ロクでなし魔術講師とハーレムルート (デスイーター)
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一冊目~システィーナ=フィーベルの巻

 こちらは『グレン=レーダス×システィーナ=フィーベル』の加筆修正版となります。どうぞ。


「うー、ひっく……」

 

 アルザーノ帝国魔術学院の講師、グレン=レーダスはある邸宅の一室でグラス片手に酔っぱらっていた。

 顔を赤らめ、だらしなく弛緩するその表情を見れば、先日の雄姿が嘘のようだと誰もが思うだろう。

 

 つい先日、ジャティス=ロウファンによるルミア誘拐に端を発した『メギドの火』に関わる一連の騒動で、グレンはシスティーナを始めとした魔術学院の生徒や教師陣、かつて所属していた特務分室の者達の協力によって魔人アセロ=イエロを撃破し、『炎の船』を消し去った。

 

 フェジテ消滅の危機を救った彼は正しく英雄と呼ばれるに相応しい偉業を成したと言えるが、偉業を成したからと言って普段の生活がそれに相応しいものであるかどうかはまた別の話だ。

 

 そんな彼が現在いる場所は、今まで住んでいたセリカの邸宅ではない……一連の騒動でセリカの家は文字通り消し飛んでしまった為、新しい住居を用意するまでの間、セリカの家に居候していたグレンは文字通り家なしとなった。

 

 セリカのあの一件から独自に動いているらしく、連絡もまともに取れない日々が続いている。

 そんなワケで家がなく途方に暮れていたグレンだったが、救いの手は意外な所から現れた。グレンの生徒、システィーナ=フィーベルがグレンの現状を知り、手を差し伸べたのだ。

 

 システィーナ……グレンに『白猫』と呼ばれる彼女は、色々と理由を付けて暫くの間グレンを自分の家に滞在させると申し出た。

 

 無論女生徒の家に泊まり込む事にグレンは難色を示したが、システィーナの真摯な……ともすれば必死な説得に折れ、なし崩し的にフィーベル邸に厄介になる事になったのだった。

 

 とうのフィーベル家の邸宅もジャティスの襲撃により色々破損していたが、アルフォネア邸のように消し飛んだワケではない為、既に修繕済みであり、暮らすには全く問題ない。

 

 こうして、フィーベル邸にルミア、リィエルに続く三人目の居候が住み込む事になった。

 

 この事は当然同居人のルミアやリィエルも了解しており、グレンに好意を抱く彼女達からしてみればむしろ望むところであった。

 

 素直になれないシスティーナだけはあれこれと理屈をこねていたが、その本心は付き合いの長いルミアには筒抜けであった。

 

 グレンからしてみれば家なしになって焦った所に降りて来た救いの手であり、この時ばかりはシスティーナが天使に見えた。

 生活力皆無のグレンにとって、三食食事付きで生活出来るだけで非常にありがたい環境と言えた。

 

 そこに美少女3人との同居もセットで付いて来る為むしろ楽園と言っても過言ではないが、グレンは普段から絶世の美貌を持つセリカを見慣れている為、表向き騒ぐ事はなかった……あくまで表向きは、であるが。

 

 特務分室時代からの付き合いの所為か、リィエルは容姿はともかく素行が幼く『女性』というより『手のかかる妹』のような認識であり、幸い一緒に生活したところで意識する事はあまりなかった。

 

 故にリィエルだけなら問題ないと言えるのだが……他の二人の女生徒の存在が、予想以上にグレンの頭を悩ませていた。

 

 ルミアはその圧倒的なプロポーションもさることながら、性格も控えめで非の打ちどころのない美少女であり、しかもグレンに好意的で全幅の信頼を置いている。

 

 学園で接する分には『教師と生徒』という立場があり問題なかったが、一緒に生活する以上普段以上に無防備な姿を目にする機会が多くなり……結果として、グレンの理性をガリガリ削る結果となっていた。

 

 今は女王陛下にルミアの事を頼まれている事に対する責任感と、『ルミアは守るべき生徒』という自己暗示でなんとか理性を保っている有様である。

 

 もっとも、当の女王陛下……ルミアの本当の母親であるアリシア七世はルミアがグレンへ向ける感情にはとうに気付いており、二人が結ばれた時には全力で応援する心づもりなのだが……その事はグレンは当然、ルミアすら気付いていなかった。

 

 だが、それ以上に問題なのがシスティーナだった。スタイルはルミアと比べて控えめであり、性格も意地っ張りな直情傾向でありながら色々とひねくれているのだが……彼女はかつてのグレンの同僚であり、好意を抱いていた女性……セラ=シルヴァースと似過ぎているのだ。

 

 無論、表面上の性格は異なる。だが、その根本にある性根や時折垣間見せる包容力が強烈にセラの姿をダブらせるのだ。

 

 グレンとしてはシスティーナにセラの事を重ねるのは失礼だと重々承知しており、システィーナを呼ぶ時『白猫』と呼ぶのは、かつて『白犬』と呼んでいたセラと明確に区別する為でもあるのだが……似たような呼称を付けている段階で、どうしても二人を重ねて見ている部分があるのは否定出来ない事実だった。

 

 そんなシスティーナと一緒に生活していると、まるでセラが今も生きているかのような錯覚に陥り、その都度グレンは酒に逃げていた。

 

 自分でも情けないと思うが、グレンにとってセラの存在はあまりにも大き過ぎた……愛した女性を目の前で失った悪夢の記憶は、今も確実にグレンを苛んでいるのだ。

 

(チッ、散々『あいつとセラは違う』と言っておいてこれかよ……ったく、女々しいにも程がある)

 

 グレンは苛立ち紛れにグラスの酒を喉に流し込み、舌打ちする。プライベートでも毎日システィーナと顔を会わせている為、ふとした事でシスティーナにセラの面影を重ねてしまい、その都度自己嫌悪に襲われ酒に逃げる……今のグレンはそんな、一種の悪循環に陥っていた。

 

──彼女なんて、所詮、君にとっては、セラの代替物だろう? ──

 

(……っ! 黙れ黙れ黙れ……っ! 白猫は、あいつとは別人だ……っ! なのに、俺は……っ!)

 

 先の一件の最中、ジャティスに言われた言葉が脳裏に蘇る。あの時は激昂し即座に否定したが、今の状況を思えば彼女をセラの代わりとして見ている事を完全に否定しきれる要素は微塵もなかった。

 

 以前、アルベルトにもシスティーナとセラを重ねているのではないかと指摘されたが、他者にそう言われてもおかしくない程、自分はシスティーナの中にセラの姿を垣間見ようとしているのだ。

 

「先生、入りますよ」

 

 不意に部屋の扉が開き、寝間着姿のシスティーナが姿を現したのはそんな時だった。

 部屋に入って来たシスティーナは何かを言いかけた様子だったが酒の入ったグラスを持つグレンを見るとため息を吐き、苦笑を浮かべた。

 

「まったく、また飲んでいたんですね……色々大変なのは分かりますけどお酒の飲み過ぎは体に良くないですよ。遠慮しろとは言いませんから、少しは気を付けて下さい」

 

 以前ならば酒を飲んでいるグレンを問答無用に罵倒し説教に繋げていたであろう場面だが、なんだかんだで先の一件以降、システィーナのグレンに対する態度が若干柔らかくなっていた。

 

 学院ではそうでもないが、こういった日常生活の中ではグレンがだらしない姿を見せても、苦笑しながらやんわり注意するに留まっていたのだ。

 

 皮肉な事にその態度の変化も、グレンがシスティーナにセラを重ねて見てしまっている一因ともなっていた。

 

『グレンくん……』

 

 ──不意に、幻聴が聞こえる。システィーナの穏やかな笑みに触発されたのか、一瞬彼女の双眸にセラの顔が重なって見える。

 

 酔いが見せる、幻覚だろうが……今のグレンには目の前にいるのがシスティーナなのかセラなのか、わからなくなっていた。グレンの脳裏から現実感が消え、現実と空想の区分が曖昧になっていく。

 

「……その様子だと休んだ方がいいでしょうし、今日は失礼します。おやすみなさい、先生」

 

 そんなグレンの様子には気付かず、システィーナはそう告げると背を向け部屋から出て行こうとする。

 

 ……その姿があの日のセラと重なり、得体のしれない焦燥感がグレンの心を支配する……気づけばグレンは乱暴に立ち上がり、システィーナを背後から抱きすくめていた。

 

「せん、せい……?」

「……行くな、行かないでくれ、セラ……」

 

 突然の行動にシスティーナが混乱する中、グレンの懇願するような呟きが耳に入り、システィーナはようやくグレンの異変に気が付いた。

 

 グレンの身体は小刻みに震えており、その声も親を求める幼子のように頼りなさげだ。

 

 そして、その口から出た『セラ』という名前……それは、以前グレンから聞かされた『自分と似ている』という……グレンが愛していた、既に故人である女性の名前だった。

 

(……そっか、先生は、私にその人を重ねて……)

 

 全てを理解したシスティーナは胸の奥にチクりとした痛みを感じつつも、自分を抱き締めるグレンに対して強烈な庇護欲求が沸き上がるのを感じた。

 

 この人を放っておけない、そんな庇護欲にも似た気持ちが心の奥底から湧いて来る。

 

 そんなシスティーナの脳裏に、先日の……アセロ=イエロとの決戦の為、『イヴ=カイズルの玉薬』を一人で調合していた時のグレンの姿が浮かび上がる。

 

 在りもしない幻影に怯え、錯乱したように叫ぶその姿……それを見て、胸が締め付けられるような痛みを覚えた事を思い出した。

 

 あの時、泣き叫ぶ程のトラウマと向き合いながらも必死に自分達を救う為に奮闘するその姿を見て、力になりたい、とシスティーナは心から望んだ。

 

 結局、あの時は自分が調合に立ち会う事でなんとかグレンは心の平静を取り戻し、『イヴ=カイズルの玉薬』の調合に成功した。

 

 その事自体は嬉しかったが、グレンが落ち着く事が出来たのは……自分の中に、そのセラという女性の面影を見た為だという事もなんとなく分かっていた。

 

 正直、悔しかった。自分がグレンの助けになれたのは、たまたまそのセラという女性と自分が似ていた為だった。

 

 なら、今度はちゃんと自分自身を、システィーナ=フィーベルという一人の人間として見て貰い、その上で力になりたい……その想いが、今まで素直になれなかった自分との決別を決意させた。

 

「……先生……」

「……っ! す、すまん、白猫……!」

 

 システィーナの『先生』という言葉に、グレンは我を取り戻した。そして背後からシスティーナを抱き締めている現状を認識し、慌てて離れようとするが……今度はそんなグレンの手をシスティーナが掴み、正面から抱き締めた。

 

「お、おい、白猫……」

「いいんです、先生……家にいる間、あまり私と目を合わせてくれなかったのは……セラという方と重ねてしまうから、なんですよね」

「……っ!」

 

 システィーナのその言葉に、グレンは冷や水を浴びせられたような感覚に陥った。

 酔いは急激に冷めていき、圧倒的な自責の念が胸中に渦巻き始める……だが、そんなグレンの心境を察したのか、システィーナがグレンを抱き締める力を強めた。

 

「私とその人を重ねてしまう事に関して、全く思うところがないワケじゃないです……けど、どんな形であれ先生の負担が軽くなるのなら……私、なんでもやります。私がその人になる事はできないけれど、先生のしたい事なら私、なんでもさせてあげますから……」

「そ、そんな事出来るかよ……っ! 大体、こんな俺にお前に優しくして貰う資格なんかねぇんだ! 口ではお前とセラは違うと言いながら、お前とセラを重ねて心の中でお前にセラの()をやらせてたんだぞ……っ!? 今だって正気に戻るのが遅けりゃ、何してたか分かったもんじゃねぇ……! だから、俺は……っ!」

 

 もう此処にいるべきじゃない、そう続けようとしたグレンの唇が……システィーナの唇で、塞がれた。

 茫然とするグレンを尻目に、そっと唇を離したシスティーナが顔を赤らめながら口を開く。

 

「……だから、それでも構わないって言ってるんです。どうしても私とその人を重ねちゃうなら、私の事をもっと知って貰って、身体で覚えて貰います……キスは、その人とはしてなかったんですよね」

「お、まえ……」

 

 赤らんだ顔で告げるシスティーナの言葉に、グレンの理性が悲鳴をあげた。

 頭の中は再び酔いが回ったかのようにおぼつかなくなり、抱き締めているシスティーナの柔らかな感触に動悸が早まっていく。

 

 彼女の唇の感触が脳裏に蘇り、目の前の少女への認識が徐々に書き換わっていくのを感じ取る。

 

「好きです、先生。教師としてだけではなく、一人の男性として……愛しています。もう私は、私の気持ちを誤魔化したりはしません」

 

 ……システィーナの言葉に、グレンは口付けで応じた。システィーナは腕に更に力を籠め、グレンに身を委ねた。

 

 グレンの舌がシスティーナの唇を割り開き、舌と舌が絡まり合う……二人が唇を離すと、その間には唾液の橋がかかっていた。

 

「……いいのか?」

「はい、私の全部……先生にあげます」

 

 システィーナは微笑みつつそう告げると、シュルリシュルリと衣服を脱いでいき……やがて、一糸纏わぬ姿となった。

 

 真っ白なその裸身はまるで妖精のようで、グレンはごくりと生唾を飲み込んだ。

 

 胸はお世辞にも巨乳とは言えないが、少女らしいなだらかな線を描いており、未成熟で危うげな色香を感じさせる。

 

 手足はスラリと細く、シミ一つない肌を惜しげもなく晒している。無駄な贅肉のない、一個の芸術品のような肢体がそこにはあった。

 

「えっと、こうすればいいんですよね……」

 

 システィーナはその場に膝を突くとグレンのズボンをずり下げ、服の中で勃起していた陰茎を露出させた。

 そしてグレンの腰に手を当てると、躊躇いつつもそのペニスを口いっぱいに頬張った。

 

「うぉ……っ!?」

「んむ、あむ、んちゅ……」

 

 グレンのペニスを口内に収めたシスティーナは拙い舌遣いでチロチロとペニスを刺激し、その度にグレンの背筋に言いようのない快感が沸き上がり、腰がびくびくと震える。

 

「うぁ……」

「あむ、んむ、ちゅぅぅ……」

 

 そんなグレンの反応を気を良くしたのか、システィーナは髪をかき上げながら一心不乱にペニスをしゃぶり始めた。

 

 端正な美貌を持つ少女の口を己の欲望で穢しているその光景は、予想以上にグレンの理性を溶かし……気付けば、システィーナの頭を掴んで喉奥で精液を吐き出していた。

 

「んむ……っ! むぅぅ……っ!」

「う、お……っ! ぐ……っ!」

 

 びゅるるるるるるるる! と凄まじい勢いでペニスから精液が放たれ、瞬く間にシスティーナの口内を埋め尽くしていく。

 

 システィーナは突然の射精に驚きながらも抵抗する事なくそれを受け入れ、こくり、こくりと精液を喉に流し込んでいく。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

「ぷは……っ! うぅ、苦い……けど……先生のだったら……」

 

 ようやく射精が終わり、グレンが頭を掴んでいた手を離すとシスティーナはペニスから唇を離し口元から垂れ落ちる精液を腕で拭った。

 

 拭いきれなかった精液がシスティーナの胸元を汚し、少女を己の精で汚したという実感が背徳的な興奮を抱かせる。グレンのペニスは、一度射精したにも関わらず未だ衰えてはいなかった。

 

「まだ、硬いですね……なら……」

 

 そんなグレンの様子を見たシスティーナはそのままベットに腰を下ろし、おずおずと股を開く。

 ぴたりと閉じた秘所からは愛液が滴っており、グレンはその光景から目が離せない。

 

「……私の処女、貰って下さい。先生」

「白猫……っ!」

 

 グレンの理性の糸がぷつりと切れ、グレンはそのままシスティーナの上に覆い被さるように彼女を押し倒した。

 そして煩わし気に服を脱ぎ捨てるとペニスをシスティーナの秘所に宛がい、一気に突き入れた。

 

「んっ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……っ!」

「く、うぉ……っ!」

 

 ぶちり、という音と共にシスティーナの処女膜が破れ、シーツに血が滴り落ちる。

 グレンのペニスは根元までシスティーナの膣内に埋まっており、腰も隙間なく密着している。

 

 処女を失ったばかりの初々しい少女の胎内は侵入してきた陰茎をきゅうきゅうと締め付け、グレンは快楽に呻き、衝動のまま抽挿を開始した。

 

「うぁ、うぅ、あぁ……っ!」

「うぉ、お、おぉぉぉ……っ!」

 

 処女の切ない締め付けに耐え切れず、グレンは激しく腰を打ち付ける。パンパンパンパンッと肉を打つ音が響き渡り、その度に血と愛液が結合部から飛び散り、シーツを体液で汚していく。

 

「く……っ! もう、出そうだ……っ!」

「だ、出して下さい、先生……っ! 全部、私の中で……っ!」

 

 初めての女体の快感に呆気なく限界が訪れ、グレンは外へ出そうと腰を引くが、腰にシスティーナの白い足が絡まりそれを押し留めた。

 

 両腕をグレンの背中に回し、種付けをねだる少女の姿になけなしの自制心を吹き飛ばされ、全身を密着したまま精を解き放つ為、激しく腰を打ち付ける。

 

「いいんだな……っ! 出すぞ、白猫……! システィーナ……っ!」

「はい、下さい、先生……っ!」

 

 グレンはシスティーナの背中に手を回し、逃がさないよう抑えつけるとぱぁんっ、と鋭く腰を打ち込み、腰と腰を隙間なく密着させた……そして、膣奥に亀頭を押し付けたまま腰を震わせ、射精を開始した。

 

「う、おぉぉぉ……っ!」

「あぁぁぁぁぁぁぁ……っ! でて、る……先生のが、出てます……っ!」

 

 亀頭がぷくりと膨れ上がり、びゅるるるるるるるる! と堰を切ったかのような激しい勢いで精液がシスティーナの胎内に放たれた。

 それはすぐさまシスティーナの膣内を白く染め上げ、システィーナはその熱さを感じて身悶える。

 

「うぉ、まだ、出る……!」

「あぁ……先生の、いっぱい……」

 

 グレンがぶるぶると腰を震わせる度、びゅくり、びゅくりと新たな精液がシスティーナの胎内に注ぎ込まれる。

 

 白濁液がシスティーナの膣奥を叩く度、グレンの身体の下でシスティーナの身体がびくり、びくりと震え、愛しい雄の体液を受け入れていく。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

「ふぅ、ふぅ、ふぅ……」

 

 やがて射精が終わり、グレンはシスティーナの身体の上に倒れ込む。結合部から収まりきらなかった精液が流れ落ち、シーツをぐしゃぐしゃに汚している。

 グレンはシスティーナの身体の柔らかさを堪能しながら、ため息を吐いた。

 

「悪ぃ、白猫……中に出しちまって……」

「いいんですよ、私が望んだ事ですし。それに、今日は大丈夫な日の筈ですから」

 

 システィーナはにこりと笑い、グレンの背に回した腕に力を込めた。こうして彼女と抱き合っていると、日頃の鬱憤が全て晴れたかのような安心感を覚える。

 

 自身の生徒に手を出してしまったバツの悪さを感じながらも、グレンはこれまで以上にシスティーナが愛しく感じる自分に気が付いた。

 

『──もう、大丈夫だね』

 

 ふと、グレンの耳にそんな幻聴が聞こえた気がした。改めてシスティーナを見据えても、もうその顔にセラの姿が重なる事はない。

 

 身体を重ね愛し合った事で、ようやくグレンは己の中のセラの幻影とシスティーナとの間に区切りを付けたのかもしれない。

 

 完全に吹っ切れたワケではないが、それでもこれからはきちんとシスティーナ自身を見る事が出来る。根拠はないが、そんな予感がした。

 

「先生の、まだ硬いですね……続き、します……?」

「馬鹿野郎、まだ痛ぇんだろ。無理すんな」

「あはは、バレちゃったみたいですね。すみません、じゃあ……もう少しこのままで、いて下さい。痛みが治まるまで、抱き締めて下さい」

 

 システィーナの言葉通り、グレンは少女の華奢な体を抱き締めた。安堵するようにシスティーナは目を閉じ、グレンに身体を預けた。

 

「……ん……もう、いいですよ。先生、続き……していいですよ」

「そっか……じゃあ、お言葉に甘えさせて貰うぜ」

「きゃ……っ!」

 

 グレンはシスティーナを抱き起し、対面座位の体勢になりより深くにペニスが突き刺さった声でシスティーナは切なげな声を漏らし、その声に触発されたグレンはシスティーナの腰を掴んでその身体を揺さぶり始めた。

 

「あぅぅぅ、あぁ、うぅぅぅ……っ! さっきより、ふか、い……っ!」

「くっ、おぉぉ……っ!」

 

 正面から抱き合いながら、グレンはシスティーナの腰を上下に揺さぶり腰を突き上げていく。

 腰を突き上げる度に密着したシスティーナの乳房がグレンの胸板に擦り付けられ、その柔らかな感触がグレンの興奮を後押しした。

 

「く、白猫……っ!」

「さ、さっきみたいに、名前で、呼んで下さい……っ! お願い……っ!」

「ああ、システィーナ……っ! 幾らだって、呼んでやる……っ!」

 

 グレンはシスティーナの懇願に応じ、名前を呼びながら腰の動きを加速させていく。

 システィーナは自分の全てをグレンに委ね、愛しい男の律動をあるがままに受け入れていく。

 

「システィーナ、システィーナ……っ!」

「先生、先生、グレン、先生……っ!」

 

 互いの名を呼び合いながら、二人は絶頂へ向けて高まっていく。グレンは最後に思い切り腰を突き上げるとシスティーナの尻に指を食い込ませ、全身で彼女に密着しながらガクガクと腰を震わせ、溜まりに溜まった欲望を解放した。

 

「お、おぉぉぉぉぉぉぉ……っ!」

「きゃぅぅぅ……っ! 先生の、熱いの、いっぱい……っ!」

 

 ……外に出す事など、考えもしなかった。グレンはシスティーナの子宮口に亀頭を押し付けたまま、びゅくりびゅくりと夥しい量の精液を流し込んでいる。

 無意識のうちに腰をぐいぐいと押し付けながら、腕の中の少女に己の種を注ぎ込む。グレンは忘我の心地で射精を続け、そんなグレンの射精を受け止めた少女は身体をびくびくと痙攣させ絶頂へと至っていた。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……っ! 悪い、また中で出しちまって……」

「……構いませんよ。今日は、大丈夫な日ですし……でも、()の時までには避妊の魔術を覚えておきますね。グレン先生、土壇場で外に出すとか無理そうですし」

「……はは、頼む。俺も、自分を抑え切れる自信がねぇ」

 

 確かに、セックスの最中は理性が殆ど飛んでおり、システィーナに思い切り中出しした事も後になってから気付いたのだ。

 安全日と言うのであれば今日の所は大丈夫だろうが、今後も関係を続けていくのであれば避妊の手段は必須だろう。

 

「分かりました。それで、その……先生、まだ満足してないですよね?」

「う……」

 

 システィーナの言う通り、彼女の中に挿入したままのグレンのペニスは未だにその硬度を保っていた。グレンはバツが悪そうに頭をかくが、そんなグレンを見てシスティーナはくすりと笑みを浮かべた。

 

「ふふ、大丈夫ですよ。言いましたよね? 私の全部は先生のものだって。だから、何度だって付き合ってあげます。先生の望みなら、私……何でもさせてあげますから」

 

 システィーナはそう言ってくすりと笑い、その顔にセラの顔を重ね……はしなかった。しかし強烈な懐かしさが湧いて来るあたり、完全に吹っ切れたワケではないらしい。

 それはそうだろう。グレンの中で、セラの存在は大き過ぎる……口では吹っ切れたと言っても、そう簡単に割り切れるようなら苦労はしない。

 

 なんだかんだで、システィーナはセラを彷彿とさせる要素が多過ぎるのだ。

 システィーナの眩しい程の善性や、時折見せるこちらの全てを包み込むような包容力はセラそっくりと言えた。

 

 そして、システィーナはグレンが自分にセラを重ねる事を、拒否しなかった。

 彼女もまた、分かっているのだろう……グレンの中からセラの影を完全に消す事は出来ず、またそんな事はするべきではないという事も。

 

 だからこそ、システィーナはグレンを全肯定する言葉をかけたのだ。グレンがまだ迷っている事を承知の上で、自分の存在が少しでも慰めになると信じて。

 

(全く、敵わねえな……)

 

 グレンはそんなシスティーナの配慮に心から感謝し、苦笑した。彼女は自分の事を無茶ばかりと言うが、彼女のそれも大概だった。

 

「……そう、か。じゃあ、頼む。正直、初めてって事もあって加減が効かねぇんだ」

「あ、じゃあ先生は私とするまで童貞だったんですね。嬉しいです……じゃあ初めて同士、加減なしでいきましょう」

「言ってろ。途中で止めろっつっても止めねぇからな」

 

 そしてグレンとシスティーナは唇を重ね、再び情事を再開した。その夜、その部屋からはシスティーナの嬌声が絶え間なく響く事になったのだった。




 というわけでシスティーナ編です。
 システィーナはなんというか、時折見せる母性というか包容力がいいですよね。10巻でグレンの調合に付き合った時のシーンとか大好きです。なんだかんだヒロイン力高いですよね彼女。
 さて、次はルミアとなります。お楽しみに。


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二冊目~ルミア=ティンジェルの巻

 今日は仕事の関係で地元の祭りの出し物に出て来ました。踊りをやりながら練り歩くのはホント体力使う。結構距離も長いしね。前に出店もやった事あるけど、あれもかなり疲れるんだよなあ。立ちっぱなしになるし。

 四条博也さん、a092476601さん、早速の評価付けありがとうございます。
 こちらは『グレン=レーダス×ルミア=ティンジェル』の加筆修正版となります。


「はぁ、はぁ、はぁ……!」

「うぁ、あぁ、あぁぁ……っ!」

 

 深夜、フィーベル邸の一室で二人の男女が体を重ねていた。一糸纏わぬ姿でベッドにうつ伏せになるシスティーナの背後からグレンがのしかかるようにして覆い被さり、激しく腰を打ち付けている。

 

 グレンが激しく腰を打ち付け、パンパンパンパンッと肉を打つ音が響き、結合部からは淫らな水音が弾け飛ぶ。

 

「く、いくぞっ、システィーナ……っ!」

「は、はいっ……っ! 先生、来て、下さい……っ!」

 

 やがてグレンはラストスパートに入り、どんどん腰を打ち付けるスピードを上げていく。

 グレンの律動にシスティーナの真っ白な背中が揺れ、飛び散る汗が二人の身体に張り付き、男女の交合の生々しい匂いが部屋を満たしていく。

 

 そして、ぱぁんっ、と腰を打ち付け身体を隙間なく密着させるとグレンのペニスが決壊し、精液が溢れ出た。

 

「う、おぉぉぉぉぉぉ……っ!」

「あぁぁぁぁ……っ! 出てる、先生の……! あつ、い……っ!」

 

 びゅるるるるるるるる! と勢いよく放たれた精液は瞬く間にシスティーナの膣内を埋め尽くし、グレンは法悦の溜め息と共にシスティーナの身体の上に倒れ込んだ。

 

 グレンは最後の一滴まで注ごうとゆるゆると腰を動かし、溢れる程の精液をシスティーナの胎内に注ぎ込む。

 システィーナも愛しい男の精を歓喜と共に受け入れ、びくびくとその体を痙攣させていた。

 

 グレンが酔った勢いでシスティーナに抱き着き、己が心中を吐露した結果、関係を持ったあの夜から、二人は毎晩のように体を重ねていた。

 

 学園では今まで通り、事あるごとにぶつかり合う二人だが……夜に部屋を訪ねて来るシスティーナは打って変わってしおらしく、いじましい態度で誘いをかけて来る為、自分だけがそんなシスティーナを独占しているという征服欲も相まって、すっかりグレンはシスティーナの身体に溺れていた。

 

 無論、学園で関係を悟られるような真似はしていない。学園では二人はあくまで『教師と生徒』であり、立場的に公に付き合えるような関係ではない。

 

 だが、家で他者の目のない状況になるとそのタガが外れるのか、システィーナは毎日、ルミア達が寝た頃を見計らって自ら進んでグレンの部屋に訪れていた。

 

 グレンに抱かれている間、システィーナは普段の意地っ張りが嘘のように肩の力が抜け、ありのままの自分を曝け出せる為か、彼女もグレンとの交わりにすっかりハマっていた。

 だからこそ、今日も深夜に一人グレンの部屋に訪れ、衝動の赴く侭繰り返し性交に興じていた。

 

「……先生、システィ……」

 

 ────その交わりを密かに見つめていた金髪の少女に、気付く事なく……

 

 

「ふぅぅ、生き返るぅ……」

 

 グレンはリラックスした表情で湯舟に浸かり、大きく息を吐いた。此処はフィーベル邸の浴室、個人の邸宅としては充分に大きな浴槽にグレンは体を沈めている。

 だらしなく弛緩した表情でグレンは天井を見上げ、すっかり気を抜いていた。

 

「なんかもう、至れり尽くせりだよなぁ……毎日上手い飯の後に風呂があって、しかも夜は白猫と……俺、こんな幸せでいいんだろうか……」

 

 冗談交じりに呟くグレンだが、その声色には若干彼の本音が見え隠れしていた。

 

 学生時代、落ちこぼれの烙印を押され、特務分室で外道魔術師を殺し続けて魔術に嫌気が刺し、一番大事な女性だったセラを失い心に大きな傷を負ったグレンには、常に自分が日向の世界にいていいワケがない、自分が幸せになってはいけないという強迫観念があった。

 

 システィーナやルミアを始めとした生徒達と関わっていくうちに大分マシになってはいるが、心の奥底に根付いたものはそう簡単には消えはしない。その意識は、ふとした拍子にこうして表に出ているのだ。

 

 とは言っても、今のは殆ど無意識のものだ。グレン自身あまり自覚はなく、システィーナと一つになったあの夜から始まる最近の生活が齎す多幸感がその自責の念を紛らわせる事が出来ているのは確かだった。

 

「しかし、すっかりあいつに夢中だな、俺……盛ったサルかよ、まったく……」

 

 脳裏に浮かぶのはシスティーナの美しい白磁の肌に、その柔らかな感触……毎晩身体を重ねている少女の裸体を想起し、自然と下半身に血が集まっていくのを感じる。

 衝動的に自慰の為に手が伸びそうになるが、ハッとなって手を止める。

 

「いやいや、此処で発散したら勿体ないだろ。多分今日もあいつは来るんだろうし、出すならその時に……」

「……先生」

「……うえ……っ!?」

 

 ──-その時、不意にかけられた……この場にある筈のない声に、グレンは驚愕し振り向き目を見開いた。

 

 そこには、一糸纏わぬ姿の金髪の少女、このフィーベル邸の同居人の一人、ルミア=ティンジェルが佇んでいた。

 

「お、おいルミア、お前なんで……っ!?」

「なんだっていいじゃないですか、私もお風呂に入りに来ただけですよ。失礼しますね、先生」

 

 グレンの動揺を意にも介さず、ルミアは真っ白な裸体を隠そうともせずそのまま湯舟に身を沈めて来る。

 

 グレンと向かい合うようにして湯舟に入ったルミアは、剥きだしの乳房を曝け出したままグレンの方を見つめている。

 

 大きなメロンのような豊かな乳房がお湯に浮き上がり、グレンの目を釘付けにする。見るからに柔らかそうな乳房を、グレンは思わず凝視してしまっていた。

 

 ルミアは童顔だが体つきは同じ年代の少女達と比べても一際肉感的であり、その容貌の幼さとのアンバランスさが危うい色気になってグレンの理性を焼いてくる。

 システィーナと関係を持って理性が緩くなっている今、油断すればいつ理性が飛んでルミアを襲うか分かったものではないのだ。

 

「る、ルミア……お前、一体何のつもりだ……? いきなり俺のいる風呂に入って来るなんて、何考えてるんだよ……?」

「……そうですね……強いて言うなら、システィと同じ事、でしょうか……そう言えば、分かってくれますか? 先生」

 

 顔を赤らめたルミアの声色には、何処か拗ねるような響きがあった。そして、その言葉の意味する所を察し、グレンは血の気が引いた。

 

 恐らく、ルミアは自分とシスティーナの関係に気付いている。思えば、ルミアはシスティーナと同じ寝室を使っているのだ。

 幾らシスティーナがルミアが眠る深夜になってから行動を起こしたとしても、毎晩同じ部屋の人間が抜け出していればルミアがそれを不審に思い、二人の関係に気付く事は自明の理だったのだ。

 

 最早、彼女相手に誤魔化しは通用しないだろう……ルミアの青い瞳が、その事を雄弁に訴えていた。

 

「ルミア、お前……」

「正直に言っちゃうと、見ちゃったんです……先生とシスティが夜、部屋で何をしてるか……最初は驚いて、ショックでした……本当なら、そこで諦めて二人を祝福してあげた方が良かったんです……けど、私はもう、自分の気持ちに嘘はつきたくないんです。そうじゃないと、システィに言ったあの言葉も、嘘になっちゃうから」

 

 ルミアはそこまで告げると瞳に強い力を宿し、真正面からグレンを見据えて、口を開いた。

 

「好きです、先生。あの時、最初に私を助けてくれたあの時から、お慕いしていました。貴方の事を、愛しています。迷惑かもしれませんが、これだけは伝えたかったんです」

 

 ルミアの口から出た告白に、グレンは自分でも思った以上の衝撃を受けた。ルミアが自分の事を慕ってくれているのは、理解していた。

 だが、ここまでストレートに愛を告げられる事になるとは、思いもしなかったのだ。

 

 そんなグレンの心中を知ってか知らずか、ルミアはグレンに身体を寄せて抱き着いて来る。

 

「ルミア、俺は……」

「……こんな、はしたない真似をして申し訳ありません。けれど、もう自分でも止められなかったんです……私、先生以外の男の人なんて、絶対嫌です……私を選んでくれ、なんて言いません……けれど、せめて抱いて下さい。前に言いましたよね、私、お妾さんでいいって……あれ、冗談なんかじゃないんですよ……先生が愛してくれるなら私、奥さんになれなくてもいいです。先生も好きだけど、システィも大切な人だから、どっちかなんて、決められない……軽蔑してくれて、いいです……けど、私は……」

「ルミア……っ!」

 

 訥々と語るルミアの言葉を、グレンはその体を強く抱き締める事で封じた。柔らかなルミアの身体が、グレンの腕の中にすっぽり収まった。

 グレンの腕の中でルミアは抵抗する事なく、グレンの顔を上目遣いで見つめている。

 

「正直、困惑したのは確かだ。システィーナに続いて、ルミアにまで告白されるなんてな……モテない男の代表みたいな俺が、こんな幸せでいいのかってな」

「先生……いいえ、モテないなんて事ないです。システィも私も、本気で先生を愛してますし……リィエルも、異性としての愛なのかはわからないけど、少なくとも好意は抱いていると思います。それに……先生の過去に何があっても、先生が私達の先生である事に変わりはありません……だから、先生は……幸せになって、いいんです」

 

 グレンの言葉からその心に秘められた葛藤を悟り、ルミアは笑顔でそう告げた。グレンは自分の内心を見通したかのようなその言葉を聞き、苦笑いを浮かべた。

 

「参ったな……ルミアにはやっぱり、勝てる気がしねぇよ。よし分かった、ルミア……お前を抱くぞ。システィーナには、後で土下座して謝る。だから……お前の処女、俺にくれ」

「はい、喜んで」

 

 ルミアの返事を聞き、グレンはルミアと唇を重ねた。しばし互いの唇の感触を堪能し、ゆっくりと離れる。

 グレンの陰茎はルミアの裸体を見た事で既に痛い程勃起しており、ルミアは欲情に濡れた瞳でその肉棒を見つめている。

 

「じゃあ、先生。そこに腰掛けて下さい」

 

 グレンはルミアの言う通り浴槽の淵に腰掛けると、ルミアはその豊かな乳房を両手で掴み、グレンのペニスをその谷間に埋め込んだ。

 

「確か、こうすれば気持ちいいんですよね」

「あ、ああ……うぉ……っ! すげぇな、これ……」

 

 ルミアの巨乳はグレンのペニスをすっぽりと包み込み、その瑞々しい弾力でグレンのペニスを圧迫している。

 膣内とはまた違った密着感にグレンは快感を感じつつ息を漏らし、その様子を見て気を良くしたルミアは自ら乳房をこねくり回し、グレンのペニスをしごきあげていく。

 

「んしょ、んしょ、んしょ……」

「うぉ、やべ……っ! もう、射精()る……っ!」

 

 グレンは未知の快楽に呻き、グレンに快感を与えている事を確認したルミアは更に乳房を押し上げ、グレンのペニスをしごきあげる。

 熱い泥濘の中にいるかのような感触が、グレンのペニスをどんどん硬化させていく。

 

「うぉ、おぉぉぉぉ……っ!」

「きゃ……っ!」

 

 ルミアの乳房の柔らかな感触にあっという間に射精欲が限界を迎え、グレンのペニスが膨れ上がり、ルミアの乳房の中で精液が噴出した。

 びゅるるるるるるるる! と凄まじい勢いで噴き出した精液はルミアの顔を白く染め、乳房をどろどろに汚していく。

 

 射精が終わった時には、ルミアは精液塗れの状態で顔を恍惚に歪めていた。

 

「す、すまん。気持ち良過ぎて、つい……」

「構いませんよ。先生が喜んでくれたなら、私も嬉しいです。けど、まだまだ硬いですね」

 

 ルミアが目を向けた先には、未だ勃起しているペニスが鎌首をもたげている。

 あれから毎晩のようにシスティーナと体を重ねていた結果か、グレンの精力は絶倫と言われるに相応しいものとなっている。故に、一度出したくらいで衰える筈はなかったのだ。

 

「じゃあ、今度こそ……私の処女、貰って下さいね」

 

 そう告げるとルミアはグレンに正面から抱き着くように背中に腕を回し、自分の秘所にグレンのペニスを宛がった。

 そして、自ら身体の力を抜き……そのまま自重に任せて、ペニスを胎内に迎え入れた。

 

「……っ! うぁ……っ!」

「くぅぅ……っ!」

 

 ずぶり、とグレンのペニスがルミアの膣に突き刺さり、純潔の証がグレンのペニスを赤く染めた。

 

 ルミアは破瓜の痛みに必死に耐えており、グレンの背に回した腕に力を籠めた。

 

 一方グレンは処女特有の締め付けを忘我の心地で堪能しており、未だ動いてもいないのにぎゅうぎゅうと締め付けて来る膣壁に、下腹に力を入れて射精感を耐えている。

 

 グレンはすぐにでも動き出したい気持ちを抑え込み、ルミアの痛みが治まるのを待っていた。ルミアは無言のまま、荒い息を吐いている。

 

 暫くするとルミアの息を吐く間隔が安定し、ルミアは涙目になりながらもグレンをしっかりと見据えている。

 

「先生……もう、動いていいですよ。私は、大丈夫ですから」

「……なら、遠慮はなしでいくぜ。正直、限界なんでな」

 

 グレンはそう言うとルミアの腰をがっしりと掴み、そのまま上下に揺さぶり始めた。

 

「く、ふぅ……っ!」

「うぁ、あぁ……っ!」

 

 ルミアの肉付きの良い尻がゆらゆらと揺れ、その胎内にグレンのペニスがじゅぶじゅぶと抜き差しされていく。

 ペニスが膣内に突き刺さる度、ルミアの膣壁がグレンのペニスをしごき上げ、その刺激に肉棒は際限なく膨張していく、

 

「ふっ、ふっ、ふっ……!」

「あぁ、うぁ、あぁ……っ!」

 

 徐々にその動きは激しくなっていき、グレンも衝動のまま腰を突き上げ、ルミアの柔らかな尻に遠慮なく掴んでペニス目掛けて打ち下ろす。

 密着したルミアの乳房がグレンの胸板でぐにゅぐにゅと歪み、乳首のこりこりした感触がグレンの身体を撫でていく。

 

「く、そろそろ出そうだ……っ!」

「中に、出して下さい……っ! 先生の、全部……っ!」

 

 種付けの懇願を聞き、グレンの理性が蕩けて更に腰の動きが早まっていく。

 力任せに腰を突き上げるその動きは処女には酷な筈だが、ルミアは愛しい男の欲望を法悦の表情で受け入れている。室内に、男女の交合の匂いがこれでもかと充満していく。

 

 そして力強く突き上げると同時にルミアの尻を思い切り掴んで引き寄せ、膣奥にペニスをぐりぐりと押し付けたまま白濁した欲望が解き放たれた。

 

「う、おぉぉぉぉぉぉぉぉ……っ!」

「あぁぁぁぁ……っ! 出て、ます……っ! 先生の、いっぱい……っ!」

 

 亀頭の先端がぷくりと膨れ上がり、びゅるるるるるるるる! と夥しい量の精液がルミアの胎内に注ぎ込まれる。

 ぐいぐいと腰を押し付ける度、びゅくり、びゅくりと精液が吐き出され、白濁した液体が膣奥を叩く度、ルミアの身体がにびくりびくりと震えていく。

 

「うぉ、くぅ……!」

「あ……まだ、出てる……」

 

 射精は長く続き、グレンの腰がぶるぶると震える度、ペニスからポンプのように新たな白濁液がルミアの胎内に注がれ、ルミアは嬌声をあげてそれを受け入れる。

 

 1分程続いた射精がようやく終わると、結合部からは膣内に収まりきらなかった精液が流れ落ち、ルミアの太腿を汚していた。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

「ふぅ、ふぅ、ふぅ……」

 

 二人は繋がったまま荒い息を吐き、グレンはルミアを落とさないよう背中に手を回して抱き締めた。

 ルミアはグレンに身を預け、脱力しながら蕩けた顔を晒している。

 

「やっちまったな……システィーナへの言い訳、なんて言うかな……」

「ふふ、その時は私も一緒に謝りに行くから大丈夫ですよ。それより、先生の……まだ、満足していないみたいですね」

 

 ルミアの言う通り、彼女の胎内に突き刺さったままのグレンのペニスは未だ衰えておらず、足りないとばかりにびくびく震えている。その様子にルミアはニコリ、と笑みを浮かべた。

 

「どうぞ、好きなだけお付き合いしますから。満足されるまで、抱いて下さい」

「ああ、なら、壁に手を突いて後ろを向いてくれるか」

「分かりました」

 

 ルミアはグレンに言われるがまま、浴室の壁に手を突いてお尻をグレンに向けた。

 グレンはルミアの肉厚の尻を掴むと、そのまま立ちバックの体勢でペニスを挿入した。

 

「あ……っ!」

「くぉ……っ! やっぱ、すげ……っ!」

 

 グレンは背後からルミアに密着しながら、ピストン運動を開始した。グレンの腰がルミアの尻に叩きつけられる度、ぱちゅんぱちゅんと水音が響き、ルミアは嬌声をあげていく。

 

「あぁ、くぅ、あぁ……っ!」

「す、すげぇ……っ! ルミアの、俺のに吸い付いて来て……っ!」

 

 後背位で味遭うルミアの身体はまた一味違い、背後から乱暴に腰を打ち付けてルミアの身体を好き放題しているその感覚は、グレンの中に強烈な支配欲を沸き上がらせた。

 グレンは衝動のまま腕を伸ばし、ルミアの乳房を揉みくちゃにしながら更にピストン運動を加速させた。

 

「く、おぉ、おぉぉ……っ!」

「あぅ……っ! 先生、激し……っ!」

 

 ルミアはグレンの愛撫と抽挿に翻弄され、抑える事なく嬌声を漏らしている。

 ずっと好意を向けていた愛しい男が、こんなにも自分の身体に夢中になっている……その事が、ルミアに強烈な多幸感を齎していた。

 

 過去にグレンに助けて貰ったあの時から、自分の運命の相手は彼しかいないと決めていた。

 

 その彼が、紆余屈折あったとはいえこうして自分を抱き、こんなにも気持ち良さそうに自分とのセックスに没頭している……ルミアにとって今の状況は、かねてからの悲願が叶った状態であるともいえ、今ならどんな事でも受け入れられる気がした。

 

 グレンが望むなら、自分はなんでもしよう。彼が日常の最中に欲情を催す事があったのならば、何処であっても自分がそれに応じよう。

 

 隠れて性欲を受け止める手段など、幾らでもある。本番が出来ないのならば、口や手で奉仕してあげればいい。彼の欲望は、全て自分が受け止めてあげたい。

 

 ルミアはグレンと身体を重ねながら、そんな思考に没頭していた。思い描く未来予想図はとても魅力的で、実際にそうなったらどんなにいいだろう、と夢想した。

 

(でも、それじゃあシスティが可哀そうだよね。でも、今だけは……今だけは、独占しちゃっても、いいよね……?)

 

 今後はともかく、今グレンと身体を重ねているのは自分だ。ならば、今夜は思う存分グレンに愛して貰う所存だ。

 だから、その為に必要な言葉は、自然と口からこぼれ出ていた。

 

「先生、早く、私の中に出して下さい。何度でも、満足するまで私の中に出して下さい。私の身体で、先生の性欲を、好きなだけ発散して下さい。私、先生の精液、欲しいです」

「……っ! ルミア……っ!」

 

 ルミアの懇願にグレンの理性が吹き飛ばされ、グレンは背後からルミアの身体を折れんばかりに抱き締めると腰をルミアの尻に密着させ、躊躇いなく膣奥で射精を開始した。

 

「ぐぉ、おぉぉぉぉぉぉ……っ!」

「きゃぅぅぅ……っ! 先生の、またいっぱい、中に、出てます……っ!」

 

 ルミアを逃がさないように壁に押し付けながら身体を密着させ、膣奥を貫いたペニスから次から次へと精液が放出されていく。

 最奥をグレンの白濁液が叩く度、ルミアはびくびくと痙攣する。既に収まり切らなかった精液が結合部から溢れてルミアの足を汚しているが、それでもまだグレンは新たな精液を注入し続けている。

 

「く、まだ、止まら、ねぇ……っ!」

「うぁ……っ! まだ、出て、る……っ!」

 

 腰をぐいぐいと押し付けながら、グレンは顔を真っ赤にしながら精液を吐き出していく。ルミアの胎内がこれでもかとグレンの精液で埋め尽くされ、最後の一滴までグレンが精液を注ぎ終わるとルミアは脱力し、ずるずると崩れ落ちる。

 

「おっと……」

「あぅ……」

 

 しかし、そんなルミアをグレンが背後から支え、そのまま立ち上がらせた。

 

「このまま此処で続けたら逆上せちまう。続きは部屋でやろうぜ」

「あ、はい……」

 

 確かにこのまま浴室でセックスを続けていたら、逆上せて倒れる事も有り得る。そうなるのはよろしくないので、グレンはルミアを伴って浴室から出て、部屋へ向かった。

 

 そして、部屋に戻るなりグレンはルミアをベッドに押し倒し、結局は一晩中情交を続ける事になったのだった。




 というわけでルミア編でした。ルミアはFateの士郎を彷彿とさせる自己犠牲精神があるので、ちょっとした事で思考がネガティブな方面に転がり落ちるというか、そういう危うい面があるんですよね。まあ、今回はそれをエロ方面に転回させたわけですが。
 次はリィエル編となります。お楽しみに。


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三冊目~リィエル=レイフォードの巻

 サマーブックさん、評価付けありがとうございます。
 高山流水さん、毎度誤字報告ありがとうございます。助かっています。
 
 今回は『グレン=レーダス×リィエル=レイフォード』の加筆修正版です。どうぞ


 結論から言ってしまえば、ルミアに手を出してしまった事に関してシスティーナがグレンを責める事はなかった。

 

 というのも、どうやらルミアはあの日グレンの入浴中に乱入するという暴挙を犯す前、事前にシスティーナに話をしていたらしいのだ……つまり、自分がグレンに抱かれてもいいか、という相談を。

 

 普通であれば自分の男と寝ていいかなどという相談など言語道断であり、下手をすればその場で刃傷沙汰になってもおかしくない暴挙である。

 

 だが、ルミアがグレンに好意を抱いていた事はシスティーナも十分承知しており、成り行きとはいえ抜け駆けのような真似をしたという罪悪感も感じていた。

 

 更に言えば、この件でルミアとの関係を壊れるのが嫌だった、という本音もあった。

 

 これが他のよく知らない女性相手だったらシスティーナも首を縦には振らなかっただろうが、相手は自分の親友のルミアである。

 

 今まで散々自分を抑えつけて来た彼女が、常では考えられない我儘を言い出したのだ。

 その意志を尊重したいという思いもあり、システィーナはルミアがグレンと関係を結ぶ事を承認したのだ。

 

 勿論、自分の男が他の女性を抱く事に対して何も思わないワケではなかった為、グレンを一度吹っ飛ばす事で鬱憤を晴らしたのはまた別の話である。

 

 ともあれ、こうしてグレンはシスティーナだけではなくルミアとも関係を結ぶ事となった。

 流石にルミアの処女を奪った晩はシスティーナも遠慮したのか部屋には現れなかったが、次の夜からは二人が共にグレンの部屋を訪れるようになった。

 

 タイプの違う美少女二人に迫られてグレンの理性が保つ筈もなく、グレンは毎日二人の身体を思う存分貪っていた。

 

 だが、3人は一つ、失念していた事があった……幾ら深夜になってから事を始めているとはいえ、毎晩のようにそれを続けていれば……もう一人の同居人が、いつまでもそれに気付かない筈はないのだという事を……

 

 

「グレン、私も混ぜて」

 

 深夜、システィーナとルミアが部屋を訪れ、今から情事を始めようというまさにその時、扉が開いて現れたリィエルは開口一番そう宣った。

 

 システィーナとルミアは既に服を着崩して胸元や秘所を露出させ、グレンはズボンを下げて下半身の陰茎を晒した状態であり……誰が見ても情事一歩手前の状況下で、3人は突然の事態に絶句していた。

 

「……そっか、そうよね……毎日続けてたら、そりゃ気付くわよね……」

「確かに……むしろ、今まで気付かれなかった方がおかしいというか……」

 

 システィーナもルミアも、考えれば当たり前の話に思わず嘆息する。リィエルは確かに就寝時間は早い方だが、それでもトイレ等で夜中に起きる事はあるだろう。

 恐らくその時に偶々、3人の情事を覗き見てしまったのだ。行為の意味は分からずとも、普通ではない事をしている事は感じ取れた筈である。

 

「な、なぁリィエル……混ぜてって、お前何言ってるか分かってるのか?」

 

 混乱の中、グレンはリィエルに恐る恐るそう尋ねた。リィエルは彼女の生まれ育ちの影響もあって、精神的にはかなり幼い。

 

 肉体的には15歳の少女でも、その精神性は幼い子供と大差ないのだ。システィーナ達との関わりで幾らか情緒が育って来たとはいえ、根本的には内面の幼さが抜け切れていない。

 

 そんなリィエルが、自分達の行為を見てその意味を理解しているかどうか甚だ疑問である。

 

 敵意や悪意に敏感なリィエルの事だ、システィーナ達が合意の上で事に及んでいる事は理解出来るだろうが……何をしているか、という事までは分からない筈だが……

 

「……ん、わかってる。セックス、って言うんでしょ……? アルベルトから聞いた」

「ちょ、ちょっと待て……っ! お前まさか、俺達がしてる事をあいつに……」

「うん、聞いた。ルミア達がグレンと裸で抱き合ってたけど、あれ何してるのって」

 

 リィエルの言葉に、グレンはあんぐりと口を開けて絶句した。学院の関係者でないだけまだマシだが、自分達の関係が他人もバレてしまった。

 

 あのアルベルトなら口外する心配はないだろうが、後で嫌味を言われるのは確実だろう。

 

「あと、アルベルトがグレンにこれを渡せって」

 

 絶句するグレンにそう言ってリィエルが手渡して来たのは、1枚の手紙だった。その手紙には、几帳面な字でこう書かれている。

 

『生徒に手を出した事については黙っておいてやる。だが、リィエルを泣かすようなら相応の対処を取らせて貰う』

 

(うわぁ……これもう、詰んだんじゃね?) 

 

 冷淡に見えて、実は身内には甘いアルベルトの事だ。この場でリィエルを拒み、悲しませるような結果になった場合、相応の報復が待っていると考えて間違いない……既に、グレンの退路は断たれたも同然だ。

 

「ん……セックスは、お互いが大好きな男女がやる事なんだって……一生に一人相手にしか出来ないから、相手は慎重に選ばなきゃならないって言ってたけど……私、誰かを選ぶならグレン以外考えられない……二人がしてるのに、仲間外れは、いや……」

 

 リィエルは何処か縋るような表情で、こちらを見つめている。知識は不十分であっても、行為の本質は直感で察しているのだろう。

 

 恐らく、仲の良い3人が同じ行為をしている中で、自分だけがやっていない事に疎外感を感じていたのだろう。その顔には、何処か寂しげな感情が見え隠れしていた。

 

「リィエル……本当に、いいのか……こればっかりは、取り返しがつかないぞ」

「ん、勿論。私も、グレン大好きだし……後悔は、しないと思う……」

 

 リィエルは常に眠たげな目を開き、グレンを正面から見据えながらハッキリとそう口にした。

 その目からはリィエルの覚悟が感じられ、その想いが本物であるとグレンは否応なしに理解した。

 

「先生……リィエルなら、いいよ」

「うん。他ならぬリィエルだし、それに……私がダメって言えた義理はないしね」

 

 そんなリィエルの想いを理解したのか、システィーナとルミアはグレンを後押しするようにそう告げる。

 完全に納得したワケではないようだが、その顔からはここはリィエルの望みを尊重しようという思いが伝わって来る。

 

 3人から視線を向けられたグレンは、嘆息した後リィエルを見つめ返した。

 

「よし、分かった。リィエル、お前の初めて、貰うぜ」

「ん……いいよ、私のしょ、じょ……? あげる……」

 

 リィエルはそう言うなりスルスルと自分の服を脱ぎ捨て、あっという間に一糸纏わぬ姿になった。

 

 他二人と比べても一回り小柄なその体は凹凸こそ乏しいが、少女らしい丸みはしっかりと存在し、なだらかな胸部や小ぶりな尻からは倒錯した色気が漂っていた。

 

「二人のを見てたから、やり方はわかる……任せて……」

「え、あ、おい……」

 

 グレンが止める間もなくリィエルはグレンをベットに押し倒すと、迷う事なくグレンのペニスを自身の秘所に宛がい……そのまま、力任せに腰を下ろして胎内にペニスを捻じ込んだ。

 

「……っ!!!!!!!!!!」

「ぐっ……っ!」

 

 リィエルが破瓜の痛みに目を見開いて痙攣し、脱力してグレンの身体に倒れ込む。

 秘所からは純潔の証が流れ出てグレンの腰を濡らしており、リィエルの幼い膣はグレンの陰茎で痛々しい程広げられていた。

 

「……お、おいリィエル、大丈夫か……? ったく、いきなり入れる奴があるか」

「……ん、でも……前、ルミアは、こうしてた……」

「あー……」

 

 リィエルの言葉に、ルミアはハッとなって冷や汗を流す。ルミアは昨夜、グレンとの交わりに期待して部屋に入る前から秘所が濡れていたのをいいことに、部屋に入ってグレンに飛びつくなり前戯もなしに挿入して乱れていたのだ。

 

 恐らくそれを見ていたリィエルがすぐに挿入しても平気だという間違った知識を得てしまい、今回の暴挙に至ったのだろう。

 

 処女の濡れてもいない秘所にいきなりペニスを挿入するなど、正気の沙汰ではない。普通の少女ならば、泣き叫んで暴れている所だ。

 

 だが、リィエルは確かに痛みは感じているようだが、徐々にその表情から苦痛の色が消えていた。

 魔造人間故の回復力の高さが、破瓜の痛みにも働いたのか……それとも、リィエル自身がグレンと繋がっている今の状況に幸福を感じて痛みを凌駕したのか……それは分からないが、ともあれリィエルが今の状況を苦にしていない事は理解出来た。

 

「ん、もう大丈夫。グレン、動いていいよ」

「そ、そうか……じゃあ、動くぞ」

 

 グレンは処女を失ったばかりのリィエルを気遣いつつも、彼自身リィエルの膣の暴力的なまでの締め付けに限界だったのか、ゆっくりと腰を動かし始めた。

 

「ん……っ!」

「く、ふぅ……っ!」

 

 グレンはリィエルの尻を掴み、ゆさゆさと上下へ揺らしていく。その度にリィエルの小さな膣からむりむりとグレンの陰茎が抜き出され、ぱちゅん、という水音と共に根本まで飲み込まれていく。

 

 膣が狭すぎるのか、グレンの陰茎の形にリィエルのお腹がぽこりと膨れており、その光景は幼い少女を蹂躙している事を自覚させ、倒錯的な興奮を与えてくる。

 

「く、ふぅ、ふぅ……っ!」

「んあ、んぅ、ん……っ!」

 

 ぱんぱんと腰を突き上げる度、リィエルの膣壁は圧搾機のようにグレンのペニスを締め上げ、力任せに快楽を絞り上げていく。

 

 鍛えている所為もあってかリィエルの秘所は名器と呼ぶに相応しく、その中を陰茎で抉る度に膣内のヒダが絡みつき、凄まじい快楽を与えて来る。

 

「く、やべぇ、もう出そうだ……っ!」

「ん、じゃあ、出して……ルミア達みたいに、中に、全部……」

 

 リィエルからの種付けの懇願を受け、グレンは腰を突き上げるスピードを上げていく。

 

 続けざまに肉を打ち付ける音が部屋中に響き、最後にリィエルの尻を力任せに掴み、思い切り自分の腰に押し付け……その膣奥で、堰を切ったように精液が溢れ出した。

 

「ん……っ! んぅ……っ!」

「くっ、おぉぉぉぉぉぉ……っ!」

 

 びゅるるるるるるるる! と止め処ない勢いでグレンのペニスから精液が吐き出され、リィエルの膣内を白く染めていく。

 

 びゅくり、びゅくり、と精液がリィエルの膣奥を叩く度、リィエルの身体がびくびくと痙攣し、注ぎ込まれる白濁液を歓喜と共に受け入れていく。

 

「うぉ、まだ出る……っ!」

「ん、グレンの、あつ、い……」

 

 グレンの腰がぶるぶると震える度、リィエルの胎内に突き刺さったペニスが脈動し、挿入されたペニスによって膨らんだ腹部がその脈動に合わせて揺れ動き、次から次へと新たな精液を送り込んでいる様子を直に見せつける。

 

 1分以上が経過してようやく射精が終わり、リィエルはくたりと脱力してグレンに身体を預けた。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

「ん……すご、かった……これが、セックス……」

 

 グレンの胸板に顔を寄せるリィエルは、赤らんだ顔で呟いた。その顔からは多幸感が垣間見え、それを見ていたシスティーナとルミアはため息を吐いた。

 

「まったく、これで三股ですね、先生。でも、私達を蔑ろにしたら許しませんからね」

「そうだね。私達にも構ってくれないと、嫌ですよ、先生」

「……ん……私も、もっと、欲しい……グレン、続けて」

 

 システィーナとルミアの二人から微笑ましい目で見守られながら、リィエルは正直に自分の願望を口にした。

 

 未だセックスの意味を理解しているとは言い難いが、それでも愛しい男と繋がる多幸感に魅入られたのだろう。リィエルの双眸には、未成熟ながらもしっかりと情欲の熱が宿っていた。

 

「仕方ない、か。まずはリィエルからでいいですよ、先生」

「うん……最初だからね。少しくらい、我儘聞いてあげてもいいと思う」

 

 そんなリィエルを見て、システィーナ達は今日が初体験であるリィエルに気を遣い、順番を譲る事を申し出た。二人共初体験の時はグレンを独占出来ていたので、リィエルも……と考えたのだろう。

 

「分かった。じゃあ、暫くリィエルの相手をするからな。リィエル、そこにうつ伏せに寝転んで貰えるか?」

「こう……?」

 

 グレンは情事の続行を承諾し、リィエルはグレンに言われるがままベッドにうつ伏せに寝転んだ。

 グレンは背後からリィエルに覆い被さると、寝バックの体勢でリィエルに再びペニスを挿入した。

 

「ん……っ!」

「く、ぉ……っ!」

 

 再び挿入したリィエルの膣内はその狭さに加え、膣内射精したグレンの精液で潤っており、抽挿は先程よりスムーズだった。

 きゅうきゅうと締め付けて来る膣内の感触に見悶えながら、グレンはリィエルの尻に腰を打ち付けていく。

 

「んぁ、んん、ん……っ!」

「く、やば、さっきとはまた違って、癖に、なりそうな……っ!」

 

 名器と言えるリィエルの膣の感触にグレンの動きは自然と加速していき、リィエルを押し潰す勢いで激しく腰を打ち付けていく。

 リィエルはグレンのピストンにびくびくと身体を震わせながら、与えられる快感を享受して絶頂に近付いて行く。

 

「く……っ! もう、射精()そう、だ……っ!」

「ん……っ! また、中に、ちょうだい……っ!」

 

 種付けの懇願を受け、グレンはラストスパートをかけてピストン運動を加速させる。

 そしてリィエルの身体をベッドに押し付け、勢いよくパァンと腰を打ち付けると亀頭を子宮口にぐりぐりと押し付けながら二度目の射精を開始した。

 

「く、おぉぉぉぉぉ……っ!」

「んぁぁぁぁ……っ! あ、つい……っ! グレンの、いっぱい……っ!」

 

 リィエルの尻と腰を密着させながら、びゅくりびゅくりと夥しい量の精液をリィエルの胎内に吐き出していく。

 グレンの腰が震えて精液が排出される度に、膣奥を白濁液で灼かれたリィエルの身体がびくびくと痙攣し、絶頂に至ったリィエルの膣壁がきゅうきゅうとグレンのペニスを締め付け、更なる射精を促して来る。

 

「く、ふぅ……」

「ん……気持ち、良かった……もっと……」

 

 ようやく射精が終わりグレンが脱力すると、リィエルは胎内に溜まった精液の感触を感じながら無意識に膨らんだ女の本能で、グレンに続きを促した。

 どうやら、与えられる快感と多幸感からセックスにすっかりハマってしまったらしく、リィエルの眼にはあからさまな期待が見て取れる。

 

 元々体力的にもリィエルは凄まじいものを持っているので、これは心してかかるしかなさそうだ。

 

「しゃあねぇ、システィーナとルミアはちょっと待ってな。ちょいとこいつを満足させてやるからよ」

「うん、それでいいよ」

「我慢出来なくなったら混ざりますから、リィエルの好きにさせてあげて下さい」

 

 グレンは物分かりの良過ぎる二人の少女に苦笑しながら、リィエルにそっと唇を重ねた。

 

 そして体勢を入れ替え、ピストン運動を再開した。結局、リィエルが満足するまでには相当な回数をこなす必要があり、途中から我慢出来なくなったルミア達が混ざって来て最後には乱交の様相を呈する事になったのだった。




 というわけでリィエル編でした。レズに興味ないから乱交描写はカット。苦手なんだよね、多人数プレイ。一人ずつ交わるくらいしか書けないというか。
 しかしこうして見ると3人共グレンのイエスマンだよなあ。ルミアとリィエルはグレン第一だし、システィーナもデレた状態だと割と甘いし。こうしてみると、ロクアカのヒロインって割と依存気質が多いような気がする。システィはちょっと違うけど。
 次はイヴです。後から書いた方を手直しして正史にするつもりなので、『イヴ=ディストーレ』名義の方をリメイクします。
 イヴは7巻から眼を付けてたけど、9巻からの3巻でヒロイン力高くなったよなあ。ああいうヒロイン割と好きです。


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四冊目~イヴ=ディストーレの巻

 こちらは『グレン=レーダス×イヴ=ディストーレ』の加筆修正版となります。原作11巻既読済み推奨です。
 また、元の『グレン=レーダス×イヴ=ディストーレ』は単品話扱いにしていましたが、こちらは今までの話の続きにしてあります。ではどうぞ


「はぁぁぁぁ……」

 

 アルザーノ帝国魔術学院の講師服を着た女性、イヴ=ディストーレは学内を一人歩きながら盛大な溜息を吐いていた。

 

 その表情には陰りが見えるが、元からの容姿の造形が良い所為かそんな沈んだ表情も何処か憂いを帯びた色気を醸し出す要因になっていた。

 

 帝国魔導師団の特務分室の室長だった彼女は、フェジテ全土を巻き込んだ『炎の船』に関する騒乱における責任を取らされ、室長を解任……更にはイグナイト家からも放逐され、姓も母方のものである『ディストーレ』となっていた。

 

 そして、かつての父の指示で学院で軍事教練を行う戦術訓練教官としてこの学院へ赴任したのだ。

 

 赴任した当初のイヴの状態は酷いもので、外面を取り繕っていても内面は嵐のように荒れ狂い、グレンに縋りついて泣き喚くような真似もしてしまった。

 

 しかし、先日起きた新校長との生存戦に端を発した『裏学院』を巡る騒動を経て、イヴはある程度自分の心に折り合いを付ける事が出来た。

 

 グレンや生徒達との関わりを通じて、自分を縛り付けていた父の呪縛とようやく折り合いを付ける事が出来たのだろう。

 今ではたくさんの生徒に慕われ、辟易としつつも元来の面倒見の良さから文句を言いつつも講師としての生活を続けていた。

 

 その事は、いい……昔の自分が今の自分を見たらどう思うか分かったものではないが、一度心の整理がついた以上どうこう言っても仕方ない。

 何より、父の指示に従うばかりだった室長時代よりも、ずっと毎日が充実しているのは確かなのだ。

 

 しかし、問題は……あの『裏学院』を巡る騒動の折、グレンや生徒達を守る為に炎熱系魔法を使い、『裁断の刑』に処され死を覚悟した瞬間……自分がグレンに抱いていた想いを、自覚してしまった事だ。

 

(ああもうっ、なんなのよこの体たらくは……っ!? わ、私がぐ、グレンを……す、好き……っ!? し、しかもライクじゃなくラブとか、う、嘘でしょう……っ!? そりゃあまあ、あいつのいい所は色々知ってるわよ? なんだかんだ文句を言いつつも他人を見捨てない所だったり、ぐーたらに見えて有言実行する所だったり、その……泣いた時に、背中を貸してくれたり……思い返せば私が本音でぶつかれる相手って、グレン以外いないし……って、そうじゃない……っ!? もう、どうすればいいってのよ……)

 

 しかし、今まで周りは基本的に敵だらけ、他者を攻撃的に突き放す事が最早習慣になってしまっているイヴである。

 自覚したからといって素直にその想いを認める事が出来ず、しかし無視する事も出来ない為……どうすればいいか、延々と煩悶する羽目に陥っていた。

 

 お陰でグレンの前に出ると必要以上に攻撃的になり、気が付けば罵声が飛び交い子供じみた口論が勃発する毎日となっている。

 

 不思議とグレンと思い切り言いたい事を言い合った日は妙に心が軽く、悪夢を見る事もなく眠れる事が出来ているのだが……それでも尚、彼女は己の恋心を受け入れる事が出来ずにいた。

 

 その理由の一つに、セラを巡る確執がある。理由はどうあれ、自分の判断でセラを見捨て、死なせてしまった過去は消えはしない。

 その事に関して、グレンが自分を許す筈がないという想いがイヴの中には燻っていた。

 

(大体、あいつにとって私はセラの仇も同然なのよ? あいつだって、私の事は許せないに決まってる……筈、なのに……)

 

 ──だから……いつか話せよ。お前からな──

 

「あ……」

 

 ……だが、それは過去の話だ。グレンはイヴの態度から何か事情があった事を察し、その事情についてイヴが話すのを待つと言ってくれていた……その言葉がイヴにとってどれ程の救いになったかは、言うまでもない。

 

(そう、だ……グレンは、言ってくれたんだっけ……私の事情を、ちゃんと聞くって……私は、許されていいの……? 友達を見捨ててしまった、こんな私が……?)

 

 イヴの心は、今までにないくらい沸き立っていた……自分が許される可能性など、今まで考えた事もない……それだけ、セラを見捨ててしまった一件は拭い難い悪夢の記憶としてイヴの中に刻み込まれていたのだ。

 

 グレンの言葉はこれ以上なく嬉しかったが、イヴの抱える罪悪感がその優しさを受け入れる高い壁となっていた。

 

「お、イヴじゃねぇか。どうしたんだこんなトコでよ?」

 

 そんな時、不意にもう聞き慣れてしまった声が耳に届いた。顔を上げれば、そこには件の相手……グレン=レーダスが普段通りの気の抜けた顔で、こちらを見つめていた。

 

「……ふん、なんだっていいじゃない。それとも何? 私は散歩をする度に貴方に許可でも取らないといけないわけ?」

「んな事は言ってねぇだろ。ったく、ちっとは丸くなったかと思ったが憎まれ口は相変わらずみてぇだなオイ」

「生憎、貴方に振りまく愛想は持ち合わせていないわ。そんなにチヤホヤされたいなら、システィーナやエルミアナ王女の所に行けばいいじゃないの」

 

 相変わらず、グレンが相手だと条件反射で暴言を吐いてしまったイヴだったが、そのクールな表情と裏腹に内心はこれでもかと荒れ狂っていた。

 何せ、件の恋心を抱いた相手が目の前に現れたのだ。イヴの内心は、凄まじいパニックに陥っていた。

 

(ちょ、ちょっと……っ! な、なんでこんなタイミングでこいつが現れるワケ……っ!? ああもう、つい反射的に罵倒しちゃったけど、こんなんだから嫌われるんじゃない……っ!? 少しは素直にならな……って、何考えてるの私……っ!? ぐ、グレンにどう思われようが私には関係な……ああもうっ……!)

 

 内心で百面相しながら黙りこくったイヴをグレンが訝し気な眼で見つめる中、イヴの中で何らかの結論(自棄っぱちとも言う)が出たらしく、グレンの腕をガシィ、と掴んだ。

 

「お、おい……?」

「──ちょっと付き合いなさい、グレン。今すぐに」

 

 そう告げるとイヴは有無を言わさずグレンの腕を引っ張り、ズンズンと歩き出した。

 グレンはその剣幕に押されてワケの分からないままイヴに連れられ、学園を後にした。

 

 

「……で? どういうつもりだよ、イヴ」

 

 部屋の中で溜息を吐きながら、グレンは訝し気な眼でイヴを見据えて口を開いた。

 此処はイヴが現在住んでいる家の寝室であり、(グレンは気が付いていないが)内心混乱しまくっていたイヴは勢いのままにグレンを家に引っ張り込み、寝室まで連れてきた次第である。

 

 そのイヴは後ろ手で扉を閉め、グレンが逃げないようにする為か扉の前で立ち尽くしている。

 イヴ自身、何か考えがあってこの場所に連れてきたワケではない。気が付けば身体が動いていた、というのが正しいだろう。

 

(ああもうどうしよう!? 連れて来たはいいけど、一体何を話せばいいの……って、何でわざわざ寝室に連れて来たのよ私!? こ、これじゃあグレンにふしだらな女って見られちゃうじゃ……ああもうどうすれば……っ!?)

 

 そんなイヴの荒れ狂う内心にも気付かず、自問自答しながら黙りこくるイヴに痺れを切らしたのか、グレンは苛立たし気に口を開いた。

 

「まったく、何考えてたのか知らねぇがお前も女ならもうちょと御淑やかさってものをな……少しはセラを見習……あ」

「……っ!?」

 

 ……だが、思わず口にした言葉は二人にとっての地雷だった。グレンが口にした女性、セラ=シルヴァースは特務分室の一人だった女性であり……イヴの指揮する作戦で、命を落とした女性である。

 

 セラに男としての好意を寄せていたグレンは当時悲嘆に暮れ、結果として特務分室を去る事となった。

 そして、イヴにとってもあの事件は消し去り難い悪夢の記憶だった。

 

 ──そんな、父上ッ!? どうして!? ここは『愚者』と『女帝』の援護に『星』を回すべき盤面では!? お願いします、このままでは──ッ!? 

 

 ──ならぬ。彼奴等らは所詮、イグナイトたる我らの駒に過ぎぬ。

 

 ──貴様は裏切り者の『正義』を仕留め、最大効率で戦果を上げる事のみ考えればそれでよい。それがイグナイト家の大義だ。逆らうなら──

 

 あの日の悪夢が、忌まわしい記憶がイヴの中で繰り返(リフレイン)される。

 

 結局、あの時彼女は父親に逆らう事が出来ず、セラを見殺しにしてしまった。

 しかし、だからといって真実を告白してあの件でセラを見捨てるよう指示したのが父親であると話す事は、どうしても出来なかった。

 

 未だに色濃く残る父への恐怖がイヴの心を縛り上げ、彼女の口からはその意に反する言葉が……

 

「悪ぃ、無神経だったな。俺も」

「あ……」

 

 ──だが、恐怖に苛まれたイヴの手をグレンが掴んだ事で、イヴを苛む恐怖が和らいだ。

 自分の手を通して伝わるグレンの温もりが、冷え切った心を温めてくれているようで……

 

「あの時、お前に何か事情があったのはもう分かってんだ。前にも言ったが、俺は無理にそれを聞こうとは思わねぇ……お前が話したい時に話してくれりゃあ、それでいいからよ」

 

 ぶっきらぼうながらもイヴを気遣う言葉をかけるグレンの顔は、仄かに赤かった。

 彼自身、らしくない自覚はあるのだろう……だがそれでも、今にも泣きだしそうに思えたイヴを放って置けなかったのだ。

 

 グレンにとっては、それだけの話……しかし、その言葉が、その行為が……イヴの心をどれだけ救ったのかは、言うまもでなかった。

 

「グレン、わた、私、私、私……うぅ、あぁ、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……っ!」

「お、おいおい……」

 

 イヴはたまらず正面からグレンに抱き着き、その胸に顔を埋めながらわんわんと泣き始めた。

 

 最初は困惑したグレンだったが、やがて苦笑しつつもイヴの背中をぽんぽんと叩き、イヴの気が済むまで胸を貸し続けた。

 

 

「……全く、まさかこんな醜態を晒すなんて、ね……」

 

 ようやく泣き止んだイヴは、泣き腫らした赤い目尻のまま深いため息を吐いた。そんなイヴを見て、グレンは笑みを浮かべた。

 

「けど、良かったぜ。やっとお前の本音が聞けて……全く、素直じゃねぇにも程があるな」

 

 イヴは泣き喚く中、衝動に任せてかつての事件の真相をグレンにぶちまけていた。

 

 アルベルトを援護に行かせようとしたのに、父親に止められた事……父親に逆らえずセラを見殺しにし、それを深く悔やんでいる事……今までは父親への恐怖故に口に出来なかった真実を、イヴはグレンに告げる事が出来たのだ。

 

 たとえそれが衝動のままに吐き出した言葉だったとしても、ずっと一人で心に抱えていた重荷を下ろせたようで、イヴの心は晴れ晴れとしていた。

 

 しかし、それでもイヴがこの件を深く悔やんでいた事に違いはない。故に思わず、口からは過去を悔やむ言葉が漏れた。

 

「……でも、私が結局セラを見捨てた事に変わりは……」

「それを言うなら、セラを守り切れなかった俺の力不足も原因だ。当時は頭に血が上ってお前を口汚く罵倒しちまったが、俺が一人でもセラを守れていればそもそもセラが死ぬ事はなかったんだ……お前に全く責任がないとは言わないが、それでもお前一人だけに責任を押し付けるようなダセェ真似、今更しねぇよ……お前の家の事情はよく分からないが、幸い今はもう縁も切れたんだろ? なら、これからはこの学院の講師として、前を向いて生きていきゃあいいじゃねぇか」

 

 違う、と叫びかけてイヴは言葉に詰まった。()()()()()()()()()()()()()……その言葉を聞いて、それを受け入れようとする自分がいたからだ。

 

 今でもイヴは、あの一件は父親に逆らえずセラを見捨ててしまった自分一人だけの責任だと思い込んでいる。

 

 だが、他ならぬグレンから「それは違う」と告げられた……その事が、イヴの罪悪感を多少なりとも軽減出来たのは確かだったのだ。

 

 それに、『この学院の講師として生きる』と言われて、驚く程拒否反応が出なかった事も意外だった。

 なんだかんだ言いつつも、賑やかな生徒達に慕われながら講師をやっている事は、かつて周りの人間を全て敵と見做していたイヴにとって少なからず心の安らぎとなっていだのだ。

 

 口では突き放しつつも面倒見の良い性格から、イヴを慕う学生は多い……グレンから見ても、特務分室時代よりも今のイヴは生き生きとして見えていた。

 

「……全く、私も甘くなったものよね……講師も悪くない、なんて……昔の私が聞いたら、発狂していた所だわ」

「まあ、それだけこの学院に馴染んで来たって事だろうよ……生徒達の間でも噂になってるぜ、一見厳しいけど面倒見の良い美人女教師、ってな。良かったじゃねぇか、慕われてるみてぇでよ」

「ふ、ふん……お世辞のつもりかしら? あ、貴方にそんな事言われても、嬉しくなんて……」

 

 グレンの口から美人、と自身の事を褒める言葉が出てきた事で、イヴは顔を赤くしながら反論しようとして口ごもる。

 

 盛大に泣いて感情を曝け出した影響か、今のイヴは平時のように本音を取り繕う事が出来ていない。

 そんなイヴのしおらしい態度に、グレンは毒気が抜かれたような顔になる。

 

「おいおい、本格的にどうしたんだよお前? いつもの罵倒はどうしたよ?」

「な、なによ……好きな人に、グレンに、美人って言われたからって、私が……あ……」

「へ……?」

 

 そして、混乱のまま紡いだ言葉をイヴが自覚した瞬間、二人の間の空気が凍り付いた。

 グレンは思わぬ展開に目を白黒させ、イヴは自身の言い放ってしまった言葉を反芻し、混乱の極致にいた。

 

(な、な、な、何してるのよ私ぃぃぃぃ……!? い、言っちゃった……グレンに、好きって言っちゃった……っ!? どどどどうしよう……っ!? 今更何言っていいか分からないし……! で、でも、この機会を逃したらもうチャンスなんて……ああもう、もうどうにでもなりなさい……っ!)

「お、おい、今……むぅぅぅ……!?」

 

 グレンが口を開いた瞬間、イヴは力任せにグレンに抱き着き、その唇を奪った。

 突然の事態にグレンは混乱するばかりで、イヴもまた勢いのまま行動に移っていた為自分で引き下がる事が出来ず……暫くの間、二人の唇は重なったままだった。

 

 やがてようやくイヴが唇を離し、赤らんだ顔でグレンを見つめている……イヴの眼は既に据わっており、自棄になったのか覚悟を決めた様子だった。

 

「……だから、貴方の事が男性として好き、って言ったの……キスまでしたんだから、冗談だとかふざけた事は言わないわよね」

「あ、えっと……俺、は……」

「分かってるわよ、貴方が私を女として見てない事くらい……けど、これならどうかしら」

 

 イヴはそう言うなり止める間もなく服を脱ぎ始め、下着だけの姿になりその裸体をグレンに晒した。

 白いおみ足や豊満な乳房が暗い室内で白く映え、思わずグレンはごくりと唾を飲む。

 

「グレン、私を抱きなさい。私を本気にさせた責任、取って貰うわ」

「お、おい、落ち着けイヴ……って、何やってんだお前……!?」

 

 狼狽するグレンを尻目に、既に自棄になって思考放棄したイヴの行動は止まらず、グレンの目の前で膝を突くとグレンのズボンをずり下ろし、陰茎を露出させた。

 初めて見るペニスに目を見開くイヴは、そっと自分の手でそれを握り締め……

 

「うぁ……」

「あむ、ぺろ、んちゅ……」

 

 ぱくり、とグレンのペニスを口に咥え、チロチロと舌で刺激し始めた。ペニスを襲う快感にグレンは頭が真っ白になり、肉棒を膨張させていく。

 

「ぐっ、で、出る……っ!」

「きゃ……っ!?」

 

 あっという間にグレンの射精欲は限界に達し、ペニスから多量の白濁液がぶちまけられた。

 イヴは脈動するペニスと精液の勢いに驚いて顔を離してしまい、びゅるびゅると噴き出した精液がイヴの顔や胸を白く汚していく。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

「……これが、グレンの……あつい、わね……」

 

 射精後の倦怠感に身を任せ、グレンはその場にへなへなと座り込んだ。イヴは自分の身体を汚す精液を指で掬い取り、指の間で広げてみせる。

 そしてその眼は、射精後にも拘らず未だに勃起しているグレンのペニスへ向けられた。

 

「まだ出来るようね。ほら、立ちなさい」

 

 イヴは裸体を隠す事もなくグレンを強引に引っ張り上げ、部屋の奥へと連れて行く。

 脱力していたグレンはされるがままで、ベッドの近くまで来るとイヴはベッドに手を突きながら尻を突き出し、グレンに瑞々しい桃尻と秘所を曝け出した。

 

「ほら、精液塗れの女を正面からは抱きたくないだろうから、こっちから入れなさい。それとも、今更怖気づいたのかしら?」

「ああもう、お前はホントに……今更止めろって言っても止まらないからな、っと……!」

 

 そんな光景を見せられてまで我慢が効く程、グレンは男を捨ててはいない……イヴの望み通り尻をがっしりと掴むと、その秘所目掛けてペニスを一気に突き入れた。

 

「……っ!!!??? う、ぁ……!」

「く、きつ……っ!」

 

 イヴの破瓜の証が飛び散り、グレンの本能は美しい少女の処女を奪ったという征服欲で昂ぶりペニスがより一層硬度を増した。

 

 イヴは破瓜の痛みに耐えながらも、その表情は愛しい男を受け入れた歓喜に満ちている。その身を襲う痛みさえ、今の彼女には愛おしかった。

 

「く……っ! が、我慢が効かねぇ……!」

「うぁ、うぅ、あぁ……っ!」

 

 きゅうきゅうと締め付けるイヴの膣内の心地よさに耐え切れず、グレンはピストン運動を開始した。

 イヴの膣内はシスティーナ達より年上である所為もあるのか、きつさの中にも柔軟性があり、グレンのペニスを満遍なく締め付けていた。

 

「く、ぉ……っ!」

「うぁ、ぁ、あぁ……っ!」

 

 パンパンパンパンと肉を打ち付ける音が響く度、二人の身体から汗が飛び散り、室内が淫らな性匂で充満していく。

 グレンは背後から腕を伸ばしてイヴの乳房を乱暴に揉みしだき、腰も動きも徐々に早めて行く。

 

「ああっ、グレンの……かた、い……!」

「き、気持ち良過ぎて、もう、出そう、だ……っ!」

 

 射精欲の限界を感じ、腰を離そうとするグレンだったが、それを察したイヴが叫んだ。

 

「待って……! お願い、私の中で出して……っ! グレンので、私を種付けて……っ!」

「……っ! くそっ、なるようになりやがれ……っ!」

 

 イヴの全霊の種付けの懇願にグレンの理性が焼き切れ、後ろから身体全体で覆い被さりながら腰の動きを速めていく。

 そして、遂にグレンの限界が訪れイヴの最奥に亀頭を突き付けたまま、射精が始まった。

 

「ぐ、おぉぉぉ……っ!」

「……っ!? あぁ、グレンのが、私の中に……っ! 私、グレンに種付けされてる……っ! どくどくって、注ぎ込まれてる……っ!」

 

 イヴを逃がさないとばかりにベッドに抑えつけながらグレンのペニスが脈動し、イヴの胎内に大量の精液を注ぎ込んでいく。

 イヴは精液で膣内を灼かれる度、びくびくと痙攣しながら歓喜に身を震わせている。そんなイヴの反応にグレンの獣欲が触発され、更なる精液を注入する。

 

「く……っ! とまら、ねぇ……っ!」

「うぁ……! まだ、出て、る……!」

 

 グレンの射精は中々止まらず、グレンが腰をぶるぶると震わせる度、どくりどくりと精液がイヴの膣内に吐き出され、収まり切らなかった精液が結合部より零れ落ち、床を汚している。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……!」

「う、ぁ……」

 

 ようやく射精が終わると、グレンは脱力しイヴの身体の上に倒れ込んだ。

 イヴは愛しい男の重さを感じながら、息も絶え絶えになりながら笑みを浮かべている。

 大量の精液を注ぎ込まれた秘所は許容量を超え、太腿には流れ落ちた精液が伝っていた。

 

「あ……悪ぃ、重いよな、俺……」

「いいわ、暫くこのままで……今は、貴方と触れ合っていたいの」

 

 イヴのまるで幼い少女のような純粋な懇願に、グレンは苦笑する。今日は、この女には驚かされてばかりだというのに……まだ、足りないらしい。

 

「全く、変われば変わるもんだな……けどまあ、やらかしちまった以上責任は取ってやるよ」

 

 グレンは頭をかきながらもイヴに向かってそう告げた。正直、勢いに負けた部分はあるが……それでも処女を奪ったのだから、相応の責任は取るべきだろうと、グレンは既に覚悟を決めていた。

 

「あら、いいのよ……セフレとかでも、時々抱いてくれるだけで私は一向に構わないわ。それに、システィーナ達とも関係を結んでいるんでしょう?」

「……あー、やっぱ気付いてたか……」

 

 グレンの気まずそうな顔を見て、イヴはくすりと笑った。

 

「ふふ、カマをかけただけなのに正直ね。まあ、私も色々あって余裕がなかったから理解出来てなかっただけで、なんとなくそんな感じはしてたのよね。最近あの子達が貴方を見る時、凄く熱っぽい視線になる事があったし……多分、それに無意識に気付いてたから焦ってたのね私は……

「……そうか。まあ、我ながら現状が普通じゃないというか、人として最低の類の所業をしてる自覚はあるんだが……お前は、それでいいのか?」

「ええ、構わないわ。貴方を独り占めしたら、システィーナ達に恨まれそうだしね。ま、便利なセフレが一人出来た程度に考えてくれればいいわ」

 

 イヴは未だ罪悪感を振り払いきっていないのか、何処か自嘲するようにそう語った。だが、グレンがそんな言葉を吐いたイヴを放っておく筈もない。

 

「おいおい、見くびるなよ。過程はともかく処女を奪って好き勝手やっちまった以上、当然お前の事もちゃんと愛してやるさ。それとも何か? お前にとって俺は、女をヤリ捨てるような最低野郎だったってのか?」

「そんなワケないじゃない……貴方が女性を平気で捨てるような人間なら、身体を許したりなんかするものですか……私は、グレンが好きだから抱かせたのよ。そこは、勘違いしないで」

 

 イヴはそう言いながら、グレンを慕う三人の少女達の姿を思い浮かべる。

 システィーナはイヴも思わず初対面でセラの名で呼んでしまいそうになる程セラに似ており、時折見せる包容力や慈愛はどうしようもなくセラを彷彿とさせた。

 

 以前の事件の経緯から自分には親愛の情を向けてくれており、イヴとしてもどう扱っていいか距離感を図りかねている相手だ。

 しかし彼女と一緒にいるのは苦痛ではなく、グレンを()()する上でも仲良くなれそうな気はした。

 

 ルミア……エルミアナ王女は以前の作戦で餌として使ってしまった事もあり、後ろめたさもあるのだが……その人間性は、決して嫌いではない。

 自己犠牲が過剰なきらいはあるが、優しく意志の強いその性格はイヴから見ても好ましく見えた。

 

 イマイチ底が知れない少女でもあるので上手く付き合っていけるかは不明だが、そこはシスティーナに仲を取り持って貰えばどうにかなるだろう。

 

 リィエルは特務分室時代からの付き合いではあるが、その関係性は正直上司と部下の関係を超えるものではなかった。

 

 見た目の年齢以上に()()リィエルに手を焼かされた事は何度もあり、付き合い方は気を付けなければならないだろうが……リィエル自身、自分に対してそう悪い感情は抱いていないようなので、なんとかなるだろう。

 

 そんな思考を巡らせていると、自分の中に挿入されたままのグレンの逸物がいつの間にかその硬度を取り戻している事に気付き、くすりと笑った。

 

 正直、長年の想いが成就された事と愛しい男に抱かれた多幸感から、イヴ自身グレンを欲しがっている自分がいる事を理解していた。ならば、言うべき言葉は一つしかない。

 

「あら、随分回復が早いのね。もっと出来るんでしょう? だったら、私の気が済むまで付き合って貰うわ」

「そうだな。正直やり足りないのは事実だし……お言葉に甘えますかねっと」

「きゃ……っ!」

 

 グレンはイヴの誘いに乗り、一度ペニスを引き抜くとイヴの身体をひっくり返し、仰向けにした状態で覆い被さり、正常位でその身体を貫いた。

 

「あぅ……っ! また、入って来て……っ!」

「く……っ! 相変わらず、やべ……っ!」

 

 グレンはイヴに密着すると、夢中になって腰を打ち付け始めた。パンパンパンパンッと肉を打つ音が響き、二人は互いの体臭を吸い込みながらセックスに没頭していく。

 

「グレン、もっと、もっと突いて……っ! もっと、滅茶苦茶にしていいから……っ!」

「ああ、言われなくても……っ!」

 

 イヴの懇願を聞き、グレンは種付けプレスの体勢で猛然とピストン運動を加速させる。

 密着したイヴの身体は何処も柔らかで、グレンはその肢体の魅力に取り付かれ本能のままにイヴの身体を貪っていた。

 

「グレン、グレン、グレン……っ!」

「イヴ、イヴ、イヴ……っ!」

 

 イヴは両腕と両足をグレンの身体に絡ませ、自分から子宮を差し出すような恰好でグレンに抱かれている。

 グレンは自分の種を欲しがるイヴのそんな行動に触発され、理性が飛んで更に腰の動きを加速させていく。

 

「くっ、射精()すぞ……っ!」

「来て……っ! 全部、全部中に頂戴……っ! 孕んじゃうくらい、いっぱい……っ!」

 

 無論、グレンに外に射精()す気など一切なかった。グレンは己が抱く美しい女に種を注ぎ込むべく、加減もなしに腰を叩きつけて行く。

 そして最後に勢いよく腰を打ち下ろすと子宮口に亀頭をグリグリと押し付け、全身でイヴをベッドに押さえつけながら欲望を解き放った。

 

「ぐ、お、おぉぉぉぉぉぉ……っ!」

「うぁぁぁぁぁぁ……っ! わたしの中に、また、いっぱい出てる……っ! グレンの、あつい……っ!」

 

 びゅるびゅると凄まじい勢いでグレンのペニスから精液が注入され、イヴの膣内に熱い白濁液が溜まっていく。

 イヴの尻に押し付けられたグレンの睾丸がひくひくと震え、新たな精液がイヴの胎内に送り込まれていく。

 

「おぉ、くぅ……」

「……ぁ……まだ、出て……」

 

 グレンの射精は中々止まらず、飽きもせずにイヴの中に精液を吐き出し続けていく。イヴは胎内を灼く精液の感触に、思わず艶やかな吐息を漏らした。

 

「ぐ……まだ、足りねぇ……っ!」

「あぅ……っ! ちょ、あぁぁぁぁぁ……っ!」

 

 グレンの射精が終わったと思った次の瞬間、グレンは挿入したままイヴを抱き起こすと対面座位の姿勢になり、ピストン運動を再開した。

 

「うぁ……っ! ちょ、イったばかりで、わた、わたし……っ!」

「好きなだけ、イけよ……っ! 望み通り、幾らでも注いでやるからな……っ!」

「あぁ、うぁ……っ!」

 

 完全に理性を飛ばしたグレンはイヴの腰を掴み、激しく上下に揺さぶっている。同時に腰を突き上げる事も忘れず、絶頂に達したばかりのイヴはグレンの動きに翻弄され、身体を痙攣させ立て続けに絶頂に至った。

 

「あぁぁ……っ! もう、どうなってもいい……っ! 気が済むまで、抱いて……っ! 幾らでも、何回でも、私に種付けしていいからぁ……っ!」

「おうっ、心配しなくても今夜は一晩中抱いてやるよ……っ! 俺の気が済むまで、嫌だって言っても止めないからな……っ!」

 

 グレンの言葉を聞き、完全に愛しい雄の虜になったイヴはグレンに揺さぶられながらその想いを正直にぶちまけた。

 

「いい……っ! 私に構わず、好きなだけ抱いて……っ! 気を失っても、止めてって口走っても、グレンがしたいだけ中出ししていいからぁ……っ!」

「ああ、今日はもう、寝れると思うなよ……っ!」

 

 再びの種付けの懇願を聞き届け、グレンは女の中に種を注ぎ込むべくラストスパートをかける。

 最後に勢いよく腰を突き上げ、イヴの柔らかな尻肉に指を食い込ませると腰と腰を密着させ、膣奥に精液を叩きつけた。

 

「ぐ、おぉぉぉぉぉぉぉぉ……っ!」

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……っ! いっぱい、出てる……っ! すご、い……っ!」

 

 子宮口に密着した亀頭からどぶどぶと精液が溢れ出し、イヴの膣内に精液を送り込んで行く。

 大量の精液が子宮口をこじ開けて中に侵入し、イヴの胎を灼いていく。イヴは下腹の中に溜まる熱い液体の感触に絶頂し、絶頂の影響で膣内の締め付けが増しグレンのペニスからより多くの精液を絞り出していく。

 

「く、ふぅ……」

「ぅ、あ……」

 

 ようやく射精が終わり、イヴは脱力しつつグレンに身体を預ける。だが当然、グレンはそんな彼女をしっかりと抱き締め、今度は騎乗位の体勢になってピストン運動を再開した。

 

 結局、その夜部屋からはイヴの嬌声が途切れる事なく響いていた。朝になるまで念入りに中出しされたイヴは、正気に戻ったグレンが絶句するような有り様になっていたらしい。

 

 ちなみに、システィーナ達にはグレンの土下座とイヴの取り成しによってなんとかイヴのハーレム入りを認めさせた。

 こうして、グレンのハーレムにまた一人、新たなメンバーが加わる事になったのだった。




 というわけでイヴ編でした。
 主人公と確執があって、それでいてなんだかんだ執着してて、依存に近い感情を向けている…割と性癖にどんぴしゃでした。
 7巻のあのラストから彼女には目を付けてましたが、9~11巻のイヴは最高でしたね。11巻の表紙のイヴは憂いを帯びててかなり色っぽかったですし。こういうひねくれた感情を持ってるヒロインとか大好物です。単純に善良なキャラよりずっと好きですね。
 次はセリカを書こうと思います。12巻を見て割とヒロインとしてもいけるんじゃね?と思ったので。


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五冊目~セリカ=アルフォネアの巻

 今回はセリカの話です。12巻読んで書こうと思ったので。


「ぐぅ~れぇ~んッ! どうだ、久々の我が家だぞ? 寂しくなかったか?」

「……おいおい、俺ももう子供じゃねぇんだからな。今更寂しがるワケないだろうが……しかし、よくこの短期間でこうもまあ……」

 

 グレンは目の前に立つ屋敷を見上げ、溜め息を吐いた。グレンの眼前には、あの時の一件で跡形もなくなった筈のアルフォネア邸が当時と殆ど同じ姿のまま佇んでいた。

 

 各地を飛び回っていたセリカが帰還し、スノリアでの一件を解決した後、セリカはいつの間にか自宅の再建に着手していたらしく、今日いきなりグレンを引っ張って来てこの家を見せたのである。

 

 そもそも、グレンがフィーベル邸に居候していたのはそれまで住んでいたセリカの家が消し飛んだからであり、こうしてセリカの家が復活したからにはグレンは元のようにこの家に戻る……とは、ならなかった。

 

 実はセリカが言うには、ある程度家は完成しているが、まともに使えるのはセリカの寝室くらいで他はまだ家具が碌に揃っておらず、グレンが戻っても不便をかけるだけという事で、グレンは未だフィーベル邸の居候のままであった。

 

 しかしセリカは復元した家をどうしても見せたかったらしく、こうしてグレンを此処に連れて来たのだ。

 セリカはグレンを家の中に招き入れ、寝室へ辿り着くとグレンをベッドに座らせた。

 

「ふふふ、色々を手を尽くして完成を急がせたんだ。私としても、お前との思い出が詰まったこの家をなくしたままにはしたくなかったからな。あと半月もすれば元通りに暮らせるようになるから楽しみにしてろよ」

「半月って、後は家具を揃えるだけなんだろう? そんなにかかるもんなのか?」

 

 グレンも家の建築やら家具やらに詳しくはないが、家具を揃えるだけで済むのなら半月というのは長い気がする。しかしセリカはそんなグレンの疑問に、自信満々に応えた。

 

「ふっ、確かに妥協すればもっと早くどうにかなるが……私としても、()()()の家を取り戻したいんだよ。だから、家具や調度品なんかも同じものを揃えるつもりでな……半月は、その為の時間だと思ってくれ」

「おいおい、そこまで拘るのかよ」

「当然だ。私とお前の家なのだぞ? 妥協なんぞ、この私がすると思うか?」

 

 セリカはその豊満な胸を揺らし、不敵な笑みを浮かべた。確かに、セリカは妙に凝り性な所があり、やると決めたなら徹底的にやるのが常だ。そんなセリカが()()()()()()()()()()と決めた以上、何を言っても無駄だろう。

 

「……ま、そうだよな。お前の家だし、お前の好きにすればいいさ」

 

 グレンは溜め息と共にそう告げるが、セリカはそんなグレンの言葉が不満だったのか、頬を膨らませて抗議する。

 

「おいおい、()()()()()()だろう? それとも、どうせならシスティーナ達も呼んだ方がいいか? あいつらもお前と離れちゃ身体が夜泣きして辛いだろうからな」

「……っ!? お、おお、お前まさか……っ!?」

 

 その()()のついでのように告げられた言葉に、グレンは思わず動揺する。そんなグレンを見て、セリカはニィ、と笑みを浮かべた。

 

「ははは、気付かないとでも思ったのか? あいつらがお前に向ける視線や態度で、丸わかりなんだよ。私が何百年生きて来たと思ってるんだ? 小娘共が処女かどうかくらい、すぐに分かるさ」

「く、全部お見通しだったワケか……」

 

 通りでセリカがシスティーナ達を見る目が、何処か生暖かったワケだ。セリカはグレンとシスティーナ達の関係を知っていながら、此処まで黙っていたらしい。何処までも、人が悪い女性だ。

 

「しかし、なんだかんだ真面目なお前が生徒に手を出すとはな。やっぱり同棲してるうちに理性がぷっつんしたか? お前もなんだかんだで、男だったんだなあ……まあ、先を越された事で思う所がないワケでもないがな」

「……? それはどういう……」

 

 セリカの声色に普段とは違う何かを感じ取り、グレンは顔を上げてセリカの顔を見つめる。

 こちらを見つめるセリカの瞳には、隠し切れない女の()が燃え盛っていた。

 

「セリカ……」

「……グレン、私はな……あのスノリアの一件で、自分の気持ちに気付いたんだ。いや、正確には……自分の想いに、やっと向き合えたのさ」

 

 セリカはそう告げるとグレンの隣に腰掛け、そっと肩を寄せて来る。セリカの甘い体臭が、彼女に()を感じさせた。

 

「今まで、私はお前の()であろうとして来た。私は、壊す事しか出来ない魔女だ。お前を拾った時の事だって、お前が記憶がなくなるまで実験を繰り返していた女は私に対する嫉妬で外道に堕ちた元同僚の魔術師だった……お前があの村で一人きりになってしまったのも、元を正せば私が原因なんだよ」

「そんな事は……」

「ない、と言えるのか? あの『白銀竜』だって、元々私の所為でああなってしまった存在だった。あの時は気にしていないと言ったが、それでも私は自分の罪から眼を背けられる程、器用な女じゃないんだよ」

 

 セリカは何処か自嘲気味にそう呟き、グレンの手を握り締めた。

 

「こんな罪に塗れた女が本当に幸せになっていいのかって、ずっと考えてた。きっと、過去の私はどうしようもないロクでなしだ……私がこの()()()()に身を委ねてしまえば、私は私でなくなってしまう……そんないつ爆発するか分からない爆弾みたいな女が、普通の人間の傍にいていいのかってな」

「お前……」

「そんな顔するなよ。大丈夫だ、お前は言ってくれただろう? どんな事があっても、()()()()()()()()()()って……あの言葉で、私は救われたんだ。これから何があっても、お前ならなんとかしてくれる……そんな、気がしてな」

 

 そう告げるとセリカはくすりと笑い、グレンはその笑みに思わず見惚れてしまった。

 セリカは絶世の美女と呼ばれるに相応しい美貌を持ち、彼女がいるだけでその場の空気さえ書き換わる。

 そんな彼女が、自分だけを見て()の顔をしている。その事が、グレンの身体に熱を帯びさせていた。

 

「好きだよ、グレン。愛している……母としてだけじゃなく、女としてもな。だから私を、愛してくれ」

「……ああ、いいぜセリカ。お前も、俺の女だ」

 

 グレンは身体を寄せて来たセリカを抱き締めると、唇を重ねた。柔らかなセリカの唇を堪能し、口内で舌を絡ませ合う。

 触れるだけではない、大人のキス。それを交わした事こそが、セリカに対するグレンの返答だった。

 

「ぷは……っ! ふふ、お前()か……ついこの間まで童貞だったお前が、随分女慣れしたもんだなあ。そこはお前()って言うべき所だろうに……全く、少しはデリカシーを持った方がいいんじゃないか?」

「お前には言われたくねぇよ。それに、あいつらの事もきちんと責任取らなきゃいけねぇからな……我ながら最低だとは思うが、どうか見逃してくれ」

「ふふ、構わんよ。私も、あの子達の事は好きだしな。なに、結婚とかそのあたりの事はどうにかしてやる。下らん世間の常識なんぞ、私の力で捻じ伏せてやろう」

 

 本気かどうか分からない事を言いながら、セリカは不敵な笑みを浮かべた。

 何せ、この国の女王とも親しいセリカの言葉だ……彼女なら、本気でどうにかしてしまいかねない。普通ならやらないであろう事も、この女傑ならばあっさりと実現してしまいそうな気がしてならなかった。

 

「おいおい、無理はすんじゃねぇぞ。いやまあ、ルミアの事で陛下の説得を手伝って欲しいのは事実だが……」

「それこそ心配は無用だよ。あいつはなんだかんだで、ルミアの事を溺愛してるからな。ルミア自身が望んでいる事なら、あいつが止めるような事はないさ……面倒なしがらみは、私がどうとでもしてやるよ」

 

 確かに、現女王……アリシア七世は立場上表立ってルミアを擁護する事は出来ないが、本音ではルミアの事を深く愛している。

 

 今のルミアは、建前として王家とは関係ない一般市民として扱われている。

 ルミア自身王位に関心があるようには見えないし、無理をしてまで王家に戻ろうとは思っていない筈なので、精々出来る事といえば裏から手を回す程度だが……無理のない範囲ならば、アリシア七世の協力を得る事は充分可能なように思える。

 

 当然リスクがないワケではないが、そのあたりはセリカがどうにかしてくれるだろう。それだけ、セリカの影響力は大きいのだから。

 

「とにかく、ハーレムは認めてやるから今夜は私だけを見てくれよ。お前との初めてのセックスなんだ、流石にその最中に他の女の話をされたら怒るからな」

「ああ、分かったよ。じゃあ……いいか?」

「遠慮するな。今日は存分に、私を好きにするといい」

 

 セリカの許可を得ると、グレンはゆっくりとセリカのドレスを脱がし始める。

 少々手間取りながらもセリカのドレスを脱がせるとセリカは自ら下着を外し、一糸纏わぬ姿となった。

 

「う、わ……」

 

 あの雪山でもセリカの裸は見ていたが、こうして情事の場で改めてその裸体を凝視するとその美しさに息を呑んだ。

 

 セリカの肢体は世の女性の理想を遥かに超えた優美さを誇っており、服を脱いで一糸纏わぬ姿になった事でその神聖さが増しているような気もしていた。

 

 同時に、この極上の肢体を好きに出来るという欲望が頭をもたげてくる。むっちりしながらも引き締まったお尻も、スイカのようなその巨乳も今から自分が好きに出来ると考えると、自然と股間に熱が集まって来た。

 

「ほら、私だけ裸じゃ不公平だろう。お前も脱げ」

「あ、ああ……」

 

 グレンは言われるがまま、服を脱いで全裸になった。既に股間の逸物はセリカの裸体を見た事で充分に勃起しており、先端からは先走り汁が漏れ出ていた。

 

「ふふ、これがグレンのものか……ほら、どうしたいんだ? 私はなんでもさせてやるぞ」

「じゃ、じゃあ胸で頼む」

「そうか、パイズリだな。任せろ」

 

 セリカはグレンの要求にあっさり頷くと、グレンの逸物をその巨乳で挟み込んだ。柔らかくずっしりとした重みを持つセリカの乳房に包み込まれ、グレンのペニスがびくびくと痙攣した。

 

「ふむ、こうだな。んしょ、んしょ……」

「う、おぉ、ぉ……」

 

 セリカは自分の乳房を滅茶苦茶にこね回し、グレンのペニスをしごき上げる。

 極上の巨乳に愛撫されるグレンのペニスはどんどん硬く大きくなっており、しっとりと吸い付くようなセリカの乳房の感触に瞬く間に上り詰めていく。

 

「く、射精()る……っ!」

「んん……っ!」

 

 そして絶頂に達したグレンのペニスが脈動し、びゅくりびゅくりと精液を噴き出した。白濁液がセリカの乳房を白く染め上げ、精液はセリカの顔にも付着し、セリカは瞬く間に精液塗れになった。

 

「く、ぉ……わ、悪い……汚しちまって……」

「ん……構わんぞ。好きにしろ、と言ったのは私だからな。それより、こんなに気持ちよくなってくれたのなら嬉しいぞ。まだまだ元気なようだしな」

「う……」

 

 セリカの言う通り、これだけ射精したというのにグレンのペニスは未だ硬度を保っていた。セリカという極上の女体を前に、一度きりの射精で済む筈もなかったのだが。

 

「さあ、本番といこうか。グレン、私を抱いてくれ」

「ああ、いくぜ」

 

 グレンはセリカをベッドに押し倒すと、その身体に覆い被さるようにしてペニスを秘所に押し当てた。そしてセリカがコクリと頷いた事を確認すると、一気にペニスを根本まで挿入した。

 

「く、はぁぁ……っ! グレンのが、中に……っ!」

「く、おぉ……っ!? な、なんだこれ……っ!?」

 

 グレンのペニスを挿入された事でセリカは嬌声をあげ、グレンは……セリカの膣のあまりの感触に、言葉を失っていた。

 

 セリカの膣はグレンのペニスにフィットするかのようにその形を変え、ただ挿入しているだけでその膣壁はそれ自体が一つの生き物のように蠢き、グレンのペニスをしごきあげて来る。

 こうして入れているだけで、今にも射精しそうな心地よさだった。

 

「く、おぉ、おぉぉぉぉ……っ!」

「あぅ、くぅ、あぁ……っ!」

 

 もう長くは保たないと察したグレンは最初から手加減なしに腰を打ち付け、猛然とピストン運動を開始した。

 グレンの腰がセリカの身体に叩きつけられる度、じゅぶじゅぶと結合部から水音が鳴り響き、セリカの嬌声がグレンの興奮に拍車をかける。グレンは我を忘れたかのような声を響かせ、本能のままに腰を打ち付けていく。

 

「くぉ、うぉぉぉぉぉぉぉぉ……っ!」

「あぁっ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……っ!」

 

 遂に我慢の限界を迎えたグレンは雄叫びをあげ、セリカに腰を密着させて精を解き放った。

 びゅくりびゅくりと精液がセリカの中に注ぎ込まれ、胎内を灼く白濁液の感触にセリカは嬌声をあげる。グレンはぐいぐいと腰を打ち付けながら夥しい量の精液をセリカの中に注ぎ込み、忘我の心地でその快楽を味遭っていた。

 

「く、ふぅ……」

「ふふ、こんなに出して……そんなに気持ち良かったか? って、うわ……っ!」

 

 射精を終え、セリカは下腹に溜まった精液の熱さを感じ取りながらそう嘯くが、グレンはまだ足りないとばかりにセリカの身体をうつ伏せにし、背後からのしかかるようにペニスを挿入した。

 

「うぁ……っ! ぐ、グレン……っ!?」

「も、もう我慢が効かねぇんだ……っ! あんなの味遭って、まともでいられるかよ……っ!」

「きゃぅぅ……っ!」

 

 セリカの身体のあまりの良さに理性を飛ばしていたグレンは己の衝動を制御出来ず、セリカの両腕を掴んでピストン運動を開始した。最初から加減なしで、容赦なく腰を打ち付けて行く。

 

「く、うぅ……っ! いい、ぞ……っ! お前が、したいなら……っ! 幾らでも、付き合ってやる……っ!」

「ああ、今日は満足するまで、付き合って、貰うからな……っ!」

 

 グレンが腰を打ち付ける度、セリカの巨乳がたぷん、と揺れる。腰を打ち付ける度に波打つ尻肉も、極上の柔らかさと張りでグレンをよりその肢体に夢中にさせていく。

 

「セリカ、セリカ、セリカ……っ!」

「グレン、グレン、グレン……っ!」

 

 絡みつく膣壁の感触に、グレンは瞬く間に絶頂へと昇りつめていく。部屋中に淫らな音が響き渡り、グレンが勢いよく腰を打ち付けると今度も予告なしで膣内射精が始まった。

 

「ぐ、うぅぅぅぅぅぅ……っ!」

「きゃぅぅぅぅぅぅ……っ! あ、つい……っ! また、どぶどぶ出て……っ!」

 

 セリカの尻に腰をぐいぐいと押し付けながら、凄まじい量の精液がセリカの胎内に注ぎ込まれていく。

 ペニスがポンプのように脈動し、次から次へと新たな精液をどぷり、どぷり、とセリカの胎に流し込んで行った。

 

「く……っ! まだ、だ……っ!」

「くぁ……っ! ちょ、射精()しながら突くなんて、そんな、の……っ!」

 

 欲望に取り付かれたグレンは射精を継続しながらもセリカをベッドに押さえつけ、寝バックの体勢でピストン運動を再開した。

 まさか射精しながら動かれるとは思っていなかったのか、セリカは絶え間ない絶頂に翻弄され嬌声をあげる。

 

「く、おぉ、止まら、ねぇ……っ!」

「あぁ……っ! これ、すご、い……っ! 精液出しながら、こんな、激し、く……っ!」

 

 グレンは未だ止まらぬ精液を出し続けながら、セリカの膣を味遭い尽くすべく腰を動かし続ける。

 既にセリカの膣内に精液が収まりきらず、結合部から大量の精液が流れ出ているが、それでも構わずグレンは腰を打ち付ける。

 

「お、おぉ、おぉぉぉぉぉぉぉぉ……っ!」

「あぁ、あぁ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……っ!」

 

 最後にグレンは強く腰を打ち付けるとセリカと全身を密着させ、雄叫びと共により多くの精液をセリカの胎内に注ぎ込んだ。

 ペニスの脈動によってびゅくりびゅくりとグレンの精液が注ぎ込まれ、最後の一滴まで注ぎ込むとようやくグレンの射精が終わり、グレンは脱力してセリカの上に倒れ込んだ。

 

「ふぅ、ふぅ、ふぅ……やべぇな、これ……」

「く、あぁ……随分、無茶を、したな……ふふ、お陰で、私の奥の奥までお前の種でいっぱいだぞ」

 

 好き放題に精液を注ぎ込み続けたグレンは疲労困憊といった様子だが、セリカはまだまだ余裕がありそうだ。もっとも、これでもかと中出しされた事ですっかり発情し、その顔には蕩けた笑みが浮かんでいる。

 

「まだ、出来るだろう? 満足するまで、私を抱くんじゃなかったのか?」

「……ああ、そうだな。我ながらどうかと思うくらい興奮してるし、今日は寝かさないから覚悟しろよっ!」

「ああ、好きなだけ抱いてくれ。もっと、もっとな」

 

 そして二人は唇を重ね合い、ピストン運動を再開した。結局その日の夜は部屋から嬌声が途切れる事はなく、朝まで二人の交わりは続いたのだった。




 というわけでセリカ編でした。最初はセリカはグレンの母としてのイメージが強かったんですが、12巻見てヒロインでもいけそうだなと思い直し、執筆しました。能力的にはチートの彼女ですが、割とかわいいところもありますしね。
 さて、これでロクアカはひと段落ですね。次はどうしようかな。ブラブレの聖天使書いた後でアスタリスクのリメイクに移るか、ストブラあたりに手を出すか…さて、どうするべきか。まあ、やる前にフランシーヌとコレットを書いてもいいんだけど、ルミアを突破出来るかなあ彼女達。


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六冊目~リゼ=フィルマーの巻

 『追走日誌3』を見て書く事を決めました。ああいう癖のある子って好きなんですよね。


「やー、食った食った。あんなに上手い飯が食えるとは、俺もいい生徒を持ったもんだな」

「ふふ、料理は普段あまりしないので自信はなかったのですが……喜んで頂けたなら、幸いです。密かに練習した甲斐がありましたね

 

 グレンは行儀悪く自分の腹を叩きながら上機嫌で話し、それに灰色の髪に黒瞳を持つ少女……リゼ=フィルマーが応じる。此処はリゼが持つ家の一つらしく、グレンは今日この少女に食事に招待されて此処にいる。

 

 リゼ=フィルマーはアルザーノ帝国魔術学院の生徒会長という肩書の他にもう一つ、リーゼリット=ルチアーノ……帝国の裏社会を取り仕切る『ルチアーノ家』の跡取りという顔を持ち、要はマフィアの跡取り娘でもある。

 

 そんな彼女だが、以前とある一件で彼女の裏の顔を知って以来、妙にグレンに関わりを持つようになっていた。

 グレンはそんな彼女の態度を不思議がっていたが、リゼは何を聞いてものらりくらりと躱してしまうので、そんな彼女の事を不可思議に思いつつも今日まで付き合いが続いていた。まあ、傍目から見ればリゼの思惑は割と分かり易かったりするのだが。

 

 今日はそんな彼女から雑用の依頼を片付けた後、食事の誘いを受けたのだ。今日は同居しているシスティーナ達は何やら忙しいらしく夕食を共に出来ない旨は既に通達されていたので、特に断る理由もなくグレンはリゼの誘いに応じたのだった。

 

「しかし、よく食べるのですね。システィーナの家の食事では満足出来なかったのですか?」

「いや、そんな事はねぇよ。単に俺が割と食う方だからってだけだ。上手い飯は、幾らでも食べてぇもんだしな」

「ふふ、光栄です。そう言って頂けると、腕を振るった甲斐があるというものです」

 

 リゼはそんな事を言いながら、自然とグレンに近寄って来る。妙に距離の近いリゼの態度に疑問符を浮かべるグレンだったが、リゼはそんなグレンを見詰めながらくすり、と笑い……

 

「──では、私の夫となりませんか? 私はもうすぐ卒業ですし、学生でなくなれば問題ないですよね?」

「へ……?」

 

 突拍子もない事を告げるリゼにいつもの軽口か、とリゼの方を向くグレンだったが……その瞳に込められた、真摯な想いを感じ取り言葉を失った。

 

 リゼの瞳は真っ直ぐグレンを見据え、その唇は硬く引き結ばれている。いつの間にかグレンの手を握っているリゼの手は微妙に震えており、彼女の緊張が伝わって来る。

 

「キツネ、お前……」

「流石に此処でお茶を濁す事はしなかったようですね。ええ、先生のお察しの通り……私は、()()ですよ。本気で、先生の事をお慕い……いえ、愛しています。だから当然先生を夫に迎えたいと思うし、先生が望むなら望む限りの事を叶えて差し上げるつもりです……私の裏の顔、知っているでしょう?」

 

 そう言ってグレンを見詰めるリゼの瞳には、今まで見た事もない程の女の情念が燃え盛っていた。

 その情念は、グレンが今まで関係を持ってきた少女達のそれに勝るとも劣らない……いや、単純な熱量であれば、一番根が深いとも言えた。

 

「……それに、先生が望むのであれば妾も容認しましょう。私の夫となれば、ルチアーノ家の力を以てどんな無理でも押し通してみせましょう。アルフォネア教授が協力して下さるのであれば、大抵の事はなんとかなりますからね」

「お前、もしかして……」

「ええ、先生とシスティーナ達が関係を持っている事は察しています。私も女ですので、彼女達が先生を見る目が変わった事くらいすぐに分かりますよ」

 

 リゼはそう告げ、くすり、と笑みを浮かべた。

 

「先生の童貞卒業の相手になれなかった事は心残りではありますが、それでも私の処女を捧げれば先生に私という女の存在を刻み付ける事は出来ます。それだけでも、充分です」

 

 リゼの瞳に宿る熱量は徐々に大きくなり、情熱的な視線をグレンに向けている。頬は赤らんでおり、今の彼女には言い知れない色気があった。

 

「先生、今すぐ夫になる事を受け入れろとは言いません……ただ、私を抱くかどうか……それだけ、今決めて下さい。私を抱く事を了承して頂けるのであれば、このまま私を寝室へ連れて行って下さい。迷惑と仰るのであれば、今後先生に関わろうとは思いません……それはそれで、仕方のない事ですから」

 

 何処か諦めが入ったような声でそう告げ、リゼは俯いた。あの時の反応からして、リゼはマフィアの跡取りである自分を受け入れてくれる相手など早々いないだろうという諦観がある。

 教師と生徒という関係ならともかく、()()関係にまではなってくれないだろうという思い込みが。

 

(あーあ、駄目だわこりゃ。こんなん見せられて、黙ってられるかよ)

 

 グレンはそんなリゼの姿を見て、溜め息を吐きつつリゼの手を取り……そのまま、寝室に連れ込んだ。

 

「え……? せん、せい……?」

「お? なんだ、今更になって怖くなったのか? お前から言い出しといてそりゃないぜ」

「そ、そうじゃなくて……ほ、本当にいいんですか? 私、面倒臭い女ですよ? 一度抱いたら、一生離しませんよ? 私、マフィアの跡取りなんですよ? それでも、それでも抱いてくれるんですか……?」

 

 グレンが自分を抱く選択をした事が予想外だったのか、リゼは普段見せている冷静沈着さをかなぐり捨てて、見るからに狼狽していた。

 

 自分が、マフィアの跡取り娘が普通の男に受け入れられるワケがない……そんな諦めの入った思考を捨てきれなかったリゼからしてみれば、今のグレンの行動は完全に理解不能だった。

 

 そんなリゼの狼狽ぶりを見て、グレンは改めて溜め息を吐いた。

 

「あのなあ、前も言っただろ? お前が何処の誰だろうと、お前は俺の生徒で、ついでに綺麗な女の子だよ。それに、全員公認の上でハーレム築いてるような駄目男が、マフィアの跡取りだとかどうとかくらいで怖気づくとか思ってたのか? そんなもん、お前を抱く上で障害にすりゃなりゃしねぇよ。ま、タチの悪い男に捕まったと思って諦めな。お前の処女は、キッチリ貰ってやるからな」

 

 がはは、とわざとらしく笑いながら自分の肩を抱くグレンを見て、リゼは一瞬目を白黒させた後……瞳を潤ませ、グレンと唇を重ねた。

 

「ん……」

 

 リゼは迷う事なくグレンの唇に舌を差し入れ、口内に入って来たリゼの舌をグレンが絡め取った。くちゅくちゅといやらしい音が響き、二人の唾液が口の中で混ざり合う。

 

「ぷは……っ!」

「……ふふ、ファーストキス、あげちゃいました。もう後戻りは効きませんからね、先生。私に火を点けちゃった事、後悔させてあげます」

 

 リゼは熱っぽい声でそう告げると、スルスルと服を脱ぎ始め、一糸纏わぬ姿となった。

 胸はお世辞にも大きいとは言えないが、それでもスラリとしたその肢体は優美な魅力に満ち溢れており、下手に豊満な身体よりも洗練された色香を発していた。

 

 染み一つない白磁の肌が暗い照明の中で輝き、キスだけで濡れたのか秘所からは愛液が零れ落ちている。そんなリゼの裸身に、グレンは言葉を失いながら魅入っていた。

 

「私だけ裸とか不公平ですよ。さあ、先生も脱いで下さい」

「お、おう」

 

 グレンはリゼに促されるまま、服を脱いで全裸になった。するとリゼはグレンの前に膝を突き、グレンの逸物を手に取ると、そのままぱくりと口に咥え込んだ。

 

「あむ、んちゅ、ぺろ……」

「う、ぉ……っ!」

 

 リゼはグレンのペニスを根本まで咥え込み、じゅぼじゅぼと激しく剛直を吸い立てた。狭く暖かなリゼの口内に包み込まれ、グレンの逸物は瞬く間に膨張していく。

 

「く、射精()そうだから、離れ……っ!」

「……っ! んん……っ!」

「って、おい……っ!?」

 

 射精の兆候を感じ取ったグレンはリゼに口を離すよう伝えるも、リゼはより深くグレンの男根を咥え込み、激しくペニスをしごきあげた。

 既に限界が近かったグレンはリゼのディープスロートに耐え切れず、そのまま射精の時を迎えた。

 

「ぐ、おぉぉぉ……っ!」

「んむっ! んんんん……っ!」

 

 ペニスを根本までリゼの口内に突き入れたまま、グレンの逸物から精液が迸る。

 喉奥までペニスを咥え込んだリゼはこくり、こくり、と喉を鳴らしながらグレンの精液を飲み込んでいき、最後の一滴まで飲み干してからようやくペニスから口を離した。

 

「……ふぅ、中々濃かったですね、先生。ご馳走様でした」

「く、ふぅ……あ、頭がおかしくなるかと思ったぜ。まるで、中出しした時みたいだったというか……」

 

 普段澄ましているリゼの口内をペニスで汚し、あろう事か自分の出した精液を全て飲み込ませた事で、グレンの心に歪んだ征服欲が沸き上がり、その興奮を後押ししていた。

 リゼのような少女の口を犯し、精液を飲ませた事でグレンの自制心は消失しつつあった。既に射精したばかりだというのにペニスは硬く勃起し、早く眼の前の少女を蹂躙させろと先走り汁を垂らしていた。

 

「ご満足頂けたようで幸いです。練習した甲斐がありました」

「れ、練習ってお前……」

「ふふ、ご安心下さい。バナナとか、そういうのでですよ。私が、先生以外の殿方に奉仕するワケないじゃないですか」

 

 リゼはくすり、と笑って立ち上がり、ベッドに手を突きお尻をグレンに向けた。そして自分の秘所に手を伸ばし、くぱり、と秘所を押し開いて見せた。

 

「さあ、先生。早く、私の処女を奪って下さい。私、もう待ちきれません……犯して下さい、先生」

「……ああ、いくぞ……っ!」

 

 その誘惑にグレンの理性は呆気なく敗北し、リゼの腰を掴むと秘所にペニスを押し当て……そのまま一気に、腰を進めた。

 

「……っ、ふぅ……こ、これが、初めての痛み、なんですね……痛い、けれど……身体が、熱いです……」

 

 根本までペニスが突き立ち、結合部から破瓜の鮮血が流れ落ちる。処女を失ったリゼは痛みを感じているようだが、それ以上に発情しているのか、蕩けた顔でグレンのペニスを受け入れていた。

 

「キツネ……」

「ふふ、リゼ、と呼んで下さい。情事の時くらい、ちゃんと名前で呼んで下さいよ。そうしたら、動いていいですから」

「ああ、動くぞ。リゼ」

 

 グレンは改めてリゼの名を呼び、ゆっくりと腰を動かし始めた。一度亀頭が見える所まで腰を引き、そのまま根元まで突き入れる。

 狭いリゼの処女地を蹂躙する感触は最高で、ピストン運動が加速するまでそう時間はかからなかった。

 

「く、うぅ、あぁ……っ! 先生のが、私の中、抉って、ます……っ! すごい、なんだか、飛んで、しまい、そうです……っ!」

「く、ぬめぬめ蠢いて、すげ……っ! あんま、保ちそうに、ねぇな……っ!」

 

 パンパンパンパンッ、と肉を打つ音が部屋に響き渡り、腰を打ち付ける度に秘所からは愛液が飛び散り、二人の汗が入り混じる。

 グレンは背後から密着するようにのしかかりながらリゼの背中の汗を舐め取り、腰の動きを強めながらこちらを振り向いたリゼと唇を重ねた。

 

「リゼ、リゼ、リゼ……っ!」

「せん、せい……っ!」

 

 夢中になってリゼの身体を貪るグレンは、一心不乱にリゼの尻に腰を叩きつけて行く。リゼも愛しい男に蹂躙される悦びで嬌声をあげ、絶頂へ近付いて行く。

 

「く、射精()るぞ……っ!」

「中に、下さい……っ! 全部、注いで……っ!」

 

 リゼの懇願を聞いたグレンの理性が吹き飛び、勢いよく腰を打ち付けると子宮口に亀頭をぐりぐりと押し付けながらリゼの身体を思い切り抱き締め、容赦なく膣内射精を開始した。

 

「う、おぉぉぉぉぉぉぉ……っ!」

「くぁ、あぁぁぁぁぁ……っ! 先生の、中、に……っ!」

 

 リゼの身体と密着しながら、その最奥に熱い精液を注ぎ込んでいく。グレンの腰がぶるぶると震える度新たな精液がリゼの最奥に叩きつけられ、白濁液を膣奥に浴びたリゼの身体がびくびくと痙攣し、絶頂に至る。

 

 絶頂したリゼの膣内が更にグレンのペニスを締め上げ、次々と精液を搾り取っていく。グレンは最後の一滴に至るまで、リゼの膣内に精液を注入し続けた。

 

「く、ふぅ……」

「……あ、ふぅ……いっぱい、注いでくれましたね。お腹の中、とっても熱いですよ……きゃ……っ!」

 

 射精が終わり脱力したグレンに寄りかかられながら、リゼは下腹の中に溜まった精液の感触に恍惚の表情を浮かべた。

 

 その色香を間近で感じ取ったグレンの獣欲に再び火が点き、がしりとリゼの腰を抱え込むと背後から抱き締める形でベッドに腰掛け、背面座位の体位になるとピストン運動を再開した。

 

「くぁ、うぅ……っ! あ、あんなに出したばかりなのに、もう、こんな……っ!」

「く……っ! 悪ぃ、まだ、全然足りねぇんだ……っ!」

 

 完全に理性が飛んだグレンは背後からリゼの腰を抱えながら上下に揺さぶり、腰を突き上げる。その突き上げにリゼは翻弄され、嬌声をあげる。しかし、抵抗する素振りは一切なかった。

 

「あ、くぅ……っ! いい、ですよ……っ! 好きな、だけ抱いて下さい……っ! 先生が満足するまで、付き合って、あげますから……っ!」

「ああ、一回や二回で、済むと思うなよ……っ!」

 

 グレンの獣欲を受け入れると宣言したリゼは身体の力を抜き、自分の身体の主導権を全てグレンへ委ねた。グレンはそんなリゼの身体を抱き締め、猛然と腰を突き上げていく。

 

「くぉ……っ! そろそろ、射精()すぞ……っ!」

「はい……っ! いっぱい、中に出して下さい……っ! 私に、種付けして下さい……っ!」

 

 種付けの懇願を聞き、グレンの突き上げが更に加速する。そして一際深く突き上げると、子宮口に亀頭を押し付けながらリゼの身体を抱き締め、欲望を解き放った。

 

「くぉ、おぉぉぉぉぉぉぉ……っ!」

「うぁ……っ! 熱いの、また、注がれてます……っ!」

 

 リゼの尻に腰をぐいぐいと押し付けながら、グレンはびゅくりびゅくりと夥しい量の精液を胎内に注ぎ込んで行く。グレンのペニスがポンプのように脈動し、新たな精液がリゼの狭い膣内を瞬く間に白く染め上げていく。

 

「おふ、ぅ……」

「……ぅあ……すご、かったです……」

 

 最後の一滴まで注ぎ込み、ようやく射精が終わりを迎えた。リゼはくたりと脱力してグレンによりかかるが、自分を貫くペニスが未だに胎内でその存在を主張している事に気が付いた。

 

「……ふふ、まだ足りないんですね。いいですよ、何度でも、付き合ってあげます。さあ先生、続きをしましょう」

「……ああ、勿論だ」

 

 二人は再び唇を重ね、そのまま情事を続行した。グレンは一晩中リゼの身体を貪る事になり、後日システィーナ達に事情を報告し、また一人グレンのハーレムにメンバーが加わる事になったのだった。




 というわけで『追走日誌3』を呼んで衝動的に書き挙げたリゼ編です。本編でもちょくちょく出番はありましたが、やっぱりバックグラウンドが明かされるとキャラの魅力がひき立ちますね。短編の挿絵の悪戯っぽいリゼの挿絵は真に素晴らしいと思いました。
 仲間外れも可哀そうだし、フランシーヌとコレットもやりますか。都合上、二人一緒ですけど。


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七冊目フランシーヌ=エカティーナ&コレット=フリーダの巻

 取り敢えず彼女達も書いておこうと思い立ち、この二人も書きました。ではどうぞ。


「たーのもー」

「お邪魔しますわー」

「……あー、ホントに来たのか……」

 

 グレンはそれぞれの個性が出た挨拶をしながら屋敷に入って来た二人の少女を見据え、溜め息を吐いた。

 切れ長の目と黒髪を持つ少女の名は、コレット=フリーダ……金髪を縦ロールにした如何にも良家のお嬢様風の少女の名は、フランシーヌ=エカティーナ……二人共、グレンが以前故あって訪れたお嬢様学校、聖リリィ魔術女学院の生徒である。

 

 この前スノリアで再会する事になったこの二人は、あろう事か休暇を利用してこのフェジテにやって来たのだ。

 彼女達が来る旨は事前に通達されていたものの、こうして目の当たりにすると嘆息せざる負えなかった。

 

 この二人は悪い子ではないのだが、関わっているととにかく()()()のだ。

 コレットは見た目通りの活発さでこっちを振り回して来るし、フランシーヌも押しが強い上に思い込みが激しく、言動・行動共に暴走気味だ。

 

 なにせ、セリカの魔術で変装したグレンの入浴中に二人揃って突撃して来た程だ。

 あれはグレンの事を完全に女だと思っていたからやったものだとは思うが、この二人であればグレンの性別を知った今でも同様の事をやりかねない怖さがあった。

 

 ここ最近何人もの女性達と関係を結んだ事で、グレンの理性はタガが外れ易くなっている。ふとした拍子で行為になだれ込む事も、ないとは言えない。

 グレンにあからさまな好意を寄せるこの二人であれば、押し倒しても本気の抵抗はしなさそうだった。だからと言って、積極的に押し倒そうとは現時点では思っていないのだが。

 

 なにせ、この二人に対してはシスティーナは勿論あの温厚なルミアも穏やかならぬ態度で対応しているのだ。

 迂闊に手を出してしまえば、あの二人の反応が怖い。セリカとリィエルあたりは、あっさり受け入れてしまいそうではあるのだが。

 

「此処が先生のお住みになっている御屋敷ですのね。立派な家にお住まいのようですが、先生も貴族なのですか?」

 

 フランシーヌは趣味の良い調度品の揃う家の中を見回しながらそう尋ねたが、グレンは首を振った。

 

「いんや、此処は白猫……システィーナの家だよ。ワケあって俺ん家が壊れたから、白猫の好意で住まわせて貰ってんだよ。俺は貴族でもなんでもない、ただのぺーぺーさ」

 

 ……だが、グレンは失念していた。男の教師であるグレンが女生徒であるシスティーナの家に住んでいる現状が、世間的に見て()()()()()()()という事を……

 

「え……? システィーナさんの家、と、という事は……っ!」

「せ、先生……っ! システィーナの奴と、どどどど同棲してるのか……っ!?」

「……あー、そっか。そういう反応になるよなぁ……」

 

 グレンは顔を真っ赤にして詰め寄って来る二人を見て、己の失言を悟った。

 確かに、今のグレンの状態はシスティーナ達との()()と見られても不思議はない。

 いや、この屋敷での生活の実体を鑑みれば、あながち間違いとも言えないのだが。

 

「あー、えっと、その、な……あくまで俺は居候であって、同棲とは少し違うというか……ぶっちゃけあまり騒がないで欲しいというかだな、その……」

 

 グレンはどう話していいか分からず言葉に詰まるが、その間に二人の混乱は最高潮に達したらしく、二人がかりでグレンの腕を左右からがしっ、と掴んだ。

 

「こ、こここ、こうしてはいられません……っ! システィーナ達に先を越される前に、既成事実を作ってしまわなくては……っ!」

「お、おお、おう……っ! せ、せせせ先生……っ! ちょ、ちょっと顔貸してくれるかっ!? くれるよな……っ!?」

「お、おい二人共……っ!?」

 

 予想以上に強い力で引っ張られ、グレンはずるずると廊下を引きずられていく。

 二人にグレンの寝室の場所など教えていなかった筈なのだが、直感で探り当てたのか、一直線にグレンの寝室に辿り着き、二人に押されるようにグレンは寝室の中に入り、どすん、とベッドに放り出された。

 

「せ、せせ、先生……っ! あの、だな……えっと……」

「し、システィーナとは、もう身体を重ねたのですか……っ!? こ、答えて下さい、先生……っ!」

 

 そのまま迫って来るかと思われた二人だが、顔を真っ赤にしながらそんな事を問いかけて来る。

 その表情は思った以上に真剣で、冷静ではないながらもあの時のリゼと同じく、真摯な想いが伺えた。

 

 単なる感情の暴走であればはぐらかそうと考えていたグレンだったが、こうまで真剣な想いをぶつけられては答えないワケにはいかない。グレンは腹を括り、口を開いた。

 

「……ああ、システィーナとは関係を持ってる。システィーナだけじゃない、ルミアやリィエルともだ。一応言っとくが、全員が納得づくだからな」

 

 グレンの告白を聞き、案の定、二人は驚愕を露わにして顔を赤らめた。

 

「うぇ……っ!? さ、さささ三股……っ! い、いや、全員が納得してんならハーレムか……っ!?」

「で、ででで、ですが英雄色を好むとも言いますし、グレン先生のような素晴らしい殿方であれば無理もないのかも……っ!?」

「あー、何でそこで納得する? 普通、俺を糾弾する場面じゃね?」

 

 年頃の少女らしい潔癖な反応を返すかと思った二人だったが、予想に反して二人は顔を赤くはしているものの、その表情に嫌悪や軽蔑といった負の感情は浮かんでいない。

 グレンは罵倒される事も覚悟で告白したのだが、二人はグレンの方をチラチラ見ながら小声で話し合うばかりで、グレンの予想した光景はいつまで経っても訪れなかった。

 

「せ、先生……っ!」

「お、お願いします……っ! わたくし達を、先生の妾にして下さい……っ!」

「お、おい……っ! ふ、二人とも、何言ってるか分かってんのか……っ!?」

 

 突然の二人の申し出に、今度はグレンが仰天する番だった。この二人は正真正銘、良家のお嬢様だ……そんな二人が俺のような男相手に()()()()()()など、正気の沙汰とは思えない。

 

「わ、分かっておりますわ。私達は、由緒正しき家柄の出……本来であれば、そのような勝手は許されておりません。ですが……」

「けど、それがどうしたってんだ……っ! 自分の処女くらい、好きな相手にやりたいんだよ……っ! 多少の困難くらい、乗り越えてやるさ……っ!」

「お前等……」

 

 フランシーヌとコレットの叫びに、グレンは瞠目した。二人は、本気で言っている。

 普通であれば口走る事さえ許されない暴挙を、本気で実現しようとしている……多少暴走しているきらいはあるが、それでも……その想いは、何処までも真摯だった。

 

(あー、こうまで言われて断るなんて無理だって。はぁ……白猫達には、後で土下座すっかぁ……)

 

 そんな真摯な想いを向けられて、グレンに無碍な対応など出来る筈もない。グレンは二人に近付くと、二人の唇にそっと口付けを落とした。

 

「あ……」

「先生……」

「……分かったよ。二人纏めて、面倒見てやる……白猫達には、俺から謝っといてやるよ」

 

 口付けで顔を赤らめていた二人はグレンの言葉に眼を見開き、そして……満面の笑みを、浮かべた。

 

「ほ、ホントかっ!? やったぞフランシーヌっ!」

「ええ、ええ……っ! これでやっと、先生と結ばれる事が叶うのですねっ!」

 

 よっぽど嬉しかったのか、二人は手を取り合ってきゃいきゃいとはしゃいでいた。

 しかしそんな二人を苦笑しながら見るグレンに気付いたのか、ハッとなってグレンに向き直った。

 

「も、申し訳ありませんっ! は、はしたない所を……っ!」

「いいさ、気持ちはわからんでもないしな。それで? 俺としちゃ今すぐでもいいんだが、大丈夫か?」

「おうっ! ちゃっちゃとやっちゃってくれっ! フランシーヌも、いいよな?」

 

 コレットの言葉にフランシーヌはこくりと頷き、二人は改めてグレンに向き直り……1枚1枚、服を脱ぎ始めた。

 そうして全裸になった二人の裸体が、グレンの前に晒される。

 

 コレットは肉感的な肢体に、割と大きめの乳房なその存在を主張している。活動的な彼女らしく、健康的な色香に満ち溢れていた。

 

 対してフランシーヌは胸の大きさこそ一歩譲るものの、全体的にスレンダーでスマートな魅力を持つ身体だった。少女らしい身体の丸みは、何処か倒錯的な色香すらあった。

 

「そ、それで、その……」

「こ、ここから、どうすればよいのでしょう?」

「あー、そっか。お前等お嬢様だもんな、そこら辺の知識は殆どないのか……」

 

 思えば、初体験の時からパイズリやフェラチオをやってくれたルミアやシスティーナと違い、今まで閉ざされた女学校にいた二人は性に関する知識を殆ど持っていないのだろう。

 

 精々が情事の時に裸になるくらいで、具体的な行為についての知識は皆無に違いない。まあ、それならそれで教え込む楽しみがあるのだが。

 

「そうだな……じゃあ、こいつを舐めてくれるか?」

 

 グレンはさっさと服を脱いで全裸になると、二人に向かってこよみよがしにペニスを突きだして見せた。

 

 

「え……? わ、わわっ!? こ、これが噂のち、チンポってやつか……っ!?」

「うぇっ!? こ、これが殿方の……な、舐めればよろしいんですの? あむっ!」

 

 コレットは動揺するばかりで固まっていたが、フランシーヌが恐る恐る、といった呈でぱくり、と男根を飲み込んだ。

 

「あむ、んちゅ、ぺろ……」

「あ、お、おい待てフランシーヌ……っ! あ、アタシもやるから……っ! 「う、うぉ……っ!」

 

 フランシーヌは拙い舌遣いでグレンの剛直を愛撫し、それを見たコレットが同じようにグレンの逸物に舌を絡ませていく。

 二人共舌遣いは拙いが、その懸命な奉仕はグレンのペニスをどんどん膨張させていく。見目麗しい二人の美少女が己の剛直に奉仕するその様は、グレンの興奮を強烈に後押しした。

 

「ぐ、射精()る……っ!」

「うわ……っ!」

「きゃぅぅ……っ!」

 

 遂にグレンのペニスが限界を迎え、精液を吐き出した。びゅくびゅくと迸る精液をまともに浴びてしまい、乳房や顔が精液塗れになっていく。

 

「……ふぅ……」

「うわ……こ、これが先生の……」

「種、ですわよね……こ、こんなに熱いんですの……」

 

 精液で汚れた二人はそれを拭う事すらせず、未だに勃起を保つグレンのペニスに熱い視線を向けている。その瞳には、明確な情欲が宿っていた。

 

「せ、先生……」

「も、もう我慢出来ませんの……は、早く……」

 

 二人は秘所から愛液を滴らせながら、切なげな瞳でグレンを見詰めている。そんな二人の姿にグレンが我慢出来る筈もなく、二人をベッドに横たえるとコレットの秘所にペニスを押し当てた。

 

「いくぞ」

「お、おう……っ!!」

 

 そしてペニスを根本まで埋没させ、処女膜を破られ破瓜の血を流したコレットが歯を食い縛って痛みに堪えていた。

 相当に痛い筈なのだが、コレットは泣き言一つ言わずに堪えている。思わずペニスを引き抜きそうになるが、コレットは首を振ってそれを否定した。

 

「あ、アタシは大丈夫だから……は、早く、動いてくれよ……先生」

「……そこまで言うなら、いいさ。じゃ、動くぞ」

「うぁ、あぁ……っ!」

 

 グレンはコレットの意志を尊重し、ゆっくりと腰を動かし始めた。グレンのペニスが抽挿される度、ぱちゅんぱちゅんと淫らな音が鳴り、部屋の中に淫気が充満し始める。

 

「ぐ……っ! ど、どうだ……? ちゃんと、気持ちよく、なってるか……っ?」

「……ああ、最高だよっ! きつくて、とっても気持ちいいぜっ!」

 

 コレットの膣内はその快活な見た目にそぐわず、鍛えられた子特有の激しい締め付けでグレンを歓待していた。みっちりとペニスを覆う膣壁も絶妙な刺激を与えてきており、グレンは瞬く間に上り詰めていく。

 

「く、射精()る……っ!」

「あ……っ! その、まま……っ! 全部、くれ……っ!」

 

 グレンの射精宣言にコレットは本能のままにそう応え、足を絡ませてグレンと身体を密着させる。そのままぐいぐいと腰を押し付ける動きにグレンは耐えられず、射精の時を迎えた。

 

「く、おぉぉぉぉぉ……っ!」

「くぁぁぁぁぁ……っ! な、中に熱いのが、いっぱい……っ!」

 

 グレンはコレットと全身で密着したまま、びゅくりびゅくりと精液を吐き出していく。グレンもまた腰をコレットに押し付けながら、次から次へと精液を注入していった。

 

「……ふぅ……」

「う、ぁ……あつ、い……」

 

 最後の一滴まで出し終えるとグレンはコレットからペニスを引き抜き、今度はフランシーヌを抱え上げると……正面から抱き合うように、秘所にペニスを挿入した。当然の如く破瓜の鮮血が溢れ出し、フランシーヌもまた歯を食い縛って痛みに堪えていた。

 

「……ッ! せ、先生のが、入って、ますわ……っ!」

「……悪ぃな、もう止まりそうにねぇ。最後まで付き合って貰うぞ」

「え……? あぅぅぅ……っ!」

 

 グレンはそう言った対面座位の姿勢のまま、ピストン運動を再開した。グレンに腰を突き上げられ、フランシーヌの身体が揺さぶられる。

 

 フランシーヌの膣は締め付けの強さではコレットのそれに劣るものの、しっとりと絡みついて来る膣壁は全力でグレンの逸物をしごきあげており、射精したばかりで敏感になっている事もあり、あまり長くは保ちそうになかった。

 

「く、おぉ、おぉぉ……っ!」

「きゃぅ、うぅ、あぁ……っ!」

 

 腰を突き上げ、フランシーヌの身体が上下に揺さぶって行く。フランシーヌの身体が揺れる度、その乳房がグレンの胸板で押し潰され、心地よい刺激がグレンの動きを加速させる。

 

「くぅっ、射精()る……っ!」

「あぁ……っ! ぜ、全部出して下さいませ……っ! 孕ませるくらい、いっぱい……っ!」

 

 フランシーヌの言葉に情欲の火が点いたグレンは猛然と腰を突き上げ、最後に勢いよく腰を打ち付けフランシーヌの尻肉に指を食い込ませると、そのまま最奥で射精を開始した。

 

「く、おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……っ!」

「きゃぅぅぅぅぅ……っ! せ、先生の、いっぱい……」

 

 腰をぐいぐいと押し付けながら、グレンはフランシーヌの膣内にびゅくりびゅくりと精液を吐き出していく。フランシーヌは胎内を灼く精液の感触に絶頂し、びくびくと痙攣した後くたりと脱力した。

 

「く、ふぅ……」

「あぅ……凄かった、ですわ……」

 

 最後の一滴まで注ぎ込んで射精が終わると、フランシーヌは脱力して、くたりとベッドに倒れ込んだ。その拍子にグレンのペニスがフランシーヌの秘所から抜け落ちるが、その剛直は未だ硬度を保っていた。

 

「あ……先生、まだ……」

「ああ、このくらいじゃ全然足りないんでな。今日は思う存分、付き合って貰うからな」

 

 グレンは二人にそう言ってキスを落とすと、今度はコレットを捕まえて後背位で挿入し、ピストン運動を再開した。

 その日の夜はグレンの部屋から二人の嬌声が途切れる事なく響き渡り、翌日部屋の惨状を眼にしたシスティーナにこってり絞られる事になるのだが……それはまた、別のお話……




 というわけでフランシーヌ&コレットでした。 
 これでロクアカ編はひとまず終了かな。しかしこうして見ると、今まで書いて来たデアラやバハムートと比べるとヒロイン数少なめなんですね。まあ、あっちが多いのは確かですが。
 次はブラブレの聖天子に手を付けるかな。ブラブレの巻、何処しまったかな…


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