異世界転生に特典としてギャグ補正持ってったら最強だった件 (のろとり)
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ギャグ補正があっても痛いものは痛い

ふと、思い付いた作品です。

「ギャグ補正持ってるやつが異世界行けば、面白くね?」と思ったので。探せば普通に見つかると思いますけど。

色々と無理矢理過ぎました。


やぁ、画面の前の皆さんこんにちは。

俺は今回の主人公、雷鳴(らいめい)だ。

 

急な話だが、俺は転生者である。

俺は、死んだと思ったら神が目の前にいたんだ。

そして、RPG風の世界に特典もちで転生させてやると言われた。

 

俺は、嬉しかった。が、その時思った。

「闘ったらモンスターにやられるし、町にいてもモンスターが襲ってきたら死ぬじゃねぇか」と。

俺は、結局は寿命で死ぬけど面白く行きたいから特典をふざけて選んでもいいかと思い、

「ギャグ補正」を特典としてつけた。

これなら、そうそう死なないと思ったからな。

そうして、俺は転生した……んだが。

 

「きっ、貴様!! この勇者に攻撃してきやがったな、ぶっ潰してやる!!!」

 

何か勇者(自称)に勝負を挑まれた。

理由としては、俺が転生したときに町を見ようと思って、

この勇者(自称)の前を横切ったからとかだそうで。

理由がおかしすぎるだろ。

攻撃してないし。それと、周りを見たら町にいることが分かった。

 

「いや、そんなこと言われても俺は何も持ってないから勝負にならないだろ」

 

そう話していると、野次馬たちが集まってきた。

何か、「勇者様!」とか言ってるのが聞こえるから本当に勇者なんだろう。

あ、コイツ本物か。殺される。

 

「覚悟ォ!」

 

とか考えてたら、剣を持って襲いかかってきた!?

そんな急展開についていけるわけもなく、勇者の持った剣が俺の右腕を斬きかかり、

俺の右腕が取れ―――

 

「痛ェ!?」

 

―――ることはなかった。

勇者の剣が当たったが岩でも斬ったように傷をつけることは出来なかったが、

腕が痛い。

 

「何だと!?この武器と防具は神から貰ったのに……って痛ッ!」

 

俺を切りつけた勇者の頭に何処からかタライが降ってきた。

なんで降ってくるんだろ、まぁとりあえずは……

 

「ムカつくなコイツ。えいっ」

 

俺は動揺してる勇者に近づき、

普通に左の拳を当てたら勇者が勢いよく吹っ飛び、いつの間にか俺の後ろにいて動かなくなっていた。

地球一周でもしたのか?その後に鳥のフンと隕石が勇者に降ってきた。

よく分からないけど隕石が降っても勇者以外には何も影響がないな、

家も壊れてないし。って......

 

『…………』

 

え、えええええ!?!?!?

一発で倒しちまったよ、もしかして特典のお陰か!!

野次馬たちも驚いて声が出なかったが、

 

『ウォォォォォ!!!』

 

それも一瞬のうちで、すぐに騒がしくなった。

なんか「真の勇者様だ!」とか言ってるけど。

俺は勇者になる気はありませんよ、

町で平和に暮らしたいんだよ。

モンスター退治はそこに転がってる勇者(笑)に頼んでください。

 

「あんた、名前は?」

 

野次馬の一人がそんなことを聞いてきた。

他の野次馬も俺の名前を聞こうとしてるのか、静かになる。

 

「……雷鳴(らいめい)だ」

 

『雷鳴!雷鳴!雷鳴!』

 

俺の名前を聞くと、野次馬は俺の名前をコールし始めた。

いやあの、恥ずかしいので止めてください。

そう考えてると、

 

「静粛に!!」

 

その声が聞こえると野次馬が一瞬で静かになる。

その野次馬達が俺にその声の主が見えるように退くと、兜を被っていない鎧姿の女性がいた。

え、なにこの美人さん。

 

「貴様は今、勇者に暴行を加えたな。今から城へ来てもらおうか、牢獄へいってもらおう」

 

その言葉を野次馬たちが聞くと、気まずそうに目を逸らした。

 

「……え、えええええ!!!!!!」

 

あぁ、神様。どうして俺をこんな世界に転生させたんですか?




【勇者】

物語に出てきた勇者。
メッチャ強いがギャグ補正には勝てなかった。
裏設定として、持ってる武器と防具は神から転生したときに貰ったもの。転生者である。


【野次馬】

村人達。
説明が面倒くさいため、野次馬と統一。


【鎧を着ている女】

王様の部下という裏設定。
別に女じゃなくてもよかった。
オチに悩んでいたため「そうだ、逮捕させよう」という意味不明な理由で出したキャラ。


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王女らしき人物にあって「処刑」と言われました

思ったより好評だったため、第二話を作ってみました。

だが、次を作るかは未定。


「あの、すいません。離して下さい」

 

俺は今、女騎士……か?女騎士でいいか、名前知らないし。

そう思わしき人物に捕まっている。何故か上半身を鞭で縛られながら。

『いつの間にか脱出されてる』とかギャグ補正?に含まれるか知らないが、

それを使って脱出したいが出来ない。

さっき戦ったときは偶々能力が使えただけで、どうやるか分からねぇもん♪

......自分でやってて気持ち悪いな。

てか、城ってどこにあんだよもう何時間も平地を歩いてるぞ、

さっきいた町なんて見えなくなってるし。

 

「断る。貴様は城にある牢獄に入ってもらう」

 

あぁ、長いようで短い人生だったな……いや、転生したばっかりだから凄く短いな。

一日もたってないし。

 

「さぁ、さっさと城に入れ」

 

......は!そうだ、牢獄に入れられそうになった瞬間逃げればいいのか。

その時だったら油断してるだろうし、一人だけだったらチャンスがあるかもしれない!

 

「皆のもの、この者を連れていくのを手伝え!」

 

......そう思ってた時期が俺にもあったな。

なんで仲間を呼ぶんだよ、あれか!俺がフラグを立てたのがいけないのか!

それより、呼んだのに俺の後ろをついてくるだけとか何の意味があんだよ!

 

「......失礼します、例の人物を連れてきました」

 

結局、何も出来ずに王様がいるらしき部屋の前まで連れてこられた。

そりゃ無理だろ、俺の後ろには千人は越えるであろう兵士たちがいるし、

どう考えても逃げられねぇよ。

てか、皆さん仕事してください!そうすれば俺の逃げられる確率が......あ、駄目だ。

仕事するってことは、そこらじゅうに散らばるってことだからこの城の構造を知らない俺だと隠れてもすぐ見つかるな。

だって散らばってるしな。

あっちの方が構造知ってるしな。

逃げれたとしても指名手配されるだろうしな。

 

「......マジ無理だろ」

 

俺は下を向きながら、絶望していた。

 

「ほら、何をボサッとしている。早くついてこい」

 

女騎士は俺を縛った鞭を引っ張りながら、そう言った。

 

「ふむ、よく来t......!」

 

部屋に入ると、長い白い髪をした幼女が偉そうに席に座っていた。王女......なのか?

その王女らしき人物は俺を見た瞬間に顔を真っ赤にした。

あれ?なんで顔を真っ赤にしてんだろ。

 

「こ、コイツを処刑にしろ!!」

 

「いやちょっと待てぇぇぇぇぇ!!!」

 

何であった瞬間に、顔を真っ赤にされて処刑にされないといけないんだよ!

 

「......処刑ですか、処刑ですね! さっさと処刑場に行くぞ!」

 

何か女騎士が嬉しそうに何回も処刑って単語を繰り返し言ってやがるよ!

 

「一旦話を聞けぇぇぇぇぇ!!!」

 

俺は大声で叫んだ。




【王女?が顔を赤くした理由】

主人公は鞭で縛られてます。
そのまま王女の前まで運ばれました。
王女はとても恥ずかしかったそうです。


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この世界にはまともな奴がいないのだがどうすればいいのだろうか

こんなに人気がでるとは......

正直にこの小説を書いてるときの気持ちを言いましょう。
楽しいです。ただ、いつかネタ切れになりそうです。


「す、すまないな。取り乱し......ました」

 

王女に説明して、ようやく誤解が解けた。

危なかった、取り敢えず処刑は免れたな。

王女が半泣き状態で顔をまだ赤くしてるけど。

後、さっきみたいに偉そうにしていないところを見ると、此方が素なのだろうか。

 

「い、いや分かってくれればいいよ」

 

相手が男だったらまだ怒ってるだろうけど、

今回は女。しかもまだ子供、つまり幼女だしな。

半泣き状態の奴にまだ怒ったりするほど俺の性格は酷くないしな。それに......

 

「............」

 

女騎士が目を開きながら此方を無表情で見てるから、怖いんだよ!

これ以上怒ったら確実にヤバいことになるよ

。後ろにいた兵士達も怖くなったのか、いつの間にかいないし。

それに、まだ鞭を外してくれないし、気のせいか上半身を縛ってる鞭がキツくなってる気がするし。

 

「そ、そうえば王女......様は、どうして俺を呼んだんですか?」

 

王女って呼び捨てにしようとしたら、女騎士がさっきより目を開いてきた。

あれか、無礼なことをしたらすぐに処刑されるのかよ!

 

「それは......あの偽物勇者を倒してくれたからです」

 

「......へ? 偽物......勇者?」

 

え、あの勇者が偽物だってか?そしたら、本物の勇者はもっと強いってことか。

よし、ソイツに魔王を倒してもらって、俺はのんびり暮らそう。

 

「はい。数年ほど前に本物の勇者が死んでしまい、

 

その事が国民に知られるとパニックになってまうため代わりの人物を......」

 

「ですが、その代わりの人物はワガママで

 

『本物の勇者がいないことが知られたら......分かるよな?』と、

 

私達を脅してきて困っていたのです」

 

成る程。そんなことが......

 

「王女様、ここからは私が。そう困っていたら、

 

貴様が偽勇者が倒したのをを見て『コイツなら、魔王に勝てるかもしれない!』とな」

 

王女に変わって、今度は女騎士が喋り始めた。

へぇ俺が魔王を倒す、ねぇ。ってちょっと待て!

 

「俺は魔王討伐なんてしたくねぇよ!

 

それに、前の勇者が殺られたってことは魔王って滅茶苦茶強いんだろ!!」

 

そんなのはゴメンだ。

俺は、異世界で冒険とかせずにのんびりと暮らすために転生したのに。

 

「いや、その点は大丈夫だ。魔王の強さは誰も戦ったことがないから分からないが、

 

前の勇者が死んだ理由はモンスターに倒されたのではない」

 

「じゃあ何だよ」

 

「......アルコール中毒だ」

 

勇者ぁぁぁぁぁ!!!何で勇者がアルコール中毒で死んでんだよ!!

普通そこは、『魔王軍との戦いで幹部を道連れに死亡』とかカッコいいものじゃねぇのかよ!!

 

「まぁ正確には

 

『アルコール中毒で死亡寸前に、前からやっていた覗き行為がバレて女共にビンタをされて死亡』だ」

 

この世界にはまともな奴がいないのかぁぁぁぁぁ!!!




【王女の口調】

書いてたらいつの間にか、敬語になっていた。
よし、敬語を素だということにしよう。となった。


【勇者の死因】

アルコール中毒だけだと面白みがなく、
タライとか降ってくるのも前に使った。
そうだ、覗きをして殺られたことにしようと思って、こうなった。
後、後書きを書いてるときに思い付いたが階段で躓いて死亡もありだったような......


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魔王討伐なんてしたくねぇ!

タグに不定期更新とついてるけど、実際は気分も含まれるな......よし、それも書いとこ。

今回の話の注意点

主人公はロリコンではないです。

お金の単位を『エヴァ』から『ヴァレン』に変更しました。
理由 エヴァって言ったら、あの有名なやつの略称で「あ、やべ」と思ったので、変えました。


「そこをなんとか! え、えっと......」

 

「自己紹介してなかったな。雷鳴だ。後、魔王討伐なんてしないぞ」

 

冗談じゃない。さっきは偶々偽勇者に能力を使って勝つことが出来たが、

能力の使い方をよく知らないしモンスターって強い奴しかいないと思うからな。

 

「あ、私は『ナチェ』です。で、此方の騎士が『ピンカ』です」

 

ふむ、王女の名前がナチェで、女騎士がピンカねぇ。ってそこじゃない!!

 

「貴様、何故魔王を討伐しようとしない!!」

 

「だって勝てる気がしないし、俺はのんびり暮らしたいんだ」

 

「......お願い、雷鳴お兄ちゃん」

 

「よし任せろ」

 

俺は王女の返事に即答した。ってつい魔王討伐するって言っちまったよ!!

 

「おぉ、行ってくれるのか。ならこれを持ってけ」

 

そうして俺は、地図と金......と思わしきものを渡された。

 

「それは金で、『1000ヴァレン』入ってる、大事に使えよ。それと、地図だ」

 

ヴァレンって単位何だ、案の定聞いたことないな。

それに言いづらい。

 

「頑張ってきてくださいね、もし何かあったなら戻ってきてくださいね」

 

「よし、じゃあさっさと行ってこい」

 

女騎士......ピンカだっけ?に城から追い出されて、門の前まで来てしまった。

そして天気はもうオレンジ色である......おい。

 

「あの野郎ぉぉぉぉぉ!!」

 

もう夕方になりやがったのに、城から追い出しやがったよ!

......取り敢えずは取り乱すな!!こういうのは、近くに村とか街とかあるもんだろ。

 

「えっと......」

 

うん、気のせいだ。地図から現在地と思わしき場所を見つけて、

その周りを見たが村などが一切ないなんてあり得ないな。よし、もう一回見てみよう。

 

「............」

 

やっぱり無かった。

さっきいた村が一番近いようだ。

 

「糞がぁぁぁぁぁ!!!」

 

どうすればいいんだよ、俺は、どうすれば、いいんだよ!!!そうして俺は走った。

現実逃避をするかのごとく走った。

途中で禍々しいヤバそうな城が見えたりしたが、スルーして走った。そうして俺は気づいた。

 

「......朝だ」

 

そう、いつの間にか朝になっていた。

それに一睡もせず、何も飲まず食わずに走ってたので疲労が......何でこんなときに能力が発動しない。てかここどこだよ。

そうして周りを見ると......

 

「あ、ここか~うん、そうかそうか......こんなときに能力発動すんなぁぁぁぁぁ!!!」

 

何処かで見たことある城。というより、俺が昨日の夕方辺りまでいたナチェの城である。

あぁ、ギャグ補正は発動してたのか。『進んでもいつの間にか同じ場所に戻ってくる』というのが。

 

「あぁ、疲れた......」

 

そうして俺は気絶した。




【雷鳴お兄ちゃん】

はい、完璧にふざけました。
頭にラブラ○ブ!の、○とりの台詞が聞こえたので、つい書きたくなりました。


【多分重要な単語】

王女の名前【ナチェ】
女騎士の名前【ピンカ】
この世界のお金の単位【ヴァレン】


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ち、違う!俺にそんな趣味は無いんだ!!

お知らせ(修正した話にも載せました)
お金の単位を『エヴァ』から『ヴァレン』に変更しました。
理由 エヴァって言ったら、あの有名なやつの略称で「あ、やべ」と思ったので、変えました。
次に出てくるかはいつか分かりませんけど。

ここ最近、暑いので気をつけて下さい。


「なぁ、大丈夫だったか? ......!」

 

部屋に入ってきたのは、王女......ナチェだった。

あぁ、ナチェに会うのがなんか久しぶりに感じるよ。

一日しかたってないけど。

 

「キャーーーーー!!!」

 

急にナチェが大声をあげた。

え、俺なんかしたか!......あ、上半身裸だった。

 

「ら、雷鳴にそんな趣味があったのですね......」

 

「ち、違う! 俺にそんな趣味は無いんだ!!」

 

目が覚めたらこうなっていたんだ、どうしてかは俺も分からないけど。

 

「ナチェ、どうしたんだ!?」

 

げ、この声は......俺がそう思ってると、廊下から勢いよく部屋に入ってくる者がいた。

女騎士もとい、ピンカである。

 

「雷鳴、貴様は処刑だ。処刑しかありえないな! よしさっさと行くぞ!!」

 

この有り様を見て、なにがあったのか理解したのか俺を処刑場に連れていこうとする。

この光景前にも見たことあるぞ!!てか目をキラキラさせるな!

と言うより……

 

「一旦落ち着けぇぇぇぇぇ!!!」

 

 

 

 

 

 

「す、すまない。取り乱しました」

 

俺に向かって謝罪をするナチェ。

まだ落ち着かないのか、口調がズレているが。

 

「そうえば、私が服を洗っていたのを忘れてたな」

 

謝罪する気が一切ないピンカ。

心なしか、悲しんでるように見える。どんだけ処刑したかったんだよ......

それともナチェのことを心配しているのか?

それはそれで過保護過ぎないか?

 

「......ところで、雷鳴はどうして私の城の前にいたのですか?

 

ピンカに雷鳴が城の前で倒れていたという話は聞きましたが」

 

完全に落ち着いたのか、俺が倒れていたのか聞いてきた。

どう答えようか......本当は嘘を付かずに答えた方がいいのだろうが、笑われるだろうし。

だが、嘘をつくと後で面倒くさくなるだろうし。

俺は、少し考えてから答え始めた。

 

「道に迷ってたらいつの間にかついた」

 

俺は分かりやすく、本当のことを説明した。

実際は『イラつきながら走ってたら能力のせいで城に戻ってきた』だが。

まぁ、だいたい合ってるだろ。

 

「............」

 

二人は気まずそうに顔を逸らしながら、何も喋らなかった。

お、おい。なんか喋ってくれよ……

いや、違う。コイツら笑いを堪えてんだ。

 

「と、兎に角。俺はどうすればいいんだ?」

 

また、冒険してこいとか言われたら終わるからな。

一応聞いておかないと。

 

「でしたら、この城に一時的ですが住んでください」

 

「......へ?」

 

「ナチェ、いいのか!? 自分の荷物が机に置いてあるのに、全然気づかないおとぼけな奴をこの城に住まわしても!!」

 

あ、本当に机に荷物が置いてあった。

それにしても、おとぼけとは酷いな。

 

「まぁ、良いじゃないですか。それに、この願い事を聞いてあげたら一緒に寝ますか?」

 

「雷鳴、ゆっくりしていけ。後、着替えを持ってきたのを忘れてたな。さっさと着ろ」

 

ピンカは即答した。

なんだこの変態......とりあえず、服を着ることにした。

 

「じゃあ、まずはお昼にしましょう。ほら、ピンカも」

 

「ちょっと待ってろ今すぐ持って......きたからすぐ食べよう」

 

一瞬、言葉が途切れたから思ったら姿が消えて、料理が入ってるであろう器を持ってきたピンカ。

わー愛の力って凄いなー(棒)

 

「早く食べましょう!」

 

「あぁ、そうだな......え?」

 

「ん、どうしたんだ雷鳴」

 

「い、いや。何でもない」

 

器を開けると、中には白米や味噌汁、焼き魚であった。思いっきり日本食だな......

てっきりパンとかゲテモノ的な料理が出てくるのかと思っていた。




【日本食】
異世界系だと洋風な食べ物が多い(気がする)ので、あえて日本食にしてみた。
なお、この世界にはパンとかもあるみたいたが、あまり普及してないよう。
関係ない話になるが、作者はご飯派である。


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城での生活その1

ここで出来るネタが尽きるまで雷鳴には城にいてもらう予定です。


異世界での食事が日本食だったことに驚いたりもしたが、のんびり平和に暮らせている俺。

例えば......

 

「雷鳴」

 

「お、ピンカじゃん。どうした?」

 

廊下を歩いてると、ピンカに呼ばれた。

なんだろうか。

まさかナチェに対して高い高いして、涙目にした事がバレたか?

い、いやあれは俺のポケットに本来なら入らないであろう、飴が沢山入ってたからそれをあげたな。

沢山入ってたのはきっと能力だろう。

 

「死ねぇぇぇぇぇ!!」

 

そう言って、剣を振ってきた。

ちょ!?俺はかわせずに、攻撃が当たってしまったが、

 

「痛いから毎度毎度止めてくんない!」

 

能力のお陰で痛いだけですんだ。

 

............平和に暮らしている。

この前、ピンカに「なぜ攻撃してくるか」を聞いてみたら、「なぜ痛いだけですむか知りたいから」と答えられた。

だから、俺を異様に処刑しようとするそう。

理由を言えば止めてくれそうだが、「俺の能力は、ギャグ補正です(キリッ)」なんて絶対に言えない。

それに「ギャグ補正とはなんだ」と聞かれそうだ。

まぁ今のは置いといて、平和に暮らして......

 

「あ、手が滑りました」

 

ナチェが厨房で料理しているところを見かけて、そのままスルーしようとしたら俺に向かって包丁が飛んできた。

だが、俺の目の前を通っただけで、当たらなかった。

当たっても、ギャグ補正で生きられそうだが心臓に悪いな。

 

「ナチェ、何やってんだ?」

 

「あ、雷鳴。メイドから料理の作り方を教えてもらってるのです」

 

「あ、どうも。メイドの『メイ』だよ」

 

この教えてくれてるメイドさんの名前はメイと言うそうだ。 

安直だなぁ。

 

「作ってる途中ですけど、味見してみますか?」

 

邪魔にならないように、厨房から出ようとしたがナチェに味見していかないか聞かれた。

 

「あぁ。味見してみるよ」

 

見る限りだと、ホットケーキかなんかの生地を作ってる途中なのだろうか。

 

「ありがとうございます。

 

あ、私は自分で作ったのを食べたことがないため、味の感想もお願いします」

 

ナチェが心配そうにそう言ってきた。

そうして、俺はマズイと表すことすらできないそれを飲み込んだ瞬間に倒れた。

ま、まさか......

 

「倒れるほど美味しかったんですね!

 

まさか、言葉ではなく体で表現するとは思いませんでしたけど」

 

ナチェは料理が下手くそなのか?

王女だから料理をしたことがないのか?

でもメイととても仲が良くて、メイも見てるだけだから慣れているのだろう。

 

「私も少し味見するよ」

 

待てメイ、早まるな!俺は声に出そうとしたが、意識を保つのでいっぱいだったため出来なかった。あぁ......メイも犠牲に。そう思っていたが、

 

「美味しいね。まぁ、途中の段階なので結果はどうなるか分からないけど」

 

何故かメイは倒れなかった。

な、なぜだ......

 

「まだ気をつけてないといけませんね。

 

しかし、どうしてメイ以外の皆は私の料理を食べると倒れるんでしょう」

 

「それはきっとナチェ様の料理がとても美味しいからだろうね」

 

「もう、メイったら」

 

あ、分かった。

メイは味音痴なのか。俺はその答えが分かると、とうとう意識を手放した。

さっき、のんびり平和に暮らしているといったが......のんびり出来ないし、

平和には遠いが、会ったことないがモンスターに会わないだけマシだと思いながら、一日が過ぎていった。

 

最後に一言。

百合って……良いよな。




【メイ】

メイド。最初はどじっ子属性を入れる予定だった。


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城での生活その2

この前、人生ゲームをしていたら約70万ドルを手に入れました!




......借金という形で。

私は運が無いのだろうか。


ここ数日程、城で暮らしながら能力の発生方法を考えたり、発動させてみようとした

。結果としては......何も分からなかった。

発動させようと思ったが、そもそもどうやるが分からなかった。

発動効果は『どんな攻撃でも死なない(傷は受ける)』『何時間も全力で走れる』などと言ったところだ。そこはまた今度考えよう。

 

「なにやってんだ?ピンカ」

 

廊下を歩いてたらとある部屋で物音がした。

入ってみるとピンカが誰かのベッドの下を探っていた。

 

「な、なんだ。雷鳴か」

 

「なにしてんだ? ベッドの下に何か落としたのか?」

 

「ん? あぁ、貴様には言ってなかったな。ここはナチェの部屋だ」

 

え、マジか。

あれ、そうなると......なるほど、理解した。

 

「ちょっと急用が」

 

俺は急いで部屋から出ようとした瞬間、ピンカに肩をつかまれた。

痛い痛い!何をするんだよ。

 

「今のことをナチェに報告しようとするのか?」

 

げ、バレてる。

俺はピンカの言う通り、ナチェにコイツのことを伝えようとしたのだ。

だってこれ変態のすることじゃんかよ。

 

「当たり前だ。それにしても、そこで何やってたんだよ」

 

「ベッドの下にきちんとナチェの本が入ってるか確認だ」

 

なんだ、いいところあるじゃんか。

いや、下にいるものだから普通か?ってだとしたらなんで俺を止めたんだろ。

そう考えてると、ピンカが本を見せてきた。

 

「これがナチェが隠してる本だ」

 

隠してるって......ピンカにバレてるのに隠してるっていうのか?

そう思いながら渡された本を見て、一つ分かったことがある。

Bで始まってLで終わる本じゃねぇか!

ナチェのやつ、ちっこいのにもうそっちの領域に入ってやがる!

この世界には年齢制限が無いのかよ!

 

「......私の部屋でなにをしている?」

 

ナチェの声が聞こえた瞬間、ピンカが俺が持っていた本を奪いベッドの下に戻した。

速い!それほどナチェにバレたくないのか!!

 

「ナチェ。少し雷鳴と掃除をしようと思っただけだ」

 

いつの間にかピンカは箒を持っていた。

いつの間に!ってかなんでピンカはまだ俺の肩を掴んでんだよ。

俺もバレないように何かないか周りをキョロキョロしていると、上からタライが降ってきた。

ナイス、能力!使い方は未だに理解してないけど!

 

「なんだ、ピンカと雷鳴でしたか。それにしても、雷鳴は何処からそれを出したのですか?」

 

「ひ、秘密だよ。秘密」

 

俺は能力のことよりも、ナチェの本についてバレていないかが、心配だった。

だ、大丈夫か?それにしても、冷や汗が出まくってるな。

俺自身のことだけど気持ち悪。

ってか、ピンカは顔色一つ変えないな......いや、よくよくみたらコイツも若干焦ってるな。

さっきから俺の肩を掴んでる手の力が上がってきてるもん。

このままだとリンゴ砕くみたいに俺の肩も砕かれそう。

 

「そうですか......ですが、掃除は自分で出来るので大丈夫です」

 

いや、心配なんだが。この前の料理の件もあるし。

 

「分かった。いくぞ、雷鳴」

 

ピンカは俺の肩を掴んだまま、部屋を去ろうとした。

 

「お、おいピンカ!ナチェはちゃんと掃除出来るのか?」

 

俺はナチェに聞こえないようにピンカに耳打ちをした。

 

「! ......あ、ああ。世話人ほどではないが出来るぞ」

 

あれ、今少しピンカが顔を赤くしたような......何はともあれ安心した。

けど、少し遊んでから部屋を出るか。俺はピンカに肩を捕まれたまま、ナチェに話しかけた。

 

「本当に大丈夫か? 手伝うか?」

 

ピンカがさっきの本を急いで隠したってことは、

あの本のことをナチェは知られたくないはずだな。

 

「い、いえ。大丈夫ですよ」

 

お、少し焦ってきてる。

 

「いやいや。俺は居候なんだし、それ位手伝うぜ」

 

「え、えっと......その......だ、駄目ですよ!」

 

ナチェは顔を真っ赤にして涙目になりながら、断ってきた。

そこまで言われるとやめ......たくはならないな。もっと遊んでやるぜ!

 

「......雷鳴、行くぞ」

 

ドスの聞いた声が俺の肩の当たりから聞こえた、ピンカだ。

 

「ア、ワカリマシタ」

 

俺はピンカに強制的に連行された。

そのあと、たっぷりと説教を受けた。




【能力の発動方法】

一応は考えています。


【Bで始まってLで終わる本】

B ook L ikeです。
本が好きな人が読む本のことです(大嘘)


【何故ナチェをああしたか】
二話位で、ナチェが顔を赤くした理由の後付け。
あのときの雷鳴は上半身裸。ナチェのベッドの下にあった本はBで始まってLで終わる本。
後は......察してください。


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城での生活その3

「......なぁピンカ。この城には王様はいないのか?」

 

俺が城で生活し始めてから一週間程の時がたった。

そんなとき、ふと思ったことをピンカに聞いてみた。

 

「王様なら山籠りしてるはずだ」

 

......え?や、山籠り?

山籠りって、あのYAMAGOMORIか?

『やまご もり』なんほど、人の名前か。

ってなるわけないだろ。

 

「なんで山なんかにいるんだ?」

 

「王様は体を鍛えて、モンスターを撃退するために特訓をしてるんだ。

 

本来なら私は王様の側近なのだが、不在の間ナチェの面倒を見てるんだ。

 

それより、急にどうした? 王様の話なんて」

 

「ん? あぁ、少し気になってな『この城には王様はいないのか?』って」

 

「そうなのか。それより、私は雷鳴が何処から来たのか気になるのだが......」

 

げ、面倒な話になってきたな。

適当に誤魔化すか。

 

「え、えっと......じゃあな!」

 

とりあえず俺は自室に逃げた。

何一つ誤魔化せてねぇ!

 

「おいま......グフッ!」

 

ピンカは俺を追おうとしたが、地面に転がっていたバナナの皮で頭を強打した。

これも能力か?兎に角、今のうちに逃げるか。

 

 

 

 

 

 

 

「それにしても......俺の能力の発動条件はどうなってんだか」

 

俺は自分の部屋のベッドに転がりながら能力について考えていた。

確か、能力が発動したのが......『斬られても痛いだけですむ』『困ると盥が降ってくる』とかだったな。

これに共通する事......思い付かない!

いや、何処かに共通点があるはずだ。そう考えていたら......

 

『警告! 警告!』

 

頭の中にその言葉が聞こえると同時に、

外から笛の音が聞こえた。な、なんだ!

 

『現在モンスターの大軍が城に攻めてきています! 気をつけて下さい!』

 

モンスターだと!?......そういや、この世界に来てからモンスターを一度も見てなかったな。

どんな姿をしているか気になるから見に行ってみるか。

だが怖いな......まぁ能力があるから少しは安心できるな。

それに窓から見るだけなら大丈夫だろう。

俺は廊下に出て、無駄に大きい窓を目指して歩いていった。

 

「えっと......あそこで戦ってるのがそうか?」

 

俺は窓越しから外を見ると戦っているのが見えた。

へぇ、モンスターって普通にゴブリンとかなんだ。

気持ち悪い奴等がうじゃうじゃいるかと思ってた。ってあれ......マジか。

 

「倒せ倒せ! 倒したものは一匹ごとに報酬が貰えるぞ!」

 

「ヒヤッハァァァァァ!! 報酬を貰うぞ貴様らぁぁぁぁぁ!!!」

 

......なんだコイツら。窓から見たら、城の兵士達がモンスターを倒していた。

キ○ガイにしか思えないが。

まぁモンスター見れたし、部屋に戻るか。

そうして部屋に戻ろうとしたが、

 

『緊急事態発生! 城の中にモンスターが一匹侵入!

 

繰り返す、城の中にモンスターが一匹侵入! それはそうと、ピンカは何処に行った!?』

 

ピンカがいない?アイツ、何やって......あ、気絶してたんだ。

それはそうと、モンスターが城に侵入しただと!

能力があるから少しは大丈夫だろうが、モンスターがどのくらい強いか分からないからな。

部屋にこもるか。それに、城の構造を覚えてないから迷子になるだろうし。

 

「部屋でゆっくりしとこ......あ」

 

俺は部屋のドアを開けるとそこには、

緑色の体をしており木造の武器を持ったモンスター......ゴブリンがいた。

こうなったら......やるしかない!

 

「逃げろ!」

 

俺は全力で逃げることを選択した。

俺の戦闘力は皆無だから逃げた方が良いからなぁ!




【王様】
一話の後書きでピンカは王様の側近とか書いた気がしたから付け足した設定。
行き当たりばったりで書くと、設定を後で拾わないといけなくなる。


【放送】
警告と言っていたあれ。
魔法で脳内に声が聞こえてる設定。
後できちんと解説が入っ......たらいいな。


【城の兵士】
はたらく○胞を見ていて思い付いた。
白○球のようだ。


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城での生活その4 VSゴブリン

ゴブリン倒すのにあんなことになるのはここだけな気がする。


「ギャャャャャ!!!」

 

今、俺こと雷鳴はゴブリンから必死で逃げていた。

なんで俺の部屋にいるんだよ!運悪いってレベルじゃねぇぞ!!

全速力で逃げているが、ゴブリンとは数メートルの差しかない。

アイツが異様に速すぎるだろ。十分程逃げてるけど全然撒けないぞ!!

俺は角を曲がって撒こうとしたら、行き止まりにぶつかった。

やべぇぞ......俺の前には異様にデカイ窓。後ろにはゴブリン。これ、終わってね?

 

オマエブッツブス!(お前ぶっ潰す!)

 

そう言いながら、手に握ってる木の武器を投げてきた。

わぁ、あれがよく見るゴブリンが持ってるこん棒なんだね。

凄いすごーい……

 

「うほぉわ!」

 

俺はゴブリンが投げてきた武器をかわして、後ろの窓に当たって、割れた。

現実逃避してる場合じゃねぇ!

 

オレ、オマエ、ブッツブス!(俺、お前、ぶっ潰す!)

 

まだだ、俺はまだ殺られる訳には行かない!

けど、どうしようか。能力は発動しないし。

そもそも発動方法が……

 

「雷鳴? 何処にいるのですか?」

 

俺がどうしようか考えていると、さっきいた角の方からナチェの声が聞こえた。

 

「ナチェ、此方だ! ゴブリンに倒されそうだから助けて!」

 

俺は自分より年下の人物にプライドを捨てて助けてもらうことにした

。ナチェが誰か呼んできてくれれば助かる!

 

「雷鳴、大丈夫ですか!? 今助けます!!」

 

ナチェは急いで俺たちの方に姿を表して、何かを唱え始めた......え?

 

「『この私、ナチェが望む。熱よ……火よ……その力、今我に示せ!』」

 

ナチェは、腕を上に上げて頭上に魔方陣?を召喚し、魔力とかそういうので出来ているのだろうか。頭上に拳一つ分程度の火の玉が作った。

その火の玉が大きくなり、まるで小さい太陽のようになった。

大きさは城の廊下ギリギリ......直径五メートル程だろうか。

ナチェが手を俺達の方に振ると、その火の玉を俺達にぶつけてきた。

 

「え、ちょっと待て……」

 

マッテ、タスケテ! オレガワルカッタ!!(待って、助けて! 俺が悪かった!!)

 

待て待て!確実にヤバいのを使おうとしないで!!

ゴブリンも降参してるし、このままだと俺も喰らうことになるから!!!

 

「『サン』」

 

ナチェがそう言うと、太陽のようなものが俺とゴブリンに迫り窓を溶かしながら、

俺達を外にまで吹っ飛ばし爆発した。

 

『ギャャャャャ!!!』

 

俺とゴブリン。そして、外にいた兵士や他のモンスター達が巻き添えを喰らった。

 

「ふぅ。雷鳴、大丈夫で……あれ、雷鳴?

 

あ、間違えて飛ばしてしまいました……雷鳴、大丈夫ですか!?」

 

「……大丈夫な訳ないだろ」

 

俺は髪の毛がアフロになり、散り散りになりながらも生き残った。

モンスターは全滅したな、兵士達は生きてるが。城の兵士達が人外しか感じない……

 

 

 

 

 

 

 

「すまなかった。なにか罰を与えてくれ」

 

モンスター襲来から数日後。

ピンカがナチェに謝っているのを見かけた。

 

「いえ、なにも無かったので大丈夫ですよ」

 

芝生が全て焼け野原になって、城にもヒビが入るほどの威力だったのになにも無かった。じゃないだろ......

 

「いや、ナチェが許しても私が私を許さない! さぁ、罰を!」

 

言葉だけ聞くとかっこよく思えるけど、

顔を赤くしながら息をハァハァさせてるのを見たら、ただのヤバい奴にしか見えねぇ。

 

「あ、雷鳴さん。これからお仕事お願いします」

 

覗き見をしていたら、メイドのメイに声をかけられた。

 

「あぁ。確か、焼け野原になったところに草を植えて、城のヒビを直すんだったな」

 

俺は今まで、城に住んでるだけのニー……無職だったが、今では金も出る仕事をしている。

まぁ、仕事と言ってもバイトみたいなものぜ、城の復興をするだけだがな。

それと、仕事の休憩中に『城を復興させるの大変だな』と言ったら『日常茶飯事だぞ』と返された。えぇ……城が半壊してるのに、これが日常茶飯事って……ナチェの奴、手加減しろよ。




【サン】

最強と言われてもおかしくないほどの魔法。
発動にはそれなりに時間がかかる。


【ゴブリン】

最弱と呼ばれる程の強さ。
だが、スピードが異常に速い。


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城での生活その5

嬉しいことがあったので、頑張って書きました。

なお、もうネタ切れになりました。


「雷鳴、お前に勉強を教えてやる」

 

今日は城の復興が休みで、なにをしようかを考えていたらピンカに襟を掴まれながら、そう言われた。

勉強か......この世界と前の世界だと常識が違うだろうから、勉強しといた方が特だな。だが……

 

「一体どういう風の吹き回しだ? 俺に勉強を教えるなんて」

 

上半身裸にされたり、処刑されそうになったりしたからな。

何か裏があるかもしれない。

 

「それはナチェが『雷鳴は勝手に私の部屋に入ったり、常識が無いので一から勉強しましょう』

 

とのことだ。ざまぁ」

 

酷い。まぁ、丁度いいか。

だけど、勝手に部屋に入ってるのはピンカも一緒だろ。

 

「……分かった。今から行けばいいのか?」

 

「あぁ、私について来い」

 

 

 

 

 

 

 

「今から私が勉強を教えてあげますね」

 

ナチェから教わるのかよ。

てっきりメイに教えてもらうのかと……

 

「まずはここにある本を読んでからにしてください。話はそれからです」

 

ナチェは国語辞典位ある厚さの本を机に置いた。

その本が重すぎるのか、机が悲鳴をあげている。

この厚さの物を覚えるのか……それにしても『自称・国の全てが分かる本』って……

自称とか付くのに国についての本とかどうなってんだよ。

 

「では、初めて下さい」

 

「……よし、読んでいくぞ」

 

俺は適当にページをめくって読み始めようとしたが……文字が分からなかった。

しまった、よくある転生物だと神が文字を読めるようにしてくれたり、勝手に読めたりしてるから読めるかと思ってた。

てっきり言葉が通じるから大丈夫かと思ってた。

 

「……雷鳴、どうしたんですか?」

 

あ、ヤバい。ナチェに怪しまれてる。一回落ち着つくか。俺は目を閉じて考え事を始めた。

どうしようか……このままだとナチェに怪しまれる。

だが、ここで勉強しないとこの世界について学べない……よし、勉強は諦めるか。

俺は閉じていた目を開けると何故か字が分かるようになった。

だが、『文字を読んで理解』するのではなく『頭で日本語に翻訳』されている。

これも能力か?『何故か外国語が読める』って言う。

 

 

 

 

 

「ふむふむ……」

 

勉強を始めてから数時間程がたった。

まだなるほど、理解した。

けど、この国は大丈夫か?と思うほどおかしいな。

 

「なぁ、ナチェ」

 

「どうしました? 雷鳴」

 

「国の名前が『ああああ国(こく)』って誰が決めたんだ?」

 

どう考えても適当に感じる。これは気になるな。

 

「それは略称で正式名称は

 

『【ア】ーモンド国民主権の祭りの

 

【ア】イデアが出てこないので

 

【あ】したになったら考えましょう

 

【あ】っ今までの嘘』です。

 

まぁ、正式名称を国民のほとんどが長すぎて知りませんけど」

 

正式名称おかしすぎるだろ!?

まぁ、その名前よりはいいか。略称にも問題があるけど。

 

「それって国として大丈夫かなのか?」

 

「だから略称で書いてあるのか」

 

「さぁ、まだまだ勉強しますよ」

 

「えっ、少し休憩したい」

 

俺の言葉も聞かずに、そのまま次の日の朝まで勉強させられた。あぁ、折角の休みが……




【自称・国の全てが分かる本】

適当に付けた名前。
武器としては使えそう。


【文字】

普通に読めても面白くないため、少し能力を使った。
自分でも何を書いてるか分からなくなってきた。
『文字が勝手に頭の中で翻訳されてる』ことが分かればいい話だったのに……よく分かんなくなった。


【ああああ国】

最初は城の名前だった。
『【ア】ーモンド国民主権の祭りの【ア】イデアが出てこないので【あ】したになったら考えましょう【あ】っ今までの嘘』は適当。二度と出ないだろ。


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城での生活その6

最初はこんな予定では無かった……兎に角、どうぞ。

……あぁ、作った私が言うのもあれだが、これからつまんなくなりそうだ。


城の復旧が始まってから一週間。俺達はとうとう……

 

『終わったぞぉぉぉぉぉ!!!』

 

城を直すことが出来た。ここまで長かった……

だけど城の兵士の話だと『二ヶ月に一回は半壊してる』って聞いたんだよな。

ナチェよ……城を直すのが大変だからこれ以上は壊すのを止めてくれ。

 

「よし、ならば毎回恒例の『あれ』をするか」

 

あれ?あれって何だろ。

俺は近くにいた兵士に聞いてみた。

 

「すいません『あれ』って何ですか?」

 

「あぁ、あれって言うのはタッグ試合だよ。

 

ここの兵士は戦闘狂の奴らが多いから、そいつらが戦えるように。そしてもしものときに備えるための修行みたいなものだな」

 

へぇ、なら出なくても良いか。

一瞬でやられる未来しか見えないし。

 

「それと、優勝すれば何でも願いを叶えてくれるそうだ……まぁ、出来る範囲だけどな」

 

……何でも、かぁ。だけど特に願いたいことはないから出なくていいか。

俺はそのまま自分の部屋に戻ろうとしたが……

 

「雷鳴、少し話がある」

 

ピンカに止められた。なんだ?

もしかしてナチェに勝手に部屋に入ってることがバレたのか?

 

「どうした?」

 

「今度やる試合に一緒に出ろ」

 

「断る」

 

俺は即答で断った。

 

「……ナチェの部屋にあるあの本を雷鳴が見てたって言うぞ」

 

ぐっ、汚いぞコイツ!事実だから覆せないけど

。もし、このままナチェにバレたら城から追い出されそうだな

。しょうがない、試合に出るか。そして、すぐにでも負ければ良いか。

 

「分かった、出るよ」

 

「そうか。試合は三日後。場所は城の近くに闘技場がある。ルールは―――」

 

俺は半強制的に試合に出ることになった。

 

 

 

 

 

 

 

「皆さ『ワァァァァァ!!!』にちわぁぁぁぁぁ!!」

 

そうして三日後。この五月蝿い実況者の声すらかき消される程の盛り上がりである。

止めてやれよ、実況者きっと涙目だろ。

 

「せいs『ワァァァァァ!!』せi『ワァァァァァ!!

 

静粛にってんだろうが、ぶっ潰すぞ!!!」

 

流石に実況者もキレ始めてやっと静かになった。

 

「……では、ルール説明と行きます」

 

「ルールは簡単! 敵タッグを戦闘不能、または降参させれば勝ち。

 

だが、相手を殺したら敗けだ。それ以外は物を使おうが何だろうがありだ!

 

なお、試合は一タッグ同士で戦ってもらう『一回戦~五回戦』までやるからな。

 

あ、五回戦は決勝だから間違えるなよ! あとは適当に戦え!

 

そして、今言ってないことは全てありにするからな、よ~く覚えておけ!」

 

ピンカから言ってたルールと同じか。それにしてもかなりルールが適当だな。

 

「では、最初の組み合わせはこれだ!」

 

【雷鳴&ピンカVSヘー&シー】

 

「誰だコイツら……」

 

城の復旧で少し兵士達と話はしていたけど、名前までは聞いてなかったからなぁ。

 

「雷鳴、足を引っ張るなよ」

 

「分かってる。俺は出来るだけ隅にいるよ」

 

「それでは、試合を始めてください!」

 

そうして、やりたくない試合が始まってしまった。




【タッグ試合】

前々回、兵士達が人外であることを言いたかった。
そのことで考えてたら、戦った方がいいような気がした。
本来なら、大将角の兵士と雷鳴が一話のみで戦う予定だった。


【ヘー&シー】

モブキャラ。
くっつくけると、ヘーシー。兵士である。


【ルール確認】

勝利条件
敵タッグを戦闘不能、降参させる

敗北条件
自分と仲間が戦闘不能、降参。
相手を死亡させる。

・何を使ってもあり
・一回戦~五回戦(決勝)まである。
・トーナメント式
・以下のルールに載ってないものは全てあり。
・優勝したら出来る限りの願いを叶えてもらえる。


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タッグ試合その1 ルール的にはセーフだけど止めてくれない!?

「ヘェラァ!」

 

試合が始まり、まずは相手が剣でピンカに攻撃を仕掛けてきた。

いや、ヘラってなんだよ。ヘラって。

 

「盾」

 

ピンカは相手の攻撃が当たる前に、俺の両腕を捕まえて俺を盾にして攻撃に備えようとした。

ってちょっと待て!ルール的にはセーフだけど止めてくれない!?

 

「おいピンカ、これは無しだろ! 放せ!」

 

俺はピンカから逃れようとするが、力が強くて中々抜け出せない。

 

「ちょ、待っ……!」

 

俺に相手の攻撃が当たる瞬間、

 

「ブモォォォォォ!!!」

 

突如、何処かから牛が沢山相手に向かって突進してきた。

 

「ヘェェェェェ!!」

 

相手はなす統べなく、吹っ飛ばされて壁に激突してその衝撃で砂煙で発生した

……へ?まさか、能力が発動したのか?

 

「おおっと、ここで突如として動物の乱入だ! ヘー選手は大丈夫か!?」

 

あ、アイツがヘーだったのか。通りでなんかヘー、ヘー言ってると思った。

砂煙が晴れ、ヘーが姿が見えると……

 

「ヘー選手、気絶しています。戦闘不能です!」

 

実況者がそう言うと、会場が一気に盛り上がった。

いや、俺は何もしてないんだけど。きっと、能力が発動したんだろうな。そうだ、そうに違いない。それはそうと、残りはシーだけか。ピンカに任せたいな。

 

「なぁピンカ。シーをお前に任して……」

 

俺はピンカにシーを任せようと、言葉を発っしてる途中でピンカに頭を掴まれた。

え、何をすんだ……

 

「ちょっと待て、一体何をするぅぅぅぅぅ!!」

 

俺はそのままピンカに地面に叩きつけられた。

しかし、俺は地面に付くことなく『何か』がクッション代わりになって痛みが和らいだ。

いや、痛いのは結局変わらないが。

俺はクッション代わりになった『何か』を見てみると、残ってた相手……シーが目を回して、倒れていた。

どうやら、隠れて俺達に攻撃するつもりだったらしい。

 

「試合終了! 一回戦、第一試合に勝ったのは雷鳴&ピンカタッグだ!」

 

観客が盛り上がるなか、俺はどうしてもピンカに聞かなければならないことがあった。

 

「……おいピンカ。どうして俺を盾にしたり、地面に叩きつけたんだよ」

 

「お前がこの試合にやる気を出さないから、少し痛い目を見もらった。

 

やるからには勝たないと駄目だ。もし負けたらすぐに城から追い出すぞ」

 

ピンカはそう言って、試合会場から出て観客席へと向かった。

 

「はは……マジか」

 

負けたら城から追い出される?だとしたらもう戦うしかないな。

俺はこのまま城に引きこ……城に永住したいからな。もしやる気を出さなかったら、

さっき見たいになるのか……

 

「……やってやるよ。何かを叶えてもらうか!」

 

と言っても、何を叶えてもらうかは考えてないけどな。

 

「では、どんどん試合を進めていきましょう!」

 

今すぐに逃げてぇ!




【やる気】

やる気を出さないため、盾にされたり地面に叩きつけられた。
だが、実際は無意味に盾にしたわけではなく雷鳴を『武器』として使っている。ひでぇ。


【能力】

牛の乱入。
羊しようか悩んだが、別のところで使えることを思い付いた。


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タッグ試合その2 たまにはガチでもいいじゃない。ギャグ少なめで参ります。

息抜きとしてガチバトルを書きました。語彙力が無いですけど、たまにはいいですね。

なお、今回は結構視点が変わります。


他の試合が進んでいき、二回戦が始まった。

一チームだけとてつもなく速い速度で動くやつらがいたな。

そいつらとは当たりたくないけど……当たるとしても決勝だから大丈夫だろうな、多分!

 

「では、二回戦第一試合! ピンカ&雷鳴タッグと無口A&無口Bタッグの試合……開始!

 

……俺、そういや無口達の名前知らないや」

 

相手の名前が……それはそうと、ピンカよ……

 

「どうして俺を投げる体制をしてるんだ?」

 

俺はピンカに肩に担がれていた、ロープで縛られながら。

そのため、ここから逃げられない。

 

「さっきの試合でお前を武器にすれば強いことが分かったからな」

 

「離せ、離しやがれ! 離さないと耳に息をかけるぞ!」

 

俺はじたばたしながら逃れようとするが、全然逃げられない。

 

「……そ、そんなのが聞くわけな、ないだろう」

 

あ、コイツ動揺してやがる。そういえば、前に耳打ちしたときに驚いてたな。

 

「と、兎に角戦うぞ!」

 

話をそらしやがった。

それにしても相手が攻撃してこないな。

 

「…………」

 

相手が俺達に接近してきた。

あ、会話が終わるまで待っててくれたのね。全然嬉しくないけど。

 

「喰らえ!『雷鳴シュート』」

 

ピンカは相手に俺を一直線に投げたが、かわされてしまった。

だろうな、予想してたよ。俺はそのまま闘技場の壁にぶつかった。

い、痛い……頭にタンコブが出来ちまった。

こんなときに限って能力が発動しないなんて。

俺は縛ってあるロープを外そうと、悪戦苦闘してる中ピンカは戦っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「喰らえ!『雷鳴シュート』」

 

ふむ、やはり外れるか。

私は雷鳴を無口Aに向かって投げたが、一直線に投げたため普通にかわされた。

まぁ予想してたからいいか。

アイツは保険としてあっちにいてもらうとして、今はこっちだな。

 

「……!」

 

無口Aは私に向かって下から拳を振り上げてくるが、

私は後ろに一歩下がりその振り上げてきた手首を掴み地面に叩きつけた。

雷鳴が前に言ってたが、こういう技は『せおいなげ』と言うんだったな。

だが、無口Aは叩きつける前に地面に『せおいなげ』の勢いを利用して踵を地面に叩きつけた。

その衝撃で破片が顔に飛んでくる。

 

「ちっ!」

 

私は右腕で顔を守りながら後ろに跳びながら下がった。

そういや、コイツらの名前は私も知らないな。

 

「…………」

 

無口Aは私が空中にいるのを狙って腹に蹴りを入れてきた。

私は少しでも衝撃に備えるため、左腕で腹を守った……が、

 

「何っ!? ……しまった!」

 

無口Aの蹴りは私の腹に当たらず、

直前で止まり今までノーマークだった無口Bの拳が無防備な私の両足にラッシュを喰らわした。

私はそのまま雷鳴が吹っ飛んだところまで飛ばされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヴァア!?」

 

俺こと雷鳴は、ピンカが戦ってるところを見ていたらこっちに飛んできた。

急なことでかわせず、ぶつかってしまった。しかも、変な声出たし。

 

「ピンカ、アイツら強くね?」

 

「アイツらは無表情で無口だから動きが読み取れないからな。

 

まぁいい、保険をかけといたからな」

 

保険?なんの話だ。そうこうしていると、相手タッグが俺達に向かって走ってきた。

よし、逃げよう。そして能力の発動に頼るんだ!

 

「ピンカ、逃げるぞ」

 

「断る」

 

「……何故だ? 相手が近づいてきてるのに」

 

と言っても相手は俺達の会話が終わるまで待つ気なのか、走るスピードを遅くしている。

いいやつらだなぁ……

 

「さっきの攻撃で脚が動きづらい。この後のことを考えると、ここで決着をつけるぞ」

 

え、無理だろ……いや、降参するか。

 

「……もし、降参なんてしたら城から追い出すぞ」

 

退路を塞がれた。

しょうがない、ここでやるしか……あれ、そうえば……

 

「なぁピンカ。さっき言ってた保険ってなんだ?」

 

そう、俺はピンカがさっきから言っている『保険』がなにか気になっていた。

 

「それは後でだ。それはそうと……来るぞ!」

 

ピンカの言う通り、相手タッグが俺達に拳を振り上げ……

 

「『雷鳴砲』」

 

俺はピンカに相手タッグに向かって投げられた。

またかよ!しかも名前変わっただけで、他は何も変わってないからな!?

そうして、案の定避けられた。

だろうな!そうして俺はそのまま壁に突撃し、もう一つタンコブを増やした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『雷鳴砲』」

 

私が投げた撃った雷鳴砲は相手が左右に避け、当たらなかった。

ここまでは計算通りだな。あいつらの隙を作るために雷鳴をあそこに投げたし。

私は動きが悪い脚を無理矢理動かし、

 

「吹っ飛べ」

 

「「!?」」

 

相手が雷鳴の方に意識が向いた一瞬を使って全力で相手タッグを殴った。

その攻撃で相手二人は吹っ飛び、ついでに雷鳴は闘技場の壁に叩きつけられた。

流石に雑に扱いすぎたか……後で差し入れ持っていくか。

 

「勝者、雷鳴&ピンカタッグ! ……そうだ、言い忘れてた。

 

この二回戦が終わったら、三回戦は一週間後だから忘れるなよ」

 

私はその声を聞くと同時に、片足を地面についた。

ぐっ、少し無理しすぎたか。

たが……私にはこの大会に勝って叶えたい夢があるんだ!

『ナチェと毎日同じ布団で寝る』という夢が!

 

「おいピンカ、大丈夫かよ」

 

そう言って、近づいてきたのは雷鳴だった。

やはり、コイツは大丈夫だったな。頭に二つタンコブが出来てるが。

 

「ほら、さっさとここから出るぞ。早く休みたいし」

 

雷鳴はそう言いながら私に肩を貸して、歩き始めた。

なぁ雷鳴、お前は私が適当にパートナーに選んだと思ってるだろ……

でも、実際はお前とならこの試合に勝てると思ったから出たんだ。

 

「……雷鳴、痛くないのか?」

 

私はさっきまでのことを反省して、雷鳴に声をかけた。

 

「そりゃあ痛いよ。けど、勝たないと城から追い出されるし。

 

俺は城に引きこもりたいんだよ!」

 

この野郎……!さっきまで謝罪の気持ちを返しやがれ!




【タンコブ】

雷鳴が気づいてないだけで、能力は発動している。
本来なら、全身骨折並の威力である。


【雷鳴シュート】【雷鳴砲】

雷鳴を投げて、相手にぶつける技。
一直線にしか飛ばないため、初見でもかわされる。
雷鳴砲と雷鳴シュートは名前が違いだけで同じ。


【無口達の名前】

キャラクターを増やし過ぎると困るため、名無しになった。
それに、読者も一話ごとにモブの名前を沢山出されても困るだろうし。とのこと。


【ピンカ】

たまには他のキャラ視点のシーンが欲しかった。
ピンカはデレたが、このデレた後の発展を一切考えてない作者。
ヒロインすら決めていない作者。
きっと思い付くだろう……多分!


【テコ入れ】

タッグ試合をさせたこと。
ピンカが脚を負傷して、このまま試合すると本来の予定がズレる可能性があったため、作者の都合で三回戦を一週間後に伸ばしたこと。
一応、本編でも理由は作ってある。


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タッグ試合その2.5 休み

やべ、文字数足りない……そうだ、視点を分けて文字を稼ごう!


「ふぃ~、休むっていいな……」

 

俺こと雷鳴は次の試合が始まる一週間の間、城でゆっくりすることにした。

そうだ、明日になったらピンカの様子を見に行くか。

脚の方は大丈夫か気になるし。俺は自室で寝始めた。

 

 

 

 

 

「ピンカ、入るぞ」

 

そうして翌日。

ピンカが心配な俺は部屋をノックしてピンカの部屋に入った。

 

「ちょ、お前はなにしてんだよ!」

 

ピンカは両足を浮かしながら床と水平に腕立て伏せをしていた。お前なぁ……

 

「見ての通り、鍛えてるんだ」

 

そりゃ見れば分かるわ!

俺が言いたいのはそこじゃない。

 

「俺が聞きたいのはどうして安静にしてないか、聞いてるんだよ。

 

叶えたい願いがあるんだろ」

 

俺は城から追い出されたくないから、優勝目指してるが……

それよりも、お前に何かあったらナチェが悲しむだろ……多分。

 

「どうせ、雷鳴がいれば勝てると思ってるからな」

 

……今まで勝ってきたのは能力のお陰で、

その能力の使い方が分からないとか言ったら殺される。

 

「……そ、それはそうと本当に脚は大丈夫なのか?」

 

俺はどうしてピンカのところに来たのか思いだし、脚のことを聞いてみた。

 

「あと2日程すれば余裕だ」

 

いや、ヒビが入った脚が2日で治るとかどうなってんだよ。

ええい、異世界人は化け物か!

でもメイは一応普通か。

 

「まぁ無事なことが分かって安心したよ。じゃあな」

 

そうして俺はピンカの部屋を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ピンカ、入るぞ」

 

タッグ試合二回戦から数日程。

私は次の試合に向けてトレーニングしていた。

 

「ちょ、お前はなにしてんだよ!」

 

……?

両足を浮かしながら床と水平に腕立て伏せをしているだけだが、何かおかしいのか?

 

「見ての通り、鍛えてるんだ」

 

「俺が聞きたいのはどうして安静にしてないか、聞いてるんだよ。

 

叶えたい願いがあるんだろ」

 

そういうことか。

確かに『ナチェと毎日同じ布団で寝る』という願いはあるな。だが……

 

「どうせ、雷鳴がいれば勝てると思ってるからな」

 

どんな力を隠し持ってるか知らないが、ナチェの『サン』が直撃して生きてる訳ないからな。

本来なら、灰すら残らないはずだ。

城の兵士達は馴れてるのと、離れてるのが理由だ。

 

「……そ、それはそうと本当に脚は大丈夫なのか?」

 

「あと2日程すれば余裕だ」

 

……?何故そんな不思議な顔をするんだ。

雷鳴はおかしいな。

 

「まぁ無事なことが分かって安心したよ。じゃあな」

 

そう言って雷鳴は私の部屋を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やべぇよ。どうしよ」

 

俺は自室に戻ってきて、頭を悩まされていた。

どうしようか……二回戦でも、ピンカが怪我するほどの強さだったんだ。

このまま勝ち残ったとしても、決勝でピンカが負ける可能性がある。

だとすると、俺一人で戦うのか……うん、無理だな。

 

「そうだ、確か基本的にはなんでもありのルールだったな」

 

だとしたら……あれが使えるな。

俺は早速準備をするためにとある場所に向かった。




【あれ】

よく携帯獣を連れている主人公が引っ掛かってた罠。
懐かしいなぁ……


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タッグ試合その3 戦闘不能にすれば勝ちです

能力を発動させるの難しいな……思い付かねぇ。

【最近あった嬉しいこと】
ごちうさ三期が決定したぜウェェェェェイ!

「お前は黙ってろ」
痛い!?どうして殴るんだよ、雷鳴。

「それは作者が他の作品でも騒ぎまくったからだ。それで、あっちの主人公にも怒られただろ」
酷いなぁ……まぁ、なんにせよ本編どうぞ。


「では三回戦第一試合を始めます!

 

そうえば、雷鳴達の入り口に大量の土が積んであるのはなんでだ?」

 

二回戦から一週間後。

闘技場の壁が直っていたが、とある事情で知ってたから驚きはしない。

 

「雷鳴、今からこの土退けるから手伝え」

 

ピンカも気になったのか、スコップを持ちながら俺に話してきた。

 

「気にするな。それを置いたのは俺だ」

 

そう、この大量の土を置いたのは俺である。

まぁきちんと理由はあるが

 

「何? 嫌がらせか」

 

「違う! 作戦で必要なんだ。

 

後、俺がいるところより前に行くなよ」

 

俺はとある作戦が失敗しないように、

ピンカを俺の後ろに下げた。もし……

 

「分かった」

 

もし、この作戦が成功すれば……

 

「では、雷鳴&ピンカタッグとキイ&イオタッグの試合……開始です!」

 

俺達は……一切戦わなくて勝てる!

 

『テヤァァァァァ!』

 

キイ&イオが剣を持ちながら走って来るが、

 

「そろそろか」

 

相手がある程度俺達に近づいてくると、地面に深さ100メートル程。

幅が10メートルはあるだろう、穴が開いた。

 

『へ?』

 

相手が足元を見ると、そこに地面は無かった。つまり……

 

『あああああ!』

 

そのまま穴の一番下まで落ちていった。

よし、次の作戦を開始だ!

 

「ピンカ、そこの穴に土を入れまくれ!」

 

「分かった!」

 

ピンカはさっき持っていたスコップを。

俺は自分も何故入ったのか分からないが、懐に入ってるスコップを出した。

この前、懐にスコップを入れたら無くなったと思ったら出せたな。

どうして入るかは分からないが。

 

「……ちょ、ルール的にはセーフだけど掘り出すのが大変だから止めてくれない?」

 

実況者が何か言っているが、気にしたら負けだな。

ルールでも『物を使おうが何でもあり』『戦闘不能させれば勝ち』そいうルール破ってないからな。

 

「……ふぅ、埋め終わった」

 

そうして俺達は埋め終わった。土を闘技場に置いといて正解だったな。

思ったより速く埋め終わった。

 

「まさか本当に戦わずに勝つとはな」

 

ピンカも意外な方法だったらしく、驚いている。

 

「本当に成功したな『生き埋め作戦』」

 

そう。相手を落とし穴にはめ、そのまま土を被せて勝つ作戦である。

まぁ、準備するのに何日も闘技場にいたからな。

準備が終わったと思ったら、翌日に三回戦という……

 

「え~掘り起こすの面倒だなぁ、ルール破ってないけど。

 

兎に角、キイ&イオタッグは地面から出てこないので戦闘不能。

 

よって、雷鳴&ピンカタッグの勝利だ!」

 

「雷鳴、次の試合の作戦はあるか?」

 

「決勝用に考えてあるのがあるけど、次は無いな」

 

まぁ、決勝にまで登ってくる相手だからこの作戦は効かない可能性が高いが。

 

「貴様……まぁいい作戦を考えるぞ」

 

俺達は次の試合の作戦をたてることにした。

だがピンカよ、俺を武器にして戦う作戦は無しな。




【落とし穴】

前から決めていた。
相手が登ってくる前に埋めればよくね?ってことで。


【キイ&イオ】

察してる人がいるかも知れないが、
【キイ イオ】→【イキ オイ】→【勢い】
つまり、勢いだけのキャラ。出オチである。


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タッグ試合その4 準決勝で変な奴が出てきました。

最近『けいおん!』と『とある魔術の禁術目録』にはまっています。
なんか異世ギャグ(本作)の内容がおかしくなってきました。自分でも設定が分からなくなってきた……
現在作者は迷走中です。

今回は多少グロ要素があるので注意です。


「なぁピンカ。俺は疲れたから戦わなくていいか?」

 

「駄目に決まってるだろ」

 

俺達は三回戦が終わり、次の試合まで休憩していた。

三回戦は俺の作戦で勝てたから戦わなくて良いと思ったのに……そもそも、俺は戦いたくないし。

ピンカに無理矢理やらされてるだけだ。

だが、優勝しないと城から追い出されてしまう。

そして俺の攻撃方法は発動方法が分からない能力。

あれ、何だろうか。なんだか悲しく……

 

「おい雷鳴! 次は私達の番だぞ!」

 

おっと考え事をしていたら時間が無くなっていた。

しょうがない、もう闘技場には何も仕掛けてないけどさっさと向かうか。

闘技場には……な。

ルール的にはセーフだからなにを言われようと誤魔化せる!

 

 

 

 

 

 

「では、四回戦第一試合。雷鳴タッグ&サイトウ兄弟。試合開始~」

 

この実況者、面倒になったのか略して言いやがった。

今回の相手は兄弟か。チビの方は弓矢。デカイ方は二刀流か。

それにしても、どうして相手は棒人間なんだろうか……

この世界は俺がいなくてもギャグで溢れてるなぁ。

 

「行くぞ兄者!」

 

ふむ、チビの方が弟か。

けどピンカに一つ聞きたいことがあるな。

 

「なぁピンカ。どうしてあいつらは棒人間なんだ?」

 

この世界にはゴブリンのようなモンスターがいるのは知ってるが、何故棒人間がいるのか分からん。あいつらもモンスターの類いなのか?

 

「あいつらは『棒人間族』詳しい話は省くが、一応人の部類だ」

 

そりゃあ棒『人間』だから人だろうな。

けどモンスターの類いではないのか。

 

「では向かおうか」

 

サイトウ兄弟の弟は弓矢を。兄は二刀流を構えている。

あれ……どうして攻撃してこないんだ?

十秒程かわそうと構えていたが、構えていることだけに違和感を感じた。

 

「っ! 雷鳴、避けろ!」

 

そのピンカの声とともに弓矢からは、

その弓一つでは放てないであろう大量の矢と、刀からは進撃が俺達に迫ってきた。

はぁ!?かわせねぇだろあんなの!

 

「ぐぇ」

 

俺は回避もままならぬまま喰らってしまったが、

進撃で少し体がスライス状に切れたが治り、矢が大量に体が刺さったが一瞬でその矢が消えた。

この治り方怖いし痛い……アニメなら笑ってる位のものなのに。

今からでも特典を変えたい。

 

「雷鳴……は無事か」

 

無事じゃねぇよ。本来なら今ので死んでたぞ。

てかどうしてピンカはかわせるんだよ。

 

「あいつらは『スキル』を使って攻撃してきた。

 

また同じことをしてくると思うから気を付けろ」

 

どう気を付けろと!?そう話しているうちに相手は攻撃の準備が出来たようだ。

相手に隙が無いから『あれ』もとい『ダイナマイト』が使えない。

城にあった物を借りパ……貰ったものだけど、一応使えるだろう。

何故かガラスケースに入っていたが。

 

「一ついい方法を思い付いた」

 

そういうとピンカは俺を肩に乗せ、どこかデジャヴを感じるような……まさか!

 

「あ、あの? ピンカさん。なにをするんですか?」

 

この展開だと俺はもしかして……

 

「オラァ!」

 

俺をサイトウ兄弟に向かって一直線に投げた。

またこの展開かよぉぉぉぉぉ!!

 

「っ!」

 

サイトウ弟は怯んでスキルを使うのを止めたが、

兄の方は一本前に出て剣の腹の部分を使い野球のように俺を闘技場の外へ吹っ飛ばした。

おぉ、ホームラン!じゃねぇよぉ!?そうして俺はなすすべなく、場外に飛ばされた。




【棒人間族】
内容を思い出すと『人間』と『剣』しか出てないことを思い出した。
折角だから人間以外も出そうと思った。
これからも出るかは未定。


【あれ】
考えてなかった。
某クトゥルフ動画でダイナマイト出てきたのを思い出して、それにした。
使うときあるかなぁ……


【多少グロ要素】
本当に申し訳ない。
理由
進撃と矢をどうやって避けようか→あ、無理だこれ→攻撃受けた後の状態どうしよ→思い付かなかった。


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試合なんて無かった。いいね?

考えてあった展開に無理矢理運びました。
さぁて、これからどう話が進んでいくか……敵キャラしか考えてませんけどね。


「どこだここ」

 

俺は野球で言うならホームランのように吹っ飛ばされて、竹林の中をさ迷っていた。

それにしても、死ぬかと思ったぜ。

いや、能力があるから死なないか。

 

「それにしてもスキルか」

 

俺は城に戻るより竹林から出ることを優先しながら、試合のことを思い出していた。

スキルってどうやって覚えるんだ?そ

もそもよくあるラノベ作品だと、最初に覚えられるような『剣から進撃を放つ』ことが出来たり『矢を連撃する』ことが出来るスキルだよな。

威力強すぎたろ……そのスキルだけでコンクリートを粉砕出来そうだ。

 

「俺も使えるか?」

 

一番気になっているのはそこだ。

魔法であろうと、スキルであろうと異世界に来たからには使いたいのである。

こんなことになるなら、ナチェにもっと教わればよかったな。

その考えながら歩いてると……

 

「どぉおわぁ!」

 

足元にいような浮遊感を覚え、それが何かと認識する前に下へ落ちていった。

その正体は深さ十メートル程の落とし穴だった。

誰だよこれを仕掛けたのは……

 

「大丈夫ですか?」

 

穴の上から声が聞こえたので、上を見てみると……

 

「今助けますね」

 

人がロープを穴の方に落として俺を引き上げようとしていた。

その人物は男で白衣を着ていた。手には何か実験に使うものだろうか、フラスコを持っていた。

そして言葉は敬語。

ここまで聞けばただの理系野郎にしか思わないだろう。しかし、

 

「おんどりゃあ!!」

 

体は服では隠せないほどの筋肉、身長は二メートル程でその男からは常人の俺でも分かるほどの強者のオーラを出していた。

そもそも、人を片手で引き上げるって……こいつはヤバイな。

 

「平気ですか?」

 

「アッハイ」

 

こいつには逆らったら土の中に埋められるであろうと俺は瞬時に理解した。

 

 

 

 

 

 

「どうぞ、お茶ですが」

 

「あ、ありがとうございます」

 

俺はこの筋肉野郎の家に案内され、お茶を出してくれた。

このお茶を飲んでる間に俺の隙をつくつもりだろうが、そうはいかないぞ。

俺はお茶に口をつけると体に衝撃が走った。こ、これは……!

 

「旨い!」

 

今まで日本で飲んだお茶より旨い!これは高級品じゃないのか!?

……はっ!油断しているとやられる!?

 

「ははは……そんな警戒しなくても大丈夫ですよ」

 

ならそのオーラをしまえよ。

その俺の視線で気づいたのか、空気が軽くなったような気がした。

 

「あぁ……すいませんね。

 

モンスターが近くによらないように殺気を出してました」

 

さっきのはオーラじゃなくて、殺気だったのかよ。

こんなやつに勝てるのは誰もいなくないか?実際、こいつの戦闘力は未知数だが。

兎に角、この竹林を抜けるか。

 

「あの、すいません。私、竹林に迷ってしまって……ここから抜け出す方法ありませんか?」

 

こ、怖いよ……この人やっぱり怖い。

 

「ふむ……分かりました。私についてきて下さい」

 

 

 

 

 

 

ーその頃のピンカー

 

「降参だ」

 

決勝にコマを進めていた。

そして、ピンカは雷鳴が決勝までに戻って来なかったら再起不能にすることを決めた。

 

「決勝戦は、二週間後だぁ!」

 

そして実況者も喧しさが戻っていた。

なんつーか、良かったな。




【理系筋肉男】
ギャップを感じさせてみた。
イメージとしては、SA○のエ○ルが白衣を来てるかんじです。


【試合】
自分で作ってて飽きてきた。
バトル系よりギャグ系の方が書きやすいです。


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人は見かけによらない

例え、見た目が陰キャでも中身は明るいかもしれない。

例え、見た目が細くてもとても強いかもしれない。

例え、強く見えても能力だけかもしれない。

そんな話……かな?

では『異世ギャグ』始まります。


「この道で合ってるんですか?」

 

この世界に来てから、体力が切れるようなことが無い。

だが、今回のように何時間も歩いていると精神的に疲れることはある。

それで前に倒れたことがあったな。

 

「合ってますよ……多分」

 

今多分って聞こえたぞ!それにしてもモンスターが出てこないな。

こいつは途中から殺気出してないし。

でも多分って言いながら一本道を歩いてるから、笑わせようとしたのか?

一本道以外は竹林が生えすぎて、進めないな。

 

「それはそうと、別に敬語ではなくてもいいですよ。私のは癖ですが」

 

それと、歩いてる途中に色々話して分かったことがある。

こいつは良い奴だ。後名前を知らないことを思い出した。

 

「自己紹介を忘れてたな。俺は雷鳴だ」

 

「私はキニーです」

 

キニー……筋肉を略してそういう名前にしたのか?

俺は精神的に疲れてるのを誤魔化しながら歩いていたら、明るい場所が見えた。

 

「キニー、あれが出口か?」

 

俺が光のある場所を指すと、キニーが頷いた。

よし、急いでここを出るか。モンスターが出てくる前に!

 

「っ! 雷鳴、ストップです」

 

俺はキニーの止めも聞かず光の場所へ走り始めた。

 

「ガッ!?」

 

俺は光の場所から竹林が出れることを認識した瞬間、

何かに真正面から吹っ飛ばされた。なんだ!?

 

「またお前ですか……」

 

キニーはこいつを知っているのか?

俺は吹っ飛ばしてきた奴を見ると、その見た目は狼だったがおでこ辺りに一本角が生え、

体が一回り大きいモンスターがいた。

 

「キニー、このモンスターはなんだ?」

 

俺はモンスターの攻撃をすぐかわせるように、モンスターから視線を外さずにキニーに聞いた。

モンスターはこっちに走ってこようとしたが落とし穴が空いた。

今能力が発動したのかよ……まぁ相手がこっちに来れなくなったからいいか。

 

「こいつはここの門番。ここのモンスターはこいつを恐れて森の奥に住んでいます」

 

なるほど。通りで歩いていくにつれモンスターが減っていったのか。

 

「……ここ以外の出口は?」

 

「あるならそこから出ていますよ」

 

つまり無いと。これは強制的に戦うのか?

いや、こっちには強そうなキニーがいるんだ。

 

「キニー、戦ってくれるか?」

 

俺はキニーの方を振り向くと、足が震え竹を壁にしながらこちらを見ていた。

力が入りすぎて竹が折れていた。

確か竹って昔は家として使われていたような、使われていなかったような……

 

「……怖いのか?」

 

俺がそう聞くと、首を勢いよく何回も上下に降った。

その勢いで竹が折れるのではという程の風を起こした。このチートやろうが……

 

「に、逃げましょう!」

 

「え、ちょま……」

 

俺の言葉を聞かずに、キニーは俺の手首を掴んで道を戻っていった。

 

「ギャャャャャ! 手首がぁ!?」

 

俺はキニーの力で手首を痛めた。

それにしても、走りながら俺を地面と平行に浮かす程の速さかよ……

それにしても、どうして怖いんだ?

 

決勝戦が始まるまで……後14日




【キニー】
筋肉を少しばらして考えた名前。
弱点を作らないと魔王軍を一人で壊滅しそうですし……
私のネーミングセンスは5もありません。


【タイムリミット】
試合に間に合うかどうか。
次の話を書く頃には忘れてそうです。
間に合わなかったら、雷鳴はピンカにぼこぼこにされます。
後は…………秘密です。


【狼】
違う、違うんです……
転○ラのラ○ガじゃないです。
修正してたら「あっ……」と思ったけど違います。
そもそもこれ書いた当初はアニメやってません。

お知らせ
友人にもアイデアを貰いましたが、展開やらなんやらが思い付かないです。
活動報告(・・・・)で募集しています。活動報告(・・・・)なのでご注意です。


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前回何あったっけ?

«今までのあらすじ»

神様転生した主人公、雷鳴。

タッグバトルあるから一緒に出てくれ。
騎士「強制だ」
準決勝中、竹林に吹っ飛ばされる。
筋肉モリモリマンに会う。


大体こんなものですかね?


「……で、どういうことか説明してもらおうか」

 

俺はあのモンスター……わんこでいいや。

わんこから、キニーと一緒に逃げた。

そうして『安全な所』というより、キニーの家で「どうしてモンスターが怖いのか」を聞いていた。

 

「実は……分からないです」

 

「分からない? 何がだ」

 

「理由が。どうして、怖いのか……」

 

キニーはゆっくりと話してくれた。

最近、モンスターが怖いのを克服しようと近づいていたら謎の人影が高速でモンスターを踏んで、キニーが追いかけ回されたりなどあったそう。

前までは、少し苦手程度だったそう。だが、その黒い影が怖く恐怖で震えているとモンスターに威嚇されてとても怖かったそう。

自分でも分からないが、それが原因かもしれないとのこと。

 

「…………」

 

あぁ、俺だ。

その謎の人影とかいうのはきっと俺だ。

ピンカに追い出されて、思いっきり走ったときのことだろう。

 

「……大丈夫さ。これから慣れれば良いんだ」

 

そう言うと、キニーの表情が明るくなった。

 

「それそうと、キニーはここで何をしてるんだ?」

 

「道具を作っています」

 

道具か……モンスターと戦うのに武器になるのもあるのか?

何時までも、能力に頼りっぱなしだと困るからな。

死なないだけで、体が痛いし。

 

「これはどういう道具だ?」

 

俺はそこら辺に散らばっている物を取り、キニーに見せた。

見た目はただの小さな十字架にしか見えないけど、何か凄い効果があるのだろうか?

 

「それはただの十字架ですね」

 

クソがっ!

俺は十字架を地面に叩きつけたくなったが、なんとか踏みとどまった。

 

「じゃ、じゃあこれはなんだ?」

 

俺は次に何も書かれてない本を見つけた。

こ、これこそは何かあるだろ……

 

「それはただの本です。いらないのであげます」

 

…………。

俺はその本を無言で懐に入れた。

少しイラついて来たので、本の中に『キニー』と書いた。

この言葉に意味は無い。

そもそも全て白紙だから何を書いても大丈夫だろ。

 

「と、兎に角ご飯にしませんか?」

 

おぉ、丁度腹が減ってたからいいな!

俺はキニーから、カレーをもらった。

何故かそのカレーは、赤く目がチカチカとしてくる物だった。

 

「いただきます……ん、雷鳴食べないのですか?」

 

見た目は完全に辛そうなのに、キニーは平気で食べている。

よく食えるな……いや、見た目がアレなだけで本当は辛くないのかもしれないな。

 

「……パクッ」

 

俺はスプーンでカレーをすくい、口に入れた。

そうすると体の芯からポカポカと……越えて、マグマに浸かっているような気分になった。

つまりは……

 

「辛ッ!?」

 

俺はカレーの辛さのあまり、顔を真っ赤にして口から火を吹いた。

辛い辛い辛い!水ぉ、水をくれぇ!

 

「雷鳴、大丈夫ですか!?」

 

火を吹きながら、走り回っていると壁に火が燃え移った。

そうして火が広がっていき……

 

「あぁ!? ら、雷鳴逃げますよ!」

 

俺はキニーに腕を引っ張られながら林を抜けた。

そして、家が炎上したままにしたので竹林が燃えた。

モンスターはどっか行った。あの狼っぽい奴、どこ行ったんだ?

 

決勝戦が始まるまで……後14日




謝罪

今回、投稿がかなり遅れてしまいすいませんでした!
別の作品を書いていました。

別の作品を完結させないとこっちに集中出来ないからです。
そのため、これからも投稿が遅れます。
ついでに設定忘れました。


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数ヶ月走った気分だ

投稿が、遅れた……

内容を忘れた……

そんな話です。


「ふぅ……なんとか逃げれた」

 

「雷鳴、大丈夫ですか?」

 

俺達は燃えている(燃やした)竹林から逃げた。

逃げたはいいが、自分の居る場所が分からない。

無我夢中で逃げてたから、いつの間にか森に入っていた。

 

「キニー、ここが何処か分かるか?」

 

それにしてもかなり走った気がするな。

そして走ってる途中に別の異世界で戦っていたような……気のせいか。

転生したけど帰りたい。迷った、どうしよ。

 

「分かりません」

 

あ、詰んだ。

とりあえずは森から出たいな……まずは歩くか。

そうして俺達が歩いてすると、草むらが揺れた。

 

「……キニー」

 

あとは任せた、俺は死んだふりしてるから!

俺は森から逃げて城に帰る。そしてナチェに泣きつくんだ!

……え、クズ発言だって?俺は最弱だから、一般ピーポーだからしょうがない!

 

「モンスターだったら逃げますよ!」

 

えぇ!?……あ、そうえばキニーはモンスターが苦手だったな。

忘れてた。まるで数ヶ月たったかのように感じてたから仕方ないな。

 

「Gaaaaa!」

 

草むら……ではなく、地中から巨人が出てきた。

身長50m、体重は推定で153t。

そしてそしてぇ、銅で作られたのか所々錆びている赤い目をしてるモンスターだぁ!

 

「キニー、俺は逃げる」

 

俺はまた走った。

何処に向かっているかは知らないが、とにかく走った。

後ろで巨人の足音が聞こえてくるが、後ろを向かなかった。

 

「ちょっと待ってくださいよ!」

 

そしてキニーに抜かされた。

速すぎない?しかもギャグ補正で無限の体力と最速の速度を持っているはずなのに……!

なんだかレースのようになってきたが、最終的にキニーを抜かした。

 

 

 

 

 

 

「おいキニー、村が見えるぞ!」

 

なんかずっと走っていると、村が見えてきた。

異世界で初めて見た村とは何処か違った。

なんだろう、この村からはむさ苦しいような感覚が……

キニーは違うな。筋肉モリモリマッチョマンだけど、キニーの場合は殺気だからな。

いいや、そんなことはどうでも良いんだ!それより村人を探そう。

 

「誰かぁ、助けて死んでしまうぅ!」

 

俺はプライドなんて捨てて助けを呼んだ。

プライド?そんなものがあったら、異世界で生き残れないからな!

そもそも痛いのは嫌だ、俺はこれから防御力をあげるんだ!

 

「おい、大丈夫か!?」

 

突如、家から人が出てきた。

あぁ、助かった……

俺はそう思ったが、家から出てきた人物を見て驚きのあまり走るのを止めた。

服の上からでも分かるほどの筋肉。リンゴが意図も容易く潰れるであろう大きい手。

その足から放たれる跳躍は大地を砕くかもしれない筋肉。

顔は般若のようであり、角刈りの頭をしている。

また筋肉かよ。

 

この世界にマトモな奴が居ないです、助けてください。

 

決勝戦まで……後14日




Q.主人公よ、お前は何時からそんな弱気になった!

A.元からです


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むさ苦しいです、助けてください。

平成最後の『異世ギャグ』の投稿。


「すいません、助かりました」

 

から逃げさせてぇ!

俺達がモンスターから逃げてると、筋肉モリモリマッチョマンにあった。

そしてそのマッチョマンがモンスターに拳を入れると、一撃で粉砕した。

お前なんなの?ワ○パン○ンとかキ○○マンに出てくるような奴が……

おーい、出てる作品間違えてるよ~これは『ギャグ補正』が使う主人公の作品だぞ~

 

「助けてもらって面目ないです」

 

「気にしなくて大丈夫だ!」

 

むさ苦しいよ。

キニーと村人のせいで熱々だよ。

カップルとは違う意味で暑苦しいよ。

そして俺達は今SE☆I☆ZAをしている。

足がぁ、足が痺れるんじゃあ……!

 

「この辺りは物騒でな! 他の村人は丁度出掛けていてな……いやぁ、危なかった!」

 

「あ、はい。そうですね」

 

物騒なのは貴方です。

それはそうと、他にも村人は居るのか。まぁ、ここは村だからそうか。

 

「帰ってきたわよ!」

 

外から高い声が聞こえた。

恐らくは村人が帰ってきたのだろう。

女か?でも声に違和感があったような……まぁ気のせいか。

そして家の壁を壊して入ってくる人物がいた。

男だ。先ほどまで話していた村人と同じようにムキムキである。

そして先ほどの声の主……お前かよ!?

この世界のやべー奴等。それはお前らだぁ!

 

「異常は無かったか?」

 

「安心しなさい、軽く魔王軍幹部と戦ってただけだからね!」

 

……は?

お、おい待て。それは一体どういうことだ?

マオーグンカンブゥ?幹部ってあれか。昆布の聞き間違いか。

そうだな、魔王軍昆布と言っただけだよな。

いや、魔王軍昆布ってなんだよ。魔王軍が昆布育ててるのかよ。

で、でも昆布が敵っていうのもこの世界なら有るかもしれない……いや、そうであってくれ!

 

「魔王軍幹部ですか!? もしかして、貴方達は『セントウ族』ですか……?」

 

「よく知ってるわね!」

 

「キニー、セントウ族ってどんなのだ?」

 

名前で察することが出来るけど一応聞くか。

 

「簡単に説明すると、戦闘が得意な人々です」

 

知ってた。

でも、魔王軍幹部と戦える程の力を持ってるのか……

こいつらを勇者にして倒してもらうことは出来ないのか?

押し付けるとか以前の問題に俺はその事が気になった。

 

「まぁなんにせよ、今日は疲れただろ? 村で休んでいけ!」

 

「いいんですか?」

 

思ったより優しい奴等だな。

見た目がボディビルダーみたいなやべー奴等だけど。

 

「ありがとうございます」

 

「気にしなくていいわよ。逆に、ここは多くのモンスターが出てくるくらいしか無い村だからね」

 

今すぐ実家に帰らせて頂きます。

いや、そもそも転生したから実家も何も無いか。

じゃあ城に戻るのか……あ、早く城に戻らないとピンカに怒られる。

でも、今日はこの村に泊まるか。

 

決勝戦まで……後13日




やべー奴等しか居ない。


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