卍系の俺が!同じクラスの陰キャに憧れるわけは? (だっちゃん)
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俺が陰キャと出会うきっかけ?

「そこのお嬢ちゃん!!俺たちと一緒に遊ばない?」

 

今、ナンパをしている。俺はしていない。一緒にいる仲間が急に誘い始めやがった。

「すいません私、用事があるので.....」

「あっ、逃げた。」

 

まぁこんな怖そうな顔しているやつに囲まれたらそれは逃げたくなるよな?

 

「もういいよ、はやくカラオケいこうぜ」

 

俺はそうみんなに言った。

 

「だな」

 

みんなは黙々とカラオケの方に向かっていった。

カラオケも久しぶりだな?どんな歌,歌おうかな〜?

「あれ?同じクラスの下坂俊(しもざかしゅん)じゃね?」

 

悠斗がそういった、正直そんなやつクラスにいたか覚えてない、てか興味無い。

 

「そんなヤツいたっけ?」

「いるよ!いつも隅っこで本読んでるやつ!!」

「あー......」

 

ごめん、全然知らない

 

「とりあえずカラオケいこうぜ!」

「カラオケ好きだな〜お前!」

「まぁな」

 

俺はマジでカラオケが好き!

カラオケ嫌いな人がいるらしいけど、俺の中では考えられない。カラオケは俺の唯一の楽しみでもある!

 

とりあえず早く歌いてええ

 

「よっし!!うたうぞ!!!!」

「うええええい」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「はぁーー!!歌った!!!」

「スッキリしたな?」

「だな?」

 

はー気持ちいい!!カラオケはやっぱ最高!!!!!

 

「じゃあ解散かな?」

「だな?じゃあな!」

「うい!!」

 

よし帰るか、家は目の前の商店街を抜けたらある。家が近くてほんと助かる。まぁ家に帰っても誰もいないけどな?

親は共働きで夜はいない。まぁ寂しいっていうか、自由で嬉しいな。門限とかないし

 

とりあえず今日は帰って寝るか......

はぁーー!疲れた....

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

スマートフォンのアラームが家に鳴り響く

 

「もう朝か....」

 

以外に俺が起きるのは早い、こう見えて、遅刻したことがない。前日に次の日の準備をしているため、すぐに家を出ることが出来る。

 

俺が通っている高校は陽坂高校だ、家から徒歩15分ぐらいで行くことが出来る。

 

学校も近くてとても便利だ、俺といつもつるんでるやつは毎日のように遅刻してやがる。やっぱアホやな?

 

「行ってきます!」

 

いつもと何も変わらない道を歩く。

 

「あいつは?昨日のやつか、名前なんだっけ?」

 

昨日カラオケに入る前に見かけたやつが前を歩いている。歩きながら本を読んでいる。俺、本なんか絶対読めないよ、たぶん数秒で寝るわ

 

「おい、お前!」

「えーっと.............」

「同じクラスの上島壮馬(かみじまそうま)だ、よろしく!お前名前は?」

「ごめんなさい!!!!!」

「おい!」

 

まじかよ、あいつ逃げやがった

 

俺の顔ってそんなに怖いか?確かにクラスではうるさいっていうか、あーこういうのは卍系とかいうんだっけ?

確かに俺は卍系かもしれないけど...逃げることはねえだろ〜

 

後でもう一回話しかけるか!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

放課後

 

「あーーー授業長かった〜!!!!やっと帰れるぜ」

「壮馬〜今日カラオケ行くかー?」

「おおーいいなー」

 

あーでもあいつに話しかけに行こうと思ってるんだよな〜

 

「やっぱ今日はいいや!」

「あっ、おっけ!じゃあな」

「おう!」

 

てか、あいつの名前なんだっけ?えーっと席があそこだから.....下坂俊?これでもう忘れないな〜!!

 

「まだ帰ってないな!おーい、下坂しん!!!!」

「!!???」

「だから、逃げるなって.....」

 

なんであんなにあいつ逃げるんだよ。まぁ俺の運動神経を舐めてもらっちゃ困るな〜

 

「はい!捕まえた!!」

「はぁはぁ......しんじゃないです......しゅんです......」

 

あれ?こいつ俊って言うのかよ

 

「ごめんごめん、てかなんで逃げるんだ?」

「恐ろしかった。」

 

恐ろしい????怖いとかじゃなくて恐ろしい?

俺がそんなに恐ろしいのか?

 

「僕......卍系の子.....と話すの苦手だから....」

「そういうのあるよな〜」

「うん......なにか用があるの.....?」

「あーお前が少し気になっただけだ!」

「えっ........」

「いやいやいや顔赤くするなよちげぇよ?ホモとかそういうのじゃないぞ?ちゃんと女の子好きだよ?」

「よかった......」

 

俺の事恐ろしい言ってて、ホモ扱いってどういうことだよ?この見た目でホモだったら、本出せるよ!BL的なの?んなことどうだっていいわ!!!!!!

 

「とりあえず俺はホモじゃない!!!!!!!!」

 

「何、あの子?ホモだってよ」

「えっ、嘘〜顔はかっこいいのに」

 

「違いますよ!!!!」

「フッ..........」

 

おーこいつも笑うのか.......笑った顔は新鮮だな?

 

「とりあえずよろしくな!」

「うん......」

 

まだ完全には心を開いてくれてないようだ。まぁ急に恐ろしいやつに声かけられて、直ぐに仲良くなれたーなんてことはありえないよな。

俺だってそんなことあったら怖いもん

 

「あのこホモだって〜」

「えー嘘〜顔はめっちゃタイプ!」

 

「くっ.............くそおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!俺はホモじゃない!!!!!!!」

 

「うわー叫んだ〜逃げよう!」

「うん!!」

 

「なんでこうなる........いつの間にかあいつもどっか行きやがったし.....」

 

もういいや......帰ろう......

今日はなんか疲れたよ。特に何かした訳でもないけど、バイトと同じぐらい疲れた、

 

学校を出て、帰路についた、俺は寄り道せず真っ直ぐ家に向かった。

 

「あーこのまま家帰るのも癪だな、カラオケいこうと思ったけど、1人で行ってもな〜」

 

そう、俺は1人でカラオケに行ったことがないんだ.....よくヒトカラとか言うけど、寂しくないの?って俺は思う。俺1人で行ったら恐らく孤独死するだろう。

 

あれ????

 

俊?

 

「おーーーーい!!俊!!!!」

 

俊はこっちを振り向き、お辞儀をした、いや真面目かよ

 

「俊〜どこ行くんだ?」

「えーっと.....そこの本屋......」

「俺もついていっていいか?」

「えっ.........襲われたらどうしよう?」

「だから俺はホモじゃねえぇぇ」

「ごめんなさい.....」

 

こいつ、ギャグ線高いな?ちょっとこいつのこと気になったかも、違うよ?ホモちゃうで?

俺はいつもうるさく、はっちゃけてたけど、こういうのもありかも、1人で散歩して、本を読んだりして、楽しそうかも、流石に俺も、卍みたいな生活を卒業するべきかもしれないな〜?ってことで!!!!!

 

「俺は!!!!!!!陰キャになる!!!!!!!」

「えっ.........?」

「頼む!!!!俺に!!陰キャになる方法を教えてくれ!!!!!」

「えええ........(なりたくてなってる訳では無いのに....)まぁ僕でよければ........」

「ホントか????ありがとう!!!」

 

やった!!!!!!これでついに俺も!!!!陰キャデビュー!!!

 

「陰キャ!陰キャ!陰キャ!」

「陰キャにって....悪口に近い言葉だと思うよ.....」

「そうなのか?」

「うん.....あと...そのテンションは陰キャじゃない」

「ぐはっ.........」

 

もうアウトだったのか......そうだよこいつの真似をすればいいんだ!そうすれば!俺も....陰キャになれる!

真似してるだけじゃしょうがないよな?根本的に直していかないと......まず.....本でも読んでみようかな?

 

「よし!本屋行こう!」

「はい.......そのテンション......既に.....」

「どうした?」

「なんでもないです......」

 

本屋は商店街の中にあった。

俺はこの商店街は有能だと思っている。カラオケもあって、飯食うとこもある!文房具屋、八百屋、雑貨屋さん、さらに本屋もある!今まで本屋なんて見向きもしなかったが、これから毎日のように通う勢いで行かないと!!

 

「ここです....」

「ここか.....」

 

本屋だ。生まれて初めて入るかもしれない、初めての経験はいいことだよ!

 

「おすすめの本ってなんかある?」

「おすすめは......塩野桜(しおのさくら)さんの(病気を知った時)とか野丸普(のまるふつ)さんの(普通ですがなんですか?)は面白いです.....」

「ほうほう」

 

両方初めて聞く人だな。てか俺が知らなすぎるだけかもね、ベストセラー作家って書いてあるし、ほとんどの人は知ってるんだろうな、俺は全く本に興味なかったからいくら有名でも知らないな。

 

「とりあえずその2冊買って見るよ!」

「うん.........」

 

その2冊をレジに持ってって本を購入した。

生まれて初めて本を買う瞬間!

最高!!!

 

「じゃああそこの喫茶店で呼んでいいか?」

「うん......」

 

返事は微妙だけど、最初に比べては、仲良くなったんじゃないかな。

 

「じゃあ本読むぞ?」

「うん......」

 

「普通ですがなんですか?野丸普、僕は......」

「ちょちょ........声出して読むの?」

「違うのか?」

「黙読で読みます.......」

「黙読ってなんだ?」

「えー...........黙って読むことです......」

「あーそういうことか!おけおけ!」

 

へえー黙読なんてあるんだ.....初めて聞いたよ!

こいつといると頭良くなりそうだな?

 

 

「なんか本って暗号みたいなんだな?」

「えっ......」

「。るいが間人たしを格性な々色の山沢はに世のこ.....なんだこれ?」

「はぁ......」

 

なんでこいつため息つくんだよ.....

意味わかんねええ、本読んでるのがそんなに似合わないのか?

 

「どっちから読んでる.....?」

「左から!」

「右です......」

「嘘だろ!驚き!!」

「驚いたのは僕の方ですよ......」

 

えええええええええ本って右から読むの?あー確かに右から読むと暗号じゃない!

 

1時間後........

 

「今....どこまで....いきました?」

「30ページ!!!!!!」

「おそっ.......あっすいません声が出てしまいました。」

「そんなに遅いか?」

「はい......」

 

えー俺なりに早く読んでるつもりなんだけどな.....

 

「お前はどんぐらいで読み終わるんだ?」

「1時間ぐらいです......」

「はや!!!お前人間かよ?」

「大袈裟ですよ....」

 

今ので大袈裟?全然下の方で言ったつもりだったんだけど?俺の中では人間じゃないよ?1時間だよ?おわるわけないじゃん!!こいつ化け物だ......どんどんこいつに憧れていくな。

 

「お前すごいな」

「全然........」

「もう疲れたから家で読もうかな?」

「はい.......」

「今日はありがとな!じゃあ!」

 

本って......ものすごく疲れる。眠くなる。これは人間をダメにするやつだよ....家で読むとか言ったけど.....たぶん読まないかな?でも....せっかくおすすめされたし、読まないとな?

 

ああああああああカラオケいきてええええええええええええ

明日にでも行こうかな?

 

カラオケってセーフなのかな?

明日あいつに聞いてみるか!

 

さぁ家帰って、風呂はいって寝るか!

 

 

 



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陰キャに近づく為に!

昨日俺は、陰キャになるために本を読んだ、本は右から読むなんて初めて知ったよ、そんなルールが存在しているなんて、とりあえず陰キャになるための第1歩を踏み込めただろう。

 

「おっはーー!!!」

「おはよう......」

 

こいつのテンションほんと安定だな。このテンションでよくやって行けるよな〜俺だったら死んじゃうよ

 

「あのー....陰キャになるんですよね?」

「そうだぜ!」

 

昨日そう言ったじゃねえかよ、今頃どうした?

 

「そのテンション....明らかに陰キャじゃないです....あと...服装が....だらしないです」

 

「えーーこれダメなのか?第1ボタンぐらい良くない?」

「まぁ陰キャにならないならいいんじゃないですか....?第1ボタンだけではないですよね?ズボンの裾折ってますよね?あと色鮮やかなシャツとか....明らかに陰キャじゃないです!」

「ええ......そうか?」

「はい!」

 

こいつ、急に自信満々に話初めやがったぞ?

じゃあどの格好だったらいいんだよ!

そんなことを話している間に学校に着いた

 

「じゃあ僕は......」

「いや、お前同じクラスだろ?」

「そうだけど.........学校の時は、近づかないでください」

「なんでや?」

「とりあえず......」

 

こいつ意味わかんね?同じクラスなのに、わざわざ別々で行くなんてこと普通あるかよ?

とりあえず服装整えるか!

 

えーっと第1ボタン閉めて、裾を直して、ネクタイしっかり止めて、よし!

 

これで完璧だろ!

 

「おっはよ〜」

「えっ.....お前誰だよ」

 

なんでこうなる?すごい目線が痛いんですけど〜

 

「お前が服装整えてるだと?????」

「それがどうしたんだよ!」

「いやーきもいな〜」

「うるさいわ」

 

まじか......普段から一緒にいるやつにきもい呼ばわりされちゃったよ?なんでいい格好して、こう言われないといけないんだよ?意味わかんねえし

 

「壮馬!カラオケ行くか?」

「あーどうしよっかな?あー今日用事あったわすまん!」

「あーおけ」

 

本当はカラオケすっごく行きたい

だけど俺は陰キャになるんだ!!!!

あいつの席を見た。

周りの声が一切聞えてないように、本を読んでいる。すごい集中力だ。あれが本物の陰キャなのか.....憧れるぜ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

放課後

 

「おい!俊!帰るぞ!」

「はい.......」

 

そう言って、俺たちは校門に向かった 。

 

「あのー....ひとつ言わせてもらいます。」

「なんだ?」

 

こいついきなりどうしたんだ?

 

「今のままじゃ陰キャにはなれないです.....」

「なんでだよ???」

「まず......あなたの周りの存在が、原因です.....いくらあなたが陰キャになったとしても、周りがそれを塞いでしまうのです.....だから....学校では陽キャで、外では陰キャって言うのはどうでしょう?」

「それならそうするしかないな」

 

陰キャになれないのは周りの人も関係あるのか?

陰キャになるって難しいんだな?

 

「で?今日は陰キャになるために何を教えてくれるんだ?」

 

「どうしましょう.......言葉遣いとかどうでしょう?」

「おう!やってやろうぜ!」

 

言葉遣いなんて余裕だな俺たちは昨日言った喫茶店と同じ場所に言った、今日からここが俺達の稽古場となった。

 

「じゃあまず....敬語で話して見てください」

「はい.....あのーどうもこんにちはなさいませ」

「あのーすごいぐちゃぐちゃですね......」

 

えーそうか?俺は普通に話してるだけなんだよな〜これが日本語ってやつじゃねえのか?日本語って難しいんだな。

 

「こんにちはですます」

「なんで......ですます合体させてしまったんですか?」

「なんとなくだよ!」

 

ですますを語尾につければいいって教わった気がするけどな?

 

「つけるのは、片方だけで大丈夫です......」

「そうなのか?」

 

片方だけつければいいんだな?

 

「こんにちはます、これでいいのか?」

「え....常識ないなこの人......ただつければいいって訳ではなく、例えば...〜したいですとか〜しますとかかな?」

「あーそういうことな!俺もう敬語話せるな」

 

敬語を習得したことによってさらに陰キャに近づいたぜ!

 

「見て〜昨日のホモ〜」

「あ〜ほんとだ!」

 

「だから俺はホモじゃねええっっ!!!!!!」

「ブフッ」

「おい、なに笑ってるんだよます」

「怒ってるのに......おもしろい.....」

「おい、お前許さんぞです」

「面白い......」

 

こいつ、なに笑ってやがるんだよ、人の不幸を....このクソ野郎、中身は見た目と全然違うんだな?てか、そんなに俺ってホモに見えるのか?男など興味無い!!女だけだあああああ!!!!!

 

「はぁ、敬語って難しいんだな?」

「そうです......」

 

「ですなすをつけるタイミングがわかんねえ」

「ナスではなく、ますです、」

「どっちでもいいよ」

 

ますでもナスでも変わんねえよ、語尾にナスつけてもバレねえよ。

 

「本は読んだ.....?」

「あー少しな、」

 

すいません、実際1ページも読んでおりません。今日帰って読んでみるか!

 

「わからない漢字があったら、調べた方がいいですよ.......」

「おっけ!サンキュー」

 

そのあと少し立ち話をして解散した。

 

さぁ家帰ってきた寝るか、あっ.....本読まねえと......

 

5時間後

 

塩野桜さんの「病気を知った時」やばい......泣けてくるよ......

何だこの作品はああああああああああああああああ

 

この人に会いたい、だけど本だけじゃ顔がわからない。

 

ネットで調べてみようかな???

 

えーっと塩野桜ポチっと

 

あーあまり情報ないな

 

知恵袋は?

 

えーっと女子高校生説!!

老婆説!!!

 

どっちやねん!!!!!!

どちらにしろ気になるな〜握手会見たいのないのか?

 

えーっと

顔出しNG..........そんなんじゃ会えないじゃん!!

 

「くっそおおおおおおおおお」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

次の日

 

「えっ..........すごい寝不足ですね........」

「ああ............」

 

あー体がだるい、あの後ずっと塩野桜について、調べてたけど、全く情報がなかった。とりあえずあの人の本を今日全部買うぞ!!

 

「塩野桜さんの本が最高!」

「わかってくれました?」

「ああ、それで塩野桜さんについてずっと調べてたら寝れなかった。」

「そんなに熱狂的に..........」

「とりあえず今日あの人の本を全部買う!」

「頑張ってください.........」

 

俺は本気だぞぉぉおおおおお!!!!!

全部制覇してやる!!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

本屋

 

「すいません!!!!この人の小説!全部下さい!!!」

「かしこまりましたっ!!!!」

 

以外にも店員は、反応が普通だった、なんだよつまんないの〜びっくりするほど美少女だな......

 

 

「あのー君ーこの前私の事ナンパしましたよね?」

「はっ?」

「カラオケ誘ってきたじゃないですか!」

「そんなことあったか?」

 

えーっとナンパ、ナンパ?あーあれか

 

「あれは俺じゃないぞ、一緒にいたやつが誘ったんだよ俺は関係ねえ」

 

「一緒にいたら一緒ですよ!」

「はー?」

 

俺はナンパなんてしないぞ?勝手に俺の連れが誘っただけだろうが、俺には関係ねえ

 

「はー?じゃないですよ〜」

「まぁそんなのどうでもいいや!とりあえず本よろしく?」

「はい、ありがとうございました!!」

 

その声は低く、少し怖かった

 

ふう、とりあえず家帰って読むか!

 

 



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中園桃

「そこのお嬢ちゃん!!俺たちと一緒に遊ばない?」

 

私、中園桃(なかぞのもも)は今ナンパをされている。最近の男達はすぐにそういうことをする。この男達、私と同じ高校......バレたらやだな.......

 

「すいません私、用事があるので.....」

 

私はそう言って、その場を立ち去った。

私は仕事で忙しいのに!こんな人達の相手なんかしている暇がない。とりあえず今から、本屋のバイト....本が好きでやってることだから、全然いいんだけど....

 

私は、そのまま商店街に向かい、バイト先に着いた。

 

「あっ、中園さんおはよ〜!」

「おはようございます!」

 

まず店長が挨拶をしてくれた。ここの本屋の店長はとても優しい、たまに仕事で徹夜をした時、遅刻してしまったことがあり、その時、「仕事大変なんだね!頑張って」と言ってくれた、私はその時からこの本屋をやめないと誓った。まぁここにいれば、私が書いた新作の本がどのぐらい読んで貰えたかわかる!

 

そう私は、小説家なのである!

名前は、塩野桜というペンネームでやらせて頂いている。運が良いことに、私の本は中々売れている!だから、お金には困ってはないんだけど......働く!

私が小説家だと知っているのは、親とここの店長だけ!

 

「じゃあ行ってきます!」

「はーいお願いね」

 

私は、仕事の服に着替えて、お店に立った。だいたいこの時間だと、お店を運営するのは1人で十分だ。

私が入る前にいた人と場所を変わり、いつもの感じで仕事を始めた。

 

新着の本を整理するのは、オープンの時にやってくれているから、今はやらなくてもいい、今やることは、店内の掃除と、本の残数の記録をしないといけない、それをやっている間に客が来ると少しめんどくさいけど、まぁしょうがない!

 

「いらっしゃいませ!」

 

お客さんが入ってきた、30代ぐらいのサラリーマンが来た。あのお客さんは何を買うのかな

 

少しお客さんを観察すると、私の本を手に取っていた。

やったー!私の本が売れる瞬間........あれ?なんで元に戻したの〜!

 

「すいません、これください」

「はい.........」

 

私はテンション低めで、お客さんが買う本を手に取り、本をレジに通して、本を袋に入れて、手渡した。

 

「ありがとうございました〜!」

 

はぁ....なんで私の本買ってくれないんだろう。

確かにあれは、高校生の恋愛モノだから、

 

サラリーマンには興味無いのかもね!

 

そのあとも仕事をして、今日のバイトは終わった。

 

「お疲れ様です!」

「あっお疲れ様!今日もありがとね!」

「はい!」

 

店長さんは、今日の売上を計算していた。

 

「じゃあお先失礼します!!」

「お疲れ様〜」

 

私の夜はこれからであった。

 

「ただいま〜」

「お帰り〜!」

 

お母さんが玄関まで出てきた。結構私のことを心配してくれる。お父さんは心配してくれているらしいけど恥ずかしくて出てこないらしい、ってお母さんが言っていた。

 

私は、お風呂に入り、ご飯を食べて、自室に入った。

 

「さぁ私の夜はこれから!!今日である程度のところまで書きたいよ。」

 

毎晩私は本を書いている。当然一晩では中々進まない、けど学校に通っている訳であるから少しずつ書かなければならない。

 

このあとどうしようかな?この時のセリフどうしよう?

今の心情をもっと上手く書かないと、この子の夢は叶えさせたいな。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

次の日

 

「あーよく寝た!って...全く書いてないよ〜」

 

あー書いている途中で寝てしまったらしい。全く進んでないよ〜締切もうすぐなのに〜

 

「おはよう」

「おはよう〜ほら朝ごはん食べな!」

「はーい」

 

今日の朝ごはんは、お母さん特製ふわふわのオムライスだ!あースプーンが綺麗にふわふわの卵の中に吸い込まれていく。なんでこんなにふわふわなんだ〜あー幸せ〜

 

「ごちそうさまでした!!!行ってきます!!!」

「はい!いってらっしゃい!」

 

あーお腹いっぱい、美味しかった。お母さんがオムライスを作ってくれるなんて珍しいよ〜

 

「おい、お前!」

 

「えーっと.............」

 

「同じクラスの上島壮馬だ、よろしく!お前名前は?」

 

「ごめんなさい!!!!!」

 

「おい!」

 

うわー前に男子二人でイチャイチャしているカップルいるな〜これ小説のネタにしようかな?

 

あれ片方の子逃げちゃったよ?もしかして浮気がバレたとかかなー?てか同じ高校の子なのね、てかあの男、昨日私のことをナンパしたやつじゃん、あいつってホモでありながら、女にも手を出すのか〜

近づくのやめとこ......

 

 

 

 

「キーンコーンカーンコーン」

 

あー!終わったーーー!!!!!今日の授業終了!!これからバイトかぁ〜今日こそ私の本が売れないかな?自分の働いているお店では全く売れていないが、他では売れているらしい、じゃないとお金が入らないしね!

 

 

 

 

「おはようございます!」

「........」

「あー今日店長休みかぁ〜」

 

私は着替えてお店に出た。

 

「あっ引き継ぎます!お疲れ様です!」

「ありがとう!お疲れ様!」

 

 

「よぉーし!!掃除!掃除!」

 

私の本......昨日と量変わってなくない?せっかく私のコーナーがあるのに〜みんな〜もっと見てよ〜

 

「あー暇だな〜」

 

掃除と残数記録が済んだら、もう私はやることがないのだ!本を読んでてもいいと店長さんに言われているけど、本なんて読んだら、感情移入してしまい、仕事どころではなくなってしまう。お客さんを無視してしまう。だから私は本を読まない。

 

「あー暇〜」

 

10分後

 

「暇だな〜ってまだ10分しか進んでない〜」

 

さらに10分後

 

「暇〜あー時計止まってない?」

 

本当にすることがない、閉店まであと2時間もあるここの本屋は20時に閉まる。私はいつも、17時からバイトがスタートする

 

掃除など残数記録は30分ぐらいで終了する、あとは暇

 

ここのお店は、正直に言って、あまり人が来ない。

 

そこに

 

2人のお客さんが入ってきた!!!!!!

 

「いらっしゃいませ!」

 

 

「おすすめの本ってなんかある?」

 

うわーこいつら私のいらっしゃいませを無視しやがったぞ〜ってこの2人朝イチャイチャしてたホモカップルじゃん!もう仲良くなったんだね?

 

 

「おすすめは......塩野桜さんの(病気を知った時)とか野丸普さんの(普通ですがなんですか?)は面白いです.....」

 

「ほうほう」

 

待って、今私の名前出た?私の名前出たよね?

 

「とりあえずその2冊買って見るよ!」

 

「うん.........」

 

おっ?買うの?私の本を買うのー?

 

「これ、お願いしゃす」

「ありがとうございます!」

「これで!」

「はい!かしこまりました!ありがとうございましたー!」

 

あの男は私をナンパした人、今日は彼氏さんがいるみたいだから言わないであげるけど、次来たら言うからね?

 

でも私の本買ってくれてありがとう!!!!!

自分の本が目の前で売れた時って、こんなにも嬉しいのね!!!!

 

あー幸せ〜

今日、1日すごく幸せであった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

あのナンパ野郎がお店に来た。私の本を全部買ってくれるらしい、嬉しかったけど、つい言ってしまった。

 

 

「あのー君ーこの前私の事ナンパしましたよね?」

 

「はっ?」

 

「カラオケ誘ってきたじゃないですか!」

 

「そんなことあったか?」

 

このナンパホモ野郎、私の事忘れたの?

 

 

 

 

「まぁそんなのどうでもいいや!とりあえず本よろしく?」

 

「はい、ありがとうございました!!」

 

とりあえずは許してやる!

私の本買ってくれたし!

 

ちょっとうざかったけどすごく嬉しかった。

 

 



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塩野桜さんの情報????

塩野桜さんの本を買ってから、1週間が経過した。今日は休日.....俺は、1週間寝ていない、俺はこの1週間塩野さんに夢中だった、とても塩野桜さんに会って見たい、会って話をしたい!どうしてこうなったのか?この後どうなったのか?すごい気になった。どうにかしてでも俺は、塩野桜さんに会いたい!!!!!!

 

俺に1本の電話が来た。

 

「あの......1週間学校来ないって....どうしたんですか?」

「あーすまん、本読んでたら忘れてた!」

「忘れてたんですか.......」

「ああ.....」

「今日学校休みなんですけど......会えますか?」

「は?俺を殺しに来たな」

 

こいつ俺は、寝たいんだよ..... いくら俺でも怒る時は怒るぞ!!!!

 

「あーじゃあしょうがないですね......せっかく、塩野桜さんの.......」

 

「おいいい!!!!!!なんだって?塩野桜が?」

「じゃあとりあえず会いましょう。」

「ああ、わかった、13時商店街の入口な?」

「はい!」

 

塩野桜さんのことなら最初から言えよ〜俺が探してるの知ってるんだから.....

 

俺は、身支度を済ませ、家を出た。

勢いって13時って言っちゃったけど?あいつ時間大丈夫か?

 

とりあえず俺は待ち合わせ場所の、商店街の入口に向かった。

 

寝てねえから、日差しが辛い、いつ倒れるかもわからねえ、でも塩野桜さんの為だ!!俺は必ず見つけ出す!

 

でも遠かったらどうすっか?それでも探し出して話してやる!!どうやってあんなすごいものを書くんだ!!!!

 

そんなことを考えている間に、待ち合わせ場所の商店街の入口に着いた。

 

驚いたことに、俺より先に俊が来ていた。あいつどんだけ家近いんだよ?

 

「おっす!」

「あっ、壮馬さん.....」

「っでなんの用なんだ?」

「塩野桜さんの情報が手に入ったんで......」

 

おっ?良い情報を持ってる感じだな?これは期待できそうだな?

 

「でなんだ?」

「テレビの情報なんですけど.....塩野桜さんが住んでるのこの辺らしいんですよ!」

「は?まじで言ってるの?」

「はい!」

 

おい、最初からすごいのぶっ込んで来たな?俺、寝てねえから、テンション上がれねえけど、俺がもし今、寝てなかったら大変なことになってただろうな。

 

よっしゃああああああああああああああああああああああああああ

 

みたいな感じか?

 

「次はなんだ?」

「あーそれだけなんですけど.....」

「それだけかよ?」

 

なんだよ、もうちょっと情報欲しかったな?

まぁこの辺に住んでるだけでも、十分か

 

「で、それだけ言いに来たわけではないんだよな?」

「もちろんです.....この辺に住んでいるということは....この辺に知り合いが確実にいるはずです!!本が好きそうな、人に聞いたら、もしかしたらわかるかもしれないですよ!」

「おーお前頭いいな?」

 

おーこいつ頭冴えてるじゃん、てかこいつがこんなに話してくれるなんてな?すごいな?それは俺も嬉しいよ?卍系だから苦手とか言われてたけど結局は、話せてるから、打ち解けたってことだよな?てか、俺...陰キャになるんだよな?

まぁ、今はそれより、塩野桜さんだな!

 

「で、最初はどうすんだ?」

「えーっと普通に情報探してもつまらないんで」

 

つまらなくねええよ、普通に探そうぜ?

 

「卍系の言葉使ったら罰ゲームと言うのはどうでしょう?」

 

こいつ.....

 

「なんで?」

「えーっと、陰キャになりたんですよね?」

「はい....まぁ」

「なので、そうしようかと!」

 

あーこいつなりにも考えはあったんだな。

 

「喋ったら、スリッパで殴るというのはどうですか?」

 

こいつ!!!ちょっとドS混ざりのところない?

これも打ち解けてる証拠なんだな!

 

「おう!望むところだ!」

「じゃあ決まりですね?」

「はい......」

「最初は図書館に行きます!」

 

本好きたくさんいるからってことだな?その辺は俺でもわかるな!

 

俺達は、卍系の言葉を話しちゃいけないゲームをしながら図書館に向かった。

図書館は、商店街を抜けたすぐ近くにある。

てか........こいつ最初からこのゲームやる気満々だったんだな。手にがっちりスリッパ持ってるし、関係ない人から見たらこの光景カオスだよな?よし!喋らなければいいんだな?

 

「塩野桜さんの作品全部読んだんですか?」

「あー読んだぜ?あれまじ最高だったよ!」

 

ペチン!!!!!!!!!!!

 

「いてええええええええええええええええええ」

「しー」

 

こいつ......やばい....威力半端ねえって.....

 

「読んだよ、すごい面白かった。」

「はい!」

 

くそ........この喋り方どうも慣れねえ、これはあと何発叩かれるかわかんねえな、

 

「塩野桜さんすごいですよね!」

「ああ...」

 

ペチン!!!!!!!!!!!!

 

「ああああああああ!」

「しー」

 

くそ........まじでいてええ寝てねえからさらに辛い!

こいつ覚えとけよ、てか.......こいつわざと話しかけてんだろ?

 

「わざと話しかけてますか?」

「いいえ」

 

こいつ、俺が話しかけたら塩対応なのかよ

こっちはなるべくなら話したくないのに

 

 

それから何分か歩いて、到着した。

 

「ここですね!」

「着いたな?」

 

ペチン!!!!!!!!

 

「ああああああああああああああ」

 

「しー」

 

まって、今の卍?絶対違うよね?てか、タメ口だったらなぐってない?確かに敬語って教わったけどさぁ〜今のはべつによくない?

 

てか、図書館でやるなよ?

図書館であんな声出したら、怒られるわ!図書館来たことねえけど、静かなのは予想ができる。

 

「じゃあ探しましょうか!」

「はい。」

 

くそ......俺の喋り方、文章に表したら、単語単語に。ついてる感じになっちゃうよ?この喋り方ガチで慣れねえ

 

「じゃああの方に聞いてみましょう。じゃあ頑張ってください?」

「は?俺?」

 

ペチン!!!!!!!

 

スリッパの音が館内に鳴り響くそれに続き.......

 

「いってええええええええええええええええええええ」

 

「お客さま静かにしてください!!!!!!!!」

 

「すいません。」

 

あーあ怒られちゃった.....こいつ?ここで普通叩くかよ?こいつ完全なドS、叩くの楽しんでるもん、叩く時軽く表情見えるけど......こいつ笑顔だよ!

こいつほんとに陰キャなのか?中身はどす黒いなんじゃねえの?

 

「じゃあ聞いてきます。」

「はい。」

 

あの女の子か.....俺みたいなやつが話しかけたら、ナンパだと勘違いされねえか?

 

「あのーお嬢ちゃん」

「ひえ、痴漢!!!!!!!!!!!!!!」

「ちょっ、してねええよ」

「うそです!!!!!この人はホモです!!!!!この前学校で男を襲ってましたあああああ!!!」

「ってお前、この前のやつか!俺はホモじゃねええ勘違いだよ!」

 

「お客様達!!!!!!!!ここは図書館ですお客様の迷惑になるので出てってください!!!!!!」

 

「すいません!」

「すいません。」

「すいません.......」

 

あー出禁だな?あー最悪、学校に連絡言ったらどう住んだよ?めんどくせえな!

 

「で?ホモは私になんのようなの?」

「ってホモじゃねえよ!」

「塩野桜さんって言う作家いるだろ?この辺に住んでるらしいんだけど知ってるか?」

「あー私もその噂は聞いたことある〜けど....それ以外の情報は私にもわからない、じゃあ私はこれで、ホーモ!」

「だからホモじゃねえ!」

 

ペチン!!!!!!!!!ペチン!!!!!!!

 

「ぐああああああああああああああああああ」

「しー」

「お前、いい加減にしろよ!はげるわ!」

 

ペチン!!!!!!!!

 

「いてええええええええええええ」

「しー」

 

こいつ、ほんとに許さねえからな、

結局何も情報得られなかったし、しかも出禁とか....最悪なんだけど?今日不幸じゃない?早く帰って寝たいんだけど?

 

「次は.......」

「本屋に行きます」

「はい。」

 

はぁさっきと同じ考えなんだろうな。本好きがいそうだし、商店街の本屋なら、先に行けばよかったじゃん?

あー本屋にはあいつがいるんだっけ?俺がナンパしたとかどうとか言ってたけど......そんな覚え一切ないんだよな〜?

 

俺達は商店街の本屋に向かった。



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塩野桜さんの情報????2

俺達は今本屋に向かってるはずだ。横でなんか食べてるヤツいるけど......俺は寝てねえんだよ、でも食欲ねえんだよ、おい!!美味そうに食うな〜

 

「んー!!美味しい!」

 

こいつ、今まで見た表情で、飯食べてる時が1番笑顔じゃね?

 

「早く行こうぜ!本屋!」

「はい!あっ、あれも美味しそう!」

 

こいつ、ここ初めて来たのかよ?絶対そんなことはないだろ、歩きで登校してるの何回も見てるぞ!

 

「あーお腹いっぱいです!」

「それならよかったな!」

 

早く本屋行こうよ.......

 

「本屋行くぞ!」

「はい!」

 

これでやっと本屋に行けるのか.....こいつ今日の意図忘れてね?見た目はしっかりしてそうなんだけどな〜中身は俺と変わんねえな?ドSな部分もあるし.....

 

そのあと少し歩いたら本屋に到着した。

疲れたって領域を超えて、深夜テンション出てきちゃってるかもしれない。今日は帰ってちゃんと寝ないとな。

 

「いらっしゃいませ!」

 

聞いたことある声であった。

あーあの店員か.....今日もいるのかよ、暇人だな。この前たくさん本買ったからこの店に貢献したから、お礼してもらわねえとな?

 

「あーナンパ野郎.....」

「壮馬さんナンパしたんですか?」

「そうなの〜この人私のことをカラオケにさそってきたの〜」

 

おい、こいつ余計なこと言うやつだな。黙れし。店は、いつも通り混んでないみたいだ、このお店そんなに売れないだろ。いくら商店街だからといって、人が多いとはいえないし、よく続いてると思うよ

 

「ナンパなんてしてねええ」

「よく言うよ〜」

 

こいつ何言っても聞かなそうだな?

 

「そんなことはどうでもいい」

 

俺たちの目的はこんな会話をしに来た訳では無い。塩野桜さんの情報を入手しに来たんだ。本屋なら来ててもおかしくない。俺はあの人に感想が言いたいんだよ!

 

「あのさ、この前買った塩野さんの本あるじゃん?あれ読んで感動しちゃって、塩野さんに感想言いたくて、塩野さんのこと調べたらこの辺に住んでるらしいんだ!なんか知らないか?」

 

「えっ.............とー知らないな〜そんなに面白かったの?わ....塩野さんの作品!」

「ああ!!!!めっちゃ面白かった。一冊目の本を読んだ時から俺はこの人のファンだと思った、だから!塩野さんに会いたい!些細なことでもいい!なんか情報ないか?」

 

「えーわからないなーもしこのお店に来てたとしても...顔がわからなければね〜」

 

まぁそうだよな、ネットのどこ探しても塩野さんの顔は載っていない。もしかしたら誰にも自分のことを知られたくないのかもしれないな、そういう作家もいるだろうな

 

「もしかしたらこのお店に来るかもしれないよね!お店の壁に感想書いておけば読んでくれるんじゃない?」

 

「おー!お前天才かよ!!その手があったな早速書くから紙くれ!」

「はいはい」

 

よし!なんて書こうかな?ラブレターみたいに書いちゃおっかな?普通に感想を書こうかな?悩むな〜塩野さんに会いたくないとは思われたくないから、しっかり書こう!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

塩野桜様へ

 

俺は、あなたの小説に感動致しました。

一冊目を買った時、あまりにも面白すぎて、あなたの本を全て買いました。1週間で全てを読ませていただきました。ぜひ俺はあなたとお話をしてみたいです。この手紙を見たら、俺と話せるかどうか考えてもらえませんでしょうか?

 

上島壮馬 より

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「まぁこんな感じだな?」

 

結構頑張って書いたぞ!俺って喋るのは敬語難しいけど書くのは以外といけるんだな!もしかしたら俺には手紙を書く才能があるかもしれない!!!

 

「うう.........」

「ナンパ野郎のくせにいい事書いてるんじゃねえよ!」

「おっ、どうも」

 

こいつの褒めることあるんだな、改めて見るとこいつ可愛いな?ナンパしてないけどナンパして正解だったかも

 

「じゃあ貼っとくね」

「おねがい!」

「お腹すきました.......」

 

おいおい、お前さっき本屋来る前いっぱい食べてただろうが!こいつ頭大丈夫かよ?

 

「じゃあ俺たちはそろそろ行くわ!」

「ありがとうございました!」

「はーい!」

 

そう言って俺達は本屋を後にした。俊がお腹空いたとか言うので、食べ歩きをすることになった。正直俺は帰って早く寝たい、決してお腹すいてる訳でもない。まぁしょうがないかな?付き合ってやるか!

 

「おい!何食べてえんだ?」

「肉まん」

 

おい、なかなか渋いのきたな、そこはファストフードとかじゃないの?そこにある、ナックでもいいじゃん、ナックのポテト美味しいぞ!ハンバーガーも沢山あるし!なんでお前は肉まんなんだよ!

 

「肉まんかぁ.....どこにあるんだ?」

「知らないです」

「肉まんならなんでもいいんだな?」

「はい!」

「じゃあそこ座って待ってろ!」

 

なんで俺がわざわざ買いに行かないと行けないんだよ!

 

俺は近くにあるコンビニエンスストアに向かった。

わざわざ俺がコンビニエンスストアに来て、人の為に何かを買うって、相当すごいことだよ?

 

「すいません!肉まんください!」

「はい!かしこまりました!」

 

店員がケースに入った肉まんを取り出し、紙にくるんで、袋に入れていた。

以外に美味しそうだな........

 

「はいどうぞ!120円です!」

「はい!」

 

俺は財布から120円を出し支払いを済ませ、俊がいる所に戻った。

 

「ほらよ!」

「えっいいんですか?」

「ああ....いつもお世話になってるからな」

「ありがとうございます!」

 

その笑顔やめろ、危うく俺がホモになる所ではないぞおおおおおおおおおおおおおお!!!!

ふう.....あぶね!

 

「えっ?」

 

俺の視線には恐ろしいものが映っていた。今あげたはずの......肉まんがない......カラスにでも持ってかれたのか?落ち込むなよ!もしかしたらもう1回俺が買ってあげるよ!

 

「お前肉まんどうした?」

「食べましたけど?」

 

いや.....今あげたばっかだから、10秒経ってないぞ?おい?お前?まさか?一口で?飲み込んだ?

 

「あのサイズだと1口ですよ〜」

「は?」

 

まてててこいつ頭おかしいの?結構大きかったと思うけどな〜それを丸飲みなんてな〜..................こいつやばい

 

「あーそうか?おなかいっぱいになったか?」

「多少はなりましたよ!」

 

多少か.......

 

そのあと肉まんを3つぐらい買ってあげた、それも丸飲みされた......肉まんの命は一瞬で尽きた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

次の日

 

まぁ寝れたかな?昨日あの後すぐに帰って寝たからな

久しぶりの学校か......普通にめんどくせえな。行きたくねええ!

 

学校に向かった。

 

 

「よっ!おは!」

「おー壮馬!お前全然来なかったな?」

「まぁな!」

 

まぁそれは不審に思うよな....1週間もいなかったんだから、1週間しか経ってないのに、学校がすごく懐かしく感じる。なんか3年ぶりに来た感じがするな〜

 

キーンコーンカーンコーン

 

 

チャイムがなって.......................

 

 

中間テストが始まった!!!!!!!!!!

 

おい!!!!!なんで中間テスト?今日だったけ?全く勉強してないんだけど?そんなことってありますか?やばいやばい、俺終わったよ........くそおお、俊はなんで昨日言ってくれなかったんだよ!意地悪なやつだな〜

 

 

中間テストは3日間で行われた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

テスト返却日

 

この学校はテストが終わった次の日に全て返されることになっている。実は.....俺は今までテストで2位しか取ったことがない!どうしても1位が取れない。しかも今回はテスト勉強してないから、順位は下がったと思われる。勉強してればな〜

 

 

テストの結果は.............

 

 

900満点中........

 

 

 

890だった!!

 

正直微妙な感じがした。もしかしたら5位ぐらいまで下がってるかもな〜

 

順位................

 

 

2位!!!!!!!!!!!!

 

おおおーーー!!!2位はキープできたか....まぁ一安心だな。

 

教室の隅にすごいオーラを出している奴がいた。俊だ!

 

「おい!お前テストどうだったんだ?」

「ぎぎぎぎぎぎぎぎ.......」

 

成績表が渡された。

 

えーっと

900点中.......

 

320..........

 

まじかよ.....こいつもっと出来そうなイメージあったんだけどな〜

 

順位は..........245

 

俺たち2年生の全校生徒の数は257人だった.......

 

 

「どんまい!」

「はぁ......どうしたらそんなに取れるんですか!」

「知らん」

「ぎぎぎぎぎぎぎぎ」

「なんだよそれはやってるのか?」

 

ぎぎぎぎぎぎぎぎってなに?なんかの鳴き声かなんか?

 

「てか....いつも俺の上にいる1位ってだれ?」

「確か......隣のクラスの中園桃さんだと思います!」

 

俺たちの学年は6クラスある!俺と俊は4組で隣のクラスと言うのは多分、5組だと思う。3組だと1つ教室が跨いでいるので、隣ではない。

 

「ほーん少し見に行くか?どんなやつか確かめてみたいしな?」

 

いつも俺の上なんだ!相当すごい人間なんだろうな?

 

俺と俊は隣のクラスに向かった。

隣のクラスから1人の子が出てきた!

 

「あっ、お前?本屋の?」

「あっ、ナンパ〜」

「おい!こんな所でナンパはやめろ」

「やめないよ〜でどうしたの?」

「このクラスに中園桃っていない?」

 

さすがにクラスメイトの名前ぐらいわかるよな?俺がいえたことじゃねえけど........

 

 

「そうだ!ナンパ!順位どうだった?」

「2位だ!!!!」

 

俺は自信満々でそう言った。

 

「おおーすごいね!2位なんて取ったことないよ〜」

「だろ?お前は?」

「1位だけど......」

「は?」

「1位だよ?」

「ってことはお前中園か?」

「そうだよ!」

 

こいつ...........2位なんて取ったことがないって....いつも1位だからか?こいつうぜえな。次のテストはこいつに勝ってやる!!!!

 

「ナンパが2位なんてびっくりだよ〜」

「ナンパ言うな!」

 

いつまでもナンパナンパって.......してねえわ!

 

「じゃあ次のテストも頑張ろうね〜」

「ちっ.......」

 

こうして俺と中園はライバルとなった。

 

「僕に勉強教えて.........」



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塩野桜さんの情報????3

俺達は今!!!学校の反省部屋で反省文を書かされている、反省部屋は俺たちの教室の隣にある空き部屋が反省部屋となっている。反省文を書かされてるのは全て横にいるこいつのせいだ!こんにゃろー

 

「はぁお前のせいで書かされてるんだからな?」

「それは私のセリフ!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

数時間前

 

ふぅ今日の授業終わったー!よっしゃ帰れる!

帰っても何もすることないけどな、帰りに本屋でも寄ろうかな?もしかしたら既に手紙を読んでくれているかもしれないしな。あー早く塩野桜さんに会いたいよ〜

 

「俊!帰ろうぜ!」

「うん!」

 

こいつとは最近一緒に帰る、俺の家からこいつの家が結構近かった。朝、通学路で会うのが納得いく!

 

俺と俊は教室を出て、下駄箱で靴をはきかえ、校門

を出た.....

 

「お前今日暇か?」

「うん!」

 

こいつっていつも暇そうに見えるんだよな〜?気のせいか?

 

「暇だからどっか行こうぜ!」

「はい!」

 

こいつまだ俺に敬語なんだ、俺なんて最初からタメ口だった気がするぞ!

 

俺は見つけた......

 

前に.......

 

中園桃がいることを.....

 

こいつは俺の事をナンパと呼ぶ。こいつは本屋でバイトをしていて、手紙を壁に貼ってもらっている。手紙を貼ってもらえたのはすごくありがたいけど.....こいつは、うざい、テストの点数も俺が2位であいつが1位だ、だからライバルでもある。

 

俺は決めた!!!攻撃を仕掛けると.......

 

「おら!!!!!!!!!」

「痛い................」

「ははは!」

 

俊はくだらなそうにこっちを見ていた。

まぁ関係ねえ...!

 

「痛いよ!何するのー?このナンパ野郎!!!!!」

 

桃はナンパ野郎と大声で叫んだ!!!!!

それに周りのやつが反応した!!!!

 

「ねぇ聞いた?ナンパだってよ」

「警察呼んだ方がいいかな?」

「かもね〜」

 

「見ろよあいつ!ナンパしてるぜ」

「くだらねええ」

 

うっ...............周りの言葉って結構突き刺さるようなもんなんだな。

 

「ナンパ野郎って叫ぶことはないだろ!」

「あんたが叩かなかったら叫ばないよ!!!!」

「あああ??」

「何?????」

「ちょちょ.....二人とも.......警察来ちゃったよ...」

 

まじかよ、ふざけ半分でやったことが警察沙汰になるなんて.......くそ......やらかした。

 

 

「まじか.....」

「こら!君たち!何してるんだ!!!」

 

まじで来たし、無視してどっか行ってくれればいいものを、わざわざ来やがったよ!

 

「あっ!警察さん!私、この人にナンパされました!」

「はー?」

 

こいつ!ふざけんなよ?この年齢だったら逮捕されてもおかしくないんじゃないかな?冗談でもそういうこと言っちゃダメだよ!

 

「いやいや、俺、ナンパなんてしてないよ?」

「したでしょ!しかも触ってきたし!」

「はーーーーー?????」

 

ちょっと待てこいつ嘘激しすぎる。どんだけ俺の事嫌いなんだよ!ナンパだけでなくセクハラで訴えられたら、俺の人生が終わっちまうじゃねえかよ!いくらなんでもまだはええよ!

 

「はい!君たち喧嘩ね!学校に報告しておくから!」

「えっ?」

「えっ?」

 

これはこれでいいんだよね?俺はこれで逮捕されなくて済むんだから、でも......学校に報告はめんどくせえな。

 

その後学校に連絡された、さらにその後俺たち2人は学校に呼ばれた。俊は先に帰った。

 

沢山説教されて、反省文を書くことになった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「あーめんどくせえぇぇえええ」

「うるさい!ナンパ野郎!」

 

こいつまだ言うのかよ!もういい、こんなやつ無視して書こ!

 

えーっと俺は道端で喧嘩をしてしまいました.....

 

最初はだいたいこんな感じだろ?

 

俺は隣で反省文を書いている。桃の反省文をこっそり覗いた。

こいつまだ少ししか経ってないのに、もう半分以上書いてやがる!はええなああ!

 

俺は桃の作文をこっそり読んだ......

 

この作文の書き方.......なんか見た事あるんだよなー?

 

あっ!!!!!!!わかったぞ!!!!!

 

「お前......その作文.....」

「えっ?やばい......」

「ん?」

「なんでもない!でどうしたの?」

「お前...........塩野桜さん.......のファンなんだな!!!」

「ふぅ......」

 

なんでため息つくんだよ!意味わかんな!

 

「そう、私ファンなの〜」

「おー気が合いそうだな!ってことはねえな」

 

気があったら喧嘩なんてしてねえって話だよな。

 

俺が書き終えるまでに30分かかった。桃は、直ぐに終わって先に帰って行った。はぁ疲れたよ、1回帰ろうとしたのに、学校に戻って来ることになるとは、てか1位と2位が喧嘩して、この学校は大丈夫かよ!

 

俺は学校を出て、商店街の本屋に向かった。なんかいい本ないかな?てか、さりげなく俺、本にはまってるって言うね?俺、陰キャの才能あるんじゃね?

 

「おっ!壮馬!カラオケいかねえか?」

 

前から同じクラスの奴らが来た。正直今はカラオケって気分じゃない。ゆっくり本屋行って、帰りたい!

 

「あー今日はいいわ!ごめんな!」

 

俺は断った。

 

「あいつ最近付き合い悪くねー?」

「だな!」

 

そんな声が聞こえたけど、俺は無視した、付き合い悪くて結構、俺は陰キャになろうとしてるんだ!!!これでいいんだ!!俺が好きなことを自由にやる!

 

「いらっしゃいませ!」

「新しい本あるかなー?」

 

俺は塩野桜さんのコーナーに向かい、新作の本を探したが、まだ新作は出ていなかった。とりあえず店員さんに聞くことにした。

 

「すいません!」

「はい!!!ってナンパか......」

「お前かよ.....ナンパはどうでもいいや!塩野さん新作いつ出るか知ってるか?」

「えー来月ぐらいじゃない?」

 

えーとか言いながら、知ってるじゃん、来月かぁ.....結構まだ先だよな〜?編集とかってどのぐらいかかるんだろう?でも結構時間かかりそうだよな!前の作品が出たのが、5ヶ月前なんだよな〜?まぁ黙って待つか。

 

「そうか!サンキューな?」

「うん」

「あっそういえば?手紙読んでるやついたか?」

「まだいないかな?」

「そうか!じゃあ!」

 

俺は本屋を出た、まぁこの短期間に来てるわけないか?来月出るってことは忙しそうだしな!

 

塩野桜さんの情報もうちょっとあればいいんだけどな〜?明日調べてみるか!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

次の日

 

「おはようございます!」

 

あれー?なんでこいついるんだー?

 

「お前なんでいるんだよ!学校は?」

「サボりました!」

「まじかよ」

 

いやいやまず呼んでないけどな?俺は昨日この辺で近くに別の本屋ないか聞いただけなんだけどな〜?誰も時間すら言ってねえし!こいつやっぱ危ないな。

 

「じゃっ!行くか!」

「はい!」

 

別の本屋は、隣の駅にあるらしい、隣の駅なんてあまり行かない。電車乗るなら遠出だしな〜わざわざ隣の駅まで電車乗らないし!だからってチャリで行くのもやだし!とりあえず俺は行ったことがない。

 

 

俺と俊は電車に乗り、隣の駅に向かった。

電車の中は、やることがなく、お互い黙り込んでいた。隣の駅だから、変な空気っていう感じでもなかった。

 

「ここかー!」

「ここです!」

 

隣の駅は南陽坂って言う、見た感じやっぱり来たことはなかった。

 

駅の目の前に本屋はあった、さぁ!!!ここではなんの情報を得ることができるのかなー?

おっ?本を搬入してるのかな?業者さんに聞くのもありだな?

 

「よし!業者に聞くか!」

「はい!!!!」

 

俺達の塩野桜さん探しは、これからだ!!!!!




こんばんわ!!!だっちゃんです!この作品であとがきを書くのは初めてですね!最近暑い日が続いてますね!熱中症にならないように気をつけてください!この作品の投稿は今のところは不定期です!!もう少し時間が経ったら、定期にしようかと思っています!この作品を読んでくれた方!少しでも面白いなー?って思ってくれたら!数字はいくつでもいいので!評価して貰えると凄く嬉しいです!!!これからもよろしくおねがいします!!!


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アルバイト生活!!

俺達は今......隣駅の本屋に来ている。塩野桜さんの情報を得るためにここまでするか?と思う人もいるだろう。俺は言葉では表せきれない程、塩野桜さんと話がしたいんだ。本を搬入している人が目の前にいるので....話を聞くことにした。

 

「あのー?」

「あっ?どうした?」

 

そのおじさんは見た目はものすごく怖い、けど...優しさが隠れていると俺は思った。

 

「塩野桜さんって.......」

俺がその名前を出した瞬間

 

「誰だ?しらね、仕事中だから邪魔しないで貰いたいね」

 

んだこのくそじじい、優しさなんか隠れてなかった......こいつはただのくそ人間だった。こんなおじさんに聞いた俺が馬鹿だったな。

 

「俊、とりあえず中が入るか?」

「はい!」

 

俺と俊は本屋の正面に行き、中へ入った。

 

中には沢山の人がいた、小さい子供や、親子、老夫婦、まで.....俺達がいつも行っている、本屋とは大違いだ。さらに今日はセールがやってる日らしいから、いつもより多いんだろうね

 

「すげーな」

「すごい」

 

俺と俊は唖然としている。俺と俊は同じことを思っただろう。

 

家の近くに欲しい....!!!

 

 

「とりあえず、塩野桜さんのコーナーに行くか?」

「ですね!2階らしいですよ!」

 

流石、俊!仕事が早いな!

 

俺達はエスカレーターを使って2階に向かった!

 

てかここ......エスカレーターもあるのかよ!どんだけこの本屋でけえんだよ!

 

「あった、あった!」

「おー」

 

俊、目が光ってるぞ?俺なんかこんなの見たって興奮なんかしないぞ!

 

「ええええええええええええええええええええええええ」

 

俺が見たものとは.........塩野桜さんの新刊!!!!

中園が言うには、まだ先って言ってたはずが....ここの本屋にはあるのか......

 

 

やっぱり

 

 

近くに欲しい!!!

 

「よし!買うぞ!!!」

「僕も!!」

 

俺達は咄嗟に塩野桜さんの新刊を持って、レジに向かった。

 

「ありがとうございます!お預かり致します!って....なんでナンパがここに居るの?」

 

「はっ?お前.....桃かよ!お前こそなんでこの本にいるんだよ」

「今日はヘルプ!お願いされちゃって」

「大変だな」

 

まさか、中園桃がこんなところに居るなんてな....驚きだな、こいつ本当に本が好きなんだな。

 

「そうだ!塩野桜さんの新刊!!」

「あーね」

「知ってたのか?」

「もう読んだ!」

「はや」

こいついくら塩野桜さんのファンだからと言って、読み終わるの早すぎだろ、こいつ1ページどんぐらいのスピードで読むんだ?俺は1ページだいたい、3分だな!

 

「じゃあお疲れ!」

「はい!ありがとうございましたー!」

 

桃とは別れて、俺達はお店を出た。早く新刊が読みたくて、死にそうである。名前のセンスもあるよな〜「夕日と桜」って.....最高かよ!絶対この本面白いよ!!!

 

「早く読みてえな?」

「うん!」

 

こいつも早く読みたくて興奮してるじゃん!

俺達はお店を出たあと、駅に向かい、電車で帰り、解散した。

俺は早く家に帰って、本を読む。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

数時間後

 

「うううう..........」

俺は涙を流してしまった。こんなに感動をしたのは産まれて初めてかもしれない。もう読み終わって、結構時間経っているのに、まだ涙が止まらない。こんな作品を書けるなんて.....塩野桜さんはやっぱりすごい、会いたいという気持ちがどんどん膨れ上がっていく

 

「夕日と桜」と言う作品は、ある少女による物語である。少女の名前は桜といい、生まれた時から目が見えなかった。桜はどうしても、夕日が見たかった。どうしてもみたい!とお母さんに頼み、目を移植することとなった。長い入院生活と辛い日々、それでも桜は決して、諦めなかった。夕日が見たかったからだ、手術は成功をし、桜は夕日を見ることが出来た。オレンジ色のあの光を見ることが出来た!

 

だいたいこんな感じの話かな?

 

「桜は頑張ったよ......」

 

やっぱり涙止まらない。明日本屋に行こう....塩野桜さんに会えるかも.....てか会いたい。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

次の日

 

俺は学校が終わったあと一目散に商店街の本屋に向かった。そういえば....いつも本屋って言ってるけど、店名なんて言うんだろう?

俺は本屋に入る前に、店名を確認した.....

 

「ブックストアフィッシュ」

 

普通の名前だった。そんなことはどうでもいいので俺は店に入った。

 

「いらっしゃいませー!」

 

あれ?桃いねええな?俺が早く来すぎたのか....あいつが来るまで、本を見てまわるか.....

 

最初に向かったのは、塩野桜さんのコーナーであった。でもここにはあの新刊はなかった。

最高の新刊をなんで置かないんだよ!勿体ない!

思い出しただけで泣きそうだ!

 

「おはようございます!!!」

「おはよう!」

 

そう言って店に入って来たのは...制服姿の桃だった.....

 

「おーナンパ!」

「ナンパじゃねえよ!」

「でーどうしたんだ?」

「塩野桜さんに会いたいから、ちょくちょくここ来るわ」

「えっ、あーそうなんだ!」

 

1日でも逃したら、会えないことだってあるからな!なここに毎日通って、新刊を待ちながら、塩野桜さんも待つ!!!!最高の作戦ではないか?

 

「じゃあそこまでするなら働けばいいじゃん!ここで!」

「あっ.......」

 

その手があったあああ!!俺がここで働けば、毎日来れるし、新刊の情報も早く知ることが出来るしお金も入る!丁度この前までやってた、バイト辞めちゃったし、そうすっか!

 

「それありだな?」

「でしょー!」

「ちょっと待ってて!」

 

桃は奥の従業員用の部屋に入って行った...

俺が本屋で、バイトか......想像つかねえな?

 

「おまたせ!」

「君かい!うちで働きたい子は?」

 

おいおいまじかよ、早速店長のお出ましか!ここはきっちりしないとな

 

「はい!」

「いい返事だ!こちらへ!」

「はい!」

 

俺は何回も元気な声で返事をした。周りの客がこちらを痛い目で見てるのは置いとくとして.....

 

俺は奥の従業員の部屋に連れていかれた。

 

「お掛けになって!」

「失礼!」

「ちょっと、ナンパ!しますでしょ!」

「かたじけない!」

「あー店長この子......敬語が苦手なんですよ!最近少し喋れてきた、きがしなくもないんだけど...」

「ある程度喋れれば十分よ!」

 

ふぅ....危ない、厳しい人だったら、即不採用だったな....

 

「とりあえず最初に資料を適当に書いてもらいます!」

「了解です!」

 

前のバイトでも書かされた気がするな、結構めんどくさいんだよな?でも塩野桜さんに会うためなら朝飯前だ!

 

「じゃあ来週から入ってもらうわね!」

「かしこまりです!」

 

3枚の資料を書き、以外とあっさり終了した。

 

今日は他に何もせずに、お店を出た。

 

「じゃあ来週からお願いします!」

 

俺は店の前でお辞儀をした......

 

「壮馬さん何してるんですか?」

「あれ?俊?どうした?」

「僕は本屋に....」

「俺!来週から、この本屋で働くことになったんだよ!」

「えっ?」

「塩野桜さんに会うためだ!」

「頑張ってください」

「おう!」

 

俊はお店の中に入っていった。

俺はあとを追わずに、家に向かった。

 

よし、家帰って新刊また読も!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

1週間後

 

「よっしゃあああ!!!働くぞ!!!」

「店内で大きい声出さないで!」

「はい!」

 

俺は今、本屋で働いている!

働くってきもちいな!!まだ何もしてないけど!

 

「じゃあまずレジね!」

「はい!師匠!」

「ナンパが私の事師匠って....」

「あーー??」

「私先輩だよ?」

「すいません.......」

 

こうして俺のアルバイト生活が始まるのであった........




こんばんわ!!だっちゃんです!第7話をご覧頂きありがとうございます!卍系の壮馬が、アルバイトはじめましたね?少し心配ですね!次回もよろしくお願いします!もし、少しでも気にいって頂けたら、評価して貰えるととても嬉しいです!!よろしくお願いします!


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久しぶりの卍!

「いらっしゃいませ!!」

 

今、バイト中である。1週間バイトをして、だいぶ慣れてきた。桃に細かいことも教えて貰い、1人でお店を見ることができるようになった。でも俺の目的は、塩野桜さんに会うことだ、顔がわからないから、いつ現れるかわからない、だから俺はそれっぽい人に毎回声をかけている。だいたいの人は俺の事を無視する、良い人だと、返事をしてくれたり相槌をうってくれたりする。

 

「こんにちは〜!!」

「おー!俊か!」

 

俊はたまぁに遊びに来てくれている。本屋の仕事は一人の時間が多く、暇が多い。そういう時に来て貰えるととても嬉しい。

 

「今日は塩野桜さん来ました?」

「来てねえんだよてか顔知らんし」

 

顔を知ってるだけでどれだけ楽になるんだろうか、本当にこの辺に住んでいるのか疑ってしまう。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

中園桃

 

私は今.....自分の働いているお店の前に来ています。ナンパの為にわざわざ私は塩野桜になっております。結構大人っぽい、服で来たから、バレない自信はある!

よし!お店に入るぞ!

 

「いらっしゃいませ!」

「こんにちは〜」

 

最初は完璧だね!

 

「桃、どうした?」

「はっ?」

 

今、なんて言った?桃?私は塩野桜だよ?服を大人っぽくして、化粧をしたのに....一瞬で見抜かれたの?そんな事ってある?

 

「あーちょっと様子見に来ただけ......」

「おう!そうか?なんでお前いつもと違うんだ?」

 

どうしよう?なんて誤魔化そうかな?よし.......

 

「私、これから彼氏とデートなの!」

「おーお前彼氏いたのか!」

「もちろん!彼氏の1人や2人ぐらいいるよ!」

「へえー」

 

私何言ってんだろう?彼氏なんて今までいた事ないのに.....でも上手く誤魔化せたみたいだし!これでいっか!

 

「頑張れ!」

「もちろん!」

 

自分が言った事がものすごく恥ずかしい......作家の私が.....彼氏なんて作るわけない!私はいないんじゃなくて!作らないだけ!結構モテるんだよ?多分.....

 

「じゃあ彼氏に会いに行ってきますー!」

「いってら」

 

なんか呆気ないなーまぁいいや!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

上島壮馬

 

「あいつに彼氏なんかできるのか?」

 

あいつなんてろくでもない人間だぞ?俺のことはナンパ呼びするし!

今日も結局塩野桜さんは来なかったな。

 

「壮馬君!あがっていいよ!」

「はーい!おつかれです!」

 

そんなに重労働でもないのに結構このお店時給いいんだよな〜ここで働くだけでメリット多すぎだろ

 

俺はバイトの服から、私服に着替え、お店を出た。

 

「今日も俺!おつかれ!」

 

今のはちょっとキモかったかもな?

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

次の日

 

あー眠い、なんで学校行かないと行けねえんだよ!めんどくせええな、しかも今日雨降ってるし、行く気出ないんだけど?行くけど

 

支度を済ませ家を出た

 

学校が家から近いって言うのは、ラッキーだよな?ギリギリに出ても間に合うし!さらに商店街があるんだよな?商店街行けば、なんでも揃うし.....冬には毎年お祭りもあるしな!

 

「おー壮馬!おは!」

「おう!」

 

こいつの名前は、風呂田進(ふろたすすむ)、最近は遊んでねえけどよく一緒にカラオケ行ったな?

 

「壮馬!今日カラオケ行こうぜ〜???」

「おう!」

 

たまには、遊びに行くか!俺はカラオケが大好きだからな!!!

 

「さっすが〜壮馬じゃん!」

「お、おう!」

 

こいつのテンションにはたまぁについていけない時がある、こいつは俺より卍だ!毎日、女と遊んで、教室ではギャーギャー騒いで、髪の毛も金髪に染めてるし....こいつと一緒にいると確実に陰キャなんかになれねえ、だけどこいつといると普通に楽しい!

 

学校に着くと

 

「じゃあ放課後な!」

「おっけえーーー!!」

 

返事するテンションもやばいな、今はついていけないな

 

いつも通りつまらない授業があった。

 

 

放課後

 

「おーい!壮馬〜!」

「あー今行く!」

 

こいつ呼びに来るのはええな、こいつ途中で抜け出してきたやつだろ?俺達はこれからホームルームだぞ?

 

長い長いホームルームを終えて、進と合流をした。

 

「カラオケいつものとこか?」

「そこしかないっしょ!」

「だな」

 

カラオケ久しぶりだよな〜なに歌おうかな?90点以上出るかな?てか出してやるわ!

 

カラオケに入店し歌い始めた

 

「うえええええええええいいい!!!!!!!」

「ふぉおおおおおおおおおお!!!!!!」

 

これが俺達のカラオケテンションだ!久しぶりすぎていつも以上にテンションが上がっております!

 

「壮馬ーーー!!!!!!いけーーー!!!!」

「まかせなああああああ!!!!!!」

 

俺が歌ってる時も、ずっと横で.....

 

「ふぉおおおおおおおおお!!!!!!!」

 

とか言ってる!まぁ俺もこいつが歌ってる時こうなるけどな?

 

「さぁまだまだ歌うぜええええええええええええ!!!」

 

「壮馬〜テンション高いね〜!!!!!」

「もちろん!!!!!」

 

いつもだったらもう少し人数いるんだけどな......

でも....2人でこのテンションはやばいよな?これが5人ぐらいになったら、多分クレーム来るぞ?

 

「瞳をーーー!!!!!!!!」

「いいぞ!進!!!!!」

 

その後5時間ずっと歌っていた.......

 

 

「歌ったぜ!」

「だな!喉が死んだわ」

「それなー!!」

 

マジで喉がしんどいんだけど?当分はカラオケこれねええな?結局90点以上取れなかったしな〜次は絶対取ってやるからな?次来るのいつかわからんけど....

 

「じゃあ俺は帰るわ!じゃっなー!!!!壮馬〜!!」

「おう!!!!!!!!」

 

俺と進は解散をした......

 

俺はずっと気にしていることが.....ある......

さっきから後ろから視線を感じるんだよな〜?でも振り向くといねええんだよ!あー怖いな〜って予想は着くんだけどな?普段から隅で本読んでるやつに違いないだろうな?俺になんの用だ?てか早く姿見せろや!

 

「俊くーん!そこで何してるんですか?????」

 

ガタン!!!!!!!

 

ふっ、予想通りだ!俺の推理に間違いなどない!!!!

 

「壮馬さん!あなたは陰キャになるんですよね?」

「まぁそうだな?」

 

こいついきなりなんだよ?俺はもちろん陰キャになりたいんだぜ?

 

「じゃあここで何していたんですか?」

「カラオケ........だけど?」

「じーーーーーーーー」

 

なんでそんなに睨んでるんだよ!意味わかんねえよ!!

 

「カラオケなんて行って、陰キャになれますか?」

「はい....なれないです」

「ですよね?」

 

そういうことか.....陰キャになりたいなりたい言ってるのに、それを行動に表してないと......カラオケはしょうがないじゃん!だって俺カラオケ好きなんだよ!!!!

 

「明日から.....みっちりいきますね?」

「えっ...... 」

「楽しみにしといてください........ではさようなら?」

 

「おい..........こわ」

 

ちょっと待て!!!!あの目はなんだ?怖過ぎないか?あれは悪魔の目だな!俺死ぬのか?明日....学校行くの辞めようかな?あいつは本気だ....だから何やられるかわかんねえ、あーこええええええええ

 

「とりあえず帰って寝るか........」

 

俺はそのまま家に帰宅した。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

次の日の放課後

 

「いてええええええええええええええええうぇえ!!!」

 

マジでやめろやめろって!!!!うわああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!

これぜってえええ陰キャに関係ねえよ!!!



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夏休み!

「では楽しい夏休みにしてください」

 

先生のその言葉で、俺達の夏休みがスタートするのであった。

 

 

夏休み、学生にとってなくてはならない存在、もし夏休みというものがなくなってしまったら、学生は滅びるであろう。去年の俺の夏は、毎日のように、カラオケ、海

プール、など様々なところで遊んだ。今年の夏も去年みたいに過ごすつもりだ!今年は泊まりに行きたい気持ちもある!問題は金なんだが....俺は商店街の本屋でバイトしていたから、去年よりはある!行ってくれる友達もたくさんいそうだし、行きたいな

 

「痛った」

 

俺はなにかで叩かれた、この感触は味わったことがある。確か、塩野桜さんの情報を探そうとした時、図書館で.......そうだ!スリッパ!

 

「お前何すんだよ?」

「えーっと....」

「んだよ?俺の楽しい夏休みが!!幕を開けるんだぜ?」

「その事なんだけど......夏休み特訓をしようかと.....」

「なんのだ?」

「陰キャの」

 

嫌です。絶対嫌です。俺の最高の夏休みを、陰キャになるために使えだと?冗談じゃない!俺はこの日をどれだけ待っていたか.......

 

「はー?夏休みだぞ?」

「やるよね?」

 

こいつってさぁ.....この前まで確か、俺に対して敬語だった気がする。時間が経つにつれて変わってない?こいつがスリッパを持つと容赦なく叩いてくるから危険

 

「夏休みだぜ?」

「うん!」

 

おい、殺すぞ?

満面の笑みで「うん!」とか言ってんじゃねえよ、このドSが!

 

「夏休みなら普通?遊ぶだろ?海行ったり?」

「えっ?」

 

えっ?ってなんだよ?やっぱりこいつタメ口になってる。そのうち、「おい!働けや!」とかになるんじゃねえの?

 

「僕の夏休みは朝いつも通り起きて....ご飯食べて、テレビ見て、本読んで、外に出る時は....1人で!!!!!出かけるし!僕にとって夏休みは地獄!」

 

「.............」

 

何も言ってやれなかった.......こいつさり気なく、「1人!!!!」って強調したよな?ごめんな?俺とは違かったんだな.....

 

 

「まぁ俺は遊ぶぜ?」

「ん?」

「だから俺は遊ぶぜ???」

「んん?」

「俺は遊ぶんだーーー!!!!!!!」

 

何回も聞いてくるなよ、つい大声出しちゃった。周りの奴らがこっち見てるぞ?とりあえず学校出るか、その後いつもの本屋でも行こう。

 

「ほら!帰るぞ!」

「うん!」

 

「じゃあな進!」

「おー壮馬!じゃっなああ!」

 

相変わらず元気がいいことですな、こいつの夏はとんでもないんだろうな?俺より遊びそうだな?俺もそうだけど、宿題やらねえから、せっかくの休みに宿題なんて普通やるか?

 

「陰キャって何すんだよ?」

「特訓!」

「特訓ってなにすんの?」

「まず.......タメ口禁止、プラス英語禁止」

「おいまて!タメ口ならわかるけどさぁ、英語は違うだろ?」

「喋ったら、スリッパの刑」

「ですよね〜」

 

こいつ常にスリッパ持ち歩いてるんだよな?どんだけ人のことを叩きたいんだよ!サンドバックでも買って叩いてればいいのに、とりあえず!俺はこの大事な大事な夏休みを無駄にはしたくない。

 

「まぁ考えとく?」

「いや.....考えなくていいよ!強制!」

「ん............?????」

 

 

聞き捨てならない言葉を耳にしたぞ?「強制」???なんだその単語は?俺の頭では理解ができない。今の顔やばいぞ?「強制!!にこー!!」みたいなやつ!にこーするなし、こいつドSすぎるだろ?こいつ本当に陰キャなのか?こいつ実は、新手のヤンキーじゃねえの?

頼むから俺の夏休みを潰さないでくれ!

 

「ええーー?俺さぁ塾とかあるしー?」

「嘘だよね?」

「はい.....」

 

やめて、眼差し怖い、怖すぎて、嘘認めちゃったじゃん。誰か.....助けてくれ.......

 

 

その後俺達は、学校を出て、いつもの本屋に向かった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「おはようございます!」

「いらっしゃいませ!ってナンパね!」

「ナンパ.......ふっ.....」

 

おいこら????俊君???今笑ったよね?そういうのは良くないな?お兄さん怒っちゃうよ?

 

「ナンパじゃねえよ、俊!てめえは笑ってんじゃねえよ」

「ナンパでしょ!事実を言っただけだよ?」

 

ナンパナンパって....俺はしてねえんだよ!別の連れが勝手にやっただけだよ!

 

てか本当にこのお店は、なんか薄いんだよね?当たり前のように客がいない。働いてて辛いよ。暇すぎて辛い、やること全て終わったあと何をすればいいかわからない!暇な時って時間経つの遅いし、まぁ立地条件もあるか?商店街と言っても、奥の方だし、駅には近くないからな。

 

「お前夏休みもバイトすんのか?」

 

桃はほうきとちりとりを持っていた、掃除しながら俺の質問に返答をした。

 

「まぁね!やることないから!」

「そうなんだ!」

 

あれ?俊は?まぁその辺の棚の裏とかにいるだろ。

 

「スタート!!!!!!!!!!!!」

 

俊の声が店中に響く!!!俺と桃はその出来事に驚いたまま数秒間静止していた。

 

「は?」

「どうしたの?」

「なんでもないです」

「んだよ!」

 

ペチン!!!!!!!!!!

 

「ああああああああああああ!!!!!!!!!!何すんだよ?」

 

「...............」

 

痛いな。マジで痛い。今の音ヤバすぎるだろ!俺の頭潰れるって、しかもこいつ叩いといて、黙ってるし、意味わかんねえよ!

 

 

「お店では静かにしてもらえる?ナンパ???」

「はっ?俺?」

「当たり前でしょ!大声出したのはナンパなんだから!」

「まぁそうだけどさ?叩いたのはこいつだぜ?」

「知らない!」

「知らないってことはねえだろ?」

「とりあえず仕事中だからもう帰って!」

「はい!」

 

俺と俊は本屋を出た。そのあと俊と解散し、家に向かった。

 

夏休みを無駄にしたくない。1年に1回しかない!勿体ない!夏休みは遊ぶものだ!決っして特訓するものでは無い。その長期休日に宿題を出す、学校の先生は頭おかしい、休みの日ぐらい、休ませろ!高校二年の夏休みだから.....来年の受験について考えないと行けない事もわかるけど.....休もうぜ?

それにしても俊に殴られたところ痛いな?未だにヒリヒリしてるよ。俊も変わったよな、最初は俺が話しかけただけで逃げ出したんだから、それが今になっては、タメ口だし、叩くし、俺が陰キャになるより、あいつが陽キャに近づいてるのかもしれないな。

 

「はぁ〜疲れた!!!!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

次の日

 

ブーブーブーン

 

朝から携帯のバイブ音が部屋中に鳴り響く。

 

「うるせえなあー?朝から誰だよ?」

 

俺は、誰が電話かけてきたのか確認して、携帯を閉じて、また寝た。

 

数時間後

 

ブーブーブーブーブーブブブブブブ!!!!!

 

「あああああ!携帯のバイブ音って音変わるのか?」

 

今の時間は午前9時、正直起きてもいい時間ではあるが、起きたら地獄が始まると予想したため、俺はもう1回寝ることにした。

 

数時間後

ピーンポーンピーンポーンピーンポーンピンポン

 

「...............」

 

俺はその、ピンポンを無視して、もう1回寝てやろうと思ったが、流石に12時をまわっていたため、寝れなかった。

 

「んだよ?俺の家まできやがって」

 

扉を開けた。

 

「おはよう!」

「なんだよ!俊!!!」

 

朝からの電話もこいつからだったし、一体なんのようだよ?

 

「特訓!」

 

ガチャン!!!!!

 

俺は咄嗟に扉を閉めた、何が特訓だよ、そんなのやりたくないって、夏休み初日から俺を困らせるな。俺は遊びに行く予定があるんだよ!今日の夕方5時から進とカラオケに行く予定を立てている。その予定を潰される訳にはいかない!カラオケでたっぷり歌って、ストレスを発散させるんだ!

 

ピーンポーン!

 

「あーなんだよ!今日予定あるんだよ」

「何時から?」

「5時!」

「じゃあそれまで......」

「はぁ.....まぁいいや上がれ」

 

俺は部屋に、俊を入れた。

俺に時間を聞いたってことは、俺の予定時間までには帰ってくれるんだろうな?

 

「俺の家には何も無いぞ?」

「知ってる」

「なんでだよ!」

「そんな感じがする。」

 

こいつと話してると疲れるな?俺に毎日の疲労を貯めているのはこいつが原因だったんだな?これからこいつと話すの控えよう。

 

「で何しに来たんだ?」

「特訓!」

「なんの特訓だよ!」

「タメ口禁止」

「わーったよ」

 

めんどくさい。

 

タメ口禁止なんて.......きっつ!

 

 




こんばんは!だっちゃんです!第9話を読んでいただきありがとうございます!現実世界では夏休みは終わってしまいましたが、皆様はどうだったでしょうか?次回もよろしくお願いします!もし気になってくれる方がいてくれたら、評価して貰えるととても嬉しいです!!よろしくお願いします!


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夏休み!2

下坂俊は、俺にタメ口禁止という言葉を残して、帰って行った。俺はこれから、進とカラオケに行く予定がある。やはり、夏休みは遊ばなくてはならない物である。夏休みに遊ばないなんて、人生の半分損しているもんだ。進とは5時にカラオケの前で、待ち合わせをしている。まだ待ち合わせまで時間があるので、俺は本を読むことにした。

もちろん読む本は塩野桜先生の本である、何故俺が急に先生と呼ぶようになったかは俺にもわからない。

 

俺は数時間本を読んだ。

 

だいぶ読むスピードが上がってきた、2時間あれば1冊読めるぐらいに、塩野桜先生の本は流石だった、あの情景描写といい、何回も俺のことを泣かす、やっぱり俺は塩野桜先生に会って話がしたい!

けど....会えない。そう簡単にはいかないのだ。長い間探しているけど、全く情報が掴めていない、本屋でバイトしていても、正直意味ないと思う。でも本屋のバイトは楽しいから、辞めるつもりは無い。

 

そろそろ待ち合わせ時間になるので、家を出ることにした。数分歩いて、待ち合わせ場所のカラオケに到着した、そこには既に、進がいた。

 

「よっ!」

「おっ!壮馬!」

 

相変わらず元気そうだ!俺もこいつが元気なおかげで俺が元気って言うこともあるからな。

 

「よっし!行きますか?」

「おう!」

 

俺と俊はカラオケに入り、フリータイムで歌うことになった、フリータイムをとる時は気をつけなければならないことがある。最初から飛ばすと、最後が持たない

最初は軽い曲から歌うのがいいと誰かから聞いた。

 

「おい!何歌うか?」

「勿論これっしょ!今流行りの〜!」

「お前それ最初にいくのか?」

 

最初から飛ばすな。後半喉が死んでも知らないぞ?

 

「いえーい!うおーー!!!いっけ!進!!!!」

 

俺はこんなテンションで盛り上がっていた。

 

「うえーーーい!!!俺は進だああああ!!!!」

 

いくらカラオケでもこのテンションでいたら、店員に引かれるんだろうな。じゃあ次は俺の歌う番だな!

 

「うえーーい!!!次は俺が歌うぜ!俺の名は壮馬だ!!!!!!!!!!!!」

 

「えっ...きも」

「おい!!!」

 

最初はきもいとか言ってたけど、歌ってる時めっちゃ盛り上げってくれた。

 

数時間後

 

「はぁ.......」

「おい!壮馬!もう終わりか?」

「喉が.......」

「お前まだまだだな!」

「うるせえ!」

 

逆に喉が枯れない方がおかしいだろう。

その後も俺は喉が枯れながらも歌い続けた。進は全く声が枯れていない。喉だけ異世界人なんじゃないか?と思った。

 

「うがあああ!もう行こうぜ」

「えっ?まじ?もう行くの?」

「俺はごれいじょううだえねえ」

「ははっ、ガラガラやん!」

「ががががが」

 

マジで喉が死んでる。これは当分話せないだろうな。学校で先生に、指された時に喉があれなんでって言えば、いいのか?って夏休みじゃん、夏休み終わるときには既に治ってるだろうな。

 

俺と俊はお金を払って、カラオケを出た、いつもだったら、飯行こうぜとかなるはずが、今日は進からそのような言葉は出ず、解散となった。

 

本屋の前を通った。この時間にお店はやってないはずなのだが、なぜだか明かりがついていた。俺はその明かりが誰だか気になったので入ることにした。これで俺がバイトしてないで入ったら警察沙汰だが、俺はバイトをしてるので大丈夫だろう。

 

「シャッターは閉まってないな、鍵は??」

 

鍵は空いていた。誰か入ってきたらどうするんだ。店内にはいないから奥の従業員の部屋にいるのだろう。

 

「失礼します〜!」

「きゃっ!」

「すいません!」

 

やばい、着替えてたのかな?俺は見てないから無実だぞ!見てないはず!見てない!絶対俺は見てない!!無実だあああああああ!!!!!!

 

「誰ですか?」

「すいません、一応従業員です。」

 

ドア越しに話しかけてきた。聞き覚えがある声だった。

 

ドアが開いた、そこには見たこともない女性が立っていた、とても大人っぽく綺麗な方だった、俺は一目惚れに近い思いをした。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

塩野桜

 

ちょっと待ってよ、なんでここにナンパがいるのよ。第一印象ではバレてないみたいだけど、今日の私はひと味違う!こんなに大人っぽいのだから、バレないはずだよ。私今執筆中だから、バレたらやばい。

 

「あーどうもここのお部屋を借りさせてもらってます。塩野桜です!」

 

普通はここでペンネームを言わないんだけど....今はしょうがない。塩野桜は永久に秘密なのだから!

 

「えっ....あの塩野桜さんですか?」

「はい!そうです!」

 

あー忘れてた、こいつ大の私のファンだったんだ。やばい面倒臭いかも。ファンは嬉しいけど、ただのナンパやろうじゃん。私ナンパされちゃうかも。

 

「えーっと....俺塩野桜先生の大ファンなんです!」

「えぇ!知ってますよ!」

「えっ?」

「いや知らないです。」

 

危ない!少しの気も許せない。私のこれからの高校人生が掛かってる。絶対にバレないようにしないともしバレたら.........

 

 

「みろーーー!!あいつ塩野桜だぞ!!!小説書いてるんだぞーーー!」

「やめてえええええええええええ!!!!!」

 

 

みたいなことになっちゃう。

 

「私のファンがこんな近くにいるなんて、とてもありがたいです!」

 

いいから早く帰れナンパ

 

「はい!!!ずーっと探してたんです!!」

「ありがとうございます!照れます!」

 

いくらナンパでもそういうこと言われると恥ずかしいな。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

神だああああああああああああああ神様は俺と塩野桜さんを会わせるように仕向けてくれたんだ!!神様ありがとうございます!もう死んでもいいです!

 

「あのー少しお話したいんですが、奥行っていいですか?」

 

「あーえーっと、今仕事中なんで、見られると大変なのですいません」

 

「ですよね!すいません」

まぁそうなるよな。俺みたいな一般素人が、あの有名な塩野桜先生とお話出来るわけないよな。うん!しょうがない。

 

「あのー今度時間があれば、話ししましょ!」

「はい!!!!!」

 

まさかの塩野桜先生からのお誘いが!!!俺は何があろうと、優先して、塩野桜先生の元に向かいます。正直、塩野桜先生の仕事を見たい気持ちあるんだよな。まぁしょうがない。

 

「じゃあ俺はこのへんで失礼します!」

「あっ!はい!」

 

俺はお店を出た。

 

 

「はぁ.....やっと行ったよ!さぁ!仕事!仕事!」

 

俺は店を出たと真っ直ぐ家に向かった。もしお店に長い間居たら、俺は何をするかはわからない、普段のテンションの俺であればもっと一緒にいたんだろうけど、今日は疲れてたし、いざ本物を前にすると、普段通りにはいけないことがわかった。長い間俺は塩野桜先生を探した!今日やっと塩野桜先生を見つけた!もっと喜びたいが、今日は我慢することにした。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

次の日

 

俺は朝から夕方まで考え込んでいた。昨日の出来事が嘘見たい、でも俺は確かに塩野桜先生に会った。

 

でも一つ気になることがある。塩野桜先生は何故あそこに居たのだろうか?もしかしたら、俺に隠してる人がいるのかもしれない。塩野桜さんが普通あんなちっぽけなお店にいるわけがない。誰かが鍵を渡したのか?それともうちのお店に働いている人との中に塩野桜先生がいるのか?

 

ピンポーン

 

まじか、誰だよ?

 

「はーい!」

「あっ、俊です!」

「何の用だ?」

 

俊は最近ドSになり、俺の事をいじめる。こいつが家に来るって言うにはいい予感はしない。

俺はとりあえず、ドアを開けた。

 

「こんにちは」

「よっ!!」

「おおーー!進!お前もいたのか?」

 

ドアの後ろに隠れていた、進を発見、こいつがいるだけで、俺の気持ちが楽かもな。

 

俺は2人を家にあげた。

この2人が一緒にいることってあるのかな?クラスの最上級と最小級見たいなもんだぞ?丁度俺が真ん中ぐらいかな?そんなことはどうでもいい、2人は俺に何のようなんだ?

俊は前回来た時よりも落ち着いていて、くつろいでいた。一方進は初めて家に入れたので、正座をしている、クラスの最上級が正座ってこれは面白いですな。

 

「で、お前ら何の用だ?」

「えーっと、なんでしたっけ?」

「あーあれだよ!タメ口禁止俺も協力してやるよ?」

「は?」

 

こいつら何を考えてるのか?俊だけじゃ断れると思って、進を連れてきたのか?汚い奴だな。俺がタメ口禁止なんて無理な話だ。

 

「壮馬?お前陰キャになるんだろ?あのお前が?」

 

ちょっと馬鹿にしたように、進が俺に言った。

 

「うるせえな!なんだっていいだろ?」

「まぁな!とりあえず、タメ口禁止がんばれよ?」

 

「ちょっと待ってください。タメ口禁止は二人ともですよ?」

 

 

「おい!そんなの聞いてねえぞ?」

「進、当たり前だろ〜進?」

「ちっ!まぁ、余裕っしょ!」

「ほ〜」

 

こうして俺達の夏休みタメ口禁止!が始まったのであった。

 

まだ俊に塩野桜先生と会ったことは言っていない。




こんばんわ!だっちゃんです!長い間投稿しなくて本当に申し訳ありませんでした!忙しい日々が続いてしまって、投稿できませんでした!これからもよろしくお願いします!


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夏休み!3

これから毎日タメ口生活は厳しいということなので、3人が集まった時に実行することとなった。俺の意見を言えば、タメ口禁止を辞めればいいのに.....でもそんなことは許されない。全て俊が握っている。俺と進じゃ叶わね!最初は俺だけタメ口禁止だと思っていたが、進もタメ口禁止となった、こんなんで夏休み楽しめるのか?俺には不安しかなかった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

今日早速3人で集まるらしい、今丁度お昼を過ぎたぐらいである。待ち合わせは15時でまだ少し時間がある。今から寝ても絶対に起きれる気がしないので、寝るのはやめた。最近家でゴロゴロしてることが多いけど...俺は大丈夫なのか?

 

とりあえずやることがないので、進に電話することにした。

 

ててて ててて てててて

 

あれ?携帯の電話ってこんな音だっけ?まぁいいや!

 

すぐに、進は電話をでた!

 

「どうもー!!!すすむん!です!テイクアウトでしょうか?」

 

「お前電話越しでもそのテンションかよ。」

「はい!テイクアウトですね!今から家に行きます!ご住所聞いてもいいですか?」

「いやです!って相変わらずだな!」

「どうだったか?俺の電話?ドキドキしたか?」

「するわけねえだろ」

 

電話越しのこのテンション少しうぜえ、少しどころじゃねえわ。誰が、お前なんかテイクアウトするかよ!アホか!

 

「で?なんだ?振られたか?」

「いやいや!なんで俺が電話かけたら振られてる前提なの?」

「だって!壮馬じゃん!」

「意味わからん」

 

俺、今まで誰とも付き合ったことないんだよね?有難いことに、自分の事を好きになってくれた子はいたけど.....振ったんだよな?

 

「あっ、で今日なにすんの?」

「それ聞こうと思って電話したんだよ!」

「なんだよ〜!待ち合わせは商店街だろ〜!!!」

「ああ!」

 

一言一言に伸ばし棒ついてるような話し方するな!「どんだけ〜!」みたいで気持ち悪い。進も今日の事は何も知らなかった。進にこっそり教えてるのかなと思ったけど?そんなことはなかった。でも3人で集まるってことは.....タメ口禁止なんだろうな......

 

「タメ口禁止めんどくね?」

「それな〜!今電話してるの聞かれてたら何発叩かれてたかな?」

「それ!」

 

本当にめんどくさいと思う。俺達がタメ口を言う回数なんて計り知れない。叩く方も大変だと思う。

 

「スリッパって痛いの〜?」

「めちゃくちゃ痛えよ」

 

そう俺は.......殴られてるんだよな〜、確かあれは塩野桜さんを探している時に、図書館で叩かれてめちゃくちゃ怒られた記憶が俺の脳裏に宿ってるんだよな?あの時はめちゃくちゃ痛かったよ。

 

「へぇ〜!」

「お前聞いといて、興味ねえのかよ」

「まぁな〜!」

「まぁな〜!じゃねえよ」

 

こいつと話す時はこういうくだりが面白いんだけどな!だから友達やめれねえよな。

その後1時間ぐらい通話を続けて、通話を終了した。

 

 

さぁ!あと2時間何しよっかな?この時間帯は眠くなっちゃうんだよな?だけど寝たら終わりなんだよな。スリッパの刑より怖いのが来そうだな。あのドSの俊......最初は静かで大人しい子だったのに...今となっては、俺を殴るようになったか....悲しい話だ。

でも心を開いてくれたってことだよな?それに関しては良きだな!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

俺は待ち合わせ時間の10分前に来ていた。家でやることがなかったので早く家を出た。10分前だから誰かしらいるかな?って思ったけど、メンツがメンツだ。早く来ているわけがない。

 

10分後

俊が待ち合わせ時間丁度に来た

 

「おはようございます」

「いやいやこんにちはな!」

 

バチン!!!!!!!

 

「うがっ........もう始まってるのかよ」

「もちろんです!」

 

そういえばまた敬語使ってる、こいつ意味わからん!

てかタメ口禁止が既に始まっていたとは....最初っから全力で叩きやがって、今日が終わった頃には俺の顔、痣だらけじゃね?痣の壮馬!って名前ついちゃうわ!

 

少し遅れて、進が来た。

 

「チョリーッス!!!!」

 

バチン!!!!!!!!

 

「いってえええ〜!!!!!!!」

「遅刻したからです!」

 

うわー痛そう〜!めっちゃ痛そう〜!(ざまぁみろ)痛そ〜!まぁ進が悪い!堂々と遅刻してきて、チョリーッスはまずいっしょ!てか叩かれてるの見るのえげつねえな、普段は叩かれる側だから、なれねえ。

 

 

「で?今日何すんだ?」

「それな〜〜!!!!」

 

だから一言一言に伸ばし棒つけたみたいに話すなよ!ほんと「どんだけ〜!」に聞こえてくる。進!ICCO化

 

「今日はですね!カラオケに行きたいと思います」

「おっまじか?」

「まじ〜?」

 

それって俺達にとって得しかないじゃん!俊もわかってうやつだな!俺は嬉しいよ......

 

「カラオケカラオケカラオケカラオケ」

「カラオケカラオケカラオケカラオケ」

 

俺達がカラオケの舞を踊ってる時に.....

 

 

バチン!!!!!!!!

 

俺達は全力で叩かれたのであった。

てかカラオケの舞ってなんだよ!

 

俺達はいつも行っている、カラオケに行き、フリータイムを取って部屋に入った。

 

「よっしゃー!!!歌うぞ!!!!」

「おーーーー!!!!!!!」

「ちょっと待ってください、いつもこのテンションですか?」

「もちろん〜!」

「いつもはもっとだぞ?」

「ええ........あっ!普通にカラオケしても面白くないので.........」

「ちょっと待って!そのままで面白いよ〜?」

「うんうん!」

「タメ口禁止カラオケにしまーす!」

 

くそ!!!!!!俺の言葉

スルーするなんて、あっ?俺ダジャレ言った?つまんね!そんなことより!カラオケでタメ口禁止とか無理だろ!せっかくのカラオケがつまらなくなっちゃうじゃん!

 

「はーーー???」

「はーーー???」

「はい!スタート!!」

 

ついに始まってしまった....タメ口禁止カラオケが!!!俺と進は何回叩かれるのか?

 

「じゃあ!進どうぞ!」

「じゃあお言葉に甘えて〜!!」

「はい!」

 

これが俺と進の会話なんて......ヤバすぎる。俺と進そのうち壊れるんじゃないか?おーっと俊はスリッパの準備をしていますね。俊君はいつでも準備OKらしいですな!

 

「会いたいんだ!今すぐその角から〜!」

 

バチン!!!!!!!!!

 

「痛った!!!!言ってねえよ!」

「言いました」

 

えっ?今言った?普通にサビ歌っただけだよね?ルールがいまいちわからんな。

 

「曲のサビは敬語!!!!!」

「なんだよ!!!そのルール!!」

「それな〜!!!!」

 

バチン!!!!!!!!

 

「うがあああああ!」

「ああああああああああ」

 

「わかりました。」

「わかりました〜!」

 

じゃあもし今の歌詞を敬語に直したら、「会いたいです、今すぐにその角から〜!」

になるってこと?いやいやおかしすぎるでしょ。

 

「じゃあ次は俺だな」

これは選曲が鍵を握ってるよな、ここでもし、難しい曲を選べば俺が叩かれるだけだ。どうするか.....

 

「よし俺はこれだあああああ!!!!!」

 

バチン!!!!!!!

「うがあああああ!!!!!」

 

忘れてた、タメ口禁止は歌ってる時だけじゃないんだ。

 

「ふふ」

「くそ..........」

 

このドSやろう、なんだこいつの満面な笑み!うぜええ!

 

その後俺と進は散々俊に殴られた。でも...それなりに楽しかった。タメ口禁止だけど、楽しもうと思えば楽しめるんだな。俺と進合わせて、何回殴られたであろう。おそらく100はこえていると思う。最後の方は痛みをあまり感じなかった。

 

カラオケを出たあとは、特に何かすることなく、解散となった。

今日、俺ずっとタメ口だった気がする。だけど、楽しさがあったから、俊に免除されたのかもしれない。今のところ俺の夏休みは順調だ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

次の日

 

今日は朝から夕方まで本屋でバイトがある。なかなか厳しいが、頑張るしかない。久しぶりのバイトであるからミスをしないようにしないと....って言ってもミスをするような難しい仕事はないんだけどね?

 

そういえば俺はまだ誰にも塩野桜先生の事を言っていない。俊にはそのうち言おうとは思っているがいつ言えばいいかわからない。

 

「よし!バイト行くか....」

 

その後俺はバイト先に向かった。

 

 

 

バイト

 

 

「おはようございます!」

「おはよう〜!」

 

最初は店長さんが挨拶をしてくれた。その後他の従業員達が挨拶をしてくれた。挨拶はいいと思う、俺は挨拶をバイトの気合いとしている。挨拶がなかったら働く気がなくなってしまう。

 

「おはよう!」

「おはよう!ナンパ!」

 

相変わらずこいつは俺の事をナンパと呼ぶ!何か月前の話だと思ってるんだよ。

 

「そういえばさ?」

「どうしたの?」

「塩野桜先生って未だに来ないよな」

「えっ、あっー!そうだね!」

 

こいつは知らないようだな、誰が知ってるんだ?ここに塩野桜先生が来ている事を.....確かに俺はここで塩野桜先生に会った。絶対この店に知ってる奴がいる。働きながらちょっとずつ探りを入れるしかないな。

 

俺は着替えて、店に出た、

 

「いらっしゃいませー」

 

あー暇だよ.....この暇な時間にこんなに人いらないよ、俺一人でも十分だよ

 

 

「ねぇナンパ!」

「どうした?」

「暇だね」

「そうだな」

 

暇すぎて会話がめちゃくちゃつまならいじゃん、俺とこいつでレジにいて、もう1人は掃除をしている。掃除をされていたら、俺は何もすることがないんだよ....かと言って仕事中だから、携帯でゲームもできねえし!

あっ!!!!

そういえば?読書はいいんじゃなかったっけ?

 

「桃!読書はいいのか?」

「あー読書はOKかな?」

「ほー!おっけ!」

「うん!」

 

読書はOKなんだな!でもあいにく今日は本を持ってきていない。でも明日のバイトからは持ってこようかな?今日は頑張って耐えるか.....

 

結局そのあともめちゃくちゃ暇で、辛いバイトであった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

俺はバイト先に忘れ物をした。もう補導時間が過ぎていて、警察にバレたらめんどくせえけど、携帯がないと無理だ。

 

俺はバイト先に着いた。

何故かそこは明かりがついていた。これはまさか?



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夏休み!4

俺は忘れ物を取りにバイト先に来ている。補導時間が過ぎていて、さっと取って帰りたい。けどお店に入るか迷っている。何故か、この時間に電気がついている。こんな遅い時間に電気がついているのはおかしい。確か前にもこんなようなことがあった。もしかしたら、そこに仕事中の塩野桜先生がいるのかもしれない。俺にとってはものすごく嬉しいことなのだが、仕事の邪魔はしたくはない。でも携帯がないと、きついんだよな。最近の若者は携帯がないとやっていけない。音楽を聞いたりゲームをしたり、することが沢山ある。

 

やっぱり俺は携帯を取る事にした。

お店に入り、奥の従業員部屋の前に到着しノックをしてドアを開けた。

 

 

「失礼します!!!!」

 

中ですごい物音が聞こえた。

 

「携帯忘れちゃったんで、取りに来ました。」

 

「えっ!!!なんでナンパがいるの??」

「あーお前かよ忘れ物を取りに来た。」

 

中にいたのは桃だった、桃は少し落ち着きない様子であった。

 

「じゃあ俺帰るわ!」

「うん!」

 

俺は敢えてここにいる理由を問わなかった。あまり問いつめても良くない。俺はあることに気がついてしまった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

次の日

 

夏休みだからといって、特にやることも無く、どんどん日にちだけが過ぎている。去年は毎日のように遊びに行ったのだが、今年は全然遊べていない。てか誘われていない!なんで?クラスが変わったからか?いや?俺が陰キャになったから誘われないのかもしれない。理解した。

 

「それにしても......あつい.....何度あるんだよ!」

 

「今日の最高気温は、35度前後と予想されています。熱中症には注意してください。」

 

俺はソファに寝ていた。動く体力すらない。何故かわからないけど、クーラーが壊れるというアクシデントが発生した。なので俺は死にそう。

 

「くそ!暑すぎる!アイス!!!アイスー!!!!でも.....冷蔵庫まで歩くのがだるい......」

 

あそこまで行けば、アイスが、でも今の俺からしたらあそこまで行くのは、外国まで行くような遠さだ。

 

「てか、俺って彼女いないよな........」

 

今更俺はそんなことを思った。もし、今俺に彼女がいたとしたら、毎日のように一緒に遊べたんだろう。でも俺には彼女はいない。

 

 

ピーンポン!!!!

 

チャイムが鳴った。

 

「嫌な予感.......」

 

俺のその予感は的中した。

 

 

「よーーー!!!!!壮馬!元気か〜???」

「元気に見えるか?」

 

俺の家に、進が来た。こいつのことだから特に用事もないんだろうな。こいつも暇人だな。

 

「で、何しに来た?」

「暇つぶし!」

「だろうな!」

 

はい。予想的中!!俺才能あるかも?こいつが来たところで夏休みを満喫したとは言わないだろうな。てか、罰ゲームだろ?

 

「とりあえず〜!飯食いに行かね〜?」

「まじか....ここから出るのか?」

 

俺は家から出たくないぞ!見てみろよ!自分から地獄に行くやつがどこにいるんだよ。って言いながらも俺は支度をしていた。

 

「何食うの?」

「ラーメン〜!」

「はーーーー?????????」

 

うーん、何言ってるかわからない。外に出るだけで地獄を味わうのに、さらにラーメンを食べるとは....俺を殺そうとでもしてる?ラーメンか.......久しぶりだから少し食べてみたい感はあるけど......

 

「暑い日に食うラーメンは最高〜だぞ〜!」

「そうなのか...わかった。行くか....」

「流石〜!」

 

俺と進は俺の家を出て、商店街に向かった。家の近くの商店街!なんでもあって、助かっている。ここに来れば、だいたい時間を潰すことが出来る。これはここに住んでる人の特権だね!

 

「このお店だぜ〜!」

「おう.....ラーメン夏月......食べたことねえな」

 

とりあえずそのお店に入った。お店の敷居を跨いだ瞬間に空気が変わった。まるで、北海道からエジプトに入ったみたいだった。お店の人はこの地獄の中で働いているのか.....ご苦労様です。

昼の時間に近い為、人が多かった。

 

「へいらっしゃい!そこの席どうぞ!」

「へ〜い!」

 

俺達は誘導された席に座りメニューを見ていた。俺はラーメンマニアでもなんでもないから、普通のを食べる、てか普通のしか知らない。

 

「俺は、醤油でいいや!」

「んじゃ〜俺は塩ラーメンかな〜!」

 

ラーメンと言ったら、定番の醤油だろ〜!まぁいいや!

 

「すいません!!!」

「かしこまりいいいいいい!!!!うひょー!」

 

今のはなに?うひょー?関係ないだろう。

 

店員さんが来た。

「ご注文どうぞ!」

「醤油ラーメンください!」

「普通でよろしいでしょうか?」

「はい!」

 

やっぱ普通でいいよ、俺はこのお店の定番を味わいたいのだ。

「じゃあ、俺は〜!塩ラーメンで麺硬めの油多めで、スープ薄めで!」

「かしこまりー!!!」

 

今の何語?俺の見た感じだと、日本語ではなかったよな。まさか......進って、ラーメンマニア???

 

 

「ラーメンいらめーん!」

「はー?」

 

急に進がダジャレをかましてきたが、面白くなかった。ラーメンいらねえ!をラーメンいらめーんに変えただけだろ!大したことねえな

 

「俺の渾身のギャグを笑わないとはな〜?お前....流石だぜ!」

 

「いや、面白くねえよ」

 

今のギャグを面白いと思えるこいつはどうかしてると思う。

 

「へいお待ち!!!!!」

 

「うひょおおおおおお!!!」

「うおー!」

 

俺達の前にラーメンが運ばれてきた。めちゃくちゃ美味しそう。進のラーメンも......美味しそう!俺は進のラーメンを暗号ラーメンと名付けた。俺も暗号ラーメン今度やってみよう。

 

「いただきまーーーーす!!!!!!」

「いただきまーす〜!!!!!」

 

あーラーメン定番の醤油ラーメン......最高すぎるぜ、濃厚なスープに麺が絡みついて、うひょーーーってなる、語彙力ねえけどうめえええ。このチャーシューも柔らかくてめちゃくちゃ美味しい。ラーメンマスターになっちゃうよ。まとめると美味い!

 

俺と進は一瞬で食べ終わった、これで終わりかと思ったらそんなことは無かった。

 

「すいませーん!!!!追い飯お願いします!!!!!」

「えっ?なにそれ?」

 

追い飯?ご飯を追い出すの?会計ってこと?

 

「お前しらないのか〜?追い飯と言うのはね、ラーメンの残り汁にご飯を入れて食べるんだよ!これがまた美味しくてさあ〜!」

「おーーー!すいません!!!俺も追い飯お願いします!!!」

 

「はいよーーー!!!」

 

流石ラーメンマスターだよな、俺みたいな一般素人はただ食べるだけだが、ラーメンマスターは楽しんで食べている。すごいな。でもラーメンマスターになりたいとは思わない。たまぁにラーメンを食べるのが一番だな。

 

「へい!お待ち!」

 

「来た......」

「よし!!!ドボン!!!!!」

 

ドボン???なんだその擬音語は!ドボン?

 

「じゃあ俺もドボン!!!!!!!」

 

 

俺は1口食べた.......

 

 

 

うお!なんだこれは、ラーメンの残り汁とご飯が絶妙なバランス!こんなものがこの世に存在するなんて..........

 

 

「美味すぎる!!!」

「だろう????」

 

 

一瞬で食べ終わり、俺と進は店を出た。

 

以外にも夏休みを充実をしているかもしれない!!!さぁ!!!!!!!夏休みを楽しもうではないか!とりあえず!!!!!!!!海〜!!!!!行きたい!!!!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「海だあああああああああぁぁぁ!!!!!!!!」

「うひょおおおおおおおおおおおおおおおおお!」



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夏休み!5

くそ.......新幹線で酔った......久しぶりに新幹線に乗ったからって事もあるだろう。俺達はこれから夏を満喫しにある場所に行く、男なら誰でも楽しめるあの場所に、砂浜にビーチバレーをしたり、貝を拾ったり、女の子を見たり.....それに関しては俺は違います。夏定番のあの場所!そうそれは海だ!!!新幹線に乗っているということは、遠い場所だ。その長い旅で俺は酔ってしまった。

 

「おい〜!壮馬〜!酔ったのか?」

「あぁ........気持ち悪い.....」

「大丈夫ですか???」

 

俊は優しいんだな...表の面は....こいつをただ優しい男と見ていたら、天罰を食らうわ!こいつはただのドS見た目はめちゃくちゃ静かで、本しか読んでないイメージだが、裏は悪魔だ。

 

「海〜!何年ぶりかな???」

「どのぐらいだろう........?」

 

男3人だけではなく、女子2人来ている。おひとり様は、俺の事をナンパ野郎って読んでる奴で、もうひとりの子は初めましてだ。名前は、氷上奈々(ひょうじょうなな)って言うらしい。見た感じだととても静かで上品なイメージがある。人は見た目だけで判断してはいけないからな。俺...1回被害あってるし。

 

「おーーー見て〜!!!!」

桃が窓の外を見ていた。

 

「小学生かよ〜!」

「うるさいわね!!ナンパ!」

「飽きないな?」

「まぁね」

 

まぁね?じゃねえよ!元々ナンパは誤解だし、それにしても海綺麗だな.....太陽の光が反射している。今日は快晴である。海日よりだ!楽しみだな。

 

少し時間が経ち、駅に到着した。

 

「海だあああああああああぁぁぁ!!!!!!!!」

 

「うひょおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

 

俺と進はそう叫んだ。酔っていた事もあり、外の空気がとても美味しい。まだ朝が早い為、人は少なかった。

 

「よし!じゃあ着替えて、海集合だな?」

「あいあいさーー!!!」

 

みんな返事をして、更衣室に着替えに行った。

 

更衣室は更衣室という感じの匂いがした。とても良い匂いとは言えないあの匂い生臭い感じもする。そんなことを気にせず、進はすぐに着替えを終えていた。

 

「おいー!!お前ら遅いぞ〜??」

「おめえがはええんだよ」

「あれー?壮馬〜??恥ずかしいの?」

「うるせえどっか行け!」

「そんな事言うなよ〜!思春期の男子はみんな恥ずかしい〜!」

「お前のどこが恥ずかしそうなんだよ」

「恥ずかしい〜!」

 

そんなくだらないやり取りを終えて、着替え、海に集合した。駅の目の前が海だった為少し楽であった。

 

「女子おせえな?」

「それな〜!」

「女子はそういうもんだよね」

「豚が水着きても変わらねえよ」

「うわー壮馬〜最低!」

「冗談だよ」

 

正直に言うと、桃や今日初めて会った子は比較的可愛いと思う。心にどこかで水着姿を期待している俺がいるのかもしれない、決して顔に出さないようにしないと。

 

「今日は、タメ口禁止なしでいいよ」

「あたりめえだよ」

 

俊がいきなりそんなことを言い出したから少し戸惑ったが、無しと言うのを聞いてめちゃくちゃ嬉しかった。海まで来てタメ口禁止は地獄である。もしそんなルールがあれば俺は一目散に帰っただろう。

 

「おまたせ〜!」

 

その掛け声に男3人は反応して、正面を向いた。

 

「おー」

「おー」

 

俺と進は同時に声をあげた、俊はあげなかったけど....

 

その水着姿は、俺たちを瞬殺した。

 

あの桃が....水色のビキニを来ている。やっぱ男はこういう生き物だ。いくら興味なくても、目がどうしても行ってしまう。奈々さんもやばい、俺には語彙力というのが存在しない為上手く説明出来ないが、とにかくやばい

 

「どうかな?」

「あーまぁまぁだな!」

「ちっ!」

 

俺はそんなことを口走っていた。可愛いなんて恥ずかしくて言えるわけがない。とても似合ってるなんて言えるわけがない。

 

「可愛い〜!」

「ありがとう!」

 

さすがだな。進は恥ずかしいという言葉をしらないのか???

 

「あーどうも....俊です。」

「奈々です」

 

なんかあの二人はいい感じになってるし。

 

「じゃあ入るか!」

 

みんなで海まで走った。進は体ごと飛び込んでいた。俺は足から入った。

 

あー気持ちい海の水が最高。

 

 

その後俺達は、海に入ったり出たりを繰り返したりビーチバレーをしたり、たくさん遊んだ。

昼になった頃には、人が多すぎて大変だった。

時間はあっという間に過ぎていて、いつの間にか夕方になっていた。

 

「疲れた〜!帰るか?」

「だな〜!」

 

「あの...........」

 

珍しく、奈々さんが話しかけてきた。

 

「どうした?」

「桃がいないんです.....」

 

「は??」

「え????」

「え?」

 

「さっき....浮き輪で浮いてくるって言ったきり帰ってこなくて......」

 

「おい!やばいんじゃねえの?」

「まじかよ」

「僕レスキューの人に言ってきます!」

「私も......」

 

そう言って奈々さんと俊は走っていった。

 

「どうする壮馬?」

「探すしかねえだろ!」

「だよな?」

「じゃあ俺あっち行くな!」

 

そう言って進は探しに行った。

 

じゃあ俺はこっちを探すか.....どこ行ったんだろう?

浮き輪で浮きに行ったんだろ!じゃあ、流されたって言うのが妥当だよな?でも海にはこれ以上行ってはいけないという境目に紐などがある、流されたとしたら、少し崖を挟んだ向こう側の砂浜だろう。

 

俺は急いで崖の向こうの方まで走った。

 

「痛っ!」

 

俺の足の裏から出血していた。崖を登るのに靴を履いてなかったからだろう。いつの間にか日も落ち辺りは真っ暗になっていた。遠くから見た時は簡単に崖を超えられると思っていたが、いざ登ってみると道のりはとてつもなく長かった。無事だといいんだが.....

 

 

ピピピピピ......

 

携帯が鳴った。

 

「もしもし?」

「壮馬?いまどこ?」

「俺もわからねえ」

「なんだよそれ、レスキュー隊の人が危ないからもう帰っていいってあとはこちらでやるって言ってるんだけど?どうするか?」

「あーそうか!じゃあお前ら先帰っていいぞ!俺はもう少し探してみる」

「大丈夫か?気をつけろよ?じゃあ帰らせてもらうな」

「おう!」

 

 

 

レスキュー隊なんて信じられるか.....早く見つけないと....夏だからといって海の周りは寒い、さらに水着なのでもっと寒い。桃が心配だ。

 

俺はそのあとも必死に探し続けた。電話しようと思ったけど、繋がるわけがない、泳ぎに行くのに携帯など持っていくわけがない。

何回も同じ場所に来ている気がした。おそらく俺も迷っている。

 

「う..........」

 

今のは???近い!!!!この辺にいるはずだ!どこだ???どこ?

 

「うう......」

 

どんどん近くなっている。

 

「桃ーーーーー!!!!!!!!!!!!」

俺は叫んだ。

俺が人の為に必死になったのはこれが初めてだ。大切な人.........

 

「いた!!!!!」

 

ようやく見つけた。崖と崖の隙間に座っていた。

 

「おい!桃!」

「え?ナンパ......どうして?」

 

驚いている様子であった。自分でも驚いている。普段悪口を言い合っている奴だ。なんで俺はここまで必死になったのか?今までにないことである。もしかしたらこれが恋というものなのかもしれない。そうだ.....俺は多分桃のことが好きなんだ。今までそんな感情はなかった。でも今回のことで急に桃の事を思うようになってしまった。

 

 

「お前!大丈夫か?」

「うん!ありがとう!」

「見つかってよかった.....」

 

俺はその場に座り込んだ。

 

 

俺はそっと桃の事を抱きしめた。

すぐに腕を弾かれると思っていたが、そんなことは無く長い間その状態が続いた。暖かかった。

 

その後俺達はレスキュー隊の人達に見つかり無事に帰ることが出来た。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

数日後

 

「いらっしゃいませ!」

「いらっしゃいませ!」

 

俺と桃は本屋のバイトをしていた。とても気まずい。お互い目を合わせようとしない。

 

「壮馬!この前本当にありがとう!」

「お、おう」

 

おい......今俺一瞬気を失いそうだった気がする。初めて名前で呼ばれた。海行く前はお互いなんとも思ってなかったのに......海行ったあとはこうなる.......

 

好きなだけだ!!!!!!!

決して付き合ってる訳では無い!!!!

俺は卍を卒業するんだ!リア充になんかなったら、卍に戻ってしまう。

 

 

大変だな。

夏休みはまだまだ長い!



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夏休みが終わり新学期が始まる

俺の夏休みはあっという間に過ぎた......

 

「くそ.....明日は学校じゃねえか!宿題が.....」

 

 

 

「もういいや!宿題なんてやらねえ〜よ〜!」

 

 

「明日の準備完了....」

 

 

壮馬

 

俺の予想だと、進は間違いなくやってねえよな?あいつがやってるわけねえよ。そんなことあったら、雨降るわ。いや雨じゃねえ雪だ!

 

そう言って、徹夜で宿題をやっていた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

次の日

 

「俺の夏休みが......終わっちまったよ....くそ.....」

「それな〜!まじ学校とか無理〜!だって学校だぜ?いらないじゃん!」

「それ言ったら終わりだよ」

 

夏休みが終わった時みんなが心で思っていることを俺達は叫んでいた。

 

この夏休みは俺の中では色々あったが......直ぐに終わってしまった。残念だ。

 

1番の大きい出来事といえば.....

 

俺と桃が付き合い始めたってことかな?

海に遊びに行った数日後、俺から告白した。

あの海から俺は急激に桃が好きになった。

理由はわからん

 

「壮馬ー!!!!!!!おはよう!!」

「おはよう!」

「おは〜!」

 

俺達が学校に向かって歩いている時に、後ろから俺の愛する彼女が来た。

 

いつ見ても可愛いな。

 

「朝からイチャイチャすんなよ〜???」

「しないよ!ね!壮馬!」

「おう!」

 

「俺にも彼女が出来たりしないかな?おーい!空から落ちてこいよ〜!!!!!」

 

 

進はそんなことを叫んでいた。

 

「進......彼女は待つものでは無い。自分から行くものだ!!!!」

「うわ〜ないわ〜.....お前に.....そんなこと言われる日が来るなんてな〜???」

 

「まあ、俺はこう見えてもリア充だからな!」

 

俺は朝から何言ってんだか?

 

「リア充爆発しろ!!!!!」

 

進はそんなことを横でごちゃごちゃ言っていた。俺も初めての彼女だから....どうすればいいのかわからない、ちゃんと勉強しなくてはならない。

 

「あれ前にいるの?俊と奈々じゃね?」

「ほんとだ〜!」

 

桃は横でぴょんぴょん跳ねながらそういった

 

「あーー???????????ちょっと待て!この短い間に2カップルだと????まじありえねええ〜!末永く爆発しろ!!!!」

 

夏休みが終わりまた学校が始まる.....

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「文化祭の出し物はどうしますか?」

 

初日から、文化祭の事を決めるらしい。初日ぐらい早く帰らせて欲しい。

委員長ってすごいよな....

 

 

クラスをまとめることはすごいと思う。俺だったら、できない。

 

「文化祭委員やってくれる方いますか?そんなに難しい仕事ではないんですけど......」

 

でた!文化祭定番の「誰がなんの仕事をするか!」どこの学校でもあるだろう。このくだらない出来事

 

「文化祭か......」

 

「おっ?壮馬!!!!やるのか?」

 

俺の横に座っている男子の何気ない一言で......クラスは盛り上がった......

 

 

「まじ?」

「壮馬が?」

「顔はイケメンだけどホモなんだよな〜」

「流石壮馬!!!!!」

 

クラスのみんなが盛り上がっている。

 

この流れは.....ド定番である。

 

その餌食は俺だった。

 

はあ.......てか?誰か悪口混ざってなかった?

ホモがどうたらこうたらって......

 

「わかったよ、やるよ!」

 

[[[[おおおおおおおおおおお]]]]]]

 

クラス全員「おお」って.....

 

文化祭委員って何すればいいんだよ?簡単な仕事って言ってるけど......

 

「よし!!こうなったら!!!まじでやるぞ!!!」

 

[[[おおおおおおおおおおお]]]

 

1人だけこちらを睨んでる奴がいた。

 

そうだ......俊だ!

 

なんでだ?俺が何をしたって言うんだ?

 

こええええよ

 

放課後

 

はあ........今日も授業終わった......

 

「よっしゃー!帰るぞ!」

 

委員長が俺のところに来た。

 

「今日は会議があるから、残ってね?」

「お、おう!任せとけ!何せ俺は文化祭委員だからな!」

「お願いね!」

 

う......俺はこういう笑顔に弱いのかもしれない。

 

委員長は、学校でも有名なぐらい美少女だ!今俺がこうやって話してただけで、どっかの誰かは「あいつキモくね?」とか言ってるんだろうな。

 

俺は、会議室に向かった。会議室は下の階だ!今まで1度も行ったことがない。

 

俺は会議室に入った。

 

「おい!そこの君遅いぞ!」

「すいません」

 

なんだよこの空気....真面目野郎しかいないじゃん。

 

そこに見たことある顔があった。

 

「おー奈々ー!」

「あっ....どうも....」

 

まだ打ち解けてないみたいだな、海の時もそんな話さなかったしな。てか、俊と奈々って付合ってんのか?俊は彼女とか興味無さそうだけどな。

 

「じゃあ会議を始める」

 

1番偉そうな人が、会議を始めた。その掛け声により、誰もいなくなったんではないかと?思うぐらい静かになった。俺はその空気に耐えれなかった。

 

でも我慢

 

奈々も何か辛そう。

 

「まず企画だが、机に置いてある資料通りだ。企画書を来週までに提出してください。でないと、進められません。あと、1年生の皆さんは、売り買いすることが出来ないのでそこのところは注意してください。」

 

数十分後

 

あんがい早く終わった。

 

「はぁ........めんどくせえええ」

「壮馬さんのところは.....何やるんですか?」

「まだ決まってねえんだよな、正直なんでもいいけどな!」

「そうですね」

 

俺と奈々は会議室をでた。会議室の前には.....

桃と俊がいた。

 

「お疲れ様!」

 

桃はそう言って俺に近づいて来た。

 

「お、おう!」

 

俊がこっちを見ている。

仲間にでもして欲しいのか?ゲームであった気がする。

 

「壮馬さん.........あの....なんで文化祭委員やってるんですか?」

「それは、頼まれたからだよ!クラスのあの雰囲気だぜ?断れるわけねえだろ」

「あなた....その時点で陰キャなんかになれませんよ?」

「あー忘れてた....すまんすまん」

 

あーたしか俺そんなことお願いしてたな。夏休みタメ口禁止やるとか言ってたけどやらなかったし、完全に俺の脳内から消えてたよ

 

「壮馬〜!帰ろ!」

「帰るか!」

 

俺と桃は帰ることにした。

 

「えーっと帰りましょうか?」

「はい........」

 

そんな会話が後ろから聞こえた。やっぱりあの二人付き合ってるのかな?

 

 

 

俺と桃は商店街を歩いていた。

商店街はいつもお世話になっている。

ここに来れば大体のものが揃う。

 

俺達のバイト先も商店街にあるしな

 

「壮馬!今日バイトないから、ご飯食べようよ!」

「いいな!どこいくか?」

 

商店街にたくさんのお店があるからな.....悩むんだよな。

 

「あそこのファミレスでいいか?」

「どこでもいいよ!」

 

俺と桃はファミレスに向かった。

まだ夕方であった為お店は空いていた。

 

「何食べようかな?」

「とりあえず俺は、ドリンクバーでいいかな?」

「じゃあ私もそうする!」

 

ドリンクバーを注文し、いつも通りの会話をしていた。

 

「塩野桜さんの本いいよな!この前出たのも最高だった!」

「面白かったよね!」

 

やっぱり......少し動揺したな。

 

もしかしたら俺の予想があっているかもしれない。

 

 

「あのさ、桃って.......塩野桜だよな?」

 

俺はいつの間にかそんなことを口にしていた。

 



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衝撃の事実

「あの.......奈々さん.......奈々さんって....」

「どうしました???」

「作家さんの氷上セブンさんですよね?」

僕はそんなことを口にしていた。

正直勝手にそうじゃないかと思っていたが.....この反応を見れば、一目瞭然だ。氷上奈々さんは作家だ。

 

最近売れっ子作家2人が同時に誕生した。その2人についての、情報は皆無だった。桃さんが塩野桜さんと言うのは直ぐに気づいていた。でも壮馬さんには言えなかった。

色々なアクシデントに繋がりそうだったからだ。

桃さんはとても分かりやすかったのに壮馬さんは気づかなかった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「あのさ、桃って.......塩野桜だよな?」

俺はいつの間にかそんなことを口にしていた。

 

「何言ってるの?そんなことある訳ないじゃん」

「俺は見たんだ!桃が執筆してるところを.....」

「..............」

桃は黙っていた。図星だったようだ。

 

俺の予想は的中だったようだな。塩野桜だと言ってどうこうする訳では無い。今まで通り普通に接する。

 

「わかった....全部話すね!確かに私は塩野桜です!ファンって言われて物凄く嬉しかった。」

 

塩野桜先生が書く、本は物凄く面白い

 

その作者が前にいるとなると衝動が抑えられそうにない。でも我慢する。

 

「あと、奈々も作家だから?氷上セブンていうペンネームでやってるの、俊君は直ぐにわかってたらしいけどね?」

 

氷上セブンか?俊が読んでた気もする。俺は塩野桜先生しか興味なかったから、知らなかったけど、それにしても俊は流石だな。俺よりも先に気づいてたんだな。

 

「奈々も売れっ子作家だよ?私と並ぶぐらい!」

「そんなに凄いのか?」

「すごいよ!」

 

「まぁ俺は、お前が塩野桜先生だとしても、今のままでいるから!」

 

「ありがとう.....」

 

桃は顔を赤くして、笑っていた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

次の日

 

何故俺は行きたくない学校に足を運んでしまうのか?義務教育でもないのに......

 

まさか近場に2人も作家さん存在していたなんて....小説かけて売れるやつって、もう才能だよな?

まぁあいつの執筆の邪魔しないようにしないとな。

 

「おーい!壮馬〜!」

「うわ......馬鹿がいる」

 

毎朝この馬鹿と一緒に学校に行ってる気がするんだが?

俺の事でも待ち伏せしてるのか?ごめん俺には男は興味無い。ちゃんと俺は女の子が好きだ

 

「お前なんでいつもここで会うんだ?待ち伏せしてるの?」

「そうなんだよ〜俺もリア充気分味わいたくてさ〜!」

「フッ」

「おい壮馬?今笑ったよな?笑ったよな?おーい!笑ったよな?このリア充め!!!!!くたばれ末永く爆発しろ」

「ごめんごめん!まぁ俺リア充だから?」

「ああああああ???????」

 

最近、進は情緒不安定みたいだ。俺のせいだけど、そんないつものくだらないやり取りをしながら俺達は学校に向かった。

 

ホームルーム後

 

「えーっと文化祭委員のやつ残って会議〜!」

「はーい..........くそ....めんどくせえええ」

「へっ!ざまぁみろ!爆ぜろリア充!」

「関係ねえだろ!」

 

ほんとにリア充が憎いんだな!進もそのうちできるよ .......俺は応援してるぞ!自宅で。

 

そんな時美少女が俺の前に立った。

「壮馬君?今日会議私も出るね!」

「............はい!」

 

一瞬見とれてしまった。

急に美少女が現れたら誰だって、見とれるわ俺は悪くないぞ!悪くない!

委員長絶対モテるのに.....付き合ってる人とかいないのか?

 

「委員長、文化祭の出し物決まってないです。」

「えっ?どうしよう!先生に頼んでみるよ!」

「ありがとうございます!」

「あと委員長じゃなくて、白石涼(しらいしすず)ね、あと敬語じゃなくていいよ?」

「あ、わかりました!!!すずと呼ばせてもらいます!」

「うん!!!」

 

今まで敬語だった奴に、急に敬語じゃなくていいって言われても躊躇うよなぁ 、それにしてもすずさんは可愛いですな。

 

「じゃあ、私先生に頼んでくるね!先に会議室行ってていいよ!」

「お、おう!了解」

 

そう言ってすずさんは、走っていった。

廊下は、走ってはダメだぞ〜って俺が言えねえか

 

俺は会議室に向かった。

 

会議室は前回と同様重い空気だった。この場所居ずらいんだよな?俺に合わねえよこの空気

 

「あっ!奈々!」

「どうも.....」

「そういえば、奈々って作家さんなんだってな?」

「まぁ一応.....大したものでは無いです」

「桃と同じぐらい売れてるんだろ?すごいじゃん」

「ありがとうございます!」

 

「壮馬君!おまたせ〜!」

「おう、すずさん!」

 

すずさんさっきとキャラ違くない?真面目キャラだと思ってたのに、なんかいがいとチャラチャラしてる......

 

「すずさん?くっつきすぎ!」

「そんなことないよ?」

 

「はっ........桃さんに報告しなければ......」

 

「おい待て!奈々!報告すんなああああああ!」

 

そんなことされたら、めんどくさいことになるだろ?

 

はぁ終わった .......

 

 

そんなこともあり、会議がスタートした、いつもみたいになに言ってるかわからなく、会議は終了した。



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