イナズマイレブン X (月見草クロス)
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1章 目指せFF(フットボールフロンティア)!!
プロローグ


始まります


皆さんはレジェンドジャパンをご存知だろうか

 

そう!!そうそう!!あの円堂守率いるあの伝説の!!

 

正直、言うと俺達はそれを超えたい。

俺達も世界で一番になりたい!!

 

 

…………しかし現実は二軍の俺達

 

二軍………そう、俺達はこの十字中学で一軍に支配されてサッカーをしている。

 

 

しかも二軍は………

 

 

???「何やってんの!!クロス!!」

 

???「ん?あぁ、考え事だ」

 

緋色の髪と目をした短髪の彼女は神崎(かんざき)ヒイロ。

驚くほど名前がそのまんまだが気にしないで欲しい。

俺達のエースストライカーのFW。

 

???「さ、練習しよう」

 

???「そうだな!!黒木!!」

 

暗闇みたいな黒い髪に目の彼は黒木(くろき)優矢(ゆうや)

俺達のチームのゲームメーカー。天才だ。

本来はMFだが一応、FWも出来る。

 

練習場である学校外の小さなグラウンド。

そこには既に一人が練習を始めていた。

 

???「お、クロスにみんな。おせーぞ」

 

???「お前が早いんだよ」

 

この日本的な髪と目で少し口調が尖っているのが不知火(しらぬい)黒刃(くろは)。チームのMF。

 

???「さ、全員(・・)揃ったし始めるか」

 

 

そう二軍のメンバーは四人なのだ。

 

 

そんなチームのキャプテン零野(ぜろの)クロスこと俺は今日も上を目指して戦う。

 

 

 

十字中学サッカー部 二軍 『クロスレイ』

 

十字中学はサッカーの名門校。

しかしそれは一軍のことで二軍は人数すら足りない。

 

一人一人を見ればそう弱くない。

いや、むしろ一軍の人より強いやつもいる。

 

ここの高校の一軍はただ向こうのチームが弱いと勝手に判断して切り捨てている。プレイ中に大きなミスなんて言語道断。そんなチームなんだ。

 

すなわち二軍は大きなミスを起こした人の集まりであり人数が少ないのも頷ける。

 

そのキャプテン 「零野クロス」のポジションはGK。

そしてエースストライカーは神崎緋色。

ゲームメーカーとして黒木優矢。

そしてバランスのいい不知火黒刃。

 

サッカー部に入部時、一軍ではなく二軍に入るということも出来るがそんなやついるわけないので二軍は既に1ヶ月間、四人で練習している。

 

 

クロス「よし!!ヒイロ!!打ってこい!!」

 

ヒイロ「行くよ!!」

 

ヒイロがボールを少し浮かして一回蹴る。

そしてボールに紅い光に包まれ、ヒイロは手を銃のようにしてその手をボールに向けて、銃を撃つみたいに手を上げた。

 

ヒイロ「スカーレットバレット!!」

 

それを合図にボールは紅い光をまといながらゴールに勢いよく飛んでいく。

 

クロス「はぁ!!エックスブロック!!」

 

クロスはエックスに空を切り、その時にできた赤い衝撃はを手で抑えボールを防ぐ。

 

クロス「うぅん………やっぱこの技だと限界がある………」

 

黒刃「ゴットハンドが出来ればいいのにな」

 

ゴットハンド

円堂守、初めてのキーパー技にして伝説の技だ。

あの技は血のにじむような努力が必要だ。

 

黒木「しっかし、あれだけ努力して出来ないなんてどうなってんだかな………」

 

そう、クロスはそれ以上の特訓をした。

でも出来なかった。何度も手を骨折したがそれでも出来なかったんだ。

しかし可能性はゼロではなくクロスの出せた力はゴットハンドではなくゴットハンドの上をいく紅いエネルギー。その正体はいまだ不明だ。

 

 

こんな感じが今のチーム『クロスレイ』の現状だ。



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まずは部員を!!

次の日の練習を開始する前、突然、黒木が凄いテンションで部室に飛び込んできた。

 

ちなみに部室と言ってもボロボロの部室だ。

一軍の部室はもちろんピカピカなんだが。

 

クロス「突然、飛び込んでくるな。どうした」

 

黒木「凄いやつ見つけたんだよ!!」

 

クロス「凄いやつ?」

 

黒木「それがさ………」

 

 

それはサッカーの授業中

 

俺たちは二年なのだがもちろん二年にも一軍のメンバーがいる。

サッカーの授業では常にそいつらが無双する。

 

今日もそうだった。

 

「取れないだろ!!来いよ!!」

 

「くっそ!!」

 

「遅い!!」

 

軽いフェイントで次々にかわしていく。

 

「シュートだ!!一応、手加減してやる!!『ワイバーンクラッシュ』!!」

 

一軍のメンバーからすれば弱くても一般人からすればかなりの技。

そんな技を避けずにボーッと突っ立っている奴がいた。

 

黒木「危ねぇ!!」

 

「あ?」

 

すると次の瞬間、そいつは足をまっすぐ突き出し、技もなしにそれを止めた。

 

「危ねぇだ!!ろぉ!!」

 

そしてそいつはボールを足で高速回転させ、蹴り飛ばした。そのボールは光り輝いていて………

 

「「「「技!?」」」」

 

そう、技を出したんだ。

素人なのに1発で。ありえない才能だ。

 

そのシュートは相手チームのゴールネットを揺らした。

 

 

黒木「って、訳!!」

 

黒刃「てぇやァァァ!!」

 

クロス「お前もどうした!?」

 

黒木の話が終わったところで黒刃が部室に突撃してきて、クロスが何センチか跳んだが気にしないでおこう。

 

黒刃「ヒイロが新入部員連れてくるってよ!!」

 

『え?』

 

 

「俺、迅雷(じんらい)(ひかる)。よろしくぅ」

 

ヒイロが連れてきたのは………もうチャラ男としか言いようのないやつ。

 

クロス「とりあえず迅雷。ポジションは?」

 

ヒイロ「DFだって。ちょうど良かったから連れてきたのよ」

 

そう、このチーム。まだDFが居なかったんだ。

 

迅雷「で、部員が足りないんだよな?明日俺が連れてくるぞ」

 

黒木「………どういうことだ」

 

迅雷「まぁ、俺に任せとけって」

 

クロス「まぁ、とりあえず練習だ。お前の実力も確認したいしな」

 

 

迅雷「もうみんな必殺技撃てんのかー」

 

クロス「まだ一つずつだけどな。ヒイロは二つ目の練習しても良さそうだけど」

 

ヒイロ「あの技はもう完成仕切った感じあるからね」

 

ヒイロの必殺技『スカーレットバレット』は得点源になりそうな程の破壊力がある。

 

黒刃「クロス!!撃つから頼む」

 

クロス「ハイハイ」

 

クロスがゴール前に立ち、黒刃がボールを拾う。

 

黒刃はそのボールを足ですくい上げ、真っ直ぐ足で蹴る。

そして手をボールに当たらないように振りかざす!!

 

黒刃「デスソード!!」

 

クロス「エックスブロック!!」

 

黒刃の放った、技はクロスのエックスブロックを破りゴールに突き刺さった。

 

クロス「うっ………手が痺れる………」

 

黒刃「よっしゃ!!」

 

迅雷「くぅ!!かっけぇ!!俺も練習だ!!」

 

ヒイロ「私はドリフル技も練習しようかな……」

 

 

そして次の日、チーム『クロスレイ』の歴史に残るある事件が起こる………




オリキャラ募集中なので募集したい人は活動報告までお願いします


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部員達!!

オリキャラとオリ技を活動報告募集してるのでどうぞ。


迅雷「連れてきた!!」

 

『多いっ!?』

 

なんと迅雷は宣言通り部員をたくさん連れてきた。

 

迅雷「まぁ、俺の顔の広さをナメないで欲しいっ!!」

 

クロス「スマンがナメてた………が、すげぇなぁ……」

 

黒木「えっと………とりあえず自己紹介してくれる?」

 

というわけで一人一人に自己紹介をしてもらうことになった。

 

 

風魔(ふうま)一樹(いつき)でごさる」

 

………名前も見た目も口調も忍者だ。

口元を隠していて、黒い服。なんだコイツ。

 

迅雷「不思議なやつだが身体能力は高いし根は良い奴なんだ。まぁ………気になるとは思うが………」

 

ヒイロ「いや、この際そこはどうでもいいのよ。よろしく」

 

風魔「足をひっぱらぬよう頑張るでござる」

 

 

豚田(とんだ)(つよし)だ。よろしく」

硬田(かただ)硬士(かたし)。よろしく頼むぞ」

 

デブの豚田とゴッツい硬田。

二人で挨拶してきたのを見る限り仲良いんだな。

 

クロス「よろしくな」

 

豚田「とりあえず、頑張るぞ」

硬田「守りは任せろ」

 

 

雲白(うんぱく)紅葉(くれは)です。よろしくお願いします」

 

『学校委員長じゃねぇか!?』

 

紅葉はクロス達、二年生の……そして学校のトップの生徒だ。

 

クロス「迅雷?なんで紅葉が?」

 

紅葉「私から言ったんです。私としても一軍のことを見過ごすことは出来ないですから」

 

とりあえず、これは権力的にも強い味方だな。

 

 

「えぇと……燈咲(ひざき)兎月(うづき)です」

 

ツインテールにした白銀の長い髪に、空色の瞳の女の子。

 

兎月「サッカーには……じ、自信が……あ、あります!!」

 

クロス「ん?もしかして経験者?」

 

迅雷「あぁ………兎月は小学生のときに一人で練習し続けてたようなやつだ」

 

ヒイロ「ふぅん………よろしくね」

 

兎月「え、あっ!!はい!!」

 

見る限りはただのビビリな少女なんだが大丈夫なんだろうか………

 

 

クロス「これで………10人か………あと二人………」

 

俺達の目標は伝説を超えること。

まずはFF(フットボールフロンティア)で優勝……またはそれなりの結果がいる。

 

それにはもちろん一軍『チームZ』も出るのだがとりあえず出るために12人+監督一人が必要だ。

学校にもそれさえ揃えば出してもらえる約束だ。

 

地区予選の時点で一軍という大きな壁にぶち当たるのだ。勝つには少なかれど一人一つは技を覚えたい………

 

ということで!!

 

クロス「今日は基礎練を教える!!兎月はヒイロに見てもらえ。経験者ならもう技の練習だ」

 

兎月「………はい!!」

 

ヒイロ「じゃ、やりましょうか」

 

 

クロス「石田!!動きがかたいぞ!!」

 

石田「おう!!」

 

黒木「紅葉!!MFやるなら走る力はいるぞ!!」

 

紅葉「はい!!」

 

黒刃「迅雷!!お前はスピードあるからDFでも素早く奪って前にでろ!!シュート撃てるなら撃ってもいいんだぞ」

 

迅雷「それは無理だっての!!」

 

ヒイロ「兎月………あなたいいセンスしてるわね。基礎がよく出来てる………」

 

兎月「え……あ、ありがとうございます!!」

 

ヒイロ「同級生なんだしタメ語でいいんだけど……」

 

兎月「あ……えっと……」

 

ヒイロ「はぁ……とりあえず慣れてくれないと……」

 

個々で練習をする。

そして分かったのだがみんないいセンスだ。これはいけるかもしれない。

 

と、ここで事件だ。

 

 

「おいクロス」

 

クロス「………先輩」

 

一軍キャプテン神崎先輩だ。

 

…………気づいただろうが彼はヒイロの兄だ。

 

神崎「メンバーが揃ってきたなら練習試合だ」

 

クロス「相手はどこです」

 

神崎「………白恋だ」

 

白恋………って、イナズマジャパンの吹雪先輩の母校じゃん!?確か今はかなりの強豪だったような………

 

神崎「精々頑張れ。負けたらFFはなしだ」

 

クロス「なんだと!?」

 

神崎「大きな声出すなよ。言うことは聞けよ。大戦犯」

 

その言葉に言おうとしたことが詰まってしまう。

 

クロス「わかった」

 

神崎「物わかりが良くて嬉しいよ」

 

…………勝てるのか?俺達で…………




この作品………かなり書くの楽しい………


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我らが監督!!

活動報告にて色々な報告をしているので見てほしいです。


クロス「と言うわけで今度、白恋と対戦しなきゃいけないんだ………」

 

ヒイロ「あのバカ兄さん………」

 

昨日、神崎先輩に言われたことをみんなに伝えた。

 

紅葉「となれば本番までに技を編み出すのと………あと二人に監督………」

 

迅雷「面白くなってきた!!」

 

こんな時にも迅雷は馬鹿だが放置しておこう。

 

クロス「とりあえず監督は俺と紅葉で探すから迅雷にメンバー招集は任せた」

 

迅雷「おっけい」

 

 

みんなの技が完成する中、クロスと紅葉は途方にくれていた。

 

クロス「監督なんているのか………」

 

紅葉「………困りましたね………」

 

色んな話を聞いて見たが監督になってくれそうな人はそうそういない。

 

紅葉「とりあえず今日はここまでです!!帰りますね」

 

クロス「あぁ、じゃあな」

 

2人は暗い気持ちのまま、今日も別れた。

 

クロスは別れたあと、ちょっとした公園で練習をする。

 

クロス「にしても………白恋ね………調べるとDFはそうでも無いけどMFを突破できないことが多いらしいな………」

 

白恋は北海道の中学校だが北海道でトップの成績を持ち、FFに向けて、一度こちらに来るらしい。

 

クロス「監督も見つかんないし………どうすればいいんだよ!!」

 

クロスはヤケクソで壁にボールを蹴る。

 

するとそのボールを片手で止められた。

 

???「お前、何やってるんだ?」

 

クロス「え?………見ての通り練習ですけど………誰です?」

 

???「わからないか?」

 

クロス「…………」

 

クロスはその大学生と思われる男を見つめる。

そして、やっと気づいた。

 

クロス「円堂守!?!?!?」

 

円堂「おいおい、そんなに驚くなよ」

 

クロスの前に現れたのは正真正銘本物の円堂守だった……

 

 

クロス「なんでこんな所に………」

 

円堂「今度、吹雪がこっちに来るって聞いてな。何でも白恋中が練習試合なんだってさ。そう言えば君、名前は?」

 

クロス「………今度、その白恋と練習試合するチーム『クロスレイ』のキャプテン零野クロスです」

 

円堂「クロス。なんでそんなに落ち込んでるんだ?」

 

クロス「実はですね………」

 

~少年説明中~

 

円堂「監督か………してやりたいんだけどな………今は無理なんだ、すまん!!」

 

クロス「まずやって欲しいとも言ってないですよ!?」

 

円堂「最近、鬼道も忙しいらしいしな………豪炎寺も大学大変らしいし………」

 

ダメだ。円堂さんの頭の中ではすでに僕らの監督決めが行われているらしい。

 

円堂「そうだ!!染岡………は無理か………今は外国だしな………なら、ヒロト……虎丸………」

 

さっきから言ってる人達全員とんでもない人達だ………

 

円堂「あ、今度こそ!!立向居なら!!」

 

クロス「立向居………ってあのですか!?」

 

知らないわけがない。

立向居勇気………エイリアの件では円堂さんの代わりにGKを務め、イナズマジャパンのサブGKとして活躍したあの人だ

 

クロス「まず円堂さんの頭の中ではいつから僕らの監督を決めることになったんですか………」

 

円堂「サッカー好きに悪いやつはいない!!それに困ってるやつを放っておけないだろ?」

 

クロス「………円堂さん………」

 

円堂「立向居にはこっちから連絡するからお前の練習場所を教えてくれ!!」

 

クロス「はい!!」

 

 

そして次の日………

 

『円堂守と会った!?』

 

クロス「うん………」

 

ヒイロ「しかも監督として立向居さんを連れてくるって………」

 

迅雷「それもそうだが新メンバーにも興味持てよ………」

 

「そうだよー!!」

 

その新メンバーが声を上げた。

 

クロス「名前は?」

 

「僕は火河(ひかわ)(あかね)!!よろしくね!!」

 

茶髪のポニーテールで前髪の一部に白のメッシュを入れている僕っ娘ちゃんだ。

 

茜「下の名前で呼んで!!ちなみにサッカー経験者だよ!!」

 

迅雷「しかもとんでもなく強い………な」

 

クロス「え?」

 

迅雷「こいつは小学生のときに無名のチームをキャプテンとして県四位にしたんだ」

 

黒木「いや凄すぎだろ」

 

なんかすごいやつ来たな………

 

茜「僕の目標はFFで最優秀選手賞を取ることだからね」

 

茜は自信満々でそう言ってきた。

 

「おーい!!クロス!!」

 

クロス「この声は!!」

 

声のした方向を見るとやはりそれは円堂さんだった。

 

『円堂守!!』

 

円堂「みんな!!サッカーしてるかぁ!!」

 

『はい!!』

 

うへぇ………やっぱり本物の言うことは勝手に返事したくなる………

 

円堂「おーい!!立向居!!」

 

「はい!!」

 

円堂さんの後ろから出てきたのは茶髪で背も高いイケメンな人。

 

「円堂さんからの指名で今日からこのチームの監督をする立向居勇気です!!みんなよろしく!!」

 

この人が立向居さんらしい。皆、昔の写真は見たことあったのだが顔が結構変わっていて分からなかった。

 

ヒイロ「立向居さんが私達の監督!?」

 

茜「たっ……たたたたた立向居さんが!?あわわわわ………」

 

黒木「ひぇぇ………運命って恐ろしい………」

 

円堂「みんな落ち着け落ち着け」

 

多種多様な反応を見せるメンバーに円堂さんが声をかける。

 

円堂「確かに驚くことかもしれないがこれは俺達の問題でもあるんだ」

 

黒刃「………どういうことですか?」

 

立向居「実は君達の通う十字中学はサッカーのために作られた名門だけどやっていることは影山みたいなことなんだ」

 

影山………といえば帝国学園の元総帥であり、悪事を犯していたあの犯罪者だ。

 

円堂「その件についてサッカー協会も手が出せないから俺達、元イナズマジャパンに依頼が来たんだ」

 

立向居「だから直接僕自信がここに来て、潜入捜査と共に君達に彼ら『チームZ』を倒し、悪事を暴く!!忙しい円堂さんや豪炎寺さん達の代わりにね」

 

クロス「なるほど………」

 

確かに振り替えれば一軍のやったことは度が過ぎていることもあった。

それを暴こうとしているのかサッカー協会。

 

円堂「とりあえず俺はやることがあるから後は立向居に任せる。お前ら!!頑張れよ!!」

 

『はい!!』

 

こうして円堂さんはグラウンドから去っていくのだった。

 

 

立向居「とりあえずみんなの技術をみたいな!!だからまずは撃ってきてくれないかな?」

 

迅雷「立向居さんもキーパーですしね………」

 

しかし最初に撃つというのはやはり抵抗があるらしい。

するとその沈黙を破るように一名が声を上げた。

 

茜「僕がやります」

 

クロス「えと………茜?技は使えるんだよね?」

 

茜「当たり前でしょ?」

 

迅雷「いや、当たり前に技は撃てないんだけど」

 

立向居「よし!!じゃあ最初は君からだ!!」

 

茜「火河茜です!!」

 

立向居「茜ちゃんだね!!」

 

 

茜VS立向居さん

 

茜「行きますよー!!」

 

立向居「よし!!来い!!」

 

立向居さんは動きやすいジャージに着替え、キーパーグローブを付けて構える。

 

茜はボールを蹴りあげ、跳び、炎を纏い回転する。

 

クロス「あれは!!」 ヒイロ「まさか!!」

 

茜「ファイアトルネード!!」

 

立向居「ゴットハンド!!」

 

突然、茜が豪炎寺さんの技を撃ったのも驚いたがそれを立向居がゴットハンドで軽々止めたのにもまた驚いた。

 

黒木「ある意味夢の対決じゃん………」

 

茜「うぅ………流石は立向居さん………」

 

立向居「いや!!シュートはとても強力だったよ!!」

 

茜「ありがとうございます!!」

 

まぁ、何とか新メンバーと新監督が加わり、残るはメンバーあと一人となった




次回は練習過程は飛ばして白恋のメンバーが登場です


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白恋と幼なじみ!?

また月見草作品のあのキャラの登場だー\(^o^)/


クロス「なぁ、練習しなくてもいいのか?」

 

兎月「え……あ、付き合ってもらわなくても良かったんですが………」

 

クロス「いや、お前を一人にしてるとなんか怖い」

 

今は兎月とクロスで空港まで来ている。

突然、兎月が白恋の出迎えをしに行くと言い出すんだから心配でクロスがついて行くことになった。

 

兎月は人見知りだから何かあったら終わるからな。

 

あとは気になった。

だってあの人見知りの兎月が出迎えなんて………悪いけど考えられない。

 

兎月「怖いって……し…失礼です!!」

 

クロス「悪い悪い」

 

兎月は最初こそ人見知りで縮こまっていたが今では慣れてきて結構話が出来るようになってきた。

 

「お前ら何してんだ?」

 

クロス「え?」 兎月「はい?」

 

「よう!!お前ら!!」

 

『円堂さん!!』

 

またまた円堂守が姿を現した。

 

クロス「吹雪さんも来るって聞いてたので出迎えにくるかなと思ってたら来ましたね」

 

円堂「俺は予想外だったけどな」

 

円堂さんが来てから兎月が黙った。やっぱり来てて良かったな。

 

「キャプテン!!」

 

不意に声がした。

 

円堂「吹雪!!」

 

振り向くとそこには白恋中のメンバーと思われる人達と吹雪さんがいた。

 

吹雪「久しぶりだね。兎月くんも久しぶりかな?」

 

兎月「はい!!」

 

円堂「吹雪、知り合いか?」

 

吹雪「うん!!兎月くんは小学生のころは北海道にいたからね」

 

クロス「そうだったの!?」

 

兎月「はい!!」

 

それで出迎えをするって言い出したのか………納得

 

「「兎月!!」」

 

兎月「水くん!!雪ちゃん!!」

 

兎月が水と呼んだ彼は髪も目も水色………だけど髪の方が色は濃い。背も低く、中性的だ………女子じゃないよな?

 

水「今、失礼なこと考えたよね?」

 

クロス「イエマッタクー」

 

水「信用出来ない………僕、白福(しらふく)(みず)。よろしく」

 

出会って早々、こんな感じなのだが………

そして兎月が雪と呼んだ彼女は水をそのまま髪を長くした感じで………背もほとんど同じだ。兄弟かな?

 

雪「ウチ!!白福(ゆき)!!よろしく」

 

苗字的にどうやら兄弟であってるらしいな。

でもどっちが上なんだろ?

 

クロス「俺は零野クロスだ。よろしくな」

 

兎月「クロスくんはクロスレイのキャプテンなんです」

 

水「そうなんだ。よろしくね」

 

雪「よろしくっ!!」

 

二人ともどことなく似てるなー………無邪気というか何というか………

 

吹雪「とりあえず自己紹介はまた今度するとして………キャプテン、ホテルまで案内してくれないかい?」

 

円堂「おう、任せとけ」

 

クロス「今日は練習しないんですか?」

 

水「慣れないと暑いからね………」

 

そうか………白恋は北海道の中学。北海道はここより結構寒いから慣れないと暑いのか………今年暑いしな。

 

 

クロス「みんな戻ったぞー」

 

兎月を連れてそのまま練習場へと戻った。

試合まではあと1週間。それまでに必殺技を完璧にしないといけない。

 

ヒイロ「私はもう三つは出来たんだけど迅雷がね………」

 

クロス「迅雷?」

 

迅雷「実は俺だけまだ完成しないんだよなー」

 

クロス「まじかよお前」

 

一番、練習長いくせに出来てないのか………

 

「ヒイロ様!!」

 

ヒイロ「ハッ!?この声は………」

 

あれ?聞き間違えかな?今、このハイパワー少女のヒイロを様付けて呼んだ気が………

 

「来ましたよ!!ヒイロ様!!」

 

ハッキリと後ろから声がしたので振り向くとそこには白いくてフワフワしたクラゲみたいな髪をした少女がいた。背は兎月や茜より少し高いくらいだろうか。

 

「あ、クロスさん!!こんにちは!!」

 

クロス「なんで俺の事知ってるの?」

 

「ヒイロ様からよく聞くので!!」

 

クロス「待ってさっきからヒイロ様ヒイロ様って……」

 

「ヒイロ様は私のご主人様ですから!!」

 

茜「ヒイロちゃんってもしかしてお嬢様なの?」

 

ヒイロ「うるさい!!」ダンッ!!

 

兎月「ひゃぁっ!!」

 

ヒイロが突然、椅子を叩くので兎月がめちゃくちゃびびった。他のみんなもビクってなったぞ。

 

ヒイロ「クラゲ!!あんたここには来るなって言ってるでしょ!!それに秘密も守れないなんてばっかじゃないの!!」

 

クラゲ?「す……すいませんヒイロ様!!」

 

ヒイロ「様付けるな!!」

 

黒刃「ヒイロ落ち着けぇ!!」

 

久しぶりにヒイロがキレたな………実はヒイロはかなりキレっぽくて怒るとマジで怖いんだ。新入部員が増えてきた最近は大丈夫だったのに………これを知ってたのは俺、黒刃、黒木だけなので他のみんな怖がってるよ……

 

ヒイロ「はぁ!?落ち着けると思う!?」

 

茜「ヒイロちゃん!!落ち着こうよ!!怒っても意味ないよ!!」

 

紅葉「落ち着いてください!!ヒイロさん!!」

 

兎月「そ……そそそそそ、そうですよ!!です!!ですぅ!!」

 

兎月………恐怖で声がめちゃくちゃ震えてるんだけど………

 

ヒイロ「むぅ………」

 

クロス「とりあえず冷静になれ。あともう俺達の仲だろ?秘密くらい話してくれても言いんじゃねぇか?」

 

ヒイロ「うぐぐ………」

 

黒木「……もうほとんどバレてるんだから話してくれて。中途半端に知られてるのも嫌だろ?な?」

 

ヒイロ「クッ……分かったわよ!!話す!!」

 

よ……よかった。今回は女子組のお陰ですぐ終わったぞ!!それにもう話すって言った以上逃げる奴じゃないし話は聞けそうだな。

 

 

ヒイロ「私の家、神崎家は裕福な家でね………私はそこのお嬢様なの」

 

迅雷「そうだったのか………」

 

ヒイロ「それで、歳が同じなのに私の専属メイドとして雇われているのがこの海月(うみつき)ほのか。愛称は髪型と名字からクラゲちゃん」

 

クラゲ「クラゲって呼んでください!!」

 

なるほど………海月ってクラゲって読めるもんな………

 

クラゲ「今日はマネージャーになろうと思って来たんです!!」

 

ヒイロ「バッ…!!マネージャー!?」

 

豚田「マネージャーか。いいじゃねぇか」

 

硬田「メイドが本業なら色々サポートは得意だろ?」

 

クラゲ「はい!!」

 

ヒイロ「ちょっと!!待って待って!!」

 

もうクラゲにヒイロは振り回されっぱなしだな………まぁ、こんな暴れん坊娘のメイドならこれくらいないとダメか………(白目)

 

クラゲ「よろしくお願いします!!クロスさん!!皆さん!!ヒイロ様!!」

 

ヒイロ「だからァ!!」

 

ヒイロの意味の無い叫び声が夕焼け空に響きわたるのだった………

 

 

マネージャーも参加で足りないのは変わらず一人だけ………




ヒイロの元ネタは多分今回で分かったかも(白目)
わかった方はコメントで送ってくれれば答え合わせするよー!!
そしてまた水くん登場(白目)


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VS 白恋中 前編

遂にこの話初の試合!!


クロス「今日は助っ人を迅雷とクラゲが連れてくるらしい」

 

白恋中との練習試合の当日となった。

しかしメンバーがまだ一人足りていなかったため助っ人を一人呼ぶことになった。

 

迅雷「連れてきたぜー」

 

クラゲ「天野くんです!!」

 

その灰色の髪に青い目をした気だるそうな様子の少年を見て声を上げたのは黒木だった。

 

黒木「お前っ!?(ほし)!?」

 

星「俺が来たら悪いか」

 

黒木「お前俺が誘った時は…!!」

 

星「そんなのいいだろ。俺はベンチだ。いるだけだ」

 

その言葉を聞いて、黒木はガックリした様子になった。

 

黒刃「知り合い?」

 

黒木「前に言ってたヤツだ」

 

ヒイロ「………それって授業中に無意識で技を撃ったっていう………」

 

黒木「そうだ」

 

まだ迅雷も入る前に話を聞いていたがこんな所で出てくるとは………

 

ヒイロ「でも何なのよあの態度、腹立つわね」

 

茜「来てくれただけマシでしょ!!」

 

でも様子を見る限りやる気はまだ無いままみたいだ………困ったな………

 

 

立向居「よし!!みんなで勝利を掴もう!!」

 

『はい!!』

 

クロスレイ

 

FW 神崎 黒刃

 

MF 燈咲 雲白 黒木 火河

 

DF 風魔 豚田 硬田 迅雷

 

GK 零野

 

というフォーメーションになった。黒刃はMFだが今回は仕方なくFWになってもらった。

 

ヒイロ「じゃ、やりましょうかね」

 

黒木「やってやろうじゃん」

 

黒刃「やってやんよ!!」

 

兎月「うぅ………緊張する………」

 

茜「楽しもう!!兎月ちゃん!!」

 

紅葉「そうです!!楽しむのも忘れちゃダメです!!」

 

兎月「は、はい!!」

 

硬田「後ろは任せろ」

 

豚田「最善のプレーをしよう硬田」

 

迅雷「ノリで行くぜ!!」

 

風魔「迅雷殿。油断は禁物ですぞ」

 

迅雷「分かってるって」

 

クラゲ「皆さん頑張ってください!!」

 

立向居「勝利を皆で取ってくるんだ!!」

 

クロス「さぁ!!勝ちに行こうぜ!!」

 

『おう!!』

 

やる気は充分なクロスレイ。

と、そこに白恋中の選手の何人かが寄ってきた。

二人は水と雪だ。

 

水「クロス!!いい試合にしような」

 

クロス「おう!!」

 

雪「兎月ちゃんもよろしく!!」

 

兎月「うん!!」

 

と、そこにキャプテンマークをしていて青く長い髪を白のリボンで一本みつあみにしていて、目は赤と緑のオッドアイの少女、紺色の髪に青の目をした少年、若干青みのかかった白の短髪に目は黒目の少年が来た。

 

水「紹介するよ。リボンの子が琴星深苑(ことぼしみその)、青目の子が雪村狼牙(ゆきむらろうが)、白髪の子が水谷氷夜(みずたにひょうや)

 

深苑「よろしくねー。僕のことは深苑って呼んで!!」

 

なんか天然っぽい深苑。

 

狼牙「よろしく」

 

クールな様子を保っている狼牙。

 

水谷「よろしくな」

 

これまたクールな水谷。

 

あれかな?白恋中の男子陣はクールな人ばっかりなのか?

 

……あ、水は男だからそうでもないか………

 

水谷「試合楽しみにしてるな」

 

クロス「おう!!俺はクロスレイのキャプテンの零野クロスだ」

 

深苑「クロスくんよろしくねー!!」

 

と、自己紹介が終わったところで遂に試合が始まろうとしていた………

 

 

試合の場所は十字中学でやらせてもらえなかったので仕方なく一般のグラウンドを借りた。

 

白恋はDFとGKは自己紹介がなかったので分からなかったが少なくともFWに雪(右)と狼牙(左)、MFが水(中央)、水谷(右)、深苑(左)のようだ。立向居さん情報でも白恋はDFは問題ないらしいし警戒すべきはここ五人だな。

 

クロス「さぁみんな!!行くぞ!!」

 

『おう(はい)!!』

 

 

ベンチに座っていた吹雪に円堂が近づいて行った。

 

吹雪「やぁキャプテン。どうしたんだい?」

 

円堂「この試合、吹雪はクロス達に勝ち目があると思うか?」

 

と、言うと吹雪は少し考えてこう答えた

 

吹雪「力量なら負けてないはずだよ。あとは実力を発揮できるかだと僕は思う」

 

円堂「そうか………」

 

円堂もベンチに座り、試合を見守る………

 

 

『さぁ!!遂に始まります!!クロスレイ対白恋中!!グラウンドには多くの観戦者が来ております!!実況は!!十字中学放送部!!那須敬介(なすけいすけ)でお送りいたします!!』

 

ピー!!

 

笛の音が鳴り響き、まずはヒイロがボールを持ち、ドリブルで運ぶ。

 

雪「させないよ!!」

 

ヒイロ「黒刃!!」

 

ヒイロは雪につかれる前に黒刃にパスする。

 

『これはいい位置にパスが繋がったぞ!!』

 

狼牙「来い!!」

 

黒刃「すまねぇがお前らと正面で勝てる気しねぇの!!茜!!」

 

ここでサイドから上がってきていた茜パスが通る。

 

茜「ナイスパス!!」

 

水谷「ちょこまかと!!」

 

茜「軽い軽い♪」

 

『おっと!!火河!!ドリブルで水谷を抜いた!!』

 

茜の最大の特徴はその跳ねるようなドリブルだ。これに相手が反応出来ず、ドリブル力なら恐らくチーム1の実力だ。

 

茜「決めちゃって!!ヒイロちゃん!!」

 

茜がDFも抜いて、飛び出してきたヒイロにパスをする。

 

ヒイロ「ナイスッ!!撃ち抜け!!スカーレットバレット!!」

 

『ここで神崎の必殺シュートだ!!』

 

ヒイロの必殺シュートがゴールに向かっていく………

 

黒木「行っけぇ!!」

 

水「ふぅん………」

 

気づけば水がゴールを守るような位置に立っていた。

 

クロス「いつの間に!?」

 

水「喰らいやがれ!!」

 

水はヒイロのシュートを足で挟み、足で回転をかけた。

 

ヒイロ「シュートが……」

 

すると回転をしたボールは氷を纏い、小さな氷柱のような形になっていく。

 

水「ブリザード!!ランス!!」

 

その氷柱を水は片足で真っ直ぐ蹴ってきた。

 

兎月「打ち返した!?」

 

『なんと!!白福!!ヒイロのシュートを撃ち返した!!そしてボールはクロスレイのゴールに向かっていく!!』

 

クロス「させるかよ!!エックスブロック!!」

 

水「無駄だよ!!」

 

クロス「くっ………うぉ!?」

 

クロスは必死に手を突き出し止めようとするが虚しくもエックス字のエネルギーが崩壊しシュートがゴールに突き刺さった。

 

クロスレイ 0-1 白恋中

 

『ゴール!!なんと!!ヒイロの必殺シュートを撃ち返し、水が先制点を決めた!!』

 

クロス「くっそぉ………」

 

 

兎月「行かせません!!」

 

水谷「邪魔だ!!」

 

兎月「ひぃぃ………」

 

水谷のプレッシャーに兎月は思わず縮こまってしまう。

 

迅雷「大丈夫か!!兎月!!」

 

水谷「人のこといってる場合じゃないと思うぞ。深苑!!」

 

『おっと!!これは水谷から琴星へのナイスパス!!』

 

深苑「ナイスパス!!行っくよぉ!!流星ブレード!!」

 

『なんと!!元イナズマジャパン、基山ヒロトの必殺シュートだ!!』

 

硬田「止めるぞ!!ザ ウォール!!…グォッ!!」

 

豚田「おう!!アースクエイク!!…グアッ!!」

 

クロス「任せろ!!エックスブロック!!」

 

二人のおかげで勢いが殺せていたため何とかゴールは免れる。

 

クロス「二人ともすまん」

 

豚田「大丈夫だ」

 

硬田「礼には及ばん」

 

 

『雪村!!勢いよくクロスレイのDFを抜いた!!』

 

狼牙「……行くぞ」

 

狼牙はボールを引っ掻くように二回蹴る。するとボールが氷を纏う。

 

狼牙「ウルフ!!ブリザーァド!!」

 

すると狼のオーラが出現し、自動的にボールは撃ち出された。

 

クロス「エックスブロック!!……グハァ!!」

 

クロスレイ 0-2 白恋中に

 

『クロスレイ!!更に一点を取られた!!』

 

 

『不知火!!ドリブルで相手ゴールへ向かう!!』

 

黒刃「次は俺が撃つ!!」

 

雪「させないよ!!スノーエンジェル」

 

雪が跳び、足を二回振ることで冷たい風が吹くと、足が着いた瞬間黒刃が凍りついた。

 

『しかし!!ここは白福が止めたぁ!!』

 

雪「どっちの白福か分からないじゃん!!」

 

水谷「こっちだ!!」

 

雪から水谷へパスをする。

 

水谷「いくぞ」

 

水谷はボールを上に蹴りあげる。

 

硬田「あの動きは……!!」

 

豚田「ファイアトルネードか!!」

 

クロス「いや違う!!」

 

『なんと!!あのファイアトルネードとは鏡あわせの動きだ!!』

 

水谷「アクアトルネード!!」

 

クロス「うわっ!?」

 

クロスレイ 0-3 白恋中

 

『またしても白恋中が得点!!』

 

 

そしてその後も………

 

 

雪「エターナル!!ブリザード!!」

 

黒木「あれは吹雪さんの!?」

 

クロス「エックスブr……グアッ!!」

 

 

ヒイロ「このままいく!!」

 

水「アイスグランド!!」

 

『あっとあれは吹雪さんの必殺技!!ヒイロ凍ってしまった!!』

 

水「狼牙!!」

 

狼牙「ウルフ!!ブリザード!!」

 

紅葉「このっ!!………キャッ!!」

 

『雲白!!決死のキックをするも全く歯が立たない!!』

 

クロス「エックス!!ブロック!!…ウォォォォ!!」

 

『止めた!!ここでクロス!!意地を見せました!!』

 

 

 

『再び白福にボールがまわった!!』

 

水「これで終わりにする!!ブリザード!!ランス!!」

 

クロス「っ………こうなったら未完成でもやるか!!ゴットハンド!!」

 

クロスはここで完成する気配すらなかったゴットハンドを発動する。しかし赤いゴットハンドはすぐに消えてしまった。

 

円堂「あれは!!」 立向居「まさか!?」

 

クロス「うわぁっ!?」

 

迅雷「任せろ!!」 風魔「止めるでござる!!」

 

ここで迅雷と風魔が割り込み、必殺シュートをなんとかカットした。

 

『迅雷!!風魔!!決死のカット!!なんとかゴールは防いだ!!』

 

ピー!!

 

『ここで前半終了!!0-4!!これは後半巻き返すことが出来るのか!?』

 

 

ヒイロ「はぁ………」

 

迅雷「くっそぉー!!やっぱつえーなぁ……」

 

クロス「なかなか止められなくてゴメンな」

 

黒刃「しょうがねぇよ、お前のせいじゃない」

 

茜「攻められなかった僕達も問題だよ………」

 

兎月「そうですよ………」

 

前半を終えたクロスレイは既に落ち込んでいた。

 

クロス「なぁ、星」

 

星「どうした?」

 

クロス「本当に試合に出てくれないのか」

 

星「あぁ………」

 

ヒイロ「紅葉!?大丈夫!?」

 

紅葉「あはは……少し足ひねったみたい……」

 

立向居「見せてくれるかい?」

 

紅葉「はい………」

 

立向居は紅葉の足を少しだけ確認した。

 

立向居「そこまで大きな怪我では無いけど………試合は無理だね………」

 

紅葉「そんな!!まだやれます!!っ……いてて……」

 

茜「無茶は良くないよ!!」

 

黒木「その通りだ。無茶して悪化しても意味ないだろ」

 

紅葉「でも………」

 

ヒイロ「ねぇ!!あんた!!」

 

ヒイロは睨むように星を見る。

 

ヒイロ「こうなってんのよ!!それでも出てくれないの!!」

 

星「…………」

 

ヒイロ「何黙ってんのよ!!」

 

クロス「落ち着けヒイロ」

 

完全にキレかけていたヒイロをクロスが制止する。

 

ヒイロ「クロス………でも!!」

 

クロス「俺に任せろ」

 

そう言ってクロスが星に向かっていく。

 

クロス「なぁ、星どうしてもか」

 

星「……………」

 

クロス「…………この通りだ」

 

クロスはそこで、星の前で土下座した。

 

ヒイロ「ちょっ!?クロス!?」

 

星「………え?」

 

クロス「お前しか………いない」

 

星「………お前はなんでそんなになれる」

 

クロス「簡単だ」

 

クロスは顔を上げ立ち上がって言った。

 

クロス「当たり前だろ。俺はこいつらのキャプテンだ」

 

星「………!!」

 

クロスのその言葉に星は驚いていた。

 

星「………馬鹿なやつだ」

 

クロス「でも当たり前のことだ。キャプテンが諦めて誰が引っ張る」

 

星「…………面白いなお前」

 

星はそう言って手を差し出した。

 

クロス「………え?」

 

星「何面くらってんだよ。やるんだろ」

 

クロス「………そうだな」

 

星「俺は態度で分かるようにサッカーは好きじゃないし興味もない………だけどお前らみたいに頑張るやつは好きだな」

 

クロス「………頼むぞ」

 

その様子を円堂、吹雪、立向居は三人で眺めていた。

 

円堂「あいつはキャプテンとして大事なものを持ってるな」

 

吹雪「そうだね。それに、どこかキャプテンに似てるよ」

 

円堂「俺にか?」

 

立向居「確かにそうですね……似てますよ」

 

円堂「そ、そうか………」

 

円堂は微妙な顔をしつつ話を変えた。

 

円堂「なぁ、立向居。あのクロスのゴットハンドって………」

 

立向居「僕も思いました。あれは間違いなくノーマルではなくXでした…………」

 

吹雪「多分、本人がゴットハンドにこだわりすぎてほとんど完成していたのに発動できないみたいだね」

 

円堂「立向居から言ってやれ。お前は今。監督なんだから」

 

立向居「……はい!!」




長かったです(*`・ω・´)
次回も長いですね(*`・ω・´)多分だけど(*`・ω・´)


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VS 白恋中 後編

『クロスレイ対白恋中!!後半戦だ!!クロスレイは雲白の代わりに天野がFWとなり、不知火が雲白のポジションに入るようだ!!』

 

ヒイロ「足は引っ張らないでよ」

 

星「そのつもりだ」

 

ピー!!

 

『さぁ、クロスレイボールから後半開始!!開始早々天野!!ドリブルで攻め上がる!!』

 

水「行かせるかよ!!アイスグランド!!」

 

星は水の必殺技で凍ってしまう。

しかしボールを黒刃が素早く取る。

 

黒刃「ヒイロ!!今度は決めろ!!」

 

ヒイロ「任せて!!」

 

黒刃からヒイロへとボールを渡す。

 

深苑「行かせないよ!!」

 

ヒイロ「バレットダッシュ!!」

 

ヒイロは自身が弾丸のオーラをまとい加速して抜き去った。

 

深苑「うそっ!?」

 

ヒイロ「撃ち抜け!!スカーレットバレット!!」

 

ヒイロのシュートは今回はしっかりゴールに突き刺った。

 

『クロスレイ!!遂に一点を返した!!』

 

クロス「すげぇ!!」

 

クロスレイ 1-4 白恋中

 

黒刃「負けてられないな!!」

 

水谷「……次だ次」

 

深苑「そうそう!!まだチャンスはあるから!!」

 

『次は白恋中ボールで試合再開だ!!』

 

開始してからすぐに狼牙が攻め上がってくる。

 

黒木「行かせるかよ!!ブラックドロー!!」

 

すると狼牙の周りが暗くなり気づけばボールは無くなっていた。

 

狼牙「なにっ!?」

 

黒木「やりぃ!!星!!」

 

星「ナイスパス」

 

星は無気力そうな声でそう言いつつ前を見る。

 

水「また凍ってろ!!アイスグランド!!」

 

星「……読めた!!」

 

星は凍らされる直前にボールとともに高くとびあがった。

 

水「えぇっ!?」

 

雪「動きを読まれた………」

 

星はまぐれとは思えないほど完璧なタイミングでアイスグランドをかわした。

 

『天野!!凄いテクニックだ!!』

 

星「不知火!!」

 

黒刃「ナイスパスだが下の名前で呼んでもいいぞ」

 

星「素直に褒めろよ」

 

『黒刃!!ゴール前まで駆け上がる!!』

 

黒刃「決める!!デスソード!!」

 

GK「させるか!!アイスブロック!!グオァ」

 

クロスレイ 2—4 白恋中

 

『不知火決めた!!クロスレイ追加点!!』

 

黒刃「ナイスだったぞ」

 

星「そりゃどうも」

 

黒刃「可愛いげのないやつだな………」

 

黒木「さぁ、次行くぞ!!」

 

『再び白恋中ボールから試合再開だ!!』

 

雪「今度こそやってみせる!!水!!」

 

水「了解!!」

 

水と雪は二人でパスをしあって進む………いわゆるワンツーを始めた。

 

『おっと白福姉弟!!見事なワンツーでどんどん突破していく!!DFも抜き去り!!遂にGKと一騎討ちだ!!』

 

雪「決めて!!」

 

水「まかせろ!!ブリザード!!ランス!!」

 

『出た!!白福の必殺シュートだ!!』

 

立向居「今だ!!クロス君!!」

 

クロス「はい!!」

 

 

~後半開始前~

 

クロス「……ゴットハンドX?」

 

立向居「うん。君があの時ゴットハンドを出すつもりでやったから失敗したんだと思う。だから今度はゴットハンドXだと思ってやってみせくれないかい?」

 

クロス「………わかりました。動きも変えてみます」

 

立向居「みんなのゴールを守るんだ。キーパーなんだからね」

 

クロス「はい!!」

 

 

 

クロス「………やってやる!!ゴットハンドX!!」

 

クロスは手をエックスを描くように交差させ、前に出てきながらゴットハンドを発動させた。

するとゴットハンドは消えることなくボールと衝突し勢いを殺した。

 

そして気づけばボールはクロスの手に収まっていた。

 

クロス「………あれ?出来た」

 

ヒイロ「なに今の!?」

 

立向居「一発で………」

 

『なんと言うことでしょう!!クロスレイのGK クロス!!新技で白福の必殺シュートを止めました!!』

 

迅雷「うひょー!!すっげぇ!!」

 

クロス「反撃だ!!風魔!!」

 

風魔「任せるでござる!!火河殿!!」

 

茜「ありがとう!!行っくぞー!!」

 

ドリブルで上がろうとする茜の前に水谷と深苑が立ちはだかった。

 

水谷「今度こそ行かせない!!」

 

深苑「通さないよ!!」

 

茜「テイオーステップ!!」

 

茜は独特なリズムとステップで二人を抜き去った。

 

クロス「いいぞ!!」

 

茜「どんなもんだ!!」

 

『茜!!ゴール前だ!!シュートチャンス!!』

 

水「来るぞ!!」

 

茜「ファイアトルネード!!」

 

GK「アイスb……グァッ!!」

 

クロスレイ 3─4 白恋中

 

『次は茜が決めたぁ!!』

 

茜「やったぁ!!」

 

茜が飛び跳ねながらVサインをする。

 

ヒイロ「はいはい喜ぶのはもう少し後でもいいんじゃないの」

 

茜「えー!!」

 

黒刃「何してんだお前ら」

 

『さぁ!!白恋中ボールで試合再開!!』

 

水「……雪」

 

雪「分かってるやるしかないね」

 

ピー!!

 

『開始早々深苑上がっていく!!』

 

豚田「させるか!!アースクエi……」

 

深苑「スパイラルスターウェイブ!!」

 

深苑が星に乗り、まるでスノボーでもするかのように豚田を蹴散らした。

 

硬田「大丈夫か!!」

 

深苑「決めて!!二人とも!!」

 

白福姉弟「「了解!!」」

 

『おっとこれは合体技か!!』

 

水がボールを上に上げ、雪がそれを下に蹴る。するとボールが空中で氷を纏った。

 

クロス「来いっ!!」

 

周りが雪原になり、二人が氷の風を纏いながらボールに向かう。

 

白福姉弟「「ホワイトダブルインパクト!!」」

 

二人でボールを蹴り出す。今までとは威力も段違いだ。

 

クロス「ゴットハンドX!!」

 

再び赤いゴットハンドを展開する。

 

クロス「ぐぅっ……止めたぞ」

 

『止めた!!零野!!合体技も止めました!!』

 

クロス「風魔!!」

 

風魔「任せるでござる!!」

 

雪「行かせない!!」

 

風魔「疾風の術!!」

 

風魔は風を纏って雪を吹き飛ばす。

 

『風魔!!雪からボールを死守した!!』

 

風魔「天野殿!!」

 

星「ナイスパス」

 

狼牙「行かせるかよ!!」

 

星「邪魔だよ」

 

星は上手くフェイントをかけて狼牙を抜いた。

 

『天野!!ゴールまで一直線!!シュートチャンス!!』

 

星「見せてやる」

 

星は上にボールを蹴りあげ回転する。

 

『あれは!!ファイアトルネードか!?』

 

紅葉「いや!!違います!!」

 

星「くらえっ!!」

 

星は炎ではなく星を纏って蹴った。

 

水「なんだと!?」

 

GK「アイs……グァッ!!」

 

クロスレイ 4─4 白恋中

 

『決まった!!ついにクロスレイ同点!!』

 

クラゲ「名付けてスタートルネードですね」

 

紅葉「えっ?突然どうしたの!?」

 

クラゲ「名前考えるのって楽しいですからね!!」

 

『さぁ!!残り時間も5分を切りました!!白恋中ボールから再開!!』

 

ピー!!

 

兎月「い、行かせません!!」

 

雪「ビビってるんじゃボールは取れないよ!!」

 

まだ動きが固い兎月は雪に簡単に抜かれてしまう。

 

ヒイロ「させない!!」

 

ヒイロがそこにスライディングで割り込み、何とかカットして危機に脱する。

 

ヒイロ「兎月あんたねぇ………」

 

兎月「うぅ……ごめんなさい……」

 

クロス「兎月!!思いっきりやってもいいんだぞ!!」

 

兎月はプレッシャーからか半泣きになってしゃがみこんでいる。

こりゃ困ったな………

 

兎月「わ……分かってます……でも……」

 

ヒイロ「もう!!でもじゃないの!!」

 

ヒイロは声を荒らげた。

それにクロスレイのみんなだけでなく白恋中や観客までビビっていた。

 

ヒイロ「後ろ見てみなさい」

 

兎月「………はい?」

 

ヒイロ「あんたの後ろにはしっかり仲間がいるわ」

 

兎月「………えっと………」

 

茜「お化け屋敷だってみんななら怖くないよね!!」

 

ヒイロ「うーん……ま、そういうことよ。一人じゃないんだし怖がらないの」

 

兎月「………失敗したら………」

 

クロス「後ろには俺がいる。任せろ」

 

兎月は立ち上がって顔を上げた。

その顔はどこか勇ましくすら見えた。

 

兎月「………頑張ってみます!!」

 

ヒイロ「その意気よ」

 

迅雷「よっし!!頼むぜ!!兎月!!」

 

水(………いい仲間を持ったね、兎月)

 

『さぁ!!白恋中のスローインから試合再開!!』

 

ピー!!

 

水谷「雪!!」

 

水谷は雪に向かってスローイン。

しかしそこで兎月がジャンプしながらボールを奪う。

 

『おっと!!ここで燈咲!!ボールをカットしてドリブルで進んでいく!!』

 

水「行かせない!!」

 

兎月「相手が水くんでも、負けられないんです!!ラビットステップ!!」

 

兎月は兎のように跳び跳ねるような動きで水を抜き去った。

 

水「……やるな」

 

『再びクロスレイ!!ゴールチャンス!!』

 

兎月「これが、私の必殺技です!!バウンサーラビット!!」

 

兎月は跳ねるように動き、高く飛び上がり下向きにボールを蹴る。

ボールは地面を跳ねて進んでいく。

 

GK「アイスブロック!!………ウグァッ!!」

 

クロスレイ 5-4 白恋中

 

『ご……ゴール!!遂にクロスレイ!!逆転!!』

 

兎月「や、やりました!!」

 

ヒイロ「よくやったわね!!」

 

兎月「はい!!」

 

ヒイロ「うーん……で、敬語は止めてくれないの?」

 

兎月「えっ……あの、癖で……すいません」

 

黒木「言われた矢先敬語かよ」

 

その様子を白恋中のメンバーは眺めていた。

 

水「負ける訳にはいかない!!」

 

雪「そうだねぇ」

 

狼牙「俺達でボールは運ぶ」

 

水谷「そのあとはお前らに任せるぞ」

 

深苑「………あれだね」

 

『さぁ!!そして既にロスタイムに入っております!!白恋中!!ここから巻き返せるのか!!』

 

ピー!!

 

狼牙「行くぞ」

 

ヒイロ「行かせるか!!」

 

狼牙「氷夜!!」

 

水谷「狼牙!!」

 

『おっと!!水谷と雪村でワンツー!!再び攻め上がる!!』

 

狼牙「深苑!!」

 

深苑「水!!雪!!行くよ!!」

 

水「あぁ!!」 雪「任せて!!」

 

水と雪が空中に飛びだし深苑が蹴りあげていたボールを挟むように蹴る。

 

『これは!!再び合体技だ!!』

 

すると水と雪、ボールは白い球体のようなものに包まれる。そこに深苑がまっすぐ蹴り下ろす!!

 

「「「トリプル!!ブリザード!!」」」

 

クロス「硬田!!」

 

硬田「任せろ!!ザ ウォール!!……グッ……」

 

硬田のザ ウォールは簡単に突破された。

と、そこに迅雷が割り込んだ。

 

迅雷「見せてやる!!俺がやっと完成した技!!」

 

迅雷は体に電気を帯びさせそれを手に集める。

 

迅雷「ハァッ!!」

 

迅雷はその手から電気を発射。

シュートの威力をおとしたものの突破された。

 

クラゲ「イナビカリジンライ!!ですね!!」

 

紅葉「割とまんまだね」

 

クロス「これなら行ける!!ゴットハンドX!!……グッ……止めたぞ!!」

 

『硬田!!迅雷!!零野!!協力してゴールを防ぎました!!』

 

ひピー!!

 

『ここで試合終了のホイッスル!!勝ったのはクロスレイだ!!』

 

クロス「……あれ?勝った?」

 

迅雷「いや勝ったんだよ」

 

風魔「勝ったでごさる」

 

クロス「実感無い」

 

ヒイロ「キャプテンが喜ばなくてどうするのよ!!」

 

兎月「そうですよ!!勝ったんですよ!!私たち!!」

 

クロス「……そうか……勝ったのか……」

 

黒木「次はFFだ!!」

 

クロス「実感ないが……行くぞ!!FF!!」

 

『おう(はい)!!』

 

クロスレイはFFへの道を切り開いた……!!



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FF!!始まる!!

やっと本番だぁ(白目)


クロス「遂に来たんだな……」

 

クロスはその広大なスタジアムを眺めてただそう呟いた。

 

今日は待ちに待ったFF(フットボールフロンティア)の開会式だ。

そして現在の時間は朝六時。開会式は十時からだ。思わず早く来てしまった。

 

あ、そうそう。今日までにメンバーも増えた。

 

「何してるんだ?」

 

噂をすれば来た……

 

クロス「灯里さん早いね………」

 

灯里「それは君もだろう?」

 

彼女の名前は火河(ひかわ)灯里(あかり)。名前の通り茜のお姉ちゃんだ。それにして生徒会副会長で、紅葉とも仲良い。

 

クロス「まだ予選も越えてないのにうずうずするよな」

 

灯里「茜も同じようなことを言っていたぞ」

 

クロス「まぁ、白恋のレベルを見れば誰でも燃えますよ」

 

灯里「……ふむ」

 

灯里は茜同様に元々サッカーをしていて、いい噂を聞かない十字学園のサッカー部に入るのを辞めていたが茜がこのチームに来たと聞いて様子を見に来たらしい。

彼女は周りを見る力がある。黒木と共に指揮官にもなりそうだと見ている。

 

灯里「一旦、戻ろう。みんなもそろそろ集合してるだろう」

 

クロス「…………どーせまたケンカしてると思うんですけど」

 

灯里「…………同感だ」

 

ある人物によって現在、クロスレイは割と荒れている。ある人物とは白恋戦で助っ人として参戦し、その後正式に入部した………天野星のことだ。

 

 

クロス「みんなおっはー」

 

星「………軽いなお前」

 

クロス「とりあえず雰囲気軽くしねぇとやってけねぇよ」

 

ギスギスしてるのは星というよりヒイロと新入部員のせいなのもある。

 

ヒイロ「………おはよう」

 

クロス「お前星のこと嫌いすぎだろ」

 

初めて星と会ったあの日から気づいてはいたがヒイロは星のことをあまりよく思っていない。

こいつはサッカーが好きというより人助けでサッカーしてるんだ。どうもそれが気に食わないらしい。

 

「おー、先輩。ちっす」

 

と、問題児第三号だ。

 

こいつは天野(あまの)雷華(らいか)。名前の通り星の妹なのだが星と仲が悪いというか………星が居場所としていたのにそこに妹が入ってきてそれを嫌がってそのせいで雷華がふて腐れてる感じだ。

 

茜「クロスにお姉ちゃんおはようっ!!」

 

兎月「おはようございます!!」

 

暗いことばかり言ってるがいいこともある。

まずは仲の良さ。特にこの二人は雰囲気が似てるからかとても仲良くなっていた。後輩の茜がタメ語で兎月が敬語なのには違和感しかないが。

 

そして純粋にこのチームはかなり強くなった。これはというかこれもというか………星のお陰だ。

 

星はとてつもなく想像力の高いやつだった。だから一度見れば相手の動きを想像して動けるらしい。

そして想像力は必殺技にも通ずる。

必殺技は基本的にイメージが重要。想像力というのは思ってるより大事だ。さらに星は歴代に見られた技をノートにまとめ、それに自分が考えたオリジナル技を書いていっている。それは自分の技だけでなくチーム全員の技だからすごいんだ。時には歴代技から、時にはオリジナル技からみんなに技を教えてくれ、それをみんなが覚える。それをしたお陰で技も全員いくつか増えた。

 

星「とりあえず開会式行くか」

 

クロス「そうだな………行くぞ!!」

 

『はーい』

 

 

開会式はバッサリカット。

と、ここで大会予選のルール説明。

予選は地区関係なく当たる。それで四試合して敵の強さ、点数差によって総合しトーナメント出場する16チームを決める。

 

クロスレイの一戦目の対戦相手は千羽山中だ。



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vs千羽山中!!

最近投稿遅くてすまんな!!


『フットボールフロンティア!!予選がついに始まります!!今大会から大幅なルール変更となったこの予選!!果たしてどのような展開が待っているのでしょうか!!実況は!!角馬王将でお送り致します!!』

 

クロス「予選からドでかくやるなぁ」

 

今大会から予選からFFスタジアムを使用して一日何試合か行うらしい。だから予選からとても派手だ。

 

ヒイロ「その分、気合いも入るわね」

 

黒刃「逆に緊張してるっ………」

 

兎月「私もです…………」

 

立向居「まぁ、これから慣れていくよ!!さて!!とりあえずフォーメーションだ!!」

 

FW 天野(星) 神崎 天野(雷)

MF 兎月 火河(灯) 火河(茜) 不知火

DF 風魔 豚田 迅雷

KP 零野

 

黒木「今回はベンチか……にしてもだいぶ攻撃的なフォーメーションですね」

 

立向居「千羽山のキーパーを破るには攻めないといけないからね」

 

紅葉「あれですね。無限の壁」

 

未だにFFでは最強クラスのキーパー技とされている無限の壁。そう簡単に破れる技ではない。そのため攻撃的にしなければ勝ち目はない。

 

クロス「よし!!行くぞ!!」

 

 

ピー!!

 

まずは星がドリブルで上がっていく。

 

星「動きが鈍いぞ」

 

星はボールを蹴りあげて敵の上を通し、抜き去った。

 

『天野!!単独で上がっていく!!素晴らしいテクニックです!!』

 

その後も次々と抜き去る。

 

星「兎月!!」

 

兎月「は、はい!!ナイスパスです!!」

 

星はかかとでバックパスをして兎月に渡す。

星は練習をすればとても技術が向上し、その実力はもはや並ではなくなっている。

 

兎月「ヒイロさん!!」

 

ヒイロ「ナイスッ!!」

 

『兎月ナイスパスだ!!これはシュートチャンス!!』

 

ヒイロ「スカーレットバレット!!」

 

「無限の壁!!」

 

3人で並び、壁をそびえ立たせる。するとボールは軽々と止められた。

 

ヒイロ「クッソ!!」

 

クロス「あれが無限の壁………」

 

『流石は無限の壁!!神崎のシュートを軽々と止めました!!』

 

キーパーからボールを投げて、FWの中田に繋ぐ。

 

中田「モグラフェイント!!」

 

そして地面にボールを潜らせてMFを抜き去った。

 

茜「しまった!!」

 

迅雷「行かせねぇ!!」

 

中田「シャインドライブ!!」

 

そしてそこからの眩しい光を纏ったシュート。思わず迅雷が目を閉じてしまった。

 

星「クロス!!右だ!!」

 

クロス「たぁ!!」

 

しかしクロスのパンチを惜しくも届かず、一点を入れられた。

 

クロス「マッジカー………」

 

ヒイロ「こうなったら撃って撃って撃ちまくるわよ!!」

 

茜「それでいいんで………「茜」はい?星さん?どうしました?」

 

星「お前に頼みがある」

 

 

『さぁ!!クロスレイボールで試合再開です!!』

 

星「なんでもいい!!撃ちまくれ!!」

 

『了解(です)!!』

 

兎月「バウンサーラビット!!」

 

「無限の壁!!」

 

黒刃「デスソード!!」

 

「無限の壁!!」

 

中田「シャインドライブ!!」

 

クロス「くっそ……見えねぇ……」

 

クロスレイ 0─2 千羽山

 

星「スタートルネード!!」

 

「無限の壁!!」

 

『これはクロスレイ!!やけくそとでも言うかのようにシュートを連発する!!』

 

星「雷華!!」

 

雷華「やっと出番かよ………」

 

雷華がやっとシュートが撃てる位置でボールをもらった。

 

『さぁ!!天野!!シュートチャンスです!!』

 

雷華「じゃ!!行くぜ!!サンダートルネード!!」

 

雷華はファイアトルネードのサンダー版を放つ。

 

「無限の壁!!」

 

しかしやはり無限の壁は破れずボールは下に落ち………

 

星「チャンス!!」

 

星はボールが落ちきる前にボールを上に蹴りあげた。

そしてそこには茜が回転しながら上がっている。

 

クロス「そういうことか!!」

 

茜「ファイアトルネード!!」

 

「なにっ!?」

 

完全にスキをついたシュートに反応出来ずついにゴールネットを揺らすことに成功した。

 

クロスレイ 1─2 千羽山

 

茜「やったぁ!!」

 

星「上手くいったな………」

 

星はほっとしたような様子で胸をなで下ろした。

 

ピー!!

 

『ここで前半終了!!クロスレイ!!後半で逆転は有り得るのか!!』

 

 

立向居「よくあんなこと出来たね……」

 

星「ただの思いつきですよ」

 

茜「とりあえず決まってよかったよ………この調子で………」

 

星「無理だな」

 

クロス「…………どういうことだ?」

 

星「流石に対策されるだろ。あんな簡単な騙しは一回しか通用しねー」

 

兎月「………そうですか………」

 

1点入れたことで盛り上がっていたチームが一気に盛り下がる。

 

星「そのために合体技だ」

 

クロス「………後半からは使うんだな」

 

 

ピー!!

 

『さぁ!!後半戦始まりました!!』

 

千羽山のMFが一気に上がってくる。

 

灯里「行かせない!!」

 

『おっと!!火河!!スライディングでボールを奪った!!』

 

灯里「星!!」

 

星「ナイスパス………雷華!!行くぞ!!」

 

雷華「命令するんじぇねぇよ!!」

 

星「ここで喧嘩腰になってる場合か!!」

 

「隙あり!!」

 

星「ヒイロ!!」

 

口喧嘩をし始めた天野兄妹を見て、千羽山のDFが突撃しが、星はすぐさまヒイロに渡す。

 

ヒイロ「行くわよ……」

 

そうとだけいうとヒイロは一人で上がっていく。

 

黒刃「なにしてんだヒイロ!!一人で行っても無理だろうが!!」

 

ヒイロ「うるさい!!」

 

「今度こそ隙あり!!」

 

ヒイロ「きゃっ!!」

 

ヒイロはスライディングしてきたDFをかわせず、ボールを捕られた上、転んでしまった。

 

『おっと千羽山!!ここで上がっていきます!!』

 

中田「もう一点もらうぞ!!シャインドライブ!!」

 

黒木「ここで点を入れられたら逆転は難しいぞ!!」

 

クロス「任せろ!!エックスブロック!!」

 

クロスはX字のエネルギーを作り出す。

 

風魔「左でござる!!」

 

クロス「これならどうだぁ!!」

 

そしてそのX字を掴んで、投げた!!

そしてそのX字は見事にボールに当たってボールは弾かれた。

 

『クロスレイのGK零野!!遂にシャインドライブを止めたぁ!!』

 

黒刃「よっし!!」

 

雷華「す、すげぇ…」

 

星「行くぞ雷華。今度はこっちの番だ」

 

雷華「はぁ……兄貴はこんだけ嫌がっても言ってくるのか?」

 

星「ま、お前、妹だし。いつも言われてりゃ慣れる」

 

雷華「………流石といったところだな……兄貴は」

 

星「褒めてる?」

 

雷華「貶してる」

 

星「oh……」

 

黒刃「何してんだよお前ら!!」

 

気づくと、自分達のところまでボールが運ばれてきていた。

 

星&雷「「あ、ボール。シュート撃たなきゃ」」

 

黒刃「お前ら仲良しかよ!?」

 

ここで二人はボールを左右から叩くように蹴り、そのまま上に蹴り上げる。

 

するとそこでボールは電気を纏い、まるで鳥のようになった。

 

クロス「あれは!?」

 

茜「動きは炎の風見鶏に似てる気が……」

 

二人は飛び上がって、ボールを中心に左右に行き、ボールを左右から前に蹴る。

 

星&雷「ホウオウ!!ライジング!!」

 

ボールは高速でゴールへ向かって、キーパーを反応させることなく、ゴールネットを揺らした。

 

『ゴ…ゴール!!ここで新必殺技炸裂!!一点を返しました!!』

 

クロス「よっしゃ!!」

 

茜「これであと一点!!」

 

ヒイロ「………」

 

黒刃「なぁ……少しは信頼してやれよ……」

 

ヒイロ「んなこと言われてもねぇ……」

 

黒刃「じゃ、あの様子見てもか」

 

見ると、星と雷華はハイタッチをして、喜んでいた。星の顔はあんまり変わってない気もするが。

 

黒刃「信用してやってもいいんじゃねぇか?」

 

そんなことを聞いて、ヒイロはただ前を見すえて、再びゴールを狙う。

 

ピー!!

 

『後半も残りわずか!!果たして千羽山リードを守れるか!?』

 

中田「このボールはやらない!!」

 

黒刃「そういう訳にもいかなくてね………ソードバインド!!」

 

黒刃は中田の持っていたボールに向かって剣を放ち、串刺しにして動かなくした。

 

中田「なに!?」

 

黒刃「解除!!」

 

その合図と同時に剣は四方八方に飛び回り、千羽山のメンバーを吹き飛ばした。

 

黒刃「新技成功………ヒイロ!!」

 

ヒイロ「ナイスパス!!」

 

ヒイロはここぞとばかりに一気に攻め上がる。

 

『ここでクロスレイ再び猛攻撃!!もう時間もわずか!!これが最後のチャンスだ!!』

 

「行かせるか!!」

 

ヒイロ「バレットダッシュ!!」

 

ヒイロは立ちはだかったDFを弾丸を纏って抜き去った。

 

星「ヒイロ」

 

ヒイロ「っ……なによ」

 

星「勝ちたいんだろ……行くぞ!!」

 

ヒイロ「…………了解!!」

 

ヒイロはニヤリと笑い、ボールを蹴りあげ、逆立ちをしてボールを足で挟んだ。

 

黒木「何してんだあいつ………」

 

そしてボールを足で回転させる。するとボールは自然に上に上がっていく。

そしてヒイロは手の力で逆立ちのままジャンプした。

 

星「行くぞ……」

 

そしてそのヒイロの足に足を重ねる。ヒイロが蹴りあげ、星はヒイロの足を足場にジャンプする。

 

立向居「あれは………イナズマ落としの応用の動き……」

 

紅葉「だいぶ進化してますけどね……」

 

ヒイロ「弾丸!!」星「落としぃぃぃ!!」

 

星はボールをオーバーヘッドキックで蹴り落とした。

ボールは弾丸のようなエネルギーを纏っている。

 

「無限の壁!!」

 

鉄壁の壁を貫通して、再びゴールネットは揺れた。

 

『ゴォォール!!無限の壁!!ついに破られましたァ!!』

 

ピー!!

 

『そして、ここで試合終了のホイッスル!!勝ったのはクロスレイだぁ!!』

 

クロス「よっし!!勝った!!」

 

兎月「ヒヤヒヤしました……」

 

茜「ホントだねー………疲れたぁ……」

 

黒刃「にしても最後の技、よく出来たな」

 

星「イナズマ落としの応用技だし、簡単にできるようにしたんだ」

 

ヒイロ「ま、今回はお手柄ね。おつかれ」

 

星「乙ー」

 

((((軽すぎんだろ………))))

 

サッカーってこういうことあるから少し恐ろしい。

 

クラゲ「とりあえず次の試合も頑張ってくださいね!!」

 

クロス「次も勝つぞ!!」

 

『おー!!』



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