ハピネスチャージプリキュア~伝説の戦士と黒き破壊者~ (ルオン)
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プロローグ:黒き破壊者

そこは、何処かの広野だった。

その広野に、【ダークライダー】と呼ばれし【仮面ライダー】たちが倒れていた。

そしてそこには、倒れていない仮面ライダーが1人いた。

 

「くっ!?まさか……ここまで強くなってるとは!!」

 

「俺を下っぱと甘く見た貴様が悪い」

 

「何故だ!!何故俺たちを!!」

 

「何故か…………簡単だ。テメェらがやってきた事を知って、嫌になったからだ」

 

「ッ!?バカな!?貴様が知ることはできない筈だ!!」

 

「確かに俺1人(・・・)なら知ることはできなかっただろうな……でも、テメェらが俺の中に住まわせたあの人たちとアイツら(・・・・・・・・・・)が協力してくれたおかげで、テメェらの悪事をあばけたんだよ」

 

「ッ!?なんだと!!」

 

1人立つ仮面ライダーの言葉に、驚きを隠せないダークライダー。

 

「お前、奴等を嫌っていたじゃないか!!」

 

「最初はな?そりゃそうだろ?勝手に人の身体に埋め込まれれば、誰だって嫌がるって。だが今じゃ感謝してるよ。おかげで信頼できる家族ができたからな」

 

「くっ!?…………だがいいのか?お前は今まで沢山のライダーを殺してきた…………今さら普通の生活を過ごせる訳がないだろ!?」

 

「何言ってんのお前?俺はライダーを殺してねぇよ?」

 

「なに?どういう事だ?お前は俺の命令で、他のライダーたちの命を奪っていたのではないのか?」

 

ライダーの言葉の意味が理解できず、首を傾げるダークライダー。

 

「残念ながら殺してねぇよ。あの人たちは、次元の狭間に隠れて貰ってたんだ」

 

「なんだと!?お前、俺を騙していたのか!?」

 

「騙してたのは、お前もだろ?いきなり誘拐してきて、洗脳してライダーたちを殺させようとしたんだからよ」

 

「くっ!?…………いいだろう……ならお前を殺してやる!!」

 

そう言ったダークライダーは、地面から起き上がり立っていたライダーに飛びかかる。

だが

 

「ふん!!」

 

「がっ!?」

 

立っていたライダーは、いとも簡単に蹴り飛ばした。

 

「さぁて、詰みだ…………あの世で後悔しときな」

《FINAL ATTACK RIDE DE・DE・DE・DECADE》

 

ライダーはバックルにカードを挿入し回す。

するとライダーの目の前に、エネルギーでできた無数のカードが現れ、ライダーはその場から跳ぶ。

 

「呪ってやるぞ…………ダークディケイドォオオオオ!!」

 

「くたばれぇえええ!!」

―ドガァアアアアアアアン―

 

ライダー――【仮面ライダーダークディケイド】は、カードを通り抜けながらエネルギーを蓄積した右足で、ダークライダー――【仮面ライダーダークキバ】に飛び蹴りを叩き込み破壊した。

ダークディケイドが着地すると、彼の背後にオーロラが現れ、そこから初代仮面ライダー、【仮面ライダー1号】と【仮面ライダーディケイド】の2人が出てきた。

 

「やったな、ダークディケイド」

 

「お疲れさん」

 

「1号、ディケイド、自分たちの世界にいなくていいのか?」

 

「多少なら大丈夫だ。それに、あの世界には沢山の後輩がいるから心配ない」

 

「そっか……そんじゃさっさと帰るとするか」

 

そう言ったダークディケイドの背後に、ワニのような電車――【ガオウライナー】が現れる。

 

「自分の世界に帰るんだな?」

 

「ああ。奴等へのカリは返したからな。俺は自身の世界に戻って、のんびり過ごすさ」

 

「そうか……何か困ったことがあれば呼んでくれ。必ず駆けつける」

 

「俺も、暇だったら手伝ってやる」

 

「そん時は頼みます、先輩。じゃあまたいつか」

 

そう言ったダークディケイド――相楽 一希(さがら かずき)は、ガオウライナーを動かし、自身がいた世界へと向かっていく。

 

「……行ってしまったな」

 

「ああ……アイツ1人で大丈夫だと思うか?」

 

「大丈夫だろう。それに彼には、頼もしい仲間がいる」

 

「まぁ、問題児どもだが……頼りにはなるか」

 

「ああ……さぁ、我々も戻ろう」

 

そう言った1号は、ディケイドと共にオーロラを通って消えた。

この時、再び彼らが出会い、伝説の戦士と共に戦うとは、誰も知るよしはなかった。




と、言うことで、ライダーとプリキュアのクロス小説です!!

次回は一希が自身の世界を見て驚き、幻影帝国と戦います!!

次回も是非読んでください!!


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BREAK1:驚き再会と変身

お待たせしました!!

今回は一希が町の変わりように驚き、ある子たちと再会し、変身します!!

それでは本編スタートです!!


―ぴかりが丘上空―

 

―フォンフォーン―

 

「やっーと帰ってこれた」

 

オッス!!皆のアイドル!!…………になる気はないし、なれないと思ってる、仮面ライダーダークディケイドこと相楽一希だ!!

俺は現在、懐かしき我が世界にして古郷のぴかりが丘の上空を、俺の所持品であるガオウライナーにて走っている。ステルスモードにして。

えっ?ガオウライナーにそんな機能はないって?俺が後付けして使えるようにしたんだよ♪

 

「しっかし変わらねぇな~この町は。川は綺麗、町の人々は楽しそうに歩き回ってる、カビやケーキがそこら辺に広がって…………なにぃいいいいい!?カビやケーキだと~!?」

 

あまりにおかしな現象に驚いた俺は、ガオウライナーから飛び降り、地面に着地した。

そして俺は、ところどころにあるカビやケーキに近づく。

 

「なんじゃコレは!?なんで地面や建物に、カビやらケーキがあるだ!?俺がいなかった数年の間に、一体全体どうなってんだ!?あれか!?天変地異のまえぶれか!?」

 

物理法則を越えた現象に驚くしかない俺。

その時だった。

 

「あの…………大丈夫ですか?」

 

「えっ?」

 

後ろから声をかけられ振り返る。

そこには、茶髪でショートヘアの少女がいた。

その少女に、俺は見覚えがあった。

 

「あぁ……ごめんね?ちょっと地面や建物にカビやらケーキがあるかや、驚いていてね」

 

「えっ?幻影帝国のこと、知らないんですか?」

 

「え……あぁ、実は最近までラジオやテレビなしで過ごしていて、今日この町に来たんだ」

 

「そうだったんですね『ぐぅ~』あら?」

 

「あ、あははははは…………ごめん、朝から何も食べてなくて」

 

「そうなんですか!?でしたら、家でご飯食べませんか?」

 

「え?」

 

「家、お弁当屋を経営してるんです。私が言うのもなんですが、凄く美味しいですよ♪」

 

「へ~……じゃあ、お願いできる?」

 

「はい!!じゃあ着いてきてください!!」

 

そう言われ俺は、声をかけてくれた少女の後ろをついていく。

しばらくして、見覚えのある弁当屋へやって来た。

 

「ここは……」

 

「ようこそ!!【おおもりご飯】へ!!」

 

やって来たのは、俺がこの世界からいなくなる前に良くお世話になった弁当屋、おおもりご飯だった。

そして、少女に見覚えがあったのも、これで合点がいった。

 

「なるほど……通りで見覚えがあった訳だ。元気そうで良かったよ、ゆうこちゃん」

 

「え?どうして私の名前を?」

 

少女―――大森ゆうこちゃんは、俺が何故名前を知ってるのか聞いてくる。

俺はあえて答えず、店内へ入っていく。

店内へ入ると、1人の女性が注文を聞いてくる。

 

「いらっしゃいませー!!ご注文は?」

 

「そうだな~…………裏メニュー、特別おおもり弁当特盛で」

 

「「「「えっ?」」」」

 

俺が注文をすると、店内いた女性とキッチンにいた2人の男女、そしてゆうこちゃんが驚いた顔をする。

するとキッチンにいた男性、ここのオーナーである大森たけおさんが、驚いた顔で聞いてきた。

 

「あの、何故そのメニューを?」

 

「何故ってそりゃあ、このメニューを良く食べさせていただいていたものでね」

 

「それって……」

 

「もしかして……!!」

 

「一希……さん……」

 

「そう。相楽一希、ただいま帰りました!!」

 

「「「「一希くん/さん!!」」」」

 

「ぐえっ!?」

 

俺が名乗ると、たけおさんに奥さんのようこさん、長女のあいさんにゆうこちゃんが、涙を流しながら抱きついてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

―数分後―

 

「ガツガツガツガツガツガツ!!ん~♪やっぱりおおもりご飯の飯は最高だ♪」

 

「ふふ♪ゆっくり食べてください♪」

 

抱きつかれた俺は、なんとか離してもらい、裏メニューの弁当を食っていた。

するとゆうこちゃんが質問をしてきた。

 

「一希さん、今まで何処にいたんですか?」

 

「ん?う~ん…………ちょっと遠い所にいてね。はい、ごちそうさま」

 

「も、もう食べたんですか!?」

 

俺が特盛の弁当を食べ終えたことに、驚くゆうこちゃん。

すると、此方に向かってこれまた見覚えのある男女2人と、見覚えのない少女がやって来た。

 

「こんにちは、ゆうゆう!!」

 

「ゆうこ、こんにちは!!」

 

「おっす、大森!!」

 

「あっ!!めぐみちゃん!ひめちゃん!!!相楽くん!!こんにちは♪もぅ、めぐみちゃん、相楽くん、一希さんが帰ってきてたなら教えてよ~」

 

「え?」

 

「アニキが……帰ってきた?」

 

「えっ?一希って誰?」

 

「呼んだか?」

 

名前を呼ばれたので、ゆうこちゃんの後ろから顔を出す。

すると、見覚えがあった男女が目を見開いた。

 

「か、カズ兄!?」

 

「アニキ!?」

 

「ん?……よく見たら、我が弟誠司に、将来の義妹のめぐみちゃんじゃないか」

 

「「アニキ/カズ兄!!」」

 

「おっと」

 

俺を間違いなく本人だと分かったからか、誠司とめぐみちゃんが涙を流しながら抱きついてきた。

 

「カズ兄…………カズ兄!!!」

 

「アニキ……良かった…………無事で良かった!!」

 

「……心配かけたな、2人とも。こんなこと言うのもアレだが……ただいま」

 

「「おかえり!!」」

 

俺の言葉を聞いた2人は、涙を流すものの、笑顔でおかえりと言ってくれた。

 

「良かったね2人とも♪」

 

「ねぇゆうこ、あの人誰?めぐみと誠司の知り合いみたいだけど」

 

「あの人は、相楽一希さん。相楽くんのお兄さんで、めぐみちゃんの兄貴分的存在の人だよ」

 

「えっ!?誠司のお兄さん!?」

 

「ん?誠司たちの友達か?」

 

「うん!!ひめっていうの!!私たちの大二な友達♪」

 

「し、白雪ひめ……です」

 

「おう、よろしくな。俺は誠司の兄貴でめぐみちゃんの兄貴分の、相楽一希だ」

 

俺は挨拶をしてきた少女―――白雪ひめちゃんに、挨拶をする。

その時だった。

 

―キーンキーン―

 

「ん?」

 

「どうしたんだアニキ?」

 

「……悪い誠司。ちょっと用事できたわ」

 

「ちょっ!?アニキ!?」

 

「カズ兄待って!!」

 

「2人とも待ってよ!!ゆうこ、また今度ね!!」

 

「気をつけてね~」

 

俺は、俺にだけ聞こえる金属音を聞き、闇というか嫌な気配がする方へ走り、その俺を誠司にめぐみちゃん、白雪嬢が追いかけてくる。

そして気配を感じた川へ来ると、辺りがカビだらけになっており、巨大な麦わら帽子を被った黒い怪物と人間サイズの怪物が暴れていた。

 

「なんだあの怪物は?」

 

「アレは!?」

 

「サイアークにチョイアーク!?」

 

「サイアークにチョイアーク?もしかして、このカビを発生させてる幻影帝国ってやつらの仲間か?」

 

「うん!!どこかに、鏡に囚われた人が…………いた!!」

 

めぐみちゃんは、囚われた人が入ってると言う鏡を見つけ、俺たちは鏡に近づく。

鏡を覗くと、見覚えのある女の子が、腕をクロスして苦しそうな顔で鏡の中に囚われていた。

 

「真央ちゃん!?」

 

「真央……誠司、この子は」

 

「ああ!!俺とアニキの家族、妹の真央だよ!!クソッ!!またサイアークにされたのか!!」

 

「……どういう意味だ?」

 

「あのサイアークは、真央ちゃんの精神エネルギーを悪い奴によって生まれた怪物なの!!」

 

「なるほどな」

 

「おやおや、誰かと思えば、あなた方でしたか」

 

「「ッ!?ナマケルダ!!」」

 

後ろから聞こえてきた声に反応して、振り返るめぐみちゃんと白雪嬢。

俺と誠司も、めぐみちゃんたちに続いて振り返る。

そこには、シルクハットを被った男がいた。

 

「また真央ちゃんをサイアークにしたのね!!」

 

「それが何か?」

 

「なんでそんなことするのよ!!」

 

「私が昼寝してるところで、騒ぐからですぞ。鬱陶しいから、サイアークにしたまで」

 

「テメェ!!よくも俺の大事な妹を!!」

 

「何の力も持たない君に、そんなことを言われても何も―――ぐはっ!!!?」

 

「「「えっ?」」」

 

「とりあえず、その口閉じろ」

 

3人は、ナマケルダと呼んでいた男が、俺に殴り飛ばされたことに驚く。

まぁ仕方ないか、なんせ自分たちの隣にいたはずの俺が、それなりに離れていたヤローに一瞬で近づいて殴り飛ばしたからな。

 

「な、何g―――ぐあっ!?」

 

「言ったろ?口閉じろって」

 

「あ、アニキ?」

 

「ん?あ~驚いたよな?とりあえず、3人は下がってな。コイツとサイアークって奴等は…………俺が破壊する」

 

「ま、待ってよカズ兄!!いくらカズ兄でも、サイアークは」

 

「安心しなめぐみちゃん。だって俺は…………黒き破壊者だからな」

 

そう言って俺は、バックル―――【ダークディケイドライバー】を取り出し、腰に装着してからアイテム―――【ライドブッカー】から1枚のカード―――【カメンライドカード】を取り出す。

 

「ば、バックルに……カード?」

 

「さぁて、こっちに来て初めての変身だ…………ド派手に行くぜ!!」

《カメンライド》

 

「変身!!」

《ディケイド》

 

俺はダークディケイドライバーに、カメンライドカードを挿入してドライバーを回す。

それにより、俺の周りに数人の影が現れ、俺を中心に集束した。

そしてドライバーから出てきた長方形の物体が、集束したことによってできた仮面に、バーコードのようにくっつき色がつく。

俺は、黒き破壊者【仮面ライダーダークディケイド】へと変身した。

 

「あ、アニキが!?」

 

「バックルとカードで!?」

 

「変身したぁああああ!?」

 

「な、何者ですぞ!?」

 

「ダークディケイド…………仮面ライダーダークディケイド!!テメェらみたいな、人様に大迷惑をかける奴等を破壊する者だ!!」

 

そう名乗った俺は、ナマケルダのヤローに突っ込んで行く。

 

「ッ!?チョイアーク!!その者を倒せ!!」

 

『『『『『チョイ~!!』』』』』

 

ナマケルダのヤローに言われた、チョイアークと呼ばれる人間サイズの怪物が、一斉に襲いかかってきた。

だけど

 

「邪魔すんなぁああああああ!!」

 

『『『『『チョイ~~!?』』』』』

 

「バカな!?」

 

「「「えぇええええええええええ!?」」」

 

俺は拳に力を込めて、拳圧でチョイアークたちを吹き飛ばす。

それを見ていためぐみちゃんたちは、驚いていた。

 

「こんなものか?テメェら幻影帝国の力はよ?」

 

「くっ!?行けサイアーク!!」

 

『サイアーク!!』

 

サイアークと呼ばれた怪物は、俺に目掛けて拳を振り下ろす。

 

「危ない!!」

 

「アニキ!!」

 

「避けてカズ兄!!」

 

後ろの3人は心配して声をかけてくる。

だけど

 

―ガシッ―

 

「ッ!?なにっ!?」

 

『サイ!?』

 

「「「掴んだ!?」」」

 

「ほ~ら…………よ!!」

 

『サイア~ク!!』

 

俺は心配してくれた3人を、いい意味で裏切り、サイアークの拳を掴んで、投げ飛ばしてやった。

 

「バカな!?サイアークを簡単に!?」

 

「さて、あまり真央を閉じ込めておく訳にはいかないんでな…………終わりにするぜ?」

 

「くっ!?……ですが、良いのですかな?サイアークとなった者は、浄化の力でサイアークを倒されなければ、元には戻りませんぞ?」

 

「…………ん?」

 

浄化の力でしか倒せないと聞かされ、どうするか考えていると、ライドブッカーから1枚の白いカードが出てきた。

 

「なるほど、使えってことか」

《ファイナルアタックライド・ディ・ディ・ディケイド!!》

 

「ハッ!!……ハァアアアアアアア!!」

 

『ごくら~く』

 

俺が白いカードをバックルに挿入して回すと、目の前にエネルギーでできた白い数枚のカードが現れる。

そして俺はその場で跳び、右足にエネルギーをためながらサイアークに飛び蹴りを叩き込み、サイアークを消した。

すると、真央を閉じ込めていた鏡が消え、真央は誠司に受け止められた。

 

「真央!!」

 

「バカな!?浄化できただと!?」

 

「さぁ、後はお前だけだ」

 

「くっ!?ここは一度、ミラージュ様に報告を!!」

 

そう言ったナマケルダは、その場から姿を消した。

 

「ちっ!!逃がしたか……」

 

「アニキ!!」

 

「ん?誠司、真央は無事か?」

 

「ああ!!怪我1つしてない」

 

「そっか……良かった」

 

俺は変身を解除し、誠司に近づく。

すると、解放された真央が目を覚ました。

 

「あれ?お兄ちゃん?」

 

「真央、大丈夫か?」

 

「うん……あたし、またサイアークになってたの?」

 

「ああ。でも心配ない、一希兄ちゃんが助けてくれたからな」

 

「えっ?一希……お兄ちゃん?」

 

「大丈夫か?真央?」

 

「えっ?」

 

俺に名前を呼ばれた真央は、俺の方に顔を向け目を見開いた。

 

「一希……お兄ちゃん……ホントに?」

 

「おう!!正真正銘、真央と誠司のお兄ちゃん、一希だよ♪」

 

「一希お兄ちゃん!!」

 

「おっと」

 

真央は間違いなく自分の兄だと分かってか、俺に抱きついてきた。

涙を流し始めていたが、その顔は笑顔だった。

 

「お兄ちゃん♪一希お兄ちゃん♪やっと会えた!!」

 

「心配かけたな、真央。これからは一緒だ」

 

「本当?」

 

「ああ。お兄ちゃん、誠司や母さん、真央の側にいるよ」

 

「うん!!」

 

俺の言葉を聞いた真央は、抱きしめる力を強める。

そこへ、めぐみちゃんたちが真剣な顔で話しかけてきた。

 

「カズ兄、さっきの」

 

「アレか?まぁ説明してもいいが、ここじゃあちょっとな」

 

「なら、私に着いてきて。大使館なら安全だから」

 

「大使館?君、何処かの国の貴族か?」

 

「それについても説明するから。着いてきてカズ兄」

 

「頼むアニキ」

 

「……どうやら誠司も関わってるみたいだな。真央、ちょっとお兄ちゃん、めぐみちゃんたちと大事な話があるから、先にお家に帰っててくれるか?」

 

「分かった!!ちゃんと帰ってきてね!!」

 

そう言った真央は、家に向かって行った。

そして俺は、白雪嬢たちの後ろを着いていった。

 

to be next brake




今回はここまでです!!

次回は一希があの男に会います!!
そして誠司が、あのライダーへと変身します!!

次回も是非読んでください!!


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BREAK2:神との出会いと説明と誠司の変身

お待たせしました!!

今回は一希があの人物と出会い、誠司が変身します!!

それでは本編スタートです!!


―ブルースカイ王国大使館前―

 

「着いたよ」

 

「へ~……ここがそうなんだ」

 

オッス!!先程、サイアークをディメンションキック浄化(仮)で浄化して真央を自由にした後、俺は白雪嬢たちに着いていき、1つのデカイ建物へとやって来た。

玄関扉までやって来ると、建物の中から変な生き物が飛んできた。

 

「ひめ~!!無事でしたか~!!」

 

「うわわ!?ち、ちょっとリボン!!苦し~!!」

 

「どうなってるのですか!?ブルー様からサイアークが現れたと聞いたら、今度はプリキュアの力以外でサイアークが消えたと!!どうなってるのですか!!」

 

「お、落ちついてリボン!!」

 

「へ~……この世界にも、こういった生物いたんだ~」

 

「へ?」

 

俺の言葉に反応した、リボンと呼ばれた生き物は、俺の方へ顔を向ける。

すると、リボンと言われた生き物は、段々と顔を青ざめていく。

 

「ど、どなたですかこの人はぁああああ!?」

 

「おぉ!?ビックリした~……俺は相楽一希。誠司の兄でめぐみちゃんの兄貴分だ」

 

「せ、誠司さんのお兄様!?本当なんですの誠司さん!?あれほど、プリキュアに関わっているとバラさないように言いましたのに!?」

 

「いや、プリキュアがなんだか知らんが、俺はただ着いてきてくれと言われたから、ここまで着いてきたんだぞ?」

 

「え…………マジ……ですの?」

 

「マジマジ、大マジよ。私たちは着いてきてって言って来てもらったのに、リボンが今言っちゃったの」

 

「因みに、サイアークを倒したのは、カズ兄なんだよ!!凄いでしょう!!」

 

「え……えぇえええええええええ!?」

 

白雪嬢とめぐみちゃんの言葉を聞いた、リボンとやらは漫画みたいに目と舌が飛び出す程に驚いた。

 

「こ、この方がサイアークを!?ということは、貴方もプリキュアですの!?」

 

「いや、さっき言ったよな?プリキュアがなんだか知らんが、ってよ?俺はそのプリキュアって存在じゃない。仮面ライダーと呼ばれる存在だ」

 

「仮面ライダー……ですか?」

 

「おう。それより中に入った方が良いんじゃないか?さっきの言葉や反応からすると、一般人にはお前の存在は秘密みたいだし」

 

「そ、そうですわね!!では此方へ」

 

そう言われ、俺は誠司たちと共に大使館の中へと入る。

中へ入り、リビングへ案内されると、1人の男がいた。

 

「めぐみ、ひめ、誠司くん、無事で良かった。サイアークが現れたと思ったら、突然消えたから驚いたよ。そんな早くサイアークを浄化できるようになったんだね」

 

「違うの神様」

 

「違う?」

 

「サイアークを浄化したのは私たちじゃないの」

 

「サイアークを浄化して、囚われた真央を救ったのは、この人、俺のアニキなんだ」

 

「なんだって!?」

 

誠司たちの話を聞いた、神様と呼ばれた男は俺へ視線を向ける。

その視線は、疑心感でいっぱいな目でのものだった。

 

「疑うのは悪くないが、そんな風に見られんのはちょっと嫌だな」

 

「す、すまない。とりあえず、そこに座ってくれるかい?」

 

「分かった」

 

俺は言われた通り、近くにあったソファへと座り、誠司たちも近くのソファへと座る。

それを確認した、神様と呼ばれた男が質問してきた。

 

「ひめたちが話した通り、君がサイアークを浄化したのかい?」

 

「ああ。俺が変身して、サイアークって怪物を浄化して、囚われた真央を助けた。言っとくが、俺が変身するのはプリキュアってやつじゃなくて、仮面ライダーっていう戦士だ」

 

「プリキュアではない……戦士……」

 

「なぁアニキ、1つ聞いていいか?」

 

「なんだ誠司?」

 

「さっきのリボンのこともそうだけど、なんで神様とかの存在を知っても驚かないんだ?」

 

「確かに!!さっきからカズ兄、全然驚いてないよね?どうしてなの?」

 

「どうしてと聞かれてもな~…………別に珍しくないからとしか言えん」

 

「どういうこと?」

 

「いや、知り合いに喋る蝙蝠やらドラゴン、喋るベルトや宇宙の神様がいるから、別に不思議でもなんでもねぇんだわ」

 

「喋る蝙蝠にドラゴン!?」

 

「それに喋るベルトに宇宙の神様って、本当なのカズ兄!?」

 

「ああ。今言った宇宙の神様は、俺の先輩で同じ仮面ライダーだ」

 

「マジかよ!?」

 

俺の話を聞いた誠司たちは、信じられないといった顔をする。

まぁ、普通はそういう反応するわな。

 

「だが、僕が知る限り仮面ライダーと呼ばれる戦士は、この世界に存在しないはずだが?」

 

「そりゃそうだ。仮面ライダーは別の世界……平行世界に存在する戦士だからな」

 

「平行世界だって!?」

 

「アニキ、平行世界って?」

 

「平行世界ってのは、自分がもう1人いる世界だな。例えば、この世界の誠司は空手をしてるが、平行世界の誠司は剣道をしてたり理系の性格で生活してる世界だよ」

 

「へ~……て、待てよ?アニキがその世界の戦士の力を持ってるってことは……」

 

「流石察しの良い誠司だ♪そう……俺は行方不明になってる間、平行世界でライダーとして戦っていた。誘拐されてな?」

 

「「「「ゆ、誘拐!?」」」」

 

「そ、悪のライダーに拐われてね?悪のライダーに育てられかけたんだよ。ついでだ、仮面ライダーについて説明をするよ」

 

俺の話を聞いて驚いた誠司たちに、仮面ライダーについて説明を始めた。

いつの時代から生まれ、何故生まれ。何と戦っていたのか教えた。

 

「これが、仮面ライダーの存在理由だな」

 

「昭和の時代から生まれて、戦い続けてる戦士…………か」

 

「なんか…………凄いね?仮面ライダーって」

 

「私たちプリキュアと同じだ」

 

「そのプリキュアってのはなんな訳?」

 

「では、僕からプリキュアについて説明しよう」

 

そう言った神様と呼ばれた男は、俺にプリキュアについてと幻影帝国の奴等について説明してくれた。

 

「なるほどね……幻影帝国と戦うのがプリキュアと呼ばれる女の子たちで、封印されていた筈の幻影帝国と戦っている。幻影帝国が現れてからあんたが愛の結晶と呼ばれる物を、世界中に振りまいて、選ばれた子たちをサポートしてると」

 

「その通りだ」

 

「ふ~ん…………でもよ?恋愛禁止はどうなのよ?」

 

「恋愛は危険だ。チームワークが乱れたり、仲がこじれた結果取り返しのつかないことになる恐れがある。だからプリキュアは、恋愛を禁止してるんだ」

 

「…………なるほど、だいたい分かった」

 

「分かってくれたようだね。そこで頼みがあるんだが、君にめぐみたちを手伝って――」

 

「くっだらねぇルールだな」

 

「ッ!?なんだって?」

 

俺から言われた言葉に、神様と呼ばれた男は動揺した。

 

「だってそうだろ?恋愛しようがしまいが、チームワークは乱れる時は乱れるっての。それに取り返しのつかないことってなんだよ?めぐみちゃんがそんな間違いを起こすと思ってんのか?」

 

「ち、違う!!僕はそんなこと思ってない!!」

 

「どう言い訳しようが、テメェの言ってることは、そうとしかとらえられねぇよ。言っとくがめぐみちゃん、いやめぐみちゃんたちは、そんな間違いは起こさねぇ。愛の結晶って奴に選ばれた、正しい愛情を持ってるからプリキュアになれたんだろ?そんな子たちを信じねぇのは、振りまいた張本人として、戦いに巻き込んだ者としてどうなんだ?」

 

「そ、それは……」

 

「それにおたく、恋愛に関して凄く否定的だけど、大方恋仲になったプリキュアを、悲しませたとか拒絶したんじゃねぇの?神様だからとかいう理由でよ?そんで悪側に墜ちた……違うか?」

 

「ッ!?」

 

俺の言葉に、神様と呼ばれた男は体を震わせた。

 

「どうやら図星みたいだな。なら言ってやる。くだらねぇルール考えるより、そのふって悪墜ちした女の子に謝ってこいこの被害者面の屑神!!テメェよりも、恋愛禁止にされてる子たちや、そのふられた子の方が可哀想だわ!!」

 

俺はそう言い、リビングから出ていこうと、扉の方へ足を進める。

 

「あ、アニキ!!」

 

「それと……恋愛も人を幸せにするものの1つだ。その幸せを禁止してるおたくと、幸せを奪う幻影帝国…………違いがあるのかねぇ?」

 

「アニキ!?」

 

「待ってよカズ兄!!」

 

俺は言いたいこと言い、大使館を後にした。

誠司とめぐみちゃんは、そんな俺を追いかけてくる。

そして数分後、俺は再び川へやって来た。

 

「あの屑神が!!何が恋愛禁止だ!!バカだろ!!バカなんだろ!!」

 

「お、落ちつけってアニキ」

 

「そ、そうだよ。きっと神様にももっと理由が」

 

「何より許せんのは!!恋愛禁止というルールでめぐみちゃんを縛り、誠司とめぐみちゃんがイチャイチャできなくなるのが許せん!!」

 

「「なっ!?////何言ってんだ(言ってるの)アニキ(カズ兄)!!//////」」

 

俺の言葉を聞いた2人は、顔を赤くする。

 

「だって2人とも、小さい時結婚の約束したろ?それに、俺が行方不明になるまでの間、帰り道手を繋いだり、互いの頬にキスしたりしたろ?」

 

「なっ!?////」

 

「なんでそんなことまで知ってるの!?////」

 

「なんでって……いつも俺の前でやってたやん」

 

「「そんな訳!!…………あ、いた」」

 

俺が2人のイチャイチャしてる現場にいたのを、2人はようやく思い出した。

その時

 

―キーンキーン―

 

「ッ!?1日で2体もか!?」

 

「どうしたのカズ兄!?」

 

「どうやら招かれざる客が来たみたいだ!!」

 

『サイアーク!!』

 

金属音が鳴ると、本日2度目のサイアークが現れた。

そのサイアークは、コックのような格好をし、橋などがお菓子に変わった。

 

「サイアーク!?」

 

「橋がお菓子になってるということは!!」

 

「あ~ら、お早いお出ましねプリキュア」

 

「ホッシーワ!!」

 

めぐみちゃんが何かに気づいた途端、サイアークの足元で、お菓子を食ってるおばはんがいた。

そして近くに、鏡に囚われたコックがいた。

 

「今度はおばはんか」

 

「なっ!?誰がおばはんよ!?てか、アンタ誰よ!?」

 

「カビ野郎から聞いてねぇのかよ?まぁいい…………めぐみちゃん、行けるかい?」

 

「もちろん!!」

 

そう返事しためぐみちゃんは、コンパクトミラーのような物を取り出した。

 

「見ててねカズ兄!!これが私の変身だよ!!くるりんミラーチェンジ!!」

《かわるんるん》

 

めぐみちゃんが、コンパクトミラーのような物にカードをセットすると、めぐみちゃんの服が変わっていき、髪の色が明るいピンク色へと変わった。

 

「世界に広がるビッグな愛!!キュアラブリー!!」

 

「へ~それがプリキュアなんだ。なかなかいいじゃん」

 

「ありがとうカズ兄♪」

 

「そんじゃ俺も、変身して名のりw「待ってくれアニキ!!」と、どうしたの誠司?」

 

「俺にも…………俺にもそのベルト使えないか!?」

 

「…………使いたいのか?」

 

俺は真剣な顔で聞いてくる誠司に視線を向け、問いかける。

誠司は真剣な顔で頷く。

 

「お前は…………責任を背負う覚悟はあるか?」

 

「責任?」

 

「そうだ。大いなる力には、大いなる責任がともなう。お前は力を持ったらその責任を背に、戦っていかないといけない。お前は、その責任を背負いながら戦うことができるか?」

 

「責任…………」

 

俺に言われた誠司は、顔を俯かせる。

そして誠司は、覚悟を決めたような顔で顔をあげる。

 

「責任と言われてもピンと来ない……でも!!皆の、真央の……めぐみの笑顔は、何がなんでも守りたい!!」

 

「誠司…………」

 

「…………まったく、誰に似たんだか♪」

 

「アニキ?」

 

俺の言葉を聞いて傾げる誠司。

その誠司を見ながら、俺はオーロラカーテンを発生させ、そこから1つのアタッシュケースを取り出し、誠司に差し出す。

 

「そ、それは?」

 

「お前に一番あってる物だ。開けてみろ」

 

「あ、ああ」

 

俺に言われた誠司は、アタッシュケースを開ける。

 

「これは…………ベルト?」

 

「それは、平成仮面ライダー第1号、【仮面ライダークウガ】のベルト【アークル】だ。コレを使った2人の人間は、笑顔を守るため、悲しむ顔を見ないために戦った」

 

「アークル……コレを使えば、俺はその、仮面ライダークウガになれるのか?」

 

「ああ」

 

「なら使うz「ただし、つけたら最後、死ぬまでベルトは体から離れず、お前の体は徐々に人間離れしていくぞ」え?」

 

俺の話を聞いて、体が動かなくなった誠司。

そして誠司は、信じられないといった感じの顔で俺を見る。

 

「人間離れって……どういう?それに死ぬまでって…………」

 

「文字通りだ。アークルを着けた者はアークルと神経が融合し、腕力、神経などが強化されていく」

 

「神経と融合する……だから死ぬまで外れないってことなのか?」

 

「そうだ。そして、戦い続け強くなっていけば、アークルは装着者の体を侵食していき、その装着者はただ戦うだけの戦闘マシンへと化してしまう可能性がある」

 

「ッ!?戦闘……マシン……」

 

「それって…………誠司が心を無くすってこと!?」

 

「…………そうだ」

 

「そんなの…………そんなのダメだよ!!それじゃあ誠司が幸せになれないよ!!」

 

「そうだな。だがこれは誠司が決めることだ。どうする誠司?アークルを着けてクウガとして戦い、自我を保ちながら戦う覚悟はあるか?」

 

「…………俺は」

 

再び顔を俯かせた誠司な、数秒後に顔をあげる。

その顔は、笑っていた。

 

「アニキ、俺…………クウガになるよ!!」

 

「誠司!?」

 

「ごめんなめぐみ?でも俺、嫌なんだ。大事なめぐみだけに辛い想いをさせるなんてさ。だから俺、クウガになってめぐみの笑顔や、アニキや真央、母さんたちの笑顔を守りたい!!」

 

「誠司…………」

 

「アニキ……俺は戦闘マシンになんてならない!!俺はアニキみたいな仮面ライダーになってみせる!!」

 

「俺みたいな仮面ライダーか…………いいだろう。お前が人様に迷惑かけるようになった時は、俺が殴って正気に戻してやる!!」

 

「上等だ!!」

 

そう言った戦闘は、アークルを腰に巻きつける。

俺も誠司に続いて、ダークディケイドライダーを腰に装着する。

 

「やっと話が終わったの?待ちくたびれたわよ」

 

「なんだ、態々待ってくれたのかおばはん?」

 

「だからおばはんじゃないわよ!!」

 

「まぁいいや、行くぞ誠司。やり方は分かるな?」

《カメンライド》

 

「ああ!!行くぜアニキ!!」

 

「「変身!!」」

《ディケイド!!》

 

俺はドライバーにカードを入れてダークディケイドへと変身し、誠司は段々と体のあらゆる場所が赤い鎧のような物へと変わっていき、クワガダのような赤い瞳の仮面を着け、誠司は【仮面ライダークウガ マイティフォーム】へと変身した。

 

「な、何よアンタら!?」

 

「俺たちか?俺たちは、お前らみたいな奴等を倒す存在さ」

 

「まさか!?アンタらもプリキュア!?」

 

「残念だが違う。俺たちは仮面ライダー!!人間の自由と平和のために戦う戦士だ!!いくぞクウガ!!ラブリー!!ド派手に行くぜ!!」

 

「ああ!!」

 

「うん!!」

 

俺たちは、サイアークに向かって駆け出す。

 

「仮面ライダーだかなんだか知らないけど、邪魔するなら容赦しないわ!!チョイアーク!!倒しちゃいなさい!!」

 

『『『『『チョイー!!』』』』』

 

おばはんに言われた、チョイアークどもは、俺たちに向かって走ってくる。

 

「どけやコラァアアアアアアアアアア!!」

 

『『『『『チョイ~!?』』』』』

 

「ハァアアアアア!!」

 

「オリャァアアアアアアアアアア!!」

 

『『『『『チョイ~!?』』』』』

 

俺たちは向かってくるチョイアークを蹴散らしていく。

 

「何やってるのよチョイアーク!?サイアーク!!やっちゃいなさい!!」

 

『サイアーク!!』

 

おばはんの指示を聞いたサイアークは、俺らに向かってナイフやフォークを投げてくる。

俺たちはその攻撃を、ギリギリでかわした。

 

「あぶねっ!?ナイフやフォークを投げてんじゃねぇよ!!」

《アタックライド・ブラスト!!》

 

「ハッ!!」

 

『サイア~ク!?』

 

「さ、サイアーク!?」

 

俺はライドブッカーをガンモードにし、ドライバーに【アタックライドカード】を挿入して、【ディケイドブラスト】でサイアークを吹き飛ばす。

 

「凄いねカズ兄!!よ~し!!私もやるぞ~!!ラブリー・パーンチ!!」

 

『『『『『チョイ~!?』』』』』

 

ラブリーは左拳にエネルギーを集め、ピンク色の光波を放ち、チョイアークたちを爆破した。

 

「凄いなラブリー!?クウガ!!一番の見せ所が残ってる!!足に力を溜めるイメージをしてみろ!!」

 

「分かった!!……ハァァァァァ…………」

 

俺が言うと、誠司はその場で止まり、イメージし始める。

すると、誠司の右足にエネルギーが集束しだした。

 

「今だクウガ!!蹴りを叩き込め!!」

 

「ハァァァァァ…………オリャァアアアア!!」

 

『ッ!?ごくら~く』

 

誠司はサイアークに、エネルギーを溜めたキック―――【マイティキック】をたたき込み、サイアークを浄化した。

浄化により、囚われてた人は解放され、その場にた倒れこんだ。

 

「そんな!?プリキュア以外にサイアークを浄化できるなんて!?」

 

「さ~ておばはん?こっちは3人、そっちは1人だ。どうする?第2ラウンドといくか?」

 

「くっ!!覚えてなさい!!」

 

そう言ったおばはんは、その場から姿を消した。

 

「なんだよ、第2ラウンドしないのかよ?」

 

俺はそう言って変身を解除する。

誠司たちも変身を解除して、俺に近づいてくる。

 

「お疲れさん2人とも。なかなか良かったじゃん。鍛え続ければもっと強くなれるぞ」

 

「本当!?」

 

「ああ。特に誠司、お前はもっと強くなれる。明日から特訓だ」

 

「オッス!!よろしくお願いします!!」

 

「おう!!…………そんじゃ帰るか」

 

「「おう/うん!!」」

 

俺はそう言って、誠司とめぐみちゃんと共に家へ帰った。

 

to be next brake

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―おまけ―

 

「このバカ息子がぁああああ!!」

 

「ぎゃああああああ!?」

 

その日の夜、俺は数年ぶりにあった母、相楽ひろ子にコブラツイストを喰らっていた。

 

「数年も連絡よこさないで、突然帰ってきた言葉が『母さん、久しぶり♪ただいま♪』って何よそれ!!それが数年ぶりにあった母親に言う言葉なの!?このバカ息子がぁああああ!!」

 

「ぎょえええええええ!?」

 

「お、お母さん凄い」

 

「真央、母さんだけは怒らせないようにしような?」

 

「うん」

 

「お前ら、見てないで兄ちゃん助けて!!」

 

「弟と妹に助けを求める兄がどこにいるの!?このバカ息子!!」

 

「ぎゃああああああ!?」

 

俺は母さんにコブラツイストから十字固めをされ、意識を失った。




今回はここまでです!!

次回はめぐみとひめのお助け大作戦です。

次回も是非読んでください!!


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番外編
第一話:最悪な夢


ルオン:え~今回は、オリジナルの話です!!

一希:今回の話は、葵つばめさんのある話のその後に当たる話だ。

ルオン:それではどうぞ!!


俺、御剣 明はどこかの遺跡にいた。

 

(ここは……何処なんだ?)

 

俺は辺りを見渡しその遺跡の奥に向かって歩き出す。

しばらくすると、遺跡の奥から金属音が聞こえてきた。それと同時に、奥から1つの光が見えてきた。その光に向かって走り出す。その光を抜けると、俺は信じられない光景を目の当たりにした。

そこには、俺の友人でハピネスチャージプリキュアと共に、幻影帝国と戦い抜いた戦士、仮面ライダーダークディケイドこと相楽一希がいた。

だが俺が信じられないと思ったのは、一希がいたからじゃない。一希がボロボロの状態で片足をついていたからだ。

鎧はあちこちがボロボロに、仮面は砕け、頭から血を流していたからだ。

しかもその一希の後ろには白い剣があり、前にはおそらく一希の血であろう物を剣につけた、黒い騎士がいた。

 

『まさかここまでやるとはな…………正直驚いているぞ、()()()()()()

 

『ハァ……ハァ……そう思うなら、諦めてくれねぇかね?』

 

『断る。我にはその剣が邪魔なのだ。我の言うことを聞かぬのならば、破壊するのみ』

 

そう言った黒い騎士は、一希の後ろにある剣を指さす。

それを聞いた一希は突然笑いだした。

 

『くくくくくく…………あははははは!!』

 

『…………何が可笑しい?』

 

『いやなに…………テメェが正真正銘の悪党で良かったと思ったからだよ。これで心置きなく、テメェを潰せる』

―パチン―

 

一希が指を鳴らすと、一希が異世界などに移動するのに使うオーロラが現れた。

 

『なんだそのオーロラは!?』

 

『見てりゃあ分かる…………さ!!』

 

そう言った一希は、剣をオーロラへ放り投げ、オーロラを消した。

それを見ていた黒い騎士は驚いていた。

 

『貴様!!剣を何処にやった!?』

 

『さあ~てね…………1つ言えんのは、世界一安全な場所に置いたんだよ』

 

『貴様~!!』

 

黒い騎士は怒ったのか、体からどす黒いオーラを出した。

 

『やっと怒りやがったか…………テメェを完全に潰せるか分からねぇが、()()()()の決定打を作ることはできんだろ』

 

『この、下等生物がぁあああああああ!!』

 

黒い騎士は怒りながら、自身の持つ剣を一希に振り下ろす。

一希はその剣を避けようとせず、体で受け止め、剣を掴んだ。

 

(あいつ!?)

 

『き、貴様!?何のマネだ!?』

 

『なぁ~に、テメェに決定打を作るには、ゼロ距離じゃなきゃ意味ねぇからよ』

《FINALATTACKRIDE・DE、DE、DECADE》

 

一希はカードをベルトを挿入して、黒い騎士に剣であり銃になるライドブッカーを銃にして押しつける。

 

『貴様、命が惜しくないのか!?死ぬのが怖くないのか!?』

 

『別に怖くねぇよ。俺が怖いのは、宝を失うことさ』

 

『宝だと!?』

 

『さぁて、お喋りはここまでだ…………明、覇龍哉、翔吾、誠司、勇助、浩二、プリキュアの皆…………後は頼んだぜぇええええええええ!!』

―ドガァアアアアアアアアン―

 

一希は引き金を引き、その場は爆発した。

それと同時にその場は、眩しい程の光に包まれた。

 

「一希ぃいいいいいい!!」

 

俺は目を瞑りながら手を伸ばす。

やがて光が収まり、目を開けると、視界に映ったのは見慣れた部屋の天井だった。

 

「ゆ、夢か…………」

 

「明?どうしたの?」

 

「ん?悪い、起こしたかゆり?」

 

俺が夢である事を理解すると、隣で寝ていたゆりが目を覚ました。

ゆりが一緒に寝てるのは、今日ちょっとしたパーティーがあり、夜も遅く、晴れて恋人となったので家に泊めたからだ。

 

「大丈夫よ。丁度変な夢で目が覚めたから」

 

「変な夢?」

 

「ええ、一希がボロボロになってる夢」

 

「ッ!?……もしかしてその夢、黒い騎士が出ていなかったか?」

 

「そうだけど…………もしかして明も?」

 

「ああ……なんなんだろうな?……ん?」

 

あの夢がなんだったのか考えていると、廊下からドタバタと部屋に近づいてくる音がした。

そして

 

―ガチャン―

 

「2人とも大丈夫!?」

 

「し、翔吾」

 

部屋のドアを開けて、翔吾が慌てた様子で入ってきた。

何故翔吾が家にいるかというと、今回のパーティーを計画したのはコイツなんだ。

俺の親から鍵を借り、パーティーの準備をしていたんだ。

終わった時間が遅かったため、今日泊めることにしたんだ。

それにしても

 

「翔吾、せめてノックくらいしてくれよ」

 

「あ……ご、ごめん。叫び声みたいなのが聞こえたから心配で」

 

「心配してくれたのね、ありがとう」

 

「いやいや、気にしないで。それよりどうかしたの?」

 

「実は、一希が出る変な夢を見てな」

 

「もしかして、一希くんがゼロ距離で敵を撃つ夢?」

 

「なんでそれを!?……まさかお前も!?」

 

「うん。一希のらしくない行動だったから、目が覚めてね」

 

「そうか」

 

「電話してみたんだけど、電源きってるみたいで」

 

「…………嫌な予感がするな」

 

「……なら明日、ぴかりが丘に行ってみる?」

 

「えっ?でも明日は、お前と映画を」

 

「映画より、友人が第一よ。それに私も貴方も、一希が気になって、映画の内容なんて入ってこないわ」

 

「分かった。翔吾、悪いが」

 

「うん、俺も一緒に行くよ」

 

「サンキュー」

 

「じゃあ行くね?おやすみ」

 

「「おやすみ(なさい)」」

 

翔吾は部屋を出ていき、俺はゆりと手を握りながら、再び眠りについた。

しかしこの後、ぴかりが丘で最悪な戦いが待っているとは、この時の俺たちは知るよしもなかった。




ルオン:今回はここまでです!!

誠司:次回は明さんたちと俺たちがまさかの相手と戦うぜ!!

めぐみ:次回も是非読んでください!!


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第二話:最悪な戦い

ルオン:お待たせしました!!

勇助:今回はぴかりが丘で最悪な戦いをします

いおな:それではどうぞ!!


あの一希が出てきた夢を見た明、ゆり、翔吾の3人は、つぼみ、えりか、いつき、ももか、途中で合流したマナ、六花、ありす、真琴、亜久里と共にぴかりが丘市へ来ていた。

つぼみたちも、明たちと同じく一希の夢を見たらしく、明たちに確認行った先で、明たちがぴかりが丘に向かうことを知り、一緒に向かうことにした。

 

ゆり

「でもまさか、ももかまで一希の夢を見ていたなんてね」

 

ももか

「不思議だよね~?私、プリキュアの友人で姉なだけなのにね?」

 

「何か意味があんのかもな」

 

えりか

「意味って?」

 

翔吾

「う~ん…………もしかしたら、一希くんが出たあの夢に、ももかちゃんが大きく関係するのかも?」

 

マナ

「ももかさんが……」

 

いつき

「関係…………」

 

翔吾の言葉を聞いたいつきから、黒いオーラが溢れ出す。

それを見た六花が、慌ててフォローする。

 

六花

「あ、あくまで、ももかさんが、一希さんを探すヒントを与えてくれるって意味よ!!ね、ねぇしょうさん!?」

 

翔吾

「う、うん!!そういうこと!!」

 

いつき

「なら、いいんですけど」

 

翔吾

「ほ、ほら!!誠司くんたちがいるよ!!お~い!!」

 

運良く誠司たちを見つけた翔吾は、誠司たちに声をかけながら手を振る。それに気づいた誠司も、手を振り返す。

近づいていくと⁉️誠司とめぐみ、まりあにいおな、ゆうこにひめたちハピネスチャージプリキュア以外に、一希と誠司の母親である相楽ひろ子に、一希と誠司の妹の真央、プリキュア5のりん、スイートプリキュアのエレン、スマイルプリキュアのみゆきにやよい、プリキュアアラモードのあきら、HUGっとプリキュアのほまれがいた。

 

「よおお前ら」

 

りん

「こんにちは明さん」

 

翔吾

「どうしたの6人とも?」

 

エレン

「えっとですね、一希さんが出る変な夢を見たんです」

 

ゆり

「もしかして、一希がボロボロになってる夢かしら?」

 

みゆき

「そ、そうです!!」

 

やよい

「もしかして、ゆりさんたちも?」

 

つぼみ

「はい。私たちも一希さんがボロボロになる夢を見て、気になってぴかりが丘へ来たんです」

 

いおな

「まさか私たち以外にも、一希さんの夢を見てるなんてね」

 

えりか

「それで?一希さん何処にいんの?」

 

ほまれ

「それが、一希さんいないみたいなんです」

 

いつき

「いないの!?」

 

誠司

「ああ。本当なら今日、家族と過ごす日で、朝の7時には家に帰ると一昨日に連絡がきたんだけど、いまだに来てなくて」

 

ひろ子

「まったくあの子は、どこで油を売ってるんだか」

 

そう言ってため息をつくひろ子。

するとその時、明たちの目の前にオーロラが現れた。

 

ひろ子

「な、なにこのオーロラ?」

 

「ようやくか(てかアイツ、母親たちの前でオーロラから出てきて大丈夫なのか?)」

 

明がひろ子たちの前で、オーロラから出てきて大丈夫なのかと心配していると、オーロラから剣が出てきて、地面へと突き刺さった。

 

ほまれ

「な、なんなの?」

 

りん

「オーロラから、剣が」

 

「というかコレ、夢に出てきた一希がオーロラに投げた剣じゃないか?」

 

翔吾

「ということは、あの夢は現実で起きて――」

―キーンキーン―

 

翔吾

「ッ!?何か来る!!」

 

そう言った翔吾は、オーロラに向かって拳を構える。

するとオーロラから、黒い仮面をつけ、片手に刀を持った武者の鎧をつけた謎の人物が出てきた。

 

エレン

「だ、誰?」

 

えりか

「ま、まさか……落武者!?」

 

あきら

「いや、それはないんじゃ」

 

武者

「ッ!!」

 

「ッ!?ちぃっ!!」

―ガキン―

 

ゆり

「明、危ない!!」

 

えりかたちを狙って、武者が刀で斬りかかるのに気づいた明は、ハートフルブレイドを出して、刀を防ぐ。

しかし武者は、腰にさげていた小太刀を抜き、明に向かって刺そうと振り下ろす。

だが

 

―ガキン―

 

武者

「ッ!?」

 

「翔吾!?」

 

翔吾

「明くんはやらせん!!ハァッ!!」

 

武者

「ッ!?」

 

翔吾がウィザーソードガンで防ぎ、武者を蹴り飛ばす。

蹴り飛ばされた武者は、地面に刀を突き刺して地面に着地すると、直ぐ様明と翔吾へ斬りかかる。

明と翔吾はそれぞれの武器で応戦する。

 

ひろ子

「なんなのコレ…………ドラマの撮影か何かなの!?」

 

つぼみ

「えっ、えっと~」

 

ももか

「そ、そうなんですよ!!実はドッキリドラマというものでして」

 

困惑するひろ子に、なんとか誤魔化そうとするももかたち。

その横で、明たちの戦いを見ていたゆりとまりあは、武者の動きを見て疑問を持っていた。

 

ゆり

「あの武者の動き、見たことがある」

 

まりあ

「ええ……でもありえないわ。もし()だとしたら、どうして私たちを襲うの」

 

武者が自分たちに襲いかかる理由が分からないゆりとまりあ。そして、武者の動きに疑問を持っていたのは、戦っている明と翔吾も同じであった。

 

(コイツの動き…………()()()と同じだ)

 

翔吾

(だとしたら何故…………何故()が俺たちに襲いかかるんだ!?)

 

と、考えなから攻撃を防ぐ明と翔吾。

その時、武者が隙をついて明と翔吾を蹴り飛ばした。

 

「がっ!?」

 

翔吾

「ぐっ!?」

 

ゆり

「明!?」

 

マナ

「しょうちゃん!?」

 

心配するゆりたち。

倒れている明と翔吾へ、武者は刀を構えて襲いかかる。

その時だった。

 

覇龍哉&勇助

「「ハァッ!!」」

 

「覇龍哉!?」

 

翔吾

「勇助くん!?」

 

覇龍哉

「浩二!!」

 

勇助

「今だ!!」

 

武者

「ッ!?」

 

浩二

「ラァッ!!」

 

武者

「ッ!?」

 

駆けつけた覇龍哉と勇助が刀を防ぎ、覇龍哉と勇助の合図で、浩二が武者の顔に蹴りを叩き込み、武者を倒れさせた。

 

「お前ら、来てくれたのか」

 

覇龍哉

「なんか胸騒ぎがして急いで駆けつけたんですよ」

 

勇助

「そしたら2人が戦っているのが見えたんです」

 

浩二

「さ~て、一希さんに会う前に、コイツをさっさと倒すか」

 

そう言った浩二を先頭に拳を構える、覇龍哉と勇助。

だがその拳は、蹴られたことで仮面が砕けた武者の顔を見て、おろすこととなった。

 

覇龍哉

「なっ!?」

 

勇助

「そんなバカな!?」

 

浩二

「嘘……だろ……」

 

翔吾

「…………やはりそうだったのか」

 

覇龍哉たちは、武者の顔を見て驚く。

それもそのはず、明たちを襲っていたのは

 

「なんでだ…………なんでお前が……馬鹿だけどダチを大事にするお前が……俺たちを襲うんだ…………どうしてだ!!…………答えろ!!一希!!」

 

光が宿ってない目が赤くなった、無表情の一希だったのだから。




ルオン:今回はここまでです!!

誠司:次回は夢に出てきた黒い騎士が現れます!!

ひめ:次回も読んでください!!


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第三話:暗黒の騎士襲来!!

ルオン:お待たせしました!!

いおな:今回はあの騎士が出てくるわ

誠司:それじゃあどうぞ!!


「答えろ一希!!何故襲ってきた!!」

 

翔吾

「何故だ……何故なんだ一希くん!?」

 

いおな

「なんで………一希さんが……」

 

一希

「………………」

 

何故襲ってきたのか問いただす明と翔吾に対しても、明たちに襲いかかったのが、自身の恋人、一希であることを知ってその場に膝をつくいおなに対しても、何も反応しない一希。

 

まりあ

「いおな!!」

 

ひめ

「しっかりしてよ!!」

 

心配したまりあとひめが、いおなに駆け寄る。

それと同時に、りんといつきが明たちの前へと出る。

 

りん

「ちょっと一希さん!!いくら馬鹿騒ぎが好きだからって、これはやりすぎじゃないの!?」

 

いつき

「そうです!!いくらなんでも、一希さんらしくありませんよ!!」

 

と、一希に言う2人であったが

 

一希

「……………………」

 

一希は何の反応もせずに、武器である刀を構えていたままであった。

すると次の瞬間、一希はりんといつきに向かって斬撃を放つ。驚いて避けられないりんといつきを守るように、明と翔吾が前に出て斬撃を破壊する。

 

りん

「一希…………さん?」

 

翔吾

「どういうつもりだ一希くん!!」

 

「そこまで落ちたのかお前!?」

 

いつき

「一希……さん……」

 

???

『滑稽だな。これしきのことで狼狽えるとは』

 

翔吾

「ッ!?誰だ!?」

 

「姿を現せ!?」

 

突然聞こえた謎の声に警戒して、剣を構える明たち。すると、一希の後ろに黒い穴のような物が出現し、そこから、明たちが夢で見た、一希と戦っていた黒い騎士が現れた。

 

「(コイツは、夢で一希が戦っていた……まさか一希は!?)何者だ?」

 

騎士

「我が名はデスール……パラレルワールドに存在する、デスターンワールドという世界からやって来た騎士だ」

 

翔吾

「…………その騎士様が、俺たちの友人を操って、何をしようとしてる?」

 

いつき

「え?操って?」

 

「ああ。アイツは……一希は奴に操られてる」

 

デスール

「気づいたか。不快にさせてしまったのなら申し訳ない。その者は、精神がかなり危険な状況だったのでな、我の力で操って、精神を休ませているのだ。何をしようとしてるの解答だが、私はその剣を回収にきたのだ。先日、我が国に侵入した盗賊に盗まれ、先程まで争っていたのだが―――」

 

「大根芝居はそこまでにしたらどうだ?」

 

デスール

「…………なんだと?」

 

デスールは、明の発言を聞いて明を睨み付ける。

 

「俺は……俺たちは、テメェが危険かつ邪悪な奴なのは知ってる」

 

デスール

「知ってる…………だと?」

 

勇助

「一希さんの力なのか、別な力なのかは分からないが、俺たちは、お前と一希さんが戦ってる夢を見た」

 

覇龍哉

「ついでに言えば、お前から、邪悪な気配を感じとれてるんだよ」

 

浩二

「しかも、敵意むき出しのな」

 

デスール

「…………ククク……クハハハハハ!!アハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」

 

覇龍哉たちの言葉を聞き終えたデスールは、まるで狂ったかのように笑いだした。

 

デスール

「やはり、この時代の人間は面白い!!流石だぞ!!光の戦士たちよ!!」

 

翔吾

「…………どうやら、俺たちを知っているようだな」

 

デスール

「我は、この世界を何百年も前から狙っていた。だが、我は貴様らの後ろにある剣を持った戦士に倒された。しかし、我は秘術を使ったおかげで魂だけは無事にすみ、長い年月をかけて復活したのだ」

 

「そして、復活したお前は世界を征服するために、この剣を破壊しに来たのか?」

 

デスール

「いいや違う。我は剣を回収に来た。我が下僕の武器としてな」

 

勇助

「まさか!?一希さんを操っている理由って!?」

 

デスール

「そうだ。我の肉体を滅ぼす力を秘めた剣の所有者を我が支配下に置き、我の夢…………世界を征服する!!」

 

翔吾

「そんなこと」

 

「俺たちがさせねぇ」

 

翔吾と明の言葉を合図にするかのように、その場にいたプリキュアメンバー、覇龍哉に勇助、誠司に浩二が、変身アイテムを持って前に出る。

 

デスール

「ほぅ…………我と戦う気か」

 

覇龍哉

「当然だ」

 

いおな

「あなたを倒して!!」

 

誠司

「アニキを取り戻す!!」

 

「ももか、ひろ子さんと真央ちゃんと一緒に下がっててくれ」

 

ももか

「うん!!皆、気をつけてね!!」

 

ひろ子

「ももかさん、これはいったい……」

 

ももか

「見てれば分かりますよ」

 

そう言って、ももかは2人と一緒に下がる。

 

デスール

「そうか…………ならば我は高見の見物といこう。我が下僕よ、奴等を倒せ」

 

一希

「了解…………変身」

《KAMENRIDE DECADE》

 

デスールの命令を聞いた一希は、ダークディケイドライバーにカメンライドカードを挿入して、仮面ライダーダークディケイドへと変身した。

 

りん

「一希さん……後で絶対に説教だからね!!プリキュア!!メタモルフォーゼ!!」

 

エレン

「必ず、目を覚まさせてみせる!!レッツプレイ!!プリキュア・モジュレーション!!」

 

みゆき

「待ってて一希さん!!」

 

やよい

「今、助けますから!!」

 

みゆき&やよい

「「プリキュア!!スマイルチャージ!!」」

 

あきら

「一希くん、あの時助けてもらったお礼を、今果たすよ!!キュアラモード・デコレーション!!」

 

ほまれ

「あなたには聞きたいことがあるんだから、さっさと目を覚ましてもらうから!!ミライクリスタル!!ハートキラッと!!」

 

いつき

「デスール、お前を倒して、一希さんを取り戻す!!!!つぼみ!!えりか!!ゆりさん!!明さん!!」

 

つぼみ

「はい!!私、堪忍袋の緒がキレました!!」

 

えりか

「海より広いあたしの心も、ここらが我慢の限界よ!!」

 

ゆり

「デスール、あなたが敵に回した存在がどんなものか分からせてあげるわ」

 

「デスール、大事なダチを傷つけた罪、その身で償ってもらうぜ」

 

つぼみ&えりか&いつき&ゆり

「「「「プリキュア!!オープンマイハート!!」」」」

 

「ブレイドナイト・オーバーリミット!!」

 

覇龍哉

「待ってろ一希さん、今元に戻してやる!!リュウドナイト!!スマイルチャージ!!」

 

マナ

「一希さん、あなたの心、私たちが覚まさせてみせる!!行こう皆!!」

 

六花&ありす&真琴&亜久里

「「「「ええ(はい)!!」」」」

 

マナ&六花&ありす&真琴

「「「「プリキュア!!ラブリンク!!」」」」

 

亜久里

「プリキュア・ドレスアップ!!」

 

翔吾

「一希くん、少し我慢してくれ!!変身!!」

 

めぐみ

「カズ兄待ってて!!今助けるからね!!」

 

ひめ

「よくもあたしらの仲間でお兄ちゃんのカズ兄を操ってくれたわね!!絶対に許さないんだから!!」

 

ゆうこ

「一希さんの笑顔、返してもらうよ!!」

 

めぐみ&ひめ&ゆうこ

「「「プリキュア!!くるりんミラーチェンジ!!」」」

 

いおな

「一希さん、あなたを取り戻す!!絶対に!!プリキュア!!きらりんスターシンフォニー!!」

 

まりあ

「デスール、私の将来の義弟を洗脳した罪は重いわよ?覚悟しなさい!!プリキュア!!くるりんミラーチェンジ!!」

 

誠司

「アニキ待ってろよ!!必ず助けるからな!!変身!!」

 

勇助

「デスール、貴様を斬る!!ホーリーナイト!!ウェイクアップ!!」

 

浩二

「アンタを正気に戻す!!変身!!」

《プライムローグ!!ガブッ》

《大義晩成!!プライムローグ!ドリャドリャドリャドリャ!!ドリャー!!!》

 

変身アイテムの明たちはそれぞれの姿へと変身する。

 

ルージュ

「情熱の赤い炎!!キュアルージュ!!」

 

ビート

「つま弾くは魂の調、キュアビート!!」

 

ハッピー

「きらきら輝く未来の光!!キュアハッピー!!」

 

ピース

「ぴかぴかぴかりん、じゃんけんぽん!!キュアピース!!」

 

ショコラ

「キュアショコラ!!出来上がり!!」

 

エトワール

「力のプリキュア!!キュアエトワール!!」

 

ブロッサム

「大地に咲く一輪の花、キュアブロッサム!!」

 

マリン

「海風に揺れる一輪の花、キュアマリン!!」

 

サンシャイン

「日の光浴びる一輪の花、キュアサンシャイン!!」

 

ムーンライト

「月光に冴える一輪の花、キュアムーンライト!!」

 

ブレイドナイト

「花を守る騎士、ブレイドナイト!!」

 

リュウドナイト

「笑顔を守る黄金龍騎士!!リュウドナイト!!俺、見参!!」

 

ハート

「みなぎる愛、キュアハート!!」

 

ダイヤモンド

「英知の光、キュアダイヤモンド!!」

 

ロゼッタ

「陽だまりぽかぽか、キュアロゼッタ!!」

 

ソード

「勇気の刃、キュアソード!!」

 

エース

「愛の切り札、キュアエース!!」

 

アギト

「愛を守る光の戦士、仮面ライダーアギト!!」

 

ラブリー

「世界に広がるビッグな愛!!キュアラブリー!!」

 

プリンセス

「天空に舞う蒼き風!!キュアプリンセス!!」

 

ハニー

「大地に実る命の光!!キュアハニー!!」

 

フォーチュン

「夜空にきらめく希望の星!!キュアフォーチュン!!」

 

クウガ

「笑顔を守る超戦士!!仮面ライダークウガ!!」

 

テンダー

「夜空に輝く強き星!!キュアテンダー!!」

 

ホーリーナイト

「闇を斬り裂く光の騎士!!ホーリーナイト!!」

 

ローグ

「夢を守り未来を掴む戦士!!仮面ライダープライムローグ!!」

 

ブレイドナイト

「皆…………いくぞ!!」

 

ナイトの言葉を合図に、アギトたちはダークディケイドへと向かっていく。

今、ナイトたちとダークディケイドによる、最悪な戦いの火蓋がきっておとされた。




ルオン:今回はここまでです!!

まりあ:次回は私たちが一希くんと戦うわ

勇助:次回も是非読んでください!!


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