新しい場所で (びしゃもん)
しおりを挟む

高海千歌の朝

SNSで「恋愛もの読んでみたい」と言われたので挑戦してみます。
ちょこちょこ書けたらいいな。初挑戦。

ラブライブサンシャインを題材に書くのですが設定は大体TVアニメ通りです。Aqoursは6人でも町内のイベントに引っ張りだこで、地域活性化に一役買っているという、どこかで聞いたことのありそうな設定を導入しようと思っています。

キャラクターは正統派を意識して書きますので、もしも読んでいて本人の声が脳内再生されるなら、それが1番の幸福です。よしなに。


今の私は、抜け殻だ。

 

私の学校、浦の星女学院は今年の3月、閉校した。

 

高校2年の春、私と曜ちゃん、梨子ちゃんで結成したAqoursは、1年生のルビィちゃん、花丸ちゃん、善子ちゃん。3年生の果南ちゃん、ダイヤちゃん、鞠莉ちゃんを加えて9人になった。

 

それからのことはあっという間すぎて…でも全てが忘れられない、一生忘れることができない1年になったな。

 

結果として『浦の星女学院』は無くなっちゃったけど、その名前はラブライブの歴史に永遠に残る…。

 

それに、これはお母さんに聞いたけど、浦の星の校舎を公民館にする計画も町内で上がっているらしい。噂では鞠莉ちゃんが『最後の理事長権限』としてワガママを言ったとかなんとか…。ふふっ、鞠莉ちゃんらしいな。

 

 

 

…そんなわけで、今は家でゴロゴ…抜け殻のようにぼーっとしているわけだけど…。

 

「ゴォラ!!千歌!!ゴロゴロしてないで手伝いな!!」

 

もぅ!せっかくの春休みなのに!

 

「わ!ビックリした!もう!明日から学校なんだよ!?最後の休みの日を優雅に過ごしていたのにーー」

「だらしなく過ごしてただけでしょうが!!あんたね!そんな調子じゃ確実に毎日遅刻だよ!?次の学校は浦の星より遠いんだから…シャキッとしな!」

 

美渡ねぇうるさい!

一言目には『手伝いな!』二言目には『シャキッとしな!』

もうその言葉にはうんざり!

だがしかし!今日の私にはそんな美渡ねぇを黙らせる秘策があるのだ!

 

「ふっふっふっ…そこは安心してよ。美渡ねぇ。」

「何よ。」

 

ここでビシッと!

 

「私には…梨子ちゃんがいるっ!!!」

 

決まった…!

 

「…。」

「ふふん!」

 

見よ!この唖然とした美渡ねぇのマヌケな顔を!

この瞬間が一番気持ちがいい!してやったり!

 

「この…!」

「あ。」

 

でも、この流れはいつもーー

 

「バカチカ!!!」

「ひぁっ!?

う、うるさいよ美渡ねぇ…!!」

「あ!

まっず…!」

 

志満ねぇ…いや、『鬼』を喚び覚ます…。

 

「美渡〜?千歌ちゃ〜ん?」

 

来た…!!

 

「やば…志満ねぇきた…!

もう!アンタのせいだからね!」

「違うよ!美渡ねぇががなるから…!」

 

「あのね〜。あなた達の声が聞こえたと思ったらね〜…。

お客様から、『二階の部屋から騒音がする』って苦情を頂いたの…。二人とも、知らない?」

 

あぁ…これ完全に怒ってる…。

 

「さ…さぁ〜?知らないなぁ〜…。ね?千歌〜?」

 

美渡ねぇがやたらと目配せしてくる。

ぜったいムリだよ〜…!!これは確実に地獄のお掃除コースだって…!

 

「そ…そうそう!きっとしいたけが走り回ってるのを勘違いしただけだよ!もう〜ダメだなぁしいたけは!」

「そう…。しいたけちゃん、ずっと下にいたんだけど…。」

 

や…やってしまった…!!

 

(バカチカ!しいたけは言い訳に使えないっていつも言ってるでしょ!!)

(う…うるさいな!間違いだよ!勘違いだよ!

…もうムリだよー!!)

 

「ふ・た・り・と・も?」

「「はい!」」

 

あぁ…。

 

「下まで来なさい。」

「「はい…。」」

 

終わった…。

これで千歌の新学期一日目遅刻は確定。

梨子ちゃん、あとは頼んだ…。

明日、起こしにきてくれるかなぁ…。




ここまで読んでみて、いかがでしたでしょうか?

これはプロローグです。Aqoursの6人が、編入前の春休みをどうやって過ごしているか、まずは書いていきたいと思います。

キャラクターの口調でト書きが進むと説明がおざなりになる部分も出てしまうのですが、なるべく諦めないで頑張ろうと思います…(笑)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

桜内梨子の憂鬱

アレじゃないです。タイトル書いたらたまたまそうなっただけです。
思いつきでパパッと書いているので、後で齟齬が生じるのが怖いですが、まああんまり気にしないことにしましょう。気にした結果ダメになるケースがほとんどなのでね。

Aqoursのメンバーの新鮮な反応を楽しみたいので、基本メンバーは男性に免疫が無いです。

さて、梨子ちゃんはこの春休みをどう過ごしているのでしょうか…


「くしゅん!!」

 

誰か噂してるのかしら…。

 

私は桜内梨子。Aqoursの曲作り担当。

それ以外は…対して特徴のない、地味担当…かな。

こう言うと千歌ちゃんには怒られるんだけどね。

『もっと東京をアピールしていこう!』とか言われるけど絶対無理!

それにしては…私は地味すぎるんだもの。

 

東京都の秋葉原にある高校、『音ノ木坂学院』私はそこから浦の星に転校してきた。

最初は何もできない自分がもどかしくて、やる気も出なくて、どこか諦めたような気持ちでこの町に住み始めた。

でも、千歌ちゃんと出逢って、曜ちゃんと出逢って…Aqoursのみんなと一緒になって頑張っているうちに、また大好きなピアノと向き合うことができた。

だから今では、この町がとっても大好き!

 

よく、自分の部屋でピアノを弾くの。

もちろん、防音ガラスの戸を閉めて、カーテンも閉めているんだけど、やっぱり少しは音が漏れていて。

弾き終わった後にカーテンを開けると、向かいの千歌ちゃんの家の窓から千歌ちゃんや、千歌ちゃんの旅館のお客さんが拍手をくれることがあって、この町の人の温かさを知るんだ。

 

そんな町に建っていた私たちの高校、浦の星女学院は今年の三月沼津の高校と統廃合してしまった。

 

 

 

それで私たち浦の星女学院生は沼津の高校に明日から通うわけなんだけど…

 

「共学…かあ…。」

 

元々人付き合いは苦手な方なのに、ましてや男の子なんて絶対にまともに話せる気がしない…。

 

「目立たないようにすれば大丈夫かな…でも…」

 

私たちは Aqours なんだよね…

 

曲がりなりにもAqoursはラブライブ優勝グループ。それで平穏な日々なんて、到底望めない…。

 

「はぁ〜…。」

 

それにここ、わりと部活動が盛んみたいだし音楽室は望み薄…。

屋上近くの階段の踊り場とか、空いてるかな…。

 

「はぁ…。」

 

休み時間は図書室にお世話になろうかな…。

あそこなら花丸ちゃんもいるだろうし安心できるかも。

 

よし!そうとなったら早めに寝なくちゃ。

どうせ明日は千歌ちゃん寝坊するだろうから起こしてあげないと。

今からうじうじ悩んでても仕方ないし。

寝る!おやすみなさい!

 

 

そういえば、部活ってどうするんだろう…。

今までは学校で部活として活動してたけど、今回は特にラブライブ出場も考えてないみたいだし、沼津なら海岸も公園もいい広さの所があるから練習場所には困らないか。

でも、少し余裕ができたら…何か部活に入るのもいいかも…。

そうしたら…私は…。

 

あぁ…まずいまずい。早く寝なくちゃ…。

今度こそ、おやすみなさい…。




プロローグ2話目、「桜内梨子の憂鬱」いかがだったでしょうか。
1回投稿しようとしたら、文字数不足で蹴られたので少し足しました(笑)

こんな感じで、プロローグではAqoursメンバーが新しい高校や、そこでの生活についてどう思っているかを書いて行きます。
引き続きお付き合い頂ければと思います。

ちなみに、千歌は特に何も言っていませんでしたね…それはつまり…(笑)

他のメンバーもお楽しみに。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

渡辺曜の迷い

こんにちは。
今回は曜ちゃんです。
曜ちゃんと言えば皆さんは何を思い浮かべますか?
その辺も想像しながらどうぞ!


ヨーソロー!!

 

ビックリした?

 

私は渡辺曜!Aqoursの船員No.2であります!

3度のご飯よりも身体を動かすことが大好き!でも、運動した後のご飯はもっと好き!えへっ。

 

元々高飛び込みをやっていたんだけど、千歌ちゃんがスクールアイドルをやりたいって言ってたからそっちの方に飛び込んじゃった、直感型スクールアイドルです!

 

先生とか友達からは『勿体な〜〜〜い!!!』とか、『世界を目指せるのに!!』とかって散々言われたけど、そこに私の好きな人達はいないから。

 

そりゃあ、高飛び込みは大好きだし、その気持ちはずっと変わらない。

 

でもね。

 

その先に千歌ちゃんの笑顔がなかったら、きっと私、頑張れないと思うんだ。

 

だから私は、千歌ちゃんが「スクールアイドルをやりたい」って言った時に真っ先に一緒にやりたい!って思ったの!

 

えへへ…ちょっと動機不純…かな?

 

でも、Aqoursに入ってから、大切なお友達がたくさんできた!本当に、スクールアイドルを始めてよかったな…。

 

 

 

と、自己紹介はこのくらいにして。

 

私は今、と〜〜〜っても!悩んでいるのです!!

 

「うーん…。どっちで初日登校するか…。」

 

それは今年の春から編入する、沼津の高校について!

 

編入前の説明会では、『制服購入の必要はない』って言われたけど、新しい制服も可愛いんだよね〜♡つい買っちゃった!

 

浦の星の中でも制服は買う人と買わない人がいて、確かルビィちゃんとかは買ってたかな。アレは多分私と同じ目的だね!私には分かるよ〜!!

 

で、さっきから、このことについて善子ちゃんにどっちがいいかメッセージ送ってるんだけど…。

 

 

 

 

知らん

 

どっちでもいいでしょ

 

いや良くないって!、、

これは重大なことだよ!

 

いやいや別にどうでもいいわよ

 

そんなことより儀式の邪魔しないでくれる

 

何の儀式してるの?

 

普通のキャラでいくか、堕天使を通すか

 

サタン様に今、お伺いを立ててるの

 

いや、普通でいいと思うけど

 

普通ってどっちよ

 

いつもの善子ちゃん

 

曜の場合、それがどっちの事なのか分からないのよ

 

大体堕天使

 

なにその中途半端な感じ!

 

却下!

 

却下よ!

 

えー

 

 

 

 

なんか怒られちゃった。

でも善子ちゃんは善子ちゃんで全然いいと思うけどな〜…。かわいいんだし。

 

まあそれよりも今はこの制服をどうするか…。

 

せっかくの新しい高校…新しい制服…。

 

二年間、私と一緒に過ごしてくれた大切な浦の星の制服…。

 

ん〜!迷うな〜!

…って、迷ってたらもう遅い時間!

とりあえず、明日プールに行って、それから考えよーっと!

 




『渡辺曜の迷い』いかがだったでしょうか。

まさかのゲストが登場しましたね。このゲストキャラクターは今後メインにするに当たってどうしようか私を困らせる要因でもあります。だって難しい言葉使うじゃないですか(笑)

さて、次回からプロローグ後半戦、頑張るぞ。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

津島善子の野望

何ヶ月かぶりに更新します。
理由はグラブルコラボと、今自分がメインで書いているストーリーです。

さて、今回は善子ちゃんです。
前回の曜ちゃんのストーリーを読み返してから読んだ方が楽しめます。じもあいを感じてください。どうぞ!


「さすがにサタンを喚び出すのは骨が折れるわね…。」

 

誰?あなた。

…私?本気で言ってるの?

はぁ…仕方ないわね。

私は堕天使ヨハネ。元々は天界に住むそれはそれは綺麗な天使だったの。

だけど、その可愛さに嫉妬した神々の怒りに当てられ、堕ちてきたのがこの地上。

オマケに『善子』なんて不名誉な名前まで付けられて…昔から『善い子の善子ちゃん』なんて言われたり、『ぜんこ』とか意味の分からないあだ名まで付けられて…

 

あー!!

 

なしなし!今のなし!

ふんっ!えーっい!ーメッセージは削除されましたー

これでよし!

 

クックックッ…。堕天使の力を持ってすれば本文を削除することなど容易…ってあれ!?

棒線しか引かれてないじゃない!消えろ!きーえーろー!!

…くっ…!もういいわ。今更減るものもないし…。

そんなことよりも、今は儀式に集中しなくちゃいけないしね。

 

 

「さて…始めるか…。」ブブブ

 

「なに!?あ、曜!?」

 

もう!なんなの!?こんな大事な時に!

 

「制服??知らんがな!」

 

しかも写真付きだし!

 

そんなことよりも私には大事なことがあるのよ!

 

「誰が『大体堕天使』じゃ!」

 

でも今のはちょっと面白かった。

 

………

 

制服、意外とかわいいわね…。

買っておいてよかった…。

 

…ハッ!

 

むー…興を削がれたわ…。どうしようかしら。

 

本当は分かってるのよ。こんなことをして、たとえ『普通のキャラ』で通そうとしたって、

私の溢れ出る魔力は止められないし、それに…

 

それに、あそこには中学の同級生も沢山いるんだから…。

まあでも、今更気負う必要もないんだけど。そこら辺は千歌じゃないけど、あんまり考えてない。

それどころか逆に、これはリトルデーモンを増やすチャンスなのでは!?

私がAqoursで活動した結果、リトルデーモンの数は爆発的に増えているはず…!内浦を席巻した今、次の舞台は沼津にしようと思っていたしちょうど良かったのかもしれないわね!

 

……

 

そりゃあ…まあ確かに、中学では色々やらかしたし取り返しのつかないところもあるかもだけど…

しばらく会ってないし!そもそもまともに喋った人なんて指折り数える程しかいないし!

 

私は次の場所へ進んだとしてもその場所を地獄に変えていくだけ…。Aqoursのやることは変わらないのよ。そう…初めから…。

 

ーー私はあの時、千歌の言葉に救われた。

Aqoursの動画を観て、『あなたたちに救われた』って、『私たちも輝きたい』って、言ってくれた人たちがたくさんいるの。

 

その人達のために、そして何より…。

自分たちのために、私たちは歌うの。

 

そう…

 

全世界リトルデーモン化計画のために、私は歌うのよ!!!

「待っていなさい!沼津!!」

わたしがあなたを、堕としてあげちゃうんだから!!




『津島善子の野望』いかがでしたか?
善子ちゃんは前科もあるので、今後の活躍が楽しみですね。クラスの子と仲良くできるのでしょうか。
さて、次回はどのメンバーかな…


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
一言
0文字 ~500文字
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。