BLEACH Change before you have to. (ジースリーエックス)
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BLEACH Change before you have to.
死んでるのに腹が減る。
だが、流魂街で働こうにも仕事がない。
つまり餓える。
となると死神になるしかない。
テラ理不尽www
無事、真央霊術院に合格。
声をかけにくい雰囲気を醸し出しながら、注目の薄そうな後ろの端っこの席に座る。
後ろから教室を見渡せば貴族とそれ以外の違いがよく分かる。
流魂街出身の子達は緊張して萎縮してたり、世話しなくそわそわしたり、元気に騒いでたりするが、エリート様はそれを軽蔑の眼差しを向けて、同じエリートと嘲笑っているのだ。
嗚呼、眩暈がする。
なんだこの見るからに厄介なクラスは。
いや、どこも一緒だろうけど、これからの学校生活不安でしかない。
・・・やっぱ、入るんじゃなかった。
「すまない。隣は空いているかい?」
そう声を掛けられて振り向くとインテリ系イケメンがそこにいた。落ち着いた雰囲気と爽やかな笑顔は昔ながらの優等生を思わせる。
なんとなく胡散臭さを感じるのは俺の錯覚だろうか。
「・・・ああ、空いてる。」
「じゃあ、ここにしよう。失礼する。」
素っ気ない返しで悪いが人見知りでボッチな俺にはこれが限界だ。許してほしい。
でも少し驚いた。
俺以外にもこんな辺鄙な席に座るやつがいるとは思わなかったからだ。
講義を聞くには少し遠く、仲良さそうにワイワイガヤガヤしてる他のやつらとは距離がある。そちらの方がカースト的に上位だろう。普通ならそっち等辺に行こうとするはずだ。
俺がここの席を確保したのは、人から離れた場所という以外に程よく全体を見下ろせるから。人間観察が好きな俺にはピッタリの場所で、静かに過ごすにも丁度いい特等席だ。
こんな絵に描いたような優等生ならエリート組に混ざっても違和感無さそうにみえる。そういう奴は自分の魅せ方も分かってて、時々見に来る死神やら先生から評価されやすい前の席にいることが多いのに。
机に肘を着き手に頬を乗せながら、しばらく横目で観察していると、支度を整え座り終えたそいつがこちらを向いた。目をそらそうとしたが、何か話そうとしたからそのままでいることにした。
「僕は藍染惣右介。よろしく。」
そう言って握手を求めて、手を差し伸べてくる。
「これから共に過ごす仲間だ。仲良くしよう。」
ぐっ、なんて爽やかな・・・!
ボッチオーラをこんなに出してるのにそれを無視するとは。見た目によらず強引なのか、たはまた空気を読めないやつなのか。
いや、恐らく前者だ。わかった上でそうしてる。でもまあ、断る理由はない。
「・・・
なんか初めて友達ができたんだけど。
なんか、嬉しい。
うん。良いスタートをきれたぞ。
やっぱ来てよかった真央霊術院。
八上京夜
現代で死んだのに何故か数百年以上前の流魂街に行き着いちゃった人。原作知識なし。
斬魄刀を解放すると
ウイルス仕様のバイオハザード起こせちゃうぞ★
よし、とりあえず逃げようか
追記、ご時世が笑えん状況に!!!!
バイオ系能力変えます。
ええ、ほんとは藍染様が五感を支配するなら、こっちは身体そのものを支配しようと思ったのに!
色んなエグい方法で寄生させて、ソウルソサエティの一部になる設定を利用して宿主が亡くなったらウイルスがソウルソサエティそのものに感染させる予定だったのに!
卍解してソウルソサエティを支配して「ようこそ俺のソウルソサエティへ。」つって藍染にマウント取らせる予定だったのに………無念
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真央霊術院に通ってから一人だけ友人ができた。
相変わらず隣の席だし、毎日ほぼ一緒に行動してるし、何気ない日常会話もする。斬拳走鬼の授業でも毎回組んでるし、学院のイベントごとでも一緒だ。
もう親友と言っても過言ではないのでは?(ボッチの錯覚)
そんな俺と行動してしまうなんて可哀想な奴の名前は藍染惣右介。
茶髪に眼鏡だが一切の暗さを感じさせない大人な雰囲気。穏和で温厚な優等生である。
その人柄で老若男女問わず人気があって、確執確実だと思っていた貴族連中とも上手く立ち回って仲良くしている。というか端からみれば貴族連中が下のようにも感じるくらいだ。当然先生方に一目置かれてる。
成績優秀。頭脳明晰。品行方正。才色兼備。
まさに文武両道を往く優等生様である。
だから気が付けばみんなから頼られるクラスのリーダー的な存在だ。
少なくとも表向きは。
そう、表向きは。
だが俺には分かる。
人間観察を趣味とする俺だけが分かる。もう数十年単位でやってる俺は人間観察のプロを名乗っても許されるレベルだ。
いや趣味悪いとか言わないでくれよ。
それくらいしかやること無いんだって。ホント、ホントだから。マジでやること無いんだって。めちゃくちゃ暇だから、暇加減嘗めてるだろ。現代っ子には地獄みたいな環境なんだぞ。本ですら流魂街で中々見ないだぞ。
分かった・・・現状を教えてやんよ!
ソウルソサエティでも話にならん。みんな酒飲みばっかだし、てかそれしかないし。早く死神になって現世に行くしか望みがないっ!
それでは聞いてください。
『おら東京に行ぐだ』の替え歌で
おら現世に行ぐだ
テレビも無ェ ラジオも無ェ
自動車そもそも走って無ェ
ピアノも無ェ バーも無ェ 死神毎日ぐ-るぐる
朝起きで 剣持って 二時間ちょっとの武者修行
スマホも無ェ ガスも無ェ 馬車は一日一度来る
俺らこんな村いやだ 俺らこんな村いやだ 現世へ出るだ~
現世へ出だなら 銭コァ貯めで 現世で車買うだェ~
がぁ!
ギターも無ェ ステレオ無ェ
生まれてこのかた 見だごどァ無ェ
ゲームも無ェ パソコン無ェ どんどんフケでぐの俺一人
先生と 藍染と 刀を握って素振りする
ゲーセン無ェ 映画も無ェ
たまに来るのは 豆腐売り
俺らこんな村いやだ 俺らこんな村いやだ 現世へ出るだ~
現世へ出だなら 銭コァ貯めで 現世で車に乗るだェ~
がぁ!
アッ ソレッ! アッ ヨイショッ!
アッ ソーシマショ!ソーシマショ!ソーシマショッタラソーシマショラァ! ハッ! ハッ!
ディスコも無ェ クラブも無ェ
ブレイクダンスは 何者だ
カラオケはあるけれど
かける機械を見だごとァ無ェ
ラノベが無ェ 漫画も無ェ
たまに来るのは 回覧板
信号無ェ ある訳無ェ
俺らの村には 電気が無ェ
俺らこんな村いやだ 俺らこんな村いやだ 現世へ出るだ~
現世へ出だなら 銭コァ貯めで 銀座に家買うだ~
俺らこんな村いやだ 俺らこんな村いやだ 現世へ出るだ
現世へ出だなら 銭コァ貯めで 現世で車飼うだェ~
がぁ!
ふぅー。すっきりした。あーどもども。すいませんね。いやーご静聴ありがとうございました。大変お耳汚しいたしました。
さあ、これでわかって貰えただろう。
現代っ子にこれがどれほど辛いことか。
駆け回る子供みたいに江戸時代の遊びに混ざれるか、無理です!
娯楽と言えば怖いおっちゃんのいる博打だぜ?
絶対に行かない。テコでも行かんぞ。怖いから!
あれ、話がずれてる。
閑話休題。
俺的に惣右介は本当の実力を隠してる。
何かあって周囲を完全に欺いている。そして何より本質的な部分でどこか違う世界に生きてる感じがする。つまり、本性を隠してる。そんな気がしてならないのだ。
今からそれを証明しよう。
題して『俺だけが奴の本性を知っている件!』
あっ、ここからシリアスパートだから。ネタの時間は終わりだ。
正直に白状してしまうと俺は人に興味がない。そしてそんな自分を信用していない。自分を信じない人間が他人を信じるか、それはない。ある筈がない。
つまり俺という人間は人間を信じていないのだ。
そしてそれを隠すのが超絶上手い。惣右介は気付いてるっぽいけどね。
そこに深い理由なく、そういう性分だっただけ。
酷いだろうか? クズだろうか? 最低だろうか?
もちろん間違いなく最低のクズ野郎だ。大丈夫。ちゃんと理解してる。
え? なお悪い?
だけど表面上見繕っているだけでみんな少なからず意識、無意識だろうがやっているだろう。嘘ついちゃダメだ。俺はそれが過剰なだけ。
もっと大袈裟に言ってしまえば俺含めすべての人間が敵なのである。
であるならば観察してその人間が有害か無害か判断しなければならない。そして無害と判断した相手の中から自分にとって利益があるか無いかを判断する必要がある。
それをするのがこの俺だ。
客観的な視点で細かいところまで分析する。もう長年のクセみたいなもんで直せそうにない。許して。
さて惣右介はどうだろう。
周囲は奴を穏和で温厚、誠実な青年だと思っている。そう信じている。
それは惣右介が時々する人間らしい仕草や行動が奴に疑問を抱かせないからだ。みんな騙されてる。
例えば基本的に何でも完璧にこなすが親近感を沸かせるような失敗を時々するといった行動だ。
だが良く見ると実は成績に一切関係ないところでやってるし、その場の空気を読んだ行動の場合が多い。
もしくは自分がマイナスを負ったように見せかけて相手が落ちぶれるように仕掛けて導いてることが多い。実際妬み嫉みで行動した連中は必ず自然な形で学院を去っている。
奴は俺にしかわからないくらいにチョー演技が上手い。おかげで違和感に気付くのに時間がかかった。表情の作りがエグい。何かあって困った表情をしているが焦りが見えない。もうお腹ん中真っ黒だね。覗いたら深淵が見えるぜきっと。
意味なさげなアクションはブラフであり、計算の内である。まあ、そこまでして何を思い、何を願い、何を求めているのかはわからないけど。そこまでわかったら逆に凄い。
ただ一つだけ俺と奴には共通点がある。
それはボッチということだ。
一緒にいるから、仲がいいから、友達がいそうだからボッチじゃないとは限らない。
え? 全然意味わかんない?
えーと、相手が仲間や友人であると判断するのは個人の認識だ。そいつが友達だと思えば友達だし、そうじゃないと思えばそうじゃない。周りがどんなに友達だと思っていたとしてもそいつが友達だと思っていなければその関係は成り立たない。
片思いじゃ、恋愛にならないのと一緒ってこと。勝手に期待して勝手に絶望する。自分一人が思いを押し付けても意味はないのさ。
とかラブを渋く語ってみるけど俺ドーテー。
惣右介は、いわば精神的ボッチ。
表面では笑顔を貼り付けて誰とでも上手くやるが、内心ではその内側に踏み込ませる人間を物凄く厳しく判断している。
頭の中に確かな天秤があり、自分に釣り合うに価する人間でなければ友人と認めないだろう。釣り合わずとも自分にとって有用であれば本性を見せるが道具として利用する。
まぁ、ぶっちゃけ俺と変わらんね。たぶん。
惣右介は孤独に強い人間だ。
だが、集団行動する生き物だ。人間はボッチで生きれるようにできていない。だからこんなにもめんどくさいのに社会を形成している。
寂しいとか淋しいとか思わないのは壊れた人間か、あるいは孤独に馴れて必要な感情を感じなくなってしまった怪物なのかのどちらだ。恐らく後者。
みんなが離れていくのが孤独。
自ら選んで一人になるのは孤高。
孤独と孤高の違いは俺はそう思っている。
前者が俺なら後者が惣右介。
孤高こそが藍染惣右介という男なのだ。
さて、これを踏まえて俺は惣右介をどんな位置付けにしてるのか、気にならない?
俺にとって藍染惣右介は
間違いなく
敵である
明確な敵だからこそ、安心する
明確な敵だからこそ、共感する
明確な敵だからこそ、互いに利用出来る
どーよ、オサレっぽくない!?
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