とある刀使等と超電磁砲(レールガン) (ばなナイン)
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クライマックスなプロローグ? めぐり逢い、門前....

前作『俺の妹ときたら....」を完結させる前に、少々脱線させてこんな作品を載せて仕舞いました....
ヌルい目で見てやって下さい....




じゃあ、あんた、わたしとやろおってんの?

 

ふっ、貴様がその気なら、立ち合ってやらぬでもない。

 

おおきくでたね....わたしの、この音速の三倍の電撃、超電磁砲(レールガン)を見切るほどの腕が、あんたに備わっているか、とくと拝見しようじゃないの!

 

貴様こそわれの迅移! 狙える眼力を持ちあわせているかな? ふふふ

 

OH! 面白くなってきたデース!

 

まぁ、暇つぶしなら悪くないな....

 

でもこれって....いけないんじゃ....

 

そうだよ! 姫和ちゃん! 御坂さん! ダメだよ!!

 

そう、だめ、規則違反。

 

お姉様! ここへ来てまでまた決闘騒ぎですの!?

 

まあ見てなさい....一瞬のうちにこいつをまっ黒焦げにしてあげるから! いつものあんたの様にね!

 

ふっ、そのまえにその減らず口、二度とたてられないように、縦にまっすぐ切り裂いてくれるわ!

 

そうそう、二度と、永遠に、エターナルに、なっ! 「ねねー!」

 

うっさい!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日前....

 

 

御坂 「ふわ~大きいわね~この門構え! 大仏様もそうだし八幡宮もそうだし江ノ島もだしさっすが鎌倉って感じよね~」

 

黒子 「江ノ島というのはちょっと....こちらがかの刀剣類管理局本部でありまして、かつ折神家の、現局長折神紫の私邸も兼ねている建物ですの。お姉様」

 

御坂 「ほんっと豪邸よね~。で、このまま入っちゃっていいの?」

 

黒子 「残念ながら、この門は局長、伍箇伝各学長、大臣、長官、各種重要関係者以外、潜(くぐ)ることは許されていないのですよお姉様」

 

御坂 「へ~折角呼ばれて来たのに、ずるくない?」

 

御坂 「ずるいもなにも....我々は通用口から入る様に云われているので、あああそこの守衛さんに....」

 

御坂 「ちょっとあの子達、普通に門を潜ってるじゃん!」

 

黒子 「あぁあの方達は刀使ですわね。丁度私達と同い年ぐらい....」

 

御坂 「じゃあいいんじゃないの? ちょっと行ってくる。」

 

黒子 「あ、お姉様!」

 

 

 

 

姫和 「まて! 見かけない制服だな。伍箇伝の制服ではないな」

 

御坂 「これ? 学園都市、常盤台学園のだけど?」

 

姫和 「ときわだい? 聞かない名だな」

 

御坂 「なんですってぇっ!?」

 

「お姉様!」

「姫和ちゃん!?」

 

 

 

御坂 「あんたねぇ、この国に生まれて学園都市を知らないってのは少しばかり常識が足りないんじゃないの~? そしてこれは常盤台の制服なのよ! わ・か・る?」

 

姫和 「学園都市ぐらい知っている。場所の名前だからな。だがその中の学校の名前なんて一々知るか!」

 

 

 

 

 

可奈美 「ねえ舞衣ちゃん? ときわだいって常磐線に乗って行くとこなの?」

 

舞衣 「もう可奈美ちゃんたら! えー、でも確か、東上線だったかしら? ん?」

 

黒子 「その路線ではありません。ここからなら....○○線に乗車してXX駅で☆☆☆線にお乗り換えなさってから**方面の%%急行にお乗りになられて約△時間程電車に揺られながら♯♯駅で下車なさりませ....駅を出て数分の場所にモノレールの駅がございますから、それに....」

 

可奈美 「ああもおいいや! ありがとー! よくわかんなくなっちゃったー!」

 

舞衣 「すいません。こんなによく説明して下さって....」

 

可奈美 「うん、途中でこんがらかったゃった! 最初からだけど。ごめんねー!」

 

舞衣 「可奈美ちゃん!」

 

黒子 「かなみ....もしや、あなた様は、衛藤可奈美さま!」

 

可奈美 「うん、そだよー、って私のこと知ってるの? なんで?」

 

 

 

黒子 「可奈美様、お会いしとう御座いました! わたしの名前は黒子! 白井黒子と申します....かねがね可奈美様の御活躍を耳にし生写真も手に入れて密かに御慕い申し上げておりましたの....です。まあ~なんという事でしょう! 今ここでお会いする事になるだなんて! きっとこれは赤い糸で結ばれたわたしたちの運命....」

 

 

可奈美 「え~と....」

 

御坂 「ちょっと黒子! なに一人で盛り上がってんのよ! わたし達のことはスルーなの!」

 

黒子 「はっ! そうでしたわ! 黒子としたことが! 申し訳御座いませんお姉様! ところでそのお方は、お知り合いで?」

 

御坂 「くろこ~! あんたって奴は~!」

 

黒子 「はっ! そうでしたわ! この者はお姉様に仇為す不届者! この様なものにわざわざお姉様の御手を煩わせることはありませんわ。この黒子がとくと言い聞かせますのでどうぞお身をお引きあそばせ!」

 

姫和 「ほぉう、今度は貴様が相手か。口で勝てないので減らない奴をよこしたという訳か。ふっ!」

 

 

 

可奈美 「ねぇ、へらないってなに? おなかのことかなあ」

 

舞衣 「もう....可奈美ちゃんたら! ふふっ!」

 

 

 

 

カオル 「おう、どうしたどうした? 周りひとあつまってんぞー」

 

エレン 「OH! みなサンおあつまりデース! ひさびさに六人デース!」

 

可奈美 「わあー! 久しぶり~! て、六人? でもさやかちゃんが....」

 

沙耶香 「可奈美、ここ。」

 

可奈美 「ぅわ~っ! いつからいたの~!?」

 

沙耶香 「さっき、姫和が知らない制服の子と喧嘩しはじめた時」

 

舞衣 「可、奈、美、ちゃんっ?」

 

可奈美 「ごめんごめん!!

 

カオル 「で何の騒ぎだ?」

 

可奈美 「えーと、なんだっけ?」

 

舞衣 「可奈美ちゃん....」

 

可奈美 「あっ! そうだ! このひとにねー『常盤』線の乗りかた教えてもらってたんだー♪」

 

舞衣 「そうじゃなくて....」

 

 

 

 

沙耶香 「知らない制服の子と、姫和、学校のことで言い争い」

 

可奈美 「へぇ、どおしてー?」

 

姫和 「可奈美~! ここは刀剣類管理局の正門だ! この門は伍箇伝関係者とその学生のみが潜れる特別な門だ! 関係者以外は事前に連絡後、通用口から出入りするのがここの決まりだ。つまり、お前達の様な無関係の学生がおいそれと潜れるような門では無いわ!」

 

 

 

 

御坂 「ふーん? そちらの方から招待しておいてこれがここの歓迎の仕方ってわけね!? 学園都市のNo.3も舐められたものね....」

 

 

エレン 「No.3? ガクエントシ? OH! アナ~タが常盤台のLEVEL5! 御坂美琴ですネー!!」

 

御坂 「ぐはっ! なになになにっ!? ちょっ! チョッっと苦しい~っ!!」

 

 

 

 

黒子 「あっなった! 何という無礼な事を! 不埒にも御坂お姉~様をその様な下賤な脂肪の塊の中に食い込ませ悶え苦しませるだなんて! ああぁ~この黒子、見るに耐えられませんわ! せめてお姉様の半分たりともこの黒子にお与え下さいまし....」

 

御坂 「こらっ! ひっつくな! ドサクサに紛れて! あんたって奴は~!」

 

 

可奈美 「うわ~おしくらまんじゅうだねー!」

 

カオル 「んで、本題は一体どうなったんだ?」

 

姫和 「なんか....真面目に対応いているのが馬鹿らしくなった....」

 

舞衣 「十条さん、最初から喧嘩腰では....」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




この作品はSSを書き始めた頃のものです。台詞を書き終えたあと、誰かの視点でモノローグを書き加えるつもりでしたが、何となく筆? が続かず放置しておりました。埋れさせてしまうのももったいないと、このサイトに載せる事にしました。よろしくお願いします。


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自己紹介の時間です。仲良くしましょう!

エレン 「ミっナサーン! コのカタがかの学園都市常盤台学園中等部、通称常盤台のえーす! ミサカミコトさんデース!!」

 

御坂 「あんた、わたしの事知ってんの? ま~あ当然よね! そう、学園都市でも七人しかいない、数少ないLEVEL5能力者、御坂美琴とは わたしのことよ!!」

 

エレン 「OH! グランパに聞きまシタ! ここでグランパの研究と学園都市の研究者が合同でミサカサンの能力を刀使に応用出来るかの実験をするデース! おとといグランパに聞きまシた!」

 

 

総員・・・・・・・・・・・・・

 

可奈美 「アハ....そうなんだ....」

 

黒子 「まったく、おね~さまったら、お姉様の数少ない欠点であられるその傲慢さ、何とかして戴けなければ困ります....」

 

御坂 「う....うっさい!」

 

 

黒子 「改めて申し上げます。こちら、常盤台学園中等部2年、御坂美琴と申します。で、わたくし、その御坂お姉~様の後輩にして親友、寮も同室....さらにっ! 互いの身も心もス、べ、テ! を知り尽した最愛のオ、ン、ナ....白井黒....」

 

御坂 「!! なっな~にっ! バカなこと言ってんのよ~っ!!」 バリバリバリバリッッッッ!!!!

 

黒子....「ギィエエエエエッッッッ!!!!!」

 

可奈美 「うわ~! すっごーいっ!!」

 

エレン 「OOOHHH!!! 電撃デース!! はじめて見ましター!! まるでラムちゃんデース!!」

 

カオル 「おまえ、ネタ古いな....」

 

エレン 「グランパと一緒にビデオで視てましター!」

 

カオル 「あの爺さんも大概だな....」

 

 

 

 

 

 

 

 

伝令 「今日、六人に集まってもらったのは、ここにいる御坂美琴、白井黒子の案内役、警備、そして両名の実験の被験者として配置するためである。以下命令が下りるまで全員同所で休憩! 以上伝達終り!」

 

 

カオル 「あのおバサン、休暇で釣って俺たちをここまで来させやがって....」

 

可奈美 「まあまあ、これでみんなまた会えたんだし」

 

エレン 「ソうデース、釣られるほうがバカなのデース!」

 

カオル 「お前もだろ!」

 

沙耶香 「舞衣、久しぶり」

 

可奈美 「うんっ! さやかちゃ~ん、ひさしぶり!!」

 

沙耶香 「だれ、このひと、しらない」

 

可奈美 「うわ~! まだ怒ってるよ~! ごめんごめんごめん!」

 

舞衣 「沙耶香ちゃん? 許してあげて。 可奈美ちゃん昔からこうなの。ね?」

 

可奈美 「姫和ちゃんともひさしぶりだね! って、どうしたの?」

 

 

 

 

御坂 「ちょっとあんた、なに睨みつけてんの?」

 

姫和 「お前が睨んでいるからだろ....ん?」

 

 

 

 

「あ....えーと....わたし達の紹介がまだでしたね、わたしは柳瀬舞衣、美濃関学院中等部2年生です」

 

「うん、わたし衛藤可奈美! 舞衣ちゃんと同級生!」

 

「鎌府女学院中等部1年、糸見沙耶香」

 

「わターシ古波蔵エレン! こちらが!」「益子薫だ」「共に長船女学園高等部1年デース!」

 

 

 

 

御坂 「ん....あんたは?」

 

姫和 「なんだ?」

 

御坂 「あ、ん、た、の名前! なに? 名無しのゴンさん?」

 

姫和 「ふんっ、お前らに名乗る名前なんて....」

 

舞衣 「十条さん!」

 

 

 

 

「平城学館中等部3年、十条姫和だ....」

 

 

 

 

黒子 「まことに丁寧な紹介を賜わりいたみいります....今日ここに呼ばれましたのは、おねぇ....御坂美琴の能力、エレクトロマスター、電撃使いの実験、応用に関してでございます。

ことに御坂お姉様の発電、電磁波発生能力は他の群を抜き、特に....先ほどご覧になられた様に....指先から発せられる電磁パルスは、伝導体、絶縁体を問わずあらゆる物質を貫通させる力を持ちそなえております。

この力を応用すれば或いは一撃で荒魂の脳天に電撃を喰らわして木っ端微塵に吹き飛ばすことも可能になるかもしれません....」

 

可奈美 「へ~っすごいね~! さっきのより凄いの? え~なに? 指先から火炎放射器? みたいのが出るの?! すご~い!!」

 

舞衣 「放射器って....可奈美ちゃん....」

 

カオル 「指先から機械を出したらそれはただの手品だろう....」

 

エレン 「デも指先から火が吹くのデすネ! WOW!! パイカル デース!!」

 

可奈美 「ねえ、ぱいかるって?」

 

カオル 「....その昔、『魔術師と呼ばれた男』さ。フっ....!」

 

可奈美 「んー?」

 

 

 

 

姫和 「....ふん! 甘いな」

 

 

 

 

御坂 「あんた、いまなんて言った?」

 

 

 

 

姫和 「甘いっていったんだ。そんな程度の電流で荒魂を鎮める事なんて出来はしない。そのぐらいの事なら自衛隊ですでに片付けている。」

 

御坂 「ふぅーん、でも空中で磁場を操れる、てのはどうよ? そんな技術まだ確立されていないはずよねー! ゆ、う、い、つ! わたしが! わたしの身体から発生させた電磁波が! わたしの意思を通じて自在に電撃を操ることが出来るのよ! この技を使えば荒魂なんて金縛りにして....」「ちがう、それ、まちがってる」

 

 

御坂 「はあ?」

 

可奈美 「さやかちゃん!?」

 

・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

舞衣 「沙耶香ちゃん....むこうでお茶でも飲もう....ね、クッキーも....」

 

沙耶香 「舞衣のクッキー、ひさしぶり。食べたい....」

 

 

 

カオル 「....おう、絶賛社畜待機命令中ティータイムだな、オレも一丁まぜてくれ」

 

エレン 「OH! マイマイのクッキー! ひっさしぶりデース!」

 

 

舞衣 「どうです? 皆さんも、ここに来てお茶でもいかがです?」

 

 

御坂 「お茶? ....いいわね....」

 

黒子 「はっ、そうですわね! では御厚意に甘えさせて戴きましょう! お姉様!」

 

可奈美 「わ~い! 舞衣ちゃんのクッキー!」

 

舞衣 「可奈美ちゃん! ここへ来るまでの電車の中で一袋たべちゃったでしょ?」

 

可奈美 「ぇえ~! クッキーはべつばらだよ~!」

 

カオル 「つまり底なしだな....」

 

沙耶香 「可奈美、ずるい。もう、だめ」「ええ~っ!!!」

 

 

 

舞衣 「十条さんも、いかが?」

 

 

 

姫和・・・・・・・・ 舞衣「チョコミントクッキーも作って来て....「いただこう!」そう? よかった! フフっ!」

 

 

 

 

 

 

御坂 「チョコミント....」

 

黒子 「お姉様っ? どうなさいましたの?」

 

御坂 「う? ううん? べつに....」

 

 

 

可奈美 「姫和ちゃ~ん! よかったね~! チョコミントクッキー作ってきてもらって!」

 

姫和 「わ、わたしは別に! 特別作って貰っているわけではない....」「またまた~」「....お前はチョコミントが絡むとどうしてそう馴れ馴れしいんだ!」「ええ~だっておもしろいんだもん!!」「貴様~! おちょくりおって~!!」「はい! はい! チョコミント! チョコミント!チョコミント! わっ?」「....「歯磨き粉いうなっ!!」」

 

可奈美 「あれっ? なんかもう一人声がきこえたような....」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




感想覧の返事に作品を練り直す....と書きましたが、今の私の実力では力不足で結局オリジナルのまま投稿します。出来たのは発言者(専門用語ではなんて言うんでしょうね....)の名前の表記と台詞を鍵括弧で覆うことぐらいです。忠告は次の次ぐらいの作品に反映させたいとおもいます。


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実験開始? 鎌倉にも巨大地下空間が....

命令が下って研究室への廊下....

 

 

カオル 「け....折角の休憩時間が....」

 

エレン 「命令なら仕方ないデス!」

 

可奈美 「ファインマンさんに会うの久しぶりだね~!」

 

舞衣 「今回の研究にも携われていたのね」

 

姫和 「また良からぬ研究にでも手を染めているのだろう....」

 

可奈美 「あれでしょっ! 宇宙にどれだけ角砂糖を溶かせるかっていう実験!」

 

舞衣 「可奈美ちゃん、あれはね....」

 

可奈美 「どれだけ溶かせるんだろうね~! おいしくなるのかなあ!」

 

沙耶香 「可奈美、ちがう。本当の意味は....」

 

舞衣 「ふふっ! 沙耶香ちゃん、可奈美ちゃんはね、このままでいいのよ? ね?」

 

姫和 「そうだ、こいつは元々こういう奴だ....」

 

 

 

舞衣 「ここで宜しいでしょうか?」

 

博士 「おォ、君達、入りたまエ」

 

エレン 「OH! グランパー! ひっさしぶりデース!」

博士 「WOW! マイエンジュー! 会いたかったヨー!」

エレン 「一日振りデース!」

 

 

カオル 「ああそうかよ....」

 

 

舞衣 「お久しぶりです。フリードマン先生」

博士 「オ~舞衣君! しっかりとリーダー振りが板に付いてきたネ!」

 

可奈美 「こんにちわ~! ファインマンさんっ!!」

博士 「可奈美君も! いつも元気だネ!」

 

 

「こんにちは....」「ういっっっす....」「・・・・・・」

「ハッハッハッ!! 君達も相変わらずだネ!!」

 

 

 

 

 

実験場監視モニター室....

 

 

 

《御坂美琴一名、配置に着きました。何時でも開始OKです》

 

「よーシ! サっそく取り掛かろうかネ! 御坂君!」

 

《....が、どうしてもここを離れようとしない珍客が若干一名....》

 

「ンー、何だね? そのチン客というのワ?」

 

《えー、どうしても御坂美琴から離れたくないとタダをこねておりまして....》

 

 

 

舞衣 「黒子さんかしら。そういえば一処にここへにいらっしゃらなかったですね」

 

博士 「クロコ? WHO? 誰だねそれワ?」

 

舞衣 「白井黒子さん、という方ですが....ご存知ないのですか?」

 

エレン 「そういえバー、ミサカミコトはグランパから聞いててモ、シライクロコは聞いてないですネー」

 

博士 「WHAT? 常盤台からは御坂君一人と聞いているガ? ここに連れてきたマエ!」

 

《それが....捕まえられないのです》

 

博士 「WHY?! 状況を説明したマエ!」

 

《消えるんです....》

 

 

 

「NOOOOOOOOH!!!! ワタシおバケ苦手DEEEEEEETH!!!!」

 

 

 

カオル 「そんなアメ缶ジョークはいいから、こっちから行った方がいーんじゃないか? 爺さん?」

 

 

 

 

 

地下実験場....

 

 

 

可奈美 「うわ~! モニター越しとはちがって凄くおおきいね~!!」

 

カオル 「ふぅ....つかれた....いうんじゃなかった....」

 

エレン 「ここならエヴァが暴れても安心デース!!」

 

カオル 「つっこむ気力もねえ....」

 

博士 「御坂君? 白井君ていうのワどういうヒトかネ?」

 

御坂 「んーと、聞いてないんですか?」

 

博士 「学校からはキミ一人と聞いている」

 

御坂 「へっ? 黒子からはわたしと二人でって....黒子の奴....降りてきなさいよー! 黒子ー! ちゃんと説明してもらうからねー!」

 

黒子 〈 ....フッ....〉「....お呼びで? お姉様?」

 

「あら!」「ぅわー!」「....でた。」「OH! 001デス!!」「....そうか、それがお前の爺さんの趣味か....て、001てのは確かイワン....」「ウイスキーだヨ。若いのに見所があるネ、君」「....アンタの孫程じゃねーよ....」

 

 

 

 

御坂 「ちょっと、黒子? あんたどーゆうつもり? どーやったの?」

 

黒子 「どういうつもりもなにも、わたくし、お姉様のサポートをするのが使命で御座いますとも。それにわたくし、ジャッジメント! ですの! で? 周りからの信頼も厚く、その辺のデータをチョチョチョィっと....」

 

御坂 「書き換えたってわけ? あんたね~!」

 

 

黒子 「そう、わたくし白井黒子はお姉様が参いられるならどのよ~な所にも付き従う所存。このわたくしのテレポーテーション能力こそまさしく! いつか御坂おね~さまと添い遂げるための天の配剤....そのためにも!お姉様のお命は何としてもこの黒子がお護りせねば....と!」

 

御坂 「で、それでいま、わたしに引っ付いてるってわけ?」

 

黒子 「わたくしとお姉様は一心同体。いつ如何なる時もこうして御側に....!」

 

御坂 「そう....じゃあこうされたって文句はないわけね....」ビビ....以下略。

 

 

 

 

カオル 「懲りねえな....こいつ....」

 

可奈美 「でもなんか、うれしそーだね! おもしろいのかなあ?」

 

カオル 「おい、変なことに目覚めるんじゃねーぞ....!」

 

可奈美 「へっ??」

 

博士 「ウン。とても面白いものを拝見させてもらったヨ、白井君」

 

可奈美 「へ~ファインマンさんはわかるの! 目覚めちゃったの?」

 

カオル 「まーなんせこんな爺さんだからなー」

 

可奈美 「へぇ~! いいなあ!!」

 

カオル 「おい、可奈美、真に受けるな....」「???」

 

 

博士 「テレポーテーション能力のことだヨ、ネ? 黒子君の能力は」

 

くろこ.... 「ハ....イ....Level4で....ありますの....」

 

博士 「では、キミの能力も研究対象にしてもらっていいかナ?」

 

黒子! 「ハイっ! この黒子、御坂お姉様と共にならたとえ地の果て空の彼方! 臥所の奥の奥へと何処へなりとも....!」

 

可奈美 「舞衣ちゃん? ふしどって?」

 

舞衣 「可奈美ちゃん? 沙耶香ちゃんも、そろそろモニター室に戻りましょうね! お茶も淹れてみんなを待って....」

 

沙耶香 「舞衣、わたしも、ふしど、きになる」

 

舞衣.... 「えーと....ふふ....」

 

カオル! 「ようよう! おねーさん! お困りのようだね? なんならこの薫おねーさまがひとはだぬごーじゃないか!ヒヒ!」

 

舞衣! 「ぇえ? じゃ! 益子さん? 宜しくお願いしますね! 私は先にお茶を....!」

 

カオル.... 「おっ、おいっ! ....柳瀬め....俺達の扱いを覚えやがって....てか、おまえら、そんな無垢な眼差しを俺に向けるな....おい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




角砂糖の話は時期的にズレていますがSSの特権で無理やり載せちゃいました。


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HENTAIの矜恃....

姫和 「ふん! 今更そんな技、珍しくもなんともない。要は迅移に似せた手品かハッタリだろう。」

 

可奈美 「え~、でもなんかちがうよ?なんていうのかなあ」

 

沙耶香 「うん、違う」

 

カオル 「フゥ....気がそれた....」

 

御坂 「なによあんた! ひとの能力にケチつけようっての?」

 

姫和 「ここでの使命は荒魂を鎮めることだ。ただ空間を瞬間移動するだけなら目狂わせにしかならん。我々の迅移は瞬時に移動しながらも意識を途切れさせる事なく空間を把握しながら事に当たれる能力だ。つまり瞬時に荒魂の動きを捉え御刀で祓う、その為に必要な能力だ」

 

エレン 「つまりデース! 矢吹ジョーですネ?」

 

カオル 「島村な....」

 

可奈美 「へえ~! すごいねーっ! 姫和ちゃん!!」

 

カオル 「....ほんとおまえ何もかんがえてねーんだな....」

 

可奈美 「うん! そう? へへへぇ~!」

 

 

 

黒子 「遠慮なく言ってくださいますねぇ、十条様とやら。でも、その御考察、悔しいですけど半ば当たっておられる様ですわ。確かに、わたくしの空間転移能力は瞬時瞬時迅速に狙いを定めた場所へ瞬間移動する事でございまして、その移動中には貴女様が仰られる様に時間の認識はございません。しかしながらわたくし、ジャッジメントですの!!....でも御座いますので、この能力をフルに活用して学園都市に巣食うナラズ者達をこれで!....これを瞬間移動させる事によってあのバカ者達の自由を奪い、確保に至るというわけでございますの。十条様? ....御覧の様にっ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

....中々やりますわね....貴女様も.... もうその鉄矢を頸から離して下さりませんこと?」

「どう云うつもりだ! 貴様っ! 死にたいのか!? ....で、可奈美、たいした仲裁役だな....」

「どういうことで....って衛藤お姉様!?」

「うん! 二人とも本気じゃない、とわかっててもね? つい! からだが動いちゃったっ!!」

 

「本気だったら、誰かが、死ぬ。」

 

「黒子....あんた!」

 

「おう....可奈美の剣先がひよよんの手首に....もう少しで斬り落とされていたかもな....」

 

「WoW! 鹿島新當流 対 柳生新陰流!! 島村ジョー VS イワン ウイスキー デース!!」

 

 

 

 

「いろんな意味で....つりあわね....」

 

 

 

 

博士.... 「NOOOH!! こまるヨー! キミ達?! ワタシのセキニンモンダイガー!....なんて野暮なコトは言わないガ、説明してくれないかネ? キミ達?」

 

カオル 「もう半分ニッポンの血が流れてるな....この爺さん....」

 

姫和 「確かに申し訳ない。フリードマン先生」

 

黒子 「わたくしの方が....大人気のないことを致しました。伏して御詫び申し上げます....」

 

可奈美 「ごめんなさい。ファインマンさん....」

 

博士 「AH~イヤイヤッ....そのコトも大切だが、ワタシの知りたいのワ! この一瞬、ナニが起こったということだヨ! ワタシの目ではワ、アっというマ! だったからネ~!」

 

御坂 「悔しいけど、わたしにも見えなかった....」

 

カオル 「ちなみに俺も....」

 

エレン 「ミギニオナジデース....」

 

沙耶香 「私、見えた、所々....」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕方....

 

「衛藤お姉様!」「え、え~と、可奈美でいいよ~」

 

「じゃあ可奈美お姉様!」「えぇえ~?」

 

「これから空いた時間いかがお過ごしなさるのでしょう!?」

 

「えーとね、久しぶりにみんな集まったんだしーみんなで稽古かなっ!」

 

「左様で....」

 

「でねっ、かるくあせをかいたあとー」

 

「汗を....ゴクっ....」

 

「みんなでおふろかなっ!」

 

「お風呂っ!! おおおおおお姉様! そのときはこの黒子も御一緒させて頂いてもよよよよよ宜しいのでしょうかかかかっ??!!」

 

「うんっ! いいよー!」

 

 

 

「....こここここの黒子、未だ御坂お姉様ともお風呂を共にする事を許されておりませんのにっ! あ~お許しなされませ! おね~さま! これもみなおね~さまが悪いのですっ!」「えーと....」

 

「い~え、決して御坂お姉様を差し置いて可奈美お姉様とイチャコラチュッチュッする事ではございません!」「え....ちゅうちゅう??」

 

「ただわたくしは可奈美お姉様と同じお風呂に入って可奈美お姉様と寄り添って可奈美お姉様と同じ湯船の匂いを嗅いで....「えぇ....と....」可奈美お姉様のお背中をお流ししてっ、それからっ! それからっ!!」

 

 

 

御坂乱入!「....なに馬鹿なことをいってんのよよよっっっ!!!このヘンタイ!!!」バリバリバリバリバリバリッ!!!!!!「ギィェェェェェェエエエエエエ!!!!!!」又以下略....

 

 

 

「いいこと!! 今度またこの子達に手を出したら! 真っ黒どころじゃ済まないわよっ! 真っ白にして細かく砕いて其所いら中にばら撒いてやるから!!!」

 

 

 

 

 

 

 

「すご~い....でもなんでこんなにおこってるの??」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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第一回チョコミント争奪杯! 開幕....

数日後 地下実験場 控室

 

 

舞衣 「実験の始まるまで、お茶でも飲みませんか? みなさん?」

 

沙耶香 「クッキーは? 舞衣」

 

舞衣 「はいこれ、沙耶香ちゃん! エレンさん達も!」

 

可奈美 「舞~衣ちゃん! わたしも!」

 

 

舞衣 「白井さん方もいかがですか? これ! ふふっ」

 

御坂 「チョコミント....」

 

 

 

 

姫和 「おい....なんだ、おまえ....不服なのか?」

 

 

御坂 「べっ、べつに....なにも....何でもないわよっ!」

 

 

姫和 「まさか....貴様まで、チョコミントを愚弄するつもりか....?」

 

御坂 「ぐろうって....あんた、時代劇から出てきたっての? そ、それにたかがチョコミントぐらいでムキになっちゃって! バッカじゃないのっ! あっ、あんなの、ただの....」

 

姫和 「ただの....なんだ! まさか....貴様まで....『アレ』を言うつもりか!」

 

御坂 「『アレ』ってなによ....なんだっていうのよっ!」

 

姫和「なにぃ~! 『アレ』っていうのはなあ! ....つまり....あれだっ!! は....はっ!!」

御坂「はあぁっ!? はっ?....まさか....あんたっ!! はっ!!....『歯磨き粉!』 っていうんじゃないでしょうねっ!!」

 

 

なんだと~っ!!きっさま~っ!!

なに~っ!! やろおってんの~っ!!

 

 

 

 

可奈美 ?? 「あれっ? ねえ、これって、あれぇ??」

 

沙耶香.... 「なんか、へん。」

 

 

舞衣 「白井さん....これは....」

 

黒子 「はぁ....まったく、しょうがないですわねえ....」

 

 

 

 

 

 

 

地下実験場 耐熱防火区画

 

 

 

御坂 「本気でやろうってんのね、ここでわたしと」

 

姫和 「ああ、貴様が望むなら、やらぬでもない」

 

御坂 「丁度いいじゃない....どうせここはわたしの実験をするところなんだから....あんたを道連れにね!」

 

姫和 「ふっ! その音速の三倍の火炎放射器とやらを投げ飛ばす処、得とこの目で見定めてやろう。ふふふ....」

 

御坂 「放射器? バカにしてんじゃないわよっ! まあ、いいわ....あんたをこのレールガンで跡形もなく燃やし尽くしてあげるから....覚悟なさいっ!!」

 

 

 

舞衣 「ええ....私の差し入れでこんな事に....」

 

黒子 「柳瀬様のせいではありませんわ....あの二人、まるで気付いていない様ですわね。やれやれですわ」

 

可奈美 「えーと....なんでこうなっちゃうの?」

 

沙耶香 「可奈美、私もついていけない」

 

カオル 「暇潰しにしても物騒になったな....」

 

エレン 「Oh My....冗談ではすまされまセン....」

 

 

 

黒子 「お姉様、もういい加減になさりまし。たかがチョ....意見の食い違いくらいで周りを巻き込んでどーなさります?」

 

御坂 「あんた達は引っ込んでてっ! さもないとこいつとおなじマッシロケになるわよっ!!」

 

姫和 「なあに....貴様の指先から出るというその火柱、この小烏丸が薙ぎ払ってくれるっ!!」

 

 

 

「....もう知らん、エターナルにやってろ....」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「STOOOOOOOOOOOPPP!!!

!! ヨシタマエっ!! キミタチっ!! キミ達はナニをしようとしているのかネっ!?!

キミ達のPOWWWWWWER! ワ! もう冗談の域をハルカに超えているのだヨ!

リョウシャ共に鉾を収めたまエ!!」

 

 

 

 

 

 

 

「OOOHHH!! グランパー!! グッタイミンッデース!!!」

「WOOOOH!! マイプリンセーッ!! 大事なかったカーイ!!!」

「一時間振りデース!!!」

 

 

 

「一生やってろ....」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

姫和 「....博士、重ね重ね申し訳ありません。....わたしの短慮で周りに迷惑ばかり....」

 

御坂 「わたしも御免なさい。....折角呼んで下さったのに何の役にもたてなくって。....」

 

 

 

博士 「キミ達に聞かせたいハナシがある。いい機会だからよく聞くように」

 

「「はい....」」

 

 

 

「以前ワタシはPOWER....能力について話したよネ? 我々の扱う能力、というものは未だ解明しきれていない部分がある、ということモ。

刀使の扱う能力も刀使達自身、理由が解らなくても使えているが、それ以外の能力についてはまるで理解出来ないし利用も出来ない。白井君や御坂君の能力をネ。

これらはまるで原理の違う能力なんだ。そしてそれぞれ違う原理の、未だ解明されていない領域同士、直接接触してしまったらどう成ると思うかナ?」

 

 

「まるで想像のつかない現象がおこる、可能性がある。....」

 

 

「そうだヨ、糸見君、それも正解の一つだ」

 

 

「あの....差し出がましい様ですが質問を宜しいでしょうか....」

 

「ウン、言いタマエ、柳瀬君」

 

 

 

 

「先日、白井さんと十条さんが事を構えたとき、場所....空間そのものにはなにも変化が起こらなかったのですが....」

 

 

「ホンの一瞬の事だから確証は無いが、おそらく、能力は使っていても物理的接触だったからではナイのかネ?」

 

「ええ、そうですね」

 

 

「もしこれがPOWER....ムキ出しのエナジェー同士がブツかった場合、さっき言ったように....」

 

「予測不能、な、事が、ですか?....」

 

 

「そうだネ。或いは、大惨事に陥ることモ。この場所だけではなく、建物全部、更にそれ以上の可能性モ。

確かに、ここへ御坂君に来てもらったのはその異なる原理同士の融和、結合を目的としている。

でもその為には少しずつ、云うなればオリアイを付けながら、だネ、慎重にコトを運ぶ必要がある。

だから、自重してくれたまえヨ。キミ達のチワ喧嘩は世界の存亡にもかかわるオソレも、なんてネ!」

 

カオル 「自分でオチを落したな、爺さん....」

 

 

博士 「で、ワタシからも一つ質問がある。ナニが原因でこうなったのかネ?」

 

舞衣 「それはですね、博士....えーと....」

 

御坂vs姫和!!「元はアンタのせいでしょ!」「ナニを言うか! キサマ!」

 

 

可奈美 「またはじまっちゃった!」

 

エレン 「コリ無いデース!」

 

沙耶香 「喧嘩....駄目!」

 

博士 「彼等は、いつからこうなのかネ?」

 

黒子 「初めて出逢った時からなのですの....」

 

 

 

 

 

 

「OOOHHH!!! モう既に世界滅亡のカウンダゥっが!! NOOOOOH!!!」

 

 

「その元ネタはなんなんだ....爺さん....」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねー、かうんだーっ! って!? 博士なに買うんだろう??」

 

「おぉ、あれはな可奈美、カウントダウンのアメリカン訛りだ。へへっ」

 

「へぇ~! そうなんだー!」

 

「ウソはイケナイのデース! カオルのはヒノマルジョークデース!

本当はエレンとグランパ、これからお買い物にいくデース!

いいっぱいプレッゼンッ買ってもらうのデース! ネーッ、グランパ!!」

 

「HAH!HAH!HAH! エレンにワ叶わないヨー! 仕事が終わったら一緒に行こうネ! マイクゥィーッ!!」

 

「WOW!! カナミンのおかげデース!!」

 

「わ~ありがとー! なんかほめられちゃったー! ところでカオルちゃん? まいくぇー、て....」

 

 

 

 

「おいもうやめろ。あたまがいたくなってきた・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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実験と実践との狭間

実験終了後、

 

 

 

御坂 「あ~もうっムズムズする~!」

 

黒子 「まだ引きずっておりますの? お姉様?」

 

御坂 「それもあるけど~っ、チマチマしてんのよっ! 実験が! 指先に計測器つけて電圧何ボルトまでとかって、常盤台で何度もやったようなことを! も~ストレスがたまる~! 一刻でも早くこのレールガンを荒魂にブチこんでやりたいのに~! なんならアンニャロウのドテッパラに~っ!!」

 

黒子 「やれやれはしたないことですわね、それに....いま気付いたことですがお姉様、まえに博士が、私達の能力と刀使の技とではエネルギーの原理が違うと仰られてましたね....」

 

御坂 「そうね、なにか?」

 

黒子 「おそらくですが....あら、皆様方、なにをお急ぎで?」

 

 

 

舞衣 「わたし達の担当区域で荒魂が複数確認されました。これからみんな出動しますので白井さん方はここで待機していて下さい。みんな、用意は?」

 

カオル 「いつでも大おっけー....」

 

エレン 「ヤル気ナイですネー! いつものことデス!」

 

可奈美 「さやかちゃんはっ?」

 

沙耶香 「いつでも、いける」

 

 

 

御坂 「あっ、わたし達も!」「お姉様!?」

 

姫和 「お前達は駄目だ! ここで大人しくしてろ!」

 

御坂 「あんたねー、こんな時にジッと....」「だから邪魔だ! いくぞ、リーダー!」

 

舞衣 「では、各自、任地へ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

御坂 「みんないなくなったようね....黒子!」

 

黒子 「お姉様! ここで待機、という命令では....」

 

御坂 「アンタ、あんたがここにいる理由を帰ったあと、チョチョチョィって....」

 

黒子 「はぁ~、わかりましたの、お姉様。で、誰のあとを?」

 

「あのちっちゃい子!」

「ああ、あのいつもダルそーにしてらっしゃる方ですわね....」

「そっちじゃなくて、んー、いちばん幼そうな子!」

「まさか! 可奈美お姉....様のあとを! では早速!」

「あのカラッポな方じゃあなくて!! ....凄い子だけど....」

 

「あああの、ボソボソっと喋る方で? お姉様?」

 

「それ! あんな子、一人でほっとけないでしょ! いくわよ! 黒子!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒子のテレポーテーションで現地へ....

 

 

御坂 「いたっ! こいつが荒魂ね! 直に見るのは初めてだけど、これくらいなら....」

 

 

沙耶香 「ふたりとも、どうしてここに」

 

 

御坂 「まあ観てなさい! こんなのレールガンでなくても....」

 

 

 

 

「はっ! お待ちになって! お姉様!」「駄目、いけない。」

 

 

 

 

「ほぅらっ!!!・・・・・・・・え・・・・」「電撃が拡散! いえ、蒸発とでも....」

「じゃあっ! もういちどっ!!・・・・・・・・ぇえっ!?」「逸れましたわ!!」

 

 

「こいつ! 電磁波の膜でも張ってるっての!?」

 

 

「ちがいますわ!! これが!....博士の言う....ダメです! お姉様! これ以上は....!」

 

 

「コイツっ!! 今度こそっ!....て! あんた! どきなさいよ! 前!!」

 

 

「それ、駄目。こうするの。ここにいて。・・・・・・・・スッ・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

・・・・・・こちら、糸見、当地での任務完了。速やかにノロの回収、求む。以上。」

 

 

 

 

 

 

「あんた....」

 

 

「たった一振りであの荒魂の側面を....一直線に....」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオル 「おう、片付いたか。俺達が来るまでもなかったな」

 

エレン 「流石サーヤ! スパットな斬れ味デース!」

 

「おお? お前らも! ....で、どうだ? こいつの仕事っぶりは?」

 

 

 

「凄い....」

「あざやかでしたわ....一部の隙もなく....まるで舞の様....」

 

 

 

「そう、舞うの。」

 

 

「舞うって、どういうこと....アン....糸見さん....」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、舞うの。荒魂と一緒に舞って、御刀で祓って、ノロを鎮めて、祀るの。それが私達刀使....巫女としての役目。

 

 

そう....

 

 

一緒に舞って、仲良くなる....可奈美におしえてもらった。....薫にも....

 

 

よせやい! てれるぜ!

 

 

仕事を適当に、サボることも。

 

 

おいまて、それは誤解だ。あのおバサンにチクるな....!

 

 

戦う、ということでは、ございません....の....ですね....。では、糸見様、あのままおね....御坂が電撃を与え続けていたら、もしや...

 

 

うん、身体が消える、可能性が、ある。御坂、さんの....これも、正解の一つ。....

 

 

どういうこと....?

 

つまり、荒魂、というものの存在と、御刀、そして刀使の技、これらは総て同じ原理に基づいている、ということでございますのね。糸見様。

 

 

 

多分、そう。だから、鎮まる。荒魂を祓うことが出来るのは、それを生み出した、御刀だけ。そして、それと一緒に舞う、刀使の巫女....

 

 

 

そういうこと、なのね....だから違う、間違ってるって....

 

 

 

まぁ....そーだな、それが御刀にえらばれた、俺達刀使の宿命だな。

 

 

 

Oh....改めて身が引き締まる想いデース....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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『日常』

翌朝

 

 

 

黒子 「皆様方お早う御座います。あら、皆さん御一緒ではありませんのですね。」

 

「うぃーす....」「おはよう....」

「グッモーニンッ! ミンミン&シーラ!」・・・・「みんみんって....」

 

 

舞衣 「お早うございます。白井さん、御坂さん。いまお茶をお淹れしますね」

 

 

御坂 「衛藤さんと、十条....さんは....」

 

 

舞衣 「あの二人は現地の見聞中です。

昨日の荒魂の複数出現を診るに、大元となる荒魂が存在する可能性が、との判断で私達も交代で調査に参加しております。

今は私達の休憩時間です」

 

黒子 「左様で、御忙しいなかお疲れ様で御座います。

そうですか、可奈美お姉様も....二人のお姉様に囲まれてモーニンッブレイッファースッっ! するつもりでしたのに....」

 

御坂 「あんた、欲望がタダ漏れよ!」

カオル 「あの爺さん色に染められてきたな....」

エレン 「OH! おなかまデース!」

 

 

 

 

 

 

 

実験終了 通路

 

 

 

御坂 「今日のは面白かったわねー! でも!」

 

黒子 「わたくしとお姉様、中々タイミンッっ....が、合いませんでしたわね....それに、ゲーセンのコインも指先から離れ過ぎますと....」

 

御坂 「威力があんなに下がるだなんて~! んでっ、あの玉鋼!」

 

黒子 「あれは難物で御座いましたわね。なかなか加速しない....」

 

御坂 「そう、あんなの初めて! でもあれが臨界点に達したら!」

 

黒子 「ゲーセンのコインでは比べ物にはならないエネルギーを発すると....!」

 

 

 

御坂 「そうなったらこのレールガンであの荒魂を! と思ってたんだけど....」

 

黒子 「糸見様のことでございますね?」

 

 

御坂 「わたしのやってる事って、ほんと意味あるのかなー! って....」

 

黒子 「お姉様の能力の原理が荒魂にも、という事ですよね....」

 

御坂 「あっちの博士達が何を考えているか知らないけど、ホントに応用が効くのかしら?」

 

 

黒子 「まあ私達には....でも、お姉様が消えられてしまったらっ、わたくし! ぅわたくしぅいっ!」

 

御坂 「へぇー! 殊勝じゃない! 生きていけないってわけ?」

 

 

 

黒子 「ここに残らせて頂いて可奈美お姉様のもとでっ! て、じょ....冗談ですわ? お姉様! センッっオッっヒューモェーで御座いますのよ....! ですからね! お姉~....」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビュッフェ

 

 

カオル 「よぅ、そっちも終わったか、って、懲りねーな! 白井の旦那!」

黒子 「わたくしにとっては....ごほうびで....ありますの....」

 

 

 

御坂 「益子....さん、ひとりなの?」

 

カオル 「ああ。アイツら真面目だからな。お陰でこちとら一休み一休みっと。」

 

黒子 「こういう方も居られますのね....」

 

カオル 「社畜の達人技を教えてやろう。まずやる気があって才能のある部下に恵まれる、そして僅かな手柄にも大いに褒め、プライドを刺激して自発的に事に当たらせる。そして大いに・・・・「怠ける。」・・・・お、おぉ沙耶香か、お務めご苦労!・・・・」

 

沙耶香 「さっき、真庭司令官に、薫の、居場所を....」

カオル 「おお俺、そうだ、交代の時間だ。じゃあな! アディユゥー!!」

沙耶香 「うそ、って、言う前に....」

 

可奈美 「あ! 美琴ちゃ~ん! 黒子ちゃ~ん!」

黒子 「ああぁ~! 可奈美お姉様!」

舞衣 「お二人も終了で?」「はい、柳瀬様。エレン様は?」「まだ益子さんと任務中です」

 

 

 

「はあ、なるほど....」

 

 

 

御坂 「あぃ....十条さんは?」

 

可奈美 「姫和ちゃんずっとだよー。みんな休むようにっていってるのに~!」

 

舞衣 「十条さんは荒魂の事となりますと、かなり無理をしますから....」

 

沙耶香 「そう、むきになる」

 

御坂 「そう....」

 

 

 

舞衣 「お二人とも、お食事は? 御一緒しません?」

 

黒子 「では、お言葉に甘えまして!」

 

「わたし! ハンバーグ!」「私、カレー。」「ふふっ? じゃあ私も!」

「では、わたくしめは鯖の味噌煮込定食を。お姉様は?」「オムライス....!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二日後

 

 

黒子 「お早う御座いますの。皆様方お揃い....」

 

御坂 「また十条....さん、居ないわね....」

 

「おはよー! 美琴ちゃん! 黒子ちゃん!」

「おはよう。」「ういっっす....!」

 

舞衣 「おはようございます。白井さん。御坂さん。エレンさんと十条さんは....」

 

黒子 「任務中、で御座いますね?」

 

御坂 「でも、ずっと見かけないわよ! 身体、平気なの?! アイツ! 親を荒魂にでも....」

 

 

 

カオル 「おい....」「!....お姉様っ!!」・・・・・・・・

「え・・・・まじ・・・・?・・・・ごめん・・・・」

 

 

 

舞衣 「お茶を淹れますね。緑茶で?」「うん....」「お願いいたしますわ。柳瀬様。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実験終了 通路

 

 

黒子 「今日のお姉様は身が入って居られませんでしたわね。やはり今朝の....」

 

御坂 「そんな! でも、うん....アイツ、無理し過ぎだってゆーのよ! もっと周りにたよったっていーじゃない! わたしにだって....」

 

黒子 「似たもの同士というわけですわね。「はあ?」 いえ? 何でもございません?」

 

 

 

可奈美!! 「ミ~カちゃんっ! ク~ロちゃん!」 ガバッ!!

「うわっ! びっくりした!」「可奈美お姉様! いまおかえりで!?」

可奈美 「ウン! ミカちゃん! 大丈夫だよ! 姫和ちゃんは!」

御坂 「みかちゃん、て....きいてたの?!」「聞こえちゃった!」

 

 

 

可奈美 「姫和ちゃんはねっ、のりこえてきたの! わたし達と!! だからミカちゃんもクロちゃんも一緒にいこ!! ねっ!」

 

 

 

「衛藤さん....」「可奈美お姉様!!」

「いっしょに食べよっ!! 今晩なんにしよっかな~!?」

 

 

 

「あ、ははは....」「これが....! 可奈美お姉様なのですわね....!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日の朝

 

 

「誰も来てないわね....」

 

「あの社畜の方様までおられない、ということは、愈々大詰めで御座いましょうか、お姉様」

 

「それともまた荒魂が大発生したとか....黒子、お願いがあるんだけど!」

 

「はいはい。皆様方のお処へ、で御座いますわね? お姉様。でも、そのまえに....」

 

 

 

 

 

 

 

 

無人のモニター室....

 

 

「どう? まだ?」

 

「初春の様にはいきませんが、私めもジャッジメントの端くれ! この様な事チョチョチョィっと....とはいえ、やはり、あの子の様にはいきませんわね。中々ガードが堅いですわ....」

 

「初春さんのハッキング能力ってほんっと凄いのねー」

 

「はぁ~、最後の手段ですの、お姉様。お姉様の、『いつもの手』をお借りしますわ」

 

「な、何の事かしら....? ....はいはい、バレているのよね。じゃっ!」

〔接続コネクターに指を添えて軽くエネルギーを注ぐ....〕

 

 

 

「あっという間ですわ....このMAPによりますと、ここからの北部の山中。あの方々それぞれ小隊をお持ちで。柳瀬様の隊を中心に各隊を扇状に展開なされている様ですわね。あの社畜の方も小隊長様とは....」

 

「あいつ、アイツはっ!」

 

「かなり離れておりますわね....しかも、どうもお一人....」

 

 

 

 

 

「なにやってんのよ! アイツ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ここでの御坂と黒子の実験内容 : 一つは、地下実験場内の空間内に、予め設定された三次元座標軸上に、黒子がゲーセンのコインを空間転移し、同時に御坂がその場所に遠隔で電撃=電磁波を当てることで『レールガン』を発生させる、という訓練。

『レールガン』発生の原理は、詳しくは検索して頂くとして、筆者は、銃の弾丸を撃ち出すことに利用される火薬(空気銃なら圧縮空気)の代わりに電磁波の流れを利用するもの、と理解しております。

御坂美琴の場合は、ゲーセンのコインを弾丸に見立てて、指先から発生した電磁波を利用して前に撃ち出す、という方法。音速の三倍のスピードを出せるとのことですが、ゲーセンのコインでは空気中の摩擦熱によって50mで燃え尽きてしまうそうです。

もう一つの実験は、ゲームセンターのコインの替わりに同じ大きさの玉鋼を利用し、『レールガン』の飛距離を延長させる訓練。しかし、ゲーセンのコインに比べて質量が段違いに重く(高く?)、多量の電磁波(=体力)を消費する事となり、御坂が珍しく難儀している....このSSではこういう設定です。





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対立と融和と

「まだ! 黒子!」

 

「そう急かされても困ります。わたくしの能力ではひとっ飛びというわけには....」

 

「あと何回ぐらい!」

 

「お待ちになりまして、お姉様。いまこの地点で改めて場所を確認しておりますの。何せ山中、森の中でございますので。そーですね....あの方も始終移動なされてますから....」

 

「この端末では限界ね、んも~どうやったら!」

 

 

 

 

「お姉様! あれを! あの煙!」「えっ、なに?! あの赤黒いのって....黒子!」

 

 

 

「これ....おおきい....! この前とはまるで....」

姫依 「おまえらっ! 何故ここに!!」

 

「そんな事はいいから! 手伝うことはっ!」

 

「こいつの居場所を皆に伝えてくれ! こいつは新型のスペクトル計には反応しない! わたしは手が離せないからはやく!」

 

「黒子! 行って! ここはコイツと食い止めるから!」

 

「わかりましたわ! では近くの小隊へ!」

 

 

 

「バカか! 貴様! 何故お前も行かん?! 邪魔だ!!」

 

「わかってるわよ....! 気をそらす事ぐらいはってね!」

 

「こいつの背後には集落がある。だからこうやってこちらに向かわせているんだ! 攻撃するならそのぐらい考えろ!」

 

「そういう事ね、そんならわたしが囮になったってっ....! その間にアンタが!!」

 

「バカを何度も言わせるな! 悔しいがこいつは私一人では歯がたたん! せめて可奈美がいてくれれば....」

 

 

「馬鹿にしないでよね....わたしにもこのぐらいは出来るから! チョット借りるわよ! この重機!」

 

「なにをする! あの女....シャベルカーを....!」

 

「落とすんだったらどこよ?!」

 

「脚ならどこでもいい!」

 

「ほらっ!! じゃあ今度はこのブルドーザーで....って、これじゃ気休めにもならないわね....クッ!」

 

「こいつは大き過ぎる....小物なら時間稼ぎになった....」

 

「落とせる物ならなんでもってね! 重機はまだあるし!」

 

「造成地区だったんだな....なら、正面からぶつけられるか?!」

 

「成る程ね....小さい獲物なら喰いついて前へって....みてなさい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「いくら斬っても切りが無い....こいつ、斬るたびに....」

「大きくなってない? ヤバいんじゃ....わたしもそろそろ....黒子のヤツ! なにやってんのよ!」

 

 

 

「こいつが集落に移動しはじめたら....潮時かな....」

 

「なにアンタらしく無い事言ってんのよっ! 応援が来るまで....」

 

「そうじゃないんだ....御坂さん、頼みがある。....」

 

「なによ、あらたまって、....」

 

「あ、なたの、その、火炎放射器を、使わせて欲しい。....」

 

「はあ!? レールガンを?! アンタ....十条さん、なにいって....」

 

「荒魂に直接では無い、わたしの....小烏丸に向けて....だ」

 

「どういうつもり!? わたしの、アレ、は....ソレどころじゃ済まないのよっ!」

 

「私には『写シ』がある。多少の熱ぐらい対した事は無い。それに迅移、そしてあなたの電撃が加われば、或いは...」

 

「それはダメだって! あの先生やあの子がいってたじゃない!」

 

「御坂さんは遠くから撃ってくれればいい。あなたへのダメージはおそらく皆無だ。それに、ほら、もう思案にくれる余裕はないようだ。あいつが集落へ....」

 

「もう足留めは効かないわけね....でも十条さんっ!」

 

「可能性は試さなくてはな....いまがその時だ」

 

「消えちゃうかもしれないのに!?」

 

 

 

「珍しい事では無い、....我々刀使はそうやって皆の暮しを護ってきた。母さんも....いくぞ!!」

 

 

 

もぉ....わかったわよ....そこまでするっていうなら、観てなさい、初めて見せるわね....このレールガン....

やってやろうじゃない....あんたがその覚悟なら....このわたしも道連れにねっ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、この様な事に....ですの。

 

見事デスネー! マッ二つデス!!

 

おお、初の共同作業か....!

 

おめでとう。ふたりとも。

 

お疲れ様、と言いたいんだけど....

 

 

 

 

「「フンっ!!」」

 

 

 

またはじまったゃった!

 

 

 

黒子 「仲の良いのは結構ですけれども、これからわたくし達、しぼられますのよ....」

御坂 「マジ....」

姫依 「自業自得だ」

博士 「そのとおりだネ、トックリと事情を説明してもらうヨ、十条君モ!」

姫依 「何故わたしまで....」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

博士 「つまりだネ? 君たちのやった事は....」

 

姫依 「はい....どの様な処分でも....」

 

博士 「異なる能力を衝突させたわけではなく、融合でもなく、同じ方向に向けて、という訳だネ?」

 

「「はっ、ハイ?!」」

 

博士 「ナルホド....そしてそれを御刀に、....WOW! まだ研究の余地がありそうだヨ、キミタチ!」

 

「「「ハア....」」」

 

博士 「デワ、君たちはもう下がって....」

 

黒子 「お咎め無しですの!?」

 

博士 「指令室へGO! だヨ。本部長殿がワタシの代わりにメニーメニーモアお仕置きをしてくれるそうだネ。デワ、GOOD LUCK!!」

 

はは....ハイ....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

御坂 「つかれた~」

黒子 「搾り取られましたわね、お姉様方....」

カオル 「くっ、何で俺まで....無関係だってのに....あのおバサン、俺をマスコット代わりにしていやがる....」

エレン 「モルモットデース!日頃の行いがミから出た悪いサービスなのデース!」

カオル 「どっかのパパさんなのダ....」

 

黒子 「皆様方は?」

 

エレン 「現場を検証中デすネ。何かキになる事があるらしいデス」

 

黒子 「十条様も? 疲れを知らない方ですわね」

 

 

 

御坂 「コッチの方が疲れたわよ~!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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そして別れの朝

数日後

 

 

 

真庭 「今朝皆に集まってもらったのは他でもない先日のアノ事件の報告についてなんだが、何だお前等、まだ眠いのか、だらしがない!」

 

カオル 「あの日からずっとシゴかれていたこちとらの身にも成ってくれ、司令....おバサン....」

 

真庭 「わざわざ言い換えるほどの気力が残っているわけだな! ようし....」

 

カオル 「あーもうわかった。先を続けたまえサーナ司令官閣下殿! ヒヒっ」

 

 

真庭 「薫、今夜、たっぷりとわたしらの相手をして貰うことになるぞ! ふふ....」

 

 

「カオル余計なことヲ....何をするデース?」「麻雀な....」

 

 

真庭 「先日十条、御坂の遭遇、鎮圧した荒魂の件だが、その後の調査、そして今時点の報告を纏めてみた。では先生」

 

博士 「かいつまんで言えば、荒魂を掘り出してしまったのだヨ、あの山中、あの地点で」

 

 

舞衣 「と、申しますと?」

 

博士 「ノロを回収後、一帯を一緒に調べていたとき、石積みの様なものが多数見受けられたダロウ? そのあと、君たちがお仕置きを受けている間、地面を慎重に掘り起してみたのだヨ。そうしたら....」

 

姫依 「昔の鑪場が発掘された、というわけだな、博士」

 

博士 「そのとうりだヨ、十条君」

 

黒子 「たたらば、とは?」

御坂 「お風呂場?」

 

 

 

姫依 「....二人の理解に合わせて説明するとだな....確かに鑪場とは風呂だ。玉鋼のな。

まず風呂の中に玉鋼の材料である砂鉄を入れ熱を加える。そして砂鉄を溶かして不純物と分離する。残った鉄だけを取り出し、冷まして固める。これが玉鋼、御刀の原型だ。

不純物として廃棄させられる物、それが、ノロだ....」

 

 

 

御坂 「そのノロってのがこの前の....」

 

姫依 「荒魂の原型、魂といってもいい....」

 

黒子 「では、貴女様方がなされているのは、失礼とは存知上げますが、つまり....」

 

姫依 「つまりはそういうことだ。我々は先人の尻拭いをし続ける存在だ....」

 

真庭 「話を戻すが、その鑪場が発見、いや、地表に表れ出たきっかけは、....」

 

黒子 「造成工事、で御座いますね? 真庭様」

 

真庭 「そうだ。あの集落を観たろ、今は過疎地域だが、かつては川の水運と谷の街道でそこそこ賑わってたらしい。今度の発掘で鑪場も複数確認されつつある。だが、人口の減少により、....」

 

舞衣 「鑪場も閉じられ、放置されたと、....」

 

 

 

博士 「詳しい事はまだ調査中だがネ、柳瀬君。おそらくはノロも鑪場とともに此処に封印されて、暫くの間、その集落で丁重に祀られていた、のではないかナ、と推測できる。シカシ....」

 

舞衣 「忘れられて、森に埋れて、ですね。....」

 

 

 

 

「かわいそう。....」

 

「....沙耶香ちゃん?」「糸見様?」

 

「忘れられて、かなしい。さみしい。....」

 

「大丈夫だよ! さやかちゃん! またあのノロをお祀りするんだから!」

 

「わすれない? 可奈美のように。」

 

「ぇえ~また~っ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最終日

 

 

 

舞衣 「はい! 御坂さん。これ!」

 

御坂 「これって!! ....でも、わたしはべつに....」

 

黒子 「お姉様! 素直にお受け取りなさりませ!」

 

御坂 「どうしてわかったの....?」

 

舞衣 「アハッ! 今朝焼いてきたの! よかったあ!」

 

黒子 「お姉様は正直者ですもの。バレバレですのよ?」

 

御坂 「うっそ! 恥ずかしい~! って、....あいつにも....いや~っ!!」

 

舞衣 「ええっと? 十条さんは....大丈夫だと思いますよ。ねっ?」

 

黒子 「あのかたも....大概ですわね」

 

舞衣 「でも、どうして皆さんの前ではそんなに否定しようとするんです?」

 

 

 

御坂 「ううう....みんなあの二人が悪いのよ....お店でアイスクリームを頼もうとした時、佐天さんが....

『バナナチョコミントもある! でもほんっとにこんなの食べるひとっているんですかねー! 御坂さん!!』

って!....そしたら初春さんまで....

『そうですよねーこれってやっぱり歯磨き粉の味じゃないですかー』

って....だからついついわたしもつられて....

『そっ、そーよねーっ! こんな歯磨き粉の味なんて、だっ、だれが食べるのかしらっ! きっ、きがしれないわよねー!!』

....って....」

 

 

 

 

「あ....はは....」「ったく、お姉様らしいですわよね....」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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またね!

黒子 「わたくしも、舞衣様に質問が御座いますの。宜しいですか?」

 

舞衣 「何でしょう?」

 

黒子 「このわたくしが十条様に大人げない態度をして仕舞ったとき、確か舞衣様は、そこに居られなかった様な....でも博士への質問で、ハテ? と思いましたもので」

 

舞衣 「ああ、あの時ですね。観ていたんです。モニター室から」

 

 

御坂 「観てたって?」

黒子 「画面越しに、ですの?」

 

 

舞衣 「いえ、....何と説明したらよいか....観えてしまうんです。わたし。だからリーダーも任されてしまって、....器でも無いのにですね」

 

 

黒子 「そういう能力をお持ちなのですね、舞衣様は」

 

 

「あの時、お茶を用意していたら、ふと気付いて。可奈美ちゃん、またやっちゃったのかなーって。

そしたら白井さん方が....」

 

「一部始終を、ですの?」

 

「これは言わない方がいいのかなって思ってそのままに....やっちゃいましたねっ。ふふっ!」

 

 

「あの時ってどうだったの!?」「お姉様!....」

 

 

「これは....とくに白井さんには....」「....構いませんわ、お願いします」

 

 

 

 

「私が観たのは、白井さんが手裏剣?「鉄矢ともうしますわ」....を太も....スカートの下から取り出した処からですけど、「そこからでございますのね....」それを十条さんに投げ....瞬間に移動させて、十条さんの胸の手前で静止させましたよね? 」

 

「ええ、間違い御座いませんの」

 

「あのとき....十条さんは、まだ『移シ』を張る前だったんです。」「ええ....」

 

「でもすぐに写シを張って、鉄矢を掴んでから迅移で白井さんの首筋まで、というふうに、です」

 

 

「じゃあ、衛藤さんは!?」

「わたくし、十条様に指摘されるまで、気づきませんでしたの....」

 

 

「可奈美ちゃんは、総て読んでいたのね....十条さんの手首に当たる処へ先に剣先を構えたの。....」

「いつで御座いますの?!」

 

 

「....白井さんが鉄矢を掴む前に。....」

 

 

 

 

「ことばがありませんの....」

「だからあの子....糸見さんが言ってた、本気だったら死ぬって....」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いよいよ・・・・

 

 

 

黒子 「これで皆様ともお別れでございますね。短い間でしたがお世話になりました」

 

御坂 「みんな、いろいろ迷惑かけちゃったけど、楽しかった! ありがとね!」

 

可奈美 「も~いっちゃうんだね!」

 

エレン 「マタ来るのデース!」

 

カオル 「突っ込む奴が減っていく....」

 

沙耶香 「さよなら....」

 

舞衣 「またこうして皆さんでお会いできればいいですね。十条さん?」

 

 

姫依 「ああ、暇ならくればいい....」

 

エレン「相変わらずデス!」「ねねー!」

 

カオル「おっ、来たか。久しぶりだぞ!」「ねね~!!」

 

 

「なんですの! その生き物!」「えっ! なにっ! これ!? うわ~!!」

 

 

カオル 「俺のペットのネネだ。相棒でもある」「ねねっ!!」

 

 

可奈美 「ね~ねちゃ~ん! ひさしぶりだね! でもぜんぜん気がつかなかったー!」

 

 

「ね、可奈美ちゃんはこういう子なの。フフッ?」「....わかった」

 

 

エレン 「どこへ行ってたのデスか?」

カオル 「しばらく研究所に預けておいた。おいっ! ネネっ、そっちは!」

 

 

「ねねー!」「ええっ! なになになに?! かわいー!!!」

 

黒子 「お姉様! あらこの生き物、お姉様の胸の中でうずくまりましてよ。ほら、こちらにもいらっしゃいませ? 「ねねっ? ふぃっ!」....あら、可愛くありませんわね、この生き物....」

 

 

 

カオル 「へへへ、白井の旦那、いいことを教えてやろう。耳をかせ。」

 

 

 

黒子 「....まあ! なんということ!....そんな! はしたない!! お姉様っ!! みそこないましたわ!!」

 

御坂 「なっ、なによ! 急に!」

 

黒子 「まさか....お姉様も....あのような....「はいデス?」....バインバインに成って仕舞われますのなんて! お姉様! 裏切られましたわ! ああ~! わたくし、おね~さまこそは! と信じておりましたのに...」

 

御坂 「いったいなんなのよ!」

 

 

 

カオル 「旦那旦那! この話には続きがある、も一回耳をかせ....」

 

 

 

黒子 「....まあ! なんということ....そうで御座いましたの....十条サマ?」

 

姫依 「なんだ....」

 

黒子 「十条様! 実はわたくし、初めて貴女様をお見かけしてからずっと....」「お、おい....」

 

 

 

 

「このお公家様の様な御髪....」「おい、さわるな!」

「この凛々しい立ち振る舞いとお背中....」「ヒっ! なぜ指で撫でる?!」

「そしてこの〈ダキっ!〉、慎ましやかなおむ〈ムギュ!〉....」

 

 

 

 

「あわわわわわわわわわわわ・・・・・・・・・・」

「わたくし! 十条様.... 十条お姉様となら....!!」

 

 

 

 

御坂....! 「アンタ....もういいかげんにしなさいよね....」 以下又又略....

 

 

 

 

すごかったねー....

 

こりない、駄目。

 

愉快な方々でしたわね....ふふ!

 

大荒魂よりもおぞましい....

 

見ろ、これが矢吹ジョーの最期だ....

 

Oh....理解したデース....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おいっ! 帰りの路はこっちだ。

 

これって....正門のじゃない!

 

ああ....だから、堂々と出て行くがいい....

 

いいの?

 

あんなのは....ただの不文律だ。守りたい奴だけ守ればいい....

 

わかった! じゃあねっ! ほら! 黒子!

ハイですの....

 

 

 

 

 

 

いろいろあったけど、たのしかったわねー!

 

終わりよければ....で御座いますね、お姉様。

 

さあ! 佐天さんと初春さんのお土産買って帰るわよー!

 

お姉様はいつも前を向いていらっしゃいますわね!

 

え~? なに? ほらっ、いくよっ!! 黒子!!

 

 

 

 

 

 

 

おしまい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




以上をもちまして、このSSは終了しました。いままでお読みくださった方、有難うございます。特に、「お気に入り」に入れてくださった方、投稿への励みになりました。御礼申し上げます。ありがとうございました。


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