レディ・プレイヤー1+2 (naogran)
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Chapter1「イースターエッグ」

時は2045年のオハイオ州・コロンバスにある集合住宅。ここに1人の男が住んでいた。彼の名前は「ウェイド・ワッツ」。集合住宅から地上へ降りている。

 

ギルモア「あらウェイド。」

 

ウェイド「どうも、ギルモアさん。」

 

住民のギルモア夫人がウェイドに挨拶した。

 

ギルモア「しけた顔ね。人生どん詰まり?」

 

そんな事を言われたが、ウェイドは気にしなかった。

 

 

 

 

彼は、大量に積まれた廃車の中へ入って行った。

 

ウェイド『僕は2027年生まれ。コーンシロップの品薄や、電波待機不足の暴動の後、問題が起きても皆ただ受け流すようになった時代。僕は両親にさっさと死なれちゃって、アリス叔母さんと、オハイオ州コロンバスに住んでいる。』

 

廃車の中にある部屋で、VR世界に入る準備を進める。

 

ウェイド『2045年現在、コロンバスは世界一発展している街だ。ハリデーとモローがグレガリアス・ゲーム社を立ち上げた場所。この時代、現実は重くて暗い。皆逃げ場を求めている。だから僕らにとって、ハリデーはヒーローなんだ。居ながらにして好きな場所へ行ける方法を教えてくれた。』

 

足元にある全方向性ランニングマシンの動作をテストする。

 

ウェイド『この全方向性ランニングマシンは、圧力センサーで4チャンネル・ステレオプレイヤーと連動している。』

 

そして、VRゴーグルを出した。

 

ウェイド『ジェームズ・ハリデーは夢を見て、それを形にした。僕らに行き場を与えてくれたんだ。その場所の名は・・・』

 

 

 

 

 

 

『オアシス。』

 

 

 

 

 

 

VRゴーグルを装着して、オアシスへ入る。

 

 

 

 

 

オアシスでは、広大な宇宙、マインクラフトの惑星、ゴルフの惑星、嵐の惑星、リゾート惑星などが勢揃い。

 

ウェイド『これがオアシス。イマジネーションが広がる限り、この世界に限界は無い。何だって出来る。何処へでも行ける。例えばリゾート惑星。ハワイでモンスター級の波に乗ったり、ピラミッドでスキーを滑ったり。エベレストだって登れる。バットマンとね。』

 

ピラミッド惑星やエベレスト惑星、更にはカジノ惑星もある。そしてホテル惑星も。

 

ウェイド『ここも凄いよ。惑星丸ごとカジノになっている。大損する事もあるし、結婚も出来れば離婚も出来る。ここにも、入れちゃう。皆色んな事をやりにオアシスに入って来る。でもここにハマっちゃうのは、色んな物になれるから。ノッポのイケメンにも強面にもなれる。性別だって種族だって変えられる。実写のキャラでも漫画のキャラでも何でもアリだ!』

 

 

 

 

オアシスの入り口に到着したウェイドのアバター。

 

ウェイド『んで、これが僕。って言うか僕のアバター。飽きたら何時でも変えられるけどね。』

 

モニターを操作して、自分の髪型を変えた。アバター名は「パーシヴァル」。

 

ウェイド『食べたり眠ったりトイレに行く以外は、やりたい事は全部オアシスでやる。皆ここに居るから、出会いの場もここ。友達も出来る。』

 

パーシヴァル「エイチを捜して。」

 

セクターマップで、仲間のエイチを捜す。

 

マップ『エイチを捜します。』

 

画面に赤い惑星が映った。

 

マップ『エイチを発見。セクター12・惑星ドゥーム。』

 

 

 

 

 

 

惑星ドゥーム。多くのアバター達が激闘を繰り広げている。

 

ここはオアシス一危険な惑星。だが、コインを荒稼ぎするのに便利な場所でもある。エイチはここに居た。彼はコインを荒稼ぎしている。エイチはオアシスで知り合ったパーシヴァルの友達。はっきり言うと、親友である。だがパーシヴァルは、リアルでは会っていないとコメントしている。

 

 

 

 

そんなエイチは今でも荒稼ぎ中。

 

パーシヴァル『ようエイチ。』

 

エイチ「よう、何だZ?」

 

パーシヴァル『次のレース、20分後だぞ。もう行くけど、お前何してんの?』

 

エイチ「ぶちのめしまくってんだよ。」

 

スコープで武者のアバターを見る。

 

パーシヴァル『え、それダイトウ?』

 

エイチ「ダイトウとショウだ。」

 

スナイパーライフルでダイトウとショウを援護した。

 

ダイトウ『ありがとう!』

 

ショウ『シェイシェイ!』

 

パーシヴァル『アーティファクト集め?』

 

エイチ「ああ、グレガリアス120だ。」

 

パーシヴァル『2分間好きな巨大ロボになれる奴か!やったじゃん!』

 

???『ようパーシヴァル!元気か?』

 

パーシヴァル『タツヤ、今何処?』

 

タツヤ『ああ。ドゥームはバウンティハンターの俺達にとって打って付けの場所だからな。姉さんも来てるぞ。』

 

姉さん『ハロー!パーシヴァル元気してる?』

 

パーシヴァル『お陰様で。』

 

この2人はタツヤとアイリス。パーシヴァルの親友で実の姉弟。パーシヴァルはこの2人のリアルと会った事がある。

 

タツヤ『それに見ろよパーシヴァル!グレガリアス130ゲットしたぜ?』

 

パーシヴァル『3分間だけ巨大ヒーローになれる奴!?凄えな!』

 

 

 

 

アーティファクト、これがこのゲームの鍵。ジェームズ・ハリデーは色んな力を持ったマジックアイテムをオアシスに散りばめた。スキルの高いプレイヤーがそれをゲット出来る。デスマッチやアーティファクト集めは良いコイン稼ぎになるけど、アーマーのレベルが低い人は要注意。

 

 

 

 

惑星ドゥームに、アーマーを着たアバターが、ライフルを乱射する。だがその後ろから、1人のアバターが迫る。しかしライフルの乱射ですぐに殺された。

 

 

 

 

最初は皆同等のレベルでコインを稼いでレベルアップする。アバターは殺されても再生は出来る。今まで手に入れたアイテムは全てリセットされる。今までの苦労が水の泡と化してしまう。稼いだ金も、服も全てリセット。更には武器も。誰もがオアシスに人生を注ぎ込んでるから、全て失ったら・・・正気を失ってパニックになる。

 

 

 

現実世界では、殺されたアバターの持ち主達が転んだり、泣き叫んだり、更には自殺しようとする人まで居る。

 

 

 

 

惑星ドゥーム。

 

ライフルを乱射するアバターに、2人のアバターが現れた。タツヤとアイリスの姉弟だ。

 

タツヤ「ダブルベクター!」

 

アイリス「レーザーブレード!」

 

ダブルベクターとレーザーブレードを握り、ジャンプした。

 

タツヤ「ベクターエンド!ビート12!」

 

アイリス「ギャバンダイナミック!!」

 

ベクターエンド・ビート12とギャバンダイナミックで、アバターを倒した。

 

タツヤ「またこの重課金野郎か。」

 

アバターの金を全て吸収した。

 

アイリス「タツヤ、そろそろレースに行きましょ?」

 

タツヤ「ああ。」

 

 

 

 

 

 

オアシス入り口前。

 

パーシヴァル「エイチ、後10分でレースだぞ。」

 

エイチ『分かってるよ、ママ。』

 

パーシヴァル「タツヤ、アイリス、一緒に行くか?」

 

タツヤ『今向かってるぜ。』

 

アイリス『レースで会おうね。』

 

 

 

 

このオアシスは、開発者ジェームズ・ハリデーの頭の中から生まれた世界。

 

彼とパートナーのオグデン・モローが2025年に最初のオアシスを発表した。それが大人気となり、2人は大富豪になった。だがモローは数年後にビジネスから手を引いた。一方のハリデーは大企業のオーナーであり、オアシスの神として称えられた。皆は彼を神として愛し、そして崇めた。

 

ハリデー「口で説明するよりも、見て貰った方が早い。座席の下をご覧下さい。」

 

全員が座席の下を見る。

 

ハリデー「何も無いけど・・・あははは。」

 

全員「あはははは。」

 

ハリデー「ごめんごめん。これです。今お渡しします。1つずつ。」

 

そして2040年1月7日・・・ジェームズ・ハリデー・永眠。

 

 

 

 

そして、ハリデーが残した言葉が、全てをガラリと変えた。

 

ハリデー「やぁ。私はジェームズ・ハリデー。これが流れる頃、私は死んでいる。死ぬ前に私はある物を作った。業界用語で言う”イースターエッグ”。ゲームの中の隠しアイテムだ。見付けた者には特別なパワーを手に入れる事が出来る。オアシスの中にこのエッグを隠した。1番最初に見付けた人物に、私の全財産を譲る。我がグレガリアス・ゲーム社の株だ。時価にして、ざっと50万・・・いや、5000億ドルは下らない。そして、オアシスそのものを運営する権利も譲渡する。オアシスに於ける私のアバター、全知全能のアノラックとして、私は3つの鍵を作った。

 

銅、翡翠、青の鍵を作った。

 

アノラック「3つの試練で相応しき者を見極め、3つの魔法の門を開く3つの鍵を授ける。そして全ての試練を乗り越えし勇者だけが、最後の地に辿り着き、宝を手にするのだ。鍵よ散らばれ。」

 

3つの鍵をバラバラに散らばる。

 

アノラック「鍵はその辺の石をヒョイと捲れば出て来ると言うものではない。目に見えぬよう隠しておいた。迷路の奥にひっそり佇む秘密の部屋にな。そしてその迷路がある場所は・・・この中だ。では皆の者、ハリデーのイースターエッグ探しの、始まりだ!」

 

こうしてオアシスで、イースターエッグ探しが始まった。

 

「NEXT」




オリ主紹介

「タツヤ」

アバター・浅見竜也「未来戦隊タイムレンジャー」

年齢・21歳

アバターの髪型・茶髪

アバターの服・黒い服、赤いジャケット、青いジーンズ、白いスニーカー

リアルでの名前・ケイタロウ

モデル・佐野岳

性格・軽口

アイテム・多数

オアシスでパーシヴァルと出会ったアバター。
多くの賞金を稼いでおり、”オアシスのバウンティハンター”の異名を持っている。
姉であるアイリスと共にオアシスで活動している。
出身地はダイトウと同じ日本。
両親は日本に居り、「姉弟水入らずだ。楽しんで旅行しなさい。」と言われ、姉と共にオハイオ州に旅行している。
今はオアシス用のホテルで宿泊中。
パーシヴァルことウェイド・ワッツとリアルで知り合ってる。
更にポップカルチャーについては、パーシヴァルと同レベルで詳しい。

イメージキャスト・土屋神葉
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「アイリス」

アバター・アルス「魔法少女隊アルス」

年齢・23歳

アバターの髪型・赤髪ショート

アバターの服・黒い魔女服、黒いブーツ

リアルでの名前・マナ

モデル・照井春佳

性格・元気

アイテム・多数

オアシスでパーシヴァルと出会ったアバター。
タツヤの姉で、同じ”オアシスのバウンティハンター”の異名を持っている。
弟からは”姉さん”と呼ばれている。
パーシヴァルことウェイド・ワッツとはリアルで知り合っている。
ポップカルチャーについては、タツヤ程詳しくはないが、それなりの知識を持っている。
ホラー系全般が苦手。

イメージキャスト・照井春佳


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Chapter2「アルテミス」

課題は3つの鍵を見付ける事。だがこの5年間、誰もゲット出来てない。それも1つすら。スコアボードは空白。第1の試練は大分前にガンターが見付けてくれた。そのお陰で、その場所へ行けるゲートが出現した。パーシヴァルがそのゲートに入る。

 

 

 

ゲートの奥は、レースだった。ここが第1試練。だがハリデーが難しく作り過ぎて、5年間誰もゴール出来てない。だが諦めてないのはガンターだ。ガンターはエッグハンターの事を指す。パーシヴァルとタツヤとアイリスとショウとダイトウとエイチ。そしてシクサーズ。シクサーズと言うのは、イノベイテブ・オンライン・インダストリーズ、通称IOI社の職員達。世界第2位の企業でトップの座を狙っている。だから何としてもエッグ探しのコンテストに勝つ事が目的。

 

 

 

 

IOI社。

 

監督「ベルト、装着!姿勢正せ!」

 

シクサーズがベルト装着して姿勢を正す。そして車に座って、ドアを閉める。この会社は人を6で始まる番号で呼ぶ。

 

 

 

 

更に、ハリデーの研究チームもこのIOI社にある。パーシヴァルやタツヤと同じく、ハリデーがオアシスに導入したポップカルチャーを研究し、コンテストのヒントを探している。

 

 

 

 

そしてそんな彼らを束ねているボスが、IOIのCEOノーラン・ソレント。

 

 

 

 

 

 

オアシス・レース会場。

 

パーシヴァル「何だ、早かったな。」

 

エイチ「俺はヘアサロンなんか寄ったりしないからな。ようZ。」

 

親友のエイチと会った。そしてタツヤとアイリスも。

 

パーシヴァル「ようエイチ。タツヤにアイリスも。」

 

タツヤ「また会ったな。パーシヴァル。」

 

アイリス「ヤッホー。」

 

エイチ「場所取っておいたぜ。」

 

パーシヴァル「サンキュー相棒。」

 

マシンを出そうとするが、ガソリン切れ寸前状態。

 

タツヤ「どした?」

 

パーシヴァル「後ろに回るよ。」

 

エイチ「こけた車からコインを集める気か?」

 

タツヤ「やる事が俺達みたいだな。」

 

パーシヴァル「燃料切れ。」

 

エイチ「メリーに首ったけみたいなツンツンヘアにする金はあんのに?」

 

タツヤ「メリーに首ったけって、キャメロン・ディアスの出世作のコメディ映画じゃん。エイチ、俺達もパーシヴァルの所へ行くわ。」

 

アイリス「じゃあね。」

 

エイチ「何だ?2人もこけた車から金を奪うのか?」

 

 

 

 

後ろへ回るパーシヴァル。

 

タツヤ「ガソリン切れなんて、出場する前から確認しとけよ。」

 

パーシヴァル「そんな暇は無かったんだよ。」

 

タツヤ「まぁ良いや。」

 

パーシヴァルとタツヤはマシンを召喚した。召喚したマシンは、バック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズでお馴染みのデロリアン。

 

そしてタツヤが召喚したマシンは、超人機メタルダーのサイドファントム。

 

タツヤ「相変わらずのデロリアンとは、痺れるね。」

 

パーシヴァル「そっちのサイドファントムもね。」

 

デロリアンに乗るパーシヴァル。

 

タツヤ「姉さん、乗って。」

 

アイリス「うん。」

 

バイクにはタツヤが乗り、一輪の車体にはアイリスが乗る。

 

 

 

 

するとパーシヴァルの横に、1台のバイクが着いた。

 

 

 

 

パーシヴァル「・・・・」

 

タツヤ「あれ、金田のバイク?」

 

アイリス「あのAKIRAの?」

 

すると橋が出現した。

 

パーシヴァル「目指せ鍵!」

 

タツヤ・アイリス・エイチ「目指せエッグ!」

 

自由の女神から花火が発射し、ゴールポールの上で満開したと同時に、マシン達が一斉にスタートした。

 

 

 

 

スタート直後、殆どのマシンが破壊された。デロリアンとサイドファントムは横並びに走る。すると、金田のバイクに乗ったアバターがウィリーしてスピードを上げた。シクサーズの車達が大破し、タツヤとアイリスがシクサーズの金を全て奪った。

 

 

 

一方エイチは、モンスタートラックのシフトレバーを操作して、ギロチンを出して、通せん坊するシクサーズの車を切り刻んで走る。

 

 

 

橋では、壁トラップが作動し、車達が次々と大破していく。パーシヴァル、タツヤ、アイリス、エイチ、そして謎のアバターがそれを掻い潜って走り続ける。

 

 

 

目の前に電車が脱線し、車達を大破させた。彼らはそれを避けて走り続ける。

 

パーシヴァル「エイチ!タツヤ!アイリス!これ見えてる!?」

 

エイチ「金田のバイクだろ?AKIRAに出てた奴。ライセンス付きのスペシャルスキンだな。」

 

タツヤ「特別仕様に改造してるのか。」

 

アイリス「格好良いね!」

 

パーシヴァル「違う!バイクじゃない!そっちじゃなくて、乗ってる子、アルテミスじゃないか?」

 

エイチ「あのアルテミス?」

 

タツヤ「アルテミスって、シクサー殺しの異名を持つ?」

 

アイリス「あのアルテミス?」

 

パーシヴァル「彼女の動きなら全部Twitchで見た!間違い無い、彼女だ。」

 

タツヤ「俺も見たぞ、アルテミスの動画!正にシクサーの天敵だ。」

 

橋のジャンプ台に乗って、華麗にジャンプする。街の道路に着地して走り続ける。

 

アイリス「タツヤ!トレーラーが!」

 

目の前にトレーラーが迫って来る。

 

タツヤ「姉さん!グレネードランチャーだ!」

 

アイリス「OKよ!」

 

モニターを操作して、MGS4のグレネードランチャーを出した。

 

 

 

 

アルテミスはバイクを傾けて、トレーラーの下を通り抜ける。

 

シクサーズ「うわああああ!!」

 

突進したシクサーズの車が大破した。

 

アイリス「危ないよ!!」

 

グレネードランチャーを発砲。トレーラーを破壊して抜ける。パーシヴァルがシクサーズの金を吸収し、それをガソリンとして補給した。

 

タツヤ「一気に行くぜ!」

 

 

 

 

角を曲がると、鉄球が。鉄球を潜り抜けて走る。アルテミスが途中の穴をジャンプ台で飛び越えた。シクサーズのメンバーが落ちて、金を撒き散らした。その金をパーシヴァルがガソリンとして補給した。

 

 

 

 

再び角を曲がると、ティラノサウルスが襲って来た。

 

アイリス「ティラノサウルス!?」

 

タツヤ「ジュラシックパークか!」

 

エイチのモンスタートラックが通り抜けるが、ティラノサウルスが天井を剥ぎ取ったが、エイチは構わず走る。パーシヴァルとタツヤとアイリスもティラノサウルスから離れる。

 

アイリス「タツヤ!パーシヴァル!前を見て!」

 

パーシヴァル「あっ!」

 

タツヤ「マジかよ・・・」

 

 

 

 

 

エンパイア・ステート・ビルディングの上にキングコングが居た。

 

 

 

 

 

 

タツヤ「キングコング・・・」

 

キングコングは飛び降りて、パーシヴァル、タツヤ、アイリスを襲う。

 

タツヤ「姉さん!!」

 

アイリス「分かってるよ!」

 

グレネードランチャーをキングコングに向けて発砲。しかしキングコングがそれを避けた。

 

アイリス「避けた!?」

 

タツヤ「やるねぇ彼奴。」

 

キングコングが3人を追う。追ってる最中に橋を壊された。

 

エイチ「くっ!!」

 

後ろに居たエイチが急ブレーキ。右前輪のタイヤがパンクしたが、何とか落ちずに済んだ。だが彼の前に停まった初代バットモービルが、モンスタートラックにぶつかって落ちた。

 

そしてアルテミスは、僅かなジャンプ台を発見し、壊された橋を飛び越えた。

 

 

 

 

一方パーシヴァルとタツヤとアイリスは、キングコングに追われている。

 

アイリス「もう来ないで!!あっち行って!!」

 

何度もグレネードランチャーを発砲し続けるが、当たらない。挙げ句の果て弾切れ。

 

アイリス「弾が切れちゃった!!」

 

タツヤ「しゃあない!このまま走るぞ!!」

 

 

 

 

エイチ「行け行け行け!!飛ばせ!!進め!!」

 

 

 

 

パーシヴァル「タツヤ!アイリス!ゴールが!」

 

遠くにゴールが見えた。

 

エイチ『行け行け!急げ!』

 

タツヤ「おっしゃ!!このまま行くぜ!!」

 

 

 

 

 

 

しかし、キングコングがゴールへ通ずる橋を壊した。

 

タツヤ「何!?」

 

デロリアンとサイドファントムに急ブレーキ。何とか落ちずに済んだ。

 

パーシヴァル「駄目か・・・」

 

アイリス「ああもう!もうちょっとだったのに!」

 

タツヤ「キングコングの野郎・・・」

 

すると、アルテミスが見えた。アルテミスは、ジャンプ台を見て一気にアクセルを全開にする。

 

パーシヴァル「彼女がヤバイ・・・!」

 

タツヤ「止めるぞ!」

 

3人がマシンから降りて、アルテミスを止める。

 

パーシヴァル「止まれ!!止まるんだ!!止まれ!!」

 

タツヤ「駄目だ!!行くな!!」

 

アイリス「止まって!!」

 

アルテミスが急ブレーキ。パーシヴァルが彼女を受け止める。金田のバイクは、キングコングが掴んで握り潰した。

 

タツヤ「金田のバイクが・・・あの野郎、これお見舞いしてやる。」

 

モニターからダッシュライザー(コバ隊員)を出して、キングコングの眉間に1発嚙ました。キングコングが怒り、何処かへ去って行った。

 

アイリス「パーシヴァル、大丈夫?」

 

パーシヴァル「うん、何とか・・・」

 

アイリス「あなたも大丈夫?」

 

ヘルメットを外したアルテミス。ヘルメットをパーシヴァルの上に落とした。

 

アルテミス「・・・バイク気に入ってたのに・・・」

 

タツヤ「これは酷いな・・・」

 

パーシヴァル「あ、ならエイチが、僕の友達が修理してくれるよ。」

 

タツヤ「彼奴は修理のエキスパートだ。」

 

レースを中断して、エイチの作業場へ。

 

 

 

 

 

 

作業場。

 

エイチ「俺の作業場だ。何も触るなよ。」

 

アルテミス「あ!アイアン・ジャイアント!何処にあったの?」

 

エイチ「あったんじゃない。作ったんだ。注文を受けてね。」

 

パーシヴァル「そうなんだ。タツヤの言う通り、エイチは改造のエキスパート。オアシス中の皆がコイン叩いて買っている。」

 

アイリス「本当凄いよね〜。ガンプラとか凄そう。」

 

パーシヴァル「あ、そうだ見てこれ!」

 

エイチ「ああおい!こら待てよ!」

 

机の上の箱を開けた。

 

パーシヴァル「宇宙空母ギャラクティカ。」

 

エイチ「大事なベイビー達だ。」

 

パーシヴァル「後、エイリアンのスラコ号。」

 

エイチ「おい見せるなよ、俺のだぞ?」

 

タツヤ「他にもあるぞ。」

 

エイチ「おいタツヤ。」

 

タツヤ「スターフォックスのアーウィンやウルフェン、星のカービィの戦艦ハルバードにロボボアーマーもあるぞ。」

 

エイチ「閉めるぞ。」

 

箱を閉めた。

 

エイチ「悪いね。此奴可愛い子を見て舞い上がっているんだ。」

 

タツヤ「俺は女誑しか?」

 

アイリス「カリオストロの城でもないから。」

 

壊れた金田のバイクをエイチに見せる。エイチが破損箇所を分析する。

 

エイチ「10分で直してやるよ。」

 

修理しに行った。

 

アイリス「10分とか凄いね〜。」

 

アルテミス「あの厳ついした奴とチーム組んでるの?」

 

パーシヴァル「ああ、エイチ?いいや。まぁ確かに、彼奴腕は立つけど、僕は誰とも組まない。」

 

アルテミス「あぁ、パーシヴァルだもんね。自力で聖杯を見付けた円卓の騎士。」

 

パーシヴァル「君だって狩りの女神アルテミスだろ?皆君と組みたがってる。」

 

アルテミス「あなた達バウンティハンターの双子は組んでるの?」

 

タツヤ「まぁそうだな。俺達はパーシヴァルとリアルで会ってるから一応組んでるけどね。」

 

アイリス「そうそう。」

 

アルテミス「タツヤとアイリスだったわね。勿論噂は聞いてるわ。」

 

タツヤ「それは光栄だな。」

 

アルテミス「好きなFPSは?」

 

パーシヴァル「え、何?」

 

アルテミス「ハリデーの好きなFPSは何?」

 

パーシヴァル「ゴールデンアイ。」

 

アルテミス「プレイキャラは?」

 

タツヤ「オッドジョブ。」

 

アルテミス「好きな制限プレイは?」

 

アイリス「チョップ縛りで武器無し。」

 

アルテミス「チョップ縛りぐらいなら分かる。レースは?」

 

タツヤ「ターボだ。」

 

パーシヴァル「好きな食べ物はホット・ポケット。レストランならチャッキー・チーズ。」

 

タツヤ「そして好きな曲はラジオスターの悲劇だ。」

 

パーシヴァル「PVはアーハのテイク・オン・ミー。後、スーパーマンに出て来るセリフがお気に入り。」

 

タツヤ「そして戦争と平和を読んで冒険物語だと思う人が居れば・・・」

 

アルテミス「チューインガムの包みの成分表を見て宇宙の謎を解き明かす人も居る。」

 

パーシヴァル「レックス・ルーサーだ。サイコー。」

 

アイリス「はえ〜凄いねぇ・・・」

 

アルテミス「もし勝ったら、どうする気?このコンテストに勝ったら。」

 

パーシヴァル「ああそれね。リアルの世界で野望があるんだ。まずでっかい家に引っ越して、欲しい物買いまくって、貧乏から脱出。」

 

タツヤ「誰もが羨む野望だな。」

 

アルテミス「だから途中で止まった訳?」

 

パーシヴァル「コングが居たからだよ。」

 

アイリス「そうよ!あのキングコング!」

 

パーシヴァル「誰もコングを越えられない。何かそう決まってるんだよ。」

 

アルテミス「決まってる訳ないじゃない。だってハリデーはルール嫌いだもの。」

 

パーシヴァル「ここでリセットする訳にはいかない!」

 

アルテミス「無くすのが怖いの?」

 

パーシヴァル「怖くない!」

 

アルテミス「コインと引き換えに鍵を売らないかってIOIに言われたら、ソレントが世界を牛耳るのよ?」

 

タツヤ「ノーラン・ソレント・・・あのお子ちゃま社長か。」

 

アルテミス「オアシスを守る為なら全てを投げ打つのが本物のガンターでしょ?」

 

パーシヴァル「誰の言葉?」

 

アルテミス「私。」

 

アイリス「あ、エイチ来た。」

 

エイチ「出来たぞ。完璧。」

 

修理完了。

 

アルテミス「直してくれてありがとう。」

 

金田のバイクを回収。アルテミスはパーシヴァルの髪を触る。

 

アルテミス「良い感じ。ゴールをして手を振ってあげる。マクフライ。」

 

そう言い残して、現実世界へ戻って行った。

 

タツヤ「バック・トゥー・ザ・フューチャーのマーティンか。」

 

エイチ「脈ありだな。」

 

パーシヴァル「余計な事を言うなよな!全く。」

 

アイリス「落ち着いてパーシヴァル。」

 

アリス叔母『ウェイド!ウェイド!私のグローブは何処?』

 

パーシヴァル「くそ・・・じゃあ行くね。」

 

タツヤ「ああ。」

 

アイリス「またね。」

 

パーシヴァルも現実世界へ戻って行った。

 

タツヤ「姉さん、帰ろうか。俺腹減った。」

 

アイリス「そうね。じゃあねエイチ。」

 

エイチ「ああ。またな。」

 

2人も現実世界へ帰って行った。

 

「END」



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Chapter3「ジェームズ・ハリデー」

現実世界・オハイオ州のホテル。

 

タツヤ「ふぅ・・・」

 

アイリス「おかえりケイタロウ。」

 

ケイタロウ「ああ、ただいまマナ姉さん。って同時に帰って来たでしょ?」

 

マナ「あはは。」

 

この2人が、タツヤとアイリスのリアルの姿。タツヤことケイタロウ、アイリスことマナ。

 

 

 

 

2人は晩飯を食べに外出する。

 

ケイタロウ「今回も稼ぎまくったな。」

 

マナ「ええ。けど、パーシヴァルが可哀想。」

 

ケイタロウ「心配すんなよ。パーシヴァルはあんな程度でへこたれはしねえよ。」

 

マナ「それで、明日はどうする?」

 

ケイタロウ「またあのレース挑む。その前に調べたい事があるんだ。」

 

 

 

 

 

 

夜の集合住宅。ウェイドがベッドの上で夜空を眺めている。

 

ウェイド『ウェイド・ワッツ・・・父さんがこの名前を選んだのはスーパーヒーローの本名みたいだから。ピーター・パーカーとかブルース・バナーとか。父さんは僕が小さい頃に死んだ。母さんもだ。んで僕はこの家に引き取られ、アリス叔母さんと、叔母さんのヒモのような男と同居生活。』

 

ジェームズ・ハリデーはルール嫌い。彼はあの言葉から頭が離れない。アルテミスの言葉だから気になるのか、憧れの彼女に世界の片隅につまんない物守ってんじゃないわよって、マジな顔で言われたからかな?じゃなかったら、あの言葉に意味があるのかもと彼は思った。

 

 

 

 

 

 

翌日、パーシヴァルはハリデー年鑑へ向かった。

 

コンテストとの発表と共に、このハリデー年鑑が出現した。ハリデーの日記を見て、ハリデーの頭を覗ける場所でもある。最初は答えを求める為にガンターが押し寄せたが、熱が収まり、来るのはパーシヴァル達オタクだけ。

 

タツヤ「パーシヴァル。」

 

ここに、タツヤとアイリスの姿があった。

 

パーシヴァル「2人も来てたのかよ。」

 

アイリス「タツヤがどうしても調べたものがあるって言ってて。」

 

パーシヴァル「丁度良い。僕も調べ物があるんだ。一緒に行くかい?」

 

タツヤ「良いぜ。」

 

彼らは案内人の元へ。

 

案内人「パーシヴァル、タツヤ、アイリス、よくいらっしゃった。今日は貴重な私の時間をどれだけ潰してくれる?」

 

パーシヴァル「グレガリアス・ゲーム社2029年・・・」

 

案内人「オフィス・パーティーね。1000回しか見てないものな。何度でもどうぞ。」

 

タツヤ「話が早いな。」

 

 

 

 

オフィス・パーティーへ向かう。

 

案内人「ハリデー年鑑には彼の写真、ホームビデオ、また監視カメラやベビーシッターなど彼の映像が集められ、3Dのバーチャル映像としてご覧頂けます。更にハリデーが見た凡ゆる映画、ゲーム、本、テレビ番組がアーカイブとして保存されています。」

 

アイリス「これだけ多く残せるって凄いね、ハリデーさんは。」

 

タツヤ「何せ、オアシスの神だからな。」

 

案内人「ここでは武器は禁止。アダルト向けのアバターも禁止。ではお楽しみ下さい。壮大な宝探しを。」

 

 

 

 

オフィス・パーティーのアーカイブ。

 

モロー『それじゃジェームズ、僕はもう行くよ。全ては変わって行く。進化して行くんだ。』

 

ハリデー『そのままだって完璧なものだってある。アステロイドとか。』

 

モロー『でもアーケードゲームのアステロイドの中じゃ、人は生きられない。』

 

ハリデー『分かってるよ。』

 

モロー『なぁ、僕らの作ったオアシスの中で生きるんだ。』

 

ハリデー『僕が作った。』

 

モロー『おいジェームズ・・・まぁ良いさ。どうとでも好きなように言ってくれ。』

 

ハリデー『その話はしたくない。』

 

モロー『ああそうだろうよ。だから僕を追い出すんだよな?』

 

 

 

 

アイリス「ハリデーさんとモローさんが喧嘩してるね。」

 

パーシヴァル「ハリデーに近付いて。」

 

画面をハリデーに近付く。

 

 

 

モロー『なぁ、発明したらそれに伴う責任ってものがある。皆が求める物を作ったら、そこに何かしらのルールを設けるのも君の仕事だろ?』

 

 

 

パーシヴァル「これ以上ルールは作りたくない。」

 

 

 

ハリデー『これ以上ルールは作りたくない。』

 

 

 

タツヤ「夢を見たいんだ。」

 

 

 

ハリデー『夢を見たいんだ。』

 

 

 

パーシヴァル・タツヤ・ハリデー「世界を作りたい。」

 

アイリス「急にどうしたの?」

 

 

 

モロー『確かに僕らは素晴らしい物を作った。でも今や、最早ゲームの域を超えている。』

 

 

 

案内人「もう宜しいですか?」

 

 

 

ハリデー『僕は、あれがただのゲームだった頃が・・・好きだった。』

 

モロー『だからスタート地点に戻ったんだろ?でも物事は前に進んで行くんだ。昔には戻れない。』

 

 

 

パーシヴァル「ああ、もういいよ。」

 

タツヤ「何の手掛かりも無かったな。」

 

アイリス「うん。」

 

3人が帰ろうとしたその時。

 

 

 

 

ハリデー『後ろに進んじゃいけないのか?たまには。猛スピード、後ろに向かって逆戻り。へへへへ。目一杯アクセル踏んでさ。』

 

 

 

タツヤ「後ろに向かって逆戻り?逆走・・・?」

 

パーシヴァル「ちょっと戻して!!」

 

タツヤ「10秒前だ!!」

 

 

 

アーカイブを10秒巻き戻して再生。

 

 

 

ハリデー『後ろに進んじゃいけないのか?たまには。猛スピード、後ろに向かって逆戻り。へへへへ。目一杯アクセル踏んでさ。ビルとテッドみたいに。』

 

 

 

 

アイリス「ビルとテッドって何?」

 

タツヤ「SFコメディ映画。キアヌ・リーヴスの初期の主演作品だ。そして、ハリデーの言葉でピンと来たぜ。パーシヴァルはどうだ?」

 

パーシヴァル「・・・ああ。ピンと来た。」

 

 

 

 

 

 

3人はレース会場へ向かい、マシンに乗った。そこにアルテミスが来た。

 

アルテミス「もう戻って来たの?せいぜい頑張ってね。」

 

しかしパーシヴァルは何も言わない。

 

アルテミス「何か分かったの?何?教えてよ。」

 

タツヤ「悪いなアルテミス。俺達の内緒話だから言えないのさ。」

 

 

 

 

そしてレースが始まった。マシンが一斉にスタートする。アルテミスがミラーを見ると、デロリアンとサイドファントムが停まっていた。

 

 

 

スタート地点。

 

タツヤ「姉さん、行くよ。」

 

アイリス「うん。」

 

タツヤ「パーシヴァル、行くぞ。」

 

パーシヴァル「ああ。」

 

サイドファントムを後ろに向けて逆走し、デロリアンをバックで逆走する。すると地面が下がり、道が出来た。

 

 

 

 

レースの下。上にレースの様子が見える。

 

タツヤ「へぇ〜!こりゃあ凄え!」

 

アイリス「ちょっとズルいルートね。」

 

 

 

 

そして2台は地上に出て、同時にゴールした。

 

 

 

 

噴水広場。楽器隊が演奏する。

 

アイリス「やったーーー!!ゴールだーーーー!!」

 

タツヤ「さぁ、鍵を渡して貰おうか!」

 

すると落ち葉が1箇所に集まり、中からアノラックが出現した。

 

アノラック「良いレースだったパダワン。ゴールしたのは君達が初だ。」

 

パーシヴァル「ハリデーさん、いやアノラック。・・・とても光栄です。」

 

アノラック「此方こそ光栄だ。」

 

銅の鍵を3つ作り、3人に授けた。

 

タツヤ「1つ目の鍵だ。」

 

アイリス「やったー!イエーイ!」

 

アノラック「ヒントを手にするが良い。」

 

噴水から、巻物が出て来た。

 

 

 

 

スコアボード。

 

1位・パーシヴァル

2位・タツヤ

3位・アイリス

 

 

 

 

 

 

IOI社。

 

職員A「誰だ此奴ら?パーシヴァルにタツヤにアイリス?何故こんな奴らが勝つ?」

 

ソレント「気にする程の事ではありませんよ。ハリデーのコンテストは確かに重要です。謂わば未来の主導権を握る戦争だ。だがこのパーシヴァルは誰とも組まない一匹狼。そしてこのタツヤとアイリスは唯一パーシヴァルが組んでいる”オアシスのバウンティハンター”の異名を持っている姉弟。こっちは軍隊を抱えている。」

 

職員B「だが第1の鍵を取られた。」

 

ソレント「ええ。1つだけね。だが勝つ為には3つ揃えなければ意味が無い。」

 

職員A「我が社の株は6%にも落ちた。」

 

ソレント「債務取締局は28%との利益を上げています。フナーレ。」

 

フナーレ「新たに教習徴収センターを5つオープンしました。」

 

ソレント「カードを売るより債権開始。さぁ、株価の話を続けます?」

 

職員C「株主の手前もある。」

 

ソレント「株主を喜ばせるより儲けるのが大事だ。とは言え、此奴をリリースすれば株主も狂喜乱舞もするでしょう。」

 

大型モニターにタッチして画面を切り替える。

 

ソレント「名付けて、ピュアO2。我が社一押しのアップグレードです。ハリデーの広告宣言を解除出来れば、売上は確実にアップ!ざっと計算しただけでも、個人向けビジュアルフィールドの80%も占める事が出来るでしょう。如何です?」

 

職員A「我々がコンテストに勝つ事が前提だな。」

 

ソレント「勝ちますとも。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アバター用ウェア。

 

エイチ「なぁ、鍵を見付けて10万コインゲットしたって?」

 

パーシヴァル「鍵を手にしたらアカウントのコインが増えたんだ!」

 

タツヤ「お陰で更に大儲けしたぜ!」

 

エイチ「マジかよ!聞いてるだけでチビりそうだ、凄えな!」

 

アイリス「ねぇねぇ、今から買い物しようよ!」

 

 

 

 

ショップに入る。

 

エイチ「何だこのカタクリストって?」

 

パーシヴァル「爆弾だよ。」

 

タツヤ「それも惑星に居るアバター達を全滅させる禁断のアイテムだ。勿論使った本人もドカンだ。」

 

エイチ「誰が欲しがるよ?」

 

パーシヴァル「IOI。何でも買うんだ。」

 

アイリス「ねぇねぇ!これ見て!」

 

パーシヴァル「聖なる手榴弾がたった2万!?」

 

タツヤ「此奴は買いだな!」

 

聖なる手榴弾を購入。

 

パーシヴァル「大安売りだな!」

 

タツヤ「お!ゼメキスのキューブもあるじゃねえか!」

 

パーシヴァル「マジで!?これも貰っとこ!」

 

エイチ「おい、金使い果たすなよ?」

 

アイリス「タツヤ!こっちにリボルケインあるよ!」

 

タツヤ「マジで!?ラッキー!」

 

リボルケインを購入。

 

パーシヴァル「X1のブートスーツ!」

 

ブートスーツを購入。現実世界へ宅配。

 

 

 

 

 

 

現実世界。X1ブートスーツが届いた。

 

ウェイド「凄え、最高!」

 

 

 

 

 

 

そして、タツヤとアイリスは惑星ドゥームで稼ぎを開始する。

 

タツヤ「リボルケイン!!」

 

仮面ライダーBLACK RXのリボルケインを握って、アバター達を一欠する。

 

アイリス「レーザーマグナム!!」

 

光戦隊マスクマンのレーザーマグナムでアバター達を倒す。

 

 

 

 

 

 

IOI社。社長用のギアに座る。貼ってあるパスワードを見て入力し、VRゴーグルを装着。

 

 

 

 

 

 

オアシスの惑星ドゥームに入ったソレント。そこに腹部に巨大なドクロを象ったアバターが来た。

 

ソレント「アイロック、久し振りだな。元気か?」

 

アイロック「ちょっと首をやっちまってな。腱鞘炎みたいなもんだ。首に腱鞘炎があるのかは知らねえけど。まぁそんな訳で、右側に立ってくれるか?俺から見て右な?」

 

右を見る。

 

アイロック「悪いね、使い過ぎで・・・あ!此奴此奴。」

 

海賊の帽子を被ったドクロを見せる。

 

アイロック「スチームパンクの海賊王。昔からよく知ってるぜ。俺が世界で嫌いなものは3つ。スチームパンク、海賊、後パセリサラダ。ったく、何であんな物を食わなきゃならねんだ?」

 

ソレント「何故こんな所へ呼び出した?」

 

アイロック「それはだな、オジョヴォックスの天球だ。欲しがってたろ?奴が持ってた。これがそうだ。」

 

1つの正方形を見せた。中には、1つの水晶玉があった。

 

アイロック「天球のシールドは魔法の呪文を唱えない限り、決して破れない。オジョヴォックスの天球だよ。」

 

ソレント「その名を出すな。」

 

アイロック「分かった。」

 

ソレント「よし。此奴はお前が一先ず持っていろ。必要になったら連絡する。良いな?」

 

モニターを操作し、アイロックに何かを渡した。

 

ソレント「それとは別に、頼みたい仕事がある。」

 

渡された物をモニターで見る。

 

アイロック「ああ、パーシヴァルね。それにタツヤとアイリスと言う賞金稼ぎの姉弟ね。彼奴らを、スコアボードから消せって言うんだろ?」

 

ソレント「出来そうか?」

 

アイロック「そうだなぁ・・・奴らは最初の門を潜ったスターだからな。今じゃサンタ並みの人気でアバターが群がってる。」

 

ソレント「アイロック、幾らならやるんだ?」

 

アイロック「良いね、単刀直入で。あんたさ、トッツィー・ポップ・キャンディを舐めずにすぐ真ん中を食う口だろ?覚えてるか?あのフクロウのCM。」

 

ソレント「アイロック。」

 

アイロック「・・・何時ものギャラの3倍。」

 

ソレント「良いだろう。」

 

アイロック「え、マジ?5倍って言えば良かった。4倍でどうだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スコアボードにはトップ7の名前。

 

4番がアルテミスなのは納得。パーシヴァル、タツヤ、アイリスが逆走してゴールして行くのが見えたのが理由だ。

 

そして5番はエイチ。誰にも言わない約束でパーシヴァルがヒントをあげた。

 

だが仲の良いダイトウに漏らしたお陰で、ダイトウもクリアした。

 

そしてダイトウは、親友のショウにも教えてあげた。ショウは車を駄目にしたが、何とかクリア出来た。ゴールと同時に車が爆発した。

 

 

 

 

そしてアルテミスが巻物を開く。

 

アルテミス「自分の作者を嫌う作者・・・鍵は、跳ばなかったジャンプ・・・足跡を辿り、過去から逃れよ・・・」

 

 

 

 

 

現実世界。

 

ウェイド「自分の作者を嫌う作者・・・鍵は、跳ばなかったジャンプ・・・足跡を辿り、過去から逃れよ・・・」

 

 

 

 

ホテル。

 

ケイタロウ「さすれば翡翠の鍵は汝の物・・・」

 

マナ「自分の作品を嫌う作者って居るのかな・・・?」

 

ケイタロウ「待てよ?何処かで聞いた事があったような・・・」

 

 

 

 

そしてウェイドは、壁に貼ってあるハリデーの写真や記事を見る。その中には、モローと女性との2ショット写真があった。その横にある記事には、『訃報 カレン・アンダーウッド・モロー』と書かれてあった。

 

ウェイド「過去から逃れよ・・・どの過去から逃れたいんだよ?ハリデー。」

 

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Chapter4「カレン・アンダーウッド」

次のイースターエッグを探す為、パーシヴァル、タツヤ、アイリスが再びハリデー年鑑へ向かった。

 

アバターA「うわっ!パーシヴァルだ!」

 

アバターB「タツヤとアイリスだ!」

 

アバターC「凄え!!」

 

3人は最初のイースターエッグをゲットした為、他のアバター達からの人気は絶大だった。

 

タツヤ「これはちょっとマズイかな・・・?」

 

アイリス「私達人気者になっちゃった・・・」

 

すると、巨漢のアバターが3人を見付けた。

 

アバター「お前有名人なんだろ?ちったぁ自覚を持て!」

 

パーシヴァル「え、何!?」

 

タツヤ「おいおい、俺達をどうすんだ!?」

 

アイリス「いや!離して!」

 

階段の下に入れられた。

 

タツヤ「あんた、俺達をやろうってのか?」

 

リボルケインを出す。

 

アイリス「ん?」

 

すると巨漢のアバターの腹が動いた。

 

アイリス「何か動いてる?」

 

腹からエイリアンが飛び出した。

 

パーシヴァル「うわっ!!」

 

タツヤ「エイリアン!?」

 

エイリアンはアバターを食い切った。中から出て来たのは・・・

 

 

 

 

 

 

アルテミスだった。

 

 

 

 

 

 

タツヤ「アルテミス・・・」

 

アルテミス「あはははははは!」

 

パーシヴァル「何だよ、笑えないよ!」

 

アルテミス「だってぇ〜!」

 

アイリス「もうびっくりした〜・・・」

 

アルテミス「ごめんごめん。でも分かってないの?噂のパーシヴァルとタツヤとアイリスなんだよ?」

 

タツヤ「あ、変装しろって事?」

 

アルテミス「そうよ。」

 

タツヤ「すっかり忘れてた。」

 

アルテミス「ほらこれ。」

 

モニターからメガネを出した。

 

アルテミス「クラーク・ケントのメガネ。顔は変えずにイメージチェンジ。」

 

メガネをパーシヴァルに。すると髪型がクラーク・ケントに変わった。そしてクラーク・ケントのスーツを出した。

 

パーシヴァル「そんなのやだよ。」

 

タツヤ「んじゃ俺達も変装するか。えっと・・・此奴にするか。」

 

彼が変装したのは、ルイージ。

 

タツヤ「それと姉さんのは・・・これが良いかな?」

 

自分の姉にも変装させた。

 

アイリス「何これ?ピンクの猿?」

 

タツヤ「アニメ・ソッキーズ フロンティアクエストのリリーだ。これなら誰にも気付かないぞ。」

 

アイリス「ん〜・・・まあ良いわ。」

 

 

 

 

それぞれの変装が完了し、案内人の元へ。

 

 

 

 

 

 

オアシス開発中のアーカイブ。パーシヴァル、タツヤ、アイリスが変装を解く。

 

モロー『おお、これは凄い。死んだら持ち物が吹っ飛ぶんだな?』

 

ハリデー『血が飛ぶより良いだろ?』

 

 

 

 

アルテミス「オアシスがリリースされる直前ね。」

 

案内人「6日前です。2025年12月2日。」

 

パーシヴァル「ねぇ、見てよあれ。誰だか分かる?」

 

映像に映ってる人物をズームする。

 

アルテミス「え、何?ソレント!?」

 

アイリス「ノーラン・ソレント!?IOI社長の!?」

 

タツヤ「彼奴はインターンとして、ハリデーの元で直に学んだってのが売り。」

 

パーシヴァル「そしてIOIを説得して、シクサーズを作らせて陣頭指揮を執った。」

 

タツヤ「だがモローに言わせれば、ソレントがハリデーに詳しいなんて大嘘。せいぜい知っているのは、コーヒーの好みだけ。」

 

 

 

 

ソレント『提案なんだけど、アカウントのランクなんか付けたらどうかな?ゴールド、シルバー、プラチナとか。ブロンズとか。払った金額で変わるの。でもって最高ランクはウォーター。ここはオアシスだから。』

 

ハリデー『美味いラテだな。』

 

 

 

 

パーシヴァル「早送りしてデートの下りを出して。」

 

アルテミス「え?ハリデーがデートしたの?」

 

映像を早送りした。

 

 

 

 

モロー『んで、どうだった?』

 

ハリデー『別に?彼女を誘っただけ。』

 

モロー『んで、名前は聞けたのか?』

 

ハリデー『ああ、キーラだ。ダーク・クリスタルに出て来るよねって話。』

 

モロー『それはゲームのアバターだろ?』

 

ハリデー『・・・カレンだ。』

 

モロー『カレン?』

 

ハリデー『本名はカレン・アンダーウッド。』

 

 

 

 

アルテミス「嘘!カレン・アンダーウッドって・・・」

 

タツヤ「そう。オグデン・モローの妻だ。」

 

アイリス「私初めて知った!」

 

パーシヴァル「黙って見てて。」

 

 

 

 

モロー『んでそのカレン・アンダーウッドと、何をした?』

 

ハリデー『踊りに行きたいって言うから、2人で映画を見たよ。』

 

モロー『それで?・・・・・肝心な所は?』

 

ハリデー『ははははは!』

 

モロー『肝心な所を言えよ!?』

 

ハリデー『無いよ。肝心な所なんか。』

 

 

 

 

アルテミス「ちょっと、待ってよ!ハリデーって、オグデン・モローの奥さんとデートしてたって訳!?」

 

アイリス「それってある意味浮気じゃないの!?」

 

パーシヴァル「1度だけね。モローと結婚するずっと前にね。でも変じゃない?彼女が亡くなっても、キーラって名前はハリデー年鑑には全然出て来てないんだ。」

 

タツヤ「マジで?」

 

案内人「そんなはずは無い。」

 

パーシヴァル「本当だよ。検索して。今僕らが見てた会話が最初で最後だよ。」

 

案内人「そんな事は無いでしょう。彼女は2人にとって重要な人でした。」

 

パーシヴァル「賭けても良いよ!僕のコイン全部!」

 

案内人「カレン・アンダーウッド・モローを検索!」

 

パーシヴァル「わざとここに居るキーラの会話を削除したんだ。」

 

アルテミス「何それ?」

 

アイリス「どう言う事?」

 

パーシヴァル「もしかして、彼女の顔を見るのも名前を聞くのも辛かったとか・・・」

 

アルテミス「愛してたんだね。」

 

パーシヴァル「モローにも言えずに・・・」

 

アルテミス「彼女の告れば良かったのに。」

 

パーシヴァル「でもチャンスを逃した。見て。レースのヒントは別のシーンで見付けたけど、コンテストの1番大きなヒントはここに隠されてる気がする。」

 

案内人「確かに。」

 

タツヤ「どうだった?」

 

案内人「私の負けです。」

 

パーシヴァル「いいよ、案内人さん。ほらね。キーラは物語のバラの蕾なんだ。解くべき謎なんだよ!」

 

案内人「いいえ、賭けは賭けですから。」

 

1枚のコインをパーシヴァルに渡した。

 

タツヤ「25セントのコイン?」

 

パーシヴァル「要らないよ。」

 

コインを返却。

 

案内人「いえ、そう仰らず。」

 

コインを渡す。アルテミスがキャッチする。

 

アルテミス「木曜日空いてる?」

 

パーシヴァル「え?僕?」

 

アルテミス「彼よ。」

 

後ろを見るが、案内人しか居ない。

 

アルテミス「馬鹿ね!あんただってば!」

 

タツヤ「パーシヴァル?」

 

アルテミス「ディストラクテッド・グローブ。」

 

パーシヴァル「ダンスクラブ?」

 

アルテミス「そこに来て。夜10時。見せたい物があるの。」

 

パーシヴァル「ああ、じゃあね!・・・今のデートの誘い?」

 

タツヤ「見る目の無い奴だな。」

 

パーシヴァル「やったね!」

 

タツヤ「ああ。」

 

ハイタッチした。

 

タツヤ「姉さんも行く?ダンスクラブ。」

 

アイリス「え?私も?」

 

タツヤ「折角だから行こうぜ?姉弟揃ってダンスしようぜ?」

 

アイリス「う〜ん・・・そうだね!」

 

 

 

 

 

 

作業場。

 

エイチ「何で彼女にキーラの事を言っちまうんだよ?」

 

パーシヴァル「良いだろ?お前にも言ったし。ねぇ、これどうかな?」

 

コスチュームチェンジ。

 

エイチ「無いね。お前アルテミスに利用されてんじゃね?」

 

アイリス「私もそう思う。」

 

パーシヴァル「何言ってんの?寧ろ逆。こっちがヒント貰ったんだ。これの方が良いかな?」

 

コスチュームチェンジ。スリラー。

 

パーシヴァル「スリラー。」

 

アイリス「ゾンビ呼ぶ?」

 

タツヤ「呼ばんでええ。」

 

エイチ「無いね。」

 

パーシヴァル「パンク?」

 

エイチ「無いね。」

 

パーシヴァル「デュラン・デュラン。」

 

エイチ「無いね。」

 

パーシヴァル「僕、気合入り過ぎ?」

 

エイチ「入り過ぎ!ちったぁ頭冷やせよ!サイバー世界の女に入れ込んでどうすんだ!タツヤとアイリスは兎も角!ハートをハッキングされて、頭を覗かれるぞ?」

 

パーシヴァル「・・・決めた。」

 

コスチュームチェンジ。

 

エイチ「バカルー・バンザイ!?」

 

タツヤ「8次元ギャラクシー。」

 

パーシヴァル「ああ!」

 

エイチ「マジ!?自分の好きな映画のコスプレかよ!?痛いから止めとけ!」

 

パーシヴァル「これが良いんだ。」

 

エイチ「オアシスの中で会う奴はもっと警戒しろよ。」

 

アイリス「エイチの言葉に一理あるね。」

 

パーシヴァル「エイチ、アイリス、彼女なら大丈夫。この服も分かってくれる。気が合うんだ。全部通じ合わなくても、意識が・・・」

 

エイチ「以心伝心か?」

 

パーシヴァル「そう!」

 

エイチ「俺達もだろ?俺とお前も、タツヤとアイリスも。」

 

パーシヴァル「まぁそうだけど・・・それは野郎同士だからだろ?」

 

エイチ「あっちも野郎かもだよ?馬鹿野郎。」

 

パーシヴァル「また・・・」

 

エイチ「マジだって!アルテミスは本当は体重が140キロで、デトロイトでアパートに住んでるかもだよ?本名はチャック。あり得るだろ?」

 

パーシヴァル「・・・・・」

 

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Chapter5「ディストラクテッド・グローブ」

魅惑の星。ダンスクラブは賑わっている。

 

タツヤ「いやぁ〜、相変わらずの賑やかさだな。」

 

アイリス「ねぇタツヤ、私似合ってるのかな?」

 

タツヤ「何が?」

 

アイリス「いや、タツヤが選んでくれたこのライブ衣装。」

 

タツヤ「似合ってるに決まってるじゃねえか。ラブライブのMusic S.T.A.R.T!!の衣装。」

 

アイリス「そう?ありがとう。」

 

アバターA「おい、あれパーシヴァルじゃねえか!?」

 

アバターB「タツヤにアイリスも居るぞ!」

 

アバターC「凄い!本物だ!」

 

またアバター達に囲まれ、今度は一緒に記念写真。

 

パーシヴァル「どうも。」

 

タツヤ「じゃあな。」

 

アイリス「またね〜!」

 

アバターD「良い?パーシヴァル。」

 

別のアバターと記念撮影。

 

アバターD「2人も良いかしら?」

 

2人も記念撮影。

 

アバターD「ありがとう。」

 

しかしこのアバターは、アイロックに3人の写真を転送した。

 

 

 

 

タツヤ「アルテミスの奴、何処だ?」

 

すると、アルテミスがパーシヴァルの後ろから出て来た。

 

タツヤ「お、アルテミス来たか。」

 

アルテミス「ハロー。ん?ちょっと何それ?バカルー・バンザイ?最高!イケてるよバカルー・バンザイ!」

 

パーシヴァル「そう?ありがとう!」

 

アルテミス「凄く良い!」

 

パーシヴァル「だろ?君も、凄くキマってる!」

 

アイリス「一瞬で通じ合ったね。」

 

タツヤ「恐るべしだな。あの2人。」

 

 

 

 

このダンスクラブに、アイロックが居た。彼はソファーに座って4人を監視している。

 

 

 

 

アルテミス「ここに来た事ある?中々良いよ?」

 

タツヤ「俺は何回も来てる。」

 

 

 

 

するとアイロックに電話が。

 

ソレント『んで、どうする気だ?奴らのアバターを殺してリセットさせるか?』

 

アイロック「今ディストラクテッド・グローブに居る。もう切るぞ。」

 

電話を切って、監視を続ける。

 

 

 

 

アルテミス「ディストラクテッド・グローブは、ハリデーがオアシスに作った最初のクラブ。これ基礎知識ね。でも建て始めたのは、あんたが見せてくれたあのシーンのすぐ後だったんだよ。」

 

パーシヴァル「デートの日?」

 

アルテミス「そう。キーラは踊るのが好きだった。ここに誘いたかったんじゃない?謂わばバーチャル・デート。リアルじゃないのにね。」

 

タツヤ「踊りたいならリアルで踊れば良いのにな。」

 

アルテミス「本当よね。」

 

パーシヴァル「彼女の為に建てたの?」

 

アルテミス「でもデートはあれっきり。だから作者のハリデーは。」

 

パーシヴァル「作品を嫌った。」

 

アルテミス「このクラブの事よ。」

 

タツヤ(ん?待てよ?・・・これじゃない気がする・・・)

 

パーシヴァル「じゃあ、飛ばなかったジャンプは?」

 

クラブの真ん中にあるジャンプホール。

 

パーシヴァル「皆ジャンプしまくってるよ?」

 

アルテミス「皆銅の鍵を持っていない。持ってる私達が跳べば、違う結果が出るかもよ?」

 

パーシヴァル「・・・だね。」

 

アルテミス「一緒に跳ぶ?」

 

パーシヴァル「良いよ。」

 

アルテミス「別に組もうとか言ってないから。」

 

パーシヴァル「分かってるよ。僕も組まない主義。」

 

2人はジャンプホールへ跳んだ。そして上昇して浮遊した。

 

アイリス「凄い!跳んだ!」

 

タツヤ「・・・・・」

 

アイリス「タツヤも一緒に行こうよ!」

 

タツヤ「え?俺も?」

 

アイリス「行こう!!」

 

タツヤ「ちょちょちょ!ぎょえええええええ!!!」

 

2人もジャンプして、上昇して浮遊した。

 

 

 

パーシヴァル「何も起きないぞ!?スコアボードも障害物も無いし!」

 

アルテミス「ダンスチャレンジかもよ?」

 

 

 

アイリス「無重力って最高!」

 

タツヤ「姉さん!いきなり跳ぶんじゃねえよ!」

 

アイリス「でも弟と踊りたくて!」

 

 

 

するとパーシヴァルがモニターを操作し、Stayin' Aliveを流した。すると足場が出現した。

 

アルテミス「良いね!」

 

 

 

タツヤ「Stayin' Alive?」

 

アイリス「ノリノリだね!あの2人!踊ろう?」

 

タツヤ「あ、ああ!」

 

2人も踊る。

 

 

 

アルテミス「ねぇ感じる?」

 

パーシヴァル「え?何?」

 

アルテミス「ギアは何使ってるの?グローブとバイザー?ボディスーツ?ここはどう?」

 

パーシヴァル「あ、ああ。X1ブートスーツ。股間はマイクロファイバー入り。」

 

するとアルテミスが、パーシヴァルの体を縦横無尽に回る。

 

アルテミス「本当だ。パーシヴァルってば感じてる。」

 

パーシヴァル「あのさ、思ってたんだけど。リアルの世界でも会えないかな?」

 

アルテミス「会ったらがっかりするよ。」

 

パーシヴァル「しないよ。君が好きだ。」

 

アルテミス「知らない癖に。私の本当の姿は、こんなんじゃないし、顔も違う。」

 

パーシヴァル「構わないよ。本名を知りたい。」

 

 

 

 

タツヤ「あの2人、結構良い感じじゃん。」

 

アイリス「良いな〜。私もあんな感じになりたいな〜。」

 

タツヤ「何だ姉さん?彼氏作りたいの?」

 

アイリス「リアルの世界でね。」

 

するとパーシヴァルから、驚きの言葉が・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パーシヴァル「僕はウェイド。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アルテミス「え!?」

 

タツヤ・アイリス「っ!?」

 

 

 

 

アイロック「っ!!」

 

 

 

 

パーシヴァル「だから僕の名前は・・・」

 

アルテミス「止めて!」

 

タツヤ(彼奴、本名漏らしやがった!!)

 

 

 

 

アイロック「馬鹿野郎め、ペラペラと。ヘマしたな。」

 

 

 

 

アルテミス「あんた正気!?」

 

タツヤ「パーシヴァル!本名を漏らして個人情報を明かす気かお前!?」

 

アルテミス「そうよ!」

 

パーシヴァル「アルテミスは特別だ。」

 

アルテミス「知らない癖に!会った事も無いのに何言ってんのよ!」

 

アイリス「パーシヴァルの馬鹿!!」

 

パーシヴァル「君の事なら知っている。・・・君に恋している。」

 

アルテミス「・・・・」

 

 

 

 

 

 

”ドガーーーーーーン!!”

 

 

 

 

 

 

天井からIOIの船が追突して穴を開けた。

 

パーシヴァル「これ、第2の試練?」

 

アルテミス「違う!」

 

タツヤ「シクサーズ!!」

 

武器を持ってシクサーズと戦う。

 

 

 

 

アイロック「またIOIのお邪魔虫か。」

 

 

 

 

パーシヴァル「ねぇ聞いてた?君に恋してる。」

 

アルテミス「それは勘違いよ!」

 

 

 

 

『トリガー!マキシマムドライブ!』

 

タツヤ「トリガーフルバースト!」

 

アイリス「マンタンガン!」

 

トリガーマグナムとマンタンガンでシクサーズ達を蹴散らしながら、金を奪う。

 

 

 

 

アルテミス「あんたが見てるのはね、私が見せたいと思っている私!夢に恋してるの!」

 

隠れてるガラスが破壊され、2人が落ちる。

 

 

 

 

タツヤ「パーシヴァル!アルテミス!」

 

アイリス「多過ぎるよ!」

 

タツヤ「おらおらおら!」

 

トリガーマグナムを連射した。全てシクサーズに命中。

 

 

 

 

アルテミス「危ない!!」

 

1人のシクサーズがショットガン。パーシヴァルの右の脇腹に当たった。

 

 

 

 

アイロック「よし。」

 

スナイパーライフルを構えて、パーシヴァルとアルテミスに向ける。

 

 

 

 

タツヤ「アイロック!?」

 

ナイフを投げて、アイロックのスナイパーライフルを突き刺した。

 

 

 

 

アイロック「何!?」

 

 

 

 

アイリス「ねぇ、この状況どうするの!?」

 

パーシヴァル「これ買ったんだ!」

 

ゼメキスのキューブをそれぞれ色を合わせて投げた。すると自分達以外の周りが巻き戻されていく。

 

パーシヴァル「ゼメキスのキューブ!全てを60秒前に戻せる!」

 

アルテミス「何今まで出し惜しみしてるのよ!」

 

タツヤ「集めた金が戻りやがったか。」

 

すぐに逃げ出した。

 

 

 

 

アイリス「はぁ・・・はぁ・・・」

 

タツヤ「いやぁ参った参った。」

 

パーシヴァル「君、強かったね。」

 

するとアルテミスがパーシヴァルを蹴った。

 

アイリス「アルテミス!?」

 

タツヤ「姉さん止めるな。」

 

アルテミス「遊びじゃないんだよ?私はIOIを止めたいの!現実の世界がどんなに酷いか知ってる?皆苦しんでる!リアルで死人も出てるのよ!」

 

パーシヴァル「分かってるよ。」

 

アルテミス「いいえ、分かってない!私のパパは徴収センターで死んだ・・・ギアを借りて、借金作って、センターで働いて返してくれって言ったの。でも借金も膨らむばかり!パパはセンターから出られないまま死んだ!」

 

パーシヴァル「ごめん、知らなくて・・・」

 

アルテミス「あんたはリアルの世界で生きてないものね・・・話を聞いてるとそんな感じ・・・あんたが生きてるのは、幻の中。そんな奴に付き合ってられない。」

 

彼女は走り去って行った。

 

アイリス「アルテミス!」

 

タツヤ「・・・パーシヴァル。」

 

パーシヴァル「・・・ごめん、僕が本名を言ったせいで・・・」

 

タツヤ「やってしまった事は仕方無い。今度アルテミスと会ったら、きちんと謝罪しろ。にしても、アルテミスにそんな過去があったなんてな・・・虚しいな。」

 

アイリス「ねぇ2人共、私達でアルテミスを支えてあげようよ。」

 

タツヤ「姉さん。」

 

パーシヴァル「そうだね。」

 

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Chapter6「ノーラン・ソレント」

IOI社。

 

ソレント「奴らを逃すとはどう言う事だ?」

 

アイロック『そんなに詳しく聞きたい?お宅らの部下がアバターを殺すのに失敗。ったく、そもそも殺そうとしたのに無意味だったね。せいぜい足を引っ張った程度だ。方や俺の作戦はクールで完璧。アイロック様に任せとけ。』

 

ソレント「まだボードに名前があるぞ。」

 

アイロック『分かってるって。でもな、長くは保たねえよ。最近X1スーツを買ったウェイドって名前の奴を検索して、他の記録と照合したんだ。そしたらヴォワラ。今のはフランス語な。”じゃじゃーん”みたいな意味だ。良いか?パーシヴァルのリアルの正体はウェイド・ワッツだ。』

 

ソレント「賞金稼ぎの姉弟の本名は?」

 

アイロック『あの2人も以前にX1スーツを購入したんだ。タツヤの本名はケイタロウ。そしてアイリスの本名はマナだ。』

 

ソレント「ヴォワラ・・・」

 

 

 

 

徴収センター。

 

ソレント「君は忠実か?フナーレ。」

 

フナーレ「答えた方が良いですか?」

 

ソレント「まぁ、戦争にはとことん忠実な人間が必要だ。使命を全うしてくれる人間が。」

 

フナーレ「私は金を払わない人を逮捕してるだけ。」

 

ソレント「ああ。それも勿論重要な仕事だ。だが時として、特に戦争に於いては、別のルールが必要になる。」

 

フナーレ「戦争のルール?」

 

ソレント「その通り。」

 

フナーレ「私の部署もオアシス内で動ければ良いんですけど。」

 

ソレント「この戦争がオアシスの中だけならば、君には頼まないよ。」

 

フナーレ「つまりこれは無かった事にする会話ですか?」

 

ソレント「前にもこう言う会話をしたな。その結果君は役人に昇進。だが間違った人間がコンテストに勝ったら、君の部署の存在自体が危うくなるぞ?ゲームに運命が懸かっている。勝つ為に君は何処までやれる覚悟がある?」

 

フナーレ「・・・・何をすれば良いんですか?」

 

 

 

 

 

 

翌日のオハイオ州の集合住宅。ウェイドが何時もの場所へ向かっている。そんな彼を、1人の男がジッと見ている。

 

 

 

 

そしてホテルでは、ケイタロウとマナがホテルのレストランで朝食を食べ終えて客室へ戻って行く。そんな2人を、1人の女がジッと見ている。

 

 

 

 

廃車の中。ウェイドのVRゴーグルにソレントからの招待が送られていた。

 

『エッグと引き替えに何でもあげよう。』

 

と言うメッセージが送られた。

 

『プリズムに触れればチャット開始。』

 

VRゴーグルにプリズムが出現。ウェイドは戸惑う。しかし勇気を出してVRゴーグルを装着してプリズムに触れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IOI社。パーシヴァルがホログラムに出現した。

 

パーシヴァル『おぉ・・・何だこれ?』

 

すると今度は。

 

タツヤ『何だここは?』

 

アイリス『何処かの会社?』

 

パーシヴァル『タツヤ、アイリス。』

 

タツヤ『パーシヴァル。お前ソレントに呼ばれたのか?』

 

パーシヴァル『そう言うタツヤも?』

 

アイリス『私も呼ばれたの。』

 

そこにギアに座ってるソレントが居た。

 

パーシヴァル『ここは何処?』

 

ソレント「IOIプラザだ。君達はホログラムになっている。」

 

タツヤ『随分豪華なギアに座ってんだな、あんた。』

 

ソレント「ありがとう。最新型のOIR9400だ。」

 

パーシヴァル『ハムスターボールみたい。』

 

アイリス『可愛い例えだね。』

 

ソレント「君達もIOIで働くようになれば、手に入るぞ。」

 

パーシヴァル『誰とも組まない。』

 

ソレント「コロンバスで家も建てる。ペントハウス。通信回線速度もMAX。オアシスの中でも何でも手に入る。」

 

OIR9400をじっくり見る3人。貼ってあるパスワードを発見した。

 

ソレント「武器、マジックアイテム、船も。ディフェンダーの船が欲しくないか?ハイパースペースにワープ出来る奴だ。ミレニアム・ファルコンも。」

 

パーシヴァル『あるの?』

 

ソレント「エッグ探しに必要な物は、何でも揃えよう。給料だって出るぞ?年収400万ドル。」

 

タツヤ『4億3200万円か。』

 

ソレント「そうだ。そして見事エッグを見付けたらボーナスも。2500万ドル出してやろう。」

 

アイリス『・・・!!』

 

パーシヴァルとアイリスはすぐに感情抑制ソフトを起動した。タツヤは何も動じない。

 

ソレント「成る程。感情抑制ソフトウェアを使ってるな。賢いよ。反応を見せないってのは。」

 

すぐに復活した。

 

タツヤ『大金だな。』

 

パーシヴァル『あれば助かる。でも・・・あなたとは目指す所が違う。』

 

タツヤ『俺達もあんたとは違う。』

 

ソレント「さぁ、それはどうかな?オアシスをどうしたい?君は、ジョン・ヒューズのファンじゃないのかな?」

 

パーシヴァル『勿論ファンだよ。』

 

ソレント「そして君はアーノルド・シュワルツェネッガーのファンじゃないのか?」

 

タツヤ『よく知ってるな。』

 

ソレント「更に君は、キャメロン・ディアスのファンだな?」

 

アイリス『何でも知ってますね。』

 

ソレント「私が真っ先にやりたいのはね、惑星ルーダスの学校を全部変える。ブレックファスト・クラブやフェリスはある朝突然に。みたいに。」

 

パーシヴァル『マジで?それ名案だ。』

 

タツヤ『んでどの学校だ?リッジモントか?それともフェーバー?』

 

 

 

 

研究員「リッジモント・ハイはジョン・ヒューズ監督じゃない。引っ掛けです。フェーバーはアニマルハウスの大学。」

 

 

 

 

ソレント「ジョン・ヒューズはリッジモント・ハイもアニマルハウスを監督してないぞ?フェリスはある朝と、ブレックファスト・クラブのシャーマーハイスクールだよ。私を誤解してるな。ポップカルチャーなど興味無い会社人間だと思ってるだろ?大間違いだよ。語らせたら熱いんだぞ?」

 

 

 

 

研究員「コーラはタブ。ゲームはロボトロン。音楽はデュラン・デュラン。」

 

 

 

 

ソレント「タブをグイッと飲み、デュラン・デュランを掛けながら、ロボトロンをプレイ。だからオアシスが大好きなんだ。彼処には、そう言う愛すべきアイテムがぎっしり詰まってる!だろ?確かに私は、ビジネスマンだ。仕事は仕事としてやっている。だが君達をスカウトしたかったのも、ただ単にエッグ探しの為だけじゃない。エッグが見付かった後の事も相談したいんだ。」

 

タツヤ『その台詞、ハリデーはどんな反応するんだ?』

 

ソレント「ジェームズ・ハリデーは死んだ。」

 

パーシヴァル『ああ、そうだね。そしてコンテストだけが残った。でもさ、ハリデーはあんたの勝ちを望ま無いよ。オタク仲間は匂いで分かる。あんたはイヤホンで仕入れたネタを言ってるだけだ。はっきり言ってあんたは、大嘘吐きだね。』

 

タツヤ『さっきパーシヴァルの質問を受けた時、返答するのにちょっと間があった。あれは研究員から教えて貰ってる真っ最中だったんだ。それに俺達のオファーは、この会社のお偉いさん達も見てんだろ?こう伝えとけ。スカウトしたきゃ、お前を切れってな。』

 

ソレント「オフレコで1つ言っておこう。理事会の意向で仕方無くオファーをしただけだ。断ってくれて良かった。このコンテストで勝てる人間が居るとしたら、私だ。エッグを手に入れ、オアシスを支配出来る器があるのは私だけだ。」

 

パーシヴァル『へぇ、ギアチェンジして来たね。奇策なおじさんが専制君主。』

 

ソレント「感謝するが良い。私が支配する世界に君達は居ないだろう。君達の正体は分かっている。ウェイド・オーウェン・ワッツ、ケイタロウ、そしてマナだ。ウェイド、君の住所も知ってるぞ。コロンバスのスタックの56のK。トレーラーハウスに入ったのは3日前。それ以来外に出ていない。そして2人はIOI近くにあるホテルで宿泊中。」

 

タツヤ『おい何の話だ?』

 

ソレント「今の世の中、コロンバスの片隅のボロ屋が爆発で吹き飛んだ所で、世間が大騒ぎすると思うのか?そして宿泊中のホテルも爆発で吹き飛んで、世間が大騒ぎすると思うのか?」

 

パーシヴァル『ソレント止めろ!僕はそこには居ない!』

 

アイリス『お願い止めて!』

 

ソレント「もうじきかな。」

 

3人はすぐにVRゴーグルを外した。

 

 

 

 

 

 

ホテル。

 

ケイタロウ「おいおいマジかよ!?」

 

マナ「ケイタロウ!すぐに逃げましょ!」

 

ケイタロウ「その前に荷物だ!」

 

 

 

 

無数のドローンが、ホテルの壁に爆弾を設置した。

 

 

 

 

マナ「ケイタロウ!ドローンが巡回している!」

 

ケイタロウ「くそ!来やがったか!荷物は!?」

 

マナ「準備出来たよ!」

 

ケイタロウ「逃げるぞ!」

 

すぐに客室から出て、外へ逃げる。

 

 

 

 

ホテルの外。

 

ケイタロウ「よし逃げれた!」

 

マナ「きゃああ!!」

 

転んでしまった。

 

ケイタロウ「姉さん!!」

 

荷物を置いてマナを助けに行く。すると、爆弾が起動してホテルが爆発した。

 

ケイタロウ「マズイ!!姉さん!!」

 

すぐにマナを助けに行く。

 

ケイタロウ「大丈夫!?」

 

マナ「ありがとう!」

 

荷物とマナを持って、すぐに逃げる。ホテルが跡形も無く消えてしまった。

 

 

 

 

裏路地。

 

ケイタロウ「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

 

マナ「ソレント・・・」

 

ケイタロウ「あの野郎・・・やり方がゲス過ぎる・・・!」

 

すると遠くから爆発音が聞こえた。

 

ケイタロウ「爆発!?」

 

マナ「あの場所って、スタック!?」

 

ケイタロウ「ウェイドか!?」

 

スタックへ向かおうとしたが、1人の女性が道を塞いだ。

 

ケイタロウ「何だあんた?」

 

 

 

 

 

 

同じ頃、ウェイドは俯きながら歩いていた。ソレントが仕組んだ爆弾によってスタックが破壊され、叔母のアリスと同居人の男が死んでしまったのだった。

 

 

 

 

廃車の中。

 

ウェイド「連絡。ショウ、エイチ、ダイトウ、タツヤ、アイリス、アルテミス・・・リアルでIOIに狙われた・・・君達も危ないかも、今すぐに・・・」

 

すると謎の男が、クロロホルムでウェイドを眠らせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある廃墟。謎の男がウェイドの目隠しを外し、ナイフでウェイドを縛ってるロープを切った。

 

???「目隠ししてごめん。彼奴ら神経質なの。」

 

1人の女性がウェイドに話した。

 

ウェイド「もう1回言って・・・」

 

???「彼奴ら神経質なの。」

 

その女性の正体は・・・

 

 

 

 

 

 

ウェイド「アルテミス・・・?」

 

 

 

 

 

 

何と、アルテミスのリアルの姿だった。

 

アルテミス「本名はサマンサだけど、そう。アルテミスよ。シャワーはあっち。着替えも置いてある。反乱軍へようこそ、ウェイド。」

 

 

 

 

彼はサマンサに案内され、屋上へ。

 

ウェイド「IOIだ。んでスタックはあっちか・・・」

 

???「そしてホテルが彼処だ。」

 

ウェイド「え?」

 

後ろに向くと、ケイタロウとマナが居た。

 

ケイタロウ「よう。」

 

ウェイド「ケイタロウ?マナ?どうして?」

 

マナ「昨日ホテルから抜け出した後、反乱軍の人に案内されたの。」

 

ケイタロウ「ウェイド、残念だったな・・・」

 

ウェイド「うん・・・でも僕らこんなに近かったんだね。」

 

サマンサ「すぐ傍なのにね。世界の何処に居たって、オアシスの中じゃ同じ。」

 

風が吹き、サマンサの髪が靡く。サマンサの右目に赤い痣があった。

 

ウェイド「ああ、因みに・・・僕、別にがっかりしてないよ?前に君、会ったらがっかりするって言ってただろ?でも全然。」

 

サマンサ「慣れてるから、無理しなくて良いよ。」

 

彼女は木材の椅子に座る。ウェイドがサマンサの痣を見る。

 

ウェイド「痣があるからって、それが何?怖がると思う?」

 

サマンサ「・・・Z、傷付けたならごめんね・・・」

 

ウェイド「そんな事・・・今、Zって言った?」

 

サマンサ「あれ?呼んだっけ?」

 

ウェイド「呼んだよ。」

 

サマンサ「あはは、ウェイドね?ごめん。」

 

ウェイド「良いよ。ウェイドでもZでも。好きなように呼んで。サムって呼ぶね。」

 

サマンサ「駄目。」

 

ウェイド「じゃあ、サマンサ。」

 

サマンサ「うん。」

 

ウェイド「分かった。うん。」

 

ケイタロウ「俺の事はケイタロウで良いぞ。」

 

マナ「マナって呼んでね?サマンサ。」

 

サマンサ「ええ。ケイタロウ、マナ。」

 

ウェイド「・・・ここってゆっくりだね。何か、風も人も、全部が。」

 

サマンサ「・・・・・外の事を忘れがちだよね。」

 

ウェイド「うん・・・」

 

 

 

 

 

 

サマンサ「・・・ああ!!ヤバい!!」

 

 

 

 

 

 

ケイタロウ「んあ!?」

 

マナ「ど、どうしたの!?」

 

サマンサ「私分かっちゃった!!」

 

ウェイド「何がだよ?」

 

サマンサ「2つ目のヒントの意味!!」

 

 

 

 

すぐにオアシスへ行く準備をする。

 

ケイタロウ「サマンサ、ヒント分かったのか!?」

 

サマンサ「ええ!文字通りに考え過ぎてた!ハリデーが跳ばなかったジャンプって事は、キーラとの事!」

 

ウェイド「え、でも・・・キーラのせいでモローと仲違いしたんじゃ・・・」

 

サマンサ「いいえ、ハリデーはキーラに夢中だった。勇気さえ出せばキスするチャンスだってあった。なのに・・・」

 

ウェイド・ケイタロウ・マナ「飛び込まなかった?」

 

サマンサ「そう。じゃあ行ってみよう!」

 

ウェイド「飛び込み損ねたシーン?」

 

サマンサ「デートの場所!」

 

ウェイド「・・・あ、映画か!」

 

タツヤ「年鑑へ行くぞ!」

 

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Chapter7「キーラ」

すぐにエイチ、ダイトウ、ショウを連れてハリデー年鑑へ向かった。

 

パーシヴァル「やぁ案内人!」

 

タツヤ「また来たぞ!」

 

アルテミス「ヒントが解けた!ここが試練の場所なの!」

 

パーシヴァル「ハリデーはここで映画を残したのは、何時見たか何回見たか、その記録も。2025年11月23日から27日に見た映画は、キーラとデートした週だ。」

 

複数の映画のビデオテープが降りて来た。

 

アイリス「この中から探すの?」

 

アルテミス「えっと、その週に見たのは・・・ザ・フライのリメイク。」

 

タツヤ「ハエ男の恐怖だな。」

 

アルテミス「でもデートムービーにはちょっとね・・・セイ・エニシングね。」

 

タツヤ「恋愛映画か。」

 

アルテミス「やっぱこれじゃない?」

 

パーシヴァル「ヒントを思い出して?自分の作品を嫌う作者だよ。」

 

アイリス「自分の作品を嫌う作者なんて、何かあるの?」

 

タツヤ「作者が嫌う自分の作品・・・あれ、聞いた事あるようなぁ・・・ん?」

 

1本のビデオを見た。

 

タツヤ「そうか!!」

 

アイリス「タツヤ?」

 

タツヤ「おいパーシヴァル!!」

 

パーシヴァル「ん?」

 

タツヤ「お目当ての奴あるぜ!」

 

お目当てのビデオをパーシヴァルに渡した。

 

パーシヴァル「シャイニング?」

 

タツヤ「そう。1980年に公開されたジャック・ニコルソン主演のホラー映画の大傑作。俺がこれを選んだ理由、分かるか?」

 

パーシヴァル「・・・そうか!ハリデーが11番目に好きなホラー!原作はスティーブン・キング!だけどキングは、この映画を嫌ってた!」

 

タツヤ「そう。更にキングはスタンリー・キューブリック監督の作品を『空っぽのキャデラック』と酷評し、更にシャイニングはラジー賞にノミネートされる程、酷評が多かった。」

 

ラジー賞とは、アメリカの映画賞。毎年アカデミー賞授賞式の前夜に「最低」の映画を選んで表彰するものである。

 

エイチ「おい、薀蓄垂れてんなよ。」

 

パーシヴァル「答えが分かった!」

 

シャイニングのビデオを案内人に渡した。

 

案内人「本当に此方をご覧になりたいのですか?」

 

パーシヴァル「勿論、大真面目だ。」

 

案内人「覚悟なさった方が宜しいですよ。」

 

タツヤ「上等。」

 

すると地面が降下した。

 

 

 

 

地下のシアター前に到着。キューブリック監督「シャイニング」。

 

タツヤ「行くぞ!」

 

7人がシアター内に入る。

 

 

 

 

中はシャイニングに登場するホテル。

 

タツヤ「忠実に再現されてるな。」

 

アイリス「見て、テーブルの上に何かあるよ。」

 

テーブルの上にあったのは、タイプライターと数枚の紙がある。紙が1枚ずつ捲られてる。

 

タツヤ「タイプライターと、捲られ続ける紙があるな。」

 

ダイトウ「見ろ。時間を刻んでいる。」

 

紙は1秒ごとに捲られている。

 

アルテミス「ざっと見た所、鍵を見付けるタイムリミットは、精々5分って所かな。」

 

パーシヴァル「シャイニングには鍵がいっぱいだ。何処から探す?」

 

アイリス「きゃ?」

 

後ろからエイチに引っ張られた。ショウもエイチに引っ張られた。

 

エイチ「シャイニング見てないんだけど、凄え怖い?」

 

ショウ「あぁ・・・僕は指の隙間から見てたけどね。」

 

アイリス「私、怖過ぎて泣いちゃった記憶がある・・・」

 

すると後ろからボールが転がって来た。エイチが振り向くとぶつかって転がり、エイチがボールを追う。

 

パーシヴァル「鍵と言えば、237号室の鍵と・・・雪上車の鍵、最初にジャックに渡される鍵。」

 

アルテミス「文字通りの鍵って意味じゃなさそうね。」

 

ショウ「雪上車の鍵なら知ってる!」

 

パーシヴァル「手分けして探そう。鍵を全部集めたらトランスの部屋に集合。」

 

 

 

 

廊下でボールを拾おうとすると、横に前の管理人のデルバート・グレイディの双子の娘達が居た。

 

双子「ハロー、ダニー。一緒に遊びましょ。」

 

エイチ「お嬢ちゃん達、出口何処かな?」

 

すると双子がエレベーターの方へ歩く。

 

エイチ「待って!おい!」

 

 

 

 

アルテミス「あれ?エイチは何処?」

 

タツヤ「まさか彼奴!」

 

 

 

エイチ「待って!」

 

エレベーターを開けようとする。そこにパーシヴァル、アルテミス、タツヤ、アイリスが駆け付けた。

 

アイリス「エレベーター?」

 

パーシヴァル「エイチ!!」

 

タツヤ「止せ!!開けるな!!」

 

アイリス「え?」

 

 

 

 

するとエレベーターから、大量の血液が流れた。

 

 

 

 

アイリス「血が流れたよ!?」

 

タツヤ「逃げろ!!」

 

4人が逃げ、エイチは血液に流される。

 

 

 

 

途中で写真の額縁にしがみ付くが、破れてしまい流された。運良くある部屋に逃げ込んだ。

 

 

 

 

237号室。

 

エイチ「はぁ・・・はぁ・・・」

 

浴槽を見ると、1人の美女が居た。美女はエイチにゆっくりと近寄る。

 

エイチ「どうも、素っ裸のお嬢さん。バスタイムの邪魔をするつもりは無かったんだ。お肌の手入れは大事だもんね。んで、1つ聞いても良いかな?出口って何処にあるの?」

 

美女は何も言わず、エイチに引っ付く。

 

エイチ「ああ、そう。分かった、これドッキリだろ?やけに積極的過ぎない?まぁそっちがそう来るなら・・・」

 

鏡を見ると、美女の背中を見てしまった。

 

美女「あっはっはっはっは!!」

 

一瞬で老婆のゾンビになってしまい、エイチを襲う。

 

エイチ「うおおおおああああああ!!!」

 

後ろに下がって壁に引っ付く。すると斧が壁から出た。

 

エイチ「うわあああああ!!」

 

ゾンビがナイフを持ってエイチを襲う。エイチは避けながら浴槽の方へ。すると浴槽に落ちた。

 

 

 

 

雪上に落ちた。

 

エイチ「はぁ・・・はぁ・・・」

 

すると斧を持った男が現れ、エイチを襲い始めた。

 

ゾンビ「あっはっはっはっは!!」

 

巨大化したゾンビが斧を振るが、エイチが避ける。ここは迷宮になっている。

 

エイチ「うおおおあああああ!!」

 

何度も斧を避けながら出口を探す。そして壁に追い込まれた瞬間。

 

 

 

 

 

 

後ろの壁から誰かがエイチを引っ張った。

 

 

 

 

 

 

引っ張ったのはパーシヴァルとアルテミスだった。ここはキッチン。

 

タツヤ「あらよっと!」

 

迷宮へ通ずる冷蔵庫の扉を閉めて、迷宮を後にする。

 

アルテミス「時間が無いよ!」

 

 

 

 

廊下。

 

エイチ「なぁなぁ、アルテミス怒ってる?」

 

パーシヴァル「僕だって怒ってる!」

 

タツヤ「エイチお前シャイニング見てないのか!?」

 

エイチ「怖い映画嫌いなんだってば!」

 

ダイトウ「鍵があったぞ!」

 

アイリス「やっと見付けたよ!」

 

パーシヴァル「よし!237号室へ!」

 

エイチ「237号室なんてろくな事が無いぞ!止めとけって!裸のゾンビみたいな変な女も居るし!」

 

アイリス「ゾンビ居るの!?」

 

パーシヴァル「シャイニングにゾンビなんて居ないぞ!」

 

アルテミス「映画通りだと限らないでしょ?キーラが鍵よ。あんたが言ってたでしょ?」

 

エイチ「ああ、そう言えばキーラの写真を見たぞ!」

 

タツヤ「マジで!?」

 

立ち止まって、エイチに押された。

 

アルテミス「何処で・・・?」

 

 

 

 

 

 

破れたハリデーとキーラの写真を繋ぎ合わせる。

 

アルテミス「キーラだ。」

 

タツヤ「過去から逃れよ・・・跳ばなかったジャンプ・・・」

 

アルテミス「ハリデーが怖がってたのはシャイニングの本でも映画でも無い。好きな女の子にキスする事よ!飛び込めなかった・・・」

 

すると何処からか音楽が聞こえた。

 

アイリス「彼処から聞こえる。」

 

アルテミス「パーティールームよ。」

 

パーティールームへ向かう。

 

アイリス「あ、そうだわタツヤ。これ見付けたんだけど。」

 

正方形の箱をタツヤに渡した。

 

タツヤ「何だこの箱?」

 

アイリス「鍵を探す中で見付けたの。しかも2つ。」

 

タツヤ「中身は何だ?」

 

アイリス「開けた事無いから分からない。一応収納しとこ?」

 

タツヤ「じゃあ後で調べるか。」

 

箱をアイテムボックスに収納した。

 

 

 

 

 

 

パーティールーム。ゾンビ達が浮遊しながら踊っている。

 

タツヤ「何だこのゾンビ達?」

 

パーシヴァル「エイチ、ほら。」

 

怖がるエイチを引っ張る。

 

エイチ「ゾンビだ。言ったろ?」

 

その中に、青いドレスを着た女性を発見。

 

アルテミス「ほら居た!あれがキーラ。」

 

青いドレスを着た女性はキーラだった。

 

パーシヴァル「シャイニングとは全然違う。」

 

アルテミス「ほら見て。ハリデーが作った初期のゲーム、メイヘム・マンションのゾンビよ。シャイニングは引っ掛けだったのね。」

 

ダイトウ「残り1分だぞ。」

 

ショウ「どうやって近付くの?」

 

アルテミス「飛び込むのよ!」

 

助走を付けてジャンプする。

 

パーシヴァル「待って!」

 

ゾンビにしがみ付いた。

 

 

 

 

すると他の皆が、外に吸い込まれた。

 

アイリス「あれ!?」

 

 

 

一方アルテミスはゾンビにしがみ付いてる。キーラがアルテミスに手を伸ばす。

 

アルテミス「ねぇミスターゾンビ。リードして良い?」

 

ゾンビはウインクした。アルテミスは次々とゾンビに飛び乗り、キーラに近寄る。そしてキーラに向かってジャンプした。しがみ付いてるゾンビを蹴って、奈落の底へ落とす。2人は石の足場の上に立つ。

 

アルテミス「・・・・踊りますか?」

 

キーラ「どれだけお誘いを待っていたのか分かる?」

 

するとキーラが消滅し、緑の欠片が1箇所に集まり、アノラックが出現した。

 

アノラック「おやおやおや。見付けたか第2の鍵、翡翠の鍵を。恐れ入った。」

 

翡翠の鍵をアルテミスに授けた。

 

アルテミス「ありがとう。キーラってとっても美女・・・」

 

アノラック「行け。」

 

出現した扉へ向かうアルテミス。翡翠の鍵で扉を開けると、翡翠の巻物が出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IOI社では、スコアボードの1位にアルテミスが表示された。

 

役人「奴らがハリデー年鑑に入るのをうちの研究者が見て、謎を解きました。後はシャイニングの試練をクリアするだけです。」

 

シクサーズはシャイニングの試練に挑んでる。しかし大パニック状態。するとスコアボードに追加情報が。

 

秘書「ソレントさん、このスコアボードを見て下さい。パーシヴァルが翡翠の鍵を手にしました。それに、タツヤとアイリスも。」

 

 

 

 

一方フナーレは、ウェイドの位置情報を探っている。

 

 

 

 

ソレント「奴らは、まだ生きてるぞ。」

 

 

 

 

フナーレ「分かってます。またご連絡します。」

 

職員「お探しの奴を発見。」

 

映像を見るフナーレ。すると。

 

フナーレ「ストップ。此奴よ。ダサいタトゥーの奴。」

 

反乱軍の男に目を付けた。

 

フナーレ「拡大して。」

 

映像を拡大。

 

フナーレ「データベースを検索。コロンバス中のドローンを使って。探し出して!」

 

 

 

 

コロンバスのドローンが捜索を開始した。

 

 

 

 

とある商店街。反乱軍のタトゥーの男がドローンにマークされた。

 

「END」



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Chapter8「アタリ2600」

廃墟。

 

反乱軍の男「食糧を仕入れて来た。」

 

 

 

 

サマンサ「究極の答えを魔法の数字で割れば・・・望みの物が悲劇の砦で見付かるだろうって。悲劇って事はハリデー自身って事よね?」

 

ウェイド「何で?」

 

サマンサ「孤独だから。」

 

ケイタロウ「そんな理由?」

 

サマンサ「人生を共にする人も居ないし。」

 

ウェイド「確かにねぇ・・・」

 

マナ「って事は、鍵は人との繋がりって事?」

 

サマンサ「そう。ハリデーはオアシスを世界に繋いでくれる人を託したかった。そう言うメッセージじゃない?」

 

深く考えるウェイドの右手に、サマンサが触れる。

 

サマンサ「ウェイド・・・あんたはハリデーの事を誰よりも理解している。あんたなら勝てると思うよ。」

 

ケイタロウ「俺もお前を信じてるぜ。」

 

マナ「私もよ。あなたを信じてるよ。」

 

ウェイド「本当に・・・僕が勝てると思う?」

 

 

 

 

 

 

すると停電が起き、何者かがガラスを割って奇襲を開始した。

 

 

 

 

 

 

ケイタロウ「ドローン!?」

 

それは、IOI社のドローンと、シクサーズ達だった。

 

シクサーズ「動くな!!彼処だ!!」

 

ケイタロウ「シクサーズまで!?」

 

シクサーズは、反乱軍を次々と捕らえる。

 

マナ「逃げよう!!」

 

4人はすぐに逃げ出す。

 

シクサーズ「おい動くな!!」

 

ケイタロウ「てめぇに言われる筋合いは無えよ!!」

 

急いで裏口の方へ。

 

 

 

 

裏口。

 

マナ「何でここだって分かったの!?」

 

ケイタロウ「考えてる余裕は無い!ソレントの野郎、何処までもエッグを欲しがる野郎だ!」

 

サマンサ「ここから路地に出て!」

 

通気口を開ける。

 

ウェイド「君が先に!」

 

サマンサ「行って!すぐ行くから!」

 

ウェイド「ケイタロウ、先に入って!」

 

ケイタロウ「分かった!ウェイドも来い!」

 

通気口に入る3人。

 

マナ「サマンサ、早く!」

 

サマンサ「オアシスには、あんた達が必要よ!」

 

ウェイド「え?」

 

サマンサ「私が時間を稼ぐ!」

 

ケイタロウ「おいサマンサ!行くな!!」

 

しかしサマンサは、通気口を閉めた。

 

サマンサ「これで良かったって何時か分かる!」

 

彼女は3人を逃した後、誰かに連絡した。

 

シクサーズ「動くな!動くな!観念しろ!」

 

遂にシクサーズに捕まってしまった。

 

フナーレ「サマンサ・エヴリン・クック。IOIはあなたの滞納金を全て買い取り、一元化しました。現在の総額は2万3000クレジット以上。あなたは最寄りのIOI徴収センターに連行され、拘留されます。滞納金及び利息、延滞料を完済するまで出る事は出来ません。」

 

 

 

 

 

 

外では。

 

シクサーズA「見付かったか!?」

 

シクサーズB「次の場所を捜せ!」

 

通り過ぎたタイミングを見て、ケイタロウが通気口を開ける。

 

ケイタロウ「行ったぞ。」

 

ウェイド「よし。」

 

通気口から出た。

 

マナ「サマンサ・・・」

 

ケイタロウ「姉さん、サマンサはきっと無事だ。すぐに合流出来る。」

 

マナ「そ、そうだね。」

 

ウェイド「行こう!」

 

すると後ろから、何者に引っ張られた。

 

???「目指せ鍵!」

 

ウェイド「目指せエッグ・・・」

 

ケイタロウ「おい、お前誰だ?」

 

その正体は、10代くらいの黒人の女性だった。

 

黒人女性「オアシスで会う奴はもっと警戒しろ。」

 

ウェイド「体重140キロのチャックかも・・・」

 

黒人女性「デトロイトでママと住んでるのかもよ?」

 

ウェイド「・・・エイチ!」

 

すぐに口封じされた。

 

ケイタロウ「お前が、エイチ?」

 

ヘレン「ヘレンだ!親父がエイチって呼んでたんだ。急ごう!」

 

マナ「待って!」

 

3人はヘレンの後を走る。

 

 

 

 

角を曲がると、ドローンが待ち構えていた。

 

ヘレン「ドローンにバンが見付かった・・・」

 

ケイタロウ「何処までもしつこい野郎共だな・・・」

 

ドローンがこっちに迫る。するとバンから1人の男性が降り、金属バットでドローンを何度も殴り、足で踏ん付けて破壊した。その正体は・・・

 

 

 

 

日本人男性だった。

 

 

 

 

男性「急ごう!奴らに見付かった!」

 

ウェイド「ダイトウ・・・?」

 

マナ「え、ダイトウなの?」

 

トシロウ「本名はトシロウだ。サマンサから伝言を受けて、ここに迎えに来たんだ。」

 

ケイタロウ「サマンサが?粋な計らいしやがるぜ。」

 

ウェイド「サマンサは連行され・・・」

 

ヘレン「ああ、徴収センターだろ?もう1つ朗報。シクサーズが第3の試練を見付けた。」

 

マナ「本当?」

 

ヘレン「ほら急ぐよ!乗って!」

 

トシロウ「よし、行こう!」

 

ヘレン「さぁ早く乗って!ほらほらほら!」

 

すぐにバンに乗ってここから逃げ出す。フナーレ率いるシクサーズが追い付いたが、もう手遅れ。

 

 

 

 

バン車内。

 

ウェイド「第3の試練を見付けるの早過ぎないか?」

 

ケイタロウ「これって出来レースか何かか?」

 

ヘレン「IOIは最初のフレーズから、場所はセクター14と読み取った。悲劇の砦はまだ不明。」

 

少年「だから今奴らは、全力でセクター14の砦を探している所。」

 

1人の少年が顔を出した。

 

ウェイド「ショウか!?」

 

ケイタロウ「マジで!?」

 

少年「はいはい11歳だよ。悪い?」

 

マナ「可愛い!」

 

トシロウ「本当はゾウって名前なんだ。」

 

ゾウ「でも皆ショウって呼ぶ。どうでも良いけどね。」

 

ウェイド「いや、どうでも良くないよ。ショウ、君は世界で最高のクールな11歳だ!」

 

トシロウ「褒められたな。」

 

ゾウ「黙って続き聞いてよ。」

 

ウェイド「エイチ!サマンサを助けに行かなきゃ。」

 

ヘレン「IOIの中になんか入れないよ。」

 

ケイタロウ「じゃあどうすんだ?」

 

ヘレン「もっと良い作戦を考えたんだ。ソレントのギア見たんだろ?」

 

ケイタロウ「ああ見たぞ。でっかいハムスターボールだった。」

 

ヘレン「彼奴本人が、アルテミスを返すよう仕向けるんだ。でもまず準備が大事。奴のギアはどれくらい覚えてる?」

 

ウェイド・ケイタロウ「ほぼ完璧かな?」

 

バンを人気の無い裏路地に停めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

徴収センター。

 

アナウンス『メンテナンス班、徴収センター。ポット31Bへ。』

 

ここでは囚われた者達が拘留され、強制労働されている場所。

 

アナウンス『警備班、セクション97へ。移動の監視をお願いします。』

 

その中に、サマンサの姿があった。彼女はヘルメットを外そうとするが、外れない。

 

 

 

 

オアシス・惑星ドゥーム。

 

監視役「ほら新入り。さっさと働け。グズグズするな。」

 

電気ショックを浴びせた。勿論サマンサもこの電気ショックを受けた。

 

監視役「その爆薬を並べろ。」

 

爆薬を持って、穴に入れる。

 

監視役「おいお前!これは爆発物だぞ!」

 

隣のアバターも電気ショックを受け、苦しむ。

 

監視役「お前がリセットされてもIOIはコインの補填はしない!ほら働け!!」

 

 

 

 

 

 

一方ソレントは、惑星ドゥームにある城に居た。

 

ソレント「第3の試練の内容は、ビデオゲームか何かか?」

 

シクサーズ「ええ。アタリ2600です。これ用のゲームソフトは何千とありますからそのどれかかと。」

 

凍土で、シクサーズ達がアタリ2600のゲームをプレイ。

 

シクサーズ「行け!!」

 

しかし失敗し、海に落っこちた。

 

 

 

 

ソレント「フッフッフ。ハリデー、世界一の経済資源の運命を、こんなやり方で決めようってのか?特定したら知らせろ。」

 

シクサーズ「了解。」

 

 

 

 

一方。

 

シクサーズ「行け行け!あ、あああああ!!」

 

また失敗。

 

 

 

 

IOI社。

 

監督「センティピードをプレイして1分。氷が割れた。」

 

 

 

 

そして研究所では、第3の試練のゲームを探している。。

 

研究員A「絶対これだ!ジャウスト!ハリデーはこのハイスコア記録を未だ持ってるんだ!」

 

研究員B「ピットフォールよ!未だに完結してないご長寿ゲーム!」

 

研究員C「スターマスターは?」

 

研究員D「そうだ!ソードクエストはアタリが実際に主催用にコンテストで作られた物だ!」

 

 

 

 

城の奥。

 

ソレント「アイロック、調子はどうだ?」

 

アイロック「正直、リハビリに通わないと。」

 

ソレント「天球は持って来たか?」

 

アイロック「ああ、仰せの通りに。」

 

オジョヴォックスの天球を腹から出した。

 

アイロック「オジョヴォックスの・・・」

 

ソレント「天球だな。っで、どう使うんだ?リモコン操作か?何処かにボタンがあるのか?」

 

アイロック「ソレント、これはレベル99のマジックアイテムだ。ドローンとは訳が違う。魔法の呪文を使って起動するんだよ。」

 

オジョヴォックスの天球を浮かせる。

 

アイロック「やってみるか?」

 

ソレントは何もしない。アイロックがメモしてある呪文を唱える。

 

アイロック「ーーーーーーーーーーーーー!」

 

呪文を唱えると、オジョヴォックスの天球が起動し、砦全体をバリアで囲んだ。

 

 

 

 

IOI社。ログアウトしてOIR9400にソレントが帰還すると、誰かがVRゴーグルを外した。その正体は・・・

 

 

 

 

 

 

ウェイドとケイタロウ、そしてトシロウだった。

 

 

 

 

 

 

ケイタロウ「よう大将。また会ったな。」

 

3人はソレントに銃口を向ける。

 

ウェイド「彼女は何処?」

 

ソレント「どうやって入って来た?」

 

ケイタロウ「禁則事項だ。アルテミスは何処へやった?返して貰おうか。」

 

ソレント「誰だ?」

 

ウェイド「サマンサ・クックだよ!何処へやった?」

 

ソレント「・・・・・私と話がしたいのなら、その銃を下ろしたらどうだ?」

 

ウェイド「僕の叔母さんを殺しておいて・・・」

 

ケイタロウ「折角の旅行の満喫をぶっ壊しやがって・・・」

 

ウェイド・ケイタロウ「ハッタリだと思うか?」

 

ソレント「おいおいおい、まずは落ち着きたまえ。良いか?あれは、会社の決定だ!私個人の意思じゃない!!」

 

ケイタロウ「よくもそんな減らず口が言えるなてめぇは!!」

 

ウェイド「彼女は何処だ!!」

 

ソレント「し、下の階だ。徴収センターだ。」

 

ウェイド「徴収センターに居るのは分かりきっている!!どのギアに繋がれてるか教えて貰おう。」

 

ケイタロウ「連絡用のアクセス・コードも教えて貰おうか。」

 

トシロウがソレントの左胸に銃口を当てる。

 

ソレント「・・・ああ、良いだろう。」

 

ケイタロウ「ならそれで良い。」

 

ウェイドとケイタロウが外に出る。

 

トシロウ「じゃあまずはアクセス・コードから。」

 

ソレント「・・・・645725。」

 

トシロウ「ギアは何処だ?」

 

 

 

 

 

 

外では、エイチとショウとアイリスが居た。ここはオアシスだった。そしてウェイドとケイタロウが変装を解き、パーシヴァルとタツヤに戻った。

 

アイリス「2人共おかえり。」

 

パーシヴァル「彼奴、チビってたんじゃない?」

 

タツヤ「ああ、あの光景が目に浮かぶぜ。」

 

エイチ「奴のアカウントに入ったぞ。」

 

ショウ「ソレントは自分がオアシスに居ないとは思ってないよね?」

 

パーシヴァル「奴が見てる画面はこれ。」

 

ソレントが見てる本当の画面をショウとアイリスに見せる。

 

タツヤ「だが、掏り替えてこっちを彼奴に見せてる。」

 

偽物の画面をショウとアイリスに見せる。

 

タツヤ「ソレントがログアウトする寸前に乗っ取ったから、今頃現実世界のオフィスに戻ったと勘違いしてると思うな。」

 

パーシヴァル「でも実は、エイチが作った同じオフィスを見てるだけ。」

 

アイリス「要するに、ソレントのギアをハッキングしたって訳だね?」

 

エイチ「据え置き型のギアは、ハッキングが難しいんだけど。」

 

パーシヴァル「傍にパスワードをメモっとくマヌケなら別。」

 

エイチ「徴収センターに入った。」

 

パーシヴァル「よし、始めるぞ。」

 

ここはエイチの作業場。アルテミスの捜索を開始。

 

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Chapter9「サマンサ・クック」

惑星ドゥームでは。

 

パーシヴァル『アルテミス。』

 

アルテミス「え!?何処!?何処!?」

 

パーシヴァル『アルテミス、そのまま聞いて?君の音声システムに直接入り込んだ。』

 

アルテミス「どうやったの?」

 

パーシヴァル『ソレントのパスワードをゲットした。』

 

アルテミス「・・・聞いて欲しい事がある。」

 

パーシヴァル『後にして。今そこから出してあげるから。』

 

アルテミス「第3の試練の場所は、惑星ドゥームよ。IOIはアノラックの城にシールドを張っている。奴らそれを、オジョヴォックスの天球って呼んでた。内側からじゃないと解除出来ないらしい。」

 

ショウ『その通りだ。レベル99のアイテム。魔法を跳ね除ける無敵のシールドを張り出す。破るのは不可能。』

 

アイリス『そんなぁ・・・』

 

パーシヴァル『分かった。でも今1番大事なのは君をそこから出す事だ。今君のポッドのダイヤグラムを見ている。手を11時の方向に伸ばして。そこに、上にパネルがある。』

 

 

 

 

徴収センター。サマンサが11時の方向に手を伸ばす。

 

サマンサ「OK。あった。」

 

パーシヴァル『よし。ハンドルが2つあるはずだ。9時と3時の方向。分かる?』

 

サマンサ「うん、あったあった。」

 

パーシヴァル『それを手前に引いて。』

 

ハンドルを手前に引くと、パネルが取れた。

 

パーシヴァル『っで中にレバーがある。右手で握って左にスライドして、それで君は解放されるはず!』

 

レバーを左にスライド。するとヘルメットが外れた。

 

サマンサ「やった!はずれた!」

 

ドアが開いた。

 

アナウンス『徴収センター、ポッド41F。10分間外に出る事を許可します。』

 

両足と両手の手錠を外し、レバーを戻してドアを閉める。

 

サマンサ「ウェイド、聞こえてる?」

 

パーシヴァル『聞こえてるよ。今何処?』

 

サマンサ「ソレントのオフィスは何処?」

 

パーシヴァル『IOI司令本部、2フロア上。出口はそっちじゃないよ。』

 

サマンサ「奴のパスワードは?・・・・・ウェイド答えて!」

 

パーシヴァル『よし、B055マン、BOSSマン69だ。でもアルテミス逃げなきゃ!』

 

サマンサ「兵隊集めて。」

 

パーシヴァル『兵隊?』

 

サマンサ「惑星ドゥームで合図を待って。」

 

パーシヴァル『合図って?』

 

サマンサ「シールドを解除するから!」

 

パーシヴァル『アルテミス待てよ!早く逃げなきゃ!』

 

無視して、ドアを開けてソレントのオフィスへ向かう。

 

 

 

 

 

 

一方ソレントは。

 

ソレント「・・・なぁ、君は奴らに幾ら貰ってる?こっちには金が唸る程ある。幾らだって払ってやるぞ。もし・・・」

 

トシロウ「おい。良いから黙ってろ。」

 

ソレント「分かった・・・」

 

今も脅されてる。

 

ソレント「・・・?」

 

退屈するソレントがギアの鏡を見ると、パーシヴァル達の姿があった。彼は違和感に気付いた。

 

ソレント「現実じゃないなぁ・・・ハッキングしたのか?」

 

トシロウ「おっと、皆!」

 

自分の顔を触るソレント。VRゴーグルが装着されたままだった。

 

 

 

 

 

 

VRゴーグルを外すと、本当の現実世界に戻れた。貼ってあるパスワードをくしゃくしゃにしてオフィスから出る。

 

ソレント「フナーレ!奴らが小娘の助けに入った!徴収センターに来い!」

 

徴収センターに向かうソレント。すれ違いでサマンサが彼から通り過ぎた。彼女はソレントのオフィスを見付けた。

 

 

 

 

 

 

徴収センターでは。

 

アナウンス『ポッド41F。休憩時間終了です。直ちに戻りなさい。さもなくばコインが全部リセットされます。』

 

ポッド41F。サマンサが入ったポッド。

 

 

 

 

一方のサマンサは、ソレントのオフィスに潜入した。

 

 

 

 

徴収センター。

 

ソレント「つまり、普通に出てっただと?どう言う事だ?」

 

フナーレ「頭の良い連中のようです。でも居場所は分かってます。7人ともコロンバスに・・・」

 

ソレント「おいちょっと待て、何を根拠に言ってるんだ!?」

 

フナーレ「使ってた車が分かってるので、何れ見付けます。」

 

彼らが使用してるバンを見せた。

 

ソレント「何れ見付ける!?悠長だなぁ。こっちが墓に入ってからじゃ遅いんだよ!何故もっと早く言わなかった!?」

 

フナーレ「まだ必要だと思わなく・・・」

 

ソレント「居場所を突き止めろ!捜せ!一刻も早く!」

 

フナーレ「相手はまだ子供です!熱くならないで下さい。私の仕事は私に任せて。それともこれを持ってご自分で追っ掛けますか?」

 

拳銃をソレントに見せる。

 

ソレント「・・・見付けろよ?」

 

任務を与えて徴収センターを後にする。

 

 

 

 

 

 

同じ頃サマンサは、ソレントのギアを操作していた。

 

サマンサ「少女探偵ナンシー、尿漏れ防止エクササイズ?・・・ビンゴ!あった。おめでとう、レベル99のアイテムオジョヴォックスの天球手に入れたね。使い方を説明しよう。スイッチオンとオフ・・・オフよ!えっと・・・天球の傍で呪文を唱える。えっと・・・ーーーーーーーーー。」

 

呪文を暗記した。

 

「NEXT」



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Chapter10「ドゥーム」

惑星ドゥームに、パーシヴァルとタツヤとアイリスが居た。パーシヴァルがモニターから小型カメラを浮かせて、自分を映す。

 

パーシヴァル「オアシスの住民達よ、僕は鍵を持つ者、パーシヴァルだ。皆に告げたい。今未来が脅かされている。コンテストに勝つ為手段を選ばない連中のせいだ。気付いてる人も居るだろう。君達が失ったのはアバターや武器だけじゃない。ある者は自由を、ある者は命を失った。そして今、見ての通り。第3の試練はシールドで塞がれた。僕は辛い現実から逃げたくてオアシスに来た。でもここで、皆もそうだけど、やっと見付けたんだ!現実の世界で見付けなかった物を!生き甲斐とか、友達を見付けた。そして、言葉にしちゃうと寒いけど・・・愛を見付けた!それをノーラン・ソレントとか言うゲス野郎に奪われるのは絶対に御免だ!」

 

 

 

 

IOI社。

 

ソレント「ハハッ、此奴は。諸君、仕事に戻れ。」

 

パーシヴァル『ソレントは僕らがゲームで夢中で何も・・・』

 

中継を切った。しかし。

 

パーシヴァル『僕らが立ち上がる訳が無いと!ソレントは高を括ってる!』

 

秘書官「ボス!ボス!ライブ中継です!」

 

端末にライブ中継。

 

秘書官「彼方此方に流れています!」

 

すぐにライブ中継を切った。

 

 

 

 

オフィスでは、サマンサがすぐに隠れた。

 

ソレント「パーシヴァルめ・・・おいそこ、装着を手伝え。」

 

サマンサは気付かれないように隠れながら進む。そしてやっとオフィスから脱出した。

 

 

 

 

 

 

バン車内。

 

ウェイド「奴らは僕らが戦える訳が無いと思っている!だが、それは大間違いだ!惑星ガイギャックスの鉱山に居るガンター達を見れば分かる!」

 

ヘレン「行くよ〜。アイアン・ジャイアント起動。」

 

 

 

 

 

 

エイチの作業場。遂にアイアン・ジャイアントが起動した。上半身と下半身を繋げて立ち上がる。

 

 

 

 

 

 

惑星ドゥーム。

 

パーシヴァル「自分に問い掛けろ!!オアシスの為に全てを無くしてでも、戦う覚悟はあるか!!」

 

ここにエイチ、ショウが駆け付けた。

 

パーシヴァル「僕はトップ7のパーシヴァル!アルテミスとタツヤとアイリスとエイチとダイトウとショウに代わり、今皆に呼び掛ける!!惑星ドゥームに集結してくれ!!ジェームズ・ハリデーの名に於いて、共にオアシスを救おう!!」

 

演説が終わり、集まるのを待つ。

 

 

 

 

城では、ソレントが嗤笑している。帰ろうとしたその時。

 

”ドドドドドドドドド!!”

 

 

 

 

アイリス「な、何この音?」

 

タツヤ「・・・・見ろ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オアシスの全アバター達が集結したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アイリス「皆キターーーーーー!!!!」

 

タツヤ「全員集合だぜ!!!」

 

 

 

 

 

 

ソレント「おい、おいおい・・・嘘だろこんな!!!」

 

アイロック「友の居る者は、敗北者では無い。」

 

 

 

 

 

 

一方サマンサは、シクサーズの中に紛れ込み、惑星ドゥームに入った。

 

 

 

 

 

 

惑星ドゥーム・城。アルテミスはオジョヴォックスの天球を発見した。

 

 

 

 

城の外では、全アバター達がシールドを破る為、全ての武器を使ってる。

 

タツヤ「姉さん!俺達も加勢するぞ!」

 

アイリス「勿論よ!」

 

タツヤ「ドリルスナイパーカスタム!」

 

アイリス「マルチアタックライフル!パーシヴァル!ショウ!私を支えて!」

 

パーシヴァルとショウがアイリスの後ろ支え、シールドに向けて構える。

 

タツヤ「シュート!!」

 

アイリス「シュート!!」

 

ハイパーメガニックバスターとマルチアタックビームを同時に発射。

 

 

 

 

城の凍土では、また脱落者が出た。

 

 

 

 

 

 

IOI社。

 

監督「ソードクエスト、プレイ1分で氷が割れた。」

 

 

 

 

研究所。

 

研究者A「さて、ソードクエストも駄目。次は?」

 

他の候補が上がるが、1人の研究者が。

 

研究者B「アドベンチャーよ!1979年リリースのゲームで、開発者はウォレン・ロビネット。彼は自分の名前をゲーム内に隠した。」

 

研究者A「アドベンチャーをやってみろ。」

 

 

 

 

監督「次、アドベンチャーだ。」

 

 

 

 

 

 

 

惑星ドゥーム。

 

オジョヴォックスの天球付近まで近付いたアルテミス。途中で軍隊を見て隠れ、見付からずに済む。更に見張りから身を隠してやり過ごした。

 

アルテミス「はぁ・・・はぁ・・・」

 

モニターから小型カメラをオジョヴォックスの天球へ飛ばした。慎重に操作して近付かせ、見張りに見付からないようにする。

 

 

 

 

 

 

IOI社。

 

監督「1分以上経過、まだ生きている。このゲームで正解だな。」

 

 

 

 

 

 

惑星ドゥーム。

 

アルテミス「ーーーーーーーー。」

 

暗記した呪文を唱える。

 

 

 

 

 

 

ソレント「何時迄保つ?この天球のシールドは。」

 

 

 

 

 

 

アルテミス「ーーーーーーーーー。」

 

 

 

 

 

 

アイロック「そうだなざっと、あぁ・・・1000万年って所かな。心配すんな。」

 

 

 

 

 

 

アルテミス「ーーーーーーーーー!」

 

呪文を3回唱えた。するとオジョヴォックスの天球が眩しく輝き、シールドを粉砕した。

 

 

 

 

 

 

城の外では。

 

タツヤ「シールドが消えた!!」

 

アイリス「アルテミスがやったのね!!」

 

パーシヴァル「目指せ鍵!!」

 

 

 

 

アバター達「目指せエッグ!!」

 

 

 

 

アバター達「目指せエッグ!!」

 

 

 

 

アバター達「目指せエッグ!!」

 

 

 

 

 

 

タツヤ「アッセンブル!!」

 

音楽を大音量で流して、全アバターとシクサーズ達の激しいバトルが始まった。

 

 

 

 

城では、アルテミスがシクサーズの1人がプレイしてるゲームをズームにして見る。

 

アルテミス「アドベンチャー・・・」

 

 

 

 

 

 

外では、激闘が繰り広げられていた。ソニックがホーミングアタックでシクサーズ達を倒す姿もある。

 

そこにアルテミスが走り、シクサーズの武器を奪取し、シクサーズを痺れさせて他のアバターに返した。

 

巨大兵器の上に乗り、周りを見渡す。デロリアンとサイドファントムが颯爽と駆ける光景が見えた。

 

 

 

 

タツヤ「姉さん!!やれ!!」

 

アイリス「RPG-7!!」

 

パーシヴァル「っ!」

 

RPG-7とパーシヴァルのロケットランチャーが巨大兵器に命中した。その巨大兵器の上からアルテミスがデロリアンに飛ぶ。

 

パーシヴァル「おいおいおいおい!?」

 

フロントガラスを破って、デロリアンに乗った。

 

タツヤ「アルテミス!!」

 

アイリス「無事だったのね!!」

 

アルテミス「シクサーズがチャレンジしているのはアタリのゲームよ!」

 

タツヤ「アタリ2600か!?」

 

アルテミス「ええ!」

 

パーシヴァル「君指令本部に居るの!?駄目だよ早く逃げないと!」

 

タツヤ「アルテミス、奴らは何をプレイしてるんだ?」

 

アルテミス「アドベンチャーをプレイしている。」

 

パーシヴァル「アドベンチャー・・・そうか!作者はウォレン・ロビネット。イースターエッグを隠した最初のゲームデザイナーだ!」

 

タツヤ「そうと決まれば行くぜ!!」

 

アイリス「そこ邪魔だよ!!退いて!!」

 

RPG-7でシクサーズ達をぶっ飛ばす。

 

タツヤ「がっぽりだぜ!」

 

シクサーズ達のコインを全て回収。

 

 

 

 

 

 

現実世界では、フナーレがバンを捜索中。

 

フナーレ「郵便トラックを捜索。ナンバープレートはオハイオ。ドローンによれば2036年モデル。」

 

ドローンでもバンを捜索。早速1台のバンを発見したが、絵が一致しない。

 

 

 

 

本物のバンの車内では、トシロウがまだ不参加中。

 

ヘレン「ダイトウ!何時になったら参戦するんだ!!」

 

 

 

 

 

 

惑星ドゥーム。

 

アイアン・ジャイアントがシクサーズの巨大兵器を潰した。

 

 

 

 

そして4人は、凡ゆる武器でシクサーズ達を蹴散らすが。

 

アルテミス「駄目だ!武器が底を付いた!」

 

アイリス「こっちも弾切れだよ!!」

 

タツヤ「くそ!カンプピストルが切れた!」

 

パーシヴァル「こっちもこれでラスト!!」

 

アルテミス「もっと武器頂戴!!」

 

 

 

アバター「これを使え!!対人キャノン砲だ!」

 

 

 

アルテミス「OK!対人キャノン砲ゲット!!」

 

対人キャノン砲を発射。シクサーズ達をぶちのめした。

 

 

 

アバター「レールガン!!」

 

 

 

パーシヴァル「レールガン!!」

 

映画イレイザーに登場したレールガンで、シクサーズ達を貫いた。

 

 

 

アバター「Xガンだ!使ってくれ!」

 

 

 

アイリス「Xガン!行くよ!」

 

GANTZのXガンを連射した。シクサーズ達が爆発した。

 

 

 

 

 

 

バン車内。

 

ヘレン「パーシヴァル!パーシヴァル!これ試してみ!」

 

ある物をパーシヴァルに渡した。

 

 

 

 

 

 

惑星ドゥーム。

 

渡されたのは・・・

 

チャッキー「ゲッヘッヘッヘッヘ!!」

 

チャイルド・プレイのチャッキーだった。包丁でパーシヴァルを切ろうとするが、パーシヴァルが避け、アルテミスが顔面にパンチした。

 

アルテミス「投げちゃってよ!そんなの!!」

 

パーシヴァル「アイリス!パス!」

 

アイリス「え?」

 

チャッキーがアイリスの手に渡り、包丁を持って切ろうとする。

 

アイリス「きゃ!!何この人形!?」

 

タツヤ「チャッキー!?姉さん投げろ!!」

 

アイリス「それ!!」

 

チャッキーを投げた。

 

 

 

 

そしてシクサーズの方へ。

 

シクサーズ「おいマジかよ、チャッキーかよ!!」

 

チャッキーがシクサーズ達を切り刻んだ。

 

 

 

 

アイリス「びっくりしたぁ・・・あの人形何?」

 

タツヤ「チャイルド・プレイのチャッキー。俺彼奴とファックしたくねぇ・・・」

 

 

 

 

そしてミュータント・タートルズが、シクサーズ達を倒し続けている。

 

更に、HALOのマスターチーフ達がアサルトライフルを連射しながら前進する。

 

 

 

 

 

 

この激闘の中に、ソレントが現れた。彼はモニターを操作して、ある物を取り出して足元に投げた。すると投げた物が一気に具現化して巨大ロボットした。ソレントが操縦席に乗った。彼が乗るロボットは・・・

 

 

 

 

 

 

アルテミス「ああ、メカゴジラ!!」

 

 

 

 

 

 

メカゴジラ「ーーーーーー!!!」

 

咆哮を上げて、メカゴジラがゆっくりと前進する。

 

 

 

 

タツヤ「メカゴジラ・・・ソレントの野郎!!」

 

 

 

 

アイアン・ジャイアントがメカゴジラに立ち向かう。右腕からランチャーを連射するが、無効化。メカゴジラが殴り飛ばし、アイアン・ジャイアントに放射熱線。

 

 

 

 

パーシヴァル「ダイトウ!加勢してくれ!ダイトウ!早く!」

 

タツヤ「ダイトウ!援護を頼む!」

 

アルテミス「橋へ向かって!今の内よ!早く早く早く!」

 

タツヤ「飛ばすぞ!姉さん!」

 

アイリス「良いよ!」

 

デロリアンとサイドファントムのアクセルを全開にして橋へ向かう。しかしメカゴジラが2台を発見し、尻尾で薙ぎ払った。デロリアンとサイドファントムがスクラップになってしまった。

 

 

 

 

すると上空から、セレニティー号が舞い降りた。

 

 

 

 

バン車内。トシロウがVRゴーグルを装着した。

 

トシロウ「俺はガンダムで行く!」

 

 

 

 

惑星ドゥーム。

 

セレニティー号に乗ったダイトウが立ち上がり、モニターからグレガリアス120を出し、左手に装着してジャンプした。そしてグレガリアス120のボタンを押すと、ダイトウがRX78-2ガンダムに変身した。ZZガンダムのポーズを取り、メカゴジラに立ち向かう。

 

 

 

 

地上では、パーシヴァルとアルテミスとタツヤとアイリスがメカゴジラから逃げていた。

 

アイリス「きゃああ!!」

 

タツヤ「姉さん!!」

 

転んでしまったアイリス。踏み潰される瞬間、ガンダムが大地に降りて、アイリスを救った。

 

アイリス「ガンダム!!」

 

タツヤ「あのガンダム、ダイトウか!!」

 

ガンダムはメカゴジラの腹部にエルボー攻撃をし、アッパーからのジャンプ。メカゴジラは後ろに倒れ、シクサーズ達が巻き込まれた。

 

タツヤ「よし、行くぞ!!」

 

急いで橋へ向かう。途中でアルテミスがアイアン・ジャイアントを見た。

 

パーシヴァル「アルテミス!」

 

アルテミス「城へ向かって!第3の鍵を手に入れて!」

 

彼女はアイアン・ジャイアントへ向かった。

 

 

 

 

一方ガンダムはメカゴジラと交戦中。ビームサーベルを駆使して戦う。

 

”ブーブーブー”

 

謎の音が鳴り、メカゴジラがガンダムを後ろへ押した。

 

 

 

 

パーシヴァル「何の音だ!?」

 

ショウ「変身して居られるのは30秒だけなんだ!」

 

 

 

 

メカゴジラが放射熱線。ガンダムがシールドで防ぎ、再びメカゴジラに向かって飛ぶ。しかしシールドが噛み付かれ、後ろへ投げ出された。ガンダムが溶岩に落ちるが、崖に掴まった。スラスターを噴射して飛び、ビームサーベルでメカゴジラの腹に傷を与えた。

 

 

 

ショウ「ダイトウ!戻れ!戻れ!後10秒しか無い!!」

 

 

 

 

しかしガンダムはそれを承知で再びメカゴジラへ。ビームサーベルでメカゴジラの首に突き刺した。だが時間が切れて、ダイトウに戻った。メカゴジラがダイトウを左手に乗せて睨む。

 

ダイトウ「目指せエッグ!」

 

放射熱線でダイトウを消した。

 

 

 

 

アイリス「ダイトウ!!!」

 

するとダイトウのコインが、タツヤに回収された。

 

タツヤ「ダイトウ、お前のコイン後で返すぞ。皆先に行け!彼奴は俺が食い止める!」

 

メカゴジラに向かってタツヤが走る。

 

パーシヴァル「タツヤ!」

 

 

 

 

モニターからグレガリアス130を出して、左手に装着した。

 

タツヤ「俺はウルトラマンで行く!」

 

グレガリアス130のボタンを押す。タツヤが巨大化して、初代ウルトラマンに変身した。

 

 

 

 

アイリス「タツヤがウルトラマンに変身した!」

 

 

 

 

ウルトラマン「ヘアッ!」

 

メカゴジラ「ーーーーーーー!!!」

 

ウルトラマン「シュワ!!」

 

メカゴジラの頭にウルトラチョップ攻撃。からの腹部にチョップ攻撃。

 

ウルトラマン「ッ!?」

 

メカゴジラの後ろからアイアン・ジャイアントが飛び乗った。アイアン・ジャイアントはウルトラマンを見て頷く。ウルトラマンもアイアン・ジャイアントを見て頷く。

 

ウルトラマン「ダァッ!」

 

八つ裂き光輪でメカゴジラの右腕を斬り落とし、アイアン・ジャイアントがメカゴジラの頭部を殴る。メカゴジラアイアン・ジャイアントの背中を”ガリッ”と削る。

 

ウルトラマン「ヘェッ!」

 

メカゴジラの口を塞ぎ、放射熱線を出さないようにする。そしてアイアン・ジャイアントがアルテミスを右手に乗せた。アルテミスはメカゴジラの左目に向けてマシンガンを連射して開けた。コックピットにソレントを発見。

 

 

 

 

ソレント「あの小娘か。」

 

 

 

 

アルテミスはコックピットに向かってマッドボールを投げた。するとマッドボールが笑って大爆発した。

 

 

 

 

ウルトラマン「ヘアッ!!!」

 

スペシウム光線がメカゴジラの腹部に命中し爆発し、頭部も爆発して倒した。

 

 

 

 

パーシヴァル「アルテミス!アルテミス!」

 

アイリス「タツヤ!」

 

 

 

 

ウルトラマンの時間が経過し、タツヤに戻った。

 

 

 

 

タツヤ「っしゃ!!」

 

アイリス「おかえり!タツヤ!」

 

ショウ「パーシヴァル!タツヤ!アイリス!早く城へ行かなきゃ!」

 

4人は城へ向かう。

 

「NEXT」



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Chapter11「アドベンチャー」

IOI社。

 

ソレント「あの小娘は!まだこの中に居る!司令本部に紛れ込んでる!」

 

司令本部に紛れ込んでるサマンサを捜索。

 

 

 

 

 

 

惑星ドゥーム。

 

パーシヴァル、タツヤ、アイリス、ショウが城へ向かっている。しかし橋に設置されてる爆弾が、アイロックのレバーによって起爆。橋が壊されてしまった。

 

アイリス「橋が!!」

 

タツヤ「何だと!?」

 

 

 

 

 

 

司令本部では、ソレントが女性のシクサーズだけを捜索する。しかしどれも外れ。

 

 

 

 

 

 

惑星ドゥーム。

 

メカゴジラの瓦礫の中から、アイアン・ジャイアントが立ち上がった。アイアン・ジャイアントは自らを橋として、パーシヴァル達を導く。アルテミスがアイアン・ジャイアントの右手から出て来た。

 

アイリス「アルテミス!無事だったんだね!」

 

タツヤ「行くぞ!」

 

4人がアイアン・ジャイアントの背中に乗って向こうへ進む。

 

 

 

しかしアイロックがスナイパーライフルで妨害を開始。

 

 

 

アイリス「きゃあ!」

 

タツヤ「アイロック!」

 

 

 

 

物陰に隠れたアルテミスが武器を選択。アサルトライフルでアイロックに向けて発砲。しかし外れてしまい、スナイパーライフルがアルテミスのアサルトライフルを破壊した。他の武器を探すが、どれも弾切れ。

 

 

 

 

するとアイロックが、アイアン・ジャイアントの左手に指を破壊し始めた。

 

 

 

 

左手の指が破壊されてしまい、右手だけが支えになった。

 

パーシヴァル「ショウ!頑張れ!」

 

落ちそうになったショウを助けた。

 

 

 

 

アイロックがスナイパーライフルでアイアン・ジャイアントの右手を狙い始めた。

 

 

 

 

タツヤ「野郎!!」

 

モニターからウィンチェスターM1887を出した。そしてショウはモニターから武器を選択。

 

 

 

 

アイロックのスナイパーライフルが弾切れを起こし、急いでリロードする。

 

 

 

 

その隙に、ショウが銀河伝説クルールの手裏剣を持って、アイロックに投げた。

 

 

 

 

リロードが完了し、スナイパーライフルを向けた。しかしクルールの手裏剣がアイロックの右腕を切断した。

 

アイロック「うおおおおおおお!!!」

 

切断され、コインが大量に溢れ出た。

 

 

 

 

タツヤ「クロックアップ!!」

 

『CLOCK UP!』

 

クロックアップでアイロックに接近してウィンチェスターM1887を連射する。精密にアイロックの身体中に命中した。

 

アイロック「うおおおおああああああ!!!」

 

身体中からコインが大量に溢れ出た。アイロックは右腕を抑えながら城の奥へ走る。

 

『CLOCK OVER!』

 

 

 

 

そしてアイアン・ジャイアントを無事に渡り切った。そして、アイアン・ジャイアントが溶岩の中へ落ちた。

 

アイリス「エイチ・・・」

 

アイアン・ジャイアントは、パーシヴァル達にサムズアップして、溶岩の中へ消えて行った。

 

タツヤ「エイチ・・・」

 

ウィンチェスターM1887を溶岩の中へ投げ入れた。

 

 

 

 

彼らはシクサーズ達を蹴散らしながら進撃。

 

タツヤ「ベクターハーレー!」

 

アイリス「ファイブレイザー!」

 

奥へ向かうが、大勢のシクサーズ達が連射して待ち構えていた。5人は物陰に隠れた。

 

タツヤ「多過ぎるぞ彼奴ら!!」

 

アイリス「ねぇ、さっきの男のアイロックって何者?」

 

タツヤ「ソレントに雇われたガンター殺しの殺し屋だ。情報提供のアバターに教えて貰った。何人ものアバターを殺した。」

 

パーシヴァル「アルテミス!もうログアウトしろ!」

 

ショウ「アドベンチャーなら何で奴ら鍵をゲット出来てないの?」

 

パーシヴァル「さぁな。アルテミス、早く逃げろ。ソレントはイカれてる!殺されるぞ!」

 

 

 

 

 

 

IOI社・司令本部。

 

サマンサが、自分を捜してるソレントを見て怯えてる。

 

 

 

 

 

 

パーシヴァル「何を見ている?何も無いぞ?」

 

タツヤ「お前、トラブってるのか?」

 

アルテミスは小さく頷く。

 

パーシヴァル「サマンサ、君を愛している。」

 

アルテミス「後にしてくれる?」

 

パーシヴァル「後は僕に任せて。君に何かあったら耐えられない。IOIから出るんだ。リバーサウスで会おう。」

 

銃口をアルテミスに向けた。

 

アルテミス「・・・ウェイド、止めて!」

 

パーシヴァル「これで良かったって何時か分かる!」

 

アルテミス「ウェイド!駄目駄目駄目駄目駄目駄目!!」

 

頭部に向けて発砲した。

 

 

 

 

 

 

IOI社・司令本部。

 

頭部を撃ち抜かれたアルテミスがログアウトし、サマンサがその場で崩れた。後ろからソレントが近付く。もう駄目かと思われたが。

 

監督「しっかりしろシクサー!再生してやり直せ!ほら、行け!交代だ!」

 

良いタイミングで監督の交代指示を受け、すぐに離脱。

 

 

 

 

やっとIOI社から抜け出せたサマンサが、その場から急いで離れる。

 

 

 

 

 

 

惑星ドゥーム・城。

 

まだシクサーズ達に足止めされていた。

 

アイリス「どうやって突破するの!?」

 

タツヤ「パーシヴァル!何か無いのか!?」

 

パーシヴァル「だったら、これだ!」

 

モニターから、以前アバター用ウェアで購入した聖なる手榴弾を出した。

 

ショウ「聖なる手榴弾かよ!馬鹿高かっただろ!?」

 

パーシヴァル「安いもんさ!奴らを倒せるなら!」

 

ピンを抜いて、シクサーズに向けて投げた。

 

 

 

 

シクサーズ「何だあれは?」

 

すると聖なる手榴弾が起爆し、周囲のシクサーズ達とゲートを一瞬で消滅させた。ゲートは1つ残ってる。

 

 

 

 

アイリス「やった!!」

 

タツヤ「ヒョー!聖なる手榴弾半端無え!」

 

シクサーズのコインを回収しながら城の奥へ走る。

 

 

 

 

 

 

IOI社・司令本部。

 

秘書「ガンター達が試練の場所へ向かっています!」

 

ソレント「アイロックは?」

 

秘書「位置に着きました!」

 

ソレント「ギアを用意しろ!」

 

 

 

 

監督「氷は無事です。まだ持ってる。」

 

 

 

 

 

 

惑星ドゥーム。

 

試練の場所へ行くと、1人のシクサーズがアドベンチャーをプレイ中。

 

アイリス「まだアドベンチャーをやっている。」

 

タツヤ「あれ?彼奴・・・」

 

違和感を感じたタツヤ。ショウがボウガンを構える。しかしパーシヴァルがボウガンを下げた。

 

パーシヴァル「待って。勝つんじゃなくて・・・」

 

 

 

 

そして、アドベンチャーをクリア。

 

シクサーズ「やったーーー!!勝ったぞ!!」

 

しかし、氷が割れてアウト。

 

 

 

 

 

 

IOI社・研究所。

 

研究者C「駄目だったとさ。」

 

研究者A「アドベンチャーも駄目・・・」

 

研究者B「ゲームに勝ったのに、失敗している・・・」

 

 

 

 

 

 

惑星ドゥーム・試練の場所。

 

パーシヴァル「勝たなくて良いんだ!プレイの仕方だ。」

 

アイリス「どう言う事なの?」

 

パーシヴァル「ハリデーの言葉を覚えてる?鍵は目に見えぬよう、迷路の奥の秘密の部屋に隠しておいた。シークレットが仕掛けてあるなら、ゲームに勝っても見られない。」

 

アドベンチャーのカセットを挿入して、プレイ開始。

 

アイリス「それって・・・」

 

タツヤ「つまり、秘密の部屋の中を歩き回る。見えないドットを見付けるまでにな。」

 

パーシヴァル「ここまで分かれば楽勝。」

 

 

 

 

 

 

ソレント「そうか。」

 

 

 

 

 

 

パーシヴァル・タツヤ「っ!?」

 

ゲートが現れ、ソレントとアイロックが出現。アイロックがショウとアイリスを拘束した。

 

ソレント「後は私がやる。」

 

タツヤ「お前、懲りねえ男だな。」

 

アイリス「タツヤ・・・!助けて・・・!」

 

ソレント「最後のチャンスだ。ウェイド、ケイタロウ。最後だぞ?鍵を渡せ。君達のアカウントに5000万振り込もう。今すぐ。」

 

パーシヴァル「僕達が”はい”って言うとでも思う?」

 

タツヤ「そんな詐欺師みたいな言葉、信用出来るか。」

 

するとアイロックが、カタクリストを取り出した。ソレントが受け取る。

 

ショウ「ヤバイ!カタクリストだ!」

 

アイリス「そんな!」

 

ソレント「私個人としてはな、オアシスがどうなろうと一向に構わん。二度と足を踏み入れたくもない。だがハリデーのコンテストは、君達にとって全てだ。だから。」

 

パーシヴァル「オアシスの未来を、アンタなんかの手に委ねる気は無い!ノーラン・ソレント!」

 

タツヤ「俺達はバウンティハンター。アンタが振り込む汚い金に興味は無い!」

 

ソレント「良いだろう。起動手順は3つだ。1。」

 

カタクリストを起動。

 

アイロック「おい待てよ。それを使ったら全員死ぬんだぞ?俺が10年掛けたアバターもパーだ。」

 

ソレント「ラストだぞ。2。」

 

カタクリストの両端を持って伸ばす。

 

アイロック「おい止せ!こんな死に方は御免だ!お前アコギだぞ!天球の起動も出来ない癖に!」

 

ソレントがアイロックに顔を向けた瞬間。

 

パーシヴァル「フッ!!」

 

ジャンプキックでカタクリストを遠くへ飛ばした。アイロックがショウとアイリスを解放して逃げる。ショウがアイロックを追う。

 

アイリス「ソレント!!!」

 

タツヤ「よくも俺の姉さんを!!!」

 

3人がソレントと戦う。しかしソレントの強力な打撃を受けた。

 

パーシヴァル「うっ!」

 

タツヤ「がはっ!」

 

アイリス「きゃあ!」

 

パーシヴァル「今のは効いたよ・・・でもここは僕達の世界だ!」

 

タツヤ「てめぇになんか渡さねえ!!」

 

2人がハイキックと回転キックでソレントにダメージを与え、タツヤがジャンプし、アイリスが右手の指を額に当てて気を集め、パーシヴァルが両手で気弾を集める。

 

パーシヴァル「はあああああ!!波動拳!!」

 

アイリス「魔貫光殺砲!!」

 

タツヤ「ネオ超電導キック!!」

 

波動拳、魔貫光殺砲、ネオ超電導キックの連続コンボでソレントに大ダメージを与えた。

 

タツヤ「からの〜・・・その股ぐらにロケットパンチ!!」

 

パンチのエネルギー弾で、ソレントの股ぐらを殴った。

 

ソレント「はうっ!!」

 

ロケットパンチを受け、ソレントが後ろへ飛ばされた。

 

ソレント「うぅ・・・!はうっ!!・・・ん?」

 

横を見ると、カタクリストが落ちてあった。そのカタクリストを取った。

 

パーシヴァル「駄目だ!!止めろ!!」

 

アイリス「止めて!!」

 

ソレント「ステップ3だ!!」

 

カタクリストを押した。

 

パーシヴァル・タツヤ「止せ止めろおおおおお!!!!」

 

カタクリストが大爆発を起こした。

 

 

 

 

そしてアイロックは、急いでゲートの方へ全速力で走る。しかし間に合わず、カタクリストの餌食になってしまい、苦労して集めた大量のコインが失ってしまった。

 

 

 

 

カタクリストの爆発は惑星全体を包み、シクサーズ、全てのアバター達を一瞬にして消滅させた。

 

 

 

 

 

 

IOI社・司令本部。シクサーズがログアウトされ、スコアボードの名前が全て消えてしまった。

 

 

 

 

 

 

惑星ドゥーム。

 

カタクリストの爆発により、アバターやシクサーズの姿が何処にも無く、コインだけが残された。惑星ドゥームは静寂に包まれてしまった。

 

 

 

 

 

 

IOI社・司令本部。オフィスから出たソレントが、スコアボードを見て満足気な顔をした。

 

ソレント「此奴を脱がせてくれ。」

 

スーツを秘書に脱がせる。

 

 

 

 

 

 

惑星ドゥーム・試練の場所。

 

ここに、1つの影があった。何とパーシヴァルだった。

 

 

 

 

 

 

バン車内。

 

ウェイド「おい!皆!」

 

ケイタロウ「何処に居るんだ!」

 

マナ「返事して!」

 

ゾウ「ねぇ、パーシヴァルがまだ生きてる!それに・・・タツヤにアイリスも!」

 

 

 

 

 

 

惑星ドゥーム・試練の場所。

 

タツヤ「パーシヴァル!」

 

パーシヴァル「タツヤ!アイリス!」

 

アイリス「無事だったんだね!でも何で?」

 

するとパーシヴァルがポケットの中を探る。出て来たのは、以前に案内人から受け取った25セントのコインだった。その裏には『EXTRA LIFE』が刻まれてあった。

 

タツヤ「EXTRA LIFE?」

 

パーシヴァル「ライフが増えた?」

 

すると、タツヤとアイリスのモニターが勝手に表示された。

 

アイリス「あれ?これ・・・」

 

出て来たのは、シャイニングの時にアイリスが手に入れた謎の正方形の箱だった。

 

タツヤ「開けるぞ。」

 

箱を開けると中に入っていたのは。

 

タツヤ「1UPキノコ?」

 

アイリス「こっちはカービィの1UPアイテムだわ。」

 

それは、マリオシリーズでお馴染みの1UPキノコと、星のカービィシリーズでお馴染みの1UPアイテムだった。コインと1UPキノコと1UPアイテムが消滅した。

 

パーシヴァル「ありがとう案内人。」

 

タツヤ「姉さん、ありがとう。」

 

アイリス「えへへ、どう致しまして。さぁパーシヴァル、アドベンチャーをプレイよ。」

 

パーシヴァル「ああ。」

 

タツヤ「俺ちょっと、外を見て来る。」

 

 

 

 

 

 

IOI社・司令本部。

 

スコアボードにパーシヴァル、タツヤ、アイリスの名前が表示された。

 

ソレント「何だと!?」

 

 

 

 

 

 

惑星ドゥーム・試練の場所。

 

アドベンチャーのカセットを挿入し、パーシヴァルがプレイを開始。

 

 

 

 

 

 

IOI社・研究所。

 

パソコンの画面に、中継が繋がった。パーシヴァルとアイリスが映し出された。

 

研究者B「オアシスチャンネルのライブ配信よ!皆でコンテストの決着を見ろって事ね!ハリデーらしい!」

 

研究者A「でもアドベンチャーならこっちでトライしたのに・・・」

 

研究者B「勝とうとしたのは間違いよ。隠し部屋はゲームのラストに出て来るんじゃない。まず隠し文字を探しに行くべきだったのよ。」

 

大型モニターで中継を見る。

 

 

 

 

 

 

惑星ドゥーム。

 

タツヤ「アイロックめ、こんなに多くのコインとアイテム持ってやがったな。10年続けた賜物だな。賠償として全部貰うぜ。」

 

アイロックの全コインと全アイテムを回収。

 

 

 

 

外に出て、周りを見渡す。

 

タツヤ「まずはシクサーズのコインは全部俺達の物だ。」

 

シクサーズの全コインを回収。

 

タツヤ「そして、消えてしまった全アバター達のコインは別々に回収。」

 

全アバターのコインを別々のモニターで回収した。

 

タツヤ「後で皆に分けて返さねえとな。大男とシクサーズのコインは俺達で山分け。」

 

 

 

 

 

 

現実世界。

 

IOI社から逃げ出したサマンサの近くに、バンがあった。

 

 

 

 

バン車内。

 

トシロウ「あの子かな?」

 

ヘレン「赤毛でIOIの制服、途方に暮れた様子。あれだね。」

 

バンを停めて、トシロウがサマンサに歩み寄る。

 

トシロウ「僕はトシロウ。ダイトウって言えば分かる?」

 

彼女をバンへ連れて行く。

 

ヘレン「アルテミス?あぁ・・だよね。想像と違った?」

 

サマンサ「そうね。思っても見なかった。こんなに古い郵便トラックだとは。」

 

バンに乗ると。

 

ケイタロウ「パーシヴァル、姉さん、戻って来たぜ。」

 

マナ「おかえり。」

 

サマンサ「ウェイド?カタクリストで消えたのにまだプレイ出来るの!?」

 

ウェイド「ライフが増えたんだ。君を撃ってゴメン。」

 

サマンサ「じゃあ、ケイタロウとマナも!?」

 

ケイタロウ「俺と姉さんは、マリオの1UPキノコとカービィの1UPアイテムで復活出来たんだ。」

 

サマンサ「・・・ん?ショウ?」

 

ゾウ「何?わざわざ歳を言う必要がある?僕は11歳です。どうぞ撃って下さいって。」

 

サマンサ「ねぇ、ハグしてよ!」

 

ゾウ「忍者はハグしない!」

 

ヘレン「ちょっと皆!掴まっててよ!」

 

バンを発車。ドローンがバンを発見して追跡。

 

 

 

 

装甲車内。

 

ドローンが発見したバンを分析。全て一致した。

 

フナーレ「見付けた。さぁソレント、早く出て。」

 

すぐにソレントに連絡。

 

 

 

 

IOI社・司令本部。

 

ソレント「フナーレ、良いニュースだろうな?」

 

 

 

 

装甲車内。

 

フナーレ「発見しました。ドローンで追わせてます。」

 

ソレント『座標を送れ。』

 

フナーレ「ここは私に任せて下さい。」

 

すぐにソレントが通話を切った。

 

フナーレ「ソレント?ソレント!」

 

 

 

 

IOI社。

 

ソレント「退け!」

 

シクサーズを装甲車から降ろさせ、自分が乗って追跡を始めようとするが、シクサーズの拳銃を見た。

 

ソレント「・・・寄越せ。」

 

シクサーズが拳銃をソレントに渡した。

 

 

 

 

 

 

一方外では、街中の皆がVRゴーグルを見ている。

 

ヘレン「皆何やってんの?」

 

ゾウ「もうゲームオーバーだろ?何見てるんだろう?」

 

VRゴーグルを見ると。

 

サマンサ「最後の鍵よ!中継されている!」

 

 

 

 

 

 

惑星ドゥーム・試練の場所。

 

パーシヴァル「知ってる?アドベンチャーを作ったウォレン・ロビネットは、自分が作者だと世間に知らせたかった。それで世界初のイースターエッグを仕掛けた。見付けるには、ゲームに勝つ必要は無い。ただ、闇雲にプレイして、部屋をウロウロして、探せば良いんだ。目に見えないドットを。ドットを拾ってメインスクリーンに戻れば、ビデオゲームに隠された世界初のイースターエッグが現れる。作者の名前だ。」

 

遂に、イースターエッグであるウォレン・ロビネットの名前を発見した。

 

タツヤ「よっしゃ!」

 

アイリス「やった!」

 

するとテレビの画面が消え、天井から氷柱が落ちた。

 

アイリス「な、何!?」

 

タツヤ「姉さん落ち着け。彼が現れる。」

 

巨大な氷柱が落ち、欠片が集まり、アノラックが出現した。

 

タツヤ「アノラック。」

 

水晶の鍵を、パーシヴァルに授ける。

 

 

 

 

 

 

バン車内。

 

ヘレン「ちょっと!どうなってるの!?」

 

サマンサ「水晶の鍵をゲットした!」

 

 

 

 

 

 

惑星ドゥーム。

 

タツヤ「パーシヴァル、受け取れ。」

 

水晶の鍵をパーシヴァルが受け取る。しかしIOIの装甲車がバンに体当たりし、バランスを崩した。

 

タツヤ「何だ!?」

 

アイリス「何が起こってるの!?」

 

立ち上がって鍵をゲットしようとするが、また体当たりを受け、バランスを崩した。

 

アノラック「要るのか?要らんのか?」

 

アイリス「一体何が起こったの!?」

 

 

 

 

バン車内。

 

ウェイド「エイチ!一体何やってるんだよ!!」

 

ヘレン「マリオカートの練習中!ってか、IOIに殺されそうだ!」

 

 

 

 

惑星ドゥーム。

 

タツヤ「IOI・・・ソレントの野郎か!?あの野郎何処までも強情な奴だ!」

 

そしてやっと、水晶の鍵をゲットした。氷の下から扉が出現した。3つの鍵穴がある。

 

 

 

 

バン車内。

 

ウェイド「これを見ている皆!コロンバスのスタックへ向かえ!僕はパーシヴァル!本当の名前はウェイド・ワッツだ!手を貸してくれ!」

 

ケイタロウ「俺はタツヤ!本名はケイタロウだ!」

 

マナ「私はアイリス!マナが本当の名前だよ!」

 

ウェイド「エイチ!スタックへ向かえ!!」

 

ヘレン「OK!飛ばすよ!!」

 

アクセルを全開にし、スタックへ向かう。

 

 

 

 

惑星ドゥーム。

 

銅の鍵と翡翠の鍵を挿した。そして水晶の鍵を挿そうとするが、またIOIの体当たりを受けバランスを崩す。

 

タツヤ「パーシヴァル!」

 

アイロック「彼を助けてやれ。」

 

アイリス「アイロック?」

 

アイロック「行け。」

 

タツヤ「ああ!」

 

何度も体当たりされ、バランスを崩すばかり。

 

 

 

 

 

 

IOI社・研究所。

 

研究者D「早く鍵挿して!何やってるの!?」

 

 

 

 

 

 

惑星ドゥーム。

 

タツヤ「パーシヴァル!」

 

後ろから2人がパーシヴァルを支える。

 

パーシヴァル「タツヤ。アイリス。」

 

アイリス「行くよ。」

 

集中して、鍵穴に向ける。

 

パーシヴァル「頼むぞ・・・」

 

タツヤ「そこだ!」

 

遂に鍵穴に入り、水晶の鍵を捻った。

 

 

 

 

 

 

IOI社・研究所。

 

研究者達「おおおおおおおおおお!!!!!」

 

一部始終を見た研究者達が大歓声を上げた。

 

 

 

 

 

 

惑星ドゥーム。

 

3つの鍵が扉を開けた。中には、沢山の財宝と巨大な金のエッグがあった。

 

「NEXT」



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Chapter12「オアシス」

全ての鍵で、最後の扉を開いて宮殿の中へ。

 

アイリス「凄い!財宝が沢山!」

 

タツヤ「これは凄えな・・・」

 

パーシヴァル「これで終わり・・・?」

 

アノラック「ああそうとも。後はこの書類にサインさえすれば、オアシスは君の物。君こそが唯一の所有者となるのだ!悪い気分じゃあるまい?」

 

金の筆をパーシヴァルに渡す。

 

 

 

 

 

 

しかし現実世界では、フナーレがバンに飛び乗って抉じ開けた。待ち構えたトシロウがフナーレと戦う。

 

ウェイド「・・・ちょっと待って?」

 

ケイタロウ「すぐに終わる。姉さんそこで待っててくれ。」

 

マナ「うん。」

 

フナーレの圧倒的な攻撃でトシロウが苦戦した。そこにサマンサが加勢してフナーレと戦う。するとゾウが消火器を見付けて、それをフナーレに投げた。フナーレの腹に命中した。

 

タツヤ「ウェイド!今だ!」

 

ウェイド「ああ!!」

 

回転キックで、フナーレをバンから突き落とした。

 

 

 

 

 

 

宮殿。

 

タツヤ「ただいま。」

 

アイリス「おかえり。」

 

椅子に座ったパーシヴァルが、書類にサインしようとするが、何か違和感を感じた。

 

タツヤ「どうした?」

 

パーシヴァル「間違ってるよ。このペンも、この契約書も。これってモローにグレガリアスの株を放棄させたシーンだ。ハリデーはそれをずっと、後悔してた・・・」

 

アイリス「確かハリデー年鑑にもそのアーカイブがあった・・・」

 

パーシヴァル「まだ終わりじゃない・・・これはテストだ。」

 

持ってるペンをテーブルの上に置いた。

 

パーシヴァル「あなたと同じ過ちを犯さない。」

 

アノラック「・・・そうか、それを確かめておきたかったんだ。」

 

 

 

 

 

 

するとアノラックが欠片となって、ジェームズ・ハリデーの姿になった。宮殿も欠片となり、とある部屋に変わった。

 

パーシヴァル「あなたが育った場所・・・」

 

タツヤ「ハリデーの部屋・・・」

 

この部屋に、1人の少年がゲームをしていた。

 

アイリス「あの子は?」

 

ハリデー「それは私だよ。大昔のね。」

 

タツヤ「ハリデーの子供時代?」

 

ハリデー「そう。時々こうやって眺めるのが好きなんだ。パーシヴァル、君に見せたい物がある。これは、おいで。」

 

壁にある赤いボタンを見せた。

 

ハリデー「このボタンだ。これを押せば、オアシスの全てのシミュレーションが停止し、ワームソフトがバックアップサーバーを消去する。つまり君はオアシスを永遠に消し去る力を手にした。分かるかな?」

 

 

 

 

現実世界では、装甲車がバンの真後ろから体当たりした。

 

 

 

 

ハリデーの部屋。パーシヴァルがボタンに向かって倒れる瞬間。

 

タツヤ「危ねえ!」

 

間一髪、タツヤがパーシヴァルを掴んでボタンから遠避けた。

 

ハリデー「おいおい。ちょっと、初日にうっかりをして消しちゃったってのは勘弁してくれよ?」

 

タツヤ「悪いなハリデー。ソレントの野郎が邪魔してるんだ。」

 

ハリデー「ソレント、彼奴かぁ。」

 

タツヤ「これ加工した方が良いかな?」

 

クラフトメニューを開いた。

 

アイリス「どうやって?」

 

ボタンを封印するケースを作った。

 

アイリス「完成?」

 

タツヤ「これを壊せるのは俺だけになった。もう心配無用だ。」

 

 

 

 

現実世界では、バンと装甲車がスタックへ向かっている。

 

ヘレン「スタックは真正面だよ!!」

 

遂にコロンバスのスタックに到着した。しかし真横からソレントの装甲車が体当たりした。バンがスリップして停車し、装甲車もスリップして停車した。

 

 

 

 

ハリデーの部屋。

 

アイリス「いたたたた・・・」

 

タツヤ「いてててて・・・・」

 

ハリデー「君達はそろそろ行かなきゃならんようだな。ではパーシヴァル、君に宝を授けよう。3つの鍵を手にした褒美だ。このエッグを受け取れば、それでゲームオーバーだ。エッグは・・・エッグ。」

 

部屋に隠してあるエッグを探す。

 

 

 

 

現実世界では、ソレントが装甲車から降りてバンへ向かう。だがスタック住民のギルモア夫人がソレントの前に立った。

 

ギルモア「あんたの悪事は皆知ってるよ。痛い目に遭わなう内にとっとと帰んな!」

 

だがソレントは、そんな忠告を無視してバンへ向かう。だが、スタックの住民達やプレイヤー達がソレントの道を塞いぎ、バンを守る。追い詰められたソレントが、拳銃を持って住民達を脅す。そのままバンへ向かう。

 

 

 

 

ハリデーの部屋。

 

エッグを探している。

 

ハリデー「オアシスを作ったのは、現実世界はどうにも居心地が悪かったからなんだ。周りの人達とどう繋がって良いか分からなかった。ずっとビクビクしながら生きて来た。自分の命が終わると知るまではね。でもなぁ、その時、ようやく分かったんだよ。確かに現実は辛いし、苦しいし、良い事ばっかじゃないが、唯一、現実の世界でしか美味い飯は食えないってな。何故なら、現実だけが・・・リアルだから。」

 

机の下から、黄金に輝くエッグを出した。

 

ハリデー「言いたい事は分かるか?」

 

パーシヴァル「ええ・・・分かります・・・」

 

タツヤ「あんたの言葉、俺にも分かる・・・」

 

アイリス「私も分かります・・・」

 

そして、パーシヴァルがエッグを受け取った。

 

 

 

 

バン車内では、ウェイドの両手にエッグの輝きが。

 

サマンサ「やった・・・エッグを手に入れた・・・」

 

 

 

 

ハリデーの部屋。

 

アイリス「エッグだ・・・」

 

ハリデー「へへ、イエーイ。」

 

アイリス「イエーイ!」

 

喜んでハリデーとハイタッチした。

 

タツヤ「やったな、パーシヴァル!」

 

 

 

 

バンでは、ソレントがバンのドアを開けて銃口を向けた。

 

サマンサ「止めて!!」

 

ヘレン「止めろ!!」

 

エッグを手にしたウェイドを見て、ソレントが驚いた。ウェイドは涙を流した。

 

 

 

 

するとそこに、4台のパトカーが到着した。

 

警察官「動くな!銃を捨てろ!捨てろ!捨てるんだ!」

 

ソレントが銃を捨てる。

 

警察官「後ろを向け!両手を頭に!そのままこっちへ来い!」

 

こうしてソレントは警察官によって逮捕された。

 

 

 

 

ハリデーの部屋。

 

少年時代のハリデーがゲームをクリアして、大人のハリデーと一緒に部屋を出ようとすると。

 

パーシヴァル「あの、ハリデー。1つ分からないんだけど・・・あなたアバターじゃ、ないよね?」

 

ハリデー「違う。」

 

パーシヴァル「ハリデーは本当に死んだの・・・?」

 

ハリデー「死んだ。」

 

パーシヴァル「じゃあ、あなたは何・・・?」

 

ハリデー「さよならパーシヴァル。そしてタツヤにアイリス。ありがとう、私のゲームをプレイしてくれて。」

 

彼は、少年時代の自分と一緒に部屋を出た。

 

 

 

 

 

 

現実世界。

 

ウェイドとケイタロウとマナが戻って来た。サマンサがウェイドの顔に触れる。

 

ケイタロウ「ウェイド・・・」

 

マナ「遂にやったね・・・」

 

すると1人の老人がバンのドアを開けた。

 

老人「ウェイド?」

 

その老人の正体は・・・

 

ウェイド・サマンサ・ケイタロウ・マナ「オグデン・モロー!?」

 

嘗てジェームズ・ハリデーのビジネスパートナーで共にオアシスを開発したオグデン・モローだった。

 

モロー「オグと呼んでくれ。君に会いたいって言う人達が来てるんだがね。」

 

ウェイド「凄い、何で?信じられない・・・お会い出来て光栄です、オグ。でも・・・先にやる事があるんだ。」

 

ドアを閉めた。

 

ウェイド「僕はハリデーとは違う。ジャンプしてみせるよ。」

 

彼はサマンサとキスをし、ワイヤーを使って飛ぶ。ケイタロウとマナとヘレンとトシロウが後ろを向く。ショウがキスシーンを見るが、トシロウに後ろを向かせられた。

 

 

 

 

すると今度は、警察官がドアを開けた。

 

 

 

 

警察官「ウェイド・ワッツ君か?」

 

すぐにキスを止めた。

 

警察官「事情を聞きたい。君が送って来たソレントの自白動画について。」

 

ヘレン「あ〜・・・それ私。奴を嵌めたシーン録画してたの。」

 

ドアを閉めて警察官に事情を話に行った。

 

ウェイド「これ外して。」

 

ケイタロウ「トシロウ、外してくれ。」

 

マナ「ゾウ、お願い。」

 

ワイヤーを外して貰った。

 

 

 

 

再びドアが開いた。今度はスーツを纏った4人の男性と1人の女性が居た。

 

 

 

 

ウェイド「この人達は?」

 

オグ「今の君に必要な人だ。弁護士だよ。グレガリアス・ゲーム社の。サインを頼む、ウェイド。」

 

弁護士の女性からタブレットを受け取り、ウェイドに契約書を渡す。

 

ウェイド「・・・株は仲間と分けるよ。一緒に運営して行く。」

 

オグ「良い選択だ。」

 

 

 

 

 

 

外では。

 

スタックの住民達が花吹雪を撒き、ウェイド達トップ7に拍手喝采した。ヘレンは警察官にソレントの自白動画の事情を話してる。そしてソレントとフナーレは、パトカーに入れられた。

 

ソレント「フナーレ、私の言う事をよく聞くんだ。」

 

しかし。

 

”ゴスッ!!”

 

ソレント「うおっ!?」

 

彼女の強烈なパンチ1発がソレントの顔にクリーンヒット。そのまま警察署へ連行された。

 

 

 

 

ケイタロウ「俺達は皆からの拍手喝采を受け、ソレントは無事逮捕されて連行された。」

 

マナ「もうあんな奴の顔なんか見たくもないわ。」

 

ウェイド「モローさん・・・あ、いえ、オグ。来るの早かったですね。」

 

ケイタロウ「どうやってここだって突き止めたんだ?」

 

オグ「魔法のソリで一っ飛びして来たのさ。中継されてたから。」

 

マナ「中継って、アドベンチャーの時の?」

 

オグ「そうだ。それに私は、皆より近い所で見てたがね。」

 

ポケットからコインを出し、ウェイドに渡した。

 

ウェイド「まさか・・・あなたが案内人!?」

 

オグ「・・・よくやったパーシヴァル。そしてタツヤにアイリス、よくやってくれた。フフッ。」

 

ケイタロウ「参ったぜ・・・何てこった。」

 

マナ「壮大な伏線が回収されたね。」

 

オグ「私はコンテスト作りに関与はしていない。だから見込みのある若者に肩入れしても、ルール違反にはならない。だが君達は自力で、キーラが鍵だと気付いたね。」

 

ウェイド「いいえ、鍵はキーラじゃなく・・・」

 

ケイタロウ「あんた自身が鍵だったんだ。」

 

ウェイド「あなたが、バラの蕾だ。ハリデーが1番悔やんでたのは・・・親友を失った事。」

 

オグ「・・・ジェームズは言ってたな。オアシスは決して、1人でプレイするゲームじゃないと。」

 

そこに、サマンサ達が来た。

 

オグ「さて、そちらに居るのは誰かな?」

 

マナ「私達の仲間です。」

 

オグ「おお、これはこれは。我らがヒーロー、トップ7だな。君がアルテミス?」

 

サマンサ「サマンサです。」

 

 

 

 

ウェイド『トップ7がオアシスを受け継いで最初にやったのは、オグデン・モローと包括的コンサルタントの契約をする事。給料は彼の申し出により、25セントとなった。コイン1枚だ。彼の助言を受けて2つ目にやった事は、徴収センターとオアシスを切り離す事。IOIは逆らえるはずも無く、センターは閉鎖。』

 

 

 

 

あれから数日後。ウェイドとサマンサは家でキスを交わしている。

 

ウェイド『3つ目の変更はイマイチ受けなかったけど、火曜日と木曜日はオアシスを休みにしたんだ。まぁ、確かにちょっと変なプランだけど、人には現実で過ごす時間が必要だよ。だって、ハリデーが言ったように、現実だけが本当の意味で・・・リアルなんだ。』

 

 

 

 

 

 

そしてオアシスでは、タツヤが全アバター達にコインを返却した。そしてシクサーズとアイロックのコインを全アバター達と山分けした。アバター達は大喜び。

 

タツヤ「それとダイトウ、お前のコインを返すぜ。」

 

コインをダイトウに全て返却。

 

ダイトウ「ありがとう。」

 

アイリス「タツヤ、また賞金を稼ごう?」

 

タツヤ「ああ。さぁて、新しいオアシスの始まりだ!」

 

「THE END」




         キャスト

    パーシヴァル:KENN
  ウェイド・ワッツ

       タツヤ:土屋神葉
     ケイタロウ

      アイリス:照井春佳
        マナ

     アルテミス:坂本真綾
  サマンサ・クック

       エイチ:斉藤貴美子
   ヘレン・ハリス

      ダイトウ:森崎ウィン
      トシロウ

       ショウ:松岡禎丞
        ゾウ:小林由美子

 ノーラン・ソレント:楠大典

 フナーレ・ザンドー:茅野愛衣

     アイロック:佐藤せつじ

       アリス:高島雅羅

       案内人:山寺宏一
  オグデン・モロー

       カレン:よのひかり
       キーラ

ジェームズ・ハリデー:後藤哲夫


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