遊戯王ARC-Vのあいつに憑依転生 (バ・シヨウ)
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第1話 憑依転生


初投稿です。


 

「うおぉぉぉぉ!?」

ガッシャァァァァァァァン!!!

「「「きゃあぁぁぁぁぁぁ!!」」」

 

 

何だ?何が起きた?俺はどうなってる?

 

 

「トラックが人に突っ込んだぞ!」

「大丈夫か!?」

 

 

大丈夫?俺に言ってるのか?

 

 

「・・・・ッ」

 

 

声が出ない。全身が痛み、指1本動かない。

 

 

「もしもし!119番ですか?男の人がトラックに轢かれました!救急車をお願いします!場所は・・」

 

 

トラック?トラックに轢かれたのか?

 

 

「おい!救急車呼んだからな!死ぬな!頑張れ!!もう少しだけ頑張れ!!」

 

 

頑張る?そりゃ無理かな、もう視界が霞んできた・・俺の平凡な人生も終わりか・・・あーぁ、どうせならアニメや漫画で見たように誰かを助けて死にたかったな・・・・

 

 

 

 

「おめでとうございます。元気な男の子ですよ。」

「はぁ・・はぁ・・ありがとうございます・・・」

ガラガラッ

「○○!!」

「あなた・・」

「良く・・良く頑張ってくれたね、○○」

「ふふ、男の子ですって。あなたも抱いてあげて」

「ああ!・・軽いな、でも重い。」

「名前はもう決めてるのよね?」

「ああ!この子の名前は・・遊利、如月遊利だ!」

「遊利・・素敵な名前ね・・」

 

 

 

 

ザザーン・・ザザーン・・

「僕は残りのモンスターでダイレクトアタック!」

「うわぁぁぁ!?」

 

 

よし勝った・・

 

 

「お、覚えてろー!」

 

 

な、なんてベタなセリフを・・ま、まぁいい部屋に戻ろう。

 

 

 

 

僕の名前は如月遊利。5歳だ。僕は今、孤島に建てられたデュエルアカデミアにいる。

 

え?一人称が「俺」から「僕」に変わってる?それに関しては憑依元のキャラクターを参考にしたというか、父さんの真似というかまぁともかくもう「僕」に慣れてしまったから今更どうしようもない。特に問題もないしね。

 

そして、僕は憑依元といったのでもうお分かりだと思うが、僕はとあるアニメのとあるキャラクターに憑依した。

 

遊戯王ARC-Vのユーリに。

 

僕が憑依したと分かったのはデュエルアカデミアでの実験中にスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン、ユーリのエースカードを出したときに今までふわふわしていた自我が明確になったときだ。

 

それまでの記憶は生まれたときの両親の会話は明確に覚えているがそれ以外はふわふわしている。

 

実験終了後すぐに自室戻り何がどうなってるのか必死に思い出した。

 

その結果「俺」がトラックに轢かれ死んだ後、「僕」に生まれ変わった、さらに生まれ変わった先はアニメのキャラクターだったという結論に達した。

 

そして何故デュエルアカデミアにいるのかというと両親が事故で死に、赤馬零王に引き取られたからだ。

 

赤馬零王!?と思うが両親と赤馬零王の間に関係は特になく、事故の際に僕が無意識に使った力に興味を持ち、引き取ったようだ。

 

その力はリアルソリッドビジョンを使わずにカードの影響を現実に及ぼす、いわゆるサイコデュエリストの力だった。

 

僕はその力を無意識に使い、事故から生還したようだ。幼かったからか、無意識だったからか両親を助けることは出来なかったようだ。

 

自我がまだ明確になっていなかったためかはわからないが両親の死にパニックになったがすぐにおさまり、ただ涙が流れた。短い間だったが両親が僕を愛してくれていたのは分かったからだ。

 

 

 

赤馬零王に引き取られた後はデュエルアカデミアに連れてこられ、部屋を与えられてサイコデュエリストの力に関する実験の日々だ。

 

サイコデュエリストの力は「俺」が憑依したから目覚めたのかと思ったがアニメでもユーリはヴァイオレット・フラッシュというカードで目くらましをしていたような記憶があるので元から少なくとも力はあったのだと思う。そこに「俺」が憑依したため、力が強化されたのではと推測している。

 

 

 

 

アニメの世界ということでいわゆる原作知識をつかって俺TUEeeeeeeをしようにも遊戯王ARC-Vを見たのはもう何年も前だし、ユーリというキャラクターの過去も覚えてる限り、アニメではなかったと思う。

 

それでもユーリになったからにはアニメの正規のルートからは外れるように行動していきたい。何故なら正規ルートにいくと遊矢顔は最終的に遊矢だけに柚子顔は柚子だけになったと記憶しているからだ。

 

目指すならばエンディングテーマの次元、いわゆるED次元だ。まだ何をどうするかは何も決めていないのでそれはおいおいになるだろう。

 

 

「・・・おっと、記憶を振り返っていたら、もうご飯の時間じゃないか。今日は何かなぁ?」

 

 

僕は隔離されているのか実験以外に外出を禁止されている。ご飯も運ばれてきたものを1人寂しく食べる。

 

 

「あんまり美味しくないなぁ。」

 

 

前世の記憶があるからか、数少ない母さんの手料理の記憶があるからかデュエルアカデミアの食事に不満を覚えてしまう。

 

 

「島の外に出られたら、美味いもの食べたいなぁ。」

 

 

デュエルアカデミアに来てから会話する相手がいないので独り言を言うようになってしまった。

 

 

「食べ終わったらあそこに行くか・・」

 

 

先程隔離されているといったが部屋の周りには誰もいないので外には普通に出られる。まあ1回でも見つかったら監視が厳しくなるだろうと予想しているが。

 

ちなみにあそことは僕が隔離されている建物の裏の階段から行ける砂浜のことだ。階段は藪に隠れるようにあり砂浜の周りは崖に囲まれているので今は僕以外存在すら知らないのではないかと思っている。

 

なので僕はその砂浜を秘密の砂浜と名付けてたまにそこに行って海や星を見ていた。

 

 

「今日も変わらず綺麗だなぁ。」

 

 

僕はそうやってデュエルアカデミアの日々を過ごしていた。

 

そんなある日、僕は初めて夜ではなく日中に秘密の砂浜に行った。そこで僕の今後の運命を決定づけるある人物との出会いがあった。

 

 

「誰だ?お前は?」

 



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第2話 運命の出会い

ユリセレ小説もっと増えろ〜(願望)


「誰だ?お前は?」

 

そう僕に問いかけてきたのは同じぐらいの年で青い髪の女の子だった。デュエルアカデミアで僕と同じぐらいの年、青い髪、そして女の子。この子はまさか?

 

 

「君こそ誰だい?」

「な、質問に質問で返すとは貴様、失礼なやつだな!」

 

 

お前から貴様になってしまった・・まぁ僕もいきなりのことで動揺して失礼なことしたし、それに僕は前世も含めればそれなりの大人なのだから今の僕と同じぐらいの女の子にムキになって言い返しはしないさ。

 

 

「ごめんごめん。まさか僕以外にこの秘密の砂浜に人がいるとは思わなかったからさ・・」

「秘密の砂浜?貴様まさかこの場所にそんな名前をつけてよんでいるのか?子供みたいな奴だな!まぁそんなことはどうでもいい!!さっさと名を名乗れ!!」

 

 

お、同じぐらいの年の女の子(つまり5歳くらい)に子供みたいと言われてしまった・・・さらにそれすらどうでもいいと・・ま、まぁ僕は前世も含めればお、大人だからね、冷静にね・・

 

 

「僕の名前は如月遊利、よろしくね。君の名前は?」

「何故貴様に名を名乗る必要がある?」

 

ブチッ

 

「デュエルだ。」

「なに?」

「僕が勝ったら君の名前を教えてもらうよ。」

「いきなりだが、デュエルなら受けて立つ!貴様が負けたらどうする?」

「何でもいいよ。どうせ負けないから。」

「き、貴様・・絶対に勝つ!そして「生意気言ってすみません。許してください。」と地面に頭を擦り付けて言わせてやる!!」

 

 

「「デュエル!!」」

 

 

「先攻は君にあげるよ。」

「どこまでも馬鹿にしてくる奴だな!貴様は!後悔するなよ、私のターン!」

 

 

〜〜〜デュエル中盤〜〜〜

 

 

デュエルも中盤になって頭にのぼった血がおりてきた。いくら大人びているとしてもまだ5歳(推定)の女の子だぞ、なにを僕は熱くなっているんだ・・というかこの子結構強いぞ・・冷静にならないと負けるかもしれない。

 

本当に5歳(推定)か?天才?デッキ構築が上手い?それともドロー力?まさか僕と同じ前世持ち?おそらく前世持ち以外のあげた候補全部当てはまるのだろう。

 

まぁ負けてあげる気はさらさらないが。だって負けたら地面に頭を擦り付けて謝らないといけないからだ・・別に謝りたくないわけではない、地面に頭を擦り付けながら謝るなんてかっこ悪いじゃないか。

 

なのでデュエルに勝って名前を教えてもらってからちゃんと謝ろう。

 

 

「おい、いつまで考え込んでいるんだ!なにもしないならさっさとターンを終了しろ!」

「おっとごめんごめん。僕は・・・・・」

 

 

 

〜〜〜デュエル終盤〜〜〜

 

 

 

「最後に僕のエースモンスターを見せてあげるよ。」

「エースモンスターだと!?」

「僕は手札から魔法カード[融合]を発動!僕の場の2体の闇属性モンスターを融合!

 

魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ! 今一つとなりて、その花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ! 融合召喚!!

 

現れろ、餓えた牙持つ毒龍! レベル8!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!!」

「これが貴様のエースモンスター!?」

「まだ驚くのは早いよ!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの効果発動!

 

このカードがフィールドのモンスターのみを素材として融合召喚に成功したターンに発動できる!このカードの攻撃力はターン終了時まで、相手フィールドの特殊召喚されたモンスターの攻撃力の合計分アップするよ!」

「な、なんだと!!」

「もう1つの効果も発動するよ!1ターンに1度、相手フィールドのレベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる!

 

ターン終了時まで、その相手モンスターの効果は無効化され、このカードはその対象の相手モンスターの効果を得るよ!」

「そんな効果もあるのか!!」

「これで終わりかな?僕はスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンで君の効果を無効化したモンスターに攻撃!」

「うわぁぁぁぁぁ!!?」

 

 

 

「さて、僕の勝ちだね。」

 

 

僕は尻もちをついた女の子に向かって伸ばしながら言った。

 

 

「くっ!殺せ!!」

 

 

くっ殺せって女騎士じゃないんだから・・・

 

 

「殺すわけないでしょ。デュエル前のことは謝るよ、ごめん。

 

それはそれとしてデュエルは僕の勝ちだから約束どおり君の名前を教えてほしいな。」

「ふん!そうだな、貴様の言うとおり私の負けだ。私の名は月島世怜奈。」

「繰り返しになるけれど、僕の名前は如月遊利。よろしくね、月島さん。」

「世怜奈でいい。私も貴様のことは遊利と呼ぶ。よろしく。」

「分かったよ、世怜奈。そういえば少し気になっていたんだけれど君は今何歳なんだい?僕は5歳だけど。」

「5歳だ。」

 

 

ふう・・なんとかなったな。やはりこの女の子はアニメ、遊戯王ARC-Vに出てきたセレナで間違いなさそうだ。デッキのテーマも月光(ムーンライト)だったし。

 

 

「それにしても私が負けるとはな。同い年に負けたのは初めてだ。」

「そうなのかい?僕はないけれど?」

「くっ・・遊利は意地が悪いな!」

「ははっ、冗談だよ。」

「まったく、貴様という奴は・・さてはお前、友達いないな!」

「な!?ま、まぁいるかいないかでいったらいないけれども!君はどうなのさ!」

「い、いるに決まってるだろ!?」

「なんだ・・世怜奈も人のこと言えないじゃないか。」

「うるさい!遊利はなんでそんな意地悪なんだ!?」

「世怜奈が可愛いからいじめたくなっちゃうんだよね。」

「か、可愛いだと!!?」

 

 

あ〜可愛いな〜・・・

 

 

「まぁ始まりはあれだったけれどこれまでで1番楽しいデュエルだったよ。」

 

 

僕は世怜奈がこの言葉に対して1番とまではいかなくても私も楽しいデュエルだったと言ってくれると思っていた。しかし僕はこの後の世怜奈の言葉で世怜奈の歪み、ひいてはデュエルアカデミアの歪みを改めて思い知った。

 

 

「楽しい?デュエルは楽しむものではないだろう?負けたのは悔しいがな。」



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第3話 歪み

感想、お気に入り、評価ありがとうございます!


「楽しい?デュエルは楽しむものではないだろう?負けたのは悔しいがな。」

「・・・・・・」

 

知っていた・・・分かっていたつもりだった。前世でアニメを見ていたのだから遊戯王ARC-Vに出てくるデュエルアカデミアはデュエルを使って戦う軍人を育てていると分かっていたつもりだった。

 

つもりでしかなかった・・・まだ世怜奈は5歳なのに・・いや、5歳だからまだ幼いからデュエルとはそういうものなのだと教え込まれているのか?実験で相手になった少年少女(年上)はまだ世怜奈の様にはなっていなかった。

 

世怜奈は前世がある僕と同じくらいに大人びている女の子だ。おそらく、そのせいでというべきかそのおかげというべきか教えられたことの意味を理解できてしまっているのだろう。

 

なんということだ・・・デュエルアカデミアの教育をこんなときから世怜奈は受けていたのか?

 

そうなると1つ疑問が生まれる。何故僕はデュエルアカデミアの教育をまだうけていない?まだデュエルアカデミアに日があまり経っていないからか?サイコデュエリストの力に関する実験が優先されているのか?それとも、まだ世怜奈の教育も始まったばかりなのか?

 

なんとかそこら辺聞き出せないかな・・・

 

 

「そ、そうなのかい?僕はデュエルは楽しむものだと思っているしさっき言った通り君とのデュエルはこれまでで1番楽しかったよ。」

「何故楽しむ?デュエルは戦うための道具なのだろう?」

 

 

よし!ちょうどいい具合に世怜奈からいいパスがきた!

 

 

「デュエルが戦うための道具だなんて僕は聞いたことないけれど、君はどこでそんなこと聞いたんだい?」

「む?遊利もデュエルアカデミアにいるのに知らないのか?デュエルアカデミアの教育プログラムだ。」

「デュエルアカデミアの教育プログラム・・・僕は比較的最近デュエルアカデミアに来たからかな?世怜奈はいつ頃からデュエルアカデミアにいるんだい?」

「知らん!」

「知らん!って君ねぇ・・」

 

 

どうやら世怜奈は物心ついた頃にはデュエルアカデミアにいたようだ。えっそれって赤馬零王やばくね?どんだけ娘に執着してんの?レイに執着しすぎじゃね!?

 

あれ?レイに対する執着がすごいってことはその分ズァークに対する憎悪もやばいってことでは?僕がズァークの分かたれたうちの1人だということは分かっている、いやそもそも最初から分かって引き取ったのではないか?

 

赤馬零王とはデュエルアカデミアに引き取られてから今日まで会っていない。まだ赤馬零王はスタンダード次元で社長をしていて、常にデュエルアカデミアにいるわけではないようだ。

 

 

「そっちの質問に答えたのだから私の質問にも答えろ!何故デュエルを楽しむ?」

「だって僕にとってデュエルは最初からそういうものだったから・・・」

 

 

何回も言うが僕には前世がある。デュエルつまりは遊戯王OCGは本当に遊びだったのだ。世界をかけてデュエルすることも命をかけてデュエルすることもある訳がなかった。精々が友達とジュースをかけたぐらいだ。

 

 

「僕にとってデュエルはカードゲームで遊びなんだ。もちろんゲームで遊びだからといって手は抜かないよ?手を抜いたら面白くないからね。」

「ゲームで・・遊び?」

「そうさ。デュエルは戦うための道具なんかじゃなくて、争うための道具なんかじゃなくて、人と分かり合うため、笑い合うための手段、遊びだと思う。少なくとも僕はそう思っているよ。」

「そんな考えもあるのか・・・そんなこと誰も教えてくれなかった・・なんで教えてくれなかったんだ?」

「世怜奈なら理解できると思うけど世怜奈から聞いた範囲と僕の知っていることから推測するとデュエルアカデミアは軍人を育てるための教育機関、つまり戦うための戦争のための教育をしているんだ。」

「戦うための教育・・」

「おそらくね。だから「デュエルを戦うための道具にするなんて!」って反発されないように最初から楽しむなんて考えをしないように教育プログラムが組まれているんだと思う。僕はまだ受けてないから推測だけどね。」

「いや、おそらく遊利の言う通りだと思う。私が受けた限りそのような感じだった。遊利はまだ受けてないのか?昨日今日来たわけではないのだろう?」

「僕は特殊な力があってね、その力の実験ばかりされてるよ。それにしてもデュエルアカデミアに来てからずっと教育プログラムを受けて来たんだろう?随分すんなり僕の言うことを受け入れてる感じだね?」

「特殊な力?・・・確かに遊利の言う通り自分でも驚く程すんなり受け入れている・・何故だ?」

 

 

世怜奈自身にも分からないか・・・もしかしたらこの世界は遊戯王だからデュエルが大きな影響を与えた?

 

もう1度デュエルすれば分かるかな?

 

 

「世怜奈。もし良かったらもう1度僕とデュエルしないかい?もしかしたらだけど受け入れてる理由も分かるかもよ?それにデュエルを楽しむことがどういうことか教えてあげるよ。」

「ふっ、そういうことなら話は早い!デュエルならば何回でもしてやる!遊利の言うデュエルの楽しさを私に教えてくれ!」

「ああ、教えてあげる前に終わらないように気をつけなよ!」

「全く・・・やっぱり遊利は意地悪だな!」

「ははっ、ごめんごめん。冗談だよ・・・それじゃあいくよ!!」

「ああ!!」

 

 

まぁぶっちゃけ世怜奈は無意識のうちに楽しさを感じていそうだけどね・・・

 

 

「「デュエル!!!」」

 



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第4話 世怜奈と過ごす日々 その1

高評価ありがとうございます!嬉しいものですねぇ!


 

世怜奈と初めて会った日から数日たったある日ついに僕もデュエルアカデミアの教育プログラムを受けることになった。教育プログラムの最初は機械に繋がれたヘルメットをかぶりヘルメットのバイザーの部分に映像が映し出され、赤馬零王の演説を聞くようだ。音量も結構大きくヘルメット内でこもり、頭にガンガン来る感じだ。

 

演説で言ってることは詳細は省くが僕たちは勇敢なる戦士になるためにここデュエルアカデミアに来たこと、僕たちは正義であること、デュエルアカデミアを疑わないこと、デュエルはあくまで戦いの道具で楽しむものではないことなど他にも色々と似たようなことを言っていたが大体こんな感じのことを繰り返し聞かされた。

 

この演説は教育プログラムの一定の周期でまた聞かされるようだ。そりゃ子供の頃からこんなものを繰り返し聞かされたら原作のオベリスクフォースのようになってしまうか。

 

まだまだ教育プログラムは始まったなのにこんな調子で教育プログラムが続くのかと思うと憂鬱だなぁ。

 

 

「世怜奈もこんなものを物心ついた頃にはもう教育プログラムを受けていたのか・・・」

 

 

 

 

「僕も教育プログラムが始まったよ。あれは嫌な気分になるねえ。」

「遊利も始まったのか。私も遊利と会ってデュエルの楽しさを知ったから教育プログラムを受けるのが嫌になったぞ。」

 

 

教育プログラムを初めて受けた日の翌日、午前にまた教育プログラムを受けて、午後からは予定がなかったため秘密の砂浜に来たら世怜奈も午後から暇だったらしく秘密の砂浜で合流して今こうして話している。

 

 

「うーん・・・それは良いことなのかな・・?」

「良いことだろう。少なくとも私は良いことだと思っているぞ。」

「そうかい?ならいいか。」

「あぁいいのさ。そういえば話は変わるが遊利がこの間言っていた特殊な力ってなんなのだ?この間は結局聞きそびれてしまったからな。」

「あぁそのことかい?僕は勝手にサイコパワーなんてよんでるけどね。」

「サイコパワー?」

「まぁ簡単に言えばモンスターを実体化させるのさ。」

「モ、モンスターを実体化させる!?すごいなっ!実体化されるのはモンスターだけなのか?」

「いや、モンスターだけじゃないよ。魔法カードや罠カードも効果を現実に影響を与えるよ。例えばこのカード、ヴァイオレット・フラッシュをつかえば強烈な紫色の光がでて相手の目をくらませるとか出来るのさ。」

「なるほど!じ、じゃあ私の月光(ムーンライト)も実体化出来るのか?」

「やってみようか?実体化させたい月光のモンスターを少し貸してくれるかい?」

「ああ!こいつで頼む!!」

「月光蒼猫(ムーンライト・ブルー・キャット)ね、じゃあ少し離れてね?いくよ!」

 

 

ババァーン!!

 

 

「おぉ!!!」

「どうだい?」

 

 

ペタペタ、ナデナデ

 

 

「デュエルでいつも見ているがまさかさわれるとは!かっこいいし可愛いな!!」

「普通女の子なら可愛いが先に出てこないかい?」

「細かいことは気にするな!遊利も一緒にさわろうではないか!」

「細かいかなぁ・・」

 

 

ナデナデ、ナデナデ

 

 

「おぉ、サラサラフワフワで撫でると気持ちいいね。」

「そうだろうそうだろう。」

「君のモンスターだから君が偉ぶっているのかい?」

「そうだ!遊利も良く分かってるな!」

「分かりやすいからねぇ、君は。」

 

 

キラキラ・・

 

 

「おっともう終わりのようだね。」

「なに!もう終わりなのか!もう少し撫でたかったし、なんなら一緒に遊びたかったのだが・・・」

「ごめんね。今の僕の力じゃこんな物なのさ。」

「べ、別に遊利を責めているわけではないぞ!?」

「ふふっ分かってるよ、ありがとう。」

「分かってるならいいが・・では今度は一緒に遊ぼうな。」

 

 

ニャーン

バシューン

 

 

「ふう。改めてどうだった?モンスターとふれあった感想は?」

「あぁ!凄かったな!次の機会には遊利のモンスターを撫でて見たいな!それはそれとして遊利は大丈夫なのか?疲れてないか?」

「まぁ疲れてるけどこれくらいなら実験で慣れっこだから大丈夫だよ。」

「ならいいのだが・・」

「それにしても僕のモンスターか・・捕食植物(プレデター・プランツ)だと僕はいいけれど世怜奈は嫌じゃないかい?」

「むぅ。別に嫌ではないが何故だ?」

「だってデュエルしたから分かると思うけれど捕食植物の見た目って結構あれだよ?怖くないのかい?」

「まあ確かに見た目は遊利の言う通り結構あれだが別に怖くはないぞ。それに遊利の使っているモンスターだからな!」

「っそ、そうかい。そ、それは嬉しいねぇ。」

「どうした?声が震えているが?」

「大丈夫。特に問題はないよ。」

 

 

世怜奈の言動は心臓に悪いなぁ。無意識ゆえの破壊力がすごい。いや、世怜奈にそういう恋愛的な意図がないのは分かってる。だっていくら大人びていても世怜奈はまだ5歳だから。もう1度言おう、5歳だから!

 

あれ?5歳の女の子にドキッとなっている僕は結構やばいのでは?体に引っ張られているにしても5歳の女の子にドキッはまずいのでは?ていうか、僕ちょろすぎでは?これ以上このことについて考えるのはやめよう。考えれば考えるほど深みにはまりそうだ。

 

 

「そうだ!僕の持ってるもう1つのデッキにしよう!そっちのデッキなら可愛いモンスターもいるよ!」

「なにっ!遊利はもう1つデッキを持っているのか?ならばデュエルだ!!」

「展開が早くないかい!そりゃデュエルするだろうとは思っていたけれども!」

「どうした?早くデュエルディスクを構えろ!」

「はいはい・・それじゃあ始めようか?」

 

 

「「デュエル!!」」




前回と終わりが全く一緒になってしまった・・
あと更新遅くてすみません。これからも更新は遅くなると思いますので気長にお待ちいただけると幸いです。


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第5話 もう1つのデッキ

ソシャゲが忙しかったから遅れました!!
すみませんでした!!

追記:感想での指摘で確認したところ、ドラゴン・目覚めの旋律の手札コストを忘れていましたので修正しました。


「「デュエル!!」」

 

 

「どうやら僕が先攻のようだね。

僕のターン!僕は魔法カード虹の架け橋を発動!このカードの効果により僕はデッキから「宝玉」魔法・罠カードを1枚手札に加えるよ。僕は魔法カード宝玉の絆を手札に加えてそのまま発動するよ。

 

デッキから「宝玉獣」モンスター1体を手札に加え、そのモンスターとカード名が異なる「宝玉獣」モンスター1体をデッキから選び、永続魔法カード扱いとして自分の魔法&罠ゾーンに表側表示で置く。

 

僕は宝玉獣サファイア・ペガサスを手札に加え、宝玉獣ルビー・カーバンクルを魔法&罠ゾーンに置くよ。」

「宝玉獣だと?捕食植物(プレデター・プランツ)を使っている遊利からは全く想像できないテーマだ・・・」

「悪かったねぇ。余計なお世話だよ!僕だって僕のイメージとは違うかな?とは思っているさ。」

「べ、別に悪いとは言っていない!ただ今までの遊利のイメージとあまりに違ったからつい口からポロっとだなぁ・・・」

「全く弁明出来てないよ、世怜奈・・はぁ、デュエルを続けるよ。」

 

 

 

〜〜デュエル終盤〜〜

 

 

 

ライフはお互いに1000、手札もお互いに1枚、フィールドもお互いにほぼ焼け野原状態、お互いに伏せカードはなく世怜奈のフィールドにだけモンスターが1体いる。しかもその1体は世怜奈のエースカードである月光舞獅子姫(ムーンライト・ライオ・ダンサー)だ。

 

そして、僕にターンが回ってくる。

 

「そろそろこのデッキのエースカードを見せてあげるよ。」

「エースカード?宝玉獣のエースカードとなると・・ポチポチッ(世怜奈は墓地を確認した)

 

・・やはり宝玉獣は既に7種類墓地に置かれている。しかし、手札はお互いに1枚だぞ。そして前のターンに条件は揃っていたのにも関わらず特殊召喚しなかったからその残った手札はあのカードでないはずだ。

 

ドローであのカードを引く気か?たとえドロー出来ても私のライフは残る!次のターン手札2枚で逆転してやる!」

「それはどうかな?」

「なに!?」

 

 

やったぞ!1回言ってみたかったんだよね、それはどうかな?って。

 

 

「世怜奈が想像しているモンスターはおそらく正解さ。でもね僕が引こうとしているカードが引ければこのターンでこのデュエルは終わりさ。」

「ならばドローしてみるがいい!」

「ああ、それじゃあ僕のターン!ドロー!!」

 

 

ニヤリ

 

 

「その顔は引けたということか。わっるい顔が似合うなぁ、遊利は。」

「自覚してるのでやめて下さい・・・気をとりなおして僕は魔法カードドラゴン・目覚めの旋律を発動!

 

手札1枚をコストにしてデッキから攻撃力3000以上守備力2500以下のドラゴン族モンスター2体を加える!僕は究極宝玉神レインボー・ドラゴン2体を手札に加えるよ。」

「そういうことか!くそっレインボー・ドラゴン2体では耐えられないぞ!」

 

 

あの反応からするとあの手札では防げないのかな?罠かもしれないけれど世怜奈にそんな演技が出来るのかという疑問が・・・

 

しかし、たとえそうだとしてもここで防がれたらおそらく次のターンで僕は負けるだろうからこのままいくしかない!

 

 

「このカードはフィールド・墓地に宝玉獣が7種類揃っている時特殊召喚出来る!僕は究極宝玉神 レインボー・ドラゴン2体を特殊召喚!!」

「くっ、敵ながらかっこいいではないか!しかもそれが2体もでてくるとはな!」

「そうだろうそうだろう。かっこいいだろう。僕は月光舞獅子姫にレインボー・ドラゴンで攻撃!」

「私のライオ・ダンサーが!くっそぅ次は絶対に勝ってやるからな、遊利!!」

「女の子がくっそとか言わないの。次も勝つのは僕さ。もう1体のレインボー・ドラゴンで世怜奈にダイレクトアタック!!」

「くっそおおぉぉぉ!!?」

「だから女の子なんだからさぁ・・」

 

 

 

「まさか遊利のもう1つのデッキが宝玉獣とはな、驚いたぞ。」

「まあ僕のイメージとはあわないからねぇ。」

「あわないとは言ってないぞ。ただプレデター・プランツとはだいぶ違う系統だからな。」

「そうだねぇ、でもね、宝玉獣デッキにアドバンスド・ダークっていうフィールド魔法カードを入れればレインボー・ダーク・ドラゴンも出せるようになるし、それになりより闇属性になるからスターヴ・ヴェノムを出せるんだよね。」

「ほう、良いではないか。2つのデッキのエースカードがフィールドに揃うのだろう、ロマンではないか!」

「世怜奈もロマンをわかってきたねぇ。」

 

 

僕のもう1つのデッキは宝玉獣。このデッキは僕の前世、俺の時に使っていたデッキだ。このデッキはある日デュエルアカデミアの部屋のベッドの上に置いてあったものだ、ご丁寧に宝玉獣に使えるカードと共に。

 

最初はデュエルアカデミアの誰かが置いていったのかと思った(なぜかは分からない)が、サイコパワーでルビー・カーバンクルを実体化させて聞き取りしたところ、どうやら前世で僕が使っていたデッキだと分かった。

 

そして世怜奈が宝玉獣を知っているのはこの世界では宝玉獣は世界に1枚しかない珍しいカードではなく普通に出回っているからだ。

 

原作の遊戯王GXでは1枚しかなかったがこの遊戯王ARC-Vの世界では特別なカードではなくなっている。原作でもユーリが超融合という魔法カードを普通に使っていた。

 

GXではキーカードだったがARC-Vでは珍しいぐらいのカードになっていた。このことからこの世界は遊戯王、遊戯王GX、遊戯王5D's、遊戯王ZEXALの世界とは繋がっていないのではと思っている、もしくは4つの次元に別れる前は繋がっていたが別れた影響で世界に変化があったのかもしれない。

 

名もなきファラオもいない、覇王もいない、シグナーもいない、ゼアルもいない。

 

いや、僕が知らないだけでそれぞれの次元の過去に存在していたことになってるのかもしれない。

 

まぁ話はずれたがとにかく宝玉獣は特別なカードでなく普通に世の中に出回っているということだ。

 

 

「それでどうする?」

「なにがだ?」

「デュエル前の話題はなんだったか思い出してみなよ。」

「デュエル前の・・・あぁ!遊利のモンスターを実体化させようという話だったな。」

「そうそれ。どうする?捕食植物?宝玉獣?どっちのモンスターにする?」

「うーん・・サイコパワーとやらは使うと疲れるのだろう?ならまた今度にしよう。それより次は捕食植物のデッキでデュエルしよう!」

「世怜奈が今度でいいならいいけどね。」

 

 

この日はデュエルを何回もして終わった。




話が進まないなぁ・・・


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第6話 世怜奈と過ごす日々 その2

更新です。

前回の話でカードの効果の間違いを修正したためデュエル終了までの展開が少し変わっています。

今回の話には影響はないですが修正後を読んでない方は良かったら前回の話を読んで下さい。


 

世怜奈との出会いから1週間経ったあの日以降も僕と世怜奈はそれぞれデュエルアカデミアの教育プログラムを受けながら、秘密の砂浜で交流を続けていた。

 

流石に毎日会うことはなかった。僕は教育プログラムの他にもサイコパワーの実験もあったし、世怜奈も世怜奈で何かしら用事があったときは秘密の砂浜に来ていないらしい。交流していく中で世怜奈がそう言っていた。

 

お互い暇な時に秘密の砂浜に来て暇を潰していて、タイミング良く相手が来たら交流している感じだった。その割には良く会うけれどね・・

 

 

 

 

そんな日々の中僕と世怜奈はデュエルだけではなく、普通に話をして過ごす時もあった。

 

ある日は、

 

 

「このデュエルアカデミアがある島の外はどんな風になっているんだろうか?」

「どうしたんだい?藪からスティックに・・」

「藪からスティック?」

「ゴ、ゴホンゴホン!(しまった!つい前世のふざけた対応をしてしまった。)できれば気にしないでほしいな、今のは。」

「むっ、遊利がそういうのなら忘れてやろう。」

「ありがと。それでいきなりどうしたのさ?」

「あぁ、前に話したと思うが私にはデュエルアカデミアに来る前の記憶がないからな。遊利はあるのだろう?だから教えてもらいたくてな。」

「そういうことね。まあ、それくらいならお安い御用だね。だけど外の世界の何を知りたいの?」

「全部だ!!」

「全部って君ねぇ・・何を話せばいいのか分からないから聞いてるのにそれじゃあどうすればいいのさ?」

「なら遊利が好きだったことを教えてくれ!」

「好きなことねぇ・・(僕も自我がはっきりしたのはデュエルアカデミアに来てからだからなぁ。まぁ前世で好きだったことをぼかしながら言えば大丈夫か・・・)アニメとかかな。」

「アニメ?」

「どう説明すれば分かるかな?うーん世怜奈は絵本は見たことある?」

「ああ、あるぞ。桃太郎が好きだぞ、私は。」

 

 

どちらかというと男の子向けの絵本では?あるかは分からないけれども女の子はシンデレラとか白雪姫とかが好きなのでは?世怜奈らしいといえばらしいけれども・・

 

 

「簡単に言うと桃太郎の絵が動いて喋るのさ、アニメだと。」

「うーむイメージが・・」

「うーんあれだ!教育プログラムの赤馬零王の演説あるだろ?あれは赤馬零王が実際には目の前にいないのに動いて喋るだろ?赤馬零王の代わりに桃太郎の姿を思い浮かべてみてよ。僕が桃太郎のセリフを適当に言うからさ。」

「赤馬零王を桃太郎に・・」

「僕の名前は桃太郎。これから鬼退治に行くのさ。」

「おお、なんとなくアニメがどんなものかわかってきたぞ!」

「それは良かったよ。・・・」

「ほうほう、・・・」

 

 

 

 

またある日は、

 

 

「はぁ〜、美味しいご飯が食べたい・・」

「なんだ?遊利のご飯は美味しくないのか?」

「いや食べてる物は一緒だと思うよ。世怜奈は昨日の夕食は○○だったかい?」

「ああ、○○だったぞ。食べてる物は一緒か・・なのに遊利は美味しくないのか?何故だ?」

 

 

思わずポロっと愚痴をこぼしてしまった・・うーんこれは世怜奈に言っても大丈夫なのかな?いや、勝手に同情するのは良くないか・・・

 

 

「僕はデュエルアカデミアに来る前の記憶があるからね、まあ親の作ったご飯とかお店のご飯が美味しかったのを覚えているのさ。それに比べるとデュエルアカデミアのご飯はねちょっとね・・・」

「ほーうそうなのか!デュエルアカデミアの外には美味しいご飯が沢山あるのか!それは食べてみたいな!」

「ふふっ、世怜奈は可愛いなぁ・・」

「な、何だ!いきなりそういうことを言うなと言っているだろう!」

「別に良いじゃないか?褒めてるんだから。」

「そういう問題ではない!大体お前は・・・」

「はいはい、ごめんて・・・」

 

 

 

 

世怜奈と出会ってからおよそ1ヶ月経った今日はこんな話をしたな。

 

 

「むう・・」

「どうしたんだい?なんか悩みでもあるのかい?」

「別に悩みという程ではない。ただ髪が伸びてきたなと思ってな。」

「そうだね。肩にかかるぐらいに伸びてるね。嫌なのかい?長いのは?」

「嫌というわけでもない。ただ鬱陶しくないか、長いと?」

「ええー、鬱陶しいなんてそんな訳ないよ。可愛いだけだよ。」

「ッ、だからいきなりそういうことを言うなと言っているだろう!」

「だって世怜奈が可愛いからさぁ。」

「お前という奴は・・」

「ふふっごめんねぇ、世怜奈は打てば響くからさぁ。」

「それで謝っているつもりか、遊利?」

「いや、全然。」

「ッ、貴様ぁ!!」

「おっと少し揶揄い過ぎたようだね。」

「遊利!逃げるな!大人しく殴らせろ!!」

「ごめんて、流石に悪いと思ってるよ。だから許して欲しいなぁなんて。」

「許さんっ!!!」

 

 

それからしばらく追いかけっこが続いた。

 

 

「「はぁはぁ・・」」

 

 

僕達は疲れ果てて砂浜に寝転がった。

 

 

「いやー、疲れたねぇ。」

「誰のせいだと思ってる・・」

「うーん僕かな?」

「お前以外なわけないだろうが・・」

「いやー世怜奈が揶揄いやすいからやり過ぎちゃったよ。」

「お前、反省してないな?」

「いや反省はしてるよ、後悔はしてないけれど。」

「なお悪い!!」

「お詫びにプレゼントあげるからさ、許してほしいな。」

「それはプレゼントの内容によるな。」

「世怜奈の期待に応えられるようにするよ。じゃあ今日の夜にまたここに来れるかい?」

「今日の夜だな?楽しみに待ってるぞ。」

 

 

 

 

そんな訳で夜の秘密の砂浜に僕は訪れた。砂浜は月明かりに照らされて結構明るい、これなら世怜奈が来たらすぐ分かるかな?

周囲を見渡したけれどどうやら世怜奈はまだ来ていないようだ・・・と思っていたら丁度来たようだ。

 

 

「待たせたか?」

「いや、今来たとこさ。」

 

 

うーん5歳にしてこの男前な感じ・・これが原作通りに成長するとデュエル脳全開のポンコツになるのか・・何故だろう?洗脳じみた教育のせいか?

 

「夜になると星が凄いな・・」

「世怜奈は夜にここに来るのは初めてかい?」

「ああ、日がある時にしかここに来たことはなかった。こんな凄いなら教えて欲しかったぞ?」

「いやー世怜奈が夜に来たことが無いって知らなかったからさ、てっきり来たことがあるものだと思ってたよ。」

「それなら仕方ないか・・さて、星も凄いが遊利!プレゼントはちゃんと持って来たのだろうな!」

「楽しみにしてくれてたのは嬉しいけどさ・・もうちょっと星とか海とか夜景を楽しもうよ・・・」

「楽しんでるさ!でもプレゼントを貰えるなんて初めてだからな!!そっちの方が楽しみだ!!」

 

 

そうか・・世怜奈は物心ついた頃からデュエルアカデミアに居るからプレゼントを貰ったことが無いのか・・これは責任重大だな、喜んでくれるといいな。

 

 

「それなら早速だけどプレゼントを渡そうかな。」

「おお!開けていいか!?」

「いいよ。」

 

 

世怜奈が開けた箱から出したのは黄色いリボンだ。原作でのイメージがあったからかな?髪が長いのが鬱陶しいならまとめるものをあげようと思った時もう黄色いリボンしか思いつかなかった。

 

何故、僕がその日の内に黄色いリボンを用意出来たのかって?答えは簡単、母親の形見だからだ。どうやら母さんは父さんにリボンをプレゼントされてから色んな色のリボンをつけるようになったようだ。

 

僕は男だから使うことはほとんどないだろうから形見は重いかなとも思った。けれど使わないよりは使ってもらった方が母さんも嬉しいだろうと思う。

 

 

「どうだい?今日、髪が長くて鬱陶しいって言っていただろう?だから髪をまとめるものがいいかなと思ってね。」

「可愛いな!色んな色がある!本当に貰って良いのか!?」

「僕が持っていても使うことは無いと思うから、そのリボンも使ってもらった方が良いと思ってね。だから貰ってくれると嬉しいな。」

「ありがとう!遊利!・・でも使うことが無いなら何故こんなに持っているんだ?」

「あぁ、気にするなっていうのも無理かも知れないけれど母さんの形見なんだ・・そのリボンは。」

「むっ、そんな大事な物を本当に貰って良いのか?」

「ああ、繰り返しになるけれど使わないよりは母さんも使ってもらった方が喜ぶさ。」

「そうか・・大事に使わせてもらおう。」

「早速付けてみるかい?」

「ああ!じゃあこの黄色いリボンで頼む!」

 

 

見様見真似の上うろ覚えだけど上手く出来るかな?・・なんとかなったな・・

 

 

「こんな感じかな?ほら鏡。」

「おおー凄いな!スッキリした。どうだ遊利!可愛いだろう!!」

「うん、可愛いよ世怜奈。」

 

 

ドヤ顔で可愛いだろうって聞いてきたから素直に可愛いって言ったら顔真っ赤っかにして照れてしまった。可愛いなぁ。

 

 

「ッ、ッ、そ、そうだ!私も自分で結べるように教えてくれ!」

「もう感想は言わなくていいのかい?」

「感想はもういい!」

「ふふっ結び方ね。世怜奈なら直ぐに覚えられるさ。」

 

 

2、3回で世怜奈は結び方を覚えた。それから2人で隣同士で座って月や星や海などの夜景を見ていたら唐突に世怜奈が立ち上がって言った。

 

 

「良いことを思いついたぞ!大きくなったら2人で外の世界を旅しよう!」

「どうしたんだい?藪から「スティックに?」ぼ・・それは忘れてって言ったでしょ!それで本当にどうしたのさ?」

「遊利には本当に素敵なプレゼントを貰ったからな!私もお返しに何か出来ないかと思ってな!」

「それがどうして外の世界で2人旅に?」

「外の世界には楽しいものも美味しいものも沢山あるのだろう!?だから2人で旅して色んなものを私と一緒に見よう、食べよう!きっと楽しいぞ!!」

「僕の方が知ってるのにお返しになるのかい?」

「ああ、私との2人旅だと言っただろう!お返しは旅の途中でするさ!

だから、遊利!!私と一緒に旅しようじゃないか!!」

 

 

その笑顔は反則でしょ・・そんな笑顔で言われたら断れないじゃないか、断る理由もないけれどね。

 

 

「そうだね。それはとても楽しそうだね。」

「じゃあ、約束だ!私と遊利だけの秘密だぞ!!」

「分かったよ、2人だけの秘密ね。」

「「嘘ついたら針千本飲〜ます!指切った!」」

「約束だぞ!」

「約束だね。」

 

 

あぁもう認めるしかないかな・・僕はまだ小さい女の子にすっかりやられてしまったようだ・・まさか僕がロリコンだったとはね。

 

 

「もう寝る時間だね。詳しい話は明日かな?」

「そうだな!明日の午後から詳しい話をするからな!絶対に来るのだぞ遊利!」

「ふふっそんなに強く言わなくていいよ。じゃあお休み、世怜奈。」

「お休み、遊利!」

 

 

こんな日々が明日からもずっと続くと思っていた・・・そんな訳がないと分かっていたはずなのに・・・

 

 

 

 

次の日世怜奈は来ず、世怜奈を待っていた僕の背後からまさかの人物から声をかけられた。

 

 

「世怜奈なら来ないぞ、遊利」

 

 




一体誰なんだ(棒)


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第7話 赤馬零王

タイトルでネタバレしていくスタイル!


 

「世怜奈なら来ないぞ、遊利」

 

 

僕の背後からそう声をかけてきたのは赤馬零王だった。

 

 

「・・・何故貴方が此処に居る、赤馬零王?」

「呼び捨てとはな、何故そんなに敵対的なのか・・本当にそんなことが聞きたいのか、遊利?」

 

 

いや、アンタもだいぶ敵意高いぞ・・

 

 

「名前で呼ばないでほしいな・・ならこう聞き直すとしよう。何故世怜奈が来ないと貴方が知っている?」

「如月遊利、お前はもう分かっているのだろう?」

「世怜奈に何をした!?」

「何もしていないさ。まだな。」

 

 

コイツ!露骨に脅してきやがった!

 

 

「何が目的だ?」

「歳の割に話がはやいな、お前の持つ特殊な力の恩恵か?」

 

 

違います、前世の記憶があるからです。・・なんてふざけている場合ではない!

 

 

「答えろ!」

「・・ついてこい。」

 

 

結局何も答えてないぞこのハゲ!?このハゲの言葉を信じるならまだ世怜奈は無事なはずだ!・・・落ち着け・・落ち着くんだ如月遊利!

 

ここで下手を打てば世怜奈がどうなるか分からない、おとなしくついていくしかない。

 

 

 

 

・・・建物に入り、地下に降りた後しばらく歩いた時にその扉は見えた。金属製のいかにも頑丈そうな扉だ。扉の前に人が1人立っている。見たことがない、恐らく赤馬零王の部下だろう。

 

 

「この扉の先にお前の大好きな世怜奈もいるぞ。」

「・・・」

「応える余裕もないか、だいぶ必死だな。」

 

 

扉の前に立っていた部下が扉を開ける。中に入る赤馬零王に続いて僕も入り、最後に部下が入り扉を閉めて鍵をかけた。

 

部屋には何も置かれておらず、時計すらない。あるのは監視カメラが1台だけで窓すらない。

 

そして僕は部屋の奥で赤馬零王の部下2人に挟まれた状態で椅子に座っている世怜奈を見つけた。世怜奈は両手を後ろで縛られ、椅子にも縛りつけられているが見た感じ怪我はしていないように見える。

 

 

「世怜奈!!」

「遊利!!」

「世怜奈!無事か!怪我してないか!?」

「ああ!拘束されていること以外は問題ない!それよりすまない、私が捕まった所為でこんなことに・・」

「世怜奈の所為じゃないさ・・気にしたら駄目だよ。」

「そうだな、世怜奈の所為ではなくお前の所為だ!如月遊利!」

「なっ!遊利の所為とはどういうことだ!赤馬零王!」

「昨日デュエルアカデミアに帰還した後報告を受けた。最近の世怜奈の様子がおかしいとな。世怜奈の優秀な学習能力により予定より順調に進んでいた教育プログラムやデュエルアカデミアに不信感を抱いている。その原因を探るべく世怜奈を泳がしつつ監視しろと命令した結果、日中に部屋を抜け出しあの砂浜で如月遊利、貴様と会っていることが分かった。

そして世怜奈の様子がおかしくなったと同時に如月遊利の表情が豊かになり実験での出力も安定しているとの報告も受けた。そこに居る研究員からな。」

 

 

そう言われて僕は赤馬零王の部下3人の他に白衣を着た男を見つけた。部下に隠れるような場所に立っていたので気がつかなかった・・あの男はサイコパワーの実験の責任者のようで指示を色々出していた。あの男、実験中だけでなく普段の僕のこともある程度知っていたとは・・

 

他にもまだ見つけていない奴が居ないか気づかれないように見たがこの部屋にいるのは僕、世怜奈、赤馬零王、白衣の男、赤馬零王の部下3人の計7人らしい。

 

 

「2つの報告に加えて昨日の日中での貴様と世怜奈の会話の様子から世怜奈の様子がおかしくなったのは貴様が原因だと推測した。・・・今の様子を察するにどうやらこの推測は正しかったようだ。」

「・・・」

「困るのだよ。将来有望なデュエル戦士に余計なことをしてもらってはな。」

 

 

違う。それが建前なのはこの場で赤馬零王と僕だけが知っている。赤馬零王さえ僕が知っていることを知らないだろう。僕が前世の記憶(原作知識)という反則的なものを持っているとは予想すらできないであろう。

 

レイに再び会うため世怜奈が自分に忠実な兵士でいた方が都合が良い。僕のことはズァークのこともあり、計画の邪魔だが消すまでは自分の手の届く範囲に置いて利用していきたいと赤馬零王は思っているのだと僕は思っていた。

 

 

「如月遊利、今回の余計なことをしでかしてくれた貴様には厳しい罰を与えるとしよう。」

 

 

僕はデュエルアカデミアを赤馬零王を甘く見ていた、これからはお互いに監視がつき教育プログラムが厳しくなり世怜奈と会えないとかそんな程度(僕にとってはそんな程度ですませられない大事だが)で終わると思っていた。

 

赤馬零王の次の言葉を聞くまでは・・・

 

 

「貴様にはこれから世怜奈を洗脳してもらう。」

 




初めて2000文字変えなかったなぁ。
ソシャゲが忙しいからなぁ(言い訳)。


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第8話 洗脳

今回の話、洗脳や暴力など残酷な描写が出て来ますのでご注意下さい。


 

「貴様にはこれから世怜奈を洗脳してもらう。」

「・・洗・・脳・・?」

 

 

僕が・・世怜奈に!?そんなこと出来るはずないじゃないか!

 

 

「僕が世怜奈を洗脳するだって?そんなこと僕に出来るわけが「出来る、いややってもらう。」・・どうやってだい?」

「そうだ!遊利にそんなことが出来るわけがッンガ」

「赤馬零王様の邪魔をするな!」

「月島世怜奈、君にはこれから少しの間黙っていてもらおうか・・・如月遊利、それは洗脳する方法のことか?それとも洗脳させる理由のことか?」

「・・両方だ・・」

「貴様も本当は分かっているのだろう?方法は貴様のあの特殊な力を使えばいい。」

「・・あの力はカードを・モンスターカードであればモンスターを実体化させて魔法、罠カードであれば効果が現実に影響を及ぼすようになる力だ。カードがなければ・・」

「カードならあるさ、ない筈がなかろう。この魔法カード 洗脳-ブレインコントロール があれば出来るだろう?

貴様の特殊な力は貴様の精神性によって使ったカードの種類でそれぞれ消耗度合いが激しかったり軽かったりするそうだな?

中でも所謂バーン系や洗脳など相手に直接的に影響を及ぼすカードは消耗が激しい・・そして洗脳は一度に複数人はかけられず1人のみ、その効果も暗示程度に過ぎない。」

「そうだ、僕の力はその程度だ!その程度じゃ意味がない筈だ、何が言いたい!?」

「貴様の力は精神性が重要だ・・貴様が真っ当な価値観を持つが故にバーン系は相手に傷をつけてしまう、洗脳は相手の人間性を変えてしまうから消耗が激しく効果も低くなる。ならば理由を与えればいい・・貴様がしょうがないと納得する理由をな。」

「僕が納得する理由?」

「そうだ・・・やれ。」

「「「ハッ!承知しました!」」」

「ガッ!?」

「遊利!!」

 

 

ああ、そういうことかよ!どうやって僕を納得させるのかと思ったら暴力という最も簡単な手段を使ってきやがった!

 

 

「如月遊利、貴様も痛い思いはしたくないだろう?どうだ?世怜奈を洗脳する気になったか?」

「・・嫌だね。」

「そうか・・続けろ。」

「「「ハッ!」」」

「グッ!」

「やめろぉ!」

 

 

赤馬零王の部下3人が僕を囲んで殴る蹴るの暴力を振るってくる。

 

・・・・・・しばらくの間僕は暴力を振るわれ続けた。全身が痛い。幸いというべきか骨はひびは入っていそうだがどこも折れてない・・たぶん。

 

 

「いい加減納得出来たか?」

「・・だ、誰が納得・・なんか・・するか・・」

「・・腕を1本折れ。」

「ハッ!」

 

 

ボキィッ!

 

 

「ガァッ!・・アッ!・・まだ・・だ!」

「遊利!もういい!頑張らなくていい!」

「・・どうやら貴様自身を痛めつけても意味がないようだ。」

「・・な、なにを・・?」

「貴様は自分の苦痛はいくらでも耐えられるようだ・・なら大切な人でも耐えられるかな?」

「なっ!?やめろぉ!世怜奈には手を出すな!!」

「やれ。」

「「「ハッ!」」」

「やめろぉ!僕を納得させたいなら僕だけをやれ!世怜奈には手を出すな!!」

「だ、大丈夫だ、遊利。私のことは気にするな・・大丈夫だから。」

 

 

気にしない訳ないだろう!大丈夫な訳ないだろう!手が!体が!震えているじゃないか!!

 

・・・赤馬零王の部下3人が僕に見せつけるようにゆっくりと一歩ずつ世怜奈に向かって歩いていく。

 

・・僕はどうにか体を動かして止めようするけれど体はいうことをきかない。

 

・・部下の1人が世怜奈に向かって手を振りかぶる。世怜奈はその時、僕に向かって引きつった笑顔を見せた。

 

僕はキレた。

 

 

「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!?」

ギャオォォォォォン

「な、なんだ!?」

 

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンが実体化して暴れる。

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンは壁や床、天井に傷をつけ、赤馬零王の部下3人を吹き飛ばし、赤馬零王と研究員を威圧する。

 

 

「・・やるよ。やるから世怜奈を傷つけるな!」

「ならばその忌々しいドラゴンの実体化を早く解け!」

「・・ありがとう。スターヴ・ヴェノム。」

「駄目だ、遊利!お前だけでも逃げるんだ!」

「それじゃあ意味がないよ、世怜奈。」

「・・何をしている!早く立ち上がり、遊利を抑え込める位置につけ!」

「「「ハ、ハッ!承知しました!」」」

「・・世怜奈にどういう洗脳を施す?」

「貴様と会っていた1ヶ月の記憶を消せ。その間は怪我をして1ヶ月間寝ていたことにする。」

「や、やめろ!私から大切な記憶を消さないでくれ!」

「・・口を塞いでおけ。」

「ハッ!」

「ンー!ンー!」

「・・目覚める前の最後の記憶は?」

「砂浜に繋がる階段で足を滑らせたことにしろ。」

「・・分かった。・・じゃあカードを・・」

「如月遊利にあのカードを渡せ、研究員。」

「承知しました。・・実に興味深いねぇ君の力は。」

「・・・では、始めます。」

 

 

・・ここだ!この1度きりのチャンスを逃さないように!

 

 

「 洗脳-ブレインコントロール 発動!」

キィィーン

「・・どうだ?・・良し!成功した!」

 

 

さっき暴走した影響でサイコパワーは普段よりも出力が上がっている。そして赤馬零王が言ったようにサイコパワーは僕の精神性に左右される。

 

今この瞬間でのみ、僕の洗脳は複数人に強力な洗脳をかけられる。とはいっても赤馬零王やその周りに洗脳したことを勘付かれない簡単なものしか出来ないだろう。

 

所詮はサイコパワーによるゴリ押しだ、洗脳されていることに気づいたら洗脳は解けてしまうだろう。唯一ある監視カメラはさっきスターヴ・ヴェノムが暴れたときに壊れたから余り時間はかけられないが余裕はできた。

 

 

「僕の質問に答えろ。赤馬零王、貴方は貴方の娘であるレイを取り戻したい?」

「取り戻したい。」

「何に代えても?」

「ああ。」

 

 

これで赤馬零王は原作通りかそれに近い思想を持っていると分かった。おそらく原作開始までは原作にあったことが起こるとみていいだろう。

 

エクシーズ次元の惨劇も防げないだろう。僕に出来るのは人間をカード化したものを破らないようにさせるぐらいか?その為には・・・

 

クラッ

 

 

「おっとっと・・」

 

 

早くしないと僕がもたないか・・急がないとね。

 

 

「赤馬零王、貴方はこの後僕に余計なことをさせないように自分の手元におく、直属の部下として。方法は貴方ならどうする?」

「周りには如月遊利のデュエルの実力や優秀な能力を持ち、忠誠心が高いからと説明する。如月遊利自身には月島世怜奈を人質にとり、万が一の時にはあらかじめ如月遊利のデュエルディスクに爆弾を仕込みそれを爆発させて始末する。」

「・・・」

 

 

・・・えっ?デュエルディスクに爆弾?危なっ!知らなかったら原作終盤の展開になった時終わりじゃん!聞いといて良かった・・やっぱり何もかも原作通りとはいかないな、ここはもう現実なんだからこれからも気をつけないと・・

 

 

「赤馬零王、僕と世怜奈のデュエルの記録は誰が知っている?」

「如月遊利について報告してきた研究員と月島世怜奈について調査させた部下だけだ。」

「全員この場にいる?」

「ああ。」

「何故そう言い切れる?」

「如月遊利と月島世怜奈に関するデータは私の許可が無ければ閲覧できないからだ。」

「なるほどね。僕が宝玉獣を使ったデュエルのデータだけ痕跡を残さず消すことは出来る?」

「出来る。」

「なら赤馬零王、貴方はこの後改めて自分の目で僕と世怜奈のデータを閲覧する。その時貴方は無意識で僕が宝玉獣を使ったデュエルのデータを痕跡を残さず消す。この行動を貴方は認識出来ないし、違和感を覚えることも出来ない。」

「分かった。」

「そしてこの場にいる世怜奈を除いた全員は僕と世怜奈のデータで見た僕が宝玉獣を使ったデュエルのことを忘れて思い出すことは出来なくなる。いいね?」

「「「「「分かった。」」」」」

 

 

これで僕が宝玉獣というもう1つのデッキを持っていることは世怜奈以外誰も知らない。宝玉獣は転生特典のようなものである日突然部屋で手に入れたものだ。データがないなら予測することすら出来ないだろう。

 

これ以上は無理かな・・後は・・・

 

 

「この後世怜奈を除いた全員はもう1度僕が「 洗脳-ブレインコントロール 発動!」といった時に意識が戻る、その時に何も違和感を覚えない。いいね?」

「「「「「分かった。」」」」」

 

 

だいぶ意識を保つのが辛くなってきたがこれで後は世怜奈を洗脳するだけになる。ごめんね、世怜奈。

 

 

「 洗脳-ブレインコントロール 発動!」

「・・・」

「どうやらかかったようだな。さっき言った通りに洗脳しろ。」

「・・分かってる。」

 

 

僕は世怜奈を洗脳した後倒れた。




お気に入り登録が少しずつ増えてきてプレッシャーがかかってきてます。
これからも頑張りますので良かったら読んで下さい。


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第9話 過ぎ去る日々

ソシャゲが忙しいなぁ

行間を空けてみました。
読みやすくなっていればいいけれど・・・
他の話も行間修正していきます。


倒れてから僕が目を覚ましたのは約1週間も経ってからだった。

 

 

「あぁ〜体が痛い。利き腕折られたから日常生活もつらい。」

 

 

思い出すのも忌々しいあの日。全身を痛めつけられて利き腕の左腕を折られたあの日。僕自身の手で世怜奈を洗脳したあの日。

 

僕は生涯あの日を忘れることは出来ない、いや、しないだろう。

 

 

「しかし、ここからの景色は無駄にいいなぁ。」

 

 

目を覚ました翌日、僕は住む部屋を変えられることになった。今までの部屋にサヨナラバイバイし連れてこられたのは高い塔の上から2番目の部屋だった。ちなみに1番上は部屋ではなく牢屋だ、牢屋とは思えないほど住みやすそうではあったが。

 

部屋を変えるにしても随分と急だなと思ったが赤馬零王は僕が余計なことをしないように僕の行動を制限したいらしい。この塔の唯一の出入り口で門番をしている2人の会話から推測した結果なので確定ではない。

 

この塔は上の牢屋と僕のいる部屋を除くと殆どが倉庫になっているらしい。僕の部屋も倉庫だったらしいのだが赤馬零王の命令で急遽僕の部屋になったということらしい。らしいらしいと繰り返し言っているので分かると思うけれどこれも門番の2人からの情報だ。

 

門番の2人といっても交代制らしく何回か入れ替わっている。僕の洗脳を警戒しているのだと思っているが本命は違う。

 

赤馬零王側の認識では僕は洗脳を使えるがまず肝心の洗脳系のカードが無いとそもそも出来ないし出来たとしても効果は弱く、僕も倒れるほど消耗が激しいとなっている(実際そうなので赤馬零王側の認識は何も間違ってはいない)筈だ。

 

だからこの警戒も念のため程度で本命は僕側の人間を増やさない為だと思っている。

 

ちなみに僕のことを知っているかどうかは門番と顔を合わせた時にわかる。僕の力やこの塔に移動した経緯を知っていれば僕を危険な力を持った赤馬零王に逆らう小僧として見てくる。

 

知らなければ赤馬零王が期待している将来有望なやんちゃな小僧として見てくる(どうやら赤馬零王は僕が我儘を言ってこの塔に移動することになったと説明しているらしい)。

 

つまりこの塔に移動したことにより僕の行動範囲はこの塔に限られた。因みに脱走は出来ない、この塔の僕の部屋の以外の部屋の窓には全て格子がつけられている。僕の部屋の窓から飛び降りたら無事では済まないから脱走は出来ない。

 

僕は今回の件を今後に活かすために右手を利き手である左手と同じくらい使えるようにして、さらにデュエルマッスルも鍛えることにした。いくらこの世界がデュエルで決まるとしても今回の件のようにリアルファイトが必要な時があるかもしれないからだ。デュエルマッスルはいくらあっても困らないからね。

 

 

キュイイイ

「ん?ルビーか、世怜奈の様子はどうだった?」

 

 

世怜奈は監視が増えて行動範囲が部屋ぐらいになってだいぶ苛々しているらしくリボンを弄って苛々を我慢しているらしい(リボンはどうやらデュエルアカデミアが意識を失っている間に伸びた髪の毛をまとめるために用意したことになっており世怜奈もリボンを気に入ったようである・・何故最初から上手くリボンの結べるかは気にしていないらしい)。

 

僕は宝玉獣達に頼んで世怜奈の様子を時々見て来てもらっている(あの後世怜奈の様子も気になっていたし、母の形見でもあるリボンをデュエルアカデミアの人間がどうするかも気になったから)。

 

宝玉獣達はどうやら通常のモンスターの状態と永続魔法時の宝玉の状態の2つになることが出来るらしく隠密性の高い小指の爪程度の大きさの宝玉形態で世怜奈の様子を監視などに見つかること無く見てきてくれる。

 

これがプレデター・プランツだと勝手が違う。まず赤馬零王側には僕が使うテーマだと知られているため警戒されているだろうし、そもそもプレデター・プランツ・・つまり植物なので他の植物がたくさん生殖している外以外だとその姿も相まってとても目立つ。

 

早速赤馬零王側に存在を隠した宝玉獣が役に立ってくれている。これでもし世怜奈に良からぬことをしようとしても赤馬零王側に僕がそれを知っていることを知らせれば赤馬零王側も僕を警戒して世怜奈に手を出せなくなる筈だ。赤馬零王も僕の利用価値がなくなって処分するまでは余計な手間はかからない方がいいだろうからね。

 

 

「さてと、そろそろご飯を作らないと・・・」

 

 

この塔に移動してから僕はご飯を自分で作るようになった(強制)。材料は下の倉庫から自由に使って良いらしい。料理のレシピも下の倉庫にあった(食堂のおばちゃん達が買って必要無くなった物と思われる)レシピ本を見ている。ちなみに料理の味はレシピ通りに作っているのでまあまあな味である。

 

 

 

〜〜約5年後〜〜

 

 

 

「此処も来るのはあの時以来か・・・」

 

 

僕はあれからデュエルアカデミアと時々融合次元に訪れる赤馬零王の監視の中日々を過ごしていた。デュエルマッスルを鍛えて、バランスのとれた食事をとり(なお、この5年で料理の腕は向上して味も良くなっている)、下の倉庫にある本で知識を蓄え、サイコパワーの訓練をして、時々世怜奈の様子を見る。

 

そんな日々を過ごしてきた僕は皆寝静まった深夜についに部屋の窓から脱出して懐かしの秘密の砂浜に来ていた。

 

 

「あれから約5年・・僕ももう10歳か・・」

 

 

此処は最後に来たあの日から誰も来ていないようでゴミや流木が流れ着いていて荒れていた。

 

 

「最初に此処に来た時もこうやって綺麗に掃除したな、懐かしい。」

ギャオォォン

キュイイイイ

「そうだな・・今回はスターヴ・ヴェノムとルビーも手伝ってくれるから助かるよ。」

 

 

サイコパワーの訓練の結果スターヴ・ヴェノムだけは何故か頭ぐらいの大きさでデフォルメされた状態になることが出来る。・・・本当に何故だろうか・・後は2体までなら同時に実体化出来るようになった。

 

掃除はでかいゴミや流木は僕が小さい物は2体に任せた。スターヴ・ヴェノムは手で持って、ルビーはなんか念力の様な力を使って物を運んでいる。最後に大きな流木を全員でいい感じのポジションに置き、上部分を平らに削ってベンチにして座った。

 

 

「5年前より楽に終わったし、過ごしやすくベンチまで作ってしまった・・こんな所でも自分の成長を感じるとはね・・」

ギャオォォン

キュイイイイ

「・・ん?今の僕なら相性のいい融合カードなら書き換えが2枚出来るから此処でやれ?・・・え、そんなこと出来るの僕?というかなんでそんなこと分かるの?」

ギャオォォン

キュイイイイ

「・・え?この世界に生まれた時に僕とスターヴ・ヴェノムと宝玉獣のデッキは魂で繋がりが出来ているから?・・・え?そうなの?」

 

 

・・・そう考えてみれば前世で使っていて魂の繋がりがあったから宝玉獣のデッキは僕の手元に現れて繋がりがなかった他のカードは現れなかったと考えられる。

 

スターヴ・ヴェノムも僕が生まれてからいつのまにか持っていたカードだ(プレデター・プランツは元々父さんのデッキだった)。

 

融合関連と相性がいい・・これはサイコパワーの実験ですぐ分かった。その理由も僕はおおよそ知っていた。僕、如月遊利、いやユーリはズァークの4人にわかれた分身体の内の1人で融合に特化した分身体だ。なので相性がいいと思っている。

 

 

ギャオォォン

キュイイイイ

「・・ん?ああ、書き換えね? 融合 に力を込めればいいんだよね?せっかくだからやってみるか・・」

パアァァァァバシュゥゥン

「・・ 超融合 と 超越融合 ・・確かにまだ持ってなかったけれども!」

ギャオォォン

キュイイイイ

「いや責めてないから・・ありがとう、君達のお陰で良いカードが手に入ったよ。」

 

 

普段使うのはやめておこう・・誰も知らないから正真正銘の切り札にしよう。




5年間は修行パートです。
ちなみに遊利が塔を脱出した方法は窓から飛び降りました。
怪我?デュエルマッスルを鍛えましたから(震え)
人目を気にしなければスターヴ・ヴェノムを実体化させて乗って降りれます。・・スターヴ・ヴェノムって飛べるのかな?この小説では飛べるということでお願いします。
ルビーの念力は10kg程度までなら持ち上げられます。


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番外編 勇者互助組合

今回の話は勇者互助組合交流型掲示板とのクロスオーバーです。
苦手な方はご注意ください。

今回の話の主人公(遊利)は本編終了後の主人公になります。
本編のネタバレが話の内容に含まれますのでご注意ください。


退役勇者板「歴戦の決闘者よ集まれ!!」

 

 

 

1, 勇者しちゃった勇者さん(平行世界30群)

 

まさか僕が勇者だなんてね・・・

 

 

2, 勇者しちゃった学生さん(地球国家)

 

タイトルに惹かれて☆

うーん、成果勇者さんかな、おっつー

勇者板のアイドル☆学生さんだよ☆

 

 

3, 勇者しちゃった王子さん(イ・ダス)

 

勇者活動お疲れ様です

 

 

4, 勇者しちゃった会社員さん(平行世界8群)

 

お、ファンタジーな現象にもそんなに面食らってない感じか?

 

 

5, 勇者しちゃった操縦士さん(カルバ・カルバ)

 

お疲れ様

そうね、地球系列世界の人にしては珍しいわね

 

 

6, 勇者しちゃった勇者さん(平行世界30群)

 

まあ僕は転生なんていうファンタジーを経験しているし、

この世界もファンタジー(笑)だからね

 

 

7, 勇者しちゃった学者さん(時空図書館)

 

お疲れ様です

平行世界30群ですか・・確かに他の地球系列世界とは少し違いますね

似ているのは・・平行世界6群ですね

 

 

8, 勇者しちゃった学生さん(地球国家)

 

アルプレ皇帝さんの世界だね☆

スレはこれだね「なんでオレだけ勇者なんだよ!」

 

 

9, 勇者しちゃった会社員さん(平行世界8群)

 

見てきた、平行世界の地球にあんな世界があったとはな

 

 

10, 勇者しちゃった操縦士さん(カルバ・カルバ)

 

見てきたわ、似ているのなら勇者さんの世界もタロットカード?

を使うのかしら?

 

 

11, 勇者しちゃった王子さん(イ・ダス)

 

見てきました、似ているのも気になりますが

転生についても気になりますね

 

 

12, 勇者しちゃった勇者さん(平行世界30群)

 

僕も見てきたよ、確かに似ているね

だけどカードゲームという点は同じだけどタロットカードは使わない

デュエルモンスターズというカードを使うんだ

 

転生に関しては僕個人の事情だけど結果的に勇者に選ばれたのは転生したからだね

 

13, 勇者しちゃった学生さん(地球国家)

 

うーん、勇者さんの事情も気になるけどまずは名前を変えよう☆

 

 

14, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

これでいいかな

 

 

15, 勇者しちゃった学生さん(地球国家)

 

紫キャベツ(笑)

 

 

16, 勇者しちゃった会社員さん(平行世界8群)

 

紫キャベツ(笑)

 

 

17, 勇者しちゃった操縦士さん(カルバ・カルバ)

 

紫キャベツ(笑)

 

 

18, 勇者しちゃった王子さん(イ・ダス)

 

紫キャベツ(笑)

それでいいんですか(笑)

 

 

19, 勇者しちゃった学者さん(時空図書館)

 

紫キャベツ(笑)

紫キャベツさんの事情は分かりませんので平行世界30群の説明をします

平行世界30群は大体の事はデュエルモンスターズで解決します

 

 

20, 勇者しちゃった王子さん(イ・ダス)

 

それはすごいですね

 

 

21, 勇者しちゃった会社員さん(平行世界8群)

 

それだけ?

どういう事だ?

 

 

22, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

小さい事から大きな事まで大体さ

 

 

23, 勇者しちゃった操縦士さん(カルバ・カルバ)

 

小さい事?

 

 

24, 勇者しちゃった学生さん(地球国家)

 

大きな事ってなーに?

戦争とかー?

 

 

25, 勇者しちゃった王子さん(イ・ダス)

 

学生さん、大きな事といってもさすがにそこまでではないでしょう

 

 

26, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

小さい事は子供の喧嘩の手段、

大きな事は世界の運命をかけたりとかかな

僕も結果的にとはいえ世界を救ったから勇者になったわけだからね

 

 

27, 勇者しちゃった学生さん(地球国家)

 

デュエルモンスターズすげー☆

 

 

28, 勇者しちゃった会社員さん(平行世界8群)

 

デュエルモンスターズかー、聞いたことないな

 

 

29, 勇者しちゃった操縦士さん(カルバ・カルバ)

 

デュエルモンスターズってすごいのね・・

 

 

30, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

この世界だけだけどね

転生する前の世界ではただの娯楽品だから

 

 

31, 勇者しちゃった学生さん(地球国家)

 

そろそろ紫キャベツさんのそのあたりの事情も知りたいなー☆

 

 

32, 勇者しちゃった王子さん(イ・ダス)

 

学生さんの世界でもデュエルモンスターズはないんですか?

 

 

33, 勇者しちゃった学生さん(地球国家)

 

ないよー☆

 

 

34, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

・・そうだね、まず二次創作というものを知っていますか?

 

 

35, 勇者しちゃった学者さん(時空図書館)

 

このスレ「世界に平和がおとずれた」にも出てきたものですね

 

 

36, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

それならまずは前提として転生前の世界の漫画やアニメの娯楽作品に「遊戯王デュエルモンスターズ」というものがある

その作品の中で出てくるのがデュエルモンスターズというカードゲームだ

ここまではいいかい?

 

 

37, 勇者しちゃった操縦士さん(カルバ・カルバ)

 

なんとかまだついていけてるわ・・

 

 

38, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

転生前の世界のデュエルモンスターズというカードゲームはあくまで漫画やアニメから派生してできたカードゲーム、カードはなんの力もないただの紙束だ

しかし転生した後の世界、つまり今僕がいる世界のデュエルモンスターズのカードには魂が宿っているとされているし、全てではないとはいえ実際に魂が宿っているカードもあるんだ

だからたかがカードゲームが重要な役割を担っている

ついてこれてるかい?

 

 

39, 勇者しちゃった王子さん(イ・ダス)

 

ええ、大丈夫ですよ

 

 

40, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

そしてここからが重要なんだけれど僕はこの世界に転生する前からこの世界について知っていた、この意味が分かるかい?

 

 

41, 勇者しちゃった会社員さん(平行世界8群)

 

ま、まさか紫キャベツさんが転生した世界って・・・

 

 

42, 勇者しちゃった学生さん(地球国家)

 

漫画やアニメの世界の中に転生したって事☆

 

 

 

43, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

そういう事になる、正確にいうとアニメシリーズは5種類あってその中の1つに転生したんだ

しかも僕はアニメに出てくる登場人物に転生してしまったんだ

 

 

44, 勇者しちゃった王子さん(イ・ダス)

 

そ、そんな事があるのですか・・

 

 

45, 勇者しちゃった操縦士さん(カルバ・カルバ)

 

そのアニメ?にはストーリーがあるんでしょ?

登場人物に転生したってことは体が勝手に動くとかするの?

 

 

46, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

いや違うよ、アニメの中に転生といってもアニメの中の世界の設定に酷似した平行世界に転生したんだと思う

だから体が勝手に動くとかはなかった

 

 

47, 勇者しちゃった学生さん(地球国家)

 

登場人物に転生ってその登場人物ってどんな役だったの?

悪役とかかな☆

 

 

48, 勇者しちゃった操縦士さん(カルバ・カルバ)

 

ちょっと学生・・・

 

 

49, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

そうだよ、悪役だよ

 

 

50, 勇者しちゃった会社員さん(平行世界8群)

 

そうなの!?

 

 

51, 勇者しちゃった操縦士さん(カルバ・カルバ)

 

そうなの!?

 

 

 

52, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

しかもストーリー終盤で主人公に吸収されて退場する

 

 

53, 勇者しちゃった王子さん(イ・ダス)

 

そ、それは災難といいますか・・

 

 

54, 勇者しちゃった学者さん(時空図書館)

 

ですが今この掲示板に書き込みしているという事はストーリーとは違う結末を迎えたという事ですか?

 

 

55, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

そういう事だね

幸い概ねストーリー通りの展開だったから予め計画をたてて結末を変えられたからね

ストーリーが終わった今は贖罪の旅の途中さ

そしたらさっき急に頭の中でファンファーレが鳴ってね(笑)

 

 

56, 勇者しちゃった学生さん(地球国家)

 

ファンファーレ(笑)

 

 

57, 勇者しちゃった会社員さん(平行世界8群)

 

ファンファーレ(笑)

 

 

58, 勇者しちゃった操縦士さん(カルバ・カルバ)

 

ファンファーレ(笑)

 

 

59, 勇者しちゃった王子さん(イ・ダス)

 

ファンファーレ(笑)

 

 

60, 勇者しちゃった学者さん(時空図書館)

 

ファンファーレ(笑)

ストーリーが終わった時ではなく今勇者認定されたのは何故か分かりますか?

 

 

61, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

それは僕の中にいるラスボスとそのヒロインの魂が成仏したからだと思うよ

 

 

 

62, 勇者しちゃった会社員さん(平行世界8群)

 

ラスボスとそのヒロインの魂!?

 

 

63, 勇者しちゃった操縦士さん(カルバ・カルバ)

 

なんでそうなったのよ!?

 

 

64, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

元のアニメを見せられれば話がはやいんだけれど・・・

・・ん?なんだい、ルビー?

あるの!?しかもアニメシリーズ全部!?なんで!?

 

 

65, 勇者しちゃった学生さん(地球国家)

 

それは・・番外編だから☆

 

 

66, 勇者しちゃった会社員さん(平行世界8群)

 

メタい(笑)

 

 

67, 勇者しちゃった王子さん(イ・ダス)

 

メタいとはなんですか?

 

 

68, 勇者しちゃった学生さん(地球国家)

 

そしてみんなで見るためにこの人をつれてきました☆

 

 

69, 勇者しちゃった賢者さん(空中庭園)

 

連れてこられました(笑)

 

 

57, 勇者しちゃった会社員さん(平行世界8群)

 

賢者さん(笑)

 

 

58, 勇者しちゃった操縦士さん(カルバ・カルバ)

 

何やってるのよ(笑)

 

 

68, 勇者しちゃった学生さん(地球国家)

 

では賢者さんよろしく☆

 

 

69, 勇者しちゃった賢者さん(空中庭園)

 

はいはい(笑)

≪空間位相断裂≫

≪次元刻印:平行世界30群≫

≪直結≫

≪対象指定検索・・≫

紫キャベツさん、何か君を特定できる物はあるかい?

 

 

70, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン、このカードは僕しか持ってないよ

これで大丈夫かい?

 

 

71, 勇者しちゃった賢者さん(空中庭園)

 

大丈夫だよ

≪対象指定検索:スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン≫

≪遠視≫

 

えーと、いたいた

紫の髪の男の子が紫キャベツさんでいいかな?

 

 

72, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

そうだよ

丁度再生できる環境だからこのまま再生すればいいかい?

 

 

73, 勇者しちゃった賢者さん(空中庭園)

 

少し待ってね

≪対象指定検索:地球国家≫

≪連結:学生さん≫

≪対象指定検索:時空図書館≫

≪連結:学者さん≫

≪対象指定検索:平行世界8群≫

≪連結:会社員さん≫

≪対象指定検索:カルバ・カルバ≫

≪連結:操縦士さん≫

≪対象指定検索:イ・ダス≫

≪連結:王子さん≫

よし、再生していいよ

 

 

74, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

どうせなら最初のシリーズから全部観ようか

ちなみに僕が転生したのは5番目最後のシリーズだよ

 

 

 

~~~鑑賞中&レス消費~~~

 

 

 

367, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

どうだったかな?

 

 

368, 勇者しちゃった学生さん(地球国家)

 

わはっは、ははっは

面白かった☆

 

 

369, 勇者しちゃった賢者さん(空中庭園)

 

カード創造・・どういう原理なんだ?

 

 

370, 勇者しちゃった会社員さん(平行世界8群)

 

デュエリストすっげー(笑)

 

 

371, 勇者しちゃった操縦士さん(カルバ・カルバ)

 

甘酸っぱくて良かったわ!

 

 

372, 勇者しちゃった王子さん(イ・ダス)

 

本当にデュエルモンスターズで解決しましたね・・

 

 

373, 勇者しちゃった学者さん(時空図書館)

 

紫キャベツさんはユーリという人物に転生したという事ですね?

 

 

374, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

そうそう、愛称は紫キャベツと桜眉毛ね

 

 

375, 勇者しちゃった会社員さん(平行世界8群)

 

桜眉毛(笑)

 

 

376, 勇者しちゃった操縦士さん(カルバ・カルバ)

 

桜って何?

 

 

377, 勇者しちゃった学者さん(時空図書館)

 

地球系列の世界に生殖する木の1種ですね

その花びらの形と同じ形の眉毛なので桜眉毛というのかと思います。

 

 

372, 勇者しちゃった王子さん(イ・ダス)

 

紫キャベツさんはどういう行動をして結末を変えたのですか?

 

 

378, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

それはね・・・・・・

 

 

 

~~~本編説明中~~~

 

 

 

393, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

そしてさっき魂が成仏して勇者認定されたわけだね

 

 

394, 勇者しちゃった操縦士さん(カルバ・カルバ)

 

Sちゃんは?

一緒に旅をする約束は?

 

 

395, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

確かに約束したけれど5歳の頃の約束だし、この旅は僕の贖罪の旅だからね

1人で旅立とうとしたんだ、けれど・・

 

 

396, 勇者しちゃった学生さん(地球国家)

 

けれど☆

 

 

397, 勇者しちゃった操縦士さん(カルバ・カルバ)

 

けれど?

 

 

398, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

Sに見つかってね、あの約束を忘れたのか?とか、これは贖罪の旅だからって言っても私もアカデミアだ!連れて行け!ってしつこいから僕にデュエルで勝ったらいいよって言ったんだ

 

 

399, 勇者しちゃった賢者さん(空中庭園)

 

ちなみにSちゃんは紫キャベツさんに勝ったことはあるのかい?

 

 

400, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

ないね、全部僕の勝ち

 

 

401, 勇者しちゃった王子さん(イ・ダス)

 

意地が悪いですね・・

 

 

402, 勇者しちゃった学生さん(地球国家)

 

意地が悪いね☆

 

 

403, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

僕の贖罪の旅にSを付き合わせる必要はないと思ってたからね

 

 

404, 勇者しちゃった操縦士さん(カルバ・カルバ)

 

思ってたってことは・・・

 

 

405, 勇者しちゃった学者さん(時空図書館)

 

敗北したと?

 

 

406, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

そうなるね、いや、今でも旅に付き合う必要ないと思ってるけどね

 

 

407, 勇者しちゃった操縦士さん(カルバ・カルバ)

 

愛の勝利ね!!

 

 

408, 勇者しちゃった会社員さん(平行世界8群)

 

じゃあSちゃんと2人旅か、いいじゃん好きな子なんだろ?

 

 

409, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

全然よくないよ、旅に出る前からグイグイ来てたSだよ

旅に出て人の目がなくなったからってますます積極的になってきて夜も何回も襲ってくるんだ・・

 

 

410, 勇者しちゃった操縦士さん(カルバ・カルバ)

 

きゃあああ!

Sちゃん積極的!!

 

 

411, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

・・・ところでみんなはデュエルしてみたくないかい?

 

 

412, 勇者しちゃった王子さん(イ・ダス)

 

話の変え方が下手ですね(笑)

 

 

413, 勇者しちゃった学生さん(地球国家)

 

あえて乗ってあげよう☆

僕はやりたい、AIBOoooooo!!とか言ってみたい☆

 

 

414, 勇者しちゃった会社員さん(平行世界8群)

 

デュエルか、出来るならやってみてえな

 

 

415, 勇者しちゃった操縦士さん(カルバ・カルバ)

 

私もやってみたいわ!・・・・・Sちゃんとの話はまたの機会にしましょう

 

 

416, 勇者しちゃった王子さん(イ・ダス)

 

息抜きにやってみたいですね

 

 

417, 勇者しちゃった学者さん(時空図書館)

 

興味はありますね

 

 

418, 勇者しちゃった賢者さん(空中庭園)

 

カード創造の原理が知りたいな・・

 

 

419, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

なら今から組合でデュエルしないかい?必要な物は僕が用意するからさ

 

 

420, 勇者しちゃった学生さん(地球国家)

 

Sちゃんはほっといていいの(笑)

 

 

421, 勇者しちゃった操縦士さん(カルバ・カルバ)

 

そーよ!Sちゃんはどうするのよ?

 

 

422, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

Sは昨日から明日まで女子会だからね、別行動だから問題ないよ

 

 

423, 勇者しちゃった学生さん(地球国家)

 

なら都合がいい人は組合に集合だ☆

 

 

424, 勇者しちゃった会社員さん(平行世界8群)

 

休日だからいけるぜ、楽しみだな!

 

 

425, 勇者しちゃった操縦士さん(カルバ・カルバ)

 

私もいけるわ!・・・・・ちょうどいいからSちゃんとの話も聞かせてもらうわ!

 

 

426, 勇者しちゃった王子さん(イ・ダス)

 

仕事も先ほど片付いたのでいきましょう

 

 

427, 勇者しちゃった学者さん(時空図書館)

 

偶には実際に試してみるのもいいですかね・・

 

 

428, 勇者しちゃった賢者さん(空中庭園)

 

生で見れば原理が分かるかな?

 

 

429, 勇者しちゃった紫キャベツさん(平行世界30群)

 

勇者とのデュエル・・はたしてどうなるかな・・

 

 

 

 

 

 

 

 

1000, 勇者しちゃった決闘王さん(平行世界30群)

 

会えるのを楽しみにしているよ・・・紫キャベツさん

 




最後の人はあの人です(笑)
友情出演ですね・・
ちなみに設定としてはarc-V原作主人公も勇者としています。
あくまでこの小説は原作に酷似した平行世界の設定ですのでご容赦ください。

勇者互助組合の原作と矛盾があるのが悔しいですね・・遊戯王という世界観と勇者互助組合のクロスオーバーなのでしょうがないのですが。

原作の勇者互助組合交流型掲示板は面白いのでオススメです。


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第10話 原作(仮)への対策


この小説も10話に到達しました!
これからもよろしくお願いします!


 

 

「これで終わり。キメラフレシアでダイレクトアタック!」

「うわあぁぁぁ!!」

「僕の実力とやらは分かったかな?・・君の方こそデュエルの腕を磨いた方がいいんじゃない?」

「す、すみませんでしたぁぁぁ!!?」

 

 

あ、逃げた。

 

 

ヒソヒソ

「あれが赤馬零王様直属の部下の如月遊利!なんて強さだ・・」

「でもなんか感じ悪くなーい?」

「挑まれたらデュエルでボコボコにした後、口でもボコボコにするんだって。」

「性格悪ー(笑)」

「おい!聞こえてたらどうする気だ!」

ヒソヒソ

 

 

・・・・・

 

 

「どうやらまだ僕に文句があるやつがいるようだね?」

 

 

僕がそう言うと蜘蛛の子を散らすように野次馬も逃げていった。

 

 

「帰るか・・」

 

 

僕が赤馬零王に呼び出されてからの帰りはいつもこんな感じだ。

 

デュエルアカデミアの生徒の皆さんはこんなまだ10歳の性格が悪い僕が赤馬零王の直属の部下(生徒で唯一)であるのが気に入らないらしく突っかかってくる。

 

手段は最初からデュエルを挑んでくる奴がいれば、僕が10歳だから口で勝てると思ったのか口撃してくる奴もいる。そういう奴も言い負かすと結局デュエルを挑んでくるので最初からデュエルを挑んできてくれると手間が省けるので非常に嬉しい。

 

突っかかってくる奴らは様々だ。オシリスレッドだったりラーイエローだったりオベリスクブルーだったり時には事情を何も知らない教官が突っかかってくることもある。

 

時には「その格好をやめろ」と突っかかってくる奴もいる。僕の格好は原作ユーリと同じだ。

 

しかし原作は原作でもアニメではなく漫画(2巻までしか読んでいない)のユーリの格好だ。あの遊矢の制服をマントに改造した感じのが好きなのでそうした。

 

軍服の色は紫。僕はオベリスクブルーと同じ青でいいと言ったのだが赤馬零王は直属の部下であるのをアピールするために自分と同じ紫にしろとのことである。

 

おそらく僕に対してもお前は私の部下だと意識させたいのだろう・・常にお前は監視されている的な思惑があると思っている。

 

僕も赤馬零王に完全に従っている訳ではないとアピールするためにマントは僕の自由にさせてもらった。相手に伝わっているかは知らない。

 

 

「あの階段は毎回のことだけど精神的に疲れるな・・慣れたけれど。」

 

 

部屋に戻ってきた。

 

僕は一応見られても大丈夫なように椅子に座り本を開いた。もし誰かが今の僕を見ても本を読んでいるようにしか見えないだろう。

 

準備を整え終わり僕は考え込む、これからのことを。

 

今のところ原作との大きな違いはユーリが僕になっていること、それに伴い赤馬零王と敵対関係にあることが挙げられる。

 

少なくとも融合次元の大きな違いはそんなものだろう。他の次元は知らない。原作通りであってほしい。

 

小さな違いも起こっていると思われる、僕が気付いていないだけで。

 

調べたらすでにジャン・ミシェル・ロジェはアカデミアから逃げたようだ。

 

彼とは1回会ったことがある、といってもあっちが絡んできたのだが。その当時(洗脳事件の後なので)荒れていた僕は原作キャラと気づかずにデュエルで口でボコボコのフルボッコにした。

 

なので彼も原作同様僕を恐れていると思われる。これは大きな違いに入るかな?まあいいか。

 

今の感じで時間が経てば原作通りとはいかなくても原作に近い展開が起こると思われる。そうなった場合、僕が変えたいのは原作終盤だ。

 

というか原作終盤のズァークが復活してからは少なくとも僕にとって意味不明だった。

 

いつクロウはカードから戻った?何故零羅にレイ?何故乱入する?何故零羅は赤ちゃんに?何故赤ちゃんになった零羅の中にズァークが?何故零羅が笑わないのはズァークのせい?何故プロになるのに零羅を笑わせないといけない?零羅が笑ったからもう大丈夫だろう。だろう?

 

僕(作者)が見て疑問に思っただけでもこれだけあった。ネットだと他にも色々叩かれていた。

 

この原作終盤への考えた対策は簡単だ。僕が遊矢に負けなければいい。

 

僕が勝って僕を中心に1つになりその後、僕が 融合解除 を使い遊矢、ユート、ユーゴを助ける、ズァークの力?魂?は僕の中に残したまま。

 

ズァークに抵抗出来るかはわからない、それの対策はその時までに考える。

 

もう1つは世怜奈をどう助けるかだ。

 

前世を思い出した当初は自分のことしか頭になかったが世怜奈と出会い、話をしたりデュエルをしたり同じ時間を過ごしていく内に僕は彼女も助ける方法を探すようになっていた。

 

自分も助かり世怜奈も助かる、そんな都合のいい方法があるのか?これから大勢の人の不幸を看過する僕にそんな資格はあるのかは分からない。

 

けれど物語でしか知らない他人より自分を優先する、そうすぐに決めた僕はそんな冷たい人間だったようだ。しかし僕は世怜奈を好きになってしまった、助けたいと思ってしまった。

 

もし僕と世怜奈のどちらかしか助からないのなら僕は迷わず世怜奈を助けるだろう、僕は2度目の人生だからね。

 

そうならないようにこれからも対策を考えていこう。

 

 

「お腹空いたから、ご飯作るか・・」

 

 

世怜奈と出会ってから無くなった1人言もこの5年でまた多くなった。







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第11話 暗躍?する遊利

お気に入り登録数が100いきました!
ありがとうございます!
これからも楽しんで読んでもらえるように頑張ります!

※リアルソリッドビジョンシステムに対する独自解釈が入ります。


僕の歳が11歳になろうとする今年、原作のとある場面が訪れようとしている。

 

何故分かるのかって?今デュエルアカデミアにある噂が流れていて、僕はその噂が正しいことを知っているからだ。

 

その噂とは 赤馬零王がデュエルアカデミアに帰還してこれからは赤馬零王自らが指揮をとり本格的に計画が始まる という噂だ。

 

僕は仮にも赤馬零王直属の部下なので教官達と同じように事前に知らされている。

 

そして原作のとある場面とは赤馬零児が赤馬零王を追って融合次元のデュエルアカデミアに来る場面のことである。

 

しかし僕にとってその場面を確認することは別に重要なことではない。重要なことは他にある。

 

それは赤馬零王がデュエルアカデミアに腰を据えるということ、それが僕にとって重要なのである。

 

原作改変に向けて赤馬零王が常にデュエルアカデミアにいるとなるとこれまででさえ動きにくかったのにさらに、いや、ほとんど動くことが出来なくなるだろう。

 

なので赤馬零王が来るまでに今の時点で手に入る対策に必要な物を調達しなければならない。

 

必要な物、それは

・洗脳系のカード

・魔法カード 封印の黄金櫃

・色違いのカードホルダー

・カード化から元に戻す装置

の取り敢えず4つである。

 

この4つの内最後の カード化から元に戻す装置 以外は既に手に入れている。

 

何故この4つなのか順番に説明していくと最初の 洗脳系のカード これはあまり使いたくないのだが最後の カード化から元に戻す装置 を手に入れるのに必要なのでやむなく使う。

 

あの忌々しい日から僕もだいぶ成長したので苦手な部類の洗脳も苦手なりに使えるようにしている。勿論赤馬零王側にはあの時から成長していないように見せかけている。

 

次に 魔法カード 封印の黄金櫃 だがこのカードを僕のサイコパワーで使用すると異空間からカードに描かれた黄金の櫃が出て来て中に物を入れられるのである。

 

戻れと念じれば異空間に戻っていくし、時間経過もしないらしい(温かい料理入れて数日後に出したら温かいままで普通に食べられた)、さらに異空間から出す時としまう時にしかサイコパワーを使用しないのでそこも嬉しい点だ。

 

次の 色違いのカードホルダー これは1つはサイコパワーで使用したら期待できそうなカードをしまう。他はカード化した人をしまおうと思っている。

 

エクシーズ次元侵略を止めることは僕には出来ないが少しでも何か出来ないかと考えた時思いついた。怪我人をカード化すれば助けることが出来るのではと・・・

 

エクシーズ次元侵略を原作で見た時建物もボロボロに崩れていた。おそらくデュエリストだけでなく一般人も多くが怪我をし、最悪の場合・・そんなケースを減らすにはどうすればいいか僕は考えたのだ。

 

侵略されたエクシーズ次元では満足に治療が出来ないだろうし、一刻を争う怪我人もいるだろう。そんな時にカード化する前に詳しくまでとはいかずとも症状を確認しカード化し症状を書いた紙と一緒にカードホルダーに保管する。

 

そうすればカード化から戻す時に病院などの治療出来る環境で戻せば迅速に対応でき、少しでも被害を軽く出来るのではと僕は考えた。

 

最後の カード化から元に戻す装置 これはこれから手に入れる。原作ではそんなものは出てこなかったがカード化をデュエルディスクの1つの機能として搭載出来るくらいに小さく出来るのであればその逆も開発はしてあるのではと考えたのだ。

 

なので既に洗脳系のカードを使って研究員を洗脳してカード化について詳しく知らなかったら知っている研究員に当たるまで他の研究員を連れて来る(周りが違和感を覚えないように配慮する)を繰り返し、詳しく知っている研究員に聞いたところやはり開発してあった。

 

しかし開発してある物をそのまま持ってこられてもすぐにバレて洗脳した意味がなくなるのでその研究員の自室でもう1つ作ってもらいコピーした設計図と共にもらう予定である(ちなみにその研究員は自分では最近早く寝ているなと認識するようにしている)。

 

その受け取りが今日の深夜にある。場所は研究員の自室近くのトイレである。そのトイレの窓越しに受け取り、研究員は深夜に尿意で起きトイレに来て既に済ませたと洗脳解除すれば完了である。

 

トイレまでの道はバレないルートを既に見つけて確認も済ませている。そもそも最初の研究員もそのトイレで洗脳したのだが。

 

カード化から元に戻す装置 も実際に使えるかどうか自分の手で確かめないといけない。実験対象は適当に悪いデュエルアカデミアの生徒から選べばいいだろう。

 

この4つの他にもこれからいくらでも原作改変に必要な物は出てくるだろう。これから僕はほとんど動けなくなるがその間は下手に動かずデュエルマッスルを鍛えたり、知識(主に医療関係)を増やしていこう。

 

後はカードも手に入れないとね。カードは意外かもしれないがデュエルアカデミアで普通にカードパックが売っているので買える。

 

原作では皆アンティーク・ギアしか使わないのでカードは売っておらずデッキはデュエルアカデミアからの配給で原作でモブではない名前があるキャラが使ってるデッキは実力があるから赤馬零王に貰ったとかそんな感じに思っていた。

 

しかしそうではなく皆元から自分のデッキを持っており実力を認められれば自分のデッキを使っていいらしい。なのでまだ自分のデッキを使えない人はデュエルアカデミアに入ると配給されるアンティーク・ギアを任務で使う。

 

あくまで任務ではなのでプライベートでは各々自分のデッキを使う。なので普通にカードは売っているし、赤馬零王も僕がカードを買うことに何も言ってこない。

 

僕も赤馬零王もお互いに警戒を解くことはないだろう。僕は原作改変のため、赤馬零王は僕のサイコパワーを警戒しているためだ。

 

改めてサイコパワーについて説明するがリアルソリッドビジョンシステムとは似て非なるものだ。

 

リアルソリッドビジョンシステムはモンスターを実体化させるが魔法・罠カードは実体化しない。アクションデュエルで大型のリアルソリッドビジョンシステムを使う時に限り魔法・罠カードの1部は細かく設定されて実体化しているのではないかと思っている。

 

例として落とし穴系のカードだ。ただの 落とし穴 ならそこまで危険ではないだろう(デュエルマッスルあるだろうから)。しかし 硫酸のたまった落とし穴 をそのまま実体化してもしデュエリストが落ちたらもう助からないだろう。

 

このように危険なカードは細かく設定され危険でなくしているのがリアルソリッドビジョンシステムならサイコパワーはそのような細かい設定など出来ない危険な力だ。

 

サイコパワーを使用して ブラックホール なんて使ったら目も当てられない凄惨な景色が広がるだろう。サイコパワーのデメリットはこんな感じとしてメリットは何か?

 

それは隠密性の高さだと思う。

 

リアルソリッドビジョンシステムを使用して実体化する場合、デュエルディスクを構え、展開し、カードをセットし、実体化する。

 

デュエルしてないのにそんなこと目の前でしてたら僕だったら殴る。

 

その点サイコパワーはカードに力を込めて念じるだけで実体化出来る。・・・取り扱いは気をつけよう・・・

 

 

「そろそろ受け取りの時間か・・」

 

 

装置を手に入れれば1歩前進かな。

 

いざ僕の命が危ない時は 封印の黄金櫃 のカードにサイコパワーありったけ込めて榊遊矢に渡せばいいかな(適当)。

 

他人が発動出来るようにも特訓しないとな・・その場合発動して力切れるから黄金櫃はずっとその場に残ることになるな・・

 

そんなことを考えながら僕は受け取り場所のトイレに向かう。




悪いデュエルアカデミアの生徒とはエクシーズ次元侵略を楽しむ奴らみたいなのを指します。
良いデュエルアカデミアの生徒?ちょっと何言ってるのかわからない・・


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第12話 赤馬零児襲来

赤馬零児の他にも新たなキャラが登場します。


どうやら赤馬零王は今日帰還したらしい。

 

正確な日付までは知らされていないのだが僕にはすぐにわかった。何故か?

 

僕の眼下、デュエルアカデミアの中庭で世怜奈がデュエルしているのをまた脱走したのかと思いながら見ていたらそこにメガネをかけた銀髪の少年が現れたからだ。

 

 

「あれが赤馬零児かな?・・へぇ赤馬零王と魂の波長が似ているって?じゃあ赤馬零児で間違いなさそうだね。」

 

 

実体化しているルビーがそう教えてくれた。・・その後ルビーと戯れていたらいつのまにか中庭には誰も居なくなっていた。

 

 

「原作通りの展開になったということはスタンダード次元も原作通りかそれに近い展開を期待しても良いかな。」

 

 

赤馬零児が原作通りかそれに近いのを確認出来たのは大きな収穫だ。そもそも赤馬零児が赤馬零王を止めようしなければ主人公達は融合次元に対して抵抗出来ないだろう。

 

これで僕もある程度安心できる・・本当に赤馬零児が原作とそんなに変わらなさそうで良かった。

 

最悪悪役の奴らを片っ端からカード化するしかないと思っていたから。そうなった場合悪役の派閥にずっと狙われて殺伐とした人生をおくるしかなくなる。

 

 

「そうなる可能性が低そうで良かった・・」

 

 

 

〜〜〜時は過ぎ約2年後〜〜〜

 

 

 

「僕が先遣隊ですかぁ?」

「そうだ。しかし貴様だけではなくもう1人いる。」

 

 

あれから約2年、原作改変に向けて様々な対策を講じていた日々の中赤馬零王に呼び出された。

 

 

「まあ僕だけに任せる訳がないですからそれは別にどうでもいいですけれどぉ・・先遣隊って何の先遣隊なのですかねぇ?」

「エクシーズ次元侵略だ。」

「! へぇ、いよいよアークエリア計画が始動する訳ですかぁ?」

「そうだ。そして貴様ともう1人には侵略開始の合図ともう1つ、ある人物を探し出してもらう。」

ブォン

「! 世怜奈?」

「フッ・・そうだ、彼女と同じ顔の少女だ。」

 

 

映し出されたのは世怜奈の写真だった。

 

まだ黒咲瑠璃の写真はないのか?そもそも見つけられていない?

 

 

「僕に世怜奈と同じ顔の少女を探せとはずいぶんといい趣味してますねぇ?」

「貴様なら見つけやすいだろう?」

「ちっ・・名前や場所はわかっているんでしょうねぇ?」

「不明だ。ハートランドの何処かに居るだろう。」

「そこまでしかわかってないんですかぁ?調査し直したらどうですぅ?」

「まだことを荒だてる訳にはいかん。それ以上は先遣隊に任せることにした。」

 

 

任せるってただの嫌がらせじゃねーか!計画に問題ない程度にちょくちょく嫌がらせしてきやがって!どんだけ僕のこと嫌いなんだよ!僕も舐め腐った丁寧語使うぐらいにはあんたのこと嫌いだよ!

 

 

「ふぅん・・調査の際に注意することは何かありますかぁ?」

「世怜奈と同じ顔の少女の近くには貴様と同じ顔の少年がいる可能性が高い。貴様は顔を見られると騒ぎが起きるかも知れんな?」

「へぇ・・僕と同じ顔とはぁ、大層イケメンな少年がエクシーズ次元にも居るんですねぇ。それでは僕は表立って動く訳ではなくもう1人の補佐をしろということでよろしいですかぁ?」

「・・そうだ。少女を探し出した後、侵略開始の準備が整うまでの期間は少女周辺の調査を貴様にはしてもらう。もう1人は少女に接触してもらう予定だ。」

「僕の任務に関しては問題ないからいいですけれどぉ、接触なんてして大丈夫なんですかねぇ?」

「問題ない、そういう人材を選んだ。もう1人には既に任務内容を伝え、別室で貴様が来るのを待機させている。貴様はもう1人と合流後アカデミアで3日間を共に過ごしてもらう。」

「その後エクシーズ次元に跳ぶということですかぁ。3日間共に過ごすってぇ、寝泊まりは勿論別でいいんですよねぇ?」

「ああ、勿論貴様の部屋で寝泊まりしてもらう。もう1人はこの任務のためにアカデミアに戻ってきたのでな、部屋がない。だから既に3日間貴様の部屋で過ごせと命令してある、安心しろ。」

「・・・承知しましたぁ。ではぁ、別室で待機している奴と合流しますぅ。失礼しましたぁ。」

 

 

安心できるかぁ!!!?

 

 

コンコンコン

「!今開けま・・」

ガチャ

「君がもう1人の先遣隊?僕は如月遊利、君の名前は?」

スタスタスタ、ボフッ

「ワオ、君がデュエルアカデミア最強と名高い如月遊利かい?僕はデニス・マックフィールド、デニスって呼んでよ!君のことは遊利って呼んでいいかい?」

「好きにしなよ。」

 

 

デニス強えぇ、返事も聞かずに部屋に押し入りソファに座った僕と平然と会話しやがった。マウント取りにいったのに取れなかったんですけれど!

 

 

「この後のことは聞いてるよね?」

「アア、勿論さ!3日間遊利の部屋にお邪魔するってね!」

「なら一先ずその邪魔な荷物を置きに行こうか。付いてきなよ。」

「オーケー!」

 

 

部屋に着くまで暇だったので話を振ってみる。

 

 

「君「デニス」・・デニスは任務のためにアカデミアに戻ってきたって聞いたけれどそれまで何してたのさ?」

「オウ!僕に興味津々かい?「殴るぞ」痛っ・・殴ってから言わないでよ、冗談だよ冗談、スタンダード次元に潜入中なのさ。」

「・・確かにデニスは潜入任務が得意そうだ、身をもって体感したよ。僕にここまで馴れ馴れしい奴は初めてだよ。」

「馴れ馴れしいって酷いなぁ。〜〜〜」

「〜〜〜」

「〜〜〜」

 

 

そうこうしていると部屋に着く。

 

 

「ここが僕の部屋。荷物は適当に好きな場所に置いていいよ。」

「オーケー!・・いつもあの量の階段を登っているなんて大変だね、でもその甲斐あって部屋は広いし景色も最高だ!」

「慣れれば問題ないよ、別に。」

「遊利これから予定は何かあるかい?」

「何もないけれど?」

「ならデュエルしようよ!アカデミア最強と名高い遊利と任務だって聞いてから楽しみにしてたんだ!」

「別にいいけれどもさっきも言ってたそのアカデミア最強っての僕初めて聞いたんだけれど、なにそれ?君、スタンダード次元に潜入中なのに何故そんなこと知ってるのさ?」

 

 

そんな噂聞いたことないけれど。

 

 

「何回か直接報告のためにデュエルアカデミアに帰還してるからね、その時に噂になってたのさ!プロフェッサー直属の部下の如月遊利が負けたところを見たことが無い、あいつはデュエルアカデミア最強なんじゃないかってね!」

「ふーん、そんな噂が流れてるとはね。そいつらが弱いだけでしょ。・・デニスもそうなのかな?」

「ワオ!それは心外だなぁ。なら僕のエンタメデュエルを見せてあげるよ!」

「エンタメ?なんだい、それは?」

「潜入先で見て感動してね。どんなものかはデュエルしてからのお楽しみさ!」

 

 

榊遊勝のデュエルかな?実際にエンタメデュエルを見るのは初めてだから期待しておこう。

 

 

「じゃあ1階下の倉庫に行こうか。そこはあまり物がないから自由に使えるよ。・・生活スペースにするには汚いけれどね。」

「ワッツ?もしかして遊利はそこで僕に寝泊まりしろっていうのかい!?」

「冗談だよ、ここに来るまでの仕返しさ。・・でもあまり僕をからかい過ぎるとそうなるかもね。」

「オウ!それは勘弁してよ、遊利。謝るからさ!」

 

 

こんな騒がしくもどこか心地よい3日間はあっという間に過ぎ、僕達はエクシーズ次元に跳んだのだった。




ここの遊利とデニスは3日間でお互いに気の許せる友人になりました。原作だとどうだったんだろう?


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第13話 デニスの事情

少し遅れたがなんとか土曜日中に投稿だー!


「ここがハートランドか・・」

「イエス!そうみたいだね!」

 

 

僕とデニスはエクシーズ次元に跳びハートランドに辿り着いた。活気溢れる都会だ。

 

 

「これから侵略されて破壊される街か・・」

「・・・そうだね。」

「覚悟は出来ているかい?」

「オフコース。僕は出来ているさ・・遊利こそ大丈夫かい?」

「今のところはね・・」

 

 

今の会話から分かると思うけれど、デニスは赤馬零王に心酔しているわけではないし、僕も同様だとデニスも知っている。

 

何故お互いに知っているか?それはあの3日間のある時、僕の部屋で僕とデニスそれぞれがくつろいでいた時だ。

 

 

 

 

 

 

僕はその時、窓際で紅茶を楽しみながらくつろいでいた。

 

 

「あれは・・」

「?」

 

 

デュエルアカデミアの中庭で世怜奈がまた追いかけっこをしていたのを見かけて紅茶を飲みながらそれとなく目で追っていたら後ろからデニスが話しかけてきた。

 

 

「フゥム。彼女が君がここにいる理由かな?」

「!・・いきなりどうしたんだい?」

「オゥ!別に誰かに言うつもりは安心してよ。」

「・・それは別にどうでもいいけれど。僕が言いたいのは君の発言についてさ。いきなりここにいる理由とか言いだしてどうしたんだい?」

「フゥム。それはね、君は他の人みたいにプロフェッサーに心酔している訳でも僕みたいにデュエルアカデミアに恩がある訳でもなさそうなのに何故デュエルアカデミアにいるのかなって思ってたからね。その理由が彼女だと分かったから思わず言ってしまったよ。」

「・・まぁ、とりあえず君の言い分を仮に認めたとしよう、仮にね。デュエルアカデミアにいる理由が彼女と分かった根拠、それと君がデュエルアカデミアに恩があるってのも聞いてもいいのかな?」

「オーケー!問題ないよ、だから話したんだしね。恩があるってのは話は簡単、僕は元々孤児で僕のいた孤児院はデュエルアカデミアが運営していたのさ。そのおかげで僕は生きているし、潜入任務とはいえ普通の生活も出来てる、エンタメっていう目標も見つけられた!そんな簡単な話。根拠の方も単純。遊利、君の顔さ!とても優しい顔をしていたからね、すぐにピーンときたのさ!」

「君についての話は分かった。もう1つは根拠が根拠になってないよ・・」

「オゥ、そうかな?完璧な根拠だと思ったのになぁ。それで?」

「なにが?」

「ワオ!本当は分かっているのに聞いてくるのかい?遊利がアカデミアにいる理由!彼女であっているのかい?」

「・・はぁ、あっているよ。」

「オゥ!素直に言うとはね!」

「文句でも?」

「ノゥ!そんなものはないさ!意外だっただけでね。」

「君の話も聞いちゃったからね。」

「フゥム。それで彼女、世怜奈には会いに行かないのかい?」

「・・あっちは僕のこと知らないし、世怜奈は赤馬零王のお気に入りだからね。」

「アァ、もしかしてプロフェッサーと仲悪い?」

「お互いに嫌ってる仲だね。」

「オゥ!それは予想外だ!」

「この話はやめにして気分転換にデュエルしないかい?君に使ってみてほしいデッキがあるんだけれど?」

「使ってほしいデッキ?」

「征竜っていうデッキ名なんだけれどね・・」

 

 

 

 

 

 

・・・あれは洒落にならなかった・・使わせた僕も使ったデニスもドン引きだった。それまでの勝率は僕が6、7割だったのだがあのデッキを使ったデュエルには1回しか勝てなかった。

 

ガチデッキを遊戯王の世界で使ってはいけないことがわかった。そのことに僕はドン引きして、そんなデッキに1回でも勝てた僕にデニスはドン引きしていた。

 

 

「ワッツ?急に黙り込んでどうしたんだい、遊利?」

「あのドン引きについて思い出してしまってね・・」

「アァ・・あれか・・それは、うん・・」

「あれは忘れよう、任務をこなさないとね。」

「イエス!そうだね。じゃあ予定通りに僕が陽動で表立って動く。」

「そして僕は隠密で情報を集めたり、デニスが動きやすいようにする。」

「イエス。そしてそれぞれで世怜奈と同じ顔の少女を探し出して情報を手に入れる、だよね?」

「そうだね、僕よりデニスの方が陽動に向いているし何よりも・・」

「フゥム、遊利と同じ顔の少年がいるらしいからね。遊利が顔を見られたら騒ぎになる、それを避ける意味もある。」

「任務についての確認はこんなもので大丈夫かな?後は各自で臨機応変に対応すればいいでしょ。」

「イエス!それじゃ・・」

「「任務開始だ。」」

 

 

此処からは別行動だ。僕は影から任務をこなし、侵略の時のために怪我人が出やすいポイントを少しでも探しておかなければ・・・

 

デニスは本当に陽動に向いている。マジックショーで人を集められるし、デュエルも強いし面白い。人当たりも良く、口も上手い、何よりもイケメンだ。

 

僕では到底太刀打ち出来ない。かろうじてイケメンとデュエルが強いぐらいか、並べるのは?口は悪い、人当たりも良くない、デュエルは殲滅で側から見て恐ろしく見えるらしいし、人は逆に散っていく。

 

僕の初めての男友達スペック高すぎでは?他の友達?そんなものはいない。世怜奈も今では知り合いですらない。・・これ以上このことを考えるのはやめよう。

 

さ〜て、任務任務♪・・・キャラに合わなすぎてキモいな・・




最近違う小説の設定ばっか考えてるなぁ。

この小説についても頑張って考えなきゃ!


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第14話 偵察任務

ソシャゲがハロウィンイベントで忙しくなってきましたね!


エクシーズ次元での任務は順調に進んでいる。いや、順調に進みすぎている。

 

まだ任務開始から1週間過ぎただけなのにデニスの方でターゲットを見つけたらしい。

 

どうやらターゲットは友達についてきたらしい。僕もデニスもこんな最初からターゲットを見つけられるとは思ってもいなかった。

 

僕達は元々一定の期間で場所を変えながらマジックショーで人を集めてターゲット、つまり世怜奈と同じ顔の少女、またはその周辺にいると思われる僕と同じ顔の少年の情報を少しでも集めようとしていた。

 

勿論ターゲットがマジックショーに顔を出せば御の字だと思ってはいた。だけれども、まさか最初の場所で見つかるとは・・

 

 

「フゥム、偶々ターゲットの住む場所の近くだったのかな?」

「その可能性が高いかな・・見つかるにしても早いなぁ、まだ地域の詳しい情報を集めきれていない。」

「アァ、僕も一旦マジックショーの回数を減らして2人で手分けをして情報を集めよう。」

「そうだね、ターゲットが最初に見つかったから他の場所に移る必要が無くなった。先にこの周辺地域だけじゃなくハートランド全域の詳しい情報を集めてしまおう。3分の1程度手伝ってくれれば元々の任務にそれぞれ戻れるから、取り敢えずさっさと地域の詳しい情報を集めようか?」

「オーケー!」

 

 

〜〜〜1ヶ月経過〜〜〜

 

 

やっとハートランド全域の詳しい情報を集め終わった。後はターゲットとその周辺の情報を集めるだけになった。

 

 

「やあデニス久しぶりだね、こっちは終わったよ。そっちはどうだい?」

「ヤァ、流石遊利早いね。こっちもターゲットの名前は分かったよ、黒咲瑠璃って名前だよ。」

「名前を聞き出したのかい?流石手が早いねぇ。」

「ハハ!マジックショーでちょっと協力してもらってね。」

「他に分かったことは?」

「アァ、学生ってことは確定だね、後は何も。」

「そこからは僕の仕事だね。僕が黒咲瑠璃の周辺を裏から・・」

「オォ、僕が表から引き続き調べる、だね。」

「それじゃあお互いに連携して任務をこなしていこうか。」

「オーケー!」

 

 

それから3日経ち、僕と同じ顔の少年がユートと呼ばれていることが分かり、黒咲瑠璃に兄、黒咲隼がいることも分かった。

 

どうやらエクシーズ次元は原作とあまり変わらないらしい。今のところだけれど。まぁ変化があったとしても分からないという問題もある。

 

そもそも僕も13歳、原作について元々そこまで詳しいとはいえなかったのに加えて細かいところはもう忘れてしまった。大まかな流れしか覚えていないが元々未来は分からないのが普通なので僕がズルをしているのがおかしい。

 

それでも僕が勝手に世怜奈を助けるためにこれからもズルは続ける。・・・話がずれたかな?

 

 

「この3日で分かったのをまとめるとこんな感じかな?」

「アァ!そうだね!遊利は優秀だね、もう住処を突き止めるなんてね!」

「デニスのおかげでね。そもそもデニスのマジックショーがなきゃ今頃まだ探し回っていたね。住処も黒咲瑠璃本人もね。」

「ハハ!後はユートと呼ばれる少年の情報だけだね。」

「その情報も集めたらついにエクシーズ次元の侵略が始まる・・」

「・・アァ、そうなるね。」

「・・エクシーズ次元侵略が始まったらデニスに手伝ってほしいことがある。」

「フゥム?何を手伝ってほしいんだい?」

 

 

これをデニスに手伝ってもらえるかはわからない。いや、おそらく手伝ってもらえると思う。それはデニスの事情を知り、1ヶ月デニスと交流を深めたからこそそう思う。

 

最初は僕だけでやる予定だった。僕だけでは焼け石に水だとしてもそれでもやるつもりだった。

 

しかし、デニスと出会えた。1人より2人の方が良いのは分かりきったことだ。だから僕はデニスに聞く。

 

 

「怪我人をカード化して助けたいのさ。」

「フゥム?どういうことだい?」

 

 

僕は詳しく説明した。

 

 

「アァ、カード化を解く方法はあるのかい?」

「その問題は大丈夫だよ。」

「イエス!僕にも協力させてよ!」

「・・ありがとう。偽善だけれどね、それでもね1人でも少なくしたいじゃないか被害者を。」

「ハハ!いいじゃないか偽善!やらない善よりやる偽善さ!」

「そう言ってもらえると助かるよ。・・さてユートの情報を集めないとね。」

「アァ!僕も出来る範囲で調べてみるよ。」

「勘づかれるとまずいから程々にしなよ?」

「ハハ!分かってるよ、大丈夫さ。」

 

 

それから2日でユートの詳しい情報はわかった。

 

名前は影山遊斗、13歳。両親は既に他界していて、1人暮らし。黒咲隼を通して黒咲瑠璃とも面識がある。恋愛感情があるかは不明。

 

取り敢えずこんなところかな?必要な情報だけをデュエルアカデミアに報告する。これでおそらくこちらの準備は整った。

 

後は本隊の準備が整うのを待つのみだ。予想外に早く偵察が終わったために準備が出来てないらしいがそれもすぐに終わるだろう。

 

そうなったらついにエクシーズ次元侵略が始まる。僕達はやることが任務以外にもあるので今の内に体を休めておかないと・・




次回ついに侵略が始まります。


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第15話 エクシーズ次元侵略

シトナイ当たらなかった・・・


デュエルアカデミアの本隊の準備が整い、ついにエクシーズ次元侵略が始まった。

 

最初のうちはデュエルアカデミアの思惑通りに融合モンスター 古代の機械混沌巨人(アンティーク・ギア・カオス・ジャイアント) で建物を破壊して人々を混乱に陥れてその間にカード化するという作戦が問題なく進んだ。

 

人々の混乱が収まるとエクシーズ次元のデュエリストが反撃を始めた。アカデミアのデュエリストが何人も負けたが基本的に帰還するのでそれも全体的には問題はなかった。

 

しかしながら負けたうちの何人かは帰還出来ずに捕まり捕虜となった。それに加えてエクシーズ次元側のデュエリストも個人で動くのをやめて組織だって動くようになった。

 

レジスタンスと名乗りアカデミアに対して抵抗を強めてきたのだ。まだまだアカデミアの優勢だが僕は知っている。

 

レジスタンスがカード化の機能を使い始めることを・・おそらく捕らえたアカデミアのデュエルディスクを調べてカード化の機能を自分達のデュエルディスクに搭載したのだと思う。

 

レジスタンスもカード化出来るようになりアカデミアも反撃されることが多くなる。それにより原作開始までかろうじてエクシーズ次元は生き延びたのだと推測している。

 

 

「今ので最期の人か・・早く次の場所に行こう。」

 

 

デュエルアカデミアとレジスタンスが争っている中僕は以前から計画していた通りに怪我人を症状を診た後メモに取りカード化していた。僕が正確に診察出来るのかって?知識だけなら倉庫にあった本で学んでいる。

 

倉庫にある本、無駄にジャンルが幅広いんだよね・・謎だ・・メモはまあ所詮素人だから参考になれば良い程度だろう。

 

アカデミアはハートランドの建物を破壊した。その中には病院も含まれている。正確には病院は目標に含まれていなかった。

 

それはアカデミア、赤馬零王の目的はカード化された人々を利用して5つ目の次元ARC-V次元を創造しレイを蘇らせるARC-Vプロジェクト・・は赤馬零王本人かその周辺の人物しか知らないと思われるので同じくカード化された人々を利用して4つの次元を統合するアークエリアプロジェクトだとされている。

 

表向きね。だから商業施設などが標的で病院などの医療機関は1人でも多くをカード化出来るように標的から外れている。

 

カード化する優先順位はデュエリスト・怪我していない一般人・軽傷の一般人の順になっている。

 

何故その順番なのかは知らされていないのでわからないが医療機関や重傷人が標的でないことから推測するとカード化された人々をエネルギー源にする時優先順位の順に効率?量?が良いのではないかと思っている。

 

エネルギー=生命力と仮定すると怪我のない人と軽傷の人では怪我のない人の方が生命力はあるのではないかと思う。ではデュエリストと一般人の違いは何か?デュエルモンスターズのカードを持っているかだと推測すると衝撃的な考えが浮かんだ。

 

デュエルマッスル・・一般人ではありえざる身体能力、それは精霊の力を体に取り込んでいるからではないかと!精霊の力を取り込んだ分一般人よりも生命力が高いとすれば優先順位にも一応の納得がいく。

 

では何故デュエルモンスターズのカードや重傷人をエネルギー源に使わないのか?それは知らない。

 

・・話を戻そう。アカデミアの一部が標的に入っていない医療機関を巻き込んで破壊したため只でさえ建物の破壊で怪我人がいたのに予測していた以上に怪我人が多くそれに加えて入院していた患者も碌に治療を受けられない状態になったので患者もカード化している。

 

患者に関してはカルテをシャイニングドローしたのでカード化から戻す際も安心感が違う。

 

黒咲瑠璃を攫うのはまだ命令が来ていないので僕はこれ幸いとカード化してまわっている。デニスはまだ表側で潜入を続けているので空いた時間で無理のない範囲でカード化してまわっているらしい。

 

 

「た、たすけてくれ・・」

「大丈夫か?今助けるから動かずにいるんだ。」

「・・ありがとう、君のおかげで助かったよ。君は?」

「・・俺はレジスタンスの影山遊斗だ。フードまでかぶって怪しい格好なのは見逃してくれ。なるべくアカデミアに見つからないように巡回しているんだ。」

「影山君か、ありがとう。」

「簡単にだが応急処置をしよう。どこが痛むとか自分で分かるか?」

「瓦礫に潰されて両足の骨が折れてると思う。幸い瓦礫同士で空間が出来ていたから折れるだけで済んだのだと思う。」

「成る程、それは不幸中の幸いだったな。少し触診するぞ・・・骨が折れているのは両足だけ、他は打撲や擦り傷だな。」

「そうか、済まないね。」

「・・応急処置ではこの程度しか出来ない。後で必ず医療機関に診てもらってくれ。少しここで待っていてくれ。他にも人がいないか見て回る。」

「私のことは気にしなくても大丈夫だよ。ありがとう、影山君。」

「俺が貴方を運びたいのだがまだ巡回しなければならない場所が何箇所もある、運が良ければ近くで軽傷の人がいるかもしれない。」

「ははは、のんびり待っているとするよ。」

「済まない。」

 

 

あれから本当に運良く軽傷の人が近くで気を失っていた。その人を起こしてから応急処置を施してからあの人を近くの医療機関まで運んでくれないか頼んでみたら快く引き受けてくれた。

 

これであの人も適切な処置を受けられるだろう。・・・しかし影山遊斗を名乗るのは便利だ。

 

実在しているから信用を得られる確率が高い、なので楽にことが進む。顔を知っている人がいても顔のパーツは同じだから顔だけ見られるのは大丈夫だ。後で本物にお礼しに行く人もいるだろうがその時にはバレても問題はない。

 

デニスの方も問題はないらしい。顔売ってるからね、デニスは。

 

エクシーズ次元侵略が始まってからはこんな感じで時間が過ぎていった。

 

 

そしてついに黒咲瑠璃を拉致してこいと命令が来た。




皆さんは星4鯖プレゼントで誰貰ったでしょうか?
自分は迷わずアーチャーインフェルノを貰いました!
横乳って良いですよね・・・


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第16話 黒咲瑠璃誘拐計画

お気に入り登録200人突破しました!
さらに日間ランキングの下の方にチョロチョロ乗っかりました!
それを記念してではないですが今回以降の後書きで時々ショートストーリー?的なのを書いていきますので良かったらそこまで見ていって下さい!


「ヤア、遊利。いつになるかと思っていたけれども黒咲瑠璃に関する命令がついに来たね。」

「そうだね、用事もほぼ済んだからね。タイミング的には良いタイミングだよ。」

「イエス!そうだね、タイミングはバッチリだ!・・ところで作戦はあるのかい?」

「作戦?」

「アァ、作戦。黒咲瑠璃を誘拐する時のさ。何か考えがあるんだろう?」

「それはあるけれど、デニスも自分で考えたらどうだい?」

「ハハ!今回は遊利がいるからね、だから大丈夫かなって。」

「・・はぁ、作戦は・・・」

 

 

 

「ヘイ!ミス黒咲!」

「!デニスさん?どうしたんですか?」

「アァ、僕のマジックショーで君と一緒にいた男の人が居ただろう?」

「遊斗のこと?」

「イエス、遊斗君だったね!彼から「アカデミアが居たから倒してくる。すぐ戻るから待っていてくれ。」って君に伝えてほしいと言ってあそこの路地裏に飛び込んで行ったんだ!」

「遊斗が!?・・確かにいつも私より先に待ち合わせ場所にいるのに珍しいとおもったけれど・・」

「オーケー?確かに伝えたよ!僕は一応他のレジスタンスの人達に伝えに行くから!バァイ!」

タタタッ

「・・・!」

タタタッ

「・・フゥム、上手くいったようだね。次は影山遊斗を誘導ね、行動開始だ。」

 

 

 

タタタッ

「遊斗!」

「・・・」

「遊斗?・・貴方遊斗じゃないわね!誰!?」

「 悪夢の鉄檻 を発動・・」

「これは!?」

「これでもう逃げられないよ、黒咲瑠璃。」

「!私の名前を知ってる?でも遊斗じゃない・・貴方は誰なの!?」

「・・まぁ別に教えても問題はないか、僕の名前は如月遊利。君に分かりやすく言えば街を破壊したアカデミアの一員さ。」

「アカデミア!?なら遊斗は?ここにいるって・・」

「影山遊斗?此処には居ないよ、今頃は君との待ち合わせ場所にいるんじゃないかな?」

「え!?それじゃあ・・デニスさんは・・」

「僕の仲間さ。」

「そんな・・デニスさんがアカデミアだったなんて・・」

「さて、君には僕と一緒にアカデミアに来てもらおうか?まぁ拒否権はないけれどね!」

「誰がアカデミアになんて!」

デュエルスタンバイ

「拒否権はないって言ったよね。・・それと敵の言葉を信じるなんて馬鹿だねぇ、。」

「じゃあ貴方が言ったことは全部?」

「それは本当。」

デュエルスタンバイ

「・・・デュエル!!」

「怒った?・・デュエル。」

 

 

〜〜デュエル描写は全編カット〜〜

 

 

「きゃああああ!!?」

ゴロゴロ

「・・気絶した?これは想定外だけれどラッキーだね。」

 

 

世怜奈とは違うって分かってても同じ顔が傷つくのを見るのはつらいな、僕が傷つけてるから尚更ね。

 

・・・僕が立てた作戦はこうだ。まず影山遊斗と黒咲瑠璃のデートの待ち合わせを利用する。デートの日程は黒咲瑠璃につけていた宝玉獣が聞いていたので問題はなかった、そもそもそれを聞いたから利用した。

 

影山遊斗は観察していた時に待ち合わせには30分前に来ると分かっていたのでこれまた宝玉獣に協力してもらい家中の時計を30分遅らせた。

 

デュエルディスクの時計はいじれないが玄関に置く癖があるらしくアカデミア侵攻後は手元に置くように変えたらしいが時々玄関に置いてあったのを見たと聞いて夜中のうちに玄関に置くように指示した。

 

後はデニスにそれぞれ誘導してもらうだけだ。デニスもこれでお役御免らしく、またスタンダードでの潜入に戻るらしい。

 

 

「ヘイ!遊利!」

「デニスか・・影山遊斗は?」

「アァ、此処に来れないように別方向の路地裏に誘導しといたよ。」

 

 

 

「ヘイ!君はミス黒咲の隣にいた確か・・遊斗?君だよね?」

「あぁそうだが君は・・マジックショーをしていた・・俺に何か用が?」

「アァ、さっきミス黒咲に会って君を見なかったか聞かれてね、君を見かけたからその方向を教えたんだけれど・・」

「俺は遅刻してしまい今ここに来たのだが・・」

「アァ!だから君を見て驚いてね、ミス黒咲も居ないし・・」

「つまり、貴方が見たのは?」

「フゥム?君じゃないらしいけれど確かに顔は君と・・」

「・・もしかして・・そうだとすれば瑠璃に危険が?瑠璃はどこに!?」

「ミス黒咲はあっちに・・」

「分かった!」

タタタッ

 

 

 

「フゥム、これで任務は終わりかな?」

「そうだね。後は黒咲瑠璃を連れてアカデミアに戻るだけだね。」

「フゥム、これで遊利ともお別れかぁ・・不謹慎だけれどこのエクシーズ次元で君と一緒に過ごした時間は楽しかったよ。」

「エクシーズ次元に来てからはそこまで一緒に行動してないけれどね。」

「ハハ!そうだね、お互いに忙しかったからね。そうだ!忘れないうちにこれを渡しておくよ。」

「あぁありがとう。デニスのおかげで僕の予想より多くの人をカード化出来た。」

「アァ、でも遊利のアイデアだからね。僕の方こそ感謝さ!それに遊利が影山遊斗のフリしてたらその噂を聞いてレジスタンスもアカデミアへの反抗よりも人助けを優先し始めるっていう予想外の展開も起きて良かったね!」

 

 

そうなのだ。レジスタンスはあくまでもアカデミアへの反抗を優先すると思っていたのだがレジスタンスの影山遊斗が怪我人を助けてまわっているという噂が流れてレジスタンスに所属している人達は我にかえったのか人助けを優先し始めたのだ。アカデミアへの反抗を緩めた訳ではないが。

 

これは嬉しい誤算で影山遊斗本人は噂が間違っていると知っているが否定せずむしろ噂のように行動し始めた。その場面を直接見た人が同じように人助けを優先するようになりそれを見た人が・・とループを起こした。

 

これによりなんと死人は驚くほど少なくなったのだ!倒壊に巻き込まれて即死した人が死人の多くを占めて後は瓦礫の当たりどころが悪かった人になる。

 

それ以外は僕とデニスとレジスタンスによって何とか救助が間に合った。

 

 

「・・そうだね、それは本当に良かった・・帰還しようか、アカデミアに。」

「オーケー!」

 

 

こうして僕達はエクシーズ次元からデュエルアカデミアに帰還した。




〜〜いつかどこかであるかもしれないユリセレ〜〜
〜壁ドン〜
ドン!
?「これでもう逃げられないぞ・・」
?「い、いや別に逃げてる訳じゃ・・」
?「ほーう、呼びかけたのに無視して何処かに行こうとしていたのに?」
?「いや、それは・・!」
チュ
セ「後で私の部屋に来い、いいな?」
ユ「はい・・いっぱいしゅきぃ・・・」
デ「・・・逆では?」


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第17話 監視と世話と新たな任務と

何とか土曜日中に間に合ったぞ!


「ハハ!それじゃあまた会おう遊利!バーイ!」

 

 

エクシーズ次元からデュエルアカデミアに戻って来て赤馬零王に報告した後デニスはすぐにスタンダード次元での潜入任務に戻っていった。

 

僕はエクシーズ次元から戻って来てからはある任務にこなしている。それは・・・

 

 

「ほら、朝御飯。飢え死にしたくなかったら食べるんだね。・・一応言っておくけれど毒は入ってないよ。」

「・・・」

 

 

黒咲瑠璃の監視と世話である。場所は僕の部屋がある塔の最上階の牢屋である。

 

あの住みやすそうな牢屋だ。どうやらあの牢屋は彼女の為の牢屋だったらしい。

 

つまり僕をこの塔に移動させた時から赤馬零王の嫌がらせは始まっていたのだ。本当に赤馬零王は計画に支障が出ない範囲で僕の精神を削ろうとしてくる。

 

世怜奈と同じ顔の黒咲瑠璃の監視と世話を僕に任命したのは僕に対する嫌がらせであると同時に、なんだかんだ月島世怜奈も黒咲瑠璃も娘であるレイと同じ顔なので万に1つも彼女らに危害を与えない僕を利用しているのだと勝手に思っている。

 

話を戻そう。エクシーズ次元帰還から3日経ったが黒咲瑠璃は一度も御飯を食べていない。僕が折角(僕が作らないと御飯はない)作ったのに・・

 

まぁそのうち限界を迎えて食べるだろう。

 

 

 

 

・・この前の時から1週間経ち今では黒咲瑠璃も御飯を食べるようになった。僕が言った「影山遊斗が助けに来るって信じないんだ?」の発言で一気に気持ちを持ち直したようだ。

 

やはり彼女もストロングだ・・その時から僕を見る時の目が半端なく鋭い。影山遊斗の名前を出した途端に持ち直し僕への視線がそうなった。ぶっちゃけ超怖い、顔には出してないけれど。

 

そして今日も睨まれながら御飯を食べていた所(一々毒が・・とかなっても面倒くさいので御飯は檻の外にあるキッチンで目の前で作ってそのまま食べている)で始めて声をかけられた。

 

 

「貴方達は何が目的なの?何のために私達の街を破壊したり、私を攫ったりしたの?」

 

 

僕は特に隠すつもりもなかったし、話すなとも言われなかったので赤馬零王のアークエリアプロジェクトについて話した。

 

「〜〜〜。何で君を攫ったのかはプロフェッサーしか知らないから答えられないよ。」

「そのアークエリアプロジェクトのせいで私達は・・貴方は何ともおもわないの!?」

「僕は僕の為に動いている。だから別に何も思わないさ。」

「最っ低ね!!どうしてそんな考えが〜〜〜」

 

 

僕はその後罵倒を受けながら御飯を食べ終えて下の自分の部屋に戻った。

 

ちなみに着替えは全て作業服だ。此処に運ばれて来た時はまだ気絶していた為教官(女性)が着替えさせていた。・・何で知っているのかって?その教官に報告されたからさ。

 

食事以外の身の回りのことは本人に任せている。洗濯や掃除などだね。女性特有の問題は教官経由(教官に全てお任せして)で何とかしている。

 

牢屋の中には本やベッド、テーブルなど捕らえられているとは思えない待遇である。

 

そして僕は嫌な予感を覚えている。それは何故か?牢屋の中にベットがもう1つあるのだ。原作では原作開始前にもう1人デュエルアカデミアに捕らえられた人物がいる。

 

そう、リンである。ほぼ確実に捕らえたら此処に収容される。今から憂鬱だ・・

 

世怜奈と同じ顔に敵意を向けられるのは少しだけではあるが嫌な気分になる。まぁ僕が選んだ道だ、仕方ないことなので受け入れている。

 

 

 

 

あれからまた数日、黒咲瑠璃に質問されることが何度かありながらも特に問題はなかった。

 

質問は主にデュエルアカデミアに関することで、答えていたら質問の1つに何故質問に答えるのかという質問をされたが、予め考えておいたプロフェッサーに黒咲瑠璃に質問されて問題のない内容は答えておけと命令されていると誤魔化した。

 

誤魔化せているとは到底思っていないが別に問題はないので大丈夫だ。

 

質問の他にはおそらくダメ元ではあるだろうがデュエルディスクを返せと言われたけれどもそもそも僕の手元に無いので返すも何もなかった。

 

デッキ自体は問題ないので黒咲瑠璃にそのまま持たせている。デッキテーマは原作と同じLL(リリカル・ルスキニア)だった。

 

 

 

 

黒咲瑠璃監視任務を遂行しながら過ごすことまた数日、僕は赤馬零王に呼び出された。

 

 

「・・・」

「来たか。お前にはこれからシンクロ次元に向かってもらう。」

「シンクロ次元に?」

 

 

ちなみに赤馬零王に対する口調で語尾を伸ばすのは特に効果がないのと面倒くさいのでやめた。

 

 

「そうだ、そこである人物を拉致してきてもらう。」

「・・まさか?」

「お前の想像通り月島世怜奈、黒咲瑠璃と同じ顔の少女を拉致してきてもらう。」

「・・シンクロ次元にもいるんですね・・」

「・・名前は涼風凛。補足として涼風凛の側にはお前と同じ顔の少年、星川遊吾がいるとされている、注意しろ。」

「今回は随分情報があるんですね?」

「シンクロ次元にアカデミアの逃亡者がいるのでな、その調査の副産物だ。」

 

 

ジャン・ミシェル・ロジェのことか?

 

 

「そうですか、ちなみに僕が任務に出ている間黒咲瑠璃の世話はどうするんですか?」

「インスタントで済ませろ。」

「承知しました。」

 

 

 

 

「というわけでそういうことだから。」

「どういうわけでどういうことよ!?」




〜〜いつかどこかであるかもしれないユリセレ〜〜
〜壁ドン、遊利の逆襲?〜
ドン!
ユ「・・・」
セ「・・?」
ユ「ぼ、ぼくにょもにょににゃれよ!」
セ「・・・」
ユ「・・・」
セ「・・フフッ」
ユ「・・(赤面)」
チュ
ギュッ
セ「このままどこかに連れてって?(上目遣い)」
ユ「・・ブハッ!!?」
セ「遊利!?」
デ「遊利には耐えられなかったか・・」


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第18話 涼風凛誘拐

ついに遊矢シリーズと柚子シリーズの名前が出ました!

榊遊矢、柊柚子
如月遊利、月島世怜奈
影山遊斗、黒咲瑠璃
星川遊吾、涼風凛

の名前で書いていきますのでよろしくお願いします!


「此処がシティか・・・」

 

 

僕は今シンクロ次元のシティにいる。

 

 

「では遊利様私はこれで。」

「あぁ、ありがとう。」

 

 

受け取った情報によると涼風凛、それと星川遊吾はコモンズの居住区域にある孤児院で暮らしているらしい。わかっている情報はそれぐらいか・・・

 

あくまでもアカデミア逃亡者を探る任務のついでだから情報はあまりないな。まぁ、名前と居場所がわかっているだけでも随分と違うのでありがたい。

 

 

「数日は行動を調査かな?」

 

 

今回はというか前回のデニスみたいに協力者がいる事態が稀だからね、今回はいつも通り単独行動だ。怪しまれたら終わり。気をつけなければ。

 

 

 

 

数日経ってわかったのはセキュリティ(デュエルで拘束してくる方ではなく)がほぼないことだ。これは仕方ないことなのだろう。そもそもコモンズの孤児を狙う理由がないのだから問題なかった、今回以外は。

 

調査初日の深夜から忍び込めたので家探しした結果、原作で描写のあったユーゴとリンのDホイールがあった。星川遊吾と涼風凛も原作同様Dホイールをつくった?らしい。

 

Dホイールについて詳しくわからないのでそこはおいておく。その日はDホイールに見つからないように盗聴器を仕掛けて退散した。

 

それから数日間作業音で所々聴き取れないが盗聴器が見つかることもなく順調に調査は進んだ。

 

・・・取り敢えずわかったのは原作同様星川遊吾は「凛!凛!」とうるさいことだ。僕の目には星川遊吾が犬、涼風凛がブリーダーにしか見えない。

 

しかしながら自分と同じ顔が世怜奈と同じ顔にあのように接しているのを見るのは複雑だ。影山遊斗と黒咲瑠璃の時は普通に青春!って感じだったのでイチャつきやがって!と羨んだが・・・

 

話がずれたな・・この数日間星川遊吾と涼風凛はべったりと2人離れて行動することがなかった(主に星川遊吾)が、ついに明日別行動するらしい。

 

というのも明日星川遊吾はDホイールに乗ってDホイールの調子を確かめるついでにドライブ?ツーリング?をするつもりだった。もちろん涼風凛も一緒に来る前提で。

 

だがしかし涼風凛は買い物を頼まれたらしく一緒に行けないらしい。そうなったら星川遊吾は当然のように予定を変更、涼風凛についていくと言ったが

 

 

「買い物は私1人で大丈夫だから。遊吾はDホイールの調子を確かめて来なさい。」

「でも凛!」

「でもじゃないの!もう少しで大会なのよ!遊吾はその大会で優勝するって言ってたじゃないの!」

「・・じゃあ、俺も買い物ついていけばパパッと終わるだろ!それから一緒に「あんたがついてきて早く終わったことなんて1回もないわ。」うっ、じゃ、じゃあさぁ・・」

「・・はぁ、遊吾。毎回買い物についてきてくれて荷物を持ってくれるのは正直言って助かってる。「じゃあ!」でも!今回は駄目よ。それじゃあ大会で優勝なんて出来っこないわ。・・私達のDホイールが優勝するところ見せてくれるんでしょ?」

「ああ!もちろんだぜ!凛!」

「私が買い物終わって遊吾も帰ってきたら一緒にまたDホイールの調整しましょ。」

「わかった!そうと決まれば俺は寝るぜ!お休み!」

「はいはい、お休み。」

 

 

この会話を聴いて僕が最初に思ったのは毎回買い物についていくのかよ・・だった。他にもツッコミどころ色々あるが涼風凛の星川遊吾の扱い方が完璧だ。いやまぁ星川遊吾も相手が涼風凛だからあんなに単純?なのだろうが・・そうだよね?そうであってほしいなぁ・・

 

 

「そもそも大会は1人で出るのだから1人で乗った状態に合わせて調整しないとでは?」

 

 

僕も調べたのだけれど星川遊吾が出るらしい大会は選手は1人なのだ。おそらく涼風凛はその辺もわかって星川遊吾に1人で行けと言ったのだろう。

 

仮に買い物がなくても今回は待っているつもりだったと思われる。星川遊吾もわかってはいるはずなのだが、涼風凛と一緒にドライブ?ツーリング?をするのが好きなのだろう。本人的にはそれが一番気合いが入るのかもしれない。

 

そんな2人の約束を壊すなんて僕は殺されそうだな。万が一殺されるにしても全てのことが終わってからにしてもらおう。そう思いながら僕はDホイールにまた仕掛けを施して退散した。

 

 

 

 

時は過ぎて僕の目の前には涼風凛。周りは 悪魔の鉄檻 と黒咲瑠璃誘拐の時と同じ状態だ。

 

 

「私に何か用?早くこの悪趣味なところから出して欲しいわね。」

「君には僕と一緒にデュエルアカデミアに来てもらう。拒否権はないよ。」

デュエルスタンバイ

「・・問答無用ってわけね?なら貴方を倒して此処から出してもらうわ!」

デュエルスタンバイ

 

 

「「デュエル!!」」

 

 

〜〜デュエル中盤〜〜

 

 

今のところ僕の劣勢でデュエルは進んでいる。涼風凛のデッキテーマである WW(ウィンド・ウィッチ) をよく知らない所為でもあるが最大の理由は僕が時間稼ぎをしているためだ。

 

何故そんなことをって?原作に近づけるために必要なのだ。原作ではリンを攫う際にユーリはユーゴに顔を見られる。その所為でユーゴはユートを誘拐犯だと勘違いする。

 

それがないとおそらく物語は大きく変わってしまうと僕は考えた。だってユートが遊矢に吸収されなくなりそうだし。

 

なので僕は時間稼ぎをしている訳だがこれがつらい!対戦相手である涼風凛にバレてもいけない(バレて今後の展開に影響が出ても嫌なので)し、そこまで実力差のない相手に舐めプ(誤用か?)しなければならないしで・・星川遊吾よ!早く来てくれ!

 

 

〜〜デュエル終盤〜〜

 

 

キュイィィィ

やっとか、星川遊吾!?・・昨夜Dホイールに 宝玉獣エメラルド・タートル を宝玉形態でくっついてもらい僕に近づいて来たらわかるようにしておいたのだ。

 

 

〜〜デュエル終了〜〜

 

 

何とか勝ったな・・二度とこんなことしない!デッキが上手くまわったから勝てただけだ!普通にやっても負ける可能性があったのによく頑張ったなぁ僕。

 

 

「それじゃあ一緒に来てもらうよ。」

「嫌!やめて!離して!」

テンソウカイシ

「凛!?りーーーん!?」

「遊吾!?遊吾ーーー!!」

「凛を離せ!!」

「一足遅かったね、星川遊吾。」

「俺と同じ顔!?」

 

 

そんなこんなで何とか任務を遂行してデュエルアカデミアに帰還したのだった。




〜〜いつかどこかであるかもしれないユリセレ〜〜
〜顎クイ〜
デ(あれは遊利?今日も忙しそうだな。後で声をかけよう・・あれは世怜奈!付き合った当初は耐性のない遊利を翻弄していたけど耐性ができてからは逆に翻弄され始めている世怜奈じゃないか!」
ソ「途中から声に出てるよ、デニス。」
デ「ヤァ、素良。」
ソ「ヤァじゃないよ、何してるのさ?」
デ「フゥム、見てわからない?遊利と世怜奈のカップルを応援してるのさ、僕は!」
ソ「応援?どこが?」
デ「ハハ!それより見てごらん、今から世怜奈が遊利に仕掛けるよ。」
ソ「誤魔化すなよ。仕掛けるって、速攻で顎クイからのキスで返り討ちにされてるよ。」
パシャパシャ
デ「ハハ!顔真っ赤な世怜奈も可愛いね!」
ソ「そんな写真撮って後で遊利に殺されても知らないよ。」
デ「フフッその点なら大丈夫さ。この写真は遊利にあげるために撮ってるからね。後で写真でもからかうらしいよ、流石だね!」
ソ「世怜奈ドンマイ・・」


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第19話 平穏?な日常

アニバーサリーボックスほしいなぁ・・
主人公の相棒モンスターの新デザインどれもカッコイイよぉ!!


シンクロ次元から帰還して数日・・僕は原作開始前の最後の平穏な日々を過ごしている・・平穏・・平穏?平穏。

 

 

「ダイレクトアタック!・・今回は私の勝ちね、凛。」

「あー負けたわ・・あそこのプレイングミスが痛かったかなぁ。」

 

 

どうやらデュエルは黒咲瑠璃の勝利に決まったらしい。デュエルディスクは無い(没収したため)ので卓上デュエルだ。

 

数日前に初めて会ったとは思えないくらいに仲良くなってるなぁ。涼風凛を誘拐して戻ってきた時は大変だったなぁ・・・

 

 

 

 

 

ガチャ

「あー疲れた。」

「!?・・貴方!私みたいにまた攫ってきたの!?」

「それが命令だからね。・・これからこの子を牢屋に入れるために鍵を開けるけれど出ようと思ったり行動を起こさないことだね。この状態でも君をどうこうするのは簡単だからね。」

ガチャガチャ・・ギィィィ

ダッバシッ

ボフン

「くっ!?何が!?」

「君の力を利用して投げただけのことさ。・・最初の1回だけは手加減してベッドに投げたけれども次からは容赦なく床に落とすからね。気をつけることだね。」

「・・・」

ボフッ

ギィィィ・・ガチャガチャ

「・・そうだ、後でその子の着替えを持ってくるから君が着替えさせてよね。」

「・・私が?」

「僕が着替えさせて良いのかい?」

「駄目に決まってるでしょ!?・・!まさか私の時は!?」

「僕なわけないでしょ。君の時は女性の教官がやったけれど今回は君がいるからね、君にやらせればちょうど良いと思ったのさ。」

「・・わかったわ。」

「それは良かったよ。じゃあ持ってくるからしばらく待っていることだね。・・あぁそうそう、僕が戻ってくる前にその子が起きたら君が説明しておいてよね、面倒だから。」

「はあ!?貴方が攫って・・・」

ガチャ

 

 

彼女の言葉を遮って扉を閉めた。涼風凛の着替えは既に用意されているだろうから場所を聞かないとなぁ。

 

・・ちなみに黒咲瑠璃に最初の1回だけは手加減すると言ったけれども次以降も本気になることはないだろう。さっさと場所聞いて着替えを持ってくるか・・

 

 

 

 

 

結局あの後着替えを届けた時には目覚めておらず黒咲瑠璃が着替えさせた時は起きたかわからなかったけれど夕食の支度中に起きたんだったな。

 

その様子から転移の影響で気絶してから今まで起きてなかったとわかった。支度中は背中に刺さる視線が痛かったが無視していたところ黒咲瑠璃に説明されていた。

 

涼風凛は一瞬だけ黒咲瑠璃も僕の仲間か疑ったようだけれど同じ檻に入っていることと説明される内に自身と同じ状態だとわかったらしい。

 

 

「ほら、ご飯が出来たよ。」

「貴方!私を攫っておいて何をぬけぬけと!」

「お、抑えて!今はご飯を食べましょう?」

「こんな奴の作った料理を食べろって!?」

「今は!助けを待つしかないの・・助けられた時に足手まといにならないように体調を万全にしとかないと・・」

「・・わかったわ。」

「話は終わったかい?さっさと食べて欲しいね、洗い物するのは僕なんだから・・」

「いただきます。・・美味しい・・ここ数日はインスタントだったから余計に・・くっ、やっぱり私より美味しい。」

「いただきます。・・遊吾と同じ顔なのに料理ができる、それに悔しいけれど美味しい。」

「星川遊吾は料理出来なさそうだ。影山遊斗は料理出来るのかい?」

「・・遊斗は1人暮らしだけどインスタントばっかりで兄さんや私が家に呼んで私の手料理を食べていたの。でも!私が遊斗の手料理を食べたいなって言ってから料理作り始めて逆に私達を呼んで手料理をふるまってくれたわ。」

「味は?」

「味は・・ま、まだ遊斗は料理作り始めたばっかりだから!その内貴方なんて追い越すわ!」

「へぇーそー。」

「・・遊斗?も遊吾と同じ顔なの?」

「そうだよ。僕と影山遊斗、星川遊吾そしてもう1人いると思うよ?」

「・・4つの次元があるから?」

「4つの次元?なにそれ?」

 

 

僕は説明するのが面倒だから黒咲瑠璃に説明を任せた。

 

 

「世界は4つの次元がある?黒咲さんはそんな話信じてるの?」

「瑠璃でいいわ。・・私はこのデュエルアカデミアを知らなかったわ。こんな島1つ使ったデュエルアカデミアが例え噂であってもハートランドで話題にならない筈がないわ。だから全部を信じてるわけじゃないけど信じてる。」

「私も凛って呼んで。・・確かにシティでこのデュエルアカデミアのことやハートランドなんて聞いたことがないわ。黒・・瑠璃の住んでいたハートランドはとても大きな街なんでしょ?」

「・・そうだね。ハートランドはシティと同程度の街だよ。」

「なら聞いたことがないなんて尚更おかしいわ。」

「ええ、そうね。」

 

 

話を戻して・・

 

 

「遊吾と同じ顔が4つの次元に1人ずついるんでしょ?なら、私達と同じ顔も?」

「!確かに!」

「・・いるよ。この次元には月島世怜奈という女の子がいる。」

「名前がわかってるってことは?」

「いるよ。アカデミアに。」

「・・なんで月島さんはここにいないの?別のところに?」

「・・それかアカデミアに味方しているからじゃない?」

「・・そうだね。・・食べ終わったようだね。」

ガタ

「「・・逃げたわね。」」

「本人的には自然と終わらせたつもりでしょうけど。」

「ええ、私達には丸わかりだわ。」

「「・・あれは惚れてる。」」

 

 

うるさいぞ!




〜〜いつかどこかであるかもしれないユリセレ〜〜
〜頭を撫でる〜
フラフラ
ユ(流石に5日寝ないで動き回るのはきついな。これを届ければしばらく休める。)
セ(あの後ろ姿は遊利?しかしそれにしてはフラフラと足取りが重いな?)「遊利!」
ユ(ん?この声は・・)「世怜奈?」
フラッ
セ「!?遊利!?」
ダッ ギュッ
ユ(柔らかいな・・って、そうじゃない!!)「ごめん、ありがとう。もう大丈夫だから・・!?」
ナデナデ
ユ(世怜奈に抱きしめられながら頭を撫でられている!?なんで!?)「世怜奈?」
ナデナデ
セ「遊利、無茶をするな。そんなになるなんて何日寝てない?」
ナデナデ
ユ「・・5日。」
ナデナデ
セ(5日!?)「・・少し休め。」
ナデナデ
ユ「これを届ければ休めるから。」
セ「なら一緒に行く。その後は秘密の砂浜で一緒に休もう。」
ユ「いいのかい?世怜奈も予定があるんじゃ・・」
セ「今日は何もない。今外に出ているのも遊利を探していたからだ。」
ユ「ならお言葉に甘えて。・・秘密の砂浜で膝枕してよ。」
セ「ひ、膝枕!?べ、別にいいぞ!?」
ユ(顔真っ赤だ、かわいいなぁ。」
セ「か、かわ!?」
ユ(途中から声に出てたか。)「ほら早く届けて秘密の砂浜に行こうよ?」
セ「そ、そうだな!」(遊利に膝枕・・かたいって言われないか心配だ・・)

ソ(遊利遅いなぁ。早く遊矢と遊びに行きたいのに。)


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第20話 原作開始?

20話でやっと原作に入ったぞ!!

早くもあとがきのシチュエーションがネタ切れだ・・・
よければ活動報告アンケートするのでで良いシチュエーションを教えてください。


黒咲瑠璃と涼風凛の2人に僕が月島世怜奈のことが好きだとバレた。女の勘という男の僕には全くわからないものによってだ。

 

それ以来あの2人に世怜奈関連の話題を僕に振ってくる。いくら僕が

 

 

「僕は月島世怜奈のことなんて好きではないし、月島世怜奈だって僕のことなんて精々が名前を知ってるくらいでしょ。」

 

 

と言っても聞き入れやしない。なんて奴等なんだ・・・

 

それからは世怜奈関連の話題の時は黙り込んでいたら2人で勝手に盛り上がっていた。最強かよ・・・

 

世怜奈関連以外の話題には3割ぐらい応えていたのだけれど偶然それが料理に関連する話題ばかりだったため、料理好き認定されたりということもあった。

 

そんな日々を過ごしていたある日のことだった。僕が昼食の片づけを終えて自分の部屋で読み進めていた本を読んでいた時、急にスターヴ・ヴェノムとルビーが実体化して何かを伝えてきたのだ。

 

 

ギャオォォン

キュイイイイ

「・・えーと、今カードを2枚創造しろ?なんで?・・やればわかる?・・わかったよ、やるから!?あまりうるさくするのはやめてね!?上の奴等に聞かれると後が面倒なんだからね。」

パアァァァ バシュウゥゥゥン

「・・ペンデュラムモンスターだって? 宝玉の守護者 と 宝玉の先導者 ?宝玉獣のペンデュラムモンスターか。・・いや、ペンデュラムモンスターということは!?榊遊矢がペンデュラムを生み出したのか!?だとすると原作は既に始まっていたのか!?」

 

 

そうなると世怜奈が脱走を成功させるのももう少し先か・・あれはたしか世怜奈の監視役が手引きしたから成功したはず・・

 

原作も覚えていない部分が増えてきたな、榊遊矢がペンデュラムを初めて使ったデュエルの相手は何という名前だったか・・ストロング石島だっけ?

 

たしか榊遊勝がデュエルをすっぽかした相手だったような・・何で榊遊勝はデュエルする前に赤馬零児の要請を受けたんだ?別にデュエルした後でも良かったと思うけれど・・

 

デニスには悪いけれど好きになれない人物だ。・・話を戻そう。榊遊矢の今後はどんな展開だったかな?

 

妖仙獣 のテーマを使う沢渡とのデュエルはいつだったか・・スタジアムでデュエルしていたから大会中かな?

 

あのデュエルはできれば生で見たいがおそらく見れないからデニスに何とかして撮影しといてもらえないかなぁ。何で?って訊かれたら答えられないから無理だな。

 

・・僕もスタンダード次元に行くことになると思うけれどどんな任務で行くことになるのだろうか?僕はなるべく原作からはずれないように原作終盤まで表向きはアカデミア側でいるつもりだけれど、赤馬零王からすれば僕の枷である月島世怜奈が脱走した後は僕にどうやって命令を聞かせる気なんだ?

 

流石にまだ僕を処分する気はないだろうし・・黒咲瑠璃と涼風凛を新たな枷にするのか?その時になればわかるか。

 

 

「ついに物語が始まったか・・なんてね。夕食の準備するか。」

 

 

 

 

 

 

「ほら、出来たからさっさと食べてよ。」

「「・・・」」

「なにか?」

「いえいえなんにも、ねぇ瑠璃?」

「ええそうね、凛?」

「・・・」

 

 

黒咲瑠璃と涼風凛は今日は何故か2人で示し合わせたようににやにやしていた。あれが何だったのか本当にわからない。なんだったんだ、あれは?

 

 

 

 

 

宝玉獣のペンデュラムモンスターを創造してから数日過ぎた今日、サファイアから世怜奈が脱走したと聞いた。ペンデュラムモンスターを創造してから毎日日替わりで宝玉獣達に世怜奈の様子を見てもらっていたのだ。

 

 

「世怜奈が脱走。良かった、脱走しなかったらどうしようかと思ったよ。」

 

 

この世界はあくまで原作に近いだけの世界だ、僕と赤馬零王の関係が違うように他にも原作と違うところなんていくらでもあるだろう。僕が大きく変えたいのは原作終盤なのでそこまでは原作に近い展開であってほしいものだ。

 

 

「僕が呼び出されるのも数日中にあるはずだ。」

 

 

赤馬零王からすれば僕が脱走の件を知ったらどんな行動起こすかわからないし、万が一新たな枷とするつもりだろう黒咲瑠璃と涼風凛を放って僕も脱走する可能性も考えているだろう。

 

そうさせないために口で丸め込むためにも呼び出されるだろうし、おそらく任務も言い渡されると思われる。早ければ今日中に遅くとも数日中に呼び出されるだろう。・・ん?

 

 

コンコンコンコン

「遊利様、今宜しいでしょうか?」

「入って構わないよ。」

「失礼します。読書中でしたか?申し訳ありません。」

「気にしなくていいよ。用事は?」

「ありがとうございます。プロフェッサーが本日15時に執務室に来るようにと。」

「・・15時ねぇ?随分と急だね、君は何か知っているかい?」

「いえ、私は何も。申し訳ありません。」

「別に謝らなくてもいいよ。・・生意気な奴だったら潰してたけれどね。」

「!!・・ありがとうございます。では私はこれで失礼します。」

「お疲れ。」

パタン

 

 

随分と早く行動してきたな、赤馬零王もそれだけ僕を危険視しているのかな?この件については昼食を作りながら考えるか。

 

「今日の昼食は何にしようか?リクエストを聞いてもいいかな?」




〜〜いつかどこかであるかもしれないユリセレ〜〜
〜膝枕〜前回からの続き
セ「ど、どうだ!?」
ユ「柔らかくてとても気持ちいいよ。」
セ「!!?そ、そうか!それは良かった!」
ユ「・・かたいって言われると思った?」
セ「何故わかった!?」
ユ「世怜奈がわかりやすいのさ。世怜奈は本当に・・」
セ「遊利?・・寝たのか。5日も寝ていないのだから当然か。・・遊利はやっぱりかっこいいな。ただでさえかっこいいのに寝顔までかっこよくてさらに可愛さもずるいぞ?自信をなくすではないか。」
ユ「・・ふふっ。」
セ「!・・寝言か・・聞かれたかと思ったぞ。本人にかっこいいなんて恥ずかしくてとてもではないが言えん。なのに遊利はこんな私を可愛いと言ってくれる。・・今度頑張って言ってみるか。遊利の照れた顔が見れるかもしれん。」

〜後日〜

セ「ゆ、遊利はかっこいいぞ!」
ユ「世怜奈も可愛いよ。」
デ(お!今日は珍しく相討ちだ。)


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第21話 新たな枷

活動報告に答えて下さった 狩る雄 さんありがとうございます!!

まだまだシチュエーションは募集中なので何か1つでもアイデアを思いついたら活動報告でコメントしてくれると嬉しいです!

そして地味に初となる予約投稿だ!!


「そういえば、月島世怜奈が脱走したらしいよ。」

「あらそうなの!貴方は追いかけなくて良いの?」

「そうよ!何をこんな悠長にお昼ご飯食べてるのよ!」

「・・一応聞くけれど何故月島世怜奈が脱走したら僕が追いかけなければいけないのかな?」

「「だって好きなんでしょ?」」

「・・それは君達の勝手な妄想に過ぎないと何度言えばわかるのかなぁ?」

「いやだって、ねぇ?」

「そんなこと言われても、ねぇ?」

「・・・」

 

 

堪えろ僕!僕は紳士!!僕は紳士だから女性に決して暴力を振るわない!!今だけでもそう思い込んでこの握り込んだ拳をほどくんだ!

 

人の手は誰かを殴る為、否定する為にある訳ではない!誰かと手を繋ぐ為、肯定する為にあるのだと!

 

だからこの硬く握り込んだ拳もほどいて開けば彼女達とも手を繋ぐことができるはずだ!

 

 

「・・そういえばこの後プロフェッサーに呼び出されたから。」

「あれで話を逸らしたつもりなのかしら?」

「駄目よ凛、彼にはあれが精一杯なんだから。」

 

 

・・こいつらめ☆

 

 

「だから今日のおやつは無しだから。」

「「!・・そんな!?」」

「貴方悪魔ね!?」

「ひどい・・」

 

 

ふっ!貴様達が僕に胃を掴まれていることをわかっているのさ!これくらいしか意趣返し出来ないがな!・・後黒咲瑠璃はその台詞は榊遊矢がレイジングドラゴンを召喚する時までとっておきなさい。

 

 

「あーそろそろ呼び出された時間だから行かないとー。」

「「待ちなさい!話はまだ・・・」」

バタン

 

 

ふっこれが完全勝利というものか・・・違うなぁ、精々が痛み分けだな。

 

 

 

 

 

「如月遊利、参上したよ。」

「遊利様、只今プロフェッサーに確認して参りますので暫しお待ちください。」

「了解。」

ピピ ピピ ピピ

「・・遊利様、確認が取れました。プロフェッサーが中でお待ちです。」

ガチャ

「ご苦労様。」

「有難う御座います!これが仕事ですので!」

バタン

「・・来たか。」

「呼ばれたので。」

「・・何故呼ばれたのかわかっているな?」

「さて?僕にはさっぱりわから「月島世怜奈のことだ。」!」

「やはり既に知っているようだな。月島世怜奈が脱走した。」

「・・・」

「月島世怜奈が脱走してからまだ時間があまり経っていないのだがどうやって貴様が知ったのか疑問だが・・」

「こんな僕にも教えてくれる良い奴がいてね。」

「・・ほう?それは興味深いが、追及するのは止めておこう。只でさえ最大の鎖であった月島世怜奈が居なくなったのだからな。」

「・・僕も逃げると?」

「その可能性も有り得た。だから貴様が行動を起こす前に呼び出した。」

「へぇ?」

「貴様はまだまだ使い潰せる優秀な駒だ。その為の新たな鎖を用意した。」

「それはどんな?」

「デニス・マックフィールド・・と言いたいところだが貴様はいざとなればその鎖をちぎるだろう。それもデニス・マックフィールドはわかった上でだ、男の友情という奴かな?」

「・・・」

 

 

否定しきれない・・デニスは初めての男友達(初めての友達は世怜奈)だ、僕は親友とも思っている。短い期間でしかなかったけれど僕は勝手にそう思っている。

 

けれど世怜奈とデニスどちらをとるか?両方とれない場合は僕は自分を代わりに両方とる。それでも片方だけならば僕は世怜奈をとる。

 

だから本当の本当にいざという時、僕は赤馬零王の言う通りにするだろう。

 

 

「ならばどうするか?いるではないか、月島世怜奈と同じ顔の少女が。」

「黒咲瑠璃と涼風凛が僕の中で世怜奈と同等だと?」

「無論そこまではいかないだろう。しかし、月島世怜奈と同じ顔であることに加えて、誘拐した罪悪感、そして涼風凛とは1、2週間、黒咲瑠璃に至っては貴様が月島世怜奈と交流した期間と同等の約1ヶ月過ごしている。

貴様は甘い男だ。アカデミアでは冷酷で残忍と恐れられているがそれも他の者を巻き込まない為。デニス・マックフィールドが例外なだけでな。

そんな貴様が彼女達2人、いや彼も合わせれば3人か?3人を捨てて逃げ出すことは出来まい?いや月島世怜奈に危険が迫れば流石の貴様もなりふり構わないか?」

「3人分の鎖は世怜奈1本よりも頑丈だと?」

「そうだがそうではない、重要なのは月島世怜奈程の頑丈な鎖ではない。本数だ。それもそれぞれが頑丈であればなお良しといったところだ。

そして一番重要なのは鎖が貴様を縛りつけ、抑えつけることだ。鎖が貴様を助けてしまっては元も子もないからな。デニス・マックフィールドは鎖でありながらこちら側であり、黒咲瑠璃と涼風凛は現状足手纏いでしかない。」

「なるほど。確かにその通りならば僕は自由に動けないわけだ。」

「自覚がないのか、認めたくないのか、どちらでもいいが。・・ではその3本の鎖をもう少し頑丈にするとしよう。」

「・・?」

「貴様は月島世怜奈や黒咲瑠璃、涼風凛に対してこちら側が危害を加える気が無いと高を括っているようだが、ある程度は問題ない。貴様の行動が目に余る時には腕や脚を折る。それにデニス・マックフィールドは危害を加えて、仮に殺しても問題はない。気をつけることだ。」

「!?・・そう言うってことはやっぱり世怜奈達が計画に必要なんだ?」

「・・そうだ。世界を1つにする際、4つの次元のバランスを崩さず統合しなければならない。バランスが崩れれば次元が崩壊すると予測されているからだ。

バランスを崩さないようにするにはどうするか4つの次元それぞれから生贄を出せば確実、それもなるべく4つの次元で同じ者をな。」

「世怜奈を生贄にするだと!?・・何故世怜奈達なんだ?僕達でも良いじゃないか?」

「世界を統合する儀式は私が執り行う。世界を統合する際に世界を少しではあるが思い通りに出来るからな。私が男だから生贄は女、儀式には男女どちらが欠けてはならない。

・・貴様達は予備だ。万が一私が儀式を執り行えない場合私のコピーともいえる女が儀式を執り行う、その際の生贄が貴様達だ。月島世怜奈達がいればそれを助けようと自然と貴様達も揃うだろう。」

「コピー?」

「コピーとはその言葉通りのことだ。アカデミアに来る前に良い者を見つけてな、参考にした。貴様に言ってもわからんだろうがな。」

 

 

それってもしかしなくても赤馬零羅のことでは?原作を詳しく覚えていないためにわからないが確か自分が何者でもないから何者でもある的なことだったような。

 

もし僕の想像通りに赤馬零羅を参考にしたならば赤馬零羅と同じようにトラウマを?それとも・・初代遊戯王に出てきた人形もいたな、あれは確か闇マリクに精神を砕かれて・・そっちの方がやばいな。

 

いや待てよ、そもそもアークエリアプロジェクトはリバイバルゼロの隠れ蓑でしかないからありもしない儀式の予備の女性なんていないのでは?・・・つまりはったり?

 

 

「・・わかったか?これまで通り貴様には任務をこなしてもらう。わかったら下がれ。」

「・・承知しました。では失礼します。」

 

 

考え込んでいる間に話が終わったらしい。・・部屋に戻ろう。




〜〜いつかどこかであるかもしれないユリセレ〜〜
〜クリスマス〜
セ「クリスマスパーティーとは楽しいな!あっという間に終わってしまった!」
ユ「そうだね。僕としては世怜奈がクリスマスを知っていたのに驚きだよ。デュエル馬鹿なのに。」
セ「さ、流石に私だって・・」
デ「ハハ!遊矢や柚子に教えてもらったもんねぇ。」
セ「デニス!余計なことを言うな!」
ユ「世怜奈は物心ついてからずっとアカデミアにいたからね、知らなくてもしょうがないさ。」
セ「遊利・・では同じような状況の遊利やデニスが知っていたのは?」
ユ・デ「「・・・」」
セ「貴様らぁ!?」
デ(遊利に任せて僕は逃げよ。)「遊利後は任せた☆」
ユ「デニス!?」
セ「遊利!」
ユ「世怜奈、外に行かないかい?・・もう少しムード良く誘いたかったけれど・・」
セ「誤魔化せるとでもって・・外?」
ユ「ああ見せたいものがあってね。かなり寒いと思うから防寒具はしっかり身につけてね。」
セ「だからパーティーでのプレゼントが防寒具だったのか?他にあるだろ!と思っていたが。」
ソトヘイドウ
セ「結局秘密の砂浜まで来たが見せたいものとは?」
ユ「まずは来てくれ!」
ヒヒーン
セ「サファイア・ペガサス?」
ユ「よっと。さぁ、世怜奈も僕の後ろに乗って。目はいいと言うまで瞑ってね、行くよ!」
セ「行くとはどこにだ!」
イドウチュウ
ユ「着いたよ、さぁ目を開けて。」
セ「!これは・・」
ユ「凄いだろう。満天の星空に大きな月、下には雲海。これだけじゃないよ。」
セ「なに!?これ以上になにかあるのか!?」
ユ「これが本当のクリスマスプレゼント。開けてみてよ。」
セ「ペアネックレス?防寒具がプレゼントじゃなかったのか・・」
ユ「防寒具は前振り。こっちが本命。因みにペアネックレスは好きな方を選んでよ。もう1つは僕が貰うよ。」
セ「選べって・・私がどっち選ぶかわかっているだろうに。」
ユ「一応ね、・・どう?僕のクリスマスプレゼントは?」
セ「最っ高だ!!!一生忘れないぞ!!こんな嬉しいクリスマスは!!」
ユ「・・もう少し見て回ろうか。」
ヒヒーン
セ「なんだ?照れてるのか?」
ユ「うるさい口は塞がないとね。」
チュ
ユ・セ「・・・」
セ「もう一回だ・・」
ユ「何度でも、お姫様。」




セ「私も実はもう1つプレゼントがあるんだ。」
ユ「パーティーでの手作りスイーツだけじゃなく?」
セ「あれはデニス達含めてだ。遊利には後で渡そうと思ってたんだ。」
ユ「世怜奈も僕と同じようなこと考えてたんだ。プレゼントの内容は?名前だけでもいいからさ?」
セ「ペアのマグカップだ。・・一緒にお揃いので飲みたかったから・・」
ユ「・・世怜奈は可愛いなぁ!!!」
セ「急にどうした!?」
ユ「耐えられなくてね。」
セ「耐えろ!・・遊利はどうだった?クリスマスプレゼント?」
ユ「最っ高さ!!!僕も一生忘れないさ!!」


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第22話 スタンダード次元

今年最後の投稿です!

第13話のデニスに使ってもらうデッキを EMem から 征竜 に変更しました。
あの話の時点ではペンデュラム召喚ねぇから!!
ということに気がついたので。

来年もよろしくです!


「これで最後。僕は 捕食植物キメラフレシア でダイレクトアタック!」

「うわあぁぁぁ!?」

ドサッ

デュエルシュウリョウ

「まったく・・数だけは多いな・・君達は実はオベリスクフォースなのかな?」

「くそ・・」

「強い・・」

「面倒かけさせないでよね。」

 

 

赤馬零王からはったりかまされた翌日、僕はスタンダード次元にいる。

 

何故かって?任務だから。

 

スタンダード次元にいる世怜奈と同じ顔の少女、柊柚子を攫ってこいという任務だ。・・・世怜奈を攫ってこいじゃないのかって?

 

世怜奈を攫う任務は紫雲院素良が受けているだろう。そもそも赤馬零王は僕に世怜奈攫ってこいと言っても従う訳がないとわかっている。

 

だから僕が柊柚子を紫雲院素良が世怜奈を攫うことになっている。僕がスタンダード次元に世怜奈がいることを知っていることも紫雲院素良が世怜奈を攫う任務を受けていることを知っていることも赤馬零王は知らないだろうけれどね。

 

今回に限っては嫌がらせは成功しないのだ。・・デニスと合流するか。

 

 

 

 

 

「調子はどうだい?」

「!・・何だ遊利か。驚かさないでよ、フード被ってるしそのマントのデザインの所為で榊遊矢かと思ったじゃないか。・・アカデミアの制服着てるからわかったけどさ。」

「今回は潜入任務ではないからね、エクシーズ次元の時は潜入任務だったからアカデミアの制服なんて着てたら見られた瞬間終わりさ。・・マントのデザイン榊遊矢と被ってるのかい?」

「アァ!榊遊矢の方は制服だけどね。」

「へぇそれは知らなかったよ、その学校は良い趣味をしているね。」

 

 

本当は知ってたけれども。ユーリの格好はアニメ版より漫画版の方が好きだからね、仕方ないね。

 

 

「ハハ、そうだね。任務の内容は聞いてるよ、ターゲットは柊柚子だよね?」

「さらっと流したね・・ターゲットの様子はわかるかい?」

「アァ、ターゲットはさっき月島世怜奈と服を交換してたよ。」

ガッ

「どういうことだい?」

「ウェイ!?アカデミアに対する撹乱目的じゃないかな!?」

「そういうことじゃないよ、どうして服を交換していることを知っているんだい?もしかして世怜奈の着替えを見たのかい?」

「アァ!?そういうことかい!?そんな訳ないじゃないか、2人とも誰からも見られない場所で着替えてたよ!僕も他に誰もいないの確認したから!?」

「・・信じているよ親友。」

「ハハ・・初めて親友って言ってくれたのに嬉しくないな・・」

「で、ターゲットの現在地は?」

「?・・世怜奈の様子じゃなくて?」

「ターゲットの現在地は?」

「フム、世怜奈は服を交換した後何処かにいったね。」

「ターゲットの現在地は?」

「フム、ターゲットはまだ氷山エリアにいるね、あっちの方角だね。」

「・・あれね。」

「エェ!み、見えるのかい?」

「デニスももっとデュエルマッスル鍛えなよ。」

「デュ、デュエルマッスル・・?」

「エンタメデュエリストなんでしょ?」

「ハハ!考えておくよ、エンタメで思い出したけど榊遊矢のデュエル動画あるけど良かったら見るかい?」

 

 

流石デニス!撮っていてくれと願ったら本当に撮っていたとは!?

 

 

「榊遊矢か・・スタンダード次元の僕と同じ顔の?」

「アァ、そうだね。」

「なら1つだけデニスオススメのちょうだい、暇な時に観ることにしよう。」

「アァ!それなら沢渡戦がオススメだね、今送るよ。」

ピピ ピピピ

「ありがと。じゃ、そろそろ任務をこなすことにしようか。じゃあねデニス。」

「ハハ!頑張ってと言っていいのかわからないけど頑張ってね遊利。」

 

 

さて、これから夜通し柊柚子に付きまとうことになるのか・・憂鬱だな。柊柚子も嫌だろうけれど僕も嫌だねぇ。出来るだけ早く星川遊吾が来ることを願うか。

 

そうだ柊柚子に付きまとう間にさっき貰った榊遊矢対沢渡戦を観ることにしよう。あのデュエルを生ではないが生(アニメではない現実)で観られるとはね。

 

 

 

 

 

場面は移って只今柊柚子に付きまとっている最中である。

 

最初はフード被って近づいたからか、CVが同じだからか、顔が同じだからか柊柚子は僕のことを榊遊矢と勘違いしかけたけれど色は違えどアカデミア制服を着ていたので榊遊矢ではないことに気づいたらしく話しかけてきた。

 

 

「遊矢じゃない?なら遊斗?でも・・」

「どっちでもないね、僕は如月遊利。んーこう言えばわかるかな?僕と一緒にアカデミアに来てもらうよ。」

「!?・・・」

ダッ タッタッタッ

「!?・・へぇ、鬼ごっこかい?面白そうだねぇ。」

 

 

まさかアカデミアと言った瞬間に一目散に逃げるとは流石に予想外だ。原作ではどうだったっけ?そこまで覚えてないなぁ。もしや原作より対応が酷い?そこまで怖かったのかなぁ?

 

さて、見失わないように追いかけながら榊遊矢対沢渡戦を観るとしますか・・・

 

・・・いやーおそらく原作では描写がないところも観れただろうし、デュエルも面白かった。でもやっぱり榊遊矢のデュエル終盤あのパフォーマンスは煽りでしかないよなぁ。

 

・・んー主人公を微強化するのは問題ないよなぁ、でもSEKKYOUになるのかなぁ。まぁ、デュエル終盤のパフォーマンスについて言うつもりなだけだから大丈夫かな。

 

おっと柊柚子を追いかけないと。・・早く星川遊吾来ねぇかなぁ。




〜〜いつかどこかであるかもしれないユリセレ〜〜
〜大晦日〜
ユ「ほら、年越しそば出来たよ。」
セ「はははっ!」
ユ「テレビ面白いのはわかるけれど、早く食べないと麺伸びちゃうよ?」
セ「今行く!」
ユ「では手を合わせて」
ユセ「「いただきます。」」
モグモグ
セ「美味い!!」
ユ「それは良かったよ。」
セ「今年ももう後数分で終わるな!」
ユ「そうだね、世怜奈は今年は楽しかった?」
セ「勿論!柚子達や遊矢達と色々遊んだし、それに何より遊利とやっと恋人同士になれたからな!!」
ユ「・・そう、それは良かったね。」
セ「・・照れてるのか?」
ユ「・・うるさいよ。」
ユセ「「・・・」」

セ「3・・2・・1!新年明けましておめでとう遊利!!」
ユ「明けましておめでとう。今年もよろしく世怜奈。」
セ「ああ!今年もよろしく!!」
ユ「ははっ、年明け早々元気だね。・・麺が伸びちゃうから先にたべようか。」
セ「はっ!そうだな美味いうちに食べねば!!」
モグモグ
セ「ごちそうさまでした。」
ユ「おそまつさまでした。」
セ「やっぱり遊利の作るご飯は美味しいな!」
ユ「ありがと。・・初詣は柊柚子達と行くんだろう?準備は出来ているのかい?」
セ「何だその言い方は?遊利も行くんだぞ?」
ユ「え?・・聞いてないけれど?」
セ「そうだったか?今言ったから良いではないか。」
ユ「はぁ・・誰が来るんだい?男僕1人だったら行かないよ?」
セ「柚子達と遊矢達だ!」
ユ「・・よくそのメンバーで僕を連れて行こうと思ったね。他の人は納得してるのかい?」
セ「遊吾が渋ったみたいだが凛にこれを機に関係を良くしようと説得されていたな。」
ユ「お人好しばっかかよ。」
セ「遊利も少しは自分を許せ。・・私の振袖と遊利の袴は向こうで用意しているから手荷物だけで行くぞ!」
ユ「僕の分も用意されてるんだ・・まぁ世怜奈の振袖姿見れるなら行くか。」
セ「見惚れるなよ?」
ユ「それは無理かな。」
セ「・・・」
ユ「ふわぁ・・朝早いんでしょ?もう寝ようか。」
セ「お前という奴は・・今日は一緒に寝るぞ!」
ユ「今日は?今日もでしょ?」
セ「細かいことは気にするな!」
ユ「はいはい。」


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第23話 仮面D

新年明けましておめでとうございます!!

今年も頑張って投稿していきますよ!


僕はまだ柊柚子と追いかけっこを続けていた。

しかしそれは

 

 

「うふふ〜つかまえてごらんなさ〜い。」

「あはは〜まってよ〜。」

 

 

といったバカップルが海岸でするような甘いものではなく、柊柚子にとってはその後の自身の明暗がくっきり見える捕まってはならない追いかけっこなのだ。

 

僕にとってはただ捕まえない程度にそして見失わない程度に追いかけて次元を跳ばされるのを待つ簡単な仕事だが。

 

 

タタッバッタタッ

・・おっと、残念ながら遮蔽物でごまかされないよ僕はね!

 

そんなこんなで原作通り一晩中追いかけっこしてもしや星川遊吾来ないのでは?と流石に疑い始めた頃にようやっと僕は跳ばされたのだった。

 

 

 

 

 

跳ばされた先が空中でしかも頭から落ちたので焦った焦った。

 

まぁそこから華麗に半回転していわゆるスーパーヒーロー着地を決めたけれどね。・・と内心ドヤ顔していたら誰かに話しかけられた。

 

 

「貴方何処から入ってきたの!?」

「ドアからじゃないし壁にも天井にも穴なんて空いてないのに本当に何処から!?」

「「・・それよりおやつはないの!!?」」

 

 

黒咲瑠璃と涼風凛だった。・・柊柚子のあのブレスレットでの転移はランダムなのか?それとも次元移動していたら1つ前にいた次元に転移するのか?そうなると次元移動していなかったらどうなる?

 

・・いやあのブレスレットはズァークが復活しないようにズァークの分身体同士を近づけないために発動すると考えられるから次元移動していない場合は考えなくていいのか。した方を跳ばせばいいから。

 

・・・ったくもう、人が真面目に考察しているのにこいつらはおやつおやつと・・・

 

 

「早起きなのは感心するけれどもまだ朝だよ?おやつなんてあるわけないでしょ。」

「一昨日からおやつ食べてないのよ!ご飯も貴方いないとレトルト食品だし!」

「そうよそうよ!仮にも貴方が攫ってきたんだからちゃんと世話してほしいものね!」

 

 

こいつら図々しいな!というか2人になってからどんどんストロングになっていくな・・ここにもし何かの間違いで世怜奈か柊柚子が入ったら・・・駄目だ僕!想像してはいけない!!

 

 

「此処に来たのは不慮の事故。これからまた任務に行くからご飯もおやつも無理。諦めてね。」

「「悪魔!鬼!眉毛!」」

「眉毛!?・・まぁそういうことだから。」

ギィィ バタン

 

 

スタンダード次元に行くか・・この行動はおかしいことではないはずだ。柊柚子と星川遊吾が一緒にシンクロ次元に転移する前に僕は跳ばされたから、柊柚子を捕らえに再びスタンダード次元に行く。・・問題ないな。

 

・・・ということで再びやってきましたスタンダード次元!本来なら柊柚子を探すのだけれど、僕はもう柊柚子がスタンダード次元に居ないことを知っているので探さない。

 

今後のためのお買い物をするとしよう。・・融合次元のお金しか持ってないだろう?心配は要らない先程丁度良く僕の部屋の上の階に跳ばされたから僕の部屋からレアカードを持ってきた。

 

これでお金の心配はないのさ!早速買い物に行くぞ!・・何気に転生してから街で買い物するのは初めてか・・それに加えて此処は遊戯王世界、色々楽しみだなぁ。

 

 

 

 

 

遊戯王世界すごいよぉー。現実とカードの値段が違う。効果が強いのは当然高いし、特に効果のないバニラでも人気のデュエリストが使っているという理由で高いしで半端ないのだが。

 

他にも色々デュエル関連はすごかった。買いたい物は買えたので満足だ。・・気がついたら夕方か・・夜までは適当に時間を潰すか・・何をしよう・・料理のレシピ本でも立ち読みしてるか?他に気になる本があるかもしれないし。

 

 

 

 

 

 

あっという間に夜!気になる本見てまわってたら本当にあっという間だったな。・・・何故夜まで時間を潰していたのか、柊柚子を探している振りをするため?それもある。

 

その内シンクロ次元にいることがわかって連絡来るだろうからそれまで探す振りをする・・そもそもアカデミアとバレないように服装は私服なので元から探す振りをするつもりもなかった。

 

アカデミア関係者は僕が見つからなくても何処かで柊柚子を探しているはずだと思うはずだからね。ならば何故か!それはこれからわかる。

 

 

スタスタ

「僕も榊遊矢君に用事があるのですがよろしいでしょうか?」

「!?お前は・・お前は本当に誰だ!?」

「僕は仮面D。因みにDはデュエルのDです。偽名ですがよろしくお願いします。」

「偽名なの!?」

「仮面Dが本名だと?」

「それはそっか。」

「因みに年齢は榊遊矢君と同じ14歳です。」

「同い年?何で本名は教えてくれないの?」

「名を明かせない事情がありまして・・」

「そっかそれなら仕方ないか。それでえーと仮面D?さんの用事って何?」

「気軽にDと呼んで下さい。私の用事は・・・」

「ちょっと遊矢!何をそんなあからさまに怪しい奴と話してるんだい!?」

「え?俺に用事があるって言うから・・」

「そんな奴に構っている暇はないだろ!あんたは柚子ちゃんを取り戻すんじゃないのかい!?」

「そうだけど!今出来ることはないだろ!?さっきの母さんのお陰でだいぶ落ち着けたからさ。・・それにあんなあからさまに怪しいなら逆に大丈夫だよ!」

「話してもよろしいですか?」

「あっ、うんどうぞ。母さんがごめんね。」

「いえいえ榊遊矢君のお母様が仰ることもその通りだなと此方も思っておりますので。・・こほん。私の用事、それは貴方のデュエルに関してなのです。」




〜〜いつかどこかであるかもしれないユリセレ〜〜
〜初詣〜
ワイワイガヤガヤ
ユリ「はぁ、もう帰らない?」
ユゴ「いや、駄目に決まってんだろ!」
ユヤ「まあまあ人混みも慣れねば気にならなくなるって。」
ユト「遊矢の言う通りだ。それに今から瑠璃達が来る。・・それだけで十分だろう。」
ユリ「・・・」
ユト「どうした?」
ユリ「天然?」
ユヤ「ははは、遊斗も悪気はないから。」
ユト「?」
ユゴ「誘拐の件を責めてると思ったんだとよ。」
ユト「!そういうわけではない!その件に関してはもう終わった、俺はただ・・」
ユヤ「人混みも柚子達といれば気にならないって言いたかった、だよね。」
ユゴ「紛らわしい奴だ。」
ユト「すまない。」
ユリ「君達もお人好しすぎるよね。普通は一生許さないものだろうに。」
ユヤ「遊利も世怜奈のためにやってたってわかったからね。」
ユゴ「俺もお前の立場だったら同じことしてるだろうしな。」
ユト「遊吾に遊利と同じことは無理では?」
ユゴ「ってめ、なんだと!?」
ユヤ「わーわー遊吾落ち着いて!遊斗もあんまりそういうこと言わないの!・・遊利手伝って!」
ユリ「はぁ君達はいつもこんな感じなのかい?元気だねぇ。」
ユ「おーい遊矢ー。」
ユヤ「柚子!来たん・・・!」
ユリユヤユトユゴ「「「「・・・」」」」
ユ「あれ?遊矢?」
セ「遊利が固まるとは余程のことが!?何があったんだ!?」
リ「いやいや私達に見惚れてるんでしょ?ねぇ瑠璃?」
ル「遊斗カッコいい・・」
ユリ「はっ!危ないところだった。世怜奈とても綺麗だよ、見惚れて言葉も出なかった。・・ほら君達も再起動して褒めてあげないと。」
ユヤ「はっ!遊利ありがと。・・ゆ、柚子か、かわいいよ。とっても似合ってる。」
ユト「はっ!瑠璃とても綺麗だ。隼には見せたのか?見せてないなら写真に撮って送らねばならない!」
ユゴ「はっ!凛!!最っ高だ、すげぇ似合ってる!世界一だ!」
セ「そ、そうか、頑張った甲斐がある。」
ユ「ゆ、遊矢もか、かっこいいよ!」
ル「綺麗に撮ってね、後でツーショットも撮ろうね!」
リ「わ、わかったから落ち着きなさい!声が大きい、恥ずかしいから!」
ユヤ「じ、じゃあみんな揃ったから参拝の列にな、並ぼうか。」
ユリ「焦りすぎじゃない?柊柚子、はぐれるかもしれないから遊矢と手をつなげば?」
ユ「柚子でいいって言ってるのに・・遊矢!遊利の言う通りは、はぐれるかもしれないから手つなご?」
セ「遊利もいい加減私以外も名前で呼べばいいのに、面倒くさくないのか?・・それはそうと遊利!私達も手をつなぐぞ!」
ユト「並んでる時にツーショット撮るか?」
ル「それ良いわ!腕組みして撮りましょう!」
ユゴ「凛!俺達も、手つなごうぜ!・・はぐれたらまずいしな!」
リ「・・そうね、万が一遊吾がはぐれないためにね。手をつなぐより腕組む方が確実だわ。」
ユヤ「・・・俺達の初詣はこれからだ!」
ユリ「何言ってんの?」
ユヤ「なんだか言わなきゃいけない気がして・・」


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第24話 仮面D VS 榊遊矢

仮面Dの格好はフォーマルな服装にボイスチェンジャー付きの仮面です。
仮面は黒色の長髪がくっついていて頭を覆う感じをイメージしています。

服と仮面のデザイン、ボイスチェンジャーの声色は皆さんの想像にお任せします(作者はセンスがないので)。

では最後に、仮面Dいったい誰なんだ・・・


「俺のデュエルについて?」

「ええ、そうです。なので・・」

デュエルスタンバイ

「え、いきなり何で!?」

「いえ、デュエルについてですのでデュエルをしながら説明した方が良いかと愚考しまして。」

「それでも話だけで良くないか?」

「僕が貴方とデュエルしてみたいという気持ちもありますのでどうかデュエルして頂けませんか?」

「うーんそれなら・・」

「遊矢!そんな怪しい奴とデュエルしてないで話聞いたらさっさと帰るよ!」

「・・それでは僕が納得できないので、僕とのデュエルに勝てたら榊遊矢君が知りたいであろう情報を教えてあげますよ?」

「デュエルに勝てたら?俺のデュエルについては?」

「それはデュエルして頂けたのならデュエル中に済むと思います。それで、どうしますか?」

「教えてくれる情報って何なのかだけ教えてくれよ、それが本当に俺が知りたい情報だったら母さんだって説得してデュエルするからさ。」

「・・わかりました。榊遊矢君が知りたいであろう情報、それは榊遊矢君の父親榊遊勝についてですよ。」

「父さんの!?どんな!?」

「それ以上は僕とのデュエルに勝てたら・・ですよ。どうします?」

「母さん、やらせてくれ。」

「遊矢・・はぁわかった。でもデュエルするからには勝ちなさい!笑顔でね!」

「ありがとう、母さん!・・D!俺とデュエルしてくれ!」

デュエルスタンバイ

「元々は僕の我儘でしたので是非もないですね!それでは・・」

「「デュエル!!」」

 

 

 

 

 

そんなこんなで始まった僕と榊遊矢君のデュエル。・・・え?僕のデュエルディスクの形状?そんなのスタンダード次元の物に決まってるでしょう。

 

エクシーズ次元?シンクロ次元?ましてや融合次元だなんてソンナコトガアルワケガナイジャナイデスカ。ボクハスタンダードジゲンシュッシンダカラネ。

 

なのでデュエルディスクの形状はスタンダード次元の物!それが当たり前!

 

・・・話を戻すとしよう。榊遊矢君とのデュエル、先攻は僕になった。

 

 

 

〜デュエル序盤〜

「どうやら僕が先攻のようですね。

僕のターン!僕は魔法カード虹の架け橋を発動!このカードの効果により僕はデッキから「宝玉」魔法・罠カードを1枚手札に加えます。僕は魔法カード宝玉の絆を手札に加えてそのまま発動します。

 

デッキから「宝玉獣」モンスター1体を手札に加え、そのモンスターとカード名が異なる「宝玉獣」モンスター1体をデッキから選び、永続魔法カード扱いとして自分の魔法&罠ゾーンに表側表示で置く。

 

僕は宝玉獣サファイア・ペガサスを手札に加え、宝玉獣ルビー・カーバンクルを魔法&罠ゾーンに置きます。」

「ペガサス!カッコイイ!」

「ありがとうございます。」

「宝玉獣か、初めて見たよ!」

「ふふっ、続けていきますよ?・・・」

 

 

 

〜デュエル中盤〜

「ペンデュラム召喚!来い!俺のモンスター達!○○!○○!そして現れろ、雄々しくも美しく輝く二色のまなこ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!」

「これがペンデュラム召喚ですか、派手ですねぇ。」

「俺の場の複数のカードの効果でレインボー・ドラゴンの攻撃力よりオッドアイズの攻撃力の方が上回っている!俺は オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン で 究極宝玉神レインボー・ドラゴン を攻撃!螺旋のストライクバースト!!

さらにオッドアイズがレベル5以上のモンスターと戦闘を行う場合相手に与える戦闘ダメージは2倍になる!リアクション・フォース!!」

「まだまだこれからですよ。」

 

 

 

〜デュエル終盤〜

「俺は守備表示のエメラルド・タートルに攻撃!」

「・・このままでは負けてしまいますので僕の切り札をお見せしましょう。」

「レインボー・ドラゴンが切り札じゃないの!?」

「彼はエースカードです。リバースカードオープン! 究極宝玉陣 !!

自分の「宝玉獣」モンスターが戦闘で破壊された時に、手札・デッキ及び自分フィールドの表側表示のカードの中から、「宝玉獣」カード7種類を1枚ずつ墓地へ送って発動できます。「究極宝玉神」融合モンスター1体を融合召喚扱いとしてEXデッキから特殊召喚します!」

「罠カードで相手ターンに融合だって!?」

「僕は手札・デッキ・自分フィールドから宝玉獣カード7種類を墓地に送り、 究極宝玉神レインボー・オーバー・ドラゴン を召喚!!」

「攻撃力4000!!でもそれだけなら・・」

「勿論これだけじゃないこのカードの真価をご覧に入れましょう。僕は更にリバースカードオープン! 虹の引力 !それにチェーンして レインボー・オーバー・ドラゴンの効果発動!

融合召喚したこのカードをリリースして発動できます。フィールドのカードを全て持ち主のデッキに戻します!」

「なんだって!?」

「チェーン2で 虹の引力 の効果発動!自分フィールド上及び墓地に

「宝玉獣」と名のついたカードが合計7種類存在する場合のみ発動する事ができます。自分のデッキまたは墓地に存在する「究極宝玉神」と名のついたモンスターカード1体を召喚条件を無視して特殊召喚します!再び現れよ!レインボー・ドラゴン!

さあ、榊遊矢君どうしますか?」

「・・リバースカードをセットしてターンエンドだ。」

「僕のターン、ドロー。さてここからが本題です。」

「本題?」

「僕の目的を覚えてますか?」

「・・俺のデュエルについて!」

「その通りです。では話しましょう。榊遊矢君、君のデュエルについて言いたいことを!」




〜〜いつかどこかであるかもしれないユリセレ〜〜
〜正月遊び〜
〜羽根つき〜
コンコン
ユ「よっ。」
セ「はっ。」
コンスカッ
ユ「世怜奈可愛いよ。」
セ「なっ!?・・ああっ、ずるいぞ!!」
ユ「いや何回もこの手段使ってるから・・いい加減可愛いって言われることに慣れなよ。」
セ「くっ」
ユ「じゃあ罰ゲームで墨ね。」
セ「次こそは遊利に罰ゲームを・・」
〜〜〜
コンコン
ユ「よっ。」
セ「はっ。」
コンガンバキッ
ユ「世怜奈可愛いよ。」
セ「!やあぁぁ!!」
ユ「危なっ!?」
セ「・・私の勝ちだな。」
ユ「世怜奈が強く打ちすぎて羽根が地面でヒビ入っちゃったよ・・」
セ「さあ!遊利が罰ゲームだ!!」
ユ「強く打つの禁止のルールは何処へやら・・」

〜カルタ〜
デ「あ○○〜〜」
ユ「これだね。」
ヒョイ
セ ソ「「ああっ」」
デ「どんどん詠むよー。り○○〜〜」
ソ「これだ!」
パシィ
セ「くっまたもや取られた!」
ユ「僕と素良の近くだからね。それに世怜奈ならコツ掴めばすぐでしょ。」
セ「そのコツとは?」
ユ「それはね〜〜」
〜〜〜
パシィパシィパシィ
セ「はっはっはっ、私の勝ちだ!」
ユ「コツ掴んでからは凄かったね。」
ソ「遊利は世怜奈を甘やかしすぎじゃない?」
デ「ハハ、いいじゃないか可愛くてさ。」
ユ「そうそう。」

〜福笑い〜
ゴソゴソ
セ「違う遊利、そこではない!ここだ!」
ユ「目隠ししてるから世怜奈の言ってるここがどこかわからないよ。」
ソ「デニス、僕が今持ってるのどこのパーツ?」
デ「フム、それは右目だね!」
〜〜〜
ソ「おお!中々上手く出来てるじゃん!遊利は・・プフッ」
セ「はっはっはっ!遊利にも出来ないことがあったとはな。」
ユ「世怜奈の指示の所為だからね!なんで原因が笑っているのさ!?」
デ「ハハハッ!遊利落ち着いて落ち着いて・・プフッ」
ユ「全く・・ほらいつまでも笑ってないで次は世怜奈とデニスがやる番でしょ。」
セ「クククッククッ・・遊利指示は頼んだぞ!・・ククッ」
ユ「人に頼む態度じゃないね・・」


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第25話 仮面Dの言いたいこと

「僕が榊遊矢君のデュエルについて言いたいこと、それはデュエル終盤時に榊遊矢君が劣勢から逆転する際に披露するパフォーマンスについてです。」

「パフォーマンスについて?」

「そうです。あの「レディースエーンドジェントルメーン」からはじまる一連のパフォーマンスです。」

「何が言いたいんだ?」

「皆さんはあのパフォーマンスを好意的に受け止めていますが僕には酷い煽りにしか思えないのです。」

「な!?煽り?そんなつもりは!?」

「ええ、榊遊矢君が煽りになるとわかってやっているとは僕も思っていません。しかし何故僕がそう思うのかわかりますか?」

「・・わからない、俺にとってあのパフォーマンスはみんなを笑顔にしたくてやっているから煽りになるなんて考えもしなかった。」

「あくまでも僕個人の意見ですので・・僕が煽りになると判断した理由はあのパフォーマンスを榊遊矢くんが披露する時既に状況はほぼ決まっているからです。」

「状況が決まっている?」

「そうです。榊遊矢君、貴方があのパフォーマンスを披露する時ドローをし終わっていますよね?」

「・・そうだね、思い返してみればドローした後にあのパフォーマンスを披露してるよ。」

「つまり榊遊矢君がドローしてドローしたカードで逆転出来ると決まった時にパフォーマンスをする、それでは相手はどう思うかわかりますか?」

「・・パフォーマンスしてないでさっさとデュエルの決着をつけろ・・かな?」

「それもあるでしょう、僕はこう考えました。勝利を確信したから対戦相手の自分を放って観客に媚びを売りはじめた・・と。」

「そんな!?俺はそんなつもりは・・」

「・・僕みたいに受け取る人もいるということです。・・榊遊矢君、貴方がやりたいのは自分も観客もそして対戦相手も笑顔になる、そんなエンタメデュエルなのでしょう?」

「そうだ!俺は父さんのそんなデュエルに憧れて・・」

「なら、あのパフォーマンスを披露する時対戦相手も笑顔に少なくとも不快に思わせないためにはどうすればいいと思いますか?」

「・・俺があのパフォーマンスを披露する時はドローして勝利を確信した後だった、俺は無意識に失敗を恐れていたんだな、きっと。だからあのパフォーマンスを披露するならドローする前にしなきゃいけないんだ。」

「そうです。僕もそうすれば少なくとも観客は本当に逆転につながるカードをドローしたんだ・・と思いますし、対戦相手も驚くだけで不快な気持ちにはならないと思います。」

「でもさ、こんなことを聞くのはどうかと思うけど失敗した時はどうすればいいかな?」

「・・榊遊矢君のデュエルはエンタメ、つまりはエンターテイメントを目指しています。なら究極的にはデュエルに勝利出来なくとも皆さんが笑顔になれば成功でしょう。勿論初めから負けるつもりはないでしょう?」

「勿論!そっか、俺が負けても笑顔か・・考えもしなかった、勝たないと笑顔になれないと思ってたよ。負けるにしても負け方があるんだな。」

「この前の沢渡選手とのデュエル、あれが榊遊矢君の目指すエンタメデュエルなのでしょう?」

「・・そうだ、あの沢渡とのデュエル、沢渡は負けたのに笑顔だった。俺も沢渡も観客もみんな笑顔だった。」

「・・僕が言いたいことというのは以上です。誠に勝手ながら意見を言わせていただきました。」

「いや!ありがとうD!本当に目から鱗って感じだ。」

「では早速試してみましょう。」

「えっ?」

「丁度今デュエル中で榊遊矢君のピンチ、この状況はうってつけでしょう。」

「・・でも、レインボー・ドラゴンに攻撃されたら終わりだよ?」

「ふふっ特別ですよ、このまま終わったらつまらないでしょう?」

「煽りってされるとこういう気分になるのか・・気をつけないとね。・・でも本当に俺に出来るのか?」

「デッキを信じるのです。」

「デッキを・・信じる・・」

「そう、デッキは貴方が1枚1枚想いを込めて作ったものです。そういうデッキは信じれば必ず応えてくれるものですよ。僕はデュエルとはお互いの想いと想いのぶつかりあいだと考えています。・・僕はターンエンド。さぁ、榊遊矢君、君のデッキとの絆を僕に見せてください。」

「ぶつかりあい・・絆・・ああ!見せてやる!・・レディースエーンドジェントルメーン・・・」

 

 

これで少し、ほんの少しだけだけれど榊遊矢の強化に成功したかな?・・ハハッ流石振り子メンタル、一気に絶好調だね。

 

悪いことだけじゃないさ、振り子メンタルだってね。直接話してわかった。やっぱり君は主人公だ、榊遊矢。

 

 

「これで俺の勝ちだ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン で 究極宝玉神レインボー・ドラゴン を攻撃!螺旋のストライクバースト!!

そしてオッドアイズがレベル5以上のモンスター戦闘を行う場合相手に与える戦闘ダメージは2倍になる!リアクション・フォース!!」

デュエルシュウリョウ

「流石ですね、榊遊矢君。」

「次はお膳立て無しで勝ってみせるさ。」

「では約束通り僕に勝ったので榊遊勝についての情報を話しましょう。」

「そういえばそうだった!・・でも勝ったといってもあれは本当はD勝ちになるはずだったから・・」

「勝ちは勝ち、負けは負けですよ。」

「・・なら教えてくれ、父さんについて。」

「貴方の父、榊遊勝が失踪した時彼はレオ・コーポレーションを訪れています。」

「父さんがレオ・コーポレーションに?なんでだ?」

「理由まではわかりません。推測になりますが赤馬零児が呼んだのではないかと。彼の父赤馬零王と榊遊勝は面識がありました。その関係ではないかと。」

「赤馬零児か・・」

「彼に聞けば何かわかるかもしれませんね。・・彼は貴方を決して裏切らないと思いますよ?」

 

 

原作でも親の口車に乗らないで遊矢がザァークに乗っ取られそうになっても声をかけ続けていたしね。

 

 

「えっ?」

「それでは僕はこれで。・・また会う日まで。」

ボフン

「煙玉!?」

 




〜〜いつかどこかであるかもしれないユリセレ〜〜
〜あすなろ抱き〜
ペラペラ
セ(いた!遊利め、どこにいるかと散々探し回ったら結局一番奥の図書館にいたとはな!・・ちょっとだけ驚かせてやる、ちょっとだけな!)
ソロ〜リソロ〜リ
ペラペラ
ギュッ
セ「遊利、こんなところにいたのか?探したぞ。」
(どうだ!これなら遊利もあの頃のように盛大に驚くはずだ!)
ユ「世怜奈か、今いいところだから少し待ってね。」
ペラペラ
セ「・・・」
(・・なん・・だと・・後ろから愛する彼女が抱きついたのに!?)
ユ「・・・」
セ(なんのリアクションもないだと!?)
ガックシ
ユ「・・・」
(うおーーー!?世怜奈がいきなり後ろから抱きついてくるなんて!?し、しかも柔らかいものがあたってる!?)
ソ「あの2人はどこにいてもイチャイチャしてるなぁ。」
パシャッパシャッ
デ「イエス!世怜奈の表情いいよ!遊利ももっとわかりやすく照れて!」
ソ「デニスはいつも写真撮ってるね・・」


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第26話 遊利の休日?

FGOで美遊ちゃん当てたで〜〜!!


突然だけれど僕は今暇を持て余している。それは何故か?本来なら僕はまだ捕らえていない柊柚子を捕らえるために探し回っているのだけれども僕は柊柚子のブレスレットの効果を知っている。

 

なので本来なら知り得ない柊柚子が既にスタンダード次元にいないということを知っているのだ。だからデュエルアカデミアにそれを伝えればデュエルアカデミアに帰還することになる。

 

しかしそれを伝えるのは僕にとってメリットはなくデメリットしかない。赤馬零王なら既に知っているかもしれないが知らなかった場合、ただこちらが不利な状況になるだけなので伝えない。

 

なのでデュエルアカデミアから受けた任務である柊柚子を誘拐してこいという任務だが、デュエルアカデミアからまだなんの音沙汰もないので任務は継続中だ。

 

 

ランサーズが旅立って数日、僕はスタンダード次元を目的もなくぶらぶらと歩いていた。スタンダード次元で目的がある買い物はしたけれども何の目的もなく行動するのは初めてかな?・・いや、2回目か。

 

初めての時は料理のレシピ本読んだりしてたかな、僕の記憶が正しければね。・・前回はその日の夜になるまで時間を潰すためだったが、今回は次の任務を伝えられるまでなのだが数日経ってしまった。

 

僕の知っていることをふまえて予測するならばそろそろデニスによってデュエルアカデミアにランサーズだけでなく柊柚子もシンクロ次元にいることが報告されると思うのだが。

 

・・でもそれはあくまでも原作の知識に頼った予測なのであまり当てにしすぎてもいけない。参考程度に考えた方が良いのは明白だろう。

 

その通りにいけば僕にも新たな任務としてシンクロ次元に行くことになるはずだけれど・・

 

新たな任務の報告がくるまで暇だからね、どうしようかな?この数日はたしか・・・

 

 

初日は本屋をはしごして本や雑誌を立ち読みして気に入った物数冊買ってカフェで紅茶を飲みながら読んでいたな。

 

その次の日はカードショップでやってた大会に参加したのだったな。優勝賞品のカードパックと優勝賞金に惹かれてつい参加用紙に影山遊斗って書いたんだ。

 

デッキはあまり使ってあげられない宝玉獣デッキを使った。対戦相手は大人から子どもまで幅広くいたな。驚いたのは榊遊矢に憧れてエンタメイトを使っていた子どもがいたことだ。

 

・・デュエルタクティクスを磨いている最中だったらしく僕に対戦で敗北した後、もし良かったらアドバイスをくれないかと言われたので少しだけアドバイスしてあげた。

 

ちなみに大会は優勝した。

 

 

・・・そんな感じで数日過ごしたのだったな。今日はどう過ごそうかな?

 

そう考えているとデュエルディスクに通信が入った。

 

 

ピピ

『遊利様、今宜しいでしょうか?』

「ああ、大丈夫だよ。先に言っておくけれどターゲットはまだ捕らえていないよ。」

『その任務に関して新たな指令が遊利様に下されました。どうやらターゲットは既にスタンダード次元に居らず、如何なる方法によってかは判明しておりませんがシンクロ次元に移動しているようです。』

「へぇ道理で何処を探しても見つからないわけだ。ちなみにターゲットがシンクロ次元にいるとわかったのは何故なんだい?」

『はい。それは・・ありました、デニス・マックフィールドが負傷してシンクロ次元から帰還し、その際の報告でわかったようです。改めてプロフェッサーから下された新たな指令をお伝えいたします。

任務は継続、それに伴いターゲットを捕らえるために遊利様もシンクロ次元に跳べとのことです。シンクロ次元では我々オベリスクフォースも出動しますのでよろしくお願いいたします。』

「成る程ね、任務了解。シンクロ次元に跳ぶのは何時だい?」

『遊利様は今日の夜までに準備を整えて跳んでほしいとのことです。』

「夜までね、他には何かあるかい?」

『いえ、以上となります。』

「わかった、ありがとう。お互い頑張ろうね。」

『!・・はい!激励していただきありがとうございます!それでは通信終わります!』

ピピ

 

 

そういうことだから準備整えてシンクロ次元に跳ぶとしますか。

 

 

 

さて、シンクロ次元に到着と。シンクロ次元に来るのは涼風凛を攫った時以来か。情報によると大会にターゲットは参加しているとのこと。早速行きますか。

 

ここなら良く見えるからいいな。観客席は当然空いていないので僕は今原作同様にスタジアムの屋根?壁?のところにいる。

 

今は黒咲隼VSクロウ・ホーガンのデュエルらしい。・・僕は今回原作に少しでも近づけるために星川遊吾に見つかり逃走する予定なのでそれまではデュエルを楽しむとしようか。

 

 

 

「・・・」

「お前は・・あの時の!?」

 




〜〜いつかどこかであるかもしれないユリセレ〜〜
〜料理〜
カッカッカッカッ
セ(私は今野菜を切っている。何故か?デニスに「遊利に美味いと言わせる料理教えてくれ」とと頼んだ結果だ。・・しかし何故だ?)
ユ「どうしたの?手が止まってるしぼうっとしながらは危ないよ?」
セ「ああ、すまない。」(デニスに頼んだはずなのに遊利に教わっている。何故だ?」
ユ「世怜奈に頼まれたデニスが僕に頼んできたからね。なんでも「遊利に美味いと言わせたいなら遊利本人に教わればいいじゃない。」とのことだよ。」
セ「む?遊利、いつ心が読めるようになった?」
ユ「途中から声に出てたよ。それより今刃物持ってるからちゃんと集中してよ。・・僕に美味しいって言わせたいんでしょ?」
セ「そうだな!・・よくよく考えると料理が上手い遊利本人に教われば美味いものできそうだし、一緒に居られるし一石二鳥だな!」
ユ「・・そうだね。次の野菜はこれね、切り方はこう。」
セ「こうか?」
ユ「そうそう、いい感じだよ。」

〜〜〜

「「いただきます。」」
ジィーー
ユ「・・そんなに見られると食べ辛いよ。」
セ「気にするな!早く食べて感想をくれ!」
モグモグ
ユ「・・うん、美味しいよ、世怜奈。」
セ「本当か!私も1口・・」
ユ「どうしたの?」
セ「美味い、美味いが遊利が作ってくれた料理の方が美味い。」
ユ「そんなことないけれどなぁ。」
セ「いや、絶対にそうだ!」
ユ「まあ、世怜奈が自分の料理よりも僕の料理のほうが美味しいというのは僕の愛情がたっぷり入ってるからかな?なんて・・」
セ「・・・」
ユ「何か言ってください。」
セ「・・私も愛情たっぷり入れたぞ・・」
ユ「・・僕は世怜奈が作ってくれた料理が1番美味しいよ。」
セ「そうか!まあまた偶につくってやる!」
ユ「偶に?」
セ「気が向いたらな!いつもは遊利のつくる料理が食べたいからな!」
ユ「全くそんなこと言われたら何も言えないよ。・・今日の夕飯のリクエストは何かあるかい?」
セ「なら、オムライスだ!」


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第27話 世怜奈との再会

そういえばまた活動報告でアンケートを実施したいと考えています。

内容はズァークの名前についてです。
この小説では ズァーク はデュエリストとしての名前という設定にしたいと思っています。ゼアルでのトーマスこと Ⅳ みたいな感じで。

なのでズァークの本名を募集したいと思います(一応自分でも考えますが・・)。
その際1つだけ条件があるのですが名字か名前のどこかに 遊 の漢字を入れてください。

ご協力の程よろしくお願いします。


「待ちやがれ!!」

「・・・」

 

 

いや、この状況で待てと言われて待つ悪い奴はいないだろうに。

 

ちなみに星川遊吾から闇雲に逃げているわけではない、今のところ原作からはそこまでずれていないのでこれから世怜奈がいると思われる場所に向かっている。

 

その場所がどこかわかるのかと訊かれたら恐らくとしか答えられない。それは何故か?

 

バレット(勲章おじさん)やオベリスクフォースもシンクロ次元に融合次元から跳んでいるがオベリスクフォースの1人と情報提供のためシンクロ次元に跳んだ直後に会っていたのだ。その時にそちらが先に世怜奈か柊柚子を発見したらこの発信機のスイッチを入れてくれと頼んでおいた。

 

その発信機のスイッチがすでに入っており僕は星川遊吾を撒かない程度に地形を利用しながら追いつかれないようにその発信機の場所に向かっている。先程、恐らくとしか答えられないといったけれどもその発信機の場所が原作通りの場所かはわからないので恐らくといったのだ。

 

おっと、そろそろ発信機が示す場所に着くな。

 

 

「僕は・・僕は・・君達の味方だ!」

「へえぇ、つまり君はデュエルアカデミアを、ひいてはプロフェッサーを裏切ったということかな?」

 

 

ここが発信機の示す場所か・・僕が発信機を渡したオベリスクフォースの奴はすでに融合次元に強制帰還したようだが、発信機は隅にあるから強制帰還される時に発信機を投げ捨てたようだ。

 

良い判断だ。おかげで此処にたどり着けた。

 

 

「俺と同じ顔!?じゃああいつが融合次元の・・」

「ちっ・・」

 

 

手柄取られるかもしれないからって舌打ちするなよ勲章おじさん・・

 

 

「デュエルアカデミアに所属していながらプロフェッサーを裏切るなんてそんなこと許されると思っているのかい?」

 

 

僕は許される気もないけれどね。

 

 

「これは君にも言っているんだよ、月島世怜奈?」

 

 

大丈夫かな世怜奈・・もう少しだけ我慢してね、もう少しで君をデュエルアカデミアから・・プロフェッサーから解放してみせるよ。

 

 

「まぁ君達はデュエルアカデミアにとって重犯罪人というわけだね。プロフェッサーに楯突くなんてありえないし(普通は)。さて、ただ捕まえるだけじゃつまらないからちょっと遊ばない?僕、君とデュエルしたいなって思ってるのだけれど?

 

・・って無理か。どうやら立ち上がれそうにないみたいだしね。それじゃあ君が代わりにデュエルするかい?君の場合は捕獲じゃなくて処刑になっちゃうかもしれないけれどね。連れて帰るの面倒だから。」

「誰が処刑なんてされるもんか、いいだろう、僕が相手になって・・!」

「見つけたぜニヤケ野郎!今度こそ逃さねえぞ!俺とデュエルしろ!!」

「まだ追いかけてきてたんだ?ほんとにしつこいね。今さちょっと忙しいから後にしてくれるかい?」

「うるせえ!俺がどんだけこの時を待ってたかわかんねえのか!?あの日凛をテメエに攫われてから…」

「あれは仕事だったからね、命令されてやったことをそんなに恨まれてもねぇ?」

 

 

恨むの当たり前だけれどね。僕もやられたら恨むし。

 

 

「命令だぁ!?誰の!?」

「プロフェッサーに決まってるでしょ?今もそう。本当は柊柚子を攫ってこいって言われたけれど別に月島世怜奈でも大丈夫でしょ。」

「お前も柚子を・・」

「ん?世怜奈?お前こんなところで何やってんだ!?俺に負けて地下に行ったんじゃ?」

「へぇ、負けた?月島世怜奈が?そうか!そういえばそうだったね。それじゃあ君でいいかな、星川遊吾。・・というわけで君は後回しだ、紫雲院素良。」

「くっそ・・外れない・・」

「無駄だ。遊利様とデュエルしたければ大人しく待つことだ。」

「そういうこと。一応言っとくけど君達オベリスク・フォースも勝手なマネをしちゃダメだよ?」

「はっ。承知しております。」

 

「遊利が現れたとなればお前に世怜奈様を守ることは不可能。もちろん柊柚子も。言え!柊柚子はどこにいる!?言わんか!」

「知っていても言わないと言っているだろ!」

「強情なヤツめ。言わぬならバトルだ!私は ウルフ・ケンプファー で オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン を攻撃!」

「くっ・・だがお前の 獣闘機勲章 の効果でオッドアイズは破壊されない!」

「しかしお前のモンスターの攻撃力は更に下がる!

同時に ウルフ・ケンプファー の効果発動!相手プレイヤーに戦闘ダメージを与えた時更に300ポイントのダメージを与える!

そしてこの瞬間再び 鉄鎖の獣闘機勲章 の効果発動!2体のドラゴンの攻撃力も300下がる!

さぁ言え!言って楽になれ!」

「俺は守る!柚子も世怜奈も!」

 

「やっとやる気になったようだな、ニヤケ野郎!」

「世怜奈を倒したからって調子に乗られても嫌だからね。悪いとは別に思わないけれど本気でいかせてもらうよ。」

「こっちも本気でいくぜ!テメエをぶっ倒して凛を絶対に取り返す!」

「だから涼風凛はここにはいないよ・・」

「ゴチャゴチャうるせぇ!さっさと構えろ!」

 

 

こいつ・・話を聞けよ・・

 

 

「「デュエル!!」」




〜〜いつかどこかであるかもしれないユリセレ〜〜
〜節分〜
セ「遊利!今日は節分らしいな!節分とは何だ!?」
ユ「・・節分というのはね〜〜〜」
セ「なるほど。つまり鬼に豆当てて家から追い出すのだな!」
ユ「そうだね、それであってるよ・・」
セ「なら節分をやるためにメンバーを集めてくる!!」
〜〜〜
ソ「で、連れて来られたと?」
ユ「そうなるね。」
デ「ハハ!節分か、こういうのは初めてだね!」
オ1「遊利様、私達も参加してよろしかったのでしょうか?」
オ2オ3「「・・・」」
ユ「様はつけなくていいから。君達の迷惑でないなら僕から頼みたいくらいだよ。」
オ1オ2オ3「「「遊利様・・ありがとうございます!!」」」
セ「さあ、早く始めるぞ!!誰が鬼になるんだ!」
ユ「僕がやるよ。」
デ「エッ!?僕がやろうかと思ったのに・・」
オ1「私もやらせていただこうかと思ってましたが・・」
ユ「少なくとも世怜奈の気分が落ち着くまでは僕が鬼だから。」
ソ「何で?」
セ「鬼は遊利か?なら早く面をつけてこっちに来い!」
ユ「見てればわかるよ。」
スタスタ
セ「きたな!では早速福は内!そして!鬼は外ぉ!!!」
ビュン!!!
ズバババン!!!
ユ「ぐふっ!?」
デソオ1オ2オ3「「「「「遊利!!」」様!!」」」
ズシャアァァ
ユ「・・こう・・なるからね・・」
セ「次の鬼はどいつだ!?」
デソオ1オ2オ3「「「「「・・・」」」」」
ユ「あれくらいで僕を倒せたとでも?」
セ「なに!?」
デソオ1オ2オ3「「「「「遊利!!」」様!!」」」
ユ「僕の闘いはこれからだ!!」
セ「鬼は外ぉ!!!」
ビュン!!!
ズバババン!!!
ユ「ぐふっ!?」


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第28話 共鳴

新しいパックの発売日ですね!

皆さんは買いますか?


「先攻はもらった!俺のターン!自分フィールドにモンスターが存在しない時このカードを特殊召喚できる!現れろ!SR(スピードロイド)ベイゴマックス !続けていくぜ。場に風属性モンスターがいる時手札から SR(スピードロイド) タケトンボーグ を特殊召喚できる!もう一丁!俺は手札からチューナーモンスター SR(スピードロイド) 赤目のダイス を召喚!

 

これで役者は揃った。1ターン目から決めちまうぜ!俺はレベル3の ベイゴマックス と タケトンボーグ にレベル1の 赤目のダイス をチューニング!その美しくも雄々しき翼翻し光の速さで敵を討て!シンクロ召喚!!現れろ!レベル7! クリアウィング・シンクロ・ドラゴン !」

 

ドクン!!

ギャオォォォォ!!

ギャオォォォォ!!

ギャオォォォォ!!

 

 

これが共鳴か!?心臓が掴まれたのかと一瞬だけど思ってしまった。榊遊矢は僕や星川遊吾以上に反応を示していた。影山遊斗と統合しているからなのかな。

 

 

ピカァァ

「またブレスレットが・・」

「俺はこれでターンエンドだ・・」

「へえーなかなかにかっこいいじゃない。それじゃあ僕も頑張ろうかな、僕のターン。僕は手札から魔法カード 融合 を発動し手札の 捕食植物(プレデター・プランツ)フライ・ヘル と 捕食植物(プレデター・プランツ)モーレイ・ネペンテス を融合するよ。

 

魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ!今一つとなりて、その花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ!融合召喚!!現れろ、餓えた牙持つ毒龍! レベル8! スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン !!」

「これは・・何故だ、何故あのモンスターに見覚えがある?」

ドクン!!

「「「うおおぉぉぉぉ!!!!」」」

「ひっ・・や、やだ・・やだ・・」

「お、落ち着いて!くそっ遊矢!遊矢!」

「一体何が・・何が起ころうとしているんだ・・」

「「「うおおぉぉぉぉ!!!!」」」

「遊矢・・」

「こ・・この時を・・この時を待っていた・・」

「今こそ・・今こそ復活の時・・復活の・・」

「我らが一つに・・我らが一つに・・」

「なんだ?あの空は・・」

「遊利様の様子もおかしいぞ・・」

「「「一つに・・一つに・・我らが一つに・・我らが一つに・・」」」

「一体これはどうしたことだ!?」

「「「今こそ一つにーー!!」」」

「遊矢ーーー!!」

ピカァァァァ

 

 

 

・・ここは?・・路地裏?しかもシンクロ次元に跳ぶ時にいた場所か?何が起きたんだ?・・確か、僕が スターヴ・ヴェノムを召喚して・・そうか!共鳴したのか!

 

3体の時は一瞬だったけれど4体のドラゴンが揃った時の共鳴ではほとんど意識がなかった・・でも、次回以降は意識を保てるようにしないと・・

 

原作終盤の場面と同じような状況になった時に意識を保ってなかったら良くて原作通り、最悪なのはザァークに主人公勢力が負けて世界滅亡だ。

 

・・ともかく今は体調を整えないとね。安いホテル空いてるといいなぁ。

 

 

 

 

 

さて、あれからしばらく経って体調も良くなり僕は融合次元に戻ってきた。デュエルアカデミアに戻るための船の元へ向かっているとデュエルディスクに通信が入る。

 

 

ピピッ

『遊利様、ご無事でしたか!早速ではありますが任務が発生しました。現在デュエルアカデミアを脱走した者を追っているのですがその脱走した者が遊利様の近くにいます。そのことを知ったプロフェッサーからその者を粛清するようにと遊利様に言伝を預かっております。』

 

 

融合次元に入ったからデュエルディスクの発信機が作動し始めたのか。

 

 

「その相手の情報はくれるんだよね?」

『はい、今から遊利様のデュエルディスクにその者の情報をお送りします。・・送信完了しました。情報について不足はありますか?』

「・・大丈夫そうだ。そいつの逃げた方向も時間もわかったからね。問題なくそいつを粛清できると思うよ。」

『流石です、遊利様。それでは通信を終了しますがよろしいでしょうか?』

「ああ、また何かあったらよろしくね。」

『承知しました。それでは。』

ピピッ

「・・・」

 

 

さて、この時期に脱走者となるともしかすると原作のあの場面に繋がる可能性もあるな。本当にそうならば天上院明日香に初めて会えるな。

 

初めて、そう初めてなのだ。デュエルアカデミアに長くいたけれども原作キャラクターとの面識はほとんどないのだ。生息地域が違ったのかな?

 

さて、もらった情報から推測した結果、そろそろ脱走者の元に着く頃なのだけれど・・いた。

 

 

「君がデュエルアカデミアから脱走した○○かい?」

「え?・・あなたは・・如月遊利!?そんな逃げ切ったと思ったのに!?」

「残念だったね、偶然この近くにいてね。君も運がないねぇ。」

「たとえあなたが相手でも私は諦めない!もう人をカードにするなんてことしたくないの!」

 

 

この時期ってことはこの子は途中で罪悪感を感じ始めたのかな?最初から人間をカード化することに疑問をもてと言いたいところだが、デュエルアカデミアではましな方か。

 

 

「デュエルアカデミアは裏切りを許さない、わかってるよね?」

「あなたを倒して私は逃げ切ってみせる!」

 

「「デュエル!!」」




〜〜いつかどこかであるかもしれないユリセレ〜〜
〜バレンタイン〜
セ「遊利!今日はバレンタインだ!!」
ユ「よく知ってたね?」
セ「柚子達に教えてもらったのだ!」
ユ「成る程ね。なら僕にチョコレートとかくれるのかい?」
セ「そうだ!だからこれから一緒に作るぞ!」
ユ「これから一緒に?なんで?」
セ「遊利だけ食べるなんてずるいじゃないか!それにこうすればホワイトデーも一緒に過ごせるからな!」
ユ「・・・」
セ「どうした、遊利?」
ユ「いや、君には勝てないなって思ってね。」
セ「?何を言ってるんだ?デュエルはまだ遊利が勝ち越しているではないか、まだな!」
ユ「・・厨房へ行こうか、材料は用意しているでしょ?」
セ「ないぞ!遊利と一緒に買いに行く予定だったからな!デートだ!!」
ユ「・・そう、なら買い物からだね。食べたい物とか決めてるのかい?」
セ「ああ!このページのこれだ!」


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第29話 1ターン5キルゥ

今回のデュエルはアニメのパクリですね・・

オリジナルで熱いデュエル考えられるようになりたいなぁ。


「きゃあああ!」

 

 

脱走者を倒したわけだけれど・・・丁度よく来たかな?

 

 

「大丈夫か!?」

「くそ!遊利がいるなんて聞いていないぞ!」

「それよりもカード化される前に連れていくぞ!誰かもう1人手伝ってくれ!」

「私が手伝うわ!」

タタタッ

「・・ああ、終わったかい?」

「何故動かなかった?」

「え、だってさ君達全員デュエルアカデミアの脱走者だろう?なら君達も僕の任務におけるターゲットさ。・・それにさっき逃がした奴は君達全員倒してから追えばいいだろう?」

「こいつ!なめやがって!」

デュエルスタンバイ

「まずは君からかい?」

「俺も「手を出すな!」何言ってるんだ!アイツ相手に1人で挑むつもりか!」

「・・時間稼がなきゃだろ?」

「そうだとしても「僕は何人でもいいけれどさあ、早くしないとあっち追っちゃうよ?」くそ!」

「まずは俺からだ!」

 

「「デュエル!!」」

 

 

 

 

 

「うわあああああ!?」

「モブ1ィィィィィィ!?」

「さて次は誰かな?別に逃げてもいいんだよ?」

 

 

追いかけるけれどね。

 

 

「全員でいくぞ!」

「「「ああ!」」」

「ええ!」

「へえ、逃げずに仲間の仇を討とうだなんて美しい友情だね、でも後悔するかもね。まあいいか、デュエルアカデミアを裏切った奴は全員粛清しろって命令だからね。遠慮なくやらせてもらおうかな、せいぜい僕を楽しませてよね。」

 

「「「「「「デュエル!!」」」」」」

 

「じゃあ1対5だし僕からやらせてもらおうかな、僕は手札から 捕食植物(プレデター・プランツ)スキッド・ドロセーラ を召喚。そして永続魔法 プレデター・プランター を発動して、手札の 捕食植物(プレデター・プランツ)モーレイ・ネペンテス を効果を無効にして特殊召喚するよ。各プレイヤーは最初のターン攻撃できない、ってことで僕はこれでターンエンド。」

「俺のターン!俺は手札から魔法カード 融合 を発動する!手札の スチームロイド と ドリルロイド と サブマリンロイド を融合!融合召喚!現れろ! スーパービークロイド・ジャンボドリル !」

「君もデュエルアカデミアから逃げ出した裏切り者なのによく恥ずかしげもなく融合モンスターを出せるね?」

 

 

別にデュエルアカデミアの専売特許っていうわけでもないけれどね。僕の立場だったらこう言っとかないとね。

 

 

「黙れ!恥ずかしいのはデュエルアカデミアの方だ!俺はもうデュエルで人を悲しませたくない!俺は本当に正しいことのためにデュエルをすると誓ったんだ!」

「本当に正しいこと?」

「デュエルでみんなを笑顔にすることだ!俺はターンエンド!」

「デュエルでみんなを笑顔に・・ねぇ?」

「先生は言ったわ、本当のデュエルは勝った人も負けた人も見ている人もみんな笑顔にするって!私のターン!私は手札から魔法カード 融合 を発動し手札の ビッグ・コアラ と デス・カンガルー を融合する!融合召喚!現れろ マスター・オブ・オージー !デュエルにはみんなを笑顔にできる力がある!私はこれでターンエンド!」

「へぇ、なら君達が負けても笑顔でいてくれるよね?悪いとは別に思わないけれど僕は負ける気しないから。」

「ふざけるな!5対1でどうやって勝つ気だ?お前には目いっぱい笑いながら負けてもらうぜ!俺のターン!」

 

 

目いっぱい笑いながら負けてもらう・・もう少し他の良い言い回しはなかったのだろうか?

 

 

「俺も手札から魔法カード 融合 を発動し手札の おジャマ・グリーン と おジャマ・イエロー 、そして おジャマ・ブラック を融合する!融合召喚!現れろ! おジャマ・キング !おジャマ・キングがフィールドに表側表示で存在する限りお前のモンスターカードゾーンは3ヵ所まで使用不可能になる!俺はこれでターンエンド!」

 

 

さっきから懐かしい奴がでてくるなぁ・・

 

 

「俺のターン!俺は手札から V-タイガー・ジェット を召喚!そして永続魔法 前線基地 を発動しその効果で手札から W-ウィング・カタパルト を特殊召喚する!」

「・・君は融合カードを使わないのかな?」

「使わなくても融合召喚はできる!俺はV-タイガー・ジェットとW-ウィング・カタパルトをフィールドから除外し VW-タイガー・カタパルト を融合召喚!」

「ユニオンとは珍しいのを使うねぇ。」

「笑っていられるのも今の内だ、俺はカードを1枚伏せてターンエンド。」

「俺のターン!俺は X-ヘッド・キャノン を召喚!そして永続魔法 前線基地 を発動し手札から Y-ドラゴン・ヘッド を特殊召喚する!更に魔法カード おろかな埋葬 を発動、デッキから Z-メタル・キャタピラー を墓地に送る。まだ終らない!手札から魔法カード アイアンコール を発動し墓地に送ったZ-メタル・キャタピラーをモンスター効果を無効にして特殊召喚!俺はV-タイガー・ジェットとW-ウィング・カタパルトとZ-メタル・キャタピラーの3体を除外し XYZ-ドラゴン・キャノン を融合召喚!」

「君もなのね・・」

「俺はXYZ-ドラゴン・キャノンのモンスター効果発動!手札を1枚墓地に送りモーレイ・ネペンテスを破壊する!」

「最初のターンは攻撃できないから安心してたのになー・・(棒)」

「まだまだ、こんなもんじゃない!ここからが俺達兄弟の本当の力の見せ所だ!」

 

 

兄弟だったんだ・・よく見れば顔似てるかな?

 

 

「俺はさっき伏せた罠カード フェローズ・ギフト を発動し俺のVW-タイガー・カタパルトのコントロールを弟に渡す!」

「サンキュー兄さん、俺は受け取ったVW-タイガー・カタパルトと俺のXYZ-ドラゴン・キャノンを除外しVWXYZ-ドラゴン・カタパルトキャノンを融合召喚!」

「さすが兄弟息ぴったりだねぇ。」

「VWXYZ-ドラゴン・カタパルトキャノンのモンスター効果!1ターンに1度相手フィールドのカード1枚を除外する!スキッド・ドロセーラを除外!」

「順番間違えちゃったねぇ・・スキッド・ドロセーラがフィールドから離れた時、モンスター効果を発動し相手の特殊召喚したモンスター全てに捕食カウンターを置くよ。」

「「「「「!?」」」」」

「・・もう何もしないなら早くターンエンドしたらどうだい?」

「お・・俺はターンエンド・・」

「では僕のターン・・僕は永続魔法 プレデター・プランター のコストで800ポイントのライフを払うよ。そのまま効果発動して墓地からモーレイ・ネペンテスを効果を無効にして特殊召喚。更に手札から 捕食植物(プレデター・プランツ)フライ・ヘル を召喚する。そして僕は手札から魔法カード 融合 を発動しフライ・ヘルとモーレイ・ネペンテスを融合する!魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ!今一つとなりて、その花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ!融合召喚!!現れろ、餓えた牙持つ毒龍! レベル8! スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン !!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンのモンスター効果。ターンの終わりまで相手フィールドの特殊召喚モンスターの攻撃力の合計分このカードの攻撃力に加える。更にスターヴ・ヴェノムは1ターンに1度相手モンスターの効果を得る、僕はスーパービークロイド・ジャンボドリルの効果を使わせてもらうよ。守備表示モンスターに貫通ダメージを与える効果を持ってるからね。・・では終わりにしようか、先ずはモンスターのいない君からだ、スターヴ・ヴェノムでダイレクトアタック!」

「うわあぁぁぁ!?」

「兄さん!?」

「そして僕は手札の 捕食植物(プレデター・プランツ)スキッド・ドロセーラ を墓地に送りモンスター効果発動。今バトルを行ったスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンはこのターン捕食カウンターの乗った相手モンスターを1度ずつ攻撃しなければならない。スターヴ・ヴェノムでスーパービークロイド・ジャンボドリルを攻撃!」

「わあぁぁぁぁ!?」

「マスター・オブ・オージーを攻撃!」

「きゃあぁぁぁぁ!?」

「おジャマ・キングを攻撃!」

「うわあぁぁぁ!?」

「最後はVWXYZ-ドラゴン・カタパルトキャノンを攻撃!」

「わあぁぁぁぁ!?」

「「「「「・・・」」」」」

「あっけなく終わったね・・そうは思わないかい、柊柚子?」

「・・知ってるの?」

「えぇアイツよ、スタンダード次元でもシンクロ次元でもずっと私を狙ってきたの。」

 

 

初の生明日香・・そしてこのストーカー扱いである。無理もないが。

 

 

「そういえば自己紹介してなかったかな?如月遊利、よろしくね?」

「テメェ!!今度こそ逃がさねぇぞ!」

ピカァァァァァ

「・・またこうなるのね・・」




〜〜いつかどこかであるかもしれないユリセレ〜〜
〜初めての外食〜
ユ「今日の夜は外食にしようか。」
セ「いきなり・・何故だ?」
ユ「世怜奈は今日、柊柚子の家に泊まって明日は朝からどこかに出掛けるんでしょ?僕も舞網に用事があるからさ、丁度良いかなって。」
セ「何食べるんだ?」
ユ「寿司だね、舞網で美味しいお店知ってるからさ。」
セ「寿司か!楽しみだな!・・そういえば初めての外食だ!」
ユ「あれ?次元戦争の時にランサーズで食べなかったのかい?」
セ「店ではないな、弁当だったり携帯食料だったり配給だったりだな。」
ユ「・・お店では好きなもの好きなだけ頼んで良いからね。」
セ「涙ぐみながら何言ってるんだ!というか遊利の涙目って珍しい!」
〜〜〜
ユ「ここだよ。」
セ「ここが遊利イチオシの寿司屋か・・楽しみだな!」
店「ラッシャイ!!」
ユ「ほら、好きなもの頼んで良いよ、僕の奢りだから。」
せ「本当に良いのか?」
ユ「僕が良いって言ってるんだからいいのさ。」
セ「では次の機会には私の奢りだからな!わかったな!」
ユ「はいはい、いいから何か頼みなって。」
セ「ではこれとこれとこれもだな!あとこれもだ!」
ユ「僕はとりあえずこれとこれとこれで。」
店「ありがとうございます!」
セ「・・美味い!美味いぞ、遊利!!」
ユ「でしょ。他のネタも美味しいよ。」
せ「次はどれにしようか・・」
ユ「ゆっくり食べなよ。」
セ「ああ!!」
店「ありがとうございました!またのお越しをお待ちしています!」
〜〜〜
セ「昨日の夜は○○という寿司屋で遊利に奢ってもらったんだ!すごく美味かったぞ!」
ユズ「・・その店お寿司回ってた?」
セ「寿司が回る?何を言ってるんだ、柚子は?」
ユズ「あのねお寿司のお店って・・・」
セ「何だと!?なら昨日連れてってもらったあの店は!?」
ユズ「結構お高いかなと・・お会計は見なかったの?」
セ「気づいたら遊利が払い終わっていた・・」
ユズ「スマートだ・・」


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第30話 仮面D再び

そろそろこの小説も終わりが近づいてきました・・

最後まで頑張りますよ!


僕は今融合次元に戻ってきて豪華客船に乗っている、不法侵入だけれども。客がほぼいない貸切のようなので侵入は簡単だった。

 

何故融合次元に戻って豪華客船に不法侵入しているのか?それはこの豪華客船には榊遊勝、天上院明日香、天城カイトが乗っているからだ。そう、つまりは原作に出てくるデュエルアカデミアに向かうために榊遊勝達3人が乗った豪華客船である。

 

・・僕はとある目的を果たすためにこの豪華客船に不法侵入した。それはカード化したデニスを榊遊勝の手に渡さず奪う為である。なので手遅れになる前に甲板にいかないとね・・

 

 

 

 

 

「僕は遊矢や黒咲達を裏切った人間だ、今更仲間には戻れない。」

ピカァァァ

「デニス!」

シュバッ

パシッ

「申し訳ないけれどもデニス・マックフィールドを渡すわけにはいかないのでね。」

「!誰だい君は?」

「僕の名前は仮面D。気軽にDとお呼びください。」

「貴様!デニスをどうするつもりだ!」

「そう聞かれましても貴方達に教えて差し上げる理由は無いので・・まあ悪いようには致しません。僕はこのまま失礼させていただきます。僕はサファイア・ペガサスを召喚。」

「待ちたまえ!」

「ではまた逢う日まで。」

ヒヒーン

 

 

 

 

 

「・・あれ?僕はカードになったはずなのに・・」

「全く君って奴は・・」

「ワオ!遊利!?・・此処は?」

「ここは・・まあ砂浜だよ、デュエルアカデミアのね。」

「・・どうやって僕をカードから戻したとかは今はいい。どうして僕を助けたんだい?」

「君にはやってもらいたいことがあるからね。・・デュエルアカデミアへの恩はもう返し終えただろう?僕に協力してくれないかい?」

「・・・」

「榊遊矢達ランサーズに協力したい?」

「!?・・そうだね。」

「僕に協力してくれれば榊遊矢達の助けにもなるよ。」

「ワァイ?本当かい!?」

「あぁ、今の状況はおそらく・・・」

「フムフム、なら・・・」

~~~

「そして僕がある程度予測した今後の状況が・・・」

「ワオ!そこはこうなる可能性もあるんじゃないかな・・・」

~~~

「それで協力してくれるかい?」

「アァ!親友の頼みだからね!そうだろ、親友?」

「・・調子のいい奴だ・・それじゃ頼んだよ。」

「オーケー!気を付けてね、遊利!」

「君もね、デニス。」

 

 

 

 

 

デニスを助けることができてよかった。説得もできたし。これで出来ることが増えたし不測の事態になったとしても対応できることが多くなった。そんなことを思いながらある人物を探しながらその人物がいると思われる場所に向かっていると前方に人影が見える、5人くらいいる。まさか・・

 

 

「もはやデュエルアカデミアは強大になりすぎた。壊滅に追い込むには我々の力が・・」

「デュエルアカデミアを壊滅に追い込む?面白い話をしているね。」

「遊矢?」

「僕はその先に用があるんだ、おとなしく通してくれるよね?」

「!そんなことさせない!素良!」

ガチャン

「!早く奥へ!急いで!」

ガシャァァァァン

「君達に用はないのになんで邪魔するかな?」

「あの遊矢に似た少年は?」

「息子さんに似てはいますがおそらく彼は如月遊利です。」

「この先に行きたいならまずは私を倒すことね!」

「君を倒したら次は・・」

「僕が相手になる!」

「全く面倒なことをしてくれるね。僕にシステムを解除する権限ないのに・・そういうことならさっさと君達を倒して通させてもらうよ!」

 

「「デュエル!!」」

 

「・・権限がない?プロフェッサーの側近なのに?」

 

~~~デュエル全編カット~~~

 

「きゃあああ!?」

ドサッ

ガチャン!ギギギギギッ!

「さて、次は君の番だよ紫雲院素良。」

「・・なんで明日香をカード化しないの?それにさっきデュエル始める前に権限がないとか言ってたね、プロフェッサーの側近なのに?」

「・・悪いけれど時間が惜しいからね、無駄話している暇はないんだ。」

「くそっ、時間稼ぎはできないか!」

 

「「デュエル!!」」

 

~~~やはりデュエル全編カット~~~

 

「うわあああああ!?」

「さて余計な手間をかけさせてくれたね、これでやっと・・」

「ちょっと待ったあぁぁぁ!!」

「またか・・」

「やっと見つけたぜニヤケ野郎!」

「紫雲院素良、どうして君が?」

「・・遊矢の側についたんだってね、君にしてはいい選択したじゃない。」

「星川遊吾とエド・フェニックスか、僕は急いでるんだけれどねぇ。・・まぁ目的を達成するのにどうせ星川遊吾は倒す予定だったからいいか。」

「ごちゃごちゃ言ってんじゃねえ!!俺とデュエルだ!」

「おい凛はいいのか?」

「・・凜はお前に任せる、こいつは見逃せねぇ。それにお前のことを信じてるからな。・・早く行け!」

「・・わかった、必ず勝て!凜のためにも!」

「遊矢にそっくりな2人がまた・・」

「僕はまだデュエルするとはいってないけれどね。」

「お前に拒否権はねえ!いくぞ!」

 

「「デュエル!!」」




〜〜いつかどこかであるかもしれないユリセレ〜〜
〜ピクニック〜
カキカキ
ユ「・・・」
カキカキ
ユ「ふぅ、これで一区切りついたかな。」
バァン!
セ「遊利!!ピクニックに行くぞ!」
バサバサ
ユ「・・・」
セ「・・・」
ユ「世怜奈・・」
セ「・・済まない。」

~~書類片付け中~~

ユ「それで?」
セ「何がだ?」
ユ「入ってきた時に何か言ってたじゃないか、ピクニックがどうとか・・」
セ「そうだ!ピクニックに行くぞ、遊利!」
ユ「なんで?」
セ「最近休んでないらしいじゃないか?」
ユ「誰に聞いた?」
セ「デニス。」
ユ「やっぱりそうか。」
セ「デニスも心配していたのだろう、だから私に言ってきたのだろう。どこかに連れ出すことを期待して。」
ユ「世怜奈にしては察しがいいじゃないか。」
セ「私にしてはとはどういうことだ!?前々から思っていたが遊利は私を何も考えない奴だと思っているだろう!!」
ユ「・・そんなことないよ、それよりもピクニックの準備は終わっているのかい?」
セ「・・ああ、だから行くぞ!」
ユ「怒ってる?」
セ「怒ってない!」
~~~
セ「ここだ!」
ユ「・・アカデミアにこんな場所あったなんてね。」
セ「アカデミア生徒の間では有名なデートスポットらしいのだが・・誰もいないな・・」
ユ「・・世怜奈はこのピクニックのこと誰かに言ったかい?」
セ「遊利のところに向かう途中で元オベリスクフォースの奴らに会ったな、奴らも遊利に用があるようだったが・・」
ユ「・・世怜奈の話を聞いて世怜奈に任せて引き返した?」
セ「よくわかったな、その通りだ。」
ユ「あいつらは何故か知らないけれど僕への好感度がすごい高いんだよね・・多分そいつらも休むように説得しに来たけれど世怜奈が来たから任せて、尚且つこの場所に行く予定を聞いて誰も来ないように手を回してるんじゃないかな・・」
セ「なるほど、その通りならば誰もいないのも納得だ。・・せっかくの貸切だ!大いに遊ぼうじゃないか!!」
ユ「・・後でお礼の品を持っていかないとな・・世怜奈!待ちなよ、まだシート敷いてる途中だから!」
セ「早く来い!遊んだ後は私特製の弁当だ!」
ユ「!世怜奈が作った!?それは楽しみだ・・」


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第31話 ○○○○死す

いつの間にかお気に入り登録が400超えているのに気が付きました!

500超えられるように頑張りますよ!


「「デュエル!!」」

 

「先攻は俺がもらった。自分フィールドにカードがない時魔法カード スピードロー を発動できる。その効果で2枚ドローし手札からスピードロイド1枚を墓地に送る。」

 

 

ぶっ壊れカードじゃないか・・墓地に送ったのは SR(スピードロイド)三ツ目のダイス か。

 

 

「そして俺は SR(スピードロイド)ダブルヨーヨー を召喚してその効果で墓地から SR(スピードロイド)三ツ目のダイス を特殊召喚!いくぜ!レベル4のダブルヨーヨーにレベル3の三ツ目のダイスをチューニング!その美しくも雄々しき翼翻し光の速さで敵を討て!シンクロ召喚!!現れろ!レベル7! クリアウィング・シンクロ・ドラゴン !!俺はカード3枚を伏せてターンエンドだ。」

 

 

共鳴に耐えられるかを試さないとね・・

 

 

「僕のターン。僕は手札から魔法カード 融合 を発動して手札の 捕食植物(プレデター・プランツ)フライ・ヘル と 捕食植物(プレデター・プランツ)モーレイ・ネペンテス を融合するよ。魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ!今一つとなりて花弁の奥の地獄から新たな脅威を生み出せ!融合召喚!!現れろ!レベル8! スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン !!」

ドクン!!

 

 

来たか!

 

 

「「今こそ・・一つに・・」」

「「我らを・・一つに・・」」

 

 

口は勝手に動くけれど、意識はある!

 

 

「似てる・・あの時と・・」

「「一つに・・一つに・・」」

 

 

~~デュエル終盤~~

 

 

ドクン!ドクン!!

 

 

榊遊矢がオッドアイズとダークリベリオンを召喚したのか!!・・でも場所が離れているからか僕だけでなく星川遊吾も意識を保っているようだ。

 

 

「「今こそ・・一つに・・」」

 

 

お互いに口が勝手に動くからデュエルは無言で進んでいる・・紫雲院素良から見たらシュールだろうな・・でもこれで終わりだ!

 

 

「今こそ・・一つに・・」

「ぐあぁぁぁぁぁ!?」

「遊吾!?」

バシュゥゥゥゥン!!

 

 

悪いね、星川遊吾・・僕は僕のために止まるつもりはないのさ。目的通りいけばまた涼風凛と過ごせるだろうから少しの間我慢してね・・

「ぐぅ・・おぉ?喋れるようになったか・・」

「くそっ遊吾・・」

「じゃあ僕は奥に用があるからね・・死にたくなかったらさっさと逃げたほうがいいよ。」

「えっ!?」

 

 

 

 

 

「やっぱりここにいたね、ドクトル。」

「お前は如月遊利!?くそっやはりプロフェッサーは私を!?」

 

 

このドクトルは原作のドクトルより臆病だったのかはわからない。けれども実際にドクトルを宝玉獣達に監視させたところ慎重というか臆病なところがあると報告されたので、もしプロフェッサーのところに行かない場合を考え自分の手で始末するために奴がいると思われる場所に来たのだ。

 

何でか?世怜奈に手を出したからね、こいつは。それにこいつを生かしておくのは危険だと判断したためだ。こいつは殺す・・カード化だけでは済まさない。

 

 

「君に逃げ場はない、ここが君の墓場だ。」

「私はまだっ・・」

バシン!!

「おっとその気持ち悪い虫は近寄らせないよ。」

「な!?宝玉獣だと!?お前はプレデター・プランツのデッキしか・・」

「わかっただろ?無駄な抵抗はやめなよ。」

「まだだ!一斉にかかれ パラサイト・フュージョナー よ!」

「かかったね、僕は罠カード 連鎖破壊 を発動!」

「なに!?」

「世怜奈を悪趣味な虫から解放する!」

「やめろぉ!!?私の、私のパラサイト・フュージョナーが!!?」

バリバリバリバリバリバリバリーン!!

ピピ

 

 

世怜奈や他の柚子シリーズも意識が戻ったようだ。

 

 

「これで君ともお別れだ。」

「くそっくそっくそっ・・」

ピカァァン

「後は燃やしてしまえば・・!」

『やはり貴様か、如月遊利!』

「これはこれは赤馬零王様ではないですか・・何か用でも?」

『・・星川遊吾を取り込んだようだな・・そして今ドクトルをカード化したところか?』

「そうだよ。こいつは手を出してはいけない者に手を出したからね。」

『それは別にどうでもいい。私の前に姿を見せたらカードにするつもりだったからな。』

「へぇ・・そう。」

『貴様もついに私に牙を向けるか?』

「ドクトルに命令したのは赤馬零王、貴方だろう?いかに薄っぺらい約束であっても先に約束を破ったのは貴方だ。」

『ならば貴様を生かしてはおけんな。』

「ズァークを復活させないために?」

『!?なぜ知っている!?貴様は話を聞いていなかったはずだ!』

「さぁなんでかなぁ?」

『ズァークはデュエルでしか倒せん・・しかしこれで貴様が死ねばあるいは!!」

ポチッ

ピッピッピ

「!僕は○○を発動す」

ドカーン!!!




〜〜いつかどこかであるかもしれないユリセレ〜〜
〜何でもない穏やかな1日〜
〜朝〜
ジュウジュウ
ユ「・・そろそろ来るかな?」
ダダダッガチャッ
セ「遊利!おはよう!今日の朝ご飯は何だ!?」
ユ「おはよう。いつも世怜奈は朝から元気だね、今日の朝ご飯は焼き鮭とほうれん草のお浸しと味噌汁だよ。」
セ「今日の朝ご飯も美味そうだな!何か手伝うことは残っているか?」
ユ「ご飯よそったり配膳を頼むよ。」
セ「それくらいならまさに朝飯前だ!」
ユ「・・そうだね・・」

〜午前〜
ユ「それじゃあ来週はテストだからね、皆ちゃんと勉強しときなよ。」
セ「遊利!○○のところがわからん、教えてくれ!」
ユ「・・授業中は先生をつけてね、世怜奈。後わからないところは執務室で教えてあげるから。」
セ「わかった、なら執務室で弁当食べていいか?」
「「「「きゃーー世怜奈様、大胆!!?」」」」
ユ「・・断っても来るくせに・・」
セ「別に遊利も嫌がってないじゃないか?何か悪いか?」
「「「「きゃーー」」」」
ユ「・・授業を続けるよ。」

〜昼〜
セ「今日の弁当は自信作だ!」
ユ「今日の弁当はじゃなくて今日の弁当も、でしょ。自信ないなんて言ってるところ見たことないよ。」
セ「細かいことは気にするな!それで?美味いか?」
ユ「細かいのかな?・・今日も美味しいよ、世怜奈。」
セ「何か改善点はあるか?」
ユ「強いていうなら・・・かな?・・・という風にしてみるのも良いかもね。」
セ「成る程!さすが遊利!」

〜午後〜
カリカリ
ユセ「「・・・」」
セ「・・む?遊利今大丈夫か?」
ユ「少し待ってね・・・良し、大丈夫だよ。どこがわからないのかな?」
セ「ここだ。ここをこう解いても上手くいかない。」
ユ「ああ、ここはね少しひっかけみたいになっててね考え方を変えてこう解いてみなよ。」
セ「・・・解けた!成る程、ありがとう遊利!」
ユ「またわからないところあったら遠慮しないでいいからね。」
セ「ああ!」
カリカリ
ユセ「「・・・」」

〜夜〜
カチャカチャ
ユ「世怜奈、そこのとって。」
セ「ん。」
ユ「ありがと。」
トントン パラパラ
ユ「出来たね。」
セ「早く食べようではないか!」
ユセ「「いただきます。」」
ユ「うん、美味しい。・・明日は休みだけれど予定はもうあるのかい?」
セ「美味い!・・?いや特にないが・・」
ユ「ならさ、明日デートしない?」
セ「デート!どこに行くのだ?」
ユ「プラネタリウムなんだけれどどうかな?行ったことないって言ってたからさ。」
セ「おお!面白そうだ!」
ユ「それなら良かった。じゃあ明日の他の予定はこれから決めようか。」
セ「うむ!明日が楽しみだ!」


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第31.5話 ○○○○死す 裏

初の1日で2話!

.5話は遊利視点以外を書いていきます!

今回後書きのユリセレはないです、申し訳ない!


シュゥゥゥゥン・・

「何が起こった?何故いきなり止まった?」

「管制室!何をしている!?」

『すみません、ここにいた人は全員カードにさせてもらいましたよ。』

「!?貴様は一体・・」

バタン!

「!お前は仮面D!」

「遊勝さん仮面Dとは一体?」

「彼はデュエルアカデミアに向かう途中で会った・・カードと化したデニスを奪い去っていったのだが、なぜここに?」

「どうやら彼が装置を止めたようです。」

『おやおや随分集まっていますね、デュエルアカデミアのプロフェッサー、その息子達、榊親子に黒咲隼と天城カイトのエクシーズ組、ランサーズの権現坂と沢渡、そして紫雲院素良、エド・フェニックス、天上院明日香・・と。』

「貴様!やってくれたな!」

『少しお待ちを・・今彼女達を開放しますので。』

「出来るのか?」

『簡単な操作なら出来ますので・・これで!』

ウィィィィン

「柚子!」

「瑠璃ぃぃぃ!!!」

「落ち着け隼!?俺に任せろ!」

「凛!・・遊吾、約束は果たしたぞ・・」

「世怜奈!・・くそっまだ洗脳が・・!何だ!?」

ジャラジャラジャラジャラ

バリバリバリバリーン!!

「遊矢!!・・喋れる!?」

「ぐぅ・・何だ、この記憶は?」

「遊斗!!・・兄さん!?」

「うっ・・やっと動けるわ・・」

「何故ドクトルの洗脳が?・・まさか!?」

ピポパポ

バシュン

「やはり貴様か、如月遊利!」

『これはこれは赤馬零王様ではないですか・・何か用でも?』

「遊利?そうだ!私は小さい時に遊利と・・」

「・・星川遊吾を取り込んだようだな・・」

「遊吾を!?そんな!?」

「そして今ドクトルをカード化したところか?」

『そうだよ。こいつは手を出してはいけない者に手を出したからね。』

「それは別にどうでもいい。私の前に姿を見せたらカードにするつもりだったからな。」

「父さん!あなたは!」

「零王・・君は・・」

『へぇ・・そう。』

「貴様もついに私に牙をむけるか?」

「ついに?・・如月遊利の裏切りを予想していた?」

『ドクトルに命令したのは赤馬零王、貴方だろう?いかに薄っぺらい約束であっても先に破ったのは貴方だ。』

「約束?・・如月遊利は父さんに忠誠を誓っていたわけではなく何らかの契約を交わした協力関係だった?」

「ならば貴様を生かしてはおけんな。」

『ズァークを復活させないために?』

「!?なぜ知っている!?貴様は話を聞いていなかったはずだ!」

「瑠璃、ズァークというのは「知ってるわ、兄さん。」・・なに!?」

「洗脳されて体の自由はきかなかったけど意識はずっとあったの。だからごめんね、兄さん。」

「いいさ、瑠璃が無事なら。」

『さぁなんでかなぁ?』

「ズァークはデュエルでしか倒せん・・しかしこれで貴様が死ねばあるいは!!」

ポチッ

ピッピッピ

『!ぼ・・ザザッ・・動・・ザザッ・・』

ドカーン!!!

『「「「遊利!?」」」』

ピピッザザザ・・ザァァァ・・

「あぁ・・あぁ・・遊利、やっと思い出したのに・・」

「「遊利・・そんな・・」」

「・・君達はなぜそんなにショックをうけているんだ?確かに僕もショックはうけている。でも君達の反応は不可解だ、君達を攫ったのは如月遊利なんだろう?その反応はまるで親しい人が・・」

「確かに私や瑠璃を攫ったのは遊利よ。でも攫われた後面倒を見てくれたのも遊利で・・」

「遊利は・・悪ぶっていたけど私達に罪悪感を抱いていたのは丸わかりだったわ・・聞いたことには答えてくれるし手料理もおやつもわざわざ目の前で作って、私達は毒の心配をせずに過ごせた。全部赤馬零王の命令で仕方なくって言っていたけど・・」

「父さんの指示?」

「ほう、如月遊利は随分甲斐甲斐しく世話をしていたようだな、私は生きていれば何をしても構わんと言ったのだがな。」

「貴様!!」

「・・世怜奈は何を思い出したんだ?」

「・・・」

「世怜奈?」

「ふん。友の死にショックを受けているらしい。」

「友?父さんは知っているのか!?」

「別に答えても問題はないか・・如月遊利と月島世怜奈は友だったのだよ。」

「何っ!?世怜奈は如月遊利のことは見たこともないと・・」

「それはそうだ。忘れているのだから。」

「忘れている?まさか!?」

「洗脳したのさ。・・如月遊利がな。」

「何だと・・君が・・零王がしたのではなく?」

「遊利が洗脳しただと!お前が遊利に無理やり!!」

「父さん!?どういうことだ!?」

「如月遊利は月島世怜奈に悪影響を及ぼした、その責任をとってもらっただけだ。」

「違う!遊利は私にデュエルは戦いの道具ではないと教えてくれて・・」

「それが悪影響だというのか、父さん!?」

「そうだ・・だから如月遊利の力を使い月島世怜奈に洗脳を施した。」

「ならなぜ如月遊利は奴に・・赤馬零王に協力している?」

「・・世怜奈がいたからね?」

「どういうことだ、凛?」

「遊利が私達の監視をしていた時も世怜奈のことを気にかけていたわ。だから・・」

「世怜奈を手元に置いておくことで遊利を逆らえなくした?」

「なっ!?では私のせいで遊利は・・」

「違う!」

「!?」

「世怜奈のせいではない、父さんのせいだ。だからあまり気に病むな。」

「しかし・・」

「如月遊利はいい手駒だったよ、月島世怜奈を餌にすればどんな任務もこなし、さらにはズァークの復活阻止と最後まで私の役に立ってくれた。」

「貴様!!!」

デュエルスタンバイ

「世怜奈!無理をするな!ここは私が行く!今度こそは・・」

「いや、零児君私が行こう。君もさっきのデュエルのダメージが残っているだろう。」

「僕も行こう!」

「エド君・・」

「いいですよね?」

「・・あぁ、いいだろう。」

「全員倒した後にゆっくりとリバイバル・ゼロを進めるとしよう。」

 

 

「「「デュエル!!」」」



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第32話 生きとったんかワレ

前話の〇〇〇〇は星川遊吾(取り込まれる)、ドクトル(カード化からの爆炎で炎上)、如月遊利(爆破)の3人が当てはまります!

そういえば今更ツイッター始めました!
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「・・利!?・・遊利!?」

 

 

誰だ?あまり大声をださないでくれないかな、傷が痛む。・・それにしてもこの状況、デジャヴだ。僕は前にもこんなことがあったっけ?

 

 

「・・遊利!?目を覚ましてくれ、遊利!?」

 

 

・・いつだ?前はいつこんな・・!!思い出した・・前の人生だ。前の人生の最後、こんな感じだった・・僕はこのまままた死ぬのかな・・それでもいいか・・僕なりに・・精一杯・・

 

 

「遊利!?世怜奈を泣かせたままにしていいのかい!?」

 

 

世怜奈?・・そうだ!・・まだ世怜奈を助けられていない!・・赤馬零王にレイを諦めてもらわないといけない!・・なら!ここでこのまま寝ているわけには!死ぬわけには!いかないだろう!!

 

 

「世怜奈!!」

「遊利!?良かった、目を覚ましたね!」

「?・・あぁ、デニスか。そんな恰好しているから誰かと思ったよ。」

「ワオ!遊利の指示でこの格好なのに!?」

「ふっ・・冗談だよ、デニス。それよりも頼んだことは?」

「アァ!頼まれたことはやったさ!だから今は君の治療をしないと!?」

「・・あぁ、赤馬零王に爆破されたんだっけ?」

「ワァイ!?何故そんなにのんきなのさ!そんな状態で!?」

「デュエルディスクに爆弾が仕込まれていたのはわかっていたからね。威力は予想外だったけれど。」

「フゥム?とりあえず治療をするよ、最低限になるけど!」

「あぁ、ありがとう。」

テキパキテキパキ

「・・それにしてもよく無事だったね?遊利がいて、爆破されたのここから見えるあの部屋だろう?君はすごい怪我をしているけど普通それだけじゃ済まないよ?」

「・・デニスは僕の特別な力を知っているかい?」

「さっきプロフェッサーが言っていたよ、遊利の力を使って世怜奈を洗脳したって。」

「そうだ、サイコパワーって安直に名付けたんだけれどね。その力はリアルソリッドビジョンを使わなくてもカードを実体化できるのさ、モンスターだけでなく魔法、罠カードもね。」

「・・もしかして君がデュエルアカデミアに来たのは?」

「それもあると思うよ。一番はズァークの融合次元における分身体だからだね。」

「フゥム、なるほど。それでどうやって爆破を?そのサイコパワーをどう使ったんだい?」

「 パワー・ウォール を使ったんだ。」

「罠カードの?」

「そう、爆発を相手の攻撃と捉えてね。」

「ワオ!なるほどね。・・!ってそれじゃ君のデッキは!?」

「おそらく必要最低限残して・・それにデッキの予備カードとサイコパワーで使う用にもっていたカードも1枚を残して・・治療が終わったら早く探さないとね。」

「ヘイ!僕が探すから遊利は少しでも体力を回復させるんだ!・・まだ終わってないんだろう?」

「・・わかった、デニスに任せるよ。」

「イエス!治療も応急処置でしかないけど丁度終わったよ。後でちゃんと病院に行かないとね。」

「・・デニス、それは計画が全て上手くいった時に・・」

「君なら上手くやるさ!僕はそう信じてるよ。・・それに僕も協力するからさ!」

 

 

・・全く、君って奴は・・

 

 

「それじゃ遊利の大事なカードを1枚でも多く回収しないとね?」

「頼んだよ、親友。」

「オーケー!任せて、親友。」

 

~~~

 

「無事だったのがこれだけで、後は・・」

「君のせいじゃないんだからあまり気に病まないでよ。」

「アァ、わかった。・・それにしても遊利が宝玉獣使いだったなんてね、それも見たことがない宝玉獣を使うなんて。」

「見たことがない?僕が持っているのは別に普通の宝玉獣・・!」

 

 

何だ?これは・・書き換わっている!?名前や効果は変わらずに全員闇属性になっている!?レインボードラゴンに至ってはダークになってアニメ効果だと!?

 

 

パァァァ

キュイィィィ

「ワオ!本当にデュエルディスクを使わずに・・」

「・・なるほどね。」

「何がだい?」

「宝玉獣達の書き換わっている理由。どうやら僕は爆破された時、少しでも防ぐためにパワー・ウォールにサイコパワーを送っていたんだけれど、その時にズァークの力も一緒に放出していたらしい。その余波を受けて闇属性になったらしい。」

「アァ、大丈夫なのかい?」

「あぁ、別に元のまま居れたらしいけれど捕食植物と宝玉獣のデッキ二つを合わせないといけない枚数になったから相性を考えてわざわざ受け入れて闇属性になってくれたらしい。」

「フゥム?結論としては遊利はデッキに愛されているでいいかな?」

「・・いいんじゃない・・そろそろ動かないと、説明ありがとルビー。」

キュイィィィ

「・・なら僕が肩を貸すよ。」

「ありがとう・・後はデニス、君にこれを渡しておこう。」

「これは 封印の黄金櫃 ?どうして?」

「そのカードにはサイコパワーを結構な量注いでいる。だから君にも発動出来るはずだ。その黄金櫃の中にはお金とカード化解除装置とそのマニュアル、設計図、そしてカード化した人達が入っている。お金はカード化した人たちの治療費にしてもらって構わない。」

「!エクシーズ侵略の時のだね!・・それに解除装置か・・それで僕をカードから戻してくれたのか。」

「そうだよ。後、封印の黄金櫃は1回しか発動できないから。2回目以降はただのカードだからね。」

「フゥム、わかったよ。いつ発動させる?考えはあるんだろ?」

「この一連の出来事が終わった後に赤馬零児に説明して指示を仰げ。黄金櫃の中には入院患者のカルテや僕がとった素人のメモもある。」

「ワオ!丸投げじゃないか!」

「・・君も僕に丸投げしたじゃないか。」

「アァ、そろそろ着くよ、遊利。」

「・・ソウデスカ。」

「この扉を開ければプロフェッサーの後方に出るよ。」

「君は正体ばれるまでは演技してなよ、仮面D?」

「・・ワカリマシタ。」

「じゃあ行こうか!」

バァァン!!

「僕は魔法カード 超融合 を発動!」




〜〜いつかどこかであるかもしれないユリセレ〜〜
〜ホワイトデー〜
セ「今日はホワイトデーだな!遊利!」
ユ「そうだけれど、テンション高いね?」
セ「ホワイトデーでは贈られた品で意味が変わると教えてもらったのだ!」
ユ「・・・だから?」
セ「クイズだ!遊利なら知ってるはずと言っていたからな!」
ユ「・・ちなみに誰が?」
セ「瑠璃と凛だ!それを横で聞いていた柚子も「確かに知ってそう」と言っていたぞ!」
ユ「僕が強く言えないのをわかってるのにこうだ・・また遊矢達を使って仕返ししなければいけないようだ・・」
セ「?何か言ったか?」
ユ「いや、何も言っていないよ?・・で、クイズの内容は?」
セ「何かブツブツ言っていたような・・はっ!そうだ、クイズを出すぞ!デデン!!ホワイトデーで贈るお菓子に意味がある!では次の5つのお菓子の意味は?1.キャンディ、2.マカロン、3.マシュマロ、4.マドレーヌ、5.クッキー、この5つのお菓子の意味は?」
ユ「・・1のキャンディは「私も好きです」2のマカロンは「特別な存在」3のマシュマロは「貴方のことは好きではない」4のマドレーヌは「貴方ともっと仲良くなりたい」5のクッキーは「友達で」だったかな?」
セ「流石は遊利!本当に知っていたとはな!・・では、次の問題だ!」
ユ「まだ続くんだね・・」(急にモジモジ赤面し始めたけれどもどうしたんだ?可愛い。)
セ「バレンタインではお互いに贈りあった私達。なのでホワイトデーでも私も贈ろうと思っている。私が贈ろうと思っているのは?前の問題の5つの選択肢から選べ!・・ちなみに複数回答可だ・・」
ユ「・・・」(世怜奈がこんなにも可愛い・・尊い・・)
セ「遊利?」
ユ「はっ!?答えはキャンディ、マカロン、マドレーヌの3つかな?」
セ「・・せ、正解だ・・つ、次の問題!今回のホワイトデーで遊利は私に贈る・・?」
ユ「贈るよ。」
セ「私に贈るつもりのお菓子は!?もちろん複数回答可だぞ!」
ユ(ちょっと遊んでみようかな?)「キャ・・」
セ「キャ?」パアァァ(*´∀`*)
ユ(世怜奈が満面の笑顔!可愛い!)「ク・・」
セ「え?・・ク?」ショボォォォン(´・ω・`)
ユ「クク・・もう駄目・・ハハハ!」
セ「?・・あ!私で遊ぶな!?」
ユ「ハハハ・・ごめんごめん。ちゃんと答えるから・・僕が贈るのは世怜奈と同じかな。」
セ「!?・・そうか!!ならこの後一緒に?」
ユ「作ろうか、マカロンとマドレーヌは。キャンディは買いに行こうね、素良に良い店聞いてさ?」
セ「そうだな!それがいい!」


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第33話 交わす言葉

「僕は魔法カード 超融合 を発動!」

「!貴様!?生きて!?」

「ぐぅぅ・・僕は超融合により世怜奈達の中にあるレイの力と魂を僕に融合する!」

「やめろおぉぉぉ!!」

キュイィィィン

「「ブレスレットが・・」」

「「光ってる・・」」

バシュゥゥゥゥン!

「「「「きゃあっ!?」」」」

 

 

世怜奈が女の子らしい悲鳴をあげてる・・男勝りな女の子が時折魅せるそのギャップ!素晴らしいね!

 

 

「ぐぅぅ・・僕は続けて速攻魔法 サイクロン を発動!榊遊矢を磔にしているよくわからないカードを破壊するよ!」

バリィィィン!

「!柚子!!」

「遊矢!」

 

 

感動の対面!そして抱擁!あの親父共に邪魔されなければとっくに果たしていただろうに・・

 

世怜奈や凛もこちらに来ようとしているけれどもそれぞれエド・フェニックスと赤馬零児に止められてるらしい。まぁ僕のこれまでしてきたことを考えればその判断は妥当だろう。

 

それにしても世怜奈と赤馬零児の距離が何か近くないか?僕はそういう関係になるとしても相手は榊遊矢か黒咲隼だと思ってたよ。

 

・・隙があったら赤馬零児に世怜奈泣かせたら許さないぞ★★って言わないと・・いや、世怜奈と赤馬零児からしたら何で敵にそんなこと言われなければならないみたいな感じだろうけれどね。

 

あ、そっか。デニスに頼んでおけばいいのか。

 

 

「遊矢、だったわよね?遊斗は大丈夫なの?」

「瑠璃か、今遊斗に代わるよ。」

「そんな簡単に代われるの、遊矢?」

「あぁ、今は遊斗も起きてるからね。問題なく代われると思うよ?」

 

 

主人公が知らないうちに何か技を覚えてる・・けれどごめんね、僕も余裕ないからさ。

 

 

ブオォォォン

「「きゃあっ!?」」

「柚子!?瑠璃!?大丈夫か!?」

「心配いらないよ。少し強引にだけれど君と離れて貰いたかっただけだからね、怪我しない程度にしたさ。僕は魔法カード 悪夢の鉄檻 を発動。」

 

 

遊吾を吸収してから突然出てきた闇のオーラ的なもので軽く吹き飛ばしたけれど・・ほら、計算通り。それぞれ権現坂と黒咲に受け止められた。

 

 

「君も影山遊斗を吸収したんだから使えるでしょ?この闇のオーラみたいなの。」

「いや、俺の場合は勝手に・・ってそうじゃない!お前はもうデュエルアカデミアの、赤馬零王の命令に従う必要はない!だから!」

「だから?僕は別にあのハゲの命令なんて今は受けてないよ。」

「ハゲ・・」

「ハゲに加えて側から見たらロリコンだよね。自分の娘と同じ顔の女の子集めるなんて。」

「ロリコン・・」

「さて、無駄話はこの辺にしておいて早くデュエルを始めようか?」

「お前はそんな傷だらけでフラフラの状態で何を言ってるんだ!?それに俺達がデュエルして決着が着いたら・・」

「そうだね、ズァークが復活するね。」

「なら、どうして!?」

「それが僕の目的だからさ。」

『まどろっこしいな、代われ!』

「えっ!?」

ババァァァン!

「遊利が遊吾に代わった?」

デュエルスタンバイ

「さっさと構えろ!」

「!?何で、どうして!?遊吾、お前の目的は凛を助けることだろう!あそこに凛が、凛がいるんだ!デュエルする必要は・・まさか!遊利も遊吾もズァークに?」

「ふん、お生憎様だがそうじゃねぇ。」

『君、お生憎様とか言い回し良く知ってたね。』

「うるせぇぞ!怪我人は大人しくしてろ!・・後でまだやることがあるんだろうが。」

『どうしてそれを!?』

「遊吾が1人で会話してる・・おそらく遊利と話してるんだろうけど側から見ると不気味だ。俺と遊斗の会話も皆からはあんな風に見えてるのかな?・・やっぱり遊斗もそう思う?・・なら言ってくれよ。・・えっ?気がついてると思った?気がついてたら皆の前でやらないよ。遊吾は気にしないらしいけど。」

「ごちゃごちゃ言ってねぇで早くデュエルするぞ!デュエルディスクを構えろ!」

『君、チンピラ度増してないかい?』

「・・・」

『あ、無視が始まった。』

 

 

それにしても何故星川遊吾は僕に協力するんだ?僕の傷だらけのこの状態なら何もせずとも主導権なんて奪えそうだけれど、それをした訳でもなくただ入れ代わっただけだし。

 

それに何で僕のこの先の行動を知っているんだ?当てずっぽうで言ったのか?まあ冷静になって考えればズァーク復活させた後何かする気満々だったのはわかるだろうけれど。

 

それにしたって星川遊吾が僕に協力する理由にはならないしなぁ。

 

 

「えっ?こっちも代われって?・・わかったよ。」

ババァァァン!

「・・お前の相手は俺だ。」

「丁度いい。今思えばあの時は柚子が来てレイの力によって次元移動させられてデュエルは中断した。あの時の続きだ!」

「あの時は焦っていてお前の名前を聞き間違い、融合の手先と言ったがまさか本当に融合の手先となるとはな。」

「手先になった覚えはねぇな!あのニヤケ野郎が不甲斐ないからな、俺がわざわざ手を貸してやってんだよ!いくぜ!」

 

「「デュエル!!」」




〜〜いつかどこかであるかもしれないユリセレ〜〜
〜初めての天体観測〜
セ「ついに今日の夜だな!」
ユ「そうだね、天体観測しようとしていたけれどこの1週間空の具合いがよろしくなかったからね。」
セ「だがしかし!今日の夜空は澄み渡る!予定なのだろう!?」
ユ「予定だけれどまぁほぼ大丈夫でしょ。」
せ「場所は秘密の砂浜!」
ユ「天体観測を楽しむためにちゃんと今日の用事とか勉強とか終わらせときなよ?」
セ「用事は天体観測以外元よりいれていない!勉強も今日はモチベーションが違うからな!おそらく大丈夫だ!」
ユ「モチベーションが違うのにおそらくなんだ・・そこは嘘でもバッチリぐらい言うのかと思ったよ。」
セ「私だからな!!」
ユ「自信満々に言うことではないよ・・」
~~~
セ「天体観測の時間だ!」
ユ「ん?確かにそろそろ行かなきゃね、準備もあるから。」
セ「弁当は完璧だ!」
ユ「望遠鏡も大丈夫、他の細かい荷物も・・大丈夫。じゃあ行こうか?」
セ「出発!」
テクテクテクテク
セ「到着!」
ユ「まだ見ないでね・・ここにシート引いてと。」
セ「最初は一緒に寝っ転がって肉眼でだな!くぅ、カップルらしいではないか!」
ユ「世怜奈が楽しそうでなによりだよ。・・これで準備良し!じゃあ目を瞑って仰向けになろうか。」
セ「手も繋ぐぞ!」
ユ「はいはい。」
セユ「「せーの」」
セユ「「・・・」」
セ「・・・」
ユ「・・どう?」
セ「・・凄いな。これが満天の星空というやつなのだな。」
ユ「そうだね、それに今日は雲1つないからね。遮るものはなにもないから。」
セ「・・ありがとう。」
ユ「え?」
セ「・・遊利は私に色々なことを教えてくれる。くだらないことから大事なことまで、色々。今日の星空を遊利と一緒に見れて良かった。」
ユ「・・知っているかい?星座の数は88個で、その起源はメソポタミア文明の頃。 古代バビロニアの頃に作られた粘土板に、さそり座などの星座が刻まれていたんだって。 そんな昔から今も変わらず見えるなんて凄いよね。」
セ「そうなのか!・・で、メソポタミア文明とはどれくらい昔なんだ?」
ユ「・・全く、明日教えてあげるよ。・・僕だって世怜奈に大事なものばかり貰ってるからね。おあいこってやつさ。」
セ「?大事なもの?」
ユ「1番は思い出かな。・・なんてちょっとかっこつけすぎかな。」
セ「・・いや、遊利はいつだってかっこいいから問題ない。」
ユ「・・世怜奈もいつも可愛いよ。」
セ「・・遊利・・」
ユ「・・世怜奈・・」


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第33.5話 交わす言葉 裏

この度作者が再就職に成功したため、以後更新が遅れる可能性があります。

ご了承くださいo(_ _)o

後、今回の話は短めです。


「~~~破壊するよ!」

バリィィィン!

「!柚子!!」

「遊矢!」

「遊利生きていたのか!?・・・!邪魔をするな!赤馬零児!」

「世怜奈、君の気持ちも少しでしかないがわかる。しかし彼、如月遊利の目的がわからない以上不用意に近づくのは駄目だ!」

「凛、君もだ。」

「エドさん・・そうよね・・遊吾、そこに居るのよね?」

「そうですね、彼の邪魔はしないで貰えると僕も動かずに済むから気が楽でいいですね。」

「君は確か、仮面Dだったな。あの爆発の時の反応から推測していたがやはり如月遊利の仲間だったか。」

「そうなります。」

ブオォォォン

「「きゃあっ!?」」

「柚子!」

「わっ!?ありがとう、助かったわ。」

「瑠璃ィィィ!」

「きゃっ!?って、兄さん!?怪我してないから落ち着いて!」

「魔法カード 悪夢の鉄檻 を発動。」

ドンッ!!

「・・これでもうズァーク復活を防ぐことは出来ない・・もうどうしようもない・・」

「零王・・仮面D、君に1つ聞きたいことがある。カードになったデニスをどうしたんだ?」

「・・彼なら無事ですよ。」

「無事?」

「遊勝貴様、気づいていないのか?」

「零王、どういうことだ?」

「デニス・マックフィールドなら貴様らの目の前にいるだろう。」

「!?仮面D、まさか君は?」

スッ

「「「「デニス!?」」」」

「貴様、性懲りも無くまた瑠璃を!?」

「アァ・・プロフェッサー、何処で気づいたのか参考までに教えてもらえますか?」

「・・簡単なことだ。奴に協力するような、奴と親しい奴など貴様しかいない。」

「フゥム・・成程、それはわかるわけだ。遊利がそうなるように仕組んだのは・・」

「私だからな。まさか貴様が裏切るとは思わなかったがな。」

「デニス、君はカードになったはず!どうやって元に戻った?」

「ハハ、遊利に戻して貰ったんですよ、榊遊勝さん?」

「それは彼の特殊な力でということか、デニス?」

「ハハ、それは違うよ社長。」

ババァァァン!

「遊利が遊吾に変わったぞ!?」

「「遊吾!?」」

「何故遊吾はデュエルしようとしているんだ?」

「・・きっと知ってしまった・・」

「凛、それは一体どういうことだい?」

「何らかの方法で遊吾は遊利の想いを知ったのだと思います。だからもう限界だった遊利と交代した。でも何でデュエルするかまではわからないです、すみません。」

「・・いや、気にするな凛。」

ババァァァン!

「今度は遊矢が遊斗になったわ!?」

「「遊斗!!」」

「本当に遊斗は遊矢の中にいたのか・・」

「しかしこれではどちらが勝ってもズァークは復活する。」

「しかも前回ズァークを封印?したっつう、レイの力とやらも遊利に取られちまった。」

「このままでは赤馬零王の言う通り打つ手がないぞ?」

「ふん、さっきからお前達は何を言っている?」

「世怜奈?」

「遊利があの時から変わっていないのならば何も考えてないわけが無い。そうだろう、デニス?」

「・・フゥム、遊利が好きになるのも納得だねぇ。」

「デニス、何をボソボソ言っている?」

「ハハ!なんでもないよ。世怜奈の質問はまぁお楽しみにってことでよろしく!」

 

「「デュエル!!」」




〜〜いつかどこかであるかもしれないユリセレ〜〜
〜高校卒業〜
ユリ「次元戦争から早4年。まさかもう少しで僕が高校を卒業するとはね。」
セ「私も当時は考えもしなかったな。」
ユヤ「遊利達だけじゃなくて遊斗達や遊吾達と一緒の高校に通うなんて思いもしなかったな。」
ユ「零児さんが父親が迷惑をかけた詫びに少しでもなればって色々やってくれたんだよね?」
ル「えぇ。ハートランドの高校でも良かったのだけど、せっかくだからね。」
ユト「途中で隼とカイトも転校してきたのは驚いたな。」
ユゴ「あのメガネ野郎には感謝してるぜ。青空教室じゃない普通の学校に通えるなんてな。」
リ「メガネ野郎じゃなくて零児さんでしょ!零児さんのおかげで通えてるんだからね!」
ユリ「この騒がしさからもやっと解放されるよ・・」
ユゴ「なんだと!?」
ユリ「別に誰とは言っていないのに反応するなんて自覚があったんだ?」
ユゴ「遊利!てめぇこの野郎!」
ユヤ「あの2人は相変わらずだな・・」
ユト「よく飽きないものだ。」
ル「あれが2人のコミュニケーションなのよ、ねぇ凛?」
リ「ふふっそうね。」
セ「私と凛はそうでもないのにな?」
ユ「それは性格が違うからよ。世怜奈と遊利、凛と遊吾の。」
ユリ「遊矢のお母さんにも感謝しないとね、僕ら3人ともまとめて高校生の間住まわせてもらってるから。」
セ「それなら私達は柚子のお父さんだな。色々と迷惑をかけている。」
ユヤ「まぁ、母さんも賑やかでいい!って言ってたからあまり気にしないでいいと思うよ。」
柚子「うちも気にしなくていいわよ。」
ユト「しかしだな・・」
ユゴ「なら何かプレゼント渡すか!」
リ「それ!いい考えね!」
ル「何をプレゼントすれば喜んでくれるのかしら?」
セ「やはりデュエルモンスターズ関係が無難ではないか?」
ユリ「遊吾は発案者として何か候補はあるのかい?」
ユゴ「それはこれから考えるんだよ!」
ユリ「ノープランと・・」
ユゴ「遊利は何か考えてんのか!?」
ユリ「いや?ノープランだけれど?」
ユゴ「てめぇ!この野郎!」
ユヤ「俺達も日頃の感謝ってことで何かプレゼントするか?」
ユ「そうね、少し気恥しいけどね。」
ユリ「じゃあそれぞれ卒業までに用意してくるってことでいいね?」
ユユユ「「「ああ!」」」
ユルリ「「「ええ。」」」
セ「遊利、一緒に何がいいか考えてくれ!男の意見も欲しいからな!」
ユリ「はいはい。ならカフェで話そうか。・・っということで僕と世怜奈は寄り道して帰るから。」
ユゴ「俺達もどっか寄ってくか?」
ユヤ「じゃあ今日は此処で解散でいいかな?夕飯には間に合うように帰って来てよ?」
ユト「遊矢のお母様のご飯は絶品だからな。夕食までには必ず帰ろう。」
ユ「うちも夜ご飯までには帰ってきてね。」
セ「今日は柚子の父さんの当番か!」
リ「男の手料理って感じで美味しいのよね。」
ル「楽しみね、遅れないようにしなくちゃ。」
ユヤ「お楽しみはこれからだ!」
ユリ「締めはそれなんだね。」


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第34話 因縁のデュエル

今回のことで作者にデュエルを1から考えるのは無理ぽということがわかった・・




「「デュエル!!」」

 

「俺のターンからか。ならば俺は 幻影騎士団(ファントム・ナイツ)ラギットグローブ を召喚。そして 幻影騎士団(ファントム・ナイツ)サイレントブーツ はフィールドにレベル3のファントムナイツがいる時特殊召喚できる。

 

俺はサイレントブーツを特殊召喚してオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚! 幻影騎士団(ファントム・ナイツ)ブレイクソード !そして俺はカードを2枚伏せてターンエンドだ。」

「俺のターン!ドロー!」

「何故お前は・・」

「あん?」

「何故お前は奴の、如月遊利の味方をする?お前も俺達のように涼風凛を奴に攫われたのに・・」

「・・別に俺は凛について許した訳じゃねぇ。」

「ならば何故だ?」

「・・俺が遊利だったら同じことをしていたと思ったからな。」

『やっぱり君、僕の記憶見た?・・いや、どうやれば記憶見れるのかは知らないけれども。じゃないと君が彼とデュエルするわけないよね?』

「君君うるせーぞ!俺のことは遊吾って呼べ!」

『じゃあ遊吾。見たの?』

「全部見た訳じゃねぇ。」

「おい!如月遊利と何をボソボソ喋っている?同じ立場だったらとはどういうことだ?」

『どれくらい見たのさ?』

「・・うるせぇ!どいつもこいつもよぉ!自分フィールドにカードがない時魔法カード スピードロー を発動できる。その効果で2枚ドローし手札からスピードロイド1枚を墓地に送る。

 

そして俺は SR(スピードロイド)ダブルヨーヨー を召喚してその効果で墓地から SR(スピードロイド)三ツ目のダイス を特殊召喚!いくぜ!レベル4のダブルヨーヨーにレベル3の三ツ目のダイスをチューニング!その美しくも雄々しき翼翻し光の速さで敵を討て!シンクロ召喚!!現れろ!レベル7! クリアウィング・シンクロ・ドラゴン !!

 

バトルだ!クリアウィングでブレイクソードに攻撃!旋風のヘルダイブスラッシャー!!」

「破壊されたブレイクソードの効果発動!このカードのエクシーズ素材を特殊召喚し、レベルを4にする!ラギットグローブとサイレントブーツを特殊召喚し、レベルはそれぞれ4となる!」

「俺はカード3枚を伏せてターンエンドだ。お前のターンだぜ?これ以上何か知りてぇなら俺に勝ってから聞け!」

 

 

勝ってからってデュエル終わったら吸収するかされるから聞けないのでは?・・いや、吸収された今この状態で僕と遊吾、榊遊矢と影山遊斗でそれぞれ会話が出来ている訳だから吸収されても意識はあると考えたのか。

 

原作、ズァーク復活する前辺りからあまり覚えていないんだよね。なんやかんやあってあの結末になったとしか覚えてないからね。

4人が1人になってズァークが復活しても意識は残ると想定して作戦を立てている訳だから、意識なくなったらバッドエンドだね。

 

そうならないために予めレイの魂と力を分捕ったわけだから。早くレイを目覚めさせないとね。丁度今暇だから少しでも進めておくか。

 

 

『そういう訳だから、頼んだよ。』

「・・何をだよ・・」

「お前の言う通り勝ってから聞かせてもらう!俺のターン!ドロー!俺はレベル4となっているラギットグローブとサイレントブーツでオーバーレイネットワークを構築!漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!エクシーズ召喚!ランク4! ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン !」

「あの時同様ぶっ倒してやるよ!」

 

〜デュエル中盤〜

 

「俺のターン!ドロー!・・全くこれも遊利と融合したからか?なら使ってやるよ!俺は 捕食植物(プレデター・プランツ)オフリス・スコーピオ を召喚!」

「プレデタープランツだと!?」

「俺はオフリス・スコーピオの効果発動!このカードが召喚に成功した時手札のモンスターを1枚捨ててデッキからオフリス・スコーピオ以外のプレデタープランツモンスターを特殊召喚する!

 

・・やっぱりな、遊利のカードが何枚か混じってやがる。俺は 捕食植物(プレデター・プランツ)ダーリング・コブラ を特殊召喚!そのままダーリング・コブラの効果発動して俺はデッキから魔法カード 融合 を手札に加える!

 

そして俺は融合を発動!フィールドのオフリス・スコーピオとダーリング・コブラを融合!魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ!今一つとなりて花弁の奥の地獄から新たな脅威を生み出せ!融合召喚!!現れろ!レベル8! スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン !!」

「くそっ、スターヴ・ヴェノムだと!?」

「「ぐっ!?」」

「・・お前だってオッドアイズ召喚してもいいんだぜ?覇王なんちゃらとかいう奴らも今のお前らなら暴走せずに使えるだろ?」

「ならば見せてやる!」

〜〜〜

「俺は相生の魔術師と相克の魔術師でペンデュラムスケールをセッティング!ペンデュラム召喚!来い、遊矢のエースモンスター!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!」

「「ぐうぅ!!?」」

「・・相生の魔術師のペンデュラム効果でダーク・リベリオンのランクをオッドアイズのレベルと同じにし、相克の魔術師のペンデュラム効果でこのターンダーク・リベリオンのランクと同じ数値のレベルのモンスターとしてX召喚の素材にできる!

 

俺はオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンでオーバーレイネットワークを構築!

二色の眼の龍よ!その黒き逆鱗を震わせ刃向かう敵を殲滅せよ!エクシーズ召喚!いでよ、ランク7!怒りの眼輝けし龍!覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン!!」

「・・はぁはぁ・・4体揃った時の衝撃でも意識を失わなくなったな。」

 

〜デュエル終盤〜

 

「これで終わりだ!クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンで攻撃!烈風のクリスタロス・エッジ!」

「ぐあぁぁぁ!!?」

「・・俺の・・勝ちだ!!」




〜〜いつかどこかであるかもしれないユリセレ〜〜
〜水族館〜
セ「着いたぞ!これが水族館!」
ユ「他の人もいるから余り大声ださないでよ、世怜奈。」
セ「おぉ、すまん。テンションが爆上がりしていたからな、気をつける。」
ユ「・・早速チケット買って入ろうか。」
セ「今日はイルカのショーとセイウチのショーの2つやっているからな!どっちも見逃せないぞ!」
ユ「水族館行くって決まってから下調べはちゃんとしたからね。どっちもまだ時間に余裕はあるから、まずは一通り軽く観て回ろうか。」
セ「そうするか!」
〜〜〜
ユ「そろそろショーの会場に移動しようか?」
セ「そうだな、今行けば良い席を確保出来るだろう。」
〜〜〜
バッシャァァァン!バッシャァァァン!
セ「うおぉぉぉ!?冷たい!」
ユ「カッパ着てたけれどやっぱり服も多少濡れたか・・替えを持ってきていて良かった。」
セ「遊利!今イルカと目が合ったぞ!可愛いな!」
ユ(世怜奈が可愛い)「そうだね。」
〜〜〜
セ「楽しかったが遊利の推測通り多少は濡れたな。」
ユ「はい、これ。体をあまり冷やさないように早く着替えてきなよ。」
セ「お昼ご飯食べたら次はセイウチのショーだな!」
〜〜〜
セ「頷いた!?質問されたら頷いたぞ、遊利!?」
ユ「今度は否定して横に振ったね、賢いなぁ。」
セ「手を振ってる!手を振ってるぞ、遊利!」
ユ「ボール遊びも完璧だったし、楽しかったね。」
セ「この後の予定は軽く回った時に気になった処に行く、でいいんだな?」
ユ「別に今日中に全部観て回る必要はないからね。取り敢えず今日はそれでいいでしょ。また来ればいいんだし。」
セ「ならまずはペンギンだな!」
ユ「世怜奈の足が動くのを拒んだペンギンエリアだね?」
セ「今度は思う存分舐めまわすように観てやる!」


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第34.5話 因縁のデュエル 裏

リンクスでKCカップが始まりましたね


「「デュエル!!」」

 

「始まってしまったか・・世界に終焉を告げるデュエルが・・」

「零王・・君にはもうどうしようも出来ないのか?」

「出来るのなら既にやっている・・」

「父さん!貴方という人は!」

「兄さん落ち着いて!?」

「・・デニスさん。」

「ン?なんだい、黒咲さん?」

「世怜奈の言う通り遊利には何か考えがあるのですよね?」

「アァ。遊利が言うには確実ではないらしいけどね。」

「それを教えろと言っているのだ!」

「フゥム・・遊利もそうだったけど僕としてもあまりぬか喜びさせたくないんだよね。だからごめんね、世怜奈。」

「ならば、先程のことを改めて聞かせてもらう。」

「ワッツ?先程の?なんのことだい?」

「君がカードから戻った方法のことだ。」

「アァ、そのことね。それなら簡単な話だ。カードから戻す装置があるらしくてね、それで戻して貰ったのさ。」

「らしい?デニスはその装置を見ていないと?」

「僕が目を覚ました時にはもう片付け終わってたからね。」

「・・カード化解除装置だと?そのような物をデュエルアカデミアで制作した覚えはないが・・」

「?・・ではデニスをカードから戻した装置を如月遊利はどこから?」

「フィールドに、それぞれクリアウィング・シンクロ・ドラゴンとダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンが!」

「どちらも手を抜く気など毛頭ないということか・・」

「しかしどちらが勝ったとしても・・」

「デニスの言うことを信じるのであれば如月遊利に何か考えがあるらしいが・・」

「世怜奈は何かわかる?」

「すまない・・遊利と会話したのは10年以上前だったからな。それも1ヶ月程度の期間だったし・・そんな短い期間であったが私は遊利を好きになったのだな、今思えば。」

「どんな子供だったの、遊利は?遊吾は昔からあんな感じだったけど。」

「私が知らないことを沢山知っていて、遊利の話はいつも面白かった。もちろんデュエルもすごく強い!お互いにアドバイスを送りながら1日中デュエルしてた日もあったな。

・・このリボンも遊利に貰ったんだ、母の形見って言ってたな。使ってくれると母さんも喜ぶって。」

「そうなのね。だから世怜奈、リボンに触れる時いつも優しい顔してたのね。」

「そうだったのか、自分ではわからなかった。さっき洗脳が解けるまで覚えていなかったはずなのだが・・」

「洗脳も大切な思い出には勝てなかったのよ!」

「ははっ!なるほどな!」

 

「俺は 捕食植物(プレデター・プランツ)オフリス・スコーピオ を召喚!」

 

「遊吾が遊利のプレデター・プランツを!?」

「遊矢が遊斗のファントム・ナイツを使ったこともあったからな。そう考えればさほど驚くことでもないのか?」

 

「融合召喚!!現れろ!レベル8! スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン !!」

「「ぐっ!?」」

 

「やっぱりあの時と同じだ・・」

「あの時って何時のこと、素良?」

「シンクロ次元の時、遊矢がオッドアイズとダーク・リベリオンを、遊吾がクリアウィングを、遊利がスターヴ・ヴェノムをそれぞれ召喚したら今と同じように・・いや、今以上に苦しんでた。

少し前の遊吾と遊利のデュエルでもそうだった。あれはズァークが遊矢達に悪い影響を及ぼしているんじゃないかな?」

「そんな!?それじゃあ遊矢達は!?」

「いや、大丈夫だと思うよ?」

「えっ!?なんでそう思うの?」

「遊矢達がああなるの、僕はもう見るのが3回目なんだけど回数を重ねる毎に遊矢達の・・なんて言えばいいんだろう?・・リアクション?が薄くなってるんだよね。だから大丈夫かなって。」

「そうなのかな?・・そうだといいけど・・」

「デニスの話通りなら遊利にも考えがあるらしいし大丈夫でしょ。」

「素良は遊利のことどれくらい知ってるの?」

「ほとんど知らないけど・・アカデミア生徒最強って言われてたくらいかな、知ってるのは。だけど物心ついた頃からデュエルアカデミアであの教育受けながら密かにプロフェッサーに反抗してたんでしよ?

なら大丈夫なんじゃない?」

「そう聞くと確かに・・」

「柚子!遊利を信じられないかもしれないが私を信じろ!」

「世怜奈・・そうね、そうしとくわ。」




〜〜いつかどこかであるかもしれないユリセレ〜〜
〜エイプリルフール〜
ザーザー
セ「今日は良い天気だな!」
ユ(雨すごい降ってるけれど・・世怜奈自身が雨の気分だったから世怜奈に(都合の)良い天気ってことかな?・・それとも?聞いてみるか・・)
ユ「もしかして今日がエイプリルフールだから嘘言ったつもりなの?」
セ「そうだ。エイプリルフールだから嘘ついてみようと思ったんだが考えても上手い嘘が思いつかなくてな、そうなった。」
ユ「思いつかなかったなら嘘言わなくて良かったんじゃ?」
セ「参加出来るイベントは参加しておかないともったいないだろ?」
ユ「そうですか・・」
セ「そこで相談なのだが・・」
ユ「うん?」
セ「柚子達に後腐れのない嘘をつきたいのだが何かいい案を一緒に考えてくれないか?」
ユ「別にいいよ。何か飲みながら考えようか、紅茶でいいかい?」
セ「遊利のいれる紅茶は美味いからな!」
〜〜〜
ズズッズズッ
セ「う〜ん・・」
ユ「・・こんなのはどうだい?」
セ「何か思いついたのだな!」
ユ「僕達の中身が入れ替わった!とか?」
セ「採用!!」
ユ「早い!」


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第35話 ズァーク復活!!

今日は新パック発売日ですね!

この話を投稿した後買いに行ってきます!


「ここは・?」

「ようやくお目覚めかい?」

「あれ?君は遊利?なんで磔にされて・・って俺もまた磔にされてる!?」

「気付くのおせーよ。」

「遊矢、体に問題はないか?」

「遊吾!?遊斗まで!?いや、体は特に問題ないから大丈夫だけど、何で俺達4人とも磔にされてんの!?」

「榊遊矢、君はさっきも磔にされてたんだから少しは落ち着きなよ。」

「えっなに!?1回磔にされた経験があるから慣れてるとか思ってるの!?慣れてないからね!?何回されても慣れないからね!?」

「少しは落ち着けってことだよ・・」

「遊矢、頭は大丈夫か?」

「えっ!?いや!遊斗が純粋に心配してくれてるのはわかるよ!?でもね、この今の状況で聞かれるとね、「俺の頭がおかしくなったの?」って聞かれてるとしか思えないよ!?」

「遊矢は何を言っている?そんなわけがないだろう?」

「コイツマジかよ・・」

「天然だね・・」

 

〜遊矢が落ち着くまでお待ち下さい〜

 

「落ち着いたかい?」

「あ、ああ。なんとか・・」

「ならさっさと俺達の状況についてと外の状況の推測について教えてやるよ。」

「俺と遊吾も先程聞いたばかりだがな。」

「てめっ!」

「影山遊斗、君が言いたいのは影山遊斗と遊吾の2人もさっき聞いたばかりだから榊遊矢が状況を把握していなくても問題はないってことでしょ?」

「・・遊斗でいい。最初からそう言っているだろう?」

「言ってねーよ!!」

「ははっ・・俺も遊矢でいいよ、いちいちフルネームじゃお互いに面倒臭いだろ?」

「君達、僕が敵ってことわかってる?この状況だから敵対してないだけでこの状況を解決したら敵対するよ?」

「それも演技なのだろう?」

「俺達もう遊利が赤馬零王と仲間じゃないってしってるからさ、そういう演技しなくて大丈夫だよ?」

「はっ?」

「うわっすげー顔。どうやってんだ、一体?」

「世怜奈を人質にとられて言うことを聞いてたんだろ?世怜奈も助けて仲間と一緒にいるしもう大丈夫だよ。」

「・・誰にそれを聞いた?」

「赤馬零王だ。」

「遊利に無理矢理世怜奈を洗脳させたって言ってた。」

「て、敵の言葉を信じるなんてね、ありえないでしょ・・」

「声が震えてんぞ。」

「・・なんでそんな事態になってるんだ・・」

「遊利のかけた洗脳が、ドクトルのパラサイト・フュージョナーによる洗脳が解けた時に一緒に解けたんだ。」

「その様子を見た赤馬零王が別に問題ないという感じで話してたぞ。」

「あのロリコンハゲめ・・本当にろくなことしない・・」

 

 

僕の洗脳まで解けてるなんて予想GUYだ・・嬉しくない訳ではないけれど、僕の作戦は想定通りにいったとしても終わった時に僕が生きてるかはわからないんだぞ?(ちなみにデニスには言っていない)

 

もし僕が死んだとしても、世怜奈は洗脳が解けていなければそこまでショックは受けないだろう。しかし洗脳が解けているなら世怜奈は多大なショックを受けるだろう。

 

あの世怜奈と過ごした1ヶ月、たった1ヶ月だったけれど僕にとってかけがえのないものになっている。自惚れでなければ世怜奈にとっても少しは思い出になっているはずだ。

 

つまり・・くそっ!赤馬零王め!やってくれたなぁ!!・・ということか・・

 

 

「はぁ・・話を戻そう。僕達のこの磔にされている状況はズァークが復活して僕達は心の奥深くに封印されている、わかった?」

「封印を解く方法はないのか?」

「外からズァークの心を揺さぶれば封印は解けると思うよ。ここから出れないけれど。」

「心を揺さぶるってどうやって?」

「それは零に任せてるから待つしかないね。」

「零?」

「赤馬零、まだ世界が統合されていた時の赤馬零王の娘でこの騒動の原因ともいえるね。」

「俺と遊斗がデュエルしていた時に零を目覚めさせて協力をとりつけたんだとよ。」

「彼女がズァークの心を揺さぶるまでは俺達は待つしかない。」

「ついでに赤馬零王を改心させてくれると嬉しいんだけれどね。」

「ならここから出る方法は?」

「僕の力で魔法カード 融合解除 を使う。僕達は今ズァークと融合しているといえる、でもズァークと1つになった訳じゃない。ズァークと本当に1つになったのなら僕達はこうして話せてないだろうからね。

だから融合解除で脱出出来ると思うよ?」

「俺は残るぞ。」

「遊吾?なんで?」

「ズァークが今使っているのは最終的な勝者の遊利の体だ。なら融合解除もクソもないだろ?」

「なるほど、俺と遊吾でデュエルしたが元々俺達は2人とも遊矢と遊利に融合していたからな。それぞれの主導権は遊矢と遊利が持っていたから、遊吾が俺にデュエルで勝利しても実質の勝者は遊利になるということか。」

「じゃあそもそも融合解除で遊利は脱出出来ない?」

「・・なんで気づくのかなぁ・・」

「ふん、1人でケリ着けようったってそうはいかねぇ。」

「どういうことだ、遊吾?」

「こいつはこの磔状態がなくなって俺達を追い出した後1人でズァークに挑むつもりだったんだよ。」

「心の中で倒すとどうなる?」

「心と心のぶつかり合いだろ、やばくないか?」

「零の力で負けた方が封印されるんだよ。」

「そんなこったろうと思ったぜ。俺は俺の手でケリを着ける!」

「なら俺も残ろう。」

「俺も残るぞ!」

「君達馬鹿でしょ?負けたら封印されるのに・・逃げられるんだから逃げなよ。」

「ズァークが復活したんだから逃げる場所なんてねぇよ。」

「ズァークを倒してこの騒動にも決着をつける。」

「4人いればなんとかなるさ!それに終わりは皆いて笑顔が1番だからな!遊利もいないと駄目だよ!」

「馬鹿ばっかだね・・」




今回はユリセレSSお休みです。

気がついたら遊斗が天然キャラになっていたよ・・


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第35.5話 ズァーク復活!! 裏

ズァークついに登場!


ババーンッ!!

「ハハハハハハハッ!!我復活!!」

「あれがズァーク!?」

「本当に復活しちまいやがった!?」

「結構テンション高いわ・・」

「遊吾の部分かしら?」

「遊利達の前世?オリジナル?ってこともあって、本当に顔のパーツは一緒だな・・遊利達を見慣れていなかったから微妙な違いに気づかずに勘違いしそうだ。・・前みたいに。」

「世怜奈達冷静ね、ズァークが復活したのに。」

「まぁ、遊利が何とかすると信じているのもあるが、そもそもあのズァークをデュエルでぶっ飛ばせば終わりだろう?」

「そう簡単なことなのかしら?」

「世怜奈の考えはあながち間違ってないって!僕は魔法カード 光の護封剣 を発動!!」

「ぐぅおぉぉ!?どういうことだ、それは我の分身の・・」

「零羅!?何故お前がその力を?どういうことだ?」

「零が僕に力を貸してくれた。それに零がそう言ってくるんだ。」

「どういうことだ!?零だと!?」

「落ち着くんだ、零王。まずは零羅君の話を聞かなければ何も分からないぞ?」

「ふんっなるほどな。我を封印した忌々しい奴が居るようだな。復活もせずそのような魂だけの状態で何が出来るというのやら・・このカードの効果が切れた時が楽しみだ。」

「僕はどうやらいわゆるイタコやシャーマンと同じ体質らしくて幽霊とか魂だけの存在を憑依させられるんだって。零が教えてくれた。」

「幽霊本人に教えられたって、大丈夫なのかよそれ・・」

「沢渡の言う通りでもあるがそこは信じるしかないのではないか?それにどうやらズァークも零とやらの存在を感知しているようだ。」

「それでは零羅、零は私達に何を伝えようとしているんだ?」

「『世怜奈達に前回ズァークを封印したカードを渡すわ。私の来世なら問題なく扱える筈だし、前回私がズァークを封印したことによって私とズァークの間には因果関係があるから世怜奈達がカードを使うことが1番でしょう。』って言ってるよ。

でも『ズァークは今回の復活の際に各次元のカード化された人々から抽出された生命エネルギーを取り込み、さらに遊矢、遊斗、遊吾、遊利の力も取り込んでいる状態よ。

私の力と世怜奈達の力を加えてもおそらくズァークを封印することは出来ないでしょう。だからまずやることはズァークの中に囚われて身動きが取れなくなっている遊矢達を動けるようにすることよ。』だって。」

「遊矢達を動けるようにするたってよぉ、一体どうすりゃいいんだよ?」

「ズァークの心を揺さぶればいいんだって!」

「揺さぶる?」

「うん!『方法は考えてあるから大丈夫。』だって!」

「零羅!不用意に近づいてはいけない!?」

「えっと『ズァーク貴方の恥ずかしい話を聞かせてあげる。』?」

「貴様!?悪魔か!?やめろぉぉぉ!!?」

 

〜〜恥ずかしい話中〜〜

 

「ズァークにもそんな時期があったのね・・」

「想像つかないけどね・・」

「・・ぐっ・・貴様ぁ生きて帰れると思うなよぉ・・光の護封剣の効果が切れた時が貴様の最後だぁ・・」

「あともう1歩といったところだな。」

「『冗談はここまでにしておいて・・』」

「あれを冗談で済ませるとか恐ろしい女だ。」

「『貴方、自分の名前覚えてる?』」

「?・・何を言っている?我の名はズァークだと言っている。」

「『ズァークという名前はあくまで貴方がデュエリストとして名乗っていた名前よ、プロデュエリストだったからね貴方は。貴方の両親が付けてくれた名前は?覚えてる?』」

「そんなもの覚えているに決まって・・!?何故だ!?何故我は・・」

「『やっぱり覚えていないのね、なら私が思い出させてあげる。貴方の名前は王崎遊我(おうざきゆうが) よ。思い出した?』」

「王崎遊我・・そうだ我の・・俺の・・名前は・・うぅ!?ガァァァ!!?」

ビュオォォォ!!ビュオォォォ!!

「うわぁぁぁ!?」

「零羅!?」

ガシィ!

「大丈夫か?零羅?」

「うん。ありがとう、兄さん。」

「あぁ。無事で良かった。・・それで心を揺さぶるのは成功ということでいいのか?」

「うん。零も・・ね、姉さんも成功したって。」

「!?・・ふっ、そうか。私も姉さんと呼んだ方がいいのかな?」

「姉さんは呼んでほしいって言ってるよ?」

「そうか。まさかこの歳で姉さんが出来るとはな。予想出来なかったよ。」

「たぶん、誰も予想出来ないと思うよ。」

「・・次はどうすると姉さんは言っている、零羅?」

「えっと『これで遊矢達も動けるから中から遊矢達が、外から世怜奈達がデュエルを仕掛ける。』んだって。それでズァークを封印したカードを使ってデュエルに勝てれば・・」

「ズァークを封印出来る、か。」

ビュオォォォ!ビュオォォォ!

「風の勢いがなくなってきたな、ズァークはどうなったんだ?」

「・・我はズァーク!・・覇王龍ズァークだぁ!!」




〜〜いつかどこかであるかもしれないユリセレ〜〜
〜花見〜
セ「弁当は美味い!桜も綺麗!完璧な花見だ!」
ユゴ「世怜奈はいつでも花見出来るじゃねーか。」
セ「どういうことだ?」
ユゴ「今も世怜奈の隣に咲いてるじゃねーか、立派な桜が(笑)」
ユヤ「ブハッ!?」
ユリ「ぶっ殺してやろうか、このバナナ。」
ユヤ「ブフっ!?」
ユリ「笑ってんじゃないよ、」
ユゴ「笑ってんじゃねーよ、」
ユリユゴ「「このトマトが。」」
ユト「こういう時は息ぴったりだな、この2人。」
ユリ「関係ないって顔してるけれど、」
ユゴ「お前も笑ってたの見てたからな、ナス頭。」
ユ「もうやめて!遊矢が息出来なくて死んじゃうから!」
ユリ「ちなみに遊矢は怒るとキラートマトに進化するから。」
ル「あの遊矢は怖かったわね・・」
セ「あぁ、あの遊矢はな・・」
リ「私は見たことないからねぇ、なんとも言えないわ・・」
ユヤ「・・ヒィ・・ヒィ・・ハァ・・ハァ・・」
ユ「大丈夫?遊矢?」
ユヤ「お楽しみはこれからだからな、まだ死ぬ訳にはいかないのさ!」
ユ「でも遊斗達の方は見ないのね?」
ユヤ「耐えられないからね・・」


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第36話 決戦前

遊戯王新作ゲーム買ったぜ!!

早速海馬をエクゾディアで倒しました。


「どうやら零は上手くズァークの隙をつけたようだね。」

 

 

僕達を縛り付けていた拘束が粉々になり僕達は磔から解放された。やっと自由に体を動かせる、・・いや、心の中にいるから体ではなく魂になるのかな?

 

 

「あぁー体を動かせるってのは気持ちいいなぁ!」

「怪我は・・特にないな。」

「みんな大丈夫なのか?」

 

 

他3人も元気なようだ。

 

 

「さて、さっさとズァークを倒しに行こうか?」

「行くって言われてもよぉ、ズァークがいる場所わかんねぇだろ?そもそも俺らは今どこにいるかも把握出来てねぇよ。」

「ベースは僕の体だから僕が1番感知出来るけれど君達の体でもあるんだから君達も集中すればわかるはずだよ?」

「・・おぉ?・・あっちの方か?」

「確かにあちらからなんというか・・簡単にいえば邪悪な気配を感じるな。」

「・・でもさ、このまま行ってもさ俺達に今デッキないよ?」

 

 

そう、遊矢の言う通り僕達は今心の中に魂の状態でいるからデッキは無い。ならば、どうするか・・

 

 

「それも簡単。それに答える前に質問するけれど僕達は今魂だけの状態でここにいる。ならここにあったらおかしい物がある、それは何かわかるかい?」

「ここにあったらおかしい物?・・うーん、俺達を磔にしていた磔台もここにあるのはおかしいけれど・・」

「それはズァークが俺達をここに封じ込める為に造り上げた物だろう。ここは心の中、イメージがしっかりしていればそれが反映されるのだろう。」

「つまり遊利が言ってるおかしな物の対象はズァークの野郎が関わってない物で考えれば・・服か?」

「え?」

「なに?」

「だってよ、俺達は今魂だけの状態なんだぜ。なのになんで服着てんだよ?」

「た、確かに!?・・起きたら磔にされてたのが衝撃的で考えもしなかった・・」

「なるほど、つまり俺達が今着ている服は俺達が無意識の内にイメージを反映させていたのか。」

「正解でーす。何しろこうなる直前まで着てた服だからね。無意識で考えてるものさ、僕は服を着ているのが当たり前だってね。ここに来る直前にお風呂入ってたら危なかったかもね。」

「今その質問をしたってことはだ、デッキもイメージを反映させることができれば・・」

「俺達の手元に現れる。」

「なら早速やらねぇとなぁ!」

「さあ、呼ぼうか!僕達のそれぞれの魂のカードを!」

「来てくれ、俺のデッキ!そして、切り札!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!!」

ギャオォォォォン!!

「来い、俺のデッキ!そして、切り札!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!!」

ギャオォォォォン!!

「行くぜ、俺のデッキ!そして、俺の相棒!クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!!」

ギャオォォォォン!!

「行こう、僕のデッキ!そして、僕の相棒!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!!」

ギャオォォォォン!!

「どうやら全員上手くいったようだな。」

「そうだね、オッドアイズも来てくれたし。」

「これで後はズァークの野郎を倒すだけか!」

「・・少しデッキの調整をさせて。」

「何か問題があったのか?」

「赤馬零王に爆破された時にデッキの大半が燃えてね、今のデッキはプレデタープランツと宝玉獣が混ざった状態でなんだ。遊矢と戦おうとした時は時間がなかったからね。」

「それに加えて体もボロボロだっただろうが・・」

「時間がなかったって、なんで?」

「・・あの時の俺と遊矢は違法カードによって磔にされ身動きがとれなかった。もしかしたら、赤馬零王がズァークの復活を阻止しようとやぶれかぶれで根拠もなく俺達を殺すかも知れなかった。そういうことか?」

「えっ?でもデュエルに負けたら吸収されるってことは死んでも吸収されるんじゃないの?」

「そうかもしれねーし、そうじゃないかもしれねー。試す気もないからわからねぇが気が狂って一か八かにかけるかもしんねぇからな、娘の仇だ!とか言ってよ。実際に遊利は爆破されたわけだし。」

「でもあの場にはまだ解放されたとはいえ柚子達がいたのに、それよりも優先するかな?」

「もしそれで僕達を殺してズァークも道ずれに出来ればその後に集め直せばいいからね。赤馬零王にとっては。

まあ、正気だったらズァークが復活するかもしれないことはしないだろうけれど、正気じゃなかった時の心配だからね。・・よし、出来た。現実に帰れたらまた調整しないとね。」

「ここにあるのはイメージで現実には持ち出せないからな、仕方ない。」

「相棒達4体は力が宿ってるカードだからか、本物だけど他はあくまでイメージなんだよな。」

「遊利は爆破されたのがインパクト強すぎてイメージが燃えた後のデッキで固定されちゃったのか、大変だな。・・俺も確認しておこう。」

「世界を滅ぼした奴とデュエルする訳だからな。事前準備は出来るだけして損はないだろう。」

「時間もあるから完璧にはできねぇけどな。」

「僕達同士でデッキの確認もしようか。デッキ内容わかってた方が良いでしょ?」

「そうだな、なんだかんだで俺は遊利とデュエルしてないからそこまでデッキ内容知らないんだよな。」

「俺も遊利のデッキ内容は知らないな、遊矢と遊吾のはある程度わかると思うが。」

「俺は全員ある程度わかるけど、遊利のデッキは今俺とデュエルした時と全然違うだろうからな。知っておいて損は確かにないな。」

「この確認を終えたらズァークを倒しに行こうか。」

「「「ああ。」」」

 

 




〜〜いつかどこかであるかもしれないユリセレ〜〜
〜カップルの片割れ達の話〜遊矢シリーズの場合〜
ユリ「話ってなんだい?明日は学校ないから別にいいけれどさ。」
ユヤ「いや、少し相談をしたくて・・」
ユト「相談?」
ユゴ「俺達に?」
ユヤ「いや遊斗達だから相談するっていうか・・」
ユリ「僕達だから?」
ユゴ「ってぇなると・・」
ユト「瑠璃達、つまりは柚子についてか?」
ユヤ「そうだ。なんというのか・・その・・柚子ってガチ勢多くないか?」
ユゴ「遊矢だけじゃなくてか?」
ユリ「世怜奈もそうだね。」
ユト「瑠璃なら隼がいるな・・」
ユヤ「世怜奈だけじゃないんだ。素良もそうだし、LDSに所属している光津真澄という女の子もなんだ・・」
ユト「つまり遊矢を入れずに3人もいると?」
ユリ「遊矢にだってガチ勢いるじゃん。占い師の子とか。」
ユゴ「そうなのか?やるじゃねぇか、遊矢。」
ユヤ「な、なんでミエルのことを知ってるんだ!?・・いや、今はいい、それよりも柚子のガチ勢達の話だよ!」
ユト「何か問題があったのか?」
ユヤ「素良と世怜奈は別にいいんだ、俺も一緒に柚子を喜ばせる方法を考えたりしてるからさ。問題は光津真澄って子なんだ・・」
ユリ「世怜奈も紫雲院もそんなことしてたのか・・」
ユゴ「で、その光津真澄?って奴の何が問題なんだ?」
ユヤ「柚子に相応しくないと判断したら私が柚子の彼女になるから!ってライバル宣言されたんだ・・柚子は普通に友達だと思ってるらしいけど・・」
ユリ「そう、大変だね。」
ユゴ「頑張れよ。」
ユヤ「他人事!!?」
ユト「お前達いくら面倒くさいと思ってももう少し真面目にやれ。」
ユヤ「遊斗まで!?酷い・・」
ユリ「いや、だって遊矢が今のまま頑張り続けていれば問題ないでしょ。」
ユゴ「だよなぁ、柚子と付き合ってるんだし。」
ユト「そうだな。遊利の言う通りだろう。」
ユヤ「みんな!・・」
ユト「では、今日の所はこれで解散だな?」
ユリ「そうだね。」
ユゴ「そうだな。」
ユヤ「・・頑張ろ。」


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第36.5話 決戦前 裏

令和になってから初めての投稿だ!

ゴールデンウィークが終わってしまう・・


「ガアァァァァ!!」

「おいおい、ズァークの野郎敵とはいえ大丈夫なのか?あれ?」

「まだ光の護封剣の効果は残っている様だから大丈夫だろう。それよりも今のうちに零からズァークを封印するためのカードを受け取らなければ・・」

「確かにそうね。」

「でも皆の前で黒歴史を発表されるのは・・」

「・・深く考えては駄目よ、封印のためと自分に言い聞かせるしかないのよ。」

「・・零も赤馬一族ということか。」

「世怜奈達!姉さんがズァークを封印するためのカードを渡すから来てくれって言ってる!」

「今行くわ。」

「で、だ。質問があるのだがいいか、零?」

「『何?』」

「お前は先程私達と遊利達が外側と内側からデュエルを仕掛けて、私達が封印するためのカードを使用して勝利すればズァークを封印出来ると言ったが、遊利達はただ勝てばいいのか?封印のカードを使うのは私達だけか?」

「『そうね、ズァークを動揺させることを優先して詳しく説明出来てなかったわね。結論から言うと、柚子達だけでなく遊矢達も封印するためのカードを使用しないと駄目よ。』」

「で、でも遊矢達はその封印するためのカードを持ってないんじゃ・・」

「『その辺は問題ないわ。遊利に封印の雛型となるカードは渡してあるから、貴方達が封印するためのカードを使用すれば心の中でデュエル中の遊矢達のデッキの中か手元のどちらでも覚醒するように私と遊利で調整してあるわ、ズァークとの因果関係を利用してね。』」

「やはり、遊利達も使用しなくては駄目か。」

「私からもいいかしら?」

「『おそらく今しか時間はないわ。質問があったら遠慮なく言って頂戴。』」

「さっきズァークを動揺させるために名前を教えてたけど、自分の名前を忘れるなんてことあるの?」

「『・・ズァークの力の源は負の感情よ。それに彼は呑み込まれてしまったの。』」

「負の感情に?なら、その負の感情だけをどうにか出来ないの?そうすれば・・」

「『私も出来ればそうしたいと思っているわ。だから目覚めて遊利と話し合った時に言ったら、「そういうことなら僕に考えがあるから任せてよ。失敗するかもしれないけれどそこら辺は許してほしいな。」って言っていたわ。

だから遊利の考えが上手くいけば、ズァークを封印するだけでなく消滅させて遊我が戻ってこれるかもしれないわ。』」

「そう、ならまずはデュエルに勝たないとね。」

「・・姉さん、先にズァークを封印するためのカードを渡してデッキ調整に入ってもらった方がいいのではないでしょうか?調整しながらでも多少は話を出来るでしょうし。」

「『!・・それもそうね!うっかりしてたわ。柚子達、手を出して。今カードを渡します。』」

パァァァァ

「これが・・」

「ズァークを・・」

「封印するための・・」

「カード?効果は・・!?」

「どんなカードだったのだ、柚子?」

「権現坂・・それが・・読めないの。」

「読めない?それじゃ使えねぇのか、意味ねぇじゃん。」

「『その4枚のカードは父さんがズァークを封印するために自然の力を利用して造られたカードよ。通常のデュエルで使用しても意味はなく、ズァークが相手の時のみ意味を成すわ。』」

「じゃあ、効果は実際にデュエルしてみないと分からないってことね?」

「『私が使った時はまだズァークはデュエルをしなくとも私自身を代償にすることでその4枚のカードだけで封印出来たの。だから瑠璃の言う通りデュエルしてみないと効果は読み取れないでしょう。』」

「それはそれでやるしかないな。」

「さすが世怜奈。男前ね・・」

「ふっ柚子、そんなに褒めるな。」

「褒めてた?」

「まあ、一応褒めてたんじゃないかしら?」

「姉さん、私からも一つ質問してよろしいですか?」

「『そんなに畏まらなくていいわよ、なにかしら?』」

「前回は姉さん自身を代償にと仰いましたが今回、封印するためのカードを使用するのに代償はいらないのですか?」

「『代償については問題ないわ。既に支払っているから。』」

「!・・何を?」

「『ズァークよ。』」

「・・どういうことでしょうか?」

「『これも遊利の提案でね、「なんで僕達が代償を支払わないといけないのさ?相手に押し付ければいいんだよ、こういうのは。」って言って精霊の力を借りて何やかんやしてやったみたい。

だから正確にはこう言うべきかしら、代償はズァークが支払う予定よ。』」

「アァ・・遊利らしいといえばらしいのかなぁ?」

「てぇことは、使うだけでズァークの力を少しだけかも知れねぇが削れるのか。遊利もやるなぁ、俺様ほどではないが!」

「普通ならば止めるべき極悪卑劣な行為。しかし今回は・・」

「フフ、難しく考えちゃ駄目だよ、権ちゃん。」

「権ちゃんはやめろ。」

「・・誰もツッコミしてくれないって悲しい・・」

「ガアァァァァ!!!」

バリィィィィン!!!

「うお!?危ね!?そういうツッコミはいらねぇから!?」

「ついに光の護封剣の効果が切れたか。柊柚子達の準備は・・」

「大丈夫よ。というか普通に柚子って呼んでいいのよ?面倒くさくない?」

「・・君達に謝罪と賠償が済んでから考えよう。」

「世怜奈のことは呼んでるのにね。」

「律儀というか面倒というか・・」

「さあ、ズァークとデュエルだ!」

「ガアァァ・・貴様等から、血祭りにしてやろう・・」

 

「「「「「デュエル!!」」」」」

 

~~~~~

 

「『さて、私達は家族会議を始めましょうか。』」




〜〜いつかどこかであるかもしれないユリセレ〜〜
〜カップルの片割れ達の話〜柚子シリーズの場合〜
リ「さて、相談って何かしら?」
ル「いつもお世話になってるからね、何でも相談して!」
セ「遊利が何かしたのなら遠慮なく私に言え!」
ユ「遊利は何もしてないわよ!むしろ遊矢の情報を流してくれるくらいで・・」
ル「私にも遊斗のこと教えてくれるわ・・」
リ「贖罪ってのもあるし、遊吾達に対する嫌がらせも少しだけあるわよね・・」
セ「遊矢達も仕返しに私に遊利のこと教えてくれるぞ。」
ユ「男の友情ってやつなのかしら?・・ってそうじゃなくて相談!」
リ「話が見事に脱線してたわね。」
ル「やっぱり遊矢のこと?」
ユ「そう。」
セ「遊矢の?何かしたなら私から遊利に頼んでおくが?」
ユ「そういうのじゃなくて!・・その・・遊矢って人たらしじゃない?」
リ(柚子もそういうところあるけど)「そうね、シティじゃ大人気よ。」
ル「ハートランドでもそうよ。デニスと一緒にエンタメデュエル披露して人気があるわ。」
セ「アカデミアもあのデュエルの時の笑顔にやられた者は多いな、なんでも見ているだけでこっちも笑顔になると。」
ユ「そうなの。だからデ、デートの時も・・」
ル「ファンに囲まれてデートどころじゃないとか?」
リ「それは確かにありそうね。」
ユ「それはなくて・・その・・視線を感じるの。」
セ「嫉妬か。」
ユ「・・温かいというか温い視線で・・」
リ「温かい?」
ル「温い?」
ユ「その・・そう!あれ!遊利と世怜奈が一緒にいる時のアカデミア生徒の様な!あんな感じの!」
ル「あぁ、なるほど。」
セ「どんな感じだ?」
リ「世怜奈は元から気にしないだろうけどあれね、あの・・尊い・・って感じの。」
ユ「そう!それ!!・・あれが気恥しいというか・・」
セ「ふむ、つまりは・・慣れるしかないな!解散!」
ユ「解放しないでぇ!」
リ「でも、世怜奈の言う通り、遊矢といるなら慣れるしかないわよ?私と遊吾も貴方達に勘違いされてるし・・最近は減ったけど。」
ル「私は昔からそうだったから慣れちゃったわ、むしろ見せつけてるくらいかしら。」
ユ「昔からって・・!・・納得したわ。」
セ「黒咲か。」
ル「昔は遊斗相手でもあの猛禽類の眼で「殺す!」って感じだったの。でも遊斗と仲良くなってからは遊斗と一緒にいると遊斗がお兄ちゃんに気づくまでは「尊い・・あの二人を邪魔するものは殺す・・」って言いながら写真撮ってるらしいの。」
リ「らしいって誰情報?」
ル「カイト。ハルトって弟がいるから「わかりみが深い・・」って言ってる。」
ユ「・・頑張って慣れるわ・・」


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第37話 VSズァーク(デュエルは無し)

デュエル内容が思いつかなかったため、失踪かましていました・・・
なので、デュエル内容はカットして話を進めることにしました。



おっと、あれ渡すの忘れてたな・・

 

 

「そろそろズァークのところに着くけれど、その前にこれを渡しておくよ。」

パァァァァ

「カード?・・おいおい名前もねぇ、絵柄も描かれてねぇ、白紙じゃねぇか・・」

「枠の色だけで判断するならば魔法カードか?」

「何でこのカードを渡してきたんだ、遊利?」

「それはズァークを封印するためのカードだよ。」

「このカードが?」

「封印ってのはここに来るまでに言ってた代償をズァークに押し付けたあれのことか。」

「・・一つ疑問があるのだが・・」

「なんだい?」

「別に今渡されても問題は無いがデッキ調整の時が渡すには一番いいタイミングだったと思うのだが・・」

「確かにそうだな。」

「・・・」

「おい、遊利?てめぇまさか・・」

「・・ワ、ワスレテタナンテコトナイヨー」

「おい!?」

「わ、忘れてたって、思い出してくれたから良かったけどさぁ・・」

「遊利にも忘れるなんてことがあるんだな・・」

「思い出して今渡したから問題ないでしょ。・・ほら、この扉の向こうにズァークがいるよ。気を引き締めなよ。」

「誤魔化せてると思うのか、てめぇ?」

「このことは後で問詰めればいいだろう。」

「後で問い詰めるんだ・・それにしても壁とかじゃなくて扉ってことはズァークには俺達を向かい入れる意志があるのかな?」

「そうだね。ズァークからすれば僕達は完全復活するための餌がノコノコとやってきたと思ってるんじゃないかな?たとえ、自分を封印するカードを携えた厄介な奴等でも。」

「へっ!喰われてやる気は毛頭ねぇ!」

「そうだ。俺達がズァークを封印する。」

「皆で帰るんだ。」

「じゃあ、開けるよ。」

ギイィィィィ!

「ガアァァァァ!!」

「・・負の感情の塊であるズァーク、取り込んだ負の感情が統合世界の分と四つの次元の分で膨大な量だからか、ズァーク自身も呑み込まれかけている様だね。」

「・・カンゼンナ・・フッカツヲ・・」

「まだ辛うじて理性は残っている・・と。」

「さっさと倒して楽にしてやるよ!」

「封印されることは楽になるのかなぁ?」

「・・デュエ・・ル・・」

「あっちも準備は出来ているようだね。」

 

 

「「「「「デュエル!!」」」」」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ズドーン

「くっ!やはり、一度は世界を滅ぼしたことはあるな!」

「大丈夫、世怜奈?」

「問題ない!この程度ならな!」

「ダメージの現実化がここまでなんてね・・」

「だけど、ズァークのライフも残り僅か。

それに封印のカードも柚子の封印術-花、私の封印術-鳥、凛の封印術-風、あとは世怜奈の四枚目だけよ!」

「そして次は世怜奈のターン。このままいけるわ!」

「私のターン!ドロー!私は封印術-月を発動、このターン私のモンスターは直接攻撃が可能となる!ムーンライト・ライオ・ダンサーで直接攻撃!これで終わりだ!」

「グオォォォォォォォ!?」

「後は任せたぞ、遊利たち!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「グオォォォォォォォ!?」

「これは!?」

「封印するためのカードが光り始めた?」

「どうやら凛たちはうまくやったようだな!」

「そうみたいだね、これで後は僕達がそれぞれ封印するためのこのカードを使用してからズァークを倒せば封印出来るよ。」

「我ノターン!ドロー!図ニノルナヨ、貴様ラノライフは全員残リ僅カ、一人デモ倒セバ封印ハ出来マイ!ソノ後一人一人ジックリト倒シテヤル!」

「封印が進んでいるからか、ズァークの理性も戻ってきているようだね。」

「マズハ一番鬱陶シイ貴様カラダ!我ハ我デ、スターヴ・ヴェノムヲ攻撃!死ネェ!如月遊利!!」

「まずい!?ズァークの攻撃が通れば遊利のライフが!?」

「だがこれを凌げば、遊利から順に俺達のターンがまわってくる。」

「てめぇなら対抗策くらいあんだろ、遊利。」

 

遊矢以外の二人はもう少し心配してくれてもいいのでは?

 

「僕はリバースカードオープン!パワーウォールを発動!ダメージが0になるようにデッキからカードを墓地に送るよ。」

「忌々シイ、ダガスターヴ・ヴェノムノ破壊時ノ効果ハ我ニハキカン!」

「でも、君のフィールドにはズァーク一体のみ。早くターンエンドを宣言したらどうだい?まぁそうしたらもう君のターンはまわって来ないだろうけれどね。」

「グゥゥ、我ハカードヲ一枚伏セテターンエンド!」

「すごいな、遊利はこんな時にも煽りを忘れないなんて…」

「精神攻撃は基本だよ。僕のターン!ドロー!僕は封印術-喜を発動!次の自分のターンまで対象に指定したプレイヤーの罠カードの発動、効果を無効にする。僕は当然ズァークを対象に指定する。カードを一枚伏せてターンエンド。」

「俺のターン!ドロー!俺は封印術-怒を発動!次の自分のターンまで対象に指定したプレイヤーの魔法カードの発動、効果を無効にするぜ。俺も当然ズァークを対象に指定する!そのままターンエンドだ。」

「俺のターン!ドロー!俺は封印術-哀を発動!次の自分のターンまで対象に指定したプレイヤーのモンスターカードの召喚、特殊召喚、効果を無効にする。対象は当然ズァークを指定!さらにカードを一枚セットしてターンエンド。」

「貴様ラァ!?ナンダソノフザケタ効果ハ!!?」

「君のためにあつらえた特製のカードさ。」

「覇王龍ズァークなんてインチキカード使ってるてめえには言われたくねぇわ!」

「遊矢、後は任せた。」

「ああ、任せてくれ!俺のターン!ドロー!俺は封印術-楽を発動!対象に指定したプレイヤーのフィールドのモンスターカードの攻撃力を全て0にして、減らした分の攻撃力を自分のモンスター一体に加える!

ズァークのフィールドには覇王龍ズァーク一体、その攻撃力4000分を俺のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンに加える!」

「ヤメロ!?ヤメロォ!!?」

「俺はオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンで覇王龍ズァークに攻撃!螺旋のストライクバースト!!

さらにオッドアイズがレベル5以上のモンスターと戦闘を行う場合、相手に与える戦闘ダメージは2倍になる!リアクション・フォース!!」

「グワアァァァァァァァ!?!!?」

 

今だ!

 

「僕は融合解除を発動!ズァークと遊我を分離する!」

パァァァァ、バシュゥゥゥン

「!?あれが王崎遊我か!」

「気を失っているだけのようだな。」

 

ここまではうまくいったか。。

 

「よっし!ズァークを封印出来た?「恐らく出来てるね。」出来たし、王崎遊我も助けられたし何とかなって本当に良かったよ。」

「おい遊利、この後はどうすんだ?」

「こうするのさ。融合解除を発動。」

「なっ!?」

 

 



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第38話 世界は1つに

「グワアァァァァァァァ!!?」

ババーン

「ズァークが遊利の姿に戻った!」

「遊矢たちも勝ったんだわ!」

パァァァァ、バシュゥゥゥン

「うわっ!?」「ぐっ!?」「うおっ!?」

「遊矢!?」「遊斗!?」「遊吾!?」

 

「いてて。。」

「遊矢、大丈夫?」

「ああ、俺は大丈夫だけど・・」

「遊斗も大丈夫?」

「瑠璃、心配をかけたな。」

「本当よ、全く。。」

「くっそ、あのニヤケ野郎やりやがったな!!」

「遊吾!怪我はないのね?」

「ああ、あいつが全部持っていきやがった。。」

「え?それってどういうこと?」

「俺達がズァークとのデュエルでくらったダメージを全部、俺達を体から追い出す時に遊利の野郎がしょい込みやがったんだ!」

「何!?遊利はただでさえ爆破のせいで体がボロボロなんだぞ!?」

 

全く、頭に響くから騒がないでほしいな。

 

「全く、頭に響くから騒がないでほしいな。」

「「「「「「「遊利!!」」」」」」」

「話聞いてた?」

「てめぇどういうつもりだ?」

「まだやることが残っているんでね、話は後だ。」

「フゥム、遊利。それなら僕が体を支えておいてあげるから早く済ませよう。」

「デニスは話が早くて助かるね。。僕は魔法カード超越融合を発動!封印したズァークの全エネルギーを使用して四つの次元を一つに融合する!」

ズズッズズズズッ

「如月遊利!?」

ズズッズズズズッ

「大丈夫さ、赤馬零児。統合世界にするわけではなく、四つの次元を地続きにするだけだ。経済とか諸々の影響への対処は君に任せるよ。」

ズズッズズズズッ

「簡単に言ってくれるな。。」

ズズッズズズン

「地響きがおさまった?」

「本当に四つの次元が一つに?」

ガクッ

「遊利!?」

「デニス、後は手筈通りに頼んだよ。」

「アァ、任せてくれ。」

 

これで・・ようやっと・・世怜奈が・・・

 

「遊利!?遊利!!?死ぬな!ようやく思い出せたのに・・」

「世怜奈、落ち着いて。」

パァァァァ

「デニス!?なんで遊利をカード化したんだ!!」

「それも含めて、説明するから・・赤馬零児。」

「なんだ、デニス・マックフィールド?」

「これを。」

「これは・・封印の黄金櫃?」

「そのカードには遊利のサイコパワーが大量に込められていて一度限りで、誰でも実体化出来るようになっているらしい。」

「如月遊利の力はそんなことまで出来るのか・・発動するとどうなる?」

「発動すると黄金櫃が出現する。その中身はカード化解除装置とマニュアル、設計図、そして遊利と僕でカード化したエクシーズ次元の・・ハートランドの人達が入っている。」

「カード化したハートランドの人だと!?デニス貴様ぁ!!」

「隼!落ち着け!?」

「兄さん!落ち着いて!?まだ説明の途中だから!」

「遊斗・・瑠璃・・ちっ、とりあえず最後まで聞いてやる。。」

「そのカード化された人たちは僕らアカデミアがハートランド侵略に負傷し命の危機にあった人たちだ。」

「「「!?」」」

「ハートランド侵略の目的はあくまでデュエリストと健康な人たちのカード化だった。一応言っておくと遊利と僕は黒咲瑠璃の誘拐が目的だった。」

「貴様ぁ・・」

「抑えろ、隼。」

「・・わかっている・・」

「しかし、一部のアカデミア生徒が暴走して目的外の病院を破壊してしまったんだ。。」

「そんな・・」

「僕は遊利に協力を頼まれて元々治療が間に合わない人はカード化して回るつもりだったけどあれはさすがに焦ったよ。」

「それがなんで怪我した人たちをカード化することになるんだよ?」

「・・死なせないためじゃない?」

「どういうことだ、素良?」

「カード化したらその時点の状態で保存される、つまり死ぬ前にカード化出来れば少なくとも延命は出来るんじゃないかな?」

「ザッツライト!遊利もそう思ってハートランドを飛び回っていたよ。」

「あの噂はそう言う事だったのか?」

「あの噂って、何か知ってるの遊斗?」

「ハートランドが侵略されていた時に俺達はレジスタンスとしてアカデミアと戦っていたが、途中からある噂が流れ始めたんだ。『影山遊斗が怪我人を助けて周っている』という噂が。」

「どういうことだ、遊斗が助けてまわっていたんだろう?それをみて俺達も少し冷静さを取り戻して、救助にも目をむけられるようになった。なのに何故遊斗が他人事のように言う?」

「俺自身も身に覚えのない救助のことで助けられた本人に礼を言われて初めて知ったんだ。」

「人違いじゃなくて?」

「その人に聞いたところ、確かに俺の顔に覚えがあるといい、そして影山遊斗を名乗っていたらしい。」

「どういうことなの?」

「つまり、デニスの話を聞いた感じからすると、遊利が俺の名前を騙って救助活動をしていたということだろう、あっているかデニス?」

「ザッツライト!その通りだね。実在しているから殆ど疑われなくて楽でいいねって言っていたよ。」

「やはりそうか。そのおかげで隼が言っていたように冷静になれたので、そのことについては感謝している。」

「デニス・マックフィールド。結局私に何を求めている?」

「君には医療環境が万全の場所でカード化を解いて治療してもらいたい。カード化した人たちの症状は素人知識ではあるけど、メモしてある。入院していた人たちについてはカルテを一緒にいれてある。」

「成程・・」

「治療費についても遊利から預かっているし、僕も出すつもりだ。」

「そこまで考えていたの、遊利は・・」

「そういう奴だろ、あのニヤケ野郎は。」

「治療については問題ない、早急に準備しよう。治療費に関しても今回の一連の事件は身内が原因だから私が負担する。」

「~~~」

「~~~」

 

 

 

・・・そうして話し合いで時間は流れていく・・・

 

 

 




解決した問題はズァークに関する問題のみ。。
他の問題は未だ解決せず(遊利視点)。。


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最終話 まだまだ問題のある世界で

僕が目覚めた時、次元戦争終結から一ヶ月経っていた。

一連の騒動をそう呼称することは僕が目覚めた時丁度見舞いに来ていた遊矢に聞いた。

僕が目覚めない間に起きた出来事は見舞いに来た面々に聞いたところ、以下の通りとなる。

 

・赤馬零王以下教官達は逮捕された。

赤馬零の説得が成功したらしく、赤馬零王は特に抵抗することなく警察の連行されていったという。なお、教官達は抵抗したらしい。

 

 

・アカデミア生徒の処遇について。

アカデミア生徒の次元戦争における罪状は全て赤馬零王が自ら申し出て背負ったため、生徒の中で逮捕者は出なかったらしい。

 

「僕は赤馬零王達と同じく教官側の立場だから早く体調を整えて留置所で罪を償わないとね。」

「遊利も別に逮捕されないよ?」

「は?」

「だからさっき言っただろうが。あのハゲが生徒の罪は全部背負ったって。」

「お前もアカデミア生徒だろう。赤馬零王の側近の立場であってもだ。」

「・・あんなに僕を疎ましく思っていた赤馬零王が僕の罪まで?」

「それだけ零の説得がきいたんじゃないの?」

 

あの赤馬零王がねぇ。。

僕以外のアカデミア生徒は既にカウンセリングを受け、酷い状態のもの(主にオシリスレッド、ラーイエローの一部)は入院、軽い状態のものは自ら奉仕活動を申し出てハートランド住民の許可を取ったうえでハートランド復興作業に取り掛かっているらしい。

僕も体調が良くなればカウンセリングを受け、ハートランド復興の奉仕活動の許可をもらわないといけないな。

 

 

・デニスに託したことについて。

封印の黄金櫃に収めていた怪我人のカード達は順々にカード化を解かれて現在は全ての人が治療を受けていて既に退院した人もいるらしい。治療費は赤馬零児が全て支払い、僕の金には手を付けなかったという。

それを聞いた僕は取り敢えずデニスに電話で頼んで全額、ハートランド復興のための募金とかそういうところに突っ込んでもらった(デニスも便乗して全額突っ込んだらしい)。

その場にいた遊矢達は微妙な顔していたが・・・考えてみれば遊斗や瑠璃がいる前ですることでは無かったな、ハートランド侵略の実行犯が金で許されようとしているようにしか見えないものな。

(遊矢達は世怜奈が言っていた通りの行動をしたことにどう反応すれば良いか分からなかった為、微妙な顔をしていた。誰も微塵も遊利が考えている金で許されようと云々は思い浮かべていない。)

 

 

以上が僕が呑気に寝ていた時に起きた大きい出来事らしい。

一通り会話した後に医者が診察に来て僕は色々検査を受けないといけなくなった為、その迷惑にならないように遊矢達は帰っていった。その夜ベットでおとなしく横になっていたら、赤馬零児が訪ねてきた。

二人で話す為わざわざこの時間に来たそうだ。内容は世界を無理矢理統合した影響で今は比較的安定しているが今後世界各地に次元の綻びが出来る可能性が高く、その予兆が確認されたら僕に連絡を寄越すので現地に赴きサイコパワーで完全にふさいでほしいらしい。

特に断る理由も無く、むしろ僕がやらかした後始末を手伝わせるのに申し訳なく感じてしまう。取り敢えず退院後は連絡が来るまではハートランド復興作業の手伝いを(許可が出れば)することを伝えておいた。

取り急ぎ話したかったことは終了したので赤馬零児は帰っていった。

 

 

~~~時は経ち~~~

 

 

今日も今日とてハートランド復興作業に取り組んでいた僕に連絡が来た。

ついに次元の綻び、その予兆を感知したと。僕は他のアカデミア生徒に急用が出来たことを告げて急いでデュエルアカデミアの自室に戻ってきた。事前に準備した旅装備一式の最終確認をして問題ないことを確認して背負い部屋を出た。

 

「しばらく戻っては来れないだろうな。」

 

次元の綻びは次々と発生するだろうというのが研究者達の結論だそうだ。曰く、ズァークの強大なエネルギーで強引に安定させていたものがそのエネルギーが弱まり、以前の四つの世界に戻ろうとしていると。世界が統合された形で安定するようになるまで次元の綻びは発生し続けるが、その度に一つ一つ綻びを直していけばいずれ安定し、綻びも発生しなくなるらしい。

その日まで僕の贖罪の旅は続く。早々戻っては来れないが、特に問題はないだろう。

そんな風に考え事に集中しすぎた為だろうか、今一番会いたくない人に見つかったようだ。

 

「そんな恰好で何処に行こうというのだ、遊利?」

「やあ。こんなところで奇遇だね。」

「質問に答えろ!」

「君には関係のないことだよ。」

「だから質問に答えろ!何処へ行く気だ!」

「ちょっと遠出するだけさ。」

「なら私も連れていけ。」

「何で?」

「あの約束を忘れたのか、秘密の砂浜で約束しただろう?」

「さあ?五歳の時の約束なんて覚えていないなぁ。」

「覚えているじゃないか!?」

「・・君を連れて行くわけにはいかない。」

「理由を教えろ。」

「・・これは僕の贖罪の旅だ、だから君には関係ないよ。」

「贖罪というのなら、私もアカデミアだ!連れて行け!」

「・・はぁ。じゃあ僕にデュエルで勝てたらいいよ。」

「言ったな!」

「デュエルするのは一回だけ、君が負けてもう一回といってもしない。その時は適当にその辺に縛り付けるから。」

「私が勝つから問題ないな。」

「君、僕に勝ったことないでしょ。なんでそんなに自信満々なわけ?」

「今日は私が勝つからだ!!」

「・・全く昔と何も変わらないねぇそういうところは。」

「遊利もそういうめんどくさいところは変わらないな!さあ、構えろ!」

 

「「デュエル!!」」

 

 




これで完結となります。
ここまで読んで下さった皆様、ありがとうございました!


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