新たなB.O.W. ネオ (Kurokodai)
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製造

皆さんは生物兵器・・・・・・「Bio Organic Weapon」・・・略して「B.O.W.」というものを知ってますでしょうか?

 

本来の生物兵器は、細菌やウィルスを使用し、生物に悪影響を及ぼすものである。

 

そんな中、B.O.W.はあるウィルスを使って、人間に様々な生物の遺伝子と共に埋め込み、戦争やテロなどに出される生き物の姿をした兵器(・・)である。

 

代表的にその生物兵器を製造しているのは、アンブレラ。

 

表向きは医薬品や化粧品を販売し、世界中に支店を持つほどの超巨大企業といわれているが、裏では、ウィルス兵器や上記の通りB.O.W.を製造する超ブラック企業である。

 

そんな企業は、ついに狂気の産物であり、これからの地獄の始まりの元凶ともなる『T-ウィルス』の製造に成功してしまった。

企業は、T-ウィルスを使って、本格的なB.O.W.の製造を行い、あらゆるB.O.W.の製造に成功した。

 

そんな中、最高傑作のB.O.W.・・・タイラントの製造が進められている中、別の新たなB.O.W.が製造されていた。

 

そのB.O.W.はすでに培養槽の中に入っていた。

その中で、見た目的には人間の14歳ぐらいの姿をしているが、体の所々に黒い何かが付着している様な感じであった。

そう、この少年も生物兵器B.O.W.の一つであった。

 

ある日、アンブレラの研究員の一人が路地裏で瀕死の状態であった少年を見つけた。

最初は、B.O.W.の実験に使おうと思い、アンブレラに持ち帰ったのであった。

しかし、その少年を検査してみたところ、自社が開発したT-ウィルスとは違った何かがこの少年の体内にあることが発見された。

その結果に興味を持ったアンブレラの幹部等は実験ではなく、少年にT-ウィルスを注入し新たなB.O.W.の製造になった。

T-ウィルスを注入し、さらに暴走の危険性を無くすために、あるアンブレラの人間の遺伝子(・・・・・・)も入れて、開発していった。

そして今となっては、製造は未だ問題はなく順調に進んでいた。

 

幹部「どうだ、No.0の状態は?」

研究員「はい、未だに問題は見つかっておりません。このままですと完成は間近だと思われます」

幹部「そうか…期待しているぞ?新たなB.O.W.……No.0『ネオ』の完成を!」

 

幹部は研究員に期待の言葉を発し、その場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

その後、B.O.W.『ネオ』はアンブレラから脱走し、その際にアンブレラが『ネオ』用の装備のベルトと腕輪を持って……

 

 

これはある町の悲劇が起きる数日前のことであった



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転生

「どうしてこうなってしまったんだ?」

 

それが、『ネオ』の第一声であった。

 

 

俺はいつもの様に、学校に通っていた。

俺はどこにでもいる様な平凡な中学生、冨山『千紘』である。

普通の人と違うところは、俺は重度のライダーオタクであるだけであった。

普通の人なら、「今時ライダー好きとかキモっ!」とか「ライダーなんて空想の存在だぞ」とか言われると思われる。

幸いなのは、俺の学校ではライダーオタクがとても多かったことであった。

 

日常でも、『オンドゥルルラギッタンディスカー!!』『お婆ちゃんが言っていた』『ゆ゛る゛さ゛ん゛!!』『鍛えてますから シュっ!』なんて聞こえてくる程この学校にライダーオタクがいるのであった。

だから俺には友達ができ、いつもの様に楽しい生活ができていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

できていた筈であった。

 

いつもの様に、友達と帰宅をしている時であった。

家の近くには交差点が一つあった。

別に何の変哲もない交差点であった。

 

 

俺は赤信号から青に変わったところで、普通に友達と別れて道路を渡っていった。

 

その時!

 

ブブーッ!!

 

突如、俺の横をトラックがものすごい速さで突っ込んできた。

 

グシャッ!!

 

なす術もなく、俺はそのトラックに轢かれてしまった。

そのトラックも、止まりもせずに通り過ぎていってしまった。

完全に轢き逃げであった。

 

別れたはずの友達が慌てて俺の元に駆け寄ってくるのを確認できる。

しかし、次第に視界が暗くなってきて、全てが闇に閉ざされようとしていた。

何か叫んでいる様にも見えていたが、すでに聞こえなくなっており……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はついに息絶えてしまった。

 

 

 

 

 

 

後にこの轢き逃げ事件を引き起こしたトラックの運転手は、過失運転致死傷罪として逮捕された。

 

 

 

 

  

 

 

 

 

何もない暗闇の世界にただ一人、冨山千紘は漂っていた。

すでに動く気力も無くなっており、死んだ様に眠っていた。

そんな千紘に一つの声が囁かれた。

 

「………其方に……アマゾンの…力を……但し…ウィルスに……飲まれ…て………は……」

 

所々が掠れて聞こえてくるがはっきりと千紘は聞こえていた。

 

アマゾン?

もしかして、アマゾンってアマゾンズに登場した怪人のことか?

確か設定では、野座間製薬といったブラック企業によって生み出された人喰い怪物で、種類も実験体版やアルファ版、オメガ版、シグマ版といったものがあったはず。

しかし、そのセリフに入っていた『ウィルス』とは一体?

 

 

あれ?…何……だ…か意……識…が………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次に気付いた時には、千紘の周りは水に包まれていた。

自身は酸素補給用のマスクをつけられており、溺れ死ぬことはなかった。

その状態で、歪んだ目で見てみると、目の前には複数の研究員が何か作業をしているのが見えていた。

さらに自分の腕には、アマゾン細胞と見られる黒い付着物がついていた。

その事から、最初ここは野座間製薬の実験室と思っていた。

しかし、彼らの持つレポートに驚くべきものがあった。

 

そのレポートの端に、赤と白の放射線のような模様が傘のように重なったマークがあった。

 

間違いない!

あれは、ブラック企業の中でも超ブラックの製薬企業、『アンブレラ』だ。

設定では、裏で生物兵器を生み出し、あらゆるテロ組織などに売りさばく『ヤベーイ』会社だ。

 

えっ?

つまり、俺はB.O.W.(商品)として作られていると言うことなのか?

 

 

B.O.W.()完成

     ↓

・バイオテロに使用

     ↓

ゴリス(クリス・レッドフィールド)らとご対面

     ↓

・俺、討伐されるってよ

 

 

・・・

 

よし、やるべきことが決まった。

 

 

それは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

逃げるんだよォ!!

 

 

 

 

 

 

『No.0が脱走した!見つけ次第行動不能にし、捕獲せよ!』

 

というわけで、脱走したことによりアンブレラの研究員は大パニックとなり、俺を捕らえるために特殊部隊がだされた。

て言うか、捕まってたまるかよ!

捕まったら、確実に生物兵器として利用され、ゴリスらに頃されてしまうわい!

そんなら、俺はこんなブラック企業から抜け出すしかないわ!

 

暫しアンブレラの研究所内部を走り回っていると、前から人の気配を感じる。

前から特殊部隊が来る。

さらに後ろからも。

千紘はすぐに横にある部屋の中に入り込む。

 

「おい!見つけたのか!?」

「ダメだ見つからない!もう一度向こうを見てくれ!」

 

部隊はそのまま何処かへと行ってしまった。

千紘は、そのまま壁に倒れた。

 

千紘「ふぅ……後少しでこの研究所から脱出できるな」

 

タイミングを見計らって、出口に行こうとする千紘。

 

千紘「んっ?あれは……」

 

すると、千紘の目に二つの何かを見つけた。

一つは、札束が入ったアタッシュケースであった。

もう一つは、一つの機械の中に収納された赤いベルトと赤い腕輪。

見た目は、ベルトはトカゲの左目のデザインで、目は黄色であった。

そして、腕輪の方はベルトと同じ赤であるが、鷹の頭部のような構造であった。

 

それを見た千紘には見覚えがあった。

 

千紘「!?これって『ネオアマゾンズドライバー』に『ネオアマゾンズレジスター』じゃないか!」

 

そう、それは仮面ライダーの中でもグロテスク要素が入った『仮面ライダーアマゾンズ』に登場するベルトであった。

 

千紘「しかも……この目の黄色は、ネオ専用のやつだな」

 

そして、このベルトはアマゾンライダーの一人である『仮面ライダーアマゾンネオ』専用のネオアマゾンズドライバーであった。

 

千紘「どうしてこれがアンブレラの研究所に……」

 

疑問に思う千紘。

すると、先ほどの部隊がドアの前に戻ってきた。

 

「やっぱりあっちには来ていない!」

「この扉の中は調べたか?」

「いや、まだだ」

 

部隊が、千紘のいる部屋に入ろうとしている。

不味い!このままでは、捕まってしまう!

そう思ったが、そこであるものを発見した。

 

 

ドンッ!

 

「見つけたぞ!そのままおとなしくしてろ!」

 

部隊が入り込み、俺に銃を突きつける。

普通の人なら、こういうときは言うことは聞いておくだろう。

だが、俺には通用しない。

 

俺は、右手に持っていた何かを前に投げ捨てた。

その何かは地面に着いた瞬間、大きな光を放って爆発した。

 

その光を見た部隊は、目を隠しもがき苦しんでいた。

そう、千紘が投げたのは、バイオシリーズの武器の一つ、閃光手榴弾。

その武器は攻撃としては役には立たないが、強烈な閃光を放つ為、相手の目を潰すことができる。

オマケに部隊が装着しているマスクには、暗視効果が付いていたので、それが仇になった。

 

それを確認した千紘は、閃光手榴弾3つとドライバー、レジスター、そして札束の入ったアタッシュケースを持って、研究施設から脱出することに成功した。(その時には閃光手榴弾は残り1個となっていた)

 

俺は工場から出て、その場から離れた。

 

 

「本当に、どうしてこうなってしまったんだ?」

 

 

 

これはある町の悲劇が起きる数日前のことであった。



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遭遇

アンブレラの研究所から脱出して翌日。

 

あの後千紘は、とりあえず脱出の際に手に入れた金で、アパートの部屋を手に入れた。(何もないが)

これからの生活の中で、特に大切なことは住むところである。

取り敢えず、千紘は部屋の中でここまでの経緯を考えてみた。

 

まず俺こと、冨山千紘はあの時トラックに轢かれて死んだはずだ。

俺はその時の痛みも、その記憶もちゃんと残っている。

しかし、ご覧の通りに生きており、轢かれた時の傷がどこにもない。

ところが、架空の企業である「アンブレラ」が存在している。

そして、俺の体にはアマゾン細胞が存在するようになった。

 

これって……最近ネットやアニメで有名な『転生』なんじゃねぇか?

 

MJか、この俺がバイオの世界に転生するとは思いもしなかったよ。

その上、特典(?)が仮面ライダーアマゾンズのベルトを手に入れるとは……

でも、以外と俺も危ない気がするな。

だって、アマゾンだぞ。

人間を食う化け物なんだぞ。

下手したら、俺はゾンビよりもヤバイ化け物になっちまうぞ。

そう思うと、ゾンビなんてかわいいもんじゃないか。

まぁ、そうならない為にレジスターを持ってきたからいいとするか。

とりあえずつけてみることにした。

 

グサッ!

 

「!?」

 

うおぉぉ!?いってぇー!!

まるで、俺の腕を噛み千切るみたいな痛みが襲ってきた。

アマゾンたちもこんな痛みを感じていたのか。

確かにこれは笑い事じゃねぇ、メッチャ痛ぇ・・・。

おっと、少しずつだが痛みが引いてきた。

いやぁ、こんな痛みは今までに経験したことないなぁ。

あっ、轢き殺の経験したことあるわ。(痛いレベルじゃないが)

 

とここで。

 

 

<グゥ〜〜

 

 

俺の腹時計が鳴り出した。

 

そういえば、この世界に来てから何も食ってなかったな。

さて、俺は腹を満たす為に、アタッシュケースから少しの金を持って、どこか飲食店に行くことにした。

 

 

 

外に出てみて感じたことは、やはりここはT-ウィルス蔓延により核ミサイルによって消されてしまう『ラクーンシティ』だった。

千紘は前世に仮面ライダーとは別に『バイオハザードシリーズ』もやっていた為、意外とバイオの知識もあった。

町の構造や店舗を見る限り、間違いなくラクーンシティであった。

見た感じでは、人々が元気に歩いている為、恐らくT-ウィルスが撒かれる前の状態だと思う。

この光景から見ると、この街も結構いい街だったんだなと千紘は思った。

 

っとそんな事より、早くこの腹を満たしておかないと。

いつ自分がアマゾンとなって人を食らうのかわかってない。

 

千紘「ん?この店は……『エレファント・レストラン』?」

 

千紘はラクーンシティにあるレストランの一つ『エレファント・レストラン』を見つけた。

今、『お前、どうして英語が読めるんだ?』と思っただろう。

実は俺以外と外国語が得意で、テストでも英語は高点数だった。

まぁそれは置いといて……よし、ここで食事をとることにしよう。

 

そう思い千紘は店に入り、ウェイターの案内に従い、そのまま席に着いた。

注文を見てみたところ、いろんなメニューがあるが、何故かあまり食べたくはなかった。

とそんなことを思っていたが、ステーキ肉のメニューを見た瞬間、ものすごい食肉衝動が起きた。

 

忘れていたが、自分は今アマゾンだ。

となれば、自分は普通の人間が食べるもので食べられるのは肉だけになっていたことを忘れてたぜ。

よしっ!これを注文しよ!

 

というわけで、注文をしたステーキを食べ、なんとか腹を満たすことができた。

千紘は会計をする為に、レジに向かおうとした瞬間、同じくレジに向かおうとした二人組とぶつかってしまった。

 

千紘「うわっ!すみません!」

 

千紘はぶつかった人物に謝りながらその相手の方へと顔を向けた。

 

「いや、俺たちも気が付かなかった。すまない」

「ごめんね」

 

その人物の顔と声を聞いた千紘は、驚いた。

二人の服装は違うが、其々の服装に星の模様が描かれたマークがついていた。

それは、ラクーンシティ警察の特殊部隊『S.T.A.R.S.』のマークであった。

そしてその二人の人物は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

のちにバイオテロに立ち向かうクリス・レッドフィールドとジル・バレンタインであった。

 

千紘「(!?クリスさんにジルさん!?こんなところで出会うなんて)」

 

千紘は心の中で驚くが、二人には平常な態度にする。

千紘はすぐに二人に謝罪する。

 

千紘「いえいえ、自分が不注意でお二人にぶつかってしまったので」

 

すると、クリスは次第に体を震いだし・・・

 

クリス「ハハハハッ!」

千紘「えっ?」

 

突然笑い出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千紘は、先ほどの店を出て、クリスとジルと会話をしながら歩いていた。

 

千紘「へぇ〜、クリスさん達はあの特殊部隊『S.T.A.R.S.』のメンバーなんですか」

クリス「あぁ、俺とジルはアルファチームに所属している」

千紘「凄いんですね!!」

 

まぁ、知ってるんだけど。

だって、バイオ初代からやっているからその辺は当たり前だ。

まぁ、ここは流れに乗って……

 

クリス「他にもブラヴォーチームというものもあったが……」

 

その言葉を言い出したクリス達の表情は曇ってしまった。

これはもしかして……

 

千紘「何かあったんですか?」

クリス「……ブラヴォーチームは生存者一人残して、全滅してしまったんだ」

 

やっぱり、同じくブラヴォーチームが壊滅してしまったところから考えられるとすれば、おそらく『洋館事件』。

ラクーンシティ郊外で起きた事件にして、バイオハザードの始まりとなった事件。

そこから考えてみると、今は洋館事件からラクーンシティ事件の中間あたりの時間とわかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千紘「それでは、この辺で失礼しますね」

クリス「おぉ、また何処かで会おうな」

ジル「またね」

 

アパート近くのところで俺は、クリス達と別れた。

俺は部屋に戻り、今の現状を推理する。

 

今自分がいるのはわかっっての通り、ウィルスがばら撒かれる前のラクーンシティ。

そして、今の時間歴は洋館事件が経った後。

 

確か今日の日付は……September 17。つまり日本語で言えば9月17日。

ゲームの設定で言えば、確か9月上旬にラクーンシティ総合病院で、最初のT-ウィルス感染者が発見されて、9月下旬には街全体がゾンビに埋め尽くされてしまう。

 

マズイなぁ……あまり時間がない。

でも俺は、ここから逃げるわけにはいかない。

俺はもう一度、アンブレラの施設へ行こうと思う。

あそこにいけば、俺がB.O.W.になっても自我を保っている理由がわかるかもしれない。

兎に角今は、銃を大量に購入しないといけないみたいだ。

いや、俺はアマゾンであるから銃を扱う必要はないと思うが、一応俺もB.O.W.。

俺がネオになった瞬間、人々はさらにパニックを起こし、俺を討伐しようとする者が出るかもしれない。

ネオになるのは、危険なB.O.W.が出た時のみ使うことにしよう。

 

その後俺はアタッシュケースから金を取り出した、ケンド銃砲店にてハンドガン・マシンガン・ショットガン・マグナム・ライフル・グレラン等の銃と弾薬を購入した。

他にも、大きめのリュックを購入し、そこに武器をしまいこんだ。

 

翌日には、有り余った金を安全な場所に隠すことに決まり、ラクーンシティから離れた町のアパートを借りて、そこにアタッシュケースごと置いて来た。

 

さて、そろそろ来る頃だろう。

 

 

これはラクーンシティ事件が起きる3日前のことあった。



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発生

今回も、結構短めとなります


それから3日が経ち、今の所は何もなく普通に過ごしている。

後少しで、この街は地獄絵図になることを住人は知る由もないが。

 

噂によると、ラクーンシティ郊外等で化け物が出たという。

おそらくその化け物が、ゾンビだと思う。

しかも日が経つにつれて、その目撃情報が増えていた。

おそらく今夜が事件当日だろう。

兎に角俺は、飯を済ましてあるから夕方までの間は休眠する事にした。

流石に何もせずに待っていたら、体が疲労してしまう。

こういう時は、寝るに限る!

 

 

 

 

 

 

 

 

ギャー! ワー! ニゲルルォ!

 

睡眠をとっていたが、外から悲鳴が聞こえて来た。

てか最後のセリフ、何処かで聞いたことある気がするぞ。

眠気が覚めない状態で、外を見た俺は一瞬で目覚めた。

 

建物は崩壊したり火災が発生してたり、車のほとんどが衝突して、逃げ惑う人々を追う肉が千切れた化け物達。

ついに発生してしまった。

T-ウィルス漏出により最初の生物災害(バイオハザード)が起きた事件……『ラクーンシティ壊滅事件』の勃発だ。

 

千紘「うひぃ〜。ゲームで見るよりもめっちゃグロいなぁ」

 

と言っていると、ドアの向こうから気配が感じる。

唸り声に荒い呼吸、それも大勢……来やがったな。

千紘は、すぐさま武器が入ったリュックを背負うと、そこから二丁のハンドガンを構えた。

そして、ドアを激しく叩き始めて、そのドアをぶち壊して大量のゾンビが入って来た。

 

バンッ! バンッ! バンッ! バンッ!

 

すぐさま二丁のハンドガンを発砲させて、頭部に命中させて撃退させる。

射撃は、ゲームでやってきてたから意外と命中率が高い。

一体、また一体と撃退していき、部屋に侵入して来たゾンビはいなくなった。

 

千紘「ふぅ、一応これで片付けたようだ」

 

さて、これ以上この部屋に長居するわけにはいかない。

10月1日の朝には、この街に核ミサイルが発射されて消滅してしまう。

その前に、俺はもう一度アンブレラの基地に戻り、B.O.W.であり自分にT-ウィルスが入っているのに関わらず何故自我があるかを知らなくてはならない。

その為にも、あの二人(・・)に会う必要がある。

このラクーンシティ壊滅事件での数少ない生存者であるR.P.D.の新人警官にしていずれ英雄となる『レオン・S・ケネディ』と前に遭遇したクリスの実の妹『クレア・レッドフィールド』

一人で行けば手っ取り早いと思うが、一人で行くとか嫌だわ。ボッチと閲覧者に思われちゃうよ。

それまでにはこの状況から生き残らなければならない。

 

千紘「さて、ひと暴れとでもいきますかな!」

 

千紘はそう言うと急いで外に出て、ゾンビが徘徊する街の中を進み始めた。

ゾンビ達は、千紘の気配を感じると一斉に振り向き、一歩ずつ近づいて来た。

千紘はとりあえずドライバーを腰に装着し、二丁のハンドガンの銃口をゾンビ達に向け、戦闘態勢に入る。

 

千紘「絶対に生き残ってやる!」

 

そのセリフの直後に発砲した。



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対面

ある一人の男がいた。

彼は警察の初勤務の前日に、恋人と喧嘩別れしヤケ酒をしてしまい、そのまま夢の中へ。

 

結局、朝に勤務するはずが夕方からの勤務という遅刻のレベルを超えてしまう。

彼は急いで、警察署に向かおうとしたが、外に出た瞬間眼に映る光景に困惑してしまった。

 

目の前に写っていたのは、賑やかな街の雰囲気ではなく、至る所で火災が起き、ゴーストタウンの様な光景であった。

そして、その中をふらつくように歩く人のようなもの。

 

そんな状況を見た彼は、後に「生存者の一人」「英雄」となることをまだ知らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

レオン「くそっ!一体どうなっているんだ!」バンッバンッ

 

警察官……レオン・S・ケネディは逃げながら、追いかけて来るゾンビに向かって発砲を続けた。

彼にとってまさか初勤務日にこんな災害に見舞われるとは思っていなかっただろう。

しかし、人間の本能なのか……彼は迫ってくる人の姿をした化け物を容赦なく射殺していく。

たとえ人の姿をしたものを殺しても、これはあくまで正当防衛……時折、人がその化け物に襲われているところを見てしまい、このままでは自分もやられてしまうと思ったのだろう。

そして今もなお、化け物を葬っていると、少し先に10代後半と思われる一人の美しい女性が化け物におそわれていたのを見つけた。

彼は、すぐさま彼女の前にいる化け物二匹を射殺した。

 

レオン「伏せろ!!」

 

女性は彼の言葉に従い、伏せた。

そして、発砲された弾は、炎に包まれた一匹の化け物を射殺した。

勢いよく迫ってきた為、女性は化け物に潰されようとした。

しかし、女性は化け物の腕を掴むとそのまま背負い投げのごとく地面に叩きつけた。

 

女性「どいて!!」

 

その言葉を吐いた途端、女性はナイフを取り出し、彼に向かって投げた。

レオンはそのまま避けると、後ろにいた化け物に刺さり、絶命した。

見た目とは裏腹に、戦闘ができる女性にレオンは言葉を発した。

 

レオン「やるね」

女性「兄さんの教えが役に立ったわ」

 

レオンは、女性の台詞を聞きながら、化け物に刺さっているナイフを抜き取った。

そのナイフを見たレオンは、そのナイフに書かれた言葉を読み取った。

 

レオン「"S.T.A.R.S."……特殊部隊の支給品か」

女性「兄の者よ。兄を探しに来たの……私はクレア」

レオン「俺はレオン・ケネディ」

 

レオンはそのまま、ナイフを女性……"クレア"に返した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃、千紘は襲ってくるゾンビを二丁拳銃で撃退しながら、逃げ惑っていた。

しかし、まだ街からの脱出は、考えていない。

千紘の目的は、レオンとクレアに出会い…3人でアンブレラ研究所に潜入し、そこで自分が自我を失わない事実を見つけることであった。

 

千紘(ゲームの流れからしたら、確かアンブレラ研究所に行くには、警察署の下水道から進む必要があるな……)

 

他にも自分が出た工場から入ってもいいかもしれないが、恐らくあのルートは今は危険だと思う。

恐らくだが、あのルートにはアンブレラ保安警察「U.S.S.」がいる可能性は高い。

そんな奴らがいるところに行けば、俺は恐らく殺処分か確保されるだろう。

 

千紘「さて、警察署に行くとするか」

 

千紘は、警察署に向けて再び歩き始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして警察署前では・・・

 

レオン「一息つこう。長い夜になりそうだからね」

 

警察署に着いたレオンとクレアは、そのまま警察署の中に入る。

この警察署は、元々美術館だったものを市が買い取り、そのまま警察署に改修した為、美術館の名残だったものが数多くある。

そしてその一つである女神像の前に一人の男が倒れていた。

 

レオン「おい 大丈夫か?」

 

レオンは近づき、安否を確認する。

 

???「誰だ・・・」

 

すると、その人物は突如銃をレオンたちに向けた。

 

レオン「撃つな!人間だ!」

???「新人か。せっかくの歓迎会がとんだサプライズパーティーになったよ・・・」

 

男は、レオンたちを見て安心したのか銃を下ろし、そう吐いた。

 

レオン「あんたは?」

マービン「マービン・ブラナー。おまえの上司になるはずだった男さ」

クレア「手当てしないと」

 

クレアの言葉の通り、男…マービンの腹には抉られたような傷跡があり、その命は消えかかっている灯火の様だった。

すると、マービンは

 

マービン「俺のことより他の生き残りを助けてくれ」

クレア「でも……」

マービン「行くんだ!」

 

自分のことよりも、他の人を助ける様に言うマービンはまさに警察の鑑だった。

その姿を見たレオンは…

 

レオン「分かった だが必ず戻る!」

 

そう言い、クレアと共に左奥にある扉の方へと向かっていった。

 

マービン「無事に……この街…から……脱…出し…ろ……よ…………」

 

その姿を見たマービンは、そう吐き、そのまま瞼を静かに閉じていった。

 

 



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追悼

このストーリーは、2……というよりダークサイドクロニクルサイドの2ストーリーを基準にしています。


千紘「うへっへぇ〜、スッゴイ死体の数だな」

 

レオンたちが警察署内部を探索している頃、千紘は警察署までの通り道(ダークサイドクロニクルルート)を慎重に歩いていた。

前に武器補充のために訪れたケンド銃砲店はすでに襲われとり、ケンドだった人物が化け物と化し、千紘によって射殺(供養)された。

心の底で、『ケンド……安らかに眠ってくれ』と願う。

念のため武器補充の為に物色して千紘は裏口から出ていった。

 

落ち着く為に呼吸をすると、とてつもない悪臭が鼻に入り込んだ。

通路を進んでいると、そこには化け物どもの死体だった。

すでに頭に貫通した穴がある為、こいつらはもう起き上がることはないだろう。

それからは化け物どもに会うことなく順調に、警察署までの道のりを進むことができた。

 

千紘「さて、そろそろレオン達とご対面するが、一応初対面だから、あまり変な行動はしない様にしないと」

 

千紘は警察署に入った。

すると、そこにはマービンがいた。

……いや、マービンだった人物(・・・・・)の死体がいた。

身体中に銃弾跡があることから、すでにゾンビ化して、レオンに倒されたのだろう。

 

俺は、マービンの遺体の前でしゃがみ、静かに手を合わせた。

マービンは自分の事よりも他の人を心配したり、自分が化け物になることを悟ってレオン達を傷つけない様に遠ざけたりしたまさに警察の鑑に相応しい人物だった。

 

少しでも苦しみから解放された彼に安らぎを祈った。

 

千紘「さて、この流れからすると……恐らくあのブライアン署長(キチガイ)に会う可能性があるな」

 

千紘は、すぐさま地下の剥製処理室に繋がる通路に向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レオン「待った!こいつが先だ!」

 

レオン達は今、警察署の地下まで進んでいた。

ここに来るまでも、かなりの出来事があった。

安全だと思っていた警察署はすでにゾンビどもが徘徊する地獄絵図となっており、マービンも戻ってきた際にゾンビ化し、やもえずレオン達の手で葬った。

その後レオン達は、途中で遭遇した少女を見つけ出す事を考えた。

途中で謎の大男の襲撃もあったが少女を見つけ、少女が言う「パパとママの研究所」に向かう。

しかし、その途中で警察署の署長……ブライアン・アイアンズと遭遇。

彼は少女……シェリーに何か知っていた様だ。

おまけに彼の口から出る”G”もレオンは何か疑問を持っていた。

だがそう思っていた矢先、突如ブライアンは苦しみ出し、体からチェ◯トバ◯ターみたいに化け物が出てきた。

その光景を見たシェリーは恐怖を感じたのか、レオン達から逃げ出した。

クレアは追いかけようとしたが、レオンは目の前の化け物を野放しにすることはできず、先に化け物を倒すことになった。

 

レオン「腕に気をつけろ!」

 

その言葉の通り、化け物はレオン達に向けて巨大な左腕が襲いかかってきた。

レオン達はすぐさま化け物に発砲をした。

攻撃を受ける化け物……G成体は当たった瞬間苦しみ出したかと思うと突如口から排泄物を吐き出した。

……いや、只の排泄物ではない。

その排泄物は、小さな化け物……G幼体となりレオン達に襲いかかってきた。

 

クレア「こいつら さっきの!」

レオン「こいつが生み出していたのか!」

 

襲いかかってくるG幼体を銃で反撃したり、ナイフで切り裂いたりして排除していく。

全て倒し終えた途端、G成体たレオンの足を手に取り持ち上げた。

 

クレア「レオン!」

レオン「くそっ!離せっ!」

 

レオンは逃れようと攻撃をする。

すると、顔に銃弾が当たった瞬間怯み、レオンを手放してしまう。

 

クレア「レオン!」

レオン「クレア!顔を狙え!」

クレア「わかったわ!」

 

レオンとクレアはG成体の顔に向かって集中発砲を行う。

そして、効いたのかG成体はそのまま倒れ込んでしまった。

 

クレア「やったわね……」

レオン「あぁ……しかし”G”ってなんだ?何かの頭文字か?」

クレア「分からない。とにかく今はシェリーを探さないと」

レオン「そうだな。まだ近くにいるはずだ」

クレア「行きましょ」

 

そう言い、レオン達は先に進もうとした……

 

 

 

 

ガァァァァァァァァァァァ

 

と突然、倒れていた筈のG成体が再び起き上がった。

 

レオン「!?何っ!?」

クレア「こいつ!まだ生きてたの!?」

 

G成体は再び二人に狙いを定め、襲いかかる。

レオン達も攻撃の体制に入る。

 

 

 

 

 

 

バァンッ!

 

 

 

 

 

突如、G成体の顔に弾丸が襲いかかり、再び倒れた。

レオンはクレアが撃ったと思い、彼女を見るが当の彼女は何が起きたのかわからない様だ。

 

 

 

そんな二人の横を通り過ぎる人物。

 

 

その人物は倒れながら、呼吸をするG成体の顔を足で強く踏み潰し、脳天にハンドガンを構えた。

 

千紘「くたばれ!醜い化け物め(サイコパス)!」

 

数体のエイリアンに対していった某映画の女性のセリフを吐いた千紘は脳天に数発の弾を発射し、絶命させた。

千紘は、そのまま二人の方へと目線を変えた。

 




G成体の戦闘は少なくて結構短く書いてしまいました(汗)


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合流

平成最後の投稿です


レオン「きっ君は?」

 

先ほど倒した化け物が起き上がったと思えば、突如の発砲音とともにまた倒れた。

と思えば、俺たちの横を一人の人物が通り過ぎ、あの化け物の頭に数発弾をぶち込んでいた。

それに応えたのか、化け物は完全に死んだ。

俺はその化け物にとどめを刺した人物に問う。

 

年齢からして、まだ10代前半。

黒髪に黒目、顔立ちからして恐らく日本人だろう……。

服装は、灰色の薄いコートに黒いズボン、首にはまだ冬ではないのに赤いマフラーを巻いている。

背中には、数多くの武器を詰め込んだリュックを背負っている。

そして腰についた不思議な形状をした赤いベルトが目に見えた。

 

 

 

 

千紘「初めまして。僕は千紘といいます。」

レオン「チッ…チヒロ?」

千紘「はい。警察署に避難せよという放送があったので、ここまで来ました」

クレア「君一人で?」

千紘「はいそうです。お二人は?」

 

レオン「あぁすまない、俺はレオン……よろしく」

クレア「私はクレアよ。よろしくね」

千紘「はい、よろしくお願いします」

 

まぁ、バイオしている人なら知っているけど、あまり口にしないでおこう。

さて、まずは二人の目的をお手伝いしないとな

 

千紘「お二人は今何をしていらっしゃるのでしょうか?」

レオン「実は、俺たちは小さな女の子……シェリーを探しているんだ」

クレア「あの子を一人にしていたら、危険だわ。チヒロ、あなたも探して欲しいわ」

千紘「わかりました。僕もお二人に同行します。」

 

という訳で、ここからはレオン達と同行することになった。

や っ た ね チ ヒ ロ ち ゃ ん 仲 間(・ ・) が 増 え た よ

 

閲覧者<おいバカやめろ!

 

 

取り敢えず俺達はシェリーを探すために何もない(・・・・)剥製処理所から出て地下駐車場にやってきた。

もちろんどこからでもゴミどもが出てきても大丈夫の様に警戒しながら

 

レオン「シェリー!どこだ?」

クレア「シェリー!いたら返事して!」

千紘「出てきたらお兄さんの金の玉をあげるよ!」

 

えっ?俺のセリフがなんか変って?

フフフフフッ……

 

 

 

 

某キチガイアニメの魔王風「気にするな!」

 

とここで、ゴミどものご登場。

俺の金の玉欲しさに現れたのかな。

こいつら、もしかして┌(┌ ^o^)┐か?

 

レオン「悪いが あんたらに用はない」

千紘「駆逐してやる!」

 

まぁ、そんな金の玉を欲しがる悪い奴らにはレオンと共にお仕置き(殺害)してやったぜ。

月に変わってな。

 

さて再び相殺を始めたその時、奥から銃声が聞こえた。

さらに右奥からゾンビと同じくウィルスに感染して化け物に成り果てたゾンビ犬『ケルベロス』たちが現れるが、俺たちを無視して左奥の方に突っ込んでいった。

見るとそこには、真紅のワンピースとレギンス、ハイヒールを身につけた女性がケルベロスを狙撃していた。

彼女が放った弾は、すべてケルベロスに当たった。

 

そんな中、新たな二匹のケルベロスが女性に迫っていた。 

女性はそのことに気づいていない。 

すぐさまレオンと俺はその二体に向かって発砲した。

その二体は、たまに命中しそのまま倒れた。

 

レオン「大丈夫か?」

?「そうね ありがとう。弾が節約できたわ」

 

レオンはその女性に近づいた。

そんな中俺はこの人物を見て……

 

千紘(やっぱり、この人はH.C.F.のスパイ、エイダだ)

 

そう、今目の前にいるのはバイオハザードシリーズでもメインキャラの一人にしてアンブレラのライバル企業『H.C.F.』のスパイ、エイダ・ウォンであった。

そしてレオンとのいろんな意味での因縁(?)相手でもある。

 

……しかし実際に見てみると、すごい美人だな…

 

レオン「レオンとクレア、そしてチヒロだ。君は」

エイダ「エイダ・ウォン あなた、ここの警官でしょ?ベン・ベルトリッチって知らない?」

レオン「悪いが赴任したばかりでね」

 

千紘(俺は知ってるよ。ベンはあのブライアン署長(キチガイ)の悪事を暴こうとして捕まってしまった。そしてそのまま……)

 

クレア「ここで何を?」

エイダ「ベンが情報を持ってるの」

レオン「なんの情報だ?」

エイダ「それを聞き出さないと」

 

そう言うと、エイダはそのまま歩き始めた。

 

レオン「おい!」

クレア「なんなの?あの女?」

 

すぐさま俺たちはエイダを止めた。

 

レオン「待つんだ」

 

すると、エイダはレオンに……いやレオンの後ろに向かって銃を向けた。

俺も一応B.O.W.だからその気配をすぐに感じた。

 

エイダ「後ろよ!」

 

集まってきたゾンビどもを四人の銃撃により、すぐさま鎮圧させることにできた。

エイダはそれを確認すると、まるで逃げるかのように離れだした。

 

クレア「ちょっと!」

レオン「待ってくれ」

エイダ「まだ何か?」

レオン「事情は知らないが生き残り同士協力するべきだ」

 

すると、俺は再び気配を感じた。

二つの気配で一つは生存者の気配。

そしてもう一つはバケモノの気配。

それはゾンビとも雑魚のB.O.W.とも違うとてもやばい気配だった。

それはすぐさまその気配を感じた方へと視線を向けた。

 

レオン「?チヒロ、どうしたんだ?」

千紘「しっ!向こうに何かいる!壁によって!」

クレア「何かいるのチヒロ!?」

千紘「いいから早く!」

 

俺はすぐさま他の3人に壁の方に寄せさせた。

すると、通路の奥から男の悲鳴が聞こえた。

 

?「やめろ!来るな!」

 

エイダ「ベン!?」

 

原作だと、ここは留置所。

つまりベンを閉じ込めている場所であった。

ストーリーによってベンの結末は異なっていた。

原作だと、普通に死ぬ前に対面できていた。

この流れからして……

 

ベン「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

その悲鳴がした後、ベンの声はしなくなった。

おそらく死んだと思う。

……あの化け物に

 

千紘「皆んな!音を立てるな!」

 

俺はすぐにレオンたちに小声で言った。

そして化け物の気配が近づいてきた。

 

クレア「何 あれ!?」

 

そこに現れたのは、右肩から腕までが異常に腫れ上がりその方には巨大な目玉がついた怪物だった。

あれは、とあるウィルスによって怪物となったとある人物。

その怪物はこちらに気づくことなく、横にあるドアに入り、消えていった。

 

千紘「……もう大丈夫。あいつは奥に行ったようだ」

クレア「化け物になった署長に似てたわ」

レオン「どうだろうな」

 

クレアは何か知っているであろうエイダに質問をした。

 

クレア「あなたは?何か知ってる?」

エイダ「まさか 初めて見たわ」

千紘「とにかくさっきの悲鳴の人物を確認してみないと」

 

すぐに通路の奥にある留置所の一室に向かった。

そこにあったのは血は周りに飛び散り、内臓が外に出ている男性の遺体。

 

クレア「むごい」

レオン「さっきの悲鳴は彼のものか」

 

エイダ「見て。壁に文字が…」

 

エイダの言葉に反応し、壁の方を見るとそこにあったのは、警察とアンブレラの癒着記録だった。

内容によると、警察署の地下にある下水道からアンブレラの地下研究所まで繋がっているとの事だった。

よし!原作通り二人は脱出のためにアンブレラの地下研究所に行くことになった。

俺も脱出と自身の記録の入手が目的だからこれは必須だ。

下水の臭いに耐えればいいが…(汗)

 

レオン「脱出に使えるかもしれない……あれ?エイダは?」

クレア「エイダ?今までここにいたのに…」

レオン「どこへ?」

 

俺たちはエイダを探しながら元のルートに戻る。

すると、他の留置所の部屋にあった死体が消えていた。

 

千紘「レオン!気をつけて!おそらくあの死体は化け物になっているはずだ!」

レオン「わかった」

 

すると曲がり角で案の定ゾンビが待ち伏せしていた。

しかもオマケとして、奥からゾンビから変異した化け物、外見は脳が丸出しで腕や足に巨大な爪があり、それで壁や天井を這いずる化け物『リッカー』が迫ってきていた。

 

レオン「どうやらオマケも付いているようだな!」

千紘「あまり嬉しくないけど!」

 

俺たちはすぐさまハンドガンでゾンビとリッカーを駆逐していく。

すると、先ほどの化け物が入っていった扉が開いていた。

そこへ入ろうとすると、駐車場の方から新たなゾンビが現れた。

 

レオン「急いで入れ!」

 

レオンの言葉の言う通りに入り、一箇所に来るゾンビを一体ずつ倒していく。

最後の一体を倒したところで、再び探索を開始する。

すると、一つのマンホールが開いていた。

それは下水道へと通じる入り口だった。

 

クレア「ここが下水道の入り口?」

千紘「もしかしたらエイダもこの中に入ったかもしれない」

レオン「よし、行こう」

 

そう言い、レオンが足を動き出したその時。

 

クレア「待ってレオン。なぜ彼女は一人で行ったの?彼女、何か変よ」

 

どうやらクレアはエイダに対して不信感を抱いているようだ。

一応俺もここで少し言ってみようか。

 

千紘「確かに。生存者にしては格好が一般人とは思えない。武装的なものがついていたし、まるでスパイのような格好だった」

クレア「やっぱりチヒロもそう思ったの?」

千紘「はい」

 

まぁ、俺はエイダの正体は知っているけどここで正体を言えば設定が大きく狂ってしまう。

 

レオン「脱出したいだけだ。守ってあげよう」

 

……レオンの残念なイケメンな場面がここで現れた。

 

クレア「男って単純ね。いいとこ見せたいのね」

レオン「女って奴は…」

 

 

千紘「レオンさん……流石のこれはクレアさんに同情しますよ」

クレア「同じ男である千紘に言われるなんてカッコ悪いわね」

レオン「チヒロ……クレアに同情しないでくれ」

 

そんなやり取りしながら下水道へと向かっていった。

 

 

 

 

 

……この先に待ち構えている恐怖を知らずに……(俺は知っているけど)



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下水

お待たせしました

今回からは、申し訳ございませんがダークサイドクロニクルのキャラに若干RE2世界観を入れていきたいと思います。




レオンたちと共にアンブレラの地下研究所につながっているであろう下水道へとつながるハシゴを降りていた。

 

レオン「そういえばチヒロ、一つ質問してもいいか?」

千紘「ん?どうしたんですか?」

 

突如レオンから質問を受けて、あっさりと承認してしまった千紘。

 

レオン「さっき化け物で、どうして奴がいた(・・・・)ってわかったんだ?」

千紘(ギクッ!)

 

おいおい、まさかのその質問かよ!

一応あの場面は、DC(ダークサイドクロニクルズ)の内容とほど一致していたからわかっていたけど、それを伝えたら怪しまれてしまう。

取り敢えず誤魔化しておくか

 

千紘「あっ…あぁ、それは殺意を感じたからなんだ(嘘)」

レオン「殺意?」

千紘「うん、僕昔から剣道をやっていて、相手の気配を感じれるようになったんだ。」

クレア「へぇ……だからチヒロ強いのね」

千紘「えへへ……(汗)」

 

どうにかレオンの質問の答えを誤魔化した千紘。

実は幼少期に剣道を習っていて、一応間違いでは無いが、その時の感覚がB.O.W.になってからより強化されていた。

 

とついに3人は下水に降り立った。

 

クレア「悪夢だわ!」

レオン「倒すしか無い!」

 

目の前にいたのは巨大な蜘蛛だった。

こいつは、実験により意図的に生み出されたり、ウィルスの漏れで二次感染して変異した大クモ。

たしか、ゲームではウェブスピナーとか、ジャイアントスパイダーと呼ばれていた筈だ。

 

千紘「二人とも!気をつけて!」

レオン「解ってるって!」

 

二人はそれぞれ所持しているハンドガンで、千紘はハンドガンを二丁取り出し、撃ち出す。

撃たれた蜘蛛はそのまま下水の中へと落ちていく。

 

クレア「ゾンビの方がまだマシだわ」

千紘「それはそれでダメですけど」

 

3人は蜘蛛の死体を睨みながら前へと進んでいく。

……が

 

後ろからも先ほどの蜘蛛が現れた。

流石に弾の消費を抑えるためか,

3人はそのまま逃げ出す。

 

だが運がなく、その先にも別の蜘蛛一体が現れた。

流石に前に行く為には倒すしかなかった為、そのまま倒し始める。

何発か喰らいそのまま地面に落ちる。

……が

 

蜘蛛がいたところから小さな子蜘蛛が大量に出てきた。

その子蜘蛛らは3人に向かって飛びかかってきた。

 

クレア「いやぁぁぁ!!来ないでぇ!!」

千紘「ここはナイフを使おう!」

レオン「よしっ!」

 

3人はナイフを取り出し、飛びかかってくる子蜘蛛に斬り付ける。

この子蜘蛛は耐久がとても低く、ナイフぐらいで倒せる為弾の節約になる。

一匹残らず子蜘蛛を殲滅すると後ろから先ほどの蜘蛛が襲いかかってきた。

3人は無視して、先へと進んでいく。

そして逃げ込んだ先の扉を閉じる。

 

千紘「これで彼奴らは来ないと思う」

レオン「だといいな」

 

ヴァアァ……

 

クレア「そうでも無いみたいよ!」

 

曲がり角から数体のゾンビがこちらに向かってくる。

千紘はすぐさまハンドガンを取り出し、ヘッドショットを喰らわす。

しかし、突如謎の音が聞こえてくる。

 

後ろと前からG幼体が現れる。

 

レオン「またこいつらか」

クレア「一体何回見ればいいのかしら?」

千紘「二人は前の奴らを!僕は後ろの奴らを殺る!」

 

クレアとレオンはハンドガンで撃退しているが、俺は再びナイフで斬り裂く。

そのうち1匹がレオンに攻撃した。

 

レオン「くそっ!離せ!」

 

幼体はレオンの腕にくっつくがすぐさま振り払い、はナイフで斬り裂く。

そのまま残りの幼体を倒していく。

残りの幼体もナイフとハンドガンで倒していき、一匹もいなくなった。

 

千紘「ふぅ……ようやく邪魔者がいなくなったみたい」

レオン「一息ぐらいはつきたいものだ」

クレア「それはシェリーを見つけてからね」

 

俺たちは目の前にある扉の中に入ろうとするが

 

千紘「ん?」

レオン「どうしたチヒロ?」

千紘「奥の扉から足音が……」

 

奥の扉の向こうからヒールの音が聞こえてくる。

 

エイダ「レオン?」

レオン「エイダ?無事なのか!?」

 

エイダであった。

どうやら扉向こうに移動していたようだ。

いつも思うんだけど、この短時間でどうやって向こうに行ったのだろうか?

 

エイダ「えぇ、今そこでこれを見つけたわ。今投げるわ」

 

そういうと上の穴から一丁のマグナムを投げてきた。

それをレオンが拾う。

 

エイダ「それがあれば、少しは心強いと思うわ。さよなら。貴方達の幸運を祈ってる」

レオン「なんだって?エイダ待て!」

 

エイダのヒールの音は遠ざかっていき、ついには聞こえなくなっていった。

 

クレア「行っちゃったわね」

レオン「無事に逃げてくれればそれでいい」

クレア「心配なら後を追ったら?」

レオン「いや、いい。早くシェリーを探そう」

クレア「そうね」

 

俺たちは先ほどの扉に入ろうとする。

ここで俺は警戒を取ることにした。

 

千紘(この先はDCだとGバーキン戦が始まると思う。ゲームだと結構難しいから何とかして勝たないとな)

 

そう思い、扉を開ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこには狭い部屋ではなく、長い通路があった。

 

千紘(えっ!?ここは確か狭い下水処理施設のはず。何でこんな長い通路になっているんだ!?)

 

内心では驚いていたが、すぐさま冷静になり、レオン達と進んでいく。

 

レオン「何だここは?」

千紘「見た感じだと、まるでボイラー室みたいだけど」

 

とりあえず進んでいき、一室の入り口に倒れた本棚が塞がっていた。

 

クレア「塞がってるわね」

レオン「退かしてみよう。チヒロ、手伝ってくれるか?」

千紘「了解」

 

俺とレオンは本棚を元に戻す。

 

とその時

 

 

 

目の前にGバーキンを降りてきた。

 

クレア「こいつ、さっきの化け物!」

レオン「まずい!一旦下がるぞ!」

 

すぐさま後ろに下がるが奴が持っている鉄バイブが振り下ろすと床が壊れて3人は下の機械室に落ちた。

Gバーキンもおりてきて、もはや戦闘は逃れなかった。

 

クレア「話は通じなさそうね」

レオン「だな。倒すしかない」

 

戦闘態勢に入るが、俺はすぐさまリュックに入っていた武器を取り出す。

 

千紘「クレア、奴は恐らくかなり強いぞ。これを貸してあげる」

 

そう言い、俺はグレネードランチャー(硫酸弾30弾数)を取り出し、クレアに渡す。

 

千紘「レオン、さっきのマグナムの弾だ。これで頑張ってくれ」

 

レオンにはマグナムの弾、20弾数を渡す。

 

レオン「ありがとなチヒロ」

クレア「ありがとう、大事に使うわ」

千紘「よし、おそらくあの腕の目玉が弱点だと思う。そこを集中攻撃してみよう」

「「あぁ!(OK)」」

 

俺はハンドガン2丁を取り出し、奴を倒すことにした。

レオンは、エイダからもらったマグナムで奴の腕の目玉を狙う。

クレアは俺が貸してあげたグレランで攻撃+足止めをする。

そして俺は、レオンと同じく目玉と一応頭も集中的に狙う。

 

だが、奴はあの攻撃をしても変異を起こし進化を続けるあのG-ウィルスを持っている。

そんな奴が、こんな攻撃だけで簡単に撃沈するはずがない。

 

バーキンは突進しだし、近くにいたレオンの頭に掴み掛かってきた。

 

レオン「くそ!離せ!」

クレア「レオン!」

 

俺はすぐさま近接ナイフを取り出し、バーキンへと走っていく。

 

千紘「レオンを離せ!このクソブツ野郎が!!」

 

俺は腕の目にナイフを食い込ませ、さらに深く斬り裂く。

その痛みのためかバーキンはレオンを離した。

 

G「ぐあぁっうわぁああああぁぁぁぁ………」

 

苦しみながらそのまま下へと落ちていった。

 

クレア「落ちていったわね」

レオン「できればもう会いたくないな」

千紘「そうだね」

 

そんな中俺はあることを思っていた。

 

千紘(可笑しいな。DCでのバーキン戦は小さな下水処理施設の筈。それにさっきは思わなかったけどあのサイコパス(署長)の戦闘場所ではキャサリン・ウォーレンの死体もあった筈。でも彼処にはキャサリンどころかサイコパス(署長)以外の死体すら無かった。どういうことなんだ?)

 

だが、いくら考えても思い当たるところがなかったため、その考えをやめた。

俺たちは、そのまま先ほどの上へと通じる梯子を戻り、そこで回収できる物資を見つけて、新たな扉を開けた。



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巨大

扉潜り抜けると、やはりそこにあったのはDCのマップではなく再び下へと通じる階段であった。

 

千紘「どうやらまた下水道に行くみたいだね」

レオン「行くしかない」

 

下に下がると、水は流れてはいないが、下水道となっていた。

 

レオン「それにしても、アンブレラは下水道を利用して警察との賄賂取引現場にしていたとはなぁ……」

クレア「あのクソ署長のことだからね」

千紘「まさに企業国家アメリカだな(まぁこのラクーンシティを牛耳ってきてるからなぁ)」

 

湿気が体を包み込む下水道を進んでいく。

しばらく進んでいると、突如地響きが起こった。

 

レオン「何だよ…今のは地震か?」

クレア「そうだといいんだけどね」

千紘「何か嫌な予感がするなぁ……」

 

明らかに地震による揺れではなかった。

何かが這いずっている(・・・・・・・)様な感じで揺れたと思う。

とにかく何かがいると確信し、警戒しながら道中に落ちている弾薬等を回収して進んでいく。

そのまま狭い通路に入り、真っ直ぐ進んでいくと、先にある鉄格子に何かが這いずった。

 

レオン「何だアレは!?」

千紘「レオン!何が出てくるか分からないから油断しないで!」

レオン「わかった」

 

鉄格子の先に通じる扉を慎重に開けて、何かが這いずった先に銃を向ける。

そこにはすでに何もいなかった。

 

クレア「いないわね」

レオン「だけど何かいるな」

 

慎重に進んでいき、下へと通じる階段を降りていく。

すると再び地響きが起きる。

 

レオン「またか!?」

クレア「一度引き返した方がいいかしら?」

千紘「いや、とにかく前に進もう」

 

先に進んでいくと、先がなくなっており、下には下水が流れていた。

 

クレア「入りたくないわねぇ」

千紘「仕方ない。僕が先に行くよ」

 

そう言い降りようとする。

 

レオン「チヒロ、気をつけろ」

千紘「わかった」

 

そう言い、下水へと入っていく。

そこには先程の下水とは違い、ゴミやら排泄物が浮かんでおり、匂いもついている下水であった。

 

千紘「うわっ、もう最悪だ……この服二度と着たくねぇ」

 

そんな悪態をついていると再び地響きが起きる。

しかも、千紘の目の前の水路から聞こえた。

感づいた千紘はすぐさまライトを前に向ける。

一瞬だが水面に何かの影が見えた。

 

千紘「レオン、クレア。ここには降りずに別のルートを探して……」

レオン「どうしたんだチヒロ?」

千紘「これはかなりまずい状況になった……」

 

すると突然水中から巨大な何かが飛び出してきて、千紘に噛み付いてきた。

とっさに避けて、千紘は何とか喰われずに済んだ。

そして目の前にいたのは……ワニだった。

それもとても巨大なワニ。

そう、このワニもクリーチャーの一体、Tウィルスによって凶暴化し、さまざまな物を食い続けて恐竜並みに巨大化した『アリゲーター』であった。

 

千紘(あっ!そうだった!下水道にはTウィルスに感染したワニ……アリゲーターがいたんだった!)

 

今になってゲームの設定に忘れていた千紘は後悔したが、すぐに目の前の敵に集中する。

 

レオン「千紘!早く逃げろ!!」

クレア「私たちは何とか助ける場所を探すから何とか持ち堪えて!」

 

千紘「わかった!」

 

そう言いレオン達は来たルートへと戻っていく。

そして千紘はワニから逃れるべく、後ろのルートへと逃げていく。

ワニも追いかけてきており、捕食しようと突進をしてくる。

 

千紘「冗談じゃねぇ!!このままワニの腹の中に入ってたまるか!!」

 

そう言い、突進を避ける。

念のためにハンドガンを取り出し、逃げながら発砲してみたが、かなり分厚いのかあまりダメージを与えていなかった。

そして再び大きな口を開けて突進をしてきたが、すぐさま避ける。

少し下がったと思った瞬間、いきなり加速し、避けた方に再び突進する。

 

千紘「危なっ!!」

 

間一髪のところで避ける。

 

千紘(くそっ!原作ならガスボンベで撃退できるはずなんだけど、全然見当たらない!)

 

原作でアリゲーターを一撃で倒す際に使用するガスボンベが見当たらないとこに不安になりつつあった。

すると、前方に巨大なガス管があった。

 

千紘(アレなら原作通り、ワニを撃破できるはずだ!)

 

すぐさま全速力でガス管に向かって走る。

ワニも再び捕食しようと、突進してくる。

徐々に距離が縮んできたところで、前方のガス管の下を滑り、大きな口を開けたワニにガス管を噛ませた。

突っかかった所に、すぐさまガス管に向けてハンドガンを構える。

 

千紘「これでも食ってな!」 バンッ!!

 

ハンドガンの弾がガス管にあたった瞬間、中のガスが爆発を起こし、ワニの口もろとも吹き飛ぶ。

ワニの肉片が飛び散り、頭部がなくなったワニの死体が目の前に滑ってくる。

 

千紘「これで満足か?この食いしん坊めが」

 

何とかアリゲーターを撃破したが、どこからレオン達と合流すればいいのかわからなかった。

と当然

 

ガンッ!!

 

突如鉄梯子が落ちてきた。

 

クレア「チヒロ、こっちよ」

千紘「サンキュークレア」

 

どうやらクレアが鉄梯子を落としてきたようだ。

そのまま登って行き、レオンと合流した。

 

レオン「散々だなチヒロ」

千紘「あぁ、全く笑えない展開だったよ。まさにワニワニパニックだ」

クレア「それにしてもアレは何なのかしら。あんな巨大なワニは今まで見たことがないわ」

レオン「あぁ、あれもアンブレラと何か関係がありそうだな」

 

再びアンブレラの研究所とシェリーを目指して、歩み出した。

しばらく歩いていたが、その間にゾンビもB.O.W.も対面しなかった。

そして目の前にエレベーターがあった。

 

レオン「あれで下に降りてみるか」

千紘「行こうか」

 

そう言い、レオンを先頭にエレベーターに向かっていった。

とその時

 

グラッ

ガラガラガラ!!

 

レオン「何!?」

 

突如レオンの足元の地面が崩れ落ちた。

どうやらレオンがいた場所は、先ほどのアリゲーターが起こした地響きにより緩んでしまったようだ。

 

レオン「うわぁぁぁぁぁっ!」

 

そのままレオンは穴へと落ちていった。

 

クレア&千紘「「レオン!?」」

 

残されたクレアと千紘歯落ちた穴へと向かって叫ぶ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レオン「うっ・・・」

 

気がつくとレオンは下水の傍で倒れていた。

隣で流れている異臭に気付いたのか、目を覚まし未だ痛む体を無理やり起こす。

 

レオン「痛てて・・・クレアたちと逸れてしまったか」

 

2人と合流するために、痛む体に鞭を入れるかのようにゆっくりと歩き始めた。

とその時

 

 

ドォォォン

 

突如離れた所から銃撃音が聞こえた。

レオンはクレアたちと思い、その音の場所に向かう。

次第に音が近づいてきていて、横の通路の方を見る。

そこにいたのは・・・

 

レオン「エイダ?」

 

先ほど別れたエイダ であった。

しかし、何故かレオンと同じく壁に寄り添っていた。

そしてエイダの銃が通路の真ん中に落ちていた。

 

?「何も渡さないわよ!」

 

奥の方から別の女性の声が聞こえた。

どうやらエイダはその女と対立してその際に銃を落としてしまったようだ。

エイダ はその女の隙をついて銃を拾い上げようと出て来た。

とその時、銃をエイダに向ける女が奥の通路の上から現れた

 

レオン「エイダ駄目だ!」

 

レオンはエイダに静止するよう言ったが、すでに手遅れであり拾い上げようとした銃は女の放った弾で弾き飛ばされ、エイダは完全に無防備になってしまった。

そして女は再びエイダに銃口を向けて

 

?「終わりね」

 

 

 

そう言い弾を放つ。

レオンはすぐさまエイダを守ろうと彼女を突き飛ばした。

 

 

そして、その弾はレオンの肩を貫通した。

レオンはその激痛により倒れてしまい気を失ってしまう。

女はその隙に逃げ出してしまった。

 

エイダは倒れたレオンを見続けており・・・



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