牛若丸
ご存知、源ヨシツゥネが幼少時代で召喚されたライダーのサーヴァント。かわいい。
ここでの彼女は、最初の特異点、冬木から終局までマスターと共に駆け抜けた歴戦の英傑。
最初の鬼ヶ島で召喚された酒呑童子とは、その時以来の腐れ縁であり、以降はずっと同じチームで背中を預けあい、闘ってきた。
最初は険悪だったが、共に過ごすうちに何だかんだで気の置けない戦友となる。
特異点や突発的に出現する異界(イベント)を突破する度に酒呑童子の祝杯に付き合わされているため、原作の牛若丸より酒に耐性がある。
何だかんだと悪態・皮肉を言いながら、しかし背中を安心して任せられる酒呑童子の隣は案外と落ち着く──等と例え弁慶が八つ裂きにされようとも言えない秘密。
酒呑童子
ご存知、大江山の首魁にして茨木童子の飼い主であるアサシンのサーヴァント。かわいい上に色気が凄くすごい。
鬼ヶ島にて、舞い教(ガチャの高レアが出やすくなるジンクスの一つ)に目覚めたマスターちゃんの不思議な踊りにより召喚される。「ノッブが全裸で全力敦盛してる時の沖田さんみたいな顔してた」とはマスターちゃん本人の証言。
素早く縦横無尽に戦場を駆け抜ける牛若丸に合わせられるのが酒呑しか居なかった為、チームとなる。
背中合わせも悪くないなあ、旦那はんのために気張りはって可愛らしなあ、食べてしまいそう、しまいには殺し合ってみよか、と思っていたが戦場を超える度に乾杯してたらなんか隣にいるのが当たり前になっていた。
牛若丸を弄り倒し、時に首を撥ねられ、時に酒を酌み交わす。本人的には仲良くしてくれて嬉しいと思っている。
「最近、羽虫が愛息子と愛娘の周りを飛び回らなくて安心」とは誰が語っていたのだったか。
マスターちゃん
天真爛漫、明朗快活な女の子。嫌なことはマシュ抱き締めて寝れば忘れるタイプ。なお、代償としてマシュはオーバーヒートを起こす。
しかし、口調が微妙に男らしかったり、行動が漢らしかったり、男よりも漢らしい啖呵を切ったりした弊害であまり女の子扱いされない可哀想なマスターちゃん。
好物は塩おにぎりとネギだけ味噌汁。
当作品ではモブ。主人公なのにモブ。
バイセクシャル。
茨木童子
酒呑童子のペット兼マスターちゃんのペット。
「なあ、ぽんぽこ」
「誰が平成狸合戦ホニャララか!」
「・・・・・・・・・・・・」
「いや、せっかく渾身のツッコミを見せたのだから、そんなキョトン顔をされても困る」
「いやあ、そないな反応が帰ってくるなんて思ってなくてなぁ。てっきり返事の代わりにうちの首が飛ばされる思うとったんよ」
「人を短気な首斬り魔の様な言い方は良してもらおう。お前は斬るべき鬼だが、今は共に肩を並べて戦場に立つ同胞だ。そのようなこと・・・・・・しない」
「妙な間と、執拗に合わせようとしない眼を何とかせんと、だぁれも信じてくれへんよ」
「ははっ」
「愛想笑いで誤魔化すかぁ」
「はっはっはー・・・・・・で、何の用だ酒呑童子」
「いんやぁ、今回もお互い仰山戦って、たあくさん旦那はんの役に立ったねえ、と思うてな?」
「ああ、そう言えば先程のカカト落としで接近からの貫手は綺麗に極まって見事だったぞ」
「あら褒めてくれるん? ふふふ嬉しいなあ」
「別に褒めてなどいない。私でもできるあの程度の技を、鬼のお前でも出来たことが珍しかっただけだ」
「あらあら、顔真っ赤になって可愛らしなあ。・・・・・・ほんでな、今日も楽しく背中合わせで生き残った記念に、乾杯でもしよう思って、出発前に食堂からちょろまかしてきたんよ」
「赤くなってな・・・・・・いや待て、食堂と言うと、エミヤ殿が管理しているあそこからか!?」
「そう」
「なんならブーディカ殿と頼光殿も常駐しているあの食堂から!?」
「そ。その食堂」
「宮本武蔵と佐々木小次郎も居る、あの鉄壁の布陣に」
「その二人はツマミ食い目的やから、毎回返り討ちにあってる面子やね」
「忍び込んで、あまつさえ酒蔵を漁るとは・・・・・・これには流石に感服する。いや、私もやれと言われれば出来るが、命知らずの所業だぞ。私は天才だから出来るけども」
「そないに対抗心燃やされると、なんや嬉しくなってくるわあ」
「べ、別にお前相手に対抗心なぞ──」
「ほれ、日本酒」
「────」
「ほんでこれが洋酒・・・・・・んー「わいん」言うんやっけ?」
「おお」
「そいでこれが、なんや髑髏の杯と一緒に置いてあったチンタ酒──って、これも「わいん」やん。あとこれも、なんや蔵の奥で後生大事に仕舞われとった古酒やね」
「おおおお! ──ん? この札・・・いやラベルが貼られて・・・・・・んんん? 字が掠れて読み取れんな。荊の字しか分からん」
「ほい、まだあるんよ。濁り酒に焼酎にうぃすきー、黄金の蜂蜜──」
「いや、待て待て待て! 何処にそんな量を詰めてきた! というか、そんな大荷物を持ってワイバーンの群れと大立ち回りしていたのかお前は!!」
「大荷物って言われてもなあ、うちの瓢箪に詰めてきたとしか・・・・・・それに、どんなに重しを持っていようと、相手は所詮、羽の生えた蜥蜴やろ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・まあ、そうだな。楽勝か」
「やろ?」
「ふむ。まあしかし、これだけの量を持ち出したのだ、カルデアに帰れば打首も覚悟せねばならんな」
「あっはっは! せやねえ。うちは気配消して逃げ──あ、赤い弓兵さんと牛女が居ったね。詰んでるなあ、これ」
「その状況を作ったのはお前だがな」
「んふふ、そないに褒めんでよ」
「褒めてない──ふぅ、どうせ私も巻き込んで共犯扱いにする気だろう、お前は」
「んふふー、どうやろねぇ?」
「
「あらあら、ええねえ、ええねえ! みぃんなで楽しく笑いながらお説教受けましょ」
「説教だけで済めばいいがな──さて、そろそろ杯を寄越せ。喋り過ぎて喉が乾いたぞ」
「はいはい、慌てんでもぽんぽこの杯はうちが大事に持っとるよ・・・・・・ほれ」
「だから、誰がぽんぽこ・・・・・・おい、これはお前の杯だろう」
「んふふ、たまには交換こして呑みましょ? ほら、お月様もあないにまぁるくて綺麗なんやから──ほい乾杯」
「ん──意味が分からん。これが毒杯だったらお前も巻き込んで死んでやるからな。覚悟しておけ」
「あら、あらあらあらあら! うち、告白を受けて貰えたわあ。どないしよう! 嬉しいわあ!」
「はあ? 何をはしゃいで・・・・・・待て、待て待てお前、酒呑童子お前さっきの問答は夏目漱石的なそれだったのか!?」
「えー? さあ、なんのことやろね」
「しゅてーーーん!!!」
「あら顔真っ赤、もう酔ってしまったん?」
「この、そこになおれぇ! 素っ首叩き斬ってくれるっ!!!」
「おお、怖い。そんなこわーいお侍さんは縛っとこうねぇ」
「ええい! 引っ付くな! 離せ!! 刀が抜けんだろうがあっ!!」
『ねね、茨木ちゃん。あの二人、木の上でお酒飲み交わしながら、なんの話してるか分かる?』
『盗み聞きすると酒呑と牛若に今晩のおかずを一品盗られるから嫌だ』
『あ、そう・・・・・・。ところでさ』
『ぬ? なんだ。吾は焚き火にくべたサツマイモの世話で忙しい。後にしろ』
『この大量に集まりすぎた逆鱗、どうやって持って帰ろう?』
『知らぬわ──ヒエッ、一緒に入れた栗が爆ぜたあ!』
『あっつ! あっついよ茨木ちゃん! これ、まるで散弾銃だよ! 一体全体、何個入れたのさっ、さながら大江山と本能寺の大炎上コラボだよ!!』
『止めぬか縁起でもなアッツウイ!』
息抜きに我がカルデアの妄想日常風景を垂れ流し。
みんなも書いてみよう。
酒呑童子×牛若丸 流行れ!
そして本作を読んでいただき、ありがとうございました!武蔵ちゃんと頼光さんは召喚できてないです見栄はりましたごめんなさい
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しゅてわか!!
牛若丸
「ヨシツゥネ、もう首はいらんから。マジで。いやいや、謙遜とかじゃなくて、本当にいらんから。起き抜けに生首がこっち見てる寝床って何さ。休まらんわ。常在戦場も大概にせえよ」
時を経て現在。
「牛若丸ちゃん、首じゃなくて心臓取ってきてよ。首切らなくていいから、デーモンの心臓をこう、ね? 分かるでしょ? あと、私の部屋に首吊るすの楽しい? 「はいっ」じゃなくてね、危うくデーモンの生首とハプニングキスするとこだったんだよ? 体と心を休めるための自室なのに休まらないよこれ。常在戦場も大概にしなさい。めっ!」
そんな感じ。
酒呑童子
「酒呑童子、俺は、出来ることならこんな汚ぇ手で決着なんざ付けたくなかった。騙し、毒を盛り、万全じゃねぇお前の首を討ち取る。そこにどれ程の正義がある。確かにお前を討つことで京は静かになるかもしれねぇ。だが、俺が望んだ「終わり」は、こんな、こんな形では決して──」
時を経て現在。
「酒呑てめえ! 俺のRevolutionを邪魔するんじゃねぇぇぇ!! 具体的にはその蛮神の心臓を返しやがれゴラァァァ!!!!」
「酒呑ぢゃあぁぁぁん!! がえじでぇ! 漸く手に入った心臓をがえじでよおぉぉぉぉ!!!! 追いかけっこが楽しいのは分かったからあああ! 「うちもコレが必要やからねー」じゃないよぉぉぉ! 酒呑ちゃんの能力強化は全部おわっでるじゃぁぁぁぁん」
そんな感じ。
酒呑童子と牛若丸がチーム組み始めた時のお話。
「・・・・・・お前」
「あら、あらあらあらまあ怖いお顔。堪忍しとくれやす。うち、小心者やから、そないな顔されたら縮こまって動けなくなってしまいます」
「戯れ言を・・・! 羅生門に続く鬼ヶ島での因縁、忘れたとは言わせんぞ」
「えー? そないなこと言われましても、うちは『そのうち』とは別人やさかい・・・・・・イチャモンつけられても困るわあ」
「舐めた口を叩いてくれる・・・! 酒に浸かりすぎてその脳まで溶かしたか」
「うふふ、それはそれは・・・・・・夢のように素敵な姿やねえ。出来ることなら、たあっぷり気持ちよくなりながら、お酒に溺れてみたいわぁ。ああ、そうそう。金髪の小僧は元気? 居るんなら、今すぐ会いに行きたいんやけど・・・・・・あと、あの赤髪のお嬢ちゃんも」
「っ!!!」
「おー、怖い怖い。今度は殺気だけやなくて鯉口まで切りおった。恐ろしゅーてたまらんわあ」
「もう、黙れ。お前を主殿の元へは行かせん。そして、己の意思でその口を閉ざせないと言うならば、私自ら手を貸してやろうっ!!」
「あっは!! 今、本気やったねぇ? 本気で、うちの、首を! 落とそうと振るったねぇ!」
「っ! 私の抜刀を、素手で・・・・・・!?」
「──あはっ、絶対に、ぜえったあいに斬れると思っとったんやね。ふふっ、可愛らしいわあ。お酒呑んだみたいに、お顔真っ赤っかにさせて・・・・・・ほぉら、もっと力入れんと、うちの首筋には届かんよ?」
「くっ──この!」
「やんっ、お侍さんが刀手放して蹴り入れよるなんて、ビックリやわあ」
「──かっ、ひゅ」
「うち、ビックリしすぎて思わず首に手引っ掛けてもうたやんか・・・・・・もぉ、おいたはお良しよ?」
「かっ、ぐゅ」
「んー? なんて?」
「ふゅだ、たぃてひ」
「は──っ!?」
「ゴールデン──ドラァァァァイブ!!!!!!」
轟ッ!
「ぐっ、あっ──かはっ」
「ごほっ、ぐっげほがは、ぁっくぐっ」
「大丈夫か牛若丸! くそ、テメ酒呑童子! これからおめぇはこの人とチーム組んでやってくんだから、仲良くしやがれってマスターから言われてたろうがっ!」
「ふ、ふふふ、金髪の小僧が、じ、自分から会いに来て、くれはっ・・・・・・た。うれ、うれしいわあ」
「ちっ、テメェは頭冷えるまでベアー号と抱き合ってな。牛若丸、立てるか? アンタも一回、マスターの所に戻って頭冷やしてこい」
「ふっ、ふっ、ふぅ──。はい、無駄な手間をお掛けしました。申し訳ございません。金時殿」
「よせよせ、頭なんか下げんじゃねぇや。仲間が困ってたら助ける。これ、ゴールデンの基本だぜ?」
「えぇ、そうでしたね。──では、申し訳ありませんが、忠告通り、主殿と少し話してきます」
「ああ、そうしな」
「・・・・・・・・・・・・ベアー号、退かすぜ?」
「・・・・・・」
「・・・・・・よお、酒呑。酒呑童子」
「・・・・・・・・・・・・」
「あのな、俺はお前にあやま──」
「その先を紡いだなら殺す」
「────っ」
「うちは、鬼で、あんた達は人で、うちが悪さして、あんた達は裁く側で──そういう、お話やろ。そういう、在り方やろ、うちらは」
「っ、けどよ! 俺は!」
「くどい」
「っっ、酒呑、童子」
「うちらの在り方はな、小僧。もう、『そういうモノ』として、定まってしまったんよ。誰が、なんと言おうと、うちはわぁるい鬼さんで、あんたは、悪い鬼から童たちを守る正義の味方で・・・・・・な?」
「っ、でもよ、俺っ、おれはっ──おれはぁっ!」
「よーしよし、男の子が簡単に泣いたらあかんと、小ちゃい頃に言ったやろ? ほぉら、もう、うちの手が届かんくらい大きゅうなったんやから、しゃんとしなさいな」
「ふっ、ぐず」
「そうやね、その胸に点った熱い炎は、簡単に消せるもんやなかったね? ごめんな、うちが出会ってしまったせいで、ずっと、ずぅっと、辛い思いさせて」
「っは。酒呑──」
「例え、どれだけお酒に溺れようとも、どれだけ綺麗な宝石、肉、風景を手にしようとも、ちぃとも満たされん時が、あるんよね」
「っ」
「でも、それももうお終い。本当なら『二度目』はないんやから。今から、この瞬間から、うちらは旦那さんの元に集った勇士の一欠片に『変わる』。だから──うちは、鬼で」
「おれは、正義の、ヒーローでっ」
「鬼のうちは、鬼らしく、暴虐武人に、旦那さんが出来ないやり方で、壁を崩す」
「おれは、俺は! 泣く子も笑うゴールデンッ! 天が呼び、地が嘆く時、金色の雷と共に、悪を討つ! 俺がやるのは、ヒーローとして、大将──マスターを、この手が千切れて届かなくなるその日まで、マスターの道を切り開くこと!」
「ふふっ、かっこええなあ小僧。惚れ直してしまいそうやわ」
「おま、さっきの台詞は何処へ!?」
「あはっ、冗談じょーだん」
「あのなあ・・・・・・」
「ほんなら、うちは仲直りに行ってきます」
「・・・・・・ああ。そうか。牛若丸と喧嘩してたんだったな」
「ふふ、そーよ? でもな、小僧。喧嘩できる仲ほど仲良おなれるものなんよ?」
「そういうもんか?」
「そーいうものよ」
「んん、分かんねえ。直ぐに手と手を繋げられればそれでゴールデンじゃねぇか」
(ふふ、だって、なあ金時?)
(うちらが、そうだったやないの)
『主殿ー! 何故、酒呑童子と私を組ませたのですかっ!』
『えっ・・・・・・だって牛若丸の速さと技量に着いていけそうなの、酒呑ちゃんだけだったし』
『そんなっ! 金時殿やハサン殿がいるではないですかー!』
『金時はベアー号が小回り効かないせいで牛若丸の機動力に合わないし、ハサン先生は・・・・・・その』
『おや、魔術師殿お呼びですかな? ご機嫌麗しゅ』
『ヤングパワーが足りなくて、元気いっぱいな牛若丸に振り回されちゃいそうで』
『 』
『なるほど・・・・・・考えあっての組み合わせ、だったのですね』
『うん。ごめんね? 本当に嫌だったら別のチーム分け考えるから』
『いえ、いえいえいえ! せっかく主殿が考えてくださった組み合わせ、無碍にできましょうか! この天才に不可能はありませんっ。あのような鬼一匹、見事乗りこなしてみせましょう!』
『おおー! 頼もしいー!』
『ふんす! ふんす!』
『あらあ、なんや楽しそうな雰囲気やねえ』
『あ、いらっしゃい酒呑ちゃーん』
『 』
『うお、どうした呪腕の。まるで愛娘に毛髪量と体臭を指摘された父親のような死臭を漂わせて』
『百貌よ、私はもうダメかもしれん』
『えっ』
酒呑童子×牛若丸の筈が何でか 酒呑童子×ゴールデンの掘り下げ話になってしまった。
何だこれは、何が私にこの物語を書かせたのだ。
ハサン先生が好きなマスターの皆様には大変申し訳ないことをした。
当然のdisりがハサン先生を襲う! ごめんね! でもうちのカルデアではしっかり現役だよ! なんの免罪符にもならないけど!!
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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しゅてわか!!!
牛若丸
甘口のお酒が好みだが辛口もイケる。
というか、酒呑童子に付き合って呑んでいたので基本的に何でもござれ。だけどアルコール耐性は程々なので、ペース配分を間違うと潰されてしまう。
酔い潰れて酒呑童子の膝の上で目を覚ましたあの日のことは一生の不覚。
酒呑童子
美味しいお酒ならジャブジャブ飲める。ザルと言うより奈落。最近は少しずつ酒に強くなってきた牛若丸に嬉しく思いつつも、自分のペースに乗せて楽しく酔わせるのが好き。
間違えて飲んでしまった神便鬼毒酒で酔った際に、スキル「果実の酒気」が暴発し多数のサーヴァントを酩酊状態にし、カルデアを混迷に陥れたあの日のことはちょっぴり反省している。
マスターちゃん
一方その頃的な場面でしか喋らせて貰えないモブ主人公。
なんか知らないうちに周りの人が泥酔していると言う怪奇現象にあった事がある。酔ってふにゃふにゃになったマシュが可愛かったあの日の思い出は胸の中で今も輝いている。
VS新宿のヤの字。またの名を魔術髄液集め。
グロ注意(?)
「ほい隙あり」
\ぐあぁぁぁ/
\あ、アニキィィィ! アニキのろろろ、肋骨がポロリィー!?/
\このクソガキィ! ワシの息子に手ぇ出したおとしま/
「五月蝿いぞ木っ端風情が」
\ガッ──/
\お、オヤジィィー!/
\オヤジのく、くく首が、首がポロリしたァァァァ/
\\\おどれらッッ! 絶対に許さんぞゴラァ!! 生きて新宿出られると思うなよぉぉ!?///
「・・・・・・なあ牛若」
「どうした、酒呑」
「こん人ら、単純にうるさいんやけど」
\ぐあぁぁぁ/
「言うな。私も煩わしく思っているが、主殿のために黙殺しているところだ」
\かふっ──/
「五月蝿いのを潰しても周りが騒いで、数を減らしても何処からともなく沸いてきよって・・・・・・正直、うち飽きてきたわあ」
\おで、おでの腸ががががが/
「言うな。ぶっちゃけ私も先刻から何も考えず薄緑を振っているだけの機械と化していたが、後方で見守っているだけの主殿はもっと手持ち無沙汰なんだぞ」
\──かひゅ/
「せやったねぇ。──あ、旦那はんが手振っとるよ。両手で大きくブンブンと、可愛らしなあ」
\やめで、あだま゛、あ゛だま゛づぶざないでゅべぁ/
「なんだと。おーいっ! あーるーじーどーのー! この牛若丸と酒呑童子、魔術髄液を目一杯集めて戻ります故、期待して待っていてくださーーいっ!!」
\あ、あれ。俺の腕、どこいった──ぁっ/
「あらまあ、嬉しそうに手振り返しはって──少しだけ妬けてまうわあ」
\おがぁあ゛あ"あ"あ"腹のなががぎまわざないでへぇ/
「あーるーじーどーのー! ・・・・・・ん? 主殿の口が動いて──何か伝えようとしている?」
\ぁっ──/
「んー? なんやろねえ。ふふふ」
\ぁっ、かひゅっ、っっぅっぁっッッ──/
「んー、んんん・・・・・・おおっ? なるほどなるほど。読唇術にてご命令賜りしました! この牛若丸、誠心誠意乾坤一擲一意専心の一心で奮って参ります!! 往くぞ有象無象の雑兵ども──その命、我が主が為に散らせて見せろ」
\む、無理だ。勝てねぇ! 癪だが雀蜂を呼べ! ここを荒らされるよりゃあ幾分か──いやかなりマシだァ!/
\へいっ。おい、ヤス! これ使って雀蜂共に話付けてこい! 秒でだっ!/
\は、はいアニキ。おれ、行ってきやす!/
「あらあ? そこのあんた。ええもん持っとるね。ちょいとうちに貸してくれへん?」
\へ? ──うへっ、へへへっ、ヒック。なんて綺麗でエロいねぇちゃんだァ。イイっすよお。こんなんで良かったら幾らでも持ってってくだせェ。えへへぇ/
\ヤスゥ!?/
「ふふ、ありがとさん。やぁん、こんなに沢山のお薬貰えるなんて思ぅてなかったわあ。ありがとうね」
\えへへへへぇ/
\ヤスゥ! 目ェ覚ませ!! もう髄液はいい! 早くこっちに逃げてこい!!/
「ご褒美、あげないといかんねぇ」
\ご褒美ィ!/
\ヤスゥ!/
「そうやねぇ──ああ、いい事思い付いたわ。うちが気持ちよぉく食べてあげる。ふふふ」
\た、食べてくれりゅんれすかぁ!?/
\ヤス待っとれ! 今助けに行くぞ!! って何服脱いどんじゃあ!/
「それじゃあ、いただきまぁす」
\わーい! 召し上がれー!/
\ヤスゥ!/
「ゴリュッ」
\イギェ!? はれ? お姉さんなんれ、おれの腕食べて──/
「あ、不味いわ。薬漬けで病気の腐り切ったグズグズの林檎みたいな味。ぺっぺっ、やっぱ今の無し。普通にすり潰しましょ」
\ゴブエッ/
\ヤスゥゥゥゥ!?/
「邪魔だ」
\おっふ(斬首)/
「あら、ぽんぽこ」
「牛若丸と呼べ酒乱童子」
「やあん、そないにいけずな呼び方はやめて欲しいわぁ」
「喧しい。・・・・・・口元、血が着いてるぞ」
「あらあ、恥ずかしいところを見られたわぁ。ふふふ、拭いてくれてもええんよ?」
「自分で拭け」
「やん、ほんまいけずやわあ。──あ! もしかしてうちがあの木っ端に口付けたの気にしてるん? ヤキモチ?」
「そんな訳があるかっ!」
「ムキにならんでもええやん。ほんま愛らしい反応するわあ」
「勝手に言っていろ色情鬼め。・・・・・・そんなことより酒呑、北方にコイツらの拠点を見付けた。攻め入るぞ」
「あらあら、なんや楽しそうやね。蟻の巣に水流し込むみたいに神便鬼毒でも入れてみよか」
「ああ──面倒だからそれもアリだな。よし、露払いはしてやるからヤってこい」
「あはっ、頼もしいわあ! それじゃあ──えすこぉと頼みます」
「ふんっ、任されてやろう」
「んふふ、なんや楽しゅうなってきたわ。牛若に背中任せて暴れるんはやっぱええねぇ」
「私は何時後ろから喰われるか気が気でないがな」
「ほーかほーか。牛若も楽しぃんやね。両想いでうち嬉しいわあ」
「お前の耳はどうなっているんだ! 私の言葉がちゃんと聴こえてないのか!」
「んふふー♪」
『もう良いから! ヤクザさん達が可哀想だからぁ! かーえーろーうーよー!』
『やっべぇよ、何だこれ。完全にスプラッタ映画じゃねぇか』
『はい・・・・・・酒呑童子さんと牛若丸さんが揃うと大抵こんな感じに──あ、先輩。たぶんそれは聞こえてないです』
『かーえーろー! かーえーろー! わたしのーおーうちーっ!』
『先輩! そのリズム感で叫ぶのは何やら危険な香りがデンジャーなのですが!?』
『散歩か、散歩なのか。お前らにとってはこれが散歩なのか。坂道(屍の山)トンネル(風穴開いた死体)草っ原(死屍累々)なのか。・・・・・・早まったかなぁ、ここに召喚されるの』
『ほら、先輩! 先日召喚に応じてくださったナポレオンさんが悔恨の表情で嘆いてますからっ! 変なテンションで盛り上がるのは止めましょう!?』
『え、あ、嘘うそウソっ。おわあー! 魔術髄液があんなに沢山んんん!! 酒呑ちゃんも牛若丸ちゃんも凄いっ! 愛してるよぉぉぉ』
『・・・・・・おーらら』
『ああっ、ナポレオンさん待ってください! 退去の光を出しながら帰ろうとしたいでくださーい!!』
『これで新宿のサーヴァントたちを強くできるぅ!』
『せんぱーい! ナポレオンさんを引き止めてくださーい!』
なにこれ。
酒呑ちゃんのイベント開催告知記念も兼ねてナポレオン召喚記念で書いたけど。
なにこれ。
召喚記念なのに目立たないナポレオンくんかわいそう。
読みにくかったらごめんなさい。
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しゅてわか!!!!
牛若丸
酒呑童子からの「ぽんぽこ」呼びに抵抗が無くなっている事に気付き戦慄する今日この頃。
なお酒呑童子と酒を飲み交わす間柄という現状には何の疑問もない模様。
酒呑童子
酒蔵出禁組。
少し前に水着を着てさらに素早くなった牛若丸とチームを組んだところ、今まで以上に戦場を荒らし回ったのでマスターちゃんの許可なく水着牛若丸と出撃するのを禁じられたのは少し不服。うちも遊びたかったわあ。
マスターちゃん
とうとう出番を失ったモブ。
メカエリチャン一号機お迎え記念のお話。
『・・・・・・・・・』
『・・・・・・・・・』
「あーあ、出会ってしまいましたね」
「なあなあ、ぽんぽ」
「牛若丸と! 呼んで! 貰おう!」
「やん。耳元で叫ばんといて。ゾクゾクしてしまうわぁ」
「無敵かお前」
「んー、ふふふ♪ うちは好きなもんは好きなだけ、手元にしまっておきたいタチなんよ」
「そうか・・・・・いや答えになっていないぞ」
「そいでな、ぽんぽこ」
「うしわ・・・いや、もう良い。好きに呼べ」
「あら張合いのない」
「いいから話せ。まあ、どんな内容なのかは予想できるがな」
「それなら話が早いわぁ。あんな、そこに居るギンギラギンのカラクリ娘二人」
「メカエリチャンとその二号機だな」
「なんでさっきから見つめあってるん?」
「今日の出撃編成は確認したか?」
「んー。うちは「ちぇいて城」攻略が終わるまで休んでてええよって旦那はんに言われたさかい、最近は見てないんよ」
「怠惰な・・・」
「いや、あんたもやろ。昨日も朝から晩までうちと一緒にベロンベロ──」
「ンにはなっていない。断じて!」
「ええー?」
「・・・・・・話を戻すぞ」
「はぁい」
「今回の編成表に書かれた名前がな「メカエリチャン」としか書かれていなかったのだ」
「あらぁ。それじゃあまさか」
「ああ、そこのメカエリチャン二人はどちらが編成されるのか、或いは双方が含まれているのか。片方だった場合はどちらが行くべきか、それで睨み合っている」
「んー、今までやったら二号さんが行けばええんやけど」
「うむ。今回からは一号が新たに参入した故、な」
「もー、旦那はんもおっちょこちょいやわぁ。名前はだぁいじな物なんやから、ちゃんと書いたげないと、ねぇ? ぽんぽこ」
「そうだな。名前は大事だが、今のお前が言ったところで欠片ほどの説得力もないぞ」
「あらそう?」
「こいつ・・・!」
「ふふふ、どうしたん? そないに熱ぅい視線向けてきて。うち体が火照ってしまうわぁ」
「そうかそうか、そんなに身体が熱くて仕方がないなら協力してやろう」
「それって──やん♪ ぽんぽこの助平♪」
「さあ、行くぞ──」
「あらあら、うちとうとう食べられてしまうんやね」
「
「・・・・・・・・・・・・まあ、分かっとったけどね──あん、そないに引っ張られたらお手手が抜けてまうよ」
「いっそ抜けてしまえ!」
『・・・・・・なんなのアイツらは。散々わたしたちを不躾に眺めていたと思ったら、今度は手を繋いで去っていったわ』
『あれなるは、ライダーのサーヴァント「牛若丸」とアサシンのサーヴァント「酒呑童子」』
『!! では、彼女達があの噂の』
『ええ。マスターと共に特異点を駆け抜け、その背を合わせて数多の戦場を蹂躙し、跋扈した──』
『『カルデアのトップサーヴァント。天下無双のケンカップル・・・・・・!』』
やったー! メカエリチャンが2機とも揃ったぞぅ!
私のカルデアだと二号機が先輩なので、すげぇドヤりながら一号機をお迎えしてそう。
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