少女の初恋 (霧崎 有栖)
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入学

私はずっと好きだった

薬品や薬草の匂いのするあの人のことが

 

机の上に置かれた天秤やすり鉢

私の好きな部屋

そうここはママのお部屋

 

 

 

 

ジリリリリリ

目覚まし時計の音が部屋の中に響き渡る

「朝?9時半かもう少し寝れるな」

私はサイドテーブルに置いてある目覚ましを止めもう一度眠ろうとする

 

「メア、起きなさい学校に遅刻するわよ!!」

 

下の部屋からママの声がする。

声が聞こえないように布団に潜り込もうとする

なんで学校に行くのよ

この前卒業したじゃない。

 

キーーと部屋のドアが開き誰か入ってくる

私はまだ眠いの

「お嬢様、起きてください。奥様が下でお待ちですよ」

キーキー声で起こされる。

この声は屋敷しもべのスーの声だ

「どうして起きなきゃいけないの?今日何かあった?」

スーは私の布団を剥ぎながら答える

「本日はホグワーツの入学式ですよ」

 

ホグワーツ魔法魔術学校

イギリス最大の魔法学校

私が今日入学する学校

そう私は魔法使いなのだ

 

「やばっ起きなきゃ‼︎スークローゼットからワンピースとって!」

私はベットから飛び起き寝間着を脱ぐ

「お嬢様どのワンピースになさいますか?」

スーの手には深紅のワンピースと漆黒のワンピースがあった

「んー黒かな?」

漆黒のワンピースを着て鏡の前に立つ

「お嬢様の赤い髪によくお似合いです。」

長く赤い髪をまとめながらスーは褒めてくれた

私の髪は赤とブロンドの混ざったような色をし腰まで届きそうな長さをしていた

 

「メアリー!早く降りてらっしゃい朝ごはん食べられなくなりますよ!」

はーいと短く返事をし階段を降りる。

 

リビングに降りるとママと屋敷しもべのチャールズがいた。

私の家には訳あって屋敷しもべが3人もいる

「おはようございます。ママ。」

ママはおはようと短く返し早くご飯を食べるように言った

「お嬢様、紅茶にございます。」

チャールズから紅茶を受け取りご飯を食べ始める

 

「おはよう、私の天使達。」

 

パパの入場である

 

「おはようパパ、朝から騒々しいね」

ガーンと言わんばかり口を開き私の頭を撫でる。

「メアリー、早く食べ終わりなさい。もうすぐでないと間に合わないよ。」

私はその言葉にスクランブルエッグをかきこんだ

 

 

 

キングズクロス駅 9 3/4線から出るホグワーツ特急に乗り込む

途中でケイティベルと出会い同じコンパーメントに乗る

クイディッチの話に花を咲かせていると

「なあなあ、ここ後2人入れるかい?空きがなくて困ってるんだ。」

背の高い双子がドアを開けた

「いいですよ。ケイティもいいでしょ。」

ケイティもいいよと答えた

 

「俺はフレッドウィーズリー」

「俺はジョージウィーズリー」

「「グリフィンドールの2年生だ。俺たちは双子なんだ」」

2人とも杖をくるくる回しながら堂々と言い放った

「グリフィンドールってどんな寮なの?」

ケイティが興味津々に身を乗り出す

「あっ、まだなのってなかったね、私はメアリーハーツ。」

杖をすっと振りたくさんの花びらを出し笑う。

「おっすごいな君は魔法上手いんだな」

フレッドが花びらを掴みながら笑う

ケイティも手を叩いて褒めてくれた

すごく恥ずかしかった

 

「おい、もうすぐでホグワーツに着くぜ。俺達はローブに着替えてくるから2人とも着替えてな」

2人はトランクから制服を取り出しコンパーメントから手を振りながら出て行った

私とケイティは着替えた

 

 

 

「イッチ年生、イッチ年生はこっちに並べ。」

二メートル近くある男性がボートの近くに立っていた

「ケイティ、早くあっちに行こっ。」

私はケイティの手を引きながら走る

そして船に乗る

船は進み森を抜けホグワーツ城が現れる。

「校舎っていうよりも本当にお城みたいなのね」

と一緒のボートに乗っていた黒髪の女の子が呟く

 

いつの間にかボートは岸につき大きな扉の前に着いた

 

私たちは玄関ホールを抜け大広間前の大階段で足を止めた

 

「新入生の皆さん。入学おめでとうございます。今からこの大広間に入り寮わけをします。」

 

と背が高く翠色のローブを着た先生は各寮の説明をして新入生を大広間に招き入れた。

 

 

「今からこの組み分け帽子をかぶってもらいます。この帽子が寮を決めてくれます。」

 

そうして組み分けが始まった

「ケイティベル」

私の隣に立っていたケイティが恐る恐る椅子のに座りその時を待った。

「グリフィンドーーール」

グリフィンドールのテーブルから歓声が上がる

ケイティはホッとした顔をしグリフィンドールのテーブルに向かった

 

「メアリーハーツ」

私はゆっくりと歩き出し椅子に座る

 

「グリフィンドーーール」

 

フレッドとジョージが大きな歓声をあげた

 



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組み分け

私はウキウキした足取りでグリフィンドールのテーブルに小走りで向かう

 

フレッドとジョージが手を振って歓迎してくれた。

 

そして組み分けは続いていく(一緒のボートに乗っていた黒髪の女の子は「チョウチャン」レイブンクローに分けられた)

 

私はとあることに気づく

 

「ねぇねぇ、あそこの席なんで空いてるの?」

ちょんちょんとパーシーの肘を突く(パーシーはフレッドとジョージの二つ上の兄だ)

「あー多分先生到着してないとかだと思うよ。多分魔法薬学の先生だと思うよ。」

「魔法薬かぁ、いい先生だといいな」

私はポケットから魔法薬の教科書を取り出して読み始める。

「君は魔法薬が好きなのかい?」

「えぇ、小さい頃から色んな薬作ってたの、この教科書の内容もほとんど復習でしかないわ」

「おいおい、ほんとかよ。すごいな」

「俺たちなんて今でもちんぷんかんぷんだぜ」

とおどけたふりをして私の手から教科書をひったくる。

「こんなの読んでないでもうすぐで組み分けが終わるご馳走が食えるぞ」

本を返しながらジョージが嬉しそうに舌なめずりをした。

 

バンっと閉まっていた大広間のドアが開く。

 

1人の先生が入って来た、ねっとりとした黒髪、鉤鼻に土気色の顔をした背の高い男性

 

「うわぁ、今年もスネイプかよ。最悪だぜ、」

 

 

双子は近くの男子と口々にスネイプの悪口を言った。でもそんな話メアリーの耳には入っていなかった

 

スネイプがグリフィンドールとスリザリンのテーブルの間を通った時に気づいた

(この人ここに来る前に魔法薬を作ってたんだ。)

「この匂いはえっと、ニガヨモギとアスフォデルかな?だったら確か…生ける屍の水薬を作ってたのかな?」

 

ハッとスネイプと目が合う

スネイプがありえないと言いたげな目で私を見て来た

 

「なんですか?」

 

その問いにスネイプは答えずまっすぐ自分の席に座った

 

その瞬間に組み分けは終わった

 

校長であるダンブルドアが立ち上がり腕を大きく広げ、皆に会えた子がこの上ない喜びだというような笑顔で

「おめでとう!ホグワーツの新入生、おめでとう!歓迎会を始める前に二言、三言、言わせていただきたい。では、いきますぞ。そーれ!わっしょい!こらしょい!どっこらしょい!以上!」

ダンブルドアは席に着き、生徒の全員が歓声をあげた、メアリーもそれにつられて声をあげた

 

その瞬間にテーブルの上に置いてあった空の大皿にたくさんの料理が並んだ。

ローストビーフやローストポーク ソーセージやベーコンステーキ、グリルポテト、フレンチフライ、ヨークシャープティング、まだまだたくさんの料理が並んでいた

 

私は料理を全部少しずつお皿にとって食べ始めた。一度にたくさんの種類の料理を食べたことはない。すごく美味しかった。

 

「メアリー、あなたの家系はどうなの?ハーツ家って確か純血だよね?」

隣に座っていたケイティに聞かれる

「私は半純血だよ。パパがハーツ家でママはマグルなの。両親の年は10歳も離れてるのよ。すごいでしょ」

ケイティはフォークに刺したステーキを頬張りながらママが何をしているのか聞いてきた

「ママは薬剤師なのだから昔っから薬品にさわることが多くてね。だからなのかな、小さい時から色んな魔法薬作ったことがあるの。それにすごく楽しみなの魔法薬の授業、あの先生さっきまで魔法薬作ってたみたいだし」

ケイティがえっ、と顔をして私を見た

「なんでそんなことわかるの?」

「さっき通った時にニガヨモギとアスフォデルの匂いがしたんだ、その薬草使うのは生きる屍の水薬しかないと思うから多分煎じてたんだと思う。使用してたら起きてないだろうし。」

ケイティや双子の頭には?が浮かんでいた

「えっと、匂いが独特だし、それに………」

その瞬間、大皿の料理がなくなりそれに変わりたくさんのデザートに変わった。

糖蜜パイや、ブラウニー、エクレア、トライフル、ゼリー、ライスプティングなどなど

 

 

「すごいわ、こんなたくさんのデザートは初めてみたわ!」

ケイティはお皿にたくさんのアイスをもっていた

「ここの料理は美味しいだけじゃないんだぜ」

「味も最高なんだ」

ケイティと私は口いっぱいにデザートを詰め込んだ

 

 

大皿に盛られたデザートをすべて食べきった

ダンブルドアがまた立ち上がり、大広間がシーンとなった

 

「エヘン、全員よく食べ、よく飲んだことじゃろうから、また二言、三言。新学期を迎えるにあたり、いくつかのお知らせがある。一年生には注意しておくが、構内にある森にはいってはいけないぞ。これは、上級生にも、特に何人かの生徒たちには特に注意しておくぞ。」

ダンブルドアはキラキラした目でフレッドとジョージを見た。

「管理人のミスターフィルチから授受の合間に廊下で魔法を使わないようにとの注意がある。最後に今学期は二週目にクィディッチの予選があるのじゃが、寮のチームに参加したい人はマダムチーフに連絡するのじ。」

 

「では、最後に校歌を歌おう!」

ダンブルドアは杖を振るい金のリボンが長々と流れ出しテーブルの上高く登り、蛇のようにくねくね曲がり文字を描く

 

「さぁ!みな自分の好きなメロディーで!では、さん、し、はい!」

学校中が大声で歌った

 

ホグワーツ ホグワーツ

ホグホグ ワツワツ ホグワーツ

教えて どうぞ 僕たちに

老いても ハゲても 青二才でも

頭にゃなんとか詰め込める

今は空っぽ 空気詰め

死んだハエやら ガラクタ詰め

教えて 価値のあるものを

教えて 忘れてしまったものを

ベストをつくせば あとはお任せ

学べよ脳みそ 腐るまで

 

みんなバラバラに歌い終わった。

最後に歌い終わったのは飛びっきり遅く歌ったフレッドとジョージだった。

 

「歌とは何者にも勝る魔法よ」

ダンブルドアは涙を拭い一言

「これにて終わり!就寝!かけ足!」

グリフィンドールの1年生は監督生の後に続いてぺちゃくちゃ騒がしい人ごみの中わ通り大広間をでで寮へと向かう

 

たくさんの階段を登っていると後ろの方から悲鳴が聞こえた

 

「レイブンクローの監督生の声だよ。ピーブズだ、学校のポルターガイストだよ。」

 

「ふふふ、今年はレイブンクローが、犠牲になったわねー〜」

 

もう1人の監督生がせらせら笑った

 

 

廊下の突き当りには、ピンクの絹のドレスを着たとても太った婦人の肖像ががかかっていた

 

「合言葉は?」とその婦人が聞いた

 

「ミラクル ベア」

 

監督生が唱えると肖像画が前に開き、その後ろの壁に丸い穴が見えた

穴はグリフィンドールの、談話室に続いていた。

監督生の指示で男子は男子寮に続く

ドアからそれぞれの部屋に入った

螺旋階段を登っていくとひとつの扉があった

そこを開けるとベットが6つあった

深紅のビロードのカーテンがかかった4本柱の天蓋付きのベッドがあった

トランクは既に届いていた

みんなパジャマに着替えてベッドに潜り込んだ

 

そのままみんな眠ってしまった。

 




遅くなってごめんなさい!


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魔法薬の授業と

 

 

メアリーはとても奇妙な夢をみた

 

どれだけ走っても追いつかない

まって!お願いが止まって!

私は貴方に言わなきゃいけないの!

そっちへ行かないで!

『 !!』

 

ふと目を覚ます

窓から差し込む朝日が眩しい

朝か……

 

「ちょっとメアリー大丈夫!?」

「へ?」

周りをよく見渡すと私が寝転んでいるのはベッドではなく床だった

「ありゃりゃ、むーベッドから落ちたんだ……」

ベッドに手をかけながら立つ

「メアリー、泣いてるの、怪我した?」

ケイティが顔を覗きこんできた。

「へっ?ほんとに?」

頬に触れる、確かに涙なで濡れていた

「どうしたの?ケイティ、メアリー」

プラチナプロンドを内巻きに巻いた女の子が声をかけてくる

「寝てたらベッドから落ちちゃって」

「メアリーった、ドジなのね」

ふふふと笑いながら髪をくるくると回す

「酷いわ、ルル・メイ」

「ルルでいいわよ、メアリー」

「メアリー、早く着替えな朝ごはん終わっちゃぞ」

 

奥のベッドから声がする

 

「すぐ着替えるから待って!ベアトリーチェ」

私はトランクを開けて制服を取り出し着替える

姿見鏡の前に立つ、

「可愛くない、」

「制服ってそんなものよ」

 

ケイティとルルベアトリーチェと走って大広間に向かう

 

「女の子たちはお寝坊さんだな、」

先に来ていたコーマック・マクラーゲンがベーコンをかじりながら笑う

「メアリーが遅かっただけよ」

「だからごめんって!」

 

「早く食べよ!一限から魔法薬だよ。先生怖いらしいよー」

みんな大慌てでご飯を食べた。

 

 

魔法薬の授業は地下牢で行われた。

教室に入ると冷っとして、ジメジメしていた

壁に並んだガラス瓶の中にはアルコール漬けの動物がぷかぷかしていた

 

「この教室怖いわ、」

ルルが私の腕を掴んで離さない

「そうかしら、すごくワクワクする匂いよ。こんなに沢山の薬の匂いがする部屋はママの仕事部屋だけだと思ってたのに、」

ルルは飽きれたようにため息をつく

 

授業が始まった

「このクラスでは、魔法薬調剤の微妙な科学と、厳密な芸術を学ぶ」

スネイプが話し始めると、教室には誰もいないかのような静けさが走った

「このクラスでは杖を振り回すようなバカげたことはやらん。そこで、これでも魔法かと思う諸君も多いかもしれん。フツフツとわく大釜、ユラユラと立ち昇る湯気、人の血管の中をはいめぐる液体の繊細なチカラ、心を惑わせ、感覚を狂わせる魔力……諸君らがこの見事さを真に理解するとは期待しておらん。我輩が教えるのはら名声を瓶詰めにし、栄光を醸造し、死にさえ蓋をする方法である。ただし、我輩がこれまでに教えてきたウスノロたちより諸君がまだましであればの話だが」

 

大演説の後は始まりよりもはるかに静かになっていた

 

「それでは今から出す問題に答えられるものはいるかね?」

誰一人声を挙げなかった

「はい!私なら答えられます!」

メアリーは勢いよく手を挙げた

スネイプは眉を釣りあげ少し苛立ったような顔をした

「では、アスフォデルの球根の粉末にニガヨモギを煎じたものを加えると何になるか?」

メアリーは立ち答える

「強い眠り薬になります名称を[生ける屍の水薬]です」

スネイプは小さい声でふむと言う

「では、べアゾール石を探すにはどこを探す?」

「ヤギの胃の中です。べアゾール石はたいていの薬に対する解毒薬になります。」

隣で座っているケイティとルルが目を合わせてびっくりしていた。

「最後に、モンクスフードとウルフベーンとの違いは?」

「どちらとも同じ植物です。別名をアコナイト、正式名称をとりかぶとです。」

メアリーは少しドヤ顔をした

「全問正解だ。」

スネイプは少し驚いたような顔をしたがまた機嫌の悪い顔をした

 

魔法薬の授業は生徒を2人1組にしておできを治す簡単な薬を調合させた

メアリーはルルとケイティはベアトリーチェと組んだ

 

スネイプは生徒が干イラクサを計りヘビの牙を砕くのを見て回っていた

どうもスネイプのお気に入りはスリザリンの生徒のようだ

スリザリンの生徒がヘビの牙を綺麗に砕けたので見るようにだの優遇されていた

 

ルルはそんな事を横目に山嵐の針を大鍋を火から降ろさずに入れようとしていた

「ルル待って!怪我しちゃう!爆発するから火から降ろさなきゃ!」

火から大鍋を降ろしながらルルに注意する

「私、ごめんなさい、」

ルルはバツが悪そうに謝りながら山嵐の針を大鍋に入れた

「大丈夫よ、私も昔はよくやったは」

ふふふと、笑いながら大鍋をかき混ぜる

 

1時間後、授業は終わりみんな薬を提出し地下牢の階段を登り始めていた

 

「私少し授業の質問してくるね。」

メアリーは教科書を持ちスネイプの方へ小走りで向かった

「メアリー、次の授業変身術だから間に合うようにねー」

とベアトリーチェが声をかける

「りょーかい!すぐに行くね!」

 

「スネイプ先生、いくつか質問があるんですけどいいですか?」

スネイプは眉間のシワをより一層深くなったがよろしいと座った

 

「こことここなんですけど、よく分からなくて、縮み薬の雛菊の根とあるんですけどここはほかの菊ではダメなのですか?」

私は印をつけたページをひらく

「雛菊の根以外では薬として完璧に出来ない。規定量使用しても縮まず苦しむ。使用したものを殺したいのか?」

スネイプは少し小馬鹿にしたように言い放った

「そっか、ああじゃあここのこれは?」

どんどん質問していき時間を忘れてしまっていた

 

 

「ふぉふぉ、楽しそうじゃの、セブルス、ミス・ハーツ」

ダンブルドアが、長く伸びた白銀の髭を撫でながら立っていた

「校長、どうかなさいましたかな」

スネイプはすっと立ち聞く

「いやな、ミネルバから授業が始まったのにミス・ハーツが、来ないと言われてのここにおったのか」

校長は、メアリーを指差すと教室にかかっていた時計を指さした

時計は次の授業が始まってから30分すぎを指していた

「嘘っ、どうしよう、」

メアリーは開いていた教科書を慌てて閉じワタワタしていた

「ミス・ハーツ、ミネルバにこれを渡しなさい。これで怒られはないじゃろう。」

ダンブルドアはメアリーに1枚の紙を渡した

「ありがとうございます!スネイプ先生もこんな時間まで付き合ってくださってありがとうございます!」

メアリーはぺこりと頭を下げるとダッシュで階段を登って行った

 

「珍しいこともあるものじゃのう、」

ダンブルドアはスネイプをまじまじと見た

「何がですかな?」

スネイプは、メアリーが置いていってしまった教科書を見た

それは3年生の教科書だった

「知識に貪欲に噛み付く娘か、そうじゃわしはいいことを思いついた」

ダンブルドアはいい悪巧みを思いついたような顔をした

スネイプは何かを察したのかためいきをついた

 

 

「遅れました!!」

メアリーは勢いよく教室に入った

「ミス・ハーツ次からは時間通りに動いてください。早く席に着きなさい。次回から遅れは場合は減点します。」

マクゴナガル先生はビシッと言い切りメアリーを、席につかせた

 

「もう、、だから言ったのに、35分も遅れてくるなんて、」

ルルはほっぺを膨らませて怒った

「次からは絶対に一緒に授業に行くからね!」

ケイティが、メアリーのをしっかりと握った

前の席に座っていたベアトリーチェはそのやり取りを見て笑っていた

 

授業が終わり、ケイティが右手をルルから左手をしっかりと握りベアトリーチェはメアリーの荷物を持っていた

 

1日目の授業が全て終わった

女子達は談話室に戻り暖炉の前で話していた

そこへマクゴナガルが来た

 

「ミス・ハーツ、来なさい」

マクゴナガルはそれだけ言うと談話室からでた、メアリーもそれに続いた

 

着いたのは魔法薬の教室だった

そこにはスネイプとダンブルドアがいた

「ミス・ハーツ、よう来た、」

ダンブルドアは嬉しそうに手を広げた

スネイプはいつものしかめっ面だ

「私なにかしました……よね、」

メアリーはその状況に少し気まずそうな顔をした

 

「ふぉふぉふぉ、自分が悪いことをした自覚があるのであればよろしい」

ダンブルドアはメアリーの頭を撫でながら笑った

 

「ミネルバとセブルスと話し合ったのじゃが、ミス・ハーツ、君はとても素晴らしい魔法薬の才能があるようでの、魔法薬の特別授業をしようと思うてな、先程御両親からの許可も取れたのじゃ。」

ダンブルドアは机の上に置いてある手紙をメアリーに渡した

そこにはメアリーの両親からの承諾書だった

 

「でも、私は今日マクゴナガル先生の授業に遅刻しました。減点や罰則がないのにこれは

さすがに受けられません。」

メアリーはダンブルドアの目をまっすぐ見た

 

ダンブルドアは少し悩んだ後口を開いた

「そうじゃのう……この特別授業が今回の罰則ならば受けてくれるかのう?」

メアリーはうつむき、それなら受けます。と答えた

「あとは、セブルスに任せるでの、わしはこれで失礼しよう。頼んだぞ。」

ダンブルドアは、メアリーにパッチンとウィンクをし部屋を出て行った

それに続くようにマクゴナガルも部屋を出た。

 

「これからよらしくお願いします。」

メアリーはスネイプに頭を下げたがスネイプはいつもの不機嫌顔でため息をつき

「授業のことは追って手紙を出す。ちゃんと受け取るように。」

くるっと後ろを向き部屋を出て行った

 

メアリーも真っ直ぐ寮に戻る

 

心配したルルやケイティに質問ぜめにされたが答えるまえにあることに気づき話は終わる

 

「明日、飛行訓練の授業だよ!まぁ、またスリザリンと一緒だけどね。」

少し興奮したようにベアトリーチェが掲示板を指差した。

「また合同なの?ありえないわ。」

そんな誰かがこぼした愚痴に心から同情した

 

 

 

夜、明日に備えて早く寝よう

きっと明日はいい日になる

 

そんな願いを込めて




投稿遅くなりました!
ごめんなさい!


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