宇宙戦隊キュウレンジャー クリスマス (ノザ鬼)
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宇宙戦隊キュウレンジャー クリスマス

「皆さん、ブリッジに集まってください。」

 ラプターが艦内放送で呼び出しを告げた。

 

 

 集まるキュウレンジャーのメンバー。

 

 

「集まって貰ったのは他でもない。本部から、これが送られてきた。」

 ショウ・ロンポーの台詞の終わりで、ラプターが布を剥がす。

 

 そこには…

 

「きた、これ!」

 ハミィのテンションが一気に上がる。

 

「よっしゃー! ラッキー!」

 飛び上がり、全身で喜びを表現するラッキー。

 

「これは、伝説級のプレゼントだな。」

 一見、冷静だがツルギの口元は綻(ほころ)んでいる。

 

「そうだ、これを皆に別けようとと思う。」

 ショウ・ロンポーがオーバーなアクションで皆を煽(あお)る。

 

「やったー!」

 コタローは、小さいジャンプを繰り返しながら喜ぶ。

 

 

 用意サれたキューレット。

 

 

「では、行くぞ! キューレット・ザ・チャンス!」

 ショウ・ロンポーの手に力が入る。

 

『ガラガラ』

 

『ポン!』

 

 吐き出されたのは、サソリ座のキュータマ!

 

「最初はスティンガー。どれにするかね?」

 

「では、この少し大きい奴を…」

 無表情だが、一番の当選を喜んでいるのは確かだろう。

 

 

 キューレットが、回る度に『喜び』。  

 

 そして『失望』の声が上がる。

 

 だが、その『失望』は、皆が楽しいと思えるもの。

 こんな、『失望』はあっても良いと感じられる皆だった。

 

 

 次々とプレゼントが分けられていく。

 

 

「こんなに、貰って良いのか?」

 ナーガの疑問も当然だ。

 分けられたプレゼントはかなり多い。

 

 

「良いんじゃないの! それだけボクチン達が認められた事だよ。」

 ショウ・ロンポーは誇らしげに胸を張る。

 

 

「そうだ! 折角のプレゼントたし、ケーキ作るからパーティしよう!」

「おー!」

 スパーダの提案に皆の声が揃う。

 

 

 盛り上がりル熱気がブリッジを満たす。

 

 

「待ちまえ! 君達。」

 突如、ショウ・ロンポーがその熱気に水を差す。

「そのプレゼントは君達のものではないぞ!」

 

「えっ、どう言う事だモー?」

 チャンプの質問ももっともだ。

 

「そのプレゼントは…。

 ためから、

「君達が配る分だ!」

 一気に落とす。

 

 

「なんてこったい!」

 驚きのツルギ。

 

「よっしゃー! アン・ラッキー。喜んで一番多い奴を選んじまったよ…。」

 ラッキーは、力無く右の拳を掲げる。

 

 

「今年は、サンタ当番が我々に回ってきたんだ。」

「先に言うガルよ。司令…。」

 ショウ・ロンポーの言葉に、ガルも肩を落とす。

「いやぁ、すまんすまん。」

 頭を掻き、誤魔化した。

 

 

 落胆するキュウレンジャー達…。

 

 

 その気持ちを吹き飛ばすかのように、姿勢を正しショウ・ロンポーは、

「落ち込んでいる暇は無い! 宇宙の良い子達がプレゼントを待っている!」

 檄を飛ばし、

「では、配達開始!」

 敬礼!

 

「オッキュー…」

 力なく答えるキュウレンジャー達。

 

 

 そして、始まる…

 

 クリスマスプレゼント配達バトル!

 

 その勝者は!?

 

 

 

 



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