カードの魔法使い (割合的には微少年)
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一話

どうも数学から図形だけきえねぇかなぁです。

初めての作品なのでいろいろあると思いますがなるべく失踪しないようにがんばります。

こんかいはfate要素も魔法科要素も出てきません。お許しください。次回からはちゃんと出てきます。


俺氏死す。

 

「いやwうんwいい転び方だったよw非常にw」

 

そう、おれは転んで頭を打って死んだのだ…転がってきたサッカーボールを踏みつけて。

 

あれは高校の校舎を出て校門まで歩いている途中、横からボールが転がってきたのだ。ボーっとしていたおれはそのボールをふみつけあせりのあまりまともな受け身もとれず変な体制で転び後頭部を強打。

 

「人が転んで地面と平行になるなんてはじめて見たw」

 

結果死んでしまい、今こうして神と対面しているのだ。

 

信じられるだろうかこのふざけた態度のヤツが神様なのである。

 

「ほら、日本だと八百万の神なんて言うじゃん?そんだけいればひとりぐらいこういうのもいるさ。」

 

いやそれはちがうとおもう。

 

「まあそんなつまんないことはどうでもよくてですね…ズバリ!君には俗に言う神様転生をしていただきます!」

 

「はぁ…そっすか。」

 

こっちにきて最初は神様転生できるとよろこんではいたが相手はこの神である。期待できるはずがない。

 

「ということで転生特典を…えらびました!」

 

おまえが選ぶのかよ!

 

「だいじょぶだいじょぶ。何げにほかの世界に転生させるって初めてだし最初ぐらいはまじめにやるさ。よかったね神様直々のサポートつきだよ!」

 

一瞬まじめな顔になったがすぐもとのにやけ顔に戻る。やっぱだめだわこいつ。

 

「いやまじめにやるよ。おれの昇進かかってるし。」

 

なるほどそれはまじめにやってくれそうだ。(高速手のひらがえし)

 

この欲にまみれた神だしっかりやってくれるだろう。

 

「ほんで特典なんだけど『クラスカード』だってさ。うんこれは楽できる。」

 

これはすごい引きだ。ちなみにクラスカードとは『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』に登場する、七種のサーヴァントの姿が描かれたカード型の魔術礼装だ。

 

コレを使うと現代の人間に英知を超えた存在である英霊の力の結晶たる宝具を自分の意志で自由に扱えてしまう。

具体的に言うとコレを使うとビームを打ったり物理法則を無視ししたことができる。

 

しかし数十秒で英雄王に肉体を乗っ取られたりするシーンもあった。そこのところどうなんだろうか。

 

「あぁそれね。もちろんそうならないように変えとくよ…昇進が関わってるからね。」

 

やっぱりそこなんですね。

 

いやまだある。英霊の座に帰ろうとする英霊の魂を留めておくためのストッパーである小聖杯が…

 

そこから身の安全のため不安要素を神に伝えた。渋ることもあったが「昇進」というと機械のように淡々とこなしてくれた。

 

この神でよかったと思う(ゲス顔)

 

 

「じゃあもういいよね。手紙でいろいろ連絡するから…さっさと行ってこい。」

 

そう神が言うと視界がぐるぐると回り始めプツッとブラックアウトした。

 

 

気づけば暗闇の中で誰かに抱えられていた。

 

「あら、急に泣きやんだわね。さっきまであんなに元気に泣いていたのに。」

 

「疲れてねたんだろう。」

 

「そうね…名前どうしましょうか。」

 

「おまえが付けるといい。」

 

「あら、妊娠した頃は名前はおれが決めるなんて譲らなかったくせに。子供の前ではいいパパでいたいのかしら…でもそうね、譲ってくれたんだからいい名前にしないと。」

 

どうやら俺生まれたばかりらしい。まだ目が開いてないため顔は見えないがおっとりした声ときりっとした声は聞こえてくる。

こちらの世界での両親だろう。

 

「思いついたわ、この子の名前はよ。赤羽根白、赤白両方入ってていい名前だと思わない?」

 

「…そうだな、真由。」

 

「あら、あなたが素直に感想を言うなんて珍しい。」

 

本人が聞いているとはつゆ知らず甘い雰囲気を作り出す二人。甘い雰囲気になると医者達も気を使っているのかカチャカチャという音もほとんんど聞こえてこない。

 

やっぱり体は赤ん坊でありどんどん頭が回らなくなってくる。

 

(白…この名前にどんな意味があるんだろうな)

 

コレを最後に俺の意識は落ちた。

 

 

 

下腹部に強烈な違和感を感じ目が覚める。(目は開いていないが)

 

一泊遅れて響いている鳴き声が自分の声だと気づき泣きやもうとするが体が言うことをきいてくれず、むしろ鳴き声は大きくなっていく

 

「んみゅ…んあ…しろ、どうしたの。」

 

母親も起きてしまった。

 

「ああ、おむつの交換ね。」

 

体に電流が走った。この下腹部のいやな感触は…う○こだ。

 

「はいはい、おむちゅかえておねんねしましょうねー。」

 

母親が手早くおむつの交換をしてくれたおかげであの感触はもう残っていないがあれが一日なんどもあると考えると地獄だ。

…はやく自分でトイレ行けるようにしよう。おれは心のそこからそう思った。

 

「いい子いい子。ふふっ。」

 

母親が頭をなでるとどうあがこうと泣きやまなかったくせにすぐ泣きやんだ。コレが母親のなせる技か…あっ眠気が…

 

 

 

 

俺は生まれて四日目にして人生初の危機に直面していた。

 

赤ん坊の主食…食べてはいないといっていいのか微妙だが…主食は何だろうか。

 

そう、母乳である。もう一度言う母乳である。

 

今まではほ乳瓶のような物で与えられていたのだが今日はちがった。目の前には肌色の丘、母性、女性の象徴ともいえるあれがあるのだ。

 

そうおっぱ…もとい胸である。先ほどおなかが減って朝の食事の時間となったのだがそのとき職員がこんなことをいったのだ。

 

「直接あげて見ませんか」と

 

実際早めに直接あげることは吸う力がなんとかでいいらしいが俺からしてみれば軽い地獄である。

 

お気づきかもしれないが俺はもう目がみえるようになったのだ。本来なら喜ぶべきことかもしれないがこの場合においてはマイナス要素でしかない。

 

考えてみてくれ(精神年齢的には)高校生が母親の乳を吸うとかもう罰胃ゲームでしかない。しかも近くで女性の職員に見られている…どう考えても無理です。

 

しかしこのままでもいけない。さきほどからおれの体は母乳を求めているのだ。

 

「ずっと固まってのまないわねぇ…えいっ」

 

むにゅん

 

顔全体にとても柔らかい物が…!

 

こころはその柔らかいものから離れようとするがここで体の方がかってしまった。

 

口を開けそのふくらみの突起部分を口に含む

 

 

そこからはほとんど覚えていないがそのとき俺は俺としてのプライドを失った。

 

 

 




次回は一気に時間が飛びます。


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二話

ちなみに主人公は魔法か高校の劣等生の物語を知らないという設定です。


この世に転生して5度目となる誕生日を俺は迎えていた。

 

親戚一同から誕生日おめでとうと書いてある手紙やらプレゼントを貰い精神年齢はもう成人に近いのに…と心の中で微妙な反応をしていた。

 

貰ったのだから一度ぐらいは目を通そうと思い、自室の机の上に広げると貰った手紙を広げると、なぜか貰った数より一つ多い。

 

あれっと思いつつすべて表にすると“神さま”とかかれた封筒が混ざっていた。

 

バッとそのの封筒を手に取り封を切る

 

《どもども神です。

いやぁ生後半年ぐらいに送ろうと思ってたんだけどいろいろ仕事が舞い込みすぎて完全に忘れてたwめんごw》

 

コレはひどい。てか謝る気さらさらないよね!

 

《まあそんな小さなことは置いておいて…どうだった授乳はw二十歳近くにもなってままのおっぱいしゃぶってどうだったw》

 

くしゃっ

 

耐えるんだおれ…ここでくしゃくしゃにしてもいいことないぞ…でもあいつはいつか殺す

 

《ここからはまじめな話》

 

やっとかよ

 

《俺も授乳プレイされたかった》

 

「どうでもいいよそんなもん!さっさと本題はいれよ!」

 

おっと、つい声に出してしまった。

 

《しかたないなぁシロは…》

 

もうなにもいわん

 

《その世界は技術体系として魔法が発達した世界。ちなみに魔法には古くからそんざいしてた古式魔法と、新しく研究されている現代魔法のふたつがある。ちなみに君の家はそこそこ長く続く古式魔法の家だよ。》

 

前半はもう父親の書庫の本で知っていたが、後半の家が古式魔法だと言うことははじめて知った。

 

《自分の家のことも知らないとかおまえ今までの五年何してたんだよw》

 

「うるせえ!」

 

《はいはいそんなに怒るとはげるよwさて、君の特典についてだが、中にカードが入っているはずだ》

 

封筒をひっくり返すとそれぞれの絵の描かれたカードがでてきた。

 

エクストラカードを含んで全種類

 

あの神さらっとなにしてくれてんの

 

「はあ?!」

 

《そのカードの理論おもしろいよね。試しにやってみたらエクストラクラスの魔術式も作れちゃった(てへっ)》

 

てへっとか気持ち悪いわ。

てかあの神何やってんの?仕事が舞い込んで忙しかったんじゃねえのかよ

 

《まあまあカードの枚数なんて細かいことはどうでもよくて、カードについて何だけどでてこいと思えばでてくるし、消えろと思えば消えます。うん、我ながらいいでき。

コレは君のBS魔法にも関わってくるんだけど、君の異能は“置換”。

そもそもクラスカード本質は「自身の肉体を媒介とし、その本質を座に居る英霊と置換する」ことだからクラスカードを使用するのにかかせないわけ。

ツーことで肉体てきにBS魔法師にするしかなかった。この世界の魔法は使いにくくなるけどクラスカードを使えるようにするためにこの神様が手を加えたその体ならだいじょうぶっしょ。》

 

どうしよう…神がすごいまじめなこと言ってる。最後の部分だけ目をつぶればすごいいい神様じゃん。

 

《しかもこの神様特性のクラスカードを使えばなんと、通常の英霊召喚に用いるような聖遺物が必要ないんです!今ならお値段たったの100億円!

お買い求めの方はこちらの電話番号にお電話ください!

×××ー××××ー××××》

 

やべえ、こいつ手紙でネットショッピングはじめやがったよ

 

おかげで内容はすごいこといってんのに全くすごいと思えない、不思議だ。

 

《「屑カード」についてですがお手元の封筒を逆さにお振りください》

 

指示されたとおり封筒を逆さに振るともうなにも入ってなかったはずなのにくずカードが出てきた。

 

《ちなみにこれも置換の応用、瞬間移動の上位版てきな解釈でもおk。fateと同じように「無名」として限定展開は可能も使い捨てで、剣や斧、盾など様々な形状に変化させられるほか、複数枚を同時使用して威力・防御力を高めることも可能。いろんなものに変化させれる故これが一番大変だった。》

 

もう疲れてきて読む気失せてきたんだが。

 

《コレで最後、召還とかは任意で短くできるよ。

この世界の魔法は1秒以下で放たれるからこうでもしないと実践で使えないし。衣服の変化についても同様、この世界の魔法とBS魔法を考えても無理な部分があったから解除の時とか変更されてるけど気にしないで。》

 

《ちなみにコレを読み終わると自然発火すっから気をつけてね~。

By神さま

 

PS やっぱり肉体と英霊の相性的に使えない英霊がいるよ。あといろんなストッパー機能があるけど紙の量的に無理だったわW》

 

「はっ?」

 

そこ結構重要なところじゃん。もう一枚追加して書くとかそういう発想はないわけ?

 

あと確かに手紙が端から燃えはじめていた。

 

「あっつ!」

 

炎の熱さで手を離してしまうが手紙は他の物に引火することなく空中で燃え尽きた。

 

とりあえずカードは念じて消しておく

 

コンコン

 

不意にドアをノックされた

 

「俺だ。」

 

声からして父親のようだ

 

ガチャ

 

「今から重要な話がある。ついてきなさい。」

 

そう言うと口を閉じすたすたと歩き出してしまう。俺は若干走って親父を追いかけた。




前回、次回は魔法か要素出すといておきながら全く出せていませんでした。すいません。

転生回→説明回ときたので次回、次回は必ず魔法科要素が出てきます。

ホントごめんなさい。

三歳の誕生日から五歳の誕生日に変更しました。ホントがばがばですいません


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三話

あれ?もしかしてまた魔法科要素薄い?

ホント済みませんなんども。


「重要な話がある、ついてきなさい。」

 

父親にそう言われ子供の足では大人に追いつくことができないので若干駆け足で父親の後を追う。

 

この家は今自分が生活している母屋とそれよりも大きい離れがある。

言いつけで(物理的にも)離れに入ったことがなかったのだが父親は離れと母屋を結ぶ廊下をすたすたと進んでいく。

 

親父は離れの扉を開け中のリビングともいえる部屋へ入っていく

 

その部屋は母屋のリビングもひろかった

 

「座れ。」

 

親父は部屋の中央にあるソファに座り、机を挟んで反対にあるソファをさす。言われたとおりに座ると親父は机の上に今は珍しくなった(といって家にはいっぱいあるが)紙の本を置いた。

 

本は相当な厚さをしており、ほんの下の方はかなり黄ばんでいてかなり昔の物から最近のものまであることがみてとれる

 

「コレは赤羽根家が代々魔法を研究してきた物がまとめてある。頭のいいおまえならわかると思うが俺たちは古式魔法を研究している。」

 

ちょうど手紙に書いてあったことをいわれた

 

「…驚かないんだな。」

 

「…だいたい予想できてたし。そう言う本が多かったから。」

 

「なるほど。今日からおまえに魔法を私が直接教えることにする。それについて何かあるか。」

 

「どんなことを専門に?」

 

「精霊魔法だ。時々吉田家と一緒に研究したりする。おまえも知ってるあの吉田家だ。」

 

なるほど。神のやつ、なかなかいいところに転生させてくれたようだ。

 

「以上だ。他に何も無いのであればあっちに戻る。」

 

父親はかえりぎわに精霊魔法は暴走しやすい。と軽く精霊魔法について教えてくれた。そのため魔法関連の物がある離れには行かせられなかったとのこと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

転生して7歳になり、俺は天才と呼ばれるようになった。

 

まぁ、コレでもそこそこレベルの高い高校に入っていたわけだし、そのレベルがこの年代にいたらまぁ目立つ。

 

小学校一年生の子供が大学入試レベルの問題を解いていたら気持ち悪いよね。

母親は「まぁ。」といって気持ち悪がらずに見てくれている。なんとのうてんきでのほほんとした母親なのだろうか。未だになぜあの無愛想の父親とこの人が結婚するようなことになったのかわからない。

 

父親から指導を受ける傍ら、クラスカードについての研究もしている。

 

クラスカードにも得意不得意があり、自分はクラス的にはランサー、アーチャー、キャスターに向いているらしく、比較的楽に召還できる。

 

できると言ってもそもそもプリズマ☆イリヤの設定でも相当な魔力を必要としてるため、まだこちらの世界手で言う魔力(想子のこと)や干渉力的な問題で☆5英霊のクラスカードは使えてもすぐこちらでいう想子切れで強制的にクラスカードが解除されぶっ倒れてしまう。

そのため実践で使うとしても☆4か☆3英霊になるだろう。

 

ちなみフォーリナーのクラスも適正があるらしい。おそるおそる葛飾北斎でやってみたらできてしまった。アビゲイルは度胸が無くてできません。無理です。

 

考察だがこの世界から見て俺のいた世界は別の世界だからだろう。ガバガバかよ

 

反対にライダーには不向きのようで☆4のマリーアントワネットでもぶっ倒れた。

 

クラス的な問題だけでなく種族についても結構影響してくるようで、神だったり神の血が混ざったりしてるとめっきりダメになる。

 

ここからメタくなってくるが、原作に出てくる英霊(エミヤやアルトリア等)は魔力の消費を相当押さえて召還できる。(だとしても結構持ってかれるが)

そして前世やってたFGOで持ってい無かった英霊は消費がでかいのだ(メタ)

 

あと手紙に書いてあったストッパー機能だが狂化のスキルが大幅に弱体化していた。原作つながりでバーサーカーのヘラクレスをやってみたところ、狂化のスキルがスキルカードでの弱体化も関係してるのかもしれないがB+からC-まで弱体化していた。

 

英霊の中ではとくにエミヤとの相性がよく、鶴翼三連とかは無理だが投影は普通の武器ならばできた。

 

現代の魔法についてだが、父曰く

 

魔法力は頭一つ飛び抜けているが技術は魔力でごり押しな部分が多いと言われた。

 

そりゃ毎日夢幻召還してぶっ倒れてますから干渉力と魔力量は伸びますわ。

 

 

 

 

 

この特典、能力はすごいが一つ問題点がある、素の本人が弱すぎる点である。何もしてない状況でおそわれたら即お陀仏だ。

 

ので、気づいた頃からひたすらいい続けて、小学校中学年の頃から父の知り合いの九重寺(きゅうちょうじ)というお寺の九重 八雲(ここのえ やくも)という僧に体術を教えて貰っている。

父曰く、「忍術」と呼ばれる古式魔法の伝承者で古式魔法関連で知り合ったそう。

体術と、父とは違う観点から魔力制御を教わっているのだが、ここ最近司波とかいう同年代のヤツにぼろくそに負けた。解せぬ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

桜の花びらが舞う4月、俺は制服に身を包み、国立魔法大学付属第一高校の校門の前に立っていた。

 

そして緑を基調とした制服の胸の部分には八枚花弁のエンブレムが入っていた。

 

 




ほら…次回は原作はいるから(震え声)


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四話

一高の募集の男女比について原作で書かれていないのでこの作品では(勝手に)男女比が6;4としています。

…佐島さんすいません。


俺は国立魔法大学付属第一高校の校門に立っている。

 

(少し早く着きすぎたかもしれない。)

 

腕時計を見ると、針は入学式の開会時間より50分ほど早い時間ををさしていた

 

(とりあえずどこか座れるところでも探そう)

 

家と学校が近いとはいえないので最近ここらのマンションの一室を購入して、今朝も荷物の整理をしていたので少しねむいのだ。

 

最初はアパートでもいいと言っていたのだが、両親が安全面についてすごく心配するので俺が折れてマンションに住んでいる。

 

聞いてくれよ、27階建ての25階なんだぜ(震え声)

 

ふわぁとひとつ大きなあくびをして、カフェなどがある方向へ歩いていくとベンチに座って電子書籍を読んでいる知り合いを見つけた。

 

「よぉ達也、久しぶりだな。」

 

名前を呼ぶと青年は電子書籍から目を離し、こちらを「おまえか」というような目で見てきた。

 

「…久しぶりだな白。」

 

「おうおう久しぶり。ところでいつも一緒にいる深雪はどうした?」

 

「新入生総代だ。講堂でリハーサルをしている頃だろう。」

 

なるほどと白はうなずく。そしてやっと達也の制服の胸に八枚花弁の刺繍が無いことに気づく

 

「おいまて、おまえまさか二科生か?」

 

その顔はこの世に存在しない物を見たような顔をしている。

 

「何もどこまで驚くことは無いだろう。前にも俺は実技は苦手だと言ったと思うが…。」

 

「いや、あれはただの謙遜だと…。」

 

俺はこんなヤツに試合で負けたのか…と眉間にしわを寄せて考えはじめる。もちろん試合と言っても魔術なしの魔法と体術での話だが。

 

「まぁいいや、とりあえず右座るよ。」

 

まじめな顔からすぐいつもの表情に戻り達也と同じように電子書籍を読み始める。

 

それからいくらかたち、達也にそろそろ講堂に向かおうかと言おうとしたとき、頭上から声をかけられた。

 

「新入生の方ですね。そろそろ講堂に移動したらどうですか?」

 

顔を上げると生徒会という腕章を付けた小柄な女性がこちらを覗くような体制でたっていた。

 

「ごめんなさい、私の名前は七草真由美。七草と書いてさえぐさとよむわ。この学校で生徒会長をしているわ。よろしくね。」

 

文字に起こしたら最後に☆がつきそうなノリで女性…七草先輩が話しかけてくる。

 

「俺…いえ、自分は司波達也です。」

 

すると達也が立ち上がって自己紹介をするのでそれに便乗するように俺立ち上がる。

 

「赤羽根白です。」

 

すると七草先輩は俺たち二人を二人を交互に見ると「あぁ」と納得する。

 

いやなにに納得したんだよ

 

「あなたたちのことは教師の間でも有名ですよ。達也君は筆記試験で平均点97点、魔法工学では満点。実技はあまりよくなかったようだけど、少なくともそんな点数私にはとれないわ。」

 

こいつ…言葉の節々とか雰囲気とか何となく頭良さそうだったけど97とか化物か…。

 

「ただのペーパーテストですよ。」

 

達也は表情を変えずに自分の刺繍の入っていない制服の胸を指さす。

 

「それでもすごいと思うわ。」

 

七草先輩の言葉にはよく見かける二科生への差別は感じられない。

 

達也に向けられていた視線がこちらに向く

 

「そして赤羽根君、実技では総代の深雪さんをしのいで一位。しかも干渉力やサイオン(魔力の別称)量は歴代でも最高、その代わり筆記は中の上といった感じだったわね。筆記がもう少しよければ新入生総代に手が届いたのにね。」

 

「はぁ」

 

どうしてだろうか、達也の後に聞かされるとどうしても劣等感を感じる。俺の方が学校的には優秀なはずだが…

 

とりあえず軽く達也を睨んでおいた。

 

「なぜそんな目で俺を見る。」

 

「ふふふっ仲がいいのね。それじゃあまた入学式で会いましょう。」

 

一瞬「えっ入学式で?」と思ったが、そういえばこの人生徒会長だったなと納得する。

 

「それじゃあ行こうか達也。」

 

「そうだな。」

 

俺たちは講堂へ向かった

 

 

 

「これは…すごいきれいに分かれてるな。」

 

講堂の席はもう多くの席が埋まっているが決まっていないのに前半分は一科生、後半分は二科生ときれいに分かれていた。

 

「俺は後に座るがおまえは前か?」

 

達也が聞いてくる

 

「いや、後に座るよ。てか聞かなくてもわかるだろ、俺がああいうの嫌いだって言うこと。」

 

俺は前を指して言う。

 

「はぁ…おまえはそう言うヤツだったな。」

 

いやそのため息はどういう意味だ

 

俺は達也と並んで後半分の席に座った。

 

 

 

割と開会式までの時間が長くうつらうつらしているとまた声をかけられた。

 

「あの…まとまって座れるのここしかないんですけどお隣いいですか?」

 

「…どうぞ。」

 

はなしかけてきた眼鏡をかけた女子生徒と赤い髪の女子生徒が横にすわる

 

「あたしの名前は千葉エリカ。よろしくね。」

 

「え、えっと私は柴田美月っていいます。」

 

「赤羽根白だ。」

 

…二人が話しかけてきたのでとりあえず返しておく。

 

「司波達也だ。」

 

達也も雰囲気に合わせて返す。

 

それから名前で一人だけ「あ」から始まる名前だと千葉にいじられたが数分で式が始まったのでさすがに静かになった。

 

 

新入生総代のあいさつで深雪がいろいろと際どいフレーズを使ってくれたおかげで俺の精神にそこそこストレスを与えるようなことがあったがそこは割愛する。

 

 

式も終わり、IDカードの交換もすませると一科はABC、二科はDEFクラスと決まっているので当然3人とクラスはちがうわけだが、ここでも3人がEクラスだったため千葉にいじられることになった。

 

…今日千葉にいじられすぎじゃね、おれ。

 

俺はホームルームに出ると3人と別れAクラスの教室に向かった。

 

俺の席は二番廊下側の二番目だった。先頭回避…ありがとう相沢君…ホームルームきてないけど。

 

ちなみに列は女子男子女子男子…となっている。女子の方が人数が多いからだ。

 

「北山雫…よろしく。」

 

急に隣の席の女子からしゃべりかけられた

 

「あぁ、俺の名前は赤羽根白。こちらこそよろしく。」

 

…今日自己紹介してばっかりな気がする

 

「こっちが私の友達のほのか。」

 

「あっえっと光井ほのかです。よろしくお願いします。」

 

北山のそばにいた茶髪の女子が急に紹介されててんぱりながらも自己紹介をする

 

お疲れ様です

 

「さっきも言ったが赤羽根白だ。よろしく。」

 

それから少し話をしていると話題が総代の深雪の話に切り替わった。どうやら入学式の挨拶で一目惚れしたらしい。いいぞもっとやれ

 

「ホームルームに来るかな?」

 

光井の期待は残念ながらかなわないだろう。深雪には達也がいるので、達也と合流してそのまま帰るだろう。

 

…あの兄妹、きっかけさえあれば普通に一線超えるんじゃ無いだろうか。

 

「深雪ならこないぞ…たぶん。達也と一緒に帰るだろうから。」

 

この一言はだめだった。光井は身をのりだして早口で話してくる。

 

「えっ…待ってください、赤羽根さんは司波さんと知り合いなんですか?!それに達也さんって誰ですか!もっもしかして司波さんの彼氏ですか!」

 

第一印象とは打って変わって顔を近づけて攻めてくる。やめろ顔が近い、パーソナルスペース進入してくんな

 

「…はぁ、落ち着け光井。顔が近い。」

 

すると顔をリンゴのように赤く染め、あわてて離れる。落ち着け俺の嗜虐心…!

 

「達也は深雪の兄だ。俺が深雪と知り合いなのも達也と同じところで体術を習ってるからだ。」

 

ここで光井を今のネタでからかおうとも考えたが、あって数分の女子にやることではないと押さえ込む

 

「よかったぁ。」

 

まぁあの兄弟の距離の近さはそこら辺のカップルよりも近いと思うが…近いと思うが!(重要なことだから2kry

 

その後少し話して帰ることにした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




何か微妙な終わり方ですいません。

こんかいは魔法科要素を出すことができましたが(やっと)反対にfate要素皆無でした。すいません。

次回fate要素がでる確率は低いです。ホント進みが遅くてすいません


…ほんとすまない(ジークfry


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五話

進みが遅い…


入学式の次の日、第一高校の一年生は丸一日授業が無く、自由に学校を見学していいと言うことになっている。

 

ちなみに教師が引率してくれるのもあるらしく、生きたいところがない俺は教師について行く予定だ

 

「今日の見学、白はどう回る予定なの?」

 

自席で教師が来るまで惰眠をむさぼろうと寝る体制に入ること数分、登校してきた北山に話しかけられた。

 

「北山か…見たいところもないし適当に教師について回る予定だ。」

 

伏せてた顔を北山の方へ向けると心なしか不機嫌そうな顔をしていた。表情はそこまで変わってないがこう…雰囲気的に

 

「雫」

 

「は?」

 

若干眠かったのもあり口から何とも間抜けな声がでた

 

「雫って呼んで」

 

「…なるほど。わかったよ雫。」

 

3秒ほど雫が何を言っているのか理解できなかったが、呼び方のことだと理解する

 

この後雫を追いかけるような形で教室に走ってはいってきたほのかと同じようなやりとりがあったのだが割愛する

 

 

 

時は流れ昼休み、食堂で一科生と二科生がぶつかり問題を起こしていた

 

ちなみに俺はというと雫とほのかをつれて問題が起きてすぐ離れてちょうど問題の中心地が見えるような席座ってそれぞれの昼食を食べている

 

問題といっても深雪が達也と食べようと昨日のメンツの席へ行き、深雪と一緒に食べたい一科生が達也達二科生に突っかかっているというしょうもないことなのだが

 

いやその人数だったらたとえ達也達がどいたとしても深雪と座れる人数は半分も満たない、しかも一科生達の言い分が「二科生は一科生に席を譲るべき」という…おかげで食べてる途中に笑って飲み物が気管に入ってしまった

 

…あっ達也が席を立った。どうやら食べ終わったようだ

 

あんなアホな奴らがクラスメートとか仲良くしたくないだが。てか深雪の顔見ろよ、明らかにいやがってるじゃん。そして言ったこと思い出してみろ…いや、あいつら自分の言ってることは正しいっていう考えのもといってるんだった。

 

視線を問題の方向からテーブルの二人に向けると、二人とも一科生の方を向いてあきれたような表情をしていた。そりゃそんな表情になるよな。コレが普通の反応だと思う

 

午後の見学で十年に一度の逸材といわれる七草先輩の実技が見られると言うことで俺たちは実技等にきていた。

 

そしてまた一科生が先頭の見やすい席に座っていた達也達にどけと突っかかっているのである。いやまたかよ。学習能力ないのか疑うまである

 

三年生のテストが始まったおかげで言葉に出すことは無かったが一科生は達也達のことをずっと睨んでいた…実技が始まっても

 

いやおまえら七草先輩の方見ろよ。七草先輩の実技をよく見たくて達也達に突っかかってたんだろ。おまえら根本から間違ってるよホント

 

 

本日3度目の対立、そろそろ切れてもいいと思うんだよね。

 

今までの騒動はどちらも二科生が反論はしても反抗はせず、無視するなり躱すなりしてくれていたおかげで大事にはなっていなかった。もしあそこで達也達が一科生にぶつかっていたらもっと大事になっていただろう。

 

しかし今回はついに二科生側が真っ向から反抗してしまった

 

しかもそれが一番おとなしいと感じた柴田だというのだから驚きだ

 

「なぜふたりの仲を引き裂こうとするんですか!」

 

柴田が二科生の集団から数歩一科生の方へすすんだ位置で一科生に向かって叫ぶように言う

 

「それは深雪さんには僕たちのほうがふさわしいからだ!」

 

それはもう聞き飽きた

 

「入学したてで一科生と二科生の間にどれだけ実力差があるのですか!」

 

「知りたければ教えてやる!」

 

一科生の男子が特化型のCADを抜き二科生の方へ向けると周りの一科生もCADをぬき術式を構築する

 

そもそも理由無く人に対してCADをぬき、魔法を使うのは犯罪だ

 

ぷつり

 

俺の頭の中で何かがちぎれるような音がした

 

 

 

一科生の魔法が発動しようとしたとき魔力の暴走のようにサイオンの暴風と台風のような暴風が吹き荒れた

また術者のサイオン量と事象干渉力が強力すぎるためサイオンが意志とは関係なく事象に干渉し術式解体と同じように魔法を無効化される

 

「少しおいたが過ぎるんじゃないかな。」

 

その現象を起している少年は顔には笑顔が張り付いていても目は視線だけで人を殺せそうなほど鋭い

 

その方に手が置かれる

 

「白、そろそろいいだろう。風紀委員長と生徒会長もきている。これ以上は必要ない。」

 

「そうだな。」

 

先ほどまでの暴風が嘘のように消え、白の表情もいつもの顔になる

 

「生徒会長の七草真由美です。コレはいったいどういうことですか。」

 

「風紀委員長の渡辺だ。説明を要求する。」

 

上級生、しかも生徒会長と風紀委員長がきたので場の空気が重くなる

 

しかし達也が一歩前に出て顔色一つ変えずに説明する。

 

「ただの勘違いがあっただけですよ。」

 

「ほう?」

 

渡辺が疑いの目を向けるが達也の表情は変わらない

 

「そこの森崎君達一科生の方達にCADの扱い方を教えて貰っていたんですよ。発動しようとしてたのも攻撃性はあってもかすり傷で済むようなのがほとんどでしたし。

しかし彼らは食堂などでも一悶着ありましたから近くで見てた彼にとっては一科生が二科生に対して魔法を当てようとしているようにみえたのでしょう。そこで彼は領域干渉を行ったという流れです。強すぎて事象の方にも干渉していましたが。」

 

さらっと嘘をつく達也

 

「君は魔法式が読めるのか?」

 

「実技は苦手ですが分析は得意です。」

 

渡辺はふぅんと言うと白の方を向く

 

「それはともかく、先ほど彼が言っていたことは事実かね?」

 

白は納得仕切れないといった感じではあるが首を縦に振り肯定する

 

「いいじゃないまり。本当に教えあってただけなのね。」

 

生徒会長がこういっては風紀委員長としてはもう何も言えない

 

「とりあえず君たちの名前は?」

 

「1-Eの司波達也です。」

 

「1-Aの赤羽根白です。」

 

「覚えておこう。」

 

二人は元来た方へと戻っていった

 

「俺はおまえのことは認めないからな。」

 

Aクラスの森崎が白と達也にまた反抗的、攻撃的な態度をするが、すぐきびすを返しAクラスの一部をつれて校門を早足に出て行く

 

「認められようとしたわけではないのだがな。。」

 

「全くだ、あそこで少しでも反省してくれればよかったのだが…あの感じではそれはないな。逆に納得いかないといった感じだ。納得いかないのはこっちだよ。」

 

二人揃ってはぁとため息をつく

 

「帰るか…」

 

「…そうだな。あっおれの友人が二人いるんだがそいつらもいいか?さっきの奴らのようなヤツではない。」

 

「別にいいぞ。」

 

その後はしろと達也が半分出して近くのカフェで二科生+白、雫、ほのかで自己紹介やら今日のことについて話した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




…どうしても魔法科要素とFATE要素を同時に出せない…



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六話

ケータイが水没してFGOとチェンクロとパズドラとデレマスと東京喰種と魔法科のデータが吹き飛びました。

全部初期勢だったんだけどなぁ

モチベがしんだ


どうも、昨日いろいろありすぎて三日目にしてまじめに登校拒否しようかと考えかけ、コレはやばいと感じた白です。

 

朝起きて着替えるときに一高の制服もって5分ぐらいそのまんまだった。コレが三日目とか今から何が起こるんですかねぇ…

 

今は一高の前の道で偶然にも昨日のメンツと合流して談笑しながら歩いているところです。

何かこいつらの周りって問題しか起きていないともうんですよ…まだあって三日目だけど。

 

あっほら今も何か寒気が…「達也くーん、白くーんおはよー。深雪さんもおはようございます。」

 

巻き込まれたよ…

 

俺はそもそもそんなまじめな生徒ではない。まじめなところでさぼることもあるし、めんどくさいことを他人に投げることもある。1日目と2日目はがんばっただけだ。何なら今ここで来た道を戻るまである。それをしないだけまじめにやってると思う。

 

要するに今こんなめんどくさいところから一瞬でも速く離脱したい。

 

「深雪、少し鞄を持ってくれるか?」

 

「ええ、いいわよ。」

 

左手をついてかがんだことで靴紐を結ぶとでも思ったのか簡単に鞄を受け取ってくれる。

 

俺はその状態から鞄を持っていた右手も地面に付け右足を下げる。その姿はさながらどこぞの槍兵のよう

 

俺は八雲師匠から学んだ技術を使い全力でその場から離脱した。

 

後では皆「えっ?」と固まる。

 

それをいいことに俺はそのままのスピードで校門をくぐり、教室までは歩いていった。さすがにここで風紀委員に捕まりたくない。

 

 

その頃達也達の方では3人に声をかけた真由美が白に逃げられて落ち込んでいた。

 

「あのタイミングで逃げるなんてすげえな…」

 

「そ、そうね。」

 

レオとエリカは白の行動に驚き過ぎてこれぐらいしか言葉が出てこない

 

真由美は達也に絡んでおり、深雪は真由美に絡まれている達也をみて冷気をだしており、白の鞄は凍り付いていた。自業自得である。

 

柴田は白が走っていった方向と達也を交互に見ておろおろしていた。

 

この場を一言で表すなら「カオス」だろう。

 

 

 

昼休み、今日こそ静かに昼食が食べれると鞄の中から弁当をとりだし大きなため息をつく

 

もう学食はあきらめた、おれは昨日のことから学んだのだ。

 

ピーンポーンパーンポーン

 

『1年Aクラス赤羽根白君、1年Aクラス赤羽根白君、至急生徒会室にきてください。繰り返します…」

 

明らかに七草の声だった。放送の声からは隠しきれない怒りがにじみ出ていた。俺は放送の流れたスピーカーを親の敵のように睨む。

 

周りから「おまえ何したんだ」と言わんばかりの視線が飛んでくる。その中でツカツカと足音を立てて近づいてくる人がいた

 

「白さん、行きますよ。」

 

司波深雪だ。深雪からは若干冷気が漏れてきて鳥肌がたつ。

 

行きたくないでござる!

 

俺は机をつかみ、体全体で拒否を表現する

 

「い・き・ま・す・よ」ニッコリ

 

「…はい。」

 

(逝きたくない…)

 

ダメだ。深雪の後に般若が見えた…これは勝てない。

 

おれは警察に連行される犯罪者のようにうつむきながら深雪の後をついて行った。

 

一瞬ドナドナとか聞こえたけど気のせいだと思いたい

 

 

 

 

 

「何か言うことはある?」

 

「ないです。強いて言うなら校内放送はやめてほしかった。深雪がいたのに校内放送する必要あったんですか?」

 

以上生徒会室での七草先輩との会話である。相手の額に薄く青筋が浮かんでる。本来ならここであおってやるところなのだがここは生徒会室、敵が多すぎる。ちなみに達也もきている。

 

「ま、まあそれはともかく、精進料理、魚料理、肉料理がありますがどれにしますか?」

 

七草がなぜか生徒会室においてある自動配膳機をさして言う。

 

「俺は弁当なんで大丈夫です。」

 

おれは弁当を持ち上げていう。

 

「私も大丈夫だ。」

 

昨日も会った風紀委員長の渡辺も弁当らしい。

 

そこから司波兄妹によるピンク色の空間が生成されたためその後の事も含め割愛する。結果だけ言えばまた放課後生徒会室にこなければ行けなくなった。なに?達也のはなし?…ごめん、聞いてなかった。

 

…まだ荷物の整理が終わってないんでかえっていいですか?…あっやっぱだめ?

 

放課後、授業を終え即座に鞄を持ち、教室、学校から逃げようとしたら袖を捕まれました。深雪(般若付き)に。ドキッとした。それこそ心臓が止まりそうなぐらい。

こう…もっと別のシュチュエーションだったら別の意味でドキッとしたのに…

 

生徒会室前で達也と合流して生徒会室にはいる。

 

「ようこそ司波さん、赤羽根さん。生徒会室へようこそ。」

 

生徒会室の扉を開けると昼休みにはいなかった「はんぞーくん」とやらがいた。どうやらこのような場所でも二科生を見下す森崎タイプらしい。

 

…おかげで深雪が内心めっちゃおこって俺の袖を凍らせて冷たいんでやめてもらえます?

 

「服部副会長、ここには兄もいるのですが。」

 

やめて、このままいくと腕が壊死しちゃう。

 

 

結果腕は壊死することなくはんぞーくんと達也で模擬戦が行われる事になった。はい、はんぞーくん終了のお知らせ

 

あと昨日の件で森崎が風紀委員の教師推薦枠から外れ、その枠におれがはいることになっていた。

もちろん断ろうとしたのだが最終的に俺が折れた。まあ普段からCAD持ち歩けるらしいし、クラスカードを使ったとしてもいいわけできるからと無理矢理納得させた。

 

はんぞーくんと達也の模擬戦が始まるが次の瞬間にははんぞーくんは膝をついていた。

 

俺もやられたことがある、結構つらい物だ。サイオンの波で相手を酔わせる、魔法の才能が有ればあるほど効果は大きい。

 

周りでは今のことについて解説されている。

 

「目が曇っていたのは俺の方だった。済まない。」

 

はんぞーくんが達也と深雪に対して頭を下げる。俺も達也の知り合いとして、達也がまっとうに評価されて少しすっきりした。

 

 

「お兄様と体術でまともにやり合えるのはそこにいる白さんぐらいです。」

 

達也に向いていた視線がこっちに向く。

 

変なところでこっちにもってくるのやめてくれませんかね。

 

「そんなことありませんよ。勝率も低いですし。」

 

「いやだとしてもすごいぞ。私でも姿を見失った。」

 

実際達也とやって確率は4割程度だ。クラスカード使えばワンチャンあるかもしれないが。

 

わかる?これクラスカード使って肉体が引っ張られてこれだよ?

 

てか神のやろうガバガバなんだよ!

 

その後は風紀委員室にいって軽く説明されたり、汚かった風紀委員室をきれいにして家に帰った。

 

どうやら風紀委員長には料理力はあっても掃除力は低いらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 




親に相談したら「受験生だしちょうどいいじゃん。都立の第一希望受かったら買ってやるよ。」といわれました。

偏差値67とか後2,3ぐらいたりないんだけど今からやればいけるかな?(無理)


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七話

聞いてくれよ。塾から月例テストの結果が帰ってきたんだけどよ、理科の偏差値が70超えたんだぜ(震え声)。

ん?主要三教科?67(国)60(数)50(英)だが…

ほら、日本人だしやっぱ英語が低いのは仕方ないって言うか外国に行かなければいいって言うか…

とりあえず数学の図形だけでなく英語も消えるべき。教科ごと。

塾の偏差値だし、本来の偏差値より3から7,8ぐらい低くなってるらしいし…

第一希望を決めた理由はアニメイトがちかくにあるから。異論は認めん(威圧)


生徒会室に行って(連行されて)からはじめての風紀委員の集まりがあった。

 

今日から一週間、部活勧誘期間で、デモンストレーションのためにCADを使用してもいいため問題が起きるらしい(深雪談)

 

そんでいま風紀委員室にいます。

 

一日二日で早速汚くなり始めているが俺は外回りなので掃除する気はない。

 

 

「今年もバカ騒ぎの一週間がやってきた。去年は騒ぎを収めようと逆に騒ぎを大きくしてくれたヤツもいたが、今年はそう言うことが無いよう心がけてほしい。」

 

全員集まったのか渡辺先輩が委員長として話し始める。

 

「今年は卒業した先輩の枠を埋めることができた。司波、赤羽根立て。」

 

渡辺先輩に言われ席を立つ。

 

「1-Aの赤羽根白です。」

 

「1-Eの司波達也です。」

 

達也がクラスを言うと先輩方の視線がいぶかしげな物に変わる。まぁ一般的に二科生は実技の成績が低い。はんぞーくんが言っていたように魔法を力ずくで押さえる役職には向かない。実技の成績=実践ではないというのは証明されているが、あの場になかった先輩達にはわからないだろうからそのような視線もうなずける。

 

「大丈夫だ、どちらも実力はある。司波についてはあの服部を倒したほどだ。」

 

渡辺先輩の一言でいぶかしげだった視線が驚きに変わる。

 

「あの負け知らずの服部が…?!」

 

あいつそんなに有名人だったのか…まあ生徒会の副会長の座にいるんだからそれなりの実力があったのだろうけど、あの模擬戦を見た俺としては負け知らずが負け知らず(笑)にしか聞こえない。

 

「以上だ。各自巡回に行きたまえ。1年の二人は残るように…解散!」

 

皆ばらばらに巡回に行くが、二人の先輩がこちらにやってくる。会話を聞くと二人とも一科生二科生関係なく評価できるタイプらしい。

 

去り際に二人に肩をたたかれたんだがあれは何の意味が…

 

そういえば渡辺先輩いたなと渡辺先輩の方を向く。どうやら割と空気を読める人らしい。

 

「さて、巡回の時だがこのビデオレコーダーを胸ポケットにいれて巡回してくれ。ちょうど穴のところにレンズが来るようになってる。スイッチは側面にある。基本的に風紀委員の報告が証言になるからその保険だと思ってくれればいい。それでは君たちも巡回してきてくれたまえ。」

 

委員長の言葉を半分聞き流し巡回すべく部屋を出る。達也がCADをうんたらとか聞こえてきたがどうでもいい。

 

階段を上り屋上に出る。

 

ああいう密集したところだと事件があっても見つけにくいのでこうして上から見た方が全体を見ることができていいのだ。ついでにさぼれる。

 

何か問題が起きたらそこにむけてサイオン弾とかサイオン波を放てばいいやぐらいの感覚でぼーっとする。

ぼーっとして問題が発生したらそのところにサイオン弾を打つ。このサイクルを続けていると目の前をOBと思われる女性二人に拉致られる瞬間を見てしまった。てか雫とほのかだった。

 

人生ではじめて人が拉致られる瞬間をみた。後から脇に抱えてひとっ飛び。流れるようなきれいな動作だった。

 

そしてすかさずその後を渡辺先輩が追う。前例があるのだろうか、こちらの動きもどこか洗礼されてた。

 

…あっ目があった。

 

渡辺先輩が「さぼるな。おまえも追え。」と目で語りかけてくる。いつ精神干渉魔法が使えるようになったのだろうか

 

だが俺は追いかけるような無駄にエネルギーを消費するようなことはしない。

 

OBの座標を確認し「置換」を使う。

 

今回は雫とほのかとおれの周りの空気を「置換」した。

 

抱えられたときの体制のまま置換された雫とほのかを片腕ずつで支える。

 

「「「「「えっ?」」」」」

 

渡辺先輩と支えられている二人、OBと思われる女性二人の声が重なる。

 

まぁ、見てる側からすれば二人を瞬間移動させたようにみえるのだろう。瞬間移動は飛行魔法などと並んで確立していない魔法の一つなのでその気持ちはわからなく無い。

 

渡辺先輩がこの中で一番速く戻ってきたようで、目の前の二人を拘束する。そのままの状態で携帯を取り出し何か打ち込むと携帯を閉じるとどこかに二人を運んでいった。

 

一拍遅れて俺の携帯がバイブレーションする。

 

ポケットから携帯を取り出すとメールの差出人のところに渡辺の字が。

 

For;渡辺

 

To ;赤羽根

 

二人を連れて本部に来い。すぐにだ。

 

 

…これが高校生になって初のメールとかいやすぎるんですけど。

 

「バックれても大丈夫かな。」

 

「無理じゃない?あの人だったら力ずくでもつれてこさせると思うよ。」

 

おれの携帯の画面を覗いて雫が言う。

 

「…確かに。」

 

本当はすごく、すごく行きたくはないのだが無理矢理連れて行かれるとか前のように校内放送とかはもう勘弁なので嫌々、重い足を引きずりながら本部へと向かった。

 

「やっぱだめ?」

 

「だめ。」

 

だめらしい。

 

雫さん、助けてあげたんだから少しぐらい優しくしてくれもいいんじゃないですかね。

 

 

「失礼します。風紀委員の赤羽根です。」

 

「ああ、入ってくれ。」

 

本部に着くとそこには渡辺先輩だけでなく、七草先輩と名前のわからない、制服を着ていなければ生徒だとは気づかないぐらいでかい巌のような人がいた。

 

「さて、先ほど君たちを拉致った二人だがバイアスロン部のOBでな。奴らにはそれ相応の罰を与えたが、君たち二人には危ないことをさせてしまった。この場で謝罪させて貰う。すまない。」

 

渡辺先輩が二人に対して頭を下げる。

 

「そして、本来ならけが人も出ていないしここに呼ぶ必要はないのだが君が使った魔法に少し問題があった。あの魔法は何だ?君の口から聞きたい。」

 

楽をしたいとがんばった結果、更にめんどくさくなった。心の中で渡辺、ついでに七草にも中指を立てる。あのときわざわざ校内放送使いやがって。

 

「目の前で見た先輩ならわかるでしょう?ただの瞬間移動ですよ。根本はちがいますけど。」

 

俺を覗いて全員が驚く。

 

「にわかには信じがたいな…もう一度やってくれないか。」

 

「じゃあ、先輩の胸ポケットのレコーダーかしてください。

 

「別にいいぞ。ほれ。」

 

渡辺先輩の投げてきたレコーダーをキャッチし、自分の胸からもレコーダーを取り出す。

 

(いやいや精密機械投げるとかバカなの?…そう言えば風紀委員室のCADも乱雑に扱ってましたね。もうあれだわ、女子力がないとかじゃなくて女死力だわこれ。…もっと慎ましくなって…もう手遅れか。)

 

「先輩方から見て右の渡辺先輩が投げてきた方は1番で左の俺の方は7番ですよね。」

 

3人に見えるようにみせ、1番のレコーダーを渡辺先輩の前の机に置き、俺の7番のレコーダーは巌のような先輩の手前の机に置く。

 

「それじゃ行きます。」

 

それぞれの位置を確認すると両手の手のひらを上に向け、手のひらの上の空気とそれぞれのレコーダーを「置換」する。

 

先輩方の目の前にあったレコーダーは次の瞬間には俺の手のひらの上にくる。

 

「「「「?!」」」」

 

さすがに二回目となる渡辺先輩の反応は薄かったが、実際にはじめて見る雫達を含め四人は目を丸くする。

 

「まぁ、さっきも言ったとおり瞬間移動といってもレコーダーと俺の手のひらの空気を置換しただけなんで瞬間移動というよりは置換魔法ですね。それと同じ大きさの何かが必要となる訳ですし。」

 

「だとしても想子の乱れとか魔法を発動する兆候とかが感じられなかったのだけれども。」

 

それは神がクラスカードが他人に使われないようにするための措置として重要な「置換」の課程とその他の部分を分割してできた「置換」の能力なのだが、これ説明できないし、説明したとしても信じてくれないだろ。

 

「おれ、BS魔法師なんで。」

 

BSは「Born Specialized」の略で魔法として技術化される以前の異能だ。つまり「超能力者」による先天的な超能力のことだ。「先天性スキル」という言い方もある。

 

「まて、BS魔法師は先天性スキル以外の魔法に適性が無い者の事だろう?だとしたら一科生のおまえはちがうんじゃないか?」

 

「俺は現代魔法は得意ではありませんよ?俺の家古式魔法の方ですし、現代魔法はサイオン量に物を言わせた力業なんで。ただ試験が俺に適していただけですよ。」

 

「なるほど、司波とは反対だということか。」

 

いやそれだと才能がないのに試験の採点基準に適していたから一科生になれたみたいじゃん。

 

ここでいままで口をつぐんでいた先輩(巌のような人)が口を開く。

 

「赤羽根。」

 

「なんですか?」

 

「その置換魔法は限界はあるのか?」

 

「さぁ、あんまり使ったこと無いんで限界とかは知らないんですけど…(英霊と置換できるぐらいだから)相当大きな物でも大丈夫ですし、今回の事件で人でも大丈夫だとわかりましたね。あと見て無くても位置がだいたいわかれば使えますよ。まぁその周りの空間ごと置換しちゃえばいい話ですし。」

 

まぁ、場所がわかんなくてもある程度置換できるんですけどね…英霊のいる座なんてどこにあるのかわかんないし。

 

「なるほど。」

 

「司波もやってくれたし…今年の1年はやばいのが多いな。」

 

「達也がなんかやらかしたんすか?」

 

なに?ついに妹とやらかした?

 

「いや、やらかしたわけではない。司波がBランク以上の魔法を使ったヤツをとらえたときだな、剣術部十四人をあしらったんだ。…処理が大変だった。」

 

なんだつまらん。

 

「あぁ、もう退室していいぞ。」

 

そう言う渡辺先輩の顔には疲れの色が濃く見られた。

 

「「「失礼しました」」」

 

俺は雫とほのかと一緒に本部を出て屋上に戻った。

 

後でしったがあの巌のような人は十士族の十文字家の次期当主らしく、「十文字克人」という名前らしい

 

 

~その後の生徒会室~

 

「しまった!]

 

「どうしたの?そんなに声をだして。」

 

「…あいつにさぼりの件で注意するの忘れた…」

 

「…ドンマイ、まり。」

 

「いや、ヤツはちゃんと仕事をしているぞ。」

 

「「えっ?」」

 

「屋上から魔法を使用した争いを見つけてサイオン弾を打っていた。見事な腕前でな、サイオン弾を的確に展開された魔法式と使用者に当てていた。資料を運んでいるときにみたのだがつい立ち止まってしまった」

 

「「…」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




姉の付き添いで東京から東北大学に行ってきました。

学食のレベルが高かったです。

最後に、

お気に入り100人超えました。ありがとうございます!

これからもっといい文章が書けるようにがんばります!

…え?社会?偏差値46でしたよ?とりあえず地理は全滅だった。やっぱ社会も歴史と公民だけで


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八話

もうそろそろ前書きで言うことも無くなってきました。

うちの父親が最低各教科参考書問題集それぞれ一冊ずつ終わらせるようにといってきたんですよ。

そして母親はこれをやれと英語の長文読解の問題集を二冊買ってきた。

塾の問題集もやらないといけないし、期末テストの対策もしなければ。もっと言えばまだ夏休みの宿題が終わりきっていない。

…ここで考えてみよう。
参考書+問題集(五教科)+長文読解 2×5+2=12

ちょうど手元にある数学の問題集(自費購入)のページ数は173。四捨五入して170としても単純計算で

170×12=1940

夏休みは残り一ヶ月。

で更にまだ少しずつ残ってる塾の問題集とかがあると…現実逃避してもいいですか?


達也は何か恨まれることをしたのだろうか?…そう言えば昨日剣術部相手に無双してたとかいってましたね。それだわ。

 

初日のように屋上の柵にもたれかかりながらやばくなりそうなところにサイオン弾をぶち込んでいるのだが、二日目から表立った過剰な行動は達也のおかげかなりを潜めたのだが、茂みといったところに隠れながらの達也をねらった悪質な攻撃が増えている。

 

 

まあ隠れてといっても俺は屋上にいるわけだし、この英霊おろしまくった結果よくなった視力によってまるわかりなのだ。

 

一つ気になることがあるのだが、攻撃していた生徒が二科生だったのだ。剣術部は魔法を主軸としているから部員も一科生が多いはず、だから襲うのは一科生の方だと思うのだが…まぁ、俺に関係ないからどうでもいいのだが。

 

あとクラスカードって使用者に一切後遺症とか影響なかったんじゃないの?…やっぱここもがばがばじゃねぇか。そろそろあきらめの域に入ってきたぞ。

 

…まあこのおかげで達也とやり合えてるわけですし文句は無いんですけどね。

ほらやっぱりここまでがばがばだと乗っ取られるとかそう言う可能性も無いと言い切れなくなってきて怖いんですよ。

 

 

 

部活勧誘期間も終盤となり、俺はその対処の仕方から「屋上のスナイパー」と呼ばれるようになっていた。

 

なにそれ学校モノのサバゲーでありそうな名前。もうすこしひねれよ。

 

 

 

やっと部活勧誘期間が終わり、俺は平和な放課後を取り返す事ができた。

 

今おれは生徒会室で昼食を食べている。風紀委員に入った覚えはあれど生徒会に入った覚えはないんですが。

 

(どういう課程があってそうなったのかはわからないが)達也が生徒会室で昼食を取るようになり、男子ひとりは肩身が狭いと深雪に言ったらしく、知り合いでクラスメイトの俺が選ばれたらしい。

 

全くうれしくない。

 

揃ってるメンツは七草先輩、渡辺先輩、中条先輩(俺と同じように連れてこられた)、深雪(+達也)と顔はいいのだがちょっと中身とかがいろいろダメなんで喜べない。

 

言葉を換えよう。七草先輩(校内放送)に渡辺先輩(女死力)、深雪(重度のブラコン)…こう書くとすごいな今すぐ教室に帰りたくなってくる。

 

中条先輩だけが俺のオアシスだ。

 

それと俺が連れてこられてきて少し驚いた事なのだが、全員が弁当だったのだ。

 

七草先輩は十氏族の一員なので料理のうでは少し懸念されていたようだが、見た感じ悪くはない。

 

しかしおれの弁当はちがう、渡辺先輩が作ってきた弁当のレベルが割と高かく、深雪が弁当に切り替えるらしいので何かしらで対抗してやろうとエミヤを降ろしまくった事で(なぜか)身についた家庭力を駆使した弁当にした。

 

弁当のふたを開けたときの皆の驚きは記憶に新しい。渡辺先輩がおかずを一つかっさらっていったがレベルの差に絶望したのでよしとする。

 

エミヤさんが女死力に負けるはずないだろJK。

 

やっと復活した渡辺先輩が大きな爆弾を落としてきた。

 

「達也君。」

 

「何でしょうか、委員長。」

 

渡辺先輩の顔には野次馬丸出しのほほえみが。

 

あっなんかいやな予感。

 

「昨日、二年の壬生を、カフェで言葉責めにしたというのは本当か?」

 

何か右から冷気が…弁当が冷えるんでやめてくれませんかね

 

達也の方には流れていないのか気にしていないのか二人の会話は続く。

 

「…先輩も年頃の淑女なんですから『言葉責めなんて』などという、はしたない言葉は使わない方がいいと思いますが。」

 

「ははは、ありがとう。あたしのことを淑女扱いしてくれるのは達也君くらいのモノだよ。」

 

こっち見て言わないでくれます?機械、しかもレンズがついてるモノを簡単に投げるようなヤツは女子校生じゃねぇよ。出直してこい。

 

「そうなんですか?自分の恋人をレディとして扱わないなんて、先輩の彼氏はあまり紳士的な方では無いようですね。」

 

「そんなことはない!シュウは…」

 

えッこの人彼氏持ち?

 

おれは驚きのあまり持っていた箸を机に落とす。

 

「そっち側…この女死力が…そっち側?」

 

周りが何か言っているようだが聞こえない。

 

前世含めて30超えてる俺にも彼女いないのにこの女死力には相手がいると。

 

「顔か…」

 

おれはその瞬間世界の理不尽さを感じた。

 

弁当と爽○美茶が凍った事ではっと現実に戻る。

 

さっきまで揚げたてのような状態で湯気さえ出ていた唐揚げが見るも無惨に凍っている。

 

「事象干渉力がよっぽど高いのね。」

 

コレを事象干渉力が高いのね(笑)ですませられるか!

 

深雪は運が悪かった。これが以前の手抜き弁当だったらここまでなることは無かっただろうが、わざわざ早起きまでしてエミヤの能力を使って作った弁当だった。しかも白は弁当を半分も食べていなかった。

 

白は切れた。

 

生徒会室の気温が5℃ほどまで一瞬で下がり、白の近くにおいてあった植物は一瞬で氷像となる。

 

「深雪、達也に対しての執着は俺に取ってどうでもいいんだけどよ…人の弁当凍らせてんじゃねぇよ。そんなに達也が好きならてめぇらの左半身入れ替えてやろうか?大丈夫、痛みを感じるまもなく二人一緒に死ねるぞ。」

 

白の目は据わっており。目の前の席の中条はひいっと縮こまり、白にそれができるだけの能力があることを知っている七草と渡辺は冷や汗を流す。事の始まりの深雪は達也につかまり、その達也はCADをむける。

 

「冗談だろうな。これ以上やるのならば私もおまえを摘発しなければならない。」

 

「…もちろん冗談ですよ。」

 

白はいつもどうりの表情に戻っていすに座る。

 

魔法式を感じられないためコレも干渉力だというのだから恐ろしい。

 

白は食べかけの弁当を包むと席を立つ。

 

「どうしたの?」

 

「みゆ……食べれるものがなくなったので学食で何か買って食べようかと。失礼します。」

 

声色も表情もいつもどうりだがそこからは批判的な雰囲気がにじみ出ていた。副音声がついていたら舌打ちがきこえてきそうだ。

 

白がが退室して扉のオートロックの音が聞こえると生徒会室の張り詰めた雰囲気が弛緩する。

 

「白さんが怒ったところはじめてみました。」

 

「大丈夫か深雪。」

 

「はい、大丈夫です。」

 

 

渡辺があきれたような大きなため息をつく。

 

「全く何なんだあいつは…弁当が凍らせられて怒るのもわかるが少し物騒すぎないか。」

 

今日渡辺達の辞書に「白は怒らせるとやばい」という項目が追加された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ホント最近あついですよね。

目の前で蝉が落ちてびっくりしました。あと駅の通気口に挟まっていたり。

熱中症にお気を付けください。じゃないと俺みたいに運ばれます。母校のプールで(しかも室内)で熱中症になるとは思っていなかった。


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九話

手元に原作の二巻があるので今回こそはちゃんと書きます。

あと11日から母方の実家に帰省するのでそこから20日ぐらいまで更新できなくなります。

ネットがつながってないんだよなぁ…

あとUA10,000、お気に入り200人超えました。

ありがとうございます。(今更)




新入生争奪期間が終わり一高では実技の授業が本格化してきた。あれはもう勧誘の域を超えていた。できるのならばもう体験したくない。

 

昼休み教室で弁当を食べていると、深雪が「お兄様と昼食を取るために実技棟に行くのですが、是非一緒に行きませんか。雫とほのかもいるのですけど。」と声をかけてきた。生徒会室の件で少し距離を置かれると思っていたがどうやらあまり気にしていないらしく、いつものように話しかけてきたときは少し驚いた。

 

「別に気にすることではありませんから。人間ですし怒ることはありますし、あのときは白さんが怒ったのを見るのが初めてだったので。」と言う言葉から深雪の器の大きさが感じられる。

 

もちろん了承し食べかけの弁当を包み直し、四人で実技棟へ行くとそこでは千葉と西条が実技の課題をクリアできていないらしくそのペアの達也と柴田が残っていた。

 

「お兄様、おじゃましてもよろしいでしょうか…。」

 

「邪魔するぞ。」

 

反対な態度で入っていく二人。

 

課題を終えると深雪はビニール袋の中のサンドイッチを皆に配り、おれは食べかけの弁当を広げる。昼休みの残り時間は少ないがすでに四分の一ほどになっているので大丈夫だろう。

 

「さっき『邪魔するぞ。』とか言ってたけど、あたしが最初にあったときと態度ちがくない?」

 

食べてると千葉がいたずらを考えた子供のような顔で言う。

 

「こっちが素だよ。そもそも俺はそんなまじめな生徒じゃない。」

 

「ふーん。そう言えば深雪達のクラスはどうなの?もう実技はじまってるでしょ?」

 

自分で聞いておきながら淡泊な反応が返ってくる。どうやらこの数秒で千葉の興味は一科生の授業の方へ流れてしまったらしい。

 

「たぶん美月達と変わらないと思うわ。ノロマな機械をあてがわれて、テスト以外では役に立ちそうにないつまらない練習をさせられてるところ。」

 

深雪の口から珍しく厳しい言葉が出てくる。

 

「そりゃ毎度達也に調節して貰ってるCADを使ってればそう感じるよな。」

 

「そうね。アレを使って一時間の授業を受けるぐらいだったら家で自分のを使って15分練習した方がいいわね。実際白さんは途中から気配を消して壁にもたれかかって寝ていましたし。」

 

皮肉のつもりだったのだがさらっと流され逆に痛い口撃が帰ってくる。

 

「授業中姿が見えないと思ったら…。」

 

「ふーん…」

 

雫からは普段からジト目っぽいのに更にジト目にしてで見られ、エリカからは意味ありげな視線で見られる。なに?これで新しい扉を開けと?

 

そこから教師がつくつかないの話になり最後には深雪が達也達も使っていたCADで魔法を使うことになった。

 

結果は235ms。人間の限界に迫っている。明らかに学生の域を出ている。

 

「白は勧誘期間中ずっと『術式解体』を使っていたしどうなんだ?」

 

西条が全く悪気の無い単純な疑問を投げかけてくるが正直深雪のやった後にはやりたくない。

 

「いや、うん。まぁいいんだが深雪のような数値は出せないぞ。ほんと遅いぞ。」

 

「逆にあんな数値を出せるやつがポンポンいたらこまるわよ。」

 

いや、ほんとにダメなんですけどねぇ。

 

結果は769ms。深雪と比べたら雲泥の差だ。

 

「うん、なんだ…悪かった。」

 

この数値は二科生でも出せなくは無い数値だ。西条の慰めが逆に追い打ちをかける。

 

「ほんと遅いっていったろ。」

 

「でも意外です。校門でも勧誘期間でもすごく活躍してたのにこんな欠点があるなんて。」

 

柴田の『弱点』という言い方に心が痛む。見た感じ悪意も無いのだがこういったのが一番来るモノがある。

 

「干渉力と想子量だけが取り柄なんだよ。」

 

実践だったら展開された相手の魔法式を発動直前で座標とかの情報だけを自分の構築中の魔法式の座標と置換して暴発させることもできる。この目も「目」に関する英霊のおこぼれなのだがこんな事ができる用になるとは思ってなかった。ホント。魔法式を見るのが精一杯のパチもんだが。

 

チャイムを合図にそれぞれのクラスに戻る。分かれるときの司波兄妹の雰囲気がまるで夫が出張に行く新婚みたいな感じだった。いや、おまえら3、4時間後にはあえるだろ。

 

 

 

何事もなく一週間が過ぎた。

 

今日の授業も終わり、放課後の予定を考える。

 

やっと大量にあった荷物を全部置くなりいれるなりできたため久しぶりに八雲師匠のところに行こうかななんて思っていると

 

『全校生徒の皆さん!』

 

ハウリング寸前の大音量がスピーカーから飛び出した。

 

今の放送のせいで頭がアイスの食べ過ぎの時のようにキーンとする。

 

『失礼しました。全校生徒の皆さん!僕たちは学内の差別撤廃を目指す有志同盟です。僕たちは生徒会と部活連に対して対等な立場における交渉を要求します』

 

ポケットの中の携帯が震える。

 

内容はわかるが取りあえず確認するとやはり放送室前に集まれと言った内容だった。まだ少し痛む頭をさすりながら嫌々放送室へ向かう。

 

 

放送室前にはすでに風紀委員の先輩達と十文字先輩、部活連の実行部隊が頭を揃えていた。

 

「遅いぞ。」

 

渡辺先輩がいつもとはちがったきりっとした表情で言う。

 

やってきたのにすぐコレとは…

 

「仕方ないじゃないですか。1年生の教室は三年生より遠いんですよ。下校のタイミングだったんで廊下に人いっぱいいて通りにくいですし。あれ使ってもいいんでしたら文字どうり一瞬でこれますが。」

 

「許可するわけ無いだろう。…司波、遅いぞ。」

 

「すいません。」

 

深雪と達也が揃ってやってくる。深雪、おまえいないと思ったら達也と合流してたのかよ。

 

トップの話し合いでは部活連の様子を見るという考えと風紀委員の多少強引でも速く解決するべきだという考えが対立しているようだ。

 

集まったがどうしようもないといった状況で達也が携帯でどこかに電話をし出した。

 

「どこに連絡してるんだ?」

 

「壬生先輩だ。…壬生先輩ですか?司波です。」

 

ぎょっとした視線が達也に集まる。

 

「…それで今どちらに?…はあ、放送室にいるんですか。それは…お気の毒です。…いえ、バカにしているわけではありません先輩ももう少し冷静に状況を…それで本題に入りたいのですが。」

 

そう言えばその壬生先輩と達也がうんたらとかいう噂が立っていたような…それでか。

 

「十文字会頭も交渉に応じると言っています生徒会も…同様です。ということで話し合いがしたいのですが。…はい、先輩の自由は保障します。…では。」

 

「『先輩は』とはホント日本語はわかりにくいよなぁ。」

 

「おかげで出てきてくれるわけだがな。」

 

皮肉っぽく言うがさらっと流される。

 

「すぐにでてくるそうです。」

 

「今のは壬生紗耶香か。」

 

「はい。待ち合わせのためにとプライベートナンバーを教えられていたのが役に立ちました。」

 

「手が早いな君も…」

 

君もということは前例があるのだろうか。

 

「それよりも体勢を整えた方がいいと思いますが。」

 

「体勢?」

 

「中のヤツらを拘束するための準備ですよ。言ったでしょう?壬生先輩の自由は保障すると。他の奴らについてはふれていません。白は理解していましたよ。CADだけでなく武器も持ち込んでいる可能性もありますし。」

 

話の内容を理解した渡辺先輩が「うわぁ…」といった顔で一歩後に下がった。

 

 

 

扉が開き放送室内の生徒達は即座に拘束される。壬生先輩だけはCADを取り上げられただけだが。

 

立てこもっていた人数が5人と少なかったため俺はやることが無く、おれはここにくる必要あった?と思いながらぼーっと拘束されて騒ぐ犯人達を眺めていた。

 

「壬生さん。これからあなた達と生徒会の交渉に関する打ち合わせをしたいのだけど、ついてきてもらえるかしら。」

 

「かまいません。」

 

「十文字君、先に失礼するわね。」

 

「ごめんなさいね、摩利。なんだか手柄を横取りするみたいで気が引けるのだけど。」

 

「気持ちの面ではそういうこともなきにしもあらずだが、実質的には手柄のメリットなど無いからな。気にするな。」

 

「そうだったわね。じゃあ達也さん、深雪さん、白さん。あなたたちはもう帰ってもらっていいわ。」

 

七草先輩からそう言われる。

 

…ほんと俺ここに何しにきたんだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




もう夏休みが三分の一終わったことに驚きを隠せません。

そう言えば11日と12日、秋葉原でガルパのショップが開かれるらしいですが皆さんはきますか?

自分は帰省の移動日とぴったりかぶったので行けません。ほんと運が悪い…



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