ポケットモンスターTrip 頂へ目指す者 (匿名おっさん)
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設定資料
舞台
基本的な事件の流れはポケモンゲームの設定を準拠。
事件の流れは今作品のカントー地方(10年前)→ジョウト地方(7年前)→シンオウ地方(5年前)→イッシュ地方(BW1)(4年前)→カロス地方=イッシュ地方(BW2)(2年前)
時系列は作者のネットを見た際の独自解釈、設定になりますので間違っているのであれば指摘点をお願いします
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用語設定
トレーナー
基本的に全体の9割は正式に職業として存在しておらず、あくまで資格・肩書として存在している。例外はジムリーダー、チャンピオンなど
ポケモンだけでなくトレーナーにもレベルが存在する。
目安
1~10 初心者トレーナー
11~30 一般人
31~50 一人前のトレーナー
51~60 見習いの事務トレーナー
61~75 エリートトレーナー、ジムトレーナー
76~85 一流のトレーナー、新人ジムリーダー
86~99 ジムリーダー、四天王
100~ チャンピオン、それ以上
ポケモン協会
トレーナーのルール、バトル形式を定める機関
主にトレーナーの援助・補助金などのサポートをしてくれる。
ポケモンバトル
目が合ったらすぐにバトルなんてことはなく、お互いの了承があることでバトルをする。(公式ルールが決まる十年ぐらい前は目が合ったらすぐにバトルをしていた)
対戦形式が多くあり、また現在もポケモン協会が模索している。
・フルバトル形式
・ハーフバトル形式
・タイマンバトル形式
公式ルール
技は各一匹につき最大4種類まで技の使用を可能
トレーナーに意図として攻撃を与えてはいけない。当てた場合は強制的に当てた側の敗北とされる。
各試合につき、一度戦闘不能となったポケモンの使用は禁止される
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主要キャラ
リクモ
性別:♂
年齢:14
本作主人公
黒髪の地味で目立たない風貌の転生者
性格は人によってはマイペースとも若干冷めているとも思えるが、損得だけでなく義理人情も最低限持ち合わせている普通の性格。基本的に美少女・美女を近くに寄られると顔を赤くするか目を泳がしてしまうほど弱い。母親にはいつも感謝し、弟の面倒も見る普通の優しい少年
ただしポケモンバトルとなると相手が誰であろうが関係なく獰猛な笑みと威圧感で加減なく攻めに重きを置いたスタイル
格下相手には蹂躙し、同格・格上相手にはどんな不利にも食らいつき勝利をもぎ取ろうとする貪欲な性格になる
手持ちのポケモン
ジャララ(ジャラランガ)
性別:♂
レベル:65
性格:やんちゃ
備考
比較的に新しくメンバーに入ったポケモン
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性別:
レベル:
性格:
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性別:
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性格:
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性別:
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性別:
レベル:
性格:
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性別:
レベル:
性格:
備考
9/30 ブラッドからリクモに変更
ゾイ
性別:♂
年齢:14
主人公の双子の弟。転生者の一人
色素の薄く整った顔つきをした派手目の少年
俗に言う踏み台転生者のような性格と言動をする少年
(ただし、美少女を見て嫁とかは言わない)
兄であるリクモに対してはクソ兄貴などの見下したような言葉遣いを使うがキレられると委縮する
トレーナースクールでの成績はかなり優秀
見た目が良い為、ソコソコモテる
備考
転生物に良くある踏み台転生者ポジションですが、主人公の弟にすることで途中退場なんかのフラグは立ちません。ニコポ・ナデポはありませんがソコソコモテる予定です。(主要キャラにはフラグは立ちません)
一周して普通の兄が嫌いな反抗期の弟になりそうです。
手持ちのポケモン
キモリ
性別:♂
レベル:11
性格:ゆうかん
プラターヌ博士から貰ったポケモン
新人トレーナであるゾイのパートナーになっている
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性別:
レベル:
性格:
備考
クロナ
性別:♀
年齢:13
ツインテールの髪型をした顔立ちが整った独特の雰囲気を持った少女。転生者の一人で四天王候補の片側
おとなしめで落ち着いた性格で転生者を見抜く・心を読む(?)能力を持っている
リクモの依頼対象の一人であり弟子予定
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性別:
レベル:
性格:
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性別:
レベル:
性格:
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性別:
レベル:
性格:
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性別:
レベル:
性格:
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性別:♀
年齢:14
金髪ショートヘアーの少女。四天王候補の片側
クロナのことが大好き
リクモの依頼対象の一人であり弟子予定だが、勘違いで敵視する。
レイド(エルレイド)
性別:♂
レベル:63
性格:ゆうかん
持ち物:エルレイドナイト
備考
金髪少女のエースポケモン
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性別:
レベル:
性格:
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性別:
レベル:
性格:
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性別:
レベル:
性格:
その他のキャラ
新人トレーナー二人
ゾイ以外の新人の男女二人
少年の方は真面目で教科書どうりのバトルスタイルをする。マニュアルを外れた状況には対応できない。
少女の方はいたって普通な性格。プラターヌ博士の顔を赤面するなどイケメンに弱い一面を持っている。
ミズゴロ
プラターヌ博士から貰ったポケモン
新人トレーナの少年のパートナーになっている
アチャモ
プラターヌ博士から貰ったポケモン
新人トレーナの少女のパートナーになっている
リクモ、ゾイの両親
父親の方は親ばかで特にゾイに関しての金銭面での援助がすごいため、嫁に怒られている。リクモに起きたある出来事を深く後悔しており、ゾイの旅にリクモが同行するのに賛同した。
母親の方はゾイのリクモに対する評価を嘆いており、本来の彼の実力を見てもらうために旅への同行を援護した。
あの人
性別:
年齢:
クロナにとって上司と呼べる存在。
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一章
始り1
10/7ゾイの年齢を二つ下から双子に修正
10/27佐藤左藤様からの指摘を適応しました。指摘ありがとうございます。
ジリジリジリとピカチュウの目覚ましが喧しく鳴り、目が覚める。
むくりと、ベットから起き上がる。
「ふぁ...二度寝しよ..」
ピカチュウの目覚まし時計を止めもう一度布団に入る。
ふかふかのベットに意識を落とした。
「起きやがれ!クソ兄貴!!」
せっかく二度寝しようとしたのに、弟に叩き起こされた。
「おい!クソ兄貴!今日は俺がトレーナとしての初めて旅に出る大事な日なのに何寝てんだよ!」
そんな罵声と一緒にベットから突き落とされた。頭から落ちた。いてぇ・・・
「いや、知ってるけど...」
僕関係なくない?それに昨日夜遅くまで仕事してたから眠いんだけど
「クソ兄貴も荷物持ちで一緒に行くんだから早く準備しやがれ!」
いや知らないよ。荷物持ち何て初めて聞いたよ。
目の前にいる訳のわからない事を言っている双子でイケメンの弟、ゾイの言葉にため息をついた。
下に降りると庭にいるであろうガーディとポチエナが遊んでいる鳴き声を耳に入れながらリビングに行くと母さんと父さんがいた。ってあれ?
「父さんなんで居るの?今日は朝から仕事じゃなかった?」
「ゾイの初めての旅だから、休んだ!」
「はあ...」
「いきなり休んで会社大丈夫なのかしらね」
母さん同じ気持ちでうれしいよ。
ゾイは幼い頃から優秀でトレーナースクールでも常に上位の成績を修めているため、父さんはゾイにかなり甘い。基本、初心者トレーナーはモンスターボールを5~10個にきずぐすり数個程度だけど、ハイパーボールを20個用意しているし、その上かいふくのくすりを用意しているし何なのこの馬鹿親。僕の時には何もしてくれなかったくせに。
「あなた?リクモには何もしていなかったのにゾイにはなんでそんなに甘やかすのかしら?」
「勿論リクモにも同じようにしてあげたかったが、こいつは勝手にトレーナー資格を取ってすぐに出て行ったではないか!なら最低でもゾイには親として甘やかしたい!」
ああ、うん。ごめん父さん流石に愛が重すぎるよ。
「そうだ、父さん何故僕もゾイの旅についていくことになったんだけど何で?」
「ああ、父さんたちは1年前にこっちに来たが、2年前にここカロス地方に大事件かあっただろ?」
大事件、それはフレア団が引き起こした危険度Sランクの大事件だ。
「あったね」
「そこでだ!トレーナーとして先輩であり兄であるリクモが一緒に居ればゾイも安全だと思ってな!名案だろ?」
「兄貴なんていらねえが、まあ荷物持ちとしては最低限使えると思ってな」
ゾイから一方的に嫌われてるから嫌なんだけどな。後、ゾイがいると
でも父さんの意見にも賛同できるしなぁ...。ちらりと、弟を横目見ると
「なんだよ」
嫌そうな顔をする弟にため息を吐く。こいつ本当に優秀なのかね。トレーナーの事を全然理解してないだろうし。危なっかしそうだな。仕方ない。
「わかったよ。ゾイの旅について行くよ」
「ごめんなさいね。リクモ」
「頼むぞ!リクモ」
「はっ!ついてこなくてもいいけどな!」
面倒ごとにならないと良いな....
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始り2
ゾイが先に研究所に行った後、追う形で向かう。
「仕事入ったらどうすればいいのやら」
はぁ、とため息をつくとベルトについているボールからカタカタと音がする。
「ありがと」
優しくボールを撫でる。ソコソコ長い付き合いだからその行動だけで僕を励ましてくれているのがわかる。
気を取り直して行きますか。
さてと、プラターヌ研究所に着いたのはいいけど...
「(じぃ~~~~~~~~)」
ずっと見ているこの少女は誰なんだろうか?ゾイの知り合い?
艶のある黒髪ツインテールの美少女と呼べる容姿をした少女だ。そろそろ気まずいんだけど....。
「クソ兄貴おせぇんだよ!」
本日何回か数えるのも面倒になってきたけど、罵声が飛んできた。この弟は罵声を入れないとしゃべれないのか。母さんに相談するべきか?
そんなことを考えていると、ゾイの後ろから同じく信じトレーナーとなる少年少女と白衣を着たイケメンの男性がこちらに来る。
「よく来たね!リクモ君!」
「お久しぶりです。プラターヌ博士」
いつものさわやかな笑顔で話しかけてくるこの博士には、何度もお世話になっているため頭が上がらない。カロスに来た時から何かと気にかけてくれるため何かお返しを考えないといけないな。
「それにしても、今日ポケモンを渡す新人トレーナー君のお兄さんが君だなんてね!君には世話になってるから少しはお返しできたかな?」
「そんな!僕の方こそいつもお世話になっているのに、迷惑をかけてしまいすみません」
「じゃあ、お互いさまってことで手を打とうか」
軽やかに笑う博士に笑顔をこぼす。本当にできた人だ。こちらの事を考えられる人はそうはいない気がする。
「(じぃ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~)」
そんなことよりも...
「博士こちらの彼女はどなたなんですか?」
「ん?ああ、彼女は僕が依頼した人だよ」
「依頼?」
「僕が研究の手伝いを頼んだんだ」
プラターヌ博士の研究と言えば、メガシンカの事だよな。ってことは
「かなり、凄腕のトレーナーってことですね」
「彼女は最近空白になった四天王の候補さ」
あの大事件後にあった表には知られていない事件。首謀者はフレア団の幹部数人でありそちらは捕まえることに成功したけど、問題が起きた。何と幹部の一人が四天王の一角だったためカロスリーグが始まる前にその補充をしなければならないらしい。
基本僕には関係のない話しだから、詳しくは知らないけどどうやらこの少女が候補の一人らしい。ってことは...
「本当に強いってことだよな」
口角が上がり感情が高まる。ああ、戦ってみなくなったな
「ストップストップ!その顔はダメだって!リクモ君!落ち着いて!」
それほど危ない顔をしていたのだろうか?何?目がぎらぎらしていて危険な感じがした?うん、少し落ち着こう。
カタカタとベルトで揺れるけど、君も落ち着いてと指示するためをするためボールを軽くなでる。
ゾイは博士のおかげで僕の顔が見れないだろうけど、他にも新人トレーナーの人たちいて僕を見て怯えていた。顔を振って笑顔を作り軽く手を振る。
それに対して、怯えながらも手を振り返してくれた辺りとてもいい子たちだ。ゾイにも見習ってほしいよ。
「(じぃ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~)」
そう言えば、博士にこの子の名前聞くの忘れてた
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始り3
あれから数分、博士が新人同士でポケモンバトルをしてみないかと提案があり、今ゾイと新人トレーナーの女の子がポケモンバトルをするみたいだ。
「出ろ、キモリ!」
「行こう、ミズゴロ!」
博士からもらったのはどうやらホウエン地方の三匹の様だ。そう言えば前にこの三匹の最終進化はメガシンカできるから研究のためにオダマキ氏から貰うって言ってたかな?
タイプの相性的にはゾイのキモリの方有利だ。しかし、それだけで勝負が決まらないのがポケモンバトルだ。まあ、でも....
「突っ込め、キモリ!」
「かわして、体当たりだ!」
ミズゴロが躱し体当たりを当てたけど、にやりとゾイは笑いキモリに指示を出した。
「掴んで、すいとる攻撃だ!」
「キャモ!」
「ミズゴロ!水鉄砲でキモリを吹きとばせ!」
「死んでも離すな!そのまま相手が倒れるまですいとるだ!」
トレーナーに指示されてたことを体現しようとしている二匹。御互いの攻撃を切り出し続けるが1分以内に片方が倒れた。最後に立っていたのは、ゾイのキモリだ。ミズゴロは目を回していた。
「ミズゴロ戦闘不能!キモリの勝ち!」
「ふん、当たり前だな!」
「キモ...」
ゾイはどや顔で相手を見下している偉そうな言葉に軽く頭がいたくなる。下を見てみるとほめてもらいそうな顔をしているキモリが悲しそうな表情をしていた。
ゾイの勝因は一つはタイプ相性、トレーナーにとっては基本であり常に気を付けなければならい当たり前のことだ。
二つ目はレベルと特性が近いポケモンであることだ。キモリはしんりょく、ミズゴロはげきりゅうの特性を持っているから体力が限界近く慣れと自身のタイプの技の威力が上がる特性を持っている。
三つ目はキモリの技がすいとるという相手の体力を奪う技だからだ。そこにしんりょくのブーストがかかり耐久勝負になり勝てた最大の理由だろう。
ある程度経験を積んだトレーナーであればミズゴロでこの結果にならない可能性は十分あった。今回はお互いがポケモンバトルに対して慣れていないからこそ上手く決まった策だけど、もし条件の三点の内一つでも抜けていれば成功はしないだろうな。
「じゃあ、次は僕とミオくんとのバトルだね!」
「は、はい!」
緊張してなのか、それとも博士が手を肩に回していていることで、顔が近い為なのか判断しにくい表情をしている新人トレーナーちゃん。博士も一回り以上も年の離れた相手を口説くように見える行動は控えてほしい。新人トレーナー君が怖い表情で嫉妬してるから。ゾイも博士にイケメン死すべし!みたいな目をしてるし、お前も見た目良いだろうが。
内心で博士たちにツッコミをしていると、袖を軽く引っ張る感覚に横を向いてみる。
すぐ近くにいたのは四天王候補の少女だ。そう言えば名前知らないや。
「...クロナ」
僕の考えを読んでなのかそれともたまたまなのか分からないけど。いきなり小さな声で聞こえた彼女の声に驚きその言葉が何のか理解できなかった。
「クロナって君の名前?」
僕の問いかけにコクリと頷く彼女、クロナの行動はまるで人形みたいだ。
「あなたは、転生者なの?」
まるで確信を持った声のトーンに僕は少し感情を乱れてしまった。
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転生者1
僕のいくつかある秘密の一つそれは前世の記憶を持っているということだ。
この現象を創作物の言葉を借りるなら、転生と呼ぶものなんだろう。
そして僕は転生者は本来現実にはあり得ないような出来事だけど実際に経験した人間としては現実に起きていることだからこの十数年で受け入れている。
僕が生まれた時、すでに僕は前世の記憶を持ってこの世界に生まれてきた。神様に会ったわけでもなく、トラックに轢かれそうな子供を助けたわけでもなく、事故で死んだと認識して目が覚めた時には僕はこの世界に生まれた。
本当に自分でも何を言っているのかわからないけど事実だからこの話は置いとくとして目の前にいる少女、クロナの言葉が確信を持っているように思えるのが不思議なんだけど。そもそもこのことを知っているのはほんの一握りの人間しか知らないはずだ。
何故こいつが知っている?探ってみるか?
「何でそう思ったの?それに転生者って何かな?」
「....」
どこかわざとらしい言い回しにクロナはまるで汚物を見るような目でこちらに向けてくる。クソ!美少女からのそんな視線ご褒美ですとか言うバカの気持ちが分かりたくなかった!
「...ふざけないで。私にはそれを判断できる目を持ってるからごまかせないよ?」
「....」
この子中二病でも発症しているのだろうか?
「中二病じゃないよ...」
心を読まれた?!くっ!こいつもしかして、シ〇ーマンか!
「何でシャーマンになるの?それを言うなら、普通は超能力者じゃない?それに何で、ゃに○を付けたの」
はあ、呆れたように言うクロナ。なかなかツッコミが速いな!これにもう少しキレを上げれば一流のツッコミ二ストになれるぞ!
「一流のツッコミ二ストって何。あなたバカなの?」
その純枠に可哀想な人を見る目で見てくる。
そろそろふざけるのは止めるか。目を閉じ思考を、意識を切り替える。
「ッツ!」
「それでその転生者だっていうならどうするの?」
「う...う..」
僕の言葉にクロナの表情が少しだけ青くなる。
少し脅すような言い方になってしまったけど、場合によってはこちらのペースに持っていけるなら、相手がビビってくれてる方がやりやすい。
「何してるんだい!」
「あだっ!」
頭から強い衝撃が来たため再び意識が切り替わる。
「君の本気の気当たりを受けて平然としてるのは
「いや、モテるとかどうでもいいんすけど」
僕たちのやり取りに腰が抜けてペタリと座り込むクロナ。流石に脅しすぎたか?少し反省しよう
「いいかい?女性に対する接し方と言うのはね」
ぶつぶつと説教を始める博士の話が終わり次第謝ろう。
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転生者2
10/7蒼衣灯夜様からの指摘を適応しました。指摘ありがとうございます。
説教を終えた後、博士が二人で話せるように応接室を提供してくれた。僕個人としては良いんだけど、彼女にとってはきつい状況なんじゃないかと思う。さっき、僕程度の威圧にかなり怯えた表情をしていたことから実力は新人ジムリーダーの本気に届くかどうかぐらいだろうな。それなのに四天王候補と言うのは、今のところカロスにはそこまでの人材がいないということかな。
「さっきは脅かせてごめんね」
「わ、私の方こそごめんなさい。その、いきなり転生者なんて言って...。私の事警戒されてますよね?」
しょんぼりとするクロナ。まあ、彼女が確信的な物言いで転生者なんて言ったから威圧してしまったのは確かだけど、それ以上に僕が転生者だと自信を持って言ったことが気になる。
「一つ質問いいかな?」と聞いて見ると、コクリと頷く。
「君が僕に転生者って言ったけどそれって前世の記憶、この世界観がゲームとして売られている世界の事だよね?」
「はい。あってます」
「何で僕が転生者だってわかったの?」
「....」
あれ?僕何か間違えた?
無言で何言ってんだこいつって顔されたんだけど、僕おかしいこと言ってないよね?
「わからないんですか?」
「わからないよ。そいつがゲーム的にはとか、原作だったらとか言ってたら怪しむけど」
「知らなかったんですね」
えっと、もしかして
「転生者同士ってわかるものなの?」
そう聞くと、再びコクリと頷いた。マジか...
「知らなかったな」
「私も教えてもらうまではわかりませんでしたが、意外と簡単にできますよ」
「へー。それなら僕も教えてほしいな」
「...良いですよ。ただし条件があります」
「条件?」
何か雲行きが怪しくなってきたんだけど、これは面倒なことに巻き込まれるフラグ!!
「私とい...」
「ストップ!!!」
「わわ!」
大声を出したためか、クロナがびっくりした顔をしていたがそんなのはどうでもいい。普段なら多少の面倒なこともこちらにメリットがあるなら受けるか悩むけど、最近は一歩間違えたら世界規模の大事件になりかけたのに関わって流石に疲れてる。その上今は何故か弟の面倒も見ないといけない。そんなの
「そこまで知りたいことじゃないんだ。じゃあ、話は終わったよねみんなの所に戻ろう」
早口でクロナに告げ、即行で応接室から出ていこうとするが、服の袖を捕まれた。後ろを見ると上目遣いで見つめてきた。近い近い近い!!
くっ!流石美少女破壊力、耐性がない僕はつい顔を赤らめ目線を泳いでクロナの方を向けられない。
そんな僕にまるで気にしないかのようにごそごそと何かを取り出す音が聞こえる。こいつ、天然って呼ばれるタイプなのか?!
「これ」
「それより近いから少し離れてお願いだから」
「?うん」
はあ、ようやく離れてくれた。一度息を整え、クロナの手元を見ると
「手紙?」
何度目かわからない人形のように頷く彼女に少し苦笑する。便箋を裏返すと、見慣れたマークが書かれていた。
(ああ、そうゆうことね)
四天王候補のこの子に
「クロナ、君が僕に何をさせたいか教えてくれないかな」
「...え、いいの?」
「この手紙見せれば、僕が君の言うことを聞いてくれるって聞いてるでしょ?」
「う、うん。でも手が渡すだけで聞いてくれるなんて思ってもみなかったから」
「まあ、疑うよね」
こんなマークの空の便背を渡せば話を必ず聞いてくれるなんて普通は信用できないだろうな。
「依頼内容を教えてくれ。それによって今後の方針を考えるから」
「...お願いします。」
クロナの依頼内容を聞き予想の斜め上の内容だったため少し頭が痛くなってきた。
今回の給料割高にしてくれるんだろな?あの人は
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転生者3
「依頼内容をまためると、クロナいや
「はい」
はあ、とため息が出る。依頼内容自体一つは予想はしてたけど普通強くさせるなんてトレーナーに依頼は受け入れる奴はいない。理由は単純に、同業者を強くすることでメリットがほとんどないからだ。
そんな依頼を受け入れる人は化け物クラスの実力者かトレーナーを強くさせる職であるジムリーダーなんかだ。
まあ、そこに関しては僕は強い敵と戦えるのは嬉しいから、別にいいけど僕が予想していなかったのは..
「それで、もう一人はどこにいるの?」
「今研究所にいるポケモンと遊んでる」
クロナだけじゃなくもう一人鍛えないといけないことだ。つまりもう一人の四天王候補だと予想したけど、どうやら半分当たっていてもう半分は外れていた。
何でもクロナとそのもう一人で一人の四天王として候補となっているらしい。前代未聞のタイプの固定じゃない、タッグの四天王が彼女たちのコンセプトらしい。
本来はあり得ないコンセプトだけど、その実力はチャンピオンを凌ぐほどの実力らしい。そこに目を向けたのがカロスのポケモン協会らしい。
「僕が受ける依頼は君たち単体でもバトルセンスを上げることでいいのかな?」
「うん。タッグでなら戦ってるうちにすぐ合わせられるから」
頭が痛くなってきた。俺が知っている理不尽な人たちと遜色ないんじゃないか。
「大丈夫?」
「って!!」
頭を軽く押さえていると顔の近くまでクロナの顔が近寄ってきてきた。だから、近いから!こんなところ誰かに見られたら勘違いされんじゃ...
「な、な、な!!」
ギギギと応接室の入り口の方に顔を向ける。そこに居たのは金髪ショートヘアーの少女だった。左側にラルトスのヘアピンを付けており、顔立ちはクロナに劣っていない美少女だ。あれ?今日だけで美少女って言葉何回使っているんだよ。語彙力なさすぎだろ僕。
「クロから離れるです!!」
「うわっと!」
突然の跳び蹴りに対して、クロナを軽く突き飛ばす勢いでソファーから落ちるように躱す。何なんだこいつは
「クロ!大丈夫ですか!!何もされてないですか!!!」
「うん、大丈夫だよ。あのね、あの人...」
「この変態!!どこのだれか知らないですが、私の大切なクロに手を出すなんて私の目の黒いうちは絶対に許さないですよ!!!」
「いや、君の目って黒くないよね..って変態って僕の事!」
「当たり前です!!あなた以外誰が居るんですか!!」
「いやいやいや、そもそもどちらかと言えばクロナの方から...」
「何言い訳してるんですか!!そんな事よりバトルフィールドに行って白黒つけるですよ!!」
「ええ...」
いきなり跳び蹴りかましてきて、何故か知らないうちにバトルする流れになっていた。本当に何なのこの子。
もしかして、この子がもう一人の教えないといけない子なのか?そんな疑問をアイコンタクトで金髪の子に連れていかれているクロナに送ると縦に頷いた。
「マジか...人選ミスだろこれは」
誰も居なくなった応接室に僕の愚痴が広がっていく。そもそもの話僕は、トレーナを鍛えるのはあまり得意じゃない。教えられることなんてバトルするか弱点を多少アドバイスする程度だ。
「まあ、なるようになるか」
バトルは好きだしな。そんな考えをしながらあの二人の後を駆け足で追いかけていく。
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弟子1
「遅いですよ!!」
依頼対象である金髪の少女が、威嚇するかのように仁王立ちをして研究所のバトルフィールドに立っいた。いや、君が速いだけだって。
一つため息をしてから周りを見ると、フィールドの審判位置に博士が、その反対側のベンチにはゾイと新人二人そしてもう一人の依頼対象であるクロナが居た。
勘違いされたのは仕方ないし、何よりも大切な友達なんだってわかる。バトルするのも好きだし、この子の実力がわかって今後の方針を決めることができるから良いんだけど...
「そう言えば自己紹介して無かったよね?僕はリクモよろ「敵に名乗る名前はないです!!」く」
うん、話が通じないなら手っ取り早く話を進めるならバトルしてこいつを満足させた方がいいよな。
ゆっくりと少女の反対側に着く。
「ポケモンバトルするんでしょ?対戦形式とルールは?」
「...私が決めていいんですか?」
ゲームだとポケモンバトルのルールが変わるのは特定の場所や人物たちだけで、基本的には手持ちのポケモンをフルに使ったバトルが基本だったと思うけど、今生きている世界だとポケモンバトルにはいくつか対戦形式が存在している。
一般的なルールを挙げると3対3のハーフ、6対6のフルバトルそこに公式ルールの相手トレーナーに攻撃を禁止、ひんしになったポケモンを回復してからの使用、バトル一回での技は
技は4種類まで何てポケモン廃人とか呼ばれている人がこの近くに居たら「何言ってるんだこいつ?」みたいに言われそうだけど、この世界のポケモンは技を覚える制限が基本的に無い。その上ルールが無くなれば、相手トレーナーに攻撃するなんてことになりかねないため、いくつか対戦形式や公式ルールが出来たとのことが十年位前の出来事の事。
本来ポケモンバトルを仕掛けて側は受けた側がポケモンバトルのルールを決めるのがルールだが、受けた側がその権利を放棄することで仕掛けてきた側が決めることなんかも良くある。その場合は相手を舐めてることが多い
その為、目の前の少女がどことなくこめかみがピクリと動いてる理由が手にわかる。
「なら、ルールは公式タイマンでどうです?」
「いいよそれで。で?君が勝ったら何要求があるんだろ?」
「察しが良いんですね。私の要求はただ一つクロに金輪際近づくな!」
公式タイマンとは公式ルールでのお互い一匹ずつでの対戦形式の事だ。主に森や洞窟でのバトルで推奨されている対戦形式だ。短期で決着を付けたいそれか選ぶポケモンに絶対の自信があるのかだ。要求から考えて後者の方だろな。
「それでいいよ。じゃあ、僕が勝った時の要求は...」
「そっちの要求は言わなくていいです!!私が絶対に勝つんですから!!」
「ははっ」
良いなその気迫!!高ぶる感情を抑えず笑みを浮かべる。すると、一瞬ビビったような戸惑うような表情を浮かべたがすぐに目の敵のようにこちらをにらみつける。
「行くデス!!レイド!!」
「蹂躙しろ、ジャララ」
僕たちは同時にボールを投げた。
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弟子2
金髪少女のポケモンは、エルレイド。確かやいばポケモンだったと思う。体を正面にに構えるその姿はどこか騎士を連想できる。
対して僕が出したポケモンはジャラランガのジャララ。ドラゴンとかくとうのタイプを持つポケモン。タイプ相性を考えると良い相手とは言えないな。
「でも、そんなの関係ないよな?」
ニヤリと笑う僕の言葉の意味を理解しているジャララは雄たけびをして答える。
「レイド!サイコカッターデス!!」
「ジャララ、突っ込め!」
先に動いたがジャララが、全力でエルレイドに突っ込んだが目前には既にサイコカッターが迫ってきた。
「弾け」
その一言に左手で赤紫色の閃光を弾き飛ばし、エルレイドの目前に達する。
「な!」
「ドラゴンクロー!」
龍の爪を打ち込み、ズガンと壁まで吹き飛ばす。
「大丈夫デスか!!レイド!!」
「エル..」
苦そうな顔をして立ち上がろうとすることから、急所に当たったんだろう。
彼女は予想を上回る攻撃にエルレイドを心配するあまりこちらに意識を話しているが、僕が追撃しないって思っているのか?
「ドラゴンクローをもう一度叩き込め!」
先ほどより威力のある龍の爪を倒れているエルレイドに叩き込もうとするジャララに瞬時に気付き転がるように避けるが、そのままエルレイドの方向に転換してドラゴンクローを当てようとする。
「レイド!リーフブレードで迎撃デス!」
キンキンキンと刃物同士がぶつかり合う音が続く。
「サイコカッターを広範囲で乱れ打つデス!」
「エ..ルッ!!」
「スケイルノイズ撃ち落としてからドラゴンクロー!」
「ガアァ!!」
一撃一撃打ち合う事にジャララの攻撃の威力に打ち負けていくエルレイドはそれでも、負けじと立ち向かう。
おもしれぇ、中々いい気迫だ。ならこちらも手加減するのは失礼だな。
「ジャララ、全力で打ち込め!」
「ガアアァァ!!」
僕の指示に待ってましたと言わんばかりの雄たけびをあげ、全力のドラゴンクローを打ち込んだ。
「避けるデス!!レイド!!」
主の指示に従いバックステップをすることで、ドラゴンクローを躱すエルレイド。先ほどまでの攻撃的な指示から一転して守りの指示に変わったことに、こちらも追撃はせずに体制を立て直す。
さて、何を見せてくれる?
「変態がここまで強いなんて予想してなかったですよ」
「いや、だから僕は変態じゃないしさっきのは誤解だって!後、ですの発音がさっきまでと違うけどなんなの?」
「良いじゃないデスか!!本来はこちらが素デスよ!!人前でこんな発音でデスデス言ってたら頭の痛い子になっちゃうじゃないデスか!」
「十分デスデス言ってる痛い子になってるから」
「うう」
顔を赤らめ照れる表情はさっきまでのこちらを全力で敵視していた顔より幼く見えてしまう。
「もう、いいデス!あなたの事は少しデスが悪人じゃないってことは理解したデス。でもクロに近づきたいたならこの私の屍を超えていくデスよ!」
「ええ..何で屍なんか超えないといけないの..」
「問答無用デス!」
「話聞けよ」
この子の第一印象は友達思いの思い込みの激しい性格だと思ったら、天然のアホの子だってことが知れたのがなんだか悲しいんだけど。てか何でバトルしてたんだっけ?もう訳がわからなくなってきたよ。
まあ、バトルは楽しいいどうでもいいか。
「そんでここからは何を見せてくれるんだ?」
「そんなの決まってるじゃないデスか!とっておきをぶちかましてやるデス!!」
右の薬指につけてるリングを左手でなぞると少女とエルレイド間に光の線がつながりエルレイドに変化が訪れる。この感じはメガシンカか?!
「私たちを結び付けキーストーン!メガシンカ!」
彼女の叫びに答える様に、エルレイドが一瞬光に包まれ姿が変化する。
「エル」
光の中から現れたのはメガシンカしたことにより、洗礼された闘気がより騎士らしさを増した風貌をしている。これがメガエルレイドか。
これが、こいつらのとっておきか!
「行くデスよ!!レイド!!」
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弟子3
「リーフブレード!!」
「ジャララ、受け止めろ!」
「エル!」
「ガア!」
緑の閃光を受け止めようとするジャララをガードしている上からこじ開け、大ダメージを与えてきた。メガシンカ前の威力とは桁違いのリーフブレードに冷や汗が出る。
防御力の高いジャララをタイプ相性の悪い攻撃であの破壊力なら、エスパータイプのサイコカッターをまともに当てられたら流石に立ち上がれないだろう。
そこからの攻撃は先ほどまでとは反対の状態になった。
ジャララのドラゴンクローはリーフブレードに打ち負けていき、スケイルノイズはサイコカッターに切り裂かれる。
「ジャララ、てっぺきからドラゴンクロー!!」
「レイドかげぶんしんからのサイコカッター!!」
指示を一つするたびにより攻撃的になるその姿がどことなく身に覚えがある。
(ああ、だから僕に依頼をしてきたのか。あの人は)
何でこの依頼を僕がしなければいけないのかが、何となく理由がわかってきた。この理由がそうなら、なおさら負けられない。
得意のカウンター戦法は封じられ、スピードもあちらが上になってしまったため、翻弄する戦い方に変えるのはジリ貧で負ける。攻撃一辺倒の殴り合いも挙げた二つの理由で負けるだろう。
少女の方を見ると、勝てるなんて表情をしている。だが、あの少女は
あれも駄目、これも駄目?だから
「ジャララ、行くぞ」
ゆっくりと目を閉じジャララと
「戦い方を変えずにそのまま。その上目を閉じたってことは諦めたのデスか」
つまらなそうにため息を吐く少女を無視して、少しづつ意識がジャララと
「なら止めデス!レイド、サイコカッター!!」
赤紫色の一閃がこちらに襲い掛かるのが目を閉じていてもわかる。その一閃に向かって僕とジャララは左手を伸ばした。
2..1、そこだ!左手の甲に触れた瞬間に腕を捩じりながら引き力を受け流す。その勢いで体全身を捻り回すし、宙に浮く。すると、バランスを崩したエルレイドが目の前に捉えた。
「おらあああ!」
宙に浮いたその状態のまま、全身のばねを使いエルレイドを地面に殴りつけた。
「デエェェェェェェェス!!!」
いきなり、技でも何でもないただ殴るという奇行に驚く少女。殴りつけたことでエルレイドがひるむ。このチャンスを逃がすかよ!!
「決めろ!!スケイルノイズ!!」
最速にして最大の威力を込めたスケイルノイズが至近距離でエルレイドを襲う。
爆発音が鳴り響き、周囲に砂煙が舞う。数十秒ほどで砂煙が晴れていき、そこにはメガシンカ前のエルレイドが目を回して横になっていた。
「エルレイド戦闘不能!よって勝者はリクモくんだ」
博士の声が耳に届き、ゆっくりと息を吐く。って博士居たんだな。忘れてたよ。
「お疲れジャララゆっくり休んで」
「ううう、レイドゆっくり休んでください。」
こうして、僕の辛勝でバトルを終了した。
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弟子4
「デデデデーーース!!!」
バトルが終わり再び応接室に戻り、クロナと金髪少女の...そう言えば名前まだ聞いてないんだよないつ聞けばいいんだか。依頼内容を受けるのが僕だと知って驚いた金髪少女ちゃんの訳のわからないアホの子ですです語(自分で言って訳がわからない)を使いながら叫んでいる。
「改めて自己紹介するよ。僕はリクモ。君たちを4か月後の四天王決定戦の時まで、指導することになったからしばらくはよろしく」
「私はクロナ。ゆっちゃんとしばらくお世話になります。よろしく」
僕はクロナと軽く握手を交わす。そして
「ううう」
「ゆっちゃん、ほら自己紹介しよ?」
「う、う、う、デス!」
直立姿勢でギャグマンガの照れた顔みたいになってる。この子大丈夫なの?
「私はユヅって言いますと言いたいみたい」
「え?何でわかるの?」
「よくあるから慣れてる」
こんなことがよくあるんだ。
「デスデース」
「さっきはごめんなさいって言いたいみたい」
「ああ、うん。僕も楽しかったし、君の実力をしれて教える立場としては指導方針はある程度わかったから別に気にしてないよ」
「気にしてないんだって、良かったねゆっちゃん」
「デース...」
何で、クロナは、ですだけでここまで話が理解できるのが、不思議なんだけど
やっぱりこの子エスパーとかじゃないのだろうか?
「エスパーじゃないよ」
「僕の心まで読まないでほしいんだけど」
「かおにかいてあるから」
「ええ?本当に?」
僕ってポーカーフェイスのつもりだったんだけど、難しいな
「まあ、いいや。それじゃ勘違いも晴れたし、自己紹介も終わったから後は博士に挨拶しようか」
僕の言葉に頷く二人を見てから、応接室を出た。
博士の所に行くと
「やあ!リクモ君、クロナ君、ユヅ君三人ともしっかりと話し合えたみたいだね!」
「ええ、まあ」
「(コクリ)」
「デス!」
今回も迷惑かけたな。フィールドぼろぼろにしてしまったし。後程、何かを包んで渡した方が良いのだろうか?母さんに聞いてみよう。
「そう言えば、ゾイに二人が付いてくるのくるの言ってなかったんだけど大丈夫かな?」
あいつ僕の意見総無視すること多いし、説得するのメンドクサイんだよな。そう思いながらゾイに近づく
「ゾイあの二人も連れて行きたいんだけど大丈夫かな?」
「あ?あの二人を旅に同行させる?良いに決まってるだろ!!」
ストレートに言っただけで、僕の意見が通った何て...明日は世界滅亡の危機か?!
「大丈夫か?調子どこか悪いのか?旅の出発は明日にした方が...」
「おい、クソ兄貴。俺の事バカにしてるだろ?!」
いや、ただ心配しただけなんだけど。
ぐいっと、クロナとユヅの二人から離れる様に連れていかれる。
「当たり前だろ!!あんな美少女二人と一緒に旅ができる何てさっこうじゃねぇーか!!」
「小声で叫ぶ何て器用だな」
「そんなのどうだっていいんだよ。はっ!愚兄にしては気の利く事したじゃねーか!」
お前の為じゃなくて、仕事の為なんだけど。そんなことを考えているとゾイが2人の所へ行こうとする
「ちょっと、待て。そっちは家じゃないだろ?」
「何言ってんだ!!せっかく一緒に旅するんなら交友を深めた方が良いだろが!!この度は元々は俺のなんだからな!!」
「...ソウダネ」
軽く興奮をしているゾイに呆れてくる。興奮するなよ、言葉と表情があってない。
そう言えば、こいつはかなりの美少女・美女好きなのを忘れてた。トレーナースクールでは6年間好成績を維持したことで特待生制度と呼ばれるエリートトレーナー養成所に2年間在籍ていたという肩書を持ち、顔立ちもそこそこ良く愛想がいい(僕意外には)。言ってしまえば人生の勝ち組人間だ。
僕はトレーナースクールには通えずそのままトレーナーとして旅に出ることになったため、両親からしてもゾイの方が親孝行をしっかりしているのだろう。
「やあ、俺はゾイ。よろしくな!!」
好青年のような雰囲気で話すゾイに若干鳥肌が立つ。それに対して2人は...
「よろしく」
「よろしくお願いします」
警戒心が勝ったのかどこかよそよそしく対応している。上がクロナ、下がユヅだ。
クロナが少し後ずさりユヅがクロナの少し前に出る。その形がすごく自然体で同時にこれがこの二人の関係性のように見えた。まさに王子様とお姫様みたいだな、ユヅは女の子だから王子様ってのはおかしいけど。
「たしか、クロナとユヅって名前だよね?どうかな?これから一緒に旅の準備で「いえ、私達はこれから宿屋に戻って手続きをしないといけないので何時ごろにどこに行けばいいのか教えてください」...なら仕方ないね。4番ゲートに昼過ぎ位でどうかな?」
あっさりと手を引くゾイ。
「わかりました。それじゃあまた後で。行くですよ、クロ」
「うん。ゆっちゃん」
二人は手を繋ぎながら離れた。
ホロキャスター2・・・ホロキャスターはある事件から販売禁止、廃棄になりポケモン協会御用達の世界ブランド会社が新しく作り出したものから、pipipiと音が鳴ったため見てみるとどうやらクロナからのメールらしい。
’あの弟さんは何なんですか?明らかに私たちにふしだらな目で見てきて、気持ち悪いです。
うん、二人に後で謝らないとな。取りあえずは彼女たちには何か包まないといけないことに頭を余計悩ませた。
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旅立ち1
「これと、あとはこれも長旅には必要だよな。あー、こいつは多めに持っておかないと」
ああだ、こうだと朝いきなり旅に出ることになってしまったけど、1か月程度の短い旅なら何度も行っているためある程度ならすぐに準備は出来る。
今悩んでいるのは、ゾイが初めての旅だと言うのと同行者である二人、クロナとユヅの事を考え色々と準備は必要だと感じたからだ。
ゾイについてはいつもの我がままだから最低限でも良いけど、二人については仕事として考えないといけない。内容は二人の強化と護衛。これをこなすには必要な物が多くなってしまう。
「これとこれで荷物は終わった..後はゾイが終わるのを待ってよっと」
横の部屋でガタガタと騒がしい音が聞こえる。あいつ自分で今日旅に出る日だって決めて来たのに準備を全くしてこなかったのか。下に行ってよ
「あら?リクモ早いわね」
「うん、まあ慣れてるからね」
「そうね...」
母さんはどこか暗い表情をして下を向く
「ごめんなさいね。あなたばかり大変な目に会わせて」
「大変てゾイの事?あれはもういつも通りだし、大変て言うより面倒なだけだしね」
「そっちじゃないわよ」
いや、お母様その当たり前みたいなのは流石にどうかと思いますが?
「トレーナースクールに通わせてあげられなくてごめんなさい。その上あんなことが起きる何て思わなかったわ...」
「別に過ぎたことじゃん」
「ずっと、謝りたかったのよ」
謝る謝らない以前にあれは仕方ない事だしなぁ。
「スクールに関しては父さんの会社が倒産して家計のやりくりで如何にか一人だけスクールに通えるように頑張った母さんの手腕でしょ?それでゾイは上位の成績を取って卒業できたんだから」
「でも、あなたにも本当は通わせたかったのよ。あなたも通わせれたらあんなことにはならなかったのにって何度も後悔してるわ」
母さんは本当に僕たちの事をよく考えてくれている。
「もう過ぎたことだし、考えすぎ」
「でも」
「そのおかげで今の仕事が出来るんだし、大丈夫だよ」
本当に感謝しているのはこっちだ。この人がこの世界の母さんで本当に良かった。
「もう、頑固なのは誰に似たのかしら?」
「鏡を見て言って?」
そう言うと二人して笑ってしまう。
ダンダンダンと階段を下りる音がする。
「ほら、お兄ちゃん?弟の面倒はしっかり見るのよ?」
「そっちの方はもう少し考えてほしいんだけど」
「お兄ちゃんの仕事なんだから頑張りなさい」
「丸投げした!」
「後、お父さんの給料今月少ないから後で私の口座に振り込んでおいて」
「息子の金を普通取る?!!」
「薄月給のお父さんより全然稼いでいるでしょ?なら問題ないわ」
「軽く父さんディスられてるよ...」
「まあ、そんなことは置いておいて」
「そんなことで済ませっちゃったよ!!」
「おら、さっさと行くぞクソ兄貴!!」
「ゾイ、うるさいわよ!!」
「それ以前にお前の準備で待っていたんだろうが!!」
「(ビクッ)すいません」
「なら、ポケモンバトルで決着を付けましょう」
「へっ、僕にポケモンバトルで勝てると思ってるの?少しは加減しようか?」
「ふふ、その減らず口はいつまでもつのかしら?負けた時赤恥かくわよ?」
「だったら望み通り一切加減してやらねぇから覚悟しておけよ!!」
「さあ、今日こそリクモに勝たせてもらうわよ!!」
「上等だコラァ!!」
「そろそろ、待ち合わせの時か...」
「「ゾイはおとなしくそこで待ってろ!!」」
この後のポケモンバトルで1時間遅れてしまい二人から説教を受けてしまった。バトルの結果はまあ、僕の勝ちで終わったけど後で振り込んでおこう。
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旅立ち2
「二人の趣味は?」
「好きなポケモンはユヅちゃんはエルレイドだと思うけど、クロナちゃんは何かな?」
「好きなタイプは?」
「クロナちゃんの服可愛いね。君の為にデザインされたみたいだ」
「ユヅちゃんの声って澄んでいて綺麗だよね。ちょっと耳元でささやいてみてよ」
「ほら、二人ともそこに水たまりがあるよ。もっとこっちによって」
家族の前以外では、リア充の化身とか噂される(言っているのは僕と父さん母さんの三人だけだけど)ほど、対人関係には強いゾイがホストのような話術を駆使して、あの二人を本気で口説きに行ってるよ。
その二人だけど、クロナの方はここまで言葉を繋げようとするゾイに呆れているし、ユヅはクロナに近づこうとすると噛みついて行く。その後ろを僕がついて行くのが現在の状況だ。
ついでに服装は、まずは最初にゾイから見るといつものふわっとした茶色の髪型に、白の長ズボンに紺色のジャケットその下に灰色のシャツを着ている。靴が派手目の色をした物に加え、手首にシルバーのアクセサリーを付けている辺り旅を舐めてる印象がある。
次にクロナだけど、ピンクのリボンを胸元に付けた黒と紫のゴシックロリータの服装と靴をしている。こちらも旅を甘く見ている気がするがゾイと違い旅に慣れているはずだし大丈夫そうかな?後ものすごく恰好が独特なため目立つ。
その次にユヅの方を見ると服装は、半袖の鮮やかな緑の半袖の上着に白とオレンジの横じまT‐シャツに灰色のハーフパンツ、その下にスパッツを履いているようだ。靴はスニーカーを履いている。前二人と違い普通に旅に合わせられた格好でも見た目の良さからすごく見られている。
最後に僕のはいつもの手入れをしていない少しは跳ねた寝癖の黒髪に七分の黒シャツにそれに色の濃い目の緑色の長ズボンと愛用のランニングシューズといつもと同じ旅の格好だ。この三人と比べ、目立たない格好の為、場違いな気がしてならない。
などなど、いらないことを考えているとクロナが寄ってきた。
「まずはハクダンシティに行って、ジム戦をするんですよね?」
「うん、そうだよ。まあ、ゾイだけがジム戦をするんだけどね」
「大丈夫なんですか?今彼はキモリ一匹しか持ってないですよね?」
「いきなり、今日戦いに行くなんて馬鹿なことはしないはずだよ。ここ1年は僕と母さんのバトルを見てたしね」
「二人のお母さまとのバトルを?」
「うん」
「...勿論加減してるよね?」
「え?しないけど」
多少の制限位でそれ以外は本気のバトルだし、普通の家族間のコミュニケーションだし。
「血は争えない...」
「ようやく抜け出せた~!!」
どうやら、ユヅはゾイから抜け出せたようだ。よく、あのマシンガントークに抜け出せたな。
ゾイの方向を向くとどうやら、バトルをするみたいだ。相手はローラースケートの少年で、ピジョンを使うみたいだ。ゾイの
「行け、バオップ!!」
おお?手持ち他にも持ってたのか。僕は、あいつの手持ちはキモリ以外知らないんだよな。話そうとしても無視してくるし。
「はじけるほのお!」
「かぜおこし!」
「もう一度ほのおを打ち込め!」
「かわしながらたいあたりだ!」
「それなら、バオップかみつけ!」
博士の所でバトルしていた時と同様に、殴って殴られての繰り返しをする下手なバトル。そう思っていると
「かわしながら、でんこううせっか!」
「カウンターであくびだ!」
ニヤリと嫌らしく笑いながらバオップに指示を出した。
上手い具合に、相手にあくびを当て数秒後ねむり状態にした。さっきまでの単調な技の応酬はこれ布石か。
その上このバオップの特性はもしかしてもうかか!!
「決めろ!!相手が沈むまではじけるほのおだ!!」
バトルの勝敗が決まった。
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旅立ちsideゾイ
俺がこの世界に生まれた時、初めは夢かと思っていた。ポケモンそんな昔やっていたゲームの世界にいる生き物が目の前にいる何て普通はあり得ないだろ?
赤ちゃん時代(美人な母親相手に色々してもらって役得だった)何でこうなったのかを思い出そうとするとすぐに答えが出た。俺はあの時飲酒運転の車にひかれたのだと。
つまり転生と呼ばれる奴だろうしかも前世の記憶持ちの。そう考えた時
ひゃっほぅぅぅう!!!!
それってつまりあれか!!ゲーム知識を使ったチートが使えるってことか!!その上美人な母親の遺伝子が強い為か容姿が将来有望なイケメンの卵だしこれなら上手くいけばハーレムも夢じゃない!!前世ではキモオタやらデブやらくさいやら言われていた俺としては、願ってもいない大チャンスだ!!全く働かないあのクソ親父やクソババアにはやれ、「もっと稼いで来い!」やら、「あたしたちが育ててやったんだから早く恩を返せ!」なんて言うし、逆らえば暴力を振るうわで俺の稼いだ金で遊んで暮らしてる二人はこの世界に居ない。最高かよ!!
俺が居なくなって転落人生を送るって考えると笑いがこみ上げてくるわ!!
これからは俺のバラ色人生の幕が開けるぜ!!!って何もせずに考えるのは良くある二次小説の踏み台野郎の考えだ
だが、しかし!!俺は違う!!
こんないい見た目なんだ、より努力をすることで素材を限界まで高めて本当のバラ色生活を送ってやるぜ!!
まず、初めにやることはこの世界についての勉強をすることだ。この世界の事はゲームでしか知らない為、学ぶことは多いだろう。スタートダッシュが早ければ誰よりも先に進められるからな!!その次は見た目を女性受けする見た目を研究して、口説き方のテクニックを鍛えなければ!!後は最低限同性相手に気遣えるようにしないとな。
ギャルゲー・エロゲーなんかのハーレム物の主人公は同性にあまり受け入れられない所があるから最低限の付き合いをしないと邪魔をするやもしれん。
さあ、行くぜ。マイライフ!!
その考えから5年程経ち、この世界ではやはり俺のハーレムを作るには、最低でもチャンピオンになるべきだと結論が出た。チャンピオンの権限で一夫多妻で結婚をするなんてことも過去にあったことから可能なのだろ。
ならやるべきなのは、トレーナーとして最高の環境で学ぶことだ。そうと決まればと両親に頼み込み、来年俺は何人もリーグ上位常連者やジムリーダー、四天王などを輩出したトレーナースクールに通うことが決定した。
ここからが本当のスタートラインだ。まあ、今の俺ならどんな所でも楽勝だろう。
さて、この5年間で俺にとって家族環境もかなりいいところだと知ることが出来た。
一つは父親が、この世界の大手企業社員で物凄く子煩悩だということだ。前世のクソ親父と違い子供の為ならどんなにきつかろうと働ける人物だ。常識的な値段ならよほどのことがなければすぐに買ってくれるし、本当に欲しい高い物でも事前に言えば、自身のお小遣いを何か月分かを貯めてから買ってくれる。
そのおかげで、がくしゅうそうちを手に入れることが出来たのは、恐ろしく幸先が良い。
2つ目は生まれた時か感謝している母親だ。見た目だけでなく、産んでくれた時は16歳と若く、それでいて見た目は最低でも上の中と呼べる容姿だけでなく、元ジムリーダーだったらしい。担当していた地方は詳しく聞いてないが、何でも凄く腕の立つジムリーダーだったと親父から聞いた(かなりのろけられてうざかったから蹴っ飛ばしといた)。その遺伝子を強く引くであろう俺が弱いはずがない。あまり努力をしなければ雑魚だろうが、俺の願望であるイケイケ(死語)の為ならば、努力は惜しま無い。
最後に双子の兄の存在だ。俺一人がどんなに努力をしてもいつかは壁にぶつかる。その為に必要なのはライバルの存在だ。
ゲームの主人公にはライバルが必ず立ちはだかり主人公の踏み台になってくれる。そうすることで主人公はさらに成長させてくれる存在が必ず必要だ。だからと言ってどこかにいるとはあまり考えられない。ここは現実だ。
なら、身内や幼馴染とかならどうだ?そう考えたら後は早かった。身近に双子の兄がいるんだ。こいつを常に俺と切磋琢磨してくれる相手に仕上げればいい。他にも幼馴染の少女や妹も居たがどちらかと言えばハーレムヒロインの枠として入れたい。二人とも美少女だし。
そんな考えから俺は両親に頼み俺と同じところに兄を受ける様に仕向けようとした時だった。母と兄が話しているのを聞いたのは...
何でも親父の会社がある事件でつぶれてしまい職を失ってしまったらしい。その為俺が行くトレーナースクールに通えないただ普通の一般のトレーナースクールなら行けるからと、その言葉を聞いたとき俺の計画が崩れる音がした。あの最高の環境でトレーナーに成れなければ、俺のバラ色計画は壊れてしまう。
「いや、ゾイは通わせてあげてよ。あいつあれほど熱心に行きたいって言ってたんだから」
「私だって、あの子のやりたいようにしてあげたいわ。でもね、ゾイにしっかり言い聞かせれば理解してくれるはずよ」
「別に僕はメンドクサイし学校とか行かなくていいし」
「駄目よ!そんなことはさせられません!!」
兄が俺の事を擁護し、俺が志望するトレーナースクールに行ける様に何度も何度も母さんに頼み込んでいた。自分は学ぶ必要はないから、ゾイにその分かけてやってとそう言い続け最終的には母が根負けした。
「わかったわ。でも、お母さんに頼んで私の故郷にあるトレーナースクールに入ってもらうわよ」
「えー」
「えーじゃない!!」
「仕方ないな」
「そう言いたいのはこっちのセリフよ」
呆れたように話す母と面倒そうな表情をする兄
本当にこの世界に来て俺を中心に動くかのような感覚に笑みを浮かべた。
その後、兄が行方不明になったりしたらしいが、2・3年位家に戻らないうちに見つかったらしい。すぐに旅立ってしまったらしいが
まあ、どうでもいい。この数年でトレーナースクールを優秀者として卒業した俺はその後2年間をエリートトレーナー育成機関に入り学んだ。
さあ、ここからが本当の旅立ちだ。ついでにあの兄を連れて行こう。ポケモンの育成については学んでも実践ではまだまだだと自覚はある。その点を補うためにあの兄を連れて行けばいいだろう。あっちはトレーナーとしては先輩だがすぐに追いついてその後別れればいい。
当初の予定ではライバルキャラとしての役割を与えたかったまあいい。それにハーレム候補を連れてきてくれたしな。
確か、クロナちゃんとユヅちゃんだったか?あまり好印象を与えられなかったが、バトルの実力もそこそこ高そうだ。ユヅちゃんはあの兄に負けてしまうぐらいだからそこまで育成能力は高くはないだろうが、メガシンカを使っていたのなら俺も使えるようになれば、少しは仲が深まるだろう。
さあ、さっさとあいつを連れて2人の所に向かうとするか。そう思いながらルンルン気分で下に降りるて兄に言うと
「ゾイ、うるさいわよ!!」
「それ以前にお前の準備で待っていたんだろうが!!」
母と兄からただならぬ威圧感を出し合いながらこちらに返してきたためつい謝る。
そこから旅立ったのは1時間以上過ぎてしまった。このクソ兄貴!!俺の計画をずらしやがって!!
すぐに強くなってボロボロにしてやるよ!!そう心に誓った。
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知り合い?1
「ようやく着いた」
僕たちは、ミアレシティより南東に位置するハクダンシティに到着した。
「はあ」
「デーズ...」
「うへぇ」
上から順にクロナ、ユヅ、ゾイの三人がため息をついていた。
ミアレからここまで来るのにゾイは、あのポッポ使いの他3人ほどトレーナーと戦ったがここまでの戦績は4戦中3勝1敗とまずまずの結果だ。ゾイが一回負けてしまったことにかなり落ち込んでいるがあれは仕方ない。どこぞのルカリオ使い、シンオウ地方のジムリーダーらしいスモモがこの辺にいるとはだれが思うだろうか?
何でもシャラシティのジムリーダーであるコルニとの練習試合前らしくこの近くで修行をしていたらしい。ゾイをボコボコにする辺りやはりジムリーダーとして高い実力を持っていることがわかる。(僕も戦ってみたかったため、申し込もうとした時に約束の時間を間違えたらしく急いでこの場から離れてしまったことに軽く残念に思う。)
その為物凄く落ち込んでいるが、なら何故上二人がため息をついているのかその理由は...
「へい!彼女たち俺とお茶しない?」
「やあ、姫僕と一緒に素敵なディナーでも行かないか?ついでに素敵な」
「おい、お前の心は俺が奪ってやるよ!」
何てのさばる
まあ、そんなことは置いといて
「ゾイ、どうする?今夕方だしポケセンの宿泊部屋が空いてるかわからないけどそこにする?」
ポケモンセンターは宿泊場所としても機能している。職業がポケモントレーナー一つだけなら泊まれるって言う少し変わった宿泊施設だ。
でも、流石に夕方だし空いてないよな。
「ああ」
いつもなら若干の罵声が混じるけど、生返事で返ってきた辺り本当に疲れているんだろうな。
「もう何でもいいですから、早く宿泊場所に行きたいです」
「(コクコク)」
言葉のイントネーションが違うユヅと頷くだけのクロナを見るにものすごく疲れてるんだと言うのがわかったため速足でポケモンセンターに向かった。
ポケモンセンターに入り如何にか二つ部屋が取れたため、当たり前だが男女別に部屋に入るなりゾイはすぐにベットに突っ伏して寝始めた。連戦の上最後に圧倒的格上相手のバトルで精神力が尽きたのだろうな。
一様家族だし教えてあげたいけど、こいつ僕の言葉聞いてくれないから教えられないんだよな。本当に面倒な弟だよ本当に。
「散歩にでも行ってくるか」
そんな独り言を呟きながら部屋を出る。
ポケセンの食堂は予約制の為いきなり来た僕たちは利用できなかった。その為、各自で夕食を取ることになった。僕の依頼の一つはあの二人の護衛も含まれてるけど四六時中ずっと見ていろってことではないし、ジムリーダーがいる町で騒ぎが起きたら流石にわかる。
周辺に居ない訳でもないし大丈夫だろ。
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知り合い?2
すみません。体調不良や書く時間が無く先週は更新できませんでした。
「ラームーネーーー!!どーこーですーかーーーー!!」
外に出て見ると、メガネをかけた少女が誰かを探している様子で声を出している。
外倉暗くなってるのに外出とは不用心だな。ラムネって名前?まあどうでもいいか。早く終わらせよう。
夕方までいた4番道路に戻り周りを、確認すると
この世界にはいくつか絶対に厳守しないといけないルールがあり、その一つはCランク以下の10代前半のトレーナーは19時以降野外でのバトルを禁止されている。理由としてはこの地方ではないけど俗に言う悪の組織というものが襲撃して大問題になり、それ以降は徹底した規則となってしまった。
ランクというのは、大雑把に言うとトレーナーのレベルつまり実力を指している。高ければ10代前半のトレーナでも夜遅くに外出できるのはそれだけBランクより上と言うのは自身の身を守れるだけでなくたいていのことは自力でどうにか出来る実力を持ち合わせているってことだ。つまり何を言いたいのかそれは
「僕にとっては、夜に僕と近い歳のトレーナーはかなりの可能性で当たりってことだよね」
鏡を見ればニヤリと獰猛な笑みを浮かべていることが想像できてしまうほど心が高ぶっている。さて、どのトレーナーからバトルをふかっけて行こうかな♪
ルンルン気分で対戦相手を探していると
「ラムネーーー!!どこーーーー!!」
また、ラムネってのを探している人が居た。今度はさっきとは別の人で僕より年下かな?。どことなく誰かに似ている気がするけど気のせいだろう。それより対戦相手をっと
「すみません。この辺りでポッチャマを見ませんでしたか?」
「うわっ!!」
いきなり話しかけられて変な声出ちゃったよ。恥ずかしい
「あ、えっとポッチャマだよね?ごめん見てないや」
「そうですよね。はあ、どこ行ったんだろ....」
ラムネってもしかしてポッチャマのニックネームのことだったのか。でも、何でラムネ?
「うーん人手がもう一人ほしいことろですが、信用できる人はこの近くにいませんしどうしましょうか」
ぶつぶつとつぶやく少女。この子の返答に答えたし対戦相手探しに行っても大丈夫だよな。うん、大丈夫ってことにしておこう。
「じゃあ、僕はこの辺で」
「待ってください」
「グヘっ」
服の後ろを捕まれ軽く首に締まってしまった。
「ゲホ!ゲホ!...まだ何か?」
「私とバトルをしてください」
「唐突だな!」
「ルールはアンティルールのタイマンバトル形式でどうでしょう?時間もあまり無いですしこちらのほうがってとり早いです」
「いやいやいや!!いきなり何なの!!バトルは良いとして、あって数分特に因縁がある相手でもないのにアンティルールっておかしいよね!!」
「バトルはいいんですね」
いきなりのポケモンバトルを受け入れていることに驚いている。そりゃあ、バトルはいいよ!!好きだしね!!
「受けていただいてとてもうれしいです。さあ、始めましょう」
「もう何で僕の周りに来る人は人の話を聞かないかな!!」
すでに相手は臨戦態勢に入り、周りにギャラリーが増えてきている。これじゃあ断るにも断れない状況だ。
「ああもう、やけくそだ!!速攻で終わらす!!」
「勝つのは私ですよ」
僕はやや感情任せに、相手は静かに闘志をボールに乗せて同時に投げた。
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知り合い?3
さて、焦った様に出したとはいってもポケモンを出した瞬間に頭が冴えわたり、相手の方を向き見定める。
年は僕と同じいや、少し幼いのかな?12、3歳位の新人トレーナーだろう。しかし、この時間帯は町や都市外に出れる適応年齢での新人は弱い訳がない。
つまり結論を言えば、
「大当たりってことだな」
「な、何が当たりなんですか?」
軽く後ずさり顔がこわばっている少女から察するに、また獰猛な笑みを浮かべてるだろう。そう言えば、僕のバトル時での豹変ぶりに動揺しない人あまりいないな。グリーンさんやリーフさんとかゲームでのライバル・女主人公の立ち位置の人たちにも軽く引いているか、怯えられていたし驚かないのはレッドさんかあの並行世界のボスさん、それに"あの人"位か?そんな関係ないことはともかく...
「いや、何でもないよ。始めようか」
その言葉と共にバトルが開始する。
少女の目つきが変わりこちらの出方を伺っている。相手はマリルを繰り出しているのに対して、僕は最近先発として多く使っているジャラランカのジャララだ。相性的に最悪だがさあ、どう行こうか?
ジャララに目を向けると、好きにやらせてほしいという顔をしてきた。仕方ない。目線で許可を出すと尻尾をぶんぶんと振って嬉しそうに雄たけびをあげる。
前世で飼っていた犬にそっくりな姿に少し笑ってしまうが、すぐに頭を切り替えて
「行け!ジャララ!!」
そう言うと、勢いよく飛び出していく。
「タルトちゃん、じゃれつく!!」
マリルのどこかあざとい突撃、その直撃はまずい!
普段ならきあいだまとかで相手と少し距離を作って相手に有効なかみなりパンチとかをぶちかますけど、今回はジャララの好きにさせるって言ったし、仕方ない少し
瞬時にジャララの動きに合わせ、マリルの攻撃から腕を十字にしてガードするように動く。
ズンと腕に重みを感じ、足に力を入れる。なかなかいい攻撃をするな!!
ジャララの少し辛そうなうめきをするが瞬時にマリルを捕まえ、地面に叩きつけた。
「タルトちゃん!!」
マリルのトレーナーが焦って、指示を出さない。これで終わりかな。ジャララは全体重が乗ったかみなりパンチがマリルに振り落とす。
地面が軽く鳴り響き二匹の周りには電気のおびた砂煙が舞う。
数秒後、煙が収まると目を回しているマリルと悠然と立っているジャララの二匹。勝負はあっさりと決まってしまったな。
「...お疲れ様です。タルトちゃん」
「頑張ったなジャララ」
お互いのポケモンをボールに戻す。今回はレベル差と進化形態に助かったな。相手のマリルがマリルリだったら、じゃれつくの一撃で体力が全て持っていかれていたかもしれない。
「手合わせありがとうございます。お強いんですね」
「こちらこそ。今後の課題が見えたバトルだったよ」
もし観客が居たとしたら、圧勝と思われる戦いだったかもしれないが、実際の中身はかなりギリギリの戦いだった。
いくらまだ育成途中とはいえ、ジャララの弱点であるフェアリータイプの対策を速急に考えていかなければいけない。あの二人の先生役としてジャララの育て方を見せるのも勉強になるしな。そんな今後の事を考えていると
「どうやら、友人がラムネを保護してくれたみたいです。こんな茶番に付き合っていただいたのにすみません」
「それは別にいいけど、何でバトルになったの?僕的にはとても嬉しいけど」
「ラムネはバトルを見るのが好きで、バトルしてる場所によくふらっと行ってしまうのでバトルをしてたら捕まえられるかなって」
「ええ・・・」
そのラムネってポケモンはある意味僕と似た気質なのか?
はあ、もう満足したし
「じゃあ、縁が有ったらまたバトルしよう」
「はい。次は負けませんよ」
またこの娘と会える気がする。
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