Fate/Grand Orderハッピーエンドを目指して (マスターM)
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プロローグ
突然だが異世界転生って知っているか?神様の手違いでお詫として特典付きで転生したり、不慮の事故で哀れんだ神様が異世界に転生させたりすることだ。
何故今そんな事を言うのかと言うと、思い出したからだ。前世を。
俺は前世では日本人で普通の大学生だった。それが気が付けばFGOの世界に転生していた。
何故FGOの世界だと分かるかと言うと俺の目の前の女性がいるからだ。
「もう、ハルトは。大事な所で気を抜くんだから」
そう言うのは茶毛に蒼い瞳に右目に眼帯をした女性・オフェリア・ファムルソローネ。
そうFGO2部2章に出てくるクリプターだ。実際俺もやっていてストーリーは全てクリアした。
俺と彼女は幼馴染で暇を見つけては特訓をよくしている。今さっき俺は不意を突かれてオフェリアのガンドを受けてしまって気絶した。その時に前世の事を思い出したんだ。
そうそう俺の事だが名前はハルト・ノーニア。身長が175.7cm体重68キロ。
容姿はドイツ人の父親とフランス人と日本人のハーフの母親から受けついているクォーター。髪は黒髪で肩にかかるくらい長さ、目は右眼が父親の赤、左目が母親の紫とオッドアイになっている。
「ちょっと聞いてるの?大体貴方はその〝魔眼〟に頼り切りなのよ。いくら私の魔眼を無効化できるといっても貴方自身がそんなのじゃダメなのよ」
そう俺にも魔眼があった。何と直死の魔眼なのだ。俺自身空の境界はFGOのコラボイベントしか知らないが使いこなすことが出来ている。しかも使う魔術は『投影』衛宮士郎と同じだ。
(ちょっと待てよ!転生は百歩譲ってもいいが、これは盛りすぎだろ!!?クォーターで直死の魔眼持ちで投影魔術!これって体内に
そう思った事で返事は帰ってこないのはわかっているので、意識をオフェリアに戻す。
「聞いてるよ。俺の魔眼も万能じゃないんだよ。オフェリアも知ってるだろ?」
「ええ。でも貴方の投影魔術ならカバー出来る筈よ?それをしないのは貴方自身が知らずの内に魔眼に頼っている証拠よ。何時も言ってるけど貴方はやれば出来るのよ、それをやらないから詰めが甘いのよ」
「・・・おっしゃる通りです。はい」
「反省してるなら良いわ。今日はコレぐらいにしましょう」
「ああ(今西暦2006年。後10年で原作が始まる。2017年12月31日にはカルデアが崩壊する・・・何故俺がここにいるか知らないが・・・)」
そこまで考えたハルトはオフェリアを見た。
(オフェリアには幸せになってもらいたいな。原作の様な結末を迎えない為に一丁頑張ってみるか)
そう決意した。
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変化
あれから数年俺たちは時計塔に入った。オフェリアは原作と同じ降霊科で、俺は学長に高度な魔眼と投影魔術を買われ伝承科に入った。入って直ぐ主席となってしまった。
ここ数年で変わったと言えば俺とオフェリアの関係だ。その数年の話を語ろう。
オフェリアとはほぼ毎日顔を合わせていた。ほぼ毎日と言うのは、日曜日以外に会っているからだ。日曜日はオフェリアの両親が家に居るので、オフェリアも家に居ると言って日曜日は一切会っていなかった。
だが俺はこれがオフェリアの苦痛だと知っていた。故に俺は日曜日にオフェリアの家を訪ねた。
ピンポーン
「はーい」
インターフォンを押すと女性の声が聞こえて来た。
「あらハルト君こんにちは。オフェリアに用事?」
玄関を開け出て来たのはオフェリアの母親だ。
「こんにちは。はいそうですオフェリアはいますか?」
「ええいるわ。上がって」
「お邪魔します」
一言言ってオフェリア宅に入った俺はオフェリアの部屋に向かった。
コンコン
「俺だハルトだ」
「ハルト!?え、ええど、どうして!!?」
突然のハルトの登場にオフェリアは戸惑った。
「少し話がしたくってな。入っていいか?」
「え、ええ。良いわよ」
オフェリアの許可を貰いオフェリアの部屋に入った。
「それで話って何?」
「オフェリアお前日曜日が嫌いだろ?」
「ッ!!な、なんで・・・」
「分かったか、だろ?簡単だ土曜の別れる際の顔と月曜の会った時の顔を見れば、日曜日が嫌いだと何となくわかる。アレだろ?両親の期待に応え、『ファムルソローネの血を根源へと導く』と真面目なお前ならそう思った筈だ。だから俺はクソ真面目なお前が潰れないよう支えてやるよ」
「ッ!あ、ありがとう。ありがとう・・・」
そう言いオフェリアは涙を流す。ハルトはオフェリアを抱き寄せ落ち着くまで頭を撫ぜた。
「ありがとう。もう大丈夫よ」
数分すると落ち着いたのかオフェリアがそう言った。
「少しは楽になったか?」
「ええお陰様でね。まさかハルトが理解してくれるなんて思わなかったわ」
「そりゃないぞオフェリア。確かに俺は家の為とか考えた事はないが、友人が悩んでいるのに見てみぬふりは出来んぞ」
「貴方はもう少し、自分の家の事も考えないといけないわよ。長年続くノーニア家の次期当主になるのだから」
そう家系は800年続く名門なのだ。流石にキリシュタリアの1000年続く名門ヴォーダイム家には及ばない。
「俺としては他に譲りたいけどな・・・でも俺以外にいないし」
「当然でしょ。魔眼に投影魔術、貴方には〝才〟があるのだから当主になることは決まっていて当たり前よ」
「はーまぁやってみるか。あ、そうだオフェリア」
「?何?」
「これからも
「!ええ良いわよ!」
「そっか。また明日な」
「ええ、また明日」
この日から時々日曜日にオフェリアの家に行き、他愛もない事を話す日々が続いた。そんなある日・・・
この日は珍しく日曜日だがオフェリアの両親が用事で留守にしていた日だった。
「ありがとうハルト」
何時もと同じように他愛もない事を話していると、突然オフェリアがお礼を言っていた。
「どうした急に?俺、礼を言われる事していないが?」
「してくれたわよ。貴方は私を日曜日と言う監獄から助け出してくれた。誰も来てくれないと分かっていた筈なのに、貴方がそれを壊してくれた。そんな貴方に私は・・・」
オフェリアの声は後半には聞き取れない位小さくなっていった。
「オフェリア?最後の方何って言ったんだ?聞こえなかったんだが」
俺がそう言うとオフェリアは一度深呼吸をして真っ直ぐ俺の顔を見た。
「私は貴方の事が好き。友達としではなく異性として。貴方のお陰で私は日曜日が苦痛ではなくなった。貴方ともっと一緒に居たいって思った時自分の気持ちに気が付いたの」
「オフェリア・・・」
「そ、それで返事は?」
「俺も、俺もオフェリアの事が好きだ。真面目にそして真剣に取り組んでいるお前が好きだ!」
オフェリアの顔も赤いが俺も今物凄く赤いと思う。まさかオフェリアから告白してくるとは思わず面食らったが俺も思いのまま告白した。
「嬉しい・・・貴方も同じ気持ちだったなんて・・・」
「あーなんだ、その。これからよろしくな?」
「ええ。よろしく」
俺達の顔の距離は徐々になくなり、夕日をバックに重なった。
2話で早いですが恋人同士になりました!これからはイチャイチャしながら人理修復していきたいと思います!!
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