蒼穹のファフナー 奇跡と絶望の狭間を歩く少女。 (耀翔)
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平和

やってしまった感半端ない。
だが、後悔はしていない!


「…ねぇ真壁君…暇じゃない?」

「…暇なのか?これが…」

「家の手伝いしてたら、キーボードなんて嫌でも覚えられます…」

「……凄いな、剣姫は。」

 

真壁一騎……と、私、鷺ノ宮剣姫は、竜宮島という島の学校の中にある生徒会室にて、これからの行事を考えている。今はPCでの作業中だ。

 

「…もうそろそろお昼ですね…」

「だな。俺弁当持ってきてるし…」

「…奇遇ですね。私もです。」

「一緒に食うか?」

「…久しぶりに食べましょ?。」

 

PCを閉じ、椅子の足元に置いてあるカバンから弁当を取り出す。

一騎も袋から弁当を取り出し、蓋を開ける。

 

「…いつ見ても美味しそうなお弁当ですね…」

「剣姫の弁当も美味しそうなんだけど?」

「…今度、家来てくださいよ…1人じゃ寂しいんで」

「わかった。」

 

私は親を無くし、皆城家に色々良くしてもらってる。家も用意してくれたし、学校にも通わせてくれる。雑談をしながら一騎と一緒にお昼ご飯食べていた時……ある声が聞こえてきた。

 

 

 

ーーー貴方はそこに居ますか?ーーーと。

私と一騎は同じタイミングで立つ。

少し間が開き、その間を破ったのは…サイレンである。

サイレンがなると影の方向が変わるのと、何かが…はられていくのを確認できた。私はこの声の主を知っている…その為、何をすべきか分かる。

 

「一騎、付いてきて」

「え?なんでだ?」

「いいから!」

「ちょ、剣姫!?」

 

私は一騎の手を握り、生徒会室からでる。

その後の行き先は…アルヴィスの中にある避難用ブロックだ。

避難用ブロックに向かっている最中、よくお世話になっていたお店の家族が敵の攻撃により、帰らぬ人になるのを見た。初めて身近な人を…亡くしたことによりくる感情を生き残る、と言うことで打ち消す。避難用ブロックに付いた。扉はまだ開いていた。私は一騎を避難用ブロックに入れ、扉の隣にあるパネルを操作する。

 

「…一騎、ここにいて。」

「剣姫は?お前はどうするんだ。」

「…私は…守るために、敵と戦う。」

「敵…か。それと、1つ聞いてもいいか?」

「何?」

 

大体聞かれることは分かっている。それはーー

 

「俺達は…どこに行くんだ?」

「……楽園だよ。」

 

そう言うと同時に扉を閉める。

ある場所に急ぎ向かう。その途中、1本の連絡が入る。走りながら、それに出る。その主は…皆城公蔵。まず最初に聞いたのは…

 

「…剣姫、エルフのパイロットがやられた。」

 

マークエルフのパイロット、蔵前果林のことだ。

 

「なっ…まさか、移動中にですか?」

「あぁ。後は君しかいない…居たとしても一騎君…ぐらいしか…」

「わかりました。ですが、私はエルフにすら否定されそうな存在。もしもの時は…史彦さんに許可とってからにしてください。」

「わかっている…それでは…頼んだぞ。」

 

公蔵は通信を切った。

エルフのパイロットがやられたとなったら…今より早く、走らなきゃいけない。多分、敵の狙いは…ファフナーだ。

ファフナー…と言う…敵に対抗するための物がある場所につく。そこには皆城総士がいた。

 

「剣姫か。話は聞いているが…」

「…うん。まだ、まだ大丈夫だから。」

 

私はエルフに近づいていく。だが、左目は見えなくなり、右手は動かなくなり、頭に物凄い痛みが来る。私はふらつき、膝をつく…なぜこんな風になってしまうかと言うとあるファフナーにしか認められていないため。だが、そのファフナーは…現在封印されており、動かせるファフナーがエルフしかない。

突然のことにより総士が近寄ってくる。

 

「剣姫…!」

「私は…大丈夫…でも、エルフは認めて…くれなかった。私を拒絶してる…公蔵さんに…連絡入れて。ジークフリートシステム…総士には…それが出来る…私は…真壁君を連れてくる…」

「わかった…無茶だけはするなよ。」

 

総士は走り出す。姿が見えなくなったのを確認し…壁を支えにし、避難用ブロックに向かう。

 

 

ーーーーーー

今僕は司令室に向かっている。

入るとともに聞こえてきた声は…

 

「…ダメだったか…史彦…いいか?」

「…わかった。」

 

一騎をファフナーに乗せる会話。

一応聞いておき、僕はジークフリートシステムに乗り込む。剣姫はまだ、一騎をエルフに載せていないらしいので、待機。

ーーーーーー

 

 

避難用ブロックにたどり着いたわたしは、パネルを操作、扉を開ける。そして、一騎のことを呼ぶ。

 

「…一騎、来て。」

「剣姫?顔色悪いけど…大丈夫なのか?」

 

一騎は呼ぶと来てくれた。その際に、私のことを心配してきた。

 

「私は大丈夫。それより、ついてきて。」

「…わかった。」

 

私は一騎と共にファフナーがある場所まで移動する。

正直、乗せたくなかった。けど、私が乗れないなら…現実を認めるしかできない。

 

「な、なんだよこれ…」

「…ファフナー。マークエルフ。この島を守る巨人だよ。でも、ファフナーを動かすにはパイロットが必要。私や総士は無理。今動かせる人は一騎しかいない。」

「……」

「島を、命を守るには一騎がこれに乗って敵と戦わなければ行けない……」

 

ここから平和がだんだん崩れ初めて行った、

でも、この崩れは新たな物語の始まりでもある。

この物語が始まり、島を待っているのは希望か絶望か…それはまだ分からない。



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