ドキドキプリキュアアギト~伝説の戦士と元魔法使いのブレイブな戦士~ (ルオン)
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プロローグ

とある世界

 

白い宮殿と建物が並び立つ、青空が広がる世界で、そこに住まう人々は和気あいあいと、楽しそうに過ごしていた。

そんな世界に、異変が起きた。

 

青空は急に闇に包まれ、人々は次々と倒れていく。

そして宮殿の一部が爆発し、そこから戦士のような風格を持つ少女が出てきた。

そしてその少女を追うかのように、宮殿からゴリラやイカなど巨大な怪物が出てきた。

 

「グォオオオオ!!」

 

巨大なゴリラは、少女に向かって跳び、その大きな拳、振り下ろす。

少女はその拳をかわし、ゴリラの腹に拳を叩き込み、殴り飛ばす。

が、その少女の手足をイカが脚を使って縛る。

なんとか脱しようとする少女であったが、その少女を狙って上空から鳥のような怪物が攻撃をしかける。

 

「ハァッ!!」

 

『ジコ~!?』

 

『クワァアアアア!?』

 

少女はタイミングを見計らい、自分の手足を縛っているイカを利用して鳥のような怪物に投げ飛ばし、自身への攻撃を回避した。

そして少女は近くの建物の屋根へ移動し、宮殿を見る。

 

「き、宮殿が…………!?」

 

宮殿を見上げた少女は、宮殿の変わりように驚く。

白く美しかった宮殿は、黒き闇に覆われていた。

 

「何も……何も守れなかった…………」

 

そう言い、涙を流す少女は、手を強く握りしめる。

その時だった

 

『ジコ~!!』

 

「ッ!?しま―――きゃあああ!?」

 

さっき戦っていた怪物と同じ姿をした怪物が複数現れ、少女を殴り飛ばした。

殴り飛ばされた少女は、近くの建物へ激突し、地面へと倒れ伏せる。

 

「くっ!?体が!?」

 

激突した影響で、体を上手く動かせない少女。

そんな少女を潰そうと、怪物たちが集まってくる、

もうダメだと思い、涙を流しながら覚悟を決める少女。

 

 

その時

 

―ババババババン―

―バンバンバン―

 

『『『ジコ~!?』』』

 

「え?な、なにが…………!?」

 

「大丈夫?」

 

「ッ!?誰!?」

 

突然飛んできた銃弾により、怪物たちは撃たれ仰向けに倒れる。

何が起きたのか理解できない少女に、何者かが声をかける。

声をかけられた少女は、警戒しながら振り返る。

するとそこには、銀色の銃と何かの獣のような銃を持つ、剣と盾のチョーカーをつけヘルメットをかぶった謎の人物がいた。

 

「あ、あなたは?」

 

「ただの通りすがり……かな?」

 

「通りすがり?」

 

「そう♪とりあえず、ここは俺に任せて♪君には、やらなくてはならないことがあるんじゃないかな?」

 

「ッ!?何故それを!?」

 

「勘……かな?とにかく、ここは俺がなんとかするから、君はやらないといけないことを優先して」

 

「……でも」

 

「まぁ、疑っちゃうよね?なら、この姿を見たら信用してくれるかな?」

 

そう言うと、謎の人物が持っていた2つの銃がその場から消え、代わりに1つのベルトが謎の人物の腰に現れる。

謎の人物はベルトが現れたことを確認し、ポーズをとる。

そして

 

「変身!!」

 

謎の人物がそう叫んで、ベルトの左右のスイッチを押した瞬間、謎の人物の姿が変わった。

その姿は、赤い瞳をし、黄金のような光を放つ仮面の戦士であった。

 

「ッ!?あ、あなたはいったい!?」

 

「アギト……仮面ライダーアギト!!」

 

「仮面……ライダー……?」

 

「とにかく君は、やるべきことをやるんだ」

 

「……分かったわ。後をお願い」

 

そう言った少女は、闇に覆われた宮殿へ向かう。

それを見届けたアギトは、体を怪物たちへと向ける。

 

「さぁ、あの子が使命を果たすまで、付き合ってもらうぞ!!」

 

そう言ったアギトは、怪物たちの元へ向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

月日は流れ、地球にある大貝町のとある家では、1人の少年が朝食を作っていた。

 

「うん♪今日も美味しくできた♪」

 

そう言った少年、津上翔吾(つがみしょうご)は皿に料理を盛り、食べ始める。

翔吾は食事を終えると、食事で使った皿を洗い始める。

その時、翔吾のスマホが鳴った。

 

「はい?」

 

『津上、今何処にいた?』

 

「先生?今自宅ですが?」

 

『お前、集合時間に遅れてるが、大丈夫か?』

 

「え?集合時間って…………まだ6時30分ですよね?」

 

『何言ってる?今は7時30分だぞ?』

 

「え?7時30分?」

 

言われた翔吾は、スマホと置いてある時計を見比べる。

すると、置いてある時計の時刻が遅れていることに気づいた。

 

「すみません、家の時計が遅れていたようです!!今準備して、直接バイクでクローバータワーに向かいます!!」

 

『分かった。気をつけて来いよ』

 

それを聞いた翔吾はすぐに制服に着替え、玄関へ向かう。

するとそこへ、2人の男と鳥のような存在が玄関から入ってきた。

 

「どうした翔吾?」

 

「何カアッタノデスカ?」

 

「まさか敵か?」

 

「ごめん、鉄砕、ラミレス、トリン。家の時計が遅れていたみたいで、今からバイクでクローバータワーに行くんだ!!どこかに行くときは、戸締まりしっかりしてね!!」

 

「分かった。気をつけて行けよ?」

 

「うん!!行ってきます!!」

 

そう言った翔吾は、玄関に置いてあった()()()()()()()()() を首にかけ、ヘルメットをかぶりバイクでクローバータワーへと向かった。

 

「朝から慌ただしい奴だ」

 

「シカシ、カレガ明ルクナッテヨカッタデス」

 

「そうだな。我々と会った頃は、暗かったからな。そんな彼も今では、りっぱな戦士だ」

 

「そうだな。今では、強き竜の戦士で元魔法使いで仮面ライダーだ」

 

「ショウゴガ、()()()()()()二来テクレテヨカッタデス♪」

 

「さて、私は今のうちに洗濯でもするか」

 

「じゃあ俺は、買い出しにでも行くとしよう」

 

「デハ私ハ、掃除シマース」

 

そう言い、各々違うことを始める3人。

そしてこの日、彼の()()()()での運命が動き出すとは、誰も知るよしがなかった。




ということで、プリキュア小説第3弾です!!

次回は翔吾が変身して戦います!!

次回も是非読んでください!!


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AGITO1:見学と変身

ルオン:大変長らくお待たせしました!!
    ちょっと野暮用でなかなか書けませんでしたがようやく完成しました!!

翔吾:それでは第1話をどうぞ♪

ルオン:注意事項です。あの生徒会長が若干キャラが崩れております。


東京クローバータワー

 

それは、東京に新しくできた観光スポットとなっている電波塔。

その新しくできた観光スポットに、沢山の人が観光に来ていた。

無論、社会科見学で来る学生たちも例外ではない。

その社会科見学に、大貝町にある大貝高校の生徒たちも来ていた。

バスから降りた生徒たちは、1人の生徒―――翔吾を待っていた。

すると、生徒たちがバスから降りて数秒後、バイクに乗った翔吾がやって来た。

翔吾はバイクを止め、生徒たちに近づく。

 

「ごめん皆、待たせちゃって」

 

「気にするな気にするな」

 

「たまにはいいじゃん♪」

 

「珍しいとは思ったけど、すぐに来てくれたから問題なし!!」

 

「津上君は頑張りすぎなんだから、別に遅れても怒らないよ♪」

 

「まぁ普段から頑張りすぎてるからな、今回は大目に見てやろう!!我に感謝せよ!!」

 

「お前、普段から勉強やスポーツで津上に負けてんのに、なんで偉そうなん?」

 

翔吾が遅れたことに誰1人怒ることはなかった。

するとそこへ、バスから降りてきた担任が翔吾へと近づいていく。

 

「来たな津上」

 

「先生、この度はご迷惑をお掛けしてしまい申し訳ありませんでした」

 

「気にするな気にするな。今度から気をつけろ」

 

「はい!!」

 

「さて、津上も来たことだし、見学についての説明を始めるぞ。まず、人様に迷惑をかけないこと。これはまぁ常識だな?次に、他校の生徒も多いため、問題を起こさないように。知り合いがいた場合、一緒に行動してもいいが、集合時間までには来ること。また、我々が住んでる大貝町の中学生も来ている。一緒に行動してもいいが、人生の先輩としてみっともないとこは見せるなよ?あと、あまり目立つことはするな」

 

『『『はい!!』』』

 

「では皆の者…………散れ!!」

 

そう言った瞬間、翔吾たちの担任はその場から消えた。

そして、一部始終を見ていた周りの人々が騒ぎ出す。

 

「先生、俺らに目立つなと言っときながら、自分が一番目立っとるやん」

 

「仕方ないよ。だって忍者の末裔だもん」

 

「さてどうする?いつものメンツで回るか?」

 

「あ、ごめん皆。遅れておいてなんだけど、俺約束してるんだ」

 

「はっは~ん……さては、大貝第一中学の相田さんと菱川さんと回る約束だな!!」

 

「「なんだと!?おのれ津上!!我ら独身貴族賛同会を裏切ったな!!しかも2人とは、恥を知れ!!この二股結婚詐欺野郎!!」」

 

「ちょっと!?俺、そんな会に入ってないし、2人とは付き合ってないよ!?それに結婚詐欺なんてしてないよ!?」

 

「てか、津上が結婚詐欺するわけないやん」

 

「そうだよ!!津上君は料理が上手くて、勉強とスポーツ万能な、心優しい紳士だもん!!」

 

「そうよそうよ!!翔吾たんは、究極の紳士なのよん!!」

 

「あんたたちとは、天と地の差があるわ」

 

「逆にそういうことを思い付く貴様らこそが恥を知れ」

 

「二度と顔を出すな、ミミズ以下の生物」

 

「「うわ~ん!!俺ら何にもしてないのに責められたぁああ!津上リア充バカァアアアア!?」」

 

そう言って2人の生徒、東村 敦司と高志は逃げていった。

 

「行ってもうた。どないする?」

 

「あやつらの事などほうっておけ。それより、我はてっぺんに登り、バンジーをしてくる」

 

「あんた何言ってんの!?ちょっと待ちなさいよ!?」

 

「なんか面白そうやん!!わいはアッチに着いてくわ!!ほなまた!!」

 

そう言って、バンジーをしに行く生徒――王崎 英王を山崎ゆきなと白川 将太の2人の生徒が追いかける。

 

「バンジーって……アイツ、ロープなんて持っていたか?」

 

「ううん。持ってなかったよ?」

 

「大丈夫よん♪だって彼だもの♪それじゃあ翔吾たん、私たちは行くわねん♪」

 

「マナちゃんたちによろしくね~♪」

 

「じゃあまた後で」

 

そう言ってクローバータワーへと向かっていく、炎崎 龍牙と雪崎 レナ、海原 武の3人。

 

「さて、俺もマナちゃんを探しに「しょ~~~う~~~ちゃ~~~ん!!」ごほっ!?」

 

翔吾が、先程から話に出ている人物を探しに行こうとしたその時、翔吾に向かって何かが突っ込んできた。

ダメージを喰らい、倒れそうになる翔吾であったが、なんとか踏ん張り倒れずにすんだ。

なんだと思った翔吾は、自身の体にぶつかってきてくっついている何かを確認する。

 

「えっと…………マナちゃん?」

 

「しょうちゃんしょうちゃんしょうちゃん///」

 

ぶつかってきたのは、翔吾が探そうとしていた少女、相田マナであった。

マナは、年齢は離れているが、翔吾とは小さい頃から一緒にいる幼馴染みである。翔吾を見つけては、マナは抱きついて頬擦りをする癖がある。

今もぶつかってきたマナは、翔吾に抱きつくと翔吾の胸板に頬擦りしだした。

 

「あの……マナちゃん?離れてもらえないかな?」

 

「い~や~~!!まだくっついてます♪///」

 

「そ、そう……(困ったな~)」

 

離れようとしないマナに困り果てる翔吾。

そんな時、1人の少女がやって来た。

 

「こ~~ら~~!!そこの暴走生徒会長!!翔吾さんから離れなさ~い!!」

 

「あ、六花ちゃん」

 

やって来たのは、マナと同じく年下の幼馴染み、菱川六花であった。

 

「六花ちゃん、久しぶりだね♪」

 

「お久しぶりです翔吾さん♪ほらマナ、翔吾さんから離れなさい!!」

 

「い~や~!!まだしょうちゃんエネルギーが満タンじゃないから離れな~い!!」

 

「なに訳の分からないこと言ってるの!!い・い・か・ら・は・な・れ・な・さ・い!!」

 

「い・や・だぁあああああああ!!」

 

「あ、あははははは……(どうしよう)」

 

翔吾から引き離そうとマナを引っ張る六花と、それに抵抗して翔吾から離れようとしないマナ。

周りから見たら非日常な展開に、翔吾は慣れてしまう。

しかしこのままでは動けなくて困ると思った翔吾は、名案を思いつく。

 

「マナちゃん、この状態だと、せっかく見学に来たクローバータワーの中を一緒に回れないから、離れてくれないかな?」

 

「は~い♪」

 

「はぁ……もう、マナったら」

 

翔吾に言われて避けるマナを見て、溜め息をつき呆れ果てる六花。

しかしその呆れは、驚きへと変わる。

 

「えい♪」

 

「おっとっ」

 

「ちょっとマナ!?何やってるのよ!?」

 

マナは、翔吾の体から離れたと思ったら、今度は翔吾の左腕に抱きついたのであった。

 

「何って、しょうちゃんの左腕に抱きついてるの~♪」

 

「翔吾さんに離れてって言われたばかりでしょ!?」

 

「うん。だから、体から離れてしょうちゃんの左腕に抱きついたんだよ♪こうすれば回れるでしょ?」

 

「ぐっ!!屁理屈だけど正論だわ…………なら!!」

 

「おっと」

 

屁理屈であるが正論を言うマナに対抗してか、翔吾の右腕に六花が抱きつく。

 

「何してるの六花!?」

 

「翔吾さんの腕に抱きついてるだけよ?問題あるかしら?別に翔吾さんは誰かと付き合ってる訳じゃないもの(マナだけずるいもの!!好き勝手にはさせないわ!!)」

 

「ぐぬぬ!!正論だけど~!!」

 

「あはは…………とにかく行こうか」

 

「「うん/はい!!」」

 

翔吾の言葉に従い、マナと六花は翔吾の腕に抱きついたまま歩き出した。

歩き出した3人はクローバータワーの近くにあるモールの中へと入っていくが、周りの人間の視線が集中する。

それもそのはず、2人の少女が1人の男子に抱きつくなど、昼間から見ることなどないからだ。

ましてやそれが学生なら尚更である。

 

「ねぇしょうちゃん、どこに行く?」

 

「そうだね…………六花ちゃんはどこか行きたいとこあるかい?」

 

「そうですね…………まず、お昼をすませてしまいましょう」

 

「そうしよっか。マナちゃんもそれで…………あれ?」

 

「マナ?」

 

翔吾が顔を向けると、いるはずのマナがいなくなっていた。

エスカレーターの終わりまで上ると、マナが小さい女の子と一緒にいた。

 

「マナちゃん」

 

「あ、しょうちゃん♪六花♪」

 

「もう急にいなくなったから驚いたわよ」

 

「えへへ♪ごめんね?この子が泣く声が聞こえて」

 

「もしかして、迷子かい?」

 

「そうなの。だからおまじない教えてあげてたんだ♪いい?手のひらにハートを書きながらお願いしてみて?」

 

「ハート?」

 

「うん♪お母さんに会えますようにって。そうすれば「みちこ!!」あ」

 

「ママー!!」

 

マナが女の子におまじないのやり方を教えていると、女の子の母親がやって来た。

女の子は母親の元にかけより、マナにお礼を言って母親とどこかへ行った。

そして翔吾は再び、マナを連れて六花と共に歩き出す

 

「良かったねマナちゃん」

 

「うん!」

 

「なんであなたは、他人のお世話ばかりやくのかしらね?」

 

「だって、誰かの喜ぶ顔を見ると、こっちも嬉しくなるじゃない♪」

 

「ははは♪マナちゃんらしいね♪」

 

「まったく、マナは愛を振り撒きすぎ「あー!?」ッ!?今度はなに!?」

 

「ま、まこぴーだぁああ!!」

 

「「まこぴー?」」

 

喋っていたマナは、目の前で人に囲まれている少女を見て叫びだしたのだ。

 

「まこぴー?」

 

「確か……今、売れっ子で有名なアイドルだって、東村館が言ってたな。確か本名は……剣崎真琴ちゃん…………だったと思う」

 

「へ~……って、ちょっとマナ!?」

 

翔吾たちが話している間に、マナは人混みの中へと入る―――訳ではなく、しゃがんで何かを探すかのようにしていた。

気になった翔吾は六花をその場に残し、マナの元へ近づく。

 

「どうしたのマナちゃん?」

 

「コレ、まこぴーが着けてたリボンなの!!届けてあげなくちゃ!!でも、人が壁になって」

 

「分かった。協力するよ」

 

翔吾はそう言うとマナの手を握り、人混みを分けて剣崎真琴の元まで行く。

剣崎真琴の元まで辿り着く翔吾たちだが、剣崎真琴のマネージャーに止められる。

 

「ちょっとあなたたち!!」

 

「待ってください!!サインとかじゃないんです!!その子のリボンを届けに来たんです!!」

 

「え?」

 

「はい、コレ!!」

 

「あ……」

 

自身にリボンがついてないことを確認した剣崎真琴は、マナからリボンを受け取った。

 

「ありがとう」

 

「わぁ~♪」

 

「良かったねマナちゃ―――のわぁあああああ!?」

 

「わぁあああああ~!?」

 

マナが剣崎真琴の言葉に感動したのもつかの間、マナと翔吾は剣崎真琴を見に来ていたファンの波にのまれてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

―数分後―

 

「う~ん……2人とはぐれちゃったな」

 

あの後翔吾は、人の波にのまれマナたちとはぐれてしまった。

市はどこに行けば2人に会えるか考え始めるも

その時

 

―キーンキーン―

 

「ッ!?この気配は!?」

 

翔吾の頭に金属音が響くと同時に、翔吾は何かの気配を感じ取った。

気配を感じ取った翔吾は、気配の感じる場所へと向かう。

そして辿り着いたのは、クローバータワーであった。

 

「この気配…………間違いない!!()()()の奴等だ!!」

 

そう言った翔吾は、クローバータワーの階段を使って、最上階を目指す。

最上階へ辿り着くと、そこには先程はぐれたマナと、巨大なカニが存在していた。

するとカニは、マナに向かって突っ込んでいく。

 

「マナちゃん!!」

 

「え?し、しょうちゃん!?」

 

「しゃんがんで!!ハァッ!!」

 

「うわっ!?」

 

『ジコ~!?』

 

翔吾はマナにしゃがむように言うと、巨大なカニを蹴り飛ばした。

蹴り飛ばした翔吾は、マナの元へ駆け寄る。

 

「大丈夫マナちゃん!?」

 

「う、うん。ありがとう、しょうちゃん」

 

「良かった……マナちゃんが無事で」

 

『ジコチュ~!!』

 

「ん?」

 

マナが無事なことに安心した翔吾だが、巨大なカニが立ち上がったことに気づき、体をカニの方へ向ける。

 

「マナちゃん、離れてて。そして、今から見ることは内緒にしててね?」

 

「しょうちゃん?」

 

翔吾はそう言うと、何かのポーズをとる。

すると翔吾の腰に、ベルトが現れた。

そのベルトは、紫色の髪をした少女を助けた、ヘルメットを被った人物が身に付けていたベルトであった。

 

「し、しょうちゃんの腰からベルトが出てきた!?」

 

「ハァァ…………変身!!」

 

驚くマナを気にすることなく、翔吾はベルトの左右についているボタンを押す。

すると翔吾の体は一瞬であるが光に包まれ姿を変える。

その姿は、少女の代わりに怪物と戦った人物が変身した姿、仮面ライダーアギトであった。

 

「し、しょうちゃんが変身したぁああああ!?」

 

「……マナちゃん、離れてろ」

 

「は、はい!!」

 

翔吾の言葉に従って、マナはその場から離れる。

それと同時に、怪物は翔吾をぶっ飛ばそうと突っ込んでいく。

しかし

 

―ガシッ―

 

『ジコッ!?』

 

「フンッ!!」

 

『ジコ~!?』

 

「し、しょうちゃん凄い!!」

 

翔吾は片手で怪物を受け止め、怪物を投げ飛ばした。

投げ飛ばされた怪物は壁に激突し、怯んで動けなくなる。

それを見た翔吾は、足を広げる。

すると角の部分が左右に展開し、翔吾の足元にアギトの顔のような紋章が現れ、翔吾が右足を動かすと紋章は右足へと吸収された。

そして

 

「ハッ…………ハァアアアアアア!!」

 

『ジコッ……チュ~~~!?』

 

翔吾はその場で跳び、右足で怪物に跳び蹴りを叩き込み、怪物を撃破した。

そして撃破佐礼谷怪物は、羽がついたハートのような物へと姿を変え、どこかへ飛んでいった。

怪物がいなくなったことに安心したマナは、翔吾の元へ駆け寄る。

 

「凄い凄い!!凄いよしょうちゃん!!変身して巨大なカニさん倒しちゃうなんて、まさにスーパーヒーローだよ!!」

 

「……………………」

 

「…………しょうちゃん?」

 

いつもなら、お礼を言うか謙遜する言葉を口にする翔吾が、何も言わないことに疑問を持つマナ。

すると翔吾は、柱の方へと顔を向けた。

 

「そこにいるのは分かっている、出てきたらどうだ?」

 

「…………流石ね、アギト」

 

「え?」

 

翔吾が顔を向けた方から声が聞こえたマナは、翔吾が向く方へと顔を向ける。

そこには、怪物と戦っていた紫色の髪をした少女がいた。

 

 

to be continuous




今回はここまでです!!

次回はマナがついに変身します!!

次回も是非読んでください!!


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番外編
第一話:現る!!時を戻すドクター・トラウム!!


ルオン:前回のHUGっとプリキュアを見ていて書きたくなったので書いてみました!!

翔吾:今回は葵つばめさんの作品の主人公、御剣明くんと、名前だけですが覇王龍さんの覇龍哉くんが出ます!!

マナ:それではどうぞ!!


大貝町の広場

 

そこに、ドキドキプリキュアと共にキングジコチューと戦い抜き、世界に平和をもたらした貢献者の1人、別の世界で力を宿して戦った戦士仮面ライダーアギトこと、津上 翔吾は、新しい料理のアイデアを得るため、彼の先輩戦士であると同時に同い歳で、ドキドキプリキュアの先輩、ハートキャッチプリキュアと共に戦った戦士、ブレイドナイトこと御剣 明に電話をして話していた。

 

『て、いった感じの料理はどうだ?面白味があっていいと思うぞ?』

 

「なるほど、それなら小さな子たちからの人気も得られそうだ。ありがとう明くん」

 

『いいってことよ』

 

明からのアドバイスを聞き、新しい料理を思いつく翔吾。

 

『それで、話は変わるんだが、マナたちとはどうなんだ?』

 

「どうって…………いつもと変わらないよ?」

 

『そうなのか?なんかないのか?変わったこととかさ?』

 

「変わったこと…………あえて言うなら、スキンシップの仕方が増えたかな?」

 

『どういう意味?』

 

「いやさ、前まで腕に抱きつくだけだったんだけど、最近は良く頬にキスしてくるようになってさ。後はデートの帰りに、たまにだけど唇にキスしてくるようになったね」

 

『けっけっけ♪こりゃあ責任取らなきゃな~♪』

 

「うん。取るつもりだから大丈夫だよ♪」

 

『…………少しは慌てたりしろよ』

 

「???」

 

普通なら、動揺したり慌てたりするところで動揺しない翔吾に対して、呆れる明。

その時、明は翔吾に聞こうとしていたことを思い出した。

 

『そうだ。お前に聞こうと思ってた事があるんだ?』

 

「聞きたいこと?」

 

『ああ。一希なんだが、アイツが今何をしてるか知ってるか?電話しても繋がらないんだ』

 

「一希くん?」

 

一希とは、明と翔吾の友人であると同時に、ハートキャッチプリキュアとドキドキプリキュアの後輩、ハピネスチャージプリキュアと共に、幻影帝国と戦い抜いた戦士、仮面ライダーダークディケイドこと相楽 一希のことである。

 

「ゴメン。俺も彼が何をしているか知らないんだ。ただ、しばらく前に言ってたよ」

 

『ちょっくら鍛え直してくるわ!!』

 

「と言って、オーロラを通って消えていったよ」

 

『てことは…………アイツ今、もう1つの世界にいるのか?』

 

「多分ね?ただ、別の世界でも通じる端末って言ってたから、電話はできるはずだけど…………何か用でもあったの?」

 

『いや、昨日誠司から電話がきて、『アニキそちらにいませんか?』って』

 

「なるほどね」

 

誠司とは、一希の弟にして一希からライダーの力をもらって、仲間であり恋人であるめぐみや、人々の笑顔を守るために戦った戦士仮面ライダークウガとして幻影帝国と戦い抜いた戦士の1人である。

 

「覇龍哉くんや勇助くんには聞いた?」

 

『2人にも聞いたが、知らないそうだ』

 

覇龍哉とは、明にとって後輩で、翔吾にとって先輩に当たる戦士、黄金龍騎士 リュウドナイトこと金海 覇龍哉ことである。

彼はハートキャッチプリキュアの後輩で、ドキドキプリキュアの先輩に当たるプリキュア、スマイルプリキュアと戦った戦士で、その正体はタツロンという妖精である。一時期、スマイルプリキュアと戦っていたバッドエンド王国の最強戦士であるリュウドラだったが⁉️スマイルプリキュアと共にバッドエンド王国のボス、ピエーロを撃退し、恋人となったキュアビューティーこと青木 れいかと楽しく過ごししている。

 

そして勇助とは、明と翔吾の後輩に当たる戦士、ホーリーナイトこと如月 勇助のことである。

彼は高祖父から力を引き継ぎ、ハートキャッチプリキュアの後輩プリキュア、プリンセスプリキュアと共にディスダークと戦い抜いた戦士で、父親が会長を勤める如月財閥を継ぐために勉強すると同時に、恋人とのプライベートも大切にしている。

 

「そっか…………でも珍しいよね?一希くんが何の連絡もしないなんて」

 

『まぁアイツなら大丈夫だとは思うけど、少し心配になってな?』

 

「だね。もし見つけたり、連絡があったら教えるよ」

 

『分かった、頼む翔吾。じゃあまたな』

 

「うん♪またね明くん♪」

―pi―

 

翔吾はそう言って通話をきる。

そして時間を見た翔吾は、一度家に戻ろうと考え、ベンチから腰をあげる

その時だった

 

―キーンキーン―

 

「ッ!?ちぃ!!」

 

―ドゴォオオオオオン―

 

翔吾の頭に、危険を知らせる金属音が鳴った途端、翔吾に向かって紫色の光弾が飛んできた。

すぐに気づいた翔吾は避け、光弾はベンチに当たる。

そのベンチを見ると、ベンチがあった場所に、木材と金属製が置かれていた。

 

「ッ!?コレは!?」

 

「あらら、避けちゃったの?」

 

「ッ!?誰だ!?」

 

後ろから声が聞こえた翔吾は、直ぐ様後ろを振り返る。

そこには、ロボットのようなスーツを着た老人がいた。

 

「もう、どうしてかわしちゃうの~。せっかくの実験が失敗しちゃったじゃん」

 

「お前は…………」

 

「私はドクター・トラウム。クライアス社の相談役さ♪」

 

「クライアス社?そのクライアス社が、いきなり何ですか?」

 

「実はね、プリキュアや世界を止める発明して実験しに来たたんだけど、まさか()()()に避けられるとはね~」

 

「なるほど……どうやら貴方は俺を知らないようだ」

 

「え?」

 

翔吾の言葉の意味が分からず、首を傾げるトラウム。

そのトラウムを気にすることなく翔吾はベルト――オルタリングを腰に出現させる。

 

「え!?べ、ベルト!?」

 

「ハァァ…………変身!!」

 

翔吾はそう言ってオルタリングの左右のスイッチを押すと、翔吾の体は光に包まれ、翔吾は仮面ライダーアギトへと姿を変えた。

 

「えっ!?き、君は!?」

 

「アギト……仮面ライダーアギト!!」

 

「ま、まさか!?()()()にも、プリキュアと一緒に戦うライダーがいたとは!?」

 

「(彼?……いや、今は気にしてる場合じゃない!!)ハァッ!!」

 

「ぐはっ!?」

 

トラウムの言葉を気にする翔吾だったが、考えるのを一端やめ、トラウムを殴り飛ばした。

 

「いたた!!…………もしかして彼より力あるんじゃない?」

 

「油断大敵だ!!デヤッ!!」

 

「げふ~!?」

 

翔吾の力に驚いているトラウムであったが、敵に容赦しない翔吾によって、上空へと殴り飛ばされる。

そして殴り飛ばした翔吾は、アギトの角の部分が展開すると同時に足を開き、足下に現れたアギトの紋章が現れ、翔吾の右足に吸い込まれていく。

そして

 

「ハッ!!!」

 

「え!?ち、ちょっと待って!!少し話し合おうy「ハァアアアアア!!」ぎゃああああああ!?」

―ドガァアアアアアアン―

 

翔吾はトラウムのとこまで跳び、必殺技【アサルトキック】でトラウムを蹴り飛ばした。

着地した翔吾がトラウムの方へ顔を向けると、煙が漂っていたが、その煙が段々と収束していく。

そして

 

「リバース・ザ・タイ~ム♪」

 

「なに!?」

 

破壊したはずのスーツは傷1つついていなかった。

驚く翔吾だが、トラウムの言葉であることに気づく。

 

「リバース・ザ・タイム…………まさか!?時間を戻したのか!?」

 

「その通り!!このスーツには、時間を戻せる力があってね、どんな攻撃を受けても元通りなのさ!!」

 

「厄介な!!」

 

トラウムの話を聞き、警戒を強める翔吾。

するとトラウムは、翔吾の背中を向けた。

 

「何のマネだ?」

 

「言ったでしょ?実験をしに来ただけだよ。本来の目的はHUGっとプリキュアたちだからね」

 

「HUGっとプリキュア?」

 

「じゃあね♪」

 

そう言ったトラウムは、何処かへと飛んでいった。

すぐに追いかけようとした翔吾だが、明に連絡するのが先だと考え変身を解き、明へ電話する。

 

『どうした翔吾?』

 

「明くん、クライアス社とHUGっとプリキュアって知ってる?」

 

『ああ。新しく出たプリキュアだよ。一緒に、お前と同じライダーが一緒に戦っていて、クライアス社はそいつらの敵だ。それがどうした?』

 

「今、クライアス社のドクター・トラウムという人物が現れて、襲いかかってきたんだ。しかも、相手は時を戻す力を身につけてる」

 

『なにっ!?』

 

「俺はドクター・トラウムを追いかける。明くんは、他のプリキュアに連絡して!!」

 

『分かった!!気をつけろよ!!』

 

それを聞いた翔吾は電話をきり、近くに止めていたバイクに乗って、ドクター・トラウムから感じる邪悪な気配を追いかけていった。




ルオン:今回はここまでです!!

翔吾:次回は3組のプリキュアと共闘します!!

マナ:次回も是非読んでください!!


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第二話:出会う戦士たち

ルオン:お待たせしました!!番外編第二話です!!
    今回、覇王龍さんの浩二さんが出演します!!

翔吾:そして今回の話には、本編で出すアギトのオリジナルフォームが出ます!!

六花:ネタバレになりますが、それでも大丈夫だと言う方は是非読んでください♪

マナ:それでは番外編第二話スタート!!


苺坂町

 

ドクター・トラウムと衝突した翔吾は、ドクター・トラウムから感じる邪悪な気配を辿って、苺坂町へとやって来た。

 

「苺坂町……ここにHUGっとプリキュアがいるのか?」

 

苺坂町へとやって来た翔吾は、苺坂町を見ながら、ドクター・トラウムが言っていたHUGっとプリキュアがいるのか疑う。

その時、苺坂町の特徴ともとれるいちご山から、綺麗な緑色から灰色へと変わった。

 

「山の色が変わった!?」

―キーンキーン―

 

「ッ!?あっちか!?」

 

邪悪な気配を感じとった翔吾は、その感じた方へとバイクを走らせる。

しばらくすると、森の方から紫色の光が輝いた。

 

「あそこだな!!」

 

翔吾はバイクを森に向けて走らせる。

森に入ると、先程のスーツを着たドクター・トラウムを見つけた。

そしてドクター・トラウムの前には、6人の少女がいることを視界で確認した翔吾は、ドクター・トラウムに向かってバイクこと突っ込む。

するとその時、6人の少女とドクター・トラウムが謎の光に包まれる。

 

「ッ!?なんだ!?」

 

突然のことに驚く翔吾。

だが翔吾は腹を括り、光に向かって突っ込む。

そして光が晴れると、翔吾は空へといた。

 

「そ、空!?うわっ!?」

 

空にいたことに驚く翔吾であったが、バイクごと地面に向けて落ち始めた。

翔吾は慌てながら、1つの指輪を右手にはめた。

 

「わわわ!?こ、コネクト!!フライ!!」

 

翔吾がバイクから手を離してコネクトと叫ぶと、バイクは突然現れた魔法陣の中へと消え、フライと叫ぶと翔吾は浮かんだ。

 

「ふぅ……危なかった~。ん?」

 

一安心する翔吾であったが、地上でドクター・トラウムが、15人の少年少女に攻撃しようとしているのを視界にとらえた。

そしてそのうち3人に、翔吾は見覚えがあった。

その3人がいれば大丈夫とも思った翔吾だが、やはりほっとけないため、翔吾は被っていたヘルメットを取り外し、ヘルメットをドクター・トラウムに向かって投げつけた。

 

―ガン―

 

「あいたっ!?」

 

「え!?」

 

「な、なに?」

 

「ヘルメットが空から落ちてきたみたいなのです」

 

「空からヘルメット?…………ッ!?おいアレ!!」

 

『『『『『え?…………ッ!?』』』』』

 

1人の少年が上空に指を指しながら驚く。

周りの少女たちもつられて上空を見て驚く。

それもそのはず。先程まで浮かんでいた翔吾が、ドクター・トラウムに向かって落ちてきているのだから。

 

「ち、ちょっと!?人が落ちてきてる!?」

 

「パラシュート無しのスカイダイビングかしら?」

 

「んな訳ないでしょ!?」

 

「ど、どうしようどうしよう!?」

 

「そうだ!!みらいさん、りこさん、はーちゃん、魔法であの人を浮かせて!!」

 

「その手があった!!」

 

1人の少女は、3人の少女に魔法で翔吾を浮かばせるように頼み込む。

だが3人は、首を横にふり、頼みを断った。

 

「大丈夫だよさあやちゃん、ほまれちゃん」

 

「え?大丈夫って?」

 

「あの人は落ちてるんじゃないの。突っ込んでるだけよ♪」

 

「ど、どういう意味?」

 

「だってあの人は…………魔法使いでブレイブな戦士だもん♪」

 

『『『魔法使いでブレイブな戦士?』』』

 

「ハァッ!!」

 

「あいた~!?」

 

『『『え?……えぇえええええええ!?』』』

 

3人の少女の言葉に首を傾げていた少年少女たちは、ドクター・トラウムの悲鳴を聞いて、そちらに顔を向けて驚いた。

そこには、落ちてきていた翔吾が、ドクター・トラウムに踵落としをきめていたからである。

そして翔吾は、その場から跳び、少年少女たちに背中を見せるような形で着地する。

 

「ふぅ……君たち大丈夫?」

 

「は、はい!!だ、大丈夫です!!」

 

「てか、あんたこそ大丈夫なの!?」

 

「そ、そうですよ!!空から落ちてきて、あの人に踵落とししてましたけど、大丈夫なんですか?」

 

「うん♪大丈夫だよ♪こういうのは慣れてるから♪」

 

「慣れてるって…………」

 

「翔吾さん!!お久しぶりです!!」

 

翔吾のことに驚いている少年少女。

そんな中、3人の少女が翔吾へと声をかける。

 

「みらいちゃん、リコちゃん、はーちゃん、皆久しぶりだね♪」

 

「はい♪」

 

「お久しぶりです翔吾さん♪」

 

「はー♪また会えて嬉しいよ翔吾さん♪」

 

「モフー!!」

 

「おっと……モフルン久しぶりだね♪」

 

「翔吾、久しぶりモフ♪」

 

翔吾に話しかけてきたのは、朝日奈みらいと十六夜リコ、花海ことは、魔法を使う戦士、魔法使いプリキュアの3人である。

そして翔吾に抱きついたのは、意思を持ったみらいのぬいぐるみ、モフルンである。

久々の再会に喜びあう5人。そんな5人に、パティシエの格好をした少女が、翔吾に質問してきた。

 

「あの、貴方はみらいちゃんたちの知り合いなんですか?」

 

「知り合いというか友達かな。そして共に邪悪な者たちと戦う仲間でもあるよ」

 

「邪悪な者たちと戦うって、あなたはいったい……」

 

「話は後にしよう。あの人が起きあがる」

 

少女が質問しようとしたが、翔吾は質問するのを止め、体をドクター・トラウムに体を向ける。

 

「あいたたたた…………なんだったの今のは?」

 

「先程ぶりですね、ドクター・トラウム?」

 

「え?お、お前は!?なんでここに!?」

 

「あなたの邪悪な気配を追って、あなたを追いかけてきたんですよ」

 

「け、気配を追ってだと!?そんなのアリ!?」

 

「アリです」

 

「く~!!……まあいいさ。全員まとめて倒すまでさ」

 

「みんな!!」

 

『『『『『うん(はい)!!』』』』』

 

1人の少女の言葉を合図に、少年少女たちは何かのアイテムを取り出す。

翔吾も続けて変身しようとポーズをとろうとするが

 

「待って」

 

「え?」

 

紫色の髪をした少女が待ったをかけ、翔吾はポーズを中断した。

 

「久しぶりの変身なのに、こんな格好じゃやる気でないわ」

 

「「え?」」

 

「フリーダムだな」

 

「あぁ~……気持ちは分かるかも」

 

「分かるんですか!?」

 

「私に任せて♪キュアップラパパ、皆のお洋服よ変わりなさい」

 

ことはが杖を出しながら言うと、杖の先から出た光によって、少女たちの服装が変わった。

 

「ふふ♪いい感じ♪」

 

「それじゃあ改めて、みんな!!」

 

『『『『『うん(ええ/はい)!!』』』』』

 

少年少女たちは、アイテムを構えながらドクター・トラウムへと顔を向ける。

 

『『『キュアラモード・デコレーション!!』』』

 

「キュアホイップ!!出来上がり!!」

 

「キュアカスタード!!出来上がり!!」

 

「キュアジェラート!!出来上がり!!」

 

「キュアマカロン!!出来上がり!!」

 

「キュアショコラ!!出来上がり!!」

 

「キュアパルフェ!!出来上がり!!」

 

『『『キラキラ!!プリキュアアラモード!!』』』

 

「「キュアップラパパ!!ダイヤ!!ミラクル・マジカル・ジュエリーレ!!」」

 

「キュアップラパパ!!エメラルド!!フェリーチェファンファン!!フラワーレ!!」

 

「二人の奇跡!!キュアミラクル!!」

 

「二人の魔法!!キュアマジカル!!」

 

「あまねく命に祝福を!!キュアフェリーチェ!!」

 

「「「魔法使い!!プリキュア!!」」」

 

『『『ミライクリスタル!!ハート、キラッと!!』』』

 

「変身!!」

《プライムローグ!!ガブッ!!》

《大義晩成!!プライムローグ!!ドリャドリャドリャドリャ!!ドリャー!!》

 

「元気のプリキュア!!キュアエール!!」

 

「知恵のプリキュア!!キュアアンジュ!!」

 

「力のプリキュア!!キュアエトワール!!」

 

「「愛のプリキュア!!」」

 

「キュアマシェリ!!」

 

「キュアアムール!!」

 

『『『HUGっと!!プリキュア!!』』』

 

みらいたちを含む15人の少年少女は、アイテムを使いプリキュアと仮面ライダーに変身した。

 

「お~!!新しいプリキュアに仮面ライダーか~!!なんだかイケてるね♪」

 

「いや~それほどでも~♪」

 

「それじゃあ俺も、変身して戦おうかな」

 

『『『え?変身?』』』

 

翔吾を知らないメンバーは、翔吾の言葉に首を傾げる。

そして翔吾はみんなの前にたち、ポーズをとってオルタリングを出現させる。

 

「えぇえええ!?腰からベルトが出てきたぁああ!?」

 

「いったいどんな物理法則だよ!?」

 

「ふふふ♪面白いわね彼♪」

 

「面白がるとこじゃないでしょ!?」

 

「えっと……変身して大丈夫かな?」

 

「どうぞどうぞ!!」

 

「じゃあ……変身!!」

 

みらいことキュアミラクルから許可を貰った翔吾は、オルタリングの左右のボタンを押して仮面ライダーアギトへと変身した。

 

「う、うっそぉおおおおおお!?」

 

「ほ、ホントに変身してしまいました!?」

 

「というか、なんかローグに似てない!?」

 

「い、言われてみれば……何となく似てるような」

 

「あ、あの、あなたはいったい……」

 

「アギト……仮面ライダーアギトだ」

 

「か、仮面ライダー!?」

 

「やっぱり浩二と同じ仮面ライダーだったんだ!?」

 

「マジか……!?」

 

HUGっとプリキュアのチームは、自分たちと一緒に戦っているローグとは違う仮面ライダーに驚いた。

 

「アギト……確か明とゆりが言っていた」

 

「マナちゃんたちと一緒に戦った戦士」

 

「まさか、こんな形で会うなんてね」

 

「でもさ、なんか聞いてたような姿じゃなくね?」

 

「えっと……剣や薙刀を使うって言ってましたよね?」

 

「う~ん……アレはクワガタなの……かな?」

 

プリキュアアラモードのチームは、明から事前に聞いていたため、そこまで驚いていなかった‼️

 

「久々に見たけど、やっぱり格好いいね!!」

 

「そうですね♪」

 

「もうミラクルったら♪」

 

魔法使いプリキュアのチームは、久々に見たことで嬉しそうにしていた。

そんな様々な反応をする皆に、翔吾が声をかける。

 

「全員、話はそこまでだ。構えろ、奴がくる」

 

『『『は、はい(え、ええ)!!』』』

 

先程までの翔吾の口調が変わって、的確な指示を出す翔吾に、魔法使いプリキュアを除いた全員が驚きながら構える。

そして

 

「いくぞー!!」

 

ドクター・トラウムは叫びながら、翔吾たちへと突っ込んでいく。

だが翔吾たちは、各方面へと跳んで避ける。

 

「「「「ハァッ!!」」」」

 

「あいたっ!?」

 

「「「「「ヤァッ!!」」」」」

 

「いだっ!?」

 

「「「「「タァッ!!」」」」」

 

「あだっ!?」

 

「「デリャア!!」」

 

「ぐへ~!?」

 

避けたプリキュアたちは、近くにいたメンバーと連携をとって攻撃し、ライダーである浩二と翔吾がドクター・トラウムを殴り飛ばす。

 

「やるなアンタ?」

 

「そちらこそ」

 

「あいたたたた。こうなったら、コレで赤ん坊にしてやる!!」

 

そう言ったドクター・トラウムは、右腕に装備されている砲身からビームを撃ってきた。

 

「うわっ!?」

 

「くっ!?」

 

「あわわっ!?」

 

「ちぃっ!?」

 

ビームの効果を知っているため、翔吾たちは回避に専念する。

そんな中、1人のプリキュアが攻撃を仕掛ける。

そのプリキュアとは

 

「ハァッ!!」

 

「あいたっ!?」

 

『『『マカロン!?』』』

 

キュアマカロンであった。

マカロンはドクター・トラウムの背後に回り込み、ドクター・トラウムを蹴り飛ばしたのだ。

だがドクター・トラウムは倒れそうなところで踏みとどまり、蹴ったことで空中へといたマカロンへ銃口を向けた。

 

「残念だったね♪」

 

「くっ!?」

 

『『『『マカロン!?』』』』

 

「喰らえ!!」

 

ドクター・トラウムはマカロンに向けてビームを放つ。

マカロンはダメだと思い、目を瞑る。

しかし

 

「ハァ!!」

 

「きゃ!?」

 

「なにっ!?」

 

翔吾がマカロンの方へ速く跳び、マカロンを抱き抱えてビームを回避した。

そして回避した翔吾は、無事にマカロンを抱き抱えたまま着地した。

 

「大丈夫か?」

 

「え、ええ……ありがとう」

 

「流石ですアギト!!」

 

「もう!!なんでもアリなのかお前は!?」

 

「……無駄口を叩いてる余裕があるのか?」

 

「何を「「「ハァッ!!」」」ぐへっ!?」

 

文句を言っていたドクター・トラウムだったが、背後からマカロンを除いたプリキュアアラモードたちにより攻撃され、地面へと倒れる。

 

「よくもマカロンに攻撃しようとしてくれたわね!!」

 

「お礼は、たっぷりとかえさせてもらうよ!!」

 

「いいチームだな」

 

「ええ♪面白くて頼りになる仲間だわ♪」

 

「そうか…………なら、その仲間を守らなくちゃな」

 

翔吾はそう言うとマカロンを地面へ下ろし、ドクター・トラウムに体を向ける。

すると、オルタリングの中心に、赤と青、緑と黄色の宝石でできた4つのドラゴンの爪【ウィザードラゴンズネイル】が装着され、ベルトの中心の色が銀色へと変わる。

そして翔吾が左右のボタンを押すと、翔吾の腰にウィザードローブが装着され、左右の腕の金色の部分が赤と青、左右の足の金色部分が緑と黄色の宝石へと変わり、胸部分と角部分が銀色へと変わり、翔吾は【仮面ライダーアギト ウィザードフォーム】へと変わった。

 

「す、姿が変わった!?」

 

「出た!!翔吾さんのウィザードフォーム!!」

 

「ウィザード…………つまり魔法使いか」

 

「てことは!?」

 

「バインド!!」

 

「のわっ!?」

 

翔吾がバインドと叫ぶと、ドクター・トラウムの近くに4つの魔法陣が現れ、そこから鎖が飛び出てドクター・トラウムを拘束する。

 

「おお~!!」

 

「凄いです~!!」

 

「さぁ、今のうちだ!!」

 

「分かった!!」

《ボルテック・フィニッシュ》

 

「ハァッ!!」

 

「ぐはっ!?」

 

「「「「「メモリアルパワーフルチャージ!!プリキュア・チアフル・アターック!!」」」」」

 

「ぎゃああああああ!?」

 

ドクター・トラウムは、ローグのライダーパンチと、HUGっとプリキュアによる必殺技を喰らい、ドクター・トラウムは上空へと吹き飛ぶ。

そして

 

「スーツがなければ退職していた!!」

―ドガァアアアアアアアアン!!―

 

ドクター・トラウムはそう言いながら地面へと激突し、スーツが粉々となった。

そのドクター・トラウムに、翔吾とローグが近づく。

 

「諦めろ、ドクター・トラウム」

 

「これ以上は無駄だ」

 

「くくく…………甘いよ!!リバース・ザ・タイム!!」

 

ドクター・トラウムは銃口を自身に向けて放ち、スーツを戦う前の状態まで戻した。

 

「なんだと!?」

 

「あそこまでボロボロになっても使えるのか!?」

 

「その通り!!…………ん?」

 

勝ち誇った顔をするドクター・トラウムだが、スーツから何かが落ちたことに気がつく。

それは、一本のネジであった。

すると、ドクター・トラウムの着ていたスーツが揺れ始め、全ての部品がバラバラになった。

 

「いやん♪夜なべして作ったのに~!!」

 

『『『『『……………………』』』』』

 

あまりの事に、翔吾たちは唖然としていた。

 

「もう、戻って作り直しだ!!」

 

「ッ!?ま、待て!!」

 

戻ると言い出したドクター・トラウムを取り押さえようとした翔吾だったが、逃げられてしまった。

 

「くっ!!取り逃がしたか」

 

悔しがる翔吾。

そして翔吾は変身を解除して、元の姿へと戻る。

その翔吾へ、プリキュアたちが変身を解除して近づく。

 

「翔吾さん!!」

 

「ん?みらいちゃん、怪我はなかった?」

 

「はい!!大丈夫です!!」

 

「あの、先程はゆかりさんを助けてもらって、ありがとうございました!!」

 

「「「「「ありがとうございました!!」」」」」

 

「俺たちも、先程はサポートしてくれて助かりました」

 

「「「「「ありがとうございました!!」」」」」

 

「ううん、気にしないで♪えっと……」

 

「あ、私は宇佐美いちかって言います!!キュアホイップです!!よろしくお願いします!!」

 

「わ、私な有栖川ひまりです!!キュアカスタードですぅ!!よろしくお願いしますぅ!!」

 

「あたしは立神あおい!!キュアジェラート!!よろしくお願いします!!」

 

「琴爪ゆかり、キュアマカロンよ。さっきは助けてくれてありがとう♪」

 

「私は剣城あきら、キュアショコラだよ。よろしく♪」

 

「キラ星シエルよ!!キュアパルフェに変身するわ!!よろしくね♪」

 

「俺は難波浩二、仮面ライダーローグです。よろしくお願いします」

 

「私は野々はな!!キュアエールです!!」

 

「薬師寺さあやです。キュアアンジュに変身します。よろしくお願いします♪」

 

「私は輝木ほまれ、キュアエトワールだよ。よろしく」

 

「愛崎えみるなのです!!キュアマシェリに変身します!!よろしくお願いします!!」

 

「ルールー・アムールです。キュアアムールとして戦っています。よろしくお願いします」

 

「いちかちゃんにひまりちゃん、あおいちゃんにゆかりちゃん、あきらちゃんにシエルちゃん、浩二くんにはなちゃん、さあやちゃんにほまれちゃん、えみるちゃんにルールーちゃんだね?俺は津上翔吾、仮面ライダーアギトだよ。よろしくね♪」

 

『『『『『……………………』』』』』

 

いちかたちに自己紹介してもらった翔吾は、自信もいちかたちへ自己紹介をする。

だが、翔吾の自己紹介を聞いたいちかたちは、何故か唖然としていた。

 

「どうかした?」

 

「い、いえ…………ただ」

 

「戦っていた時と、なんだか雰囲気が違くてビックリしたわ」

 

「あ~、あれか。俺、戦いとなると口調や性格が変わるみたいで、普段はこんな感じだよ」

 

「そうなんですか?」

 

「うん♪さてみらいちゃん、何故みらいちゃんたちがここにいたのか聞いていい?」

 

「はい。実は―――」

 

翔吾はみらいたちが、何故ここにいるのかを聞いた。

 

「そうか……魔法界が…………」

 

「はい。そして私たちは、水晶さんの言っていたことが気になって、こっちに来たんです」

 

「そっか」

 

話を聞いた翔吾は、スマホを取り出し操作する。

 

「よし、他のプリキュアや戦士たちにこの事を伝えた。とりあえずみらいちゃんたちは、他のプリキュアたちと合流して。敵が現れるかもしれないから気をつけて。俺は明くんたちと合流するよ」

 

「分かりました!!」

 

「お願いね♪……コネクト」

 

翔吾がコネクトと言うと魔法陣が現れ、そこから翔吾が乗っていたバイクが出てきた。

 

「す、凄い!!」

 

「バイクが出てきたのです!!」

 

「じゃあまた後で!!」

 

「みんな、気をつけてね♪」

 

……

…………

 

「あれ?」

 

バイクで出ようとした翔吾だが、後へゆかりが乗っている事に気づく。

 

「あの……なんで乗ってるの?」

 

「あら、結局はバラバラに行動するのでしょう?戦力は1人でも多い方がいいじゃない♪それに、さっき助けてもらったお礼がしたいの♪ダメかしら?」

 

「う~ん…………分かった。じゃあ……コレかぶってね」

 

翔吾は承諾すると、魔法陣からヘルメットを取り出しゆかりへ渡す。

 

「被ったわ♪」

 

「それじゃあみらいちゃん、みんな、お願いね」

 

『『『『『はい!!』』』』』

 

「じゃあ行くよ。しっかり掴まってて」

 

「ええ♪」

 

翔吾はゆかりがくっつくのを確認すると、エンジンをふかせて、明がいる希望ヶ花市へと向かった。

 

「ねぇあきらさん、なんかゆかりさん、可笑しくありませんでしたか?」

 

「いちかちゃんも気づいた?いつものゆかりなら、あんなこと言って、翔吾くんに着いていかない筈なんだけど」

 

「ですよね?」

 

「…………ま、まさか」

 

「どうしたのあおちゃん?」

 

「ゆかりさん…………翔吾さんに惚れたんじゃ……」

 

「「「「え…………」」」」

 

あおいの発言に、プリキュアアラモードのメンバーが固まった。

 

「ま、まっさか~!!だってあのゆかりさんだよ?あり得ないって!!」

 

「そ、そうだよな!!ありえないよな!!」

 

「そ、そうですよ!!」

 

「そ、そうだよ!!あははははは!!」

 

「さ、さぁ、急いで他の皆と合流しましょう!!」

 

「「「「うん!!」」」」

 

あきらかに動揺しながらいちかたちプリキュアアラモードは、魔法使いプリキュアとHUGっとプリキュアのメンバーとそれぞれ別れて合流することにし、浩二は1人、別行動することにした。




ルオン:今回はここまでです!!

翔吾:次回は俺とゆかりが、明くんたちと合流します!!

ゆかり:次回も是非読んでね♪


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第三話:再会と激突

ルオン:お待たせしました!!番外編第三話です!!

翔吾:それではどうぞ!!


希望ヶ市

 

新たなプリキュア、HUGっとプリキュアと仮面ライダーローグ、キラキラプリキュアアラモードと出会い、魔法使いプリキュアと再会してドクター・トラウムと戦った翔吾は、ゆかりを後ろに乗せて希望ヶ市に来ていた。

 

「着いたわね」

 

「うん。じゃあバイクをしまうから、降りてくれる?」

 

「分かったわ」

 

ゆかりは素直にバイクから降り、それを確認した翔吾はバイクを魔法陣へとしまう。

そこへ、2人の少女がやって来た。

 

「翔吾さ~ん!!!!」

 

「久しぶり~!!」

 

「つぼみちゃん!!えりかちゃん!!」

 

「フフフ♪久しぶりね♪」

 

やって来たのは、ゆかりたちキラキラプリキュアアラモードの先輩プリキュアであるキュアブロッサムこと花咲つぼみと、キュアマリンこと来海えりかであった。

 

「あれ?ゆ、ゆかりさん!?」

 

「なんでいんの!?」

 

「フフフ♪気まぐれよ♪」

 

「そ、そうですか。とにかく、お久しぶりです!!」

 

「久しぶりだねつぼみちゃん♪」

 

「いや~元気そうで良かった良かった!!」

 

「えりかちゃんは、相変わらずだね♪うん、安心した」

 

「そうね♪」

 

「ちょっと!!それどういう意味よ~!!」

 

翔吾とゆかりの反応に納得できないえりかは、翔吾をポカポカ叩く。

 

「も~、えりかったら♪とりあえずお二人とも、植物園へ案内しますので着いてきてください」

 

「うん」

 

「分かったわ♪」

 

「ではこちらへ。えりか、行きますよ~!!」

 

「ま、待ってよつぼみ~!!」

 

翔吾とゆかりは、つぼみの案内で騒ぐえりかと共に植物園へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

―数分後―

 

「着きました。ここに明さんたちがいます」

 

「薫子さんの植物園か~」

 

つぼみに案内されてから数分後、翔吾はつぼみの祖母で元プリキュアであった花咲薫子が園長を務める植物園へとやって来た。

すると、植物園から3人の男女が出てきた。

 

「よぉ翔吾」

 

「久しぶりね」

 

「元気でしたか?」

 

「明くん、ゆりちゃん、いつきちゃん、久しぶり♪」

 

出てきたのは、翔吾が電話で話していた明と、明の幼馴染みで互いに大切な存在であり、ハートキャッチプリキュアのメンバー、キュアムーンライトこと月影ゆり、ハートキャッチプリキュアのメンバーで、武術を心得ているキュアサンシャインこと明堂院いつきであった。

 

「って、ゆかりじゃねぇか」

 

「どうしてここへ?」

 

「フフフ♪彼に興味がわいたのよ♪」

 

「え?さっきは気まぐれって」

 

「あら、なんのことかしら♪」

 

笑って誤魔化すゆかり。

すると明は、翔吾の腕を掴んでゆりの元へ連れていく。

 

「おい翔吾、いったいどういうことだ?」

 

「どういうって?」

 

「ゆかりが貴方に興味をもったことについてよ。何をしたの?」

 

「何をしたと言われても、ただ彼女を敵の攻撃から守っただけだよ?」

 

「守った?どんな感じに?」

 

「えっと……敵が彼女に向かってビームを放って、当たりそうになったところを、俺が全力疾走で走って抱き抱えるように助けたよ?」

 

「あ~……それだ、それが原因だ」

 

「え?原因って?」

 

「貴方が彼女を抱き抱えて助けたことよ。間に入ってバリアを張ることは可能かもしれないけれど、抱き抱えて攻撃を回避する、しかもそれが敵の攻撃が放たれてから数秒でできるのは、世界中探しても貴方くらいよ」

 

「そうかな?明くんや一希くんならできると思うけど?」

 

「バーロ。俺は避けないで弾き飛ばすってーの。それに一希なら、殴って破壊するだろ」

 

「あはは、確かにね」

 

「あ、あの、翔吾さん」

 

翔吾が明たちと話終えると、いつきが話しかけてきた。

 

「どうかした?」

 

「あの……一希さん、今どこにいるかご存知ですか?」

 

「ごめんねいつきちゃん。俺も、彼が今どこにいるか知らないんだ」

 

「そう……ですか…………」

 

「…………大丈夫だよ。一希くんなら、すぐに来るよ」

 

「そう……ですよね。ありがとうございます」

 

翔吾の発言で少しだが元気になるいつき。

その時だった。

 

『『オシマイダー!!』』

 

「ッ!?なんだ!?」

 

「あ、アレは!?」

 

町にオシマイダーが現れ、暴れだしたのだ。

 

「はなたちから聞いたオシマイダーか!!」

 

「どうしていんのよ!?」

 

「そう言ってる場合じゃないですよえりか!!シプレ!!」

 

「はいです~!!」

 

「あ~もう!!こうなったらやってやるっしゅ!!コフレ!!」

 

「はいです!!」

 

「町は、僕たちが守る!!ポプリ!!」

 

「はいでしゅ!!」

 

「好きにはさせないわ。コロン!!」

 

「ああ!!」

 

暴れるオシマイダーを見たゆりたちは、自分たちのパートナーである妖精を呼び、変身アイテムを取り出す。

 

「さぁて、しばらく暴れてないからな、久々に暴れさせてもらうぜ!!現れろ!!!ハートフルブレイド!!」

 

戦う気になった明も、武器であり変身アイテムである【ハートフルブレイド】を取り出す。

 

「俺たちも行こう!!」

 

「ええ!!」

 

翔吾とゆかりもまた、オルタリングと変身アイテムを取り出す。

そして

 

「「「「プリキュア!!オープンマイハート!!」」」」

 

「ブレイドナイト・オーバーリミット!!」

 

「大地に咲く一輪の花、キュアブロッサム!!」

 

「海風に揺れる一輪の花、キュアマリン!!」

 

「日の光浴びる一輪の花、キュアサンシャイン!!」

 

「月光に冴える一輪の花、キュアムーンライト!!」

 

「花を守る騎士、ブレイドナイト!!」

 

「「「「ハートキャッチプリキュア!!」」」」

 

「変身!!」

 

「キュアラモード・デコレーション!!」

 

「キュアマカロン!!出来上がり!!」

 

明たちは変身し、オシマイダーに向かって跳んだ。

 

「「ハァアアアア!!」」

 

『『オシマイダー!?』』

 

跳んだナイトとアギトは、オシマイダーに向かって飛び蹴りを叩き込み、オシマイダーを仰向けに倒れさせた。

そのオシマイダーはすぐに立ちあがり、明たちに襲いかかる。

 

「ブロッサム」

 

「マリン」

 

「「インパクト!!」」

 

『オシマイダー!?』

 

「サンフラワー・イージス!!」

 

『オシ!?』

 

「今です!!」

 

「ムーンライト・シルバーインパクト!!」

 

「マカロンジュリエンヌ!!ニャ~オ♪」

 

『マイダー!!』

 

ブロッサムとマリンはオシマイダーの攻撃を交わして、オシマイダーに攻撃、サンシャインがサンフラワー・イージスで攻撃を防ぎ、ムーンライトとマカロンがオシマイダーを攻撃して上空へと上げる。

 

「合わせろアギト!!」

 

「ああ!!」

 

「ナイトショット!!」

 

「フレイムスラッシャー!!」

 

『『オシマイダー!?』』

 

アギトはアギトのフォームの1つであるフレイムフォームへとフォームチェンジをし、オルタリングから出てきた【フレイムセイバー】に炎を纏わせ、ナイトと同時に斬撃を放ち、オシマイダーを更に上空に上げる。

すると、オシマイダーの体が光りだした。

 

「な、なにアレ?」

 

「ひ、光ってる?」

 

「ッ!?まさか!?」

 

「そういうことか!!」

 

何故オシマイダーが光っているのか気づいたナイトとアギトは、オシマイダーに向かって跳ぶ。

その時

 

『『オシマイダー!!』』

 

「ちっ!!クソが――」

 

「くっ!?サンシャイン!!バリアを―――」

 

「ナイト!!アギト!!」

 

「サンシャイン!!バリアを!!」

 

「サンフラワー・イージス!!」

 

オシマイダーは黒いエネルギー波を体から放ち、何をとアギトはエネルギー波にのみ込まれてしまう。

危険だと感じたムーンライトは、サンシャインに指示を出してバリアを張らせる。

そしてエネルギー波は、サンフラワー・イージスへとぶつかる。

 

「くぅぅぅぅぅ!!お、押しつぶられそう!?」

 

「サンシャイン!!」

 

「みんな!!技をぶつけて押し返すわよ!!」

 

「ええ!!キラキラキラル、キラキラル!!」

 

「花よ輝け!!プリキュア・ピンクフォルテウェイブ!!」

 

「花よ煌け!!プリキュア・ブルーフォルテウェイブ!!」

 

「花よ輝け!!プリキュア・シルバーフォルテウェイブ!!」

 

マカロンは【キャンディロッド】からクリームのエネルギーを、ブロッサム、マリン、ムーンライトの3人は【フラワータクト】からフォルテウェイブを放ち、内側から押し返そうとする。

 

「くぅぅぅ!?」

 

「お……重い…………しゅ……!!」

 

「くっ!?」

 

「こ、このままじゃ……!!」

 

必死に耐えるプリキュアたちだが、押し返すことはできず、サンシャインが作り出したバリアにヒビが入り始める。

 

「(お願い……!!私に……私に力を!!)力を貸してください!!一希さーん!!」

 

一希の名を叫びながら祈るサンシャイン。

その時

 

「しょうがねぇな~」

 

「え?」

 

「力を分けてやる。だから頑張れいつきちゃん」

 

「一希……さん?」

 

サンシャインの耳に一希の声が聞こえた。

その瞬間、サンフラワー・イージスが青く輝き、黒いエネルギー波を消し去った。

 

「や、やりました!!防ぎきれました!!」

 

「ふぅ……一時はどうなるかと思ったよ」

 

「よく耐えてくれたわねサンシャイン」

 

「いえ、一希さんが私に力を…………アレ?」

 

一希のおかげだと言うおうとして振り返るが、其所に一希はいなかった。

 

「いない……でも、一希さんの声が」

 

「一希がどうかした?」

 

「…………いえ、なんでもありません(遠くから力を貸してくれたんですよね?一希さん?)」

 

そう思いながら空を見上げるサンシャイン。

その時

 

「ゲホッゲホッ……皆大丈夫か?」

 

「「「「「ナイト!!」」」」」

 

黒いエネルギー波に飲み込まれたナイトが、瓦礫から出てきた。

 

「無事だったのねナイト」

 

「なんとかな。でも、周りはそうじゃないらしい」

 

「え?どういう意味ですか?」

 

「空を見てみろ」

 

「空?…………ッ!?」

 

ナイトに言われて空を見上げて驚くブロッサム。

ムーンライトたちもブロッサムに続くように空を見上げて驚く。

そこには、飛んでいたはずの鳥が空中で止まっていた。

 

「こ、これは一体!?」

 

「おそらく、さっきのエネルギー波が原因で、周りの時間が止まっちまったんだろ。俺は心の大樹の加護で大丈夫だったが」

 

「待って…………ということはアギトは!?」

 

「たぶん…………」

 

そう言って暗い顔をするナイト。

周りのメンバー、特にマカロンが目を瞑りながらやるせない気持ちでいっぱいになる。

その時だった。

 

「ゲホッゲホッ…………どうやら皆、無事のようだな」

 

「「「「「「あ、アギト!?」」」」」」

 

瓦礫の中から、どこかで時が止まっている筈のアギトが出てきた。

そのアギトを見たマカロンは頭にに抱きつき、ナイトたちは近くへかけよる。

 

「マカロン?」

 

「心配……したわ」

 

「…………すまない」

 

「アギト、お前どうやって……」

 

「俺にも分からない。おそらくだが、オルタリングの中にある賢者の石と恐竜スピリットが守ってくれたんだと思う」

 

「そうか……とりあえず無事で良かった」

 

翔吾が無事で安心する明たち。

その時、翔吾の頭に金属音が鳴り響く。

 

―キーンキーン―

 

「ぐっ!?この気配は!?」

 

「どうした!?」

 

「元凶が現れた。気配の場所は…………のぞみちゃんたちがいる方だ!!」

 

「急ぐぞ!!」

 

「「「「はい/ええ!!」」」」

 

「来い!!トルネーダー!!」

 

アギトの話を聞いたナイトはマント召喚し、シプレたちもそれぞれのパートナーにくっつきマントへと変わる。

そしてアギトは自身のバイク、【マシントルネーダー】を呼ぶ。

マシントルネーダーはスライダーモードとなり、アギトの横に止まってアギトとマカロンを乗せ、のぞみたちがいる街へと、ナイトたちと向かった。




おまけ

ブロッサムたちのいる場所から離れた場所
一人の男がプラカードは持って様子を見ていた。

「困った~出るタイミング逃した~」

そう言って悩む男。
すると、一人の男が悩む男に声をかける

「普通に声をかけたらどうですか?」

「馬鹿野郎!!派手に出るのが俺だ!!そうしなかったら俺は俺を許せねぇ!!」

「じゃあ派手に出てくださいよ」

「上等だ!!よし行くぞ!!」

そう言って出ていこうとする男だったが、タイミング悪く、アギトたちはのぞみたちの元に向かってしまった。

「………………」

いなくなってしまったことに、ポカーンとする男。
その男にもう1人の男が声をかける。

「ドンマイです」

「ちくしょおおおおおおおおおお!!」

男は泣きながら、アギトたちが翔んでいった方へと走っていった。


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第四話:全員集合!!切り開く未来!!

ルオン:大変長らくお待たせしました!!
    ようやく完成いたしました!!

翔吾:今回でドクター・トラウム戦は終わりです。また、今回特別ゲストでR.N.さんのキャラが参戦します!!

ありす&真琴:それではどうぞ♪


希望ヶ丘かでオシマイダーと戦った明ことブレイドナイトとハートキャッチプリキュアの4人、翔吾こと仮面ライダーアギトとゆかりことキュアマカロンは、プリキュア5の1人、キュアドリームこと夢原のぞみがいる町へと向かって飛んでいた。

 

「アギト、気配はまだ感じるか?」

 

「ああ。近づいていくにつれて、気配をはっきりと感じる」

 

「早くついて、皆さんに助太刀しないと!!」

 

「そうね…………ところでマカロン?」

 

「何かしら?」

 

「……何故アギトにお姫様抱っこしてもらってるのかしら?」

 

そう、マカロンはアギトトルネーダーに乗ってからしばらくして、アギトにお姫様抱っこするよう要求して今に至る。

 

「あら、羨ましいのかしら?ナイトにしてもらったら♪」

 

「なっ!?//////」

 

「おいおいマカロン、その辺にしとけ、そろそろ目的地だ」

 

「見えた!!」

 

マカロンがムーンライトをからかっていると、アギトたちは目的地を視界に捉える距離までやって来た。

すると、時計塔の天辺に光る何かが現れ、そこから人影が出てくるのが見えた。

 

「あれは……ピーチ!?」

 

「ということは、先程の光はシフォンのテレポーテーション!!」

 

「急ぐぞ!!」

 

ナイトの言葉を合図にスピードをあげるアギトたち。

近づいて行くと、魔法使いプリキュアとマカロン以外のプリキュアアラモード、HUGっとプリキュアにローグ、キュアドリームにキュアピーチが、ドクター・トラウムと向かい合っていた。

アギトはマカロンを後ろへおろし、ナイトと共にドクター・トラウムへと加速していく。

そして

 

「「ハァアアアアア!!」」

 

「えっ?あだっ!?」

 

『『『な、ナイトにアギト!?』』』

 

ナイトとアギトは飛び蹴りをドクター・トラウムへと叩き込んだ。

叩き込まれたドクター・トラウムは時計塔に激突し、地面へと落ちた。

その間にブロッサムたちと、ナイトとアギトの2人は、エールたちの元に着地する。

 

「ブロッサム、マリン、サンシャイン、ムーンライト、ナイト、アギト、マカロン!!皆無事だったんだね!!」

 

「お久しぶりですエール♪」

 

「いや~一時はだめかと思ったけど、サンシャインのバリアのおかげで助かったしゅ♪」

 

「凄いねサンシャイン!!」

 

「あ、あはは(一希さんの声が聞こえた瞬間に力が溢れたとは言えない)」

 

「う~ん…………なんなの?……げっ!?」

 

ブロッサムたちが話していると、ドクター・トラウムが起き上がり、ブロッサムたちを見て驚く。

 

「嘘でしょ!?なんで時が止まってないの!?」

 

「ふふん♪うちのサンシャインのバリアをなめないでよね!!あんなの余裕よ♪」

 

「最初苦しかったけど」

 

「うっ!?それは言っちゃ駄目でしょサンシャイン!!で、でもね、ナイトとアギトはアレを喰らっても平気だったもんね!!」

 

「なに!?」

 

「余計なことを言うな!!」

 

「あだっ!?」

 

ナイトとアギトの事をバラしたマリンは、ナイトに拳骨される。

 

「まぁいいさ。君たちをこの場で倒せばいいことさ!!!」

 

「そう簡単にはいかないさ!!ナイトショット!!」

 

「そういうこと!!マリンシュート!!」

 

ナイトはナイトショットを、マリンはマリンシュートをドクター・トラウムに放つ。

だが

 

「リバース・ザ・タイム!!」

 

「なにっ!?」

 

「やはりまだ時間を戻す力が!?」

 

「時間を戻す!?聞いてないよあたし!?」

 

「さぁ、どうする?君たちは私に勝てないよ♪」

 

「みんな!!」

 

「「「「ええ(はい)!!」」」」

 

エールたちは前へ出てチアフルスタイルとなり、必殺技を放った。

 

「無駄無駄、リバース・ザ・タイ―――アレェエエエエ!?壊れてるぅうううう!?」

 

HUGっとプリキュアの活躍により、時間を戻す装置を壊した。

 

「よくやったHUGっとプリキュア!!」

 

「ドクター・トラウム、観念しろ」

 

「ふふふ……まだだ!!ここには沢山のドゲパワワがある!!」

 

ドクター・トラウムがそう言った瞬間、地面や建物からアスパワワが出てきてドゲパワワへと変わり、ドクター・トラウムへと吸収され、ドクター・トラウムの姿が変わり、黒い球体のような姿へと変わる。

すると、黒い球体から腕が何本も現れ、ナイトたちへと延びていく。

 

「なによあの腕!?」

 

「とにかく避け続けなさい!!」

 

「全部斬り落としてやらぁあああ!!」

 

「甘く見るな!!」

 

ムーンライトの指示でプリキュアたちは回避に専念し、ナイトはハートフルブレイドで、アギトはストームフォームとなってストームハルバードで手を斬りさく。

そんな時、ハリーが転げてしまい、はぐたんを落としてしまう。

そのはぐたんを狙って腕が伸び、エールがはぐたんを庇うためにはぐたんごと捕まってしまう。

 

「あぁあああああ!?」

 

「エール!?」

 

「くっ!?邪魔だ!!」

 

エールを助けようとするナイトとアギトだが、腕の数が多く近づけない。

そんな時だった。

 

「「ハァアアアアアアア!!」」

 

「ぐっ!?」

 

「アレは!?」

 

「ブラック!!ホワイト!!」

 

キュアブラックとキュアホワイトがドクター・トラウムを蹴り潰したことによって、エールとはぐたんは腕から解放された。

するとドクター・トラウムはターゲットをブラックとホワイトへ向け腕を伸ばす。

だがブラックとホワイトはパンチとキックではね除けていく。

そして上空から2人の仲間であるシャイニールミナスが現れ、ドクター・トラウムの体を動けなくし、その隙にブラックとホワイトがドクター・トラウムを殴り飛ばした。

3人が地面へ着地すると、ナイトとアギト、プリキュアたちが近づく。

 

「ブラック、ホワイト、ルミナス!!」

 

「3人とも無事だったんだね!!」

 

「みんな、久しぶり!!」

 

「アギト!!」

 

「ナイト!!」

 

「む?」

 

「おっと」

 

ブラックがエールたちに挨拶した途端、ホワイトはアギトへ、ルミナスはナイトへと抱きついた。

 

「ホワイト?どうかしたか?」

 

「あ~ルミナス?どうした?」

 

「良かった……皆が、貴方が無事で……!!」

 

「私、町の皆さんみたいに時間が止まったんじゃないかと、心配で心配で」

 

「ホワイト……」

 

「ルミナス……」

 

心配して抱きついてきたホワイトとルミナスの頭を、後ろから発せられる2つの黒いオーラを気にすることなく優しく撫でるアギトとナイト。

すると、ドクター・トラウムが再び立ち上がった。

だが、どこか様子がおかしかった。

 

「ドクター・トラウム?」

 

「様子がおかしくないか?」

 

「うぉおおおおおおお!!」

 

ドクター・トラウムが叫ぶと、ドクター・トラウムから黒いエネルギー波が放たれ、ナイトたちは呑み込まれてしまう。

 

「う!!…………ここは?」

 

「ぐっ!?……皆は?」

 

黒いエネルギー波に呑み込まれたナイトとアギトは、その場から立ちあがり、辺りを見渡す。

すると、変身が解錠された状態のゆりたちが、あちこちで浮かんでいた。

ゆりたちを起こそうとしたその瞬間、1ヶ所から小さな光が輝く。

 

「フレ、フレ、わたし。フレ、フレ、みんな」

 

「この声は!?」

 

「はな!?」

 

はなの声が聞こえた途端、ゆりたちの目に光が戻り、再び変身して復活した。

するとドクター・トラウムの姿が、シルクハットを被った巨大な腕をしたオシマイダーへと姿を変えた。

そしてその直後、ドクター・トラウムの周りに、今までプリキュアたちが戦ってきたザケンナーを始めとする敵が大量に現れる。

 

「なによこの数!?」

 

「多すぎでしょ!?」

 

あまりの数に驚くマリンたち。

するとオシマイダーを先頭に、ザケンナーたちがナイトたちへと向かっていく。

その時、エールが言った。

 

「大丈夫!!私たちは負けない!!」

 

「フレ、フレ、わたし。フレ、フレ、プリキュア!!」

 

そうエールが叫ぶと、黒く染まっていた空を砕いて、一筋の光がオシマイダーたちへと激突する。

するとそこには、GOプリンセスプリキュアの4人がおり、オシマイダーたちへ攻撃する。

 

「冷たい時に閉ざされた夢、返してもらいますわ。お覚悟はよろしくて!!」

 

「フローラ!!……ッ!?うえ!!」

 

ブロッサムがフローラたちが来たことに喜んでいると、ザケンナーの1体がフローラへ襲いかかった。

だが

 

「ホーリースラッシュ!!」

 

「ザケンナー!?」

 

「彼は!?」

 

フローラたちの仲間であるホーリーナイトが、ザケンナーを斬撃で倒した。

 

「ホーリーナイト!!」

 

「俺たちだけじゃありません!!」

 

「「ハァッ!!」」

 

「ラブリービーム!!」

 

「オリャアアアア!!」

 

「ビューティ!!リュウドナイト!!」

 

「ラブリー!!クウガ!!」

 

「えへへ♪」

 

「待たせたな」

 

「遅れてしまいすみません」

 

「みんな無事か!?」

 

「アギト以外のライダー!?」

 

ホーリーナイトの言葉に続くように、スマイルプリキュアのキュアビューティとリュウドナイト、ハピネスチャージプリキュアのラブリーとクウガが敵を倒しながら現れ、後ろには他のスマイルプリキュアとハピネスチャージプリキュアにキュアテンダーがおり、アンジュはクウガの存在に驚いた。

そしてその後に続くように、2人はプリキュアSplash Star、スイートプリキュアが現れる。

そしてドリームとピーチの後ろには、仲間であるプリキュア5とフレッシュプリキュアが降り立つ。

そして

 

「しょうちゃ~ん!!」

 

「む?ぐえっ!?」

 

アギトの仲間であるドキドキプリキュアの1人、キュアハートが上空からアギトへ抱きつく。

そしてアギトたちの後ろへ、残りのドキドキプリキュアが降りてきた。

 

「しょうちゃんしょうちゃんしょうちゃ~ん♪」

 

「は、ハート……避けてくれ」

 

「は~い♪……ん?くんくん」

 

「ハート?」

 

「しょうちゃんからホワイト以外の臭いがするよ!?」

 

「「「なんですって!!」」」

 

「かはっ!?」

 

「何やってんだお前ら…………ん?」

 

アギトからホワイト以外の女性(マカロン)の臭いがして、ハートとダイナモンド、ロゼッタとソードがアギトへ覆い被さる。

それを見ていたナイトは呆れる。

その時ナイトは、オシマイダーの1体がショコラに襲いかかろうとしてるところを目にした。

 

「ッ!?ショコラ避けろ!!」

 

「え?」

 

避けるように言うナイトだが、ショコラは反応に遅れてしまう。

その時だった。

 

「ちくしょおおおおおおおおお!!」

―ドゴォオオオオン―

 

『オシ……マイ…………ダー……』

 

『『『えぇええええええええ!?』』』

 

上空からフードを被った謎の人物が落ちてきて、手に持っていたプラカードでオシマイダーを叩き潰した。

その一部始終を見ていたHUGっとプリキュアとプリキュアアラモードのメンバーは驚きを隠せなかった。

そんな中、ナイトとアギトは笑いだし、ムーンライトは呆れていた。

 

「あははははは!!ちくしょおおおおおおおおおってなんだよ♪ちくしょおおおおおおおおおって♪」

 

「くくくく♪変わりないようだな♪」

 

「まったく、もう子供じゃないんだから、もう少しマシな登場しなさいよ」

 

「あ、あれ?なんでナイトとアギト、ムーンライトは驚いてないの?」

 

「てか、良く見ると、あたしら以外のプリキュア、笑ったり呆れたりしてるんだけど」

 

「ナイト、あの人は一体」

 

「アイツか?アイツは、世界一の馬鹿騒ぎが好きなダチだよ♪」

 

「だ、ダチ?」

 

「邪魔じゃゴラァアアアアアア!!」

 

「ッ!?え?な、なに!?」

 

謎の人物が叫びだしたことに驚いたホイップたちは、謎の人物へと視線を向ける。

すると謎の人物は、プラカードで次々とオシマイダーたちを倒しまくっていた。

 

「な、なんなのあの人!?」

 

「プラカードで……しかも生身でオシマイダー倒してるよ」

 

「ま、まさか、ルールーと同じアンドロイドじゃ?」

 

「分析完了、100%の確率で人間です」

 

「人間であんなことできるなんて、ありえねぇよ」

 

謎の人物の行動に、驚くことしかできないエールたち。

その時、ナイトとアギトがエールたちの前へ出て、謎の人物へ声をかける。

 

「おーい!!」

 

「そろそろやめて、こっちにこ~い!!」

 

「オラッ!!ん?あいよ~」

 

と、軽い返事をして何事もなかったかのように、ナイトたちへと近づく謎の人物。

 

「たく、何度も電話してんだから、一回ぐらい電話にでろよな?」

 

「いや~悪い悪い♪丁度電話が来たとき、犯人を崖に追い詰めたり、遺跡の罠に引っ掛かっていてとれなかったわ♪」

 

「あなた、鍛え直すと言って別の世界に言ったんじゃないの?」

 

「ムーンライトの言う通り、自分を鍛え直しに行ったよ。終わって帰ろうとしたら、師匠たちに色々手伝えと言われてさ~。帰ろうにも帰れなかったのよ」

 

「なるほど、だから連絡をよこせなかったわけか」

 

「そいうこと♪」

 

楽しそうに話す謎の人物とナイト、ムーンライトにアギトの4人。

そこへ、アンジュが質問してきた。

 

「あのすみません、貴方はいったい何者なんですか?」

 

「ん?俺かい?そういや自己紹介してなかったな。んじゃ久々にアレで自己紹介するか」

 

「アレって…………アレか」

 

「ある時は普通?の高校生、ある時はトレジャーハンターの助手、ある時は刑事の助手、ある時は家族思いのお兄ちゃん、ある時はダチのために戦う男、ある時はプラカードを持った謎の人物、かくしてその正体は!!」

《KAMENRIDE》

 

「変身!!」

《DECADE》

 

『『『へ、変身した!?』』』

 

「光の黒き破壊者、相楽一希こと仮面ライダーダークディケイドだ!!」

 

『『『一希さぁああああん!!』』』

 

「ぎょええええええええ!?」

 

名乗りをあげる一希ことダークディケイドだったが、ルージュ、サンシャイン、ビート、ハッピー、ピース、フォーチュンに乗っかられてうつ伏せに倒れた。

 

「このバカ!!なんで電話に出ないのよ!!」

 

「一希さん!!あぁ、本物の一希さんだ~!!」

 

「やっと……やっと会えた!!」

 

「心配したんだよ!!」

 

「良かった無事で!!」

 

「もう、絶対に許さないんだから!!」

 

「分かった分かった!!俺が悪かった!!だからいったん降りてくれ!!重くて骨が折れる!!」

 

『『『乙女に重いって言うな!!』』』

―ボキ―

 

「ぎゃあああああああ!?」

 

「相変わらずだなアイツは」

 

「だな」

 

いつも通りの一希に、どこか安心したナイトとアギト。

するとそこへ、1人の男性がやって来た。

 

「一希さん、置いてくなんて酷いですよ!!」

 

「いや~悪い悪い♪」

 

潰されながら謝るダークディケイド。

それを見たアギトが、ダークディケイドに質問した。

 

「ダークディケイド、彼は?」

 

「コイツは時ワタリ、平行世界から連れてきた助っ人だ」

 

「時ワタリです。どうぞよろしく」

 

「ああ、ブレイドナイトだ」

 

「アギトだ」

 

互いに握手をするナイトたち。

そしてワタリは、ナイトたちの前に立つと、丸い物を取り出した。

 

「それは?」

 

「まぁ見ていてください」

《BUILD》

 

「変身!!」

 

そう言ったワタリは丸い物―――【アナザーライドウォッチ】を体へと押し込み、怪人に近いライダーの姿、アナザーライダーの1人、【アナザービルド】へと姿を変えた。

その姿を見たナイトたちは驚く。

 

「な、なんだその姿!?」

 

「アナザーライダー……ライダーになりきれなかったライダーだ。コイツは、その力を人を守るために使ってる。姿はどうであれ、正真正銘の仮面ライダーだ」

 

「一希さん……」

 

「……そうだよな。姿はどうであれ、人を守るために戦ってるんだ。よろしく頼むワタリ」

 

「こちらこそ」

 

そう言い、再び握手をするワタリことアナザービルドとナイト。

 

「そんじゃ挨拶も終わったとこで、いつものやりますか!!」

 

『『『はい(おう/ええ!!)』』』

 

『『『全員集合!!プリキュアオールスターズ!!』』』

 

『『『with、ナイト&ライダー!!』』』

 

「「(ド)派手に行くぜ!!」」

 

ナイトとダークディケイドの言葉を合図に、プリキュアにナイト、ライダーたちはオシマイダーへと向かって走り出す。

 

「先陣は我らホーリーナイトと」

 

「リュウドナイトがきらせてもらう!!」

 

「「ハァアアアアアアアア!!」」

 

『『『オシマイダー!!』』』

 

先頭にいたリュウドナイトとホーリーナイトは、自身の剣でオシマイダーたちを斬り倒していく。

 

「我らに!!」

 

「斬れぬもの無し!!」

 

「負けてらんねぇ!!ローグ!!一緒に行こうぜ!!」

 

「ああ!!」

 

「援護する!!ボウガン!!」

 

「「オラオラオラオラオラオラオラ!!」」

 

『『『ウザイナー!?』』』

 

リュウドナイトとホーリーナイトの2人に感化されたクウガは、ローグと共にアナザービルドの援護射撃を背にウザイナーたちを殴り飛ばしていく。

 

「あたしたちも行くよホワイト!!」

 

「ええ!!」

 

「「ハァアアアアアアアア!!」」

 

『『『オシマイダー!?』』』

 

ブラックとホワイトはオシマイダーに向かって、パンチやキックを連続で繰り出し倒していく。

 

「あたしらも負けてらんない!!」

 

「やるっしゅ!!」

 

「勇助とのデート邪魔したのだから!!覚悟なさい!!」

 

「しょうさんをデートへ誘えなかった恨み!!」

 

「その身で償ってもらうわ!!」

 

『『『オシマイダー!?』』』

 

ジェラート、マリン、マーメイド、ダイヤモンド、アクアがオシマイダーたちを凍らせて倒す。

 

「行こうお姉ちゃん!!」

 

「ええ!!」

 

「「ハァアア……タァアアアア!!」」

 

『『『オシマイダー!?』』』

 

「喰らいなさい!!」

 

「いっけぇえええええ!!」

 

「ハァアアア!!」

 

『『『オシマイダー!?』』』

 

テンダーとフォーチュンがオシマイダーを空中に弾き飛ばし、ミューズが技でオシマイダーの動きを封じて、トゥインクルとエトワールの星の攻撃でオシマイダーを倒した。

その時

 

『『『きゃああああああ!!』』』

 

カスタード、ピース、パインがオシマイダーから逃げるように走り、レモネードは技で縛った走り回るオシマイダーに引っ張られていた。

すると

 

―フォンフォンフォンフォン―

 

『『『オシ?』』』

 

「「ハァアアアアアアアア!!」」

 

『『『マイダー!?』』』

 

ベリーが投げたキュアスティック・ベリーソードにオシマイダーの気を引かせ、ビューティとソードがオシマイダーを斬り倒す。

 

「「「ハァアアアアアアアア!!」」」

 

「「「タァアアアアアアアア!!」」」

 

「「「「「ハァアアア!!」」」」」

 

「「「ヤァアアアアア!!」」」

 

『『『∞¥¢$§£%#!?』』』

 

その後も、ピーチにメロディ、ハートの3人がナケワメーケを、ルージュにマーチ、サニーがオシマイダーを倒し、ルミナスにミント、サンシャインにロゼッタ、アンジュがデザトリアンの攻撃を防いで、ドリームにハッピー、エールの3人が倒すなど、連携をいかして倒していく。

 

「ホイップデコレーション!!」

 

『ゼツ!?』

 

「「おお~!!」」

 

「どうもどうも♪」

 

ホイップは技でゼツボーグを拘束して動きを封じる。

それを見ていたリズムとハニーは拍手を送る。

だが

 

『ボーグ!!』

 

「え?」

 

ゼツボーグは拘束を解いて、ホイップたちに襲いかかる。

しかし

 

「ピンクフォルテウェイブ!!」

 

『ゼツ!?』

 

「プリキュア・フローラル・トルビヨン!!」

 

『ボーグ!?』

 

ブロッサムとフローラによる必殺技により、ゼツボーグは倒されて辺りに花が舞い散る。

それを見上げていたホイップの視界に、飛ばされていくオシマイダーが入る。

オシマイダーが飛んできた方へ視線を向ける。

するとそこには

 

「「「「「「フッ」」」」」」

 

エース、ナイト、ムーンライト、ショコラ、アギト、マカロンの順で、歩みながらオシマイダーを振り飛ばしていく。

しかもアギトは、何故か仮面が消えていた。

それを見ていたパルフェは苦笑いする。

 

「なんか彼処だけオーラが違う」

 

「そうですね」

 

「さぁ、私たちもやるわよ!!」

 

「「はい/ええ!!」」

 

ミルキィローズを先頭に、フェリーチェとパルフェはオシマイダーを倒していく。

一方上空では

 

「皆、行くよ!!」

 

「「「「「うん/ええ!!」」」」」

 

『アカンベ~!?』

 

ミラクルにマジカル、ラブリーにプリンセス、ブルームにイーグレットがフォームチェンジしてアカンベーを倒す。

 

「オラオラオラ!!全員たたっ斬ってやる!!」

 

『『『オシマイダー!?』』』

 

ダークディケイドは1人、ライドブッカーをソードモードにしてオシマイダーたちを斬っていた。

するとそこへ、ナイトとアギトが駆けつけてきた。

 

「よぉダークディケイド、1人寂しく戦ってんのか?」

 

「喧しい!!みんな組んで攻撃してて、俺しか余らなかったんだよ!?」

 

「まぁ落ち着け、今から3人で戦おう」

 

「なら、コイツだな!!」

《FINALFORMRIDE A、A、AGITO》

 

「ちょっとくすぐってぇぞ」

 

「のわっ!?」

 

ダークディケイドは、ファイナルフォームライドでアギトを【アギトトルネイダー】へ変えて、ナイトの腕を掴んで乗った。

 

『いきなりはやめろ!!』

 

「悪い悪い♪そんじゃナイト、頼みがあんだけどよ」

 

「なんだ?」

 

「ゴニョゴニョ…………できっか?」

 

「まぁ多分できるが」

 

「んじゃやろうぜ!!」

 

「しゃーねーなー。アギト、お前もいいか?」

 

『仕方ない、最後まで付き合う』

 

「ならやるか!!行くぞ2人とも!!」

 

「『おう!!』」

 

ナイトの言葉を合図にアギトはオシマイダーに向かって動き出した。

するとナイトはハートフルブレイドを、ダークディケイドはカードを取り出した。

そして

 

「フローラル!!」

 

《FINALATTACKRIDE DE、DE、DECADE》

「ディメンション!!」

 

『ブレイク!!』

 

「「『ストリーム!!』」」

 

『『『オシマイダー!?』』』

 

ナイトのフォルテッシモの応用でナイトだけでなく、アギトとダークディケイドをもエネルギーで包み込み、ダークディケイドが発生させたエネルギーのカードを通ってオシマイダーたちに突っ込み、多くいたオシマイダーたちを撃退した。

 

「凄いなあの3人」

 

「俺たちも合わせてみるか?」

 

「やってみるか!!」

 

「よしやろうぜ!!ハァアアア…………」

 

「決めるぜ」

《ボルテックフィニッシュ》

 

「覚悟しな」

《キックストライク》

 

「「「ハッ……トリプルライダーキック!!」」」

 

『『『オシマイダー!?』』』

 

クウガとローグ、そしてアナザービルドからアナザーウィザードへと姿を変えていたワタリの3人は、同時に上空へ跳びトリプルライダーキックをオシマイダーに叩き込んで倒した。

 

「あの3人も凄いな」

 

「なら俺たちも合わせるか?」

 

「よし、やってみるか!!」

 

そう言ったリュウドナイトとホーリーナイトは剣を構える。

 

「ファイナル!!」

 

「ホーリー!!」

 

「「クロススラッシュ!!」」

 

『『『オシマイダー!?』』』

 

リュウドナイトとホーリーナイトは、剣から放った斬撃をクロスさせてオシマイダーを倒した。

すると急に空が暗くなり、ナイトたちは空を見上げる。

そこには巨大化したドクター・トラウム がいた。

 

「こんなの……どうすれば…………」

 

巨大化したドクター・トラウムの顔を見て、絶望していくエール。

そのエールへ、ブラックが声をかける。

 

「大丈夫、自分を信じて、仲間を信じて」

 

「…………そうだよ。私たちは、プリキュアだもん」

 

「どんな時だって私たちは」

 

「「絶対に諦めない!!」」

 

「諦めない」

 

エールがそう言うと、エールの腕が光出す。

そして

 

「そう!!笑顔を作る、大好きな気持ち!!」

 

「笑顔と大好き」

 

スマイルプリキュアとリュウドナイト、プリキュアアラモードが

 

「手を取り合って奏でる想い!!」

 

「奏でる想い」

 

Splash Starとスイートプリキュア、魔法使いプリキュアが

 

「愛する心と!!」

 

「幸せの花!!」

 

「愛と」

 

「幸せ」

 

フレッシュプリキュア、ハートキャッチプリキュアにブレイドナイト、ドキドキプリキュアにアギト、ハピネスチャージプリキュアにクウガ、ダークディケイドにキュアテンダー、アナザーウィザードが

 

「夢に向かって」

 

「羽ばたく強さ!!」

 

「夢へ、羽ばたく」

 

プリキュア5、プリンセスプリキュアにホーリーナイトが、手を繋いでHUGっとプリキュアとローグたち6人へ言葉を送り、エールたちの腕がより輝くと同時に、

 

「そして」

 

『『『希望!!』』』

 

ブラック、ホワイト、ルミナスがそう言うと、プリキュアにナイト、ライダーたちの体が光出す。

 

「プリキュアの美しき魂と!!」

 

「ナイトと!!」

 

「ライダーの!!」

 

「「「「「熱き魂が!!」」」」」

 

「邪悪な心を打ち砕く!!」

 

「そして、輝く未来を切り開く!!」

 

ブラックとホワイト、ナイトたちとライダーたち、エールが叫ぶと、6人の腕に【プリキュアミライブレス】が装着される。

 

『『『プリキュア!!オール・フォー・ユー!!』』』

 

HUGっとプリキュアとローグたちの放つ光が、ドクター・トラウムを包み込む。

そしてその光は、プリキュア、ナイト、ライダー、プリキュアに関わってきた人たちの想いによってより強い光となってドクター・トラウムを浄化した。

 

「やった……の?」

 

「よっしゃー!!俺らの大勝利だぁあああああああ!!」

 

『『『やったあああああああ!!』』』

 

クウガを中心に、ナイトとムーンライト、アギトにダークディケイド、マカロンにショコラ以外のプリキュアとナイト、ライダーが盛大に喜ぶ。

 

「やったな」

 

「ええ」

 

「一時はどうなることかと思った」

 

「まぁ、終わりよければ全てよしだ!!」

 

「そうね♪」

 

「ふふ♪」

 

「そうだね♪あ、そうだ相楽くん」

 

「一希でいいぜ」

 

「じゃあ一希くん、さっきはありがとう」

 

「さっき?なにかしたっけ?」

 

「え?」

 

一希へ先程助けてくれた礼を言うショコラであったが、言われた一希は何のことか分かっていなかった。

すると、ナイトが一希へ話しかける。

 

「ほら、さっきお前がプラカードを使って助けた」

 

「ああ~、あの時のプリキュアか。悪い悪い、あの時、オシマイダーどもに対する怒りで頭がいっぱいだったわ♪」

 

「そ、そうなんだ」

 

「まぁなんだ、気にすんな♪ヒーローは助け合いってな♪」

 

「そんな訳にはいかないよ。何かお礼をさせてほしい」

 

「と言われてもな~…………じゃあ、あれにするか」

 

「なんだ―――わっ!?」

 

ショコラが何をすればいいのか聞こうとした瞬間、一希がショコラの腕を引っ張り抱き寄せ、ショコラの瞳を真っ直ぐ見つめる。

しかも、何故か仮面がなくなっていた。

 

「か、一希?////」

 

「ショコラ」

 

「は、はい!!//////」

 

「俺と…………デートしてくれ」

 

「な、なななな!?//////」

 

「あら♪彼面白いわね♪」

 

「「はぁ……一希の馬鹿」」

 

「はぁ……周りを見てから言いなさいよね」

 

「おいおい、何で俺を馬鹿呼ばわり「一希さん♪」…………え?」

 

赤面するショコラをデートに誘っていた一希であったが、後ろから聞こえた声に固まる。

そして一希が壊れたロボットのように、ギギギと音をたてながら振り返るとそこには、黒いオーラを出して笑顔でいるフォーチュンにルージュ、サンシャインにビート、ハッピーにピースがいた。

 

「一希さん、私たちの前で堂々と口説くなんて、凄い勇気ですね♪」

 

「覚悟できてますか♪」

 

「あはは…………逃げるが勝ちだ!!」

 

『『『待てぇえええええ!!』』』

 

「ま、待って!!」

 

一希は、大急ぎでその場から逃げ出し、フォーチュンたちとショコラは、一希を追いかけていった。

 

「あの馬鹿は、気を抜くとこれだ」

 

「まったく、困ったものだ」

 

「それはしょうちゃんもだよ?」

 

「え?」

 

ナイトとアギトが呆れていると、後ろからハートの声が聞こえてきた。

アギトが振り返ると、そこには、ハートにダイヤモンド、ロゼッタにソード、ホワイトにメロディ、ベリーが笑いながらいた。

 

「ど、どうした?」

 

「マリンから聞いたよ♪マカロンをお姫様だっこしながら、ピーチたちの元に駆けつけたんだよね?」

 

「そ、それは…………」

 

「しょうちゃん♪こっち来てね♪」

 

「分かった!!分かったから!!腕を変な方向に曲げないで―――ぎゃあああああ!?」

 

「なんだか面白そうだから、私も行くわ♪」

 

アギトはハートたちに変な方向に腕を曲げられながら連れていかれ、マカロンは面白そうと言って着いていった。

残されたナイトとムーンライトは、その光景を楽しそうに見ていた。

 

「アイツもアイツで、苦労してるな♪」

 

「まぁ、一希よりはマシね。無自覚で惚れさせているのは厄介だけど」

 

「だな…………でも、なんだかいいな、この光景。皆で楽しくワイワイ騒いで…………いつもこんな感じならいいのにな」

 

「まぁあきはしないわね…………呆れる回数増えて、疲れるけれど」

 

「まぁな…………でも、お前と――ゆりと一緒なら疲れはしねぇさ」

 

「明…………」

 

「…………ゆり」

 

互いに瞳を見つめ合うナイトとムーンライト。

2人の距離は段々と隙間を縮めていく。

そして

 

「「ん…………」」

 

2人の距離はゼロとなった。

この時の2人には、周りの声は聞こえず、風の音だけが聞こえていた。




オマケその1
少し離れたところで、明とゆりのキスシーンを覇龍哉と勇助、誠司に浩二、ワタリの五人がこっそりと、ビデオカメラで録っていた。

「やっぱりあの2人はいい画になるな」

「録っていて気持ちいいくらいだ」

「でもいいのか?後で怒られるんじゃないか?」

「仕方ないだろ、一希さんが『あいつらの式で流すように録っといてくれ』って言われたんだから」

「まぁ、後で痛い目を見るのはあの人だから」

そう言って、五人はビデオを録り続け、後に一希へビデオを渡したのであった




オマケその2
一方、一希と翔吾を追いかけていなかったプリキュアたちはというと

『『『きゃあー♪ナイトとムーンライトがキスしてる~♪』』』

と、言った感じにナイトたちから離れて盛り上がっていた。
そんな中、ルミナス、イーグレット、パイン、テンダーの4人は、羨ましそうにナイトとムーンライトを見ていた。

「ムーンライト……」

「羨ましい……」

「うん……」

「ふふ、皆の前でするなんて、ナイトも大胆ね♪ムーンライトが終わったら、私もしてもらおうかしら♪」

「ぬ、抜け駆けはなしですよテンダー!!」

「パインの言う通りです!!」

「そ、そうです!!」

「じゃあ、みんなで求めに行きましょう♪」

「「「それだったら」」」

テンダーの言葉に納得してしまった3人は、後にナイトへ求めに行き、ナイトはムーンライトからも求められることとなる。



オマケその3

「明さん……////」

「ん////明……さん////」

「ん////明さ~ん////」

「明~////」

「ふふふ////明く~ん////」

「なんてこった」


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