角持つ少年人理を救え (天城時雨)
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序章
英霊召喚


基本読み専だけど、とうとう書いてしまった。

処女作です。駄文ですが、見守ってくれると幸いです。


私の名前は藤丸立花。どこにでもいるような女子高生。

それがなぜか現在、火の海の真っ只中で怪しげな魔方陣の前に立っているのさっ!

 

どうしてこうなった……

 

 

───時は少々遡る

 

 

よくわからんアルバイトに応募してみたらあれよあれよという間にカルデアとやらに連れて来られた。自分でもちょっと何を言ってるのか分からない。どうやらレイシフトの適性があるんだとか。

 

カルデアに着いた直後よくわからないシュミレーションとやらを受けた。いきなり草原に立っていて、目の前には武器を持った三人組と人型の岩の塊。そこから先は覚えてない。気付けば女の子と謎の小動物に起こされた。女の子はマシュ、小動物はフォウと呼ばれているらしい。

 

その後はレフさんってここの職員さんに連れられてブリーフィングとやらに放り込まれた。

さっきの眠気がまだ取れていないのだろうか。ものすごく眠かったので所長のお話の最中に眠ってしまっていた。追い出された。

 

トボトボと自分に割り当てられた部屋に行くと、なんとそこには我が物顔で私の部屋(暫定)を占領している中年男性がいるではないか。

彼はロマニ・アーキマン。通称Dr.ロマン。このカルデアの医療スタッフらしい。どうやらこの部屋で堂々たるサボりを決行していたらしい。

 

そんな彼と話しているとアナウンスが聞こえてきた。どうやらレイシフトというやつが始まるので、ロマンは麻酔をかけに来い、ということらしい。

ロマンがコフィンのある管制室に向かおうとした直後、尋常じゃないくらいの爆発音が聞こえてきた。どうやら管制室のほうからみたい。

 

確かあそこにはマシュがいたはず。よくわからないことだらけだけど彼女が心配だ。ロマンは引き返すよう言っていたがそうはいかない。私は謎の生命体フォウ君の案内のもと管制室に向かった。

 

管制室は酷い有様だった。至るところに瓦礫の山が出来上がり、視界全てが赤く染められたかのように炎が揺らめいている。そんな中一人の少女が目に入った。マシュだ。

 

彼女の足は瓦礫に埋まって抜け出せそうにない。何とか助けようとするが女手一つじゃ瓦礫は到底持ち上がらない。マシュが逃げるよう叫ぶ。無理だ。出来ない。自分だけ逃げるわけにはいかない。

そうしている間にとうとう扉がしまってしまった。もうどうしようもない。最後にマシュが声を振り絞る。その声にしたがって私はマシュの手を握る。

そうして私は意識を失った。

 

 

 

 

 

私は死んだのだろうか?目を覚ました場所はそうとしか思えないほどの地獄絵図だった。さっきの管制室にも勝る炎に囲まれた街。空は黒く、街はゴジラでも暴れた後と言われても信じられるほどの崩壊っぷりだ。

 

足音が聞こえる。瓦礫を踏み壊し近寄ってくる足音。振り向くとそこには動く骸骨がいた。黒く鋭い骨を集めて人の形を作ったような歪な骸骨。骸骨は手に持った無骨な剣を振り上げる。思わず目を閉じるが、いつまでたっても痛みが来ない。

目を開けると、そこには大きな盾を持ち、鎧を見に纏ったマシュの姿があった。

 

どうやらここはAチームとやらががレイシフトする予定だった特異点Fというところらしい。

そしてマシュは、過去の英雄と融合したデミ・サーヴァントとやらになったようだ。そんな話を途中で遭遇したオルガマリー所長から聞いた。

さらに、この街に呼ばれたサーヴァントのクー・フーリンの協力により、マシュもサーヴァントの必殺技である宝具を使えるようになった。しかし二人だけでは火力が足りない。

そこで新たにサーヴァントを召喚することになった。

 

 

___そんなわけで冒頭に戻るわけだ

 

 

「いい藤丸?絶対に強いサーヴァントを喚ぶのよ!」

 

「いや、そんなこと私に言われても」

 

召喚なんて初めてだし………

 

そうしている内にマシュの盾が光り始める。そのうえに輝く光の輪。三つの光の輪が収束し、一際眩しい光があふれる。

やがて光がおさまると、そこには一人の男が立っていた。

 

「サーヴァント・バーサーカー。真名はワンダ。召喚に応じ参上した。

あんたがマスターか。ま、うまく使ってくれよ」

 

これが私と彼、ワンダとの出会いだった。




このような駄文を手に取っていただき、ありがとうございます。

誤字報告、アドバイスお待ちしています。

では、またいつか。


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英霊召喚(裏)

二話目です。

どうかよろしくお願いします。


気がつけば、タイムスリップしていた。

 

ちょっと何言ってるかわかんないだろうが、俺も分からない。俺はどうやら過去に転生したらしい。何故そう思うのか。簡単だ。

現代には藁で編まれた家なんて殆どないし、その日の食料を狩りに行く人だってそうそういない。しかし、俺の目の前ではそんなことが当たり前のように行われていた。

 

別にトラックにひかれた記憶は無いし、ましてや誰かに召喚されたわけでもない。

ふと気がつくとそこにいた。

 

とはいえだ。別にもとの生活に未練があるわけでもない。

何かを成したわけでもなければ、誰かの助けになったわけでもない。

強いて言うなら、ここでの生活は少々不便であることだけだ。

 

というわけで、俺はここで暮らしていくことにした。

ここでの親と、共に暮らす日々。

母に家事を習い、父に狩りを教わり、近所のおじさんに畑仕事を覚えさせられた。

とても新鮮で、最高の日々だった。

 

そんな中、俺はある問題に直面する。

 

娯楽が無い。

 

これは由々しき事態だ。

ここがいつの時代かは知らないが、娯楽というものが無さすぎる。彼らはこの生活を昔から続けて来ているので問題ないだろうが、こちとら現代社会産の養殖一般人。

狩り、家事、畑仕事の毎日では、ストレスが溜まってしまう。

 

そこで俺は小説を書くことにした。

とはいえこんな大昔(多分)に紙なんてものは無い。

代わりに木版に字を彫ることにした。

当然日本語では無く、この村で使用されている言語だ。

 

そして、いざ小説を書こうと思っても、アイディアが浮かばない。

なので初めは設定を考える必要の無い二次創作に手を出す。

初めての作品は俺が現代ではまっていたゲーム『ワンダと巨像』の二次創作だ。

さぁ、腕が鳴るぞ。

 

その日の夜から不思議な夢を見るようになった。

自らがワンダとなってあの世界を冒険する夢だ。

その夢では、俺は現実のことを覚えていない。しかし夢から覚めた時には、すべて覚えている。

控えめに言って最高だった。

 

アグロと共に広大な大地を駆ける疾走感。

数々の美しい景色。

大迫力な巨象とのスリリングな戦い。

 

そして、二年ほどかたったある日。

仕事やら何やらの合間に続けていた執筆を終えた。

凄まじい達成感。だが、こんなもの誰かに見られてはたまったものではない。

自分の名前を記すのはやめておこう。

 

初めて小説を書き終えた日から何十年もたった。

俺ももう老いた。そろそろくたばるだろう。

結局あの小説以外ではどんな物語を書いても夢に見ることはなかった。

あの夢が何なのかは結局わからない。

 

俺はこの人生を楽しめた。それだけで満足だ。

ああ、もう眠たい。

 

 

こうして俺の人生は幕を閉じた。

 

 

そのはずだった。

 

 

☆☆☆

 

 

目が覚める。

俺は確かに死んだはずだ。

しかしまだ意識はある。

 

情報が頭に流れこんでくる。

ここは『座』という場所らしい。

俺の小説が掘り起こされ、有名にたったことで俺は英霊というやつになったらしい。

しかし、『ワンダと巨像』の作者としてではなく、『ワンダと巨像』の作者の意識を持ったワンダとしてだ。

英霊というやつは聖杯戦争に呼ばれて戦うらしい。

俺は戦いなんざやったことは無い。せいぜい夢の中で巨象を壊して回っただけだ。

せめて呼ばれないことを祈ろう。

 

そんなことを考えていた矢先にお呼びがかかった。

しかし、これは聖杯戦争ではないようだ。

たった一人、よくわからない場所にほうり込まれて、それでも前に進もうとする一人の女の子。

正直にいえば応じたくない。戦いの役になんて立たないだろう。でも、助けを求められている。

ならば。

 

そう思い、召喚に応じる。

一瞬目の前が光に覆われ次の瞬間には、一面の火の海が広がっていた。

目の前にいるのが俺のマスターだろう。

ええと、確か召喚時の台詞は……。

 

「サーヴァント・バーサーカー。真名はワンダ。召喚に応じ参上した。

あんたがマスターか。ま、うまく使ってくれよ」

 

これが俺と彼女、藤丸立花との出会いだった。




このような駄文を手に取っていただき、ありがとうございます。

誤字報告、アドバイスお待ちしています。

では、またいつか。


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自己紹介

遅れてすみませんでした。
テストの勉強で書くひまありませんでした。

遅れた割に短めですが読んでいただけると幸いです。



………型月の設定めんどくさい


目の前にいる青年。、名前はワンダと言ったか。

薄汚れた前掛けを身に纏い、顔の上半分を覆い隠すような仮面をつけている。

腰には剣をさげているが、それ以上の武装はしていない。

彼が私が呼んだサーヴァントのようだ。

ひょろっとしていて正直頼りなさそう。

 

「ちょっと!あなた本当に英霊?しっかり戦えるの?見たところそんなに強くなさそうだし。

藤丸、ちょっとこいつのステータス見て頂戴!」

 

所長も同じ事を感じたらしい。

……まあ本人にそのまま言うのはどうかと思うが。

 

マスターはサーヴァントのステータスを見ることができるらしい。

所長に言われたとおり彼のステータスを見てみる。

 

 

○○○

 

真名:ワンダ

クラス:バーサーカー

出典:ワンダと巨像

属性:混沌·悪   性別:男性

 

筋力:B+

耐久:B

敏捷:D-

魔力:E

幸運:D-

宝具:C+

 

○○○

 

 

私は良くわからないので見たままを所長に伝える。

 

「弱っ!ステータス低すぎるでしょう!?

魔力なんて無いようなものじゃない!」

 

どうやら彼は所長のお気に召さなかったようだ。

彼の様子を伺うと、口元が微妙に引き攣っていた。

 

「悪いね。俺は基本的に戦うような人間じゃないんだ。

生憎とお気に召さなかったようだな」

 

「ええ!とんだハズレじゃない!

ロマニ、マシュ!もう一度召喚します。すぐに用意しなさい」

 

『ま、待って下さい所長!今カルデアは壊滅状態です。

これ以上はリソースを割けません』

 

「なっ!じゃあこんなヘッポコしか呼べないって言うの!?」

 

「まあまあ。所長も落ち着いて下さい。

とりあえず彼の話を聞きましょう」

 

マシュが所長を宥めている。

まあ確かにこれから戦っていくなら彼については知っておくべきだ。

とりあえずもう一度自己紹介から始めることにした。

 

「私は藤丸立花。現役女子高生で一応あなたのマスター?だよ。

よろしく」

 

「私はマシュ・キリエライト。先輩のデミ・サーヴァントです」

 

『僕はロマニ・アーキマン。カルデア医療部門のトップで今は代理として司令をさせてもらっている。Dr.ロマンとでも呼んでくれ』

 

「なんで私まで………オルガマリー・アニムスフィア。カルデアの所長よ」

 

「クー・フーリン。今回はキャスターとして召喚されてね、今はこいつらと行動している。

よろしく頼むぜ、坊主」

 

「じゃあ改めて、バーサーカー、ワンダだ。

さっき見てもらったようにかなり弱い英霊だ。

うまく使ってくれるとありがたい」

 

「ええと、ワンダさんはもしかしてあの"ワンダと巨像"のワンダさんですか?」

 

各自、自己紹介がすんだところでマシュがワンダに問い掛ける。

 

'ワンダと巨像'

モノという女性を助けるために秘境に乗り込み、16の巨像を倒したワンダの物語だ。

どこかの集落の跡地から掘り出されたらしく、現在も解読が進められていた。

作者不詳だが、胸の踊るストーリーで現代でも二次創作が生まれるほどの人気の作品だ。

私もこの作品は気に入ってる。

 

「ああ、そうだが。なんでんなもん知ってんだ?

俺は誰も知らねぇ無銘の英霊のはずなんだが。

俺自身なんで英霊になったのかわかんねぇし」

 

「知らないの?ワンダと巨像の原本は掘り出されたんだよ。

作者の名前らしきものはどこにも記されていなかったらしいけど」

 

「………マジかよ」

 

どうやらワンダは自分がなぜなったのかわかっていないようだ。

これならワンダと巨像の作者もわかっていないだろう。

気になってたんだけどなぁ。

 

「ほら、無駄話はそこまでよ。これ以上時間は無駄に出来ないわ。ヘッポコでも盾くらいにはなれるでしょう。さっさと先に進むわよ」

 

「はーい」

 

所長に促され先に進むことにした。ふと気になったことをクー・フーリンに尋ねる。

 

「ねぇこの先には何がいるの?」

 

「ああそりゃ見ればわかるさ。よほどの世間知らずじゃなけりゃガキでも知ってる。

っと、どうやら信奉者のお出ましだ」

 

「別に信奉者になった覚えは無いがね…。厄介払いをするくらいの仕事はするさ」

 

クー・フーリンの視線の先。

そこには黒いモヤに覆われた男の姿があった。




すみません。ワンダの身長/体重がわかりませんでした。
どなたか教えて下さいませ。

今後もテスト等で遅れることが多々あると思われます。
それでも読んで頂けるとうれしいです。

このような駄文を手に取っていただき、ありがとうございます。

誤字報告、アドバイスお待ちしています。

では、またいつか。


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赤き外套の男

勉強、執筆、イベント

辛いなぁ


「ふむ………君が相手ということでいいんだな?」

「ああ、生憎とな。ったく、俺ァ初戦闘なんでね。お手柔らかに頼む」

「それは了承しかねるな。なにせこちらはすでに四人も見逃しているのでね。

早々に君を倒して奴らを追いかけねばならん」

 

今俺ことワンダは黒いモヤに覆われた赤い外套の男と対峙している。陳腐な台詞だが言わせてくれ。

ああ、どうしてこうなった。

 

 

☆☆☆

 

 

時はほんのちょっと遡る

 

「ねぇキャスター、あの男の人って……」

「ああ、あいつは敵だぜ。小賢しい弓兵だ」

「それはこちらの台詞だ。君らしくもなくちょこまかと動き回っていたかと思えばまさかそちら側に回るとはね」

「そりゃな、こんな燻ったところに居ても何も始らねぇ。そろそろ駒を進めねぇとだろ」 

 

キャスターと向こうのアーチャーは知り合いなのだろうか。言葉の節々に棘がある。どう見ても友好的とは思えない。

 

「どうする?」

 

マスターが尋ねる。ここは皆で叩いた方が良さそうだが。

 

「ここは俺が仕留める。

……と行きてぇところだが、こっちには盾の嬢ちゃん並の戦闘初心者がいるんでな。

ここは譲ってやる」

 

…キャスターが何かほざいている。

おっとぉ、雲行きが怪しくなってきたぞぉ?

 

「と、いうわけでだ。

ここは任せたぜ、坊主!」

 

「待て待て待て。おかしいだろう。

いくらなんでもいきなり実践って。俺は人間相手に剣振るったことすらねぇぞ!?」

 

あんまりだ。

いくらなんでもひど過ぎる。

せめてサポートくらいつけてくれよ。

そう思ってマスターに目を向ける。

必死に目で訴えればマスターだっーーーー

 

ーーーーああダメだありゃ。

なんでだよ。なんでさっきあったばっかりの奴にあんな期待した目ができるんだよ。

やめろ、やっちゃえバーサーカーみたいな顔すんな。

 

「おっと、行かせるとでも思っているのかね?」

 

俺を置いて進もうとするマスター達の前にアーチャーが立ち塞がる。

おう、やっちまえ旦那!

 

「へっ、悪いな。今回はお前の相手をしてる暇が無いんでね。

そらっ、アンサズ!!」

 

「……っく!」

 

キャスターがルーン魔術を唱える。

そこから放たれた炎は男に直撃した。

大したダメージにはなっていないようだが男が怯んだ瞬間にマスター達は先に進んだ。

取り残されたのは赤い外套の男と俺。

当然奴は俺を仕留めようとするわけで。

 

話は冒頭に戻る

 

 

☆☆☆

 

 

奴は二本の中華刀を構える。

初心者の俺から見ても独特の構えだ。

まるで弓を構えているようだ。

俺もやけになりつつ太陽の剣を構える。

 

「さぁ、いくぞ!」

 

男に向かって一直線に突っ込む。

男の剣と俺の剣が激しく交差した。

 

当然の如く弾かれる。

だが、そんなことはわかっていた。

後ろに飛びのき、奴の反撃をかわす。

即座に踏み込み奴の首目掛けて突きを放つ。

 

これは俺の右前にしゃがむことでかわされた。

そのまま右手の中華刀で切り上げてきた。

素早く剣を引きその一撃を受け止める。

そのまま奴の胴を蹴り、その反動で離脱する。

互いに距離を取り、構える。

 

「ふむ……君は本当にこれが初戦闘なのか?

とてもそうには思えんが」

 

「確かにこれが初戦闘だよ。

俺自身も想像以上に動けて驚いてるがな。

これが近代の英霊になった恩恵ってやつか」

 

そう話ながらも油断はしない。

 

奴との戦闘はまだ続く。




中途半端なおわりかたですみません。
戦闘描写難しいです。

あと、活動報告にも書いていますが、オルガ(マリー)団長の生存方法が思いつきません。
どなたかアイディアを頂けるとうれしいです。

このような駄文を手に取っていただきありがとうございます。

誤字報告、アドバイスお待ちしています。

では、またいつか。


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決着

爆ぜて、アーチャー

あと今回ワンダのアイテムにかなりの独自設定入ってます


「ワンダさん、大丈夫でしょうか?

やはり協力して戦った方がよかったのでは………」

 

マシュがそんな事を尋ねてきた。

確かに軽率だったかもしれない。

 

「確かに初戦闘であいつの相手はきついだろうな。

だが、この先にいる相手は消耗したまま戦って勝てるような相手じゃねぇ。

かといってあの赤マントを無視して後々合流されると厄介だ。

だからあいつにはワリィが足止めしてもらわなくちゃならねぇ」

 

「そっかぁ。でもきっと大丈夫だよ」

 

そう、きっと大丈夫だ。

 

「どうしてそんな事言えるのよ。

アイツ目茶苦茶弱そうだったじゃない」

 

どうしてって?

そんな事決まってる。

彼は、ワンダは、

 

「ワンダは一人の女の子を助けるために多くの壁を乗り越えた立派な英雄だもの!」

 

………まぁ、ワンダと巨像を読んだ私の所感でしかないけど。

 

 

☆☆☆

 

 

「だぁくそ。キツすぎるだろ!?

チュートリアルはもっと優しくあるべきじゃねぇの!?」

 

立花達が洞窟の奥に進んでいる頃、

ワンダと赤い外套の男はいまだに戦っていた。

 

「ふむ……君も中々にしぶといな。本来ならとっくに君を倒して奴らを追っているところなのだが」

「そいつぁどうも。だがこちとらもう限界だ。そろそろ決めさせてもらうぜ!」

「強気じゃないか。君が私に勝てないのは今の戦いでわかったはずだが?」

 

「ふん、確かに俺の剣じゃお前にはとどかねぇ。

ので、ちょいと小細工使わせてもらうぜ」

 

そう言ってワンダは前掛けを取り出す。

それを身に纏うと、たちまちワンダの姿が見えなくなる。

ワンダが身に纏ったのは紛れの前掛け。

自らの姿を消すものだ。

 

「これは………アサシンの気配遮断の類か。

だが甘いな。この程度で私の心眼をごまかせると思うなよ!」

 

そういって赤い外套の男は虚空を切り付ける。

何かを切る音が響く。

しかし………

 

「手応えが………無い!」

 

そこにあるのは先ほどの前掛けと一本の矢。

この矢は鏑の矢。本来ならこれを飛ばす事により生じる音によって敵の注意を逸らすものだ。

しかしワンダが英霊となったことでそれが強化された。

今やこの矢は注意を集めるという概念そのものである。

 

そうして大きな隙を作ってしまった赤い外套の男の背後に弓を構えた男が立つ。

 

「私の負けか。少し君を侮り過ぎたかな」

 

「さてね。まあとりあえず俺の勝ちだ」

 

「ふふふ」

 

「どうした?」

 

「いや何、私も生前は君の物語を読んだことがあってね。

あの台詞は、確かにその通りだと思っただけさ」

 

「ったく、どいつもこいつも。あんな小説のどこがいいんだか。まあいい。なら最後はこの台詞で締めるとしよう」

 

ワンダが弓をさらに引き絞る。

そして

 

 

「最後の一撃はせつない」

 

 

引き絞った弓から先に丸い玉の付いた矢が放たれる。

赤い外套の男に着弾した瞬間それは弾けた。

 

爆風が巻き起こる。

それがある程度おさまると、そこに立っていたのはワンダ一人だった。

 

「あぁ、クッソ痛ぇ、疲れた。

だぁ、マスターおっかけねぇと」

 

彼の戦いはまだ終わらない。




勉強がぁ、新ハロイベがぁ。
これからやること増えて行くぅ(いや勉強しろよ)

皆さんはオルタニキガチャ引きましたか?
教えてくれるとうれしいです。
私は何とか我慢しました。

このような駄文を手に取っていただきありがとうございます。

誤字報告、アドバイスお待ちしています。

では、またいつか。


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黒き騎士王

テストが多いなぁ!リアル忙しいスギィ

次までにオルガ団長救出案考えねぇと。

あと、サブタイ思いつかん。


☆☆☆

 

 

ワンダがまだ赤い外套の男と戦っていたころ。

 

「何よあれ!なんであんなものがこんな極東なんかにあるのよ!?」

 

私達は洞窟を進み、大きな空洞に出た。

そこには大きな金色の杯が浮かんでいた。

これが聖杯とやらだそうだ。

しかし、所長の様子を見るにどうやらただの聖杯ではなさそうだ。

そんな私達の目の前に黒い鎧を身に纏った女性が立ち塞がった。

 

「そら、聖杯の番人様のお出ましだ。奴さんのエモノはは選定の剣、エクスカリバー。

ここまでいえば分かるだろう」

『エクスカリバーって、まさか彼女はアーサー王か!史実では男だったはずだけど…そうか、男装していたのか。ってそれ所じゃない!

本当にアーサー王ならかなりまずいぞ!強敵なんてものじゃない!』

「ああ、奴は魔力放出でかっ飛んで来る化け物だ。細いからって油断すんじゃねぇぞ!」

 

 アーサー王

そのくらいは私でも知っている。

円卓の騎士の一人で、ブリテンの王であった人。

 

「………ほう。娘よ、その宝具は……」

「なにっ、てめぇ喋れたのかよ!?」

「何をしても見られている。

だから案山子を決め込んでいたのだが、その宝具は面白い。

娘よ、構えるが良い。その宝具、試してやろう」

 

アーサー王が剣を高く掲げる。それと同時に黒い光が剣から溢れていく。どう見ても尋常じゃない。空気は振るえ光は天を衝くほどに膨張する。

 

「そら、構えろ嬢ちゃん。でけぇのくるぞ!」

「は、はい!」

 

マシュが盾を構える。キャスターが目覚めさせたマシュの宝具。私達を守ってくれる鉄壁の守り。

 

「卑王鉄槌。極光は反転する。光を呑め!

約束された勝利の剣(エクスカリバー・モルガン)!!」

 

「真名、偽装登録ーーー行けます!

仮想宝具 疑似展開/人理の礎(ロード・カルデアス)!!」

 

アーサー王とマシュが同時に宝具を展開する。

 

「っ、はあぁぁ!」

 

アーサー王の放った黒い光線をマシュは防ぎきった。

マシュはかなり辛そうだが、あとはキャスターが………

 

「よくやった嬢ちゃん。

あとは俺がっ──」

 

キャスターが、決めてくれるはずだった。

 

「どうした?よもやあの程度で終わったとでも?

さあ、構えるが良い。見事防いで見せよ!」

 

再び黒い光がアーサー王の剣から溢れ出す。嘘でしょ?アーサー王はまだ宝具を撃って来るつもりだ。

 

「嘘だろ、おい。どこにあんな魔力が!」

 

「聖杯よ!おそらくあのセイバーは聖杯からバックアップを受けているの!

だからまだ宝具を撃つ魔力が残っているのよ!」

 

所長が叫ぶ。なんだそりゃ。じゃああのアーサー王はまだ何発もあの攻撃を、宝具を撃ってくるわけだ。

 

「大丈夫です、先輩。私はまだやれます!」

「マシュ…」

 

マシュはまだやるつもりみたいだが、あの攻撃を何度も受けるのは厳しいだろう。

かといって攻めるにしても火力が足りない。

 

「話は済んだか。では行かせてもらおう!」

 

「宝具展開します!」

 

「おっしゃ、そのいきだ!まだ諦めるには早すぎるぜ!」

 

キャスターの言う通りだ。

まだ勝機はある。だから……

 

早く来て、ワンダ!

 

 

☆☆☆

 

 

駆ける、駆ける、駆ける。

疲れた体に鞭打って洞窟を一直線に。

 

マスターの助けを求める声がした。

理由なんて、それで十分だ。




オルガ団長救出案くださいませ。
思いつかん。

あと、始めてルビ入れて見ました。
っても宝具だけですけど。

話は変わりますが、皆様星4交換誰にしました?
報告してくれても良いとですよ?(露骨な感想稼ぎ)
ちなみに私は鈴鹿御前です。

さて、
このような駄文を手に取っていただきありがとうございます。

誤字報告、アドバイスお待ちしています。

では、またいつか。

ps.12/8 少し修正しました


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爆ぜろ!

勉強辛いよぉ…
受験シーズン真っ只中に俺は何をやっとるんだ。

てか、みんなオルガマリー救済案出してよぉ
死ぬよ?死んじゃうよ?
止まらなくなっちゃうよ?
うあぁぁぁぁぁ(殴)

まぁ、はい。
自分の至らなさはわかってるつもりです。
できれば皆様お助け下さい。
オルガマリー救済案お願いします。


「っく……!!」

「どうした、こんなものか?その盾を扱うのなら、凌ぎきって見せよ!」

 

騎士王の猛攻はまだ続く。黒い聖剣は容赦なくマシュの盾を打ち付ける。

マシュはもう持ちそうにない。

 

「こいつはちとヤベェな。嬢ちゃんもう持ちそうにねぇぞ…」

 

キャスターも同じ事を思ったらしい。

早く決着をつけないと。

キャスターだけでは火力は心許ないがもうこれ以上は待てない。

 

「キャスター!決めに行くよ!」

「おう!もうそれしかなさそうだしな!嬢ちゃん、下がれ!!」

「っ!はい!」

 

キャスターが宝具の詠唱を開始する。

しかしそれを黙って見ている騎士王ではない。

 

「フン、させると思うか?」

 

すぐさまキャスターの詠唱を阻みにに来る。

 

「させません!」

 

マシュが止めに入るが──

 

「邪魔だ!」

 

弱りきったマシュでは騎士王を止められない。

騎士王の刃がキャスターの首を切り落とそうと迫る。

その瞬間──

 

「ガンド!」

 

所長の放った魔術が騎士王に直撃する。

 

「くっ!これは!?体がっ」

「ど、どうよ!こ、これで動けないでしょう!」

「所長!」

 

ナイス所長!

そして動けなくなった騎士王にキャスターの宝具が炸裂する。

 

「よくやった!さあ行くぜ!

やきつくせ木々の巨人、焼き尽くす炎の檻(ウィッカーマン)!」

 

突如騎士王の足元から炎が上がり、檻の巨人が現れる。

巨人は騎士王を掴むと自らの胴体にほうり込み足元で燃え盛る炎に倒れ込んだ。

瞬間、炎はさらに燃え上がり雲を貫いた。

 

「やったか!?」

 

────あっ、それフラグ

 

キャスターがあげた声に私は頭の片隅でそんな事を考えていた。

 

「っく…はぁはぁ…はぁ………っぐ

これは……かなり……効いたぞ……アイルランドの光の御子よ……かはっ

だが、私を倒すには……足りなかったな!」

 

鎧は半壊し、体のあちこちが焼けた状態で騎士王は吠える。

やばいじゃん!

マシュはもう限界。

キャスターも宝具を使ってもう魔力は残っていない。

 

「よくやった、と言っておこうか。

では逝くがよい」

 

騎士王が私の元に歩み寄る。

黒い剣を振り上げ私の首を切り落とそうとしている。

マシュやキャスター、所長が叫んでいるのが見える。

マシュ、キャスター、所長、短い間だったけどありがとう。

ワンダもごめん。せっかく時間稼いでくれたのに勝てなかったよ…。

 

騎士王の剣は私の首目掛けて振り下ろされ、私の短い人生は幕を閉じ──

 

「爆ぜろ!」

 

なかった。

どこからともなく飛んできた矢が騎士王に刺さり爆発したのだ。

衝撃で吹き飛ばされた私を誰かが受け止める。

いや、誰かなんて決まってる。

 

「遅いよ、ワンダ!」

「わりぃ、結構てこずってな。

それよか大丈夫か?咄嗟だったんで爆発巻き込んじまったが」

 

仮面の上からでも間の抜けた顔をしてるのがわかる私のサーヴァントだ。

 

「大丈夫。この服魔術礼装?ってやつだから結構丈夫みたいだし。」

「そっか。じゃあ下がってな。奴さんも弱ってるみたいだし俺でも勝てるだろ」

 

そういって私を下ろして剣を構える。

 

「さぁ、始めようか!」




今回の補足
Q.なんで立花が見切れた矢を黒王避けられなかったの?
A.立花はぎりぎり見切れたってだけで黒王様にも見えていた。
 しかしダメージにより避けるまではできなかった。

Q.魔術礼装カルデアってそんな機能(じょうぶ)あったっけ?
A.無いですね。ただ閃光の矢で助けるってのは自分的にやりたかったのでこういう形に。
 俺の才能を嗤ってくれ……

Q.ずいぶん更新遅かったじゃないか
A.それは本当にすみません。
こんな駄作でも読んでくれる人がいるのでできるだけ頑張りたいのですが……
なにぶん受験生なもので。
どうかこれからも読んでくれるとうれしいです。

このような駄文を手に取っていただき、ありがとうございます。

誤字報告、アドバイスお待ちしています。

では、またいつか。

ps.ちょいと修正しました
仮面つけてんの忘れてたぜ(殴


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誰だお前

ぎりぎり今年中に投稿できたぜい!

できれば新しく投稿始めた
 ~ただの剣士に風の精霊を添えて~
の方も読んでくれるとうれしいぜい!

話が進まない(orz)


「私を倒すだと?手負いとはいえそう易々と負けてやるつもりはないが?」

 

突如現れた青年にそう問い掛ける。確かに私は手負いだが聖杯のバックアップもある。よほど高名な英雄でなければ負ける気などさらさらないつもりだ。

 

「そうさな。今の俺じゃアンタには勝てそうにない。そこでだ。マスター、令呪をきれ!小難しい命令はいらん。ただ勝てと、そう叫ぶだけでいい」

 

そうか。令呪さえあれば限界以上の力が出せる。奴の力によるが、かなりのダメージを受けている私ではおそらく堪えられんだろう。ならば令呪をきられる前に──

 

「っく!?」

「マスターを狙うってか?させねぇよ」

「キャスターァ!」

 

キャスターの火球が私に襲いかかる。

 

「え、令呪?何それ」

「ダァーッ!てめぇ所長から聞いてねぇのかよ。その右手にある痣だ。それ掲げて叫べ」

「おい!奴さんそっち行ったぞ」

 

奴らがいいあっている内にキャスターの攻撃をかい潜りカルデアのマスターの下に跳ぶ。狙うは奴の首のみ!

 

「え、えっと、騎士王を倒して、ワンダ!」

「了解!」

 

瞬間奴のサーヴァント──ワンダといったか──から光があふれる。その光の中から鋭い突きが飛び出してきた。咄嗟に剣で防ぐが後ろに吹き飛ばされる。

 

「霊器……再臨」

 

その呟きは誰のものだったか。そこに立っていたのは色素の抜けたような肌に所々ひびの入った青年だった。

 

「うっわ。よりにもよってこの姿かよ。」

「ワンダ……なの?」

「おう。令呪の力でパワーアップしたスーパーワンダってな。」

 

どうやら令呪をきられてしまったらしい。その結果奴の霊器は更なる力を得たようだ。これはかなり厳しいか。だが、

 

「だが、所詮無名の英霊。多少力が上がったところで私に勝てるとは思わないことだ」

「そりゃやって見なけりゃわかんねぇだろ。それにこの姿になった事でアイツの力を一部操れるようになったらしい。とりあえず、アンタで試させてもらうぜ」

 

そういうなり奴の右腕が黒いモヤに覆われていく。

 

「ち、ちょっとワンダ。何それ?大丈夫なやつ!?」

「大丈夫大丈夫。マスターは下がってな」

 

そういう間にも奴の右腕を覆うモヤは大きくなり、やがて人の腕のような形を成した。

 

「そら、大賢者様の右腕だ。しっかり歯ぁ食いしばれよ!」

 

奴はその腕を私に向かって振り下ろして来た。

 

「そんなもの、簡単に──っく!?」

 

右腕が上がらない!キャスターの宝具のダメージがここに来て……!

 

「『我が魂は悪魔の為に(ソウル・フォー・ドルミン)』限定発動だ!」

 

私は迫り来る黒き右腕になすすべなく叩き潰された。

 

 

☆☆☆

 

 

「うっしこれで終わりだな」

 

っかぁ、疲れた。マジで疲れた。まさかドルミンに操られていた時の姿まで再現できるとは。かなりの魔力を消費したが、いずれは全身に纏う事もできるのか?

っとそんなことよりもだ。

 

「おーい、全員無事か?」

「うん、全員生きてるよ。無事とは言いがたいけど。それよりもその姿は?仮面も外れてるし。さっきの黒い腕だって……」

「まぁその話はまた後で。それよりも─」

 

キャスターの視線の先。そこには光に包まれ消滅しかけているアーサー王がいた。

 

「私は負けたのか。結局私一人ではどう足掻いてもこうなる運命だったということか」

「おい待てよ。てめぇ何知ってやがる?」

「貴方もいずれ知るだろう。聖杯を巡る戦い──グランドオーダーは始まったばかりだ。」

「おい!そりゃどういう──ちっ。時間切れか。納得できねぇがここまでだ。嬢ちゃん、次に呼ぶときはランサーのクラスで呼んでくれよ」

 

そういって騎士王とキャスターは消えていった。

 

「えっと、これで終わり、かな?」

『あぁ。騎士王の霊器は消滅。これで終わりだ。所長も喜んでくれているはずだ。ってあれ?所長?』

冠位指定(グランドオーダー)……何故彼女がその名を…」

「所長何か気になることでも?」

「い、いえ。なんでもありません。これでミッションは達成です。とりあえず聖杯を回収しましょう」

 

所長達の話を聞く限りとりあえず解決らしい。これでやっと休め──

 

「まったく、騎士王までもが敗れるとは。埋め合わせの為に集められた48番と思って見逃したというのに。」

 

「……………誰だお前?」

 

どうやらまだ休めそうにない。




次だよ、次だよ
オルガマリィィィ!

あ、そうだ。
前書きにも書きましたが新しく
~ただの剣士に風の精霊を添えて~
というオリジナル作品を始めました。
読んでくれるとありがたいです。

さて
このような駄文を手に取っていただきありがとうございます。

誤字報告、アドバイスお待ちしています。

では、またいつか


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聖杯

皆様、明けましておめでとうございます。
どうか今年もわたくし天城時雨をよろしくお願いいたします。

ところで皆様福袋は引きましたか?
私はシグルドしか出なかった(シグルド推しの皆様すみません)。
誰を引いたか感想に書いてくれるとそれをニマニマ眺めさせていただきます。(露骨な感想稼ぎ再び)

それでは本文の方をどうぞ。
生存にはこれしかなかったんやぁ!


「一体だr「レフ!レフなのね!」

 

おい

 

「だからそいつだr『レフだって!?レフ教授がそこにいるのかい!?』

 

おいおい

 

「誰か説m「あぁロマニ。君も生きていたのかい。制御室に来るよう言っておいたのだがね。まったくどいつもこいつも統制の取れていないクズばっかりだ。」

 

おいおいおい

 

「聞いてんのk『どういうことだいレフ』

 

……………

 

「いい加g「そうよレフ!何を言ってるの!」

 

……………

 

「なぁそろs「ダメです所長!その男は……!」

 

……………

 

「本当にお前r「あぁマリー。臆病なマリー。何故君は生きているのかい。いや、違うな。確かに爆弾は君の足元に設置したはずだ。」

「え、どういうことよ……」

「まだ気付かないのか?君の肉体はもう死んでいるんだよ、マリー。よかったじゃないか。念願のレイシフト適性は亡霊となってようやく手に入れることができた!」

「そんな……だって私は…。」

「ついでだ。面白いものを見せてやろう。」

 

……………(ブチッ

 

「見るがいい。あれが貴様らアニムスフィアの愚行の結果だ!」

「なっ!私のカルデアスが真っ赤に……」

「あれは君のものではない。──まったく最期まで耳障りな小娘だ」

 

喧嘩売ってんだな?そうなんだな?上等だこの野郎。

 

「君には完全に消えてもらう。ただしそれだけでは芸がない。そこでだ」

「な、何!体が引っ張られてる!?」

()()()()とやらに触れてみるといい」

「ちょっと待ってよ!それってカルデアスのこと!?ダメ、ダメよ……あれは高密度の情報体よ!そんなことしたら…」

「そうだ。人間が触れれば分子レベルで分解される地獄の具現だ。さぁ遠慮なく生きたまま無限の死を味わうがいい」

 

抜き足、差し足、忍び足っと。

 

「いや、いや!わたしまだ死にたくない。だってまだ褒められてない。誰もわたしを認めてくれてない!誰もわたしを評価してくれなかった。いや、いや、イヤァァァァ!!死にたくない。だって──生まれて一度も誰にも認めてもらってないのに──」

「所長!」

「フハハハハハ!さあ、もがき苦しむがいい。フハハハ──がふぁっ!?」

 

そぉい!

 

「「『えっ?』」」

「がはっ!な、何が……」

「ったくよぉ。揃いも揃って無視しやがって。おかげさまで簡単に背後取れたぜ。んじゃちょいと拝借」

「貴様は……有り合わせの英霊……!」

「その有り合わせに背中ぶっ刺されちゃざまぁねぇな。おいマスター、聖杯使うぞ!答えは聞かねぇけどな!」

「えっ、あ、うん」

「ま、待て。貴様何を!」

 

何をって決まってんだろ。

 

「聖杯よ!我が願いを聞き入れよ!『オルガマリー・アニムスフィアを生き返らせてくれ』」

「き、貴様ぁ!」

 

これでよしっと。およ?所長がまだ引っ張られてるぞ?

 

「ハ、ハハハ、フハハハハハ!下らん事に聖杯を使ってくれたな雑魚サーヴァント!だがあの小娘は助からん。このままカルデアスに触れ、消滅するのだ!フハハ──あっ?」

「るっせ、とっとと死んでろ。さてと………」

 

あっ、首斬っちまった。まだ聞くことあったんだがなぁ。

 

「ねぇワンダ!どうするの!もう所長が………!」

「わかってる。ちと下がってろ」

 

まぁいい。それじゃ、人助けと行きますかね。

 

「おい!オルガマリー・アニムスフィア!」

 

 

☆☆☆

 

 

──死にたくない──

 

──褒められてない──

 

──認められてない──

 

──いや、いや、イヤァァァァ──

 

薄れ行く意識の中で先ほど自分が発した言葉が反復される。きっと私はこのまま消えてしまうのだろう。誰にも評価されることなく。誰にも認められることなく。これが私にはお似合いなのかもしれない。このまま消えて──

 

『おい!オルガマリー・アニムスフィア!』

 

これは、誰の声だっただろうか。つい最近聞いてような気がする。

 

『アンタはどうしたいんだ』

 

それは──

 

『何言いよどんでやがる!アンタは死にたくねぇんだろ!?誰かに認めて欲しいんだろ!?』

 

でも──

 

『でももくそもあるか!アンタがどうするかはアンタが決めろ!そうすりゃその手助けぐらいはしてやる!』

 

それでも私は──

 

『だぁ!まどろっこしいな!アンタが死にたくねぇなら俺が死なせねぇ!アンタが死にたくねぇなら俺が死なせねぇ!だから、アンタが何をしてぇのかしっかり口に出しやがれ!』

 

わ、私は───私は死にたくない!まだ誰にも認められてないもの。だから私を助けて………ワンダ!

 

『上出来だ。なら俺の手を掴め!アンタは俺が助ける!』

 

何も見えないけど確かに差し出されたその手を、私はしっかりと掴み──

 

「ぜあらぁぁぁ!」

 

そんな叫び声を最後に私の意識は完全に落ちた。

 

 

☆☆☆

 

 

『大変だ!もうじきその特異点は崩壊する。皆、カルデアに強制送還するよ!』

 

かくして、立花、マシュ、ワンダはカルデアへと帰還する。しかしワンダの背中では白髪の女性が少し安心した表情で眠っていた。




まぁ、はい。
私の語彙力と想像力ではここが限界です。
何とも微妙な出来ですが生暖かい目で眺めてもらえるとうれしいです。

これから本格的に受験に取り組みます。(おせぇよ!)
これまで以上に投稿感覚が開くと思います。
それでも、この作品を読んでくれるとありがたいです。

さて
このような駄文を手に取っていただきありがとうございます。

誤字報告、アドバイスお待ちしています。

では、またいつか。


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幕間の物語 First
目覚め


いつのまにかUA10000突破&お気に入り100達成
皆様本当にありがとうございます!
早く続き書かなきゃ(使命感)
受験終わったらさらに頻度あげて生きますのでよろしくお願いします。

それはそうとFGOプリヤコラボ復刻&美遊実装ですってね!?
とうとう財布のひもを緩めるべきなのか………!

ちなみに今回はワンダと巨像の独自解釈入ってます。
しょうがないね、ワンダと巨像を語るうえで独自解釈外せないもんね(殴


夢を見ている。

一人の男の夢だ。

 

男は馬に乗り草原を駆け、光の指し示す方へと突き進む。

 

対峙するのは大きな石の像。男は石像の背によじ登り青い紋様に剣を突き立てる。もがき苦しむ石像に何度も、何度も、何度も。

 

やがて石像は動かなくなりその体から黒いモヤのようなものが吹き出した。それは一直線に男に向かい、男の体に突き刺さる。男は苦しみ、倒れ、そして──

 

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 

 

目が覚める。ここはどこだろう。目の前にある白い天井は、

 

「知らない天井だ」

「ああ先輩!目を覚ましたんですね!」

 

大きな声に反応して隣を見るとそこにはマシュがいた。その安堵した表情を見るとかなり心配をかけたと罪悪感に駆られる。

 

「えっと、ここはどこかな?私どれくらい寝てた?」

「ここはカルデアの先輩のお部屋です。先輩はカルデアに帰還して約3時間ほど眠っていましたよ。少々お待ちください。ドクター達を呼んで来ますので」

「ああ、うん」

 

そういってマシュ部屋から出て行った。3時間、短いのやら長いのやら。

 

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 

 

──時は立花一行がカルデアに帰還した時まで遡る──

 

「レイシフト完了。全員無事に帰還しました」

「お疲れ様。立花ちゃんは気絶してるね。さすがに負荷がかかったか。誰か、所長と立花ちゃんを部屋まで運んであげて。それと、マシュは立花ちゃんについてあげて。目が覚めたとき一人だと不安だろうからね」

「了解しました」

 

橙色の髪を後ろで束ねた優男が指示をとばす。声からしてあいつがDr.ロマンだろう。マシュと職員らしき人が所長とマスターを運んでいく。

 

「あーっと、俺は?」

「ああ、君は少しここで待っててくれるかい。いろいろと聞きたいことがあるからね」

 

そういってロマンは指示出しに戻る。と──

 

「そう、いろいろとね」

「うおっ!びっくりしたぁ」

 

突然隣から声が聞こえた。慌ててそちらに視線をやるとそこには美女がいた。顔のパーツから体つきまで完璧と言って差し違えない。右手につけているものはガンドレットだろうか。それにしてもこの顔はどこかで見たことがあるような気がする。それも転生する前、現代社会で………

 

「モナリザ……だっけか」

「おや、ご存知なのかい?」

「一応な。それよかアンタは?」

「ああこれは失敬。私はレオナルド・ダ・ヴィンチ。気軽にダヴィンチちゃんと呼んでくれたまえ」

「知ってるかも知れんがワンダ、ただのワンダだ。ワンダでいい。俺もダヴィンチと呼ばせてもらう。ってか、」

 

目の前の美女はレオナルド・ダ・ヴィンチと、そう名乗った。はて、俺の記憶が正しければレオナルド・ダ・ヴィンチ

は──

 

「男じゃなかったか?」

「むっふっふ。よくぞ聞いてくれたね。そう私は男だ。しかし私はモナリザを仕上げた時に思ったんだ。美しいと。だから私自身がモナリザになったのだ!」

 

誇らしげに胸を張るダヴィンチ。はっきり言って何いってるかわからない。モナリザを美しいと感じたと、これはわかる。だからモナリザになった、これがわからない。何故モナリザにならなくてはならないのか。そもそもその発想がおかしい。

 

「天才だからね」

 

表情に出ていたのかダヴィンチがそういってきた。なるほど、天才というのは変態なのか。勉強になる。

 

「それよりも、だ。私も君に聞きたいことがあるんだ。君はワンダと巨像のワンダで間違いないんだよね?」

「ああ、そうだな。アンタもそれ知ってんのか?」

「まぁ近代の芸術にも触れる機会はあったからね。それじゃあ次の質問だ。先ほどの戦闘で見せたあの黒い腕は?」

「ああ、ありゃドルミンの腕だ。どうやらさっきの霊器再臨?ってやつで多少は使えるようになったらしい」

「その姿もそいつの影響なのかい?」

「ああそうだな。こりゃ俺がドルミンに取り付かれた時の姿だ。あんまり好きじゃねぇんだがね」

 

そうやってダヴィンチの質問に答えていく。その中で俺もここカルデアについていろいろと聞いていた。と、そんな応答も終わりが近づいてきた頃、管制室──ここの部屋の名前らしい──の扉が開かれた。

 

「ドクター!先輩が目を覚ましました!」




突貫だったのでかなり雑です。いつか手直しするかも。

あっそうだ(唐突)
このアホまた新しく投稿始めたみたいです。
SAOとFF15の異色のクロス。
読んでくれるとうれしいです。

さて、
このような駄文を手に取っていただきありがとうございます。

誤字報告、アドバイスお待ちしています。

では、またいつか。


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覚悟

公立一般終了しましたー!
更新期間がかなり延びてしまって誠に申し訳ありません。
これからは更新速度あげられると思うので今後もよろしくお願いします。


さて、マスターが目覚めた日から一晩明けた。さすがにレイシフトだの戦闘だのってのは女子高生には堪えたらしい。もう一度眠ってしっかり休んでもらったそうだ。かく言う俺も初めての体験ばかりで疲れていた。前世?まぁ小説書いてた時の夢もリアルだったが流石にこれほどではなかったのでありがたく休ませてもらった。

 

「さて、全員揃ったね。さあ、ブリーフィングを始めよう」

 

俺達は今管制室に集まっている。これからの方針についてマスターにいろいろ話すらしい。俺もしっかり聞いておかなくては。ちなみにダヴィンチちゃんはいない。ロマン曰く何かの準備をしているらしい。

 

「その前に、立花ちゃん。しっかり眠れたかい?」

「ええと、大丈夫だよ。マシュが側にいてくれたおかげで安心して眠れたから」

 

どうやらマスターはもう平気らしい。強かなことだ。あれだけの体験をしていながら眠れるとは。いや、近くに安心できる存在がいたおかげか。

 

「それじゃあブリーフィングを──」

「ちょっとロマン!なぜあなたが仕切っているの!ここは所長である私が仕切るべきでしょう!」

 

ロマンの言葉を切って抗議するのはオルガマリー・アニムスフィア。特異点Fにて消えるはずだだった命。カルデアスに飲み込まれようとしていた彼女の体をを俺が引っ張りあげたことで助かった命だ。(なんかこの言い方恩着せがましいな)

 

「あぁ、ごめんよマリー。君はまだ休んでいるべきだと思ってね」

「余計なお世話よ!それに本当に休むべきなのはあのマスターよ。突然意味のわからないことに巻き込まれたのだから」

「それは………」

 

ロマンが言葉に詰まる。当然だ。彼女はまだ高校生なのだから。

 

「えっと、私は大丈夫ですよ?」

「大丈夫ねぇ、まぁ良いわ。これよりブリーフィングを始めます。皆さんしっかり聞いておくように」

 

カルデアの職員が耳を傾ける中ブリーフィングが始まった。

 

「それではマスター立花。これからあなたに背負ってもらう使命を説明します。一つ目は『特異点の調査及び修正』その時代における人類のターニングポイント、つまりそれがなければ我々はここまで至れなかったという人類史における決定的な"事変"のことです。あなた達はその時代に飛び、それが何であるかを調査・解明してこれの修正をしなくてはなりません。そうしなくては2017年は訪れず、2016年のまま人類は破滅するだけです。これが第一の目的。これからの作戦の基本大原則となります。ここまでで質問はありますか」

 

ふむ。2017年は訪れない……か。俺はこの時代に生きたわけではない。現代で生きていたころもおそらくこの世界ではないだろう。しかし、この言葉を聞くと何ともやるせない気持ちがあふれてくるな。

 

「ええと、今回の冬木みたいに敵が聖杯を持っていたりするんですか」

 

マスターの疑問はもっともだ。俺は最後に止めをさしただけだったが、先日ダヴィンチちゃんに聞いたところ聖杯を持った騎士王は尋常じゃ無く強かったそうだ。そんなものがホイホイ出て来たんじゃたまらない。

 

「それについては次の目的と共に説明します。二つ目の目的は『聖杯の調査』です。これは私達の推測ですが、特異点の発生には聖杯が関わっています。そもそも聖杯とは願いを叶える魔導器の一種のことで、膨大な魔力を有しています。おそらく敵は……レフは何らかの形で聖杯を手に入れ悪用したものと考えられます。でないと時間旅行や歴史改変など不可能ですから。なので、特異点を調査する過程で聖杯に関する情報を得られるはずです。歴史を修正したところで聖杯が残っていては元の木阿弥(もくあみ)です。なのであなた達は聖杯を手に入れるか、あるいは破壊しなくてはなりません。そして先ほどのマスター立花の質問に対してですが、おそらく聖杯は敵が保管していると見て間違いないでしょう。おそらく今回以上の激戦となると思われます」

「やっぱり……」

 

ホイホイ出てくるらしい。冗談だろう……

 

「それに対してはしっかりと対策をしています。まずこのカルデアにて数騎の英霊を召喚します。これである程度の戦力は確保できるでしょう。また、レイシフト先でも召喚を行います。霊脈を探し召喚サークルを作成することで物資の転送のほかにマシュの宝具を触媒にサーヴァントの召喚を行えます。召喚される英霊はその時代や場所に近しいものとなるでしょう。こうして戦力を強化していきます」

「えっと、つまりレイシフト先でベースキャンプを目指すってことでいいんですよね?」

「ええ。その認識で構いません」

 

なるほど。ここカルデアで英霊を召喚するだけでなく現地でも召喚を行うことで戦力の強化を行うわけか。

 

「長くなりましたがこれらがあなたが遂行する任務です、マスター立花。よろしいですか?」

「は、はい」

「それではあなたに一つ問います。あなたはこれから世界のために戦ってもらいます。幾たびの苦難が待ち受けているでしょう。それでも、あなたは戦う覚悟がありますか?」

「それについてはボクからも一つ。この任務は強制じゃない。ボクらが言うのもなんだけど世界の命運を一人の女子高生に背負わすなんて正気の沙汰じゃない。もし君が戦わないことを選んでも誰も君を責めはしない。それでも、それでも世界のために戦ってくれるかい?」

 

所長とロマンがマスターに問いかける。ロマンも言っているが世界の命運を一人の女子高生に背負わすなんて正気の沙汰じゃない。もしここで彼女がどんな選択をしようと俺はマスターに従う。それがサーヴァントってもんだしな。

 

「先輩……」

「ええと、私はまだ生まれて十数年しか生きてません。世界なんて言われてもあんましイメージできないし、それを救えって言われてもやっぱり良くわかりません。でも……でもこのままじゃ良くないってのはわかります。お母さんもお父さんも、友達もみんななくなってるのは。だから、私は戦います。自分の居場所を、世界を取り戻すために!」

「立花ちゃん……」

「あなたの覚悟はわかりました。それではこれよりあなたには人類最後のマスターとして戦ってもらいます。レイシフトは3日後。詳しくは当日の朝のブリーフィングにて連絡します。それでは本日のブリーフィングを終了します。皆さん、3日後までしっかりと休息を取るように。解散!」

 

自分の居場所を取り戻すために……ね。なら、しっかりと支えてやらなきゃな。マスターがあんだけの覚悟を見せたんだ。俺もしっかりやらねぇと。

 

「やぁ、ブリーフィングは終わったかい?」

 

そんな小さな決意を胸に抱いた時だった。芸術家(ヘンタイ)が金色の札のようなものを5枚束ねて持って来たのは。




さて、ヘンタイが持っているのは言うまでも無く呼符。
ここで読者様に質問です。呼符5枚あるわけですが誰を呼んで欲しいか決めて欲しいのです。
質問の回答は感想か活動報告の『アンケート』にお願いします。
多かった順に4騎決めます。
4騎なのは1騎は誰を呼ぶか決めてあるからです。質問しておいてすみません。
ちなみに4騎以上集まらなかった場合私が独断と偏見にもとづいて決定します。
ちなみに感想は非ログインでも受け付けておりますので是非是非お願いします。

さて
このような駄文を手に取っていただきありがとうございます。

誤字報告、アドバイスお待ちしています。

では、またいつか。


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召喚再び(前)

申し訳ございませんでしたぁ!
待たせたとか言うレベルじゃないですね。しかも内容はさして濃くもない。
重ね重ねほんっと申し訳ありませんでした!

こんなくそ作者ですがどうか、どうか見放さないでやって下さい。
では、本編どぞ

前後編分けちゃったよ

…………………ってか京都弁むっず。今回エセってレベルちゃうで。


芸術家(ヘンタイ)が持ってきた金色の札は呼付というらしい。聖晶石と呼ばれる石と同じように召喚の触媒となるものだそうだ。戦力を増やすのは必須なので今すぐにでもと召喚室へ向かったはいいが………。

 

「なぁ」

「うん?」

「その手に持ってるのは何だ?」

「えっ、聖杯だけど?」

「いやいやいや、そりゃ見たら分かるって。なんで持ってんのか聞いてんの」

 

そう、この人類最後のマスターはあろう事か聖杯を持って来やがった。まあ俺がオルガマリーを生き返らせるために使ったからからっぽだがな。そんなものを持ってきて何をするつもりなのか。

 

「えっとさっきダヴィンチちゃんに聞いたんだけど、召喚っていうのは縁が大事なんでしょ?ならこの聖杯はあの黒いアーサー王と縁が有る訳だからさ。呼べちゃったりするんじゃないかなぁって」

「はっ?じゃあ何か、お前はあの黒い騎士王を呼び出すってのか?」

「うん、まあ来てくれるかはわからないけど。もしも来てくれたらかなりの戦力になるんじゃない?」

 

うーん、まあ俺が戦ったときにはすでにボロボロだったしよくわかんねぇけど、やはり騎士王というならばかなり強いんだろう。しかし敵だった奴がそうそうこっちに従ってくれるとは思わねぇし………。

 

「まぁまぁ、ものは試しだよワンダ君。そもそも召喚に応じてくれるかもわからないし、いざとなれば立花ちゃんには令呪が有るんだ。それにこちらも精一杯フォローするからさ、とにかくやってみようじゃないか」

 

芸術家(ヘンタイ)とマスターの言い分にも一理有る。あれほどの戦力は是非とも欲しい。

 

それに騎士王ならば………。

 

「分かった。無茶はしないようにな」

「うん」

 

まぁなるようになるだろう。

 

「せんぱーい、盾の設置完了しました!」

「どうやらマシュの方も準備が終わったらしいね。それじゃあ早速召喚していこー!」

「おー!」

「フォーウ」

 

てか今まであえて触れなかったけどよ、こいつ……何?

 

「どしたのワンダ?」

「いや、何でもねぇ。そら、召喚だ召喚」

「よし!じゃあ立花ちゃんはサークルの前に立ってね」

「は~い」

 

何はともあれ召喚である。マスターが呼付を持って召喚サークルの前に立つとサークルが光を発しながら回り始める。

 

「来るよ!」

 

ダヴィンチが叫ぶ。その瞬間、サークルがよりいっそう激しく光る。光が収まると、そこには人影が一つ。

 

「アサシン、酒呑童子。ふふ、うちを召喚してくれておおきにありがとう。好きにやるけど──かまへんね?」

 

それは鬼だった。

腰に赤ん坊並の瓢箪を括り、両手には杯。しまいに額からはえた二本の角。まさしく日本の鬼と言える姿だ。

 

「おんやぁ、どないしはった?皆して固まってしもうて」

「いや、すまないね。なにぶん君のような鬼を見るのは初めてでね。つい固まってしまっていた」

 

鬼──酒呑童子にそうかえしたのは言うまでもなくダヴィンチ。我がマスターはすっかり固まってしまっている。

 

「あらまぁ、鬼を見るのはうちが初めて?したらまだ固まっとるそこの女子(おなご)がマスターなん?」

「ええっと、はい。私があなたのマスターです」

 

そこでようやく再起動したらしいマスターがかえす。

 

「嫌やわぁ、そんな固くならんといてや。これから長ぅなるんやし、仲良くしよや」

「は──うん、分かった。これからよろしくね酒呑童子」

「酒呑でええで。よろしゅうなぁ。ほんで、そこのあんたらは?」

 

そう言って酒呑の目がこちらに向く。あんたら、とは俺達だろう。ダヴィンチから口を開く。

 

「ああ自己紹介が遅れてすまなかったね。私はレオナルド・ダ・ヴィンチ。ここの技術局でよろしくやらせてもらってるよ」

「私はマシュ=キリエライトです。先輩──マスターのサーヴァントです!」

「ワンダだ。同じくマスターのサーヴァントをやらせてもらっている」

「フォウフォーウ」

「おおきに。さっきも言うたけど酒呑童子や。よろしゅうな」

 

っと一通り自己紹介も終わった所どうするかだ。

 

「んで、あんたはどうする酒呑?俺達はまだ召喚を続けるるんだが。残るならそれでもいいし、もう興味ないってんなら職員に部屋まで案内させるが」

「せやなぁ。召喚言うんはそう見れるもんやないし興味はあるんやけどなぁ。今回はやめとくわ」

「そうかい。じゃあムニエル君だっけか?部屋まで案内頼んだよ」

 

そう言って近くにいた職員─ムニエルに声をかける。マスターが眠っている間知り合ったここの職員だ彼は心底嫌そうな顔をしつつも案内を引き受けてくれた。

 

「ああそうだ。酒呑君、いまさらだけど一つ聞いておこう。君は我々に協力してくれるってことでいいんだよね?」

 

召喚室から出ようとする酒呑にダヴィンチが声をかける。そうだ、確かにそれを聞いていなかった。

酒呑は足を止め、口を開いた。

 

「まあそうなるんやろなぁ。けど、勘違いせぇへんようにな。うちは鬼や。人に命令されるんやのうて、うちのやりたいようにやる。今回の召喚に応じたんも気まぐれや。そこんところ履き違えたら──」

 

そう言って振り返り───

 

「──蕩かして喰ろうてまうかもなぁ」

 

思わず、震えてしまった。

少なくとも冗談を言う目ではない。もしも俺達が彼女の機嫌を損ねれば言葉通り俺達を喰らうのだろう。

 

「ふふふ、そうならんよう、仲良ぅしよや」

 

それだけ言って彼女は部屋を出て行った。慌ててムニエル君も出ていく。かわいそうに、足が生まれたての小鹿見たいに震えている。戻って来たら労ってやろう。

 

「大丈夫かマスター、マシュ?」

「う、うん。何とか」

「わ、私も大丈夫です」

 

そんなわけないだろうに。後でしっかりと休ませなければ。

 

「危ういね、彼女」

「ああ。何かあったときは俺達がなんとかしねぇと」

「そうだね。にしても最初からハード過ぎない?もうすでにいっぱいいっぱい何だけど」

 

まったくもって同意である。これ以上濃いのが来たら正直堪えられん。

 

「さて、立花ちゃん、お疲れの所悪いけどもう少し頑張ってくれ」

「うん、大丈夫!次行こう」

 

さてはて、マスターとマシュ、ついでに職員の為にもソフトな英霊に来てもらいたいものだが。

 

「行くよ~!」

 

マスターが召喚サークルの前に立つと同時にまた光が回り始める。そして一段まばゆく光ったサークルの中心に立っていたのは──

 

「狼……か?」

「狼……だよね?」

「狼……だね」

「狼……ですね」

「フフォーン」

 

狼だった。

 

いやいやいや意味がわからん。濃いどころか人じゃねぇじゃん。何か上に首のねぇ男乗ってるし。何これ。マジで何これ。

 

「あ~、お前さんはどこの英れ──」

「■■■■■■■■■■■■!!!!!!!!」

 

吠えた!吠えたよこいつ!俺の話通じねぇじゃん。ダメじゃん。

 

「落ち着いてくれたまえ。私たちは君を害する者じゃない」

「■■■■■?」

 

今度はダヴィンチの言葉に低く唸る。言葉がわからねぇ訳じゃねぇのか。

 

「ええっと、この霊基パターンはアヴェンジャーか。エクストラクラスとは珍しい。アヴェンジャー君、君のなまえは?」

「■■■■■■■!!」

 

もうこれわっかんねえな。

 

「ええっと、ごめんね。名前がわかんないからアヴェンジャー、でいいかな?」

「■■■■■■■!」

 

勇者か、俺のマスターは勇者だったのか。普通あんなのにそんなこといえねぇぞ。ビビって。しかし反応を見るかぎり拒絶している訳じゃなさそうだ。

 

「それじゃぁアヴェンジャー君、君は我々に協力するということでいいのかな?」

「■■■■■」

 

そう唸って首を縦に振る。背中の首無し騎士(デュラハン)も反対するわけではなさそうだ。

 

「それじゃあ私たちはまだ召喚を続けるが、君はどうする?」

「■■■」

 

そう唸って出口に顔を向ける。

 

「分かった。そこの君、案内頼むよ」

 

ダヴィンチが声をかけた職員は小さく頭を下げるとアヴェンジャーを連れて部屋を出て行った。すげぇ胆力だなぁ。

 

「またすごい方がいらっしゃいましたね」

「ああそうだな。もうこれっきりにしてほしいものだが」

 

あれ?さっきもそんなこと行った気が……。

マシュとのそんなやり取りもフラグにしか感じないのは気のせいだろうか。

 

「皆~!次行くよ~」

 

我がマスターがまた召喚サークルの前に立つ。いやいやもう少し休憩しろよ。ってかさせろ!

そんなこと知らんとばかりに召喚サークルは回り出す。そして大きな光の中から出て来たのは──

 

「私はアルターエゴ。メイガス・エイジス・エリザベート・チャンネル。長いでしょう、メカエリチャンで結構です。くれぐれも私を悪用しないように」

 

「ロボ……か?」

「ロボ……だよね?」

「ロボ……だね」

「ロボ……ですね」

「ロボフォーウ」

 

ロボだった。

 

あれっ、超デジャブ。何故だ!何故普通のサーヴァントが来ない!?

 

「どうしました?」

「ええっと、どこから突っ込めばいいのかわからないんだけど。貴方は誰?」

「貴方が私のマスターですね。何者かという質問ですが、私は史実に置けるエリザベート・バートリーが正しき心を持っていた場合の存在、いわゆるifの存在です。」

「なるほど、それでアルターエゴ、と」

「ええ、その通りです」

「じゃあその鉄の体は?」

「その前にマスター、私は貴方達の名前すら聞いてません。まずは自己紹介を要求します」

 

ああ、また忘れてた。

 

「ええ、私は藤丸立花。知っての通りマスターだよ」

「マシュ=キリエライト。マスターのサーヴァントです!」

「レオナルド・ダ・ヴィンチだよ。ここで技術局の名誉監督をさせてもらってる」

「ワンダだ。マシュと同じくマスターのサーヴァントやらせてもらってる」

「立花、マシュ、ダヴィンチ、ワンダ。記憶しました。そして何故私の体が鉄なのかという質問ですが、話せば長くなります。見るに貴方達は未だ召喚の途中。ならばそれはまた後ほど話すとしましょう」

 

そう言って部屋を出ていこうとするメカエリチャンにダヴィンチが声をかける。

 

「メカエリチャン、君は我々に協力してくれると言うことでいいんだね?」

「当然です。私は正義の味方です。人理消却という悪の所業。それに立ち向かう貴方達。どちらが正義かなど考えるまでもありません。」

 

そう言って今度こそメカエリチャンは部屋を出て行った。

 

「………あー、君。彼女を案内してやってくれ」

 

そう声をかけられた職員は慌ててメカエリチャンを追いかけて行った。

…………あいつ案内も無しにどこに行くつもりだったんだ?

 

「なぁマスターさんや。なんで普通の英霊呼べないわけ?」

「いや私に言われても………」

 

ともあれ残りの呼付は二枚。折り返しも過ぎた頃だ。

 

「よし。じゃあ次の召喚行くよ!」

 

そして回り出すサークル。まばゆい光の中から出て来た英霊は───

 

「サーヴァント、ライダー。アルトリア・ペンドラゴンだ。この私が来た以上、理想の生活を覚悟してもらおう」

 

何だこれ?

 

 

何だこれ!!!!!?????




5騎も書ききれませんでしたんで次で許してつかぁさい。

ほんで、アンケートに協力してくださった『ケツアゴ』様、誠にありがとうございます。
ぐっちゃん先輩は俺には難しすぎたので他4騎と前々から決めていた1騎とさせていただきます。

学校生活も落ち着いてきたので次回はこれほど遅れないよう励んでいきます。

さて、
このような駄文を手にとっていただきありがとうございます。

誤字報告、アドバイスお待ちしてます。

では、またいつか


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