色々な能力と能力のぶつかり合い、短編集的な感じ (カリントウ)
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炎使いvs風使い

炎使い

特徴

炎を出せる

欠点

物体じゃ無いので破壊力はあまり無い



風使い

特徴

風を出せる

欠点

特になし



カンッ!!!

 

戦闘開始のベルが鳴る。

 

 

 

「早速...始めようか!!《点火》!!」

 

1人の男、炎使いの両腕を前に振り、その瞬間両腕がオレンジ色の光が発生する。

 

それと同時に放たれたまるで蛇のようにうねる炎がもう一人の男に近づく。

 

ゴォォォォ...!!

 

炎の波はもう一人の男、風使いに直撃する寸前に左右に分かれ明後日の方向へ飛んで行く。

 

「残念だったね...能力の相性が悪いみたいだ」

 

風使いは両手を腰に当て、余裕そうに呟く。

 

面倒くさそうな表情をしたまま左手を炎使いに向ける。

 

しかし、炎使いは自分が狙われているのをわかったまま笑い始めた。

 

「あははは!本番はここからだゼェ?」

 

そう炎使いが叫ぶと風使いの足元が赤くなり始めた。

 

「っ!?不味い!」

 

風使いは一瞬で自分が何をされたのかどんな状況なのかを悟り、自分の周りにものすごい上昇気流を作り出し、その気流に乗るようにジャンプして上空へ逃げる。

 

ドカァァァ!!!

 

先程まで風使いが立っていた場所から高さ15mはありそうな火柱が立つ。

 

風使いは地面に着地する直前に上昇気流を起こして衝撃を軽減する。

 

スタッ、

 

風使いがまだ攻撃体制に入ろうとした時に風使いの足元がまた赤くなる。

 

「ふぅ〜ん」

 

そんなつまらなそうな声を出しながら軽く背後にジャンプして避ける。

 

しかし、すぐ後ろには白い大きな壁があり、これ以上下がれそうにない。

 

勿論避けた所からは火柱が上がっている。

 

その様子をボーッと見ながら風使いは右手を横に真っ直ぐ伸ばし、手も広げる。

 

「...何だ?」

 

風使いは伸ばした右手をまるで暑い時団扇で自分を扇ぐかのように、目の前に上がっている火柱を扇ぐ。

 

すると、真っ直ぐと伸びていた火柱の一部が曲がり始め、ものすごい勢いになり、炎使いを襲い始めるが...

 

「ふふっ、」

 

笑ったのだ。

 

まるで勝利を確信したかのような笑み、

 

その笑みをした途端、炎使いがこちらに左手をかざして来て...

 

「あの火柱を出しっぱなしにしたのはこの状態をする為の囮の炎だったんだぜぇ!!!」

 

風使いの後ろの壁が真っ赤に染まる。

 

勿論背中には目が無いので...

 

 

 

しかし炎は、風使いを綺麗に避けてしまう。

 

「なっ!?」

 

炎使いが驚いた瞬間に風使いは距離は離れているが、思いっきり炎使いに向かって手刀を振り下ろす。

 

炎使いはなにかを察し回避行動をとるが間に合わずに左肩に思いっきり切り込みが入る。

 

「グッ!!」

 

「一気に畳み掛けますよ!!」

 

風使いがそう叫ぶと何回も同じ場所から手刀を繰り返す。

 

縦、右斜め、左斜め、十字、横、と手刀を1秒置きに向きを変えて炎使いに放つ。

 

「ぐっ!ぐぁっ!!」

 

左肩に傷を受けてから連続して攻撃を受ける。

 

その攻撃の量は白色の床に赤色のカーペットを敷いてしまう程の量だった。

 

炎使いはこのままでは不味いと思い一気に勝負をかけるべく思いっきり風使いに向かってジャンプする。

 

勿論風使いと炎使いの距離は15m程あるのだが...炎使いの靴底が赤くなり始め、

 

 

ドォォォォーーーーン!!!

 

 

爆発する。

 

勿論自分の能力で作った爆発なので自分にダメージがないように調節がされてある。

 

爆発の威力は炎使いの体を風使いの2mまでと言う至近距離にまで一瞬で飛ばしたのだ。

 

だがここでも風使いは余裕の表情を崩さない。

 

「さっき、君が壁から出した火を覚えているかな?アレ、何処に飛んで行ったかわかる?」

 

そう人差し指を立てながら炎使いに問いかける様に話しかける。

 

すると次の瞬間、

 

 

ボワァァァ!!!

 

 

炎の波が炎使いの両側から襲って来たのだ。

 

「なっ、なにぃ!?」

 

「馬鹿め!貴様は自分が出した攻撃を、覚えていなかった!!それが敗因だ!!」

 

そう風使いは物凄い形相で炎使いを睨む。

 

しかし、

 

 

炎使いが息を吐くと、いきなり炎使いを襲っていた火が一瞬にして消えたのだ。

 

「馬鹿はどっちだ!!自分が出した炎を少し目を離しただけで操れなくなるとでも思ったかぁぁ!!」

 

炎使いは右手に力を思いっきり込め、右手から物凄い火力の炎が発生する。

 

炎使いの力強く握られた拳は風使いの顔面へ一直線に向かう。

 

しかし、それでも風使いは余裕の表情を貫き通す。

 

 

グゥンッ!!!

 

 

「なっ!?」

 

炎使いが風使いに向け放った拳の速度がいきなり減速、いや、止まった・・・・!!

 

炎使いの拳は、まるで透明な何かに阻まれるように、透明な手に止められたかのように、あっさりと止まった。

 

「ふふふっ、今、この僕が何をしているのか気になるんだろ?だがなぁ...今から死に行くお前に教えるものかぁぁ!!!」

 

そう叫んだ瞬間に風使いは指を鳴らす、すると炎使いの右手に纏われていた炎が徐々に小さくなり、消える。

 

自分が意図しない形で自分が意図のままに操れる炎が消えたので驚きを隠せない炎使い、

 

その隙を狙って風使いは物凄い爆風を自分から発生させる。

 

「ぐぁっ!!」

 

炎使いは5mほど後ろに吹っ飛び、即座に受け身を取り左手を風使いに向ける。

 

「ふぅん、まだやりますか...」

 

そう呟くように風使いが言うと、今度は風使いが左手を強く握り始める。

 

すると、風使いの目の前に風が、空気が集まり始める。

 

「何をするかは知らんがさせるかぁ!!」

 

炎使いの左手からまるで爆発するような威力の炎が発生し、風使いに向かって行くが風が一点に集まっているところにまるでブラックホールがあるかのように吸い込まれてしまう。

 

一点に集まっている空気が大きくなり、肉眼でも見えてしまう程の大きさになる。

 

「行けぇ!!!」

 

風使いが叫ぶとその大きな空気の塊は人が走った時ぐらいの速さで炎使いに迫って行く。

 

「なっ、何なんだよぉ!!それは!!!」

 

「はっ!教えるものかぁ!!!」

 

 

バフゥゥゥゥ!!!

 

 

「くっ、何か、何か策はないか?」

 

炎使いは考える。

 

今の炎でできること、

 

燃やす、爆発させる、飛ばす、纏う、

 

___奴に勝つにはこの4つの出来ることに5つ目の出来ることを増やさなきゃいけない...

 

そう考えていると、後ろから物凄い風の塊が迫ってくるのに気づく。

 

「くっ、これは...空気を高速で圧縮することによって擬似的なブラックホールのような物を作り出しているのか?ん?圧縮...それだ!!」

 

左手から炎を出し、それを球体状に圧縮して行く。

 

____これだ、これを大量に一気に出せば風で相殺することも難しいはず!!

 

圧縮された炎を一瞬で大量に作り出し、風使いに向かって飛ばす。

 

「はっ!これくらいまた風で吹き飛ばして...いや!無理だ!!」

 

風使いは気流を操作し高速移動して炎使いが出した炎の弾幕を避ける。

 

すると先程まで風使いがいたところに着いた炎使いの弾幕はそこで爆発を起こした。

 

「あっ、危なかった...」

 

風使いが行った緊急回避が成功し、少しほっと息をついた...その隙をつかれた。

 

「残念だったなぁ、二段構えだ」

 

炎使いが右手を燃やして風使いに殴りかかる。

 

完璧に隙をついた。

 

ギリギリ急所を外されてしまった。

 

しかし、ダメージは確実に与えた。

 

炎使いはまた靴を爆発させ、風使いを飛び越えて反対側に着地する。

 

「ぐっ、よくもこの僕にダメージを与えてくれたなぁ!!」

 

風使いの正面に肉眼で見えるほどの分厚い空気のバリアが出来る。

 

それを見た炎使いはその場に座り込んでしまう。

 

「はっ!この僕の完璧な防御に腰を抜かしたようだなぁ!!」

 

炎使いは黙る。

 

そして、風使いが手刀を作り出し下に振り下ろす...

瞬間、風使いの背中が一気に抉れた。

 

その抉れ方はあと少しで腹に大穴が開きそうなぐらい深いものだった。

 

「なっ、何を...」

 

そう風使いが呟くと、炎使いはめんどくさそうに立ち上がり、左手の人差し指を風使いに向ける。

 

「さっき、お前を爆発で飛び越えた時点で、俺の勝ちは決まっていた、増してはお前が油断してくれたおかげでもっと確証性が上がったがな」

 

風使いは黙って炎使いの話を聞く。

 

「お前を攻撃したのは、お前が出したあの圧縮された空気だ」

 

その言葉を発した瞬間風使いは驚く。

 

「自分が出した攻撃を、覚えていなかった...それがお前の敗因だ」

 

そう呟くように炎使いが言うと、風使いは力無く倒れた。

 



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金使いvsビーム使い

金使い

特徴

お金を出せる、高速で発射したり発射するお金の種類を変えたり出来る。

欠点

威力にあまり期待ができない、15秒経つとそこに何もなかったかのように消え去る。


ビーム使い

特徴

サングラスからビームが出る、サングラスを何個も重ねがけすると威力が上がる

欠点

フルパワーで撃つとサングラスにヒビが入る



【今回のフィールドは、反射フィールド、デス】

 

【投げた物や光が同じ速さで跳ね返りマス】

 

【ですが、人は跳ね返りまセン】

 

長文を機械音声が読み上げ、読み終わったと同時に試合開始のベルが鳴る。

 

ゴォォォォン!!!!

 

そのベルが鳴り終わると、サングラスをかけた男が笑みを浮かべる。

 

「ふふふっ、お金を生み出す?笑わせてくれるじゃない...そんな能力でどう戦おうと言うのさ?」

 

サングラスをかけているので良く見えないが、サングラスの男がは不敵な笑みを浮かべながらサングラスに左手を伸ばす。

 

左手がサングラスに触れる...その瞬間サングラスが金色に光り一筋の黄金がもう一人の男に向かって飛んで行く。

 

ここで、今まで目を閉じていたもう一人の男、金使いが目を開けて喋り始める。

 

「ふっ、なかなかコケにしてくれんじゃん?だけどよぉ〜このフィールドの特徴のところ聞いていたのかぁ!?」

 

金使いの男は首を傾けることで黄金の筋を回避する。

 

しかも金使いが避けた筋は壁にあたり跳ね返り、サングラスの男に向かって戻り始める。

 

___っ!

 

サングラスの男が驚いたように体を下げさせるが、下げたタイミングが遅く、間に合わない。

 

黄金の筋がサングラスの男の顔に当たる。

 

「はぁー、呆気なかったな」

 

そう金使いが呟くが...

 

まだ金使いの前に男が立っていた。

 

「なっ、確実に当たったはず!?」

 

そう金使いは驚くがよく見てみるとサングラスにヒビが入っている。

 

「ふぅ、危なかったぜ...」

 

サングラスの男はサングラスのヒビ割れた部分を触りながら呟く。

 

___これはあくまで予想だが...さっき耐えたのは本気でサングラスからビームを撃ってビームを相殺したからだろう、それに最大火力で撃つとサングラス自体が持たないんだ!

 

そんな仮説を考えながら左手を銃の形にして相手とは別方向の壁を向ける。

 

金使いは精神を研ぎ澄ませ、一気に爆発させる。

 

「発射!!!」

 

チャリン!!!

 

今度は金使いの指先から一筋の金、いや金かねが拳銃に負けるも劣らない程のスピードで発射される。

 

「どんどん行くぞ!!」

 

「っ!?」

 

また、サングラスの男とは無関係の所に金を発射される。

 

もう一回、またもう一回と連射し気がつくとこのフィールドに7個の金の筋ができていた。

 

「金を高速で飛ばしているわけだな!!なら!」

 

ビュン!

 

ビュン!ビュン!ビュン!

 

「こっちもその黄金の乱舞に混ぜて貰おうかな?」

 

サングラスの男も至る所にビームを撒き散らす。

 

その後、両腕を腰に当て威嚇するように仁王立ちをする。

 

その様子を見て金使いは怯むどころかサングラスの男を心配し始めた。

 

「おいおいおい!大丈夫か?そんな余裕こいて...それで負けたら赤っ恥だぜ?」

 

「ふん、負ける事などないから考えてないな」

 

そう喋っていると黄金の数が一気に減り始める。

 

「もう15秒も経ったか...」

 

そう困惑するように呟く声と、

 

「成る程奴にはそんな弱点が...」

 

相手の弱点を覚えておこうとする声が聞こえる。

 

「はぁ!!」

 

相手の弱点を聞いて少し驚いている隙を狙ってお金を発射する。

 

しかし今度は紙だ。

 

まるで手裏剣のように飛んで行ったお札は簡単にサングラスの男に避けられ壁に刺さった・・・・・・。

 

「「なっ!」」

 

二人とも驚く、が、驚きから戻るのはサングラスの男の方が早かった。

 

「今だ!!」

 

左手でサングラスを抑え今まで撃ってきたビームとは違うビームが発射される。

 

ピキッ!

 

サングラスにヒビが増える音が響く。

 

そのサングラスからは今までは半透明の金色だったが、今度のビームは完璧なる黄金色、全く透けていないのである。

 

その事と、ヒビの入った音でフルパワーで撃ってきたことを察する。

 

金使いは左手を目の前のビームに向けてかざす、すると...

 

キィィン!!

 

ビームが斜め上に軌道が逸れたのだ!

 

その反射したビームは5回ほどの反射でサングラスの男に戻る軌道になる。

 

___少し...不味いな

 

サングラスの男が思い、左足を踏み込む。

 

シャァァ!!

 

いきなり踏み込んだ左足が滑ったのだ。

 

「な、なにぃ!?いきなり摩擦を奪われたかのように滑りやがったぁぁ!!!」

 

実はサングラスの男は左足を踏み込むとき金使いが発生させたコインを踏んでいたのだ。

 

勿論その場でサングラスの男はバランスを崩し倒れる、そこに黄金色のビームが飛んでくるが、

 

___ここは致し方無い!!

 

サングラスの男は左手で顔を庇ったのだ。

 

勿論庇ったので左手に黄金色のビームは当たり...

 

ドカァァァン!!

 

爆発したが、サングラスの男は左手が部位欠損をしただけでまだ生きている。

 

「まだ生きている!?」

 

左手を銃の形にしてサングラスの男に向ける。

 

が、いきなり相手が大声をあげ、一瞬だけ怯んでしまう。

 

「クソォォ!!!最高火力だぁぁ!!!」

 

そう叫ぶとサングラスの男は立ち上がり、残った右手をポケットに突っ込む。

 

その後すぐにポケットの中から大量のサングラスを取り出す。

 

計20個あるサングラスを全て纏め、目にかける。

 

側から見るとものすごく間抜けな姿だが、その状態でビームを撃つと物凄い威力になる。

 

「くっ、クソ!!」

 

銃の形にした左手から高速に回転するコインを撃ち出す。

 

「最高火力ぅぅぅぅ!!!」

 

そう相手が叫ぶと同時に世界が黄昏色に染まる。

 

それと同時に物凄い衝撃が世界を襲う。

 

「グッ...」

 

しかしその衝撃はすぐに収まりそれと同時にビームも消え失せる。

 

ふと気になりサングラスの男を見ると、失明し眉間に500円玉が刺さっている。

 

「どうやら今度こそ...倒せたらしい」

 

そう呟きながらこの部屋を去った

 



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気功法使いvs無限の手

何故だか知らないがサブタイトルをつけ忘れていた。

不思議だ


【今回のフィールドは海沿いのビル群(夜)デス】

 

【隣接した超高層の建物の屋上を伝いながら戦闘をしつつ相手を突き落としたりすることができるマス】

 

【ちなみに、ビルの屋上から地面に足をつけた時点で失格として死にますし、落下死も用意しておりマス】

 

バァァァ...

 

大型船が放つ汽笛の音を合図に戦闘が始まる。

 

「ふぅ〜」

 

気功法使いが開始早々口を丸くし、肺の中にある空気を吐き出し始める。

 

はぁぁぁぁ〜......

 

吐き出す。

 

ぁぁぁぁ...

 

吐き出し終わり、肺の中が空っぽになる。

 

____意識しろ、身体中にある気功穴に意識を向け、そこから酸素を取り込んだ...

 

気功穴に意識をし始める。

 

すると呼吸をしなくても酸素を取り込めるようになる。

 

____気功法とは外部から気功穴を通して直接筋肉や細胞に酸素を送り込む技術、それが出来れば六感を司る部位に酸素を直接送り込んで普段はできないほどの力を出すことが出来る!!

 

気功法使いは耳に意識を向け始め、普段は聞き取れないほどの音を聞く。

 

「相手は...空を飛んできているのか?風を何かが切る音が聞こえる...」

 

ヒュォォォォ...

 

手使いは試合開始直後に自らが生み出した手を乗って空高くに自分を上げ、気功法使いの位置を確認し飛んできていた。

 

「ふむむ...ビルとビルの間が密集しているところが2つあるが、その2つの密集地の間は離れている...それなら大量の手で追いかけまわせばいつかは倒せるはずだ...流石に気功法で空を飛ぶことはできまい」

 

そう呟き身体中から大量の手が出てくる。

 

その手はギチギチと音を立てながら高速で伸びて気功法使いに近づく。

 

「はぁぁ!!」

 

いきなり気功法使いが真上に飛び上がり空飛ぶ手との間合いを詰める。

 

その速度はとても生身の人間が出来るような動きではなかった。

 

手使いは少し焦って手に攻撃を命令するが、

 

パァーン!!

 

ものすごい勢いで振られた腕に当たって破裂してしまった。

 

「まっ、まだ!」

 

手使いは何本も出した手に足、腕、脇腹、首などの当たると致命傷、又は行動困難になる部位を攻撃させるが、蹴りやパンチ、回し蹴りなどで全て破裂させられてしまった。

 

「ちっ、一旦着地するか...」

 

自分の乗っている手がそろそろやばそうなので、気功法使いとは違うビルの屋上に着地する。

 

それと同時に乗っていた手をしまう。

 

するとこの時を待っていたかのように気功法使いが飛び上がる。

 

「はぁぁぁぁ!!」

 

どうやら足の筋肉に酸素を取り込んだらしく、両足がふんわりとした光に包まれているのが見える。

 

そのふんわりとした光に包まれている足の力は凄まじく、高低差が5mもあり幅は9mぐらいありそうなところをジャンプ、自分の脚力だけで飛んできたのだ。

 

「覚悟ッ!!黄金孤月二式!!」

 

身体の中では一番気功穴の多いとされる左手から全力で気功霧を出す。

 

気功霧とは体内で大量の酸素と血液を混ぜ合わせそれを気功穴から噴出させた時に発生する黄色っぽい霧であり、気功霧から奥義に繋がることが多い。

 

気功霧を出した左手を横に振る。

 

すると、腕の軌道と同じところに気功霧が固まっている。

 

そして気功法使いはこのまゆ月の様な気功霧の中心を思いっきり殴る、すると先程までは右手に無かった黄金色の一筋の線が入っているのが見える。

 

「なっ!防御体制!!!」

 

手使いは肋骨の所から大量の手を出して前に出す形で防御体制をとる。

 

「馬鹿め!!黄金孤月二式は地形破壊が主な使い方なのだぁ!!」

 

気功法使いの右手の親指を手使いに向けながら屋上の地面を思いっきり殴る。

 

ゴォォォン!!

 

まるでビルが音響しているかのような音を立てた後、殴ったところを起点として50m以上ある様な建物が真っ二つに割れる。

 

「なぁ!!」

 

手使いの両足はビルの倒壊と同時に上下にズレ、それによりバランスを崩す。

 

「はぁぁぁぁ!!!気功拳零式!!」

 

気功法使いは単純に左手の気功穴から酸素を超大量に取り込み、左手が1.5倍ぐらい大きくなる。

 

その迫力を感じたのか、自分の出した手に宙を浮かせてもらう様指示を出す手使い。

 

もちろんその判断は間違っておらず、次の瞬間におぞましいほどの大きいと音と共に1つのビルが一瞬で粉々になった。

 

しかしここで手使いは疑問を覚える。

 

気功法使いがいない、と

 

しかしその疑問の答えはすぐに出る。

 

「はぁぁぁぁ!!」

 

自分の上から酸素を取り込む声が聞こえる。

 

「上かっ!!何か...まずい!」

 

手使いは何かを悟ったのか大量の手を身体中から出しまくり、その手を全て合体させ東京タワーすらも簡単に掴んで引っこ抜くことができるぐらいの大きさにする。

 

気功法使いはまだ酸素を取り込んでいる。

 

「この巨大な手で殴ってくれるわ!!!」

 

グググッ、とパーの状態からどんどんグーの状態へと変わって行く。

 

「はぁぁぁぁ!!!!」

 

気功法使いがギョロッと目を見開かせ、技名を叫ぶ。

 

「黄金孤月三式!!!」

 

左手から気功霧を超大量発生させ、目の前で十字の軌道を描く。

 

その十字形の気功霧が徐々に固まってくるが、そこにもっと大量の気功霧を流し込む。

 

すると、おぞましいほど輝く気功霧が出来る。

 

十字の中心を左手で殴る。

 

一方手使いの超巨大な手は完璧なグーの形になり、先ほどとは比べ物にならないぐらいのスピードで接近してくる。

 

気功法使いの左手に十字形の線ができ、しかも左手の大きさが1.5倍ぐらいになっている。

 

「そう!!この合わせ技こそが!黄金孤月三式だぁぁぁ!!!!」

 

「この巨大拳に勝てるわけがなかろうッ!!!」

 

 

バァァァァァーーーン!!!!

 

 

物凄い衝撃波が発生し、周りのビルの窓ガラスは割れ、酷いところでは超高層の建築が根本から引っこ抜け、25mほど吹っ飛ぶほどの衝撃波である。

 

その衝撃波は十字形に発生し...

 

 

 

手使いの身体を滅茶滅茶にしたのだった。

 

 

 

ちなみに気功法使いはその衝撃で吹っ飛び、海に落ちたらしい。

 



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韋駄天雷vs念力使い

【今回のフィールドは海沿いのビル群地上(夜)デス】

 

【海沿いのビル群のステージの地上部分で戦ってもらいマス】

 

【ですが、高度制限は無いためビルの屋上で戦うこともできますが空を飛べる能力でないと意味がありまセン】

 

【それと、地上の道路や歩道には人や車も居ますので注意してくださイネ】

 

 

ゴォォォォン!!

 

船の汽笛と共に戦闘が開始される。

 

念力使いの女はビル群の中心にあるスクランブル交差点のど真ん中に現れる。

 

「成る程...ここからスタートね、たしか相手の能力は...」

 

そう記憶を呼び起こしていると、道路の真ん中の車が通らない所をこちらに向かって思いっきり走ってくる青年が見える。

 

その青年はこちらに近づくほど、体から黄色の電気を纏っていく。

 

「そうだったわ!あいつに走らせちゃダメなのよ!!」

 

念力使いは右手をその青年に向け、薙ぎ払う様に動かし思いっきり電柱にぶつける。

 

「グァァ!!」

 

韋駄天雷の青年が悲痛な声を上げる。

 

しかし、それと同時に黄色い電気が一瞬だけ地面を駆け巡り、念力使いの体に流れる。

 

念力使いの体は一瞬で痺れ倒れこむ。

 

「今だッ!!」

 

韋駄天雷の青年は倒れた電柱に付いている電線に触れる。

 

その瞬間、韋駄天雷の青年は黄金色に染まりその体からはいくつもの電気が発生している。

 

____な、何ですって!!電線などの外部の電気を使っても充電できたなんて!!

 

念力使いは動揺し、自分と相手の距離を約100mほど取る。

 

この戦いは開始される前にほんの少しだけ、相手の能力を知ることが出来る。

 

この戦いの前で念力使いがもらった情報は、

 

30m走らないと電気を貯めることができないという情報と

 

少しだけしか溜まっていない時でも放出することだけは出来る事と

 

単純なる加速系だということだけである。

 

しかし、念力使いは前情報で加速系だという事を知っているので、念力のバリアを目の前に作ろうと思った。

 

その思考から発動までは本当に少しだけだがラグがある。

 

そのラグの時間、たったの0.01秒の間に念力使いと韋駄天雷の青年の距離、約100mを一瞬で99m、念力使いまであと1mと言うところまで距離を詰めたのだ。

 

その時に発生した暴風と電撃の余波で周りの車は吹っ飛び、窓ガラスは割れ、辺りの街灯のフィラメントが電圧に耐えきれず切れ周りが真っ暗になる。

 

しかし、当の本人は念力使いのバリアに止められていた。

 

「な、なんて言う速さなの...あと一瞬でも遅かったら私は負けていたと言うことね」

 

そう呟き、念力使いはバリアではなく単純に青年を押し出す力にモードを変え青年を何ブロックも向こうに吹き飛ばす。

 

青年は地面にぶつかる直前に受け身を取り、すぐに道路から歩道に戻ってクラウチングスタートの体制を取る。

 

「あのスピードなら、この距離でも届きそうね...」

 

そう呟き、念力使いは自分を念力で浮かして一瞬でビルの屋上に着地する。

 

一方、青年はクラウチングスタートの姿勢から念力使いが屋上にいるビルへ向かって飛び上がり、能力を発動させる。

 

先程までとは程遠いがなかなかのスピードで移動して、ほぼ一瞬でビルの真上に来る。

 

「っ!?やはり早いわね!!」

 

念力使いは真上に手を向け、また念力のバリアを作る。

 

だが、今度のバリアは一味違う。

 

受けた衝撃を全て吸収して衝撃を受けたところに戻すと言うギミックが付いているのである。

 

そんな事など知りもしない青年は今残っている電力の全てを使い、真下に加速する。

 

その様子はまるで本物の落雷の様だった。

 

 

バヂィィィィ!!!

 

電気を纏って物凄い速度でバリアにぶつかる。

 

しかし、最初の様な衝撃は全く発生せず風も起きなかった。

 

「嫌な予感がする!!」

 

そう青年は叫び、両手をグルグルと物凄い速度で回し始め、少しだけ電力を貯めて真上に加速する。

 

「なっ、なぜバレたのよ!!」

 

バァァァーン!!!

 

吸収された衝撃が一点から放出される。

 

が、先程は貯めたほんの少しの電力ではたった30m程しか上に上がれず、真下からの攻撃を受けて上空何百メートルもの高さまで吹っ飛ばされる。

 

「良し!あの一撃で殺せなかったのは残念だけど流石にあの高さなら死ぬでしょう、加速も殆ど使えてなかったみたいだしね...ん?いや、不味いわ!!!!」

 

念力使いは変なギミックも何にもない防御力だけに極振りした様なバリアを張る。

 

念力使いは、上空を見た時に見えたのだ。

 

黄金色に輝く青年の姿を

 

バヂィィィィィィィィ!!!!!

 

|悍(おぞ)ましいほど大きい雷が落ちてきて、バリアを突き破った。

 

「きゃぁぁぁぁ!!!!」

 

青年の体はバリアをぶっ壊し、ビルの最上階から床を貫通して4階の天井を突き破ったところで止まる。

 

「かっ、勝ったのか?」

 

そう青年が呟き、ガッツポーズを取った瞬間横に落ちていたコンクリートの板が凄い速さで動き、青年を突き飛ばす。

 

「グァァ!!」

 

悲鳴をあげながら窓を突き破って飛んで行く青年、その青年は最後にこう思った「なんで?倒したはずなのに」と、

 

実は青年を真上に吹っ飛ばした時に少し端っこの方に歩いていたのだ。

 

そのたった1つの偶然の行動がギリギリのところで念力使いを助けたのだ。

 

そして青年の攻撃を偶然避けたあと、青年が開けた穴を降りて念力で突き飛ばしたと言うわけだ。

 

その後青年は窓を突き破った後、道路に落ちて車に轢かれて死んでしまった。

 

「油断って怖いわね、どんな強い能力を持った人でも簡単に殺されてしまうもの」

 



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