大和型戦艦 四番艦 ≪紀伊≫ (しらぬり)
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造られなかった艦

どもども、急にいろいろと読み漁っていたら、

面白そうなジャンルを見つけたのでチャレンジしてみました。

キャラクターの性格とかたぶんブレブレになるのでご了承ください。


目を開ける。そこに広がるのは海。陸もなく船もない。

 

耳を傾ける。聞こえるのは波の音と鳥の声。無駄な音がない。

 

においをかぐ。塩のような匂いがする。他のにおいはしない。

 

「...どこだここ...」

 

俺は海の上にいる。おかしい。記憶を戻して思い出す。

 

思い出した。俺は大和姉さんたちと一緒に作られ始めたけど、先輩空母たちが沈んじゃったんだ。

 

だから俺が場所を譲らないといけなくなってしまって...

 

しかも、呉工廠の人たちが出した案も却下されちゃって...

 

それで俺は解体されちゃったんだ...

 

でも、なんでそんな俺が進水してるんだ...?

 

あれ、でもなんでさっき声が出たんだ...?

 

俺は自分の≪体≫を見る。

 

「...なんで...(フネ)の俺に体があるんだ...?」

 

理解できなかった。訳が分からなかった。しかし、その理由を考えるのをある音が強制的に止めた。

 

『こち...赤城...海棲......交戦...!至...応援...求...!』

 

ノイズまじりに聞こえた音。それは無線だった。

 

そしてノイズも聞こえてきたが、ある言葉だけはきれいに耳の中に入ってきた。

 

『赤城』と。

 

その名前は知っていた。ミッドウェー海戦で沈んでいった先輩空母の中の一人だ。

 

俺の体は考えるより早く、電気信号が体に伝わる前に動いた。

 

無意識に零式水上偵察機を飛ばしていた。

 

「いけぇ!」

 

不思議と偵察機からの風景が見えていた。

 

そして方角も、距離も分かった。

 

「着弾観測射撃用意!」

 

俺の後ろには46cm3連装砲がある。

 

使い方はなぜか頭の中に流れ込んできた。

 

「てぇ!」

 

鼓膜は破れはしないが流石に一斉射撃は音と反動が凄い。

 

「ぐぅ…」

 

何とか踏ん張り、赤城さんたちの様子を見るすると...

 

???sideout

 

 

 

 

 

 

赤城sidein

 

しまった。敵は空母一隻と重巡一隻、戦艦一隻だから何とかなると慢心していた。

 

気づいた時にはもう遅かった。

 

真上に艦爆。この後にどんなことが起きるのかわからないほど私は馬鹿じゃない。

 

覚悟した。沈むことに。

 

しかし、その艦爆は直ぐに落とされた。

 

「赤城!何をしている!気をしっかり持て!」

 

戦艦の武蔵さんが活を入れてくる。そうだ、ここは戦場。気を抜いた待つのはただ一つ。死だ。

 

実際、重巡は撃沈。戦艦は中破で空母は小破だった。

 

しかし、こちらも被害は甚大だった。大破のものが半数。中破が二人、小破は私だけだった。

 

「くそっ...」

 

木曾さんが悪態をつく。実際それ程危機的状況だった。

 

しかし、そんな状況を一瞬でひるがえす出来事が起こった。

 

目の前の深海棲艦がどこからか砲撃を受け沈んでいったのだ。

 

「え...うそ...」

 

信じれなかった。ここはここら辺の海域では奥の方だ。

 

しかもここら辺へ出撃する艦隊があるという報告も受けていない。

 

報告し忘れたということも頭によぎったがすぐにその考えは消えた。

 

何故なら私たちの提督は仕事に関しては厳しい。だからミスはしないと思ったからだ。

 

実際に提督はミスをしたことがない。

 

そんな時、無線に通信が入った。

 

『すいません、大丈夫でしたか!』

 

聞いたことがない声だった。

 

「あの、失礼ですがあなたは...?」

 

無線の向こう側は「あっ」と声を出すと、すぐに名前を名乗ってきた。

 

「大和型戦艦四番艦の紀伊(きい)です!」

 

信じられなかった。大和型戦艦は大和、武蔵、空母になった信濃しか知らなかった。

 

そして次ぐの一言でその場にいる皆が驚いた。

 

『大和姉さん達の弟です!』

 

「「「「「「はぁ!?」」」」」」

 

それもそうだ本来艦娘は女性。男性の艦娘なんて聞いたことがない。

 

しかも男性は...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この世界に一握りしかいないのだから...




大和型戦艦 四番艦 紀伊

45口径46cm3連装砲 3基
60口径15.5cm3連装砲 4基
40口径12.7cm連装高角砲 6基
25mm3連装機銃 8基
13mm連装機銃 2基
カタパルト 2基

零式水上偵察機・零式水上観測機他、最大7機

Wikipediaより。

頑張って続き作りますねー。

ここまでの閲覧ありがとうございました!

良かったら次回もよろしくお願いします!


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紀伊、地に足をつける

かなり間が空きましたが...不定期だから大丈夫ですよね...?


あれが赤城先輩かな...

 

紀伊「赤城先輩ー!」

 

赤城先輩達の表情を見ていたけどやっぱり驚いてるみたい。

 

そりゃあ建造されなかった俺が浸水してるんだからな。

 

でも流石に驚きすぎじゃないか...?

 

赤城「あ、貴方が大和型戦艦の紀伊?」

 

紀伊「紀伊と言っても命名する前だから正式な名前は111号艦ですけどね。」

 

赤城「そうなの...」

 

「お前が紀伊か。」

 

その声を聴いたとき、体に電気が走った。

 

「私は大和型戦艦 2番艦の武蔵だ。」

 

紀伊「ねぇ...さん...?」

 

目の前に武蔵姉さんの姿を見ると涙と申し訳ない気持ちがこみあげてくる。

 

武蔵「あぁ、お前の姉だ。」

 

紀伊「ね゛ぇさ゛ぁぁぁぁん゛」

 

俺は姉さんに感情が高ぶりすぎて、抱き着いてしまった。全く...情けないな...

 

紀伊「うぅ...ごめんね...ごめんね...俺が進水できていれば武蔵姉さんは沈めなかったかもしれないのに...」

 

胸が苦しい。俺ができていれば、姉さんの仇がとれたかもしれないのに...

 

その時頭の上に何かが優しく乗った。

 

武蔵「いいんだ。もう終わったことだ。それに、さっき私たちを助けてくれたじゃないか。」

 

紀伊「武蔵ねぇ~。」

 

あぁ...やっぱり武蔵姉さんにはかなわないな...

 

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時間は海の上からかなり飛ぶ。

 

俺は今姉さんたちと一緒に鎮守府というところに連れてこられて、提督という人の前にいる。

 

提督「で、気付いたら海の上に立っていたと?」

 

紀伊「はい。」

 

この提督って人は女の人だけど威圧感が尋常じゃない。物凄くコワイ。

 

提督「紀伊、あなた此処の艦娘になりなさい。」

 

紀伊「え、いいんですか?」

 

提督「もちろん。戦力が増えるのはうれしいし、それに大和艦の姉妹艦なら大和達が喜びそうだしね。」

 

この提督って人いい人なのかも...さっきの威圧感ももうなくなったし...

 

提督「それじゃあ、部屋の鍵を渡しておくから休んでおいで。今日歓迎会するからあとで呼ぶね~。」

 

歓迎会...もしかしたらそこで姉さんたちに会えるかもしれない。

 

そう思うと自然と鼓動が早くなった。

 

紀伊「分かりました!」

 

提督「あと歓迎会まで結構な時間があるから部屋で休んでおいてね~。」

 

俺は提督に一礼をして執務室を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく歩き自分の部屋の前についた。

 

ドアを開けると、和室が広がっていた。

 

部屋の設備を見る限り凄く整っている。

 

紀伊「よっこらせっと。」

 

部屋の隅で胡坐をかき、後に行われる歓迎会に胸を躍らせながら眠りについた。




ヌゥゥゥゥゥゥゥン!疲れたぁぁぁぁぁ!

というわけで次回作を執筆中です。(矛盾)


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