夢の中の僕ら (*yura*)
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此処は何処…?

初めての投稿です。
温かい目で見てやって下さい。


『此処は…何処…?』

目を覚ますと、家とは違う、知らない場所にいた。大きな冷たい建物の中だった。

横には、兄弟。少し向こうには見慣れない顔。

『…っ、兄さん、起きて!』

『んにゃ…?』

間抜けな声を出して起きたのは、長男である闇兄さんだ。

『うー…?白斗…?どしたの?って、此処…何処??』

『俺も知らねぇよ…。他の兄弟も、起こさないと…』

そう言って、周りで眠っている兄弟を起こそうと肩を揺する。とにかく、この状況を把握しておかないと…。

『よし、みんな起きたな?…此処、どこかわかる奴居る?』

微かな期待を込めるが、やはり、誰も知らないらしい。

嗚呼、紹介がまだだったので、ここで軽く説明させてもらう。

俺達兄弟は、[松柱家]という名前で知られている。6人兄弟で、一人一人が異能力を持っている。

長男、闇。無駄に女子力の高い兄。料理、裁縫が得意で、能力は『闇を操る』ことだ。

次男、梨乃。眼鏡の真面目な頼れる兄。優しくしっかりしている。能力は『人形を操る』

三男、うら。相手を煽るのが上手く、非常にうざい。能力は『人型のものを生成しそれを操る』

四男、白斗。俺のことだ。喧嘩が大好きで、よくサイコパスだと言われるが違う。能力は『影を操る』

五男、刀技。いつもニコニコしていてよく分からない、サイコパス。能力は『刀を操る』

六男、幾。ぱっと見可愛く見えるが、ただの筋肉ゴリラ。口が悪い。能力は『相手を魅了する』

…と、まぁ、こんな感じだ。

そんな俺らが此処…、見覚えのない場所にいる。どうやってきたのかも、いつ来たのかも、誰も思い出せない。

そして、向こうにいる人達…。何処かでみたような…。でも、思い出せない。こちらと同じく、6人程いるだろうか…。兄弟達も、気が付いたらしく、向こうのほうを気にし、警戒している。

向こうも、こちらに気付いたらしく、チラリと目線を送ってっくる。

『あの人達…、誰だろうね…。此処が何処か知ってるかも…。聞いてみようか?』

不意に梨乃兄さんがそう言って、こちらを見る。

『…いや、やめといたほうがいいと思う。何が起こるか分かんねーし…』

第一、梨乃兄さんは何処か不思議で、心配なのだ。

『でも、じゃあどうすんの?白斗。このままじゃどうしようもできないだろ…』

うら兄さんが不満そうな顔でこちらを見る。

『…う…。まぁ、そりゃそうだけど…』

だからといって、何が起こるか分からないのに、不用意に近づくのもどうかと思う。

…そんなこんなで、悩んでいると__



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もう1つの異能力家族

『こんにちは!!君達はだぁれ??』

いきなり声をかけられ、驚いて声の方を向くと、いつ来たのか、さっきまで向こうの方にいた人たちの中の1人が立っていた。ピンクのワンピースに可愛らしいシュシュで1つにまとめた髪、その可愛らしい容姿に関わらず、刀技は警戒心が高まり、刀を出現させ、俺は、闇兄さん、梨乃兄さんを庇いながら睨んだ。

 

…すると、相手は予想外の反応をした。なんと、泣き出してしまったのだ。

『あのっ、グスッ、違くて…。』

途切れ途切れに話を続けようとする相手。そこに、もう1人、向こうから割って入って来た。

『…あー、ごめん、怖がらせるつもりとか、敵とかでもないから…。僕達は_[松夢家]って呼ばれてる。聞いたこと、ない?』

[松夢家]_ 俺達と同じ、異能力を持つ兄弟だ。

ただ、俺達[松柱家]は自分の周りのものを操る能力が殆どなのに対し、[松夢家]は自分の身体の一部が何かに変化するという能力が殆どだと聞いたことがある。

『知ってる。…俺らは松柱家。聞いたことあるだろ?』

そう相手に聞き返す。

『うん、知ってるよ。有名だからね。……ところで、此処

何処か知らない?』

はぁ。と大きく溜息を漏らす。ほんの少しの期待があっという間に消え去ったからだ。

『知らねーよ…。逆にこっちが聞きたい。』

『そうなんだ…。あ、言ってなかったね。僕は竜。身体の一部がヘドロになるっていう能力を持ってるよ。』

なんだその能力…。役に立つのか…?と思いつつ、そちら側の自己紹介を黙って聞くことにした。

『えっと、僕はね、結愛ってゆうの!さっきは急にごめんなさい…。ゆあはね!髪の毛から飴ちゃんを出せるよ!』

…と、まぁ、軽く説明すると、

長男、白竜。相手のコピーになれる

次男、竜。身体の一部がヘドロになる

三男、結愛。髪の毛から飴を出せる

四男、冥。死神化する

五男、木乃葉。時を移動できる

六男、雛。透明化できる

という感じらしい。こちら側も少し紹介をして、改めて、此処は何処なのか、どうやって連れてこられたのか、覚えている人を探すが、やはり、誰も覚えていないようだ。

まぁ、敵じゃないだけいいか…。此処だって、何処かの変な研究所に連れ込まるよりずっとましだ。

研究所…ではなさそうだからな…。ドーム型の建物で、外は…、どうなってるんだ…?

外に出てみると、ひんやりとした空気の中に四つの道が伸びていて、少し離れたところには、広くなっているところがあった。取り敢えず、何が起こるか分からないし、警戒心を解くわけにはいかない…

そう思っていた時だった_



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