東方七憑録 (satuzinki)
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第1話 幻想郷

おかしいところだらけかもしれませんが
第1話いきますよ~



ここはどこ?

 

------暗い森の中。

 

俺は誰?

 

------ごく普通の高校生。

 

なぜこんなところに?

 

------散歩してた。

 

今何が起きてる?

 

------それは・・・

 

 

 

 

 

 

オオカミの群れに襲われちゃってます!

やばいやばいやばい!

なにこれ!?なぜ森の中にオオカミが!?

ここって日本だろ!?

しかもあのオオカミなんか足が異常にムキムキだし!

俺が何したってんだよ!

・・・いろんなことしたなぁ。

でも今はそんなこと重要じゃない!

今唯一救いなのがオオカミがあまり早くないことだ。

このまま逃げ切れるか・・・?

そんなことを思ってたら一軒家が見えてきた。

しめた!あの家に飛び込めば逃げられる!!

 

ドンッ!

 

「えっ?」

思わず声を出してしまった。

だって鍵が開いてないんだもん。

しかもその間に囲まれてるし・・・

これは終わったかな?短い人生だったなぁ・・・

せめて彼女は欲しかった。

そしてオオカミが飛び掛かってくるところで俺は意識を手放した・・・

 

 

 

 

気が付くと甘い香りがした。しかも暖かい。

「ここは天国か?」

「違うわよ、ここは私の家よ」

横のほうから声が聞こえた。

目を開けて横を見てみると西洋風の服を着た金髪の少女がいた。

「目が覚めたのね」

「あんたは?」

「アリス・マーガトロイドよ、それであなたの名前は?」

「そういや言ってなかったな、俺は---あれ?」

「どうしたの?」

「ちょっと待ってくれ・・・」

思い出せない・・・俺はどこで生まれてどこに住んでたんだっけ?

くそ・・・昨日食べたものやら1か月前にしたゲームとかなら覚えてるのに・・・

「もしかして・・・記憶喪失?」

「そうかもね・・・」

さて・・・体を起こしてみるか。

「よっと・・・!?いてぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

「!?何してるのよ!まだ安静にしてなきゃ駄目でしょ!」

アリスが近寄ってきて介抱してくれる。

えっ、なにこれ彼女どころが女性に触ったことのない俺がこんな美人の女性に介抱してもらってるよ、これって夢?幻?でも今痛みがあるってことは現実?とうとう俺にも春がきたのか!?

「・・・これでよしっと、まったく・・・家の前で妖怪が騒いでるし、追い払ったと思ったらあなたが血まみれで倒れているんだし、結構危なかったのよあなた」

「・・・妖怪?妖怪ってあのおとぎ話やらいろいろなところで出てくるあの妖怪?」

「えぇ、その妖怪だと思うけど・・・その口ぶりからすると貴方外来人みたいね」

「外来人?なにそれ?」

「やっぱりね・・・いい?外来人というのはね・・・(以下略)」

 

アリスが教えてくれたのは幻想郷の事、外来人のこと、妖怪などが普通にいるなどだった。

「忘れ去られたものが集まる地ねぇ・・・そんなところがあるなんていまだに信じられないがな」

「その信じられない地に立ってるんだから現実を見なさい」

「それもそうだな」

「それより人間のあなたが低級とはいえ妖怪からよく逃げ切れたわね」

「えっ?あれってただ遅い妖怪だったんじゃないの?」

「それはありえないわ。だってあれはオオカミを元とした妖怪よ、進化はあっても退化はないはずよ」

「なら何故逃げ切れたんだ?・・・あれ?」

「どうしたの?」

「今気づいたんだが俺の声がいつもと違う・・・」

「そうなの?別に風邪でも引いたような感じではないけど?」

「いや、そんなものじゃなくて・・・」

というかまず俺って制服着てたかなぁ?腕もこんなに細かったっけ?確かめるにはそうだな・・・

「アリス、手鏡ってある?」

「?ええ、あるわよ。ちょっと待ってて」

しばらくしてアリスが戻ってきた。

「はい、どうぞ」

「ありがとう」

手鏡を受け取って自分の顔を見てみると・・・

 

 

 

はっきりと映っていた「七夜志貴」の顔が。

 




第1話を読んでいただきありがとうございました。
更新は不定期になりますができるだけ頑張って書いてくつもりなので
よろしくお願いします。


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第2話 七夜の体術

なんか書いてる自分もよくわからなくなってきたが気にしないで第2話いってみよう!


「ええええええええええ!?」

「!?どうしたの!?」

「い、いやなんでもないよ」

そう言いつつもう一度鏡を見てみる。

輪郭も口も鼻もあの鋭い目も髪型も2次元から3次元にしたらこんな感じだろう。

うん、どう見ても七夜志貴です。本当にありがとうございました。

・・・じゃなくて!どうして俺が七夜の体に?

そうか!これが噂の憑依ってやつか!

元のあまり人気のなかった顔よりかは良いけどよ・・・

しかも憑依するだけならまだしも幻想郷とかいう妖怪とかがいる場所に放置しやがって神様マジ鬼畜。

まぁ退魔の一族である七夜に憑依できたことはありがたいかな。

こんなところに何も力のない俺がいたら何もできずに食われて死ぬのが妥当だろう。

・・・どうせ名前も思い出せないしここは思い切って七夜の名前を使ってみるか?

「・・・大丈夫?」

「あ、あぁ大丈夫だ。それより名前は思い出せたよ、俺は七夜志貴、よろしく」

「あら、よかったじゃないの。ええ、よろしくね」

アリスが続ける。

「これからのことを話したいけど・・・怪我人に無理はさせられないわね、その話は明日にして今日はゆっくり休みなさい」

「わかりました、お言葉に甘えて休ませせていただきます・・・」

言い終わると同時に思った以上に疲れていたのか俺の意識はすぐに暗闇に沈んでいった・・・

 

 

 

 

 

----ん?ここはどこだ?

あたりを見渡すと暗い森だ。

一瞬さっきまでいた森かと思ったが、この森はなんだか懐かしい感じがする。

「よう、俺に取りついた人間」

後ろから声が聞こえた。振り返ってみると---そこには立っていた「本物の」七夜志貴が。

「!!本物の七夜志貴か?・・・何の用だ」

すると七夜の雰囲気が豹変した。向かい合ってるだけで逃げ出したくなる。

これが殺気というやつか?

そんなことを考えていると、

「何の用だ、とはご挨拶だな。今ここでお前を殺してやってもいいんだぜ」

「っ!!」

それはわかりきってることだ、あいつが軽く力を出せば俺なんか赤子のように殺されちまう・・・

そこまで考えたとき七夜から殺気が消えて口を開いた。

「まぁそれは冗談だ、それより俺がお前の前に出てきたのはお前に七夜の体術を教えようと思ってな」

「七夜の体術だって!?あの現実にあったらチート級のやつを!?」

あまりの驚きに声が裏返る。だってあの七夜の体術だぜ?

七夜は少し間をおいてからまた話し出す。

「あぁ、チート・・・ではないと思うがそこら辺の魔なら一瞬で倒せるな」

やばい、興奮してきた。あの体術が使えるのなら幻想郷でも生きていける気がしてきた。

でもなんでだ?七夜にそんなことするメリットがない。気になって聞いてみた。

「えっと、七夜・・さん?どうして俺なんかに七夜の体術を?」

「それはな、まぁなんというかただの暇つぶしだ」

「は?」

俺はその答えにどう反応すればいいかわからず思わず一瞬固まってしまった。

「なんでもいいじゃないか、さぁ時間もないしさっさと始めるぞ」

まぁいいか七夜の体術が使えれば!そんな風にテンションが上がった矢先、

「ただし俺の体とはいえ全部教えてたら10年以上はかかるだろう。だから基礎といくつかの技を教える。まぁこれだけでも5年はかかるけどな」

と七夜から絶望的な宣言がされた。

それから数時間俺と七夜の特訓が始まった。

 

 

 

 

 

 

終わった時には疲れ果てていて指一本動かせなかった。

「はぁ・・はぁ・・はぁ・・」

「ふぅ、お前意外と物覚えが悪いな。明日から特訓量をもっと増やさないといけないな」

あれからまだふえるのかよ!?と心でつっこみつつ息を整えていた。

しばらくして七夜が

「今日はもう休むがいい、朝起きて疲れてましたじゃおかしいからな」

と七夜が言ったとき、俺は時間という概念を思い出した。

「俺の体内時計的にもう朝になるんじゃないのか?」

「それは大丈夫だ、現実ではまだお前が寝てから1時間経つか経たないかという時間だ。あぁそうだ言い忘れてた、ここでの疲れは現実とリンクしてるからな」

マジかよ・・・でももうつっこむ気力もないや。今は疲れた寝よう。

「なら俺は寝させてもらうよ、おやすみ」

「あぁ、おやすみ」

そうして俺の意識はまた暗闇に沈んでいった・・・

 

 

 




どうでしたか第2話
夜中に書いたものだから眠たくて最後のほうはよく覚えてません
間違っていたらご指摘などお願いします。
感想、意見、質問などもお待ちしてます。


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第3話 アリスとの生活

やっと完成しました。
第3話どうぞ


ん・・・いい匂いがするな・・・

目を開けて起き上がってみる。

するとアリスが部屋に入ってきた。

「おはよう」

とあいさつすると、

「おはよう、といってももうお昼よ。よっぽど疲れてたのねあなた」

うわぁ・・・そんなに寝てたのか。本当にあいつの言ったとおりだったんだな。

そんなことを考えているとアリスが

「昼食はできてるけど食べる?」

「!?いいんですか!?」

「え、えぇいいわよ。もうできてるから台所に来なさい」

マジかよ!介抱してもらっただけじゃなく、手料理まで食えるのかよ!

これはもう急いで向かうしかないな。

そう思いソファーから立ち上がった瞬間、

「っ!」

体に激痛が走りその場にうずくまる。

そうだった。昨日妖怪に襲われて大怪我を負ったんだった。

これはアリスのところまで向かうのもきついかな?

そこにアリスが戻ってきて、

「いったいどうしたの?早くしないと・・・!大丈夫!?」

こちらがうずくまってるのを見てこちらによって来てくれた。

「一応大丈夫ですよ」

なんとか笑って答えてみせる。

そしたらアリスが

「仕方ないわね・・・肩を貸してあげるから行きましょう」

と言い出した。

「いや流石に女性に肩を貸してもらうには・・・」

「何よ、そうでもしないと志貴が台所にいけないでしょ」

いやまぁ、確かにその通りなんだけどさぁ・・・

仕方ない、甘えるとするか。

「はいはい、わかりましたよ・・・」

「わかればいいわよ」

そう言って俺の高さまでしゃがんでくれて肩を貸してくれる。

俺はアリスの後ろから手を回し肩を組むようにした。

アリスがゆっくりと立ち上がり、

「痛かったら言ってね」

とこちらを気遣ってきてくれた。

う~ん、俺としてはめちゃくちゃうれしいんだけどなぁ・・・

男としてなんか情けない気がするんだよな・・・

早くけがを治そうと誓う俺であった。

 

 

 

 

 

 

 

台所につくと机の上には、

きれいな焼き目のついたパンにほかほかの湯気が上がっているスープ、みずみずしい野菜が乗ったサラダなど昼食とは思えないがとても美味しそうなものが並んでいた。

いつもカップめんやコンビニ弁当の生活だったので思わず見惚れてしまっていた。

「どうしたの?もう座っても大丈夫だから早く座って食べましょう」

気が付くと俺の後ろにいすが置いてありアリスがこちらを見ていた。

「あ、いや、ごめん。こんなにおいしそうなものを見るのは久しぶりだからね。思わず見とれてしまったよ」

「これでもまだ簡単なほうなんだけどね。」

これで簡単とかアリス恐るべし・・・

俺を座らせるとアリスは向かい側の席に座った。

「なら食べましょうか」

「そうですね」

「「いただきます」」

どれもおいしそうなのでどれを食べようか迷うが、せっかくだからおれはこのサラダを選ぶぜ!

一口食べるとドレッシングと野菜そのものの味があわさって口全体に広がりとても美味しかった。

「うまい!」

「あら、ありがとう」

もちろん、サラダだけが美味しいのではなくパンもスープも美味しかった。

思えば昨日の昼ごろから何も食べてないのでいつの間にか何杯もおかわりをしていた。

 

 

 

 

 

「ぷはぁ~、ごちそうさま~」

「お粗末さまでした。それにしてもよく食べたわね~」

「そうですね、俺もこんなに食べれるとは思いませんでしたよ」

「ならソファーにもどりましょうか」

そこで俺は違和感を感じた。この股間がムズムズする感じは・・・

「えっと・・・アリス?」

「なによ?」

「トイレに連れて行ってもらってもいいかな?」

「なんだそんな事だったの。わかったわ」

そういってまた横に来て肩を貸してくれる。

本当にアリスっていい子だよな。

 

 

 

トイレの前まで来たら流石に一人で入らなきゃダメだと思い、アリスから離れて壁を伝ってトイレに入っていく。

「ちょっと志貴、大丈夫なの?」

「少しぐらいなら大丈夫だよ」

流石にトイレの中にまでついてきてもらうのも悪いしね。

トイレの中に入ると予想通り洋式のトイレだった。和式だったらどうしようかと思ったよ・・・

立ったままするのは難しいので座ってすることにした。

ズボンを下げてしようと思ったとき気づいたのが、

「で、でかい!」

そういえば志貴って絶倫だとか言われてたっけ。

どうでもいいけどなんか負けた気分になるな・・・

そしてトイレが済んだらまたまたアリスに肩を貸してもらいソファーに戻った。

「ありがとう、アリス」

「いいのよ、怪我人は怪我人らしくしてなさい」

「はいはい分かりましたよ、なら俺はまた寝るね」

「わかったわ、おやすみなさい」

そういわれた後、俺はゆっくりと眠りについた。

 

 

 

その後2週間ぐらいは似たような生活だった。

いろいろな食事が食べれたり、アリスと色々喋れて

俺としては大満足の生活だった。

風呂に入れなかったので体を拭いてもらったのは顔から火が出るほど恥ずかしかったけど。

 

 

 

 

 




どうでしたか第3話
俺としては早く七夜の体術を使ってるところを書きたいなぁと思ってます。



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第4話 アリスの秘密

学校で再々テストしても受からなかった・・・
まぁそんなことは気にせず第4話どうぞ!


 

 

怪我が治りかけたある日、俺はアリスとこれからのことについて話していた。

「----それで?あなたには2つの選択肢があるけどどうしたいの?」

2つの選択肢のうち1つ目は博麗の巫女なるこの世界の管理者に元の世界に帰してもらうということらしい。

正直こちらの選択肢のほうはあまり選びたくないものである。

理由としては記憶がないし七夜志貴のからだのままだしね。

というか間違ってメルブラの世界に飛ばされでもしたらこの世界以上に生き残れる気がしないよ。

そしてもう1つの選択肢というのがこの世界、「幻想郷」に永住することだ。

というかこちらを選ぶしかないんだけどね。

この選択肢を選ぶとアリスが人里の偉い人に掛け合って住む場所を用意してくれるらしい。

できれば仕事とかも用意してほしいがこれだけお世話になった上住む場所まで用意してくれるんだ、それぐらいは自力で何とかしよう。

「・・・俺はこの世界に永住することにするよ」

「理由は?」

「記憶がないからね、今戻っても路頭を彷徨うだけだと思う」

「・・・あなたは本当にそれでいいのね?」

アリスが重い雰囲気で聞いてくる。

「この世界に慣れてしまったらもう2度と外の世界には出られないわよ」

「あぁ、わかってる。そんな事百も承知だ」

そう答えた後しばらくあたりを静寂が支配する。

先に口を開いたのはアリスだった。

「・・・そう、わかったわ。ならさっき言った通り怪我が完治したら人里に行きあなたの住む場所を確保してあげる」

「何から何まで本当にありがとう、アリス」

「これくらい当然よ。困ってる人がいたら助けないほうがおかしいわ。さてこの話は終わりにして食事にしましょうか」

「はーい」

いつかアリスには恩を返さないとな。

 

 

 

 

 

さてなんとか歩けるようになった俺は今どこにいるでしょうか。

答えはアリスの部屋の前です。時間は深夜です。

なぜこんなことをしているかというと、あれは食事の時です。

 

「なあアリス。そういえばこんなところに1人で住んでいて妖怪に襲われたりしないの?」

そう聞くとアリスがピクッと反応する。

「・・・えぇ何故かこの家は襲われないのよ」

「・・・ふーん」

 

この会話でどこか不自然だなと思った俺は唯一入ったことのないアリスの部屋が怪しいと思い行動に移してる今日この頃。

さてまずはどうしようか。聞き耳でも立ててみるか。

ドアに張り付いてみたが何も聞こえてこない。

寝てるのかな?一応のぞいてみようと思い、そっとドアを開けて隙間から覗いてみたらアリスが机に向かって座って何かをしていた。

何をしてるんだろうと思い、ずっと見ていたら

「できた!」

とアリスが手に持ってる何かを上にあげて言った。

何かと思いそれをよく見たらそれはかわいらしい小さな人形だった。

ただの人形か。普通の女の子の趣味だな。俺の思い過ごしだったかと思い部屋に戻ろうとした矢先、アリスの手から人形が離れ浮いていた。

それを見た俺は驚いた。

そしてその拍子にバランスを崩しドアの横の壁にゴンッと頭をぶつけてしまった。

「誰っ!?」

あちゃー・・・やっちまったなぁ。

仕方ないから観念しおとなしく出ていくことにした。

「すいませんトイレで起きたらこの部屋の電気がついていたので」

とバレバレだけど言い訳もつけてみる。

「・・・嘘ね。私はドアを開けといた覚えはないわよ」

まぁばれますよねー。

そんなことよりも・・・

「まぁ嘘だけど、それよりも聞きたいことがるんだ。何で人形が浮いてるの?」

そうきくとアリスの表情が暗くなった。

「・・・隠してたのは悪かったわよ。これで分かったと思うけど私は人間じゃないわ、魔法使いよ」

「別に隠さなくても良かったのに何で隠してたの?」

「外来人のほとんどは人間じゃないって聞くと気を悪くするのよ」

アリスはやっぱりやさしいなぁ~。

「俺は別に気にしないけどねぇ。それより魔法使いってことは魔法使えるんでしょ?何か見せてよ!」

そう俺が言うとアリスの表情が明るくなっていき

「別にいいわよ。でも今日はもう遅いからまた明日ね」

「へ~い、ならおやすみ~」

「おやすみなさい」

そして俺が出て行こうとすると

「・・・志貴」

アリスが声をかけてきた。

「何、アリス」

「・・・ありがとう」

「どういたしまして」

と言い今度こそ俺は部屋に戻り眠りについた。

 

 

 




どうでしたか第4話
今回はちょっと暗い感じになってしまいましたね。
次回で挽回したいです。
それではありがとうございました。


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第5話 弾幕ごっこ・上

どうも第五話です。
1日あいちゃいましたね。
それとこの話はアリスの家の外で行われています。

それではどうぞ。


俺は次の日アリスに魔法のことを聞いた。

正直半分以上何を言ってるかわからなかった。

「え~と・・・よくわからないけど俺には無縁のものだということはわかったよ」

と言うとアリスが意外なことを言った。

「あら、そうでもないわよ。もともと魔力というものはは皆0なのよ。そこから修行を積み重ねて魔力を増やしていくのよ」

・・・これって俺でも頑張れば魔法が使えるってことだよな。もし使えるようになれば七夜の体術と合わさり最強に見えるんじゃね?

「無理ね」

「えっ?」

「さっきも言った通り魔力を増やすには修行が必要なのだけれどそれに加え才能も必要なのよ。そして志貴からはその才能は微塵も感じないわ。もし仮に魔力が増やせたとしても弾幕を数分撃ってたらなくなってしまうほどにしか増えないわね」

何で考えてることがわかったんだろう。そんなに顔に出てたかなぁ・・・

それより聞きなれない単語が出てきたな。

「アリス、弾幕って?」

「あぁ、そういえば説明してなかったわね。ちょうどいいわこの機会に教えときましょう」

そしてアリスから「弾幕ごっこ」というものについて説明してもらった。

説明が長くて面倒だったので細かいところはスルーして大きく分けると

 

・弾幕ごっことは妖怪と人間が対等に渡り合うために作られたもの

 

・「スペルカード」というものがあるらしい。

 

・対決の際には開始前に勝負中の使用回数を提示して、技を使う際には「カード宣言」をする

 

・たとえ余力が残っていても提示した全枚数を攻略されたら、負けを認めなくてはならない

 

・これはあくまで「ごっこ」なので相手を殺すようなことはしてはいけない

 

「・・・とこんな感じかしらね」

説明が終わるころには1時間が経過していた。

「えっと、質問良い?アリス」

「えぇ、いいわよ」

「聞きたいことはいろいろあるけどまずは・・・俺は弾幕が撃てないのだがどうすればいいんだ?」

「そういえばそうね・・・」

アリスが悩み始めた。俺が静かに待ってると、

「・・・まぁ、なんとかするしかないんじゃない?」

う~ん、俺が幻想郷で生きてくためにはなんとかしないとな・・・

そんなことを考えてたら上から声が聞こえた。

「お~い、アリス~」

上を向いた瞬間黒い物体が猛スピードで上を通っていった。

そしてそのまま黒い物体は家の裏手にある森に突っ込んでいき、ドン!という音とともに「フギャ!」という可愛らしい声が聞こえた。

なんなんだ今のは・・・。

アリスのほうから「はぁ・・・」とため息が聞こえたので向いてみると、アリスが呆れた顔をして黒い物体が突っ込んだ方向を見ていた。

「えっと・・・アリスはあの黒い物体の事知ってるの?」

「えぇ、知ってるわよ。というかあれは物体じゃなくて人間よ」

まぁ声がでてたし人間だろうね。

しばらく2人とも無言でさっきの黒い物体---もとい人間が突っ込んでいった森を見ていたら、

「いてて、目測を誤ったんだぜ」

と言いながら森から出てきたのは黒い帽子に白と黒の服を着た、いかにも魔法使いという格好だ。

「まったく・・・もっと静かに来れないの?魔理沙」

どうやら目の前の魔法使いみたいな容姿の人は魔理沙というらしい。

「無理だぜ!---お?」

こちらに気づいたようだ。

「誰だお前?アリスの知り合いか?」

「どうも、アリスにお世話になってる七夜志貴です。」

と言って軽く会釈をする。

「私は霧雨魔理沙、普通の魔法使いだぜ。よろしくな、志貴!」

あ、ほんとに魔法使いなんだ。

お互い自己紹介が終わるとアリスが口を開いた。

「ちょうど良かったわ魔理沙。今から弾幕ごっこをやりましょう」

とアリスが言うと魔理沙が意外そうな顔をする。

「別にかまわないが・・・珍しいなアリスからやろうって言ってくるのは」

「今志貴に弾幕ごっこについて説明してたのよ。それで1回弾幕ごっこがどんなものか見てもらおうと思ってね」

「確かにそれは見てみたいかも」

「そういうことならお安い御用だぜ!志貴、見てろよ弾幕はパワーだというところを見せてやるぜ!行くぞアリス!」

というと2人は飛び上がった。

 

 

 

 




はい、読んでいただきありがとうございました。
次回初戦闘です。まぁ主人公が戦うわけじゃないんですけどね。
うまく書けるか心配です。もしかしたら今回以上に時間がかかるかもしれませんね。
その辺はご了承ください。


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第6話 弾幕ごっこ・下

すいません、戦闘シーン考えてたら遅れました。
しかも読み返してみると内容が薄いという・・・orz

そんなことは気にせず第6話どうぞ!


30メートルぐらいまで上がると魔理沙が叫んだ。

「それじゃあスペルカードは3枚で2回被弾したら負けな!」

「えぇ、わかったわ。それじゃあ・・・いくわよ!」

アリスの一言で二人は一斉に動き出した。

 

そこからは圧巻だった。

それはもはや俺が想像していたものとは次元が違っていた。

二人の間をいろんな色や大きさの弾幕が飛び交い、二人がその間を縫うように飛んでいる。

まるでダンスのように。

俺は思わず見とれてしまった。

この状態が5分ぐらい続いた頃、魔理沙がしびれを切らしたのか動きを見せた。

「これじゃ埒が明かないぜ。1枚目使うとするか!魔符「スターダストレヴァリエ」」

と言うと、魔理沙がスピードを上げてアリスに突っ込みだした。

しかも周りや乗ってる箒の後ろから大小様々の星形の弾幕を逃げ場をふさぐように撒き散らしながらだ。

これはアリスがやばいかな?と思い、アリスを見てみたら不敵に笑っていた。

「その技はもう見切ったわ!」

俺には隙間なんて見つけられなかったがアリスにはわかってるようだった。

その隙間?をかすりながら避けて、アリスもスペルカードを発動した。

「戦符「リトルレギオン」」

昨日アリスの部屋で見た人形が武器を持ってたくさん現れた。

そして人形たちは回転し始めたと思ったら魔理沙に突っ込んでいった。

反転してもう一度アリスに突撃しようとしてた魔理沙は流石にやばいと思ったらしい。

体を傾けて方向転換しようとしていたがその努力もむなしく一発当たってしまった。

「なかなかやるなアリス。それならこれはどうだ!」

そう言い放つと今よりさらに上空に上がり、

「星符「メテオニックシャワー」」

と宣言しアリスに向かってその名の通り星型の弾幕のシャワーを打ち出す。

上からの弾幕に不慣れなのかどうもアリスは避けにくそうだ。

と、思ってたらさっそく1発被弾してしまっていた。

これでアリスはスペカが2枚、魔理沙がスペカ1枚。そしてお互いあと1回ずつ被弾したら負けになった。

 

----それにしてもこれだけ上空にいるのだから見えてもおかしくないんだけどなぁ・・・

え?何がって、あれだよあれ。わからない?仕方ないなぁ教えてあげるよ。それはパ----

と男の夢みたいなものを目の前のカエルに話しかけてたら上空から迫ってる流れ弾に気付くのが遅れた。

「「志貴っ!危ない!!」」

「へっ?」

二人の声で上を向いた時にはもうすぐ近くにまで弾幕が迫っていた。

あっ、これはやばいんじゃね?と冷静に思っていたら、アリスに

「何突っ立ってんのよ!早く避けなさい!」

と怒られた。

いや、だって俺怪我人ですよ?何とか歩けはするけどいきなり動くのは無茶だと思うんだよ、俺は。

まぁ流石に直撃したら痛そうなんで避けれるだけ避けますけどと思いつつ

右足に力を入れて横に跳んだ。

そう俺は跳んだのだ、

 

 

 

 

 

 

 

---15メートルぐらい。

はっ?ちょっと待て俺は今何をした?弾幕が当たりそうになったから横に跳んだだけだよな?

じゃあなんだこの俺がいる場所とさっきの弾幕が当たった場所の差は。

え?だってこんなこと怪我をする前でさえできなかったよな?

と混乱してるところにアリスと魔理沙が降りてきた。

「えっとふたりと「すごいぜ志貴!」へっ?」

魔理沙を見てみると光が出てるんじゃないかと思うくらい目をキラキラさせていた。

「なんだ今の動きは!?もしかして志貴の力か?」

「いやいやいやちょっと待ってくれよ俺だって何だか・・・!」

といった瞬間一つのことが頭に浮かんだ。

そうかこれは七夜の体だ。そして俺は毎日夢の中とはいえ七夜に稽古をつけてもらってる。

・・・もしかして今の俺って七夜の体を使いこなせてる?

まぁでも七夜に聞くのが一番手っ取り早いかなと思い考えるのをやめた。

「・・・どうかしたの?」

とアリスが聞いてくる。

今は黙っといたほうがいいかな?と思い

「いやなんでもないよ」

と答えておいた。

あの後結局弾幕ごっこは中止になり魔理沙とアリスの質問攻めにあった。

何とかごまかしておいたけど、ちゃんとごまかせたか心配だ。

そしてその後は魔理沙を交えての3人で夕飯を食べた。

 

 

 

~夢の中~

 

 

 

「七夜!今日のことはどういうことだ?」

「来たか、そこに座れ」

と言われたのでおとなしく座った。

「まぁ聞きたいことはわかってる。今日のあの身体能力のことだな?」

「あぁそうだ。わかってるなら早く教えてくれ」

と言うと七夜は表情を変えずにこう言った。

「あの身体能力は毎日この夢の世界で修行しているおかげでもあるが、それ以上にお前の魂と俺の体が同化してきたおかげだ。というかまだこれでも4分の1も同化してないぞ」

まぁ、これは大体予想通りだ。まだ4分の1も同化してないというのは驚いたがな。

そして七夜は続けた。

「しかし同化してきたらしてきたで心配なことがある。・・・退魔衝動だ。本来七夜は退魔の一族だ。俺も例外じゃない。退魔衝動はもはや本能に近い。俺は一応抑えることは可能だがお前はどうだろうな・・・」

そういえばそうだった七夜には退魔衝動というものがあったんだった。

でも今度アリスに紹介してもらえる人里は名前の通り人しかいないだろうし大丈夫だろう。

「わかったよ。妖怪に会わないようにするし会ってもすぐに逃げればいいんだろ?」

「あぁ・・・そうしろ。」

七夜はそう言うと立ち上がり、

「よし、こんな話はやめて特訓始めるぞ」

この事はまた今度ゆっくり考えればいいかと思い俺も立ち上がった。

 




どうでしたか、第6話。
ギャグを取り込みたいんですがよくわかりませんね・・・
次の話はやっと人里です。ちょっと風邪気味なのでまた更新が遅れるかもですがそこのところはご了承ください。
感想や意見、質問などもお待ちしています。
それではありがとうございました。

※11/5 13:35 少し文がおかしかったので変えました


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第7話 人里

第7話できました。
ちょっと短いですが気にしないでどうぞ!


あれからまた2週間が過ぎ俺の傷はもうほとんど完治していた。

今日から俺はアリスの紹介で人里に住むことになっている。

人里に持っていくものは何もないため準備などは不要だった。

先に外に出てアリスを待ってたらアリスが小柄なナイフを持って出てきた。

「はいこれ」

と言って俺にナイフを渡してきた。

「これは?」

と聞くと、

「護身用よ。一応私の魔法で強化されてるし何もないよりかはましでしょ」

ありがたい、確かに丸腰じゃ不安だったからね。

「さぁいくわよ」

そう言ってアリスは飛びあがった。

俺はどうすればと聞こうとした瞬間----何かに持ち上げられた感覚があった。

驚いて持ち上げられた箇所を見てみると上海人形(アリスから聞いた名前)たちが俺の四肢を持ち上げていた。

そしてそのままアリスと同じ高さまで飛びあがった。

「すごい・・・」

そんな言葉しか出てこなかった。

「どう?空を飛んだ気分は?」

「もう最高の気分だよ!」

「そう、それは良かった。ほらあそこが人里よ」

アリスが指差した方向を見てみると大きな柵に囲まれた集落があった。

「里という割には大きいな」

「当り前よ。あそこには幻想郷のほとんどの人間と外来人も住んでいるのだから」

へぇ・・・俺のほかにも外来人がいるんだな。

そんなことを考えてるうちに人里に着いた。

中に入ってみるととても活気があり騒がしかった。だがずっとアリスの家にいたのもあるのだろう、それが懐かしく思えた。

だからだろうつい子供みたいにふらふらと散歩してしまった。

「あれ?志貴、どこへ行ったの?」

 

 

 

 

 

 

 

しまった・・・アリスとはぐれてしまった。

ここはどこだろう?見た感じ人里の中心部あたりだろうけど。

それにしても広いなぁ。さっき空から見たときも思ったけど、改めて人里の中にいるとそう感じるよな。

ここからアリスを探すのは骨が折れるぞ。

と気落ちしてたところ、後ろから

「どうなされたそこの御人、何か困ったことでも?」

と女性に声がかけられた。

その女性は凛とした顔で全体的に青い服を着ていた。そしてでかい、何がとは言わないが。

「ええと・・・どちら様で?」

「あぁ、済まなかった。私は上白沢 慧音という。気軽に慧音とでも呼んでくれ」

「俺は七夜 志貴。呼び方は・・・まぁ好きなように呼んでくれ」

自己紹介をすると慧音が何か気付いたようだ。

少し考えて質問してきた。

「七夜?すると君が今日から人里に住むという人か?」

「えぇ、そうですけど、なんで知ってるんですか?」

「聞いてないのか?君がこの人里に慣れるまで私が世話をするんだ」

驚いた、しかし同時に少し悲しかった。

だってアリスに続いてまた女性に世話してもらうのかと思うと・・・

そんな感情が慧音に伝わってしまったのか慧音が

「どうした?私に世話されるのが嫌なのか?」

慧音を見るとちょっと悲しそうな顔でこちらを見ていた。

「いや、別にそんなんじゃありませんよ」

と言うと慧音が笑った。

「ならよかった。それはそうとアリスはどうした?一緒に来ると聞いていたのだが」

慧音に言われて思い出した。そうだ、アリスと離れたんだった。

その事を慧音に話すと、

「それは大変だな。そういうことなら一回私の家まで行ってみよう。本来、君とアリスが最初に来るはずだったところだ」

「なるほど、それならアリスもいるかもな」

そう言うと俺と慧音は慧音の家を目指した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうでしたか第7話。
今回短いのには理由があります。
風邪が本格的になってきてがちでだるくて話がまとまりません。
というわけで次話は2,3日後になると思われます。
最後に感想や意見、質問などお待ちしてます。


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第8話 三途の川

風邪がやっと治った・・・つらかった・・・

だがそんなことは気にせず第8話どうぞ


俺と慧音は今慧音の家の前にいる。

「さあ着いたぞ。ここが私の家だ」

その家は木造でいかにも和風という感じのする家だった。

「さてアリスはいるかな」

と言い慧音がドアを開けた。

そしてそこにはアリスともう一人、長髪の白髪で赤いモンペを着た人がいた。

「よう慧音、お邪魔してるぜ」

「いらっしゃい妹紅」

どうやら慧音はこの妹紅という人と知り合いらしい。

「志貴?」

その時横から妙にやさしい声が聞こえた。

恐る恐る振り向いてみるとそこには優しい笑顔のアリスがいるじゃありませんか。

「人里に入った瞬間からいなくなっていったいどこで何をしてたのかしら?」

「時に妹紅、私は前々から来るときは事前に連絡の一つは入れておけと言っただろう?」

「「いや、まぁそれはその・・・」」

妹紅という人とぴったりハモった。

そんなことよりどうしよう、アリスがものすごく怒ってる・・・

何かこの状況を打破できる答えはないものか。

!・・・あるじゃないか、七夜の台詞に応用がきいてものすごく万能なものが。

「志貴?聞いてるの?」

これは言うしかないな。俺の友達もこれを言えば大抵許してくれたから大丈夫だろう。

「・・・アリス」

「何?」

 

 

 

 

 

 

 

「悪いね☆」

 

 

 

 

 

 

ブチッ

 

 

何か切れた音がしたな。何の音だろう?

アリスのほうから聞こえたような・・・

「志貴?」

ガシッ

アリスが俺を呼ぶと同時に上海達に空を飛ぶときのように四肢を持たれた。

ただし今回はものすごい力で持たれているので1ミリも動かせない。

「え~と、アリス?」

と呼ぶとアリスが顔を上げた。

そしてこれでもかという笑顔で、

「1発ぐらい耐えられるよね」

ドグッ

「ぐふぅ!?」

女性とは思えないスピードと力で殴られた。

アリス、そこ怪我したところだよ・・・

薄れゆく意識の中横目で見たのは慧音が妹紅という人に頭突きをしているところだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ふと気が付くとどこかの河原に立っていた。

なんか普通の河原と違って幻想的な感じがする。

少し歩いてみるか・・・

 

10分ぐらい歩き回っただろうか、一つの木が見えた。

そしてその木の下に人影が見えた。

ここがどこかと聞こうと近寄ってみると女性のようでどうやら寝ているようだ。

う~んどうしよう、すごく気持ちよさそうに寝ているなぁ。

流石にここがどこかわからないことにはどうしようもないから悪いけど起こそう。

「すいませ~ん、起きてくださ~い」

「きゃん!別にサボってたわけじゃないんですよ、映姫様!・・・あれ?」

「・・・えーと、聞きたいことがあるんですけどいいですか?」

と聞くとその女性は顔を赤らめながら答えた。

「え、あ、あぁ聞きたいことね!いいよ私が答えられる範囲でなら答えてあげるよ。でもその前にあんたの名前を教えてくれないかい?」

「そういえば自己紹介がまだだったね。俺は七夜 志貴」

「あたいは小野塚 小町。それで?聞きたいことって?」

「聞きたいことていうのはここがどこかなんだが、わかるか?」

そう聞くと彼女は当り前のように、

「ここは三途の川だよ」

といった。

「は?」

彼女がおかしなこと言うから気の抜けた声が出てしまった。

「だから三途の川だって」

・・・あぁ彼女はあれだな、世間一般で言う頭のおかしい人だな。

「ちょ!そんな目であたいをみないどくれよ!信じられないと思うけど本当にここは三途の川だってば!そしてここにいるってことはあんたは死んだってことだよ」

今とんでもないこと言いやがったぞこの人。

俺が死んだ?何を言ってるんだ俺がいつ死んだって・・・

そういえばアリスに傷口殴られたんだったな。

なるほど死んだっていうのもまんざらじゃないんだな。

「わかった、ここが三途の川だってことは認めよう。そして俺が死んだことも認めよう。それで俺はどうすればいいんだ?」

「それは簡単だよ。あたいが船で向こう岸まで送って行って映姫様に地獄行きか天国行きか決めてもらえばいいんだよ」

「---俺がそう易々と従うとでも?」

と言うと彼女の表情が一変し真面目な顔になった。

「従わない気かい?なら仕方ないさね、力ずくで連れていかしてもらうよ」

もちろん死神相手に策もなしに挑むわけない。

俺は自分でもわかるぐらいニヤッと笑い

「ほう、いいんだな?俺をあっちまで連れて行ったらその映姫様とやらに仕事をサボって寝てましたと伝えるぞ」

「えっ、それだけはやめとくれよ!今度ばれたらもう何されるかわかったもんじゃないんだから!前でさえ50キロの重りを持たされたまま1日中説教されたんだから・・・」

何それ怖い。それはもう説教ではなく拷問といえるだろう。

でも今の俺には彼女を気遣う余裕なんてない。

「なら俺を生き返らせてくれ」

我ながらなんという無茶ぶりを言っているんだと思う。

サボっていたのを見逃す代わりに生き返らせろってこんな要求が通るわけが・・・

「わかったよ、ここからあっちのほうへ行けば生き返れるよ」

通った!?すげぇ、まさか通るとは思わなかった。

どんだけ説教嫌なんだよ。

「ただしこれっきりだよ。次死んだらおとなしく映姫様のところまで行くこと、わかったかい?」

「わかった、またね」

と言って言われたほうへ行った。

死神相手にまたねもおかしいと思うがいつか来ることになるんだしおかしくないだろう。

少し行ってから振り返ってみると彼女はまた寝ていた。

本当に彼女は死神だろうか。

 

 

 

 




どうでしたか第8話。

本当に悪いね☆だけで許してくれる知人がいるからすごいと思う。
主人公の口調が少し違うのは敵と判断した(と思ってほしい)からです。
最後に感想や意見、質問などお待ちしてます


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第9話 マイホーム

少し間があきましたね。

でもそんなことは気にせず第9話どうぞ!


ふと目が覚めた。

周りを見てみるとみんな驚いた顔をしていた。

「皆どうしたんだ?」

聞いてみるが誰も反応してくれない。

「おーいアリスー」

と呼ぶとアリスがハッとして

「・・・志貴?大丈夫なの?」

「まぁ結構痛むが一応大丈夫だな」

殴られた個所を触りながらそう答えると、アリスはほっとした顔になっていた。

「それにしても心臓が止まってたのに生き返るなんておかしなこともあるもんだな」

反対側から慧音の声が聞こえた。

「あぁ、1回三途の川見てきたけどね。死神とも会ってきたよ」

慧音の横にいた妹紅と言う人が、

「へぇ、死神に会ってよく帰ってこれたね」

「死神がサボってたからそれを閻魔に伝えるよと言ったら生き返らせてもらえちゃったよ」

そういうと皆呆れた顔をしていた。

「・・・小町だな」

「・・・小町ね」

「・・・あぁ、小町だ」

と皆口揃えて言っていた。

「皆あの死神のこと知ってるの?」

と聞くと慧音が答えてくれた。

「あぁ、小町は1週間に3度は人里に来てはサボってるんだ。多いときには週5もある」

そんなにサボってるのか・・・

サボっててクビにならない仕事いいなぁ・・・

とか考えてたらアリスが

「本当にごめんなさいね、志貴」

と謝ってきた。

「別にいいよアリス。俺だって勝手にいなくなったのが悪いんだしね」

というか本当に悪いのは俺じゃね?・・・うん、気にしないでおこう。

「そういってもらえるとありがたいわ」

「そういえば今日は志貴の家探しだったな。こちらで手頃な家を見つけておいたがさっそく案内するか?」

慧音さんマジ天使。この人本当に手際よすぎるな。

これなら案外すぐに住む場所は見つかるかな?

「はい、お願いします」

「よしそれならさっそく向かおうか。妹紅も来るか?」

そう慧音が言うと妹紅という人は首を横に振り

「いやこの後ちょっと行くところがあるからやめとくよ」

「・・・わかった、気を付けてな」

「はいはい」

と言って出て行ってしまった。

慧音は妹紅と言う人が出て行った方向を心配そうに見ていたが少しするとこちらを向いて言った。

「よしなら行こう。ここから5分ぐらいだ」

 

 

 

 

 

5分ぐらい歩くと慧音が立ち止り

「ここだ。どうだ?まぁまぁいいと思うのだが」

と言った。

見てみると慧音の家よりかは少々小さいが外見は普通だ。

「中に入ってみてもいいですか?」

「あぁ、いいぞ」

許可が出たので入ってみると右手には調理場らしきところ、左手には6畳半の部屋があった。

「へぇいいんじゃない、志貴。ここにしたら?」

アリスにも好評だ。

「それじゃあここにしようかな」

「おぉ、そうか。それではどうする?今日から住むか?」

「元からそのつもりだよ。もう準備してきてるしね」

といっても持ってるものはアリスからもらったナイフだけだ。

食事をどうしようと考えてたら

「食事のことなら大丈夫だ。今日は私がご馳走しよう。もちろんアリスもな」

「・・・ありがとうございます」

なんで食事のこと考えてるってわかったんだろう。

まぁ何でもいいや、食事ができるなら。

「では私は志貴にこの家の使い方を教えるのでアリスには今から紙に書くものを買ってきてもらってもいいだろうか?」

「わかったわ」

とアリスが言うと慧音はどこからか紙とペンを取り出して次々に書いていった。

意外と多かったがアリスなら人形もあるし大丈夫だろう。

アリスが紙を受け取り買い出しに行くと

「よし、ではまずは・・・志貴、かまどの使い方はわかるか?」

「いいえ、ぜんぜんわかりません」

「ならまずはそれからだな」

その後慧音からはかまどの使い方のほかに風呂や井戸の使い方などを教えてもらった。

説明が終わるころにちょうどアリスが帰ってきた。

「今戻ったわ」

「では私の家へ行こうか。ここには調理器具がないからな」

というわけで慧音の家に向かった。

 

慧音の家に着きさっそく慧音が調理を始めた。

「私も手伝うわ、慧音」

と言ってアリスも手伝いにいってしまった。

残された俺はこのまま待っててもいいんだが人の家ってさ、なんか探索したくならない?

というわけで俺は慧音の家を探索することにした。

といっても台所と今いるリビング?みたいなところ以外にある部屋は一つしかない。

この部屋は慧音の部屋だろう。頭の固そうな慧音のことだ、小難しい文学書などしかなさそうだが暇さえ潰せればいい。

とか思いながら台所にいる二人にはばれないように部屋に侵入すると、予想通り分厚い本があった。

机の上には何があるかと思って見てみたら大量のテストの解答用紙だった。

なんでこんなものがあるんだ?あとで慧音に聞いてみよう。

あとは布団やタンスやらの普通の家具だけかな?と思い部屋から出ようとしたらふすまの横に押入れがあった。

何かないかなと思い開けてみると、そこには何とも可愛らしいクマのぬいぐるみがあるではありませんか。

・・・これは慧音の威厳を保つためにみなかったことにしたほうがいいかな?

俺はそのまま押入れを閉めて部屋を出た。

 

俺がしばらく待っていると台所から慧音が鍋を持ってきた。

「さぁ食事にしようか」

「「「いただきます」」」

慧音の持ってきた鍋を見てみるといろいろな野菜が入っていてとてもおいしそうだった。

お腹もすいていたのでまず近くにあった白菜をとって食べてみる。

「はがぁ!」

あまりにも熱くて舌を火傷してしまった。

「何をやってるんだ志貴は。熱いんだからちゃんと冷まさないとだめじゃないか」

「ふぁーい」

今度は慧音の忠告通り冷ましてから食べることにする。

「ふー・・・ふー・・・パクッ・・・うまい!」

「ほんとだわ。野菜の新鮮さと出汁のおいしさがマッチしてるわね」

「ありがとう、そう言われるとうれしい」

その後適当な談笑をしながら食事を済ませた。

「「ごちそうさまでした」」

「お粗末さまでした」

夕飯を食べたら眠くなってきたな・・・

「ふぁ~・・・」

「なんだ志貴、眠いのか?」

「えぇ、ちょっと・・・」

そういうと慧音が

「ならもう帰って寝るのがいいだろう。布団はさっき教えたところにあるからな」

「は~い・・・」

と言って帰ろうとするが気になることがあった。

「そういえば慧音の部屋にあった大量の解答用紙はなんなの?」

「あぁ言ってなかったか、私はこの人里で寺子屋の教師をやってるんだ」

「寺子屋?・・・あぁ、学校のことね。なるほど慧音にぴったりだな」

これで疑問は解決したな。これですっきりした気分で寝れる。

「じゃあお休み慧音、アリス」

「あぁ、お休み」「えぇ、お休み」

と二人は返してくれた。

俺はそのまま家に帰り布団を敷くと吸い込まれるように布団に入りすぐに寝てしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうでしたか第9話。
なんか夜中に一気に仕上げたので何を書いているか俺にもよくわかりませんでしたw
感想や意見、質問などお待ちしております。


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第10話 文々。新聞

はいどうも、この頃SF2やらAVAやらいろいろゲームをしているので書いてる暇がない。

え?やらずに書けばいいじゃないかって?・・・そんな方法があったのか!

まぁそんなことは気にせず第10話どうぞ!


今日もまた夢の中で七夜と修行だ

修行を始めた頃よりかは幾分かは疲れなくなった。

 

修行が終わり寝ようという時に七夜が話しかけてきた。

 

「お前って現実で七夜の体術を使ったことあるか?」

 

そういえば現実では流れ弾を回避した時にしか使ってなかったな。

 

しかも使おうと思って使ったわけじゃないしね。

 

「もしないなら使ってみておいたほうがいいぞ。夢と現実は勝手が違うからな」

 

「了解。なら俺は寝るね、おやすみ」

 

「あぁ、おやすみ」

 

と言われた後俺は寝た。

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日目が覚めるとドアがドンドンと叩かれていた。

 

めんどくさので無視しようかと思ったがこの里に住むのだから近所付き合いは大事かと思い出ることにした。

 

「はいはい、今出ますよっと」

 

出てみるとそこにいたのは黒い翼を生やした黒髪の女性だった。

 

そしてこの女性を見た瞬間ドクンと心臓が高鳴り体が熱くなった。

 

顔をしかめて何が起こったのかと思ったがすぐに治まったので気にしないことにした。

 

「貴方が昨日から人里に住むことになった外来人ですか?」

 

「えぇそうですが俺になんか用ですか?」

 

そう答えると彼女は顔を明るくしこう言った。

 

「私は文々。新聞というものを発行しております、清く正しい射命丸文と申します。以後お見知りおきを。今日あなたの元へ参ったのは私の新聞を購読してもらいたいと思いまして」

 

とここまで一息で言ってみせた。

 

新聞か・・・昔はゲームとかに忙しくて読んでなかったがこの世界じゃそんなものはないから暇つぶしに読んでみるのもいいかもな。

 

その時重要なことに気づいた。

 

俺、金持ってねぇ・・・

 

一応昨日の帰りにアリスが金をくれたけど生活費とかに回さないといけないしなぁ。

 

仕方ない、また今度金に余裕が出来た時にでも取らせてもらうことにするか。

 

「すいません、今回は遠慮させて貰います」

 

「そうですか・・・それは残念です」

 

しょんぼりしたと思ったらいきなり顔を上げ

 

「ではあなたのことを取材させてもらってもいいですか?」

 

と満面の笑みで言ってきた。

 

どうしようか、取材を受けてもいいがめんどくさいしなぁ・・・

 

俺がうんうん唸ってるとこれも断られると思ったのか

 

「しょうがないですねぇ、それでは---

 

 

 

 

 

1日だけ私の体を好きにしていい、というのはどうです?」

 

と爆弾発言をしてきた。

 

・・・は?一体彼女は何を言ってるんだ。え、いや待て待て取材させる代わりに体を好きにしていいとか普通じゃありえないだろう。でもここは幻想郷だ。普通だとか常識だとか考えていては駄目だ。でもさすがにこれは---

 

「まぁ、これは冗談ですけどね」

 

ですよねー;;

 

まぁわかってた。流石にこれはないよな。

 

「でも全部嘘というわけではありませんよ。私に出来る様な事であれば1つだけ聞いてあげますよ。R-18とかは駄目ですけどね」

 

なんだR-18は駄目なのか・・・それでも1つ言うことを聞いてくれるなら受けてもいいのかな?

1つか・・・!!

 

「それなら早速お願いしていいかな?」

 

「なら取材受けてくれるんですね!分かりました、なんでしょう?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・本当にこんなことでいいんですか?」

 

「えぇ、それではいきますよ」

 

俺たちはいま人里から少し離れた草原にいる。

 

ここで今から何をするかというと特殊ルールの組手だ。

 

ルールは簡単、一定以上の高さを飛ぶことを禁止する。後は近接のみで戦うことそれだけだ。

 

もちろん文は妖怪なので手加減してもらうことにする。

 

何故こんなことをしているかというと今朝夢の中で七夜に現実で七夜の体術を使ってみろと言われたから。

 

一人で試してみてもいいのだがどうせなら実戦で使ってみたいので文にお願いした。

 

「・・・わかりました、では幻想郷最速と言われた私の実力とくとお見せしましょう」

 

そう言って背中の黒い翼を広げた。

 

あれ?手加減してくれる・・・よね?

 

 

 

 

 




どうでしたか第10話。

今回は読みやすいかな?と思い1行ずつ空けてみました。

どちらの方が読みやすいか感想など書いてくれたら嬉しいです。

次回は戦闘回です。七夜の体術も出てくるので期待していてください。





あ、やっぱり自信がないので期待しないでください。


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第10.5話 文視点 

次回は戦闘といったな、あれは嘘だ。

一回主人公以外の視点も書いてみたいなーということで書いてみました。

というわけで10.5話どうぞ!




私はいつも通り朝早くから新聞を配りその後ネタを集めるため各地を飛び回っていた。

 

しかしそんな簡単にネタは転がっていない。

 

でも私は諦めなかった。

 

その頑張りが功を奏したのか村の門番から1つ興味深い話を聞いた。

 

なんでも新しい外来人がこの人里に住み着いたらしいのだ。

 

それだけならそこまで興味は持たなかっただろう。

 

しかし今回住み着いた人はアリスさんが紹介したって話じゃないですか!

 

これは何かあるなと思い門番さんに何処に住んでいるか聞いてみることにした。

 

「確かここからあっちのほうに少し行ったところに住み始めたはずだよ」

 

と教えてもらった。

 

これで何も収穫がなかったら目も当てられないので最低でも新聞を取ってもらいたいなと思いながらその外来人の家に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

家の前に着くと早速ドアを叩いてみた。

 

・・・返事がない、ただの屍のようだ。

 

じゃなくて!気配はあるのだから居留守のようですね。

 

もう一度ノックして返事がなかったら仕方がないので強行突破しましょう。

 

ノックをすると中から

 

「はいはい、今出ますよっと」

 

と声が聞こえた。

 

ドアが開くと中から男性が出てきた。

 

その男性はひょろっとしていて世間では優男と分類されるだろう。

 

着ている服はこの辺じゃ見ないものであった。

 

出てきたとき一瞬顔をしかめたがすぐに戻ったし別になんともなさそうなので無視することにした。

 

「貴方が昨日から人里に住むことになった外来人ですか?」

 

念のためにそう聞くと

 

「えぇそうですが俺になんか用ですか?」

 

と期待通りの返事がもらえた。

 

「私は文々。新聞というものを発行しております、清く正しい射命丸文と申します。以後お見知りおきを。今日あなたの元へ参ったのは私の新聞を購読してもらいたいと思いまして」

 

最初に最低ラインはクリアしときたいと思いそう聞くと、彼は少し考える素振りを見せて

 

「すいません、今回は遠慮させて貰います」

 

と言ってきた。

 

「そうですか・・・それは残念です」

 

う~ん、これで取材も断られたら最悪ですね。

 

「ではあなたのことを取材させてもらってもいいですか?」

 

彼はまた少し考える素振りを見せはじめた。

 

あれ?これはデジャヴを感じますねぇ。

 

・・・仕方ない、奥の手使いますか。

 

ついでに少しからかってみましょう♪

 

「しょうがないですねぇ、それでは---1日だけ私の体を好きにしていい、というのはどうです?」

 

そういうと彼は目を点にして顔が赤くなっていた。

 

いやぁ期待通りですね。

 

このままでいるのも面白いですが時間も押してるので種明かししましょうか。

 

「まぁこれは冗談ですけどね」

 

あ、表情が一気に暗くなった。

 

男性って本当にわかりやすいですよねー。

 

「でも全部嘘というわけではありませんよ。私に出来る様な事であれば1つだけ聞いてあげますよ。R-18とかは駄目ですけどね」

 

鞭の後に飴を与える。もちろん釘を刺すのも忘れずに。

 

これで大抵の人はOKしてくれるんですけど、どうでしょうかね?

 

「それなら早速お願いしていいかな?」

 

やった、取材許可出た!これで勝つる!

 

「なら取材受けてくれるんですね!分かりました、なんでしょう?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの後私は彼のいうことを聞くことになったのですが・・・

 

「・・・本当にこんなことでいいんですか?」

 

「えぇ、それではいきますよ」

 

そう、今私たちは人里はずれの草原にいる。

 

そして今からするのは特殊ルールの組手です。

 

飛行禁止、そして攻撃方法は近接だけとのこと。

 

これを聞いたときはこの人は馬鹿かと思いましたよ。

 

妖怪相手に近接で挑むなんて博麗の巫女ぐらいですよ。

 

手加減してくれと言われたましたが言われなくとも手加減はします。

 

しないと人間相手だと重症になってしまいますからね。

 

ただあまり時間もないので少しうってきてもらった後に軽くひねってあげてさっさと取材に移らせてもらいましょう。

 

「・・・わかりました、では幻想郷最速と言われた私の実力とくとお見せしましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はいどうでしたか、10.5話。

更新スピードが初期と比べるとどんどん落ちていく・・・

この頃は幻想戦姫というゲームにはまっていて執筆どころじゃないしなぁ。

もう1週間に3回更新できたらいいほうなんじゃないかな?

次回は本当に戦闘回です。


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第11話 vs射命丸 文

明日期末テストなのに書いてしまった・・・

まぁそんなことは気にせず第11話どうぞ!


「それでは俺がこの石を投げて落ちた瞬間スタートでいいですね?」

 

そう言って地面から手ごろな石を拾う。

 

「えぇ、わかりました。いつでもどうぞ」

 

彼女がどこからか取り出した扇を持ち腕を組んで構えたのを見て俺は上に石を投げる。

 

そして俺も右手を後ろに構えたクラウチングスタートのような構えを取り石を見ていた。

 

辺りがシンと静まる。石が降ってきた。

 

地面に石がついた瞬間先手必勝と思い、足に思いっきり力を入れて地面を蹴った。

 

---気が付いたらいつの間にか彼女の後ろにいた。

 

「は?」

 

射命丸が後ろに回り込んだのかと思い彼女のほうを向いてみるが、彼女も何故か半身でこちらを見て呆けていたのでその可能性はないだろう。

 

じゃあ何が起きたんだ?夢の中では普通に動けたんだけどなぁ・・・

 

!・・・まさか、夢の中と現実では動体視力が違うのか?

 

そう考えると辻褄が合う。

 

うわー・・・どうしよう。七夜曰く「魔に真正面から挑んでも今のお前では万が一にも勝ち目はないだろう」と言って教えてくれた動きの大半が敵を錯乱するためだけの技なのだ。

 

つまり射命丸を錯乱させてから近接攻撃をしようと思ったのだが、さっきの移動技---閃走・水月を使った時のように自分の目が自分の動きについていけなかったら意味がないのだ。

 

俺が困惑してると射命丸がにやりと笑い

 

「どうやら貴方は普通の人間ではないみたいですねぇ。これが終わったらそのことについても話してくださいね?」

 

と言ってきた。

 

射命丸にこの体術のことを教えるのはいいが今はそれどころじゃない。

 

いまからどうしよう・・・

 

こっちは早く動くと目がついていかない。かといって真正面から挑んでも勝てる気がしない。

 

もうこれはムリゲーとしかいいようがないな。

 

というかこれは組手なのだから勝ち負け関係ないじゃん。

 

そう思った瞬間体が軽くなった気がして動いていた。

 

自分の目がついていける範囲の速さで彼女に迫りまず足払いを仕掛けるが片足を上げて回避された。

 

そしてその勢いのまま逆足で上段に回し蹴りを放ったがこれも一歩身を引くことでかわされた。

 

いったん距離を取り間髪入れずに懐に潜り込む。

 

これには射命丸も驚いたのか少し目を見開いていた。

 

これは好機と思い習ったばかりの技を試してみることにする。

 

左足を軸に右足で斜め上に勢いよく後ろ蹴りを放つ。

 

「蹴り穿つ!」

 

普通の蹴りならば1回しか当たらないがこの技---閃走・六兎は6回当たるらしい。

 

らしいというのは俺はまだこの技を使い慣れなくて2~3回しか当てられないのだ。

 

これに反応して直撃を防いでくるあたりはさすがは妖怪といったところか。

 

だが勢いまでは殺せなかったらしく上に吹き飛ばされていく。

 

ここで普通なら攻撃は終わりだがゲームをしていた俺は派生技を知っていた。

 

吹き飛ばされてく射命丸の襟を掴み勢いを完全に殺してから後方に投げ飛ばす。

 

そしてドンと音を立てて地面に落ちた。

 

俺は地面に着地して射命丸が落ちたところを見てると、ゆっくりと起きあがってきた。

 

その表情はさっきと同じ笑顔だが目が笑っていなかった。

 

「油断していたとはいえ志貴さんがここまでやるとは思いませんでしたよ。おかげでお気に入りの服も汚れ髪も砂だらけになってしまいました。・・・ちょっと本気で行きますよ?」

 

うわぁ・・・めちゃくちゃ怒ってるよ、これはもう死なないように頑張るしかないな。

 

そう思ってると目の前から射命丸が消えた。否、消えたのではなくそう思わせるほど早く動いたのだ。

 

幻想郷最速の名は伊達じゃないらしい。

 

落ち着いて回りの気配を探っていると右に気配があったのでそちらに蹴りを放つも空振りに終わってしまった。

 

「甘いですね」

 

後ろからそう聞こえたと思ったら背中に激痛が走り空を飛んでいた。

 

どうやら後ろから殴られたようだ。

 

地面に落ちてしばらくは立てなかったが思ったより早く痛みが引いたので本気を出すとはいってもほとんど出していなかったのだろう。

 

立ち上がると射命丸が先ほどとは違い普通の笑みで

 

「これでおあいこですね。どうします?まだやりますか?」

 

まぁこれだけやれば目的は達成かな。

 

「いやいや流石にもう遠慮しますよ」

 

この世界に来て初の戦闘?は負けで終わった。

 

 

 

 

 

 




どうでしたか第11話。

水曜日には投稿しようと思っていたのですがね書いてる途中に寝落ちしてしまって投稿ができませんでしたよ。

前書きにも書いた通り明日からテストなので来週の水曜日ぐらいまで投稿はないと思います。

最後に感想や意見、質問などあればお待ちしております。


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第12話 思わぬところから

はいどうも1か月ぶりですね。

これについては本当に謝ります。すいませんでした。

言い訳にもなりませんが期末テストで赤点5個もとってしまいこれはやばいと思い勉強をしていたら

書いてる暇がなくなってしまいなかなか更新ができませんでした。

しかも年明けて新学期が始まった直後に検定が3連続であるのでこの語も更新ができないかもしれません。そこのところご了承ください。

それでは第12話どうぞ!


組み手が終わった後俺達は少し休んでから家に帰った。

 

家の前まできたら妹紅がいた。

 

何か用かなと思い近づいてみるとあっちもこちらに気付いたようでこちらに近づいてきた。

 

「おーい志貴、慧音が昼飯食べよ・・う・・って・・・」

 

とそう言いながら視線を俺の横にずらしながら語尾が弱くなっていった。

 

視線をたどってみるとその先には青い顔をした射命丸の顔があった。

 

「えっと・・・志貴さん?取材はまた後日ってことで・・・」

 

そう言って立ち去ろうとするが、

 

ガシッ!

 

「どこへ行こうってんだこの変態天狗・・・」

 

「ちょっと急用を思い出したもので・・・」

 

「却下」

 

と怖い顔をした妹紅さんに腕を掴まれていた。

 

止めに入ろうか迷っていたら射命丸がこちらに助けを求めるように顔を向けてきたので仕方ないので助けることにした。

 

「えっと、妹紅?なにがあったの?」

 

すると妹紅はこちらを向いて

 

「こいつの書いてる新聞に私の着替えてる写真を1面に乗せられたんだ」

 

と射命丸を睨みながら言った。

 

えっ何その新聞超欲しい、的なこと思ったら顔に出てたのか妹紅に

 

「何その顔は。まさか志貴までこいつの新聞が欲しいわけじゃないよね?」

 

と言われた。

 

これはやばい。新聞欲しいけどここで頷いたら殺される・・・!

 

何か話題を変えないと。

 

「いやいやそんなことはないよ。それより何か俺に用だったの?」

 

「・・・まぁいいや、慧音が昼飯一緒に食べようだってさ。私はこの天狗を〆てから行くって慧音に言っといて」

 

「わかったよ、それじゃあまた後で」

 

そう言って慧音の家に向かおうと後ろを向いた。

 

「ちょっと志貴さん!?助けてくださいよ!」

 

「悪いね☆」

 

「いやぁぁぁぁぁぁぁ・・・」

 

そういいながら妹紅に引きずられていった。

 

射命丸・・・冥福を祈る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

慧音の家のドアを開けると机の上においしそうな中華が並んでいた。

 

「おぉちょうどいい時に来たな志貴。今出来上がったところだ」

 

そういってエプロン姿の慧音さんが迎えてくれた。

 

あーこの感じいいなー。疲れて帰ってきたところにこんな美人の人がエプロン姿で迎えてくれる。リア充とかってこんな気持ちなんだろうか。あー羨ましいよなー・・・。

 

そんなことを考えてたらまた顔に出ていたのか

 

「どうした志貴?中華は嫌いだったか?」

 

と慧音が少し残念そうな顔で聞いてきた。

 

「いえいえちょっと考え事をしてただけです」

 

と答えた。

 

俺ってそんなに顔に出やすいのかな?今度暇があるときにポーカーフェイスの練習でもしようかな。

 

「そうか、ならいいが・・・ん?そういえば妹紅はどうした?」

 

「あぁ妹紅なら射命丸を〆てから来るって言ってたよ」

 

「この間の新聞のことか・・・わかった、なら冷めるといけないから先に食べていよう」

 

「わかったよ」

 

と言って俺と慧音は机の前に座った。

 

 

 

 

そして食事が3分の1ぐらい進んだ辺りで妹紅が機嫌悪そうに家に入ってきた。

 

「意外と遅かったな妹紅、しかもその感じじゃ逃げられたか?」

 

「違うんだよ慧音!あいつがあんなところに輝夜が!とかうそを言ってきたから!---」

 

うわぁ・・・こんな人が本当に存在するんだなぁ・・・

 

ふと慧音のほうを見てみると慧音も生暖かい目で妹紅を見ていた。

 

「---だから私は悪くな・・・って二人ともそんな目で見るな!!」

 

「「あははははははは」」

 

「笑うなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

そんな感じで昼食は楽しく進んだ。

 

 

 

 

 

 

 

「「ごちそうさまでした」」

 

「お粗末さまでした」

 

食事が終わると慧音が皿を洗いに台所へ行くので自然と妹紅と俺が居間に残ることになった。

 

「そういえば志貴。金を稼ぐ手立ては見つかった?」

 

「・・・いいや全く」

 

「それなら私の知り合いが人手が欲しいと言ってたから紹介してやろうか?」

 

「まじ!?紹介して紹介して!」

 

「お、おうわかった。今日は私の用事があるから明日紹介してやるよ」

 

「ありがとう!これで金に困らなくてすむよ」

 

と言いながら俺は妹紅の手を両手で握って上下に激しく振った。

 

「わかった、わかったから少し落ち着け」

 

おっといけない、仕事につけるってわかったからちょっとテンションが上がってしまった。

 

でも仕方ないじゃん?つい最近まで親のすねかじって生きてきた高校生がいきなりこんな見知らぬ土地で一人暮らしだよ。そしてもし仕事が見つからなかったら飢え死にしてしまうとか心配事が多すぎのところに妹紅から仕事の紹介がきたとしたらテンションが上がらないわけがないじゃないか。

 

「落ち着いたか?」

 

「うん」

 

「なら明日の話に戻るぞ。あいつの店は夕方4時から始まるからその2時間前ぐらいに会いに行きたいから、大体1時半くらいにお前の家に向かう。それでいいな?」

 

「わかった、なら俺は疲れたから帰るね。慧音によろしく言っといて」

 

「ん?もう帰るのか。わかったよ、じゃあね」

 

「ばいばい」

 

そういって俺は慧音の家を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その夜夢の中で七夜に「七夜の体術をそんな簡単にばらそうとするな」と怒られたのは人生でBEST5にはいる怖さだった。

 

 




はいどうでしたか第12話。

一度全部読み返してみたんですけど急展開すぎるところや無理やりなところが多く自分でもなんだこりゃと思ってしまいました。さすがは国語赤点ですねw

でも私はこんな駄文でもこれからも続けていきたいと思っていますので読んでくださってる皆様よろしくお願いします。

活動報告のほうでアンケート?があるのでよろしければ回答お願いします。

それでは感想や質問、意見などお待ちしております。



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番外編1 大晦日編

大晦日のことは書かないでおこうと思ったのですがなんか書いてしまいましたw

ちなみに本編とは何のかかわりもありません。ネタバレがあるかもしれませんのでそれがいやな方はブラウザバックを押してください。

それでもよろしい方はどうぞ。


俺は今博麗神社にいる。

 

他にも紅魔館や永遠亭などの各勢力もいる。

 

なぜここにみんな集まってるのかというと、紫がもうすぐ年明けだから皆で新年を迎えようという提案をしたからである。

 

周りを見渡してみると新年を待ちきれずに酒を飲んでいる者や弾幕勝負をしている者、それをつまみに雑談している者など皆それぞれに過ごしている。

 

・・・なんというかカオスだな。

 

ちなみに俺は何をしているのかというと酒を飲めない俺に無理やり酒を飲ませてくる奴らがいるからそいつらから逃げてきて神社の裏手で隠れているところだ。

 

ん?あそこにいるのは・・・

 

「おーい鈴仙と咲夜、なにしるんだ?」

 

「ちょっと酔ってしまったので夜風にあたろうと思いまして」

 

「同じく。志貴こそどうしたのよ」

 

立って話すのは疲れるので咲夜の横に座って

 

「いつもの奴らから逃げてきたんだよ」

 

「いつもの?・・・あぁ、あの人たちね。大変よね志貴も。宴会があるごとに酒を飲めと追いかけられるのだから」

 

「まぁ大変だけど何故か嫌な気はしないんだよね」

 

「なんですかそれ、意味が分かりませんよ」

 

「かもね」

 

「うふふ」

 

「ははは」

 

と三人で談笑してると後ろのほうから

 

「新年まで五分きったわよー。一分前からカウントダウン始めるからみんな集まってー」

 

神社を挟んだ向こう側から紫の陽気な声が聞こえた。

 

「もうそんな時間か・・・」

 

「それじゃあ私はお嬢様のところへ戻るわね」

 

「私も姫様と師匠のところへ戻ります」

 

と言って行ってしまった。

 

俺も戻ろうかと思ったがふと今年のことが頭の中に浮かんできた。

 

今年もいろいろと大変だったな・・・

 

                                    

 

 

                                     (ネタバレだから省略)                      

 

 

 

 

---こともあったなぁ。

 

いやぁ幸せとは言えないが楽しい一年だったな。来年もこんな感じだったらいいな。

 

・・・よし、そろそろ戻るか。

 

 

 

 

 

 

俺が戻ると

 

「一分前~カウントダウン開始ー」

 

と紫が言ってカウントダウンが始まった。

 

59、58,57とカウントが進む。

 

俺も参加しようとしたがそれが叶わなかった。

 

なぜなら後ろから誰かに柔らかいものを当てられながら羽交い絞めにされているからだ。

 

「つ~かま~えた~♪」

 

この声は・・・

 

「勇儀!やめろ、離せ!なんかあたってるから!」

 

そう言って暴れるが所詮こちらは人間あっちは鬼、力の差は歴然だ。

 

「暴れんなってお前が酒を飲んでくれないから悪いんだぞ。ついでにこれは当ててるのさ」

 

と言いながら押し付けてくる。

 

「やめろ!いろいろとやばいからさっさと離せ!」

 

「そうは問屋が卸さないよ。萃香!例の物もってこーい!」

 

「おうさ!」

 

萃香が視界の端から出てきた。そしてその手に持ってたものは、1.5mは超えているであろう大きな酒瓶だった。

 

「ものすごく聞きたくないんだが聞くしかあるまい。萃香それはなんだ?」

 

「もちろん志貴に飲ませるお酒だよ~」

 

「離せ!やめろ!そんなに飲めるわけないだろ!」

 

抵抗するがうんともすんともいわない。

 

そして後ろから

 

「10秒前~」

 

9、8、7とカウントが進んでいる。

 

「さぁ覚悟してねぇ・・・」

 

萃香が蓋を開ける。

 

助けを求めようにも周りは皆カウントダウンをしていて気付いてない。

 

唯一気づいている鴉天狗たちは鬼がいるから見て見ぬふりをしてるし、もうこれは終わったな。

 

「「「「「「3!2!1!0!」」」」」」

「「「「「「あけましておめでとう」」」」」」

 

そう周りから聞こえたと同時に

 

「「あけましておめでとう!!」」

 

と言いながら酒の入った瓶の口を俺の口へ運んで飲ませてきた。

 

ごくんごくんとのどを通ってる音がする。味はわからない。そして飲んでいくごとに意識が遠くなってきた。

 

新年早々酒飲んで倒れるって本当に・・・救われないな、俺。

 

とかかっこつけて俺の意識は完全に途切れた。

 

 

 

 

 

 




どうでしたか番外編は。

明日か明後日には初詣編的なものを書こうと思っております。

遅れたらすいません。

最後に感想や質問、意見などお待ちしております。






P・S  お年玉全額没収はきつい・・・


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第13話 またか・・・

はいどうも。

・・・もう言い訳はしません。これからもこれぐらい空いてしまうかもしれませんが見ていただけると幸いです。

まぁそんなことは気にせず第13話どうぞ!!


目を覚ますとまだ薄暗くいつも起きてる時間よりずいぶん早い時間のようだった。

 

妹紅との用事は昼からだからまだまだ寝ていられるな、と思い二度寝をしようと思った瞬間

 

ドンドンドン

 

・・・なんかデジャヴを感じるな。

 

「志貴さーん!しーきーさーんー!!」

 

朝早くから近所迷惑だな。仕方ないな、めんどくさいけど出るか。

 

「はいはい、少し待ってろ」

 

そう言ってドアを開けると予想通りの顔がそこにあった。

 

「おはよーございまーす。昨日言った通り取材させてもらいに来ました!さっそくいいですか?」

 

「・・・朝から元気だな。取材の前に一ついい?なんでこんな朝早くなんだよ?」

 

「それはですね、妹紅さんに絶対に合わない時間が朝早くぐらいしかないんですよ。妹紅さんはいつも朝は健康のためと言って竹林を散歩していますからね」

 

「なんで妹紅に・・・あぁ、そういうことか」

 

昨日のことを思い出してそう答えた。

 

「まぁいいや、こんなところで取材受けるのもなんだから入ってきたら?お茶ぐらいなら出すぞ」

 

「はーい、それならお邪魔しますねー。男性の一人住まい宅へ突撃~♪」

 

そう言って家に入ってくるなり色々なところを物色し始めた。

 

「ちょっと待て!取材はOKしたがそこまでは許してないぞ!」

 

「え~、ちょっとぐらいいいじゃないですか」

 

そう言って部屋の端にあった机と座布団を勝手に出してきておとなしくそこに座った。

 

座ったことを確認すると台所へお茶を入れに行った。

 

 

 

 

 

 

 

お茶を入れてくるともう一つ座布団を持ってきて射命丸の対面に座った。

 

お互いお茶を一口飲んで落ち着いたところで

 

「さて、なら取材のほうをさせてもらいますよ。お名前は・・・聞いたからいいとして年はいくつですか?」

 

これは・・・遠野のほうの年を言えばいいかな?確か高校2年生だったから・・・

 

「17歳」

 

「17歳っと・・・次はどうして幻想郷に?」

 

「それがわかんないんだよね。気が付いたら魔法の森にいて妖怪に追いかけられてたし」

 

「ほう、魔法の森に。その後は?」

 

「それで・・・」

 

           

 

                    ~1時間後~

 

 

 

「・・・なるほど、それでここに住むことになったんですね。では最後に昨日の体術について教えてもらっていいですか?」

 

「あー・・・そのことはちょっと言えない事情ができちゃったから答えられないんだけど」

 

「えー、なんでですか。言えない事情ってなんですか?」

 

「それも秘密ってことで」

 

「う~ん、分かりました。これだけでも十分です。取材に答えていただきありがとうございました」

 

そう言って一礼すると足早に出て行こうとする。

 

よっぽど会いたくないんだな・・・

 

だが神は平穏を望んでいないようで

 

射命丸がドアに手をかけようとしたとき、

 

ガラガラガラ

 

ドアが開きその先には今射命丸がもっとも会いたくない人物がいた。

 

こちらから顔は見えないが多分射命丸の顔は青ざめているだろう。

 

「・・・今朝竹林で筍が取れたからおすそ分けしようと持ってきたからここ置いておくね」

 

「お、おう」

 

この微妙な空気のせいで俺はそれぐらいしか返答できなかった。

 

「それじゃあ私はお暇させてもらいますかな・・・」

 

そう言うと何故か靴を持って家の中に戻ってきた。

 

「おい変態天狗。そっちは出口じゃないぞ」

 

妹紅がそう言うと射命丸はにやりと笑い

 

「ふっふっふ、妹紅さん。あなたはいつから出口が一つと錯覚していたんですか」

 

ん?射命丸は何を言ってるんだ?この家には裏口なんてものは存在していないはずだし・・・

 

その時射命丸がちらりと横の『窓』を見た。

 

・・・まさか!

 

「負け惜しみならあとで聞い「妹紅!急いで射命丸を捕まえて!」え、あ、あぁわかった!」

 

俺と妹紅は挟み込むように射命丸に迫った。だが

 

「遅いですよ!」

 

射命丸は俺たちよりも早く動き、窓ガラスを盛大に割って出て行った。

 

そして目標がいなくなった俺たちは勢いを殺し切れずにすごい音を立てて頭と頭をぶつけた。

 

「このガラス代は後日払うんで許してくださいね~♪」

 

とそんな声が聞こえたが今は頭が痛すぎてそれどころじゃなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうでしたか第13話。

前書きでは言い訳はしないと言いましたが一つだけさせてください。

検定3週連続であって休みなしだったんだから少しぐらい遊んでもいいでしょ!

・・・まぁそのおかげで検定3つとも受かったんですけどね。

はい、ここまで愚痴を見ていただきありがとうございました。

最後に感想や質問、意見などお待ちしております。


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第14話 香霖堂

はいどうも。

今回は意外とすんなりかけました。

戦闘が書きたいけどかけない、なんかじれったい今日この頃。

まぁそんなことは気にせず第14話どうぞ!




俺は5分ぐらい痛すぎて動けなかったが痛みが引いてきたから妹紅のほうを見てみると俺より立ち直りが早いらしくすでに立ち上がり首を回していた。

 

「おっ、そっちも痛みが引いたようだな。大丈夫か?」

 

「あぁ、なんとかね。妹紅はずいぶん立ち直りが早いみたいだけど慣れてるの?」

 

そう聞くと表情が少し暗くなり

 

「まぁ慣れてるというかなんというか・・・事あるごとに慧音の頭突きを食らってたらね。あれと比べたら軽いほうだよ。志貴も気を付けておいたほうがいいよ、あれはやられすぎると廃人になりかねないからね」

 

そんなにやばいのか・・・気を付けないとな。

 

「あぁ、分かったよ。ところで妹紅この後どうするの?」

 

「う~ん約束の時間までまだずいぶんあるし・・・」

 

少しの間考えてると

 

「そうだ志貴、香霖堂って知ってるか?」

 

「香霖堂?知らないな。何かのお店か?」

 

「あぁ、外の道具がたくさん置いてある店だ。興味があるなら暇つぶしがてらちょっと案内しようと思ってね」

 

外の道具・・・

 

「うん、興味があるしお願いするよ」

 

「よし、ならさっそくいこうか」

 

妹紅はそのまま靴をはこうとするが

 

「ちょっと待った、さすがにこのままじゃ行けないよ」

 

「え?どうして?」

 

「いや流石に窓をこのままにして行くのはどうかと思うよ」

 

「え、あ、あぁそうだね。なら早く何とかしようか」

 

忘れてやがった・・・

 

まぁ素人にどうにかできるわけもなくガラスの代わりに袋をテープでつけて穴をふさいで後日専門家を呼んで直してもらうことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺たちは人里を出て香霖堂へ向かってる。

 

「ところで妹紅、香霖堂ってどの辺にあるの?」

 

「魔法の森の入り口付近かな」

 

魔法の森か・・・あんまりいい思い出ないよなぁ・・・

 

「どうした志貴?浮かない顔してるぞ」

 

妹紅に心配された。顔に出てたかな?

 

「ん・・・ちょっとね。幻想郷で1番最初に目が覚めたのが魔法の森なんだけどその後すぐに妖怪に追いかけられて死にかけたんだよね」

 

「あぁ、なるほど・・・まぁ今回は入口だし多分大丈夫でしょ」

 

「だといいけどね」

 

なんだかフラグに聞こえてしまうな。

 

 

 

そんなことを話してるうちにいつの間にか魔法の森に入っていた。

 

「ほらもう見えた。あそこに見えるのが香霖堂だよ」

 

言われて見てみると古い感じの小さな一軒家が見えた。

 

香霖堂の前まで来ると

 

「ならさっそく入ろうか」

 

「OK」

 

そう言って入っていった。

 

 

 

 

 

カランカランと音をたてながら入ってみると意外と広く妹紅の言ってた通り見知ったものがたくさん並んでいた。

 

「おや誰かと思ったら珍しい人が来たね、いらっしゃい」

 

そう言って店の奥から店主と思われる人物が現れた。

 

「どうも久しぶりだね、霖之助さん」

 

どうやらこの人は霖之助というらしい。

 

「ところで隣の人はどなたかな?紹介してくれると助かる」

 

「そういえばそうだったね。こいつは七夜志貴。最近人里に住み始めた外来人だよ」

 

「どうもよろしく」

 

「あぁ、よろしく。僕は森近霖之助、この香霖堂の店主さ」

 

「自己紹介も終わったことだし少し自由行動にしようか私はあっちのほうを見てくるよ」

 

「わかったよ」

 

妹紅はあちらに歩いていき残ったのは俺と霖之助だった。

 

ここでさっき少し気になったことについて聞いてみた。

 

「こんなところで店を開いて儲かるの?」

 

そう聞くと霖之助は苦笑いしながら

 

「まぁ趣味で開いてる店だしね。そんなに儲かってないよ」

 

「それでよく続けられるね」

 

「働いてるのは僕一人だし仕入れも無縁塚から拾ってきてるだけだから1円もかからないんだよ」

 

「へぇ~拾ってきてるだけ・・・拾ってきてるだけ!?これ全部!?」

 

「そうだよ、無縁塚は外界からの物がよく流れてくるんだ。それでときどき僕が使えそうなものはないかと探しに行くんだよ」

 

「こんな高価なものまで落ちてるのか、すごいな」

 

そう言って俺が手に取ったのはPSP2000だった。

 

「外の世界じゃそんなに高価なのかい?それは。どうやら『げーむ』というものをするためのものらしいんだけどいかんせん使い方がわからないんだよ。そうだ、これからもこの店をひいきにしてくれるなら特別に無償で譲ってあげるよ。もちろん『かせっと』というものもこちらにあるから1つ譲るよ」

 

「それはうれしいけどね・・・電気がないんだよなぁ」

 

「電気かい?それなら河童にお願いしてみたらどうだい?幻想郷一の技術者の彼らならそれぐらいなんとかなるだろう」

 

「河童・・・大丈夫なのか?襲ってこない?」

 

「大丈夫だよ。彼らは人間を盟友と呼ぶほど好いているからね」

 

「なるほど、なら暇があるときに行ってみようかな」

 

「まぁ行くまでの道中が面倒なんだけどね」

 

「どういうこと?」

 

「河童が住んでるところが妖怪の山というところの中腹なんだよ。その妖怪の山に人間が入ろうとすると天狗が止めにくるんだよ。無理やり通ろうとすると問答無用で襲ってくるしもし行くなら誰か用心棒を雇っていくことをお勧めするよ」

 

「わかったよ。よし、なら俺も店の中見てこようかな。金はないから何も買えないけど」

 

「金がない?それなら暇な時でいいから店に来て道具の使い方を教えてくれないかい?教えてくれるならそれに応じた給金を出させてもらうよ」

 

「マジっすか!それはありがたい。なら暇なとき来させてもらうよ」

 

「あぁよろしく頼むよ」

 

そんなことを話してると妹紅が戻ってきて

 

「話してるところ悪いがそろそろ時間だ。行くぞ」

 

「はいはい」

 

「またのお越しをお待ちしてるよ」

 




はいどうでしたか第14話。

もうこれ七夜いらなくね?と思ってると思いますが大丈夫です。絶対活躍の場というか見せ場は作ります安心してください。まぁいつかはわかりませんけどねw

最後に感想や質問、意見などお待ちしております。







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