自作シナリオ置き場 (人生ツライム)
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クトゥルフ神話TRPG「植え付けられたモノ」

推奨人数1人~
クローズドシナリオ
使用可能技能(必須無し)
・《目星》
・《聞き耳》
・《鍵開け》
・《電子工学》


貴方達は自身の部屋、或いはホテル、或いは友人の家で床に着こうとしている所です。

窓からは月明かりが差し込み、部屋を照らしているだろう。

 

その日も、また何事も無く眠りにつき、夜が明ける。

 

はずだった。気が付けば貴方達が寝ていたはずの空間とは打って変わり、霧が深い森の中にいた。

正面には所々に罅の入ったコンクリートの壁。どうやら何かの建物のようだ。

 

その建物は貴方達を迎え入れるかのように扉を大きく開けている。

 

呆然としていた貴方達が我に返ると、今の現状に困惑し、不安を覚えるだろう。SANチェックです。(0/1)

 

 

 

______導入終了______

 

 

『森』

霧と月夜で視界が悪い。

そしてこの見覚えのない場所だ、下手に動くと遭難してしまうかもしれないだろう。

 

・森の奥へ進む

深い霧が立ち込めている。月明かり程度では視界は利かず、1度入ってしまえば二度と戻れない。そんな気すらもしている。

 

(それでも尚入ると答えた場合)

中へと進んでいくと、次第に数センチ先すらも見えなくなる。

貴方達は自身すらも曖昧になっていく、そんな感覚に陥っていく。

今ならまだ引き返せる。否、これ以上奥に進むともう戻れない。そう確信を抱く。

 

(それでも進むと答えた場合)

もう引き返すことは出来ないだろう。貴方達の視界は完全に霧に覆われた。

最早自身の手のひらすら見えなくなっている。

方向感覚が狂っていく。自分が今、どこに進んでいるのかも分からない。

次第に貴方達の自我は薄れ、そこにはただの霧だけが残っていた。

(シナリオ放棄:デッドエンド)

 

____________________________

 

 

『工場』

扉からのぞき見える光景は、ベルコンベアに人が乗せられて何処かに流されている異様な空間だった。

 

・中に入った場合は以下のように描写する

中は仄暗く、天井に吊るされた照明が薄く空間を照らしている。

そして明かりに照らされて見える光景はベルトコンベアに乗せられて右側へと流されていく人々。

しかし、それは近づいてみれば大量のマネキンだった。

それらの流されていくマネキンは精巧に作られており、遠目や暗がりでは人と見紛う程だ。

流されてくる先も、流されていく先も暗く、覗き込んでも先は見えない。

 

建物の中を見渡すと、左には1つ、右には2つ扉が存在している。

そして貴方達は気づく。入ってきたはずの扉が存在しないことに。

あまりにも複雑怪奇で理解の及ばない事象に対し、貴方達の思考は一瞬停止する。

SANチェックです。(0/1)

 

左側の扉はガラス張りの自動ドアで、扉の先には通路が見える。

 

右側の扉は鉄の扉だが、隣の壁が受付カウンターのようにガラス張りになっている。

ガラスは曇っており中ははっきり見えないが、どうやら警備室のようだ。人影は見えない。

ここから見えるのは複数のモニターとPCが1台、そしてソファやテーブルくらいのものだ。

 

もう一つの扉は鉄の扉で、扉の奥の様子を伺い知ることはできない様だ。

 

《目星》

この空間の中央となる部分のベルトコンベアがよく見ると別れている。

どうやらここを横断するように存在するベルトコンベアは、

2つのレールを繋げて1つの長いレールにしたもののようだ。

 

____________________________

 

 

『通路』

窓もない薄暗い通路を、足元の照明が淡く照らしている。

通路の右手側には2つの扉があった。

手前の扉の上には『事務室』と書かれたプレートがあり、

奥の扉の上にも『倉庫』と書かれたプレートがある。

 

《目星》

通路の床に一つ、きらりと光る何かが落ちていた。

それは何か、ロッカーや引き出しに使われているような小さな鍵だった。

(警備室の引き出しの鍵)

 

____________________________

 

 

『事務室』

作業デスクが並んでいる。部屋の奥には戸棚がある。

しかしそれら全ては錆びてボロボロになり、なっている。

ここ数年は使われていないことが錆びた机や埃塗れの部屋から見て取れるだろう。

 

《聞き耳》

部屋の突き当り、壁の奥からモーターの駆動音が聞こえる。

 

・デスクを調べる

ボロボロになったメモがあり、メモには以下のことが書かれている。

「倒した方に流れていき、赤で動く。青で止まる。両方倒すと」

そこで文字が擦れて読めなくなっている。

 

・戸棚を調べる

《目星》

引き出しが1か所、2重底になっているようだ。

蓋を外してみると、そこには何も書かれていないビデオテープがあった。

(ビデオテープ1)

 

・壁を壊そうとする

ここの壁は硬くて壊せそうにない。

 

____________________________

 

 

『倉庫』

照明が壊れているのか電気が通ってないのか、真っ暗な空間となっている。

 

《聞き耳》

部屋の突き当り、壁の奥からモーターの駆動音が聞こえる。

 

《目星》と《幸運》でちょっとした小物なら拾ってもよい。

《幸運》に失敗した場合は壊れた状態で発見する。

 

____________________________

 

 

『警備室』

ロッカーが2つとソファにテーブルが1セット、監視カメラの映像を写しているらしきテレビが4台にビデオデッキが1つある。

 

・ロッカー1

鍵が掛かっており開けることは出来ない。

《鍵開け》(扉を破壊でも可)

中には綺麗に折り畳まれた警備員の制服が入っている。

それ以外にめぼしい物はないだろう。

 

・ロッカー2

鍵が掛かっており開けることは出来ない。

《鍵開け》(扉を破壊でも可)

中には綺麗に折り畳まれた女性のスーツが入っている。

折り畳まれた服の上に、綺麗な宝石の嵌められた指輪が乗っていた。

指輪の裏に『Forever. Tokiya to Tsukasa』と彫られている。

 

・引き出し

鍵が掛かっており開けることは出来ない。

《鍵開け》(または警備室の引き出しの鍵を使用)

ビデオテープが入っている。

ビデオテープには1週間前の日付が書いてあった。

(ビデオテープ2)

 

・ビデオデッキとテレビ

ビデオデッキがテレビと繋がっているが、

ビデオテープが差し込まれていない為に何も映し出していない。

テレビの電源はついているようだ。

 

(ビデオテープ1を差し込む)

何も映していなかったテレビに映像が流れ始める。

そこには初老の男性が映っており、彼は鉄の扉を潜って行く。

数分後、地響きのような音と共にベルトコンベアが動き出す。

しかしその動きは従来のベルトコンベアと違い、中央を境にそれぞれ逆回転している。

徐々にベルトコンベアは2つに別れていき、完全に分離されてしまった。

そしてその境目に残ったのは、地下へと続く階段だった。

そこに先程の男性が戻って来て……

そこで映像が砂嵐に切り替わる。ここで映像は終わりのようだ。

 

 

(ビデオテープ2を差し込む)

何も映していなかったテレビに映像が流れ始める。

そこにはスーツ姿の男性と初老の男性が映っている。

何か会話をしているのがわかるが、音声は録音されていない様だ。

 

数分程話し込んでいたが、何やらスーツ姿の男性が本を手渡して去っていった。

その本を読み始めた男性は急に笑い始め、そこから去っていった。

 

____________________________

 

 

『鉄の扉』(動力源)

扉を開けると、そこはよくわからない機械が大量に設置されている部屋だった。

床はコードだらけで足の踏み場も少ない。

コードはすべて奥の物々しい装置へと繋がっているようだ。

 

・部屋の機械類

見たこともない機械が幾つもコードによって奥の装置に繋がれている。

何やらそれぞれに見たこともない模様のようなものが幾つも書かれていた。

 

《電子工学》に成功した場合、以下の通りに成功者に伝える。

見たこともない未知の技術が使われている装置だった。

未知の技術、未知の材質、そして恐らくは未知の言語であろうもの。

貴方は薄々思ってしまう。ここは夢ではなく、自身が元居た世界とは違う世界であろう事を。

それに思い至ってしまった貴方は元の日常に帰ることができるのか、恐ろしく不安になる。

SANチェック(1/1D3)

 

・奥の装置

不可思議な模様が羅列しており、左右にレバーが2つと赤と青のボタンが2つ存在している。

 

(左右のレバーによってベルトコンベアの向きが変わる。)

左右のレバーが両方上がっている場合はベルトコンベアは動かない。

左が下がっている場合はベルトコンベアの流れは右から左へ。

右が下がっている場合はベルトコンベアの流れは左から右へ。

左右のレバーが下がっている場合はベルトコンベアが2つに分かれて床に階段が現れる。

 

(赤のボタンを押せばベルトコンベアが動き、青のボタンを押せば止まる。)

 

(装置を操作した段階で工場で流されていたマネキンは消滅する)

(もしPLがマネキンをベルトコンベアから降ろしていた場合は残してもいい)

 

・部屋で《目星》

何やら小さな部品が1つ落ちている。

(何かの部品2)

 

____________________________

 

 

『隠し部屋』

地下への階段を下ると、そこはどうやら隠された一室となっていたようだ。

その部屋は何かの書類が壁一面に張り付けられており、最早本来の壁が碌に見えていない。

床と天井は一面赤く染まっており、真っ赤に染まった床には マネキンが3つほど転がっている。

 

・壁の書類を見る

近づいてよく見ると、書類によって扉が隠されていた。

扉は鍵がかかっていないようだ。

 

・マネキン1を調べる

シュレッダーでバラバラにされたかの様相で、人の形になるように置かれているだけのようだ。

そのマネキンは赤い液体に塗れているが、その手に「右に流されろ」と書かれた紙を持っている。

 

・マネキン2を調べる

ただのマネキンのようだ。その手に「左に流されろ」と書かれた紙を持っている。

 

・マネキン3を調べる

顔がなく、よく見れば手首と足首から先が無くなっている。

そのマネキンの胸元には「扉を潜れ」と書かれた紙が置いてある。

 

・扉を開く

扉に手をかけると気づく。

扉の隙間から漏れ出す臭気。それは鉄臭く、生臭かった。

この扉を開けては引き返せない。そんな気すらもしている。

 

(それでも開く)

《聞き耳》

中から何かが蠢く音がする。絶え間なく聞こえる音に貴方は凍えるような心地になる。

 

(それでも開くなら下へ)

 

____________________________

 

 

『地下の扉』

扉を開くと咽返るほどの臭気が鼻腔を満たす。

一度部屋を覗けば即座に貴方達は後悔する。

床や壁、天井にまで撒き散らされた臓物や肉片、床一面余すことの無い血液。

貴方達にとっては非現実だった筈のものだったが、嫌でも現実と理解させられる。

貴方の頭の中で何かの崩れる音がする。それは正しく、自身にとっての常識の崩れる音だろう。

SANチェック(1D3/1D6)

 

更に部屋の奥から何かが蠢きながら寄って来る。

徐々にその姿見えてくる。それは上半身はビデオにも映ってた初老の男性だった。

しかし、それの下半身は膨れ上がり、タコの足のような触手が数本生えている。

異形の下半身を持つそれは貴方達を激情に駆り立てられるかのように血走った目で見る。

貴方達は本能的に、それから目を背けて逃げ出したくなる衝動に駆られる。

SANチェック(1D3/1D8)

 

異形と化した彼は貴方達に向けて言葉を発する。

「君たちが次の贄か…あぁ、あぁ、あぁ…喜ばしい。これで揃う。」

それはじわり、じわりと貴方達ににじり寄ってくる。

 

 

・戦闘

NAME:変質した男(カノウ トキヤ)

HP:15/15 MP:11/11

STR:22 CON:18 SIZ:15

INT:12 POW:11 DEX:6

装甲:3 ダメージボーナス:

攻撃「触手で掴む」70% STR対抗失敗で行動不可

  「薙ぎ払う」全体40% ダメージ1D6+1

  「叩きつける」30% ダメージ2D6

 

戦闘開始から3ターン経過、或いは『ダイヤモンドの指輪』を見せれば戦闘終了。

 

・(『ダイヤモンドの指輪』を見せた場合)

男の動きが止まる。

先程までの血走った眼は落ち着きを取り戻し、涙を流していた。

醜く膨れ上がった下半身から生えていた触手は抜け落ちていく。

 

「あぁ……すまない、ツカサ……」

 

安堵の表情を浮かべ、涙ながらに笑みを浮かべて塵になっていく。

 

 

・(3ターン経過、或いは戦闘に勝利した場合)

身体がボロボロと崩れていく。

「まだ、私は……生き返らせるために、まだァ!」

 

触手が落ち、脚が崩れる。それでも尚、這って貴方達に近づいてくる。

しかしそれも半ばで朽ち、貴方達に辿り着く前に塵と化した。

 

 

・戦闘終了後

床の血溜まりの中に一冊の本が落ちている。

血で汚れていて、殆ど読めない。本の表紙には

そこには「死者蘇生の儀式」と書かれていた。

 

(本を読む)

その本は理解し難く、吐き気を覚える様な内容だった。

多くの人々に拷問紛いな下準備を施し、その上で魔術とやらを使用して儀式を行う旨が書かれていた。

しかし肝心な所が血で汚れていて具体的な方法を見て取ることは出来ない。

SANチェック(0/1)

 

・塵に《目星》

塵の山に光る何かがある。それは手のひらサイズの種のような形をした宝石だった。

(ナイアルラシード)

 

 

______最終局面_______

 

 

『右のベルトコンベアに流される』

視界の効かない闇の中モーターが駆動し、風切り音が絶え間なく聞こえる。

貴方達は思い出すだろう。あの紙を握っていたマネキンの姿を。*(地下のマネキンを見てない場合省く)

そして気づく、あれは右に流された者の末路を表したものだったと。*(地下のマネキンを見てない場合省く)

しかし今更気づいたところでもう遅いと言わんばかりにベルトコンベアが動き出す。

必死に戻ろうとしても、加速していくベルトコンベアを逆走することは叶わない。

そして貴方達は高速で回転する幾つもの刃に両断される。

血飛沫が舞い、肉片が飛び、喉から声にならない悲鳴があがる。

プツンと途切れる意識。

目が覚めると、貴方達は元の寝床にいた。脂汗は体中を濡らし、心臓の鼓動は早まるばかり。

鮮明に思い出せる最期に、貴方達は嗚咽を漏らす。

そして日常に戻れたことに、心底から安堵の息を漏らすだろう。

SANチェック(1D3+1/1D6+1)

 

「シナリオクリア:バッドエンド」

SAN値1D3回復(回復を失くしても構わない)

 

 

『左のベルトコンベアに流される』

視界の効かない闇の中、不安に駆られるままに流されていく。

ふと貴方達の視界を白い光が染める。その暖かな光に包まれたまま貴方達の意識は落ちる。

目が覚めると、貴方達は元の寝床にいた。

先程までの光景は夢だったのか、それとも現実だったのか。

それは決して理解できることはないし、貴方達にとってはどちらでもいいのかもしれない。

これからいつもの日常に戻るだろう。

そして、またどこかで今回のような怪事件に出会うかもしれない。

それまでの間、貴方達は束の間の休息に心身共に癒されるだろう。

 

「シナリオクリア:ノーマルエンド」

SAN値1D6+2回復(+KPの裁量でボーナスをあげていい)

 

 

『トキヤにダイヤモンドの指輪を見せている』

(上記のエンディングの後、シナリオ報酬前に描写する)

貴方達が日常に戻り数日が経つ。

そんな貴方達に一通の手紙が届く。

その手紙には1枚の紙と、小さな宝石が入っていた。

 

手紙を読むと、そこにはただ一言「ありがとう」の文字が書かれていた。

「シナリオクリア:トゥルーエンド」

SAN値1D6回復(ノーマル、バッドの報酬に追加)

小さな宝石(魔力の込められた石)を入手。魔力量は1D6

 

 

 

 

______アイテム______

 

 

『警備室の引き出しの鍵』

警備室の引き出しを開ける為の小さな鍵。

 

 

『ビデオテープ1』

「そこには初老の男性が映っており、彼は鉄の扉を潜って行く。

 数分後、地響きのような音と共にベルトコンベアが動き出す。

 しかしその動きは従来のベルトコンベアと違い、中央を境にそれぞれ逆回転している。

 徐々にベルトコンベアは2つに別れていき、完全に分離されてしまった。

 そしてその境目に残ったのは、地下へと続く階段だった。

 そこに先程の男性が戻って来て」

そこで映像が砂嵐に切り替わる。ここで映像は終わりのようだ。

 

 

『ビデオテープ2』

「スーツ姿の男性と初老の男性が映っている。

 何か会話をしているのがわかるが、音声は録音されていない様だ。

 

 数分程話し込んでいたが、何やらスーツ姿の男性が本を手渡して去っていった。

 その本を読み始めた男性は急に笑い始め、そこから去っていった。」

 

 

『ボロボロのメモ』

劣化してボロボロになったメモ。メモには以下のことが書かれている。

「倒した方に流れていき、赤で動く。青で止まる。両方倒すと」

そこで文字が擦れて読めなくなっている。

 

 

『ダイヤモンドの指輪』

裏に『Forever. Tokiya to Tsukasa』と彫られているダイヤの指輪。

ツカサという女性とトキヤという男性の結婚指輪だろうか。

 

 

『ナイアルラシード』

種のような形をしている。

使用する事でHP及びMP全回復、全ての近距離攻撃のダメージを3追加する。

ただしSAN値が10減少、肉体が変質して1部が異形化する為に周囲にSANチェック(1/1D6)し、3日経過すると肉体が完全に異形化して理性を失う。(ロストする)

 

 

『何かの部品2』

用途不明の謎の部品。

 

 

『小さな宝石』

魔力の込められた小さな宝石。

込められた魔力量は1D6で決定する。

 

 

 

 



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クトゥルフ神話TRPG「脱出ゲエム」

戦闘皆無の探索短編シナリオ
何年も前に書いて放置してたのを掘り起こして1日で改変しただけの雑なシナリオ。好きなように改変して使って欲しい。


推奨人数1~
クローズドシナリオ
使用可能技能(必須無し)
・《目星》
・《図書館》


【部屋0】の紙「表は少女」「裏は別人」
【部屋3】の紙「少女」
【部屋5】の人形の紙「少女」棚に隠された紙「別人」
聞かれたらアイデアで振らせてもいいしそのまま教えてもいいが、紙の字や文の雰囲気が二種類ある。
ただし聞かれるまで答えてはならない。

全員が死亡または脱出がゲームクリアである。
なので死んだ場合はそのまま待機してもらう。(個チャで死んだのでクリアした旨を伝えてもいい)


クトゥルフ神話TRPG「脱出ゲエム」

 

通勤、通学、旅行。様々な理由で、貴方は今駅で電車を待っていた。

電車を待っていると、携帯に電話がかかってきた。

見たことのない番号だった。

 

【電話に出ますか?】

 

『はい』

クスクスと笑い声が聞こえる。

「ゲームはお好きかしら?」

 

┗『はい』→「それはよかったわ。じゃあ私と一緒に遊びましょ?」

 

┗『いいえ』→「そう?でもきっと好きになれるわ。私と一緒に遊びましょ?」

 

電話が切れると同時に、貴方はひどい立ち眩みに襲われる。

その場で倒れ込み、意識が遠のいていく貴方に聞こえたのは少女の笑い声だった。

 

『いいえ』

「どうして電話に出てくれないの?」

 

後ろから少女の声が聞こえてきた。

振り向くより早く、駅のホームから突き飛ばされる。

それと同時にパァー、と音が聞こえる。丁度電車が到着したようだ。

世界がスローに見える。拉げる肉体。飛び散る血と手足。

最期に見えたのは髪の長い、不気味に笑う少女だった。

 

 

 

(全員)

貴方は見たことのない暗い部屋に倒れていた。

夢にしては意識と感覚がはっきりしている。誰かがここに連れてきたらしい。

 

(先程死んだ人は追加)

貴方はここへ来る直前、電車に轢かれて死んだはずだった。

轢かれた痛みも、死にゆく恐怖も、全て鮮明に思い出せる。

しかし自分が今こうして生きていることに動揺を隠せない。

(SANチェック1D3/1D6)

 

 

______導入終了______

 

 

【部屋0】

その部屋は薄暗く、明かりも天井に吊るされた豆電球1つだけ。

部屋の中心には丸いテーブルが1つ、四方には扉がそれぞれあり、扉にはそれぞれ1~4の数字が書かれている。

 

テーブルには1枚の紙があり、紙にはこう書かれていた。

「脱出ゲームだよ!さあ、頑張ってここを抜け出してね!

携帯を壊さないようにね。それはあなたの分身だよ」

 

(裏面)

裏面には走り書きで「死後の先へ」と書いてある。

 

(スマホ、携帯を確認した場合に提示)

携帯を確認すると画面は俯瞰視点のドット2Dゲームになっていた。

映っているものを見るに、これは今いる部屋と自分なのだろう。

 

(携帯を壊す)

ブツ、と画面が映らなくなると同時に、身体が崩れ落ちる。

貴方の身体から、生きるための力の様なものが抜けていく。

すぐに思考すらも出来なくなり、視界は暗闇へと変わる。

最早何をすることも出来ない。貴方の肉体は死を迎えた。

そのまま意識も緩やかに、無へと堕ちていった。

(【エンディング】「転生」へ)

 

 

【1の部屋】

本棚に埋め尽くされた部屋だ。床にも本が散乱している。

ここから1冊の本を探すのは不可能に近いだろう

 

(目星、図書館、タイトルを見る等)

この部屋の本棚に置いてある本はほとんど死者蘇生、輪廻転生に関連したものだった。

まるで何かを生き返らせようとしているかのような本の集め方だ。

 

(オカルト、幸運の1/5等で呪文書をKPの裁量で探せてもいい)

(この部屋にこれ以上の情報は無いので好きなように付け足していい)

 

 

 

【2の部屋】

灯りが無く薄暗い部屋だ。部屋中に鏡が置かれている。

鏡に映る自分に見られているようで気分が悪くなりそうだ。

目を凝らすと部屋の奥に人が倒れている。

 

 

倒れた人に近づくと異臭が漂ってくる。血と腐敗した肉の匂いだ。

日常では決して見ることのないような死体。

知らぬ場所に攫われた挙句にこのようなものを見せられて日常が壊されたかのような感覚に陥る。

(SANチェック1/1D3)

 

(死体を調べる)

死体の男は片手に拳銃を持っており、もう片手にはスマホを握っていた。

スマホの画面には罅が入っており、死体の額には正面から撃ち抜かれた弾痕がある。

 

(アイデア)

倒れている向きや傷から、鏡の方から撃たれたことに気付く。

まさか鏡から撃たれたのだろうか。

 

(知識の半分or拳銃技能)

銃を調べると弾数が1発減っている。

これではまるでこの銃で殺されたかのようだ。自決でもしたのだろうか。

 

 

(3の部屋の紙を見た後に鏡を見る)

鏡に映る自分が、こちらを見て笑っていた。

その笑みは頬が裂け、目は光を灯しておらず、まるで悪魔のような笑みだった。

(SANチェック0/1)

 

(自分が写っている鏡を割る)

鏡が割れる。

刹那、身体がばらばらに引き裂かれるような痛みが全身を襲った。

否、まごう事無き事実であり、その身は割れた鏡のようにばらばらに裂けていた。

そのことを認識することもなく、その命はここで尽きた。

(【エンディング】「転生」へ)

 

 

【3の部屋】

人形が所狭しと置かれており、足の踏み場も碌にない。

ここまで雑多に人形が置かれていると、ここに何があるのか把握するだけでも一苦労しそうだ。

 

(目星の半分or携帯画面を見てアイデア)

(携帯画面の場合)

画面には一か所不自然に開けられた空白に人形が置いてあった。

そこを探すと、

(以下共通)

ボロボロの人形がメモを握っていた。

メモには「あなたの偽物の器を壊せ」と書かれていた。

 

(人形を調べる)

何の変哲もないただの人形だ。

 

(出るときに1人だけ幸運)

不意に視線を感じて背後を振り返ると、部屋中の人形がこちらを見ていた。

幾百もの無機質な目がじっと見ている光景に背筋が凍る。

(SANチェック0/1)

 

 

 

【4の部屋】

霧が濃く、異様な匂いがする。目視で物を探すことは困難だろう。

 

(携帯を見ずに歩いた場合、幸運で判定。失敗すると以下の描写)

視界がほぼ通らない中、慎重に歩いていると急に床が抜ける。

足がぐちょりと何かを踏み抜き、姿勢を崩して倒れる。(HP-1)

足元を見ると床下は何かの肉塊の様なものが蠢いており、その液体で足が汚れていた。

それが何かを理解することを脳が拒むが、足に纏わりついた不快感が脳を刺激する。

(SANチェック0/1D3)

 

 

(携帯を見る)

部屋の床が一部抜けているようだ。このまま歩いていたら危なかったかもしれない。

それ以外にも部屋には幾つも檻がある。檻の中には様々な動物が入っているようだ。

部屋の奥には扉があることがわかる。

 

 

(檻)

檻の中を覗くとほとんどの檻には動物の死体が詰め込まれていた。

猟奇的な死体こそないが、その光景には狂気を感じる。

幸いなのは霧が濃く、鮮明にその光景を見ることができない事だろう。

(SANチェック0/1D2)

 

 

(扉)

部屋の奥まで進むと、扉がギリギリ視認できる。

扉には「5の部屋」と書かれていた。

 

 

 

【5の部屋】

 

部屋が崩落しており、半ばから底の見えない崖になっている。

崩落したところから外を見るが、濃すぎる霧で周囲を見渡すことができない。

部屋には壊れた棚と椅子、そして椅子に座った女の子の人形が残っているだけだった。

 

(電話に出ずに突き落とされた人はアイデア)

人形が誰かに似ている気がする。

その姿は、まるでここに来る直前、駅で自分を突き落としたような……。

頭の中でなにかがケタケタと嗤っている。

死ぬ瞬間がフラッシュバックする。精神が鑢でガリガリと削られていくような錯覚に陥る。

(SANチェック1/1D3)

 

(人形を見る)

人形は紙を持っていた。

その紙には「死者だけが生き返る」と書かれていた。

 

 

(棚を見る)

崩れた棚だ。最早棚として機能しておらず、引き出しも開かない。

 

(目星or幸運)

床に棚を動かした跡がある。

 

それに沿うように棚を動かしてみると、1枚の紙が出てきた。

その紙には「見えないものが真実」と、書いてあった。

 

 

(崖を調べる)

底の見えない崖だ。

霧も濃く、外がどうなってるのか見る事は出来ない。

少なくとも、落ちてしまえば間違いなく命はないだろう。

 

(進む)

奈落へと続く崖。

その崖に1歩踏み出すと、見えない床があり落ちることはなかった。

慎重に足を延ばせば、まっすぐと見えない床が続いているのがわかる。

 

霧の奥へ、奥へと進んでいくと、扉があった。

その扉には今までのように数字が書いてはなかった。

 

扉を開くと、その先は光に満ちていた。

その光は暖かく、安心感の様なものを感じられた。

(進めば【エンディング】「死後の先へ」)

 

 

 

 

【エンディング】「転生」

あの空間で死んだはずだった。

目を覚ますと、貴方は駅に立っていた。

電話が掛かってくる以前と何ら変わりなく、間違いなく戻ってこれたのだろう。

しかしあの死は、間違いなく自身の死ぬ感覚だった。

二度と味わいたくはない不快感に、死んだはずの自分が生きている困惑に脳を揺さぶられる。

(SANチェック1D3/1D6)

願わくば、二度とあのような体験をしないことを。

 

クリア報酬SAN値1D6+2

 

 

 

【エンディング】「死後の先へ」

扉を潜り、光の中へと進むと意識が眠るように落ちた。

 

次に目を覚ますと、貴方は駅に立っていた。

電話が掛かってくる以前と何ら変わりなく、間違いなく戻ってこれたのだろう。

不思議な経験だった。先ほどまでのは夢だったのだろうか。

しかし、先ほどのは現実であり、自分は今こうして生きている確かな実感がある。

 

日常に戻れたことへの安堵の息を吐いた。

もうあのような体験をしたくはないものだ。

 

クリア報酬SAN値2D6+2



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