術館なバックヤードにある作業場にアレキサンドライトはむかった。

 

 

 

「よーし!作るぞ!!」

 

 

 

やる気満々で美術館に入ったのだった。

アレキサンドライト贈り物計画を実行してから一年がたった。 

 

そして今日はNPC1歳誕生日!!

 

ギルドの仲間に許可を取ってプレゼントをあげるのだ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プレアデズと領域守護者にプレゼントを配り終わり次は本命だけだ!!

 

 

 

香水を贈る意味は貴方と仲良くなりたいまたは貴方に好意を持っています。

 

ネクタイは貴方は私の物、貴方を独占したいなどの強い意味がある。

 

 

 

そのことをデミウルゴスが知ってるか分からないがネクタイはデミウルゴスが意識を持ったときにあげたいので少し弱い意味の香水を贈ることにした。

 

 

 

デミウルゴスが意識を持ったとき、挨拶をしたときに香水の匂いがしたら嬉しい

デミウルゴスに近づいたときに香水の匂いがしたら天にも昇る気持ちになる絶対!!

 

 

 

その事を想像してはベットでにやけ顔で転げまわったのは言うまでもない

 

 

 

緊張で体がロボットのようにギクシャクさせながら動くデミウルゴスの首元と手首に少し香水を吹きかけ、首元の匂いを嗅ぐ

 

スーツの内ポケットにそっと香水を差し入れた。

 

 

 

大仕事をやり遂げたと顔を上げればデミウルゴスの顔が近くにあった。

 

 

 

「〇!!!×??〇×△□△!?〇〇××」

 

 

 

ひ~心臓が止まる!!いや!!暴走してる!!!

 

体があつい!!!顔も火が付きそう!!!

 

もーーーーダメ!!

 

 

 

気がつくと走っていた、どこまで走ったか分からない

 

落ち着いたところで止まるとそのままその場にうずくまった。

 

耳の中でドクドクと心臓の音が聞こえる。

 

 

 

おっ恐るべしデミウルゴスそして先の未来でこんなことで大丈夫だろうかと不安になるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

楽しい日々はとても早く過ぎ去る。

 

どんなに大切に過ごそうとも思い出という名の過去になる

 

 

 

 

 

 

 

「モモンガさん楽しかったね」

 

「はい!とても!!最後にヘロヘロさんに会えて良かった!」

 

 

 

ユグドラシルが終わるまであと数分・・・

 

 

 

「やっぱり、最後は謁見の間じゃないですか?モモンガさん!」 

 

「ナイスです!アレキサンドライトさんそうしましょう。」

 

 

 

途中で出会ったセバスとプレアデス達を引き連れて謁見の間に向かう。 

 

奥の王座に近づくとモモンガさんに座るようにうながした。

 

 

 

「さあ!我がアインズ・ウール・ゴウン、至高なる悪の華のギルド長!こちらに」

 

 

 

モモンガさんは促さるまま玉座に座った。 

 

セバスとプレアデスに命令をしてモモンガさんが玉座の傍にいたアルベドのキャラ設定を開く

 

 

 

「どうしたんですか?何か気になる事がありました?」

 

 

 

モモンガさんの設定を見て固まっているのでサンドラは心の中でにやりとし、アルベドの設定を勝手に変える。

 

 

 

 

 

ビッチである

 

 

 

消して

 

 

 

モモンガの第一妃候補である 

 

 

 

第二妃候補はシャルティア・ブラットフォール 

 

 

 

アレキサンドライトを姉のように思っている。

 

 

 

うわ、ギリギリ入った!これでいいでしょう!!

 

 

 

「えっいいんですか!!これ!?」 

 

「最後ですし、これくらい許してくれるでしょう!」

 

「・・・そうですかね~」

 

 

 

モモンガさんの困惑をよそにアレキサンドライトはセバス達のように数段下に下がりひれ伏す

 

 

 

「御前を失礼したします。モモンガ様」

 

 

 

そのアレキサンドライトの姿にモモンガは姿勢を正す。

 

 

 

そう、これは最後の王様ごっこ

 

 

 

 

 

「うむ、今まで苦労をかけた。王の言葉ではないが感謝している。」

 

「いえ、滅相もございません。光栄なことと存じます。」

 

「我が至高なるギルドの美姫の結婚を祝えない事がとても気がかりだ」

 

「そんな、お戯れを相手がおりません・・・もし、結婚する事になればその時はわたくしの親役になって頂けますか?」

 

「いいだろう、その時は一緒にヴァージンロードを歩き君の夫となる者に送り届けよう」

 

「ではモモンガ様を父上と呼んでもよろしいでしょうか?」

 

「それこそ戯れだな、そうだな・・・大切な友人とでも呼んでもらう」 

 

「ふふふ」

 

「ははは」

 

 

 

この時間がいつまでも終わらなければいい

 

 

 

そう、モモンガさんは思っている事だろう。

 

ユグドラシルのサービスが終わるまであと数秒・・・

 

終わりと新たなストーリーが始まる

 

私はその中で四苦八苦するのだかそれはまた、機会があれば紡がれ事になるのだろう。

 

 

 

 

 

それまで、ご機嫌用さようなら

 

 

 

 

 

アインズ・ウール・ゴウンに栄光あれ

 

 

 




変な話をお読み頂きありがとうございます。

この話は連載小説にしようと考えた話をぎゅっとまとめた物です。

この話を投稿した事はやってしまった感とやり遂げた感でいっぱいの気持ちであります。

先駆者の方がいなければ考えなかった話です。

尊敬しております。

それではご機嫌用さようなら!!


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眼鏡悪魔に番外編

注意!!!
これは作者の自己満足による、妄想と素晴らしい作品の影響の元
出来てしまった話です。
何でもOK方のみお読みください。



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アレキサンドライト贈り物計画を実行してから一年がたった。

 

 

 

そして今日はNPC1歳誕生日!!

 

 

 

ギルドの仲間に許可を取ってプレゼントをあげるのだ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まずは一般NPC、娯楽施設や拷問系トラップ系達にギルドの紋章が入ったシンプルなゴールドの腕輪をプレゼントした。

 

 

 

次にプレゼントしたのは一般メイドNPCとプレアデス達だ。

 

 

 

薔薇のブローチを着けてあげた。すべて色違いで半透明な石のしたの土台にはギルドの紋章が彫ってあり、薄く見えるようになっている。

 

今はとりあえず胸に着けてあげたがファションスタイルにあった処に着けてくれればいいなっと

ぼそっと言ってみる(笑)これで先の未来で本人の好きな処に着けてくれるであろう!

 

 

 

ここまで続けざまにプレゼントして回って気分が高揚してホクホクしているアレキサンドライト

だが次に渡すセバスを含めた領域守護者達に緊張が高まってくる。

 

 

 

今は動かないNPCだと分っているが、そこに心が宿っていると知っていっると、どんなNPCでも喜んでくれるどろうかとざわざわするものだ。最初の方は気分が高まりノリと勢いで何も考えずあげる事ができたが次がアレキサンドライトの本番とも言える。

 

 

 

(は~大丈夫かな~、気に入ってくれるかな~は~~~)

 

そんな事を思いながら次に向かう。

 

 

 

最初はダークエルフの双子、マーレとアウラの所に向かう。

 

二人には左右別々で2つで一つになるペアのイヤリングあげた。

 

 

 

左はマーレ、ギルドの紋章

 

 

 

右はアウラ、ぶくぶく姉の紋章が彫れているものを二人の耳に着けてあげた。

 

 

 

 

 

シャルティアには黒の寄せて上げるブラとパンツのセット×4(胸パット特盛)をあげた。

 

絶対喜ぶはず!!ペロロン兄は泣きそうだけど・・・良い!!(ツルペタロリ好きだから)

 

 

 

Not 変態、Not コンプレックス!!

 

 

 

黒のブラにはタグにギルドの紋章が書いてあり、ブラの両カップには赤い糸で薔薇の模様が刺繍してある。

 

 

 

 

 

 

 

コキュートスにはギルドと武人建御雷さんの紋章入り兜をあげた。

 

リアル偉人伝をあげる事も考えたが、後々の事も考えあげるのを止めた。

 

 

 

次、セバスには仮〇ライダーのベルトをあげた。

 

 

 

メイド達とペアのプレゼントも考えていたがタッチさんにネタで仮〇ライダーのベルトをあげてもいいか聞いたら自分も欲しいと言ったので少しアレンジした(もちろんギルドの紋章入り)を二人にあげた。

 

 

 

タッチさんはとても喜んでくれた。

 

セバスもタッチさんとおそろいなので喜んでくれたであろう!たぶん?

 

 

 

 

 

アルベルトには小さな真珠のネックレスをあげた。広くひらいた胸元に何も飾られていないのが寂しく見えたのでネックレスにした。

 

せっかく放漫な胸なのに何か上に乗せようよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

+α

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「モモンガさん、ちょっといいですか?」

 

 

 

「はい、どうしました?アレキサンドライトさん」

 

 

 

おずおずと四角の小さな箱を取り出す。

 

 

 

「これをモモンガさんにあげます。」

 

 

 

モモンガさんは小さな箱を受け取りまじまじ見たあとで箱を開けた。

 

「こっこれはペアリングですね!でもどうして?」

 

 

 

「いつか必要になると思うので・・・女の勘です。」

 

 

 

「?そうですか?ありがとうございます!」

 

 

 

モモンガさんは不思議そうにしたものの嬉しそうに頭をさげた。

 

「いえいえ、喜んで貰えて良かったです。」

 

 

 

他に用事があるので、私行きますね~っとその場を離れた。

 

 

 

そのペアリングがあらぬ誤解とモモンガさんの挙動不審つながるとも知らずに・・・

 

それを未来で味わう事になるのは自業自得である。

 

 

 

 

 






デミウルゴス以外のプレセントについての話でした。
+αでのペアリングで二人の女子に敵視され主人公がバシッと解決するのですが・・・
それはまた、機会があれば紡がれるでしょう
それまでご機嫌用さようなら!


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ユグドラシルのサービスが終わるまであと数秒・・・

 

 

 

 

「・・・・・」

 

「・・・・・」

 

 

和やかな雰囲気のままユクドラシルの終わりを迎えようとしていたが、すでにサービス提供時間を過ぎている。

 

 

 

 

 

「どっどういう事だ!!」

 

 

「どうかなさいましたか?モモンガ様」

 

 

 

領域守護者統括アルベドがモモンガさんに声をかけモモンガさんがGMコールの事を聞いている。

 

 

 

ああ、始まったオーバーロードの世界が・・・

精神穏やかではないだろうモモンガさんにメッセージをした。

 

 

 

(モモンガさん聞こえますか?)

 

 

(!!これはアレキサンドライトさん)

 

 

(良かった繋がった。ためしにやって見るものですね)

 

 

 

(アレキサンドライトさん!!どっどうしましょう!!GMコールができないです!!)

 

 

 

(ビークール!!落ち着いてモモンガさん、NPCが意思を持ち動いている以上、彼らとの関係を友好的にしないと!!まずは今の状態と色々な事の情報を集めましょう。)

 

 

 

「モモンガさん、何か大変な事が起こったようですね」

 

 

「そのようです。アレキサンドライトさん」

 

 

「セバス、大墳墓を出て周辺地理を確認せよ。プレアデスは各階層の警戒にあたれ」

 

 

「「承知いたしました。モモンガ様」」

 

 

その後はオーバーロードの物語と同じように6階層の闘技場に階層守護者が集まる事になった。

 

 

 

「モモンガさん、私は他の階層を見回りながら6階層に向かいますね。」

 

 

 

「あっはい、分かりました。後で会いましょう。」

 

 

 

モモンガさんから離れ、一目会いたくてうずうずしていた気持ちを抑えられずデミウルゴスのところに向かった。

 

 

さて、デミウルゴスまだいるかな?

 

7階層に行くとちょうどデミウルゴスに出くわした。

 

りっリアル、デミウルゴスだー!!

 

尻尾が動いてる可愛い

 

容姿もスタイルもカッコいいのに可愛い

 

ギャップ萌え

 

やっぱりスキー!

 

 

動いているデミウルゴスに感動して涙ぐみながら見惚れているとデミウルゴスが駆け寄ってくる。

 

 

 

「アレキサンドライト様、偶然お会いできるなどこれは運命でしょうか」

 

 

デミウルゴスは私の手を取りキスをした。

 

 

「ふっ(ふっわぁー!!)」

 

 

驚きと興奮で小さな吐息しかでず、声はでなかった。

 

 

ひぃー危ない変な声が出るとこだった。

 

 

「どうなされたのですか?そんな憂い顔で」

 

 

「・・・何か大変な事が起こったみたいで私も何かできないかと6階層に行く前に見回っていたのです。」

 

 

「さすがお優しい至高のお方、大丈夫です。このデミウルゴスがお傍にいます。」

 

 

自然にこちらに腕を差し出すデミウルゴスに体が勝手に動き自分の腕を絡ます。

 

 

「さあ、モモンガ様の元に参りましょう。」

 

 

かっ体が勝手にー!!こっこれはどういう事!!

 

いつもの私ならこんな積極的に動けないのに!!その前に心臓がドキドキで失神してもおかしくない!それどころかドキドキ通り越してゾクゾクしてるなんて

 

それにしてもデミウルゴスに自然にエスコートされた!!

 

もう、なんでもいいいよ!!

 

絡む腕の温もりを感じながらデミウルゴスを見る

 

まあ、これはこれでいいか?とぽーっと見惚れるアレキサンドライトなのだった。

 

 

 

 

 

 

 

モモンガ視点

 

 

先に6階層に着き、ダークエルフの双子のアウラとマーレの戦闘を見ていると黒い霧から1・2・3階層のシャルテア・ブラットフォールが現れアウラと喧嘩をしはじめた。

 

 

「偽乳!!」

 

 

「なんですって!!あんたなんか胸なんてないじゃありんせんか!!」

 

 

シャルティアは上から目線でアウラをみる。

 

 

「ああ!嫉妬でありんすな!アレキサンドライト様からの愛あるランジェリーに嫉妬しているでありんすね」

 

 

「なっあたしだってアレキサンドライト様から頂いた右耳の心優しいイヤリングがあるだから!!」

 

 

(えっ!!なにシャルティアに何あげてんの!!アレキサンドライトさん!!)

 

 

そう思っている矢先、続々と守護者達が現れた。

 

 

(おっコキュートスだ、さすが武人の設定だからか貫禄があるな。)

 

 

「皆さん、おまたせしてしまって申し訳ありません」

 

 

「うむ、気にっ!アレキサンドライトさん、デミウルゴスと一緒だったのですね。」

 

 

「ええ、偶然一緒になりましたの」

 

 

なんか絵になる二人だな

 

 

かなり密着しているように見えるのは俺の見間違いだろうか・・・

 

 

見なかった事にしておこう。

 

 

 

続く

 

 

 

 






お読み頂きありがとうございます。
完結できるよう頑張ります。

ちなみにこの話はストックが無い為すぐには更新できません

月一回更新できるように頑張ります。


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「では皆、忠誠の儀を

 

第1、第2、第3階層守護者シャルティア・ブラットフォール御身の前に

 

第5階層守護者コキュートス御身の前に

 

第6階層守護者アウラ・ベラ・フィオーラ御身の前に

 

お、同じ第6階層守護者マーレ・ベラ・フィオーラ御身の前に

 

第7階層守護者デミウルゴス御身の前に

 

守護者統括アルベルト御身の前に

 

各階層守護者、御身に平伏し奉る。ご命令を至高なる御身よ。我ら忠義全てを御身に捧げます。」

 

漂う緊張感が流れるにも関わらずアレキサンドライトは顔が緩むのを感じた。

きゃーっカッコいい!!リアルでこのシーンが見られるなんて!!

守護者全員が揃うと壮観ね!!

モモンガさんなんて闇のオーラ出して、原作通り!!

顔のにやけが止まらないわー!

 

モモンガが戸惑いながら守護者達に声を掛ける

 

 

「面を上げよ。・・・まず良く集まってくれた、感謝しよう」

 

「感謝なぞおやめください。我らモモンガ様アレキサンドライト様に忠義のみならずこの身の全てを捧げたもの達。至極当然のことでございます。」

 

モモンガの迷いを感じたとったのか、アルベルトが凛々しい顔をして告げる

 

「モモンガ様アレキサンドライト様の迷いは当然でごさいます。しかしながらモモンガ様よりご命令いただければ、階層守護者各員、至高なる42人御身に恥じない働きを誓います。」

 

『誓います』

 

「素晴らしいぞ。守護者達よ。お前達ならば私の目的を理解し、失態もなくことを運べると今この瞬間、強く確信した。現在ナザリック地下大墳墓は原因不明の事態に陥っている何が原因でこのような事が起こっているのか不明だが今まであった沼地より違う場所にナザリック地下大墳墓が転移しているようだ。」

 

アレキサンドライトは守護者達を見渡す。

 

「今、セバスが地表を捜索している最中です。」

 

そこに小走りでセバスがこちらに向かってくる。

セバスはモモンガのところに来ると、ほかの守護者同様ゆっくりと片膝をつく。

 

「モモンガ様、遅くなり誠に申し訳ありません」

 

「構わない、それより情報の報告を聞かせてくれ」

 

「了解いたしました。」

 

セバスの情報によると周囲一キロは沼地ではなく草原が広がっており、大型生物と知的生命体はいないそうだ。その情報元に各自、厳重警戒をする事となった。

 

「最後に各階層守護者に聞きたいことがある。お前達にとっての私達は一体どのような人物だ。」

 

おお!!これは私に対して皆がどう思ってるか聞ける大チャンス!!!

ここは耳をダンボにして聞かなくては!!!

モモンガさんは原作どおりだとして・・・

わたしは!私は!!ワタシは!!!  (大事な事なので3回言いました)

シャルティアとコキュートスとアウラまでの私の評価?私に対しての気持ちは美の化身・慈愛の結晶・慈愛女神・聖母などなど・・・

 

次はマーレ

マーレは顔を少し赤らめアレキサンドライトをみる。

 

「モモンガ様のように凄くお優しくて、おっお慕いしています。」

 

マーレは言い終わると顔が真っ赤になり両手で頬に手をそえる。

その姿は可愛い女子そのもの、だが男だ。

 

次はデミウルゴス

「この世の誰よりも美しく慈愛に満ち、私のすべてを捧げてお守りしたい御方です。」

 

アレキサンドライトはその言葉に笑みを深くした。

表面的にはそれで済んでいるが心の中は魅了されて大変興奮状態だ!!記憶の混濁と体のコントロールが効かなくなっている!!

最後のアルベドの気持ちをまともに聞く事が出来ず、いつの間にかモモンガさんと一緒に違う場所へと転移していた。

 

「えっ何あの高評価!!あいつら・・・マジだ!!」

 

ごめんなさいモモンガさん、私それどころではありませんでした!!

 

アレキサンドライトはまだ、放心状態から戻ってこれなかった。

 

 

『モモンガ達が移転して残された守護者達の会話』

 

 

びっくりと肩を震わしたマーレが若干大きな目に声を発する。

 

「あっあれが支配者として本気の振舞いをしたモモンガ様なんだよね。凄いよね!」

 

アルベドが興奮した顔で話し出した。

 

「全くその通り。私達の気持ちに応えて、絶対者たる振舞いを取って頂けるとは・・・さすが我々の造物主。至高なる42人の方々の頂点。そして最後までこの地に残りし、慈悲深き君」

 

デミウルゴスも興奮を隠しきれず尻尾を振りながらアルベドに続いて言葉を紡ぐ。

 

「ええ、そしていつ如何なる時でも慈愛の笑みで我々を見守って下さったアレキサンドライト様。我々の御方々の気持ちを聞いて最後にあのような愛が溢れ出すような目で我々を見て笑みを深くして下さったように見えました。」

 

デミウルゴスの言葉にマーレは熱の籠った溜め息をする。自らの造物主である至高の42人絶対的忠誠を尽くすべき存在の真なる態度を目にすることができ、これ以上ない喜びが全身を包み込む。そんな愉悦で緩んだ空気を払拭するかのように、セバスが口を開いた。

 

「では、私は先に戻ります。モモンガ様とアレキサンドライト様がどこにいかれたかは不明ですが、傍に仕えるべきでしょうし」

 

「分かりました、セバス。モモンガ様に失礼が無いように仕えなさい。何かあった場合はすぐに私に報告を。特にモモンガ様が私をお呼びという場合は即座に駆け付けます。他の何を放っても!!」

 

「セバス、私もアレキサンドライト様がこの私をお呼びという事ならすぐ連絡してください!」

 

アルベドとデミウルゴスにセバスは困った顔をした。

 

「了解いたしました。お二人とも、お傍に仕える時間が減ってしまいますのでこれで失礼いたします。」

 

緩んだ空気が払拭する前にシャルティアの下着が大変な事になっている事が分かり、そのままアルベドVSシャルティアで口喧嘩のキャットファイトのゴングが鳴った。

 

「アウラ。女性の事は女性に任せるよ」

 

「ちょ!デミウルゴス!!私に押し付ける気?」

 

デミウルゴスは男性チームを引き連れ女子達から離れ、コキュートスの呆れたようなセリフに言葉を返す。

 

「全ク。喧嘩スルホドノ事ナノカ?」

 

「御方の血縁、個人的にはとても興味があります。偉大なる御方の後継に仕えたいとは思わないかい」

 

「ソッソレハ確カニ憧レル・・・イヤ、素晴ラシイ光景ダ・・・姫・・・王子・・・爺ハ・・・爺ハ・・・」

 

コキュートスは脳内で手をフルに動かし、モモンガの子供を肩車し、アレキサンドライトの子供をお姫様抱っこする光景を思い浮かべている。

 

「えっそれはモモンガ様とアレキサンドライト様がご結婚されるって事ですか?」

 

その言葉にマーレは驚きデミウルゴスに尋ねる。

 

「それはそれで喜ばしい事だが、それよりもお二人別々の後継がおられた方がナザリックには良いと思うがね」

 

デミウルゴスは手で眼鏡を触る。

 

「もちろんアレキサンドライト様のお相手は私しかいないでしょうがね。」

 

「なっそっそんな事はありません!ぼっ僕だってふさわしいです。」

 

「君はまだ子供だと思うがね」

 

「たったしかにそうですげど・・・僕の方が若いし、成長したらデミウルゴスさんにだって負けません!」

 

コキュートスはまだ妄想から帰ってこない、2グループで火花が散っている。

 

「もー!!誰か何とかしてよ!!」

 

アウラの叫びが響いた。

 

 

続く




デミウルゴスやマーレなどにして貰いたい事を考えていたらネタがたまり4話の途中まで話が出来てしまったので3話を投稿しました。

話は短いし、進みは遅いですがお読み頂けてうれしいです。

ありがとうございます


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4

色々な事に興奮し、テンションがハイになっていると感じ、少し頭を冷やそうとアレキサンドライトは外に出た。

飛行の魔法で空に上がり雄大な夜空を見ながら漂う。

 

「夜空ってこんなに綺麗だったんだ・・・確かにブループラネットさんに見せてあげたかったな・・・本当にここはオーバーロード世界なんだ・・・」

 

何を今さらっと苦笑いをこぼした。

 

私これからどうしよう・・・

今まではデミウルゴスやモモンガさんナザリックの皆に会えるのが嬉しくって皆と仲間になって楽しい事ばかりだった。

 

モモンガさんがギルドの仲間がいなくなって寂しがっているのを知っていて何もしなかった。何も考えていなかった。これからの事を考えると少し怖い、モモンガさんもアンデットに影響されて残虐で身内以外は無慈悲になってるよね。この世界とアンデットの体に馴れていない今なら優しいモモンガさんのままでいられると思う。まだ、間に合う!私は転生者だからか、影響は少ないみたいたぶん・・・今度はモモンガさんを支えよう!ダークファンタジーも好きだけど私はやっぱり優しいモモンガさんが好きだから!もちろんデミウルゴスの次にだけど!

 

「よし!脳内整理終わり!!」

 

アレキサンドライトは両手を振り上げてある物を使った。

 

マジックアイテム『ミリオンシャワー』

 

コントロール・ウェザー 〈天候操作〉で天気を変える系のただのイベント用マジックアイテム。

夜空に10分ほど流星群を呼ぶという物だ。

その偽物の流星群にアレキサンドライトは胸に両手を握り祈った。

 

私、酷くって勝手だ。ごめんなさい、それでも何もしなかった事を許して欲しい。そしてこれからも優しいモモンガさんでいて下さい。

 

「アレキサンドライトさんここにいたんですか。」

 

モモンガさんが黒のフルプレート(全身鎧)でお供にデミウルゴス引き連れ、夜空に浮くアレキサンドライトとの元に表れた。

 

「どうしましたか?モモンガさん」

 

「いえ、秘密で見回りをしていたのですが・・・」

 

モモンガは後ろのデミウルゴスを気にしながらそう言う。

私は少し笑い、意味が分かったというように頷いた。

モモンガは誤魔化すように夜空を見上げた。

 

「この流星はマジックアイテムの・・・」

 

「ええ、どうしてもこの景色で流星を見たくなって・・・」

 

二人は言葉もなく綺麗な夜空と満月に掛かる流星群のコントラストを見ていた。

しばらくそうしていたがアレキサンドライトは覚悟を決める。

 

ここは世界征服を決定づけたターニングポイント、ここから私は物語を変える!

 

すーっと息を吸い込みモモンガをしっかり見据える。

 

「モモンガさん、この世界を冒険しませんか?」

 

「えっ」

 

「せっかくこの世界に来たのですから冒険しましょう!今度は守護者達ナザリックの皆で地図の空白を埋めるような冒険を・・・新しい思い出と言う名の宝物を見つけましょう。そしてギルドの仲間に見せびらかしてやるんです!こんな物を手に入れたんだぞ!!こんな大冒険を守護者達としたんだぞって!!そうすればギルドの皆も・・・寂しがって羨ましく思って・・・帰って来てくれるかも・・・しれないでしょ?」

 

そんな都合よくギルドの皆が帰ってくるなんてあるはずがないと分っている。それでもゲームではないこの世界で世界征服なんて困難と悲しみ、苦悩が待ち受けるような大変な事を目指すより、大冒険しているほうがモモンガさんらしいと思ったのだ。

 

やっぱりダメかな・・・

 

緊張で手を強く握りすぎて震え、目もみれなくなり少しずづつ下に下がった。

最後は途切れ途切れで自信がなく、うまく伝えられなかったように思う。

顔を上げられず俯いているとモモンガさんが頭を撫でた。

 

 

「ありがとうございます、気を使ってくれたんですね、そうしましょう。私もそれでいいと思います。それにナザリックは僕らの家族のような存在であり仲間ですからね。今度はナザリックの守護者達や他の者達と未知の世界で冒険するのも楽しそうです。」

 

アンデットになり、骸骨の顔になってしまって表情アイコンもでないのに初めてオフ会で会った、リアルのモモンガさんのあの優しい笑顔で笑ってくれているようにアレキサンドライトは感じて笑みが零れた。

 

モモンガさんはやっぱり優しい方がいいな

 

「分かって下さってありがとうモモンガさん!デミウルゴスもそれでもいい?」

 

「はい、御方々の思いのままに」

 

デミウルゴスは片手を胸に当て頭を下げる。

 

「アレキサンドライト様のお気持ちに感激しております。誠に恐れながらナザリックを愛されておられるのですね。」

 

「なっ!あっあたりまえでしょ!!」

 

アレキサンドライトは愛なんて急に言われ、驚き二人に背を向けてしまった。

 

「ハハハハ!!確かに、その通りだな!!私もナザリックを愛してるぞ!!ハハハハ!!」

 

モモンガの笑い声が穏やかに夜空に響いた。

 

 

 

 

 



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この世界に来てから数日が経っていた。

 

それにしてもおかしい、体が勝手に動いて普通は言わない事まで口にでる。この姿になってからなんだか開放的で積極的になっているような・・・でも心は変わらないのよね~モモンガさんみたいに光らないだけましか~あっそういえばデミウルゴスから香水の匂いしなかった!!嫌い匂いだったかな~それともあのプレゼント重かったかな~

 

そんな事を考えながらモモンガさんのいる部屋に向かう。

部屋に入るとモモンガさんが大きな鏡に向かって手を動かしていた。

遠隔視の鏡(ミラー・オブ・リモートビユーイング)の動作確認をしているようだ。

この世界に転移してから数日、モモンガは色んな装備やアイテムの動作確認に時間を費やしていた。

 

さすがモモンガさんギルド長の鏡、私なんて作った物でもなんだったか忘れるのに・・・

 

黙々と続けるモモンガに感心しながら声を掛ける。

 

「お疲れ様ですモモンガさん」

 

「あっアレキサンドライトさん、ちょうどいいところに」

 

鏡の前に手招きされて鏡を覗き込む。

 

「今、やっと使い方が分かったところなんですよ!」

 

「すごいですね!」

 

「これで近くの森や村の様子が見れますよ」

 

そういうとモモンガは鏡に村を映しだし村全体が見れるくらいに拡大して見せてくれた。

麦畑と牛や羊が放牧されているのが見える。その風景の中に違和感を覚える者達がいた。

 

「これは祭りか・・・」

 

「いえ、これは・・・殺戮」

 

アレキサンドライトはその光景をじっと冷静に見えたままを答えた。

 

「助ける意味を感じない、必要はない」

 

モモンガさんは何も感じていないような声でそう言った。その声に背筋が凍ったようにアレキサンドライトは感じた。

 

転生者である私は種族の精神的影響はないと思っていた・・・でもこれはどういう事今、何も感じなかった(・・・・・・・・)どうしよう!!どうしよう!!つい数日前に人の心を、モモンガさんを支えるって決めたばかりなのに!!!

 

自分の心の動きに混乱している視界にセバスが映った。

 

ー誰かが困っていたら助けるのは当たり前ー

 

「村を助けましょうモモンガさん!」

 

アレキサンドライトは後ろに控えているセバスを見る。モモンガもセバスを見てアレキサンドライトの言葉に頷いた。私と同じたっちさんの幻影を見ているのだろう、41人の仲間達はもしかしたら私達の人間の心を守る最後の砦なのかもしれない・・・それを忘れたらなんのプライドもない紛い物に、無視され気味悪がれた者達を助けた至高なる悪の華では無くなるのだろう。

 

「正直この姿になってから他人の死に何も感じませんがそれでもたっちさんの事を思い出してしまうんです。理由なんて何でもいいんですよ。私、友人の思いを無駄にしたくないです。」

 

「・・・そうですね。セバス、ナザリックの警戒レベルを最大限に引き上げろ。隣の部屋に控えているアルベドに完全武装で来るように伝えよ私は先に行く」

 

「もちろん私も一緒に行きます。」

 

「ええ、共に行きましょう。」

 

今にも切り殺されそうな少女達の元へ急ぐ、モモンガに続いてアレキサンドライトも人間に姿を変え転移門(ゲート)を潜った。

 

ちなみにアレキサンドライトの人間の姿は銀髪で腰まで髪をのばしている。瞳はライトグリーンで儚げ美人だ。

 

姉と思われる少女は背中を切られ血を流しながら小さい幼女抱え込み蹲っている。切り殺されると思われたその瞬間、殺戮を行った騎士は倒れた。顔を上げて少女が見たものは生きている者ではない白磁の骸骨が血が滴る心臓を握り潰すところだった。

 

「きゃああーお姉ちゃん!!」

 

「ネム!静かにして・・・お願いします!!妹だけは!!!」

 

「大丈夫、何も怖がる事はありません。」

 

モモンガさんの後ろから表れたアレキサンドライトに少女達は驚いて動きを止めた。

 

「大丈夫まずは傷を癒しましょう。中傷治癒(ミドル・キュアウーンズ)

 

少女の傷がなかったかのように消えた。傷が消えたことが信じられないのか背中を触ったりひねったりしている。モモンガはその姿を見ながらなるべく怖がらせないように声を掛ける。

 

「痛みはなくなったな?」

 

「は、はい」

 

「私は魔法詠唱者(マジック・キャスター)だ。訳あってこんな姿だか危害を加える気はない、まだこの場所は危険だ守りの魔法を掛けておいてやる。そこにじっとしていろ。」

 

モモンガが次々と守りの魔法を掛けていく、その間にアルベドが表れた。

 

「準備に時間がかかり、申し訳ございませんでした。」

 

「いい、気にするな。それでは行こうか殺戮者を殺しに」

 

「あ、あの助けて下さって、ありがとうございます!お願いします!母や父を村を助けて!!お願いします!!」

 

アレキサンドライトはモモンガを見るとモモンガさんは二人の少女に振り向いた。

 

「待っていろ、助けてやろう命があるのならばな。」

 

そう言って颯爽と歩くモモンガさんの後ろ姿を見ながらアレキサンドライトは笑みを浮かべたのだった。

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

 



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「これからどういたしますか?モモンガ様」

 

フル装備のアルベドにモモンガは少し嬉しそうに言う。

 

「そうだな。アルベドよ共にチーム戦闘はどうかな?」

 

「え!もっモモンガ様と一緒に共同作業!!」

 

アルベドは羽をバタバタさせる。

 

「えっ!違いますけど!!」

 

「酷いわ~私もいるのに~」

 

嘘くさい泣き真似をしてアルベドを見る。

 

「アレキサンドライト様を悲しませるなど!もっ申し訳ございません。この失態は敵を殲滅させる事で償いさせて頂きたく思います!!」

 

「「アルベドーー!!?」」

 

そう言うと敵に向かい突っ込んで行く。

数秒で敵を倒してしまった。

 

チーム戦もあったもんじゃない

 

あ然としながらもモモンガは通称嫉妬マスクを取り出した。

 

「モモンガさんなぜそのマスクを?これだって良いじゃないですか?」

 

黄金色で目元に星と月の模様があしらわれまるでピエロのようなマスクを笑いながらアレキサンドライトは差し出す。

 

「嫌ですよ!!通称ナルシストマスクなんて!!恥で死にます!!」

 

高額な金額でプレイヤーキャラメイキングしたら強制的に貰えるマスクだ金額でランク違うマスクが貰えるらしい

そうですよねーとにやにやしているとそうゆうところがペロロンチーノさんに似ているらしい

 

「モモンガ様、非戦闘員と思わしき村人がおりますがどういたしましょう?」

 

モモンガ達が近付くと村人を人質に取った数人の敵が叫ぶ

 

「近付くな!!どうなるか分からんぞ!!」

 

「その言葉をそのまま貴様達に返す。去れ、これ以上の虐殺は許さん!続けるならば容赦はしないと仲間に言え!」

 

敵は我先にと逃げていった。命の危機が去っても動けずにいる村人達にアレキサンドライトはモモンガの前に出て声をかける。

 

「私達はこの国で商売に来た商人です。たまたま、この国で初めての村に来てみれば大変な事になっているのを見て助けに来ました。今、回復魔法をかけますね。」

 

「私は村の村長です。代表して感謝致します。」

 

アレキサンドライトの声を聞き、命の危機からの硬直から逃れたようだ。

 

「申し訳ありませんがあの女の子達をお願いします。」

 

アルベドとモモンガにそう頼むと次々に治し始めた。もう無理だとあきらめていた村人が元気になり泣きながら皆、感謝した。

モモンガさんも女の子達を連れて戻ってきて少し落ち着いた所で村長宅でお話することになった。

 

「申し遅れました。私の名はライト・アレキサンド、商人です。この方はマジックキャスターで私の商売のスポンサーの・・・アインズウルゴウン様とその護衛の方です。」

 

「それではこちらには商売に来られたと・・・」

 

「ええ、新たな地で商売がしたく思い丁度、新たな地に向かうとおっしゃていたアインズ様に付いてきたという事なのです。」

 

「それは大きな決断をなさいましたな~」

 

「いいえ、そんなことはありませんよ。それよりも村長様、色々お聞きしてもよろしいでしょうか?何分見知らぬ地、何も情報がなく・・・村が大変な時だとは重々承知しておりますが知恵をお貸しくださいませんか?」

 

「そんな!村の恩人を無下に出来る訳ありません!何でもお聞きください。」

 

アレキサンドライトは村長に感謝をし、話を聞いた。

基本的な事は全て聞いたかなと思ったとき外が急に騒がしくなり、扉が勢いよく開き農民らしき男が現れる。

 

「お話し中すいません!!村に騎士風の者達が近づいています!!」

 

また、新たな厄介事が現れたようだ。

 

 

 

******

 

急に名前を変えられたモモンガさんは光輝いていた!!

 

ふぁっ!!ギルド名が俺の名前に!!アレキサンドライトさん何を!!

てっ!!話が進んでる!!アルベドは何かニコニコしてるし!!

アレキサンドライトさんは名前、全然変わってないし!!

あっそこ机の下でVサインしてる場合じゃないでしょ!!

これどうなるの!!あ~~胃が痛くなりそう胃ないけど・・・

 

 

 

続く

 



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いきなり戦士長ディスってます。ごめんなさい~


王国騎士団長のガゼフ・ストロノームはアレキサンドライトからするとカッコイイが味気ない人物だ。

あの容姿で地位でカッコよすぎる!!おかしい!!なんか落ちはないの?完璧すぎて好きになれないのだ。

結婚していてもおかしくないなのに相手もいないし・・・彼女がいれば絶対応援するのに・・・

デミウルゴスは被ってないのかって?彼は別格!!ドSだし!モモガさんに妄信的に忠誠を誓ってるだけでギャップ萌えだ!!ってモモンガさんが騎士団長を相手にしてるのは見ていたら考えが変な方向にいってしまった。

じっと見ていたのをガゼフに気づかれた。

 

「どうかされましたか?」

 

ライト(・・・)は愛想笑いをした。

 

「いえ、ガゼフ様は面白い方ですね。」

 

はっ!?何を心にもないことを!!

 

「そんな事を言われたの始めです。」

ガゼフは照れたような顔をした。

 

へ?どこが受けたの?照れる要素あった?

 

「この村を救っていただき、感謝の言葉もない」

 

「いえ、情けは人の為にならずですから」

 

「情けは?とは?」

ガゼフは首を横に傾げる。

 

「人に親切にすれば、やがてはよい報いとなって自分にもどってくるという私達の国の教えです。逆に誤って、親切にするのはその人のためにならないという二つの意味があります。」

 

「ほう、そんな意味が・・・ライト嬢は博識ですね。」

 

そういうあなたも可愛らしい反応をするだね。まさか首を傾げられるとは思わなかったよ。

ニマニマと心の中で思いながら表面上ガゼフと笑いあっているとライトの視線をフルプレートの背中が遮る。

 

「お二人が博識なのはあたり前です。あまり馴れなれしくしないでいただきたいですね。」

 

「おい!申し訳ない騎士団長殿、この者は私達の護衛です。」

 

「アルベドと申します。お会いする事は今後ないと思いますが以後お見知りおきを」

 

「こら、アルベド!!」

慌てて謝るモモンガさんにガゼフは首を振る。

 

「いえ、お気になさらずにお二人がさる高貴なお方なのだと分かりました。私は何も気にせずにおりましょうその方が二人には良いようですから」

 

なんか勝手に勘違いしてくれた・・・結果オーライ?

アルベドは、あとでお話しようか!

 

「戦士長!周囲に複数の人影。村を囲むような形で接近しつつあります。」

 

 

家の陰から範囲で周りを見ると数人の人影が等間隔を保ちながらゆっくりと村に近づいてくる。

 

「大変な事になりましたね」

 

「まったくです。ゴウン殿」

 

「一体、彼らは何者で狙いは何でしょうか?この村にそんな価値はあるとは思えないのですが?」

 

「ゴウン殿に心当たりがないとすれば目的は私でしょう・・・」

 

「戦士長は恨まれておられるのですね。」

 

「ええ、この地位おいては仕方のない事ですが・・・ゴウン殿アレキサンド嬢を巻き込んでしまい申し訳ありません。ですがご協力をお願いでいないでしょう!」

 

「!!」

 

後ろで控えていたアルベドの気配が膨れ上がり、鋭い殺気が溢れる。

それに反応して周りの騎士達が剣を構える。

 

・・・・・・・・!!(蛆虫にも劣らない下等生物が!!)何故アインズ様が協力する必要があるのかしら?」

 

「よしなさい!!アルベド」

 

「申し訳ありません。」

 

アルベド、あとでお仕置き決定!!

 

「・・・いえ、お前達も剣を下ろせ!積極的に協力する必要はないと言われれば否定する言葉もありません。ですが、この村だけでも守っては頂けないでしょうか?」

 

「協力してもいいではありませんか?アインズ様」

 

モモンガさんとアルベドを見る。

 

「こんな事を戦士長様の前で言うのは申し訳ありませんが戦士長様が倒れればあとは私達だけで村人を守りながら戦う事になります。そうなるよりは最初から協力した方がいいのでは?」

 

「ダメです。何も情報がない状況では危険過ぎる。ですから戦士長殿、前はお願いできますか?私達は危なくなったら後方から出ます。」

 

「ありがとうごさいます。ゴウン殿」

 

「仕方ありません、一度決めたら頑固なんで・・・」

二人の目線にアレキサンドは笑った。

 

戦闘準備の為、村人を倉庫に避難させ防御魔法をかけ、戦士長とモモンガさんとアルベド3人に説得され倉庫に控える事になった。

 

「戦士長様これをお守りです。三人ご武運をお祈りしております。」

 

メッセージをモモンガさんに送る。

(モモンガさん急にすいません)

 

(急にどうされたですか?)

 

(倒した敵、殺さず捕虜にしてもいいですか?)

 

(いいですけど?なんの為に?)

 

(それは後のお楽しみで!)

 

(はあ?)

 

(それより例のマジックアイテムを戦士長に渡しておきましたよ。)

 

((誤魔かした・・・)ありがとうございます。)

 

(頑張って下さい!)

 

(はい、ありがとうございます)

 

そして戦士長とモモンガさん・アルベドの後ろ姿を見送ったのだった。

 

 

 

 

 

敵は予想以上に強く仲間達は次々に倒れていく。

後方の二人は大丈夫だろうか・・・、そんな事を考えるスキも与えられず剣を振りぬく。

すぐ横から声がかかる。

 

 

ーそろそろ交代だな。

 

 

ガゼフの視界が変わった。今までいた真紅に染まっていた草原ではない。

土間を思わせる素朴な住居の一角のような光景。

周囲には部下達の姿が転がっており、アレキサンド嬢が魔法をかけるのを心配そうに村人達が見ていた。

1人回復魔法をかけ終えたアレキサンド嬢と目があう。

 

「大丈夫ですか?」

 

「貴方は・・・ここはどこですか?」

 

「村の倉庫です。アインズ様が魔法で防御しています。」

 

「そう言う事か・・・」

 

騎士団長が倒れる

 

「騎士団長様、気をたしかに!今、治しますから・・・」

 

そう声を掛けると両手を騎士団長にかざした。

 

《ミドル・キュアウーンズ/中傷治癒》

 

騎士団長の体の傷がすべて治るのを見てアレキサンドライトはほっとした。

 

骨が折れていなくて良かった~、もし折れてたら中回復で治るか分からないし・・・

 

「ありがとうございます。中回復を使えるなんて素晴らしいです。」

 

「えっそんなに大した事ではありませんよ。傷が治って良かった他の騎士様も治しますね。」

 

えっ中回復でその評価?こんなの誰でも使えるのに?

 

アレキサンドライトは高評価に理解できず、騎士団長から離れた。

 

ガゼフは治った体を軽く動かし、状態を確認した。

 

「すごいな、まるで怪我など何もなかったかのようだ。」

 

それなのにあのような謙遜を・・・あの方も只者ではないな。できれば私の部下に欲しい・・・

 

ふっと彼女が神職の服を着て優しい笑みを浮かべ、白い手が肩に触れ「大丈夫ですか?」と声を掛ける処を想像してしまった。

 

わっ私は何を考えているんだ!

 

「騎士団長殿?」

 

「はい!」

 

急に後ろからモモンガに声を掛けられ少し飛び上がってしまった。

 

「敵は無事に追い返しましたよ・・・どうかされましたか?」

 

「いえ、何でもありません。ゴウン殿、私達が助かったのも貴方のおかげだ感謝いたします。」

何かあれば力になるとガゼフは約束し、連絡先を教えてくれた。

モモンガは騎士団長の行動に少しおかしく思いながらもこのアレキサンドライトと合流し、村を去ったのだった。

 

 

「アレキサンドライトさん急に名前を変えて驚きました。まあ、全く変わってませんけど・・・」

 

「あはは!いいじゃないですか。ついでにこれからライトって呼んで下さい!ちなみに元の姿の時はサンドラでお願いします。」

 

「本当に急ですねー、でもいいですか?サンドラって呼ばれたくないのでは?」

 

「よく覚えてますね。いいんです!ペロロ兄とじゃれる為に嫌がっていただけなので・・・」

 

「分かりました。これからはペロロチーノさんの代わりに呼ぶ事にします。モモン兄と呼んでもいいですよ(笑)」

 

「それはちょっと・・・」

 

「そうですよね・・・(泣)」

 

「「・・・・・・ふふ」ハハ」」

 

どちらともなく笑いがこぼれ息切れするほど大笑いした。

モモンガさんは笑いも途中で鎮静化してしまうが次から次へと笑いが込み上げてくるようで、ヘンテコな笑い方だった。それさえも楽しい

 

「こんなんでいいですかねー?」

 

「ハァハァいいんです!私達はこれで!!レアアイテム求めて大冒険、強い奴がいたら挑戦してブッ飛ばす!やられたら倍返し!自分勝手でハチャメチャ!!それが私達ギルドだよ!」

 

「そんなギルトでした?それにギルド名を名前に使うなんて・・・シクシク(泣)」

 

「似合ってますよアインズ様~(笑)」

 

「遊んでますね!遊んでますよね!!」

 

「そんな事は置いといて」

 

「そんな事って!!」

 

いじけるモモンガを無視して話を続ける。

 

「モモンガさん私、ずっと考えていたんです。これからこの世界を探索するにあたってナザリックの皆が冒険する事は無理だと思うのです。」

 

それは、モモンガも考えていた事だった。

ナザリックの仲間は皆、悪寄りで友好的とはいえない、そして総じて皆、異形だ。

モモンガはユグドラシルの中で迫害された事を思うと、とてもすべての仲間達と冒険する事は出来ないと思っていた。 

 

「ですのでダンジョン経営しませんか?」

 

 

 

続く

 

 




後ろに控えるアルベドは

大笑いする二人にオロオロする件



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