人理を修復する双子の話。 (お月見桜)
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その妹、冷静につき。

それでは、書いていきます。


ーーーさて、今の現状を説明しよう。

 

私の名前はみかん。あの蜜柑からとった名前だ。

こっちは兄貴の三成。

 

親に買い物をしろと言われ、スーパーにやってきたのはいいものの、黒づくめの男二人に「貴方達は魔力がありそうだからちょとやってかなーい!?」と意味が分からない事を言われハンカチを口に当てられ気づいたら子ど...「カルデア」という場所に連れ去られていた。

 

何を言ってるのか分からないって?あぁ、大丈夫。私も分からない。

 

そしてレフと言われる人やマシュと言われるおっぱい、フォウやオルガマリーなんとか社長。ロマンというサボリ魔もといドクターと仲良くなった。

 

社長のお話の中、兄貴はこっくりこっくり。平手打ち食らってました。痛そうでした。

 

長話終わり

 

で、今の現状。停電が起こってロマンと「カルデアス」がある管制室に行ったらびっくり。火災現場というかなんか色々やばい。

 

「...だめだ。ここはもう崩壊する。君は急いで避難を。まだ間に合う。いい?ここからさっきの道を逆戻り、そうすればなんとかなる。いいね!」

 

と、地下に続く道を行く。曰く、このカルデアスだけはなんとかしないとまずいらしい。

 

「こっちの道じゃ無いのか!?おおお!?」

 

「あ、バカ兄貴。避難はあっちよ」

 

「おお!みかん!じゃあ行こうか!一緒に!」

 

「...この火災、崩壊。生きてる人はいないかもしれないけど避難したところで無理ね。死ぬわ。」

 

「フォウ、フォーーウ!」

 

「!フォウ...いたの?」

 

「...あれは、マシュ!」

 

額から血を流しながら、なんとか意識を保ったマシュ。しかし、その出血量が酷く、助からないだろうと思われる。

 

「...せん、ぱい」

 

「喋らない。...と言われてもこの傷じゃ無理か。」

 

「諦めん「うるさい黙れバカ兄貴」」

 

「はい...せんぱい、あの...」

 

「何?手でも握ろうか?」

 

「はい...せんぱい、よくわかりましたね...」

 

「...分かった。じゃあ握っててあげる」

 

その瞬間。意識が飛んだ。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

目覚めると、そこは地獄の釜の中でした...

 

ではなかった。なんか剣持った女性の人がいた。

 

「...あ、死神、もしくは閻魔大王って人だ。」

 

「誰が死神だ。殺すぞ、貴様。」

 

「えっ?だってここはあれでしょ?地獄の門を潜る前の審判の時ってやつでしょ?」

 

「貴様を今からそこに送ろうか?」

 

「ごめんなさい...って、貴方、すっごい火傷ね。まぁそりゃそうか。」

 

「...?貴様、見てたのか?」

 

「?見てたも何も、あの火の中に巻き込まれてましたが...」

 

「...貴様のようなやつ、いたか?」

 

「いましたとも。で、少し。」

 

「?」

 

「やったことないけど、魔力による回復というのやってみる。なんかこの服、回復やら筋力やらを高めることができる服見たい。自分以外の。」

 

「...」

 

「で、なんか魔力みたいのはあるみたいだからできると思うよ。だから、少し大人「黙れ。」」

 

「貴様のようなやつに色々されてたまるか。それに、このぐらいでは死なん。...時に貴様、魔力があると言ったか?」

 

「?あるっぽいよ?どのくらいあるか知らないけど」

 

「そうか。なら...」

 

ーーーーーー貴様、マスター(魔力供給源)になれ。




友達に「福袋で邪ンヌ書いたら当たった」と言われました。こっちはなんとか課金してようやくスカサハ当たり、向こうはスカサハ書いたらまたあたり。
じゃあこっちも書いたるよ。文で。しかも長期で。
というわけなので、これからは書いてたら当たる。そう信じて書いていきます。よろしくです。


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その兄、興奮につき

今日から水着イベの開催ですね。弓ジャンヌや狂邪ンヌ。剣牛若丸も捨てがたい。皆さんは何狙いで回しますか。


停電が起き、道に迷い、管制室とやらで妹を発見し、なんやかんやあって今ここどこだ!分からんぞ!

 

「先輩、パニックに陥るのは分かりますが、指示を。」

 

「あの骨を崩せばいいんだな!分かった!」

 

自分が一番ベストだと思う指示を出していく。それに従うマシュ。幸いにも、そこまで強いという相手でも無いので、多少手間取っても死にはしないのが救いか。

 

「周りの生命反応、消滅。お疲れ様でした。」

 

「お疲れ様!君、案外強いんだな!びっくりだ!」

 

「いえ、私は強くありません。逆上がりもできない研究員。それが私です。」

 

と、話をしているうちにカルデアからの連絡が入った。なんだこのモニター!?と驚いているうちに、なんか俺を正式なマスター認定だの破廉恥だの言われた!しかも俺は死んではならないだそうだ!

 

「...はっ、そーいえば我が妹、みかんは!?」

 

「えっ、そっちにいるだろう?カルデアには少なくとも、いないよ?」

 

「...まさか、コフィンなしでのレイシフトなので意味消失してしまったのでは」

 

「それは存分にあり得るぞ!何しろ低確率のレイシフトが二人、もうそちらに行っている!」

 

「...直感だがいいか?」

 

「?先輩...?」

 

「俺の妹だ。どっかしらには生きて今頃お茶でもしてる。昔から悪運という悪運ならあるんだ。あいつは。」

 

「まぁ、もしいないならしょうがないレベルで考えておいてくれ。当然、いたら保護を。」

 

「了解。」

 

「分かった!」

 

「...って、もう時間がない!いい?ここから2キロ先に霊脈地という魔力が多く出ている場所がある!そこに行けば通信が安定するはずだからそこま」

 

「切れた!」

 

「通信切断。恐らく、電力が途絶えたと思われます。」

 

「分かった!では、その霊脈地に行こうか!静かに!」

 

「静かに、ですか?」

 

「煩くして、敵に襲われたら大変だろ!いくぞ!」

 

「...了解しました。」

 

先輩が煩いのでは...と思います。いえ、決して口にはしませんが。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

所長を見つけた!仲間にしますか?

→はい

いいえ

 

おめでとう!所長が仲間になったぞ!

 

霊脈地が丁度下にある。マシュの盾を置きますか?

→はい

いいえ

 

おめでとう!安定した魔力供給ができるようになったぞ!

と言うことで。所長の有り難いお言葉を思い出しながら旅を進めていく三人。それを、影が見ているとは知らずにーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「告げる 汝の身は我の下に 我が命運は汝の剣に――― 聖杯の寄るべに従い この意 この理に従うならば――― 我に従え!! ならばその命運 汝が”剣”に預けよう!!」

 

「セイバーの名に懸け 誓いを受ける… 貴様を我が主として 認めよう、 みかん…!!」

 

「...これで完了?」

 

「ああ。...しかし、中々成る程。貴様、案外魔力高いな?」

 

「そうなの?」

 

「ああ。近くにいるだけで魔力が漲る感覚だ。...しかしそれとは別に腹が減った。おい貴様、何か食べ物はないか?」

 

「あるわけないでしょ。というか、貴女から聞いた話じゃ、サーヴァントってのは食事が要らないものだと聞いたけど?」

 

「それとこれとは話が別だ。」

 

「...じゃあ、どっか探す?人がいなくなったと言っても、コンビニやスーパーはあるだろうし、この聖杯に触ったら優勝者、ってわけでもないんでしょ?貴女からの話聞いてると。」

 

マスター(魔力供給源)になってもいいがこの世界のことを教えろ、だったか。」

 

「生憎、日本だってのはなんとなく分かったけど、この世界が本当に2004年だとは思わなかったし、東京大空襲あたりかって思ってたし。」

 

「さて、早速食べ物を探しにいくぞ。」

 

「はいはい。」

 




因みに私は10連でジャンヌを当てに行きます。

あ、因みにみかんの魔力が高い設定、後々デメリットとして厄介な問題が出てきます。

(オリ設定タグ入れた方がいいのかな...?」


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そのキャスター、救助につき。

とりあえず高難易度までは終わったので。後は少しずつ周回なので...


「非常にまずい状況だな!このままだと全滅しかねんぞ!」

 

「そんな陽気な感じで言えることではないでしょ!?」

 

「所長、とりあえず貴女だけでも逃げてください!」

 

「マシュ、それは無理だ!あいつらの速さなら一瞬で追いつかれる!ここは防衛一択だ!」

 

旅をしていたら影のサーヴァントに襲われ、一人でも勝てないのに二人も来て何これ負けイベ?と思える状況。

 

だが判断は正しい。実際、ここで逃げを選択する為に後ろを向いたらその瞬間に切りに来るだろう。

 

「このシャドウサーヴァント、真名なるものが分かれば多少は弱点をつくことができるやもしれんが、わからんから無理!」

 

「ならどーするのよ!」

 

「一つしかない!マシュ!今使える魔力殆ど渡すから防衛、隙があったら叩き込め!」

 

「了解!」

 

マスターの魔力は少ない。その少なさをカルデアの電力で補ってるが、そもそもその供給源が不足の事態に陥っている為渡されている電力は多くない。

 

しかし、今それを使いまくるーーーそうしないと今ここで死を迎える。それを察知した。

 

「無様。力なき者には死を!」

 

「ランサー、参る。」

 

(ふむ、今ランサーと言ってたな!長物を持つ者には懐に飛び込んで切れと昔のドラマで言ってたけどそんなの無理ぞ!)

 

無理な戦闘を強いられ、本当の死を迎えるかもしれないーーという時に火が飛んで来た。

 

「なんだ!火!?」

 

「小娘と人間相手に二人がかりで襲うのはちょいと頂けないと思うぜ?ランサーとアサシンよぉ?」

 

「...貴様、キャスターか!?」

 

「セイバーと戦い、死んだのでは...!?」

 

「あれと戦うのにもしも死ぬ時の事を考えない馬鹿かいるかって。それよりーー嬢ちゃん、まだ戦えそうか?」

 

「は、はい...あの、貴方は?」

 

「今はまだ敵味方なんも言えないが、今は味方って事でいい。おいそこの。おまでがマスターだろ?今だけは仮契約結んでやるから、好きに使いな。」

 

「分かった!なら杖!あの腕長狙え!マシュは杖のサポート及びランサーの牽制を!」

 

「あいよ!」

 

「了解!」

 

そうして戦う事数時間。

 

「ーーーおのれ、聖杯を、目にして」

 

言葉足らずで死んでいった...消えていったシャドウサーヴァント。

 

「...なんとかなったな!」

 

「よかったな、なんとかなって。嬢ちゃんなんてアサシンにケツ狙われてただろ。大丈夫か?」

 

「キャッ」

 

「セクハラは駄目だぞ!妹がセクハラ親父は人間として扱ってはいけないと言ってたぞ!」

 

「あ、それ妹実体験ね。その言い方は。」

 

と、雑談してるうちにロマンが出て来た。

 

「助かりました、冬木のキャスター...でいいんですよね?」

 

「おう。というかこれはあれか?魔術的なやつか?」

 

「はい、これはカルデアの「あー、そーいうのはいいは。本題からはいれ。なよなよしいの。」...あ、はい。またなよなよしいと言われた」

 

とキャスターに現状を説明する。それと同時に、キャスターも説明する。こっちも手が必要だと。

 

「成る程ねぇ。で、力を貸して欲しいと。」

 

「はい。ご協力いただけませんか?」

 

「妹探しと聖杯の回収ねぇ。後者はまぁこっちも目的の為には必須のようなもんだからやるけど前者はてめーらでやれ。」

 

「では、協力はしてくださると?」

 

「まぁ、聖杯の回収はあいつには手渡しちゃいけないだろうしな。」

 

「そんなにセイバーとやらは強いのか?」

 

「今やったら確実に負けるな。俺以外倒してるやつだぞ。俺も不意をついて逃げて来た。」

 

「そんなに強いのですか!?セイバーって」

 

「強い。更にはそれを守るようにアーチャーとバーサーカーがいる。少なくとも、嬢ちゃんの宝具がどんなもんかがわからないが、ないと負ける。」

 

「...っ」

 

「先の戦いもそーだけど、宝具はどんななんだ?」

 

「...」

 

「ん?」

 

「...キャスター。すいませんがマシュはデミサーヴァントと言われるもので、どの英霊の力を受け継いだのかすらわからなくて...」

 

「?宝具なんてサーヴァントなら誰でも使えるぞ?俺だって灼き尽くす炎の檻(ウィッカーマン)使えって命令されたら使えるしな。簡単に。」

 

「ど、どのように使うのでしょうか?」

 

「どのように...あー。じゃああれだ。実践の中で覚えるか。おい、そこの所長さんやら。」

 

「?」

 

「やっと...これでいいか。」

 

「何したのだ?」

 

「ルーンって言ってな。色んなことができるんだが...まぁ、一言言うとこのマントに敵がわさわさくるもの刻んだ。」

 

「ちょっ、何してんのよ!私が狙われるじゃない!」

 

「あんたとマスターを守るのがサーヴァントの仕事だ。ほれ。」

 

「GRooooooooooooooo!」

 

「スパルタにもほどがないか!?」

 

「っ!先輩、指示を!」

 

「マシュ!取り敢えずここ凌いであのキャスターにそれでのしかかるぞ!」




なーんかキャスターにオルタニキの要素入ってる?まぁいいか。もし指摘されたらオリ設定タグ追加しよ。そしてFGOを語ったなんかの物語にしよ。


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その黒王、空腹につき。

今の夏イベ終わったらネロ祭かなとか思いながら。素材欲しい。


「食べられそうなものが結構あるのはわかったけど電気なんてないから腐ってそう。」

 

「すーぱーに着いて開口一番がそれか。」

 

「サーヴァントなら腐ってても食べれるかもしれないけど私は嫌だから...いや、カロリーメイトとか非常食ならワンチャン...」

 

「おい、目の前のが見えないのか?」

 

「なんなら材料に組み込む。出汁にする。貴女ならこのくらい、余裕で蹴散らすでしょ?」

 

「...まぁいい。探すぞ。」

 

「よろしく。」

 

骨だけの所謂ゾンビとかそこらへんの敵なんて、多分、数分で蹴散らす。

 

スーパーに入り、セイバーが蹴散らした後から入るみかん。保存がきかない青果や肉、魚と言った所謂生物はもう食べられそうにない。

 

「けど缶詰やら水やら調味料やらは問題ないでしょ。ジャガイモとかも問題なさそう。...あっ、おーい。我慢できなかったらお菓子くらいなら食べてもいいからー。」

 

多分、聞いてるはず。マスターになってからは火傷治したり(嫌がってたが無理やり)、話したり(やれやれ感満載で)とイベントをいくつかこなしてるし。

 

「さて何作ろうか。がっつり、かつそこまで材料を使わなくていいもの。野菜はジャガイモやニンジン玉ねぎ以外は使えなさそう。というか痛んでる。パンとご飯はいける。」

 

「肉や野菜はダメだけどコンビーフとか缶詰やらは問題ない。...きめた。ハンバーガーとポテトチップスでいいや。」

 

どっかのM企業のようなポテトやら作るの面倒だからポテチでいいや。て考えだけどまぁいいや。空腹さえ凌げればいいでしょ。

 

「決まったから早くケチらそー。そーすれば量が増えるぞー。...よしスピードが上がった。」

 

大体の扱い方がわかってきたところで、カゴに材料を入れる。パンズがないのが難点だったが、そこは食パンなりコッペパンなりで対応する。

 

盗品はコンビーフ、塩胡椒、玉ねぎ等。ハンバーガーで使われる材料だ。

 

「戻るか今食べたいか。選んで。」

 

「なら今ここで作れ。」

 

「分かった。」

 

手を洗い(水は盗品)ガスコンロとボンベを使い(盗品)、フライパンに火をかける(盗品)

 

「なんか申し訳ない気持ちでいっぱいになるけどまぁいいや。」

 

玉ねぎを刻み、フライパンに油を引く。そこに玉ねぎを入れ、甘色になるまで炒める。

 

玉ねぎが炒め終わったら小皿に移し、ボウルの中にコンビーフ、マヨネーズ、ナツメグ、パン粉、塩胡椒を入れる。

 

「卵がないから代わりにこれ。山芋。」

 

山芋の粘り気で所謂つなぎを。水分が少ないと感じたら水を少し入れる。

 

ある程度混ぜたらそこに炒めた玉ねぎを入れる。そこから混ぜ、形を整える。

 

形はコッペパンに合うように、膨らんだものではなく少し細長いもの形に。

 

「ソース今作るか。」

 

フライパンを再度用意し、今度はソースを作る。

 

ケチャップとソースは焦げやすい為、軽く火にかける程度にする。

 

それを小皿に移したら、そのフライパンを洗わずに肉を焼く。

 

「両面が軽く焼けたらレンジでチンが楽なんだけど...中に火が通るし。」

 

愚痴を言いながらもハンバーグをしっかり焼く。この間に、皿にコッペパンを半分にしたもの載せる。Sから始まるチェーン店のような形である。

 

焼き終わったらコッペパンの上に肉を2ー3(サーヴァントは二個分)枚のせ、ピクルス(きゅうり)の水分を飛ばし、肉の上に乗せソースをかけ閉じる。

 

「出来た。ポテトは面倒だからポテトチップスで代用して。」

 

「...これは?」

 

「ハンバーガー。正規の形ではないだろうけどまぁこの中で出来るものとしてはまぁまぁの出来だと自負してる。まぁ食べて見て。」

 

「...」

 

一口齧る。ジャンクフードと言われるものの中でもジャンクもの。しかも味は濃く、健康志向と言ったものとは程遠い。

 

「!これは...」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

聖杯の前に戻り、私が使えてるアーチャーから連絡が入った。どうやら侵入者だと。恐らくキャスターだと。そのキャスターが仲間を引き連れていると。

 

除外しろと命令し、自分の仕事に戻るアーチャー。

 

...しかし、あのジャンクフードのようなパンケーキ、存分に美味かった。また作らせるか。




お腹すきましたね。


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その盾、守護につき。

※この話はご都合主義満載の話です。
嫌な人はブラウザバック推奨


「宝具...展開します!」

 

その言霊と共にマシュの宝具が展開される。厳しい修行(スパルタ)の末、やっと手に入れた守るための力(宝具)。しかしそれでも、真名が分かるまでとはいかなかった。

 

「とはいえ、これで充分に戦えるな!凄いぞ!」

 

「はい!これで皆さんを守ることが出来ます!」

 

「でも、それでも真名は分からなかったか」

 

「あ...そうですね。」

 

「いいわよ。今は名前なんて分からなくても。とりあえず、これで戦力は充分。マシュ...おめでとう」

 

「所長...!」

 

「ところで所長。此方としても、そして其方としてもマシュの宝具に名前がないと不便なのでは?」

 

「ん...そうね。なら...人理の礎(ロードカルデアス)。真名が分かるまで、そう名乗りなさい。」

 

「はい!」

 

「...よし、なら俺らは今日休んで明日はアーチャーの討伐に入る。そしてその後にバーサーカーなんだが...もしかしたら二人同時に来る可能性がある。」

 

「そうなったらどうすればいい?」

 

「可能性は少ないが、その時はアーチャーだけ倒して逃げる。バーサーカーが守っているとは考えにくい。と言うより、セイバーでもあれを従えるのは明らかに面倒くさがってたしな。」

 

「となると?アーチャーだけ倒せばいいんだな?」

 

「要約するとまぁそうなる。雑魚はしょうがないものもあるが、なるべく消費は抑える。」

 

「了解した!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

翌日、しっかりと寝て一番遠い薄暗くなっている洞窟に入るとキャスターの言う通りにアーチャーはいた。

 

「所長は逃げてマシュはキャスターの守りを重視!アーチャーは詠唱始め!」

 

「「了解!」」

 

「言われなくても!」

 

「いきなり戦闘か。野蛮なマスターもいたものだ...!」

 

あったら即退治。マシュが守り、キャスターが攻撃を仕掛ける戦法を最初はとる。

 

「そら燃えろ!」

 

「はぁ!」

 

火球を切る。

 

「ん?相手はアーチャーなはずだろ?何故剣を!?」

 

「そーいうアーチャーなんだよ。ほら、来るぞ!」

 

「貰ったぞ!」

 

連続攻撃を仕掛けるアーチャーの攻撃をすべて守るマシュ。相手の素早い立ち回りすら、しっかり見て反応するその運動神経や反射神経は流石の2文字である。

 

「チッ...その盾が厄介だな!」

 

「そうよ。てめーの宝具でも破れないぜ。それはよ。ほらほら、たんまりくらいな!」

 

「くっ!」

 

まともに食らうアーチャーだが、それほどダメージは食らってないように見える。

 

「...フゥ」

 

一呼吸置くアーチャー。

 

「もう一度攻めさせてもらうぞ!」

 

「嫌な予感する...マシュは攻めに転じキャスターが保護!」

 

「はい!」

 

守りつつ、攻めるマシュとそれをサポートするキャスター。しかし、攻撃がなかなか当たらない。

 

「やっぱりか!貴様、攻撃しつつも冷静を保ち、敵の攻撃を見切ることに特化したな!?」

 

「ほう、中々に明察だな。」

 

「当たった!けど、それは疲れるだけだから...キャスター!」

 

「おうよ!」

 

「ムッ」

 

サポートをやめ、詠唱に移るキャスター。

 

「なるほど、二人で攻めるつもりか。しかし、それはミスだぞ!」

 

「あっ!」

 

マシュの攻撃を回避し、キャスターの方へ向かうアーチャー。

 

「攻撃火力は貴様の方が上だからな。そちらから攻めさせてもらう!」

 

キャスターを斬りつけようとした時、その攻撃が回避される。

 

「矢避けの加護ってな。てめーの攻撃なんざ、避けられるんだよ。」

 

「!」

 

「そして近距離だな。そぉら焼き尽くすぜ!」

 

キャスターの攻撃をモロに食らうアーチャー。そのダメージは普通ならもうやられている。

 

「ちっ、しぶてぇな。」

 

「こちらも、そうやすやす倒れるわけにはいかないのでね...」

 

その時である。アーチャーの魔術回路が変化した。

 

「...!マシュ!キャスター!宝具展開!」

 

「えっ?」

 

「早く!」

 

「ちっ、そー言うことか!」

 

「I am the bone of my sword.---So as I pray, unlimited blade works.」

 

アーチャーの世界とも言える固有結界にアーチャー自身が持つ投影魔術。さらに鍛錬で鍛え上げた目を持ち、アーチャーの最高火力をこちらにぶつける。

 

「!宝具ーーー展開します!」

 

ギリギリのタイミングで発動できたが、アーチャーの世界により、それもないもの同然の扱いにされる。

 

(強い...このままじゃ...!)

 

「マシュ!」

 

固有結界には固有結界をーーしかし。

 

「ーー勝った!」

 

アーチャーの方が一枚上「いやまだだぜ。」

 

「嬢ちゃんが身を呈して守ってくれたからな。こっちもボロボロだが、やるっきゃねーよ!」

 

「我が魔術は炎の檻、茨の如き緑の巨人。因果応報、人事の厄を清める社─── 焼き尽くせ木々の巨人。 焼き尽くす炎の檻(ウィッカーマン)!」

 

「!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「...!こ、ここは!?」

 

「おぅ嬢ちゃん。ここは洞窟の中だ。アーチャーは死んだよ。」

 

「そ、そうですか...」

 

「嬢ちゃん、すげーな。あんた。」

 

「えっ?」

 

「知ってるか?固有結界ってのは、例えどんな硬い防具だろうと、それを全部無視して貫通するんだぜ?」

 

「そ、そうなのですか?」

 

「あぁ、だから、あいつの宝具は打たれたら最後って奴もいる。実際、防御に特化したランサーも宝具の前には勝てなかったしな。」

 

「その点。あんたの宝具はそれでも俺を、マスターを守れた。だから奴を倒せた。だからこそ誇れ。自分の盾は、どんな相手にすら破れないってな。」

 

「ーーーはい!」




あれなんですよね。確か本編でもバーサーカーは無視されてるんですよね。

だから無視する。なんや2000文字超えって。


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その女、魔力につき。

このアルトリアは円卓の事を忘れてるとかないよな。多分。



「ーーだから戦うのはやめよ?って提案したのに。ばか。」

 

「いや、私は貴様に戦うなと言われても奴らを殺していたぞ?」

 

「命じた甲斐があったよ。殺すな、って。」

 

「それでも気を失う、座に帰るとは...キャスターは別として、盾の小娘は円卓の騎士としての自覚はあるのか?」

 

「円卓...盾...この盾ってもしかして白い盾の事?13番目の。」

 

「恐らくは。だが、奴の盾はもっと硬い。それは意志の強さだな。こいつ、王を守る自覚がないのか?」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

アーチャーを倒し、しっかりと休息を取り聖杯の元へ向かうカルデア。

 

「この先に奴はいる。いいか?初見で宝具ぶっ放してくる可能性がある奴だからな。気をつけろよ?」

 

「分かってる!そしてロマン!この先に妹がいる可能性があるのだな?」

 

「うん。生命反応がそこにはあるのを見つけた。従って、おそらく妹がいるかと」

 

「捕まって捕虜にされてる可能性は捨て切れないわね。」

 

「仲良くティーブレイクしてる可能性は?」

 

「「「ない(ですね)(だろ)。」」」

 

「知ってた!」

 

「よし、なら突入するぞ...」

 

と洞窟を抜け、景色が一変する。

 

道が一本に繋がっており、玉座と言える場所に

 

「できたよセイバー。ダブルチーズバーガー、ビーフジャーキーに肉を変えて。」

 

「頂くぞ。」

 

塩分が高く塩っ辛いハンバーガーの出来上がりに喜ぶ人間とそれを食べるサーヴァント。聖杯を前に食べてるからシュールである。

 

「.,.お茶してましたね。」

 

「お茶してるな。」

 

「お茶してるわね。」

 

「な?ティーブレイクしてただろ?」

 

「...?あ、ばか兄貴。」

 

「むっ、この飯時に。邪魔が入ったか。アーチャーは何してる。」

 

「な!テメェ喋れたのか!」

 

「情報を抜き取られるのは面倒だったのでな。案山子に徹していた。」

 

「あ、それにマシュ。どうしたの?その格好。」

 

「あ、えっとこれはですね...」

 

「えっと...何この状況。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大体の事情は分かった。ならあれじゃん。聖杯目的ならどっちかが負ければ良いんでしょ?」

 

「うむ!」

 

「じゃあ分かった。そっちのキャスター?」

 

「ん?」

 

「命令する。キャスター自害しろ。」

 

「酷くねぇか!?」

 

「あれ。令呪って命令ができる強力な道具だよね?ほら、キャスター自害しろ。」

 

「いや、俺お前のサーヴァントじゃねーし!」

 

「あ、そーなの?じゃ兄貴のか。じゃあ兄貴、よろしく。」

 

「しないぞ!?何言ってるのだみかん!?」

 

「え、だって目的は聖杯で同じじゃん。回収でしょ?で、こっちは回収どころか持ってるからじゃあそっちが消えればよくない?」

 

「よくねーよ!おいマスター、この女、本当にお前の妹か?性格ひん曲がってあいつに毒されてないか?」

 

「そ、そうよ!その可能性はあるわ!だからロマン!」

 

「わかりました。みかんちゃん。」

 

「ん?何ロマン?」

 

「えっと、まぁ、とりあえずは回収できれば良いんだけど、彼女が聖杯渡してくれると思うかい?」

 

「知らない。」

 

「だろ?だからこっちが。正確にはマシュが持ってたほうがいいって事。」

 

「はぁ、そーなの?」

 

「ぶっちゃけた話。」

 

「ん?」

 

「今カルデアではみかんちゃんを味方で見ることはできない。敵に洗脳されてる可能性があるからね。だから。」

 

「だから、戦って聖杯を奪う...とか?」

 

「そう。」

 

「え、戦うのはお断りします。」

 

「意外に淡白!」

 

「だって考えて下さいよ。単純計算一対二じゃないですか。しかも遠距離と盾。勝てませんよ。」

 

「そう。だからこっちは叩く。」

 

「戦術の基本よ。当たり前よ。」

 

「...どうなっても知りませんよ。兄貴もそれに乗るの?」

 

「嫌だがな!洗脳されてる風に見えないし!けどこっちも目的があって、どうやらなんか擦れ違ってるらしい!ならやるしかなくないか!?」

 

「...分かった。セイバー。」

 

「?」

 

「令呪をもって命令する。キャスター以外は五体満足、殺すな。魔力が欲しければ言え。」

 

「「「「「!?」」」」」

 

「了解した。...いくぞ。」

 

「やばい!みかんが切れた!」

 

「ど、どうするんですか!?」

 

「やるしかねーだろ!」

 

「わ、私は逃げとくわ!」

 

「こ、この子すっごく怖い!やばい!」

 

「しかもこの魔力の高まりは宝具!嬢ちゃん!」

 

「はい!」

 

「 『卑王鉄槌』、極光は反転する。光を呑め!『 約束された勝利の剣 』!」

 

「宝具、展開します!」

 

ビームが繰り出されるが、それを防ぐ盾の宝具。その硬さは一級品のものであるといえる。

 

「...ほう、その盾。見たときはまさかとは思ったが。」

 

「あの剣、あの宝具、エクスカリバー!」

 

「なら、相手はアーサー王...!」

 

「ほら、油断してると焼かれるぜ!」

 

「貴様に用はない。」

 

飛んでくる火球を剣で裁く。

 

「!」

 

その簡単で容易な動作に希望が失われてる。つまり、キャスターの攻撃は敵にとっては無力である可能性が高い。

 

「なら近接!マシュは攻撃、キャスターはサポート!」

 

「セイバー。魔力渡すよ。」

 

「あぁ。」

 

「...!ロマン、一つ聞きたい!」

 

「なんだい!」

 

「今みかんに渡ってる魔力はどのくらいだ?」

 

「...!?」

 

「どのくらいだ!」

 

「...渡ってない。0だ!つまり、彼女は自前の魔力で...」

 

「そーいう事だ!マシュ、短期で!」

 

「はい!」

 

「その盾...少し試すか。」

 

もらった魔力を筋力に上乗せして無言で斬りかかる。

 

「ぐぅぅ!...はぁぁぁ!!」

 

「...」

 

「せい!やぁ!」

 

「オラァ!」

 

「...?」

 

防いで、切り掛かり、押し倒し、焼きにかかる...しかし、どれも彼女には通じない。

 

「...!」

 

通じない攻撃、余裕の相手にだんだん焦りを覚える。

 

「ん。いいぞ。」

 

「分かった。」

 

さらに魔力が渡される、しかもこれは宝具。

 

「..!顕現せよ、ロード・カルデアス!」

 

「『卑王鉄槌』極光は反転する。光を呑め!『 約束された勝利の剣 』」

 

本日二度目の宝具のぶつかり合い。それは本来、必殺技ともいえるもの。それを二回もうつのだ。疲労は当然溜まる。

 

「先程は腹ごなしに一発撃ったが...今度は違うぞ。」

 

しかしその疲労を物ともせず、先程より更に火力を増した攻撃になっている。

 

「これは...ぁぁぁぁぁぁぁあああ!」

 

「嬢ちゃん、俺も力貸すぜ!我が魔術は炎の檻、茨の如き緑の巨人。因果応報、人事の厄を清める社─── 焼き尽くせ木々の巨人。 焼き尽くす炎の檻(ウィッカーマン)

 

相手に向かい宝具を撃つ。宝具を撃ってる最中に相手を倒す算段である。

 

「脆い、あまりに脆い。」

 

「なっ...嘘だろ!?」

 

だが、それすらも破壊し、更に押し潰すように盾を壊す。

 

「あっ」

 

「!!」

 

「...ふむ。これくらいで宝具が破れるか。ならもういいか。最後だマスター。」

 

「どうぞ。存分に使え。」

 

「...彼女、どんだけ魔力持ってんだ!?宝具2発撃って更に魔力渡してて。普通の魔術師なら魔力切れで死んでてもおかしくないぞ!」

 

「キャスター以外は五体満足でと言われたからな。キャスター以外は。」

 

マシュを裏に回って蹴り飛ばす。相手のマスターを殴り意識を飛ばす。

 

「マスター!...こんのぉぉ!」

 

「弱い。」

 

盾を押し付けて倒そうとしてるその盾を抑える。動かそうにもピクリとも動かない。

 

「...」

 

横に回り鳩尾を柄で殴り落とす。

 

「さて、後は貴様だけだな。キャスター。あの時は貴様を舐めてたが...今度は違うぞ。」

 

「くっ...そが!」

 

ルーンによって自分を強化し殴るキャスター。

 

「ルーン魔術か。それだけは厄介だな。」

 

多すぎる魔力を足に溜め、腕に溜め、剣に溜めーーー数十秒後には剣先はキャスターを捉えていた。

 

「終わりだ。キャスター。」

 

腹にエクスカリバーを刺し、横に斬る。

 

「くっ...無理か。」

 

「あぁ、無理だ。」

 

「ちっ...」

 

死ぬと同時に、座に帰るキャスター。

 

剣についた血を払い、マスターであるみかんに近づく。

 

「終わったぞ。」

 

「ん。...あぁ疲れた。魔力ってあんな感じなんだ。やる気がごっそり削られる感じ。」

 

「そうか。貴様は魔力を渡すのは今回が初だったな。見事な量だったぞ。誉めてつかわす。」

 

「というか普通に殺した事にびっくりだよ。生きる為にゾンビ殺してたけど...」

 

「それでも人を殺してるのに嘔吐や気持ち悪さを感じない貴様もだいぶ狂ってるぞ?」

 

「いや、多分後々夢に出て後悔するパターンだ。」

 

「そうか。」

 

「...な、なんだよあの魔力量。あんなの、彼女の部屋にいた時には感じなかったぞ!」




決めた、オリジナル設定ってタグ書くわ。

あ、魔力云々はカルデアに戻ったら。
というよりフォウ君の力に頼れないな。このみかんちゃん。


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その集団、逃走につき

9月ですね。こんにちは9月。さよなら8月。

レフが動かしにくそう。


「さて、聖杯とかいうのはこれでいいの?」

 

「ああ。...さて。願いか。」

 

「願い決まってないの?」

 

「いや、決まってる。...が。」

 

言いかけたその時、コツコツコツと足跡が聞こえる。

 

「...レフ!」

 

「レフ教授!?」

 

「オルガ。ロマ二。」

 

「あぁ、貴方は無事だったのね...!」

 

「あぁ。」

 

「良かった。本当に良かった...!貴方さえいれば、カルデアにも戻れるし、聖杯をなんとかできるし、全部が上手くいけるわよね!」

 

安堵したいオルガに優しく微笑みかけるレフ。

 

「いや、なんで貴方がここにいるんですか?」

 

「...」

 

「...沈黙。所長、死にたくないなら逃げて下さい。セイバー」

 

「えっ?なんで!嫌よ!...分かったわ。やっぱり貴女、そいつに洗脳でもされてんのよ!レフ!この状況、貴方ならなんとかできるでしょ!」

 

「...」

 

「レフ!」

 

「セイバー。貴様、聖杯を与えてやった恩を仇で返すつもりか?」

 

「あぁ。聖杯はもらうが貴様とのマスターは薄気味悪かったのでな。こっちのマスターで正解だったようだ。」

 

...何故貴様らは定められた運命からずれたがる!?この統率一つ取れない屑共が!特に貴様らだセイバー!

 

怒り狂い、大声で叫ぶレフ。そしてそれをまずいと感じるロマン、セイバー、みかん。

 

「はぁはぁ...まぁいい。聖杯は取られたが、まだいい。それに、目的が変わった。」

 

「?目的...?」

 

「あぁ...オルガ。」

 

「な、何?」

 

「カルデアに戻りたいか?」

 

「え、ええ!勿論よ!」

 

「なら、今カルデアスがどうなってるか知りたいか?」

 

「...なら見せてあげよう。聖杯でね。」

 

レフは隠し持っていた聖杯で周りをカルデア、そしてカルデアスの前にワープする。正確には時空を繋げる。

 

カルデアは火災が無くなっており、施設は元どおり。カルデアスは赤く染まっており、地球が危ういことを示している。

 

「うそ...え、何...」

 

「あれはカルデアスだよ。確かオルガ、カルデアスに触れてみたいと言ってたよね?今から君にその夢を叶えてあげようと思って」

 

「えっ...やめて、レフ。あれは次元が違うものよ?」

 

「あぁ。ブラックホール。または太陽か。どちらにせよ、あれに触れたら人間は無限の死を味わう。」

 

「いーーー!嫌よ!私まだ死にたくない!誰か!ダレカタスケテ!おねがい!死にたくないのよ!私まだ、誰にも褒めてもらってない!誰でもいいから!たすけてよ!たすーーー」

 

所長の声も虚しく、レフが操る魔力により体の自由を奪われ、自ら飛び込むようにカルデアスに入っていった。それをみて、小声で喋るみかん。

 

「...今近づいたら死ぬね。あれによって。」

 

「あぁ。」

 

「みかんちゃん。」

 

「ドクター?」

 

「ロマンって呼んで。マシュとお兄さんはいるか?近くに。」

 

「倒れてるけどいる。なんで。」

 

「レイシフトの準備ができる。レフはこっちを殺そうとしてくるだろう。だから、セイバーに魔力を。」

 

「あと何秒。」

 

「60秒」

 

「情報探しとかじゃダメ?」

 

「それでもいい!」

 

「...死んだら化けて出てやる。なぁ!」

 

「ん?」

 

「あの時の爆発で所長の体はなかった。その時、私とバカ兄貴は運よく死ななかった。レイシフトだと安全以下なら止まるからこんな状況ならそっちの方がいいけど。」

 

「少なくとも、生身である私とバカ兄貴はマスター適正があるとかないとか。けど、所長には確かない。」

 

「なら所長はマスター適正を持ったか死んでセイバーのようなサーヴァントになった筈。どっち?」

 

「ああ!た、確かに!」

 

「ほう?気づいたか。答えは前者、と言っておくか。なに、本当はそこのロマ二も殺しとこうと管制室に呼んだのだが...」

 

「成る程?そこにも爆弾があったと。なら先のテロはあんただな?」

 

「知っている。というか気づいてただろ?私が来た時に。」

 

「...あともう一個。」

 

「?」

 

「どこから芝居?最初...というより、このカルデアができる前から芝居?」

 

「そうとも。そこから考えていたとも。」

 

「...成る程。セイバー!」

 

「ん?やる気かい?」

 

「私に掴まって」

 

「...いいだろう。」

 

「レイシフトか!さ「卑王鉄槌、光を呑め!『エクスカリバー・モルガーン!』」

 

「魔力解放!セイバー、やりたいように!」

 

「あぁ!ほんと帰ったらその魔力量再測定だ!けどいいよ!もうそろそろ!」

 

「セイバー!手を!」




オルタ化してない状態の願いが「自分以外に選定(エクスカリバーを)してもらう」的な願い。マテリアルでは願い自体は変わってない云々だったので...こっちのストーリー上、扱いにくいと思いまして。ていう言い訳。


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その妹、目覚めにつき

頑張ろう。ZEROコラボ。


ぱっと目が覚めるとあまり見覚えがない背景が見えた。匂いも嗅いだことがなく、体は不思議と軽い。

 

目の前には円卓の席が。そしてそこには自分のみが座っている。

 

閻魔の集まりがこれから始まるのかとでも思ったがそれなら自分に今から何かしらの問いかけをしないといけない。

 

この私、ーーーーに。

 

「...よし、殴るか。誰だそれ。」

 

自分の腹を殴り夢から醒め様とする。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「痛い。」

 

周りを見渡すと、どうやらカルデアの中に入るらしい。自分の部屋だと思われる場所にいて、私は寝てた。

 

「...セイバー?」

 

呼びかける。返事はない。

 

「いないか。座に帰ったのかな?」

 

本来なら聖杯戦争の結末が終わり次第座に帰るのが普通らしい。なのにあそこまで残ってたのはおそらく、聖杯の力か。 などと考えてるうちに扉が開く音が聞こえた。

 

「こんにちは。マスターちゃん。」

 

「...こんにちは?」

 

「気分はどーだい?寝てたから精密検査だけはして問題がなかったから寝かせたけど。」

 

「気分は普通。精密検査...は聞かなくていいや。大方予想できるし。」

 

「おや、てっきり聞いてくると思ってたが...君自身の決めつけは良くないよ?」

 

「そうですか?なら話してください。レオナルド・ディ・セル・ピエーロ・ダ・ヴィンチさん?」

 

「...驚いた。いつから私の名前を?」

 

「...モナリザのモデルが歴史の偉人かと言われたらそうではない。モナリザがあるのは書き手がいたから。世界有数の何でも屋の。」

 

「と考えただけ。違う?天才さん?」

 

「いや合ってるとも!そう!私は世界で一番な天才、ダ・ヴィンチちゃん!気軽にダ・ヴィンチちゃんと呼んでくれたまえ!」

 

「...じゃあダ・ヴィンチちゃん。バカ兄貴は?」

 

「君のお兄さんなら無事さ。今はもう管制室にいるよ。」

 

「ん。なら帰っても?確か、世界の過去が狂ってるのはあそこだけでしたよね?」

 

「あ、そうそう。その話をしに来たんだ。」

 

「?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「成る程?つまり冬木の様なところがいくつが出て来たから解決するためにもう少し働くと。」

 

「そうだね。でその為の準備として、色々と。まずは魔力。」

 

「...魔力、そーいや、高いのなんのと言ってましたけど...ロマンが」

 

「うん。実際再測定ってみたら異常な数値を叩き出した。恐らく、これはあの危険なレイシフトが原因だ。」

 

「...安全装置がないレイシフト?」

 

「そう。それが原因と思われる。まだ調査が進んでないけどね。そして、君に電力による魔力の受け渡しは出来なかった。」

 

「...高い魔力に対する代償か。で、他は?」

 

「うん。だから、君が扱えるサーヴァントは君自身の力で後5騎しかいない。それでも、本当は異常な数なんだぜ?」

 

「...そうか、カルデアの電力≒魔力ならどんだけ多くても問題はないんですか。」

 

「そうだよ?けど君はそれを拒む身体なんだ。けど、それの代わりに異常な魔力の確認がされた。今はまだ自覚がないかもだけど。」

 

「...分かりました。じゃあ、セイバー呼んでも?」

 

「セイバーかい?彼女ならいないが...」

 

「...出て。セイバー。...うっ」

 

体を少し痛めてセイバーの名前を口にする

 

「...出ろ。()()()() ()()()()()()()()()()

 

真名を口にした時だった。

 

「...貴様、呼ぶのが遅いぞ。」

 

「ごめん。」

 

「...ちょ、ちょっと待ってくれ。一体、何が起こったんだい?霊体化...ではなかったよな?」

 

「手を握った時、セイバーが入ってくるのを感じたんです。」

 

「そ、それはあれだぞ!?未だ誰もやったことない事だぞ!?」

 

「出来たならしょうがない。」




地の分を練習したい今日この頃。

こーいう設定じゃないと動かせないことに気づいた。


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その兄、召喚につき

え?今回のイベント回らないでQP足らないわなんて言うマスターいないよね?
後次ギル祭だね。頑張ろうね。ボックスガチャ。高難易度。


任務失敗。特例につき任務成功。

 

今回言い渡されたのはそれだった。

 

勝たなければ死んでいた。勝っていれば成功だった。相手に情けをかけられ殺されず、しかし大切なものを殺してみせた。

 

サーヴァントになって初の戦闘は勝てた。そしてその後のシャドウサーヴァントと呼ばれる戦闘は勝てた。浮かれてたんだろう。心のどこかでは勝てると。

 

全てが甘かった。

 

 

 

 

 

 

 

勝てるかどうかはさておき...なんていってる時点で多分ほんとはダメなのだろうが、実際みかんが洗脳されてなければ良かった。

 

けど、結果はボロ負け。挙句には所長も別の勢力に...。もし勝つことが出来てれば。もしもっと指示が良かったら。

 

力が必要だろう。当然、マシュの力も上げる必要はあるが、それ以上に新たなサーヴァントが。

 

「というわけで、何かいい方法はないか!?」

 

「あるよ?召喚をすればいい。」

 

「召喚...サーヴァントをか?」

 

「そうだ。ついておいで」

 

ダヴィンチちゃんと名乗る男...いや女性についていく。

 

そこは召喚サークルが書いてある。置いてあるともいうべきか。

 

「ここは?」

 

「言うなれば、サーヴァントを召喚するところができる場所さ。この石を使って行うんだ。」

 

「...この石...」

 

「おっ、気づいたかい?そう。その石には魔力が宿ってある。もしこれからレイシフト先で見かけたら回収してみるといいよ。」

 

「レイシフトが終わったらなくなるのではないのか?」

 

「その石は特別でね。」

 

「そーなのか...で、どうやって使うのだ?」

 

「簡単さ。この石を触媒に語るのさ。好きなようにね。ほら、これ使ってみな。」

 

そうやって渡されたのは30の石。

 

「語る...語る?」

 

「君の直感でいいのさ。大丈夫、案外いけるぜ?その石に耳を傾けるんだ。」

 

「石に...」

 

「そうだ。ほら、聞こえてくるだろっ?」

 

「...誓いを此処に。

  我は常世総ての善と成る者、

  我は常世総ての悪を敷く者。

 

  されど汝はその眼を混沌に曇らせ侍るべし。汝、狂乱の檻に囚われし者。我はその鎖を手繰る者――。

 

  汝三大の言霊を纏う七天、

  抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」

 

「本当にやった!?」

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

「きたのは十二の試練を突破したと言われるヘラクレスとエリザベート・バートリーの成長した姿のカーミラか!」

 

「やけに説明口調だな、君は。」

 

「しかし、成る程。召喚というのはこう、体力がごっそり減るもんだとばかりに思ってたが...」

 

「検査の結果、君は魔力の上昇がなかったからね。カルデアの電力を魔力に変えて君には供給できるんだ。」

 

「そうなのか。さて2人とも、これからよろしく!」

 

そういって手を差し出す。

 

「不敬よ。触らないで。」

 

「ー!ー!ーーーー!」

 

「嫌われてる!」

 

「ヘラクレスに関しては狂化が進んでるから厳しいかもだけど、カーミラはあれだね。純粋に仲悪いね。頑張りたまえよ。」




実は、この兄が引いたのはわたしのチュートリアルの結果星4だったりします。カーミラさんは次出ちゃうから迷ったけどまぁいいや。と思いつつ


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その双子、オルレアンにつき

あれもこれも全てジャガーマンと武蔵ちゃんと刑部姫とチェイテピラミッド姫路城が悪い。
というわけで、高難易度と周回とハロウィンである程度区切りがついたので投稿。


召喚に成功したその翌日、レイシフト命令が下された。場所はフランス。オルレアンともいうべきか。そこで特異点の反応が出た。

 

安全なコフィンによるレイシフトでのものは初めてだが、失敗の確率は少ない。が、それでもヘラクレスはつれてけなかった。曰く、彼自身に調整がまだ済んでないらしい。コス...調整が済んでないため、危険を回避する。それでも、カーミラは連れて行く。

 

「...ん。ここは...」

 

「...おお!ついたのか!百年戦争が行われてたフランスに!」

 

「はい。ここは1431年のフランス領だと思われます。今は休戦時期です。」

 

「戦争に休戦か。まぁ、100年もやってればそーなるか!」

 

「レイシフト後の体調、及び魔力安定を感知。大丈夫そうです。」

 

「早くしなさい。無駄話はしなくても?」

 

「うむ!とりあえず街を探さないとだな!」

 

レイシフトで降り立ったのは平地でもあり、森の入口ともいうべき場所。

 

「...ん?どーしたみかん。上ばっか見て。」

 

「バカ兄貴。気づかないの?上のやつ。」

 

「貴様もだ盾女。あれがこの歴史にあると思うか?早くあの胡散臭い魔術師に解読させろ。」

 

「えっ?」

 

そう言って上を見ると黒い球体が浮いている。いや、正確にはあると表現した方がいいのか。

 

「あら、気づいてなかったの?鈍臭いわね...」

 

「ロマン、あれはなんだ?」

 

「...分からない。こちらでも調査を進めておく。みんなはとりあえず、街に行って情報、及び聖杯の捜索を。」

 

「うむ!」

 

「はい!」

 

そうして街を探し...約一時間程探したのだろうか。城壁を見つけた。

 

「あれは...先輩方、見つけました!」

 

「む!見つけたのか!よしよし、この道であってたか!」

 

「...けど待って。なんか襲われてない?」

 

「...あれは竜?ワイバーン?けどそんな感じのね。」

 

「ワイバーンだって!?そんな幻想種、この時代にはもういないぞ!?」

 

「あれの血を吸っても美味しくはなさそうね...貴女に任せるわ。」

 

「ちょ!?戦わないのか!?」

 

「戦うとか戦わないとかの以前に、早く行かなくていいの?」

 

「あー!もう!マシュ!急ぐぞ!」

 

「は、はい!」

 

「セイバー。私達も行こうか。」

 

「あぁ。」

 

マシュは信成を、オルタはみかんを担ぎ、急いで城門のところに向かう。

 

「私はそうねぇ...ん?あれは...」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

悲鳴が上がる。兵が倒れる。

 

竜。どんなに攻撃をしてもその鱗には傷がつかない。その血を飲むものは呪いとして不老不死になる。様々な文献があるが、少なくとも普通では倒せず、勇者やドラゴンスレイヤーと言われる伝説にすがり倒すしかない。

 

が、そんな伝説は今は無いし力もない。

 

フランスはもはやここm「はぁっ!」

 

竜が斬られる。あの傷1つおわなかった竜が。

 

「いそいだな。マスター?」

 

「流石にね。街の中に入られたらたまったもんじゃない。けどこの様子だと入られてるかなぁ。」

 

「...ならどーする?」

 

「...んー。よしこーしよう。あの竜をある程度間引いたら中に入って安全確認。百年戦争ならあの人がいるはずだし。」

 

「ん。ならいくぞ。」




大体私の小説は本文を1000文字の最低ラインを守りたいですね。


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その男女、狂気につき。

みなさーん!今のうちにメインクエストやってストーリー進めて2部2章をクリアしちゃいましょー!

フォーリナー一体も持ってないからきたらきたらで嬉しいけどそんなことない...よね?


「先輩!」

 

「相手は竜だ!手加減なしでやっちまえ!」

 

「はい!」

 

多数の竜相手に一人で戦うマシュ。それを魔力でサポートする。

 

「カーミラ!早くきてくれると嬉しいけどな!というか呼ぶか!令呪をもって命ずる!カーミラ、ここに来て戦え!」

 

令呪を一画使用して命令する。

 

「...ったく。竜の血は美味しくなさそうと先程いったばかりなのだけれども」

 

「血は美味しくないかもしれないが我慢しろ!今はとにかくここを守るぞ!」

 

「はいはい。」

 

カーミラの戦闘はマシュのように守る戦い方ではない。かといってセイバーのように殲滅する戦い方でもない。相手を苦しめ、辱しめ、じっくり嬲ってから死に至らしめる。

 

その為の拷問。吸血鬼だとも言われたその力。

 

(まぁ、史実通りだと彼女はレズとかっていうのがあるけどな!その辺は歴史が証明してない筈だから、なんとも言えないが!」

 

「声、出てるわよ?」

 

「はっ!?」

 

しかし、無駄話をするほどの余裕はある。現に、マシュのサポートも万全になり、ほぼ攻撃を受けてない。

 

「これでも撤退をしない...か。ここにいた筈の門番は?」

 

「先程、みかんさんが連れてって治療を。なんでも、人探しと町の安全を配慮するとの。」

 

「成る程理解した!なら少なくともここを守るぞ!」

 

「あっ、そうだ。先程見たのだけれど...」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「なんであなたが街を...!」

 

「ん?...何でだろうね?分からないけど...」

 

「たす、たすけて...!」

 

「煩いよ?」

 

そして突く。

 

そのレイピアのようなフェンシングの剣を巧みに使い、一般市民を屠る。

 

「あなたはフランスを愛してた筈だ。現にスパイとしてロシアやロンドンに活動記録が残ってる。」

 

「意外だな。よく調べてるね?」

 

「当たり前。シャルル・ジュヌヴィエーヴ・ルイ・オーギュスト・アンドレ・ティモテ・デオン・ド・ボーモン 。又の名を、シュヴァリエ・デオン」

 

「真名すら看破されるとはね...一体どの要素で?」

 

「服装。剣。服装は恐らく、マリー・アントワネットが事情を知らずに送ったドレスだ。また、フェンシングをするデオンとジョゼフ・ブローニュ・シュヴァリエ・ド・サン=ジョルジュの絵画から。」

 

「ははっ...そうかそうか。絵画があるのか...情報有り難う。じゃあしね。」

 

サーヴァントならではの脚力で一気に追い詰める。

 

「甘い。私の事を感知してないな??」

 

その突きを面で防ぐセイバー。

 

「貴様、クラスはセイバーだな?」

 

「どうやら、君もそのようだ」

 

ここにフェンシングと剣道(?)、異種戦闘が始まるーーー!




デオン持ってないから喋り方やらは知らない...すまない...すまない。

ジャンヌ?さぁ、彼女は何処にいるのでしょうか。


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その女、復讐につき。

エレチャンヒクエレチャンヒクエレチャンヒクエレチャンヒクエレチャンヒクエレチャンヒクエレチャンヒクエレチャンヒクエレチャンヒクエレチャンヒクエレチャンヒクエレチャンヒクエレチャンヒクエレチャンヒクエレチャンヒクエレチャンヒクエレチャンヒクエレチャンヒク


見えない。追えない。近づけない。

一体自分には何ができるのだろうか。人間離れした力を持つサーヴァントに。

 

「チッ、その剣技厄介な。それに貴様、その力...」

 

「ハッ、君らに情報を渡すつもりはないね!」

 

きっと何もできやしないだろう。やれる事があるとするならただ祈るだけ。

 

膨大な魔力を信頼できそうな者に。今一番頼らなければならない者に。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

龍との戦闘もある程度終わりを迎えつつある。中の方ではみかんが何とかしてくれてるので、とりあえずは集中する。

 

しかし、

 

「あれは...竜の上に人だ!人が乗ってる!」

 

「ロマン、あの右に見えるのはカーミラに見えるのだが!?」

 

「そうね。私ね。...こっちの方でも召喚されたのかしら。」

 

「ありえ...るのか。そうか。そうだもんな。宝具レ「それ以上はダメです、ドクター。」」

 

「そしてあの真中の...あれは?所謂ボスか!」

 

「先輩、断定するのは不味いかと。」

 

「...?カーミラ、あのメイデンは?」

 

「あれは...ん?おかしいわね、あのメイデン、針がない...あれじゃ、ただの捕縛にしかならない愚物だわ」

 

「いや、しかしあれは...あの中と外で()()()()()()()()()()()

 

「まて!あれは...聖杯反応が出て来たぞぅ!」

 

 

 

 

 

 

 

「ジャンヌ。今こそです。」

 

「えぇ...よく聞けフランスの民よ!我が名はジャンヌ!ジャンヌ・ダルク!貴様らが処刑した魔女だ!今から我々はフランスに復讐する!この竜の存在を持ってして、フランスを焼き尽くさん!」

 

「そして今暴れてるバーサーク=セイバーよ!今すぐ戻りたまえ!」

 

「...今ここに!ですが、一つ申し上げる事が。」

 

「何かしら?」

 

「カルデア、つまりここを修復しにきた魔術師連中と戦ってきましたが...殺せませんでした。」

 

「...ふーん。あっそ。まぁいいわ。...バーサーク=バーサーカー!」

 

「...」

 

「...あの盾女がいるところね。あそこからフランスを壊してしまいなさい。いいわね?」

 

「...」

 

ワイバーンから飛び降りるバーサーカー。

 

「さて...選ばれし者ども。城に戻るわよ?あとはゆっくりやっていきましょう。バーサーク=アサシン。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「えぇ。貴女の言うように、見える者には見えるようにわざとバラしたわ。」

 

「えぇ、それでいいわ。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ワイバーンの群れが去ると同時にバーサーク=バーサーカーが地に降り立つ。

 

「!先輩、このサーヴァント...」

 

「わかってる!カーミラ!力を貸せ!」

 

「...はぁ。いいわよ。」

 

「...バカ兄貴!今のは一体...!?」

 

「ん?...ほう。これはこれは。おいそこの。これは?」

 

「セイバーさん!今目の前にいるのは敵です!手を貸して下さい!」

 

「ほう...敵とな。成る程な。」




ジャンヌは囚われてます(え)
そりゃ世界観変わりますね


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その力、迷いにつき

(ここ最近リボーンにハマったんだけどどーしよ)


「arrrrrrrrrrr!」

 

「...っ!」

 

「威圧感ハンパないな...!」

 

ただの咆哮にして、それは大地を揺らす。

 

「「嫌な予感がする。」」

 

セイバーとみかんが同時に言う。

 

「貴様も見えたか。みかん。」

 

「貴女が私を担いでた時に。メイデンの中に」

 

「あぁ。いたな。」

 

「貴女たち、敵の前に無駄話?随分と余裕ね。」

 

「あぁ。余裕だ。」

 

「ちょっと何言ってるのか分からないが、少なくともこっち来るぞ!」

 

「相手の獲物すら見分けが付かないとは。あれはただの丸太だぞ?」

 

飛ぶように走る相手の武器を上手く防ぎ、蹴りで手を弾く。

 

「ほら、よく見てみろ。」

 

「あっ!ほ、本当です!禍々しい武器が、丸太に!」

 

「手にした物を武器に変えるなんていう伝承をもつものは数が少ないだろう?」

 

「ち、ちょっと待て!そ、その伝説であってるなら彼は...!」

 

「そうだ。それであってる。魔術師。」

 

「?すいません。よくわかりません!あとこんな喋ってる暇はなさそうです!」

 

落とした丸太を拾いセイバーに襲いかかろうとする。

 

「無駄だ!」

 

真っ向から立ち向かい、鍔迫り合いになるセイバーとバーサーカー。こうなってしまったら、両者の武器の質と腕力(魔力)が物を言う。

 

「...セイバー。...バカ兄貴。カーミラを引っ込ませて。」

 

「は!?なんで!?」

 

「...いえ、私は確かに引いた方が良さそうね。任せたわ。」

 

そして霊体化になるカーミラ。

 

「ど、どーしてですか!?」

 

「マシュ、これは貴女がやらないといけない。」

 

「えっ?」

 

「答えは貴女が見つけなさい。ほらバカ兄貴。行くよ。」

 

「あー!全く分からん!あとで教えろ!マシュ!行くぞ!」

 

「あ、はい!」

 

「セイバー!」

 

「あぁ。」

 

バーサーカーの攻撃は空を切り、その兜の中から目をぎらつかせる。

 

「っ、マシュ・キリエライト行きます!」

 

「あぁ!行くぞ!」

 

「さて、どうでるか...!」

 

「セイバー!マシュを支援しつつ、貴女もやりたいように。」

 

「あぁ。分かった。」

 

魔力をもらいつつ、バーサーカーに向かう。

 

とうとう話が終わったかと襲いかかる二人を相手にするバーサーカー。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

下手な盾は時に面倒な事を引き起こす。だが、当然ながらそれはやらせて貰えなさそうだ。

 

「arrrrrrrrrrr!」

 

「チッ、分かってる。」

 

こいつが、これが邪魔だ。

 

「セイバーさん!」

 

「行くぞ盾女。こいつを倒せば、お前も少しは変わるのじゃないか?」

 

「は、はい?」

 

何を言ってるのだろうか。わからないが、とりあえず斬りかかる。

 

「貴様の太刀筋は知ってる!」

 

だがこちらも同じだ。相手の太刀筋は何故か知っている。体が覚えている。

 

攻撃は喰らわないが攻撃を与えられない。盾を潰そうとするがそれをさせない。

 

「arrrrrrrrrrsrrrrrrrrrrr」

 

「せいや!」

 

「!?」

 

横から斬り付けられ攻撃を食らう。

 

「ここだ!」

 

そこから更に連撃を喰らう。

 

「これで、ふっとベェ!」

 

上空から盾を構えて潰されそうになる。が、これを紙一重で後ろに避ける。

 

「いや、貴様は避けてない。そこに行ったのだ。自分でな。」

 

後ろから斬られ、鎧の装甲ごと吹っ飛ぶ。

 

「ここだ!」

 

今度は盾で押され、刃で切られる。

 

「セイバーさん!私、なんでか知りませんけどこの人の動きが読めます!」

 

「!...そうか。なら行くぞ、盾女。」

 

「はい!」

 

マシュの盾に足をかけ、そこから一気に飛ぶ。

 

それを見て飛ばされたバーサーカーも飛ぶ。宝具を打とうとしている。

 

「マスター!宝具だ!」

 

「ーん!」

 

「マスター!こちらも宝具を!」

 

「あぁ分かった!」

 

「宝具展開!顕現せよ、ロード・カルデアス!」

 

「『約束された勝利の剣』!」

 

「『arrrrrrrrrrrsarrrrrrrrrrr』」

 

その宝具の中で、バーサーカーにアルトリアがバーサーカーにしか聞こえない声で囁く。

 

「...眠れ。ランスロット卿。貴殿の強さは分かった。大丈夫だ。お前の娘は死なせはしない。」

 

「『arrrrsarrr』...」

 

「あぁ。分かるさ。あれはまだ弱い。だからこそ、強く、貴殿を越すくらいには仕立て上げてやるさ。」

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「お、終わりました!こちらの勝ちです!」

 

「うむ!やったな!」

 

「しかし...なんでしょう?」

 

「ん?」

 

「勝ったのに...胸が空いてます。相手は、手加減していたような...」

 

「まさか!相手はバーサーカーだ!こちらを殺そうとしてたはずさ!」

 

「ドクター...」

 

「今日はもう疲れてるんだ。明日からにしよう。聖杯の在り処は分かったんだし。」

 

「えっ?そ、それはどこに!?」

 

「ワイバーンから反応があったことから、きっとジャンヌ・ダルクが持っていると予想するよ。」

 

「そ、それは早めに言うべき案件では。」

 

「だって無理だろ!あんなとこで聖杯反応なんてあってもこっちは呆然だぞ!何せ彼女はフランスを愛し、その為に動いたジャンヌだぞ!」

 

「そ、それはそうですが...」

 

「その話は後だ!今は兎に角休もう!」




※いうならまだオルレアンです。

オルタニキは引きません。


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