純真無垢だったあの子がアホの子化してた件 (語部シグマ)
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プロローグ・純真無垢だったあの子がアホの子化してた件
今度は面白く書こうと思います!
その子に会ったのは両親が運営していた〝鮫川羽球クラブ〟というバドミントンクラブの海外遠征中の事だった。
デンマーク出身の元メダリストがいるという事でデンマークに行った気がする。
現地でのバドミントン選手の子達との合同練習の際にその子は無邪気な笑顔で俺に声をかけてきたのを憶えている。
「一緒に練習しよっ♪」
「あ?」
当時クラブの中で一番弱かった俺は、強さを追い求めて一人孤独に練習していた。
というのも俺はクラブの中で孤立していたからだ。
理由は......言いたくない。思い出しただけで胸糞悪くなるから。
それでその日も一人壁打ちをしていたのだが、その子によって無理矢理合同練習をさせられることとなる。
はっきり言ってその子はとても強かった......それこそ〝天才〟と言っても過言ではない程に。
それに振り回される俺は正直公開処刑だったと思う。
皆が見ている前で無様な醜態を晒す............これ以上屈辱的な事など無いのではなかろうか?
しかしその子は〝もっとやろう!もっとやろう!〟と公開処刑を続けようとする。
当時は本当にその子の事が大嫌いだった。
しかしもう片方で憧れてたんだと思う。
バドミントンを純粋に楽しんでいる、〝天使〟または〝妖精〟のような彼女に......。
そんなある日偶然にもその子に勝ってしまった俺。
正直納得出来ないプレイが多々あり、試合に勝って勝負に負けた感じに襲われている俺に、その子は笑顔でこう言ってきた。
「強くなったね♪」
偶然とはいえ負けたくせにニコニコしながらそう言ってくる彼女に俺は激しい怒りを覚えた。
負けたくせになおも優越感を漂わせるその子に......。
「負けたくせに笑ってんじゃねぇよ!」
今にして思えば完全に失言だったと思う。
当時の俺がもう少し大人であったならば、 気の利いた差し障りの無い言葉を放っていたろうに......。
しかしその子は〝えへへー♪〟と笑っていた......それが更に俺を苛つかせたのだが。
だが〝彼女はそんな奴だ〟という認識が間違っていた事に気づくのはその日の夕方であった。
ふとトイレへと向かっていた最中に偶然その子を見かけた。
彼女は母親らしき長い黒髪を後ろで纏めた女性に抱きついてワンワン泣いていたのだ。
「グスッ......ヒック......うえぇ......。」
「はいはい悔しかったね?今度は勝てるように頑張ろうねー?」
女性に慰められるその子を見て〝俺はなんて馬鹿だったのだろう〟と思った。
誰だって勝負事に負けて悔しくない奴はいない......分かりきっていたはずなのに、その時の俺は怒りでその事に気づけなかったのだ。
謝らなければとも思ったが、なんて声をかけていいか分からなかった。
だってクラブで孤立していた俺だ......当然クラブの子達とまともに話した事など一度足りとて無い。
「......そうだ。」
俺はある事を思いつくとさっさとトイレを済ませて両親の元へと戻るのだった。
▷▶︎◀︎◁▷▶︎◀︎◁
翌朝......。
一人素振りをしていたその子を見つけた俺は早速声をかけた。
「おい。」
「ふぇ !? な、なに?」
俺に声をかけられビクつく彼女......まぁ昨日怒鳴ってしまったから無理もないが。
俺は小さくため息を漏らした後、コートを指差しながらその子にこう言った。
「ラリー......しようぜ?」
「い、いいの?」
「いいも悪いも俺が誘ってんだ。まぁやらないなら別にいいけど。」
「......やる。」
それからはいかに公開処刑となろうとその子とずっとラリーをしていた。
普通のラリーから高速ラリーに変わろうとも、俺は必死に食らいついた。
彼女と練習し続ければ上手くなると、そう思ったからだ。
俺の予想通り暫くすると俺は格段に上手くなった。
それこそ同じクラブでいつも負けていた子に余裕で勝てる程に。
「本当に上手くなったね♪」
「当たり前じゃん。だって俺だぜ?」
「あはは!」
その頃になるとその子とかなり仲良くなった......それこそ互いに冗談を言い合えるほどに。
しかし人生において別れは必ず訪れるもので......俺は遠征最終日を待たずして突然日本へと帰ることとなってしまった。
理由はとある事故に巻き込まれたからだった。
息抜きとしてデンマーク観光を現地の子達と共に行っていた俺達。
しかしその途中で工事現場に立てかけられていた鉄パイプや鉄筋が突然倒れてきたのだ。
しかも運悪くそこにはその子がいた。
危ない────そう思った時には自然と体が動いていて、俺は彼女の代わりにその鉄パイプや鉄筋の下敷きになっていた。
幸いその子には怪我は無かったものの、俺は利き手であった左肩と頭に大きな傷を負ってしまった。
現地の病院に搬送された事により事なきを得たが、不幸にも左肩は使い物にならなくなってしまった。
暫くバドミントンどころか左手を使う事が出来ず、俺は日本へと強制帰還する事に......。
それも急な事だったので結局その子に別れを告げる事すら出来やしなかった。
その後俺は数日間塞ぎ込んでたものの、父から〝左が駄目なら右がある!〟という言葉に励まされ、右手へとコンバートしてバドミントンを再開した。
しかしその道のりは過酷で、左手以上の練習量を余儀なくされた。
それでも俺を奮い立たせてきたのは〝いつかもう一度あの子と戦う!〟という思いだった。
それから俺は左利き以上に強くなり、中学生の頃には県大会で優勝出来る程に成長した。
だが不幸というのは一度とは限らない......。
二度目の不幸............それは両親の事故死であった。
一度に両親を失った俺は失意のまま親戚の家へと引き取られる。
その親戚の子達もバドミントンをしていたので、俺はそこまで寂しくはなかった。
でもその日をきっかけに俺の心の中にポッカリと穴が空いてしまった。
でも俺は本当に家族に恵まれたと思う。
俺を引き取ってくれた叔父さんもバドミントンをしており、両親が運営していたクラブも引き継いでくれた。
〝亡くなった両親の為にも強くならなきゃな?〟
その言葉が何よりも励みになったと思う。
さて......本題はここからなのだが、実は俺は高校二年生になった年に偶然にもその子と再会した。
俺の高校の女子バドミントン部が同じ県内の高校と練習試合をするというのでその手伝いに出た時だった。
相手の高校の名は〝フレゼリシア女子短大付属高校〟......通称〝フレ女〟。
なんとその子はその高校のバドミントン部に所属していたのだ。
わざわざ遠いデンマークから......。
そして俺と再会を果たしたその子は開口一番にこう言い放った。
「久しぶり鴻ちゃん♪結婚しよっ♡」
と......。
そんな彼女の名はコニー・クリステンセン。
当時純真無垢であったコニーは、数年見ないうちにアホの子と成り果てていた。
これは〝俺〟こと〝
ちなみにその時の俺の答えは勿論......。
「却下。」
......であった。
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主なキャラクターと高校
『
宮城県内にあるバドミントン強豪校のうちの一つ。
男女共に県内で上位に入るほどの実力だが、特に男子の方は全国大会やインターハイの常連である。
男子のユニフォームは黒のポロシャツ型のウェアにハーフパンツで、女子はスカート型のウェアにハーフパンツ。
どちらも左胸を中心点とした旋状のライン模様が描かれている。
ちなみに福島県の地名がキャラの苗字となっている。
「男子バドミントン部」
〈
本作の主人公でコニーの暴走に振り回されている苦労人。高校2年。
男子バドミントン部の副主将。
団体戦メンバーのS1。
〈
男子バドミントン部の主将。高校3年。
昨年の試合中の事故が原因で下半身不随となるが、パラリンピック選手を目指す。
〈
男子バドミントン部のお笑い担当。高校2年。
初めてコニーに出会った瞬間に一目惚れした。
団体戦メンバーのS2。
〈
男子バドミントン部のお調子者。高校2年。
大変スケベで下ネタが大好き。
団体戦メンバーのS3。
〈
男子バドミントン部の弄られキャラ。高校2年。
よく部員達から某お天気キャラのように呼ばれる。
団体戦メンバーのD1。
〈
男子バドミントン部で一番寡黙な部員。高校2年。
寡黙過ぎてたまに部員達との意思の疎通が取れない時がある。
団体戦メンバーのD1。
〈
男子バドミントン部のアイドル(?)。高校1年。
女の子と見間違われる程の美少年の為、女子部員達からちょくちょく貞操を狙われる。
団体戦メンバーのD2。
〈
千里と同じく男子バドミントン部のアイドル(?)。高校1年。
こちらは〝ザ・イケメン〟である為、千里と共に女子部員達から狙われている。
団体戦メンバーのD2。
〈
男子バドミントン部のコーチ。元バドミントン選手。
オリンピック強化選手だったが肘の故障により選手人生を断念。
自ら選手を育てたいと北杜峯男子バドミントン部のコーチとなった。
「女子バドミントン部」
〈
女子バドミントン部の主将にして鴻の従姉。高校3年。
何故か関西弁を使う少女だが、その実力は確か。
学校では有名な〝小名浜四姉妹〟の長女。
団体戦メンバーのS1。
〈
女子バドミントン部副主将にして〝小名浜四姉妹〟の次女。高校2年。
普段はクールな眼鏡美少女だが、実は隠れ腐女子。
団体戦メンバーのS2。
〈
女子バドミントン部のアイドル。高校2年。
彼女の試合を見る度に男子生徒達が大喜びするという謎な現象を引き起こす少女。
団体戦メンバーのS3。
〈
女子バドミントン部の元気担当。高校2年。
基本的にお馬鹿なので突拍子も無いことを言っては部員達をギョッとさせている。
団体戦メンバーのD1。
〈
女子バドミントン部で一番気弱な少女。高校1年。
臆病な余り同級生にすらビビる時がある。
団体戦メンバーのD1。
〈
女子バドミントン部の双子のうちの一人。高校1年。
〝小名浜四姉妹〟の三女で、同じバド部の桜花の慰め役。
団体戦メンバーのD2。
〈
女子バドミントン部の双子のうちのもう一人。高校1年。
〝小名浜四姉妹〟の四女で、双子の姉の愛玖海とは反対に桜花に対して辛辣。
団体戦メンバーのD2。
〈
女子バドミントン部のコーチ。女子バド部のOG。
部員達から〝ちーちゃん〟と呼ばれ慕われているが、本人はそう呼ばれる事を嫌がっている。
『フレゼリシア女子短大付属高校』
〈コニー・クリステンセン〉
鴻にゾッコン♡ラブな天才バドミントン少女。高校1年。
デンマーク出身のプロの選手で、義理の姉である羽咲綾乃と鴻に会うために留学した。
普段は可憐な天才美少女なのだが、鴻が絡むと途端にアホの子と化す。
〈
フレ女の主将で蘭々の親友。高校3年。
俊輔と付き合っている事を本人は隠し通せてると思っているが、それが既に自身の部員達や北杜峯の部員達にバレている事を知らない。
〈多賀城ヒナ〉
フレ女の部員で色黒短髪の少女。高校2年。
野生児的で豪快な性格。
鴻とは仲が良く、たまに互いの苦労話をしている時がある。
〈美里さき〉
フレ女の副主将。高校3年。
蘭々と唯華の3人で良く遊んでいる。
〈
フレ女の中で落ち着いた性格の少女。高校3年。
部員達の中では背が高めの方である。
〈白石スズ〉
フレ女の部員で、片目が前髪に隠れた少女。
〈矢本千景〉
フレ女の部員。高校3年。
長髪で内ハネの髪型の少女。
いつも部員達の絡みを遠くで見ながら笑っている。
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アホの子コニーと気苦労が絶えない俺
今後も応援宜しくお願いします!
俺の名前は
我々男子バドミントン部は全国の強豪校のうちの一つで、県大会では常に優勝している。
去年の県大会では見事、偉業の〝10連覇〟を成し遂げ、国中から注目を浴びた。
俺個人としては1年生ながら去年の大会にレギュラーとして出場し、あろうことか〝個人戦〟、〝団体戦〟共に優勝してしまった。
両親を失った俺を引き取ってくれた叔父夫婦は〝逆に優勝出来ないとおかしい〟と言っていたが、俺としては何が起きるのか分からないのが試合というものだ。
それにその後の全国大会やインターハイまで優勝してしまったのだから、より一層注目の的となってしまう。
しかも決勝の相手が〝高校生最強男子〟として有名だった選手だから尚更注目を集める形となってしまった。
お陰で翌日から俺はメディアに引っ張りだこされ、今も体育館の外からスカウトや記者が俺の練習を見学している。
まぁそれだけでも結構騒がしいのだが......。
「コーちゃん!きゃ〜♡♡♡♡」/////
「お、おい......もしかしてあの子って......。」
「間違いない......今年からフレゼリシアに留学してきたデンマークの若きプロ選手、コニー・クリステンセンだ。」
「なんでそんな子がここに......?」
「バっ.........もしかして知らないのか?鮫川鴻はコニー・クリステンセンの〝
「マジか !? こりゃあ記事が捗るなぁ。」
などと記者やスカウトマン達がありもしない事実で盛り上がっていた。
つーかちょっと待て?一体いつ誰が誰の婚約者なんぞになった!
まだ恋人ならば分かる.........なのにその恋人ですらない俺が何故コニーの婚約者などという話になってんだ?
「コニー選手。鮫川選手の婚約者と言うのは本当ですか?」
「うん!そうだよー♪」
おい、そこの眼鏡記者......余計な事を余計な奴に聞くんじゃない!
そしてコニー!お前も適当な事を......つーか大法螺発言をするな!
「という事は鮫川選手と結構進んでるの?」
「進んでるどころか、初エッc──(スパコーーーーン!)──あいたぁ !!」
俺が放ったスマッシュを受けて、そのまま頭を壁にぶつけるコニー。
言っておくがコニーとは初夜どころか初デートすら行ってはいない!
「さ......鮫川選手?」
「皆さん......これ以上余計な事を聞くのなら、今度はポールを投げ飛ばしますからね?」(#^ω^)ピキピキ
『は、はい......。』
俺は震え上がっている記者やスカウトマン達の間を進むと、ぶつけたおでこを抑えながらしゃがんでいるコニーの首根っこを掴んで外へと引き摺っていった。
▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷
「.........で、どうしてお前がここにいる?」
砂利で作られた駐車場にて、コニーに正座をさせながらそう訊ねる。
「その前に鴻ちゃん。ここ、凄く痛いから別の場所で(ギロッ)......あ、いえ......ナンデモアリマセン......。」
「そうか。ならさっさと質問に応えようか?」
「いやぁ......練習してたら急に鴻ちゃんに会いたくなっちゃって〜......それで来ちゃった♡」
我が北杜峯とコニーが通うフレゼリシア女子大付属高校は、その間たった数百メートルといった超ご近所同士である。
故にこうして徒歩で行き来するのが可能なのだ。
しかしだからと言って俺はそんな理由で許すことはない。
「お前、俺が練習終わるまでここでそのまま待機な?」
「そんな !!!!!!!?」
一先ずコニーについてはこれでよし。
俺は次の大会に向けて練習をせねばならないのだ。
だからコニーに構っている時間などない!
俺は正座のまま泣き喚くコニーを横目に体育館へと戻ったのだった。
それから一時間後......。
今度はフレ女の主将である
「鴻くんやっほ〜♪」
「久しぶり、鴻!」
手をひらひらさせながら挨拶してくる唯華と、元気一杯の声で挨拶してくるヒナ。
「もしかして......もしかしなくてもコニーの事か?」
「そだよ〜♪途中で姿消したからさ〜、どうせまた鴻くんに会いに行ったんだろうって、こうして来たわけなんだけれど.........コニーは?」
「ここを出て左に真っ直ぐ行った先の駐車場にいる。」
俺が駐車場の方向を親指で指差しながらそう言うと、二人は疑問符を浮かべながらその方向を見た。
「なんでそんなとこに?」
「反省だ。」
「あ、やっぱり......?」
〝やっぱり〟と聞くところを見るに、唯華は大体そうなるだろうと予測していたようだ。
というか、ここに来ることも予測していたのなら最初から見張っていて欲しかった。
俺は練習を中断すると、唯華とヒナを連れて駐車場へと向かったのだった。
まぁコニーも十分反省しただろうし、こうして迎えが来たのならもう解放してやってもいいだろう。
そう思っていた俺だったが、コニーの行動がその斜め上を突き抜けていく程にぶっ飛んでいる事を、俺はまだ知らなかった。
▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷
鴻くんに案内され駐車場に来た私達は、そこで目を疑うような光景を目のあたりにしてしまった。
「サインありがとうございます!」
「あ、握手して貰ってもいいですか?」
「いいよ〜♪」
そこには砂利の上で正座をしながら、数人の男子や女子達にサインや握手をしているコニーの姿があった。
その様子に私やヒナはもちろん、当の鴻くんまで絶句していた。
そして......。
スパーーーーーーーーーーン !!!!!!!!!!!!
絶句からいち早く我に返った鴻くんが、コニーの頭に全力でハリセンを振り下ろしていた。
それによって爽快感のある音が駐車場に響き渡る。
というか待って.........鴻くん、そのハリセンは一体何処から出したの !?
全力で叩かれたコニーは勢い余って地面に頭を打ち付ける。
それを見ていた男子や女子達が震える中、鴻くんは彼らを見渡しながら説教を始めた。
「たった3kmのランニングなのになかなか帰ってこないから可笑しいなとは思っていたが.........一体ここで何してんだテメェら?」
「さ、鮫川先輩......これは......その......。」
「喧しい!テメェらの説教は後にしてやるから、さっさと戻って練習しろ!」
『は、はいぃぃぃぃ !!!!』
哀れ......あれほどコニーを持て囃してた彼らは、鴻くんの威圧により逃げるようにして体育館へと戻っていってしまった。
残されたコニーはそれから30分間、鴻くんの説教を受けてからやっと解放されたのだった。
コニー......本当にあんたは何をしてるの?
▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷
コニーの説教で余計な時間を費やしてしまった俺は、やっと練習へと戻った。
しかしそこにはうちの部員ではない者が3人.........コニー、唯華、ヒナである。
「ねぇ?本当に私達も混ざっていいの?」
「別にいいよ。どうせ今から戻っても碌な練習が出来ないだろ?だったらこっちに混ざって練習しろよ。」
「やったー♪鴻くんと一緒に練習出k......「ちなみにコニーは女子達とな?」......そんな !!」
「ほな、コニーちゃん。ウチらと練習しよな〜♪」
ガックリ項垂れるコニーを、女子主将であり俺の従姉である
「それじゃあお言葉に甘えて混ざらしてもらうね♪」
その後に続くように唯華とヒナも苦笑しながら練習へと混ざっていった。
それを見送っていると、うちの主将である
「本当に、いつもいつも大変だよね?君は。」
「相馬さんだけですよ?俺の苦労を分かってくれるのは......。」
「あっはっはっ♪伊達に君を一年間見てきてないよ。ところで鴻......これから僕とラリーをしないか?」
「いいですね。それじゃあやりますか?」
その後、俺はコニーが悔し涙を流しながら見ている中、相馬さんとラリーをしたのだった。
「どうすれば鴻ちゃんは私に振り向いてくれるかな......。」
「ほんならウチが手伝ったるで♪」
「本当に、ララちゃん !! 」
「とりあえず今夜、鴻ちゃんにこっそりお酒飲ませてベロベロに酔わしたるから、その隙にコニーちゃんは既成事実作ったり♪」
「ありがとう!」
うん..................今夜は二人に説教してから寝る羽目になりそうだな......。
『おまけ』
蘭々「鴻ちゃん、麦茶飲みや〜♪」
鴻「おん?ありがとう。」
蘭々(クックックッ......これで年貢の納め時やで?鴻ちゃん。)
鴻「その前にお前が飲め。」
蘭々「んぐっ !? ......ゴクッ......ふにゃあ〜。」/////
鴻「〝ぐら○ぶる〟に出てくる特製麦茶(ウィスキー+ウォッカ)かよ......。で、お前はいつまで隠れてるつもりかなコニー?」
コニー「──── !?」
その後、コニーの悲鳴がご近所中に響き渡ったという......。
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