死するべき者共の悪足掻き (決別・裏切りの罪 レイン&ネガ)
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悪の正義
僕には望まれることも、応えることも許されない


僕、だいぶ前に、[(星4)の日菜]を引き当てて、もう大分興奮して遂には、発狂までしましたよ。


初めての投稿だから、書いてることおかしいかもしれないです。そこは指摘していただくと、非常に勉強になります!!

?「どうでもいいから早く見せろ!!(怒)」

僕「......そうですか....」

?「いやテンション低くなり過ぎだろ!!」

僕「......お前の罪は重い。」

?「ぎゃあああああああああ!!!!!」

はぁ疲れた。
まあ、ともかくこれより開演いたします!!


それでは、少女達と有名なキャラクターの意志を継いだ、
三人の少年の運命をご覧あれ..。




〜???side〜

 

ざー....

 

強く降り注いだ雨。子を引き連れて行く人の中に、

 

 

 

 

僕は居た....。

 

今の僕は愛される理由がない。その理由もわからない。

何故なら、

 

「そんなもののためにやったのか?これだから馬鹿は嫌いなんだよ。」

 

「そんなのに受かるくらいなら、もっとマシなものを選べよ。」

 

「誰が【友達を作っていい】なんて言った!お前はそんなものは似合わない!!一人でずっとのたうち回ってろ!!!」

 

「..うぅあああ....!」

 

 

 

 

またしても、僕は一人片隅の方で泣いていた。

その時、誰かに見られていたのかもしれないが、僕はその時気付かなかった。

 

 

 

感情をも消された上、罪まで擦りつけてきた。

 

挙げ句の果てに、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前は必要ない、さっさと地獄に行け。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

!!!

 

いやだ、まだ僕は倒れたくない!!死ぬわけにはいかないんだよ!!!大事な友達を残して逝く訳にはいかない!!!!!なのになんで、認める姿勢を見せないんだよ!!!

 

 

 

 

 

 

.....そうか...。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やっと分かった。初めからこうやっていれば、こうならずに終わってたかもしれないね。

 

 

 

 

 

その時から、僕は一気におかしくなった。

 

その時を境に、僕が僕じゃなくなった。

 

 

「....僕を苦しめる奴らは...」

 

 

僕は左手を突き出し、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

.....ツブス...ケシテヤルヨ...。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これから、僕の恨みの舞台が幕を開けるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー羽丘女子学園ー

 

 

 

「...今日..か。《あの時》からもうこんなに経ったのか...。」

 

 

僕はこみ上げる吐き気と傷痕を耐えながら、学園内に入った。

 

 

 

 

 

 

「イノヂガゲデーアーアアアア!!」

 

 

 

誰だよ、なんで何処ぞの議員になりきってるんだよ。

 

理事長の馬鹿みたく長い茶番は割愛させてもらった。

だって説明聞くだけだろうに..。

 

 

 

 

なんて言ってる間にもう自己紹介まで始まってるよ。

 

 

 

ってもう僕の番か...嫌だなあ。

 

 

「.....郁弥...リグ.....よろしく..です。」

 

まぁ、この程度で平気だよね?

 

 

 

 

こんな調子でいけば何とかなるかな。そう思った自分がいた。

 

 

 

 

けど、僕は現実までも見放された。

 

 

 

 

 

「..ああ、ああああ!!!」

 

 

 

自己紹介の後半からは、もう動揺してしまっている。

 

 

 

 

 

何!!!?ここはおかしいのしかいないのか!!!??

 

 

 

だって、真面目に自己紹介してる奴の中に、

 

「趣味は女王様のパンツを見ることと、女王様にビンタされることと、女王様に罵られることと、女王様にムチで調教されることでぇす!!」なんて事を興奮状態で叫ぶバカはいるし、身も心もオカマになっちゃった痛い人もいるし、変にカッコつけるキザ野郎はいるし!!もう、この学園はキチガイ矯正学校ですか?こんなんで、大丈夫なのかよ。

 

 

ただ、一人だけ友達になれそうな奴はいたな。

 

 

確か、

 

 

 

 

 

[海堂 日向]

 

 

 

だったかな。

 

彼は僕と少し似てる。だから話しやすいはず。

 

 

 

「ね、ねぇ日向君。友達に「いいぞ。」...ふぇ?」

 

 

一瞬過ぎてわからない。て言うより即答!!?!

 

「ありがとう!!日向君!!」

 

ギュムッ

 

 

 

「お、おいあまりここではやるな。」

 

でも、嬉しい。

 

質問コーナーも飛ばす。

 

 

 

 

 

「日向君、一緒に戻ろう!」

 

 

「ああ、行く「あ、あの!二人共、今大丈夫?」..何だ。」

 

?誰だろ。

 

 

あっ、この人って生徒会の「つぐみ」?

 

「聞きたいことがあって....私の家に来てくれない?」

 

 

な、なんて事を、いきなりにも程がある。

まぁやる方なんてないからいいけど。

 

 

 

 

 

 

ー羽沢宅ー

 

 

「お父さん、二人を連れて来たよ。」

 

「あ、ああ。御苦労だな。つぐみ、部屋に戻っていなさい。」

 

「うん!」

 

この子の笑顔...何処かで記憶があるな....。

 

 

パタンッ

 

それより、話ってなんだろう。

けど、どことなく嫌な予感もする。

やたらと重い口調で尋ねてきた。

 

 

 

「単刀直入に聞く。」

 

 

 

そして次が

 

 

 

 

 

 

 

その不安が、憎悪の花を開花させるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうして、まだ死んでないんだ?お前は邪魔だから殺したのによ!!」

 

 

 

!!!!!その口ぶり、こいつも関わってるんだよね!!

 

 

 

 

「僕に、あんたの犯した【殺人罪】を...!!!

 

 

 

 

僕に!!僕に!!!!擦りつけたのか!!!」

 

僕は激しく恨みが込み上げて、自分の限界を超越した。

 

「そうだよ!ま、ホントは日向。お前にも罪を着せるつもりだったんだが、[蓮]の奴が邪魔して来たからそれが失敗して、リグだけにしか罪を投げられなかった。」

 

 

 

 

 

 

 

...コイツ...ヤッパリジャマ....!!!

 

 

 

 

「そんな事のためだけになぁ、俺たちは従うもクソもねぇよ。こんなことになるなら、テメェを斬ってりゃ良かったぜ。」

 

 

 

 

救難信号出したら必ず、助けが来るとも決まってはない、はず…

すると、ドアの方から、来てはいけないつぐみが、ドアに入ってきそうになったところを、父親が制止する。

 

 

「つぐみ⁉︎今来てはダメだ!!早く下にいなさい!!!話が終わったらすぐに来る!!」

 

 

………

 

「そろそろ理由を説明してもらうぜ。‘どうして俺たちをここまで憎むのか’をなぁ!」

 

 

僕等はもう耐えられない。ここで一気に仕留める。

 

 

 

「俺はテメェらが捨てられてたから仕方なく拾ってやったんだよ!だけどとんだ計算違いだ!テメェは何の役にもたたねぇカスが!!テメェになぁ俺たちのつぐみと話しててよ、辛い思いをしてるのが分らねぇのか!!

そういうの、気に入らないんだよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結果:僕等はお前のくだらない理由で、僕等を棄てた。

 

 

 

 

 

「おい、なぜ蓮のことまで知っている。‘俺たち’とは言ったが、‘蓮のことは’一切口に出してない筈だ。」

 

 

 

でもあまり期待もしてない。

 

 

 

 

「蓮の野郎も、テメェらと結託して、あの時の罪を軽くしてたんだろ。」

 

 

 

「「!!!」」

 

蓮君、そこまで僕らを...。

 

 

「その口ぶり、お前が俺たちに罪を擦り当て、罪人扱いするようで仕向けて、自分の娘を救おうっていう魂胆か。そんなものはただの、弱者がすることだ。

 

 

 

お前があの件においての傍観してたんだろ?

もう隠す必要なんざ何処にもねぇぜ。」

 

 

「黙れ!!テメェらをぶっ殺して蓮も殺す!!!」

 

 

 

 

 

やれやれ、やっと本性を見せたな。この人ならざる怪物め。

 

 

 

「死ねぇえええええええ!!!!」

 

 

なに!コイツこんなものを隠してるのか!

まずいな、倒れるのかな...こんな所で.....。

 

 

「お前ら、目を瞑ってろ。」

 

日向は呟いて近づいた。一体なにを...。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガギンッ!!バスッ!!!ザシュッ!!!!!!

 

 

ドシャッ!!

 

なんだ、何が起きたの!!まさか...僕は....!!

 

 

 

 

 

.....まだ、生きて.....る?

 

僕は恐る恐る、目を見開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこには、常人には理解できない光景が映った。

 

 

 

 

「大丈夫か。親にまた襲われるとは災難だったな。

 

 

郁弥リグ。」

 

 

 

「あ、ああああ...。ひ、日向君...

 

 

 

 

 

うわあああああああああああ!!!」

 

 

 

そう、つぐみの親は気絶して昏睡状態。代わりに、日向の 、

 

 

腕が....!!!!

 

 

 

 

 

〜日向side〜

 

 

「フッ...お前を救うためなら、腕の一本や二本、安いもんさね。」

 

 

....ドサッ

 

 

「ああああああああああああ!!!!!」

 

リグが泣き叫んでる気もするが、気が遠のいた俺には届かなかった。

 

 

 

 

 

 

「.....!!」

 

 

「気がついたか..日向。」

 

この声と口調で分かった。

 

 

 

「見ない間に変わったな、蓮。」

 

 

 

そう、コイツこそ、俺たちを仲間として受け入れ、正義と悪を破壊する、

 

 

 

 

 

[斎藤 蓮]...。

 

 

 

 

 

「お前らは何故そうやって無茶をする。そこが善き人の悪い癖だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグは?あいつは何処にいる、俺を助けるとか言っていたが...

 

不意に腕の感覚がある!

 

 

 

「⁉︎」

 

何故だ、何故ちぎられたはずのうでが戻っている!

 

 

「まさか、アイツ..。」

 

俺の予測はやはり当たった、リグの腕がロボットみたいになってた。

 

 

 

 

 

その日から、リグの心そのものが無に染まっていった。

 

 

 

 

 

 

 

俺たちとあの少女らと会うまでは....。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー商店街ー

 

 

〜リグside〜

あれから少し経った今、

蓮君が勧めてくれた商店街。なんでも、沢山の売り物があるらしくて、正体を隠さなきゃいけない僕には、うってつけの場所だ。

 

「ありがとう!蓮君!日向君!!僕の買い物に付き合ってくれて!!」

 

 

すると、

 

「「気にすることじゃない。」」

 

と、二人で一緒に言ってたことが面白かった。二人ともそっぽ向いてさ、本当に楽しいな。いつまでもこれが続いたらいいのに……

 

 

って、あっちも賑やかだな。

 

 

..ざわざわ...

 

ガヤガヤ...

 

 

 

 

 

...?なんだか、僕らを見ては避けてる?

 

どうしてかな..。

そのことについて考え事をしていた。

 

 

その時、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガシッ!!!ドダンッ!!!!!

 

 

「捕まえたぞ!!!観念しろ!この

 

《悪魔の殺し屋三人衆》!!!」

 

 

 

!!!なんだこいつら!いきなり人を捕まえるなり悪魔呼ばわりしてさ!何が楽しいんだよ!!

 

 

 

何が愉快なんだよ!!!もう聞き飽きたんだよ!!!

 

 

 

 

当然、僕らの嘆きは聞き入れてはくれなかった。

その時、こう思った。流す涙と一緒に.....。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「最低だなぁ....僕って....。」

 

 

 

と......。

 

 

 

リグの心はもう、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

限界だった。

 

 

 

 

〜???side〜

 

ー同じく商店街ー

私は今、after glowの巴ちゃんと久しぶりに商店街に来て見たんだ。やっぱり変わってないね!!

 

 

それにしても、

あの二人、すごく頼りになりそうだったなぁ。

私はこう思ってたら、巴ちゃんが驚いちゃって..そんなに変かな....、

 

 

 

 

この先に起きたことと、私の妄想とは、大きく違っていた。

 

 

 

 

 

 

その答えが、

 

 

今明かされる。

 

 

 

 

 

 

 

「おい!あんた達、ここは危険だ!早くここを離れなさい!!」

 

 

 

う、え?何で?危険?何が起きたの?

 

「ニュースになってた、父親を殺して今も逃亡中の犯人が、ここで暴れてるんだ!!」

 

そういうと、おじさんが三枚の手配書を見せて来た。

 

それが信じられない顔が二つあった。

 

 

 

「リグ君に日向君!!!?」

 

 

父さん、昨日から見てないと思ったら....!!まさかあの二人が⁉︎

 

 

 

 

 

 

「知り合いか..だったら尚更来ちゃいかん!!その三人は警察でも手が出せない《化け物》だぞ!....あっ、」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

......え?

 

 

 

 

 

 

今、あの子達を《化け物》って、呼んだ?

 

 

 

私達はもう居ても立っても居られない。

私達は現場に向かって走り出した。

 

でも、それが間違いだった。

彼らが人ならざる者に成り果てていたことを、知らなかった。

 

 

 

 

「リグ君!日向君!!!」

 

 

 

「「..............」」

みんな私達を見て立ち尽くしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「........!!!」

 

 

血がついてる。

う、そ....本当に、リグ君たちが?

 

 

 

 

 

そのままリグ君たちがこっちに近づいて、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「............んね..。」

 

 

 

え?

 

 

 

 

今なんて言ったの?

 

 

 

 

 

彼らが人殺しをするのにもびっくりだけど、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あんなに哀しそうな顔、生まれて初めて見たよ。

 

 

 

 

 

「何があったの..?リグ君....。」

 

 

私はその疑念を持ったまま、倒れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

ー保健室ー

 

 

 

 

 

うぅ..頭が痛いよ。

 

「...はっ!!って、私保健室の中?あっ、ひまりちゃんにモカちゃん!!二人が私を介抱してくれたの?」

 

 

「当然だよー私だって、つぐのこと助けたいに決まってんじゃん。」

 

「つぐみちゃんが頑張ってるから私達も頑張れるんだよ!!」

 

 

 

みんな...そうだよね。私一人で何やってるんだろ。

 

 

 

 

自分でめげないって言ってたのに、結局はリグ君の圧に負けちゃった。そこで、あの子の哀しい瞳を見た。それだけの事がこんなに辛いものと思わない。

 

 

 

 

 

 

 

 

本当に、どうしてそんな事をするんだろ。

 

 

 

 

「つぐー、大丈夫ー?元気ないねー。」

 

「あまり無理しないでも良いよ!」

 

「ふぇ?あ、ああ!!うん!!何でも無いよ!!いつも通りの私だよ。」

 

 

みんな、気持ちは十分嬉しい。

 

 

 

 

 

 

けど、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私と巴ちゃんは、あんなにも優しそうな人がなんでこんな事をするか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私はその謎が頭から離れてくれなかった。

 

 

 

 

 

 

 

ー入り口前ー

 

〜巴、蘭side〜

 

 

 

「ねぇ、巴。大丈夫なの?さっきから俯いてるけど..」

 

 

「あ?ああ、ちょっとな...あの二人の転入生がどうも引っかかるんだよな。特にリグはそんな風にには..!!!」

 

 

 

 

巴の話が途絶えた。代わりに、幽霊でも見たかのように、目が見開いてる。そこに何かあるの?私は巴が見ている視線に合わせた。そこには、一人だけそこに立ち尽くしてた。

 

 

 

 

「お、お前..リグなのか?もう一人はどうしたんだ?それに、お前らがつぐの父さんを殺したってのも本当なのか?」

 

 

 

!!!!

 

やっぱりな、お前がその反応をとるってことは、本当なんだな…

 

 

 

 

私は友達が少なくて寂しかった。今はみんながいる。それを悲しませる奴が、私は許せない。私はリグに、苛立ちを見せていた。

 

 

「...つぐみに、話しておきたいことがあるの。いいかな...?」

 

コイツは怯えた様子で弱々しく尋ねてきた。

 

つぐみに謝りたい?

 

 

 

 

 

 

冗談もほどほどにしてほしい。自分がつぐみの両親を殺して、つぐみを悲しませて、そんな奴が話したい事?

私はリグの心を知りたくて、こんなことを聞いてみた。

 

 

 

「アンタがリグ?」

 

 

「うん、君とは初めましてだよね。話はつぐみ君に聞いたよ。【after glow】っていうグループのメンバーだよね。」

 

「そんな事より、何でアンタはつぐみを傷つけてるの!」

 

「お、おい蘭。そんな態度はないだろ。せっかくつぐの見舞いに来てくれてるんだから、リグも来てくれ。きっと、つぐが一番話したいことが多いはずさ。」

 

「うん、こんな事をして許してもらおうなんて、あまり期待できないけど。」

 

 

巴、邪魔をしないで。私はコイツが許せないのに。

そもそもコイツも、なんであんな事をするの。私には理解できない。

 

 

 

「つぐ、リグが来たぜ。」

 

「..入って来て。」

 

 

つぐ、やっぱ元気がねぇな..まあ、父さんが亡くなったんだもんな。無理もねぇよ...な。

でも、全部アイツが悪いって感じだとは、不思議としないんだよな。それに、

 

 

あの時あの目を見てると、

 

 

 

 

 

 

『………………………………』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すっごく辛い表情をしてた。

 

 

 

 

 

ひょっとして、アイツ....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホントはこんなこと....やりたくないんじゃないか?

 

 

 

 

勝手に私が決めるのも悪いけど、あの顔を見る限り、そうとしか思えない。

 

 

「リグ君、どうして私のお父さんを...。」

 

やっぱつぐはリグが来ると毎回この事を聞いて来る。

 

「.....ごめんなさい..今はその...言えない。それは秘密にしてくれって、日向君に蓮君が言ってたから...僕はこの事を簡単に話しちゃいけないの.....。」

 

 

おいおい、それはないだろ!!なんで言えないんだよ。

私らが苦しい思いをするから?違う、本当のリグをお前は隠してる。もう、お前一人で抱え込む問題じゃないんだ。

 

「じゃあ、昔何があったんだ?」

 

こうなったら、どんな手を使ってでも、昔の出来事を吐かせる。

 

 

 

 

 

 

リグは今の私らがわかるはずない過去を、グッと抱えてたんだ。

 

 

 

 

〜蘭side〜

 

 

 

許さない許さない許さないユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイ!!!

 

 

 

 

 

私はリグが嫌い。いつも笑顔を装って、裏ではそんなことをしてるなんて....!!!

 

 

待っててつぐみ。私が何とかして見せるから。

私がコイツをやっつけて、つぐみやみんなを守ってみせる!!

 

 

 

 

 

 

 

 

けど、いつしかそんな気持ちは何処かに行ってしまった。

 

 

 

 

 

「知りたい気持ちはわかるよ。でも、それを簡単に話しちゃダメなんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[僕等が生きていけなくなる]。」

 

 

 

 

そういうと、郁弥は伝え終わったと同時に痛々しい表情で、立ち去った。

 

 

(今のって、どう言うことなの?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

じゃあ、つぐみに言ってたセリフは何を伝えようとしてたの。

 

 

 

 

 

「....これ以上、僕らを死の淵に追いやらないで。

 

そう聞こえた。」

 

つぐみが私の声を聞いてたのか答えてくれた。

 

!!!郁弥!!アンタは私達を悲しませたくないから、わざと避けていた!?いやそんなはずは、でも。

 

 

 

 

 

 

そこで、私達は..

 

 

 

 

 

 

 

 

扉の向こうから流れる郁弥の流す涙を聞いてしまった。

 

 

 

「....うぁ、ううああああ..。」

 

 

 

 

 

私達は郁弥の泣いてる姿を、ただただ聞いているだけしか出来なかった。

 

 

 

 

 

 

to be continued.....




どうでしたか?これが、僕の分身のリグ君の血みどろな過去の一部です。何かおかしな点があれば、そこを教えてください。

これは、もう少し続くので楽しみにしてください。


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だから俺[達]は貴様らに裁きを下す

遅れましたが紹介します!

この三人がこの物語に登場する主人公達です!

➖プロフィール紹介➖


郁弥リグ(一年生)
《CV:(幼少期)野沢雅子、(少年期)濱田龍臣》
2月21日生誕

好きなもの=果物
嫌いなもの=独断的命令するカス以下の以下

身長142cm
体重27kg

銀髪に一部緑髪のロングヘアー(一応男の子)
青い瞳
肋骨に青光りするエネルギーコア(チェンジアイテム①)
右目だけサーチスコープが搭載
両腕に龍の紋章(チェンジアイテム②)



斎藤蓮(二年生)[一部が機械化]《CV:村上幸平》
9月17日生誕

好きなもの=リグと日向
嫌いなもの=リグと日向と先輩を苦しめるゴミ

身長 151cm
体重 34kg

髪色 黄土色(武藤遊戯ヘアースタイル)
紅蓮の瞳

真紅の仮面(チェンジアイテム①)
苦悶の左翼
携帯型トランシーブレイバー(チェンジアイテム②)
速射系デザートイーグル(11.5mm)
貫通型マグナム(7mm)



海堂日向(二年生)《CV:櫻井孝宏》
11月2日生誕

好きなもの=硬いもの
嫌いなもの=過去の罪を抉り出すクズ

身長 185cm
体重 53kg

髪色 黒髪のサイドロー
濁った黒い瞳

パワーコントロールの額当て
キーブレード(チェンジアイテム①)
アーマーの制御装置
謎のカードボックス(チェンジアイテム②)


*以上の三人は全員チェンジできるものの、日向と蓮も苦戦を強いられる強敵だが、リグがチェンジしたら、この星の最期を遂げる強さをもつ。


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いやーどれも個性的な面子でしたね!そんな三人はそれぞれのユニットバンドグループのメンバーに様々な展開が起きます。
一体、何が彼らを待ち受けているのだろうか。



〜日向side〜

 

ー数年前ー

 

 

 

「さっさと消えてよ、うざったるいんだよ。」

 

 

 

「.....何でだよ。今の今まで俺を騙し続けてたのかよ。」

 

 

 

 

何だこれは..そうか、これは昔の俺の記憶!!

 

 

 

「何言ってんだよ、【騙されるお前】が悪い。

 

 

死ね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カス。」

 

 

 

 

 

 

何だ、やめろ。

 

それ以上塩をすり込むな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、何で....私も血が出てるのよ。あんただけが死ねばいい..のに..........」

 

 

 

 

 

 

 

あれは、俺があいつらと出会うずっと前だ。その時は、俺はまだ人間だと思い込んでいた頃だ。友達も少しはいた。結局はみんな裏切られたが......。

 

 

 

 

よりにもよってこんなのを見せるなんてな。

 

 

 

本当に、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最悪の気分だ。

 

 

 

 

 

「日向君!!」

 

 

 

「んあ?何だ....」

 

 

「どうしたの?なんだかすごく張り詰めててさ、悩みでもあるの?」

 

 

 

「..........い.....」

 

言ったところで、何になるんだ。この憎しみは消えないのにな、お前らが知ってはならないものだ。本当にそうかはわからんけど......。

 

「え?何でもないの?」

 

いやあれだけで何故わかるんだ。これが俗に言う、

[女の勘]と呼ばれるものか。中々厄介なものだな。どうにかなりそうなものでもないからな、素直に乗っかってあげますかね。

 

「ああ、お前さんの言う通り、俺は普段通りだ。」

 

 

 

 

「そう、何か困ったら、何でも聞いてね!私達が協力するよ!!!」

 

 

 

「わかった。その時は、よろしく頼むよ。」

 

 

 

俺は、彩と話をしていた。

そして俺は彩と別れて、学校に直行した。

そういえば、俺と彩が会う理由って何だ?

まあ、それは後でもわかるだろうからな。

終わったら病院にでも行くかねぇ....。

 

 

 

 

 

 

 

 

とは言っても、

 

 

 

 

 

 

 

 

リグの見舞いなんだが......。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜蓮side〜

 

やれやれ、あの事件からもう1日経っているが、始めの時よりも、俺を見る目がよりひどくなったな。正直言って、

 

 

 

 

 

 

最悪な気分だ、反吐がでるくらいにな!!

 

すると、後ろから現場を見ているや否や、こっちに走る燐子先輩がやって来た。

 

 

 

「れ、蓮君。ニュースで蓮君の名前があったんだけど...。」

 

 

 

 

もう知れ渡ったのか。あまりにも早すぎないか?

とは言え、他に言い訳なんて無いからな。

 

「正確には、俺と、その古くからの親友が....再び起こした惨事。それを変えることができないです。」

 

やはり、先輩の悲しむ姿は、何とも言えないな。こっちまで変な気分になる。

 

 

 

 

「斎藤さん。再びと言うと、以前にも同じような事が?」

 

 

「ご名答、流石です。氷川先輩。ですが....」

 

 

「ま、まだ何かあるの?」

 

「燐子先輩にリサ先輩。昔、二人が襲われそうになった時、私が助けました。私は基本、【死】を予測できます。

 

しかし、あの時はそれが出来なかった。」

 

 

 

「そ、それって....!」

 

「これは....酷いわね。」

 

「うう..何だか、わかんなくなってきたよ。」

 

「そんなことを....あんまりではありませんか!!!」

 

「いくらなんでも、やりすぎじゃない?」

 

 

みんなして予測通りの反応だ。どうやら、みんな分かってもらえたらしいな。

 

 

俺だって思うところはある。

 

 

 

 

 

 

 

けど、これだけは俺たち三人共通して言える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

単純な理由で俺たちを突き放し、生きとし生けるものから完全除外する貴様らが、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

反吐がでるほど憎い!!

 

 

 

 

 

 

「見つけたぞ!!悪魔の殺し屋、総帥の斎藤蓮!!!」

 

「......」

 

 

 

あーあ、やっぱり来たよ。出来もしないくせに、善人ぶって成り上がろうとするバカが。

 

 

 

 

「仲間の命が惜しくなければ、直ちに投降しろ!!」

 

 

....は?[命]?【仲間】?

何言ってんだこのバカは?

 

 

「蓮君..。死なないで....。」

 

 

 

ええ、勿論ですとも....先輩。

俺はすぐにこいつの元へと移動した。

 

「よし、次だ。」

 

 

この後、こいつの起こした行動が、俺の憎しみを解放する。

 

 

 

「動くな!!Roseliaの奴らの脳天、ぷっ飛ばすぞ!!!余計なことをするんじゃねぇ。斎藤、大人しく俺様に殺されろ。そうすりゃ、Roseliaは助けてやる。」

 

 

 

 

......はぁ、つくづく馬鹿らしいやり方だよなぁ..。だったら「投降しろ!!」なんて事言ってんじゃねぇよ。俺はそれに合わせてやってるんだ。感謝くらいしてほしいものだね。本当に、こんな奴に殺されるなんて癪なんだが、コイツの嘘に引っかかってやるかね。あーもう、

 

 

 

 

何もかもが、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

面倒だ。

 

 

 

 

 

「死ねえええええええええええええええ!!!!!」

 

 

バカって何でこんな特攻攻撃しかしないんだよ。それこそ、相手の思うツボだろうが..。まあ、うんざりだったからな。有りかもしれねぇな。

 

 

 

「蓮君!!!!」

 

なんて考えてたら、銃口の向きが変わった!!?

 

コイツ、初めから先輩を殺す気だったってのかよ!!!どこまでも目障りな奴だなぁ!!!!!

 

チィイイ!!間に合え!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザグッガリガガガガリッ!!!

 

左胸に痛みは感じるも、もはやそれを超えていた。

 

「何だ....と!?」

 

そして、俺は..

 

「約束をろくに守らない奴は、邪魔なんだよ!!!」

 

 

「テメェ!!!」

 

ベキィッ!!!

 

 

俺はコイツに、肘打ちを当てた。

 

 

 

俺は人間じゃないから当然、光の速さで遠くまで飛んでいった。

 

 

 

これで、一つ障害は消えた。

 

 

 

 

 

ズギンッ!!

 

 

....ッ!!!!

 

 

不味いな。もうこの体が鈍くなって来た。

この状態は相変わらず、意識までは制御が難しいんだよなぁ。

 

 

 

ドタンッ

 

 

 

 

 

 

 

「蓮..君....?蓮君、蓮君!!!....」

 

 

 

 

 

俺のことを泣いて強く抱きしめる燐子先輩は、俺にとっても苦しい。ああ、辛いねえ。

こんなに美しいものを見せるなんてな。

 

 

 

 

そんなものは俺には似合わないってのに....。

 

 

 

 

 

 

 

.........

 

 

 

「...君。」

 

 

誰だ。俺を呼び覚ます奴は、

 

 

「..蓮...蓮君...!!」

 

 

そうか..もうお目覚めの時か....

 

「姉....上..。」

 

 

ガバッ!

 

「姉上!!」

 

「うわっ、ビックリした。」

 

「..姉上?蓮のお姉さん?」

 

「....え、えと、俺はどの位寝ていましたか?」

 

「丸三日ですが..」

 

何!そんなに寝ていたのか!

マズイ!!急いで向かわなけりゃ、あいつが、

 

 

 

 

あいつが...!!

 

「ッツ...!!」

 

 

「待ってください!まだ安静にしてください!!」

 

氷川先輩、邪魔をしないでください!!俺は、俺は!!

 

こうなれば、こういうことをするのは気がひけるが..。

 

 

スゥッ....

 

「氷川先輩....許してください。先輩方の為です。」

 

彼女の耳元で囁いて、

 

 

ドッ!!

 

 

「!!!う....あっ...れ....ん...」

 

!!いま、俺の名前を?

まさか!!!!

 

 

「氷川さん!!」

 

ともあれ、氷川先輩の首筋に巡ってる神経に衝撃を与えた。

 

「ちょっと蓮!一体何を考えてるの!!!紗夜は、弟をすごく心配してるんだよ!それなのに蓮は、蓮は。」

 

 

「先輩方のおっしゃりたいことは分かっています。

ですが、そのような冗談も後にして欲しいです。」

 

「冗談なんかじゃないわ。蓮....貴方は探している姉さんが前にいる。それを貴方が傷つけた。」

 

と、友希那先輩がありもしない事実を告げてきた。

....どういう事だ。紗夜先輩が、

 

 

 

 

俺の....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

姉........さん....?

 

 

 

「..んあ....蓮......どこ....?」

 

紗夜先輩は今でも俺の名を呼び続ける。

 

「!!!!まさか....そんな..!!」

 

俺はそこで、本気で驚いてしまった。

俺はまだこの事が信じられなかったのだ。

 

 

 

けど、俺は運命に嫌われてるんだな。全てが本当になるんだろうなぁ....。

 

すると、

 

銃声が近くで鳴り響いた。そして、俺の目を撃ち抜いた。

 

 

 

パヒュンッ!!

 

 

!!!!!!

 

いま、どこからか俺のことを狙って、撃ったな!!!

 

「だああああああああああああ!!!!!?!!」

 

流石に、目の痛みは避けられない....か。

この右目が潰れた以上、何もできない。

 

 

 

 

....悔しいなぁ。

 

けど、俺は先輩にも銃口が向けられていたことに、いち早く気づいてしまった。

 

 

 

 

 

全部..スベテニホロビヲ....!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これ以上....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰も悲しませる訳にはいかない!!!

それだけを念じた。

すると、

 

 

 

 

全身に尋常ならぬ力を感じた。

 

 

「!!?!」

 

 

俺の姿が変わっていたのだ。

俺の手には、

 

 

切れ味の良い、長刀「マサムネ」、

 

 

 

 

何よりも、俺の背中にある

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「黒い天使の左翼」

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、今の俺は、

かの有名な【片翼の天使】とも謳われた英雄....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【セフィロス】の力を受け継いだんだ!!!!!

 

 

 

これなら確実に....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勝てる!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

............

 

 

 

 

この力を使った代償なのか..

肝心なところで、俺はこの記憶だけが、無いのだ。

 

 

 

その時どこからか、優しい声が聞こえてきた。

 

 

 

 

 

「お姉ちゃん達の為に頑張ってくれて、

 

 

ありがとう。」

 

そう聞こえた。

 

 

 

 

 

 

まあ、先輩方の笑顔が見れたから、充分かな?

 

 

 

 

 

 

 

 

一方で➖

 

 

 

 

 

 

 

 

?「おい、お前ら。今からあの三人を殺るぞ。」

 

 

?「え、いきなりですかい!?まだもう少し時間をおいて奴らに罪を、大きくさせましょうよ!」

 

 

?「うるせえ!!俺はもう我慢できねぇんだよ!!アイツらだけは、

 

 

 

 

 

絶対にコロス....!!!!!待っていろ....

 

 

 

 

 

 

 

 

[郁弥リグ、東郷日向、

 

 

 

 

 

斎藤蓮!!!!!]

 

男は力強く憎らしく叫び、学校の方向に向かっていった、仲間を率いて。

 

 

 

 

 

次の大事件の舞台は学校。

影から忍び寄る、魔の手。

彼らは一体何者なのか!果たして、蓮の運命はいかに!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

to be continued......




いかがでしたか?今回は、日向もちょこっと登場しましたが、蓮とRoseliaのみんながメインの話でした。蓮のお話は少しだけ続きますが、リグも可哀想な過去を抱えてます。ですので、蓮の印象があまりに薄いかもですけど、超激烈バトルまでには、勢ぞろいします。最後まで読んでください!!


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全てに滅びを

ついに、蓮がセフィロスとして君臨して、狙われた学校を守る一方で、日向やリグは別の英雄に変身します。楽しみにして欲しいです。そんなことより早くバンドリのみんなを出すべきですかねぇ..そこがわからないです。教えて欲しいです。
では、蓮の救出劇を見てください。





〜蓮side〜

 

ー花咲川女子学園ー

 

「はぁ.....はぁ....」

 

俺は嫌な予感がしてならない。俺はただただ走る。

あの銃弾には、俺への憎しみが入っていた。と、なると俺を嫌ってるやつが起こしたこと、それからどういう風に言い訳しようかねぇ....。

 

「来たな、俺のRoseliaを横取りしたカスが....」

 

「....黙れ、アイツらに何があったのかなんて、俺にはどうだって良い。それより、お前が先輩方を苦しめてるのか?」

 

 

 

「何いってんだよ。」

 

 

そこから思いもよらぬことが、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「テメェのせいでなぁ、Roseliaの奴らが辛い思いをしてんだぜ!?そんなこともわかんねぇのかよ!!やっぱり俺がアイツらに一番相応しいんだよ!!!」

 

 

 

 

俺は、こいつになんて言われたのか、

アイツらが?辛い思いをしていた?違う、むしろその逆だ。俺は先輩方を救う為にやってきた。それなのに、俺のせいだと?全く、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

笑いが絶えないぜ....。

 

 

 

 

「つまり、お前は俺に妬み嫉みを全てぶつけたかった。そして、先輩方を何としても自分のものにして振り向かせる、という魂胆か.....。」

 

そしたら、アイツは勝手に震えだした。

んあ?何図星を突かれたからって、ムキになってるんだよ。そこが紳士の道を踏み外した、成れの果てだと言うのに....。

 

 

ああもう、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何もかもが、邪魔だなぁ....!!!」

 

 

今の俺達にはそれしか、無かった。本能に身を任せ、ただただ全てを壊し尽くす。その為だけに俺たち三人は造られたんだよ。

 

 

 

 

 

ー数年前ー

 

俺たちを造った奴らは、「絶対」を強いられて、俺たちは純粋に生きていく一環として、様々な悪行を重ねて来た。

でも、あの事件のせいで俺たちは「感情」が綺麗さっぱり消えた。あの日に、花咲川女子学園の近くで殺人事件が起きていた。リグも日向も一緒だった。あの時俺たちを造った奴が、犯人だと疑いをかけられていたんだ。俺たちは悲しむ顔を見たくない、だから助けに行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それが、悪夢の始まりだった。

 

 

 

「あ、アイツらだ!!」

 

 

 

!!!?

 

「あの三人も怪しいな...ちょっとお前たち!こっちに来なさい!!」

 

 

 

は?何で通りがかった俺たちを罪人として、見るんだ?

まさか、俺たちを利用するのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺じゃねえ!!全部、[アイツらがやった事なんだ!!]アイツらがこの事件の、真犯人だ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「!!!」」」

 

 

コイツ、今なんて言った?[全て俺たちが悪いってのか?]

あれだけ、親だと思ってた奴が、ここで俺たちを売るなんてな....

 

 

 

 

 

「アイツらは[人間じゃねえ!!]頼む!!

どうか、俺を助けてください!!!!」

 

 

 

!!!俺たちが人間じゃねえ、だと?

 

この野郎が....!!

 

「テメェの血は、何色だ!!」

 

「お前ら人間じゃねぇ!!!」

 

リグも日向も必死に対抗しているが、俺はそれを真実として、受け止めるしかできない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本当に、俺の事を憎む奴は邪魔なんだよ!!!!

 

俺たちの怒りは虚しく、空の彼方へと消えていく。

 

 

 

 

 

だから、俺は....

 

 

俺たちを勝手に怪物に変えて、勝手な理由とつけ文句を残して、俺たちをすんなりと、あっさりと、

 

 

捨てたアイツを、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ケシテヤル....

 

 

 

 

 

 

 

–––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––

 

 

 

 

 

 

 

「やめて!蓮君!!!」

 

 

!!!俺は何を、今のは一体....

 

 

 

 

 

 

 

ドバンッ!!!ブチャッ!!ビチャッ!

 

 

....フゥ..これが[血の色]ねえ....。

面白くなって来たなぁ....!!!!

こうにも俺が恨んで来た奴らが消えていく。どんな感情が詰まってるのかなぁ!!

先輩も良くないねぇ、後輩の俺に負けてるってなぁ。どんな気分だ?今のお前の瞳には何が映ってる?

 

 

「そんな事をする蓮君、私は...

 

 

 

 

 

見たくない!!」

 

 

ッ!!!!?

 

こ、これは!?この感情は一体、まずい、早く元に戻らないと。俺は、オレは.....!!!

 

 

 

 

 

 

–––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––

 

「ここは……」

何もない。光だけが包み込むこの空間

 

オレはただただ立ち尽くしていた。

どこだここは、今の今まで何をしていたんだ。

 

「ここは貴方の精神と肉体の境目に、貴方がいます。」

 

オレの目の前に誰かが立っていた。

けどどこかオレと似ている匂いがした。

それも、随分と懐かしみを覚える姿で...。

 

「なるほど、昔のオレ自身って訳か。その姿も、人間だった頃のオレも懐かしい。良くできたものだ。しかし、今のオレはオレ自身の感傷に浸ってる場合ではない。先輩方を笑顔にさせてやってくれ。」

 

「待って、

 

 

その彼女からこんな物を授かったんだ。きっと、僕ら二人にとっても、大切なものを渡さなきゃいけないんだ。」

 

?渡さなければならないもの?俺にとって大事なもの...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

!!!!まさか!!どうして!!!!!

 

 

「...姉.....さん...。」

 

 

くそっ!!クソっ!!おれは馬鹿だよ!!何で、姉さんを救えもしないのに!一人で突っ走ってるんだ!!

俺には先輩方がいる、リグがいる、日向がいる、

 

 

 

 

そして、氷川紗夜....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の、姉さんがいる!!!!

 

 

「迷いは断ち切ったみたいだね。姉さんが待ってる!」

 

言われなくたって、そのつもりさ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

「ああ!!!」

 

 

 

俺は、親友を、先輩を、そして、姉さんを守る為、俺は踏みとどまるわけにはいかない!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「待っていてくれ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

姉さん!!!!」

 

俺はこの失った魂を取り戻し、この隔たれた精神世界を脱した。

 

 

ここであるべきものを手にした斎藤蓮。果たして彼から受け取ったあるものとは??

 

 

 

 

 

〜to be continued〜





どうでした?蓮はとうとう、Roseliaを守る為、本来の力を取り戻し、完全に受け入れた蓮が爆誕。このまま無双!!と行きたいところですが、次から蓮はしばらく出番が減ります。ご了承ください!!


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天才と天災の二人

さあさあ、ようやく日向がこの作品に長い時間登場です!!

あ、これは余談ですが、どうしたら星4が手に入れやすくなるんですかね。モンストと同じく時間帯が関係してるのでしょうか?誰か詳しい人がいたらコメントの方で教えて下さい!!

それじゃあ、日向とあの天才の日菜、イヴと、
通りすがりのヒーローのストーリーをご覧下さい!!





〜日向side〜

 

 

........

 

俺はある日、

俺の住むのどかな草原が一瞬で、地獄の荒野と化した。

 

当然生存者はゼロ。ただ俺一人を除いて....

それから暫くして、その事についての調査をした結果、アレは人間が引き起こした大惨事だ。そういうことに気づいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アイツら....!!!もう我慢出来ない!!俺は....貴様らを何処までも追い続けるぞ!!!!」

 

 

 

 

 

 

そう、俺は奴らに恨みを知らしめる為に自分を変えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[完全な地球外生命体]として......

 

 

 

 

 

 

「..!!......夢か。」

 

随分と酷い夢を見せてくれるぜ。そんなに俺は呪われてるのか?なんて、自己嫌悪してたら後ろから、

 

「ヤッハロー!!日向っくん!!今日も一緒に帰ろ!!」

 

........出たな。俺にとっての障害、

 

 

[氷川日菜]。

 

 

よりにもよって帰り道も同じとはな、とことんツイてないな。

まあ、逃げれば住む話だ。俺はすぐさま全速力でダッシュした。何故かって?俺は、こいつとは関わりたくないんだよ!!

 

 

 

 

 

ー数分前ー

 

ー羽丘女子学園ー

 

それは自己紹介が終わって、俺はサッサと帰ろうとした時だ。

 

 

「私は氷川日菜!やろうと思えばなんでも出来ちゃうから、分からないことがあったら、私に言ってね!」

 

....リグがよく分からない人というのも無理もないな。実際言っていることがどこか抜けてる。

 

「ねぇねぇ、君は?なんて言うの?教えてよ!」

 

「........」

 

何よりコイツの光る瞳、俺たちはコイツのような瞳を持つ奴を、敵とみなしてる。でも、俺にはそれが出来ない。

それに、名前?名前なんて、

 

 

 

 

 

 

 

 

言ったところで忘れるんだろ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ったく……敵なのに、殺しも出来ないんじゃ、

 

話にならないよな。

 

 

 

 

 

 

「ふふっ、あっはははははは!!!貴方って面白い人だね!ルンって来ちゃうよ!!」

 

コイツの笑いのツボは、俺と全然違っていた。

何がおかしい、俺はリグを救う使命を帯びた身。そう簡単には死ねない。

 

「そうだ、今度、私達【pastel*palettes】のライブ、見に来てよ!!きっと楽しいよ〜!!またね!!!」

 

人の話は最後まで聞けよな。

 

 

 

..にしても、

 

なんて奴だ、俺が味わった恐怖を、コイツは知らないように感じてる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これが、[天才]の氷川日菜....か。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

愉快な奴だな、それに比べて俺はなんだ?俺はカードを頼りに戦って、全てを破壊していくだけの破壊者だ!!

 

 

ん?あれはあいつの友達のようだが....

日菜とあの子....今にも何かに襲われそうだな。

 

 

 

 

 

「ヴオオオオアアアア!!!」

 

 

 

 

こう言う嫌な予感は決まって的中する。

光の速さの如く、謎の怪人が現れた。

 

 

 

 

 

 

 

「きゃあああああ!!!!」

「わあああああああああああああ!!!!!!」

 

 

 

 

 

周りの奴らは、突然現れた怪物が暴れてる姿に恐れて逃げてる。何が目的なんだろうな。

 

俺は怪人には一切怯まず、ただ近づいていく。

 

 

こんな奴に満足できるとは思えないが、日菜とあの子を助けてみようかな。

 

 

 

「ったく、世話の焼ける奴らだな。」

 

 

丁度いいや、

 

 

 

 

 

 

 

 

あいつらの意思も、

 

 

 

俺の為に......

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー破壊するか....。ーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はバッグに入ってる、謎のカードパックを開けて、ベルトとバックルを取り付け、一枚のカードを取り出す。

 

 

 

そして、静かに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「変身..!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カードを差し込むと、

 

【KAMENRIDE DECADE】

 

の音声が鳴り、いくつもの幻影が重なり、顔面に縦の線が入って、緑の瞳、黒と白と紅い戦士に姿を変えた。

 

近くには誰もいない、都合がいいにも程がある。

 

 

 

「グゥオオオオオ!!!」

 

怪人はこっちの存在に気づいた瞬間、すぐさまこっちに猛突進して来た。

 

 

「やれやれ、いきなり襲うとは、感心しないな。」

 

ライダーは、黄色のカードをバックルに挿しこみ、回した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【attack ride metal】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガギンッ!!!!

 

 

ライダーの全身が鋼のように硬くなり、怪人の突進攻撃にビクともしなかった。

 

 

 

ライダーは敵の攻撃を避けては斬る。避けては撃ち抜く。それを繰り返していくうちに、

 

 

 

「オ、オマエは、アノアクマ、イキノコリカ!!!」

 

!!!!!

 

 

コイツ、俺の事を憎む様子で聞いたな。しかも生き残りと聞いて震えてる。

だったら方法は一つだけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オマエを完全破壊する。」

 

 

ただそれだけで十分だった。

 

 

 

ライダーは、もう一枚を懐から取り出し、差し込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「final attack ride de de de DECADE」

 

 

 

 

 

 

 

 

この電子音が鳴ると、左右のカードの幻影が一列に重なり、ジャンプに合わせてカードも上昇していく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「でええりゃああああああ!!!!」

 

ライダーはカードの幻影を一枚一枚抜けていって、怪人の顔面に亀裂が入るほどの、パワーを秘めたキックを放った。

 

 

 

 

 

 

「グギャアアアアアアアアン!!!!!」

 

 

怪人の断末魔は、巨大な爆破と共にかき消され、怪人の姿も跡形も無く消え去った。

 

 

 

 

けど、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここで戦ったことが失敗だった。

 

 

 

 

 

 

その時、誰か俺を見ていたんだ。明日あたり噂されるだろうな。嫌になるよ...。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー翌日ー

 

近年共学化した羽丘女子学園...

 

 

 

俺はリグを連れて、学園に通うが、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

周りの奴らの見る目がおかしい。

好意を寄せているのではない。

 

 

 

 

 

 

寧ろ逆に俺たちを恐れて逃げてる、の方が正しいかな。

その時、周りの冷たい視線の理由の答えが出て来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あんた達、人間じゃないのよね。ニュースになってて、あんた達を見つけたら、報告しろってね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

...チィッ、ズブな奴が..俺たちを貶めたのに、よくそんなことを言えるものだな。

 

その時、

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、日向っくん。私に嘘ついてたのって、ホントなの?」

 

 

 

!!!

 

日菜が、俺を見つめてくる。何故お前が悲しむ!!

日菜...やめろ、そんな目で俺を...見るな!!

 

 

 

「日菜...」

 

「日菜さん...」

 

「リサちー...イヴちゃん...グズッ!

 

 

たっくん。教えて、どうして貴方は、私達を避けるの?」

 

 

 

 

 

 

 

何故俺を見つめる!!みんな俺を突き放した癖して!!

嘘つき呼ばわりだと……?一体誰の差し金だ!!!

俺が呪われてるってことぐらい、知っているはずだ!!

もう我慢できない!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「...もう、いいだろ。お前達の世界で言う、《友達》が消えたくらいで取り乱すな。そういった感情があるから、

求めても無くなるんだよ...。」

 

 

 

 

じゃあな、とだけ言ってその場を離れたかった。

でも、奴らはそう易々と逃がしてくれない。

 

 

 

 

 

 

 

〜イヴside〜

 

私は今、凄く、辛いです。

 

日菜さんを悲しませてる、日向さんの瞳が、あの時よりも凄く辛そうに見えます。

 

 

「あの!!」

 

私は日向さんに久々に声をかけました。

あの時みたいに、笑って欲しいんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「君は..イヴだったかな?俺に話しかける奴なんて、

日菜だけだと思っていたんだが...」

 

 

 

 

 

 

 

 

日向さんには私達、パスパレの思い出が、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全て消えてたんです、何も残ってなかったんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

私は耐えきれずに、皆さんを置いて飛び出してしまいました。その時に日菜さんの顔は、とても怒ってました。そして悲しそうでした。

 

 

 

 

 

日向さんが私に何か言っている気がしたのですが、聞こえなかったです。

 

 

 

 

 

私は家の布団の中で、

 

 

「もう、皆さんの知ってる日向さんは、どこにもいない...」

 

 

それに続く苦しみだけだった。

 

 

 

 

 

 

 

コンコン...

 

 

私は不思議なことに、開けることを苦に感じなかった。

 

 

 

でも、そこに映るのは、

 

 

 

「イヴちゃん、ハァハァ...今日もあの男はいないんだね。優しいねぇ?大好きな僕と一緒にいられて幸せだよ!!イヴちゃん!!」

 

「あ、あの神樹さん。あの人って、日向さんのことですか?」

 

「日向?あー、あの男がそうなんだね。でもその前に、僕と君の愛を確かめないと...でも痛くしないよ?安心してイヴちゃん、ハァハァ...僕は君だけを守るからね!!

僕だけのイヴちゃん!!!!」

 

 

い、イヤ。このひと、ずっと私を尾けてたんですか?怖い、私を誰か助けてください!!!

 

 

 

すると、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コンコン...

 

 

コンコン...

 

 

 

 

 

コンコン...

 

 

?また?まさか!!!!

 

 

「...チッ、誰だよ、いいとこだってのに...。

 

 

 

 

 

「すいません、こちらに、神樹さんはいらしてますか?話して置かなくてはならない話ですので、こちらに来ていただくか、入らしてもらいたいのですが...。」

 

「あーなんだよ。早く入れよ。思わず警察かと思っちまったじゃねぇかよ!!」

 

 

そ、そんな!!ダメです!誰かを傷つけないでください!!

 

 

 

ゴンッ!!

 

 

 

 

!!!??

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、なに!?テメェ、急所をやったはずなのに、なんで死なねえ!!テメェ、何なんだ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

?え?

 

 

 

私の目の前には...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「...俺はお前らとは差があり過ぎた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

...それだけだ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私、若宮イヴ。今、私の前に。武士のような格好をした人が、やってきました。すごく逞しくて、ブシドーが大いに感じられる人が、私を守ってくれました!!

 

仮面の人は神樹さんの攻撃を、理解してるように上手に避けては斬り散らす。

あっという間に神樹さんを追い詰めることができました。

 

そして、

 

カードを取り出して読み込むと、

 

 

 

 

 

 

 

 

「【final attack ride de de de DECADE】!!!」

 

 

 

 

「デェアアアアア!!!」

 

 

 

 

 

「グブォハァ!!!い、イヴちゃあああん!!」

 

 

 

 

 

 

 

神樹さんはひどく荒れて倒れ込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜仮面のヒーロー(日向)side〜

 

......さて、早く去るか。

 

 

「あ、あの!助けていただき、ありがとうございます!!あの、良かったら「俺の友達の日向君から、君に伝言を預かってる。[君が危険に晒されたら、いつでも俺を頼れ。]、だそうだ。」...あなたは、通りすがりと言っていましたが、日向さんとはどこで知り合ったんですか?」

 

 

 

 

 

!!!イヴ、お前...まさかお前の目の前に俺がいるってことに、気づいてないのか?

 

 

 

 

「あの、良かったら私の家に来てくれませんか?私不安なんです。日向さんにこのことを伝えてくれませんか?」

 

 

 

どうしてだろう...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イヴと日菜と言い、初めて会った感じがない。

 

やっぱり、昔に何かあったんだな。

 

 

 

 

「分かった。

 

 

 

 

 

「若宮イヴ」。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はそう言って、この場を離れた。けど、同時に後悔した。

 

 

 

イヴの名前だ。

この時の俺はイヴとは初対面なのに...俺はイヴの名前を呼んでしまった。

 

 

 

 

 

「近いうち、俺の命日になりそうだな。」

 

 

 

俺はひどく悔やみ、今日を終えた。

 

 

 

 

 

 

to be continued...




いや〜ついに日向が、日菜ちゃんとイヴちゃんの正義の為、
通りすがりの仮面ライダーが、出ちゃいましたね。
それもディケイドですから、
コンプリートフォームになりますよ。
きっととんでもなく強いんでしょうねぇ。待ち遠しいです!でも、日菜とイヴと日向の思い出は全て消えてる断片的な現実。
投稿遅くなるかもですけど、それでも良い人はよろしくです!!


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崩れる人情と正義

蓮はセフィロス、日向はディケイド、残る英雄はリグだけとなりました。リグはどんな風に変わるのでしょうか。まあ、プロフィールを見たら、わかる人はわかると思います。
それと今回、会話自体が短いです!!許してください、次はもっと長くできるようにやります。

こんな駄作が良ければ評価お願いします!!


「君みたいなのが、高評価を狙うってのは、どうかなぁ?」

「ま、待て!放せばわかる!交渉を!!」


〜リグside〜

 

 

 

「あ、あの...これって...」

 

 

僕はつぐみの経営する、珈琲店の制服に着せ替えさせられて、すごく変な気分だ。

 

「おぉお、リグ、似合ってるじゃん。その制服。カッコいいぜ!」

 

 

さ、流石に緊張するなぁ...。

カッコいい...なんて....思ってる訳ないよね?

 

最初はそうでも、結局お世辞に過ぎない。

 

 

 

 

 

どのみち僕らを最後の最後で、見捨てるんだろ!!?

 

 

 

 

強い視線を感じた。

 

今、誰かに見られた気がした。

 

....?蘭?つぐみ?どうしたのさ、そんな顔して...。

 

 

 

 

 

 

 

次の蘭の一つの疑問で、この場のみんなを凍りつかせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アンタ、前から気になってたの。

 

 

 

 

 

 

 

アンタの胸辺りが光ってるんだけど..何なの?」

 

 

「「「「..え...?」」」」

 

「......」

 

 

みんな、知らなかったんだね...。そして、

 

 

 

知っちゃったんだね。

でも、僕は蘭の問いに、答えることが出来なかった。

 

 

 

理由はごく単純な話。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕らのことなんて...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰も《人間》じゃない事を、口を揃えて言うからね。嫌われてようと、こっちの知れたことではない、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの日は苦痛そのものだよ。

僕はあれ以来、奴らの顔を忘れたことなんてない!!

 

 

 

 

全てを奪い、全てを壊し、

 

 

 

 

 

 

 

全てを辞めた

 

 

 

 

アイツらに怨みを晴らすべく、自ずと人ならざる者へ変えたのだ!!!

 

 

「ほうほう、これはー。訳ありですな〜、巴ちん。」

 

「..ああ。これは私らで、調べた方が良いかもな..。」

 

何やら五人で何かを話し合ってる。何をしてるのかな?そう聞こうとしたけど、結局はぐらかされた。

その時だった..

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(キイイイィイイィイ...!!!)

 

 

 

 

 

聞き覚えのある金属音が、僕の脳内を響かせていく。

この感覚、忘れはしない!!!

 

 

 

近づいてる、

 

 

 

 

 

 

笑ってる、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アイツが、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クズ親父が!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は彼女達の心配より、憎しみと復讐心が勝り、珈琲店を飛び出した。

 

「あ、ちょっとー!」

 

「ど、どこに行くの!?」

 

「リグ!!」

 

「おい、どうしたんだ!!」

 

「やめて、リグ君!!!!」

 

そんな彼女らの叫びも虚しく、彼の瞳には届かなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何処だ、ドコニイル.....」

 

 

 

僕はワザと見つけやすくするために、思い切り殺意を込めた。

そして、奴は僕の前にやってきた。それも獲物を見つけた獣の様に...

 

 

 

「よう、リグ。こんなとこにまだいたのか?おい、いい加減ココを去れよ。ここはお前のような化け物がいて良い場所なんて、無いんだよ!!なんであの時生きているんだ!あの時お前は俺が殺したはずだ!!!!答えろ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

聞こえたかな?諸君。

 

 

 

これが、

 

 

 

 

 

 

愛する者にまで逃げられた、腹いせに僕を地球外に追放した、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕に対する父親の憎しみだ....だが、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰かの負の感情こそが、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー僕を更に強くする。ーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前が余計なことをしたから、女には逃げられるし、警察には捕まるし、あの時の罪は俺に振られるし、どれもこれも

 

 

 

 

 

 

 

 

全てお前のせいだ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

すると、この会話を聞いていたのか、誰かがクズ親父にこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっと、いくらなんでもそれは酷いよ!!リグちゃんだって、生きてるんだよ!?笑ってるんだよ!?私達を信頼してるんだよ!?それなのに、父親が、リグちゃんの夢を縛り付けて、自分の言いなりにして、リグちゃん自身を奪って良いの!?」

 

「おー、ひーちゃんカッコいい〜。」

 

!!!!

 

 

やめろ、それがあのクズ親父に通用する訳ない!!

 

 

 

「どこの誰だか知らんが、こんな化け物に近寄るあんたらもあんたらだ。何故リグが生きることを許す。こいつは死ななけりゃいけねえ運命なんだぞ?」

 

 

 

 

 

 

 

つぐみがひまりに続いて、正義の心をぶつけた。

 

 

 

 

「それは、考えてもあなたの自業自得です!!

自分の子供に無理難題を押し付けて、子供の存在を否定するんですか!!?リグちゃんはお父さんに認めてもらいたい思いから、ずっと頑張ってたんですよ!それを貴方はどうしてそれを、何の恥じらいもなく人の、それも自分の子供を傷つけていい理由が私達には、理解出来ません!!!!」

 

 

 

 

 

 

....終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何もかもが終わった。だってクズ親父は、響かないと言うのに、どうして僕に本気になるんだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「黙れ!!人間の恥さらしが!!

コイツに近づいたお前らは敵だ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

...!!!!!

オマエ、僕のトモダチ...!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つぐみらを黙らせたアイツは、僕に近づいて来た。恐らく、本気で殺す気だろう。だけど、今の僕はそんなことを言ってられない。

 

 

 

 

 

 

 

「......」

 

 

「あ?んだよ、その目は!!親に向かって反抗する気か!?ああん!?」

 

そして、奴の死の拳が振り下ろされた、その時だった。

 

「死ねぇ!!」

 

 

 

!!?

 

 

 

尋常じゃない魔力が溜まっていく。

 

 

 

 

そして、死の寸前、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全反撃【フルカウンター】...!!」

 

 

 

 

 

ガジャン!!!!

 

 

 

「な、なに...?なぜ、俺が..ゴフッ....」

 

奴は死んだ...のか?

 

後には謎の静けさが漂っている。

 

 

 

 

な、なんだ、なにが起きた。

 

 

!!

 

その時、ある事をふと思い出した。

 

 

 

 

「これが、

 

 

 

 

 

 

[七つの大罪]において史上最悪とも謳われた、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【憤怒の罪(ドラゴン・シン)のメリオダス】の秘めたる力.....か....」

 

僕はその答えを見つけ、モカ達に見守られた中、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドサッ、

 

 

 

 

 

僕は力を大きく使い過ぎて、倒れた。

 

 

 

〜to be continued〜

 




どうだったでしょうか?リグの受け継いだ英雄、皆さんすぐわかりましたよね。あのメリオダスですよ?もう、どの世界においても最強格の憤怒の罪メリオダスですよ。ついに来ちゃいましたね。
え?早くひまり達を起こせ?出来ますよ?勿論、でもこの方がいいのではないですかね。でも、一難去ってまた一難。まだまだ魔の手は迫ります。




次回[守られている理由]

お楽しみにね!


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守られている理由

はい、いよいよ一章最終回です。え?次もあるのか?当たり前ですよ、第一章があれば、第二章もありますよ!!


それと、前回は投稿する時間が遅れた事、深くお詫び申し上げます。すいません。


それでは、
第一章完結章

【守られている理由】

ご覧下さい。



〜蓮side〜

 

 

 

!!

 

「ここは、病院のどこだ?」

 

 

辺りを見回しても一面白い空間だけだ。そんなところに俺はいるのか。どうしよう。どこから手をつけるか、迷うなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「いま、次の仕事のことを考えてませんでしたか?」

 

 

 

この声...間違えようがない。

 

 

 

 

 

「全然違いますからね、姉さん。」

 

 

「いえ、明らかに考えてました。全くあなたと言う人は..」

 

 

なんでこうもわかりやすいのかな、俺は。

 

「いくらあなたが白金さんを守りたく思っても、その体では白金さんが余計に心配させてしまいます。」

 

 

 

 

 

 

 

なんてことを姉さんに言われちまった。

運がねえなぁ..。

 

 

 

「これから、白金さんと今井さんと探し物をするので、蓮にも手伝ってもらうわ。勿論、貴方に選択権などはありません。」

 

 

 

 

 

 

 

 

....本当に、奇跡とは縁がないんだな。

 

 

 

 

 

 

ーー商店街ーー

 

 

 

 

まさか…本当に来るとは……出来れば今は来たくなかった。二人がいるからだ。

 

 

 

 

日向とリグがいるのだ。

 

二人がいる、と言うことは当然……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーー俺たちを憎む奴が来ているってことになる。ーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

ああ……!!感じるだけカリカリする!!

これ以上、二人とあの人たちの仲を割かれるのを見たくはない!!!!

 

 

 

「……ん…………れ……ん…………蓮!!!」

 

 

 

 

俺は今、何を考えてたんだ。

 

「大丈夫?なんか、すごい怖い顔をしてたから、あまり無茶しない方が……」

 

 

「すいません、先輩方。ただ考え事をしていただけですので、安心してください。」

 

 

 

危ない危ない。これから起きる惨事を先輩方に、知られるわけにはいかない。

 

 

姉さんを除いては、この事を知っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここで俺は紗夜姉さんと聞こえない程度に説明した。

 

 

(蓮……貴方が感じる、と言うことは……)

 

 

 

(ああ、日向とリグが来ている。)

 

(リグに日向…………羽沢さんから話された、噂の転入生ですね?)

 

 

(その二人は俺の親友だが、二人の背後から俺たちに対する、憎しみが感じられた。)

 

 

 

(憎しみ?貴方達が?何のために憎む必要があるのですか?)

 

 

(兎に角、そいつと二人が鉢合わせになったら、俺だけじゃ背負いきれない。俺たちが追放されるのがオチだ。)

 

 

(貴方一人で行く気ですか?)

 

(逆に、今井先輩に燐子先輩を、危険に晒したくないんだよ。)

 

(待ちなさい。私も行きます。)

 

 

(姉さんはココで二人を守ってくれ。)

 

 

(ではこれだけは守ってください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……必ず私の元に帰って来なさい。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(……分かった。二人を任せたよ……姉さん。…………だ。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え?今、何て……?」

 

 

俺は二人を紗夜に守って貰って、俺は二人を救いに全力で走った。

 

 

 

 

 

 

(待っていろ!日向、リグ!!!

 

 

必ず……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お前らを

 

 

 

 

 

 

 

 

守り抜いてやる!!!!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

〜紗夜side〜

 

 

 

 

今、蓮に何かを呟いてた。でも、それが何なのか、分からなかった。でも、ココで待ってて居たら……きっと蓮は、蓮は!!!

 

 

 

きっと蓮は、また自分を失ってしまう!!!!

 

 

 

「今井さん、白金さん。行きましょう、蓮を助けに……」

 

 

 

「氷川……さん、一緒に、蓮君を探しましょう。」

 

「紗夜の大事なかわいい弟だもんね。頑張っちゃうよ!」

 

「皆さん、ありがとうございます!!」

 

 

 

 

私は二人に本気で頭を下げた気がします。

 

 

 

その気持ちを届けるために、私は蓮を…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【家族】として、受け入れます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どこ、どこにいるのですか!!

 

 

そう遠くには行ってないはずなのに、こんなに時間をかけても見つからないなんて!!!

 

 

 

 

「……今井さん?どうしたんですか?」

 

え?今井…………さん…?

 

 

「同じだ……あの時と同じだ!!!

 

あの時の三人がまた……!!!」

 

 

 

三人…………!!!??まさか!!!?

 

 

 

 

 

「そ、そん………………な………………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、かつて、心やさしき少年達が、両親たちが何度も殺して、そのおかげで心は狂ってしまい、大勢の人を死なせて、

全てが歪んでしまった、

 

 

 

二度と起きてはならない惨事が

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再び起きてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、あの殺人鬼は私の弟もその内の一人という事を、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再び思い知らされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「…………………」」

 

 

 

「…………なぜ来た……」

 

 

「あ、ああああ…………!!」

 

 

 

怖い…

 

 

 

もはや彼らの哀しみの量が私たちとは比べ物にならない!!

 

 

 

 

 

 

 

私は彼らの絶望を、

 

 

 

 

 

…止められなかった。

 

でも、ココで負けられない。

 

 

 

 

 

 

 

「蓮……もう、これ以上、誰かのために、自分を犠牲にしないで!!!」

 

 

 

 

 

 

せめてもの思いで……

 

 

 

私は無意識の状態で、

 

 

 

 

 

 

私は、蓮を強く抱きしめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

……!!!?!ザラダマガナヤダ#&ナラ€!?!」

 

 

 

 

「!!!?蓮!?」

 

「蓮君!!」

 

 

 

何故か私達を拒絶してる、それに、その時の彼らの瞳が、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とても、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

怒りで狂わされて、哀しく、澱んで、酷く穢れた彼らの瞳が、映った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お願い!!!元の蓮に戻って!!!」

 

 

 

「ヒナタさん!!!もう一度、私達を信じて下さい!!!」

 

 

「リグちゃん!!!もう、自分一人で、全部を背負わないで!!!」

 

 

 

私は、あの三人の思いと、羽沢さんの思いと、若宮さんの思いを、それぞれの思いを本気でぶつけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その意思が伝わったのか、

 

 

 

「……姉………………さん?俺は、何で、「蓮のバカ!!!バカバカバカ!!!!!私達のために一人で無理をして、

 

 

 

 

 

あなたを一人に、無茶をする事を許しません!!!!」

 

 

 

 

「蓮君……良かった…………グズっ」

 

 

 

「申し訳ないです、先輩方。姉さん、

 

 

 

分かってくれるって思ってた。けど、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本当に、みんなと同じで良いのか?」

 

 

 

「当たり前です!!!私達は、家族なんだから!!!」

 

 

 

 

 

「「「「「!!!!!!」」」」」

 

 

 

この時に、蓮を始めて本気で叱ったような気がします。

 

 

 

 

 

 

 

「「「本当に……ゴメンね。

(済まなかった)[悪かったよ]」」」

 

 

 

 

 

 

ココでもう一度誓いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーー必ず、大切なものを守る!!!!ーーーー

 

 

人間としてではなく、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妹の日菜を守って、愛する弟の氷川蓮を守る、

世界で一人だけの私、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一人の[氷川紗夜]として…………

 

 

 

 

 

〜to be continued...〜




第一章、ご愛読いただき、ありがとうございます!!!
次は彼らの過去を、ちょっと書いてこうと思います。
イヤーやっと蓮を出せたし、氷川姉妹を出せて、

アフロにパスパレだって今まで出せたし、これくらいで一章はここで締めたいと思います。



次回






第二章 [super nova]



【哀しく憎しき闇の心に囚われ】

次回も乞うご期待、


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super nova
哀しく憎き闇の心に囚われ


さあ、皆さん、こんにちは。
第二章は、彼らの過去を綴っていこうと思います。

まぁ蓮がメインですけど…

彼らは何の為に生まれて、何の為に壊されて、
















何の為に、人を辞めさせられたのか…………



どうでも良いと思ってくれても良いですが、こんなにも苦しんでるって事は、理解してもらいたいです。


前置きが長すぎ?


寧ろ前章の方が長いと思いますけど、

それは置いといて、
















第二章をどうぞ。





ー第二章 [Super Nova]ー

 

 

ー【哀しく憎しき闇の心に囚われ】ー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お前らは、生きてる感覚が感じるのか?

 

 

 

 

 

 

 

良いよなぁ、[生きてる]って。

 

 

俺だって生きてる限り精一杯生きたいさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、

 

 

 

 

 

 

俺はもう、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人間を辞めた…………。

 

 

 

 

 

だからその生きてる感じが、分からない。

 

 

 

 

 

 

愛されてるのも聞くが、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はどんな想いで育てられたんだ?

 

 

 

俺の母さん、

 

 

 

 

 

 

 

 

父さん、

 

 

 

 

 

ダメだ。どれを見返しても、愛してもらえた記憶が全くない。もしかしたら初めから愛など無かったのかもしれない。

しかしそれならばこんな疑問が出てきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は何故、日向にリグと同じ、

 

 

 

 

 

 

 

 

[生きてるんだ?]

 

 

 

 

 

~ ~数年前 ~ ~

 

 

 

俺はふとこんなことを思った。

 

 

 

 

 

これは誰もが知ってる実験だ。

 

とある王が、赤ん坊達を二パターンに分けて育てた。

 

 

一つは愛情を注いで育児をする。

 

もう一つは愛情はなく、必要最低限の世話をして実験をした。その結果、

 

 

 

 

テキトーに世話をして、愛情が全く無い状態で育った赤ん坊達は、一歳を迎える事なく、全員死亡。

 

 

結論を言えば、

 

赤ん坊は愛されなければ、何を食べさせても、その子らは、一年を経たずして消えるのだ。

 

 

 

だが、俺達は誰にも愛されず、認められず、殺されてるのだ。そんな俺たちが、何故まだ生きている?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その疑念が消えずに残っている。

 

俺達は生まれた時から、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[生きるも死も許されぬ呪い]にかけられたのか?

 

 

 

 

そうでなければ生き残ったデータは限りなく少ない、

あの実験の説明とつじつまが合わない。

 

 

 

 

 

 

俺はこの呪いを解く為に、様々な古文書を手に取った。

 

 

そして、このページをめくった時を境に、

 

全部を恨むようになり、死の淵へ追いやった奴らへの復讐心が、さらに強まった。

 

 

 

 

 

 

「この術式は人間だけが発動でき、本気で憎んでる人間を捧げることで、唱えかたによって様々だが、人ならざる者へと変えることができる。永久に愛や望みを託されないようになる。

 

だが、これはあまりに危険な為、禁忌術となって封じられた。」

 

 

 

 

 

「何だよ、何だよ!!これ!!」

 

俺の体が、気付いた時には、一部分が、機械のようになって、それからは、みんなごちゃごちゃになって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何故お前が生きている。手前らがあの時死んでくれれば、生なけりゃ!!女を俺だけのものにできたのに!!!このカスが!!!」

 

 

 

俺たちは日に日に俺たち自身が失われた。

さらに皮肉なことに、俺達に味方するやつなんか、

 

 

 

誰一人いなかった。寧ろ、一団となって俺たちを貶めるときたもんだ。

 

 

 

そして、あの大惨事が起きた。

 

 

 

 

 

 

 

 

俺たちを叱りながらも、色々な事を教えてくれたあの人が、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人間に

殺された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、人間どもが今までに犯してきた罪を、今度は俺達に全部押し付けやがった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この時から俺たちは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人である事を辞めさせられた……。

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらくして、、、

 

 

こんな事を言うようになって初めて、二人が歪んだことに気づいた。

 

 

 

 

 

 

「バケモノの僕らはバケモノの僕ららしく生きよう?」

 

 

 

 

 

 

「………………ああ…………、」

 

 

 

この時の俺も既に壊れていたのかもしれない。だって俺の魂は完全に凍りついたのだからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

!!!!!

 

 

 

ったく、こんな記憶、思い出したくねえってのに……、

だが、これほど都合のいいことはない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これで心置きなく、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………サヨナラできる…………」

 

 

 

 

俺はその事だけを皆に伝えて去るつもりだ。

 

 

 

 

 

 

〜side in Roselia〜

 

『りんりん、レンレン全然ログインしないね。』

 

「……そう…だね、あこちゃん。」

 

 

蓮くんも、私たちのやってるゲームを誘ったら、直ぐに慣れてあっと言う間に上位にランクインする程、上手だった。

その彼が一月前から姿を見せない。

普通なら辞めたと思うのだが、私はそうは考えられない。

 

『りんりん、レンレンは大丈夫なんだよね?』

 

あこちゃんが凄く気にかけてくれてる。きっと、お姉さんの氷川さんだって、同じだと思う。

 

「大丈夫だよあこちゃん。蓮君は忙しくて出来てないだけだよ。」

 

そしたらあこちゃんは凄く喜んでくれた。

私はそろそろ抜けるね、とあこちゃんに伝えて。ゲームを持って、氷川さんの所に行く事にした。

 

 

 

 

「ね、ねえ紗夜、蓮って花女の子だよね。学校にも来てないの?」

 

「………………」

 

紗夜は何も答えない。やっぱり、蓮は今は紗夜のとこにも来てないんだ。

 

 

「紗夜……私達で、蓮を探してみないかしら?」

 

友季那はそう提案して来た。

紗夜も黙って承諾してくれた。あとは……

 

 

 

 

 

「氷川さん!!」

 

 

「……白金さん…………」

 

燐子!!やっぱり蓮は、Roseliaにとって大切なんだね。憧れちゃうなぁ、なんてそんな事を言ってる場合じゃ無かった!!

 

「分かれて蓮君を探してみませんか?」

 

 

「そうね。燐子のいうとおり、その方が効率は良さそうね。」

 

「蓮はこういった時、海沿いのところによくいるので、海沿いを注意深く探しましょう!!」

 

 

 

そう言って私達は四方向に分かれて蓮を探す事にした。

 

 

 

 

 

はあ、はあ、

 

『リサ、そっちに蓮は居ないのね?』

 

「うん、よく私達がいってたとこにも、蓮は居なかった!!」

 

『紗夜の方にも居ないのよね?』

 

『ええ、白金さん……白金さん?蓮は見つかったのですか?』

 

 

『…………あ、……ああ。』

 

 

「燐子?」

 

燐子の様子がおかしい。明らかに何かあるとしか思えない!!

 

 

 

その時、燐子の通信からとてつもない轟音が鳴り響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ガギャン!!パスッ、ドチャッ!!!』

 

 

この音で何かが分かった。何か凄く嫌な予感がする。

私達はそこに蓮がある事を信じ、燐子のある場所に直行した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー数分後ーー

 

 

 

 

「白金さん、ここの中に蓮が……」

 

『はい…誰かと一緒にゲームの世界に、入ってったのを見ました。』

 

誰かと一緒ってところも気になるが、

すぐさまスイッチを入れ、自分達のキャラを作り、精神を電脳世界へと移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「燐子!!」

 

 

「白金さん!!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………れ…………ん?」

 

 

 

 

 

何あれ、本当にあの蓮なの?

 

 

 

 

郁弥さんや海堂さんも、

似たような状態になると聞きましたが、

まさかこれ程までに、変わり果てるのですか!?

酷い!!あまりにこれは無情すぎます!!

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………………………………………」

 

 

 

 

 

 

 

蓮はもう人としての意思が全く感じられない。それどころか、私達の想像の遥か上をいく感情が、蓮を支配している。

 

 

 

「………………どうして、どうして来たんです?俺は、ここに居てはならない……そういったはずです。それなのに…………みんなしてくるなんて……俺も…………仲間に出会っちまったのかなあ…………」

 

 

何いってるの!私達にとって、貴方は居なくてはならない存在なのよ!!!どうして来た?決まってるじゃない!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮は私達の光として……

 

 

 

 

「大切なものも、いずれは誰かに奪われる。

もう…………失った俺は取り戻せないんだよ……お前らの瞳に映っちゃならないんだよ……!!」

 

「れ、蓮君……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パァアン!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜蓮side〜

 

 

 

 

 

何故だ……何故か俺の左頬に痺れるような痛みを感じた。

それに、気がつけば湊先輩に、リサさんに燐子先輩。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、俺の目の前に、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

姉さんがいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴方と言う人は…!!!私達はとても心配したのよ!?ひょっとしたらもう蓮に会えないんじゃないかって思うと、頭がいっぱいになって……!貴方を見放す姉なんてどこにも居ないわ!!!貴方を信じて待ってる白金さんだっているのよ!?

 

 

 

……それなのに…………何も言わずに急に姿を消しておいて、ここに居てはいけない?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バカなことを言うのも、いい加減にしなさい!!!!!」

 

 

 

!!!

 

俺を引っ叩いて、泣いて、いつも以上に叱る姉さんが居た。

 

 

今、俺は……そうか、俺は久々にこの電脳世界の中で、あこと会うつもりだったんだが、急激に身体が巨大な圧に潰されたように重くなって、誰かが俺を操って姉さん達を連れて来させたんだ。

 

 

 

おまけに今回は、先輩方を苦しめてしまった。余計に思い出したくないものまで、想起させられる。

 

 

!!!!!

痛い…何だこの呪いの強さは!??

これは夢などではなく、ちゃんと俺に対する怒りが近づいて来てる。そして、奴は再び現れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「よう、まだ地べたを這いつくばってるのか?斎藤……いや、

 

 

 

 

 

[氷川蓮]!!」

 

 

!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はこの声を聞いた瞬間、俺は全てを確信し恨みと絶望が、俺の復讐劇において上位の敵。

 

 

リグを楽に愛することもせず、愛情はおろか自分の息子に殺意を向け、何度もリグは死んだ。お前の身勝手な行動が、俺たちを壊していった!!なのに奴は未だにヘラヘラしてやがる。あーあ、余計に苛立たせるなあ!!

 

すると、あのゲス親父は俺の憎しみを感じたのか、俺を蹴り飛ばした。

 

 

 

「んな!?」

 

「ちょ、ちょっと!!」

 

「蓮君!大丈夫!?」

 

 

みんなして気にかけてくれる。だが今はそれが俺を苦しめてるのだ。

奴は先輩方の方を腫物を見る目で見たのち、

 

 

「ほう?蓮、お前今じゃ女連れか?ついにお前は強奪だけじゃなく、強姦までするのか!!!」

 

 

は?何言ってんだ?お前が罪を着せたんだよなあ??

湧き出る憎しみが更に増幅した。

 

 

 

 

 

 

「……黙ってろ…………お前のような生きる道を踏み外した悪魔に、とやかく言われる筋合いはないね。俺はお前が非常に、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

"邪魔だ"……」

 

 

 

 

 

 

彼女達の知ってる俺は、先輩方に信頼された俺はもう、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“どこにも居ない”…………。




ちょっと気合い入れすぎて、雰囲気出しすぎたら疲れたです。評価、指摘などあればお願いします。ただ、疲れててもまた書かなきゃ……トホホ。






次回




「終わりなき復讐」




よろしくです


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終わりなき復讐

今回から、前置き後書きは控えます。

それじゃあどうぞ。


 

 

ざー……

 

 

〜日向side〜

 

 

 

 

 

 

「…………………………」

 

 

ココが…………リグを、リグの進む道を崩してった場所……。

 

 

……感じる……アイツのあの頃の痛みが、吐き気が止まらない。

 

俺はそこに少しだけ腰掛けていた。少しでも、アイツの恨みが漏れ出ないように。それがアイツを安らかに出来るなら俺は………まだ良かったのかもしれない。

 

 

さて、帰るか…………その時だった。

俺が今一番会ってはならない奴らに、

 

 

「ねえねえ、あれって何してるの?」

 

「あ、ホントだ。きっとあの人も星を眺めてるんだよ。」

 

 

「で、でもあの人……どこか似てませんかね?」

 

「麻弥ちゃん、その人って誰なの?」

 

「マヤさん、それって、「ヒナタさん」ですよね?」

 

 

 

 

 

な、嘘だろ……よりによってアイツらが来たのかよ!!!勘弁してくれよな……。

 

「本当にそうか分からないんですけど、何処と無く感じが似てるんですよね。日菜さんも気づいてるんじゃないですか?」

 

 

 

「麻弥ちゃん考えすぎだよ〜いくらなんでもそれはないんじゃない?」

 

日菜は相変わらず俺に対して無関心すぎないかな?

 

 

まぁ、どうだっていいか。

俺は帰る支度を済まし跳ねて体を起こした。

これで罪が消えることはないと思えるが……気持ちだけでも取り戻せるならいい……

 

 

だが…………アイツらが俺達を拒んだら…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺達に、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[明るき明日]は来ない!!

 

 

 

俺は俺達を貶めたアイツらに、絶対の鉄槌を下してやる。

俺は蓮とリグのために戦うって決めたんだ!!そのために強くなったんだ!!

 

俺は決意を固めた後、再び歩き出した。その時、日菜と誰かがオレを見つめていた気がしたが、今のオレはそれどころではなかった。

……いま、何か殺気立った気がしたが……

 

オレの読みは半分正しかった。

何とここにいつぞやの怪物が姿を現して今も暴れている。

だがオレはすぐには動くことができなかった。何故なら……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「い、イヤああ!!離して!離してよ!!」

 

「日菜さん、イヴさん(ちゃん)!!」

 

 

 

 

!!

 

 

 

なんてカスだ。アイツらを一度ならず二度までも……!!!

 

 

 

 

 

 

「変身!!」

 

 

オレはディケイドのカードをベルトに取り付ける。再びあの電子音が鳴り始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【KAMENRIDE DECADE】

 

 

 

 

そして、日菜とイヴの前に、あの破壊者が再び登場する。

 

 

「え!?何あれ!!ドラマの撮影!?」

 

「カメラマンさんが居ないのにそんな訳ないです!!」

 

お前ら今になって気づいたか…………遅い。

 

「ディケイド!!アノオンナドモヲコロサレタクナキャ、オトナシクシロ!!!」

 

 

「……だったら……こいつでどうだ!!」

 

 

オレはヒーローカードをベルトに読み込む。

 

 

 

【KAMENRIDE KABUTO】

 

今度は機械のような音を繰り広げ、赤き太陽のカブトムシのヒーローに姿を変えた。

 

 

 

 

「え?あ、あれ!姿が変わったよ!!どうなってるの!??」

 

 

アイツらは未だに混乱してる。だがそれどころじゃない。

 

 

 

【ATTACK RIDE CLOCK UP】

 

そう聞くと、周りの音が消えた……のではなく、こちらが超時間の中で活動しているだけだ。こいつもどうやら彼らに対抗する術は持ってなくて助かるぜ。さてと、

 

 

 

 

「決めるか。」

 

 

 

 

【FINAL ATTACK RIDE KA KA KA KABUTO】

 

「ディケイドメテオ!!」

 

そう叫ぶと、彼方から巨大なカブトムシが舞い降りて来た。オレは掴みかかり、怪物めがけて投げた。そうしたら面白い事面白い事、すごく振り回されてやがる。

 

 

「ダァリャアアアアア!!!」

 

【CLOCK OVER】

この瞬間に時が元どおり進み始めた。

降って来たと一緒にパンチをお見舞いした。最後には爆破して消えてったよ……酷く汚い花火だったな。

戦いが終わって帰って変身を解こうと思ったけど、一つだけ誤算があった。

 

 

 

 

 

 

 

「ま、待ってください!!!

あの、ぜひ私の家に来て、その……

 

 

 

パスパレのメンバーをぱ、パトロールして欲しいんです!!

 

お願いします!!貴方ほど良い人はいません!!」

 

 

 

 

 

 

「ちょっとイヴちゃん、いくらなんでも誰かもわからない人を…………「分かった、お前さんが望むのなら、オレはそうしよう。」?何ですって?良いのかしら?貴方、見るからに怪しいのだけれど……」

 

「そ、それにその声って、なんか聞き覚えがあるんですよね……?

 

!!もしかして!!?」

 

 

「どうしたの?麻弥ちゃん!!」

 

な、コイツ、早くもオレの正体を知ったな!

くそっ、失敗した!!

 

「あの有名なヒーローショーやってる人っすよね!?」

 

「………………」

 

 

前言撤回、やはりコイツらは非常にポンコツが殆どだ。

助けたオレがバカだったよ。

 

 

「………………」

 

 

「どうしたんだ。俺の顔が変か?」

 

 

イヴは何故か俺の顔をじっと見つめてる。その視線が痛いんだがなあ……。

 

 

「わかったわかった。俺がお前の家にまで俺が引率みたいなことをやってやる。だが俺にも守る使命を背負ってるからな。少しくらいは、自分を守れるように強くなるんだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハイ!!」

 

 

 

無事みんなを引き連れることに成功。

何かあったら呼べと、ハンドタイプのレバーをそれぞれ手渡し、またどこかで会えると良いな、そう言い立ち去った。

 

 

 

 

 

「あ、ありがとうございます!!!」

 

……

 

 

フッ………

こう思ったのは俺だけかもしれんが、

 

 

 

 

 

この時のイヴの微笑む姿が本当に美しく感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方で……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クカカカ…………

 

 

 

復讐の時が来た…………

待っていろよ、

 

[郁弥リグ]。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺がお前を殺し、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はお前を手に入れてやる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奴らからお前を、引き剥がしてやるさ、感謝しなよ?

 

 

 

 

くははっははは。」

 

 

日向はパスパレ、蓮にリグを守る為に戦う事の決意を更に固めた一方で、リグの魂に紅き怨念、つぐみ達に迫り来る脅威。

 

 

コイツは何者なのか。果たして彼女達の運命は!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

to be a continued……

 

 




え?タイトル詐欺?何言ったんですか?日向も十分復讐心持ってますよ?
まあ、どうでも良いとして、指摘、感想、何でも良いです。何か評価につながるものをください。
次はリグが、メイン視点になります、そこには更なる苦痛が待ってる。









次回[迫り来る絶望の起点]






ではまた。


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迫り来る絶望の起点

なぜか☆3以上の美咲と沙綾と麻弥、蘭、燐子が少ないんですがどうしてなんでしょうね。

まあ、今回も始まります。


〜リグside〜

 

 

僕は今、after growのみんなで、お茶会兼質問責めタイムをしてる。

 

 

 

 

 

「それでさー、ひーちゃんがつまづいて、男の人に助けてもらったんだよねー。」

 

 

 

「ちょっとモカちゃん!!からかわないでよ!!リグちゃんがいるのに恥ずかしいからやめてよー!!」

 

 

「???」

 

 

 

僕はひまりにこんなことを聞いてみた。

 

 

 

「その人って、仮面を被ってたかな?だとしたら伝えたいことがあるんだけど……」

 

すると、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うん!!仮面被ってて顔は分からなかったんだけど、きっと素敵な人なんだろうなー……」

 

 

あ、だめだこの人。完全に目が明日の向こう側に向いてるよ…………それにそれって日向君の事なんだけど、

それに全くと言っていいこと気づいてないよ。

 

……………………ッ!!!!

 

 

 

 

「?リグ?どうした。具合悪くなったか?」

 

 

「……いや、平気だよ……目を瞑れば何とかなるはずだよ。…………」

 

今のは……何だったんだろう……そう思っていた時、今まででもかなり嫌な奴、出て来てほしくない奴の声が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「オイ、リグ。俺に変われよ。何、ちょっと面白くしてやるだけだ。」

 

 

 

「!!!??」

 

 

今の声で、僕の眠りは妨げられた。

 

 

今のは間違いない………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アイツだ……!!!

長年の封印がこんなところで解かれるなんて!!?

 

 

 

〜after grow side〜

……なんか様子が変だ。

普段から苦しそうだったんだが、今回はそれがいつにも増して強くなってる気がする。

すると、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!!!!?うぐっ!!カハァ!!グ……ズ!ウゴァ!!」

 

 

 

 

 

今回のリグ、様子が普通じゃねえな。

 

「り、リグちゃん!!大丈夫!?やっぱり休んだ方が……」

 

「ダメ……だ、お前が…………今出たら…………うぐぅ……!!」

 

何言ってんだ?今出たらダメ?何かやな予感がするな……。

 

 

 

 

急に静まり返り、

 

 

 

 

リグも先ほどよりは落ち着いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

けど、さっきとは全然違う……誰も知らないリグだった。

 

 

 

 

 

 

 

「………………リグのやつはこんな奴らと戯れていたのか……ハァ……甚だアイツも醜くなったなぁ……覚えてろ、リグ……お前は俺の為に友達なんか、みんな殺し続けてればいい……」

 

 

 

 

今、リグの口から信じられないセリフが聞こえた。一体、どうしたの?

 

 

 

リグはひまりの首元を掴んで、

 

 

「最低……」

 

 

 

 

バリィッ!!!

 

 

 

 

 

「イヤああ!!?」

 

 

リグが日本刀を振り下ろすようにひまりの私服を切り裂いた。

 

 

ひまりは必死に胸元を隠して慌てている。

 

なのに……アイツは…………!!

 

 

 

 

「クククッ……クカカカカカカカカカ!!!!」

 

 

 

奇妙に笑っていた。

何もできずにいた私達が悔しい。

 

 

 

今度は、つぐみの顔を殴った。それも強く。

 

 

 

 

こんなリグ、見たことない。リグが私達に近づいてる。

 

 

怖い……でも、動けない。

 

「じゃあな……リグを汚す奴はみんなこうしてくれる……

リグに近づくことは、俺が許さん。

 

カハハハハハハ!!!

 

 

 

ハァ……アーア面白かったなあ!

またお前らを壊させてくれよ?じゃあな。」

 

妙に高笑いして、出て行った。

 

 

「リグ!!アンタ……!!」

 

…………頭が白くなって気づかなかったけど、

叫んでたらいつものリグが教室に戻ってた。

 

 

 

「ら、蘭?どうしたの?急に僕を睨んでさ……。」

 

 

なんてとぼけてる……

 

リグ、まさかシラをきるつもり?騙されないから、

 

 

 

 

 

 

 

 

〜リグside〜

 

 

 

 

僕が気が付いた時には蘭だけでなく、みんなして僕を見下げる。

 

 

 

 

「…………な、何?何か付いてる?」

 

 

「お前、わざわざ戻って何しに来たんだよ?」

 

話が全く読めなかった。

みんなして僕を見る目が普通じゃない。

 

 

「ど、どうしたの?今日のみんな、なんか変だよ?」

 

巴ちゃんが僕の口実に論破してきた。

 

 

 

 

 

 

「変なのはお前だよ…リグ!!

……お前、さっきひまりやつぐに酷いことをしただろ!!」

 

「!!?」

 

僕は一瞬だけ、彼女の言っている意味の理解が出来なかった。

 

僕は本当に何かをしたわけじゃない。それは君たちがわかってるはずだよ!!……こんなことってあって良いのかなぁ……だけどひまりとつぐみちゃんの様子を見る限り、僕がやったというのは、火を見るよりも明らかだ。そうかと思っていてもやはり苦しいな……

 

 

 

 

 

「でも、意識が戻った時にはこんな状況で、もうどうしたら良いのさ………うぐっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

僕はいつのまにか、蘭に膝を蹴られた。

 

 

 

「私達を傷つけて知らないフリ?あんたと友達になった私達がバカだったよ……」

 

 

 

そういうと、僕から避けて行く。

 

 

 

 

 

なるほどね……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コレが

 

 

 

 

[僕のあるべき姿]なんだね。まあ、僕らしいといえばらしいけど……

あれ?

 

 

 

 

 

どうしたのかな。

 

 

そうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は彼女らに更に嫌われたんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕はひどく窶れた気分で家に帰り、何もなかったかのように眠った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日...

 

 

 

 

 

 

 

 

僕はのしかかる体を起こし最悪の目覚めを迎えた。

 

ハァ……また惨めに踊らされるんだろうなぁ……

 

 

 

 

「ウダウダ言っても始まらない……行こう。」

 

 

僕は重い足取りで羽丘女子学園に歩き出した。

 

………………

 

 

 

 

「来たよ、あの蛆虫が」

 

 

 

「ホントなんなの?死んでよね。」

 

 

 

 

やはり、もう噂になってるんだね。酷いよ……

 

 

 

「大丈夫か、リグ。」

 

 

 

 

 

 

 

誰?蓮くん?でも蓮君は花咲川の方だから……まさか、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「日向…………君?」

 

 

 

 

「アイツらのことなんざに気に病む必要はない。自分をしっかり保て。」

 

 

やっぱり日向君の優しさが、あの人達の心を引き止めるのかな…………。

 

 

 

「俺がアイツらにどう思われてようと、どうだって良い。俺はリグが苦しんでる姿が見たくないんでな……」

 

ひ、日向君…………//やっぱり友達になれてよかった。

 

 

 

 

 

 

「ふぅ…………」

 

 

みんな相変わらず勝手に僕を悪者みたいにしてさ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ん?

 

 

僕の悪者…………!!!

 

まさか、あれもコレも今までのも、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全部アイツが引き起こしたことだったんだ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それに気づいた僕は日向君を呼んで、昼休みを迎えた。

 

 

 

「リグ、何かわかったことがあったのか?」

 

 

 

「うん、あの件もアイツが関わってたんだ!!」

 

 

 

日向君は、流石に信じてくれるはず、逆にそうじゃなかったら、それはそれで辛い。

 

 

 

 

「で、それが分かっても、そのことが奴らに信じてもらわなきゃ元も子もない。」

 

 

 

 

「うん!!僕、みんなの為に頑張るよ!!」

 

 

 

 

 

日向君はアイツらとは違って、

安堵した微笑みを見せてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

〜after grow side〜

 

クソッ!!!

幼馴染だと思ってたリグがこんなことを平気でしやがって!!

 

「……………………ハァ、どうしよう。」

 

「リグちゃん…………どうして?」

 

 

「ふみやん……いつからあんな風になっちゃったの?」

 

 

 

確かにモカのいう通り、何がきっかけなんだ?

そこに私は一つ思ったことがある。

 

「リグを突き放した私がいうのも変だけど、リグの様子が前からおかしかった気が、するんだよな。何かこう、本当にわざとやってるわけじゃなくて、全く別の誰かがリグを操って起こすよう仕向けたか、そんな気がするんだよ……。」

 

「で、でも巴。もしそうだとしたら、

 

一体誰がリグちゃんを?」

 

「そ、それは……」

 

 

 

ひまりがいつになく、痛いところを突いて来る。

正直言って、そこなんだよな。それが親だったらまだ解る。だけどアイツの両親は死んだんだ。その可能性は無い。

 

 

 

「よく分かんないな…」

 

 

「まだ何か隠してるのかな……?」

 

 

 

「心配だよ……」

 

 

「大丈夫かなー……」

 

 

 

「私、あんなことされちゃったけど、リグちゃんが悪いわけじゃなさそうに思えてきたな……。」

 

 

 

 

つぐ……つぐもそう思ってたんだな。

 

「うん、あんな口調は明らかに、

リグじゃなかったしね。」

 

「モカちゃんもー、

ふみやんとはずっと友達でいたいなあ〜。」

 

 

 

 

「私もだ!!誰かが苦しんでるなら、

助けるのが友達だからな!!」

 

 

 

 

 

「私も、リグちゃんがあんなことをするのが、信じられない。リグちゃんがそんな事をする気持ちが無いもん!!それに、

 

「俺」なんて言わないし、明らかにリグちゃんを知ってるような言い方だったよ!!」

 

 

ひまりの言葉で、私達は一つの道筋へと導いてゆく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「リグ(ちゃん)に、もう一度会いに行こう!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私達は、知り合いに事情を手当たり次第に伝えて、リグともう一度会って、リグの痛みを私達で受け止めるんだ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

待っていて……リグ…………今…………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

助けに行くから!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜to be a continued〜

 

 




どうだったですか?今回は話を重くして少しだけ長くしました。
つまんないとは分かりますけども、
ご愛読くださいますようお願いします。

次回


【新たな最高神、蓮VSリグ!?】


お楽しみに……


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新たな最高神、蓮VSリグ!?

今回、after growとRoseliaと、パスパレの一部のメンバーが共同して動きます。


Roseliaにパスパレ、と言うことは、


蓮も日向も出ます。お楽しみに!!代わりにリグの出番は少ししかないです。


〜Roselia&蓮side〜

 

 

 

 

 

 

 

「リグ……本当に……

いや、そんなことはしないはずだ…………」

 

 

 

俺は今、少し滅入ってる。

 

リグが羽丘の学園で、暴行容疑、強姦をしたらしい……そんなありもしない事実が突きつけられる。

 

 

「蓮……リグがそんなに心配なんだね……。」

 

 

今井さんが、どこか嫌味の様にして聞いてくる。

 

今、俺の友達をけなしたな?

だとすればいくら貴方でも、我慢できない。

 

 

と、俺の叫びを聞いてたのか、謝ってきた。

俺も言い方が良くなかったと思ってたから、

謝っておいた。

 

「でもさ、蓮はさ、リグと日向があんな風になった理由……知ってる?」

 

それをここで聞くか……話したくないんだよな、出来たら。

それを聞いて、味方でいてくれたデータが無い。

だから、コレは話したく無いんだ。

 

 

「蓮君が、郁弥さんや海堂さんは親友だから、助けてあげたい気持ちはわかります。でも、それならなお私達に言ってくださいね?力になりますから……」

 

 

「燐子の言う通りよ、蓮。事情を話さないと、何も出来ないし、誰も理解してくれない。」

 

 

みんなしてそう言う。たとえそれが可能と言えども、

アイツらは俺達を、見下げる事は変わらないと、

思うんですけどねえ…………

 

「蓮。いつまでもそんな事を言ってはいけません。郁弥さんに日向さんがいたら、そう言うでしょうね。今の蓮を二人に顔向けなんてできません。」

 

「……………アンタに……んだよ……。」

 

 

「……え?」

 

 

 

 

 

「…………………………

 

貴女方に、俺たちの何を知ってるんだよ?

事情を話さないと何も始まらない?

言えるわけがない!

だって、あの騒動は、昔と全く同じ……!アッ……」

 

俺は性格のこともあり、つい口が滑ってしまい、話してはならない話の入り口を作ってしまった。

 

 

 

「蓮。昔の話、お姉ちゃんにも詳しく聞かせてちょうだい。」

 

 

 

俺は周囲を見る。みんなして聞きたげな顔をして待ってる。

俺は腹をくくって話すことにした。

 

 

 

「はぁ……

 

 

俺とリグと日向。俺たち三人は、

 

 

 

 

 

 

 

 

……元々は人間の手で造られた破壊兵器だった。」

 

 

 

 

「ええ!!?」

 

 

先輩達が今にも驚いたり、

辛そうにしてるが、敢えて俺は喋り続けた。

 

「心を殺し、ただただお前らの様な奴らを、

壊し尽くす兵器として、造られたはずだったんだが、

俺達はそれに反した失敗作だったことを、開発者は知った。

失敗作が出たと知ったら、ソイツは世間の笑い者にされる。

そうなったら生きていくのは、熾烈を極める。それを恐れて俺たちを捨てた。

それだけならまだ良かったのかもしれない。だが、俺たちの生みの親はこんなことを考えた……」

 

 

「ま、まだ何かあるの?」

 

 

誰もが俯いたまま聴いているが、

これにも黙ったまま続ける。

 

 

 

 

 

「アイツは沢山の罪を今までに犯してきた。だから、警察に捕まる前に、アイツの罪を俺たち三人に、全部擦りつけて、自分自身の子供達を捨てて逃げ出した!」

 

 

「…ウ………………ソ…………。」

 

「う、うう……ひっぐ……ぐず………蓮くぅん……!」

 

今井先輩に燐子先輩は既に泣き出してしまったが、

 

 

実際は、俺達自身が一番苦しい。

 

 

 

 

 

 

もうこの時点で俺達の心は、

 

 

 

 

触れるだけで砕ける程に、脆くなっていた。

 

 

 

 

 

 

「アイツの造った失敗作の俺達を幾度となく殺し、更には罪を全部擦りつけて、俺達を死の淵に追いやった。

まぁ、それが奴ら人間の気に入らないところなんだが……」

 

 

 

 

 

だが、俺は…呪われても…リグを…………アイツを信じる。

アイツは人間でなくてもいい!!!

 

 

 

 

 

俺はリグを…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

死なせる訳にはいかない!!!!

 

 

 

それが読まれたのか、

「蓮くん、その……私達にも協力させてもらうね。」

 

 

燐子先輩の瞳が、俺を優しく見つめる。

 

 

 

俺の返事も、珍しくぎこちなくなっていた。

 

「ええ、お願いします。俺一人じゃリグを止められない……

ありがとうございます、

 

っと、随分と早い到着だな。

 

 

 

 

…………日向」

 

 

「蓮。あの件は、

リグがやった騒動じゃないってことが、改めてわかった。」

 

 

 

「……!仕事が早いな。

にしても………そうか、とうとう奴が動いたか。」

 

 

深くため息をついた。それに、奴って?リグが犯人じゃないとすれば、誰が…………

 

 

 

 

「蓮。この人が、」

 

 

 

「ああ、俺たち罪を背負う四人の、その最後の一人だ。」

 

 

と言っているがどこか気になる。

この時私は考えた。不可解なことがいくつかある。

それを友季那が言ってくれた。

 

「蓮。4人って言っていたのに、リグを含めても三人……後一人はどこにいるのかしら?」

 

蓮は下を向いて黙ってる。

 

 

「……………………」

 

その表情を見る限り、

その通りだと思った方が、良さそうだね。

 

 

「……れ、蓮くん?」

 

 

 

 

答えたくない。答えられるわけない……。

 

 

 

「………………そいつこそが……リグを使って、ひまりとつぐみを苦しめた奴の可能性が高い。」

 

!!

 

「ど、お兄ちゃん、どういう事?ひょっとして、リグっちは犯人じゃないの?」

 

 

「…………ああ。間違いなく……アレは俺のわかるリグじゃない。全くの別物だ。」

 

 

日向からこんなセリフを聞くことになるとはな……これで疑念は確信へと変えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、奴は現れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よう、蓮。日向。そして、バンドの面汚し。久しぶりだな?って言っても、俺を憎んでんだろうがな……」

 

 

映像から流れるアイツの顔……見ただけで震えが止まらない。目の敵が目の前にいるんだからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

「辻原愛斗!!」

 

蓮はこう強く荒々しく叫んだ。

愛斗と名乗る人物はこう返した。

 

「……ったく、そんな口で呼ばないでほしいね。イライラするんだよ……。お前らの様な成り上がりの落ちこぼれが……生きてる事自体がなあ!!」

 

なんてことを言ってるが、

いつもの愛斗で助かるぜ。

より一層…………

 

 

憎いぜ…!!

 

「愛斗……お前か?なぁ、お前だよなあ!?俺達のリグを苦しめたのはぁ!!!!」

 

 

「……………………黙れよ雑魚共が…カスの二人に用は無い。消えてもらうのは、そこにいるお前らだ!!!」

 

 

 

すると映像からどういうわけか、リグが飛び出した。

 

 

しかし、確かに普通のリグとは違う。それどころか、もはやまるでどの種にも属さない怪物になっていた。

 

 

 

 

「くそ!愛斗!!いつもいつも汚ねぇなぁ!!」

 

「好き勝手に抜かして死ね……斎藤……いや、

 

 

 

 

『氷川蓮』!!」

 

 

 

 

〜pastel*palettes &日向side〜

 

あ、アワワ!ど、どうしよう!!!?

二人ともなんだか感じが変わっちゃったし!!一体どうなっちゃうの〜!?

 

 

 

 

 

 

 

 

「スベテニホロビヲ…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

「変身!!【FINAL KAMEN RIDE DECADE】」

 

 

 

 

 

 

 

もう何が何だか、サッパリだよぅ!!!

二人は一瞬にして別の姿になって、あの子に向かってるし!!

 

 

 

 

リグの一撃を二人で全力で受け止めた、様に見えた。

 

 

 

 

けど、

 

 

 

 

 

 

 

 

ザブッ!!ダバァッ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「!!!?」」」

 

 

 

 

なのに切り裂かれたのは、蓮お兄ちゃんと日向の二人だった。

 

 

 

「……な…………にぃ……?」

 

 

 

「…………り………………リ……グ…………!!」

 

この時私達は、

 

 

 

 

 

 

 

もう1人のリグの存在を、初めて知ってしまった。

 

 

 

 

 

 

誰もが恐れている……リグの存在の危険性を。

 

 

 

「くはははぁ!!怒れ!憎め!!

奴らの全てを壊し尽くせ!!!」

 

 

 

 

 

もうダメだ、お終いダァ……そう覚悟した時、

 

 

 

 

 

 

 

ドチャン、ガチャン!!

 

 

 

どこからか銃声が聞こえた。

 

 

 

 

 

「ふっ…やっと来たな………」

 

日向君は何か、意味深なことを言っていた様な気もするけど、

 

 

すごいスピードで、愛斗の前を通って行った。

 

 

 

「だ、誰だテメェは!?また新しい雑魚の仲間かぁ!!?」

 

 

 

 

光に被った一人の少年が、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この僕を、下で寝ている人たちと一緒にしないで欲しいな。『仲間』という言葉は、僕の最も嫌いとする言葉だからね。

 

僕は他の通りすがりよりも、遥か向こう側、通りすがりの、

 

 

 

 

 

 

《トレジャーハンター》だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

覚えておくといいよ!!」

 

 

 

そういうと、手に持ってる銃口を伸ばし、一枚のカードを取り出す。それには彼女達にも、見覚えがあった。

 

 

 

 

 

「あ、あの人も!?日向くんと同じ!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「変身!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

【KAMEN RIDE DIENDE】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日向とよく似た電子音が鳴り響き、幻影が重なり、バーコードの様なカードが突き刺さる。

 

 

 

 

 

 

そして、黒と青に包まれた《トレジャーハンターのヒーロー》が現れた。

 

 

 

 

 

〜after glow side〜

 

 

この時、私達はあの子を見て、日向って人とどこか感じが似ている気がした。喋り方といい、目つきといい、

あのカードといい、似たような姿をしてるし、

 

ひょっとして、あの二人って、兄弟だったりするのかな。

 

 

「やっぱりてめえもと同じだってのか!だったらお前も俺がぶっ殺してやる!!」

 

 

愛斗が少年に強く威嚇してると、

 

「今は、君の相手なんてしてられない。」

 

と、余裕のある素振りを見せると、

三枚のカードを差し込んだ。

 

 

 

 

【KAMEN RIDE

 

 

 

 

RYUGA

 

 

 

IXA

 

 

 

 

 

KAIXA】

 

 

 

 

 

「君の相手はこいつらでいいよ。」

 

 

 

と言い、引き金を引いた。すると、カードに描かれた戦士を三枚、即ち三体の戦士がいきなり現れて、愛斗に襲いかかった。

 

彼はこっちに向いて、

最後に彼は私たちの前でこう言った……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さぁ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

楽しいお宝探しの

 

 

 

 

 

 

 

開演と行こうじゃないか!!!!」

 

 

 

〜to be a continued〜

 




はいどうでしたか。え?何で、Roseliaしかログインしてないのに、パスパレとかアフロのメンツが居るのかって?そりゃ同じ時間で違う場所でログインしたんですよ?だったらアフロが出てない理由?描画の処理が間に合わないんですよ。でも、出したところでねえって感じで、
結局手も足も出ないんですけどね……(笑笑)

そんなことより、日向がディケイド、それも今回コンプリートをいきなり出しました!!これもすごいと思いますが、ちょっと待ってください。誰か一名忘れてはいないですか?

そうですよ!!
ディケイドと言ったら、彼を忘れてはいけません。
その名も、『仮面ライダーディエンド』!!ついにこの回で出てきちゃいましたよ。いや〜興奮が止まりません。

あのディエンドに変身した少年の正体は!?



次回




[素晴らしいお宝]

次回もお楽しみに!!


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素晴らしいお宝

前回、蓮と日向はリグの無実を証明する為に、リグと直接話を伺うも、リグは姿を消してどこにもいなかった。

そこで、燐子の提案でゲームの電脳世界の中に入った結果、愛斗がリグを使って引き起こしたものと判明した。自分勝手な理由で他人を弄び、不幸にさせる。その事に感化された二人は、完全破壊を開始。
しかし、手も足も出ずじまいで、逆に追い込まれたその時、

彼方から通りすがりのヒーローが立ち塞がる!!


日向は彼を知ってるようだが、果たしてからは何者なのか!?


今回アフロとパスパレがメインです。


〜pastel*palettes side〜

 

「日向のお兄さん、待たせたね。」

 

彼は近づき、日向君に何か約束を果たしたかのような言い方をした。

 

 

「……遅い。お前がきてくれなかったら、俺達は死の運命を辿るところだったんだ。」

 

「そんな事を言わないでよ。僕らは彼女達に若干興味が湧いて来た。それだけだからね。」

 

二人とも何かを知ってるような感じがする。

そこに千聖ちゃんはこう尋ねてきた。

 

「あの……お二人はどういう関係なんです?見た限り、姿形が似ていますし、双子か何かかしら?」

 

 

 

と、なぜか千聖ちゃんは、いきなりこの人を敬う気持ちがゼロになっちゃったよ!!?え?どうなってるの!!?大丈夫なの!?

 

「彩さん、すこしは冷静になることを勧めます。」

 

ってこの人、日向くんと同じ事を言ってくる。やっぱり、この二人は兄弟だと考えても良いかな。

 

 

「日向のお兄さん、一緒にリグさんを取り戻そう!!」

 

すると、日向くんはそれを当たり前と言わんばかりの答えが、返ってきた。

 

「ああ!!俺たち二人と蓮の三人が揃えば、必ず成功する!!絶対にな!!」

 

この時、私達は思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今の日向君(さん)。すごく頼もしく見える。」

 

 

 

 

 

 

私達に背中を向けて、二人が飛び立った後の風が背中を押すように吹いていた。

 

 

 

 

 

 

 

〜ALLside〜

 

 

 

 

蓮達が必死になってリグを止めようと倒れそうになっても、

 

 

 

 

「グゥッ!!」

 

「……ウ…ア……」

 

 

「このままで……ハァ……終われる……かよ!!」

 

どれだけ傷つけられても、友達を助ける為に何度でも、

 

立ち上がる。

 

 

 

 

それなのに……私達は、何もできずにただ怯えてるだけ。

 

 

 

 

 

こんなのじゃ、助けるどころか………むしろ自分達が助けられる。それは私達は、いやなんだ。

 

 

ココで、『覚悟』を決めるんだ……私達。

 

 

 

 

「リグ(ちゃん)!!!」

 

私達の本気を見せれば、きっと!!

 

「!!!!」

 

アイツを元に戻せるはず!!

 

 

「!!?」

 

 

「……来たな。」

 

 

 

 

「お前ら……まさか!」

 

 

 

 

行くよ…………私達の本気!!!

 

 

 

 

「【BLACK SHOUT】!!」

 

「【はなまる◎アンダンテ】!!」

 

なんの接点もない奴らが、ここまでやってくれることにも気になるが……

それよりも、

 

「【Y.O.L.O!!!!!】!!!!」

 

 

「!!」

 

リグをここまで必死になってまで、恐怖を前にしても、ひたすらに突き進む蘭とその仲間達の果敢な姿に、

 

 

 

俺たちは本当に驚かされた。

 

 

ドラムスティックの硬い合図が鳴ると同時に、次々に合奏が始まり、いよいよ大詰めに入った時、とても人間が出来る芸当じゃない事を平然とやっている。

 

 

 

 

 

「リグちん、聞こえてるー?これが私達の音の世界だよー。」

 

 

確かに、どの三つのユニットバンドも個性溢れるものを感じた。名状し難いものだ。

 

 

 

「リグの過去に何があったかなんて私達には分からない!!もちろん、それを知ろうとして深掘りしちゃダメだってこともある。けどな、お前の他にも苦しんでる奴らだっているんだ!!」

 

 

 

『……ッツ!!……カァアア………!!」

 

 

あの子の様子が変わった……やはり美竹さん達との絆までは、あの愛斗って人でも割けなかった。

蓮がずっと考え事をしていたのは、これだったようね。

 

 

 

 

「でも、私達はリグちゃんにひどい事をされちゃっても、リグちゃんを嫌いになったりはしないよ!!だって、私達はリグちゃんと六人で幼馴染!私達が困ってたら、リグちゃんが助けてくれたように、リグちゃんが苦しんでたら、私達がリグちゃんを助けるよ!!」

 

 

「………!!」

 

 

今のひまりちゃんの言葉が、郁弥君の心に光を差し込んだことが、初対面の私達にも伝わった。

 

「リグ!!私達がアンタに話しかけてきたこと、覚えてる?あの時のアンタは前の私みたいに、周りから避けられてて、それで父さんがアンタを招き入れてくれた。懐かしいよね……そこで私はアンタと初めて出会った。

最初はアンタに対しても、強い調子で当たってたよね。

でも、私が男の子達にいじめられてた時に、リグ……アンタが私を助けてくれたんだよ。」

 

「……ラ、……ボク…………ハ」

 

蘭とリグにそんなことがあったのか、

蘭が今までに会いたい奴が居るってのも、分かる気がするな。

リグもそろそろ元に戻りそうだ。

 

 

誰もがそう予想した。

 

 

 

 

 

 

 

「!!?」

 

「リグ……!!」

 

「これ以上余計な真似はするな!大罪人と、面汚しの人達よ!」

 

 

どういうわけか、リグは日向を人質に取った。

原因は分かってる…………アイツだ。

 

「そのまま変な事をするなよな!!お前らの幼馴染の友達の脳天、コイツにぶっ飛ばしてもらってもいいんだぜ!?」

 

 

 

「アイツ、まだリグ達のことを……!!!」

 

 

 

 

 

私達の怒りの臨界点は、

 

 

 

 

 

 

 

限界にまで迫ってきている。

 

 

 

 

「…愛斗…………テメェ…!!!!」

 

「………………」

 

 

スッ……

 

 

 

ドパンッ!!バキッ!!

 

 

「グァッ!!!」

 

「!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

は?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんで攻撃したはずの蓮が、

 

 

逆にやられてんだよ。

 

 

 

 

まさかまだ誰かいるのか!

とこの時、蓮が激しく奮い立てていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……こんな時にまで……邪魔するなよ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クソ親父ィィィイイイ!!」

 

 

 

お、親父?

 

「れ、蓮!!待ちなさい!!」

 

 

「お兄ちゃん!!」

 

蓮は強い感情を頼りに、蓮の父親らしき人物に向かって飛び出した。だが、先と同じような結果に何もしていないのに、蓮が地面に叩きつけられてる。

 

 

「やはりカスのお前を、あの氷川に育てられた事自体が、

間違いだったわけか。」

 

 

「…………何しに来た、何の為に俺の邪魔をする!」

 

「テメェは、まだ女がいなきゃ、

何もできないクズだったのか?」

 

蓮があの人に対して、すごい嫌悪感を放ってたけど、その理由がわかった気もする。

 

 

「ちょ、ちょっとさ、蓮が何をしたかはわかんないけど、流石にカスって言い過ぎじゃないですか?」

 

「誰だ?おまえは、部外者が横入りするな。

それとも、テメェら……あのゴミ共を庇うのか?」

 

ゴミどもをか、庇う……

 

 

私達が部外者……ね…………。

 

 

 

 

 

「フン、蓮のようなゴミがテメェらの為に、仲良しごっこでもすると思ったか?

 

下らねえ……実につまらんな。

 

 

テメェらのような雑魚にあのゴミには、必要無い。あんな世界から嫌われたアイツら三人は、さっさと死ぬべきなんだよ!」

 

 

「んな!?」

 

こ、この人……蓮を!

 

 

 

 

 

 

「………………」

 

 

「あ?んだよ、その目は!!

クソみてえな目で俺を睨みやがって、

テメェらは親に対する礼儀も知らんのか?ああ!!」

 

「……あなたは、何も分かっていない。」

 

 

「あ、今何つった。」

 

 

相変わらず喧嘩腰はそのままだった。でも、彼女達に取ってはそんなのどうでもよかった。

 

「蓮は、蓮は…………あなたにどれだけの酷い仕打ちにも全力で耐えてきた!それは精一杯生きたい気持ちがあるから!!」

 

 

「お兄ちゃんは、元々身寄りのない子だって聞いたけど、私は誰かに見捨てられたようにしか見えなかった。だって、初めて会った時のお兄ちゃん…………私達とは違うメラメラだったよ?私達の事を心の底から恨んでるように……」

 

 

 

「つまり、この俺が蓮を捨てたって事なんだろ?」

 

「逆にお義父さん以外に誰がいるの……」

 

紗夜はともかく、ここまで本気になる日菜は誰も想像できないから、皆が普通に驚いてしまった。けど、それをあの親は煽り立てた。

 

 

 

 

「テメェらのようなガキ共は、俺達に素直に従って、素直に殺されればいいんだよ!!!今更氷川のバカ姉妹がいちいち出しゃばってんじゃねえ!!」

 

 

 

 

 

 

ブチンッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いい加減にして。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「日菜?」

 

 

「お兄ちゃんがお義父さんに捨てられて、辛い思いをしてる。少なくても私達なんかじゃ、どうにもできない位に!!」

 

「初めは私だってお姉ちゃんだって、お兄ちゃんを軽視しすぎてた。でも、お兄ちゃんが私達を助けてくれたんだよ!私達が今までどれだけ避けてても、お兄ちゃんを嫌ってても!!私達が危険にさらされた時に、お兄ちゃんは私達を守ってくれた!!でも、お兄ちゃんと4年間の留学……いや、お兄ちゃんを飛行中に弾き落として叩きつけて、殺そうとしたんでしょ?最初はお義父さんのようなすごい人に会えて、ルンってきたんだけどさ、今じゃあブチっ!て感じしかないよ。お兄ちゃんがさ、こんなにも悲しんでるなら、助けるのが普通じゃないの!!何で逆に追い打ちをかけるの!!?本当に、親なの!?」

 

 

あの日菜が、蓮の為に怒ってくれてる。

日菜とはとても思えない。

日菜が蓮のことを、そこまで考えてくれてるなんて

……少し安心したわ。

でも、あの人は相変わらずそんな気持ちを踏みにじる。

 

 

 

 

 

 

「言いたいことは、それだけか?全く、笑せんなよ?蓮!テメェのせいで、輝は死んだんだぞ!!どうしてくれるんだ!ああ!!?テメェがあの時、轢かれそうになった輝をテメェが突き飛ばせば、輝だけを助けられたのに…!!どうしてテメェもが生きているんだよ!!テメェは、あの時さっさと死んでればよかったんだよ!!!!!」

 

 

 

「……!!!!!!」

 

蓮は『輝』という人物に強く反応した。何か知ってるのかな。

今井さんに友季那さんは、今にも狂いそうな雰囲気で耐えていますが、何より…………

 

 

 

 

 

誰が見てもわかるくらいに、蓮君が一番手に力が入ってて、

震えていた。それも、怒りと同時に何かがあふれていた。

 

それもそうだ。私だって人をモノのように扱われて、黙ってられない。友季那だって同じだと思う。

怒りが皆露わになって近づいた瞬間、

 

 

 

 

ヒュッ!!

 

「んあ?それで親孝行のつもりか?蓮!親に対して暴力か?警察に訴えるぞ?」

 

 

 

 

ここで見た蓮の顔は、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おまえは…………兄貴の苦しみも分からないのか、」

 

 

 

 

 

 

「……テメェ!黙って聞いてればふざけた喋り方しやがって!!」

 

 

 

 

 

 

彼の顔は凄まじく濁っていた。

 

私達の怒りなんかじゃない。

これは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それに……………日菜と姉さんを………

馬鹿にして、笑ったよなぁ!!!!!!!」

 

 

蓮の目つきが全く変わった。まるで、全部を切り捨てたような……全部を壊す勢いの鋭い眼だ。

 

 

 

 

 

 

 

「第一、何でテメェがRoseliaの女なんかと、つるんでんだよ!!コイツらがテメェらに怯えてんのが分かんねえのか!!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おまえのその腐りきった性根を、

今ここで断ち切ってやる……………!!」

 

 

 

 

彼は父親に対しての、

 

 

 

『復讐心』しか感じ取れなくなった。

私達、Roseliaの信じる蓮の笑顔を、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………失くしてしまった。

 

 

〜to be a continued〜

 

 




リグの意識がようやく戻りかけたところで、愛斗が妨害。
更に、絶望に駆られた蓮をより増幅させた親が蓮の前に立った。父は人間の怒りを買う行動をして、殺す計画だったが、精神が追いつかず暴走した蓮に阻止される。
果たして、Roseliaは蓮の歪んだ心を見つけられるのか!?
第二章最終回に続く。


次回


『Super Nova』




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SuperNova

二章最終回です。次のメインと、バンドはどうしようか迷ってます。
今回のバトルも一瞬で終わります。


「死ねええ!!蓮!!!」

 

 

 

蓮の親は子供の心臓と精神の境を、先の尖った槌で振り下ろした。このままでは当たって蓮は死んでしまう!!

 

 

 

 

 

「蓮!!避けてええ!!」

 

 

「お兄ちゃん!!!」

 

 

姉妹揃って、絶望しきった顔で涙を飛ばした。それを蓮に気づいてもらえたのか、寸の所で空間移動をした。その上、残像による一閃が、親の頬を掠めた。

 

 

「テメェ!!何で避けタァ!!大人しく殺されろ!!!」

 

それで大人しく聞き入れるわけがない。蓮も黙ったまま、ゆっくり近づいてくる。

 

 

 

 

 

 

彼の振りが大きかったのか、突き刺さった槌を引き抜こうとした。すると、

 

 

 

 

ブゥウン!!バスッ!!ドチャッ!!

 

 

 

 

 

 

 

「う、ゴフッ…!…れ、蓮…テメェ!!」

 

 

「………………」

 

 

「「ええ?」」

 

蓮はどうやって助けたかも分からない日向を。抱えて、そのまま彼の右腕が、親の心臓部を貫いた。

 

 

 

「れ、蓮君…………なの?」

 

 

ええ、確かに彼は……日菜の兄であり、私にとって大切な一人の弟、

 

 

『氷川蓮』です。

 

 

ですが、今の彼は私たちの知る蓮などではありません。

 

彼は、郁弥さんのもう一つの人格とよく似ていて、

彼ももう一つの力を解放したのでしょう。

 

 

私達の前に立っている蓮の姿は、

 

 

 

 

 

首にヒラヒラしたマントのようなものを巻きつけていて、仮面を被りその黒く影のように迫り、獲物を見つけた様な目で睨む姿はまさに、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『忍者』そのものだった。

 

 

 

 

 

 

「テメェ、そんなガラクタみたいな姿で何ができる!!」

 

 

 

 

 

 

「……私は、彼女らに光を導く。それを阻むなら、戦うしかないのだ。私は影とするならば、彼女らはワタシの様な者を照らす光なのだ。」

 

 

「だったら!!」

 

 

 

そういうと、白金さんめがけて銃弾をひたすらに撃ち込んだ。

彼女なら確実に一発は当てられる自信があるのだろう。

 

「燐子!!!危ない!」

 

今井さんの呼びかけに気づいた白金さんは、体を避けようとするも、銃弾の方が圧倒的に速い。このまま直撃してしまう。Roseliaが悲しみに暮れていた時、

 

 

 

 

 

 

 

 

スッ…ガキギギキンッ!!!ガリッ!!シュゥウウウ……

 

 

 

 

 

 

 

 

どういうわけか、燐子の体には銃弾の一つも当たっていない。それどころか全弾切り捨てられた様に、

真っ二つに割れていた。

蓮がやったのはわかるけど、あの距離をどうやって。それに、ほぼ同時に放たれた銃弾を、全て斬ったことに驚いた。

 

 

 

 

「ほう……そんなにそこの女が大事か……」

 

父親は全く怯まずに私達を馬鹿にする。それを聞いて黙ったままの私達ではない。

 

 

「あの!蓮君が苦しんでる理由は分かりません!!でも、それでも死んでいいなんておかしいです!!!どうして死ななきゃダメなんですか。生きちゃダメな理由があるんですか!!」

 

父親はその言葉に強く反応した。

 

 

「黙れ!!アイツに生きるきっかけを与えたお前らなんか、要らねえ!!」

 

 

「きゃっ!!」

 

彼は白金さんを強く殴り飛ばした。その時、私は蓮を見てしまった。

 

 

 

 

 

 

 

「……………………!」

 

な、何!?この情の大きさは!

 

 

 

「ああ…蓮……?そんな……!!」

 

あの状態でもただでさえ黒かった心が、

 

 

 

 

 

 

 

 

さらに黒く染まってしまった蓮を。

 

 

 

 

「……今…………先輩を傷つけたな…?」

 

 

「な、何だよこの力は!どこで手に入れた!!」

 

 

あの驚きようは、彼も知らなかったのね。

 

 

「…………彼女らを苦しめる貴様は、俺が斬る…………!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

傷つけたら俺が斬る……か…………

燐子がそれを聞いたら、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………惚れるかもしれないね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この一撃でお前を更に地獄に落としてやる!!」

 

 

彼は剣に力を込めて、確実に蓮を絶望させようと、剣を白金さんの胸に突き刺した。

 

 

グサッ

 

 

 

 

 

 

 

「…………!!?

 

 

な……………………に…………?」

 

 

 

 

 

 

だが、白金さんには傷が全くついていない。

それどころか彼が逆に斬り傷が深まって、あまりの出血で倒れた。

 

 

 

 

 

 

終わった…………これで脅威はしばらくはないはず。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ないはずだった…………。

 

 

 

 

 

 

燐子を除いた私達は見てしまった。

 

 

 

 

 

 

「れ、蓮!」

 

 

 

 

「………………」

 

 

 

 

ドサッ

 

 

 

 

 

蓮も彼から受けた傷が大きくなって、さらには彼の一撃を込めた剣が蓮の胸に刺さっていた。

だから、体が耐え切れずに蓮は倒れてしまったのだ。

 

 

「蓮!?しっかりしなさい!」

 

 

「……んう……」

 

 

白金さんが目を覚ました!?いけない!これを彼女に見せたら!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………ウ…………………ソ…………?

 

 

 

 

 

 

 

蓮………………蓮君…………?嘘だよね?ねえ、絶対に私を守ってくれるんだよね。」

 

 

 

「…………………………」

 

 

 

 

遅かった………。何もかもが間に合わなかった。

 

 

 

 

 

「お願いだから、目を開けてよ!!!!」

 

 

 

「ねえ、お兄ちゃん!あたしだって、お姉ちゃんだって、お兄ちゃんのことを信じて、帰ってくるのを待ってるんだよ!!今になって死んじゃうなんて、最低だよ!!!」

 

 

 

白金さん…………

 

 

 

日菜………………

 

 

「今井さん、この世界から蓮を連れ出して病院に行きます。後は任せましたよ。」

 

 

そういうと、今井さんの表情が、役目を背負い、覚悟を決めた顔だった。私は日菜と蓮を連れて、この電脳世界を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜蓮side〜

 

【肉体と精神の狭間】

 

「!!今のは、それにここは、」

 

さっきと同じ場所だ。同じ場所で同じ奴とよりにもよって二度も目にするとはな、

 

 

 

「蓮。姉さんに日菜ちゃんとは和解できたかな?」

 

 

「ああ、だが親父が…………!」

 

 

 

「わかってるよ。俺だって親父が許せないから、俺が現れた。」

 

 

 

「何?」

 

 

 

 

 

 

 

 

わかってる?親父が許せないから、俺が現れた?一体何が言いたい。

 

 

「ほら、二人を待たせちゃダメだよ。それと、二人にちゃんとアレを渡すんだよ。」

 

 

アレ…………あーあのことか…何を今更言うか。俺が忘れるわけなかろう。

 

 

「また会おう、もう一つの俺。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺に纏わりつく迷いは、

 

 

 

 

 

今は全部吹っ切れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………ん………………れ…………ん………………れん………………蓮!!」

 

 

 

 

誰かが、俺を…………呼んでる…?日菜か?姉さんか?

それとも……………

 

 

 

「お兄ちゃん!!」

 

 

 

「………………ん…………。」

 

 

重たい瞼を開けて声の方に向くと、やはり姉さんと日菜がいた。そして、目覚めと同時にこう言われた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おかえりなさい、蓮(お兄ちゃん)……。」

 

 

 

 

 

 

 

「…………………………」

 

 

 

 

 

二人のこの強い意志の理解が、俺には出来なかった。

 

 

 

〜to be a continued〜

 




次章

《何を信じ、何の為に戦うのか》


『尊いアイツと恵みの俺自身』


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何を信じ、何の為に戦うのか
尊いアイツと恵みの俺自身


三章はリグ……




と見せかけて日向君が主に出てきます。後は、アフロのみんなにリグがちょっとだけ出てきます。



あ、それと彼も出てきます。名前はご想像にお任せです。


〜日向【仮面ライダーディケイド】side〜

 

 

 

リグ…………校内でも変だったからまさかと思っていたんだが、本当に奴が出るとは誰も思わないだろうな。

 

 

 

 

 

 

「………………ガ……グ…………………ズ………ア……!」

 

 

さっきと比べたら、アイツらのおかげで、奴の攻撃による一つ一つの動きが遅くなっている。リグの幼馴染……か…………。

モカ、ひまり、巴、蘭、つぐみ。

 

俺はお前らを誤解していたようだ。すまなかった。だが、今はもう少しだけ奴の心に語りかけてくれ!!それが出来れば、アイツを戻すことができる!!愛斗の奴はもうこの星には存在していない。だからリグは時間はかかっても、元に戻れるはず!!

 

 

すると、彼奴ははこう言ってきた。

 

 

 

 

 

 

 

「ねえ、リグの兄さん…………まだ、終わってないんじゃないかな……?」

 

 

なんだと?そんな訳かがない!!愛斗の奴は消えたんだ!だが、お前の言う通り、リグは未だに苦しんだまま………!!

 

 

 

 

「『奈月』!!!アイツがイヴ達とを近づけさせるな!!」

 

 

「お兄さん、そんなこと……言われなくても!!!」

 

 

俺と奈月は、全力で駆け抜けリグを抑えた。

 

 

 

 

だが、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『何故、お前ら人と言うものは、散る心なんかの為に、

 

 

 

 

 

 

 

[惨めで無様な姿を見せる]んだ?

俺と一緒に全部を壊すんじゃなかったのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

邪魔なんだよ、俺の思い通りにならないものは全て!!』

 

 

 

 

 

 

 

もう手遅れだった。教室で起きたあの悪意と同じだ。やはりそう言うことか……

 

 

 

 

『アァアア!!』

 

奴は強烈な蹴りを繰り出し、俺たちはまともに受けて弾き飛ばされて、地面に擦れていく。

 

 

 

蹴り飛ばされた後に来る痛みで、立つこともままならないものの、五人の幼馴染がアイツに近づいていく気がする。

何としても、止めなきゃ………!!

 

「お前ら…………ヤメ………ロ……」

 

彼女らは何も答えない。どうやら聞く気はないらしい。だったらせめてこれだけでも、そう念じた俺は蹴られた時に貼り付けたやつを発動した。

 

 

 

「…………!!」

 

 

奴が振りほどいて破壊しようにも、

それが出来ないってことは、これは成功って言えばいいかな。

 

 

「お前ら!イケェエエエ!!!」

 

俺は力を出しきり、

 

幼馴染にゴーサインを盛大に出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

"頼む!!上手くいってくれ!!!”

 

 

 

 

 

 

 

〜after glow side〜

 

 

日向の奴、言われなくたって!

 

 

待っていて……リグ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〔アンタを必ず、助けて見せるから!!!〕

 

 

 

 

 

 

リグは今動けてない、ここしかチャンスはない!!

 

 

 

するといつの間にか、つぐみが私のやりたかった、ハグをしていた。

 

 

 

 

 

「リグちゃん!!」

 

 

 

「リグ!!」

 

 

「ふみやんー。」

 

 

 

「リグちゃん!!!!」

 

 

 

みんな……ひょっとして、アイツのことをみんなは……

 

 

負けるものか、

 

私だってアンタを助けるって決めたんだ。

 

 

 

 

「グ、クソぅ!お前らあ!!!」

 

 

リグはまだ必死に足掻いてる。こうなったら、私が。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギュッ…………

 

 

 

 

「!!!」

 

 

やっぱり、私達の記憶はまだ完全には消えていない、

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤクソク…………したもんね。

 

 

 

 

 

 

 

「???」

 

 

 

 

「リグ。お前はあまり覚えてないかも知んない。けど私達はしっかり覚えてるぜ。」

 

 

巴の声が響いた時、リグの様子が落ち着き始めたので、奈月と一緒に、変身を解いておいた。リグを混乱させたく無いからだ。

 

 

 

「私達とお前が初めて出会った事……覚えてるか?

 

 

確かあの時、お前虐められてたんだよな。お前はそいつらに上手く言えずにさ、一人でにいなくなろうとしてたよな。そこに私達がお前に手を差し出した。」

 

 

 

「…………ヒトリ……じゃないの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「当然だよー、ふみやんは私達の宝物だよー。」

 

 

 

 

〜日向side〜

 

 

 

 

 

お前ら…………

 

 

「奈月…」

 

 

「お兄さん、彼女達に任せようよ。」

 

 

 

「……ああ…………」

 

 

俺は、奈月と彩達を引き連れ、現実世界へと戻ってった。

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………………

 

『辛くなったら、俺たちにすがっていい。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………

 

 

ここは、

 

 

 

間違いない。

 

 

俺たちの学校だ。俺たちは見事に帰ってこれたんだ。

 

 

 

「ぅうう……私、もう頭が一杯だよ……」

 

 

 

彩は相変わらずな台詞が飛んでくる。

 

その後、俺と奈月の二人は、パスパレの質問責めをされたのはまた別のお話……。

 

 

 

 

 

 

 

「まあ、貴方達二人の関係性は良くわかったわ。」

 

 

 

ハァア…………面倒臭かった。まさか彩とか千聖はまだ分かるが、麻弥に日菜は食いつきがすごかったし、なによりもイヴだ。アイツはとにかく俺たちのことを、知りたがろうとする。確かにイヴは俺の存在に薄々感づいているかも知れない。だが、たったこれだけで俺と奈月の目的を探られる理由になるのか?

 

 

すると千聖の奴がとんでもないことを言い出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「日向。私達パスパレの事務所で働いて頂戴。これは局長直々の指名です。拒否は認めないわ。」

 

 

 

 

嫌だ。なぜそんなことをしなくちゃならない。他を当たれ。

 

 

 

「奈月、コイツら……どうかしたみたいだ。帰るぞ。」

 

 

「そうそう、奈月君……かしら?貴方も来てもらうわ。勿論、拒否感も黙秘権もないわよ?」

 

 

この野郎……満面の笑みでスカウトして来たけど、これ完全に脅迫だよな。なに?何故奈月も一緒なんだよ訳わかめだよ。

 

 

 

「ヒナタさんが来てくれると私、嬉しいです!!」

 

 

うん。行こう……即刻向かおう。

 

 

 

イヴの笑顔が、何故か憎めない…………悔しいなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

「その前に、寄りたい店があるんだ。良いかな?」

 

 

奈月……good job!!流石俺の相棒。アイツの行きたい店なんて大体想像がつく。

 

 

 

 

アイツの、蓮の店に行くつもりだろ。

 

 

 

「自分、さっきからお腹が空いていたんですよねー。行きましょうよ。」

 

 

「そうだね。私もすっごくルンルンするなぁ!!」

 

 

二人も随分賑やかだな。まあひとまず行きますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜『魅了の料亭 SAITO』〜

 

 

カラン……

 

 

 

 

 

「いらっしゃい………………と、お前らか…それに日菜……お前がここにくるとはな。」

 

 

「あ、お兄ちゃん!!怪我は大丈夫なの!?」

 

「日菜ちゃん、この人の妹なの?」

 

今までなんだと思ってたんだこいつらは、

 

「まあ、立ち話もなんだから、座りなよ。」

 

そういうと、蓮は厨房の方に駆け込んだ。

アイツも繁盛してんだなと思う。

 

 

 

彩達に品書きを見せたのは良いんだが………

 

 

「…………………………ジュル……」

 

 

 

日菜が、よだれ垂らして見続けてる。行儀が悪すぎだろ、お前これでも芸能だろ。そんなんでどうする。

 

 

 

 

 

このやり取りがある間に、

 

 

 

「お待ちどうさま」

 

蓮は左手に青い皿に黄色いパスタを、右手には………………名状しがたい得体の知れぬ何かを運んで来た。

 

 

 

「れ、蓮。それは…………何かしら?」

 

 

「暗黒魔術の糧と破壊のビュッフェでございます」

 

 

 

おいおい、名前を聞いた瞬間、日菜とイヴを除いた3人ドン引きしてるぞ。まあ、美味いから味の保証はできるんだから、名前がまずありえん、絶対にあの中学生だろ。

だがまずは食す。

 

 

………………うん、普通に美味いな。

 

 

 

「流石だな、蓮。評判が良いのも納得出来るぜ。」

 

 

 

「………それはどうも。」

 

 

そう言うとまた、カウンターの方に行ってしまった。

すると、イヴが思いがけないことを言って来た。

 

 

「ヒナタさん!!ヒナタさんのパスタ、味見させて欲しいです!!」

 

 

 

 

ちょっと待て。何?人の食べた物を食べたい?やめてくれよ、

 

 

 

「〜♪」

 

ああ、これ本気だ。

 

イヴが口を開けてずっと待ってるよ。食べさせてくれってんだろ?

 

 

 

 

……………………もう頭が割れそうだ。

 

 

 

「……あ、…………あーん……」

 

「ハムッ…………美味しいです!!それでは私のもあげます!!」

 

 

「……え、」

 

 

 

嘘だろ。これは本気で聞いてない!!

 

 

「あーんして下さい!!!」

 

 

畜生、コイツの笑顔を前にすると全然対抗出来ない!!

 

 

 

「あ、あーん…………///」

 

 

 

 

「エヘヘ……美味しいですか?」

 

 

ああ、素晴らしいよ。蓮のパスタは格段に美味すぎる。だがそれ以上にイヴの味が前に出すぎて、よく分からない。

 

 

「あ、ああ…………凄く……美味しい……………よ……////」

 

 

 

ああ!!恥ずかしさのあまりにぶっ倒れそうだよ!!

 

 

「良かったです!嬉しいです!!!では、ナツキさんも!!」

 

 

 

 

 

やめろおおお!!!奈月にそんなことはやめてくれ!!

 

アイツ確実に運ばれる!!!

 

 

「イヴちゃん。そろそろやめなさい。いくら仲は良くても身分が違うのよ?」

 

イヴはシュンと落ち込んだ様子で大人しく食べ始めた。

 

 

「ご馳走様〜☆」

 

 

早っ!!!日菜の奴、もう食べ終えたのかよ!!

 

 

まだ運ばれて来てから2分も経ってないぞ!!?よく噛んでるのか!?飲み込んでんじゃねえよ!どこぞの丸いピンクの戦士のように、吸い込むように食ってんじゃねえよ!!!

 

 

 

 

「……日菜…………おまけだ…………好きなだけ食べろ。」

 

 

 

いや蓮、お前も大概可笑しいぜ。

 

 

……にしても、アイツは……元に…………戻れたのかねえ……

 

 

 

 

 

「蓮……こいつらを帰したら話したいことがある。」

 

 

「丁度いい、俺も早く上がるからな。」

 

 

 

「あら、日向?私達の事務所に行く約束はどうしたの?」

 

 

 

あーあもう嫌な奴が食いついて来た。

蓮、頼んだぞ。

 

 

「…悪いな千聖。日向はこれから大事な討論をしなくちゃならない。」

 

 

「……そうなの?でも、早く済ませておきなさいよね?」

 

 

「ああ、出来るだけそうするよ。

 

…………白鷺…………千聖…………」

 

 

その時一瞬彼女は頬を赤らめていた。

 

「行きましょ。みんな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあね!!お兄ちゃん!!今度、お姉ちゃんも一緒に行くね!!」

 

 

 

日菜のお姉ちゃん……ああ、あの堅物生徒会の人か……

 

 

 

 

さて、彩達は帰った。とは言え、素直に帰らないだろうから、俺たちは場所を大きく変えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『リグ……今の俺には、

 

 

お前に恵みを与えることだけしか出来ない…………』

 

 

〜to be a continued〜




日向編どうですかね。ちょっと変なところが多いかもです。でも、見てくれると嬉しいです。あ、感想や指摘も募集中ですよ?





次回



『その閉ざされた瞳で、何を見る?』


次もお楽しみに。


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その閉ざされた瞳で、何を見る?

いつも仲間想いな日向ですけど、ここから一気に荒れます。ご了承ください。果たして何があってそうなったのでしょう。まあ、大体想像出来るんじゃないですかね。


〜日向side〜

 

 

 

…………………………。

 

 

 

 

 

 

俺は彩達をさっさと帰した後、蓮と一緒に公園に行った。

 

 

 

 

 

そこまでは良かった。だが…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこから俺は俺でなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………………通りすがりのライダー…登場…………」

 

 

 

 

彩達は、俺にこれから起きる事態を知らずに近づいて来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヤッホー、日向君!」

 

 

 

 

「……………………そうだな…」

 

 

「ど、どうしたんですか?あまり具合が良くないんですか?」

 

 

 

「……俺は至って平気だ…………」

 

 

 

「そうだ!海君!あの変身私達にも見せてよ!!ルンって来るんだよ!!!」

 

 

 

 

 

 

ほう?言ったな?

 

 

 

だったら…………と、それは後になりそうだ。

 

 

 

 

「日向。お前は危険だ。ここで死んでもらう……」

 

 

突如現れた男は番犬の姿に変え俺に襲いかかってくる。

 

 

 

だが、彼はそれを見えていないはずの死角から、振り向きざまに殴り返した。

 

 

 

 

「ガルルルルラアァ…!!」

 

 

 

 

この頃の彼は、

 

 

 

 

 

 

 

「お前なんかの相手なんかしてられるかよ……変身!」

 

 

怒りに満ちていて、逞しい顔つきも、妖しい笑いを浮かべている。

 

 

 

【KAMEN RIDE DECADE】

 

 

 

更には本来とは違ってノイズが入ったように低く響いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、彼は…………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あらゆる全てを、

 

 

 

 

 

 

《破壊》してしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜pastel*pallets side〜

 

 

 

 

 

あれ?なんかあの仮面の人の様子が、あの時と違う……。

 

 

リグっちの時は、本気で助けたい一心だったはずなのに…

 

 

 

 

 

 

今の日向君……全然違う。別人みたいに攻撃的になってる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヒナタさん…………初めて会った時とは大違いです……」

 

 

 

?イヴさん、今なんて……会った時とは違う?もしかして一度見たんですか?

 

 

「イヴちゃん、詳しく聞かせて!」

 

 

「私はあの時、神樹さんに襲われそうになった時に、あの仮面の武士が助けてくれたんです!!その時の瞳はエメラルドのように輝いていて、額も眩しい金の光を放ってました!!

 

でも、今はまるでブシドーを壊している感じでした……」

 

イヴは段々と声が弱くなっている。

やはり、恐怖は感じるのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

たしかに、彼女の言う通り、

あのディケイドの瞳は今は深緑に濁り、額のOシグナルも神々しい金ではなく、禍々しい紫に変化していた。

 

 

 

 

 

「くそッ!!間に合わなかったか!」

 

 

 

れ、蓮君!どうしてここにいるの!!

 

 

 

「おまえら、どうして大人しく帰らなかった!!」

 

 

「ぅうう、だって〜。」

 

 

ううう、蓮の顔……すごく怖いよ。なんでそんなに怒るの?

 

 

 

「今のアイツは…………不安定で危険なんだよ…………」

 

 

 

「お、お兄ちゃん……

それって、あの仮面の人は……!海君…?」

 

 

「しかもあの姿…………ますます参ったな………あの状態になると、俺一人で手に負える相手じゃない。」

 

 

 

「ええ!それじゃあ、ジブンらはどうしたらいいんですか?!」

 

 

 

 

答えはただ一つ………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……全力で逃げろ!!」

 

 

 

「あうー……やっぱりー!!」

 

私達は蓮君と一緒にあの仮面の人から全力で離れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

〜日向side〜

 

 

バキッ!!

 

 

ドガッ!

 

 

 

 

 

凄まじい蹴りとパンチを喰らわして、奴はもうへばって来た。

おまえももう終わりだ。

 

 

「コレで最期だ……」

 

 

【FINAL ATTACK RIDE DE DE DE DECADE】

 

 

本来なら一列十枚ほどのカードの残像が、揃ってキックが繰り出されるが、この場合はそうはならず、カードの残像があらゆるところに広がり、それが終わる事なく次の残像、次の残像と、次々とカードの残像が並んで行く、それが相手に直撃するまで永遠に続く。またそれを一枚一枚通過する毎にスピードとキック力が上がって行く。最終的には、相手の肉体をも破壊してしまうほどの威力をもつ、ディメンションキックを放つ。

 

 

 

 

「ダァァアアァアア!!」

 

 

彼は番犬怪物の首を蹴って捻らせ、

大きな範囲で大爆発を起こした。

 

 

最後に彼はこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう、この世界に用は無い…………」

 

 

 

 

 

 

相手の残骸を見て、憐れむ様子を見せず、

ただただ見下げた状態で、その場から離れた。

 

 

 

「……フ…………フハハハハハ!!」

 

 

 

 

 

雷鳴と共に映ったその姿は、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明らかに酷く歪んだ笑顔で睨みつけていた……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー羽沢珈琲店ー

 

 

 

 

……………………。

 

 

 

 

全員静まり返ってる。それはそうだ。

 

あの温厚な性格だった日向があんな風に変わったからな……。

イヴなんて特に酷く窶れている。確か、二人は幼い頃から仲良くしてるって話を、聞いたことがある………。

 

 

 

「お兄ちゃん…海君の様子がさ、最近変なんだよ。あれは一体なんなの?お兄ちゃん、何か知ってるんじゃ無いの?」

 

 

 

 

しまった。日菜にそこまで感づかれていたなんて…………

 

 

 

 

「サイトウさん。私はヒナタさんに沢山の事を教えてもらいました!!私がいじめられてた時も、ヒナタさんは逃げずに立ち向かい、私に手を差し出してくれたんです!」

 

 

「イヴちゃん…、斎藤……ううん、氷川君。私もリグちゃんの友達を助けるのは幼馴染の役目だよ。あの子、どうしたのか……おしえてくれる?」

 

 

 

 

 

イヴ…………つぐみ…………日菜……………………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここで答えないのは紳士では無い。

 

 

 

「わかった……アイツも、俺とリグと同じ、二つの顔がある。だが、アイツの場合は、その意味が違う。日向がおまえらを帰した後、俺にこう言って来たんだ。」

 

 

 

 

 

 

その時の彼はとても苦しそうだった。

そして、衝撃的な言葉が発せられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「《全てを破壊する事》を理解し、受け入れた…………

 

 

 

 

 

 

 

俺は既に、

 

 

 

 

 

 

究極を超えている……ってな。」

 

 

 

きゅ、究極…………

 

 

 

 

 

 

全部を破壊……?

 

 

聞いてはならない事を、

 

 

私達は聞いてしまったのかもしれない。

 

 

 

「じゃ、じゃあ!どうしたら元に戻るの!!?」

 

 

日菜が必死に食いついてくる。簡単に戻せたら、

 

 

 

 

 

そこまで苦労しないんだがな…………。

 

 

 

 

 

「あらゆる『激情』が、日向を支配してる。

だから、それを奈月が取り除く方法を探してくれていた。

 

その『激情』が日向に秘められた破壊の本能を、強くする。」

 

 

 

 

れ、蓮君?一体何を言ってるの?

日向君がそんな事をするわけ……

 

 

 

 

でも、あの変わりようを見た私達には、

それを否定するには充分すぎた。

 

 

 

 

 

 

 

「ヒナタさん……私のブシドー、感じてくれますか?」

 

今のイヴには、恐怖も迷いも無い……

 

 

 

完全に覚悟を決めて臨む姿だった。

 

 

 

 

「……場所を変えよう。ここじゃ被害は避けられない。」

 

日向に続いてリグが苦しむ姿を、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はもう見たくない……。

 

 

〜to be a continued〜




知ってる人はわかったかもですが、『激情態』です。
もうダメだ……おしまいダァ…!


次回


『禁じられた過去の記憶』


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禁じられた追憶

ここは過去の話の一部です。3人にまつわる過去の話です。


大事なことなので二回言いました。


➖数年前➖

 

 

「ここには人間様だけで充分だ!!」

 

 

 

 

 

 

 

「《化け物》は出て行け!!!」

 

 

 

「…………………………」

 

 

 

僕らは嫌われてるのかな。一部から嫌がられてるだけなのか、全部から否定され続けてるのかな。そのどちらか……………

 

 

 

 

 

 

 

そしていつしか、周りから否定されてきて数ヶ月…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの大惨劇が起きてしまった。

 

 

 

 

 

 

ー大惨劇まで、後二カ月…………ー

 

 

 

「…先生。」

 

 

 

 

「ん、何かな。」

 

 

 

俺たち3人は、

 

寺子屋の先生に身寄りのない俺たちを、引き入れて………

周りからの嫌がらせは絶えないものの、

 

「俺らこいつらと勉強したくない〜!!」

 

 

「そうだそうだ!!」

 

 

 

そんな小さな嫌味では………全く俺たちには響かない。

先生もそれは知っていた。

 

 

「静かにしてください。

この人たちが人間じゃないなんてのは、あくまで噂……………本気にするようなことではありません。

 

 

さ、再開しますよ。」

 

 

噂……なあ。

正直、俺たちには不思議でしょうがない。

俺たちは周りからとても非難を受けてる。それが何度も繰り返していれば、言わずもがな警戒するに決まってる。

 

 

なのに、この人は俺たちの話を聞いてもなお俺達を、

我が子のように育ててくれている。

 

 

それがあの人には有って、

 

 

俺達に無いものなのかもしれんな。

 

「ふむ、では君らが嫌がらせをしているのではなく、

逆に被害者である、という事だね?」

 

 

 

俺達が泣いてる時だって親身になって聞いて……

 

「では、私がそう厳しく言っておくので、何かあればまた言いなさい。」

 

 

 

 

「……………ハイ…先…………生……。」

 

 

もはや生みの親といってもおかしくは無い位だ。

 

 

 

この人になら、少しは甘えても……良いのかな…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

"大惨劇まで後二週間……"

 

 

 

 

 

 

「日向。俺らと遊ぼう!」

 

 

「…良いよ。どういうので遊ぶ…?」

 

 

俺たち3人は、同じような理由で親に捨てられて、同じような理由で孤児院に引き取られ、同じような理由でいじめられる。

 

俺たちはそんな奴らとは大きく違う。

 

 

 

 

 

俺たちはただ、英雄の血を継いだだけだったのに………。

 

 

 

 

 

 

「今日も楽しかったね!!二人とも!!!」

 

 

「…お前がそう言ってくれるなら、いつだって付き合う。」

 

 

「じゃあ、次はどうしようか。」

 

 

俺たちは遊んでは集まって、

次の事を話し合って、明日を迎える。

 

 

 

そこで、丁度ネタが切れてどうしようかお悩んでいたら、

 

 

 

「そうだ!!それがあったんだ!!!」

 

 

 

 

突然リグが立ち上がって喋り出した。

何事かと思って聞いていたら、

思いの外単純なことに気づいてなかった。

 

 

 

 

 

 

「先生をさ、今度誘ってみよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ああ、そうだな。なると良いな。」

 

 

 

"あと一週間……"

 

 

 

「せ、先生。あの、僕らと……遊びませんか……?」

 

 

 

 

リグは弱々しくも、勇気を奮って誘ったのだ。その思いが伝わったのか、先生は……

 

 

 

 

 

 

「ええ、私も最近はあまり休めていないので、少しくらいは羽を伸ばしても良いですよね。

 

 

それで、何をしましょう?」

 

 

「〜!!」

 

 

 

この時の彼らはあの後に起きる事を知らない。即ちとても喜んでた。これ以上の喜びはない位に……。

 

 

 

 

 

 

「じゃあ、問題を出しましょう。

 

 

 

《16段は何の段?》

 

 

 

 

頭を柔らかくして考えて下さい?」

 

 

 

 

「???先生、言ってることがよくわかんないです。」

 

 

 

確かに、ノーヒントで答えられる人は一部しかいない。

何かポイントが見つけられたら……

 

 

 

 

「先生が言った問題に、気を取られてはいけません。掛け算などではなく、三文字の言葉に変えれば良いのです。

 

 

 

蓮君、君ならもうわかってるのでは?」

 

 

!!!!!そうか、そんな単純なことに何故、気づけなかったんだ!!そう来たら答えはこれしかない!!!

 

 

 

 

 

 

 

「……一の段…そうですよね、先生……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「正解。流石に蓮君からしたら、簡単過ぎたかな。」

 

 

 

蓮君……良いなあ………羨ましいなあ……。

 

 

 

 

僕も頑張んなきゃ!!

 

 

 

 

 

 

そして、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの大虐殺が始まった…………。

 

 

 

 

 

 

辺り一面が、赤い鮮血の海と立ち込める炎がたび重なり、

一瞬にして僕らの世界は…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【地獄】と化した。

 

 

 

 

 

 

 

僕は人助けをしたり、街を直したり、色々な事をして僅かな可能性の光を求めるも、現実はそんなに甘くない。

 

 

感謝どころか、逆に嫌悪だけが放たれ、僕の瞳は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少しずつ少しずつ輝きを失っていく。

 

更には僕らが勉強してたあの寺子屋の、面影は何も無い。

 

 

 

全てが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

壊されていった。

 

 

 

 

 

「せ、先生………………?」

 

 

 

先生の姿が見えない。何処にいるの?

 

 

 

 

 

「どこ!先生!!

 

 

 

何処にいるの!!!!」

 

 

僕は走った。

 

 

 

ただひたすらに走り続ける。倒れそうになっても、

 

 

 

諦めちゃダメだと自分を奮い立たせ、立ち上がり走り続ける。

 

 

 

 

 

 

そして、少し離れた場所に先生はいた。

 

 

 

 

「……郁弥君。先生は嬉しいよ。あの子達はみんな逃げてしまったけど、君達はここに来てくれた。ありがとう。」

 

 

 

「…先生。」

 

 

 

 

「時間がない。郁弥君、そこにある刀で私を斬るのです!」

 

 

 

 

そう言うと先生は、こちらに背中を向けそのまま座り込んだ。

 

この時に、

 

 

 

 

 

"自分の手で先生を殺めろ"と告げてる事を、

 

 

 

 

察してしまった。

 

 

 

 

「……出来………ないです。僕には、そんな事が……出来ないです!!」

 

 

 

そんな事、出来るはずがない。今まで世話になった人を殺せなんて言われたら、簡単にはできない。僕も同じだ。

 

 

僕らを助けてくれた先生を今更、斬り捨てろなんて……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出来っこない……。

 

 

 

 

 

近くに置いてある刀も、

 

模造刀である事を願って持ってみた感覚が、

 

 

 

模型にしてはあまりにも輝きと重厚感が出来過ぎている。

 

 

 

本物と思わざるを得なかった。

 

 

 

 

 

だったら尚更そんな事出来ない。

 

 

 

 

 

「早く!!ここで私を斬らなくては、

君らがそれ以上に苦しむことになる!!!!!」

 

 

 

彼は酷く震え出した。殺す事がどれだけの罪を背負うかを、知っているからこそ怖くて出来ない。腕にうまく力が入らない。

でも、これ以上お互いに苦しい思いをしたくない思いで、

全力で目を瞑り、

 

 

 

 

 

 

「…………!!!ごめんなさい!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……バスッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼は先生の頭を…手に握られた刀で斬り落とされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それも、教え子の手で……赤く染め上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……う、…蓮君……日向くぅん…………」

 

 

 

 

 

 

 

「リグ!!何か手掛かり…………!!!?」

 

 

 

 

「………お前…………冗談だよな……?

なあ……嘘だといってくれ!!」

 

 

 

 

 

俺は目の前の光景の意味への理解に時間がかかっていた。誰かの血を見たくないとあれほど言っていた、アイツが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうして、

 

先生を殺した?

 

 

「!!!」

 

 

そして、一つの答えを見つけられたと同時に、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのまま…俺たちの前で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…う………ああああああああああああああああああああああああああああ……ああああああああああああああ!!!!」

 

 

 

アイツは、俺たちの前に膝ついて、大きく泣き叫んだ。

 

俺たちは、リグの涙を始めて見てしまった。

 

 

 

 

 

 

それ以降、リグは一切話さなくなり、何をしても無反応のままだ。俺たち二人が見ても分かるように、奴は物言わぬ傀儡に成り果てていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アイツは、

 

 

 

 

 

 

 

『全部』を見失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悔しかった。

 

 

何も出来ずただ眺めている自分のひ弱さに……。

 

 

…嫌気が刺して俺は全力で主犯を調べ尽くした結果……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その犯人こそが俺たちの心を、黒く醜いものに変えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………日向……リグ………。」

 

 

「なんだ蓮。お前から言い出すなんて珍しいな。」

 

 

俺たちがやることはたった一つ…だけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アイツら『人間』を、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《消すぞ》……。」

 

 

 

「…………」

 

 

 

 

日向は分かりきったようなため息をついて、

俺の考えた計画に賛同してくれた。

 

 

覚悟しろよ………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『お前らがどれだけ謝ろうとも、

 

 

 

 

お前らがどんなに罪を償っても、

 

 

 

 

 

例えどんな怒りを持ちかけてこようと、

 

 

 

俺たちはお前らを………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………許すわけにはいかない!!!!』

 

 

 

 

 

 

この時から、俺たちは[俺たち]という、

 

 

 

唯一の希望をさえも…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何もかもが、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………………砕け散った………。

 

 

 

 

 

〜to be a continued〜




ハイ。



始めの方で、哀しげな目を見せたのは、コレが原因なんです。まあ、一般的なストーリーですよね。




悪の主人公って大体そういう過去を背負って、悪として染まっていった、というケースが非常に多いのです。




次は元々の時間に戻ります。主に登場してくるのは、一時的に有名になった、リグ君、日向君です。お楽しみに。
すいません。蓮君は学校が違うので、出番がそこまでないんです。ゆるしてくれ。





次回






『激情の仮面の戦士』


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激情の仮面の戦士

あの出るに出なかった激情の日向、期待して待ってた皆様、お待たせしました。

前回は余りに病みすぎて鬱になった方のためです。


どうぞ!!


〜リグ&after glow side〜

 

 

 

 

 

 

 

…………………………

 

 

 

 

「……リグちゃん!」

 

 

「…ふぇ?」

 

 

突然、つぐみちゃんが大声出してきたから、ふつうに驚きが隠せなかった。

 

 

 

 

 

「だ、大丈夫?具合、悪くなってない?」

 

 

 

あの時になってから、五人は僕を異様に気にし出して、僕にとっては落ち着かないんだよな。

 

 

 

 

「大丈夫。平気だから…ほら、変な目で見られてるから……離して……欲しいの…。」

 

 

 

 

「そんな、リグちゃん………私じゃ、

 

 

 

 

 

嫌なの?」

 

 

 

ハイ、ごめんなさい。僕が悪かったから泣き出すのだけはやめて!!!僕まで切なくなるから!!

 

 

 

「………手なら………繋いでも…………良いよ……///」

 

(ああ!!もうなんでつぐみちゃんにだけは勝てないの!!?悔しずぎるよ〜!!)

 

 

 

 

 

 

 

「……フフッ…。」

 

 

 

リグちゃん…リグちゃんの照れながら手を差し出す姿も、可愛いよ!

 

 

 

 

「……ど、どうしかしたの?なんか、笑い方がおかしかったよ?」

 

 

 

「!!?////」

 

 

 

そ、そんなに分かりやすかったのかなぁ……

 

 

 

 

まぁいいか。私はリグちゃんともっと仲良くなりたいし。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ!リグちゃん発見!!」

 

 

…はぇえ?

 

 

ひ、ひ、ひまりちゃん?

 

 

 

「おー、ふみやん。おっひさー。」

 

 

 

「つぐとリグって珍しい組み合わせだよな。いつもならモカとかひまりあたりなんだが……。」

 

 

モカに……巴…さん………?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……ってなると………

 

 

 

 

「………リグ、あの時の問いかけ、

今ここでもう一度聞くよ…。」

 

 

 

 

やっぱり蘭ちゃんだったよ〜!!ダレカタスケテ!!って僕友達があんまりいなかったんだったああああ!!

 

 

 

 

……ん?………あの時の?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はて、いつそんなこと聞かれたのかな。僕は蘭の質問を待ってた僕を後悔した。

 

 

 

 

「アンタのあの異常の能力、あれは一体何、

どうやったらあんなに手首を、捻られるの。

 

 

それにあの時…はぐらかしたよね。

 

 

 

 

アンタのそのひかる胸……全部説明して。」

 

 

 

 

 

 

ら、蘭ちゃんのこの狙った獲物は、逃さない目つきが

怖すぎる!!!!逃げなきゃダメでも逃げられないよ!!

 

 

 

だって怖いんだもん!!

もう、話してもいいよね。

このままだと終わりが見えないからさ………。

 

 

 

 

 

「……分かったよ……話すよ。あんまり大きな声じゃ言えないけどね……。」

 

 

「そう、それなら早く話して。一体何なの?」

 

 

 

ちょっと待ってよ、何これ。尋問ですか?喧嘩なんですか?もう訳がわからないよ、

 

 

リグがこれまでの事を話していた時だ。

 

 

 

 

 

 

 

「僕が周りから嫌われているの。

 

 

僕は命を狙われているんだけど………!!!」

 

 

何故か、途中で会話が途絶えていた。

 

 

 

「……リグ?……!!?」

 

 

私達が見た時のリグは、

 

 

 

様子が変だった。

 

 

 

 

 

 

「ど、どどどどうしたの!!!?リグちゃん!!」

 

 

「おい!しっかりしろ!!何があったんだ!!」

 

 

「……うああ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イヤダ…ナンデイルノ……マタボクヲ…………

 

 

ケシニキタノ………?

 

 

 

 

 

 

 

 

彼はたまらずに外に飛び出してしまった。

 

 

 

当然追いかけていく五人の姿があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私達がたどり着いた場所は、

 

羽丘女子学園の正門前だ。そこに、

リグとリグの母親らしき人物が立っていた。

 

 

 

「あ、あれって……」

 

 

 

 

「ふみやんのママさんですかなぁ〜。」

 

 

 

 

「で、でもなんだかリグちゃんの様子が、

もっとおかしくなってる。」

 

 

 

 

 

私達が不審に思って近づいたその時、

 

 

 

 

 

「……『change』…!!」

 

 

リグは鍵のようなものを、光っていた胸に回し込んだ。

 

 

すると、体が裏返ったかのように、

徐々に赤い鎧と金のマスクに覆われていき、

とても頑丈そうなロボットに姿を変えた。

 

 

 

「また新しい姿……」

 

 

 

 

 

「カッコいい〜!!」

 

 

その中で私達が聞きたくない言葉が飛んで来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前みたいな無能がどうしてまだ生きてるの?

 

 

 

 

 

 

さっさと死んだこの世からいなくなれ!!!

 

 

お前みたいな人殺しが、人間の裏切り者が、今更英雄気取りだなんて笑わせるわね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ざけんじゃないわよ!!!!お前のせいで、

 

 

 

 

 

 

 

 

アンタが生きてるせいで、助けられたせいで…

代わりに『香奈は死んだ』のよ!!!!

 

 

 

 

 

私の香奈を返しなさいよ!!!!」

 

 

 

 

僕の母さんは、未だに生き返りもしない香奈姉さんを引きずってる。どうして僕が助けられちゃダメなのか、それが今になっても分からない。でも、今の僕には……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………関係ない……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私達は聞いていて、なんだか複雑で悲しくて、孤独と戦い続けるリグの姿がとても切なく見えて来た。

 

 

 

 

「………ふみやん…もっと怒になっちゃったよ…。」

 

 

 

 

「リグちゃん……えっぐ…グズっ……」

 

 

「…クソ!!リグがこんなに辛い思いしてたってのに、それも知らずに私らは…!!」

 

 

とても悔しくてたまらない。

 

 

 

相手はリグめがけて攻撃を仕掛けてくる。

 

 

 

けど、それを読んでいたかのように、全部をスレスレのところで避けていく。

 

 

 

 

 

「…僕を殺すんじゃなかったのか……?今のお前さんより、姉さんの方が数千倍は上手だ。」

 

 

 

「だまれ……黙れ…黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ!!

黙れええええええ!!!!」

 

 

 

 

「お前なんか、死んで当然なんだよ!!!

 

 

あの時にお前が香奈と一緒にいたから!!無能なお前だけを殺して済んだのに!!なんで余計なことしかしないのよ!!!」

 

 

これが反面教師ならぬ、反面両親と、言ったところか。

 

 

 

何でも大人の事情を、何も知らない子に全てを押し込み、

失敗したら怒鳴り散らすし、

 

 

 

出来たところで、褒めたりしないどころか、それを当たり前のようにして、どんどんあしらう。

 

そんな親に、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は生まれ、苦しみ、叫び、そして捨てられ、死ぬ…。

 

 

 

 

 

 

 

そんな哀れな弱者。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…吹っ飛びな……下賤で邪魔なゴミ屑…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チュゥドウウウオオオオオオオ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、自分の母親を道路もろとも、消し飛んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「………リグちゃん…?」

 

 

 

 

 

 

 

「…ふみやん、なんかいつものふみやんと違って怖いよ…。」

 

 

 

 

 

 

確かにアレは、リグなんかじゃない。

 

 

 

「……なんだお前ら…、いやそこのお前には見覚えがあるな。

 

 

ここで何をしている。」

 

 

 

 

「……誰なんだ、お前は。」

 

 

「……フ………フハハハハハァ!!」

 

急に奇声をあげて笑いだしたので、少し引いてしまった。

 

 

「お前ら、変な事を聞くんだなぁ………

 

 

 

 

俺は………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『リグ』であって『リグ』じゃない……クカカカ…!」

 

 

 

 

私達はこいつの言っていることが分からなかった。

 

 

 

アイツであってアイツじゃない?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ついでだ、お前らもそこの出来損ない共と一緒に、吹き飛んじまいな!」

 

 

 

 

 

 

「…お前……!」

 

 

 

幼馴染を貶したことで、怒りの沸点に達した私はアイツの首元を掴み上げた。リグより若干サイズが小さいため、

掴みにくかったものの、

今はそれを気にしてはいられなかった。

 

 

 

 

 

 

「………おい、そんな手で俺とコイツに触れるんじゃねぇよ……。」

 

 

 

「お前に、私達の何が分かる!!!

 

 

 

 

勝手にリグを使って問題起こしたり!迷惑だよ!!なにが目的なんだよ!!!

 

お前に私達の絆を壊させやしない!!!」

 

 

 

 

 

「………フゥァア………」

 

 

 

 

 

未だにため息をつく余裕があって、よりイライラする……!

 

次の瞬間である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……情?絆?つまんねぇなあ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………ふざけんなよ……」

 

そう言うと、逆にこちらをゴミを見る目で睨み返して来た。

 

 

 

 

 

 

 

「元を辿れば、お前らのせいで、コイツはおかしくなって、俺が生まれちまったんだろうがよ!!それを分かってんのか!!?ああ!おい!!」

 

 

 

元々は、

 

 

 

 

私達のせい?

 

 

一体全体、なにが言いたいのか本当に分からない。

 

 

「元々コイツも、お前らと同じ人間だったんだよ!!!お前らのように心だってあった!!なのに、テメエらが俺達の世界を滅茶苦茶にしたお陰でコイツは、リグは……!!!」

 

 

 

『もういいよ……ジュン、君は充分頑張ってくれたよね。自分を犠牲にしてまで、僕なんかに救いを伸べていたんだよね。』

 

 

 

どこからかリグの声が聞こえた!近くにいるのかもしれない。聞かなきゃ!!

 

 

 

 

 

「リグちゃん!何処にいるの!居たら返事をして!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「僕は………ここにいるよ。」

 

 

私達が振り向いた先に、

 

 

頼り甲斐が無く、それでいてすごく優しい。

 

 

 

私みたいに思い入れがある、

 

 

 

 

 

 

 

私達の友達のリグが、背を向けたまま立っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「………ただいま。」

 

 

 

 

私達と優しいリグはここで再び会うことができた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「リグちゃん!!お帰りなさい!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜日向side〜

 

 

 

 

ザッ……ザッ…………ザッ……ザッ…

 

 

 

 

「あ、あの日向さん。なにか嫌な事でも思い出したんですか?」

 

 

まあ、思い出して気持ちの良いものではないが、

かと言って、最悪とも言い難い、そんな範囲だ。

 

「…麻弥…………それはあながち間違いじゃないかもしれないな。単に、リグの奴はどうしてんのかが気になっただけだ。

 

 

 

「日向さんって……」

 

 

 

何だよ、言いたいことがあるなら、早く言ってもらわないと損するぞ。

 

 

 

 

「…見かけによらず、思いやりのある人なんですね。ジブン、驚きですよ。」

 

 

 

 

 

前言撤回。

 

 

コイツは矢張り凡骨だった。

 

 

 

それに見かけによらずってのは、人を馬鹿にしてることと同じなんだよ。

 

俺は麻弥とイヴの二人を連れて、映画館のある映画を観にやってきたのだ。

 

 

 

 

 

そう、俺にその血を受け継がせた、

 

 

あの『門矢士』が出演しているムービーだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヒナタさん!ヒナタさんとカドヤさんとよく似ていますよね。途中、どうなるかヒヤヒヤしてしまいました。」

 

 

 

 

 

アイツ、どこか……俺と同じな気がする。

 

ひょっとして、アイツが俺に……

破壊者の力をくれたってのか……?

 

 

いや、だとしたら……

 

 

士が彼に力を受け渡したなら、こんな疑問が出てくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(何故……アイツは俺にこんなカードを……)

 

 

 

そう、まさに破壊者と言わんばかりの禍々しいマスクが、

映ったカードを手にしていたのだ。

 

歩いている途中で、そのカードを空に見上げては戻し、

 

 

歩いている途中で、そのカードを空に見上げては戻し、を

 

繰り返していた。

 

 

 

 

「日向さん、そのカードを見てどうかしたんですか?

 

おおっ!!

 

 

 

 

 

 

イヴさんが言ってた仮面の人にそっくりですね!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!!」

 

 

 

なんてこった、麻弥が変な事を言い出したせいで、イヴが即座に反応して来たよ。

 

……ハァ、イヴのあの純粋な瞳が恐ろしい……!!

 

 

今のところ、イヴと千聖あたりは薄々感づいているだけ。

 

俺がなっているとは誰も思わないはずだ。

 

 

 

麻弥は……イマイチ感覚が掴めん。

 

 

 

 

今、道路を横切ったあの青い車………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(どこかで見覚えがあるな………)

 

 

 

 

 

妙に引っかかって彼女達が何を言っていたのか、分からなかった。

 

「日向さん?大丈夫ですか?具合が悪くなったですか?

 

矢張りイヴさんがあのライダーを見てから、おかしいですよ。アレって、日向さんが……?」

 

 

 

「何を言ってる、俺がそんな風になれると思うか?‘情’の怒りに任せて戦えると思えるかな?」

 

 

 

そう言うと、イヴの体は……ガラにもなく震えていた。

 

 

 

 

何かを……間違えたんだな………

 

 

 

 

 

「ヒナタさん、あの時見た仮面の人というのは、

 

 

 

ヒナタさんですよね。」

 

 

 

 

 

………嘘だろ……………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これで彼のこの存在に、コイツら全員………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気づいてしまった。

 

 




今回の話はちょい長くしてみました。


リグの魔神?



それは次章出す予定です。






次回






『俺は既に、《究極》を超えている』


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俺は既に、《究極》を超えている

恐るべき激情態ディケイドがまた、
彼女達の前に立ち塞がります。

ディケイドの激情態といい、
コンプリートフォームといい、


もう、ディケイド強すぎ!!








 

…………バキッ、

 

 

 

 

 

 

 

 

………メキリッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……つまらない…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………まるで手応えがないくらいに、弱すぎる。

 

 

どこかに現れないものかなあ…………

 

 

 

俺を倒す……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………【強者】に!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼はこの世界であらゆるものを、

 

破壊してきた。

 

 

 

 

 

己の旅を、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………終わらせる為に……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全ての破壊者として…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺が………破壊してやる!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー数ヶ月前ー

 

 

 

 

 

「日向君。僕の為に守ってくれる?」

 

 

 

 

 

 

俺はアイツとそう約束していた。

その為に自らが強くなり、俺達を阻む奴らを破壊し、

 

 

 

そして

 

 

 

 

 

お前らと出会った。出会い方は最悪なんだが、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒く焼け爛れた公園、路上から流れ出る鮮血……

 

 

 

そして、リグの前に立ち塞がる最悪の敵………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『我はメシアなり!!

 

 

ッハーハッハハハハ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺達を遮る絶対なる兵器…アレはどうにも出来ない。

 

 

 

アレこそ悪魔だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……な……くん………ひなた……」

 

 

 

何だ、俺の……名前?日向………?

 

 

 

「……日向君!!」

 

 

 

 

 

 

「…何だ、俺を呼ぶなんて珍しいこともあるんだな。」

 

 

 

「えー、ひっどーい!!日菜ちゃんショック受けたー!!」

 

 

 

 

 

相変わらず、日菜はこの時でも余裕な顔しやがって……

 

 

 

 

 

 

待てよ……?

 

俺は何でコイツらを………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

破壊出来ない?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「日菜ちゃん!日向ー!!」

 

 

 

彩?

何でアイツがここにまで来てるんだ………?

 

 

 

 

 

「彩ちゃん聞いてよ!

カイ君ってば私と初めて喋ったみたいな言い方されたよ!?

 

酷いと思わない?」

 

 

 

「そうだね、日菜ちゃん。女の子をいじめたらダメだよ、日向。」

 

 

 

 

「…………お前ら三人も出て来いよ。コソコソ何かされると気分が悪い。」

 

 

 

 

 

 

「やっぱり、貴方は私達に気付いていたのね。日向。」

 

 

 

「私達から溢れる何かが、ヒナタさんに語りかけたのでしょうか?」

 

 

 

 

「すみません、なんか盗み聞きしてるみたいで……あでも、それで笑ったりはしませんので、安心して欲しいです。」

 

 

 

 

千聖、イヴ、麻弥が続々と姿を現した、

 

全く、何をしてるんだか………。

しかし、イヴがすごく痛いところを突いてくる。

 

 

 

 

 

「ヒナタさん……初めて私を助けてくれたのも、あの場所でブシドーに外れた武士も、

 

 

 

 

 

 

ヒナタさんですよね……?」

 

 

 

 

 

イヴが俺に詰め寄って心に語りかけてく。

 

 

 

「その前に……聞きたいことがある、彩………」

 

 

あの無愛想で無口な日向が、彩ちゃんに聞きたいこと?

 

 

でも、私達が想像していたものとは、遠くかけ離れていた。

 

 

 

 

 

 

ガッ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「!!!!?」」」

 

 

 

 

 

 

「や、やめてよ、日向。苦しいよ。」

 

 

 

「ちょっとカイ君!何してるの!?

彩ちゃん何かしたの!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼は彩を掴み取り、そのまま締め上げた。

更には隠し持っていたであろうナイフを、

腹わたに押し当てていた。

初めは矢張りそういうものかも思ったが、

 

 

 

 

今回も彼の様子が普通ではない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「最低だな…お前………」

 

 

「何を言ってるの!あの時のといいさっきといい、

貴方どうしちゃったのよ!!」

 

 

「そうです!何もしてないアヤさんを傷つけるのは、

 

ブシドーに反します!!!」

 

 

 

千聖とイヴは彼の行動を嫌っているが、

 

 

 

 

 

 

 

 

ここから、本当の消滅が……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………始まる…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「コイツは、お前らが知ってる彩なんかじゃない……。

その目的は恐らく、俺の完全破壊とお前らの口封じだな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜pastel*pallets side〜

 

 

 

 

彩ちゃんじゃ……ない?

 

 

 

いくら日向でも、冗談が過ぎるわ。

 

 

 

 

 

でも、彼の言う通り、彩ちゃんのあの変貌ぶりはその事実を叩きつけられた感覚がしてならない。

 

 

 

「やっぱり気づいていたか、カス。目障りだから消えてくれないかな?」

 

 

 

「同じ事を二度も言わせるなよ……?俺達をこんな風にしやがって……挙げ句の果てにコイツらをも利用するなんざ…俺より他にはいないと思っていたんだが、まさかまだ生きてるなんてな……」

 

 

 

 

 

二人とも何かを知っているような言い方をしてるけど、会ったことなんてあるのかしら……

それにしても、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………嘘つき。」

 

 

「ヒナさん……大丈夫です、きっとレンさんが助けてくれます……」

 

 

 

「その肝心のお兄ちゃんもリグちーもいない。どうしたらいいか、分からないよ……」

 

 

 

 

「日菜さん、何かあったら…日向さんが助けてくれます!信じましょう!」

 

 

 

こんなに悲観する日菜は誰も見たことも無いだろう。

 

 

 

「だったらお前らの大切なものを壊してやる!!死ね!!」

 

 

 

そう言った途端にニセモノは、日菜とイヴに急接近して来た。

 

 

 

 

 

 

「……ッチィ!!

 

 

『KAMEN RIDE KABUTO』

 

 

『ATTACK RIDE CLOCK UP』

 

 

間に合え!!」

 

 

 

 

 

 

「ヒナさん、ごめんなさい!!」

 

 

「…あ、イヴちゃん!!」

 

 

 

彼女はこれ以上被害を出さない為にも、日菜を突き放した。

三人は彼女のとる行動を、察知してしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……みなさん………すみ…ませ………ん……。」

 

 

 

 

イヴはかの者の攻撃をマトモに受けて、そのまま意識が沈んでいった。

 

 

 

 

その時、彼女達の一つの疑問が確信へと変わっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼はまた激情に包まれていた。

 

 

 

 

『KAMEN RIDE DECADE』

 

 

 

 

 

妙に頭に響く音………まさか!!

 

 

 

 

 

「日向!やめなさい!!!そのカードを使ってはダメ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺は、全てを破壊する……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

まただ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また始まってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

あの恐ろしい悪魔のような圧力。

 

 

 

 

私達が立っていられるのもやっとなくらい……。

 

 

 

怖い…だれか……助けて……。

 

 

 

そこによく知る彼が入り込んで来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前ら!何やってるんだ、早く立て!!」

 

 

 

光が当たってよく見えないけど、この姿にこの声…

 

 

 

 

 

 

 

 

「来るの遅いよぅ!!!お兄ちゃんのバカバカバカ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……、悪いな、日菜。後でお前の欲しい物を考えてくれ、何も出来なかった俺の責任だ。」

 

 

 

 

 

日菜ちゃんのお兄さん、彼がそうなのね。

 

 

「えへへへ〜、お兄ちゃんだーいすき!!」

 

 

 

あんな風に日菜ちゃんが懐くのは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「怪我はないな…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

姿は日向と違えど、それでもかなり異質な者である、

 

 

 

蓮……ただ一人だった。

 

 

 

 

 

「お前、何故そいつの居場所を知っている!!?」

 

 

 

 

「あんな分かりやすい脅し、まるで止めに来てくれと言わんばかりのセリフだぜ……。それと、」

 

 

彼は付け加えてこう言った。

鋭く重く冷たい感覚を、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これ以上、俺の仲間が傷付いた姿を見たくないんだよ、あの時みたくさ、俺たち五人で音楽に精通していた頃を、お前は忘れちゃいないだろ………?」

 

「!!やめて、私はそんなもんは捨てたんだよ!?」

 

蓮はまた意味深な言葉をかけていた、しかも五人で音楽に精通していた…てことは、蓮もバンドを……?

 

 

 

 

 

「そうやって、忘れようとしているってことは、まだ記憶の何処かでそれが眠っているんだよ……由梨……。」

 

 

「ヤメテ、私はそんなことを聞きたくない!!」

 

 

 

彩に代わって由梨は蓮が口にした言葉を、次々に否定してくる。そこで蓮がとてつもないことを言い出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だったら、気の済むまで………記憶を戻せるまで、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺をひたすらに殴り飛ばせ……!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮は抵抗も何もせずに目を瞑って、立ったままになっていた。

 

 

 

 

 

「……………だったらあたしの為のメンバーになりなよ。」

 

 

 

 

蓮は少し驚いた様子で彼女に近づいていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……由梨…思い出した。

あの時、俺を探してくれてたのも、

由梨だって言いたいのか?」

 

 

 

 

 

 

 

「そう……だよ。」

 

 

 

 

 

 

彼女たちは蓮のとった行動で、元に戻った由梨が不思議に思いつつも、あることを聞くのだ。

 

 

 

 

「ね、ねえお兄ちゃん、さっき音楽がどうとか言ってたけど、お兄ちゃんって…」

 

 

しかしそれに対して彼は、

 

 

 

 

「そのことは決して口を出すな……お前らが後悔するからな

 

 

 

 

………………オレも…………アイツらも……。」

 

 

 

最後は何を言っていたのかよく分からなかったけど、蓮が彼女を止めてくれたおかげで、日向も元に…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……蓮…余計なことをするな…………邪魔をするならお前も……」

 

 

 

戻ってなかった、それどころか余計に悪化している気がする、そんな時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………ヒドイです……あんまりです!!」

 

 

 

「イヴちゃん?」

 

 

 

 

「………だったらどうした………?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私が、ヒナタさんを取り戻してみせます。」

 

 

 

彼女は懐にしまっていた刀を、その刃を彼に向けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……やってみろ…。」

 

 

 

 

 

「……ッ、いきます!!」

 

 

 

蓮は日菜達を離して、イヴはそのまま彼の肩から胸にかけたディケイドラインに沿って斬ってゆく。

 

 

 

 

 

(……イヴちゃん……ホントに日向を止めるの?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アゥウッ……」

 

 

 

 

彼も斬られるだけではなく、パンチで対抗してきた。

今度は日向が彼女に、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……覚悟しろ…………」

 

 

 

 

 

 

 

刃を向けられたその時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……!!

 

 

 

 

 

はァァァァアアアア!!!」

 

 

彼女は彼から放たれる圧力にも屈せずに、刀を彼のベルトに突き立てた…………。

 

 

 

 

 

 

 

「ヤァア!!」

 

 

それを彼は

 

 

 

 

「……ウゥ…ア……」

 

避けたり反撃もせず、そのまま受けた。

彼のベルトは見事に大破し、変身が解かれ倒れ込んだ。

 

 

 

 

 

「日向くん(さん)!!!」

 

 

 

何故だ……俺はどうして

 

 

 

彩?そうか蓮のやつ……

 

 

 

 

 

だからあいつら、俺のところに駆け寄るんだな。

 

 

「イヴ……強く…………なった…な………。」

 

 

「ヒナタさん!そのカードを私にください!!」

 

 

 

 

「ああ、俺の代わりに…こいつらの記憶を……紡いでやってくれ……俺は戦うことでしか、それに立ち向かう事が出来なかった……。」

 

 

「ヒナタさん!!私達のためにもう一度立ち上がってください!!1人だけサヨナラなんて嫌です!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「最期に、俺を止めてくれたのが、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『お前』で、良かった……………………。」

 

 

 

 

 

 

イヴは日向から20枚以上のカードを手に取り、それを見届けた日向は…………静かに目を瞑り、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………静かに息を引き取った……。

 

 

 

 

 

「イヤアアアアアアアアアア!!!」

 

 

 

彼女は泣き叫んだ、彼のそばに寄り添って、

 

 

彼女たちもイヴの涙を見て悲しさと辛さが、同時に一気にのしかかってきた。

 

 

 

当然だ、共に過してきた仲間がいなくなったんだから。

 

 

 

だが……どういう訳か、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺には涙が少しも流れてこなかった。

 

 

 

 

 

 

それはアイツが俺たちを残して、逝くわけが無いからだ。

 

 

だが現に彼の姿はどこにも無い。つまりココは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『日向の居ない世界』の中に、飛ばされていた。

 

 

 

 

 

ココに俺たちは居る……リグだって生きている。だが、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日向だけは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アイツだけがこの世界から、

幽霊のように存在が失われたのだ………。

 

〜to be a connected〜




さてさてどうでしたかな?

ただの女子学生が激情態の日向ディケイドを倒したんですよ?凄くないですか?早くリグを出せ?



前にも言いました通り、次章で出す予定です、あくまでこの章のメインは日向ですからね。気長に待っていただけると幸いです。



次回


『彼の居ない世界』


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彼の居ない世界

ついに、日向を殺してしまったイヴ、彼なしでは生きられないくらいに追い込まれている。そんな中に光はあるのだろうか。果たして、日向を取り戻す方法は……あるだろうか。


俺はイヴ達を俺の料亭に上がらせて暫くは経っていた。

 

だが、イヴの様子は全く晴れる気配がない。それも無理は無いと思う。

 

 

 

 

 

「お兄ちゃん、お兄ちゃんって、バンドしてたの?」

 

 

 

 

 

 

 

「……いきなり何を言い出す。」

 

 

正直あれを思い返したくないんだよな、

アイツが俺達と音を追求していた事に、

間違いでは無いんだが…………。

 

 

 

 

 

その肝心のバンドのメンバーがいない。

 

 

(絵梨香……)

 

(日向…奈月…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(リグ……………………)

 

 

 

 

 

あいつら今どうなっているのか全く分からない。

あの日以来、連絡もない。

 

 

 

彼は1枚の写真を見つめだした。

 

 

 

「お兄ちゃん、その写真……カイ君を撮ったやつだよね、どうしてカイ君の部分だけが霞んでるの?」

 

 

 

「!!」

 

 

 

 

コレは、そうか…………分かったぞ!!

アイツを救う方法が!!

 

 

 

「アイツの記憶を、俺達が繋げばいいんだ!!」

 

 

 

 

 

 

 

「!もう、急に驚かさないでよ……」

 

 

「斎藤さん、一体何がわかったんですか?」

 

 

 

そうだ、ココで踏みとどまったらいけないんだ。

 

それに向かう場所なんて決まってる……。

 

 

 

「アイツのこと、助けたいって本気で思ってるか?」

 

 

 

「当たり前じゃない。パスパレと日向は1つなのよ?」

 

その答えが聞けて何よりだ。

俺は千聖たちを準備させた。

 

 

「俺の行く場所に付き合ってくれないかな……?」

 

 

 

 

 

「うん!!カイ君を助けるなら、アタシ達頑張るね!!」

 

 

「そうだね。日向君の居場所、アタシ達が作ろう?」

 

 

「はい!ジブン、日向さんともっと学びたいです!!」

 

 

 

(お前ら……)

 

 

だが彼女だけは少し違っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ダメです、私にはヒナタさんに会う資格なんて……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イヴ……何故だ、なぜ怖がる。

もう一度アイツと会えるんだぞ?

それを資格が無いだとか……

 

 

「…………で…のか」

 

 

 

 

 

「蓮君?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前はそれでいいのかよ…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

皆して身を見開いてる、呆然となっている。

 

 

 

「お前はアイツの幼馴染だよな?お前が苦しんでた時にも、いつもアイツがいてくれたんだろ。だったら尚更、お前がアイツの苦しみを見て見ぬ振りをしてどうするんだよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここまで顔の引き攣った蓮を、

誰も見たことがないだろう。

 

 

 

 

 

 

しかし彼が彼女を救ったお陰で、

 

 

 

 

「……私も…ヒナタさんと過ごした記憶を……

 

 

 

……忘れたくないです!!」

 

 

 

 

 

彼が死に、自分が居ない世界から、

それを蹴破ろうとする光が、ある場所へと繋げていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ココは…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺達が初めて出会った場所だ。」

 

 

 

 

「ええ!!?」

 

 

 

驚いたわ、あの日向が蓮とここで出会っていたなんて…

 

 

彼は1枚の写真を太陽に写当てた。

 

 

「日向……聞こえるか?いまお前の帰りを待っている奴らがいる。お前もホントは、パスパレの奴らともう一度直したかったんだよな?でもお前は破壊者、立場が違い過ぎる。」

 

 

「アタシ達が困っていた時には、

いつも貴方がそばに居てくれたわよね……」

 

 

 

「日向君が、パスパレに来た時は嬉しかったよ?だって大切な人に来てもらえるのは、嬉しくて当然だもん。」

 

 

「ジブン、日向さんと初めて話したこと、今でもはっきり覚えてますよ。外見は無愛想なのですけど、ホントはジブン達と同じ思いをして欲しくないからなんですよね?」

 

 

 

 

「カイ君ってさ、アタシ達の友達だからさ、忘れたくないって言うか、忘れられないんだよ。」

 

 

 

 

 

 

(イヴ、覚悟を決めろ。)

 

 

 

 

 

「私、ヒナタさんにずっと支えられてきました。感謝しても足りないくらいです!いつも私を守ってくれて……今度はヒナタさんを守れるようになりたいんです。

 

 

 

ですからもう一度、物語を進めましょう!!!」

 

 

 

 

 

そう言うと、道路の奥から下半身だけの何かが、コチラに近づいている。様々な懐かしい記憶の映像が突き抜けていく度に、

 

 

 

手……

 

 

 

肩……

 

 

 

首……

 

 

徐々に実態を取り戻していき、

最終的には最後の1枚の記憶を通過した時、

残りの1部である頭が実態を現した。

 

 

 

 

 

 

 

そして、彼女達の前に、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「蓮…久しぶりだな。」

 

 

 

 

 

 

Pastel*Palletsの彼女達の前に、絶望がやってきた。

 

 

 

 

〜to be a connected〜




今回かなり短めで日向君も出ませんでした。まあそれもいいと思います。彼女達が記憶を紡いでいったことで、彼は再びこの世界に戻ってきた。戻ってきた彼は、親友の蓮と由梨と一緒に暴れまくります。
果たして蓮達の前に現れた彼の正体は!



次回


「弱者の嫉妬は彼の怒りを呼ぶ」


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弱者の嫉妬は彼の怒りを呼ぶ

今度は日向を除く主人公に大波乱が起きます。描写が酷くなるので、嫌な人はブラウザバックをオススメします。


 

 

 

 

 

「!!!!」

 

 

 

 

 

「蓮、いつまでもそこに居ないでこっちに来い。」

 

 

 

アイツはああ言ってはいるが、俺にはそれすらも嘘のように感じていた。けど、アイツは実際に俺達を利用している。

 

 

 

あの見下げるような目つき……俺の身体が震えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「蓮くん?どうしたの?」

 

 

「!!!!!」

 

 

終わった……コレで俺以外と関わってたことが、アイツに知れ渡った。アイツだけじゃなかった。

 

 

 

 

あのクソ親父にも気づかれていた。しかも厄介な事がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

あのクソ親父はまだ生きている事だな。それが俺にとって1番邪魔なのだ。

 

 

 

 

 

「姉さん、悪いが日菜を帰らせるから、迎えてやってくれ。」

 

 

 

『ちょっと蓮!?そっちで何があったの!

お姉ちゃんにも…………』

 

 

 

(ツーー……)

 

 

「日菜……お前は先に家に帰るんだ。

 

早く!!」

 

 

 

 

「……そろそろ家に戻りなさい。いつまでもそいつらの世話を焼かせるな。」

 

 

 

「…………そう言って、いつも俺に手をかけて……こんな身体にさせたお前が…………!お前が今更何を……!!」

 

 

「…………リグ……てめぇもだ!」

 

 

 

すると、ホントにフミヤさんがやって来ました。フミヤさんは極度の人見知りで怖がりだと

ヒナタさんから聞きましたが……

 

 

 

 

 

 

 

「……蓮くん、日向君も……可笑しくなっちゃったよ……。」

 

 

 

 

(リグ……お前がどれだけ苦しい思いをしてるのか、

 

俺は知ってる。オレ達は同じ境遇で育ったからな……)

 

 

 

「ああ、アイツを……日向を取り返すためにも……

 

 

 

愛斗、お前はこの場で消す!!!」

 

 

 

 

「……てめぇらの友情……ホントに…イライラするね。

それにAfter grow、だっけか?あいつらが余計なことをしたせいで、リグも元に戻っちゃったし、奈月の邪魔がなければ俺はお前らをどん底に突き落とせたのにさ!!どいつもこいつも、どこまで俺の邪魔をするんだよ!あぁああ!!?」

 

 

 

…………私達が聞いててもあっちに肩入れする人は誰も居ないようね。それはそれで安心したわ。

 

 

それにしても、蓮にしても、日向にしても、リグにしても、

 

 

 

 

あの三人……詳しく聞いた方が良さそうね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この人が、皆さんを追い詰めてる人……正直私は我慢が出来ません…………

 

 

 

「イヴさん、気持ちは分かりますけど、ここは大人しく下がりましょう。」

 

 

 

「そうはさせるか」

 

 

 

 

んもう、ほんっとに……ルンッてしない……寧ろお兄ちゃんのあの時みたいにプンプンだよ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それぞれの私情を挟んでいると、

 

 

 

 

 

「!!!」

 

 

 

それは俺にとって、見るに堪えないものだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……レ…………ン…」

 

 

 

 

 

……姉さんだった。

 

姉さんはきっと俺が心配で来たんだろ。けどそれが裏目となった……本格的に……まずい……体が………………モタナイ……

 

 

 

「蓮さん、リグさん!」

 

 

フッ……どうやら全てに見放された訳では無いな……。

 

 

奈月の奴が、助けに来てくれた。

 

 

 

 

 

「二人共、僕と一緒に、コイツを追放しましょう。」

 

 

 

「当たり前だ!」

 

「僕らがいれば、何とかなるよ!!」

 

 

 

そう

オレたちは人間じゃなくても、

絆は誰にも断ち切ることは不可能だ!!

 

 

 

 

 

「「change!!!」」

 

 

「変身!」

 

 

【KAMEN RIDE DIEND】

 

こうして、愛斗の前に四人の戦士が立ちはだかる。

 

 

 

 

 

 

 

 

『蓮!私を忘れてるんじゃない?』

 

 

三人揃って、そういやそんな奴いたな、みたいな顔をして

メチャクチャ絞められたのは、また違う話し……

 

 

 

 

 

「おい由梨!!てめえ図ったな!!あれだけのことをしてきたってのに………ざけんじゃねぇぞ!!!」

 

 

 

 

 

「私は蓮の存在をRoseliaの皆に、改めて知らせようとアンタを利用していただけ。残念ね。」

 

 

 

 

これで形成逆転………誰もが思った。

 

 

 

「!!」

 

 

 

 

 

なぜか…どういうわけか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

変身が解かれていた。

 

 

 

 

 

 

「今の俺なら、出来ないことなんてない!!俺が最強だ!!!悪の手前らは大人しく消えろ!!」

 

 

 

 

 

 

 

愛斗が蓮を殴り掛かった……その拳が当たる寸前に……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!!!??」

 

 

二人は、異様な姿を見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!て、……手がアアああああアアああああ!!!!!」

 

 

 

 

 

彼女は気づいていないが、愛斗の手首が真逆に捻られていた。

 

 

 

 

 

 

「まさか…………」

 

 

(この圧倒的な圧力…………クソっ!!)

 

 

 

 

 

「……………………」

 

 

リグの額が黒く染まり、表情も羽丘で起きたアレと同じだった。

 

 

ドキャンッ!!!!

 

 

「!!!!!」

 

 

リグ(?)は、愛斗をとても力強く殴ったように、遠く吹き飛んだ。凄まじい轟音と共に…………

 

 

 

 

 

この時のアイツはそう長くはない。だがそれが本当だとすると、

 

 

 

「……参ったな…………これじゃあ……」

 

 

 

 

 

 

 

今のアイツは1部が『魔神』となっただけだ。

 

 

 

だが、俺達が止めなきゃアイツは、どこまでも壊し続ける。

 

 

愛斗は倒れ、リグは魔神の力を使い、愛斗を殴り飛ばした。

だが愛斗は恐らく生きてる。

 

 

 

より面倒になってきた。

 

 

 

 

 

つまり、ココで愛斗を消さなきゃ、アイツは収まらない。

ココで放っておいてもあまり得ではないんだが、

 

 

 

 

 

「蓮!!助けてくれ!!友達のお願いは引き受けてくれるよな!お礼だってきっちりする!頼む、助けてくれ!!!!」

 

 

 

俺だって元人間だ。助けを無化にはできるはずがない。

 

 

 

「愛斗、立て。」

 

 

 

「おぉお!!心の友よ!!」

 

 

 

どうせ俺は殺されるんだ。長くは続かない物語を綴るくらいなら、俺は途中退場させられた方がいい。日菜にはどう言い訳しようかな。

 

 

俺は誰に殺されても道ずれに出来るよう、破魔の槍の展開に取り掛かり、俺は今、諸刃の剣状態になった。その状態で愛斗との再会を違うため抱き合った。

 

 

奴は彼女達の意図の裏をついて、

彼女達の期待を完璧に踏みにじってきた。

 

 

 

 

 

「!!!」

 

 

 

「何を勘違いしてんだよ、馬鹿が……お前なんかに救われるくらいなら、俺は死んだ方がマシだな!」

 

 

お前ら、よく覚えておけ。

 

 

俺達のような『元人間』は、『人間』のせいで、利用されるために存在に変えられる事をな……だから俺はああいった奴らが居ると思うだけで、虫唾が走る。

 

 

 

 

 

 

「じゃあな……俺が居なくとも、何とか立ち回ってくれ…」

 

 

蓮は吹き飛んだ身体の一部を座標を登録し、悪しき友の腕の中で息絶えた。

 

 

 

 

 

「…!!

 

 

 

お兄ちゃん………冗談だよね?」

 

 

 

 

 

「日菜ちゃん…」

 

 

 

 

 

 

 

 

「私達を守ってくれるんだよね…?何があっても、助けに来てくれるんだよね!日向君……あたしさ、日向君ともう一度会いたい!!会いたいよぅ…………!!」

 

 

 

 

 

「日菜ちゃん、心配しなくてもこの僕が、日菜ちゃんを守ってあげるね?大好きだよ……ヒナちゃん?」

 

 

 

 

「……いや……止めてよぅ…」

 

 

このままじゃ、日菜ちゃんが…………

アタシ達が助けなくちゃ…といいたいところだけど、恐怖が強く出過ぎて、体が言う事を聞いてくれない。

 

 

 

(ここまで来て……こんなことって……お願い!日向君!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(助けて下さい!!!!)

 

 

 

 

 

 

 

ガダンッ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突き付けられたナイフが、日菜ちゃんの心臓を貫いた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『全………反撃(フル………カウンター)!!!!』

 

 

 

!!?

 

 

 

 

「!!ああああ!!腕があああああ!!?」

 

 

「リグちー!!?」

 

 

 

 

「はぁ………はぁ……間に合ったみたいだね……。」

 

 

羽丘で見せたあの時のリグではなく、心優しいリグだった。

 

 

 

「てめぇ!!反則だぞ!!フルカウンターなんて使いやがって!!!」

 

 

 

「……リグさん……俺もあの二人の準備は出来てます!」

 

 

「うん、いこう…………蓮君……

 

 

 

 

日向君……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「てめぇ……さっきはよくも俺の日菜に手ぇ出したな…おい?」

 

 

 

 

 

「!!!!!」

 

 

 

 

 

時間が進むにつれ、徐々に実態を取り戻していき、

 

 

 

完全に元に戻った彼が…………

 

 

「…ヒナタ…………さん……」

 

 

私達の前に………………蓮と一緒に…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………ただいま…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……彼がいた……。

 

 

 

 

 

 

〜to be a connected〜

 

 

 




さ、数話抜けていた彼が漸く戻って参りました!!

次回辺り次章に移行しようと思います。


評価、コメントよろしくです!




次回




『世界の救済者』


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世界の救済者

第三章最終回です。
突然光を差し込んだ少年の正体が明らかになる。


蓮「なぁ、俺はここまで存在が薄かったか?」


彩「そ、そそそそんなことないよ〜!アハハ……」


蓮「そうか、(アイツは一体、どうしてるのかな)」




彩「ふぅ、(斎藤君が鈍くて良かったぁ……)」




蓮「…………(何か馬鹿にされたような気分だな…)」





 

 

 

 

 

 

イヴ「ヒナタさん…ホントにヒナタさんですか……?」

 

 

 

 

日向「ああ、日菜も心配かけて悪かったな……」

 

 

 

蓮「日向…早速水を指すようで悪いが……」

 

 

 

 

 

 

由梨は日菜達を守ってもらい、コレで恐れられていた四天王の勢揃いとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

(……殺るなら…………ここしかチャンスはない!!)

 

 

 

 

 

 

 

日向・奈月「変身!【KAMEN RIDE DIEND・DECADE】」

 

 

リグ・蓮「change!!!」

 

 

 

 

 

この世界において強豪にまで上り詰めた、最強格の四人が…………向こうでビクビク震えてる愛斗の前に立ち塞がった。

 

 

 

 

 

 

「ヒィっ!!わ、悪かった!!助けてくれ!なんでもする!!」

 

 

 

 

日向「お前は仲間を利用し、」

 

 

 

蓮「俺の日菜にまで手ぇ出した……死ぬ覚悟は出来ているんだろうなぁ!!」

 

 

蓮は日菜を苦しめたことに、日向は大切なものを踏み躙ったアイツに、奈月はたった一人の理解者を死に追いやってそれを嘲笑うアイツを、リグはこれ以上傷つけたくなかった人が何から何まで滅茶苦茶にされる事に耐えきれなくて…

 

 

 

 

 

 

 

 

あの男は、彼等にしかないものを壊したのだ。

 

 

 

 

 

 

 

蓮「行くぞ!!」

 

 

蓮のGOサインで一斉に四方へと散った。

 

 

 

 

【KAMEN RIDE RYUGA KAIXA SAGA】

 

 

奈月「コレでもくらいたまえ。」

 

 

ただでさえ四人を相手は苦労を強いられるのに、戦力が増えたら一溜りもない。

 

 

 

 

 

 

 

リグ「……だから君みたいなのが気に入らない……」

 

 

 

「たす、助けて下さい!お願いします!」

 

 

 

 

 

蓮「……お前は俺に喧嘩をふっかけてきた。それはどうだっていい………だけどお前はそれをいい事に、日菜にまで手ぇ出した…………それが今一番機嫌を悪くさせたんだよ。俺に喧嘩売って、日菜に辛い思いをさせて…………生きて帰れると思うな…?」

 

 

「ひ、ヒィぃぃぃぃ!!」

 

面白いくらい彼等に怯えてる。

となると後は、

 

 

 

 

 

 

 

日向「……お前は、俺たちにしかないものを平気で踏み入り、グチャグチャに荒らして壊し尽くした!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日向「お前が消える理由は、それで十分だ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【FINAL ATTACK RIDE DE DE DE DECADE】

 

 

 

 

 

 

やっぱり、……ヒナタさんは私達のパスパレが……

大好きんですね……私、嬉しいです!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日向「デェェイイアアアアアア!!!!!」

 

 

 

 

この一撃が見事に相手の神経を粉砕した。

 

 

 

長くて一瞬の戦いは、終わった。

 

 

 

 

終わったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

由梨「蓮、日向君…やったね。」

 

 

 

 

 

 

蓮・日向「ああ、そうだな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後日……愛斗は原因不明の謎の死を遂げた。

無論、俺達がやったなんて、自分が言うようなほどバカではない。

 

 

 

 

 

 

俺は、千聖たちを誘い、俺たち4人含めたパーティを開催した。

 

 

 

 

 

彩「イヤー、四人ともすごく良かった。まるでヒーローショーを見てる気分だよ!」

 

 

 

日向「………………それならそう思ってくれて構わない。」

 

 

 

 

 

日向は誘いを受けてもなお、外を向いて話を聞かない。

 

蓮「日向……おまえまだ気がかりな事が……」

 

 

 

 

 

日向「………………そういう訳では無い。」

 

 

 

 

 

千聖「あら、二人共?そんな外を寂しそうに眺めていないで、今は楽しみましょ?」

 

 

 

 

 

奈月「兄さん、彼女達を待たせちゃ良くないよ、この人そう言ったのに……あだだだだだだたぁああ!!?」

 

 

千聖「……余計なことを言わないで頂戴?」ギロッ

 

 

 

 

 

 

奈月「……おぉコワ……」

 

 

こいつ、こんな顔もするのだな。

 

 

 

「…フッ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自然と微笑みが出ていた。何故?あの時笑顔を奪われたのに…………

 

 

 

 

 

何故俺は…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

笑っているんだ……?

 

 

 

 

笑顔がこんなにも美しいなんて……!!

 

 

 

 

 

 

紗夜「蓮?貴方、急に涙を見せるなんて珍しいわね。」

 

 

 

 

 

 

 

?俺が……なんの為に泣いてる。

 

 

 

 

 

紗夜「蓮、貴方…まだ演奏はできるのよね?ココで私達に聞かしてほしいわ。」

 

 

 

 

 

 

 

蓮「……そういう姉さんだってコイツを聴きたいんだろ?」

 

 

 

 

その先の視線には、

 

 

 

 

あの交響曲でも用いられる、ヴァイオリンのひとつだ。

 

 

 

 

 

 

 

日菜「へぇ、お兄ちゃん…音楽出来るの?聴きたい聴きたい!」

 

 

 

蓮「…俺のチェロ……そんなにキレイなものでもないんだが…」

 

 

リサ「そう言えば、リグも日向も奈月も楽器弾けるんだよね。あたしも聴かせてよ〜☆」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで、

 

 

 

奈月はトロンボーン、

 

 

リグはフルート、

 

 

蓮はチェロ、

 

 

 

 

 

俺はコントラバス…

 

 

指揮は、由梨に任しておけばいいか…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『不滅の音を聴け……交響曲の真髄…!』

 

 

 

 

 

 

〜to be a connected〜




さあ漸日向がこの世界に帰ってきました!!そしてそこからの大暴れ!!これがたまらなくて、そこに痺れる憧れるぅ↑↑



…………はい、すいませんでした。



3章もコレで終わりです、次はいよいよリグがメインに活躍します。

きっとバランス崩壊レベルなんでしょうねぇ。




次回




第四章『解放せし破壊の力』



『僕は誰なの?』


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解放せし破壊の力
僕は誰なの?


タイトル通り、誰かが辛い思いをします。

エピソード蓮の最後に彼と激突したあとの話から始まります。



蓮「リグ……お前も」



蘭「あんた、リグを知ってるの?」





蓮「………………誰かな…?」


蘭「………美竹蘭……アンタはリグの友達?」




蓮「…………お前らからしたらそうかもな……」フゥッ


蘭「!あっ、ちょっ!!」





……………………………………

 

 

 

 

 

 

ここは何処だ?どうして僕はここに居るんだ?

 

 

 

 

 

僕は確か、蓮くんを傷つけて…………

 

 

 

 

 

 

 

 

ダメだ、どうやっても思い出せない。

 

 

 

 

 

ジュンがこの時動いてくれたらいいのだけど、

 

そう甘くはない…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「……で、」

 

 

 

 

 

リグ「皆して、どうして視線を僕から外さないのかな……?」

 

 

 

 

 

モカ「だってー、ふみやん逃げるじゃん?モカちゃんは、ふみやんと話したいのにー、ショック〜……」

 

 

 

 

 

 

 

リグ「…………………………」

 

 

 

 

 

 

巴「……なあ、皆……アタシ達が見たあの事件って、ホントにあのジュンってのがやったように見えたか?」

 

 

 

ひまり「…そう言えば、あの悪そうなジュンの目付きじゃなくて、ホントに辛そうだった。」

 

 

つぐみ「じゃ、じゃああの時の事件の犯人って…!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……俺達三人が咎人として、

仕立て上げる為のでっち上げ……オレ達は、その罠にあえて引っかかってやったんだ。」

 

 

 

 

 

Aftergrow「日向(さん)!!!」

 

 

 

日向「……リグ…そうか……矢張り、お前は狙われ続けているんだな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

日向は何を言いたいのだろう。狙われ続けてる?

 

 

蘭「……その話…もっと聞かせて。」

 

 

 

 

 

日向「……とはいえ、まずはあの時の騒動の誤解をどうにかしないことには、勝ち目は無い。」

 

 

 

 

 

俺は勢いよく背後を振り向きザマに、

 

 

 

ナイフを五本飛ばし、壁に誰かのブレザーの五箇所に見事綺麗に留まった。

 

 

 

 

 

 

 

モカ「おー、スゴいスゴーイ」パチパチ

 

 

 

蘭「す、スゴい……じゃなくて!!」

 

日向「……?確か、あなたは、蓮と一緒に居た……」

 

 

 

 

 

 

リサ「ちょっとぉ!日向くん?女の子を磔にするのはどうなの?いくら何でも趣味悪いよ!」

 

 

 

日向「……済まない……後ろから何かいたんでな、つい防衛本能が働いたみたいだ。」

 

 

 

 

リサ「……ひーなーたー?ちゃんと顔を合わせなさい!」

 

 

 

 

日向「…………?」

 

 

 

 

 

 

 

日菜「あれー?海堂君じゃん、リグちーは居る?」

 

 

日向「……!!!!」

 

 

 

 

まずい、リサさんに夢中でリグを思いきり忘れていた!

 

 

 

 

日向「リグ!!…………!!!?」

 

 

 

 

何故だ。

 

 

 

何故、

 

 

 

日菜「リグちー?今日来てるんだよね?」

 

 

 

蘭「はい、さっきまで教室で寝ていまし………!」

 

 

 

 

クソっ!

矢張りそういう事だったか!!

 

 

日向「クソっ!!」ダッ

 

 

リサ「あ、ちょっと日向君!?」

 

 

 

日向「これだけは言っておく…………

放課後は商店街を絶対に通るな!!何がなんでもだ!」

 

 

 

 

そう言うと、日向は足早と走り抜けてしまった。

 

 

商店街を通るなって言っても…………誰一人も通らせないのは無理だよー………

 

 

 

 

 

 

それに…あたしも、あの真相を知りたいし、

 

 

 

 

 

「リサさん!ココに日向さんの声が聞こえたんですけど…」

 

 

 

日菜「何かね〜リグちーの話を聞いたら凄く焦って飛び出してっちゃった…。」

 

 

 

「ぇぇえ!!!?」

 

 

 

 

 

リサ「ま、麻弥〜もしかしてさ、蓮もそうなんじゃ……」

 

 

 

 

麻弥「はい、氷川さんのことはよくは知らないですけど、そういう事だと思います。」

 

 

蘭「……そうだったら…いいんですけど……」

 

 

 

 

それが嘘だと信じ、日向とリグなら大丈夫だと信じ、それを考えることをやめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それが…彼女達の後悔に変わることも知らずに…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「〜♬」

 

 

 

僕は日向君達と演奏するにあたって、課題曲を流していた。

 

 

 

 

 

 

 

「……?」

 

 

あれ……何か…あの車…見覚えがある…それに………何か

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こっちに来ている…………?

 

 

 

 

 

「!!!」

 

 

僕はひたすらに道路の脇を沿って走った。

 

 

 

しかし、ドライバーは僕のあとを追うように端に寄ってきたのだ。間違えようがない。

 

 

 

(アイツは僕を確実に!!)

 

 

 

 

そして…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…ドガシャーン!!

 

 

 

 

僕は悪意ある運転手に撥ねられ、

遠くに突き飛ばされたのだ。

 

 

それを満足したかのようにそのまま走り去って行った。

 

 

 

轢き逃げだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、僕が目を覚ました時には病院に居たらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あたしの不吉な予感は見事に的中したようだ。

 

 

リグが事故による被害を受けた。

 

 

直ぐに日向が、キズの手当をしてくれたから、

何とか一命を取り留めた。

 

私はモカ達を電話して誘ったら直ぐに向かうそうだ。

 

 

変わりに変わり果てた彼の姿を知らずに…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何とか無事に皆と合流し、リグの病室に向かおうとする前に、二人が病室から出てきたのが見えた。

 

 

 

 

 

蘭「あ、」

 

 

蓮「……………………」

 

奈月「…君らもここに行くのかい?」

 

 

モカ「…何かあったんですかー?」

 

 

 

蓮「…少なくとも今のアイツと会うのは辞めておけ。」

 

 

 

ひまり「………ど、どうしてなんですか…?」

 

 

それは…俺たちだけじゃなく、お前らの為だ。

 

 

 

 

 

 

奈月「………兎に角、後悔するから完全に治るまで「事故にあったんですよね?」…紗夜さん、あなたには伝えていなかったのによく分かったんですね。」

 

 

 

 

…………………え?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「…姉さん……こいつらの前では話すなってあれほど言っていたのに……!」

 

 

 

 

 

「リグ(ちゃん)!!!」

 

 

 

「!!」

 

 

 

 

 

 

紗夜「蓮。羽沢さん達には会わせたくないって、

何が理由なの。」

 

 

 

蓮「……………」

 

 

 

 

 

 

 

 

巴「…お前、リグなんだよな……?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「……君たち…………誰?僕ら、どこかで会ったの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

は?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今……聞き間違いかな。

 

 

 

 

 

 

 

今、誰って………いや、冷静になるんだ……

 

 

 

 

 

前にも似たようなことが起きたじゃないか……

 

 

 

 

 

 

 

つぐみ「じゃ、じゃあ…自分の名前は分かる?」

 

 

 

 

「……………名前、僕の……名前?」

 

 

 

 

この反応…あたし達を騙そうとする目じゃない。ホントに戸惑っている。

 

 

 

 

 

 

てことは!!

 

 

 

 

 

 

蘭「……じゃあ…アタシ達と今まで過ごしていたことも…

 

 

 

覚えてない?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「…………………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼は黙って頷いた……ホントに記憶が無いんだ……。

 

 

 

 

 

あれ、なんでだろ…久しぶりに喜ぶ姿を見られると思っていたのに…あの時のあたしみたいな顔をしてる…

 

 

 

 

 

 

涙って、そういう事なんだね…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界はあまりにも非情だ。自分の進みたいことを認めてもらえず、親と権利に押し潰され…そして、壊れていった人の傷を直そうとは思わない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コレが……『死ぬより辛い感覚』………か、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひまり「ら…蘭ちゃん!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とても痛かった。今までそばに居たことも、一緒に音楽に触れたことも…………

 

 

 

アタシ達と笑いあった事も…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アイツは…記憶から全部が消えたんだ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひまり「…う…うぅ……ぐずっ…リグちゃん…………」

 

 

 

 

 

 

 

巴「…ひまり…私だって辛いさ。あいつがアタシ達を忘れるわけない。でも、あれは……」

 

 

 

 

 

 

 

モカ「ホントにふみやんは、事故に巻き込まれたのかなー。」

 

 

 

蘭「モカ?」

 

 

 

 

 

モカ「何かー、まだ狙われてるのかなって…」

 

 

 

モカ「それに、ふみやんを轢いた車だって、

捕まってないんだよねー?だったら、次も狙われそうだよー。」

 

 

 

 

 

 

 

 

いつものんびりしてるモカにしては、

中々珍しくモカの頭は冴えていた。

 

 

 

 

蘭「じゃあさ、アタシ達でリグの記憶を呼び戻したらいいんじゃないかな。」

 

 

 

巴「ああ!忘れたってんなら、また思い出を作ればいい!!」

 

 

 

つぐみ「うん!あの人格だって、話せばわかってくれると思うよ。私、絶対にめげないよ!!」

 

 

 

ひまり「よーし、頑張ろう!えい、えい、おー!」

 

 

 

 

 

 

「…………………」

 

 

 

 

 

 

ひまり「ひっどーい!なんで誰も合わせてくれないの〜!?」

 

 

 

やっぱり、アタシ達はアタシ達で変わってないんだね。

それはちょっとだけ嬉しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「………………蘭………ちゃん。」

 

 

 

 

 

僕は殆どの記憶が消えていて分からないけど、

その子だけは頭に残ってて、とても気持ち悪かった。

 

リグ「……(ひょっとして…僕らは…何処かで)……!!!!」

 

 

 

そう考えた途端に、酷く頭痛に苛まれた。

 

 

 

 

 

少し落ち着いた瞬間に、意識が薄れていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕なんかが、『喜びを求めるのは間違い』なのかな…。

 

だれか……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ダレカタスケテ…………』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜to be a connected〜

 

 




はい。
エピソードリグの初っ端からこんなんですいません。

後1.2話辺りに、魔神化リグを出そうと思います。


次もAftergrow視点になります。


次回




『リグじゃない何か』


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リグじゃない何か

コンサートがあるからその練習中、リグが大怪我をして、彼女達と今まで過ごした事を忘れる。
彼女達のとる行動は。。。



彼は無事に記憶を取り戻せるか。



波乱万丈の闘いが始まろうとしている。



認めない。あたしは認めない………

 

 

 

 

 

 

 

 

そうだ、蓮とアイツなら何か、何か知ってるんじゃないか。

 

 

 

 

 

 

 

蘭「……ねえ、アンタ達に話したいことがあるの。良いかな。」

 

 

 

 

 

奈月「……蘭ちゃん…でも、」

 

 

 

蘭「……知ってる。アタシ達のことを覚えてないんだもの。でも、それならまた思い出を作ればいいって思っただけ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(本当に…それだけで終わればいいんだがな…………)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は奈月と巴達をつれて、病棟から出た後どうしようかと悩んでたところに、

 

 

 

 

「や、やめて…………下さい!」

 

 

 

 

 

 

「!!!」

 

 

 

この声……あまりに弱々しくあたたかい微笑みを照らす……

 

 

 

 

 

 

奈月「蓮…一緒に来てくれ。なんか嫌な予感がする。」

 

 

 

 

 

蓮「…ああ、この反応は放っておくのが

良くないんじゃないかな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

ひまり「ね、ねえ二人共。学校そっちじゃないよ!?」

 

 

 

 

 

 

蓮「お前ら、直ぐに羽丘に向かえ。日向がそこで待っている。」

 

 

 

奈月「今回はね、僕も譲れないんだよ。頼んだからね!」

 

 

蘭「あ、ちょっと!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

…行ってしまった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アタシ達、未だに震えが止まらないのに…

 

 

 

 

 

「…お前ら、アイツとの面会は終わったのか?」

 

 

 

 

 

つぐみ「日向……君?」

 

 

 

 

 

 

 

 

学校で、待っていたんじゃ…?

 

 

 

 

 

 

日向「お前らが今のアイツを見て心配だったからな。ようすをみにきたんだが案の定、だな…。」

 

 

 

 

 

 

 

ひまり「うぅぅぅ…!うぇええええん!!!」

 

 

 

 

 

 

ひまりは彼を見て安心したのか抑えていた感情が一気に吹き出してきた。

 

 

無理もない。事情を理解してくれる人が来てくれたから。

 

 

 

日向「……そうか…リグが……………………クソッ!!」

 

日向君…………

 

 

 

彼の表情は、影で潰れて見えないが…………

 

 

 

 

 

目元から、水を滴り落としていた。

 

 

 

 

 

 

 

ひょっとして…………日向君………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………『泣いてるの?』……

 

 

 

彼から出てきたものは、彼女達への絶望ではなく、

 

自分の友を救えなかった自分の非力さを、

 

 

 

 

ひたすらに憎んでいた。

 

 

 

巴「日向、お前のせいじゃない。おまえはリグを必死になって助けようとしていた…………だろ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

日向「………………ッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は今まで、アンタ達を誤解していたみたいだな。

 

 

 

クソっ、

お前らを必死に嫌味を放っていた

 

自分が馬鹿みたいだ…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今、とてつもないものを感じた。

 

 

場所……ソレが俺の嫌な予感を的中させた。

 

 

 

 

 

日向「…病棟……!!」

 

 

 

病院の方角から感じとれた瞬間、俺は直ぐに飛び出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(アイツが…………リグが……………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

壊される!!)

 

 

 

 

 

蘭「皆!アタシ達も行くよ!!」

 

 

 

 

日向が必死になって走る姿を見て、黙っている彼女達ではなかった。

 

 

 

だが、

それが後悔を招くことを…………

 

 

 

未だに知らない。

 

 

 

 

 

 

 

俺は向かう最中、二人に電話をかけた。

 

 

 

 

『日向、何かとんでもないものを知っちまった気がする…』

 

 

 

「…蓮!今病室に居るのか!」

 

 

 

 

『奈月も一緒だ。だが、蘭達を病室に入れたらダメだ、アイツらが逆に危険だ。』

 

 

アイツらが逆に…………危険………?

 

 

 

 

 

 

 

俺はその意味深な言葉に、悩んでいたら、リグがいる病室に着いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

日向「リグ!!!!」

 

 

 

 

 

リグの安否を知るべく、扉を思い切り開けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

日向「………!!!つぐみ…何で居るんだよ…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういや、リグって奴もこの女を呼んでいたな……そんなに必要だってのか?

 

 

 

……ったく、空気中を飛び回る蝿が…………鬱陶しいんだよ!」

 

 

 

この口調と威圧的な態度でもう誰かが特定出来た。

 

 

 

 

 

 

リグの裏人格、ジュンでは無い。

 

 

 

なぜなら、アイツは『蘭達』を嫌っているけど、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『俺達』を嫌いにはならなかったからだ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日向「……つぐみを離せ、お前一人で何が出来る。」

 

 

 

 

 

「…はっ!俺が一人のうのうと来る訳ねーだろ!

 

 

 

お前ら!あの小娘共を連れてこい!!」

 

 

 

 

 

 

 

!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

失敗した………………こんなことになるんなら、一緒に連れていけばよかった。

 

 

 

 

 

 

蓮と共に歩んで来たRoselia、

 

 

 

俺と旅を続けたPastel*Pallets、

 

 

 

 

リグと思い出を繋いだAftergrow、

 

 

 

 

奈月と笑顔を運ぶハロー!ハッピーワールド、

 

 

 

その面子が完全に拘束された状態で晒し出された。

 

 

 

 

 

 

彩「日向君!蓮君!奈月君!」

 

 

 

 

 

 

 

 

花音「奈月君、早く……逃げて………お願い!」

 

 

 

 

 

 

 

 

紗夜「蓮!お姉ちゃんのことはいいから、早く!!」

 

 

 

 

誰も引き下がらない。ここで逃げたら永遠の笑い者だ。

 

 

 

だから、今度は逃げる訳にはいかない!!

 

 

 

 

 

 

 

「へへっ、こいつらよく見たら中々のべっぴんさんじゃあねぇか!!」

 

 

 

 

「ヒヒヒ……早くお持ち帰りしたいよーだ!」

 

 

 

 

『ヒイッ…!』

 

 

日向・蓮「てめえら、あの時みたく手ぇ出して、

 

 

 

生きて返すと思うなよ。」

 

 

 

 

 

 

 

すると、背中から鋭利なものを突きつけられた。

 

 

 

 

 

 

 

「余計な事すんなよ、こいつら全員血祭りに挙げんぞ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

てめえら四人とも………俺達のサンドバッグになりやがれ!!」

 

 

 

相手陣営は大体62人辺りか、

 

 

 

それに対して俺達は四人…………ん?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

四人?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まさか!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「痛い!やめて!お願い、僕が君たちに何したの!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うるせぇ!!てめえらはサンドバッグとして、

ただ俺達に殴られればいいんだよ!!!そんでもって、

 

 

 

こいつらはみんな俺たちのものだ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……ブツンッ…………

 

 

 

 

日向「……お前ら…………!!」

 

 

 

 

 

 

それから俺達四人は、

 

男集団に人質を取られボコボコにされる一方だった。

 

 

 

「死ねぇええええええ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈月「がふっ!!!」

 

蓮「奈月!!」

 

 

 

「よそ見してんじゃねえぞ!!」

 

 

 

 

蓮「うごぉあああ!!」

 

 

 

「うおぉらぁ!!」

 

 

 

 

日向「!!リ……………………グ………………」

 

 

 

リグ「蓮くん!!皆!!」

 

 

 

 

 

 

 

早くもリグ1人になってしまい、日向、蓮、奈月は意識が無くなっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「……あ…………ああ…………ああああああああ!!」

 

 

 

 

 

つぐみ「リグちゃん!気をしっかり持って!!」

 

 

 

 

「うるせぇぞ!!殺されてぇのか!?」

 

 

 

 

 

「キャッ!!!」

 

彼女達の助けも虚しく、一人の男に黙らされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女達を守る為に頑張ってきたつもりが、

 

 

 

逆にそれが枷にしかなってなかった様だ…………

 

 

 

 

 

 

 

…………ッ!!!ウグッ!!?

 

 

途端に異様な痛みが襲いかかり、

黒い霧が僕を囲むように包んでいく。

 

 

 

 

蓮「!!

 

 

 

…ぁ……ああ……リ………………グ………」

 

 

 

 

 

 

蓮の声が酷く震えてる。郁弥さんには余計な力が……

 

 

 

 

 

 

 

リグ「……………………………」

 

 

 

 

 

 

全員「!!!!?」

 

 

 

 

 

 

黒い霧が晴れたと思ったら、

 

 

 

 

 

 

目の前にいるリグの変わりように、

この場にいる全員が、驚きを隠せなかった。

 

 

 

 

リグが意図的に力を使った訳では無い、

 

 

 

ジュンが操っている訳でもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つまり、ここに居るリグは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「……………………………………………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未だ誰も知らないリグだった…………。

 

 

 

〜to be a connected〜




はい、これ知ってる人はもう分かるんですけど、

次は待ちに待った魔神化リグが登場します。

魔神化強いですよね。まあ、あんな手首曲げられたら、


『七つの大罪』を知ってる人は、
もうこの時点で分かったんじゃないんですかね。





次回






『魔の暴走』


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魔の暴走

前回、遂にリグが怒りと恐怖のあまり、
魔神の力を抑えきれずに、
破壊の使徒として蘇ってしまった魔神リグ。
彼女達は彼の痛みを、哀しみを、理解してくれるだろうか…


_____________________________________________

 

 

 

 

 

 

奈月「そ、そんな…!」

 

 

 

 

 

日向「……あって欲しくないものだってのにな………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「…ウソだ………ウソだ…!」

 

 

 

3人共……すごく怖がってる。そうだよね、私だって震えが止まらないんだもん。

 

あそこに居るリグは、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰も知らないリグが居た。

 

 

 

 

 

 

更にいえば、

 

 

 

リグ「…………………………………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ぎゃああああああああ!!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼はその場から一歩も動いていないのに、

 

 

男の人達が切り刻まれたかのように、

血を吹き出し…次々と……………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

死んでいった…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それを見た私たちは、

 

タダでさえ彼の変わりように感じた恐怖心を、

 

 

 

 

更に駆り立てられたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

紗夜「コレは…本当に……!!」

 

 

彼女はあらゆる悪事を許さない。

 

 

 

けど、今のリグは人を殺した事に、

 

 

 

 

 

 

何にも感じていないほどに空っぽだった。

 

 

 

 

(こんな姿……………羽沢さんには見せられないわね……)

 

 

 

 

 

 

 

リグ「………………………………」

 

 

 

 

 

 

 

「遂に出たぞ………やったぞ!!…その魔神の力で、

俺の言いなりにならないあの小娘共を皆殺しにしろ!!!」

 

 

全員「なっ………!!」

 

 

どうしよう、足掻くだけ足掻いたら満足だけど、

こんな終わり方をするのは嫌だ!

 

 

その時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あぁああああ!

腕が!腕がああ!!!!」

 

 

リグ(?)はあの男の腕だけを器用に切り取った。

 

 

 

 

そして、

 

 

 

 

 

リグ「……………………」

 

 

 

両腕が黒く覆われ、形が歪なものとなり、

ありとあらゆる力が人間の域を超えて、

最早異質な腕へと変化していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし………あいつも同じだった。

 

 

 

 

 

 

 

「はははははぁあ!!!そう来なくてはつまんねえよなぁ!?」

 

 

 

 

 

腕が無くなっているはずなのに、寧ろ暴力的になったことを喜んでいる。

 

 

 

 

 

 

 

 

花音「く、狂ってるよぅ………」

 

 

 

 

 

まさにその通りだと思う。しかし、彼らにはそんなものは通用しないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

コレが………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『魔神族』…………!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つぐみ「……!リグちゃん!!?どうしたの!」

 

 

 

日向「よせ!つぐみ!逃げろ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「クソッ!リグ、お前、ホントに______________________________!!!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「………………………」

 

 

 

 

 

つぐみ「……え?う…………ソ……!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮が攻撃を仕掛けてきたのに、逆に蓮が上下半身を分断されていた。一体、どうやって?

 

 

 

 

 

 

 

 

折角つぐみが目を覚ましたのに、彼女達には刺激が強すぎるものだ。

 

 

 

 

コレも、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『運命』だって言いたいの?

 

 

皆はあいつを助けようとして、必死になってるのに、私は怯えているだけ。

 

 

 

もう………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

___________________アンタを1人にはさせたりしない…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は立ち上がる。運命に突き動かされるように…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蘭「リグ!!」

 

 

 

 

 

リグ「……………………!」

 

 

 

 

 

リグに殺されるなんて関係ない。

 

私は………アタシ達は、

 

 

 

 

最後まで………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………足掻けるだけ足掻いてみせる!!

 

 

 

 

私はその一心で、リグを押さえつけるように抱きしめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蘭「リグ!!アンタがどれだけ辛い思いをしたかは、アタシ達には解決出来ることじゃない!!でも、それでもアンタは一人なんかじゃない!アンタの居場所が消えたら、アタシ達がその居場所になってあげる!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「……!ゥ…………ア………ガ!!」

 

 

 

 

リグは魔神のリグと優しいリグと混ざりあって、不安定な状態になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蘭「アンタにはアタシ達が付いている!!私だって最初はアンタと同じだった!だから怖かったのも分かる!!」

 

 

 

蘭「でも、私はアンタを邪魔になんか思ってない!!寧ろ同じ様な境遇の人と出会えて良かったって思ってる!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤメテ……………………

 

 

 

 

ボクニハ…………ソレが…………

 

 

 

 

 

 

 

 

リグは強い頭痛にバタつかせている。

 

 

コレで…………止めてみせる!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蘭「…………もう、つぐみの為に無理をするのはやめて……

 

 

 

 

 

 

アンタはもう一人なんかじゃないから…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蘭「もう一度、アタシ達と……………………笑おう?」

 

 

 

リグ「!!!ア…………ラ………蘭……」

 

 

 

 

蘭「…………/////」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何だろ、言ってる自分が恥ずかしくなってきた。

 

 

 

 

 

でも、コレで戻せたはず。良かった……ホントに……ホントに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つぐみ「……リグちゃん……大丈夫?誰もリグちゃんを否定したりしないよ?私達は少なくともリグちゃんが大好きだよ。

もう少しは頼って欲しいな…。」

 

 

 

 

 

 

リグ「……つぐみ…………つぐみちゃん……!!」

 

 

 

 

リグの黒い瘴気はすっかり抜け落ち、郁弥リグが帰ってきた。

 

 

 

 

 

 

リグ感情は怒りではなく、他人の嫉妬と復讐心による、

哀しみと痛みが引き起こした大事件だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「……皆……うぅぅぅ………

 

 

 

 

 

 

 

 

うああああああ!!

 

怖かったよぅう!!!!」

 

 

 

 

 

巴「ああ、辛かったよな……寂しかったよな……?

だけどアタシ達がいるからには安心しなよ!な?」

 

 

 

 

ひまり「うん!リグちゃんの泣いてる姿なんて似合わないよ!!アタシ達は六人揃ってアタシ達じゃん!!」

 

 

 

 

リグ「ひまりちゃん、六人じゃなくて、

 

 

 

 

七人だよ。」

 

 

 

モカ「?あと一人は誰ですかな〜?」

 

 

 

 

『ったく、お前がここまで恵まれたら、俺達と一人でいる必要は無さそうだな。』

 

 

急に聞き覚えのある声が聞こえた。

 

 

 

 

蘭「ジュン!!?」

 

 

 

 

ジュン「……よう、お前らとはこの姿で会うのは初めてだったな。オレは、『香西ジュン』。コイツの影であり、もうひとつの俺自身だ。」

 

 

 

そう言うと、リグが2人になっていた。

そして、片方がジュンになっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ジュン「お前らが、魔神の力で暴走していたリグを助けてくれたんだろ。一応、

 

 

 

 

 

 

 

 

感謝しておいてやるさ。コイツが死んだら、俺は何も出来なくなるからな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「ジュン・…ありがとう、ホントに……守ってくれて…………今度は僕らがみんなを守ってあげるね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

全員「!!!/////」

 

 

アイツは、こう言うのを普通に言えるからアタシ達が惚れるんだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アタシ達の友達でいてくれて………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……『ありがとう』………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドス黒い煙が消えて、身体中がボロボロになっているリグが立っていた。

 

 

 

 

 

それに、あたしの事を蘭って呼んだ。

つまり、アイツは…………!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひまり「リグちゃん…?リグちゃんだよね……?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「ひまりちゃん、気づいていない間に、みんなを苦しめてたんだね……」

 

 

 

 

 

 

そっか、やっぱりそのことを気にしてるんだね。

でもアタシ達はそんな事は無い。

 

 

モカ「ふみやんはずっと、ずぅーーーっと悲しかったんだよね。モカちゃんだって怖かったもん。」

 

 

 

 

蘭「アンタがもし、

その『罪』ってのに耐えられなくなった時だって、

アタシ達は絶対に止める。」

 

 

 

 

 

 

 

 

正直、アンタが苦しんだり哀しむ姿を、

アタシ達は見たくないし聞きたくない。

 

 

 

 

 

 

 

リグ「でも、、僕にはそんな資格がなければ意味なんてない。

 

 

 

 

けど、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少しは『光』を求めても、良いよね…?」

 

 

 

こう言ってきたなら返す答えは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全員「うん!アタシ達はリグちゃんが居てこその、

 

 

 

 

 

 

 

『After grow』だよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は嬉しさと微笑みが一気に飛び出して来て、

皆の前で泣き崩れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かけがえのない犠牲が出ることも知らずに…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜to be a connected〜

 

 

 

 

 

 




つぐみ達にこの痛みを、わかってもらえた彼は、
魔神では無く、優しさが溢れるリグへと戻って行った。


しかし、すぐそばから感じる殺気と狂気が、
彼女達の哀しみを更にドン底に突き落とす。



そして、彼の本気を目の当たりにするのである。



次回





『優しい微笑みに隠れた憎悪』


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優しい微笑みに隠れた憎悪

魔神の暴走で荒れ狂っていたリグを、
生きる理由と使命を気付かせたつぐみ達。


だが、異形の感情を持った残党が起こした行動が、





彼を本気にさせる………………





奈月「郁弥さん、もう体は平気ですか?」

 

 

 

 

日向「あいつの処理は俺たちに任せて、お前は早くアイツらを慰めてやれ。」

 

 

 

 

 

あいつが元に戻ったはいいものの、俺達の体がもうボロボロだ、とても戦える状態じゃない。

 

 

 

 

 

 

 

リグ「皆、帰ろ…元の世界が僕らを待ってる。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕らは、たったひとつの存在に気づけていなかった。

 

 

 

「てめえらは、この場で死ねぇええ!!!」

 

 

 

アイツは、残された力を出し切り僕を斬りつけようとした。

でも、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「…!!あ、ああ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日向「………ッゥ!!」

 

 

 

 

日向君がまた僕を庇って、両目を斬りつけられた。

 

 

 

 

…嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!

 

 

 

 

 

 

 

こうなったら、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボクの目をギセイニスルシカナイ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_____________________________________________

 

 

アレから数日が経って、

 

リグは普通に学校に通うようになり、連も授業を受けるようになり、日向も無事両目を郁弥さんから移植してもらい、退院が早急に済んだ。

しかし、その記憶が彼には無かった。

 

 

 

 

リグ「……zzz……っは!」

 

いけないいけない。今は練習しなきゃ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とは言え、矢張り何かが違う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「…………………」

 

 

 

 

 

蘭「………リグ、また何か隠してたりしないよね?

 

もしそうだったら、私…!」

 

 

 

リグ「…ッ……!」

 

 

 

 

いや、無心だ。無心になるんだ。

 

 

無心になれば何も起きることは無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「………そう言う蘭ちゃん、

……まだそりが合わなくて言い合ってるの?」

 

 

 

 

 

蘭「…別に、アンタには関係無いから。」

 

 

 

 

 

 

リグ「………そう言い張る人こそ、放っておけない。

 

 

『友達』になってくれた君を、、、」

 

 

実際、何度も助けを借りたんだ。今度は僕が君たちに返さなきゃいけない。

 

 

 

 

 

 

蘭「こっちに来て、話すから。」

 

 

 

 

案外サッと引き受けてくれた。やっぱり友達って凄いのかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うん、蘭ちゃんの家デカ過ぎだよ。コレが普通じゃないの?

って聞く蘭ちゃんがおかしく思えたのはここだけの話。

 

 

蘭「父さん?帰ったよ。」

 

 

 

 

扉が開いたと同時に、日本人らしい服装を纏い、やけに厳格な人が扉の先に立っていた。

 

 

 

 

「蘭、隣にいる子は、彼氏か何かかね。」

 

 

 

 

蘭「!ベッ、別にそんな関係じゃないし!!!」

 

 

 

蘭ちゃん、恥ずかしくて素直になれていないけど、そこまで直球で言わなくても……ちょっと傷付くんだけど…………

 

 

 

「そうか、そこの君の名前と親の御職業は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな…………よりにもよってあんな最悪なヤツらのことを言わなきゃダメなのか…………これはもう行くしかないのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「ふ、郁弥リグです!父さんは学者で母さんが看護をやっています!!」

 

 

 

 

 

「そうか……蘭お前は荷物を置いて、

母さんの手伝いをしなさい。」

 

 

 

 

蘭「……ッ!!分かったよ……」

 

 

 

彼女は嫌気たっぷり出して玄関を上がって行った。

僕もあとを追いかけようとした時に、

 

 

 

 

 

 

「郁弥くんは私のとこに来なさい。話したいことがある。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「?はい、何でしょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は言われるがままに歩いていき、何もかもが和を感じさせる居間に連れてこられた。

 

 

 

 

「そこに座りなさい。」

 

 

 

 

リグ「は、ハイ!シツレイシマス!!!」

 

 

 

 

 

「そこまで畏まらなくていい。対応に困る。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「は、はい……それで、一体なんのお話で?」

 

 

 

 

 

僕はここに連れられた真意をまだ知らない。

ここで聞かなきゃ後悔は免れない。

 

 

 

 

 

 

「そうだな。蘭は君のことを彼氏ではないと言い張っていたが、実際はどうなのかね?」

 

 

 

 

 

リグ「…………確かにそう思われても仕方の無いことかもしれないです。でも、そういう関係には至らないです。」

 

 

 

 

 

「……それともう1つ、」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕はその質問が非常に怖く感じるのだ。

 

 

すごく嫌な予感がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「君は……君達は………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

過去に大きな罪を犯し、背負っていると聞いたが、」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「…………ッ!!」

 

 

 

 

 

 

矢張り、1番聞かれたくないことを突いて聞いてくる。ホントにやったことだから今更嘘なんて言えないし、

 

 

 

 

 

 

 

「君達はその罪を被せられたのかね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突拍子な事に素直に驚いた。ホントに罪を背負っているというのなら、誰も近寄らせないはずなのに。この人は違う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうなのかね?」

 

 

 

リグ「…………………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_____________________________________________

 

 

 

僕は友達がいなかった。友達ができたことが嬉しいから、父さんを喜ばせたかった。

 

 

 

……だけなのに……

 

 

 

 

 

リグ「お父さん、僕…初めて友達…出来……ッ!!!!」

 

 

 

僕は友達が出来たことを伝えただけなのに殴られた。

 

それも力一杯に…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……誰が『仲間を持て』と言った?」

 

 

 

僕は訳が分からなかった。

何故痛みを感じなくてはならないのか。

そもそもそう言う感情を持つことそのものが、

烏滸がましいと言うのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「……?何で?何でなの?何で僕は何をしても傷をつけられなきゃいけないの?もう痛みを知りたくないよ誰か助けて………………

タスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテ…………」

 

 

 

 

「おい、誰が死んでいいと言った?起きろ!!!」

 

 

また、強く殴られた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう、僕の体は何処も彼処も痣と傷だらけで、

生気の字も感じさせない状態にまで、跡がついている。

 

 

 

 

 

「お前にはまだ苦しみを味わってもらうぞ!!死より惨たらしい生き様をその身で受けてもらわねば、俺の気が済まねぇ!!」

 

 

僕は父さんと母さんに拾われ、そのお礼をしてきたつもりなのに、全部弾かれ蹴られ殴られ、罵倒の日々だ。

 

 

僕はただ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生きるものとして認めてもらいたかったのに……

 

 

 

「お前が仲間を持つなんてな、6億年早いんだよ!!」

 

 

 

僕はそんな仕打ちにも必死に耐えることが出来ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『お姉様』が、そばに居てくれたから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「リグ、君はまだ幼いからお姉ちゃんの言ってることが難しく思うかもしれないけど、君とお友達の氷川蓮くん、海堂日向くん、奈月くんは、小さい頃から会ってるよね?」

 

 

 

 

 

??お姉様、一体何を言ってるの?ボク分かんないよ。

 

 

 

「もし、今日お姉ちゃんが帰ってこなくても、あの子達に頼んで、ずっと待ち続けて欲しいの。分かった?それじゃぁ、行ってくるわ。」

 

 

 

僕は、お姉様と果たせるはずもない約束をして、

帰りを待ち続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この世から完全に消えた姉をずっと…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

待ち続けていた………………

 

 

_____________________________________________

 

 

 

 

 

 

リグ「……僕らは、ある研究者が今までに犯した罪を突然、

僕らに突き付けて…………無抵抗で身寄りのない僕らに……」

 

リグ「それ以来、誰かの事を恨んだりしかしてなくて……」

 

 

 

 

 

 

 

 

「……」

 

 

 

するとこの人は聞いたら聞いたで黙り込んだ。

 

 

 

 

 

 

それもそのはず、身寄りのない子供を自分が助かりたいがために、罪をなげかけてきたんだから、、、

 

 

 

 

 

寧ろ笑ってくれたっていいのにさ……

 

 

 

 

でも、ソレが届くこともなかった。

 

 

 

 

 

 

 

「それで私達が君らを嫌がるとでも?

 

 

だとすれば、私達人間の絆も随分と価値の下がったものだな。」

 

 

 

 

この人は、僕と考えてることがまるで違う。

 

何もかもが………別次元だ。

 

 

 

 

 

そんな時に一人の乱入者がやってきた。

 

 

 

 

蘭「お父さん!!何やってるの!」

 

 

「蘭、手伝いはもう終わったのか?」

 

 

 

 

 

 

 

蘭「それで呼びに行こうとしたんだけど、リグの泣いてる声が聞こえたから…!!」

 

 

 

 

 

 

「……コレは失礼したな。別に泣かせるために招いたのではない。ソレは君にもわかってくれるな?」

 

 

 

 

すると急に僕へと話を振ってきた。こういう時は、どうしよう!何も考えてないよ!!

 

 

 

リグ「……つまり、皆さんと僕らは同じ、『生きてる』って事ですか?」

 

 

 

 

 

 

 

「フッ、確かにそうだな。考えは違っても、生きることには変わらん。」

 

 

 

 

 

 

蘭のお父さんは堅い雰囲気から一転、優しい微笑みを浮かばせた。

 

 

今までの僕らだったら、その微笑みが恐怖でしか無かったけど、この人の事を見てると、そうではないということがよくわかる。少しは、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼らを信じたって、、、……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

良いよね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_______________そんな中、ある場所で、

 

 

 

 

???『そんな事……誰が認めるかよ。

 

 

 

 

 

 

 

何が【同じ生きてる】だ!!

 

 

 

 

 

お前らのせいで、俺達はおかしくなったんだぞ!!!

罪をなすり付けるゲス野郎が今更信じられるかよ!!!』

 

 

 

 

この青年だけは、絶望と憎悪、負の劣情に焦がされていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

罪を背負う少年が再び…………

 

 

 

 

 

 

 

彼女達に怒りの刃を向けることとなる。

 

 

 

 

 

 

〜to be a connected〜




蘭の悩みを聞いた上で家にまで着いて行ったら、
不仲と言われた父親と遭遇。

話を聞いてくれたことで、避けられることは無く、寧ろ歓迎してくれた事を嬉しく感じる彼であるが、


その一方で、一人だけは違った。




リグに近づいてきた全ての人間に、












『死の裁き』を下すために………………








次回





『アタシ達が守るものは、俺が消し飛ばすもの』



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アタシ達が守るものは、俺が消し飛ばすもの


_____________________________________________






蘭の不穏を悟って連れられたリグ、父親に過去を告げたもののそこにあるのは、嫌悪ではなく慈愛が込められていた。


それを嬉しく思ったリグに対し、





それを強く憎んで彼女達の存在を邪魔と、
再び認識し始めた青年が、再び姿を見せることとなる。










彼の痛みと絶望を知らしめるために、


彼女達の関係を無に返すために、、、



_____________________________________________

 

 

 

 

 

 

ジュン『……くすくすくす……やはり、邪魔者の大切なものをぶっ潰すのは、気分が晴れるよ、』

 

 

 

 

 

 

 

 

ジュン『……待っていろ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すぐさまアイツらから断ち切ってやるよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お前には俺がついている。

 

 

お前はオマエダケヲミレバイイ…………』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう言えば、最近、ジュンを見ないな…忙しいのかな?

 

 

 

(お前の魂の裏側にいるぜ、お前の捜し求めていたやつが、)

 

 

 

 

 

 

 

ひまり「あ、リグちゃん!今日の練習リグちゃんも来るよね!」

 

 

 

 

 

 

 

ジュン(…………チッ、間の悪い奴が…

だが、纏めて消したほうが効率がいいな…)

 

 

 

 

 

リグ「…?あれ、何だろ?ひまりちゃん?いつからそこにいたの?」

 

 

 

 

 

 

 

ひまり「え、?さっきリグちゃんを練習に誘おうとして話しかけてきたんだよ。」

 

 

 

 

 

 

巴「……なぁリグ。ひょっとして、またなにかされたんじゃないだろうな!」

 

 

 

 

モカ「トモちん、ふみやん恐がってるよ?」

 

 

 

何故だ?所々で意識が飛んでいきそうなんだが、それと似た感覚がするから………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ん?

 

 

 

あの時と感覚が……………………………!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「……あ、あぁ!!」

 

 

その感覚だけで、僕はあるひとつの惨劇を再起させた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_______________もう、辞めてよ………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ジュン』…………______________________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰かが僕を呼んでいるが、今はそれどころじゃなかった。

 

 

僕は走る。彼女達が犠牲になるのを見たくなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アイツが、また突き放す…………

 

 

 

 

 

 

リグ「……ッ!!?」

 

 

 

『よう、少し代わってくれないかな…?』

 

またあの時の感じた頭痛だ。けどあの時よりも更に直接的に響いている。そこで僕の意識は完全に途絶えた。

 

 

 

 

 

 

 

(リグ→ジュン)

 

 

 

 

 

 

 

 

ふぅ、やっとくたばったか。

ったく、手間かけさせやがって…

 

 

 

 

まあそれよりも…………あの無能共を消すのが先だな。

 

 

 

 

 

「……くすくす……どうなるんだろうねぇ……」

 

狂気と憎悪の瞳を浮かせたリグが、再び戻って来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ……どうしたんだろ、何かアタシ達を怖がってどこかに逃げたって聞いたけど、明らかに誰かがアイツを動かしてるようにしか思えない。

 

 

だってアイツは……そんなこと、

 

 

 

 

 

つぐみ「…リグちゃん。また、何か悩んでるのかな?」

 

巴「でも、アタシ達を見てすごく怯えてた、なにか悪いことしたか?」

 

 

アタシ達を見て怯えてた?そんなはずは……

 

 

蘭「!」

 

 

いや、一つだけ心当たりがある。ひまりやつぐみに暴行を加えたあいつの顔は、ストレスを発散した後のように笑ってた。

 

 

 

アイツは、アタシ達から完全に関係を無くそうと、

 

 

 

勿論、リグの笑顔とは大きく意味が違っていた。

 

 

 

 

あいつしかいない!!

 

 

 

 

 

 

 

 

バキャッ!!!

 

 

『!!!!』

 

 

リグ?「………………」

 

 

 

 

突然扉が勢いよく吹き飛んだから何事かと振り向いたら、リグがいた。

 

 

 

 

 

 

けど、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明らかに様子が違う。まるで獲物を見つけたように鋭く、背中の方からドス黒い気が漏れ出ていて、まるで別人を思い描かせるほどにまで、変わり果てていた。

 

 

 

 

 

 

ジュン「……漸く見つけたぜ…

お前の友達ってのが如何に無情で惨めな無能であるか、

 

 

 

 

 

 

 

 

お前自身で認めるがいい。」

 

 

モカ「あ、この声はジュンさんではありませんか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

蘭「……あんた、まだ懲りてなかったんだ。そんなにアタシ達を引き剥がして楽しい訳?」

 

 

そんなものが通用するとでも?

 

 

 

楽しさ以外何も無いな。

 

 

 

 

 

 

 

ジュン「そうだ。てめえらの腐りきった考えを、この俺が壊し、

 

 

 

 

 

 

 

てめえらとアイツとの記憶を、俺が何度でも奪ってやる。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奪ってやる………?

 

 

 

じゃああの時、

 

 

リグがアタシ達を忘れていたのも全部………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジュン「てめえらがアイツと関わったからな、

当然の報いだ…………『私達を信じて』だ?

 

 

そんなもの、俺がさせる訳無いだろ。リグの目の前を蝿のように飛び回りやがって、目障りなんだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お前らのせいで、コイツはより苦しんでんだよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!!」

 

 

 

あたしはもう聞いてられなかった。それはみんなも同じだ。

 

 

 

 

 

巴「お前なぁ!せっかくアタシ達の絆を取り戻せるところに、邪魔をするなよ!!何でアタシ達とリグを引き離そうとするんだよ!!」

 

 

と、巴の怒号が聞こえてくる。

普段怒らない巴だからびっくりする。

でも、あいつは違った。

 

 

 

ジュン「………………

てめえら、『絆を取り戻す』って言ったよな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つまらない冗談もそこまでにしろ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!!?」

 

 

 

 

 

 

 

さっきまでの狂気的な笑とは一転し、

 

 

憎悪を丸出しにアタシ達に怒りを放っている。

 

 

 

 

ジュン「てめえらは知らないだろうが、コイツにも唯一信じていた男がいた。あの先生はコイツのことを否定しなかった。」

 

 

 

 

 

 

 

「…?」

 

 

 

今までにあいつの涙を見てたんだけど、この話は聞いたことがなかった。

 

 

 

 

 

ジュン「………あの先生は、指名手配されてるアイツらを決して嫌ったりしなかった。だからあいつらはあの先生が大好きだったんだよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この話を聞く限り、恐らくは過去のリグの話だろうと、アタシ達は真面目になって聞いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジュン「けど、その先生も…てめえら人間が変な薬を使ったせいで、あいつらの手で殺すしかなかったんだぜ?

 

 

 

いや、正確にはお前ら人間がアイツらを使って遠隔的に殺したんだぞ?」

 

 

ジュン「…それであいつらはおかしくなったんだぞ。」

 

 

「………………………………」

 

この話を聞いて静かに頷くものもいれば泣きじゃくるものと様々だ。そして、アイツは決定的なものを突きつけてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジュン「…あの日から、あいつらはもう…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『人間を辞めさせられた』。」

 

 

 

 

 

「!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やっぱり、みんなが言っていたことは、本当だったんだ。

 

 

リグは今までにずっと避けてきたのは、それがもう一度起きることを恐れたから…………

 

 

 

 

 

巴「だったら、なんでそれを今まで隠していたんだよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジュン「コイツの姉に罪を、背負わせたくなかったんだよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

??

 

 

 

 

 

あたしは、その意味をその時はまだ理解していなかった。

 

 

 

 

〜to be a connected〜




リグの記憶を全て抜きとったジュンは蘭たちに、


リグの恐れていた過去を告発。




果たして、彼の未来に待っているのは、





希望か、












破壊か……










次回


『イナクナリナサイ』


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イナクナリナサイ

イナクナリナサイってあのMOTHERを連想させてますよねwww



それにしても、魔神の力を取り入れた彼は相当な苦悩を抱えていますね。命は狙われ続けるわ、記憶を奪われるわと、

散々ですね。


いろんな意味で可愛そうですよ。


ー???ー

 

 

 

 

 

リグ「……んっ」

 

 

 

 

あれ、僕…………何してたんだろ…………。

 

 

 

 

頭痛がして倒れたあとの記憶が一切残っていない。

 

 

 

 

 

とはいえこんなことはよくある事だから、そこまでは気にしてなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「(ただ…………)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「(ジュンはどうやって僕の体に……)」

 

 

 

 

 

 

 

 

ジュン『知りたいか、じゃあ俺と変われ……そうすりゃ、答えが分かるさ。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「え、……でも、蘭ちゃん達に手出さないでね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

ジュン『ハッ、

あいつらが変なことをしなけりゃの話だがな

 

 

 

 

 

 

僕は急に眠気に襲われそのまま目を瞑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(リグ→ジュン)

 

 

 

 

さて、と……いよいよ始めるかな……!

 

 

 

 

 

 

巴「おっ、リグじゃないか。今日も演奏すんのか?」

 

 

 

 

 

ジュン「……………………」

 

 

 

 

 

彼は無言のまま巴を殴りつけた。

 

けど、それでやられるだけの巴ではなかった。

寸止めの所で掴んで防いだのだ。

 

 

 

 

 

 

 

巴「…やっぱりお前だったか、ジュン。」

 

 

 

 

 

 

ジュン「おまえ……何故防げた?あの距離なら確実に……」

 

 

 

 

 

 

 

巴「私はあんたから発せられていた気が、リグとはまるで違っていたからな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんて野郎だ。そこまで見抜けているとはな、

 

 

 

だが、………………甘すぎる。

 

 

 

 

 

ジュン「ホントにそれだけか?」

 

 

 

 

 

巴「どういう事だよ。」

 

 

ジュン「……お前、妹がいたな…………」

 

 

 

巴「あこの事か……お前、まさかあこになにかしたんじゃないだろうな!」

 

 

 

 

ジュン「あ?いずれ消える影に、何の意味がある?」

 

 

 

 

 

巴「…!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのことを聞いた瞬間、巴は彼の胸倉を掴み上げた。

 

 

巴「次そんなことを言ってみろ!こんなんじゃ済まさないぞ!!」

 

 

 

それに対してジュンは全く動じることなく、ただ巴を睨み落としているだけだった。

 

 

 

 

ジュン「………お前に何が分かる……」

 

 

 

 

巴「どういう意味だよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジュン「お前らに、守るべきものを壊されたコイツの痛みが分かるか?

 

 

 

人として居られなくなったコイツの辛さが…!!」

 

 

 

巴「そんなこと…分かってるよ!それを助けてこそ、幼なじみだろうが!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジュン「じゃあ、何でコイツを救わなかった…?」

 

 

 

 

 

リグ『ジュン!もう辞めて、ここだと場所が悪い!』

 

 

性懲りのないやつが………まだこんな事を続ける気か?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

認めない…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミトメナイ………

 

 

(ジュン→リグ)

 

 

 

 

 

 

リグ「………んっ」

 

 

 

 

モカ「…お、ふみやん。気が付いた?」

 

 

 

 

 

 

リグ「…モカちゃん?皆は………それにここって…。」

 

 

 

 

 

 

モカ「そうです、つぐの家でーす。皆ふみやんが心配だったんだよ。」

 

 

?僕のコトが、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シンパイ?

 

 

 

何で?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうしてそこまでして、僕を助けるの!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんなことをしていられない。早くココから、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キエナキャ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蘭「…何処に行くの。」

 

 

 

どうしてこうなった。今一番会ってはならない人に会っちゃったよ。この戦況、どう切り抜けようか。

 

 

 

 

 

リグ「………夜風に当たっておきたい。それを今は望んでる。」

 

 

 

 

 

 

 

蘭「…私も行く。良いよね。」

 

 

 

リグ「…………テラスの方に出よう。そこなら大丈夫。」

 

 

 

 

蘭「…分かった。行こう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………テラスまで出てきたけど。

 

 

 

 

蘭「……………………」

 

リグ「……………………」

 

 

 

 

 

どうしよう。どう話せばいんだろ。

 

 

 

その沈黙を破ってきたのが蘭だ。

 

 

 

蘭「…リグは、好きな人って居る?」

 

 

 

 

 

 

リグ「…………?」

 

 

 

突然の質問で僕は大きく戸惑った。

 

 

 

 

好きな人?

 

 

 

 

 

 

 

 

誰の冗談かな。

 

 

 

蘭「…リグの好きな人が誰かって聞いてるの!!」

 

 

 

 

 

 

あ……………………ここのテラスって防音じゃなかったよね……。

 

 

 

じゃあ、皆にも……

 

 

 

 

僕は蘭の口を手で塞ぎ込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、手遅れだった。

 

 

 

ひまり「へー、リグちゃんにも彼女とか居るんだね〜、羨ましいよ…。」

 

 

 

 

 

 

 

ひまりちゃんがふて腐れた目で見られた。

 

 

ひまりちゃんだっていそうな感じがあるのに、

一向にその話を聞いたことがない。

 

 

 

 

 

 

つぐみ「リグちゃん、女の子は色々複雑なんだよ。

 

 

 

悩むことも多いんだよ。」

 

 

 

 

リグ「…そうなんだ。これで僕もひとつ賢くなったよ。」

 

 

 

 

 

モカ「それでそれで?好きな人は誰ですか?」

 

 

 

つぐみちゃんは僕の知らないことを教えてくれて、

モカはニヤニヤしながら聞いてくる。

 

 

 

 

そんなことを答えても、面白い答えなんて無いんだけどなぁ。

 

 

 

 

 

 

リグ「そういう人、今は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

居ないかな…………」

 

 

 

一同「…………………」

 

 

 

ほらこれだよ。なんの反応も見せない。

答えたくなかったんだよ。

 

巴「…今はって事は、昔、そういう人が居たんだな。」

 

 

 

 

巴ちゃん、僕を一体なんだと思ってたの。

さすがにそれを言われると辛いんだけど………

 

 

 

けど、コレは………………本気で言いたくないんだよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

あの思いの繰り返しだから………………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

早く、消えたい…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は昔、そう……ずっと前から虐め、虐待を日々受けていた。

 

 

 

そんな僕を見て嘲笑う奴と、全く興味関心が無い奴と、見せかけの強者が集まりに集まって集団リンチにしたり。

 

 

 

もう散々な目にあってきて…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『イナクナッテシマイタイ………』

 

 

 

誰かの助けを求めても、応じる奴は誰ひとりとしていない。

 

 

 

 

寧ろそいつらに加担して掛かってくる。

 

 

 

 

 

僕に救いなんて無いと言うふうに考えたりもした。

 

 

 

 

決して消えることの無い傷をさらに深く抉り彫られるだけなのに………

 

 

 

 

 

 

あのころの僕は、光なんてものをまだ欲しがっていたんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっと、近寄んなよ。警察に言うぞ?」

 

 

 

誰も僕のことなんか見向きもしないくせに………よく言うよ

 

 

 

 

 

 

「うっわ、体の色変だし、関わんないでくんない?」

 

 

 

 

 

 

お前らがそうさせたんだよな…どうしようもないんだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あんたさ、親居ないの?うわーマジ可哀想。」

 

 

 

 

心にもないことを言わないでほしいな……

 

 

吐き気がする……!

 

 

 

 

 

 

「俺たち人間様に逆らってんじゃねぇぞ!!?ブチ殺されたいのか?あぁあ!!?」

 

 

 

 

 

悪いけど、僕は安らかな死が出来ないんでね、

 

死ぬことも出来ないんだよ。

その辺も勉強したらどうかな?

 

 

 

 

日に日に虐められるにつれ、少しずつ話さなくなり、

目つきも荒れ、優しかった心も、恨み一色に染まっていった。

 

 

そんな時に、こんなことを言われたのだ。

 

 

 

 

「わ、私とさ…付き合わない?」

 

 

 

 

リグ「………………?」

 

 

虐められるだけに考えていた僕に、

全然違う話が出てきたため、答えに戸惑ってしまう。

 

答えはすぐには出せなかったけど、

 

 

 

 

けど、少しは……仲良しな人がいても……良いよね?

 

 

 

 

 

 

 

 

それからは色々なところに遊んで、

 

 

 

色々なことを学んで、

 

 

いろんな思いを持てるようになった僕。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、………そんな彼の安らぎは瞬く間に見捨てられる。

 

 

 

リグ「……別れるってさ、急にそんなことを言われても…困るよ……」

 

「うん、そうだよね。実はあれ、

 

 

君を騙してたんだ。だからその、別れよう?」

 

 

 

リグ「そ、そっか……ゴメンね……」

 

 

 

彼女と僕の距離はまたいつものところに戻っていき、

 

また虐げられる。

 

 

少しして、同じようなことが起きて、また同じような理由で見放され、微笑んだり落ち込んだりして、感情そのものがよく分からなくなってきた。

 

 

 

 

 

 

仕舞いには、彼の憤怒の罪を更に駆り立てる事をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……別れてくんない?」

 

 

 

リグ「…………」

 

 

僕はこの話を何度も聞いているせいで、最早聞き慣れてしまっていた。

 

とは言っても、

 

 

 

本心を僕は知りたかった。なにか理由があるはずだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、その答えは単純で最悪だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あんた、今までのがお芝居だってことに、まだ気づいてないの?ホントにバカね。あんたみたいなゴミ屑、誰が好きになるって言うのよ?サッサと死んで。」

 

 

 

 

 

 

 

リグ「…………ッ!!!」

 

 

 

僕はどこで間違えた?

 

どうすれば良かった?

 

 

やっぱり死を大人しく受け入れたらいいのかな?

 

 

 

 

 

そんな考えしか浮かばず、身も心も完璧に破壊された。

 

 

 

 

 

 

 

 

その先どうなったのは記憶にないけど、

 

 

その子は死んだってことを聞いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー狂暴化した僕自身によって………………ー

 

 

 

 

 

 

 

〜to be a connected〜




彼にも人生バラ色………とはならずに、

黒い炎が燃え盛る、怒りの炎……





そのあと、罪を投げかけられたから、完璧に身も心も砕け散った。


誰か彼の痛みを取り除く人はいるのだろうか。






次回




『消されるべき存在?』


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消されるべき存在?

仲の良かった5人の仲が一気に裂かれます。



そのきっかけを作ったのが…………誰もが知る人達です。


……………大喧嘩が始まるまで、後40分……

 

 

 

 

美咲「奈月さん…ホントにここなんですか?」

 

 

 

 

奈月「確かココで薫さんに花音ちゃんを待ち合わすって聞いたんだけどなぁ…………」

 

 

 

 

 

 

 

はぐみ「そうだね、うちすんごく心配だよ!」

 

 

僕はいま、ハロー!ハッピーワールドの皆と遊園地に行こうという企画がたった。

それに、兄さんが勤めてる、Pastel*Palletの合同だ。

 

 

 

とてつもなくたまらないよ。

 

だけど、

それがこんなことになるなんて………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

有咲「……ジュン、お前何やってんだ!」

 

 

 

 

 

ジュン「……ったく人の耳元でうるせぇな……騒ぐんじゃねぇっつの…」

 

 

たえ「元気にしてるかなって思ったんだよ。ほら、たまにひょろっといなくなるじゃん?」

 

こいつらは一体なんなんだ。ここ遊園地だぞ?場所を考えろ場所を…………

 

 

 

 

ジュン「…………だったらなんだ。俺にだってやらなきゃならないことだってあんだよ。」

 

 

りみ「そ、そう言えば…ジュン君がいなくなった直後に、

リグ君が暴れたって氷川先輩が……」

 

 

 

 

 

沙綾「その間、何をしてたのか、気になったんだよね。」

 

 

 

 

 

ジュン「……お前らがどれだけ聞こうとも、俺は話すことは無い…………っとそんなことをしてる場合じゃない、香澄がもうすぐ来る。」

 

 

 

 

 

 

俺の能力を知った所で、何も意味を成さない…………

 

全部が鏡の空間の歪みの前兆に過ぎない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「くくく…お前ら五人が殺し合い、残った一人を俺が始末すれば、俺の望みは叶う……くくくく……

 

 

 

 

ヒャーーヒャヒャヒャヒャヒャ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

燐子「…その、蓮くん。どうしたの?またもう一度、あの音楽が聴きたいんだけど…。」

 

 

 

 

 

蓮「……あれは俺達五人が揃って完成したものです。」

 

 

 

 

 

紗夜「蓮、あの時四人しか演奏してなかったわよ?残りの1人はどうしたの……」

 

 

 

 

 

 

 

蓮「……………………」

 

 

 

答えられずにいた。いや、答えてはならない気がした。

 

いまの俺達も、これから先の俺達も………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日菜「ねぇねぇカイくん、またあの変身してみてよー。」

 

 

 

麻弥「日菜さん、有名な遊園地ですよ?

流石に人目がついてる中では………」

 

 

 

日向「……悪いがソレは叶ったとしても、違うことになるかもな。」

 

 

 

麻弥「えぇえ!日向さん、どこ行くんですか!?」

 

 

 

日向「付いてくるな!その場で待っていろ。」

 

 

 

俺は奈月とハロー!ハッピーワールドと遊園地に行こうという企画がたったから、俺は乗り気ではないが親睦を深める絶世のチャンスだった為、来たのだが一つだけ大きな感情の違和感を捉えたのでその正体を突き止めることにした……それが、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな形で出会っちまう事になるなんてな…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「バンド?ライブ…?」

 

 

 

 

 

ひまり「うん!明日遊園地でやるからリグちゃんも来てね!絶対だよ!!」

 

リグ「え、あ!!…………………………」

 

 

 

 

 

行ってしまった。

 

そんな急に言われても、僕にはあんな人集りの中にいたくない。

 

 

 

 

ピコン……

 

 

 

 

蘭『もし途中で抜けたりでもしたら、どこまでも追いかけるから。』

 

 

 

 

 

と送られてきた。いや、普通に怖いんですけど……

 

僕に逃げ道なんてあるんですか?

 

 

 

 

 

 

 

???「安心しろ、俺様がお前らをぶっ殺して、そいつらはみんな、俺のモノにしてやる。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イヴ「あ!ナツキさん!こっちです!!」

 

 

 

 

日向「奈月、話したいことがある。」

 

 

 

千聖「あら、あなたが相談なんて珍しいわね。」

 

 

 

 

 

日向「…………………………」

 

 

 

お兄さんが、話したいこと……多分想定出来るんだよな。

 

 

 

 

 

奈月「……僕も言いたいことがあったから丁度いいかな。」

 

 

 

 

 

薫「おや、側近の騎士君にも相談事かい?」

 

 

 

美咲「あれ、氷川先輩じゃないですか?」

 

 

 

 

蓮「……お前ら、何でここに……いや、これも必然的であるというのか……」

 

 

 

紗夜「蓮、何だか私達、誰かに見られてるきがしません?」

 

 

 

 

 

 

誰かに見られてる………?

 

 

 

 

蓮「二人共、場所を変えよう。確かに視線の中で話し合っても意味が無い。」

 

 

 

 

 

 

 

 

りみ「ひまりちゃん!」

 

 

 

香澄「彩先輩!!」

 

 

 

こいつらがいるってことは、

 

 

 

 

ジュン「貸切になってるとはいえ、あんまりデカい声で叫ぶな。」

 

 

 

 

 

香澄「ええ〜!!」

 

 

 

 

 

コイツは軽くあしらっているが、コレでも信頼はしているみたいだ。

 

 

 

 

 

 

 

………滅びの喧嘩まで

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー後5分ー…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日菜「お姉ちゃん!!お姉ちゃんも来てたんだ!」

 

 

 

 

紗夜「日菜!!?なんでここに居るの!!」

 

 

 

 

 

日向「……ジュン、リグ……聞きたいことがある。」

 

 

 

 

ジュン「……誰かにつけられてるってとこだろ……」

 

 

 

日向「ジュンは相変わらず鋭いな。ああ、どうにもこの殺気は消えるどころか、逆に勢いを増している気がしてならない。」

 

 

 

 

 

リグ「…………そう……だね。何か意図的に集められた感じがする。」

 

 

 

 

 

確かに言われると、こんな事はあまり無かった。

 

毎回1人を狙って殺しに来る。

 

 

しかし今度は五人が全員集合していた。

これで分かることは……………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真犯人とは別の人間の仕業だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

りみ「ね、ねえジュン君。あの人達、私達をずっと見てるよ……?」 ー3ー

 

 

 

 

ー2ー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー1ー

 

 

 

 

 

すると……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー0ー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「!!?」

 

 

 

蓮が殴り飛ばされた。一体誰に?

 

 

 

 

 

燐子「蓮くん!!大丈夫!?」

 

 

 

 

 

リサ「ちょっと、急にどうしちゃったの日向!!」

 

 

日向「…………………………」

 

 

 

 

リグ「!!」

 

 

巴「!?おい、奈月!いきなり何やってんだ!!」

 

 

 

 

 

奈月「…………………………!」

 

 

 

 

 

 

 

次は、蓮とリグを殴り飛ばした日向、奈月がジュンに蹴り飛ばされた。

 

 

 

 

沙綾「ねえジュン、流石にやり過ぎだよ!」

 

 

 

 

有咲「な、なあ……あいつらの様子、」

 

 

ジュン「…………………………」

 

 

 

 

 

 

 

有咲「おかしくないか?」

 

 

 

 

 

 

確かに言われると明らかに雰囲気が尋常じゃない。

 

何か、意のままに動かされている感じが…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アイツらが操ってる!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグは半身が黒くおおわれ、

アサルトモードと呼ばれる、

堕天使のような姿へと変化していった。

 

 

 

 

「あれ、噂になってる五人だよね。」

 

 

「何?喧嘩?戦ってるようにも見えるけど、」

 

 

 

「ま、いいんじゃない?

それで暴力を振るわれたって私達がバラせば、コイツらの信用は無くなるから」

 

「あ、それ言えてるー!

それにコイツらの言ってることってさ、

 

 

意味わかんないよね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何故だろう。周りには誰もいないはずなのに、

そんなふうに聞こえてしまう……

 

 

そんな世界、耐えられない。

 

こんな時、誰か頼りになる人がいてくれたら……!!

 

 

 

 

 

 

加奈「んもう、なんでこんな大役をあたしに押し付けるのよ……まっ、良いか。ほら、ジュン……」

 

 

 

 

 

 

つぐみ「……!!加奈さん……」

 

お願いします……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『タ…………ス……ケ……………………テ……』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一人は狂気を糧とし、

 

 

 

 

一人は呪いをぶつけるために、

 

 

 

 

 

 

一人は破壊の力を使い、

 

 

 

 

一人はこの星の終焉を呼び、

 

 

 

 

 

 

 

 

一人は積年の怒りを全てに注ぐために…………

 

 

 

 

 

 

 

 

〜to be connected〜

 

 

 




はい、みなさん、私情で喧嘩すると思いました?

残念。これも全てある計画の始まりでしかありません。





突如やってきた加奈。


彼女の本当の目的は、








次回





『ゴメンね』


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ゴメンね

洗脳状態にある五人の前に現れた香奈。
良心を取り戻せるか。

はたまた滅びへと導くか。





あるいは、裏切りの連鎖か………………


香奈「……やっぱり日向……アンタも……皆……」

 

 

 

 

 

香奈「……私が、助けてあげるから!」

 

 

 

 

 

 

ジュン「……ジャマハサセナイ……ワガ

 

 

 

 

…………アルジノタメニ……」

 

 

 

香奈「……もう、マトモに喋れてないじゃない。」

 

 

 

 

日向「……香………………奈!!?おまえ、何で……」

 

 

 

 

???「んげげ!!?おまえ、あの小娘!!?どうやって生き延びた!」

 

 

 

 

香奈「……ない……」

 

 

 

 

つぐみ「……香奈さん、危険です!辞めてください!」

 

 

 

 

香奈「…つぐみちゃん、あなたの言いたいことは分かる。でも、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大切な『弟』を、そのままに放っておきたくないの。」

 

 

そう言うと、彼女は白い光に包まれ、白い薔薇をなびかせる。

 

 

白い装束、白薔薇の剣、深紅の髪も白く染まり、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『白銀の堕天使』

 

 

彼女も能力者だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

???「グッ!コレは、力の源が……この場の空間そのものが、歪んでいく…!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「……さっきはよくもやってくれたな…?」

 

 

 

日向「お前が俺たちを傷つけるのなら、」

 

 

 

 

 

 

 

 

ジュン「お前だって、

 

消される覚悟は、

 

 

 

あるんだろうな…?」

 

 

 

 

 

 

???「こ、コレでは我が魔道が使えぬ!!」

 

 

奈月「獲物は決して逃さない。」

 

 

 

 

【KAMEN RIDE BLACK】

 

 

【KAMEN RIDE SASWORD】

 

 

 

 

 

【KAMEN RIDE DELLTA】

 

 

 

黒装束の者はどうにか逃走を図るものの、三機の仮面戦士に遮られている。

 

 

 

袋のネズミ状態=チェックメイト……だ。

 

 

 

 

???「……………………」

 

 

 

 

 

 

これで形勢逆転………の筈が…………

 

 

 

 

 

 

 

五人「……………………ッゥ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『!!!?』

 

 

 

それぞれ走り寄ってくる。これくらいの傷なんて、

 

 

なんともなるのに…………

 

けど、変だ………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何故か力が入らない。

 

能力者は力を出すことで発動することが出来る。

 

 

 

 

 

 

 

しかし、その力が負荷があまりに大きいものや、少しでも精神を緩めたり、封印されたりでもしたら、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただの人間」に成り上がってしまう。

 

 

 

 

 

 

 

???「……くくくく…………」

 

 

 

巴「な、何がおかしい!!」

 

 

???「ただの小娘が、俺様の計画を手伝ってもらえるなんて、光栄な話だぜ。」

 

 

 

 

 

 

リサ「ど、どういう意味?」

 

 

 

 

 

???「こういうことを正義っていうんだよ!!」

 

 

蓮「!!伏せろぉおおお!!」

 

 

奴は姉さんを殺す気だ!!

 

 

 

 

 

だったら…………この俺が…………!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「…!!」

 

 

 

 

 

 

日向「!!」

 

 

 

 

リグ「…ど、どうし…………て……!」

 

 

奈月「皆、見ちゃダメだ!!!」

 

 

 

 

皆は必死に目を瞑ったことで大事には至らなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただあの人達を除いて………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目を瞑っても眩しく感じるほどの光、

 

私は、死んだの?いやらそうだとすれば所々につく液と匂いの説明ができない。

 

 

 

慎重に瞼を開けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……それが、後悔だった。

 

 

 

 

 

紗夜「!!?」

 

 

 

 

 

蓮が、私を庇って…………じゃあこの頬に付いたのって、

 

 

 

間違いなく血だ。それも蓮の血だ。

 

 

???「っチィ!!『蓮』の奴……邪魔しやがって…!!」

 

 

 

 

 

 

?何故私達しか知らない蓮を……

 

 

 

 

 

 

 

蓮「…………もう、辞め……て…………れ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「…………兄……………貴…」

 

 

蓮は姉妹の音を知ること無く、

 

 

薄暗い闇の中へと倒れ込んだ。

 

 

 

紗夜・日菜「!!?」

 

 

 

 

 

香奈「え?この人が………?」

 

 

 

正直、あたしの頭の中は、既にパンク状態。

 

 

 

 

氷川姉妹が仲が悪いのは有名な所だが、

 

 

蓮とお兄さんが仲が悪いなんて聞いたことがない。

寧ろ、良くしてもらってる。

でも、あの時、あの事件の時蓮を庇って……死んだはず……

 

 

 

考えれば考えるほど、謎が大きくなる。

 

 

 

蓮兄「……レ…………ん…?」

 

 

蓮の名前に反応した……

コレはまだ完全には操られてはいないという事ね、

だったら………………

 

 

 

 

 

香奈「皆!!あたしに力を貸して!!」

 

 

 

皆は急な事に動揺したものの、直ぐに承諾。

強く念じ始めた。

流石に25人分の気持ちが加われば、十分だと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よし_______________

 

 

香奈「……コレで……行ける!!」

 

 

蓮兄「……来い。綺麗に殺してやる。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

五人の前に立ちはだかる強大な闇と、

 

 

五人を救う為に煌めく宝玉………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今、ぶつかる…………

 

 

 

 

 

 

香奈「…………ッゥ!!」

 

 

 

 

 

蓮兄「ほらオラどうしたぁ!!さっきの威勢はどこに行きやがった!!」

 

 

 

香奈「クゥッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

いくら私があの子が嫌いでも、

 

 

 

 

 

 

 

私は、貴方を…………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『お願い…………』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ココは、、どこかで…………

 

 

 

蓮兄「蓮、立てるか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「!あ、あ……兄………………貴!!?」

 

 

 

 

 

蓮兄「お前はまだやり直せる。お前には、紗夜に日菜が居るだろ。あいつらの期待に応えるためには、もう分かってるよな?」

 

そう言うと、兄貴は俺に指輪を受け取ったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「…………嗚呼!!」

 

 

 

 

 

 

 

答えはもう、決まってる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「…CHANGE!!」

 

 

COME ON A Phantom!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

香奈「!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮兄「……死に損ないが、」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「己は、まだ守るものを守れていない。

 

その状態で逝くには拙者には早すぎたようだ……」

 

 

 

 

 

 

日菜「お、お兄ちゃん……!」

 

 

 

 

 

 

 

 

紗夜「ホントに、、、

 

 

 

 

蓮…………強くなったわね。」

 

 

 

 

 

 

今の彼には、迷いそのものを断ち切った忍者ロボットとして、

 

 

 

 

 

日菜と紗夜を守る為の懐刀として、

 

 

 

 

 

 

 

蓮は再び立ち上がった。

 

 

 

 

 

 

 

蓮「…そなたの悪行、裁きに値する。

 

 

 

 

その罪、しかとその身に受けるがいい!!」

 

 

 

 

蓮兄「………いいぜ、てめぇがその気なら…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮兄「本気で壊してやるぜ!!」

 

 

 

両者共に、凄まじい闘志をぶつけ合った。

 

 

それはもう、身体が持たない程に、、

 

 

 

 

 

 

 

 

紗夜「………ッ」

 

 

私はこんなので良いのか。

 

良いはずもない。日菜を独りでに嫌って、蓮をも妬んで、

お姉ちゃんらしい事を何一つしてやれなかった。

日菜には日菜の悩みだってある。

蓮だって蓮だけの苦痛がある。

 

でも、それを何もしないでいれば、

 

本当に二人を失ってしまう……

 

 

そんなのはお姉ちゃん…………耐えられない。

 

 

 

 

つぐみ「紗夜さん、

蓮さんならきっと答えてくれると思います!」

 

 

 

 

リサ「そうだね。紗夜、蓮ならきっと大丈夫。

少しは蓮を信じよ? ね?」

 

 

 

二人とも、ホントにずるい二人です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮……………………お姉ちゃんの事、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

嫌いにならないでください……!

 

 

 

 

蓮「グゥ!!」

 

 

 

 

蓮兄「…死ね。」

 

 

 

香奈「!てぇえやあああああ!!!」

 

 

 

蓮「!?香奈!」

 

 

蓮は殺される。

 

そこを香奈が……

 

 

 

 

 

香奈「蓮!あんた、紗夜ちゃんと日菜ちゃんを

置いていくつもり!?そんなの私が認めないよ!!」

 

 

 

 

 

 

蓮兄「あ、あ……ガ……」

 

 

 

 

 

 

一気に彼の気が消え去り、そのまま前に倒れ込んだ。

巴と薫が持つも、それでも大変だった。

 

 

 

でも、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「…………………………ッ!!」

 

 

この子が間違いなく辛い思いをしてる。

 

 

 

彼も無事じゃないんだから。

 

 

 

 

日菜「お兄ちゃん!!」

 

 

 

日菜が呼び込むもそれが届くことは無かった。

 

 

 

 

神経ごと衝撃を受けたからである。

 

 

 

 

 

 

 

 

香奈「皆……このコ達を、病院にまで連れて行ってくれるかな?」

 

 

 

 

 

 

最初は伝えたいものがわからなかったものの、

 

彼女の放つ圧力もあり、それの理解を早めたのだ。

 

 

 

様々な思いが一つになり、彼らを病院に連れて行った。

 

 

 

 

五人の仲は、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

既に歪んでいるとも知らずに…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日向「…………ッ!」

 

 

この異質的な匂い、目を開けると白い空間、

この隔たれた点滴。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺達は、もう一度ココに…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……連れ戻された…

 

 

 

 

 

 

 

蓮「………………」

 

 

 

 

今日は皆に会いたいとは思わなかった。

 

 

会ったとしても、気を使わせてしまいそうで、

 

燐子先輩にリサさん、姉さんは特にな……

 

 

 

 

 

蓮「……」

 

こいつらに愛されて羨ましがるお前ら……

 

 

実際俺はそんな高い身分になったつもりは無い。

 

アイツらが望んでこうなっただけだ。

勘違いするなよ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈月「……ハァ」

 

 

まただ。もうこれで何回目だろう…

 

皆にちゃんとお礼も言えてないのに、

 

 

嫌われてるんだろうなぁ、

 

 

 

 

特に美咲ちゃんと花音ちゃんから、

避けられるのは、辛いな。

 

 

 

 

 

 

ジュン「クソッ!こうなったのもあいつらのせいだ!

コイツら変なことをしなけりゃ平気だったのに!!」

 

 

いや、分かってるはずなのに、本能のせいで罪を投げかけているってことぐらいは…………

 

 

俺たちの世界は俺達が守るって言ったはずなのに……

 

これじゃ逆戻りしてるだけじゃねえかよ。

 

 

 

ジュン「ハァ…イライラするなぁ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「………う、う……うう…」

 

 

 

僕のせいだ。

 

僕の心が弱いせいで、僕は…

 

 

 

皆は…!!傷ついていくんだ……

助けたいと思っていても、実際は枷でしか無かったんだ。

 

 

 

 

リグ「…………グズッ……うぅ…………ッ…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は、この何も無い空間の中で、ひとり泣いていた。

 

 

 

〜to be connected〜




はい、バトルは一瞬で終わらしました。ここあんまり重要じゃないから。

次は、ちゃんと仲を取り戻せるのか。


そして、彼女たちの心境はいかに、






次回




『意味を成さぬ者とカタチを持たぬ者』


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意味を成さぬ者とカタチを持たぬ者

倒れた五人はそれぞれのバンドメンバーが病院につれていったものの、彼らの心や瞳は既に汚れきっていた。

そんな醜く儚き生命に、彼女たちはどう受け止めるか。

これはめちゃくちゃに短いです。


りみ「さ、紗綾ちゃん。ジュンくん、大丈夫かな……」

 

 

 

 

有咲「アイツなら、ケロッとした顔で戻ってくるんじゃねえの?」

 

 

 

なんて言っているも、みんなして震えが抑えられていない。

 

 

 

 

ジュン、アタシ達に……何を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悔やんでるわけ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イヴ「……………………」

 

日菜「イヴちゃん…大丈夫……な訳ないか。」

 

 

 

千聖「そうね……日向はイヴちゃんを待っているんじゃないかしら?」

 

 

 

 

イヴ「チサトさん…?」

 

 

確かに、日向が今までにどれだけ苦しい思いをしてきたのかは分からない。分かるはずがない。

 

 

 

 

だって、私達は私達でも、

 

 

 

 

 

 

 

 

私達は、日向じゃないのよ。

 

 

 

 

その決定的な現実が、私達パスパレの彩りを消していく。

 

 

 

 

 

麻弥「イヴさん、香奈さんから話したいことがあるみたいです。行きましょう。」

 

 

 

この私に…………話?

 

私のせいでヒナタさんは、変わってしまった。

 

 

 

あの時に聴いた、

 

 

「イヴ、また遊ぼうな。」

 

 

 

「イヴ、ホントに時代劇好きだな…」

 

 

 

「イヴ、俺と関わるのはもう、辞めにしないか?」

 

 

 

時が経つにつれ、徐々に彼は私から離れていきました。

 

私はどこで間違えたのでしょうか。

あの日聴いたヒナタさんの優しかった声も、

今ではもう叶うことすらない。

 

 

『ヒナタさん、私はどうすれば良かったんですか?』

 

 

 

 

 

だが、これに答えるものは、

 

 

 

 

 

誰一人としていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

燐子「蓮くん、今日もログイン……してないね…」

 

 

 

あこ「うん、れんれんはあこたちの事、嫌いになったのかな?」

 

 

 

 

燐子「そ、それは考えすぎだよあこちゃん。」

 

 

 

氷川さん、氷川さんも感じますか…………?

 

 

蓮くんが初めて氷川さんに出会った時、すごく悲しい表情をしていました。

 

 

 

 

氷川さんはこの気持ちをどう、

 

 

受け継いでいきますか?

 

 

 

 

 

 

 

紗夜「蓮……どうして、

 

言って…………くれなかったの…」

 

 

リサ「紗夜、気持ちはわかるよ。でも、お姉ちゃんのそんな弱弱しい姿は見たくないんじゃない?」

 

 

 

 

今井さん、蓮はこれ以上の苦しみがある。

 

でも、これは私達が入っていい領域じゃない。

 

 

 

 

紗夜「蓮…蓮………蓮……!!」

 

 

 

 

気づけば、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は泣いていた。

 

 

 

 

 

友達が悲しむ前で…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はぐみ「なっ君、まだ起きないの?こころん。」

 

 

 

こころ「ええ、奈月は大きなショック症状を受けたらしいの。」

 

 

 

 

 

薫「ああ、王子様、私の元に戻っておくれ。」

 

 

 

 

 

ここの三バカは相変わらずっちゃ、相変わらず奈月さんが好きなんだね。

 

でも、私はそれよりももっと辛いものを見てしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花音「……ぅぅ、奈月君……ゴメンね、私の……せいで」

 

 

 

 

 

あんなに悲しくて辛そうにしてる花音さんを、

果たして見たことがあるだろうか?

 

 

 

 

 

いや、誰も見た事のない、花音さんの辛き涙。

 

 

美咲「花音さん、奈月さんなら、きっと……ううん、

必ず帰ってきますよ。」

 

 

 

花音「…ふぇ?……美咲……ちゃん…」

 

 

 

 

 

美咲「……だから、その……今は信じるしかないですよ。」

 

 

 

 

 

 

私は、花音さんには喜んでいて欲しかった。

 

 

 

 

花音「ふふふっ、美咲ちゃんってば私と手を繋いで嬉しい?」

 

 

 

 

 

美咲「え?…………あ”…///」

 

 

 

花音さんに言われたことが恥ずかしくて、勢いで手を離してしまった。はぁ、恥ずかしい思いをした上に、花音さんの暖かな手を離してしまった。

 

 

 

まあ、花音さんの喜んでる姿が見れてよかったけど、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、やっぱり、

 

 

奈月君がいてくれなきゃ、私は…嫌だよぅ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蘭「…………!!」

 

 

 

 

 

まただ、また同じところで間違えた。

 

 

ここのところどうにも調子が出ない。

同じところでつまづくとなると、段々と苛立ち始める。

 

 

 

アタシ達には、時間が無いのに………………

 

 

巴「なあ、蘭の奴。リグが休んでからずっとこんな感じだよな。」

 

 

つぐみ「オマケに、遊園地は貸し切りにしてたはずなのに、

皆に情報が回ってるんだよね。」

 

 

 

 

モカ「これはこれは…事件の匂いがしますなぁ〜」

 

 

 

 

 

ひまり「も、モカ〜!急に怖いこと言わないでよー!!」

 

 

 

 

 

どうしよう、このままじゃあ、湊さん達に越えられる。

 

 

 

 

蘭「お願い……リグ…」

 

 

 

 

 

 

つぐみ「リグちゃん、私達どうしたらいいの?」

 

 

 

 

 

 

この問いかけに、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

辿り着くゴールは無い。




はい、今回は主人公達はお休みさせて、
彼女達の思いを綴ってみました。
思われる彼らも儚いね。





次回





『絶望の暗雲』


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絶望の暗雲

今日は一段と寒いですね、

なにか声が聞こえるのですが、気の所為でしょう。


千聖「ちょっと、」

記念すべき30話です。コレは、


千聖「…………」

何か視線が凄いんですけど、
愛読者へのクレームでしょうか?


千聖「ちょっと、良いかしら…?」(っ*´꒳`)っがしっ

ん?はい!?なんで貴方がここに居るの!


千聖「なにサラッと私の事をスルーしてるのかしら?」
(#^ω^)ピキピキ

わざとじゃないよ、決して遊んでるつもりない。
決して反応が面白いわけじゃないよ。ホントだよ。





千聖「ちょっと、私とお話しましょうね…?」



Oh my goddess…………

千聖「これは失礼しました。それでは本編をどうぞ。」


僕の出番もう少し( ゚д゚)ホスィ…


(???)

【リグ】

 

 

 

一体、どうすれば………!!!

 

 

僕に乗せられた希望が、

 

絶望に黒く塗り潰されようとしていた。

 

 

 

 

 

次元の裂け目を前に、

 

 

 

悪魔のような翼を羽ばたかせ、

そして、あの見覚えのある扉…

 

 

『クククコココカカカ……』

 

 

暗黒鬼神の門番ヘルゲイト…………!!!

 

 

命のある者の魂をも吸い尽くすという、

 

あのジュンや蓮君でさえをも死闘を強いられる強敵!!

 

 

しかも、

 

 

『キサマノタマシイ……』

 

 

 

『ワレニ…………ササゲルノダ…………!!』

 

ホントに何体出てくるんだ。

目測だけで、少なからず10体はいる!!

 

 

 

扉が開くと、

いかにも魂を刈り取られそうな鎌が飛んで出てきた。

 

 

リグ「……せい!」

 

 

何とかしゃがんで攻撃を避けて奴に反撃の一撃を当てた、

 

 

 

 

 

 

リグ「……ッ!!?」

 

 

 

でも、当たった感じがしない。

まるで透き通ってるかのように…………

 

 

 

リグ「こいつら、あの時のとは格段に違う!!」

 

 

 

 

 

 

僕の前に鎌が、左には剣が、

 

 

 

 

後ろには槍、右には拳が、

僕を囲っていた。

 

 

 

これじゃキリがない!!

 

 

 

 

 

次々襲いかかって、どうにか競り勝っても次から次へとキリがない。

 

 

そして、

 

 

 

 

リグ「…………グッ!!」

 

 

 

速度が間に合わず、4方向から袋叩きにされた。

出血量が酷すぎて意識が遠のいていく、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(…ゴメンね…………みんな…僕は…………)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???(大丈夫、あなたの帰りを待ってる人がいる。

その子達に期待を添えてあげて。)

 

 

 

この声、どこかで聞いたことあるような響きだな……

 

 

 

 

 

 

 

 

???(リグ、貴方の守りたい人、今は貴方のこと、ずっと離さなかったの。全く貴方も隅に置けなくなったわね。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

!!!!

 

 

 

 

 

 

 

そうだよ、

 

 

 

僕は皆に助けられてばかりで、何も出来なかった。

それじゃあ僕はいつまでも弱いままだ。

きっと、蓮君が本当の姿を取り返して、

日向君と奈月君が手に入れたものを、

僕が、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

繋げるんだ…!!

 

 

 

 

 

 

 

立って、立つんだ。

 

 

僕はまだ終われない。

 

しかし、

以前より遥かに強力になったコイツらをどうしたらいい………

 

 

 

 

 

でも、何もやらないでやられるより、こうして足掻いていた方がいい。

 

 

 

 

 

 

僕は立ち上がる。まだ終わらせる訳には行かない。

まだまだみんなと一緒に居たいんだ、

だから僕は…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………僕は…!!!

 

 

 

 

 

 

 

(リグ→Afterglow)

 

 

 

 

 

 

モカ「ふみやん、まだ起きないねー。」

 

 

 

巴「そうだな、昏睡状態からもう三週も経ってる。もしかしたら、「やめて!!」……つぐ?」

 

つぐみ「確かに、巴ちゃんはあこちゃんのことで不安もあるだろうし、蘭ちゃんだってお父さんのことで頭を抱えてるし、

皆が悩みを抱えてる。」

 

 

 

ひまり「つぐ…」

 

 

 

私は、一体何やってるんだろうか、湊さんに追い抜くつもりで頑張ってきたけど、実際はどちらも一歩も進んでいなかったんだ。

 

 

 

 

前にも、私があいつを助けるって、

 

 

 

 

 

 

 

言ったのに …………

 

 

 

 

 

つぐみ「でも、、よく考えてみればリグちゃんの方がずっと痛い、辛い思いをしてる!!

 

 

 

 

昔はあんなに笑って一緒に遊んだのに、

 

 

今はもう……」

 

 

 

 

 

 

蘭「つぐみ…?」

 

 

 

 

 

つぐみ「今は、近づこうとしたって、避けていくし…!

 

全然笑わなくなったし!!それに、それに……………!」

 

 

 

 

 

 

 

 

私はこの後つぐみの発せられた言葉を予測できてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つぐみ「アタシ達をもう何も覚えていない。」

 

 

 

 

 

 

 

「「「!!!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

否定したかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

このあまりに非情で残酷な世界に…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つぐみ「戻って来てよぅ…

 

 

 

またあの時みたいに、

笑ってよぅ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、アイツもきっと望んじゃいないはず、

 

アタシ達を避けてはいたけどアレは、

単に同じことが起こることを恐れているだけ、

だったらアタシ達が、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蘭「アタシ達が、アイツを守ればいい…」

 

 

 

 

 

 

 

〜to be connected〜




隔離世界に落ちたリグに立ち塞がる、凶悪な番人の前に何も出来ずにいたリグ。

その一方で、彼の不穏を後悔する蘭達に、

新たな光と闇が差し込んでくる。









次回







『蘭達の葛藤』


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蘭達の葛藤

リグの力になりたい彼女たちに
まだまだ迫り来る刃と、
二つの純悪が対立する。


勝利の女神が微笑むのは、



どちらに!!



(病院前)

 

 

 

 

???「クフフフフッ、何となく予想はしていたのですが、

こんな素晴らしい世界に居るとは、全く揃いにも揃ってだらしないですねぇ、そんな平和な世界じゃ、

本能も働かないはず………」

 

 

 

???「安心してください、私は他の者共のように下手には殺しませんよ。ゆっくり、じっくり、貴様らに苦痛を浴びせてから息の根を止めて差し上げます…あぁ、考えるだけで震えが止まりませんねぇ………きひひひひひひぃはははははは!!」

 

 

 

 

 

モカ「クンクン…この臭い、黒の匂いですなぁ…………」

 

 

 

 

???「!?だ、誰です!」

 

 

 

 

 

巴「そういうお前こそ、先ずは自分が名乗るもんじゃないか?」

 

 

 

アタシ達はリグの力に少しでも添いたくて、

外に出たんだけど、明らかに怪しい動きをする人を見つけた。

 

それにその喋り方、この病院を確実に狙ってる。

 

 

 

ひまり「い、一体何の用ですか?」

 

 

 

???「子ども?ふふっ、驚いて損しました。」

 

 

モカ「そういう仮面をつけてたら、

おにいさんの顔が見えないよ?」

 

 

 

???「!!(クソっ!!勘のいいクソガキだ…始末書にはこいつらのことなんて書かれていないのに、ここまでに勘が鋭いと!!分が悪い!!!)」

 

 

 

 

 

 

巴「仮面を取れない以上、ここを通すわかには行かないんだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「ハァ、どうです?これで満足でしょう?」

 

 

 

 

 

 

 

全員「!!!!」

 

 

 

 

 

ひまり「ひ、ひ、、、日向先輩!?」

 

 

 

 

日向?「お前達、そこにいたら、郁弥の見舞いに行けないではないか。」

 

 

 

 

 

巴「ど、どうなってるんだ…?」

 

 

 

 

1名を除いて、目の前の人間に、日向という人物像に多少なりの違和感を感じ取っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

明らかに日向とは違う、

日向は奈月ほどに礼儀があるわけじゃない。

それに、リグからは日向はリグって呼んでいた。

身を張ってまで守るべき友達の呼び方を、

 

 

 

間違えるはずがない!!!!

 

 

 

 

 

日向?「いつまでそこを通せんぼしているつもりかな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

蘭「アンタは、、、日向さんなんかじゃない!!!!」

 

 

 

 

日向?「ッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

ひまり「へ?え?違うの?」

 

 

 

???「このっ、クソガキャアア!!!」

 

 

 

 

 

優しさを捨て、完全な狂気で迫り来る。

 

リグが目を覚ますまで、アタシ達が時間を稼ぐ!!

 

 

しかし、やはり肉体的には男性がどうしても上回ってしまう。

 

???「くくく、アヒャアヒャひャひャひャひャひャ!!

どうした!!さっきの威勢はどうしたあ!!」

 

 

 

一瞬で押し負けてしまい、首元に刃が押し当てられ、

完全に負けだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「ぐぎゃあああああ!!!

腕が!私の大事な腕がァ!!」

 

今日も満月…………

刺されることは無く、逆にアイツが傷付いてる。

 

コレって、、、!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全員「蓮(さん、君)!!!」

 

蒼い月に照らされ、顔は見えずとも、

その面影で強力な仲間が来てくれた。

その正義を成す暗殺者が…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「お前ら、無事か!」

 

 

???「チィイイ!!蓮!何故ここがわかった!!」

 

 

 

 

 

 

やれやれ、とうとう俺もここまで墜ちたものだな。

 

 

 

蓮「お前が発していたこの気、大きく漏れ出すぎなんだよ、

もう少し巧みに気を扱え。」

 

 

???「グゥうう!!この私をコケにするとは、

お前から真っ先に消して差し上げます!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「来いよ、竜司。武器なんざ捨てて掛かってこい…!」

 

竜司「!!貴様ァああああ!!!」

 

 

相手を激高させ、無造作にナイフを振り回すも、

 

 

 

最早そんなもの、、、まるで当たる気がしないぞ?

 

 

 

???「クソっ!クソっ!!!なぜ攻撃が当たらない!!」

 

 

 

蓮「そんな初心が出来ねぇっ、俺が手本を見せてやる。」

 

 

 

蓮の隠し持っていた懐刀を手にし、

目にも留まらぬ速さで一閃。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あいつの付けていた仮面が、

物の見事に真っ二つに切り分けたのだ。

 

 

否、木っ端微塵に砕け散っていた。

 

 

 

???「ヒィ!!よ、よくも……!

この俺様の美しい顔に傷を…!!!!」

 

 

 

 

 

 

蓮「お前みたいな奴が俺たちをどう思ってるかは、

どうでもいい。お前らが俺たちに何しようとも、

けどなぁ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「お前のようなただの強欲者が、俺達の道を壊して、

アイツらにまで手をかけ、アイツらの夢を踏み躙った!!!

価値をその程度にしか見ない奴がな、

 

 

 

アイツらの希望を笑ってんじゃねぇええ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

なるほどね、リグが大切だって言ってな理由が、何となくわかった気がする。

 

今一瞬だけ、ドキってなった。

 

 

 

 

 

 

???「だ、だったら!」

 

 

奴は誰かを呼ぶサインを出した。

誰だか知らないけど、邪魔をする奴は容赦しない。

そう言っている合間に、その奴は現れた。

 

 

???「偽りの名:384DE!!奴らを滅ぼしなさい!!!」

 

 

 

 

 

 

 

!!!!

 

 

その名、聞き覚えがある。それは俺達のかけがえのない大きく大切な友達。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………………………」

 

 

ひまり「ねえ、アレって!!」

 

巴「ああ、あの格好は間違いない!」

 

 

 

モカ「あちゃー、一足遅かったかー。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『海堂…………日向…!!!』

 

 

 

嘘だ………嘘であってほしい…………

 

 

 

だが、あれから発せられる気は完全に日向のものだ、

そう、コイツは、俺の仲間にまで、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手を掛けた…………。

 

 

 

 

 

くそ、怒りが強すぎて震えが止まらねぇ…

 

 

蓮「…テメェ……俺達の仲間に手ぇ出して、

その仲間を利用し、殺す。てめえのしていることは、

最早人間の敵であり、俺たち紛い物の敵だ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

???「あーひゃひゃひゃひゃひゃ!!!行け!奴をバラバラに切り裂いてしまえ!!」

 

 

 

 

蓮「!!!」

 

クソっ!これまでって言うのかよ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザクっ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ったく、業。とうとうそこまで腐っちまったか。

俺達はぐれ者もとことん惨めだな。』

 

 

 

このあまりに猟奇的な口調………来たな。

 

 

 

業「ヒィイイイ!!お前は、まさか!!?」

 

 

 

かつては蘭達とぶつかり合って、突き放そうとした……

 

 

 

 

 

ジュン「あ?俺のことを知ってんのか?はっ、まあいい」

 

 

 

リグのもうひとつの彼でもあり、

彼こそが伝説にある最高の戦士。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジュン「どの道、てめぇは死ぬんだからなぁ………?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ワイルドジェネシス】が、

 

 

 

 

 

 

ジュン「よぅ、遅くなって悪かったな。お前ら、リグに守るよう頼まれてるんでな、全うさせてもらうぜ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺達の前に再臨した……

 

 

 

 

 

 

〜to be connected〜




暖かい未来のないこの世界に、
苦悩と激情に包まれたこの世界、





貴方は、

















どう生き抜きますか?







次回





『初期化』


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初期化

はい、リセットという訳です。
もし、彼らが罪人でなかったら、この世界はどんな変化を遂げるのでしょうね。




ちなみに、主人公達も音楽隊兼バンドやってます。



 

 

(???)

 

 

 

リグ「ぅぅぅぅ……ここ…………ああ、あの時と同じだ。」

 

 

僕は、五人でバンド練習をしに来ていたはずなのに、どうして、どうしてこうなったんだよ…………

 

僕は頑張りたいだけなのに、認めてもらいたいだけなのに、

 

 

 

 

ーーーもし、違う世界では、こんな罪人じゃなかったら、

 

 

 

 

これほど喜ばしいことはないかな?ーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『お前の望み、オレが叶えてやる……。』

 

 

 

 

 

誰?まあ、今更どうだっていいか。

 

 

 

 

リグ「どうすればいいの…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『受け入れろ、このオレを………』

 

 

 

 

そんなくらいだったら安い方だ。

 

 

 

 

僕は何かに近づいた時、

 

 

 

 

『サラバだ、もう一人の憐れな俺自身』

 

 

 

 

そう言い残し、僕は気づく暇もなく闇の中に

吸い込まれてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

その時ふと気づいた、

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ(ジュン?いや、ジュンは直接的にはしない…!?

 

 

 

 

 

 

 

 

まさか!!!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

『くくく、、ん?何だこの記憶、五人の人間……か、良いだろう、この記憶消してやるよ。感謝しな』

 

 

やつが姿を消したと同時に

 

 

 

 

 

 

 

強い光が差し込んできたその先に、

 

 

 

 

 

 

巴「おい……………………グ………リ…………グ」

 

 

 

ひまり「リグちゃん!!!」

 

 

 

 

 

 

 

リグ「!!!!?」

 

 

 

 

 

 

 

僕が目を開けた瞬間、誰かも分からない人達が僕を囲っている。怖い…………怖いよ。

 

 

 

 

 

 

 

あれ、何でかな…………

 

この人達、何で僕の名前を知ってるの?

 

 

 

 

どこかで会ったことがあるのかな…

 

 

 

 

…………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダメだ、思い出せない。

 

 

 

 

 

 

 

でも、不思議と初対面な感じがない。

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全く分からない………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モカ「もう、ふみやんボーッとし過ぎですよ〜。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蘭「………………………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1人だけ無言なのが余計に怖いんだよなぁ。

頼むから早く終わってくれよ………!

 

 

 

 

リグ「ちょっと、外に行ってくるよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

彼は彼女達を置いて外に出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「…………ねえ、これからどうなるの。」

 

 

 

 

 

 

『それはお前が知らなくていいことだ。

お前はただオレを受け入れればいい。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『もう、こんな惨めに生きたくはないだろう?』

 

 

 

 

 

 

 

リグ「………………………………」

 

 

 

 

 

確かに、僕は許されることのない罪を課した。

そのお陰で全部がメチャクチャになった。

 

命を狙われるわ、皆との中を引き裂かれるわ、

生きる意味をも分からなくなった。

 

 

 

 

 

 

リグ「だったら、僕の今までに犯した罪を、かえしてくれる?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ああ、勿論可能だ。行くぜ、

そのまま目を瞑ったままじっとしていろ。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

言われた通りに目を瞑った瞬間、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「!!!!?グァアアアアアアアアアアア!!!」

 

 

 

 

突然激しい痛みが襲いかかった。

このあまりに強すぎる痛みが、死に着きそうな感じがした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気が付くと、僕はいつの間にか、外に出ていたことに気がついた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひまり「うーん、リグちゃん遅いなぁ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

巴「ひまり、しょうがないだろ、あれだけビックリさせたら」

 

 

 

 

 

 

ひまり「だってー…」

 

 

 

蘭「……………………」

 

 

 

 

 

おかしい、さっきからこの感情の激しさが止まらない。

 

 

 

 

 

 

蘭「私、ちょっと行ってくる。」

 

 

 

 

 

つぐみ「待って、蘭ちゃん。私達も良い?」

 

 

 

 

蘭「…………うん、」

 

 

 

 

 

 

 

私、アタシ達は戻って来てないリグを探しに出たところ、

 

 

 

 

 

誰も寄り付かないことで有名な公園の砂場で、

 

 

 

 

怖がってる様子で佇んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

ひまり「……リグちゃん、」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時に返ってきた返事が、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「………………………………誰?

なんで僕を知ってるの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つぐみ「……え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(circle)

 

 

 

 

 

菜月「……リグさん、遅いですね。」

 

 

 

 

 

 

 

蓮「しょうがない、俺たちだけでもやるしかない。」

 

 

 

 

 

 

ジュン「………見られてる気もするが、

まあなんでもいいか……行くぜ。」

 

 

 

日向「…まりなさん、撮影の準備は済んでますか。」

 

 

まりな「うん!こっちはいつでも撮れるよ。それにしても、急にどうしてこんなことを?」

 

 

奈月「…もう一度、バンドとして組み直そうって言っていたもので、」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「perfectionな俺たちとして、、、」

 

 

 

まりな「…!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日向「俺達のSilence rageをもう一度、呼び覚ます為に…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Silencerage……それは沈黙の怒り…………

 

かつて幼くしてメジャーデビューし、

早くも殿堂入りを果たし、

歌詞によっては歌い手が入れ替わる特質なバンド。

あの高技術なRoseliaやAftergrowをも遥かに凌駕する。

 

伝説になるはずだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんな奴らの演奏なんて聴きたくない。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈月「!!」

 

 

ジュン「…どういう事だ…?」

 

 

 

 

何故か客の足が遠のいてっている。

僕らの何が足りないのか、みんなが望むことはしてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やはり、アレが原因だって言いたいのか……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まりな「それじゃ、始めるよ?」

 

 

 

 

 

 

蓮「…ん?ああ、お願いするよ。」

 

 

 

 

日向「まず初めに、『Monster』…聞いてください。」

 

 

 

 

コレを聴いてるものと観ているものとそれぞれいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

………ひとつのバンドを除いたら…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

友希那「!!」

 

 

 

リサ「この曲…!」

 

 

 

 

 

 

あこ「凄い、超超超カッコイイよ!!ね、りんりんもそう思うでしょ!?」

 

 

 

 

燐子「そう…だね、凄くいい…かっこよく見えるよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紗夜「それを………どうして!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮………どうして…辞めたのよ…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

有咲「おっ、コレってジュンじゃねえか?」

 

 

 

 

香澄「え!ドコドコ!?有咲!どこに居るの!!?」

 

 

有咲「だあああ!くっつくことないだろ!!!」

 

 

 

たえ「他の人達もジュンと組んでる人なのかな?」

 

 

 

 

有咲「じゃなかったら何だっつーの!!」

 

 

 

 

りみ「あれ?斎藤先輩も居る!!」

 

 

 

 

沙綾「ホントだ!氷川先輩が齋藤先輩のことずっと考えてる感じだし、もしかして………好きな人だったりして、」

 

 

 

 

 

有咲「お、おい!そんな事いくら何でもまずいだろ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彩「あ!みんな見て見て、日向君だよ!」

 

 

 

千聖「日向…あら?奈月に斎藤君までいるじゃない。」

 

 

 

日菜「お兄ちゃん!?見せて見せて!!」

 

 

イヴ「私もヒナタさんの歌う姿、見たいです!!」

 

 

 

 

麻弥「はい!あの伝説のバンドってことは機材の方も……フヘヘヘヘ……」

 

 

 

日菜「…んーー?あれ、なんであいつがいるんだろう…」

 

 

 

彩「へ?ああ、ジュン君の事か。あの子結構面白いんだよ?」

 

 

 

日菜「…あんなヤツがいるバンドなんて……」

 

 

 

 

千聖「ちょっと!日菜ちゃん!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひまり「ねぇねぇ!リグちゃん!リグちゃんが居るよ!!」

 

 

 

 

巴「記憶が無いのに…バンドのことは覚えてるんだから、

記憶喪失とは違うな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モカ「ほうはね〜あはひたひのほと、

わふれひゃったみたひはへど

はんどのほとはおほえふるね…。

(そうだね〜アタシ達のこと、忘れちゃったみたいだけどバンドのことは覚えてるね…。)」

 

 

巴「モカ……口にものが入った状態で喋るなよな…。」

 

 

 

 

つぐみ「あ、あはは………落ち着いて?」

 

 

蘭「……凄い」

 

 

巴「ああ、私も驚いたぜ。まさか、リグがやってたなんて」

 

ひまり「よーし!私達も負けられないぞー!

えい、えい、おー!」

 

 

全員「…………………………」

 

 

 

ひまり「ひっどーい!なんで誰もやらないの!」

 

 

 

蘭「行こう、アタシ達の音をもう一度、アイツに響かせる。」

 

 

 

 

 

それにしてもリグちゃんとジュンくんのバンド……お父さんから聞いたけどホントに凄い。

 

アタシ達なんか軽く飛び越えられるくらいに…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はぐみ「あ!こころん!!なっ君、なっ君が居るよ!!」

 

 

こころ「ええ、彼の音…とても素晴らしいわ!!」

 

 

 

 

 

薫「募る想いが歌詞に込められている。ああ、儚い。」

 

 

 

 

 

 

 

美咲「はあ、相変わらずこの三人は…あっ、…花音さん、奈月さんの歌声、良いですね。……………………花音さん?」

 

 

 

 

 

 

 

花音「ふぇ!?み、美咲ちゃん!!?ど、どうしたの?」

 

 

 

美咲「え、、呼んでたんですけど………

 

奈月さん、演奏………上手ですね。」

 

 

 

 

 

花音「そ、そうだね。聴いてて飽きないよ…////」

 

 

 

 

 

 

この時のアタシ達は気づけなかった。

 

 

 

 

このライブ撮影の後、郁弥さんが、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…こんな事になるなんて………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜to be connected〜




初めにでてきた何か、アレは星のカービィのダークメタナイトと、仮面ライダー龍騎の仮面ライダーリュウガをモチーフにして作らせています。





伝説のバンドの復活ライブに向けての撮影。
アタシ達の遥かに超える実力、まさに完全無欠。




でも、撮影されたビデオの最後に、あってはならないものが映っていた。
















次回





『史上最悪の敵は己の影/蘇る心の闇』


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史上最悪の敵は己の影/蘇る心の闇

はい、次の話から本物のリグは永久離脱する訳では無いのですが、ちょっとだけ抜けます。




本編どうぞ。


(circle)

 

 

 

 

 

 

 

まりな「お疲れ様〜!バッチリ撮れてるよ!」

 

 

 

 

 

ジュン「おし、じゃあ早速見学といこうかね。」

 

 

 

 

 

 

蓮「……ああ、何処まで這い上がれるか…楽しみだ。」

 

 

 

 

 

 

そして、例の映像を見てみた……

 

 

 

 

何も違和感もない。現役の頃と全く変わってなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈月「…ん?なんだこれ。」

 

 

 

 

 

そう、映像の最後だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグの映る影が、俺たちと比べても、異様に大きい。

それに、リグがいつにも増して笑い方がおかしい。

 

 

 

 

 

一瞬、ジュンの仕業と踏んだが、

今はジュンもいてそれが出来ない。

ジュンは内部に入って初めてコントロールを得るのだ。

 

 

 

 

 

となると、リグは何者かに操られてるか、

それとも、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう一人のリグが今ここにいるか………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前者はともかくとして、後者はまずないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あいつに限って、そんな事は………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

香奈「はァっ!ハァッ!」

 

 

 

 

 

愛斗「ハハハァ………!香奈ァ、お前は俺様を復讐しに来たんだろうが、今の俺様は誰も敵じゃねえ…」

 

 

 

あたしは今、あいつに報いようとしたんだけど、

あの時のあいつとは違って強くなってる。

 

 

 

愛斗「死にな。」Finalvent

 

 

 

 

走り出した途端跳びそのまま蹴りだした。

 

 

 

 

 

香奈「ッ!アァア!!!」

 

 

 

 

後ろには怪物がいる、殺られる!!!!

 

 

 

 

その時だった。

 

 

 

 

 

 

何処からか、黒い龍があたしの横を通り助けた(?)。

 

 

 

 

 

龍が戻った先には、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………………………………………」

 

 

 

リグだった。

 

 

しかし何故か、どこか恐怖で動けない。

 

 

 

 

 

 

 

愛斗「…!お前…!!!」

 

 

 

 

 

愛斗が復讐相手が蓮の仲間だと気付き激昴し、

殴りかかっても、身を守ることはせず掴みかかり、

明らかに攻撃を抑えてる。

 

 

 

 

リグ?「……………………………………」

 

 

愛斗「ゴフッア!!」

 

 

 

それどころか、5人でかかってもギリギリな愛斗なのに、

リグに完全に押されてる。しかも、

あのリグには憎しみ、絶望と、

リグとは正反対な戦い方だった。

 

 

 

 

 

 

 

正反対…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ?「………………」Finalvent

 

 

 

 

さっきあたしを助けた黒い龍がリグの周りを飛び、

リグは静かに宙を浮いた。

 

 

そして、黒い火炎に包まれた蹴りを放った。

 

 

 

 

 

その時にあたしは全く違うものを見た。

 

 

 

 

 

(あの黒炎が、あの怪物の動きを封じた!?)

 

 

 

この時に初めて分かった。

 

 

リグ?「……だぁあああああああ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”アイツはリグなんかじゃない”。

 

 

 

 

全くの別物!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(circle前)

 

 

 

 

 

モカ「ねえ、蘭ー。アレって、」

 

 

 

 

 

 

つぐみ「リグちゃん……?」

 

 

 

 

ひまり「…え?え!えええ!?どういう事なの!?なんでリグちゃんがここに居るの!?」

 

 

 

 

 

 

巴「リグが……二人!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ?「……え、どういう事……?」

 

 

 

みんなが急に変なことを言い出すから、ビックリするよ。

 

 

 

 

 

 

 

蘭「ホントに、リグなの……?」

 

 

 

 

蘭が険しい顔で訊いてくる。そうは言っても、僕は僕なんだけどな、

 

 

 

 

 

巴「これ見ろよ、明らかにお前が居るだろ。なんでそっちから出てきたんだよ…?」

 

 

 

 

リグ?「!!コレって……!」

 

 

 

間違いない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕だ。けど、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なにか引っかかる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こころ「あら、リグじゃない!!!」

 

 

 

リグ?「こころちゃん。(…面倒なやつが紛れていたか。失敗したな……こんな事なら、粗方こいつのようなやつを消しておくべきだった。だが、標的がこちらから来てくれたからその手間も省けた。)」

 

 

 

 

手を後ろに引いたところに、

 

 

 

 

 

 

掴まれた。

 

 

千聖「……………」

 

 

千聖だ、彼女も感はかなり鋭いようだ。

 

 

 

 

千聖「……何をする気かしら…?

そんな物騒なものを持ち歩いて…………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

奈月「郁弥さん!こんな所にいたんですか。」

 

 

 

 

 

日向「……これはなんの騒ぎだ…?」

 

 

 

 

ジュン「おいおい、お前ら俺たちを聴いてたのか?」

 

 

 

 

 

 

 

蓮「…………お前ら、リグを囲んでどうした…」

 

 

 

 

リグは日向達にすがりついた。

 

 

リグ?「みんな…助けて……僕を苦しめてるんだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

全員「なっ!!!?」

 

 

 

嘘だ。俺達は嘘だと信じたかった。

 

 

しかし、この追い詰められている状況で、嘘とはどうしても考えにくい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

有咲「ジュン!コイツの言うこと、信じてるわけじゃねぇよな!?じゃなかったらぶっ飛ばすからな!!」

 

 

 

刹那、

 

 

 

 

日向「……………………」

 

 

日向の方から銃弾が飛んでみんなの横を掠めた。

日向が、あの日向が珍しく本気で睨んでる。

 

 

 

 

 

 

 

千聖「日向。貴方もこの子を守るわけ?」

 

 

 

奈月「千聖ちゃん、いくら何でも……悪ふざけが過ぎるよ……………そんなに面白いのかい?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リサ「れ、蓮!蓮なら、分かって…………くれる訳ないか。」

 

 

 

 

 

 

 

蓮「ああ…………まさかこんなことをするお前らだとは思わなかった。失望したよ。やはり俺たちを無様にたたき落としたいのか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

つぐみ「そ、そういう訳じゃ……!!」

 

 

 

 

 

 

いま、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホントに一瞬だけだったけど…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグちゃんが、不気味に笑ってた。

 

 

 

 

あれって、リグちゃんじゃない……

 

明らかに違う雰囲気…………

 

 

 

 

 

 

 

五つのバンドが囲む中、彼だけが笑ってた。

 

 

 

 

 

 

 

つぐみ「いま、リグちゃんの見せる笑い方じゃありませんでした!誰なん……ですか……!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全員「!!!」

 

 

 

何だと?

 

 

 

 

コイツがリグじゃない?

 

 

 

 

 

花音「じゃ、じゃあ、そこにいる郁弥君は…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ?「…………フッ……ククククク……」

 

 

 

 

イヴ「な、何がおかしいんですか!」

 

 

 

 

 

 

 

リグ?「いやぁ、もう勝った気でいるなんてな……ククククク…………笑いが止まらねぇ………」

 

 

 

 

 

日向「お前は……いや、まさかとは思ってたが……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈月「よりにもよって……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジュン「おいおい、てめえ、何の真似だ…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「お前……リグじゃないな?」

 

 

 

 

四人は一斉に構える。しかし、彼は未だに平然としている。

 

 

 

 

リグ?「俺はもう、鏡の中の幻などではない……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『!!!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ?「俺は存在する……最強のライダーとして……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

香奈「みんな!無事!……!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ?「変身…!!」

 

 

 

 

 

 

 

腕の甲にカードデッキを通し、

 

 

黒い鏡が重なり合い、やがて彼女たちを前に、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………反逆者の闇がたちはだかる。

 

 

 

 

 

〜to be connected〜




はい、皆さんがお待ちかねの恐るべき
最強ネガライダーの一角、
仮面ライダーリュウガ、出ちゃいました。


果たして、彼女らに勝機はあるのだろうか…










次回






『刻まれた恐怖』


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刻まれた恐怖

 

 

 

俺たちの前に、

 

 

 

 

とんでもない怪物が再び現れた。

 

 

 

 

 

 

蓮「リグ……いや、リガルド……!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、彼が映像を見た瞬間を突いて取り憑いたのだ。

 

 

リガルド「…ククク……………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼の心の闇に…………

 

 

 

 

 

 

 

 

みんなは何が起きたのかがまだ理解出来ていない。それもそのはず、親友のバンド仲間が、

悪しき者の魔の手に堕ちているのだから……。

 

 

 

 

つぐみ「リグちゃん……?私達を……覚えてる?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リガルド「…………………………」

 

 

 

 

日向「……ッ!伏せろおおぉ!!!!」

 

 

 

 

香奈「リガルド!!お前が、あたしの弟達を……!

 

……許さない!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この空間が、吸い込まれていくように、歪み始めた。

 

 

 

 

 

 

元に戻ったと思いきや、

circleの中にまだ居た。

 

 

何がどうなってるの?

 

 

 

 

 

 

沙綾「こ、コレって、circle?」

 

 

 

 

 

 

ジュン「ああ、だが……まるで俺たちのいる感覚とは違う。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「全てが真逆…………」

 

 

 

 

日向「鏡合わせの世界……。」

 

 

 

 

リガルド「……雑魚は消えろ……。」StrikeVENT

 

 

 

 

 

蓮「いけん……!」

 

 

 

龍から吐き出された黒炎弾が、

麻弥に当たるはずだが、蓮の献身のお陰で助かったものの、

 

 

 

着弾した彼は黒い炎に包まれ焼き尽くしている。

 

 

 

 

 

 

 

奈月「…クッ!!」

 

これ以上の犠牲を出すまいと、奈月がリガルドと一緒に飛び出して行った。

 

 

 

 

 

いくら撃っても撃っても、

全く仰け反るどころか響く様子すらない。

 

 

 

 

撃っても弾かれ、近づいては退き、の繰り返しだ。

 

 

奈月「…グッアアア!!!」

 

 

 

 

リガルド「…ククク…クハハハハハァ!!!」

 

 

 

終いには一瞬にして接近され首元を絞められた、

それも力強く…………

 

 

 

意思が薄れていく、、そんな時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

(シュウウウウウウ)

 

 

 

 

 

リガルド「…チッ、時間切れか……」

 

 

 

 

 

 

なに?時間切れ?

一体コイツは何を言っている…?奴はそう呟くと俺達に背中を向けて歩き出していった。

 

 

 

 

ジュン「おい、てめぇ!!戦いを放棄する気かよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

リガルド「俺はこれからやらなきゃならないことがある。お前らはその後に、ゆっくり時間をかけて、相手してやる。」

 

 

 

 

リガルド「……じゃあな…」

 

 

 

そう言い、逃げられた。

ここら一帯はもう夜になっていて暗くなっている。

俺達も戦える状態ではない。正直、どうなるか分からない。

だけど、これだけは、ハッキリわかる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アイツとは、いずれお別れをしなきゃならなくなるってことを………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー翌日ー

 

 

 

 

 

 

(欠片の料亭 SAITO)

 

 

 

 

つぐみ「………………」

 

 

 

イヴ「ツグミさん……」

 

 

 

 

日向「………………蓮、ホントにそんなことをしていいのか…?お前にとっては、かけがえのないヤツなんだろ?」

 

 

 

ひまり「リ、リグちゃんはど、どうなるんですか…?」

 

 

はあ、この展開…二度も体感するとはな……だが、やつをどうにかしなきゃ、ホントにお前らの世界が消える………それは避けなきゃならない。にしても、どうなるか………か………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「アイツを……これ以上野放しにはできない。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「リグを………この星から消す………」

 

 

 

 

この一言だけだった。

 

 

 

リサ「蓮、ちょっとさ…それって本気?友達なんだよね。友達をこの星から消すことがほんとに出来るの?」

 

 

 

 

 

 

 

燐子「そ、そうだよ…蓮くん………郁弥さんを、そんなことをしていいの?」

 

 

 

 

蓮「それしか…アイツを救えない…」

 

 

つぐみ「そ、そんな!」

 

 

みんなが悲しみに暮れている中、1人は違った。

 

蘭「蓮!あんた、そんな簡単に友達を見捨てるわけ!?アンタのやってる事は最低だよ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「………………ッ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

言われた……『最低』って……

ああもう、どうしたら良かったんだよ…?

 

 

 

日向「…みんな、今日はもう帰るんだ。」

 

 

彩「で、でも!」

 

 

 

 

 

 

日向「早くっ!!!」

 

 

 

 

この言葉を渋々聞きいれ、各自解散となった。

これ以上の長居は、アイツにとっても苦痛だろうからな。

 

 

 

 

蓮「……………」

 

 

 

紗夜「蓮、大丈夫?ここまで荒れるなんて初めてよ。」

 

 

 

蓮「……姉さんも、日菜と連れて、帰ってくれないかな。」

 

 

 

 

リサ「れ、蓮!流石に危険だよ。今の蓮を見て放っておくのが無理だよ!!」

 

 

 

 

 

ああ……何故………何故そこまで優しくできる…?

あくまでも他人だって言うのにさ……どうしてそこまでして救いを差し出す……?

いや、もう俺自身も助けを求めてたのかもしれない。

 

 

………心の奥底で…………

 

 

 

 

 

 

そんな資格がなけりゃ、

 

 

 

 

 

 

 

 

理由も意味も無いってのに…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日菜「お兄ちゃん、そんな顔しないでよ。いつもみたいに笑ってあたし達を守ってよ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「……ッ!!

 

 

 

 

……日…………………………日……菜」

 

よりにもよって、今度は日菜にまで怒鳴られるとはな……ならどうしたらいいって話になるけど………お陰で目ェ覚めたぜ。

 

 

 

 

 

リサ「ふふんっ、お困りのようだねぇ……よし!!

この、リサ姉に任しておきなさいって!!」

 

 

 

あこ「すっごいよリサ姉!!ねえ、れんれん!!」

 

 

 

蓮「…んあ、ああ……そうだよな…………」

 

 

そう、俺は皆がいるから俺で居られる。それを教えてくれたんだ。感謝してもしきれないくらいにな……

不思議とこんなセリフが出てくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「皆………ありがとう…」…………

 

 

 

 

 

 

 

 

けど、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

_______________俺は…………

 

 

 

 

 

 

 

 

〜to be connected〜




強大すぎる力の差を前に、挫折せざるを得ない状況に陥った一行ら。恐るべき彼の凶悪な心は、光を灯すだろうか。








次回





『たとえ、過去の苦痛と悲しみに濡れても』


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たとえ、過去の苦痛と悲しみに濡れても

今回は、奈月とジュン、蓮とRoseliaの観点になります。


どうぞ、


(花咲川学院)

 

 

 

 

今の私は全くと言っていいこと集中出来ていない。あの郁弥さんのもう一つの顔が、まさかあそこまで歪んでいるなんて、誰も思わないことだろう。だが、現実に………私たちの前に現れたあの圧の強さは、今までに会ってきた悪者よりも遥かに桁が外れている。それくらい郁弥さんの心はこれほどまでの闇に染まってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……………(一体、どうしたら……!)

 

 

 

私はその事が気がかりで練習のことも、大して入ってはこなかった。

 

 

 

 

 

 

 

怖くて怖くてたまらない、これ程抱えていた闇が深いことはないと思いたい。

 

 

 

 

 

 

燐子「ひ、氷川さん。」

 

 

 

 

と、幸いにも仲間が声をかけてくれたことにより、自分を保つことが出来た。しかし、体全体も、声も何もかもに震えが止まらない。

 

 

 

 

 

 

 

蓮「………(姉さん、悪く思わないでください、俺は……リグを決して恨むつもりなどありません。けどああなってしまった以上、このままには出来ないです。)…ッ!」

 

 

 

そんな彼女を遠くから見ていた。

 

 

 

 

 

ジュン「おい、おまえはこの未来をどうにか出来ねぇのか?」

 

 

 

蓮「俺だって何とかしたい!けど、あいつは今死を辿っている!それに、周りのヤツらだって俺たちを盛大に邪魔をしてくる。そうさせている元を叩かなきゃ意味が無い!!」

 

 

 

 

苦痛に悶えてる彼らを横にして、

 

 

 

 

 

「テメェらにアイツらは似合わない……。ジュン、蓮……テメェらのやってきた行動も、全て無駄だ。何故なら、」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『テメェらを殺して全部を手に入れるのはこの俺なんだからよ………テメェらは親の言う通りにして大人しく死ねばいい。それがテメェらの出来る罪滅ぼしだ。』

 

 

 

 

主人公達を恨んで懐にまたあらぬ刺客が潜り込んでいる。

そう、彼女たちの学校であるにも関わらず、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「……っ!!」

 

 

 

 

 

ジュン「んあ?あんだよ急に黙り込みやがって………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

奈月「二人とも、ここに居たんだ!!」

 

 

蓮「……奈月?」

 

 

どこからともなく奈月がこっちに走ってきた。

しかし、彼の顔が珍しく張り詰めていた。

まるで、災厄の序章が開幕すると言わんばかりに…………

 

 

そんな奈月の悪感は的中していたようで、個人的にも面倒なやつがこの学校に来ていた。

 

 

 

 

奈月「……二人とも、これから起こることは誰にも言ってないよね?」

 

 

 

 

 

蓮「ああ、俺たちをなんだと思ってる……」

 

 

 

 

 

ジュン「さて、久々に暴れられるぜ…………おっぱじめようじゃねえか……」

 

 

彼らの待ち受けるものに、彼女は見ていた。

 

 

 

 

 

 

紗夜(あの人、どこかで見た記憶がありますね……何だか凄く強い圧力ですね……、何やら男子寮にむかってるのが気になりますね、いえ…………あそこには海堂さんに、蓮が…)

 

 

 

 

 

彼女が気掛かりなことを掴んだ頃、

やって来た刺客に皆が注目していたのは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジュン「……………………」

 

 

 

 

奈月「…………………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「……………………………………ッ」

 

 

 

 

 

「……………………………………………………」

 

 

 

 

みんなして言葉が出ずに凝視していた。

あの四人の異様なまでの沈黙だ………。

…あの場から放たれていた殺気と威圧感が、

より一層増している気がする。

下手したら殺されるのではないか、

そのくらい尋常ならぬ雰囲気が醸し出されていた。

 

この沈黙を破ったのは、大男の方だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい、いつまでここに留まる気だ…?そろそろ交代時だぜ…?親に優る子なんて必要ねぇんだよ………。」

 

 

これを聞いた瞬間、蓮の表情が異常なまでに歪んだ。

その時、彼女の疑問は、確信へと変わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの人は、蓮の………………お父さんッ!!

 

 

 

 

まさか、今の今まで生きていたというのだ。

 

 

 

ジュン「てめぇ………どうやって戻ってきた?

まさか女を全部自分のものにするって下らねえ野望を、

まだ根に持ち続けてるのか?」

 

 

 

 

 

「テメェら人間を辞めたクズに、あいつらの何がわかる………

 

お前らが生きているせいで、アイツらは永きにわたって苦しんでんだぞ…?それに、Roseliaとハロハピ、ポピパって言ったか………奴らもテメェらに脅されたってのにまだ、アイツらを付け狙うのか?テメェらホントに最低最悪な野郎だな!!」

 

 

 

 

 

 

 

奈月「……ねえ、なんでそんなふうに言われなきゃならないのさ、僕らのすることの何が悪いのさ………」

 

 

 

彼は聞く度に震えている。親が嫌いなのは思春期特有と言われてるが、あそこまで嫌悪感丸出しな関係はあまり無い。

きっと過去に相当に酷いことをされたんだろう。

それを紗夜は気づいてしまったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「テメェらそのものが悪!!俺たち人間こそ正義!!!親である俺の為に死ねぇ!!」

 

 

やはり、何度聴いても気味が悪くて耐え難い紗夜の他、

人類の敵に回す発言しかしてないが、、

そんな彼を賞賛する者がほとんどだった。

 

 

 

 

「そうだ、そんな奴らやっちまいな!」

 

 

 

 

 

 

「奈月様………奈月様が苦しむ姿を……私に見せてよ。」

 

 

 

 

 

「さっすがー!正義のヒーローはやっぱり違うねえ!!」

 

 

 

 

 

 

 

果たして、こんな悪意が正義であっていいのか。

私はもう後戻りできないところにまで、来てしまったのか。

 

こんな欲望と支配によって成り立つ世界に…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

刹那…………

 

 

 

 

蓮「……………………ッ!!」プツン…

 

 

 

 

 

 

 

殺されろと言われたことに痺れを切らした蓮が、初めて本気の怒りを露にした。夢や希望は兎も角、存在意義を否定されて何も感じない人はそう多くない。

 

 

 

 

 

蓮「………………いい加減にしやがれ……、

お前のその下衆な望みを持ったせいで、俺は……!

 

俺達はッ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

居場所を失ったんだぞ!!!!!!!!」

 

 

 

蓮の顔は俯いていて見えないが、涙を流してるのはわかる。

 

 

 

「……それがなんだ?俺の野望と関係あるのか?

てめえらは殺人、強奪、強姦、という人類の敵になる行為をしてるてめえらが言っても、なんの説得力も無いな。」

 

 

 

しかし、父はそれを切り払い、押し付けた。

紗夜はふと、奈月に目を向けた。それが衝撃だった。

 

あの女たらしとも言われた奈月さんが、表情が暗い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、日向の弟……奈月は全ての存在を尊重し、他人の沈んだ心を清めてく行動を無意識にするので、比較的信頼に置かれやすい彼。しかし、そんな彼にも、差別とか陰湿なイジメとかいう、存在を全うから否定する行為、輩を決して許さない。そう、蓮の父親なんていい例だ。

 

 

 

 

 

心優しい奈月も怒らせてはいけないと、彼女は感じた。

今は下校時刻なだけ、まだいいと感じてしまう。

 

 

すると、この騒動を見ていたのか、柔らかい声が聞こえてきた。

 

 

「ふ、ふえぇ…ど、どうなってるの〜?」

 

 

 

紗夜「……松原…さん?」

 

 

 

 

花音「紗夜ちゃん、あれって奈月……君だよね…?」

 

 

紗夜「はい、ですが聞いた話とはまるで、別人の様に風格が変わっているので、ハッキリとは言えませんが………。」

 

噂になってるのは嘘だけど、彼の雰囲気が違うように見えたのはホントだ。

 

 

 

花音「……や………やっぱり…」

 

 

 

紗夜「?どういう事ですか…?」

 

 

花音「奈月君………前に私が不良に襲われそうになった時、奈月君が助けてくれたの。」

 

 

自分も似た体験をしたから、その気持ちはよくわかる。

 

 

「でも……」

 

 

 

しかし、彼女がモジモジした様子で、何かを付け足すように言ってきた。

 

 

 

 

 

花音「その悪い人が、私を悪く言ってきたの…もっと早く来ていればって…………そうしたら、普段は明るくて優しい声で話してるのに、その時は目つきも表情も話し方も、凄く暗くて怖くて、まるで怒ってる感じだったんだ。」

 

 

彼女がこう言ってきているのだから、

その通りなのだろう。

松原花音は嫉妬とか傲慢など黒い面を、

一切持ち合わせていない。

彼女は純白の鑑だった。

 

 

 

 

ジュン「てめえ……、それ以上俺の仲間を傷つけるなら、」

 

 

「ほう、ジュン……てめぇもただのゴミクズに成り下がったか。折角、俺が復讐の機会を与えてやったというのに……」

 

 

 

 

ジュン「はあ?んなもん全部、てめえが仕組んだことだろ。人間に値しないやつの命令なんざ、従う気もねぇよ……。」

 

 

 

 

 

 

 

「………だったら、テメェらの大事な存在を、」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この世から消してやるぜ!!!」

 

 

 

正義と称し悪行を成すもの、そして、穢れた地獄から這い上がろうとするわずかな希望……その二つの力が、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今、

 

 

 

 

ぶつかった…………。

 

 

 

 

 

 

 

〜to be connected〜




あの時仕留めたはずの父親が、再び襲来。
奈月のもつ怒り、

蓮の味わった度重なる悲痛……。

ジュンの差し向けられた悪意。



果たして、この因縁の戦いが終わる時は、


来るのだろうか…………。


そして、三人にまた新たな刺客と、
彼女達の救世主がやってくる。







次回








『激突!!悪意と狂気に満ちた偽善VS悲劇を物語った悪の救済者』


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激突!!悪意と狂気に満ちた偽善VS悲劇を物語った悪の救済者

俺は今、非常に苛立っている。

それを少し遡ろうか……

 

 

 

 

 

 

 

 

紗夜「…蓮……!どうして、あれほど使わないで、って言ったのに……!!」

 

 

燐子「氷、氷川さん………蓮君が強いのは分かるのですけど、あの二人からも凄い気が……」

 

 

 

 

 

紗夜「ええ、華彩さんに奈月さんは、とても高い能力を持ってるとみなさんから聞いていますので、恐らく大丈夫だと思います。」

 

 

 

 

 

千聖「…花音。奈月を見てどうしたの。そんなにあの子が気になるのかしら?」

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女は「ふえぇ」と、千聖は「あの鈍感の何がいいのかしら…」と自然に呟いて、二人の声に少しだけ、安心はした。

 

 

 

 

花音「だ、だって、奈月君ってば私が悪い人達に囲まれてた時に助けてくれたんだよ。」

 

 

 

彼女は親友に、私と話していたことをそのまま伝えていた。しかし、花音は「でも」と、何か言いたげな感じでこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花音「郁弥君も、日向くんも、氷川君も、ジュン君も、それに………奈月くんでさえも、悪者にされてるんでしょ?みんなはそれをど、どう思ってるの?」

 

 

 

 

燐子「わ、私はそんなのは、良くないと思っています……」

 

 

 

 

 

 

千聖「でも、これが現実………悲しい限りね。私達はそうでなくても、あの人たちからしたらそう見られてるのかもしれないわ。」

 

 

 

 

私は、そんな2人の今にもつらそうな顔を、ただただ見ていることしか出来なかった。私は日菜と蓮のことを拒んできたけれど、それは才能の差があまりに開きすぎていたから、そのせいで段々と家族とも距離を取り始めたのだ。自分と比べられることが怖かったから……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、今は違う。日向にだって感じている辛さや痛みだってある。蓮だって周りの理想を押し付けられ壊され、少なくとも私と違う苦しみを味わってきている。

 

 

 

花音「私…奈月くんのところに行ってくる…!やっぱり心配だよ……また一人で痛い思いをしてるのを見たくないよ。」

 

 

彼女が教室から駆け出していくと、自然と、何故か導かれるように私達もあとを追っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい、テメェらいい加減に倒れろや。悪は俺たちに裁かれるべきなんだよ!」

 

 

ジュン「グゥッ………!クソ……っタレが……!」

 

 

 

状況は極めて不利だ。やはり一筋縄ではいかない状態にまで超強化されている。あのジュンを苦しめてる以上、俺達の勝率は………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「テメェらが俺に勝つ方法も理由も無い。無様に俺に処刑されればよかったものを……っ。」

 

 

 

 

 

奈月「まだ…………勝率は…確定…………して………ない!

僕は!

 

 

 

こんな所で、大切なものを守れてない今、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は……っ、死ねないィぃぃぃぃ!!!!」

 

 

 

 

 

 

傷だらけになってもなお立ち上がる奈月だったが、

すると、あのクソ親父はなかなか倒れない奈月に、怒りの矛先が向いたのか、奈月の方に歩いてきた。俺は今、うつ伏せの状態のまま両手両足を楔で打ち込まれていて、動ける状態ではない。ハハッ、情けねぇなぁ…………オレって。

 

 

あの男がとった行動が、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

非情であり、屈辱だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「奈月、死の決闘だ!」

 

 

 

 

 

「!!!」

 

 

 

 

 

死の決闘………それは奈月の手がけた世界において、あってはならないルール。正式な対戦とは外れており、

勝負する時に人質という名の賞品を決め、

相手を常に、一方的に、不利な状況に立たせて不正に勝利を得る戦闘。まさに悪魔のサドンデスゲーム。

それをここでもやらせようとしているのだ。

この禁忌のルールを利用して、プレイヤーを死の淵にさらし出す。俺のクソ親父もその極悪非道なプレイヤーの1人だ。

 

 

 

蓮「おい、親父ィ!!お前まさか他の奴らにも危害を加えようってのかよ、どこまでも腐りきりやがった野郎だなァ!!」

 

 

「その死の決闘の賞品だが、あの水髪の女だァ!!!」

 

 

 

 

その生死の手綱を任せられたのが、

花音だ。

 

 

花音「ふ、ふえええ!!?わ、私……ですか?」

 

奈月「………花音ちゃんに手を出すな…。」

 

 

 

「ふっ、嫌だったらサッサと受けて戦う事だな。」

 

 

 

ジュン「テメェ…ッ!!そんな女を支配したいならよ、もっと方法を考えろよ!ッぁああ!!」

 

 

 

「作り物のてめえが、人間様の言葉を口にするんじゃねえ。」

 

 

 

そう言うと、親父は奈月を死の戦場に立たせ、倒れたジュンの腕を強く踏みつけた。一騎討ちという名のデスゲームに。

(これ、踏んでる奴が女だったらいいなあって思ってる君ら、

興奮してる場合じゃないよ。最低最悪なやつに屈辱的なことされて嬉しくはないよ。余程のマゾでない限り………)

ホントに、誰に言ってるんだろうか……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紗夜「お願い…!誰か…………助けて…。」

 

 

 

 

 

 

「…………残念だが誰も助けは来ない。来たところですぐさま返り討ちにしてくれるわ……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、海堂……いや、奈月……今度こそテメェの死に様を拝ませろ!!」

 

 

 

 

 

 

 

そして、二人の宣言とともに、

 

 

 

 

命の奪い合うゲームが始まった。

 

松原花音を利用して、自分に逆らう女性を屈服させるという欲望の為ならば、いかなる手段も迷わない最凶の男、『斎藤昇馬』

 

 

 

 

 

 

 

 

松原花音率いるハロー、ハッピーワールド!!のメンバーとして、彼女たちの支えとなる為に、他人の罵声も凌ぐ。

みんなにも笑顔で接する、彼女たちのバンドのモットーにふさわしい彼、時空を駆ける戦士の意思を持ち、守り続ける『海堂奈月』

 

 

 

この二つの魂が、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『『決闘!!!!』』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生命のカウントダウンの刻を進めていった……。

 

 

 

 

〜to be connected〜




はい、どうですか?この膨大すぎる欲を抱えた現代社会。
それに抗う彼らの勇姿、書いてる自分が一番身に染みましたね。今度はあのカードゲームのネタを使うつもりですね。











次回



『奈月死す!?恐るべき「ヘルデュエル」!!悪に塗れた闇のゲーム』


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奈月死す!?恐るべき「ヘルデュエル」!!悪に塗れた闇のゲーム

遊戯王ネタを使わせてもらいました。


ついに、始まってしまった………。

 

 

 

 

 

暗黒を極めた死のゲーム…

 

 

 

 

 

相手を一方的に追い詰めて、デッキまでも破壊する残虐集団。

それがこの世界でも起こってしまった。

 

 

 

「俺のライフは8000、貴様が1000……それと、コレをつけろ。」

 

 

そう言うと奈月にリングを渡してきて、首と両腕につけるよう言われたのでそうした。

 

「最初から貴様の初期手札は1枚だ!!ハーハッハッハ!!!そして必ず俺の先攻だ、ドロー!!」

 

 

 

やつのデッキの感じからして裏デッキ。

禁じられたはずのものがどうして此処に……。

 

そして奈月の1枚のカードは、罠……か、

 

コレで負けなきゃいいがな……

 

 

 

「サイバーダークカノンの効果により捨てる。そしてサイバーダークキールを加える。そしてサイバーダークキールを召喚し、墓地にあるサイバーダークカノンを装備!!」

 

 

 

この1ターンでこんな強力なやつを、流石に手札が1枚じゃどうにもならない。初手は必ず攻撃出来ないって言われてるけど、コレは死のゲーム……それが可能であっても少しもおかしくはない。

 

 

 

 

 

「バトル!サイバーダーク・キールで、

プレイヤーにダイレクトアタック!!」

 

 

 

 

千聖「ちょっと、いくらなんでも早すぎるわ、そんなのただ相手を一方的に責めてるだけじゃない!」

 

 

 

 

 

 

 

ジュン「白鷺……コレが闇を極めたゲームだ。あらゆるルールを貫通して自分だけのルールを作り出し、それを相手に体験してデッキごと破壊する。」

 

 

 

 

 

 

 

 

奈月……!そのカードを使え!!

 

 

 

 

 

 

 

奈月「罠カード、『ブレイカーバースト』戦闘ダメージが0になるように山札から墓地に置く、1枚につき500ポイント、従って5枚のカードを墓地に!!」

 

 

 

「チッ……防ぎやがって、カードを3枚伏せて、ターンエンドだ。」

 

 

 

 

奈月「(僕のターン、この1枚で全てが決まる。)ドロー!!」

 

 

 

 

コレは…、でもコイツは………強力だがその力が故の代償を持つ。しかし、ここで出さなければ確実にやられる!!

 

 

「サッサとターンを終わらせろ、負け犬。」

 

 

 

奈月「手札から『強欲な壺』を発動しカードを2枚ドローする、そしてもう一度発動しまたカードを2枚ドロー………相手フィールドにモンスターが存在する時のみ、この『魂の棺桶』を特殊召喚、モンスターを伏せ、カードを伏せて、ターンエンド。」

 

 

 

花音「ふえぇ…奈月君………」

 

 

 

(花音ちゃん……ゴメンなさい………今度のは相手とフィールドが良くなかった。負けるかもしれない。)

 

 

 

「俺のターン、ダブルドロー!」

 

 

 

 

 

 

千聖「何ですって!カードを2枚、引いた?」

 

 

 

「サイバーダーク・エッジを召喚、

そして手札のサイバーダーク・クローを装備。」

 

 

 

 

 

燐子「こ、このままじゃあ、奈月さんは、」

 

 

 

紗夜「ここで、やられてしまうわね。」

 

 

 

 

 

「サイバーダーク・エッジで、ダイレクトアタック!!

 

 

 

 

 

 

 

 

死ねぇ!雑魚めが!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

奈月「リバースカード発動!!速攻魔法『攻撃の無力化』!」

 

 

「おい、お前そんなカード使ってないで攻めてこいよ!ビビってんのか!?………クソ、ターンエンド。」

 

 

 

 

(何とか凌げた。この付けてるこれ、なんとなく嫌な予感がするんだよね。なんかいつもより痛みが強く感じる。)

 

 

奈月「僕のターン、ドロー!」

 

 

奈月「コレで巻き返す!儀式魔法『カオスの儀式』!!!」

 

 

 

 

「な、何い!!」

 

 

奈月「僕は手札のLv4の『インスパル』、そして、フィールドのLv5の魂の棺桶を生け贄に捧げ、モンスターを儀式召喚する!」

 

そう、やつは裏サイバーを主体のデッキに対し、

 

奈月は伝説の最強戦士の随一の使い手とし、

世界のあらゆる場面をも、覆したカード、

 

 

奈月「一つの魂は光を誘い、一つの魂は闇を導く!

 

 

 

やがて光と闇の魂は…………

 

 

 

 

 

 

 

カオスの光を作り出す!!!!」

 

 

この呼び方をして登場する奴は、勿論…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アイツしかいない!!!

 

 

 

 

花音「こ、コレって…!前にも見た…。すごく強そうなのが………くる。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈月「『カオスソルジャー』、降臨!!!!」

 

 

 

 

するとどこからともなく、前にも見た事もあるが、

相変わらずごつい装備で降り立って現れた。

 

だが、相手の攻撃力はいずれも2400、

それに対してカオスソルジャーは3000、

破壊力は上回っている。流石は混沌を呼ぶ戦士…………。とんでもない迫力だな。

 

 

 

 

 

奈月「そこだ!カオスソルジャーの攻撃、

カオスブレード!!!」

 

 

 

「グゥッ、たかだか600ポイント如きに……サイバーダーク・クローが破壊されたことで手札に戻す。」

 

 

昇馬LP7400

 

 

 

奈月「カードを1枚伏せて、ターンエンド。」

 

 

「俺のターン、ダブルドロー!(俺のカードの伏せたのは、メタル化とサイクロン、そしてスケープゴートこれなら勝てる。)オレは、手札からサイバーダーク・インパクト発動!」

 

 

 

「現れろ………『鎧黒竜 サイバー・ダーク・ドラゴン』!!」

 

 

 

 

 

 

 

奈月「こ、コレが………あの、怪…………物…。」

 

 

かつての男も、

勝利を剥ぎ取るためにこの怪物を作り出し、召喚した。

 

 

「サイバーダーク・ドラゴンの効果発動!

サイバーダーク・カノンを装備!!そして、

墓地にあるカードは、2枚…200ポイント上がる。」

 

 

攻撃力は互角、次のカードの引きに賭けるしかない。

 

 

「サイバーダーク・ドラゴンで攻撃、サイバーダーク・カノンの効果により、デッキから、カードを墓地に捨てる。これで貴様のモンスターを超えた!!」

 

 

 

 

奈月「ううぅ…………!!

ウグッ、うあああああああああ!!!?」LP900

 

(な、何だ!!?攻撃を受けた時の衝撃があまりにも強すぎる、痛い…………こんな苦痛は初めてだ。しかもコレ、爆破しそうだ…………。)

 

 

千聖「奈月の様子が変ね。あのつけてる道具のせいかしら…何かアレから金属音みたいな音が出てたし…………」

 

 

 

蓮「千聖の推測の通りだ。アレは、衝撃増幅装置……。プレイヤーがダメージを受ける度に激しい痛みが全身に行き渡る。耐え切れなくなって爆破することもある。そして、その最後の衝撃を受けたプレイヤーは…………千聖…どうなると思う?」

 

 

 

 

 

千聖「え、負けるんじゃないの?」

 

 

蓮「確かに負けは負けだが……………

厳密には、最悪の場合…………死ぬぞ。」

 

 

 

千聖は驚きもせずやっぱりといった顔をして頷いてた。女優業だけあってすごいなと思う。

 

 

千聖「でも、アレがあるんじゃ、防がなきゃダメじゃない。」

 

 

 

「ターンエンドだ。」

 

 

 

 

 

 

くぅ…これがあるお陰で何度もは喰らえない。

 

 

奈月「僕のターン、ドロー!!」

 

 

…!!コレは、やるだけやるしかない。

 

 

 

 

奈月「僕は墓地にある魂の棺桶と、インパルスをゲームから除外する事で、

 

 

『カオスソルジャーー開闢の使者ー』を特殊召喚!!」

 

 

 

「ここでスケープゴートを発動!!羊トークンを4体特殊召喚。」

 

 

奈月「開闢の使者の第一の効果発動!

カオスソルジャーの攻撃ステップを飛ばすことで、

サイバーダーク・ドラゴンをゲームから除外!!」

 

 

「なっ!!?我が切り札が、だが、サイバーダークカノンを除外する事でフィールドに残る。」

 

 

それでも下手に手は出せないよ。

 

 

奈月「僕は魔法カード『黙する死者』を発動!!

カオスソルジャーを守備表示で特殊召喚する!」

 

 

千聖「開闢の使者……と言ったかしら、第一の、という事はもうひとつの能力があるのよね?」

 

 

 

ジュン「名推理だ。2つ目の能力は、第一の効果を使ったターンは攻撃できない。しかし、発動せずにモンスターを破壊した場合…………カオスソルジャーー開闢の使者ーは、1度のバトルフェイズ中に、”2回行動ができる”……。」

 

 

 

 

 

千聖「…………ちょっと待ちなさい。今、なんて?タダでさえ攻撃力3000のカードが2回攻撃?」

 

 

蓮「その二つの能力のせいで、

開闢の使者は規制がかけられた。」

 

 

 

ジュン「ってよりも千聖。お前よく知ってるな。」

 

それもそうだ。何故それを知っている。

だが、聞いたところ帰ってきた答えは普通だった。

 

 

千聖「え!?ええ、奈月がそれを使って、

イヴちゃんと勝負してたから、つい……ね?」

 

 

アイツ……とうとうここまでやったのか。これでお前はもう、ひとりじゃないな。

 

 

 

 

奈月「ターン…エンド。」

 

 

「おら、早くサレンダーしろよ。そうすりゃお前の命は保証してやる。俺のターン。ダブルドロー!」

 

 

 

 

…………………

 

 

奈月はサレンダーに酷く反応してたな…………やはり、途中棄権はアイツにとって大罪そのものか………

 

 

「………くくくく…」

 

 

な、何だ…急に笑い出して…………!!?

あの輝き…………まさかっ!!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺はトークンを生け贄に、【神】を召喚する!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈月「んなッ!!?!嘘だ………ここで……神…のカード?」

 

 

千聖「ジュン。神は、他のカードとは違うの?」

 

 

ジュン「ああ、まず召喚条件が他のカードと違って、レベル5以上は一体、レベル7以上は二体墓地に送るんだが、神のカードと1部の特殊カードは、条件によるが、カード三枚を生け贄、または除外でしか、召喚できない。」

 

 

千聖「こ、この時点で差があるのね。」

 

 

ジュン「出す条件は厳しいものの、出した時の見返りは大きい。まず召喚した時魔法、罠カードで完封はできない。」

 

 

 

千聖「なによそれ!!その時点でめちゃくちゃじゃない!!」

 

 

 

 

「いでよ……『オシリスの天空竜』!!!」

 

 

オシリスが現れた途端、全体に雷が落とされて2口の神のドラゴンが姿を見せた。

 

 

この異次元級の強さ……プレッシャー…………桁違いだ。

 

 

 

 

「オシリスの攻撃力は手札による、俺は今は5枚だ、従って攻撃力5000となる!!」

 

 

「オシリスの攻撃!!超電導波―サンダーフォース!!」

 

 

 

 

 

 

 

「神の前に、滅びるがいい!!!」

 

 

これでは確実に負ける!!

 

 

奈月「速攻魔法『残された希望』!!自分のライフポイントが相手より少ない場合、相手フィールドに存在するカードを全て手札に戻す!!」

 

 

 

 

 

「所がそうはいかない…………カウンター罠『神の宣告』!」

 

 

 

花音「な、奈月君!!!」

 

 

「ライフポイントを2000支払うことで、発動したカードの効果を無効とし破壊する!!」昇馬LP5400

 

 

 

 

 

 

 

奈月「か、神の……宣告。」

 

 

 

 

 

 

 

蓮「奈月が…………負けるだと…?」

 

 

ジュン「これまでか……」

 

 

 

 

 

 

 

「終わりだ……消え失せろ……カスが…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈月「ぐぅああああああああああ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

彼は、神の攻撃を受け、装置の激痛も重なり、遂に立ち上がる力さえ消されていった………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千聖が駆け寄って声をかけるも届かない。

 

そんな時、彼はこう呟いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ゴメン………………みんな…。】

 

 

 

 

この一言を最期に、彼の脈が弱まり始め、大切なものを守れずに…………偽物の正義の前に、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朽ち果てた…………。

 

 

 

 

 

 

〜to be connected〜




はい、久々に4000字行きましたから疲れた。
まあ、作者は遊戯王好きでライダー好き、バンドリファンがわかってくれたこと嬉しく思います。



攻撃を受けた奈月のライフポイントがゼロに…………なりません。、超重要ですからよく覚えていてください。






次回



『神の怒り』


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神の怒り

花音「うう…………ひっぐ……グズッ…………ゴメンね…私のせいで、こんなことになっちゃって……」

 

 

まさか、カードの世界で……………奈月がやられるなんて…………俺は認めない。力だけを頼りにする奴なんか絶対に勝てるはずがない………そう、思いたかった。

しかし、目の前で起きた現実を突きつけられた今、それを受け入れるしか……

 

 

紗夜「…蓮!!よく見て!奈月さんのライフを…」

 

 

 

 

 

 

 

「「「!!!!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈月:LP1

 

 

 

 

美咲「花音さん!奈月さん……まだ耐えてます!!」

 

 

 

 

 

 

 

奈月「……グゥッ………僕…は…………」

 

 

 

彼は強力な攻撃を受けたあとなので、だいぶ傷だらけでよろめいているが、それでも笑顔の希望を守るために立ち上がる。そう、ライフポイントを1ポイントだけ残った状態で…

 

 

 

「なにィ!!何故死なん!!貴様はあの時確かに消したはずだ!!……………!」

 

 

 

 

 

奈月「僕が引いたカード…………それは、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『生命の防人』……特殊召喚!!!」

 

 

 

 

 

 

「な、なんだそのカードは!!」

 

 

 

 

 

紗夜「あの様な絵だけのカード…初めてみるわ。」

 

 

 

 

「だが、罠カード『神を呼ぶ鈴』を発動し、

ラーの翼神竜、オベリスクの巨神兵を、

召喚条件を無視して特殊召喚!!」

 

 

 

 

「ラーの翼神竜、敵を焼き払え!

 

 

 

 

 

『ゴッドブレイズキャノン』!!!」

 

 

 

 

 

 

 

奈月のターンであるにも関わらず攻撃を仕掛けてきた。それも、俺たちではなく、花音や紗夜に向かって煌めく火球が飛び交っていく。

 

 

 

 

 

蓮「……クソ野郎が……!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は、あの神の攻撃を受けて死んだのでしょうか。松原さんが無事であればいいんだけれど、でも死んだのならこの暖かい光はいったい何?

 

私は眩しく光る正体を知るべく、この瞳を開いた。

 

 

 

 

 

 

 

花音「さ、紗夜ちゃん……だ、大丈夫!?」

 

 

紗夜「松原さん……私は……?」

 

 

 

 

コレは、さっき見た光景……私はあの炎を受けたはず…

 

そして、振り向いてはならないことが起きていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「……あの、……野郎……・」

 

 

 

 

 

紗夜「蓮!!?まさか、蓮。私たちの代わりに……!」

 

 

 

ああ、こんな時にまで弟に苦労を重ねるなんて……自分はどこまで最低な姉なんだろう…………。

 

 

蓮「…姉…………さ………早………………く…」

 

こんな最低な姉でも、せめて蓮を守りたい。

それが今の私のできること………

 

 

紗夜「蓮…もう、これ以上は喋らないで!傷口が広がってしまう。」

 

 

 

 

「さらに手札から、フィールド魔法『神縛りの塚』を発動!!」

 

 

 

 

 

 

ジュン「な、おい!神様をこんなことして、タダで済むと思うのか!!どこまで性根の腐り切った野郎だ!!一体いつまでこんなことを続ける気だ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

「くくく…勘違いするな。ラーもオベリスクもオシリスも神などではない。この俺様こそが髪に等しい、いや神をも超えるこの俺様こそが神!!!神の前には全てが無力、全てが無意味!!!」

 

 

 

 

日向「いや、お前は神なんかじゃない。自分の力の欲に溺れ、優斗の才能を恐れた弱者だ!!!」

 

 

 

 

「…!!!

 

 

……き、貴様ァ………!!」

 

 

 

 

 

彩「あ、日向君!!急に抜け出しちゃうから、心配しちゃった…………よ………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二つの力がぶつかりそうな時、

彩が日向を見つけるやいなや、(どっから現れたのかはわからんけどな。)引き連れようとするも、神の前にそんな気は消えうせた。

 

 

 

 

イヴ「ヒナタさん!何故、絶滅したはずの幻獣神がここに…?」

 

 

 

 

奈月「『生命の防人』の……効果発動。」

 

 

 

奈月「『生命の防人』をゲームから除外する事で、

自分の次のターンまで、戦闘、効果ダメージを受けつけない」

 

 

 

 

千聖「これで奈月の出番まで攻撃を受けない。」

 

 

 

 

花音「が、頑張って!負けないで!!」

 

 

 

花音ちゃん…!何故だか分からないけど、花音ちゃんの声を聞く度に、どこからかすごく力が溢れ出てくる。これでやつが来てくれれば、、、勝てる!!!

 

 

 

 

 

奈月「カードを全て伏せて、ターンエンドだ。」

 

 

 

 

 

 

「舐めてんのか?まぁいい、ダブルドロー!!」

 

 

 

 

「神の怒りを買ったてめえは負けだ。手札から、『天よりの宝札』発動し、互いに手札が6まいになるようにドロー。そして、ラーの効果発動、てめえのフィールドのモンスターを…って居ないだと!?」

 

 

 

奈月「さあ、神のどちらかを犠牲にしなければならないよ?」

 

 

 

「クソが……オベリスクを破壊し、ターンエンドだ!」

 

 

 

 

 

 

 

さあ、僕のターンが回ってきた。この1枚で全てが決まる…

 

 

 

 

 

奈月「……ドロー!!」

 

 

 

!!コレは…………決まりだな。

 

 

 

 

奈月「僕は、墓地にあるカードが、相手と同じ場合、『クリスタラー』を墓地から特殊召喚する!そして、『クリスタラー』の効果発動!!クリスタラーを墓地に送ることで相手フィールドのモンスターを、強制的に墓地へ!!!」

 

 

 

「てめえ、髪を侮辱して、ただで済むと思うなよ…」

 

 

 

奈月「そして、両プレイヤーにモンスターはいない。従って、

鏡の義士を特殊召喚!!!相手も同じくデッキか、手札から特殊召喚をする、」

 

 

 

紗夜「な、何を考えてるんですか!!そんなことをしたら!」

 

 

「俺は、神をも超えしものを特殊召喚。」

 

 

 

奈月「鏡の義士を墓地に送ることで、僕は、『カオスソルジャーー最果ての使徒ー』を特殊召喚する!!」

 

 

 

 

ターンエンドだ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「血迷ったか。ダブルドロー!!攻撃力80000の神をも超えしものを喰らえ!!」

 

 

 

花音「奈月君!!!」

 

 

 

蓮「……いや、コレは……!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈月「…………待っていた…………」

 

 

 

「何?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈月「待っていたんだ……

 

 

…この時を!!!!」

 

 

 

 

奈月「罠カード『古の剣』!!これは発動後装備カードとして扱い、装備したカードの戦闘の時、攻撃するカードの攻撃力を上乗せする!!」

 

 

 

「何!?そんな反則カード、俺は認めねえ!!!」LP2400

 

 

 

あのカード、あんなのを奈月が使うなんて…………さてはアイツ、戦う直前にしまい込んでいたんだな…。

やはりお前は弱くなんか無い……俺達が弱すぎてそれが目立ってるだけだ。

 

 

 

 

紗夜「そんなことは無いわ。私だって、日菜も、あなたを信じてる。だからこそ、負けて欲しくないんです。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は………………このような地獄を…………這い上がって……何をした?

 

 

 

 

 

 

 

「……クソが…ターンエンド。」

 

 

 

 

奈月「僕のターン、、、!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

何かしら……奈月が手を止めた?

千聖が気になって覗き込むと、

奈月は、胸の痛みが強くなって……

非常に苦しい表情をして膝をついていた。

 

 

奈月「うぐっ……ぐうぅう…………」

 

 

 

「……ふっ、どうした。サレンダーなら見逃してやってもいいぜ。その娘をくれるんならよ……。」

 

 

刹那、フィールドに槍が突き刺さった。

親父の足元に…………スレスレの状態で…。

 

 

 

 

 

 

あーあ、なんてことをしてくれたんだよ……クソ親父……。余計なことをしたせいでアイツ………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

相当、機嫌悪くしてるぜ…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈月「………………今、……なんて言った…………」

 

 

 

「あ?てめえ誰に向かって口利いてんだ?てめえでもやはり所詮はゴミクズ…って所か」

 

 

言い切る前に、ナイフを投げ飛ばしていた。

正直言って、腹が煮えくり返って仕方が無いんでな。

 

 

 

奈月「罠カードオープン!!!

 

『裁きの鉄槌』!!!」

 

 

 

そう、これが奴の本当のキーカード………自分の手札を全て捨てて、相手フィールド又は互いの墓地から最高レベルのカードを特殊召喚する………奈月の奴………千聖と花音を心配させたからな………これはかなり絞められるな。

 

だが、コレで…………………!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈月「いま、ココに!!!神の誇りを取り戻せ!!」

 

 

 

 

コレが、俺の因縁のクソ親父との決別も済んだことだ。

 

後は好きにやらせてやる………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈月「今こそ姿を現せ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『三幻神』!!!!!」

 

 

このカードのおかげで、

絶望の窮地から這い上がって来れたのだ………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

混沌の……終焉者が…舞い戻って来た。

 

 

 

 

 

 

〜to be continued〜




死の間際で発動した専用カード、
反則って言っても専用は、やはりこうでなきゃダメですよ。

三幻神をこの小説で使えたのがほんとに嬉しいです。




次回









『お前の罪』


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お前の罪

神の怒りが悪しき者共に降り注ぐ、

超電導波ーサンダーフォース!
ゴッドフェニックス!!
ゴッドハンドインパクト!!!

神々の攻撃スゴすぎる。


ついに、クソ親父はあの奈月を本気にさせた。

 

 

 

これ以上は長引かない。こうなれば俺が、

 

 

 

奈月「来るな!!

 

 

コイツは……僕が………倒す!!!!」

 

 

 

 

「ハッ!!何言ってんだ?たったのライフ1のてめぇなんざ、神が居ようが怖かねぇ!!」

 

 

神を前に親父はまだ見苦しいことを辞めない。

もう勝負はついてるのに。

 

 

 

 

 

 

 

奈月「三幻神の同時攻撃、

サンダーフォース!

 

 

 

ゴッドブレイズキャノン!!

 

 

 

 

 

 

ゴッドハンドクラッシャー!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花音「やったぁ!コレで勝負は…!!」

 

 

 

 

コレで勝った…………誰もがそう信じていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈月「…!! ッ、うぐあああああああああ!!!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何故か神の攻撃を受けた昇馬は平然として、

逆に奈月が増幅装置の影響で悶えている。

 

 

 

 

「……俺が死ぬんなら、、てめえがこの世から消えてしまえ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

奈月「ぐぅおあああ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私はこの現実を受け入れられなかった。

だって大切な花音を置いて倒れるわけが無い。

きっと、コレは私たちをびっくりさせようとしてるのよね。

 

 

 

 

 

イヴ「…奈月さん………が……そんなッ!!」

 

 

 

花音「ふえええ?奈月君が…?何で?」

 

二人は倒れたままピクリとも動かない彼に駆け寄った。

死んではならないと何度もかけたって、

もう……あいつの息は………

 

 

 

 

クソ親父はとんでもない置き土産をしていきやがった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リガルド「…チッ……彼奴もやられたのか…どうしようもねえクソ共だな…。」

 

 

 

 

!!!おまえ……!

 

 

「「リガルド!!」」

 

 

しかも親父を知っているってことは…………

 

 

 

蓮「おい、奴とは何処であったんだ、答えろッ!!!」

 

 

「リガルド!!この俺を助けろ!!!!」

 

 

 

 

 

 

蓮「はあ?お前、何言って……」

 

 

その時だった。

 

 

 

蓮「っっ!!?」

 

 

 

 

 

 

 

リガルドが目にも止まらぬ動きで蓮を守った。

 

 

 

 

 

 

千聖「ちょっと、郁弥くんそんなやつに惑わされないで!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「さあ、リガルド……俺に楯突くヤツらを殲滅しろ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

俺達もここまでか…

 

 

しかし、奴の帰ってきた返事が……

意外すぎた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リガルド「ククカカ…何勘違いしてる。」

 

 

 

 

 

そう言うと、奴は親父を掴みあげた。

その意外すぎた行動に私達は動けずにいた。

 

 

 

 

 

リガルド「俺は単に、

 

お前を消しやすい位置に移動しただけだ…。」

 

 

 

 

 

 

何やら向こうの様子がおかしいことに気づけたのは、

 

 

 

 

 

 

 

「まだコントロールは利いてないということなの?」

 

 

 

 

 

紗夜だった………。

 

 

 

 

 

いや違う、あれは元から命令してくる親父が邪魔だったんだ。

だからあれは…恐らく、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、何故だ!!俺はお前を生み出した張本人であり、お前にこの世界を提供したのも俺だぞ!!その恩を忘れたというのか!!!」

 

 

 

 

 

 

リガルド「感謝ならしている。退屈を持て余してたこの俺に、こんな恰好な場所を作ってくれたことにはな…」

 

 

「そうだろう!!なら俺を助けろ!!」

 

 

 

 

 

ここで帰ってきた言葉も、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リガルド「それが、

 

 

 

お前を守る…理由にはならない………」

 

 

 

 

 

 

千聖(な、何なの!この胸にわたるこの痛みは……)

 

 

 

 

 

 

 

俺は、一瞬だったが、見てはならないものを見た。

 

 

 

 

 

リガルドと初めて、対峙した時に感じたあの殺気、

リガルドは俺達がつけた恐怖の敵だが、

まさかとは思いながら考えているも、

 

額に放たれているあの強い光が、

 

 

 

 

疑念から確信へと変えていった。

 

 

 

 

 

リガルド「消え去れッ!!!」

 

 

 

奴がそう言い地面を殴りつけると、

親父は眩い光柱の中で消滅した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

敵の親玉が、過去最強の兵器を作り上げるも、

そいつに返り討ちにあう、哀れな悪役………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この響き渡る殺気と威圧感、今までのものとは桁違いなものとなっている。

 

 

 

 

 

 

美咲「な、何…この……押しつぶされるようなプレッシャー……」

 

 

 

リガルド「どうした………かかって来いよ、

どこからでも………まとめて相手してやる。」

 

 

俺達はいよいよ絶句してしまった。

今の一言で分かる。

 

 

 

 

 

 

コイツには、絶対に勝てない!!!!

 

 

 

俺達は、親父の攻撃を受けてまともに動けない。

それに気づいたリガルド及び、

オリジナルのリグは、

奈月を槍で刺し殺す時だった。

 

 

 

 

 

 

リガルド「……っ、グゥッ!!貴様ァ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

何故か奴の動きが止まった。いや、正確には制御されていると言うべきか。ここまで来て喜ばしいことは無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(みんな…を………傷……………るな!!!)

 

 

 

脳内に響き渡ると共に、リガルドの体から、一人の少年がとび出てきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千聖「あぁあ!!あれって…!!」

 

紗夜「そ、そんな!!もう、

お別れをするしかないって蓮はッ…!!」

 

 

 

みんながこう思うのも無理がない。だって俺達だって驚きでいっぱいだ。

何せ、アイツが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「……はぁ、はぁ…はぁ…………辞めろ…」

 

 

…帰ってきたんだ。

 

 

 

花音「ふ、郁弥くん!!無理しないで…」

 

 

 

リガルド「…ッ!

 

 

 

貴様ァああああああああぁぁぁ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

無理矢理心身を解除した事で、激昴した彼は、リグに向かって猛攻を繰り広げていく。

 

 

 

 

 

リガルドの剣の振り、リグの込められた剣の舞、

 

 

腕のふりが速すぎて、最早全く別次元の世界のように感じてしまう。速すぎて、逆にスローに見えてしまう事もある。

 

 

 

 

 

 

 

沙綾「は、速い…コレが話に聞く…リグくんの………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リガルド「終わりだァ!!」(最終闇脚)

 

 

 

 

 

 

リグ「グッ!グゥウウ!!」

 

 

 

 

両者共に持てる力を全てこの一撃で決める。

 

 

 

リガルドは空中から暗黒の炎と共に蹴りだし、

 

 

 

 

 

 

リグは、奴の攻撃に備えて、あの構えをとった。

 

 

 

 

 

 

リガルド「だああああ!!!!」

 

 

 

 

 

 

紗夜「郁弥くん!危ない!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その瞬間だった…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブゥウウンッ!!!!

 

 

千聖「な、何ッ!この沸き上がるようなこのエネルギー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「……リベンジ……ッ、カウンター!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

両者の攻撃が激しくぶつかり、凄まじい風が巻き起こっている。全身全霊の一撃を受けて、まともに立てるものはそう多くない。

 

 

 

 

リグ「自分の心が弱いせいでこうなったんだ……だから、僕がこの乱れた世界を元に戻すんだ。」

 

 

 

 

 

 

リグ「それが、僕に課せられた償いだ…。」

 

 

 

 

 

 

 

リガルドはいつの間にか消えていた。倒したんだ。

 

遂に、長きに渡る俺たちの戦いは……

 

 

 

リグに溜め込まれた感情の強さが、

勝負を決めたんだ。

 

 

 

彩「コレで、解決したんだよね?」

 

 

蓮「ああ、俺達はもう、戦う理由をなくした。」

 

 

 

 

 

 

 

燐子「な、何だか……疲れちゃいました……」

 

 

 

 

 

 

俺達はみんなでワイワイしてる中、

アイツは、リグは…

 

 

 

 

 

リグ「…帰ろう………みんなの街に…………」

 

 

以前より、はるかに美しい夕日が登る街を指して…

 

 

 

 

 

〜to be connected〜




次くらいで終わらせて、新しいことを考えます。





次回 最終回




『壊す者と守る者』


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壊す者と守る者

どうしよう、ここまで来て何も考えてない。
案が浮かんでこない。んー非常に参ったな。



最終回なのになんか締まらないなぁ……。


ー数ヶ月後ー

 

 

 

 

 

日向「……コレは、どういった状況だ?」

 

 

千聖「あら、私達の平和を守れたことを評して、パーティなのよ。改めて、ありがとう。私達の世界を守ってくれて…」

 

日向「…お前らがこの世界で会えて……ありがとな…………」

 

 

 

 

 

彼がこう言った時、彩ちゃんは喜ぶかもしれないけど、

私から見たら照れ隠しにしか見えないわよ。ちょっと遊んじゃおうかしら。

 

 

 

 

 

 

…ギュウッ………

 

 

彼は振り向かないまま、こう答えた。

 

日向「…………何の真似だ?」

 

 

千聖「ふふっ、初めてであった時もこんな感じだったかしら?」

 

 

 

 

 

日向「何?」

 

 

こいつ、何を考えてるんだ……初めてではないということか?ならどこで会ったんだ………

 

 

 

 

千聖は呆れた顔をした後に、こう呼んだ。

 

千聖「これでもまだ、分からないかしら?

 

 

 

 

 

 

『なっちゃん』?」

 

 

 

 

 

 

日向「……誰がわからないなんて口に出した…?」

 

 

 

千聖「…え?」

 

 

 

突然日向が不思議なことを言うから、思わず本音がでた。

 

 

日向「…久しぶり…だな。ちーさんよぅ…。」

 

 

 

 

 

 

千聖「…ッ!!!」

 

 

そのセリフを聞いた瞬間、涙が溢れて前が見えなかった。

日向のことだから、もう忘れていると思っていた。

 

 

 

千聖「思い………出してくれたのね…?」

 

 

 

 

日向「ああ、ついさっき…な」

 

 

 

 

 

言い切る前に千聖の抱きしめる力が強くなってきた。

きっと、痛かったんだろうな……

 

 

 

 

 

ここまで他人を思えるなんて…

………俺はもう、無情では無いのか…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただの人間に成り下がったのか……

 

 

千聖「私が貴方に告白してから四年も待たせて…!!さらにあなたはイヴちゃんや、彩ちゃんにまで告白された時は、胸が張り裂けそうだった!!」

 

 

 

 

 

日向「千聖…悪かった……お前がここまで辛い思いをしてるのに、気づいてやれなかった。…だから、その分だけ…守り抜いてやる。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すると、日向は手を千聖から離した……

彼女はここでする行動を理解してしまった。

 

 

 

 

千聖「そ、そんな!日向君ッ!!ダメぇ!!!!」

 

 

 

 

 

日向「Pastel*Palettesのやつらに伝えてくれ。………時を超えても、俺はお前らを守れたことが何より嬉しかった……ってな……。」

 

 

 

彼は言葉を口にする度に膝をついていた。顔も険しく張り詰めている感じだった。

 

 

日向「……どうやら…………時間切れ……だな…………。」

 

 

 

その言葉を聞いた瞬間に、私はあらゆるものが崩壊していった。

彼は生命の灯火を、掻き消されてしまったんだ。

 

 

 

 

 

 

 

千聖「いやぁぁぁああああああああぁぁぁ!!!!!!」

 

 

彼女は朽ち果てた彼の体を抱きしめた。

彼の魂は、消されているにもかかわらずに……

 

 

 

 

 

 

 

日向の毒殺はパスパレの事務所内で、瞬く間に広まっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紗夜「蓮。これから練習があるのだけれど………?」

 

おかしい、いつもなら私の声を聞いた瞬間に来るのに、

嫌になるほど静かね………今日は蓮は部活かしら。

 

そう考えた紗夜は扉を開けた。

彼女には、いや二人の姉妹には耐え難いものだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紗夜「蓮!!?そんな、コレって…!!ひ、日菜!!!」

 

 

 

日菜「うう…お姉ちゃん……どうかしたの…?

 

 

 

 

 

 

って、、お兄ちゃん!!!」

 

 

日菜は起きたばかりか眠そうに降りてきたが、

この異常事態を見て眠気は消え失せた。

 

 

何故なら、氷川姉妹の弟、氷川蓮は………

 

 

首を吊ったまま死んでいた。

 

 

 

 

日菜「いや…冗談はやめてよぅ………お兄ちゃん、あたし達を守るって言ってくれたよね!?なのに、こんなのって………あんまりだよぅ!!!」

 

 

気が付けば日菜を抱きしめていた。

妹がこれ程痛い思いをしてるならそれを支えるのが姉の役目。

 

 

 

 

紗夜「日菜、私達で…主犯を探しましょう。

それと、湊さん達にも伝えなきゃ……」

 

 

日菜「うん、絶対に……許さない…謝ったって許してあげないからね。

 

お兄ちゃんを苦しめただけじゃなくて、

こんなことをする奴…ブチッて来たよ……」

 

こうして、主犯を懲らしめるために、復讐の鬼姉妹が誕生したのだ。

 

 

 

 

蓮の絞殺もまた、Roseliaとパスパレ内で話題となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美咲「奈月さんが話したいことがあるなんて珍しいですね。」

 

 

奈月「うん、言わなきゃダメな気がして……」

 

 

 

美咲「あたしじゃなきゃダメなんですか?」

 

 

 

奈月「単刀直入に言うね。

僕は……今日から二日後に……殺される。」

 

 

 

 

 

 

 

 

美咲「…………え、」

 

 

思わず変な声が出てしまった。

でも、話の内容が殺されるだなんて急に話されたら、

とてもじゃないけど追いつけない。

 

ただ、彼の表情は非常に曇っていた。

これだけで真剣だということがわかった。

 

 

美咲「い、いくらなんでも冗談キツいよ………

………ホントなの?もしそうだったら、

三バカやあたしはともかく、花音さんが……」

 

 

 

奈月「だから、言うことを全部花音ちゃんに聞いて欲しいんだ。口頭で話すなり撮影して見せるなり好きにしてくれ。どのみち、もう時間は無い。」

 

 

 

もうここまで来たら腹を括るしかない………

 

美咲「…………分かった、やるよ。」

 

 

すると彼は美咲の耳の近くで伝えることを言った。

 

 

 

それが彼女には耐えられないものだ。

 

美咲「…奈月さん!花音さんが可哀想じゃないですか!!!どうしてそこまでして、………」

 

徐々に勢いが弱まってきたのでアレを言う。

 

 

奈月「美咲、行くんだ!!」

 

 

その言葉を聞いて、あたしは情けないと思いつつ、背を向けて走り出した。

その時の奈月さんの表情は、薫さんの言葉を借りるなら、儚いものだ。

 

 

 

 

 

 

 

二日後、奈月の予言通り……

 

 

ハロハピの練習に向かう際に、

奈月は何者かにより暗殺された。

 

 

 

 

弦巻家の情報網のおかげもあり、一瞬にして犯人の特定ができた。

 

しかし、あたしはそれでも気がかりでしょうがなかった。

 

奈月の遺体を今も尚大事に扱っていて、おしとやかで爽やかな雰囲気も、今や不気味なものへと変わり果て、空色のように澄んだ髪も、今では酷く穢れた少女。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花音「えへへ…奈月くん…今日の君の笑顔もステキだね………?」

 

 

 

 

………………。

 

 

 

 

花音「嬉しい?うん、私も今すっごく嬉しいんだぁ。」

 

 

 

 

 

 

………。

 

 

 

花音「ダイスキダヨ? ………ナツキクン…。」

 

 

 

そう、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花音さんが壊れた…………

 

 

 

 

 

 

その後も彼女の傷を癒しきるものはいなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

有咲「おい、これはどういう事だ?ジュン!!!」

 

 

 

ジュン「…んだよ騒がしいなぁ………」

 

 

彼のだらけた態度に憤りを感じた有咲は、

 

 

有咲「お前…自分の友達が殺されたのに、何やってんだよ!!!」

 

 

 

すると、彼の目付きが変わった……

そしてそのまま、

 

 

ジュン「おい、それホントかよ……?」

 

 

とだけ尋ねてくる………

 

 

 

有咲「お前もわかるだろ!!もう三人も殺されてるんだぞ!!」

 

 

りみ「お、落ち着いて有咲ちゃん!!ジュンくんもやめて!!」

 

 

 

ジュンを責め立てる有咲。

 

 

有咲を睨むジュン。

 

 

そんな二人を止めるりみ。

 

 

 

ジュン「りみ……リグからは何も来てないよな…?」

 

 

 

りみ「え?あ、ひまりちゃんと蘭ちゃんからは何も来てないよ?」

 

 

 

ジュン「だったら、今…新しいのが来るはずだ……見てみろ……」

 

 

 

 

りみ「え、あ!えええ!?郁弥くんが!!?」

 

 

 

ジュン「やはり……かよ…………」

 

 

 

彼がすごく苦しそう。それもそうだ、ジュンとリグは元々は一つなのだ。

 

その片方が倒れたりでもしたら、その残りの傍らも当然同じ苦痛を味わう。

 

 

 

 

 

つまり、

 

 

 

 

ジュンは真相を掴めないまま、静かに眠った。

 

 

それもとても安らかな顔で……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「………うぅぅぅ……」

 

 

何故だろう。ここまで痛いのは初めてだ。声に出せない激痛。

今は、Afterglowのみんなとお茶をしに来たんだけど、それどころじゃなくなってきてる。でも、これ以上は心配させたくない。

 

 

 

巴「……なあ、リグ、お前さ、もし死ぬ前にやりたいことがあったら何がいい?」

 

 

 

リグ「やりたいこと…?みんなで?」

 

 

 

蘭・つぐみ「…………………。」

 

 

 

二人は彼の異変に感づいていた。

 

 

しかし、やりたいこと………よく分からないんだよなあ、

 

 

 

 

あっ。

 

 

また、みんなで遊びたいな……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひまり「リグちゃんがかくれんぼをするときたら……!!勿論!!」

 

 

 

 

巴・モカ・リグ「ひまりちゃん。」

 

 

 

ひまり「ええ!?即答!!?しかもあたし!!?まあ良いけどね!」

 

 

 

 

 

つぐみ「それじゃぁ行くよ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

それぞれみんなしてちらばって行った。そして、

 

 

 

ひまり「もーいいかい、」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もーいいよ。

 

 

 

 

と木霊する。

 

 

 

 

ひまり「フフンッ直ぐに見つけだしてやるんだから!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モカ、巴、つぐみ、蘭の順で見つけたが、

何故かリグだけが見つけられていない。

 

かくれんぼが上手な彼だから、

直ぐには見つけられないのはわかってる。

 

 

 

 

 

 

 

でも、、いく呼びかけても返事が返ってこないのだ。

 

さすがに心配になった5人は探し出した。

 

モカ「ふみやんー出ておいでー今ならサンドイッチ四つあげるよー」

 

 

 

 

 

 

 

巴「リグーー!!!何処だー!!いるなら返事してくれ!!」

 

 

 

ひまり「リグちゃん!黙って抜けるのはなしだよーー!!」

 

 

 

 

 

 

 

蘭「……リグ…前みたいにいなくなる訳?」

 

 

 

つぐみ「蘭ちゃん……」

 

 

 

結局五人とも同じ位置で合流してしまった。そこの公園の向こうに、探してるであろうリグの姿が見える。

 

『リグちゃん!!!』

 

 

 

 

 

 

リグも私達がわかったみたいで急いで駆け寄った………

 

 

リグ「おーい、みんな!!どこに行ってたの…」

 

 

すると、、彼は転んで顔面からダイレクトアタックを受けた。

 

ひまりと巴はそれを見て笑っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、いつまで経っても彼が立ち上がる様子がないことに、

流石に悪戯心も失せ、駆け寄ると、

 

 

 

 

 

 

 

「…………!え?」

 

 

 

 

リグは………背後から射殺されていたのだ。それもご丁寧なことに魔封じの印が押されてる。

 

 

 

 

ひまり「はははっ、冗談…………だよね?」

 

 

ひまりが笑って問いかけるも、無反応な彼に焦りが見え始める。

 

巴「おい…嘘だよな…?嘘だって言ってくれよ!!なんでお前だけがこんな目に遭わなきゃならないんだよ!!」

 

 

 

巴の怒号が鳴り響くも直ぐに沈んだ声になる。

 

 

 

 

モカ「……酷いなー、目の前の超絶美少女を置いてけぼりにするなんてー悪いやつだぞー………」

 

 

 

 

モカに至っては、モカの口調で語るも、段々勢いが小さくなる。

 

 

 

正直、あたしは蓮のお父さんって言う線も考えたけどそれはもう解決したはずだし考えるだけ謎が増えていくばかりだ。

 

 

 

 

 

つぐみ「…グズッ………ごめんね、リグちゃんが辛い思いをしてるのに、何もしてあげられなくて、ホントにごめんね?」

 

 

 

 

 

蘭「リグ、アンタは…死ねないはず……なのにあたし達を置いてさよならする気!?そんなの、あたしがさせない……」

 

 

蘭「ごめん…!!ホントにゴメン!!何も出来なくて…アンタの願いを最後まで叶えられなくて……ごめんね………」

 

 

 

二人は彼の死を目の当たりにして、泣いているのだ。

 

それが、他者が蜜の味だと言われたとしても……

 

 

 

 

 

 

ジュン、日向、蓮、奈月、リグの五人の殺害が、

決定的となった。

 

 

千聖、イヴは日向の死の真実を、

 

 

紗夜、日菜、リサ、燐子は蓮の殺害犯を復讐しに、

 

 

 

有咲と沙綾、りみは、ジュンの正体を知るために、

 

 

美咲は、奈月の暗殺現場と、動機を調査のために、

 

 

 

蘭とつぐみはリグの嘘にまみれた現実を断ち切るために、

 

 

 

 

 

 

 

彼女たちは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大切なものを手に入れたと同時に、

その大事なものを失った……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………消えることのない定めに……。

 

 

 

 

 

 

〜to be connected〜

 

 




物凄い重たいシリアス展開…
全てが…主人公全員死亡って言う…www


まあ、つまらない作品ながらご愛読して下さった皆様、




誠に感謝申し上げます。


主人公のリグは小学生から呼ばれていた作者の異名です。

それではこの辺で、締めさせていただきたいと思います。





本当に、ありがとうございました!!


よければ、Twitterもやってるので、
フォローして頂けたら幸いです。

ではまた、どこかでお会いしましょう!!


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