仮面ライダービルド Another・Experiment (ラビット晴晞)
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プロローグ
「天才物理学者桐生戦兎のいる東都の町でスマッシュという謎の怪人が市民を脅かしていた。そこに現れたのは、我らがヒーロー仮面ライダー……」
「自分で天才とかヒーローとか痛いんだよ。ただの記憶喪失のおっさんだろ」
「うるっさいよ。そうゆうこいつは刑務所を脱走した殺人犯の万丈龍我」
「俺は殺しも脱走もしてねぇ!!」
「そうやってワンワン泣きてすがるもんだから、心優しぃい俺は、なんと東都政府を敵に回してコイツと逃げてしまうのでありました。さぁ、どうなる第2話!!」
「泣いてねぇし!!」
「ツッコミ遅いんだよ」
新世界が作られてから、みんなから俺とエボルトの遺伝子を持つ方の万丈の記憶が消えてしまった。それが新世界ができたことによる記憶の中の俺達の存在の完全なる消滅なのか、単なる記憶の
しかし、学者とは自分の研究成果を論文として残すもの。俺の作ったライダーシステム。その実用性を論文にしようとした。紙がないので当時の記憶を振り返って声に残すことにした。
「そういや、結局お前って殺人犯なんだっけ」
「んなわけねぇだろ。俺が殺したってなってる葛城巧がお前なんだから……」
「いや、佐藤太郎を殺したエボルトの遺伝子を持ってるから……」
「言い掛かりにもほどがあんだろ」
取り敢えずこれからどうするか、来た道引き返してnascitaで作戦会議しようと戻ってると、急に走る人の流れがあった。
なんでこんな人だかりがあるんだ。しかも、なにかから逃げてるみたいだし……まさか……
「おい、万丈。行くぞ、俺達の出番だ」
「出番、なんだよそれ」
「仮面ライダーの出番ってことだよ」
マシンビルダーを停めて、スマホに戻し人の波に逆らい出てくる。その中心に居たのは……スマッシュと、襲われているのは
「黒い髪の俺と、香澄じゃねぇか」
万丈が急いでグレートクローズドラゴンを取り出すが……
「おい、普通のクローズドラゴンに戻ってんぞ!!どうなってんだよ」
「エボルトが消滅したから、その影響を受けていたアイテムが元に戻るのか」
ドラゴンボトルを万丈に投げながら、ビルドドライバーを装着する。
「取り敢えずクローズに変身しなさいよ」
「ま、いっか。よっしょ行くぞ」
「さぁ、実験を始めようか」
俺はラビットとタンクを、万丈はドラゴンボトルを装填したクローズドラゴンをビルドドライバーに装填する。
『ラビット!タンク!ベストマッチ!』
『クローズドラゴン!!』
レバーを回し、ボトルの成分が強化アーマーを形成する。装着する直前に万丈が言った。
「足引っ張んなよ」
「そっくりそのままお返しするよ」
「「変身!!」」
『鋼のムーンサルト!!ラビットタンク!イェーイ!!』
『Wake up burning! Get CROSS-Z DRAGON! Yeah!』
ビルドとクローズへの変身が完了する。っていうか、お互いに初期フォームになるの久しぶりだな。よし、行きますか。
「勝利の法則は決まった!!」
「今の俺は、負ける気がしねぇ!!」
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