ウルトラマンオーブ × ラブライブ!サンシャイン!! (さすらいの風来坊)
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1期
【1-1】輝きたい!!/始まり


はじめまして!
この度自分の独断と偏見でオーブとAqoursのSSを書きました。
それに初めてこういうことをやるので正直慣れていません。読みづらいかもしれませんがご了承ください。
m(_ _)m




オーブの世界

 

宇宙怪獣ベムラー vs ウルトラマンオーブ オーブオリジン

 

オーブ「ハァァァ、スワッ!」

ベムラー「グギャャャ」

オーブ「オーブスプリームカリバー!」

 

ドゴーーーーーン!!

 

とある宇宙でオーブとベムラーが戦っていた。その戦いが終わるど、あるイメージがガイとジャグラーの脳に入ってきた。そのイメージとは、9人の少女たちが何かの脅威に怯えているのだ。

そのイメージが途切れると、今度はオーブリングが発光。そこからメッセージが現れる。

 

【ラブライブの世界が危機に瀕している】

 

ガイ「要するに『ラブライブの世界に行け』か。さっきのイメージと何か関係がありそうだな。行ってみるか。」

 

変身を解き、そう呟いたガイ。

 

JJ「何か面白そうなことが起きそうだな。俺も着いてくぜ。」

ガイ「ジャグラーか。お前からそんな提案が来るとはな。」

JJ「別にいいだろ。ただその世界が気になるだけだ。」

ガイ「ま、いいぜ。」

 

こうして、ガイとジャグラーはラブライブの世界へ向かうことにしたのだ。

 

 

ラブライブの世界

 

浦の星女学院にて...

 

千歌「スクールアイドルやりませんかーー! 今人気のスクールアイドル! あなたも! あなたも! あなたも! やってみませんかーー!」

 

ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ(風が吹く

 

千歌「勧誘って難しいね...。」

曜「千歌ちゃん頑張ってるね。」

千歌「けど誰も見てくれないよぉ...。」

 

浦女の校門付近で元気に声を出していたのはみかん色のアホ毛に三つ編みの少女:高海千歌、その千歌を気にかける銀色のパーマがかった髪の少女:渡辺曜だ。

 

千歌「曜ちゃんごめんね...。」

曜「いいよ千歌ちゃん。私は千歌ちゃんのやることを応援するって決めたから最後まで手伝うよ!」

千歌「ほんとに!? ありがとー!」

 

2人が会話をしていると、栗色の髪に黄色のカーディガンを着ている少女:国木田花丸と赤髪のツインテールの少女:黒澤ルビィが千歌と曜の目の前を通りすぎた。

 

千歌「可愛い...。」

曜「そうだね千歌ちゃ...うわぁ!」

 

いつのまにか千歌は曜の隣から先ほど通りすぎた2人の少女のもとに居たのだ。ちなみに曜は後ろに転んだ。

 

千歌「あの! スクールアイドルやりませんか!?」

花丸「ずらっ」

千歌「ずら?」

花丸「あ、いえ、おらは...じゃなかった。まるは...。」

ルビィ「ジ~~~」

千歌&花丸「???」

 

千歌と花丸がルビィの視線を感じ取った。すると千歌は持っているビラをいろんな角度に移動させた。そしたらルビィはその動きを追うように視線と体を動かせた。

 

ルビィ「ライブとかやるんですか?」

千歌「ライブとかはまだだけど、あなたのような可愛い子が居ればいいな~って!」

 

千歌はルビィの手を握ったがその瞬間ルビィの顔が絶望の色に変わり、隣にいた花丸が耳を塞いだ直後...

 

ルビィ「ピギャァァァァァァァァァァァ!!!」

 

顔を真っ赤にして、涙を浮かべながらルビィは叫んだ。

反応に遅れた千歌は耳を塞いだがそれをまともに喰らい、少し離れた場所に居た曜も耳を塞いでいた。

 

花丸「ルビィちゃんは極度の人見知りずら。」

 

だが、ルビィの悲鳴の犠牲はこれだけではなかった。

 

千歌・曜・花丸・ルビィの近くにそびえ立つ桜の木から誰かが降ってきたのだ。

 

???「キャアァァ!」

 

そしてなんとか両足で着地した。降ってきたのは紺色の長い髪にサイドにシニョンでまとめた少女:津島善子だ。

 

善子「くぅ...。」

千歌「あの、いろいろと大丈夫?」

 

千歌は善子の膝をツンツンとつついた。

 

善子「い、痛くなんか...。」

 

とここで善子の目が『ギラン』という効果音が似合うくらいに開き...

 

善子「ここはもしかして地上?」

千歌「うわぁ、全然大丈夫じゃない...。」

 

急な出来事に千歌は尻餅をついた。

 

善子「であれば目の前に居るのは人間。」

 

と、今度は低い声で何か言い始めた。

 

善子「おっと名前を名乗るのを忘れましたね。我が名は...。」

花丸「善子ちゃん?」

善子「......。」( ̄∇ ̄;)

花丸「やっぱり善子ちゃんだ!」

善子「私はヨハネよ。下等な人間が何を...。」

花丸「じゃ~んけ~ん...ぽん!!」

 

いきなり花丸がじゃんけんを仕掛けたのだ。ちなみに、花丸はグーを出し、ヨハネと名乗る善子は親指・人差し指・薬指を伸ばし、中指・小指を折り畳んだ形の手を出した。

 

花丸「そのチョキ! やっぱり善子ちゃんだ!」

善子「私はヨハネよ! ヨハネなんだからねー!」

花丸「あぁ、待ってよ善子ちゃーん!」

ルビィ「花丸ちゃん待ってよ~(泣)。」

 

と3人は校舎の方向へ走って行った。

 

3人が過ぎ去ったあと、スクールアイドルの勧誘をしていたことを艶やかな長い黒髪の少女:黒髪ダイヤに見つかり、生徒会室でみっちり搾られていたが、外が異常なことになり始めた。

 

千歌「ダ、ダイヤさんあれ!」

ダイヤ「た、竜巻ですの? それにいくつもありますわ...。」

 

生徒会室の窓からは内浦の上空に灰色の竜巻が何本も渦を巻いていた。

すると、ダイヤは校内放送で...

 

ダイヤ「皆様至急この学校内に避難してください。」

 

と呼びかけたが、竜巻は数十秒で消えていった。

 

 

一方、竜巻が消えたあとにAqoursが居る宇宙に到着したガイとジャグラーは...

(ちなみに、移動方法はオーブカリバーで飛んでます。オリジンサーガを見た方ならピンと来るはずです(笑))

 

ガイ「見えた。あれがラブライブ世界の地球だ。」

JJ「別段異常は感じないがな。」

 

だがこのあと2人が驚くべき出来事が起こるのだった。

 

時間は夕方、千歌は家のお手伝いと言われ曜と共に淡島のとある場所に向かっていた。千歌の手には袋が握られ、中にはいっぱいのみかんがある。

 

とある場所にて...

 

???「ふぅ、これで今日は終わりかなん?」

 

と青のロングヘアーをポニーテールにしウェットスーツを着ている少女:松浦果南はそう呟いた。

すると...

 

千歌&曜「おーい! 果南ちゃーん!」

 

と声がした。

 

果南「あっ、千歌! 曜!」

 

千歌と曜は果南のところに来たのだ。

 

果南「今日入学式だけだったんでしょ?」

千歌「あはは、ちょっといろいろとね。それより、果南ちゃんは学校来れるようになるの?」

果南「ごめんね、まだお父さんの怪我が治ってなくて...」

曜「そっか。お大事にって伝えてくれる?」

果南「うん。千歌と曜がそう言ってたって伝えるよ。お父さんも二人に会いたがってるし!」

 

すると千歌が...

 

千歌「あ、はいこれ!果南ちゃんに。」

 

とさっきから手にしていた袋を果南に渡す。

 

果南「どーせいつものみかんでしょ?」

 

と少しいたずら気味に返すと...

 

千歌「文句があるなら美渡ねぇに言ってよねぇ。」

 

と頬を膨らまして拗ねるのだ。

ここで果南は1度家に戻り、手に袋を持って再び現れて、

 

果南「はいこれ! 千歌にあげる。」

 

と袋を千歌に渡した。

 

千歌「また干物ぉ?」

果南「文句があるならお母さんに言ってよね。」

 

とさっきとは逆の展開が繰り広げられたのだ。

曜はそれを笑顔で見守っていた。

 

しばらく談笑していると、上空にヘリが1機飛んできた。

ヘリ機内...

 

???「二年ブゥリですね...。」

 

千歌「あれは?」

果南「小原家でしょ...。」

 

とこれ以上何も起こらないかと思われた次の瞬間、ヘリの周辺に灰色の竜巻がいくつも出現した。

 

曜「あれはかなり危ないよ!」

千歌「そんな...。」

果南「(鞠莉が乗ってるなんてこと無いよね...。)」

 

 

ヘリ機内

 

操縦士「お嬢様、しっかり捕まっていてください!」

???「えぇ...。」

 

機内では操縦士が竜巻に巻き込まれないようにヘリを操っている。お嬢様と呼ばれた金髪に数字の6のような編み込みがある少女:小原鞠莉は操縦士の言うことを聞いた。

 

 

同時刻

 

ガイ「あの竜巻はまさか...。」

JJ「どっかで同じのを見たことあるな。」

 

この二人も目の前にある竜巻に唖然としていた。

 

JJ「おい、あれを見ろ。」

 

ジャグラーが竜巻の近くにヘリが飛んでいるのを見つけた。

 

千歌・曜・果南の地上組とガイ・ジャグラーの上空組が目の前の竜巻を観察していたその時、最悪の事態が発生。

ヘリが竜巻に飲み込まれたのだ。

 

千歌「うそ...。」

曜「そんな...。」

果南「っ...。」

 

この3人は言葉を失ってしまった。

 

ガイ「ジャグラー行くぞ!」

JJ「しゃーねー。わかってるよ。」

 

この2人はヘリの救助に向かう。

ヘリ機内に到着したガイは操縦士を後部座席に移し救護、ジャグラーが操縦捍を握った。

後部座席に居た鞠莉に外傷は無く気を失っている。

 

JJ「(何か前にもこんなことしたっけなぁ。)」

 

するとヘリの目の前に、巨大な鳥の影が出現した。

 

JJ「ガイ、悪い知らせのようだ。」

ガイ「そのようだな。ちょっくら行ってくる。」

 

そう言い残し、ガイはオーブリングを掲げた。

 

ガイ「ウルトラマンさん!」

《ウルトラマン!》(ヘァ

 

ガイ「ティガさん!」

《ウルトラマンティガ!》(チャッ

 

ガイは腰にあるホルダーから2枚のカードをオーブリングにリードした。するとそのカードからそれぞれウルトラマンとウルトラマンティガが現れた。

 

ガイ「光の力、お借りします!」

《フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン。》

 

カードをリードしたことにより現れた2体のウルトラマンがガイと動きを合わせ、中央にいるガイもウルトラマンの姿になり、2体のウルトラマンはそこに吸い込まれるように重なり、中央に1体のウルトラマンが誕生したのだ。

それが『ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン』。

 

オーブ「俺の名はオーブ。闇を照らして悪を撃つ!!」

 

 

続く。




いかがでしたでしょうか? 
拙いストーリーで申し訳ないです...。

投稿は不定期ですのでご了承ください。


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【1-2】輝きたい!!/オーブの初陣

ラブライブの話を軸に物語を進めていきます。
ですので、サブタイの【1-2】はサンシャイン1話の第2部ってニュアンスです。

それと、オーブの表記ですが、戦闘開始時に
「怪獣名vsウルトラマンオーブ ○○」と書きますので、把握お願いします!

あと、魔王獣ですがこの世界では亜種として登場させます。通常個体より強さは上です。

今回もよろしくお願いしますm(_ _)m


竜巻の中

 

風の魔王獣マガバッサー亜種 vs ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン

 

オーブ「ハァァ...スワッ!」

マガバッサー亜種「キュェェェ!」

オーブ「オォォリャッ!」

 

オーブとマガバッサー亜種が戦っている中、ヘリ機内では鞠莉が目を覚ました。

 

鞠莉「ん、ぅぅん...。」

JJ「目が覚めたか。」

鞠莉「えっ!? あなた誰!? このヘリをハイジャックしたの!?」

JJ「ちげーよ、これでも助けようとしている。外見りゃわかるだろ。(前にもこんなやり取りしたことあるな。)」

 

ジャグラーの言う通りに鞠莉は窓から外を見た。

そこには自分の居るヘリに狙いを定めるような目付きの巨大な赤い鳥と1体の巨人が鞠莉の目に映る。

 

鞠莉「これはどういうこと?」

JJ「簡単に教えてやる。鳥みたいな奴は『風の魔王獣マガバッサー亜種』。そして、そいつと対峙してるのが『ウルトラマンオーブ』だ。」

鞠莉「マガバッサー...? ウルトラマンオーブ...?」

JJ「いわゆる怪獣と光の巨人だ。」

 

鞠莉の脳内はさすがに混乱している。目が覚めたら見知らぬ男がヘリを操縦し、窓の外では巨大な赤い鳥と光の巨人が戦っているのだ。

 

鞠莉「あのウルトラマンは味方なのね?」

JJ「まあな。」

 

その頃オーブは...

 

オーブ「くっ...通常形態より厄介だな。それに、この竜巻をなんとかしないとな。」

 

以前風の魔王獣マガバッサーと戦った時との違和感を感じていた。さらに竜巻に巻き込まれているヘリの近くで戦っていることもあり、苦戦を強いられていた。

 

オーブ「だったら力ずくで竜巻からアイツを追い出すのみだ!」

 

するとオーブはマガバッサー亜種を鷲掴みにし体の赤い色の部分を光らせた。そして、ヘリの居る場所と反対側にマガバッサー亜種を豪快に投げ飛ばした。

 

 

同時刻

 

竜巻の中で千歌・曜・果南は何が起こっているかも知らない。

 

千歌「あのヘリどうなっちゃったのかな...?」

曜「ヘリが見えなくなって1分経ったけど出てこないね...。」

果南「助かる可能性は低いかもしれないね...。」

 

目の前でヘリが竜巻に飲み込まれたのを目撃した3人。

テレビで同じような光景をたまに見るとはいえ、実際に目にすると心が痛くなる。それが10代の少女なら尚更だ。

だが次の瞬間、3人の目を疑うような出来事が起きたのだ。

 

マガバッサー亜種「グガァァァァ」

 

3人の視界に鳴き声をあげた巨大な赤い鳥が現れたのだ。

 

千歌「な、何あれ!」

曜「あの竜巻から出てきたよ!」

果南「ど、どうゆうこと...?」

 

3人は驚きの表情を浮かべている。

 

マガバッサー亜種が山肌に激突すると上空の竜巻は次第に収まっていった。その中から現れた巨人の姿にも千歌・曜・果南は驚いていた。

 

果南「今度は巨人?」

千歌「カラフルで綺麗!」

曜「でもどこから現れたのかな?」

 

この3人にはその巨人が悪い存在とは思えなかった。

 

 

ヘリ機内

 

JJ「あいつやっと追い払ったか。遅えんだよ。」

鞠莉「竜巻が収まったのね。」

JJ「これで操縦ができるようになった。おい、こいつはどこに下ろせばいいんだ?」

鞠莉「あ、あそこの島にある大きな建物の屋上にお願いします。」

JJ「あれか。」

 

ジャグラーは鞠莉に指定されたところにヘリを向かわせ着陸させた。

その様子を見ていた千歌・曜・果南はホッと胸を撫で下ろした、再び怪獣と巨人の戦いに目を向けた。

 

一方、地上に不時着したマガバッサー亜種と地上に降り立ったオーブが対峙していた。

オーブはチョップやキックを繰り出し、マガバッサー亜種にダメージを与えていった。

そして...

 

オーブ「スペリオン光輪!」

 

スペシウムゼペリオンの技、『スペリオン光輪』をマガバッサー亜種に向けて投げたが、マガバッサー亜種は再び上空に向かうように飛び、かわした。

だがオーブは体の紫色の部分を光らせ、先ほど投げた光輪をキャッチし、上空のマガバッサー亜種に向けて再び投げた。

今度は光輪が命中し、マガバッサー亜種はまた不時着した。

 

マガバッサー亜種「キュェェェ...。」

 

今までのダメージがたまってきたのか、鳴き声が弱々しくなった。

すると、オーブも胸にあるアルファベットのOを彷彿とさせる水色の部分が赤く点滅しだした。

 

オーブ「くっ...そろそろ時間か...。これで終わりだ。」

 

そこで、オーブは右手を上に、左手を左方向に伸ばした。するとそこにエネルギーがたまっていく。そのエネルギーが一定量たまると、オーブは右手を縦に、左手を横にし右手に添えて一気に光線を放った。

 

オーブ「スペリオン光線!」

 

その光線が真っ直ぐマガバッサー亜種に直撃し、爆発した。

そしてオーブは爆発で焼けた大地を修復し、空高くに飛んでいった。

 

千歌「やったー!」

曜「すごいであります!」

果南「良かったぁ。」

 

その光景を見ていた千歌・曜は興奮しており、果南は冷静に喜びを感じていた。

 

マガバッサー亜種を倒した光景をホテルオハラの屋上で見ていた鞠莉とジャグラーは...

 

鞠莉「Amazing...」

JJ「やっと倒したか。(この世界にも魔王獣が存在するってのか?)」

鞠莉「ウルトラマンオーブすごいわね。」

JJ「フッ...なんたって光の巨人...正義の味方だからな。」

鞠莉「あ! 私は小原鞠莉よ。あなたのお名前は?」

JJ「別に知らなくていい。」

鞠莉「私の命の恩人さんよ。助けてくれた方の名前は知りたいの!」

JJ「はぁ...物好きな女だなあんたは。ジャグラスジャグラーだ。(この女の性格はナオミに似てるな。)」

鞠莉「ジャグラーさんね! 助けてくれてほんとにありがとう.....。あら?」

 

いつの間にかジャグラーの姿は消えていた。

 

マガバッサー亜種を倒し誰もいない場所でガイの姿になる。そこへジャグラーが合流した。

 

ガイ「まさかこの世界でも魔王獣と会うことになるとはな。」

JJ「確かにな。俺もそこには疑問を抱いてる。」

ガイ「調べる必要があるな。」

JJ「あーあ...めんどくせぇことになったな。」

ガイ「ところで、ヘリに乗ってた2人はどうなった?」

JJ「操縦士は無事だし、金髪の女に至っては怪我が無いからピンピンしていた。」

ガイ「そうか。良かった。」

 

そんな会話をしながら、ガイとジャグラーはこのラブライブの世界にとどまることになった。

それが後に大きな出会いとなる。

 

 

翌日、朝のニュースや新聞,千歌たちの学校では巨人と巨大な赤い鳥の戦いが話題になっていた。

 

千歌「昨日の巨人さんかっこ良かったね!」

曜「ほんとだよ!赤い鳥を倒した時の技がすごかったよね!」

千歌「名前なんて言うんだろうね。」

 

と千歌と曜も昨日のことを話題にしていた。

しばらくすると...

 

曜「ねぇ千歌ちゃん...。」

千歌「ん?」

曜「私ね、ずっと前から千歌ちゃんと一緒に何かやりたいな~って思ってたんだ。だから! 水泳部と掛け持ちになるけど.....はいっ!」

 

なんと曜は千歌が持つ部活申請書を素早く奪い、自分の名前を記入し、千歌に渡したのだ。

 

千歌「曜ちゃん...(ウルウル」

 

そして千歌はおもいきり曜に抱きついた。

 

千歌「ありがとう曜ちゃん!」

 

こうしてスクールアイドルの部員が1人増えたのだ。

(しかし、千歌はあまりの嬉しさに申請書を投げて曜に抱きついたため、その申請書はヒラヒラと宙を舞い、

2人の足下にある水溜まりに着水したのだった。)

 

 

千歌と曜が教室に入るとクラスでも全員が昨日のことを話していたが、HRを告げるチャイムが鳴り、先生が入ってきた。

 

先生「はーい席についてくださいねー。皆さん昨日は大丈夫でしたか? まあ被害報告が無くて安心したよ。あ、このクラスに嬉しい知らせだ。転校生を紹介するよー。入ってきてー。」

 

先生がそう言い終わるとクラスのドアが開き、ワインレッドのロングヘアーにピンクのバレットで髪を留めた少女:桜内梨子が入ってきた。

 

梨子「クシュン...。失礼しました。はじめまして、東京から引っ越してきました桜内梨子です。よろしくお願いします」(ペコリ_(..)_

千歌「奇跡だよっ!!」

梨子「え! あなたは!」

千歌「スクールアイドルやりませんか!?」

梨子「ごめんなさい。」

 

こちらでも数奇な出会いがあったようだ。

 

 

続く。

 




読んでいただきありがとうございます。
ラブライブ!サンシャイン!!を知ってる方なら抱く疑問だと思いますが、千歌と梨子の出会いがいきなり学校になってて申し訳ないです(>_<)
この場面は回想として次回に描きます!

そしてジャグラーの行動はオリジンサーガをモチーフにしてみました。また、屋上での鞠莉とジャグラーの絡みは完全に独断です(笑)

それでは次回をお楽しみに!


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【2-1】転校生をつかまえろ!/動き出す歯車

不定期更新ですが今は時間に余裕があるため、サクサクと載せていきます。

さて、今回はサンシャインの要素が強いです。けども怪獣事件の怪しさも醸し出しながら進めていきます。

ではどうぞ!


梨子が転校してきて翌日の朝の沼津市。

会社に行く人・学校に行く人で町が忙しない中...

 

ピキピキ...ガガガガドドドドーン!!!

 

ビルが倒壊したのだ。

 

市民1「な、なんだ!?」

市民2「逃げろー!」

市民3「キャー!」

 

突然のことで人々はパニックに陥った。

 

 

同時刻

 

千歌は必死に梨子をスクールアイドル部に勧誘していたが、梨子は「ごめんなさい。」の一点張り。

なぜここまでして梨子をスクールアイドル部に勧誘しているかというと.....

 

 

マガバッサー亜種とウルトラマンオーブの戦いが起こる24時間前

 

学校から十千万前に帰ってきた千歌が、ふと海に目をやると音ノ木坂の制服を着た梨子を見つけた。

その梨子がいきなり制服を脱いでスクール水着姿になると、船乗り場の橋を走り出した。

それを目撃した千歌は...

 

千歌「え、4月の海だよ...。ちょ、ちょっと待って!」

 

千歌は梨子を追いかけた。

そして梨子が海に飛び込もうとした瞬間に千歌が追い付き間一髪のところで難を逃れたが...

 

梨子「離して! 私は今から海の音を聞かなきゃいけないの!」

千歌「ダメだよ! 死んじゃうから!」

 

海に飛び込みたい梨子と必死に止める千歌の攻防が続いたが、二人は密着してもつれ合っている上に足場が不安定なこともあり..

 

ツルン...

 

千歌「えっ?」

梨子「あぁ!」

 

2人の体は海に向かって傾いた。そして、重力には逆らえず...

 

千歌&梨子「うわぁぁぁぁ!」

 

バッシャーーーン!!

 

盛大な水しぶきを上げて海に入ってしまった。

 

 

数分後、なんとか海から上がった2人は焚き火をして暖をとっていた。

 

千歌「なんであんなことしたの?」

梨子「...海の音が聞きたかったのよ...。私ねここに来る前に東京に住んでたの。そこでピアノをしてたんだけど、そのピアノを引くことが怖くなっちゃったの...。だから、海の音を聞けばまたピアノに向き合えるのかなぁって。」

千歌「そうなんだ...。」

梨子「ごめんなさい、つまらない話で。」

千歌「ううん、話してくれてありがとう。あ、私は高海千歌。あそこの丘にある浦の星女学院の2年生。」

梨子「え、私も2年生だよ。名前は桜内梨子。前に居た学校は音ノ木坂...。」

 

そして千歌は『音ノ木坂』というワードを聞くと梨子にスクールアイドルのことを話し出した。だが梨子は知らないらしく、千歌が自分のスマホでμ'sの動画を見せた。

さらに千歌は「普通怪獣ちかちーだ!」と名乗った。

 

 

その出来事から千歌が梨子を必死に勧誘する時間に戻るが、ここで校内放送が鳴った。

 

先生「先ほど入った知らせです。8時頃沼津市街でビルの倒壊が発生したとの報告がありました。家が沼津市街にある生徒は職員室まで来てください。」

 

千歌「なんかすごいことが起きたね。」

梨子「そのようね。」

千歌「梨子ちゃんのおうちはどこなの?」

梨子「沼津の町から離れたところにあるから大丈夫よ。」

 

 

浦の星でビル倒壊の影響の対処をしている頃、ビル倒壊現場では警察や消防が対応に追われていた。

 

警察1「危険ですからさがってください!」

警察2「ここから立ち入り禁止です!」

 

その様子を近くのビルからガイとジャグラーが見ていた。

 

ガイ「なぁ、この現象は...。」

JJ「俺達が考えていることで間違いないだろうな。地面の中の龍脈を壊せば甦るマガグランドキング、いや、マガグランドキング亜種がこの街に眠っている。」

ガイ「だが龍脈を破壊するには前にお前がやっていたようにしないと壊せないはずだ。」

JJ「あぁ。だが、ダークリングはこの通り俺が持っている。」

ガイ「そうなると、この世界にダークリングと同じ効果を持つ何かが存在していることになるな。」

 

 

一方、2ヶ所目の龍脈がある場所では...

 

???「あと3ヶ所。ウルトラマンオーブよ、君はこの世界を守れるのかな?クフフ...。」

 

そう呟いた謎の人物はダークリングに似たものに怪獣の描かれたカードを読み込ませ、2ヶ所目の龍脈を破壊した。

すると地上では今朝と同じように地面が陥没した。

 

 

2ヶ所目の倒壊が起きた時間と同時刻の浦の星女学院

 

沼津市街での陥没事故を受け、先生たちがそれの対応に追われていることもあり、自習となっていた。

すると職員室に行っていた曜が教室に帰ってきた。

 

千歌「あ、曜ちゃんおかえり。おうちやお母さんは大丈夫だった?」

曜「うん。家も大丈夫だったしママも大丈夫だよ!」

梨子「曜ちゃん良かったね。」

曜「梨子ちゃんもありがとう!」

 

するとまた校内放送で...

 

先生「たった今再び沼津の街で陥没事故が発生しました。場所は〇〇、この周辺に住む生徒は職員室に集まってください。」

 

曜「沼津の街どうなっちゃうのかな...。」

千歌「前は巨大な赤い鳥とカラフルな巨人さんが現れて、今度は沼津で陥没事故か...。」

梨子「私は引っ越してきたばかりだけど、でも今自分が住んでるところがこうなるのは見逃せないわ。次の日曜日にダイビングできるかな...。」

 

そう。千歌・曜・梨子は次の日曜日にダイビングをする予定なのだ。どうしても梨子が海の音を聞きたいと言っていたので千歌は果南の家がダイビングショップを経営しているため頼んで、その予定を立てたのである。

しかしここ数日に起きた想像の遥か上をいく出来事に心配になっていた。

 

千歌「大丈夫だよ。日曜日は3人でダイビングやろう!」

曜「そうだね。こういうときこそ前を向いていかなきゃ! ヨーソロー!」

梨子「そうね。ありがとう2人とも!」

千歌「あ、そうだ。今日沼津の街に行かない?」

曜「でもさっきのことがあるし...」

梨子「危ないわよ?」

千歌「でも何が起こっているのかこの目で確かめたいの。」

 

千歌は先日の戦いを目撃して、この沼津で起こりだしたことが気になっているのだ。

 

千歌「それに、私は内浦までで曜ちゃんはそこから1人でしょ? もし何かに巻き込まれたらって考えるとね...」

曜「千歌ちゃん...」

梨子「そういうことね。じゃあ、私も行くわ。」

千歌&曜「えっ?」

梨子「私の家も内浦にあるの。だから曜ちゃんを送ったあとは千歌ちゃんと帰ることができるの。」

 

ということで千歌・曜・梨子は放課後沼津の街に行くことにした。

だがこの判断が彼女たちの運命を大きく変えることになる。

 

 

続く。




はい!今回もありがとうございます!

土の魔王獣マガグランドキング亜種の復活が近づいているとともに、謎の人物が現れました。
そいつは何者なのかはまだまだわかりません。

次回、ガイとジャグラーが2年生組と初対面しますのでご期待くたさい!


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【2-2】転校生をつかまえろ!/First contact

Aqours 4thまで残り1ヶ月ですよ!
自分は今のところ17の初日に現地参加の予定です!

現地参加される方々、当日は最高の日にしましょう!


朝に沼津市街で陥没事故が起きたおかげで、浦の星女学院は生徒と保護者の対応に追われていた。おかげで午前の授業は全部自習になっていた。

 

時間はお昼休み。

千歌・曜・梨子の三人はお弁当を食べていた。

その3人がお弁当を食べている頃...

 

???「ここが第3の龍脈がある場所か。ん~、龍脈を破壊する前のゾクゾクがたまらないねぇ~。」

ダークリング(?)「ファイヤーゴルザ」

 

謎の人物は怪獣カードをリードし、龍脈を破壊した。

???「クフフ。これであと1つ。」

 

マガグランドキング亜種「グルルルル」

 

謎の人物が龍脈を破壊したことにより第3の陥没事故が発生した。

 

 

その一報はすぐに浦の星に届く。

また校内放送がかかり、先生は臨時の会議を開いた。会議の結果、内浦地区の生徒と陥没事故の影響が無いところに住む生徒の帰宅措置が取られた。

ちなみに曜の家は事故の影響が無いところなので、千歌・梨子とともに帰ることになった。

 

 

そして3人が浦の星から下校している頃...

 

JJ「気に食わねぇな。」

ガイ「完全に以前のお前と同じやり方だ。」

JJ「面倒とか思っていたが、今回はそうも言ってられないな。はーあ、本格的に地球の平和とやらに貢献するか。」

 

ガイとジャグラーは陥没事故の裏に潜む正体を突き止めるため動き出した。

 

 

そうこうしている間に千歌・曜・梨子の三人は沼津駅のバス停に到着した。

 

千歌「とうちゃ~く!」

梨子「曜ちゃんの家はどこにあるの?」

曜「駅から沼津港に向かう途中にあるんだ。でもママからおつかいを頼まれてるからそれを済ませなくちゃ!」

千歌「じゃあさ、梨子ちゃんの沼津案内をしちゃう?」

曜「良いね千歌ちゃん! やるのであります!」

梨子「え、えぇ...」

千歌&曜「さ、梨子ちゃん行くよ~!」

梨子「ちょっと待ってよ~。」

 

曜のおつかいと梨子の沼津案内が始まったのだ。

 

 

同時刻、第4の龍脈

 

???「時は来た。土の魔王獣マガグランドキング亜種よ、地上世界を無きものにしてこい!」

ダークリング(?)「メカゴモラ」

 

マガグランドキング亜種「グルルルル!!」

 

 

ドドドドドド...

 

梨子「千歌ちゃん! 曜ちゃん!」

曜「地震!?」

千歌「とにかく安全なとこに逃げよう!」

 

沼津市にある4つの龍脈が破壊され、そこから中心に向かって地響きが移動し、中央で1つになると『土の魔王獣マガグランドキング亜種』が出現した。

 

マガグランドキング亜種「グルルルル!!」

 

市民1「か、怪獣だー!」

市民2「うわぁぁ!」

 

市民はパニックになりながら逃げ始めた。

千歌たちは一足早くに逃げたが、運悪くマガグランドキング亜種の出現ポイント近くに居たのだ。

 

千歌・曜・梨子「キャアァァ!!」

 

マガグランドキング亜種が地面から出現したため、かなりの地響きが周辺を襲った。その激しい揺れに千歌たちは立っていられず、地面に這いつくばることが精一杯だ。

さらには瓦礫も上から降ってきた。

 

マガグランドキング亜種の出現した地点の近くにはガイとジャグラーも居た。

 

ガイ「くそっ! 先に復活されたか。」

JJ「わかってはいるだろうが、奴は土の魔王獣マガグランドキング亜種。こないだのマガバッサー亜種のように通常個体より厄介者だ。心して戦え。」

ガイ「忠告どうも。そんじゃ...。」

JJ「どうした?」

ガイ「ジャグラー、あそこだ。」

 

ガイとジャグラーが目にしたのは、瓦礫に行き先を阻まれた千歌・曜・梨子だった。

 

曜「2人ともこっち!」

千歌「梨子ちゃん歩ける?」

梨子「えぇ、大丈夫よ。」

ガイ「おい君たち、ここは危険だ。早く逃げるんだ。」

千歌「あなたは?」

ガイ「俺はクレナイガイ。手を貸すぞ。」

 

瓦礫に行き先を阻まれた千歌たちをガイは助ける。

 

マガグランドキング亜種「グルルルル!!」

ビィィィィィ ドゴーーーン!!

 

マガグランドキング亜種は『マガ一閃-改』を放った。

 

曜「きゃっ!」

 

マガ一閃-改の爆発の衝撃で曜はバランスを崩し前に転けてしまった。

だが、曜は地面に倒れることは無く誰かに受け止められていた。

 

JJ「間一髪だな。」

曜「えっ...?」

ガイ「さすがジャグラーだ。」

JJ「お前ならこうして助けただろうなと思ったからな。」

曜「あ、ありがとうございます...(照)。」

千歌「あの! 曜ちゃんを助けていただきありがとうございます!」

JJ「礼を言われることじゃねぇ。」

梨子「怪獣がこっちに来ます!」

 

梨子の言う通り、マガグランドキング亜種は進行方向を5人の居るところに変えたのだ。

 

JJ「ぐずぐずしてられないな。この3人は任せろ。」

ガイ「頼んだ。」

 

2人は短くやり取りすると、ガイはマガグランドキング亜種に向かって走り出した。

その様子を見たジャグラーはガイとは反対に向かって歩きだした。

 

梨子「あの、ガイさんの所に行かなくて大丈夫ですか?」

千歌「そうですよ!」

JJ「あいつのことなら心配することはない。」

曜「...(照)。」

JJ「それより今は逃げることを考えろ。着いてこい。」

 

ジャグラーは千歌・曜・梨子を導いた。

 

 

4人と別れ、マガグランドキング亜種との距離を詰めたガイは...

 

ガイ「これ以上お前に好き勝手されるわけにもいかない。」

 

そしてガイは腰にあるホルダーからカードを取りだし、オーブリングにリードさせた。

 

ガイ「ウルトラマンさん!」

《ウルトラマン》(ヘァ

 

ガイ「ティガさん!」

《ウルトラマンティガ》(チャッ

 

ガイ「光の力、お借りします!」

《フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン。》

 

オーブ「俺の名はオーブ。闇を照らして悪を撃つ!」

 

沼津の街にウルトラマンオーブが現れた。

 

 

続く。




今回もありがとうございます!

マガグランドキングはマガ一閃でしたが、マガグランドキング亜種は通常個体より強いのでマガ一閃も「マガ一閃-改」としてパワーアップしています。

もちろん今後登場予定の魔王獣も通常個体よりパワーアップさせます。

あと、謎の人物がマガグランドキング亜種を復活させるために使用したカードは、ファイヤーゴルザとメカゴモラが出てきましたが、あとの2枚は、アントラー・ザイゴーグver.とテレスドンⅡです。オーブの原作で使用された4体を基にしましたが、テレスドンⅡは勝手に作りました(笑)。他の3体は本物のウルトラ作品に出ています。

それでは次回でお会いしましょう!


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【2-3】転校生をつかまえろ!/顔見知りになりました

今回も元気に参ります!

どうぞ!


土の魔王獣マガグランドキング亜種 vs ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン

 

オーブ「俺の名はオーブ。闇を照らして悪を撃つ!」

 

沼津の街に現れた光の巨人=ウルトラマンオーブに人々は目をやった。

もちろん千歌・曜・梨子の3人もオーブを見ていた。

 

千歌「曜ちゃん! この前のカラフルな巨人さんだよ!」

曜「ほんとだ! こんな近くで見られるなんて!」

梨子「怪獣と巨人さん...。」

JJ「あの巨人は『ウルトラマンオーブ』だ。いわゆる正義の味方ってやつだ。」

千歌&曜「オーブさん頑張れー!」

梨子「が、頑張れー!」

 

 

オーブ「スワッ!」

マガグランドキング亜種「グルルルル!!」

 

戦いの火蓋が落とされた。オーブは接近しパンチとキックでダメージを与えようとするが、以前に戦ったマガグランドキングと同じように体が固いのだ。

体の赤色の部分を光らせ攻撃を繰り出すが、マガグランドキング亜種はびくともしない。

 

千歌「オーブさんの攻撃が効いてない...。」

JJ「土の魔王獣マガグランドキング亜種の特徴はあの体の固さだ。そんじょそこらの攻撃じゃ傷なんて付かない。」

梨子「倒す方法は無いのですか?」

JJ「オーブは一度あれに似たやつと戦ったことがある。倒す方法はあいつもわかっているはずだ。」

 

だがマガグランドキング亜種は『マガ穿孔-改』をオーブに向けて放った。オーブはそれをかわしたが、マガ穿孔-改を受けた地面は抉られた。

その威力がマガ穿孔より遥かに攻撃力が高いことにオーブもジャグラーも気付いた。

マガグランドキング亜種は続けて『マガ穿孔-改』を放った。だがオーブはかわさず、盾のように『スペリオンシールド』を展開。

 

『マガ穿孔-改』vs『スペリオンシールド』となり、スペリオンシールドがマガ穿孔-改を反射していたがパワーアップしているため以前のマガグランドキングと戦ったようにはいかず、相手に反射したマガ穿孔-改を命中させられず、オーブは押され始めた。

 

ついにはスペリオンシールドが破壊され、オーブはマガ穿孔-改を喰らってしまった。

 

オーブ「グワァァ...!」

 

JJ「(跳ね返せないだと...。やはり一筋縄じゃいかないか。)」

千歌・曜・梨子「オーブさーん! 頑張ってー!/頑張ってください!」

 

オーブ「クッ...。こうなりゃ圧倒的なパワーで倒すしかないな! フッ!」

 

すると、オーブの全身が白い光に包まれた。

 

ガイ「ティガさん!」

《ウルトラマンティガ パワータイプ》(ハッ

 

ガイ「ダイナさん!」

《ウルトラマンダイナ ストロングタイプ》(フンッ

 

ガイ「赤き剛腕、頼みます!」

《フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ パワーストロング。》

 

オーブ「どぉぉぉりゃぁぁぁぁ!!」

 

なんとさっきまでの標準的な体つきからボディビルダーも驚くほどのムッキムキな体つきに変化したのだ。

 

オーブ「光の剛腕に敵はない!」

 

千歌「す、すごいよ!オーブさん!」

曜「カッコいいであります!」

梨子「私ちょっとタイプかも...。」

JJ「(最後の子の将来が思いやられるな...。)」

 

千歌&曜は姿が変化したことに興奮気味で、梨子にいたってはジャグラーも困惑していた...。

 

一方マガグランドキング亜種を復活させた本人は...

 

???「へぇ~、そんな姿にもなれるんだぁ。お手並み拝見といきますか。」(ニヤリ

 

焦る様子など無く、戦いを冷静に見ていた。

 

 

土の魔王獣マガグランドキング亜種 vs ウルトラマンオーブ パワーストロング

 

今度はオーブがマガグランドキング亜種を押していた。パンチもキックも効果があり、マガグランドキング亜種にダメージがたまっていく。

 

マガグランドキング亜種「グルルルル...。」

オーブ「フッ! ハァァァァァ!」

 

腕に炎を纏ったパンチがマガグランドキング亜種の腹に命中。そこは黒く焦げて、マガ穿孔-改を出せなくなった。

そしてオーブは必殺技を放つ構えをとった。

 

オーブ「ハッ! フゥゥゥゥゥゥ.....フン! ガルラシウムハンマーァァァァ!!」

 

パワーストロングの必殺技『ガルラシウムハンマー』がマガグランドキング亜種をとらえる。それが見事に命中し、マガグランドキング亜種はぶっ飛び、ハンマーを当てたところの装甲が剥がれていた。

オーブはスペシウムゼペリオンにもう一度姿を変えると、スペリオン光線を放ち、マガグランドキング亜種を倒した。

 

千歌・曜・梨子「やったぁぁ!!」

市民全員「やったぞー!」

 

その後、オーブは街を破壊される前の状態に修復し空高く飛んでいった。

 

 

千歌「そういえばガイさんは?」

梨子「怪獣が居なくなってからも姿を見ないわね。」

曜「ジャグラーさん何かわかりますか?」

JJ「そのうちフラッと帰ってくる。」

千歌・曜・梨子「???」

 

3人が『(・_・?)』みたいな顔になりお互いを見合っていると...

 

ガイ「おーーい! みんな無事かー?」

 

と颯爽とガイが現れたのだ。

 

千歌・曜・梨子「ガイさん!」

ガイ「よっ。」

千歌「心配しましたよ!」

ガイ「あぁ、ごめんごめん。ちょっくら道に迷ってな。だからお詫びに...ほい!」

 

ガイは3人にラムネを配った。

 

しばらく談笑していたが、梨子が当初の目的を思いだし、曜のおつかいを終わらせ、千歌と梨子は曜を送るのだが、千歌が「ガイさんと話がもっとしたい。」と言い出したためガイは3人に付き添うことになった。

ジャグラーはこの世界を調べるため、4人とは別れた。

 

 

曜を送る道中、千歌と曜はスクールアイドルのことをガイにレクチャーしたが初めて聞く話に脳の処理が追い付かなかった。

すると、話は日曜のことに傾いた。

 

千歌「あ、そうだ! 梨子ちゃんに内浦のことを知ってもらうために計画したダイビングにガイさんも行きませんか?」

ガイ「いきなりすぎないか? 今日知り合ったばかりなのにだぞ?」

千歌「ガイさんは悪い人には見えないです!」

 

なんとも千歌らしい答えに曜はアハハと苦笑い、梨子は千歌に対し少しの不安を抱いた。

 

ガイ「他の2人はどうだ?」

曜「人数が増えたらその分楽しいし、私は賛成であります!」

梨子「ガイさんも沼津は初心者でしたよね。私だけだと不安だからガイさんも居てくれたら嬉しいです。」

 

曜も梨子もガイと日曜に会うことに抵抗は無かった。

 

ガイ「なら、日曜はよろしく頼むぞ。」

千歌「はい!」

 

こうしてガイは次の日曜に千歌・曜・梨子と会うことになった。

 

千歌「じゃあ、改めて自己紹介しますね。私は高海千歌です。浦の星女学院高校の2年生です!」

曜「私は渡辺曜です。私も千歌ちゃんと同じ浦の星の2年生です! ヨーソロー!」

梨子「私は桜内梨子です。つい先日浦の星女学院に転校した2年生です。よろしくお願いします。」

ガイ「さっきも名乗ったが俺はクレナイガイ。世界を旅している風来坊だ。よろしくな、千歌,曜,梨子。」

 

こうして、千歌,曜,梨子,ガイの友情が芽生えたのだった。

 

 

続く。




二年生とガイさんに進展ありましたね!
これで自分の思い描くSSができていきます(笑)

次回は【2-4】でダイビングと梨子が加入するところまで書きますのでお楽しみに!



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【2-4】転校生をつかまえろ!/桜の花が開くとき

どうも~!風来坊です。

サンシャイン1期とオーブの2話は第4部で終わります。
どんな展開が待っているのでしょうか!

どうぞ!


日曜日、ガイは千歌に『十千万』前の海岸に来てほしいと言われていたため海岸に来ていた。

 

ガイ「(なんでこの旅館前に集合なんだ?)」

 

そう思っていると、答えはすぐに出た。

 

千歌「あ、おはよーございます! ガイさん!」

ガイ「そ、そういうことか...。」

千歌「どうしたのですか?」

ガイ「あ、いや、もしかしてこの『十千万』って千歌の家か?」

千歌「そうですよ! 私の家は旅館なんです!」

ガイ「なるほどな。」

 

千歌の家が旅館ということを知りガイはあることを聞いた。

 

ガイ「旅館ってことはお風呂あるよな?」

千歌「もちろんありますよ。」

ガイ「だったら風呂に入りに来ていいか?」

千歌「大歓迎ですよ!」

 

お風呂好きなガイはこっちの世界でもお風呂を探していたのだ。

 

2人が談笑していると...

 

梨子「千歌ちゃんおはよう。ガイさんもおはようございます。」

千歌「梨子ちゃんだ! おはよー!」

ガイ「お、おはようさん...。なぁ、俺の目が節穴じゃなければだが...梨子の家って十千万の隣か...?」

梨子「はい、そうですよ。」

 

ガイは朝から衝撃を受けたようだ。

すると十千万から...

 

???「千歌ちゃん忘れ物してないー?」

 

と声がした。

 

千歌は「大丈夫!」と返事をした。そのあと千歌に声を掛けた女の人が梨子とガイの姿を確認すると会釈をした。

梨子とガイも会釈を返した。

 

梨子「千歌ちゃん、さっきの人は?」

千歌「ん? さっきのは私のお姉ちゃんだよ。高海志満って言うの!」

ガイ「姉妹が居たのか。」

千歌「志満ねぇは1番上で、もう1人、美渡ねぇが真ん中に居て、私が末っ子なんだ。」

 

ここで高海家の家族構成が判明したのだ。

そんな話をしていると1台のバスが到着し、バスから曜が降りてきた。

 

曜「千歌ちゃん! 梨子ちゃん! ガイさん! おはヨーソロー!」(o≧▽゜)ゞ

千歌「おはヨーソロー! 曜ちゃん!」

梨子&ガイ「お、おはヨーソロー?」

 

曜の元気の良さと変わった挨拶に戸惑いの色を出す梨子とガイ。反対に、千歌は幼馴染みゆえ普通に挨拶を返していた。

とりあえず全員集合したので、千歌と曜が先頭に立ち、梨子とガイを淡島に案内するのだった。

 

 

数十分後、4人は淡島に到着した。

船の中では、曜の目がいつも以上にキラキラしていたので梨子とガイが疑問に思っていたら、千歌から曜は船のことが大好きだということを教わった。

 

さらに数分後、4人は果南の家でもあるダイビングショップに到着した。

 

果南「千歌,曜、おはよっ。」

千歌&曜「果南ちゃんおはよー!」

果南「それと、奥にいる2人が千歌の言っていた...。」

千歌「うん! 桜内梨子ちゃんとクレナイガイさんだよ!」

果南「梨子ちゃんにガイさんね。」

梨子「今日はよろしくお願いします。」

ガイ「よろしく頼むよ。」

 

軽く挨拶を交わし、果南は梨子とガイにダイビングの心得を教え、ウエットスーツに着替えるように指示を出した。

千歌と曜は何度か利用しているらしく、使い方を熟知していた。

 

15分後...

千歌,曜,梨子,果南,ガイの5人はウエットスーツに着替え終わり、船に乗る準備をしていた。

 

梨子「あの、船って誰が運転するのですか?」

果南「あぁ、私だよ。こう見えて小型の船舶免許を持ってるんだ。」

 

なんとダイビングに向かう船を操縦するのは果南だ。

 

ガイ「へぇ、なかなかやるね。よろしくな果南。」

果南「任せてください!」

 

そんなやり取りをしていたら出航準備が完了した。

 

果南「じゃあ行くよ~!」

曜「全速ぜんしーん、ヨーソロー!」

千歌「ヨーソロー!」

 

船が動きだし、ダイビングの始まりだ。

 

しばらくして船がダイビングポイントに到着した。果南は4人に改めてダイビングの注意点を説明した。そして千歌,曜,梨子の3人は海に入り、梨子の『海の音』を探しだした。

 

一方で、果南とガイは船に残った。

 

果南「ガイさんは潜らなくてよかったのですか?」

ガイ「ん。まあね。あの3人でなきゃ意味がないからな。」

果南「変わった人ですね。」(クスッ

 

果南もガイとは壁など築かずに話をする仲になっていた。

 

果南「あれ? 船を出す前は晴れてたのに今は曇っちゃいましたね。」

ガイ「そういやそうだな。雨が降らなければいいがな。」

 

すると船の近くで2年生の3人が海面に顔を出した。

 

千歌「梨子ちゃん聞こえた?」

梨子「ううん...。暗くてよくわからない...。」

曜「もう一度潜ってみよっか。」

 

3人は『海の音』を探すのに苦戦している様だ。

 

3人の会話を耳にしたガイは...

 

ガイ「(暗くてわからない...? それは足下を探してるのと同じだ。時には前を向けば見つかる物もあるもんだ...。)」

 

そこでガイは3人に声を掛けた。

 

ガイ「3人ともちょっといいか。」

ちかようりこ「???」

ガイ「梨子、今までどこを見ながら『海の音』を探してる?」

梨子「えっと、海の深いところです。」

ガイ「それじゃあ見えてこない。前を向いて探してみたらどうだ?」

梨子「前を向いて...ですか?」

ガイ「どうやらその答えを知ってる人が居るみたいだな。」

千歌「梨子ちゃん! 私わかった気がする!」

曜「行こう! 梨子ちゃん!」

ガイ「後は任せたぞ、千歌,曜。」

 

そうアドバイスし、ガイは3人が潜っていくのを見届けた。

 

果南「優しいんですねガイさんって。」

ガイ「そんなことないよ。ある先輩に同じ言葉を掛けてもらったのを思い出してそれをそのままあの3人に掛けただけだ。」

 

すると今度は飛びっきりの笑顔を輝かせながら3人が船に帰ってきた。どうやら3人とも『海の音』を探しだせたようだ。

それを祝福するかのように、さっきまで曇っていた空が晴れ、太陽が顔を出したのだ。

 

 

ダイビングが終わり、曜とバス停で別れたときガイは重大なことに気づいた。

ガイの居た世界ではSSP(Something Search People)の基地を寝床に借りていたが、ラブライブの世界に来たことで宿が無いことが判明した。

 

ガイは自分が世界を旅していてるがしばらく旅をしないことを千歌に説明すると、千歌が志満さんに掛け合ってくれたのだ。

そしたらなんとなんと、志満さんが快く承諾してくれたことにより、住み込みで世話になることになった。

 

 

その日の夜、梨子は自分の部屋にあるピアノを見つめていた。自分が探していた『海の音』を聞くことができて、高海千歌と渡辺曜と友達になり、ひょんなことからクレナイガイと知り合ったことを思いだし、息を1つ吐いた。

そして意を決した顔つきをし、ピアノを引く体勢になり、鍵盤に手を添え...

 

ポローン...

 

梨子「ユメ~ノト~ビ~ラ~ ずっとさ~がしつ~づけた きみと~ぼく~と~の~ つながりをさ~が~し~て~た~」

 

パチパチパチパチ

 

梨子「えっ?」

 

梨子が音のするほうを見ると、そこには向かいの窓にお風呂あがりで髪をタオルで巻いた優しい眼差しの千歌が居るのだ。

 

千歌「そこ梨子ちゃんの部屋なんだ。」

梨子「千歌ちゃんの部屋もすぐそこなの?」

千歌「うん、この襖を開けたらね。」

 

梨子も窓に近づき、千歌と向かい合った。

 

千歌「梨子ちゃん、さっきピアノ引いて...。」

梨子「あ、えっと...うん...。」

千歌「梨子ちゃん。やっぱり私、梨子ちゃんをスクールアイドルに誘いたい。ううん、梨子ちゃんと一緒にスクールアイドルをやりたい。」

梨子「千歌ちゃん...。でも私なんかがやっていいのかな...。ピアノに向き合えない私が、これからスクールアイドルを一生懸命頑張ろうとする千歌ちゃんとやるなんて千歌ちゃんに失礼だよ...。」

千歌「そんなことない!」

梨子「えっ...?」

 

すると千歌は窓枠に体を乗りだし、右手を梨子に差し出す。

 

千歌「私は梨子ちゃんの力になりたいし、梨子ちゃんを笑顔にしたいの! そして梨子ちゃんと一緒に笑っていたいの! それって素敵なことじゃない...?」

梨子「千歌ちゃん...。」

 

その千歌を見て梨子も手を伸ばす。

お互いに体を窓枠から乗りだし、もう少しで届きそうなところまで伸ばしているが.....

 

梨子「さすがに届かないよね...。」

千歌「待って! ダメー!」

 

手を引っ込めそうになった梨子だが、千歌の諦めない気持ちに感化され千歌の手に触れようと梨子は再び伸ばした。

 

千歌「くっ...もう少し...。」

梨子「んっ...。」

 

そしてついに.....

 

 

 

2人の指が触れあった。

 

梨子「千歌ちゃん!」

千歌「梨子ちゃん!」

梨子「私、スクールアイドルになる!」

 

ついに、梨子が正式にスクールアイドルになったのだ。

 

その様子を少し離れた廊下でガイは見守っていた。

 

ガイ「(これでまた1歩前に進んだってわけだな。)」

 

最後まで見守ったガイはそのまま自分の部屋に戻るのだった。

 

 

続く。




これにて2話完結です!
だいぶ長くなりました  
そしてジャグジャグは調査という名のお休みです 

ガイさんと二年生組の絆はさらに深まりました。
次回はサンシャイン1期とオーブの3話を基盤としたお話になります。

これからもよろしくお願いします 


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【3-1】ファーストステップ/新理事長就任

この第3話ですが、サンシャイン視点だと、千歌・曜・梨子の3人は1stライブをすることになりますが、開催までの道のりはドタバタです(・・;)

そしてオーブ視点では、水の魔王獣マガジャッパ亜種が内浦の海に出現というシナリオです。

3人のライブは果たして成功するのか!?


梨子がスクールアイドルをやると決意した日から3日が経過した日の朝。

千歌,曜,梨子は十千万の前の海岸に来て朝練をしていた。ガイはその様子を見守っていた。すると...

 

???「どうもお嬢さん方。夜明けの珈琲でも飲みませんか?」

千歌・曜・梨子「ひっ!」(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

ガイ「何やってんだジャグラー...。」

 

怪しさ全開のオーラで3人に近づいた人物はジャグラーであった。そんなジャグラーにガイは頭を抱えるしかなかった。

(これが原因で2年生の3人はしばらくの間『ジャグラー恐怖症』を患ってしまった...)

 

JJ「おいおい、命の恩人にその態度は無いだろ。」

ガイ「これはお前が100%悪いな。」

JJ「そんなことより...ガイ、お前に話しておくことがある。ちょっと来い。」

ガイ「わかった。3人とも、少し離れるわ。」

ちかようりこ「はーい。」

 

ガイとジャグラーは海岸の端に行き、2人による会議が始まった。

 

JJ「この世界に存在する魔王獣だが、俺がやったのと同じように誰かが復活させている。マガグランドキング亜種の龍脈を調べたら怪獣のカードを使って破壊された形跡があったからな。」

ガイ「そうか。それだけでも良い情報だ。あとは暗躍する奴の尻尾を掴められたら事が捗るって感じだな。」

JJ「おそらくな。」

 

千歌,曜,梨子が朝練を、ガイとジャグラーが会議をしていると...

 

バタバタバタバタバタ....

 

ヘリコプターが飛んでくるのがわかった。だがそのヘリはガイとジャグラーには見覚えがあるもので、近づくにつれ高度が低くなり、ついには3人が練習する近くをホバリングした。

するとヘリのドアが開き...

 

???「チャオ~~!」

 

と元気な挨拶をし、金髪の少女が現れた。

 

???「あなたたち3人は今日の朝、登校したら理事長室に来ること!」

千歌「えっ...わ、わかりました...。」

???「あら? ジャグラーさんじゃなーい!!」

 

金髪の少女は千歌たちの向こう側に居た2人の人物のうち黒いスーツを着ているジャグラーに気づいたのだ。

 

JJ「あぁ、あん時の女か。たしか小原鞠莉だったな。」

鞠莉「大当りでーす!」

 

鞠莉とジャグラーは面識があるため、自己紹介無しで会話をしていた。

 

鞠莉「ジャグラーさんの隣に居る方は...??」

ガイ「俺は君に1度会ってるが、まぁ君が気を失っていたときだったから実質初めましてだな。俺はクレナイガイだ。」

鞠莉「ガイさんね! 覚えたわ! 1つ聞きたいのだけど、ガイさんはあの3人とどんな関係かしら? ダンスの先生?」

ガイ「いや、そういう訳じゃ無いんだ。数日前に偶然出会って、その日に意気投合して顔見知りになったんだ。で、今は千歌の実家の旅館で世話になってるから仲良く見えるってわけだ。」

鞠莉「なるほどね。じゃあ、ガイさんも3人と一緒に浦の星の理事長室に来てもらいまーす!」

ちかようりこ「えぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

ガイ「どういうことだ!?」

鞠莉「来てくれたらその理由を話すわ。それじゃまた後でね! シャイニー!」

 

バタバタバタバタバタ...

 

そういって鞠莉はヘリのドアを閉め、そのままヘリは飛んでいった。

 

ガイ「なぁ、確認したいんだが...学校って『女子高』だったよな...?」

曜「はい。女子高ですよ。」

ガイ「男の先生は居るか...。」

千歌「居ないです。」

ガイ「つまり、俺が行けば事件だよな...。」

梨子「否定できませんね。」

JJ「(これはまた面白くなってきたなぁ。)」

 

 

朝練を終わらせた千歌・曜・梨子は浦女の制服に着替え登校し、鞠莉に言われた通り理事長室に来ている。

もちろんガイも一緒にいる。ガイは問題なく理事長室に来れたかというと、そんなことは無かった。

 

浦女に近づくにつれ女子生徒が多くなり、千歌,曜,梨子が居るとはいえ、周りの女子からは「イケメンが来た!」とか「男の先生じゃない?」とかの話があちらこちらから聞こえてくるのだ。

 

そんな道中を掻い潜り理事長室に到着したわけだが、ガイのメンタルはしばらく治りそうになかった...。

 

鞠莉「4人とも来たわね。まず初めに、わたーしが浦の星女学院の新理事長の小原鞠莉よ! 気軽にマリーって呼んでね!」

ちかようりこ「えぇぇぇぇぇ!!」

 

本日2度目の叫びが出た。

 

鞠莉「しかーし! この学校の3年生でもあるの! カレー牛丼みたいなものね!」

梨子「例えがよくわからないのですが...。」

???「わからないに決まってますわ!!」

 

突然割り込んできた声の主は...

 

鞠莉「Oh~! ダイヤ久しぶりぃ~! 随分大きくなって~!」

ダイヤ「触らないでいただけます?」

 

生徒会長の黒澤ダイヤであった。

鞠莉はダイヤに抱きつき、頭を撫でたりしてご満悦の様子。だが、ダイヤを撫でる手が徐々に下がり始め...

 

鞠莉「でも、胸は相変わらずねぇ~。」(ニヤリ

ダイヤ「...! や、やかましい!...ですわ...。」

鞠莉「イッツジョ~ク!」

ダイヤ「全く、1年の間に居なくなったと思いきやいきなり帰ってくるなんて...。」

鞠莉「シャイニーー!!」

 

さっきからダイヤと鞠莉のやり取りに蚊帳の外な2年生は置いてけぼりになっていた。

 

ダイヤ「人の話を聞かないは相変わらずですわね!」

鞠莉「イッツジョ~ク!」

 

ダイヤは鞠莉の制服の胸ぐらを掴んでいるが、鞠莉はそんなのお構い無しのようにピースサインを2年生たちに向ける。

 

ダイヤ「とにかく! 高校3年生が理事長だなんて信じられませんわ!」

鞠莉「そっちはジョークじゃ無いのよねぇ。」

 

と、鞠莉は正式な委任状をダイヤと2年生の3人に見せた。そこには浦の星女学院の理事長は鞠莉であることが

本当のことだと示していた。

 

ダイヤ「そ、そんなことが...。」

千歌「なんで...?」

 

鞠莉は待ってましたと言わんばかりに千歌たちに近寄り...

 

鞠莉「最近、浦女にスクールアイドルが誕生したって噂を聞いてね...」

ダイヤ「まさか...。」

鞠莉「ダイヤに邪魔されて可哀想かな~って思って、私が助けに来たのよ!」

 

ここにきて助っ人登場らしい。

 

鞠莉「イエ~ス! あなたたちのデビューライブはアキバドゥームを用意するわ!」

曜「い、いきなりすぎない!?」

梨子「いくらなんでも...」

千歌「奇跡だよっ!」

鞠莉「イッツジョ~ク。」

千歌「私たちへのジョークのためにそんなものを用意しないてください...。」(ジト目

 

鞠莉は自由人みたいだ。

 

ダイヤ「鞠莉さん! さっきから何やってますの! というか、なぜ理事長室に、いえ、浦の星女学院に殿方が居られるのですか!!」

鞠莉「私が連れてきたのよ。」

 

ダイヤはさっきから部屋の端に居るガイのことを鞠莉に問いただした。

 

ガイ「くよくよ考えても仕方ない! 堂々としてやる!」

 

いきなり声がしたので千歌,曜,梨子,ダイヤは驚く。

 

ガイ「あぁ、すまん...。」

 

理事長室で賑やかな朝を迎えたが、鞠莉から本題を言い渡される。

 

鞠莉「あなたたちのデビューライブの場所にこれから案内するわ。ガイさんも着いてきて。」

ガイ「ん? お、おう。」

 

鞠莉はどこに4人を連れていくのか...。

 

 

続く。




今回はここまで!
ほんとは体育館のやり取りも入れたかったのですが、あまりに長くなるので、次回の冒頭に描きます。

補足ですが、マガグランドキング亜種の色をお伝えしてなかったので発表します。通常固体はこげ茶色でしたが、亜種はダークグリーンを想像していただけたらなと思います!

では次回にお会いしましょう!


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【3-2】ファーストステップ/グループ名を決めよう

前に4th初日に現地参加のことを話しましたが、なんと2日目も現地の可能性が見えてきました!

そして、当日はクレナイガイさんと湊カツミの服装で参加予定であります(笑)

すごく楽しみだ!


鞠莉に着いてきてと言われた一行は...

 

鞠莉「ここよ。この体育館を満員にできればスクールアイドル部の承認をするわ。」

千歌「今度はジョークじゃ無いですよね...。」

鞠莉「えぇ。これは本気よ。」

 

どうやら今度ばかりはジョークではないらしい。

 

千歌「だったら、ここでライブをやろう!」

曜「でも、もし満員にならなかったら...?」

鞠莉「そのときは解散してもらいまーす。それじゃ、健闘を祈るわね。」

 

そう言い残し、鞠莉は体育館を後にした。

 

千歌「よしっ! 2人とも頑張ろう!」

梨子「待って! ここの全校生徒の数って何人?」

曜「え...あっ...。」

千歌「どうしたの?」

梨子「千歌ちゃん、ここの全校生徒を集めても体育館は満員にならないの...。」

ガイ「(なるほど。『全校生徒で埋めろ』とは言わずに、あえて『ここを満員にしろ』と言ったのか。)」

 

ここで新たな課題が出たが、それを乗り越えない限り、スクールアイドルの世界では生き残れない。

そのことを理解してか、千歌はやる気の炎を灯したかのように雰囲気を変え、放課後に曜・梨子と千歌の家で会議を開くことにした。

さらに言うと、体育館でのライブ開催日は3週間後の土曜に決まった。

 

ここで、2年生たちは授業のため教室に戻るらしく、ガイも解散するはずだったが....

 

鞠莉「クレナイガイさん、クレナイガイさん。理事長室にお越しください。」

ガイ「ん?」

千歌「なんだろね?」

ガイ「さあな。だが行ってみるか。」

 

なんと、鞠莉がガイを呼んだのだ。呼ばれたからにはガイも理事長室に向かうことにした。

 

 

理事長室にて...

 

ガイ「失礼するよ。」

鞠莉「待っていましたガイさん。あなたを呼んだ理由を話すわ。」

 

今朝、鞠莉はガイも浦女に来るよう伝えていたのだ。その理由を今から話すのだ。

 

ガイ「そういやそうだったな。用件は何だ?」

鞠莉「これをあなたに渡しておきたいの。」

ガイ「『浦の星女学院訪問許可証』??」

鞠莉「簡単に言うと、浦女への出入りを認めるものよ。あの3人、あなたのことを気に入ってるようだし面倒を見てほしいの。でも、学校に入れないとあの子達を見れないでしょ?」

ガイ「あぁ、そういうことか。」

 

なんと、ガイは浦女に出入りができるようになったのだ。

 

鞠莉「あ、それともう1枚あるのだけど、それはジャグラーさんに渡してもらえる? ガイさんのご友人でしょ?」

ガイ「友人とはまた違うんだが...渡しておくよ。」

 

さらに、ジャグラーも浦女に出入りができるようになったのだ。

 

鞠莉「用件はこれで終わりよ。せっかくだし、浦女を案内しましょうか。」

ガイ「そうだな。これから世話になるみたいだし。頼むよ。」

 

こうして鞠莉はガイに浦女を案内すると同時に、仲を深めたのであった。

 

 

その日の放課後から、千歌,曜,梨子は毎日千歌の家で作戦会議を開いた。ライブの詳細を載せたチラシを作ったり、衣装を作ったり、曲を作ったりと。

基本は3人だが、ガイも旅館の手伝いの休憩には顔を出して3人をサポートしていた。

 

そして時間は流れ、ライブの約2週間前にあたる金曜日にチラシが完成した。それを早速明日と明後日のお休みに沼津駅周辺で配ることが決定。3人は朝から夕方までチラシ配りに励んでいた。ガイは旅館の手伝いがあり手伝いに参加できなかった。

 

そして、この休みの間にライブで披露する曲が完成したため、月曜から曲と合わせながらの練習がスタートした。

 

水曜日、この日は学校が早く終わるため、千歌,曜,梨子,ガイは沼津駅周辺でチラシを配っていた。

すると千歌はとある2人組を見つけ...

 

千歌「あ! 花丸ちゃん! ルビィちゃん!」

花丸「千歌先輩こんにちは。」(ニッコリ

ルビィ「こ、こんにちは...。」(オロオロ

千歌「か、可愛い...。」

 

そう、花丸とルビィに出会ったのだ。だが花丸の背中には大量の何かが背負われていた。その正体は本で、花丸は行き付けの本屋で大量の本を買ったというのだ。

恐るべし花丸...。

 

千歌「あ、そうだ! 来週の土曜日に体育館でライブをやるんだ! 2人とも良かったら来てね~。」

 

と、花丸とルビィにチラシを渡したが...

 

ルビィ「あ、あのっ...、グループ名は何て言うのですか?」

千歌「ふぇ...?」

 

ルビィの指摘に千歌はチラシに目をやるが、どこにもグループ名は書いて無かった。

 

ガイ「(もしかして、千歌のやつナオミに似てる?)」

 

 

チラシ配りを切り上げ、十千万前の海岸でグループ名をどうするかの会議が開かれた。

会議は難航した。『制服少女隊』だの『浦の星スクールガールズ』だの『スリーマーメイド』だの候補が出たがなかなか決まらずにいた。

とここで、ガイにも案が無いかと聞かれたのだ。

 

ガイ「んー...俺の慕う先輩がとあるチームを組んでいて、そこから拝借して『ウルティメイトフォース浦の星』ってのはどうだ?」

ちかようりこ「...。」( ゚д゚)ポカーン

ガイ「あー...なんだ...今のは無かったことにしてくれ...。」

 

この日、2度目となるガイのメンタルがポッキリと折れたのだった。

 

その後しばらくしてもグループ名の会議が進まず、千歌は辺りを散策しだした。すると、アルファベットで書かれた1つの名前を見つけた。

 

千歌「ねぇ、これ...。」

曜「ん? どれどれ。」

千歌「エー、キュー、アワーズ?」

曜「もしかして、アクア?」

梨子「Aqours...水ってこと?」

 

そう、砂浜には『Aqours』と書かれているのだ。

 

千歌「よしっ! Aqoursって名前に決めた!」

梨子「誰が書いたかもわからないのに、いいの?」

千歌「それで良いんだよ! 名前を決めている時に偶然この名前に出会った。その出会いが大切なんじゃないかな...」

曜「じゃあ今日から私たちはAqoursだね!」

梨子「そうね。千歌ちゃんの言う通りかも♪」

千歌「ガイさんはどうですか??」

ガイ「俺もそのAqoursって名前が気に入った。」

 

こうして千歌・曜・梨子の所属するスクールアイドルのグループ名は『Aqours』に決まったのだ。

 

ライブ当日まで残り10日。

 

 

続く。




ついにグループ名が決まりました!!
おめでとう!!(^^)/

さらには、ガイさんとジャグラーは浦女に出入り可能となりました(笑)

あと、ガイさんのネーミングは完全にウルティメイトフォースゼロです(笑)

次回はライブ前日までを辿っていきますので、お楽しみに~。


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【3-3】ファーストステップ/準備はバッチリ

4thライブのことを前は呟いたので、今回はユニットファンミのことをお伝えします。

今のところGuilty Kiss幕張昼の部、AZALEA広島夜の部が決まってます。
本命のCYaRon!が1個も無い(泣)

二次で頑張ります(^^;)


Aqoursの名前が決まって数日。ライブまであと7日になった土曜日の午前、曜から当日の衣装が完成したと連絡があり、千歌の家で試着することになった。

その試着が終わると、近くの集会所で町内放送を使って、ライブの宣伝をすることになっている。

ちなみに、試着中は男子禁制だったが集会所へはガイも同行した。

 

ガイ「原稿は大丈夫なのか?」

千歌「もちろんです!」

 

曜も梨子も頷いた。

それを見たガイはホッと一息ついたが、このあととんでもないことになるのだった。

 

集会所に到着後、段取りを確認し、いざ放送となった。

 

ピンポンパンポーン

 

千歌「皆さんこんにちは。私は浦の星女学院の2年生の高海千歌と言います。」

曜「同じく渡辺曜です。」

梨子「同じく桜内梨子です。」

 

自己紹介は上手くいったが、事件はそこで起きた。

 

千歌「私達3人は浦の星女学院スクールアイドル、Aqoursです!」

梨子「待って! 私達まだ正式な部活じゃない...。」

曜「梨子ちゃんこれ生放送だよ...。」(;゜0゜)

千歌「あぁそうだった。浦の星女学院『非』公式スクールアイドル『Aqours』です! 来週の土曜日14時より浦の星女学院の体育館でライブをやります! ぜひ見に来てください!」

梨子「...。(恥)」

ガイ「(何やってんだよあいつら...。)」

 

完全に放送事故となりました。

 

この放送を聞いていたダイヤはお琴の弦を1本切ってしまい、ルビィは花丸と喜んでいた。

ちなみにジャグラーは腹を抱えて笑ったそうだ。

 

 

ライブ当日まで残り5日となり、3人は本番と同じ体育館でリハーサル行った。ガイも彼女たちのサポート(マネージメント的な働き)をした。

 

ライブ当日まで残り2日。3人は休憩を取りながら最初から最後まで歌いきる練習を行った。さらに、曜からは衣装の最終調整が終わったという報告もあった。

 

いよいよライブ前日。この日は通しのリハを2回、翌日に疲れを残さないストレッチをガイから教わり、衣装の準備やステージの最終調整を行い帰宅となった。

 

前日の夜、3人はそれぞれの家で明日のことを考えていた。離れていても明日のライブが成功することを祈っていた。

 

その裏でガイはお風呂に入ろうとしていたが、いつものにおいと違うことに気付いた。十千万は温泉のため硫黄のにおいがすることはあるが、硫黄のにおいとは明らかに違うにおいが混じっていた。

だが、このにおいが翌日に内浦を震撼させる事態になるのだった。

 

 

続く。




今回はキリが良いのでここまでです!
サンシャインの本編にもあった町内放送の事故にはアレンジを加えました。

そしてライブまでのリハーサルは完全に自分の想像でしかありませんのでご了承ください。

次回はいよいよライブ当日!
なのですが、不吉な影が近づいてきてます。


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【3-4】ファーストステップ/First Live!!

いよいよ1stライブだ!!
そして、内浦異臭事件の黒幕登場です!
それもとんでもないタイミングに!

果たしてどんなライブになるのか!?

ちなみに、「臭い」と書かれていたら「くさい」と読んでください。今回、「におい」の漢字が良い薫りのする「匂い」ではなく、「臭いにおい」の方になり、同じ字なので紛らわしいからです。


ライブ当日の朝...

 

高海家

 

千歌「くさーーーい!!」

美渡「うるさいよ千歌!」

千歌「だって臭いんだもん!」

志満「困ったことになったねぇ。」

千歌パパ「...。(泣)」

 

 

桜内家

 

梨子「お母さん、このにおいどうにかなりそう?」

梨子ママ「これは何もできないわね...。」

 

 

渡辺家

 

曜「ママ! お水が変だよ!」

曜ママ「昨日まで何ともなかったのにね...。」

 

沼津市の家庭や施設などのありとあらゆる水やお風呂で強烈な異臭がする事件が起きたのだ。

 

???「うーん...ここまで臭いとさすがの僕も滅入るね...。」

 

謎の人物もこの異臭には堪えられないようだ。

一方でガイは...

 

ガイ「(この現象は水の魔王獣の仕業だ。だがこの周辺に湖は見当たらない。一体どこに居るんだ...。)」

 

この現象の真相を知るガイは調査に乗り出したが水の魔王獣の足取りが掴めないでいた。

さらに、ガイはどうしても早くにこの問題を解決しなければならない。

 

ガイ「俺が楽しみにしている1番風呂を...じゃ無い。今日はあいつらの大事な大事な日だ。そんな日にこんなことをするとはいい度胸だな!」

 

ガイはいつも以上の気合いを入れていた。

 

 

時間は流れ、お昼頃。千歌,曜,梨子は学校に来て最後のリハーサルと調整をしていた。

千歌はみかん色、曜は水色、梨子は桜色を基調とした衣装に身を包んでいた。

いよいよライブなのだが...

 

千歌「よりによってなんで今日なのー!」

曜「朝から大変だったよね~。」

梨子「千歌ちゃんの家は旅館だから温泉もダメになったんだよね?」

千歌「そうだよぉ...。」

 

3人も朝からの異臭事件の話をしていた。千歌の家は旅館なのだが今日は臨時休業にしたそうだ。

さらに悪い知らせが来る。なんと雨が降りだした。

まだまだ悪い知らせは続き、その雨にも例の臭いが含まれており、街中が混乱した。

このままじゃライブができるかわからないが、千歌たちはお客さんが来ることを信じるしかできなかった。

 

 

そしてライブの直前。

外での調査を一旦切り上げたガイが3人の様子を見に来た。

 

ガイ「3人とも、気持ちはどんなだ?」

千歌「緊張はしてるけど、私は全力でやりきります!」

曜「私も!全速前進、ヨーソロー!」

梨子「私、今からすっごく楽しみです!」

ガイ「そうか。頑張れよ。」

ちかようりこ「はいっ!!」

ガイ「あ、1つ言い忘れてた。」

ちかようりこ「???」

ガイ「3人とも衣装似合ってるぞ。」

ちかようりこ「...。(照)」

 

3人の様子を見たガイは客席へと向かったが、集まったのは数十人ほど。その中には花丸とルビィ、変装している善子もいる。

 

そして幕があがる。

その景色を見た3人は最初は不安な顔だったが、千歌が1歩踏み出し...

 

千歌「私たちはスクールアイドル、せーの!」

ちかようりこ「Aqoursです!」

曜「私たちはその輝きと」

梨子「諦めない気持ちと」

千歌「信じる力に憧れて、スクールアイドルを始めました!」

 

3人とも真剣な顔になりそう語りだした。

 

千歌「私たちの目標は...。」

ちかようりこ「μ'sです!!」

千歌「聞いてください...」

ちかようりこ「ダイスキだったらダイジョウブ!」

 

まさに歌いだそうとしたその時....

 

 

 

ウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!

 

 

 

サイレンが鳴り響いた。体育館に居た全員が外に出ると、内浦の海に怪獣が出現していた。

さらには強烈な異臭もしていた。

 

梨子「そんな...。」

曜「嘘でしょ...。」

千歌「ダメ...ダメだよ...。」

 

せっかくのライブが怪獣によってできなくなり、千歌,曜,梨子は目に涙を浮かべ、地面にへたりこんでしまった。

怪獣と3人を交互に見たガイは...

 

ガイ「諦めるな! そして前を見ろ。どんな逆境の中でも、必ず希望がある。お前らはその希望を信じろ!」

JJ「熱く語るねぇ。」

ガイ「ジャグラー...。」

JJ「行け、ガイ。それに、あいつの言う通りだ。お前らが今までやってきたことを思い出せ。あと、ガイの言っていた希望ってのがもうすぐ来るさ。」

千歌「え...?」

 

ジャグラーが語っている間にガイは人目の無い場所でオーブリングをかざした。

 

ガイ「タロウさん!」

《ウルトラマンタロウ》(トワァ

 

ガイ「メビウスさん!」

《ウルトラマンメビウス》(シェア

 

ガイ「熱いやつ、頼みます!」

《フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ バーンマイト。》

 

オーブは登場すると3回ひねりを披露し、マガジャッパ亜種に『スワローキック』を決めた。

 

オーブ「紅に燃えるぜ!」

 

 

水の魔王獣マガジャッパ亜種 vs ウルトラマンオーブ バーンマイト

 

千歌「ウルトラマンオーブ...。」

曜「この前とまた姿が違う...。」

JJ「オーブは様々な姿に変身できる。あれもその1つだ。」

梨子「す、すごい...。」

 

花丸「ルビィちゃん! 未来ずらぁ!」

ルビィ「オーブさんだ!」

 

善子「(か、かっこいい!)」

 

果南「(この前の巨人さん...。)」

 

ダイヤ「ウルトラマンさん...。」

 

鞠莉「ウルトラマンオーブ。私達の希望...。」

 

暗く沈んでいた空気がオーブの登場により180度変化した。

 

オーブ「昨日からの変なにおいや今日の今からの大事な時に現れやがって...。覚悟はできてるんだろうな!」

マガジャッパ亜種「グァァァ」

 

オーブはいつもより気合いが入っていた。

 

オーブ「オゥリャーー! フッ! ハァ!」

マガジャッパ亜種「ググッ...グァァ。」

 

オーブは連続攻撃でマガジャッパ亜種を押していく。

マガジャッパ亜種も応戦するが、オーブが華麗にかわし、苛立ちを募らせる。

 

マガジャッパ亜種「グァァ!」シュゥゥゥゥゥゥゥ

オーブ「...クッ! ウゥ...」

 

マガジャッパ亜種が『マガ臭気-改』を辺り一面に撒き散らし始めた。あまりの量とにおいにオーブは苦戦を強いられた。さらに雨と風により臭さが浦女まで漂ってきた。

 

 

※これより千歌・曜・梨子・花丸・ルビィは鼻をつまんで会話しています(笑)

 

千歌「な、なにこれ!」

曜「朝と同じだよ...。」

梨子「衣装ににおい残らないといいけど...。」

JJ「くっせぇな...。(ガイ、とっとと片付けろ...。)」

 

花丸「おらはもうダメずら...。」

ルビィ「花丸ちゃん...!」

 

善子「(雨は降るし、怪獣でライブはお預けだし、おまけにこんな臭いなんて、ついてないわね...)」

 

果南「(た、耐えられない...。)」

 

ダイヤ「(これでは皆さんのお鼻が持ちませんわ...。)」

 

鞠莉「(この臭さはキツいわね...。)」

 

※鼻をつまんでの会話はここまで。

 

 

オーブは臭さを我慢して、『マガ臭気-改』を撒く鼻に狙いをつけ...

 

オーブ「ストビューム光線!」

 

ビィィィィィィィ ドゴーン!!

 

これでマガジャッパ亜種は『マガ臭気-改』を撒けなくなった。

おかげで形勢逆転。オーブは手に炎を灯し、連続パンチをお見舞いした。

 

オーブ「俺に触れると、ヤケドするぜ!」

 

マガジャッパ亜種は連続パンチをまともに喰らいフラフラになった。

 

オーブ「とどめだ! ストビューゥゥゥゥゥムダイナマイトォォォォォ!!!」

 

オーブは全身に炎を纏い、マガジャッパ亜種に突撃し大爆発を起こした。

マガジャッパ亜種が消滅したが、オーブもその場に居ないため人々は不安な気持ちを抱いていた。

 

千歌「そんな...オーブさんが...。」

曜「怪獣を倒して一緒に...。」

梨子「オーブさん...。」

 

3人とも目に涙を浮かべていたが...

 

JJ「(ガイのやつ、あえてストビュームダイナマイトを使ったか。ま、それが1番の薬みたいなもんか。) お前ら、そんな湿気た顔してる暇があるなら前でも見たらどうだ。」

 

ジャグラーだけはガイの真意に気付いたようだ。

その言葉通り3人が顔を前に向けると、大爆発をを起こしたところに光が集まり、最後にはウルトラマンオーブとなった。

 

オーブは浦女に居る千歌・曜・梨子に向かって

『(*゚ー゚)b グッジョブ!!』のポーズをとった。

 

それを見た3人は涙を拭い、オーブに向かって

『(*^ー゚)b グッジョブ!!』のポーズを返した。

 

それを見届けたオーブは内浦の街を修復&においの浄化をし、空高く飛んでいった。

 

 

オーブからエールをもらったことで3人は改めてライブをすることにしたが...

 

???「このバカチカーー! あんた開始時間まちがえたでしょ!!」

千歌「えっ...? み、美渡ねぇ...。」

 

叫び声の主は千歌のお姉さんの1人である高海美渡。その美渡の後ろには大勢の人が立っていた。

そう、彼ら全員はAqoursのライブを見に来たのだ。

この景色を見た千歌は「やっぱり私、バカチカだ...。」と呟き、目を潤ませた。

 

それから仕切り直しでライブは始まった。

 

『ダイスキだったらダイジョウブ!/Aqours』

 

3人は最後までやり遂げた。

ガイも体育館の後ろのほうで3人を見守った。

 

息を整え、千歌は言う。

 

千歌「彼女たちは言いました。スクールアイドルはこれからも広がっていく。どこまでだって行ける。どんな夢だって叶えられる。と...。」

 

すると1人の少女が3人の前に現れて...

 

ダイヤ「これは今までのスクールアイドルの努力と地域の方々の善意があっての成功ですわ! 勘違いしないように!」

千歌「わかってます...。でも今この時間を、この瞬間を!」

 

そこまで言うと、千歌・曜・梨子は手を繋ぎ...

 

千歌・曜・梨子「輝きたいっ!!!」

 

こうしてAqoursの1stライブは幕を閉じた。

 

 

続く。

 




はじめに、かなり長くなり申し訳ないです!
サンシャインだけでもこの3話は内容が濃いのに、そこにオーブの戦いを合わせると、さらに濃くなっちゃいました(^^;)

しかしですね、ライブは成功!
Aqoursとガイの距離はさらに縮まったのではないでしょうか。

次回からは4話に入っていきます。
ルビまる推しは必見です!


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【4-1】ふたりのキモチ/ルビィ × 花丸 × ガイ

前回登場した水の魔王獣マガジャッパ亜種の色ですが、黄色を想像してもらえたらありがたいです。
(通常固体は赤に近い感じでしたが)

そして、光の魔王獣と闇の魔王獣も登場します!
どこで出るかは楽しみにしていてください!


~回想~

 

これはまるの物語。

小さい頃から隅っこで遊ぶ目立たない子だった。

運動会も苦手だったし....学芸会では木の役で、だから段々1人で遊ぶ様になっていった。

そして本を読むのが大好きになっていった。

図書室はいつしかマルの居場所になり、そこで読む本の中でいつも空想を膨らませていた。

読み終わった時ちょっぴり寂しかったけど、それでも本があれば大丈夫だと思った。

 

花丸「うん?」

ルビィ「えへへ~...ふわ! う...うゅ...」

花丸「ふふっ。」

 

その子は黒澤ルビィ...

 

ルビィ「にひひっ。」

 

まるの大切な友達...

 

 

~現在~

 

ライブ明けの月曜日、千歌,曜,梨子の3人は理事長室に呼ばれた。鞠莉が3人と約束していたスクールアイドル部の承認と部室の提供だった。これでAqoursは正式な部になった。

ちなみに、鞠莉はノリノリで判子を押したらしい。

 

そして3人は部室に来ていたが...

 

千歌「うぇ...。」

曜「これはさすがに...。」

梨子「手分けして片付けるしかないわね...。」

 

床には本や何かの資料が散らばり、机も同じような惨状だった。なので3人は部室の大掃除から始めた。

 

大掃除をして1時間経過した。魔王獣の調査をしていたガイが3人に合流した。

 

さらに30分後、大掃除が終わった。

この大掃除をしている間、部室の外からルビィが様子を伺っていたのだ。

 

ガイ「こんな大量の本は何に使ってたんだ?」

 

ガイの言うように、部室には大量の本が置かれている。おまけに図書室のものらしい。

 

千歌「図書室に返しにいこう!」

 

というわけで、手分けして本を持ち、図書室に向かった。

 

 

場所は図書室。

 

ガラララ

 

ルビィ「やっぱりできてた、スクールアイドルの部室! あぁまたライブ見られるんだぁ...。」

花丸「良かったずらねルビィちゃん!」

ルビィ「うん!」

 

するとまた図書室のドアが開いた。ルビィは即座に反応し、扇風機の後ろに隠れた。

 

千歌「失礼しまーす。あ、花丸ちゃん! とぉ...ルビィちゃん!」

曜「よくわかったね。」

千歌「へへ~ん。」

梨子&ガイ「(褒めてないわよ。/褒めてないぞ。)」

花丸「先輩たちこんにちは。」(ペコリ

ルビィ「こ、こんにちは...。」

千歌「か、可愛い~。」

 

千歌に見つかり、扇風機の後ろからルビィが出てきた。

が、ルビィはとある1点を見つめると...

 

ルビィ「ピギィィィィィィ!!!」

 

と悲鳴をあげた。なぜルビィが悲鳴をあげたかというと、ルビィは人見知りで極度の男性恐怖症なのだ。つまりルビィたちが居る空間で男性なのは、ガイなのである。

 

ガイ「ん、驚かしてすまない。」

ルビィ「い、いえ...。」

花丸「ルビィちゃんはお父さん以外の男の人を見たり喋ったりするのは慣れてないずら...あ、慣れてないのです。」

ガイ「そういうことか。」

 

とここで千歌たちは持っている本をカウンターに置き...

 

梨子「この本、図書室のじゃないかな?」

花丸「えっと...はい! 全部図書室の本です。」

 

すると千歌が花丸とルビィの手を握りしめ...

 

千歌「ようこそスクールアイドル部へ! 悪いようにはしないからさぁ!」

花丸「ずらっ...。」

ルビィ「で、でも...。」

梨子「千歌ちゃん...。」

曜「二人も戸惑ってるし、今日はもう帰ろ?」

千歌「はぁ~い...。」

 

図書室をあとにしようとしたとき花丸が声をかけた。

 

花丸「あ、あの!」

千歌「ん?」

花丸「先輩たちといるその男性は誰ず...ですか?」

曜「花丸ちゃんたちは初めましてだね。」

梨子「じゃあ自己紹介しなきゃですね!」

ガイ「そうだな。」

 

花丸からすれば知らない男の人が浦女にいることが不思議に思えたのだ。だが同じ浦女の先輩と仲が良いため、花丸もその男の人に興味が湧いたのだ。

 

ガイ「俺はクレナイガイだ。Aqoursのサポートをしているよ。あ、これ。この学校に入ることができる正式な書類と許可証だ。」

 

ガイは花丸に書類と許可証を提示した。ルビィも花丸の後ろから顔を出すように見ていた。

一通り見終わると...

 

花丸「おらは...じゃなかった。まるは国木田花丸ず...です。1年生で、図書委員をやっているずr...やってます。ガイさんですね。よろしくお願いしますずら!」

ガイ「よろしくな、花丸。あと、無理に口調を直さなくていいぞ。自分が喋りやすいようにして大丈夫だ。」

花丸「いいずらか! ありがとうございます!」

ガイ「そんで、花丸の後ろにいるのが...。」

花丸「ルビィちゃんの番ずらよ。」

ルビィ「う、うん...。えっと...そのぉ...、く、黒澤ルビィでしゅ! ピギッ...また噛んじゃったよぉ。(涙)」

 

勇気を出し名前をガイに伝えたのだ。

 

ガイ「よろしくなルビィ。」

ルビィ「は、はい...。」

 

自己紹介を終え、本も返した千歌,曜,梨子,ガイは図書室をあとにした。

図書室に残っている花丸とルビィは...

 

花丸「ルビィちゃん、ガイさんは怪しい人って感じたずら?」

ルビィ「ううん。優しい人だと感じたよ。」

花丸「そっか♪ ルビィちゃんがそう感じたなら、絶対仲良くなれるずらよ。」

 

2人はガイのことを話していた。

 

 

部室への帰り道...

 

ガイ「は..はっくしょん!」

曜「ガイさん、風邪ですか?」

ガイ「いや、体は大丈夫だ。誰かが噂でもしてるんだろ。」

 

 

同時刻...

 

???「風、土、水。いやぁ僕の計画は順調だよ。あと3体か。よろしくね、ウルトラマンオーブ。」

 

 

さらに同時刻...

 

宇宙から巨大な火の玉が地球に向かって飛来していた。

 

 

続く。




今回も読んでいただきありがとうございます!
まずは最初なので自己紹介をしあうだけでしたが、ここからルビまるとガイの距離は縮まっていきます。

この世界で暗躍する謎の人物は、ガイと対面する時に名前を明かしますのでしばらくお待ちください(>_<)

次回はちょっと早いですが、オーブの戦いを描きますのでお楽しみに~。


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【4-2】ふたりのキモチ/火の用心

サンシャインの1期4話って、ルビまるの感動的な話じゃないですか。

オーブの4話って、マガパンドンのせいで暑いって話じゃないですか。

方向性が違いすぎる(泣)

でも頑張ります(^^;)


ある日の放課後、花丸とルビィは学校近くの海岸の堤防でバスを待っていた。

 

花丸「ルビィちゃんはスクールアイドル部に入らないずら?」

ルビィ「スクールアイドルは好きだけど、ルビィはドジッ子だし先輩の足引っ張っちゃいそう。花丸ちゃんは興味無いの?」

花丸「まるがスクールアイドルに!? 無いずらよ(焦)。おらとかずらとか言っちゃうし...。」

ルビィ「じゃあ、ルビィも平気。」

 

だが花丸はルビィの気持ちに気付いている。ルビィがスクールアイドルに憧れていること、そしてスクールアイドルになりたいってことを。

 

 

さらに数日後、2年生の3人がバス待ちしているところにルビィと花丸が通ったとき、

 

千歌「あ、おーい! 花丸ちゃーん!」

その声を聞いた花丸は会釈で返した。

 

千歌「と、ルビィちゃん!」

 

だがルビィは近くの木に隠れているまま。

そこで千歌は○コちゃんキャンディーをルビィの目の前に持っていき、おびき寄せるのだ。

 

千歌「ほ~ら怖くな~い。」

ルビィ「えいっ。」

千歌「るーるるるるー。」

ルビィ「んっ...えいっ...いっ...。」

 

と、千歌とルビィがキャンディーの攻防を続けること数十秒。千歌は「引っ掛かったな」的な笑みを浮かべ...

 

千歌「そおぅりゃ!」

ルビィ「ふぁ!」

 

キャンディーを空高く投げた。

 

千歌「捕まえた!」

ルビィ「ピッ!.......むっ。」

 

投げた後、ルビィを抱き寄せたがルビィは抵抗する。

そこにさっき投げたキャンディーがルビィの口に上手い具合に入った。

 

ようりこまる「おぉ~!」

 

そんなやり取りをしていたらバスが到着して、5人はバスに乗り込み、沼津駅に向かった。バス車内で花丸とルビィが沼津駅に行く理由は学校を休んでいる友達(善子)にノートやプリントを届けるためだそうだ。

ちなみに、2年生は部活に必要な物の買い出しである。

だが、バスが沼津駅に近づくにつれ、宇宙からは巨大な火の玉が地球に近づいていた。

 

 

一方で、ガイは駅前の商店街や沼津港で十千万の料理に使う食材の買い出しをしていた。

 

ガイ「野菜よし、肉よし、魚よし。買い忘れは無いな。」

 

と、そこに千歌たちが乗っているバスが駅に到着し、バッタリ出くわした。

 

ガイ「よう、3人とも。それに、花丸とルビィも。」

花丸「こんにちはずら、ガイさん!」

ルビィ「こ、こんにちは...。」

千歌「ガイさんなんでここに?」

ガイ「志満さんと大将(千歌パパ)に料理に使う食材の買い出しを頼まれてね。」

梨子「すごい量ですね...。」

ガイ「このくらい余裕だよ。」

 

両手に袋がパンパンの荷物を持っているのだが、意図も簡単に荷物を上下に動かしてみせた。

そんなやり取りをしていると、ガイは空に違和感を感じ取ったようで、空を見ていた。

 

曜「ガイさん、空を見つめて何かあるんですか?」

ガイ「...っ! 皆、駅に向かって走れ!」

ちかようりこルビまる「???」

ガイ「急げ!」

ちかようりこルビまる「は、はい!」

 

ガイの指示されたほうに5人は駆け出したその時、突然空から巨大な火の玉が降ってきて、沼津の街に直撃したのだ。

 

 

ドガーーーーーン!!!

 

 

花丸「何が起こったずら!?」

ルビィ「花丸ちゃん! 皆さん! あそこを!」

梨子「か、怪獣...。」

曜「頭が2つあるよ...。」

千歌「とにかく逃げようみんな!」

 

マガパンドン亜種「グワッ! ガガッ!」

 

なんとか逃げた5人は怪獣のいる方向を見ていた。

 

ガイ「(今のうちに人が居ないところに...。って、こんな荷物を持っていたらダメだ。千歌たちに荷物を頼むか...。) 千歌! この荷物を頼むぞ!」

千歌「えっ? わー! お、重すぎる...。(焦)」

ようりこ「ち、千歌ちゃん!?」

ルビまる「千歌先輩!?」

ガイ「俺が戻るまで全員ここに居ること! あと、荷物もな!」

千歌「待ってガイさん! ...って、行っちゃった...。」

 

千歌たちに荷物を預けたガイは一目散にマガパンドン亜種の近くまで走り、誰も居ないことを確認し、オーブリングを掲げた。

 

ガイ「タロウさん!」

《ウルトラマンタロウ》(トワァ

 

ガイ「メビウスさん!」

《ウルトラマンメビウス》(シェア

 

ガイ「熱いやつ、頼みます!」

《フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ バーンマイト。》

 

 

ドシーーーン!!!

 

 

オーブは着地し、構えを取り...

 

オーブ「紅に燃えるぜ!」

 

火の魔王獣マガパンドン亜種 vs ウルトラマンオーブ バーンマイト

 

ルビィ「オーブさん!」

花丸「頑張ってずら!」

 

オーブは手に炎を纏い、連続パンチで攻撃する。だが、マガパンドン亜種にはあまり効いていないようだ。

 

オーブ「これが効かないんだったら次の手だ! ストビュームバーストォォォォ!!」

 

巨大な火の玉を作り、マガパンドン亜種に向けて発射したが、マガパンドン亜種は『マガ火球-改』で対抗した。

2つの巨大な火の玉がぶつかり、爆風消火が起きた。

するとマガパンドン亜種は『マガ火玉火炎弾-改』を全方向に向けて発射した。

 

オーブ「クッ...。」

 

オーブは『ストビュームディフェンサー』を展開し防御するが、『マガ火玉火炎弾-改』の威力が強く、バリアに亀裂が生じ始めた。

 

同時にいくつかの火炎弾-改が沼津駅に向かった。

飛んでくる火炎弾-改を見た千歌たちは目を瞑った。

しかし、爆発は起きているが自分は生きているとわかった5人が目を開けると...

 

オーブ「グッ...オワッ...。」

 

目の前にオーブが居た。

だがバリアを展開できないまま彼女たちを庇っていたのだ。

 

千歌「オーブさん...。」

花丸「おらたちを守ってくれてるずら...。」

ルビィ「でもこのままじゃオーブさんが...。」

 

火炎弾-改を喰らい続けたオーブはカラータイマーが点滅しだした。

 

曜「胸のあたりで何か鳴ってるよ!」

梨子「オーブさんの体に異変でもあるのかな...。」

 

オーブ「くっ...時間切れになる前に倒さないと...。」

 

そしてオーブは力を振り絞って立ち上がると、火炎弾-改の足止めならぬ口止めのためにもう一度ストビュームバーストを発射した。

今度はマガパンドン亜種の顔に直撃し、相手は怯んだ。

 

オーブ「フッ!」

 

スペシウムセペリオンに姿を変え、即座にスペリオン光線を放ち、マガパンドン亜種に直撃するが倒れず、マガパンドン亜種は歩みを止めないのだ。

 

ありったけの光線をお見舞いし光線が止まるが、それでも歩みを止めないマガパンドン亜種だったが、ついには力尽き、前のめりに倒れ爆発した。

 

マガ火玉火炎弾-改やマガ火球-改とストビュームバーストの爆風消火の効果で沼津の街は甚大な被害になった。

オーブは持てる力を出して街を元に戻したがそこで力尽き、光の粒子となり消えていった。

 

心配になった5人はオーブが消えた地点に向かって走っていった。近くまで到着し、辺りを見回した5人が目にしたのは、うつ伏せになり気を失っているガイだった。

 

 

続く。




お詫びします。
今回は、The日常みたいな話になりました・・・。
捻りも何も無いです。

ただ、オーブ4話のガイが倒れるあたりは若干似せました。
マガパンドン亜種はここで退場しましたが、4話は続きますのでお楽しみに。


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【4-3】ふたりのキモチ/ガイの居ない練習

前回、マガパンドン亜種との戦いでガイさんが倒れてしまいました。
なので今回は助っ人がAqoursを導きます。

さて誰でしょうかねぇ(笑)


曜の自宅

 

曜「ガイさんの容態はどう?」

梨子「まだ熱が下がらないわ...。」

ルビィ「...。」

花丸「...。」

千歌「ルビィちゃん、花丸ちゃん。あとは私たちに任せて先に帰って大丈夫だよ?」

花丸「い、いえ、まるも残るずら...。」

ルビィ「ル、ルビィも残ります...。」

 

気を失っているガイを見つけた5人はどうにかしてメンバーの中で1番近い曜の自宅にガイを運び、看病をしていた。

花丸とルビィはガイと出会って日は浅いが、顔見知りのため、ガイのことが心配でいた。

 

 

一方、魔王獣の調査を続けるジャグラーは...

 

JJ「...。やはりこの世界の魔王獣は厄介だな。」

 

手がかりが少ないため、調査は難航していた。

すると...

 

???「君がジャグラス・ジャグラーくんか。噂は聞いてるよ。」

JJ「あぁん? 誰だお前は。」

???「名を名乗るのはまだ早いかなぁ。だから今は秘密だよ。」

JJ「ふっ...お前の名前なんかどうでもいい。それより、今回の騒動何か知ってるだろ? 気付かないフリしていたが俺の跡をつけていたことくらい知ってるんだよ。」

???「あらら...やっぱりバレてたかぁ。じゃあヒントをあげよう。」

JJ「ヒントだと?」

???「僕がこの世界で成し遂げることさ。それは君がよく知ってるはずだよ。」

JJ「なんだと?」

???「これ以上は言えないなぁ。あとは自分の力で答えに辿り着いてね。それじゃあねぇ。」

 

謎の人物は闇に紛れ、姿を消した。

ジャグラーは一応情報を収穫したため、ガイのもとに向かおうとするが...

 

JJ「あいつ寝てやがるんだった。しゃーねー、あまり乗り気じゃないが、あいつらに頼むか。今日は遅いし明日出直すか。」

 

 

翌日、花丸とルビィは2年生にガイの様子がどうかを聞きにくると同時に、スクールアイドル部に体験入部する旨を伝えに来た。

千歌は「ラブライブ優勝だ!」と喜ぶが、曜と梨子が冷静に「人の話は聞こうね。」とつっこんだ。

 

さて、スクールアイドル部の体験入部は基礎練習や実際に振り付けを学び踊ることをする。なので広い練習場所が必要なのだが、浦女のグラウンド・体育館はすでに運動部が使っている。

空き教室はどうか考えたが、狭い上に机や椅子に足を掛けたら怪我をしてしまうから除外された。

 

千歌,曜,梨子,花丸が悩んでいると...

 

ルビィ「あのっ! 屋上はどうですか! μ'sは屋上で練習していたらしいです!」

 

ルビィの提案を聞いた一同は屋上に向かった。

屋上は太陽の光が優しく5人を包んだ。

 

 

その頃、曜の自宅で寝ていたガイが目を覚ました。

 

ガイ「ここは...。マガパンドン亜種を倒したあと気を失ったのか...。ん?」

 

机に置き手紙があることに気付き、それに目を通す。

 

『ガイさんへ。ガイさんが居る場所は曜の家であります。ガイさんが倒れてたから、千歌ちゃん・梨子ちゃん・私・花丸ちゃん・ルビィちゃんでここに連れてきました。台所にお粥があるから、食欲があれば食べてください!曜より(*`・ω・)ゞ』

 

ガイ「すまんな5人とも。今度会ったら何かお返しをするか。」

 

ガイは台所のお粥を平らげ、曜の自宅をあとにした。

 

 

さらに同じ時間、ジャグラーが浦女の正門前に突っ立っていた。一応、ガイからもらった入校許可証を持っているのだが、彼の心は入るべきか入らないべきかで葛藤していた。

すると見覚えのある金髪の生徒が現れ...

 

鞠莉「あらぁ! ジャグラーさん!」

JJ「あぁ、小原か。」

鞠莉「何か用事でもあるのかしら?」

JJ「まぁな。ガイと一緒にいるあいつらに少しな。」

鞠莉「ちかっちたちのことね! 案内するから来てちょうだい!」

 

ジャグラーを知る鞠莉と遭遇したことでなんとか浦女に入ることができた。

鞠莉の案内で屋上のドアの前まで来ると、

 

鞠莉「この先にちかっちたちは居るわ。」

JJ「なるほど。礼を言う。」

鞠莉「あの子達をお願いね。」

JJ「あぁ。(今一瞬だけ表情に影が...。)」

 

ジャグラーはそう感じとるも深追いはせず、ドアノブを回し屋上に出た。

ドアの開く音がしたため、千歌たちが視線を向けるとジャグラーが居た。

 

ちかようりこ「ひっ!」

JJ「まだ引きずってるのかよ。」

 

ジャグラー恐怖症はいまだ顕在の2年生は一瞬身構えるが、すぐに構えを崩した。

だがまだ問題は解決していない。

なぜなら...

 

花丸「あ、怪しい人ずらぁ...。(震)」

ルビィ「お、お姉ちゃん助けてぇ...。(泣)」

JJ「...。(ここまで怖がられると、さすがに堪えるな...)」

 

花丸とルビィはジャグラーとは初対面なのである。

2人は抱き合いながら震えていた。

千歌は2人にジャグラーのことを説明した。ガイの知り合いとわかった2人はまだ距離を置いているが、警戒心は無くなった。

 

曜「ところで、ジャグラーさんが浦女に来るの初めてですよね?」

JJ「来たくて来たわけじゃねえよ。ガイに用事があったがアイツは寝てるだろ。だから、ガイによく会うお前らに伝言を頼もうとしたんだよ。」

梨子「伝言ですか?」

JJ「目が覚めたら俺のところに来いってな。」

曜「わかりました。伝えます!」

JJ「頼んだ。さて、用事も終わったし俺は帰r...。」

千歌「ジャグラーさん! 練習を見ていってください!」

JJ「..........はい?」

 

千歌から練習を見てほしいと言われたジャグラー。

 

JJ「そんな時間、俺にはn...。」

曜「せっかくだし、そうしていってよ!」

JJ「...あぁ?(ちょい怒)」

梨子「お願いします、ジャグラーさん!」

JJ「...はぁ...参った参った。俺の負けだ。」

千歌「やったーー!」

 

こうして、Aqoursの練習に付き合うことになったとさ。

 

 

続く。




というわけで!
助っ人とはジャグラーでした!
というか、ジャグラーしかいません(笑)

次回で4話は終わります。つまり、あの感動的な話です!



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【4-4】ふたりのキモチ/入部決断

今回は「ルビまるのあの話にガイさんとジャグラーが居たらどうなっていたのか」みたいな感じになります。

戦いはありません。

どうぞ。


~30分前~

 

千歌「ジャグラーさん! 練習を見ていってください!」

 

と、お願いをされたジャグラーだったが...

 

 

~現在~

 

JJ「高海、お前はまだ半歩遅れている。」

千歌「は、はい!」

JJ「渡辺、お前はキレが良くなってきたが少し早いな。」

曜「わかりました。」

JJ「桜内、お前は体力は付いてきてるが抑えろ。オーバワークになるぞ。少し休め。」

梨子「え、そこまでわかるのですか...。」

 

3人の動きを完璧に把握し、的確なコメントを残していた。

 

花丸「ジャグラーさんすごいずらぁ。」

ルビィ「ルビィあそこまで見抜けないよ。」

 

この2人もジャグラーの観察力に驚いていた。

 

さらに30分後...

 

JJ「国木田、運動が苦手な割にはかなり上手いぞ。」

花丸「ほんとずら? やったずら~!」

ルビィ「良かったね花丸ちゃん!」

JJ「それから黒澤。」

ルビィ「ピギッ...は、はい...」

JJ「お前はなぜそんなに上手いんだ...?」

 

なんと、花丸とルビィはジャグラーに褒められたのだ。

その裏で2年生はかなり小さな声で...

 

千歌「ジャグラーさんってあんなんだったっけ?」

曜「わからない...。」

梨子「まさか、あれも闇の仕草じゃ...?」

JJ「なぁにしてるんだお前ら?」

ちかようりこ「ふぁぁ!?」

 

ジャグラーの行動はもはやダンスの先生に匹敵するくらいだった。

 

 

さらに時間は過ぎて本日最後の練習。

淡島にある淡島神社に登るための階段を使った階段ダッシュをすることに。

 

千歌「さ、今日最後の練習だよ!」

花丸「この階段を登るずら!?」

ルビィ「最後までいけるかな...。」

梨子「自分のペースで走れば大丈夫だよ。」

曜「私たちもまだ途中で休憩しないと登れないから、二人も休憩しながらで大丈夫だよ。」

千歌「ジャグラーさんは最後を走ってくだs...。」

JJ「走りはしない。だが上には行ってやる。」

千歌「じゃあ、μ's目指して、よーいどん!」

 

5人は走って、ジャグラーは歩いて頂上を目指した。

このとき、ジャグラーは花丸に目を配っていた。

 

 

同じ時、1人の少女とガイが淡島に着いた。

 

ガイ「ん? 君は浦の星って学校の...?」

少女「あら、あなたは先日理事長室でお会いしましたわね。私は黒澤ダイヤです。浦の星の生徒会長ですわ。」

ガイ「黒澤ダイヤか。俺はクレナイガイだ。よろしく。」

ダイヤ「ガイさんですわね。よろしくお願いいたします。」(ペコリ

 

2人は軽く自己紹介を済ませて淡島に来た理由を話していた。

 

ガイ「ダイヤはなぜここに?」

ダイヤ「実は...妹のお友だちからお呼びだしされたのです。妹の気持ちを聞いてあげてほしいと。」

ガイ「ん? 妹...黒澤...。まさか、妹って黒澤ルビィのことか?」

ダイヤ「えっ! 妹を、ルビィを知っているのですか!?」

ガイ「あぁ、ちょっと前に知り合ってね。てことは、そのお友だちは国木田花丸じゃないか?」

ダイヤ「あ、当たっていますわ...。」

 

ここにきてダイヤとの繋がりができたのだ。

 

ダイヤ「ガイさんはなぜこちらに?」

ガイ「さっき淡島に千歌たちが向かうのを見つけてね。なんならその中にルビィと花丸の姿もあったな。...ん? 待てよ? なんでスクールアイドル部にルビィと花丸が居るんだ?」

ダイヤ「ルビィ...やはりそういうことですのね...。」

ガイ「どうしたんだ?」

ダイヤ「い、いえ、何でもありませんですわ...。」(ホクロポリポリ

ガイ「???」

 

そして、ダイヤが淡島神社に登る階段の中腹にあるテラスに行くとのことで、ガイはそれに同行した。

 

 

階段ダッシュをしているメンバーは...

 

ルビィ「ふっ...ふっ...。」

花丸「はぁ...はぁ...。」

 

ルビィは2年生たちとの距離はあるが、階段を登る体力がまだある。しかし花丸はルビィの後方で歩いて登っていた。

するとルビィは立ち止まり、2年生に「先に行っていてください、あとから追い付きます」と言い残し、花丸のもとに駆け寄った。

その様子をさらに後方のジャグラーが見守る。

 

ルビィ「花丸ちゃん、一緒に行こう。」

花丸「ダ、ダメ...だよ、ルビィ...ちゃん。」

ルビィ「えっ...?」

花丸「ルビィちゃんは...前を向かなきゃ...夢に向かって....走らなきゃ...。」

ルビィ「でも...。」

花丸「やりたいんでしょ、スクールアイドル。」

ルビィ「...うん。」

花丸「行って...ルビィちゃん。」

 

そして、ルビィは決意を固めた顔つきになり階段をかけ上がっていった。

その姿を見た花丸は階段を下り始めた。

 

JJ「満足したか?」

花丸「満足とは違いますけど、ルビィちゃんの夢を叶えるのがまるの夢だったずら。今その願いが叶ったから、まるは幸せずら...。」

 

そう言い残した花丸はそのまま下りていった。

 

JJ「ハァ...国木田も国木田なら、黒澤も黒澤だ。まだまだ面倒を見なきゃならないのか...。ま、こんな日も悪くはねぇな。」

 

そう言うと、ジャグラーは頂上に向かって歩き出した。

 

 

淡島神社に登る階段の中腹にあるテラスに着いたダイヤとガイ。

しばらくすると2人のよく知る少女が現れた。

 

ガイ「花丸じゃないか。」

花丸「ガ、ガイさん! もう動いて大丈夫ずら?」

ガイ「かなり良くなったよ。看病ありがとな。」

花丸「どういたしましてずら!」

ダイヤ「花丸さん...。」

花丸「来てくれましたね、ダイヤさん。あの...ルビィちゃんの気持ちを聞いてあげてください!」

ダイヤ「あっ...。」

ガイ「...。」

 

花丸は勢い良く階段を下りていった。

 

ダイヤ「そんなのわかっていますわ...。」

ガイ「ダイヤ...。」

 

すると...

 

ルビィ「お姉ちゃん??」

ダイヤ「ルビィ、なぜこんなところに?」

千歌「あ、いえ、これは決してルビィちゃんが悪いわけでは...。(焦)」

ダイヤ「わかっていますわ...。」

 

ルビィは不安げにダイヤを見つめたが、ダイヤは優しい笑みを返してルビィを安心させた。その顔を見たルビィは意を決してダイヤに歩みよった。

ガイはルビィと入れ替わるように動き、2年生に合流した。

 

ルビィ「お姉ちゃん。ルビィね...。」

 

 

翌日の放課後、部室には2年生とガイとルビィが居た。

ルビィは千歌に入部届を提出した。こうしてルビィはAqoursのメンバーになれたのだが、少し浮かない顔をしていた。

それに気付いたガイは...

 

ガイ「ルビィ、図書室に行ってこい。」

ルビィ「えっ?」

ガイ「昨日の様子から、お前は花丸のことを知ってたんだろ? だがそれを言えば花丸がここまでしてくれたことに泥を塗ることになる。だから心の中に自分の想いを閉じ込めた。違うか?」

ルビィ「うぅ...花丸ちゃんは...。」

ガイ「そっから先は直接本人に伝えな。今頃俺と同じようなお節介を焼いてるやつが図書室に居るだろうからな。」

 

同時刻、図書室に居る花丸はスクールアイドルの雑誌を開き、星空凛のページを見ていた。

そこに、ガイの言うお節介焼きが現れる。

 

JJ「スクールアイドルのこと、やっぱ好きなんだろ?」

花丸「ジャグラーさん...。」

JJ「それに昨日のお前の行動、気付かれてたみたいだ。」

花丸「えっ...?」

ルビィ「花丸ちゃん!」

花丸「...っ!」

 

図書室に息を切らしたルビィが入ってきた。

 

ルビィ「花丸ちゃん、ルビィ全部知ってるよ!ルビィのために体験入部を考えてくれたことも、お姉ちゃんに話をしてくれたことも、ルビィの背中を押してくれたことも!」

JJ「お前らはお互いを大切にしすぎた。だから大切なことを、言いたいことを言えなかった。そうだろ?」

花丸「...。」

ルビィ「そこにいる凛ちゃんもね、自分はスクールアイドルに向いてないって最初は思ってたんだ。」

花丸「...っ!」

ルビィ「それに花丸ちゃん、みんなと居た時すごく良い笑顔だったよ? だから思ったの。花丸ちゃんもルビィと同じくらいスクールアイドルが大好きなんだって!」

花丸「おらには...。」

 

ルビィの想いを聞き、心が揺らぎ始める花丸。

そこに千歌・曜・梨子とガイも合流した。

 

千歌「花丸ちゃん、私だってダンスはまだまだだよ?でも、私はスクールアイドルをやりたいからやってるんだ。」

曜「私も!」

梨子「私もよ。あと千歌ちゃんに足りないのは歌詞を早くに書くことかなぁ?」

千歌「梨子ちゃんそれ言っちゃダメ~!」

 

少し離れた所では...

 

ガイ「俺らのお節介はここまでみたいだな。」

JJ「ようやく開放されるのか。全く、世話する身にもなってくれ。」

ガイ「その割には随分と花丸とルビィを気にかけてたみたいじゃん?」

JJ「うるせぇ...。」

 

優しい目で5人の様子を見守るのだった。

そして、ルビィは昨日から抱いていたとびきりの一言を言う。

 

ルビィ「ルビィ、スクールアイドルがやりたい!花丸ちゃんと!」

 

そのあと、千歌は「できるかどうかじゃない。やりたいかどうかだよ!」と言って、花丸に手を差し出す。曜も梨子も手を出した。

花丸はルビィを1度見る。ルビィは笑顔で花丸を見つめる。

そして花丸は差し出された手をルビィと共にとり、晴れてAqoursのメンバーとなった。

 

Aqoursは5人となったのだ。

 

 

続く。




今回も長文でしたが、読んでいただきありがとうございます!

いや~、ジャグジャグが大活躍しましたね(笑)
彼は根は優しいんですよ!(たぶん)

これにて4話は終了で、次回からは5話に突入です。
5話もジャグジャグには頑張ってもらいますよ~!

お楽しみに!


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【5-1】ヨハネ堕天/堕天使は悩む

さてさて、5話に入ります。
善子の話です。そして、今回もあの人が活躍しますよ~。

あと、怪獣ですが魔王獣は出ません。もう少し先に出します。
なので、普通と言っちゃあれですが通常の怪獣が登場します。


ヨハネ「感じます。聖霊結界の損壊により、魔力高層が変化していくのが世界の趨勢が、天界議決によって決して行くのが...。かの約束の地に降臨した、堕天使ヨハネの魔眼が、その全てを見通すのです! 全てのリトルデーモンに授ける! 堕天の力を! フッ。」

 

パソコン「プツッ(配信終了)」

 

善子「やってしまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

なにやら大事件らしい。

 

善子「何よ! 堕天使って! ヨハネって何? リトルデーモン? サタン? 居るわけないでしょう? そんなもーん!」

 

次は部屋の中をグルグル回り、ベランダに出て大声で叫ぶ。

 

善子「もう、高校生でしょ津島善子! いい加減卒業するの! そう、この世はもっとリアル! リアルこそが正義!」

 

今度は部屋の鏡を見ながら言う。

 

善子「リア充に~...私はなる!」

 

最後は鏡を背にし、ガッツポーズを取りながら言った。

 

 

~回想~

 

入学式後のHR

 

善子「堕天使ヨハネと契約して、あなたも私のリトルデーモンに...なってみない?」

 

ルビまる以外のクラスメイト「...。」( ゚д゚)ポカーン

 

ちなみに、花丸は「またやっちゃったずらね善子ちゃん」みたいな顔しており、ルビィは目をキラキラさせながら善子を見ていた。

 

善子「ピーーーーーーンチ!」

 

静まり返った教室に我慢ができず、善子は教室から逃亡した。

 

 

回想終了。

 

 

この出来事を思い出した善子は...

 

善子「うあぁぁぁぁん! 何であんなこと言ったのよ! 学校いけないじゃなーい!!」

 

と、嘆いたのだ。

 

 

善子のアパート前(祠がある階段)←※サンシャイン2期5話のよしりこの場所

 

JJ「朝っぱらから何なんだ? 人が良い感じの生配信を見て今日も頑張ろうとしてたのによ...。」

 

どうやら、ジャグラーは善k...(ゲフンゲフン)、ヨハネの生配信を本人の家の前で見ていたらしい...。

これがまた数奇な出会いになることに...。

 

 

 

時間は進んで放課後。

 

パソコンを使いAqoursのランキングを確認する5人。

だが、Aqoursの順位は4000番台。

 

千歌「今日もランキング変わらないよー...。」

曜「一応下がってはいないけど...。」

 

一方でこういうコメントもある。

 

梨子「ライブの歌や躍りは評判あるみたいよ。」

千歌「新加入の2人が可愛いって。」

ルビィ「そうなんですか!」

曜「特に花丸ちゃんの人気がすごいみたいだよ!」

千歌「花丸ちゃん応援しています、花丸ちゃんが歌って踊るところを早く見たいです、だって!」

ルビィ「すごいよ花丸ちゃん!」

 

本来ここまで褒められれば喜ぶはずなのだが、花丸はパソコンに興味津々な様子だった。

そこで少しだけ触らせようとしたのだが...

 

花丸「ずらっ!」(ポチッ

パソコン「ブツン!」(画面真っ黒

 

梨子「今何を押したの?(焦)」

花丸「1つだけ光ってたからそこを...。」

 

ビューーーーーン!!!

 

花丸の両サイドを曜と梨子が高速で通りすぎ、パソコンの様子をいじっていた。

 

梨子「新曲のデータ消えてないわよね?(焦)」

曜「衣装のデータ保存してあったかな?(焦)」

花丸「まる、何かいけないことしました...?」

千歌「あははぁ、大丈夫大丈夫...。」(^^;)

花丸「うぅ...。」

 

ルビィは花丸の実家がお寺で電化製品がほとんど無い中で生活していると明かした。

ちなみに、パソコンは無事だった。

 

さて、気を取り直して練習といくはずだったが、花丸がパソコンを使いたいとのことで屋上で曜と共にパソコンをいじっていた。

 

梨子「もぅ、練習はどうするのよ...。」

千歌「いーじゃんこういうのもさ~。」

 

するとドアが開き、ガイとジャグラーが現れた。

ガイは完全回復したためいつも通り練習に来たのだが、ジャグラーはというと、なんとルビィと花丸が「ジャグラーさんにも来てほしい」とリクエストしていたのだ。

 

ガイ「久々だなこうやって練習に来るのは。」

JJ「なんで俺まで...。」

ガイ「なんたって花丸とルビィのリクエストだからな。」

花丸「ジャグラーさんずら!」

ルビィ「ジャグラーさん、こんにちは!」

JJ「お、おう...。」( ̄∇ ̄;)

 

2年生はまた緊急会議を開いた。

 

千歌「花丸ちゃんとルビィちゃんがジャグラーさんになついてる...。」

曜「花丸ちゃんは人見知りじゃないけど、人見知りのルビィちゃんが叫ばないなんて...。」

梨子「一体何をしたの...?」

 

その様子を見た2年生のジャグラーに対する疑問がまた増えたみたいだ。

 

さらにこの様子を伺う少女が1人屋上の入り口近くに居た。

 

???「なんで先客がいるのよ...。」

 

花丸「...善子ちゃん?」

ガイ「(ん...あそこに居るのは前に沼津駅で梨子がチラシを渡していた...。)」

JJ「(なんだ?あそこに居るやつは...。)」

 

その入り口に居る少女の存在に気付いたのはガイ,ジャグラー、そして花丸の3人だった。

 

 

屋上に居た少女は1年生の教室前にある戸棚の中に隠れて...

 

???「いきなり屋上から堕天してしまった...。それにあの2人の男は誰なのよ。」

 

すると...

 

ガラララ

 

花丸「やっと学校に来たずらか。善子ちゃん。」

善子 「ふあぁぁぁ!! ってずら丸! き、来たっていうか、たまたま立ち寄ったというか...。」

 

善子は戸棚から出てきた。

 

善子「そ、それより! クラスの皆は何て言ってるのよ?」

花丸「ずら?」

善子「だから私のことよ! 変な子だねーとか、ヨハネってなに? とか、リトルデーモンとかぷふっとかのことよ!」

花丸「あぁ...。」

善子「そのリアクション...。やっぱり噂になってるのね。そうよねぇ‥.。あんな変なこと言ったんだもん。終わった。ラグナロクよ!」

 

これはだいぶ気にしているようだ。そこまで言った善子は戸棚に手を掛け...

 

善子「まさに、デッドオアアライブ...。」

花丸「それ、生きるか死ぬかって意味ずらよ...。」

 

善子はまた戸棚の中に入っていった。

すると花丸は戸棚に寄りかかり、優しい声で...

 

花丸「そんなことないずらよ。」

善子「でしょ~。...えっ?」

花丸「それより、皆どうして来ないんだろうとか、悪いことしちゃったかなぁって心配してるずらよ。」

善子「本当?」

花丸「うん。」

善子「本当に本当ね? 天界堕天条例に誓えるわよね?」

花丸「うん!」

 

すると何かを閃いたような顔をした善子が...

 

善子「いける! まだやり直せる! 今からでも普通の生徒でいける!」

 

戸棚から勢いよく飛び出した善子に花丸は驚き、尻餅をついた。

 

善子「ずら丸!」

花丸「な、なんずら...?」

善子「ヨハネたってのお願いがあるの!」

花丸「ずらぁぁぁ...。」

 

この花丸と善子のやり取りをジャグラーが見ていた。

 

JJ「(ヨハネ? 堕天? リトルデーモン? 何でその言葉をアイツが語ってるんだ...?)」

 

 

続く。




ここで1つお詫びを申し上げます。
花丸のパソコンいじりは4話ではなく5話でした。
4話のその部分は練習場所を探すお話に置き換えました。
描写を差し替えたため、ここでお知らせいたします。

そして、善子/ヨハネ推しの皆様お待たせしました!
善子の登場です!


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【5-2】ヨハネ堕天/普通になりたい堕天使

11/17・18の東京ドームですが、服装を17日は湊カツミ、18日はガイさんの姿で現地に居ると思います。

エンカの際は目印にしてみてください(笑)
なぜ初日はカツミかというと、Twitterのフォロワーさんの多くがイサミでいくとのことで、カツミが居なかったからです(笑)

そうすれば湊兄弟が揃うでしょ(笑)
もちろんイサミのパーカーも持っていきます!


翌朝、善子は学校に登校している道中...

 

生徒1「おはよう。」

生徒2「おはよー。」

善子「皆、おはよう。今日からまたよろしくね。」

 

善子は善子なのだが、昨日まで「堕天使がどーの」とか、「リトルデーモンがどーの」とか言っていた面影は無く、清楚でいつものシニョンは顕在した美少女だった。

そんな善子をクラスメイトの1年生は呆気に取られていた。

 

善子「(ふふ...見てる見てる。ずら丸の言った通り、みんな前の事は覚えてないようね。)」

 

それは教室でも...

まして不登校だった善子が学校に来たことで、善子の回りには心配していたクラスメイトが集まっていた。

 

生徒3「雰囲気変わってたから、びっくりしちゃったぁ。」

生徒4「皆で話してたんだよ。どうして休んでるんだろうって。」

善子「えへへ...ごめんね。でも今日からちゃんと来るから。よろしくね。」

 

クラスメイトは善子が来てくれて喜んでいるようだ。

 

生徒5「こちらこそ。津島さんって名前何だっけ...?」

善子「えっ...。」(^^;)

生徒3「酷いなぁ。あれだよ。えっとー...。

生徒4「確か、よ...ヨハ...。」

善子「...っ!?」

 

ここで善子の脳内警報が鳴り響いた。

 

善子「善子! 私は津島善子だよ!」

 

若干慌てるも、自分の名前を伝えることができた善子は軽く息をはいた。

するとこんな質問をされた。

 

生徒1「津島さんって、趣味はあるの?」

善子「しゅ、趣味...?」

 

今の善子にこの質問は、パンドラの箱を開けるのと同じレベルである。

 

善子「と、特には何も...。」

 

と、答えたのは良かったのだが...

 

善子「(いや、これはクラスに溶け込むチャンス?ここで上手く好感度を上げれば...) う、占いをちょっと...。」

 

まだ大丈夫...

 

生徒2「え? 本当! ねえ、私のこと占って!」

生徒3「私も!」

生徒4「私もお願い!」

 

すると、善子は気を良くしたのか...

 

善子「いいよ。今、占ってあげるね。」

 

まだ大丈夫だったのだが、善子は鞄の中から堕天使のありとあらゆるグッズを取りだし、机に並べたところで、善子は自分がしたことに気付いてしまった。

 

デデ~ン、善子アウト~

 

 

放課後、スクールアイドル部の部室では...

 

善子「どーーして止めてくれなかったのよぉ! せっかくうまく行ってたのにー!」

花丸「まさかあんなもの持ってきてるとは思わなかったずら...。」

 

花丸とルビィによると、善子はクラスメイトと仲良くなろうとしたら封印していた堕天使を解禁させてしまったとのこと。

そんなやり取りをしていると、今日もガイとジャグラーが部室にやって来た。

 

ガイ「お疲れさん。これ差し入れだ。」

 

差し入れで持ってきたのはラムネである。

 

JJ「もうそろそろ俺が来なくてもよくないか?」

花丸「ダメずら。」

ルビィ「ジャグラーさん、ダメですか?」

 

花丸からはちょっと怒られて、ルビィからは上目使いで言い寄られた。

 

JJ「(なんでこんなやつらに好かれたんだ俺は...。) ん?」

ガイ「どうした? ん、君は?」

 

ガイとジャグラーは花丸とルビィの後ろにいた少女に気付く。

 

善子「あ、えっと...その...(昨日屋上に居た男の人たちじゃない! なんでここに!? それに、ずら丸がジャグラーって人と仲良くしてるなんて何でなの!?)」

ガイ「俺はクレナイガイだ。訳ありでスクールアイドルのサポートをしている。」

善子「つ、津島善子です。1年生です...。」

JJ「ジィーーーーー...。」

善子「な、何なのよ...。」

JJ「お前、堕天使として生配信してるな。」

善子「うぐっ...。」

 

なんと、ジャグラーが善子の正体を言い当てた。

 

JJ「ま、こっちの世界に来てからあまりにも暇だったからな。そんでちょうど堕天使ヨハネ様の番組に出会ったわけさ。自慢じゃないが、毎回見てるぞ。」

ガイ「お前いつの間にそこまで...。」

ちかようりこ「(これからはジャグラーさんの何を信じればいいの...。)」

 

するとジャグラーは部活で使うパソコンを借りて、ヨハネの動画を流した。

それを見た上で机の上に広げられた堕天使グッズを目にした梨子は「何か、心が複雑な状態にあると言う事は、よく分かった気がする...。」と納得していた。

 

善子は慌ててパソコンを奪い...

 

善子「とにかく私は普通の高校生になりたいの! 何とかしてぇー(泣)」

 

と叫ぶが、1人だけ堕天使のトリコになった人物がいる。

 

千歌「可愛い...。」

ようりこよしルビまる「へ?」

ガイ・JJ「は?」

千歌「これだ...これだよ!」

 

どうやら千歌は動画から何かを閃いたらしい。

 

千歌「津島善子ちゃん! いや、堕天使ヨハネちゃん! スクールアイドル、やりませんか!?」

善子「...は?」

 

ガイ「(千歌は一体何を思いついたんだ...?)」

JJ「(アホみかんは見てて飽きないなぁ。)」

 

 

続く。




自分はAqoursでは曜ちゃん推しなのですが、善子ちゃんってほんと美少女ですよね~。
もちろんAqours全員可愛いですよね!

可愛すぎて困ります(笑)


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【5-3】ヨハネ堕天/善子と堕天使ヨハネ

4thが刻々と近づいてますが、物販発送メールが来てない・・・。
すでに届いてる方も居るみたいで大丈夫かな・・・。


数日後、十千万の千歌の部屋で千歌,曜,梨子,花丸・ルビィ,善子はとある衣装に着替えていた。

千歌曰く、『堕天使アイドル』という案を思い付いたとのことで、早速それを実行するところだ。

そして、6人は着替えのため千歌の部屋は立入禁止。

ガイとジャグラーはガイの借りている部屋に移動した。

 

JJ「ここがお前が住んでるところか。」

ガイ「まあ、この旅館の手伝いもしながらだけどな。」

JJ「こういう旅館、悪くねえな。」

ガイ「だろ? 温泉もあるし、料理は旨いし、人も温かい。だから...。」

JJ「だからこの町や世界を守る。だろ? このミッションは必ず成功させる。」

ガイ「ジャグラー...。」

 

2人は改めてこの世界を守ることを確認した。

 

梨子「(町を、世界を守る...? ミッション...? どうゆうことなの...?)」

 

偶然なのかはわからないが、たまたまお花摘みにいった帰りの梨子がガイの部屋を通った時、この会話を聞いてしまった。

すると...

 

千歌「あ! 梨子ちゃん探したよー!」

梨子「千歌ちゃん...。ちょっと迷っちゃった...。」

 

と、声がしたので、ガイは部屋の扉を開けた。

 

ガイ「もう着替え終わったのか?」

千歌「はい! それでガイさんとジャグラーさんを呼びに来たんです! ついでに梨子ちゃんも探してました。」

 

4人は千歌の部屋に向かった。

 

ガイ「.........。」

JJ「..........。」

 

結論からいうと、ガイとジャグラーは固まっていた。

千歌は部屋に入る前、「私が『入っていいよ~』って言ったら入ってくださいね!」と釘を刺されたので、それに従い扉を開けた。

視界に入ったのは、堕天使ヨハネに、ゴスロリの千歌,曜,梨子,花丸,ルビィだった。

 

千歌「ふふ~ん♪ ガイさん、ジャグラーさん、私たちどうですか~?」

 

千歌,曜,善子は決めポーズを取るが、梨子,花丸,ルビィは恥ずかしがっていた。

 

ガイ「な...なぁ、ジャグラー...。」

JJ「な...なんだ、ガイ...。」

ガイ「これは...その...可愛いって言葉が合ってるんだっけか...?」

JJ「知るかそんなの。だ、だがよ...似合ってないことはないぞ...。」

 

この2人、6人の可愛さに堕天しました。

 

その後、堕天使アイドルとしての自己紹介動画を撮影しネットに公開した。

 

 

翌日...

 

『堕天使ヨハネ様のリトルデーモン4号、黒澤ルビィです。1番小さい悪魔です...。可愛いがってね!』

 

鞠莉「ワアァオ!プリティボンバヘード!」

ダイヤ「プリティ...。これのどこがプリティなのですか...。こういうものは破廉恥と言うのですわ!」

 

千歌たち6人とガイ&ジャグラーを呼び出した張本人の黒澤ダイヤから雷が落とされた。

 

ダイヤ「ガイさんとジャグラーさん。あなた方は彼女たちを監督しているのにどうしてこうなりましたの?」

ガイ「そ、それはだな...。(ダイヤってこんなだったか? この前淡島で会った時と同一人物なのか?)」

JJ「(この女を怒らすのはよくねえのがよくわかった。これがあの黒澤ルビィの姉か。おっかねぇな。)」

 

ダイヤ「そもそも、私がルビィにスクールアイドル活動を許可したのは、節度をもって自分の意志でやりたいと言ったからです! こんな格好をさせて注目を浴びようなど...!」

ルビィ「ごめんなさいお姉ちゃん...。」

 

ルビィがシュンとなる。

 

ダイヤ「コホン。とにかく! キャラが立っていないとか、個性がないとか人気が出ないとか、そういう狙いでこんな事をするのはいただけませんわ!」

曜「でも順位は一応上がったし...」

ダイヤ「そんなもの一瞬に決まっているでしょう?試しに今のランキングを見てみるといいですわ!」

 

ダイヤはパソコンをスライディングさせ、渡した。

 

ようちか「えぇっ!!」

 

画面を見るとAqoursの順位は落ちていた。

 

ダイヤ「本気で目指すならどういう事か、もう一度考え直す事ですわね!」

6人「はい...。」

 

ダイヤのお説教が終わり、全員が生徒会室を出たが、その時の善子の表情が暗いことにガイとジャグラーは気付いたが、何も言わなかった。

 

 

夕方、浦女のバス停付近の堤防に6人とガイとジャグラーが居た。

 

千歌「失敗したなぁ...。確かにダイヤさんの言う通りだよね...。こんな事でμ'sになろうだなんて、失礼だよね...。」

ルビィ「千歌さんが悪いわけじゃないです...。」

善子「そうよ。いけなかったのは堕天使...。」

千歌「え...?」

善子「やっぱり、高校生にもなって通じないよ...。」

梨子「それは...。」

 

善子は皆の責任じゃないことを伝えた。

 

善子「何かすっきりした。明日から、今度こそ普通の高校生になれそう...。」

ルビィ「じゃあ、スクールアイドルは...?」

善子「やめとく。迷惑かけそうだし...それじゃ...。」

 

ルビィの問いにそう答えた善子は立ち上がり、3歩だけ歩いて1度止まり...

 

善子「少しの間だけど、堕天使に付き合ってくれてありがとね。楽しかったよ...。」

 

そう言って、善子は目からこぼれ落ちるものを我慢しながら走り去った。

千歌たちは善子を追いかけることができなかった。

だが、ジャグラーだけは善子が去った方向に歩き出す。

 

ガイ「行くのか?」

JJ「まあな。あいつは昔の俺と同じだからな。お前に憧れ追いかけていた頃の俺にな。」

ガイ「そっか...頼むぞ。」

 

善子のことはジャグラーに任せ、ガイは千歌たちのそばに残った。

 

梨子「どうして堕天使だったんだろう...。」

 

ポツリと梨子が呟いた。

その疑問に花丸が答える。

 

花丸「まる、わかる気がします...。ずっと普通だったと思うんです。まる達と同じで、あまり目立たなくて...。そういう時思いませんか? これが本当の自分なのかなって、元々は天使みたいにキラキラしてて、何かの弾みでこうなっちゃってるんじゃないかって...。」

 

幼稚園の頃からの幼馴染みである善子と花丸だから、花丸はそう答えられたのだ。

 

梨子「そっか...。」

曜「たしかに...。そういう気持ち、あった気がする...。」

花丸「幼稚園の頃の善子ちゃんいつも言ってたんです。『私、本当は天使なの。いつか羽が生えて、天に還るんだ』って...。」

 

花丸は善子との日々を語り、千歌,曜,梨子,ルビィ,ガイはその話を静かに聞いた。

 

 

JJ「(ガイたちのほうは早ければ明日の朝に行動を移すだろ。だったらそれまでに用件を済ますとするか。) あーあ、今日も野宿かぁ。ガイの住む旅館か、淡島にあるでっかい建物にでも泊まりたいぜ...。」

 

 

続く。




いよいよ善子編のクライマックスです!


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【5-4】ヨハネ堕天/堕天使ヨハネと無幻魔人ジャグラス ジャグラー

第5話も今回で終わります。
2話から4分割で話が進んでますが、たまたまです(^^;)
毎回4分割で話が進むとは限らないのでご注意ください。


朝5時...

 

善子「これでよし...。」

 

自宅マンションのゴミ捨て場に段ボールに詰めた堕天使グッズを捨てにきた。

堕天使を卒業し、普通の高校生『津島善子』として生活していくため。

だが、善子の心にはまだ堕天使を捨てきれないのか、堕天使グッズを寂しく見つめていた。

 

???「やはり、まだそいつが好きなんだろ?」

 

善子「えっ...?」

 

ふと声がしたほうを向くと、黒のスーツを身にまとったジャグラーが居た。

 

善子「あ、あなたはスクールアイドル部に居た...ジャッキーさん?」

JJ「ちげーよ。ジャグラスジャグラーだ。覚えなくていいがな。」

善子「な、何の用ですか?」

JJ「お前に話があるからだ。」

 

ジャグラーは2年生に見せる闇の仕草など一切出さず、(彼に真面目という言葉が合うかわからないが)真面目な雰囲気で善子に向き合った。

 

JJ「お前は本気で堕天使を卒業する気か?」

善子「...えぇ。卒業するわ。昨日あなたも生徒会長に怒られてたでしょ?」

JJ「そこを責められるのは癪だが...。あの姿、結構良かったのにか?」

善子「...っ。褒めないで! 私はもう堕天使にはならない!」

JJ「(一筋縄じゃいかねーか。) ...俺はもともと、光の戦士に憧れていた...。」

善子「えっ...?」

 

ジャグラーは昔の自分のことを話し出した。

 

JJ「朝だから誰も見てねぇか。今からやることは、お前にだから見せる。他のやつには喋るんじゃねーぞ。」

善子「...えぇ。」

JJ「ハァァァ...!」

善子「な、何!?」

 

そういって、ジャグラーは魔人スタイルに姿を変えた。

 

善子「う、宇宙人!?」

 

善子はあまりの出来事に腰を抜かして、その場にへたれこんだ。

 

魔人JJ「この姿が俺の本当の姿だ。だが俺は望んでこの姿を手に入れた訳じゃない。」

 

そして魔人スタイルから人の姿に戻る。

 

JJ「遠い昔、俺を師匠と呼ぶやつが居た。だが俺はそいつを守れなかった。その憎しみから生まれたのがあの姿だ。」

善子「どういうこと...?」

JJ「話せば長くなる。だが最初に言ったように俺は光の戦士を目指していた。ウルトラマンのようにな。だが、なれなかった。」

善子「っ...。」

JJ「だがお前は違う。お前は堕天使になりたいんだろ? いや、堕天使を目指してるんだろ?」

善子「そ、それは...。」

JJ「俺は目指していたものになれなかった。だが、お前は堕天使になれるチャンスがまだある。いや、堕天使にならなきゃならない。」

 

ジャグラーがそう言い終えた時...

 

千歌「堕天使ヨハネちゃん!!」

ちかようりこルビまる「スクールアイドルに入りませんか?」

善子「えっ...?」

千歌「善子ちゃんは堕天使でいいんだよ! 自分が好きならそれでいいんだよ!!」

 

千歌がそう言い終えた時、ジャグラーを1度見た善子。

ジャグラーは首を縦にふる。

さらに千歌は続ける。

 

千歌「お客さんにどう思われるとか、人気がどうとかじゃない! 自分が一番好きな姿を、輝いてる姿を見せる事なんだよ! だから善子ちゃんは捨てちゃだめなんだよ! 自分が堕天使を好きな限り!!」

 

この言葉が響いたのか、善子は千歌たちに向き合い...

 

善子「いいの? 変なこと言うわよ?」

曜「いいよ。」

善子「時々、儀式とかするかも...。」

梨子「それくらい我慢するわ。」

善子「リトルデーモンになれって言うかも...。」

千歌「それはぁ...。でも、嫌だったら嫌だって言う!」

 

そして千歌は黒い羽を善子に差し出した。善子はそれを受け取り、スクールアイドル『Aqours』に仲間入りした。

 

JJ「これで俺の役目は終わったな。」

ガイ「お疲れ様。ほい、これ。」

 

そこにガイも現れ、ジャグラーに缶コーヒーを渡した。

 

JJ「ふっ。お前と夜明けの珈琲を飲むことになるなんてな。」

ガイ「たまにはいいだろ。てか何気に初めてだな。」

 

このまま平穏に終わるはずだったが...

 

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...

 

 

 

善子「な、何よ!」

 

突然地震のような揺れが襲ってきた。地面から土煙が上がり、そこから『用心棒怪獣ブラックキング』が現れた。

 

ブラックキング「グルルルル!!」

 

ガイ「皆逃げろ!」

曜「私の家の方向に行こう!」

 

曜の先導で千歌たちとジャグラーは走り出した。それを見届けたガイはオーブリングを掲げた。

 

ガイ「ジャックさん!」

《ウルトラマンジャック》(ジェア

 

ガイ「ゼロさん!」

《ウルトラマンゼロ》(デェェェア

 

ガイ「キレのいいやつ、頼みます!」

《フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ ハリケーンスラッシュ。》

 

オーブ「ハッ!」

 

オーブはブラックキングの正面にあるビルの屋上に着地した。

 

オーブ「光を越えて、闇を斬る!」

 

 

用心棒怪獣ブラックキング vs ウルトラマンオーブ ハリケーンスラッシュ

 

ブラックキング「グルルルル!」

オーブ「スワッ!」

 

オーブはブラックキングに近づき、素早い動きで攻撃を喰らわせた。

ブラックキングは負けじと口から火炎放射で応戦した。

オーブはそれを交わすが火炎放射の威力は凄まじく、抉られた建物や地面の塊があちこちに飛び散った。

 

そして火炎放射の爆発で地面が揺れた。

 

善子「きゃっ!」

花丸「善子ちゃん!」

 

地面の揺れにより、善子が転んだ。

そこに抉られた地面の塊が善子に向かって飛んできた。

 

オーブ「しまった...。」

 

それを見たオーブは千歌たち5人と善子にシールドを展開しようとした。

千歌たちには成功し善子にも張ろうとしたのだが、ブラックキングが火炎放射を放ち、それをまともに受けてしまった。

 

オーブ「グワッ...。」

 

シールドに守られていない善子に地面の塊が迫る。

それを目にした善子は死を覚悟し、目を閉じた。

 

ちかようりこルビまる「善子ちゃん!!!!!」

 

5人はシールドの中から叫ぶことしかできなかった。

 

 

 

 

ドゴーーーーーーーン!!!!!!

 

 

ついに、善子の居たところに地面の塊が落ちた。

 

梨子「いやぁぁぁ!」

ルビィ「うっ....えぐっ...。」

花丸「嫌ずら...善子ちゃん!」

曜「こんなことって...。」

千歌「ダメだよ...せっかく...せっかく友達になったのにっ...。」

 

オーブ「グッ...間に合わなかった...。」

 

5人もオーブも絶望に感じていた。

 

 

 

しかし...

 

JJ「なぁにそんな暗い顔してやがる。」

 

地面の塊が落ちたところのシールドを挟んだ反対側に善子をお姫様抱っこしたジャグラーが居た。

 

ちかようりこルビまる「善子ちゃん!!」

オーブ「ジャグラー、助かった!」

善子「あ...ありがとうございます...(照)」

 

ジャグラーは善子を降ろした。

 

JJ「いけ、オーブ。」

オーブ「あぁ! オーブスラッガーランス!!」

 

ハリケーンスラッシュの武器『オーブスラッガーランス』でブラックキングを圧倒していく。

 

ブラックキング「グルルルル...。」

 

ついにブラックキングは暴れる体力が無くなった。

そしてオーブはオーブスラッガーランスのレバーを1回引き、必殺技の名を叫ぶ。

 

オーブ「オーブランサーシュート!!」

 

オーブスラッガーランスの先端から放たれた光線がブラックキングに命中し、ブラックキングは消滅した。

 

街を修復したオーブは空高く飛んでいった。

 

 

後日...

 

千歌,曜,梨子,ルビィ,花丸,善子の6人になった部室に、いつものようにガイと1年生にお呼ばれしたジャグラーが来た。

 

ガイ「すまん、少し遅れた。」

千歌「大丈夫ですよ!」

JJ「なんで俺も来なきゃならないんだよ...。」

ガイ「1年生の3人に気に入られたんだから良いじゃんか。」

 

すると善子がジャグラーの前に立ち...

 

善子「師匠! 今日からよろしくお願いね!」

JJ「はぁ? 今何て...。」

善子「だから! 師匠って言ったのよ!(あの姿を見たとき、同じ魔の力を感じたのよ(ボソッ」

JJ「マジかよ...。」

ガイ「良かったなジャグラー。また可愛い弟子が増えて(笑)」

JJ「はぁ...何なんだよこの展開は...。」

 

こうしてジャグラーと堕天使ヨハネは師弟関係となったのだ。

 

 

続く。




今回も長文になりました(・・;)

オリジンサーガでのジャグラーの過去をこの話で活かしたくて描いてみました。
それによって善子が堕天使ヨハネを取り戻せたので良かったのかなと思います。

さらに、善子がジャグラーを慕うところは僕個人がやってみたかったので描きました(笑)

ルビィ・花丸・善子とジャグラー。ちょっと面白くないですか?(笑)


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【6-1】PVを作ろう/統廃合脱却作戦

あぁ、早く9人になるAqoursを描きたいよぉ。
3年生推しの方々、もうしばらくお待ちください(>_<)

あと、7話にはSaint Snowも出演するので、お楽しみに!




ガイ「それは本当の話か...?」

梨子「はい...。正式に決まったわけではないですが、私たちはそう聞きました...」

 

ガイが驚くその理由とは、浦の星女学院が統廃合するという話を聞いたからである。

梨子をはじめ、曜,ルビィも表情が暗い。

だが千歌は...

 

千歌「だって、廃校だよ! 音ノ木坂と一緒だよ~!」

ガイ「学校が無くなるのになぜそんなに喜ぶ??」

千歌「ガイさんわかってないなぁ~。」

ガイ「えっと...どういうことだ...?」

千歌「学校が廃校ってことは、私たちが学校を救うってことだよ!」

ガイ「そ、そうなのか...?」

 

千歌の説明で半分は理解したガイ。

すると梨子とルビィが音ノ木坂学院と伝説のスクールアイドル『μ's』のことを丁寧に且つ詳しく説明してくれた。

 

さらに、千歌よりキラキラした目をしている人物が1人...

 

花丸「統廃合~~!」

 

統廃合先が沼津という都会という所に未来を感じたのか、花丸はワクワクした様子だ。

 

善子「相変わらずね、ずら丸は。昔からこんな感じだったし。」

曜「そーなの?」

善子「ええ。幼稚園の頃、人が近づくと反応して点灯するライトを見た時も、『未来じゅら~!』って興奮してたわ。」

ガイ「そういう善子は統廃合についてはどうなんだ?」

善子「そりゃぁ統廃合した方がいいに決まってるわ! 私みたいに流行に敏感な生徒も集まってるだろうし!」

花丸「善子ちゃんもずらか! 良かったずら~。中学の頃のお友達に会えるずら~。」

善子「統廃合絶対反対!」

ガイ「あっはははは...(苦笑い)」

 

善子の反対理由は恐らく堕天使だろう。

すると、『バン!』と机を叩く音がしたのでそちらを向くと...

 

千歌「とにかく! 廃校の危機が学校に迫っていると分かった以上、Aqoursは学校を救うため行動します!」

 

と、高らかに宣言した。

 

曜「ヨーソロー! スクールアイドルだもんね!」

梨子「で、具体的にはどうするつもりなの?」

 

と、梨子が千歌に疑問を投げかけると...

 

千歌「えっ...?」

 

漫画やアニメによくある『風が吹く』というオチが盛大に完成した。

 

 

気を取り直して、千歌たち6人とガイは活動の中身を考えていた。

その結果、内浦の良い所を紹介するビデオを作るのはどうかという案が出され、賛成多数で可決した。

だが、梨子はある不安を抱えていた。

それに気付いたガイは...

 

ガイ「梨子、何か不安なことでもあるのか?」

梨子「えっ! そんなことは...。」

千歌「梨子ちゃん、言ってほしいな。」

梨子「わかったわ。沼津や内浦のことを悪く言うつもりじゃないの。ただ、沼津や内浦に怪獣とウルトラマンが現れるでしょ? ウルトラマンは壊れた街を最後に直してくれるけど、そんな状態の沼津や内浦を紹介してもいいのかなって思うの...。」

 

梨子の言うことは間違いではない。沼津や内浦に怪獣とウルトラマンが現れているのは事実。

いくらウルトラマンが破壊された街を修復しているからといっても、怪獣が現れる街に好んで住もうとは思わないだろう。

 

しかし、やってみないと何も始まらない。なので梨子の意見も参考にしながら沼津や内浦を紹介する動画の撮影を行った。この撮影にはガイも同行した。

ちなみに、ポジションはカメラマンだ。

 

1日を使って沼津や内浦を巡り撮影を終わらせたAqoursとガイは『松月』というお店に来ていた。

各々注文を済ませて席に着いたメンバー。

ここで善子が疑問を投げかける。

 

善子「で、どうして喫茶店なわけ?」

ルビィ「もしかして、この前騒いで家族の人に怒られたり...。」

千歌「ううん、違うの。梨子ちゃんがしいたけいるなら来ないって...。」

梨子「別に行かないとは言ってないでしょ? 繋いでおいてって言ってるだけよ!」

曜「ここら辺じゃ放し飼いにしてる人の方が多いかも...。」

梨子「そんなぁ...。」

 

そのやり取りを聞いたガイは隣に居る曜に...

 

ガイ「梨子って相当な犬嫌いなのか?」

曜「はい...。千歌ちゃん家に『しいたけ』って犬が居るんですけど、しいたけは大人しい性格で、梨子ちゃんを気に入ってるみたいなんですが、梨子ちゃんはダメみたいで...。」

ガイ「重症だな...。ん?」

 

ここでガイはこちらに向かってくる小さな影に気付いた。

 

???「わん!」

梨子「またまたぁ。」

 

まだ余裕な様子だ。

 

???「わん!」

梨子「えっ...?」

 

梨子が鳴き声のする方向に目を向けると、そこには小さくて可愛らしい黒い犬が居た。

 

梨子「ヽ(ヽ゚ロ゚)ヒイィィィ!」

千歌「こんな小さいのに!?」

梨子「大きさは関係ないのよ! その牙! そんなのに噛まれたら...死!」

 

どうやら犬の牙がダメらしい。なので、犬という動物が心の底から嫌いというわけでは無いみたいだ。

 

千歌「噛まないよ~。ね~、わたちゃん。」

わたあめ「わん!」

 

『わたちゃん』こと『わたあめ』という子犬を千歌は抱き上げる。

 

梨子「あ、危ないわよ! そんなに顔を近づけたらぁ...」

千歌「あ、そうだ! わたちゃんで少し慣れるといいよ!」

 

千歌はそう言って、わたちゃんを梨子に近づける。

目と鼻の先ほどの距離となった時、わたちゃんが梨子の鼻先をペロリと舐めた瞬間...

 

梨子「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

と、声をあげてトイレの中に入り、ご丁寧に鍵まで閉めた。

 

ガイ「(本当に重症らしいな...。)」

 

これに関してはガイには何もできなかった。

 

その後、多少の会議はできたが曜と善子は沼津行きの終バスが来たために帰宅。

ルビィも門限とまではいかないが、ダイヤから言い付けられた帰宅時間が近づいていたために花丸を掴みながら帰宅した。

 

よって、本日のAqoursの活動はこれにて終了となった。

 

ちなみに、今まで1年生の3人に振り回されたジャグラーは十千万で安らかな1日を過ごしていた。

 

JJ「(あぁ~良い湯だなぁ。)」

 

 

続く。 




今回も読んでいただき、ありがとうございます!

ジャグジャグは2話に渡る活躍だったので、今回は慰安を兼ねたお休みです(笑)
存分に満喫していただきましょうか(笑)

また次回お会いしましょう!


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【6-2】PVを作ろう/進むべき道

ファンミ2次先行は全て落選でした...。
CYaRon!に会いたいよー(泣)
沼津と大阪に行きたいよー(泣)


後日、沼津と内浦を紹介する動画が完成した。

その動画が公開できるものか最終判断のため、鞠莉がチェックしているのだが...

 

鞠莉「...。」

 

『以上、黒澤ルビィでした!』

 

動画は終わったのだが、鞠莉は何も言葉を言わない。

数十秒間、理事長室が静寂に見舞われたが...

 

千歌「あの~、どうでしたか...?」

 

千歌が鞠莉に感想を聞こうと訪ねると...

 

鞠莉「ふわぁ~~...。」

 

おそらくというより完璧に寝ていた鞠莉が欠伸をしながら目を覚ました。

その様子を見た1年生と2年生はズッコケた。

 

千歌「もう! 本気なのに! ちゃんと見てください!」

鞠莉「本気で?」

千歌「はい!」

鞠莉「それがこのテェ~イタラァ~クで~すか?」

 

どうやらこの動画はお気に召さなかったらしい。

 

曜「それは流石に酷いんじゃ...?」

梨子「そうです。これを作るのにどれだけ大変だったと思ってr...。」

鞠莉「努力の量と結果は比例しませーん! 大切なのはこのタウンやスクールの魅力を、ちゃぁーんと理解してるかどうかでぇーす!」

ルビィ「それってつまり...?」

花丸「まる達が理解してないって事ですか...?」

善子「じゃあ、理事長はこの町や学校の魅力が分かってるって事?」

鞠莉「少なくともあなた達よりはね。...聞きたいですか?」

 

 

理事長室から部室に戻り、今日は解散となり、昇降口で下校の準備をする6人。

 

梨子「どうして聞かなかったの?」

 

梨子が千歌に聞いた。鞠莉から聞きたいかと言われた際、千歌が真っ先に断っていたのだ。

 

千歌「なんか、聞いちゃダメな気がしたから...。」

善子「何意地張ってんのよ。」

千歌「意地じゃないよ...。それって大事な事だもん。敵を知るにはまず己から、だよ。」

 

千歌の言うことは理に叶っている。人に答えを聞いて理解することは間違いではないし、自分達で答えを探して見つけて理解することも間違いではない。

ただ、違いがあるなら、後者は自分達が成長できるという点が最大の武器である。

 

だから、沼津や内浦のこと,学校のことを自分達が理解しない限り鞠莉の言う魅力には気づけない。

 

千歌「自分で気づけなきゃPV作る資格ないよ...。」

梨子「そうかもしれないわね。」

曜「ヨーソロー♪♪ じゃあ今日は千歌ちゃん家で作戦会議だね!」

 

曜は「( ̄▽ ̄)」こんな顔をしながら梨子を見る。

梨子は冷や汗を流していた。

 

千歌「喫茶店だってタダじゃないんだから、梨子ちゃんもかんばルビィしてね!」

梨子「うぅ...はい...。」

 

そんなほんわかしたやり取りに6人の頬が弛んだ。

 

千歌「えへへ~、よーし!」

千歌が気合いを入れる一言を言うかと思われたのだが...

 

千歌「...あ、忘れ物した...。」

 

残る5人は盛大にズッコケた。

 

 

そのあと部室に立ち寄った千歌は体育館のステージで華麗に舞うダイヤの姿を目撃した。その姿はとても美しく、見る者を魅了した。

 

千歌「綺麗...。」

 

千歌もその姿を最後まで見ていた。

そしてダイヤの舞が終わると拍手を送った。

 

千歌「ダイヤさんすごいです! 私感動しました!」

ダイヤ「お褒めの言葉、ありがとうございます。」

千歌「あのっ! ダイヤさんがスクールアイドルが嫌いなのは分かってます...。でも、私達も学校続いて欲しいって、無くなって欲しくないって思ってるんです...。だから...一緒にやりませんか! スクールアイドル!」

 

千歌は心の底で思っていることをダイヤにぶつける。

そこに曜,梨子,ルビィ,花丸,善子が合流した。

 

ルビィ「お姉ちゃん...。」

 

ダイヤはステージからサッと降りた。

その時、手に持っていた紙が1枚落ちたためそれを拾いあげ、6人に向き合い...

 

ダイヤ「残念ですけど、それはできませんわ。ただ...あなたたちのその気持ちは嬉しく思いますわ。お互いがんばりましょう。」

 

そう言ってダイヤはその場を去ろうとした。

 

曜「ルビィちゃん。生徒会長って前はスクールアイドルが...。」

ルビィ「はい。ルビィよりも大好きでした...。」

 

そのやり取りを聞いた千歌がダイヤに言葉をかけようとした瞬間...

 

ルビィ「今は言わないでっ!」

 

ルビィは千歌の気持ちもダイヤの過去もわかるが故にこの行動に出たのだ。

ルビィ以外の5人は静かにダイヤを見送るしかなかった。

 

 

ダイヤが体育館を去る時、鞠莉に呼び止められる。

 

鞠莉「ダイヤ...逃げていても、何も変わりはしないよ?進むしかない。そう思わない?」

ダイヤ「逃げているわけではありませんわ。私も果南さんも...。」

 

千歌たちがもう一度PV撮影に動き出すと同時に3年生のとある歯車も動き出すのであった。

 

 

同じ時間、今日のガイは旅館の手伝いをしていて厨房に居た。大将(千歌パパ)とお客様に出す料理を作っている。ガイの作る料理は好評で、大将も絶賛するほどの腕前なのだ。

 

 

さらに同じ時間、沼津港にある『びゅうお』では...

 

???「クッフフフフ。ウルトラマンオーブ、君には感謝するよ。僕の手元には風・土・水・火の魔王獣が揃ったよ。あとは光と闇の2体。この2体はかなり厄介だがこの調子で頼むよ。」

 

謎の人物の目的は魔王獣を6体揃えることらしい。

 

 

さらにさらに同じ時間、ジャグラーはと言うと...

 

JJ「やはり松月の『みかんどら焼き』は最高だ。いくらでも食えるな。」

 

松月でカフェを楽しんでいた。

 

 

その日の真夜中、駿河湾の遥か奥底と富士山の深層部で何かが目覚める予兆が発生するのだった。

 

 

続く。




今回は平穏な日常となりましたが、新たな歯車が回り始めました。
6話は次で終わると思います。
そして、1期も折り返しです。

この先どのような展開になるかお楽しみに!


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【6-3】PVを作ろう/夢で夜空を照らしたい

そろそろガイさんと謎の人物を会わせなきゃと考えていますが、どこにしようか悩んでます。
7話か9話で会う方向で考えています。

話は変わって、10/31はハロウィン!
自分はガイさんの姿になる予定です(笑)


朝4時、梨子は起床した。

彼女の朝はここから始まるわけではなく、今日だけはこの時間に起きなければならない理由があった。

 

そして同じ時間に起きる者も居れば、浦女のジャージを着替える者も居れば、とある場所に向かう者も居る。

その者たちがこうしている理由は1つ。

今日は内浦の海開きのため、海岸清掃を行うことになっている。

 

ガイも十千万で清掃員のような服を借りて、海岸清掃に臨むところだ。

ちなみに、この日の千歌は朝4時の起床時間には起きていた。

 

そして朝5時、内浦の十千万前の海岸には、千歌,曜,梨子の2年生、花丸,ルビィ,善子の1年生、果南,鞠莉,ダイヤの3年生をはじめとした浦女の生徒や先生、志満さん,美渡さん・,大将、内浦地区に住む老若男女が集まっていた。

 

この光景を見たガイは...

 

ガイ「(こんなにも内浦を愛する人たちが居るのか。こんな温かい光景こそが内浦の魅力の1つなんだろうな。)」

 

と、鋭い感覚で魅力に気付いたのだ。

 

その後、全員が海岸清掃に取りかかる。

みんな嫌な顔をせず、笑いあって取り組んでいた。

 

少し時間が経ち、ひと休みしていた梨子が少し離れたところからふと海岸清掃する光景を見ると、ガイと同じ感想を抱いた。

 

梨子「(もしかして...) ねぇ、千歌ちゃん,曜ちゃん...。」

ようちか「ん?」

梨子「海開きって毎年こんな感じなの?」

千歌「うん! そうだよ!」

梨子「この町ってこんなに人が居たんだね...。」

曜「うん! 町中の人が来てるよ。もちろん学校のみんなも!」

梨子「あのね...これなんじゃないかな?この町や浦の星の良いところって...。」

曜「なるほど~。さすが梨子ちゃん!」

 

梨子が内浦の町と学校の良さに気付き、千歌と曜に伝えた。

すると千歌は何か思い付いたようで、道路に繋がる階段に登って、その上に立ち...

 

千歌「あの、皆さん! 私たち浦の星学院でスクールアイドルをやっているAqoursです! 私たちは学校を残すために、ここに生徒をたくさん集まるために、皆さんに協力して欲しいことがあります! みんなの気持ちを形にするために!」

 

千歌の言葉に全員が注目した。

聞き逃す人は誰も居なかった。そして町の人々が「やりましょう!」「協力しよう!」と口々にしていた時...

 

 

ザバーーーーーーーン!!!

 

 

海で巨大な水しぶきが上がった。

全員が海の方向を向いたと同時に水しぶきが落ち着き、中から『深海怪獣グビラ』が現れた。

 

グビラ「グワッガガッ!」

 

怪獣が現れたことにより、海岸に集まっていた人々はパニックになった。

ガイは近くに居た千歌,曜,梨子に人々の避難誘導を指示した。

そのあと、花丸,ルビィ,善子にも同じ内容を伝え、さらには面識のあるダイヤ,鞠莉,果南にも同じ内容を伝えた。

 

9人が避難誘導をしている間、ガイはグビラの様子を観察していたが、とある疑問が沸いた。

 

ガイ「(グビラの様子がおかしい...。何かに怯えているような感じがする...。)」

 

グビラは名前の由来であるように深海に住む怪獣だ。そのグビラが何かに怯えながら地上に姿を現したのだ。

ガイは町を守るため且つグビラを大人しくさせるため、人の居ない所でオーブリングを掲げる。

 

ガイ「ウルトラマンさん!」

《ウルトラマン》(ヘァ

 

ガイ「ティガさん!」

《ウルトラマンティガ》(チャッ

 

ガイ「光の力、お借りします!」

《フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン。》

 

グビラの正面にオーブが立つ。

 

オーブ「俺の名はオーブ。闇を照らして悪を撃つ!」

 

 

深海怪獣グビラ vs ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン

 

志満「あれは...?」

美渡「ウルトラマン...。」

千歌「あ! オーブさんだ!」

 

人々はオーブが現れたことにより、落ち着きを取り戻した。

 

住民1「ウルトラマンが来てくれた!」

住民2「怪獣を倒してください!」

 

人々はオーブにそう言った。

 

そして、グビラとオーブが同時に水しぶきを上げながら走りだし、戦うことになったのだが、オーブはグビラにダメージを与えず、それどころかグビラの攻撃を受け流すのだ。

 

善子「なんで戦わないの?」

花丸「わからないずら...。オーブさん何か考えでもあるずらか?」

JJ「花丸、良い勘しているな。」

ルビィ「ピッ...えっ...ジャグラーさん!」

曜「どういうことですか?」

JJ「オーブが相手にしている怪獣は『グビラ』って言うんだが、あいつは大昔から地球に居る怪獣だ。」

梨子「つまり、倒すべき怪獣じゃないってことですか?」

JJ「あぁ、そういうことだ。」

千歌「じゃあ、この内浦の海で育ったのかな?」

JJ「そこまではわからないが、少なくとも姿を見せずにお前たちと共に地球で育っていることは確かだ。」

 

ジャグラーの解説を聞いて、千歌はオーブに向かって...

 

千歌「オーブさーーーん! あの怪獣さんを元の居場所に戻してあげてーーー!!」

 

その声を聞いたオーブは千歌を見て「約束する」というように首を縦にふった。

 

ガイ「コスモスさん!」

《ウルトラマンコスモス ルナモード》(ハッ

 

ガイ「エックスさん!」

《ウルトラマンエックス》(イィッサッ

 

ガイ「慈愛の力、お借りします!」

《フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ フルムーンザナディウム。》

 

オーブはスペシウムゼペリオンからフルムーンザナディウムに姿を変えた。

コスモスとエックスは共に怪獣と共生する意思を持つウルトラマンであるため、その力を受け継いだフルムーンザナディウムも怪獣保護に特化した力を持つ。

 

オーブ「つながる力は心の光!」

グビラ「グワッガガッ!」

 

フルムーンザナディウムのオーブはスペシウムゼペリオンの時よりしなやかに動く。

ダメージは受けてなくても、動き回ったおかげでグビラに疲れが見えてきた。

オーブはそこを逃さず、ルナモードのコスモスが得意とする技『フルムーンレクト』をグビラに放つ。

 

オーブ「フルムーンレクト。」

 

オーブの手から放たれた優しい光はグビラを包み、グビラは大人しくなった。

そこにオーブが歩み寄り、グビラをあやす。

 

ルビィ「グビラさんが大人しくなったよ!」

善子「くっくっくっ。グビラをリトルデーモンに...。」

花丸「大人しくなっただけずら...。」

梨子「千歌ちゃんの想いが届いたね!」

千歌「奇跡だよ!」

曜「これで安心だね!」

 

グビラはオーブにお辞儀をするかのように体を動かし、海の中へと帰っていった。

 

 

後日、千歌,曜,梨子,ルビィ,花丸,善子は浦女の屋上に、ガイとジャグラーは内浦の人々が集まっている海岸に居た。

Aqoursは新曲が完成し、その歌の最中に町の人々がスカイランタンを飛ばすのだ。

 

『町の人々と協力してPVを作り上げる。』

 

それがAqoursが見つけた内浦の町の魅力なのだ。

 

夕暮れが綺麗に映えた空の下で、千歌と曜は赤色を,梨子とルビィは青色を,花丸と善子は紫色を基調とした衣装に身を包む。

 

『夢で夜空を照らしたい/Aqours』

 

サビに入る手前の千歌が歌うパートでスカイランタンが飛んでいく...。

Aqoursや内浦の人々の想いを乗せながら...。

 

 

PVの撮影が終了し、屋上で名残惜しくするAqours。

すると千歌が...

 

千歌「私、心の中でずっと叫んでた。助けてって...。ここには何もないって。でも、違ったんだ。追いかけてみせるよずっと...ずっと...。この場所から始めよう! できるんだって!」

 

海岸に居たチームは解散しており、ガイとジャグラーが残っていた。

 

ガイ「みんな輝いてたよ。お疲れさん。」

JJ「これがAqoursの輝きか。眩しすぎるぜ...。」

 

 

続く。




長くなりましたが、これにて6話は終了です!

サンシャイン1期6話の海岸清掃からの場面はしんみりとしたお話なので、オーブの戦いもその雰囲気を壊さない感じにしました。

ご満足いただけたでしょうか?

それでは、次回の7話でお会いしましょう!


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【7-1】TOKYO/期待

昨日の生放送は楽しかった!
だが、ボケが多すぎる(笑)
ツッコミ不在の生放送はあかんやつ(笑)

それから、劇場版の学年曲が全学年公開されましたね~!
全てがエモい(*´-`)
映画館にティッシュを何箱持っていけば大丈夫かな?


『夢で夜空を照らしたい』のPV撮影から数日。

無事に編集も終わったため、サイトにPVを公開した結果、アクセス数やPV再生数が急上昇。

そのため、Aqoursの順位が一気に上位へ。

 

千歌「この前のPVが5万回再生?」

梨子「ホントに?」

曜「『ランタンが綺麗だ』って評判になったみたい。」

 

日課になりつつある、パソコンの前に集まるAqours。

自分たちの順位を確認すると...

 

善子「きゅ...99位っ!?」

花丸「ずらっ!?」

千歌「きたよ...きたきた~! 5000組以上いるスクールアイドルの中で100位以内って事でしょ!」

梨子「一時的な盛り上がりって事もあるかもだけど、それでも凄いわね!」

ルビィ「ランキング上昇率では1位です!」

花丸「凄いずら!」

千歌「なんかさ、このまま行ったらラブライブ優勝できちゃうかも!」

曜「優勝?」

善子「そんな簡単なわけじゃないでしょ?」

千歌「分かってるけど...でも可能性はゼロじゃないって事だよ!」

 

パソコン「ピコン」

 

梨子「ん?」

ルビィ「メール...みたいですね。」

 

ルビィの言うように、パソコンのメールボックスにメールが届いた。

それにカーソルを合わせてクリックし、中身を確認すると...

 

『Aqoursの皆さん。こちらは東京スクールアイドルワールド運営委員会です。』

 

曜「東京?」

ルビィ「って、書いてありますね...。」

千歌「東京って言うと、あの東にある京?」

梨子「何の説明にもなってないけど...。」

花丸「日本の首都ずら。」

善子「知ってるわよ。」

 

『東京』だけで数十秒間会話を続け、ようやく中身の重大さに気付いた6人は、「東京だぁっ!」と声を揃えた。

そこに練習の様子を見にきたガイが合流する。

 

ガイ「入るぞ~。」

千歌「あ! ガイさん!」

ガイ「何だ? みんなして嬉しくも驚いてるような顔をしてよ?」

曜「私たち東京に行くことになったんです!」

ガイ「東京に?」

ルビィ「このメールを見てください!」

ガイ「なになに...? 東京スクールアイドルワールド運営委員会?」

梨子「ガイさんも初耳ですか?」

ガイ「あぁ...。」

 

 

同じ時間、理事長室では...

 

ダイヤ「本当に東京へ行かせるのですか...?」

鞠莉「私はちかっちたちに賭けてみるつもりよ。」

ダイヤ「ですが、何が起こるかわからないですわよ...。」

鞠莉「少なくとも、ちかっちたちなら歌えるわ...。」

ダイヤ「鞠莉さん...。」

 

ダイヤが理事長を退室したあと、鞠莉はAqoursとガイを理事長室に招いた。

内容はスクールアイドルワールドに出場するかしないかだ。千歌たちは「行きます。」と答えた。それに鞠莉は許可を出した。

ここで鞠莉は千歌たち6人を退室させ、ガイだけを残した。なにやら別の話があるらしい。

 

鞠莉「残るように言ってごめんなさいね...。」

ガイ「いや、気にしてない。それより話って何だ?」

鞠莉「今回の東京へ行く件で、こっちに帰ってきてからも彼女たちのそばにずっと着いていてほしいの...。」

 

そう言った鞠莉の表情に陰りが見えた。それにガイは気付かないわけはない。

 

ガイ「(少しだが表情が暗くなった。この件に何かしら秘密が隠されてるのか?) わかった。その約束は守るよ。」

鞠莉「サンキュー、ガイさん!」

 

こうしてガイと6人は東京行きの準備をすることになる。

 

ガイ「あ。ジャグラーに東京行くこと伝えてかねーと。あとで土産はどうしたってうるさいからなぁ...。」

 

 

スクールアイドルワールドの前日、Aqoursは前入りのため今日沼津を出発する。

出発の前日、曜と善子は沼津駅に近い場所に住んでいるため、この2人は駅へ直接向かうことになり、千歌,梨子,花丸,ルビィ,ガイは十千万に1度集まってから駅に向かうことになった。

 

出発の朝、梨子は十千万前で待っている。そこにガイが現れる。

 

梨子「おはようございます、ガイさん。」

ガイ「梨子か。おはようさん。」

 

しばらく2人で談笑していると...

 

千歌「東京トップス! 東京スカート! 東京シューズ! そして...東京バッグ!」

梨子&ガイ「...。( ; ゜Д゜)」

 

かーなーりド派手な格好をした千歌が現れた。

 

梨子「千歌ちゃん、そこまでしなくても...。」

千歌「梨子ちゃんはいいよぉ、東京出身だもん。内浦から東京に行くなんて一大イベントなんだよ!」

ルビまる「おはようございます!」

 

梨子とガイの背後から花丸とルビィの声がしたので、そちらを向くと...

 

梨子「うっ...。」

ガイ「梨子、お前の気持ちは痛いほどわかる...。」

 

2人が頭を抱えた理由は...

 

ルビィ「どうでしょう? ちゃんとしてますか?」

 

全身をピンクで統一した原宿系ファッションのルビィと...

 

花丸「こ、これで渋谷の険しい谷も大丈夫ずらか?」

 

明らかに探検家の格好をした花丸がいた。

 

梨子「なに? その仰々しい格好は...」

ルビまる「がーん!」

梨子「それに渋谷は険しくないわよ...。」

千歌「2人とも地方感丸出しだよ~。」

ガイ「千歌、説得力が無い...。」

千歌「えぇーー!!」

梨子「千歌ちゃんも花丸ちゃんもルビィちゃんも今すぐ着替えなさーーい!!」

ガイ「やれやれ...。」

 

千歌,花丸,ルビィが普通の服に着替え終えたところで改めて沼津駅に向かうことになった。

運転は志満さん。ガイは助手席に座った。

 

沼津駅に到着した一行は曜&善子と合流するはずなのだが...

 

善子「フフフフフッ。天つ雲居の彼方から堕天したるこの私が魔都にて冥府より数多のリトルデーモンを召喚しましょう。」

 

堕天使が絶賛降臨中な上に顔を白粉で染めながら立っていた。さらにそれを見物人が囲んでいる。

 

ちかルビまる「くっくっくっ。」

千歌「善子ちゃんも。」

ルビィ「やってしまいましたね。」

花丸「善子ちゃんもすっかり堕天使ずら。」

 

曜「みんな遅いよぉ...。」

善子「善子じゃなくてヨハネ! せっかくのステージ! 溜まりに溜まった堕天使キャラを解放しまくるの!」

 

曜は半分泣きそうになっており、梨子とガイは本日3度目の頭を抱える。

 

志満「梨子ちゃん、ガイさん。」

梨子&ガイ「はい?」

志満「みんなあんまり東京慣れてないからよろしくね?」

梨子「わかりました!」

ガイ「しっかり見守ります。」

 

すると...

 

むつ「千歌〜!」

千歌「あっ! むっちゃん!」

いつき「イベント頑張ってきてね!」

よしみ「これ、クラスみんなから!」

 

そういって渡された袋の中にはのっぽパンがぎっしり入っていた。彼女たちなりの応援だ。

ちなみに、のっぽパンを見た花丸は目をキラキラさせていた。

 

千歌「ありがとう!」

よしみ「それ食べて浦の星のスゴいところ見せてやって!」

Aqours「行ってきまーーす!」

よいつむ「行ってらっしゃーーい!」

志満「気をつけてね~。」

 

千歌たちとガイは沼津駅の改札を通り、東京へ向かうのだった。

 

 

JJ「何でガイだけ東京行きなんだ? なぜ俺はこっちで留守番なんだ...。まぁいい。ガイに買ってきてほしい土産リストを渡したから、これで我慢するか。」

 

 

続く。




あいきゃんときんちゃんの顔はめツイート最高すぎるでしょ(笑)

「世の中興奮することたくさんありますけど、1番興奮するのはLAWSONの顔はめだね」
「間違いないね」

こんなコントできちゃうよ(笑)


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【7-2】TOKYO/華麗なる雪の二人組

皆さんのお待ちかね、あのスクールアイドルが出ます!


東京駅までの道中、何回か乗り換えをするのだが梨子が先頭に立ち残りのメンバーを率いる。

そして事前に調べていた予定の電車に乗ることができ、計画通り東京駅に着いた。

 

東京駅に着いた一行は全員で秋葉原にある『神田明神』に寄るため、秋葉原に到着したのだ。

だが誘惑の多い場所なため、着いて早々みんな行きたい場所に行ったり、花丸とルビィが途中ではぐれたりしてなかなかまとまらない。

 

そのはぐれた花丸&ルビィが千歌&梨子と合流して、梨子か安心して息をはき、ふととある看板を見ると...

 

『壁クイ』

 

という貼り紙が目に入った。

 

梨子「か、壁...クイ...。」

 

なんだか梨子の様子がおかしくなり始めた。

 

梨子「千歌ちゃん、私、おトイレに行ってくるからね!(焦)」

千歌「えぇ! 梨子ちゃんまでどっか行っちゃうの!?」

 

そんな千歌の声がするが、梨子は『壁クイ』のお店に消えていった。

 

 

一方で、6人がわちゃわちゃしているのと同じ時間、ガイも秋葉原を散策しているのだが、ジャグラーに頼まれた土産のお店に向かっていた。

 

ガイ「おっと...ここがそのお店か。結構雰囲気が出てるな。」

 

ガイは目的のお店に到着した。

そして扉を開けて中に入った。

 

???「いらっしゃいませ~! お客様は1名ですか?」

ガイ「えぇ、はい。」

???「空いているお席に座ってお待ちください!」

 

ガイはお店の人の言う通りに席に着いた。

お店の人は白の割烹着にサイドテールが特徴の女性だ。

それからメニューを開き、何を食べようか吟味する。

すると、接客してくれた女性が...

 

女性店員「当店のおすすめは『ほむまん』ですよ♪」

ガイ「おすすめには目がないんでね。ほむまんを2個ください。」

女性店員「かしこまりました! お母さーん、ほむまん2個~!」

ガイ「(あの店員さんの元気ある接客は、こっちに元気と笑顔をくれるようだな。)」

 

数分して、注文していたほむまんが運ばれてきた。

 

女性店員「お待たせしました! ほむまんです!」

ガイ「おぉ、美味しそうだ...。」

 

ほむまんを一口食べると...

 

ガイ「...うまい。」

 

あまりの美味しさに小声で言うことが精一杯だった。

 

女性店員「どうでしょうか??」

ガイ「あぁ、すげー美味しいよ! あんこは甘すぎないし、生地も絶妙な柔らかさだよ。」

女性店員「ありがとうございます!(^^)」

ガイ「このほむまんを土産に頼まれていてね。明日の15時くらいに取りに来るから、10個入りを2箱頼みたい。」

女性店員「お土産ですね! 明日10個入りを2箱。用意してお待ちしています!」

ガイ「ありがとう。」

女性店員「あの!取りに来た方だとわかるようにお名前を控えても良いですか?」

ガイ「あぁ。クレナイガイだ。」

女性店員「ガイさんですね!明日お待ちしています! あ、念のため私の名前もお伝えしますね。私は高坂穂乃果です! この名前を言っていただければ大丈夫です!」

ガイ「穂乃果さんか。わかった。ありがとうな。」

 

ジャグラーに頼まれた土産を注文したガイは穂むらをあとにし、神田明神へと向かった。

 

 

夕方、千歌たちは神田明神の男坂に居た。

そこには巫女の姿をした曜が居る。なんでも神社に行くのだから巫女の姿になりたいらしい。

 

そして千歌の合図で男坂の階段を全員が登りきると、境内に同じような制服を着た2人の少女がアカペラで歌っていた。

1人はサイドテールの髪型の少女:鹿角聖良、もう1人はツインテールの髪型の少女:鹿角理亞。

 

千歌「...?」

 

すると2人の少女が千歌たちの存在に気付く。

 

聖良「こんにちは。」

千歌「こ、こんにちは...」

聖良「あら? もしかしてAqoursの皆さんですか?」

千歌「嘘...どうして...?」

 

聖良は千歌の正体を瞬時に把握した。

 

聖良「PV見ました。素晴らしかったです。」

千歌「あ、ありがとうございます...。」

 

聖良は以前公開したPVを視聴していたようで、Aqoursを知っていたのだ。

 

聖良「もしかして、明日のイベントでいらしたんですか?」

千歌「えっ? あぁ...はい...。」

 

千歌が答えると聖良は笑みを作り...

 

聖良「そうですか...楽しみにしてますね。」

 

と言ってAqoursの横を通りすぎる。

そして、聖良の後を追うようにいきなり走り出した理亞は1年生3人の手前で手を地面に付け、側転からバク転を見せつけ、着地した。

 

 

時間は数分前、理亞が側転からバク転をするために走り出したとき...

 

???「遊びの時間の始まりだ。」

《EXレッドキング》

 

 

理亞が着地した瞬間...

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!

 

地震のような揺れが秋葉原を襲う。

すると地面からがっしりした肉体と剛腕のEXレッドキングが出現し、街を破壊しはじめた。

 

EXレッドキング「キシャァァァァ!」

 

理亞「ね、姉様...。」

聖良「何なのですかあれは...。」

ガイ「ここは危険だ! 少しでも遠くに!」

千歌「みんな、避難しよう! 2人も着いてきてください!」

 

怪獣の出現と同時に、神田明神にガイが現れる。

千歌たちに聖良と理亞は怪獣から遠ざかるように逃げるが、ガイは怪獣の方へ走り出す。

 

曜「ガイさんそっちは危険ですよ!」

ガイ「俺は平気だ! こっちは饅頭を守らないといけないんだよ!」

 

そしてガイは誰も居ない路地裏でオーブリングを掲げる。

 

ガイ「タロウさん!」

《ウルトラマンタロウ》(トワァ

 

ガイ「メビウスさん!」

《ウルトラマンメビウス》(シェア

 

ガイ「熱いやつ、頼みます!」

《フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ バーンマイト。》

 

オーブ「オォリャァァ!」

 

登場と同時に空中で捻りを効かせ、スワローキックをEXレッドキングに1発入れた。

 

オーブ「紅に燃えるぜ!!」

 

ちかようりこ「オーブさんだ!」

花丸「ルビィちゃん! オーブさんずらよ!」

ルビィ「オーブさん、頑張ルビィ!」

善子「オーブ...カッコいい...!」

 

オーブの登場にAqoursは目を輝かせた。

一方、聖良と理亞は...

 

聖良「あれがウルトラマンオーブですか...。」

理亞「初めて近くで見る...。」

 

 

続く。




Saint Snowの二人が初登場!!
そして、穂乃果も登場!!

ガイさんが穂むらに行く様子を描きたくて物語に入れました!
それにしても、ジャグラーは穂むらの情報をどうやって知ったのか(笑)

次回はオーブの戦いとスクールアイドルワールドの本編です!


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【7-3】TOKYO/秋葉原とスクールアイドルワールドを守れ

今回、あの方々に友情出演していただきます!



EXレッドキング vs ウルトラマンオーブ バーンマイト

 

秋葉原の街を破壊するEXレッドキング。

オーブはそれを阻止しようと立ちはだかるが、バーンマイトの力でも歯が立たない。

 

EXレッドキング「キシャァァァァ!!」

オーブ「グワァ...。」

 

EXレッドキングの剛腕による1発でオーブは飛ばされ、周りの建物も崩壊してしまう。

 

EXレッドキングとオーブの居る場所から離れたところにある音ノ木坂学院に避難したAqoursとSaint Snowの8人。

 

聖良「あの巨人がウルトラマンですか...。」

千歌「はい。ウルトラマンオーブって言います。」

理亞「あんな大きいの相手に大丈夫なの...?」

ルビィ「大丈夫だよ! オーブさんが頑張ってくれるよ!」

花丸「ルビィちゃんの言う通りずら!」

曜「オーブさんが勝つことを信じよう!」

梨子「曜ちゃんの言う通りね。」

善子「堕天使ヨハネのリトルデーモンが負けるわけないわ。」

 

同じく音ノ木坂内の別の場所では...

 

穂乃果「この街に怪獣とウルトラマンが現れるなんて...。」

ことり「今までは静岡だけだったのに...。」

海未「きっとウルトラマンさんが守ってくれます...。」

凛「ウルトラマンは勝つかにゃ?」

花陽「凛ちゃん、ウルトラマンを信じよ?」

真姫「花陽の言う通りよ。」

にこ「もし負けたら承知しないんだからね!」

絵里「にこったら...。」

希「皆でウルトラマンの勝利を信じようやん?」

雪穂「私は信じるよ!」

亜里沙「私も雪穂と一緒に信じる!」

 

Aqours,Saint Snowの8人に加え、μ'sの9人に雪穂&亜里沙がオーブと怪獣の戦いに息を飲みながら勝利を信じた。

 

 

場所はオーブとEXレッドキングの戦いに。

EXレッドキングの凶暴さのおかげで街はどんどん破壊される。

オーブは街の破壊を防ぐ手立てを探していた。

 

オーブ「このまま暴れられたらまずい...。これ以上の破壊を防がないと...。」

 

そして、ある1つの策が思い浮かぶ。

 

オーブ「あの方の力なら破壊を防げる!フッ!」

 

ガイ「ウルトラマンさん!」

《ウルトラマン》(ヘァ

 

ガイ「ネクサスさん!」

《ウルトラマンネクサス ジュネッス》(ディィア

 

ガイ「光と絆の力、お借りします!」

《フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ スペシウムシュトローム。》

 

千歌たちの知らない新たなオーブが現れる。

 

オーブ「受け継がれてゆく魂の絆!」

 

EXレッドキング vs ウルトラマンオーブ スペシウムシュトローム

 

オーブはすぐに体の左側で左手を縦に、右手を横に構え、その右手を横に移動させエネルギーをチャージさせる。

そのエネルギーが溜まるとその右手を空に突きだし、光線を放出させる。

その光線は空中で展開すると黄金の光が滝のように降り注ぎ、地表からは水泡のような光が立ち昇る現象となり、EXレッドキングとオーブを中に取り込んだ。

その直後、さっきまで街に居たEXレッドキングとオーブは姿を消した。

 

この現象にAqours,Saint Snow,μ's,雪穂,亜里沙は理解が追い付かなかった。

オーブが使った技はウルトラマンネクサスが作り出すことができる『メタフィールド』を展開させるための『フェーズシフトウエーブ』。

メタフィールド内は『不連続時空間』となっており、外部とは遮断されるため街への被害が抑えられる。

 

このネクサスの力を使うことがオーブの思い付いた策だ。

さらにメタフィールド内ではウルトラマンの力が最大限に発揮されるため、オーブはEXレッドキングを圧倒していた。

 

ただし、メタフィールドは外からは見えないためオーブがどうなっているのかはわからない。

千歌たちはオーブの安否を伺う。

 

 

メタフィールド内ではオーブは様々な光線を駆使してEXレッドキングを追い詰めた。

と、ここでオーブのカラータイマーが赤く点滅しだした。

これ以上の戦いはオーブにはできないため、必殺技を撃つ体制に入る。

赤く点滅するカラータイマーとエナジーコアに光のエネルギーがチャージされていく。そのエネルギーが一定量溜まり、一気に放出させる。

 

オーブ「ウルトラフルバーストォォォォ!!」

 

光線よりも威力のあるエネルギーがEXレッドキングに命中し、爆発。

そしてメタフィールドを解除する。

 

千歌「あれ見て!」

 

千歌の指差すほうを見ると、空間が元に戻り、オーブが立っていた。

一同はハイタッチやハグで喜びをわかちあった。

オーブは被害が大きい秋葉原の街を抜け目無く修復して空高く飛んでいった。

 

 

翌日。

 

EXレッドキングが暴れた形跡が無いため、スクールアイドルワールドは予定通り開催された。

 

全体控え室では『夢で夜空を照らしたい』の衣装に身を包んだAqoursが居た。若干の緊張があるようだ。

さらに、Aqoursの出番は30組中2組目。

つまり前座だ。

 

もうすぐスクールアイドルワールドが始まる時間。

出番が最初のため、開幕前に舞台袖に待機していた。

 

 

司会者「ではーっ! トップバッターはこのグループ!! 『Saint Snow』の2人です!」

 

ついに開幕した。

トップバッターのスクールアイドルが登場するのだが、千歌たちはそのスクールアイドルに見覚えがあった。

それもそのはず。昨日神田明神で出会った2人だったのだ。

 

『Saint Snow』というグループ名が披露する曲は『SELF CONTROL!!』

トップバッターにしては圧倒的な歌唱力とダンスのキレを誇り、場内を惹き付けた。

舞台袖のAqours6人もそのパフォーマンスに圧倒された。

関係者席に居るガイも開いた口が塞がらないほどだった。

 

司会者「続いてー! 人気急上昇中のフレッシュなスクールアイドル! Aqoursの皆さんです!!」

 

ついにAqoursの出番だ。

6人は今までの全てをライブにぶつけたのだった。

 

 

続く。




本当に僅かでしたが、μ'sの9人と雪穂ちゃん&亜里沙ちゃんに出演していただきました!

サンシャイン1期4話で花丸ちゃんがμ's特集の雑誌を読んでましたが、僕の推測ですがμ'sの優勝から5年が経っていると考えています。なので、ここに登場した絵里・にこ・希→22歳、穂乃果・ことり・海未→21歳、凛・花陽・真姫→20歳、雪穂ちゃん&亜里沙ちゃん→19歳という設定でお願いしますm(_ _)m

そして、次回から8話に入りますのでよろしくお願いします!


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【8-1】くやしくないの?/現実

えー...ラブライブの世界に暗躍する謎の人物とガイが出会うのは9話にします。

それと2つお知らせがあります。
①今回からの8話に怪獣は出ません。
②9話はかなり分割して描くつもりです。構成は前半はAqoursメインで、後半はオーブの戦いです。
いくつ分割するかはわかりません。ですが、9話で物語に大きな展開を迎えるのは間違いありません。本人が言いますので(^^;)

以上、お知らせでした。
引き続き本編をどうぞ。


朝9時から始まったスクールアイドルワールド。

1組5分以内のパフォーマンスを30組が披露する。

小休憩を挟みながらだったが、イベントが遅れることなく進み12時には全てのパフォーマンスが終わった。

12時から13時には昼休憩と審査のための時間、13時からは表彰式と閉会式という流れだった。

 

 

時刻は14時。

沼津に帰る電車の時間までは2時間くらいあるため、少しだけ東京観光をしていた。

場所は東京タワー。

 

梨子「この街、1300万人も人が住んでるのよ...。」

曜「そうなんだ...。って言われても、全然想像できないけどね...。」

梨子「やっぱり違うのかな...。そう言う所で暮らしてると...。」

 

窓の外に見える景色を見ながら話をする2人。

だがそこに笑顔は無い。

 

花丸「どこまで行ってもビルずら。」

ルビィ「あれが富士山かな?」

花丸「ずら...。」

 

双眼鏡を覗いて景色を楽しむ花丸とルビィ。

だがこの2人にもいつもの元気が無い。

 

善子「ふふふ...最終呪詛プロジェクト...。ルシファーを召喚! 魔力1千万のリトルデーモンを召喚! ...かっこい!」

 

いつもの堕天使で花丸とルビィに近づくが、花丸からのツッコミが無い。場を和ませようとしたがうまくいかなかった。

その5人の様子を黙ったまま見守るガイ。

 

ガイ「(Aqoursは自分たちの全てを出した。だが、スクールアイドルの世界はこんなにも厳しいもんなのか...。)」

 

ガイは関係者席でSaint SnowやAqoursなど全30組のパフォーマンスを見た。一言で表現するなら、差は歴然だった。

 

千歌「お待たせー! うわっ! 何コレすっごいキラキラしてる~!」

曜「千歌ちゃん...。」

千歌「それに、これもすっごく美味しいよ! 食べる?」

 

重く沈んでいた5人に『笑顔』を向ける千歌。その笑顔が無理をしていることにガイは気付く。

 

ガイ「(千歌のやつが1番辛いはずだろ...。なのに...。)」

 

千歌「はい! ルビィちゃんも!」

ルビィ「あ、ありがと...。」

 

そんな様子を見ている5人は心配そうに千歌を見る。

だが千歌は...

 

千歌「全力で頑張ったんだよ。私ね、今日のライブは今まで歌ってきた中で1番良かったって思ってる。声も出てたし、ミスも一番少なかったし...。」

梨子「でも...。」

千歌「それに、周りは皆ラブライブ本戦に出場しているような人たちでしょ...。入賞できなくて当たり前だよ...。」

 

千歌の言葉を黙って聞く曜,梨子,ルビィ,花丸,善子。

そして、少し離れた場所のガイ。 

 

千歌「だけど、ラブライブの決勝に出ようと思ったら今日出ていた人達ぐらいうまくないといけないって事でしょ?」

曜「それはそうだけど...。」

千歌「私ね、Saint Snowさんを見た時に思ったの。これがトップレベルのスクールアイドルなんだって。このぐらいできなきゃダメなんだって。なのに入賞すらしてなかった...。あの人たちのレベルでも無理なんだって...。」

 

千歌の言う通り、Saint Snowのパフォーマンスはこのイベントで上位に入るレベルだった。

結果、順位は1桁だったが入賞を手にできなかった。

 

ルビィ「それはルビィもちょっと思った...。」

花丸「まるも...。」

善子「な、何言ってるのよ? あれはたまたまでしょ? 天界が放った魔力によって...。」

 

善子は慰めの言葉をかけていると、花丸とルビィが双眼鏡で善子を覗く。

 

ルビィ「何がたまたまなの?」

花丸「何が魔力ずら...?」

善子「え!? いやぁそれは...。」

 

双眼鏡を覗きながらツッコミをするルビィと花丸に善子は焦りだす。

 

花丸「慰めるの下手過ぎずら...。」

善子「な、何よ! 人が気を利かせてあげたのに!」

千歌「そうだよ。今はこんな事考えてても仕方ないよ。それより、せっかくの東京だし皆で楽しもうよ。」

 

すると千歌の携帯に着信が入る。

 

千歌「高海です。え? はい、まだ近くに居ますけど...。」

 

 

スクールアイドルワールドが開催された場所に戻ったAqoursとガイ。

そこにはイベントの司会をしていた女性の方が居て、渡すものがあるため呼んだとのことだった。

女性から紙袋を受けとる千歌。

司会の女性は「渡そうか迷ったけど、出場した全グループに渡すことになってるから。」と言い、会場に戻っていった。

 

ガイ「(『渡そうか迷った』か...。鞠莉の言っていたことはこういうことだったのか...。)」

千歌「...開けるよ?」

ようりこよしルビまる「...。」(コクリ)

 

受け取った封筒を開ける。

 

千歌「あっ...上位入賞したグループだけじゃなくて、出場グループ全部の得票数が書いてある。」

花丸「Aqoursはどこずら?」

千歌「えーっと...あ、Saint Snowさんだ。」

曜「9位か...もう少しで入賞だったのにね...。」

 

封筒の中には紙が2枚入っていた。1枚目にAqoursの名前は見つからなかった。

残り半分の順位のグループが書かれてる2枚目の紙を見る。

 

千歌「あっ...。」

 

ようやくAqoursの名前を見つけたが、消え入りそうな声を漏らす千歌。

 

ルビィ「30位...」

曜「30組中30位...?」

善子「ビリって事...?」

花丸「わざわざ言い直さなくていいずら。」

梨子「得票数はどれくらい?」

千歌「えっと...。」

 

梨子の問いかけを受け、得票数が書かれた欄に目をやる。

その数字を見た6人はその場で呆然とするしかなかった。

 

ガイも彼女たちに近寄り、紙を見る。

Aqoursの得票数に書かれていた数字は、『0』。

 

千歌「0...。」

梨子「そんな...。」

曜「私達に入れた人、誰も居ないって事...?」

 

Aqoursの6人が落胆していると...

 

聖良「お疲れさまでした。」

 

Saint Snowの聖良が声をかけてきた。

 

千歌「Saint Snowさん...。」

聖良「素敵な歌で、とっても良かったと思います。ただ、もしμ'sの様にラブライブを目指しているのだとしたら...諦めた方がいいかもしれません。」

Aqours「っ...。」

 

聖良からの重く冷たいその言葉に誰も何も言えなかった。

Saint Snowは初出場ながら実力のあるパフォーマンスを披露し、入賞を有力視されていた。

だがあと1歩及ばず入賞を逃した。

すると、聖良の横に居た理亞が目尻に涙を溜めてAqoursに向く。

 

理亞「馬鹿にしないで...。ラブライブは...遊びじゃない!」

聖良「では...。」

 

Saint Snowの2人は会場を去っていく。

 

ガイ「(Saint Snowが言うこともわかる。千歌たちには悪いが、Saint Snowに今のAqoursは足下にも及ばない。それも含めた『最下位の0』か...。)」

 

ガイは去っていくSaint Snowとその場で動けずにいるAqoursをただ見るしかできなかった。

 

 

続く。




8話ですが、物語の半分がここで終わりました。
次回で8話は終わるかなと思いますが、内容はしっかり描きます。


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【8-2】くやしくないの?/帰ってきたAqours

年明けのユニットファンミですが、知り合いの方にCYaRon!の大阪2日目に連番をいれていただくことになり、全ユニットに行けることになりました!

Guilty Kiss幕張昼、AZALEA広島夜、CYaRon!大阪2日目夜が現地です!

あとは自力で沼津公演とCYaRon!の別公演を当てるぞ!


東京を離れる前、ガイは『穂むら』にお土産を取りに行った。店に入ると穂乃果が居たので待つことなく予約していたほむまん10個入り2箱を買えた。

 

穂乃果「ガイさん、何かありました?」

ガイ「えっ?」

穂乃果「難しい顔をしていましたから...。」

ガイ「俺、そんな顔をしてたか...。穂乃果さんの言う通りです。」

穂乃果「時間があるなら話を聞きますよ?」

ガイ「ありがとうございます...。ですがすいません。駅で待たせてる子たちが居るので、これで失礼します。」

穂乃果「私こそ引き止めてごめんなさい...。」

 

ガイは穂むらを出る。

 

穂乃果「ガイさん! また来てください!」

ガイ「えぇ! 約束します!」

 

その後、秋葉原駅で千歌たちと合流して沼津に帰るのであった。

 

 

帰りの電車内では...

 

千歌「あんなこと言われちゃったけど...私は良かったと思うな。」

 

千歌がそう言う。

 

千歌「精一杯やったんだもん。努力して頑張って東京に呼ばれたんだよ? それだけで凄い事だと思う! ...でしょ?」

梨子「それは...。」

千歌「だから、胸を張って良いと思う。今の私達の精一杯が出来たんだから...。」

 

千歌は皆を励まそうとするが、曜は...

 

曜「千歌ちゃん...。」

千歌「ん?」

曜「千歌ちゃんは、悔しくないの??」

ガイ「(曜...。)」

 

今まで誰も口にできなかったことを曜が千歌に聞く。曜以外のメンバーは千歌と出会ってからの日が浅いが、曜だけは小さい頃からの幼馴染みであるが故にできたことだ。

 

千歌「そ、そりゃあちょっとは...でも満足だよ! 皆とあそこに立てて...私は嬉しかった!」

曜「そっか...。」

 

そのあとは誰も何も言わなくなり、重い空気と時間が流れていった。

 

 

沼津駅に到着したAqoursとガイ。

 

曜「ふわぁ~、やっと戻ってきた~!」

花丸「やっとずらって言えるずら~。」

善子「ずっと言ってたじゃない!」

花丸「ずらぁ~...。」

 

やっと帰ってきた沼津駅。

空は夜空になりつつあった。

そこに...

 

???「おーい!」

 

こちらに向かって走ってくる生徒が10人ちょっと。近くまで来るとその生徒が浦の星で千歌たちのクラスメイトとわかった。どうやらお出迎えに来たようだ。

 

千歌「みんな...。」

むつ「どうだった東京は?」

 

自分たちの学校のスクールアイドルが東京のイベントに招待された嬉しさと心配さが混じっていた。

 

千歌「あー、うん! 凄かったよ。なんかステージもキラキラしてて...。」

 

千歌の答え方がぎこちない。

 

千歌「今までで一番のパフォーマンスだったよねって...。」

いつき「な~んだ~、心配して損した~。」

よしみ「じゃあじゃあ、本気でラブライブ優勝狙えちゃうって事?」

千歌「えっ...。」

 

千歌は作り笑いでいたが、よしみの言葉を聞いた途端に作り笑いが消えた。

千歌と同じく、曜,梨子,ルビィ,花丸,善子は暗い顔付きになり、Aqoursメンバーは黙りこんでしまった。

そんなAqoursには気付かずに...

 

クラスメイト1「そうだよね! だって東京に呼ばれるくらいだもんね!」

クラスメイト2「そうだよね!」

クラスメイト3「うんうん!」

千歌「あ~...そうだね...。そうだといいけど...。」

 

この様子を見ていたガイは何も言葉を発せずに居た。

すると...

 

???「おかえりなさい。」

 

ガイの背後から優しく温かみのある声が聞こえ、そちらを振り向くと、ダイヤが立っていた。

 

ルビィ「お姉ちゃん...。」

 

1日ぶりにダイヤを見たルビィの目にジワリと涙が溜まってくる。

 

ダイヤ「よく頑張りましたわね...。」

 

その一言と共に『姉』としての優しい微笑みをルビィに伝えると、ルビィの溜めていたものが決壊してしまい...

 

ルビィ「...うっ...っ...えぐっっ...あぁぁぁぁぁ...っ!」

 

ダイヤに抱きつき、溜めていたものを吐き出すかのように大声をあげて泣いた。

ルビィ以外のAqoursメンバーは俯き、出迎えに来た浦女の生徒はかける言葉を無くした。

 

ガイ「(ルビィ、ここまで泣かずによく頑張った。)」

JJ「帰ってきたか、ガイ。」

ガイ「ジャグラー...。」

 

そこにジャグラーが現れたが状況を察した。

 

JJ「土産を受け取りに来たが、これじゃ雰囲気も無いな。向こうで何があったかは聞かないが、何か協力できることがあるなら頼れ。」

ガイ「ありがとな...。」

 

ひとまずガイは土産のほむまんをジャグラーに渡す。

それを受け取ったところでダイヤからAqoursの6人とガイとジャグラーに話があると言われ、場所を狩野川沿いに移した。

 

 

続く。




えー、8話は次回もあります(^^;)

それと、ハッピーなハロウィンをお過ごしください!


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【8-3】くやしくないの?/明かされる過去と千歌の気持ち

ハロウィンはいかがお過ごしでしたか?
自分はもちろんガイさんになりましたよ~。

自分ではハロウィンのコスプレしてますが、周りからは少し豪華な私服と思われるので、気が楽ですわ。
いわゆる「知る人ぞ知る」って感じです!
まぁ小さい子がいるとこに行けば話は別ですが(笑)

次にガイさんの姿になるのは約2週間後の4thライブの時だ!


ダイヤと共に、沼津市を流れる狩野川の河川沿いに到着した。

 

ダイヤ「皆さん、楽な体勢を取っていただいてかまいませんわ。」

 

そう言われ、ダイヤの周りにAqoursメンバーが集まり着席し、ガイとジャグラーはダイヤの正面にある柵にもたれかかる。

ルビィは泣いた疲れがあるのか、ダイヤが膝枕して眠っている。

千歌たちは東京のイベントで何があったかを全て話した。

すると、ダイヤはルビィの頭を撫でながら口を開く。

 

ダイヤ「得票数0ですか...。」

千歌「...はい。」

ダイヤ「やはりそう言う事になってしまうのですね。今のスクールアイドルの中では...。先に言っておきますが、貴方達は決してダメだった訳ではないのです...。」

 

ダイヤは静かに話す。

 

ダイヤ「スクールアイドルとして十分経験を積み、見てくれる人を楽しませるに足りるパフォーマンスもしている。でも...それだけではダメなのです...。もう、それだけでは...、」

曜「どういうことです?」

ダイヤ「7236。これが何の数字だか分かりますか?」

千歌「ラブライブにエントリーしたスクールアイドルの数ですか?」

ダイヤ「ええ...。去年、最終的に登録された人たちの数ですわ。その数は、第1回大会の10倍以上...。」

千歌「そんなに...。」

 

ダイヤの言う通り、スクールアイドルは今や全国の学校に存在すると言っても過言では無い。

その人気の火付け役になった『μ's』と『A-RISE』。

この2組の功績があることで、今のスクールアイドルの世界があり、ラブライブという大会がある。

そう考えると、『Aqours』は例えるなら『産まれたての赤ん坊』なのだ。 

 

ダイヤ「貴方達が誰にも支持されなかったのも、私達が歌えなかったのも、仕方のない事なのです..。.」

梨子「歌えなかった...?」

善子「どういう事...?」

 

善子が聞くと、ダイヤは儚い表情で続ける。

 

ダイヤ「2年前、既に浦の星には統合になるかもと言う噂がありましてね...。」

 

なんと、ダイヤは自分がスクールアイドルをやっていたこと,鞠莉と果南の3人組だったこと,東京のイベントに出場していたことを話した。

 

ダイヤ「...でも、歌えなかったのですわ...。貴方達は歌えただけ立派ですわ...。」

曜「じゃあ、反対してたのは...。」

ダイヤ「いつかこうなると思っていたからですわ...。」

 

その一言で2年生は今までのダイヤとのやり取りを思い出していた。

ダイヤは彼女たちを否定していたわけではなく、その逆だったのだ。ダイヤなりのやり方で彼女たちを導き、自分たちと同じ道を歩まないように見守っていたのだ。

ダイヤにとって今のAqours6人は後輩であり、その中には妹のルビィが居る。妹が姉と同じ経験をしてほしくないとも思っていた。

 

ダイヤの話を聞いたあとは解散となった。

だが、ガイとジャグラーはその場にとどまる。

 

JJ「さっきの黒澤ダイヤの話を聞いてどう思う?」

ガイ「ダイヤが言っていたことは事実なんだろうな。」

JJ「あぁ。俺たちはこの世界に来て日が浅いが、あの話は信じられる。ただ、1つだけあいつは嘘をついてる。」

ガイ「お前も気付いたのか。」

JJ「まあな~。あの娘たちは騙せても、俺らは騙せないさ。」

 

その後、2人も別行動をとった。

 

 

翌朝...

 

まだ日の出まで時間があるが、千歌は起きて海に向かった。ガイは部屋でその気配を感じ取る。

さらに、千歌が海岸を歩いているところを梨子が目撃する。

 

梨子「千歌ちゃん?」

 

海に向かって歩いていく千歌を見て梨子は慌てて千歌を追いかけた。

梨子が海岸に着くと...

 

梨子「千歌ちゃーーん!」

 

千歌の名前を叫ぶ。それも必死に。

なぜなら、海岸に居たはずの千歌が見当たらないのだ。

その声を聞いたガイも外に出て梨子と合流する。

 

ガイ「梨子!」

梨子「ガイさん!千歌ちゃんが居ないんです!」

ガイ「何?」

梨子「さっき海に向かって歩いていたので、もしかしたら...。」

ガイ「ひとまず名前を呼んで探すしk...。」

千歌「あれ、梨子ちゃんとガイさん?」

 

海の中のから千歌が出てきた。それを見た梨子ガイは安堵のため息をつく。

すると、梨子が...

 

梨子「千歌ちゃん、海の中で何か見えたの?」

 

と聞いた。

 

千歌「ううん...何も...。」

ガイ「何も?」

千歌「うん...何も見えなかった...。」

梨子「そっか...。」

千歌「でもね、だから思ったの。続けなきゃって。私、まだ何も見えてないんだって。先にあるものが何なのか、このまま続けても0になるのか、それとも1になるのか...10になるのか...ここで辞めたら、全部分からないままだって...。」

梨子「千歌ちゃん...。」

千歌「だから私は続けるよ、スクールアイドル。だってまだ0だもん!」

 

そう言い終えた千歌の様子が変わる。

 

千歌「0だもん...0なんだよ...。あれだけ皆で練習して、歌を作って、衣装も作って、PVも作って、頑張って頑張って...。皆に良い歌聞いて欲しいって...。スクールアイドルとして輝きたいって...。」

 

千歌は涙混じりに言葉を発する。

 

千歌「...っ! ...なのに0だったんだよ!? 悔しいじゃん!!」

 

ついに今まで抑えてきた悲しみと悔しさが溢れた。

昨日電車の中で曜に悔しいかを聞かれた時には答えなかったが、今は感情を爆発させて「悔しい」と叫んだ。

 

千歌「差がすごいあるとか! 昔とは違うとかそんなのどうでもいい! ...悔しい...やっぱり私...悔しいんだよ...。」

 

そして、今度は涙を流して「悔しい」と言葉にした。

その様子を見た梨子は千歌のそばまで来て、千歌を後ろから優しく抱きしめる。 

 

梨子「よかった...。やっと素直になったね...。」

千歌「だって私が泣いたら、皆落ち込むでしょ...? せっかく皆スクールアイドルやってくれたのに...。」

梨子「バカね。皆千歌ちゃんの為にスクールアイドルやってるんじゃないの。自分でそうするって決めたんだから。」

千歌「えっ...?」

梨子「私も、曜ちゃんもルビィちゃんも花丸ちゃんも、もちろん善子ちゃんも。」

 

梨子がガイの居る方に視線を向けた。千歌も同じ方向を向くと...

 

曜「おーーい!」

 

ガイの隣では、曜が千歌と梨子に聞こえるくらいに叫び、ルビィと花丸は手を振り、善子は腕を組んでいた。

 

千歌「でもっ...。」

梨子「だからいいの...。千歌ちゃんは感じた事を素直にぶつけて...声に出して?」

 

するとガイの隣に居た曜,ルビィ,花丸,善子が千歌の元に駆け寄る。

 

曜「千歌ちゃん!」

梨子「皆で一緒に歩こう。一緒に...。」

 

梨子の目にも涙が浮かんでいた。

千歌は皆の姿を見て、梨子の言葉が引き金になり...

 

千歌「うっ...あぁ...あぁぁぁぁぁぁぁんっ!!」

 

今まで抱えていたものを吐き出すかのように大声を上げて泣き始めた。

 

梨子「今から0を100にするのは無理だと思う。でも、もしかしたら1にする事は出来るかも。私も知りたいの。それが出来るか...。」

千歌「...うんっ!」

 

すると、さっきまで曇っていた空から太陽が顔を覗かせる。その光がAqoursを照らす。

その様子を終始見守っていたガイは...

 

ガイ「おーい! いつまで海に入ってるつもりだー! そろそろあがれー!」

Aqours「はーい!」

 

6人は涙が混じりながらも笑顔で返事をした。

その笑顔を見たガイは...

 

ガイ「(あの笑顔を必ず守る。)」

 

そう心に誓ったのだ。

 

 

一方、魔王獣の調査をしていたジャグラーがとある場所で巻物を見つけた。

 

JJ「これはまさか...。」

 

巻物の中身を確認すると...

 

JJ「間違いねぇな。こいつはこの世界の『太平風土記』だ。だとすれば、次の魔王獣が現れる前にこいつを読み解かねぇと...。」

 

 

ジャグラーが太平風土記を探して見つけたのと同時刻...

 

駿河湾海底

???「フガァァァァ....」

 

富士山深層部

???「ゼットン.....」

 

 

続く。




これにて8話は終わり、次回からは9話に入ります。
以前お知らせしたように、9話は結構分割します。恐らく【9-6】までかかるかそれ以上になるかもです。
それだけ大きな展開が待っていますので楽しみにしていただけたら幸いです!

それでは、9話でお会いしましょう!


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【9-1】未熟DREAMER/3年生の謎

ついに11月です。
4thライブまであと2週間!
Aqoursや皆さんにとって最高の2日間になるよう祈ります!

あと私事ですが、極クリスタル・ルーブコウリン・オーブリングNEOを買いました(笑)
これでドームライブをAqours色に染めあげろ!


季節は夏。場所は十千万のロビー。

 

ルビィ「夏祭りですか!」

花丸「屋台も出るずら?」

善子「これは...痕跡?微かに残っている気配...。」

 

夏祭りと聞いてわくわくするルビィに、のっぽパンをほおばる花丸に、椅子に横になり堕天使が絶賛降臨中の善子。

そんな善子をルビィが見て...

 

ルビィ「どうしよう...東京に行ってからすっかり元に戻っちゃって...。」

花丸「ほっとくずら...。」

 

幼稚園からの幼馴染みの花丸はバッサリと切る。

 

梨子「それより、しいたけちゃん本当に散歩でいないわよね...。」

 

相変わらずしいたけに警戒する梨子。

 

曜「千歌ちゃんは夏祭りどうするの?」

 

店番なのだろうか、十千万の受付に突っ伏している千歌に曜が問いかける。

東京のイベントに呼ばれたAqoursは沼津や内浦ではちょっとした有名人になり、今度行われる花火大会への出演依頼が来ているのだ。

 

千歌「そーだねー、決めないとねぇ...。」

善子「沼津の花火大会って言ったら、ここら辺じゃ一番のイベントよ。そこからオファーが来てるんでしょ?」

 

沼津の花火大会は1年を通してかなり規模の大きいイベントなのだ。県内外からの来場者も多い。

なので、Aqoursの名前を広める良い機会なのだ。

だが祭りまでの期間が短い上に、夏祭りに披露する曲や振り付けも決まってない。

 

曜「私は、今は練習を優先した方がいいと思うけど...。」

梨子「千歌ちゃんは?」

千歌「うんっ! 私は出たいかな!」

 

柱からひょっこり顔を出し、5人に笑いかける千歌。

 

千歌「今の私達の全力を見てもらう。それで駄目だったら、また頑張る。それを繰り返すしかないんじゃないかな?」

曜「ヨーソロー♪ 賛成であります!」

善子「ギラン!」

 

みんな、千歌の意見に賛成のようだ。

 

梨子「変わったよね。千歌ちゃん。」

曜「...うん。」

 

千歌は素直に自分の意見を述べたのだが、表情が明るくない。

 

曜「千歌ちゃん? どうしたの?」

千歌「えっと...果南ちゃん、どうしてスクールアイドル辞めちゃったんだろうって...。」

 

千歌はダイヤから聞いた話の中に出てきた果南について考えていた。

 

善子「生徒会長が言ってたでしょ? 東京のイベントで歌えなかったからだって。」

千歌「でも、それで辞めちゃう果南ちゃんじゃないと思う...。」

 

千歌と果南は曜と同じく小さい頃からの幼馴染み。なので、果南のことや性格もわかってるはずなのだが、千歌の中では何かが引っ掛かるらしい。

 

と、そこへ店の手伝いをしているガイが現れる。

 

ガイ「おっ、休憩か?」

梨子「はい。休憩がてら今後の予定を話していました。」

ガイ「なるほどな。俺はもう少ししたら手伝いが終わるから、そしたら合流するからな。」

ルビィ「お忙しい中ありがとうございます!」

ガイ「いいんだよ。じゃ、またあとでな。」

 

一行は練習再開のため十千前の海岸に移動した。

そして再び休憩に入る。

Aqoursは果南のことを考えていた。主に千歌と曜が果南との関係や昔あったことなどを話して、メンバーと考えるのだ。

 

千歌の話の1つにこんな出来事があった。

 

千歌は幼い頃果南と桟橋から飛び込む遊びをしていた。

当時の千歌からすれば、桟橋から飛び込むなど怖くてできなかったが、果南は物怖じせず先に飛び込んだ。そして、「千歌にもできるから。」・「辞めたら後悔する。」・「絶対できるから。」などの言葉で励まし続け、千歌は意を決して桟橋から海に飛び込むことが出来た。

 

そんな過去の様子から、2年前の果南が東京のイベントで歌えなかったから諦めるなど千歌と曜からすれば果南であって果南ではないとのこと。

 

ルビィ「とてもそんな風には見えませんけど...あ、すみません...。」

善子「まさか、天界の眷属が憑依!?」

千歌「もう少し、スクールアイドルをやっていた頃の事が分かればいいんだけどなぁ...。」

曜「ダイヤさんから聞くまで全然知らなかったもんねぇ。」

 

しばらく沈黙した時間が続いたが、果南のスクールアイドル事情を知る人物が居ないか考えていたが、2年生の3人はそのことを知ってそうな人物を注目して...

 

千歌「ルビィちゃん、ダイヤさんから何か聞いてない?」

曜「小耳にはさんだとか?」

梨子「ずっと一緒に家にいるのよね。何かあるはずよ?」

 

そう、果南とダイヤは同じグループでスクールアイドルをやっていた。そしてダイヤの妹であるルビィなら何か知っているはずだと思い、ルビィに話を聞く算段だ。

 

ルビィ「う...うゆ...。」

 

まさか自分に話を振られるとは思ってなかったルビィは冷や汗を流し、その場から逃げた。

 

曜「あっ! 逃げた!」

千歌「善子ちゃん!」

善子「ギラン!」

 

逃げるルビィを捕まえるため、千歌は善子にルビィ捕獲を命じた。

その善子はルビィに追い付き...

 

善子「堕天使奥義...堕天流鳳凰縛!!」

ルビィ「ピギャァァァァァ!!」

 

善子は『堕天流鳳凰縛』こと『コブラツイスト』をルビィにかけ、ルビィは捕獲された。

その善子に天罰が下される。

 

花丸「やめるずら~。」

善子「はい...。」

 

と、花丸が善子の頭に軽いチョップをお見舞いしたが...

 

ガイ「お前ら、何やってるんだ...?」

 

旅館の手伝いを終えたガイが合流したのだが、タイミングが良いのか悪いのか、コブラツイストの場面に遭遇したのだった。

 

 

場所は変わり、浦女のスクールアイドル部部室。

 

ちかようりこ「本当に??」

ルビィ「はい...ルビィが聞いたのは、東京のライブがうまくいかなかったって話ぐらいです。それからスクールアイドルの話はほとんどしなくなっちゃったので...。」

 

ガイも交えてルビィから2年前の情報を聞いたが、内容はダイヤの話と同じだった。

 

ルビィ「ただ、逃げた訳じゃないって...。」

梨子「逃げた訳じゃない...?」

 

ルビィから得られた話で唯一引っ掛かる部分は『逃げた訳じゃない』だけだった。

その他の情報は無い。果南とダイヤがスクールアイドルを辞めたのは東京のイベントで歌えなかっただけなのか。

そして、鞠莉が千歌たちのスクールアイドル活動を支える理由は何なのか。

謎が深まるばかりだった。

 

 

続く。




11/2は....諏訪ななかさんの誕生日!!
すわわおめでとうございます!(*^^*)
それと、サンリオピューロランドでのイベントお疲れさんです!( ロ_ロ)ゞ


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【9-2】未熟DREAMER/松浦果南と小原鞠莉

来年の話ですけど、2月はすごいことになりましたね(^^;)
1日→Aqours大阪舞台挨拶
3日・5日→ありしゃBDイベント
3日→すわわイベント
9日・10日→沼津ファンミ
16日・17日→CYaRon!大阪ファンミ

全部行きたい(*´-`)


早朝。

Aqoursメンバーは練習着姿で1ヶ所に集まっていた。

 

花丸「ふぁ〜...まだ眠いずら...。」

ルビィ「毎日こんな朝早く起きてるんですね。」

 

毎朝、果南がジョギングすることは皆知っている。そのジョギングを尾行していけば何かを掴めるのではという作戦に出た。

だが果南はかなりの距離を走る。

 

走る。

 

まだまだ走る。さらにフォームの乱れも無い。

 

走ること数十分、果南が弁天島神社に立ち寄った。

内浦あたりから弁天島神社まではそれなりに距離があるが、果南は疲れる様子は無い。むしろまだ余裕がある。

そんな果南の尾行をしていたAqoursは...

 

花丸「ま、まるっ、もうダメずら...。」

ルビィ「ル、ルビィも...。」

善子「ヨハネ、昇天...。」

梨子「はぁっ...はぁっ...。」

千歌「果南ちゃんすごすぎるよ...。」

曜「さすがの私でも今日は疲れたなぁ...。」

 

1年生とお疲れです。

そして、果南にバレないようにちょっと離れた茂みで休憩と果南の様子を伺う。

すると...

 

果南「♪~~」

 

突然、果南は踊り出した。

 

千歌「綺麗...。」

 

千歌は茂みから果南の華麗なる踊りを見ていた。

果南のまるでバレエを彷彿させるような舞を披露していた。

東京で歌えなかったことがある過去を持つ者の踊りとは思えない。

Aqoursメンバーは果南の踊りのトリコとなった。

すると千歌たちが居る茂みの向かいにある神社の祠の影から拍手をしながら果南に近づく人物。

 

???「ふふ...。復学届、提出したのね。」

 

浦の星女学院理事長兼生徒の鞠莉だった。

鞠莉の登場に果南は踊りを中断し、鞠莉に向き合う。

 

果南「まあね...。」

鞠莉「やっと逃げるのを諦めた?」

果南「...っ! 勘違いしないで! 休んでたのはお父さんの怪我が元で、それに復学してもスクールアイドルはやらない!」

 

果南は鞠莉に背中を向け、この場から立ち去ろうとする。

 

鞠莉「私の知ってる果南は、どんな失敗をしても笑顔で次に向かって走り出していた。成功するまで諦めなかった。」

 

立ち去ろうとする果南に鞠莉は言葉を続ける。

果南は1度立ち止まり鞠莉の方に振り返り...

 

果南「卒業まで、あと1年もないんだよ?」

鞠莉「1年あれば十分よ。それに、今は後輩たちもいる。」

 

鞠莉の言葉に、隠れていたAqours全員が肩を震わせる。

 

果南「だったら、千歌達に任せればいい。」

鞠莉「果南...。」

 

スクールアイドルを再び始めることは無いと頑なに言い張る果南。

こんな果南の姿は幼馴染みの千歌と曜も初めて見る。

他の4人も息を飲む。

 

果南「どうして戻ってきたの? 私は...戻ってきてほしくなかった...。」

鞠莉「...っ!」

 

果南からの衝撃的な言葉に鞠莉の顔が引きつる。それでも何とか表情を保ち、再度果南に向かって...

 

鞠莉「相変わらず、果南は頑固  果南「もうやめて!」  っ!」

 

 

鞠莉の言葉を、途中で遮る果南。

 

果南「もう見たくないの。あなたの顔...。」

鞠莉「...。」

 

果南は今まで鞠莉と話していた口調のさらに冷たい口調で言い切った。

そして今度こそ果南は去っていった。

鞠莉はその場に立ち尽くすしかなかった。

 

その様子を終始見ていた千歌たちは...

 

ルビィ「ひどい...。」

花丸「無愛想ずら..。.」

曜「やっぱり何かありそうだね。」

梨子「逃げるのを諦めたか...。」

千歌「ん?」

梨子「うぅん。何でもない...。」

 

この様子を鞠莉が最初に居た祠の近くとはまた別の場所に居たジャグラーは...

 

JJ「(地球の女って面倒くさいなぁ...。だがこの話は聞いといて正解だ。) あーあ...太平風土記の解読にAqoursのおもりか...。これこそあれか? 善子が言っていた『リア充』ってやつか?」

 

そう呟き、鞠莉やAqoursにバレずに立ち去った。

Aqoursメンバーは1度帰宅し、学校へ登校した。

ジャグラーはガイの元に向かった。

 

 

十千万

 

JJ「ガイ、少し時間あるか?」

ガイ「あぁ、今はちょうど休憩だから大丈夫だ。」

JJ「そうか。お前に2つ話がある。1つは今朝あったAqoursと松浦果南に小原鞠莉のこと。そしてもう1つは、後だ。」

ガイ「じゃあ、今朝のことを教えてくれ。」

 

ジャグラーは今朝あった出来事を全てガイに教えた。

 

ガイ「なるほどな...。この前ルビィからも話を聞いたんだが、引っ掛かるのは『逃げるのを諦めた』だな。」

JJ「この1件、恐らく近いうちに解決に向かうだろうな。」

ガイ「どういうことだ?」

JJ「松浦が学校に行くことになった。」

ガイ「たしか休学していたと聞いたな。」

 

この2人、この問題が今日中に解決するとは思わないだろう。

 

ガイ「そういや、もう1つの話って何だ?」

JJ「それは、こいつだ。」

 

ジャグラーは懐から巻物を見せる。

 

ガイ「まさか、その巻物は...。」

JJ「そのまさかだ。この世界の『太平風土記』だ。俺が見つけた時に中身を確認したが本物だ。この世界に現れた風,土,水,火の魔王獣のことが書かれていたからな。」

ガイ「てことは、光と闇の魔王獣や大魔王獣も...。」

JJ「おそらくな。まだ解読には至ってないから確証は無い。」

ガイ「そうか...。」

 

太平風土記があることで、これから起こる魔王獣との新たな戦いを見据えることができた。

だがその戦いが近いうちに起こるとは誰も思っていない。

 

 

続く。




昨日、湊カツミ&湊イサミの服が届きました!
4thライブとユニットファンミには湊兄弟の服にAqoursのグッズなどを装備して現地に行く予定でいます!

ただ、湊兄弟の服か届いたのは嬉しいのですが、ライブ物販のメールが一向に来ない(泣)
あと2週間だけど大丈夫かな...
早くパンフレット見たい(>_<)


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【9-3】未熟DREAMER/果南の復学

4thライブまであとちょうど2週間!
劇場版公開まであと9週間!
ワクワクしてきましたね~(^^)

それから、2日に「宇宙戦艦ヤマト2202」の劇場版を見に行きました。まぁ、ありしゃが出演しているのとヤマトが好きだからです。
で、ありしゃが演じる「日下部うらら」ってキャラは「波動実験艦 銀河」って船の乗組員でした。
ここでふと思ったのが、銀河→ギンガ→Galaxyです。

ありしゃは、ウルトラマンギンガの映画で「アレーナ」という役を演じていて、ラブライブ!サンシャイン!!のAZALEA:黒澤ダイヤとして「Galaxy Hide and Seek」を歌ってるなと気づきました。

どれだけ銀河に愛されてるんだろ(^^;)

あと、ヤマトの映画でのありしゃの声はダイヤさんとは違った威厳がありました。


駿河湾海底

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...

 

 

海底地震のような揺れがここ数日頻繁に発生していた。

 

???「フガァァァァ」

 

 

富士山樹海

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...

 

 

富士山の周辺でも不気味な揺れが頻繁に発生していた。

 

???「ゼットン」

 

 

浦の星女学院

 

今はちょうどお昼休みの時間。千歌,曜,梨子はベランダで3年生のことを話し合っていた。

 

千歌「果南ちゃんが?」

曜「うん。今日から学校に来るって。」

梨子「それで、鞠莉さんは?」

曜「まだ分からないけど...。」

 

果南は今日から復学するのだが、今朝の鞠莉と果南の出来事を知っている3人はどうしても心配になってしまう。

 

ちかようりこ「ん...?」

 

すると、上の階から何かが舞うように落ちてきた。

 

曜「くんくん...。」

 

何やら曜がひくひくと鼻を動かし...

 

曜「制服ぅ!!」

ちかりこ「だめぇっ!」

 

なんと、ベランダの手すりを越えてその何かをキャッチしようとして飛び出したのだ。

それを千歌と梨子がギリギリで引き留める。

 

ちかりこ「ふぅ...。」

曜「これって...スクールアイドルの...?」

 

上の階からスクールアイドルの衣装が落ちてきたということは、少なからずダイヤ,果南,鞠莉が絡んでいる。なので千歌,曜,梨子は3年生の教室へ向かうことにした。

 

 

3年生の教室に到着した2年生3人。そこには人だかりができており、その中には1年生のルビィ,花丸,善子も居る。

すると教室から...

 

果南「放して! 放せって言ってるの!」

鞠莉「良いと言うまで放さない!」

 

なにやら言い争いらしい。

千歌たちは人混みを掻き分けて前に出ると、鞠莉が果南にしがみつき、果南がそれを引き剥がそうとしているという光景があった。

 

鞠莉「強情も大概にしておきなさい! たった一度失敗したくらいでいつまでもネガティブに!」

果南「うるさい! いつまでもはどっち! もう2年前の話だよ! 大体今更スクールアイドルなんて! 私達もう3年生なんだよ!」

 

果南が荒げた声で鞠莉に言う。

今朝の出来事がさらに悪化している。

 

ダイヤ「2人ともおやめなさい! 皆見てますわよ!」

 

果南と鞠莉に注意するダイヤ。

 

鞠莉「ダイヤもそう思うでしょ!」

ダイヤ「お辞めなさい! いくら粘っても果南さんが再びスクールアイドルを始める事はありません!」

 

ダイヤは果南の肩を持つ。

 

鞠莉「どうして!? あの時の失敗をそんなに引きずる事!? ちかっち達だって再スタートを切ろうとしてるのに何で!」

果南「千歌たちとは違うの!」

 

そんな状況の中、突撃を決心した千歌が教室の中に入っていく。そして果南達の前に立った千歌に、自然と皆の視線が集中する。

 

果南「千歌...?」

 

果南,鞠莉,ダイヤの3人を目の前にし、千歌は仁王立ちし、息を吸い込む。

 

千歌「いい加減に.................しろ――――――――っ!!!!!」

 

次の瞬間、廊下の窓が外れたり割れたりするかしないかくらいガタガタと音を立てて揺れる程の声量でダイヤ,果南,鞠莉を怒鳴った。

 

千歌「もう! なんかよく分かんない事をいつまでもずーっと! ずーっと! ずーっと! 隠してないでちゃんと話しなさい!!」

果南「千歌には関係...。」

千歌「あるよ!!!」

ダイヤ「いや...ですが...。」

千歌「ダイヤさんも鞠莉さんも果南ちゃんも、3人そろって放課後部室に来てください!!」

果南「いや...でも...。」

千歌「いいですね!?」

ダイかなまり「は...はい...。」

 

千歌がダイヤ,果南,鞠莉を圧倒した。

 

曜「千歌ちゃん凄い。3年生相手に...。」

千歌「あ...。」

 

千歌は3年生相手とは知らずに怒鳴ったらしい。

周りのギャラリーは千歌が怒鳴っている間は誰も逆らえなかった。

 

 

昼下がり。

千歌から少し早めに部室に来てほしいと連絡があったガイは放課後のチャイムを浦女の正門前で待っている。

 

キーンコーンカーンコーン

 

放課後のチャイムが鳴った。ガイは予定通り部室に向かった。

1年生,2年生、さらに千歌に部室に来るよう言いつけられたダイヤ,果南,鞠莉も部室に向かった。

 

 

スクールアイドル部部室

 

部室には1年生,2年生,3年生,ガイ、そして自分の意思で来たジャグラーが居る。

ただ、ジャグラーは「今朝の出来事が気になるだけだ。」と言い張る。

 

部室では今朝からのことをもう一度整理しているのだが...

 

果南「だから! 東京のイベントで歌えなくって!」

千歌「その話はダイヤさんから聞いたよ。」

 

3年生は部室にある長机を隔てて鞠莉陣営と果南陣営に分かれた。

果南陣営には果南とダイヤ。鞠莉陣営には鞠莉と千歌。

そして中立的立場の残りのメンバー。

 

千歌「けど、それで諦める果南ちゃんじゃないでしょ?」

鞠莉「そうそう! ちかっちの言う通りよ! だから何度も言ってるのに!」

 

千歌の強行手段により話し合うはずだったのだが、昼休みの続きに千歌が加勢したようになっただけだ。

 

千歌「何か事情があるんだよね?」

 

千歌が果南に問いかける。

 

千歌「...ね?」

果南「そんなもの無いよ。さっきも言った通り、私が歌えなかっただけ。」

 

果南は「私が歌えなかっただけ。」と言い張るのみ。

 

千歌「あぁー! イライラするーっ!」

鞠莉「その気持ちよぉーく分かるよ! ほんっと腹立つよね! コイツ!」

 

鞠莉もイライラの限界がピークに達したのか、果南をコイツ呼ばわりした。

 

果南「勝手に鞠莉がイライラしてるだけでしょ?」

 

その鞠莉に対し果南は冷たく返す。

ダイヤも果南の肩を持つので千歌側に有益な情報を喋らない。

 

ルビィ「でも、この前弁天島で踊ってた様な...。」

果南「っ...。」

ルビィ「ピギィッ!」

 

ルビィの指摘が恥ずかしかったのか、果南が顔を真っ赤に染めてルビィをジト目で睨んだ。鞠莉に示していた態度とは大違いだ。

 

鞠莉「おぉー、赤くなってるー♪」

果南「うるさい!」

鞠莉「やっぱり未練あるんでしょー?」

果南「うるさい。未練なんてない! とにかく私はもう嫌になったの! スクールアイドルは絶対にやらない!」

 

そう言い残して部室を出て行った果南。

果南を見送ったあと、Aqoursとガイとジャグラーは一斉にダイヤに視線を向ける。

 

梨子「ダイヤさん、何か知ってますよね?」

ダイヤ「い、いえ...私は何も...。」

 

梨子の質問に焦り出すダイヤ。

 

曜「じゃあどうしてさっき、果南ちゃんの肩を持ったんですか?」

ダイヤ「そ、それは...っ!」

ガイ「あ、逃げた。」

千歌「善子ちゃん!」

善子「ギラン!」

 

この場に居てはマズイと感じて逃走したダイヤに、善子が襲いかかる。

 

善子「だから...。」

ダイヤ「ぴぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ!」

善子「ヨハネだってばぁっ!」

 

つい最近ルビィにも決めていた堕天流鳳凰縛が炸裂し、ダイヤはルビィと同じ悲鳴を上げた。

 

ルビィ「お姉ちゃん...。」

花丸「さすが姉妹ずら...。」

ガイ「善子は対黒澤姉妹の何かか...。」

JJ「ほぉ、あんな技を持ってんのか。さすがは俺の弟子だな。」

 

善子のコブラツイスト効果があったのか、ダイヤは観念し、黒澤家で全てを話すと言った。

 

ガイ「ジャグラー。」

JJ「何だ?」

ガイ「8人を頼む。」

JJ「そう言うと思ってたよ。俺は小原鞠莉との面識が深い。お前は松浦果南との面識が深い。こっちは任せとけ。」

ガイ「助かる。」

 

そう言って、ガイは部室をあとにし、果南の元へ向かった。

果南以外の8人とジャグラーは黒澤家に向かった。

 

 

続く。




今回はここまで!
次回はあの号泣シーンを予定していますので、お楽しみに!


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【9-4】未熟DREAMER/鞠莉とジャグラーと果南とガイ

すごい個人的なことですが、4thライブをウルトラマンルーブの台詞で考えてます。
なかなかパッとしたのが浮かびませんね(^^;)

ちなみに、ユニット対抗ファンミをウルトラマンルーブの台詞では考えました(笑)
意外にぴったりできました(^^)


ジャグラーSide

 

場所は黒澤家。

こちらには1年生,2年生,ダイヤ,鞠莉,ジャグラーが居る。 

 

1年生&2年生「わざと!?」

 

ダイヤの口から告げられた衝撃の事実に1年生と2年生は驚いた。

なんでも、東京のイベントで果南は歌えなかったのではなく、わざと歌わなかったとダイヤが告げる。

 

鞠莉「どうして...。」

善子「まさか、闇の魔術...わっ!」

 

あらぬところで堕天の力を唱える善子を、花丸が一瞬で口を塞ぐ。

 

ダイヤ「あなたの為ですわ...。」

鞠莉「私の...?」

ダイヤ「覚えていませんか? あの日...鞠莉さんは怪我をしていたでしょう?」

JJ「(そういうことか。これで話の全てが繋がったか。)」

 

言葉にはせずに納得するジャグラー。1年生と2年生は静かに2人の話を聞く。

 

鞠莉「そんな...私はそんなことして欲しいなんて一言も...。」

ダイヤ「あのまま進めていたら、どうなっていたと思うんですの? 怪我だけでなく、事故になってもおかしくなかった...。」

鞠莉「でも...。」

千歌「だから...逃げた訳じゃないって...。」

花丸「でも、その後は?」

曜「そうだよ。怪我が治ったら、続けてもよかったのに...。」

善子「そうよ...。」

 

事実を知り、3年生の関係がわかった千歌たちが話に入る。

すると、震える手を窓に添え、誰の顔も見ずに背中を見せた鞠莉が細い声で呟く。

 

鞠莉「花火大会に向けて...新しい曲作って...ダンスも衣装も完璧にして...なのに...。」

 

2年前にスクールアイドルをしていたダイヤ,果南,鞠莉の元にも、今のAqoursと同じように花火大会の出演依頼が来ていた。

鞠莉は今の様子からして当時は気合がかなり入っていたようだ。 

 

ダイヤ「心配していたのですわ...。あなた、留学や転校の話がある度に、全部断っていたでしょう?」

鞠莉「そんなの当り前でしょ!!」

 

鞠莉は大声で答える。その一瞬だけ、外で降る雨の音が聞こえなかった。

 

ダイヤ「果南さんは思っていたのですわ。自分達のせいで、鞠莉さんから未来のいろんな可能性が奪われてしまうのではないか、と。そんな時...。」

 

ダイヤは鞠莉に再び留学の話題が持ち込まれたことを話した。

鞠莉の両親と先生は、彼女を留学させたいと言っていた。

小原家の1人娘であり跡取り娘である鞠莉は将来を託された身だった。

だがその誘いを鞠莉はスクールアイドルを始めたという理由で断った。

 

そんな話を偶然知ってしまった果南は、鞠莉の大事な未来を奪いたくなかったために、ダイヤと共にスクールアイドルから身を引いた。

 

だが鞠莉が果南の想いを知れば留学は絶対にしないと言い張ってたはず。

だからこそ果南は鞠莉には想いを伝えずにいた。

例えその行為で鞠莉に嫌われても、友達と決別することになっても、果南は鞠莉の未来を守ろうとしていた。

 

鞠莉「まさかそれで...っ!」

ダイヤ「どこへ行くんですの!」

 

部屋から飛び出そうとした鞠莉をダイヤが止める。

鞠莉は拳を握り...

 

鞠莉「ぶん殴る! そんな事...一言も相談せずに!」

ダイヤ「お辞めなさい。果南さんは、ずっと貴方の事を見てきたのですよ...。あなたの立場も、あなたの気持ちも...。そして、あなたの将来も...。誰よりも考えている...。」

鞠莉「そんなの分からないよ...。どうして言ってくれなかったの...?」

ダイヤ「ちゃんと伝えてましたわよ。あなたが気付かなかっただけ...。」

鞠莉「...っ!」

JJ「止まれ。」

 

また部屋から飛び出す鞠莉を今度はジャグラーが止める。

 

鞠莉「ジャグラーさん...。」

JJ「今までの話を聞いて、お前はどうしたいつもりだ? また松浦と喧嘩でもするか?」

鞠莉「私は...。」

JJ「俺も昔はガイとすれ違いを起こしていた。それもお前らみたいにな。」

鞠莉「えっ...。」

 

ジャグラーの話に他のメンバーも驚く。

 

JJ「今の関係からは想像できないだろうな。あいつとは昔から深い因縁があって、一時期、俺はあいつに勝ちたいって思ってた。何度もぶつかって、普通なら憎まれるだろうが、あいつは俺の挑戦を何度も受けてくれた。どれだけ俺があいつに何をしても、あいつは俺を受け入れてくれた。」

一同「...。」

JJ「つまり、言葉と行動に出さななきゃ何もわからない。それに小原、お前はどこか昔の俺に似てる気がする...。」

鞠莉「私とジャグラーさんが似てる...。」

JJ「もう一度聞く。お前は松浦とどうしたい? そして何がしたい?」

鞠莉「私は...果南と友達で居たい...。また笑っていたい...。そして...果南とスクールアイドルをやりたいっ!!」

JJ「フッ...言えるじゃねーかよ。」

 

そして、鞠莉は果南を呼び出すメールを入れ、黒澤家を飛び出していった。

 

 

ガイSide

 

果南は淡島にある小さい頃から鞠莉とダイヤと会っていた桟橋に居た。

するとそこへ...

 

♪~~

 

ハーモニカならぬ『オーブニカ』を吹きながらガイがやって来た。

 

果南「ガイさん...?」

ガイ「よっ。たそがれてるのか?」

果南「い、いえ...。ちょっといろいろ思うことがあって...。」

ガイ「さっきのことか?」

果南「はい...。」

ガイ「果南、君は優しいんだな。」

果南「えっ...どうしてそう思うのですか...?」

ガイ「鞠莉の未来を考えて、スクールアイドルから身を引いた。そうじゃないのか?」

果南「どうして...。」

ガイ「そうじゃなきゃここに来ないだろ。」

果南「...。」

ガイ「この場所から鞠莉の部屋が見えるし、この場所で果南,ダイヤ,鞠莉の3人は育ってきたんだろ?」

果南「はい...。」

 

ガイは優しく果南と話す。

 

ガイ「本当は鞠莉と仲直りがしたい。心の中ではそう思ってるんじゃないのか?」

果南「ガイさんの言う通りです...。でも私...鞠莉にあんなひどいこと...言っちゃって...私どうしたら...。」

 

果南は涙を浮かべる。

 

ガイ「鞠莉に本音でぶつかれば仲直りできるさ。」

果南「本音...ですか?」

ガイ「あぁ。鞠莉は果南の本音が聞きたいと思ってるさ。」

果南「でも、合わせる顔が...。」

ガイ「鞠莉との関係がこのままでいいのか? それと、果南の想いを汲んだダイヤはどうする?」

果南「ダイヤ...」」

ガイ「果南、本当は3人でまた居たいんじゃないのか?」

果南「...っ!」

ガイ「スクールアイドルを3人でやりたいんじゃないのか?」

果南「私は...。」

ガイ「果南の本当にやりたいこと、言ってみろ。」

果南「鞠莉と...鞠莉とまた笑っていたい! 鞠莉とダイヤとスクールアイドルをやりたい!」

 

果南がそう言い終えた瞬間に果南のスマホが鳴り、メールが届いた。差出人は鞠莉。

メールの内容は『果南と本気で話がしたい。スクールアイドル部の部室で待ってる。』である。

果南は涙を拭い...

 

果南「私...行ってきます。」

ガイ「いってらっしゃい。」

果南「あっ! さっきのメロディー、素敵でした!」

 

こうして、果南も浦女に向かった。

 

 

続く。




ごめんなさい!
果南と鞠莉の仲直りは次回になります(>_<)
楽しみにされていた方々には申し訳ないです...。


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【9-5】未熟DREAMER/繋がる想い

ルーブスラッガーを買っちゃいました!
カツミとイサミの服もあるし、ルーブのことならいろいろできます(笑)
来るAqoursの東京ドームの現地で湊兄弟の写真が撮りたいなと思ってます(笑)


スクールアイドル部の部室に向かった果南と鞠莉。

黒澤家では1年生,2年生,ダイヤ,ジャグラーが残っているが...

 

JJ「黒澤ダイヤ。お前はここに残るのか?」

ダイヤ「私は...。」

ルビィ「ルビィ、お姉ちゃんが果南さんと鞠莉さんのことを1番に想ってたこと知ってるよ!」

ダイヤ「ルビィ...。」

ルビィ「ルビィね、またお姉ちゃんと果南さんと鞠莉さんが一緒に笑ってるとこを見たい! ルビィとお姉ちゃんたちのあの頃みたいに笑っていたい!」

JJ「ずっと一緒に居る妹の願いだ。叶えてやれよ...。」

 

ジャグラーとルビィの言葉に花丸も善子も千歌も曜も梨子も頷く。

 

ダイヤ「皆さん...。」

 

ダイヤは少し目を潤ませ...

 

ダイヤ「行ってきますわ...。」

 

と言って、果南と鞠莉の元に向かった。

1年生,2年生,ジャグラーだけになったところでジャグラーが6人に向けて...

 

JJ「お前らはどーすんだ?」

1年生&2年生「えっ...?」

JJ「あの3人、スクールアイドルやってたんだろ? 一緒にやったらどうだ? 特に、黒澤ルビィはその想いが強いんじゃないのか?」

千歌「皆行こう!」

ルビィ「千歌さん...。」

曜「賛成であります!」

梨子「行きましょ!」

花丸「おらワクワクしてきたずら!」

善子「し、仕方ないわね...。このヨハネも力を貸すわ!」

 

こうして1年生と2年生も浦女に向かった。

 

JJ「まったく...どんだけ手間かけさせるんだっての。あとは感動のフィナーレを見るとするか。」

 

 

スクールアイドル部の部室。

 

鞠莉はホワイトボードに手を添え、僅かに見える文字を見ていた。雨の中走ったため、制服はびしょびしょ。

でもそんなことは構わず、文字と向き合った。

その文字とは...

 

 

 

いつもそばにいても 伝えきれない思い出 

心 迷子になる 涙 忘れてしまおう 

歌ってみよう 一緒にね

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ダイヤ「ちゃんと伝えてましたわよ。貴方が気付かなかっただけ...。」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ダイヤの言葉がよみがえる。

そして...

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

果南「離ればなれになってもさ、私は鞠莉の事...忘れないから。」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

2年前、留学する前に最後に果南に会ったときに果南が言った言葉。

鞠莉はこれまでのことを思い返していた。その目には涙が溜まる。

 

鞠莉「馬鹿...。」

 

想いを伝えてくれなかった果南向けてなのか、果南の想いに気付かなかった自分に向けたものなのかはわからないが、鞠莉はそう呟いた。

 

果南も鞠莉もお互いに友達を大切に想っていた。

言葉にせずとも、口にしなくても、お互いの気持ちは伝わるはずだと。

そう思い続け、2年の月日が流れてしまった。

 

鞠莉はお互いのすれ違いを今日ここで終わらせると心に決めた。

すると...

 

ピチャリ

 

水が跳ねる音がした。

鞠莉が音のした方向を向くと、果南が居た。

 

果南「鞠莉...。」

鞠莉「いい加減話をつけようと思って...。」

 

鞠莉は涙を堪えて話し出す。 

 

鞠莉「どうして言ってくれなかったの? 思ってることちゃんと話して...。果南が私のことを想うように、私も果南のこと考えているんだから...。」

果南「...。」

鞠莉「将来なんか今はどうでもいいの! 留学? 全く興味無かった...。当たり前じゃない...だって果南が歌えなかったんだよ...。放っておけるはずない!!」

 

そう言い終えた瞬間、鞠莉は果南の頰を全力で平手打ちした。 

 

鞠莉「私が...私が果南を想う気持ちを甘く見ないで!」

 

鞠莉は自分の想いを全てぶつけた。

すると果南も...

 

果南「だったら...だったら素直にそう言ってよ! リベンジだとか負けられないとかじゃなく、ちゃんと言ってよ!」

 

果南も自分の想いを全てぶつけた。

 

鞠莉「だよね...だから...。」

 

鞠莉が自分の頰を指差す。自分だけ叩いたのは不公平なのだろう。お互いに叩いておあいこにするために。果南もそれを察し手を上げた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

幼少期

 

ホテルオハラの庭で...

 

ダイヤ「み、見つかったら怒られますわ...。」

果南「平気だよ~。」

鞠莉「ん?」

ダイヤ「ピギャ!」

鞠莉「あなたは?」

果南「は、はぐ...。」

鞠莉「え?」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

果南「ハグ...しよう...。」

 

叩く素振りを解いて、ハグする体勢に変えた果南。

人一倍優しさが強い果南だからこそ。そして、幼少期から鞠莉と果南の仲良しの証であるハグこそが答えだと言わんばかりに。

 

果南の想いを知り、ハグの意味を知った鞠莉は堪えていた涙を流し、果南とハグをした。

 

鞠莉「あぁぁぁぁぁん!!」

果南「うっ...ひぐ...。」

 

果南もまた堪えていた涙を流していた。

 

2年間、お互いを大切に想っていたゆえに起きたすれ違いがようやく終結した。

そしてもう一度スクールアイドルをやるべく、Aqoursに加入した。

 

その様子を離れたところから見ていたダイヤと1年生,2年生,ジャグラー、淡島から合流したガイは...

 

千歌「ダイヤさんって本当に2人が好きなんですね!」

ダイヤ「それより、これから2人を頼みましたわよ。ああ見えて2人とも繊細ですから。」

千歌「じゃあ、ダイヤさんも居てくれないと!」

ダイヤ「え? 私は生徒会長ですわよ。とてもそんな...。」

千歌「それなら大丈夫です! 鞠莉さんと果南ちゃんとあと6人と、ガイさん、ジャグラーさんが居るので!」

JJ「おい待て! いつお前らと一緒に居るって言った!?」

ガイ「良いだろ別によ。それに、お前には可愛い弟子が3人居るしな。」

JJ「ちくしょー...。」

ガイ「ま、そういうことだ。」

ダイヤ「皆さん...。」

 

そんなやり取りをしたあと、ルビィがダイヤに近付き...

 

ルビィ「親愛なるお姉ちゃん。ようこそAqoursへ!」

 

ルビィがスクールアイドルの衣装をダイヤに渡す。

ダイヤはその衣装を受け取り、Aqoursに加入した。

これでAqoursは9人になった。

 

さらに、この9人で沼津の花火大会へ出演することになった。

 

だがこの時、誰もが最悪の災いが起こることを知らないでいた。

 

 

続く。




ついに、ついにAqoursが9人になりました!!
やっとですよ(泣)
あと、これ書いてる間、アニメや1stライブのことがフラッシュバックしてきて泣きそうでした...。

それと、9話はまだ続きます!
次回は夏祭りとオーブの戦いを描きます!
お楽しみに~。


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【9-6】未熟DREAMER/光と闇の魔王獣

4thでキャストさんのプレゼントボックスに入れるプレゼントを買いました。
キャストさんに渡すのは今回で2回目。前回は2月にあった名古屋ファンミで手紙とスクフェスACのμ's9人のプロフィールカードを9人全員にそれぞれお渡ししました。
ちなみに、スクフェスACのプロカの楽曲は「ユメノトビラ」で、ユメノトビラ1000回称号付です(笑)


Aqoursが9人になり、来るべき沼津の花火大会で披露する曲と衣装を作った。

 

曲はダイヤ,果南,鞠莉が2年前に考えていた『未熟DREAMER』。

当時、果南が歌詞を考えていたようで、果南と千歌と梨子が担当した。

衣装は浴衣をモチーフにした感じになり、曜とルビィにダイヤが担当した。

さらに、祭りの主催者と打ち合わせは理事長を兼任する鞠莉を筆頭に、花丸と善子が担当した。

 

3年生の3人は笑顔を取り戻し、ルビィは憧れの姉と同じグループでスクールアイドルをする願いが叶い、千歌と曜も幼馴染みの果南とスクールアイドルができて嬉しく思っていた。

 

 

そして、花火大会当日。

祭りは朝から始まる。Aqoursの出番は花火大会の直前。

なので、9人は午前中は準備、昼から夕方は祭りを楽しむ、夕方からはまた準備という流れで過ごすとのことだ。

ガイも9人に合わせて行動した。準備を手伝い、祭りでは学年別に引っ張られたりした。

 

そして夕方の準備時間になり、9人は衣装に着替えに入った。その間、ガイは主催者側と演出の調整をしていた。

ジャグラーは祭り会場の近くで太平風土記を解読しながら遠目に祭りを見ていた。

 

JJ「9人になってからの輝きを見たいが、こいつを解読しないとな。しかし...『光ト闇ノ大獣滅スル術、水纏イシ調ベニアリ』か...。どういうことだよ...。」

 

そこへ打ち合わせを終えたガイが来る。

 

ガイ「何かわかったか?」

JJ「さっぱりだ。倒す方法は書いてあるが、それが何を指すのかがわからねぇ。」

ガイ「『水纏イシ調べ』か...。」

 

ガイとジャグラーが太平風土記の記述を解こうとしたが謎のままだった。

その後、ライブの衣装に着替え終わったAqoursが出てきた。

 

千歌「曜ちゃんとルビィちゃんとダイヤさんが考えた衣装可愛い!」

曜「浴衣をモチーフにってダイヤさんが提案してくれたんだぁ。」

ダイヤ「せっかくのお祭りですから!」

 

そこにガイが合流する。

 

ガイ「着替え終わったのか?」

千歌「はい! どうですか?」

ガイ「9人とも似合ってるよ。」

Aqours「ありがとうございます!」

主催者側「Aqoursの皆さん、舞台袖に集まってください。」

 

もうすぐ9人になったAqoursが舞台に立つ。

そのAqoursを一目見るため、沼津の人々や県内外から大勢の人が集まった。

 

司会者「さぁ、皆さんお待たせしました! この沼津に誕生した期待のスクールアイドル『Aqours』の登場でーす!」

 

Aqoursが登壇すると、今日1番の歓声が響く。それに応えるように手を振る9人。

この日初めてお披露目したコール&レスポンスも成功した。

そして、9人はこの日のために作った曲『未熟DREAMER』を歌う配置に付いた。

 

 

『未熟DREAMER/Aqours』

 

 

果南→千歌→曜→ダイヤ→ルビィ→花丸→鞠莉→梨子→善子と歌い、ダイヤ,果南,鞠莉が次を歌う。その次を千歌が歌い、全員でサビを歌う。

曲のテンポはバラードに近く、ピカピカをゆっくり動かしたり、体や腕を左右に動かしたりする人が居た。

さらに、サビからは花火も上がり、ラストにはナイアガラが降る演出で会場はAqoursに魅了された。

 

ガイ「これが9人になったAqoursの輝きか...。」

JJ「こりゃ想像以上の輝きだ...。」

 

この2人もAqoursに魅了された。

 

だが、そんな空間を打ち破る災いが訪れる。

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...

 

 

今までの揺れとは確実に違った。

祭り会場はパニックになった。

 

ガイ「皆こっちに!」

ダイヤ「急いでください!」

 

Aqoursとガイが合流した直後、地面がひび割れ、そこから現れたのは...

 

マガゼットン亜種「ゼットン...。」

 

『光の魔王獣マガゼットン亜種』だ。

 

鞠莉「か、怪獣...。」

ガイ「くっ...こんな時にか...。」

 

全員がマガゼットン亜種に注目していたのだが...

 

ザバァーーーーーン!!!

 

海から巨大な水柱があがった。

 

ダイヤ「今度は何ですの!?」

 

その水柱が収まり、そこには不気味で巨大な何かがあった。

 

マガタノゾーア亜種「フガァァァァ...。」

 

その正体は『闇の魔王獣マガタノゾーア亜種』。

 

梨子「怪獣が2体も...。」

果南「何がどうなってるの...?」

 

最悪の災い、光の魔王獣と闇の魔王獣が同時に出現してしまった。

人々は一層パニックに陥り、一斉に逃げ始める。

 

JJ「ガイ!!」

ガイ「ジャグラー! 太平風土記にこんなことあったか!?」

JJ「んなもん書いてなかったぞ!」

ガイ「なんだと!?」

 

こちらも想定外の出来事に焦りが出ていた。

 

マガゼットン亜種「ゼットン...ピポポポ...。」

マガタノゾーア亜種「フガァァァァ。」

 

マガゼットン亜種は手当たり次第に街を破壊。マガタノゾーア亜種も沼津の街に上陸し、破壊活動に入った。

 

曜「沼津の街が...。」

善子「どうなっちゃうのよ...。」

 

自宅があるこの2人にはあまりにも残酷な光景だった。

 

ルビィ「お姉ちゃん...。」

花丸「ダイヤさん...。」

ダイヤ「ルビィ...花丸さん...。」

 

ルビィと花丸は怯えてしまっていた。

 

千歌「どうして...どうして私たちの大好きな街がこうなっちゃうの...。」

果南「千歌...。」

鞠莉「ちかっち...。」

 

ガイはその光景を見て...

 

ガイ「ジャグラー、ここを頼む...。」

JJ「通常個体でもかなり厄介だった2体だ。心して戦え。」

ガイ「わかってる...。」

梨子「(戦う...? ガイさんが...?)」

 

ガイは走りだそうとするが...

 

梨子「ガイさん!」

 

その声に千歌,曜,花丸,ルビィ,善子,ダイヤ,果南,鞠莉の視線が梨子とガイとジャグラーに向けられる。

梨子はさっきのガイとジャグラーのやり取りを聞いてしまったのだ。

 

梨子「どこに行くんですか...。」

ガイ「...。」

千歌「梨子ちゃん...?」

梨子「『戦う』ってどういうことですか...?」

JJ「まさか...。」

梨子「はい...聞いちゃいました...。」

ダイヤ「梨子さん...どういうことですの?」

 

梨子は言葉を続ける。

 

梨子「ガイさん...怪獣が現れた時、私たちの前から居なくなることありましたよね...。沼津で初めて会った時も...1stライブの時も...東京の時も...。」

 

この梨子の言葉に千歌と曜もハッとする。

 

梨子「千歌ちゃんと曜ちゃんと花丸ちゃんとルビィちゃんと沼津に行った時、ウルトラマンが倒れた所にガイさんがボロボロで倒れてましたよね...。」

 

今度は花丸とルビィがハッとする。

 

梨子「堕天使の衣装合わせの時、ガイさんの部屋を通ったらガイさんとジャグラーさんの会話も耳にしました...。『地球を守る』とか『ミッションを成功させる』とか...。」

ガイ「そこまで知られてたか...。」

JJ「ガイ、お前は行け。俺が全て話す。」

ガイ「すまねぇ...。皆、今から目にすることは内緒にしといてくれ。」

 

そう言って、ガイはオーブリングを掲げる。

 

ガイ「ウルトラマンさん!」

《ウルトラマン》(ヘァ

 

ガイ「ティガさん!」

《ウルトラマンティガ》(チャッ

 

ガイ「光の力、お借りします!」

《フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン。》

 

ガイはAqoursの目の前でオーブに変身した。

 

 

続く。




だいぶシリアスな感じになりました。
沼津に現れた光と闇の魔王獣、それに立ち向かうガイ。
それとAqoursの前でオーブになったガイ。

以前お知らせした大きな展開とは正体がバレるというものでした。

ただ、今回は人によっては好き嫌いがあるかと思います。ご了承ください。


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【9-7】未熟DREAMER/ウルトラマンオーブとAqours

5日の月曜に予約していた函館UCのゲーマーズ特典付きとすわわ写真集を買いました。

ゲマの特典はマグカップとブランケットで、ブランケットが意外と厚い感じでした。

すわわ写真集を買ったのはいいですが、Twitterの様子からまだ表紙しか見てないです...(^^;)
見たら霊柩車を呼ばないといけない気がします(笑)


オーブ「俺の名はオーブ。闇を照らして悪を撃つ!」

 

光の魔王獣マガゼットン亜種&闇の魔王獣マガタノゾーア亜種 vs ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン

 

ついに光と闇の魔王獣とオーブが激突した。

 

千歌「何が起きたの...?」

曜「夢なのかな...?」

ルビィ「花丸ちゃん...。」

花丸「ルビィちゃん...。」

善子「どういうことよ...。」

ダイヤ「ガイさんがウルトラマン...。」

果南「ガイさんが...。」

鞠莉「オーブだったなんて...。」

梨子「ガイさん...。」

JJ「目の前で起きたことは夢なんかじゃねぇ。ガイはウルトラマンオーブだ。桜内の推理は当たってたんだよ。」

 

自分たちの目の前で『ウルトラマンオーブ』に変身したガイに唖然とするメンバーや心配な顔をするメンバー。

 

マガゼットン亜種「ゼットン...。」

マガタノゾーア亜種「フガァァァァ...。」

オーブ「ハッ! スペリオン光輪!」

 

光輪を放つが、マガゼットン亜種は腕で、マガタノゾーア亜種は触手で光輪を砕く。

 

ガイ「だったらこれなら...フッ!」

 

《覚醒せよ、オーブオリジン!》

 

ガイ「オーブカリバー!」

 

『オーブオリジンのテーマ』

 

オーブ「銀河の光が我を呼ぶ!」

 

光と闇の魔王獣 vs ウルトラマンオーブ オーブオリジン

 

ダイヤ「オーブさんの姿が変わりましたわ...。」

千歌「大きな剣も持ってる...。」

JJ「あの姿がオーブの本当の姿『オーブオリジン』だ。そして、オーブオリジンの最大の武器『オーブカリバー』だ。」

ルビィ「オーブさんしゅごい!」

花丸「未来ずら~!」

 

オーブはオーブカリバーを駆使して戦う。

 

オーブ「デュア!」

マガゼットン亜種「ゼットン...ピポポポ...。」

マガタノゾーア亜種「フガァァァァ。」

 

オーブの攻撃は当たっているが、極わずかなダメージしか与えていないようだ。

そこへマガゼットン亜種が『マガ火球-改』を放つ。

オーブはそれを上空へ飛ばした。過去にマガゼットンと対峙し、『マガ火球』の威力を知っているオーブは街に着弾させないためにあえて空に飛ばしたのだ。

だがそれも束の間、マガタノゾーア亜種が触手で絶え間なく攻撃してくる。

 

オーブ「フッ! シュア!」

 

オーブはそれをオーブカリバーを使いながらかわす。

 

JJ「やはり今までの魔王獣より強い。俺の力でどこまで通用するかわからねぇが...。おいお前ら。」

千歌「は、はい...。」

JJ「今から目にするもん、誰にも言うんじゃねーぞ。」

曜「えっ...?」

梨子「どういうことですか...?」

JJ「こういうことだ。」

 

そう言って、ジャグラーはダークリングを掲げる。

 

JJ「ゼットンさん」

《ゼットン》(ゼットン...ピポポポ

 

JJ「パンドンさん」

《パンドン》(グワッ...ガガッ

 

JJ「闇の力、お借りします! 超合体! ゼッパンドン!」

 

ゼッパンドン「ハッハハハハ!」

 

沼津に3体目の怪獣が現れたのだが...

 

ゼッパンドン「邪魔だ、どけ。」

 

その声を聞いたオーブは光と闇の魔王獣の視界から消える。そこにゼッパンドンが『ゼッパンドン火炎弾』を叩き込む。

 

オーブ「ジャグラー...。」

ゼッパンドン「今回は真面目に手伝ってやるぜぇ。」

 

鞠莉「ジャグラーさんが...。」

花丸「怪獣になったずら...。」

善子「(師匠カッコいい!)」

 

ガイがオーブに、ジャグラーがゼッパンドンになるところを目撃したAqoursは理解が追い付かない。約1名を除いて。

 

光の魔王獣マガゼットン亜種&闇の魔王獣マガタノゾーア亜種 vs ウルトラマンオーブ オーブオリジン&合体魔王獣ゼッパンドン

 

戦況が2vs2になり、オーブはマガタノゾーア亜種に、ゼッパンドンはマガゼットン亜種と対峙する。

 

 

オーブSide

 

オーブはオーブカリバーの『土』のエレメントを選択する。

 

オーブ「オーブグランドカリバー!!」

 

オーブカリバーを大地に突き刺すと、そこから弧を描くように2つの光線が発射された。その光線はマガタノゾーア亜種に命中する。

 

この攻撃にマガタノゾーア亜種は感化されたのか、口から黒い煙の闇の『マガ冥闇-改』を1面に撒きはじめた。

 

ルビィ「オーブさんが...。」

ダイヤ「オーブさんが勝つことを信じましょう...。」

 

 

ゼッパンドンSide

 

ゼッパンドンとマガゼットン亜種は『ゼッパンドン火炎弾』を『マガゼットンシールド-改』で防ぎ、『マガ火球-改』を『ゼッパンドンシールド』で防ぐという戦いを繰り広げていた。

 

ゼッパンドン「だぁぁ! これじゃキリがねぇ!」

 

ゼッパンドンはマガゼットン亜種との距離を縮める。そして、両者はチョップや体当たりなどの肉弾戦を繰り広げる。

 

マガゼットン亜種「ゼットン...。」

ゼッパンドン「おら! ...おら!」

 

曜「ジャグラーさんすごいね...。」

千歌「うん...。」

梨子「見直しちゃった...。」

 

と、そこにマガタノゾーア亜種が放った『マガ冥闇-改』がマガゼットン亜種とゼッパンドンを包む。

 

花丸「真っ暗ずら...。」

果南「ジャグラーさんなら大丈夫だよね...。」

 

 

オーブSide

 

オーブ「どこに居る...?」

 

オーブの視界は闇で閉ざされ、マガタノゾーア亜種がどこに居るのか掴めないでいた。

この闇の中ではマガタノゾーア亜種は有利になる。触手を巧みに使い、オーブを攻撃する。

 

オーブ「ぐっ...うわっ...。」

 

ピコンピコンピコン...

オーブのカラータイマーが鳴り出した。

 

 

ゼッパンドンSide

 

ゼッパンドン「あぁ...何も見えねぇ...。」

 

ドゴーン!!

 

ゼッパンドン「痛ぇ! どっからだ...。」

 

闇の中でも、マガゼットン亜種はゼッパンドンの位置がわかるらしい。

 

ゼッパンドン「ガイ! 風の力でなんとかしろ!」

オーブ「そうか!」

 

 

オーブSide

 

ゼッパンドン「ガイ! 風の力でなんとかしろ!」

オーブ「そうか!」

 

ジャグラーからの言葉を受け、オーブカリバーの『風』のエレメントを選択する。

 

オーブ「オーブウィンドカリバー!!」

 

風の力により、闇は消滅。視界は晴れた。

 

千歌「これでオーブさんもジャグラーさんも戦える! 頑張れー!!」

ようりこよしルビかなまり「頑張れー!!」

花丸「頑張ってずらー!!」

ダイヤ「頑張れですわー!!」

 

すると、Aqoursメンバーから光が溢れだす。

 

千歌「な、何これ!?」

 

Aqoursメンバーは驚きを隠せない。

 

梨子「この光...優しくてあたたかい...。」

曜「オーブさんを応援しているからかな?」

鞠莉「きっとそうよ! シャイニー!」

千歌「皆でオーブさんとジャグラーさんを応援しよう!」

Aqours「頑張れー!!」

 

Aqoursから溢れだした光がオーブに向かっていく。

 

『オーブの祈り』

 

オーブ「この光...Aqoursの皆から...。」

ゼッパンドン「逆転の策ってやつか。」

 

ガイはその光をオーブリングに通す。その光が1枚のカードに収束する。

 

ガイ「そうか! これが『水纏イシ調ベ』か! Aqoursの力、お借りします!」

 

そのカードをオーブリングにリードすると...

 

オーブリング「解き放て! Aqoursの力!」

 

その力がオーブカリバーに伝わり...

 

オーブ「オーブスプリーム...アクアカリバー!!」

 

通常のオーブスプリームカリバーにAqoursメンバーの力を纏った光線が放たれる。

マガタノゾーア亜種にその光線が直撃する。

 

マガタノゾーア亜種「フガァァ...。」

 

ドゴーーーーン!!!

 

マガタノゾーア亜種は倒された。

続いてその光線をマガゼットン亜種に向けたが、マガゼットン亜種は『マガゼットンシールド-改』を展開した。

光線とシールドは互角だったが...

 

ゼッパンドン「ゼッパンドン火炎弾!」

 

ゼッパンドン火炎弾でオーブを援護したため、シールドにヒビが入り、直後にシールドが破壊され、光線がマガゼットン亜種を貫いた。

 

マガゼットン亜種「ゼ...ゼットン...。」

 

ドゴーーーーン!!!

 

ついに、光と闇の魔王獣を倒した。

 

Aqours「やったー!!」

 

Aqoursをはじめ、この戦いを見ていた多くの人々は歓喜に溢れた。

 

 

ドシン...ドシン...

 

オーブとゼッパンドンはAqoursと向かい合わせに立ち、オーブが街を破壊される前の状態に戻した。

そして、オーブとゼッパンドンは変身を解除して『クレナイガイ』,『ジャグラスジャグラー』の姿に戻る。

 

ガイ「皆、驚かしてすまn...。」

Aqours「おかえりなさい! ガイさん! ジャグラーさん!」

ガイ「皆...。」

JJ「...。」

千歌「そして、せーの...。」

Aqours「ありがとうございます!!」

ガイ「ただいま。」

JJ「あー疲れたー。」

 

このあとガイとジャグラーはAqoursメンバーから質問が飛び交ったのは別の話(笑)

 

果南「そういえば、Aqoursかぁ...。」

曜「果南ちゃんどうしたの?」

果南「私たちのグループもAqoursって名前だったんだよ。」

千歌「え?そうなの?」

梨子「そんな偶然が...。」

果南「私もそう思ってたんだけど...。」

千歌「じゃあ...。」

果南「千歌達も私も鞠莉も、きっとまんまと乗せられたんだよ。誰かさんに...。」

 

果南はその誰かさんに目を向ける。

ガイもジャグラーも千歌も曜も梨子もルビィも花丸も善子も鞠莉も果南が目を向けた方を見ると、『( ̄^ ̄)ツーン』とした顔をしているダイヤが居たのであった。

 

 

続く。




これにて第9話は終了です!
長い期間お付き合いありがとうございました!

次回は10話と行きたいのですが、9.5話を少し置こうと思います。
ガイとジャグラーの事を知ったAqoursの日常を描きますので、お楽しみに!


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【番外編1-1】

昨日、やっと物販発送メールが来ました...
こちとら早くパンフレット見たいねーん。

そして、ライブまであと9日!
こちらでもできる限りカウントダウンしていきますので、よろしくお願いします!

では、番外編をどうぞ!


沼津の花火大会と光と闇の魔王獣との戦いから1週間が過ぎた。

今日は花火大会のあとにできなかった打ち上げをすることになっている。

場所は鞠莉がホテルオハラのパーティールームを押さえたということなので、そこで開かれる。

ちなみに、17:00に淡島の船着き場に集合なのだが現在の時刻は13:00。

 

 

千歌&梨子Side

 

千歌「梨子ちゃん、パーティーに着ていく服決まった?」

梨子「うん! 決めたよ。千歌ちゃんは?」

千歌「うぅ...決まらないんだよぉ...。」

梨子「まだたくさん時間あるし、今からそっちに行くから一緒に決めましょ。」

千歌「ありがとう梨子ちゃん!」

 

 

ルビィ&花丸&ダイヤSide

 

花丸「ルビィちゃん! 遊びに来たずら!」

ルビィ「花丸ちゃん! いらっしゃい!」

ダイヤ「いらっしゃい花丸さん。ルビィはお部屋に案内を。」

ルビィ「はーい!」

ダイヤ「お茶を持っていきますわね。」

花丸「ダイヤさん、ありがとずら!」

 

 

曜&善子Side

 

曜「おはヨーソロー! 善子ちゃん!」

善子「だからヨハネよ! てか昼よ?」

曜「それより、今日は買い物に付き合ってくれてありがとね!」

善子「別に良いのよ。私は暇してたし...。」

曜「そんな善子ちゃんに、あとで曜ちゃんからご褒美をあげるのであります!」

善子「あ、ありがとう...ってヨハネよ!」

 

 

果南&鞠莉Side

 

果南「鞠莉、こんな感じで良い?」

鞠莉「ありがと果南! あとは、あれを入り口に飾ってほしいの!」

果南「了解!」

鞠莉「ねぇ、果南...。」

果南「ん?」

鞠莉「ありがとね...。」

果南「鞠莉...。」

鞠莉「私、また果南とダイヤとスクールアイドルができて良かった...。」

果南「私もだよ! だから、今日は楽しもうね!」

鞠莉「もちろんよ!」

 

 

ガイ&ジャグラーSide

 

ガイ「せっかく呼ばれたんだからパーティーに行こうぜ。」

JJ「俺にそんなのは似合わねぇよ。」

ガイ「んなこと言わずによ。あの戦いはジャグラーが居てくれたから勝てたし、この街もこの世界も守れたんだからさ。それに、お前が来なかったら可愛い弟子たちが悲しむかも...。」

JJ「だぁ、わかったよ...。行きゃいいんだろ...。ったく、面倒な弟子を抱えちまったよ...。」

 

それぞれが集合まで好きな時間を過ごしたり、準備をしたりしていた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

時間は過ぎて集合時間の手前になったので、淡島に住んでいる果南,鞠莉以外のメンバーとガイとジャグラーが内浦側の船着き場に集まった。

そして連絡船に乗り淡島に向かった。

 

淡島に到着したら果南と鞠莉が出迎えてくれた。

 

鞠莉「皆揃ったわね! ホテルに案内するわ!」

 

と鞠莉を先頭にして出発したのだが...

 

???「クッフッフッフ...。」

ガイ「...っ!?」

JJ「この声...まさか...。」

???「ジャグラー君は久しぶりだね~。そして、ガイ君とAqoursの皆さんは初めましてだねぇ。」

 

突如、謎の声が11人に聞こえた。ガイが前方を、ジャグラーが後方を固め、Aqoursを挟む感じに展開した。

すると、ガイの前に謎の人物が現れた。

 

???「やぁ。」

ガイ「誰だ...?」

???「自己紹介がまだだったね。僕は『アルファ』さ。いや~、この前のガイ君とジャグラー君の戦いに感動したよ~。」

JJ「てめぇどっかで見てたのか...。」

アルファ「まあねぇ。」

ガイ「何が目的だ...。」

アルファ「ジャグラー君には話したんだけど、聞いてないのかい? まぁガイ君ならわかるだろうけど...これ、な~んだ?」

 

そう言って、アルファは風,土,水,火,光,闇の魔王獣のカードを見せる。

 

ガイ「まさかお前っ...!」

アルファ「そのまさかだよ。」

JJ「(ちっ...こいつは面倒なことになりやがったな...。)」

アルファ「ここからはゲームだ。僕の目的が達成されるか、君たちが僕を止めるかのね。楽しみにしてるよ~。」

 

アルファはそう言い残し、闇を纏って消えた。

 

ダイヤ「ガイさん、何が起きるっていうのですか...?」

果南「何かを成し遂げる感じだったよね...。」

ガイ「せっかくの打ち上げなのにごめんな...。こうなったら皆にも真実を話さないといけないな...。俺とジャグラーがこの世界に来た理由とこの世界で起きること全部を...。」

JJ「いつかこの時が来るって薄々感じていたからな。」

 

場所をホテルオハラのパーティールームに移動した一行。部屋の飾りは昼から果南と鞠莉が担当していた。

そして、一段落したところでガイとジャグラーがAqoursメンバーに全てを話すこととなった。

 

 

続く。




番外編を1話だけにしようとしましたが、かなりの文になるため分割します(^^;)
次回は番外編の2として書き上げますので、ご了承くださいm(_ _)m


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【番外編1-2】

4th東京ドームライブまであと8日!
「もう間もなく!」って感じですね~。
自分の物販は日曜の夜か月曜の昼に到着予定です(^^)

あと、10・11の土日に1stを無料で見られるとありましたね!
横浜アリーナでのAqoursの最初の1歩を東京ドームの前に流す公式に感謝ですわ!
当日はティッシュとタオルを忘れずに自分のそばに置いておかないと()


ガイ「まず約束してほしいことがある。今から話すことはこのメンバーだけで留めていてほしい。」

千歌「...わかりました。」

ガイ「そんじゃ話すよ。俺とジャグラーは別の宇宙から来たんだ。この『オーブリング』の導きによってな。」

果南「別の宇宙って本当にあるんだ...。」

 

まず、ガイとジャグラーがこの世界に来た話をする。

 

ガイ「分かりやすく言えば、俺たちが居た世界に『スクールアイドル』は存在しないし、『ラブライブ』って大会は無いんだ。」

JJ「お前、意外とバッサリ言い切るんだな...。」

ガイ「え...あぁ、すまない...。」

梨子「い、いえ...ガイさんが悪いわけでは無いですよ。」

 

梨子がフォローを入れてくれる。

 

ガイ「ありがとな梨子。続きだが、オーブリングから『ラブライブの世界に危機が迫っている』ってメッセージが表示されて、俺たちはこの世界に来たんだ。」

JJ「いざ来てみたらこの世界に魔王獣や怪獣が居たんだから驚いたぜ。」

善子「なんでこの世界が...。」

ガイ「さっき俺たちの前に現れた『アルファ』が絡んでる。あいつが持っていた6枚の魔王獣のカードが何よりの証拠だ。」

花丸「ガイさんは『あるふぁ』って人を止めるために戦うずら?」

ガイ「今後はそうなるな。」

ルビィ「ジャグラーさんもですか?」

JJ「こいつがピンチだったら少しな。」

 

だがここで1つ疑問が出る。

 

ガイ「ただ、アルファは俺とジャグラーだけじゃなく、皆に自分の存在を明かしたし、目的も話した。」

ダイヤ「私たちに知らせる理由があるのでしょうか...。」

JJ「偶然一緒に居たからでは無さそうだな。少なくとも何かあるんだろうな。」

鞠莉「まさか、あの光のことじゃ...。」

 

鞠莉はAqoursメンバーから生まれた光のことに気付いた。

 

ガイ「今のところ有力なのは、その光が俺とAqoursを繋いでいるからか...。」

JJ「向こうはその情報も掴んでいるのか...。」

千歌「これからどうなるんですか...。」

ガイ「ジャグラー、あれを持ってるか?」

JJ「はいよ。これだろ?」

 

そう言って、ジャグラーは『太平風土記』を広げた。

 

ダイヤ「これは...古文書ですか?」

ガイ「それに近い。正式には『太平風土記』。太古の昔に未来に起きることが書かれた書物だ。」

花丸「太平風土記...おじいちゃんとおばあちゃんから聞いたことあるずら...。」

善子「本当なの? ずら丸?」

花丸「聞いたのは話だけだったから、実際にあるかどうかはおじいちゃんもおばあちゃんも知らないって言ってたずら。」

梨子「でも、存在しているってことは...。」

ガイ「この太平風土記は本物だ。風,土,水,火,光,闇の魔王獣のことが書かれている。」

JJ「それについては俺からも説明する。」

 

ガイとジャグラーはAqoursメンバーに太平風土記に書かれていることをわかりやすく説明した。

 

ダイヤ「つまり、予言しているってことですの...?」

JJ「そっちのがニュアンスが近い。お前らも『予言』って言葉のが分かりやすいだろ?」

曜「じゃあ、こっちから先にある内容も...。」

ガイ「こっちから先は今後起きることだ。だが、いつ起きるかはわからないんだ...。」

JJ「ただお前らに知ってもらいたいのは、アルファはこの太平風土記に書かれていることをやろうとしている。」

ガイ「それと、ここに注目してほしい。」

花丸「『光ト闇ノ大獣滅スル術、水纏イシ調ベニアリ』って書いてあるずら。」

ガイ「それと...鞠莉の言っていた光がこれだ。」

 

ガイは1枚のフュージョンカードを見せた。

 

ガイ「太平風土記の『水纏イシ調べ』ってのがこの1枚のカードだ。」

梨子「Aqours...水...そういうことなんですね。」

善子「私たち『Aqours』のことだったのね。」

JJ「だが、アルファがこのことを知っているとなると、お前らも狙われる可能性があるってことになる。」

一同「...。」

 

ジャグラーの言葉に皆が黙って下を向いてしまう。

 

千歌「何で...何で沼津や私たちなんですか...。」

果南「千歌...。」

曜「千歌ちゃん...。」

鞠莉「ちかっち...。」

千歌「何でですか...。」

ガイ「千歌...。そこに関しては俺もジャグラーも何も言えない...。」

千歌「そう...ですよね...。」

ガイ「だけどな、俺とジャグラーでこの世界を守る。皆が好きなこの街も皆も必ずだ。」

JJ「その通りだ。」

 

ガイとジャグラーは千歌たちとそう約束した。

 

ガイ「この話はこれでおしまいだ。鞠莉、あとは任せていいか?」

鞠莉「えぇ! もちろんよ! 皆、改めてパーティーをするわよ!」

果南「私と鞠莉で料理を運ぶから、ダイヤはこっちを任せていい?」

ダイヤ「わかりましたわ。」

 

さすがは頼りになる3年生。ダイヤの指示で1年生と2年生がテキパキ動く。

そして果南と鞠莉が料理を運び終え、飲み物を手に持つ。

 

鞠莉「じゃあ~、Aqoursのリーダーのちかっち! 乾杯の挨拶をよろしくね!」

千歌「えぇっ!(°Д°)」

曜「期待してるよ千歌ちゃん!」

果南「頼むよ千歌♪」

千歌「うぅ...梨子ちゃぁん、曜ちゃんと果南ちゃんがいじめてくるよ~。(>_<)」

梨子「Aqoursのリーダーなんだから当たり前よ。」

千歌「梨子ちゃんまで!?」

一同「あはははは(笑)。」

 

千歌は挨拶を考える。

 

千歌「え~っと...あっ!」

 

挨拶を思い付いたみたいだ。

 

千歌「えへん!...果南ちゃん,鞠莉ちゃん,ダイヤさんがまたスクールアイドルに帰ってきたこと、花火大会にこの9人で出られたこと、そして、ガイさんとジャグラーさんと私たちの絆に、かんぱ~い!」

一同「かんぱ~い!!」

 

皆は料理を食べたり、学年を越えて談笑したりしてパーティーを楽しんだ。

 

 

数時間後、パーティーはお開きとなった。

鞠莉が手配した船で2年生と1年生とガイが陸側に渡った。

十千万までは7人で帰り、そこから黒澤家まではガイが1年生に付き添い、3人を送り届けた。

ちなみに夜は遅いため、曜は千歌の部屋で泊まる。梨子は家が隣だが、せっかくなので2年生3人でお泊まりをすることになった。ルビィの部屋では1年生3人がお泊まりを、鞠莉の部屋では3年生がお泊まりすることになった。

 

ジャグラーは鞠莉の好意でホテルオハラで1泊したのだった。

 

 

続く。




自分でこの話を書いときながら、ガイさんとジャグジャグが羨ましいと思ってしまいました(笑)
Aqoursのパーティーに同席したい(´・ω・`)

これにて番外編は終わりです。
次回から10話に入ります。

それと今後何度か本編には無いお話を入れますので、それも楽しみにしていただければ幸いです!(^^)/


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【10-1】シャイ煮はじめました/夏とAqoursとラブライブ

4thの東京ドームライブまで、あと7日!
そして、今日は1stライブのDay.1が無料で放送されますね!
あの感動が見られて、来週の予習にもなるから公式さんありがとう!



【歌詞は?】

 

夜、梨子はSNSのトークアプリを使って、千歌に作詞の状況を聞く。

すると千歌からは、泣いている犬が「ごめん。」と謝るスタンプが送られてきた。

さらに...

 

【明日には必ず...】

 

梨子「はぁ...。」

 

自分のベッドに寝転がりながら、梨子はため息をつく。

スクールアイドルを始めて以来、こうした連絡の取り合いを何回したことか。

そう感じた梨子は...

 

【そのスタンプ見飽きた。】

 

このように返信すると、千歌から別のゴメンスタンプが飛んでくる。

 

梨子「...。」

 

【そんなもの用意する暇があるなら早く書いて。】

 

梨子はそのメッセージに怒っている幽霊のスタンプを送り付け、千歌に歌詞を書くよう催促した。

千歌が歌詞を書いてくれなければ梨子は曲が作れない。

さらには曲に合わせた衣装や振り付けも作れない。

 

ダイヤからも「早く曲を作るように。」と言われている。

数分間待っても千歌から返信が帰って来ない。

梨子は千歌が作詞しているだろうと思い、スマホの電源を落とそうとすると、「メールを受信しました」と通知が出る。

 

梨子「っ...。」

 

届いたメールを開くと、ピアノコンクールの出場登録期限が迫っている案内だった。

 

梨子「...。」

 

しばらくスマホの画面を見つめたまま考え込んだが、梨子は電源を落とした。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

千歌「あ~つ~い~~~!」

花丸「ず~ら~...。」

善子「天の業火に闇の翼が...。」

ガイ「善子、その黒いの脱いだらどうだ...。」

 

夏本番!

そして、浦女は夏休みに突入した。

 

太陽の日差しは容赦なく照りつける。

今日は練習の日でAqoursは学校に来ていた。

が、場所は屋上。

そんな中、ダイヤが皆を集めた。

 

曜「どうしたんですか? 全員集めて...。」

 

曜がその理由を聞く。

するとダイヤは不敵な笑みを浮かべ、さらには、鞠莉も同じような笑い方をした。

 

ダイヤ「さて、今日から夏休み!」

鞠莉「Summer vacationと言えば~?」

ダイヤ「はいあなた!」

千歌「うぇ!?」

 

息ピッタリなダイヤと鞠莉に一同は言葉が出ない。そんなダイヤが千歌に答えを要求するが...

 

千歌「えぇっと...夏休みと言えば...やっぱり海だよね?」

曜「夏休みは、パパが帰ってくるんだぁ!」

 

いきなり指名されたため、自信なさげに千歌とは答え、指名されていない曜も満面の笑みで答える。

 

花丸「まるはおばあちゃん家に...。」

善子「夏コミ!」

 

曜のあとには、花丸と善子が続く。

とりあえず4人の意見を聞いたダイヤは...

 

ダイヤ「ぶっぶーーー! ですわっ!」

 

大声でトレードマークならぬ『トレードボイス』を披露した。

 

ダイヤ「あなたたち! それでもスクールアイドルなのですの!? 片腹痛い、片腹痛いですわ!」

 

そのダイヤの様子から、鞠莉とルビィ以外のメンバーとガイはゴクリと喉を鳴らした。

 

 

場所は変わって、スクールアイドル部の部室。

 

ダイヤ「いいですか皆さん。夏と言えば...はい! ルビィ!」

ルビィ「ん~~。多分、ラブライブ!」

ダイヤ「さっすが我が妹...。可愛いでちゅねぇ~、よくできまちたねぇ~」

ルビィ「頑張ルビィ!」

 

ダイヤがルビィをあやす。

その様子をジト目で見る残りのメンバー。

さらにダイヤはどこかのグループの練習メニューであると思われる資料をホワイトボードに貼る。

 

ダイヤ「夏と言えばラブライブ! その大会が開かれる季節なのです!」

 

ダイヤの言うように、ラブライブの大会が夏にあるのは事実。

そして、夏休みに入ったことで練習時間も確保できる。

 

ダイヤ「ラブライブの予選突破を目指して、Aqoursはこの特訓を行います! これは私が独自のルートで手に入れたμ'sの練習メニューですわ!」

ルビィ「凄い! お姉ちゃん!」

 

すでに黒澤姉妹に着いていけないメンバー。

 

ガイ「(μ's...前に千歌たちから聞いたスクールアイドルか。)」

 

梨子「ランニング...15キロ...。」

千歌「腕立てに...腹筋20セット...。」

善子「遠泳...10キロ...。」

ガイ「(これがスクールアイドルの練習か...? 俺なら軽くこなせるが、千歌たちじゃ...。)」

 

千歌,曜,梨子,花丸,善子は顔が青ざめている。

 

ダイヤ「熱いハートがあれば何とかなりますわ!」

ルビィ「ふんばルビィ!」

善子「何...この姉妹コント...。」

ダイヤ「コント言うな!」

ガイ「善子、それは俺も思った。」

ダイヤ「ガイさんまで!?」

 

ガイからの思わぬコメントに、ダイヤはたじろいだ。

 

曜「前も思ったけど...何でこんなにやる気なの...?」

 

全員が思っている事を曜は口に出した。

その曜の疑問に鞠莉が苦笑いをしながら近寄り...

 

鞠莉「ずっと我慢してただけに、今までの思いがシャイニーしたのかも...。」

ダイ「何をゴチャゴチャと! さぁ、外に行って始めますわよ!」

ルビィ「うゆ!」

 

と、ダイヤの勢いに乗せられそうになったが...

 

曜「ああ! 千歌ちゃん! 自治会で出してる海の家を手伝うように言われてるの忘れてた!」

千歌「あっ! そうだった!」

果南「あ、私もだ。」

 

千歌の家の旅館は海のすぐ近くにあり、夏の間は内浦の自治会から海の家を担ってほしいと頼まれているのだ。

 

ダイヤ「そんなぁ~。特訓はどうするんですの...。」

千歌「残念ながら...そのスケジュールでは...。」

曜「もちろんサボりたい訳ではなく...。」

 

曜がそう弁明するが...

 

ダイヤ「んふ...。」

ようちか「ひっ!」

 

2人の意図を見破ったダイヤが悪~~~い笑みを浮かべ、千歌と曜は身震いする。

 

鞠莉「じゃあ、昼は全員で海の家手伝って、涼しい morning and evening に練習って事にすればいいんじゃない?」

花丸「それに賛成ずら!

善子「ヨハネの名に誓って!」

 

鞠莉の提案に花丸と善子が名乗りをあげる。

 

ダイヤ「ですが...それでは練習時間が...。」

 

 

海の家を手伝っていたら時間が少なくなることは目に見えている。Aqoursメンバーは住んでいる場所が違うため海の家に集まるには時間がかかる。

曜と善子がメンバーの中では遠いほうだ。

 

千歌「じゃあ、家で合宿って事にしない?」

千歌以外のメンバー「合宿??」

千歌「ほら、うち旅館でしょ? 志満ねぇに頼んで1部屋借りれば皆泊まれるし!」

曜「そっか! 千歌ちゃん家なら、目の前海だもんね!」

果南「移動が無い分、早朝と夕方、時間取って練習できるもんね。」

ガイ「確かに、合宿にすれば皆揃ってるから時間は確保できるな。」

 

話を聞いていたガイも千歌の意見に賛成のようだ。

 

花丸「でも、急に皆で泊まりに行って大丈夫ずらか?」

千歌「何とかなるよ! じゃあ決まりね!」

梨子「でも...ガイさんとジャグラーさんはどうしますか?」

ガイ「俺か...そうだなぁ...。」

 

今やAqoursの練習には欠かせない存在になったガイとジャグラー。

マネージャーに近い立場のため、合宿にも参加する身ではあるが...

 

ガイ「俺は旅館の手伝いがあるからなぁ...。少し大将と話してみるよ。なるべく千歌たちの合宿に時間が取れるようにな。」

千歌「私からも話をしておくね!」

ガイ「ジャグラーは...気分屋なとこあるから、参加するかはわからないな...。とりあえず合宿があるって話はしてみるよ。」

 

こうしてAqoursの夏休み強化合宿の話がまとまった。

 

ダイヤ「それでは明日の朝4時、海の家に集合という事で!」

ダイヤ以外のメンバー「お、おー...。」

ガイ「早すぎるだろ...。」

 

集合場所と時間も決まったため、この日は解散となった。

 

梨子「...。」

ガイ「梨子? どうかしたか?」

梨子「ふぇ!? あ、な、何でもないです...。」

ガイ「???」

 

他のメンバーは意気揚々としていたが、梨子だけは少し浮かない表情をしていた。

 

 

続く。




この小説、カウントダウンも兼ねてるため、1日1話で4thまでは投稿しますね(^^;)

それと、今日は虹ヶ咲のミニライブがありますね!
あの9人がついに歌を披露するときが(泣)
感慨無量です!(娘の成長に泣く親父か俺は...)
虹ヶ咲のメンバーに会いに行かれる方は楽しんできてください!



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【10-2】シャイ煮はじめました/海の家オープン

4th東京ドームライブまで、あと6日!
それと、昨日は1stライブのDay.1が無料で配信されましたが、もちろん自分は最初から最後まで見ました!
もうね、オープニングでウルウル来て、『未熟DREAMER』のアニメでガチ泣きでした。ミラチケの舞台もガチ泣きしました。

あと、昨日は遠出して甲子園球場まで行きました。来週の東京ドームライブへの景気付けになりました(笑)
もちろん曜ちゃんのユニフォームを着ましたよ(笑)


朝3:55

まだ日の出までは時間がある。ガイは集合場所である海の家前に居る。だが、他は誰も居ない。

 

ガイ「わかってはいたが...。」

 

朝4時に集まると言った張本人が来ていない。

すると誰かの足音がする。

 

花丸「おはようございますずら! ガイさん。」

ガイ「花丸か。おはようさん。よくこんな朝早くに起きれたな。」

花丸「まるの家はお寺なんです。早起きは得意ずら。」

 

ガイと花丸だけが集合場所に時間ピッタリに来ただけ。

 

花丸「ガイさん、どうしますか?」

ガイ「そうだなぁ...花丸、寝てていいぞ。海の家をやってから練習があるんだから、休めるときに休むんだ。」

花丸「わかりましたずら~。」

 

ガイと花丸は十千万に戻り、ガイは朝の仕込みをしていた大将に事情を説明した。大将は承諾してくれて、花丸はガイの使ってる部屋で休むことにした。

 

花丸「ガイさんは休まなくて大丈夫ずら?」

ガイ「俺は皆が起きるまで旅館の手伝いをしてくるよ。良い時間になったら起こしにくるよ。」

 

そう言って花丸とガイは1度別れた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

千歌「ぃやっほ~~~!」

曜「まっぶし~~~っ!」

 

合宿当日。

Aqoursを代表する元気っ子2人が、勢いよく海に飛び込む。

時間は10:30。

 

ガイ「まさか言い出しっぺが遅刻とはな...。」

ダイヤ「申し訳ないですわ...。」

善子「どう考えてもムリよ。」

花丸「朝4時に行ったら、まるとガイさん以外誰も居なかったずら...。」

 

ちなみに、果南はサーフィン,鞠莉と千歌はビーチボールで遊んでおり、鞠莉はイタズラに千歌の顔にビーチボールを当てにいったらクリーンヒットする。

ルビィは浮き輪でプカプカ浮いているが、背後で曜が悪い笑みを浮かべ、海に潜る。

その曜がルビィに近付き、海の中からルビィにこちょこちょ攻撃を入れた。ルビィは笑いながら海に落ち、曜と共に浮上し、海水を「ぴゅ~~」と出す。

 

ダイヤ「そ、それはそれとして...海の家と言うのは一体...。」

ガイ「あそこにあるやつだ。」

 

ガイが指差す建物の前にダイヤがたどり着くが...

 

ダイヤ「はて? そのお店はどこですの?」

 

キョロキョロしながら海の家を探すダイヤ。

 

花丸「現実を見るずら...。」

 

現実逃避するダイヤに花丸がジト目で声をかける。

 

ルビィ「それに比べて...。」

 

ルビィがもう1つの海の家に目を向ける。他のメンバーもそっちを見る。

もう1つの海の家は新築みたいな感じで若い人が行列を作っていた。

 

ダイヤ「駄目ですわ...。」

 

ダイヤが膝をガックシと落とし、他のメンバーも沈んだ雰囲気になる。

ただ、1人だけは違った。

 

鞠莉「都会の軍門に下るのデースか?」

 

鞠莉の一言に皆が鞠莉に注目する。

 

鞠莉「私達はラブライブの決勝を目指しているのでしょう? あんなチャラチャラした店に負ける訳には行かないわ!」

ガイ「あんたが言っちゃ説得力があるわけ...。」

ダイヤ「鞠莉さん! あなたの言う通りですわ!!」

ガイ「説得力あった!?」

鞠莉「てへぺろ♪」

 

ダイヤが復活した。

 

 

復活したダイヤはAqoursメンバーとガイに指示を出す。

ダイヤは海の家の屋根の上にいる。

千歌と梨子には...

 

ちかりこ「これ…なに?」

ダイヤ「それでこの海の家にお客を呼ぶのですわ。聞けば去年も売り上げで隣に負けたそうではありませんか。今年は私達が救世主となるのです!」

ちかりこ「救世主!?」

 

ガイ「だからって、この格好はどうかと思うぞ...」

 

千歌と梨子は海の家の宣伝用の被り物を肩からさげていた。

次に、果南には...

 

ダイヤ「果南さん! トゥ!」

 

屋根の上に居たダイヤが勢いよく降りて、そのまま果南に急接近する。

 

果南「な...何...?」

ダイヤ「さぁ! 果南さんはこのチラシを! 商売もスクールアイドルも大切なのは宣伝!」

果南「は、はぁ...。」

ダイヤ「あなたのそのグラ〜マラスな水着姿でお客を引き寄せるのですわ! 他のジャリどもでは女の魅力に欠けますので! んふっ...。」

果南「なんか顔が怖いんだけど...。」

 

ガイ「果南と千歌,梨子の扱いが違いすぎるだろ...。」

千歌「ジャリってなーに?」

梨子「知らない方がいいと思う...。」

 

続いてキッチンでは...

 

ダイヤ「そして、鞠莉さん,曜さん,善子さん!」

善子「ヨハネ!」

ダイヤ「あなたたちには料理を担当してもらいますわ。都会の方々に負けない料理でお客のハートを鷲掴みにするのですわ!」

曜「面白そう!」

善子「堕天使の腕の見せどころね!」

鞠莉「じゃあレッツクッキング!」

ようよし「おーう!」

 

ガイ「この3人なら大丈夫だろ。」

 

だが、皆はあとで後悔することになる...。

特に、鞠莉と善子の料理によって...。

 

ちなみに、ルビィ・花丸・ダイヤは接客と料理を運ぶことになった。

 

ダイヤ「そして...ガイさん!」

ガイ「お、おう...。」

ダイヤ「ガイさんには接客と料理をお願いしますわ!」

ガイ「構わないぞ。」

 

こうしてAqoursとガイによる海の家の手伝いが始まる。

 

ダイヤ「さぁ! これで客がドバドバと!」

 

と思ったのだが、千歌たちの海の家にはお客さんが来ない。

 

ダイヤ「なんでこないんですの!?」

むつ「こんにちは~。」

ダイヤ「あ、はーい!」

よしみ「ここが千歌達が手伝ってる海の家?」

千歌「みんなに連絡したらすぐ来てくれたよ!」

果南「最初からこうすればよかったんだね。ほ~んとダイヤはおバカさん♪」

鞠莉「ほんと! オ・バ・サ・ン!」

ダイヤ「1文字抜けてますわ!」

 

そんなやり取りをしていると...

 

JJ「おい、来たぞ。」

ガイ「来てくれたか。」

鞠莉「あら! ジャグラーさん!」

 

ジャグラーも海の家にやってきた。人員が揃った海の家は、初日から大繁盛。

なぜそんなにお客さんが来たのかというと、「すごく可愛い9人の女の子が居る!」,「料理と接客をこなす男性が爽やかすぎる!」,「執事みたいな接客をしてくれた男性の仕草に惚れちゃいそう!」などの書き込みがSNSに投稿されたためだった。

 

ちなみに、海の家が開いている間は満員御礼だったそうだ。

 

 

続く。




そういや、自分は行けなかったのですが、今日は愛知の大府ってとこに湊カツミと湊イサミが来たんですよ。
ちなみに、大府は「おおぶ」って読みます。
つまり、オーブにロッソとブルが揃ったんですよ(笑)
実質「トリプルオリジウム光線」が完成しました(笑)


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【10-3】シャイ煮はじめました/新たなる脅威

4th東京ドームライブまで、あと5日!!

昨夜の1stライブDay.2の配信は見ましたか?
これも自分は最初から最後まで見ましたが、マジでヤバかった(>_<)
2017年2月25・26日の2日間はAqoursにとって一生忘れられない思い出になったし、Aqoursを応援する人全員にとっても最高の思い出になったと改めて感じました!

それと、4thの物販がついに届きました!
パンフレット読みましたが、あれは家宝にします!



夕方。

海の家での仕事が終わり、スクールアイドルとして合宿メニューをこなす9人。

 

果南「流石にお店の後だとちょっときついね...。」

ダイヤ「こ、こんな特訓をμ'sはやっていたのですか...。」

千歌「す、すごすぎる...。」

 

予想以上の客足で、練習の体力も使った体に、ダイヤが提案した練習メニューはさすがに限界がくる。

Aqoursの中でNo.1の体力の持ち主である果南の息があがっている。No.2の曜は手足を地面に着けて肩で息をしているほどだ。鞠莉以外のメンバーは伸びてしまっている。

で、鞠莉はというと、優雅にくつろいでいた。

 

ガイ「鞠莉のやつ、いつあんなもの用意したんだ...」

JJ「あんな忙しかったあとに練習も欠かさないとは、さすがスクールアイドルだな。」

ガイ「あと...お前も何か楽しんでないか...?」

 

なぜガイがそんなことを言ったのか。それは、ジャグラーがいつもの黒いスーツに赤のネクタイでは無いからだ。今のジャグラーは白のハーフパンツに赤のアロハシャツを着ているからなのだ。

一応、ガイもグレーの半袖シャツに夏用のジーパン姿でいる。

 

JJ「夏だから当たり前だろ。それにスーツだと暑いからな。ほんと日本のお父さんは頑張るなぁ。」

ガイ「お、おう...。」

 

Aqoursは少し休憩したあと体幹トレーニングをしていたのだが、花丸がバランスを崩し、隣にいたルビィにぶつかる。その勢いでルビィが善子にぶつかり、その善子が千歌にぶつかり、ドミノ倒しとなった。

そんな様子に梨子は微笑み、千歌も梨子の微笑みを見て笑みを浮かべた。

 

そのほっこりした雰囲気を打ち崩すかのごとく、空が割れる。

 

果南「な、何あれ!」

梨子「空が割れた...。」

ダイヤ「皆さん海の家に集まってください!」

JJ「このやり方は...。」

ガイ「あぁ...。」

 

するとその割れた空から1体の超獣が現れる。

その超獣は青とオレンジの色の体に頭に1本の角がある。

 

???「グワァァァァ!」

 

その超獣は内浦の街に降り立つと、浦女めがけて進みだした。

 

曜「ねぇ、あの怪獣学校に向かってるよ!」

善子「なんで学校なのよ!」

JJ「あいつは『一角超獣バキシム』だ。そんじょそこらの怪獣とは次元が違う。(超獣が現れるってことはアルファが仕向けた可能性は低い。となると...。)」

ガイ「皆はジャグラーの言うことを守るんだ。頼むぞ、ジャグラー。」

 

ガイはオーブリングを掲げる。

 

ガイ「ジャックさん!」

《ウルトラマンジャック》(ジェア

 

ガイ「ゼロさん!」

《ウルトラマンゼロ》(デェェア

 

ガイ「キレのいいやつ、頼みます!」

《フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ ハリケーンスラッシュ。》

 

オーブはバキシムの前に現れる。

 

オーブ「光を超えて、闇を斬る!」

 

一角超獣バキシム vs ウルトラマンオーブ ハリケーンスラッシュ

 

千歌「ガイさ~ん! 頑張って~!」

花丸「ガイさん! 応援してるずら~!」

 

オーブは千歌たちを見て頷き、バキシムを見据える。

 

オーブ「オーブスラッガーランス!」

 

ハリケーンスラッシュの武器『オーブスラッガーランス』を出現させ、構える。

 

バキシム「グワァァァァ!」

オーブ「ハァァァ!」

 

オーブは空中に展開し、目にもとまらぬスピードでバキシムを切りつける。

 

ルビィ「オーブさんしゅごい!」

鞠莉「アンビリーバボー...。」

 

9人も早すぎて目が追い付かない。

オーブは1度空中で待機する。バキシムはさっきの攻撃が効いたのか、フラフラしている。

 

善子「このままいっちゃえ~!」

 

オーブは地面に着地し、必殺技を放つためオーブスラッガーランスのレバーを1回引いた。

 

オーブ「オーブランサーシュート!」

 

これで勝負ありかと思われたが、再び空が割れる。そこからバキシムに向かってビームが注がれる。

そのビームはオーブランサーシュートを跳ね返した。

 

果南「嘘...。」

ダイヤ「どうなってますの...。」

JJ「そう簡単に引き下がらないってか...。」

オーブ「くっ...。」

 

ビームをひとしきり浴びたバキシムは目が赤くなり、さっきより凶暴になった。

 

バキシム「グワァァァァ!!!」

 

曜「さっきより強そうだよ...。」

花丸「恐いずら...。」

ルビィ「お姉ちゃん...。」

果南「まる、おいで...。」

ダイヤ「ルビィ...。」

 

花丸は果南に抱きつき、ルビィもダイヤに抱きつく。

 

梨子「ガイさんなら大丈夫だよね...。」

千歌「ガイさん...。」

JJ「(なんだあの光は...?)」

 

パワーアップしたバキシムは勢いよく浦女に向かっていく。オーブは阻止すべくバキシムを止めに入るが、バキシムがオーブを押していく。

そのバキシムが右腕でオーブを殴る。

 

オーブ「グハッ...。」

バキシム「グワァァァァ!!!」

 

今度は頭の角をオーブに向けて、発射する。バキシムの角はミサイルになっているのだ。

起き上がるオーブだが、ミサイルを防ぐためにバリアを展開することができず、ミサイルを喰らってしまう。

 

オーブ「ぐわぁぁぁ!」

 

再びオーブは飛ばされる。

バキシムはまた浦女へと向かう。

 

ピコンピコンピコンピコン...

 

オーブのカラータイマーが鳴り出す。だが、オーブはミサイルのダメージで立てないでいた。

 

鞠莉「...立ってよ。」

果南「鞠莉...?」

鞠莉「立ってよ! ガイさん!」

 

鞠莉は涙を浮かべながら叫ぶ。

 

ダイヤ「鞠莉さんの言う通りですわ! ガイさん、私たちと約束してくださいましたわよね! 街も学校も守ると!」

 

ダイヤも涙混じりに叫ぶ。

 

千歌「鞠莉さん...ダイヤさん...。」

JJ「ガイ! この声聞こえてんだろ!」

 

ジャグラーの一声に、オーブの指が動く。

 

ルビィ「ガイさん! 頑張って!」

花丸「ガイさん負けないでずら!」

ちかようりこよしかな「ガイさん!!!」

 

オーブ「くっ...んんん...ハッ!」

 

Aqoursの声が届き、オーブは立ち上がる。

 

ガイ「皆の声が聞こえた! ここで負けるわけにはいかない!」

 

ガイは1枚のカードをオーブリングにリードする。

 

《覚醒せよ! オーブオリジン!》

 

ガイ「オーブカリバー!」

 

『オーブオリジンのテーマ』

 

オーブ「銀河の光が我を呼ぶ!」

 

 

???「ここか...。この地に眠る強大なる力とやら、我が手に入れる。それには、ウルトラマンオーブ...貴様が邪魔だ...。」

 

 

続く。




なんと、ここに来て第3の勢力が...
ガイ&ジャグラー,アルファ,謎の敵がぶつかり、その渦中に巻き込まれていくAqours。
今後の物語にご期待ください!


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【10-4】シャイ煮はじめました/戦いと練習後の腹ごしらえ

4th東京ドームライブまで、あと4日!
このライブをウルトラマンルーブの台詞で表現しようと必死に考えてますが、ピッタリくるのがなかなか見つからない(^^;)
前日には完成させたい...


一角超獣カイザーバキシム vs ウルトラマンオーブ オーブオリジン

 

オーブ「ハァァァ...シュワ!」

カイザーバキシム「グワァァァァ!!!」

 

オーブはオーブカリバーでカイザーバキシムにダメージを与えていく。

そして、オーブカリバーの『火』のエレメントを選択する。

 

オーブ「オーブフレイムカリバー!」

 

オーブカリバーで巨大な火の玉を作り出し、水平方向に斬るようにオーブカリバーを振ると、火の玉がカイザーバキシムを包み込む。

さらにそこへオーブカリバーを縦に斬り込むと火の玉が爆発する。

 

カイザーバキシム「グワァァ...。」

 

この攻撃が効いたようで、カイザーバキシムは再びフラフラになりだした。

 

オーブ「次こそ決める!」

 

ガイはオーブカリバーをオーブリングにかざす。

 

オーブリング「解き放て! オーブの力!」

 

オーブカリバーを空中で円を描くように回すと、その円からオーブカリバーに光が集まる。その光が最大までチャージされると、技の名前を叫びながら剣先をカイザーバキシムに向ける。

 

オーブ「オーブスプリームカリバー!!」

 

剣先から大量の光線が放出された。それがカイザーバキシムに命中し、爆発。

オーブは破壊された跡を修復し、空高く飛んでいった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

太陽が沈み、Aqoursは水着で練習していたため、体についた砂を取るため水を浴びていた。

 

バシャーー

 

ルビィが頭から水をかぶり、体を震わせ、水を飛ばす。

 

ルビィ「冷やっこい...。」

千歌「我慢して。美渡ねぇから自分たちで何とかしてって。」

ルビィ「それにしてもμ'sってすごい練習してたんだね!」

善子「リトルデーモンね。」

JJ「(リトルデーモンって何だ...。)」

 

ここでガイが帰ってきた。

 

ガイ「今戻った。」

花丸「ガイさんずら!」

ダイヤ「お戻りになられましたね。」

JJ「やっと戻ってきたか。」

 

すると、十千万の正面入り口から美渡さんが...

 

美渡「あんたたち! ほかのお客さんも居るから、絶対うるさくしたらダメだからね!」

千歌「わかってるー!」

美渡「言ったからねー!!」

 

美渡さんからの忠告を受けたところで、「グゥー」とお腹が鳴る音がした。その音の主は鞠莉だった。

その鞠莉はお腹をさすりながら...

 

鞠莉「I’m hungry...ご飯まだ?」

千歌「それが...。」

ガイ「人数が多すぎてできてないのか?」

JJ「俺とガイは無くても問題無いぞ。」

ガイ「あぁ。ジャグラーの言う通りだ。」

千歌「えぇっとぉ...その逆なんですよ...。」

一同「逆?」

 

千歌が皆を海の家のテーブルに案内する。

 

ガイ「千歌が言いたいことってまさか...?」

千歌「はい...目の前にある食材です...。」

 

一同の目の前には、海の家のメニューとして作られた鞠莉特製の『シャイ煮』と、善子特製の『堕天使の涙』があった。

 

千歌「美渡ねぇから、余った食材は自分たちで何とかしろって...。」

 

よしまり「申し訳ない!/デース!」

 

善子と鞠莉は指先を机につけ、頭を下げて謝罪した。

ちなみに、曜は『ヨキソバ』(焼きそばに薄焼きたまごを乗せ、ケチャップでトッピングした料理)を作った。それは完売したようだ。

 

ガイ「まぁ、2人も頑張って作ったんだし、食べるか。」

ダイヤ「そうですわね。捨てるのも勿体ないですから...。」

ルビィ「どんな味がするんですか?」

果南「ちょっと気になるね。」

花丸「まるも食べてみたいずら!」

JJ「仕方ないな。食べてやるよ。」

よしまり「いいですわ!」

 

そう言って、鞠莉は鍋のシャイ煮を火にかけ、煮込み始める。善子は冷めてしまった堕天使の涙を電子レンジで温め直す。

どちらも温まり、盛り付けられて、テーブルに並ぶ。

 

よしまり「さあ! 召し上がれ!」

 

と言われ、最初に手をつけたのはシャイ煮。

見た目は鍋の料理なのだが、入っている食材が原形をとどめたまま存在している。そんなシャイ煮の問題は味だ。抵抗がありながらも全員がシャイ煮を1口食べる。

すると...

 

千歌「んっ! 美味しい!!」

ガイ「旨い!」

ダイヤ「おいしいですわ!」

JJ「こんな見た目で旨いとは...。」

 

全員から美味しいと評判だった。

美味しいのだが...

 

梨子「これ...中身は何ですか?」

 

梨子が疑いを持つような目でシャイ煮を見る。

 

鞠莉「ふっふっふ...シャイ煮はわたーしが世界中から集めたスペーシャルな食材で作った究極の料理デース!」

 

シャイ煮の鍋の横には、アワビ,マンボウ,大トロ,松茸,トリュフなどの高級食材が多数並んでいた。

 

ダイヤ「それで、1杯いくらですの...?」

鞠莉「さあ? 10万円ぐらい?」

一同「ぷぅーーー!!」

 

あまり価格に、鞠莉以外は食べていたシャイ煮を漫画のように吐き出してしまった。どうやら売れない原因は金額にあった。

 

千歌「高すぎるよ!」

鞠莉「そうかしら?」

JJ「よくその値段で売ろうとしたな...。」

果南「これだから金持ちは...。」

ルビィ「あはは...次は、堕天使の涙を...。」

 

ひとまずシャイ煮を食べたところで次の食材へ。

シャイ煮のやり取りに苦笑いを浮かべたルビィが堕天使の涙を1つ爪楊枝で刺す。

堕天使の涙は見た目が黒いたこ焼きなのだ。

ルビィはそれを1口で食べたのだが、様子がおかしい。

 

ダイヤ「...? ルビィ?」

 

ダイヤがルビィに呼びかけると、ルビィは顔を真っ赤にして震える。

次の瞬間...

 

ルビィ「ピギャアァァァァァァァ!! 辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い!!」

 

あまりの辛さにルビィは外へ飛び出して、砂浜を走りまわっている。

 

ダイヤ「ちょっと! 一体何を入れたんですの!?」

善子「タコの代わりに、大量のタバスコで味付けを...。これぞ堕天使の涙!」

 

妹がやられたためダイヤが突っかかるが、善子は気にせずに堕天使の涙を食べる。善子はさっきのルビィとは違い、平気な様子だ。

他のメンバーはそんな善子を驚きの目で見ている。

 

曜「善子ちゃんって辛いの平気なの?」

善子「ヨハネよ。そうねぇ...結構いけるほうよ。」

花丸「初めて知ったずら...。」

 

そんな激辛の堕天使の涙を何食わぬ顔で食べる人物があと2人。

 

JJ「この辛さ、結構クセになるな。」

ガイ「あぁ。酒にめっちゃ合うな。」

JJ「それだよなー。」

 

そう。ガイとジャグラーだ。

 

千歌「あのぅ...2人は平気なんですか...?」

ガイ「平気だよ。」

JJ「俺はもっと辛いほうが好みだな。」

梨子「す、すごい...」

善子「ガイさん...師匠...。」

 

だが海の家営業期間中、ヨキソバは毎日完売したのだがシャイ煮と堕天使の涙は毎日売れ残り、毎晩それを食べる皆であった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ガイとジャグラーとAqoursがこうしている時間と同時刻...

 

アルファ「まさか超獣が現れるなんてねぇ...予想外だったよ。それに、あの光は僕が必要としている力だ。目的遂行のためにも、奴と手を組むのもありだな...。」

 

 

さらに同時刻、異次元空間では...

 

???「まだ初期段階だが、あの方の力は素晴らしい...。フハハハハ...。ウルトラマンオーブよ、楽しみにしていろ...。」

 

 

続く。




もうお気付きの方も居るかと思いますが、新たな敵はあの超獣使いです(笑)
???が名前になるのは次になりますので、ドキドキしながら待っていてください!

それと、一角超獣カイザーバキシムの解説です。ネタバレになりますが、物語を読まれる皆さんが混乱するのを避けるために行います。
バキシムに降り注いだエネルギーは『カイザーべリアル』の力です。今回は超獣でしたが、通常の怪獣もこの力を浴びれば凶暴化します。
ウルトラマンエックスを見ていた人なら『ダークサンダーエナジー』みたいな力だと思っていただいて大丈夫です!

この力が今後の物語を左右していきます。


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【10-5】シャイ煮はじめました/みかんとさくら

4th東京ドームライブまで、あと3日!!
いよいよ間近になりましたね!
無事に物販も届きましたし、現在はキャストさんに送る手紙を書いています。まだ全員完成してない...(^^;)


晩ごはんを食べ終え片付けをしているAqoursメンバー。

ガイと千歌は十千万に行き、食材や調味料の調達をしにきたのだが...

 

梨子ママ「梨子ったらピアノコンクールに出るかいわないのよ...千歌ちゃんから何か聞いてません?」

志満「いえ、千歌ちゃんからは何も...。」

梨子ママ「そうなのね...。」

 

という会話が聞こえてきた。

 

千歌「梨子ちゃん、ピアノコンクール出るのかな...?」

ガイ「本人に確かめてみるか。」

 

 

Aqoursは絶賛合宿中。海の家を手伝いながら練習の日々を送っていた。

ある日、ジャグラーが厨房に入ると自ら名乗りをあげた。というのも、毎日売れ残る善子の堕天使の涙をアレンジするそうだ。

 

J「全部辛いから売れないんだよ。こういうのは1個か2個辛いのを入れて、ロシアンルーレット風にすりゃ人気が出るんだよ。」

一同「おぉ...。」

 

そう言って、黒い生地に通常のタコやチーズ,ウインナーを入れた辛くないのも作り、多様な堕天使の涙を作った。

これが成功し、ヨキソバの次に人気商品になった。

鞠莉のシャイ煮は値段のゼロを少なくしたのだが、見た目が見た目なため、売れ残るばかりだった。

 

その日の夜。

晩ごはんは相変わらずシャイ煮だったが、毎晩同じため、皆飽きてきたようだ。

だが、曜が何か閃いたらしく...

 

曜「皆、もう30分だけ待っててくれる?」

千歌「曜ちゃん何するの?」

曜「鞠莉さん、シャイ煮借りますよ。千歌ちゃん、できてからのお楽しみだよ~。」

 

そう言って、厨房に入っていった。

 

30分後。

厨房から食欲をそそる匂いがしてきた。すると、曜がシャイ煮の鍋を持ってきた。

 

曜「皆お待たせであります! 曜ちゃん特製の船乗りカレーwithシャイ煮だよ!」

一同「おぉ~...!」

曜「じゃあまず梨子ちゃんから召し上がれ!」

梨子「私!?」

 

カレーにしてもシャイ煮の食材たちは形を残しているため、梨子はにらめっこしながらカレーを1口食べる。

 

梨子「い、いただきます...。ん...お、美味しい!すごいよ曜ちゃん!」

 

梨子の言葉に、シャイ煮が売れないと落ち込んでいた鞠莉が次にカレーを1口食べた。

 

鞠莉「ん〜! delicious!!」

 

鞠莉の顔に笑みが戻る。

 

曜「パパの船乗りカレーは何にでもあうんだ!」

花丸「はむ...あむ...おかわりずら!」

善子「はやっ!」

 

花丸は1皿を完食していた。

 

ダイヤ「ふっふっふ...これなら明日は完売ですわ...。」

ルビィ「お、お姉ちゃん...?」

 

そんな中、ダイヤは何かを企むような顔でそろばんを使って、売り上げ見込みを計算した。ルビィが若干引いていた。

皆で和気あいあいと食事をしていたが、梨子の雰囲気が暗い。

 

千歌「梨子ちゃん? 何か悩み事?」

梨子「えっ...ううん...何でもないよ...。」

 

この様子を曜が見ていたが、曜は千歌と梨子の間に何かあることを感じ取った。

 

 

その日の夜。

千歌の部屋でダイヤによる『ラブライブの歴史』という名のお勉強が始まろうとしていた。

 

ダイヤ「では! これからラブライブの歴史と、レジェンドスクールアイドルの講義を行いますわ!」

果南「今から...?」

ルビィ「わぁぁ〜!」

ガイ「俺とジャグラーも居る必要あるか...?」

JJ「ガイに同じだ。」

ダイヤ「ぶっぶーですわ! ガイさんもジャグラーさんもAqoursを手伝ってくださるマネージャーみたいな立場ですわ! マネージャーがラブライブを知らないだなんて、片腹痛いですわ!」

 

ダイヤの一言が効いたのか、2人は大人しく着席した。

 

ダイヤ「だいたい、あなた方はスクールアイドルでありながら、ラブライブのなんたるかを知らなすぎですわ!」

 

Aqoursの中でスクールアイドルに詳しいのはダイヤとルビィの黒澤姉妹だ。その2人以外はまだまだと言ったところだろう。そこで、合宿中にラブライブやスクールアイドルについて学ぶという算段だ。

 

ダイヤ「ではまずA‐RISEの誕生から...ん?」

 

いざ説明しようとしたダイヤが異変に気付いた。その理由は、ダイヤの正面に座っている鞠莉だ。体育座りで目もパッチリ開いているのだが、寝息が聞こえるのだ。

 

ダイヤ「鞠莉さん、聞こえてますか?」

 

ダイヤが鞠莉に呼びかけた直後、鞠莉の目がはがれた。

鞠莉は起きているようにみせる細工をしていたのだが、ダイヤは鞠莉の目が実際に取れたと勘違いしたようで...

 

ダイヤ「ピギャアァァァァァァァァァ!!!!」

 

と、声をあげて倒れた。 

皆でダイヤを介抱していると、千歌とガイとジャグラーが何かを襖から感じとる。その3人が振り返ると、襖を少し開けた隙間から美渡さんがものすごいにらみを利かしていた。

 

千歌「きょ、今日はもう遅いから早く寝よ!(焦)」

ガイ「そ、そうだな。海の家の手伝いや練習で疲れただろ! な、ジャグラー。(焦)」

JJ「そ、そうだな。休むことも練習だ。(焦)」

曜「でもまだ時間は早いような...?」

 

曜がそう言うと、千歌は曜に近付き...

 

千歌「今日のところは早く静かにしないと旅館の神様に尻子玉抜かれるよぉ!」

曜「よ、よーそろー...。」

 

曜が納得すると、千歌の部屋の襖が静かに閉じた。旅館の神様の怒りがなんとか収まった。

 

そのあとは皆で寝る準備をして、Aqoursメンバーは全員が千歌の部屋で寝た。ガイとジャグラーも部屋に戻った。

 

ガイ「この前現れた超獣なんだが...。」

JJ「あぁ...超獣を操るのは、奴しか居ない...。」

ガイ「ヤプール...。」

JJ「それに、あいつらの学校をターゲットにしているように見えたが...。」

ガイ「まだ確証が無い...。俺たちは今まで通り、この世界を守る。」

JJ「だな。あとは、バキシムに降り注いだエネルギーだが...。」

ガイ「何だったんだあれ...。エックスさんから聞いた『ダークサンダーエナジー』に似ていたが、それより強力なエネルギーだった...。」

 

新たな敵『ヤプール』とも戦うことになったガイとジャグラーだが、ヤプールの脅威からもこの世界を守ることを改めて確認しあった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

早朝。

千歌は梨子の様子がおかしいことに気付き、それが何なのか調べていて、ついに答えにたどり着いた。

それはピアノコンクールについてだった。千歌は詳細を読んでいくと、あることに気付いた。

 

千歌「この日って...。」

 

そう、ピアノコンクールが行われる日はラブライブ予備予選の日と重なっているのだ。

千歌は意を決して梨子をお越し、外に連れ出した。

 

千歌「梨子ちゃん...。」

梨子「ん?」

千歌「ピアノコンクールに出て欲しい...。」

梨子「...!」

千歌「こんなこと言うの変だよね...スクールアイドルに誘ったのは私なのに...梨子ちゃんはAqoursの方が大切って言ってくれたのに...でも、でもね!」

梨子「私が一緒じゃ嫌?」

千歌「違うよ! 一緒が良いに決まってるよ!」

梨子「千歌ちゃん...。」

千歌「思い出したの...最初に梨子ちゃん誘った時のこと...。」

 

そこへ早起きしたガイが2人を見つける。

 

ガイ「(もしかして...。)」

 

静かに2人の会話に聞き耳を立てる。

 

千歌「あの時、私思ってた。スクールアイドルを一緒に続けて梨子ちゃんの中の何かが変わって、またピアノに前向きに取り組めたら素晴らしいなって、素敵だなってそう思ってた...。」

梨子「でも!」

千歌「この町や学校やみんなが大切なのはわかるよ。でもね、梨子ちゃんにとってピアノは同じくらい大切なものだったんじゃないの? その気持ちに答えを出してあげて...。」

梨子「...っ。」

千歌「私待ってるから! どこにも行かないって! ここでみんなと一緒に待ってるって約束するから...だからっ...。」

 

千歌の言葉を聞いて、梨子が勢いよく抱きついた。

 

梨子「ほんと...変な人。」

千歌「梨子ちゃん...。」

梨子「私、ピアノコンクールに出るわ。」

 

ガイ「(良かった...。梨子、行ってこい!)」

 

 

続く。




Aqoursの紅白出場が決まりましたね!
本当におめでとうございます!(^^)
ドーム前に嬉しいニュースですよ!
平成最後だからなおさら思い出が残るでしょう(*´-`)


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【11-1】友情ヨーソロー/梨子、東京へ

4th東京ドームライブまで、あと2日!!
本当に直前になりましたね!(>_<)
あと、4thをルーブの台詞で表現することができました!
ライブ前日にツイートします。
見てみたい方は、Twitterで「@kotoriyou9」をフォローしていただければ見れますよ~。

さらに1つご報告で、12/25のクリスマスは、あんちゃんのイベントに行きます!
平成最後のクリスマスをあんちゃんと過ごせるなんて幸せすぎる!
今から楽しみです!(^^)/


異次元空間。

ヤプールは沼津に眠る魔王の力を探しているが...

 

ヤプール「やはり魔王の力はそう簡単には見つからないか。」

 

そこに来客だ。

 

アルファ「失礼しますよ、ヤプールさん。」

ヤプール「何だ貴様は?」

アルファ「僕の名はアルファ。あなたの力を借りたくて馳せ参じました。」

ヤプール「我の力だと?」

アルファ「はい。最初に言っておきましょう。僕もあなたと同じ側ですよ。」

ヤプール「つまり、ウルトラマンオーブを倒す者か。」

アルファ「えぇ。それと、あなたの探す魔王の力を知っています。」

ヤプール「ほう。」

アルファ「ここは手を組みませんか?私はあなたに魔王の力の情報を提供し、ウルトラマンオーブを倒すという算段でどうでしょうか?」

ヤプール「ふむ。悪くない話だな。」

アルファ「ただ、1つだけ条件を飲んでいただければですが...」

ヤプール「条件だと?」

アルファ「えぇ。あの強大な闇の力...『カイザーべリアル』の力を僕にも分けてくださるだけでいいのです。」

ヤプール「あの方の力をか...。いいだろう。その条件で手を組もうか。」

アルファ「感謝しますよ、ヤプールさん。(カイザーべリアルの力が大魔王獣を呼び出す鍵なのさ...。)」

 

こうしてヤプールとアルファはお互いの利害が一致し、手を組んだ。

このことをガイとジャグラーはまだ知らない。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

その頃、Aqoursメンバーとガイとジャグラーは沼津駅に居た。

梨子がピアノコンクールに出ることを皆に話し、皆も梨子の意志を尊重した。さらに、ピアノコンクール前に何日かスタジオ練習を行うため、しばらくは沼津を離れるとのこと。

 

千歌「しっかりね!」

梨子「お互いに!」

 

今日から梨子が東京のスタジオに行くため、皆でお見送りに来ていた。その梨子に千歌が声をかけた。

 

ルビィ「梨子ちゃん、がんばルビィ!」

ダイヤ「東京に負けては駄目ですわよ!」

曜「全速前進ヨーソロー!」

鞠莉「チャオ、梨子。」

果南「気を付けてね。」

花丸「ファイトずら!」

善子「くっくっく...東京の闇に飲まれないように...。」

ガイ「そろそろ時間だな。頑張ってこい!」

 

他のメンバーも梨子にエールを送ったところで電車の時間になる。

 

梨子「ありがとう皆!」

JJ「おいおい...俺には無いのかよ...。」

 

今回、梨子が東京に居る間の護衛としてジャグラーが同行することに。

 

千歌「ジャグラーさん! 梨子ちゃんをお願いしますね!」

JJ「あいよ。Aqoursのリーダーから任されました。」

ガイ「頼むぞ、ジャグラー。」

 

そして梨子とジャグラーがホームに向かって少し歩いたところで...

 

千歌「梨子ちゃん!」

梨子「...?」

 

千歌が梨子を呼び、梨子は立ち止まって振り返る。

 

千歌「次は...次のステージは、絶対9人で歌おうね!」

梨子「もちろん!」

 

梨子は笑顔でそう返事し、ホームに向かった。

そうなると梨子を抜いた8人でラブライブ予備予選に出場となる。

8人で歌うためにパート変更やフォーメーションを練り直す必要があるので、今から学校に向かう。

 

ダイヤ「さあ! 早く戻って練習としますわよ!」

 

この一言に皆が歩き出す。

 

ガイ「千歌も言っていたように、予選は突破しないとな。」

鞠莉「張り切って練習しまショーウ!」

曜「あれ...千歌ちゃん...?」

 

千歌が改札前に残っている事に気付く曜。

「千歌ちゃん」と呼びかけようとしたが、その背中から何かを感じ取った曜は言葉を躊躇してしまう。

 

曜「千歌ちゃん...。」

 

その様子にガイも気付く。

 

ガイ「(曜...? しばらく観察したほうが良いな...。)」

 

 

浦女のスクールアイドル部部室。

 

ダイヤ「特訓! ですわ!」

一同「...。」

花丸「本当に好きずらね、ダイヤさん...。」

ルビィ「あぁ!」

 

と、ルビィはパソコンを見ながら大きな声を上げた。

その画面にはとあるスクールアイドルの動画が流れていた。

 

千歌「これって、Saint Snowさん!」

ガイ「東京で会ったあの時の2人だな。」

ルビィ「先に行われた北海道予備予選をトップで通過したって!」

果南「へぇ~、これが千歌たちが東京で会ったっていう...」

千歌「頑張ってるんだぁ。」

果南「気持ちは分かるけど大切なのは目の前の予備予選。まずはそこに集中しない?」

鞠莉「果南にしては随分堅実ね~。」

果南「誰かさんのおかげで、いろいろ勉強したからね~。」

ダイヤ「では! それを踏まえて!」

 

練習のため、皆は練習着に着替えるかと思いきや、ダイヤから浦女指定の夏用ジャージに着替えろと指示があった。

さらには、屋上に向かうかと思いきや、ダイヤが別の場所に案内するとのこと。

ガイも最近は彼女たちとトレーニングをしているため、動きやすい服に着替えていた。

 

 

千歌「なんで...こうなるの!」

ダイヤ「文句言ってないでしっかり磨くのですわ!」

ガイ「これは...特訓なのか?」

 

皆はプール掃除をしていた。掃除をしていないため、プールの足場はヌルヌルだ。

おかげで、ルビィと花丸がヌルヌルに足をとられてこけてしまう。

 

ガイ「ルビィ,花丸、大丈夫か?」

千歌「これで特訓になるんですか~?」

鞠莉「ダイヤがプール掃除の手配を忘れていただけね~。」

ダイヤ「忘れていたのは鞠莉さんでしょ!?」

鞠莉「言ったよ〜。夏休みに入ったらプール掃除何とかしろって。」

ダイヤ「だから何とかしてるじゃないですか!!」

鞠莉「へぇ〜何とかねぇ~。」

 

普通に見れば同級生の軽い口喧嘩だが...

 

善子「あんな理事長と生徒会長で大丈夫なの...?」

果南「あはは...私もそう思う...。」

ガイ「果南も強烈な2人を持ったな...。」

 

そう。ダイヤと鞠莉は同級生なのだが、生徒会長と理事長である。今の2人は生徒会長と理事長という立場で口喧嘩しているのだ。

 

千歌「まぁでも、みんなで約束したもんね。生徒会長の仕事は手伝うって。」

曜「そうだよ。みんなちゃんと磨かなきゃ! ヨーソロー!」

千歌「うんうん...うっ...。」

曜「デッキブラシと言ったら甲板磨き! となればこれです! ...うわったぁ!」

 

千歌の後ろには真っ白な水平の衣装に身を包んだ曜が居たが、曜もプールのヌルヌルに足を滑らす。

 

ダイヤ「あなた! その格好は何ですの! 遊んでいる場合じゃないですわよ!『本当にいつになったら終わるのやら...。」

 

と、心配していたが9人でプールを磨けば綺麗になる。

 

ルビィ「綺麗になったね!」

花丸「ピッカピカずら!」

ダイヤ「ほら見なさい。やってやれないことはございませんわ!」

一同「えぇー!!」

ガイ「冗談だろ...。」

 

ダイヤの策にまんまとはめられたようだ。

 

千歌「そうだ! ここでみんなでダンス練習してみない?」

鞠莉「オーウfunny! 面白そう〜!」

ダイヤ「滑って怪我しないでようにしてくださいよ。」

善子「ちゃんと掃除したんだし平気よ。」

果南「じゃあみんなも位置について。」

 

プールという舞台で次の予選と同じ配置につくが...

 

ガイ「ちょっと待った...。」

千歌「...うん...あれぇ?」

 

何かいつもと違うことに皆が気付いた。

 

果南「そっか、梨子ちゃんが居ないんだよね...。」

 

今までの配置だと、千歌の向かいに梨子が居て、その後ろに曜,1年生,3年生の7人が並ぶものだったが、梨子が居ないため、配置に違和感が生まれたのだ。

 

ダイヤ「そうなると、今の形はちょっと見栄えがよろしくないかもしれませんわね...。」

花丸「変えるずら?」

果南「それとも梨子ちゃんの位置に誰かが代わりに入るか...。」

鞠莉「代役っていってもね〜...。」

ガイ「千歌の動きに合わせられるメンバーか...。」

 

皆で「うーん...」と唸りながら考える。

ふと、鞠莉がとある人物に目を向ける。それに果南が続き、他のメンバーとガイも鞠莉が目を向けた人物を見る。

皆の視線に気付いたその人物は...

 

曜「えっ...え...私!?」

 

本人は自分が選ばれるとは思ってなかったらしい。

反対に千歌は「曜ちゃんとならやれる!」みたいな顔つきをしていた。

 

ガイ「(確かに千歌と曜ならうまくいけそうだが...。午前中の様子があるからちょっと心配だな...。)」

 

 

同じ頃、東京行きの電車では...

 

梨子とジャグラーは向かい合って座っていた。

ジャグラーは頬杖をついて窓からの景色を見ていた。

梨子は少し浮かない顔をしている。

 

JJ「Aqoursのことが心配か?」

梨子「えっ...。」

JJ「さっきから浮かねー顔してるからよ。」

梨子「ちょっとだけ思ってます...。千歌ちゃん達を信じてないわけじゃ無いんです。けど...私が抜けた分どうしてるんだろうって...。」

JJ「あいつらならどんな壁も越えるだろうよ。桜内が抜けた穴は埋めて、予選は突破する。」

梨子「ジャグラーさん...。」

JJ「お前らは知り合いの3人組によく似てるからな。どんなこともやってのけるところがな。」

梨子「ジャグラーさんに知り合い居たんですね...。」

JJ「お前なぁ...。」

 

そのあと、梨子からはいろいろ質問攻めされるジャグラーだったが、嫌な顔せず答えていくのだった。

 

 

続く。




11話は沼津Sideと東京Sideで話が別れるため、1回の分量が普段より多目になります。
予め把握をお願いしますm(_ _)m

それと、現段階の今後の展開ですが、ゲストで先輩ウルトラマンをお呼びしようかなと考えてます。
どなたが登場するかは秘密です。

それではまた明日~。


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【11-2】友情ヨーソロー/ヨーソロー少女のモヤモヤ

4th東京ドームライブまで、あと1日!!
いろんな人がこの日をどう過ごしてるのでしょうかね?
前日物販に行く人、お仕事や学校の人、準備してる人など居ると思いますが、自分は手紙を書いて準備して過ごします。
今日の夜に家を出て、知り合いと車でドームに行きます。
皆さん、ライブを楽しみましょう!


ガイSide

 

梨子が居たポジションに曜が入って練習再開となった。ちかりこの振り付けからようちかの振り付けに少し変更して練習していたのだが、とあるポイントの振り付けがうまく成功しない。

ようちかの幼馴染みコンビなら出来ると思っていたのだが...

 

曜「私が悪いの。同じところで遅れちゃって...。」

千歌「ああ違うよ...。私が歩幅を曜ちゃんに合わせられなくて...。」

果南「まあ、身体で覚えるしかないよ。もう少し頑張ってみようか。」

 

ようちか専用の振り付けを考えた果南が指導する。

 

果南「ワンツースリーフォー、ファイブシックスセブンエイト」

 

果南のカウントと手拍子に合わせて2人が踊り出す。幼馴染なため、息はピッタリなのだが...

 

千歌「ああ...ごめん...。」

 

お互いが背中を向け合って踊る部分で、どうしても肩がぶつかってしまう。

 

曜「ううん。私が早く出すぎて...ごめんね、千歌ちゃん...。」

善子「もうこれで10回目よ...。」

 

振り付けを変えてからずっと練習しているのだが、全てにおいて肩がぶつかってしまう。

1年生3人と鞠莉とダイヤは原因を探すが、見つからないでいた。

 

ガイ「(どうしたもんか...。やはりあの1件か...?)」

 

ガイは原因に近い疑いを持っているが、確証が無いため曜に声を掛けられないでいた。

 

 

ジャグラーSide

 

梨子とジャグラーは電車を乗り継いで東京を目指していた。今は乗り換えのため、横浜駅のホームで待っていた。

 

梨子「やっと半分ってところですね。」

JJ「電車というものは快適だが、少し窮屈だな。」

梨子「乗ったこと無いんですか?」

JJ「全く無いな。」

 

おしゃべりしながら過ごしていた。

ちなみに、梨子は春に発症していた『ジャグラー恐怖症』を克服したようだ。

 

 

ガイSide

 

ルビィ「ぴちゅうーーーーーーー。」

花丸「ずらーーーーーー。」

 

全体練習が終わり今日は解散となったが、千歌と曜は最寄りのコンビニの広場で練習をしていた。1年生とガイもそこに居る。

ちなみに、ルビィと花丸はみかんのチューブアイスを吸っていた。

善子は...

 

善子「リトルデーモンの皆さん! 私に力を! 漆黒教の力をこの隻手に!」

 

そう言ってコンビニのくじを勢いよく引く。

 

店員「D賞でーす。」

善子「堕天のD...。」

 

ガックリとその場に膝をついた。

そんな善子に一瞬ジト目を向けるが、すぐさま外の千歌と曜を見る。

 

ルビィ「2人ともまだ練習してるんだね。」

 

ルビィの言うとおり、千歌と曜は何度も練習しているが同じところでミスをしてしまう。

 

曜「あっ...ごめん...。」

千歌「ううん...私がいけないの。どうしても梨子ちゃんと練習してた歩幅で動いちゃって...。」

 

曜が新しい振り付けをまだ習得できてないのか、千歌が前の振り付けのまま動いてしまうのか、これでは予選当日まで時間との戦いだ。

この2人の様子をラムネを飲みながら見守るガイ。

 

曜「千歌ちゃん。もう一度、梨子ちゃんと練習してた通りにやってみてよ。」

千歌「えっ...でも...。」

曜「いいから! いくよ! せーの...ワンツースリーフォー、ファイブシックスセブンエイト...ワンツースリーフォー、ファイブシックスセブンエイト...。」

 

すると今度はタイミングが合い、ぶつかることはなかった。

曜は梨子と同じ振り付けをして千歌に合わせた。

 

曜「これなら大丈夫でしょ?」

千歌「う、うん...すごいね曜ちゃん...。」

 

千歌は関心しており、1年生の3人も成功に喜んでいた。

 

ガイ「(っ...今のは...。曜のやつ自分を押さえ込んだ...。)」

 

ガイは確証を得た。

するとここで千歌のスマホに着信が入る。画面を確認すると、嬉しそうにそれを耳元にあてた。

 

千歌「もしもし梨子ちゃん? 東京着いた?」

 

電話の相手は梨子。東京に着いたことを知らせるために連絡をしたのだろう。

 

千歌「あ、ちょっと待ってて、皆に変わるね! えーっと...じゃあ花丸ちゃん!」

花丸「ずらっ!?」

 

スマホの画面を花丸に向ける。

 

花丸「えっと...もすもす?」

ガイ「(もすもすって何だ...。)」

梨子『もしもし? 花丸ちゃん?』

 

スマホから梨子の声が聞こえると、花丸は尻餅を付き...

 

花丸「み...未来ずら...。」

 

驚いているようだ。

すると...

 

善子「何驚いてんのよ? 流石にスマホぐらい知って...」

梨子『あれ? 善子ちゃん?』

 

梨子が善子に声を掛けると、ビクりと体が跳ねた善子。

 

善子「ふっふっふ...このヨハネは堕天で忙しいの。別のリトルデーモンに変わります!」

 

善子は隣に居たルビィを差しだし、自分は少し離れた木に隠れる。

 

梨子『...もしもし?』

ルビィ「ピ...ピギィィィィィィ!」

 

善子に召喚されたルビィも猛ダッシュで近くの木に隠れてしまった。

 

千歌「どうしてそんなに緊張してるの? 梨子ちゃんだよ??」

花丸「東京からだと緊張するずら...。」

ガイ「(そこか...。)」

 

ガイは声に出さずにつっこむ。

 

千歌「あ、ガイさんは何か話します?」

ガイ「そうだな...ジャグラーによろしく言っといてくれ。」

梨子『ジャグラーさん、だそうですよ!』

ジャグラー『へいへい。』 

千歌「じゃあ、最後に曜ちゃん!」

曜「えっ...?」

 

携帯が自分に向けられ、その画面を見つめるだけの曜。

だが電池の残量が少ない通知が表示される。

 

千歌「あ...ごめん、電池切れそう...。」

 

曜と梨子は会話することなく、最後に梨子と話す千歌を見て、曜はレジ袋からみかんのチューブアイスを手に取った。

そしてそれをシェアするために割ったが、どこか悲し気に千歌を見つめていた。

その間に千歌は通話を終わらせて...

 

千歌「よかったぁ、喜んでるみたいで。じゃあ曜ちゃん!」

曜「ふぇ!?」

千歌「私たちももうちょっとだけ、頑張ろっか!」

曜「うん...そうだね...。」

 

曜は苦笑いで千歌の提案に肯定した。

 

曜「ガイさん...これ、どうぞ...。」

ガイ「お、おう...。ありがとな...。」

 

曜は2つに割ったみかんアイスを2つともガイに渡した。その表情はどこか哀しみが垣間見えた。

その姿をガイは見逃さなかった。

 

この様子をアルファは離れたところから見ていた。

 

アルファ「ふ~ん、部員の悩みかぁ。ガイくんは嫌うと思うけど、この状況利用させてもらうよ。」

 

その計画を実行するための準備に入ったアルファであった。

 

 

ジャグラーSide

 

千歌たちへ東京に着いた連絡をし終えた梨子とジャグラー。

梨子はスタジオに併設された宿泊所があるのだが...

 

梨子「ジャグラーさんって東京に居る間はどこに泊まるのですか?」

JJ「それならちゃんとある。小原のホテルが近くにあるみたいで手配してくれたらしい。」

梨子「さすが鞠莉さん...。」

JJ「ちなみに、費用は小原持ちなんだとよ。」

梨子「鞠莉さんすごすぎる...。」

 

用意周到で費用も全額負担する鞠莉に驚きを隠せない梨子であった。

 

 

続く。




4th開催記念で、ウルトラマンルーブの台詞でドームライブを表現が完成しました。
僕なりに考えたので、これが正しいなんてことはありませんのでご注意ください。

Aqours 4th LoveLive! ~Sailing to the Sunshine~ × ウルトラマンルーブ

Aqours色に染めあげろ!ドーム!!
纏うは夢、輝きの航海!!


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【11-3】友情ヨーソロー/鞠莉のアドバイス

投稿が止まっていてすいませんでした(>_<)
Aqours 4th LoveLive! ~Sailing to the Sunshine~で両日現地参加していました。
もうね、感動しましたよ。
初日は『想いよひとつになれ』が9人で披露されたことに涙し、『No.10』は感極まって声が震えてながら歌ってました。
2日目はりきゃこ&梨子ちゃんが笑顔で『想いよひとつになれ』を歌っていて涙し、ダブルアンコールの9人の涙にやられました(泣)
ただ、『Thank you, FRIENDS!!』中にすわわが泣いているのを見て感じるものがありました(泣)

感想がまだまだありすぎる(^^;)


翌日。

予備予選の練習が終わったあと、3年生の3人は生徒会室に集まっていた。その理由は、ダイヤのお手伝いをすること。

生徒会室の机に置かれたファイルの重なり具合をみて果南が口を開く。

 

果南「こんなに仕事溜めて〜。1人で抱え込んでたんでしょ?」

ダイヤ「ち、違いますわ! これはただ...。」

 

ダイヤは明後日の方を向き果南の言うことを否定をする。

 

鞠莉「仕方ないなぁ。これからは私と果南が手伝ってあげましょぉ...ん?」

 

会話しながら、ファイルの山に置かれた紙を抜き取ると、その中から書類が1枚がひらりと床に落ちた。その紙には「高海千歌」「渡辺曜」と書かれている。

 

ダイヤ「それはスクールアイドル部の申請書ですわ。以前千歌さんが持ってきた...。」

 

ダイヤの話を聞きながら、鞠莉はその紙を拾う。

 

鞠莉「最初はちかっちと曜の2人だったのね...。」

果南「意外?」

鞠莉「てっきりスタートはちかっちと梨子だとばかり思ってました...。」

ダイヤ「まあ確かにそう見えなくもないですわね。今の状況からすると...。」

 

窓に向かって歩いたダイヤが紙を見つめる。

そのやり取りから鞠莉はあることに気がついた。

 

鞠莉「(もしかして、ちかっちと曜は...。)」

 

鞠莉は果南とダイヤが驚くくらいの早さで生徒会の業務を手伝って、終わらせた。

 

 

3年生が生徒会の業務をしにいったあと、練習は少し続けてから終了し、1年生と千歌と曜は帰りの支度をし、下校した。

ちなみに、ガイは練習には来ていない。団体客の予約があるため今日は十千万の手伝いをしている。

千歌も練習後には十千万の手伝いがあるため、先に帰宅した。

曜は1人で浦女の坂を下っていると...

 

???「うりゃっ!」

曜「っ!?」

 

突然、曜の胸の膨らみを鷲掴みにする人物が現れる。

 

???「オーウ! これは果南にも劣らな...。」

曜「とおぉぉりゃぁぁぁ!!」

???「い...?」

 

曜の胸を鷲掴みにした人物は曜による背負い投げで宙を舞う。

 

???「アウチッ!」

 

その人物はお尻で着地した。曜はその人物を見て...

 

曜「え? ま...鞠莉ちゃん!?」

鞠莉「えへへ...。」

 

正体が鞠莉だったため曜はその場で何回か謝っていた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

場所は変わり、沼津港にある『びゅうお』に曜と鞠莉は居た。

 

曜「千歌ちゃんと?」

 

駿河湾に沈む夕日を眺めながら2人は話し合っていた。

 

鞠莉「ハイ~。上手くいってなかったでしょ~。」

曜「あ、あぁ...それなら大丈夫! あのあと2人で練習してうまくいったから!」

 

曜は一瞬戸惑ったが、すぐに曖昧な笑みを浮かべてそう返事した。

しかし、鞠莉はその答えに首を横にふる。

 

鞠莉「いーえ。ダンスの事じゃなくてね...。」

曜「えっ...?」

鞠莉「ちかっちを梨子に取られて、ちょっぴり...嫉妬ファイア~~~~~~♪が、燃え上がってたんじゃないの?」

曜「嫉妬!? いや、そんな...。」

 

曜は鞠莉に自分の抱いている感情に近い部分を突かれて少し焦り、そんなことはないと答えたが、鞠莉は曜の両頬を引っ張った。

 

曜「ひゃあぅぅぅぅ~~!」

鞠莉「ぶっちゃけトーク♪ する場ですよ? ここは。」

 

解放された頬に手を当てながら鞠莉を見つめる曜。鞠莉は優しく微笑みかけて、近くの椅子に座る。

 

鞠莉「話して。こんなのちかっちにも梨子にも話せないでしょ? ほ~ら~。」

 

自分の隣の席をポンポンと叩き、曜は鞠莉の隣に座った。

 

曜「...私ね...昔から千歌ちゃんと一緒に何かやりたいなぁって、ずっと思ってたんだけど...その内中学生になって...。」

 

小さい頃からずっと一緒だった千歌と曜。

中学生になったとき、曜は水泳部に入った。その時に千歌も入らないかと誘ったのだが、千歌は入らなかった。

 

曜「だから...千歌ちゃんが私を誘って、一緒にスクールアイドルやりたいって言ってくれた時はすごく嬉しくて。これでようやく一緒に出来るって...。でも、すぐに梨子ちゃんが入って千歌ちゃんと歌作って。気づいたら...みんなも一緒になってて。それで思ったの。千歌ちゃん、もしかして私と2人は嫌だったんじゃないかって...。」

鞠莉「Why? ...なぜ?」

 

曜の目頭が熱くなるが、グッとこらえる。

 

曜「私ね、全然そんなことないんだけど...なんか容量いいって思われてることが多くて。だから、そういう子と一緒にってやりにくいのかなぁって...。」

鞠莉「...えい!」

曜「いたっ!」

鞠莉「なーに勝手に1人で決めつけてるんですか!」

曜「だってぇ...。」

 

鞠莉はまた曜の両頬を引っ張る。そして放す。

 

鞠莉「曜はちかっちのことが大好きなんでしょ? なら、本音でぶつかった方がいいよ...。」

 

そう言って立ち上がり、窓の方へゆっくり歩く。

 

鞠莉「大好きな友達に本音を言わずに、2年間も無駄にしてしまった私が言うんだから、間違いありません!」

 

自分と同じ思いを後輩にはしてほしくない鞠莉はそう言った。

 

???「いや~、悩める後輩に先輩が助けを出すなんて感動するよ。」

鞠莉「誰!?」

 

突然びゅうおに声がした。

 

???「君たちとはなかなか会わないから忘れられてるかぁ。まぁ仕方ないよね。アルファだよ。」

鞠莉「あの時の...。」

 

鞠莉は曜を背中に隠し、アルファと向き合う。

 

鞠莉「私たちに何かあるのかしら?」

アルファ「君には無いけど、君の後ろに居る子に少しね。」

曜「っ...。」

アルファ「さぁ、こちらに来てもらおうか。渡辺曜。」

鞠莉「曜は渡さないわ! (曜を逃がしたいけど、できないわね...。)」

 

鞠莉の考え通り、ここから曜を逃がしてもアルファは鞠莉に目を向けずに曜を狙う。

なので、自分を盾にして曜を守ることを鞠莉は選んだ。

 

アルファ「強情だねぇ。さすが小原の血を引くだけのことはあるね、小原鞠莉。」

鞠莉「何で私たちの名前を知ってるのかしら? あの時名前を言ってないわよ?」

アルファ「クフフ。僕とガイくん,ジャグラーくんの戦いに関係ある人物のことは調べてあるのさ。もちろん、他の7人やスクールアイドル『Aqours』のことも『浦の星女学院』のこともね。小原理事長。」

鞠莉「っ...。」

アルファ「さぁて、どこまで守ることができるかな?」

 

そう言って、アルファは1枚のカードをダークリングのようなものにリードする。

 

《ギャラクトロンMK-Ⅱ》

 

 

ドゴーーーーーン!!!

 

 

ようまり「きゃあ!」

 

2人の目の前にギャラクトロンMK-Ⅱが現れた。

 

曜「鞠莉ちゃん...。」

鞠莉「大丈夫よ...。曜は私が守るわ...。」

アルファ「ギャラクトロンMK-Ⅱ! 渡辺曜を捕らえろ!」

ギャラクトロンMK-Ⅱ「ラ~。」

 

アルファの言葉に従い、ギャラクトロンMK-Ⅱは胸の赤い部分から赤い光線を出した。

鞠莉は曜の手を引っ張り、赤い光線から逃げる。

だが...

 

曜「きゃっ!」

鞠莉「曜!」

 

曜の足がもつれて転んでしまった。そこにギャラクトロンMK-Ⅱは赤い光線を放つ。

鞠莉は曜の元へ走り出し、手を伸ばした。

曜も鞠莉の手を掴もうと手を伸ばしたが、赤い光線が曜を包み込んだ。

 

鞠莉「曜!!」

曜「鞠莉ちゃん!!」

 

鞠莉と曜は懸命に手を掴もうとしたが、それは叶わなかった。

ギャラクトロンMK-Ⅱへ曜は吸収されてしまったのだ。

 

曜を吸収したギャラクトロンMK-Ⅱはびゅうおの空に魔方陣を展開し、そこに消えていった。

 

アルファ「目的達成。じゃあねぇ。」

 

アルファも鞠莉の前から姿を消した。

 

鞠莉「そ、そんな...。曜...。」

 

鞠莉は膝から崩れ落ちてしまった。

 

 

続く。




今日からまた投稿を再開しますので、よろしくお願いいたします!
って、推しになんてことしたんだ俺は...。
曜ちゃんごめんなさい(>_<)


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【11-4】友情ヨーソロー/曜の捜索

スクフェスAC NEXT STEPの稼働を楽しみにしている風来坊です。
稼働が12/6ですけど、今現在、ことりのソロ曲『ぶる~べりぃ♥とれいん』の1000回称号獲得に向けて頑張ってますが、まだ合計で150回なんですよね...。
Aqoursの曲では推しの曜ちゃんのセンター曲『恋になりたいAQUARIUM』の1000回称号を狙うため、恋アク追加前になんとしても終わらせたいと思ってます。

ただ、恋アクの追加が年明けすぐな予感が...(^^;)


ガイ「ここまで探しても手がかりが見つからないとは...。アルファのやつ、一体何を企んでるんだ...。」

鞠莉「私が付いていたのに...。ごめんなさい...。」

ダイヤ「鞠莉さんが責任を負うことではありませんわ。」

果南「ダイヤの言う通りだよ。」

 

ガイ「どうだ?」

千歌「ダメです...。」

善子「こっちもね...。」

 

ガイと1年生・3年生・千歌はびゅうおや沼津港で曜を探していたが、見つからない。

 

 

時間は1時間前に遡る。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

鞠莉Side

 

曜が怪獣とアルファに連れ去られた直後の鞠莉は空を眺めていた。

 

鞠莉「曜...。」

 

曜を助けられなかった自責の念に囚われていた。

だが、このままでは曜を助けることができない。鞠莉はスマホを取りだし、電話を繋げる。

 

prrrr...

 

鞠莉「(お願い...繋がって...。)」

 

3コールしたあと、電話が繋がった。

 

千歌『はい! 十千万旅館です!』

鞠莉「ちかっち...。」

千歌『その声、鞠莉ちゃん?」

鞠莉「そうよ。ガイさんは電話に出られる?」

千歌『呼んでくるからちょっと待っててね。』

 

普通なら電話しても取り乱すが、鞠莉は冷静に電話できていた。

20秒くらい待つと...

 

ガイ『電話代わった。どうした鞠莉?』

鞠莉「ガイさん...。」

 

電話越しに聞くガイの声に安堵した鞠莉の目にジワリと浮かんでくるものがあるが...

 

鞠莉「曜が...曜が怪獣とアルファに...連れて...いかれて...しまったの...。」

ガイ『何? 曜がアルファに連れ去られた?』

鞠莉「ヒグッ...ごめん...なさい...。」

 

鞠莉は涙を流して自分が目にしたことをガイに伝えた。

 

ガイ『鞠莉、深呼吸して落ち着くんだ。』

鞠莉「すー...はー...すー...はー...。」

ガイ『どうだ?』

鞠莉「ありがとう、ガイさん。」

ガイ『今からいくつか質問するが大丈夫か?』

鞠莉「えぇ...問題無いわ。」

 

ガイは怪獣の見た目を聞いた。すると鞠莉からは白い機械の体に青の甲冑みたいなものをまとっていたと答えが返ってきた。

次に何と言って曜を連れて行ったかを聞いた。鞠莉からは曜の今の感情が必要で、今の曜は梨子に嫉妬していると答えが返ってきた。

 

ガイ『聞きたいのはそれだけだ。今から千歌を連れてそっちに向かう。あと、他のメンバーにも連絡しておくから、鞠莉はそこに居てくれ。』

鞠莉「わかったわ...。」

 

 

ガイSide

 

鞠莉との電話を終わらせたガイは千歌を呼び出す。

 

ガイ「千歌、今からびゅうおに行くぞ。」

千歌「今からですか?」

ガイ「緊急事態だ。曜に関わることだ。人気の無いとこあるか?」

千歌「曜ちゃんのことですか!? あ、でも...電話に出た時の鞠莉ちゃんも様子が変だったような...。」

 

2人は旅館前の海岸に移動した。

 

千歌「ガイさん、曜ちゃんに何があったんですか?」

ガイ「鞠莉の話によると、アルファが呼び出した怪獣に連れ去られたらしい。」

千歌「えっ...曜ちゃんが怪獣に...連れ去られたなんて...。」

 

いきなりそう言われ、千歌は理解が追い付かないでいる。

 

ガイ「俺もなぜ曜が狙われたのかがわかってない。鞠莉が曜と何か話をしていたらしいから詳しいことを聞きにいく。千歌は1年生3人と果南,ダイヤにびゅうおに集まるよう連絡してくれ。メッセージには『曜に関することで皆に話しておきたいことがある。』ってな。」

千歌「わかりました...。」

 

千歌がメッセージを流したところでガイは懐からオーブカリバーを取り出す。

 

ガイ「よし、びゅうおまで行くぞ。千歌、俺の肩に手を添えろ。それから、手を放すなよ。」

千歌「えっ...こ、これで良いいn...う、うわぁ!」

 

千歌が驚くのも無理はない。空を飛んでいるからだ。

 

千歌「す、すごーい!」

ガイ「緊急事態だからこうするしかないんだぞ。あと、Aqoursメンバー以外には秘密だ。」

千歌「わかってますよ~。」

 

オーブカリバーの飛行で5分くらいでびゅうおに到着した。

 

ガイ「よっと...。」

千歌「鞠莉ちゃん!」

鞠莉「ちかっち...ガイさん...うぅ...ちかっちー!」

 

千歌とガイの姿を見て安堵したのか、大粒の涙を流して千歌に抱き付いた。

 

 

しばらくして鞠莉は落ち着き、事の全てをガイと千歌に話した。

アルファが怪獣を使って曜を連れて行ったこと,先輩なのに後輩を守れなかったことを改めて。

 

ガイ「1年生と果南,ダイヤが合流したら俺が全てを話す。アルファのことだから近くには居るはずだ。手分けして曜を探すぞ。」

 

千歌とガイが鞠莉と合流して10分。

まずは善子がやって来た。善子は場の雰囲気を感じ取ったのか、堕天使を表に出さず、ガイのそばに居た。

そのあと10分してダイヤとルビィ、花丸、果南の順番でびゅうおにやって来た。

全員集まったところで、ガイは切り出す。

 

ガイ「こんな時間に集まってもらってすまない。千歌からのメッセージにあるように、曜に関することで話があるんだ。」

ダイヤ「その曜さんが居ませんが、話を進めて良いのでしょうか...。」

ガイ「皆、心して聞いてくれ。」

 

この一言にただならぬ重みを感じたメンバーはガイの次の言葉を待つ。

 

ガイ「曜がアルファに連れ去られた。」

 

その衝撃的な言葉に誰も何も言えなかった。

だが...

 

果南「いくらガイさんでも言って良いことと悪いことがありますよ。」

 

果南が言葉を発した。

 

鞠莉「ガイさんの言っていることは本当よ...。」

ダイヤ「鞠莉さん?」

果南「鞠莉? どういうこと?」

 

千歌に支えられて、鞠莉がメンバーの元にやって来た。

 

鞠莉「私の目の前で怪獣に連れ去られたの...。」

ガイ「鞠莉はここで曜と話をしていたそうだ。」

ダイヤ「もしかして鞠莉さん、あの申請書を...。」

鞠莉「そう。曜のことを知りたかったの。」

ガイ「話をし終えた時、アルファが曜が必要だと言い怪獣を呼び出し、連れ去った。」

善子「何がしたいのよ、アルファは...。」

ガイ「アルファは『曜の感情』を欲しがっていたらしい。」

花丸「曜さんの感情ずら?」

ルビィ「どういうことなんでしょう?」

鞠莉「それは私が話すわ。」

 

鞠莉は曜とした話を皆に伝えた。曜が抱いていた千歌への想いと梨子への想いを。

 

千歌「曜ちゃんがそう思ってたなんて知らなかった...。」

ガイ「とりあえず辺りを手分けして探そう。」

 

ガイの提案で、千歌&ルビィ,花丸&善子,果南&ダイヤのペアで沼津港周辺に曜の手がかりがないかを探した。

ガイは鞠莉のそばに残る。

 

 

そして現在。

 

ガイ「ここまで探しても手がかりが見つからないとは...。アルファのやつ、一体何を企んでるんだ...。」

鞠莉「私が付いていたのに...。ごめんなさい...。」

ダイヤ「鞠莉さんが責任を負うことではありませんわ。」

果南「ダイヤの言う通りだよ。」

 

一足先に戻ってきた果南&ダイヤが鞠莉に寄り添う。

そこにルビィ&千歌と花丸&善子が合流する。

 

ガイ「どうだ?」

千歌「ダメです...。」

善子「こっちもね...。」

 

ガイと1年生,3年生,千歌はびゅうおや沼津港で曜の形跡を探していたが、見つからないでいた。

 

ガイ「(っ...まさか...。)」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

同時刻、異次元空間。

 

ヤプール「ウルトラマンオーブを倒す準備はできたのか?」

アルファ「はい。このギャラクトロンMK-Ⅱで。」

ヤプール「ほう。ロボットか。」

アルファ「ただのロボットではありませんよ。これをご覧ください。」

ヤプール「んん? 中に人間が居るが...。」

アルファ「ウルトラマンオーブに関わりのある人間です。」

ヤプール「なるほど。人質か。」

アルファ「そうですね。あとはあの力を使わせて頂きたく...。」

ヤプール「わかっておる。タイミングをはかって力を渡す。」

アルファ「ありがとうございます。」

 

アルファは1度ヤプールから離れ...

 

アルファ「さて...ガイくん、渡辺曜ちゃんを守れるかな?」

 

 

さらに同時刻、東京。

 

梨子「♪~」

 

梨子はピアノの練習をしていた。

 

JJ「(ピアノを引いてる桜内、楽しそうだな。)」

 

prrrr...

 

梨子「ジャグラーさん、電話鳴ってますよ?」

JJ「誰だ? ...ガイからか。少し部屋を出るぞ。」

梨子「大丈夫ですよ。」

 

ジャグラーはスタジオの隣の部屋に出た。

 

JJ「どうした?」

ガイ『ジャグラー、梨子と一緒か?』

JJ「あぁ。コンクールに向けて最終調整してるとこだ。」

ガイ『そうなのか。だがそっちにギャラクトロンMK-Ⅱが現れるかもしれない。』

JJ「なんだと?」

ガイ『それも、梨子を狙う可能性が高いんだ。』

JJ「ギャラクトロンMK-Ⅱが梨子を狙う?」

 

ガイは沼津で起きたことをジャグラーに報告し、曜が抱いていた梨子への想いを伝えた。

 

JJ「なるほど。ギャラクトロンMK-Ⅱに渡辺の感情をシンクロすれば桜内を襲撃することは考えられる。かなり厄介だな...。」

ガイ『だから梨子から目を離さないでほしい。いつ現れるかわからない。』

JJ「わかった。警戒しておく。」

ガイ『頼んだ。』

 

ガイからの情報をもらったジャグラーは...

 

JJ「面倒なことしてくれたな、アルファ...。俺たちはお前の野望を必ず阻止する。」

 

 

ラブライブ予備予選とピアノコンクールまであと4日。

 

 

続く。




沼津にいるガイ・1年生・3年生・千歌と東京にいるジャグラー・梨子に、アルファによって捕らえられた曜。

この三角関係がどうなるのかは次回で!


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【11-5】友情ヨーソロー/曜救出作戦[前編]

ぶる~べりぃ♥とれいんを255回までプレイしてきました。
ソロだと心折れそう(泣)
それと、NJAP取れない...

Aqours追加後の追加楽曲でユメユメとHPTが来ましたが、恋アクはどこにいったんや...
ワイの楽しみは恋アクなんだよ...


アルファ「渡辺曜とギャラクトロンMK-Ⅱとの波長が一致したか...。これでいつでも出撃できる。クフフ...さぁ、僕からガイくん達へプレゼントだ! ギャラクトロンMK-Ⅱ、起動!」

 

 

ガゴン!! ファンファンファン...

 

 

MK-Ⅱ「ラ~。」

曜?「これよりウルトラマンオーブとAqoursを削除する。」

アルファ「クフフフフ...せいぜい頑張ってくれよ。ガイくん...。」

 

ギャラクトロンMK-Ⅱは魔方陣を展開し、出撃した。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

東京。

 

コンクールまであと3日。今日はジャグラーと共に池袋に梨子は来ていた。

何やら買いたいものがたくさんあるらしく、言ってしまえばジャグラーは荷物持ちだろう。

 

梨子「皆が居ないうちにたくさん買って読みまくるわよ~。」

JJ「(本当に桜内の将来が心配になってきたぜ...。)」

 

梨子と行動するうちに梨子の趣味を知ってしまったジャグラー。ジャグラーの場合はそれほど驚かなかったが、梨子はこの世の終わりのような絶望を抱いたらしい。

幸いにもジャグラーは他言しないようで、梨子の生命線は守られた。

 

午前中も午後も梨子の買い物に付き合ったジャグラーはだったが、昼下がりに妙な気配を感じ取った。

 

JJ「(なんだ...この背中がむず痒い感じ...。)」

 

そのジャグラーの予感は的中し、上空に魔方陣が描かれた。

 

JJ「嫌な予感は当たるみてぇだなぁ...。」

 

やがて魔方陣からギャラクトロンMK-Ⅱが池袋の街に降り立った。突然の出来事に人々はパニックになりながら避難していた。

 

梨子「私たちも逃げたほうが...。」

 

次の瞬間、梨子目掛けて光線が飛んでくる。

 

JJ「ちっ...おらよ!」

梨子「きゃっ...。」

 

ジャグラーが梨子をお姫様抱っこする形で間一髪で光線をかわす。

 

梨子「ありがとうございます...。」

JJ「礼には及ばん。奴は俺たちを狙ってやがる。」

梨子「私たちをですか?」

JJ「お前には酷な話だが、奴の中には渡辺が居る。」

梨子「曜ちゃんが!? でもなんで...。」

JJ「ガイから沼津で起きたことを聞いたんだが、渡辺があんたに嫉妬していたらしい。」

梨子「そんな...私何かしたのかな...。」

 

MK-Ⅱ「ラ~。」

JJ「くっ...しっかり捕まっとけ!」

 

ギャラクトロンMK-Ⅱは梨子とジャグラーに狙いを定めて光線を連続で発射する。

 

JJ「本来の力を解放するか...。」

 

ジャグラーは魔人スタイルに変化し、ギャラクトロンMK-Ⅱから距離を取る。

だが、ギャラクトロンMK-Ⅱの光線は的確に2人を狙う。

その光線がジャグラーの逃げる足場に命中し、ジャグラーはバランスを崩してしまった。

そして梨子を抱えたまま落下したが、ジャグラーは身を呈して梨子を守った。

 

魔人JJ「ぐっ...痛え...。」

梨子「ジャグラーさん大丈夫ですか...。」

魔人JJ「こんなもん怪我に入らねぇよ。桜内に怪我は無いようだな。」

梨子「私は大丈夫です。」

 

MK-Ⅱ「ラ~。」

曜?「桜内梨子を発見。これより任務を遂行します。」

梨子&魔人JJ「っ!?」

 

ギャラクトロンMK-Ⅱは今まで放った光線ではなく、ビームキャノンの『ギャラクトロンシュトラール』を発射した。

 

魔人JJ「くそっ...間に合わねぇ...。」

梨子「っ...。」

 

2人は身構えたが、『ギャラクトロンシュトラール』が直撃する直前、2人を光が包んだ。

 

曜?「外した。」

 

梨子と魔人JJを包んだ光はギャラクトロンMK-Ⅱとかなりの距離を取ったところでウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオンに実体化し、2人を下ろした。

 

梨子「ガイさん...。」

魔人JJ「なんとか助かったな。」

 

ジャグラーは魔人スタイルから人間の姿に戻った。

オーブはさらに手のひらの光の球体を梨子とジャグラーのそばに下ろした。

その光が解けると、千歌,花丸,ルビィ,善子,ダイヤ,果南,鞠莉が現れる。

 

鞠莉「チャオ~!」

果南「梨子ちゃん!」

ダイヤ「梨子さん!」

善子「リリー!」

花丸「梨子さん!」

ルビィ「梨子さん!」

梨子「皆!?」

千歌「梨子ちゃん! 無事で良かったよー!」

 

オーブは沼津に残っていたAqoursメンバーを梨子の元へ連れてきたのだ。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ギャラクトロンMK-Ⅱ出現前の沼津。

 

鞠莉の部屋に1年生,3年生,千歌とガイが揃っていた。

ガイは一晩考えた仮説を話すべく7人を集めた。

 

ガイ「昨日に続いて今日も集まってもらってすまない。」

ダイヤ「問題ありませんわ。私たちも曜さんを助けたい想いを持っていますから。」

鞠莉「イエ~ス! 私ももうくよくよしないわ! 曜を助けたい!」

 

ダイヤと鞠莉に他の5人も頷いた。

 

ガイ「わかった...。今から話すのは俺が立てた仮説だ。俺の考えでは、曜は梨子を狙う可能性が高い。」

千歌「曜ちゃんが...梨子ちゃんを...。」

 

千歌にとっては同い年の2人であり、ここまで一緒にAqoursとして活動してきた仲間が争うなんて考えられなかった。

千歌の様子を気にかけて、果南が千歌に寄り添う。

 

ルビィ「曜さんを操ってる怪獣を止めることはできますか?」

ガイ「止められないことは無い...。だが...双方にとってかなり危険な方法しか無い。」

善子「どういうことなの?」

ガイ「俺がオーブとなってギャラクトロンMK-Ⅱと戦う。その間に内部から誰かが曜を救出する方法だ。」

果南「内部で曜を救出する間にガイさんにかなりの負担が...。」

ガイ「俺は覚悟の上だ。」

花丸「じゃあ、誰が怪獣の中に居る曜さんを助けるずら?」

 

花丸の言葉に皆が俯く。ここにいるメンバーは曜を助けたい想いはあるが、ギャラクトロンMK-Ⅱに乗り込まなければならないことに恐怖を感じている。

 

ガイ「危険な作戦になるから、ジャグラーと2人で行ってもらう。大人数だとさらに危ないからな。」

 

ジャグラーが同伴で多少の安全は確保されるが、それでも7人は沈黙したままだ。

 

ガイ「俺が直接助けられるならそれが1番なんだが...。こんなことをウルトラマンの俺から頼むことになるなんて...。でも、わかってくれ...。」

 

しばらく沈黙した空気が流れるが...

 

千歌「私が行くよ!」

果南「千歌?」

ダイヤ「千歌さん...。」

鞠莉「ちかっち...。」

 

千歌が自ら行くことを口にした。

 

ガイ「良いのか?」

千歌「怖くないって言えば嘘になる...。だけど、私は曜ちゃんを助けたい! だって、曜ちゃんのこと嫌いなんて思ったこと無い! 大好きだもん! 次の予選は曜ちゃんと私の2人で考えたダンスで踊りたい!」

ルビィ「千歌さん...!」

花丸「千歌さん!」

善子「千歌...。」

ガイ「わかった。千歌、頼むぞ。」

千歌「はいっ!」

 

沼津組が曜の救出作戦を編み出したタイミングでそれは訪れる。

 

テレビ『速報です。先程、東京池袋に巨大なロボット怪獣が現れました。』

 

ガイ「おでましか...。梨子と曜の元に行くぞ。」

ちかよしルビまるダイかなまり「はい!」

 

ガイたちはホテルオハラの屋上に出る。

 

ダイヤ「あの! どうやって東京まで行きますの?」

果南「鞠莉のとこのヘリで...。」

ガイ「俺が連れていく。」

果南「えっ?」

千歌「もしかして!」

ガイ「こういうことさ!」

 

ガイはオーブリングを掲げる。

 

ガイ「ウルトラマンさん!」

《ウルトラマン》(ヘアッ

 

ガイ「ティガさん!」

《ウルトラマンティガ》(チャッ

 

ガイ「光の力、お借りします!」

《フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン。》

 

千歌たちと向き合う感じでオーブが空中に現れた。

 

オーブ「フッ...。」

 

オーブは光の球体で千歌たちを包み込み、それをやさしく手で持ち、自身も光になり、東京へ向かった。

このとき、オーブは遥か遠い宇宙にメッセージを飛ばした。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

現在。

 

ギャラクトロンMK-Ⅱ vs ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン

 

オーブ「俺の名はオーブ。闇を照らして悪を撃つ!」

曜?「ウルトラマンオーブを確認。ただいまよりオーブを削除します。」

 

花丸「曜さんの声ずら...。」

鞠莉「曜...。」

千歌「曜ちゃん...今助けるからね...。」

 

千歌はジャグラーに近寄り...

 

千歌「ジャグラーさん、お願いがあり 「わかってる」 ...えっ?」

JJ「ガイが戦ってる隙に奴の中に入って渡辺を救出だろ。」

千歌「そ、そうです...。」

JJ「それしか方法はねえからな。」

千歌「っ...! でもジャグラーさん怪我して...。」

JJ「桜内にも心配されたが動けるから問題無い。」

 

だがギャラクトロンMK-Ⅱがオーブに向けて放った光線の流れ玉がAqoursの元に飛んでくる。

 

JJ「ぐっ...。」

梨子「ジャグラーさん!」

 

ジャグラーが邪心剣で防ぐが...

 

JJ「チッ...さっきの傷が...。ハァァァァ!!」

 

なんとか跳ね返したが、梨子を庇った時の傷に負担がかかり、ジャグラーは邪心剣を地面に刺し片膝を着けるのがようやくだった。

 

オーブ「ジャグラー!」

JJ「生憎、お前の期待に応えられないみたいだ...。」

オーブ「無理すんな。それより皆と少しでも安全なとこに行け!」

 

ジャグラーの負傷でさっきの作戦が実行できなくなってしまった。

 

善子「どうするのよ...。これじゃあ曜を助けに行けないじゃない...。」

果南「善子ちゃんの言う通りだね...。」

JJ「んな暗い顔すんな。ガイのことだ、他の策を考えているか、もう既に実行しているはずだ。」

 

MK-Ⅱ「ラ~。」

オーブ「シュゥワッ! (ジャグラーが動けない以上、残された策はあの方の力を借りるしか方法が無い...。届いてくれ...。)」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

オーブとギャラクトロンMK-Ⅱが戦っている頃、別の宇宙では...

 

???0「っ! あれは、オーブからのウルトラサイン...。」

???1「我々の今居るこの宇宙とかなり近い位置にある宇宙ですね。」

???2「その宇宙に行くのか?」

???0「あぁ。後輩の助けには応えなきゃな。」

???3「行ってこいよ。何かあったら俺たちで片付けとくからよ。」

???4「たまには立派なことを言うな。」

???3「何だと焼き鳥!」

???4「私は焼き鳥では無いと何度言えばわかる!」

???0「皆、しばらく留守にするが、頼むぜ! ...シェア!」

 

1人の戦士がオーブの居る宇宙に向かった。

 

 

続く。




はい!今回も最後までありがとうございます!
この前言っていた先輩が次回登場します!
もうお分かりの方は、「はは~ん、なるほどねぇ」みたいな感じで次回を楽しみにしていてください!

次回は【11-6】曜救出作戦[後編]となります。


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【11-6】友情ヨーソロー/曜救出作戦[後編]

Aqours 4th LoveLive! ~Sailing to the Sunshine~から1週間経っただと...(°Д°)
早すぎる...


MK-Ⅱ「ラ~。」

オーブ「ディア!」

曜?「ウルトラマンオーブ、なぜ攻撃しない。」

 

オーブはギャラクトロンMK-Ⅱの物理攻撃を受け流し、光線は防御するか回避する。

逆にオーブはギャラクトロンMK-Ⅱに攻撃はしない。内部に囚われている曜を守るために。

 

梨子「ガイさんの戦い方、海開きの日に内浦で見たグビラの戦いに似てる...。」

JJ「普通に攻撃すれば内部の渡辺にもかなりのダメージがいってしまう。だからああするしかないんだ...。」

 

MK-Ⅱ「ラ~。」

オーブ「グワッ...。」

 

ギャラクトロンMK-Ⅱは背中にある斧を手にとり、オーブを攻撃する。

 

曜?「ウルトラマンオーブの削除を後回しが妥当と判断しました。削除対象をAqoursに変更します。」

MK-Ⅱ「ラ~。」

 

ルビィ「ピギッ...こっちに来ちゃうよ...。」

鞠莉「まずいわね...。」

JJ「お前らは...早く逃げろ...。多少の時間稼ぎを...グッ...。」

花丸「ジャグラーさん無茶はダメずら!」

果南「私が肩を貸します。」

ダイヤ「果南さん、手伝いますわ。」

 

オーブ「こうなったら、多少の荒治療は大目に見てくれよ...フッ!」

 

ガイ「ゾフィーさん!」

《ゾフィー》(ヘアッ

 

ガイ「べリアルさん!」

《ウルトラマンべリアル》(グゥワ

 

ガイ「光と闇の力、お借りします!」

《フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ サンダーブレスター。》

 

オーブ「闇を抱いて光となる!」

 

ギャラクトロンMK-Ⅱ vs ウルトラマンオーブ サンダーブレスター

 

善子「オーブがまた新しい姿に変わったわ...。」

梨子「なんかすごいパワーを感じるわ...。」

 

ギャラクトロンMK-ⅡはAqoursに向かって歩を進めていたが、サンダーブレスターのオーブによって進行を阻まれた。

 

JJ「あれは『ウルトラマンオーブ サンダーブレスター』だ。あの力には唯一の闇のウルトラマン『べリアル』の力が宿っている。」

千歌「じゃあガイさんは闇の力に...。」

JJ「その心配は無い。ガイは闇の力を克服している。ただ、あの姿になったってことは...。」

ダイヤ「危機的状況が迫っていると?」

JJ「考え方は近いな。こりゃ、荒っぽい治療になるな...。」

 

オーブ「フンッ!」

MK-Ⅱ「ラ~。」

 

両者の力は互角。若干だがオーブが勝っているが...

 

ヒュイーーーーーン!!

 

鞠莉「What's?」

果南「まさか...自衛隊の飛行機じゃ...。」

千歌「このままじゃ曜ちゃんが...。」

JJ「さすがにミサイルぶちこまれたら渡辺の身が持たねえぞ...。」

 

パイロット1「目標確認。攻撃開始します。」

パイロット2「同じく攻撃開始します。」

 

シュンシュンシュンシュンシュンシュン

 

ダイヤ「攻撃されますわ!」

花丸「曜さんが危ないずら!」

 

オーブ「ハッ...。」

 

ギャラクトロンMK-Ⅱにミサイルが飛んでいくが...

 

チュドーンドガーンドゴーン

 

オーブ「グッ...アガッ...グワッ...。」

 

オーブはミサイルが自分に着弾するように自ら動いたのだ。

 

JJ「ガイのやつ自分を盾にしたか...。」

ルビィ「これじゃあガイさんが..。.」

善子「いくらなんでも見てられないわよ...。」

 

パイロット1「我々の攻撃が全て巨人に命中してしまいます。」

パイロット2「第2波攻撃開始します。」

 

またも戦闘機からミサイルが発射されるが、これもオーブが盾となり、ギャラクトロンMK-Ⅱに着弾しなかった。

 

オーブ「グッ...ウゥ...。」

 

オーブは片膝をついてしまう。

 

ピコンピコンピコンピコン...

 

オーブのカラータイマーが鳴り出した。

 

千歌「ガイさん...曜ちゃん...。」

ダイヤ「万事休すですわね...。」

ルビィ「曜さんを助けたいのに...。」

梨子「曜ちゃん...。」

 

MK-Ⅱ「ラ~。」

曜?「Aqours、削除。」

 

ギャラクトロンMK-Ⅱが手に持っている斧をブーメランの様に投げ飛ばした。

Aqoursメンバーは目を閉じ、覚悟をしたが...

 

 

 

 

 

ガキーーーーン!!

 

 

 

 

千歌「な、何が起きたの...?」

 

皆は目の前で起きたことに唖然としていた。ギャラクトロンMK-Ⅱが投げ飛ばした斧が謎の2つの武器に阻まれていた。

 

JJ「まさか...。」

 

すると空に時空の穴が開き、そこから1人の巨人が現れた。

 

???「デェェェリャ!」

 

その巨人は斧を蹴り飛ばし、着地した。

 

花丸「み、未来ずら...。」

鞠莉「新たな巨人さん...。」

 

???「今回もご苦労だったなウルティメイトイージス。」

 

その巨人はオーブの元に近づき...

 

???「少し遅れちまったみたいだな。すまないオーブ。」

オーブ「いえ、必ず来てくださると信じてました。ゼロさん。」

ゼロ「嬉しいこと言ってくれるじゃねーか。」

 

MK-Ⅱ「ラ~。」

曜?「新たな巨人を確認。削除対象に追加します。」

 

ゼロ「敵はあれだけか?」

オーブ「はい...ですが、内部に彼女たちの仲間が囚われてます。」

 

オーブは背後のAqoursメンバーを一瞥した。ゼロもAqoursメンバーを見る。

 

ゼロ「なるほどな。オーブ、まだいけるか?」

オーブ「大丈夫です。」

ゼロ「だったら、俺が敵を食い止める。その間に仲間を助けに行け。」

オーブ「わかりました! 千歌! 行くぞ!」

千歌「はい! 皆、行ってくる。」

 

1年生,3年生,梨子が頷いて送り出す。

オーブは千歌を光の球体で包み、自身も光になり、ギャラクトロンMK-Ⅱの内部に潜入した。

 

ゼロ「俺はゼロ。ウルトラマンゼロだ! 繊細な戦いだが、ブラックホールが吹き荒れるぜ!」

 

ダイヤ「ガイさんと千歌さん、あとはお願いしますわ...。」

梨子「ジャグラーさん、あの巨人さんは...。」

JJ「『ウルトラマンゼロ』だ。M78星雲光の国のウルトラマンだ。ガイが慕う先輩ウルトラマンだ。」

 

ゼロ「デェェリャ!!」

 

 

ギャラクトロンMK-Ⅱ内部

 

人と同じくらいのサイズになったオーブと千歌が曜の救出に向かっている。

内部は淡い青色の明かりに照らされ、機械をつなぐコードが垂れているだけだ。

 

千歌「ガイさん...体のダメージは大丈夫ですか?」

オーブ「なんとかな。前に居た世界でも何回か同じことあったからな(苦笑)。」

千歌「あと、もう1人の巨人さんはガイさんのお友達ですか?」

オーブ「友達...は友達だが、俺の慕う先輩なんだ。名前は『ウルトラマンゼロ』さん。」

千歌「ゼロさん...。」

オーブ「沼津を出る時にゼロさんにこの危機を伝えたんだ。」

 

オーブはゼロとの馴れ初めを千歌に話した。話していくうちに2人は中心部らしき場所に出た。

 

曜?「よくここにたどり着いたな、高海千歌、ウルトラマンオーブ。」

千歌「曜ちゃん!」

オーブ「目的は何だ?」

曜?「私はAqoursには不要と判明した。よってそのAqoursを削除する。」

 

曜の言葉を受け、内部の機械のコードが千歌とオーブに襲いかかる。

 

オーブ「千歌、曜の事を任せる。俺はあの攻撃を何とかする。」

千歌「わかりました。」

 

オーブは千歌を曜の元に連れていった。

 

 

一方、外では...

 

ゼロ「ジードの世界で戦ったやつと同じくらい手強いな...。ちと、アレを使うか...。」

 

ゼロはギャラクトロンMK-Ⅱから距離を取り...

 

ゼロ「ギンガ! オーブ!」

「ショウラ」「ディア」

 

ゼロ「ビクトリー! エックス!」

「ツィア」「イィッサ」

 

《ネオフュージョンライズ!》

 

ゼロ「俺に限界はねぇ! ハァァ!」

 

《ニュージェネレーションカプセル α! β! ウルトラマンゼロビヨンド》

 

ゼロビヨンド「俺はウルトラマンゼロビヨンドだ。」

 

善子「ゼロの姿が変わったわ...。」

ルビィ「ゼロさんしゅごい!」

ダイヤ「圧巻ですわ...。」

 

ゼロビヨンド「(この姿でどこまで持たせられるか...。頼むぜオーブ...。)」

 

 

再びMK-Ⅱ内部

 

千歌「曜ちゃん!」

曜?「高海千歌...。」

千歌「曜ちゃんを...本当の曜ちゃんを返してよ!」

曜?「私のことをAqoursは嫌っている。私はAqoursに不要な存在。居場所なんて無い。」

千歌「そんなことない! 私も皆も曜ちゃんが大好きだよ!」

 

千歌は曜に対する想いをぶつける。

 

オーブ「シュゥワ! (人を想う力は負けない...。千歌、頑張ってくれ...。)」

 

千歌「私、小さい頃から曜ちゃんの誘いを断ってきてすごく後悔してた...。本当は曜ちゃんと一緒に部活とか遊んだりしたかった...。だからね、スクールアイドルは絶対に曜ちゃんとやりたかったの! 最初の勧誘は曜ちゃんって決めてたの!」

曜?「...。」

千歌「曜ちゃんが入ってくれた時はすごく嬉しかった...。これで一緒に何かやれるって。そのあと梨子ちゃんやルビィちゃん,花丸ちゃん,善子ちゃん,果南ちゃん,鞠莉ちゃん,ダイヤさんが入って9人になったけど、私は9人になっても曜ちゃんを嫌いになったことなんて1回も無い! 嫌いになるわけないじゃん!」

 

千歌は涙が混じりながら叫んだ。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

曜の閉ざされた心の世界

 

『私も皆も曜ちゃんが大好きだよ!』

 

曜「(この声...千歌ちゃん...。)」

 

千歌の想いが微かに届き、眠っていた曜の意識が目覚めた。

 

曜「(私何してたっけ...。鞠莉ちゃんと話してたら怪獣に襲われて...それから...。)」

 

辺りを見回して状況を整理する。

 

曜「ここはどこ...。それに千歌ちゃんの声もしたよね...。」

 

 

『曜ちゃんのことを嫌いになったことなんて1回も無い!嫌いになるわけないじゃん!』

 

 

曜「っ...! 千歌ちゃん...私も千歌ちゃんのこと嫌いじゃないっ...小さい頃から大好きだよ!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

千歌Side

 

曜?「私も千歌ちゃんのこと嫌いじゃないっ...小さい頃から大好きだよ...。(ボソッ)」

千歌「えっ...? 曜ちゃん...?」

曜「私も千歌ちゃんや皆のこと大好きだよ!」

千歌「曜ちゃん!」

曜「ゴメンね千歌ちゃん...。」

千歌「ううん...曜ちゃんが無事で良かったよぉ...。」

 

千歌と曜は泣きあいながら互いに抱きついた。

 

オーブ「千歌,曜、無事か!?」

千歌「大丈夫です!」

曜「ガイさん!」

オーブ「すぐに脱出だ! これ以上ゼロさんに負担をかけるわけにはいかない!」

 

オーブは自身と千歌と曜を光の球体で包み、テレポートした。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

外の世界。

 

MK-Ⅱ「ラ~...。」

ゼロビヨンド「何だ...?様子がおかしい...。」

 

JJ「ヤツの動きが鈍くなった...。」

梨子「それって...。」

果南「千歌...。」

鞠莉「曜...。」

ダイヤ「皆さん無事でいてください...。」

 

1年生の3人は手を繋ぎ合って祈っていた。

すると、ギャラクトロンMK-Ⅱの胸のコアから光の球体がジャグラーたちの居る方向に飛んできた。ゼロビヨンドもこれを見逃さなかった。

光の球体は2つに分離し、1つはジャグラーたちの元に着地したあと、千歌と曜が現れ、もう1つはゼロビヨンドの隣に止まり、ウルトラマンオーブ オーブオリジンが現れた。

 

千歌「う...うぅ...曜ちゃん大丈夫?」

曜「ちょっと体が重いけど、大丈夫だよ。千歌ちゃんは?」

千歌「私も大丈夫だよ。」

 

2人は笑顔で言葉を交わした。

 

梨子「千歌ちゃん! 曜ちゃん!」

千歌「わわっ! 梨子ちゃん?」

梨子「おかえりなさい。千歌ちゃん! 曜ちゃん!」

曜「梨子ちゃん! ただいま。そして、ゴメンね...。」

梨子「ううん...。曜ちゃんが無事ならそれでいいの!」

 

梨子は真っ先に駆け出し、千歌と曜に抱きついた。

 

ルビィ「曜さんが助かったんだね...。」

花丸「良かったずらぁ...。」

善子「うぅ...良かったよぉ...。」

 

1年生は泣いていた。

 

ダイヤ「2人とも無事で良かったですわ...。」

果南「さすがだよ、千歌は...。」

鞠莉「ありがとう...ちかっち、ガイさん...。」

 

3年生も感極まっていた。

 

ゼロビヨンド「上出来だぜ、オーブ。」

オーブ「ゼロさん、ありがとうございます。」

ゼロビヨンド「良いってことよ。それより、もう時間がねぇ。一気に決めるぞ!」

オーブ「はい!」

 

ゼロビヨンドは構えを取ると、8つの球体を展開した。

オーブはオーブカリバーにエネルギーを最大までチャージさせた。

 

ゼロビヨンド「バルキーコーラス!」

オーブ「オーブスプリームカリバー!」

 

MK-Ⅱ「ラ...ラ~...ラ...ラ...。」

 

ドゴーーーーーン!!!

 

ついに、ギャラクトロンMK-Ⅱを倒した。

 

オーブとゼロビヨンドは街を修復し、空高く飛んでいった。

 

 

続く。




曜ちゃんが無事に帰ってきましたよ(泣)
良かったぁ!
作者も安心しました~。

そして、ゼロさんもありがとうございます!!


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【11-7】友情ヨーソロー/想いよひとつになれ

サンシャイン原作の『友情ヨーソロー』回はこの【11-7】で終わります。
お付き合いありがとうございました。
ただ、後半から原作もクソ無いくらいにぶち壊したので反省してます...(>_<)


曜を無事に救出し久々に9人揃ったAqours。

鞠莉は曜と抱き合って再会を喜んでいたり、曜が皆に照れながらも「ごめんなさい」と「ありがとう」を言っていた。

 

JJ「あいつらの笑顔を守れたのは良いが...怪我人ほったらかしかよ...。」

 

そう言いながらもどこか嬉しそうなジャグラー。

そこに2つの光が降り立つ。

 

ガイ「ふう...。」

???「お疲れさん。」

ガイ「ゼロさんもお疲れ様です。」

 

千歌「あ! ガイさん!」

 

千歌の言葉に釣られ皆はガイに近付く。

 

曜「ガイさん、私を助けてくれて本当にありがとうございました!」

Aqours一同「ありがとうございました!」

ガイ「よしてくれ...。助けたのは仲間を想うお前たちだ。俺はそこに力を添えただけだ...。」

???「ガイ、照れてんのか?」

ガイ「そ、そういうわけでは...。」

ダイヤ「あの...ガイさんの隣に居る方はどなたでしょうか?」

 

そう。ガイの隣にはAqoursメンバーと同い年くらいに見える爽やか系のちょっとつり目な青年が居るのだ。

 

???「ガイ、話していいのか? 俺の正体を...。」

ガイ「大丈夫です。俺とジャグラーのことを知ってるので。」

???「そうか。なら信用するぜ。」

 

ガイと小声でやり取りを終えると...

 

???「俺はゼロ。ウルトラマンゼロだ。まぁ今は人間の姿になってっから、名前は『モロボシレイ』だ。よろしく。」

千歌「は、はじめまして...高海千歌です。」

曜「渡辺曜です...助けてくださってありがとうございました!」

梨子「桜内梨子です...。」

花丸「おらh...まるは国木田花丸ずr...です...。」

ルビィ「く...黒澤...ルビィです...。」

善子「堕天使ヨハネ...  千歌「津島善子ちゃんです。」  ちょっと、ヨハネよ~!」

ダイヤ「黒澤ダイヤですわ。曜さんを助けていただきありがとうございました。」

果南「松浦果南です。」

鞠莉「小原鞠莉です。」

 

各々軽い自己紹介をした。

 

JJ「まさかゼロと再び会うとはな。」

ガイ「ジャグラー、大丈夫か?」

JJ「なんとかな。」

レイ「久しぶりだなジャグラー。」

JJ「俺の代わりに戦ってくれたこと、礼を言う。」

レイ「良いってことよ。それより傷口を見せてみろ。」

 

怪我したところをレイに見せたジャグラー。

 

レイ「コスモスの力で治療するか。」

 

レイは腕に付いているウルティメイトブレスレットから光を放射し、ジャグラーの怪我を治療した。

 

ガイ「あ、そうだ...。千歌,梨子、2人から曜に伝えたいことあるんだろ?」

千歌「あっ...そうだった!」

曜「私に伝えたいこと??」

梨子「うん...まずは私から言うね。」

 

梨子は曜に向き合う。

 

梨子「曜ちゃんが私のポジションで歌うことになったって聞いたの。ごめんね私のわがままで...。」

曜「うぅん。大丈夫だよ。」

梨子「私のことは気にしないで千歌ちゃんと曜ちゃんがやりやすい形にしてね。無理に合わせちゃダメよ。曜ちゃんには曜ちゃんらしい動きがあるんだし。」

曜「うん...。」

梨子「私のポジションだったけど、今は曜ちゃんだけの場所だからね。」

曜「うん! 千歌ちゃんと私でやってみる!」

 

曜と梨子は満面の笑みを浮かべた。

 

千歌「次は私の番だね。曜ちゃんは自分のステップでダンスした方がいい! 合わせるんじゃなくて1から作り直した方がいい! 曜ちゃんと私の2人で!」

 

曜は目に涙を浮かべる。

 

曜「千歌ちゃん...。」

梨子「あのね曜ちゃん。千歌ちゃん前に話してたんだよ。曜ちゃんの誘いをいっつも断ってばかりでずっとそれが気になってるって。だからスクールアイドルは絶対一緒にやるんだって。絶対曜ちゃんとやり遂げるって。」

千歌「えへへ...今までゴメンね...。」

曜「ばか曜だ...。私ったら...ばか曜だ...。っ...!」

千歌「ばか曜? わわっ!」

 

曜は勢いよく千歌に抱き付く。

曜はわかったのだ。千歌は自分のことを考えていてくれたんだと。小さい頃もスクールアイドルをやっている今も、千歌と曜の絆は変わらないと。

この光景に1年生も3年生も涙を浮かべていた。

 

ガイ「これで一件落着だな。」

JJ「全く...。どれだけ人騒がせなんだあいつらは。」

レイ「本当は嬉しいんだろ? ジャグラーもよ。」

JJ「そ、そんなんじゃねーよ。」

ガイ「もうちょい素直になれよ。」

JJ「余計なお世話だ。」

 

この3人もどこかホッとしていた。

 

 

この様子を離れた場所から見ていたアルファは...

 

アルファ「今回は失敗しちゃったか。ま、そう簡単にいかないことはわかってる。さすがに『カイザーべリアル』の力を使ってたら曜ちゃんは潰れていたね。使わないで良かったよ。次も楽しみにしているよ、ガイくん・ジャグラーくん。そして、ウルトラマンゼロ...。」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

そして迎えたラブライブ予備予選とピアノコンクール当日。

運命なのか神様のイタズラなのか、Aqoursの出番と梨子の出番がほぼ同じ時間なのだ。

楽屋内で電話で少し話をしてお互いを励まし合い、本番を待つ。

 

 

 

ラブライブ予備予選Side

 

千歌「曜ちゃん!」

曜「どうしたの千歌ちゃん?」

千歌「一緒に頑張ろうね!」

曜「うん!」

 

ルビィ「ルビィもがんばルビィします!」

花丸「おらも頑張るずら!」

善子「クックックッ...ここに居る全リトルデーモンを落としてみせるわ!」

ダイヤ「すごく楽しみですわ!」

果南「そうだね!私も気合いいれなくっちゃ!」

鞠莉「とびっきりのシャイニーAqoursを披露しましょー!」

 

8人の手首にはメンバーカラーのシュシュが飾られていた。

 

 

 

ピアノコンクールSide

 

梨子「どこに居ても、皆と気持ちは1つ...。」

 

梨子は手首に飾った桜ピンクのシュシュを見つめていた。

 

 

 

ラブライブ予備予選Side

 

レイ「俺がここに居ても良いのか?」

ガイ「9人からのお願いですから大丈夫ですよ。」

 

なんと予備予選の会場にレイも来ていたというか、千歌たちが「来てほしい」とリクエストしたため、会場に居る。

 

ガイ「俺も、ゼロさんにあの子たちの輝いてる姿を見てもらいたいんです。」

レイ「ガイがそう言うなら最後まで見ていくぜ。」

 

そしてラブライブ予備予選は始まった。1グループ5分という持ち時間でパフォーマンスが繰り広げられる。どのグループもレベルが高い。

そんな中、Aqoursの出番がついに来た。

8人がスタートの位置に付き、曲が流れてパフォーマンスが始まった。

 

『想いよひとつになれ/Aqours』

 

 

ピアノコンクールSide

 

梨子も出番がまわってきた。

今の梨子は1人じゃない。

梨子の心には今まで一緒に活動してきたAqoursメンバーが居る。内浦に引っ越してきて不思議な運命で出会ったクレナイガイとジャグラスジャグラーが居る。

 

『ピアノ【海に還るもの】/桜内梨子』

 

JJ「その気持ち、忘れんじゃねーぞ。」

 

 

 

ラブライブ予備予選Side

 

Aqoursのパフォーマンスが終わった。曲の終わりと同時に8人はシュシュを付けている手を上に伸ばした。

 

 

 

ピアノコンクールSide

 

梨子はピアノを引き終えた。そして、会場に向かって一礼し、シュシュを付けている手を上に伸ばした。

 

 

続く。




11話はこれにて完結です!

そしてウルトラマンゼロの人間体ですが、改めて...
・見た目は高校生くらいの若さで爽やかイケメン。少しつり目。
・名前は『モロボシレイ』(セブンがモロボシダンなので名字はモロボシのまま、ゼロの別の読み方がレイなのでそこから取りました。あくまでこの物語だけの設定です。)
・身長は175㎝
という感じです。


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【12-1】はばたきのとき/次の輝きへ

11話に力を注ぎすぎて、12話の構想になかなかシフトできませんでした...(^^;)
今日からまた書いていきます。

それとここでお知らせです。
12話と13話で1期が終わりますが、すぐに2期を描かずに、アナザーストーリーを描きます。
これは2期へ繋がるストーリーなので、お楽しみに~。


ここは内浦にあるお菓子屋さん『松月』のお店の前。

真夏の日差しが降り注ぐ中、Aqoursメンバーはそわそわしながら曜のスマホの画面を見つめていた。

その理由は、先日行われたラブライブ予備予選の結果がもうすぐ発表となるのだ。

 

ダイヤ「まったく! どれだけ待たせるんですの!?」

果南「あーもうこういうの苦手~! ちょっと走ってくる!」

千歌「もうすぐ結果がわかるけど、わかったら連絡入れるよ?」

果南「うぅ...やっぱ残るよ...。」

 

鞠莉「あんまり食べてると太るよ?」

花丸「食べてないと落ち着かないずら~...。」

 

8人とも気持ちを落ち着かせたいようだが、それでもラブライブ予備予選の結果発表とあらばそわそわしてしまう。

 

善子「リトルデーモンの皆さん...。この堕天使ヨハネに魔力を...霊力を...全ての...力を!」

 

善子に至っては自分を中心に魔法陣を展開し、複数の蝋燭に火を灯しながら何やら怪しい儀式を行っているが...

 

ブーーーン(トラック通過

 

善子「消すな―――!」

 

1台のトラックが通過し、その時の風によって蝋燭の火が全て消えた。

 

曜「あっ! 来た!」

 

スマホを握り画面をずっと見ていた曜が声をあげる。その声にメンバーが一斉に曜の元に集まる。

 

曜「ラブライブ...予備予選...合格者...。」

ダイヤ「Aqoursの『ア』ですわよア!ア!ア~!」

 

全員集まって数秒後、予備予選突破グループの名前が画面に映し出される。

そして曜が読み上げた1番上のグループの名前は...

 

曜「イーズーエクスプレス...。」

 

よくあるお決まりの展開だろうか、メンバーの背後を『ひゅ~』という冷たい風が吹いていった。

 

千歌「うそ!」

善子「落ちた...。」

ダイヤ「そんなぁー...。」

 

曜以外のメンバーはがっくしと肩を落とす。

だが曜はというと...

 

曜「...あ、エントリー番号順だった。」

 

落ち込んでいたメンバーがこれまたお決まりの展開かのように全員同時にずっこけたが、曜は再び画面に視線を戻す。

 

曜「イーズーエクスプレス...グリーンティーズ...ミーナーナ...。」

 

イーズーエクスプレス以外にも合格者がいるため何度か画面をスクロールした。

すると見慣れたアルファベットの名前が出てきた。その文字は、『Aqours』。

 

曜「Aqours!」

千歌「予備予選突破だっ!」

一同「やったぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

すると、鞠莉が少し離れてスマホを取りだし、さっき見ていたのと同じ画面を見て...

 

鞠莉「オーマイガー...オーマイガー...オーマイガァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

 

 

レイ「なんか聞こえなかったか?」

ガイ「気のせいですよ。」

 

十千万で手伝いをしていたレイとガイはまだ結果を知らないでいた。

ちなみに、ウルトラマンゼロ=モロボシレイはしばらくこの世界に残ることになった。ギャラクトロンの件のあと、ガイとジャグラーからこの世界で起きていること,ヤプールのが暗躍していることを知ったからだ。

滞在する間、ガイと相部屋で十千万の手伝いをすることになった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

場所を移して、部室。

 

果南「さあ! 今朝獲れたばかりの魚だよ! 皆食べてね!」

 

部室のテーブルには果南が上機嫌で捌いた大量の舟盛り刺身が置かれていた。

予備予選突破のお祝いだろうか、果南が用意したのだ。その舟盛りにはサザエやウニも添えられており、かなり豪華だ。

 

千歌「なんでお祝いにお刺身なの...?」

果南「だって、干物じゃお祝いっぽくないかなって...。」

千歌「干物以外もあるでしょ...。夏みかんとか!」

花丸「パンとか!」

 

ガイ「失礼するぞ。」

曜「あ! ガイさん!」

レイ「へぇ~、ここがあんたらの部室か~。」

千歌「レイさんも!」

レイ「よっ。」

 

部活の時間なのでガイが到着したが、レイも一緒に居た。

 

千歌「そうだ...。私たち予備予選を突破しました!」

ガイ「そうか。皆、おめでとう!」

レイ「俺からも言わせてくれ。おめでとう!」

一同「ありがとうございます!(ずら!)」

 

するとレイがテーブルの舟盛りに気付いた。

 

レイ「なんだこの舟盛りは? 食っていいのか?」

果南「どんどん食べてください!」

ガイ「そんじゃ食べようか。」

 

とりあえず皆でお刺身を食べる。

ちなみに、レイにも鞠莉から『浦の星女学院訪問許可証』を渡された。ガイとジャグラーのように浦女へ自由に出入りができるようになった。

もちろん、ダイヤも納得済みである。

 

ルビィ「あ! 見てください!」

 

ここでパソコンを見ていたルビィが声をあげた。

 

ダイヤ「どうしました? ルビィ?」

ルビィ「PVの再生回数が...!」

 

先日の予選で歌った曲が公式PVとしてネットに投稿されており、ルビィの言葉通り再生回数は万単位を越えていた。

 

千歌「私達のPVが!?」

曜「すごい再生数!」

ルビィ「それだけじゃなくて、コメントもたくさん付いていて!」

千歌「可愛い...。」

果南「『全国出てくるかもね』だって!」

鞠莉「これは...ダークホース...。」

善子「暗黒面!?」

 

PVを視聴した方々のコメントも好評だ。

 

千歌「よかった。今度はゼロじゃなくて。」

善子「当たり前でしょ! 予選突破したんだから、ゼロなんてありえないわよ!」

 

予備予選突破にPV再生回数も良い感じで笑顔が溢れる中、千歌のスマホに着信が入る。

 

千歌「梨子ちゃんだ!」

 

スマホの画面を確認し、それを自身の耳にする千歌。

 

梨子『予選突破おめでとう!』

 

梨子も予選結果を知ったようで、スマホから彼女から祝福の言葉が届けられた。

ここで千歌はスピーカーモードに切り替える。

 

千歌「ピアノの方は?」

梨子『うん。ちゃんと弾けたよ...。探していた曲が、弾けた気がする...。』

千歌「良かった...。」

 

梨子のいるスタジオには今回のピアノコンクールでの最優秀賞の賞状とトロフィーが飾られていた。

 

曜「じゃあ...今度は9人で歌おうよ! 全員揃って! ラブライブに!」

千歌「曜ちゃん...!」

梨子『そうね...9人で!』

 

レイ「良かったな。あんなにキラキラしていてよ。」

ガイ「はい。」

 

2年生たちの笑顔を見て、2人は安堵した。

 

JJ『楽しみにしてるぞ。』

花丸「ジャグラーさんずら!」

千歌「任せてください!」 

 

ダイヤ「そしてラブライブで有名になって、浦の星を存続させるのですわ!」

ルビィ「かんばルビィ!」

果南「これなら学校説明会も期待できそうだね!」

千歌「説明会?」

鞠莉「うん。Septemberに行う事にしたの。」

 

夏休みが明けて1ヶ月したら開催される学校説明会。これが成功すれば入学希望者も増えるだろう。

 

ダイヤ「きっと、今回の予選で学校の名前もかなり知れ渡ったはず!」

鞠莉「そうね。PVの閲覧数からすると、説明会の参加希望の生徒の数は...。」

 

意気揚々とスマホで学校のサイトを開いた鞠莉だったが、その表情が固まる。

 

ダイヤ「鞠莉さん...?」

 

何か感じ取ったのか、ダイヤが様子を伺うと、鞠莉は静かに一言だけ呟いた。

 

鞠莉「ゼロ...。」

ダイヤ「へ...?」

千歌「ゼロ...?」

 

レイ「アン...ング...ん? 呼んだか?」

ガイ「ゼロさん、違いますよ...。」

 

レイとガイは山盛りの舟盛りを完食していた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

同じ時...

 

ヤプール「この失敗はどうするんだ?」

アルファ「次の策は練ってありますから、ご心配無く。」

ヤプール「そうか。成果を期待するぞ。」

アルファ「お任せを。」

 

 

アルファ「クフフ...この超獣と怪獣カードで次はいくよ。待っててくれよ、ガイくん、ジャグラーくん、ゼロくん。そして、愛しの大魔王獣。」

 

 

続く。




この12話って、Aqours・ガイ・ジャグラーのレギュラーに、助っ人のウルトラマンゼロにSaint Snowまで出るから、かなりの人数じゃん...(笑)

会話がすごいことになりそうですが、ご了承ください(^^;)


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【12-2】はばたきのとき/スクールアイドル『Aqours』

ついに12月ですか(^^;)
12月には紅白!
Aqoursの紅白は絶対見るぞー!
その前に自分はあんちゃんのクリスマスイベントがあるので、楽しみます!ヽ(*´▽)ノ♪

それから、劇場版ウルトラマンR/Bの情報がきましたね!
リクくんが帰ってくるぞ~!
湊兄弟とリクくん早く見たい!
さらに主題歌は「つるの剛士さん」とは豪華すぎる!


予備予選結果発表の翌日。

千歌と曜は果南の家であるダイビングショップに来ていた。

 

千歌「はぁ...またゼロかぁ...。もう何なのぉー!」

 

ダイビングショップのテラスで千歌はかき氷をつつきながら文句を発する。

 

曜「入学希望となると、また別なのかな...。」

千歌「だって、あれだけ再生されてるんだよ?予備予選終わった帰りだってあんなに大人気だったじゃーん!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

予備予選終了後の沼津駅...

 

女子1「あの! Aqoursの果南さんですよね!」

果南「えっ!?」

女子1「やっぱりそうだ! ...あの...サインください!」

 

ファンであろう女子が果南にサインを求めたのだ。

 

果南「わ、私でいいの?」

女子1「もちろん!! お願いします!」

 

即返事が返ってきた。

そして果南は色紙を受け取り、慣れない手つきでサインを書いた。

 

 

離れた所では曜がファンの方と写真撮影をしていた。

 

女子2「じゃあいきますよ〜、全速ぜんしーん!」

曜「よ、ヨーソロー...。」

 

ファンの子がリードしていたため、曜が逆に置いていかれそうになっていた。

 

 

さらに別の方向に目を向けると...

 

女子3「握手してくださ〜い!」

ルビィ「ピギィ~~!!」

 

ルビィがファンの子に追いかけられていた。

スクールアイドルをやってきてルビィの人見知りは治ってきたが、これは少し荒めの治療のようだ。

 

ダイヤ「お待ちなさい。」

 

ルビィとファンの子の間にダイヤさんが入る。そのため、ファンの子はルビィを追うのやめ立ち止まった。

 

ダイヤ「代わりに、私が写真を撮らせてあげますわ!」

女子3「ど、どちら様ですか?」

ダイヤ「えっ...。」

 

 

ガイ「どうなってんだこれ...」

レイ「あらら~...こりゃ大変だな...。」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

現在

 

千歌「これで生徒が増えなかったらどうすればいいんだろう...。」

 

千歌がかき氷のスプーンを咥えたまま身体を後ろにのけ反らせる。

浦の星女学院の入学希望者数を増やす唯一の希望がこのスクールアイドル活動なのだが、入学希望者数はゼロのままだった。

 

曜「そう言えば、μ'sはもうこの時期には廃校を阻止してたような...。」

千歌「え!? そうだっけ!?」

曜「うん。学校存続がほぼ決まってたらしいよ。」

 

μ'sの場合、4月に廃校を知らされたが夏休み前には存続が決定していたというのだ。

 

果南「...まあ、そうは言っても向こうは東京だよ。内浦と違って色んなものが揃ってるし、人もたくさんいる。」

千歌「差あるなぁ...。」

果南「仕方ないんじゃないかな~。ここでスクールアイドルをやるって事はそれほど大変って事。」

 

手伝いをしていた果南がダイビングスーツを脱ぎながらテラス席に腰を下ろした。

ちなみに、スーツの下に隠れていたビキニが露わになった。

 

果南「うちだって今日の予約ゼロ。東京みたいにほっといても人が来るような所じゃないんだよ、ここは。」

 

果南の言う通り、東京と内浦では天と地ほどの差がある。

内浦でスクールアイドル活動をするには相当な覚悟を持って挑まなければならない。

 

千歌「でも...それを言い訳にしちゃダメだと思う。それを分かった上で、私達はスクールアイドルやってるんだもん。アン...ング...アン...。」

果南「千歌、そんなに一気に食べたら...。」

 

最もな答えを述べた千歌がそれなりに盛られているかき氷を一気に口にかきこむ。

果南が心配そうに言うが、千歌はそのかき氷を全て食べ終わりその場を後にする。

 

曜「千歌ちゃん?」

千歌「1人でもう少し考えてみる!」

 

そう言って船着き場に向かって駆け出した千歌だが、急に立ち止まり、頭を抱えた。

 

ようかな「???」

千歌「うぅ...来たぁ...。」

 

どうやら、かき氷を食べたらよく起こる「キーン」としたやつが襲ってきたらしい。

 

 

その日の夜、Aqoursのグループで9人は通話していた。

ちなみにガイとレイは千歌の部屋に呼び出され、通話を一緒に聞いていた。

 

千歌「明日皆で東京に行ってみない?」

曜「どうして?次の予選までには時間はあるけど...?」

千歌「見つけたいの。μ'sとAqoursの違いを...。どうして学校を救えたのか。それを実際に見て、私達がどう進むべきかをみんなで考えたいの。」

ダイヤ「千歌さんらしい意見ですわね。」

果南「なるほどね。」

花丸「まるは大丈夫ずら。」

鞠莉「私もOKよ。」

ルビィ「ルビィも大丈夫です。」

善子「クックック...再び魔都東京に降臨するのね。」

曜「私も大丈夫だよ。」

梨子「私は帰るのを1日延ばせばいいけど...。」

千歌「どうしたの梨子ちゃん?」

梨子「ううん...何でもないの。大丈夫よ。」

 

ということで、沼津に居る8人とガイとレイは朝早くに沼津を出発して東京駅で梨子とジャグラーと合流する話でまとまった。

 

梨子「うぅ...片付けなきゃ...。」

JJ「この量、あいつらにバレたら終わりだなぁ。」

梨子「絶対皆には話さないでくださいね...。」

JJ「わかってるっつーの。バレたくないならとっとと片付けるぞ。」

 

東京に居る間、梨子がピアノの合間に読んでいた薄目の本を2人で片付けたのだった。

 

 

千歌「ガイさんもレイさんも話を聞いてくれてありがとうございます。」

ガイ「礼を言われるほどでもない。明日のために早く寝たほうがいいぞ。」

千歌「そうですね。おやすみなさい。」

ガイ「おやすみ。」

レイ「おやすみ。」

 

ガイとレイは部屋に戻る。

 

レイ「東京に行くっつっても、俺には話がさっぱりだったんだが...。」

ガイ「ゼロさんはスクールアイドルのことまだ知らないですからね。」

レイ「その『スクールアイドル』ってのは何だ? この世界の文化ってことだろうとは思うが。」

ガイ「鋭いですねゼロさん。ゼロさんの想像通り、『スクールアイドル』はこの世界で人気の文化なんですよ。」

 

ガイはこれまでの千歌たちから教わったことをレイに説明した。スクールアイドルそのものから、千歌たちが実際に歩んできた道のりも。それをガイとジャグラーの2人で見守ってきたことも。

 

レイ「なるほどな。あいつらのグループが『Aqours』で、先輩のスクールアイドルが『μ's』ね。で、その憧れの先輩がやってきたことと今から自分たちが向かうべき場所を探しに行くってことか。」

ガイ「えぇ。そうです。」

レイ「面白そうだ。俺もあいつらを応援するぜ。」

ガイ「ゼロさん...ありがとうございます。」

レイ「よしっ! 明日のために寝るか。」

ガイ「そうしましょう。」

 

2人も床に就いた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

異次元空間...

 

アルファが実験のようなことを行っていた。

 

アルファ「クフフ...ついにここまで来たか。あの力が宿ったカードの完成までもう少し...。その前に...次は僕が直接戦うとしようか。この2枚の怪獣の力を使ってね...。」

 

そう言ったアルファの手には『宇宙恐竜ハイパーゼットン』と『双頭怪獣キングパンドン』のカードがあった。

 

 

続く。




次回は再び舞台が東京になります。
前回の通り、この物語のメインの11人にSaint Snow・レイ・アルファ・ヤプールが総登場です。

自分で自分を追い込んでます(笑)


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【12-3】はばたきのとき/ラブライブとスクールアイドル

昨日はGuilty KissのファンミLVに行ってきました!
いつも可愛い3人がなぜか一段と可愛かったです。
それから、『梨子ちゃんビーム』には『ワイドゼロショット』とコラボさせました(笑)

ちなみに4thでは服装も考えて、初日に『フレイムスフィアシュート』で2日目は『オリジウム光線』を放ちました(笑)

1度でいいからりきゃこの近くで『梨子ちゃんビーム』とウルトラマンの光線をコラボしたいなぁ...。
幕張で最前から5列目以内のど真ん中が当たらないかなぁ...。

ただ、合体光線ができないのが難点だ(笑)


翌日、沼津組の10人は朝に沼津を出発してお昼前に東京に到着した。

 

ダイヤ「皆さん! 心をしっかり! 負けてはなりませんわ! 東京に飲み込まれないように!」

 

何故かダイヤがメンバーに注意を促していた。それもかなり気合いが入っている。

 

千歌「大丈夫だよ~。襲ってきたりしないから~。」

ダイヤ「貴方は分かっていないのですわ!」

 

さらに、いつもより真剣にダイヤは千歌に詰め寄る。

それを見たガイは...

 

ガイ「ルビィ、なんでダイヤはああなってんだ?」

ルビィ「お姉ちゃん、昔に東京で迷子になったらしくて...」

千歌「トラウシだねぇ...。」

善子「トラウマね。」

レイ「トラウマってやつだな。」

 

ルビィからダイヤの過去を知り、妙に納得したのだ。

 

曜「そういえば...梨子ちゃんとジャグラーさんはどこ?」

千歌「ここで待ち合わせだよ~。」

 

本来なら梨子とジャグラーは今日の午前に沼津に帰ってくる予定だったが、昨日の電話で皆が東京に来るため、帰りを皆に合わせたのだ。

 

そして今回東京に来た理由は...

 

・なぜμ'sは音ノ木坂学院を救えたのか

・何がすごかったのか

・Aqoursと何が違うのかを自分たちの目で見て皆で考える

 

というものだった。

 

同じ統廃合にあった過去を持つ音ノ木坂学院とその学院のスクールアイドル『μ's』から何か学べるかもということだ。

 

レイ「なぁ、あれじゃねーか?」

 

待ち合わせ場所で探していると、駅によくあるコインロッカーに必死に何かを詰め込んでいる梨子とその様子を見ているジャグラーを見つけた。

そこに千歌が駆け寄り...

 

千歌「梨子ちゃん! ジャグラーさん!」

梨子「ひゃあ! ち...千歌ちゃん?」

JJ「ようやく来たか。」

 

突然声をかけられて驚く梨子。

 

千歌「何入れてるのー?」

梨子「ええと...お土産とか、お土産とか、あと...お土産とか~...。」

JJ「(知られたくないにしても、ひでぇ言い訳だなぁ。)」

 

誰もがわかるくらい目を泳がせて言い訳をする梨子にジャグラーが内心でツッコミを入れる。

しかし、千歌は本当に梨子がお土産を詰め込んでいると思ったらしく、さらに梨子に詰め寄り...

 

千歌「わーっ! お土産!!」

梨子「わあぁ!?」

 

ドサドサドサドサ...

 

今ので手が滑ってしまい、梨子が必死に押し込んでいた『お土産(仮)』が雪崩のように落下した。

 

梨子「わあぁぁぁぁ!?」

千歌「なぁに...?」

JJ「(あーあ...盛大にやらかしたなぁ。)」

 

袋の中身を覗こうとした千歌の目を梨子が瞬時に塞ぎにかかった。

 

千歌「梨子ちゃん何も見えないよー!」

 

JJ「桜内のやつほんと必死だなー。」

 

ガイ「何々...?」

レイ「なんだそれは?」

 

ジャグラーは既に知っているが、ガイとレイは初見だった。

 

JJ「おっと...こいつは『レディの嗜み』ってやつだからお前らにも見せられないな。」

 

梨子が千歌と攻防戦を繰り広げる中、ジャグラーがガイとレイから物をすぐに取り上げて片付けた。

 

ガイ&レイ「???」

 

2人は顔を見合わせていた。

 

 

梨子「んっ...しょっと。さあ、じゃあ行きましょうか!」

 

ジャグラーが片付けた同人誌の入った袋をロッカーの中になんとか押し込んで鍵をかけた梨子が笑顔で振り向く。

 

曜「とは言っても...最初はどこに?」

鞠莉「Tower? Tree? Hills?」

ダイヤ「遊びに来たんじゃありませんわ。」

千歌「そうだよ。まずは神社!」

 

梨子の力が強すぎたのか、千歌の目元にくっきりと跡が残ってしまい、まるでパンダのようになっていた。

 

果南「神社って神田明神のこと?」

千歌「うん! 実はね、ある人に話を聞きたくってすっごい調べたんだ! ダメ元でメール送ってみたんだけど、そしたら会ってくれるって!」

花丸「ある人? 誰ずら?」

千歌「それは会ってのお楽しみ! でも、話を聞くにはうってつけのすごい人だよ!」

ダイルビ「東京...神社...すごい人...っ! まさか!!」

 

千歌の言葉を聞いたとたん、黒澤姉妹の目がものすごい輝いていた。

 

レイ「なんで神社なんだ?」

ガイ「おそらくμ'sに関連があるのかと...」

 

一行(女子高生9人,リアル男子高校生ではないが見た目は男子高校生1人,大人2人)は神田明神に向かった。

移動の間も黒澤姉妹のテンションは上がりっぱなしだった。

 

 

そして一行は神田明神に到着した。

その瞬間...

 

聖良「お久しぶりです。」

ダイルビ「なあ~んだ~...。」

果南「誰だと思ってたの?」

千歌「お久しぶりです!」

 

黒澤姉妹は背中合わせでその場にへたりこんだ

神田明神で会う人物とは『Saint Snow』の『鹿角聖良』と『鹿角理亞』だった。

 

レイ「あの2人は誰だ?」

ガイ「彼女たちは北海道で活躍してるスクールアイドル『Saint Snow』です。サイドテールの髪型の女の子が『鹿角聖良』で、ツインテールの髪型の女の子が『鹿角理亞』です。」

JJ「ほぉー。あいつらもスクールアイドルなのか。」

 

聖良「あら? そちらの男性の方々は...?」

千歌「私たちをサポートしてくださってるんです。詳しいことはあとでお話します。」

聖良「そうですか。では行きましょうか。」 

 

聖良の声で一行(女子高生11人,見た目男子高校生1人,大人2人)は次の目的地へ向かった。

 

 

アルファ「役者が揃ったようですね。」

ヤプール「あれがウルトラマンと行動している人間たちか。面白くなりそうだ。」

アルファ「ヤプールさんには存分にやってくださって構いません。ところで超獣の手配は...?」

ヤプール「既に終わっている。」

アルファ「さすがです。もう少しで行動を開始しますので、よろしくお願いします。」

ヤプール「わかっておる。」

 

暗躍する2つの影が迫っていた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

千歌たち一行が到着したのは秋葉原駅のすぐにある『UTX学院』のカフェスペース。

ここは一般開放されており、誰もが利用できるのだ。

 

千歌「わあぁぁ...なんかすごいところですね...。」

理亞「姉様...。」

聖良「そうでしたね。千歌さん、さっきのことですが...。」

千歌「ガイさんとジャグラーさんとレイさんのことですね!」

 

Saint Snowとガイ,ジャグラー,レイが向き合う。

 

ガイ「君たちと会うのは『スクールアイドルワールド』の時以来だね。俺の名前はクレナイガイ。世界を旅してたんだが訳あって今は千歌の旅館で世話になってる。そこに居る間、Aqoursのサポートもやってるんだ。よろしくね。」

レイ「俺はモロボシレイだ。ガイと同じで、俺も高海の旅館で世話になってる。Aqoursに協力したのは最近だ。」

聖良「クレナイガイさんとモロボシレイさんですね。...そちらの方は?」

 

聖良は最後の男性に目を向ける。

 

ガイ「名前くらいは名乗っとけよ。」

JJ「あいよ。俺はジャグラスジャグラー。一応こいつらの子守りをしてる。」

 

一瞬だけジャグラーはAqoursメンバーからジト目で見られた。

 

聖良「よろしくお願いします。私は鹿角聖良と言います。高校3年です。そして隣に居るのが...。」

理亞「鹿角理亞です...。高校1年...。」

 

5人の自己紹介が終わった。

そのあとにAqoursメンバーも改めて自己紹介して本題に入る。

 

梨子「予備予選突破おめでとうございます。」

鞠莉「COOLなパフォーマンスだったね♪」

聖良「褒めてくれなくて結構ですよ。再生数はあなたたちの方が上だったんですし...。」

 

北海道大会をトップ通過したSaint Snowにまずは祝福の言葉を梨子と鞠莉がかけるが、聖良は表情を変えなかった。

 

曜「いえいえ~(^^)」

ルビィ「それほどでも~(^^)」

聖良「でも、決勝では勝ちますけどね。」

 

曜とルビィが喜ぶが、聖良は宣戦布告の言葉をかけた。

 

聖良「私と理亞は『A-RISE』を見てスクールアイドルを始めようと思いました。だから私たちも考えた事があります。『A-RISE』や『μ's』の何がすごかったのか、何が違うのか...。」

千歌「答えは...出ました?」

聖良「いいえ...。ただ...勝つしかないって...。勝って...追いついて...同じ景色を見るしかないのかもって...。」

 

『A-RISE』は初代の優勝者で『μ's』は2代目の優勝者。

Saint Snowのラブライブにかける想いは、優勝者と同じ場所に自らも立ち、同じ景色を見るしかないというものだ。

 

千歌「...勝ちたいですか?」

聖良「え?」

千歌「ラブライブ...勝ちたいですか?」

 

千歌が発した言葉に、今まで黙っていた理亞の癪に触ったのか...

 

理亞「姉様...この子バカぁ?」

 

『ラブライブに出て勝って優勝したい』という想いは、出場する全てのグループなら抱く目標だろう。

以前、スクールアイドルワールドで惜しくも入賞を逃して、「ラブライブは遊びじゃない」と涙を浮かべて言い放った理亞もその感情を抱いている1人。

それは姉である聖良も同じこと。

 

聖良「勝ちたくなければ、何故ラブライブに出るのです?」

千歌「それは...。」

聖良「『μ's』や『A-RISE』は、どうしてラブライブに出場したのです?」

 

聖良の質問に千歌は答えられずにいた。

A-RISEやμ'sはどんな想いでラブライブに出場したかを、この場に居る全員がわからない。本人に聞けば1番だが、それは叶わない。

また、Saint Snowは『ラブライブで勝ちたい』という想いを持っているが、Aqoursは何を想って、今、ラブライブに出場しているのか。それはAqoursにしかわからないこと。

今あるAqoursの目標は『ラブライブに出場して優勝し、浦の星を有名にして入学希望者を増やすこと』だろう。

でも正解は無い。

 

JJ「あの2人、昔の俺を見てるみたいだな...。ガイに勝つことを常に考えていた頃のな...。だがそれだけじゃ無いはずだ。」

ガイ「あぁ...ただ勝つことだけが全てじゃない...。おそらくだが、話題にあがっている2組のスクールアイドルは手を取り合ったことがあるはずだ。」

レイ「俺も強くなりたいって思った時期があったな...。けど、1人だけじゃ強くなれねぇ。ライバルと手を取り合ったり、仲間が居たりするから強くなれる。」

ガイ「けどそれは自分たちで気付かないといけない...。」

 

この3人は勝つことだけが全てじゃないことを知っている。数々の世界を救ってきたからそれがわかるのだ。

目の前に居る2組のスクールアイドルたちにそれを気付いてほしいと願う3人であった。

 

 

続く。




登場人物が16人はヤバすぎる(笑)

千歌・曜・梨子・ルビィ・花丸・善子・ダイヤ・果南・鞠莉
聖良・理亞
ガイ・ジャグラー・レイ
アルファ・ヤプール

この16人は次回も出ます。←当たり前か(^^;)
つまり、今回同様長めの文章になります(>_<)


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【12-4】はばたきのとき/3つの戦い

今月もSCHOOL OF LOCK!のAqours LOCKS!だ~(^^)
毎月登校しています!
ちなみに、Aqours LOCKS!掲示板の書き込みは1回読まれたことあります。7月の3rd福岡前に、ネタバレをしないライブの感想書き込みがきんちゃん先生に読まれました!
読まれた時はめちゃめちゃ嬉しかったです!


UTXでAqoursとSaint Snowが話し合いをし、ガイ・ジャグラー・レイがそれを聞いていたが、聖良から1つの提案が出される。

 

聖良「そろそろ今年の決勝大会が発表になります。見に行きませんか? ここで発表になるのが恒例になっているんですよ。」

 

第2回大会からUTX学院の巨大モニターにラブライブの決勝大会の情報が発表されるため、カフェスペースに居た14人は外に出た。

そしてモニターの前にやってきた。そこにはすでに多くの学生やファンの人達が情報解禁を今か今かと待っていた。

 

ついに発表の時が来た。

そのモニターには...

 

 

『LOVELIVE FINAL STAGE is AKIBA DOME.』

 

 

梨子「秋葉ドーム...!」

果南「ほんとにあの会場でやるんだ...。」

千歌「ちょっと...想像できないな...。」

 

梨子と果南が真っ先に驚きの声を漏らす。その次に千歌も呟いた。

 

『秋葉ドーム』

 

それはスクールアイドルとして活動している者ならば誰しもが憧れる舞台。

5年前、伝説と呼ばれる2組のスクールアイドル『A-RISE』と『μ's』が中心となり、全国各地のスクールアイドルと作り上げたスクールアイドルの祭典を機にラブライブの決勝大会が秋葉ドームで開催されるようになった。

 

千歌が呟いた後、AqoursもSaint Snowもガイもジャグラーもレイもモニターに釘付けになっている。

スクールアイドルからすれば、自分たちがあのステージに立つかもしれない。そんな想像を皆は抱いているのだろう。

すると...

 

梨子「ねぇ! 音ノ木坂に行ってみない?」

 

梨子の唐突な申し出に、それまでモニターを見ていた全員が梨子のほうを見た。

 

梨子「ここから近いし、前に私がわがまま言ったせいで行けなかったから...。」

 

実は、前回スクールアイドルワールドで東京に来た時、千歌から音ノ木坂に行こうという話が出ていた。

しかしみんなが賛同するなか、梨子はそれを拒んだ。

おそらく、ピアノに対するスランプがまだ解決されていなかったから。

 

しかし今は梨子自身から言いだしてきたのだ。音ノ木坂に行こうと。

 

JJ「いいのか?」

梨子「はい! ピアノ...ちゃんと出来たからかもしれないからです。」

 

曇りの無い笑顔で答えた。

 

梨子「今はちょっと行ってみたい...。自分がどんな気持ちになるか確かめてみたいの...。皆はどう?」

 

梨子が8人に聞くと...

 

曜「賛成であります!」

果南「いいんじゃない? 見に行けばなにか思うことがあるかもしれないし。」

 

果南も同意のようだ。その後も花丸,善子,鞠莉,千歌も賛成した。

 

ルビィ「音ノ木坂!」

ダイヤ「μ'sの...。」

ダイルビ「母校〜!!」

 

Aqoursの中で群を抜いたμ'sオタクの黒澤姉妹はむしろ早く行きたいとうずうずしている。

 

聖良「それでしたら私たちはこのあたりで失礼します。」

千歌「今日はありがとうございました!」

聖良「いえ。次はラブライブの決勝、秋葉ドームで会いましょう。」

 

そういって別れようとしたのだが...

 

???1「見つけたぞ、ウルトラマンオーブ,ウルトラマンゼロ。」

レイ「この声...。」

ガイ「皆、こっちに来るんだ!」

JJ「そっちの2人もだ。」

 

謎の声が辺りに響いた。

AqoursとSaint Snowをまとめ、彼女たちを庇う形でガイ,ジャグラー,レイが立ちはだかる。

 

???2「君たちにはここで退場してもらおうかな。」

 

さっきとは別の声も響いた。

 

ガイ「何を企んでいる...ヤプール! アルファ!」

ヤプール「憎いウルトラマンを倒すためだ。」

アルファ「そういうことさ。」

レイ「ヤプール...てめぇ...。」

 

理亞「姉様...これなんなの...。」

聖良「何か知っているのですか?」

千歌「これは...そのぉ...。」

JJ「鹿角のお2人さんには刺激が強いことだな。」

 

突然のことに、鹿角姉妹は状況を飲み込めない。

Aqoursメンバーもガイとレイの雰囲気に何かを感じとった。

すると空が割れて、『ミサイル超獣ベロクロン』と『蛾超獣ドラゴリー』が出現した。

 

ベロクロン「グワァァ!」

ドラゴリー「キュロロロロ!」

 

さらに...

 

アルファ「これだけじゃないよ...。ハイパーゼットン...キングパンドン...お前らの力、頂くぜ。超合体! ハイパーキングゼッパンドン!」(※以下、『HKZP』と表記)

 

HKZP「ピポポポポ...。」

 

1体の合体魔王獣が秋葉原の現れ、街はパニック状態になった。

 

レイ「どの超獣も厄介だが、よりによって厄介中の厄介な2体かよ...。」

ガイ「それにあの魔王獣...。」

JJ「『ハイパーゼットン』に『キングパンドン』の力か...。こっちも面倒なことに...。」

 

善子「どうするのよ...。」

ルビィ「お姉ちゃん...。」

ダイヤ「ルビィ...。」

理亞「姉様...。」

聖良「理亞...。」

 

ヤプール「フハハハハ! 人間の絶望に満ちた声を何度聞いても気分が良い!」

 

レイ「ガイ...行くぞ。」

ガイ「わかりました。ジャグラー...皆を頼む。」

JJ「あいよ。」

ガイ「千歌,ダイヤ。」

千歌「は、はい...。」

ダイヤ「なんでしょう?」

ガイ「鹿角姉妹に説明を頼む。」

千歌「わかりました。」

ダイヤ「わかりましたわ。」

 

ガイはオーブリングを掲げ、レイはウルティメイトブレスレットからゼロアイNEOを取り出し、右手で掴む。

 

ガイ「ウルトラマンさん!」

《ウルトラマン》(ヘァ

 

ガイ「ティガさん!」

《ウルトラマンティガ》(チャッ

 

ガイ「光の力、お借りします!」

《フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン。》

 

レイ「シェア!」

 

レイは右手に持ったゼロアイNEOを目に付けて変身した。

そして、2体のウルトラマンが秋葉原の街に降り立った。

 

聖良「私は...夢でも見ているのでしょうか...。」

理亞「信じられない...。」

ダイヤ「いきなりのことで驚かれるのも無理はありませんわ。」

千歌「事情はちゃんと説明します。けど、このことは秘密にしていただけますか?」

聖良「は...はい...。」

理亞「...。」

 

ゼロ「俺が超獣の相手をする。オーブは魔王獣を頼むぜ。」

オーブ「わかりました。気を付けてください。」

ゼロ「オーブもな。」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ミサイル超獣ベロクロン&蛾超獣ドラゴリー vs ウルトラマンゼロ

 

ゼロ「てめぇらはこの俺...ウルトラマンゼロが相手だ! デェェリャ!」

 

ゼロは構えを取り、超獣2体に立ち向かう。

 

 

合体魔王獣ハイパーキングゼッパンドン vs ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン

 

オーブ「アルファ! 俺が相手だ!」

HKZP「1度オーブと戦いたかったんだよ。よろしくね。」

オーブ「シュゥゥワッ!」

 

オーブも構えを取ったあと、HKZPと対峙する。

 

 

ジャグラーSide

 

JJ「まずはこっから避難するぞ。」

花丸「どこに避難するずら?」

千歌「音ノ木坂に行こう。」

梨子「前にも避難したことあるし、安全だわ。」

千歌「聖良さんと理亞ちゃんも一緒に行きましょう。」

聖良「お願いします。」

JJ「桜内、お前が先頭で皆を引っ張れ。この土地に詳しいんだろ? そして松浦、俺と後方を固めろ。」

かなりこ「わかりました!」

JJ「あと、2人1組でペアを作る。そのほうが助け合いもできるからな。黒澤姉妹と鹿角姉妹は確定だ。小原と津島,高海と国木田で組め。渡辺は桜内とだ。行くぞ。」

 

12人は音ノ木坂に向かって走り出した。

 

 

ゼロSide

 

ベロクロン「グワァァァ!」

ドラゴリー「キュロロロロ!」

ゼロ「フッ! オラッ!」

 

ゼロは無駄な動きは無く、2体の攻撃を華麗にかわして、攻撃の手を緩めなかった。

 

ゼロ「何度戦ったと思ってる! てめぇらの動きは見切ってるんだよ!」

 

ゼロは超獣を翻弄している。

 

 

オーブSide

 

オーブ「スペリオン光輪! ハッ!」

HKZP「そんな攻撃じゃ甘いね。」

 

HKZPはスペリオン光輪を噛み砕く。

 

オーブ「それなら...フッ!」

 

ガイ「セブンさん!」

《ウルトラセブン》(デュワ

 

ガイ「ゼロさん!」

《ウルトラマンゼロ》(デェェリャ

 

ガイ「親子の力、お借りします!」

《フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ エメリウムスラッガー。》

 

オーブ「知勇双全、光となりて!」

 

 

ジャグラーSide

 

12人は音ノ木坂に向かっている途中だった。

 

聖良「あちらのウルトラマンの姿が変わりましたが...。」

鞠莉「ゼロさんに似てるわね。」

JJ「ウルトラマンオーブは様々な姿になれる。あれはゼロとその親父『ウルトラセブン』の力でフュージョンアップしているから似てるんだ。」

善子「ウルトラマンにも親子があるのね。」

 

ジャグラーによるオーブの解説だったが...

 

JJ「(この...変に監視されている感覚...。)」

 

ジャグラーが辺りを警戒する。

 

果南「どうしましたか?」

JJ「全員止まれ!」

ダイヤ「しかし避難しなくては...。」

JJ「そこに居るんだろ? ヤプール...。ハッ!」

 

ジャグラーのその一声と共に邪心剣で斬撃を放つ。

その斬撃は真っ直ぐ飛んでいったが、ある場所で真上に弾かれた。

 

ヤプール「さすがだなぁ、ジャグラスジャグラー。」

 

斬撃が弾かれた部分の空間が歪み、そこからは等身大のヤプールが現れた。

 

JJ「あんたがこうやって出てくるなんてなぁ。」

ヤプール「我はウルトラマンを倒す。ウルトラマンと関わりのある人間も対象だ。」

 

ヤプールの言葉に11人の少女は体を震わせる。

 

JJ「ほぉー...だが生憎そうはさせないぜ。ガイ! あいつらにバリアを張れ!」

 

ジャグラーの合図にオーブは11人の少女を守るためのバリアを張った。

 

ヤプール「我に楯突くか。」

JJ「何かを守るってのは性に合わないかと思っていたが...結局は俺もこっち側がピッタリだったわけだ。」

 

ゼロとオーブに続き、ジャグラーの戦いもはじまるのだった。

 

 

続く。




Twitterには投稿したのですが、クワトロMから「なんちゃってTシャツ」が届きました~(笑)
猫・お茶・犬か猫の手のシルエットが可愛いのと、ユニットファンミ名古屋の時にありしゃがTwitterに載せていた「えっちTシャツ」みたいに、「それはなんですか?」って聞かれたら「なんちゃってです」ってやりたいからです(笑)

あ、2/5にありしゃのバースデーイベント行こうかな?(笑)


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【12-5】はばたきのとき/東京大決戦!

なんちゃってTシャツの他に、Aqoursの劇場版学年曲の受け取りもしました。
もちろん3学年あります!
ライブで早く聞きたいし、コール入れたい~!
早くて5thライブだろうなぁ。

あと、文がかなりあります(^^;)


東京・秋葉原の街で

超獣2体とゼロ

合体魔王獣1体とオーブ エメリウムスラッガー

ヤプールとジャグラー

の戦いが繰り広げられていた。

 

 

Aqours,Saint Snow Side

 

オーブが張ったバリアに守られている11人。

目の前では異次元人ヤプールとジャグラーが戦ってる。

 

聖良「あの...ガイさん,レイさん,ジャグラーさんは何者なのですか...?」

ダイヤ「お話致しますわ。」

 

聖良の疑問にダイヤが答える。

 

ダイヤ「ガイさん,レイさん,ジャグラーさんは私たちの世界を守るために別の世界から来てくれた方々ですの。」

聖良「『この世界を守る』ですか...。」

ダイヤ「えぇ...。そして、聖良さんと理亞さんも目撃したように、ガイさんはウルトラマンオーブ、レイさんはウルトラマンゼロなのですわ。」

聖良「ウルトラマン...。」

理亞「じゃあ...あの人は...。」

ダイヤ「ジャグラーさんは...」

善子「無幻魔人ジャグラスジャグラーよ。」

 

ここで善子が話に入る。

 

善子「私は師匠の魔人スタイルを1度見たことがあるの。」

梨子「もしかして...!」

 

梨子にも心当たりがあるみたいだ。

 

梨子「私は助けられたことがあります。」

ダイヤ「そうでしたのね...。」

善子「師匠は姿を変えたら見た目はウルトラマンじゃないけど...。」

梨子「ジャグラーさんは優しいですっ...!」

 

ガイ,レイ,ジャグラーのことを知った聖良と理亞は...

 

聖良「そうだったのですね...。3人のことは他言しません。」

理亞「私も...誰にも言わない...。」

千歌「聖良さん! 理亞ちゃん!」

ダイヤ「ありがとうございます。」

 

ガイ,レイ,ジャグラーのことを知る者が2人増えたが、秘密を守ると約束してくれた。

 

聖良「でも...今は、ガイさん,レイさん,ジャグラーさんが勝つことを祈りましょう。」

ダイヤ「そうですわね...。」

 

 

ゼロSide

 

ベロクロン「グワァァァ!」

ゼロ「オゥラ!」

ドラゴリー「キュロロ!」

ゼロ「シェア!」

 

超獣2体を相手にするも、ゼロは優勢だった。

 

ゼロ「フッ!」

 

ゼロは頭部にある2対のゼロスラッガーを両手に持ち、ベロクロンとドラゴリーに攻撃していく。

 

ゼロ「ハッ! デェリャ!」

ベロクロン「グワァァァ...。」

ドラゴリー「キュロロ...。」

 

 

オーブSide

 

セブンとゼロの力を借りた姿の『エメリウムスラッガー』は、セブンを体現するような格闘とゼロ直伝の宇宙拳法を駆使して戦っていた。

 

HKZP「クッ...少し侮っていたかな...。」

オーブ「どうする? アルファ...。」

HKZP「クフフ...黙って引き下がるわけないだろう。今こそあの方の力を使う時だ!」

オーブ「何...?」

 

するとHKZPの上空に黒い渦を巻いた雲が現れ、その中から巨大な闇の力が4方向に伸びていく。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ALL Side

 

巨大な闇の力がベロクロン,ドラゴリー,HKZP,ヤプールに降り注がれる。

 

ゼロ「なんだ...この巨大な闇の力は...。」

オーブ「まだ解明できてないです...。エックスさんから聞いた『ダークサンダーエナジー』より遥かに強力なエネルギーなんです...。」

ゼロ「未知の力ってわけか...。」

 

ヤプール「来た来た来た来た! この力を待っていた!」

JJ「チッ...またあの力か...。」

 

果南「あの黒いのって...。」

曜「怪獣が強くなるやつだよね...。」

聖良「そんな...。あの3人が...。」

千歌「大丈夫だよ!」

梨子「千歌ちゃん...?」

鞠莉「ちかっち...。」

千歌「ガイさん,レイさん,ジャグラーさんは負けないよ!」

ダイヤ「そうですわね!」

花丸「ガイさん,レイさん,ジャグラーさんを信じるずら!」

ルビィ「ルビィも応援する!」

善子「このヨハネのリトルデーモンたちが負けるわけ無いわ!」

理亞「私も...信じる...。」

聖良「理亞...」

曜「そうだよね...。ガイさんたちは絶対に勝つよね!」

果南「皆で応援しよう!」

 

 

一方で、闇の力をまとった4体は...

 

HKZPカイザー「フゥゥ...気分が良いな...。」

(※ハイパーキングゼッパンドンカイザー)

 

カイザーヤプール「アァ...体の底から力が溢れてくるこの感覚...。」

カイザーベロクロン「グルルル!!」

カイザードラゴリー「ギュロロロ!!」

 

通常形態より肉々しい体に、目の色が赤くなっていた。

 

ゼロ「かなりヤバい力ってのはわかったぜ...。」

オーブ「以前、あの力を受けたバキシムと戦いましたが、難敵です...。」

ゼロ「そうか...。だが俺たちは負けないぜ! 行くぞオーブ!」

オーブ「俺たちの帰りを待ってる皆のためにも!」

 

JJ「俺もあの2人に遅れを取るわけにはいかないな。」

 

Aqours「頑張ってー!(ずらー!/ですわー!)」

Saint Snow「負けないでー!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ゼロSide

 

ゼロ「ストロングコロナゼロ!」

 

ブレスレットが光り、ゼロの体が赤色に変化する。

『ウルトラマンダイナ ストロングタイプ』と『ウルトラマンコスモス コロナモード』の力が宿る姿だ。

 

カイザーベロクロン「グルルル!!」

カイザードラゴリー「ギュロロロ!!」

ゼロ「ハァァァ!」

 

パワーの増したゼロは強化された2体の超獣が相手でも互角に戦う。

カイザードラゴリーに蹴りを入れて怯ませた隙に、カイザーベロクロンの胴体を持ち上げ...

 

ゼロ「ウルトラハリケーン!」

 

竜巻が発生すると同時にカイザーベロクロンを投げ飛ばす。

 

ゼロ「もう1発だ!」

 

今度はカイザードラゴリーを投げ飛ばす。

次はブレスレットを叩いた。すると右手で拳を握り、炎のエネルギーが溜まっていく。

そして上空へ放つ。

 

ゼロ「ガァァルネイトォォバスターァァ!!」

 

ストロングコロナゼロの必殺技『ガルネイトバスター』が超獣2体に命中した。

 

 

オーブSide

 

HKZPカイザー「フッ! ハッ!」

オーブ「クッ...ハッ...オゥリャ!」

 

こちらの戦いは一進一退だった。HKZPカイザーが攻撃すれば、オーブがその全てを防御し、オーブが攻撃すれば、HKZPカイザーがその全てを防御した。

 

オーブ「力を扱えるやつが使えば、それに比例するのか...」

HKZPカイザー「そこら辺の雑魚とは違うよ。僕には特別なんだよ...。」

オーブ「だけど...俺はお前を止める!」

 

 

ジャグラーSide

 

カイザーヤプール「喰らえ!」

JJ「喰らうかよ...。さっきのお礼だ!」

 

カイザーヤプールの右手の鎌とジャグラーの邪心剣が斬撃を放ったり、直接刃を交えていた。

 

カイザーヤプール「いつまでその姿で戦うつもりだ。早く魔人の姿で我と戦え。」

JJ「俺の気分だな。まだそんな気分じゃねぇ。」

カイザーヤプール「そうか。なら嫌でも引き出してやる!」

 

カイザーヤプールは闇のエネルギーを球体状に形成し、AqoursとSaint Snowのバリアに向けて飛ばした。

 

JJ「チッ...。」

 

ジャグラーはバリアの前に立ち、邪心剣を構え...

 

魔人JJ「ハァ!」

 

魔人スタイルに姿を変え、エネルギー弾を真っ二つに切った。

 

カイザーヤプール「そうだ...その姿だ。」

魔人JJ「いきなりすぎるぜ...。だが、こうさせた以上は覚悟しておけよ。」

カイザーヤプール「臨むところだ。」

 

 

Aqours,Saint Snow Side

 

鞠莉「あれがジャグラーさんの魔人スタイル...。」

千歌「すごい...。」

善子「魔人スタイルの師匠なら、あんなやつコテンパンよ!」

理亞「あなたたちの付き人、強いのね...。」

梨子「私...タイプかも...。」

 

 

ゼロ,オーブSide

 

ゼロ「オーブ! そろそろ終わらせるぞ!」

オーブ「自分もそう考えていました!」

 

ゼロ&オーブ「フッ!」

 

ガイ「ギンガさん!」

《ウルトラマンギンガ》(ショラ

 

ガイ「ビクトリーさん!」

《ウルトラマンビクトリー》(ツィア

 

ガイ「エックスさん!」

《ウルトラマンエックス》(イィィッサァァ

 

ガイは3体のウルトラマンのカードをリードさせ、リングのスイッチを押す。

 

《トリニティフュージョン!》

 

するとオーブリングから1つの武器が現れた。その武器とは『オーブスラッシャー』だ。ガイはそれを掴んで模様がある部分を指で1回なぞり...

 

ガイ「3つの光の力、お借りします!オーブトリニティ!!」

 

オーブスラッシャーから光が降り注ぐと、ガイはオーブオリジンに姿を変え、そこに『ギンガ』『ビクトリー』『エックス』が重なる。

秋葉原の街にまた新たなオーブが姿を現した。

 

オーブ「俺はオーブトリニティ。3つの光と絆を結び、今、立ち上がる!!」

 

その名は『ウルトラマンオーブ オーブトリニティ』。

オーブは右肩の装備を『オーブスラッシャー』に変化させた。

 

そしてゼロは通常の姿に戻っていたが、体には白銀の鎧を、右腕には白銀の刀剣が装備されていた。

その装備とは、伝説の超人『ウルトラマンノア』から授かった『ウルティメイトイージス』だ。

 

ゼロ「ウルティメイトゼロ!!」

 

HKZPカイザー「まだそんな姿を隠していたのか!」

カイザーベロクロン「グルルル!!」

カイザードラゴリー「ギュロロロ!!」

 

 

Aqours,Saint Snow Side

 

ルビィ「見てください! オーブさんとゼロさんの姿が!」

ダイヤ「また新しい姿になりましたわ!」

曜「カッコいい!!」

聖良「ウルトラマン...すごいです!」

花丸「未来ずら~~~!」

 

 

ミサイル超獣カイザーベロクロン

蛾超獣カイザードラゴリー

合体魔王獣ハイパーキングゼッパンドンカイザー

vs

ウルティメイトゼロ

ウルトラマンオーブ オーブトリニティ

 

ゼロ「オゥラ! シェア!」

HKZPカイザー「グフッ...ウワァ...。」

 

オーブ「トリニティウムブレェェイク!!」

カイザーベロクロン「グルルル...。」

カイザードラゴリー「ギュロロロ...。」

 

ゼロはイージスの刀剣を巧みに使って相手を斬り、オーブは手に持つオーブスラッシャーからカッター状の光線を連射し、その後、2体の超獣を一刀両断した。

 

 

異次元人カイザーヤプール vs 無幻魔人ジャグラスジャグラー

 

カイザーヤプール「ハァ...ハァ...我が押されてるだと...。」

魔人JJ「もう終わりか? この姿の俺と戦えてるというのに残念だな。」

 

するとカイザーヤプールは自身の空間を歪ませた。

 

魔人JJ「チッ...ここまでか...。」

カイザーヤプール「この空間のことよくわかっているな。外部からは干渉できないからな。ジャグラスジャグラー、我は必ず貴様を倒す!」

 

ジャグラーは魔人スタイルを解き、人間の姿に戻る。

 

JJ「ヤプール...お前を倒すのは俺じゃ無い。ガイとあの少女たちだ。」

カイザーヤプール「面白いことを言うな。楽しみにしておこう。」

 

そう言って異次元に消えていった。

 

 

ゼロ,オーブSide

 

HKZPカイザー「ウゥ...これはまずいかな...。」

カイザーベロクロン「グルルル...。」

カイザードラゴリー「ギュロロロ...。」

 

魔王獣と超獣は肩で息をしているかのようだった。

 

オーブ「これで決める! ゼロさん!」

ゼロ「あぁ! 行くぜ!」

 

オーブは手に持つオーブスラッシャーの模様のある部分を3回なぞり、スイッチを押した。

必殺技を撃つ構えを取ると、上空に巨大な光輪が現れた。

ゼロはイージスの刀剣を撫でると、光が発した。

 

オーブ「トリニティウム光輪!!」

ゼロ「ソードレイ・ウルティメイトゼロ!!」

 

オーブの放った『トリニティウム光輪』が魔王獣と超獣を貫き、『ソードレイ・ウルティメイトゼロ』による光の刃で一気に切り裂いた。

 

 

ドゴーーーーーーーーーン!!!

 

 

Aqours,Saint Snow Side

 

果南「ガイさんとレイさんが勝った!」

善子「師匠もあの変なやつを追い返したわ!」

 

11人は喜びを爆発させていた。

 

 

続く。




場面の切り替わりが多くて申し訳ないです(>_<)
戦いは同時並行なのでこうするしかありませんでした...
しかし、戦いはなんとか終わりました。
次回はいよいよ音ノ木坂に行きます!


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【12-6】はばたきのとき/答えを探しに

スクフェスAC Next Stageをプレイしてまーす!
最初の稼働からやってきた身としては、Aqoursの追加は嬉しいです!
しかし、自分はずっとやってきたから大丈夫なのですが、Aqoursが来たから始めるって方は身を引き締めてプレイしたほうが良いです。特にEXTREMEとCHALLENGEは鬼です。
ですので、μ'sの譜面で慣れてからAqoursに移るのが良いかなぁと自分は思いました。


東京・秋葉原の街を守り抜いたゼロ,オーブ,ジャグラー。

ゼロとオーブは光をあて街を修復し、オーブはバリアも解除した。ジャグラーはAqoursとSaint Snowの元に戻った。

 

千歌「ジャグラーさん! おかえりなさい!」

一同「おかえりなさい(ずら/ですわ)!」

JJ「盛大なお出迎えだな。」

 

千歌たちがいる場所の少し離れたところに2つの光が現れ、ガイとレイが帰還する。

 

レイ「今回もなんとかなったな。」

ガイ「そうですね。お疲れさんです。」

 

千歌「ガイさーん! レイさーん!」

 

ガイ「皆の元に戻りましょうか。」

レイ「だな。」

 

2人が到着すると...

 

千歌「おかえりなさい!」

一同「おかえりなさい(ずら/ですわ)!」

ガイ「ただいま。」

レイ「嬉しいお出迎えだな。」

 

ジャグラーと同じように皆からお出迎えされた。

 

鞠莉「レイさんって、very strongなのね!」

果南「赤い姿の時なんて怪獣を持ち上げちゃうんだもん!」

曜「それに鎧みたいなのを身に付けたときはかっこ良かったです!」

レイ「そう言ってくれるなんて、なんだか照れるな...。」

 

花丸「まるは、ガイさんの新しい姿にびっくりしたずら!」

ルビィ「ルビィも花丸ちゃんと同じです!」

千歌「私も興奮しました! 最後の姿なんか特に!」

ガイ「ありがとな。」

 

善子「師匠! すっっっごくかっこ良かったわ!」

梨子「ジャグラーさんと夜明けのコーヒー飲みたいです...。」

ダイヤ「私たちを守っていただき、ありがとうございます。」

JJ「三者三様だな...。」

 

Aqoursメンバーとガイ,ジャグラーは出逢ってから4ヶ月経っているため、かなり馴染んでいる。

一方のレイは出逢ってから1ヶ月経ってないが、レイが高校生の見た目なのとどんな人とも打ち解ける性格でAqoursメンバーとの距離が近いのだ。

 

聖良「あのぉ...お取り込み中にすいません...。」

 

ふと聖良が声をかけた。

 

千歌「Saint Snowさん...。」

ガイ「そうか。2人はさっきのことを...。」

聖良「ガイさん,レイさん,ジャグラーさんのことは内密にします。ただ...1つだけ交換条件がありまして...。」

レイ「交換条件?」

ダイヤ「どういったご用件でしょうか?」

聖良「それは...『ガイさんが私たちSaint Snowにアドバイスをしていただく』ということです。」

 

 

...............................。

 

 

Aqours「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーー!?!?」

 

JJ「面白くなってきたな。」

レイ「マジかよ...。」

 

聖良「以前、スクールアイドルワールドでのAqoursは生まれたての赤ちゃんのように感じました。ですが今のAqoursはあの時と見違える存在になっています。そこまでの成長ができているのはガイさんが良きアドバイスをなさっているのではと思ったからです。」

 

聖良の言うことは事実。Aqoursは6人から9人になり、梨子がピアノコンクールで居ない中でも予備予選を突破したのだ。

 

ガイ「聖良...君からそう言ってもらえて嬉しいが、俺は何もしてないよ。ただそばに居ただけだ。けど、Saint Snowと出会ったことには何か意味があるはずだ。だから、アドバイスとかは関係なく君たちのことを応援してもいいかな?」

聖良「わかりました! 理亞と私で作るSaint Snowのパフォーマンス、楽しみにしていてください!」

理亞「頑張るから、最後まで見ていてください...。」

ガイ「あぁ。こっちこそよろしくな。」

 

こうしてガイとSaint Snowの新たな繋がりが生まれたのだ。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

その後、Saint Snowは地元の北海道に帰るため空港に向かった。千歌たちは次の目的地『音ノ木坂学院』に向かっていた。

 

千歌「聖良さんから『ガイさんのアドバイスが欲しい』って言われたときはびっくりしたよ~。」

曜「Saint Snowのマネージャーになっちゃうかハラハラしたよね~。」

ガイ「俺も同じこと考えてたわ。」

JJ「それはそれで面白いがな。」

ダイヤ「それはいけませんわ! ガイさんはAqoursに欠かせない方なのですから!」

果南「ダイヤの言う通りだね。」

鞠莉「イエ~ス! 許可証も渡してあるんだから、私たちのそばに居てもらわないと~。」

 

その様子を少し後ろで見ている人物たちは...

 

レイ「まさかそこまで慕われてるなんてな。親父たちから信頼されるのもわかるわ。」

梨子「レイさんのお父さんもガイさんのこと知ってるんですか?」

レイ「あぁ。前に俺と親父とガイの3人で一緒に戦ったことがあるし、別々で戦ったこともあるぜ。」

ルビィ「お父さんのお名前って何て言うんですか?」

レイ「『ウルトラセブン』だ。人間の姿では『モロボシダン』って名前だ。」

善子「そういうことなのね。レイが『モロボシ』って苗字なのも。」

花丸「まる、1度会ってみたいずら!」

レイ「俺も親父たちにお前らのことを紹介してみたいぜ。」

 

前後に別れて会話しながら歩いていると、登り階段にたどり着いた。

 

ルビィ「うぅ...何か緊張するよ...。どうしよう...μ'sの人がいたりしたら...&」

ダイヤ「へ...平気ですわ! そ、その時はさ、ささサインと...写真と...握手を...。」

花丸「単なるファンずら...。」

 

黒澤姉妹が震えながら話すが、花丸が一言でバッサリ切る。他のメンバーは階段の先を見つめている。その先に自分たちが探しにきた何かがあることを思いながら。

 

千歌「っ...!」

ガイ「千歌?」

 

沈黙していた中、千歌が一気に階段を駆けあがり始めた。

 

善子「抜け駆けはズルいわよ~!」

花丸「ずら~!」

 

他のメンバーも階段を駆けあがっていった。

 

JJ「俺たちはどうする?」

ガイ「俺たちは待っていよう。こっから先は千歌たちだけが行くべきだ。」

レイ「そうだな。あの9人が答えを見つけないとだからな。」

 

3人は階段を駆けあがる少女たちの背中を見守っていた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

Aqours Side

 

曜「ここがμ'sのいた...。」

梨子「この学校を守った...。」

果南「ラブライブに出て...。」

鞠莉「奇跡を成し遂げた...!」

 

階段を登り終えたところに、1つの学校があった。

その正門前に1列に並んだ9人の少女たちの瞳は学校をしっかりと捉えている。

 

Aqoursと同じ9人組のスクールアイドル『μ's』が誕生した学校『音ノ木坂学院』。

統廃合だった運命をμ'sが守り抜き、今も存在している。

 

少女「あの...。」

Aqours「...?」

 

不意に柔らかな声がしたので、9人が声のしたほうを向く。

そこには音ノ木坂学院の制服に身を包んだ少女がAqoursの近くで佇んでいた。

 

少女「何か...?」

千歌「すみません...ちょっと見学してただけで...。」

少女「もしかしてスクールアイドルの方ですか?」

千歌「あぁはい...。μ'sの事を知りたくて来てみたんですけど...。」

少女「そういう人、多いですよ。」

 

伝説と呼ばれしスクールアイドルの母校な事だけあって、今回のAqoursのように見学に来る子たちが居るらしい。

 

少女「...でも残念ですけど...ここには何も残ってなくて...。」

千歌「え?」

少女「μ'sの人たち、何も残していかなかったらしいです。自分達の物も...優勝の記念品も...。ものなんか無くても心は繋がっているからって。...それでいいんだよって。」

 

梨子「どう? 何かヒントはあった?」

 

梨子は千歌に問う。すると数秒後に千歌は頷いた。

 

千歌「うん...? ほんのちょっとだけど...。梨子ちゃんは?」

梨子「うん。私は来てよかった。ここに来てハッキリ分かった。私...この学校好きだったんだって!」

 

梨子にとってもう1つの母校である音ノ木坂。

ピアノが引けず、環境を変えるために浦の星に転校し、千歌にスクールアイドルに誘われ、もう一度ピアノと向き合うことができた今の梨子が見つけた答え。

それを聞いた千歌は梨子に微笑んだあと、音ノ木坂学院に向けて深々と頭を下げる。

それを見て、他の皆も頭を下げた。

 

Aqours「ありがとうございましたーーー!!!!」

 

音ノ木坂にお礼を伝えるAqours。

その様子に少女は微笑んだ。

そして9人が頭を上げたが、さっきまで話してい少女は居なくなっていた。

 

千歌「...行こっか。」

 

千歌はそれを不思議に思ったが、何も言わず全員で音ノ木坂の階段を降り始めた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ガイSide

 

Aqours「ありがとうございましたーーー!!!!」

 

階段の向こう側から9人の声が聞こえてきた。

 

JJ「どうやら終わったみたいだな。」

ガイ「そうだな。それに、感謝を伝えてるってことは、答えを見つけたみたいだな。」

レイ「実際そうみたいだぜ。千歌のやつ良い顔してるからな。」

 

レイの言葉通り、階段を登る前とは違う雰囲気をまとっていた。

 

ガイ「おーい! そろそろ駅に向かうぞー!」

Aqours「はーい!」

 

 

続く。




スクフェスAC Next Stage(以下、スクフェスACNS)で、推しである曜ちゃんのスクールユニティ衣装をゲットしました!
さらには、みら僕衣装もゲットしたので嬉しい限りですよ!
(青ジャン衣装は1番最初にメンバーを選ぶともらえます。)
あとはハピトレ衣装が出ればコンプリートだ。

次に欲しいのは恋アクと浦女制服だな~。


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【12-7】はばたきのとき/Aqoursが見つけた輝き

2話連続で投稿しました(^^;)
なぜなら、1話にすると6000字近くになってあまりにも長すぎると考えたからです。

【12-6】と同時になりますが、どうぞ!


空をオレンジ色に染めた夕日が差し込む中、12人は電車に揺られていた。

 

ダイヤ「結局、東京に行った意味はあったんですの?」

果南「そうだね...。μ'sの何がすごいのか、私達と何処が違うのか...。ハッキリとは分からなかったかな...。」

 

静かな車内。

千歌の隣で3年生の会話をしていた。

 

鞠莉「果南は、どうしたらいいと思うの?」

果南「私? 私は...学校は救いたい。けど...Saint Snowの2人みたいには思えない。なんだかあの2人、1年の頃の私みたいだなって...。」

 

顔を伏せながら果南は言う。

自分たちが目標にしているA-RISEと同じ景色を見るという信念を持ち、強さと勝利を求めるSaint Snow。

その執念の強さに果南は鞠莉とのすれ違いの過去を重ねていた。

 

果南「ん?」

鞠莉「ビッグになったね。果南も。」

果南「訴えるよ...。」

 

感傷に浸る果南の胸に鞠莉がおもいっきり頬を擦り寄せていた。

 

JJ「ほぉー...さわるまで気付かれないとは流石鞠莉だな。」

ガイ「間接的な犯人はお前か...。」

 

千歌「ねえ! 海、見ていかない? 皆で!」

 

電車が途中に停車した駅で夕日を見ていた千歌が突然提案してきた。

そう言うと誰よりも早く千歌は電車から降りて行ってしまったので、寝ていた1年生を急いで起こして電車から飛び出し、千歌を追いかけた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

12人はとある海岸に着いた。オレンジ色に染まった雲1つない空とオレンジ色に染まった海。

その景色を見ながら千歌は言う。

 

千歌「私ね...分かった気がする。μ'sの何がすごかったのか。」

曜「本当?」

千歌「うん。...多分、比べたらダメなんだよ。μ'sも...ラブライブも...輝きも...。」

善子「どうゆうこと?」

ダイヤ「さっぱり分かりませんわ。」

果南「そう? 私はなんとなくわかる。」

 

千歌は何か決心した顔付きになる。

 

千歌「μ'sのすごいところって、きっと何もないところを...何もない場所を...おもいっきり走った事なんだよ! 皆の夢を叶えるために...自由に...真っ直ぐに...。だから飛べたんだ! μ'sみたいに輝くって事は、μ'sの背中を追いかける事じゃない。自由に走るって事なんじゃないかな...。全身全霊! 何にも囚われずに! 自分たちの気持ちに従って!」

 

今日、音ノ木坂学院に行ってμ'sとAqoursは何が違うのかを調べた。

けど、違いは見つからなかった。

 

統廃合の学校を救う手段を探した。

けど、どこにも無かった。

 

わかったことは、μ'sのように輝くということはμ'sの背中を追いかけることじゃなく自由に自分たちの信じた道を全力で走るということ。

 

果南「自由に...。」

鞠莉「run and run...。」

ダイヤ「自分たちで決めて、自分たちの足で...。」

花丸「なんかワクワクするずら!」

ルビィ「ルビィも!」

曜「全速前進だね!」

善子「でも、自由に走ったらバラバラになっちゃわない?」

梨子「どこを目指して走るの?」

千歌「私は...0を1にしたい。」

 

スクールアイドルワールドで味わった得票数0。

そして入学希望者数の0。

学校説明会の参加者応募も0。

 

その0はAqoursに何度も現実を突きつけてきた。だがその度にAqoursは成長もしてきた。

だから、0を1にすることはAqoursにとっての目標だ。

 

千歌「それが今、向かいたいところ。」

ルビィ「ルビィも!」

梨子「そうね、皆もきっと!」

果南「なんかこれで本当に1つにまとまれそうな気がするね!」

ダイヤ「遅すぎですわ。」

鞠莉「皆シャイですから!」

千歌「ふふ...! じゃあ!」

 

Aqoursの進むべき道が見えたところで9人が円陣を組み、手を重ね合わせたが...

 

曜「ああ待って。指、こう繋がない? こうやって...0から...1へ!」

千歌「それ良い!」

曜「でしょ!」

千歌「じゃあもう一度!...の前に。」

 

曜が提案した円陣を組み直し、千歌が掛け声をするかと思いきや、9人がガイ,ジャグラー,レイの3人を見た。

 

ガイ「どうした?」

千歌「ガイさん! ジャグラーさん! レイさん! 私たちAqoursの輝きを見ていてください!」

ガイ「おう!」

JJ「言われなくても最後までそのつもりだ。」

レイ「楽しみにしてるぜ!」

 

3人の言葉を受け、Aqoursは再び円陣を組んだ。

 

千歌「1!」

曜「2!」

梨子「3!」

花丸「4!」

ルビィ「5!」

善子「6!」

ダイヤ「7!」

果南「8!」

鞠莉「9!」

 

千歌「0から1へ! 今! 全力で輝こう!! Aqours!!」

Aqours「サ―――ン...シャイ―――ン!!」

 

 

『この大会が終わったら...μ'sは...おしまいにしますっ!』

ガイ,JJ,レイ「っ...!?」

 

3人の脳内にとあるイメージがよぎった。

 

レイ「今のは...。」

JJ「一瞬だったが...場所は今居るここだったな。」

ガイ「9人の女神...μ's...。」

 

3人は情報を整理した。

 

JJ「この場所...μ'sが終わりを決めた場所か。」

レイ「μ'sが終わりを決めた場所で、Aqoursが新たな始まりを迎える場所か。」

ガイ「最高の輝きだよ。」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

Aqoursが新たなスタートをきった裏では...

 

アルファ「クフフ...。ついに完成した...『カイザーべリアル』のカード。そして...大魔王獣の眠る場所は...。」

 

ヤプール「ウルトラマンオーブ...ウルトラマンゼロ...ジャグラスジャグラー...貴様らは必ず我が倒す。そして、ウルトラマンと行動している人間も...。」

 

 

続く。




ヤングガンガンを買いました~!(^^)
スクールユニティ衣装は可愛すぎる!
あの衣装を5thライブや何かのイベントで生で見たい!

それから、東京と大阪の舞台挨拶シリアル付きムビチケが9人分届きました。
最初は2年生の3人だけにしておこうと先に注文を済ませたのですが、WBNW衣装のAqoursを見せられて、悩みに悩んだ末に、1年生と3年生も「ポチッとな」ってなりました(笑)。
ちなみに、ムビチケは18枚あります。
シリアルは9枚ありますが、当たるとは言ってない(・・;)


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【番外編2-1】

13話の前に、オリジナル(作者の独断と偏見100%)のお話しを挟みます。
12話のその後を描きます。
Saint Snowとガイ=ウルトラマンオーブが北海道で再開するというストーリーです。

原作も何もないので投稿に時間を要してしまいますが、ご了承ください...。


UTX学院で9人となったAqoursと再会(1年生と2年生の6人とは再会、3年生とは初めまして)し、クレナイガイ,ジャグラスジャグラー,モロボシレイという男性3人と出会ったSaint Snowの『鹿角聖良』と『鹿角理亞』。

だが、ガイ,ジャグラー,レイは自分たちの住んでいる世界とは違う所からやって来たというのだ。

 

聖良「あの時は本当に何がなんだかわからなかったけど、どうやってこの世界に来たのでしょうか...?」

 

夕方、東京から北海道の自宅に帰ってきてから聖良はそのことを考えていた。

 

理亞「姉様、お母さまが夜ご飯できたって。」

聖良「今行きますよ。理亞は先に下に行ってください。」

 

ひとまず、東京から帰ってきた疲れもあるため、夜ご飯を食べてお風呂に入り、今日は休むことにした。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

翌日、学校は夏休みのため少し遅めに起床した聖良と理亞は身仕度と朝食を済ませ、ランニングをしていた。

時刻は10:00。途中に公園があったため軽く休憩のため立ち寄った。

 

理亞「姉様...やっぱり昨日のこと...。」

聖良「えぇ...現実なのでしょうが、やっぱり夢のように思えてしまって...。」

理亞「私も...。」

 

東京に行って怪獣やウルトラマンを目撃したのは2回目だが、初めて出会った人がウルトラマンや魔人になるのを目撃したり、自分たちが狙われたりしたのだ。

 

聖良「これは私たちの秘密ですから。」

理亞「うん。」

聖良「さ! 家まで帰りましょう!」

 

休憩を終わりにしてランニングを再開しようとしたとき...

 

グラグラグラグラ...

 

聖良&理亞「!?」

 

地面がやや強く揺れたのだ。その揺れは数秒で収まった。

街行く人は「ただの地震だろ。」と呟きながら日常に戻っていたが、鹿角姉妹は昨日のことがあるためそう思えなかった。

 

理亞「姉様...。」

聖良「理亞...大丈夫ですよ...。」

 

理亞は少し震えながら聖良に抱きついた。聖良は優しく理亞をハグし、落ち着かせた。

 

 

 

地震が起きてすぐ、全国に速報が流れた。

もちろん沼津にいるAqoursメンバーやガイたちの目にも入る。

 

 

十千万にて...

曜と梨子は千歌の頼みで旅館のお手伝いをしていた。

 

梨子「ガイさん、これはこの部屋で大丈夫ですか?」

ガイ「あぁ。その部屋に置いてくれ。」

梨子「はーい♪」

 

曜「千歌ちゃん、終わったよー。」

千歌「ありがとー。次はこれお願いしていい?」

曜「了解であります!」

 

するとテレビに速報が入る。

 

曜「函館で地震だって。」

梨子「たしか函館は聖良さんと理亞ちゃんの地元だったよね?」

千歌「うん。大丈夫かな...。」

ガイ「お昼くらいに連絡してみたらどうだ?」

千歌「そうですね。聞いてみます。」

 

テレビでは地震発生の様子を繰り返し流れていた。

 

ガイ「(ん? あれは...?)」

 

 

善子の家にて...

1年生の3人は『ニン○ンドーSwitch』で遊んでいた。ちなみに、カセットはカラフルなイカのあれだ。

 

善子「あぁ! 良いところだったのにー!」

花丸「落ち着くずら善子ちゃん。」

善子「ヨハネよー! てかルビィ!」

ルビィ「ピギッ...な、何かな?」

善子「あんた強いわね。」

花丸「まるもそう思ったずら。」

ルビィ「CYaRon!で遊ぶ時や鞠莉さんと果南さんがお姉ちゃんと遊ぶ時にルビィもやってるんだ♪」

善子「へぇ~。そうだったのね。」

 

そこに速報が入る。

 

花丸「ずら?」

ルビィ「花丸ちゃん?」

花丸「函館で地震だって。」

善子「ほんとね。って、函館はあの姉妹の地元じゃなかった?」

ルビィ「聖良さんと理亞ちゃん大丈夫かな...。」

 

ちなみに、ジャグラーは善子の家の近くにある仲見世商店街の喫茶店『ヤバ珈琲』でくつろいでいた。1年生に誘われたが、女子高生の家に入るのは止めておくと言って断ったのだ。

だが、お出掛けの時は一緒に過ごすと約束した。

 

JJ「マスターのコーヒーはいつ飲んでも格別だな。」

ブラックマスター「それはどうも。今日もここに来たってことは...。」

JJ「いつもの子守りだ。」

ブラックマスター「あなたも人気者になりましたな。」

JJ「そんなんじゃねえよ。ただ、どこかほっとけないだけだ。」

ブラックマスター「そういうことにしておきましょうか。」

 

ここのテレビでも地震の速報が流れ、揺れた直後の映像が映る。

 

JJ「マスター。」

ブラックマスター「なんでしょうか?」

JJ「あれを見てくれ。」

ブラックマスター「函館で地震のようですね。それが何か?」

JJ「何かに気付かねえか?」

ブラックマスター「確かに。不自然なものが紛れ込んでいますねぇ。」

 

 

ダイヤの家にて...

3年生の3人も遊ぶようだ。

 

鞠莉「ダイヤ~、来たわよ~!」

ダイヤ「お待ちしておりましたわ、鞠莉さん。あら? 果南さんは?」

鞠莉「果南なら...。」

 

???「だからっ! 予定は無いって答えたが、お前らと遊ぶとは言ってないだろ!」

果南「いーじゃんかぁ。私たちはもっとレイさんと仲良くしたいの!」

 

黒澤邸の入り口から果南に背中を押されたレイがやってきた。

 

ダイヤ「レイさん!」

レイ「あ...。」

鞠莉「果南お疲れ様~。」

果南「ほんと頑固なんだから、連れてくるのに苦労したよ。」

レイ「急に来ても迷惑だろ? 俺は帰るから気にすんな。」

ダイヤ「お待ちください。折角いらしたのですから、お入りください。」

レイ「黒澤が良いなら、おじゃまするわ...」

 

こうして3年生とレイは共に過ごすことになった。

最初はテレビを見ながらくつろいでいた。

 

果南「午前中はここでゆっくりするとして、昼からはどうするの?」

鞠莉「そうねぇ...あ!」

ダイヤ「何か思い付きましたの?」

鞠莉「レイっちに内浦と淡島を案内するのはどうかしら!」

果南「それいいかも!」

レイ「『レイっち』?? まぁ、呼び方は好きに呼んでくれて構わないが、俺なんかに時間使ってもいいのか?」

ダイヤ「私たちは大丈夫ですわ。」

鞠莉「じゃあ決まりね!」

 

午後からの予定が決まったところで、テレビに速報が入る。映像は地震発生直後の様子が流れる。

 

ダイヤ「あら? 函館で地震ですわね。」

鞠莉「本当ね。少し大きいわね。」

果南「ねえ、函館は聖良さんと理亞ちゃんの地元だよね?大丈夫かな?」

レイ「昨日居たあの姉妹か。(ん?あそこに映ってるのは...。)」

 

ガイ,ジャグラー,レイは異変に気付いたが、まだ確信には至らなかった。

 

 

続く。




理亞ちゃん!
お誕生日おめでとう(о´∀`о)

Saint Snowがメインのストーリーを考えていたら、理亞ちゃんの誕生日と偶然重なりました。
Aqoursも出ます。なので、登場人物は12話からあまり変わらない(泣)←自分でやっときながらバカなことしてしまいました...。

そしてそして、お気づきの方が居ると思いますが、オーブに出ていた『ブラック司令』がラブライブの世界で平和に珈琲屋で働いております(笑)。番外編からの登場になりますが、近々本編にも出ます。


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【番外編2-2】

スクフェスACNSの近況ですが、「トリコリコPLEASE!!」と「待ってて愛のうた」のCHALLENGE譜面をFULL COMBOしました。
トリコリコのフルコンは嬉しかったです。待愛は1番最後にミスしそうになって焦りましたが、繋がって安心しました(^^;)
次に取れそうなのが「Landing action Year!!」で、これはFULL COMBOが先かALL PERFECTが先かって手応えです。


お昼過ぎ。

ランニングから帰宅しお昼ご飯を済ませた聖良と理亞は実家兼お店のお手伝いを始める。

ちなみに、お店の制服は和風メイドを思わせるような服装だ。

 

客1「ぜんざいを1つ。」

理亞「かしこまりました。」

 

理亞は接客を担当する。

 

理亞「姉様、ぜんざい1つ。」

聖良「ぜんざい1つね。」

 

聖良は調理を担当する。

今日はスクールアイドルとしての練習は休養日にしていた。(朝のランニングは日課なので、欠かさずに行っている。)

練習が無い日は実家の手伝いをするのが2人の生活だ。

ただ、お手伝いしている中でも...

 

グラグラグラグラ...

 

聖良&理亞「!?」

お客さんたち「地震だ!」

 

揺れはやはり数秒で収まる。

 

聖良「理亞、大丈夫ですか?」

理亞「大丈夫だけど...怖い...。」

聖良「私がそばに居ますから、頼ってください。(私が理亞を守らないと...。)」

 

聖良は理亞の無事を確認したあと...

 

聖良「お客様は皆さんご無事でしょうか?」

 

店内に居るお客さんに怪我が無いかを確認する。

幸い負傷者は居なかった。

 

聖良「(良かった...。)」

 

すると聖良のスマホにメッセージが入る音がした。

 

スマホ

【Aqoursの高海千歌です。函館で地震があったと聞いて、聖良さんと理亞ちゃんの事が気になったので連絡を入れました。】

 

聖良「千歌さん...ありがとうございます。『私も理亞も無事です』。これで送信しましょう。」

 

聖良はすぐに返事を出した。

 

スマホ

【お返事ありがとうございます! 2人とも無事で何よりです! 今後も気を付けてください(^^)/】

 

返事を出したすぐに千歌から返事が来た。

 

 

2年生&ガイSide

 

旅館のお手伝いの休憩中、千歌はスマホのメッセージアプリを使って聖良にメッセージを送った。

 

千歌「聖良さんから返事来たよ。」

曜「大丈夫だった?」

千歌「うん。聖良さんも理亞ちゃんも無事だって。」

梨子「怪我とか無くて良かったわ。」

ガイ「無事で何よりだったな。」

 

 

1年生&ジャグラーSide

 

善子「この辺りで待ち合わせよね?」

花丸「そのはずずら。」

ルビィ「この写真の建物があれだから...あ! 善子ちゃん! 花丸ちゃん! ジャグラーさん居たよ!」

 

3人はジャグラーを見つけたため走り出した。

 

JJ「(あの山に映っていた影は怪獣だろうな...。だが一瞬だったから確証がねえな...。)」

善子「師匠!」

ルビまる「ジャグラーさん!」

JJ「来たか。」

 

ジャグラーは考え事を1度忘れることにした。

 

 

3年生&レイSide

 

ダイヤ「お出掛けの準備はできましたか?」

果南「バッチリだよ。」

鞠莉「オーケーよ!」

レイ「そんじゃ、案内よろしく頼むぞ。」

 

こちらは今から出掛けるところだった。

 

レイ「(帰ったらガイに報告しておくか。)」

 

4人ずつになったメンバーは各々の1日を楽しんだ。

鹿角姉妹も今日はお店の手伝いを最後まで行った。

 

だが函館の山と海では何かが目覚めようとしていた。

 

この日の夜、ガイ,ジャグラー,レイは函館の地震のことを話し合った。

結果、怪獣だろうと仮説を立てた。同時にヤプールやアルファの路線も考え、警戒にあたることにした。

 

 

 

最初に地震が発生してから5日が経過した。依然として地震は1日に数回発生していた。

また、山では土砂崩れ,海では漁船の行方不明が頻発に起きていた。

 

聖良と理亞は彼女たちの学校『函館聖泉女子高等学院』で決勝大会に向けて練習していた。

今はその休憩中だ。

 

理亞「姉様...こんな現象おかしくない?」

聖良「理亞の言う通りね。普通じゃあり得ない...。」

 

すると再び揺れに見舞われた。

 

理亞「きゃっ!」

聖良「理亞!」

 

今回は今までと違い長く揺れた。

 

ドゴーーーーーン!!

 

今度は地面から土煙があがった。

 

???1「グロロロロ!」

 

町人1「か、怪獣だー!」

町人2「逃げろー!」

 

学校から見える目の前の街に4足歩行の怪獣が出現した。

 

理亞「なんでここに...。」

聖良「わかりません...。でも、私たちの街が...。」

 

怪獣は函館に出現すると、街を破壊し始めた。

その怪獣が暴れまわっていると、今度は海で巨大な水しぶきがあがる。

 

聖良「今度は何です!?」

 

水しぶきが収まると2足歩行の怪獣が出現した。

 

???2「キュアァァァァ!」

 

理亞「怪獣が2体も...。」

 

姉妹の目の前には2体の怪獣が街で暴れまわっているように見えたが、怪獣はお互いを確認すると戦い始めた。

 

???1「グロロロ!」

???2「キュアァァァァ!」

 

聖良&理亞「(ガイさん...助けて...。)」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

函館で怪獣出現の30分前...

 

Aqoursはラブライブ東海大会に向けて動き出すため、千歌の部屋で会議を開いていた。

 

千歌「今回も衣装係と作詞作曲係とダンス係に分かれよう!」

曜「衣装は私とルビィちゃんは固定だから、あと1人だね。」

梨子「作詞作曲も私と千歌ちゃんが入るから、こっちもあと1人ね。」

果南「ダンスは私だけ固定だから、あと2人だね。」

 

残る善子,花丸,ダイヤ,鞠莉がそれぞれに入る。

 

花丸「おら、千歌ちゃんと梨子ちゃんと一緒にやりたいずら!」

鞠莉「私はダンスに入るわ!」

ダイヤ「善子さんはどうしますか?」

善子「ヨハネよ。そういうダイヤはどうするのよ。」

ダイヤ「私は今回はダンスに入ろうかと思っていますわ。」

善子「なら、衣装に入るわ。」

 

千歌,梨子,花丸の作詞作曲係

曜,ルビィ,善子の衣装係

果南,ダイヤ,鞠莉のダンス係

 

という3組に分かれ、そのまま打ち合わせに入った。

ちなみに、ガイとレイは旅館の手伝いのため会議には居ない。ジャグラーは松月で太平風土記の解読を急いでいた。

 

 

時間が過ぎ、函館に怪獣出現と同時刻...

 

1階の広間から宿泊客のざわざわが千歌の部屋に聞こえてきた。

 

ダイヤ「何やら下が騒がしいですわね?」

梨子「言われてみればそうですね。」

ルビィ「何かあったんでしょうか?」

千歌「私が確かめてくるね。」

 

千歌が下の様子を確認するため、広間に向かった。

その途中に手伝い中のガイとレイに遭遇する。

 

レイ「高海じゃねーか。」

千歌「レイさんにガイさん!」

ガイ「部屋で会議してたんじゃ?」

千歌「なんか広間が騒がしいから確認しにいくところです。」

ガイ「確かに何かある感じだな。」

レイ「俺たちも行ってみるか。」

 

こうして3人で1階の広間に向かった。

 

その広間では...

 

宿泊客1「函館に怪獣だとよ...。」

宿泊客2「前から起きていた地震と関連あるんじゃない?」

 

志満「沼津と東京の次は函館らしいわね...。」

美渡「今までそんなこと無かったのに、春から突如として怪獣が現れるようになったよね。」

 

宿泊客や志満,美渡たちがテレビに釘付けになっていた。

そこに千歌たちも合流する。

 

千歌「志満ねぇ,美渡ねぇ、何かあったの? お客さんの声が部屋に聞こえてきたから見に来たんだけど...?」

志満「今ね、函館に怪獣が2体も現れたってニュースが流れてるのよ。」

千歌「えっ!? 函館!?」

美渡「何かあるの?」

千歌「聖良さんと理亞ちゃんが...。」

美渡「この前千歌たちが東京に行った時に会ってたスクールアイドルの2人じゃん!」

志満「千歌ちゃん、今すぐ連絡を取ってみて!」

 

そう言われ、千歌は慌ててスマホで聖良と理亞の安否を確認した。

 

ガイ「ゼロさん...あの2体の怪獣って...。」

レイ「『溶岩怪獣グランゴン』に『冷凍怪獣ラゴラス』だ。なんであの2体が函館に居やがる...。」

ガイ「俺が函館に向かいます。」

レイ「それなら2人で行った方が...。」

ガイ「いえ。ゼロさんは残ってほしいです。万が一、ヤプールやアルファが仕組んだものなら、俺が居ない間に千歌たちが狙われるかもしれないですので。」

レイ「わかった。任せるぞ。」

 

ガイはすぐに旅館の裏にある山に向かった。

 

千歌「ダメだよ...。何回かけても繋がらない...。」

美渡「千歌、心配するなって! 繋がりにくい状況なだけだよ!」

志満「上に居る皆には伝えるの?」

レイ「それは俺がやりますよ。高海はそのまま続けるんだ。」

千歌「やってみます!」

 

レイは千歌の部屋に向かい、部屋の襖を開け...

 

レイ「千歌以外は揃ってるか?」

鞠莉「レイっち? どうしたの?」

レイ「全員すぐ広間に来てくれ。」

善子「ただ事じゃ無いようね。」

 

千歌の部屋に居た8人を広間に連れていく。

 

レイ「全員に忠告しておくが、心の準備をしておけ。」

果南「どういうこと?」

レイ「言葉のままだ...。」

 

8人はレイの言葉の意味を理解できていなかった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

裏山に着いたガイはすぐにオーブリングを掲げた。

 

ガイ「ウルトラマンさん!」

《ウルトラマン》(ヘァ

 

ガイ「ティガさん!」

《ウルトラマンティガ》(チャッ

 

ガイ「光の力、お借りします!」

《フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン。》

 

オーブ「シュゥゥワッ!」

 

オーブはすぐさま函館に向かった。

 

 

続く。




ついに函館で起きていた地震の元凶が現れました。
さらには、グランゴンとラゴラスによる戦いが発生。
この展開はウルトラマンマックスの第1話をモチーフにしてみました。
この2体は自分のこのストーリーにぜひ出したいと思っていました!

次回は、オーブが函館に舞い降ります!


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【番外編2-3】

オーブとAqoursのストーリーを絶賛執筆中なのですが、
・オリジナル主人公とウルトラマン
・ウルトラマンジード
・ウルトラマンルーブ
・仮面ライダー龍騎
・仮面ライダー電王
これらとAqoursのストーリーも書きたいなぁと思いつつある風来坊です。

特に、ジードは何としても書きたいです。
でも、自分は器用では無いので同時に書いていくことはできないので、何ヵ月、何年も後の話になります...。


沼津Side

 

レイ「高海、8人を連れてきたぞ。そっちはどうだ?」

千歌「ダメ...。やっぱり繋がらない...。」

梨子「千歌ちゃん、誰に電話してるの?」

レイ「広間のテレビを見りゃ、相手がわかる。」

 

志満「皆、こっちにきて!」

 

テレビの前に居た志満が8人を呼んだ。8人はテレビの前に着くと...

 

1年生&3年生&ようりこ「!?」

 

8人は言葉を失った。

テレビのテロップには『函館で怪獣2体が戦闘中 街は壊滅か!?』とあり、グランゴンとラゴラスが函館の街で暴れている映像が流れている。

 

美渡「この映像はリアルタイムのものよ。」

曜「そ...そんな...。」

果南「じゃあ...千歌の電話の相手って...。」

レイ「鹿角聖良だ。あの姉妹の安否を確認するためだが、全然繋がらない状況だ。」

ルビィ「理亞ちゃん...。」

梨子「聖良さん...。」

花丸「無事であってほしいずら...」

 

Aqoursメンバーにも暗い雰囲気が流れる。

広間の少し離れた場所では...

 

鞠莉「レイっち...ガイさんはどこ?」

レイ「ガイなら函館に向かった。」

ダイヤ「レイさんは行かないのですか?」

善子「向こうには怪獣が2体居るんだから、2対2で戦ったほうが良いのに。」

レイ「ガイに残るよう言われた。万が一、ヤプールやアルファの罠だと考えてみろ。向こうが囮で、本当の狙いがお前たちだったらどうする? ジャグラーが居るが、1人で9人を守りながら戦うのは容易じゃない。」

 

千歌「もしもし! 聖良さん!?」

 

ついに聖良と連絡が取れたようだ。千歌はスピーカーに切り替え、皆と話せるようにした。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

函館Side

 

理亞「姉様、電話が鳴ってる。」

聖良「千歌さんからだわ。」

 

聖良は着信に応答した。

 

聖良「もしもし、聖良です。」

千歌『もしもし! 聖良さん!?』

聖良「千歌さん?」

千歌『聖良さんも理亞ちゃんも無事ですか?』

聖良「えぇ。私も理亞も学校に避難していますから大丈夫ですよ。」

 

聖良はスピーカーに切り替えた。

 

ルビィ『理亞さん聞こえる?』

理亞「ルビィ...。私も大丈夫。」

ダイヤ『お2人が無事で良かったですわ。』

聖良「気にかけていただき、ありがとうございます。」

 

ドゴーーーーーン!!

 

聖良&理亞「キャアー!!」

千歌『聖良さん! 理亞ちゃん!』

ダイヤ『何かありましたの!』

曜『千歌ちゃん! ダイヤさん! こっちに!』

 

聖良と理亞は直接、Aqoursメンバーはテレビで火柱を目の当たりにする。

原因はグランゴンの火炎弾とラゴラスの冷凍光線がぶつかり合い、相殺され、爆発した炎が飛び散ったからだ。

 

レイ『聖良,理亞、聞こえるか?』

聖良「レイさん...?」

レイ『もう少しだけ頑張れ。今、ガイがそっちに向かってる。』

理亞「ガイさんが...。」

聖良「本当なのですか?」

レイ『あぁ。本当だ。』

 

レイの言葉を聞いて、2人の心に希望が芽生えたが...

 

ドシン...ドシン...

 

女子生徒1「ねぇ...あの怪獣...こっちに来てない...?」

女子生徒2「どうしよう...。」

 

避難者1「おい! 怪獣がこっちに来るぞ!」

避難者2「もうダメだ...。」

 

学校に向かってくる怪獣はラゴラス。

ラゴラスは学校手前まで来ると進行を止めたが...

 

ラゴラス「グォォ...」

 

口の中が光だした。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ALL Side

 

レイ「ラゴラスの野郎、口から光線を出す気だ...。」

Aqours「っ...!」

 

ビィーーーーーー!!

 

ラゴラスが冷凍光線を放った。

 

千歌「ダメっ!」

ダイヤ「聖良さん!」

梨子「理亞ちゃん!」

 

曜,果南,鞠莉は善子,ルビィ,花丸に最悪の事を見せないように抱き付き、目を閉じた。

 

理亞「姉様!」

聖良「理亞!」

 

聖良は向かってくる光線から理亞を守るように抱き付いた。

 

 

 

 

 

 

 

だが、爆発は起きなかった。

その代わりに、学校とラゴラスの間には巨大な光の球体が存在し、ラゴラスの冷凍光線を受け止めていた。

その光に理亞は先に気付いて...

 

理亞「姉様...あれ...。」

 

理亞の言葉に、聖良は光の方を見た。

 

聖良「助かったのね...私たち。それに...あの光は...?」

 

テレビからは眩しい光が溢れていた。

 

ダイヤ「何が起きているんですの...。」

梨子「眩しいですね...。」

 

曜,果南,鞠莉も光に気付き、善子,ルビィ,花丸と共にテレビを見る。

 

千歌「この光...。」

レイ「あぁ。間に合ったみてぇだな。」

 

ラゴラスは冷凍光線を吐くのを止め、正面にある光の球体を睨む。そこにさっきまで戦っていたグランゴンが並び、前方を睨む。

そして、光の球体はその輝きを増して、1体の巨人の姿になる。

 

理亞「ウルトラマン...オーブ...。」

聖良「ガイさん...。」

 

千歌「ガイさ...じゃなかった...。ウルトラマンオーブだ!」

 

聖良と理亞をはじめ、函館の人々やテレビの前に居た人々にとってオーブの登場は心強いものだ。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

函館Side

 

オーブ「俺の名はオーブ。闇を照らして、悪を撃つ!」

 

構えを取りながら名乗りをあげたが、1度、背後の聖良と理亞を見て、頷いた。

 

グランゴン「グロロロロ!」

ラゴラス「キュアァァァァ!」

 

怪獣が雄叫びをあげるとオーブに突進するため走り出した。オーブはそれに対抗すべく立ち向かう。

 

 

溶岩怪獣グランゴン&冷凍怪獣ラゴラス vs ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン

 

 

オーブ「オゥリャ!」

 

オーブはグランゴンとラゴラスの突進を正面から受け止め、グランゴンに蹴りを入れて怯ませ、ラゴラスとは取っ組みあいになるが、オーブの力が勝り、押し返した。

だが...

 

ピコンピコンピコンピコン...

 

オーブ「くっ...ここに着くまでにエネルギーを使っちまったからな...。」

 

聖良「胸のランプが鳴ってる...。」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

沼津Side

 

花丸「オーブさんのランプが光ってるずら。」

善子「まだ1分も経ってないじゃない...。」

曜「レイさんこれは...?」

 

善子の言う通り、オーブが現れてから1分も経ってない。だが、カラータイマーは点滅を始めた。

 

レイ「函館にたどり着くまでに、エネルギーを消費したためだ。ウルトラマンは地球上では3分しか戦えない。ましてや、怪獣が現れた場所と距離があればエネルギーを使わないと間に合わない。オーブはわかった上でやったんだ。」

ルビィ「残された時間は...。」

果南「あと少しってことだね...。」

レイ「(俺も行きゃあ戦況は有利になるだろうが...こっから離れるわけには...。)」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

函館Side

 

グランゴン「グロロロロ!」

ラゴラス「キュアァァァァ!」

 

2体はまたもオーブに突進してきた。

 

オーブ「グッ...ンンン...。」

 

さっきは押し返すことができたが、今はオーブが押される。

オーブの背後には聖良と理亞や多くの人々が居る。

聖良は意を決して...

 

聖良「頑張ってください! ウルトラマン!」

理亞「姉様...。」

 

オーブ「聖良...。」

 

聖良「負けないでください!」

理亞「負けないで!」

 

避難者3「頑張れー!ウルトラマーーン!」

避難者4「負けないでー!」

 

聖良と理亞に続き人々がオーブを応援する。

 

 

『♪オーブの祈り』

 

 

オーブ「フンンン...。」

 

応援を受け、オーブは怪獣の押し込みを止める。

 

オーブ「ハァァァ...ドゥリャァァァァ!」

 

そして、グランゴンには顔へ,ラゴラスには腹へ瞬時に強烈な拳をお見舞いした。

この1発にグランゴンとラゴラスは後退りした。

その隙にオーブは右腕を垂直に伸ばし、左腕を水平に伸ばした。やがて光のエネルギーが充填されると...

 

オーブ「スペリオン光線!」

 

スペシウムゼペリオンの最大の技『スペリオン光線』が最初はグランゴンに命中し、グランゴンは爆発。

光線を止めることなくラゴラスへ。ラゴラスにも命中し、爆発。

怪獣2体を相手に、地球上での活動エネルギーが少なかった中、オーブは勝利した。

 

理亞「姉様! ウルトラマンが勝った!」

聖良「ありがとうございます! オーブさん!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

沼津Side

 

グランゴンとラゴラスが倒され、オーブが勝つと...

 

梨子「オーブさんが勝った!」

千歌「やった~!」

ダイヤ「一時はどうなるかと思いましたわ...。」

レイ「良かったぜ...。」

 

Aqoursをはじめ、レイや志満,美渡など、テレビを見ていた宿泊客の全員が喜んだり、胸を撫で下ろした。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

函館Side

 

オーブは壊された街に光を照射し街を戻した。全てを戻し終えると、聖良と理亞と向き合った。

そして、親指を立て『グッジョブ』とサインを送ると、2人から同じように『グッジョブ』と返してきた。

それを見たオーブは...

 

オーブ「シュゥワッ!」

 

空へ飛んでいった。

 

 

怪獣が倒されてから3時間が経過した。警察,消防,自衛隊が街の安全を宣言したため、学校に避難していた人々が帰宅しはじめた。

 

聖良「私たちも帰りましょう。」

理亞「はい、姉様。」

 

2人は手を繋いで校舎を出て、校門に向かって歩きだした。

すると、校門を背もたれにして腕を組んでいる1人の人物を見つけた。

 

聖良「ガイさん!」

ガイ「おう。聖良に理亞。」

 

聖良はガイに声をかけた。

ガイもそれに気付き返事を返した。

ただ、理亞は聖良の背中に隠れた。

 

聖良「さっきは助けていただき、ありがとうございます。理亞からも言いなさい。」

理亞「あ...ありがとう...。かっこ良かった...。」

ガイ「礼を言うのは俺のほうだ。2人や他の人たちの応援が俺に力をくれた。ありがとう。」

 

函館でガイと聖良,理亞は再会した。

 

 

続く。




は~るばる来たぜ、は~こだて~!
というわけで、ガイさんが函館に来ました。
戦いは終わりましたが、ここで終わるのはもったいないので、番外編はまだ続きます。
次回は聖良・理亞とガイさんがもっと仲良くなるようなストーリーになる予定です。


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【番外編2-4】

15日はAZALEA仙台ファンミ夜の部をLVで参加しました。
開演ギリギリまで所用でスーツを着ていて、着替える暇も無く、そのまま行きました。

『ホップ・ステップ・ワーイ!』ではスーツをジャケットまで着て腕捲りして歌って踊って、ハートを作りました。
俺が「愛染マコト」だ!(笑)


函館Side

 

ガイ「今から帰るのか?」

聖良「はい。そのつもりです。」

ガイ「だったら送っていくよ。」

聖良「そんな。悪いですよ...。」

ガイ「遠慮すんなって。それに、この街のことを2人から教えて欲しいし。」

 

聖良と理亞は顔を見合せ、考えた。

 

聖良「わかりました。お言葉に甘えさせていただきます。」

理亞「この街のこと、いろいろ教えてあげる。」

 

こうして、ガイは聖良,理亞から函館の街のことをたくさん教えてもらいながら家まで送り届けたのだった。

ちなみに、ガイにレクチャーする聖良と理亞は終始笑顔で居た。

 

 

そうこうしていると、3人はとある1軒のお店の前に到着した。

 

聖良「ここが私たちの家です。」

ガイ「喫茶店なのか。」

理亞「学校が休みの日や練習の無い日は姉様とお店の手伝いをしてるの。」

聖良「せっかくですから入ってください。甘味をごちそうします。」

ガイ「ここまで来たことだし、世話になるよ。」

 

中に入り、ガイはカウンター席に座った。

 

ガイ「1つ聞きたいんだが、ラムネってあるか?」

聖良「ありますよ。」

ガイ「なら、1本もらっていいか?」

聖良「もちろんですよ。理亞、ラムネを1本ちょうだーい。」

理亞「はーい。」

 

理亞は奥の冷蔵庫からキンキンに冷えたラムネを持ってきて、ガイに渡す。

 

ガイ「ありがとな。」

 

そして、馴れた手つきで栓を開けて飲む。

 

ガイ「くぅ~! うまい!」

理亞「ラムネ好きなの?」

ガイ「前に俺が居た地球で初めて飲んだのがラムネで、あまりのうまさに惚れちまってな。」

聖良「他に好きなものってありますか?」

ガイ「銭湯や温泉だな。特に1番風呂は格別だな!」

聖良「確か、ガイさんは千歌さんのご実家の旅館に住み込みでしたよね?」

ガイ「あぁ。旅館だから温泉もあるし、千歌の家族の方々も優しくしてくれる。たまに1番風呂をいただくこともあるな。」

理亞「お風呂のことをここまで熱く語る人、初めて見た...。」

 

3人で談笑していると...

 

聖良「お待たせしました。当店の人気メニューの『ぜんざい』です。今の季節は『冷やしぜんざい』になります。」

ガイ「夏にぴったりだな。いただきます。」

 

冷やしぜんざいをスプーンですくい、1口食べる。

 

ガイ「っ! うまい...。」

聖良「ありがとうございます。」

ガイ「ぜんざいの小豆が良い意味で甘すぎない。だが、添えられているソフトクリームと食べれば甘くなるんだが、まろやか~な感じになる。それに、白玉団子も固すぎず軟らかすぎずで良い食感だ。」

聖良「食レポも完璧ですね...。」

理亞「ウルトラマンってこうなの...?」

 

聖良,理亞とガイの距離はかなり縮まったようだ。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

沼津Side

 

Aqoursメンバーはレイを交えて、東海大会に向けての話し合いや作業を再開していたが...

 

千歌「ガイさんが帰って来ない。」

ルビィ「どうしちゃったんでしょうか...。」

善子「Saint Snowにスカウトされたんじゃ。」

花丸「それは考えにくいずら。」

果南「まぁ、聖良さんと理亞ちゃんと再会したんだから、3人でゆっくり過ごしてるのかもしれないよ。」

曜「この間の東京のこともあるし。」

レイ「松浦や渡辺の言う通りだろうよ。んで、ふらっと帰ってくるに違いないな。」

梨子「本当に『風来坊』なんですね♪」

鞠莉「本当におもしろい人よね~。」

ダイヤ「皆さん、お口を動かすのは構いませんが、手も動かしてください。」

8人「はーい。」

 

ガイの帰りを待つAqoursであった。

 

 

同じ頃、やば珈琲に居るジャグラーは太平風土記の解読をしていた。

 

JJ「(今までの流れからして、次は『大魔王獣』。ただ、こいつには大魔王獣の眠りの場所が記されてない...。その代わり、『城』と『戦場』らしき絵が書かれてる。一体どこだ...。)」

マスター「何かわかりましたか?」

JJ「わかってたらこんなに苦労しねぇよ。次に現れるのが大魔王獣ってのは検討がついてるが、そいつがどこに眠っているかの記述が無い。」

マスター「今までの魔王獣は書かれていたのですかい?」

JJ「あぁ。風,土,火,水,光,闇は沼津の地名が書かれていた。ほらよ。」

 

ジャグラーはブラックマスターに太平風土記を見せて、その違いを説明した。

 

マスター「ふむ...。大魔王獣には場所の記載がありませんね。やはりヒントは絵ですか。」

JJ「それがわかれば、敵より先に動けるんだが...。」

マスター「...。」

JJ「どうかしたのか?」

マスター「こちらのお城と戦の地...どこか見覚えがあるような気が...。」

JJ「それはどこだ?」

マスター「確か...私がこっちに到着する前でしたかな。お城の方は都会の街中に...戦の地はそことは離れた場所にあったような...。」

JJ「かなり規模のでかい街とその外れか。」

マスター「あぁそれから、私はその土地を北西から南の方角へ移動していたよ。」

JJ「そうか。情報提供に感謝する。(ここより西の地か...。調べる必要があるな。)」

 

ブラックマスターの情報が今後の大きな鍵となる。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

函館Side

 

冷やしぜんざいを食べ終え、しばらくくつろいでいたが...

 

ブーッ...ブーッ...ブーッ...

 

理亞「ガイさん、携帯鳴ってますよ。」

ガイ「あ、いけね。」

 

スマホを起動し、着信を通話に切り替えた瞬間...

 

千歌『ガイさんおーそーいー!!!』

 

いきなり千歌の声が響いた。

 

ガイ「すまんすまん。ゆったりしすぎて時間を忘れてたわ。」

千歌『皆、ガイさんがいつ帰って来るのか待ってるんですよ。』

ガイ「わかった。戻るよ。」

千歌『19時に皆で夜ご飯食べるみたいなので、それまでに帰ってきてくださいね。』

ガイ「その時間までなら大丈夫だ。」

 

千歌との通話を終えたガイは帰りの支度をする。

 

ガイ「聖良,理亞、今日は世話になった。」

聖良「お帰りになられるのですね。」

ガイ「あぁ。19時の晩飯までに帰って来るようにと千歌からの連絡だ。他のメンバーからも帰ったら何言われるかわからないなぁ。」

理亞「賑やかな食卓になりそうですね。」

ガイ「理亞...冗談はやめてくれぇ(笑)。」

 

支度を終えたガイは鹿角家の玄関に来た。

 

ガイ「冷やしぜんざいとラムネ、ごちそうさん。」

聖良「ありがとうございます。私たちは助けていただいたことに感謝しています。」

理亞「また会えて嬉しかった。」

ガイ「俺もだ。」

 

ここで会話を終えて、ガイはオーブカリバーを出現させる。

 

聖良「また会えますよね?」

ガイ「あぁ。地球は丸いんだ。またどこかで会えるさ。そんじゃ行くわ。」

 

手に持ったオーブカリバーで飛ぼうとしたが...

 

ガイ「っと...1つ言い忘れるとこだった。」

聖良&理亞「???」

 

2人は首をかしげる。

 

ガイ「ラブライブ決勝大会出場おめでとう。悔いの無いよう歌って踊れよ。じゃあな。」

聖良&理亞「はいっ!」

 

最後にそう言い残し、ガイは沼津へ戻っていった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

沼津Side

 

ガイ「よっと。18:50か。間に合った間に合った。」

 

千歌と約束した19時までには帰ってきた。

 

ガイ「ただいまー。」

 

ルビィ「あっ!ガイさん!」

花丸「おかえりなさいずら!」

ガイ「他の皆とゼロさんは?」

ルビィ「お夕飯の準備をしてます。」

花丸「まるたちはガイさんをお出迎えする要員ずら。」

ガイ「ルビィ,花丸、わざわざありがとな。」

 

そう言って、2人の頭を撫でる。

 

ルビィ「うゆ~♪」

花丸「ずら~♪」

 

レイ「戻ってきたかガイ。」

ガイ「はい。この通り。」

レイ「もうすぐ飯ができっから、食事処に行くぞ。」

ガイ「2人とも、行こうか。」

ルビまる「は~い♪」

 

4人は食事処に向かった。

到着すると善子,曜,梨子,3年生が千歌の指示のもとで食事の配膳を行っていた。

 

ガイ「ただいま。」

JJ「帰ってきたか。」

ガイ「ジャグラーか。それから、皆すまないな。心配させたみたいで。」

果南「大丈夫ですよ。」

梨子「聖良さんと理亞ちゃんの様子はどうですか?」

ガイ「2人とも元気にしてるよ。」

 

聖良と理亞が元気にしていると聞いたメンバーはホッと胸を撫で下ろした。

 

曜「2人が無事で良かったぁ。」

ダイヤ「そうですわね。」

鞠莉「決勝大会で会えるのが楽しみね!」

 

千歌「おかえりなさい、ガ・イ・さ・ん。」

 

そこへ満面の笑みを浮かべた千歌が現れる。

その笑みの意味をガイは素早く察知する。

 

ガイ「お、おう...。ただいま...。(ヤベェ...こりゃご立腹だよなぁ...。今夜は聖良と理亞の言うことになりそうだ...。)」

千歌「少しお話があります。千歌についてきてください。」

ガイ「はい...。」

 

千歌はガイを連行し、隣の部屋へ向かった。

 

レイ「あちゃー...。あれはダメなやつだな。」

JJ「何をしでかしたか知らんが、面白いことになりそうだ。」

 

1年生&ようりこ&3年生「(千歌{さん/ちゃん/っち}が怒るとあぁなるんだ...。)」

 

このあと10分間、隣の部屋でガイは千歌からお説教の刑が執行された。

ガイがお説教を受ける中...

 

善子「ずら丸,ルビィ。」

花丸「なぁに? 善子ちゃん?」

ルビィ「うゆ?」

善子「あんたたちさっきから嬉しそうな顔してるみたいね。何かあったの?」

ルビィ「そ、それはぁ...。」

花丸「善子ちゃんには内緒ずら~。おらとルビィちゃんだけの秘密ずら♪」

善子「それじゃあ気になるじゃない! 教えなさいよー! あと、善子じゃなくてヨハネー!」

 

このあとは、Aqours9人にガイ,レイ,ジャグラーの12人で夕食を堪能した。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

夕食後...

 

今日はそのままお泊まり会のようで、Aqoursメンバーは温泉に入ると言って9人で食事処をあとにした。

(※彼女たちの入浴シーンはご想像にお任せします。)

 

食事処にはガイ,レイ,ジャグラーが残る。

 

ガイ「はぁ...えらい目にあった...。」

JJ「何をしでかしたんだ?」

ガイ「ただ連絡を忘れてただけだ。」

レイ「まぁ、あいつら怪獣倒したあとも心配してたからな。」

 

男3人で話をしていた。

 

JJ「そうだ。お前らに2つ言っておくことがある。」

レイ「いきなりだな。」

ガイ「なにか進展でもあったか?」

JJ「まあな。まず1つ目だが...大魔王獣が眠るのおおよその場所がわかった。」

ガイ「そうか...。」

JJ「ブラックマスターが教えてくれたからな。で、2つ目だ。」

レイ「その場所に行って確かめるのか。」

JJ「ご名答。出る杭は早めに打たないとな。」

ガイ「そうか。ちなみにその場所は?」

JJ「ここより西にある『城』とその外れにある『戦場の跡地』だ。今回の謎を解く鍵でもある。」

ガイ「わかった。任せていいか?」

JJ「俺は最初から自分で行くつもりでいたから問題無い。」

 

3人の話がまとまり、

・大魔王獣に関する調査を引き続きジャグラーが行う

・そのため、沼津をしばらく発つ

と決まった。

 

ガイ「こっちは俺とゼロさんで何とかする。9人のこと、特に1年生の3人には俺が言っておく。」

JJ「助かる。」

レイ「今すぐ行くんだろ?」

JJ「あぁ。早いとこ終わらせて、アルファの吠え面を拝むためにな。」

 

この話が終わると、ジャグラーは十千万を出発した。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

異次元Side

 

ヤプール「大魔王獣の居場所はわかったのか?」

アルファ「おおよその位置は特定できました。」

ヤプール「ならば先に行くがいい。我も出撃体勢を整えれば合流しよう。」

アルファ「わかりました。行って参ります。」

 

そう言ってアルファは大魔王獣の眠る場所に向かった。

風,土,水,火,光,闇の魔王獣のカード,ハイパーゼットン&キングパンドンのカード,そして、『カイザーべリアル』のカードを持って...。

 

 

続く。

 




2018年のファンミがひとまず終わり、一時休戦ですね。
各ユニットも皆さんもお疲れ様でした!( ロ_ロ)ゞ
来年も楽しんでいきましょう!

それと、紅白でAqoursが歌う曲が決まりましたね。ラブライブ!サンシャイン!!とAqoursの始まり『君の心は輝いてるかい』が披露されるということで、今からすごく楽しみです!
当日はテレビで応援ですが、魂はNHKホールに飛ばしますよ~!


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【13-1】サンシャイン!!/Aqours防衛隊結成!?

番外編も無事に終わり(?)、今回から1期のクライマックスに入ります!
先に言っておきますと、どこかでスペシャルゲストが登場します!(^^)
お楽しみに~。


ジャグラーが調査に向かった翌日、Aqoursは浦女で朝から練習していた。

 

果南「ワン!ツー!スリー!フォー!ワン!ツー!スリー!フォー!」

 

果南が手拍子と声でリズムをとり、それに合わせて千歌たちが踊る。

が、まだ動きに少しばらつきがあるようで...

 

果南「ルビィちゃんは今のところの移動はもう少し早くね。」

ルビィ「は、はい!」

果南「善子ちゃんは...。」

善子「ヨハネ!」

果南「あはは...さらに気持ち急いでね。」

善子「承知! 空間移動使います!」

 

果南がルビィと善子にアドバイスしたあとにもう1度通して動き、最後のポーズを取り終えたタイミングで...

 

ガイ「よし、休憩だ。お疲れさん。」

 

すると、9人の中で体力に自信のある曜と果南以外のメンバーが床に座り込む。なんせ真夏の練習で、気温は高い上にもうすぐ本番もあり、練習もハードになってきた。それらが重なり、9人には心身に来ているだろうが、誰も弱音を吐かない。

 

花丸「暑すぎずらぁ...。」

ルビィ「今日も真夏日だよぉ...。」

 

ガイ「2人ともお疲れ。」

 

ガイはぐでーっとなっていたルビィと花丸に、冷えた水を渡す。

 

ルビィ「ありがとうございます!」

花丸「ずら~!」

 

鞠莉「ガイさ~ん、私たちにもPlease!」

ガイ「ほいよ。3人分だ。」

 

鞠莉,果南,ダイヤにも水を渡す。

 

千歌「ガイさ~ん、千歌にもくださ~い。」

ガイ「梨子、千歌と曜に渡してくれるか?」

梨子「わかりました~。」

 

近くにいた梨子に千歌と曜の水を渡した。

 

梨子「千歌ちゃ~ん!」

千歌「ほいっと!」

曜「ナイスキャッチ~!」

 

そして、アッツアツの床にへばり着いた善子には...

 

善子「冷たいっ!」

 

頬っぺたに冷えたペットボトルをあてる。

 

ガイ「ちゃんと水分補給すること。それから、こんな暑いのに黒い服はやめたほうがいいぞ?」

善子「黒は堕天使のアイデンティティみたいなものよ...。黒がなくては...生きていけない...。」

ガイ「それで熱中症になっても知らんぞ。」

 

それでも善子は黒のローブを脱がない。

そうしているうちに練習の合間に取っている休憩時間が終わりに差し掛かり...

 

千歌「よーし! そろそろ再開しよっか!」

ダイヤ「ぶっぶーですわっ!」

千歌「何!?」

 

練習再開の掛け声を発した千歌だったが、ダイヤに詰め寄られる。

 

ダイヤ「オーバーワークは禁物ですわ!」

鞠莉「By果南! みんなのことも考えてね!」

千歌「そっかぁ、これからが1番暑い時間だもんねぇ。」

ガイ「休むことも練習の1つだ。気温と日が下がる時間までは室内練習にチェンジだな。」

果南「でもその前に、皆100円だして!」

 

学校で練習する日限定で行われる9人のサバイバルタイムが始まる。

果南の言葉に、残りの8人が気合いを入れる。

 

善子「やってきたのですね...本日のアルティメットラグナロク。クックックッ...未来が! 時が! 見える!」

 

ガイ「(今日こそは生き残るのか??)」

 

ガイの心配をよそに、果南が声を掛ける。

 

果南「じゃあいくよ!じゃーんけーん...」

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

善子「なんでいつも負けるのかしら...。」

 

善子はコンビニのレジ前で親指,人指し指,薬指を伸ばし、中指,小指を閉じた『チョキ』を模した手を見ながらぼやく。

 

レイ「(そろそろ自分が最初にチョキ出してることに気付けよな...。)」

 

店員「1258円でーす。」

善子「誰よ! 高いアイス頼んだの!」

 

コンビニでたまたまレイと遭遇した善子は、2人で浦女に向かうことになった。

 

善子「荷物持ってもらって悪いわね...。」

レイ「気にすんな。俺も皆の所に行くとこだったしな。」

 

2人肩を並べて歩く。

 

善子「ねぇ...1つ聞きたいことあるんだけど...。」

レイ「俺に聞きてーことか?」

善子「えぇ...。何でガイさんやレイに師匠は私たちの世界を助けてくれるの?」

レイ「俺たちがウルトラマンだからだよ。」

善子「えっ...?」

レイ「この話をするには、俺の故郷『M78星雲《光の国》』についても話さないとだから、長いぞ?」

善子「大丈夫よ。」

レイ「そうか。なら話すぜ。」

 

浦女に向かいながら、レイが話し出す。

 

レイ「俺たちのはるか昔の先祖は、元はお前ら人間と同じ姿だった。だがある日、星を照らす太陽が爆発して消滅した。先祖は太陽の代わりになる光を作り出した。それが『人工太陽』、別名で『プラズマスパーク』って言うんだが、その光があまりにも強烈でよ、俺たちに超人的な力を与えたんだ。」

善子「それがウルトラマンの誕生なのね。」

 

レイ「そうだ。その力をどうするかって時に、破壊とかに使わず、何かを守るために使うことにしたんだ。そこで結成されたのが『宇宙警備隊』だ。ある時、ウルトラマンが地球を訪れた時に、地球の人々は俺たちに心や光を教えてくれた。それがきっかけで、俺たちウルトラマンは地球や人を『友』だと思ってる。」

善子「ウルトラマンと私たちが友達...。」

レイ「その友達を守るのに理由はいらねーだろ?」

 

善子の抱いていた疑問は解消された。

 

レイ「けど、ガイは光の国のウルトラマンではないんだ。」

善子「ウルトラマンでも生まれた場所が違うの?」

レイ「まあな。俺は光の国だが、ガイは『O-50』っていう星でウルトラマンになったんだ。」

善子「それなら、師匠も?」

レイ「ジャグラーもガイと同じ出身地だ。」

善子「へぇ~。なんか面白いわね。」

 

2人で話ながら歩いていたら、浦女の正門までやって来た。

 

レイ「さっきの話を聞いて、ガイたちの故郷を知りたいなら本人に聞いてくれ。」

善子「えぇ。そうしてみるわ!」

 

一連の話を終えて、善子とレイは屋上に向かった。

 

 

夏の外の灼熱地獄から帰ってきた善子とレイは、屋上に向かう途中にある図書室に到着した。ドアを開けると、花丸,ルビィ,2年生,3年生,ガイの9人が居た。

善子はメンバーにアイスを配った。

 

花丸「ずらぁ〜。」

ルビィ「ぴぎぃ~。」

善子「よはぁ〜。」

 

図書室に設置されている扇風機の前で、1年生3人は涼しい風を独占している。

 

梨子「全然こっちに風こないんだけど...。」

 

と言うものの1年生は動かなかった。

 

曜「教室に冷房でもついてたらなぁ〜。」

梨子「統合の話が出てる学校に、つくわけないでしょ?」

千歌「だよねぇ〜...。」

 

レイ「調子どうだ?」

ガイ「しっかりサポートしてますよ。ここで何かやらかしたら昨日以上の恐怖が待ってますからね...。」

レイ「それもそうだな。」

 

ガイは昨日、千歌にこってりしぼられていた。その罰として、今日1日はAqoursのサポートをしっかりやることなのだ。

そのAqoursメンバーはアイスを食べながら談笑していたが...

 

ダイヤ「そういえば鞠莉さん、学校説明会の参加者ってどうなってますの?」

鞠莉「ちょっと待ってね~。」

 

すると、鞠莉は図書室の机にお尻をつけながら飛び越えた。

 

ダイヤ「はしたないですわよ!」

 

その行為をダイヤが注意するが、鞠莉は気にせずパソコンを起動させて、人数を確認する。

 

鞠莉「今のところ...。」

千歌「今のところ...?」

鞠莉「今のところ...。」

千歌「今のところ...?」

 

図書室の空気が張りつめる。そして、鞠莉の答えを待つ千歌。

鞠莉は学校説明会のサイトにたどり着き、参加希望者のページを開いた。

そのページに記載された人数は...

 

鞠莉「ZERO~!」

 

その答えに、鞠莉,ガイ,レイ以外のメンバーは「ううっ...。」と悲しみの声を漏らし、千歌は机に項垂れた。

 

千歌「この学校そんなに魅力ないのかなぁ〜。少しぐらい来てくれてもいいのに...。」

 

浦の星に全く魅力がないということはない。

この学校にはたくさんの魅力がある。それは紛れもない事実だ。

 

ガイ「鞠莉、まだ正式な統廃合ってのは決まってないんだろ?」

鞠莉「えぇ。学校説明会の様子で判断するらしいから、まだ希望はあるわ。」

ガイ「だったら、いろんな前向きな策を考えて説明会参加者や入学希望者を増やすことを考えていこう。」

千歌「そうですね! 落ち込んでたって、人は増えないもんね!」

 

千歌の言葉に皆が頷いた。

 

ガイ「ゼロさん、このタイミングでジャグラーのこと話しますか?」

レイ「そうだな。なるべく早い目に教えた方が良いだろ。」

ガイ「そうですね。」

 

9人が練習に向かう準備をする中、ガイとレイは軽く打ち合わせをして9人の方を向く。

 

ガイ「皆、ちょっと話がある。」

千歌「話ですか?」

ガイ「あぁ。ジャグラーのことなんだ。」

善子「師匠の?」

 

ジャグラーの話となり、9人はガイに注目した。

 

ガイ「ジャグラーは、しばらくの間、沼津から離れることになった。」

ルビまるりこ「えっ...?」

 

この一言に図書室の空気が静まる。

 

ガイ「そんな落ち込むなって。俺とゼロさんの代わりに、ある調査をしてくれてるだけだ。」

曜「調査ですか?」

ガイ「これを見てほしい。」

 

ポケットから1枚の紙を取りだし、広げた。

 

鞠莉「これって...?」

ダイヤ「『太平風土記』のコピーですわね。」

ガイ「さすがダイヤだな。」

果南「もしかして、この絵が示す場所を探しに行ったってことですか?」

ガイ「その通り。ここより西の土地にあるらしくて、調査に向かったんだ。だから、しばらくは戻らないんだ。」

 

9人は太平風土記を見るが...

 

ルビィ「どこなのでしょうか?」

曜「この建物みたいなのはお城みたいだね。」

鞠莉「こっちは何かしら?」

ダイヤ「遺跡みたいですわね。」

梨子「昔に書かれた絵と文字で、解読は難しいですね...。」

 

皆が太平風土記の絵を見て頭を捻る中、1人の少女は食い入るように絵を見る。

 

善子「ずら丸? さっきからジッと見てるけど、何か知ってるの?」

花丸「おらにもわからないずら...。けど、何か引っ掛かることがあるずら...。」

レイ「今思ってることを言ってみろ。」

ガイ「些細なことでも構わない。」

花丸「太平風土記に書かれているこの絵をどこかで見たような無いようなって感じずら。」

ルビィ「花丸ちゃん、小さい頃から本をたくさん読んでたから、その中に同じ内容があったんじゃないかな?」

レイ「その可能性は高いな。」

ガイ「花丸、焦らないで大丈夫だから、他に思い当たることがあれば教えてほしい。大切な大会の前に悪い...。」

花丸「大丈夫ずら。まる、ガイさんやレイさん、ジャグラーさんのためにも頑張るずら!」

 

千歌「私もやるよ!」

 

話を聞いて、千歌が名乗りをあげる。

 

千歌「本を読むのはちょっと苦手だけど...怪獣に関わることですよね? ガイさん。」

ガイ「その通りだ。魔王獣の親玉である『大魔王獣』に関わるものだ。」

鞠莉「大魔王獣...。」

果南「なんか...すごく強そうな名前ですね...。」

千歌「怪獣に関わることなら見過ごせないよ。それに、花丸ちゃんだけに頼るのも悪いかなぁって。」

花丸「千歌ちゃん...。」

 

千歌の言葉に皆は頷き...

 

曜「ヨーソロー! 張り切ってやるよ!」

梨子「私も協力するわ!」

善子「このヨハネの持つすべての堕天の力で解いてみせるわ!」

ルビィ「皆で一緒に頑張ルビィだね!」

果南「ラブライブの大会前だけど、やるしかないね!」

ダイヤ「『3人寄れば文殊の知恵』ですわね!」

鞠莉「今回はそこを9人にしちゃいましょ~!」

花丸「皆...!」

 

Aqoursメンバーが協力するようで...

 

ガイ「ラブライブ前なのに良いのか?」

千歌「大丈夫です! 任せてください!」

レイ「だったら、朝や夕方は今まで通りライブに向けて練習する。気温の高い昼間は図書室やパソコン室で調べ物するってのはどうだ?」

ガイ「もちろん、体に負荷がかからないようにな。」

9人「はい!!」

 

こうして、千歌たちはラブライブの大会練習と太平風土記の解読を進めることになった。

 

 

続く。




16日に『シン・ゴジラ』がやっていたので、ゴジラ好きの自分はもちろん見ていました。
あのリアリティーはマジでヤバい。あんなのが現れたら世界はどうなるんやろか...(・・;)

ちなみに、シン・ゴジラの中で1番好きなシーンは『無人新幹線爆弾』と『無人在来線爆弾』です。
理由は、すごーーく底辺ですが、鉄道好きだからです(笑)。

あと、ゴジラシリーズの怪獣で1番好きなのは『3式機龍』です。もちろん、釈ゴジの機龍とSOSの機龍-改の両方好きです。
1番好きなシーンは、品川最終決戦で機龍を空中で切り離すとこです。
語るとえらいことになるので割愛しますが、あそこはシビれます!


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【13-2】サンシャイン!!/0456

スクフェスACNS、『Landing action Year!!』『ユメ語るよりユメ歌おう』『君の心は輝いてるかい』を新たにFULL COMBO取りました。

LaYはNo Judge ALL PERFECT狙いでやってますが、なかなか取れないです...。
Aqoursの譜面で初のAPがぁ(>_<)


Aqours Side

 

Aqoursメンバーは早速、太平風土記の解読に乗り出した。

浦女の図書室にある本を読みながら、該当するものを探すが...

 

鞠莉「そう簡単には見つからないわね。」

梨子「そうですね...。」

花丸「コツコツ探していくずら。」

 

そうしていると時間が16:00を示した。

 

果南「そろそろ練習再開しよっか!」

千歌「もうそんな時間かぁ。」

 

9人は本を片付けて練習再開の準備に入った。

その時、『ガラガラガラ』っと音を立てて図書室の扉が開いた。

 

むつ「あれ?」

千歌「むっちゃん達どうしたの?」

むつ「うん、図書室に本を返しに...。」

いつき「もしかして、今日も練習?」

 

千歌のクラスメイトである『よしみ』『いつき』『むつ』がやって来たのだ。

 

千歌「もうすぐ地区予選だし。」

よしみ「この暑さだよ〜!?」

千歌「毎日練習してるから慣れちゃった。」

 

よいつむの3人と対面する形で向き合い、Aqoursの活動を少し述べた。毎日練習と聞いた3人には衝撃だったらしく...

 

むつ「毎日!?」

いつき「夏休みずっと...。」

よしみ「毎日練習してたの!?」

千歌「うん!」

 

トリオの息の合った問いに、千歌が笑顔で答える。

3人は驚いた表情を保ったままでいた。

 

果南「千歌~! そろそろ始めるよ~!」

 

屋上に続くベランダの方から果南が千歌を呼んだ。

 

千歌「はーい! じゃあね!」

 

よいつむと別れ、千歌は練習に戻っていった。

 

いつき「千歌たち頑張ってるんだね!」

むつ「私たちも精一杯応援しよう!」

よしみ「そうだね! あっ...本を返しに来たのに、図書委員の子...。」

むつ「上に行っちゃったね...。」

 

3人は図書委員の花丸を呼んで、本の返却をしてもらった。

 

よしみ「そういえば...ガイさんの隣に居た男の子って誰なんだろ?」

むつ「ガイさんの弟さんじゃない?」

いつき「そうかもね~。それにAqoursのマネージャーやってるみたいだし。」

 

よいつむがそんな噂をしていると...

 

レイ「へっくし!!」

ガイ「風邪でも引きました?」

レイ「普通にピンピンしてるだろ。誰かに噂されてんだろーよ。」

ガイ「ゼロさんの噂をするような人って...?」

レイ「心当たりが多すぎて困るわ~。」

ガイ「(自信満々に言われましても...。)」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ジャグラーSide

 

静岡県浜松市内

 

JJ「ここでもないか。あと2ヶ所まわれば静岡県を越えて、愛知県に入るぞ。」

 

ジャグラーは調査を進めているが、目的の場所には到達していないようだ。

 

JJ「ま、今日はここまでにするか。せっかくだから、鰻でも食いにいくか。それと、予選大会まで終わらせないとな。アホみかんに何て言われるかわからねぇしな。」

 

ジャグラーは最低限、ラブライブの東海予選までには終わらせて、Aqoursのライブを見ないと、昨日のガイと同じことになるかもしれない。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

Aqours Side

 

夕方

 

千歌「ふぅ〜。」

 

9人とガイにレイはプールサイドで練習していたが、一通りのメニューを終え、千歌は膝に手をついて一息つく。

図書室での休憩を終え、屋上で練習再開してから場所を移動したときに小休憩を挟んだくらいで、実質休憩無しのまま練習したため、日が傾き、夕方になっていた。

 

千歌「今日も目一杯だったねぇ〜。」

曜「でも、日に日に良くなってる気がする!」

レイ「渡辺の言う通りだ。全員の動きにブレが無くなってきた。実際の曲で合わせても大きな問題は無いだろう。」

 

体力に余裕のある果南と曜は立ちながら、他の7人はプールサイドや飛び込み台に座りながらレイのアドバイスに耳を傾けた。

 

ダイヤ「それで、歌の方はどうですの?」

梨子「花丸ちゃんと歌詞詰めて、果南ちゃんとステップ決めるところです。」

鞠莉「聞いてる人のハートに、シャイニーできるといいけど...。」

果南「ま、とにかく今は疲れをとって明日に備えよ?」

 

バシャン!

 

と言いながらも、果南は目の前にあるプールに飛び込んだ。

 

善子「それっ!」

鞠莉「シャイニー!」

 

それに続いて善子と鞠莉も入水。

 

ダイヤ「あなたたち! いきなり飛び込まないでください!」

 

これをダイヤが注意されるが、3人の耳には入らず、水の掛け合いを始めた。

 

ガイ「全く...。ダイヤも苦労もんだな。」

ダイヤ「果南さんと鞠莉さんのあの行動は今に始まったことじゃありませんから慣れましたわ。」

 

むつ「あ、居た居た! 千歌~!」

 

プールの出入り口から声が聞こえたので、そのほうを向くと、手を振りながら千歌たちの所へ歩いてくるよいつむトリオの姿があった。

彼女たちは図書室で本を返しに来ただけではなかったようだ。

 

千歌「あれ? むっちゃんたち、帰ったんじゃなかったの?」

むつ「うん。」

いつき「なんか、皆のことがちょっと気になっちゃって...。」

よしみ「千歌たちさ、夏休み中ずっとラブライブに向けて練習してたんでしょ?」

いつき「そんなにスクールアイドルって、面白くて楽しいのかなって...。」

むつ「私たちも、一緒にスクールアイドルになれたりするのかなって。学校を救うために...。」

 

3人は控えめに喋りだした。

 

いつき「実は他にも、もっと自分たちも何かできるんじゃないかって考えてる子、結構いるみたいで...。」

ダイヤ「そうなのですか?」

いつき「はい...。統廃合の話あったでしょ? みんな最初は仕方ないって思ってたみたいなんだけど...。」

よしみ「やっぱり、みんなこの学校大好きなんだよね!」

むつ「だからね...学校を救ったり、キラキラしたり輝きたいのは、千歌たちだけじゃない。私たちも何かできることあるんじゃないかって...。」

いつき「どうかな?」

 

よいつむの3人はスクールアイドル活動をしていないし、Aqoursのメンバーではない。

けど、自分たちが今居る『浦の星女学院』という場所は千歌たちと同じくらいに大好きなのだ。

3人も浦の星を統廃合から守りたいと思っている。

その言葉を聞いた千歌は下を向いてしまうが...

 

千歌「やろう! みんな一緒に!」

 

この一言で、大会当日は浦の星の全校生徒で歌う方向性に決まりつつあった。

 

梨子「...。」

レイ「どうしたんだ、桜内? 何か浮かない顔してるみてぇだな。」

梨子「レイさん...。実は、ラブライブのステージで歌えるのは事前にエントリーしたメンバーに限るって決まりがあるんです。エントリーはもう締め切っているので、Aqoursの9人しか出られないんです...。」

レイ「なるほどな。だけど、あの雰囲気じゃ言えねぇな。」

梨子「はい...。」

レイ「でも、大会当日までに言わないと...。」

梨子「私がタイミングをみて話します。」

 

2人で話をしていると...

 

よしみ「あと...千歌たちに聞きたいことがあるんだけど...?」

千歌「なぁに?」

いつき「梨子ちゃんの隣に居る男の人って誰なのかなぁって...。」

むつ「夏休み前はガイさんだけだったのに、今日会ったらマネージャーが増えてたから...。」

千歌「あぁ~、むっちゃんたちは初めましてだね! レイさんこっちに来てくださーい!」

 

レイは千歌に呼ばれたため、梨子のそばを離れる。

 

レイ「高海、この3人は?」

千歌「私と曜ちゃんと梨子ちゃんのクラスメイトだよ!」

 

ただ、千歌はレイと共に180度反転し...

 

千歌「あの3人にはウルトラマンってことは言わないでくださいね。」

レイ「了解した。」

 

ひそひそ話が終わると、よいつむトリオに向き直り...

 

レイ「俺は『モロボシレイ』だ。高海たちと知り合ったのは8月に入ってからだ。」

よしみ「私は『よしみ』って言います。」

いつき「『いつき』です。」

むつ「『むつ』って呼んでください。」

レイ「『よしみ』『いつき』『むつ』か。よろしくな。」

 

レイは3人と握手をした。

 

むつ「レイさんって何歳ですか?」

レイ「18。学年は松浦,黒澤の姉,小原と同じだ。」

よしみ「私たちの先輩だね。」

いつき「学校はどこに行ってますか?」

レイ「学校...?」

 

ガイ「(光の国の『宇宙戦士訓練学校』とは言えないよな...。それに、ここは女子校だから『9月にここに転校してくる』とも言えないし...。ゼロさんはどう答えるんだ?)」

 

Aqoursメンバーもレイがウルトラマンで、別の宇宙から来ていることを知っているため、レイがどう答えるか心配していた。

 

レイ「あぁ...学校行ってねーんだわ。俺は世界を旅してんだよ。で、その途中にここで知り合いのガイと再会してな。ガイがサポートしてる高海たちに興味がわいて、しばらくは旅をやめて、俺もサポートしようと思ったって訳だ。」

 

この答えに、9人とガイは表情に出さないが、内心驚いていた。

 

いつき「そうだったんですね~。」

むつ「それなら、次の大会には...?」

レイ「もちろんサポートのために、あいつらと一緒に行くよ。向こうで会った時はよろしくな。」

よしみ「こちらこそ、よろしくお願いします。」

むつ「千歌たちのこともお願いします。」

レイ「了解した。」

 

やはり、レイの人当たりの良さがあるためか、初対面のよいつむトリオとも仲良くなった。

 

 

それから日は流れ、大会前日。

あれから、大会で歌う曲,踊るダンス,衣装が完成し、全てを整えて、Aqoursとガイとレイは大会が開催される愛知県名古屋市へ出発した。

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

ジャグラーSide

 

JJ「沼津からだいぶ離れたな。一体どこに眠ってやがる。」

 

ジャグラーはかなりの日数を費やして大魔王獣の調査を進めているが、これといった手がかりが無い。

フラフラ歩いていると、何気ないとある石碑の前で立ち止まった。

 

JJ「『桶狭間戦場跡地』か。確か、尾張の武将『織田信長』と駿府の武将『今川義元』の戦いで、織田の勝利に終わった有名なやつだったな。こんなとこにあったのか。」

 

そう言い終わると、ジャグラーはその場を足早に去った。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

アルファSide

 

アルファ「ふぅ...。ようやくたどり着いたねぇ。この城のどこかに、大魔王獣復活の鍵があるはずだ。」

 

 

異次元Side

 

ヤプール「準備は整った。アルファのやつと合流しようか。そして、ゼロ,オーブ,ジャグラー,ウルトラマンに味方する人間ども、今度こそ貴様らを倒す。」

 

 

続く。




レイとよいつむトリオの初絡みはあんな感じなんですかね?
全くの創作なので許してください(>_<)
Aqoursとガイとレイはラブライブの予選大会が開かれる場所に出発しました。
そして暗躍する影も動き出しました。
補足ですが、『宇宙戦士訓練学校』はウルトラマンの全ての話にはありません。『ウルトラコロセウム』や『ウルトラ小学校/宇宙情報センター』はあります。
実は、宇宙戦艦ヤマトから拝借しました(^^;)
ここだけ混乱を防ぐための補足でした。

1期のクライマックスに着々と進むところですが、次回は13話でありますが、内容は番外編みたいなストーリーになります。
って言っても、Aqoursメンバーの名古屋観光になります(笑)

お楽しみに~。


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【13-3】サンシャイン!!/名古屋観光①

前にオーブ以外に書きたいストーリーを幾つか挙げましたが、

・BLEACH
・家庭教師ヒットマンREBORN
・宇宙戦艦ヤマト

の3つも自分は好きなので、書きたいなぁと思っているわけですが、書き出したら追い付かないやつ(笑)


とある宇宙にある1つの星。

そこは自ら燃えて輝く星ではなく、太陽の光を受けて輝く星でもない。

しかし、そこは1つの大きな人工の光に照らされて光る星。

その星とは...『M78星雲』にある《光の国》。またの名を《ウルトラの星》とも言う。

その光の国の上空にゼロとオーブのウルトラサインが出現する。

 

ゾフィー「あれはゼロとオーブのウルトラサインか。」

ウルトラマン「2人の居る宇宙にヤプールが居るとは...。」

エース「ヤプールのやつ、一体何を狙っているのだ。」

 

彼らは『ウルトラ兄弟』と呼ばれている中の3人。

ウルトラ兄弟の長兄で宇宙警備隊隊長の『ゾフィー』

ウルトラ兄弟の一員で宇宙警備隊の隊員、ウルトラ族の中で最初に地球を訪れた『ウルトラマン』

ウルトラ兄弟の一員で宇宙警備隊の隊員、かつてヤプールと超獣から地球を救った『ウルトラマンエース』

 

???「ヤプールが居るのでは見過ごす訳にはいかない。」

ゾフィー「大隊長。」

 

ゾフィーから大隊長と呼ばれた彼は、宇宙警備隊の大隊長『ウルトラの父』。またの名を『ウルトラマンケン』。

 

ウルトラの父「マイナスエネルギーを吸収して復活したのだろう。」

ゾフィー「大隊長、続きもあります。」

ウルトラの父「続き?」

ゾフィー「ヤプールの他に暗躍する人物が居ると報告がありました。奴等の世界には、かつてオーブが戦った『魔王獣』が新たな姿で存在しているとのことです。」

ウルトラマン「その人物とヤプールが手を組み、ゼロとオーブが対峙している状況です。さらに、奴等は『大魔王獣』の復活を目論んでいると。」

エース「ヤプールと超獣でも苦戦を強いられる中で、大魔王獣となると...。」

ウルトラの父「なるほどな。」

 

ゾフィー,ウルトラマン,エースからの報告を受け、ウルトラの父は策を考える。

 

ウルトラの父「よし、増援を送ろう。セブンとエース、君たちがゼロとオーブの元に向かってくれ。それから、ウルティメイトフォースゼロにもこの情報を入れ、エース,セブンと一緒に向かうように連絡を。」

ゾフィー「セブンをこちらに呼んで、彼が合流次第、出発しれくれ。」

エース「わかりました。」

 

ゾフィーはセブンを呼んだ。

数分後...

 

セブン「到着しました。」

ゾフィー「内容はわかっているか?」

セブン「あぁ。大丈夫だ。」

ウルトラの父「2人とも、頼むぞ。」

セブン&エース「はい。」

 

光の国からゼロ,オーブの居る宇宙に向けて、セブンとエースが飛び立った。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

場所は変わり、M78星雲《光の国》とは別次元の宇宙『アナザースペース』。

『惑星エスメラルダ』とウルティメイトフォースゼロの基地『マイティーベース』の上空にウルトラの父によるメッセージが届いた。

 

エメラナ姫「皆さん、ウルトラの父からのメッセージを見ましたか?」

ミラーナイト「はい。ゼロの居る世界に危機が迫っていると。」

ジャンボット「我々にも出動要請が命ぜられた。」

エメラナ姫「皆さんで行ってください。」

ジャンナイン「だが、こっちの警備は?」

グレンファイヤー「大丈夫だろ。なんたって、姫様が居るんだからな。」

エメラナ姫「この宇宙は大丈夫です。セブンさんとエースさんが到着次第、合流して、ゼロの居る世界を救ってください。」

 

程なくしてセブンとエースがマイティーベースに到着した。

 

セブン「全員揃っているな。」

ミラーナイト「我々はすぐにでも出動できます。」

エース「よし、それならすぐに向かおう。ゼロとオーブのいる宇宙まではかなり時間が必要だ。ヤプールたちがいつ動き出すかわからない。」

セブン「行くぞ!」

 

こうして、セブン,エース,ミラーナイト,ジャンボット,ジャンナイン,グレンファイヤーはゼロとオーブの救援に向かった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

Aqours Side

 

ラブライブ東海予選前日の昼前。

Aqoursとガイとレイは一足先に予選会場の名古屋に来ていた。

 

千歌「とうちゃ~く!」

梨子「やっと着いたね~。」

 

11人は朝に沼津を出発し、先ほど名古屋駅に到着した。

時刻は11:30。

今は金時計前に居る。

 

花丸「これからどうするずら?」

鞠莉「せっかくだし、名古屋観光する?」

曜「鞠莉ちゃんに同じく!」

ルビィ「ルビィも!」

ダイヤ「そうですわね。観光してリフレッシュをしましょう!」

善子「東京に次ぐ魔都『名古屋』...。明日の儀式のために堕天の力を蓄えて...。」

果南「でもこの大人数だと大変だから、2組に班分けしない?」

ガイ「なら、俺とゼロさんがそれぞれ付くか。」

レイ「だな。4人と5人に班分けて、そこにプラス1って感じにな。」

 

9人はじゃんけんのグーとパーで班分けした。

その結果...

ガイの班には、花丸,ルビィ,千歌,果南,鞠莉

レイの班には、善子,曜,梨子,ダイヤ

という編成になった。

 

ガイ「じゃあ...18時にここに集合だ。」

9人「はーい!」

レイ「そんじゃまたあとでな。」

 

ガイの班とレイの班はそれぞれ、名古屋観光に向かうのだった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

アルファSide

 

Aqoursが名古屋に着いた頃、アルファはとある場所で大魔王獣復活の鍵を探していた。

 

アルファ「なかなか見つからないなぁ...。これは骨が折れるよ。」

 

すると小さく空間が割れ...

 

ヤプール「アルファ。」

アルファ「これはこれは、ヤプールさん。」

ヤプール「まだ見つからないのか?」

アルファ「この場所が最有力の地なのですが、まだ見つかりませんね。」

ヤプール「抜け目無く探せ。そして、大魔王獣の復活を成し遂げるのだ。」

アルファ「はっ! 必ずや復活させます。」

 

空間が元に戻り、アルファは外から建物の中へ場所を移した。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ジャグラーSide

 

アルファが大魔王獣復活の鍵を探す中、ジャグラーはというと...

 

JJ「ま、名古屋に来たからにはコイツは外せないな。」

 

何やら名古屋名物を堪能しているらしい。

 

JJ「コイツは旨いな。甘すぎず辛すぎずの味噌ダレがカツに絡んで、米とキャベツが進む。」

 

ジャグラーが居る場所とは、名古屋名物の味噌カツ屋だ。

ちなみにこの店、超有名なお店である。

味噌カツを食べながら、スマホの地図を見て...

 

JJ「この先にでけぇ城があるみたいだな。食い終わったらそこへ向かうか。」

 

ジャグラーの次の目的地は『名古屋城』に決まった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ガイSide

 

ガイの班は、『名古屋駅周辺→栄のショップ→大須商店街→名古屋城』というルートで観光することになった。

 

果南「最初は駅周辺だけど、どこに行く?」

花丸「まるはお腹が空いたずらぁ。」

ガイ「先に昼にするか。」

千歌「そのほうが良いですね~。」

ルビィ「お店はどうしましょう?」

鞠莉「ここはワターシにお任せでーす!」

 

自信満々に鞠莉が名乗りをあげ、お昼ご飯のお店へ引率することに。

 

花丸「鞠莉ちゃんって食通ずら?」

鞠莉「ん~~...小さい頃から食べ物に苦労したことないからね~。」

果南「これだから金持ちは...。」

千歌「鞠莉ちゃん! どこのお店に行くの??」

ルビィ「ルビィ、すっごく楽しみです!」

鞠莉「着いてからのお楽しみよ!」

ガイ「そんじゃ、期待しとこうかな。」

 

駅に隣接する地下街に入り、歩くこと数分。

着いたお店は有名なカレーうどん屋さんだ。

 

鞠莉「ここよ!」

花丸「美味しそうな匂いがするずら~!」

ガイ「カレーうどんか。旨そうだな。」

ルビィ「ルビィ辛いの苦手...。」

鞠莉「大丈夫よルビィ。甘口もあるわ。」

ルビィ「やったぁ♪」

果南「ここのお店の名前、知ってるような気がする...。」

千歌「果南ちゃん、あれだよ。テレビのCMで流れてた。」

果南「あぁ!思い出した!」

 

6人はお店に入り、カレーうどんの辛さを選択し、出来上がりを待った。

しばらく待つと、アツアツのカレーうどんが運ばれてきた。

 

ルビまるちかかな「美味しそう(ずら)~!」

鞠莉「いただきましょうか!」

ガイ「いただきます。」

ルビまるちかまりかな「いただきま~す!」

 

ズルズルズル...

 

ガイは豪快に啜り、5人も麺を啜るが、カレーが飛ばないように食べる。

 

ガイ「旨い!」

ルビちかかな「美味し~!」

花丸「美味しいずら~!」

鞠莉「ん~! Delicious!」

 

6人は箸を止めないで食べた。

 

ガイ「ごちそうさん!」

ルビまるちかまりかな「ごちそうさまでした!」

果南「それじゃ、観光に行こうか♪」

 

お店をあとにし、栄に向かった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

レイSide

 

梨子「私たちはどうしましょう?」

ダイヤ「そうですわね...。お昼ご飯にはちょうど良いくらいの時間ですわね。」

善子「先にご飯にしましょ。」

レイ「そうだな。お店で飯を食いながら観光する場所を決めるか。」

曜「レイさんナイスアイデア! じゃあお店はこの曜ちゃんにお任せなのだ!」

 

レイの班では曜がお店まで引率するみたいだ。

 

曜「お店の場所が大須商店街の近くなんだけど、良いかな?」

ダイヤ「大丈夫ですわ。」

善子「異議は無いわ。」

梨子「私も大丈夫だよ。」

レイ「決まりだな。」

 

5人は大須へと移動した。

地下鉄を乗り継いで数十分。

 

曜「ここであります!」

梨子「ここは...?」

ダイヤ「味噌カツ屋さんですわね。」

善子「お、美味しそう♪」

レイ「へぇ~、名古屋名物か。」

 

なんと、あの有名な味噌カツ屋さんに来たのだ。

 

レイ「ん...どうやら、ついさっきまでジャグラーが居たみたいだな。」

善子「師匠が?」

梨子「ジャグラーさんが名古屋に居るってことですね。」

曜「なんでわかるんですか??」

レイ「若干の気配をたどれば、少し前まで誰がどこに居たかってのを掴めるんだ。」

ダイヤ「ジャグラーさんが味噌カツを食べに来ていたのですね。」

 

とりあえず5人はお店の中に入り、全員が味噌カツ定食を注文した。

しばらく待つと、揚げたてのカツ定食が先に運ばれてきた。

 

曜「味噌ダレは食べる前にかけるのがここの食べ方なんだよ♪」

梨子「曜ちゃん詳しいね~。」

曜「高飛び込みの大会で名古屋に何回か来て、ここによく来てるんだ~。」

ダイヤ「そうだったのですね。」

レイ「旨そうだな~。」

善子「お腹ペコペコよ。早く食べましょ!」

ダイヤ「ではいただきましょうか。いただきます。」

ようよしりこレイ「いただきます!」

 

ようよしりこダイ「美味しい(ですわ)~!」

レイ「初めて食ったけど、絶品だな!」

 

5人は味噌カツ定食を食べ進める。

その間に観光場所を話し合った。

レイの班は、『大須商店街→栄のショップ→ナゴヤドーム』を巡るルートに決まった。

 

ようよしりこダイレイ「ごちそうさまでした!」

ダイヤ「では、このまま商店街へ向かいましょうか。」

梨子「曜ちゃん、商店街も詳しいの?」

曜「大丈夫だよ! 皆を案内するね!」

善子「頼りにしているわ。」

レイ「日本の『商店街』っての、初めてだから楽しみだな。」

 

こちらもお店をあとにし、大須商店街へ向かった。

 

 

続く。




えー、名古屋観光は次も描きます。
まだ名古屋飯だけしか紹介してない...。

話は変わり、ラブライブの世界に『ウルトラセブン,ウルトラマンエース,ミラーナイト,ジャンボット,ジャンナイン,グレンファイヤー』が向かうことに。
11話でAqoursメンバーがゼロの父親に会いたいと言っていたので、セブンさんに来てもらいます(笑)。

そして、ヤプールと超獣には、やはりエースさんでしょう!

さらに、ゼロといえばウルティメイトフォースゼロのメンバーを忘れてはいけません!

てなわけで、13話の登場人物は20人を越えます...(・・;)
また自分で自分の首を締めた作者でした...。


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【13-4】サンシャイン!!/名古屋観光②

先日、『劇場版ウルトラマンルーブ セレクト!絆のクリスタル』の続報と予告動画が公開されましたね。
なんと、アサヒちゃんが『ウルトラウーマングリージョ』に変身しちゃうとは!!
それに、ツルちゃんがジャイロを託した意味は明らかになるのでしょうかね??
楽しみです!

アサヒちゃんがウルトラウーマンになって、カツミ・イサミ・ミオさん・ウシオさんはどう思うのかも見所ですね~。
それから、後輩ウルトラマンが3人できたリク君がどう導いていくのかも楽しみです。(予告動画のリク君、ベリアルを倒してからめちゃめちゃ成長してますね。)


レイSide

 

善子,曜,梨子,ダイヤ,レイの居た味噌カツ屋と大須商店街は歩いて行ける距離なため、歩いて移動し、商店街に到着した。

 

レイ「かなりの数の店があるんだな。」

善子「結構広いわね。」

曜「今日は平日だからそんなことないけど、土日になるとたくさんの人で賑やかなんだよ!」

ダイヤ「私たちの居る場所と反対側に『大須観音』という場所がありますから、そちらに向かいつつ商店街を歩きましょうか。」

梨子「ダイヤさん詳しいですね~。」

 

5人はダイヤの提案通り、大須観音目指して練り歩く。

道中ではスイーツ屋さんに寄ったり、お土産屋さんに立ち寄って、名古屋土産を見繕ったりした。

 

30分かけて商店街を歩いた5人は目的地の大須観音に到着した。

 

曜「着いた~。」

善子「ここに来て何するの?」

ダイヤ「もちろん、明日の大会に向けてのお参りですわ。」

梨子「願掛けですね♪」

 

ここでレイ以外の4人がお社の階段を上る。

 

ダイヤ「レイさんもお願いしますわ。」

レイ「俺もか?」

梨子「レイさんも大事な仲間ですから!」

善子「力を貸しなさいよね。」

レイ「わかった。俺にかかれば、神様もぜってぇ聞いてくれるぜ!」

曜「レイさん頼もしい!」

 

レイも加わり、5人は横1列に並び...

 

ようよしりこダイ「(明日は輝けますように。)」

レイ「(Aqoursの皆をよろしく頼みます。)」

 

お参りを終えた5人は次の目的地『栄』に向かった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ガイSide

 

千歌「栄に到着だ~♪」

果南「地下にたくさんお店があったけど、外もすごいね~。」

ルビィ「あ! 観覧車がありますよ!」

花丸「あっちには大きな塔があるずら!」

鞠莉「観覧車がある場所は『サンシャイン栄』よ。それから、あれは『テレビ塔』ね。テレビ塔は展望台があるから皆で行きましょう!」

ガイ「なら最初はテレビ塔だな。その次に観覧車に乗って、少し歩くか。」

 

6人は歩いてテレビ塔に向かい、到着後は展望台に上った。

 

ルビィ「すご~~い!」

花丸「名古屋の街が一望ずら~!」

千歌「果南ちゃん! あっち行こうよ!」

果南「えっ...う、うん...。」(ガクガクブルブル

鞠莉「果南??」

ガイ「(ルビィ,花丸,千歌は本当に元気だな。果南...もしかして高い所が苦手なのか? となると、観覧車どうすんだ?)」

 

展望台を楽しんだ6人はサンシャイン栄の観覧車に乗るのだが...

 

果南「わ、私はやめとくよ...。」

千歌「えー! 乗ろうよー!」

果南「うぅ...。」

鞠莉「千歌っちはマリーと乗りましょう!」

千歌「ふぇ? 鞠莉ちゃんと?」

鞠莉「さぁて乗るわよー!」

千歌「わわっ! 鞠莉ちゃん押さないでよー。」

 

花丸「ルビィちゃん! 一緒に乗るずら!」

ルビィ「うゆ!」

 

果南「ありがとう、鞠莉...。」

ガイ「高い所が苦手か?」

果南「恥ずかしながら...。このことは後輩たち、特に千歌と曜には知られたくないんです...。」

ガイ「そういう気持ちはよくわかる。秘密は守るよ。」

果南「ありがとうございます。」

ガイ「皆が戻るまで一緒に待つよ。」

 

その後、観覧車に乗った4人が降りてきてガイと果南が合流し、栄の街を散策した。

一通り散策した6人は次の場所に移動した。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

レイSide

 

大須商店街から歩いて栄に向かった5人は...

 

曜「着いたよ~。」

ダイヤ「前々から栄は賑やかとお聞きしていましたが、これほど活気があるとは思ってませんでしたわ...。」

善子「堕天使の私を満足させてくれる予感...。」

梨子「地下も地上もお店がいっぱいだね~。東京に居た頃を思い出すわ♪」

レイ「(リクやレイトたちとこんな感じの街に出掛けたのを思い出すなぁ。)」

 

女子4人は各々気になるお店を巡った。

ちなみに、曜はアクセサリー屋,梨子は百貨店,善子は魔界ショップ,ダイヤはスクールアイドルショップをセレクト。

これらを5人で巡ったのだ。

 

1時間後...

 

レイ「4人の行きたい店は行けたことだし、次の場所に行くか。」

曜「レイさんはリクエストしないんですか?」

レイ「俺は見て楽しむ方なんでな。大丈夫だ。」

梨子「皆の行きたいお店に回れたし、次の『ナゴヤドーム』に行きましょう。」

 

レイの班は計画していた最後の場所に向かった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ガイSide

 

ガイの班が次にやって来たのは『大須商店街』だ。

ここは名古屋の中で1番大きな商店街で、休日になると老若男女でいっぱいになる。

でも、その前に...

 

花丸「まずは大須観音にお参りずら。」

果南「商店街のすぐ隣にあるんだっけ?」

千歌「曜ちゃんたちは先にお参りしたって! 私たちも神様に明日のことを伝えよう!」

ガイ「挨拶と必勝祈願だな。」

ルビィ「ルビィたちの想いが伝わると良いな♪」

鞠莉「早速行きましょう!」

 

今回は花丸の指導のもとでお参りをする。

花丸はお寺の娘だが、神社にも精通していた。

 

ルビまるちかまりかな「(私たちは浦の星女学院のスクールアイドル『Aqours』です。明日、ラブライブの大会に出場します。その大会で私たちが輝けるように見守っていてください(ずら)。)」

ガイ「(Aqoursの皆を見守っていてください。)」

 

6人はお参りを済ませ、商店街を練り歩く。

 

千歌「ほぇ~~...仲見世商店街より広いね~!」

花丸「こっちにもあっちにも食べ物屋さんがあるずら~~!」

 

商店街では様々なお店を巡った。

服屋さんで笑いが取れるネタTシャツを見つけたり、食べ歩きできるスイーツを食べたりして満喫した。

一通り練り歩き...

 

鞠莉「そろそろ次の場所に行きましょうか。」

果南「そうだね。次は『名古屋城』だったね。」

 

6人は次の場所へ移動した。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

レイSide

 

地下鉄に乗り、やって来たのは『ナゴヤドーム』。

この日はプロ野球の試合が行われるようで、多くのファンが居た。

 

善子「今日は野球の試合があるのね。」

ダイヤ「どことどこの試合でしょうか?」

曜「え~っと...中月と魔人の試合があるみたいです。」

梨子「ここは中月のホームなんだよね?」

曜「そうだよ~。」

善子「リリーは東京に居たときは魔人の試合に行ったの?」

梨子「パパが魔人のファンで、小さい時に何回かアキバドームに連れていってもらったよ。」

ダイヤ「話の腰を折りますが、レイさんが静かですわね?」

 

さっきから会話に入ってこないレイを心配するダイヤ。

 

レイ「あぁ、すまん。話に少しついていけなくてな...。」

曜「ごめんなさい...。レイさんにもわかる話をしてなくて...。」

レイ「気にすることは無い。その分、地球や日本のことを学べるからな。」

 

レイはすかさず曜をフォローする。

5人はドームの近くまで行き...

 

レイ「ドームって建物、すんげぇデカイんだなぁ。」

梨子「野球だけじゃなくて、いろんなアーティストさんがライブをしたりするんですよ。」

レイ「ライブか...。だったら、いつかAqoursがここでライブする日が来るといいな。」

曜「私たちがナゴヤドームでライブですか...。」

ダイヤ「それは楽しみですわね♪」

善子「レイも面白いこと言うじゃない。」

レイ「もしそうなったら、必ず観に行くぜ!」

 

かっこよく決め台詞を言ったが...

 

曜「でも、そうなったら、レイさんにどうやって教えたらいいかな?」

ダイヤ「別の宇宙に行ってしまわれれば、ライブのお知らせができませんわね。」

善子「やっと伝わったとしても、レイが来る頃には終わってるかもね。」

レイ「なっ! それは困るな...。」

梨子「あはは...。1本取られましたね♪」

 

そんな冗談を言い、笑っていると...

 

prrrr...

 

ダイヤ「曜さん携帯鳴ってますわよ?」

曜「千歌ちゃんからだ。」

 

曜は通話にすると...

 

曜「もしもし? 千歌ちゃん?」

千歌『あ、曜ちゃん! 今皆居る?』

曜「居るよ。何かあったの?」

千歌『皆で名古屋城に来てほしいの。』

曜「名古屋城に?」

千歌『うん。』

曜「わかった。今から向かうね。」

 

千歌との通話を終え、曜は残る4人に向かい合い...

 

曜「今から皆で名古屋城に来てって。」

梨子「何かあるのかしら?」

曜「わからない。」

ダイヤ「詳しいことは現地でってことですわね。」

善子「まったく。用件くらい言いなさいよね。」

レイ「とりあえず名古屋城に向かうか。」

 

5人は急遽『名古屋城』に向かうことにした。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ガイSide

 

ガイの班は名古屋観光最後の場所である『名古屋城』に来ていた。

 

花丸「あれが名古屋城ずらかぁ~!」

ルビィ「花丸ちゃん嬉しそう♪」

果南「まるが1番行きたいって言ってたからね。」

鞠莉「文学少女の血が騒いでるわね~。」

千歌「来て良かったね!」

ガイ「これが日本の城か。立派だな。」

 

花丸は目をキラキラさせ、ガイは初めて日本の城を体験するため興味がわいていた。

6人は本丸御殿を見学したあと、天守内の展示物などの見学をした。

花丸は終始興奮しており、ルビィ,千歌,果南,鞠莉も展示物を興味津々に見ていた。

ガイは日本の歴史というものに初めて触れたため、圧巻されていた。

 

ガイ「戦国時代の武将の生き様、学ぶものが多いな...。」

 

すると...

 

千歌「ガイさん! こっちに来てください!」

 

千歌が驚き半分焦り半分でガイを呼んだ。ガイはすぐに合流し、他のメンバーも千歌の居る場所に集まる。

 

ガイ「どうした?」

千歌「これを見てください。」

 

千歌の指差す歴史の資料を目にすると...

 

ガイ「これは...!?」

花丸「この絵...。」

果南「『太平風土記』だよね...?」

ルビィ「本物ですか?」

ガイ「太平風土記に偽物は無い。これは本物だ。」

鞠莉「それなら、ジャグラーさんはこれを探して...。」

ガイ「ゼロさんたちにも知らせよう。千歌、電話を繋いで、名古屋城に来るよう伝えてくれ。」

千歌「わかりました!」

 

千歌はスマホで曜のスマホに電話を入れた。

 

prrrrr...

 

曜『もしもし? 千歌ちゃん?』

千歌「あ!、曜ちゃん! 今皆居る?」

曜『居るよ。何かあったの?』

千歌「皆で名古屋城に来てほしいの。」

曜『名古屋城に?』

千歌「うん。」

曜『わかった。今から向かうね。』

 

通話が終了。

 

ガイ「まさか...探していた物がこんなところで見つかるなんてな...。」

 

ここに来て、大会に向けて練習してきた合間に探していた太平風土記が見つかったのだ。

 

 

続く。




劇場版の続きで、予告動画の最後の一瞬に『ウルトラマングルーブ』と『ウルトラマンジード ウルティメイトファイナル』が並んでて、鳥肌立ちました。

話は変わり、ルーブ最終回でアサヒちゃんの正体がクリスタルだったとは思いませんでしたね~。ミオさんの何かしらが関わってるとは思ってましたが、1本取られましたね(笑)。
あと、『真クリスタル』が新しく出ましたね。劇場版で解説あるかな?


※ちなみに私ごとですが、今日と明日は東京に行きます。
今日は観光で、明日はあんちゃんのクリスマスイベントです。
観光ですが、新宿のウルトラマンショップ,東京ドームとドームシティに寄って、秋葉原で開催されているAqoursのプレミアムショップとコラボカフェが当選したので、それに行きます。

昨日はしゅかランドのしゅか園長からクリスマスプレゼントを貰い、今日はAqoursとクリスマスイブを過ごし、明日はあんちゃんとクリスマスを過ごす。
平成最後に最高のクリスマスをありがとうございます!


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【13-5】サンシャイン!!/近づく時刻(とき)

皆さんはクリスマスイブとクリスマス当日はいかがお過ごしでしたか?
自分は前回記述したように、イブはAqours Club出張販売所とセガコラボカフェで過ごす予定でしたが、販売所の隣で『ULTRAMAN Music Cafe』がやっていたので、飛び入りしてきました(笑)。予約無しなので、すんなり入れました。
ウルトラマンとAqoursに囲まれて最高でした。

そして当日は、神田明神→東京ドーム→新宿のウルトラマンショップとゴジラストア→かなことさららプロデュースキッチン→An seule étoile(あんちゃんのクリスマスライブ)という流れで過ごしました。
かなさらキッチンでは、噂の哺乳瓶ドリンクを注文しました(笑)。

An seule étoileについては後書きでお話します。



ジャグラーSide

 

ガイ班の一行が名古屋城に来る2時間前...

 

JJ「間違い無い。探していた太平風土記だ。まさかこんなところで見つかるなんてな。」

 

ジャグラーは一足先に太平風土記を見つけた。

懐から巻物を取りだし...

 

JJ「これに描かれた城ってのは、この名古屋城を意味していたのか。だったら、あの戦場みたいな場所は...?」

 

名古屋城にたどり着くまで数々のお城や戦いの跡地を巡ってきた記憶をフル稼働させ、巻物が示す場所と照合させるが...

 

JJ「ここに来る途中に何ヵ所かそれらしき場所に立ち寄ったから、そこらを回ってみるか。」

 

 

ガイSide

 

千歌が曜に連絡を入れてから30分後、レイ班の一行がガイと合流した。

 

曜「千歌ちゃん!」

千歌「曜ちゃん!」

レイ「何があった?」

ガイ「急に呼び出してすいません。これを見てください。」

レイ「なに...?」

 

レイは目を疑った。

 

レイ「太平風土記...。」

ガイ「俺も見た時は目を疑いましたが、これは紛れもない本物です。」

レイ「城は名古屋城を示していたのか。」

 

ダイヤ「まさか名古屋城で見つかるとは思いませんでしたわ...。」

花丸「まるも驚いたずら...。」

梨子「でもなんで名古屋城にあるのかな?」

 

Aqoursメンバーも不思議に思っていた。

 

果南「ちょっと待って...。それなら、怪獣はどこに?」

ガイ「十中八九、名古屋のどこかに居る。」

 

その一言に、9人は顔を見合わせる。

 

レイ「問題はアルファだ。あいつがこの答えにたどり着いているかも気になるところだ。もし答えを知ってるなら、いつ大魔王獣が復活してもおかしくない。」

ガイ「皆には酷な話だが、明日の可能性も考えられる。」

千歌「そんな...。」

ガイ「だから、ジャグラーを信じるしかない。あいつは俺たちより先のことをきっと掴んでいるはずだ。」

善子「師匠...。」

ルビィ・花丸・鞠莉「ジャグラーさん...。」

ガイ「こんな時に似合う言葉じゃないが、皆は明日のライブに全てをぶつけるんだ。Aqoursを信じてくれている人たちのためにも。」

千歌「そうですよね...。私たちはやれることはやってきた。ここから先は明日のライブだけを考えよう!」

 

11人は名古屋観光を終えて、宿泊する宿に向かった。

 

 

アルファ Side

 

アルファ「クフフ...。明日が大魔王獣復活の記念する日...。ガイくん、君はあの子たちの大切な時間を守れるかな?期待してるよ。」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ラブライブ地区予選当日。

名古屋駅の集合場所を探していた。

その中でも名古屋のシンボル『ナナちゃん人形』では...

 

プシューーーーーーーー

 

花丸「だぎゃあ~~~!」

ルビィ「だぎゃあ?」

 

人形の鼻から大量のミストが放出され、真下に居た花丸が全身で浴びた。

 

そのあと、本来の集合場所にたどり着き、浦の星の生徒を待っていた。

 

千歌「むっちゃんたち来てないね...。」

曜「多分ここで合ってるはずなんだけど...。」

 

梨子「...。」

レイ「まだ言えてないのか?」

梨子「はい...。」

レイ「このタイミングで言わないと、後は無いんだぞ。俺がきっかけを作るから、桜内の言葉で伝えるだ。」

 

梨子とレイが話していると... 

 

むつ「千歌ー!」

千歌「居た!ここだよー!」

よしみ「ごめんごめん。ちょっと道に迷っちゃって...。」

 

よその土地に来たため、道に迷うのは仕方ない。

ましてや名古屋駅は略して『名駅』と言われるのだが、路線の数や駅の構造があまりに複雑なため『迷駅』とも評されるほどだ。

 

千歌「他の子は?」

いつき「うん...それなんだけど...実は...。」

曜「あーなるほど...。」

千歌「そっか...。」

曜「しょうがないよ。夏休みなんだし。」

いつき「でも...どうしても!」

 

だが、よいつむトリオの声と表情が一変し... 

 

よいつむ「みんなー、準備はいい?」

浦の星全校生徒「いぇーーーーい!!!」

よいつむ「全員で参加するって!!!」

 

周りにはたくさんの浦の星の生徒がいた。しかも、全校生徒が集まった。

 

千歌「これで全員でステージで歌ったら絶対キラキラする!学校の魅力も伝わるよ!」

 

千歌が喜びを言葉で表したが...

 

梨子「ごめんなさい!」

千歌「梨子ちゃん?」

レイ「皆、桜内の話を聞いてくれないか?ライブに関する重要な内容なんだ。」

梨子「実は...大会の規定で、ステージ上に立てるのは、事前に登録したメンバーだけ。つまり、Aqoursの9人だけなっちゃうの。応援に来た人も、ステージ周りに行くことも禁止されてて...。」

 

梨子は大会規程のことを全員に話した。

 

梨子「ごめんね、皆...。」

むつ「ううん!そういう決まりがあるなら仕方ないよ。」

いつき「でも、私たちが千歌たちを応援する気持ちは変わらないよ!」

むつ「そうだね!客席から千歌たちを照らすから見ててね!」

千歌「皆...ありがとう!」

 

ガイ「梨子の背中を押してくださって、ありがとうございます。」

レイ「良いってことよ。つか、よいつむトリオや浦の星の生徒のAqoursを応援する気持ちは本物だ。」

ガイ「そうですね。あれだけ信頼されてるなら、千歌たちは最高に輝いていけますね。」

 

2人はAqoursと浦の星の生徒との絆を目に焼き付けた。

そして会場となる場所へ移動した。

 

 

アナザースペースSide

 

エース「そういえば、ゼロはしばらく君たちの宇宙に滞在していたのではなかったか?」

ミラーナイト「そうだったのですが、オーブのウルトラサインを受けて飛んでいきました。」

グレンファイヤー「後輩の助けに行かないとって言いながらな。」

セブン「救援に向かってその宇宙に留まるのは、それだけ事が重大ということだ。ジードの時もそうだったからな。」

 

ゼロとオーブの居る宇宙に向かっているUFZとセブン・エース。

その道中でゼロことが話題になった。

 

ジャンボット「ゼロが1人で首を突っ込むのは今に始まったことじゃないからな。」

ジャンナイン「ゼロらしいけどな。」

 

 

ラブライブSide

 

レイ「ヘックシ!」

曜「風邪ですか?」

レイ「誰かに噂でもされてんだろ。」

果南「レイさんを噂する人って誰なんだろ?」

鞠莉「宇宙人とか?」

ガイ「あながち間違いではないな。」

 

ちなみに、一行は会場に到着した。

 

むつ「じゃあ、千歌、ライブ頑張ってね!」

千歌「ありがとう!」

 

Aqoursの9人とガイ・レイは大会出場者・関係者受付、浦の星の生徒は学校関係者受付と別々なため、ここで1度別れた。

その後、9人は他の出場者と共に大会運営の注意事項を聞き、リハーサルを行った。

その間、ガイとレイは...

 

レイ「いよいよだな。」

ガイ「このまま何も起きなければいいのですが...。」

レイ「もし大魔王獣が復活しても、俺たちでここを守るだけだ。」

ガイ「そうですね。」

 

誰も居ない場所で自分たちのやることを確認していた。

 

 

1年生Side

 

控え室でルビィたちは準備を整える。軽く顔にお化粧したり、髪をセットするぐらいの準備だ。

 

ルビィ「実はまだ、信じられないんだ...。」

花丸「おらもずら...。」

ルビィ「今、こうしてここにいられることが...。」

花丸「夢みたいずら...。」

 

ルビィは、自分の夢だったスクールアイドルになり、今から『ラブライブ』という舞台に今から立つ。

頭ではわかっているが、心が追いつかない。

練習通りに踊れるか,ライブでは失敗しないかなどの不安がどんどん膨れ上がってくる。

隣に座る花丸の表情も、ルビィと同じで不安そうだった。

 

善子「なに今更いってるの!今こそがリアル、リアルこそ正義!」

 

ルビィと花丸の座る机とは反対側でセッティングをする善子が、少し弱気になるってる花丸とルビィに声をかけた。

善子は2人の緊張や不安を和らげようとした感じだったが、次の言葉に2人は驚く。

 

善子「ありがとね...。」

ルビィ・花丸「えっ...?」

 

善子の一言に、ルビィたちは思わず振り向いた。

だが、振り向いた瞬間、善子はルビィと花丸に抱きついた。

 

善子「さあ、あとはスクールアイドルとして、ステージで堕天するだけ!!」

ルビィ「うん!」

花丸「黄昏の理解者ずら♪」

 

善子は2人から離れ、いつもの堕天使ヨハネのホーズを決め...

 

善子「行くわよ!堕天使ヨハネとリトルデーモンたち!!ラブライブに〜、降臨!!」

 

いつもの堕天使ポーズを決めた善子の目から、うっすらと涙が散った。

 

 

3年生Side

 

誰も居ない会場内。

 

果南「高校3年になってから、こんなことになるなんてね...。」

ダイヤ「まったくですわ。誰かさんがしつこいおかげですわね。」

 

ダイヤは果南の右側に来る。

 

果南「だね。感謝してる...鞠莉。」

 

今度は鞠莉が果南の左側に来た。3年生の3人は2年もの間、深い深い溝があった。本音を言わず、すれ違っていた時間。

 

鞠莉「感謝するのは私だよ。果南とダイヤがいてくれたからスクールアイドルになって、ずっと待っててくれたから...諦めずに来られたの...。」

 

目に涙を溜めながら鞠莉は言葉を紡ぐ。

その言葉を聞き、果南の目にも浮かんでくるものがあった。

隣にいるダイヤの目にもひと雫浮かんでいた。

果南はダイヤと鞠莉の腰に手を回しそっと体を寄せた。

 

果南「あの時置いてきたものを、もう一度取り戻そう!」

ダイヤ「もちろんですわ!」

鞠莉「私たちならできるわ!」

 

すると、鞠莉とダイヤも体を寄せてきた。3人ずっと一緒だよって言わんばかりに。

改めてお互いの気持ちを確かめあった。

 

 

2年生Side

 

千歌「私、ワクワクしてきた!」

曜「私も楽しみだよ!ヨーソロー!」

千歌「梨子ちゃんは?」

 

梨子は少し笑みをこぼしながら...

 

梨子「私は緊張というよりは...ビックリしてるかな...。」

曜「ビックリ?」

梨子「うん。内浦に引っ越してきた時には、こんな未来が来るなんて思ってもみなかったから...。」

曜「それは、千歌ちゃんが居たからだね!」

 

曜と梨子は千歌を見る。

曜と千歌は小さい頃からの幼馴染みで、曜は最初は千歌と一緒に何かを成し遂げたいと思って、スクールアイドルを始めた。

梨子がスクールアイドルをやることになったのは、もともと千歌が作曲できる人がほしいといって梨子を誘い始めたからだ。

曜と梨子に共通するのは、『高海千歌』が居たから。

 

千歌「それだけじゃないよ。ラブライブがあったから,μ'sがいたから,スクールアイドルがいたから、曜ちゃんと梨子ちゃんが居たから!それに...ガイさんにジャグラーさん、レイさんと出会えたから!」

 

ステージの扉に寄りかかり、そのまま続ける。

 

千歌「これからも、色んなことがあるの思う。嬉しいことばかりじゃなくて、辛くて、大変なことだっていっぱいあると思う。でも私、それを楽しみたい!!」

 

千歌は扉から離れ、小走りで反対側の扉へ。

 

千歌「全部を楽しんで、みんなと進んでいきたい!それがきっと...輝くってことだと思う!!」

 

言い終わると、千歌らしい元気な笑顔をみせた。

そこへ1年生と3年生がやってくる。

 

ダイヤ「そろそろ時間ですわよ。」

ルビィ「うゆ!」

善子「クックックッ。堕天使ヨハネが羽ばたく時が来た。」

花丸「まるも準備できたずら。」

果南「千歌、準備できた?」

鞠莉「できてないとは言わせないわよ♪」

 

6人も笑顔で居た。

 

千歌「大丈夫!」

 

大きく息を吸い込み...

 

千歌「今、全力で輝こう!0から1へ!!Aqours!!」

9人「サーーーーーンシャイーーーーーン!!!」

 

 

 

 

高海千歌・渡辺曜・桜内梨子・黒澤ルビィ・国木田花丸・津島善子・松浦果南・小原鞠莉・黒澤ダイヤの9人で結成された『Aqours』による輝きが今から始まろうとしたが...

 

 

 

 

???「グゥゥギャアァァァァァァァァァ!!」

 

 

ルビィ「うっ...ひぐ...お姉ちゃん...。」

ダイヤ「ルビィ...。」

 

善子「私たち何かしたのかな...。」

花丸「そんなことないずら...。でも...。」

 

梨子「こんなことって...。」

鞠莉「ジョークよ...。そんなわけ...ないわよ...。」

 

曜「もう...終わりなのかな...。」

千歌「嫌だよ...。まだ私たち何もできてないのに...。」

果南「曜...千歌...。」

 

 

続く。




最後に何が起こったのかは、次回明らかになります。

あんなシリアスな〆になりましたが...
An seule étoileの感想ですが、あんちゃんと出会って、応援していて良かったと思いました。

ライブパートでは、声優・舞台女優・イケメン・可愛いが詰まった歌声で魅了されました。
しかも、選曲が世代にドンピシャで口ずさんでいました。(これって、あんちゃんとのデュエットじゃん!←勘違い野郎)

1番魅せられたのは、あんちゃんが『恋』を歌って、恋ダンスを披露してくれたところで、とにかくヤバかったです!(笑)
もし舞台版の逃げ恥があるなら、ヒロインはあんちゃんしか居ない(笑)。

MCでは、あんちゃんが2018年に経験した壁を話してました。
3rdで披露した大技の裏で抱えていた恐怖,あと1歩で夢だったミュージカルに立てたこと,辛くて逃げ出したいって思ったこと。
ここで思ったのは、「あんちゃんだって完璧じゃない」ってことです。あんちゃんも1人の女の子なんですよ。
ファンの前で自分の弱さを見せてくれました。

「こんな身長158cmでちんちくりんな私を引きずりあげて、眩しい世界に連れてってくれたのは皆さんです!」って力強い声と眩しい笑顔で言ったあんちゃんに、僕らはあんちゃんの力になれてるんだと思えました。
An seule étoileに来ていた人だけではなく、あんちゃんを応援する全ての人が力になってます。

あんちゃんはファンの皆の『たったひとつの星』でありたいと言ってました。
それなら、僕らは星を照らす太陽として、あんちゃんをこれからも応援していこうと再確認しました。

そして自分は次のようにも思いました。
『君の笑顔それは希望 君の勇気それは未来 守らなきゃ全部宝物』

あんちゃん、平成最後のクリスマスに最高のプレゼントをありがとう!!


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【13-6】サンシャイン!!/復活の大魔王獣

あんちゃんのクリスマスライブから1週間も経ってないですが、すでにあんちゃんロスの風来坊です...(^^;)。
夜の部で3/31にあんちゃんのソロイベントが発表されて、「よっしゃ!応募するぞ!」ってなっていたのですが、昨日くらいに『まるごとりかこ』から「3/31にイベント開催」との知らせが飛んできて、『(゜゜;)』ってなりました。
なぜ重なった...。なぜ被せに来た...。

ちなみに、Twitter(@kotoriyou9)で「3月後半にまるりかイベントどうでしょう?」って呟いたんですよ。そしたらこの有り様です...(笑えない)。
だって、3/21にしゅかしゅーのFCイベントもあるんですよ!
しゅかしゅー,あんちゃんがあるなら、りきゃこもと思った訳ですよ。

俺は3/31に誰に会いに行けばいいのか...。

その話とは別に、2/3のすわわソロイベントが当たりました。


ラブライブ東海地区大会が始まろうとしていた。

客席は埋め尽くされ、大会に出場するスクールアイドルたちがステージに並び、大会開幕を待っていた。

そして...

 

司会者「皆様、大変長らくお待たせいたしました!只今より、ラブライブ東海地区大会を開始致します!」

 

司会者の挨拶により、大会が始まった。

審査員紹介や大会の注意事項・流れが説明されて、開会式は終わり、エントリーNo.1のスクールアイドルから順に始まり、何事も無く進み、ついにAqoursの出番を迎える。

 

ステージ袖では...

 

千歌「皆、まずはアレを頑張ろうね!」

曜「ヨーソロー!」

梨子「うん!」

ルビィ「頑張ルビィ!」

花丸「やる気が出てきたずら!」

善子「ギラン!ヨハネにかかれば造作も無いわ!」

果南「燃えてきた!」

鞠莉「私たちのシャイニーを届けましょう!」

ダイヤ「もし間違えたりしたら、ぶっぶーですわよ♪」

 

ガイ「Aqours、行ってこい!」

レイ「ブラックホールを吹き荒らしてこいよ!」

千歌「ガイさん...レイさん...ありがとうございます!行ってきます!」

Aqours「行ってきます!」

 

9人はガイとレイの激励を受け、ステージへ向かった。

その背中を見送った2人は...

 

ガイ「ジャグラーにも居てほしかったですね...。」

レイ「同じ意見だ。ここに居ないってことは、俺たちも覚悟を決めないとな。」

ガイ「ですね。千歌たちの輝きを守るためにも。」

 

 

 

 

千歌「今日は皆さんに、伝えたいことがあります!それは、私たちの学校のこと!町の事です!」

 

千歌にスポットライトが当たる。千歌はタップを踏み、続ける。

 

千歌「Aqoursが生まれたのは海が広がり、太陽が輝く内浦という町です。小さくて人も居ないけど、海には沢山の魚がいて、いっぱいみかんが取れて暖かな人で溢れる町...。」

 

次は曜にライトが当たる。

 

曜「その町にある小さな小さな学校。今ここにいるのが、全校生徒!そこで私達は、スクールアイドルを始めました。アキバで見たμ'sのようになりたい!同じように輝きたい!でも...。」

千歌・曜「作曲っ!?」

ダイヤ「そう。作曲ができなければ、ラブライブには出られません!」

 

瞬間、ダイヤにライトが当たり、暗転。

 

千歌・曜「ハードル高っ!!

曜「そんな時、作曲のできる少女、梨子ちゃんが転校して来たのです!」

千歌「奇跡だよ!」

 

千歌と曜は梨子に向けて手を伸ばす。

が、梨子は頭を下げて...

 

梨子「ごめんなさい!」

千歌・曜「がーん。」

 

梨子が謝り、千歌と曜の左右対称の謎ポーズに客席から笑いがドッと起きた。

 

千歌「東京から来た梨子ちゃんは、最初はスクールアイドルに興味がなかった。東京で辛いことがあったから...でも...。」

梨子「輝きたい!!」

曜「その想いは梨子ちゃんの中にもあった。そして...。」

 

曜の向いた先には花丸とルビィが居て...

 

花丸「お、おら...私、運動苦手ずら...だし...。」

ルビィ「ルビィ...スクールアイドル好きだけど...人見知りだから...。」

善子「堕天使ヨハネ、ここに降臨!!!」

 

客席の出入り口に、お気に入りの漆黒のローブを被り、スタンバイしていた善子が登場。

 

善子「私の羽根を広げられる場所はどこ?」

千歌「こうして6人になった私たちは、歌を歌いました。町のみんなと一緒に。」

梨子「そんな時、私たちは東京のイベントに出ることになりました。」

花丸「未来ずら〜!」

ルビィ「人がいっぱい!」

善子「ここが魔都東京。」

曜「ここで歌うんだね!頑張ろう!」

千歌「でも、結果は...最下位。」

 

ここでステージは暗転。

 

千歌「私たちを応援してくれた人は0...。」

梨子「0...。」

曜「0...。」

善子「0...。」

ルビィ「0...。」

花丸「0...。」

千歌「0...。」

 

千歌は体育座りし、体を丸めた。

 

梨子「スクールアイドルは、厳しい世界...。そんな簡単ではなかったのです...。」

曜「やめる...?千歌ちゃん、やめる?」

 

曜が千歌に寄り添い、耳元で囁くように言葉にした。

 

千歌「悔しい...!0だったんだよ!?悔しいじゃん!」

 

千歌は目一杯の大声で叫んだ。

 

梨子「その時、私たちの目標が出来ました!」

曜「0から1へ!」

花丸「0のままで終わりたくない!」

善子「とにかく前に進もう!」

ルビィ「目の前の0を1にしよう!」

千歌「そう心に決めて...。」

 

ここで1年生と2年生の6人は1列に並ぶ。

 

梨子「そんな時、新たな仲間が現れたの!」

ダイヤ「生徒会長の黒澤ダイヤですわ!」

果南「『スクールアイドル』やるんだって?」

鞠莉「Hello! everybody♪」

 

次は、ダイヤ→果南→鞠莉の順でライトが当たる。

 

曜「以前スクールアイドルだった3人はもう一度手を繋いで、私たちは9人になりました。」

千歌「こうして、ラブライブ予備予選に出た私たち。結果は見事突破!...でも...。」

ルビィ「入学希望者は0...。」

善子「忌まわしき0が...。」

花丸「また私たちに突きつけられたのです...。」

千歌「どうして0なのぉーー!!!」

 

会場には再び千歌の声が響いた。

 

果南「私たちは考えました。」

鞠莉「どうしたら前へ進めるか。」

ダイヤ「どうしたら0を1にできるのか。」

千歌「そして、決めました。」

曜「私達は...」

梨子「この街と、」

花丸「この学校と、」

ルビィ「この仲間と一緒に!」

善子「私たちだけの道を歩こうと。」

果南「起きること全てを受け止めて!」

ダイヤ「全てを楽しもうと!」

鞠莉「それが...輝くことだから!」

 

9人は1列に並ぶ。

 

千歌「『輝く』って、楽しむこと...。あの日、0だったものを1にするために!」

 

この一声で9人は円を描くように並び、内側を向き、メンバーの顔を見る。

 

千歌「さぁ行くよ!」

 

次の一声で、皆が頷き...

 

千歌「1!」

曜「2!」

梨子「3!」

花丸「4!」

ルビィ「5!」

善子「6!」

ダイヤ「7!」

果南「8!」

鞠莉「9!」

 

9人が番号を言い終えた瞬間...

 

浦の星全校生徒「10!」

 

浦の星の全校生徒から『10人目の仲間だよ!』と言わんばかりの「10!」という声が聞こえた。

その声を聞いたAqoursは生徒のほうを向いて、笑顔になった。

 

千歌「今、全力で輝こう!0から1へ!Aqours!」

Aqours「サーーーンシャイーーーン!!!!!!!!!」

 

 

そして、今まさに歌い始めようとした瞬間...

 

 

 

 

ドガーーーーーーーン!!!

 

 

千歌「うわぁ!」

善子「うにゃあ!」

 

突然会場が揺れた。千歌と善子が反動でよろめく。

 

観客1「何が起きたの?」

観客2「地震?」

 

客席に居る人々はざわつき始める。

 

???「ンフッフッフッフッ...アッハッハッハッハッハッ!」

 

次の瞬間、会場内に不気味な笑い声が響く。

 

ガイ「皆、大丈夫か!?」

レイ「この笑い声...思い出したくねぇ野郎だな...。」

 

ステージ袖で待機していたガイとレイがAqoursの元に駆け寄り、ガイは9人を落ち着かせ、レイは周りを警戒する。

すると...

 

JJ「ガイ...すまねぇな...。」

ガイ「ジャグラー!」

善子「師匠!」

鞠莉「ジャグラーさん!」

 

11人のすぐ近くにジャグラーが現れ、いつもの黒いスーツが汚れている。

 

レイ「何があった?」

JJ「最悪のシナリオだ。大魔王獣に復活された...。」

 

???「その通りだ。これを見るがいい!」

 

謎の声がステージの大画面に映像を流す。

そこに映っているのは、頭部には赤い角、胴体には『風・土・水・火・光・闇』の6体の魔王獣を象徴するかのような6つの赤い眼を持つ大魔王獣が立っていた。

だがその姿は通常の大魔王獣ではなく、胸には紫色のカラータイマーに似たものが付いており、実際の目とは別に、赤いツリ目の模様が描かれ、体の色は黒と赤。

 

その名は、『大魔王獣カイザーマガオロチ』。

 

ガイ「ゼロさん...あの姿...。」

レイ「あぁ...。べリアルだ...。」

 

2人も言葉がうまく出ない。

 

???「我が求めていた大魔王獣が復活した。お前たち人間には生け贄となり、絶望しろ!」

 

カイザーマガオロチは町を破壊していく。

 

Aqours「!?!?」

レイ「ガイ、行くぞ。」

ガイ「わかりました。」

 

2人がAqours9人から離れようとしたとき...

 

千歌・曜・梨子「ッ...!」

果南・鞠莉・ダイヤ「ッ...!」

 

大勢の観客が居るがそんな目を気にせず、2年生3人はガイの、3年生3人はレイの服の袖を掴んだり、ハグした。

花丸・ルビィ・善子の1年生3人は今にも泣きそうになっている。

彼女たちには今、支えとなる誰かが居ないと崩れ落ちてしまうくらいに気持ちが脆くなっている。

 

千歌「行かないで...ください...。」

ガイ・レイ「...。」

 

千歌は声を震わせ、絞り出すように言葉に出す。

他のメンバーもすすり泣きしている。

だが...

 

ガイ「千歌...。それはできない...。俺とゼロさんが行かなきゃ、千歌たちだけじゃなく、沢山の人々が悲しむことになる。」

千歌「うぅ...。でも...。」

レイ「いつもお前らの側に居るのに、こんなときに側に居れないのは許してくれ...。」

 

ガイとレイはウルトラマンだ。このまま大魔王獣を見過ごすわけにはいかない。

しかし、2年生と3年生は離れようとしなかった。

 

JJ「お前ら甘えたこと言ってんじゃねぇぞ!」

 

そんな中、ジャグラーが声を荒げる。

 

JJ「今すぐ2人から離れろ...。」

2年生・3年生「...。」

 

離れない。

 

JJ「あぁそうか。だったら、嫌でも離れろ。」

 

ジャグラーは『邪心剣』の剣先を千歌に向ける。

 

JJ「ガイも言ってただろ。2人が行かないと犠牲が増えるだけだ...。お前らも、この世界も滅亡しちまうんだぞ...。スクールアイドルやラブライブも、お前らが守りたいものもな...。」

 

2年生・3年生「...っ!」

 

6人はジャグラーの『守りたいもの』という言葉を聞いて、ハッとする。

 

Aqoursには守るべきものがある。

何のために『Aqours』を結成したのか...。

なぜスクールアイドルをやっているのか...。

今、彼女たちはどこに居るのか...。

 

それを思い出した2年生と3年生はガイとレイから離れた。

 

2年生「ガイさん、ごめんなさい...。」

3年生「ごめんなさい、レイさん...。」

ガイ「わかってくれたらそれでいい。」

レイ「大魔王獣は必ず倒す。アレを倒すことは、お前らが守りたいものを守るのに繋がってる。」

 

9人は涙が止まらず、言葉が出ず、でも、首を縦に振った。

 

レイ「行くぞ。」

ガイ「はい。」

 

ガイは9人の頭を1人ずつ撫で、レイと共に去っていった。

 

ジャグラーは邪心剣を鞘に納め...

 

JJ「高海、すまなかったな...。怖い思いをさせてよ...。」

千歌「少し怖かったですけど...ジャグラーさんは私たちに大切なことを思い出させてくれました。感謝してます。」

ダイヤ「私たちはガイさんとレイさんの帰りを待ちましょう。」

 

 

アナウンス「緊急事態につき、この会場は避難所となります。係りの指示に従い、冷静な行動をお願いします。会場内に居る皆さんは外に出ないようにしてください。」

 

場内アナウンスでは注意事項が流れた。

 

 

会場の外...

 

アルファ「やぁ、ガイくん・レイくん。」

ガイ「アルファ...。」

アルファ「どうだい?『大魔王獣カイザーマガオロチ』の勇姿は?」

レイ「何が勇姿だ!何を企んでやがる!」

アルファ「この宇宙を破壊するためさ。他に理由は無いよ。」

ガイ「宇宙の破壊だと...。」

アルファ「これは僕の暇潰しさ。どれだけ宇宙を潰せるかっていうね。」

レイ「ふざけんな!そんな身勝手な行動は絶対させないぜ!」

アルファ「過去に僕は何度も宇宙を破壊してきた。その度に君たちみたいなのが僕の前に立ちはだかったよ。だけど、すぐにへたばったね。けど、君たちは違うみたいだ。僕を楽しませてくれる!」

 

そう言いきったアルファはダークリング(?)を構える。

 

ガイ「そいつはダークリング...。だが、ジャグラーが持っているのと違う...。」

アルファ「まあね。これは『ダークリングNEO』さ。見た目はダークリングだけど、こうすることができる。」

 

アルファはダークリングNEOをコンパクトサイズに変形させ、真ん中のスイッチを押して...

 

アルファ「こういう変身もできちゃうんだよ!ハアァァ!」

ダークリングNEO「ハイパーゼットン!キングパンドン!カイザーベリアル! 超合体! ハイパーキングゼッパンドン!」

 

HKZP・カイザー「グワッガガッ...ピポポボポ...」

 

ガイとレイの目の前にハイパーキングゼッパンドン・カイザーが姿を現した。

 

 

ガイとレイはすぐに『オーブリング』と『ウルトラゼロアイNEO』を構える。

 

ガイ「ギンガさん!」

オーブリング「ウルトラマンギンガ」(ショウラ

 

ガイ「エックスさん!」

オーブリング「ウルトラマンエックス」(イッサ

 

ガイ「シビれるやつ、頼みます!」

オーブリング「フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ ライトニングアタッカー」

 

レイ「シェア!」

 

 

オーブ「シュワ!」

ゼロ「ハァ!」

 

オーブ「電光雷轟、闇を討つ!」

ゼロ「ブラックホールが吹き荒れるぜ!」

 

大魔王獣カイザーマガオロチ

合体魔王獣ハイパーキングゼッパンドン・カイザー

vs

ウルトラマンオーブ ライトニングアタッカー

ウルトラマンゼロ

 

 

会場内のモニターには外の様子が映し出されている。

 

観客3「見ろ!ウルトラマンだ!」

観客4「ウルトラマンが来てくれた!」

 

怪獣の出現と謎の声に沈んでいた雰囲気に光が舞い降りた。

 

千歌・曜・梨子「ガイさん...。」

果南・ダイヤ「レイさん...。」

鞠莉「レイっち...。」

花丸・ルビィ・善子「...。」

JJ「ガイとゼロなら大丈夫だ。(頼むぜ...。)」

 

ジャグラーは1年生3人に寄り添った。

 

 

続く。

 




ついに、恐れていた大魔王獣が復活してしまいました...。
さらには、合体魔王獣も出現し、オーブとゼロが立ち向かいますが、これだけではありません。
ヤプールがまだ居ますから、どんな展開になるかはお楽しみに。

そして、今回が2018年最後の投稿になります。
10月末から始めて約2ヶ月の間でしたが、ありがとうございました。
来年も元気に投稿していきますので、よろしくお願いいたします!
それでは皆さん、よいお年を~(^^)/

P.S.
Aqoursを応援してる皆さん!
年末年始は一緒に応援しましょうね(^^)


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【13-7】サンシャイン!!/光と闇(with 超獣)の激突

新年1発目の本編投稿です!
ダイヤの誕生日ストーリーでも挨拶をしましたが、改めて明けましておめでとうございます!
年末年始にAqoursちゃんを観ることができて感無量でした!

ついに本日!
劇場版が公開されましたね!
Aqoursが見つけた新たな輝きはどんなものなのか楽しみです!

そんな私ですが、今日から旅行に行きます。
4日は沼津と舞台挨拶LV、5日はファンミ物販・EXPO(バトルステージ観覧します。)・セガコラボカフェ、6日はファンミ物販と昼公演現地です。


アナザースペース

 

この宇宙の特異点、すなわち、別の宇宙に繋がる出入り口にやって来たUFZとセブンとエース。

 

セブン「これを越えた先の宇宙に、ゼロとオーブの居る宇宙がある。」

ミラーナイト「向こうで何が起きているかわからないのが不安ではありますが...。」

エース「ゼロとオーブのことだ。あの2人なら大丈夫だろう。」

セブン「よし。行くぞ。」

グレンファイヤー「燃えてきたぜ!」

ジャン兄弟「はい!」

 

UFZとセブンとエースは特異点へ突入した。

 

セブン「(必ずお前の元に向かうからな。...ゼロ。)」

 

 

ラブライブワールド

 

時間は大魔王獣復活直前に遡り、場所は...

 

JJ「まさか...ここが太平風土記に描かれていた場所だったとはな...。...桶狭間。」

 

ジャグラーは太平風土記の解読に成功していた。

昨日、ジャグラー自身が太平風土記を読み直し、市内の遺跡や図書館・博物館,聞き込みをした結果、描かれていた絵の中に、今川家と織田家の家紋が浮上した。

 

アルファ「やっと来たんだ。」

JJ「てめぇか。」

アルファ「ずいぶん冷たい対応だね、ジャグラーくん。」

JJ「誰が優しくするかよ。てめぇの顔を見るのはこれが最後にしたいくらいだ。」

アルファ「そこまで言われたら、流石の僕も凹むねぇ。けど...その言葉、すぐに現実になるよ。」

JJ「なんだと...?」

 

そう言ったアルファは左手にダークリングを持ち、右手に1枚のカードを手にした。

 

アルファ「これな~んだ?」

JJ「なんだそれは?」

アルファ「わからないのー...。じゃあヒントをあげよう。君が大魔王獣を復活させるため、最後に使ったカードだよ。」

JJ「『べリアル』か。」

アルファ「半分正解だね。けど惜しい。本当の答えは、これさ。」

 

右手に持つカードの表面をジャグラーに向ける。

 

JJ「っ!そいつは...。」

アルファ「そう。『カイザーべリアル』だよ。それと、これをリードするだけなんだよね。」

JJ「させるかよ。」

 

ジャグラーは邪心剣でアルファを斬りつけようと正面からぶつかろうとするが...

 

 

ギーーーン!!

 

 

ジャグラーは透明な何かに阻まれてしまった。

 

JJ「チッ...強化シールドか...。」

アルファ「斬りつけても無駄だよ。」

JJ「なら、パターンを変えるだけだ。」

 

今度は邪心剣に闇のエネルギーを溜めていき...

 

JJ「邪心剣・新月斬波!」

 

斬撃を放ったが、強化シールドにキズ1つ付かない。

 

アルファ「ジャグラーくん、遊びはここまでだ。...じゃあね。」

ダークリング「カイザーべリアル」

 

すでに6体の魔王獣をリードしていたため、残るカイザーべリアルのカードをリードした。

 

アルファ「これで『大魔王獣カイザーマガオロチ』の復活だ!」

 

そう言い残し、アルファは姿を消した。

 

カイザーマガオロチ「グゥゥギャアァァァァァ!!!」

 

ついに、大魔王獣が復活してしまった。

 

JJ「くそっ!こんな時に...。ガイのもとに急ぐか...。」

 

ジャグラーも桶狭間をあとにし、ガイたちと合流したのだ。

 

 

 

そして現在...

 

オーブ「ハァァ!」

カイザーマガオロチ「グゥギャアァァ!」

 

ゼロ「デェェヤ!」

HKZPカイザー「ゼットン...ピポポ」

 

オーブ ライトニングアタッカーはカイザーマガオロチ,ゼロはHKZPカイザーと戦う。

その様子が大会会場のモニターに映し出されている。

Aqoursも浦の星の生徒も大会出場者に観客など、会場に居る全ての人が固唾を飲んで、その戦いに釘付けだった。

 

 

オーブSide

 

オーブ「セア!オゥリャ!」

カイザーマガオロチ「ギャウゥゥ!」

 

オーブはパンチとキックを繰り出す際に電撃をまとわせて叩き込む。

が、カイザーマガオロチはそれだけでは倒れない。

 

オーブ「これならどうだ!」

 

オーブは上空に飛び上がり、全身にエネルギーを溜めていく。

だがカイザーマガオロチは何かを察したのか、口にエネルギーを溜めていく。

 

両者ともエネルギー充填完了し...

 

オーブ「アタッカーギンガエックス!」

 

ウルトラマンギンガに由来する全身のクリスタルを黄色に発光させ、両手両足をX字に広げて全身から電撃を放つ。

対するカイザーマガオロチは口から『カイザーマガ迅雷』を放つ。

両者の技は互角で、技と技がぶつかる場所で拮抗していたが、ぶつかりあいの末、爆発した。

 

 

ゼロSide

 

ゼロ「ルナミラクルゼロ!」

 

その刹那、ゼロの体の色が多少の模様を残して青色に変わった。

この姿は『ウルトラマンコスモス ルナモード』と『ウルトラマンダイナ ミラクルタイプ』の力をあわせ持つ。

慈愛の力と超能力で敵と戦う。

 

花丸「ゼロさんの姿が変わったずら!」

曜「この前は赤色だったけど、今は青色だ。」

梨子「初めて出会った時には紫色にもなってたよね。」

鞠莉「レイっちすごいわね!」

 

Aqoursメンバーはゼロのタイプチェンジに興味津々だ。

 

 

ゼロ「ミラクルゼロスラッガー!」

 

技名を叫ぶと同時に、無数に分裂する光のゼロスラッガーが出現し、あらゆる方向からHKZPカイザーに攻撃する。

光のゼロスラッガーは全弾突き刺さる。

 

HKZPカイザー「そうだった...。ゼロくんのその姿は超能力で戦う姿...。さっきの技は油断した...。」

 

多少怯みはしたが、HKZPカイザーはまだまだ余裕みたいだ。

 

 

ヤプールSide

 

ヤプール「全ての手筈が整った。ゼロもオーブも、この数相手に勝ち目は無い。」

 

異次元空間ではヤプールがゼロとオーブの戦いを監視するように見ていたが、ウルトラマンを倒すため、かなりの数の超獣を従えていた。

 

ヤプール「行け!超獣ども!」

 

 

オーブ・ゼロSide

 

バリ...バリバリ...バリン

 

オーブ「なんだ?」

 

突然の異変に最初に気付いたオーブ。

すると...

 

割れた空から『古代超獣カメレキング』『大蟻超獣アリブンタ』『殺し屋超獣バラバ』『大蝉超獣ゼミストラー』『満月超獣ルナチクス』『異次元超人オーブキラー』が出現した。

 

ゼロ「くそっ!こんな時に超獣軍団かよ...。...ぐはっ!」

オーブ「ゼロさん!...ぐっ...。」

 

ゼロとオーブの目の前には

 

大魔王獣カイザーマガオロチ

合体魔王獣ハイパーキングゼッパンドンカイザー

古代超獣カメレキング

大蟻超獣アリブンタ

殺し屋超獣バラバ

大手蝉超獣ゼミストラー

満月超獣ルナチクス

異次元超人オーブキラー

 

の合計8体が立ちはだかる。

 

 

Aqours Side

 

ルビィ「怪獣が増えちゃったよ...。」

善子「いくらなんでも多すぎるわよ...。」

JJ「ヤプールの野郎、本気でゼロとオーブを倒す気でいる。」

果南「そんな...。」

 

9人の表情は暗くなってしまう。

 

???「やはり、人間のマイナスエネルギーは一味も二味も違うな。」

 

会場全体に野太い声が響く。

すると空間がひび割れ、異次元空間が現れ、ヤプールが顔を出した。

 

ヤプール「久しぶりだなジャグラー。それとそこの人間も。」

 

ヤプールはジャグラーとAqoursに目を向ける。

 

JJ「何しに来た?」

ヤプール「決まっている。憎いウルトラマンを潰す。貴様ら10人も同様にな。」

 

ここでヤプールは異次元空間から現実空間に現れる。

Aqoursメンバーはこの状況に何度か関わってるため、そこまで動じることはなかったが、他のスクールアイドルや観客は目の前で起こる展開に言葉を失っていた。

 

よしみ「これ...どういう状況...?」

いつき「わからない...。」

むつ「千歌...。」

 

 

ジャグラーはヤプールを睨みながら前に出る。

 

千歌「ジャグラーさん...。」

JJ「お前らはそこに居ろ。絶対に動くんじゃねぇ。ただでさえ、お前ら9人守りながら戦うのに骨が折れるってのに、この有り様だからなぁ。」

 

今、この会場内をヤプールの脅威に立ち向かえるのはジャグラーのみ。

 

ヤプール「我の脅威から人間どもを守れるなら、やってみろ!」

JJ「最初からそのつもりだ。」

 

ジャグラーは邪心剣を携え、ヤプールと再び激突した。

 

 

オーブ・ゼロSide

 

ゼロ「レボリウムスマッシュ!」

アリブンタ「ガァァ」

 

ゼロは右掌を相手に当てて衝撃波を放ち、アリブンタを吹き飛ばす。

 

ゼロ「ミラクルゼロスラッガー!」

 

他の超獣とHKZPカイザーにはミラクルゼロスラッガーで応戦する。

 

オーブ「ギンガファイヤーボール!」

バラバ「グワァァ」

ゼミストラー「シャアァァ」

 

オーブ「ギンガサンダーボルト!」

オーブキラー「グゥゥ」

カイザーマガオロチ「キシャアァァ」

 

オーブは『ウルトラマンギンガ』の技を駆使して戦う。

だが、8対2という戦いでは圧倒的なダメージを与えられない。

 

ゼロ「シェア!」

オーブ「ハッ!」

 

ゼロは『ストロングコロナ』にタイプチェンジし、オーブは『バーンマイト』にフュージョンアップする。

 

ゼロ・オーブ「紅に燃えるぜ!」

 

それに加え、ゼロはブレスレットから『ウルトラゼロランス』を召喚した。

 

 

Aqours・ジャグラーSide

 

ヤプール「どうした?それが貴様の本気か?」

JJ「チッ...。」

 

ヤプールの指摘通り、ジャグラーは本気を出せていない。

 

ヤプール「そこの9人、こいつは土産だ!」

 

そう言ったヤプールは無数のエネルギー弾を生成し、Aqours目掛けて発射した。

9人は動けないでいる。

 

JJ「お前ら!くそっ!」

 

ジャグラーは即座にAqoursの前に割り込み、邪心剣で高速でエネルギー弾を叩き斬る。

 

JJ「ハァ...ハァ...。」

ヤプール「貴様には失望したよ。もう少し楽しめるかと思っていたが、ここまでとはな。」

 

善子「(違う...。師匠はここに居る全員を守りながら戦ってるけど、技を出したり、あの姿に変身したら宇宙人だってことがバレてしまうから...。)」

 

ヤプール「貴様のその覚悟が、いかに生半可だったかを思いしれ!!」

 

その瞬間、ヤプールは姿を消した。

ジャグラーとAqoursは周囲を警戒する。

すると...

 

善子「キャアーー!」

 

突然、善子の悲鳴がした。

 

ルビィ・花丸・梨子・千歌・曜・果南「善子ちゃん!?」

ダイヤ「善子さん!」

鞠莉「善子!?」

JJ「チッ...。」

 

ヤプール「フフフフフ。こうすれば、貴様とて無視できないだろ。」

 

ヤプールは善子を人質に取ったのだ。

 

善子「師匠...皆...。」

 

JJ「ヤプール...てめぇ...。」

ヤプール「そうだ。怒れ!憎め!」

 

 

オーブ・ゼロSide

 

オーブ・ゼロ「グァァ!」

 

圧倒的な数と力量でオーブとゼロは片膝をついてしまう。

さらに、2人の背後には大会会場がある。

すると、魔王獣と超獣の口にエネルギーが溜まっていく。

 

HKZPカイザー「ここで散るがいい!」

 

2体の魔王獣と5体の超獣と1体の超人は一斉に放射した。

それが大きな1つの塊となり、オーブとゼロに向かってくる。

 

ゼロ「ガルネイトバスター!!」

オーブ「ストビューム光線!!」

 

2人は立ち上がり、最大パワーで光線を放った。

 

 

ドドドドドドドドドドドド

 

 

魔王獣・超獣軍団の光線とオーブ・ゼロの光線が一時は拮抗していたが、徐々にオーブ・ゼロが押されはじめる。

 

そしてついに...

 

オーブ・ゼロ「グワァァァァァァァァァァァァァ!」

 

魔王獣・超獣軍団の光線がオーブ・ゼロに直撃してしまった。

 

ピコンピコンピコンピコン...

 

カラータイマーも鳴り始めた。

 

 

Aqours Side

 

ルビィ・曜「オーブさん!」

鞠莉・ダイヤ「ゼロさん!」

JJ「(ガイ!ゼロ!)」

 

ヤプール「よそ見している暇は無いはずだぞ。

善子「うっ...くっ...。」

 

ジャグラーは善子を助ける手段を模索するが、画期的な策が思いつかないでいた。

 

 

だが、宇宙からこの世界に向かってくる存在があることを、オーブもゼロもジャグラーも、Aqoursの9人も、ヤプールもアルファも、まだ知らないでいた。

 

続く。




次回、冒頭のあの方々が登場します!
お楽しみに!


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【13-8】サンシャイン!!/輝き

1月4日~6日の旅行、すごく充実してました!
自分の大好きなラブライブとウルトラマンに囲まれて、幸せでした!

中でも1番幸せだったのは、結論から言うと、ファンミであいにゃから目線とレスをもらいました!!←リアルガチです。

詳細はと言いますと、Guilty Kiss千葉ファンミ昼公演で自分の座席がアリーナの前から8列目の右端で、めちゃめちゃステージに近いところでした。(自分の左と前後には人が居ましたが、右側はスタンド席の壁でした。)

『コワレヤスキ』のときに、あいにゃがステージ上手側に来る。(自分の目の前。)

紫色にしたキラキラを左右に大きく振る。

あいにゃがそれに気付いて、向いてくれた。
ここで目線とレスをもらう。

頭の中パニック。体が動かない。

整理して...
\パン/ヨッシャwwwキタァァァァァァァアアアアアwwwwwwwwwww(心の中で)ウワヤッタァァァァァァアアアアアア

あいにゃに落とされました。

今回の旅行のことは、あとがきや今後何回かに分けて書きます。


オーブ「グワッ...。」

ゼロ「ウグッ...。」

 

立つことさえままならない状況まで追い込まれてしまったオーブとゼロ。

 

HKZPカイザー「もう終わりかい?」

 

そして...

 

JJ「ガハッ...。」

ヤプール「口ほどでもない男だな。」

 

善子「し...しょう...。」

 

善子を人質に取られているため、思うように戦えず、劣勢になってしまったジャグラー。

 

千歌「このままじゃ3人が負けちゃう...。」

ダイヤ「善子さんも助けられませんわ...。」

果南「私たち何もできないのかな...。」

花丸・ルビィ「善子ちゃん...。」

鞠莉「レイっち...。」

梨子「ジャグラーさん...。」

曜「ガイさん...。」

 

Aqoursメンバーをはじめ、他のスクールアイドルや観客も絶望に満ちてしまっていた。

 

HKZPカイザー・ヤプール「これで終わりだ。」

 

魔王獣・超獣「グォォ...」

 

ヤプール「フフフフフ...。」

善子「うっ...い、いや...。」

 

魔王獣と超獣は再び口にエネルギーが溜まっていき、ヤプールは鎌状の腕を上にあげた。

次の瞬間、魔王獣と超獣からは放たれた熱線は巨大な1つの熱線となり、オーブ・ゼロを目掛けてではなく、大会会場が狙われた。

 

オーブ「しまった...!」

ゼロ「あの野郎!...ウグッ...。」

 

ヤプールは鎌状の腕を振り下ろす。

 

JJ「やめろぉぉぉぉ!!」

ルビィ・花丸・曜「善子ちゃん!!」

千歌・梨子「いやぁぁぁぁ!!」

果南・鞠莉「ダメッ!!」

ダイヤ「皆さん!」

 

オーブ・ゼロはかなりのダメージを受けていて、活動エネルギーも残りが少なく、熱線を防ごうとしたが防げない。

ジャグラーもヤプールから攻撃を受けていたため、片膝をついてしまっていた。

鎌状の腕が振り下ろされた瞬間、1年生・2年生は叫び、3年生は最悪の展開を後輩に見せまいと、果南は千歌・梨子に,鞠莉は曜に,ダイヤはルビィ・花丸の壁となる。

 

熱線が大会会場に,ヤプールの鎌が善子に直撃すると思われたその刹那...

 

 

 

キーーーーーーーーーン!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オーブ「助かったのか...?」

ゼロ「これは...。」

 

ヤプール「なんだこれは!」

JJ「あの光は一体...。」

 

魔王獣と超獣が放った熱線は光のバリアによって防がれ、ヤプールの鎌は光の球体によって防がれていた。

熱線が止むと光のバリアは粉々に砕け散ったが、その破片から眩いくらいの輝きが放たれて...

 

「ハァ!」

「デュワ!」

「ファイヤー!」

「トォ!」

「フン!」

 

オーブとゼロの目の前に、銀色の巨人が1体,赤色の巨人が2体,ロボットが2体立っていた。

 

HKZPカイザー「まさか君たちは...。」

 

オーブ「ミラーナイトさん...グレンファイヤーさん...ジャンボットさん...ジャンナインさん...。」

ゼロ「親父...。」

 

また...

 

???「トワァ!」

ヤプール「ヌワァ...。」

 

ヤプールは光の球体に弾かれ、善子は光の球体によって助けられた。

そして、千歌たちのもとにそっと降ろされた。

 

???「彼女を任せたぞ。」

千歌「は、はい!」

 

ヤプール「一体何だ!」

???「そこまでだ!ヤプール!」

ヤプール「その声...貴様は...。」

 

善子を助けた光の球体は、さらに輝きを増し、体は赤と銀で等身大の戦士となった。

 

ルビィ・花丸「善子ちゃん!」

善子「ルビィ...ずら丸...う、うわぁぁぁぁぁぁん!」

梨子「無事で良かった...。」

曜「うん...。」

千歌「ジャグラーさん!」

ダイヤ「血が出てますわ...。」

果南「鞠莉、そっちをお願い。」

鞠莉「任せて。せーの!」

JJ「すまねぇな...。(ウルトラマンエースだったのか...。)」

 

善子はルビィと花丸に抱きつき、声をあげて泣いた。

ジャグラーは果南と鞠莉に支えられ、1年生と曜・梨子のもとにたどり着いた。

 

JJ「津島...すまねぇな。怖かっただろ...。」

善子「師匠...怖かったよぉ!もう私はダメなんだって思っちゃったよぉ!」

 

ジャグラーの姿を見ると、善子はおもいっきり抱きついた。

 

ヤプール「なぜ我の邪魔をする!ウルトラマンエース!」

エース「お前の野望は光の国をあげて阻止する!」

ヤプール「おのれぇぇ!!」

 

ヤプールは会場の外で巨大化した。

エースも後を追うように外に向かい、巨大化した。

 

オーブ「エースさんまで...。」

 

セブン「そっちは間に合ったか。」

エース「間一髪でしたが、間に合いました。」

 

すると、セブンとエースはオーブとゼロに向き合い、手から光のエネルギーをカラータイマーに照射した。

赤く点滅していたオーブとゼロのカラータイマーは再び青く輝いた。

 

ゼロ「ありがとな親父。」

セブン「礼ならあとだ。まだ戦えるな。」

ゼロ「あぁ!親父たちのおかげでな!」

セブン「よし!行くぞ!」

 

エース「遅くなってすまない。」

オーブ「いえ...危ないところを助けていただき、感謝しています。」

エース「私たちも行こう!」

オーブ「はい!」

 

ヤプールを含めた計9体の魔王獣・超獣軍団&に、計8体の巨人&兄弟ロボットが迎え撃つ。

 

 

その様子をモニターで見ていたAqoursとジャグラー。

 

花丸「あの巨人さんたちは仲間ずら??」

千歌「ガイさんとレイさんは助かったの?」

JJ「そうみたいだ。炎の戦士『グレンファイヤー』,鏡の騎士『ミラーナイト』,鋼鉄のジャン兄弟『ジャンボット』に『ジャンナイン』,宇宙警備隊所属でウルトラ兄弟の1人、津島を助けてくれた『ウルトラマンエース』,エースと同じ宇宙警備隊所属でウルトラ兄弟の1人、そして、真紅のファイターと呼ばれた、ゼロの親父『ウルトラセブン』...。」

 

皆、開いた口が塞がらないでいた。

 

曜「あの巨人さんたちがガイさんとレイさんの仲間...。」

ダイヤ「あの方がレイさんのお父様...。」

鞠莉「Amazing...。」

JJ「俺もくたばってられねーな。」

善子「師匠!まだ怪我が!」

果南「そうですよ!応急処置したとはいえ、かなりの怪我なんですよ!」

JJ「俺の体のことは俺が1番知っている。大丈夫だ。」

ルビィ「ジャグラーさん...。」

梨子「大丈夫よルビィちゃん。ジャグラーさんなら絶対帰ってくる。」

 

ジャグラーは怪我を庇いながらも、ガイたちのもとへ赴くのだった。

 

 

一方、外の戦いは...

 

ウルトラマンエース vs 異次元超人巨大ヤプール

ウルトラセブン vs 古代超獣カメレキング

グレンファイヤー vs 大蟻超獣アリブンタ

ミラーナイト vs 殺し屋超獣バラバ

ジャンボット vs 満月超獣ルナチクス

ジャンナイン vs 大蝉超獣ゼミストラー

ウルトラマンゼロ vs 異次元超人オーブキラー

ウルトラマンオーブ オーブオリジン vs 大魔王獣カイザーマガオロチ&合体魔王獣ハイパーキングゼッパンドンカイザー

 

このようになっていた。

 

 

ヤプール「許さん!許さん!許さんぞー!ここでくたばれ!ウルトラマンエース!」

 

ヤプールは無差別にエネルギー弾を放つ。

 

エース「メタリウム光線!」

 

エースは『メタリウム光線』でエネルギー弾を消していく。

 

 

セブン「ワイドショット!!」

ミラーナイト「シルバークロス!」

グレンファイヤー「ファイヤーフラッシュ!」

ジャン兄弟「ダブルジャンナックル!」

ゼロ「ワイドゼロショット!」

オーブ「オーブグランドカリバー!」

 

他の戦士たちも自身の技で相手を攻撃する。

怯ませることに成功したが、カイザーマガオロチが方向転換し、会場目掛けて突進しはじめた。

 

オーブ「待てっ!」

HKZPカイザー「おっと、行かせないよ。」

オーブ「ウガッ...。」

 

カイザーマガオロチを阻止しようと、オーブが気付いたが、HKZPカイザーが引き止める。

他の戦士たちもカイザーマガオロチを止めに行こうとするが、超獣たちとヤプールが壁となる。

 

ヤプール「貴様らは何もできず、このまま見ていろ!」

 

カイザーマガオロチはあと少しのところで歩みを止め、口にエネルギーを溜め始めた。

 

カイザーマガオロチ「ゥゥゥゥ.....グゥゥギャァァァ!!」

 

そして『カイザーマガ迅雷』を放った。

誰もが終わりと思っていたが...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゼッパンドンシールド!!」

 

 

シュウゥゥゥゥゥゥ...

 

オーブ「ジャグラー!」

 

善子「師匠!」

 

『カイザーマガ迅雷』を防いだのは『合体魔王獣ゼッパンドン』に変身したジャグラーだった。

 

ゼッパンドン「待たせたな、ガイ。」

オーブ「遅いぜ。」

ゼッパンドン「フッ...。アスカが言ってただろうよ。『本当の戦いはここからだ』ってな。...背中は任せるぞ。」

オーブ「...お前も頼むぜ。」

 

ジャグラーも加わり、9vs9の大決戦となった。

 

 

 

千歌「ガイさんもレイさんもジャグラーさんも、それにレイさんのお父さんや仲間も戦ってる...。」

梨子「この世界を守るために...!」

果南「私たち1人1人はちっぽけだけど...。」

ダイヤ「私たちAqours9人や...」

曜「ここに居る、スクールアイドルの皆やお客さんと!」

善子「心を1つにして応援すれば!」

花丸「この声は必ず届くずら!」

鞠莉「私たちも一緒に戦うわよ!」

ルビィ「皆で一緒に...頑張ルビィ!!」

 

Aqoursの9人が立ち上がる。

 

千歌「ここに居る全ての皆さん!私たちと一緒に、怪獣と戦っているウルトラマンさんを応援してほしいです!私たちの光を届けましょう!!」

 

Aqoursは歌いだす。

 

 

光になろう 未来を照らしたい

輝きは心から 溢れ出すよ

 

 

『MIRAI TICKET/Aqours』

 

 

 

オーブ「この歌...。」

ゼロ「あいつらの歌だ...。」

ゼッパンドン「あいつらも一緒に戦っているってわけか。」

 

Aqoursの歌と想いがオーブたちに伝わってくる。

 

グレンファイヤー「よくわからねぇが、力が溢れてくるぜ!」

ミラーナイト「えぇ。私たちと共に在る感じです。」

ジャンボット「いつしか、ナオと戦った時のことを思い出すな。」

ジャンナイン「これが人間の光...。温かい。」

エース「どこの宇宙でも、人の心は強い。」

セブン「行け、オーブ!ゼロ!ジャグラー!」

 

 

トリニティフュージョン!

ネオフュージョンライズ!

 

 

オーブ「3つの光の力、お借りします!オーブトリニティ!」

ゼロ「俺に限界はねぇ!」

 

オーブはオーブトリニティに、ゼロはゼロビヨンドにパワーアップする。

 

オーブ「トリニティウムシュート!」

ゼロビヨンド「クワトロスラッガー!」

ゼッパンドン「ゼッパンドン撃炎弾!」

 

それぞれの攻撃が命中する。

 

HKZPカイザー「なんなんだこのパワーは...。」

オーブキラー「グゥゥ...。」

カイザーマガオロチ「キシャァァ...。」

 

 

さらに...

 

グレンファイヤー「こいつの効果は絶大だぜ。へっへ~。」

 

グレンはアリブンタの頭を下にして持ち上げて...

 

グレンファイヤー「グレンドライバー!!」

 

一気に地面へ叩いた。

 

グレンファイヤー「ふう~。やっぱこうでなくっちゃな!」

アリブンタ「クェェ...。」

グレンファイヤー「俺の名前はグレンファイヤーだ。覚えときな。」

 

グレンは体に炎を溜めて...

 

グレンファイヤー「グレンスパーク!!」

 

巨大な火球をアリブンタ目掛けて放った。

その火球は見事に命中し、アリブンタは爆発した。

 

 

バラバ「グォォ!」

 

バラバは火炎放射でミラーナイトを攻撃したが...

 

ピキ...ピキピキ...バリーン...

 

ミラーナイトとその周りは鏡が砕け散った。

 

ミラーナイト「鏡を作るのは得意でしてね。」

 

バラバの背後に本物のミラーナイトが立っていた。

そして『ディフェンスミラー』を展開させ...

 

ミラーナイト「シルバークロス!」

 

鏡の反射を利用し、『シルバークロス』をバラバに何度も刻み込む。

最後にはバラバの体に突き刺さり、爆発した。

 

 

ジャンナイン「兄さん!」

ジャンボット「連携技で行くぞ!」

 

ジャンボットとジャンナインの兄弟ロボットは連携技で超獣を翻弄していく。

 

ジャンボット「ジャンミサイル!」

ジャンナイン「ジャンバスター!」

 

ズガガガガガガガ

 

ルナチクス「ガァァ...。」

ゼミストラー「シャァァ...。」

 

多様な技を駆使し、超獣に反撃の余地を与えなかった。

 

ジャンボット「これで終わりだ。ビームエメラルド!!」

ジャンナイン「ジャンスターダスト!!」

 

2体の最強技がシンクロし、一気に命中し、ルナチクスとゼミストラーは爆発した。

 

 

セブン「ジュワ!ダァ!」

カメレキング「クルルルル...。」

 

セブンは『真紅のファイター』と呼ばれる通り、ダイナミックな格闘でカメレキングを圧倒していく。

そして、頭部の『アイスラッガー』を右手に持つと、連続斬りで攻撃する。

 

セブン「エメリウム光線!」

 

額にあるビームランプから光線を発射。カメレキングに見事に命中する。

そこでカメレキングが怯んだため...

 

セブン「ワイドショット!!」

 

カメレキングも爆発した。

 

 

ヤプール「なぜ人間は絶望しない!なぜ人間は諦めない!」

エース「人はどんな絶望の中でも決して諦めない。その想いがあるからこそ、人は強くなれるのだ!トワァ!」

ヤプール「ウォォ...」

 

エースが蹴りを1発入れ、ヤプールと間合いを取る。

エースは体勢をすぐに立て直し...

 

エース「バーチカルギロチン!ウルトラギロチン!サーキュラーギロチン!」

 

すかさず3種類のギロチン技を叩き込む。

ウルトラマンエースは多彩な切断技を持っており、『切断技のエース』とも呼ばれている。

 

ヤプール「おのれぇ...貴様ら...。」

 

ギロチン技を喰らったヤプールは踏ん張るこてで精一杯だった。

 

エース「メタリウム光線!!」

ヤプール「ウガァァァァァァァ!」

 

エースは『メタリウム光線』でとどめを刺す。

 

ヤプール「我は消えても...我の怨念は...永遠に輪廻する...。」

 

そう言い残して、ヤプールも爆発した。

 

 

 

 

その一方で...

 

Ah やっと手にしたMIRAI TICKET探して

 

(間奏)

 

ラ~ラララ~ララ~ ラ~ラララ~ララ~

ラ~ラララ~ララ~ ラ~ラララ~~~

 

Aqoursが歌い終わる。

 

 

続く。




だいぶ間が空いてすいません(^^;)
戦闘シーンはオリジナルなため、構想に悪戦苦闘してました。
戦いは次回終わる予定です。


前書きに記した通り、旅行は楽しかったです!
初日は夜の舞台挨拶までの間に、『伊豆・三津シーパラダイス』→『松月』→『丸勘』→『びゅうお』と巡りました。
天気が良くて、みとしーから富士山が綺麗に見えました。Aqoursのパネルもパシャリしました(^^)。
松月さんと丸勘さんはもちろん食べに食べました(笑)。
びゅうおでは1期11話のようまりシーンを思い浮かべてました。

ちなみに、『クレナイガイ』の姿で旅行したので、Twitterアカウント『@kotoriyou9』で『さすらいの旅』として投稿してあります。
良かったら覗いてみてください。

これ、沼津と幕張の旅行を振り返ってますが、12日~14日にはAZALEA広島ファンミを含めた旅行に行ってきます。


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【13-9】サンシャイン!!/ゼロとの別れ

前回の続き。
話は5日に。
この日は『ウルトラヒーローズEXPO2019』に行きました。16:15からのバトルステージも観覧しました。
ステージは終始興奮しっぱなしでした!
それと、ゼロ距離でイサ兄が目の前を通りました!
また、オーブとジャグラーの戦いは半端ない!
あの2人の剣術すごすぎる。弟子入りしたいくらい(笑)。

湊3兄妹に会えて良かったです!(*´-`)

ちなみに、ガイさんにも1度地元のほうで会ってます。
オーブの劇場版公開から1ヶ月後くらいに。


本来なら地区予選で歌うはずだった曲を披露し終えたAqoursは、ガイ,レイ,ジャグラーが勝つことを祈っていた。

 

千歌・曜・梨子「(ガイさん...。)」

ルビィ・花丸・善子「(ジャグラーさん...。/師匠...。)」

果南・ダイヤ・鞠莉「(レイさん...。/レイっち...。)」

 

 

ジャグラーSide

 

ゼッパンドン「フン!オラァ!」

カイザーマガオロチ「グゥゥギャァァァ!」

 

この2体は肉弾戦が繰り広げられていた。

が、ゼッパンドンが上手だった。

 

ゼッパンドン「カイザーべリアルの力を宿した大魔王獣らしいが、こんなもんか。...来いよ。」

 

挑発するような仕草で煽ると、その挑発にのったカイザーマガオロチが突進してくる。

 

ゼッパンドン「こんな安い挑発にのるとは...。隙だらけだぜ!ハァッ!」

カイザーマガオロチ「グゥゥゥ...。」

 

ゼットンの有するテレポートで間合いを詰め、拳と蹴りで攻撃をお見舞いする。

 

カイザーマガオロチ「キシャァァ...。」

ゼッパンドン「これで終いだ...。ゼッパンドン撃炎弾!」

 

連続発射で集中攻撃していく。

 

ゼッパンドン「オラオラオラオラオラァァ!」

カイザーマガオロチ「グゥゥ...ガァァ...。」

 

全弾喰らったカイザーマガオロチは後ろに倒れ、爆発した。

 

ゼッパンドン「あー...疲れた...。」

 

 

ゼロSide

 

ゼロビヨンド「ビヨンドツインエッジ!」

 

クワトロスラッガーを2つずつ合体させ、ゼロツインソードの形状にしたものを両手に持つ。

その刃でオーブキラーを圧倒していく。

 

ゼロビヨンド「俺の刃を刻み込め...。ツインギガブレイク!」

 

両手に持つビヨンドツインエッジにエネルギーを注ぎ込み、巨大化させ、オーブキラーを切り裂く。

 

オーブキラー「グゥゥ...。」

 

斬撃を受けたオーブキラーはよろめく。

だが、最後の力を振り絞り、オリジウム光線を放つ。

 

ゼロビヨンド「ワイドビヨンドショット!」

 

『ワイドゼロショット』の強化された光線で受けて立ったゼロビヨンド。

徐々に『ワイドビヨンドショット』が勝り、オーブキラーに命中。ゼロビヨンドの光線が止むと、爆発した。

 

ゼロビヨンド「お前がオーブの名を借りるのは...2万年早いぜ。」

 

 

オーブSide

 

オーブ「ゴモラアーマー!!」

 

「サイバーゴモラアーマー、アクティブ!」

 

オーブトリニティは『ウルトラマンギンガ』『ウルトラマンビクトリー』『ウルトラマンエックス』のパワーを借りた姿のため、ビクトリーの『ウルトランス』,エックスの『サイバーアーマー』を扱うこともできる。

 

オーブ「ハァァァ...シュワッ!!」

HKZPカイザー「グハッ...。」

 

サイバーゴモラアーマーで巧みに攻撃していく。

 

HKZPカイザー「クソッ...なぜ勝てない...。君たちの強さはなんなんだよぉぉぉぉぉぉ!!」

 

そう叫びながら、オーブに向かってくるHKZPカイザー。

 

オーブ「俺たちには守るべきものがある。ただそれだけだ...。」

 

「ウルトランス!EXレッドキング・ナックル!」

 

サイバーゴモラアーマーを解除し、今度はEXレッドキングの巨大な腕が右手に宿る。

 

オーブ「ンンン...ドリャアァァァァ!!」

HKZPカイザー「キシャァァァ...。」

 

剛腕から繰り出された1発が見事にヒットした。

すぐにEXレッドキング・ナックルを解除し、『オーブスラッシャー』を手に持つ。

オーブスラッシャーのスライドを3回タッチし、ブーストスイッチを押して発動させ、巨大な光輪をオーブスラッシャーから発生させる。

 

オーブ「トリニティウム光輪!!」

 

巨大な光輪が回転して、HKZPカイザーを捕らえる。

それは1度のみならず、3回も決まった。

 

HKZPカイザー「僕の負けだ...。」

 

ドゴーーーーーン!!!

 

 

 

 

 

ついに、魔王獣・超獣軍団を倒した。

 

Aqours「やったーーー!!!」

 

千歌「ガイさんたちが勝った!」

曜「千歌ちゃん!梨子ちゃん!やったね!」

梨子「私たちの声が届いたんだね!」

 

善子「師匠たちが勝ったわ!」

ルビィ「ジャグラーさんかっこよかったね!」

花丸「善子ちゃん泣いてるずら。」

善子「こ、これは嬉し涙よ!」

 

鞠莉「果南!ダイヤ!やったわね!」

ダイヤ「この世界は救われたのですね!」

果南「本当に良かったよ!」

 

Aqoursの皆も、他のスクールアイドルも、お客さんも喜んでいた。

戦いが終わったオーブやゼロは...

 

オーブ「セブンさん、エースさん、ウルティメイトフォースゼロの皆さん、本当にありがとうございました。」

ゼロ「親父、エース、助かったぜ。おめぇらもありがとな。」

ミラーナイト「私たちは当然のことをしただけですよ。」

エース「我々は光の国に戻って、大隊長に今回の件を報告するのだが...。」

セブン「2人にも光の国に来てほしいのだ。」

オーブ「それは...。」

ゼロ「親父、そのことだが、俺だけ戻る。」

オーブ「ゼロさん...。」

ゼロ「俺の分までAqoursのそばに居てやってくれ。」

グレンファイヤー「なんだその『アクア』ってのはよ??」

 

グレンが疑問に思っていると...

 

千歌「ガイさーーん!レイさーーん!ジャグラーさーーん!」

 

とびっきり元気な声が響く。

オーブたちのもとに、9人の少女たちが駆け寄り、手を振る。

 

ゼロ「あいつらが『Aqours』だ。俺とガイとジャグラーが面倒を見ているな。俺は途中からだが、ガイはかなり気に入られてるから、このままあいつらと居てほしいんだ。」

セブン「なるほど。わかった。オーブよ。」

オーブ「は、はい...。」

セブン「この世界と彼女たちのこと任せていいか?」

オーブ「わかりました!何かあればすぐにお知らせします。」

 

そして、オーブ・ゼロ・ジャグラーは9人に向き合い、変身を解除し、そばに降り立つ。

その姿を見るやいなや、9人はすぐそばまで駆け寄り...

 

Aqours「おかえりなさい!ガイさん!レイさん!ジャグラーさん!」

ガイ・レイ「ただいま。」

JJ「戻ったぜ。」

 

1年生はジャグラーに,2年生はガイに,3年生はレイに近より...

 

善子「師匠が帰ってきて良かったぁぁぁ!」

JJ「抱き付くんじゃねぇ!暑苦しいだろ!」

 

善子はダイブするかのように、ルビィと花丸はそっと寄り添う形でジャグラーに抱き付いた。

 

ルビィ「今は...こうさせてください...。」

JJ「っ...。」

花丸「お願いしますずら...。」

JJ「...はぁ...。今回だけは特別だ。」

 

ジャグラーも満更ではないようだ。

 

 

千歌「うぅ...ガイさん...。」

ガイ「なに泣いてんだよ。」

曜「だって...ガイさんが居なくなっちゃったらって...。」

梨子「すごく怖かったんです...。」

ガイ「心配かけてすまなかったな...。けど、俺はここに居る。」

 

ガイは2年生を優しく受け止めていた。

 

 

鞠莉「レイっち!」

果南「ハグ!」

レイ「のわっ!?小原!松浦!いきなりのハグはやめろ!」

ダイヤ「全く...すぐにハグしたがるんですから。」

鞠莉「いいじゃ~ん!」

果南「そうだよ~!」

レイ「黒澤!見てないで何とかしてくれ!」

 

レイは鞠莉と果南を引き剥がそうとするが、離れない。

 

ダイヤ「今日は私も混ざりますわ!」

レイ「あ!おい!」

 

3年生のハグ攻撃はウルトラマンも敵わないらしい。

 

 

すると、セブンとエースの体が輝き、2つの光が舞い降りる。

それにはAqoursメンバーも気が付いて整列する。

 

???「君たちがAqoursかい?」

千歌「はい...。あなたは...?」

???「私は『ウルトラセブン』。この姿では『モロボシダン』と名乗っている。ゼロの父親だ。」

梨子「レイさんのお父さん!?」

ダン「息子が世話になっているね。」

ダイヤ「私たちの方こそ、お世話になっております...。」

 

ダンと挨拶が終わると...

 

果南「ダンさんの隣に居る方は...?」

 

もう1人の男性に視線が向く。

 

???「はじめまして。私は『ウルトラマンエース』だ。この姿では『北斗星司』と呼んでくれ。」

鞠莉「はじめまして...。」

 

北斗がAqoursメンバーを見渡すと、1人の少女に目が合い、彼女のもとに歩み寄る。

 

北斗「君が無事で良かったよ。」

善子「あ、あの時は...ありがとうございました...。」

ルビィ「北斗さん!善子ちゃんを助けてくれて、ありがとうございました!」

花丸「ありがとうございましたずら!」

JJ「助かったぜ...。」

北斗「いいんだよ。さっきも言ったように、彼女に怪我が無くて本当に良かったよ。」

 

ダンと北斗がAqoursメンバーと打ち解けると...

 

ジャンボット「ゼロ。我々は月で待機している。」

グレンファイヤー「この姿のままじゃ居ずらいからなぁ。」

ジャンナイン「先に行こう。」

ミラーナイト「では、待ってますよ。」

レイ「わりぃな。」

 

ゼロ以外のUFZメンバーが月へ向かった。

そのやり取りから察したのか...

 

ダイヤ「まさか...レイさん...。」

レイ「あぁ。お前らとはここでお別れだ。」

梨子「そんな...。」

花丸「どうしてずら...?」

レイ「今回の戦いのことを、光の国に戻って報告しないといけないんだ。」

 

レイの口から別れの話がされた。

 

果南「仕方ないよね...。」

曜「でも...せっかく仲良くなれたのに、お別れだなんて...。」

 

Aqoursメンバーは肩を落とすが...

 

レイ「そんな暗い顔すんなって。また戻ってくるからよ。このイージスを使えばすぐに会えるんだし。」

鞠莉「そうね。一生の別れじゃないわ!また会いましょう!」

千歌「ありがとう!レイさん!」

レイ「あぁ!またな!」

 

レイとAqoursメンバーが別れの挨拶を済ませた。

 

ダン「そろそろ行こうか。」

レイ「そうだな。」

北斗「帰りは頼むぞ。」

レイ「任せとけって!」

 

ダン「ジュワッ!」

北斗「ハァッ!」

 

ダンはウルトラアイを目に装着し、ウルトラセブンに,北斗はウルトラリングを重ね合わせ、ウルトラマンエースに変身した。

 

レイ「ガイ,ジャグラー、この世界を頼むぜ。」

ガイ「わかりました。お気をつけてお戻りください。」

JJ「言われなくてもそのつもりだ。」

レイ「それと...津島善子,国木田花丸,黒澤ルビィ,黒澤ダイヤ,松浦果南,小原鞠莉,渡辺曜,桜内梨子,高海千歌。」

千歌「は、はい...。」

 

レイはAqoursメンバーをフルネームで呼んだ。

 

レイ「ラブライブ頑張れよ!俺はずっとAqoursのこと応援してるからな!」

Aqours「はいっ!!!」

 

これで言い残すことはないようで、レイはブレスレットからゼロアイNEOを取りだし、目に装着しようとしたが...

 

ルビィ「...!!」

レイ「なっ...!?」

ダイヤ「ルビィ?」

花丸「ルビィちゃん?」

 

なんと、ルビィがレイに抱き付いたのだ。

 

ルビィ「う...うぅ...。」

レイ「いきなりどうしたんだ...?」

ルビィ「お別れしたくないよ...。」

 

曜「ルビィちゃん...。」

善子「ルビィ...。」

 

ルビィ「ルビィには...レイさんのことがお兄ちゃんみたいに思えたんだもん...!お兄ちゃんとさよならなんて...ルビィ嫌だ!」

 

ルビィの思わぬ告白に、レイもダイヤもガイも驚いていた。

 

レイ「黒澤...。」

ルビィ「うぅ...ひぐっ...。」

 

ダイヤ「ルビィ!レイさんから離れなさい!」

 

ここでダイヤが離れるように言うが...

 

ルビィ「嫌だ!」

 

珍しく、姉の言うことに抵抗する。

 

レイ「黒澤...。こんな俺を兄貴だと慕ってくれてありがとよ。すげぇ嬉しいぜ。」

ルビィ「...うん。」

レイ「さっきも言ったように、一生の別れじゃ無い。また遊びに来るからよ。だから...今は堪えてくれ...。」

 

そう言って、レイはルビィをそっと離した。

そこに花丸・善子・ダイヤが寄り添う。

 

レイ「今度こそ、俺は行くぜ。」

 

千歌「レイさん!またね!」

曜「レイさんと過ごした日々、忘れません!」

梨子「短い間でしたけど、ありがとうございました!」

果南「今度こっちに来たら、うちのお店に招待するからね!」

鞠莉「レイっちが居なくならなかったら、浦の星に来てほしかったなぁ~。」

レイ「おい小原!浦の星は女子校だろ!」

鞠莉「理事長権限でNo problemよ!」

 

一同「(笑)」

 

ひとしきり笑ったところで...

 

ダイヤ「ルビィがわがまま言ってごめんなさい。レイさんのことは忘れませんわ!」

花丸「おらも、レイさんのことはお兄さんみたいに思えたずら!」

善子「向こうでも元気にやりなさいよ。」

レイ「俺もお前らのこと、忘れないぜ!」

 

そして...

 

ダイヤ「ルビィ。あなたからも言いなさい。」

ルビィ「...うん。」

 

ルビィはレイの前に立つ。

 

ルビィ「レイお兄ちゃん...ありがとう!」

レイ「ルビィは最高の妹だぜ!」

 

今度こそお別れを言えたため、レイはゼロアイNEOを装着し、ウルトラマンゼロに姿を変えた。

 

ゼロ「じゃあな!」

セブン「デュワッ!」

エース「トワァ!」

ゼロ「シェア!」

 

ガイ「皆さん、ありがとうございました。」

JJ「またどこかでな。」

千歌「レイさーん!ありがとーー!!セブンさーん!エースさーん!ありがとうございましたーー!!」

曜・梨子・花丸・ルビィ・善子・果南・ダイヤ・鞠莉「ありがとーーー!!!」

 

 

 

 

 

地球を離れ、月に到着したゼロ・セブン・エース。

 

ゼロ「待たせたなお前ら。」

ミラーナイト「大丈夫ですよ。」

ジャンボット「別れは言えたのか?」

ゼロ「とりあえずな。けど、遊びに行くって約束したから、また戻ってくるけどな。」

グレンファイヤー「なんか、あいつら可愛かったなぁ!」

ジャンナイン「グレン、君は地球の女の子に手を出すのか?」

グレンファイヤー「どーしてそうなる!?そうじゃなくて、普通に可愛いってことだよ!」

ゼロ「いつかお前らや親父に、あの9人が最高に輝く姿を見せてやりたいぜ。」

セブン「ゼロがそこまで言うなら、楽しみにしておこうか。」

エース「私も見てみたいな。」

 

光の国へ向かう準備が整い、ゼロがウルティメイトイージスをまとう。

 

ゼロ「さぁ、光の国に出発だ!」

 

 

続く。




次回、1期の最終回です!


最後に1月6日の日記。
この日はブロマイド狙いで物販に並び、合計20枚買えました。
そして、会場限定のGuilty Kissブロマイドが出ました!(^^)
で、前回の前書きに書いたとおり、あいにゃから目線&レスをもらって、あいきゃん・りきゃこも目の前に居て、幸せでした。

ファンミは昼公演だけだったので、終演後は最終日のかなさらキッチンに行って、打ち上げしてました(笑)。
もちろん、哺乳瓶ドリンクで乾杯ですよ(笑)。

いや~、めちゃめちゃ楽しかった~!

次の投稿は、広島から帰ってきてから数日後になります。


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【13-10】サンシャイン!!/戻ってきた日常

1期の物語はこれが最後です!
って言っても、怪獣も何も出ない日常を描いただけになります(・・;)

そして前に予告したように、すぐに2期には入らずに、2期へと続くストーリーを描いていきます。1話完結にするつもりです。
よろしければ、そちらもお付き合いください!

ストーリー始める前に、何度か出演していただいてるブラックマスターですが、『BM』と表記しますので、把握をお願いします。


話は変わって、AZALEA広島ファンミに行ってきました~。
めちゃめちゃ楽しかったし、牡蠣とお好み焼きとパフェを食べてました(笑)

その中で、広島でお好み焼きとパフェのお店がAZALEAのブロマイドを配布してましたが、コンプリートしました!
それに、物販でもブロマイド(3種類 × 9人)をコンプリートしました!
会場限定AZALEAもゲットで、ハッピー(^-^)v


ラブライブの地区予選と大魔王獣・ヤプールを倒し、レイ(ウルトラマンゼロ)と別れて数日が経った。

怪獣被害が落ち着いて、平和な日常が続いていた。

ただ...

 

ガイ「このまま平和にいくと思うか?」

JJ「大魔王獣がこの世界に居たんだ。ヤツが居てもおかしくない。魔王獣の親玉...『超大魔王獣』がな。」

ガイ「マガタノオロチ...。」

JJ「俺はヤツに関する太平風土記を探す。」

ガイ「わかった。」

 

早朝の三津浜海岸で話をしていたガイとジャグラー。

話の内容は超大魔王獣の存在について。

2人が前に居た世界で起きていた魔王獣の災いが、今居る世界でも起きている。

似たような展開に、2人は懸念していた。

 

ちょうど話が終わったところに...

 

果南「ガイさん・ジャグラーさん、おはようございます。」

ガイ「おう。おはよう。」

JJ「よぉ。」

 

毎朝欠かすことのないランニングをしている果南に出会う。

 

果南「こんな朝早くに2人は何してたんですか?」

ガイ「ただの世間話だよ。」

JJ「ランニング頑張れよ。」

果南「ありがとうございます!じゃあ私は行きますね。」

 

短い会話を済ませ、果南は走り出した。

 

JJ「あいつらにはヤツのこと話すのか?」

ガイ「太平風土記が見つかれば話をするつもりだ。」

JJ「そうか。」

 

ここで2人は話を終わり、ガイは旅館に戻り、ジャグラーは沼津の方へフラッと向かった。

 

 

鞠莉&ダイヤSide

 

ダイヤ「鞠莉さん!それは本気ですの!?」

鞠莉「ウソなんて言わないわよ。」

ダイヤ「ですが、ガイさんは千歌さんのご実家のお手伝いをされているのですよ?」

 

時間はお昼手前すぎ。

学校は夏休みの真っ最中だが、理事長の鞠莉,生徒会長のダイヤ,浦の星の先生は学校に来ていた。

なにやら、ガイに関わることらしい。

 

鞠莉「この決定に反対する先生は居なかったから大丈夫よ。あとは本人次第ね~。」

ダイヤ「いつお話になられますの?2学期まではあと2週間しかありませんわよ?」

鞠莉「近いうちに私から直接話すわ。良い知らせを期待していて♪」

ダイヤ「...わかりましたわ。」

 

このことをガイは鞠莉と話すまで知る由も無かった。

 

ダイヤ「そういえば鞠莉さん。」

鞠莉「なぁに?」

ダイヤ「レイさんを浦の星に入れようとしていたのも本気ですの?」

鞠莉「本気だったよ。高校生にピッタリな容姿だったし、レイっちが居たら皆も安心したでしょ?」

ダイヤ「それはそうですが...。」

 

ガイの次はレイの話になっていた。

 

ダイヤ「まぁ、これまでの怪獣災害のことを考えれば...。」

鞠莉「けど、レイっちは光の国に帰っちゃったから白紙になっちゃったわね~。残念だわ~。」

 

それぞれの仕事をしながら、口も器用に動かす2人であった。

 

 

ルビィSide

 

とある住宅地。

そこにルビィがスマホを片手に歩いていた。

 

ルビィ「え~っと...この川沿いの道を歩いて3つ目の角だから...。」

 

スマホの地図とにらめっこして歩くと...

 

ルビィ「あっ!このお家だ!」

 

目的地に到着したようだ。

ルビィはインターホンを押す。

 

ピンポーン...

 

曜ママ『は~い?』

ルビィ「あ、あの...黒澤ルビィです...。」

曜ママ『ルビィちゃんね!曜から聞いてるわ。玄関開けるからちょっと待っててね~。』

 

少し待つと玄関が開き、曜ママが顔を出す。

 

曜ママ「いらっしゃいルビィちゃん!」

ルビィ「お、おじゃまします...。」

曜ママ「曜~!ルビィちゃんが来たわよ~!」

曜「今行くー!」

 

2階からドタドタと足音が近づき...

 

曜「ルビィちゃん、いらっしゃい!さ!あがってあがって!」

ルビィ「うん!」

曜ママ「あとで飲み物とお菓子を持っていくからね~。」

 

Aqoursの衣装作りを担当する2人は、衣装に関する打ち合わせをするために集まったのだ。

 

ルビィ「曜ちゃん、今日はよろしくね!」

曜「私の方こそ!」

 

衣装会議が始まった。

 

 

梨子Side

 

梨子は自分の部屋のピアノを弾いていた。

この演奏を聞いているのは花丸だった。

 

~~~♪

 

梨子「こんな感じかな。」

花丸「...。」

 

演奏が終わり、梨子は花丸に向き合ったが、花丸はポカーンとしたまま。

 

梨子「花丸ちゃん?」

花丸「え?...はっ!お、おらはここに居るずら...。」

梨子「だ、大丈夫?」

花丸「あ...ごめんなさいずら...。」

 

おそらく、花丸は梨子のピアノ演奏に聞き入ってしまっていたのだろう。

 

花丸「まるが梨子ちゃんのピアノを聞きたいって言ったのに...。うまく感想が言えなくて...。ごめんなさい...。」

梨子「ううん。花丸ちゃんが謝ることなんてないよ。あんな風に聞き入ってくれたほうが嬉しいのよ♪」

花丸「怒ってないずら...?」

梨子「怒らないわよ~。さっきも言ったように、花丸ちゃんに聞いてもらえて嬉しかったし、私も楽しかったんだから♪」

花丸「良かったずら~。」

 

実は少し前に、花丸が梨子のピアノ演奏を聞きたいと言って今に至る。

 

花丸「梨子ちゃんのピアノを聞けて良かったずら!また聞いてもいいずらか?」

梨子「もちろんよ。聞きたくなったら遠慮無く言ってね!」

花丸「ずら~♪」

 

梨子は花丸の頭を優しく撫でた。

 

 

善子&ジャグラーSide

 

カランカラン...

 

BM「いらっしゃいませ。」

JJ「来たぜマスター。」

善子「こんにちは...。」

BM「おぉ、ジャグラーさんに善子さん。」

 

仲見世商店街のやば珈琲にジャグラーと善子が来店。

この2人が一緒に居る理由は、先日の戦いのお詫びとお礼というものだ。

ジャグラーとしては、善子に怖い思いをさせてしまったお詫びのつもりだったが、善子としては、先日もだが、何度もジャグラーに助けてもらっているお礼がしたいらしく、お互いの利害が一致したのだ。

 

店内に入り、マスターの前のカウンターに座った2人。

 

BM「ジャグラーさんはいつもので?」

JJ「あぁ。」

BM「善子さんは何にしますか?」

善子「私は...師匠と同じもので...。」

BM「かしこまりました。」

 

注文を受けると、マスターは後ろの棚にあるコーヒー豆をいくつか選び、焙煎し始める。

 

善子「マスターさん、もしかして豆をブレンドするところから作ってるんですか?」

BM「えぇ。お客様には美味しいコーヒーを飲んでいただいて、至福の時間を過ごしていただきたいのですよ。」

JJ「これがマスターのこだわりだ。」

善子「そうなんですね...。」

 

焙煎が終わり、豆を砕き、お湯を注ぐ。

お湯を注ぐと、店内にコーヒー独特の香りが広がる。

 

善子「良い香りねぇ。」

 

全ての行程が終わるのに約30分。

ジャグラーと善子の前に、マスター特製のブラックコーヒーが提供される。

 

BM「善子さん、どうぞお召し上がりください。」

善子「いただきます。」

 

一口すすると...

 

善子「......美味しい。」

BM「お口に合って何よりです。」

JJ「この香りや旨さ、マスターしか出せない技だ。」

 

ジャグラーと善子は優雅な一時を楽しんでいた。

 

 

十千万旅館Side

 

しいたけ「クゥーン...ワン!」

果南「よしよししいたけ~。こうやって会うのは久々だね。」

 

旅館の出入り口に果南が居た。

しいたけと戯れたあと、中に入り...

 

果南「こんにちは~。」

志満「いらっしゃい果南ちゃん。今日はゴメンね...。」

果南「大丈夫ですよ志満さん。今日はショップが休みで予定が空いていたので。」

志満「さっそくだけど、千歌ちゃんと合流して、手伝ってくれる?」

果南「任せてください!」

 

ガイ「果南。」

果南「朝ぶりですね。」

ガイ「お手伝いさんが来てくれるとは聞いていたが、果南だったのか。」

 

美渡「ガイさーん、こっち手伝ってー。」

ガイ「すぐに行きます。頑張れよ果南。」

果南「ありがとうございます♪」

 

果南が旅館に来た理由は、千歌から手伝ってほしいとお願いがあったから。

なんでも夏休み後半は旅館も忙しくなるようで、毎年高海家総出で切り盛りするが、この日はお手伝いがほしいほどだった。

そのお手伝いに果南が抜擢されたのだ。

 

ガイは大将と共に料理を作っている。

千歌は客室の掃除をしている。

果南は客室の掃除をする千歌と合流する。

 

果南「千歌来たよ~。」

千歌「あ!果南ちゃん!」

果南「千歌と一緒に客室の掃除をやればいい?」

千歌「うん!お願い!」

果南「了解。久々に旅館の手伝いやるから気合い入るな~。」

千歌「そういえば、果南ちゃんがこうやって手伝ってくれるの久しぶりだね~。」

 

千歌と果南は掃除をどんどんこなしていった。

 

 

 

鞠莉&ダイヤSide

 

時間は過ぎていき、18:00。

 

鞠莉「そろそろ帰りましょうか。」

ダイヤ「そうですわね。」

鞠莉「家まで送迎するわ。」

ダイヤ「ありがとうございます。」

 

鞠莉は執事が運転する車でダイヤと帰宅した。

 

 

ジャグラーSide

 

善子「あ、もうこんな時間...。帰らなきゃ。」

 

すると...

ブー...ブー...ブー...

 

JJ「俺の携帯か。」

 

ジャグラーは通話に切り替える。

 

JJ「はいよ。」

曜『あ、ジャグラーさん。』

JJ「渡辺か。何の用だ?」

曜『今どこにいますか?』

JJ「仲見世商店街のやば珈琲だが。」

曜『今から私の家に来れますか?ルビィちゃんを送っていってほしいんです。』

JJ「あー、なるほど。ちょうど店を出るとこだが、津島を先に送ってから向かう。」

曜『ありがとうございます。ルビィちゃんにはそう伝えますね。』

JJ「んじゃあとでな。」

曜『はーい。』

 

通話が終わる。

 

善子「曜から?」

JJ「あぁ。黒澤の妹ちゃんの送迎だ。」

BM「モテモテですな。」

JJ「何かと世話が焼ける連中だがな。」

善子「失礼ね!個性があるって言ってほしいわ!」

 

そんなやり取りをしながら退店の準備が完了。

 

JJ「行くぞ津島。」

善子「えぇ。」

BM「またの来店をお待ちしております。」

 

その後、ジャグラーは善子を送り届け、曜とルビィと合流した。

 

ルビィ「ジャグラーさん、ありがとうございます。」

JJ「いくらまだ明るくても、この時間に女を1人で帰すわけにはいかねぇからな。」

曜「ルビィちゃんもジャグラーさんもまたね~。」

ルビィ「曜ちゃんまたね~。」

 

ルビィを送り届けたジャグラーは、十千万旅館に向かった。

 

 

梨子&花丸,十千万旅館Side

 

千歌「ふぅ~~...お掃除終わったぁ~。」

果南「千歌は朝からやってたんだっけ?」

千歌「果南ちゃんが来るまではそうだったよ。」

果南「頑張ってたんだね。」

 

2人は千歌の部屋の前でおしゃべりしていた。

すると...

 

花丸「千歌ちゃん!果南ちゃん!」

千歌「あれ?花丸ちゃん?」

果南「何で花丸ちゃんが梨子ちゃんの家に?」

梨子「花丸ちゃんが、私のピアノを聞きたいって言ってくれたんです。」

果南「そうだったんだ。」

花丸「果南ちゃんは何してたずら?」

千歌「果南ちゃんは旅館の手伝いをしてくれてたんだよ。」

 

会話が弾む。

 

花丸「あ!まるそろそろ帰らないと...。」

梨子「果南ちゃんは?」

果南「私は今日はここに泊まるよ。」

千歌「ガイさんは手が離せそうにないし...。花丸ちゃんを1人で帰すのは...。」

果南「花丸ちゃんの家って、歩いて10分くらいだよね?」

梨子「私たち以外で花丸ちゃんに付き添ってくれる人は...。」

 

千歌・梨子・果南は心配していた。

あれ以来、怪獣は出現しなくなったが、いつまた現れるかわからない。

と、そこに...

 

JJ「何してんだお前ら。」

千歌・梨子・果南「あ...居た。」

JJ「あ??」

千歌「ジャグラーさん!」

JJ「国木田を送ればいいんだろ?引き受けるぞ。」

花丸「ありがとうございますずら。」

 

タイミング良くジャグラーが現れ、花丸を送迎することになった。

 

 

花丸&ジャグラーSide

 

帰り道...

 

花丸「あ、あの...ジャグラーさん...。」

JJ「何だ?」

花丸「この前は...まる...力になれなくてごめんなさいずら...。」

JJ「大魔王獣の件か。過ぎたことは気にするな。」

花丸「でも...。」

JJ「その責任は俺にある。魔王獣からこの世界を守るのは俺とガイの務め。国木田が責任を負う必要は無い。」

 

ジャグラーの言葉を聞いた花丸の心は晴れやかになった。

数分歩くと花丸の家に到着した。

 

花丸「送ってくれてありがとうずら!」

JJ「またな。」

 

 

 

こうして、各メンバーの日常が終わっていった。

 

 

しかし...

 

アルファ「ダークリングNEOは壊れちゃったけど、僕にはまだアレが残ってる。それに、カイザーべリアルの力も十分ある。この力でオーブ,ジャグラー...君たちを倒す。」

 

 

オリジナルストーリーへ続く。




無事に1期完走!
お付き合いありがとうございました!
これからのストーリーもよろしくお願いします!

次回からはAqoursメンバーとガイさんのオリジナルストーリーになります。
内容としては、怪獣は出さず、日常編です。
前書きの予告通り、1話完結なので、文量は多くなるかもしれませんが、ご了承ください。

では、次回でお会いしましょう!


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Aqoursとクレナイガイ
清らかな桜と風来坊


オリジナルストーリー開幕です!
初回は梨子ちゃんです。

ガイ「よろしくな、梨子。」
梨子「わ、私こそ、よろしくお願いします。」
作者「梨子ちゃん、緊張しすぎですよ。リラックスリラックス!」
梨子「スー...ハー...スー...ハー...。」
ガイ「落ち着いたか?」
梨子「はい。作者さんもよろしくお願いしますね。」
作者「任されました!期待していてください!」

てことで、スタート!


~~~♪

 

梨子はピアノを弾いていた。

これまでのAqoursの曲をアコースティック形式のメドレーにして。

 

~~~♪

 

梨子「こんな具合かな。」

 

パチパチパチパチ...

 

梨子「えっ?」

 

ピアノを弾き終えると拍手が聞こえてきたので、音のする方を向くと...

 

ガイ「梨子のピアノ演奏聞かせてもらったよ。」

梨子「ガイさんだったんですね。」

ガイ「ピアノへの姿勢は真剣だが、演奏は楽しんでいるように見えたな。」

梨子「そこまでわかるんですか?」

ガイ「まあな。」

 

ベランダ越しで会話をする2人。

 

梨子「今日は旅館のお手伝いは無いのですか?」

ガイ「あぁ。大将から休みをもらったよ。」

梨子「お休みを承知で...お願いがあるんですが...。」

ガイ「お願い?」

梨子「今日の夜に開かれるピアノコンサートを一緒に観に行きませんか?ペアチケットの相手が決まらなくて...。」

 

なんと、梨子からお出かけの話が浮上した。

 

ガイ「俺は構わないが、梨子の母ちゃんや他のメンバーはどうした?」

梨子「お母さんは旅行で家を空けていて、Aqoursの皆も今日は都合が合わないみたいで...。」

ガイ「ジャグラーは...こういうの似合わないだろうな...。」

梨子「あはは...。」

ガイ「たまには息抜きも悪くないな。俺で良ければ一緒に行くよ。」

梨子「ありがとうございます!」

 

こうして梨子とガイはピアノコンサートに行くことになった。

今は13:00を回ったところだが、2人は準備を済ませ、出かけた。

 

 

内浦からバスに乗り、沼津駅に到着。

開場までまだまだ時間があるため、2人が向かった場所は...

 

ガイ「ここでのんびり過ごすか。」

梨子「そうですね♪」

 

カランカラン...

 

BM「おや、ガイさんじゃないですか。いらっしゃいませ。」

ガイ「今日は俺だけじゃないんだ。」

梨子「は...はじめまして...。」

BM「あなたは...Aqoursの『桜内梨子さん』ですね。」

梨子「え...あ...はい...。」

 

マスターは一目で梨子のことがわかった。

それに、店内にはAqoursのグッズが置いてある。

 

梨子「マスターさんってAqoursのファンですか?」

BM「えぇ。2年生3人の時からですよ。」

梨子「スクールアイドル活動を始めた時から...。応援してくださって、ありがとうございます。」

 

少し会話を済ませ、ガイと梨子はテーブル席に座った。

 

ガイ「注文はどうする?」

梨子「マスターさんの淹れるコーヒーとたまごサンドにします。」

ガイ「そうか。なら、俺はいつもので。」

BM「かしこまりました。」

 

注文を済ませた2人は...

 

梨子「マスターさんはガイさんとジャグラーさんのこと...。」

ガイ「知ってるよ。俺とジャグラーの正体を。実は、この前の大魔王獣の件も情報提供してもらったんだ。」

梨子「そうだったんですか...。」

ガイ「それと...マスター、あの子は居るか?」

BM「元気に待ってましたよ。いつ来るのかソワソワしてましたから。」

梨子「???」

 

ガイの言う『あの子』に引っ掛かる梨子だったが、その正体はすぐに現れた。

 

???「キュ~!」

ガイ「お~、よしよし。」

梨子「ひ!?」

 

『あの子』はガイの肩に現れ、ガイは撫でている。

梨子はいきなりのことで驚いている。

 

梨子「ガイさん...その子は...。」

ガイ「この子は『リム』。」

梨子「リム...?」

ガイ「『リムエレキング』だから『リム』だ。怪獣だけど、このサイズ以上にはならないし、人懐っこい性格だ。」

リム「キ~♪」

 

リムはガイの肩を降りて、梨子の目の前に立つ。

 

ガイ「そんな警戒しなくていいぞ。リムは優しいから、大丈夫だよ。」

 

梨子は両手をそ~っと伸ばし、リムを持ち上げようとしたが...

 

リム「キュ~!」

梨子「わっ!」

 

リムから梨子の両手に収まった。

そのあと、梨子はリムを撫でたり、じゃれあったりした。

 

梨子「リムちゃん可愛い~♪」

リム「キュ~♪」

 

BM「すっかり仲良しになりましたね。」

 

リムと遊んでいると、マスターがコーヒーを持ってきた。

 

BM「本日のブラックコーヒーを2つに、桜内さんはたまごサンド、ガイさんはラムネとナポリタンを。」

ガイ「ありがとう。」

梨子「ありがとうございます。マスターさん、この子はマスターさんが飼ってるんですか?」

BM「リムは迷子だったんですよ。それは可哀想なので、私が面倒を見ているのですよ。」

梨子「そうだったんですか...。」

 

リムは梨子の膝の上におとなしく座っていた。

 

梨子「でも、私に紹介したってことは...。」

ガイ「Aqoursの皆にも紹介するよ。」

BM「実はね、店内にAqoursの曲を流すと、とても喜ぶんですよ。」

梨子「リムちゃんも私たちを応援してくれてるの?」

リム「キュゥ?」

梨子「な~んて。でも、ありがとね♪」

リム「キュ~♪」

 

 

それから、梨子とガイは食事を終えた。

時間も良い感じになっていた。

 

ガイ「そろそろ出るか。」

梨子「そうですね。」

 

2人は店を出る準備をする。

 

BM「これからお出かけですか?」

梨子「市民会館のピアノコンサートにガイさんと行く予定なんです。」

BM「桜内さんは、確か作曲をされていましたね。ピアノコンサートで素敵な音楽と出会えると良いですね。」

梨子「ありがとうございます。」

ガイ「マスター、ごちそうさま。」

BM「ご来店ありがとうございます。」

梨子「リムちゃんまたね~♪」

リム「キュ~!」

 

やば珈琲を後にし、コンサート会場に向かった。

 

 

会場に着くとちょうど開場となっており、2人は中に入り、指定されている席に座った。

 

ガイ「そういや、このピアノコンサートは誰が出るんだ?」

梨子「スクールアイドルの先輩『西木野真姫さん』です。」

ガイ「『μ's』のメンバーだったっていう...。」

梨子「はい。私と同じで、ピアノが弾けて、作曲をされていたんですよ。今は医学を学びながらピアノを弾いているんです。」

ガイ「おぉ...そうなのか...。」

 

2人で開演までいろいろ話をしていると...

 

 

ジーーーーーーーーー

 

 

梨子「時間ですね。」

ガイ「だな。」

 

 

「皆さま、お待たせいたしました。西木野真姫さんによるピアノコンサートの開演です。」

 

パチパチパチパチパチパチパチ...

 

場内の拍手と共に、真紅のドレスを着た真姫が登壇。

 

梨子「(綺麗...。)」

 

そして、一礼をし、ピアノに向き合う。

場内は静まり返る。

 

 

~♪

~♪

~♪

~♪

~♪

 

 

 

 

 

 

梨子「ん~!素敵なピアノだったな~♪」

ガイ「心にグッと来る演奏だったな。」

 

約2時間のコンサートが終了し、2人はバスで帰宅中である。

 

梨子「次のAqoursの曲、良い感じのが作れそうです!」

ガイ「良い意気込みだ。期待してるぞ、梨子。」

梨子「はい!頑張っちゃいます♪」

 

それから数十分。

最寄りのバス停に到着。

そこから少し歩いて、梨子の家の前に着いた。

 

梨子「今日はありがとうございました。」

ガイ「それは俺もだ。誘ってくれてありがとな。」

 

すると、ガイのカードホルダーが強く光った。

 

ガイ「なんだ?」

 

中では1枚のフュージョンカードが光を放っていた。

 

梨子「それって...Aqoursのカードですよね?」

ガイ「あぁ。急にどうしたんだ...。」

 

次の瞬間、それに共鳴するかのように、梨子の全身とオーブリングも光る。

 

梨子「な...なんで私が光って...!」

ガイ「一体...どうなってんだ...?」

 

 

『リングを彼女にかざせ。さすれば、新たな力を得る。』

 

 

梨子「私にですか...?」

ガイ「みたいだな...。」

 

ガイはリングの指示に従い、リングを梨子にかざす体勢に入る。

 

ガイ「いきなりで気持ちの整理が追い付いてないだろうが...いいか?」

梨子「お...お願いします...。」

 

 

サッ...

 

 

リングをかざした。

 

梨子「...っ!」

 

その瞬間、梨子が少し身震いしたが、光はリングに吸収され、全身発光が止まった。

 

ガイ「怖かったか?」

梨子「少しだけ...。でも...新たな力って何だったんでしょうか...。」

ガイ「その正体は、これらしい。」

 

ガイは手に持っていた1枚のカードを見せた。

 

梨子「これって、私のカード...。」

 

新たな力とは、『桜内梨子』のフュージョンカードだった。

 

???「まさか、人間からフュージョンカードが生まれるなんてな。」

 

ガイと梨子の道路を挟んだ向かい側にジャグラーが居た。

 

ガイ「ジャグラー...。」

JJ「こんな現象は普通じゃありえねぇ。それに、ジードの世界で起きていた『リトルスター現象』とも言い切れない。未知の現象だな。」

梨子「私がこうなったってことは...。」

JJ「残りの8人にも起こる可能性が少なからずあるだろうな。」

ガイ「それに、このカードは本物みたいだ。」

 

以前、マガゼットン亜種とマガタノゾーア亜種と戦った際に『Aqours』のフュージョンカードが生成された。

今回、そのカードが突然発光したと思いきや、梨子から光が溢れ、同時にオーブリングが反応。

組み合わせると梨子のフュージョンカードが生成された。

原因は不明。

 

ガイ「俺たちがまだ手にしてない太平風土記に何かヒントが隠されているかもな。」

JJ「しゃーねぇな。その代わり、見つけたら沼津グルメの奢りだからな。」

梨子「(ガイさんとジャグラーさん、本当に仲が良いみたいね。)」

 

 

話が1通り終わり、改めて、梨子を見送る。

 

ガイ「そんじゃ、おやすみ。」

梨子「おやすみなさい。」

 

梨子は自宅に入り、ガイも旅館に戻った。

 

 

ガイは戻ってすぐに温泉に入り、床に就く準備をしていると...

 

prrrr...prrrr...

 

ガイ「こんな時間に電話?」

 

スマホに着信が入る。

手にとって発信者を確認すると『小原鞠莉』と表示されていた。

 

ピッ

 

ガイ「もしもし?」

鞠莉『チャオ~♪ガイさん!』

ガイ「今は夜だから、『チャオ~』は合わないだろ。」

鞠莉『テヘペロ♪』

ガイ「で、何の電話なんだ?」

鞠莉『明日時間あるかしら?』

ガイ「1日空いているが...。」

鞠莉『じゃあ、10時に学校の理事長室に来てもらえる?』

ガイ「あぁ、わかった。行くよ。」

鞠莉『待ってるわね!それじゃ!』

 

ツー...ツー...ツー...

 

てことで、明日は鞠莉と会うことになった。

 

 

鞠莉「ついにあのことを提案する日ね...。絶対スカウトするんだから!...ロックオン♪」

 

 

続く。




Aqours CLUB会員限定舞台挨拶、3ヶ所 × シリアル3枚ずつで応募しましたが、全て落選しました...。
クレカ無い勢なので、2次抽選は諦めました。(シリアルは知り合いに譲りました。)
泣きたい...(>_<)

けど、3/21に開催のしゅかしゅーFCイベント昼の部に当選しました!!
しゅかしゅーに会いたかったので、すごく嬉しいです!(^^)
当日が楽しみだな~。

さらに、3/31のあんちゃんソロイベント昼の部も当選(^^)
で、2次抽選があるなら、りきゃこのイベント夜の部を狙ってます。(時間と距離が結構厳しいんですけどね(^^;)。場所が八王子と横浜なので...。)

P.S.2期が始まってないのに、劇場版の構想を考えてちゃってます。


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シャイニー理事長と風来坊

今執筆しているオリジナルストーリーですが、なるべく間を取らないように心掛けますが、それでも今までより頻度は落ちてしまいます...。
ご理解をお願いします。(・・;)


鞠莉「シャイニー!」
作者「あ、鞠莉ちゃん。いらっしゃい。」
鞠莉「今回は私とガイさんの物語なんでしょ?」
作者「えぇ。鞠莉ちゃんとガイさんの物語ですよ。」
鞠莉「期待してるわね、作者さん!ところで、そのガイさんはどこかしら?」
作者「あー...それが...。」
鞠莉「それが??」

ガイ「十千万の1番風呂は格別だったなぁ。」
鞠莉「ガイさん!どこ行ってたんですか!」
ガイ「おぉ、鞠莉か。今回はよろしくな。」
鞠莉「え...よ、よろしくお願いします...?」
作者「(ガイさん、マイペースすぎますって...。)」

鞠莉のストーリー、スタート!


鞠莉から電話を受けた翌日。

今日のガイの予定は、午前中は浦の星で鞠莉と会合。

午後からも鞠莉の手伝いをし、夜はホテルオハラで共に食事を取るらしい。

電話では理事長室に10:00集合だが、現在は7:00。

 

ガイ「リトルスター現象ではないにしろ、Aqoursメンバーに何かしらの力が宿っているのか...?」

 

手には梨子のフュージョンカードを持っている。

 

ガイ「太平風土記を待つか。」

 

カードを腰のホルダーに閉まったところに...

 

コンコンコン...

 

志満「ガイさん、朝食の準備ができましたよ。」

ガイ「ありがとうございます。」

志満「私は千歌ちゃんを起こしてきますから、先に食べていてください。」

ガイ「わかりました。」

 

その後、朝食を済ませ、出かける準備をしていると...

 

千歌「あれ?ガイさん出かけるんですか?」

ガイ「おはようさん、千歌。ちょいと鞠莉に呼ばれていてな。」

千歌「鞠莉ちゃんに?」

ガイ「あぁ。」

 

千歌に話しかけられる。

 

ガイ「千歌も出かけるのか?」

千歌「そうですよ!今日はCYaRon!の3人で遊びに行くんです!」

ガイ「そうか。楽しんでこいよ。」

千歌「はーい!」

 

千歌と別れたあと、全ての準備が整い、ガイは浦の星に向かった。

 

 

バスに揺られること10分。浦の星のバス停に到着。

そこから坂道を登り、校門までやってきた。

 

ガイ「ラブライブが終わってからは初めてここに来るな。練習していた日々や、ゼロさんが居た時が懐かしいなぁ。」

 

数日前まで練習していた日々を思い出していると...

 

鞠莉「あら?ガイさん。」

ガイ「ん?」

 

背後から鞠莉に声をかけられる。

 

鞠莉「まさか、校門で会っちゃうなんて。」

ガイ「このまま理事長室に行くか。」

鞠莉「そうしましょう。」

 

2人は並んで歩き、理事長室へ向かった。

 

 

ガイ「失礼するよ。」

鞠莉「どうぞ。」

 

時刻は10:00ジャスト。

予定通りに鞠莉とガイの会合が始まる。

 

鞠莉「話をする前に、ガイさんはコーヒーと紅茶ならどっちを飲むかしら?」

ガイ「コーヒーと言いたいが、昨日飲んだからな...。紅茶をもらえるか?」

鞠莉「OK。用意するから、そこのソファで待ってて。」

ガイ「了解。」

 

鞠莉はP-falでお湯を沸かし、カップを2つ用意し、茶葉をセットした。

湯が沸くとカップに注ぎ、完成を待つ。

 

数分後、部屋に紅茶の香りが漂い始めた。

 

鞠莉「これで完成♪」

 

ガイとその向かいにカップを置いて、鞠莉も席に着く。

まずはお互いに紅茶を一口飲む。

 

ガイ「こりゃ旨いな。」

鞠莉「イタリアに居るパパが送ってきてくれたの。イタリアの中でも高級な紅茶なのよ。」

ガイ「へぇ~。どれくらいするんだ?」

鞠莉「確か...1杯1万円かしら?」

ガイ「ぐふっ!ごほっ...ごほっ...。」

 

その値段に、ガイは咳き込む。

どっかで1度見た光景だ。

 

鞠莉「ガイさん!?大丈夫!?」

ガイ「お、おう...。大丈夫だ...。」

 

気を取り直して...

 

鞠莉「今日、ガイさんに浦の星に来てもらった理由を話すわね。」

ガイ「この学校に関わることか?」

鞠莉「Yes. と言っても、半分は私たちAqoursで、もう半分が学校に関わることなの。」

ガイ「半分は鞠莉たちで、半分は学校?」

鞠莉「それと、今から言うことは、理事長としての小原鞠莉としての言葉よ。聞いてもらえるかしら?」

ガイ「...わかった。」

 

理事長室の空気が張りつめ、ガイは次の言葉を待つ。

そして、鞠莉は息を吸って...

 

 

 

鞠莉「ガイさん...浦の星女学院の先生になっていただきたいの。」

 

 

 

真剣な眼差しで、鞠莉はガイにそう言った。

10秒くらいの沈黙が続いたあと...

 

ガイ「俺が...学校の先生?」

鞠莉「そう。ただ、担任を持ったり、生徒に授業をしてとは言わないわ。別の理由があるの。」

ガイ「別の理由...。」

鞠莉「部活動には顧問の先生が就くって決まりがあるの。今居る先生方は既に何かしらの部活動の顧問をしているの。ただ、春に新しくできたスクールアイドル部には顧問の先生が就いていないの。今居る先生方にはこれ以上の負担をかけられない。そして、Aqoursのことがわかる人物が必要。だから、臨時でガイさんには『Aqoursの顧問』になってほしいの。」

 

突如として鞠莉から「浦の星の先生になってほしい」と言われ、しかも『Aqoursの顧問』という座を提案されたガイは、鳩が豆鉄砲を食らったようだった。

 

ガイ「でも、学校の先生になるには特殊な免許が必要なんじゃ...?」

鞠莉「そこは心配しないで。浦の星の先生方は全員賛成してくれているわ。もちろん、生徒会長のダイヤもね♪」

ガイ「そ、そうなのか...。」

 

鞠莉は笑顔で話すが、ジョークでは無いみたいだ。

それもそのはず、ガイが浦の星に出入りして、スクールアイドル部の指導をしていることは、先生全員が知っており、先生の間でガイは『ダンスの先生』と認識されているらしい。

また、爽やかな容姿と律儀な性格が学校内で人気を生んだとのこと。

 

ガイ「そこまで信用されているなら引き受けるが、万が一のことがあったその時は...。」

鞠莉「その時はそっちを優先して構わないわ。ガイさんはウルトラマンなんだもの!」

ガイ「ありがとう。」

鞠莉「No problemよ!」

 

こうして、ガイが浦の星の先生(主にAqoursの顧問)になった。

 

鞠莉「ダイヤと先生方には私から話をしておくわ!でも、ダイヤ以外のメンバーにはサプライズでお願いね♪」

ガイ「わかった。それじゃ、9月からよろしくな、鞠莉。」

鞠莉「Yes!学校でもガイさんと一緒なんて、楽しみだわ~!」

 

 

そのあとは、2学期に向けて理事長としての仕事をこなす鞠莉。それをガイが補佐をする。

 

ガイ「(高校3年生にして、学校の理事長か...。本当なら高校最後の夏休みだから、たくさん思い出を残したいはずなのに...。)」

 

黙々と作業をしていく鞠莉を見ながら、ガイは言葉に出さないが、そう思っていた。

 

ガイ「(だったら、俺が少し労うとするか。)」

 

何やらひらめいたようだ。

 

 

時刻はさらに進んで17:00。

日はまだ長いが、空はオレンジ色に染まっていた。

 

鞠莉「ん~...今日の分は終わりねぇ...。」

ガイ「お疲れさん。」

鞠莉「あとは片付けて、家に向かいましょう!」

 

このあとはホテルオハラで一緒に食事をする予定になっている。

鞠莉曰く、今までの感謝をしたいから招待したそうだ。

 

ガイ「向こうに着いたら、厨房貸してくれるか?」

鞠莉「えっ?それは問題無いわ...。(何か作るのかしら?)」

ガイ「そうか。ありがとさん。」

 

2人は片付けを済ませて、小原家御用達の車と連絡船に乗って、淡島のホテルオハラに向かった。

 

 

2人がエントランスに着くと、ホテルの従業員の方がお出迎えをし、中に通される。

 

ガイ「おぉ...かなり豪勢なホテルだな...。」

鞠莉「ガイさんがうちに来るの初めてだった?」

ガイ「あぁ...初めてだ...。」

鞠莉「それは悪いことしたわね。もっと早くに招待してれば良かったわ...。」

 

そんなやり取りをしていると、最上階にある鞠莉の部屋にやってきた。

 

鞠莉「さ、入って入って♪」

ガイ「失礼するよ。」

 

中に入ると、スイートルームに負けないほどの広さだったが、年相応の女の子の部屋のようで、ぬいぐるみや思い出の写真などが飾られていた。

窓からは富士山も見える。

その部屋に感心していると...

 

鞠莉「今日学校で話したこと、引き受けてくれてありがとう...。」

ガイ「ん?あぁ、あれは俺の意志だ。」

 

鞠莉の言葉に覇気が無い。

 

鞠莉「あんな風に言ったけど...ガイさん、ちかっちの旅館の手伝いがあるのになって...。」

ガイ「そのことか。俺の方で解決しとくから、鞠莉は気にしなくていい。」

鞠莉「ガイさん...。」

 

鞠莉の心の不安を取り除くかのように、鞠莉の頭を優しく撫でる。

 

鞠莉「ありがとう...。」

ガイ「うっし!そんじゃあ、飯にするか!」

鞠莉「ええ!そうしましょう!」

 

鞠莉は笑顔になっていた。

 

鞠莉「そういえば、厨房を借りるって言ってたような...。」

ガイ「あ、そうだったそうだった。」

鞠莉「案内するわ。」

 

そして、その厨房にやって来た。

鞠莉は食材やキッチン用具などの場所や使い方をガイにレクチャーした。

 

ガイ「そんじゃ、腕によりをかけて作りましょうか!」

 

ガイが厨房に居る間、鞠莉は従業員の人と共に食事の準備を整えた。

 

 

 

30分後...

 

ガイ「よし。あとは冷やすだけだな。」

 

厨房ではクッキングを終え、鞠莉との食事会場に向かった。

 

 

鞠莉「ガイさん、こっちよ~!」

ガイ「待たせてすまないな。」

鞠莉「こっちも5分前くらいに準備が終わったから大丈夫よ。」

 

2人が合流した。

そして会場の中に入り、用意されていたテーブルに座ると、料理が運ばれてくる。

 

鞠莉「食べましょう♪」

ガイ「だな。」

 

2人はコース料理を堪能する。

また、会話も盛り上がった。

鞠莉の親父さんのこと,鞠莉の幼少期,果南とダイヤとの馴れ初め,ジャグラーとゼロの滑らない話など。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

JJ「...っ!」

曜「ジャグラーさん?」

ルビィ「どうしましたか?」

JJ「いや...何でもない...。(一瞬悪寒がしたような...。)」

千歌「本当に大丈夫ですか?」

JJ「問題無い。それより、帰るぞ。」

CYaRon!「はーい( ・∀・)ノ」

 

↑ジャグラーとは途中でバッタリ会い、3人からの強いお願いを渋々と請け負った。

 

 

ゼロ「ハクション!」

グレンファイヤー「どったのゼロちゃん?」

ジャンナイン「風邪でも引いたのか?」

ゼロ「風邪なんか引くわけねぇよ。誰かに噂されてんだろうよ。」

ミラーナイト「ゼロの噂をする方々とは...。」

ジャンボット「皆目検討がつかないな。」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

メインディッシュも食べ終わり、残すはデザートとなったところで...

 

ガイ「ちょいと席を外すよ。」

鞠莉「えぇ。構わないわ。」

 

そう言って、席を外したガイ。

その数分後、手に箱を持って戻ってきた。

 

鞠莉「それは?」

ガイ「鞠莉がいつも頑張っているから、俺からのちょっとした労いだ。」

 

鞠莉の前に置くと、その箱を鞠莉が開ける。

 

鞠莉「ふぇ...?」

 

箱を開けると、ホールケーキが出てきたのだが、そこには

『鞠莉へ。いつもお疲れさん。』

とデコレーションされていた。

 

すると、鞠莉の頬を一筋の雫がつたう。

 

ガイ「鞠莉...?」

鞠莉「なんで...私泣いてるんだろ...。こういうときこそ笑って...シャイニーしなくちゃなのに...なのに...。」

 

言葉では笑おうとするが、目からは次から次へと雫が落ちていく。

その鞠莉の頭をガイは再び優しく撫でて...

 

ガイ「鞠莉が背負っているもの、今日からは俺も背負っていくよ。なんたって、浦の星の『先生』だからな。」

鞠莉「グスッ...ガイさん...ありがとう。」

 

雫はこぼれるも、シャイニー笑顔になる鞠莉だった。

その瞬間...

 

鞠莉「えっ?何なのこれ...!」

ガイ「(このタイミングで発現だと...?)」

 

Aqoursのフュージョンカード,鞠莉の全身,オーブリングが発光したのだ。

突然のことに、鞠莉は動揺してしまう。

 

鞠莉「どうなっちゃったの...?」

ガイ「詳しい事はすぐ説明するが、今はジッとしてくれ。」

鞠莉「わ、わかったわ。」

 

ガイの一言で鞠莉は落ち着き、動きを止める。

その間に、オーブリングをかざす。

すると、『小原鞠莉』のフュージョンカードが生成された。

カードができると、発光は終わる。

 

ガイ「驚かしてすまない。」

鞠莉「ガイさんが悪いわけじゃないわ。それにしても、さっきのは一体...?」

ガイ「原因や証拠と言えるかわからないが、さっきのはこれが関係している。」

 

言いながら、1枚のカードを鞠莉に提示する。

 

鞠莉「これって...私?」

ガイ「鞠莉だけじゃないんだ。」

 

次は梨子のカードも見せる。

 

鞠莉「こっちは梨子?」

ガイ「入手したのは昨日なんだがな。だが、なぜこうなったかはわからない。」

鞠莉「これも太平風土記に?」

ガイ「いや、まだ見つかってないんだ。ジャグラーが探してはいるんだが...。」

鞠莉「そうだったのね。」

 

すると、鞠莉が何か閃いたような顔付きになる。

 

鞠莉「それなら、花丸のところに行けばいいんじゃないかしら!」

ガイ「花丸の?」

鞠莉「あの子の家、お寺なのよ。お寺には歴史があるじゃない?もしかしたら、このことがわかるかもしれないわ!」

ガイ「そうか...。ありがとな。」

 

善は急げということで、早速電話する。

 

prrr...prrr...prrr...ガチャ

 

鞠莉「こんばんは花丸。」

花丸『もしもし。その声、鞠莉ちゃん?』

鞠莉「えぇ、そうよ。夜に電話しちゃってゴメンね?」

花丸『大丈夫ずら。何かあったの?』

鞠莉「私じゃなくてガイさんが花丸に用事があるの。」

花丸『ガイさんがずら?』

鞠莉「そうよ。本人に代わるから、話を聞いてね?」

花丸『わかったずら!』

 

鞠莉から電話を受けとる。

 

ガイ「もしもし花丸?」

花丸『あ!ガイさん!花丸です。』

ガイ「明日、花丸のお寺に行きたいんだが、予定空いてるか?」

花丸『まるの予定は空いてるずら。』

ガイ「そっか。それなら良かった。けど、お寺の資料は見れるか?太平風土記に関わるんだ。」

花丸『そのことなら大丈夫ずら!前にまるが太平風土記を探したことがあるずらよ!』

ガイ「そうだったのか。じゃあ、10:00に行くから、明日はよろしくな花丸。」

花丸『わかったずら!』

 

通話終了。

 

鞠莉「私も手伝いたかったけど、明日は今日のことを報告しないとだから手伝えないわ...。ゴメンなさい。」

ガイ「気にすんなって。あとは任せろ。」

 

ガイの明日の予定が決まった。

 

 

そのあとはガイの作った『レモン香るレアチーズケーキ』を食べて、今日はお開きになった。

 

 

ガイ「今日は世話になったな。」

鞠莉「私もガイさんに感謝してるわ。2学期からまたよろしくね!」

ガイ「そうだな。よろしく、理事長さん。」

鞠莉「先生と理事長だけど、鞠莉って呼んでよ~!」

 

プクッと頬を膨らまして抗議をする鞠莉。

 

ガイ「わかったわかった。今まで通り『鞠莉』って呼ぶよ。」

鞠莉「♪」

 

ご機嫌になった鞠莉はホテルへ戻り、ガイも旅館へ戻った。

 

 

続く。




ガイさん、2学期から浦の星の先生になります!(笑)
2期を楽しみにしていてください!


22日の火曜日に、劇場版の応援上映に行ってきました。
声を出して映画を観ると、笑えるし、コール入れられるし、面白いですね~。
ちなみに会場内は、黄色い歓声が多かったです(笑)

それから、嬉しい報告です。
2月に沼津のファンミと同日開催の舞台挨拶、CYaRon!とGuilty Kissの挨拶が当たりました!
それに、Guilty Kissは2列目の真ん中寄りという神席です!
幕張ファンミ以来の至近距離は嬉しいです(^^)。

また、AZALEAの挨拶を当てた方と連番を組んだため、沼津で一気に3ユニット網羅しました。

公開初日現地挨拶を外していて、幕張と重なっていて人権すら無かった名古屋&関西、ファンミ広島で狙い目だった広島が外れて、会員限定も全落していた自分に、奇跡が起きました!


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寺娘ずら丸と風来坊

3人目は花丸ちゃんで~す。

花丸「作者さん、よろしくお願いしますずら。」(ペコリ)
作者「こちらこそ、よろしくお願いします。」(ペコリ)
ガイ「2人ともよろしくな。」
作者「今回も腕によりをかけたストーリーにしますね!」
花丸「嬉しいずら~♪」
作者「あ、話変わりますが、今週は映画のフォトセッションが花丸ちゃんでしたね。」
花丸「そうずら!作者さんは撮ってくれたずらか?」
作者「それがまだでして...。必ず花丸ちゃんを撮影しますから!」
花丸「ベストショットを期待してるずら♪」
ガイ「映画??」
作者「Aqoursの映画が絶賛公開されているんですよ!その中で撮影がOKな部分がありまして、週代わりでメンバーが撮影できるんです。今週は花丸ちゃんが担当してるんですよ。」
ガイ「なに!?早速映画館へ行ってくる!」
花丸「あ!ガイさん...。」
作者「行っちゃいましたね...。(ガイさん自由すぎますよぉ(泣))」

本編どうぞ!


花丸「今日はガイさんが家に来てくれるずら~♪」

 

朝起きてから、花丸はウキウキしていた。

まるで遠足に行く小学生のように。

 

まる婆や「花丸ちゃん、嬉しそうだねぇ。」

花丸「あ!おばあちゃん!おはようずら!」

まる婆や「はい、おはよう。朝ごはんできたから食べましょうね。」

花丸「はーい♪」

 

リビングに向かうと、おじいちゃんが既に待機していた。

 

花丸「おじいちゃん、おはようずら!」

まる爺や「おはよう花丸。」

まる婆や「さぁ、朝ごはんを食べますよ。いただきます。」

花丸・まる爺や「いただきます。」

 

国木田家の朝は平和だ。

 

 

一方、高海家では...

 

美渡「ガイさん今日も出かけるの?」

ガイ「えぇ。今日は国木田さんのところです。」

美渡「へぇ~、お寺に。あ、そうだ。これ持っていってくれる?」

ガイ「みかんをですか。」

美渡「そう!お裾分けのお裾分けってやつ。」

ガイ「美渡さんらしいですね。わかりました。」

美渡「それにしても、千歌のやついつまで寝てるんだ?起こしてくるかぁ...。あ、ガイさん、いってらっしゃい。」

ガイ「はい。また夜に。」

 

玄関で美渡との会話を済ませ、国木田家に向かった。

 

 

時刻は9:55。

花丸はお寺の敷地の内外を隔てる門の陰でガイを待っていた。門のすぐは階段となっており、日の当たる角度的に日陰になっており、そこに座っている。

ものの数十秒後、正面からガイがやってきた。

 

花丸「ガイさ~ん!」

 

名前を呼ぶと花丸に気付いて、片手をあげて合図をする。

合流すると、ガイはもう一方の手に持っていたラムネを花丸に渡した。

 

ガイ「飲むか?」

花丸「いただくずら~!」

 

ガイは慣れた手付きでラムネのビー玉を落とす。

 

ポンッ!

 

ラムネは溢れなかった。

 

ガイ「ほい。」

花丸「ありがとずら!」

 

ゴクゴク...

 

花丸「美味しいずら~~♪」

ガイ「そりゃ良かった。」

 

ポンッ!

 

今度は自分のラムネを開封して、それを飲む。

 

ゴクゴク...

 

ガイ「く~~!夏にラムネは最高だ!」

花丸「同意ずら!」

 

2人「(笑)」

 

 

ラムネを飲み終えると...

 

ガイ「早速本題に...っていきたいが、住職さんに挨拶しないとな。」

花丸「おじいちゃんに?」

ガイ「1日世話になるし、礼儀だ。」

花丸「それなら本堂に向かうずら。今、仏様のお手入れをしているずら。」

ガイ「案内してもらっていいか?」

花丸「もちろんずら!」

 

花丸の案内でお寺の本堂に到着。

 

花丸「ここです。」

ガイ「おぉ...こりゃまた立派な造りだな...。」

 

中に入ると、さらに荘厳な空間が広がっていた。

 

ガイ「(ナオミたちの地球のお寺もそうだったが、日本のお寺はすごいな。)」

 

花丸「おじいちゃ~ん、お客さんを連れてきたずらよ~!」

 

入った正面に設置されていた仏様を丁寧に磨いていた住職=花丸のおじいちゃんが、花丸とガイのほうを向く。

 

まる爺や「これはこれは、よくぞいらしてくださったな。どうぞこちらへ。」

ガイ「失礼します...。」

 

ガイは本堂の少しはずれにあるお座敷に通される。

 

まる爺や「おかけください。」

ガイ「はい...。」

 

予め用意されていた座布団に座る。

ガイの向かいに花丸のおじいちゃんが座り、その横に花丸が座る。

 

ガイ「はじめまして...。クレナイガイと言います。今日はお寺の資料を見せていただけるとのことで、ありがとうございます。」

まる爺や「あなたがガイさんでしたか。花丸からあなたのことは聞いていますよ。優しいダンスの先生とねぇ。」

ガイ「そ、それほどでもないですよ...。」

花丸「(ガイさん、すごく緊張してるずら...。珍しいずらね...。)」

 

花丸の思っている通り、ガイは緊張している。

 

まる爺や「それで...探し物は『太平風土記』でしたかな?」

ガイ「え...はい。そうです...。」

まる爺や「あの書物に興味があるとは...ガイさんは余程古文書に精通しているとお見受けしますね。」

ガイ「そ、そうですかね...。ちょっと知り合いと共に太平風土記の研究をしていまして...。(ことわざに『嘘も方便』とあるが、心が痛すぎるぜ...。)」

花丸「(ガイさん、ここは堪えてほしいずら。)」

 

ガイは自分自身の心と戦っていた。

花丸はそんなガイを心で応援した。

 

 

それから10分くらい太平風土記について話をしたあと、資料が眠る離れの倉庫に案内された。

 

まる爺や「ここの倉庫に、このお寺や内浦の歴史,太平風土記の資料がありますから、ごゆるりと研究なさってください。お昼のお食事になりましたら、また呼びにきますから。」

ガイ「ご丁寧にありがとうございます。」

まる爺や「花丸よ、ガイさんのお邪魔にならないようにするのだよ。」

花丸「は~い!」

まる爺や「それでは私はこれで。」

 

住職の花丸のおじいちゃんが倉庫から離れていき、見えなくなったところで...

 

ガイ「はぁ...。なんか、探す前から疲れが...。」

 

ため息を1つして、肩をガックシと落とす。

 

花丸「ガイさん、すっごく緊張していたずら。」

ガイ「それは緊張するさ...。前に俺が居た世界には『ズッコケ3人組』みたいなやつらがやってたからなぁ。こっちでは俺がやらないとだし。」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

ナオミ・シン・ジェッタ「はっくしょん!!」

 

3人一斉にくしゃみをした。

 

ナオミ「2人とも風邪だけはやめてよね?」

ジェッタ「その言葉をそのままキャップにも返すよ。」

シン「僕は僕の健康管理をちゃんとしていますので、風邪なんかは引きませんよ。」

 

ーーーーーーーーーー

 

 

花丸「ガイさんの言う3人組、なんか面白そうな人たちずら。」

ガイ「見ていて飽きないと言っておくよ。」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ナオミ・シン・ジェッタ「...っ!?」

 

今度は3人一斉に身震いをした。

 

ナオミ「あんたたちも何か感じた...?」

シン「僕たち噂でもされてるんじゃないですかね?」

ジェッタ「それか、お風呂とラムネが大好きな風来坊がどっかで俺たちのことを話してるとか。」

ナオミ「それがあり得そうね。」

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ガイ「はっくしょん!」

花丸「大丈夫ずら?」

ガイ「あぁ、大丈夫だ。さて、太平風土記を探すとするか。」

花丸「よ~し、頑張って見つけるずら~!」

 

2人は倉庫で作業を開始した。

 

 

開始2時間が経過したが、有力な情報は見つからなかった。

そこへ...

 

まる婆や「花丸ちゃん、ガイさん、お昼のお食事の用意ができましたよ。」

花丸「お昼ご飯ずら~!」

ガイ「ありがとうございます。」

 

1度作業を中断し、2人はお昼休憩を取った。

 

 

???「ここに太平風土記が眠ってんのか。ちょっくら失礼するぜ。」

 

 

お昼休憩を1時間ほど取り、倉庫での作業を再開する。

 

 

花丸「この資料はどうですか?」

ガイ「これは...違うな。」

 

 

花丸「これはどうずら?」

ガイ「よくある絵巻物だな...。」

 

 

花丸「ガイさぁん...これはどうずらぁ...。」

 

花丸が半べそ状態で1つの巻物を持ってきた。

 

ガイ「そう簡単に見つからな......い...。」

花丸「ずら?」

 

ガイは言葉が途切れたが、目を見開いた。

 

ガイ「花丸、それだ!」

花丸「ずらぁ!」

 

ついに新たな太平風土記を見つけたのだ。

見つけた太平風土記にまずはガイが1通り読み込む。

そこには、梨子と鞠莉に起きた現象をはじめ、光の巨人と11人の人間の絵が記されていた。

 

花丸「何が書いてあるずら?」

ガイ「説明する前に、これを見てくれるか?」

 

そう言って、2枚のフュージョンカードを花丸の前に置く。

それを見た花丸はそこに描かれている絵の正体に気付く。

 

花丸「梨子ちゃんに、鞠莉ちゃんずら...。」

ガイ「こいつは俺が持っているウルトラマンさんのカードと同じ力が宿ってる。つまり、このオーブリングにカードをかざせば、何かが起こるかもしれないんだ。」

花丸「ということは、その『何か』を調べるために太平風土記を探したずら?」

ガイ「そういうことだ。」

 

花丸は読書で培った思考力で、ガイの目的を言い当てる。

また、ガイとジャグラー以外でこの世界の太平風土記を知る花丸だからこそ、今回は適任だ。

 

花丸「ガイさん、ここ見てほしいずら。」

ガイ「何か見つけたのか?」

 

花丸の指差す絵を見る。

そこには、光の巨人と11人の人が描かれており、人から光の巨人へカラフルな光の玉が譲渡されている。

 

ガイ「もしかして...これのことなのか...?」

 

梨子と鞠莉から譲渡された光。

確証はまだ持てないが、状況が酷似している。

 

ガイ「『十一ノ光ガ巨人ヲ導ケバ、巨人ハ新タナ力ヲ授カル』。新たな力か...。ただ、それがカードだけにとどまるのか、俺の知らない姿になるのか...。」

 

まるで探偵のように推理をしていると...

 

花丸「うぅん...。」

 

隣に居る花丸が難しい顔をしていた。

 

ガイ「どうした、花丸?」

花丸「えぇっと...この2色は何を示しているのかわからないずら...。でも、ガイさんの言っていたことと、太平風土記のに描かれている色を見ていたら、この9つの色、おらたちAqoursのメンバーカラーずら...。」

ガイ「メンバーカラー?」

 

花丸は説明を続ける。

 

花丸「そうずら...。この桜ピンクが梨子ちゃん,紫が鞠莉ちゃん,黄色はまる,赤はダイヤさん,ピンクはルビィちゃん,水色は曜ちゃん,グレーはたぶん善子ちゃん,ライトグリーンは果南ちゃん,みかん色は

千歌ちゃんずら。」

ガイ「言われてみればそうだな...。」

 

改めて絵を確認する。

 

ガイ「今思えば、梨子が輝いた時は桜ピンクだったし、鞠莉の時は紫だった...。」

花丸「それじゃあ...。」

ガイ「今後もこの現象が起きるし、花丸にも起きる。」

花丸「おらにもずらか...。」

 

途端、花丸が不安な顔つきになる。

太平風土記を読み解き、謎は解明できたのだが、自分の身に起きるとなると不安になってしまう。

 

ガイ「急にこんな現実を突きつけることになってすまないな...。」

花丸「ガイさんが悪いわけじゃないずら...。おらやAqoursがガイさんの力になれるなら頑張るずら!」

 

花丸が高らかに宣言した瞬間、花丸の全身が黄色の光を放つ。

 

花丸「ずらっ!?」

ガイ「そのままジッとしていてくれ!」

花丸「は、はい!」

 

ガイはすぐにオーブリングを花丸にかざす。

すると、光はオーブリングに吸収されていき、国木田花丸のフュージョンカードが生成される。

花丸の体は元に戻った。

 

花丸「もう終わったずら?」

ガイ「あぁ。光を放つ相手にオーブリングをかざして、このカードが生成されたら終わりだ。」

 

そう言いながら、花丸にカードを見せる。

 

花丸「このカードにおらの力が込められているずらか...。」

ガイ「太平風土記に記された内容だと、あと8枚。Aqoursだけでもあと6枚か。」

花丸「道のりは長いずらね。」

ガイ「コツコツやるしかないさ。問題は、梨子,鞠莉,花丸以外のメンバーにどう伝えるかだ。」

 

1つの課題が解決しても、次の課題が出てくる。

 

???「全員集めて説明すりゃいいだろ。」

 

突然、ガイでも住職でもない男の声が倉庫に響いた。

花丸とガイは周りを見渡す。

誰も居ないように思えたが、倉庫の奥から1人の男が現れた。

 

花丸「ジャグラーさんずら!」

ガイ「お前いつの間に居たんだ?」

JJ「2人が昼休憩に入った時にこっそりとな。」

花丸「それ、犯罪ずらよ...。」

ガイ「こいつには犯罪なんてお構い無しだ。」

JJ「やっと俺のキャラを理解したか。」

 

コントのようなやり取りを少しして、ジャグラーが話を切り出す。

 

JJ「さっきも言ったように、9人集めて、国木田,ガイ,俺から話せばいいだろうよ。俺とガイは太平風土記をもとから知っている。国木田は9人の中で理解力がある。それに、あいつらも多少なり理解するはずだ。」

ガイ「そうだな...。」

花丸「明日Aqoursで集まるずら。その時にするずら?」

JJ「それが手っ取り早い。決まりだな。」

 

ジャグラーの助言により、明日の集まりで今回の真相をAqoursメンバーに伝えることにした。

 

 

 

ガイ「今日は手伝ってくれてありがとな花丸。」

花丸「おらは楽しかったずら!いろんな古い文書にも出会えたずら~♪」

ガイ「そうか。それと、明日はよろしくな。」

花丸「任せてほしいずら!」

 

JJ「(花丸は既に力を譲渡している。が、ガイと接する距離がかなり近づいてる。仮に桜内と小原も同じと考えるなら、今まで以上にガイ...いや、ウルトラマンに心を開くことで、力が譲渡されるのか?)」

 

ジャグラーの疑問の答えはまだ先になりそうだ。

 

 

続く。




27日にGuilty Kiss旭川公演のLVに行ってきました~。
Guilty Kissにとっても、僕らにとっても待ちに待った日でしたね!
とくに、あいにゃは北海道でのファンミに特別な想いがあったでしょうし。
それもあり、Guilty Kissの3人はすっごく良い笑顔でした!

LVを終始見ていたら、メンバーが「Familiarの皆の力を借りないとね」って発言をやたらしていたので、僕の脳裏には『ラムネのお兄さん』が優雅にラムネを飲んでましたね(笑)


P.S.
えー、もうすぐ2月ですね。
2月の10日には果南ちゃんの誕生日ということで、バースデーストーリーとオリジナルストーリーを同時に書き上げていくのと、僕が3日にすわわのソロイベントに参加するため、次のオリジナルストーリーは間が空く可能性があります。
ご了承ください。


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宝石姉妹と風来坊《前編》

間が空きましたが、こちらのストーリーが完成したので投稿します。

次は果南BDストーリーを投稿しますので、お楽しみに~。


花丸と共に太平風土記の新たな事実を発見した翌日、Aqoursは夏休み期間中最後のミーティングのために部室に集まる。

その場を借りて、ガイ,ジャグラー,花丸はその事実を8人に伝えるのだ。

そして、現在部室にはAqoursの9人とガイ,ジャグラーが揃っている。

 

千歌「じゃあ、今日のミーティングは終わりです。」

ダイヤ「次に会うのは始業式ですわね。」

 

曜「千歌ちゃん、これからどうするー?」

 

鞠莉「ダイヤ、始業式の挨拶は考えたの?」

 

各々が話し出す中、ガイ,ジャグラー,花丸の3人はアイコンタクトを取り...

 

花丸「皆、ちょっといいずらか?」

ルビィ「どうしたの花丸ちゃん?」

善子「何の用?」

ガイ「太平風土記とAqoursに関係する話だ。」

果南「太平風土記と私たち?」

JJ「桜内と小原は心当たりあるだろ。」

梨子「もしかして...。」

鞠莉「あの現象のこと...。」

ガイ「あぁ、その通りだ。」

 

太平風土記とAqoursのこと,それに、梨子と鞠莉に心当たりがあるものとなれば、花丸以外の8人は聞く耳を持つ。

 

千歌「どういうことですか?」

善子「それに、ずら丸も梨子も鞠莉も何か知ってるみたいね。」

JJ「口で説明するよりお前らの目で見たほうが実感が湧くだろ。ガイ、あれを見せてやれ。」

ガイ「わかった。」

よしルビようちかダイかな「???」

 

ガイは腰に携えているケースから4枚のフュージョンカードを取りだし、9人が囲うテーブルに置いた。

同時に、花丸が太平風土記を広げる。

 

千歌「これって...梨子ちゃんに鞠莉ちゃんに花丸ちゃん...。」

果南「それに、オーブオリジン。」

ダイヤ「なぜ3人のカードがあるのですか?」

 

梨子,鞠莉,花丸のカードとオーブオリジンのカードを見比べたり、太平風土記を見たりして、多くの疑問を抱いている。

 

ガイ「まず...太平風土記から説明する。昨日、花丸の実家のお寺で見つけたんだ。そこには、『十一ノ光ガ巨人ヲ導ケバ、巨人ハ新タナ力ヲ授カル』。そう書いてあるんだ。」

梨子「十一の...。」

鞠莉「光...。」

花丸「その内の9つの光が、まるたちAqoursに由来しているずら。」

 

花丸の説明で、8人は太平風土記を見る。

巨人に光を譲渡している絵をみた8人は、すぐさま光の『色』に気付く。

 

曜「この色って...。」

ルビィ「ルビィたちのメンバーカラー...。」

ダイヤ「まさか...。」

JJ「そのまさかだ。既に桜内,小原,国木田は、太平風土記が示す現象を発症している。つまり、ガイ...いや、ウルトラマンに力を譲渡している。」

 

ジャグラーが結論を述べた。

 

花丸「言い換えれば、梨子ちゃん,鞠莉ちゃん,おら以外の6人にも同じことが起きるずら。」

よしルビようちかダイかな「.........。」

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

ルビィ「...。」

ダイヤ「ルビィ...大丈夫ですか?」

ルビィ「う...うん...。」

 

ガイ,ジャグラー,花丸から全ての説明を受けたあと、部活はお開きとなり、今日のところは解散となった。

その帰り道、ダイヤとルビィは一緒に帰宅しているが、ルビィは黙ったまま。

ダイヤも様子を察してか、ルビィを心配していた。

 

ダイヤ「(私たちAqoursにあんな力があるなんて...。ですが、沼津の夏祭りで1度だけ似たような現象が起きていましたから...全てを否定はできませんわね...。)」

 

ダイヤは脳内をフル稼働させ、部室で聞いた話を理解しようとしていた。

 

ガイ「ダイヤ,ルビィ。」

ダイヤ・ルビィ「ガイさん...。」

 

帰り道でガイに声をかけられる。

 

ガイ「2人の様子が気になったんだ。」

ダイヤ「私たちですか?」

ガイ「あのあと、ルビィは口数が少なくなった感じだし、ダイヤはルビィに付きっきりだったから...。」

ダイヤ「お気遣いありがとうございます。」

ルビィ「ちょっと怖いけど...ルビィも大丈夫です。」

ガイ「そうか...。」

 

姉妹の言葉を聞いて、少し安心したガイ。

 

ダイヤ「あの...もしよろしければ、私たちの家にご招待したいのですが...。」

ガイ「ダイヤとルビィの家にか?」

ルビィ「お父さんとお母さんにガイさんのことを話したら、ぜひ会ってみたいって。」

ガイ「それはありがたいが、いきなり訪ねるのは申し訳ないような...。」

 

家に招待したい黒澤姉妹と、その好意を受け取るべきか葛藤するガイだが...

 

ダイヤ「問題ありませんわ。こちらが私たちの家ですわ。」

ルビィ「うゆ!」

ガイ「うそーん...。」

 

なんと、目の前が黒澤家だった。

 

ガイ「本当だ...。」

 

表札を確認すると、そこには『黒澤』と書いてあった。

すると...

 

ガラガラガラ...

 

???「あら?ダイヤさんにルビィさん。おかえりなさい。」

 

目の前の扉が開き、中から和服を身にまとった女性が出てきた。

 

ダイヤ「ただいま戻りましたわ。お母様。」

ルビィ「お母さん、ただいま!」

 

その人物はダイヤとルビィのお母さんだった。

 

黒澤ママ「そちらの方は...?」

ダイヤ「お母様、こちらの方が私たちAqoursのダンスを指導してくださるガイさんですわ。」

黒澤ママ「そうでしたのね。はじめまして。ダイヤさんとルビィさんの母です。」

ガイ「こちらこそはじめまして。クレナイガイです。2人の娘さんにはいつもお世話になってます。」

 

ガイと黒澤ママは当然はじめましてなので、挨拶を交わす。

 

ルビィ「お母さん、ガイさんをお家に呼んでもいい?」

黒澤ママ「もちろんですよ。歓迎いたしますわ。」

ガイ「あ、ありがとうございます...。」

 

出会ってすぐだが、黒澤ママもガイを歓迎するようで、ガイはダイヤとルビィと共に黒澤家に足を向けた。

 

 

 

まず向かった先はダイヤの部屋。

 

ダイヤ「こちらが私のお部屋ですわ。」

ガイ「スッキリしてるが、ダイヤの好きなものはいろいろ飾ってあるんだな。」

 

ダイヤの部屋は、ダイヤ自身の性格が現れてるようで、余計なものは無い。

だが、スクールアイドルのグッズ(特にμ'sやダイヤの推しの絢瀬絵里のもの)や自身の思い出が詰まったものが飾られている。

 

ガイ「ダイヤ、この写真は...。」

ダイヤ「それは私と果南さんと鞠莉さんが1年生の時に、初めてスクールアイドルを結成した日の写真ですわ。」

ガイ「3人とも良い笑顔してるな。」

ダイヤ「私にとって3人のAqoursは、忘れられない思い出ですわ!」

 

ダイヤ,果南,鞠莉の3人は1年生の頃にスクールアイドルをやっていた。

だが、約2年間のわだかまりができてしまった。

3年生になった夏、それを乗り越えて、再び3人が揃ってスクールアイドルになった。

 

ガイ「こっちは夏祭りに撮ったやつか。」

ダイヤ「はい。果南さんと鞠莉さんと再びスクールアイドルになれて、妹のルビィや千歌さんたちも居て、私にはとても大切な宝物ですわ!」

 

そう答えたダイヤはとびっきりの笑顔だった。

 

 

場所は変わって、次はルビィの部屋に案内された。

 

ルビィ「ここがルビィのお部屋です!」

ガイ「ルビィはピンクが好きなんだな。それに、スクールアイドルが好きってのが一目でわかるな。」

 

ガイの感想通り、ルビィの部屋はピンク色が基調になっている。

さらに、机の上や部屋の壁、本棚などにはスクールアイドルのグッズ(主にμ'sやルビィの推しの小泉花陽のもの)が飾られている。

 

ルビィ「花丸ちゃんと善子ちゃんと一緒に、μ'sの曲を聞いたりゲームしたりするんです。」

ガイ「本当に仲がいいんだな。」

 

そして、部屋のすみにあるミシンがガイの目に入る。

 

ガイ「ルビィ、もしかして裁縫が好きか?」

ルビィ「はい!お裁縫はルビィの特技なんです!曜ちゃんとAqoursの衣装を作ってますよ。」

ガイ「そうだったのか。...ってことは、ダイヤたちが1年生の時にスクールアイドルをしていた時もか?」

ルビィ「お姉ちゃんと一緒に作ってました!」

 

ガイはメンバーの知らない素性がわかってきたようだ。

ルビィと会話していると...

 

ダイヤ「ルビィ、ガイさん、夜ご飯ができましたわ。」

ルビィ「はーい!」

ガイ「世話になる。」

 

3人で食卓に向かった。

 

 

食卓に着くと、和食の料理が大皿で並べられていた。

 

ガイ「おぉ...旨そうなうえに、綺麗だ...。」

ダイヤ「お母様の作る料理は見た目も味も最高ですわ!」

ルビィ「ルビィ、お母さんの料理大好き!」

黒澤ママ「今日はちょっと張り切って作りましたわ。」

 

そう会話していると...

 

???「今帰った。」

 

ガイではない男性の声が聞こえた。

 

ルビィ「お父さんだ!」

 

黒澤パパが帰ってきたようで、ルビィがお出迎えのため、玄関に行った。

 

ガイ「...。」

ダイヤ「緊張しなくて大丈夫ですわ。お父様にもガイさんのことは話していますから。」

ガイ「それはそうなんだが...初対面だとな...。」

 

昨日の住職=花丸のおじいちゃんと挨拶をしたときと同じように、ガイは明らかに緊張している。

 

ルビィ「今日はね、ガイさんが来てくれてるんだよ!」

黒澤パパ「そうなのか。会うのが楽しみだなぁ。」

 

廊下から2人の会話が聞こえてきた。

 

ガイ「ゴクリ...。」( ゚ε゚;)

ダイヤ&黒澤ママ「(これは...重症ですわね。)」

 

ガラガラガラ...

 

黒澤パパ「ただいま。」

ダイヤ「お父様、おかえりなさいませ。」

黒澤ママ「おかえりなさい、あなた。」

ガイ「...!!」

 

黒澤パパとクレナイガイ、ご対面。

 

黒澤パパ「ん?君がダイヤとルビィの言うガイ君かね!」

ガイ「あ...はい!クレナイガイです!」

黒澤パパ「いや~、娘たちがいつも世話になってるねぇ!」

ガイ「自分もいろいろと助けられてます!」

 

黒澤パパは気さくな人なのだろうか、かなり優しい雰囲気を醸し出していた。

 

黒澤パパ「ガイ君は日本酒は飲めるかい?」

ガイ「えぇ。飲めます。」

黒澤パパ「よーし!今夜は飲もう!」

ダイヤ「お父様、ガイさんを潰さないようにしてくださいね。」

黒澤パパ「客人にそこまで飲まさんよ。はっはっはぁ~。」

 

ガイは黒澤ママの料理を堪能しつつ、黒澤パパと盃を交わしたのだった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ガイ「ふぅ...。良い湯だったな。」

 

ルビィ「ガイさん、お湯加減はどうでしたか?」

ガイ「ちょうど良かったよ。風呂まで厄介になっちゃって悪いな。」

ルビィ「大丈夫ですよ。」

 

風呂から上がったガイが居間で休んでいると、ルビィが中に入ってきて、話しかけてきた。

すると、ルビィはもじもじしながら話を続ける。

 

ルビィ「あ...あの...明日は、予定...空いてますか?」

ガイ「明日?いや、特に何もないよ。」

 

ガイの予定が何もないと聞いたルビィは意を決して...

 

ルビィ「明日、ルビィとお姉ちゃんと一緒にお出かけしませんか?」

ガイ「2人とお出かけ?」

ルビィ「はい。ルビィ、もっとガイさんと仲良くなりたくて...。」

 

出会った頃は男性恐怖症で、ガイとの会話もなかなかできなかったルビィだったが、月日が流れるにつれ、ガイへの恐怖心は薄れていき、逆に興味が湧いてきた。

そこからは積極的にガイと話すように成長した。

 

ガイ「いいぞ。今日は2人に世話になったから、そのお礼として明日は出かけようか。」

ルビィ「やったぁ♪」

 

返事を聞いたルビィは満面の笑みを咲かせる。

 

ルビィ「お姉ちゃんにも伝えておきます!」

ガイ「よろしくな。それじゃあ、9時に迎えにいくよ。」

ルビィ「はい!よろしくお願いします!」

 

そのあとは夜も良い時間になり、ガイは黒澤家を後にして十千万に帰宅した。

 

 

ガイが帰ったあと、ルビィは夜のお稽古をしているダイヤが居る部屋に行き...

 

ルビィ「お姉ちゃん、明日のお出かけにガイさんも来てくれるって!」

ダイヤ「本当ですの!?嬉しいですわ!」

ルビィ「9時に迎えに来てくれるよ。」

ダイヤ「では、今日は早く寝ましょうか。」

ルビィ「うゆ!」

 

2人はお風呂を済ませ、寝る準備とお出かけの準備を整えて、睡眠を取った。

 

 

続く。

 




近況ですが、3日に舞浜で開催されたすわわのソロイベント『With you』に行ってきました!
昼の部のみでしたが、めちゃめちゃ楽しかったのと、すわわが可愛すぎでした!
舞浜アンフィシアター内のBGMが『名探偵コナン』の主題歌でテンション上がりました。

トークでは、アシスタントに『大森舞さん』、ゲストに『井澤美香子さん』が来て、イベントを盛り上げてくださって、笑いありでした。

ライブでは、すわわのアニメ好きがわかるセトリでした。歌声がまた可愛いのよ!
終始脳トロを起こしてました。

特別ゲストに『マイメロちゃん』と『ぴあのちゃん』も駆け付け、目が癒されました。
舞浜なので、隣は夢の国なわけで、多摩の拠点からよく来れたなと思いました(笑)

すわわ最高だぁ!!


同日、大阪でBDイベントをしていたありしゃ。
セトリ見たら昼に『心配ハニー・バニー』、夜に『バスターレディゴー!』を歌ったと聞いて発狂してしまいました。
さらに、Aqoursからも『MY舞』『HPT』『みら僕』『AtP』を歌ったようで、すごいなぁと思いました。


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宝石姉妹と風来坊《後編》

ダイヤ「前回から私たちのお話が始まりましたわね。」
ルビィ「お姉ちゃんと一緒は嬉しいなぁ♪」
作者「姉妹揃ってのほうが盛り上がるかなと思いまして。」
ダイヤ「お心遣いありがとうございます。」
ルビィ「作者さん...ガイさんはどこに行きましたか?」
作者「それがですね...。」
ダイヤ・ルビィ「???」

ーーーーーーーーーー

映画館

僕らの走ってきた道は...
逃走迷走メビウスループ
Hop? Stop? Nonstop!!
Believe again
Brightest Melody
キセキヒカル
Next SPARKRING!!

ガイ「エモい...。」(ポップコーンもぐもぐ,涙)
JJ「あいつら...すごすぎるだろ...。」(ポップコーンもぐもぐ,涙)

ーーーーーーーーーー

作者「この前、花丸ちゃんのときに劇場版のことを話して以降、ずっと映画館でして...。」
ルビィ「はわわ...。」
ダイヤ「嬉しいですが、仕事放棄ですわね...。」

ガイさんカムバァァァァック!!


翌日、ダイヤとルビィはお出かけの準備をしていた。

 

ルビィ「お姉ちゃん、準備できたよ!」

ダイヤ「私も整いましたわ。」

ルビィ「楽しみだね♪」

ダイヤ「もちろんですわ♪」

 

 

ピンポーン

 

ちょうど良いタイミングで黒澤家のインターホンが鳴る。

 

黒澤ママ「は~い。あら、ガイさん。いらっしゃい。」

ガイ「おはようございます。こんな朝早くにすいません...。」

黒澤ママ「気にしなくて大丈夫ですよ。ダイヤさんとルビィさんを呼んできますから、お待ちください。」

ガイ「ありがとうございます。」

 

黒澤ママが2人を呼びに行った。

ママと入れ替わるかのように、今度は黒澤パパが玄関にやって来る。

 

黒澤パパ「おや、ガイさんじゃないか。」

ガイ「おはようございます。」

黒澤パパ「今日は娘2人を頼むよ。」

ガイ「しっかりエスコートします。」

 

昨日初めて会ったが、かなり打ち解けたようだ。

すると、奥から複数の足音が聞こえてくる。

 

ルビィ「ガイさん!」

ダイヤ「お待たせしました。」

 

玄関に現れた姉妹は、いつもとちがう雰囲気だった。

それもそのはず。ルビィはいつもの『ツーサイドアップ』ではない。ダイヤもいつもの『ストレート』ではない。

なんと、姉妹揃って『ポニーテール』という髪型なのだ。

 

黒澤パパ「ダイヤ・ルビィ、気合い入ってるな~。」

ダイヤ「今日は少し特別ですもの♪」

ルビィ「お姉ちゃんと一緒にお出かけが楽しみだったんだぁ♪」

黒澤ママ「お2人とも、お似合いですわよ。ねぇ、ガイさん。」

ガイ「そうですね。本当に仲が良い姉妹ですね。」

 

玄関で黒澤家の家族と談笑し、時間が来たため、ダイヤ・ルビィ・ガイは外出した。

 

 

バス車内では...

 

ガイ「今日はどこに行くんだ?ルビィからは一緒に出かけたいと聞いただけなんだが...。」

ダイヤ「駅前にあるスクールアイドルのショップと商店街ですわ。」

ガイ「なるほどな。なら、せっかくの機会だし、2人からスクールアイドルのこと教えてくれないか?」

ルビィ「お姉ちゃんとルビィが、ガイさんにですか?」

ガイ「Aqoursと関わって、この世界は『スクールアイドル』が人気で、『ラブライブ』って大会が主流なのはわかったが、まだ知らないことありそうだし。」

 

しかしこのあと、ガイは黒澤姉妹の本気を目の当たりにすることになる。

 

 

3人は沼津駅に到着した。

 

ダイヤ「さて、ルビィ!ガイさん!出陣しますわよ~!」

ルビィ「頑張ルビィ!」

ガイ「お...おう。(気合いの入り方が変わった...?)」

 

気合い十分な姉妹のあとを追うと、目的のスクールアイドルショップに着いた。

 

ダイヤ「ルビィ...買うものは覚えていますわよね?」

ルビィ「うゆ。大丈夫。覚えてるよ。」

ダイヤ「頼みますわよ。それから、ガイさん...。」

ガイ「な、なんだ...?」

ダイヤ「ガイさんには、こちらのグッズの確保をお願いしますわ。」

 

そう言われ、1枚の紙を手渡される。

 

ガイ「何々...いっ!?」

 

紙を見たガイは、驚愕する。

なぜなら、紙には端から端までギッシリとグッズが書かれていた。

※B5サイズの紙に30個のグッズの名前が『グループ名』『メンバー名』と細かく書かれている。

 

ダイヤ「私たちは先を急ぎますから、お願いしますわ。行きますわよルビィ。」

ルビィ「頑張ろうねお姉ちゃん。」

 

姉妹は目に炎を灯しながらショップに入っていった。

 

ガイ「あ、ちょっとダイヤ!ルビィ!......行っちまった...。」

 

ショップの前に1人佇むガイ。

 

「おや?ガイさんではないですか。」

 

すると声をかけられる。

 

ガイ「マスター...。」

BM「こんなところでどうされたのですか?」

 

ガイに声をかけたのは、同じ商店街にあるやば珈琲のブラックマスター。

 

ガイ「実は、ダイヤとルビィとここに来たんだけど、ダイヤからこの紙に書かれたグッズを確保してくれと頼まれたんですよ。」

BM「中身を見てもよろしいかな?」

ガイ「えぇ。どうぞ。」

BM「では、失礼して...。」

 

ブラックマスターは紙を見ると...

 

BM「この数は、ガイさんだけでは厳しい量ですな...。私が手伝いましょう。」

ガイ「それは助かるけど、店は...?」

BM「大丈夫ですよ。今日は特別な人が働いてくれてますから。」

ガイ「は、はぁ...。(特別な人...?)」

 

黒澤姉妹に遅れること数分後、ガイはブラックマスターと一緒にショップへ入り、手分けしてグッズを確保していった。

ちなみに収穫量は、ガイ2割,ブラックマスター8割だった。

 

30分後、予定のグッズを確保したガイとブラックマスターはショップの入り口横に戻ってきた。

 

ガイ「マスター、助かりました。」

BM「礼には及びませんよ。」

 

ルビィ「ガイさん♪」

ダイヤ「お待たせいたしました。」

 

両手に戦利品であろうグッズを抱えた姉妹がショップから出てきた。

 

ガイ「2人とも凄いな...。」

ダイヤ「これでも今日は少ないほうですわ。」

ルビィ「それから、お姉ちゃんが頼んでたものは買えましたか?」

ガイ「あぁ。なんとかな。」

 

右手に持っている戦利品を差し出す。

 

ダイヤ「ガイさん、ありがとうございます。あの、そちらの方は?」

 

ガイのすぐ後ろにいる人物を尋ねる。

 

BM「はじめまして。私、この商店街にある『やば珈琲』の店長をしております『ブラックマスター』と申します。あなたが姉の黒澤ダイヤさん。そちらが妹の黒澤ルビィさん。」

ルビィ「ルビィとお姉ちゃんのことを知ってるんですか。」

BM「えぇ。ガイさんとジャグラーさんは、うちの常連でして。うちに来てくれた時には、Aqoursの話をしてくださるのですよ。」

ダイヤ「そうなのですか。改めて、私が黒澤ダイヤです。学校では生徒会長も務めておりますわ。」

ルビィ「黒澤ルビィです。マスターさん、よろしくお願いします!」

BM「こちらこそ、よろしくお願いします。皆さん、うちの店に来てくださいな。」

 

やば珈琲は歩いてすぐのところにある。

 

ガイ「少し早いが、昼飯にするか。」

ダイヤ「そうですわね。マスターさんの言葉に甘えましょう。」

ルビィ「賛成!」

 

4人はやば珈琲へ向かった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

BM「3人とも、空いてる席へどうぞ。」

 

お店に到着し、中に通された3人は空いてる4人掛けの席に座った。

 

ガイ「ここのオススメはナポリタンだ。」

ダイヤ「それなら、ルビィも私もナポリタンにしますわ。」

ガイ「マスター、ナポリタン2つに大盛1つ。」

BM「かしこまりました。それと、ガイさんはいつものですね。」

ガイ「よろしく。」

ルビィ「いつもの??」

 

ナポリタンができるまでは談笑する。

 

ダイヤ「それにしても...ここのお店、私たちの曲やグッズがたくさんありますが...。」

ルビィ「ルビィもそう思ってた。」

BM「それはですね、私があなた方のファンですから。」

ガイ「ちなみに、マスターの推しは善子なんだよ。」

ルビィ「善子ちゃんが聞いたら喜びそう!」

ダイヤ「Aqoursのファンでしたとは。9人を代表して、お礼を申し上げますわ。」

 

(※梨子とガイが来たときよりグッズは増えています。)

 

ガイ「そうだ。2人に紹介したいやつが居るんだが、会ってみるか?」

ダイヤ「私たちにですか?」

BM「ただ、犬や猫みたいなペットじゃないよ。」

ルビィ「どんな子なんですか?」

BM「リム、おいで。」

 

リム「キィ~♪」

 

何も無い空間から、4人の目の前に『リム』が現れた。

 

ダイヤ「ピギャ!」

ルビィ「ピギィ!」

リム「キィ?」

 

ダイヤとルビィは一瞬鳴き声が出たが、リムの姿を再度認識すると、リムを直視する。

 

ダイヤ「一体どこから現れたのですか...?」

ルビィ「でも、この子可愛い♪」

BM「この子の名前は『リム』。別の宇宙からやって来たんだが、迷子でね。」

ガイ「けど、こいつは人懐っこい性格で優しいんだ。梨子は1度会ってるよ。」

ルビィ「リムちゃん、おいで~。」

リム「キィ~♪」

 

リムはルビィの膝に乗り、抱かれる。

 

ダイヤ「可愛いですわね~。」

 

黒澤姉妹とリムも会ってすぐに打ち解けた。

戯れていると...

 

???「お待たせいたしました。ナポリタンを2つ、大盛ナポリタンを1つにラムネでございます。」

 

ダイヤ「ありがとうございま...す?」

ルビィ「美味しそ...う?」

ガイ「いつもありがて...ん?」

 

注文したナポリタンが運ばれてきて、目がウェイターを捉えていないが、聞き慣れた渋めの声に耳を疑う。

3人揃って、声のした方を振り向くと...

 

JJ「よぉ。夏休みは楽しんでいるか?」

 

ダイヤ・ルビィ「ジャグラーさん!?」

ガイ「ジャグラー!?」

 

なんと、ジャグラーが居た。

 

ガイ「まさか...マスターの言ってた特別な人って...。」

JJ「俺のことだ。」

BM「というより、ジャグラーさんは前から家で働いてるのだよ。」

 

 

 

...................................................。

 

 

 

ダイヤ・ルビィ「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?」

ガイ「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」

 

3人の驚きの声が響く。

リムは驚きに反応して、ジャグラーの頭に飛び乗る。

 

ガイ「ジャグラーがここで働いてるだって!?」

BM「言ってませんでしたか?」

ガイ「聞いてませんよ!」

JJ「ちなみにここの料理長だぜ。」(頭にリム)

ダイヤ「信じられませんわ!」

ルビィ「い、いつから働いてましたか?」

BM「いつだったかなぁ?」

JJ「大魔王獣を倒したあとだ。てかリム、いつまで俺の頭に居るんだ。」(頭にリム)

リム「キィ~?」

 

【速報】

ジャグラスジャグラー氏、やば珈琲の料理長就任。

 

驚愕の事実に翻弄されるも、3人はナポリタンを完食した。

ダイヤとルビィは食べ終わったあともリムと遊んだ。

 

 

ガイ「さて、そろそろ次の場所に行くか。」

ダイヤ「そうですわね。このあとはガイさんに『μ's』のことをお教えしますわ。」

ルビィ「ライブ観るの楽しみだね!」

 

3人は会計を済ます。

ガイが全てお支払した。

 

BM「ありがとうございました。」

ガイ「ごちそうさん。ジャグラーも頑張れよ。」

JJ「言われなくても頑張るさ。」

ダイヤ「マスターさん、ジャグラーさん、ごちそうさまでした。リムさん、また遊びましょう♪」

ルビィ「ナポリタン美味しかったです!リムちゃん、またね♪」

リム「キィ~♪」(手をふりふり)

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

場所は黒澤家。

今から『μ's』のライブ鑑賞をする。

 

ルビィ「お姉ちゃん、準備できたよ!」

ダイヤ「私もできましたわ!」

 

気合いがすごい姉妹。

ルビィは花陽がプリントされたTシャツにブレード2本(花陽のメンバーカラー点灯)を持ち、花陽の寝そべりを抱いている。

ダイヤは絵里がプリントされたTシャツにブレード2本(絵里のメンバーカラー点灯)を持ち、絵里の寝そべりを抱いている。

 

ガイ「(俺、アウェーだよな...。)」

 

いつもの服装のガイ。

だが...

 

ダイヤ「ガイさん!」

ガイ「お、おう...。」

ダイヤ「これを両手で持ってください!色はガイさんの推しの色を点灯させれば大丈夫ですわ!」

ガイ「わかった...。」

 

ルビィ「お姉ちゃん、ガイさん、始めるよ?」

ダイヤ「お願いしますわ。」

 

ルビィがリモコンの再生ボタンを押したところで、ライブ鑑賞スタート。

 

花陽『誰か助けてぇ~!』

ダイヤ・ルビィ「ちょっと待ってて~!」

 

凛『凛ちゃんと言えば~?』

ダイヤ・ルビィ「イエローだよ~!」(低い声)

凛『皆で一緒に?』

ダイヤ・ルビィ「にゃんにゃんにゃ~ん!」

 

真姫『真姫ちゃん可愛い?』

ダイヤ・ルビィ「かきくけこ~!」

 

海未『あなたのハート、撃ち抜くぞ~!ラブアローシュート!』

ダイヤ・ルビィ「うっ...。」

 

穂乃果『皆でいくよ!せーの!』

ダイヤ・ルビィ「ファイトだよっ!」

穂乃果『うん!ファイトだよっ!』

 

ことり『ことりのおやつにしちゃうぞ~!』

ダイヤ・ルビィ「ちゅんちゅん(・8・)」

 

希『希パワーた~っぷり注入してあげる!は~い、ぷしゅ!』

ダイヤ・ルビィ「いただきました~!」

 

絵里『賢い可愛い?』

ダイヤ・ルビィ「エリーチカ!」

絵里『ハラショー!』

 

にこ『それでは皆さんご一緒に~?』

ダイヤ・ルビィ「にっこにっこに~!」

 

ガイ「.........。」

 

μ's大好きな姉妹と初めてμ'sに触れたガイ。

ライブ鑑賞は止まらない。

ダイヤとルビィはμ'sの曲に完璧なコールを入れて盛り上がっている。一方で、ガイはブレードを白色にしてなんとか着いていっている感じだ。

 

しばらくすると...

 

『ユメノトビラ ずっと探し続けた

 君と僕との 繋がりを探していた』

 

ガイ「(この曲...梨子がピアノで弾き語ってたときの...。)」

 

『ユメノトビラ』はガイも知っているようだ。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ライブ鑑賞から3時間が経過。

太陽は沈み、すっかり夜になっていた。

 

ガイ「今日は楽しかったよ。久々に羽を伸ばせたし、2人のスクールアイドルが大好きってことが再認識できたし。」

ダイヤ「私たちも楽しかったですわ!ガイさんとたくさんお話ができましたし!」

ルビィ「ルビィは、リムちゃんと仲良くなれて嬉しかった!」

 

玄関先の通用門で3人で話している。

 

ルビィ「ガイさん、またμ'sのライブ観ましょうね!」

ガイ「そん時にはコーレスだっけか?完璧に覚えておくよ。」

ダイヤ「次が楽しみですわ!」

 

と、次の瞬間...

 

ルビィ「わっ!」

ダイヤ「この光が例の...。」

 

2人の全身が光り始めた。

ルビィはピンクで、ダイヤは赤に輝く。

 

ガイ「そのままじっとしていてくれ。すぐに終わる。」

 

輝く姉妹に、ガイはオーブリングを掲げる。

すると、2人の光はオーブリングに吸収され、2枚のフュージョンカードになった。

 

ダイヤ「その2枚が...。」

ルビィ「ルビィたちのカード...。」

 

ガイの手には『黒澤ダイヤ』と『黒澤ルビィ』のフュージョンカードがある。

 

ガイ「これで5人か...。Aqoursメンバーの半分は終わったが、太平風土記の内容だと、あと6人か...。」

ルビィ「本物だ...。」

ダイヤ「実際に目にすると...なんと言葉にすればいいのかわかりませんわ...。」

 

JJ「今ので納得がいったぜ。」

 

姉妹の背後から声がした。

 

ルビィ「ジャグラーさん?」

ダイヤ「いつのまにこちらへ?」

JJ「ついさっきだ。」

ガイ「納得したって、どういうことだ?」

JJ「この現象、呼び名をどうするかは別として、ジードの世界で起きていた『リトルスター現象』と9割同じだ。発動条件は、ウルトラマンとの絆が深まること。」

ガイ「そういうことだったのか。」

ダイヤ・ルビィ「???」

JJ「2人にはまた詳しく話す。当然残りの7人にも、追加の2人にもな。」

 

ジャグラーの説明に納得したガイ。

そして、後日Aqoursメンバーには新しい情報を教えることになった。

 

 

ガイ「2人とも、またな。」

ダイヤ「昨日と今日とありがとうございました。楽しかったですわ。」

ルビィ「また遊んでください!今度はジャグラーさんも♪」

JJ「まぁ、仕事の無いときなら考えてやってもいいぜ。」

 

黒澤姉妹は家に戻り、ガイとジャグラーは旅館へ帰った。

 

 

続く。




完全オリジナルって難しいですね。(;・ω・)
しばらくは週1での更新になると思います。
ご理解のほど、よろしくお願いいたします。(>_<)

さて、作者は15日~17日はCYaRon!ファンミのため大阪に行ってました!
ブロマイドは会場限定CYaRon!を引いたので、Guilty Kiss,AZALEA,CYaRon!と揃いました!
ちなみに、衣装はコワレヤスキ,トリコリコ,近未来となりました。
こうなれば、来月の東京で9人ver.の限定を引かざるをえないですなぁ(笑)。

ファンミ自体は2日目の夜でしたが、推しのファンミをようやく現地応援できて最高でした!
ふりりんの誕生日も現地で祝えて、満足です!
ちなみに、プレゼントボックスにスクフェスACNSのプロフィールカードを入れました。
あと、応援フラッグのコメントはしゅかしゅーのサインの真下に書いてきました(^^)

東京ファンミに来られる方、楽しみましょうね~。

それから、5thの2日目は落選でした...。
でもまだ1次が終わっただけなので、焦らず狙います。
現地を狙っている方々、お互いに頑張ルビィしましょう!


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制服&パパ大好きヨーソローと風来坊

曜「次は私の番だね!作者さんよろしくね!」
作者「は、はい!(推しの曜ちゃんがすぐそこに...!)」
曜「作者さんどうしたの?」
JJ「作者の推しが渡辺だから、緊張してんだろ。」
作者「いっ!?」
曜「ジャグラーさん? って、作者さんは私が推しなの??」
作者「え...あ...曜ちゃん推しです...。」
曜「嬉しいなぁ! じゃあさ、一緒にあれやろうよ!」
作者「い、いいんですか?」
曜「もちろんだよ! ジャグラーさんもいっくよ~! 全速ぜんしーん...。」
JJ「はぁ?」
曜&作者「ヨーソロー!!」
JJ「よ、ヨーソロー...。(なぜ俺も...。)」


曜「ところで、ガイさんは?」
作者「Aqoursの映画に夢中でして...。」
曜「それは嬉しいけど、何かあるの?」
作者「夢中になりすぎて、ここに来てないんですよ(泣)。」
JJ「そんな作者に悲報だ。ガイのやつ、劇場版の挿入歌CDを買いにいった。」
作者「」ズーン
曜「作者さん大丈夫ですか?(・・;)」

まさか...ガイさんも5thを狙って...。


黒澤姉妹とのお出かけから翌日の夜。

梨子・鞠莉・花丸・ダイヤ・ルビィのフュージョンカードとにらめっこするガイ。

オーブリングにかざしてみるが...

 

ガイ「反応無しか...。」

 

花丸と探した時に見つけた太平風土記には力の譲渡だけが描かれていただけで、カードが実際に使えるかは書いてなかった。

 

ガイ「一体この世界にいくつの太平風土記があるんだ...?」

 

部屋で1人考えていると...

 

prrrrr...prrrrr...

 

ガイの持つスマホに着信が入る。画面を確認すると、『渡辺曜』とあった。

ガイは応答ボタンを押して、耳にあてる。

 

ガイ「はいよ。」

曜『もしもし。曜です。』

ガイ「どした?」

曜『あの...明日って1日空いてたりしますか?』

ガイ「明日か? 特にこれと言った予定は無いよ。」

曜『それなら、明日私とお出かけしてもらえますか?』

ガイ「良いぞ。何時にどこに集まる?」

曜『えっと...9時半に市民プールに集合でお願いします。』

ガイ「9時半に市民プールな。それはわかったが、どうしてプールなんだ?」

曜『それは...明日のお楽しみです! 明日待ってますね!』

 

プツッ...ツー...ツー...

 

ガイ「明日のお楽しみか。」

 

というわけで、曜と出かけることが決まった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

お出かけ当日の渡辺宅。

曜は水泳に必要な一式を用意する。

 

曜「これでよし。」

 

そのあとは朝ごはんを食べて、歯磨きを済ませ、全ての準備が完了したので、ガイとの集合場所である市民プールに向かった。

 

 

曜が家を出た頃、ガイはバスに乗る。

そして、プールの最寄りバス停で降りる。

5分ほど歩いて、プールに到着した。

 

ガイ「とりあえず着いたな。あとは曜と合流か。」

 

「ガイさーん!」

 

夏の晴れた日に、元気で透き通る女の子の声がガイを呼んだ。

 

ガイ「約束の時間より早かったな。」

曜「家を早めに出て、ガイさんを待ってました!」

 

浦女ジャージで敬礼ポーズを交えて、笑顔でガイを迎える。

 

ガイ「そういや、なんでプールだ??」

曜「私、水泳部もしてるんです!」

ガイ「そうだったのか。」

 

曜が『スクールアイドル部』と『水泳部』の掛け持ちということを初めて知る。

 

曜「水泳って言っても、普通に泳ぐのと高飛び込みもしているんです。」

ガイ「それはすごい...。」

曜「その高飛び込みで新しい技を考えてるんですけど、何かパッとしなくて...。」

ガイ「アドバイスが欲しいと。」

曜「はい...。」

ガイ「的確なものは出せないかもしれないが、やれるだけやってみるよ。」

曜「ありがとうございます!」

 

ということで、曜の新しい飛び込み技を編み出すレッスンが始まった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

スクール水着に着替えた曜は準備運動を行い、今は25mプールで100mメドレーをしている。

曜曰く、水に慣れるためだそうだ。

毎回やっていることなので、いわゆる『ルーティーン』ってものだ。

 

ガイ「さすがは水泳部なだけあるな。それに、高飛び込みしているだけあって、泳ぎのフォームが綺麗だ。」

 

ガイはプールサイドでその様子を見ている。

そんなガイは海水パンツにアロハシャツを来ている。

(※『劇場版ウルトラマンオーブ 絆の力、お借りします!』に出てきた姿に近いです。)

 

余談だが、ガイ本人は気にしてないが、プールに来ている多くの女性がガイに見惚れていた。

 

ザバァン

 

曜「ふぅ...。」

 

数分するとプールから曜が出てきて、ガイの元へ来る。

 

ガイ「調子はどうだ?」

曜「久しぶりに泳いだけど、良い感じです。タイムはどうでした?」

ガイ「1分50秒02だ。」

曜「ん~...あと0'02かぁ。」

 

曜は100mのタイムを1分40秒台に乗せようともしている。

 

ガイ「こればかりは曜の力で乗り越えてもらうしかないな。」

曜「そうですよねぇ~。諦めず挑戦してみます!」

 

 

水に慣れたところで、本題の高飛び込みに移る。

 

曜「最初にいくつか技を見せますね。」

ガイ「わかった。選手の実力を見せてもらうよ。」

 

今回も、ガイはプールサイドで様子を見る。

曜は高さが5m,7.5m,10mの場所からそれぞれ飛ぶ。

10m飛び込みでは、曜が最も得意とする『前逆宙返り3回半抱え型』を披露した。

 

3種類の技を披露した曜が戻る。

 

曜「どうでしたか?」

ガイ「ブレが無い。良い動きをしているよ。」

曜「ありがとうございます。」

ガイ「それで...新技は何を考えてるんだ?」

曜「最後に飛んだ『前逆宙返り3回半抱え型』を進化させたいんです...。」

ガイ「なるほどな。まずはどう進化させたいのか実践で見せてくれ。」

曜「やってみます。」

 

新技への挑戦が始まる。

曜は10m飛び込み台に立ち、先程と同じように宙を舞い、技を繰り出して着水した。

 

ガイ「そういうことか...。」

 

ガイは1回見ただけで曜が言う新技と前逆宙返り3回半抱え型の違いを見抜いた。

なぜなら、着水する体の向きが違ったからだ。

 

曜「どうでしたか?」

ガイ「曜の言う新技ってのは、前逆宙返り3回半抱え型に『ひねり』を加えたものだろ。」

曜「そうですけど...どうしてわかったんですか?」

ガイ「さっきと着水する体の向きが違ったのが見えた。だけど、着水するタイミングではまだ体を完全に伸ばしきれていない。」

曜「そこまで見抜いているなんて...。」

 

ガイもウルトラマンになる前からジャグラーとO-50で何度も特訓を重ねてきたため、動きの違いを見極めることができる。

 

ガイ「俺がアドバイスできるのは次の2つだな。」

 

①3回半を3回or2回にしてからひねりを加えて着水する。

 

②前逆を通常の前回りにし、ひねりを加えたあとに抱え型に移る。

 

というものだった。

 

曜「回転を減らすか最初の動きを少し減らすってわけですね!」

ガイ「そうなる。どちらが曜に向いてるかは自分で決めてくれ。」

曜「はい! 早速実践してみます!」

 

ガイに言われた2つのやり方を何度も挑戦する。

曜は物事を器用にこなすため、2つの型を完成へと近づける。

 

ガイ「(このままだと、新技2つをマスターしそうだな。)」

 

曜「(どっちか1つかなぁって思ってたけど、両方完成しそう!)」

 

様子を見るガイも、実際に挑戦している曜も手応えを感じている。

 

 

新技の挑戦から1時間半が経過。途中に休憩も挟みながらやり続けた結果、曜はどちらの技も習得できる結論を出した。

今日の完成にはいかないが、曜曰く1ヶ月くらいで完成するそうだ。

 

今、2人は更衣室で着替えている。

プールのあとはショッピングモールでお買い物だ。

 

先に出てきたのはガイだ。

 

ガイ「しばらく待つか。」

 

ロビーにある自販機でラムネを購入し、喉を潤す。

待つこと3分。

 

曜「お待たせしました~!」

 

更衣室から曜が出てきた。

ただ、その姿はプールに行く時とは明らかに違う服装に身を包んでいた。

水色のスカートに白色のブラウスなのだ。

 

ガイ「その服...。」

曜「せっかくのお出かけなので...オシャレしちゃおうかなぁなんて...。」

ガイ「似合ってるぞ。」

曜「ありがとうございます!」

 

オシャレを褒めてもらった曜は頬を少し紅く染めた。

 

曜「それじゃあ...ショッピングモールに向かって、全速前進...。」

曜&ガイ「ヨーソロー。」( ロ_ロ)ゞ

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ショッピングモールに到着した2人は遅めの昼食を取り、食べたあとはAqoursの衣装を作るための生地を探したり、曜の趣味である制服探しをした。

 

曜「荷物を持ってもらってすみません...。」

ガイ「気にすんな。にしても、毎回これだけ買ってるのか?」

曜「いつもは学年かユニットの3人分ずつなんですけど、今日は皆に似合いそうなものがたくさんあったので、つい手が出ちゃいました...。」

 

少し照れながら釈明する。

 

ガイ「なるほどな。それじゃあ、Aqoursの衣装が輝いてるのは、曜の目利きが良いってことだな。」

曜「へ!? そ...そんなことは...。」

ガイ「そんなことあるさ。」

曜「ガイさん...。」

ガイ「俺は、9人のAqoursやメンバー1人1人が太陽のような存在だと思ってるんだ。ステージに立って踊って歌う姿は輝いてる。だから太陽みたいなんだよ。」

曜「私たちが、太陽...?」

 

ガイは語り出す。

 

ガイ「そんな太陽も沈んだら見えなくなる。つまり、学校で練習している時,作詞作曲をしている時と考えてくれ。」

曜「はい...。」

ガイ「でも、見えないだけで地平線の向こうではずっと輝いているんだよ。見えないところで輝いている光もある。」

曜「見えないところで輝いている光...。」

ガイ「曜たちが学校で練習している時も、作詞作曲している時も、衣装作りをしている時も、Aqoursは1人1人が輝いている。俺はそう思ってる。」

 

ガイからAqoursのことを聞いた曜は、今までのことを思い出す。

 

9人で練習している時、休憩も含めて皆が笑顔で居る。

作詞作曲や衣装作りをしている時、喧嘩なんか全然しない。

学年問わず、9人で和気藹々と活動している。

 

曜「私も輝いていますか?」

ガイ「もちろんだ。ステージに立っている曜も、衣装作りをしている曜も、輝いているよ。」

曜「...っ! そう言ってもらえて嬉しいです!」

 

ガイから輝いていると言われた曜は、照れながらも満面の笑みを浮かべた。

 

 

その嬉しさを抱えたまま制服専門のお店にやってきた。

学校の制服はもちろん、いろんな職業の制服も揃っている。ちなみに、男女両方ある。

 

曜「よ~し! 今日も良いのがあるか探すであります!」

 

曜の目は星のように輝いている。

 

ガイ「(千歌から制服好きとは聞いていたが、ここまでとは...。)」

 

曜のキャラチェンジにちょっと驚いている。

すると、『ビューン!』というF1レースのような効果音が聞こえるかのような勢いで、曜が店内を見て回り、試着をする。

 

ガイ「まぁ...この趣味がAqoursの衣装作りに役立っているんだろう...。たぶん...。」

 

『(;・∀・)』という顔を浮かべながら様子を見る。

そしたら...

 

曜「ガイさん! これ着てみてください!」

 

船の乗組員の制服を試着した曜が、船長の制服を持って、ガイに声をかける。

それに、目がキラキラしている。

 

ガイ「...マジ?」

曜「マジです!!」

ガイ「...わかった。」

 

その勢いに勝てないと踏み、曜から船長の制服を受け取り、試着室に入た。

数分後、船長の制服を着こなしたガイが出てきた。

 

曜「...っ!」

 

ガイ船長の姿を目の当たりにした曜は、一瞬だけ表情に影がさした。

 

ガイ「どうした?」

曜「えっ...な、なんでもないです...。それにしても、船長の制服似合ってますよ!」

ガイ「そ、そうか?」

曜「はい!」

 

ガイは気が付くも、曜がなんでもないと答えたため深追いはしなかった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

無事に買い物と制服探しは終了。

衣装の生地や小物を多目に買い、曜の家まで荷物を運ぶ。

ショッピングモールから沼津駅を経由し、バスに揺られること30分で曜の家付近まで帰ってきた。

それからはバスを降りて歩くこと5分、家に到着した。

 

曜「着きました。ここが私の家です。」

 

2人が玄関に着いたと同時に...

 

曜ママ「おかえりなさい。」

曜「ママ! ただいま!」

 

タイミング良く、曜のお母さんと鉢合わせした。

 

曜ママ「あなたがガイさんですか?」

ガイ「えぇ。クレナイガイです。」

曜ママ「娘がいつもお世話になっています。」

ガイ「いえ、自分も曜さんには助けられていますし...。」

 

大人の挨拶が始まる。

 

曜ママ「ガイさん、よろしければお夕飯を食べていってください。」

ガイ「さすがにそこまでしていただくわけには...。」

曜「上がっていってよ!」

曜ママ「娘もこう言ってますし。」

ガイ「そ、それならお世話になります。」

 

渡辺家で夕飯を一緒にいただくことになった。

 

曜ママが夕飯の支度をする間、曜はシャワーを浴びるためお風呂に行った。

ガイはリビングで待っていたが、気になることがあるため、曜のお母さんのいるキッチンへやってきた。

 

曜ママ「あら? リビングでゆっくりされていたのでは?」

ガイ「そうなのですが、少し曜さんのことで気になることがありまして...。」

曜ママ「娘のことですか。」

 

1度手を止め、ガイの話を聞く。

 

ガイ「本人は隠してるつもりなんでしょうが、今日1日一緒に居て、時々寂しそうな表情をしていたのが気になりまして。1番確信を持てたのが、僕が船長の制服を着た時だったんです。」

 

すると、

 

曜ママ「たぶん、ガイさんのことがお父さんと重なったんでしょう。」

ガイ「曜のお父さんですか?」

曜ママ「曜は、生粋のお父さんっ子なんですよ。私も妬けちゃうくらいに...。小さい頃からよくくっついてて、『将来の夢はパパと同じ船長になること!』って言ってるんですよ。」

ガイ「そうなんですか...。」

曜ママ「夫は船長でして、数ヵ月に1週間くらいしか家に帰って来ないんです。なので、寂しさを隠せなかったと思うんです。」

ガイ「そのような事情があったとは...。」

 

この時、ガイは気になっていたことを聞いて良かったと思った。

 

曜ママ「それに、昔は恥ずかしがり屋で、初対面の人に会うと私や夫、たまに従姉妹の月ちゃんに隠れる子でしたのよ。」

ガイ「今の様子ですと、なかなか想像がつきませんね。」

曜ママ「そう思うと、成長してるんだなって...。なので、曜のこと、これからもよろしくお願いしますね。」

ガイ「えぇ。わかりました。」

 

話が終わると曜のお母さんは再び夕飯作りに取りかかる。

そして、お風呂からあがった曜がやってくる。

 

曜「お母さん、夕飯は何?」

曜ママ「曜の大好きなハンバーグよ。」

曜「本当!? やったー!」

 

そのあと、曜はハンバーグを美味しく食べた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

夕飯をごちそうになり、すっかり夜になったため、ガイは曜の家を後にするところだ。

 

ガイ「今日は世話になったな。」

曜「私の方こそ、わがままに付き合ってもらったから...。あ、こんな時間だとバスが無いけど、どうやって帰るんですか?」

ガイ「そんな心配なさんな。コイツで飛んでいくからよ。」

 

そう言って取り出したのは『オーブカリバー』だ。

 

曜「すごい...。」

ガイ「今度飛んでみるか?」

曜「えぇ!?」

ガイ「千歌は1度あるぞ。まぁ、緊急事態だったけどな。それに、この世界に来る時も宇宙を飛んでいたしな。」

曜「そうなんですか...。でも、空は飛んでみたいかも...。」

ガイ「なら、いつか飛ぶか。」

曜「その時は、よろしくお願いします。」

 

なぜか空を飛ぶ約束をする2人。

そのときだった。

 

曜「え...? 何これ??」

 

曜の全身が水色に輝く。

 

ガイ「前に言った光の譲渡だ。すぐに終わるからそのままで居てくれ。」

曜「はい...。」

 

ガイはオーブリングを曜にかざす。

すると、光は吸収され、ガイの手には『渡辺曜』のフュージョンカードが握られていた。

 

ガイ「これで6枚目か。」

曜「あと残っているのは善子ちゃん,果南ちゃん,千歌ちゃんですよね?」

ガイ「Aqoursメンバーはな。だが、太平風土記にはAqours以外にあと2つの光が描かれていた。正式にはあと5つだ。」

曜「あと5つ...。」

 

『う~ん...』と考える曜だが...

 

ガイ「これに関しては、まだわからないことだらけだ。地道に調査していかないとだからな。」

曜「それなら、私たちも今まで通り精一杯協力しますね!」

ガイ「あぁ、助かるよ。んじゃ、そろそろ帰るわ。」

曜「また家に来てください!」

ガイ「そうするよ。お母さんにもよろしく言っといてくれ。」

曜「は~い!」

 

ガイはオーブカリバーで内浦方面へ飛んでいき、曜も家の中へ戻った。

 

 

続く。




曜ちゃんStory、ようやく書けた...。
着手したの2月後半だったんですがね...(^^;)


さてさて、来たる21日には『しゅかランド ~The First Time~』に作者は行ってきます!
昼の部だけですが、なんと!なんと!
座席が『A-5 25番』という前よりの場所を引き当てました!!
前から5列目で中央寄りなので、絶対ヤバイやつですわ(笑)
もし次の投稿が無かったら、察してください(笑)

ちなみに、31日にあるあんちゃんとりきゃこのイベントは、どちらも2階席でした。
しゅかに運を使った代償かな~(;・ω・)

P.S.
『まるごとりかこ』が終わるの寂しいですが...
りきゃこ、ソロデビューおめでとうございます!!
31日はシェフの皆でお祝いだ!


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堕天使ヨハネ?天使善子?と風来坊

善子「ヨハネ降臨!」
作者「いらっしゃいヨハネちゃん。」
善子「クックックッ...。ついにヨハネがここを支配するのね!」
作者「支配されるのは困るけど...ヨハネ様の名に相応しいストーリーにするから、楽しみにしててよ。」

ガイ「おう2人とも。」
作者「ガイさん!? 今までどこに...。」
ガイ「いや~、Aqoursの映画は最高だなぁ。1日に1回は観てたよ。」
作者「Aqoursの映画を観るのは良いですが、ガイさんがここをすっぽかしたおかげで大変だったんですよ。」
ガイ「すまんすまん。今回からちゃんと仕事するよ。」

善子「ガイさん何したのよ?」
作者「簡単にまとめるとサボりですよ。」
ガイ「ダイヤとルビィと曜には謝っとくからさ。」
作者「お願いしますよぉ。」
JJ「まったく...。世話が焼けるぜ。」


(祝)ガイさん、前説復帰しました!


時刻は11:00、善子の部屋。

そしてそこには...

 

善子「は~い、堕天使ヨハネよ。私のリトルデーモン第1号は...君に決定! 一緒に堕天しよ!」

 

『堕天使ヨハネ』として君臨する善子と...

 

ガイ「だ...堕天使ヨハネ様のリトルデーモン90号だ...。今日はスペシャルゲストとして、召喚された...。よろしく...。」

 

洋物のアイマスクをし、燕尾服姿のガイが居た。

 

善子「今日はこの2人でお送りするわね。」

 

撮影慣れしている善子は何事もなく進めるが...

 

ガイ「(まさか...俺が堕天する日が来るなんて...。)」

 

人生初の動画,人生初のコスプレ,何より、人生初の堕天をしてしまったのだ。

 

なぜこうなったかと言うと...

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

曜の家から旅館に帰って風呂に入り、部屋でのんびりしていたら...

 

ピコン

 

スマホにトークの通知が入る。

 

善子【SOS!】

 

ガイはすぐに折り返しを入れる。

 

ガイ「どうした?」

善子『夜遅くにごめんなさい...。』

ガイ「時間のことは気にしてない。それより何か助けがいるのか?」

善子『そうなの...。明日の朝から私の家に来てほしいんだけど。』

ガイ「よし、わかった。明日だな。」

善子『ありがとうございます!』

 

これが前日のやり取り。

 

 

 

そして迎えた当日。

 

ガイが善子の家を訪ねると...

 

善子「ガイさん、これに着替えて。」

ガイ「.........はい??」

 

わけもわからず、善子から渡された衣装に着替える。

ちなみに、その衣装は冒頭でも陳述した燕尾服。

善子はというと堕天使の衣装に着替え終わっていて、パソコンやカメラなどの機材をセッティングしている。

 

ガイ「着替え終わったぞ。」

善子「あと、これを付けてもらえるかしら?」

 

渡されたのは洋物のアイマスク。

 

ガイ「こんな感じか。」

善子「...っ! (待って...。かっこよさ倍増なんだけどっ!)」

 

いつもと違う雰囲気をまとったガイを見て、善子は照れていた。

 

善子「(はっ! それより、ガイさんに動画の説明しないと!)」

 

己を取り戻し、善子はガイに動画撮影の手取り足取りをレクチャーした。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

そして迎えた11:00。動画の撮影がスタートした。

 

善子「はぁい、堕天使ヨハネよ。私のリトルデーモン第1号は...君に決定! 一緒に堕天しよ!」

 

『堕天使ヨハネ』として君臨する善子と...

 

ガイ「だ...堕天使ヨハネ様のリトルデーモン90号だ...。今日はスペシャルゲストとして、召喚された...。よろしく...。」

 

洋物のアイマスクをし、燕尾服姿のガイが居た。

 

善子「今日はこの2人でお送りするわね。」

 

撮影慣れしている善子は何事もなく進めるが...

 

ガイ「(まさか...俺が堕天する日が来るなんて...。)」

 

人生初の動画,人生初のコスプレ,何より、人生初の堕天をしたのだ。

 

善子「じゃあ早速本題に入りましょう。今日は『500円でどちらが美味しいどんぶりを作れるか対決』よ! その名の通り、スーパーで500円以内で食材を買ってどんぶりを作るわ。私と90号がそれぞれ作って点数を付けるの。負けたほうは全額負担ね。」

ガイ「り...了解。」

善子「ちなみに、調味料と白米は別で用意してあるわ。それと、私たちの料理を審査してくれるのは...。」

 

JJ「俺だ。」

 

ぬるりとジャグラーが登場する。

 

ガイ「そ...そうか。」

善子「それじゃ、食材の買い出しに行くわよ!」

JJ「旨いもん食わせろよ。」

 

 

ここで撮影を1度止める。

 

ガイ「ふぅ~...。」

JJ「もう疲れたか?」

ガイ「何もかもが初めて尽くしだから緊張がほぐれないんだよ。」

善子「慣れたら大丈夫よ。」

 

このあとは買い物のため、3人は近所のスーパーへ向かった。

企画の趣旨は対決のため、善子とガイは店内を別々に行動し、食材を購入した。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

買い物終了。

 

ガイ「そういや、なんでジャグラーも買い物したんだ?」

 

帰宅最中に気になっていたことを聞く。

善子とガイの料理対決のため、ジャグラーは留守番していても良かったのだが...

 

JJ「のっぽぱん,抹茶プリン,わかめ。これでわかるだろ。」

 

ジャグラーも付いてきた理由は、ジャグラーが買ったものが語っていた。

 

善子「このあとにAZALEAに会うのね。」

ガイ「あの3人の好物ってことか。」

JJ「新曲作りたいから手伝ってくれと言われたからな。」

 

だそうだ。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

買い物から帰った3人、特に善子とガイは撮影を再開した。

 

善子「買い物に行ってきたわ。」

ガイ「500円以内はかなり難しいもんだな。」

善子「これを使って料理していくわよ!」

 

ちなみに、料理順は先攻が善子で後攻がガイだ。

 

善子「まず私が先攻ね。私が買ってきたのは、もやし,豚肉,キムチ,温泉たまご。これらで豚キムチ丼を作っていくの。」

ガイ「豚キムチかぁ。旨そうだ。」

JJ「辛いもの好きなヨハネならではのチョイスだな。」

 

キッチンで調理開始する。

油をひいたフライパンを温める。

 

善子「フライパンが温まったら、もやしを入れるわ。」

 

蓋をして、もやしがしんなりするまで蒸し焼き状態に。

2分くらいでもやしがしんなりしたので、次に豚肉を入れて焼いていく。

 

善子「もやしと豚肉に味付けするから、塩コショウと醤油で整えるの。」

ガイ「この段階で食べたくなるな。」

 

下味が付いたかを確かめるため、善子は味見をする。

 

善子「うん、丁度ね。あとはキムチをここに入れて、さらに炒めるだけ。」

JJ「こりゃ期待できそうだな。」

 

数分炒めると、もやし,豚肉,キムチが均等に混ざる。

 

善子「これをご飯の上にのせて...。」

 

丁寧に盛り付ける。

 

ガイ「完成か?」

善子「まだよ。最後に温泉たまごをトッピングすれば...完成よ!」

 

善子特製の豚キムチ丼が完成した。

 

ガイ&JJ「おぉ!」

善子「食べ方は2段階よ。まずは温泉たまごを割らずに食べて、次に温泉たまごを割って食べるの。辛さがもっと欲しい時には、追いキムチやタバスコをかけて食べると良いわ。」

 

善子の説明通りで豚キムチ丼を食べる。

 

ガイ「いただきます...。お! 旨い!」

JJ「優しめの辛さだな。」

 

3分の1食べたところで、温泉たまごを割る。

 

ガイ「たまごが絡んでもキムチの辛さが味わえるのが良いな。」

JJ「もやしと豚肉にもしっかり味が付いてるとこも良い点だな。」

 

また3分の1食べたところで、辛さを足す。

 

ガイ「自分の好きな辛さにカスタマイズできるから楽しめるな。」

JJ「名古屋名物『ひつまぶし』みたいで、俺は好きだな。」

 

以前、海の家で堕天使の泪を完食するほどの辛党であるガイとジャグラーは豚キムチ丼をあっさりと完食した。

 

 

続いては、後攻のガイだ。

 

ガイ「そんじゃ、次は俺だな。俺が買ったものは、刻み海苔,卵,納豆,マグロの切り身だ。作るのは漬け丼」

 

こちらも調理開始。

 

ガイ「まずは、マグロを醤油に漬け込む。今回、切り身は薄めだから少し経てばマグロに味が染み込むからな。」

善子「時短ね。」

 

マグロを漬ける間に次の行程に移る。

 

ガイ「次は納豆と卵だ。最初に納豆は納豆、卵は卵で混ぜておく。ちなみに、納豆に付属のタレとからしを入れるか入れないかは自由だ。」

 

今回は入れるほうをチョイス。

納豆を30回、卵は黄身と白身が綺麗になるように混ぜて、これらをドッキングし、再び混ぜる。

 

ガイ「あとはここに漬けマグロを入れて、漬け醤油も軽く入れて、軽く混ぜればOKだ。最後に、ご飯の上にかけて刻み海苔をまぶしたら、完成だ。」

JJ「卵かけご飯,納豆かけご飯,漬け丼を1回で味わえるってことか。」

善子「いただきます。」

 

ジャグラーはズズズッと掻き込むように、善子は1口ずつ食べる。

 

善子「卵かけご飯と納豆ご飯は朝の定番だから、朝に持ってこいね。」

JJ「今回は気を効かせてワサビ無しのようだな。」

ガイ「あぁ。漬ける段階でワサビ醤油にしてもいいし、食べるときにワサビを添えてもいいようなレシピだ。」

 

なので、お次はワサビを添えて食べることに。

 

JJ「ワサビありが落ち着くな。」

善子「私も師匠に同じだわ。」

 

そして2人は漬けマグロ丼を完食した。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

善子「さて、私と90号の作った丼を師匠が審査してくれるわ。」

JJ「この対決の結果は...。」

 

善子は祈りながら、ガイは腕を組ながら言葉を待つ。

 

JJ「.........。」

善子「...。」

ガイ「...。」

 

 

 

 

 

JJ「ドローだ!!」

 

結果は引き分け。

 

JJ「どっちも旨いってことだ。それに、津島の料理の腕は確かだな。海の家で堕天使の泪を作ったヤツと同一人物なのかって思ったけどな(笑)。」

善子「あ...ありがと。///」

JJ「お前は、いつもと変わらねぇな。」

ガイ「いたってシンプルな回答だな。」

 

最後にエンディングへ。

 

善子「はい! 堕天使ヨハネとリトルデーモン90号の料理対決は引き分けとなったわ。もし今回のレシピが気になるリトルデーモンは、概要欄にレシピを載せておくからそっちを見てね。この動画が面白かったと思ったら高評価とチャンネル登録をしてちょうだい。それじゃあまた会いましょう。」

ガイ「またな。」

JJ「じゃあな。」

 

撮影終了。

 

ガイ「はぁ~、終わったな。」

善子「ガイさん、ありがとうございます。」

ガイ「なかなか楽しかったぞ。」

 

2人は団欒としているが...

 

JJ「俺は行くぜ。」

ガイ「お疲れさん。」

善子「師匠も今日はありがとう。」

 

ジャグラーはAZALEAとの予定があるため退席。

2人きりになった上に、時間はまだまだある。

 

善子「ガイさんってゲームはしますか?」

ガイ「あぁ、やるよ。テレビゲームは千歌を中心に2年生たちとするし、ゲームセンターにも出入りしてるぞ。」

 

その回答を聞いた善子は目の色が変わり...

 

善子「今からゲームで対戦しましょ!」

 

そこから2人で様々なゲームをすることになった。

定番の『大乱闘スマッシュ○ラザーズ』『○太郎電鉄』や『○ンスターハンター』を楽しんだ。

 

 

 

『大乱闘スマッシュ○ラザーズ』

 

善子「ガイさん強いわ...。」

ガイ「善子も千歌に匹敵かそれ以上の実力だな...。」

 

 

『○太郎電鉄』

 

ガイ「あっ! 飛ばされた!」

善子「作戦成功!」

 

 

『○ンスターハンター』

 

善子「やっと狩れたわ!」

ガイ「最後は危なかったぁ。」

 

 

 

かなり意気投合できたようだ。

室内ゲームの次は...

 

善子「ゲームセンターで対戦よ!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

やってきたのは『ザ・サードプラネット BiVi 沼津』だ。

ここの格闘ゲームで善子とガイは対戦する。

2人は対になる場所に座り、対戦を始める。

 

善子「本気の勝負よ。」

ガイ「臨むところだ。」

 

2人が対戦しているゲームは『○トリートファイター』である。

善子もガイもリュウを選択し一進一退の攻防が繰り広げられた。

 

Player1:善子

Player2:ガイ

 

モブ1「おい、あの2人の手捌き見ろよ...。」

モブ2「かわし方や防御がうますぎて体力が全然減らない...。」

 

あまりの熱い対戦に、いつのまにか2人を囲うギャラリーができていた。

そんなことに見向きもしないガイと善子。

 

善子「なかなか...良い腕...してるわねっ...。」カチャカチャ

ガイ「善子も...相当な...実力プレーヤーだな...。」カチャカチャ

 

ギャラリー「(これがまだ第1ラウンドだなんて...。)」

 

かれこれ20分経過しているが実はまだ第1ラウンドなのだ。

 

ガイ「...。」カチャカチャ

善子「...。」カチャカチャ

 

ギャラリー「...。」

 

 

 

さらに10分経過して、その時が来る。

 

ガイ「...っ! まずっ!」

善子「叩き込むわ!」

 

ガイが操作ミスをしてしまい隙を作ってしまった。

善子はそれを見逃さず、攻撃を一気に仕掛ける。

 

善子「それそれそれそれ~!」

 

ガイの操作するリュウの体力ゲージがどんどん減っていく。

 

善子「これでフィニッシュ! 波動拳!」

ガイ「あぁっ!」

 

画面には《Winner→Player1》と表示される。

 

ガイ「負けちったかぁ...。さすがゲームマスターの善子だな。」

善子「ガイさんも相当な腕を持ってるみたいね。そんな実力を持ってる人と対戦したのは久しぶりだわ。」

 

パチパチパチパチ...

 

ガイ&善子「ん?」

 

ここで2人はようやくギャラリーに気付く。

 

モブ3「あんたらすげぇな!」

モブ4「大会の決勝戦を観ている感覚だったよ!」

 

ガイと善子の対戦ぶりに拍手や称賛の声が送られる。

だが、まだ2ラウンド残っているため対戦を再開する。

第2ラウンドも均衡だったが、ガイが攻撃は最大の防御といわんばかりのラッシュを浴びせることで白星を掴んだ。

 

そして、最終の第3ラウンド。

 

善子「決着を付けましょうか。」

ガイ「そうだな。いざ尋常に...。」

 

ガイ&善子「勝負!!」

 

火蓋が切って落とされた。

ギャラリーは固唾を飲んで対戦の行方を窺う。

 

ガイ「...。」カチャカチャ

善子「...。」カチャカチャ

 

無言の時間が過ぎていく。

 

ギャラリー「(やっぱりあの2人は格が違いすぎる...!)」

 

またも膠着状態で20分が経過。

 

Player1のリュウ「波動拳!」

Player2のリュウ「ハッ!」

 

ガイ「後ろもらったぞ。」カチャカチャ

善子「しまった...!」カチャカチャ

 

背後を取り、ラッシュを浴びせる。

みるみる体力を削られるPlayer1のリュウ。

あと2,3撃で決着が付くかと思われたが...

 

善子「そう簡単にさせないわ!」カチャカチャ

 

形勢逆転で、今度は善子がラッシュを浴びせる。

またも体力ゲージが均等になり、にらみ合いとなる。

 

ガイ「泣いても笑っても、これが最後だな。」

善子「どっちが勝っても恨みっこ無しよ。」

 

Player1リュウ「波動拳!」

Player2リュウ「波動拳!」

 

両者が必殺技を放った結果は...

 

 

 

 

 

Winner→Player1

 

画面にはそう表示されていた。

つまり、善子に軍配があがったのだ。

 

善子「私の勝ち?」

ガイ「紛れもなく善子の勝ちだ。」

 

パチパチパチパチ...

 

ギャラリーから2人を称える拍手が自然と起きた。

 

ガイ「良い勝負だったよ。」

善子「私も熱くなれたわ。」

 

こうして、1Play1時間半に及ぶ善子とガイの対戦は幕を閉じた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ゲームセンターから帰ってきた2人は、狩野川沿いを歩いていた。

 

善子「今日は動画撮影とゲームに付き合ってくれてありがとう...。けど、ほとんどが私のわがままだったから...ガイさんに迷惑をかけたんじゃないかなって...。」

 

『津島善子』がお礼とお詫びを言う。

普段は『堕天使ヨハネ』が降臨してしまいがちだが、素でお礼を言ったり、相手を思いやることができるのが善子の強みだ。

 

ガイ「礼を言うのは俺の方さ。動画も最初は付いていくのがやっとだったけど結構楽しかったし、ゲームも、善子と一緒に楽しめたしな。誘ってくれてありがとな。」

善子「ガイさん...。」

 

心に込み上げてきた気持ちが引き金になったようで...

 

善子「...っ! 光...。」

 

善子の全身が白く光る。

 

善子「これがずら丸たちの言っていた光ですか?」

ガイ「そうだ。すぐに終わるから、そのままジッとしていてくれ。」

 

オーブリングをかざして光を手繰り寄せる。

その光が収集され、『津島善子』のフュージョンカードとなる。

 

ガイ「Aqoursメンバーはあと2人...。果南と千歌だけになった。」

善子「これって使えるの?」

 

興味津々に善子が聞いてくる。

 

ガイ「今のとこ、うんともすんとも言わないよ。前に話した通り、11人の光が俺に渡されるまでしか太平風土記に描かれていない。先のことは新しい太平風土記を探して解明するしかない。」

善子「長い道のりになりそうね。」

 

歩きながら会話していると、善子の住むマンション前にある小さな祠まで来ていた。

 

善子「今日は楽しかったわ! 動画のアシスタントとゲームをまたよろしくね!」

ガイ「あぁ。手合わせならいつでも受けるぞ。」

 

善子は帰宅していった。

 

ガイ「さぁて、俺も帰りますか!」

 

バスに乗って十千万旅館に帰った。

 

 

 

ちなみに、後日配信された動画は1日で200万回再生された。

堕天使ヨハネ推し,JJ推しに加え、新たにリトルデーモン90号推しが増え、コメントも「また90号さんと動画を撮ってください!」とか「料理はさんこうなります!」といった声が多かった。

 

 

続く。




平成最後の最後になんとか書き上げることができました...。
このAqoursメンバー編も残り2話となりました。これが終わると、2期に突入しますのでご期待ください!


4/21はアジアツアーソウル公演のLVに行ってました。
ツアーファイナルですし、平成最後のAqoursのライブだったので見逃すわけにはいかないと思いました。

このライブ、最初から最後までクライマックスでしたし、かーなーり盛り上がりましたね~。

・ダイヤ&ありしゃのパートは10人目の皆で歌う
・『MIRAI TICKET』でのAqoursカラーウェーブ
・『君の心は輝いてるかい』で千歌&梨子ソロパートでみかん色&桜ピンク色に染めあげる
・アンコール前に『Thank you, FRIENDS!!』の大合唱
・『恋になりたいAQUARIUM』のヨーソロード(初日は『HAPPY PARTY TRAIN』の果南レール)
・『No.10』のAqours Rainbow

全てが最高でした!

1つの解釈論でしかないですが、この地球でAqoursを応援する僕たちの代表として、ソウル公演に来ていた韓国の方や日本からの応援組、他の国から現地入りした方が、あのプレゼントを渡してくれたんだと思います。
企画に参加した、できなかったではなく、1人1人が誇っていいと思います。
自分を含めた世界のラブライバーにありがとうを伝えます!


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海と星好きダイビング少女と風来坊

果南「おじゃましま~す...。」
作者「いらっしゃい、果南ちゃん。」
果南「あれ? ガイさんはどこ?」
作者「ガイさんなら、ダイヤちゃん,ルビィちゃん,曜ちゃんのとこに行って謝罪してますよ。」
果南「何したの...?」
作者「サボりです。でも、そろそろ戻ってくると思うよ。」

ガイ「ふぅ...。まだ足が痺れる...。」
作者「おかえりなさい。」
ガイ「ただいま。いやぁ、ダイヤには参った参った。ルビィと曜は好きなことに付き合うことで話がまとまったが、ダイヤと来たらいきなり説教だからな...。」
果南「あはは...。ダイヤらしいや。」
ガイ「しかも30分コース。ルビィが間に入ってくれて、ダイヤの好きなことに付き合うって約束でようやく解放されたからな...。」
作者「原因はガイさんにありますからね。それじゃあ本題にいきますよ。」
果南「はぁ~い。作者さんよろしくね!」


果南「よいしょっと。」

 

朝、実家であるダイビングショップの前で酸素ボンベを1個ずつ並べて点検をしている果南。

夏休みも終盤で、今日も夏休みが終わる前にダイビングをしたい若いお客さんの予約が午前中に数件入っている。

 

果南「準備良し。次に船の点検だね。」

 

ショップの前に停泊している小型船の点検をしようとしたとき...

 

チャラン

 

果南「ん?」

 

スマホにメッセージが届いた音が鳴った。

 

果南「こんな朝から誰だろう?」

 

時刻は朝の7:30。

果南は早起きしそうなメンバーを想像したが...

 

果南「ガイさんからだ。」

 

メッセージの送り主はガイだった。

内容は

 

今日の昼から空いてるか?

もし空いてるなら特訓で潜らせてもらえないか?

 

というものだった。

果南は昼からの予定を確認した。予約は入っていないため、すぐに空いていることを伝えた。

すると返事が送られてきて、『昼から頼む』とあった。

 

果南「今日も1日頑張ろ~っと♪」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

果南「ありがとうございました~。」

 

無事に午前中の予約を消化した。

時間は12:00を回ったばかり。

 

果南「ガイさんは13:30に来るから、今のうちにお昼ご飯食べて休憩かな。」

 

祖父「果南、昼飯できたぞー。」

果南「はーい。」

 

丁度のタイミングで果南のおじいさんがお昼ご飯を知らせてくれた。

果南は家に戻る。

リビングに向かうと冷やし中華が置かれていた。

 

果南&祖父「いただきます。」

 

ズズズー モグモグ

 

果南「あ、じいちゃん。」

祖父「なんじゃ?」

果南「昼からなんだけど、部活でダンスを教えてくれてる先生が潜りたいから来るって。」

祖父「ほぉ、そうかい。なら少し挨拶でもするかいのぉ。」

 

という会話を交わして、冷やし中華を完食した2人。

おじいさんが後片付けをする裏で、果南は自室に戻る。

 

果南「ちょっとだけ休もうかな。」

 

ベッドで横になり目を瞑った。

すると、すぐに眠りについた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

陸側の船乗り場ではガイが連絡船を待っていた。

 

ガイ「果南のやつから連絡が返ってこないな...。」

 

スマホで果南とのトークにメッセージと着信を入れたが、反応は無い。

 

ガイ「とりあえず行ってみるか。」

 

連絡船も到着し、淡島に渡る。

船に揺られて5分くらいで到着した。

歩くとすぐに果南の家でダイビングショップに着く。

外に人が居ないため、インターホンを鳴らす。

 

ピンポーン

 

「はーい。どちら様ですか?」

 

中から男性の声がした。

 

ガイ「クレナイガイと申します。」

 

「今開けますから、お待ちください。」

 

10秒くらい待つと、中から果南のおじいさんが出てきた。

 

祖父「もしかして、果南が言うてたお客さんかい?」

ガイ「えぇ、そうです。」

祖父「お待ちしてました。中に入ってください。」

ガイ「ありがとうございます。」

 

中に通され、受付を済ませる。

 

ガイ「果南さんはどうされてますか?」

祖父「そういや、昼飯を食べたあと自分の部屋に行ったきりだなぁ。もしかしたら寝てるのかもしれんの。ガイさん、悪いが果南の部屋に行ってきてくれんかい?」

ガイ「わかりました。見てきますね。」

祖父「すまないのぉ。」

 

ガイは一直線に果南の部屋に向かった。

部屋の前にたどり着くと...

 

コンコンコン

 

ガイ「おーい、果南?」

 

女子の部屋なので、細心の注意を払う。

ノックをして声もかけるが、返事は無い。

 

コンコンコン

 

ガイ「入ってもいいか?」

 

再びノックをして声をかけるが、返事は無い。

なのでドアノブに手をかけて部屋に入る。

 

ガイ「失礼するよ。」

 

中に入って目に付いたのは...

 

果南「すぅ...すぅ...。」

 

自分のベッドで横になり、すやすやと寝息を立てている果南だった。

 

ガイ「あれま...。熟睡してるな。どおりで音沙汰も無いわけだ。つか、いくら夏でもこのままだと体調崩すかもしれないな。」

 

そう言って、タオルケットをそっとかける。

 

祖父「ガイさん、果南はどうでした?」

 

下で準備をしていたおじいさんがやって来た。

 

ガイ「果南さんなら熟睡してます。」

祖父「おやおや。」

 

おじいさんも果南が寝ていることを知ると...

 

祖父「高校生になっても、孫は可愛いもんですなぁ。そういや、果南からガイさんはダンスの先生じゃと聞いていてな。いつも果南がお世話になっておるの。」

ガイ「いえいえ...。自分の方が果南さんにはお世話になっています...!」

 

小声でやり取りを交わす。

しかし...

 

果南「うぅ~ん...あれ...じいちゃんと...ガイさん...?」

 

熟睡していた果南が起きたのだ。

 

ガイ「おはようさん。」

祖父「よく眠れたかいの?」

果南「私がさっきまで寝ていて...じいちゃんとガイさんが今居るってことは.........っ!///」

 

状況を理解した果南は顔を真っ赤にして...

 

バサッ!!

 

勢いよくタオルケットを被った。

 

果南「もうお嫁に行けない...///。」

 

このあと、おじいさんとガイは果南に部屋を追い出された。

その果南は、あまりの恥ずかしさに15分くらい部屋に閉じ籠った。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ガイ「今日はよろしくな。」

果南「...。」

 

ウエットスーツに着替えた2人が装備を整えて、小型船に乗り込んだが、果南は黙ったまま。

 

ガイ「寝顔を見られたことを気にしてるのか?」

果南「そ...そうであってそうじゃないような...。」

ガイ「???」

果南「と...とにかく! 私の寝顔を写真に撮ってないですよね!」

ガイ「撮ってないぞ。まぁ、心のアルバムには保存してるがな。」

果南「うぅ...///。」

 

ガイのキザな台詞に再び顔を赤くする。

 

果南「ガイさんだけの秘密にしといてくださいね!///」

ガイ「はいよ。(果南はかなりの乙女だな。)」

 

恥ずかしさが治まり、機嫌が戻ったところで、ダイビングができる場所に到着した。

 

果南「今日はどんな特訓をするんですか?」

ガイ「海に潜って、オーブカリバーの素振りだ。」

果南「素振り...?」

ガイ「見学するか?」

果南「ちょっとだけなら...。」

 

果南は船のイカリを沈め、船を固定させる。

そして酸素ボンベ等の装備を背負った。

 

ガイ「ちょっくらやりますか。」

 

《覚醒せよ、オーブオリジン!》

 

オーブリングにオーブオリジンのカードをリードし、オーブカリバーで変身したガイは光になり、海の中へ入った。

果南も後を追うように海へ入った。

 

オーブ「果南、体は船に固定したか?」

 

オーブの問いに、果南は両手で大きな丸を作って合図を送る。

なぜなら、オーブカリバーを振るう際に激しい海流が起こってしまう。

それに流されないための安全策だ。

 

オーブ「ハァァ! オゥリャ!」

 

素振りの特訓が始まった。

ガイ曰く、水中の抵抗がある中で如何にして素早い剣裁きを身につけるかということでこの特訓を選んだ。

 

「オーブフレイムカリバー!」

 

「オーブウォーターカリバー!」

 

「オーブグランドカリバー!」

 

「オーブウインドカリバー!」

 

「オーブスプリームカリバー!」

 

実際に技を出さず、動きだけを確認する。

それらを何度も繰り返す。

 

果南「(ガイさんって、今までどんな戦いを経験してきたのかな...。)」

 

特訓を見学しながら、果南はそう思った。

 

 

 

1時間後。

 

ピコンピコンピコンピコン...

 

果南「(カラータイマーが鳴った。)」

 

オーブ「今日はここまでだな。」

 

果南は海から上がって船に戻り、オーブは変身を解いて船に戻った。

 

果南「お疲れ様です。はい、ラムネです♪」

ガイ「お、ありがとな。」

 

キンキンに冷えたラムネを受け取り、喉を潤す。

 

ガイ「くぅ~! うまい!」

果南「私も飲もっと♪」

 

2人でラムネを飲む。

すると、果南が何かを見つける。

 

果南「ねぇ、ガイさん。」

ガイ「どうした?」

果南「あの船に居るのって、まさかじゃないけど...。」

ガイ「あぁ...俺もそんな気がする...。」

 

2人は優雅に釣りをしているジャグラーを見つけてしまったのだ。

 

果南「ジャグラーさんに声をかけますか?」

ガイ「いや、止めとこう。大物を逃がしたりでもしたらアイツ凹むからな...。あのまま楽しませよう。」

果南「そうですよね。でも、ジャグラーさんいつの間に小型船舶の免許を取ったんですかね?」

ガイ「そこは気になるな...。」

 

若干の疑問を持ちつつも、2人はその場から離れた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ダイビングショップに戻ってきたガイと果南はシャワーを浴びてから自宅側の居間でくつろいでいた。

 

果南「あの...お願いがあるんですけど、良いですか?」

ガイ「俺にか?」

果南「今日の夜なんですけど...一緒に星を観ませんか...?」

ガイ「天体観測か。一緒に観よう。特訓に付き合ってくれたお礼だ。」

 

夜の予定も決まった。

 

果南「それなら、夜ご飯を食べていってください! じいちゃんの作る料理は美味しいですよ!」

ガイ「世話になっていいのか?」

果南「もちろんです! じいちゃんに夜ご飯1人追加って言ってきますね!」

 

そう言って、果南は奥の部屋に居るおじいさんの所へ向かった。

 

 

 

その夜ご飯では、焼きサザエにサザエの壺煮,あさりの炊き込みご飯,刺身の盛り合わせ,海老と蟹のグラタンなどの料理が食卓に並んだ。

 

祖父「ガイさん、どんどん食べてくださいよ!」

ガイ「ありがとうございます。」

果南「いただきます!」

 

どの料理も美味しいでは足りないくらいの美味しさで、ほっぺが落ちそうなほどだった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ガイ「いや~、果南のおじいさんの料理は最高だったよ。旅館で提供してほしいくらいだ。」

果南「じいちゃんが聞いてたら嬉しがりますよ。」

 

2人は再び居間でゆったりしていたが...

 

ガイ「そろそろ出かけるか。」

 

日が完全に沈み、夜空に星が輝きだしたので、天体観測ができる時間になった。

組立式の望遠鏡,星座早見盤を用意し、荷物の準備も完了。

 

ガイ「観測場所はどこか決めてるのか?」

果南「伊豆パノラマパークです。じいちゃんからタクシー代を預かってきましたから、タクシーで行こうかなって。」

 

しかし、ガイはあることを提案する。

 

ガイ「果南、島の反対側に案内してくれ。」

果南「えっ?」

ガイ「俺が伊豆パノラマパークまで連れていくよ。」

果南「どういうことですか?」

ガイ「答えはすぐわかるさ。」

果南「???」

 

少し歩いて、淡島の反対側に着いた。

するとガイはいきなりオーブカリバーで変身した。

 

果南「...っ!」

 

眩しい光に果南は目を瞑った。

目を開くとウルトラマンオーブ オーブオリジンが静かに立っていた。

 

オーブ「こういうことだ!」

果南「えぇぇぇぇ!?」

オーブ「さ、行くぞ。」

 

オーブはその場にしゃがんで、果南の前に左手を置く。

だが...

 

果南「...。」ガクガクブルブル

オーブ「どうしたんだ?」

 

果南は差し出された手に乗ろうとしない。

いや、乗ることができないと言うべきだろう。

 

果南「ダメなんです...。」

オーブ「ん?」

果南「私...高いところがダメなんです...。」

 

果南は高所恐怖症なのだ。

それでもオーブは...

 

オーブ「大丈夫だ。高いのが怖いと思う前に目的地に着く。」

果南「えぇぇぇぇ!?」

 

驚きつつも、勇気を振り絞り、オーブの手に乗る。

乗ったことを確認したら、オーブは立ち上がる。

 

果南「ひっ...! ハグゥ...。」

 

果南を乗せた右手を胸元近くに持ってくるが、身長50mのオーブの胸元でも、地面からは高い。

おかげで果南は身を小さくしてしまう。

 

オーブ「果南、空を見てみろ。」

果南「空を...。」

 

涙目&涙声になりつつあったが、言われた通りに空を見る。

 

果南「わぁ~...綺麗...。」

 

夏の夜空には一面に星が輝いていた。

 

オーブ「やっと笑顔になったな。」

果南「笑顔? あっ...。」

 

言われて気づく。

大好きな星を見ると、高所恐怖症も気にならなくなったようだ。

 

果南「ガイさん、励ましてくれてありがとう♪」

オーブ「礼を言われるまでもない。さ、伊豆パノラマパークに行くぞ。」

果南「はい!」

 

軽くひとっ飛びで目的地に着いた。

 

 

 

 

 

果南「あの...速すぎませんか??」

ガイ「なら、帰りはゆっくり帰ろうか?」

果南「何も見えなかったので、それでお願いします。」

 

あまりにも速すぎて、来る前のムードが儚く散った。

でも、気を取り直して天体観測を始める。

星座早見盤を使って星座を、望遠鏡を使って惑星を観測していく。

 

果南「ちょっと聞いてもいいですか?」

ガイ「何が聞きたい?」

果南「ガイさんとジャグラーさんの故郷って、どんな星だったんですか?」

ガイ「俺とジャグラーの故郷かぁ...。」

 

果南から素朴な質問を受ける。

ガイとジャグラーは地球出身ではない。果南や他のAqoursメンバーから見れば異星人の部類に入る。

でも、故郷の星はあるはずと思ったのだろう。

 

ガイ「俺らの故郷は、『O-50』っていう今居る宇宙とは違う宇宙にある銀河の彼方の秘境とされている惑星だ。そして、その惑星にそびえ立つ『戦士の頂』の山頂に辿り着いた者は『オーブの光』によって資質を見極められ、光の戦士の力、もしくは怪獣の力と、それを扱うアイテムを授けられている。」

 

丁寧に答える。

 

果南「光の戦士って、ガイさんのようなウルトラマンですか?」

ガイ「あぁ、その通りだ。で、俺が授かったアイテムが...。」

果南「オーブリング...。」

ガイ「正解。オーブカリバーもその1つだ。」

 

実物を見せて説明していく。

 

果南「でも、怪獣の力って...?」

ガイ「『オーブの光』ってのは、邪悪ではないが、その在り方は例えるなら『非情な善人』というべき合理的なものに近い。 そのため、この光が落とす影の存在もあながち無視できない力を持ってる。1番の代表が、ジャグラーの持つ『ダークリング』だ。ダークリングもオーブの光から生成されている。そんでもって、授かった力をどう使うかは本人の意思に左右される。」

 

やや小難しい説明になった。

 

ガイ「ちょっと難しい説明になっちまったな...。」

果南「大丈夫ですよ。ガイさんとジャグラーさんが良い人だってことが改めてわかりましたから!」

ガイ「そうか。」

 

話がちょうど終わったところを待っていたかのようなタイミングで、果南の全身がエメラルドグリーン色を放つ。

 

果南「私が光った...。」

ガイ「前に話した現象だ。すぐ終わる。」

 

果南にオーブリングを掲げると光が集約されて、『松浦果南』のフュージョンカードになった。

そのカードを腰にあるホルダーに入れる。

 

ガイ「Aqoursメンバーで残すは千歌だけか。」

果南「私が8人目なんですね。」

ガイ「だが、太平風土記には11の光が描かれていた。Aqoursの9人以外の2つの光は引き続き探していくよ。」

果南「私もできる範囲のことがあれば手伝います!」

ガイ「ありがとな。さて、そろそろ帰るとするか。」

果南「そうですね。」

 

約1時間くらい伊豆パノラマパークで天体観測をしていた。

時間も21:00を回り、帰宅の準備をする。

 

ガイ「荷物は持ったか?」

果南「持ちました。」

ガイ「じゃあ、行くか。」

 

再びオーブオリジンに変身して、果南を手に乗せ、ゆっくりと淡島を目指す。

 

果南「今は夜ですけど、昼間だったら沼津の景色を一望できますね!」

オーブ「また乗るか?」

果南「良いんですか!」

オーブ「あぁ。緊急時以外なら乗せられるぞ。」

果南「やった♪」

 

島の反対側に着き、果南を下ろして、変身を解く。

そして果南の家まで歩く。

 

果南「今日は楽しかったです! ありがとうございました!」

ガイ「礼を言うのは俺のほうさ。ありがとな。」

 

家に着いたところで、今日はお開きとなった。

 

 

 

 

続く。




令和初投稿であります!

令和になり1週間が経ち、連休も明けましたね~。
GWはどのように過ごされましたか??
私はバイトの傍ら、このストーリーを練っていました。


そしてそして、きたる5thライブまで残り1ヶ月ですね!
アジアツアー終わったから休憩だとか思ってたらもうすぐですよ!
今から楽しみですね(^^)

あと、ありしゃが活動再開でホッとしています(^^)


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十千万旅館の看板みかん娘と風来坊

作者「このオリジナルストーリーも、今回で最後になります。」
ガイ「あっという間だったな。」

千歌「作者さ~ん! ガイさ~ん!」

ガイ「ようやく千歌の番だから、うずうずしてただろうな。
作者「かもですね~。」

千歌「やっと私のお話が来たよ!」
作者「いらっしゃい千歌ちゃん。」
千歌「千歌は待ちくたびれたのだぁ...。」
ガイ「でも、楽しみだっただろ?」
千歌「それはもちろんです!」
作者「そこまで楽しみにしてもらえてたら、その期待にを良い意味で裏切るくらいにしちゃいますよ!」
ガイ「ハードル上げたな。」
千歌「千歌、作者さんを応援するね!」(太陽みたいに輝く笑顔)

作者「...。」(チーン)←昇天
ガイ「(か...可愛い...。) .........はっ! おい作者! しっかりするんだ!!」
千歌「ふぇ??」


果南のフュージョンカード生成から2日経過した8/30の土曜日。夏休みも残り2日になった。

最後の土日で、少しでも夏を満喫したい旅行客が十千万旅館に泊まりにくるため、千歌もガイも朝から旅館の手伝いをしていた。

 

千歌「ガイさーん、布団を干すの手伝ってくださーい。」

ガイ「おう。今行く。」

 

千歌は志満から布団を干すように頼まれたのだろう。

だが布団の数は多いため、千歌だけでは厳しいだろう。

 

ガイ「全部の部屋の布団を干すのか?」

千歌「そうなんです...。」

ガイ「了解。早速やっていこうか。」

 

2人掛かりで全部の部屋にある布団を全て干していった。

 

 

 

1時間後...

 

千歌「終わったぁ。」

ガイ「手伝いはまだ始まったばかりだぞ。」

 

布団を全て干していったが、逆に言えば、布団を全て取り込む作業がある。

 

千歌「こうなったら、志満ねぇに言ってお小遣いアップしともらうんだから!」

 

少しだけやる気メーターが上昇した。

 

美渡「千歌、こっち手伝ってー。」

千歌「はーい。」

 

どうやら次の手伝いがあるようだ。

 

ガイ「俺もそろそろ厨房に行くか。」

 

2人は別々の手伝いに向かった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

あのあと、ガイは大将(千歌パパ)と料理の仕込みを行い、千歌は受付をメインに受け持った。

干していた布団は美渡が取り込んでくれた。

 

そして迎えた夜。

千歌は宿泊予約のお客さんのチェックインを確認したため、旅館の正面玄関の札を『貸し切り』に変えた。

現在の時刻は18:00。

旅館の御食事処では、お客さんが夕飯を食べに来ている。

 

千歌「志満ねぇ、玄関を閉めたよ。」

志満「それじゃあ、お料理運ぶのを手伝ってくれる?」

千歌「はーい。」

 

千歌パパ「刺身定食が仕上がったぞー。」

ガイ「カレイの煮付けもよろしくー。」

 

厨房から呼び出しがかかったため、千歌は出来上がった料理をお客さんの元へと運ぶ。

 

千歌「お待たせしました! 刺身定食とカレイの煮付けです!」

 

元気な声とスマイルで配膳した。

 

「どうもありがとう。」

 

刺身定食とカレイの煮付けを注文した男性はお礼を言ってから食べ始める。

その後も、御食事処はお客さんの出入りがひっきりなしだった。

 

御食事処は20:30で営業を終えるため、20:00を過ぎた現在はお客さんの数は少ない。

すると...

 

男性「ちょっとよろしいですか?」

千歌「はい。何かございますでしょうか。」

 

刺身定食とカレイの煮付けを注文した男性に声をかけられる。

 

男性「厨房に居るガイさんを呼んでもらえるかな?」

千歌「ガイさんをですか...。少々お待ちください。」

 

男性の希望通り、千歌は厨房に居るガイを呼ぶ。

 

千歌「ガイさ~ん、お客様が呼んでますよ?」

ガイ「俺か? 大将、少し外します。」

千歌パパ「おう。こちらは任せなさい。」

 

後片付けの最中だったようだが、千歌パパの計らいでお客さんの元に向かう。

 

ガイ「お呼びでしょうか?」

 

ご指名のお客さんに声をかける。

 

男性「ガイさん、私だよ私。」

ガイ「ま...マスター!」

BM「はっはっは~。」

 

男性の正体は、やば珈琲の店長のブラックマスターだった。

 

千歌「知り合いの方ですか?」

ガイ「あぁ。この人はブラックマスター。仲見世商店街にあるやば珈琲の店長だ。」

BM「どうも。あなたが高海千歌さんだね。」

千歌「そうですけど、どうして私の名前を知ってるんですか?」

BM「ガイさんとジャグラーさんが常連でしてね、Aqoursのことを話してくださるんですよ。それで、私もAqoursのファンになって、皆さんの名前を知ってるんですよ。」

 

千歌の疑問は簡単に解決した。

 

千歌「そうだったんですね! 応援してくださってありがとうございます!」

 

ブラックマスターと千歌は握手を交わした。

 

ガイ「ところで、マスターはなんでここに?」

BM「遅めの夏休みですよ。ゆっくり羽を伸ばせて、尚且つ1度は十千万旅館に宿泊をと考えてましてね。ようやく来れたわけですよ。」

千歌「マスターさん、ご来館ありがとうございます!」

BM「この旅館は初めて来たけど最高だよ。千歌さんたちは笑顔で接客してくれるし、ガイさんと大将さんが作る料理は美味しいよ。」

ガイ「大将にも伝えておきます。」

 

その後、ブラックマスターと千歌は打ち解けあい、スクールアイドル活動の話に夢中になった。

夢中になりすぎて軽く1時間は経過していた。

ブラックマスターが「温泉に入ろうかなぁ」と言ったところでお開きとなった。

 

ガイは厨房に戻り、さっきまでの出来事を千歌パパに報告し、後片付けをして、1日の業務を終えた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

翌日、5:00から旅館の朝は始まる。

ガイと千歌パパは朝食の準備をする。

お客さんに関しては、朝風呂に入る人がちらほら居た。

ちなみに、御食事処のオープンは6:00だ。

それに合わせて千歌も起きてきた。

 

千歌「おはようございます!」

ガイ「おはようさん。朝食できてるから食べとけって大将が言ってたぞ。」

千歌「はーい! いただきま~す!」

 

朝の御食事処は千歌パパ,ガイ,千歌の3人で回す。

志満,美渡はチェックアウトのお客さん対応をする。

 

 

 

6:00のオープンと同時に、何組かお客さんが入ってきた。

その中にはブラックマスターも居た。

 

千歌「マスターさん、おはようございます!」

BM「おはようございます。千歌さんは今日もお手伝いを?」

千歌「そうですよ。この時期は毎年家族総出です。」

BM「頑張ってね。」

千歌「はい!」

 

宿泊客1「すみませーん。」

 

千歌「すぐお伺いしまーす!」

 

朝から元気な千歌はどの宿泊客にも好評だった。

 

 

 

昼になると宿泊客全員がチェックアウトし、夏の本格的な営業は終わりを告げる。

 

千歌「今年も終わったぁ~...。」

志満「千歌ちゃん、ありがとね。」

美渡「あんたがスクールアイドルだから、去年よりお客さんが増えたよ。」

 

千歌パパ「ガイさん、今年は本当に助かったよ!」

ガイ「そう言っていただけて光栄です。自分も良い体験になりました。」

 

お昼ご飯を食べながら、団欒としている。

 

志満「千歌ちゃんもガイさんも、昼からは各々過ごしても大丈夫よ。」

千歌「やった~!」

ガイ「大将、休みをいただいてもよろしいのですか?」

千歌パパ「もちろんだとも。後のことは任せなさい。」

 

ということで、千歌とガイは半日の休みをもらった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ガイ「休みをもらったが、どうする?」

千歌「う~~ん...。」

 

2人は旅館の前、三津浜海岸に座りながら何をするか考えていた。

 

千歌「他のメンバーとは何しましたか?」

ガイ「えっと...梨子とはカフェに行って、ピアノコンサートだったな。鞠莉とは理事長の仕事を手伝って、ディナーをごちそうになった。花丸とは太平風土記を探してたし、ダイヤ,ルビィとはスクールアイドルについて学んだな。」

千歌「皆の特徴が出てますね。」

ガイ「そうなのか?」

 

当たり前だが、それぞれ濃密な時間を過ごした。

 

千歌「曜ちゃん,善子ちゃん,果南ちゃんとは何しましたか?」

ガイ「曜とは衣装の買い出しに、コスプレ(?)だったかな。善子とは動画を一緒に撮って、その後はゲームセンターで決闘してた。果南には特訓に付き合ってもらってから、一緒に天体観測したぞ。」

千歌「アクティブですね~。」

 

9割くらいは外出が多かった。

 

ガイ「千歌は何がしたい?」

千歌「そうだなぁ...う~~~ん...。あ!」

ガイ「何か思い付いたか。」

千歌「ガイさんとジャグラーさんのことをもっと知りたいです!」

ガイ「お...俺とジャグラーのことか...?」

千歌「はい!」

 

つまりはお話をする方向になった。

ガイとジャグラーが別の宇宙から来て、ガイの正体はウルトラマンオーブで、千歌たちの居る地球で起きている異変から人々を守っていることはわかっている。

 

千歌「ガイさんとジャグラーさんがここに来る前のことを聞きたいなぁって思ったんです!」

ガイ「俺らの昔話ってことか。なら、少し場所を変えよう。」

千歌「どこへ行くんですか?」

ガイ「やば珈琲だ。」

 

2人は仲見世商店街のやば珈琲に向かった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ウィーン

 

JJ「いらっしゃい。」

ガイ「よっ。」

JJ「なんだ、お前か。」

千歌「ジャグラーさん!?」

JJ「あん? 高海も来たのか。」

 

ガイがやば珈琲をチョイスした理由はジャグラーが働いているから。

2人は適当な場所に座る。

 

JJ「注文はどうする?」

ガイ「俺は、今日の淹れたてコーヒー。」

千歌「私はみかんジュースをお願いします。」

JJ「あいよ。ところで、今日は高海か。」

ガイ「まあな。千歌から、俺たちの昔話を聞きたいというリクエストを貰ってな。」

JJ「ほぉ~。そんじゃ少し待ってろ。」

ガイ&千歌「「???」」

 

少し待つように言ったジャグラーは、入り口の看板を『本日の営業終了』に変え、窓はカーテンで覆う。

 

JJ「今日は店閉めたから、貸し切りだ。マスターからは好きに営業していい許可をもらってる。」

ガイ&千歌「「へぇ...。」」

 

苦笑いしか出ない2人。

 

JJ「俺はドリンクの用意をしてくるから、先に話してろ。」

ガイ「あぁ、そうさせてもらうよ。」

 

ジャグラーはカウンターで作業に入った。

 

千歌「まさか...ジャグラーさんがここで働いているなんて...。」

ガイ「ビックリしただろ? しかも、ここの料理長なんだとよ。」

千歌「ジャグラーさんのキャラがわからなくなってきました...。」

ガイ「まぁ、そうなるわな...。そこでだが、千歌に質問だ。俺とジャグラーの関係はどう見える?」

千歌「ガイさんとジャグラーさんの関係ですか?」

 

これから本題に入るのだが、ガイはとある質問を投げた。

ただの質問に思えるが、実を言うとこれが話の鍵になる。

 

千歌「とても仲が良い友達のように見えます。」

 

当然、仲が良いという答えが出た。

 

JJ「仲良くなんかねぇよ。」

千歌「ふぇ?」

 

みかんジュースを提供しながら、千歌の答えに切り込む。

 

JJ「俺とガイは永遠のライバルだ。で、ガイを倒すのはこの俺だ。」

ガイ「ま、こういうことだ。」

千歌「け...ケンカでもしたんですか...?」

 

2人のやり取りに心配する千歌。

 

ガイ「ジャグラーは昔からあんな感じだよ。俺がオーブの光を授かった時からな。」

JJ「あの時から、お前の考えることが甘すぎるだけだ。ファーストミッションでどれだけ苦労したことか。」

 

ガイとジャグラーは、O-50で任務を与えられる前からバディを組んでいた。

その後、O-50の戦士の頂で光に選ばれたガイに与えられた任務は、相棒のジャグラスジャグラーと共に別宇宙の平和を脅かしている『宇宙悪魔ベゼルブ』を指揮する者を止めること。

 

当時のガイは、「誰も犠牲を出さず、誰も悲しませない」という理想を抱いていた。

当初は戦いにおいて未熟さが際立ち、後先考えない直感的な行動や無鉄砲な戦いを経ての敗北で、相棒であったジャグラーを苛立たせてしまうことも多かった。

 

一方のジャグラーは、理想を追い求めるガイとは正反対の現実主義者な面もあり、理想論を語ったり、勘で動き助言をなかなか聞かないガイに苛立ちを覚えたしたが、基本的には未熟なガイを冷静な判断力と的確な助言で支え、彼からも強く信頼される相棒だった。

 

惑星カノンでの戦いで、ジャグラーを師と慕う人物が殺されてしまう様を目の当たりにしてしまい、その怒りで魔人態へと変貌を遂げる。

戦いを終わらせることはできたものの、この行為によりカノンを敵に回してしまい、共に戦ったアスカ=ウルトラマンダイナからも「光の戦士の戦いじゃない」と否定されてしまったことで、ガイに「もうサポートはしない」と言い渡し、カノンを去った。

 

それでも完全に縁を断ち切ったわけではなく、その後は「光の戦士を超える」という目的のもと、単独でベゼルブと戦い、ガイの戦いを陰から助けていた。

 

JJ「これが、はるか昔の俺とガイの関係だ。」

千歌「でも、今もガイさんとジャグラーさんは一緒にこの世界を守っていますよね...?」

ガイ「大変だったのはその後だったんだ。」

千歌「???」

 

千歌たちの宇宙とは別の宇宙に居た頃、ジャグラーはオーブ=ガイの宿敵として現れた。

かつては光の勢力に身を置き、ガイとは互いに切磋琢磨し合うライバル関係にあったが、かつて力では勝っていた自分ではなくガイがオーブカリバーに選ばれたことを妬み、それがきっかけで闇の力に魅入られて以来、ガイと雌雄を決するべく戦い続けてきた。

 

『超大魔王獣マガタノオロチ』が出現した際、ガイに対して闇こそが永遠であることを知らしめようとするが、ゼットビートルの墜落から無意識にナオミを庇ってしまい、ガイからナターシャの命も救っていたことが明らかになり、自身が光を捨てきれていなかった事実を突きつけられる。

それを知って意気消沈するが、ナオミの叱咤激励によって明日を迎えるためにオロチを倒す決意を固めオーブと共闘。

 

オロチの触手に囚われ食われかけるも、オロチを押さえ込み自分ごと撃つよう要求。召喚した8人のウルトラマンの光線と同時に発射したオーブのオリジウム光線を受けて別れを告げると同時にオロチの爆発に巻き込まれる。

それでも生き延び、ガイの旅立ちを見届けた後、最強の闇の戦士となってガイを越えるべく何処かへと去っていった。

 

ガイも、ルサールカでマガゼットンと戦った時にウルトラマンのウルトラフュージョンカードを入手したが、戦いによって『ルサールカ大爆発』を引き起こしてしまい、近くにいたナターシャを助けられなかったことに罪悪感を持った。

また、その1件が原因で本来の力を失ってしまう。

それでも人間を守り抜く意志を貫くが、ジャグラーには「人間を傷付けることを恐れている」と指摘されたりした。

 

さらに、サンダーブレスターへ変身した際には闇の力の制御に失敗。その結果、自己嫌悪に陥って一時はベリアルのカードを手放す。

だが、「自分の闇は力尽くで消すのではなく、逆に抱きしめて自分自身が光る」という言葉を聞いて、ベリアルのカードを回収。

傷心のまま「闇の力を制御できる強さ」を求めてかつて自身が過ちを犯した地であるルサールカに旅立った。

 

ルサールカにてジャグラーが出現させたゼッパンドンから逃れた後、ナオミがジャグラーに狙われたことをきっかけに、再び彼女のもとに戻る。

その際にナターシャの生存とナオミとの宿縁、そして自分を信じる勇気を知って本来の自分を取り戻すと、地球の生命を守り抜く決意を新たにした。

 

ガイ「これが、俺たちが前に居た世界で経験した話の一部だ。」

千歌「そうだったんですね...。だって、みんな!」

ガイ&JJ「「みんな??」」

 

『『『『『『『『ガイさ~ん! ジャグラーさ~ん!』』』』』』』』

 

千歌がスマホのグループ通話画面を見せる。

千歌以外の8人が今の話を画面越しに聞いていた。

 

千歌「私だけ聞くのも悪いかなぁって思っちゃって。」

JJ「してやられたな。」

ガイ「だな。でも、聞かれて減るもんじゃないし、いいだろ。」

 

Aqoursメンバーとガイ&ジャグラーは出会ってからもうすぐ5ヶ月が経過する。

お互いへの信頼度は高く、絆は深まっているからこそ、今回のことができたのだろう。

 

ガイ「こんな話で良かったか?」

千歌「はい! あ、でも...続きってありますか?」

ガイ「あるのはあるが、長くなるからまた今度な。」

千歌「じゃあ...近いうちに!」

JJ「お前らもそれでいいか?」

 

『『『『『『『『は~い!』』』』』』』』

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

長い時間話していたため、外はすっかり夕方だった。

やば珈琲を後にしたガイと千歌は沼津港のびゅうおの展望台に来ていた。

 

千歌「今日はガイさんとジャグラーさんのことを知れて良かったです!」

ガイ「千歌が満足なら良かったが、なんで聞きたいと思ったんだ?」

千歌「私、思ったんです。ガイさんもジャグラーさんもAqoursの大切な仲間なんだって。いつも私たちのそばに居て支えてくれて、いざって時には世界を守って、優しくて頼れる、ちょっと年の離れたお兄さんみたいだなって。」

ガイ「大切な仲間...か。」

 

夕陽に照らされた街を展望しながら会話が進む。

 

千歌「それに、私たちが出会ったのも何かの縁があるんじゃないかって思うんです。」

ガイ「そうかもしれないな。この世界に魔王獣が存在しているとはいえ、千歌たちとの出会いは何かあるのかもな。そのせいか、この街が好きになってる。」

千歌「本当ですか!」

ガイ「あぁ。本当だ。」

 

ガイの答えに、満面の笑みを咲かせる千歌。

その時、千歌の全身からみかん色の光が溢れる。

 

千歌「私にも光が...。」

ガイ「そのままで居てくれ。」

千歌「はい。」

 

オーブリングをかざすと光が集約され、『高海千歌』のフュージョンカードが生成された。

 

千歌「これでAqoursメンバーは...。」

ガイ「9枚揃ったことになる。」

 

Aqoursメンバーからウルトラマンに光が譲渡される、リトルスター現象に似たものにひとまずの区切りが打たれた。

 

ガイ「あとは、この9枚を俺が使いこなせるか...。」

 

なぜ太平風土記に擬似リトルスター現象が描かれていたのか、11の光の意味が何を示すのか...。

まだまだ謎だらけだ。

 

千歌「ガイさん、諦めちゃダメですよ。カードを使いこなせる時は絶対に来ます!」

ガイ「叱咤激励か? ま、頑張ってみるよ。ところで、そろそろ帰るか。明日から学校だろ?」

千歌「あっ! そうだった!」

 

2人はびゅうおを後にし、旅館へ帰った。




Aqoursメンバー編はこれにて完結です!
次回から2期に突入していきますので、乞うご期待ください!

最後は張り切りすぎて、7000文字を少し越ちゃいました...(^^;)

千歌「えっ! 7000文字!?」
梨子「7000文字!?」
果南「7000文字!?」
ダイヤ「7000文字ですって!?」
曜「7000文字!?」
善子「7000文字!?」
花丸「7000文字ずら!?」
鞠莉「7000文字!?」
ルビィ「ピギッ...7000文字!?」
ガイ「合わせて630000文字!?」
JJ「ややこしいから合わせるな!!」


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2期
【1-1】ネクストステップ/新学期にサプライズ


ついに!
2期突入です!(≧▽≦)
1期と間に入れたストーリーでは、あんなことやこんなことがありましたが、2期でもあんなことやこんなことがAqoursとガイ&ジャグラーに降りかかってくる予定です。

早速本編をどうぞ!


輝きって、一体どこから来るんだろう...?

 

その光に憧れて、今まで走って来た。

 

あとちょっと...もうちょっと...。

 

でもあと1歩及ばず、求めている輝きには届かなかった...。

それどころか深く深く落ちていく。

 

千歌「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

ひたすら落ちるしかないと思われたが...

 

千歌「どわっ!!」

 

しいたけ「ワフ!」

千歌「わぁ!」

 

ドテッ!!

 

千歌「痛ぁ...。」

 

いきなりしいたけが吠えたため、ビックリしてベッドから落ちた。

周りを確かめて安心してため息をついたら、部屋の襖が勢いよく開き...

 

美渡「あんた! いつまで寝てんの! 遅刻するよ!」

 

スーツを着た美渡に怒鳴られる。 

 

千歌「えぇー!」

 

事の重大さに気付いた千歌は、急いで制服に着替えて学校に向かって走った。

バスに乗るとしたら、逆に大遅刻してしまう。

 

 

 

一方その頃、浦の星女学院では...

 

鞠莉「Hello everybody! 本日より、Second seasonのスタートでぇ~~~す!」

 

体育館で始業式が行われている最中だ。

 

曜「Second season?」

梨子「2学期って事よ。」

曜「それにしても千歌ちゃん遅いね?」

梨子「明日からは1人で起きるって言ったそばから遅刻...。」

曜「あはは...。」

 

千歌が居ないことをはそんな事を言っていると、舞台裏のダイヤが鞠莉に声をかける

 

ダイヤ「理事長挨拶だと言いましたですわよね? そこは浦の星の生徒らしい節度を持った行動と勉学に励むよう...。」

鞠莉「雪像を持つ?」

ダイヤ「せ・つ・ど!!」

 

果南「あはは...。」

 

理事長と生徒会長のコントは相変わらず。

果南も苦笑いを浮かべるしかなかった。

 

善子「それにしても惜しかったわね。」

ルビィ「うん。あともう少しで全国大会だったみたい...。」

花丸「過ぎた事をいつまで言っても仕方ないずら。」

 

1年生はというと、先日のラブライブ東海地区大会のことを振り返っていた。

 

善子「しっか~し...参加賞が2色ボールペンってどうなの?」

ルビィ「決勝に進むと3色になるとか...。」

花丸「未来ずら〜!」

善子「どこがよ!」

 

鞠莉「シャラ~~~~~~~~~ップ!!!」

 

いきなり鞠莉がマイクで叫んだ。

全員耳を塞ぐ。

スピーカーからの反響が止むと...

 

鞠莉「確かに、全国大会には進めなかったけど...。」

ダイヤ「でも、0を1にする事はできた。ここにいる皆さんのおかげですわ。」

 

曜「そして、今では!」

梨子「入学希望者も1から10になった!」

果南「確かに!」

 

ダイヤ「それだけではありませんわ!」

鞠莉「本日発表された、次のラブライブが!」

果南「ラブライブ!?」

ルビィ「ほんと?」

ダイヤ「えぇ!」

鞠莉「決勝は、同じ『秋葉ドゥーム』!」

 

タ,タン!

 

同時に、千歌が体育館にやって来た。

 

鞠莉「Too late!!」

ダイヤ「大遅刻ですわよ。」

 

息を切らしながら千歌は...

 

千歌「次のラブライブ...。」

 

梨子「千歌ちゃん!」

曜「どうする?」

果南「聞くまでも無いけど!」

花丸「善子ちゃんも待ってたずら!」

ルビィ「うゆ!」

善子「ヨハネ!」

 

全校生徒が千歌の答えを待つ。

 

千歌「出よう、ラブライブ! そして、1を10にして、10を100にして、学校を救って! そしたら!」

全校生徒「そしたら?」

千歌「私たちだけの輝きが見つかると思う! きっと!」

 

「「「「「「「「「輝ける!」」」」」」」」」

 

始業式のスタートと共に、Aqoursと浦の星全校生徒に新たな目標が生まれた。

 

 

 

鞠莉「それから、皆さんにもう1つお知らせすることがあります。」

ダイヤ「皆さん、楽な姿勢でお話をお聞きください。」

 

全校生徒が再び耳を傾ける。

 

鞠莉「本日より、この浦の星女学院に新しい先生が着任します。」

ダイヤ「新しい先生は、男性の方ですわ。」

 

果南「新しい先生?」

曜「初耳だね。」

梨子「こんなタイミングに?」

千歌「なんで?」 

善子「いきなりすぎない?」

花丸「ルビィちゃん、ダイヤさんから何か聞いてないずら?」

ルビィ「お姉ちゃんからは何も。」

 

他の生徒も、新しい先生が着任することにざわめいた。

 

鞠莉「それでは、新しい先生に登壇していただきましょう。先生、お願いします!」

 

鞠莉の合図で、グレーのスーツを着こなした男性教師が舞台の上手側から現れた。

その男性教師の姿に黄色い歓声が上がる中...

 

千歌「へ...?」

梨子「え...?」

曜「あの人って...。」

果南「間違いないよね...。」

善子「う...うっそ...。」

花丸「ずらぁ...。」

ルビィ「ピギィ...。」

 

開いた口が塞がらないかの如く、驚きで固まってしまった人物が7名居る。

彼女たちは、その男性教師をよく知っていた。

なぜなら...

 

「浦の星女学院の生徒の皆さん、おはようございます。本日より、この学校で教師を務めることになりました『クレナイガイ』と申します。よろしくお願いします。」

 

「「「「「「「えぇぇぇぇぇぇぇ!!!」」」」」」」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

時間は進み、西から夕暮れの日差しが照らす。

 

善子「んっ...うっ...。」

 

浦女の屋上では、Aqoursが練習前のストレッチを行っているが、善子だけは苦しそうな声が漏れていた。。

 

果南「1...2...3...4...。善子ちゃんは相変わらず身体固いよね? ちゃんと家でストレッチしてる?」

善子「うぅ...ヨハネェ...。」

 

果南が善子の背中を押しているのだが...

 

果南「そんなんじゃダメダメ。」

善子「うぅ...待ちなさいよ! この体はあくまで仮初め...。堕天使の実体は...。」

 

上半身が地面にペタンと付かず、軽く腰を曲げた前屈の状態の善子だったが...

 

果南「ふふ~ん♪」

 

ゴキッ

 

善子「いっ...! あたたたたたたたたたた!!」

 

果南はさらに体重をかけた。

おかげで、夕焼け空に善子の悲鳴が添えられた。

 

視点は変わり、花丸はというと...

 

ルビィ「花丸ちゃんは随分と曲がるようになったよね。」

花丸「ずら。毎日家でもやってるずら~。それに腕立ても!」

ルビィ「ほんと!」

 

本人がそう言うのであれば、さぞかし期待はできそうだ。

他のメンバーも注目する。

 

花丸「見てるずらよ。い~~~~~~~~~...。」

 

肘を曲げ、体を地面に近づけたが、そこから元に戻ろうとしない。

 

ルビィ「ゴクリ。」

花丸「~~~~~~~ち。完璧ずら...。」

ルビィ「すごいよ花丸ちゃん!」

善子「どこがよ!」

 

結論を言うと、花丸は肘を曲げたまま力尽きた。

 

曜「そう言えば、次のラブライブっていつなの?」

梨子「来年の春だと思うけど...。」

 

背中合わせでストレッチをしている曜と梨子が話していると...

 

ダイヤ「ぶっぶーですわ! その前に大事な事が1つあるでしょう?」

 

ダイヤが割り込む。

 

ダイヤ「忘れたんですの? 入学希望者を増やすのでしょう?」

梨子「学校説明会...?」

曜「ああ、そっか...。」

鞠莉「Off Course! 既に告知済みだよ!」

 

ダイヤの話に鞠莉が相槌を入れる。

さすがは生徒会長と理事長だ。

学校説明会への手筈は整えてある。

 

ダイヤ「せっかくの機会です! そこに集まる見学者たちにライブを披露して、この学校の魅力を伝えるのですわ!」

 

その学校説明会にAqoursが一肌脱ごうという算段をダイヤが提案する。

 

「それいい!」

 

ダイヤの提案に賛成する声が響いた。

その声の持ち主は、Aqoursを束ねる頼れるリーダーの千歌だった。

 

千歌「それ、すっごく良いと思う!」

 

少し遅れて来たようだが、ダイヤの提案はしっかり聞いていた千歌。

 

善子「トイレ長いわよ。もうとっくに練習始まってるんだからね。」

果南「人の事気にしてる場合~?」

 

善子が物言いを付けたが、善子の背中には果南がまだ居る。

にやにやと意地悪い笑みを浮かべた果南はさっきよりも更に体重をかけた。

 

善子「いたたたた! うぅ...。」

 

再び悲鳴を上げる善子であった。

 

 

 

そのストレッチがちょうど終わった時...

 

ガイ「ふぅ...。やっと終わったぁ...。挨拶回りも一苦労だなぁ。」

 

Aqoursの練習にガイが合流した。

 

ルビィ「ガイさんだ!」

ガイ「お、みんなお疲れさん。」

 

ルビィがいち早く気付き、全員がガイの元に集まる。

 

千歌「ガイさん、朝はビックリしましたよ~。」

曜「ほんとだよ。まさか先生だなんて。」

 

Aqoursは今朝の事が気になるようだ。

 

花丸「ガイさんはなんで浦の星の先生になったずら?」

梨子「そうですよ。それに、2学期ってタイミングですよ?」

ガイ「そのことなんだが...。」

 

ダイヤ「そのことについては...。」

鞠莉「私とダイヤから話すわ。」

 

ガイを浦の星の先生に抜擢した2人がメンバー前に出た。

 

果南「どういうこと?」

鞠莉「実はね、浦の星女学院の理事長として私がガイさんにお願いしたの。」

善子「理事長としてって...何か特別な理由でも?」

ダイヤ「そうですわ。先程、曜さんと梨子さんが次のラブライブについて話されていましたわよね。次のラブライブに出場するには、『各学校のスクールアイドルには顧問の先生を必ず同伴』という条件が必須になりました。」

千歌「顧問の先生...。」

 

鞠莉「浦女の先生方の中で顧問を受け持ってもらえるか確認したんだけど、全員Noだったのよ。どうしようか考えてたら...。」

ルビィ「ガイさんに頼んだってこと?」

ダイヤ「えぇ。それを最初に聞いた時は驚きましたわ。」

ガイ「俺も、鞠莉から先生になってくれって聞かされた時は驚いたよ。」

果南「そんな発想を思い付くのは鞠莉しか居ないね。」

 

ダイヤと鞠莉の説明に納得するメンバー。

 

曜「でも、もし怪獣が現れたりしたら?」

ガイ「心配なさんな。万が一の場合はそっちを優先する。バレないようにな。」

 

以上が、ガイが浦女の先生になった全貌である。

 

ガイ「改めて、これからよろしくな。」

 

「「「「「「「「「よろしくお願いします!!」」」」」」」」」

 

そして、正式にスクールアイドル部の顧問となった。

 

と同時に、鞠莉のスマホに1件の着信があった。

 

ーーーーーーーーーー

 

 

場所は変わって、ここはAqoursとガイの居る宇宙とは別の宇宙『サイドスペース』である。

 

ゼロ「到着~。」

 

イージスを使い、やって来たのはウルトラマンゼロだった。

 

ゼロ「あいつにサクッと伝言を渡して、別の宇宙に向かわねぇとな。」

 

ゼロはこの宇宙に存在する地球へ向かった。

 

 

 

一方、その地球では...

 

ズズズーッ

 

星雲荘という建物の中でカップラーメンを食べる少年が居た。

 

「リク、そればっか食べてたら、またライハに『栄養あるものを食べなさい』って言われるよ?」

 

「いーのいーの。カップラーメンも結構旨いから。」

 

ズズズーッ

 

「僕は注意したからね。ライハに見つかっても知らないよ?」

 

「ペガは心配性だなぁ。ライハならさっき出かけたばっかだから大丈夫だよ。」

 

先程からカップラーメンを食べている少年の名は『朝倉リク』。

そのリクに注意を促したのは、ペガッサ星人の『ペガ』。

 

「リ~ク~!」

 

リク「ギクッ...!」

ペガ「はわわ...。」

 

2人は背後に居る人物を感じとる。

ゆっくり振り返ると、小柄な女性が仁王立ちしていた。

 

リク「ら...ライハ?」

ペガ「お...おかえりなさい...。」

ライハ「まったく...。私が居なくなるとすぐこうなるんだから!」

 

彼女は『鳥羽ライハ』。

リクとペガと共に星雲荘に身を置く。

そして、リクの面倒も見ている。

 

ライハ「夜ご飯はちゃんと野菜も食べてもらうからね!」

リク「はい...。」

 

軽くお小言をもらっていると...

 

ドーン!!

 

リク「何?」

ペガ「揺れたね。」

ライハ「地震?」

 

「いえ、地震ではありません。外にウルトラマンゼロが来ています。」

 

星雲荘の報告管理システム『レム』が知らせる。

 

リク「えっ? ゼロ!?」

レム「はい。外に行ってください。」

 

エレベーターで地上に出ると...

 

ゼロ「よぉ、久しぶりだな!」

リク「本当に来てた!?」

ライハ「何かあるの?」

ゼロ「ライハの言う通りだ。俺はこのあとすぐに別の宇宙に行かないといけないから手短に話すぜ。」

 

ゼロが話を切り出す。

 

ゼロ「リク、お前に行ってもらいたい宇宙がある。」

リク「僕に?」

ゼロ「あぁ。その宇宙にオーブとジャグラーが居る。2人を手伝ってやってくれ。」

リク「ガイさんとジャグラーさんのサポートか...。」

ペガ「リク、どうする?」

 

リクは少し考える。

 

リク「ガイさんとジャグラーさんには前にお世話になったことがあるし...その宇宙に行くよ!」

 

リクはガイとジャグラーの居る宇宙に行くことを決意。

 

ゼロ「そう言ってくれて助かるぜ。それなら、コレを持っていけ。」

 

ゼロはカラータイマーから光を放出させ、リクに渡す。

光がリクの手に収まると、カプセルとカードになった。

 

リク「ゼロ、これは?」

ゼロ「そいつは『ウルティメイトゼロ』としての俺の力が宿ったウルトラカプセルとフュージョンカードだ。ヒカリに頼んで特別に作ってもらった。カプセルはリク専用で、カードはオーブに渡してくれ。」

ペガ「つまり、ゼロが使うイージスの力が使えるってこと?」

ゼロ「そういうことだ。」

ライハ「スゴいものを作ったわね。」

 

なんということだ...。

ウルティメイトイージスの力を分け与えた。

 

ゼロ「そいつを使って、目的地に向かってくれ。俺は先を急ぐから失敬するぜ。シェアッ!」

 

ゼロは用件を済ませたことで、別の宇宙に飛んでいった。

 

リク「と言うわけなので...。」

ライハ「今から行くんでしょ? 行ってきなさい。」

リク「行ってきます。ペガ!」

ペガ「うん!」

 

ペガはリクの影からダーク・ゾーンに入り、身を潜めた。

 

リク「ジーッとしてても、ドーにもならねぇ!」

 

いつもの口癖と共に、『ジードライザー』というアイテムを持つ。

 

リク「融合!」(シュワ

 

腰に付けたカプセルホルダーから『ウルトラマン』のカプセルを起動し、装填ナックルに入れる。

 

リク「アイゴー!」(グワッ

 

続いて、『ウルトラマンべリアル』のカプセルを起動し、装填ナックルに入れる。

 

リク「ヒアウィーゴー!」

 

装填したら、ジードライザーで装填ナックルの上からカプセルをスキャンする。

 

《フュージョンライズ!》

 

リク「決めるぜ、覚悟! ハァァァァ...ハッ!!」

 

胸元でライザーのスイッチを押す。

 

 

リク「ジーィィィド!」

 

《ウルトラマン/ウルトラマンべリアル》

《ウルトラマンジード プリミティブ》

 

ジード「ハァ!」

 

朝倉リクは本来の姿である『ウルトラマンジード』にフュージョンライズした。

 

リク「ゼロ...力を借りるよ! ハッ!」

 

さっき譲り受けたばかりのカプセルを起動させ、装填ナックルに入れて、ライザーでスキャン。

 

《ウルティメイトゼロ》

 

すると、ジードの上半身に銀色の鎧,右腕に剣が装着された。

 

ジード「よ~し、行くぞ!」

 

大地を蹴って空へと飛び、イージスの力で生成された空間に飛び込んだ。

 

 

 

 

続く。




かねてより2期には『ウルトラマンジード(朝倉リク)』を出したいと思っていましたので、登場してもらいます!(*’ω’ノノ゙☆パチパチパチ

僕がサンシャイン2期を観た時、「運命に抗うところのコンセプトが似てる!」って感じ、小説でコラボさせようと思ったからです(笑)


それから、イージスのことですが、実際のおもちゃにはウルティメイトゼロのフュージョンカードとウルトラカプセルは存在してますが、オーブ本編及びジード本編には使われてません。
このストーリーで使っていけたらなぁと思い、踏み込みました(笑)

今回は、ゼロがヒカリに頼んで作成というオリジナル要素にしましたが、どっかのサイバーウルトラマンの世界では0から開発しましたからねぇ。


あと、顧問の先生という設定もここだけの展開です。


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【1-2】ネクストステップ/運命に抗う者。その名は『ウルトラマンジード』

今回、戦闘シーンありです。
どんな怪獣が現れるかは読んでのお楽しみです。


曜「そっか。秋になると終バス早くなっちゃうんだよね。」

 

練習が終わり、帰りのバスを待ちながらバス停の時刻表を見ていた曜が呟く。

 

花丸「そうずらね。」

ルビィ「日が暮れるのも早くなっちゃうから、放課後の練習も短くなっちゃうかも。」

 

これからの季節は秋、そして冬へと移っていく。

そうなると、終バスの時間が早くなる。

当然練習の時間も削られてしまう。

 

ダイヤ「説明会まであまり時間はありませんわよ。」

ルビィ「それは...分かってるけど...。」

ダイヤ「練習時間は、本気で考えないと。」

 

何か案が無いか考えていると...

 

果南「朝、あと2時間早く集合しよっか!」

 

朝練の提案を果南がしたのだが、集合時間が早すぎる。

提案した果南以外の7人が「う~~ん...。」と唸る。

 

果南「じゃあ決まりね!」

善子「早すぎるわよ!」

 

誰かからツッコミが来るかと思ったら、案の定、善子がツッコミを入れた。

 

梨子「それと善子ちゃん。もう少し早く帰って来るように言われてるんでしょ?」

善子「ギクッ! ど...どうしてそれを...。」

 

どうやら図星のようで、ヘンテコなポーズをとる善子。

 

梨子「あぁ、うちの母親が、ラブライブの予選の時に善子ちゃんのお母さんと色々話したらしくってぇ。」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

回想:善子の家

 

善子「堕天使ヨハネの名に於いて...。」

 

いつものように生配信をしていたら...

 

善子ママ「善子?」

 

部屋のノック無しで善子の母が入ってきた。

 

善子「うっ...!」

 

すかさずドアを強制的に閉める善子。

それに負けじと対抗する善子の母。

 

善子「ぐぬぬぬ...。」

善子ママ「コラッ! 開けなさい! 善子!」

善子「ヨハネ!」

善子ママ「コラッ! 開けて!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

梨子「なんか...部屋にも入れてもらえないって...。」

善子「だ...だから、ヨハネは堕天使であって、母親はあくまで仮の同居人と言うか...。」

千歌「お母さんってどんな人なの?」

梨子「学校の先生なんだって。善子ちゃん、幼稚園まで哺乳瓶放さなかったからお母さん...。」

善子「にゃわぁぁぁぁぁ!!」

 

次から次へと善子の黒歴史を話していく梨子だったが...

 

梨子「待って...。沼津からこっちに来るバスは遅くまであるのかな?」

 

ふと疑問が沸いたらしい。

 

「「「「「「「う~ん...?」」」」」」」

 

これまたメンバーで頭を捻るが...

 

千歌「仕事帰りの人がいるから...あっ! 向こうで練習すればいいんだ!」

花丸「それなら時間も確保出来るずら!」

ルビィ「ルビィ賛成!」

 

千歌の閃きに希望が見いだせた。

 

果南「そうだね。鞠莉は?」

 

まだ賛同を得ていない鞠莉に問いかけるが、鞠莉は1人で少し離れた場所でスマホの画面を見つめていた。

 

鞠莉「へっ? No Problem!」

果南「...。」

 

周りからしたら話を聞いていなかったかのように思われるが、果南だけは鞠莉の一瞬の迷いと言える表情を見逃さなかった。

 

千歌「よし! じゃあ決まり!」

梨子「明日、練習場所になりそうな場所を皆で探しましょ!」

善子「新たなリトルデーモンを増やそうぞ!」

花丸「善子ちゃん張り切りすぎずら。」

善子「ヨハネ!」

 

1年生と2年生はそうとも知らず、練習のことを話し合っていた。

 

だが、その談笑は突然壊される。

 

「キシャアァァァ!!!」

 

千歌「なに!?」

 

何かの鳴き声に全員が周りを警戒する。

すると、淡島の方向にある本土の山から怪獣が現れた。

 

曜「怪獣だ!」

ダイヤ「皆さん学校へ避難しますわよ!」

 

ダイヤの的確な指示でAqoursは学校へ続く坂をかけあがった。

 

ガイ「みんな!」

 

学校へ避難すると、ガイが出迎えてくれた。

 

果南「ガイさん、あの怪獣は?」

ガイ「ゴモラのように見えるし...レッドキングにも見える。」

善子「新しい怪獣ってこと?」

ガイ「俺も見たことが無い...。とりあえずアイツは俺がなんとかする。みんなは避難してくる人々の案内を頼めるか?」

鞠莉「任せて!」

 

Aqoursは鞠莉とダイヤの指示で避難誘導を開始。

ガイは誰にも見られない校内の隅っこでオーブリングを掲げる。

 

ガイ「ウルトラマンさん!」

《ウルトラマン》(ヘアッ

 

ガイ「ティガさん!」

《ウルトラマンティガ》(チャッ

 

ガイ「光の力、お借りします!」

《フュージョンアップ!》

《ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン》

 

浦女を背に、ウルトラマンオーブが現れる。

 

オーブ「俺の名はオーブ。闇を照らして悪を撃つ!」

 

 

 

ゴモラとレッドキングを合わせた怪獣

vs

ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン

 

 

怪獣「キシャアァァァ!!」

オーブ「オゥリャァ!」

 

オーブと怪獣が激突する。

怪獣は全身が焦げ茶色で、目や角,腕に所々に赤い場所やラインがある。

また、胸には紫色だが『カラータイマー』にも見えるものがある。

 

オーブ「(この怪獣は一体...?)」

 

通常の怪獣より一回りでかい体で、見た目からして凶悪な姿をしていて、オーブも初めて目にしたタイプだ。

 

 

一方で、避難誘導が終わった浦女では、Aqoursがオーブの戦いを見守っていた。

 

善子「なんか...アイツ不気味よね...。」

鞠莉「ガイさんもわからないって言ってたし...。」

 

再び現れた怪獣に不安を隠せないでいた。

 

 

 

オーブ「スワァッ!」

 

オーブはパンチやキックを撃ち込むが、怪獣はビクともしない。

それどころか、怪獣のパワーが勝っている。

 

オーブ「こうなりゃ、力と力で勝負だ!」

 

選んだフュージョンアップ形態は...

 

ガイ「ゾフィーさん!」

《ゾフィー》(ヘアッ

 

ガイ「ベリアルさん!」

《ウルトラマンベリアル》(グワッ

 

ガイ「光と闇の力、お借りします!」

《フュージョンアップ!》

《ウルトラマンオーブ サンダーブレスター》

 

バーンマイトやパワーストロングを超える力持ち『サンダーブレスター』になった。

 

オーブ「闇を抱いて光となる!」

 

 

 

ゴモラとレッドキングを合わせた怪獣

vs

ウルトラマンオーブ サンダーブレスター

 

 

梨子「あの姿は...!」

花丸「どうしたずら?」

 

「桜内、やはりお前は察しが良いな。」

 

Aqours全員の耳にあの男の声が聞こえた。

 

JJ「あの姿は、オーブトリニティに次ぐ強い力を持つ姿だ。闇に落ちたウルトラマンベリアルと宇宙警備隊のゾフィー隊長の力を借りている。」

善子「師匠!」

曜「ジャグラーさん!」

鞠莉「ジャグジャグ!」

JJ「小原、てめぇ...。」

鞠莉「テヘペロッ!」

 

ジャグラーは新しいあだ名「ジャグジャグ」の称号を獲得した。

 

JJ「そんなことは後回しだ。はぁん...。あの怪獣は『スカルゴモラ』、いや...『カイザースカルゴモラ』って言ったほうが妥当だな。」

ダイヤ「その怪獣は一体何なのです?」

 

内浦に現れた怪獣は『カイザースカルゴモラ』と言うらしい。

 

JJ「恐らく、ガイは『ゴモラのようにもレッドキングのようにも見える』とか言ってただろ。」

千歌「言ってました。」

JJ「アイツの考えは正解だ。スカルゴモラってのは、ゴモラとレッドキング、そしてウルトラマンベリアルの力でフュージョンライズした怪獣だからな。だが、今回はベリアルの強化版の『カイザーベリアル』の力を使ってやがる。」

ルビィ「それじゃあ...あの怪獣は...。」

JJ「厄介な相手だ...。」

 

ジャグラーが丁寧に説明をしたおかげで、カイザースカルゴモラの強さを理解できた。

すると、カイザースカルゴモラは角にエネルギーを蓄え始めた。

それに対抗すべく、オーブは大きめのゼットシウム光輪を生成。

 

エネルギーをフルに溜めたカイザースカルゴモラは勢いよく突進してきた。

これは技の1つ『スカル振動波』だ。

この突進をゼットシウム光輪で正面から受け止めたが、オーブは徐々に押されていく。

 

オーブ「グッ...ンンン...。」

KSG「キシャアァァァ!!」

オーブ「グワァァァァァァ!!」

 

「「「「「「「「「ガイさん!!」」」」」」」」」

 

最後は完全に押されてしまい、スカル振動波を喰らってしまった。

 

ピコンピコンピコンピコン...

 

果南「カラータイマーが...。」

 

オーブのカラータイマーも鳴り始めた。

ここで、カイザースカルゴモラはオーブに興味を無くしたようで、浦の星に歩みを進める。

 

曜「怪獣がこっちに来ちゃう...!」

JJ「どういうことだ...。」

 

この行動にジャグラーは想定外だったようで、内心焦る。

 

JJ「(チッ...。前に超合体で戦った時のダメージが残ってやがる...。こんな時に戦えないのかよっ!)」

 

迫り来る恐怖に体が強張ってしまった9人。

避難した人々もパニックを起こしている。

 

オーブ「デュワ!」

 

なんとかして進行を止めに入るオーブだが、オーブに対する関心を完全に無くしたカイザースカルゴモラは簡単にあしらう。

そして尻尾で吹き飛ばす。

 

オーブ「グゥ...。」

 

オーブは膝を着いて動けず、誰もが終わりだと悟った瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

「シュワァァァ!」

 

カイザースカルゴモラに飛び膝蹴りを喰らわせた巨人が現れた。

 

「フッ。」

 

その巨人は着地するとイージスを解除し、オーブに近寄る。

 

「ガイさん! 大丈夫ですか?」

 

オーブ「ジード...。」

 

ジードは手を差しだし、オーブを立たせた。

 

オーブ「どうしてここへ?」

ジード「ゼロに言われて来ました。詳しいことはアイツを倒してから話します。」

オーブ「わかった。」

 

KSG「キシャアァァァ!!」

 

ジードから喰らった飛び膝蹴りが気に食わなかったのか、カイザースカルゴモラは怒りを露にする。

 

オーブ「フンッ!」

ジード「ハァァァ!」

 

オーブとジードは連携してカイザースカルゴモラに攻撃していく。

 

 

善子「新しいウルトラマン...?」

梨子「ガイさんを助けてくれた...。」

 

9人とも、新しいウルトラマンの登場に目を丸くしていた。

 

JJ「オーブを助けたのは『ウルトラマンジード』だ。」

ダイヤ「ウルトラマンジード...。」

JJ「目を見てみろ。ジードの目、サンダーブレスターのオーブと似てるだろ?」

 

9人はジャグラーの言うとおり、ジードとオーブの目を見比べた。

 

鞠莉「色は違うけど、似てるわ。」

JJ「今のオーブはウルトラマンベリアルの目に近い。それに似てるジードは、ベリアルの息子だ。」

果南「待って...。ジャグラーさんはさっき、ベリアルは闇に落ちたって...。」

JJ「確かにそう言った。ベリアルは光の国が生んだ最強最悪のウルトラマンだからな。だが、ジードはベリアルの息子という運命に抗い、ヒーローになった。」

 

ジードの経歴を知った彼女たちはお互いに目配りして...

 

千歌「ジードさぁぁぁん! 頑張ってぇぇぇ!」

花丸「ファイトずらぁぁぁ!」

ダイヤ「負けないでくださぁぁぁい!」

果南&鞠莉「「ガイさぁぁぁん!」」

曜&梨子「「ファイトォォォ!」」

善子&ルビィ「「応援してるよぉぉぉ!」」

 

2大ウルトラマンを大声で応援する。

 

ジード「何で僕の名前を? って、ジャグラーさん!」

オーブ「ジャグラーがジードの名前を教えたんだろうな。最後に決めるぞ!」

ジード「はい!」

 

オーブとジードは光線技を射つ体勢に入る。

 

オーブ「ンンンンン...! ゼットシウム光線!」

ジード「フッ! ハァァァァァ...! レッキングバーストォォォ!」

 

2つの光線がカイザースカルゴモラに命中。

 

KSG「キシャアァァァ...。」

 

ドゴーーーン!!

 

「「「「「「「「「やったー!」」」」」」」」」

 

Aqoursも避難した人々も、ウルトラマンの勝利にひと安心した。

オーブは町を修復して、ジードと共に空高く飛んでいった。

 

 

 

 

 

続く。




新登場の怪獣は『カイザースカルゴモラ』でした。
1期にカイザーベリアルの力に触れていましたから、そこから『カイザーベリアル融合獣』を独自で誕生させました。
ジード本編のベリアル融合獣の凶暴(狂暴)化した存在と認識していただければ大丈夫です。

2期はカイザーベリアル融合獣を中心とした怪獣が登場しますので、そちらも期待していてください!


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【1-3】ネクストステップ/Aqoursと朝倉リクとペガ

5thライブが近づいてきましたね~。
自分は両日とも現地参加します!

それと、4thのBlu-rayが本日発売ですね!
YouTubeで公開されてるダイジェストだけでも涙腺が脆いのに、全編ノーカットの本編を観るもんなら、涙が出すぎて干からびるんじゃないかと思うくらいです。


ガイ「ふぅ。」

リク「よっと。」

 

カイザースカルゴモラの戦いから帰還した2人は浦女のバス停に降りた。

 

ガイ「さっきは助けてくれてありがとなリク。」

リク「どういたしまして。けど、なんでこっちにスカルゴモラが...?」

ガイ「スカルゴモラ?」

リク「さっきの怪獣ですよ。僕の居た世界に現れた怪獣で、ベリアル融合獣って部類に入るんです。」

 

リクによる解説がされる。

すると...

 

「でも、リクが戦った時より姿が違ったよ?」

 

ダーク・ゾーンからペガが現れる。

 

ガイ「ペガも来てたのか!」

ペガ「お久しぶりです、ガイさん!」

リク「ペガ、さっき言ったことって?」

 

ガイとペガが挨拶を交わしたあと、リクが本題を聞く。

 

ペガ「えっと...なんて言えば良いのかな...。伏井出ケイが変身していたベリアル融合獣より禍々しい雰囲気を感じたんだ。」

リク「そう言われると...オーラが違ったような...。」

ガイ「ベリアル融合獣より禍々しい...。」

 

ペガの言葉に、戦った本人たちも考察する。

 

ガイ「まさか...! カイザーベリアル...。」

リク&ペガ「「えっ?」」

ガイ「この世界に暗躍する黒幕が、カイザーベリアルの力を欲してたんだ。もしかしたら、そいつがベリアル融合獣に変身している可能性が高い。」

 

というように考察していると...

 

「ガイさ~~~ん!」

 

元気な声でガイの名前が呼ばれる。

 

ペガ「はわわ...!」

 

その声に、ペガはダーク・ゾーンに隠れる。

ペガが隠れきった少し後に、Aqoursの9人が坂道から降りてきた。

 

千歌&曜&梨子「「「ケガは無いですか!?」」」

善子&ルビィ&花丸「「「救急箱持ってきました(ずら)!」」」

 

過保護すぎるくらいにガイの身を案じる。

 

ガイ「心配してくれてありがとな。けど、俺はこの通り大丈夫だ。」

果南&鞠莉&ダイヤ「「「本当(ですの)!?」」」

ガイ「ウソは言わないよ。本当に大丈夫だ。」

 

「「「「「「「「「良かったぁ~。」」」」」」」」」

 

9人一斉に安堵した。

 

花丸「あの...そちらの人はどなたずら?」

 

ガイの隣に居るリクに目がいった花丸。

そう言われて、他のメンバーもリクを見る。

 

リク「皆さんはじめまして。僕は朝倉リクって言います。」

 

リクが名乗った。

 

千歌「私は高海千歌です!」

曜「渡辺曜です!」

梨子「桜内梨子です。」

花丸「おらは国木田花丸です。」

ルビィ「黒澤ルビィです。」

善子「堕天s... 「この子は津島善子ちゃんずら。」 ちょっとぉ!」

果南「私は松浦果南。」

ダイヤ「黒澤ダイヤですわ。ルビィの姉ですわ。」

鞠莉「小原鞠莉よ。シャイニー!」

 

9人も名前をリクに伝えた。

 

リク「ガイさんと皆さんはどういった関係ですか?」

ガイ「俺が先生で9人は生徒だ。」

リク「へぇ~。ガイさんが先生ですか~。.........え? ガイさんが先生!?」

 

あまりにぶっ飛んだ回答にリクは驚愕した。

 

ガイ「とは言っても、今日から先生になった。」

リク「今日からですか...。」

 

JJ「教師として務まるか、期待しないでおくよ。」

 

走ってきたAqoursに対し、歩いてきたジャグラーがここで合流する。

 

リク「ジャグラーさん、お久しぶりです!」

JJ「あの時よりかは少し逞しくなったようだなぁ。」

 

ジャグラーがリクを褒める。

 

千歌「あの~...1つ聞きたいことがあるんですけど...。」

 

ガイとジャグラーはリクに親しくしており、リクもガイとジャグラーを知っている関係にあるため...

 

千歌「リクさんは、ガイさんとジャグラーさんの知り合いですか?」

 

恐らく、他の8人も千歌と同じように思っているだろう。

3人はどのような繋がりがあるのか質問した。

 

リク「あぁ...それは...。」

 

歯切れ悪くなるリク。

そりゃそうだ。自分がウルトラマンジードだなんて言えるわけが...

 

JJ「朝倉リクはウルトラマンジードだ。」

千歌「ふぇ?」

リク「ちょっと! ジャグラーさん!?」

ガイ「ジャグラーのやつ...。」

 

何のためらいも無く、ジャグラーがあっさりとリクの正体をバラした。

Aqoursの9人は頭にハテナマークが浮かんでいるようで、リクは突然のカミングアウトに焦り、ガイは呆れていた。

 

ダイヤ「もう1度教えていただけますか...?」

JJ「だから、朝倉リクはウルトラマンジードだ。さっきの戦いで不甲斐ないオーブを助けたのがリクだ。」

 

ガイ「(ジャグラー...今日の飯は抜きにしてやるからな!)」

 

ジャグラーの口から、朝倉リク=ウルトラマンジードと再び明かされた。

 

「「「「「「「「「リクさんが、ウルトラマンジード(ですの/ずら)!?」」」」」」」」」

 

バレては仕方ない。

 

リク「ジャグラーさんの言ってることは本当ですよ。僕がウルトラマンジード。ガイさんとジャグラーさんの後輩になるのかな? でもこのことは...。」

千歌「大丈夫です! 誰にも言いません!」

 

他の8人も首を縦に振る。

 

ガイ「この9人は、俺とジャグラーの事を知ってる。そういう間柄だから大丈夫だ。」

 

すかさずフォローも入れる。

 

リク「それなら、皆さんにもう1人紹介したい友達が居るんですけど...。」

曜「リクさんのお友達さん?」

鞠莉「どんな友達か気になるわね。」

ダイヤ「ぜひお会いしてみたいですわ。」

 

9人とも興味津々だ。

 

リク「ペガ、出てきて良いよ。」

 

目線を自分の影に落とし、名前を呼んだ。

9人もそれに釣られて、視線を落とす。

すると...

 

ペガ「よいしょっと。」

 

ダーク・ゾーンからひょっこり顔を覗かせて、ペガが出てきた。

 

ペガ「皆さんこんにちは。」

 

「「「「「「「「「こんにちは...。」」」」」」」」」

 

影から出てきたことが予想外だったのか、ポカーンとした顔になっている。

 

ペガ「皆さんの名前は聞いてたからわかるよ。左から順番に、善子ちゃん,ルビィちゃん,花丸ちゃん,梨子ちゃん,千歌ちゃん,曜ちゃん,果南ちゃん,ダイヤちゃん,鞠莉ちゃんだね。」

果南「合ってるよ...。」

ペガ「だから、僕が自己紹介するね。僕はペガッサ星人のペガです。よろしくお願いします。」

 

ペコリとお辞儀まで付けた。

 

千歌「こちらこそよろしくね! 私たちもペガちゃんと友達になりたいな!」

ペガ「大歓迎だよ。」

千歌「やった~!」

 

こうして、Aqoursとペガは友達になった。

 

リク「良かったねペガ。」

ペガ「うん!」

鞠莉「それなら、リクっちも私たちと友達よ?」

善子「そうね。」

リク「僕も友達?」

千歌「うん! りっくんも友達だよ!」

 

出会って間もないが、Aqoursはリクとペガを友達として受け入れた。

 

ガイ「良かったなリク,ペガ。」

JJ「一気に9人の女子と友達になるとか、モテてるね~。」

 

その後、バスが来るまでの間やバス乗車の間はいろいろと質問責めされたリクとペガであった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

その日の夜。

リクはガイとの相部屋で、これから十千万旅館にお世話になることになった。

千歌パパ,志満,美渡には、以前泊まっていたレイの知り合いだと伝えると2つ返事で了承してくれた。

リクも、ただでお世話になるわけにもいかないと考えていたので、時々だが旅館のお手伝いをするという条件を付けた。

 

リク「千歌さんの実家が旅館なのには驚きましたよ。」

ガイ「ここのお風呂は格別だ。俺は結構気に入ってるぜ。」

リク「ガイさんがそこまで言うのなら期待できますね。」

 

リクは、ガイがいろんな場所のお風呂を巡ってきたことを知っているようで、十千万旅館のお風呂がイチオシとあらばリクも期待を寄せていた。

 

リク「あ、ゼロからガイさんに渡してほしいって預かってるものがあるんです。」

ガイ「ゼロさんから?」

リク「え~っと...このフュージョンカードです。」

 

ウルティメイトゼロのフュージョンカードを渡す。

 

ガイ「ありがとう。ゼロさんにも直接お礼しないとだな。」

 

カードを受け取り、ホルダーに仕舞う。

 

リク「あの、ゼロからガイさんとジャグラーさんの手伝いをしてほしいって頼まれたんですけど...僕は何をやればいいんですか?」

 

リクがこの宇宙に来た理由は、ゼロがガイとジャグラーを手伝えと言っていただけで、詳しいことは聞いていない。

 

ガイ「この宇宙を守ってほしいんだ。実は、半年くらい前になるかな。オーブリングが、この宇宙に迫る危機を知らせてくれたんだ。」

リク「この宇宙に危機が...。」

ガイ「そうだ。俺とジャグラーはそのメッセージに従って、ここに来た。そしたら、風の魔王獣マガバッサー亜種と遭遇したんだ。」

リク「てことは、他の魔王獣も?」

ガイ「居たよ。土,水,火,光,闇、そして大魔王獣もな。さらには、この世界にも太平風土記が存在してる。」

 

ガイは今まで起きてきた事実を話していく。

 

ガイ「太平風土記を解いていく途中で、黒幕に遭遇した。敵の名前は『アルファ』。一時期、ヤプールと手を組んで、カイザーベリアルの力を欲してたんだ。恐らく、カイザーベリアル融合獣もアルファが絡んでるかもしれない。」

リク「そういう背景があったんですね...。」

 

体験してきたこと全てをリクに伝えた。

 

リク「僕もこの世界を守ります! ギルバリスの時に助けてもらった恩返しとして、お手伝いします!」

ガイ「ありがとな。」

 

2人は固い握手を交わした。

 

 

P.S.

この日の夕飯、ジャグラーはガイによってガチで飯抜きに遭いました。

1人でカップラーメンをたべましたとさ。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ガイとリクが話をしていた一方で、淡島では...

 

鞠莉「でも! パパは待つって約束してくれたじゃない...! それを急に...。」

 

ホテルオハラにある鞠莉は自室で電話をしていた。

電話の相手はお父さんだった。

ただ、良い話では無かった。

電話が切れると、鞠莉は神妙な表情でベランダに出た。

すると、桟橋のあたりでチカチカとライトが点いたり消えたりして、まるで鞠莉に合図でもしているかのようなものに気付いた。

 

鞠莉「お待たせしま~した~!」

 

鞠莉は合図のあった桟橋に出向いた。

 

果南「何があったの?」

 

そこには鞠莉と一緒に淡島に住んでいる果南が居た。

ただ、果南の表情と声は険しい。

 

鞠莉「Sorry! I can't speak Japanese!」

 

それに対し、鞠莉はおどけてみせる。

 

果南「何かあったでしょ!」

鞠莉「...っ!」

 

だが、果南には通用しないようだ。

むしろ、さらに詰め寄る。

 

鞠莉「な~んのはな~しで~す!」

 

それでも鞠莉は明るく振る舞おうとして、果南に抱き付いた。

 

果南「訴えるよ。」

鞠莉「Wait wait. 仕方ない...実は...。」

果南「実は?」

鞠莉「最近weightがちょっと上がってblueに...。」

 

背中を向けて誤魔化したが、果南はその隙を突いて鞠莉をお姫様抱っこする。

 

鞠莉「はっ...Oh!」

果南「ウソだね。変わりない。」

鞠莉「何でわかるの...。」

果南「わかるよ。だいたい鞠莉はそのくらいでブルーになんかならないからね。何?」

 

果南は何があったのかを本気で聞き出そうとするが...

 

鞠莉「...。」

 

口を割らない鞠莉。

 

果南「鞠莉!」

 

名前まで呼んで本気な雰囲気を伝えた。

そして観念したのか、鞠莉は悲しげな表情になり...

 

鞠莉「どうしたら...いいの...。」

果南「鞠莉...。」

 

果南に顔を預ける形で、静かに涙を流した。

 

 

 

 

 

続く。




一難去ってまた一難。
サンシャイン2期には様々な運命が待ち受けています。
その運命にどう立ち向かうのか。

そのアドバイザーとして、リクに来てもらった部分があります(笑)
リクは覚悟を決め、勇気を燃やし、衝撃を見せ、希望を守り、運命を変えた男ですからね。

また次回でお会いしましょう(^^)/


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【1-4】ネクストステップ/ドン底へ

5thの物販発送メールがようやく来ました!
パンフ早く読みたい...。


翌日。

 

Aqoursは部室に集まって会議を開いていた。。

さらに、ガイは正式なスクールアイドル部の顧問として立ちあい、ガイから譲り受けた入校許可証でリクも居た。

 

リク「あの...僕がここに居てもご迷惑じゃ...?」

ガイ「心配いらないさ。リクに千歌たちのことを知ってもらう良い機会だしな。」

リク「は...はぁ...。」

 

出会って1日だが、リクはAqoursの活動を見学していた。

 

千歌「ふぁわ~...。」

 

大きな欠伸を1つ。

 

曜「千歌ちゃん、良い場所あった?」

千歌「う~~ん...なかなか無いんだよねぇ...。」

善子「ずら丸の家、お寺なんでしょ? 大広間とか無いの?」

花丸「うちのお寺で本当に良いずらかぁ~。」

善子&ルビィ「「ひぃ...。」」

花丸「あと、うちは遠いからムリずら。」

 

練習場所をどうするかを話し合っている。

花丸の実家のお寺が候補にあがったが、花丸はのっぽぱんをかぶりつきながら使えないと答えた。

 

ルビィ「なら、善子ちゃんの家のほうが...?」

 

次に善子の家が候補になるが...

 

善子「どこにそんなスペースがあるのよ!」

 

マンション暮らしで、自室には大量のオカルトグッズがあるため、論外。

 

曜「あはははは...。」

 

曜が苦笑いするほどだ。

 

曜「あれ? そういえばダイヤさんたちは?」

 

ここで3年生が居ないことに気付いた。

 

リク「ガイさんも居なくなってる。」

梨子「さっきまで居たのに...。」

ルビィ「鞠莉さんは電話が掛かってきてたみたいだけど...。」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

1年生,2年生,リクが3年生とガイが居ないことに気付いた頃...

 

ガチャリ

 

鞠莉が理事長室の電話の受話器を下ろした。

 

果南「もう覆しようが無いんだね。」

鞠莉「いえ...まだ...!」

 

再び受話器を手に取り、電話を掛けようとしたが...

 

カチッ

 

鞠莉「果南...。」

 

果南がそれを止めた。

 

果南「ダイヤは知ってるの?」

鞠莉「言えるわけない...。」

 

すると...

 

ガチャ

 

理事長室の扉が開いた。

 

ダイヤ「だったら、ちゃんと隠しなさい。」

 

そこに居たのはダイヤだった。

 

鞠莉「ダイヤ...。」

ダイヤ「この前からコソコソコソコソ。本当に、ぶっぶーですわ。」

 

やはり、ダイヤは勘づいていたようだ。

鞠莉に対して優しい口調で短いお説教をした。

そして...

 

ガイ「今回ばかりはダイヤと同意見だな。」

果南「ガイさんまで...。」

 

ダイヤの後ろからガイも姿を見せた。

 

ガイ「昨日からとは言え、俺もこの学校の一員だ。鞠莉が背負ってるもの、少しは分けてくれよ。」

鞠莉「ダイヤ...。ガイさん...。」

 

頼れる仲間の存在に、鞠莉は再び静かに涙を流した。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

場所は浦女から飛び出して、沼津駅からすぐにある『プラザ・ヴェルデ』という複合施設にやって来た。

 

1年生&千歌&梨子「「「「「わぁ~!」」」」」

 

千歌「広~~~い!」

梨子「すご~い!」

ルビィ「ここ、開けると鏡もありますし!」

善子「いざ、鏡面世界へ!」

花丸「やめるずら。」

 

曜「パパの知り合いが借りてる場所なんだけど、しばらく使わないって。」

千歌「さすが船長!」

曜「関係無いけどね...。」

 

千歌「それに、ここなら帰りにたくさんお店があるし!」

梨子「そんな遊ぶことばっか考えてちゃダメでしょ。」

花丸「それに、本屋もあるずら~。」

梨子「へ~!」

千歌「梨子ちゃん?」

曜「じゃあさ! みんなで1度、フォーメーションを確認してみない?」

 

「「「「「おぉ~!」」」」」

 

1年生と2年生は新しい練習場所を確保できたことに喜んでいるが、3年生とガイはその逆で、曇った表情だった。

 

リク「(4人ともどうしたのかな?)」

 

その様子にリクも察知した。

 

果南「ちょっと待って...。その前に話があるんだ...。」

 

果南が神妙な表情で話を切り出した。

1年生と2年生は3年生の居るほうに向き直る。

3年生の後ろにはガイが腕組みしながら立っており、その横にリクが並ぶ。

 

リク「ガイさん、何かあったんですか?」

ガイ「あぁ...。それを今からみんなに話す。」

 

2人は小声でやり取りをした。

 

曜「話?」

果南「うん...。実はさ...。鞠莉...。」

 

バトンを鞠莉へ渡す。

 

鞠莉「実は...学校説明会は...中止になるの...。」

 

悲しげな表情と震えた声で、そう言った。

 

千歌「中止...。」

リク「えっ?」

梨子「どういう意味...?」

 

この場で初めて聞いた事実に、1年生と2年生には動揺が走る。

リクも事の重大さを察した。

 

果南「言葉通りの意味だよ。説明会は中止。浦の星は、正式に来年度の募集を止める。」

曜「そんな...。」

善子「いきなりすぎない?」

花丸「そうずら! まだ、2学期も始まったばかりで...。」

ルビィ「うん...。」

 

果南の説明に1年生たちが意見する。

だが...

 

ダイヤ「生徒からすればそうかもしれませんが、学校側は既に2年前から統廃合を模索していたのですわ。」

ガイ「だから、2年前にダイヤ,果南,鞠莉はスクールアイドルになったのか...。」

 

ダイヤの説明を聞いて、ガイはそう推理した。

その推理は合っているようで、ダイヤ,果南,鞠莉は首を縦に振った。

 

果南「それに、鞠莉が頑張ってお父さんを説得して今まで先伸ばしにしていたの。」

曜「でも、入学希望者は増えてるんでしょ? 0だったのが今はもう10になって...。」

ルビィ「これから、もっともっと増えるって...。」

 

曜とルビィの言いたいこともわかる。

入学希望者は少しずつだが増えてきている。

なのに、今ここで説明会を中止にしなくてもという気持ちが芽生えてくるのは当然だろう。

 

鞠莉「それはもちろん言ったわ。けれど、それで決定を覆す理由には...。」

千歌「鞠莉ちゃん! どこ?」

 

鞠莉が「理由にはならない」と言いかけようとした時、千歌が鞠莉の両肩を掴んだ。

 

鞠莉「ちかっち...。」

 

すると、千歌は扉を勢いよく開けて駆け出した。

 

千歌「私が話す!」

曜「千歌ちゃん!」

梨子「待って! アメリカよ! 鞠莉さんのお父さんはアメリカなのよ! そうですよね!?」

 

その後を追うように曜と梨子が扉の外に出て千歌を止める。

さらに、梨子は鞠莉のお父さんの居場所を本人に確認した。

 

鞠莉「Yes...。」

 

鞠莉のお父さんはアメリカに居る。

本人がそう言うのだから、間違いはない。

 

千歌「美渡姉や志満姉やお母さん。あと、お小遣い前借りして、前借りしまくって...! アメリカ行って...そして...! もう少しだけ待って欲しいって話す!」

 

意地でもそうしなきゃならないという想いが強いのか、何が千歌をここまで突き動かすのか。

 

曜「千歌ちゃん...。」

梨子「できると思う?」

千歌「できる!!」

 

どうやら本気のようだ。

 

善子「こうなったら私の能力で!」

 

いつもなら場を和ます善子のジョークに誰も反応しない。

スタジオは静かな空気に包まれ、虚しさが漂う。

 

果南「鞠莉はさ...この学校が大好きで、この場所が大好きで...留学より...自分の将来より、この学校を優先させてきた。」

ダイヤ「今まで、どれだけ頑張って学校を存続させようとしてきたか。私達が知らないところで、理事長として頑張ってきたか...。」

 

1番近くで鞠莉の努力をずっと共に見てきた果南とダイヤが全てを告白する。

 

果南「そんな鞠莉が、今度は、もうどうしようもないって言うんだよ...。」

 

いわゆる、万策が尽きた状態に等しい。 

 

千歌「でも...でもっ!」

 

現実は無情で、時に残酷だ。

Aqoursがこれまで頑張ってきたことを一切の躊躇もせず、一気に崩壊させる。 

ここに居る全員からさっきまでの笑顔は消えた。

 

鞠莉「ちかっち。...ゴメンね。てへぺろっ。」

 

鞠莉は無理矢理に作り笑いを浮かべ、千歌に謝った。 

 

千歌「...っ! 違う。そんなんじゃない...。そんなんじゃ...。」

 

この問題は誰が悪いわけでもない。

悪者は存在しない。

ただ、Aqoursの前に重くのしかかる巨大な壁となった。

 

それと、このやるせない気持ちでは練習に身が入らないと判断し、今日の練習は中止になった。

 

 

 

リク「こんなのってありなんですか...。」

ペガ「あまりにも悲しすぎるよ...。」

ガイ「だよな...。」

 

9人は先に帰ったが、スタジオにはガイとリク、ダーク・ゾーンで全てを聞いていたペガが残っていた。

 

JJ「ガイ。」

 

そこへジャグラーが合流する。

 

ガイ「ジャグラー。」

JJ「俺もさっきの話は全て聞いた。この問題は俺たちに関係無いだろ。」

リク「そんな言い方...!」

JJ「バカ。人の話は最後まで聞け。」

ガイ「策があるのか?」

 

ジャグラーは得意のニヤけ顔になり...

 

JJ「策なんてもんは無い。だが、諦めない気持ちを持つんだよ。」

ペガ「諦めない気持ち...。」

JJ「ガイ、俺とお前は高海たちの前で何を見せてきた? 光と闇の魔王獣と戦った時も、東京でヤプールとアルファと戦った時も、大魔王獣と戦った時も、俺たちは弱音を吐かなかっただろ。光の戦士ならそれくらい気付け。」

ガイ「ジャグラー...お前...。」

 

諦めたらそこで終わる。

言い換えれば、諦めなければ道は狭くても終わらない。

 

JJ「それに、あいつらは今、心から守りたいものを守ろうとしてる。その気持ちを無駄にさせるわけにはいかないだろうが。」

リク「ジャグラーさん...。」

ガイ「目が覚めたよ。ありがとなジャグラー。」

JJ「礼なら要らん。態度で示せバカ。」

 

ジャグラーなりの励ましで、ガイは決心がついた。

 

ガイ「リク、頼みたいことがある。」

リク「僕にですか?」

ペガ「???」

 

 

 

 

 

続く。




ラブライブ9周年おめでとうございます!!

僕はラブライブに出会ってから3年とちょっとなのですが、人生が大きく変わりましたね。
そう思えるくらい、ラブライブには隠された力があるのかなと僕は思います。
μ's・Aqours・虹ヶ咲から成るラブライブファミリーのキャラクター27人、声優さん27人と出会うなんてヤバすぎでしょ(笑)

ラブライブが大好きな皆さん、今後も共に盛り上げていきましょう!(^^)


9周年生放送見ましたか!?
情報ヤバすぎでしょ!!
花丸ちゃんがセンターの4thシングル発売日がきんちゃんの誕生日だなんて奇跡かよ!!
そして数多あるなかで、ラブライブフェスはアカン!!(笑)
μ's・Aqours・Saint Snow・虹ヶ咲が出演ってどないやねん!!(笑)
ラブライブありがとう!!

※生放送を見た直後なので、テンションがかーなーり高いです。


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【1-5】ネクストステップ/ジーッとしてても、ドーにもならない

Aqours2年生メンバーの6周年記念衣装、推しの曜ちゃんBox勧誘ですが、貯めに貯めた手持ちのラブカストーンでは出せず、6000円の課金でようやくゲットしました。
ちなみに、Boxは100枚入りで、勧誘で92枚引きました。

これまで、推しである曜ちゃんのスクールユニティ,WBNW,2019年誕生日限定衣装、ことりちゃんのスクールユニティ,僕たちはひとつの光,スクフェスAC版URの限定勧誘を連続無課金で出してきたのに、その記録が途絶えました...。


もし...あの時。

ラブライブの予選に勝って、本大会に出場出来ていたら、未来は変わっていたのかな...。

未来は......違ってたのかな...。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

その翌日。

始業式以来の全校集会を開いて、理事長の鞠莉,生徒会長のダイヤから学校説明会の中止について話がされた。

どの生徒も、話を聞いたあとは表情を曇らせた。

 

 

 

夕日が内浦の海に沈みそうな頃、家の前の砂浜に千歌が制服姿のまま座っていた。

 

梨子「綺麗な夕日...。」

 

千歌の背後から梨子やって来て、ぽつんと呟く。

だが、千歌は何も反応しないで、黙ったまま夕日に視線を向けていた。

 

梨子「私ね...こうなったのはもちろん残念だけど、ここまで頑張って来れて良かったと思ってる。」

 

千歌に語るように話し続ける。

 

梨子「東京とは違って、こんな小さな海辺の町の私達が、ここまでよくやって来れたなって。」

千歌「それ...本気で言ってる? それ、本気で言ってるんだったら私...梨子ちゃんの事...軽蔑する。」

 

冷静というよりかはさらに冷たく、刺のある言葉を梨子に向けた。

言い終えると、下を向く。

 

梨子「がおぉー!」

 

そんな千歌をよそに、梨子はずいっと顔を寄せた。

 

梨子「ふふ♪ ピー! どかーん! 普通怪獣りこっぴーだぞー! 喰らえ! 梨子ちゃんビーム!」

 

ウルトラマンのスペシウム光線を連想させるようなポーズを取った。

 

梨子「こんなんだっけ? 普通怪獣ちかちー。」

千歌「ふふ...。」

 

梨子の突然の行動に、千歌の表情が少しだけ柔らかくなった。

 

梨子「やっと笑った...。」

千歌「...っ。」

梨子「私だってAqoursのメンバーよ。」

 

優しい表情を千歌に向けた梨子は海を眺める。

同時に、ワインレッドの長い髪が風に揺れた。

 

梨子「皆とこれから一緒に歌っていこうって...。曲もいっぱい作ろうって思ってた...。良いなんて思う訳ない。これでいいなんて...。」

千歌「梨子ちゃん...。」

 

普通怪獣りこっぴーの時とはまるで違う、弱々しい笑みを見せた。

 

梨子「どうすればいいか分からないの...。どうすれば...。」

 

梨子も現実を受け止められていなかった。 

東京から引っ越して約半年。それでも、梨子にとって浦の星は大切なものを教えてくれた場所。

学校を救いたいという気持ちは千歌にも負けない。

 

 

ガイ「ここに居たか。」

 

声をかけた人物はガイ。

 

千歌「ガイさん...。ジャグラーさん...。」

梨子「リクさんにペガちゃんも...。」

 

ガイの後ろには、ジャグラー,リク,ペガも居た。

 

ガイ「Aqoursの全員に、聞いてもらいたい話があってな。千歌、全員と電話を繋いでくれるか?」

千歌「は...はい。」

 

言われた通りにAqoursのグループ通話を起動した。

すぐに全員と繋がった。

 

ガイ「みんな聞こえてるな? これからみんなに話がある。まぁ、話すのは俺でもジャグラーでも無いけどな。」

梨子「それなら誰が...?」

リク「僕だよ。」

曜『リクさんのお話?』

 

Aqoursに話をするのはリクだった。

 

リク「ジャグラーさんから聞いてると思うけど、僕の父さんは最凶最悪のウルトラマンべリアル。僕はウルトラマンになりたくてなったわけじゃないんだ。わかりやすく言えば、造られた存在。それに、赤ん坊の時に捨てられていたんだ。」

果南『造られた...?』

ダイヤ『人造人間に近い意味ですわ。』

花丸『それに捨てられたって...。』

 

リクの出生に言葉を詰まらせるAqours。

ダイヤだけはリクの言葉を汲み取り、わかりやすく言い換えた。

 

リク「ダイヤさんの言う通りだよ。だけど僕は、自分がウルトラマンだと言われるまでその事を知らなかった。それまでは一般人よりかけ離れた力はあったけど普通に生活してたから。」

梨子「自分がウルトラマンだってこと、いつ知ったんですか?」

 

リク「僕が居た世界で怪獣が出た時に、レムっていう人工頭脳に言われたのが最初かな。その時は、Bの因子だとか、元の姿に戻れるとか、何を言ってるかわからなかった。けど、怪獣と戦った映像を見たら、自分がウルトラマンなんだって実感が湧いたんだ。」

鞠莉『待って...。』

善子『鞠莉?』

 

ここで鞠莉がリクの話に待ったをかける。

 

鞠莉『今の話、リクっちは戦いの経験がゼロじゃない...。』

リク「そう。何もかもが初めてだった。それに、僕がべリアルの息子だから、僕を非難する声もたくさんあったよ。『べリアルの息子』っていう運命にすごく悩んだんだ。」

千歌「そんな過去があったんですね...。」

 

リクは自分の苦悩した体験を話す。

ガイ,ジャグラー,ペガはあえて口出しをしない。

なぜなら、今のAqoursは道を見失っている。

学校説明会は中止、来年度の募集停止、このままでは本当に浦の星女学院が廃校という運命を辿ってしまう。

その運命に抗ってほしいために、ガイはAqoursに諦めない気持ちを持ってもらおうと、運命に抗ったリクにその想いを託したのだ。

 

リク「だけどね、僕は僕の運命に抗っていこうと決意ができた出会いがあったんだ。」

ルビィ『運命に抗うですか...?』

リク「それは、僕に『朝倉リク』って名前を付けてくれて、育ててくれた『朝倉錘さん』って人と出会ったこと。リクって名前の意味は、『この大地にしっかり足をつけて立ち、どんな困難な状態にあっても再び立ち上がる』という願いが込められていることを教えてくれた。」

千歌「(どんな困難な状態にあっても再び立ち上がる...。)」

 

千歌はその言葉に何かを感じた。

 

リク「錘さんと出会い、ペガやゼロ,たくさんの仲間が僕を支えてくれた。だから、僕はべリアルの息子という運命に抗うことができたんだ。」

千歌「運命に抗う...。」

リク「僕の話は終わり。ガイさん、これで良かったんですか?」

 

リクの話は終了。

終わっていいかをガイに問う。

 

ガイ「あぁ、上出来だ。」

JJ「マジで立派になりやがったな...。」

ペガ「かっこよかったよリク。」

 

ガイの思惑の第1段階はクリア。

ジャグラーはしばらく見ないうちに成長したリクの姿に唖然としていた。

 

ガイ「俺が伝えたいことは今のリクの話にある。一晩考えて、それがわかったら明日俺の所に来い。」

 

いかにも先生らしい台詞を言う。

その後は通話を終了し、梨子は帰宅。

千歌,ガイ,ジャグラー,リクも旅館へ帰った。

ただし、千歌だけは難しい顔をしながら部屋に戻っていった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

その夜。

千歌は自分の部屋で制服のままベッドに横たわっていた

 

美渡「千歌~! ご飯いらないのー?」

 

美渡が呼ぶも、千歌は返事をしなかった。

ベッドの上で何を考えているのか。

 

【学校説明会は...中止になるの...。】

 

理事長として、自分たち以上に学校を守ろうと尽力してきた鞠莉の悲しい表情。

 

 

【どうすればいいか...。】

 

スクールアイドルになり、ピアノが弾けなかった過去を乗り越えられた梨子の震えた声。

 

千歌「...。」

 

そして、部屋に飾られた千羽鶴に目を向ける。

浦女の全校生徒がAqoursを応援するために折ったものだ。

あの時、予選を突破できていたら、どんな未来が待っていたのか...。

浦女を守れたのか...。

今日のようなことは起きなかったのか...。

 

千歌「...。」

 

後悔の念が押し寄せてきた。

しかし...

 

【リクって名前の意味は、『この大地にしっかり足をつけて立ち、どんな困難な状態にあっても再び立ち上がる』という願いが込められていることを教えてくれた。】

 

 

【俺が伝えたいことは今のリクの話にある。一晩考えて、それがわかったら明日俺の所に来い。】

 

同時に、べリアルの息子という運命に抗い、皆のヒーローになったウルトラマンジード=朝倉リクの言葉と、今までずっとAqoursを支えてきたガイの言葉がよぎった。

すると、どこからともなく紙飛行機が1つ飛んだ。

 

 

 

その紙飛行機が何を示し、何を届けたでもない。

だが、何かを感じた千歌はベッドから飛び起きて家を出る。

 

千歌「おはよう! 行ってくる!」

美渡「千歌!?」

しいたけ「ワン!」

 

庭でしいたけの朝の手入れをしていた美渡に挨拶した千歌は走る。

何を思ったのか、しいたけも千歌の後を追うように走る。

学校までの道を全力でひたすら走る。

途中、溢れそうになる涙を必死に堪えた。

走りに走って、学校のグラウンドに駆け込み...

 

千歌「がおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

これでもかという大声で吼えた。

 

千歌「起こしてみせる! 奇跡を絶対に! それまで、泣かない! 泣くもんか...!」

 

千歌は1つの覚悟を決めた。

そしたら...

 

曜「やっぱり来た。」

千歌「曜ちゃん...。どうして...?」

 

後ろから声が聞こえて振り返ると、幼馴染の曜が立っていた。

 

曜「分かんない。でも、ほら!」

 

さらに、グラウンドの向こうには残るメンバーが居た。

 

千歌「みんな...。」

梨子「気づいたら来てた。」

 

もちろんそこには...

 

千歌「鞠莉ちゃん...。」

 

鞠莉も居る。

 

花丸「以心伝心ずら!」

ルビィ「うん!」

善子「ふふ...。聞こえたぞ、闇の囁きが。」

曜「なんかよく分かんないけどね!」

果南「そう? 私は分かるよ。きっと...。」

千歌「きっと諦めたくないんだよ。鞠莉ちゃんが頑張ってたのは分かる。でも、私も皆もまだ何もしてない。」

梨子「そうね。」

 

千歌「無駄かもしれない。けど最後まで頑張りたい! 足掻きたい! ほんの少し見えた輝きを探したい。見つけたい!」

果南「諦めが悪いからね、昔から千歌は。」

ダイヤ「それは果南さんも同じですわ。」

ルビィ「お姉ちゃんも!」

ダイヤ「えっ?」

ルビィ「そういう所が可愛いんだよぉ。」

 

何でAqoursがここに集まることができたのかなんて理由はいらない。

突然暗闇が襲いかかるその時、揺るがぬ強い意志が勝利への鍵になる。

諦めず、前を見て、限界を超える。

そして、後悔を残さないために。

 

千歌「みんなはどう?」

 

その問いに全員の意志が強くたくましいものに変化した。

 

鞠莉「ちかっち...。みんな...。」

果南「いいんじゃない? 足掻くだけ足掻きまくろうよ!」

ダイヤ「そうね。やるからには...奇跡を!」

 

ルビィ「奇跡を!」

善子「奇跡を!」

花丸「奇跡を!」

果南「奇跡を!」

梨子「奇跡を!」

鞠莉「奇跡を!」

曜「奇跡を!」

 

全員で同じ言葉を口にした。

奇跡を起こすこと。

それがAqoursの進む道になる。

 

その門出を祝福するかのように、太陽が昇り、彼女たちを、内浦の町を照らしていく。

それと同時に、近くにあった鉄棒を掴み逆上がりをする千歌。

 

曜&梨子「「千歌ちゃん!?」」

 

スカートで逆上がりをするというとても大胆な行動に、曜と梨子は両手で目を覆うが、隙間から覗いている。

 

千歌「起こそう奇跡を! 足掻こう精一杯! 全身全霊最後の最後まで! みんなで...輝こーーーーー!!」

 

その決意に、また紙飛行機が飛んでいった。

 

 

 

ガイ「それが答えなんだな?」

 

背後から9人に声をかける。

 

「「「「「「「「「はい!!」」」」」」」」」

 

9人とも意志が据わってる目をしていた。

その目を見たガイは...

 

ガイ「俺が伝えたいことは伝わったみたいだし、俺からは何も言うことは無い。」

 

JJ「とか言いつつ、最初から用意してなかったんじゃねぇのか?」

リク「ジャグラーさん、そんなこと言ったらまたご飯抜きになっちゃいますよ。」

ペガ「2人は仲が良いのか悪いのか...。」

 

ジャグラー,リク,ペガも集結した。

彼らもAqoursの答えを聞いていた。

 

千歌「りっくん、昨日はありがとう! おかげで私たちに道が拓けたよ!」

リク「お礼を言われるようなことはしてないよ。ただ、え~っと...『Aqours』だっけ??」

千歌「うん。Aqoursだよ!」

リク「Aqoursの皆に希望が芽生えたなら、僕はそれで十分だよ。」

 

満点の笑みで、千歌はリクに感謝を伝えた。

 

ペガ「リク、Aqoursの皆におまじないの言葉を教えたらどうかな?」

ルビィ「おまじないの...?」

花丸「言葉ずら?」

善子「気になるわね。」

 

ペガがとある提案を出した。

それに1年生が反応する。

 

リク「あれを?」

ガイ「良いんじゃないか。」

JJ「同意。」

 

ダイヤ「ぜひ教えていただきたいですわ♪」

果南「私も教えてほしいな♪」

鞠莉「リクっち、私からもお願いするわ♪」

千歌「教えて教えて!」

梨子「教えてください♪」

曜「私も!」

 

ペガ「だってさリク。」

 

まさかまさかAqours全員が所望してきた。

 

リク「え~っと...僕がいつも口癖で言ってるだけなんだけど...。『ジーッとしてても、ドーにもならない』って言葉なんだ。略して『ジード』なんだけどね。」

花丸「カッコいいずら!」

ルビィ「頑張ルビィできそう♪」

善子「クックックッ...。私たちにピッタリね。流石はリトルデーモン。」

 

あの言葉をAqoursに伝授した。

気に入ってもらえたようだ。

 

千歌「よぉ~し! ジーッとしてても、ドーにもならない!! Aqours!!」

 

「「「「「「「「「サ~~~ンシャイ~~~ン!!!」」」」」」」」」

 

Aqoursの覚悟は決まった。

 

 

 

 

 

続く。




ちょっとずつ細かい修正をしていたため数日空きました。

いよいよ1週間後が5thライブになりましたね!
自分は両日参加しますので、よろしくお願いします。
ちなみに両日天気があまり良くないらしいとのことで、寒いと踏み、ガイさんジャケット持っていきます。
エンカの目印にぜひどうぞ(笑)

次回から2話『雨の音』に入りまーす。


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【2-1】雨の音/作詞をしよう

スクフェスでμ'sの2年生メンバーのBox勧誘が始まりましたね。
自分は手持ちのラブカストーンが無いので、今回ばかりは課金をせざるをえないです。
5thライブやグッズの支払いがあるのに...(泣)

さらには、スクフェスACNSでもグッズキャンペーンが始まって、推しのことりちゃんと曜ちゃんだけは迎えいれないといけないのに...(泣)


新たなスタートを切った日から数日。

Aqoursとガイは理事長室前に集まっていた。

鞠莉以外のメンバーは扉の外に待機していて、鞠莉だけが室内で電話でやり取りしているようだ。

 

千歌「きっと...なんとかなるよね...。」

ダイヤ「しかし...入学希望者が増えてないのは事実ですわ...。」

善子「生徒が居なくちゃ、学校は続けられないもんね。」

 

鞠莉はどうにかして学校説明会を開催できないかを父親に交渉していた。

 

ガチャ

 

理事長室から鞠莉が出てきた。

 

ダイヤ「鞠莉さん。」

果南「どうだった?」

鞠莉「残念だけど...どんなに反対意見があっても、生徒が居ないんじゃって...。」

梨子「やっぱりそうだよね...。」

 

『生徒が居ない』という壁が厚く立ちはだかる。

 

鞠莉「だから言ったの。もし増えたら、考えてくれるかって。」

果南「えっ?」

 

でも諦めはしない。

 

鞠莉「何人居ればいいのって。何人集めれば、学校を続けてくれるかって。」

曜「それで?」

 

最後の望みとして、浦の星に入学したい生徒が何人居れば大丈夫なのかの線引きを提案したようだ。

 

鞠莉「100人。」

千歌「100人...。」

鞠莉「今年の終わりまでに、少なくとも100人の入学希望者が集まったら、来年も生徒を募集し、入学試験を行うって。」

 

鞠莉の父親から課された妥協案は、少なくとも100人の入学希望者を集めることだ。

それも、年末までに。

しかし...

 

ダイヤ「100人って...今はまだ10人しかいないのですよ。」

梨子「それを年末までに100人...。」

 

2学期が始まった今の時点で入学希望者は10人。

100人までは差がありすぎる。

 

千歌「でも、可能性は繋がった。終わりじゃない。可能か不可能か今はどうでもいい。だって、やるしか無いんだから!」

果南「まぁ確かに、それもそうか。」

千歌「鞠莉ちゃんありがと!」

鞠莉「ちかっち。」

 

千歌は下を向かなかった。

千歌の言う通り、まだ足掻くことはできる。

まだ逆転の策は残っている。

 

千歌「可能性がある限り信じよう! 学校説明会もラブライブも頑張って、集めよう100人!」

曜「0から1へ!」

梨子「1から10へ!」

千歌「10から100へ!」

 

ガイ「だったら、俺もとことん付き合うか。」

 

それまで口を開かないでいたガイが話し出す。

 

鞠莉「ガイさん...。」

ガイ「なんたって顧問だからな。それに、ここには居ないが、ジャグラーやリクにペガも味方だ。」

 

その言葉に、Aqoursはさらに自信を持った。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

放課後。

まだ暑さが残る中、屋上で練習しているが...

 

千歌「なあぁぁぁ~~~...。とは言ったものの...。」

 

屋上の床に大の字に寝転がる千歌。

 

曜「いきなり?」

 

Aqoursが進むべき目標は決まった。

そこに向かっていくはずなのだが、千歌は何やらある様子。

 

千歌「だって、ラブライブの予備予選がこんなに早くあるなんて思ってなかったんだもん。」

ダイヤ「出場グループが多いですからね。」

ルビィ「この地区の予備予選は来月始め。場所は特設ステージ。」

ガイ「悠長な事は言ってられないな。」

善子「有象の魑魅魍魎が集う宴!」

 

善子は何を言っているのやら。

 

花丸「でも、どうして早いと困るずら?」

 

単純な疑問を聞いてみた。

 

千歌「それは...その...。」

 

歯切れが悪くなる。

 

梨子「歌詞を作らないといけないからでしょ?」

 

花丸の疑問に梨子が答える。

 

鞠莉「ふ~ん。」

ガイ「そういうことか。」

 

梨子の回答に全員が納得した。

 

千歌「あー! 私ばかりずるいー! 梨子ちゃんだって二曲作るの大変だって言ってたよー! ああう...。」

 

反抗というか、単に駄々をこねた挙げ句に床へふて寝する千歌。

 

梨子「それを言ったら曜ちゃんだって。」

曜「あはは...。9人分だからね。」

 

今回はラブライブ予備予選だけではなく、学校説明会で行うライブの準備もしなくてはならない。

2曲分の作詞,作曲,衣装作りとなれば、それらを担当する2年生への負担は通常の倍になる。

 

歌詞のイメージで作曲し、できた曲のイメージが衣装のデザインになるため、千歌が歌詞を書かない限り梨子と曜は自分の仕事に移れない。

 

果南「同じ曲って訳にはいかないの?」

ダイヤ「残念ですが、ラブライブには未発表の曲、という規定がありますわ。」

千歌「厳しいよ、ラブライブ...。」

 

運営側もかなりハードな条件を付けるものだ。

衣装はともかく、高校生に作詞作曲を全て任せるのも、恐らくはそこでふるいにかけるためだろう。

 

ダイヤ「それを乗り越えた者だけが、頂からの景色を見る事が出来るのですわ...。」

千歌「それは...分かっているけど...。」

 

ラブライブは、例えるならスクールアイドルの甲子園とでも言えるだろう。

予選を突破し、先へ進めれば良いのだが、予選に落ちればそこまでだ。

負ければ終わりの勝負。

 

梨子「で、作詞の方は進んでいるの?」

 

寝転がる千歌に対して、眉間にシワを寄せながら千歌の顔を覗く梨子。

 

千歌「そ、そりゃあ...急がなきゃ...だから...あは...?」

 

ガイ「(また遅刻か...。)」

 

どれだけ経験を重ねても千歌の作詞スピードは早くならない。

梨子も何回催促したことだろう。

すると...

 

花丸「ここに歌詞ノートがあるずら!」

千歌「わぁぁぁぁぁ!!」

 

いつのまにか千歌の歌詞ノートを見つけた花丸がルビィと共に中を見始める。

しかし、花丸はページを次から次へとめくる。

 

ガイ「何を見てるんだ?」

 

その様子が気になったのか、花丸とルビィの後ろからガイは歌詞ノートを見る。

 

花丸「すごいずら~!」

ルビィ「そっくり!」

千歌「結構力作でしょ?」

 

ノートに書かれていたのは、歌詞ではなくパラパラマンガの梨子だった。

目を吊り上がらせたり、口元を鳥の嘴のようにしている辺り、かなり完成度は高い。

 

ガイ「なんでこういう方向に進むんだ...。」

千歌「昨日、夜の2時までかかって...。」

 

どんどんめくり、最後のページが終わると共に、千歌の描いたイラストと全く同じ表情をした梨子の顔が現実に現れる。

 

「「「「あっ...。」」」」

 

その表情に何かを察した花丸,ルビィ, 千歌,ガイ。

 

梨子「千歌ちゃん...?」

千歌「はい...。」

 

明らかに頭に来たであろう梨子は鋭い目線を千歌に向ける。

千歌は上体をのけ反らせて反省の色を見せた。

 

 

とそこに...

 

リク「こんにちは。って...どういう状況...?」

 

善子「リクじゃない。」

鞠莉「来てくれてThank you!」

 

良いタイミングなのか悪いタイミングなのかわからない状態で、Aqoursの練習にリクが合流した。

 

リク「あの...あそこの2人は何してるんですか?」

ガイ「あまり気にしなくていいぞ。」

リク「はぁ...?」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ところ変わって、部室に戻った11人。

 

千歌「うぅん...。」

 

作詞の作業が進まない。

ペンを持つものの、ノートは真っ白。

さっきからずっと唸っては机に突っ伏した状態だ。

 

果南「でも、このまま全部千歌たちに任せっきりというのもね。」

 

作詞に悩む千歌を不憫に思ったのか、パソコンを弄っていた果南がそう口にした。

 

鞠莉「じゃあ果南、久しぶりに作詞やってみる?」

果南「い...いいや。私はちょっと...。」

ガイ「へ~、前は果南が作詞してたのか。てことは、夏祭りに披露した『未熟DREAMER』も?」

鞠莉「元は果南が作詞してた曲でーす!」

果南「うぅ...そう言われると恥ずかしいな...。」

 

春先に2年生が部室を整理していたときに、ホワイトボードにうっすらと残っていた歌詞が果南が書き残したものだった。

 

果南「でもさ、それ言ったら鞠莉だって曲作りしてたでしょ?」

 

さっきのお返しなのか、果南は鞠莉の歴史を晒す。

 

梨子「じゃあ衣装は?」

 

梨子の問いで、全員の視線がまだ名前を呼ばれていない3年生に向く。

 

ダイヤ「まあ、わたくしと...。」

 

その疑問に答えつつ、ダイヤがもう1人の人物に目を向ける。

そこに居るのは、ダイヤの妹であるルビィだ。

 

ルビィ「ふぇっ!?」

曜「あぁ! だよね! ルビィちゃん裁縫得意だったもん!」

ルビィ「得意って言うか...。」

 

衣装作り担当の曜に褒められ、照れくさそうにするルビィ。

 

花丸「これも、ルビィちゃんが作ってくれたずら!」

 

それを証明するかの如く、花丸が手提げ型のバッグを取り出し、そこに施された刺繍をメンバーに見せた。

 

千歌「可愛い!」

梨子「刺繍もルビィちゃんが?」

ルビィ「うん...。」

 

リク「皆さんすごいですね。」

 

会話を聞いていたリクが関心を寄せる。

 

千歌「私たちがすごい?」

リク「すごいよ! だって、自分たちだけで作詞作曲して、衣装も作って、ダンスも考えて、学校を救おうとしてる。僕は、Aqoursの皆を尊敬するよ。」

 

Aqoursがやっていることは、自分たちからすると当たり前のようでも、第3者からすればかなり高度なことをしている。

ましてや、この世界にやって来たばかりのリクの感想は嬉しいものだ。

 

鞠莉「なら、私たちのすごさをもっと感じてもらうためにこんな案はどうかしら?」

ガイ「何かあるのか?」

鞠莉「Yes! 2手に分かれてやってみない?」

 

「「「「「「2手?」」」」」」

 

鞠莉「曜と、ちかっちと、梨子が説明会用の曲を準備して、他の6人がラブライブ用の曲を作る! そうすれば、皆の負担も減るよ!」

 

確かに、鞠莉の言う通りだ。

2年生3人で2曲を作るより、1年生と3年生の連合チームで1曲、2年生チームで1曲ずつ受け持つほうが作りやすいはずだ。

 

ルビィ「でも、いきなりラブライブ用の曲とかなんて...。」

 

しかし、1年生にとっては初めて作詞をすることになるため不安はある。

 

鞠莉「だから皆で協力してやるの! 一度ステージに立ってるんだし、ちかっち達よりいい曲作れるかもよ!」

 

だが、鞠莉は成功することを確信しているかのように話す。

 

ダイヤ「かもではなく、作らなくてはいけませんわね。スクールアイドルの先輩として!」

果南「おおっ! 言うねぇ!」

 

そこへ鞠莉の作戦にノリノリなダイヤと、『スクールアイドルの先輩』という単語に感化された果南が加わる。

 

千歌「それいい! じゃあどっちがいい曲作るか、競争だね!」

 

千歌も賛成に1票入れる。

 

花丸「ルビィちゃん!」

ルビィ「う...うん!」

善子「承知。」

 

1年生もやってくれるようだ。

 

鞠莉「では、それぞれ曲を作るという事で決まりみたいですね。」

千歌「よし! 皆でがんばろ~!」

 

といきたいところだが...

 

曜&梨子「「うっ...。」」

 

曜と梨子はどこか不安を抱いているようだ。

 

リク「うまくいきますかね?」

ガイ「これに関しては俺もわからないな。Aqoursをずっと見てきたが、1年生と3年生が協力するところは俺も初めて見る。」

 

どちらかというと、ガイも曜と梨子と同じように不安を抱いているようだ。

 

ガイ「リク、お前は千歌たち2年生と一緒に居てくれ。俺が1年生と3年生に付いて様子を見る。」

リク「わかりました。何かあれば連絡しあいましょう。」

 

こうして、2年生とリクのチームと1年生&3年生とガイのチームで作詞することになった。

 

 

 

 

 

続く。




次回の投稿はライブ明けになりそうです。
日が空きますが、コツコツ執筆していますのでお楽しみに!

あと、13日の鞠莉ちゃん誕生日に合わせて、バースデーストーリーも執筆していますので、当日はそちらも投稿します!


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【2-2】雨の音/前途多難な歌詞作り

昨日は生放送でしたね。
ミーアキャットCYaRon!ちゃんが可愛すぎました(^^)
あとは、あんちゃんがただのオタクになってて笑いの絶えない1時間でしたね(笑)

5thライブを1時間の生放送で語るのは時間が足りない!
別番組を作ってくれ~(笑)


曜「じゃあ、私達は千歌ちゃん家で曲作ってるね~。」

花丸「頑張るずら~。」

 

ガイ「リク、この際だ。千歌,曜,梨子ともっと仲良くなれよ。」

リク「そうします。僕も皆さんのことを知りたいので。」

ペガ「僕も僕も~。」

 

千歌「りっく~ん、行くよ~!」

リク「今行きま~す!」

 

2年生の3人とリクとペガとは正門で別れる。

 

果南「さてと。私達はどこでやろうか?」

ルビィ「ここら辺だと、やっぱり部室?」

善子「なんか代わり映えしないんじゃない?」

ダイヤ「そうですわね。千歌さん達と同じで、誰かの家にするとか?」

ガイ「環境を変えてみるってことか。そのほうが良いことあるだろうし。」

 

どこにしようか考えてみる。

 

果南「鞠莉んとこは?」

鞠莉「え? 私?」

ダイヤ「確かに、部屋は広いし、ここからそう遠くもないですし。」

 

候補に挙がったのは鞠莉の家。

ダイヤの言う通り、部屋が広く、7人でもスペースは余裕だ。 

すると、鞠莉の家に行ったことのない1年生の3人が緊急会議を開く。

 

花丸「もしかして、鞠莉ちゃんの家ってすごいお金持ち?」

ルビィ「うん! そうみたい!」

善子「スクールカーストの頂点に立つ者のアジト...。」

 

なかなかの豪邸だと予想し、期待を寄せる眼差しをする花丸と善子をジト目で見る果南とダイヤ。

 

鞠莉「私はNo Problemだけど、3人はそれでいいの?」

 

鞠莉自身には家に上げることを引き受けるようで、確認のために質問してみると...

 

「「「ササッ!」」」

 

3人同時に左手を挙げる。

 

花丸「賛成ずら!」

ルビィ「右に同じ!」

善子「ヨハネの名にかけて!」

 

3人とも行く気満々だ。

 

鞠莉「OK! Let's Together!」

 

そうと決まれば行動開始だ。

 

ガイ「うまくいってくれれば良いんだが...。」

 

どこか不安を感じるガイと心配そうに4人を見つめる果南とダイヤが居た。

 

 

 

場所は変わって、ホテルオハラにやって来た7人。

 

「「「わあぁぁ~~~!」」」

 

ガイ「いつ来ても圧巻だなぁ。」

 

中に入ってすぐのロビーの作りが高級で、1年生の3人から感嘆の声が上がり、ガイも息を飲む。

 

ロビーは開放的な空間が広がっており、床は一面の大理石。

見るからにふかふかのソファーはサイズが大きく、それが複数ある。

そして一際目を引く鞠莉を模った銅像。

 

ルビィ「すご~い! きれ~い!」

花丸「なんか気持ちいいずら~!」

善子「心の闇が...晴れていく...! あぁっ...。」

果南「そんなに?」

 

ぱたりと倒れていった善子を半目で見る果南。

 

ダイヤ「初めて来た時は貴方だって...。」

 

幼き日の果南が初めて鞠莉の家を訪ねた時...

 

ちび果南「私、ここに住む~~~~~!」

 

と言ったそうだ。

 

果南「そうだっけ...?」

ガイ「可愛いな。」

果南「今のは聞かなかったことにしてください...///」

 

恥ずかしい過去を知られて顔を真っ赤にする果南。

 

ダイヤ「それよりも、ここに来たのは曲を作る為ですわよ! さあ!」

ガイ「気合い入れてやっていこう!」

 

ダイヤとガイの渇入れで作詞をする.........はずだったが... 

 

「「「わあぁ~!」」」

 

鞠莉「お待たせ~。AfternoonTeaの時間よ~!」

 

部屋着らしい服装に着替えた鞠莉がティースタンドに人数分の紅茶のカップと大量の洋菓子を持ってきた。

その豪華さに、1年生はさらに興奮している。

 

花丸「超未来ずら...!」

鞠莉「好きなだけ食べてね♪」

 

ガイ「なっ...。」

善子「何これ~!?」

ルビィ「このマカロン可愛い!」

 

ルビィ&花丸「「はむっ。」」サクサク

 

花丸「ほっぺがとろけるずらぁ~。」

 

マカロンを一口食べ、頬を緩める花丸とルビィ。

 

「ダメよヨハネ! こんなものに心を奪われたら浄化される! 浄化されてしまう! 堕天使の黒で塗り固められたプライドがぁぁぁぁぁ!」

 

対する善子は、マカロンの美味しさが強烈と悟り、何やら堕天使劇をしながら理性を保とうとするが...

 

花丸「あ~ん。」

善子「ギラン! 昇...天...。」

 

隙をついて、花丸が善子の口にマカロンを放り込み、食べてしまった善子は幸せそうな顔でソファーへと倒れ込んだ。

 

ダイヤ「何なんですの?」

鞠莉「ダイヤ達もどうぞ♪」

 

超高級なお菓子の魔力に犯されていなかった果南とダイヤにも、鞠莉によるマカロンの誘惑が迫る。

 

ダイヤ&果南「「ゴクリ...。」」

 

果南とダイヤが喉を鳴らして生唾を飲み込む。

 

ガイ「お、おい2人とも...。まさか食べるなんてことは...。」

 

1年生が幸せそうにお菓子を食べる姿を目撃しとおり、2人の目の前にはマカロンの山がある。

 

ガイ「2人とも誘惑に負けるな!」

 

なんとしても正気を保たせるために果南とダイヤを説得するが...

 

果南「我慢できない!」サクッ

ダイヤ「我慢できませんわ!」サクッ 

 

ガイ「( ̄□ ̄;)!!」

 

最終的に、果南とダイヤもマカロンの誘惑に勝てなかった。

 

その後もお菓子を食べる彼女達の手が止まる事はなく、無駄に時間が過ぎていく。

 

花丸「ほわぁぁぁ...幸せずらぁ。止まらないずらぁ。」

善子「このチョコ味がまた堪らないんだよね~。」

 

新たに出されたチョコレートポップコーンに花丸と善子はどんどん食べる。

 

ダイヤ「ところで私たち何しに来たんでしたっけ?」

ルビィ「あ! ゾウさん!」

 

いつの間にかテレビに電源が入っており、そこにゾウが映り、ルビィが反応する。

果南とダイヤも本来の目的を忘れて菓子を食い、この空間を作った鞠莉は優雅に紅茶のカップを傾けていた。

 

ガイ「もうダメだ...。」

 

お菓子の魔力に落ちていないガイは、ただ見ているしかなかった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ダイヤ「やはり鞠莉さんの家ではまったく作業になりませんわ! まったく!!」

花丸「あっちがいいずら」

善子「もっとポップコーン食べたかったのに!」

ダイヤ「やりますわよ。」

 

花丸&善子「「へい...。」」

 

場所を変えて黒澤家。

鞠莉の部屋では埒があかないと判断したダイヤが強制連行。

場所が変わったことに不服な花丸と善子はダイヤの圧に渋々了承した。

 

ガイ「(今度こそはうまくいくよな...?)」

 

それでも、ガイには少々不安を感じるところがあるらしい。 

 

ダイヤ「では、まず詩のコンセプトから。ラブライブの予備予選を突破するには...。」

花丸「はい! ズバリ! 『無』ずら!」

 

果南&ガイ「「無?」」

 

最初に花丸が挙手したが、『無』とはなんだ...?

 

花丸「そうずら! すなわち無と言うのは全てが無いのではなく『無』という状態があると言うことずら。それこそまさに無!」

ダイヤ「はっ?」

鞠莉「What?」

果南「???」

ガイ「まぁ、わからなくはないかな。」

 

花丸が解説するも、3年生には響かなかった。

ただし...

 

善子「なにそれ...かっこいい!」

ガイ「善子?」

花丸「善子さん。その無があると言うことこそ私たちが到達できる究極の境地ずら。」

善子「ヨハネ...無...。つまり漆黒の闇。そこから出る力...。」

花丸「そうずら!」

ルビィ「すごい2人とも!」

 

善子だけは共感できるようで、花丸と手を取り合う。

 

ダイヤ「それでラブライブに勝てるんですの?」

果南「テーマが難しすぎるし。」

鞠莉「Of course! もっとHappyなのがいいよ~。」

 

やはり3年生には響かない。

 

花丸&善子「「えぇ~!」」

 

善子「理解できないとは...。」

花丸「不幸ずら...。」

ガイ「いや...不幸ではないだろ...。」

 

とりあえず、1年生側の意見は不採用となった。

 

ダイヤ「そう言う鞠莉さんは何かアイデアはありますの?」

鞠莉「まっかせなさーい! 前から温めていたとびっきり斬新でHappyな曲がありまーす!」

ガイ「曲があるのか! 楽しみだな。」

 

待ってましたと言わんばかりの張り切りようで、スピーカーにスマホをセットする。

 

鞠莉「はぅ...。みんなに曲を聞いてもらうこの感覚...。2年ブゥ~リで~すね~!」

花丸「未来ずら~。」

果南「どんな曲?」

鞠莉「ふふっ♪ 聞いてみる?」

 

ここに居る全員が期待する中、鞠莉が微笑みながら再生ボタンを押した瞬間...

 

 

ズゥウーーーーーン!!!

 

 

低音だが力強い爆音が響き、空気が震えた。

その威力は、部屋にある花瓶の花びらを瞬時に散らすほどだった。

 

ガイ「な、なんだ!?」

 

鞠莉「イェーイ♪」

 

ロックと言っても良いくらいの激しい曲が部屋中に鳴り響く。

 

ガイ「まぁ、インパクトは強いわな。」

果南「なんかいいね。体を動かしたくなるって言うか!」

ダイヤ「まぁ確かに。今までやってこなかったジャンルではありますわね。」

鞠莉「音楽に合わせて体を動かせばHappyになれますね!」

果南「そうだねラブライブだもん! 勢いつけていかなきゃ!」

 

3年生が盛り上がっていると、突然演奏が止まった。

 

ルビィ「ルビィ...こういうの苦手...。」

善子「耳がキーンしてる...。」

花丸「単なる騒音ずら...。ぱたり。」

 

演奏を止めたのは花丸で、さらには1年生の3人が床で伸びていた。

 

ガイ「あちゃ~、これもダメか...。」

 

 

 

JJ「あぁ? なんだったんだ今の騒音は。」

リム「キィ?」

 

たまたま近くを散歩していたジャグラーとリムは黒澤家から流れてきた音楽を耳にしていた。

 

JJ「だいたいの予想はできるけどな。」

 

そう言い残し、散歩を続けるのだった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

一方で、2年生組とリクとペガはというと...

 

千歌「うぅ...。」

 

白紙の歌詞ノートとにらめっこする千歌が机に突っ伏していた。

 

曜「浮かびそうもない?」

千歌「うん...。輝きって事がキーワードだと思うんだけどね...。」

梨子「輝きねぇ。」

 

日本のことわざに『3人寄れば文殊の知恵』とあるが、こればかりは3人でも崩せない壁のようだ。

 

曜「リクくんとペガちゃんは何かある?」

 

一緒に居るリクとペガに意見を求める。

 

リク「う~ん...そうだなぁ...。」

ペガ「輝きか~。」

 

少しでも戦力になるよう意見を考えるが、良い案が出てこない。

 

千歌「あ~、早くしないと果南ちゃん達に先越されちゃうよね~。」

 

すると、千歌のスマホが鳴る。

それに目を向けると...

 

千歌「ルビィちゃん?」

 

メールの着信のようで、内容を見る。

 

曜「すぐに来てって。」

千歌「うそ!? 本当に先越された!?」

梨子「とりあえず行ってみましょ!」

 

リク「僕たちも行こう。」

ペガ「そうだね。」

 

5人はすぐに黒澤家に向かった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

千歌「まさか、もうできた!?...ん?」

 

ダイヤ「それではラブライブは突破できません!」

善子「その曲だったら突破できるって言うの!?」

鞠莉「花丸の作詞よりはマシでーす!」

花丸「むぅ...!」

ルビィ「でも、あの曲はAqoursには合わないような...。」

鞠莉「新たなChallengeこそ、新たなFutureを切り開くのでーす!」

ダイヤ「さらにそこにお琴を!」

花丸「さらに無の境地ずら!」

 

黒澤家の階段を駆け上がり到着すると、1年生と3年生が真っ向から言い争いしている現場に出くわした。

 

リク「ガイさんは...? って、あっ...。」

 

1年生と3年生についているはずのガイは...

 

ガイ「...。」ズーン

 

ペガ「白くなっちゃってる...。」

曜「ガイさんでも手がつけられないなんて...。」

梨子「気持ちはわかるわね...。」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ダイヤ「やはり、一緒に曲を作るのは、無理かもしれませんわね...。」

 

口論するメンバーをどうにか静めることはできた。

ダイヤは2年生の3人と妹のルビィに、ガイ,リク,ペガを連れて外に出た。

 

ルビィ「趣味が違い過ぎて...。」

千歌「そっかぁ。」

曜「いいアイデアだと思ったんだけどな...。」

梨子「もう少しちゃんと話し合ってみたら?」

ダイヤ「もう既に散々話し合いましたわ。ただ、思ったより好みがバラバラで...。」

千歌「バラバラかぁ。」

 

ダイヤとルビィは姉妹というアドバンテージがあり、好きなものが似たりするが、果南&鞠莉のペアと花丸&善子のペアは同学年で幼馴染みで強い繋がりはあるが、1年生と3年生が深く関わることがあまり無かった。

 

ペガ「難しい問題だね...。」 

曜「確かに3年生と1年生全然タイプ違うもんね。」

梨子「でも、それを言い訳にしていたらいつまでもまとまらないし。」

ルビィ「それは...。」

ダイヤ「確かにその通りですわね。私たちは、決定的にコミュニケーションが不足しているのかもしれません。」

 

曜とダイヤの言うことが、今回のことを産んだ原因と言えるだろう。

 

曜「前から1年生と3年生あんまり話してなかったもんね。」

千歌「善子ちゃんと花丸ちゃんは積極的に話す方じゃないし、鞠莉ちゃんと果南ちゃんもああ見えて人見知りなところあるし。」

 

ガイ「俺がついていながら...。面目無い...。」

 

ここで話の間にガイが入る。

 

梨子「ガイさんのせいじゃないですよ。」

ダイヤ「梨子さんの言う通りですわ。今回の落ち度は私たちにありますわ...。」

リク「まずは1年生と3年生が仲良くなることが必要に...。」

ダイヤ「となると!」

 

 

 

「「「「仲良くなる?」」」」

 

ダイヤ「そうですわ。まずはそこからです。」

ルビィ「曲づくりは信頼関係が大事だし。」

ガイ「1度作詞のことは忘れて、このメンバーで何かやってみよう。」

 

2年生,リク,ペガと再び分かれ、黒澤姉妹とガイは気合いを入れ直し、先導する。

 

花丸「でもどうすればいいずら?」

果南「任せて!」

善子「何かあるの?」

 

どうやら果南には何か閃いたらしい。

 

果南「うん! 小さい頃から知らない子と仲良くなるには!」

 

 

 

果南「一緒に遊ぶこと!」

 

ヒューン...バシッ!

 

鞠莉「ナイスボール!」

善子「何...これ。」

花丸「ずらぁ??」

 

ガイ「さすがは『体力オバケ』の異名を持つ果南だ...。」

 

果南が提案したのはドッジボールをすること。

子どもの頃はよく遊んだものだ。

仲良くなる手段としては悪くない。

しかし、果南の投げたボールは花丸と善子の間を猛スピードで通過した。

 

鞠莉「さぁ、いくよ~! マリ・シャイニング~~!」

花丸「ずらぁ!?」

善子「任せて!」

 

鞠莉から1発来ることを察してか、花丸を庇い前に出た善子が何かの術読みを始める。

 

善子「力を吸収するのが闇。光を消し、無力化して、深淵の後方に引きずり込む! それこそ!」

鞠莉「トルネェ~~ド!」

 

果南に劣らない速度と威力の剛速球を鞠莉が投げた。

 

善子「黒時...喰炎!」

 

鞠莉からボールが放たれると同時に、善子の術読みが終わったが...

 

バシッ!!

 

善子「なあぁぅ!?」

 

ボールは善子の顔面ど真ん中に命中。

その衝撃で背中から倒れる。

さらには...

 

花丸「ずらっ!?」

ルビィ「ピギィ!?」

 

善子の顔面に当たり、跳ね上がったボールが地面にバウンドすることなく花丸→ルビィの順番で頭に連続命中し、トリプルアウト。

 

ダイヤ「ルビィ! 大丈夫ですの!? しっかりなさい!」

鞠莉「あり?」

 

ガイ「そんなバカな...。あ、ゲームセット。」

 

ルールに従い、ドッジボールは終了した。

 

 

 

 

 

続く。




スクフェスACNSでグッズキャンペーンしてるじゃないですか。
それで、μ'sの推しであることりちゃんのタペストリー(50ポイント分)を目標に進めていたのに、47ポイント貯めたところで誰かに交換されて終了してしまいました。
めちゃめちゃ悔しかったです...。
マジでショックが大きすぎました。

Aqoursの推しである曜ちゃんのタペストリーがラスト1個で残ってたので、そちらと交換しました。
ことりちゃんのタペストリー、まだ在庫が残ってるゲーセンでゲットしたいと思います...。


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【2-3】雨の音/バラバラなのは個性がある証拠

戦闘シーンありますが、今回は詳しく描いてません。
次回に戦闘シーンを詳細に書いていきます。


花丸「はぁ~...。やっぱりここが一番落ち着くずら~。」

ルビィ「そうだよね~。」

善子「ふふっ。光で穢された心が、闇に浄化されていきます!」

 

さっきはドッジボールをしていたため、浦女のジャージだったが、今は制服に着替え、図書室で本を読んでいた。

いつもの堕天使が降臨する善子だが、彼女の顔には鞠莉の一撃を受けたボールの跡が残っている。

 

花丸&ルビィ「「あははは! その顔~!」」

善子「何よ! 聖痕よ! スティグマよ!」

 

1年生たちは活き活きしている。

 

ガイ「さっきは体を動かしたが、今度は心を落ち着かせてみるってことか。てか、3年生は静かすぎるな。おい、ダイヤ,果南,鞠莉?」

 

3年生側を振り向くと...

 

鞠莉「ん~...退屈。」

果南「そーだよ~。海行こうよ海~。」

 

ダイヤは本は開いて読んでいるが、鞠莉と果南は難しい顔をしている。

 

花丸「読書と言うのは、一人でも勿論楽しいずら。でも、皆で読めば、本の感想が聞けて...。」

 

果南&鞠莉「「zzz...。」」(。-ω-)スヤー

 

花丸のトークが子守唄なのか、いつの間にか果南と鞠莉は眠りに落ちた。

 

ルビィ「寝てるの?」

ダイヤ「2人は長い話が苦手ですから...。」

ガイ「今度は果南と鞠莉が伸びたか...。」

 

まったく噛み合わず、1年生と3年生の違いがはっきり目立ってしまった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

さらに場所は変わり、一行はバスに乗車。

しかし、座り方は善子&花丸のペアと果南&鞠莉のペアになってしまった。

 

ガイ「なぁダイヤ。1年生と3年生の方向性が正反対すぎないか?」

ダイヤ「えぇ...。ガイさんの言う通りですわ...。」

 

その証拠に...

 

果南「わあぁ~! 今日は絶好のダイビング日和だね!」

鞠莉「また一緒にTogetherしましょう!」

 

ダイヤ「と言うアウトドアな3年生と...。」

 

バスの車窓から見える海を見ながら楽しそうに話す果南と鞠莉。

その一方で...

 

花丸「ほぉう...。」

善子「新たなリトルデーモンをここに召喚せしめよ...。」

 

ダイヤ「と言うインドアな1年生に分かれている。という訳ですね...。」

 

花丸は読書、善子は何やら別の術読みをしている。

 

ルビィ「どうすればいいの...?」

ガイ「まったくだ。まるで水と油のようだ。」

ダイヤ「仕方ないですわね...。」

 

だがダイヤにはまだ何か考えがあるようだ。

 

ルビィ「お姉ちゃん?」

ガイ「まだ策があるのか?」

ダイヤ「えぇ。こうなったらお互いの姿を...。」

 

自信ありげに目を見開き...

 

ダイヤ「曝け出すしかありません!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ということで、やって来たのは伊豆長岡の近辺にある温泉だった。

 

ダイヤ「すなわち、裸の付き合いですわ。」

 

果南&鞠莉&ルビィ「「「裸?」」」

 

花丸「安直ずら...。」

ダイヤ「お黙りなさい。古来日本には共にお風呂に入ることでコミュニケーションを取り、物事を円滑に進める文化があったのですわ。」

果南「でも、こんな時間からお風呂かぁ...。」

 

まだ昼下がりといっていい時間くらいに入浴したため、少しばかり早い気もする。

 

善子「堕天使が人前で素肌を晒すなんて、ありえないわ!」

 

遅れて善子が入浴するが、頭にシャンプーハットをつけている。

 

花丸「善子ちゃん。暗黒ミルク風呂というのがあるずら!」

 

「「「「白黒どっちやねん!」」」」

 

3年生とルビィによるツッコミが決まった。

 

善子「ギラン!」

 

暗黒ミルク風呂に惹かれたのか、明らかに狙いを定める善子。

 

善子「クックッ。体に...体に染み渡る...このパトスが!」

花丸「笑いながらお風呂に入ると不気味ずら。」

善子「うっさい!」

 

よしまるコントはお風呂でも炸裂。

 

鞠莉「も~飽きた~。」

果南「そ~だよ~。十分温まったよ~。」

ダイヤ「まったく...。少しは我慢なさい!」

花丸「あれ? ルビィちゃんは?」

 

同じお風呂に入っていたが、ルビィの姿が見当たらない。

もしやと思い、暗黒ミルク風呂に視線を向けると...

 

ルビィ「あっあっあっあっあ~、極楽~♪」

 

案の定、そこにルビィは居た。

 

 

 

一方の男子風呂では...

 

ガイ「まさか、お前が居るとは...。」

JJ「たまたまだ。」

 

ジャグラーが湯に浸かっていたのだ。

 

JJ「だいぶ疲れてるようだな。」

ガイ「わかるのか?」

JJ「どんだけ相棒やってると思ってる。」

ガイ「それもそうか。」

 

ジャグラーは瞬時に普段のガイとは違うことを指摘した。

 

JJ「何があった?」

ガイ「1年生と3年生で作詞をしようってなったんだが、共通点が無いんだ。バラバラすぎてまとまらないって感じだ。」

JJ「なるほどな。確かに苦労するわ。だが、俺はまとまらないほうが上手く進む気がするぜ。」

ガイ「あえてバラバラってことか...。」

 

いきなりだが、ジャグラーが助言してくれる。

 

JJ「あぁ。本来ならまとまった方が物事は円滑に進むことが多いが、むしろあいつらはまとまる必要が無い。個性を出し続けろ。その先に見えてくるもんがある。」

 

なかなか説得力のある言葉だ。

 

ガイ「そのほうがAqoursらしいかもな。サンキューなジャグラー。そういや、店はどうした?」

JJ「今日は臨時休業。店のメンテナンスだ。」

ガイ「へぇ~。」

JJ「ついでに、リムの子守りもしてる。リム、出てこい。」

 

リム「キィ~♪」

 

ジャグラーの合図でリムが姿を現した。

 

ガイ「なぁ、このあとリムを預かっていいか?」

JJ「俺としては子守りしなくて良くなるから大歓迎だ。」

ガイ「そんじゃ、リムは俺が面倒見るわ。」

 

と、話がまとまったところで...

 

ポツン...ポツン...

 

雲行きが怪しくなり、ポツポツと雨が降りだした。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

雨が降ってきたため、お風呂からあがった1年生,3年生,ガイ,ジャグラー。

ひとまず、近くのバス停へと避難した。

 

鞠莉「ところで、なんでジャグジャグも一緒なの?」

JJ「俺も風呂に入ってたんだよ。そしたらガイとばったりな。つか、なんだよジャグジャグって呼び方は...。」

鞠莉「ジャグラスジャグラーを略してジャグジャグよ。結構可愛いと思うわ!」

JJ「どーせ辞めろと言っても辞めねぇだろ。」

 

雨宿りにジャグラーも居たため、鞠莉に理由を問われた。

 

果南「せっかくお風呂入ったのに、雨なんてね...。」

ガイ「さっきまでの晴れはどこに行ったのか。」

鞠莉「はい、果南。」

果南「ありがとう。」

 

雨に濡れたが、鞠莉がハンカチを渡した。

雨は降り始めたばかり。

しばらく止む気配は無さそうだ。

 

ダイヤ「結局何だったんですの?」

善子「確かに、何しに来たんだか。」

花丸「まるはご満悦ずら♪」

ルビィ「ルビィも♪」

 

中には楽しかったと言うメンバーも居るが...

 

ダイヤ「あちらを立てればこちらが立たず。全く...。」

果南「より違いがハッキリしただけかも...。」

 

落ち込むメンバーに追い討ちをかけるかのように、雨は強く降る。

 

ルビィ「どうしよう。傘持ってきてない...。」

善子「どうするのよ? さっきのとこに戻る?」

果南「それはちょっとなぁ...。」

ルビィ「くしゅん! 結局、何も進んでないかも...。」

 

暗い沈黙が漂う。

 

JJ「そこに居るのは誰だ。」

 

何かを感じ取ったジャグラーが突然声をあげ、沈黙を破る。

向かい側にある建物の一部空間が歪み、現れたのは...

 

アルファ「クッフッフッ。よくわかりましたねジャグラーくん。」

ガイ「アルファ...。」

 

これまで、この世界に脅威を与えているアルファだ。

 

アルファ「皆さんお久しぶりです。それと、先日の私の力はいかがでしたか?」

JJ「カイザーベリアル融合獣のことか。」

アルファ「ご名答。先日のあれは『カイザースカルゴモラ』。」

JJ「面倒な力を使いやがって...。」

 

アルファとジャグラーの睨み合いが始まった。

 

JJ「カイザーベリアルの力で何をするつもりだ。」

アルファ「この世界を消滅...と言いたいですが、あなた方が邪魔ですので...『排除』ですかね。特に...彼女たちには不思議な力がありそうですからねぇ。」

 

そう言いながら、アルファはカプセルを手に持った。

 

アルファ「エレキング。エースキラー。」

 

怪獣カプセルを装填ナックルへ入れ、ライザーでスキャン。

 

《エレキング/エースキラー/カイザーベリアル》

《カイザーサンダーキラー》(以下、KSK)

 

KSK「キィ~!!」

 

アルファは新たなカイザーベリアル融合獣へと変身した。

 

JJ「雨の中だが、避難するぞ。」

花丸「この先に知り合いのお寺があるずら!」

JJ「そこに行くぞ。」

 

1年生,3年生,ジャグラーは花丸の先導で避難を始めた。

同時にガイはオーブリングを掲げる。

 

ガイ「ジャックさん!」

《ウルトラマンジャック》(シェァ!

 

ガイ「ゼロさん!」 

《ウルトラマンゼロ》(デェェア!

 

ガイ「キレの良いやつ、頼みます!」

《フュージョンアップ!》

《ウルトラマンオーブ ハリケーンスラッシュ》

 

オーブ「光を超えて闇を斬る!」

 

 

また、同時刻の十千万旅館ではテレビの速報で伊豆長岡に怪獣出現のニュースが流れ、怪獣とオーブの戦いが放送されていた。

 

梨子「ガイさんは1年生と3年生に着いていたわよね...。」

曜「果南ちゃんたちが近くに居る...!」

千歌「みんな...。」

 

6人の安否を心配する2年生。

すると...

 

ペガ「僕が様子を見てくるよ!」

 

千歌,曜,梨子の心配を払拭させるべく、ペガが実際に安否を確認しに行くようだ。

 

曜「でも向こうは危ないよ...。」

リク「ペガなら大丈夫だよ。ダーク・ゾーンを使って、影を自由自在に行き来できるんだ。ペガ、果南さんたちをよろしく。」

ペガ「任せてっ!」

 

ペガは行動に出た。

 

千歌「りっくんはどうするの?」

リク「僕はガイさんと共に戦うよ。」

 

リクは旅館の外に出る。

千歌,曜,梨子はその背中を追いかけ、外に出る。

 

リク「融合!」(シュワ!

『ウルトラマン』のカプセルを起動し、装填ナックルへ。

 

リク「アイゴー!」(グワッ!

『ウルトラマンベリアル』のカプセルを起動し、装填ナックルへ。

 

リク「ヒアウィーゴー!」

 

2つのカプセルを入れたナックルをライザーでスキャンする。

 

《フュージョンライズ!》

 

リク「決めるぜ、覚悟! ハアァァァ...ハッ! ジィィィーーード!」

 

《ウルトラマン/ウルトラマンベリアル》

《ウルトラマンジード プリミティブ》

 

リクはジードに変身してオーブの元へ向かい、その姿を2年生は見送った。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

カイザーサンダーキラー

vs

ウルトラマンオーブ ハリケーンスラッシュ

 

 

 

オーブ「オーブスラッガーランス!」

 

ハリケーンスラッシュの武器『オーブスラッガーランス』を手に取り、カイザーサンダーキラーと対峙する。

 

オーブ「シュワ!」

 

ランスとキックを素早く繰り出し、スピード勝負で戦う。

そこへ...

 

ジード「ハァ!」

KSK「グゥゥ...。」

 

ジードが飛び膝蹴りをお見舞いする。

 

オーブ「リク!」

ジード「お手伝いに来ました!」

オーブ「助かるぜ。」

ジード「今度はサンダーキラー...。ガイさん、あいつはエレキングとエースキラーの力を持ってます。エレキングの電撃とエースキラーの技を吸収してコピーする能力に注意してください。」

オーブ「わかった。」

 

ベリアル融合獣と対峙したことがあるリクは、瞬時に形態を分析し、その能力を算出。

それをガイに伝える。

 

アルファ「ウルトラマンジードか。君の力がどれほどか楽しみだよ。」

 

 

カイザーサンダーキラー

vs

ウルトラマンオーブ ハリケーンスラッシュ

ウルトラマンジード プリミティブ

 

 

ジードが登場したとき...

 

果南「ジードが来たよ!」

 

真っ先に気付いた果南が伝える。

 

花丸&ルビィ「「リクさ~ん!」」

 

花丸とルビィが名前を呼ぶと、ジードはそっちを振り向き『グッジョブ』と親指を立てた。

すると...

 

「みんな無事?」

 

突然、ジャグラーでも1年生トリオでも3年生トリオでもない声が聞こえた。

ジャグラーは声の主に気付いたが、6人は辺りをキョロキョロ見渡す。

 

「見下~げて~ごらん♪」

 

「「「「「「わっ!」」」」」」

 

言われるがまま下を見ると、ダーク・ゾーンからペガが顔を出していた。

 

ペガ「よいしょっと。にひひ。」

花丸「ペガさんずら...。」

果南「影から出てきた...。」

鞠莉「Amazing...。」

 

ジャグラーと6人の元にペガがやって来た。

 

ダイヤ「ペガさんがなぜこちらに?」

ペガ「千歌ちゃん,曜ちゃん,梨子ちゃんが皆のことを心配してたから、僕が様子を見に来たんだ。」

JJ「ダーク・ゾーンを使えるペガだから成せる術か。」

 

ペガは全員の無事を確認した。

あとはこれを旅館で待つ2年生に報告するだけ。

 

ペガ「僕はすぐに千歌ちゃんたちの元に戻るね。」

ダイヤ「私たちは無事だと伝えてください。」

ペガ「わかったよ。」

 

再びダーク・ゾーンで姿を消した。

 

JJ「国木田、寺はあとどれくらいだ?」

花丸「ここからあと5分ずら。」

鞠莉「もう少しね。皆、頑張りましょう。」

 

7人はお寺目指して再び歩を進め出した。

 

 

 

 

 

続く。




今日6月19日は、りきゃこのソロデビュー当日ですね!
おめでとうございます!(^^)

昨日、『Principal』の通常版をフラゲして全曲聞きました。
5曲とも素敵な楽曲の中、『君がくれた光』という曲が特に心に響きましたね。
アップテンポの部類に入りますが、歌詞が優しいフレーズでした。
すごく個人的意見で、特撮系のエンディングにピッタリな感じがしました。

今日は予約していた初回限定版を受け取ります。


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【2-4】雨の音/べリアルvsべリアル

本当は【2-4】で2話が終わる予定でしたが、7500文字くらいになったので分割して次回の【2-5】で2話が終わります。
中身は完成しているので、時間差で投稿します。


ジャグラー,1年生,3年生の元にペガが来ていた一方で...

 

オーブ「デュワ!」

ジード「フッ! ハァ!」

 

KSK「キィィィ!!」

 

オーブとジードが連携して戦うが、カイザーサンダーキラーをそう簡単には倒せない。

 

KSK「キィィィ!!」

 

口元からエレキング特有の三日月状の放電光線を放った。

 

ジード「ウワァァァ...!」

オーブ「リク! グッ...。」

 

それをジード,オーブに命中させる。

威力は通常のエレキングやサンダーキラーと別格。

カイザーベリアルの力でかなり強化されていた。

 

オーブ「カイザーベリアルの力がこんなに強力だったとは...。」

ジード「これも父さんの力なのか...。」

 

ウルトラマンベリアルの力を借りて戦うオーブに、実の父親であるウルトラマンベリアルと戦ったことがあるジードでも、カイザーベリアルの力は想像以上の脅威だ。

 

オーブ「こうなりゃ、こっちもベリアルさんの力を使うっきゃねぇな。」

ジード「僕も、あの姿になるしかないです。」

 

オーブ&ジード「「フッ!」」

 

 

 

ガイ「アグルさん!」

《ウルトラマンアグル V2》(ドワァ!

 

ガイ「ベリアルさん!」

《ウルトラマンベリアル》(グワァ!

 

ガイ「海と闇の力、お借りします!」

《フュージョンアップ!》

《ウルトラマンオーブ サンダーストリーム》

 

 

 

リク「融合!」(ダァ!

『ウルトラの父』のカプセルを装填ナックルへ。

 

リク「アイゴー!」(グワァ!

『ウルトラマンベリアル』のカプセルを装填ナックルへ。

 

リク「ヒアウィーゴー!」

 

ライザーで装填ナックルに入れた2つのカプセルをスキャン。

 

《フュージョンライズ!》

 

リク「揮うぜ、剛力! ハァァァ...ハッ! ジィィィーーード!」

《ウルトラの父/ウルトラマンベリアル》

《ウルトラマンジード ダンディットトゥルース》

 

 

 

オーブ「闇を包め、光の嵐!」

ジード「フンッ!」

 

アルファ「新しい姿か...。」

 

『ウルトラマンオーブ サンダーストリーム』は、ウルトラマンアグル(V2)とウルトラマンベリアルの力を借りた姿だ。

体の色は赤,青,黒,銀、クリスタルの色は青。

頭部はアグルに似ているが、目はベリアルのもので白く光っている。

体は、上半身がベリアル、下半身はアグルを思わせる出で立ち。

また、手には武器としてギガバトルナイザーに似た長大な三叉槍『ギガトライデント』を持っている。

 

また、『ウルトラマンジード ダンディットトゥルース』は、ウルトラの父とウルトラマンベリアルの力を借りて変身する。

体の色は黒,赤,銀。

1番の特徴は、ウルトラの父を連想させる『ウルトラホーン』とベリアル譲りのムキムキな体格だ。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

2年生Side

 

曜「2人の姿が変わったよ!」

梨子「初めて見るわね。」

千歌「ガイさんもりっくんもスゴいよ...!」

 

食い入るようにテレビを見ていた3人。

そこへ...

 

ペガ「ただいま~。」

 

千歌の影を使って、ペガが戻ってきた。

 

千歌「ぺーちゃん! 1年生と3年生はどう?」

ペガ「みんな無事だよ。それに、ジャグラーさんが一緒に居たから。」

梨子「良かったぁ~。」

曜「ジャグラーさんに感謝だね。」

 

1年生と3年生の6人が無事だったことを聞いた2年生は安堵した。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

1年生&3年生&ジャグラーSide

 

花丸「着いたずら!」

 

目指していたお寺に到着した7人。

ふと後方を振り返ると...

 

善子「な、何よあの姿...。」

鞠莉「リクっち、Very muscleね...。」

ルビィ「角もスゴいです...。」

 

基本形態のプリミティブからは想像以上の体格に驚いて言葉が出なくなる。

 

果南「ガイさんは『海の王』みたいだね。」

ダイヤ「先程とは別の武器を持ってますわね。」

 

JJ「オーブに関しては、地球の海で誕生した『ウルトラマンアグル』と『ウルトラマンベリアル』の力で変身している。ベリアルは『ギガバトルナイザー』という金棒に似た武器を使っていたから、その名残だ。」

 

花丸「ジードさんの特徴は何ずら?」

JJ「ジードは、親父のベリアルと、宇宙警備隊大隊長で、かつてベリアルとバディを組んでいた『ウルトラの父』の力で変身している。ウルトラの父としての名残が、妹の言っていた角だ。」

 

ジャグラーが詳しく解説する。

 

善子「ベリアルの力にはベリアルの力って訳ね。」

 

7人はここから戦いの様子を見守るのであった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

カイザーサンダーキラー

vs

ウルトラマンオーブ サンダーネプチューン

ウルトラマンジード ダンディットトゥルース

 

 

アルファ「ウルトラマンベリアルの力を使ってきたか。面白い!」

 

KSK「キィィィ!!」

 

オーブ「オウリャァ!」

ジード「ドリャ!」

 

ベリアルの力が激突する。

力は並大抵以上のため、衝撃もすさまじい。

 

KSK「キィィィ!!」

 

カイザーサンダーキラーは尻尾を振り回し、攻撃をしようとしたが...

 

ジード「ハァァァ!」

 

ガシッ

 

ジードは豪腕で尻尾を受け止めた。

 

ジード「ガイさん今です!」

オーブ「おう! オォォォリャァァァ!!」

 

KSK「キィィィ...。」

 

オーブが上空から勢いをつけ、ギガトライデントでカイザーサンダーキラーの尻尾を切断した。

おかげで、尻尾からの放電攻撃は使えなくなった。

 

ジード「ジードクロー!」

 

ジードも武器を持つ。

ジードクローの形状は二又のかぎ爪型で、刃はドリルのように回転する。

 

ジード「あれ? いつもより小さい気がする...。」

 

それもそうだ。

プリミティブで握るよりも指が太いため、ジードクローの手持ち感覚に錯覚を覚える。

 

ジード「そんなのいいや! これで決める!」

 

《シフトイントゥマキシマム!》

 

リクは片側の刃をジードライザーでリードし、クローの中心を押してクローを展開。

トリガーを3回引いてボタンを押す。

 

ジード「ディフュージョンシャワー!」

 

ジードクローから無数に分散させた光線を相手の頭上に放つ。

その光線は四方八方からカイザーサンダーキラーに命中する。

 

KSK「グゥゥ...。」

 

さらにそこへ...

 

オーブ「サンダーストリームネプチューン!」

 

間髪入れず、オーブの必殺技が炸裂。

『サンダーストリームネプチューン』は、ギガトライデントから水流状の光線を放つ技だ。

 

 

ドゴォォォン!!

 

 

カイザーサンダーキラーは破れた。

 

ジード「倒せましたね。」

オーブ「だな。町を修復して皆の元に戻ろう。」

ジード「はい。」

 

2人で町を修復して、空高く飛んでいった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ガラガラガラ

 

ペガ「お帰り~。」

千歌「りっくんお帰り~!」

リク「ただいま。」

 

リクは2年生とペガの元に戻った。

 

梨子「お疲れ様、リク君。」

曜「かっこ良かったよ!」

 

アットホームな出迎えを受ける。

 

リク「ありがとう梨子さん,曜さん。」

千歌「りっくんも帰ってきたことだし、作詞の続きをしよう!」

 

2年生とリクとペガで作詞会議を再開させた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

花丸「入っていいずら。」

ルビィ&果南「「えっ...。」」

ダイヤ「ここ...ですの...?」

 

そういえば、7人はお寺に到着していたが、オーブとジードの戦いに夢中になっていた。

改めてお寺を見ると、建立されてからかなりの年月が経っているような古さだった。

 

鞠莉「いいの?」

花丸「連絡したら、好きに使っていいって。」

JJ「寺娘恐るべしだな。」

 

雨が降りしきる中でのお寺は不気味な雰囲気を醸し出している。

また、ちらほらとある墓石が追い討ちをかける。

 

ダイヤ「住職の方はどちらにいらっしゃるんですの?」

花丸「ここに住んでる訳じゃないから.........いないずらぁ...。」

 

ルビィ&果南「「ひゃあ...!」」

 

JJ「(妹ちゃんが怖がるのはわかるが、なんで松浦まで。これってもしや...フッ。)」

 

懐中電灯で自分の顔を下から照らして驚かせようとする花丸。

見事に怖がるルビィと果南。

そして、その果南の態度に何か気付いたジャグラー。

 

ダイヤ「となると...ここで雨宿りするしかないですわね。」

ルビィ&果南「「ふぇっ!?」」

 

とにかく一言一言に肩を震わせるルビィと果南。

完全に怖がってる。

その証拠に、ルビィはダイヤの後ろに、果南は鞠莉の後ろに隠れている。

 

善子「ふっふっふっ...。暗黒の力を...リトルデーモンの力を感じ...。」

花丸「仏教ずら。」

善子「知ってるわよ!」

 

善子と花丸のいつもの様子で居る。

 

JJ「じゃ、あとはお前らで頑張れよ~。」

ダイヤ「ジャグラーさんは来ないのですか?」

JJ「俺には俺の遊びがある。じゃーな。」

 

そう言って姿を消した。

 

花丸「さ、まるたちも行くずら~。」

 

1年生と3年生はお寺の中に移動した。

 

 

 

 

 

続く。




特撮好きの方々、今日の仮面ライダージオウ観ましたでしょうか?
グランドジオウは誕生し、てんこ盛り(クライマックスフォーム)で大暴れ、侑斗とデネブはイチャイチャしてと、30分では内容が濃すぎる電王編の後編でしたね(笑)

変身できないモモタロスに、2007年から戦う気力の無い電王(ソードフォーム)をジオウが召喚したのは笑いました。


話は変わり、21日,22日,23日とランティス祭りが開催されてましたね。
自分は在宅組でしたが、現地は本当に色んな意味で祭りだったようで(笑)
21日にはAqoursとして、23日にはCYaRon!,AZALEA,Guilty Kissのユニットとして出演したキャストの皆さん、お疲れさんです( ロ_ロ)ゞ
また、23日に出演した虹ヶ咲の9人もお疲れさんです。
公式があげたAqoursと虹ヶ咲の18人が写ったTwitterの画像がエモいです。
あれを見て、「Aqoursが先輩になってるなぁ」と思いました(^^)


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【2-5】雨の音/祝え、歌詞が完成したことを!

りきゃこ(逢田梨香子さん)の1st EP『Principal』を聞き浸っている風来坊です。
聞けば聞くほど、りきゃこに惹かれていきます。
ぜひ1度は聞いていただきたいです!


善子「で、電気は?」

花丸「無いずら。」

鞠莉「Really!?」

 

中に上がったが電気は通っておらず、灯りはロウソクのみ。

それも、ぼや~っとした明るさだ。

 

果南「どどどどうする? 私は平気だけど...。」

 

と言いつつ、声は震えている。

 

ガターン!!

 

果南「はぐぅ!」

 

おそらく雷だろう。

その音にビビった果南は柱とハグする。

 

鞠莉「とりあえずやる事もないし、曲作り?」

 

とりあえず鞠莉が指揮を取る。

 

ルビィ「でも、また喧嘩になっちゃったりしない...?」

果南「き、曲が必要なのは確かなんだし、とにかくやれるだけやってみようよ!」

ダイヤ「そうですわね。」

 

ダイヤを筆頭に他のメンバーも賛同する。

だが...

 

ギィィィ!!

 

果南「はぐぅ!」

 

直後に床が音を鳴らし、ビビる果南はダイヤに抱き付いた。

 

鞠莉「意外とパーッと出来るかも!」

花丸「だといいずらね。」

ダイヤ「歌詞は進んでるんですの?」

 

作詞するにしても、ダイヤの言う通り歌詞をある程度考えないと先に進まない。

なお、果南はまだダイヤに抱き付いている。

 

花丸「善子ちゃんがちょっと書いてるの、この前見たずら。」

善子「何勝手に見てんのよ!」

 

このメンバーの中で以外な人物の名前が挙がった。

 

果南「へ~、やるじゃん!」

ルビィ「すご~い!」

鞠莉「Great!」

 

3人から褒められる。

 

善子「ふっふっ。いいだろう。だがお前たちに見つけられるかな? このヨハネ様のアークを...。」

花丸「あったずら!」

善子「こらぁー!」

 

褒められると調子に乗るが、ちゃんとオチもある。

天狗になる途中で花丸に歌詞ノートを見つけられてしまう。

ノートにはどんな歌詞が書かれているかというと...

 

ルビィ「これはぁ...。」

果南「う、うらはなれせいきし...?」

善子「りゅうせいきしだん !」

 

善子曰く、『裏離聖騎士団』と書いて『りゅうせいきしだん』と読むそうだ。

 

ダイヤ「この黒く塗りつぶされているところは何ですの?」

善子「ブラックブランク!」

ダイヤ「読めませんわ...。」

 

何で読めないものを書くのだ。

 

善子「ふん! お前にはそう見えているのだろうな! お前には!」

花丸「誰にでも読めなきゃ意味ないずら。」

ルビィ「それで作曲のほうは...?」

鞠莉「進んでるよ♪ ちかっちたちも元気な曲が良いに決まってま~す!」

ルビィ「えぇ...。」

花丸「まるは苦手ずら...。」

 

そんなやり取りをしている中...

 

ミシッ

 

果南「うっ...。」

 

床が軋る音に反応した果南が、顔をひきつらせ、ビビりながらも音がした方向に振り向く。

 

果南「ん?」

 

「キィ~♪」

 

果南「あなたは?」

 

そこに居た小さい生き物を抱える。

 

果南「ねぇ、みんな。」

 

抱いたままメンバーに話しかけると...

 

ルビィ「リムちゃんだ!」

ダイヤ「なぜここに?」

花丸「可愛いずら~!」

鞠莉「So cute!」

善子「か、可愛すぎる...!」

 

この6人でリムに面識があるのは黒澤姉妹の2人だけ。

残る4人は初対面。

しかし、リムの可愛い見た目にメロメロになっている。

 

「リムどこだ~?」

 

すると、奥からリムを探す聞き慣れた声が近づいてきた。

 

ルビィ「リムちゃんはここに居ます!」

ガイ「あ、やっと見つけた。急に俺の頭から離れて走っていったから、探すのに苦労したよ...。」

 

戦いを終えて、リムを探していたガイと合流する。

ガイの姿を見ると、果南の元からジャンプしてガイの右肩に着地した。

 

果南「ガイさん、その子は一体...?」

ガイ「こいつは『リムエレキング』っていう怪獣で、名前は『リム』だ。けど、人懐っこい性格で、ルビィとダイヤ、それに梨子は1度リムと遊んだことあるんだ。果南,鞠莉,花丸,善子とは初対面だったな。リム、皆に挨拶だ。」

リム「キィ~♪」(手をふりふり)

 

ズキューン!!

 

おそらく、6人のハートはリムの可愛さに射ぬかれたであろう。

 

ガイ「ところで、今何をしてたんだ?」

ダイヤ「善子さんのノートを見ながら作詞をしようとしていました。」

善子「ヨハネよ!」

ガイ「そうだったのか。俺も手伝うぞ。」

ダイヤ「ありがとうございます。こちらがそのページに...。」

 

さっき見ていたページを開けたが、ダイヤの動きが止まった。

 

ダイヤ「あら? このブラックブランク、動きますわ。」

 

首を傾げて問う。

横からルビィがダイヤの言うブラックブランクに目を向けた。

 

ルビィ「っ!? お姉ちゃん! それ、虫!」

 

ダイヤ&ルビィ「「ピギャァァァァァァァァァァ!!」」

 

黒澤姉妹はお互いを抱きしめながらお揃いの悲鳴をあげた。

同時に、部屋の中で灯していたロウソクの火も消えた。

 

花丸「ずら?」

ガイ「あらま。」

 

要するに1面真っ暗だ。

 

 

「「「「「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」」」」」

 

 

今度は姉妹に加え、果南,鞠莉,善子も悲鳴をあげた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

善子「私たち、どうなっちゃうの...?」

 

真っ暗になったが、リムが自ら電気を発生させ、その明かりを頼りに再びロウソクに火を灯すことができた。

すっかり脱力しきった善子が静かに言葉をこぼす。

他の5人も元気が無い。

 

花丸「全然噛み合わないずら...。」

果南「このまんまだと、曲なんてできっこないね...。」

ダイヤ「そうですわね...。」

鞠莉「So bad...。」

ルビィ「そんなに違うのかな...ルビィたち...。」

 

そのため、ネガティブな考えを口にしてしまう。

 

ガイ「なにそんなしょげてんだ?」

善子「え?」

 

落ち込む6人に言葉をかけるガイ。

 

ガイ「バラバラってことは、言い換えれば個性が成り立ってる証拠だ。それに、『十人十色』って言葉が地球にはあるだろ。みんな違ってみんな良い。無理に合わせる必要は無い。ジャグラーも言ってたぜ。お前らはバラバラでこそ真の力を発揮するってな。」

 

果南「それぞれの個性...。」

鞠莉「確かに、Aqoursは9人居るんだもん。個性がなきゃこんな人数にはならないわ...。」

花丸「みんな違ってみんな良い。まさにその通りずら♪」

善子「クックッ。今度こそ堕天使ヨハネの力を大いに解放できそうね。」

ルビィ「お姉ちゃん!」

ダイヤ「ルビィ!」

 

ガイの一喝で前向きになった6人だったが...

 

ダイヤ「ピギャァ!」

ルビィ「ピギィィ!」

 

背中合わせに座っていた2人の首筋に水滴が落ち、短い悲鳴がシンクロした。

 

花丸「雨漏りずら。」

善子「どうするの?」

 

天井を見上げると、姉妹が座っていた場所から水滴が染み出して落ちている。

 

果南「こっちにお皿あった。」

 

仏壇の近くの置いてあった皿を見つけた果南。

それを手に取り、雨漏りする場所に設置する。

 

鞠莉「今度はこっち! ええっと...。」

 

他の場所からも雨漏りを確認した。

 

ダイヤ「鞠莉さん。こちらにお茶碗がありましたわ。」

 

善子「こっちもお皿ちょうだい!」

果南「OK!」

 

花丸「こっちも欲しいずら。」

 

ルビィ「お姉ちゃん。桶、桶。」

 

さっきまで落ち込んでいたのが嘘のように、6人はテキパキと動き、雨漏りに対処していた。

 

全ての場所に茶碗やお皿,桶など置いた6人は、水滴が皿や茶碗などに落ちる音に耳を傾けていた。

水滴の落ち方は不規則だが、音の鳴り方は小さいながらもリズミカルだった。

それはやがて、1つの曲を演奏するかのように...。

 

ダイヤ「テンポも音色も大きさも。」

ルビィ「1つ1つ、全部違ってバラバラだけど。」

善子「1つ1つが重なって。」

鞠莉「1つ1つが調和して。」

果南「1つの曲になっていく。」

花丸「まる達もずら!」

 

6人は言葉を紡ぎ、そして自然と肩を組み笑いあった。

 

鞠莉「よーし! 今夜はここで合宿ずら~~!」

 

「「「「「えぇ~!」」」」」

 

バラバラなりにも1つとなり、今度こそ歌詞を完成させるべく、鞠莉の一言で合宿することになった。

他の5人は戸惑うも、どこか楽しそうな顔をしていた。

 

ガイ「ん? もしかして俺とリムもか?」

鞠莉「私たちの顧問なんだから、ガイさんも合宿よ!」

ガイ「お、おう...。」

 

ルビィ「久しぶりにリムちゃんと一緒だね♪」

リム「キィ~♪」

花丸「今日からよろしくずら、リムちゃん!」

リム「キィ~♪」ピョンピョン

 

というわけで、7人と1匹のお寺合宿がスタートしたのだった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

翌朝、旅館の屋根に上って朝日を眺めていた千歌が居た。

 

梨子「千歌ちゃん。」

曜「そんなとこで何してるの?」

 

梨子と曜が廊下の窓から顔を出して千歌に話しかける。

こんな朝に2年生が揃ってるということは、こちらも泊まりで作詞をしていたようだ。

 

千歌「輝いてる。」

梨子「えっ?」

千歌「なんか、見えたんだ。今、何をやりたいか...何を思っているのか。私が私に問いかけていた答えが。」

曜「千歌ちゃん...!」

 

どうやらこちらは作詞ができている様子だ。

 

リク「ふわぁ...。おはようございます...。」

ペガ「シャキッとしてよリク~。」

 

欠伸をして、ペガに背中を押されながら梨子と曜が居る窓辺にやってきたリク。

すると...

 

果南「千歌ぁ~~!」

千歌「ん? あ、みんな!」

 

旅館の玄関には1年生,3年生,ガイが揃っている。

ちなみに、リムはルビィに抱っこされている。

 

曜「曲は出来た~?」

ダイヤ「バッチリですわ!」

 

その問いにダイヤが自信満々に答え、他の5人は笑みを浮かべ...

 

「「「「「じゃーん!」」」」」

 

果南が1冊の歌詞ノートを掲げる。

それを見て千歌,梨子,曜にも笑みが浮かぶ。

 

千歌「本当!?」

梨子「さあ! じゃあ練習しなくちゃね!」

曜「2曲分あるんだから、頑張らないと!」

千歌「うん! 学校とラブライブに向けて!」

 

Aqoursにやる気がみなぎる。

 

リク「無事にできたみたいだね。」

ペガ「これで両方とも成功しそう!」

 

部屋の方ではリクとペガが安心した様子でAqoursを見守り...

 

JJ「ようやく完成したのか。」

ガイ「まぁな。今回もジャグラーに助けられた。サンキュー。」

JJ「もっと褒めていいんだぜ?」

ガイ「まったく...。」

 

外ではいつの間にか合流していたジャグラーがガイと共に立ち合っていた。

 

皆で喜びを分かちあう中、鞠莉のスマホに1件の着信が入るのだった。

 

 

 

 

 

続く。




【2-4】でお伝えした通り、2話のストーリーは終了で次回から3話に入ります。

さてさて、リムがAqoursメンバーの多くと友達になりました。
あとは千歌と曜の2人と友達になるだけ!
いつ友達になるかはお楽しみに!


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【3-1】虹/何度目の崖っぷちか

虹と言えば、ウルトラマンエクシードエックス。

どうしようかな~~~。
ゲスト出演してもらおうかな~~~。


鞠莉「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!? でも...!」

 

朝早くに鞠莉が突然叫び、全員が鞠莉を注目する。

その表情は驚きに満ちている。

 

果南「今度は何?」

ダイヤ「良い知らせではなさそうですわね...。」

 

何かと問う果南に、状況を察するダイヤ。

鞠莉はスマホを耳から離し、俯きながら口を開く。

 

鞠莉「実は...学校説明会が1週間延期になるって...。」

 

その言葉に、他のメンバーにも表情が曇る。

 

ルビィ「そんな...。」

花丸「1週間って...。」

善子「翌週の日曜ってこと?」

鞠莉「Yes...。雨の影響で道路の復旧に時間がかかるので、1週間延期にした方が良いと...。」

 

新たな壁がAqoursに立ち塞がる。

昨夜から朝方にかけて降った雨は弱いものではなかった。

その雨が交通網を麻痺させていたなんて思っていなかった。

 

ガイ「俺のところにも、説明会を1週間延期すると学校からメールが来てる。」

JJ「どんだけ事をややこしくするんだぁ、この星はよ。」

 

鞠莉に連絡があったと同時に、浦女の先生たちにも延期は伝わっているようだ。

 

梨子「確かに、その考えは分かるけど...。」

曜「でも、よりによって...。」

ペガ「今さっき、頑張ろうって話してたのに...。」

リク「難しい問題になったね...。」

 

緊急事態だが、Aqoursにとっては超厄介な事態だ。

さらには、2曲分の作詞が完成し、これから頑張ろうって時に出鼻を挫かれたのだ。

 

千歌「ほっ...、よっ...。」

 

しかし、今の話を聞いて落ち込んでいない人物が1名居る。

その人物はバランスを調整しながら家の屋根を歩いて1年生,3年生,ガイ,ジャグラーに近づき...

 

千歌「どうしたのみんな~? その分もっと良いパフォーマンスになるよう頑張ればいいじゃん!」

 

JJ「まさかアイツ...。」

ガイ「ジャグラー...俺も同じことを思ってる...。」

ペガ「これはぁ...。」

リク「あはは...。」

ダイヤ「どうやら状況がわかってないようですわね...。」

 

ド天然な千歌に対し、もはやツッコミすら入れられない。

 

曜「問題です!」

千歌「ん?」

曜「ラブライブの予備予選が開催されるのは?」

千歌「学校説明会の次の日曜でしょ?」

 

流石に元の予定は把握しているようだ。

安心できる答えが返ってきたが、正直安心できない状況だ。

 

梨子「ですが...そんな時、その説明会が1週延びるという知らせが届きました。ラブライブ予備予選の開催日は変わりません。」

 

この説明に、曜は相槌を入れまくる。

下にいるルビィも身構える。

 

曜&梨子「「2つが開催されるのは、さて、いつでしょう!」」

 

真剣な表情で千歌に問いかける。

 

JJ「流石にこれがわかってなきゃ、ただの馬鹿だろ。」

ガイ「千歌ぁ、頼むよ...。」

 

千歌「そんなの簡単だよ!......ん!?」

 

自信満々に答えようとした瞬間、ようやく全てを理解したが、その自分の考えに驚いたせいでバランスを崩してしまう。

 

千歌「わぁーーーーー!」

 

ガイ「危ねぇ!」

 

運悪く地面に向かって落下してしまう。

しかし、ガイはいち早く落下の軌道に移動し、千歌をお姫様抱っこして地面に着地した。

そのガイの腕の中で...

 

千歌「同じ日曜だ!!」

 

正解を導きだした。

 

千歌「ん? あ!」

 

さらには自分の状況を理解する。

 

千歌「ありがとうございます...///」

ガイ「怪我は無いみたいだな。」

千歌「はい...///」

 

顔を真っ赤にし、恥じらう千歌であった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

この日の放課後、浦女の体育館でAqoursとガイ,リクの11人は床に広げられた内浦周辺の地図と睨めっこしていた。

 

果南「ここが、ラブライブ予備予選が行われる会場。」

千歌「ここ?」

善子「山の中じゃない。」

ダイヤ「今回はここで特設ステージを作って行われることになったのですわ。」

 

地図を確認すると、予備予選の特設ステージは山の中。

 

曜「それで、学校は?」

果南「こっちの方角だけど、バスも電車も通ってないから...。」

梨子「じゃあ、そっちに向けて電車を乗り継いで...。」

ダイヤ「ああもう! ごちゃごちゃごちゃごちゃしてきましたわぁ~~!」

 

一方で、浦女の位置は海沿い。

予備予選の会場と浦女は正反対な位置にある。 

 

鞠莉「到底、間に合いませーん...。」

 

鞠莉の言う通り、間に合わない可能性が非常に高い。

 

花丸「空でも飛ばなきゃ、無理ずらね...。」

善子「ふっふっふ...。」

 

ポツリと花丸が口にした言葉に、いつの間にか体育館のステージ上に移動していた善子が低い声で笑い、反応する。

 

善子「なら、この堕天使の翼で!」

 

通常運転の善子が堕天使回答を言うと...

 

ルビィ「おぉ、その手があった。」

花丸「堕天使ヨハネの翼で、大空から一気に会場入りずら~。」

 

その回答にルビィと花丸が悪乗りする。

 

善子「ウソよ! ウソ! 常識で考えなさい!」

 

まさかの返しに善子は焦り、すぐに訂正する。

 

花丸「そうずらぁ。」

ルビィ「ふ~ん。」

 

イジられた善子は...

 

善子「ぐぬぬぬぬぬ! あんたたち! わざとやってるでしょ!!」

花丸「痛いずら~~!」

ルビィ「お姉ちゃん助けて~!」

 

お返しに堕天流鳳凰縛(コブラツイスト)を2人にかけた。

 

千歌「そうだよ! 空だよ!」

梨子「えぇ...。」

ガイ「宛はあるのか?」

 

 

 

千歌「じゃあみんな、次の会場が待っているので。」

鞠莉「サプライズで~すね~!」

 

ヘリコプターに乗り、予備予選会場から学校へ。

 

※イメージです。

 

 

 

ルビィ「ヘリで移動!」

花丸「未来ずら!」

善子「カッコいい!」

ダイヤ「スーパースターですわ~!」

 

曜「なんで千歌ちゃんがパイロット...?」

 

全員がイメージするが、浮かれているメンバーが4人、冷静にツッコミを入れるメンバーが1人。

 

千歌「という訳で鞠莉ちゃん! ここらで1つ...。」

鞠莉「オーウ! さっすがちかっち! その手がありました~! すぐヘリを手配して...と言えると思う?」

千歌「だめなの?」

鞠莉「Off Course! パパには自力で入学希望者を100人集めると言ったのよ! 今更力貸してなんか言えると思う?」

 

名案かと思いきや、小原家の力を借りることはできない。

Aqoursが自分たちで何とかしなくてはならない。

 

果南「ちょっと...地図踏んでるよ。」

鞠莉「Oops...。と・に・か・く! All or Nothingだとお考え下さーい!」

 

1番の頼みの綱が断たれた。

 

リク「ガイさん。」

ガイ「なんだ?」

リク「鞠莉さんっていわゆるお金持ち?」

ガイ「あぁそうだ。鞠莉の家は淡島にあるでかいあのホテルだ。」

リク「えぇ!」

 

鞠莉の家を初めて知ったリクは驚愕してしまう。

 

ガイ「ちなみに、あのホテルを筆頭に世界に名を轟かすオハラグループの社長令嬢だ。」

リク「マジですか...。」

ガイ「この学校にも相当な寄付を出している。」

リク「もしかしてそれで理事長に?」

ガイ「正解。」

 

今度は開いた口が塞がらない。

 

ペガ「(鞠莉ちゃんってスゴい人物だったんだ...。)」

 

ダーク・ゾーンに潜むペガも驚いていた。

 

裏でガイとリクがミニ会議を開いていたが、Aqoursはと言うと...

 

ルビィ「あ! 空がダメなら海は?」

ダイヤ「船ですわね。」

 

次の策を考えていた。

ダイヤから船を使う案が出される。

 

果南「ウチは無理だよ? 日曜仕事だし。」

 

船と聞いて1番の候補である果南のダイビングショップだが、仕事があるため即NGが出た。

 

千歌「じゃあ曜ちゃんは?」

曜「私?」

千歌「そう! 曜ちゃんのお父さんの船で!」

 

 

 

千歌「お~い!」

曜「全速前進、ヨーソロー!

梨子「見て~! 私、今水色の風になってるの~! 捕まえてね? うふっ♪」

 

豪華客船に乗り、優雅なクルージングを楽しむAqours。

 

※イメージです。

 

 

 

梨子「って、私のその恥ずかしいセリフは何!?」

 

善子「素敵♪」

ルビィ「うゆ♪」

花丸「未来ずら♪」

千歌「でしょ~。」

 

またイメージに浮かれている1年生と、曜に代わってツッコミに回る梨子。

 

曜「そもそも、パパの船そんなんじゃないし...。」

千歌「これもダメか...。」

 

海の策も断たれた。

 

千歌「それならぁ...。」

 

まだ策があるのか、千歌は2人の人物に視線を向ける。

それに釣られ、残るメンバーも視線を向ける。

 

リク「ガイさん...見られてますよ?」

ガイ「どうしたみんな?」

 

視線に気付いたガイとリク。

 

千歌「ガイさんとりっくんにお話がありまして...。」

ガイ「どんな話だ?」

千歌「ウルトラマンの力で、私たちをラブライブの予備予選会場から学校までひとっ飛びしていただけないかなぁと思いまして...。」

リク「ウルトラマンの力を?」

 

確かに、ウルトラマンの力を使えば瞬時に移動はできる。

ヘリや船よりも速いが...

 

ガイ「俺たちの力を宛にするな。最後まで自分たちで道を見つけるんだ。」

 

そう言って、少し厳しめに突き放す。

 

千歌「ごめんなさい...。」

梨子「やっぱり、自分たちで何とかしよう。」

ダイヤ「現実的に考えて、説明会とラブライブ予選、2つのステージを間に合わせる方法は...1つだけ。」

 

キリッとした目でダイヤが言う。

 

千歌「1つ...。」

曜「あるの?」

ダイヤ「えぇ。予備予選番号を1番で歌った後、すぐであればバスがありますわ。それに乗れれば、ギリギリですが説明会には間に合います。」

 

ただし裏を返せば、1番でなかったら後は無い。

この方法だと遅れることは無さそうだが、運が試される。

 

千歌「ほんと?」

ダイヤ「ただし、そのバスに乗れないと次は3時間後。つまり、予備予選で歌うのは1番でないといけません。」

 

さらに、バスの本数が少ないという田舎あるあるが追い討ちをかける。

 

梨子「それって...どうやって決めるの?」

ダイヤ「そ...。」

ルビィ「それは!」

ダイヤ「ん?」

 

美味しい場所をルビィに取られてしまうポンコツを発揮してしまった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

千歌「抽選?」

ダイヤ「そうです。代表が自らのグループの順番を決める!」

曜「責任重大だね...。」

 

予備予選にエントリーしたグループ全てが1度事前に集まり、当日の発表順を決めるのだ。

 

果南「誰が行く?」

ルビィ「ここはやっぱりリーダーが...。」

千歌「そ...そう?」

 

普通はそうなる。

だが、梨子がスマホで何かを検索する。

 

梨子「千歌ちゃん...。」

千歌「うっ...。」

 

それを千歌に見せる。

画面には星座占いの結果が映されていた。

 

梨子「本日の獅子座、超凶。」

千歌「自信無くなってきたぁ...。」

ガイ「こんな時に...。」

 

占いの結果に、千歌は項垂れる。

 

果南「じゃあ、鞠莉かな?」

鞠莉「No...。ここはやはり、最初から参加していた...。」

ダイヤ「曜さん?」

曜「私?」

 

サブリーダー的な存在の曜の名前が挙がる。

 

ガイ「まぁ、妥当だな。」

花丸「それがいいずら。運も良さげずら。」

 

賛成の声があがる。

 

曜「いや~、でも本当に良いの?」

 

当の本人は、自分が選ばれてよいものかを躊躇している。

 

司会者「それでは~! 抽選会スタート~!」

 

会場は歓声で涌く。

自分たちが何番にパフォーマンスすることになるかワクワクなのだろう。

 

善子「待って...。」

千歌「えっ?」

 

Aqoursの番はまだだが、ここで善子が待ったをかける。

 

善子「Aqoursの最大のピンチを、堕天使界のレジェンドアイドル...このヨハネが...行きま~~す!」

 

満を持して自ら名乗りをあげる善子。

どういう風の吹きまわしなのか。

 

花丸「無いずら。」

ダイヤ「ぶっぶーですわ。」

善子「どうしてよ~~!」

 

ルビィは真ん丸おめめで善子を見るが、残るメンバーはジト目で見ていた。

さらに、花丸とダイヤからダメ出しを食らう。

 

善子「ガイさんは!?」

ガイ「辞めといた方がいいぞ。」

善子「ウソでしょ...。」

 

ガイにも賛否を問うが、メンバーと同じ回答だ。

 

千歌「だって...ジャンケンずっと負けてるし...。」

ルビィ「この前とか、突然何も無いところで躓いて海落ちちゃうし...。」

花丸「まるたちがいつもハッピーなのは、善子ちゃんのおかげずら。」

 

さらに、千歌,ルビィ,花丸から追い討ちをかけられる。

 

善子「じゃない! 善子言うな~! 普段は運を貯めてるのよ! 見てなさい。いざという時の私の力を!」

 

と、普段とはひと味違うことをアピールする。

これに、花丸は何かを感じ取る。

 

果南「どうする?」

ダイヤ「あなたがそこまで言うのなら...ここで私とジャンケンしましょう! これに勝てば、よろしいですわよ。」

 

善子が退かないため、ダイヤが立ちはだかる。

シンプルに決着をつけるようだ。

 

ダイヤ「ちなみに、私の本日の運勢は超吉ですわ!」

梨子「ダイヤさんも見てたんだ...。」

 

梨子が千歌に見せた星占いは、ダイヤもチェックしていたらしい。

ちなみに、ダイヤの星座は山羊座である。

 

ダイヤ「と、とにかくよろしくて?」

 

先に出していたダイヤの拳に合わせるべく、善子も拳を出す。

両者とも準備万端だ。

 

ダイヤ「じゃあ、いきますわよ。」

 

善子とダイヤ以外のメンバーは、緊張した表情で勝負を待つ。

 

ダイヤ「ジャ~ン!」

善子「ケ~ン!」

 

ダイヤ&善子「「ポ~ン!」」

 

 

 

 

 

続く。




昨夜から今朝にかけての夢の話なのですが、個人的にはハッピーだったけど、逢田さん推しの方々に話したら、キレられるか妬まれるかの2択の夢を見ました。

詳細を話すと、シチュエーションが2つありまして、


憩いの広場みたいな場所のテラス席に座っていたら、逢田さん本人が現れ、隣の席(相席ではない)に座ったんですよ。
自分は逢田さんの写真集(R.A.とは別)を読んでいました。
隣に本人が来て、写真集と本人を見比べて、本人確認を取って、写真集について2人でめちゃめちゃ話してました。

これが1つ目です。


学校の教室みたいな部屋に30人くらい居る中で、自分と逢田さんが同じ部屋に居て、席は隣ではなくて1個分の机を挟んで同じ列でした。
自分が自己紹介をしていて、とあるネームを言ったら、逢田さんが反応してくれて、「あなただったの!?」みたいなレスをもらい、認知してもらいました。

これが2つ目です。

けど夢で助かりましたよ...。
これが現実だったら、確実に昇天してましたね。


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【3-2】虹/Aqoursと異星人は考える

29日は1日予定が空いていたので、Aqours 4th LoveLive! ~Sailing to the Sunshine~のBlu-rayを両日観てました。
両日ともあの空間に居たんだな~と思ってました。

1日目の『想いよひとつになれ』と、2日目の『Thank you, FRIENDS!!』を前には一時停止し、「決めるぜ、覚悟!」と唱えてから再生しました。

あと、所々に散りばめられたAqoursちゃんの可愛い仕草に何度も昇天してました(笑)


ガイとAqoursが抽選会に参加していた頃...

 

リク「やば珈琲...やば珈琲は...あ、あった!」

 

仲見世商店街のやば珈琲に足を運んでいた。

抽選会は予備予選に出場エントリーしたメンバーと顧問しか中に入れないため、リクはその間だけ時間を持て余すことになる。

そこで、ガイからやば珈琲に行ってみたらと話があり、やって来たのだ。

 

ウィーン

 

BM「いらっしゃい。」

リク「こんにちは。」

BM「お? あんたが朝倉リクさんかい?」

リク「は、はい。そうです。」

 

店に入ると、ブラックマスターがリクに気付く。

 

BM「君の事はガイさんから聞いてるよ。私はここの店長のブラックマスターだ。よろしく。」

リク「よろしくお願いします。」

BM「まぁ、空いてる席に適当に座ってくれ。」

 

そう言われて、カウンターの端に座った。

 

BM「それから、影の中にいるお友達も出てきて構わないよ。」

リク「えっ?」

ペガ「どうしてわかったんですか?」

 

ダーク・ゾーンに居たペガを1発で見抜いた。

リクとペガは、ブラックマスターをただのおじさんではないと予想する。

 

BM「はっはっはっ! 驚いてるようだね。なぁに、簡単なことだよ。私は地球人ではないからね~。」

ペガ「じゃあ、マスターさんは僕と同じで他の星から地球に来たってことですか?」

BM「その通りだよ。それと、君はペガッサ星人だね!」

ペガ「はい! 僕はペガッサ星人のペガって言います。よろしくお願いします。」

 

お互いに自己紹介した。

 

BM「そして、リクさんはウルトラマンジード。」

リク「そこまで知ってるんですか?」

BM「そりゃあ、ウルトラマンべリアルを倒したって話は様々な宇宙で話題になってたからね。」

リク「えぇ!?」

 

サイドスペースの出来事は宇宙の垣根を越えて伝わっていた。

 

JJ「店長、今戻ったぜ。」

 

そこへ買い出しに行っていたジャグラーが店に帰ってきた。

 

JJ「お前ら来てたのか。」

リク「そうですけど...ジャグラーさんは?」

JJ「俺か? ガイから聞いてないのか。」

ペガ「どういうことですか?」

JJ「俺はここの料理長だぜ。」

 

リク&ペガ「「えぇぇぇぇぇぇ!?」」

 

今日1番の驚きである。

 

JJ「せっかくだから特別に作ってやるぜ。」

 

と、奥の厨房へ入っていった。

 

ペガ「ジャグラーさんが料理できるなんて...。」

BM「はっはっはっ! またまた驚いたかい?」

リク「こっちの世界に来てから、驚きの連続ですよ...。ガイさんは学校の先生になってるし、ジャグラーさんは料理してるし、べリアル融合獣は存在してるし...。」

BM「ん? ガイさんは学校の先生なのかい?」

 

リクがこれまで体感した驚きを羅列すると、ブラックマスターがガイのことに興味を持った。

 

リク「そうですよ。Aqoursのメンバーが通う学校の先生です。なんか、スクールアイドル部に顧問の先生が必要になったらしいです。」

BM「そういうことなのか。あの子たちもガイさんだと安心するはずです。」

ペガ「そういえば、マスターさんってAqoursのこと知ってるんですか?」

 

ブラックマスターの発言が気になったペガが質問する。

 

BM「知ってるも何も、私はAqoursのファンですからね! グッズもたくさんありますよ!」

 

レジ台や壁にはAqoursのグッズがたくさん並んでいたり、飾られたりしている。

(※ガイと千歌が来たときよりもさらに増えてます。)

 

BM「そういえば、今日はAqoursとガイさんは?」

リク「予備予選の抽選会に行ってます。」

BM「あぁ、今日でしたか。」

 

JJ「ナポリタンができたぞ。」

 

ブラックマスター,リク,ペガの3人が話に花を咲かせていると、ジャグラーが厨房から出てきた。

 

ペガ「美味しそ~♪」

JJ「食ってみろ。」

 

リクとペガはジャグラー特製のナポリタンを食べる。

 

リク「旨い!」

ペガ「美味しい~!」

 

2人は大絶賛。

 

BM「そういえば、先程リクさんもAqoursの手伝いをしていると言ってましたが、抽選会に行かなくてよかったのですか?」

リク「あ~それがですね、抽選会はエントリーしたメンバーと顧問に限るってことなので、僕は留守番みたいな感じです。」

JJ「なるほどな。」

 

その間もナポリタンをバクバク食べていく。

 

BM「食後のコーヒーを淹れましょう。」

JJ「俺にもくれ。」

BM「でしたら私もいただくとしますかね。」

 

ブラックマスターは4人分のコーヒーを作る。

 

JJ「ところで、昨日の朝の続きはどうなってる?」

 

ジャグラーの言う昨日の朝のこととは、学校説明会と予備予選が同じ日になった事案だ。

昨日の放課後に話し合いをしていたとき、ジャグラーは不在だった。

 

リク「今のところ、有力な方法は無いですね...。」

ペガ「小原家には頼れないって...。」

JJ「大方、ヘリを使おうって話してたのか。だが、無理言って統廃合を引き延ばしてるから、あいつらに力貸すなんてことしないわな。」

 

冷静に事情を分析する。

 

JJ「空がダメなら川と海を考えるが、松浦のとこは仕事でダメだ。あと考えられるのはガイとリクだろうな。だが、ガイのことだ。ウルトラマンの力を安易に貸さないな。」

リク「まさに、ジャグラーさんの言う通りです...。」

ペガ「でも、ダイヤちゃんが1つだけ方法があるって言ってましたよ。」

JJ「ほぉ~。」

 

BM「コーヒー出来ましたよ。」

 

ここでブラックマスターがコーヒーを持ってきてくれた。

淹れたてで香りに奥深さがある。

 

BM「何かお話中でしたか?」

JJ「Aqoursについてだ。あいつらにちょっと逆風が吹いてんだ。」

BM「トラブルですかね? 私も聞いてよいですかな?」

JJ「良いぜ。リク。」

リク「はい。」

 

ブラックマスターもリクたちの話に混ざる。

この4人、もとは異星人である。

それがなぜか地球に住む女子高生に訪れたピンチについて話し合っている。

 

リク「マスターさん...Aqoursがですね、学校説明会とラブライブ予備予選の日程が重なったんですよ。予選会場と学校は距離があって、両方に出るための手段が無いんです。」

BM「そういうことですか...。」

ペガ「でも、今日の抽選会で当日の発表順番を1番にできたら間に合うってダイヤちゃんが言ってました。」

JJ「トップバッターか。」

 

予備予選を1番最初に披露し、終わってすぐにバスで浦女に向かい、学校説明会のステージで踊る。

やはりこれしか方法が残されていない。

すると...

 

prrrrr...prrrrr...

 

JJ「俺だ。」

 

ジャグラーのスマホに着信が入った。

そして、すぐに出る。

 

JJ「ガイか。...リクなら居るぞ。...はいよ。」

リク「僕が何ですか?」

JJ「抽選会が終わったとよ。駅の北側にあるサープラBiViに来てくれって。」

リク「わかりました。」

 

そう言われたリクはコーヒーを飲み干し、店を出た。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

場所は抽選会の会場。

Aqoursが番号を引く順番になり、誰がやるかを決める際に善子が行くと言い出した。

それを止めるダイヤとジャンケンの一騎討ちをした結果...

 

ダイヤ&善子「「ポ~ン!」」

 

ポンッ(善子のお尻を軽く叩く)

 

ダイヤ:グー

善子:パー

 

善子「勝った...。」

 

軍配は善子に上がった。

 

ルビィ「スゴい善子ちゃん!」

花丸「善子ちゃんがパーで勝ったずら!」

 

1年生'sも喜ぶ。

 

善子「てかヨハネ! それにずら丸、あんた今何かしたわよね...。」

花丸「知らないずら~。」

 

曜「これは...もしかしたらもしかするかも!」

ガイ「善子が勝った...。」

ダイヤ「わかりましたわ。あなたの力、信じましょう!」

 

善子が勝ったことで、その実力を認める。

 

ダイヤ「さぁ、引いてらっしゃい! 栄光の1番を!」

 

他のメンバーもAqoursの命運を善子に託す。

その善子は特設ステージに上がる。

 

善子「堕天使ルシフェル...そして、数多のリトルデーモンたちよ...。ヨハネを含む全魔力をここに召喚せよ!」

 

会場全体が固唾を飲む。

そして...

 

善子「ヨハネ、堕天!」

 

抽選のガラガラを勢いよく回し、ルーレット開始。

巨大モニターに表示されている数字にランダムでライトが点滅する。

 

「「「「1番...。」」」」

 

千歌,梨子,果南,ルビィが祈る。

 

「「「「1番...。」」」」

 

曜,花丸,鞠莉,ダイヤも祈る。

 

そして、徐々にライトをの点滅が遅くなり、間もなくAqoursの順番が決まる。

 

ピッ

 

『9番』

 

「「「「「「「「おぉ...。」」」」」」」」

 

ピッ

 

『1番』

 

「「「「「「「「おぉ~~~!」」」」」」」」

 

念願の1番にライトが輝く。

全員の願いが届いたのか、1番に確定...

 

 

 

 

 

ピッ

 

『24番』

 

しなかった。

 

司会者「24番!」

 

「「「「「「「「あぁ~...。」」」」」」」」

 

善子以外の8人は総崩れ。

 

ガイ「なん...だと...。」

 

ガイも目を見開いてしまっている。

そんな中...

 

善子「不死...。フェニックス!」

花丸「喜んでる場合じゃないずら!」

 

堕天使心をくすぐる番号に喜んでしまった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

抽選会終了後...

 

9人はサープラBiVi内にあるクレープ屋さんに行った。

全員飲み物を購入し、花丸だけはちゃっかりとクレープも購入している。

ガイは電話があるとして席を離れている。

 

千歌「って、どうするの! 24番なんて中盤じゃん! ど真ん中じゃん!」

 

ダイヤが提案した『1番で歌い、バスに乗り説明会へ向かう』という切り札も使えなくなった。

 

善子「し、仕方ない。堕天使の力がこの数字を引き寄せたのだから......。申し訳なーい!」

 

いつものように場を和ませようとするが、今日ばかりは自分に責があると感じ、頭を下げる善子。

 

梨子「善子ちゃんだけが悪いんじゃないよ...。」

 

すかさず梨子がフォローを入れる。

仮に善子以外のメンバーが1番を引けていただろうか。

 

果南「でも...こうなった以上、本気で考えないといけないね。」

ダイヤ「説明会なのか...。ラブライブなのか...。」

 

果南とダイヤから重々しい口調で選択を迫られる。

 

千歌「どっちかを選べって事?」

ダイヤ「そうするしかありません。」

 

予備予選に出場しても、説明会には当然間に合わない。

その逆も然り。

説明会に出れば、予備予選は当然出場できない。

 

鞠莉「そうなったら説明会ね。」

果南「今の学校を見捨てる訳にはいかないもんね。」

梨子「それはそうだけど...。」

 

理事長としての立場を担う鞠莉としては学校を優先しなくてはならない。

果南も賛同する。

 

ダイヤ「今一番必要なのは入学希望者を集める事。1番効果的なのはラブライブではありませんか?」

曜「たくさんの人に見てもらえるし...。」

ルビィ「注目されるし...。」

花丸「それもそうずら...。」

善子「じゃあどうするの?」

 

意見は見事に分かれてしまった。

学校説明会とラブライブ。

どちらも出ることができたら学校のPRになる。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

一方、ガイはサープラBiViの外に居た。

 

リク「ガイさん。」

ガイ「すまんな呼び出して。」

 

電話で呼び出したリクと合流する。

 

リク「それで、抽選はどうなりました?」

ガイ「24番。」

リク「えっ?」

ガイ「予備予選の出番は24番目だ。」

 

番号を聞いて、リクは驚く。

 

リク「24番ってど真ん中ですよね。」

ガイ「あぁ。両方出ることは不可能に近い。千歌たちは中で話し合ってる。」

 

2人は9人が居るクレープ屋さんへ向かう。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

果南「学校説明会に出るべきだという人は?」

 

2人が合流したとき、果南が多数決を取っているところだった。

 

果南「じゃあ、ラブライブに出るべきだと思う人?」

 

しかし、誰の手も挙がらない。

 

果南「どっちかだよ。」

鞠莉「わかってるけど...。」

花丸「決められないずら...。」

 

みんなは迷っている。

両方ともAqoursには重大なイベントだった。

どちらも出ようと意気込んでいたのに、どっちかを選べだなんて酷すぎる。

 

千歌「そうだよ...。」

果南「千歌。」

千歌「だって、どっちも大切だもん...。どっちも...。」

 

ガイ「まだ答えを急がなくていいと思うぞ。今日はこれで解散して1度個人で考えて、また明日話し合うことにしよう。」

 

場が重苦しい中、ガイが今日のところは解散させた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

その頃、ラブライブ世界の宇宙の月で...

 

ドゴーン!!

 

1人の巨人が次元の穴から月へ着地した。

同時に、その巨人が身につけていた銀色の鎧が解除される。

 

???「大地、しばらくウルティメイトゼロアーマーは使えないな。」

 

巨人は右手を耳の辺りに添えて『大地』と呼んだ青年に話しかける。

 

大地「そうみたいだね、エックス。しばらくはこの宇宙に滞在しよう。」

 

大地が『エックス』と呼んだ相手は巨人だ。

巨人の名は『ウルトラマンエックス』。

青年の名は『大空大地』。

彼らは別の宇宙からやって来たのだ。

 

大地「幸いにも地球が近いし、あの地球に行こう。」

エックス「そうだな。」

 

エックスは地球へ向かった。

ただ、2人はこの地球にオーブが居ることを知らない。

 

 

 

 

 

続く。




祝え!
ラブライブシリーズ9周年&Aqours結成4周年を!!

というわけで、ラブライブシリーズとAqoursちゃん、本当におめでとうございます!!(^^)

僕自身はラブライブに出会って3年半ですが、こんなに素晴らしい世界の住人になれて最高です!
A-RISE,μ's,Aqours,Saint Snow,虹ヶ咲のキャラクター&キャスト総勢64人に感謝です!

これからもラブライブシリーズを応援します!( ロ_ロ)ゞ


話は変わり、アニソンプレミアム見ました。
きんちゃん,あんちゃん,あいにゃ可愛い~。
ブラメロ衣装は尊い...。
歯ブラシ事情は草でした(笑)


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【3-3】虹/残された手段

サブストーリーの仮面ライダー電王との作品も更新しましたので、そちらもよろしくお願いします!


その日の夜、千歌は家の屋根に登っていた。

 

千歌「はぁ~~...。」

 

大きなため息を1つ吐く。

 

千歌「あぁ~! 何か良いアイデア出てこないかな~! もぉ~!」

 

頭をかきむしりながら大声を出す。

 

梨子「うるさいわよ。」

 

夜にも関わらず隣が騒がしいため、梨子が注意する。

 

千歌「だってぇ...。」

梨子「気持ちはわかるけど、いつまでも悩んでる時間は無いわ。」

千歌「だよね~。」

 

答えは出さなければいけない。

しかし、時間は多く残されているわけではない。

 

千歌「梨子ちゃんはどっちが良いと思う?」

梨子「そうね...。ラブライブに出て輝きたいって...。輝いてみたいってスクールアイドルを始めたけど...。」

千歌「それができたのは学校があったから...。浦の星があったから...。」

梨子「そうね...。」

 

2人は輝きを見つけるためにスクールアイドルになると決意した。

さらに、千歌は普通な自分を変えるために、梨子はピアノと再び向き合うためでもあった。

それができたのは『浦の星女学院高校』という学校があったから。

そこで千歌と梨子が出会えたから。

 

梨子「もう1つだけ方法はあるみたい...。」

千歌「ほんと!?」

 

ガタガタ!!

 

梨子「あぁ...!」

 

まだ学校説明会とラブライブの両方に出られる方法があることに興奮した千歌だったが、興奮しすぎて屋根から滑ってしまう。

が、落ちる寸前でなんとか屋根に踏ん張ることができた。

 

千歌「ふぅ...。で、何? 何々??」

梨子「つまり、私たちは1人じゃない。9人居るってこと。」

千歌「9人?」

 

Aqoursは9人居る。

そこが大きなアドバンテージだ。

それを活用するらしい。

 

梨子「5人と4人に分けて、学校説明会とラブライブに出る。」

千歌「それなら両方に出られるけど...。」

梨子「でも、それで良いのかなって...。」

 

そう言いかけたとき、夜空の向こうから何かがこっちに向かってくるのが見えた。

 

千歌「何あれ?」

梨子「こっちに向かってきてるわね。」

 

その何かは赤い球体だった。

それは真っ直ぐ向かって来たが、三津浜海岸でスピードを緩め、着陸した。

着陸した赤い球体からは光が消えた。

 

千歌「海岸に行ってみよう!」

梨子「え? う、うん...。」

千歌「ガイさんとりっくんにも伝えてくるね!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

一方、三津浜海岸に着陸した赤い球体が光を消したあとには大空大地が居た。

 

大地「すっかり夜になっちゃったね。」

エックス「だが幸いなことに旅館があるぞ。」

大地「でも、夜の11時だよ。受付してくれるかな...。」

 

そんな会話をしていると、旅館の隣の家から少女が出てきた。

その少女はそのまま旅館へ行った。

すると、旅館の中から別の少女と少年に大人の3人が合流した。

 

大地「宿泊客かな?」

エックス「だが、なんかあの大人はどっかで見たような...。」

 

そう考えていると、4人がこちらに向かってきた。

近づくにつれ、会話が聞こえてくる。

 

少女1「本当に赤い光が海岸に来たんですって! 梨子ちゃんも見たよね!」

少女2「千歌ちゃんの言う通りです。この目ではっきりと...。」

少年「流れ星じゃなさそうですね。」

大人「いかにも怪しいな。ん? 誰か居るのか?」

 

4人が海岸に着くと、大人の男性が誰か居ることに気付く。

ちょうどその時、雲の切れ間から満月が顔を出し、月明かりが5人を照らす。

 

大地&大人「「あっ...!」」

 

お互いの姿がわかった瞬間、大地と大人の男性は声を発した。

 

大地「ガイさん!?」

ガイ「大地!?」

 

大地はガイの、ガイは大地の名前を呼んだ。

 

少年「ガイさんの知り合いですか?」

ガイ「あぁ。」

大地「初めまして。僕は大空大地って言います。」

少年「僕は朝倉リクです。」

 

大地とリクは挨拶した。

 

大地「ガイさん、後ろの2人は...。」

ガイ「俺の生徒だ。千歌,梨子。」

 

2人の少女はガイに呼ばれ、大地と対面する。

 

千歌「私は高海千歌です。」

梨子「桜内梨子です。よろしくお願いします。」

大地「僕は大空大地。2人ともよろしくね。」

 

大地は千歌,梨子とも挨拶した。

 

ガイ「大地、寝る場所はあるか?」

大地「まだ決めてないです...。ただ、目の前に旅館があるからそこにしようかなって。」

千歌「それなら、部屋が空いてるか聞いてきますね!」

大地「良いんですか?」

千歌「はい! あの旅館は私の家ですから!」

 

どうやら、大地は十千万旅館に泊まろうと考えていたが、知り合いのガイと、旅館が実家である千歌と出会えたのが功を奏した。

千歌は旅館に戻り、空き部屋を聞きにいった。

そして数分で大地の元に戻ってきた。

 

千歌「部屋は空いてますよ!」

大地「良かった~。ありがとうございます。」

ガイ「今日は夜も遅いし、解散だ。」

 

【朗報】大地は寝床を確保できた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

翌日、Aqoursは再び会議を開いていた。

そして、千歌と梨子は昨晩2人で話したことを話した。

 

果南「2つに分ける?」

千歌「うん。5人と4人。2手に分かれてラブライブと説明会、両方で歌う。それしかないんじゃないかな。」

ルビィ「でも...。」

善子「それでAqoursと言えるの?」

花丸「ずら...。」

 

善子の言う通りだ。

Aqoursは9人居るからAqoursと言える。

それを分割して本来の力を出せるのだろうか。

 

鞠莉「それに、5人で予選を突破できるかわからないでーす。」

 

鞠莉も正当な意見を述べる。

 

梨子「嫌なのはわかるけど、じゃあ、他に方法ある?」

 

9人は予備予選と学校説明会の両方に出る策をいくつも考えてきた。

しかし、もう万策は尽きたと言ってもいいほどの状況に居る。

それでも、両方出る方法に掛ける。

梨子の問いに答えられる者は居なかった。

 

ダイヤ「ところで、ガイさんとリクさんはどうされたんですの?」

 

今日はいつも居るはずの2人が居ない。

 

千歌「2人にはお客さんが来てるんです。」

曜「お客さん?」

梨子「ガイさんの知り合いみたいよ。」

 

来客とあらば仕方ない。

今日は2人の居ない練習となった。

 

 

 

練習が終わり、今日は解散となった。

だが、浦女の近くのみかん畑に千歌,曜,梨子が居た。

 

曜「本当に良かったのかな...。」

 

夕日に照らされながら、曜が口を開く。

 

梨子「良くはない...。けど、最善の策を取るしかない...。私たちに奇跡は起こせないもの...。この前のラブライブ予選の時も、学校の統廃合の時も...。だから、その中で1番良い方法で精一杯頑張る。」

 

そう言いながら、もたれていたガードレールを飛び越える梨子。

 

梨子「それが私たちなんじゃないかって思う。」

千歌「そうだね。...あっ。」

 

梨子の意見に賛同しかけたその時、千歌の目がとある物を捕らえた。

梨子も曜も千歌が見ている物を見るが...

 

曜「みかん?」

梨子「もうこんなに実ってるんだ。」

 

視界に入るのは1面のみかん畑。

 

曜「そりゃあ、内浦のみかんは美味しくて有名だもんね!」

 

静岡県内でも全国的にも有名なみかんだと解説すると...

 

千歌「みかん! みかんだよ!」

曜「千歌ちゃん?」

千歌「みっか~~~~~ん!」

 

この土壇場で千歌は何を思い付いたのだろうか。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

Aqoursが練習をしている同時刻。

ガイ,リク,大地に加え、ジャグラーが沼津のとある海岸に来ていた。

 

大地「ジャグラーさん、お久しぶりです。」

JJ「またウルトラマンが来たのか。」

 

大地とジャグラーも久々に会った。

 

ガイ「エックスさんも話に混ざって大丈夫ですよ。」

エックス「すまないなガイくん。」

 

ガイは大地とは別の存在に話をするが...

 

リク「ガイさん、誰と話してるんですか?」

ガイ「大地が持ってるデバイスだよ。」

 

そう言うと、大地はエクスデバイザーをリクに見せる。

その画面にシルエットが浮かび...

 

エックス「やぁ。私はウルトラマンエックスだ。」

リク「ウルトラマン!?」

 

新たなウルトラマンに驚く。

 

エックス「君もウルトラマンだね。」

大地「それ本当なの?」

リク「はい。僕はウルトラマンジードです。」

 

ここに3大ウルトラマンが集まった。

 

ガイ「どうしてエックスさんたちがこの宇宙に?」

エックス「それは私から話そう。」

 

疑問は大地とエックスがラブライブの世界に来たこと。

2人もガイ,ジャグラー,リクと同じように、別の宇宙に元は居た。

 

そして、この宇宙に来たのは偶然だった。

『ウルティメイトゼロアーマー』(ウルティメイトイージス)の活動限界時間を調べていたら、ちょうどエネルギー切れになったとエックスは話した。

 

大地とエックスが来た理由はわかった。

しかし、今度はその2人がガイとリクにこんな疑問を聞く。

 

大地「ところで、ガイさん,ジャグラーさん,リクさんはなぜここに?」

エックス「私も気になってる。この世界にウルトラマンが2人も居たのだからな。」

 

ガイとリクも別の宇宙から来たことは大地もエックスもわかっている。

だからこその疑問だ。

 

その疑問にガイは、

 

・この宇宙にカイザーべリアルの力を宿した黒幕が居ること

・リクと共同してこの宇宙を守っていること

 

を伝えた。

これでお互いがラブライブ世界に滞在している理由がわかった。

 

エックス「ところでガイくん。君は昨日の女の子たちを自分の生徒と言っていたが、学校の先生をしているのかい?」

ガイ「えぇ。と言っても、部活の顧問って立場だけですが、一応...。」

大地「生徒は他にも居るんですか?」

ガイ「昨日の2人を含めた9人居ますよ。」

 

話題は昨日のガイの発言になる。

 

JJ「かなり手のかかる連中だ。」

 

少し皮肉を込めた一言を付け足す。

 

リク「またそんな事言ってる...。」

JJ「だが、あいつらの内に秘めた輝きには目が離せないと思うがな。」

大地「1度会ってみたいなぁ。」

エックス「私もだ。」

 

なんだかんだ言って、ジャグラーはAqoursを気に入っていた。

 

ガイ「それなら明日、その輝きが見られると思いますよ。」

大地「何かあるんですか?」

ガイ「それは明日のお楽しみです。」

 

ブーッ...ブーッ...ブーッ...

 

ガイ「俺のだ。千歌からか。」

 

そこへガイのスマホにメールが届いた。

差出人は千歌からだった。

 

リク「何て書いてありました?」

ガイ「明日の事で話があるらしい。ジャグラーも同席してほしいだってよ。」

JJ「へーへー。」

大地「あの...僕はどうしましょうか...?」

 

ここにいるメンバーの中で大地はAqoursに縁が無い。

このあとどうすたらいいか聞いてみると...

 

ガイ「一緒についてきてください。」

大地「いいんですか?」

ガイ「もちろんですよ。」

 

ということで、ガイ,リク,ジャグラー,大地はこのあと千歌と合流することになった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ラブライブ予備予選前日の夜。

十千万旅館の広い空き部屋に千歌,曜,梨子,ガイ,ジャグラー,リク,ペガ,大地の8人が揃っていた。

 

ガイ「千歌の話の前に、曜とペガに紹介したい人が居るんだ。」

曜「私と...。」

ペガ「僕ですか?」

ガイ「あぁ。大地。」

 

2人の正面に大地が来る。

 

大地「初めまして。僕は大空大地って言います。よろしくね。」

曜「私は渡辺曜です。よろしくお願いします。」

ペガ「ペガッサ星人のペガです。」

 

3人が自己紹介をしたところで本題に入る。

 

ガイ「それで、明日のことってのは、学校説明会とラブライブのことか?」

千歌「はい。ラブライブのAqoursの出番は24番目で真ん中。終わって学校に戻るのが厳しいと思ったので、5人と4人で分かれることにしました。」

 

千歌の口から明日の説明がされる。

 

曜「千歌ちゃん,梨子ちゃん,ルビィちゃん,ダイヤさん,私の5人はラブライブに、花丸ちゃん,善子ちゃん,果南ちゃん,鞠莉ちゃんの4人は学校説明会に出ます。」

 

続けて、曜がメンバー構成を伝えた。

 

梨子「いろんな策を考えました。けど、これが1番の最善策なんです...。」

 

最後に梨子が締める。

 

ガイ「なるほどな。9人全員が同意してるなら、俺からは何も言うことはない。」

JJ「だとしたら、俺らも2手に分かれるか。」

 

ジャグラーの言う通り、ガイたちもAqoursと同じように2手に分かれないといけない。

 

ガイ「俺は学校説明会と言いたいとこだが、出場校には顧問が付き添いしないとダメだから、予備予選だな。」

JJ「そうなりゃ俺は必然的に学校説明会か。」

 

まずはガイとジャグラーがうまく分かれる。

この2人は他のメンバーより大人だ。

どちらかに1人ずつ配置して、リードする立場になる。

 

千歌「りっくんと大地さんはどうしますか?」

 

次はリクと大地の番。

リクはそれなりにAqoursのサポートをしてきたし、浦女にも出入りができる。

大地はこの世界に来たばかりで、馴染めてない部分もある。

 

リク「僕はジャグラーさんと同じで、学校説明会で4人をサポートするよ。」

大地「そうなると、僕はガイさんと一緒ってことですね。」

 

Aqoursと同じく、2手に分かれた。

 

学校説明会→花丸,善子,果南,鞠莉,ジャグラー,リク

 

ラブライブ→千歌,曜,梨子,ルビィ,ダイヤ,ガイ,大地

 

明日はこの布陣で臨むことになった。

 

ペガ「僕はどうしよう?」

リク「なら、ペガはダーク・ゾーンを使って行き来したらどうかな?」

JJ「学校と予選の様子を伝えるって感じか。」

 

要するに、学校説明会の様子とラブライブの様子の情報共有する役回りだ。

 

ペガ「僕、その役やるよ。みんなが安心して挑めるように伝えるね。」

 

こうして、明日の計画は決まった。

学校説明会とラブライブ。

Aqoursにとっても浦女にとっても、勝負の1日になりそうだ。

 

 

 

 

続く。




次回、ラブライブ予備予選が開幕します!
そして、大地とエックスのユナイトもありますよ~。
お楽しみに(^^)/

と言いつつも、善子のBirthday Storyを執筆してからになりますのでお待ちください(^^;)


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【3-4】虹/勝負の予備予選

最初に言っておく!

ウルトラマンエックスのユナイトシーンまで到達できませんでした...(>_<)
申し訳ありません...。




ついに、ラブライブ予備予選と学校説明会の重なった日曜日がやって来た。

 

 

 

学校では...

 

むつ「よろしくお願いしま~す!」

よしみ「我が校のスクールアイドル『Aqours』のライブもありま~す!」

 

「「「よろしくお願いしま~す!」」」

 

よいつむトリオをはじめ、生徒全員が学校説明会に臨んでいた。

 

 

 

予備予選会場では...

 

志満「千歌ちゃんたちは?」

美渡「結局、全員で歌うのは無理だってことになったみたいだよ。学校説明会で浦の星の子たちも居ないし。今回は厳しいかもねぇ。」

志満「その分、私たちが応援しなきゃ! ね?」

美渡「あはは...。」

 

いつになく気合いが入ってる高海家の長女に苦笑いを浮かべる次女が居た。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

梨子「今、前半が終わったって。」

千歌「いよいよだね...。」

 

ステージに続く途中の階段で2年生の3人とルビィが待機している。

 

ルビィ「うぅ...。」

 

いつもの9人でない上に、隣にずっと居てくれる花丸と善子が居ない不安でいっぱいなのだろうか、ルビィの目に涙が込み上げてきた。

 

曜「大丈夫!」

ルビィ「えっ?」

曜「花丸ちゃんも言ってたよ。『練習通りにやれば問題無いずら!』」

 

すかさずルビィを励ます。

 

曜「それに、今回ルビィちゃんが作った衣装すっごく可愛い!」

ルビィ「えへへ///」

 

ルビィに笑顔が咲いた。

そこへ...

 

ダイヤ「お待たせいたしましたわ...。」

ガイ「ふぅ...。なんとか仕上がったぁ...。」

大地「間に合って良かったですね!」

 

ルビィ「あ~!」

千歌「ダイヤさん!」

 

ダイヤ,ガイ,大地が合流した。

 

千歌「綺麗~!」

曜「すっごく似合ってる!」

ダイヤ「そ、そうですか?」

 

千歌と曜から褒められ、ちょっと照れくさく返事する。

 

ルビィ「ルビィ...ずっとずっと思ってたんだ。お姉ちゃん...絶対似合うのにって...。」

 

その想いを受け取ったダイヤはルビィを優しくそっと抱きしめる。

 

ダイヤ「ルビィ...。」

梨子「良い妹さんですね♪ ダイヤさん!」

ルビィ「そんなぁ。」

ダイヤ「もちろん、自慢の妹ですわ!」

 

梨子はルビィも褒めた。

 

ダイヤ「それから、ガイさん,大地さんも手伝ってくださりありがとうございます。」

ガイ「気にすんな。」

大地「僕は皆さんのお手伝いができて光栄です!」

 

大地と黒澤姉妹が対面したのは今朝方だった。

ガイの知り合いで、2年生の3人がすでに大地を信頼しており、また、大地の心優しい性格もあり、すぐに仲良くなれた。

 

ガイ「もうすぐ本番だが、気持ちはどうだ?」

曜「バッチリです!」

大地「良かった~。」

ダイヤ「さぁ! 行きますわよ!」

千歌「次のステージに向けて!」

 

千歌,曜,梨子,ルビィ,ダイヤの顔つきはやる気に満ちていた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

『エントリーナンバー24! Aqoursの皆さんでーす!』

 

「「「「「...っ!」」」」」

 

志満「みんな~!」

美渡「頑張って~!」

 

ついに出番が来た。

司会者の声が会場に響き、ステージが照らされたと同時に、千歌の姉である志満と美渡が応援する。

 

パチパチパチパチ.........

 

だが、会場からの拍手はすぐにでも消え入りそうなくらい弱々しいものだった。

 

エックス「これは完全にアウェイだな...。」

大地「皆さん...。」

ガイ「...。」

 

デバイスの中に宿るエックスでさえも、会場の雰囲気が重いことを感じていた。

その拍手が鳴りやみ、会場が静まり返る。

その会場の空気が重すぎて、5人の表情に陰りがさした時...

 

 

 

 

 

 

「勘違いしないように!」

 

突然、ステージの後ろから1人の女の子の声が5人の耳に届いた。

声を発したのは鞠莉だった。

その声がした方を振り向くと...

 

果南「やっぱり、私たちは1つじゃなきゃね!」

千歌「みんな...。」

 

そこには、学校説明会の担当である鞠莉,果南,花丸,善子が5人と同じ衣装に身を包み、立っていた。

 

善子「ほらほら、始めるわよ。」

花丸「ルビィちゃん、この衣装素敵ずら!」

果南「さあ、やるよ!」

千歌「うんっ!」

 

Aqoursは9人となった。

 

ガイ「あいつら...。」

 

JJ「まったく、本当に世話が焼ける連中だぜ。」

リク「とか言いながら、ジャグラーさんは率先してあの4人をここまで連れてきたじゃないですか。」

 

大地「ジャグラーさんにリクさん!」

エックス「これは驚いたな。」

 

客席にいたガイと大地の隣にジャグラーとリクが現れた。

 

ガイ「ジャグラー...。リク...。一体どうやって...。」

JJ「はぁ? 簡単な話だ。ペガのダーク・ゾーンを使ったんだよ。」

 

要するに、まずペガがダーク・ゾーンを展開。

そのままでは人間は通れないため、ジャグラーが魔人態となり、邪気をコントロールして足場を作り、そこを走ってきた。

 

ペガ「やっぱりAqoursはこうでなくっちゃ!」

ガイ「そっか。ありがとなジャグラー,ペガ。」

 

視線をステージに向けると、9人は今からまさに歌おうとしていた。

 

 

 

『MY舞☆TONIGHT/Aqours』

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

~~~♪

 

最後まで歌いきったAqours。

千歌が不安げに客席を見ると...

 

パチパチパチパチ!!

 

会場からは惜しみない拍手が送られた。

その拍手を受け取った千歌はステージを降りながら...

 

千歌「さぁ行くよ!」

梨子「ここからが勝負よ!」

曜「花丸ちゃんたち、大丈夫?」

 

それに梨子と曜が続く。

 

「「「「「「えっ?」」」」」」

 

ダイヤ「どういうことですの~!」

 

1年生と3年生は呆気にとられるが、着いていかないわけにもいかない。

 

ガイ「よし。俺たちも行くか!」

リク「ですね!」

大地「はい!」

エックス「あの9人なら奇跡を起こせるかもしれないぞ!」

JJ「いや、必ず起こすさ。」

 

ペガはダーク・ゾーンに潜り、ガイ,ジャグラー,リク,大地はAqoursのあとを追った。

 

 

 

千歌「いっくぞ~!」

梨子「みんな~、急いで~!」

 

動きやすい服に着替えた9人は会場の外に出た。

 

ルビィ「も、もしかして!」

善子「学校説明会に...。」

果南「間に合わせるつもり!?」

 

ガイ「そういうことだ。ほら急ぐぞ。」

 

そこにガイたちも揃い、みんなで学校に向かおうとする。

 

 

 

~~~~~

 

 

(回想)

 

曜&梨子「「みかん?」」

千歌「そうだよ! あそこはずっとみかん畑!」

 

千歌が言うには、予備予選会場から学校の近くの山一帯はみかん畑だと言うのだ。

 

曜&梨子「「で?」」

千歌「だって!」

 

 

よしみ「うん。うちのみかん畑だよ。」

千歌「よっしゃー!」

 

なんと、その一帯は同じクラスの友達であるよしみの家が管理しているみかん畑なのだ。

 

梨子「でも! 間に合わないことに変わりはないでしょ?」

曜「あっ、そっか!」

千歌「ね!」

 

梨子は気付いていないが、曜はみかん畑と聞いて千歌が思っている方法に気付いた。

その日の放課後、部室で地図を広げて梨子に説明をする。

 

千歌「そしたらここを抜けて、こっちに出る。」

梨子「ほんと...諦めないね。千歌ちゃんは。」

 

この手段を聞いた梨子は納得し、ガイたちにも共有したのだ。

 

 

~~~~~

 

 

ただし、山はショートカットできるのだが、会場からみかん畑まで距離がある。

13人は走りに走ったが...

 

花丸「はぁ...はぁ...はぁ...。」

 

体力が他のメンバーより少ない花丸の足が止まり、肩で息をしていた。

だが、背中をルビィと善子の2人が支える。

さらに...

 

JJ「行くぞ。」

 

花丸の正面にはジャグラーが居て、手を差し出してくれていた。

花丸はその手を掴み、体勢を整えて、ルビィと善子と並んで再び走り出した。

すると...

 

よしみ「おーい! こっちこっち!」

むつ「お嬢ちゃんたちぃ、乗ってくかい!」

 

ブルゥゥゥン!!

 

ようやくよしみの家のみかん畑にたどり着いた。

そこにはむつも居て、千歌たちが来るのを待ってくれていた。

 

千歌「2人ともありがとう!」

梨子「そっか、これだったんだ。」

よしみ「みかん農家じゃそれほど珍しくないよ。さ、乗って!」

 

「「「「「「「「「お~!」」」」」」」」」

 

むつ「あ、ガイさん!」

ガイ「無理言ってすまないな。」

むつ「いえ! 私たちは千歌たちの味方ですからね!」

 

Aqoursはみかんの運搬に使う資材用モノレールに乗り込む。

 

梨子「で...。本当に大丈夫なのこれ...。」

千歌「みんな乗った~?」

曜「全速ぜんし~~ん、ヨ―ソロー!」

 

モノレールは9人で満員となった。

曜の掛け声で、運転席に座る果南がレバーを引く。

だが...

 

 

 

 

 

ノロノロノロノロ...

 

花丸「冗談はよしこさんずら。」

善子「ヨハネ。」

 

JJ「おい...。」

 

よしみ「って言われても仕方ないんだけどねぇ~...。」

 

このモノレールはみかんを収穫し、運搬できるようにするためのもの。

スピードは遅いに決まってる。

 

果南「...っ! もっとスピード出ないの~!?」

 

あまりの遅さに痺れを切らした果南はモノレールの速度を速めるためにレバーをガチャガチャいじりまくる。

その結果...

 

 

 

 

 

バキンッ!!

 

果南「ん?」

 

盛大に何かが壊れた音が聞こえたため、音の発生した方向に目を向けると、果南の手にその証拠があった。

 

果南「取れちゃったぁ♡」

 

「「「「「「「「えぇぇぇぇぇ!?!?」」」」」」」」

 

手に握られていたのは、根元からへし折られたモノレールのレバーだった。

しかもタイミングが良くか悪くか、モノレールが山の斜面に差し掛かる直前だったために止まれず、一瞬にしてジェットコースターに早変わり。

 

「「「「「「「「わぁ~~~~~!」」」」」」」」

 

絶叫するAqoursを乗せて走る。

さらに、斜面なのでどんどん加速していく。

 

むつ「千歌たち大丈夫かな...?」

JJ「あいつらなら大丈夫だろ。」

 

よしみ「おじいちゃんに何て言ったら良いかな...。」

ガイ「顧問として、近いうちに謝りに行く...。」

 

エックス「かなり派手に壊したな...。」

大地「面白い9人だね...。」

 

Aqoursやモノレールを心配する者,苦笑いを浮かべる者がいる中...

 

ペガ「ねぇ、壊れたのってハンドレバーだよね?」

リク「たぶんそう......あっ!」

 

ダーク・ゾーンから顔を出し、リクに聞こえる程度の声で話しかける。

すると、重大なことにリクが気付く。

 

リク「ブレーキが効かないんだ!」

 

この一言で、ガイ,ジャグラー,よしみ,むつ,大地,エックスも察した。

 

ガイ「やっべ! 急ぐぞ!」

JJ「次から次へと面倒くせぇな!」

エックス「私たちも行こう!」

大地「そうだね!」

 

ハンドレバーが壊れたということは、ブレーキをかけられない。

つまり、モノレールは停止しない。

それを防ぐため、ガイ,ジャグラー,リク,大地は山の斜面を勢いよく走った。

その途中でガイはオーブカリバーを取りだし、4人で一気に山を下った。

 

オーブカリバーで飛んだおかげでモノレールに追い付くことができた。

その際、どういうわけか9人とも口にみかんを食わえていた。

 

 

 

山を下り数十分。

爆走モノレールは無事に麓に到着した。

停止の際にはペガを含めた5人掛かりで安全に停めることができた。

 

千歌「よぉ~し! 学校まで行くぞ~!」

 

いよいよラストスパートというところで...

 

バキューン!!

 

ガキーン!!

 

銃声と斬撃の音が響いた。

音を出した正体は大地とジャグラーで、大地が『ジオブラスター』を、ジャグラーが『蛇心剣』を構えていた。

 

「よく見抜いたね。流石だよ。」

 

少し離れた木の奥から攻撃を仕掛けた本人が現れる。

 

JJ「またお前か。」

アルファ「前にも言ったはずさ。僕の邪魔をする者は排除するって。」

 

ジャグラーとアルファがにらみあう。

 

大地「敵...。」

ガイ「あぁ。前に言っていた、この世界に暗躍するやつだ。名前はアルファ。」

 

9人を下がらせ、ガイたちが壁となる。

 

アルファ「そういや、これから学校に戻るらしいねぇ。だけどそうはさせないよ。」

 

アルファは手に怪獣カプセルを持ち、瞬時にライザーでカプセルを読み込ませた。

 

《ザイゴーグ》

 

ザイゴーグ「グゥゥゥゥゥガハハハハハ!!!」

 

現れたのは『閻魔獣ザイゴーグ』。

赤と青の毒々しい色に包まれた二足歩行の体に、鋭く赤い2本角,体にまで続く無数の目,針山地獄のごとく無数に生えた棘を持つ背中,ノコギリのような尻尾や頑丈な脚。

そして地獄の鬼の棍棒のような形をした右腕と、『地獄』を体現したような姿をしている。

 

リク「ここは僕が残ります。」

 

ジードライザーを持ち、ザイゴーグを直視した。

 

リク「ジーッとしてても、ドーにもならねぇ! 融合!」(ダァ!

 

『ウルトラセブン』のカプセルを起動し、ナックルへ装填。

 

リク「アイゴー!」(イヤァァ!

 

『ウルトラマンレオ』のカプセルを起動し、ナックルへ装填。

 

リク「ヒアウィーゴー!」

 

《フュージョンライズ!》

 

リク「燃やすぜ、勇気! ハァァァァァ...ハッ! ジーィィィィィド!」

 

《ウルトラセブン/ウルトラマンレオ》

《ウルトラマンジード ソリッドバーニング》

 

ジード「ハァァァ!」

 

 

閻魔獣ザイゴーグ

vs

ウルトラマンジード ソリッドバーニング

 

 

ジードは装甲をまとった姿で、体から蒸気も吹き出している。

 

ジード「皆さん行ってください!」

 

ザイゴーグにパンチとキックを繰り出し、進行を阻止する。

 

JJ「ペガ、もう1度やるぞ。」

ペガ「任せてください!」

 

再びペガはダーク・ゾーンを展開し、魔人態のジャグラーが力を解放して道を作り、9人を避難させた。

最後尾を大地が固める。

 

アルファ「逃がさない。」

 

ダーク・ゾーンを目掛けて突っ込んでくるが...

 

ガイ「そうはさせない。」

ペガ「ガイさん!」

ガイ「俺はいい! ジャグラーと大地と共に9人を頼むぞ!」

 

そう言われたペガはダーク・ゾーンを閉じた。

 

アルファ「それで逃がしたつもりかな?」

ガイ「どういうことだ...。」

アルファ「簡単なことだよ。こうすれば君は変身してくれるからね。」

ガイ「...っ!」

 

アルファの手にはさっきとは別の怪獣カプセルをライザーで読み取った。

 

《ゼガン》

 

ゼガン「クァァァァァ!!!」

 

ジード「ゼガンまで!?」

 

ビィィィィィ!!

 

ジード「グハッ...。」

 

ドガーン!!

 

ジード「ウワァァァ...!」

 

ゼガンの光線で怯んでしまったところに、ザイゴーグのパンチを食らってしまった。

 

アルファ「クックックッ。さぁどうする!」

 

ガイはアルファを睨むが、ジードの援護をすべく、オーブリングを掲げる。

 

ガイ「タロウさん!」

《ウルトラマンタロウ》(トワァ!

 

ガイ「メビウスさん!」

《ウルトラマンメビウス》(シェア!

 

ガイ「熱いやつ、頼みます!」

《フュージョンアップ!》

《ウルトラマンオーブ バーンマイト》

 

オーブ「スワァ!」

 

登場と同時にスワローキックをザイゴーグとゼガンにお見舞いした。

 

オーブ「紅に燃えるぜ!」

 

すぐさまジードに駆け寄る。

 

オーブ「大丈夫か?」

ジード「すみません...。」

オーブ「気にすんな。行くぞ。」

 

 

閻魔獣ザイゴーグ

時空破壊神ゼガン

vs

ウルトラマンオーブ バーンマイト

ウルトラマンジード ソリッドバーニング

 

 

アルファ「さて...。君はどれくらい楽しませてくれるのかい...。ウルトラマンエックス。」

 

その手には、ゴモラとレッドキングのカプセルが握られていた。

 

 

 

 

 

続く。




7/13(正確に換算すると、7/14のAM3:00~4:00)の『音楽の日』に出演するAqoursのパフォーマンスをリアルタイムで見ました。
生放送の前に、生配信の部分もバッチリ見ました。
生配信では、ふりりん&しゅかが身長に合わない高い椅子に苦労していたのが可愛すぎましたね!
あとは、最後の方にありしゃがポンコツを発揮して可愛いかったです!

生放送では、エモエモの『Brightest Melody』。
あいにゃの「別れ~」と歌う部分のビブラートが半端なかったのと、(どこがとは言いませんが)りかこも美しかったですね!(笑)

P.S.
あいきゃんに関しては、沼津→音楽の日→大阪&名古屋お渡し会
りかこに関しては、東京お渡し会→音楽の日→大阪お渡し会
という日程だったようで、2人ともお疲れさんです
( ロ_ロ)ゞ

もちろん他のメンバーもお疲れさんです( ロ_ロ)ゞ


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【3-5】虹/ユナイト

ウルトラマンフェスティバルが始まった~!
すごく行きたい(>_<)
オーブと写真撮りたい...。

8月に東京へ行くタイミングが、
8日→逢田さんのBDイベント(昼の部)
16日→朱夏のフリーライブ
この2回なので、どちらかで行けたらなと思ってます。


Aqours Side

 

ザイゴーグ,ゼガンをオーブ,ジードが足止めしたのと、ペガ,ジャグラー,大地の連携で避難ができた9人。

ダーク・ゾーンを抜け、浦女の正門に戻ってきた。

 

果南「なんとか戻ってこれたね。」

千歌「ジャグラーさん,ぺーちゃん,大地さん、ありがとうございます!」

 

ドーン!! バーン!!

 

地面が揺れる。

浦女から見える山の裏側でオーブとジードが戦っている。

 

いつき「あ! 千歌~!」

千歌「いつきちゃん!」

 

ペガ「はわわ...。」

 

学校に残っていたよいつむトリオの1人であるよしみが千歌たちの元に駆け寄ってきた。

ペガは正体がバレないようにダーク・ゾーンに隠れた。

 

ダイヤ「学校説明会はどこまで進みましたか?」

よしみ「説明会は一通り終わりました。これから部活動紹介っていう時に裏山で怪獣が現れたと言われて、今は中断しています。」

鞠莉「先生たちとの協力ありがとう。あとは私とダイヤが指揮するわね。」

よしみ「お願いします。」

 

よしみが現状を理事長の鞠莉,生徒会長のダイヤに報告し、校舎へ戻っていった。

 

ルビィ「お姉ちゃん! ルビィも手伝わせて!」

ダイヤ「ルビィ...。」

花丸「ルビィちゃん...。」

 

なんと、ルビィがダイヤのことを手伝いたいと言った。

その目は意志が据わっている。

 

曜「私もやります!」

梨子「私もです!」

千歌「千歌もやる!」

花丸「おらもずら!」

善子「このヨハネも力を貸すわ。」

果南「もちろん私も。」

 

ダイヤ「みなさん...。」

 

ルビィの意志に感化され、他のメンバーもダイヤと鞠莉を手伝うと言った。

 

鞠莉「わかったわ。ただし、危険なことはしないで。」

 

「「「「「「はい!」」」」」」

 

果南「私はいつもみたいにやればいい?」

ダイヤ「はい。お願いしますわ。」

 

そう話し合っていた時...

 

 

 

 

 

「キシャァァァァァ!!!」

 

 

 

 

 

怪獣の咆哮が響き渡る。

 

善子「こっちに向かってきてるじゃない!」

ダイヤ「今の浦女には学校関係者だけでなく、中学生やその保護者,中学校の先生も居ますわ...。」

曜「逃げようにも逃げられない...。」

千歌「どうすれば...。」

 

四面楚歌,背水の陣という状況になってしまった。

このままでは学校が狙われて、犠牲者も出てしまう。

そんな中...

 

大地「エックス、行こう。」

エックス「しかし、我々の正体がバレてしまうぞ。」

大地「今はそんなこと言ってる場合じゃない。たった数日だけど、あの子たちの学校を守りたい気持ちがわかったんだ。あの子たちにとって、この学校はかけがえのない大切な場所。エックスも、さっき見たでしょ? ライブが終わってから懸命に学校に戻ろうとしていた背中を。」

 

この大地の言葉に、エックスも意志を固めた。

 

エックス「わかったよ大地。それに、ガイくんとリクくんが居ない穴を埋められるのは私たちだけだからな!」

 

大地「ジャグラーさん。」

JJ「あん?」

大地「ここを任せていいですか? 僕とエックスであいつを止めます。」

JJ「やつは『カイザースカルゴモラ』。ウルトラマンべリアルが闇の力で強くなったカイザーべリアルの力を宿したカイザーべリアル融合獣だ。並の相手じゃねぇぞ。」

 

戦いに行くことを伝えると、基本データを教えてくれた。

 

大地「大丈夫です。」

JJ「そう言うと思ったわ。」

 

次にAqoursに向き合う。

 

大地「Aqoursの皆さん。」

千歌「はい...。」

大地「僕もこの学校を守らせてください。」

梨子「でも怪獣が...。」

大地「大丈夫です。それに、皆さんはガイさんとリクさんの正体を知ってるようですし、良いかなって思いました。」

鞠莉「それはつまり...。」

 

大地は浦女に向かってきているカイザースカルゴモラの正面に立つ。

 

エックス「行こう大地!」

大地「あぁ!」

 

大地は自身の持つ『エクスデバイザー』を掲げ、上部のボタンを押して側面のパーツをX字に展開し、Xモードに変形させた。

すると、ウルトラマンエックスのスパークドールズが出現し、それを握る。

握ったエックスのスパークドールズをデバイザーにリードさせると...

 

《ウルトラマンエックスとユナイトします。》

 

大地「エックスゥゥゥ!!」

 

音声ナビが流れ、デバイザーを高く掲げるとX字の光に包まれる。

 

エックス「イィィィッサァァァ!!」

 

《エックス、ユナイテッド》

 

大地はウルトラマンエックスとユナイトした。

 

 

 

 

 

ドーン!!

 

ユナイトしたエックスが上空から現れ、スパイラル着地でカイザースカルゴモラと浦女の間に降り立った。

 

エックス「ガイくん,リクくん、聞こえるかい?」

オーブ「エックスさん?」

ジード「大地さんのウルトラマンですか!」

エックス「その通り。学校の近くに怪獣が出現した。だが、私と大地で迎え撃つ。君たちはそっちを頼むよ。」

オーブ「わかりました。お気をつけて。」

 

離れた場所にいるオーブ,ジードとコンタクトを取り、状況を共有した。

 

KSG「キシャァァァァァ!!!」

エックス「イィィッサ!!」

 

共有し終えると、カイザースカルゴモラが突進してきたので、迎え撃つ。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

オーブ&ジード Side

 

ザイゴーグ「グゥゥゥゥゥガハハハハハ!!!」

オーブ「オォォリャァァァ!」

 

ゼガン「クァァァァァ!!!」

ジード「ハァァァ!」

 

オーブはザイゴーグ、ジードはゼガンと対峙する。

バーンマイト,ソリッドバーニングはパワーが自慢の姿。

その姿から繰り出されるパンチやキックは通常であればかなりのダメージを与えるが、この2体には少ししか効いてない。

 

オーブ「こいつらかなり強いな...。早く倒してエックスさんの援護に向かわなければ...。」

ジード「ザイゴーグもゼガンもかなり強い怪獣です...。」

 

ザイゴーグ「グワァァァァァ!!!」

ゼガン「クァァァァァ!!!」

 

ビィィィィィーーーーー!!!

 

オーブ「クッ...。」

ジード「うわっ!」

 

お返しとばかりに、ザイゴーグとゼガンの強力な光線が飛んできた。

回避し当たらなかったのだが...

 

ギュィィィィィン!!!

 

オーブとジードがさっきまで居た場所は地面が抉られていた。

 

オーブ「地面が消えた...?」

ジード「ゼガンの光線は命中したものを別次元に飛ばすんです。」

オーブ「別次元に...。」

 

ゼガンが胸部の発光体から放つ『ゼガントビーム』はジードの言う通り、命中した対象を別次元に飛ばしてしまう。

さっきの地面も、光線を受けたその一帯が別次元に飛ばされた。

 

ジード「それと、ゼガンの光線にウルトラマンの光線で対抗しても別次元への穴が開いてしまいます。」

オーブ「有効手段は物理攻撃ってことだな。」

 

戦いながらオーブにゼガンの情報を伝えていく。

物理攻撃を思い付いたオーブは...

 

オーブ「リク、宇宙拳法を使うぞ!」

ジード「わかりました!」

 

 

ガイ「レオさん!」

《ウルトラマンレオ》(イヤァ!

 

ガイ「ゼロさん!」

《ウルトラマンゼロ》(デェェア!

 

ガイ「師弟の力、お借りします!」

《フュージョンアップ!》

《ウルトラマンオーブ レオゼロナックル》

 

 

リク「融合!」(イヤァ!

 

『ウルトラマンレオ』のカプセルを起動し、ナックルへ装填。

 

リク「アイゴー!」(ハッ!

 

『アストラ』のカプセルを起動し、ナックルへ装填。

 

リク「ヒアウィーゴー!」

 

カプセルを装填したナックルをジードライザーでスキャンする。

 

《フュージョンライズ!》

 

リク「たぎるぜ、闘魂! ハァァァ...ハッ! ジーィィィド!!」

 

《ウルトラマンレオ/アストラ》

《ウルトラマンジード リーオーバーフィスト》

 

 

オーブ「宇宙拳法、ビッグバン!」

ジード「ハァァァ...。」

 

オーブは宇宙拳法の達人である『ウルトラマンレオ』と弟子の『ウルトラマンゼロ』の力を借りた姿で、頭部はレオ、ボディはゼロを模しており、拳法着を纏い、両腕両脚に包帯を巻いている。

ジードは同じく『ウルトラマンレオ』とレオの弟である『アストラ』の力を借りた姿。

 

オーブ「トォォリャァァァ!」

ジード「セイッ!」

 

宇宙拳法を駆使した戦い方により、戦況は有利な方向に傾いた。

 

オーブ「ナックルクロスビーム!」

ジード「バーニングオーバーキック!」

 

オーブはザイゴーグに、ジードはゼガンに技を撃った。

これが急所に入ったらしく、怪獣たちは動きが鈍くなった。

 

ジード「ガイさん、『あれ』やりましょう!」

オーブ「『あれ』だな。いくぞ!」

 

ジードが片ひざを突いてしゃがみ、両腕を上に伸ばす。

その両手に、背後に立ったオーブが両手を添える。

 

「「オーブジードダブルフラッシャー!!」」

 

レオとアストラの合体技『ウルトラダブルフラッシャー』、レオとゼロの合体技『レオゼロダブルフラッシャー』を考案して編み出された、オーブ(レオゼロナックル)とジード(リーオーバーフィスト)が発射する赤色の強力破壊光線が放たれた。

 

ザイゴーグ「グゥゥゥ...。」

ゼガン「クァァァ...。」

 

ドガーン!!

 

2体に命中し、爆発。

 

ピコンピコンピコンピコン...

 

オーブ「急いでエックスさんの援護に向かうぞ。」

ジード「はい!」

 

戦いになった場所を修復し、浦女に向かった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

エックス「ハァァァ!」

KSG「キシャァァァァァ!!!」

 

目の前で戦うエックスの姿に...

 

梨子「大地さんもウルトラマン...。」

ダイヤ「驚きましたわ...。」

JJ「ウルトラマンエックス。それが大地とユナイトしたウルトラマンの名前だ。」

千歌「エックスさん頑張ってぇぇ!」

花丸「頑張ってずらぁぁ!」

 

生徒1「ウルトラマン負けないでぇぇ!」

生徒2「頑張れぇぇ!」

 

Aqoursのみならず、浦女に居た人々もエックスの戦いを応援する。

 

KSG「グゥゥゥゥゥ....!」

エックス「攻撃が来るぞ。」

大地「俺たちのとっておきを見せよう!」

 

カイザースカルゴモラはショッキングヘルボールを発射寸前。

だが、大地は1枚のサイバーカードをエクスデバイザーにロードした。

 

《サイバーゼットンアーマー、ロードします。》

 

すると、エックスの両手,胸,肩にサイバーゼットンのアーマーが装着された。

 

《サイバーゼットンアーマー、アクティブ。》

 

大地「ゼットントルネード!」

 

装着されたと同時に放たれたショッキングヘルボールをゼットンシャッターをまとった回転突撃で撃ち落とした。

 

KSG「グルルルルル...。」

エックス「次の攻撃はどうする。」

大地「今度はこれだ!」

 

今度はカイザースカルゴモラが口からインフェルノ・マグマを放とうとするのに対して、大地はサイバーゼットンとは別のカードを再びリードした。

 

《サイバーべムスターアーマー、ロードします。》

 

次は、エックスの左手,胸,肩にサイバーべムスターのアーマーが装着された。

左手はサイバーべムスターのお腹を模した盾になっている。

 

《サイバーべムスターアーマー、アクティブ。》

 

ビィィィィィ!!

 

エックス「ハッ!」

 

インフェルノ・マグマはエックスに命中せず、左手の盾に吸収されていく。

全てを吸収し、その盾を地面に突き立てると、インフェルノ・マグマが放出され、カイザースカルゴモラに命中した。

 

KSG「キシャァァァァァ...!」

 

叫びをあげ、大きく後ろに後退した。

 

善子「すごいわね...。」

JJ「エックスのとっておきはこれだけじゃない。」

果南「まだあるんですか?」

JJ「まぁ見とけ。」

 

エックス「ここから畳み掛けよう。」

大地「わかった!」

 

大地はエクスデバイザーに新たなスパークドールズをリードした。

 

《ウルトラマンエックス、パワーアップ。》

 

音声ナビが流れると、目の前に虹色の剣『エクスラッガー』が現れる。

それを掴み...

 

大地「エクシードエェェェックス!!」

 

叫びながらX字を描くように空を切ることで変身する。

赤色がメインカラーだったボディは銀色になり、虹色のラインが走っている。

額には刃のみのエクスラッガーが装備されている。

 

「「エクスラッガー!」」

 

額から柄が付いた形で取り外し、斬撃を与えていく。

 

千歌「虹色のウルトラマン...。」

ルビィ「綺麗...。」

 

千歌,ルビィをはじめ、9人はエクシードエックスの輝きに見惚れていた。

 

 

 

ピコンピコンピコンピコン...

 

KSG「グルル...。」

 

エックス「そろそろ時間が来てしまったようだ。」

大地「あれで決めよう。」

 

大地は、エクスラッガーのスライドタッチ部分を下から上になぞり、それを額にかざす。

エックスも彼のスライドタッチに合わせて額のエクスラッガーをなぞる。

そして...

 

大地「エクスラッガーショット!」

 

額のエクスラッガーから強力な虹色の光線を放った。

 

KSG「キシャァァァァァ...!」

 

ドゴーーーン!!

 

光線はカイザースカルゴモラに的確に命中し、爆発。

 

曜「エックスさんが勝った!」

花丸「勝ったずら~!」

 

9人や浦女に居た人々は歓喜した。

そこへ...

 

オーブ「エックスさん。」

エックス「ガイくんにリクくん。」

 

オーブとジードが降り立つ。

 

オーブ「カイザースカルゴモラを倒したんですね。」

ジード「大丈夫でしたか?」

エックス「あぁ。心配には及ばないよ。」

 

軽くやり取りして、戦いでダメージを負った場所を修復したら...

 

「「「ウルトラマーーン、ありがとーー!」」」

 

浦女に居る人々は「ありがとう」と口々に伝えた。

その言葉を受け取ったオーブ,ジード,エックスはサムズアップで返事を出したあと、空高く飛んでいった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

全員がウルトラマンを見送った浦女では...

 

女子中学生1「あそこにいるの、Aqoursの9人だ!」

女子中学生2「予選から帰ってきたんだ!」

 

注目の的がAqoursにチェンジした。

 

ダイヤ「皆さん、今日は浦の星女学院にお越しくださりありがとうございます。私たちはライブの準備をいたしますので、しばらくお待ちください。」

 

生徒会長のダイヤが来てくれていた人々にそう告げ、9人は準備に入った。

 

 

 

中庭ではAqoursがライブを披露するステージが既に完成していた。

校舎をバックにし、花と虹が描かれたステージだ。

そして、そのステージを囲むようにして、学校説明会に来ていた中学生や保護者の方々がAqoursのライブを今か今かと待っている。

少し離れた木の下では、ガイ,ジャグラー,リク,大地が佇んでいた。

 

大地「お客さんの数がスゴいですね。」

ガイ「それだけ、Aqoursのライブを心待ちにしていた証ですよ。」

JJ「とんだ邪魔が入ったが、予備予選と学校説明会を9人でやり遂げるとはな。」

リク「諦めない気持ちがAqoursのパワーになったようですね。あ、虹だ。」 

 

空に目を向けると、浦女をまたぐようにして虹がかかっていた。

これから始まるAqoursのライブに花を添えるかのようにして。

 

エックス「おっ! 彼女たちが出てきたようだな。」

ペガ「ワクワクしてきたよ~♪」

 

エクスデバイザーとダーク・ゾーンから顔を覗かせているエックスとペガが目をキラキラさせながらステージを見る。

ステージ上にはライブの衣装に身を包んだAqoursが立っていた。

リーダーの千歌が挨拶をして、ライブが始まった。

 

 

 

『君のこころは輝いてるかい?/Aqours』

 

 

 

ライブは浦女の生徒がシャボン玉を飛ばす演出もあり、大成功に終わった。

 

千歌「どっちにするかなんて、選べないし...。どっちも叶えたいんだよ!」

 

歌い終えたときには、空が茜色に染まっていた。

 

千歌「だから行くよ! 諦めず心が...輝く方へ!」

 

これから先、Aqoursが進む道が新たに決まった。

 

 

 

エックス「あれがスクールアイドル...。Aqoursの輝き...。」

大地「Aqoursか...。応援したくなっちゃったよ。」

 

大地とエックスはAqoursの魅力の虜になっていた。

そこに...

 

《ウルティメイトゼロのカードが使用できるようになりました。》

 

エクスデバイザーの音声ナビが現実に引き戻してくれた。

 

ガイ「もう行かれるのですか?」

エックス「どうする大地?」

大地「まだここに残ります。と言っても、明日か明後日には出発します。」

 

Aqoursはラブライブ予備予選と学校説明会を成し遂げ、大地とエックスはもう少しだけこの世界に残るといったところで、長い長い日曜日が終わりを迎えた。

 

 

 

 

 

続く。




お気づきに方がいるかと思いますが、オーブとジードの合体技『オーブジードダブルフラッシャー』は完全オリジナル技です。
『ウルトラダブルフラッシャー』『レオゼロダブルフラッシャー』が頭に浮かび、レオ,ゼロ,アストラの力を使っているなら描いちゃえと思い付き、あの技が閃きました(笑)


それとお知らせです。

次回からは番外編をお届けする予定なのですが、大学の試験が近く、レポート課題もありまして、投稿が1週間以上空いてしまいます...。
ご了承ください。


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【番外編3-1】

前回から期間が空いてしまい申し訳ありません。
連日の暑さで執筆の意欲が低下してダラダラと書いていました...。

4話の前に番外編を挟みます。
時系列は3話の続きです。
ざっくり言いますと、後日談のようなストーリーです。


ラブライブ予備予選と学校説明会が行われた日曜日、あれからその日は疲れているだろうということで、解散になり、翌日の月曜日も練習はお休みだった。

なので、再び集まったのは火曜日になる。

 

千歌「みんな、ラブライブも学校説明会もお疲れ様!」

花丸「2つとも大成功で良かったずら♪」

 

9人の顔は満足感に溢れていた。

 

ダイヤ「ガイさん,ジャグラーさん,リクさん,ペガさん,大地さん,エックスさんも、本当にありがとうございます。」

 

彼らもAqoursと共に浦女を守るために行動をしてくれた。

 

ガイ「俺は教師としての役目もあるからな。」

JJ「お前らにはいくつか借りがあるから、それを返しただけだ。」

リク「僕は純粋に皆さんを応援したい気持ちがあったからね。」

ペガ「僕もリクと同じだよ。」

大地「僕もです。」

 

動機はバラバラでも、想いは同じだった。

 

善子「それにしても、大地さんがウルトラマンだったなんてね。」

鞠莉「変身したときはびっくりしま~した。」

大地「驚かしてゴメンね。けど、あぁするしかなかったって言うか...。」

 

話題は大地とエックスに。

突然目の前でウルトラマンになったらそれは驚く。

 

エックス「私も大地も、この学校を守らなくてはと思ってね。ラブライブと学校説明会をやり遂げようとする9人の意志に感化されたよ。」

大地「それ僕が最初に言ったんだよ。」

 

大地とエックスは普通に会話しているが、Aqoursの9人は( ゚д゚)ポカーンとした顔をしている。

 

エックス「あれ? どうしたんだい?」

千歌「えーっと...そのスマホみたいな機械が気になりまして...。」

曜「それに、エックスさんってどういうウルトラマンですか?」

ペガ「僕も気になるなぁ。」

大地「まず高海さんの疑問に答えるよ。でもその前に、僕のことから話すよ。」

 

全員が耳を傾ける。

 

大地「僕も、ガイさんと同じように別の宇宙から来たことは知ってるよね?」

梨子「初めて会ったときくらいに聞きました。」

大地「で、僕が本来居る宇宙の地球には『Xeno invasion outcutters』、通称『Xio(ジオ)』って言う防衛戦闘部隊があって、僕はそこに所属する隊員なんだ。それと、僕が着ている服がXioの隊員服なんだ。」

曜「防衛隊の制服...!」

 

えー、約1名、かなり目をキラキラさせております。

 

果南「曜、制服は後だよ。」

曜「ハッ...!」Σ(゚Д゚)

 

果南によって現実に戻ってきた。

 

大地「あはは...。」(^^;)

千歌「曜ちゃんは制服が大好きなんです。」

大地「そういうことか。じゃあ、後でジャケットだけ着てみます?」

曜「ぜひとも着たいであります!」

 

JJ「どれだけ制服好きなんだ?」

ガイ「夏休みに1回見せてもらったが、制服専用の部屋があったな。確か、手作りもしてるって本人が言ってた。」

リク「メンバーの衣装を作る以外にですか...。」

ペガ「リクのドンシャイン好きと似てるところあるね。」

 

曜は言わずもがな制服が大好きすぎる女の子。

手作りもするほどの愛がある。

隊員を着てみるかと大地が問うと、間髪入れず「着たい」と返事をした。

 

大地「それで話を戻すと、Xioの隊員が持つ携帯用端末を『ジオデバイザー』って言うんだけど、僕のはエックスが宿ってることでちょっと違うんだ。だから、名前も『エクスデバイザー』って言うんだ。」

ダイヤ「そのエクスデバイザーでウルトラマンエックスになれるというわけですわね。」

 

勘のいいダイヤが突き止める。

 

大地「その通りです。他にも機能はあるんだけど、説明してると長くなるから割愛するね。次はエックスがここに宿ってる理由を話すよ。」

エックス「ここからは私が引き受ける。」

 

大地が9人に見えるようにエクスデバイザーを置いた。

画面にはエックスの線画が映る。

 

エックス「私はウルトラマンエックス。私は昔、『ウルトラ・フレア』という爆発から地球を守った際に肉体を失ってしまったが、データ生命体として消えずに生き延びることができたのだ。」

ルビィ「データ生命体?」

エックス「簡単に言うと、それまで生きてきた証を書き残したというわけだ。パソコンで書いた文章を保存する原理に近いかな。」

 

自己紹介がてら、エックスが経験したことを語る。

 

エックス「データ生命体として命を保存していたが、ある日、大地の居る地球に怪獣が現れてね。そこで大地と出会ったことがすべての始まりだったんだ。」

大地「それからは一緒に地球を守ったね。楽しいことも絶望も経験したよ。」

花丸「二人三脚ずら。」

 

エックスと大地が話したことは、

 

・Xioのメンバー

・エクスラッガーの力を手にした時のこと

・密着取材を受けたこと

・グリーザとの戦い

・共に戦った歴代のウルトラ戦士(もちろんゼロも含まれる)

 

千歌「ゼロさんと会ったことあるんですね!」

大地「そうだけど、皆さんもウルトラマンゼロのこと知ってるの?」

千歌「もちろんです! この地球に来てくれたんです!」

エックス「彼は様々な宇宙を渡って、人々を助けているんだな。」

 

 

 

 

 

フューチャーアースにて...

 

ゼロ「ぶぇっくしょん!」

タイガ「盛大なくしゃみして。また噂されてるんじゃないの?」

ゼロ「だろうな。」

タイガ「ゼロの噂をするような人間や宇宙人って数え切れないじゃん。」

ゼロ「タイガの言う通りだ。けど、女の子から噂されるなら嬉しいだろうよ。」

 

絶賛、女の子から噂されてますとも。

 

タイガ「チームUのメンバーを期待しちゃったり?」

ゼロ「一理あるかもな。他に宛があるとすりゃ、少し前まで滞在してた地球に住む9人の女の子かな。」

タイガ「ふ~ん。」

 

説明が遅れたが、ゼロと話している人物は『タイガ・ノゾム』。

彼は1度ゼロと一体化して、フューチャーアースを救った過去を持つ。

 

タイガ「てか、なんでこっちに来たんだ? 急に来るからびっくりしたし。」

ゼロ「わりぃわりぃ。パトロールがてら、タイガやチームUメンバーの顔が見たくなってな。」

タイガ「みんななら元気にしてるよ。ゼロが来たとなると腰を抜かすかもよ。」

ゼロ「そりゃ楽しみだ。」

 

 

 

 

 

場所を戻して、スクールアイドル部の部室にて...

 

果南「私から質問いいですか?」

大地「どんな質問かな。」

果南「大地さんとエックスさんは、ガイさんとジャグラーさんとどこで出会ったんですか?」

千歌「私もそれを聞きたかった!」

善子「確かに気になるわね。」

 

他のメンバーも興味津々の様子だ。

 

ガイ「事の発端は、俺が居候させてもらってた場所にエクスデバイザーが届けられたのが始まりだった。」

 

そして、経緯を話す。

 

 

 

エックスから離れ離れになった大地の捜索依頼を受け、SSP(Something Search People,ガイの居候先)のナオミ,ジェッタ,シンの3人がエックスの依頼を引き受けた。

捜索をしていると、エックスを狙う邪悪な魔女『ムルナウ』の派遣した宇宙人軍団に狙われるが、絶体絶命の危機にそこにウルトラマンゼロから宇宙を揺るがす危機を知らされたガイが彼らを助ける。

さらにゼロからは、調査に向かった『ウルトラマンギンガ』と『ウルトラマンビクトリー』が行方不明と知らされる。

 

ガイは裏に潜む事の重大さを鑑みて、単身ムルナウの待つ洋館へ向かうが、屋敷で彼を出迎えたのは、ガイとは腐れ縁のジャグラーと、かつてガイに倒された宇宙人『ガピヤ星人サデス』だった。

 

大地の捜索をするガイ(+SSP)、ムルナウの元で暗躍するジャグラー、地球を狙うムルナウと配下の三つ巴かに思われたが、ジャグラーはムルナウの持つダークリングを奪うことが目的で、それを達成するとその場を去った。

 

しかし、ジャグラーがダークリングを奪う前にムルナウが呼び出した『奇機械怪獣デアボリック』が街を破壊し、宝石へと変えていく。

さらにムルナウはギンガとビクトリーを宝石にしていた。

デアボリックを止めるため、ガイと大地はウルトラマンとして戦うが、サデスの乱入とエックスが宝石にされてしまい、オーブも1度敗れてしまう。

 

だが、SSPの3人の絆の力がギンガ,ビクトリー,エックスとシンクロし、ガイに新たな力を呼んだ。

ガイはこの力で、『ウルトラマンオーブ オーブトリニティ』へと変身。

 

サデスを倒すが、『ガッツ星人ドッペル』『ヒッポリト星人カリスト』『テンペラー星人バチスタ』にデアボリックが立ちはだかるなか、ジャグラーはダークリングを

異空間へ飛ばした。

そのことで、ギンガ,ビクトリー,エックスが復活。

 

激しい戦いのなか、サデスが復活。

デアボリックと連動し、オーブを窮地に追い込むが、そこへ『ただの風来坊』と名乗る男性が現れた。

その男性は懐から『ウルトラアイ』を取りだし、目に装着。

ウルトラセブンが登場。

 

セブンの救援でオーブはサデスとデアボリックを倒すことができた。

ギンガ,ビクトリー,エックスも勝利を納めた。

 

 

 

ガイ「以上だ。」

花丸「壮絶な戦いずら...。」

果南「新しいウルトラマンの名前もあったね。」

 

Aqoursの9人とリクにペガが相槌をうつ。

そして、つい話し込んでいて下校時間が近づいていた。

 

ダイヤ「みなさん、下校の準備をしてください。」

 

準備をしていると...

 

prrrrr...prrrrr...

 

鞠莉「誰かの電話が鳴ってるわよ?」

エックス「大地、Xioから着信だ。」

 

大地は少し離れて、デバイザーで受信する。

 

大地「はい、こちら大空大地です。」

 

「おぉ! 繋がったぞ!」

 

デバイザー越しから少しガラガラした声が聞こえてきた。

 

大地「その声はグルマン博士!」

博士『そうじゃ。大地、すぐに戻ってきてくれんか? エックスの力を借りたい調査ができたんじゃよ。』

大地「わかった。すぐ戻るよ。」

 

通話を切り、Aqoursやガイたちに向き直る。

 

大地「急なんだけど、僕とエックスは元いた宇宙に帰らないといけなくなりました。」

果南「本当に急ですね。」

ガイ「さっきの着信はXioからですか?」

エックス「あぁ。私の力が必要な調査があるらしい。」

 

校庭に出て、大地とエックスを見送る。

 

千歌「大地さん,エックスさん、短い間でしたけどありがとうございました!」

大地「千歌さん、そしてAqoursの皆さん、僕の方こそお世話になりました。皆さんがラブライブで優勝できることを祈ります。」

エックス「私も君たちと過ごした時間は忘れない。また会おう。」

 

《エックス、ユナイテッド》

 

エックス「さらばた。」

 

ウルティメイトゼロアーマーを纏ったエックスは、時空を越えていった。

 

千歌「私たちも帰ろっか。」

 

今日はそこで解散となった。

 

 

 

 

 

続く。




近況ですが、8日に逢田梨香子さんのBDイベント,12日に伊波杏樹さんのAn seule étoile ~Rythme d'été~,16日に斉藤朱夏さんのフリーライブに行ってきました。
ちなみに、8日にはウルトラマンフェスティバルにも足を運びました。

りきゃこ&しゅかしゅーは、ソロデビューして最初のイベントで、歌も初披露だったのを現地で味わいました。
さらに2人は誕生日当日のイベントでしたので、イベントに参加した全員で誕生日をお祝いできました!
しゅかしゅーに関してはスタッフさんの粋な計らいで、サプライズという形でお祝いしたので、しゅかしゅーの目には涙がありました。

あんちゃんのは、イベント前半のセットリストがどストライクすぎて興奮しっぱなしでした。
『君に届け』なんかは口ずさんでました(笑)
『ラムのラブソング』を歌った時なんかは、あまりにも可愛すぎて頬が弛みっぱなしでした。
『フライングゲット』では、キレッキレなダンスでド肝を抜かれました。
そして、あんちゃんと共に約束した『日本武道館ライブの開催』。
絶対に叶えたいです!

ウルフェスでは、ウルトラマンガイア(V2),ウルトラマンネクサス(アンファンス)と握手してもらい、ウルトラショットはウルトラマンジード(プリミティブ)と撮りました。
ステージもしっかり観ました。


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【番外編3-2】

今回も番外編をお送りします。
最初に言っておきます。
怪獣は出ませんが、とあるサプライズをします。
そしてその内容で今後のストーリーへ進みます。
まぁ、SSだからできることなので(笑)

ただ、今回は賛否両論あるかと思いますが、おおらかな心で読んでいただければ幸いです。


大空大地とウルトラマンエックスが地球から去って2日。

ラブライブ予備予選ならびに学校説明会からの次の土曜日。

 

コンコンコン

 

ガイ「失礼します。」

鞠莉「どうぞ。」

 

浦女の理事長室にガイが入室する。

鞠莉が呼び出したためだ。

 

鞠莉「いつものように接してくれていいわよ。」

ガイ「俺もそっちのが楽だし、そうさせてもらうよ。で、何かあるのか?」

鞠莉「もちろんよ。」

 

鞠莉は1枚の紙をガイに見せる。

そしてガイは紙に書かれた文章を読む。

 

ガイ「何々...。」

鞠莉「私はこの件に理事長として賛成よ。本人にはまだ通達してないけど。」

ガイ「俺も構わないが、他の先生はどうなんだ? それに、もし正式な統廃合が決まったら半年も無いこのタイミングで...。」

鞠莉「それは考えたわ。けど、学校説明会の時に私たちだけじゃなく、学校が狙われたのよ...。浦の星を守るためなの...。」

 

ガイの持っている書面は、編入に関するもの。

しかもそこに書かれていた名前は、『朝倉リク』。

鞠莉の考えるように、ここ最近は敵がAqoursに狙いを変えてきただけでなく、浦の星をも攻撃対象にしてきた。

 

ガイには先生という形で守備に就いてもらっているが、ここから先は厳しい戦いになるかもしれないと考えた結果、リクにも浦の星を守ってもらうことになる。

そのため、表向きにはリクを編入生として迎え入れるのだ。

 

ガイ「確かに、守りを固めるにはそのほうがいいかもな。」

鞠莉「これから職員会議で話すわ。今のことは伏せて、浦の星を共学に向けた形での編入で話をするつもり。」

ガイ「俺の役目は?」

鞠莉「私のサポートと、リクっちのことを話してほしいの。」

ガイ「引き受けるよ。」

 

2人は職員会議に出向いた。

その際、リクに浦女に来るように連絡を入れた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

一方のリクはというと、十千万旅館で千歌と共にお手伝いをしていた。

鞠莉からの連絡は本人に直接来ていた。

 

リク「鞠莉さんからメッセージだ。えーっと...浦の星へ来てほしいか。」

千歌「りっくんどうしたの?」

リク「鞠莉さんから呼び出しみたいなんだ。ほら。」

 

スマホの画面を見せる。

 

千歌「ほんとだね。志満ねぇには私が言っておくから、りっくんは鞠莉ちゃんの元に行ってきていいよ!」

リク「ありがとう千歌さん。」

 

リクは旅館を出て、バスに乗って浦の星に向かった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

リクが浦の星に到着すると、ダイヤと遭遇した。

 

ダイヤ「こんにちはリクさん。」

リク「ダイヤさん、こんにちは。」

ダイヤ「おひとりですの?」

リク「うん。実は鞠莉さんから学校に来てほしいって連絡を受けて来たんだ。」

ダイヤ「鞠莉さんからですの?」

 

リクは事情を説明する。

 

ダイヤ「鞠莉さん直々となると、理事長室に案内しますわ。」

リク「ありがとうございます。」

 

土曜日なので生徒は居なかった。

ダイヤは生徒会の仕事を片付けるために登校していた。

歩いて数分で理事長室にたどり着いた。

 

コンコンコン

 

反応は無い。

 

ダイヤ「失礼しますわ。」

 

扉を開けて中に入る。

リクも続く。

 

リク「理事長室に初めて入るよ...。」

ダイヤ「そんなに固くならなくていいですわよ。理事長といっても、相手は鞠莉さんですわ。」

リク「それもそうか。」

 

2人して理事長室に設置されている来客用の椅子に座っていると...

 

ガチャ

 

鞠莉「Oh! リクっちにダイヤ!」

ガイ「待たせてすまないな。」

 

職員会議から鞠莉とガイが帰ってきた。

 

鞠莉「早速なんだけど、リクっちに話があるのよ。ダイヤも今からの話は聞いていてほしいの。」

ダイヤ「私もですか? わかりましたわ。」

 

付き添いのダイヤは理事長室から退室しようとしていたが、鞠莉に残ってほしいと言われたため、留まった。

 

鞠莉「今からの話は、浦の星女学院理事長としての言葉よ。」

 

緊張に包まれ、リクとダイヤは固唾を飲む。

 

鞠莉「朝倉リクさん...あなたを浦の星女学院の共学化試験生に任命します。」

 

 

 

 

 

リク&ダイヤ「「えっ??」」

 

2人とも鳩が豆鉄砲をくらったような顔になる。

数秒ほどの静寂が流れて...

 

鞠莉「簡単に言うと、リクっちは浦の星の生徒になるってことよ♪」

 

ここで1枚の紙を提示した。

会議の前にガイに見せたものと同じだが、理事長や校長の承認の判子が押してある。

 

リク「ぼ...僕が浦の星の生徒!?」

ダイヤ「鞠莉さん! それは本当なのですか!?」

ガイ「本当の話だ。ついさっき会議で承認されたからな。」

鞠莉「ガイさんの言う通りよ。」

 

職員会議ではどうにかして浦の星を存続させるかの話が連日の議題であった。

Aqoursが頑張って入学希望者を100人集めるために活動中なのは全員が知っている。

しかし、学校としては策という策を尽くした状況に等しい。

 

そこで、最終手段と言っても過言ではない策である『共学化』が話題に出た。

一縷の望みとして1人の少年が内浦に居ることを鞠莉が話したことで、ガイ以外の先生たちはその少年に希望を託す形で編入を承認した。

 

この経緯を聞いたリクは...

 

リク「話は理解したけど...学校行ってないから馴染めるかな...。」

鞠莉「それは心配しないで。Aqoursのメンバーとガイさんがサポートするわ。」

ダイヤ「ですが、リクさんを迎え入れる理由は他にもありますわよね?」

 

いつもよりも真剣な眼差しで鞠莉を見据えるダイヤ。

 

ガイ「勘が鋭いなダイヤは。リクを呼んだのは、浦の星の守備を固めるためだ。」

ダイヤ「どういうことですの?」

ガイ「学校説明会の時、カイザースカルゴモラに変身したアルファにここが狙われただろ。あいつの狙いは俺とジャグラーだけじゃなくなった。俺たちと関わりを持っている何かも排除するつもりだろう。」

 

それを聞いたダイヤは...

 

ダイヤ「言われてみれば思い当たる節がありますわ...。この話は納得しないわけにはいきませんわね。」

鞠莉「ありがとねダイヤ。」

ガイ「リクはどうする?」

 

あとはリク自身がこの話を承諾するか否かだ。

 

リク「鞠莉さん、僕やるよ。」

鞠莉「最終確認よ。生徒になってくれるのね?」

リク「うん。僕はこの世界を守るために来たからね。それにゼロとの約束もあるし、学校がどんな場所なのか楽しみなんだ。」

 

朝倉リクは浦の星女学院の生徒になった。

手続きを済ませて制服や教科書などを受け取り、休み明けの月曜日から学校に通うことになった。

さらに、リクは2年生のクラスに編入だ。

 

鞠莉「朝に集会を開くから、ダイヤよろしくね!」

ダイヤ「はぁ...わかりましたわ。」

 

この日の夕方、浦女の生徒宛てに全校集会が開かれるメールが届いたそうだ。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

迎えた月曜日。

1限目の前に全校集会が開かれるため、生徒は体育館に集まっていた。

 

 

 

リクSide

 

体育館の舞台袖に学ラン姿のリクがダイヤ,ガイと待機していた。

ペガはダーク・ゾーンから顔を覗かせている。

 

リク「なんか緊張してきた...。」

ダイヤ「肩の力を抜いてリラックスしてください。それから深呼吸ですわ。」

ペガ「ここまで緊張するリクは初めてだよ。」

リク「そりゃするよ...。大勢の前で挨拶やったことないし...。」

 

いよいよ今日から学校に通うことになる。

編入生であり共学化試験生なので、全校生徒にも知ってもらわねばならない。

ましてや女子高に男子が入るのだから。

 

ガイ「俺も教師として挨拶したときは少し緊張したけど、見知った顔を見れば緊張はほぐれる。」

リク「Aqoursメンバー探してみますね。」

ダイヤ「もう少しで出番ですわ。」

 

鞠莉が舞台上に立ったので集会が始まる。

 

 

 

ALL Side

 

曜「集会なんて久しぶりだね。」

千歌「そうだね。」

梨子「何のお知らせかな?」

 

善子「眠いわ...。」

花丸「夜更かしは美容の敵ずらよ。」

ルビィ「あ、始まるよ。」

 

ざわざわしていた生徒だったが、鞠莉が舞台上に立ったことですぐ静かになった。

 

鞠莉「生徒の皆さん、おはようございます。土曜日に送ったメールの通り、今日はお知らせがあります。今日から浦の星女学院に新しい生徒が仲間になります。」

 

早速本題を話す。

 

鞠莉「その生徒は男子生徒です。彼は共学化試験生として編入します。」

 

とたんに生徒がざわめき出す。

女子高に男子が来るのだから女子生徒も気が気でない。

そんな中...

 

ルビィ「男の人...。どうしよう...。」

花丸「大丈夫だよルビィちゃん。きっと優しい人ずらよ。」

善子「男子ねぇ...。(このへんに男子なんて居たかしら?)」

 

千歌「男の子が来るの!?」

曜「そうみたいだね...。でも、同じ年くらいの男子なんて居たっけ?」

梨子「千歌ちゃん,曜ちゃん、まだ確信は持てないけどもしかしたら...。」

 

果南「(鞠莉のことだから、その男子って...。)」

 

鞠莉,ダイヤ以外のメンバーも各々思うところがある。

梨子と果南に関してはある程度の想像がついているようだ。

 

鞠莉「浦の星女学院の統廃合を防ぐ最後の砦として、彼に共学化試験生になってもらいました。実際に登場してもらいましょう。」

 

鞠莉の視線が舞台の下手に向いた。

生徒も同じ方向を向く。

そして下手から舞台中央へ歩く男子生徒が現れた。

男子生徒の姿を見た女子生徒は1度静まるが、小声で彼のルックスを褒める。

 

ルビィ「ピギィ...。」

花丸「ずら...。」 

善子「へ...?」

 

千歌「曜ちゃん...。」

曜「千歌ちゃん...。」

梨子「彼しか居ないわよね...。」

 

果南「やっぱりだ...。」

 

Aqoursメンバーには見知った顔の男子『朝倉リク』だ。

彼女たちは驚きの表情や、自分の推測が当たって微妙な表情になっているが、リクは爽やかな表情をしていた。

 

リク「浦の星女学院の生徒の皆さん、おはようございます。先ほど小原理事長から説明された共学化試験生の朝倉リクです。皆さんと仲良く、そして楽しい学校生活を送れるようにしたいと思っています。これからよろしくお願いします。」

 

シンプルに挨拶をして舞台から引き下がる。

そのあとは、鞠莉や他の先生がリクの編入について話をしている。

舞台袖では...

 

ガイ「リク、お疲れさん。」

ダイヤ「素晴らしい挨拶でしたわ。」

リク「2人ともありがとうございます。」

 

ガイとダイヤが労ってくれた。

 

ダイヤ「集会が終わったら職員室に行きますわ。そこからは担任の先生と教室に行ってください。」

リク「ダイヤさん、色々とありがとう。」

 

数分後には全校集会も終わり、リクは2年生へと編入し、浦の星の生徒としてデビューした。

休憩時間には千歌,曜,梨子やクラスメイトに囲まれ、放課後には花丸,ルビィ,善子,果南に加え、ペガも交えて質問されたりした。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

一同が賑やかな1日を過ごしていた裏では...

 

JJ「俺らにとっちゃ重要なコイツがフリマで500円で売られてるとはな...。」

 

ジャグラーは巻物を持っている。その巻物は『太平風土記』。

ジャグラーは1日をかけて太平風土記を探していた。

たまたま中央公園のフリーマーケットに立ち寄った際、掘り出し物として売られていたのを買い取ったのだ。

 

JJ「皮肉だよなコイツも。この世界の運命を左右するってのに、一般人からすればただの絵巻物なんだからよ。」

 

ブツブツ呟きながらフリマ会場で販売していたラムネを片手に、やば珈琲の店内で太平風土記を広げて読む。

 

JJ「ほぉ~。どうやらビンゴらしいな。」

BM「何かわかりましたか?」

 

そこにやば珈琲の店主であるブラックマスターがやって来た。

 

JJ「俺たちはついに親玉に辿り着いたみたいだぜ。」

BM「つまりは、『超大魔王獣』ですか...。」

 

今までに出現した魔王獣と大魔王獣の親玉『超大魔王獣』に関する記載がされていた。

 

BM「あとは読み解くだけですな。」

JJ「それで終われば良いんだがな...。」

 

ジャグラーが歯切れの悪い返事をした。

だが、その答えに等しいものが後日見つかることになるのをまだ知らないでいた。

 

 

 

 

 

続く。




次回から4話に入っていきます。

今日はアニサマ最終日ですね~。
自分は在宅ですが、魂は現地に飛ばしてます(笑)
しかし、2日目にAqoursがトリを務めたのはスゴいですよね~。3回目の出演でそれができるってことは、嬉しいことですね。

あとは、寺島拓篤さんがウルトラマンタイガのOP『Buddy, steady, go!』を披露したと公式のセトリで見ました。
しかも、ウルトラマンタイガの登場は激熱です!
その時だけ、ステージにはタイガが2人居たことになりますね(笑)

初日にはオーマイゴシゴシ(おしゃべりクソ眼鏡のオーイシマサヨシさん)&みもりん(三森すずこさん)のルーブコンビ,2日目には寺島拓篤さん&佐咲紗花さんのタイガコンビが揃ったのは偶然なのか(笑)


さて私の近況ですが、11/6にZepp NAGOYAで開催のあいきゃん(小林愛香さん)BDイベント両部に当たりました!
しかし、ラブライブフェスは落ちました...。
ただ、奇跡的に買えた虹ヶ咲のやつが1枚あるのでそれに願いを託します!


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【4-1】ダイヤさんと呼ばないで/誰にでも憧れはある

本編に戻ります。
期間が空いた分、執筆を加速させますと言いたいのですが、9月は梨子ちゃんとルビィちゃんの誕生日があるのでそっちに力を注ぎます。
誕生日が過ぎたら加速させますので、今後もよろしくお願いします。

前回の番外編、掲示する場所を間違えていたので再掲しました...。


リクが編入して3日目の朝。

 

梨子「ふわぁ~~...。」

 

目を覚ました梨子は欠伸をしながらベランダに出る。

すると...

 

千歌「おっはよ~~! 先行ってるね~!」

梨子「早いのね...。」

千歌「おはようしいたけ! 未渡ねぇも志満ねぇも行ってきま~す!」

 

朝から元気な千歌が制服に身を包み、梨子や表にいた姉2人としいたけに挨拶をしてから学校へ向かっていった。

 

未渡「早っ...。」

しいたけ「わぅ。」

志満「今日は雨かしら?」

 

千歌の行動に、実の姉も驚いていた。

 

ガイ「おはようございます、志満さん,未渡さん。」

リク「おはようございます。」

 

千歌と入れ換わるように、ガイとリクが表に出てきた。

 

志満「ガイさんもリクくんもおはようございます。」

ガイ「千歌さんはまだ寝てますか?」

未渡「それが、ついさっき学校に行きましたよ。」

ガイ「えっ...。」

 

あまりの衝撃に、リクと顔を見合わせる。

リクが見合わせた視線の先に梨子がいたため...

 

リク「梨子さん、今の話は本当ですか?」

梨子「うん。千歌ちゃん先に学校へ行ったよ。」

 

目撃者がいて証言もあるなら、信じるしかない。

 

ガイ「今日は雨だな...。」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

そして本当に雨が降ってきた放課後。

 

千歌「~~~♪」

ダイヤ「随分機嫌良いですわね。」

善子「こんな時に...。」

 

1人だけ練習着姿で鼻歌を交え、部室の窓拭きをする千歌。

他のメンバーはそんな千歌を怪しく見つめる。

 

リク「千歌さん、今日は1番に登校しましたし...。」

ガイ「千歌であって千歌じゃない感じがするな...。」

 

さらには、リクとガイまでもが怪しむ。

 

梨子「もしかしたら忘れてるのかも。」

曜「その可能性が高い気がする...。」

鞠莉「Really?」

 

今日、Aqoursにとっては重要な1日。

ラブライブ東海地区大会出場グループが発表されるのだが...

 

曜「千歌ちゃん。」

千歌「ん?」

曜「今日、何の日か覚えてる...?」

 

忘れている可能性が高いと予想したので、念のため聞いてみる。

 

千歌「ん~? ラブライブの予備予選の結果が出る日でしょ?」

 

「「「おぉ~~!」」」

 

花丸「覚えていたずら!」

 

期待通りの回答が返ってきた。

 

ルビィ「き...緊張しないの?」

千歌「ぜーんぜん! だって、あんなに上手くいって、あんなに素敵な歌を歌えたんだもん。絶対突破してる!」

 

そして自信満々にライブを評価する。

 

千歌「昨日、聖良さんにも言われたんだよ。」

 

 

~昨晩~

 

聖良『私が見る限り、恐らくトップ通過ね!』

千歌「本当ですか!!」

聖良『わっ!?』

 

 

前日にライバルでもあるSaint Snowの鹿角聖良からお墨付きをもらえたようで、千歌はAqoursが落選しているとは思えないらしい。

ただあまりにも嬉しすぎて、勢いのまま声を大きくしたため聖良をおどかしてしまったらしい。

 

ルビィ「いつの間にそんなに仲良しさんに...。」

 

そんなやり取りをしていると、ピロンとパソコンの画面にメールの通知が届く。

 

ルビィ「来たぁ!」

ガイ「いよいよだな...。」

 

千歌を除いたメンバーがパソコンの前に集まり、固唾を飲む。

 

花丸「緊張するずら...。」

リク「ドキドキするよ...。」

ルビィ「い...いきます!」

 

『予備予選結果発表』とある画面を前に、ルビィがキーボードのEnterキーを押す。

そして、次のページでパソコンの画面いっぱいに表示されたスクールアイドルのグループ名は...

 

 

 

 

 

Entry No.24 Aqours 予選突破

 

 

 

 

 

「「「「「「「「おぉぉ~~~!」」」」」」」」

 

自分たちの名前が表示され、歓喜の声が漏れる。

Aqoursは前回に続き、2度目の予備予選突破を果たした。

 

梨子「もしかしてこれ、トップってこと?」

千歌「ね!」

ガイ「驚いたな...。千歌の予想が当たった...。」

リク「おめでとうございます!」

 

最初はトップ通過に驚いていたが、徐々に喜びが増して...

 

花丸「やったずら!」

果南「うむ! 良きに計らえ!」

 

善子「鞠莉!」

鞠莉「Oh! Yes!」

 

果南と花丸はハグで、鞠莉と善子はハイタッチからの堕天ポーズでそれぞれの喜びを表現しあう。

今回の予備予選で歌った曲を1年生と3年生で作ったこともあり、学年の壁がかなり解消された。

 

ダイヤ「...。」

ガイ「ん...?」

 

そんな4人のやり取りを呆然と眺めるダイヤ。

そのダイヤに何かを感じたガイ。

だが...

 

千歌「ダイヤさんも!」

 

ただそれもほんの一瞬だった。

千歌が自分の掌をダイヤに向けている。

 

ダイヤ「え? は...はぁ...。」

 

恐る恐る同じように掌を向けると、ハイタッチを交わした。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

千歌「とは言ったものの...。」

 

予選突破の祝勝会も数分で終了。

制服に着替え直した千歌は部室の机に頭から突っ伏していた。

 

曜「また?」

梨子「今度は何?」

千歌「ほら...ここんとこ説明会とラブライブと2つもあったでしょ? だからお金が...。」

ガイ「確か、その貯金箱がAqoursの活動資金だったよな。」

 

机の真ん中にスクールアイドル部の部費が保管されているうちっちーの形をした貯金箱。

 

果南「この前1000円ずつ入れたのにぃ...。」

ルビィ「もうなくなっちゃったの?」

リク「底をつくの早くないですか...。」

 

Aqoursは9人いる。

全国のスクールアイドルの中でも9人は人数が多い。

つまり、人数が多いと衣装代や移動の交通費などのお金がかかる。

 

花丸「このままだと予算が無くなって、仮に決勝に進出しても...アヒルボートで東京まで行く事態になってしまうずら...。」

善子「沈むわい!」

 

花丸のイメージはさておき...

 

梨子「いくら残ってるの...。」

 

貯金箱を手に取り、中を確かめてみる。

チャリンと1枚だけ硬貨が出てきた。

 

鞠莉「Oh! 綺麗な5円で~す!」

ルビィ「ごっ...ごっ...ごぉ...。」

果南「5円!?」

曜「ご縁がありますように!」

鞠莉「So Happy!」

善子「って言ってる場合か!」

 

Aqoursの活動資金は5円しかなかった。

 

リク「次の大会までに貯めないとですね。」

ガイ「俺も協力しないとだな。」

 

9人だけで賄える額にも限度がある。

なので、リクもガイも資金を出すようだ。

 

ダイヤ「...。」

 

メンバーのやり取りをまた呆然と眺めるダイヤ。

 

ガイ「どうしたんだダイヤ?」

ダイヤ「あ...いえ。果南さんも鞠莉さんも、随分皆さんと打ち解けたと思いまして。」

ガイ「確かにそうだな。夏休みの前に比べりゃ、先輩後輩の壁は解消されてる。」

 

学年が異なるが同じグループに属するので、先輩後輩の壁が無くなったほうがベストだが、ダイヤの表情だけは浮かない。

 

花丸「果南ちゃんはどう思うずら?」

果南「そうだねぇ...。」

 

ダイヤ「っ...!」

 

花丸が果南を呼んだとき、ダイヤの肩がピクッと反応する。

 

ダイヤ「果南...ちゃん?」

ガイ「ダイヤ??」

 

先ほどダイヤに対して何かを感じたガイは、裏がありそうと読んだ。

 

 

 

部室を後にした一行は、淡島にやってきた。

 

果南「いきなり神頼み...。」

ルビィ「お願い聞いてくれるかな?」

 

千歌「何卒5円を5倍、10倍、いや100倍に!」

 

両手を合わせ、入念にお願いをする千歌であるが...

 

曜「100倍は500円だよ♪」

千歌「あ...。」

ガイ「おいおい...。」

リク「あはは...。」

 

ただの単純な計算ができていなかった。

 

梨子「というか...神頼みするくらいなら...。」

 

梨子がそう言いながら1人の少女へと顔を向けた。

他のメンバーもそれに続き...

 

「「「「「鞠莉(ちゃん)!」」」」」

 

お金持ちのご令嬢、鞠莉にすがろうとするが...

 

鞠莉「小原家の力は借りられませ~ん!」

千歌「ですよね~...。」

 

自分たちだけでなんとかしないといけなくなった。

ここでもダイヤは1人だけ呆然と今のやり取りを眺めていた。

 

ダイヤ「鞠莉...ちゃん?」

 

ペガ「ん?」

 

ちょうどダーク・ゾーンから顔を覗かせたペガがダイヤの様子を見ていた。

 

ペガ「どうしたのかなダイヤちゃん...。」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

日が傾き、辺りが茜色に染まったため今日は解散となる。

 

千歌「鞠莉ちゃん! またね~!」

花丸「果南ちゃん! 明日本持ってくずら~!」

果南「うむ!」

 

ルビィ「お姉ちゃんも早く~!」

 

淡島には果南と鞠莉の家があるが、他のメンバーは向かいの本土に家があるため、船で帰らなければならない。

1年生と2年生が乗り込み、間もなく船が出港するが...

 

鞠莉「で? 何のTalkですか?」

ダイヤ「え? いえ...大したことではないのですが...そのぉ...。」

 

船乗り場の桟橋で3年生だけが残っていた。

と言うより、ダイヤが果南と鞠莉を呼んだのだ。

 

ダイヤ「2人共、急に仲良くなりましたわね。」

果南「仲良く?」

鞠莉「私と果南が?」

 

なぜか社交ダンスのようなポーズをとる2人。

 

ダイヤ「違いますわ! 1年生や2年生とです!」

鞠莉「えっ?」

果南「もしかしてダイヤ、妬いてるの~?」

ダイヤ「っ...!」

 

果南に核心を突かれ、焦りを見せるダイヤ。

 

ダイヤ「ま...まさか! 生徒会長としてちゃんと規律を守らねば、みなに示しがつきませんわ!」

 

そっぽを向いて反論するが、ウソがバレバレだ

 

果南「またそういう固いこと言う~。」

鞠莉「Very Hardねぇ...。」

ダイヤ「ただ...。」

果南&鞠莉「「ただ?」」

ダイヤ「ただ...何でもありませんわ! ただ、鞠莉さん達も上級生である自覚を無くさないように!」

 

強引に会話を終わらせ、ダイヤは連絡船に乗り込んで行った。

そんな態度では、果南と鞠莉もダイヤの言っていることが本心ではないと気付く。

 

果南「どう思う?」

鞠莉「Smellプンプン嫉妬Fire~~~♪」

 

ダイヤの隠された想いの欠片に気付いた2人。

 

鞠莉「しばらくすれば尻尾見せるでしょ。ダイヤは自分の事になるとへっぽこぴーだから。」

果南「へっぽこぴぃ?」 

 

そして、帰りの船の中では...

 

ダイヤ「鞠莉ちゃん...。果南ちゃん...。かぁ...。」

 

ガイ「...。」

リク「ガイさん?」

 

1年生と2年生が船内で賑やかにしているが、ダイヤだけは沈んだ表情をしていた。

 

船に揺られて5分。

本土側に到着し、Aqoursメンバーが帰路についたところで...

 

ペガ「ガイさん、ちょっといいですか?」

リク「ペガ?」

ガイ「どうした?」

 

ペガに呼び止められた。

 

ペガ「ダイヤちゃんのことで気になることが...。」

ガイ「ペガも同じことを考えていたか。」

リク「えっ? どういうことですか?」

ガイ「今日1日、ダイヤの様子が変だったんだよ。思い詰めている感じだったからな。」

ペガ「それに、元気も無かったような...。」

 

ガイとペガは気付いたことを共有しあった。

 

リク「あのダイヤさんが...。悩み事ですかね?」

ガイ「はっきりとはまだわからない。ただ、ダイヤも1人の女の子だ。そういうお年頃ってやつかもな。それに、気付いてるのは俺ら以外にもいるはずさ。」

 

ガイは視線を淡島に向けた。

 

 

 

 

 

続く。




仮面ライダーゼロワンがスタートして、1話を見ました。
筋肉崩壊太郎ロスになる気持ちはわかりますね。
敵に落ちる寸前の台詞「私の仕事は、人を笑わせることだから...。」は名言ですよ。
にこちゃんも「アイドルは笑顔を見せる仕事じゃない。笑顔にさせる仕事。」と、似たような台詞を言ってましたね(^^)

それと、腹筋崩壊太郎を演じられたなかやまきんに君のYouTubeチャンネルも見ました。
本人も言ってましたが、太郎の復活、もしくは背筋崩壊次郎で出てほしいですね。
仮面ライダーシリーズの敵キャラですが、視聴者の印象に深く残るキャラでした。


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【4-2】ダイヤさんと呼ばないで/ダイヤはお近づきになる

本編は元祖ストーリーのBlu-rayがあって捗りますね(笑)
そろそろバースデーストーリーに手をつけないと当日に間に合わなくなる...(;・ω・)



次の日。

沼津駅前の練習スタジオの屋上で、千歌,曜,梨子がベンチに座りながら話をしていた。

 

千歌「バイト?」

梨子「しょうがないわよ。」

 

お金を稼ぐにはバイトしかない。

そして高校生でも働けるようなバイトを探していた。

 

ダイヤ「あら? 今度は何ですの?」

 

そんな2年生の様子を見ていたダイヤがタイミングを見計らって近づく。

ただ、体をモジモジとさせているのが気になる。

 

曜「あ、はい...。」

千歌「お腹痛いんですか?」

ダイヤ「違いますわ! い...いえ、何か見てらしたような...。」

曜「はい! 内浦でバイト探してて、コンビニか新聞配達かな~って。」

ダイヤ「なら、沼津の方がいいかもしれませんわね。」

 

悩める後輩のために助言し、千歌たちが座っているベンチに腰かける。

 

千歌「沼津でか~。」

曜「だったら色々あるよ!」

 

そう言って、曜がカフェ,花屋,写真スタジオのモデル等の例を挙げていく。

 

千歌「おお! なんか楽しそう!」

曜「でしょ?」

 

沼津ならバイトの種類や場所は多いだろうし、楽しくやれそうだ。 

 

千歌「よし! バイトは沼津に決定...。」

 

千歌がバイトの場所を決めようとした瞬間...

 

ダァーン!!

 

ダイヤ「ブッブゥゥゥゥゥッですわっ!!!」

 

千歌の声を遮り、ダイヤが力を込めて踏みしめた足の衝撃と怒号で建物が揺れる。

 

 

花丸「ずらっ!」

ルビィ「ピギッ!」

善子「何っ!」

リク「びっくりした...。」

 

建物の中にいた1年生とリクは驚いた。

 

 

ダイヤ「安直すぎですわ! バイトはそう簡単ではありません! 大抵土日も含む週4日からのシフトですので9人そろって練習というのも難しくなります! 大体なんでも簡単に決めてはいけません! ちゃんとなさい! ...あっ。」

 

ついいつもの感じでメンバーを叱ってしまう。

ダイヤは2年生との距離を縮めるために近づいたのに、それが失敗したと気付いた。

 

梨子「確かにダイヤさんの言う通りね...。」

千歌「さすがダイヤさん!」

曜「でも、じゃあどうするの?」

千歌「何かあります? ダイヤさん。」

ダイヤ「えっ...え~っと...。」

 

2年生はそんなことは知らず、バイトのことを相談する。

そんな様子を...

 

果南&鞠莉「「...。」」

 

果南,鞠莉がこっそりと見ていた。

 

ガイ「2人も気付いてたか。」

果南「ガイさん。」

鞠莉「もってことは、ガイさんも?」

ガイ「まぁな。あと、ペガもこっち側だ。」

 

ダイヤの異変に気付いている3人が集まった。

 

ガイ「ダイヤもダイヤなりに模索してるみたいだが...。」

鞠莉「Hardさが出ちゃうのよね~。」

果南「私たちが何とかするしかないかぁ。」

 

そしてこの3人でダイヤの本音を聞き出す組織を結成した。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

バイト探しをしていた練習日から数日経った週末。

沼津中央公園でフリーマーケットが開催されており、Aqoursのメンバーも参加していた。

 

果南「フリマかぁ~!」

ダイヤ「これならあまり時間もとられず、お金も集まりますわ!」

ルビィ「すごい! お姉ちゃん!」

花丸「ダイヤさんはこんな事も思いつくずらね!」

曜「さすがダイヤさん!」

ダイヤ「そ、それほどでも...ありますわ!」

 

ここでフリマが開催されることを事前にキャッチしていたダイヤが出店を手配したのだ。 

 

善子「ふふ...貴方にこの堕天使の羽を授けましょう。」

ダイヤ「光栄...ですわ。」

 

善子からのご褒美で黒い羽を授かる。

 

ダイヤ「(よし! この調子で打ち解けて、信用を得られれば...!)」

 

 

~~~~~

 

千歌「一緒に帰ろう! ダイヤちゃん!」

 

花丸「これ読むずら。ダイヤちゃん!」

 

曜「はい。この前の写真だよ! ダイヤちゃん!」

 

~~~~~

 

 

ダイヤ「でゅっふふふふふ...。」

 

後輩から「ダイヤちゃん」と呼ばれる妄想に酔いしれていた。

 

果南「ダ...ダイヤ...。」

 

果南は呆れて、ルビィは怯えている。

そこへ...

 

千歌「お待たせ~!」

 

「「「「「「「「えぇ...。」」」」」」」」

 

千歌が合流したのだが、鞠莉以外の7人は引いてしまう。

なぜなら、半分だけカットされたみかんの着ぐるみを装備した姿だったから。

ちなみに鞠莉は銅像みたいなものを丁寧に磨いている。

 

曜「千歌ちゃん...。」

ルビィ「その格好...。」

千歌「美渡ねぇの会社で使わなくなったからって。どう?」

ダイヤ「使用目的が謎過ぎますわ...。」

 

一体、未渡の会社は何の会社なのか...。

謎に包まれたみかんの着ぐるみに色々ツッコミを入れていると...

 

幼い女の子「みかんのお姉ちゃん!」

 

千歌を呼ぶ可愛らしい声がしたため振り向くと、ペンギンのぬいぐるみを抱きかかえた幼い女の子がいた。

 

千歌「あっ! みかんだよ~! 冬にはみかん! 行け! ビタミンCパワー!」

 

女の子にじゃれつくが、女の子はすぐに離れてペンギンのぬいぐるみを見せる。

 

幼い女の子「これ、いくらですか?」

千歌「えっ? えっと...どうしようかな...。」

 

ここで問題発生。

値段を決めていなかったのだ。

千歌が値段を考えていると...

 

幼い女の子「でも、これしかないけど...。」

 

女の子はポケットから黄金の硬貨=5円を差し出した。

 

千歌「ええっと...。」

 

5円ではどうにもならない感じの雰囲気になるが、女の子のとてもプリティーな上目遣いを魅せられ...

 

千歌「毎度あり~!」

 

ペンギンのぬいぐるみを5円で販売してしまった。

 

曜「やった! 倍だよ!」

ルビィ「弁天様のおかげだね~。」

千歌「だね~。」

 

神頼みした成果に浸っていると...

 

ダイヤ「何を言ってくれてるんですのあなたたち! ちゃんとなさい! Aqoursの活動資金を集めるためにここに来てるのでしょう! まずは心を鬼にして、しっかり稼ぎませんと!」

千歌「だってぇ~...。」

 

Aqoursの活動資金を集めることが今回の使命なので、やる気充分なダイヤが渇を入れる。

 

お客さん「すみませーん。これ1000円でいいかしら?」

 

ダイヤ「見てなさい!」

 

商売の基本を見せるべく、ダイヤが接客を担当することに。

 

ダイヤ「いらっしゃいませ! 残念ですが原価的にそれはぶっぶーですわ!」

お客さん「で、でも...。」

 

商売するどころか、お客さんに張り合う。

これは嫌な予感しかしない。

 

ダイヤ「ハッキリと言っておきますが新品ではございませんが未使用品! 出品にあたりましては1つ1つ丁寧にクリーニングを施した自慢の1品! それをこのお値段、既に価格破壊となっておりますわ!」

 

お客さんに対し指を突き付けたダイヤ。

説得力なら100点満点の采配だが...

 

果南「お客さんに指さしちゃダメだよ...。」

 

その後は、お客さんは来るのだが物がなかなか売れずという状況が続いた。

 

 

 

Aqoursがフリマでお店を切り盛りしていたのと同じ頃...

 

ガイ「太平風土記が見つかったって本当か?」

JJ「本当だ。ほらよ。」

 

中央公園のすぐに狩野川が流れており、その河川敷でガイ,ジャグラー,リクが集まっていた。

 

リク「それが太平風土記...。」

 

ガイはジャグラーから受け取った巻物を広げる。

 

JJ「ついに超大魔王獣にたどり着いた。」

ガイ「マガタノオロチ...。」

リク「魔王獣のボスですよね?」

ガイ「あぁ。地球を食い尽くすほどの怪物だ。」

 

前にいた地球でオーブはマガタノオロチに敗れた。

ジャグラーとの共闘で倒すことができた。

この地球にもマガタノオロチが潜んでいるとなると、蘇れば甚大な被害が予想される。

 

JJ「それが原種より厄介となると。」

ガイ「俺たちの力をぶつけても敵わない...。」

リク「...。」

 

この日はそれ以上の進展は無かった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

花丸「はぁ...アヒルボート決定ずら...。」

ルビィ「ピギィ!」

ガイ「そんなに儲けが無いのか...?」

 

夕方、フリマは終了。

算盤を弾き、今日の売り上げを計算した花丸が残念そうに呟く。

あれから物はそこそこ売れたものの、収入が芳しくない。

 

曜「それにしても!」

梨子「何者にも屈しない迫力だったわね~。」

曜「さっすがダイヤさん!」

千歌「だよね!」

 

スタートでお客さんに指をさしてしまったものの、名誉挽回と言わんばかりに来店したお客さんと交渉して商品を販売したダイヤ。

 

ダイヤ「は...はは...。」

 

メンバーからは称賛されているのだが、ダイヤ本人は下を向いていて笑顔が無い。

 

果南「それに引き換え、鞠莉はそんなの持ってくるし...。」

未渡「それ売る気だったの?」

リク「いくらなんでも厳しいような...。」

 

売れ残りを美渡の運転する軽トラの荷台に運ぶ鞠莉。

鞠莉が出品したのは、鞠莉を型どったであろう銅像だ。

何のために作られ、どこに飾るものなのかは一切不明だ。

 

鞠莉「それを言ったら善子だって売り上げNothingで~す!」

善子「ヨハネよ...。」

 

鞠莉が指摘したように、売り上げに貢献できなかった善子。

彼女が出品したのは堕天使の黒い羽。

しかも段ボール1箱分。

その善子が軽トラの荷台にあがった途端、風が吹き、数多くの羽が舞う。

 

善子「ふっふっふ...。まるで傷付いた私の心を癒してくれているかのよう...。美しい...。」

未渡「馬鹿なこと言ってないでさっさと拾いな!」

 

美渡の一言で羽を回収し始める。

 

ガイ「俺らも手伝うぞ。」

リク「そうですね。」

 

ガイとリクも加わってとにかく回収する。

だがダイヤだけは溜め息をつくばかり。

それを目撃した千歌は...

 

千歌「果南ちゃん。」

果南「ん?」

千歌「ダイヤさん、何かあった?」

果南「どうして?」

千歌「なんとなく...。」

 

果南に知らせる。

千歌もダイヤのことが心配なのだろう。

 

果南「千歌はそういうところ、不思議と鼻が利くよね。」

千歌「ん? それ誉めてる?」

果南「誉めてるよ。心配しないで。私と鞠莉とガイさんがちゃんとやっておくから♪」

 

果南はお姉さん風を吹かせ、ダイヤの1件を請け負った。

そのあと10分くらいかけて黒い羽を集め、解散となる。

 

ルビィ「じゃあ、先に行ってるね!」

ダイヤ「気を付けるのですよ。リクさん、皆さんのことをお願い致しますわ。」

リク「任せてください。」

 

千歌,梨子,花丸,ルビィはバスで家に帰る。

リクはその4人に付き添う。

善子と曜の家はすぐ近くなので歩いて帰宅した。

 

ダイヤ「それで、話ってなんですの? 明日ではダメなのですか? それにガイさんまで...。」

果南「やっぱりダイヤ、何か隠してるでしょ~?」

ガイ「部室で5円をどーのとかって日からダイヤの様子を見張ってたからな。」

鞠莉「下級生と仲良くなりたいなら素直に言えばいいのに~。」

ダイヤ「違いますわ! 私は別に!」

 

3年生とガイは帰らずにいた。

果南,鞠莉,ガイで組織した『ダイヤの本音を聞き出す会』が行動に出た。

しかし、ダイヤは口元のほくろを掻いて誤魔化すが...

 

果南「どう?」

鞠莉「Blackで~す!」

ダイヤ「へっ?」

果南「ダイヤは誤魔化す時、必ずほくろのとこを掻くんだよ。」

ガイ「癖ってやつだな。」

 

この2人には通用しなかった。

小さい頃の幼馴染み故に、癖を見抜いていた。

 

鞠莉「もう逃げられないよ〜。」

ガイ「年貢の納め時だなダイヤ。」

果南「さぁ、話すが良い!」

 

ここまで追い詰められたら白状するしか選択肢は無い。

 

ダイヤ「わ...私はただ...。」

 

観念して話し始めるが、言葉を詰まらせるダイヤ。

 

「「「ただ?」」」

 

ダイヤ「ただ...笑いませんか...?」

果南「笑う?」

鞠莉「そんなことするわけありませ~ん!」

ガイ「真剣な悩みだろ? 笑わないさ。話してスッキリさせようぜ。」

 

そこまで言われたらダイヤも覚悟を...

 

ダイヤ「でも...。」 

 

決めたかに見えたが渋る。

 

果南「あぁ~もぉ~!」

鞠莉「何年の付き合いだと思ってるの!」

 

渋るダイヤに痺れを切らす2人。

ここまで思ってくれてるならと感じたダイヤは...

 

ダイヤ「じゃあ言いますけど...。」

ガイ「ようやくかぁ。」

 

ついに自分から口を割って果南,鞠莉,ガイに打ち明けた。

すると...

 

果南&鞠莉「「ぷっ...あっははははは!」」

ガイ「ぷっ...すまない...。可愛らしい...ふふっ...悩みだな...。」

 

果南と鞠莉は盛大に笑い、ガイも笑いを堪えようとするが堪えきれず涙目になっていた。

 

 

 

 

 

続く。




昨日からスクフェスACNSに『Saint Snow』が加わりました!
意外と早くに追加されて驚いてますが、遊びまくる気満々です(笑)

それと、ことりちゃんのバースデーイベントもスタート!
スキルカードのイラストが可愛い!(*´∀`)♪
はぁ...ことりちゃんのおやつになりたい...。


あと、Aqoursのスクスタコラボ曲『KOKORO Magic "A to Z"』のPVが解禁されましたね。
動画見ました?
お衣装なんかは「けしからん!(良いぞもっとやれ!)」と思いましたね~(笑)
ダンスも色気たっぷりすぎて、ライブでリアルに披露されたら気絶しそうです(笑)
つまり、Aqoursちゃん可愛いです!

明日のシブヤノオトが楽しみ~!


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【4-3】ダイヤさんと呼ばないで/奮闘する生徒会長

お久しぶりです( ロ_ロ)ゞ
梨子ちゃんとルビィちゃんのバースデーストーリーですが、ネタ切れで全然進みません...。
一応、梨子ちゃんはピアノ関連、ルビィちゃんはスクールアイドル関連で書いているものの、思うように広げられず苦戦してしまってます...。

楽しみにされている方々には申し訳ないことをしています。
今しばらくお待ちください(>_<)


果南「それにしてもダイヤが。」

鞠莉「ダイヤちゃんって呼ばれたいなんて。」

 

果南&鞠莉「「ふふっ。」」

 

昨日、ダイヤが自身の悩みを打ち明けたが、その内容は『ダイヤちゃんと呼ばれたい』というものだった。

それを聞いた果南と鞠莉は大爆笑。

今日もそれを引きずっている。

 

ダイヤ「だから、別に呼ばれたいわけではありませんとあれほど言ったでしょ? ただ、私だけ違うのは...。」

果南「そんなのどうだっていいじゃん。」

ダイヤ「よくありませんわ! こんな形でメンバー間で距離があるのは、今後のためによくなくなくないというか...。」

鞠莉「羨ましいんだぁ〜。」

ダイヤ「ち・が・い・ま・す・わ!」

 

今さら気にすることない感の果南にイジる鞠莉。

鞠莉はダイヤにふっくら頬っぺたをつねられる。

 

ダイヤ「それより、どうしてこんなところに呼び出したのですか?」

 

3人が居る場所は『伊豆・三津シーパラダイス』。

 

果南「そっか、ダイヤはまだ聞いてなかったっけ。」

鞠莉「曜からの連絡で、イベントがあるから今日1日だけでもバイト手伝ってほしいって話で。」

 

Aqoursの活動資金を集めるには絶好のアルバイトだ。

 

ダイヤ「どこでですの?」

果南「ここ!」

ダイヤ「ここ?」

果南「皆で一緒に1日アルバイトだからさ!」

鞠莉「距離縮めて、今日1日でダイヤちゃんって呼ばれるチャンスだよ!」

ダイヤ「ダイヤ...ちゃん...! べ、別にそんなこと求めてる訳ではありませんから~。」

 

そしてメンバー総出でアルバイトをすることになっている。

ここで後輩に良いところを見せれば距離を縮められ、ダイヤちゃんと呼ばれるチャンスに、ダイヤの顔がめちゃめちゃ綻んでる。

 

鞠莉「完全に♪」

果南「本音が顔に出ているけどね♪」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

Aqoursのアルバイトがスタート。

メンバーはみとしー専用の服に着替えた。

天気は晴れで、客足も上々だ。

 

うちっちー「えっと~、じゃあ仕事いい?」

 

みとしーのマスコットキャラクター『うちっちー』の着ぐるみから聞きなれた少女の声がした。

 

リク「この声...。」

千歌「あれ? 曜ちゃん?」

ルビィ「どこ?」

うちっちー「ここだよ~!」

千歌「わっ、いつの間に。」

 

曜はすでにうちっちーの着ぐるみをまとい、小さい子どもたちに風船を配る仕事を始めていた。

 

うちっちー「とりあえず、3人ずつに分かれて。」

 

「「「お~!」」」

 

慣れた感じでメンバーの指揮を取る。

 

ダイヤ「随分曜さんは詳しいのですわね。」

果南「前バイトしたことあるんだってさ。さ、私たちと一緒にいても距離は縮まらないよ。」

鞠莉「ほら、早く来る。」

ダイヤ「わ...わかりましたわ...。」

 

アルバイトすると同時に、ダイヤちゃんと呼ばれる計画も始動。

そして9人とリクは曜の指示でそれぞれの持ち場についた。

 

千歌,花丸,ダイヤ・・・食堂

梨子,ルビィ・・・餌やり

曜,善子・・・入り口

果南,鞠莉,リク・・・外回り

 

という割り振りとなった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

Aqoursのアルバイトの付き添いをリクに任せたガイは十千万旅館の受付カウンターに腰かけていた。

 

志満「ごめんなさいね、手伝ってもらっちゃって。」

ガイ「いえ。元々は住み込みで手伝うとお約束していましたから問題ありません。」

志満「でも、千歌ちゃんから今日は水族館でアルバイトって聞いてましたから。本当ならガイさんは監督のはずでしたのに...。」

ガイ「お気になさらず。向こうには理事長に生徒会長,リクがいますから大丈夫ですよ。」

 

今日の十千万旅館には団体ではないが、何組かのお客さんが来る予定だ。

もし時間が重なり、お客さんが一気に来館となれば志満だけでは対応しきれないため、ガイは旅館に残った。

 

旅行客「ごめんください。」

 

ガイ「ようこそ十千万旅館へ!(頑張れよ、ダイヤちゃん。)」

 

ちなみに、ガイの評判は旅行サイトなどでかなり好評らしい。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

千歌「きつねうどん! お待たせしました~!」

 

フードコートに千歌の元気な声が響く。

旅館の娘とあって、商売はお手の物。

 

千歌「うどん! もう1丁!」

 

元気な声で調理場にオーダーを通す。

 

花丸「まるは麺苦手ずら...。」

 

一方で、麺類が苦手な花丸はいつもの元気さが半減していた。

 

ダイヤ「ほら、のんびりしてる暇はありませんわよ!」

千歌「はぁ~い...。」

花丸「ずらぁ~...。」

 

ダイヤ「(ハッ...そうでしたわ!)」

 

ダイヤはいつも通りにテキパキと指示を通していたが、バイト前に果南と鞠莉からもらったアドバイスを思い出し実行に移す。

 

ダイヤ「ち、千歌さん...。」

千歌「はい?」

ダイヤ「きょ、今日はいい天気ですわねぇ...。」

千歌「はぁ...。」

 

千歌の反応はイマイチ。

 

ダイヤ「花丸さん。うどんはお嫌い?」

花丸「ふぇぇぇ...。」

 

花丸は軽く怯えていた。

 

千歌「何? 何かあった? あったずら?」

花丸「分からないずら...。けど多分...あれは...。」

 

ダイヤの雰囲気からただならぬ何かを感じとった2人は緊急会議を開き話し合う。

そして導き出した答えは...

 

千歌&花丸「「すっごい怒ってるずら~~~~~。」」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ダイヤ「あれが怒っているように見えるなんて...。うまくいかないものですわねぇ...。」

 

売店の仕事がひと段落ついたダイヤは清掃のお手伝いとしてアシカプールに来ていた。

 

梨子「ダイヤさん。」

ルビィ「売店の方はいいの? お姉ちゃん。」

ダイヤ「お昼過ぎて少し人が減ったのでこちらの手伝いに来たのですわ。」

 

動物たちの餌やりを中心に回っている梨子とルビィに出会う。

 

ダイヤ「それは何ですの?」

梨子「アシカちゃんのご飯です。」

ルビィ「トレーナーさんに調教用の笛も借りたんだ。」

ダイヤ「良かったですわね。」

 

ザバァーン

 

するとご飯と聞いて、タイミング良くアシカがプールから上がってきた。

 

ダイヤ「あら、アシカさん。」

アシカ「アウ! アウ!」

 

鳴き声をあげる。

 

ダイヤ「ご飯が欲しいって言っているのですわ。」

ルビィ「でもアシカさんって近くで見ると...。」

梨子「思ったより大きいのね...。それに犬っぽい!」

 

足がすくみ、餌の入ったバケツを持ったまま硬直した梨子とその背中に隠れるルビィ。

 

アシカ「アウ! アウ!」

 

そんなことはお構い無しと言うように、アシカは餌が欲しくて2人を追いかけはじめる。

 

梨子「ひぃぃぃ~!」

ルビィ「ピギィィィ!」

 

ダイヤ「いけませんわ!」

 

逃げる際にルビィが落とした笛を拾い上げ勢いよく吹く。

 

ピッ!!

 

アシカ「!!」

ダイヤ「静かに! プールにお戻りなさい!」

 

ピッ!!

 

アシカはその指示に従い、静かにプールに戻っていった。

 

梨子「すごい...。」

ルビィ「さすがお姉ちゃん...。」

 

ダイヤ「ふぅ...。ってダメですわ。こんな風にしてたらまた堅いと思われて...。はぁ...。」

梨子「???」

 

ため息をつき、項垂れるダイヤ。

梨子はその瞬間を見逃さなかった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

鞠莉「上手くいかない?」

果南「まぁそうなるとは思ったけどね...。」

 

みとしーでの1日アルバイトが折り返しを迎えた頃、ダイヤは果南と鞠莉の元に来ていた。

2人はペンギンたちの世話をしながらダイヤの相談に乗る。

 

ダイヤ「どうしてですの...。」

果南「だいたいダイヤは自分から近づこうとしないからね。」

鞠莉「小学校の頃も、私たちにベッタリだったしね。」

ダイヤ「そ...そんなこと...。」

果南「自分からいかなきゃ始まらないよ?」

ダイヤ「そう言われましても...。どうすれば...。」

鞠莉「簡単でしょ。まず...。」

 

3年生の様子をイルカの世話をしながら見ているリクは...

 

リク「ダイヤさんに何かあったの?」

ペガ「1年生と2年生から『ダイヤちゃん』って呼ばれたいらしいんだけど、なかなか上手くいかないみたいなんだ。」

リク「ダイヤちゃんかぁ。僕も呼び方を変えてみようかな...。」

 

ダイヤの様子が気になるみたいだ。

ペガがダーク・ゾーンからひょっこりと顔を出して教える。

ダイヤが鞠莉からのアドバイスとは...

 

 

 

ダイヤ「よ、曜...ちゃ...。」

曜「ん? ダイヤさん何か言いました?」

ダイヤ「いえ...その...。」

 

自分から『ちゃん』を付けて呼んでみるというものだった。

ただ、恥ずかしいのか声が小さくて曜の耳には届かなかった。

ちなみに曜はうちっちーの着ぐるみの胴体を着用して顔は被らずに風船を配っている。

 

曜「ダイヤさんも配ります?」

 

曜が手に持っている風船を渡す。

 

ダイヤ「ありがとう、曜ちゃん...。」

 

オッオゥ~♪

 

絶好のタイミングでちゃん付けしてみたが、曜は手に持っている風船を全て離してしまい固まってしまう。

 

ダイヤ「善子ちゃんも、おアルバイト一緒に頑張りましょ~♪」

善子「!?!?」

 

ダイヤ個人としては手応えあったらしく、近くにいた善子にも陽気に声をかけ、その場をスキップしながら去っていった。

呼ばれた善子は錆びた機械人形のように体を回転させ、顔を引きつらせている。

 

善子「ヨハネよ...。」

曜「そこ!?」

善子「違った...?」

 

善子と言われたのでいつものようにヨハネと返したが、曜からツッコミが入る。

 

善子「でも、今の背筋に冷たいものが走る違和感...!」

曜「わかる...。」

善子「天界からの使者によってもう1つの世界が現出したかのような...!」

曜「それはわからない...。」

 

混乱してしまう曜と善子であった。

 

 

 

場所は変わって売店では千歌と花丸が食器を洗っている。

 

花丸「ダイヤさん怒ってたずらね...。」

千歌「だねぇ...。てか泡多くない?」

花丸「早く綺麗になるように洗剤全部入れたずら。」

千歌「賢い!」

花丸「ずら~♪」

 

褒められて、どんぶりを持ちながら照れる花丸だったが...

 

ツルッ

 

その拍子に持っていたどんぶりが手から滑り空中を舞う。

 

千歌&花丸「「あっ!」」

 

そのどんぶりは、ダイヤの頭に綺麗にスッポリとハマった。

 

ダイヤ「2人ともお気をつけなさい。」

 

千歌&花丸「「は~い...。」」

 

普通なら怒るはずのダイヤが怒らなかった。

むしろ優しく注意されただけで済んだ。

 

 

 

 

 

続く。




第4話、ここまでは平穏ですねぇ。
終盤、サンシャインの中では園児の騒ぎがありましたが、そこを怪獣で混乱させていきます。


さて近況ですが、スクフェス感謝祭2019とウルトラマンネクサス展に行ってきました。
感謝祭の前日に東京入りしてネクサス展に行き、感謝祭当日は初日にエンカしたりスクフェスACNSの決勝を観戦してました。
ちなみに、スクフェスACNSの動画内にテンガロンハットを被り、革ジャケットの『さすらいの風来坊』が居たらそれは僕ですww
何回かカメラに抜かれてましたww

そして来週の13日はしゅかしゅーのソロライブに行きます!
そこでも『さすらいの風来坊』で行きますので、エンカの際の目印にどうぞ(笑)


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【4-4】ダイヤさんと呼ばないで/変わらない硬さの金剛石

どうしましょう...。
小説執筆のモチベーションが低くなってます...。
執筆をほっぽりだすことはしませんが、この小説を心待ちされてる方々に申し訳ないです。

なんとかしてモチベーション高められるよう頑張ります。


ルビィ「お姉ちゃんが変?」

花丸「なんかすごい怒っていたような...。」

梨子「悩んでいたような...。」

千歌「やっぱり何かあったんだよ。」

善子「甘いわね。あれは闇に染まりし者の微笑み...。」

曜「あはは...。かどうかはわからないけどね。」

 

アルバイトの休憩になったとき、1年生と2年生が集まり会議を開いていた。

実の妹であるルビィにダイヤの不審な点があることを知らせ、メンバー同士で情報共有していたが、混乱している。

 

果南「どうする?」

鞠莉「これ以上混乱させても仕方ないんじゃない。」

リク「真実を伝えたほうが良さそうですね。」

 

6人から離れた場所でその様子を見ていた果南,鞠莉,リクは真実を話すことを決めた。

少し前にペガから事情を聞いたリクは果南と鞠莉に協力すると名乗り出たのだ。

 

 

ーーーーーーーーーー 

 

 

千歌「ダイヤ...ちゃん?」

果南「うん。みんなともう少し距離を近づけたいってことなんだと思うけど...。」

 

イルカショーが開かれる外の客席に果南,鞠莉,リクが1年生と2年生を呼んで今日1日のダイヤのことを全て話した。

 

リク「それが皆さんの抱いていた違和感の正体だったって訳です。」

ルビィ「それで...。」

花丸「じゃあ、あの笑顔は怒ってるわけじゃないずら?」

梨子「でも、可愛いところもあるんですね、ダイヤさん。」

曜「言ってくれれば良いのに。」

果南「でしょ~。」

 

ダイヤの全ての行動に合点がいった1年生と2年生は安堵した。

 

鞠莉「だから、小学校の頃から私たち以外はなかなか気付かなくて。」

果南「真面目でちゃんとしてて、頭が良くてお嬢様で。頼りがいがあるけど、どこか雲の上の存在で。」

鞠莉「皆そう思うから、ダイヤもそう振る舞わなきゃってどんどん距離を取っていって。」

果南「本当は、すごい寂しがりやなのにね...。」

 

ルビィも初めて聞いたダイヤのことを果南と鞠莉が話す。

ダイヤは1人イルカのモニュメント付近で黄昏ていた。

そして、一通り話と休憩が終わり、アルバイトに戻ろうとしたときだった。

 

「わーい!」

「きゃー!」

「それー!」

 

先生「こら、待ちなさい!」

園児1「もう! みんなちゃんとしてよ!」

 

外のエリアでは、たくさんの園児たちがてんやわんやしており、収拾が着かない状態になった。

 

千歌「わぁ! 何これ!」

梨子「たいへん...。こら、ダメよ。」

 

Aqoursメンバーも唖然としてしまう。

梨子が走る園児を止める。

 

ルビィ「ダメだ...。全然言うこと聞いてくれない...。」

 

先生の言うことも耳には届いていない。

Aqoursメンバーとリクでどうにかしようとしたとき...

 

ペガ「リク! 海から何か来るよ!」

リク「えっ?」

 

ザバァーン!!

 

ペガの言葉通り、海で大きな水飛沫があがった。

出てきたのは...

 

「グワァァァ!」

 

千歌「ねぇ、あの怪獣前にも見たことある!」

曜「何て名前だっけ...。」

ペガ「グビラ。深海怪獣グビラだよ!」

 

鼻のドリルが特徴のグビラだった。

しかし、今目の前に現れたグビラのドリルは折れており、体には無数の傷がある。

怪獣の出現で園児たちは一瞬静かになるが...

 

「怖いよー!」

「うわーん!」

「お母さーん!」

 

次第に泣きはじめてしまう。

 

ダイヤ「手分けして園児の皆さんを保護しますわよ!」

 

ダイヤの指示の下、泣いている園児を先生と合流させるためにメンバーは奔走する。

すると...

 

ザバァーン!!

 

再び海で大きな水飛沫があがる。

 

「ビィィィィィ!」

 

新たな怪獣が現れた。

腕は大小の鋏で、蟹みたいな甲殻類を思わせるような体。

『宇宙海獣レイキュバス』だ。

 

どうにかして園児たちを先生と合流させることができ、Aqoursとリクも寄り添う。

すると、リクに抱きついている園児がこう言った。

 

園児2「オーブとジードは...来てくれないの...?」

リク「っ...!」

 

ジードと言われ今すぐ変身しなくてはという衝動に刈られるが、園児にピッタリと抱きつかれていて離れられない。

そこへ...

 

ダイヤ「オーブさんとジードさんは絶対来てくれますわ。」

 

園児の目線に合わせてダイヤがそう言った。

 

園児2「ほんと?」

ダイヤ「本当ですわ。オーブさんとジードさんが来てくれるように、お姉さんも一緒にお願いしますわ。」

 

そしてリクに抱きついている園児を自然と自分に抱き寄せた。

 

ダイヤ「リクさん、行ってきてください。」

リク「ありがとうございます、ダイヤちゃん♪」

ダイヤ「っ...///」

 

ヒソヒソ話でやり取りしたリクは誰も居ない場所へと走っていき...

 

リク「ジーっとしてても、ドーにもならねぇ!」

 

変身アイテムのジードライザーを構える。

 

リク「融合!」(シュワッ!

 

『ウルトラマン』のカプセルを起動し、ナックルへ装填。

 

リク「アイゴー!」(グワッ!

 

『ウルトラマンべリアル』のカプセルを起動し、ナックルへ装填。

 

リク「ヒアウィーゴー!」

 

2つのカプセルを入れたナックルをライザーでスキャン。

 

《フュージョンライズ!》

 

リク「決めるぜ、覚悟! ハアァァァ...ハッ! ジィィィーーード!」

 

 

《ウルトラマン/ウルトラマンベリアル》

《ウルトラマンジード プリミティブ》

 

ジード「ハァ!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

リクがジードに変身する少し前。

 

ガイ「...。」

 

旅館前の海岸でグビラとレイキュバスを見ているガイ。

瞬時にグビラの様子がおかしいことに気付く。

 

ガイ「グビラが襲われてるってわけか。」

 

グビラを救助すべく、オーブリングを掲げる。

 

ガイ「タロウさん!」

《ウルトラマンタロウ》(トワァ!

 

ガイ「メビウスさん!」

《ウルトラマンメビウス》(シェア!

 

ガイ「熱いやつ、頼みます!」

《フュージョンアップ!》

《ウルトラマンオーブ バーンマイト》

 

オーブ「オォォォリャアァァァ!」

レイキュバス「ビギィィィィ!」

 

タロウを彷彿とさせるスワローキックを命中させ、レイキュバスは後退りした。

グビラと距離が開き、オーブはグビラの横に降り立つ。

 

園児たち「「「オーブだ~! 頑張れ~!」」」

 

園児2「お姉ちゃん! オーブが来てくれたよ!」

ダイヤ「えぇ、良かったですわね♪」

園児2「うん!」

 

オーブが来たことで、園児たちは泣き止んだ。

 

オーブ「紅に燃えるぜ!」

 

 

宇宙海獣レイキュバス

vs

ウルトラマンオーブ バーンマイト

 

 

レイキュバス「ビィィィィィ!」

 

鋏を振り回し、怒りを露にしたレイキュバスは目が赤くなり火炎弾を発射した。

 

オーブ「ハッ!」

 

その火炎弾をストビュームディフェンサーで防ぐ。

今度は目が青くなり、冷却ガスを放出。

オーブはそれを交わすべくレイキュバスの背後へ回避する。

だが、冷却ガスは内浦の海を氷漬けにしてしまった。

凍るスピードは早く、オーブの足元も瞬時に凍った。

 

オーブ「グッ...。」

 

無防備になったオーブに追撃が来るかと思いきや、レイキュバスは陸に逃げていたグビラに狙いを変え歩き出したとき...

 

ジード「ハァァァァ!」

 

ジードが飛び膝蹴りをレイキュバスに食らわせ、怯ませる。

 

園児2「ジードも来てくれたよ!」

ダイヤ「あなたの願いが通じたのですわ♪」

 

園児たち「「「ジードも頑張れ~!」」」

 

ジード「よっと。ってすごく滑るじゃん!」

 

レイキュバスの冷却ガスによって氷漬けになった海に着地したためバランスが取れず背中から倒れてしまった。

 

果南「今のすごく痛そう...。」

梨子「氷の上でバランスが取れないのはわからなくはないですね...。」

 

Aqoursメンバーは別の意味でジードを心配していた。

その隙に...

 

オーブ「ハァァァ...シュワッ!!」

 

自身に炎をまとい足元の氷を溶かしジードと合流する。

 

オーブ「大丈夫かリク?」

ジード「なんとか大丈夫です...。氷の上で戦うのあまり慣れてなくて...。」

オーブ「仕方ないさ。でも、レイキュバスと戦ってくれないか? 俺はグビラを元の住処に連れていく。あの怪我じゃ自力で歩けそうにないだろうからな。」

ジード「わかりました。任せてください!」

 

オーブは陸で横たわっているグビラを保護し、ジードはレイキュバスと対峙する。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

オーブSide

 

グビラ「グゥゥゥ...。」

オーブ「今から傷の手当てをするからな。安心しろ。」

 

ガイ「コスモスさん!」

《ウルトラマンコスモス》(ハッ!

 

ガイ「エックスさん!」

《ウルトラマンエックス》(イィッサッ!

 

ガイ「慈愛の力、お借りします!」

《フュージョンアップ!》

《ウルトラマンオーブ フルムーンザナディウム》

 

鞠莉「前にもあの怪獣を保護した時と同じ姿になったわね。」

ルビィ「怪獣さんを助けるために。」

 

夏の海開きの際にもグビラが現れたことがある。

あの時も保護のため、フルムーンザナディウムに姿を変えていた。

その例があるため、9人は特性をわかっていた。

 

オーブ「つながる力は心の光。」

 

すぐさま『フルムーンレクト』を放ち、処置を施す。

 

グビラ「グゥゥゥ...。」

オーブ「あとは巣に戻って安静にすりゃ大丈夫だ。」

 

グビラを担ぎ、オーブは深海へと潜った。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ジードSide

 

ジード「ハァァァ...ハッ!」

レイキュバス「ギィィィ!」

 

氷上の戦いに慣れ始め、渡り合えているが...

 

ジード「ダメだ、硬すぎる...。ダークロプス・ゼロと同じくらいだ...。」

 

レイキュバスの皮膚の硬さが勝っていた。

パンチする度、痛くて手をブンブンと振ってしまうくらいだ。

 

ペガ「リク、セブンとレオのカプセルを使ったほうが...。」

リク「だね。よーし...!」

 

リク「融合!」(ダァ!

 

『ウルトラセブン』のカプセルを起動し、ナックルへ装填。

 

リク「アイゴー!」(イヤァ!

 

『ウルトラマンレオ』のカプセルを起動し、ナックルへ装填。

 

リク「ヒアウィーゴー!」

《フュージョンライズ!》

 

リク「燃やすぜ、勇気! ハアァァァ...ハッ! ジィィィーーード!」

 

《ウルトラセブン/ウルトラマンレオ》

《ウルトラマンジード ソリッドバーニング》

 

ジード「ドゥワ!」

 

基本形態のプリミティブから、パワーと防御力に優れたソリッドバーニングにフュージョンライズした。

頭部にはウルトラセブンのアイスラッガーに似た『ジードスラッガー』が装備されており、肩からは蒸気が吹き出す。

ソリッドバーニングの体は硬い装甲に覆われているため、レイキュバスの硬さにも対抗できる。

 

 

宇宙海獣レイキュバス

vs

ウルトラマンジード ソリッドバーニング

 

 

千歌「わっ! すごく固そう!」

鞠莉「ハードボイルド系ね!」

 

ジード「ハァ!」

 

体から蒸気を噴出させてパンチやキックが繰り出されるため、その一撃は重い。

硬い殻で覆われているレイキュバスも攻撃を受ける度後退りしたり、よろめくようになってきた。

レイキュバスも簡単には引き下がらないためか、巨大な鋏を振り回す。

 

ジード「これならどうだ!」

 

ジードは頭部のスラッガーを外し、自身の足に装着させた。

その足にエネルギーが溜まっていく。

そして...

 

ジード「ブーストスラッガーキック!!」

 

スラッガーを装着させた足で回し蹴りを放った。

 

ガギン!!

 

レイキュバス「ビィィィィィ!」

 

レイキュバスの巨大な鋏を粉砕した。

鋏を失ったレイキュバスは怒りに身をまかせ、真っ直ぐジードに向かって突進してくる。

 

ジード「ハァァァ...。」

 

ジードは避けようとせずその場で必殺技を放つ態勢に入る。

右手の装甲を展開し、エネルギーを集中させ...

 

ジード「ストライクブースト!!」

 

その右手からは、炎をまとった72万度の爆熱光線を正拳突きの姿勢で放たれた。

光線はレイキュバスに直撃するが、歩みを止めなかった。

 

善子「なんて硬さなのよ。」

花丸「まさに、矛盾ずら。」

 

全員が固唾を飲んで見ていたが...

 

「オーブスラッガーショット!!」

 

キーン!!

キーン!!

 

レイキュバス「ビィィィィィ...。」

 

「今だジード!」

 

ジード「はい! はぁぁぁ!!」

 

レイキュバスに隙が生じ、光線を叩き込む。

 

バキッ......ミシッ......バリン!!

 

硬い殻に穴が空いた。

レイキュバスは後ろ向きに倒れ...

 

ドゴーン!!

 

爆散した。

 

オーブ「フッ。」

 

ハリケーンスラッシュのオーブが海中から現れた。

ジードはすぐに駆け寄る。

 

ジード「さっきはありがとうございます。」

オーブ「いや、礼を言うのは俺だ。ありがとな。」

 

ジードの肩を優しく2回たたいた。

 

園児たち「「「ウルトラマ~~ン!」」」

 

すると、元気で可愛げのある声が聞こえてきた。

オーブとジードが声のする方を向くと、みとしーに居る園児たちがキラキラした目で手を振っていた。

中にはまだ少し涙目の園児も居るが、その子たちはAqoursのメンバーに抱っこされながらウルトラマンを見ていた。

 

オーブは親指を立ててサムズアップし、ジードは手を振り返して、空へ飛んでいった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

それから時間は過ぎて夕方になった。

Aqoursメンバーの1日アルバイトも終わり、ダイヤが建物から出てきた。

 

ダイヤ「結局...私は私でしかないのですわね...。」

 

みとしーの出入り口付近で1人ポツリと呟き、溜め息もついた。

 

千歌「それで良いと思います!」

ダイヤ「...!」

 

すぐ後ろから千歌に声を掛けられる。

 

千歌「私、ダイヤさんにはダイヤさんでいて欲しいと思います。確かに、果南ちゃんや鞠莉ちゃんと違ってふざけたり冗談言ったり出来ないなって思うこともあるけど、ダイヤさんはいざってとき頼りになって、私達がだらけてたら叱ってくれる。ちゃんとしてるんです! だから、みんな安心できるし、そんなダイヤさんが大好きです! ねっ?」

 

1年生と曜,梨子は笑顔で同意し、ダイヤと同じ3年生の果南と鞠莉も頷く。

 

千歌「だからこれからもダイヤさんでいて下さい! よろしくお願いします!」

ダイヤ「私はどちらでも良いのですわよ? 別に...。」(ホクロポリポリ

 

果南&鞠莉「「ぷっ...。」」

1年生&2年生「「???」」

 

照れ隠しなのか、癖でほくろを掻いてしまう。

それがわかっている果南と鞠莉は顔を見合わせ頬を弛めた。

 

千歌「せーのっ!」

 

「「「ダイヤちゃん!!」」」

 

ちゃん付けで呼ばれたダイヤは嬉しそうに笑った。

 

ペガ「良かったねダイヤちゃん。」

リク「一件落着ですね。」

ガイ「みたいだな。」

 

9人をそっと見守る3人。

これでさらにAqoursの絆が深まったと感心していたら...

 

千歌「そうだ! りっくんも私たちを気さくに呼んでよ!」

リク「えぇ!?」

 

急な振りに当然ながら焦るリク。

 

曜「千歌ちゃんの意見に賛成であります!」

鞠莉「それ良いわね!」

果南「3人ともいきなりすぎ。」

 

先を走りすぎな3人にブレーキをかける果南。

 

果南「実はね、私たちの中でリクくんともっと仲良くなりたいって話があったの。リクくんって私たちを呼ぶときは『さん』を付けてるでしょ? どうも距離を感じちゃってね。」

梨子「もしリクくんが良かったらだけど、私たちを『さん』付けじゃない呼び方で呼んでくれたら嬉しいな♪」

 

Aqoursのメンバーは期待しながら待つ。

リクは目が泳いでいる。

 

ガイ「可愛い女の子たちからのお願いだぞ。」

ペガ「リク、ジーっとしててもドーにもならないよ。」

リク「わかってるよ...。えっと...その...。」

 

そして意を決し...

 

リク「千歌ちゃん。」

千歌「うん!」

 

リク「曜ちゃん。」

曜「ヨーソロー!」

 

リク「梨子ちゃん。」

梨子「はい♪」

 

リク「花丸ちゃん。」

花丸「ずら♪」

 

リク「ルビィちゃん。」

ルビィ「うゆ♪」

 

リク「善子ちゃん。」

善子「ヨハネ。まぁ、最初だから善子で許してあげるわ。」

 

リク「果南ちゃん。」

果南「うむ♪」

 

リク「鞠莉ちゃん。」

鞠莉「シャイニ~!」

 

リク「ダイヤちゃん。」

ダイヤ「はい♪」

 

ちょっと恥ずかしながらも、9人の呼び方を変えたリクだった。

 

 

 

 

 

続く。




次回からは5話です。
一気に人気を博したよしりこのお話です。
ジャグラーも出ます。

さてさて、近況報告というか今後のイベント参加の予定ですが、11月の6日にZepp名古屋で開催の小林愛香さん(あいきゃん)のBDイベントに参加します。
1部と2部の両方で今から楽しみです!
それにちなんで、あいきゃんのメジャーデビューおめでとうございます!
来年リリースの新曲が楽しみです!

このイベントが終わったらそのまま東京に向かい、10月13日に開催予定だった斉藤朱夏さん(しゅかしゅー)のワンマンライブです。

10日はウルトラヒーローズEXPO THE LIVEに行きます。
こちらは昼公演にしました。

17日には伊波杏樹さん(あんちゃん)が出演するミュージカルを観賞です。
去年のクリスマスイベントで、あんちゃんが「ミュージカルに出る夢を叶える」と宣言して本当に夢を叶えられたので、なにがなんでも観に行くと決めてました。


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【5-1】犬を拾う/仲良し(?)な師弟コンビ

12月突入しましたね。
2019年もあとわずか。
それから、冬の気候になりましたね(^_^;)
風邪やインフルなどにお気をつけください。


今日もAqoursは駅前に借りているスタジオで練習している。

ガイは先生の集まりで練習には居ない。

 

ルビィ「また雨が強くなってきたね。」

梨子「夜にかけてさらに強くなるって言ってたし。」

ダイヤ「今日は無理して続けないほうが良さそうですわね。」

 

最近は雨の日が続いている。

室内なので雨が降っても練習はできるが、安全が最優先。

 

千歌「もうすぐ地区予選なのに...。」

曜「入学希望者も50人越えてきたんでしょ?」

 

千歌の言う通り、ラブライブの地区予選も近い。

さらに、浦の星への入学希望者も50人を超えてきており、良い感じに仕上がってきているところだ。

 

果南「まぁ気持ちは分かるけど、安全第一。今日のところは終わりにしよう。」

鞠莉「はい。」

果南「なにこれ?」

ペガ「カイロだね。」

リク「何でカイロ?」

 

鞠莉は果南にカイロを渡す。

 

鞠莉「『待てばカイロの日和あり』って言うしね。」

 

「「「「「「「「「「はぁ...。」」」」」」」」」」

 

鞠莉にツッコミを入れる者は居なかった。

そして今日は早めの解散となった。

 

外は生憎の雨模様。

駅前ということもあり、高海家と小原家が車を出してくれた。

 

千歌「果南ちゃんと梨子ちゃん、りっくんは家の車ね。」

リク「ありがとう千歌ちゃん。」

千歌「曜ちゃんも乗ってかない?」

曜「良いの?」

 

高海家の車には果南,千歌,梨子,曜,リクが乗り、小原家の車には鞠莉,ダイヤ,ルビィ,花丸が乗る。

 

千歌「善子ちゃんは?」

善子「嵐が堕天使の魂を揺さぶる...。秘めた力がこの羽に宿る!」

千歌「ふざけてる場合じゃないよ~。」

善子「拠点は至近距離にあります。いざとなれば瞬間で移動できますので。」

ルビィ「まぁすぐそこだし。」

 

善子の住むマンションは駅の反対側。

少し歩けばいいくらいの距離だ。

車で送迎のメンバーは出発し、善子も帰ろうとしたとき、ふと空を見上げた。

曇天と言えるくらいに曇っている。

 

善子「胸騒ぎがするこの空...。最終決戦的な何かが始まろうと...。」

 

「何が始まるんだ?」

 

背後から声を掛けられる。

振り向くとそこに居たのは...

 

善子「師匠!」

JJ「よう。」

 

ジャグラーだった。

 

JJ「練習終わりのようだな。」

善子「えぇ。今から帰るところよ。」

JJ「だったら送ってってやるよ。」

 

ジャグラーが付き添ってくれると聞き、善子は嬉しくなるが...

 

ビュゥゥゥゥゥゥ!!!

 

いきなり突風が吹き、手に持っていた傘が飛ばされてしまった。

 

善子「こらぁ! 待てぇ! 待ちなさい! 待つのです!」

 

傘を追いかけるが風に煽られ追い付かなかったが、風が弱くなり、傘が風の影響を免れ、少し動いている。

 

善子「何、その動き。もしかして、何かが私を導いて...。」

JJ「何やってんだ? 濡れるぞ。」

 

ビュゥゥゥゥゥゥ!!!

 

また風によって傘も吹き飛ばされてしまう。

善子の傘は自販機と塀の間に挟まってようやく善子の手に戻った。

 

善子「ん?」

 

ふと何かの気配を感じ、視線を傘が挟まっていた場所にやる。

 

善子「ふふっ♪」

JJ「あぁん?」

 

その正体を確認した善子は柔らかく微笑み、ジャグラーはその後ろから覗きこんだ。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

数日後。

 

梨子「うぅ...。ひっ...。くぅ...。」

 

千歌の家で、梨子が何かに怯えていた。

目の前に居る『それ』に手を伸ばすが...

 

「ワン!」

 

梨子「ひぃぃぃぃぃ! やっぱり無理ぃぃぃぃぃ!」

 

シイタケに吠えられて、驚きのあまり距離を開けてしまう。

 

ダイヤ「騒がしいですわよ?」

曜「梨子ちゃんが、シイタケと目が合ったから触れるかもって。」

千歌「ほんと!?」

シイタケ「ワン!」

 

千歌は秘かに思っていることがある。

それは、シイタケと梨子が仲良くなってくれること。

出会って当初はシイタケを見るや否や梨子はどこかに隠れたり、何かに繋いでおいてと言っていたが、最近はそれも少なくなってきた。

 

千歌「どうぞどうぞ♪」

 

梨子の手を引き、シイタケとの距離を縮める。

その距離がゼロになろうとした瞬間...

 

シイタケ「ワン!」

梨子「ひぃぃぃぃぃ! だめぇ、やっぱり無理ぃ!」

 

シイタケが吠え、慌てて後退りしてしまった。

 

千歌「う~ん...。シイタケ、梨子ちゃんのこと大好きだと思うんだけどなぁ。」

梨子「そんなことないでしょ~!」

千歌「そんなことある。犬は見ただけで敵と味方を見分ける不思議な力があるって。」

 

果南「そろそろ始めるよ~!」

 

果南の一声でミーティングを始める。

今回はシイタケに触れなかった梨子は安堵のため息をついた。

するとそこへ...

 

ガイ「すまない、遅れた。」

リク「疲れたぁ。」

ペガ「リク大丈夫?」

 

ガイ,リクが合流し、リクの影からペガが顔を出す。

2人が遅れた理由は、学校で力仕事を任されていたからだ。

女性の先生が多い浦女で男性の先生や生徒の力は激レアに等しい。

 

果南「ガイさん,リク,ペガも揃ったし、今日こそ決めないと! もう時間もないんだよ。」

 

千歌の部屋で次の大会への作戦会議が開かれる。 

果南の進行で始まったが...

 

花丸「分かってるずら...。」

ルビィ「でも、テーマって言われると...。」

 

なかなか浮かばないみたいだ。

『ラブライブは未発表の曲のみ』という縛りがあるなかで曲や歌詞を筆頭に、ダンスや衣装などをどうするかを自分たちで考えなければならない。

Aqoursは9人居るが、その9人でも今回ばかりは難航するくらいにアイデアが出てこない。

 

ダイヤ「かといって、暗黒と言うのはあり得ませんけどね。」

善子「どうしてよ!」

 

唯一、善子だけが暗黒の一点張りでアイデアを出しているが、賛同されない。 

3年生が入る前に一度だけ堕天使PVを撮っているが、残念ながらお蔵入りした。

 

善子「堕天使と言えば暗黒! Aqoursと共に歩んだ堕天使ヨハネの軌せ...。」

千歌「やっぱり輝きだよ!」

善子「聞きなさいよ!」

 

千歌に遮られ憤慨する善子。

 

果南「まあ、輝きっていうのは、千歌が始めた時からずっと追いかけてきているものだからね。」

ガイ「輝きか。光を追いかけるって意味では一貫性のあるテーマではあるが...。」

ダイヤ「ですが、Aqoursの可能性を広げるためには、もっと模索が必要ですわ。」

 

そう言いながら、ダイヤは自身の携帯電話を開き、画面を見せる。

そこに映っているのは2人の少女によるライブ映像だ。

 

リク「この人たちは?」

ダイヤ「『Saint Snow』ですわ。北海道の函館で姉妹で活動しているスクールアイドルですわ。」

ペガ「この子たちもスクールアイドルなんだ!」

梨子「リクくんとペガちゃんはSaint Snowさんを見るの初めてよね。」

 

Aqoursとガイには馴染みあるSaint Snowだが、リクとペガは初めて2人を見た。

 

千歌「えぇ!? これSaint Snowさんなの!?」

 

Saint Snowが歌っている曲は『CRASH MIND』。 

以前、東京のイベントで披露した激しいダンスが特徴的な『SELF CONTROL!!』とは違い、歌がメインとなっている。

 

ダイヤ「1つに留まらない多くの魅力を持っていなければ全国大会に進めませんわ。」

曜「そうだね。次はこの前突破できなかった地区大会...。」

果南「何か新しい要素が欲しいよね...。」

 

そう言っても簡単に思い付くなら苦労しない。

大勢いるならアイデアもたくさん思い付き、サクサク進むかと思いきや、そうではなかった。

 

「「「「「「むぅ...。」」」」」

 

みんな難しい顔をして考える中...

 

「Zzz...。」

 

ペガ「ん? 誰か寝てる?」

 

誰かの寝息が聞こえてきた。

その音がするほうを見ると、眼鏡をかけた鞠莉が寝ていた。

 

梨子「またこんな眼鏡で誤魔化して...。あれ?」

 

梨子がその眼鏡を取ると、パッチリおめめのシールが姿を表したが、ハラリと剥がれた。

 

ルビィ「待てば海路の日和ありだって。」

ガイ「なんだ? その待てばなんたらって?」

リク「ちょっと色々ありまして...。」

梨子「はぁ...。」

 

呆れてため息をもらす梨子。

 

千歌「鞠莉ちゃん、長い話とか苦手だから...。ね? 善子ちゃん?」

 

「ワン!」

 

千歌「わあっ!?」

 

なぜ千歌がそんなに驚いたのか。

その正体は、ふさふさの体毛に、やたらと大きい体の犬が居たからだ。

つまり、高海家の愛犬のシイタケである。

 

ルビィ「よ、善子ちゃんがシイタケちゃんに!?」

梨子「そんな訳ないでしょう!?」

鞠莉「ふあぁぁ...。騒がしいですね~。」

 

善子とシイタケが入れ替わったことに驚きを隠せずパニックになり騒がしくなると、睡眠中だった鞠莉が起きて、う~んと身体を伸ばした。 

 

ペガ「全然気付かなかったよ...。」

リク「ガイさんは気付いてましたか?」

ガイ「いや、全くわからなかった。」

 

ウルトラマンの2人も気付かなかったくらい、善子は姿を消すのがうまかった。

 

花丸「ん? 善子ちゃん。」

 

何がなんだかさっぱりだと言わんばかりの雰囲気の中、花丸のスマホに善子から連絡が入る。

 

花丸「天界の勢力の波動を察知したため、現空間から離脱...。」

千歌「どゆ事?」

花丸「要するに、帰るって事ずら。」

 

 

一方の善子は、制服にマスクとサングラスを装備してホームセンターに来ていた。

見知った人物が居ないか警戒するが、1人だけ善子がよく知る人物がホームセンターの入り口で立っていた。

 

JJ「時間ぴったりだな。」

善子「呼び出しておいて待たせるなんてできないわよ。」

JJ「それが噂に聞く『善い子のよっちゃん』か。」

善子「っ.../// それをどこで聞いたのよ! 忘れなさい!」

 

顔を真っ赤にしながら抵抗する善子。

 

JJ「それは無理な話だなぁ。そんなことより早く行くぞ。」

善子「ちょっと! 待ちなさいよ~!」

 

ジャグラーは面白いおもちゃを手にしたかのような笑みを浮かべていた。

 

 

 

 

 

続く。




FNS歌謡祭が楽しみな風来坊です!
Aqoursが披露する曲は『未来の僕らは知ってるよ』、それからAKB48とコラボで『ジングルベル』を歌うそうで。
地上波でAqoursが見られるの、ほんと最高ですね!


それと、私なんと...
ラブライブフェスのチケットが当たりました!!
初日の方が当たり、人生初のμ'sに会えます(泣)
1ヶ月後がかーなーり楽しみです!


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【5-2】犬を拾う/梨子の変化

本編でも好評なよしりこ回。
尊いですなぁ...(鼻血

ちなみに僕はどの組み合わせも好きですよ。
皆さんは好きな推しカプありますか??


千歌の部屋でミーティングが終わり、今日は解散となって数時間後。

 

梨子「え? 今から届けに?」

梨子ママ「そうなのよ。善子ちゃんのお母さん忘れちゃって。携帯はいざって時があるでしょ?」

梨子「まぁ良いけど。」

 

梨子は部屋着で自分の部屋でピアノのカタログを読んでいたら、母親から善子ママの忘れ物を届けてほしいと頼まれた。

梨子はそれを引き受け、着替え直し、バスに乗って善子の住むマンションへ向かった。

 

 

梨子「ここら辺だったわよね。」

 

バスを降りてマンションの近くにまで来た梨子は周辺を歩いていると狩野川の堤防側に出た。

そこに出ると小さな祠があり、さらには緑色のゲージが置かれていた。

 

梨子「ん? え? 何?」

 

ゲージに気付いた梨子がそれに近付く。

すると...

 

「アン! アン!」

 

梨子「ひぃ!」

 

ゲージから動物の鳴き声がしたことに驚いたが...

 

梨子「むぅぅぅ!」

 

梨子は何者かにいきなり口を塞がれ、ゲージから引き離される。

抵抗するが、そのまま引きずられていく。

 

善子「しっ! 静かにしなさい!」

梨子「え? 善子ちゃん!?」

JJ「何やってんだ津島。それと久しぶりだな、桜内。」

梨子「ジャグラーさんまで!」

善子「ヨハネ! 何で梨子がこんな所にいるの?」

 

善子が梨子を解放する。

それから、平日の夕方に梨子が駅前近くまで来ていることを疑問に思ったのだろう。

 

梨子「いえ...。ちょっと忘れ物を届けに。」

 

鞄からスマートフォンを取りだし、善子に手渡す。

 

JJ「そういや、そこで何してた。」

梨子「えぇっと...あのゲージは何かな~って...。」

 

ジャグラーに何をしていたのかを聞かれた梨子は、祠の前に置かれているゲージを指差す。

 

JJ「あぁ、そいつか。ちょうど飯の時間だし、桜内に見せてやれ。」

善子「そうね。」

 

すると善子は、手に持っていた袋から缶詰を出し、封を開ける。

 

善子「ほら、ご飯だよ。」

 

ゲージの前に缶詰を置く。

そして1匹の犬が缶詰の中身を食べ始める。

 

梨子「あら、可愛い...。」

 

ただし、犬を見ると身体を縮こめ、無意識にジャグラーへ抱きつく梨子。

 

JJ「(あ~、今この状況を言えばダメなパターンだな。)」

 

ジャグラーも梨子の名誉(?)を考え、口を閉じた。

 

善子「慌てて食べなくていいのよ?」

 

善子はというと、ご飯を食べる犬に優しい視線を送る反面、梨子には冷やかな視線を送る。

 

梨子「なに...?」

善子「見て分からない? 犬よ。」

梨子「よね...。」

 

自分の苦手な犬とわかり、顔を引きつらせると、善子が座りながら犬を抱き上げると...

 

梨子「あら...可愛い...。」

 

そう言いながら立ち上がり、1歩下がる梨子。

善子が犬を抱きながら立ちあがると...

 

梨子「へへへ...可愛いね...。」

 

3歩下がり距離を取る。

善子が1歩踏み出すと...

 

梨子「っ...! 可愛いよ...?」

 

さらに後ろに下がっていく。

 

JJ「明らかに犬が苦手か。(面白いのが見られるかもな。)」

 

その様子から状況を理解したジャグラーは見物していた。

善子は、梨子が距離を取ることがお気に召さないのか、冷やかな視線のまま犬を地面に下ろして...

 

善子「行けぇ!」

 

梨子をのことを指さし、犬に指示を出した。

 

「アン!」

 

梨子「ふあっ!? ふわあぁぁぁっ!?」

 

JJ「wwww」

 

犬は命令通りに梨子を追いかける。

ジャグラーはケタケタ笑っていた。

 

梨子「ひぃぃぃぃぃ!」

 

「アン! アン!」

 

一通り追いかけ回した犬は善子の元に戻ってきた。

追いかけられた梨子は肩で息をし...

 

梨子「何するの!」

 

と、怒ってみるが...

 

善子「本当に苦手なのね...。」

梨子「いいから!」

 

善子は尚も冷やかな視線を向けていた。

 

 

一度落ち着き、梨子も善子も石段に座り直す。

 

梨子「拾った?」

善子「違う、出会ったの。邂逅...。Destinyが2人を巡り合わせたの。」

JJ「拾ったに変わりねぇだろ。」

 

善子とジャグラーは、この前の雨の日に起きたことをすべて梨子に話した。

 

梨子「それで飼う事にしたのね?」

善子「...。」

 

しかし、善子は何も答えず黙ってしまう。

 

梨子「違うの?」

善子「私の家...動物は禁止で...。」

JJ「おいおい...。そんじゃコイツどうすんだ?」

 

マンションはペット禁止が当たり前だ。

拾ったはいいが、このままだと祠の前でずっとゲージで生活させてしまうことになる。

それはさすがに可哀想だ。

 

善子「お願いがあるんだけど...。」

梨子「聞かない!」

善子「まだ何も言ってない!」

 

その現状を打破する案を思い付いた善子は、梨子を見ながらお願いを口にしようとしたが、流れからして察しが付いた梨子は当然拒否する。

 

梨子「どう考えても無理でしょ...。」

善子「ほんの少しだけでいいの! この子の生きていく場所は私が見つけるから!」

 

再度梨子に預かってもらえないか聞いてみるが...

 

梨子「そうだ! 花丸ちゃんかルビィちゃんに頼んだら? 2人なら...。」

善子「だめ! ずら丸の家もルビィの家も許可取るの面倒みたいだし...。」

JJ「あの家見てりゃそうだわな。」

 

花丸の家はお寺、ルビィの家は旧網元。

家の規模が大きいため、ペットを飼うのは難しいのだろう。

 

梨子「鞠莉ちゃんは...?」

善子「ホテルでしょ? 果南の所もお店があるみたいだし、千歌の所はシイタケもいるし...。」

 

鞠莉の家は高級ホテル、果南の家はダイビングショップ、千歌の家は旅館。

自営業の店を抱えるメンバーの家に預けるのは、かえって迷惑になりかねない。

 

JJ「そんな桜内に悲しい知らせだ。知ってるだろうが、ガイもリクも高海の旅館に居候だからな。」

梨子「そうだったぁ...。じゃあ、曜ちゃんとか...。」

善子「ていうか、そんなに嫌なの?」

梨子「嫌って言うか...。」

 

完全に梨子自身が預かるしかないという選択肢を突き付けられるが、首を縦に振らない梨子に対して、善子は抱いていた犬を再び地面に下ろして...

 

善子「行けぇ!」

 

「アンアン! アン!」

 

梨子「ふぁぁぁぁぁ!? ひぃぃぃぃぃ!!」

 

JJ「wwww」

 

またも追いかけっこが始まり、ジャグラーは笑う。

先程と同じルートで1周し、戻ってきた犬を抱いて...

 

善子「とにかくお願い! この子は堕天使ヨハネにとって、神々の黄昏に匹敵する重大既決事項なの!」

 

精一杯のお願いを言ってみた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

「ウァン! ワン!」

 

梨子「しーっ。はぁ...。ここまで運んできたけどどうしよう...。」

 

善子とジャグラーと別れたあと、梨子は犬を引き取ってきた。

だが、まだ少しの抵抗がある。

そんな意気消沈の梨子とは裏腹に、犬はゲージの中で元気に鳴いている。

 

「アンアン!」

 

梨子「静かにして...。まだお母さんにも言ってないんだから...。」

 

「クゥン...。」

 

ちょっと注意してみるとしょんぼりとしてしまった。

 

梨子「もしかしてお腹空いてるのかな? えっと、善子ちゃんはこれが1番好きだって言ってたけど...。」

 

帰り際に善子から渡された袋の中から犬用のビスケットを取り出す。

 

「アン! アン!」

 

ビスケットを見ると再び元気に鳴き始めた。

ビスケットを用意し、ゲージの前に置くが、ゲージは閉じたまま。

 

梨子「これじゃ食べられないか...。」

 

さすがに食べることができないので、ゲージを開けることに。

 

梨子「私に近付いたらダメだからね。ご飯食べるだけだからね。」

 

リードの端をゲージの取っ手に括り、それを引っ張る作戦を閃き、実践する。

するとゲージは開いて、犬が出てきた。

犬はビスケットを少し食べると、梨子の方へ歩み寄ろうとしてきた。

 

梨子「ひっ!?」

 

バタン!!

 

慌てて部屋のドアを閉める。

 

梨子「敵と味方を見分ける不思議な力か...。」

 

昼間、千歌が言っていた言葉を思い出しポツリと呟きながらドアを開けると、犬は大人しくしていた。

 

「アン!」

 

梨子「ふふっ。しっ...よ?」

 

自分に向かって吠えてきたが、梨子は愛情を持った微笑みを向けた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

それから数日が経ったある日。

 

果南「ワンツスリーフォーワンツー。そこでみんな近づいて! はい!」

 

果南の手拍子に合わせて、残る8人がダンスのフォーメーションを確認する練習をしていた。

 

果南「ルビィちゃんもう少し内側。うん。前よりダイブ良くなってるよ!」

ルビィ「ほんと!」

 

駅前のスタジオで鏡を見ながら練習しているおかげか、全員の動きが良くなってきている。

 

ダイヤ「ではもう一度...と言いたいところですが...。」

 

感覚を忘れないためにも練習を続けたいところだが、空はすでに暗くなりかけていた。

 

曜「日も短くなってるからね...。」

鞠莉「怪我するといけないし、あとは沼津で練習する時にしよう。」

 

季節は冬に向けて進んでいる。

暗いと足元が危ない。

怪我してしまうと、練習はできないし、ラブライブにも出られなくなってしまう。 

今日は練習を終わりにした。

 

梨子「じゃあ終わり!?」

 

ただ、練習終わりがやたら嬉しい人物が1人いた。

 

千歌「うん。どうしたの?」

梨子「へっ!? いや...ちょっと...。私、今日は先帰るね~?」

千歌「えっ! また~?」

 

早々に屋上を後にする梨子。

 

花丸「何かあったずら?」

ルビィ「そう言えばここのところ、練習終わるとすぐ帰っちゃうよね?」

 

ルビィの言う通り、梨子は練習が終わるとすぐに1人で帰る。

皆が不思議に思う中、善子だけは何か思う節があるような顔をしていた。

 

 

そんな日が続いたある日、梨子とあるホームセンターに来ていた。

中に入ってペット用品の売り場で物を探していると...

 

「梨子?」

 

梨子「えっ?」

 

不意に声を掛けられ、振り向くとガイとリクが居た。

 

ガイ「こんなとこで会うとはな。買い物か?」

梨子「そ、そうなんですよ~。」

リク「何を買ったの?」

 

買い物かごを覗くと、犬用のおもちゃがいくつか入ってた。

 

ガイ「犬? 梨子って犬が苦手じゃなかったか?」

 

犬が苦手な梨子が犬用のおもちゃを買っていることを不思議に思ったガイが単純な疑問を口にする。

 

梨子「家で犬を預かることになって、それで...。」

リク「でも、梨子ちゃん自身は大丈夫なの?」

梨子「うん。お世話してる内になんだか可愛いなって思いはじめてきたから大丈夫よ。」

 

梨子は犬への苦手意識が薄れてきたようだ。

 

梨子「ところで、ガイさんとリクくんは何の買い物ですか?」

ガイ「志満さんに頼まれて、旅館の消耗品を買いにな。」

リク「レジに向かう途中で梨子ちゃんを見かけたから声を掛けたんだ。」

 

お互いに買い物を終えて、3人で一緒に帰った。

 

 

 

 

 

続く。




FNS歌謡祭はリアタイで見てましたが、ジングルベルの振り付けが可愛すぎてヤバかったです...(語彙力
ゆみ先生が担当されてたみたいなので納得です(笑)

22時代の『未来の僕らは知ってるよ』では、しゅかしゅーの髪の長さが個人的にどストライクでした。
めちゃめちゃ可愛すぎて、どうにかなりそうでした。
それから、歌い終わった最後に首をコクンと揺らしてたのが映った時、僕のハートは尊いが限界を越えて砕け散りました。

もちろん、他の8人も可愛いポーズでテレビに映っていたので終始ヤバかったです。


お次は12/8(日)のアニサマ番組でAqoursですね!
副音声にあいにゃなので、『オタクあいにゃ』や『あいにゃおじさん』に会えますね(笑)
それから、同じ日にウルトラマンタイガの声を担当している寺島拓篤さんが『Buddy, steady, go!!』を歌っているのでこっちも楽しみです!

12/1のアニサマ番組も見ました。
りかこの歌声と姿が美しすぎて、『ORDINARY LOVE』に聞き惚れてました。


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【5-3】犬を拾う/出会いがあれば別れもある。

ここ数日、執筆意欲が湧いてきております。
よしりこパワーのおかげかなん?
(作者の推しは曜ちゃんです。)


梨子「たっだいま~♪ ふふん♪」

リク「お邪魔しま~す。」

ガイ「お邪魔します。」

 

ある日の学校終わり。

梨子は預かっている犬を見せるためにガイとリクを家に招きいれた。

 

梨子「良い子にしてた~? 今日はお土産があるのよ~? じゃーん! えへへ、面白そうでしょ?」

 

「アン! アンアンアン!」

 

ホームセンターで買った犬用のおもちゃを袋から出すと、犬はゲージの中ではしゃぎはじめた。

 

梨子「はい♪」

 

ゲージの扉を少しだけ開け、おもちゃを渡すと、犬は待ってましたと言わんばかりの勢いで遊び始めた。

 

梨子「ふふふ♪ 面白い?」

 

おもちゃで遊ぶ様子を微笑ましく見守る。

 

リク「可愛い~!」

ガイ「この前まで犬の姿を見ただけで怯えてたのに、見違えるくらいに溺愛してるな。」

 

リクは梨子と一緒に犬を観察、ガイは梨子の成長に感心していた。

その時...

 

コンコンコン

 

梨子「はい?」

 

梨子ママ「梨子~、お友達よ~。」

 

部屋のドアをノックされて、母親がドアを開ける。

 

梨子ママ「あら、ガイさんにリクくん来てたのね~。いらっしゃい。」

リク「こんにちは。」

ガイ「お邪魔しています。」

 

梨子「あ、善子ちゃん。」

善子「ヨハネ。ガイさんとリクも居るのね。」

 

梨子ママと一緒に善子が居た。

 

梨子ママ「あら? そのワンちゃんまだいたの?」

 

何日間か犬を預かっていることを知っている梨子の母だが、まだ預かっているとは思っていなかったらしい。

 

梨子「あぁ...うん。なんか、もう少しだけって言われちゃって...。」

梨子ママ「あぁ...そう...。」

 

梨子の母は納得するが、善子は納得がいかないような表情で梨子の部屋に入り、犬が入っているゲージを手に取った。

 

善子「でも梨子ちゃん、犬すごい苦手だから、やっぱり私の家で預かろうかな~なんて...。」

 

いつもの堕天使ではなくお淑やかな口調で『梨子は犬が苦手』という理由を付けて犬を預かると言いはじめたが...

 

梨子「あ~ら、善子ちゃんの家はマンションだからダメって聞いたけど?」

善子「少しなら大丈夫よ。」

梨子「ダメって言うから私が預かったのよ?」

 

今度は梨子が『マンションはペットを飼えない』という理由を付けて、ゲージを奪い返す。

お互いに譲りたくないらしく、その光景に梨子ママ,ガイ,リクも苦笑いだ。

 

梨子「さぁ、ご飯にしましょうね~、ノクターン♪」

善子「ノクターン...?」

 

梨子ママ「まぁ...、どうぞごゆっくり...。」

 

ここで梨子の母が部屋から出ていく。

少し間が空いて、場が落ち着く。

 

ガイ「なぁ、その犬は善子が面倒見てたのか?」

善子「えぇそうよ。見つけた時は雨だったからそのままって訳にいかないでしょ。師匠と相談して私がしばらく面倒見てたわ。」

リク「ジャグラーさんと?」

善子「師匠はゲージと餌を買ってくれたわ。」

ガイ「へぇ~。あいつもなかなか可愛げがあるな。」

 

 

~~~~~

 

 

やば珈琲の店内

 

JJ「ックション!」

曜「どうしたんですかジャグラーさん。」

ルビィ「風邪ですか?」

JJ「いや、今ガイにバカにされた気がする。」

 

 

~~~~~

 

 

善子「それよりちょっと! ノクターンって何よ!」

梨子「この子の名前!」

善子「はぁ!?」

 

お淑やかモードのスイッチからいつものスイッチに切り替えた善子が、先ほど梨子が口にした『ノクターン』という名前に食らいつく。

 

梨子「いつまでもワンちゃんじゃ可哀想でしょ~?」

善子「この子は私が出会ったのよ! 名前だってライラプスって言う立派なのがあるんだから!」

 

梨子&ガイ&リク「「「ラブライブ...?」」」」

 

善子「ライラプス!」

 

善子も名前を付けていた。

 

善子「大体何よ! 犬苦手だったんじゃないの!?」

りかこ「苦手だけど...仕方ないでしょ! 面倒見て欲しいって言ったのは善子ちゃんよ!」

善子「ヨハネ!」

 

リク「あぁ...2人とも落ち着いて...。」

 

梨子と善子の言い合いは激化し、同じ部屋にいるガイとリクはほったらかしにされている。

 

ガイ「...。」

リク「ガイさん、2人を止めた方がいいんじゃ...って、ガイさん? ガイさ~ん。」

 

これ以上は喧嘩になりかねないと思ったリクがガイと共に2人を止めようとしたが、ガイはゲージの犬から視線を外さないでいた。

 

ガイ「あぁ悪い...。あの犬、なんか見たことあるような気がしてな...。」

 

そう答え終わった時...

 

コンコンコン

 

梨子ママ「2人とも、ちょっといい?」

 

梨子&善子「「えぇっ!?」」

 

部屋に入ってきた梨子の母を威圧感丸出しで睨む2人だが...

 

梨子ママ「沼津の方で、もらってきたんだけど...。」

 

梨子&善子「「あぁ...。」」

 

梨子の母が見せた1枚の紙によって、表情が悲しみに変わる。

その紙とは、梨子がノクターン、善子がライラプスと名付けた犬の捜索届だった。

 

ガイ「迷子の犬だったのか。」

リク「そうみたいですね。」

ガイ「2日くらい前にブラック店長の店で同じ紙が貼ってあったのを思い出した。」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

その日の内に飼い主と連絡が取れたため、2人がお世話していた犬は本来の家族の元へ戻ることが出来た。

 

女の子「あんこ~♪ よかったね~♪」

 

善子「...。」

梨子「よ、よかったですね...。」

 

本当の犬の名前は『あんこ』らしい。

あんこと再会できたことで飼い主の幼い女の子は嬉しそうな表情をしている。

 

母親「本当にありがとうございました。」

 

女の子の母親からお礼を言われるが、梨子と善子の表情は晴れないままだ。

 

母親「あんこもお礼を言いなさい。」

あんこ「アン!」

女の子「ありがとう!」

 

別れる際、女の子が駆け寄り、彼女の腕の中で抱かれていたあんこがぺろりと梨子の手のひらを舐めた。

 

梨子「...。」

 

手のひらを舐められた梨子は取り乱すことなく、その手を眺めていた。

 

母親「それじゃあ、失礼します。」

女の子「ばいば~い!」

 

車に乗り込んだ親子とあんこがこの場を去る。

 

善子「ううぅ...! ライラプス~!」

梨子「...。」

 

お別れするのが悲しいようで、善子は泣き出してしまった。

しかし、梨子はずっと手を眺めたままだった。

 

リク「ちょっと寂しいですね...。」

ガイ「あぁ...。梨子と善子には仕方ないが、あんこには家族が居るんだ。家族の元に戻れて嬉しいだろうさ。」

リク「そうですね。それに、飼い主の女の子があんこと再会した瞬間の笑顔が幸せそうでしたし。」

 

それから、一連の流れを少し離れた場所で見ていた2人。

あんこと関わった時間はわずかだが、彼らなりに思うところがあった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

翌日。

部室で果南と千歌が話し込んでいるところに外から曜が走ってきた。

 

曜「千歌ちゃん、大変!」

千歌「ん?」

曜「梨子ちゃんと善子ちゃんが...!」

果南「どうかした?」

曜「情緒不安定...。」

 

外から曜が来たということは、梨子と善子が少なからずグラウンドに居ることになる。

 

梨子「ノクターン...。」

善子「ライラプス...。」

 

2人とも全く元気が無く、木の枝でグラウンドにあんこの絵を描く。

絵は異なるが、2人の動きには寸分の狂いもなく完璧に揃っている。

 

梨子&善子「「うう...取ってこい...。ハァ...。」」

 

絵を描き終えたら、2人同時に木の枝を投げた。

方向,角度,回転数,着地のタイミングなどが全く同じであった。

 

鞠莉「シンクロ?」

ルビィ「でもどうして2人が...?」

 

梨子と善子の様子を7人のメンバーとリクが伺っていた。

メンバーからすると、昨日までの2人では無いことに疑問しか涌いてこない。

 

花丸「まさか...悪霊に憑りつかれたずら?」

ルビィ「なんかちょっと善子ちゃんっぽいね、花丸ちゃん。」

花丸「ずらん!」

 

花丸によるモノマネは完成度が高かった。

 

ペガ「かなり落ち込んでるね。」

リク「2人とも相当可愛がってたからね。」

 

ダーク・ゾーンから顔だけ出しているペガも2人を気にかけている。

昨日ペガは姿を現さなかったが、ダーク・ゾーンには声が届くため、何があったかは把握していた。

 

 

一方、絶賛落ち込み中の2人はというと...

 

梨子「善子ちゃん...。」

善子「ヨハネ...。」

梨子「練習...しよ?」

 

このまま気持ちを引きずるわけにもいかないと思い、練習を提案する。

他のメンバーを待たせていることもあり、これ以上は迷惑をかけられない。

 

善子「そうね。」

 

2人とも気持ちを新たに立ち上がる。

 

善子「思いっきり身体を動かして、このもやもやした気持ちを全部吹っ飛ば..........

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

せない...。」

 

秋の訪れを感じさせるように紅い色に染まった木々の坂道で2人仲良く暗めの雰囲気を漂わせていた。

練習中もあんこ(ノクターン/ライラプス)のことが頭から離れなかったのだ。

 

梨子「はぁ...。飼い主の元に戻ったのは良かったんだけど...。」

善子「やっぱりこんなの間違ってる!」

梨子「えぇ...。」

 

いきなりの珍発言に理解できてない。

 

善子「よく考えてみれば、あの人が飼い主だって証拠はないはずよ! 仮に飼っていたとしても、本当に飼っていたのがライラプスだとは限らない。そっくりの違う犬だったという可能性も...!」

梨子「そんな無茶苦茶な...。」

善子「取り戻しに行くわよ!」

 

否定はできないが肯定もしづらい理論を言う善子。

挙げ句の果てには、あんこ(ノクターン/ライラプス)を預かっていたときに使っていたゲージを持って連れ戻すと言い張った。

 

梨子「はいぃ?」

善子「言ったでしょ? あの子と私は、上級契約の関係。Destinyで結ばれているの。」

梨子「無茶よ! 迷惑でしょそんなことしたら!」

善子「だったらいい! 私1人で行くから!」

 

本来なら梨子が正しい。

というか、普通に考えれば連れ戻すなんて考えつかない。

だが善子は聞く耳を持たず、坂道の階段をかけ降りていった。

 

対する梨子は善子を止めるべきか迷った。

その時、制服のポケットに入れていた犬用のビスケットを取り出した。

あんこ(ノクターン/ライラプス)を預かっている間、そのビスケットをおやつにあげていた。

犬が苦手な梨子も、おやつをあげるうちに苦手意識が薄くなり、いつの間にか可愛がっていた。

思い出したら自然と足が動き、善子の後を負っていた。

 

 

 

 

 

続く。




ウルトラマンタイガの23話見ました。
ウルトラマンゼロが登場しましたね~。(登場の仕方にはちょっと笑いました。)
トレギアとの空中戦はかっこよすぎです。
ニセベリアルは本物があまり使わなかったデスシウム光線を使ったり、サンダーブレスターオーブのビルを武器にした戦い方をしてましたね。
そしていよいよ最終回への幕開けですね。
楽しみです!


話は変わって、先日のFNS歌謡祭には梨子ちゃんのお母さん役である水樹奈々さんも出ていましたね~。
直接的な共演はありませんでしたが、りきゃこと共に親子出演を果たしてました。

そこで1つ思ったことがありまして、もしも梨子ちゃんのお父さん役があったらと考えたんですね。
真っ先に宮野真守さんが浮かびました(笑)。

そうなれば、Aqours,水樹さん,まもちゃんが音楽番組に呼ばれたら、リアル世界で桜内家が集合します(笑)。


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【5-4】犬を拾う/犬と歩けば怪獣に当たる

およそ半年も放置してました...。
執筆意欲が途端に消え去り、スランプに陥ってました。
今後の投稿もかなり遅いです。
楽しみにされてる方々には申し訳ないです...。(>_<)


善子「何で着いてきてんのよ。」

梨子「だって、一応私にも責任はあるし...。」

 

学校を出て小一時間。

2人は閑静な住宅街にやってきた。

もちろん、あんこに会うために。

 

善子「さすが...なんか邪悪な気配に満ち溢れてる家ね。」

梨子「そう? 普通の家にしか見えないけど...。」

善子「ギラン。」

 

1軒の家の前に立ち止まると、善子は右腕を伸ばし...

 

善子「感じる。ライラプスの気配があの壁の向こうから...!」

 

自信満々にライラプスの居場所を当てたが...

 

梨子「善子ちゃん。」

善子「ヨハネ!」

梨子「この住所だとこの家じゃなくて、こっちじゃない?」

善子「えっ...。」

 

探していた家の隣に来てしまっていた。

 

梨子「うん。やっぱりこっちよ。」

善子「たしかに...感じる。」

梨子「さっき同じこと言ってなかった?」

善子「うるさいわね! 呼び寄せる!」

 

気を取り直して、本来探していた家の前まで来た訳で、外にあんこは居なかった。

そうなれば、十中八九は家の中。

 

善子「来~い...来~い...。リトルデーモンライラプス...。主の元に~。」

 

お得意の堕天使モードを駆使して、あんこを呼ぼうとするが...

 

母親「あら~、この間はどうも。」

梨子「ハッ...。」

善子「えっ...。」

 

あんこの飼い主である母親が買い物から帰ってきたらしく、偶然出会ってしまった。

 

梨子「その...あの...失礼しました~!」

 

突然すぎたのと、堕天使を見られた恥ずかしさなのか、梨子と善子は一礼してその場から足早に立ち去った。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

梨子「出てこないわね~...。」

善子「やはり何者かに妨害されているようね。」

 

足早に立ち去ったあと、再びさっきの家の近くまで戻ってきた2人。

今はあんこの住む家が見える位置にあるコインパーキングで様子を伺っている。

 

善子「こうなったら...。」

梨子「こうなったら?」

善子「出てくるまで待つ!」

 

持久戦に持ち込んでまであんこに会おうとする姿勢を崩さない善子。

 

梨子「本気? 日が暮れるわよ?」

善子「嫌なら帰りなさいよ。前にも言ったけど、あの子は私にとって特別なの。」

梨子「でも...。」

 

それに対して、梨子は心配でいっぱいになるが、善子の並々ならぬ想いに強く言えないでいた。

すると、梨子のスマホにメッセージが届く。

梨子の母から『何時頃帰ってくるの?』という内容だった。

時刻は夕方であり、空も茜色に染まりつつある。

母を心配させないために家に帰らないといけないが、あんこが出てくるまで帰らないと言い張る善子のことが心配な梨子。

善子を一瞥して、『もうすぐ帰る。』と返信を打ち込んだあと、近くのバス停でバスを待っていた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

善子Side

 

梨子が去ってもその場から動かずに、あんこが出てくるまで待っていると...

 

JJ「んなとこで何やってんだ?」

善子「師匠...。」

 

買い物袋を片手にぶら下げたジャグラーが声をかけてきた。

 

JJ「ガイから聞いたぞ。あの犬が飼い主の元に帰ったってな。お前のことだから、大方諦めきれなくてここに居るんだろ。」

善子「うっ...そうだけど...。」

 

図星で言葉に詰まる。

 

善子「さっきまでリリーが居たけど、帰ったわ。」

JJ「だろうな。気配が移動したのを感じてたからな。野暮なこと聞くが、帰らねぇのか?」

善子「ライラプスをこの目で見るまでは帰らないわ。」

 

その意志が固いと感じたジャグラーは息を1つ吐いて、善子の隣に立つ。

 

善子「師匠は買い物帰りなんでしょ? お店に行かなくていいわけ?」

JJ「やたらとわがままな弟子の言うことを聞くのも師匠の努めだ。」

 

2人して待っていると、2つのシルエットが近づいてきていた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

梨子Side

 

バス停で内浦方面行きのバスを待っていると...

 

「もしや、梨子さんですかな?」

 

梨子「えっ?」

 

ガイやリク,ジャグラーでもない声で名前を呼ばれたが、その人物は梨子もよく知る人物だった。

 

梨子「店長さん...。」

 

仲見世商店街でやば珈琲店を営むブラック店長だ。

 

店長「こんな住宅街で会うなんて珍しいものですね。おつかいか何かですか?」

梨子「いえ...。ちょっと成り行きで来たというか...。ここに書かれてるお宅に用事があって...。」

 

鞄から1枚の紙を出して、店長に渡す。

あんこを探しているという紙だ。

 

店長「おや、お得意先のお宅ですな。」

梨子「え...じゃあ...。」

店長「さっきコーヒー豆を届けたばかりでしてね。」

 

梨子と善子が預かっていたあんこの飼い主の家が、店長のお得意先だったとは、妙な繋がりがあるものだ。

 

梨子「あの家に1匹の犬が居るのはご存知ですか?」

店長「えぇ、知ってますよ。人懐っこい性格で可愛い子ですよ。たしか、少し前まで迷子になっていたらしいと聞きましたね。」

梨子「実は、私と善子ちゃんが預かっていたんです。」

店長「なんと...。そういえば、飼い主の女の子が、2人の高校生のお姉さんが見つけてくれたと話していましたね。それが梨子さんと善子さんでしたか。」

 

こちら側もあんこの話が進む。

 

店長「もしかして、別れたことが寂しくてホームシックのような気持ちを抱いているのでは?」

梨子「店長さんの言うとおりです...。さっきまで善子ちゃんと待っていたんですけど、そろそろ帰らないとお母さんに心配かけちゃうかなって...。」

 

そんな話をしていると、いつの間にか曇っていた空からポツリと滴が落ちてきた。

 

梨子「雨...。」

店長「降ってきましたね。」

 

ふと善子のことが頭をよぎる。

雨の中でも待っていると考えると、このままほおっておくわけにもいかない。

 

梨子「私、善子ちゃんの所に戻ります。」

店長「であれば、私も着いていっていいですかな? 何やら不思議な繋がりですし、久々に善子さんの顔を見てみたいですし。」

梨子「それなら、一緒に行きましょう。」

 

すぐ手前にバスが来ていたが、梨子はバスに乗らず、ブラック店長と共に善子の元へ向かった。

しばらく歩くと、さっきまで居たコインパーキングの場所に善子と男の姿があった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

善子「梨子...。それに店長...。」

梨子「風邪引くわよ。」

店長「お久しぶりです善子さん。」

JJ「桜内とマスターとは珍しい組み合わせだな。」

 

コインパーキングに4人が揃う。

 

梨子「あと、これ。」

 

ここに来る途中でお店に立ち寄り、差し入れを買ってきた。

 

善子「いらない。」

梨子「はい。」

 

善子に渡そうとするが、断られた。

だが、数分後には差し入れの『うなぎおにぎり』にパクつく。

 

善子「どうして戻ってきたの? それに店長も一緒だなんて。」

梨子「考えてみたら、帰っちゃったら本当に出てきた時に会えないなって...。店長さんとはバス停で偶然会ったの。」

善子「私が先に出会ったんだからね!」

梨子「それはわかってるけど...。」

 

雨が降る中、梨子もあんこを一目見るまで帰らないらしい。

 

JJ「この時間はいつもの配達じゃなかったか?」

店長「配達を終えて店に戻ろうとしたところ、バス停で梨子さんに遭遇したのですよ。それに梨子さんの話を聞いたら、常連のお宅でしてね。」

JJ「なるほどな。妙な繋がりがあるもんだ。」

 

料金表の看板を挟んでJK同士,宇宙人同士で会話が進む。

 

梨子「どうして運命なの?」

善子「なにが?」

梨子「いや...。」

善子「DestinyよDestiny。」

梨子「そうかもしれないけど...。」

 

さっきから、あんことの出会いは運命だと言い張る善子だが...

 

善子「堕天使って、いると思う?」

梨子「え?」

 

話題が堕天使へと変わった。

 

善子「私さ、小さい頃からすっごい運が悪かったの...。」

 

スッと立ち上がって善子自身の昔話を始める。

しゃがんでいる梨子、ブラック店長とジャグラーも耳を傾ける。

 

善子「外に出れば雨に降られるし、転ぶし、何しても自分だけうまくいかないし...。それで思ったの。きっと、私が特別だから、見えない力が働いてるんだって。」

梨子「それで、堕天使?」

善子「勿論、堕天使なんているはずないって、それはもうなんとなく感じてる。クラスじゃ言わない様にしてるし。でもさ...。」

 

すぐそこにある自動販売機の前まで移動し、飲み物を選びながらも話は続く。

 

善子「本当にそういうの全く無いのかなって。運命とか、見えない力とか、ホントはあるんじゃないのかなって。それに、私たちのすぐ側には師匠たちが居る。そんな時、出会ったの...。」

店長「それがあの子だったと。」

善子「えぇ。何か見えない力で引き寄せられているようだった。これは絶対、偶然じゃなくて、何かに導かれてるんだって、そう思った。不思議な力が働いてるんだって...。」

 

自販機のボタンを押して、飲み物を梨子に渡す。

 

善子「ほい、ライラプス。」

梨子「むぅ...ノクターン!」

 

缶には『あんこたっぷりぜんざい』と表記されていた。

ぜんざいを受け取り、飲もうとした時...

 

女の子「止んだね~。」

 

善子と梨子が張り込んでいた家から、あんこと女の子が出てきた。

雨が止んだので散歩に出かけるようだ。

女の子が散歩に出る準備をするが、母親の呼ばれて一度家の中へ戻った。

あんこは首輪のリードを家の策に繋がれ、外で待っている。

 

梨子「善子ちゃん。」

店長「待った甲斐がありましたな。」

JJ「行くか?」

 

今なら千載一遇のチャンスで、再びあんこ(ノクターン/ライラプス)に触れあえるが、善子はその場でぜんざいの缶を持った腕を前に伸ばし、念力でも送るかのようなポーズをとった。

 

善子「むむむ...気付いて...!」

JJ「何してんだ。」

 

すると...

 

あんこ「クゥ?」

 

善子たちの方を振り向いた。

だが...

 

あんこ「アン! アンアン!」

 

急に吠え出したのだ。

 

梨子「善子ちゃん...?」

善子「私のせい!?」

店長「いえ、あれは何かに怯えている、もしくは...。」

JJ「威嚇しているのどっちかだ。」

 

女の子「どうしたのあんこ?」

あんこ「アンアン! アン!」

 

鳴き声を聞き付け、家から飼い主の女の子があやすが鳴き止む様子は無い。

ジャグラーと店長が周囲を警戒した瞬間...

 

 

 

 

 

ドシーン!!

 

空から4体のロボットが街に降り立った。

それと同時に、街を一斉に攻撃し始めた。

 

店長「ジャグラーさん...あのロボットは...。」

JJ「奴らは『スペースリセッター グローカーボーン』。かつて別宇宙の地球に送り込まれた破壊兵器だ。」

 

4体のグローカーボーンは両腕から衝撃光球弾のプレスバルブや両腕のボーンキャノンを発射し、沼津の街を侵攻する。

 

梨子&善子「「きゃあ!」」

店長「ぐっ...!」

JJ「噂通り容赦無しか...。」

 

女の子「きゃっ!」

 

攻撃が4人の近くに落ちた。

その内の1体がこっちへ向かって来る。

 

女の子「あんこ? あんこ!」

 

女の子が必死にあんこの名前を叫び始め、何かと思いそちらに視線を移すと、さっきの攻撃でできた瓦礫にあんこが閉じ込められてしまったのだ。

 

母親「早く逃げるわよ!」

女の子「でもあんこが...!」

 

あんこ「クゥ~ン...。」

 

善子「ッ...!」

梨子「善子ちゃん!」

JJ「あのバカ...。」

店長「おやおや。」

 

目の前の状況に善子が腹を括るかの如く、真剣な表情で女の子の元へ駆け寄った。

 

善子「私があんこちゃんを助けるからね!」

女の子「おだんごのお姉ちゃん...。」

善子「ん~~~!!」

 

ありったけの力を込めて瓦礫を退かそうとするが、びくともしない。

そこへ...

 

梨子「ん~~~!!」

善子「梨子...。」

店長「私たちも居ますよ。」

JJ「早く助けるぞ。」

 

4人で力を合わせると、瓦礫は少しずつ動き...

 

ガシャーン!!

 

女の子「あんこ!」

あんこ「アンアン!」

 

無事に助けることができた。

 

母親「皆さんありがとうございます!」

女の子「お姉ちゃん、おじさん、ありがとう!」

 

だが、感動に浸っている時間は無い。

グローカーボーンは刻々と近づいてきている。

 

店長「皆さんで避難することにしましょう。私がお子さんをおぶりますから、お母様はあんこさんを。」

 

そして一同は避難を始める。

ひたすら逃げるが、グローカーボーンは追いかけてくる。

しかし、彼らが逃げる方向から2つの光がものすごい速さで飛んで来て頭上を通過した。

 

JJ「あいつらようやく来たか。」

 

2つの光のうち、1つは3体のグローカーボーンの中心に降り立ち、『ウルトラマンジード プリミティブ』に、もう1つの光は『ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン』になり、上空から蹴りをお見舞いし着地した。

 

女の子「ウルトラマンが来てくれたよ!」

あんこ「アンアン!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アルファ「何の為に4体居るか...。わかるよね?」

 

ライザーでグローカーボーンを召喚した張本人は、これから始まる戦いに期待を寄せていた。

 

 

 

 

続く。




この半年ですが、3月を境に世の中がガラリと変わりましたね。
1月はラブライブ!フェス(両日現地)、2月は伊波さんのcartes Á jouer 東京公演,CYaRon! 1st LoveLive! Braveheart Coarter(両日現地)に行ってから今日までずっと自宅警備でした。

ただ、バイトはあったので収入が減るということは無く、むしろ増えました(笑)

今はコロナが落ち着いてきたのか第2波が来たのかわからない状況ですから、気を付けて生活していきましょう!


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【5-5】犬を拾う/チカラの意味

ウルトラマンZがおもしろすぎる!!
ジャグラーがストレイジの隊長だなんて、入隊試験や隊長になるための試験をどうやって合格していったのか気になるし、ガイさんがどう思っているのか知りたいです(笑)

では、本編2期5話のラストをどうぞ!


グローカーボーンα β γ δ

vs

ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン

ウルトラマンジード プリミティブ

 

 

ジード「ノルマは2体ですね。」

オーブ「だな。沖縄でのギャラクトロンを思い出すぜ。」

 

2人のコンビがロボット怪獣を相手にするのは2度目だ。

ジードの居たサイドスペースの地球が『巨大人工頭脳ギルバリス』によって支配されようとした際に、ギャラクトロン MKー2や通常個体のギャラクトロンと戦った過去がある。

その時のコンビネーションを活かして、4体のグローカーボーンを圧倒していく。

 

オーブ「スペリオン光輪!」

ジード「レッキングリッパー!」

 

グローカーボーンβ「☆¥#*=€......。」

グローカーボーンγ「□★$〒<=%......。」

 

それぞれの技がβとγにヒットし、活動が停止した。

 

善子「ロボットが止まったわ!」

JJ「いや、破壊しない限り再び活動する...。」

 

「その通りさ。」

 

不意に声が聞こえてきたので辺りを警戒すると、住宅の屋根にジャグラーたちと敵対するアルファが立っていた。

 

アルファ「グローカーのこと、やはりコスモスから聞いてるようだね。」

JJ「当たり前だ。」

 

ウルトラマンコスモスに変身していた『春野ムサシ』という人物と一緒に行動を共にしていたことがあるガイとジャグラー。

ムサシとコスモスから彼らの歴戦を学んだなかに、グローカーに関する話があったのだ。

 

アルファ「勘の良いジャグラーくんなら、このあとの展開もわかるよねぇ?」

JJ「嫌と言うほどな...。」

梨子「何をするつもりですか...。」

 

すると、アルファはライザーと怪獣カプセルを2つ取り出した。

 

アルファ「エレキング...。エースキラー...。」

 

カプセルを起動させ、ライザーでスキャン。

 

《エレキング》

《エースキラー》

《カイザーベリアル》

 

《カイザーサンダーキラー》

 

フュージョンライズし、カイザーベリアル融合獣に姿を変えた。

 

KSK「キィィィィ!」

 

オーブ「何っ...。」

ジード「このタイミングで来るなんて...。」

 

グローカーボーン2体と戦っていることで、カイザーサンダーキラーを迎え撃つことができない。

その状況はアルファにとって好都合。

全身に電気が走ると、左手から一気に電気エネルギーを放出した。

そのエネルギーが活動停止中のグローカーボーンβとγに命中し、再び起動。

仲間の再起動を認識したαとδは、オーブとジードにボーンキャノンを発射する。

 

オーブ「ぐっ...。」

ジード「うわぁぁ....。」

 

ボーンキャノンを正面から受けた2人は後ずさる。

そして、αとβ、γとδがそれぞれ合体し、新たな形態に変化した。

 

店長「ジャグラーさんあれは...。」

JJ「『スペースリセッター グローカールーク』。グローカーボーンの時点であらかた読んでいたんだが、やっぱこうなるのか...。」

梨子「進化したってことですか?」

JJ「まぁな。」

善子「さっきのより強そうね...。」

 

『スペースリセッター グローカールーク』

グローカーボーン2体が分裂合体したグローカーの第二形態。

両肩に鋭い刃、顔に6本の刃から成り立つ鋭い顎などを有した攻撃的なフォルムをしており、戦闘能力はグローカーボーンの時より格段に上がっている。

そしてなんと言っても...

 

グローカールークε「抵抗スル者ハ全テ排除。」

グローカールークθ「抵抗スル者ハ全テ排除。」

 

と呟くのが特徴だ。

 

KSK「こいつらはただのグローカールークじゃない。オーブとジード、君たち2人の戦いのデータをインストールしている。せいぜい頑張りたまえ。」

 

そう言ったあと、カイザーサンダーキラーは姿を消した。

 

オーブ「まだ行けるか?」

ジード「大丈夫です!」

 

《ウルトラマンオーブ バーンマイト》

《ウルトラマンジード ソリッドバーニング》

 

オーブ「紅に!」

ジード「燃えるぜ!」

 

2人はパワーを重視した姿へとチェンジし、グローカールークと対峙する。

しかし、パンチやキックで攻撃をするも全て躱されるか的確に受け止められてしまう。

 

グローカールークε「抵抗スル者ハ全テ排除。」

グローカールークθ「抵抗スル者ハ全テ排除。」

 

その逆として、グローカールークは背面の視覚器官とレッドアイなどから放たれる『ブレアビーム』、両肩のルークキャノンから放たれる『ヘルムートバルブ』は全てオーブとジードに命中するのだ。

このグローカールークは対オーブ・対ジードに改造されたロボットなのだ。

 

ジード「僕たちの技が効かない...。」

オーブ「アルファのやつ、怪獣カプセルを改造していたとはな...。」

 

取っ組み合いの状態が続いていたが、2体のグローカールークは両手首から『ルークスエッジ』という鋭い長剣を出現させ、オーブとジードを斬り裂く。

 

オーブ「グッ...。」

ジード「ウワァ...。」

 

ピコンピコンピコンピコン...。

 

両者のカラータイマーが点滅しはじめ、膝を着いてしまう。

 

梨子「このままじゃ、ガイさんとリクくんが...。」

善子「師匠なんとかならないの?」

JJ「なんとかなったら俺はここに...ッ!」

店長「ジャグラーさん?」

 

突然、ジャグラーの脳裏にとあるヴィジョンが浮かんだ。

 

JJ「ほぉ〜。俺に新しいおもちゃでもくれるってか。面白い。お前ら少し下がれ。」

 

善子,梨子,店長はジャグラーから少し距離を取る。

それを確認したジャグラーは魔人態に姿を変え、蛇心剣を構える。

 

魔人JJ「星の瞬く狭間の闇よ。暗黒のパワーを我にもたらせ。光から闇へ、闇から光へぇぇぇ!」

 

呪文のようなものを唱えた直後、ジャグラーの真上に謎の異空間が広がり、その空間から3つの小さな光と1つの大きな光が降り注ぐ。

その光はジャグラーの目の前で浮遊しており、それを掴むと、右手には怪獣が描かれたメダル、左手には赤と黒の色をした扇みたいなアイテム『ダークゼットライザー』が握られていた。

再び人間態に姿を戻すと、アイテムのトリガーを押した。

 

すると周囲が全く異なる場所『インナースペース』に変わり、1枚のカード『ウルトラアクセスカード』が出現。

ジャグラーはそれを掴み、アイテムにスキャンする。

 

《ヘビクラ、アクセスグランテッド》

 

JJ「ヘビクラぁ? 誰だそれ? まぁ今はどうでもいいか。」

 

次に、握っていた3つのメダルを順に装填する。

 

JJ「ゼットンさん。パンドンさん。マガオロチ。」

 

さっきの怪獣が描かれたメダルとは、『宇宙恐竜ゼットン』,『双頭怪獣パンドン』,『大魔王獣マガオロチ』だ。

そのメダルをアクセスカードと照合させる。

 

《ゼットン》

《パンドン》

《マガオロチ》

 

JJ「お待たせしました。闇の力、おかりします!」

 

ダークゼットライザーを上に掲げ、最後にトリガーを押すとメダルに宿った怪獣の力が解放され...

 

《ゼッパンドン》

 

『合体魔王獣ゼッパンドン』へ変身した。

 

 

 

 

 

ドーーーン!!

 

2人の背後で何か着地したため振り向く。

 

オーブ「なんだ...?」

ジード「新しい怪獣?」

ゼッパンドン「久しぶりに血が騒ぐぜ。よぉ、おふたりさん。助けにきてやったぜ。」

ジード「その声...ジャグラーさん!?」

オーブ「ジャグラー...ダークリングの力が戻ったのか?」

ゼッパンドン「新しいおもちゃだ。羨ましいだろ?」

 

少しやり取りしたあと、ゼッパンドンは瞬間移動しグローカールークの背後に回り、背面の視覚器官を使用不能にした。

新たな敵を感知したグローカールークはすぐにゼッパンドンの方へ振り向く。

しかしそれは背中がガラ空きになることを意味するため...

 

オーブ「リク行くぞ!」

ジード「はい!」

 

2人は再び立ち上がると走り出し、同時にジャンプし飛び蹴りをお見舞いした。

その蹴りは両肩にある鋭い刃を1本ずつ折ったのだ。

反動でよろけるグローカールークだが、反撃として『ブレアビーム』と『ヘルムートバルブ』を発射するが...

 

ゼッパンドン「ゼッパンドンシールド!」

 

頑丈なシールドで攻撃は1発も当たらない。

 

《ウルトラマンオーブ オーブオリジン》

《ウルトラマンジード プリミティブ》

 

その隙にオーブは基本形態のオーブオリジンになり、ジードは再びプリミティブに姿を戻した。

 

ジード「ジードクロー!」

 

すると、ジードの手には二又のかぎ爪型の武器が握られていた。

もちろんオーブはオーブカリバーを担いでいる。

そして、オーブカリバーの風の紋章を選択。

 

オーブ「オーブウィンドカリバー!!」

 

オーブカリバーを振るって巨大な竜巻を発生させ、グローカールーク2体を上空へと巻き上げる。

竜巻の中では制御が効かず、お互いがぶつかり合う。

全身が機械ということもあり、所々火花もあがる。

 

グローカールークε「テイ...コウスルモ...ノハ...全テハイ...ジョ...。」

グローカールークθ「テイ...コウスルモ...ノハ...全テハイ...ジョ...。」

 

音声も歯切れが悪くなってきた。

 

ジード「コークスクリュージャミング!」

 

ジードクローのトリガーを2回引いてスイッチを押すことで発動。

全身にエネルギーを纏い、ジードクローを切っ先にして回転しながら敵に突っ込む技だ。

オーブウィンドカリバーで発生した竜巻が落ち着いた瞬間、グローカールーク2体の間を縫うように突っ込み...

 

ジード「おまけにもう1回だ!」

 

往復する形で追撃した。

直後、落下し地面に叩きつけられた2体は起き上がるも攻撃する余裕が無くなっていた。

 

ゼッパンドン「俺からも置き土産だ。」

 

『ゼッパンドン撃炎弾』を1発叩き込む。

おかげで、グローカールークεとθは完全に機能が停止した。

ここでインナースペースのガイは小型のオーブカリバーをオーブリングでリードする。

 

《解き放て、オーブの力》

 

オーブカリバーが操る火・水・土・風という4つの属性とオーブ自身が持つ光と闇の力を合わせた必殺技を放つ体勢に入る。

掲げたオーブカリバーを円を描くように振るい...

 

オーブ「オーブスプリームカリバー!!」

 

剣先を敵に向けることで、虹色の光線が一気に放たれる。

その光線がグローカールークεとθに直撃。

 

ドガーーーーーン!!!

 

2体は大爆発を起こし、消滅した。

 

善子「師匠たちが勝ったわ!」

梨子「ガイさん...リクくん...。良かった...。」

店長「3人ともお見事でした。」

 

見守っていた3人も笑顔になった。

 

ゼッパンドン「俺は先に帰るぜ。あとはよろしく。」

オーブ「あぁ。助かったぜジャグラー。」

ジード「ジャグラーさん、ありがとうございました!」

 

変身を解いたジャグラーは善子たちと合流。

オーブとジードも街を修復し、空高く飛んでいった。

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

善子「やっぱり偶然だったようね...。」

 

店長と別れ、帰りのバスを待つ中で善子がふと呟く。

 

梨子「でも、見てくれた。」

善子「え?」

梨子「見えない力はあると思う。善子ちゃんの中だけじゃなく、どんな人にも....。」

善子「そうかな...?」

梨子「うん。だから信じている限り、その力は働いていると思うよ。」

 

善子の願いが通じたのかのように、あんこ(ノクターン/ライラプス)が振り向いてくれたことは紛れもない事実。

最初に出会った時から大切な意味があったのかもしれない。

 

善子「さすが私のリトルデーモン! ヨハネの名において、上級リトルデーモンに認定してあげる!」

梨子「ふふ...。ありがとう、ヨハネちゃん♪」

善子「善子!...って、あれ...?」

 

いつもの調子に戻った善子であったが、梨子が1枚上手であった。

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

『中秋の名月』という言葉が生まれるくらい立派な満月が秋の夜空に浮かび始めた時間。

 

千歌「偶然が重なってここまで来た...か。」

 

自宅前の海岸でたそがれていた千歌が家に戻ろうとしたとき、玄関先で飼われているしいたけに触れようとする梨子を見つけた。

 

しいたけ「ワウ〜。」

梨子「ひぃ...。」

 

千歌「梨子ちゃん? どうしたの?」

梨子「千歌ちゃん。試してみようかなって、これも出会いだから。」

千歌「え?」

 

内浦に引っ越し出会ったときから梨子はしいたけに苦手意識があったが、今は面と向かっていた。

 

梨子「私ね...もしかして、この世界に偶然は無いのかもって思ったの。」

千歌「偶然は...無い...?」

梨子「色んな人が色んな思いを抱いて、その想いが見えない力になって、引き寄せられて...運命のように出会う。全てに意味がある...。見えないだけで、きっと...!」

 

犬が苦手にも関わらず、善子の頼みを聞いてあんこを預かっていたが、しばらく一緒に過ごしたことで梨子の心に自身が気づかないうちに変化があったのだろう。

今、梨子の手のひらにはあんこに与えていた犬用のビスケットがある。

静かに佇んでいたしいたけがゆっくり近づき、梨子の手から直接ビスケットを食べた。

そして意を決し、梨子は右手をそっとしいたけの頭に近づけ...

 

梨子「ふふっ♪」

千歌「わあぁぁ!」

 

ついに、しいたけに触れることができたのだ。

 

梨子「そう思えたら、素敵じゃない?」

 

 

 

ガイ「見えない力か...。」

リク「どうしたんですかガイさん?」

 

部屋の窓から千歌と梨子の会話を聞いていたガイの呟きに反応するリク。

 

ガイ「SSPの連中との出会いがそうだったのかなと思ってさ。闇の力を制御できず暴走した俺を最後まで信じてくれたあいつらが居たから、俺は本当の自分を取り戻せた。リクもそうだろ?」

リク「そうですね。僕を呼んでくれる声や信じてくれる仲間が居たから、父さん...ベリアルの呪縛を断ち切って、みんなのヒーローになれましたから。」

 

改めて、ウルトラマンと人間の間にある見えない力を知る2人であった。

 

 

 

 

 

続く。




えー、皆さんが言いたいことはだいたいわかってます(笑)
ジャグラーの変身はウルトラマンZの第5話から拝借しました!
一応、1期最後の戦いでダークリングを失った設定で、どうやって復活させようか模索していたらタイミングがドンピシャリ!
あの変身に出会ったというわけです(笑)
Zで描かれていたやつにアレンジを加えてるところは許してください(>_<)

話は変わり作者の近況ですが、6月30日にスクフェスAC Next Stageにて曜ちゃんのソロ曲『Beginner's Sailing』を1000回プレイ達成し、1000回称号をゲットしました!
6月11日に実装されてから約3週間というスピードです。(おそらく、日本全国で3人目かも。)
6月30日はAqoursの結成5周年でもあったので、絶対この日と決めてました。
詳しくはツイッターで検索してみてください。

それでは次回の6話でお会いしましょう!


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【6-1】Aqours WAVE/壁はどうするもの?

『ウルトラマンジード ギャラクシーライジング』
かっこよすぎやしませんか??
リクとジャグラーがエンカしたときは期待通りの会話で安心しました(^ω^)
ジャグラーの「正義に目覚めたって言ったら、信じるか?」ってセリフ、ガイさんにも言って欲しい(笑)

そして来週のウルトラマンZ第7話で、ウルトラマンゼロが戻ってくる!
次回予告ではペガも一瞬映ってたけど、再会シーンなのか回想シーンなのか気になる...。

あと個人的に楽しみにしてるのは、ヘビクラ隊長がストレイジのメンバーに『無幻魔人 ジャグラス ジャグラー』であると正体を明かすところですね〜。


「「「「「「......。」」」」」」

 

浦の星女学院スクールアイドル部の部室は、部室に誰も居ないのかと疑うくらい静まり返っていた。

1年生と2年生が、真剣な表情でパソコンの画面を見つめている。

 

リク「何かあったのかな?」

ペガ「リク知らないの?」

リク「えっ?」

ペガ「もうすぐラブライブの地区予選大会の会場が発表されるんだよ。」

 

ペガの言う通り、今日はラブライブの決勝ステージへと進むための登竜門である地区予選大会の会場が発表される日だ。

もうすぐ運営から発表がある。

 

ピロリン

 

ルビィ「来ました!」

 

ちょうど時間となり、パソコンが音を鳴らした瞬間、6人は息を飲む。

そして画面に映し出された会場は...

 

花丸「見た事あるずら!」

善子「ここは...前回ラグナロクが行われた約束の場所...。」

梨子「私達が突破できなかった、地区大会...!」

 

夏に開催された地区予選大会と同じ会場だったのだ。

 

曜「リベンジだね...。」

千歌「...うん。」

 

6人とも気合いが入ったような顔になっていた。

 

リク「なんかすごい気迫を感じる...。」

ペガ「みんなにとっては大事な一戦だからね。ここを突破できたら決勝だもん。」

リク「ペガ...なんだか詳しいね?」

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

地区予選大会の会場発表と同じ頃...。

 

ダイヤ「57人!?」

ガイ「目標の半分と少しで停滞気味だな。」

鞠莉「そう。今日現在、入学希望者は57人。」

ダイヤ「そんな...。この1ヶ月で10人も増えていないと言うのですか...。」

 

生徒会室でガイと3年生が集まっていた。

話してる内容は来年度の入学希望者数のこと。

鞠莉のスマホを手に取ったダイヤが確認していたのは、今日現在での浦の星女学院入学希望者の総数。

統廃合を防ぐために希望者を100人集めなければならないのだが、ようやく半分超えたといった人数だった。

 

果南「鞠莉のお父さんに言われた期限まで、あと1ヶ月もないよね...。」

鞠莉「ラブライブ地区予選大会の行われる日の夜。そこまでに100人を突破しなければ...今度こそ、あとはNothingです。」

 

夏のラブライブ地区予選大会以降、少しずつ入学希望者が増え、9月の学校説明会は大成功を納めて勢いに乗っていたのだが、あと1ヶ月で43人を集めるとなるとかなり険しい道のりだ。

 

果南「つまり、次の地区予選が...。」

鞠莉「Yes...。Last Chance...。」

ダイヤ「そこに掛けるしかないという事ですわね...。」

ガイ「負けは許されない戦いになるな。」

 

重苦しい空気が漂うばかりであった。

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

場所は変わり、沼津駅近くの練習スタジオ。

 

鞠莉「ワンツースリーフォーワンツースリーフォー! Changeして〜。Up! Up!」

 

鞠莉が手拍子でリズムを刻んでいた。

それが止まると同時にメンバーも最後のポーズを決めて止まる。

 

鞠莉「Oh~Good! ここの腕の角度を合わせたいね〜。花丸はもうちょい上げて。」

花丸「むうぅ~~。」

鞠莉「そうそう♪ その角度を忘れないでね!」

花丸「ずらぁ...。」

鞠莉「じゃあ、Interval後、各個人で練習ね!」

 

「「「ふぅ~~・・・」」」

 

ここで休憩に入る。

 

花丸「疲れたずら~...。」

ルビィ「大丈夫花丸ちゃん?」

 

花丸が床に全身を預ける。

 

ガイ「水分補給を忘れずにするんだぞ〜。」

ペガ「みんな〜、これ僕とリクから差し入れだよ〜!」

 

休憩中のAqoursにペガは保冷バッグを差し出す。

中身は『はちみつレモンゼリー』が9人分あった。

 

千歌「おいしそう!」

鞠莉「嬉しい差し入れね!」

ガイ「よくできてるな。」

 

ペガからゼリーを受け取り、ツルリと完食する9人。

 

梨子「リクくんとペガくんが一緒に作ったの?」

リク「はい! ペガはメニューを考えてくれて、僕は志満さんにレシピを教わりながら作りました。」

ダイヤ「おふたりともありがとうございます。」

ルビィ「美味しかったです!」

 

差し入れは好評で、また作ってほしいとお願いされた。

リクもペガは次なるメニューを考えてるらしく、近いうちに持ってくることを約束した。

しばらく休憩が続くなか...

 

曜「わっ! 全国大会が有力視されてるグループだって!」

 

曜は鞄からスマホを取り出し、ラブライブに関する記事を読み始めるとメンバーからの視線が集まる。

 

花丸「ずら?」

千歌「なになに? そんなのあるの?」

曜「ラブライブ人気あるから、そういうの予想する人も多いみたい。」

梨子「どんなグループがあるの?」

曜「えっと...。」

 

画面をスクロールすると全国的に名前を響かせるグループ名がたくさんある。

 

曜「前年度全国大会に出たグループはもちろんで...。」

 

「「「「あっ!」」」」

 

すると、Aqoursがよく知るスクールアイドルのグループ名『Saint Snow』を見つける。

 

曜「前回、地区予選をトップで通過し、決勝では8位入賞したSaint Snow。姉、聖良は今年3年生。ラストチャンスに優勝を目指す。」

 

リク「セイントスノーですか?」

ガイ「そういやリクはAqours以外知らなかったか。簡単に言えば、Aqoursのライバルだ。」

ペガ「Saint Snowか〜。あとで曲を聞いてみよ〜っと。」

 

東京で開催されたスクールアイドルのイベントよりさらにレベルアップを果たしているのは確実なSaint Snow。

 

千歌「2人とも気合入ってるだろうな~。」

 

記事にもある通り、次回のラブライブ決勝に進めば優勝候補のリストに入ること間違いなしだろう。

 

曜「あとは...。あっ! Aqours!」

 

「「「「えっ?」」」」

 

善子「ほんと?」

曜「ほら!」

 

自分たちが取り上げられていることに驚く。

 

花丸「まる達ずら~!」

 

ガイ「え〜っと...。これだな。」

 

ガイも自分のスマホを取り出し、リクとペガにも見せる。

 

鞠莉「Hey! なんて書いてあるの?」

曜「前回は地区大会で涙をのんだAqoursだが、本大会予備予選の内容は、全国大会出場者に引けを取らない見事なパフォーマンスだった。今後の成長に期待したい。」

千歌「期待...。」

 

『期待』。

浦女や地域の人たちの期待とは違い、Aqoursが名前を轟かせるであろうと思っているスクールアイドルファンが抱いている期待だろう。

Aqoursはプレッシャーとは違う意味で背負うものが増えたような気がした。

 

善子「ふっふっふ...。この堕天使ヨハネとしての闇能力をもってすれば、その程度造作もない事です!」

梨子「そう! 造作もない事です!」

 

いつもなら何も無かったかのようにスルーされるか花丸や梨子のツッコミが入るはずなのだが、善子に便乗する声があがった。

しかもその便乗した人物が...

 

ペガ「梨子ちゃん??」

ガイ「ボケた...のか?」

 

梨子「ハッ...!?」

 

自分がやってしまった行動に慌てて気付くが、十分すぎるくらいに手遅れだった。

 

善子「さっすが我と契約を結んだだけの事はあるぞ、リトルデーモンリリーよ!」

梨子「無礼な! 我はそのような契約、交わしておらぬわ!」

 

再び善子と堕天劇を繰り広げる梨子。

 

リク「えぇっと〜...。」

曜「どうしたの?」

千歌「リリー?」

花丸「これが堕天ずら。」

ルビィ「うゆ...!」

 

堕天した梨子に対して他のメンバーも困惑している。

 

梨子「違う〜! これは違くて〜!」

善子「Welcome to Hell Zone♪」

梨子「待てぇぇい!」

 

表情がコロコロ変わる梨子を見て...

 

千歌「なんか楽しそうで良かった♪」

梨子「千歌ちゃんまでぇ...。」

 

メンバー同士、学年の枠を超えてさらに仲良くなったことに安心する千歌であった。

するとここでルビィもスマホを取り出し、ラブライブの運営サイトを確認する。

 

ルビィ「今回の地区予選は、会場とネットの投票で決勝進出者を決めるって...。」

 

結果発表の短縮を図ったのだろう。

その日の内に決勝進出グループが発表されるという事だ。

 

千歌「良かったじゃん。結果出るまで何日も待つより...。」

ダイヤ「そんな簡単な問題ではございませんわ。」

ガイ「この問題は、俺たちの最重要課題だな。」

 

千歌の言葉を遮ったのはダイヤとガイだった。

さらに鞠莉が口を開く。

 

鞠莉「会場には、出場グループの学校の生徒が応援に来てるのよ?」

ルビィ「ネット投票もあるとは言え、生徒数が多い方が有利...!」

花丸「じゃあもしかすると...。」

 

スクールアイドル好きのルビィはすぐに状況を理解した。

自分の学校のグループに投票するのは当たり前だと。

 

ダイヤ「そう...。生徒数で言えば、浦の星が1番不利ですわね...。」

ペガ「そんな...。」

リク「なんとかして打開策を練らないと...。」

 

また新たな壁がAqoursの前にそびえ立つのだった。

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

その日の夜。

 

自宅のテラス席近くの柵に寄りかかる果南が浮かない顔をしていた。

そしてテーブルには『Aqours ダンスフォーメーションアイデアノート』が1冊置かれていた。

それを手に取ったところで...

 

鞠莉「やっぱりそれしかないかもね♪」

ダイヤ「ですわね♪」

 

果南が声のする方を向くと鞠莉とダイヤが立っていた。

 

鞠莉「懐かしい〜。まだ持ってたんだ、それ。」

 

しかし、果南は渡すまいと抱え込む。

 

果南「まさか、やるなんて言うんじゃないよね?」

鞠莉「まさか、やらないとか言うんじゃないよね?」

 

鞠莉から返ってきた言葉を聞き、さらにノートを抱え込む。

 

鞠莉「状況はわかっているでしょ? それに賭けるしかない。」

果南「でも...。」

鞠莉「私、あの頃の気持ちと変わってないよ。」

果南「鞠莉...。」

 

果南の持っているノートは3年生の3人にとってよほど大事なものなのだろう。

 

ダイヤ「今回は私も鞠莉さんに賛成ですわ。学校の存続のために、やれることは全てやる。それが生徒会長としての義務だと思っていますの。」

 

ダイヤの意思も固かった。

生徒会長という生徒の代表であるからこそ、譲れない部分もある。

 

ダイヤ「それに、これがラストチャンスですわ。」

 

ラストチャンス。

言葉通り、3年生は最後の大会になる。

ラブライブ決勝に進み優勝するために、ここで終わるわけにはいかない。

 

果南「でも、できることじゃない...。これはできないこと...。」

鞠莉「そんなことはない。あの時はもう少しだった...。もう少しで...。」

果南「でもできなかった。」

 

2年前のことが絡んでいるようだ。

3人が1年生だった頃、スクールアイドル活動をしていたあの時が。

 

果南「それどころか、鞠莉の足まで...。」

 

当時のAqoursが解散する直接の原因にはならないが、ステージ直前に鞠莉が足に怪我を負っていた。

それくらいリスクがあるフォーメーションになることを知っているからこそ、果南は賛成できずにいた。

 

鞠莉「あの怪我は私がいけなかったの...。果南に追いつきたいって頑張りすぎたせいで...。」

ダイヤ「そうですわ。それに今は9人。私たちだけではありませんわ。」

 

果南のせいでは無いと言う鞠莉と2年前とは違うことを示すダイヤ。

2人の覚悟は決まっているようだ。

 

果南「ダメ...。ダメだよ! 届かないものに手を伸ばそうとして、そのせいで誰かを傷付けて...。それを千歌たちに押し付けるなんて...。」

 

自分がやるならともかく、千歌と曜を含めた幼馴染みや大切な後輩たちを危険な目に合わせたくない気持ちが強い果南は...

 

果南「こんなのっ...!」

 

持っていたノートを海に向かって放り投げた。

しかし直後、果南の横を通り抜ける鞠莉が居た。

柵を飛び越えて、ノートに手を伸ばし...

 

 

 

 

 

「全く...。お前らのおつむは単純すぎかよ。」

 

鞠莉「きゃっ!」

 

暗闇から突然声がしたかと思うと、声の主は鞠莉を担いで陸に着地した。

その手には果南が放り投げたノートもあった。

ちょうと月明かりがこの場を照らし姿があらわになる。

 

ダイヤ「ジャグラーさん!」

JJ「こんな季節に堂々と海に飛び込むなんてバカか?」

鞠莉「Sorry...。それからありがとう。」

 

言葉はトゲがあるように思えるが、鞠莉とノートが着水する前に助けたあたりは彼の優しさが垣間見える。

 

JJ「松浦、もっと小原と黒澤、それに残りのやつらを信じてやれ。お前が思うよりあいつらはヤワじゃねぇはずだ。」

果南「それは...。」

鞠莉「否定しないで、あの頃のことを...。私にとっては、とても大切な思い出...。だからこそ、やり遂げたい。あの時夢見た私たちのAqoursを完成させたい!」

果南「...。」

 

鞠莉の覚悟を聞いた果南だが、それでも答えを出しあぐねている様子だった。

 

 

 

 

 

続く。




いよいよAqoursは前回超えられなかった地区予選大会に挑みますね〜。
6話を執筆するにあたって、ブルーレイを見返したら泣けてきました...。(ToT)
2期放送当時はリアルタイムで見ていたのですが、5話以外全部泣いてましたね...。
自分がかなり涙もろくなってました。(>人<;)

μ'sの1期・2期・劇場版、Aqoursの1期も見る度に泣いてます(笑)。
Aqoursの劇場版も映画館で何回ボロ泣きしたことか...。特にSaint SnowとAqoursだけの決勝戦のシーンはアカン(笑)。


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【6ー2】Aqours WAVE/進めAqours!

この小説に関してネタバレになっちゃうのですが、『ファイブキング』という怪獣を登場させようと構想を練っていたのに、その怪獣の基盤となる怪獣がレイキュバスしか出てませんでした。
急ピッチで残る4体のファイヤーゴルザ,メルバ,コッヴ,ガンQを登場させねば...。

2期も折り返しに差しかかってきたので、登場怪獣もどんどん強くなっていきます。
ただ、その分助っ人もあったりするかも(笑)

今後ともお付き合いよろしくお願いします(*'ω'*)


淡島で3年生たちが話し合っていた同時刻。

千歌は自宅の軒下で函館にいる聖良と電話していた。

ちなみに、すぐ近くにいる梨子はしいたけにテレパシーを送っていた。

 

千歌「はい。出場グループの中では生徒数は1番少ない...。」

聖良「確かに不利ですね。圧倒的なパフォーマンスを見せて生徒数のハンデを逆転するしかない。」

千歌「ですよね...。でも、圧倒的って...。」

 

理亞「姉様、お風呂。」

 

聖良の部屋へ理亞がお風呂が空いたことを知らせに来た。

 

聖良「それはうまさだけではないと思います。むしろ、今の出演者の多くは先輩たちに引けを取らない歌とダンスのレベルにある。ですが、肩を並べたとは誰も思ってはいません。ラブライブが始まって、その人気を形作った先駆者たちの輝き。決して手の届かない光。」

千歌「手の届かない光...。」

 

ラブライブの決勝ステージに立った経験を持ち、さらには入賞を果たす実力があるからこその分析とアドバイスを送る聖良。

ただ、スクールアイドルの人気を形作った先駆者が居た時代と、AqoursやSaint Snowが活動する時代では規模が大きく変わっている。

今の時代、言うなれば『スクールアイドル戦国時代』だろう。

 

そして彼らも同じようなことを考えていた。

 

リク「Aqoursの皆、これからどうするのですかね...。」

ペガ「次の地区予選で負けたらもう...。」

ガイ「全員そう簡単に諦めるはずがない。ただ、これという決定打さえ見つかれば...。」

 

Aqoursを近くで見守ってきた彼らも、彼女たちをピンチから救う手立てが見つからないでいた。

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

翌日の練習開始直後。

Aqoursの9人に、ガイ,ジャグラー,リク,ペガのフルメンバーが屋上に揃っている。

 

善子「Aqoursらしさ?」

千歌「うん...。昨日、聖良さんと話してみて思ったの。私達だけの道を歩くってどういう事だろう...。私たちの輝きってなんだろう...。それを見つける事が大切だって、ラブライブに出て分かったのに...。それが何なのか、まだ言葉になってない。まだ形になってない...。だから形にしたい...。形に...。」

 

本日の練習に本腰を入れる前に千歌がAqoursに関する考えを話していく。

だが、何をどうするかという土台の部分が安定していないため、メンバーもなんと答えたらいいかわからないでいた。

 

ダイヤ「このタイミングでこんな話が千歌さんから出るなんて、運命ですわ!」

 

静寂の中で声をあげたのはダイヤだった。

 

ペガ「運命?」

ガイ「何か考えがあるみたいだな。」

ダイヤ「もちろんですわ。果南さん、あれ話しますわね。」

果南「えっ...。でもあれは...。」

 

ダイヤからの提案に、果南は少し狼狽る。

 

JJ「松浦、話を共有するだけでもいいだろうよ。」

果南「ジャグラーさんがそう言うなら...。」

 

千歌「何? それ何の話?」

 

ジャグラーが諭すとようやく果南は折れ、千歌は話に食いつく。

 

ダイヤ「2年前、私たち3人がラブライブ決勝に進むために作ったフォーメーションがありますの。」

リク「2年前って言ったら、3年生が1年生のとき...。」

 

曜「フォーメーション?」

ルビィ「フォーリンエンジェルズ?」

花丸「ずら?」

善子「ら、ら...ら?」

梨子「しりとりじゃないから。」

 

千歌「そんなのがあったんだ! すごい! 教えて!」

 

途中でしりとりはさておき、千歌はそのフォーメーションがどんなものなのかを知りたがる。

 

果南「でも...それをやろうとして鞠莉は足を痛めた。それに、皆の負担も大きいの。今、そこまでしてやる意味があるの?」

 

しかし、果南の表情は険しい。

これまでの振り付けとは比べ物にならないくらいリスクが高いことが伝わってくる。

だが...

 

千歌「なんで? 果南ちゃん、今そこまでしなくていつするの? 最初に約束したよね? 精一杯足掻こうよ! ラブライブはすぐそこなんだよ! 今こそ足掻いて、やれることは全部やりたいんだよ!」

 

千歌は違った。

わずかな希望があればそれを掴みたいという気持ちが強いのだろう。

それに、今やらないと後悔してしまう可能性がある。

 

果南「でも! これはセンターを務める人の負担が大きいの! あの時は、私だったけど...千歌にそれが出来るの!?」

 

9人の中で突出して体力や身体能力が高い果南が危ないと言うからには、残るメンバーに負担をかけたくないのはもちろん、怪我もしてほしくないのが本音だろう。

ましてや幼い頃から妹のように可愛がってきた千歌なら、その想いはなおさらだ。

 

千歌「大丈夫。やるよ、私!」

果南「千歌...。」

 

突き放そうとしたが、それでも食らいつく千歌。

果南はその気迫に何も言えなかった。

 

ダイヤ「決まりですわね。あのノートは渡しましょう。果南さん。」

鞠莉「今のAqoursをBreak Throughするためには、必ず超えなくちゃならないWallがありまーす!」

ダイヤ「今がその時かもしれませんわね。」

果南「言っとくけど、危ないと判断したら...私はラブライブを棄権してでも千歌を止めるからね。」

 

ダイヤと鞠莉の言葉で果南はようやくノートを渡し、千歌はそれを受け取った。

渡す際には千歌の身の安全を最優先とする忠告を添えた。

 

JJ「どこまで頑固なんだか。」

ガイ「何か知ってるような口ぶりだな。」

JJ「志の途中で諦められたら後味が悪いからな。光を追い求めて光になりきれなかったやつが生まれてくるのは、俺が最後でいい。」

 

そう言い終えたジャグラーは屋上から立ち去る。

 

ペガ「あんな風に言ってるけど、ジャグラーさん優しいね。」

リク「Aqoursのことが好きだって見え見えですね。」

ガイ「まったく...アイツらしいぜ。」

 

ジャグラーが闇に紛れ立ち去った空間を見ながら各々呟いた。

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

その夜。

 

ドシーン‼︎

 

千歌「いてて...。」

 

ノートに書かれたことを自室で練習する千歌だったが、失敗するたびに音が響き渡る。

 

美渡「千歌〜、うるさいよ。」

 

千歌「思ったより難しいなぁ。」

 

ヘッドホンで音楽を聞きながら読書していた美渡が注意するが聞こえていないようだ。

 

美渡「千歌〜!」

 

再度呼びかけてみるが返事はない代わりに...

 

ドタドタドタドタ...

 

千歌「どわぁぁぁぁぁ!!」

美渡「うわぁ!」

 

襖を突き抜けて千歌が美渡の部屋にぶっ飛んできた。

しかも千歌のお尻が美渡の顔面にクリーンヒット。

 

美渡「ちぃぃぃかぁぁぁ!!」

千歌「ごめ〜ん! 美渡ねぇごめん! ごめんって!」

 

これには美渡も激怒。

千歌を追いかけ回す。

 

美渡「おんどりゃ〜!」

千歌「うわぁぁぁ!」

 

ガイ「おっと。」

リク「なんだったんですかね?」

 

ちょっとした小物を千歌目がけて投げつけたりもした。

ちなみに、風呂上りのガイとリクの目の前を走っていったが、千歌はあまりの慌てっぷりに気づかなかった。

 

美渡「どーすんのよ襖!」

志満「お客様の迷惑よ〜、美渡〜。」

美渡「は〜い...。」

 

大声をあげる美渡に対し、志満は静かな笑顔で注意をする。

 

ガイ「お風呂いただきました。何かありましたか?」

 

千歌は一瞬だったが、高海家の3姉妹が揃っていたので声をかけるガイ。

 

美渡「ガイさん聞いてください! 千歌のやつ私の部屋の襖を壊したんですよ!」

 

ちょっと怒りながらさっきの出来事を話す美渡。

 

ガイ「それでしたら俺が直しますよ。」

美渡「さすがガイさん! 頼りになるわ〜。」

志満「こら美渡。ごめんなさいねガイさん。妹たちが面倒かけてしまって...。」

ガイ「いえ、いつもお世話になっていますからそのお返しですよ。」

 

十千万旅館に居候する身であるガイは些細なことでも高海一家を助けている。

ここだけの話、旅館を手伝い始めてから売上が右上がりだとか。

 

ガイ「リク、千歌の様子を見てきてくれ。美渡さんの部屋の襖直したら俺も行く。」

リク「わかりました。」

志満「千歌ちゃんのことよろしくね。」

リク「お任せください!」

 

そして、ガイと美渡は部屋に、リクは外へ向かった。

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

千歌「よっ...とととと...わあぁ!?」

 

十千万前の砂浜にやってきた千歌は、部屋で練習していたことを繰り返しているが、さきほどから転んでばかりいた。

 

鞠莉「心配?」

果南「やっぱり、こうなっちゃうんだなって...。」

鞠莉「あれ...やりたかったね。私たちで...。」

果南「それなら、なんで千歌たちにやらせるの? まるで押し付けるみたいに...。」

鞠莉「千歌っちならできるって信じてるから。今のAqoursなら、必ず成功する。果南だって信じてるでしょ?」

 

少し離れた物陰から千歌を見守っている鞠莉と果南。

2人ともいつもなら淡島の自宅にいるのだが、今日は千歌の様子を見ていた。

千歌を見守るのは2人の他にもいた。

 

ペガ「頑張ってるね千歌ちゃん。」

リク「うん。」

 

砂浜近くの階段に腰掛けているリクとペガだ。

 

リク「でも、怪我をしないか心配だよね。」

ペガ「リク...。」

リク「一応僕はマネージャーみたいな立場だからさ。無茶しないように見ておくのも僕の役目だよ。」

 

救急箱を常備しながら2人は千歌の練習を見守っていた。

 

ガイ「千歌の様子はどうだ?」

 

ここで美渡の部屋の襖を直していたガイが合流した。

 

リク「ずっと転んでって感じですね...。」

ガイ「あれは振り付けってどころか、技だな。果南の言うように簡単にできるもんじゃない。」

ペガ「あぁっ!」

 

何度も何度も練習するが、転んでばかりの千歌。

所々に擦り傷があったりもする。

 

ガイ「体を壊さなければいいが...。」

 

この時すでに地区予選大会まで1ヶ月を切っていた。

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

千歌「行きまぁ〜〜〜す!」

 

いつき「千歌ぁ〜! 頑張って〜!」

 

Aqoursとガイとリクは浦女の体育館にいた。

体育館には他の部活の生徒が何人もいたが、みんな千歌の練習を応援していた。

その声援を受け、体育館のステージで千歌は目の前に敷かれたマット目掛けて走り出し、床を蹴り...

 

千歌「うあぁぁぁ!」

 

バランスを崩して失敗。

 

いつき「大丈夫?」

ガイ「派手に転んだな...。起きれるか?」

 

クラスメイトからも心配の声が聞こえる。

見かねたガイは転んだ千歌を立たせるため補助に入る。

 

千歌「だ、だいじょうぶ...。大丈夫...。もう1回!」

 

立ち上がったちは再び練習しようと意気込むが...

 

梨子「少し休もう? 5日もこんな調子じゃ、身体壊しちゃうよ?」

千歌「ううん。まだ大丈夫。もうちょっとで、掴めそうで。」

曜「地区大会まであと、2週間なんだよ? ここで無理して怪我したら...。」

千歌「うん。分かってる...。でも、やってみたいんだ。」

 

梨子と曜が少し休もうと提案するが、千歌はそれを受け入れなかった。

千歌をこうまでさせる要因は何なのか。

そして、果南は険しい表情でその様子を見ている。

 

千歌「私ね...1番最初にここで歌った時に思ったの。皆がいなければ何も出来なかったって。ラブライブ地区大会の時も、この前の予備予選の時も、皆が一緒だったから頑張れた。学校の皆にも、町の人にも助けてもらって、だから...1つくらい恩返ししたい。怪我しないように注意するから、もう少しやらせて!」

 

ここで胸の内にあった想いをさらけ出した千歌。

だがそれは自分がいかにもサブキャラと言っているようなものだったが、誰もおかしな点を指摘しなかった。

ただ1人を除いて。

 

ガイ「ジャグラーの言うこと、今なら理解できそうだ。」

 

独り言のように呟き終えた瞬間...

 

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...

 

 

 

ルビィ「ピギッ!」

善子「地震!?」

 

突然の揺れに生徒全員がうろたえる。

 

ガイ「外へ避難だ!」

 

ステージから颯爽と飛び降りて体育館内の生徒を誘導するガイ。

そして...

 

リク「僕たちも外へ行きましょう!」

 

Aqoursのメンバーを誘導するリク。

グラウンドに着くと揺れは収まり、校舎内にいた生徒や先生が集まっていた。

 

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...

 

 

 

すると再び大地が揺れ、山が崩れる。

そこから出現したのは、2足歩行の怪獣で胴体と尻尾が藍色をしている。

特徴的なのは、頭部や顔の外側や喉元を覆う鎧の様な皮膚。

そして胸部と背中と両足に赤色の筋が浮き出ている。

 

「グオォォォォォ!!」

 

ガイ「あれは...『超古代怪獣ゴルザ』。大地を揺るがす怪獣。しかも通常の個体じゃなく、マグマの力で強化されてる...。」

花丸「超古代...。もしかして地球にずっといた怪獣ずら?」

ガイ「勘がいいな花丸は。その通りだ。まぁ、あれは『ファイヤーゴルザ』と表現したほうがわかりやすいかな。」

 

やはり花丸はお寺の娘で文学に精通しているため、少しはこういうことに詳しい。

 

梨子「でもマグマの力って言うのは...。」

ダイヤ「富士山ですわ。富士山は火山ですから、そこのマグマを吸収していたと考えられます。」

 

ダイヤの推測は合っている。

富士山のマグマを吸収し、肉体とパワーを強化したゴルザなのだ。

 

ガイ「待てよ...。この地球にゴルザがいるってことは、まさかヤツも...。」

リク「ヤツって...ゴルザ以外の怪獣が現れるってことですか?」

 

そう話していると、上空からは全身が赤く、長い首に鋭い嘴、両腕は鎌にも見える鋏を持つ怪獣が飛来し上陸した。

 

「クワァァァァァァ!!」

 

曜「別の怪獣も来た...。」

ガイ「『超古代竜メルバ』。空を切り裂く怪獣。ゴルザと共に現れ、ティガさんと戦った怪獣だ。」

 

ファイヤーゴルザは額から『超高熱熱線』、メルバは両目から『メルバニックレイ』という怪光線を発射し、攻撃していく。

 

リク「ガイさん!」

ガイ「あぁ。やるしかないな。」

 

2人は変身するために隙を見てこの場を離れた。

 

 

 

 

 

続く。




前書きで言いましたファイヤーゴルザとメルバに早速登場してもらいましたww
ゴルザとメルバはやっぱりセットで来てもらわないとね〜(^^)

8月からはもう少しテンポ良く更新できると思うので、2期13話に近づけられよう頑張ります。


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【6-3】Aqours WAVE/見せるぜ、衝撃!

『劇場版ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス』がついに公開されましたね!
自分は公開初日の朝1番に見ました。
もうね、あれがあれでそれがそれで...(中略)...元からニュージェネレーションヒーローズは好きでしたが、より一層好きになりました!
ちなみに、公開前日の生放送も見てたので映画本編は楽しめました。

もし応援上映や声出しOKでサイリウム持ち込みOKだったら、推しのガイさん/ウルトラマンオーブが出たシーンで優勝してますね(笑)


誰もいない体育館裏に着いたガイとリクは、オーブリングとジードライザーを掲げる。

 

ガイ「ウルトラマンさん!」

 

《ウルトラマン》(ヘア!

 

ガイ「ティガさん!」

 

《ウルトラマンティガ》(チャ!

 

ガイ「光の力、おかりします!」

 

《フュージョンアップ》

《ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン》

 

そして...

 

リク「ジーっとしてても、ドーにもならねぇ!」

 

リク「融合!」(ダァ!

 

セブンのカプセルをナックルに装填。

 

リク「アイゴー!」(イヤァ!

 

レオのカプセルをナックルに装填。

 

リク「ヒアウィーゴー!」

 

2つのカプセルをジードライザーでスキャン。

 

リク「燃やすぜ、勇気! ハァァァ...ハッ! ジィィィーード!」

 

《ウルトラセブン》

《ウルトラマンレオ》

《ウルトラマンジード ソリッドバーニング》

 

 

超古代怪獣ファイヤーゴルザ

超古代竜メルバ

vs

ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン

ウルトラマンジード ソリッドバーニング

 

 

オーブがメルバの前に、ジードがファイヤーゴルザの前に現れる。

だが、ファイヤーゴルザが超高熱熱線を、メルバがメルバニックレイを放つ。

2人はこれを回避。

 

ジード「敵意剥き出しですね。」

オーブ「みたいだな。とにかくそっちは任せたぞ。」

ジード「はい!」

 

 

ジードSide

 

Fゴルザ「グオォォォォォ!」

ジード「ハァァァ!」

 

両者とも力自慢ゆえ肉弾戦になったが、五分五分の戦いだった。

ジードが通常のパンチとキックで攻撃しても、ファイヤーゴルザの硬い表皮にはほぼ効いてない。

逆に、ファイヤーゴルザが体当たりや尻尾で攻撃しても、ソリッドバーニングの防御が上回る。

 

ジード「サイキックスラッガー!」

 

頭部のジードスラッガーをファイヤーゴルザに目掛けて投げ、それを念力で操り、攻撃を加えていく。

少しでもダメージを蓄積させていくが、ファイヤーゴルザもうろちょろするジードスラッガーに痺れを切らし、身体を球体状に変形させジード目掛けて突撃した。

 

ジード「グッ...。」

 

正面からまともに喰らったジードはバランスを崩し、山肌に激突。

ファイヤーゴルザは好機と捉えたのか、突撃を繰り返し、ジードが立ち上がることを阻止していた。

 

いつき「このままだとウルトラマンが...。」

むつ「負けないで...。」

 

ルビィ「リクさん...。」

鞠莉「隙の無い攻撃ね...。」

 

浦女の生徒全員が様子を見ていることしかできなかった。

 

 

オーブSide

 

オーブ「オォォリャアァァァ!」

メルバ「クワァァァァァ!」

 

こちらも接近戦になっていた。

ただ、オーブのほうが優勢だった。

メルバの鋏のリーチが短いため、それを振るってもオーブはしなやかに躱す。

 

オーブ「スペリオン光輪!」

 

両腕を広げてエネルギーを貯めてから放った光輪は真っ直ぐメルバに向かったが、メルバは翼を広げて空へ飛び、光輪を回避した。

しかしオーブは身体の紫色の部分を発光させ、回避された光輪を瞬時に掴み、上空のメルバに再び投げた。

 

メルバ「クワァァァァァ!」

 

それに対し、メルバニックレイを発射しスペリオン光輪を粉砕した。

 

オーブ「シュワッ!」

 

それならばと、オーブも空へ向かう。

 

ダイヤ「空中戦ですわね...。」

果南「最初にオーブを見たときと同じだ。」

 

今度は複数のスペリオン光輪を放ったが、空中はメルバの得意領域のようで、全てを身軽に回避。

続いて大きく旋回し、オーブと向かいあうような位置を取るとメルバニックレイを何発も発射した。

オーブは飛行しつつもそれを回避していくが...

 

オーブ「オワァァァ...ッ!」

 

1発が命中し、バランスを崩して落下してしまう。

その落下中、ファイヤーゴルザの球体突撃を喰らうジードを目撃。

体勢を立て直し、地上へ向かった。

 

 

ALL Side

 

ドゴーーーン!!

 

ジード「グゥ...。」

 

ファイヤーゴルザの球体突撃を何発も喰らい、立ち上がれずにいるジード。

また1発迫ってきたが...

 

オーブ「オォォリャアァァァ!!」

Fゴルザ「グオォォ...。」

 

身体の赤色の部分を発光させたオーブが力いっぱいの蹴りを入れ、ジードを救出した。

蹴られたファイヤーゴルザは球体状が解除され、地面に激突した。

 

オーブ「立てるか?」

ジード「ありがとうございますガイさん。」

 

オーブは右手を差し出し、ジードはその手を掴み立ち上がる。

2人が並んだと同時に、ファイヤーゴルザが起き上がり、メルバがその隣に着地した。

 

オーブ「ここからは2体まとめて倒すぞ。」

ジード「わかりました。あっ! それなら千歌ちゃんに見せたいものがあるので協力してもらえませんか?」

オーブ「千歌に?」

 

なにやらジード/リクに考えがあるらしい。

 

ジード「ガイさんのハリケーンスラッシュと僕のアクロスマッシャーであの動きを再現しましょう!」

オーブ「そういうことか。スクールアイドル部顧問としても腕がなるぜ!」

 

2人の全身が光る。

 

 

ガイ「ジャックさん!」

 

《ウルトラマンジャック》(ジェア!

 

ガイ「ゼロさん!」

 

《ウルトラマンゼロ》(デェェェア!

 

ガイ「キレのいいやつ、頼みます!」

 

《フュージョンアップ》

《ウルトラマンオーブ ハリケーンスラッシュ》

 

 

リク「融合!」(ヤッ!

 

『ウルトラマンヒカリ』のカプセルをナックルに装填。

 

リク「アイゴー!」(ハッ!

 

『ウルトラマンコスモス』のカプセルをナックルに装填。

 

リク「ヒアウィーゴー!」

 

ジードライザーでカプセルをスキャン。

 

リク「見せるぜ、衝撃! ハァァァ...ハッ! ジィィィィィド!」

 

《ウルトラマンヒカリ》

《ウルトラマンコスモス》

《ウルトラマンジード アクロスマッシャー》

 

 

超古代怪獣ファイヤーゴルザ

超古代竜メルバ

vs

ウルトラマンオーブ ハリケーンスラッシュ

ウルトラマンジード アクロスマッシャー

 

 

ジードは身体が青色と銀色のアクロスマッシャーに姿を変えた。

 

善子「初めて見る姿ね。」

曜「どんなふうに戦うんだろう?」

 

9人は初めて見る姿に息を飲む。

 

ジード「...。」

千歌「あっ...。」

 

そんな中、ジードは後ろを振り向いて千歌にアイコンタクトを送り、頷いた。

 

〈BGM→『フュージョンライズ』〉

 

ファイヤーゴルザは超高熱熱線を、メルバはメルバニックレイを同時に放ってきた。

 

ジード「ガイさん今です!」

オーブ「おう!」

 

2人はその攻撃を躱すため、ある行動に出た。

 

梨子「ねぇ、あの動きって...!」

曜「そうだね! 間違いないよ!」

花丸「すごいずら〜!」

善子「そういうことね。」

ルビィ「ピギィ...。」

ダイヤ「お二方らしいやり方ですわね。」

果南「ガイさん...。リク君...。」

鞠莉「千歌っち、見てる?」

千歌「うん...。あんな風にやるんだね。」

 

それを見たAqoursは理解した。

なぜなら、オーブとジードは『ロンダート』『バク転』で躱しているからだ。

数週間後の地区予選大会で千歌が披露する大技の実演をやって見せた。

千歌は一瞬たりとも見逃さないようジッと見続ける。

 

ある程度の距離ができたところで、2人はそれぞれオーブスラッガーランスとジードクローを持つ。

まず先にオーブがランスのレバーを3回引き、攻撃を仕掛ける。

 

オーブ「トライデントスラッシュ!」

 

ランスの穂先に光の刃を形成し、残像を伴いながらファイヤーゴルザとメルバを滅多切りにしていく。

この攻撃が終わった瞬間、2体はフラフラになっていた。

 

オーブ「終わらせるぞ!」

ジード「はい!」

 

そのひと言で、インナースペースのリクはジードクローをジードライザーでリードしてクローを展開させ、持ち手のトリガーを3回引いてスイッチを押し込む。

 

《シフトイントゥマキシマム》

 

そしてオーブはランスのレバーを1回引く。

 

オーブ「オーブランサーシュート!」

ジード「ディフュージョンシャワー!」

 

ランスの先端から一直線に光線が放たれる。

そしてクローからはファイヤーゴルザとメルバの頭上に光線が放たれ、それが無数に分散し、2体を貫く。

 

ドガーーーーーン!!

 

ファイヤーゴルザとメルバは消滅。

オーブとジードは町を修復して空高く飛んでいった。

 

 

 

ファイヤーゴルザとメルバが消滅した場所。

 

アルファ「回収完了。残るはあの2体のみ。期待してるよ2人とも。」

 

その手にはレイキュバスの怪獣カプセルと新たに入手したファイヤーゴルザとメルバの怪獣カプセルが握られていた。

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

その日の夕方。

練習を終えて各自帰宅したのだが、三津浜海岸には練習着姿の千歌に制服姿の梨子,曜,果南、ガイとリクとペガの7人が居た。

千歌は時間さえあれば自主練している。

 

千歌「なっ...。」

曜「大丈夫〜?」

千歌「平気だよ〜。」

 

ペガ「千歌ちゃん...。」

リク「僕らの動きに近づいてるような感じはするけど...。」

 

何度も挑戦するが失敗して転ぶ。

怪我をしないか心配で尋ねるが、千歌は平気の一点張り。

 

梨子「気持ちはわかるんだけど...。やっぱり心配...。」

曜「だよね...。」

果南「じゃあ、2人で止めたら? 私が言うより2人が言ったほうが、千歌、聞くと思うよ?」

ガイ「本番まで時間が無いのはわかってるが、これ以上は千歌の身体にガタが来る。」

 

曜&梨子「「う〜ん...。」」

 

千歌が諦めずひたすら頑張っているのは一目瞭然だが、その一方では身体に相当の負荷が溜まってくる。

いつ事故が起きて怪我するかわからない。

 

果南「嫌なの?」

梨子「言ったじゃない...。気持ちはわかるって。」

曜「うん...。」

 

見守ることしかできなかった。

 

梨子「千歌ちゃん、普通怪獣だったんです。」

果南「怪獣?」

梨子「普通怪獣ちかちー。何でも普通で、いつもキラキラ輝いている光を遠くから眺めてて...。本当は凄い力があるのに...。」

曜「自分は普通だって、いつも一歩引いて...。」

梨子「だから、自分の力で何とかしたいと思ってる。ただ見てるんじゃなくて、自分の手で...。」

 

他の人に比べて自分は何も持っていないと思い込んでいるのだろう。

内に秘めたパワーにいつのまにか蓋をしてしまった千歌。

それを聞いた果南はおもむろに立ち上がり、千歌のいるとこで歩みを止めた。

 

果南「千歌。」

千歌「果南ちゃん?」

 

声をかけられたことで振り向く。

そして静かに何かを話したのだった。

 

 

 

 

 

続く。




ウルトラマンZ第8話、ガンマフューチャーがウルトラマンティガ,ウルトラマンダイナ,ウルトラマンガイアV2の幻影を出しただけでも最高すぎなのに、ガイアがスプリームヴァージョンになってフォトンストリームまで出したのヤバかった!(語彙力)

あと、ジャグラーがダイナのメダルに執着してたのは『ウルトラマンオーブ オリジンサーガ』の過去があるからだなってわかりましたね。
アスカとムサシが防衛隊の隊長になった今のジャグラーと会ったらなんて声をかけるのか知りたいですね。


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【6-4】Aqours WAVE/ご唱和ください千歌の名を!

暑い暑い日が続いてますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
今年はコロナ対策でマスクもしないといけないですから、熱中症への警戒はいつも以上に気をつけないといけませんね...。(~_~;)


あれから数時間。

夜になって落ち着いた時間を過ごすために自分の部屋に戻ってきた梨子は窓を開けて隣の千歌の部屋を確認するが、電気はついておらず静かだった。

ふと浜辺を見ると人影が動いていた。

 

志満「あら? どうしたの梨子ちゃん。」

梨子「志満さん。千歌ちゃんは?」

志満「なんか少し練習するって。」

梨子「練習...? こんな時間に...。」

 

向かいから志満に声をかけられて、千歌の様子を尋ねると外にいると返答があった。

夜に練習していることに不安を覚えた梨子は外へ向かう。

 

千歌「よっ...うぅ...。痛〜い。」

 

梨子「千歌ちゃん...。」

曜「梨子ちゃんに言うと止められるからって。ごめんね?」

梨子「ううん。でも、こんな夜中まで...。」

曜「あんなこと言われたら...。」

 

浜辺に着くと千歌の練習を見守っている曜が居た。

千歌が夜でも練習する理由は、夕方に果南から告げられた言葉だった。

 

〜〜〜〜〜

 

果南「千歌、約束して。明日の朝までに出来なかったら『諦める』って。よくやったよ千歌...。もう限界でしょ?」

千歌「果南ちゃん...。」

 

〜〜〜〜〜

 

果南としては千歌を守るために敢えて言い放った。

 

曜「2年前、自分が挑戦してたからなおさらわかっちゃうのかな。難しさが。」

 

その言葉を聞いた千歌は悔しいのか、拳を握りしめていた。

 

千歌「ハァ...ハァ...ハァ...フッ!」

 

助走をつけて大技に挑戦するが...

 

千歌「うぅっ...。」

 

その身体は重力に従って地面へ落下。

しかしすぐに起き上がり、また走る。

 

曜「あと少しなんだけどなぁ...。」

梨子「うん...。あと少し...。」

 

2人はひたすら見守る。

 

ガイ「やっぱりここだったか。」

梨子「ガイさん。」

 

曜と梨子の背後からガイが声をかける。

 

ガイ「千歌の様子はどうだ?」

曜「あと少しって感じです。」

ガイ「まだ己を信じられていないか。」

梨子「己を信じる?」

 

千歌「ぐぅ...!」

 

曜&梨子「「惜しい!」」

 

再び地面に落ちてしまう。

何度も挑戦する中で完成に近い動きができている。

あと何かさえ掴めば跳べそうなのだ。

 

千歌「あぁっ! もう!」

 

砂浜に寝転がり、跳べない自分が不甲斐なさを感じて地面に拳を叩きつける。

 

千歌「ハァ...ハァ...ハァ...。どこがダメなんだろう...私...。」

 

ずっと失敗続きのまま朝を迎えるわけにはいかない。

ここで絶対に成功させて、地区予選を突破するためにも。

 

曜&梨子「「千歌ちゃん。」」

千歌「ん?」

 

寝転がる千歌に曜と梨子が声をかけ、手を握る。

 

梨子「焦らないで。力を抜いて、練習通りに。」

千歌「梨子ちゃん...。」

曜「できるよ。絶対できる!」

 

2人の支えで千歌は立ち上がる。

 

曜「頑張って!」

梨子「見てるから!」

千歌「うん!」

 

2人の応援で千歌は笑顔を取り戻す。

そして助走に入ろうとしたその時...

 

善子「千歌〜!」

ルビィ&花丸「「千歌ちゃ〜ん!」」

 

1年生's「「「ファイト〜〜!」」」

 

花丸「頑張るずら〜!」

 

ペガ「千歌ちゃん!」

リク「僕とペガも応援してるよ!」

 

1年生トリオとリクにペガの声援を受け、千歌はもう1度走り出す。

地面をおもいっきり踏み込み...

 

千歌「フッ!」

 

今までと違うしっかりした踏み込みができ、全身が浮き上がり、身体を捻ったが...

 

千歌「ぐぅ...!」

 

背中から地面に倒れてしまった。

 

千歌「なあぁぁぁ! できるパターンだろこれぇ!」

 

自分でも今までに違う手応えを感じていたが、失敗したことに苛立ちを覚えて叫ぶ。

 

千歌「なんでだろ...。なんで出来ないんだろ...。梨子ちゃんも曜ちゃんも、みんなこんなに応援してくれてるのに!」

 

2学期が始まった時、廃校を阻止するまで泣かないと決めたあの日以来、涙は見せなかった千歌。

今は目元を押さえ、泣きそうになるのを堪える。

 

千歌「やだ...やだよ! 私、何もしてないのに! 何も出来てないのに!」

 

何度練習しても跳べない。

メンバーからの応援を受けてるのに跳べない。

学校を守らなければならないのに跳べない。

跳べずにいる悔しさに押しつぶされそうになる千歌。

 

曜「ぴー! どっかーん!」

梨子「ずびびびびびー!」

曜「普通怪獣ヨーソローだぞ〜!」

梨子「おっと好きにはさせぬ! りこっぴーもいるぞ〜!」

曜「なぬっ! ずどどどどーん!」

梨子「がおー!」

 

突如として現れた2体の普通怪獣。

どう返せばいいかわからない顔の千歌に対して、曜と梨子は語り続ける。

 

曜「まだ自分は普通だと思ってる?」

千歌「...。」

 

その問いに千歌は黙ったまま。

 

梨子「普通怪獣ちかちーで、リーダーなのに皆に助けられてここまで来たのに自分は何も出来てないって...。違う?」

 

千歌が抱いてそうな感情を読み当てる梨子。

 

千歌「だって...そうでしょ?」

 

梨子の問いに消え入りそうな声で肯定する千歌に、2人は微笑む。

 

曜「千歌ちゃん。今こうしていられるのは、誰のおかげ?」

 

千歌が忘れているであろうことを思い出してもらうために問いかける。

 

千歌「それは...学校のみんなでしょ、町の人たちに、曜ちゃん、梨子ちゃん...。」

曜「1番大切な人を忘れてませんか?」

千歌「何?」

梨子「今のAqoursが出来たのは誰のおかげ? 最初にやろうって言ったのは誰?」

千歌「それは...。」

 

それでも言い淀む千歌。

 

ガイ「答えはもう出てるんじゃないか?」

 

後押しをするガイ。

曜と梨子の2人はさらに語りかける。

 

曜「千歌ちゃんがいたから、私はスクールアイドルを始めた。」

梨子「私もそう。皆だってそう。」

曜「他の誰でも、今のAqoursは作れなかった。千歌ちゃんが居るから、今があるんだよ。そのことは、忘れないで。」

 

今ここにいる曜,梨子,ルビィ,花丸,善子は、千歌に誘われてAqoursに入ることを決意した。

そのAqoursを作ったのは、高海千歌だ。

千歌が居なかったら、今のAqoursは無かった。

やはり、このグループのリーダーは高海千歌しか居ない。

 

梨子「自分の事を普通だって思っている人が諦めずに挑み続ける。それが出来るって、すごい事よ! すごい勇気が必要だと思う!」

曜「そんな千歌ちゃんだから、みんな頑張ろうって思える。Aqoursをやってみようって、思えたんだよ!」

 

千歌の前に曜と梨子が立つ。

 

梨子「恩返しなんて思わないで! みんなワクワクしてるんだよ? 千歌ちゃんと一緒に、自分たちの輝きを見つけられるのを。」

 

そこにルビィ,花丸,善子も集まる。

ふと1年生を見ると、顔や腕には練習で負った傷があった。

 

鞠莉「新たなAqoursのWaveだね♪」

 

このAqoursには頼もしい仲間があと3人も居る。

鞠莉,ダイヤ,果南も千歌の目の前に並ぶ。

 

果南「千歌、時間だよ。準備はいい?」

 

これから千歌が走る道を、曜,梨子,ルビィ,花丸,善子,鞠莉,ダイヤが作り、その道の先には果南が腕を組み待っている。

 

リク「頑張って!」

ペガ「千歌ちゃんは跳べるって信じてるから!」

千歌「りっくん...ペガちゃん...。」

 

応援してくれるのはAqoursメンバーだけではない。

 

ガイ「己を信じる勇気、それが力になる。今の千歌なら跳べる。」

千歌「ガイさん...。」

 

JJ「お前らと居ると退屈しないねぇ。」

千歌「ジャグラーさん...。」

 

左右にはリク,ペガ,ガイか居て、後ろにはいつから居たのかジャグラーが立っていた。

彼らからの言葉を受け取った千歌は再び前を向く。

 

ガイ「行ってこい。」

千歌「ッ!」

 

地面を蹴り、走る。

そして仲間の間を駆け抜ける。

同時に、山の間から朝日が顔を出して千歌の走る道を照らすかのように輝く。

 

果南「ありがとう...千歌!」

 

最後に力いっぱい大地を蹴りあげ...。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

『MIRACLE WAVE/Aqours』

 

チアガールを彷彿とさせる衣装を身にまとった9人。

ステージの上で華麗に踊っている。

Bメロに入ると、千歌以外のメンバーは片足を大きく振り上げながら腕立てをするような動き『ドルフィン(シャチ)』と呼ばれる技を披露。

そしてサビに入る直前、千歌がずっと練習してきたあの技を披露する瞬間だ。

助走をつけて力いっぱいにステージの床を蹴りあげて、『ロンダート』と『バク転』を立て続けに成功させた。

 

最後まで歌い、踊りきったAqoursに会場から盛大な拍手が贈られる。

 

千歌「今日ここで、この9人で歌えたことが本当に嬉しいよ!」

 

そう語る千歌に耳を傾けるメンバー。

 

千歌「私たちだけの輝き...それが何なのか、どんな形をしているのか、私たち9人が見たこと、心を動かされたこと、目指したいこと、その素直な気持ちの中に輝きはきっとある! みんな信じてくれて、ありがとう!」

 

満面の笑みで感謝の言葉を述べた。

そして全員で...

 

「「「「「「「「「うぅ〜〜...イエ〜イ!!」」」」」」」」」

 

ハイタッチで喜びをわかちあった。

 

 

 

 

 

続く。




2期6話、ちょっと少なくなりましたが以上となります。
次回からは7話に入っていきます。

さてさて、14日から16日は朱夏人にとっては大切な3日間でした。
14日は斉藤朱夏さんのソロデビュー1周年の日。
15日はファンクラブ『しゅかランド』設立2周年の日。
16日は朱夏さんの誕生日。
また、15日と16日には生放送もあり16日の生放送では、秋に2ndミニアルバムの発売,ライブ配信あり,オリジナルグッズ制作決定の情報が解禁され、今からウルトラ楽しみです!


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【7-1】残された時間/あと少し

7話に入ったことで、2期も折り返しになりました。
一応このまま執筆して13話が終わったあとには『劇場版ラブライブ!サンシャイン‼︎ The school idol movie 〜Over the Rainbow〜』を基盤にした小説を書いていく予定ですので、そちらもお付き合いよろしくお願いします。


司会のお姉さん「それでは皆さん! ラブライブ、ファイナリストの発表で〜〜〜す!」

 

声がよく通るお姉さんがマイクで話し始める。

それまでガヤガヤしていた会場は静まり、観客もスクールアイドルたちもステージにある巨大モニターに注目した。

 

鞠莉「決勝に進めるのは3グループ...。」

 

モニターでは、投票に応じたグラフが右肩上がりにグングン伸びていく。

ちなみに、Aqoursは水色のグラフ線である。

 

千歌「...。」

 

千歌は固唾を飲んでモニターを見る。

 

曜「お願い!」

 

曜が両手を合わせて祈る。

その祈りが通じたのか、数あるグループから水色,赤色,緑色の線が突出した。

 

司会のお姉さん「上位3組はぁ...このグループです!」

 

モニターの画面に上位3組が表示され、決勝進出グループの名前が堂々と映し出された。

決まった瞬間、会場からは拍手が沸き起こる。

その中でも、Aqoursは1位で予選を通過していた。

 

曜「千歌ちゃん!」

 

嬉しさのあまり、曜が千歌に抱き付く。

 

千歌「やった...やったの?」

 

1位通過した現実に理解しきれていないのか、まだ呆然としている千歌。

 

千歌「夢じゃないよね...? あっ...てならないよね?」

梨子「ならないわ。」

千歌「ホント?」

 

そんな千歌の疑問に梨子が答える。

3年生たちはサムズアップで喜びをわかちあった。

 

千歌「だって決勝だよ? ドームだよ? ホントだったら奇跡じゃん!」

梨子「奇跡よ...。奇跡を起こしたの...私たち。」

 

念願の決勝大会出場を掴み取ったAqours。

1年生も笑顔だ。

 

曜「さぁ皆、いっくよ〜! 全速前し〜ん...。」

 

曜がとたんに離れて、8人に号令をかける。

それに合わせて、全員で右手の人差し指を上に掲げて...

 

「「「「「「「「「ヨーソローーーーーー!」」」」」」」」」

 

曜「からの〜、敬礼!」

 

全員で嬉しさを共有しあったのだった。

そして舞台袖では...

 

リク「Aqoursの皆、本当に決勝進出するんですね!」

ガイ「あぁ。」

JJ「お? 感極まってるのか?」

ガイ「柄にも無いが、そうみたいだ...。」

 

こちらも喜びに浸っていた。

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

花丸「緊張で何も喉が通らなかったずら~。」

善子「アンタはずっと食べてたでしょ!」

リク「花丸ちゃん相変わらずの食欲だね...。」

 

閉会式を終えて地区予選の全てが終了し、緊張から解放されたAqoursとガイ,ジャグラー,リクは名古屋の栄に来ていた。

そこで羽を休めていたのだ。

 

果南「にしても、アキバドームかぁ...。」

千歌「どんな場所なんだろうね?」

梨子「いい曲を作りたい!」

曜「ダンスも、もっともっと元気にしよ!」

 

決勝大会に向けての想像が膨らむ。

 

ルビィ「ん? 見て!」

 

不意にルビィが声を上げた。

その方向には大きなモニターがあり、先ほどのAqoursのパフォーマンスが放送されていた。

 

ルビィ「すごい視聴回数!」

ガイ「予選が終わってからまだ数時間しか経ってないぞ。」

 

モニターに表示されている視聴回数はまもなく5万に達する勢いだ。

 

千歌「本当...。こんなにたくさんの人が...。」

 

それくらい今回のAqoursには注目がいっている証拠。

 

ダイヤ「生徒数の差を考えれば当然ですわ。これだけの人が見て、私たちを応援してくれた。」

 

生徒数の圧倒的不利を跳ね除けて地区予選1位通過を果たしたのだ。

それだけAqoursに魅了された人たちが数多く居たということになる。

 

千歌「あっ! じゃあ入学希望者も!」

JJ「少しは増えてるだろ?」

 

これだけAqoursの事を知ってくれているなら学校も注目され、PRにもなる。

その期待に胸を膨らませ、募集ページにアクセス権がある鞠莉に視線を向ける。

 

鞠莉「...。」

 

しかし、その本人はスマホの画面を見ながら固まっていた。

 

ガイ「鞠莉?」

善子「どうしたのよ?」

梨子「うそ...。」

ダイヤ「まさか...。」

 

反応が無かった鞠莉に対してガイと善子が声をかけ、不吉な予感を察した梨子とダイヤ。

 

鞠莉「携帯...フリーズしてるだけだよね? 昨日だって何人か増えてたし...。全く変わってないなんて...。」

 

JJ「どうなってやがる...。」

リク「みんなあんなに頑張ってたのに...。」

 

暗い表情の鞠莉。

このままだと9人の今までの努力が水の泡となってしまう。

 

ルビィ「鞠莉ちゃんのお父さんに言われてる期限って、今夜だよね?」

 

入学希望者の募集期限はルビィの言う通り、地区大会が行われた日の夜。

カウントダウンはすでに始まっているも同然。

 

ダイヤ「大丈夫、まだ時間はありますわ。学校に行けば、正式な数が分かりますわよね?」

鞠莉「うん...。」

 

雲行きが怪しくなる中、ダイヤが鞠莉を鼓舞させる。

 

千歌「よし! 帰ろう!」

 

千歌の一声で浦女へと足を運ぶ一同であった。

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

名古屋から沼津に戻ってきた一同。

学校に着いた時にはすでに日が沈み、時刻は夜の8時だった。

 

鞠莉「ちょっと待ってて。」

 

校舎内に入り、理事長室に置いてあるパソコンで入学希望者の募集ページを開く。

 

果南「どう?」

鞠莉「変わってない...。」

曜「そんな...。」

 

夕方にスマホで見た数字と変わっていなかった。

 

善子「まさか...天界の邪魔が...。」

 

ルビィ&花丸「「...。」」

JJ「んなわけあるか。」

 

いつものように善子が場を和まそうとするが、ルビィと花丸から冷ややかな視線が注がれる。

ジャグラーからはマジレスをもらってしまう。

 

ダイヤ「ではやはり...。」

果南「あと4時間しかないよ。」

リク「4時間...。」

ペガ「厳しいよ...。」

 

理事長室ではペガも加わる。

午後8時の時点で入学希望者は80人。

統廃合を阻止するために必要な100人まであと20人。

 

鞠莉「Aqoursの再生数は?」

ルビィ「ずっと増え続けてる。」

ガイ「ライブの再生数が増えても、入学希望者が増えるわけじゃないか...。」

 

ライブの再生数が増えるのは、単に『スクールアイドル』としてのAqoursに注目するからで、どこの学校かは二の次な話だ。

 

鞠莉「パパに電話してくる...。」

 

座っていた鞠莉が立ち上がり、スマホを片手に理事長室から出ていった。

 

 

 

 

 

曜「遅いね鞠莉ちゃん。」

果南「向こうは早朝だからね。なかなか電話が繋がらないのかもしれないし...。」

 

あれから1時間が過ぎた。

鞠莉の父親がアメリカにいるため、日本との時差も考えると果南の予想が妥当だろう。

まだ待つことになるかと思われたが...

 

ガチャリ

 

鞠莉「Waitingだったね。」

 

扉が開き、鞠莉が戻ってきた。

その際、ダイヤとガイも一緒だった。

2人はそれぞれ生徒会長,教員(顧問)として鞠莉の父親と話をしたのだろう。

 

千歌「お父さんと話せた?」

鞠莉「うん、話した。決勝に進んで、再生数が凄い事になってるって。」

梨子「それで...?」

 

鞠莉の父親もAqoursの活躍に賛辞を述べてくれた。

しかし、本題は入学希望者のタイムリミットのこと。

 

ダイヤ「何とか明日の朝まで延ばしてもらいましたわ。ただ、日本時間で朝の5時。そこまでに100人に達しなければ、募集ページは停止すると...。」

ガイ「これ以上は引き延ばせなかった...。すまない...。」

果南「最後通告って事ね...。」

 

これに賭けるしかない。

 

千歌「でも、あと3時間だったのが8時間に延びた。」

 

時間が延びただけ幸いなこと。

希望は繋がったが、これが本当に最後の希望だ。

 

ルビィ「ふわぁっ! 今、1人増えた!」

リク「86人だ!」

 

ルビィとリクがそう知らせてくれた。

 

梨子「やっぱり! 私たちを見てくれた人が興味を持ってくれたのよ!」

曜「このまま増えてくれれば!」

 

千歌「ッ!」

 

1人、また1人と増えてくれることが今の彼女たちにとっての安心材料となる。

そんな中、千歌がその場から駆け出す。

 

ガイ「千歌?」

ペガ「千歌ちゃん!?」

善子「どこ行くのよ!?」

 

千歌「駅前! 浦の星をお願いしますって皆にお願いして...それから! それから...。」

 

ドアノブに手をかけ、どこか焦りながら答える千歌。

 

梨子「今からじゃ無理よ...。」

JJ「やめとけ。近所迷惑だろうが。」

千歌「じゃあ! 今からライブをやろう! それをネットで!」

果南「準備してる間に朝になっちゃうよ?」

 

千歌が提案したものが尽く否定される。

タイムリミットまでにできることがあるならやりたい気持ちもわかる。

 

千歌「そうだ!」

曜「ッ!」

 

冷静さを失った千歌に抱きつく曜。

 

曜「落ち着いて! 大丈夫...大丈夫だよ。」

千歌「でも...何もしないなんて...。」

 

落ち着きを取り戻した千歌。

このまま終われないことはここにいる全員がわかっているが、打つ手無し。

 

果南「信じるしかないよ。今日の私たちを。」

千歌「そうだよね...。あれだけの人に見てもらえたんだもん。大丈夫...だよね。」

 

果南の言う通り、地区予選大会で爪痕を残した自分たちを信じ、入学希望者が100人に達することを祈るだけ。

 

ダイヤ「さあ、そうとなったら皆さん帰宅してください。」

花丸「帰るずらか?」

善子「なんか1人でいるとイライラしそう...。」

曜「落ち着かないよね、気になって。」

 

場が落ち着いたところでダイヤが帰宅を促す。

夜の9時を過ぎているし、地区大会に出発してから家には帰ってないため、家族も心配するだろう。

だが、このまま帰れば100人に達する瞬間に立ちあうことはできない。

 

果南「だって?」

ダイヤ「仕方ないですわね...。」

 

100人に達する瞬間を見守りたいようで、ダイヤは帰宅を促すことはしなかった。

 

千歌「じゃあ、いてもいいの?」

ダイヤ「皆さんの家の許可と...理事長の許可さえあれば...。」

鞠莉「もちろん。皆で見守ろう!」

 

学校に残ってもいいが、家族にはちゃんと連絡することで妥協した。

それに理事長は鞠莉だ。

こんな時に許可を出さないわけがない。

 

JJ「徹夜かよ。」

ガイ「まぁまぁそう言うなって。俺たちも見守ろうぜ。」

JJ「しゃーねぇな。まぁ、ここにいりゃ退屈しなさそうだし。」

 

ペガ「夜の学校か〜。ちょっとワクワクするね。」

リク「前にモアから夜の学校の噂話を聞いたことあったっけ?」

 

13人の大所帯で寝ない1泊をすることに。

 

ルビィ「あぁ! また1人増えた!」

 

それに、少しずつ100人に近づいていた。

 

 

 

 

 

続く。




Aqours 6th LoveLive!の無観客配信を含めたドームツアー全公演が中止で、来年以降の開催を検討しているというお知らせがありましたね。
いろんな感情が溢れてるかと思いますが、キャストの9人やスタッフさん、10人目の我々の健康が最優先ですからね...。
その代わりに、9月には5thライブの配信、10月には『LOST WORLD』ってタイトルの配信ライブがあるみたいなので、今から楽しみです!

そして、ガイさんの「どうせ地球は丸いんだ。またそのうちどこかで会えるだろう。」って台詞を信じてAqoursに会える日が来るまで待ちます!
ちなみに、観客動員ありのライブが復活したら、霧崎の「待っていたよ!!」とヒカルの「行こうぜぇ〜!」で盛り上げたいと思います(笑)


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【7-2】残された時間/学校の命運

皆さまご無沙汰しております。
大学を卒業しまして、10月から社会人となりました。
また、連載開始から2年が経ちました。
当初より効率が悪くて申し訳ない思いがありますが、どうか温かく見守っていただけると嬉しく思います。

前々から書いていますが、休載はしません。
現在執筆中の2期、それから劇場版を経て完結まで責任持って進めますので、今後ともよろしくお願いします!



学校に残る許可が出され、全員で入学希望者が100人に達するのを待つこととなったが、夜は長い。

時計の針は深夜1時を指していた。

 

ルビィ「あれっきり全然増えない...。」

 

床に座り込むルビィの言うように、数時間前に87人になってから全く変わらないでいた。

 

善子「やっぱりパソコンがおかしいんじゃないの!?」

鞠莉「Stop...。壊れていないわ。」

 

隣に座っていた善子が痺れを切らし、ルビィからパソコンを奪うと上下に振った。

鞠莉がそれを穏やかに止める。

 

ダイヤ「これが現実なのですわ。これだけの人が浦の星の名前を知っても...。」

果南「たとえ町が綺麗で、人が優しくても...わざわざここまで通おうとは思わない...。」

JJ「お前らに惚れて応援する人間のほとんどはスクールアイドルのAqoursにしか興味が無い。学校の名前は単なる付属品くらいだろ。」

 

果南とジャグラーの言葉が重くのしかかる。

中学3年生は別として、これが正論に近い意見なのだろう。

そんな中...

 

ぐぅ~

 

ペガ「誰のお腹の音?」

梨子「そういえば! お昼食べたあと、何も食べてないわね!」

 

静寂を突然裂いたお腹の音。

その発生源であろう梨子が誤魔化そうと弁明した。

 

ガイ「言われてみればそうだな。買い出しに行くとするか。」

リク「それなら僕が行きますよ。ガイさんは先生ですから、学校を離れるわけにはいかないですよね?」

ガイ「悪いなリク。ありがとう。」

JJ「俺も夜明けに飲むためのコーヒーを買うとするか。」

 

すっかり遅くなった夜ご飯を調達しに買い出し組が出発したのだった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

買い出しに行ったのはリクとジャグラーの他に、1年生の3人も居た。

 

善子「全く...。世話が焼けるったらありゃしない。私はリトルデーモンの事で手一杯なのに。」

花丸「仕方ないずら。今のAqoursを作ったのは千歌ちゃんたち2年生。」

ルビィ「その前のAqoursを作ったのはお姉ちゃんたち3年生。」

花丸「責任感じているずらよ...。」

善子「そんなもん感じなくてもいいのに...。少なくとも私は感謝しか...。」

 

買い出しに抜擢されたことについて不満を垂らす善子。

それを花丸とルビィが宥める。

しかし、そこは善い子のよっちゃん。

ポツリと感謝を口にした時、後ろがあまりに静かだったので振り返ると、花丸とルビィが優しい表情を浮かべていた。

 

善子「リ...リトルデーモンを増やすために、Aqoursに入っただけだし!」

JJ「何を照れてやがる。」

花丸「だからまるたちが面倒見るずら。それが仲間ずら!」

ルビィ「だね〜。なんか良いな、そういうの。支え合ってる気がする♪」

リク「2人の言う通りだよ。支え合う仲間の笑顔が力になるからね。」

 

急に恥ずかしくなったのか、とっさに考えた言い訳でこの場を逃れようとする善子に花丸は笑みを浮かべて告げた。

Aqoursに入る勇気を千歌たちからもらった1年生の3人。

下級生ではあるが、立派なAqoursのメンバーだ。

 

善子「ふん...♪ 良いこと言ったご褒美に特別に餅巾着あげる!」

花丸「えぇ~、できたら黒はんぺんがいいずら~。」

善子「うぇっ!? それはだめ!」

ルビィ「ルビィはたまご!」

善子「うっ!? それもだめ!」

 

なんとも微笑ましいおでんの具材争奪戦が始まった。

 

JJ「こいつらと来たら...。追加買ってきてやるから先帰ってろ。」

ルビィ「本当ですか!」

花丸「やったずら!」

善子「さすが私の師匠!」

 

見かねたジャグラーが再びコンビニに戻るようだ。

 

JJ「学校に居るあいつらには内緒だからな。」

 

「「「は〜い!」」」

 

リク「ジャグラーさん優しいですね。」

JJ「今回だけだ。3人を頼むぞリク。」

リク「わかってますよ〜。」

 

1年生3人とリクは学校に、ジャグラーはコンビニに向かって歩き出した。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ガイ「今の人数は?」

ルビィ「94人...。」

梨子「あと6人...。時間は?」

果南「1時間も無い。」

JJ「カウントダウンの始まりだな。」

 

夜食を食べ終え、あれからまた時間は過ぎて午前4時を回り、タイムリミットまで僅かとなっていた。

 

千歌「お願い! お願い! お願い! 増えて...。」

梨子「千歌ちゃん...。」

 

パソコンを手に取り懇願する千歌。

だが数は94人のまま。

 

リク「最後まで諦めずに信じましょう。」

ダイヤ「そうですわね。リクさんの言う通りですわ。」

 

沈みかけそうな雰囲気を、リクが断ち切るように言葉をかける。

ダイヤがそれに賛同し、メンバーの顔に少しだけ明るさが戻った。

 

千歌「あ...。さすがの曜ちゃんも睡魔には勝てないか。」

ペガ「毛布探してくるね。」

 

談笑する中、1人会話に入ってない人物がいた。

曜が室内にある棚に背中を預けて目を閉じていたが...

 

曜「寝てないよ。けど、待ってるのちょっと疲れてきた...。」

 

昨日は地区予選大会を終え、そこから学校まで戻り睡眠を取らずして起きているのだ。

疲労が溜まるのも致し方ない。

だが、全員このあとも寝ずに待ち続けた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

残り時間が迫る中、外は太陽が昇り、すっかり夜が明けた。

 

千歌「よっ!」

ガイ「朝の空気はうまいな〜。」

 

ずっと理事長室に缶詰状態だったこともあり、外の空気を吸いに出た。

千歌以外には曜と果南、そしてガイの3人。

 

千歌「あ〜あぁ。あと6人! お願い!」

曜「お願いします!」

 

2人の視線の先には富士山が見える。

その富士山に向かって両手を合わせお祈りする。

すると、腰掛けていた果南が立ち上がり...

 

果南「おーーーい! 浦の星は良い学校だぞーーー!」

 

と富士山に向かって叫んだ。

それに釣られて...

 

曜「おーーーい! 絶対後悔させないぞーーー!」

千歌「みんな良い子ばっかだぞーーー!」

 

2人も果南と同じように叫んだ。

 

梨子「私が保障するーーー!」

 

いつの間にか2人の後ろにいた梨子が最後を締め括る。

 

千歌「保障されちった。」

梨子「私の保障は間違いないわよ!」

ガイ「俺とジャグラー、それにリクとペガも保障するぞ。」

果南「頼もしい援軍だね。」

曜「うん! きっと学校も喜んでる!」

 

東京から転校してきた梨子だからこそ言えるひと言が心強い。

そこに別宇宙から集まった4人が入れば恐れるものは無いように思える。

そこへ...

 

ルビィ「千歌ちゃん! 来て!」

 

必死の叫びで千歌を呼ぶルビィの姿があった。

外にいる5人はすぐに理事長室に戻った。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

JJ「パソコン見ろ。」

 

急いで戻ってきた千歌はジャグラーの言う通り、パソコンの画面を覗く。

曜,梨子,果南,ガイも続く。

 

千歌「あと3人!」

ダイヤ「でも...時間はもう...。」

ガイ「あと10分か...。」

 

入学希望者募集の締め切り時刻は日本時間の朝5時。

現在は4:50。

そして入学希望者は97人。

 

千歌「お願い...! お願い...!」

 

今は一の位の数が増えることを願うだけ。

しかし、時計の秒針は動き続け、長い針はジリジリと間合いを詰める。

 

千歌「98!」

ペガ「あと2人...!」

 

ここで数字がまた大きくなった。

 

果南「時計は...。」

千歌「大丈夫!」

 

時刻は4:59。

もう残り1分を切り、秒との戦いだ。

こうなれば時計に目も暮れず、パソコンの画面に全集中。

 

千歌「大丈夫...。絶対に届く!」

 

残り何秒かわからないが、1秒が長く感じる。

そして、人数は変わらず98人。

 

千歌「大丈夫....。届く...!」

 

全員が思っていることを千歌が言葉にする。

このおよそ半年間、浦の星を救うために活動してきた。

 

千歌「届く...!」

 

学年が上がって、この校舎で勉強したい。

友達と楽しい時間を過ごしたい。

卒業してもまたここに集まりたい。

浦の星女学院が大好きだから。

 

千歌「届く...!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ついに入学者希望受付に終止符が打たれた。

パソコンの画面には【募集終了】の4文字。

最後通告の朝5時を迎えたが、100人集めることができなかった。

この瞬間、浦の星女学院が正式に統廃合と決まった。

 

千歌「募集終了...。」

ダイヤ「時間切れですわ...。」

千歌「そんな...。大丈夫だよ...。あと1日あれば、ううん、半日でいい。1時間でもいい。それで絶対大丈夫って...。」

ダイヤ「それが約束ですから...。」

 

まだ現実を受け入れられない、いや、受け入れたくないが、ダイヤはあえて冷静に言葉を発する。

 

梨子「でも、それだけだったら...!」

曜「そうだよ。ずっとじゃなくていいんだよ。あと1日だけ...。」

ダイヤ「何度も掛け合いましたわ、一晩中。何度も何度も...。ですが、もうすでに2度も期限を引き延ばしてもらっているのですわ...。」

 

言葉の途中にルビィが静かにダイヤに抱きつき、ダイヤはルビィの頭を優しく撫でる。

 

鞠莉「いくらパパでも、全てを自分ひとりの権限で決めることはできない...。もう限界だった...。」

ルビィ「でも...1日なら...。」

善子「この前だってそれで...。」

鞠莉「今頃もう統合の手続きに入ってる...。」

 

理事長の鞠莉がお父さんを説得しても答えはNoだ。

 

花丸「じゃあ...。」

梨子「本当にダメってこと...?」

 

学校を統廃合から守るために活動してきたAqours。

だが、その活動目標を失ってしまった。

 

千歌「ダメだよ...。だって私たちまだ足掻いてない...。精一杯足掻こうって約束したじゃん...。やれることを全部やろうって言ったじゃん...!」

果南「全部やったよ...。そして、決勝へ進んだ...。私たちは、やれることはやった。」

 

JJ「松浦の言う通り、皮肉にもあいつらの願いは成就してる。」

ガイ「あぁ。嬉しいことだけど今の状況じゃ喜べない。」

ペガ「みんな...。」

リク「決勝...どうするんですかね...。」

 

学校を救うため、『ラブライブ決勝に進出する』という目的は果たした。

Aqoursとして進むもうひとつの目標は叶えている。

 

千歌「じゃあなんで学校が無くなっちゃうの...。学校を守れないの...。そんなの...!」

 

涙を浮かべながら両手で握り拳を作る千歌。

自分たちの今までしてきたことが水の泡になってしまったことに対する怒りなのか、それとも悲しみなのか。

 

鞠莉「ッ...!」

ダイヤ「おやめなさい。」

 

肩を震わせる千歌に梨子,曜,果南がそっと寄り添う。

その千歌の様子を見た鞠莉がクルリと反転し、理事長室を去ろうとするが、ダイヤに止められる。

 

鞠莉「もう一度だけパパに連絡してみる。」

果南「これ以上やったら、鞠莉が理事長を辞めるよう言われる。受け入れるしかない。学校は...無くなる。」

 

果南の重い一言が、この場にいる全員にのしかかった。

 

 

 

 

 

続く。




すでに7話まで放送されてますが、虹ヶ咲のアニメを毎週ウルトラ楽しみにしてます!
1話にて『あゆぴょん』と、歩夢ちゃんの「私、好きなの!」から始まった告白シーンに感動しました(ToT)。

アニメ前の生放送、高咲侑ちゃんを演じる矢野妃菜喜さんの「ヒトリダケナンテエラベナイヨー!」が毎週ネタになってるのが面白すぎますww
天王寺璃奈ちゃんを演じる田中ちえ美さんと2人で披露した瞬間は爆笑でしたww


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特別ストーリー
黒澤ダイヤ Birthday Story 2019


ダイヤちゃん!
誕生日おめでとう\(^-^)/

そして、新年明けましておめでとうございます!
このストーリーを読んでくださっている方々、2019年もよろしくお願いします!( ロ_ロ)ゞ

スクフェスACNSの誕生日イベントはスキルカードLv.MAXで終わらせてあります(^^)。

あとこのストーリーですが、ダイヤの誕生日ストーリーですが、年末年始も兼ねていてかなり長文なのと、前座が長いです(>_<)


12月26日。

昨日はAqoursとガイ・ジャグラーの11人で鞠莉のホテルでクリスマスパーティーを開いた。

今日からは年末年始に向けて9人とも家庭のことに集中するのだ。

ガイも十千万で年末年始の来客対応で働く。

だが、大晦日の夜からはAqoursメンバーとガイで集まり、年越しと花丸の実家であるお寺に年越し参りに行く予定でいた。

千歌たちはジャグラーも誘ったのだが、「俺は俺で忙しいからパスだ。」と言って断られた。

そんな中...

 

ルビィ「(もう少しでお姉ちゃんの誕生日だけど、プレゼントは何にしようかな...。)」

 

年末、ルビィが悩んでいる理由は、年が明けた1月1日は姉の黒澤ダイヤの誕生日なのだ。

クリスマスパーティーの時、ダイヤが席を外した隙に、初詣が終わったらそのまま黒澤邸で誕生日パーティーを決行する。その時にプレゼントを渡すから、当日までに各々用意することに決まったのだ。

 

ルビィ「お姉ちゃんには秘密だし、皆は忙しいよね...。どうしよう...。」

 

ルビィは1人、自分の部屋で考えていた。

すると、ルビィは思いきってとある人物に電話を掛ける。

 

prrrrrr...prrrrrr...ガチャ

 

JJ『あぁん?どちら様で?』

ルビィ「ピッ...く...黒澤ルビィです...。」

JJ『あぁ、黒澤の妹ちゃんか。何の用だ?』

ルビィ「あ、あの...ジャグラーさんにお願いがありまして...。」

JJ『何で俺だ...。他のやつらかガイに頼めよ。』

ルビィ「ルビィもそうしたかったですが...皆はおうちのことで忙しいですし...ガイさんは千歌ちゃんのおうちのお手伝いで忙しいですし...。」

JJ『そんで、唯一暇そうにしてるであろう俺に頼み事か。』

ルビィ「い、いえ!ジャグラーさんが暇だからって思ったわけじゃ...。」

 

ジャグラーがルビィをいじり、少し慌てるが...

 

JJ『まぁいい。で、用件は何だ?』

ルビィ「あ...えっと...その...。」

JJ『言いにくいことをなぜ俺に...。』

ルビィ「そ、そういうわけじゃないです...。あ、明日...ル、ルビィとお出掛けしてほしいです!」

 

ルビィとしては『お姉ちゃんのプレゼントを買いに行くため、ルビィとお出掛けしてほしいです。』と言ったつもりだが、一般的に考えたら、ルビィがジャグラーにデートの約束したように思われる。

 

JJ『黒澤、今の言い方...。』

ルビィ「あ...。」

 

ルビィは顔を真っ赤にした。

 

ルビィ「そ、その...今のはお買い物に来てほしいって意味で!」

JJ『わかってるわかってる。』

ルビィ「ピギィ...。」

 

ジャグラーとルビィの通話は終わり、明日の10時に沼津駅に集合することになった。

 

 

12月27日

 

ルビィは朝7時に起きて、身支度を済ませ、朝食も食べて、出かける準備をしていた。

 

ダイヤ「ルビィ?」

ルビィ「あ、お姉ちゃん!おはよう♪」

ダイヤ「おはようございます。今日はお出かけですのね。」

ルビィ「うん!」

ダイヤ「花丸さんと善子さんとですか?」

ルビィ「今日は2人とじゃなくて、ジャグラーさんとなんだ♪」

ダイヤ「そうですのね。粗相の無いようにしなさいね。」

ルビィ「はーい♪」

 

時計を見ると、バスが来る15分前になっていた。

 

ルビィ「行ってきます!」

ダイヤ「行ってらっしゃい。」

 

 

バスに揺られ数十分。沼津駅に到着。

時間は9:50。予定の10分前にルビィは着いたのだ。

 

ルビィ「ちょっと早かったかな?」

 

辺りを少し歩くと、駅前のモニュメント前にジャグラーが居た。

 

ルビィ「ジャグラーさん!」

JJ「予定より少し早いが、買い物に行くか。」

ルビィ「はい♪」

JJ「ちなみにだが、買い物の理由は何だ?」

ルビィ「お姉ちゃんの誕生日プレゼントを買うことです。1月1日が誕生日なんです。」

JJ「誕生日プレゼントねぇ。それを買うのに、付き添いは俺か。」

ルビィ「ルビィ1人だとちょっと自信がなくて...。」

JJ「どのプレゼントが姉貴にピッタリか俺の意見も反映したいと...。」

ルビィ「お、お願いします!」

JJ「そういうことなら、少しは力貸してやる。」

ルビィ「ありがとうございます♪」

 

こうして2人はダイヤの誕生日プレゼントに何がピッタリか探した。

ルビィは前日にプレゼントの目星をいくつか付けており、それを売っているお店を回り、最後にダイヤに1番向いているものを買うと計画していた。

 

ショッピングは順調に進む。

途中にランチとカフェを挟み、カフェの時に買うものを決めた。

ちなみにランチもカフェもジャグラーが2人分の会計をした。

 

 

とあるお店

 

店員「ありがとうございました~。」

 

ルビィは包装されたプレゼントを受け取った。

 

ルビィ「やっと買えた~♪」

JJ「ま、それが姉貴にピッタリだろうな。」

ルビィ「ジャグラーさんもありがとうございました♪」

JJ「礼はいらん。お前と姉貴が喜ぶんならそれだけで十分だ。」

 

2人は帰路についた。

 

 

17:00 黒澤邸前

 

ルビィ「今日はありがとうございました。」

JJ「こっちも良い日になったぜ。」

 

すると奥の玄関が開き...

 

ダイヤ「ルビィ、おかえりなさい。」

ルビィ「ただいま、お姉ちゃん♪」

ダイヤ「ジャグラーさん、今日はルビィに付き合っていただき、ありがとうございます。」

JJ「礼はいらん。そんじゃ俺は帰るか。」

 

ジャグラーは黒澤邸を後にした。

 

 

 

 

日は流れ、12月31日の夜。

今日は花丸のお寺に年越し参りする予定だ。そのあとは黒澤邸に向かい、ダイヤの誕生日を祝う。

ダイヤには秘密だ。

 

 

ようよしSide

 

ピンポーン

 

曜「は~い。」

善子「おじゃまします...。」

善子ママ「こんばんわ。」

 

曜の家に善子と善子ママが来た。

 

曜「いらっしゃい善子ちゃん!善子ちゃんのお母さんもどうぞ!」

善子ママ「ありがとうね~。」

曜「善子ちゃん、もうちょっとだけ待っててね!」

善子「わかったわ。」

 

ちなみに善子は黒を基調とした振袖を着ている。

頭のシニョンには髪飾りが施されている。

曜も水色を基調とした振袖を着ていた。あとは髪飾りを付けるだけだった。

善子はリビングに案内され、曜の準備を待った。

 

10分後...

 

曜「お待たせ~。どうかな?」

善子「とても似合ってるわ。」

曜「ありがと!善子ちゃんも可愛いよ!」

善子「あ、ありがと....。って、ヨ~ハ~ネ~!」

曜「照れてる善子ちゃん可愛いな~!あ!ママ、行ってきま~す!」

善子「あ、待ちなさいよ~!」

曜ママ「2人とも気を付けてね~。」

善子ママ「行ってらっしゃ~い。」

 

2人の手には装飾された手提げ袋が握られていた。

 

 

ちかりこガイSide

 

梨子「千歌ちゃん、準備できてる?」

千歌「うん!バッチリだよ!じゃーん!」

 

千歌はみかん色を基調とした振袖を着ていた。

髪型は編み込みを無しにした。

 

千歌「梨子ちゃんも可愛い~!」

梨子「そ、そうかな?変じゃない?」

千歌「そんなことないよ!すっごく似合ってる!それに、髪型も変わると大人っぽいし!」

梨子「ありがと♪」

 

梨子は桜ピンクの振袖だ。さらに、髪を後ろでまとめている。

 

ガイ「2人とも待たせたな。」

千歌「おぉ~~!」

梨子「紋付き袴、始めて見た...。」

 

ガイは千歌パパが着ていたという『紋付き袴』を身にまとっている。

 

志満「サイズが合って良かったわ~。」

美渡「父さんの紋付き袴を見たの何年ぶりだろうね~。」

千歌ママ「千歌の七五三ぶりかしら?」

ガイ「志満さん、美渡さん、女将さん、着付けを手伝っていただきありがとうございます。大将もこれを貸していただきありがとうございます。」

千歌パパ「(  ̄ー ̄)b」

 

玄関で談笑していると...

 

梨子ママ「こんばんわ~。」

梨子「お母さん?」

梨子ママ「あなたこれ忘れてたわよ。」

梨子「あ!忘れてた...。ありがとうお母さん。」

 

美渡「千歌はちゃんと持ったのか?」

千歌「ふっふっふ~。忘れてないもーん!」

ガイ「そんじゃあそろそろ出かけるか。」

千歌・梨子「はーい!」

 

千歌・梨子装飾された手提げ袋を持ち、ガイは小さめの箱を懐に忍ばせた。

 

 

かなまりSide

 

果南「鞠莉~、来たよ~。」

鞠莉「Oh~!待ってたわ!」

 

果南はライトグリーンを、鞠莉は濃い紫を基調とした振袖を着ている。

さらに、果南はサイドテール,鞠莉はポニーテールにしている。

 

鞠莉パパ「そろそろ時間じゃないのか?」

鞠莉「ほんとだわ。果南、行きましょう!」

果南「うん!...あ!鞠莉のお父さん、お久しぶりです!」

鞠莉パパ「やあ、果南ちゃん。今日も鞠莉をよろしくね。」

果南「はい!」

鞠莉パパ「行ってらっしゃい。」

 

この2人の手にも装飾された手提げ袋があった。

 

 

黒澤姉妹Side

 

ダイヤ「これで大丈夫ですわ。」

ルビィ「ありがとうお姉ちゃん!」

 

2人も振袖に着替えていた。ダイヤは赤を,ルビィはピンクを基調とした振袖だ。

ダイヤの髪型はそのままで、ルビィもいつものツインテールだが、リボンの飾りが付いている。

 

ルビィ「お姉ちゃんの振袖は本当に綺麗だね♪」

ダイヤ「ルビィも綺麗ですわよ。」

 

一通り準備が終わり...

 

ダイヤ「少し早いですが、行きましょうか。」

ルビィ「うん!」

 

姉妹揃ってお寺に向かった。

 

 

花丸Side

 

まる婆や「まるちゃん、できたよ。」

花丸「ありがとずら、おばあちゃん。」

 

花丸は祖母に着付けを手伝ってもらった。花丸の振袖は黄色を基調としたものだ。

髪もおさげにしている。

 

まる爺や「終わったかね?」

花丸「おじいちゃん!さっき終わったずら。」

まる爺や「ほほう。よく似合ってるわい。」

まる婆や「まるちゃんは可愛いからよく似合うねぇ。」

花丸「えへへ~(照)」

 

祖父母と談笑していると...

 

ピンポーン

 

まる婆や「おや、まるちゃんのお友だちかな?」

花丸「たぶんそうずら!おら出てくるずら~♪」

 

 

ALL Side

 

最初に花丸のお寺にやって来たのは、千歌・梨子・ガイの3人だった。

 

千歌「こんばんわ~!」

花丸「あ!千歌ちゃんに梨子ちゃん、それにガイさんも!いらっしゃいずら!」

梨子「私たちが最初みたいね。」

ガイ「そのようだな。」

花丸「皆が来るまであがっててほしいずら。」

 

3人は花丸の案内で広間で待つことにした。

その後、黒澤姉妹,かなまり,ようよしの順で合流し、10人集まったので、お参りに行った。

 

 

お寺の参道にはたくさんの屋台が並んでいる。

焼きそば・わたあめ・ミニカステラ・たこ焼き・じゃがバターなどなど。

 

花丸「どれも美味しそうずら~~!」

善子「相変わらず、食べ物には目がないわね。」

鞠莉「先に参拝を済ませて、あとで食べたいものを買いましょう♪」

ダイヤ「そうですわね。まだお参りする人は少ないようですから、今のうちですわ。」

花丸「本堂まで案内するずら~。」

 

花丸が先導して、参道を歩く。

 

ガイ「(ん?何か見たことあるような無いような人物が居たような...。)」

 

 

5分くらい歩き、本堂に到着。参拝客が並んでいるが、長蛇の列とまではいかないため、10人は列に並び、5分もせずに回ってきた。

10人はお賽銭をし、お参りを済ませた。

 

 

そして、お待ちかねの...

 

千歌「よーし!皆で食べたいものを買うぞー!」

曜「ヨーソロー!」

花丸「焼きそばにりんご飴にじゃがバター...どれも食べたいずら~!」

ルビィ「ルビィ、わたあめが食べたい!」

梨子「私はじゃがバターにしようかな。」

ガイ「やっぱラムネは外せないな。」

果南「じゃあ皆で買いに行こうか♪」

 

10人でそれぞれ食べたいものの屋台で食べ物を買った。

中でも、ガイはラムネを人数分の10本買った。

 

30分後、皆の両手にはたくさんの食べ物があった。

このあとは黒澤邸で年越しを過ごすので、移動するのだが...

 

曜「ねぇ、あのお店で料理してる人...。」

梨子「どのお店?」

曜「ほら、あそこの『旨い!ブラックカレー』ってお店。」

 

曜の一声でその店の料理人をよく見ると...

 

善子「師匠!?」

8人「ジャグラーさん!?」

ガイ「ジャグラー!?」

 

JJ「なんだ、ガイたちか。」

ガイ「お前、ここで何やってんだ...?」

JJ「見ての通り、料理してんだよ。」

ブラックマスター「おや?ガイさんじゃないですか。」

ガイ「マスター...。ってことはこの屋台...。」

ブラックマスター「私の屋台ですよ。」

 

なんと、ブラックマスターとジャグラーが屋台を開いていた。

 

鞠莉「こちらの方はガイさんとジャグラーさんの知り合い?」

ガイ「まあな。仲見世商店街の『やば珈琲』のマスターだ。」

ブラックマスター「あなた方がAqoursの皆さんですね。ガイさんとジャグラーさんからお話は聞いております。大人気のスクールアイドルだと。」

千歌「ありがとうございます...。」

ブラックマスター「私もあなた方のファンでしてね。中でも、善子さんが推しでして。」

善子「わ、私の!?」

花丸「良かったね、善子ちゃん♪」

ダイヤ「私たちを応援してくださる方が近くにいらして嬉しいですわね♪」

 

さらにさらに、ブラックマスターはAqoursのファンで善子推しと判明。

 

ブラックマスター「こうして会えたのは何かの縁でしょう。今夜はごちそうしますよ。ジャグラーさん、カレーを5個お願いします。」

JJ「あいよ。」

果南「良いんですか?」

ルビィ「ルビィたち何もしてないですよ?」

ブラックマスター「構いませんよ。いつもあなた方からパワーを戴いていますから、その感謝ですよ。」

 

ジャグラーからカレーを受け取り...

 

千歌「マスターさん、カレーありがとうございます!」

ブラックマスター「いえいえ。また皆さんに会えるのを楽しみにしていますよ。」

 

10人はお寺を後にし、黒澤邸へ向かった。

 

 

黒澤邸に着くと11:50になっていた。

広間では大きなテーブルに屋台で買った料理を並べた。

10人の手元にはラムネがある。

 

ダイヤ「皆さん、飲み物の準備はできましたか?」

8人「はーい♪」

ガイ「バッチリだ。」

鞠莉「乾杯の音頭は...。」

果南「千歌よろしくね~。」

千歌「だよね~。」

10人「(笑)」

 

少し笑いあったところで、千歌はラムネの瓶を持つ。

 

千歌「えへん!皆さん、今年も大変お世話になりました。すごく楽しい毎日でした。来年もよろしくお願いします!」

 

皆も「お疲れ~」や「来年もよろしく」など声をかけあった。

 

千歌「それじゃあ皆さんで...かんぱ~い!」

8人・ガイ「かんぱ~い!」

 

この瞬間に日付が変わり、1月1日の0:00を迎えた。

 

千歌「それから、ダイヤちゃん!」

ルビィ「お姉ちゃん!」

ガイ・果南・鞠莉・善子「ダイヤ!」

曜・梨子・花丸「ダイヤちゃん!」

ダイヤ「え?」

 

ガイ・ルビィ・果南・鞠莉・善子「誕生日おめでとう!」

千歌・曜・梨子・花丸「誕生日おめでとうございます!」

ダイヤ「皆さん...ありがとうございます!」

 

ダイヤ本人以外の9人は最初の挨拶をダイヤの誕生日を祝う言葉にしようと決めていたのだ。

 

千歌「それから!新年!明けましておめでとうございます!」

曜・梨子・善子・果南・鞠莉「おめでとう!」

花丸・ルビィ・ダイヤ「おめでとうございます!」

ガイ「おめでとさん。」

 

ダイヤの誕生日を祝い、新年の挨拶を済ませた10人は『年越しパーティー』と言うべきか『新年パーティー』と言うべきかわからないが、『ダイヤの誕生日パーティー』を開いた。

 

ダイヤ「皆さん、私の誕生日を祝っていただきありがとうございます!今、すごく嬉しいですわ!」

 

感謝を口にするダイヤ。

 

鞠莉「実は~...まだあるわよ~。」

果南「皆、アレ準備して!」

1年生・2年生「は~い♪」

ダイヤ「???」

 

ダイヤ以外のメンバーは足元で何やらガサガサして...

 

千歌「じゃじゃーん!ダイヤちゃんへの誕生日プレゼントでーす!」

ダイヤ「プレゼントも用意してくださってたのですか?本当にありがとうございます!」

 

皆、ダイヤにプレゼントを渡していく。

千歌は十千万,鞠莉はホテルオハラの宿泊券、果南はダイビングショップの利用券、花丸は数冊の本、善子は1月の誕生石、曜は手作りダイヤ人形、梨子はピアノを収録したCDをプレゼントし...

 

ガイ「俺からはこれで、こっちはジャグラーからだ。」

ダイヤ「ありがとうございます。」

 

ガイからはネックレス、ジャグラーからはダイヤモンド入りの髪飾りを受け取った。

そして最後に渡すのは...

 

ルビィ「お姉ちゃん、これがルビィからのプレゼントだよ。」

ダイヤ「ありがとうルビィ。」

 

包装を開けると、写真立てが2つ。

 

ダイヤ「写真立て...。」

ルビィ「うん...。1つはAqoursの皆とガイさんとジャグラーさんが映った写真を入れて、もう1つは...お姉ちゃんとルビィの2人だけの写真にって...。」

 

少し照れながら、ルビィはプレゼントの意味を話した。

ルビィの解説に皆も黄色い歓声をあげた。

それから、皆でお互いのプレゼントのことを話した。

 

 

屋台飯も食べ終わり、時間も丑三つ時に差し掛かる。

賑やかだったパーティーだったが、花丸・ルビィ・善子の1年生と千歌・曜・果南の3人が仲良く眠っており、梨子と鞠莉はうたた寝している。

 

ダイヤ「今日の主役より先に寝てしまわれるのですね。」

ガイ「フラグが立ったな。」

ダイヤ「怒るに怒れませんわ。」

ガイ「まあまあ。」

ダイヤ「はぁ...。ガイさん、ここを片付けるの手伝って頂けますか?」

ガイ「了解。ダイヤ、改めて誕生日おめでとう。」

ダイヤ「ありがとうございます♪」

 

片付け終わり、2人も床についた。

 

 

皆が目覚めた時は1月1日のお昼12:00を余裕で過ぎており、9人の髪が爆発していたのは秘密だ。




Aqoursの皆さん!
紅白歌合戦とCDTVへの出演、本当にお疲れさんです!( ロ_ロ)ゞ

紅白では、五木ひろしさんのバックダンサーで『いいねダンス』を、DA PAMPでは念願のU.S.A.を踊る姿が観れて最高でした!!
しかも、U.S.A.の歌詞で『髪をなびかせた』って部分にりきゃこが映って実際に髪をなびかせたのがめちゃんこ可愛かった!!
あれは惚れてまう(*´-`)
1年生もカメラ抜かれてて可愛かった!

CDTVではお正月のめでたさに合わせた『MY舞☆TONIGHT』で、我らが愛する宮田兄貴がガチで応援してて最高でした!
装備が完成されてたし、Aqoursが来るまでは東京ドームで歌ってたのに(笑)

あと、ラブライブ公式が年越しする瞬間の動画をあげてくれて神でした。
あれは可愛すぎる!...ちゅき。


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松浦果南 Birthday Story 2019

果南ちゃん!
お誕生日おめでとう~(^^)/
しかも沼津でお祝いできて、自分も嬉しい!

誕生日といえば、5日にありしゃ,7日にあんちゃんも誕生日を迎えられましたね~。
お2人とも本当におめでとうございます!(≧∇≦)
少し間が空いて、ふりりんの誕生日もあるし、2月最高かよ!


2/10

 

朝の9:00。

ガイとジャグラーに、1年生・2年生・ダイヤは淡島に来ていた。

今日は果南の誕生日で、夕方にホテルオハラでパーティーを開く予定だ。

ジャグラーと1年生・2年生・ダイヤは鞠莉と合流してパーティーの準備を、ガイは時間まで果南を連れ回す役目を持っている。

 

千歌「ガイさん、果南ちゃんのことお願いしますね!」

ガイ「おう。皆もパーティーの準備頼むぞ。」

よしルビまるようちかりこダイ「は~い!」

JJ「松浦にパーティーのこと悟られるんじゃねぇぞ。」

ガイ「大丈夫だよ。ジャグラーも頼むぞ。」

JJ「あいよ。」

 

 

船着き場で別れ、ガイは果南の居るダイビングショップに向かった。

少し歩くとダイビングショップに到着。

 

ガイ「ごめんください。」

 

入口に立ち、来客だと知らせる。

 

「はーい。」

 

中から返事が来て、その声の主が入口の扉を開く。

 

果南「ガイさん?」

ガイ「よっ。」

果南「今日も潜りに?」

ガイ「そのために来たからな。世話になるよ。」

果南「じゃあ、私は準備をしてきますから、ガイさんは着替えて待っててください。」

ガイ「おう。」

 

 

5分ほどして、ガイはウェットスーツに着替えた。

果南は2人分の酸素ボンベやダイビングに必要な物を準備した。

 

果南「これで良しっと。私も着替えてきますね!」

ガイ「行ってらっしゃい。」

 

5分が過ぎると...

 

果南「お待たせしました。」

 

ウェットスーツに着替えた果南。

2人とも準備完了だ。

 

果南「じゃあ、潜りに行きましょう!」

ガイ「よろしくな。」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

一方、パーティーの準備をしている一行は...

 

JJ「ガイのやつ、松浦を海に連れて行ったぞ。」

 

鞠莉の部屋から様子を伺っていたジャグラーが報告を入れる。

 

鞠莉「じゃあ今から準備をするけど、今回はユニット別で進めていきましょうか。」

 

そう言われて、CYaRon!,AZALEA,Guilty Kissに分かれる。

 

善子「分かれたのはいいけど、何するの?」

鞠莉「それは今から発表するわ。まず、CYaRon!にはケーキを作ってもらうわよ!」

千歌「私たちでケーキを?」

鞠莉「イエース!可愛くて美味しいのを期待しているわ!材料と道具はレストランのキッチンにあるからね。」

曜「腕がなるであります!」

ルビィ「ケーキ作りも頑張ルビィ!」

 

次は...

 

鞠莉「それから、私たちGuilty KissとAZALEAはパーティールームの飾り付けよ。」

善子「クックックッ...。このヨハネが、最高の宴になるようにしてみせるわ。」

花丸「黒はダメずらよ、善子ちゃん。」

善子「だからヨハネよー!」

ダイヤ「果南さんに相応しい飾り付けにしましょう!」

梨子「海にまつわる飾り付けが似合いそうですね!」

 

メンバーの役割は決まった。

あとは...

 

JJ「人数的に俺は高海たちに付く。料理の腕はお前らも海の家で知ってるだろ。」

曜「ジャグラーさんが手伝ってくれるんですか!」

千歌・ルビィ「ありがとうございます!」

 

鞠莉「果南のパーティー準備、スタートよ!」

1年生・2年生・ダイヤ「おー!!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ザバァン

 

ガイ「ふぅ。今まで何回も内浦の海に世話になったけど、ここの海は最高だ。」

果南「ガイさんって、他の世界でも海へ潜りに行ったことありますか?」

ガイ「全然無いな。海底に怪獣が現れた時を除いてもゼロだな。」

果南「そうだったんですか。でも、なんで私たちの世界では何回も?」

ガイ「んー...どうしてだろうなぁ...。」

 

少し考えてみる。

 

ガイ「ただ、無意識のうちにここを好きになったんだろうな。」

果南「どういうことですか??」

ガイ「果南はここが好きだろ?」

果南「え?あ...はい。」

ガイ「その好きな気持ちのまま、一緒に育ってきた。だろ?」

果南「えぇ...そうですけど...。」

ガイ「それと似たようなもんだ。」

果南「わかるようなわからないような...。」

ガイ「そのうちわかるさ。」

 

果南にはまだ『???』と頭に付いているだろう。

そんな果南をガイは優しく見ていた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

小原家では、ケーキ作りのCYaRon!+ジャグラー、パーティールーム準備のAZALEA&Guilty Kissが奮闘していた。

 

 

ケーキ作りSide

 

シャカシャカシャカシャカ...

 

JJ「高海、ホットケーキミックスは?」

千歌「あります!」

 

JJ「渡辺、生クリームとボウルは?」

曜「大丈夫であります!」

 

JJ「黒澤、フルーツとチョコは?」

ルビィ「準備できました!」

 

ジャグラーは玉子と砂糖を混ぜながら、3人に指示を飛ばす。

 

JJ「これでよぉし。高海、これにホットケーキミックスを入れて混ぜるんだ。ただし、一気に入れるなよ。3回に分けてだ。」

千歌「3回に分けて...。わかりました。」

JJ「黒澤、フルーツは洗って水を切っとけよ。」

ルビィ「は、はい!」

JJ「渡辺、それをよこせ。」

曜「どうぞ。」

 

曜から生クリームのパックとボウルを受け取り、パックを開封し、ボウルに流し込み、手に泡立て器を持つと...

 

シャカシャカシャカシャカシャカシャカ...

 

曜「ウソ...ハンドミキサー使わないんですか!?」

JJ「あぁん?使わねぇな。」

ルビィ「ジャグラーさんしゅごい...。」

千歌「(こだわりがすごすぎるよぉ...。)」

 

 

パーティールーム準備Side

 

ダイヤ「梨子さんはもう少し右ですわ。」

梨子「は、はい。」

ダイヤ「善子さんは気持ち左ですわ。」

善子「し、承知...。」

 

この3人は誕生日パーティーによくある『○○ちゃんお誕生日おめでとう!』の大きな飾りの配置を細かく決めていた。

 

ダイヤ「お2人ともバッチリですわ。これなら変な部分はありませんわ。」

梨子「良かったぁ。」

善子「フフ...堕天使ヨハネの眼に狂いは無いわ。」

 

『果南ちゃん!お誕生日おめでとう!!』の飾りは完成したようだ。

 

 

花丸「鞠莉ちゃん、こんな長さで足りるずら?」

鞠莉「それだけあれば十分よ。」

 

こちらはわっかを繋げた飾りを作っていた。

 

鞠莉「ダイヤたちのほうが終わったみたいね。」

花丸「おぉー!完璧ずら~!」

ダイヤ「私が監督いたしましたから、狂いなどありませんわ!」

善子「それで、私たちは次に何をすればいいわけ?」

鞠莉「3人には、これを部屋中に飾ってほしいの!」

梨子「すごーい!いろんなグッズがありますね!」

 

ダイヤ・梨子・善子は、鞠莉から渡されたパーティーグッズを手際よく飾っていった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ガイ「いや~、さっぱりしたぁ。」

 

男子更衣室のシャワールームから出てきたガイ。だが、別の場所からまだシャワーの音がする。

 

ガイ「果南はまだみたいだな。」

 

そう言いながら、広間にある冷蔵庫からラムネを1本取りだし、ちょうどの値段を支払って、栓を開けて飲む。

 

ガイ「たまんないな。」

 

ラムネを飲みながら、ストーブで暖を取っていると...

 

果南「先にあがってたんですね。」

ガイ「ついさっきだがな。」

 

女子更衣室から果南が出てきた。

ちなみに、髪は下ろしている。

 

果南「私もラムネ飲もうっと♪」

 

冷蔵庫からラムネを取りだし、栓を開けて飲む。

 

果南「最っ高!」

ガイ「至福の時間だよな。」

 

2人してラムネを飲み干す。

ガイは時計をチラ見して...

 

ガイ「そろそろ向かうとするか。」

果南「どこか行くんですか?」

ガイ「ホテルオハラだよ。」

果南「それなら、デッキまでお見送りしますね。」

ガイ「何言ってる?果南も行くんだよ。」

果南「えぇ!私もですか!?」 

ガイ「当たり前じゃないか。果南が居ないと始まらない要件があるんだよ。」

 

ガイから突然ホテルオハラに行くことを告げられ、すぐに私服に着替えて2人で向かった。

ちなみに、時刻は17:00を回ったところだ。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ケーキ作りSide

 

ガイと果南が出発する2時間半前...

 

チーン...

 

ルビィ「甘くていい匂いだぁ。」

千歌「お腹空いてきちゃったよぉ。」

曜「2人とも...。」

 

JJ「そっちに移す。熱いから絶対触るんじゃねぇぞ。」

 

オーブンで焼き上げたケーキのスポンジが完成した。

 

JJ「こりぁ上手く焼けたな。」

千歌・曜・ルビィ「おぉ~!!」

 

 

そこから2時間、スポンジから余計な熱を逃がすためしっかり冷まして、いよいよ生クリームを塗る。

 

JJ「腕がなるぜ...。いざ!」

千歌・曜・ルビィ「ゴクリ...。」

 

スーッ...サッサッ...スーッ...サッサッ...

チョン...チョン...チョン...

 

スポンジ全面に生クリームが塗られ、飾りの生クリームも丁寧に添える。

スポンジは3層に分けているため、間にはフルーツも入れてある。

 

JJ「ふぅ...。あとの飾り付けはお前らに任せるぜ。」

千歌・曜・ルビィ「はーい!」

 

CYaRon!の3人がデコレーションする。

最後にチョコのプレートを飾って...

 

千歌・曜・ルビィ「完成~!」

 

 

パーティールーム準備Side

 

果南とガイが出発する15分前...

 

鞠莉「これで完成ね!」

善子「終わったぁ!」

梨子「これなら果南ちゃんも喜んでくれますね!」

花丸「水族館ずら~!」

ダイヤ「それに、ケーキ作りのほうも終わったみたいですわ。」

 

千歌「お部屋の飾り楽しみだね~!」

曜「なんか私たちもお祝いされるみたいな気分だよね!」

ルビィ「どんな飾りだろね~!」

 

部屋の外から賑やかな声が聞こえてきた。

 

ガチャ!

 

千歌・曜・ルビィ「おぉ~!!」

 

鞠莉「3人ともおかえり~!」

花丸「あれ?ジャグラーさんはどこずら?」

曜「ジャグラーさんは後片付けしてるよ。先に皆と合流していいって言われたんだ。」

 

千歌「これなら果南ちゃんもすっごく喜ぶよ!」

ルビィ「そうだね!」

ダイヤ「さ、私たちは果南さんを迎える準備をしますわよ。」

1年生・2年生・鞠莉「はーい!」

 

ダイヤの一声で皆はクラッカーを手に持つ。

少しして、ジャグラーも合流して、全ての準備が整った。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

フロント係「クレナイガイさんに松浦果南さん。お待ちしておりました。」

 

2人はホテルオハラの中に入る。

ガイは何も言わず先に進んでいく。しかし、果南はどこに行くか知らされていないため、ガイに着いていくしかない。

 

果南「あの~ガイさん...私はどこに連れて行かれるのかなぁなんて...。」

ガイ「あの正面の部屋だ。」

果南「あそこって...?」

 

果南には、どこか見覚えのある一室のようだ。

そして、扉の前に着く。

 

ガイ「これでエスコート終了。」

果南「えっ?」

ガイ「その扉を開けてみてくれ。」

果南「は、はい...。」

 

おもいっきり扉を開けると...

 

 

 

パァン!パン!パン!パァン!

 

果南「わっ...!」

 

ルビィ・花丸・千歌・曜・梨子「果南ちゃん!」

善子・鞠莉・ガイ「果南!」

ダイヤ「果南さん!」

JJ「松浦。」

一同「誕生日、おめでとう(ございます)!」

 

果南が部屋に入ると、クラッカーが鳴り響き、お祝いの言葉をかけられる。

 

果南「へ...も、もしかして...?」

鞠莉・千歌「サプライズ!」

一同「大成功!」

果南「皆...ありがとう♪」

 

今日の主役が来たことで、果南の誕生日パーティーのスタート!!

 

 

皆で料理を食べて、プレゼントを渡す。

ちなみにプレゼントは、善子からは『2月の誕生石』,花丸からは『イルカの置き物』,千歌と曜からは『アルバム』,梨子からは『トリートメント』,ルビィとダイヤからは『イルカの抱きぬいぐるみ』,鞠莉から『高級わかめの詰め合わせ』と『宿泊券』,ジャグラーからは『イルカのネックレス』(特注),ガイからは『髪飾り』(特注)という内容だ。

 

ガイとジャグラーは特注ということを伏せた。

 

 

鞠莉「それじゃあ最後にアレを持ってきましょうか!」

ダイヤ「千歌さん,曜さん,ルビィ,ジャグラーさん、お願いしますわ。」

千歌「任せて!」

曜「ヨーソロー!」

ルビィ「うゆ!」

JJ「お任せあれ。」

 

4人が席を外す。

その数分後...

 

千歌・曜・ルビィ「じゃじゃ~ん!」

 

CYaRon!が運んできたのはフルーツがたくさん乗っているホールケーキだった。

 

果南「すごい!こんなケーキ見たことない!」

善子「な、何これ...。」

ガイ「本格的すぎんだろ...。」

JJ「どうだ?俺の才能は。誉めてくれよな。」

 

パティシエも驚くくらいの完成度のケーキに、作った4人以外は様々な反応をとっていた。

そのケーキを12等分にし、皆で食べる。

 

果南「ん~!美味しい!」

JJ「お口に合って光栄だ。」

 

鞠莉「Delicious!!」

梨子「甘すぎないけど、食べたくなる美味しさね~!」

花丸「完食ずら!」

善子「早すぎるわよ!」

ガイ「お前...本当にジャグラーか...?」

ダイヤ「ルビィもよく頑張りましたわね~!」

ルビィ「ありがとうお姉ちゃん♪」

曜「これ、本当に私たちが作ったの!?」

千歌「ジャグラーさんすごいです!」

JJ「俺は俺に決まってんだろ。あと、作った3人にも感謝する。」

 

CYaRon!とジャグラーのケーキは大好評であった。

 

 

 

ケーキも食べて談笑した後、パーティーはお開きとなる。

 

果南「花丸ちゃん,善子ちゃん,ルビィちゃん,梨子ちゃん,千歌,曜,ダイヤ,鞠莉,ガイさん,ジャグラーさん、今日は本当にありがとう!楽しい誕生日になったよ!」

 

主役の挨拶で場を締めるようだ。

 

果南「これは私からのお礼だよ。みーーーんなと...ハグっ!」

 

1人1人とハグして、パーティーは終わる。

その後はAqours9人でお泊まりとなった。

 

 




昨日から沼津に来て、今も沼津に居る風来坊で~す。

まずですね、Guilty Kissの舞台挨拶、想像以上にキャスト3人との距離が近かったんです!
なぜなら、『B列』で実質最前席でした。
スクリーン上手側から、あいにゃ,あいきゃん,りきゃこと並び、目の前にあいにゃが居ました!
3人とも可愛かったぁ(≧∇≦)
癒された。
ちなみに、「今日は沼津の名所行ったの?」って質問されて、「いけすやさん!」って言ったら、あいきゃんにその回答拾われました!

その挨拶の中で、あいうえお作文がありまして、成功するとご褒美にグランマさんのクッキーがもらえたらしく、ギルキス挨拶後にグランマさんで買ってきました。

そしたら、AZALEAでもグランマさんのクッキーがご褒美だったので、連番者と自分でクッキーをアピールしたら、3人に気づいてもらえた上に、「羨ましいな~」って言ってもらいました(^^)

Guilty Kiss3人に間近で会えて、AZALEA3人からレスをもらえて、幸せでした!
さらに嬉しいことに、5th初日現地確定しました!


ちなみに作者は本日、CYaRon!の舞台挨拶とGuilty KissのファンミLVで、合間に沼津散策です。


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国木田花丸 Birthday Story 2019

花丸ちゃん!
誕生日おめでとう!(^^)

同じ3月生まれで、親近感があるんですよね~。
で、作者は花丸ちゃんだけじゃなくて、きんちゃんの誕生日とも面白い関係にあります。
きんちゃんの誕生日は『9/25』で、作者である私は『3/25』なんですよ。
綺麗に6ヶ月ちがいです(笑)。

これ知った時は驚き半分、笑い半分でしたね~。


『劇場版ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル』公開だ!!


3/3 夜

 

ピロン

 

JJ「あん?誰からだ?」

 

ジャグラーのスマホにメッセージが届いた。

送り主を確認すると、『津島善子』とあった。

 

JJ「面倒事じゃないことを願うか。」

 

メッセージの内容は...

 

『明日、ずら丸の誕生日なんだけど、日中は私とずら丸で出かけるんだけど師匠も来てほしいの。

ルビィと2年生・3年生・ガイさんは千歌の旅館でパーティーの準備をするの。』

 

JJ「要するに、サプライズを悟られないようにフォローしてくれってか。ガイからも津島からの誘いを断らないでくれって言われてるし、手伝うか。」

 

返事のメッセージを返す。

 

JJ「何時にどこに集まればいい?っと。送信。」

 

3分もしないうちに返事が来る。

 

『最初は私の家でゲームするから、私の家に10時に来てほしい。』

 

JJ「了解。」

 

最後にそう返事を出すと、善子からありがとうの言葉と顔文字が返ってきた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

3/4 花丸の誕生日当日

 

善子から言われていた時間ぴったりに善子の住むマンションに着いたジャグラー。

過去に何度か善子に呼び出され、部屋の番号も把握しているジャグラーは住人の如く手慣れた手付きで共用玄関のロックを解き、部屋の前まで来た。

 

ピンポーン

 

「はーい。」

 

中から声がして、すぐに玄関が開く。

 

善子「師匠、中に入って!」

JJ「今日も厄介になる。」

 

部屋に案内されたが、花丸はまだ居ない。

 

JJ「誕生日の主役はどうした?」

善子「ずら丸なら10時半に来るわ。」

JJ「それまでは何かやるのか?」

善子「特には無いわ。ただ、私だけだとサプライズのことを言っちゃいそうだったから...。」

JJ「(読みは当たりだな。) ボロが出ないように見張ってりゃいいってことか。」

善子「お願いします...。」

 

2人で打ち合わせに入る。

パーティー準備組からは、17時までは花丸を連れ出しておいてほしいとのこと。

善子の計画としては、『善子の家でゲーム→花丸がやりたいことに付き合う→十千万へ移動してパーティー』という流れでいるらしい。

 

JJ「無難な計画だな。」

善子「師匠は何かある?」

JJ「しょうがねぇ弟子だ。1つ俺のとっておきの案を授けるぜ。」

善子「ほんと!?」

JJ「あぁ。ウソは言わねぇが、お前にも内緒だ。それまでのお楽しみってやつだ。」

善子「えぇー...。」

 

自信があるジャグラーの案とは何か?

それは追々わかるとして、打ち合わせが進み、10時半になりインターホンが鳴る。

 

ピンポーン

 

花丸「善子ちゃん、来たずらよ~。」

 

ガチャ

 

善子「ヨハネよ。いらっしゃいずら丸。」

花丸「おじゃまするずら。」

JJ「よぉ国木田。」

花丸「ジャグラーさんが居るずら?」

善子「私が呼んだのよ。今日はずら丸の誕生日でしょ。師匠にも祝ってほしかったの。」

JJ「(なんとか誤魔化したな。) ひとまず誕生日だっけか? 国木田にとってめでたい日なんだろ。」

花丸「善子ちゃんもジャグラーさんもありがとうずら!」

 

2人からお祝いの言葉をもらい、笑顔を咲かせる花丸。

 

善子「よーし!ずら丸、早速ゲームやるわよ!」

花丸「おー!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

一方、パーティー準備組は...

 

千歌「花丸ちゃん誕生日パーティーの準備をしていくよー!」

ルビようりこ・3年生「おー!」

千歌「と、その前に!」

果南「なにかあるの?」

千歌「ルビィちゃんにちょっとお願いがあるの。」

ダイヤ「ルビィにですか?」

ルビィ「うゆ?」

 

皆の視線が千歌とルビィを交互に見る。

 

曜「千歌ちゃん。どんなお願いなの?」

千歌「それはね...。」

ルビィ「ゴクリ...。」

千歌「ルビィちゃんに...。」

ようりこ・3年生「ゴクリ...。」

千歌「ルビィちゃんに...『監督』を任せたいのだ!」

梨子「監督...?」

鞠莉「Supervisor?」

 

言い出しっぺの千歌以外の頭には『?』が大量に浮かんでいる。

 

ガイ「要するに、ルビィは花丸のことをよく知ってるし、花丸が喜びそうな飾りや好きなものを準備するには1番の適任者ってことだ。」

 

7人のもとにガイが合流する。

 

千歌「そういうことだよルビィちゃん!」

ルビィ「そ、そういうことなら...ルビィやるよ!」

鞠莉「決まりね! あとは私たち6人ね。」

 

相談の結果、鞠莉・果南・曜・梨子は飾り担当、千歌・ダイヤはガイと共に料理担当になった。

 

千歌「では、ルビィ監督...一言お願いします!」

ルビィ「えぇっ!? えっと...パーティーの準備も、頑張ルビィ!」

2年生・3年生「おー!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

善子の宅

 

花丸「善子ちゃんに勝ったずら~!」

善子「腕を上げたじゃない。練習でもしたの?」

花丸「ジャグラーさんに鍛えてもらったずら。」

善子「師匠に?」

JJ「ゲームを教えてほしいって頼まれたんだよ。弟子の頼みなら断るなんてしないからな。」

 

ちなみに今やっているゲームは、様々なキャラクターが出てくる大乱闘ゲームだ。

機械など見ると『未来ずら~!』と言っていた花丸がゲームで善子と対等に渡り合えるまでになっていた。

 

善子「ずら丸がそこまでできるなら、師弟対決しない?」

花丸「ジャグラーさんと戦うずら?」

JJ「それならお前ら2人でかかってこい。設定は、アイテム有りのストック3だ。」

善子「ずら丸、絶対勝つわよ!」

花丸「負けないずら!」

 

 

※キャラクターセレクト

 善子→ガノンドルフ

 花丸→サムス

 JJ→リンク

 

 

10分後...

 

3人ともストックは残り1。

ガノンドルフで近接攻撃を繰り出し、サムスの遠距離攻撃という連携でリンクを追い詰める。

 

JJ「さすがだなお前ら。」

善子「ずら丸、油断しないでよ!」

花丸「善子ちゃんもずら。」

 

緊張の攻防戦が続く。

ガノンドルフとリンクが戦う隙に、サムスがチャージを入れる。

どのタイミングで発射するかは花丸のタイミング次第。

そして、ガノンドルフのBボタン必殺技がリンクに当たる。

 

花丸「発射ずら!」

 

サムスのチャージしていたBボタン必殺技がヒットするかと思いきや...

 

JJ「まだまだ修行が足りないな。」

善子「う、うそ!?」

花丸「ずら!?」

 

リンクは華麗にかわして、サムスを撃墜する。

 

花丸「負けたずら...。」

善子「こうなったら、ずら丸の仇!」

 

ガノンドルフとリンクの一騎討ちとなるが...

 

JJ「正面から堂々来るのは嫌いじゃないが、甘いな。」

善子「あっ...。」

花丸「一瞬だったずら...。」

 

Winner→リンク

2位→ガノンドルフ&サムス

 

そのあとも3人はゲームを続けた。

○太郎電鉄やマ○オパーティーなどで楽しく過ごした。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

一方の十千万では...

 

監督のルビィが書き残した花丸に関する情報を基に、飾りつけを作成していた。

 

果南「鞠莉、これで良かったっけ?」

鞠莉「Great!」

 

曜「梨子ちゃん、そっちはできた?」

梨子「うん! ちょうどできたところだよ。」

 

 

同時進行の料理組は...

 

ダイヤ「ここにある調理器具や食材は全て使ってよいのですか?」

ガイ「もちろんだ。大将から使っていいと言われてる。」

千歌「お父さん太っ腹~!」

ルビィ「花丸ちゃんは『あんこ』と『みかん』が好きですよ。」

ガイ「みかんとあんこか...。」

 

少し考える。

 

ガイ「ダイヤ,千歌,ルビィ。」

ルビちかダイ「はい???」

ガイ「3人で先に調理をしといてくれ。俺はデザートを作る。」

ダイヤ「わかりました。こちらは任せてください。」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

善子の家

 

ジャグラーvs善子&花丸を10回したが...

ジャグラー→10勝

善子&花丸→10敗

 

JJ「俺に勝つなんざまだまだなんだよ。」

善子「むき~! 絶対に師匠を越えるわよ、ずら丸!」

花丸「善子ちゃん落ち着くずら...。」

 

ゲームは終了。

 

善子「次はずら丸のやりたいことをするわよ。」

花丸「特に考えてないずら。」

JJ「それなら、俺がとっておきの場所に連れてってやる。」

花丸「とっておきの場所ずら?」

JJ「とりあえず外出するから準備しとけよ。」

 

善子と花丸は外出の準備を整える。

 

JJ「そんじゃ行くか。」

 

ジャグラーは行き先を言わないで2人を連れていく。

 

 

黙々と歩き、たどり着いた場所は...

 

JJ「ここだ。」

善子「ず、ずら丸がいっぱい...。」

花丸「未来ずら~!!」

 

そこはやば珈琲と同じようにAqoursを応援する店なのだが、店内の飾りのほとんどが花丸なのだ。

 

JJ「社長、来たぜ。」

???「いらっしゃいジャグラーさん。そちらの2人は...もしや善子さんに花丸さん?」

JJ「あぁ。津島善子と国木田花丸だ。」

 

ジャグラーが『社長』と呼んだ人と善子・花丸が向かい合う。

 

???「はじめまして、善子さん,花丸さん。私はこの『丸勘』を経営している社長です。見ての通り、丸繋がりで花丸さんを全力で応援しております。」

花丸「はじめまして。おら、国木田花丸です。応援してくださってありがとうございますずら。」

善子「津島善子です。よろしくお願いします。」

 

ジャグラーが連れてきたのは、干物と海鮮丼を販売するお店『丸勘』だった。

特徴は、お店の壁に花丸がたくさん飾られており、等身大パネル、メニューの中にAqoursにちなんだ名前が入っている。

 

花丸「ここにもまるたちを応援してくれる場所があったずらか。」

善子「にしても、ここまでずら丸推しだなんて...。」

社長「実はね、花丸さんのおじいさんと昔からの付き合いがあってね。」

花丸「おじいちゃんずら?」

社長「おじいさんが『孫がアイドルになった』って教えてくれてねぇ。ネットで調べたら、花丸さんがスクールアイドルになっていたから、これは応援するしかないと思ってね!」

 

JJ「ここの社員も、丸勘をあげてお前らのライブに何度か行ってるんだぜ。」

社長「そこまで言われると恥ずかしいな...。」

花丸「社長さんありがとうずら!」

 

挨拶と立ち話を少しして...

 

社長「今日はどんな用件だい?」

JJ「今日は国木田の誕生日でな。せっかくだから丸勘でお祝いをと思ったわけだ。」

善子「師匠のとっておきって丸勘だったのね。」

 

花丸の誕生日と聞いた社長は...

 

社長「花丸さんの誕生日なら、喜んでお祝いさせてもらいますよ! お好きな丼を選んでください! なんなら、3人のお代はいりませんから!」

善子「さすがにそこまでは...。」

社長「私からの誕生日プレゼントですよ。」

JJ「だったら、世話になるぜ。」

 

丸勘の社長の計らいで、花丸,善子,ジャグラーのお会計は社長持ちとなった。

 

花丸「まるは『スリーマーメイ丼』にするずら~!」

善子「私は『ブリ丼(Oh! ブリティーボンバヘ丼)』にするわ。」

JJ「俺は『ファイブマーメイ丼』だ。」

 

それぞれ注文し、先に席に着く。

そしてすぐに注文した丼が運ばれてくる。

 

善子「いただきます。」

花丸「いただきますずら~。」

 

新鮮な海鮮丼を食べる。

 

花丸「美味しいずら~!」

社長「取れたての魚を使っているからね。」

善子「お味噌汁も美味しい!」

社長「エビをふんだんに使った味噌汁なんだよ。」

JJ「相変わらず旨いな。」

 

3人は丸勘を満喫した。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ジャグラー,花丸,善子が丸勘を満喫していた頃...

 

志満「皆、お茶とお菓子置いておくわね。」

ようりこかなまり「ありがとうございます!」

 

飾りを作る側の進行度は7割も進んでいた。

 

果南「あとは飾りを散りばめるのと、くす玉を完成させるだけだね。」

曜「志満さんがお菓子を持ってきてくれたから、少し休憩してから再開にしようよ!」

梨子「そうね。予定より早めに進んでるもんね。」

鞠莉「それじゃ、ティータイムね!」

 

4人は30分の休憩に入り、休んだあとは最後の作業に入った。

 

 

台所では...

 

ダイヤ「下ごしらえは終わりましたわね。」

ルビィ「あとは最後の調理をするだけだね!」

千歌「私たちはいいけど...。」

 

3人は隣を見る。

 

ガイ「ホォォォワタァァァ!!」

 

1人気合いの入った雄叫びを上げて、何かを練り上げるガイ。

 

ガイ「餅のほうはこれくらいで十分だな。あんこも良い甘さになったし、みかんの準備もバッチリだ。」

 

千歌,ダイヤ,ルビィの3人と、ガイが作る物は何なのか。

それは後のお楽しみです。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

丸勘で海鮮丼を食べ終わった3人は沼津港周辺を散策した。

びゅうおに登ったり、千本浜の海岸と公園で簡単なよしまるデュエットを結成したり、深海魚水族館を巡って、夕方になった頃、善子のスマホにルビィから『こっちの準備はできたよ。』とメッセージが届いた。

 

JJ「あいつらからか?」

善子「えぇ。準備ができたってルビィから連絡が来たわ。」

 

花丸はお花摘みのため、今は居ない。

その隙にジャグラーと善子で話を進める。

 

JJ「そんじゃ、高海のとこに行くか。」

善子「ルビィに今から向かうって返事するわね。」

JJ「おう。」

 

花丸「お待たせずら。」

 

ちょうどのタイミングで花丸が戻ってきた。

 

JJ「さてと...最後に今日の主役を輝かしにいきますか。」

 

善子「ずら丸!」

花丸「善子ちゃん?」

善子「ちょっと着いてきなさい。」

花丸「どこに行くずら?」

善子「それは教えないわ。」

花丸「えぇー!?」

 

善子は花丸を先導し、ジャグラーはその後ろを歩く。

バスに乗っても花丸からどこに連れていくのかと問われたが、善子はなんとか誤魔化した。

 

 

バスに揺られて到着した場所は『十千万旅館』。

 

花丸「千歌ちゃんのお家ずらね。」

 

花丸は何の疑いや迷いも無く入口を通ると...

 

 

パァーンパァーン

 

 

花丸「ずら!?」

 

ダイヤ「花丸さん! お誕生日おめでとうございます!」

ルビちかようりこ「花丸ちゃん! お誕生日おめでとう!」

かなまりガイ「花丸! 誕生日おめでとう!」

 

花丸「ふぇ??」

 

目をパチクリさせる花丸。

そして、ようやく目の前の光景を理解する。

 

花丸「もしかして...皆はまるのために...。」

ルビィ「そうだよ! 花丸ちゃんの誕生日をAqoursの皆とガイさん,ジャグラーさんとお祝いしたかったんだ♪」

花丸「じゃあ...善子ちゃんとジャグラーさんがまるとお出かけしたのも...?」

善子「ルビィから、時間までずら丸の相手をしてほしいって。」

JJ「俺は津島に泣きつかれただけだ。」

善子「ちょっと! 泣いて頼んでないわよ!」

 

そんなコントに花丸以外が笑っているが...

 

花丸「...。」

ルビィ「花丸ちゃん?」

花丸「...しいずら。」

ルビィ「えっ?」

花丸「嬉しいずら! 皆におらの誕生日を祝ってもらえるなんて、夢みたいずら!」

ルビィ「わっ!」

 

あまりの嬉しさに、花丸はルビィに抱き付く。

 

花丸「ルビィちゃん、本当にありがとうずら!」

ルビィ「えへへ(*´∀`)♪。」

 

1度ルビィから離れる。

次は...

 

花丸「善子ちゃんもありがとうずら!」

善子「うにゃ!」

 

1日一緒に居た善子にも抱き付く。

 

善子「ちょっと離しなさいよ!」

花丸「今だけは離さないずら~。」

 

ガイ「賑やかな花丸の誕生日パーティーになるな。」

 

場所を準備したパーティールームに移す。

 

花丸「すごいずら~!」

 

部屋の飾りとテーブルに並ぶ料理に目を輝かせる。

 

ルビィ「部屋の飾りは、曜ちゃん,梨子ちゃん,果南ちゃん,鞠莉ちゃんにお願いしたんだ。」

梨子「花丸ちゃんは本が好きだから、本の世界みたいな雰囲気にしようってルビィちゃんが言ってくれたの。」

千歌「料理は、私とルビィちゃん,ダイヤちゃん,ガイさんで作ったんだよ!」

花丸「食べていいずら?」

果南「もちろんだよ。」

鞠莉「皆で食べましょう。」

 

全員「いただきます!」

 

パーティーは賑やかなものとなった。

また、花丸の食欲はかなりのもので、メインのビーフシチューを8杯もおかわりした。

食事が終わると...

 

ガイ「そんじゃ、食後のデザートにしようか。」

花丸「デザートもあるずらか!」

 

ガイが用意したデザートとは...

 

ガイ「寿太郎みかんを丸々1個使った『みかん大福』だ。それに、善子には『イチゴ大福』があるぞ。」

花丸「みかん大福ずら~!」

善子「あ、ありがとう...。」

JJ「また腕を上げたなぁ。」

 

デザートも食べ終えて、次はプレゼントを渡す。

Aqoursメンバーからは色んなジャンルの本が贈られた。さらに、曜とルビィと善子からは、花の形をした髪飾り,テディベア,堕天使ブローチも贈られた。

ガイからは数種類のアクセサリー、ジャグラーからはアザレアの花びらを押し花にしたしおりが贈られた。

 

ジャグラーのプレゼントはロマンに溢れたものだったため、しばらくはAqoursメンバーからイジられていた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

その後、パーティーはお開きとなり、曜,善子,果南,鞠莉はジャグラーが、ルビィ,ダイヤ,花丸はガイが送迎した。

 

今、花丸は自分の部屋に居る。

 

花丸「今日はすごく楽しかったし、嬉しかったずら。皆、ありがとう。」

 

そう言いながら、机に11人での集合写真を飾る花丸であった。

 

 

完。




投稿が遅れてしまい、大変申し訳ありません...。
引っ越し作業とファンミの旅行でなかなか時間が取れずにいました。
同時に執筆している本編も投稿が遅くなると思います。
楽しみにされている方々、今しばらくお待ちください...。
新年度の4月からは生活が落ち着きますので、しっかりと執筆していきます!


しかしお久しぶりなので、作者の近況ですが、5thの2日目がなかなか当たりません。
HP先行と一般の勝負ですねぇ。

それから、東京ファンミの前日に、淡島ホテルに宿泊してきました!
他のホテルとは格が違いすぎました。次はいつ泊まることになるかなぁ...(遠い目

今回のファンミ、AZALEAの優勝になりましたね。
AZALEAとトリコビトの皆さん、おめでとうございます!
最終公演時、すわわのテンションがやたらめったら高くて可愛かったです。
蜂を退治したあんちゃん、イケメンで優勝でした。
あいにゃが元気になってよかった。


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渡辺曜 Birthday Story 2019

お久しぶりの投稿でございます。
完全オリジナルは激ムズですね...。もっと想像力を豊かにしないと(>_<)。

Birthday Storyは推しの曜ちゃんですよ!!(ちょいテンションが高め。)
先月に本編でガイさんと曜ちゃんはお出かけしてるので、今回はちょいと変えますね。

設定は劇場版のその後としてあります。なので、月ちゃんも居ます。
ただ、ガイとジャグラーは地球を去っていて再び訪れることになります。


地球の衛星『月』にて...

 

オーブ「ハァァァ!」

KJ「グワシ...グワシ...。」

KJB「グワシ...グワシ...。」

KJSR「グワシ...グワシ...。」

 

 

キングジョー&キングジョーブラック&キングジョースカーレット vs ウルトラマンオーブ オーブオリジン

 

オーブ「通常形態でもかなりの戦闘力だ...。それに加え、強化型が2体...。」

 

オーブは苦戦を強いられている。

すると...

 

「ワイドゼロショット!」

「ソルジェント光線!」

 

オーブ「まさか...!?」

 

上空から2つの光線がキングジョーブラック,キングジョースカーレットに命中。

そして、オーブの目の前に光線を放ったウルトラマンが降り立つ。

 

オーブ「ゼロさん...。ダイナさんも...。」

ダイナ「久しぶりだなオーブ。」

ゼロ「久しぶりの再会だが、話に花を咲かせるにはちと早いみたいだな。」

ダイナ「俺たちも戦うぜ。」

オーブ「お2人とも...ありがとうございます!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

時を同じくして、4月17日の静岡県沼津市。

今日は渡辺曜の誕生日ということで、千歌&梨子主催で誕生日パーティーを開く。

ただ、平日なので学校がある。なので、放課後に練習はお休みにしてパーティーを開くのだ。

 

静真高校3年生の教室では...

 

生徒1「曜さん、お誕生日おめでとう!」

生徒2「これ誕生日プレゼントだよ!」

生徒3「曜先輩、受け取ってください...///」

 

曜「あ、ありがとう...。」

 

スクールアイドルAqoursのメンバーで、静真高校水泳部のキャプテンで、非公認ファンクラブ会員数200人を越す渡辺曜の誕生日は大盛り上がり。

 

その様子を教室の窓側から眺める千歌,梨子,月の3人。

 

梨子「曜ちゃんすごい人気ね。」

千歌「助けようにも、中に入れない...。」

月「朝がこれなら、昼休みも放課後もすごいことになりそうだね。」

 

朝にも関わらず、人の波はどんどん押し寄せる。

 

曜「千歌ちゃん,梨子ちゃん,月ちゃん、助けてぇ...。」

 

月「そろそろ僕の出番かな。」

 

集団に半分埋もれた中から聞こえてきたヘルプを受け取り、助けに入る月。

 

月「皆、もうすぐHRが始まるから教室に入って~。」

生徒たち「はーい。」

 

さすがに生徒会長の言葉となれば、生徒たちは各自の教室に戻っていく。

集団から解放された曜は...

 

曜「うぅ...疲れたであります...。」

 

自分の机にダラーンと突っ伏していた。

 

千歌「曜ちゃん大丈夫?」

曜「大丈夫大丈夫...。」

梨子「燃え尽きたって感じね。」

月「曜ちゃん、昼休みと放課後も大丈夫かな?」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ゼロ「ストロングコロナゼロ!」

ダイナ「ンンン...ハッ!」

オーブ「紅に燃えるぜ!」

 

ゼロはストロングコロナゼロに、ダイナはストロングタイプにタイプチェンジし、オーブはバーンマイトにフュージョンアップした。

その圧倒的な力で戦い、キングジョー,キングジョーブラック,キングジョースカーレットはダメージが溜まっていき、動きが鈍くなった。

 

ダイナ「一気に決めるぞ!」

ゼロ「おう!」

オーブ「はい!」

 

ダイナ「ガルネイトボンバー!」

ゼロ「ガルネイトバスター!」

オーブ「ストビューム光線!」

 

赤き姿での技を同時に放つ。

見事に命中し、キングジョー3体は爆発した。

 

 

戦いを終えたゼロ,ダイナ,オーブは通常形態,フラッシュタイプ,オーブオリジンに姿を戻した。

 

ゼロ「キングジョーらを倒したし、オーブはどうすんだ?」

オーブ「俺は地球に向かう途中だったので、再び地球へ向かいます。」

ダイナ「地球に何か用事か?」

オーブ「えぇ。ある1人の少女の誕生日でして。」

ゼロ「ん? そういや、今日って地球で言うと何月何日だ?」

オーブ「4月17日です。曜の誕生日ですよ。」

ゼロ「おぉ! そうだったぜ!」

 

かつてAqoursと過ごしたゼロとオーブは話を進めるが...

 

ダイナ「2人とも俺を忘れてないか?」

オーブ「すいません...。」

ゼロ「わりぃわりぃ。」

ダイナ「だが、2人とかなり親交がある地球の女の子ってことはわかったぜ。ちゃんと祝ってあげるんだぞ。」

ゼロ「あ、俺からのおめでとうも伝えてくれ。」

オーブ「はい!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

とある上空。

ヘリコプターの機内。

 

ダイヤ「全く。連絡も無しに連れ出すのはやめてくださいと何度も言ってるではありませんか。」

鞠莉「相変わらず堅いわねぇ。でも、元から予定は空けてたんじゃないの?」

ダイヤ「それは...。大切な後輩の誕生日ですから...。」

果南「ま、まだ着かないの...??」

 

つい先日に内浦を旅立ったダイヤ,鞠莉,果南が揃っていた。

ヘリ機内ではダイヤと鞠莉のお馴染みのやり取りが繰り広げられた一方で、果南は高所恐怖症で悩まされている。

 

鞠莉「あと1時間は我慢してね、果南。」

果南「うぅ...ハグゥ。」

 

しおしおのぱー状態になった果南は鞠莉に抱きついて怖さをまぎらわした。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

キーンコーンカーンコーン

 

授業が終わり、放課を告げるチャイムが鳴る。

 

曜「疲れたよぅ...。」

月「お疲れ様、曜ちゃん。」

 

千歌と梨子も曜の周りに集まる。

するとそこへ...

 

よしルビ「失礼します。」

花丸「失礼しますずら。」

 

2年生でAqoursメンバーの善子,ルビィ,花丸がやって来た。

 

善子「あちゃ~、かなりできあがってるわね。」

 

机に突っ伏している曜を見た善子が呟く。

 

ルビィ「朝からなの?」

千歌「そうだよ。」

梨子「お昼休みもたくさん来たわ。」

花丸「人気者ずら。」

 

ちなみに、Aqours6人と月で誕生日パーティーをやるのだが、そう思っているのは曜だけ。

曜以外のメンバーはダイヤ,鞠莉,果南が来ることを知っている。

いわゆるサプライズだ。

 

千歌「皆も集まったことだし、私の家に行こう!」

 

帰りの支度をして7人はバスに乗り、十千万旅館に向かった。

 

 

その様子を確認した上空のヘリコプターでは...

 

操縦士「では、1度ホテルに向かいます。」

鞠莉「えぇ、お願い。」

 

この時、曜以外のメンバーが入るグループに鞠莉から内浦に帰ってきたとの知らせが入った。

そして曜に気付かれないように返事を送った。

 

 

バスに揺られて約15分、千歌の家に到着した。

梨子以外の6人は裏の出入り口から中に入る。

梨子は持ってくるものがあるため、隣の自分の家に1度帰宅した。

 

千歌「ただい...ま...。」

 

フリーズする千歌。

 

ようつきよしルビまる「おじゃまし...ま...す...。」

 

残る5人もフリーズ。

6人がフリーズした原因は...

 

「ようやく帰ってきたか。」

 

台所で洗い物を手際よくこなすジャグラーが居たからだ。

 

善子「なんで師匠が居るわけ?」

JJ「野暮用だ。」

 

志満「あら、千歌ちゃんに皆も帰ってきたのね。」

千歌「ただいま志満ねぇ。それより、なんでジャグラーさんが居るの?」

志満「実はね、1時間前から大きな荷物と一緒に家の前の海岸に座ってたのよ。何してるのか聞いたら、千歌ちゃんたちを待ってたみたいだから家にあがってもらったのよ。」

 

ジャグラーが居る理由を話した志満。

さすがのジャグラーも事実のため抵抗できず、そっぽを向いた。

 

JJ「奥の部屋に戻る。」

花丸「ジャグラーさん待ってほしいずら~!」

ルビィ「いっぱいお話したいです~!」

善子「師匠待ちなさいよ~!」

 

曜「私たちも行こっか。」

千歌「そうだね。月ちゃんも行こ!」

月「うん!」

 

ジャグラーのあとを追う2年生と3年生。

程なくして梨子も合流したが、梨子もジャグラーを見た瞬間はフリーズした。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

同じ頃、鞠莉の部屋では旧3年生組が誕生日会に出向くサプライズ準備をしていた。

 

ダイヤ「私たちだけでもサプライズですのに、プレゼントまで付けるなんて、曜さん驚くでしょうね。」

果南「驚いた時の曜の顔が早く見てみたいな。」

鞠莉「Very cuteな反応をしてくれるわよ。」

 

3人が準備を進めていると...

 

 

~~~♪(オーブニカのメロディー)

 

 

ダイヤ「何か聞こえてきますわね?」

鞠莉「外からするわね。」

果南「このメロディー...もしかして!」

 

3人の耳に聞こえてきたメロディーは、どこか聞き覚えのあるもののようで、外に出てみると庭の噴水付近に、テンガロンハット,革のジャケット,ジーパンを着て、オーブニカを吹いている男性が居た。

 

ダイかなまり「ガイさん!」

 

名前を呼ばれたガイはオーブニカの演奏を中断する。

 

ガイ「久しぶりだな。ダイヤ,果南,鞠莉。」

 

再会を果たした。

 

鞠莉「おかえりなさい、ガイさん!」

ガイ「ただいま。」

果南「なんでまたこっちに?」

ガイ「あぁ、今日は曜の誕生日だからな。お祝いだよ。」

ダイヤ「賑やかな誕生日パーティーになりそうですわね!」

 

4人は鞠莉の部屋に戻り、旧3年生組は曜の誕生日パーティーにサプライズ参加することをガイに話した。

ガイも主役の曜や他のメンバーに地球に来たことを伝えてないため、鞠莉たちと共にサプライズ参加することになった。

 

鞠莉「ところで、ジャグラーさんはどうしたの?」

ガイ「あいつなら一足先に来てるよ。たぶん、早く来すぎて千歌の家に居ると思うぞ。」

ダイヤ「ジャグラーさんのことですから、曜さんの誕生日のために帰ってきたなんて言わないでしょうね。」

果南「志満ねぇにはバレてるかも。」

 

全くその通りである。

 

その後4人は準備を終えて、千歌に連絡を入れて十千万旅館に向かった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

住宅側のリビングでは志満,千歌ママ,梨子ママ,曜ママ,千歌パパが準備していた料理が並ぶ。

 

曜「すご~~~い!!!」

 

大皿の1つには曜の大好物のハンバーグがある。

 

曜ママ「今日は我が娘の誕生日だからね! 梨子ちゃんママと千歌ちゃんの家族さんと計画してたのよ~!」

 

渡辺曜のBirthday Partyの始まりだ。

と思いきや...

 

ピンポーン

 

来客を知らせるベルが鳴る。

 

美渡「こんな時間に来客? 千歌~、出てきて~!」

千歌「は~い。曜ちゃん、一緒に行こう!」

曜「うん!」

 

幼馴染みが最大の武器になったのか、曜は何の疑いも抱かずに千歌の誘いに乗った。

2人がリビングを出たあと、ジャグラー,梨子,月,ルビィ,花丸,善子はクラッカーを手に取り、2人のあとをこっそり追った。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ピンポーン

 

十千万旅館の住宅用の呼び鈴を鳴らした旧3年生とガイ。

 

鞠莉「ガイさんはあの塀の向こうにスタンバイをお願いね!」

ガイ「了解。」

果南「クラッカーの準備は良い?」

ダイヤ「もちろんですわ!」

 

こちらの準備も整った。

直後、玄関の明かりが付き、千歌と曜のシルエットが見えた。3人はクラッカーを構える。

背後に迫った7人も構える。

 

ガラガラガラ

 

曜「は~い...   パァーンパァーンパァーン   わっ!?」

 

ちかりこつきルビまる「曜ちゃん!」

ダイヤ「曜さん!」

よしかなまり「曜!」

 

「誕生日おめでとう!」

「お誕生日おめでとうございます!」

 

曜「.........ふぇ??」

 

突然のクラッカーに驚いたが、直後に祝福されてきょとんとなる。

そして約5秒くらいかけて状況を整理する。

 

曜「な...なんで果南ちゃんとダイヤちゃんと鞠莉ちゃんが?」

鞠莉「なんでって、曜の誕生日をお祝いするためよ!」

果南「サプライズ大成功!」

ダイヤ「ですわね!」

 

千歌「曜ちゃんゴメンね...。皆は果南ちゃんたちが来ること知ってたんだぁ。」

 

サプライズ大成功に喜ぶ旧3年生たちと曜にフォローを入れる千歌。

2年生や梨子,月は小さく「ゴメンね」と謝る。

 

曜「皆知ってたの!? もぉ~、ビックリしたじゃーん!」

 

脱力して笑みがこぼれる。

 

JJ「(鞠莉たち、まだサプライズを用意してやがるな。おもしれぇ。)」

 

勘の鋭いジャグラーが塀の向こうに姿を潜めるガイを察する。

月とAqoursがひとしきり笑ったところで...

 

ダイヤ「実は、サプライズはまだ終わっていませんわよ。」

果南「これはダイヤと鞠莉と私からのサプライズ。」

鞠莉「来てちょうだい!」

 

3人が背後を向く。

それに釣られて2年生,3年生,月は奥を見る。

 

奥から現れたのは、頭にテンガロンハットを被り、グレーのTシャツに革のジャケット,ジーパンを着て、バッグを1つ携えた『クレナイガイ』だ。

 

2年生,3年生,月「ガイさん!?」

ガイ「よぉ。久しぶりだな皆。」

 

旧3年生組のサプライズも大成功。

後輩たちは驚きを隠せないでいる。

 

JJ「やっと来たか。」

ガイ「ちょっと野暮用が長引いちまってな。」

 

曜「ガイさん!」

ガイ「おおっと...。」

 

曜が嬉しさの余り、ガイにハグする。

 

ガイ「いきなりどうした?」

曜「だってぇ...ガイさんに会えたんだよ! 帰ってきてくれたんだよ!」

 

その嬉しさが爆発したのか、涙声になりながら話す。

 

千歌「ガイさん、帰ってくるなら連絡してよ~。」

ガイ「すまんすまん。サプライズってのやってみたくてな。それから、まだサプライズはあるぜ。」

 

善子&JJ「どれだけあるのよ...。/どんだけあんだ...。」

 

師弟コンビがツッコミを入れる。

それをよそに、ガイはジャケットの懐からボイスレコーダーを取り出す。

そして再生させる。

 

 

「よぉ! Aqoursの皆、久しぶりだな。ウルトラマンゼロだ。...いや、モロボシレイのほうが合ってんのか? そんなのはどっちでもいいや。今日は曜の誕生日だってな。誕生日おめでとう。月でガイと鉢合わせしたから、俺のコメントを頼んだんだ。さっき言ったが、月に居たから地球にも寄って直接言いたかったんだが、それは叶わずすまねぇ。今は千歌,梨子,曜の3年生と、ルビィ,花丸,善子の6人でAqoursを続けてるんだってな。今年のラブライブも頑張ルビィしろよ! それと、ダイヤ,鞠莉,果南はそれぞれの目標に向かって頑張ルビィしてるみたいだな。もし何かあったら仲間を頼れ。そんじゃ、またどっかで会おうぜ!」

 

 

ウルトラマンゼロ=モロボシレイのコメントが流れた。

 

曜「レイ君...ありがとう。」

梨子「曜ちゃんだけじゃなくて私たちにもコメントをくれたんだ...。」

千歌「私、感動しちゃったよ!」

 

善子「ここまで言ってくれるなんて...。」

花丸「レイさんは優しい先輩ずら。」

ルビィ「頑張ルビィを使ってくれたよ!」

 

鞠莉「レイっちったら...。」

ダイヤ「また会いたいですわね...。」

果南「真っ先にハグしちゃおうかなん♪」

 

9人とも嬉しさを噛み締めていた。

 

月「ウルトラマンから祝福やエールをもらうAqoursってすごいですね...。」

JJ「どうなんだか...。」

 

ガイと9人はわちゃわちゃしている傍ら、月は唖然としていて、ジャグラーは無関心を装った。

 

 

 

千歌「よし! 皆揃ったし、曜ちゃんの誕生日パーティーのスタートだ~!」

 

 

 

一行はリビングに戻り、賑やかな食卓を囲った。

食事では、花丸が大盛ヨーソローで盛り付けたり、ガイとジャグラーによるフードファイトバトルが繰り広げられたりした。ちなみに結果はドロー。

超人的な力を持つ2人の胃袋はすごかった。

バトルには加わっていないが、その次に花丸がランクイン。

 

そのあとは誕生日ケーキを食べた。食べる前にはお馴染みのバースデーソングを歌い、曜はろうそくの火を吹き消した。

 

 

 

千歌「では、今から曜ちゃんへプレゼントを渡したいと思います!」

梨子「曜ちゃんはこっちに来て。」

曜「は~い。」

 

ケーキも食べ終え、お待ちかねのプレゼントタイム。

千歌,梨子が進行する。

 

千歌「まずは2年生から!」

 

ルビィ,花丸,善子が前に出て、曜にプレゼントを渡す。

受け取った曜が中身を確認すると、ルビィは裁縫道具を一式,花丸は裁縫に関する雑誌を3冊,善子は船のいかりをモチーフにしたネックレスだった。

 

曜「ルビィちゃん,花丸ちゃん,善子ちゃん、ありがとね!」

 

梨子「続いて果南ちゃん,ダイヤちゃん,鞠莉ちゃん、お願いします。」

 

3人が前に出る。

 

果南「私たちからは3人で揃えたプレゼントだよ。」

 

代表で果南が渡す。

 

曜「これって、衣装に使う生地?」

ダイヤ「ただの生地ではありませんわ。」

鞠莉「私からはイタリアの、果南からはオーストラリアの民族衣装に使われる生地を調達したわ。ダイヤからは江戸時代から続く和服のお店から取り寄せた生地よ。」

 

2年生,3年生「えぇ~!!」

 

インパクトも値段もお高いプレゼントになった。

ちなみに小原家が全額負担した。

 

曜「果南ちゃん,ダイヤちゃん,鞠莉ちゃん、ありがとう!」

 

千歌「次は私と梨子ちゃんと月ちゃんだね!」

 

進行していた2人と月がプレゼントを渡す。

梨子は曜をイメージして作曲したピアノの曲を収録したCD,千歌と月は曜の大好物である制服だった。

制服を見た瞬間、曜の瞳の中には星でもあるのかというくらい輝いていた。

 

梨子「最後はジャグラーさんとガイさん。」

 

2人も呼ばれたが...

 

JJ「俺のは別の部屋に置いてあるから、今から取ってくる。」

 

パーティー部屋を離れたジャグラーは30秒くらいで戻ってきた。

ジャグラーは2つの包装された物を持っていた。

それを曜に渡す。

渡された曜は包装を開封する。

 

曜「うちっちーのぬいぐるみだぁ!」

 

もう1つ開封する。

 

曜「これは...シーサー?」

 

ジャグラーからはうちっちーとシーサーのぬいぐるみがプレゼントだった。

 

ガイ「そのシーサー、もしかして...。」

JJ「ジードの世界で貰ったやつだ。俺には似合わねぇ。」

ガイ「お前というやつは...。最後は俺だな。」

 

ガイは紙袋を渡した。

曜が中身を確認する。

 

曜「Tシャツ?」

 

ガイからのプレゼントは3枚のTシャツだった。

だがそれは独特のデザインをしていた。

 

1枚目は、水色のシャツで、魚に4本の足と耳が付いたキャラと『メザシイヌ』という名前がプリントされている。

 

2枚目は、黒色のシャツで、地球がプリントされていて、その地球がアフレコでもしているような感じで「うちゅ~ん」と発している。

 

3枚目は、赤色のシャツで、胸元に上から順に『猫』『湯飲み』『動物の手』のシルエットがプリントされている。

 

ガイ「とある地球に立ち寄った時に面白そうな服を取り扱ってるお店があったもんでな。」

JJ「お前のセンスがぶっ飛んでんのか、店のセンスがぶっ飛んでんのかわからねぇな...。」

 

曜「ガイさん,ジャグラーさん、ありがとうございます!」

 

 

 

プレゼントタイムも終わったことで、パーティーも終わりになった。

千歌たちは久々に9人集まったから、旅館でお泊まり会をすることになり、月も一緒に寝ることとなった。

ガイとジャグラーも高海家の好意で1泊したのだった。

 

 

 

 

 




曜ちゃん!
お誕生日おめでとう!!(*´∀`)♪

気合いが入りすぎて7000文字を越えてしまいました(^^;)
今回が平成最後の曜ちゃん誕生日になるのか。

スクフェスではBOX勧誘で限定URを無課金で出しましたし、スクフェスACNSは既に曜ちゃん誕生日イベントを終わらせてあります( ロ_ロ)ゞ


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小原鞠莉 Birthday Story 2019

6月13日は鞠莉ちゃんの誕生日!
おめでとう!(^^)

5thライブで直接お祝いできて良かった♪


鞠莉「ん~! 空気が美味しいわ~!」

ガイ「こんな場所にキャンプ場があるなんて知らなかったなぁ。」

 

今日は6月12日。

鞠莉とガイは沼津の『市民の森キャンプ場』に来ていた。

 

鞠莉「私、キャンプって初めてだから何をしたらいいか..。」

ガイ「そこは心配しなくて大丈夫だ。だいたいのことは俺がやるよ。鞠莉は俺の補助をしてくれ。」

鞠莉「わかったわ! それじゃあ、キャンプのスタートよ!」

 

なぜ鞠莉とガイがキャンプをしているかというと、時間は1週間前に遡る。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

6月5日。

 

この日、ガイは旅館の食事に使う材料の買い出しのため、仲見世商店街に来ていた。

 

ガイ「今日はやけに賑わってるな。何かやってんのか?」

 

休日の商店街はそこそこ活気に溢れているが、今日はいつも以上に活気があった。

すると、ガイは1枚の貼り紙を見つける。

 

ガイ「なになに...? 商店街で買い物をして抽選会に参加しようってか。3000円毎に抽選会の参加券を1枚配布で、何回でも参加可能。へ~、面白そうだな。」

 

気になる商品は...

 

ガイ「特賞はホテルオハラのペア無料招待券か。で、1等が十千万旅館のペア無料招待券、2等が市民の森キャンプ場のペア無料招待券か。」

 

ちなみに、3等は沼津市内のお店で使える商品券1万円分が10本。

配色は、赤色の玉が特賞、青色の玉が1等、紫色の玉が2等、緑色が3等、白色の玉がハズレ。

それを記憶し、ガイは買い出しを行った。

 

およそ1時間で買い出しは終了。

 

ガイ「結構買ったな。」

 

ダンボールからはみ出すほどの野菜に、発泡スチロールには沼津で水揚げされた魚介とお肉。

これをリアカーで運んでいる。

その荷物を旅館の専用車まで運ぶ道中で...

 

「ガイさん?」

 

と後ろから声を掛けられた。

 

ガイ「ん?」

 

後ろを向くと、曜と善子が居た。

 

ガイ「2人してお出掛けか?」

善子「そうよ。朝、家に押しかけて連行されたわ。」

曜「善子ちゃん、人聞きが悪いこと言わないでよ~。」

 

話をまとめると、曜も衣装の材料を買い出しする予定でいたらしい。

ただ、量がかさばるため善子を荷物持ちに任命したというわけだ。

 

曜「ガイさんは旅館の買い出しですか?」

ガイ「あぁ。今からこいつを車に積み込むとこだ。」

善子「結構あるじゃない。手伝うわ。」

曜「私も手伝う!」

ガイ「2人ともありがとう。助かる。」

 

3人で駐車場に向かった。

到着したら荷物の積み込みをする。

 

15分ほどで積み込みは終わった。

 

ガイ「よし、終わりだ。」

善子「結構あったわね。」

曜「このあとは旅館に帰るんですか?」

ガイ「1度商店街に戻って抽選会に参加するんだ。」

 

懐から3枚の参加券を取り出してそう言った。

3人は抽選会の会場に戻った。

 

会場は並んでいる人が居なくて、すぐにガイは通された。

 

おじさん「若い兄ちゃんは3回の挑戦だな! さぁ、回した回した!」

 

威勢の良いおじさんが仕切る。

まずは1回目。

 

ガララララ...コトン

 

おじさん「残念! ハズレだ。」

 

ハズレの白色の玉が出た。

2回目。

 

ガララララ...コトン

 

おじさん「これもハズレだ。さぁラスト1回!」

 

同じく白色の玉だった。

3回目。

 

ガララララ...コトン

 

ガイ&曜&善子「「「ん?」」」

 

3人が目にしたのは白い玉ではなく、紫色の玉だった。

 

カランカランカラーン!!

 

おじさん「兄ちゃん当たりだ! 2等の市民の森キャンプ場ペア無料招待券だ!」

 

おじさんは招待券を渡してくれた。

 

ガイ「ありがとうございます。」

 

それを受け取り、駐車場にまた向かう。

 

ガイ「当てたものの、誰を誘えばいいんだ?」

 

ペアなので2人1組。

誰と行くか考える。

すると、善子がアドバイスをくれた。

 

善子「キャンプに行く相手、鞠莉にしたら?」

ガイ「鞠莉? なんでまた?」

曜「そういうことか! ガイさん、来週の13日が鞠莉ちゃんの誕生日なんですよ!」

ガイ「なるほどな。」

 

キャンプ全てを誕生日プレゼントにしてみる案を考えてくれた。

 

ガイ「あとで誘ってみるよ。」

 

その後、曜と善子と別れて旅館に戻り、鞠莉に電話でキャンプのことを話したらハイテンションでOKの返事が来た。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

そして今に至る。

 

ガイ「最初はテントの組み立てだ。」

鞠莉「OK!」

 

ガイは慣れている手付きで組み立てていき、15分ほどで完成した。

 

鞠莉「中は広いわね。」

ガイ「5人は寝られるものを用意したからな。とりあえず荷物を中に入れよう。」

 

テントの中に持ってきた荷物を入れたあとは、イスを2つ,テーブルを1つをセットした。

 

ガイ「こんな具合かな。」

 

一式準備を終えて一息つく。

 

鞠莉「ガイさん、次は何をするの?」

ガイ「キャンプファイヤーの薪を集めよう。なるべく多く集めてくれるか?」

鞠莉「All right!」

 

2人は手分けして薪を集め始めた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

鞠莉とガイがキャンプに行っている一方で...

 

千歌「第1回! 鞠莉ちゃんの誕生日を豪華に祝おう選手権!!」

 

淡島にある果南の家では鞠莉の誕生日に何をするかの会議が開かれていた。

 

果南「何で私の家?」

千歌「この会議が終わったら、鞠莉ちゃんの部屋に行ってすぐに準備を始めるからだよ!」

果南「それはわかったんだけど...あの荷物の量は?」

 

部屋の隅に目を向けると、7人分の鞄が固められている。

 

曜「お泊まりの荷物だよ。」

果南「えっ! 泊まるの!? みんなが!?」

 

慌てる果南。

 

ダイヤ「私たちが泊まることは連絡してあるはずですが?」

果南「聞いてないよぉ。」

梨子「千歌ちゃん、果南ちゃんに連絡したの?」

千歌「千歌は泊まりでやることは伝え...。」

 

梨子に言われ、メールの文章を確認したが、千歌は顔を青ざめる。

 

曜&花丸&ルビィ「「「千歌ちゃん?」」」

善子「どうしたのよ?」

 

全員が千歌に注目している中で、口を開く。

 

千歌「果南ちゃん...。」

果南「もしかして...。」

千歌「お泊まりのことが抜けてました...。ごめんなさい!」

 

ようりこダイルビよしまる「「「「「「えぇぇぇ!!」」」」」」

 

果南「ち~~~か~~~!!!」

千歌「ごめんなさーーーい!」

 

果南は手を合わせて謝る千歌の頭をグリグリする次第だった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

薪を集めて1時間くらいが経過。

ガイと鞠莉はテントに戻ってきた。

 

鞠莉「かなり集まったわ!」

ガイ「これだけあれば火力は十分だ。」

 

2人で集めた薪は膝の高さ辺りまで積まれてある。

 

ガイ「これで火を起こして、キャンプ飯を作ろうか。」

鞠莉「賛成でーす! でもマッチもライターも無いわ。」

ガイ「それらは必要無い。ここにあるものでちゃんと火が点く。」

鞠莉「Really?」

ガイ「本当だ。よ~く見てろよ。」

 

そう言い、ガイは太めの枝に切れ込みを記し、地面に固定させ、細長い枝をさっきの枝と垂直になるようセットして...

 

ガイ「紅に燃えるぜ!! アチョ~~~~~!!!」

 

超人的な力とスピードで枝と枝を擦っていく。

 

鞠莉「Oh! So amazing!」

 

その様子に、鞠莉は興奮の様子だ。

ものの数分で摩擦により煙が出た。

 

ガイ「鞠莉、落ち葉を細かくしてここに入れてくれ。」

鞠莉「OK!」

 

鞠莉は指示通りに動き、ガイは摩擦をさせる。

すると...

 

鞠莉「火が点いたわ!」

ガイ「ふぅ。あとはこれが消えないようにするだけだ。」

 

火の大きさを調節し、料理とたき火にちょうどの火加減になった。

 

ガイ「さて、飯を作るか。」

鞠莉「シャイニー!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

JJ「ったく...。人使いが荒すぎるぜ。なんで俺がこんなことをやらなきゃいけないんだ。」

 

1人でぼやくジャグラー。

その理由は、ホテルオハラにある鞠莉の部屋に居るからだ。

 

JJ「何度か出入りしていて、従業員が覚えてんのはありがてぇが、本人が留守の部屋に通すか普通? しかも、来たら来たらで、あいつらからのメモがあるしよ。」

 

今、ジャグラーは鞠莉の部屋を掃除している。

さらに、Aqoursメンバーから、誕生日パーティーを開く下準備をしてほしいとメモ書きもある。

 

JJ「ま、小原の腑抜けた顔が見られりゃ、こっちとしては収穫ありだ。」

 

 

 

一方、会議中のAqoursは...

 

ダイヤ「では、パーティーはこの方針でいきましょう。」

 

「「「「「「「賛成!」」」」」」」

 

話がまとまったようだ。

Aqoursメンバーが計画したパーティーはどんなものになるかは、当日をお楽しみに。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

鞠莉「私のシャイ煮Part.2の完成!」

ガイ「こっちも完成だ。」

 

それぞれの料理の完成と、ガイは米も担当していた。

鞠莉はお得意の『シャイ煮』をグレードアップさせた『シャイ煮Part.2』。

ガイは『白いご飯』と『カレー風味の野菜炒め』を作った。

それを盛り付けて...

 

ガイ&鞠莉「「いただきます!」」

 

鞠莉「ん~! Delicious!」

ガイ「鞠莉が作ったシャイ煮も旨いぞ。」

 

2人で作ったご飯はあっという間に空になった。

ちなみに、シャイ煮Part.2に使われた食材は、日本や世界の超高級ホテルやレストランが使いそうな食材ばかりで、お値段の単位は億円に近い万円だったらしい。

 

食事と片付けを終えた2人は近くの大浴場でお風呂に入った。

風呂上がりには共にラムネで乾杯した。

 

そして、テントに戻る道すがら...

 

鞠莉「今日はキャンプに誘ってくれてThank you!」

 

今日のことに礼を言われる。

 

ガイ「どういたしまして。」

鞠莉「でも、なんで私だったの?」

ガイ「ん?」

鞠莉「こういうOutdoorなことは、千歌っちや曜,果南を誘ったほうが良かったんじゃ...?」

 

鞠莉は自分が誘われたことに少し疑問があるようだ。

 

ガイ「本当ならもうちょい後でカミングアウトをと思ってたんだが、変化球を投げられたか...。」

鞠莉「???」

ガイ「明日は何月何日だ?」

鞠莉「6月13日よ...?」

ガイ「その6月13日は、鞠莉、君の誕生日じゃないか。」

鞠莉「!?!?」

 

ガイの口から誕生日という単語を聞き、ハッとなる。

 

鞠莉「もしかして...。」

ガイ「キャンプを通して、誕生日のお祝いだ。」

 

ガイからまさかの形で誕生日をお祝いされるとは思っていなかったようだ。

 

鞠莉「Thank you! ガイさん!」

ガイ「喜んでくれたなら、誘って良かったよ。」

 

喋りながら歩いていたから、テントに戻ってきた。

 

ガイ「今日はもう寝ようか。」

鞠莉「そうね。」

 

2人はそれぞれ寝袋にくるまる。

 

鞠莉「おやすみなさい♪」

ガイ「あぁ、おやすみ。」

 

キャンプ1日目は終了。

 

 

 

翌朝7時。

ガイは起床し、朝食の準備を始める。

朝食のメニューは、ハムとチーズを挟んだホットサンドだ。

付け合わせにレタスとミニトマトを添えるだけの簡単なレシピだ。

 

ガイ「トースターのスイッチオン。鞠莉を起こしてる間に出来上がるだろう。」

 

テントに戻り、鞠莉を起こす。

 

ガイ「鞠莉、もうすぐ朝食ができるから起きろ。」

鞠莉「んん...パパ...ママ...。」

 

両親との夢を見てるのか、寝言に出た。

 

ガイ「その夢、もうすぐ叶うぞ。」

 

鞠莉に聞こえない小さな声で呟いた。

 

ガイ「鞠莉、起きろ~!」

 

今度は大声で起こしにかかる。

 

鞠莉「ふゎぁ~...。ガイさん...。Good morning...。」

ガイ「もうすぐ朝食だ。顔洗ってこいよ。」

鞠莉「はーい...。」

 

鞠莉の身支度が終わったと同時に、ホットサンドがちょうど焼けた。

2人で朝食を囲み、食べたら後片付け。

それが終わると、キャンプ場からの撤収作業に入る。

鞠莉は机やイスを片付けて、ガイはテントを解体していく。

 

1時間ほどで荷物はまとまり、帰宅することに。

 

ガイ「さてと、帰るか。」

鞠莉「そうね。改めてありがとう、ガイさん!」

ガイ「だがこんなのは序ノ口だ。」

鞠莉「え?」

ガイ「期待してな。」

鞠莉「えぇ...。」

 

キャンプが序ノ口ということと何を期待すればいいかわからず困惑する鞠莉を連れて、キャンプ場を後にした。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ガイと鞠莉が片付けをしていた頃...

 

男性「こっちに帰ったのも久しぶりだな。」

女性「そうね。鞠莉に早く会いたいわ。」

 

男女のペアがホテルの玄関に居た。

 

JJ「お帰りになられたようですね。旦那様,ご婦人。」

 

ジャグラーが『旦那様』『ご婦人』と言った男女のペアは、鞠莉のお父さんとお母さんだ。

 

鞠莉パパ「あなたがジャグラーさんか。娘から話を聞いているよ。」

鞠莉ママ「いつも娘をありがとう。」

 

実は、小原夫妻とジャグラーは初対面。

今までは、鞠莉がお互いを仲介していた。

すると...

 

果南「鞠莉のお父さんとお母さん!」

鞠莉パパ「もしかして、松浦さんの娘さんかい?」

果南「はい! 松浦果南です!」

鞠莉ママ「それなら、お隣は『デスワァ』の黒澤ダイヤちゃんね!」

ダイヤ「はい。黒澤ダイヤですわ。」

 

鞠莉以外のAqoursメンバーが合流した。

 

鞠莉パパ「後ろの6人は...?」

千歌「た...高海千歌です。」

曜「渡辺曜です。」

梨子「桜内梨子です。」

ルビィ「く...黒澤ルビィです。」

花丸「国木田花丸です。」

善子「津島善子です。」

 

自己紹介をする。

 

鞠莉ママ「あなたたちが鞠莉と一緒にスクールアイドルで活動してる仲間ね。」

千歌「は...はい。鞠莉さんにはお世話になっています...。」

鞠莉パパ「リラックスして良いよ。こちらこそ、鞠莉がお世話になってるね。ま、ここで立ち話するより、中でパーティーの準備をしながら君たちのことを教えてくれ。」

 

JJ「お部屋にご案内します。」

 

全員を鞠莉の部屋まで案内し、Aqoursの8人,小原夫妻,ジャグラーの11人で誕生日パーティーの準備にかかった。

その際に、鞠莉とスクールアイドルのことを楽しく話ながら進めた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

車を走らせ、十千万旅館まで戻ってきたガイと鞠莉。

 

ガイ「荷物を降ろすから少し手伝ってくれ。」

鞠莉「OK!」

 

キャンプに使った道具を倉庫へしまう。

そこに...

 

志満「おかえりなさいガイさん。鞠莉ちゃん。」

 

高海家の長女の志満が出迎える。

 

ガイ「今戻りました。」

志満「キャンプはどうだった?」

鞠莉「すっごくFantasticだったわ!」

志満「良かったわね鞠莉ちゃん♪」

 

二言交わしたところで、志満がガイに近づき...

 

志満「さっき、千歌ちゃんから連絡をもらって、鞠莉ちゃんを連れてきてほしいって言ってましたよ。」

ガイ「そうですか。伝言ありがとうございます。」

 

ヒソヒソ話で会話を終える。

 

ガイ「そんじゃ、ホテルオハラに向かうか。」

鞠莉「Go homeね!」

 

2人が旅館を出ると...

 

志満「千歌ちゃん、ガイさんと鞠莉ちゃんがそっちに向かったわよ。」

千歌『は~い! 志満ねぇありがとう!』

 

電話で状況を伝えた。

それを知った11人は...

 

ダイヤ「皆さん、クラッカーを持ちましたか?」

 

「「「「「「は~い!」」」」」」

 

果南「お2人はコチラで待っていてください。」

鞠莉パパ「いよいよだな。」

鞠莉ママ「あの子にサプライズ、楽しみね♪」

 

Aqoursメンバーは手にクラッカーを準備し、小原夫妻は別室で待機。

実はこの誕生日パーティー、Aqoursとガイ,ジャグラーで祝うと見せかけて、本当のサプライズは鞠莉のお父さんとお母さんが来ることだ。

 

小原夫妻は娘の誕生日は帰国する予定でいたが、果南とダイヤの案により、サプライズにしようという趣旨を伝えたらノリノリでOKが出た。

これで、鞠莉を迎え入れる側の準備は整った。

 

 

 

 

 

そんなことなど知らない鞠莉はホテルオハラに帰ってきた。

 

従業員「おかえりなさいませ、鞠莉お嬢様,ガイ殿。」

 

出迎えてくれた従業員の人が鞠莉を部屋まで案内する。

従業員→鞠莉→ガイという配置で廊下を歩いてるため、ガイはメッセージで到着を千歌に伝えていた。

 

従業員「では、素敵な1日を。」

鞠莉「え?」

 

案内をし終えた従業員が去り際に一言添えた。

鞠莉は何かわからず、そのまま自分の部屋のドアを開けた。

 

 

パァーンパァーンパァーン!!

 

 

鞠莉「ひゃっ...!」

 

 

「「「「「鞠莉ちゃん!」」」」」(←ルビィ,花丸,千歌,曜,梨子)

 

「「「鞠莉!」」」(←善子,果南,ガイ)

 

「鞠莉さん!」(←ダイヤ)

 

「小原。」(←ジャグラー)

 

 

「「「「「「「「「「「誕生日おめでとう!!/お誕生日おめでとうございます!!」」」」」」」」」」」

 

鞠莉「へ...? みんな...?」

 

予想外の出来事にポカンとした顔になる鞠莉。

 

果南「鞠莉! こっちこっち~!」

鞠莉「ねぇ、これどういうことなの??」

善子「私たちで鞠莉の誕生日パーティーをやるのよ。」

 

果南に背中を押され、主役の席に座らされる。

 

鞠莉「こんな飾り...いつやったの?」

JJ「お前も鈍感だな。今までどこ行ってた?」

鞠莉「ガイさんとキャンプに...。まさか!」

曜「その間に準備したんだよ!」

 

ガイが鞠莉をキャンプに誘い、その間にパーティーの準備をするという連携プレーだ。

 

ルビィ「鞠莉ちゃん、どうだった?」

鞠莉「ビックリしたわ! みんなありがとう!」

梨子「第1段階は大成功ね。」

花丸「次の作戦に移るずら~!」

千歌「ダイヤちゃん!」

ダイヤ「わかってますわ!」

鞠莉「まだあるの??」

 

ダイヤが部屋を出るが、すぐに戻ってきた。

 

ダイヤ「入ってきてくださいませ!」

 

その合図でドアが開くと...

 

鞠莉「...っ! パパ! ママ!」

 

鞠莉パパ&ママ「「鞠莉、誕生日おめでとう!」」

 

鞠莉「っ!」

 

両親の登場にいてもたってもできず、抱き付いた。

 

鞠莉「どうしてこっちに?」

鞠莉パパ「どうしてって、今日は大切な娘の誕生日だ。仕事なんかしてられないよ。」

鞠莉ママ「パパの言う通りよ。」

鞠莉「ありがとう! パパ! ママ!」ウルウル

 

ここに小原の親子が集まった。

 

ガイ「サプライズ大成功だな。」

果南「良かったよぅ...。グスッ。」

ダイヤ「果南さん、泣いてますの?」ウルウル

果南「そういうダイヤだって目が赤いよ...。」

 

このあとは盛大な誕生日パーティーが開かれた。

プレゼントには、曜とルビィからはドレスを、梨子と千歌からは楽曲を、花丸と善子からはネックレスを、果南とダイヤからは御守りを、ジャグラーからはオルゴールが渡された。

 

鞠莉ママ「パパと私からはこれを。」

鞠莉「ペンダント?」

 

中を開けるが、写真は無い。

 

鞠莉パパ「今日の家族写真をそこに入れたら完成するんだ。」

ガイ「それなら自分が写真を撮りましょう。」

 

鞠莉を真ん中に、親子が並ぶ。

 

ガイ「撮りますよ。はい、チーズ。」

 

パシャパシャ

 

撮影した写真をすぐに現像し、ペンダントに合うように加工し、完成させる。

 

鞠莉パパ「これがパパとママからのプレゼントだ。」

 

この日、主役の鞠莉はもちろん、果南やダイヤ、2年生も1年生も涙が止まらなかった。

 

 

 

 

 




5thライブお疲れさんでした!( ロ_ロ)ゞ
両日参加でき、楽しかったです!
2日目に関しては、座席がアリーナX3という最前ブロックで、ステージがかーなーり近くてぶち上がりましたね~。
Aqoursの9人,Saint Snowの2人,Saint Aqours Snowの11人を近くで応援できて感無量でした(泣)。

初日には、この小説を読んでくださってる読者さんとエンカしまして感想をいただけて良かったです!

そして5thライブといえば、ドームに集まった約4万人でAqoursに届けた『虹』ですよ!
まさかあんな感動的なことになるとは思いませんでした。
虹(初日は白色、2日目はみかん色)になれて嬉しかったです(^^)

P.S.しゅかの白タイツはヤバい(笑)


あ、しゅかに関連して、ソロデビューおめでとう!
サプライズすぎてビックリしたけど、彼女を支えていくつもりでずっと応援していきます!
俺に限界はねぇ!!


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津島善子 Birthday Story 2019

ハッピーバースデー我が堕天使!
花よ咲き乱れよ。鳥よ歌え。
生きとし生ける全ての者たちよ、その全身全霊をもって祝福するがいい!

祝え!
我が堕天使の生誕の日を!


7/13の朝7:00

 

バァーーン!!

 

鞠莉「シャイニ~!」

善子「鞠莉!?」

 

突如として、善子の部屋に制服姿(夏服)の鞠莉が乱入してきた。

 

梨子「鞠莉ちゃん勢いよすぎるよぉ...。」

善子「リリーまで!?」

 

鞠莉の乱入から数秒遅れて、梨子も部屋に入ってきた。

梨子も制服(夏服)を着ている。

 

善子「なんで2人が朝から居るのよ!」

鞠莉「なんでって、今から善子を外に連れ出すからよ♪」

善子「へっ??」

 

鞠莉が乱入する直前に目を覚ましたため、シニョンのないストレートヘアにパジャマのまま鞠莉の言葉を聞く。

 

鞠莉「というわけだから~、制服に着替えちゃって♪」

善子「納得できるわけないでしょう! なんで制服なのよ! それにママがOKを出すかわからないのに...。」

梨子「実は、善子ちゃんのお母さんからちゃんと許可もらってるの。」

善子「うっそ...。」

 

どうやら事前に根回ししていたようで、今日1日の善子の身は鞠莉と梨子に握られている。

 

善子ママ「鞠莉ちゃん,梨子ちゃん、善子は起きてたかしら?」

 

噂をすればなんとやら。

善子のお母さんがやって来た。

 

善子「ちょっとママ! 何で朝から鞠莉とリリーを家に入れてるのよ!」

善子ママ「鞠莉ちゃんから、善子と朝からお出かけしたいって連絡が来てたからね。」

善子「そうなのね...。」

 

お母さんがそう言うのなら、前々から計画が練られていたことになる。

 

善子「全く...。わかったわ。制服に着替えて準備するから2人とも待っててちょうだい。」

 

善子のお母さんと鞠莉に梨子は部屋から出た。

善子も制服(夏服)に着替えを済ませ、出かける準備をした。

 

 

 

善子「お待たせ。」

 

15分くらいで準備を整えて合流したところで...

 

善子ママ「はいこれ。目的地に向かう道中で食べなさい。

善子「ありがとう。」

 

お母さんから巾着を渡された。

中身はおにぎりが2個入っている。

要は朝ごはんだ。

 

善子ママ「それじゃあ、鞠莉ちゃん,梨子ちゃん、善子のことよろしくね。」

梨子「はい!」

鞠莉「お任せくださ~い!」

 

善子,鞠莉,梨子の3人が玄関を出る。

 

善子ママ「いってらっしゃい。」

 

「「「いってきま~す。」」」

 

 

 

善子「それで、どこに行くのよ。」

鞠莉「それは秘密だわ。誕生日にやるサプライズってやつよ。」

梨子「ゴメンね善子ちゃん。」

善子「ヨハネ。謝らなくていいわよ。」

 

会話しながら歩き、外に出た。

その目の前には黒塗りのリムジンが1台停車していた。

 

鞠莉「あれに乗るわよ。」

善子「へ...?」

 

いきなりリムジンに乗ると言われ頭の処理が追い付いていない。

 

梨子「善子ちゃん、私も朝あれで迎えに来られたから気持ちはわかるわ...。」

 

一般家庭で育った人からすれば、リムジンに乗れと言われたら1度はフリーズしてしまう。

そんなこんなで鞠莉に言われるがままリムジンに乗ると...

 

「やっと主役の登場か。」

 

善子「えっ?」

 

車内から男性の渋い声が聞こえた。

後方から乗ったので、車内前方を見ると...

 

JJ「よぉ。」

善子「師匠まで!?」

 

善子が愛してやまないジャグラーがグラスに注いだノンアルコールのシャンパンを片手に優雅にくつろいでいた。

服装はいつものスーツ姿である。

善子に続き、梨子と鞠莉がリムジンに乗り込んだところで...

 

運転手「それでは出発いたします。」

 

目的地に向けて走り出した。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

善子の家からリムジンが走り出したのを見届けた善子のお母さんは...

 

善子ママ「もしも~し。善子なら外出したわよ~。...えぇ、家に来てもらって大丈夫よ。」

 

電話で誰かと会話していた。

 

 

 

その電話が終わってから20分くらいして...

 

ピンポーン

 

インターホンが鳴り、津島家に来客だ。

 

善子ママ「は~い。」

 

扉を開けると...

 

「「「「「「おじゃまします(ずら)!」」」」」」

 

ダイヤ「おじゃま致します。」

ガイ「お世話になります。」

善子ママ「皆さん、いらっしゃい!」

 

鞠莉,梨子,善子以外のメンバーとガイの7人が津島家に訪れた。

 

善子ママ「朝から本当にありがとね。特に、この案を考えてくれた花丸ちゃんとルビィちゃんには感謝してるわ。」

花丸「いえ。またこうして善子ちゃんのお祝いができてまるも嬉しいです!」

ルビィ「善子ちゃんはとても大切な友達です!」

善子ママ「善子がそれを聞いたら、顔を真っ赤にしそうだわ♪」

 

今回の誕生日パーティーを主導するのは、同じ1年生の花丸とルビィだ。

ユニットで活動を共にするGuilty Kissとジャグラーで出かけてもらい、善子が不在の間にCYaRon!とAZALEAとガイが善子のお母さんと協力して部屋を飾り付けて、帰ってきたところでお祝いするという算段である。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

リムジンが走ること2時間半。

 

運転手「到着しました。」

 

車の中ではAqoursの話に夢中で外の景色を見ていなかったが、車を降りたことで善子は自分が居る場所に驚きを隠せないでいた。

 

善子「ちょっと...ここって...。」

梨子「びっくりした?」

鞠莉「夢の国に到着で~す!」

 

やって来たのは千葉県にあるあの有名な夢の国。

善子の誕生日のために、鞠莉がチケットを手配していた。

 

JJ「時間がもったいないから、とっとと行くぞ。」

善子「待ってよ師匠~!」

 

梨子「ここまでは順調ですね♪」

鞠莉「そうね。善子にはまだまだ楽しんでもらうわよ!」

 

先に行くジャグラーと善子を見ながら、今日の計画を最後まで遂行させることを確認した梨子と鞠莉であった。

 

 

 

夢の国に入場した4人はシンボルマークであるお城が見える場所に来ていた。

ちなみに、ここに来る間で善子,梨子,鞠莉は短めの買い物を済ませており、頭にはカチューシャをはめていた。

善子はス○ィッチ、梨子はプ○さん、鞠莉はミニ○ちゃんをセレクトした。

 

JJ「なんで俺も被らきゃなんねーんだよ...。」

 

女子高生3人は良い笑顔でいるのだが、付き添いの大人が口角を引きつらせながらイラついている。

 

梨子「ジャグラーさんもお似合いですよ♪」

鞠莉「やっぱり私の目に狂いはなかったわ!」

善子「知ってるのは私たち3人だけなんだから良いじゃない。」

 

さっきの買い物で、鞠莉がジャグラーにもグッズをセレクトした。

そのグッズとは、グー○ィーのファンキャップだ。

それを被り、言葉では拒んでいるものの、脱がないのがジャグラーなりの優しさなのだろう。

 

鞠莉「さ! 記念に写真を撮りましょ!」

 

鞠莉がスマホを片手に持ち、その後ろに善子と梨子が並ぶ。

 

JJ「写真なら撮ってやる。」

鞠莉「ぶっぶーよジャグラーさん!」

JJ「はぁ?」

 

写真のシャッターを押すくらいなら自分がやると言うジャグラーに待ったをかけた。

 

梨子「ジャグラーさんも一緒に写るんですよ♪」

善子「師匠はここよ!」

JJ「あ、ちょ、お前らな!」

 

梨子と善子に強引に引っ張られ、ジャグラーは2人に挟まれる形でポジションに着いた。

 

鞠莉「それじゃあ撮るわよ~! はい、シャイニ~!」

 

パシャ

 

鞠莉「もう1枚。シャイニ~!」

 

パシャ

 

自撮りの要領で2枚撮った。

 

JJ「3人で好きな場所に行け。俺は知らん。」

善子「あ、師匠!」

 

写真を撮り終えた直後、ジャグラーは1人で離脱した。

 

善子「怒らせちゃったかな...。」

 

あまりにぶっきらぼうな態度だったので、迷惑だったかと心配する善子だが...

 

鞠莉「大丈夫よ。ガイさんから、あぁいう態度は照れてる証拠って聞いてるわ。」

梨子「今日は善子ちゃんが主役なんだから、笑顔笑顔!」

 

鞠莉と梨子がフォローを入れたおかげで、善子に笑顔が戻った。

 

鞠莉「今日はとことん楽しむわよ~!」

善子&梨子「「お~!」」

 

 

 

一方、Guilty Kissと別行動のジャグラーはというと、1枚のメモ用紙を見ながら園内を散策していた。

 

JJ「指定されたもんをとっとと探すか。」

 

メモ用紙には、『善子の誕生日プレゼントグッズ』と書かれていた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

そのまた一方で、CYaRon!,AZALEA,ガイは着々と飾り付けを進めていた。

すると...

 

ガイ「すまないが、俺はここで席を外すよ。」

 

お昼になりかけたところで、メンバーにそう伝えるガイ。

 

ダイヤ「何かご予定でもあるのですか?」

ガイ「あぁ。花丸,ルビィ、言っていいか?」

花丸「もちろんずら!」

ルビィ「大丈夫ですよ♪」

 

「「「「???」」」」

 

なぜ花丸とルビィに許可をもらう必要があるのかと千歌,曜,果南,ダイヤは思った。

 

ガイ「実は、今からやば珈琲でケーキを作ってくるんだ。」

千歌「どんなケーキを作るんですか?」

ガイ「イチゴのチョコレートケーキだ。」

善子ママ「イチゴとチョコレートは善子の好きな食べ物だわ。」

 

お母さんの言う通り、善子はイチゴとチョコレートが好きである。

事前にこの情報を花丸から入手したガイは、やば珈琲のブラックマスターに話してキッチンを借りる事ができた。

 

曜「善子ちゃんもっと喜ぶよ!」

果南「完成が楽しみだね♪」

 

ガイは1度離脱し、やば珈琲でケーキ作りへ。

他のメンバーは善子のお母さんの計らいでお昼ご飯をごちそうになり、昼からはパーティーの料理を含め、準備を進めた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

JJ「ようやくブツが買えた。これを小原の運転手に渡せば任務完了だ。」

 

ジャグラーはメモ用紙に書かれていた物をプレゼント仕様にラッピングしてもらい、それをリムジンの運転手に渡した。

そのあとは再び夢の国に戻った。

 

 

 

そのGuilty Kissはというと...

 

小さな世界

水しぶき山

巨大な雷山

ジャングル探険

 

という順番でアトラクションを巡った。

 

善子「師匠から連絡ないの?」

 

園内に入って3時間は経過した。

ジャグラーとは別行動したきりで、音沙汰も無いため、善子が軽く聞いてきた。

 

鞠莉「そうねぇ。ジャグラーさんには沼津組へのお土産を頼んであるんだけど、無理させてしまったかしら?」

梨子「1度連絡してみましょう。」

 

梨子に促され、鞠莉はジャグラーに連絡を取る。

その結果、お城近くの和食れすとらんでお昼ご飯を食べているとのことで、3人はジャグラーのいる和食れすとらんに向かい、お昼ご飯を堪能した。

 

ご飯のあとは、善子,梨子,鞠莉,ジャグラーの4人で、『幽霊マンション』と『宇宙の山』のアトラクションを楽しんだ。

 

 

 

運転手「おかえりなさいませ。」

 

夢の国を満喫した4人はリムジンに戻ってきた。

沼津に帰る時間を考えて、16時を過ぎたあたりで外に出た。

そのままリムジンに乗車し、沼津に向けて出発。

 

善子「今日は楽しかったわ! 鞠莉,リリー,師匠、ありがとね!」

鞠莉「善子が楽しんでくれたなら良かったわ♪ それに、制服で来れたから最高よ!」

梨子「ジャグラーさんも一緒に回ってくれてありがとうございます♪」

JJ「お前らが楽しかったならそれだけでいい。」

 

帰りの道中はガールズトークに花が咲いた。

最初は善子,梨子,鞠莉だけだったが、聞き耳を立てていたジャグラーから「メンバーの中で付き合ってみたい人物は居るのか?」という爆弾が投下された。

その瞬間、3人の顔は真っ赤になった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

パーティーの準備は佳境を迎えていた。

途中、花丸とルビィは善子のお母さんと一緒に料理を作った。

残る4人で飾りの仕上げをしていた。

 

果南「よ~し、完成!」

ダイヤ「これなら善子さんも喜んでくれますわね。」

 

千歌「いい匂いがするね~。」

曜「お腹ペコペコになるよ~。」

 

キッチンから美味しそうな匂いが流れてくる。

時刻はもう少しで18時になるところ。

 

ガチャ

 

ガイ「ただいま戻りました。」

花丸「ガイさんずら!」

ルビィ「おかえりなさい♪」

 

やば珈琲でケーキを作っていたガイが戻る。

手にはそこそこの大きさの箱を持っている。

 

善子ママ「もしかしてその箱の中身が...。」

ガイ「えぇ。ケーキになります。」

善子ママ「娘のためにありがとうございます!」

 

そのケーキは冷蔵庫で冷やす。

 

ルビィ「料理完成しました!」

善子ママ「ルビィちゃん,花丸ちゃん、手伝ってくれてありがとう。」

花丸「あとは善子ちゃんが帰ってくるだけずら。」

 

ダイヤ「みなさん、鞠莉さんから連絡が来まして、4人が帰ってきましたわ。」

果南「クラッカー持って!」

 

ちょうど良いところで主役が帰ってきた。

1人1個、クラッカーを手に持ち、善子が玄関を開けるのを待つ。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

善子の住むマンション前にリムジンが到着。

 

鞠莉「(『帰ってきたわ』。これをダイヤに送信っと♪)」

 

L○NEのトークでダイヤに帰ってきたことを知らせた。

 

善子「ほんとに今日はありがと! 楽しい誕生日だったわ!」

梨子「善子ちゃんの誕生日を祝えて良かった♪」

鞠莉「Have a nice day♪」

 

2人に見送られ、善子はマンションの入り口へ入っていった。

その瞬間...

 

鞠莉「ジャグラーさん!」

JJ「はいよ。俺はお前らを支える。その代わり、荷物はしっかり持てよ。」

梨子「はい!」

 

鞠莉,梨子,ジャグラーが慌ただしく動く。

そのわけとは...

 

JJ「そんじゃ行くぞ。ほらよっ!」

鞠莉「わぁ~お! Exciting!」

梨子「鞠莉ちゃんはしゃぎすぎだよ。善子ちゃんに聞こえたらバレちゃうわ。」

 

ジャグラーが梨子と鞠莉を抱えて地面を蹴り、津島家のあるフロアに先回りしたのだ。

 

ガチャ

 

鞠莉「みんなお待たせ~!」

果南「おかえり鞠莉!」

曜「梨子ちゃんお疲れ様!」

梨子「ありがとう曜ちゃん♪」

千歌「はい! 2人のクラッカーだよ。ジャグラーさんも持ってね!」 

JJ「はいはい。」

 

鞠莉,梨子,ジャグラーは千歌からクラッカーを受け取り、他のメンバーが待つ善子の部屋へ行く。

 

ガイ「全員揃ったな。」

ダイヤ「あとは善子さんを待つだけですわ。」

ルビィ「ドキドキしてきちゃった。」

花丸「そろそろ静かに待つずら。」

 

1つの部屋に10人が待機しており缶詰状態だが、あと少しの辛抱。

すると...

 

ガチャ

 

善子「だだいま~。」

善子ママ「おかえり善子。」

 

ついに主役が帰ってきた。

 

善子ママ「部屋に荷物を置いてきなさい。そしたら夜ご飯にしましょ。」

善子「はーい。」

 

お母さんの見事な誘導で、善子が自分の部屋のドアに手をかける。

 

ガチャ

 

善子「ふぅ...。」

 

パァーンパァーンパァーン!!

 

善子「な、何!?」

 

「「「「「善子ちゃん!」」」」」

「「「善子!」」」

「善子さん!」

「津島。」

 

「「「「「「「「「「(お)誕生日おめでとう(ございます/ずら)!!」」」」」」」」」」

 

善子「.........ふぇ??」

 

部屋を開けた瞬間、クラッカー音に驚き1歩下がったが、直後に名前を呼ばれ、誕生日おめでとうと言われ、固まる善子。

 

善子「な...何でみんなが居るのよ...。」

ルビィ「前から善子ちゃんのお母さんと計画してたんだぁ♪」

善子「ママと?」

善子ママ「ゴメンね善子。どうしても善子を驚かせたくて、ルビィちゃんたちにお願いしたのよ。」

 

今回の件はお母さんが発案者のようで、1週間ほど前に花丸とルビィに偶然出会い相談した結果、Aqoursやガイ,ジャグラーの誕生日パーティー計画を知り、ビックリするようなものにできないかとお願いされたのだ。

 

花丸「計画は大成功ずら~!」

果南「ビックリした?」

善子「そりゃ驚くわよ! それと、リリーと鞠莉と師匠が居るのも不思議なんだけど...。」

 

それもそのはず。

別れたはずの3人が家の中に居るのだ。

 

鞠莉「ジャグラーさんの力で下からここまでビューンと来たわ!」

善子「へ、へぇ...。」

 

このことは善子のお母さんにバレないように、小声でやり取りした。

 

善子ママ「さぁ、誕生日パーティーを始めましょうか!」

 

みんなで善子を囲み、お母さん,花丸,ルビィの美味しい料理を堪能したり、メンバーが施してくれた飾りを見たり、夢の国でどんな1日を過ごしたかを話したりして、大いに楽しんだ。

パーティーが最高潮に達したところで...

 

花丸「ここからはプレゼントお渡し会の時間ずら~!」

 

「「「「「いえ~い!」」」」」

 

花丸が進行していく。

 

ガイ「なら、最初は俺にさせてくれ。」

花丸「では、ガイさんお願いするずら!」

ガイ「俺からのプレゼントは...。」

 

そう言いながら冷蔵庫を開け...

 

ガイ「これだ。」

 

白い箱を善子の目の前に置いた。

箱を開けると...

 

善子「チョコレートケーキ! イチゴもある!」

ガイ「チョコとイチゴが好きって聞いたからな。」

 

そのケーキを切り分けみんなで食べる。

ミルクチョコとビターチョコの配合が絶妙で、イチゴも甘く、パクパク食べていた。

 

花丸「ケーキが美味しくて司会を忘れちゃったずら...。気を取り直して、次はCYaRon!の3人ずら。」

 

千歌,曜,ルビィからは堕天使ヨハネにふさわしい衣装や小物類が送られた。

曜とルビィ、Aqoursの衣装係が善子だけに作った世界に1つの衣装だ。

千歌は衣装に卑下をとらない小物類を選んだ。

 

花丸「次はまるたちAZALEAずら。」

 

ダイヤ,果南,花丸からは善子とジャグラーが背中合わせの絵が送られた。

善子は堕天ポーズで、ジャグラーは蛇心剣を構えている。

 

花丸「最後に梨子ちゃん,鞠莉ちゃん,ジャグラーさんずら。」

 

この3人からは夢の国のグッズが送られた。

いつの間に用意したのと善子が聞くと、鞠莉が、ジャグラーが別行動してた時と教えてくれた。

さらに、梨子は堕天使ヨハネの配信に使える音楽を作曲していたようで、それもプレゼントした。

 

善子ママ「良かったわね善子。」

善子「みんな...本当にありがとう!」

 

善子は涙目になりながらも、みんなに感謝を伝えた。

 

 

 

 

 




沼津のあげつち商店街が善子ちゃんの誕生日前夜祭を開いたそうで、愛されてるなぁって思ってます。
あいきゃんからもプレゼント貰えるのかな?(^^)

それから、AqoursがTBS番組の『音楽の日』に出演しますね!
しかも偶然なのか必然なのか、善子ちゃんの誕生日という素晴らしい日にですよ!
作者もリアルタイムで見ます。

1つ期待してるのは、キスマイの宮田くんがAqoursを応援してほしいなと思ってます。
年明けのCDTVの時みたいに(笑)


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高海千歌 Birthday Story 2019

千歌ちゃん!
お誕生日おめでとう!(≧▽≦)

アニメで千歌ちゃんの実家『十千万旅館』のモデルになった安田屋旅館さんが誕生日企画を開くみたいで、善子ちゃんの時のように、みんなから愛されてるんだなって思います。


ちなみに時間軸は、東京遠征後の8話から10話のアナザーストーリーとして描いています。


ある日、千歌,曜,梨子,ルビィ,花丸,善子の6人とガイは理事長室に居た。

 

千歌「イベント出演依頼ですか?」

鞠莉「そうなのよ。沼津市からあなたたちAqoursにね。」

 

鞠莉の言うように、沼津市から正式にAqoursにイベント出演依頼が持ち込まれた。

なんでも、8月1日に沼津市民文化会館で市をあげたイベントを開催、その中にステージ演目があり、そこに出てほしいというものだ。

 

千歌「みんなはどう?」

曜「私は賛成だよ。」

梨子「私も。」

 

2年生はイベント出演に賛成らしいが...

 

「「「...。」」」

 

1年生は賛否を言えずにいた。

ライブの経験が少ないため、緊張しているのだろう。

 

ガイ「鞠莉、少し時間をくれ。メンバーで話し合って答えを出すからさ。」

鞠莉「Off course! 参加締切までまだ時間あるから、1週間の猶予を与えるわね。」

 

もし参加するなら、全員の意思をまとめて参加したほうが良い。

何より、1年生の意見も大切だ。

理事長からの話は以上で、6人は部室に戻った。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ガイ「さっきのこと、どうするか考えてみるが、2年生はイベントに参加するんだな?」

千歌「はい。夏祭りもそうですけど、今回のイベントもAqoursを知ってもらうにはちょうど良い機会なので。」

ガイ「なるほどな。1年生はどうだ?」

 

1年生は東京遠征で初めてのステージを経験したばかり。

まだ少し馴れないかもしれないが...

 

善子「私もイベントに参加したいわ。この前、0を1にするって決めたわけだし。」

ルビィ「ルビィも同じです。」

花丸「おらもずら。」

 

3人とも参加を表明。

これで6人とも賛成なので、イベントには参加が決定した。

 

梨子「それなら、曲や衣装はどうするの?」

曜「衣装は大丈夫だよ。」

千歌「問題は曲だよね~。この6人で歌える曲が1つ。2年生はあるけど、そうすると1年生の出番が少ないし...。」

 

千歌の言う通り、6人で歌うには『夢で夜空を照らしたい』、2年生は今回新たに新曲を作り、それを披露する。

ただ、これだと1年生の出番が少ない。

せっかくの機会なので、1年生のメンバーがいることを発信したい。

 

ルビィ「1年生の学年曲を作るのはどうですか?」

千歌「おぉ! 名案だよ!」

 

新曲の提案をルビィがした。

1年生曲があれば、ルビィ,花丸,善子を全面に出せる。

 

曜「花丸ちゃんと善子ちゃんはどう?」

善子「良い案ね。この堕天使ヨハネの魅力をたっぷり布教できる曲を作るわよ!」

花丸「そんな曲にはしないずらよ。でも、おらたちの曲は楽しみずら!」

 

花丸も善子も賛成。

あとは...

 

ガイ「梨子、作れるか?」

梨子「もちろん作ります。1年生の晴れ舞台に相応しいものになるように頑張ります。」

 

というわけで、みんなで1年生曲を作ることになった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

それから2週間かけて作詞作曲して、曲が完成した。

 

~~~♪

 

梨子「こんな感じでどうかしら?」

 

音楽室のピアノを使い、完成した曲を披露した。

 

ルビィ「今のがルビィたちの曲...。」

善子「素敵...。」

花丸「楽しい気分になるずら。」

曜「なんだか体を動かしたくなるね!」

千歌「元気な1年生にピッタリだよ!」

ガイ「良い曲作ったな。」

 

元気が出て、曜の言う通りついつい体を動かしたくなる曲に仕上がった。

 

曜「次は振り付けにいってみよ~!」

 

「「「「「お~!」」」」」

 

これまた6人で振り付けを考えていく。

 

ガイ「(俺は俺で、見守っていれば良いか。)」

 

振り付けも2週間で完成した。

そんな中、とある問題が浮上。

それは...

 

 

 

 

 

果南「放して! 放せって言ってるの!」

鞠莉「良いと言うまで放さない! 強情も大概にしておきなさい! たった一度失敗したくらいでいつまでもネガティブに!」

果南「うるさい! いつまでもはどっち! もう2年前の話だよ! 大体今更スクールアイドルなんて! 私達もう3年生なんだよ!」

ダイヤ「2人ともおやめなさい! 皆見てますわよ!」

 

復学した果南と再びスクールアイドルをやろうと話を持ちかけた鞠莉の喧嘩だ。

ダイヤが仲裁に入るが、鎮まることはない。

もはや過熱する。

 

鞠莉「ダイヤもそう思うでしょ!」

ダイヤ「お辞めなさい! いくら粘っても果南さんが再びスクールアイドルを始める事はありません!」

鞠莉「どうして!? あの時の失敗をそんなに引きずる事!? ちかっち達だって再スタートを切ろうとしてるのに何で!」

果南「千歌たちとは違うの!」

 

この喧嘩は校内にも話題になり、Aqoursの6人も様子を見ていたが、痺れを切らした千歌が喧嘩する3人のもとへ歩みよる。

 

果南「千歌...?」

千歌「いい加減に.................しろ――――――――っ!!!!! もう! なんかよく分かんない事をいつまでもずーっと! ずーっと! ずーっと! 隠してないでちゃんと話しなさい!!」

果南「千歌には関係...。」

千歌「あるよ!!!」

ダイヤ「いや...ですが...。」

千歌「ダイヤさんも鞠莉さんも果南ちゃんも、3人そろって放課後部室に来てください!!」

果南「いや...でも...。」

千歌「いいですね!?」

 

「「「は...はい...。」」」

 

千歌が3人の喧嘩を叱咤し、場を鎮めた。

 

曜「千歌ちゃん凄い。3年生相手に...。」

千歌「あ...。」

 

当の本人は「やっちゃったぁ...」と内心思ったみたいだ。

とりあえず、千歌の仲裁により話し合いの場が設けられた。

ダイヤが真実を話し、果南と鞠莉が秘めた想いをぶつけ合った結果、2年間のすれ違いが解消され、ダイヤ,果南,鞠莉は再びスクールアイドルを始めた。

Aqoursは9人になった。

 

 

 

 

 

ただ、また別の問題が発生。

3年生の加入で、3年生曲が無いのだ。

夏祭りで『未熟DREAMER』を披露するため、9人曲は問題無いが、今度のイベントは1年生も2年生も学年曲を組み込んでいる。

さすがに3年生も1曲入れたいところだ。

 

千歌「3年生の曲どうしよう...。」

 

1年生と2年生が悩んでいると...

 

ダイヤ「私たちなら大丈夫ですわ。」

果南「ダイヤの言う通り。私たちの曲はあるよ。ね、鞠莉?」

鞠莉「イエ~ス! 2年前、未熟DREAMERと同じ頃に考えてた曲があるのよ!」

 

そう言って、鞠莉は手持ちの音楽プレイヤーを取りだし、3人で考えた曲を再生する。

曲調はクラシックの雰囲気を持ち、優雅だった。

 

曜「曲は大丈夫そうだけど、衣装の方は...?」

鞠莉「それも心配ご無用でーす! ちゃんと3人分あるわ。」

ガイ「となると、学年で披露するのが3曲,1年生と2年生で1曲,9人で1曲の合計5曲ってことか。」

 

イベントには9人で臨み、5曲披露という流れで決まった。

あとは当日までに仕上げるのみだ。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

そして迎えた8月1日、イベント当日(朝)。

全員のコンディションは上々。

先日開かれた夏祭りで披露した『未熟DREAMER』は新曲とあって好評だった。

今日も最高のパフォーマンスになることだろう。

 

ガイ「Aqoursの出番は夕方だったな。」

千歌「そうですよ。」

果南「集合時間までは見て回って、時間になったら9人集まって準備だね。」

ダイヤ「えぇ、そうですわ。ですので、今からは自由時間としましょう。」

 

ダイヤの一言で9人は学年で行動を始めた。

 

ガイ「俺も適当に回って楽しむか。」

 

「また1人みてぇだな。」

 

背後から声をかけたのはジャグラーだった。

 

ガイ「たまたまだ。それより、あの準備はしてくれたのか?」

JJ「抜かり無い。大船に乗ったつもりでいろと、本番前に高海以外の8人に伝えとけ。」

ガイ「わかった。」

 

ガイとジャグラーは相変わらず別行動だが、会場内外の催しを練り歩いた。

 

 

 

時刻は15時を過ぎたところ。

Aqoursとガイは控え室に居た。

Aqoursはメイクや着替え、打ち合わせをする。

楽屋花もかなり飾られている。

 

千歌「私ちょっとお花摘みに行ってくるね。」

 

千歌が席を外した。

その隙に...

 

曜「ガイさん、前からジャグラーさんにお願いしてたことは...?」

ガイ「ちゃんと準備してくれたよ。大船に乗ったつもりでいろって伝言を預かってる。」

梨子「良かった♪」

果南「千歌の驚く顔が早く見たいな~。」

 

本日、8月1日はAqoursのリーダーである高海千歌の誕生日。

イベントのステージでメンバーとお客さんとでお祝いする計画を梨子,曜,果南が立てていた。

 

花丸「サプライズ楽しみずら~。」

ルビィ「みんなで成功させようね♪」

鞠莉「もちろんよ!」

 

善子「それまでバレないように行動ね。」

ダイヤ「善子さんにその言葉そのままお返ししますわ。」

善子「そんなヘマしないわよ! あと、ヨハネ!」

 

もちろん、花丸,ルビィ,善子,鞠莉,ダイヤも知っている。

8人とガイの働きかけでイベント運営側もAqoursのパフォーマンス時間に余裕を持たせてくれた。

 

千歌「ただいま~。」

曜「千歌ちゃんおかえり。」

 

本人が戻ってきたので、さっきの話は終了。

 

ガイ「そろそろ時間だな。舞台袖まで移動しよう。」

 

「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」

 

もうすぐAqoursのステージだ。

 

千歌「今日は私たちも目一杯楽しもう!」

 

リーダーの掛け声で気合いが入る。

 

千歌「1!」

曜「2!」

梨子「3!」

花丸「4!」

ルビィ「5!」

善子「6!」

ダイヤ「7!」

果南「8!」

鞠莉「9!」

 

千歌「Aqours!」

 

「「「「「「「「「サーーーン...シャイーーーン!!!」」」」」」」」」

 

 

 

 

 

『夢で夜空を照らしたい/Aqours』

 

MC:ダイヤ,果南,鞠莉

 

『空も心も晴れるから/高海千歌,渡辺曜,桜内梨子』

 

『Waku-Waku-Week/国木田花丸,黒澤ルビィ,津島善子』

 

『G線上のシンデレラ/黒澤ダイヤ,松浦果南,小原鞠莉』

 

MC:花丸,ルビィ,善子

 

『未熟DREAMER/Aqours』

 

MC:千歌,曜,梨子

 

 

千歌「ありがとうございま~す!」

 

パチパチパチパチパチパチ!!(拍手)

 

梨子「皆さん、楽しんでいただけたでしょうか?」

 

「「「最高!」」」

「「「楽しかった~!」」」

「「「Aqours可愛い~!」」」

 

曜「Aqoursのステージは終わってしまうのですが...。」

 

「「「え~~~~~...。」」」

 

曜「1つ、皆さんとやりたいことがあるので、やってもいいですか?」

 

「「「イエ~~~~~イ!!!」」」

 

ついにサプライズを決行する。

ただ、曜の台詞は練習には無かった。

 

千歌「(え...? 千歌は何も聞いてないんだけど...。)」

 

なので、千歌だけは若干戸惑っている。

 

曜「なんと!」

 

「「「お~~~!」」」

 

曜&梨子「「なんとなんと!」」

 

「「「お~~~!!」」」

 

お客さんのボルテージも上がる。

そして...

 

曜「今日、8月1日はAqoursのリーダーである高海千歌ちゃんの誕生日です!」

 

「「「フゥ~~~!!!」」」

 

「「「千歌ちゃんおめでとう~~~!!!」」」

 

千歌「ふぇ...?」

 

梨子「千歌ちゃん!」

果南「千歌!」

ダイヤ「千歌さん!」

鞠莉「ちかっち!」

 

「「「「(お)誕生日おめでとう(ございます)!」」」」

 

曜のカミングアウトから、お客さんとメンバーからお祝いの言葉を受けるが、千歌はまだ何が起きたかを理解できていなかった。

 

善子「千歌!」

ルビィ&花丸「「千歌ちゃ~ん!」」

 

いつのまにかステージから居なくなっていた花丸,ルビィ,善子が誕生日ケーキを持ってきてくれた。

 

千歌「夢...?」

曜「夢じゃないよ。」

梨子「誕生日サプライズ、大成功! 皆さんも協力してくれて、ありがとうございます!」

 

「「「フゥ~~~!!!」」」

 

千歌「みんなぁぁぁ! 本当にありがとう~!」

 

メンバーだけでなく、何百人ものAqoursファンから誕生日を祝ってもらった。

千歌は感謝の言葉を返した。

 

ダイヤ「千歌さん、ケーキのロウソクを消してくださいまし。」

千歌「は~い!」

 

ケーキの近くに立ち...

 

千歌「は~~~...ふぅ~~~...。」

 

大きく息を吸って、ロウソクを吹き消した。

 

ルビィ「ケーキも食べて食べて♪」

 

用意されたのは『みかんのケーキ』。

そのケーキを千歌ではなく、曜がフォークですくい...

 

曜「はい、千歌ちゃん。」

千歌「あ~ん!」

曜「どうかな?」

千歌「おいしい!」

 

「「「アァァァァァ!!!」」」

「「「優勝!!!」」」

「「「これが『ようちか案件』!!!」」」

 

ガイ「これは...破壊力が半端ねぇな...。」

 

お客さんとガイは、目の前で見せられた『ようちか案件』に悶絶した。

 

果南「千歌、最後に皆さんへ一言で締めにしようか。」

千歌「そうだね。」

 

果南に促され、ステージ中央に立つ。

 

千歌「今日は私たちAqoursのステージを見に来てくれてありがとうございます! 私たちはラブライブ優勝を目指して日々頑張っていきます! 応援よろしくお願いします!」

 

パチパチパチパチパチパチ!!

 

「「「俺らに任せろ!」」」

「「「Aqoursは沼津の宝物よ!」」」

 

お客さん,沼津の人々が応えてくれた。

 

千歌「そして! 私の誕生日をお祝いしてくれたAqoursのみんな! お客さん! 本当にありがとう! 忘れられない誕生日になりました!」

 

パチパチパチパチパチパチ!!

 

千歌「以上! 浦の星女学院スクールアイドル...。」

 

Aqours「『Aqours』でした!」

 

パフォーマンスも千歌のお祝いも大成功に終わった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

曜「では、改めて...。」

 

ようりこルビまる&志満「「「「「千歌ちゃん!」」」」」

 

よしかな&ガイ&美渡&パパ&ママ「千歌!」

 

鞠莉「ちかっち!」

 

ダイヤ「千歌さん!」

 

「「「「「「「「「「「「(お)誕生日おめでとう(ございます)!」」」」」」」」」」」」

 

JJ「高海、おめでとさん。」

 

千歌「みんなありがとう!」

 

イベント後、打ち上げも兼ねて十千万旅館で誕生日パーティーを開いた。

なので、旅館はお休み。

千歌のお父さんとお母さん、志満,美渡が作った豪華な料理を堪能したところで...

 

梨子「みんな、準備はできてる?」

鞠莉「もちろんよ!」

 

Aqoursメンバーとガイ,ジャグラーは小包やお手頃サイズの箱を用意する。

 

曜「私たちからの誕生日プレゼントだよ♪」

千歌「ありがとう! 開けていい?」

ガイ「もちろん開けてくれ。」

 

もらったプレゼントを開ける。

 

曜:裁縫で作ったうちっちー着ぐるみの千歌寝そべり

梨子:One More Sunshine Story (ソロ曲)

果南:みかんの香りがするリンスinシャンプー

鞠莉:ホテルオハラの1泊2日無料宿泊券(ご飯付き)

ダイヤ:穂乃果のソロ楽曲コレクション

ルビィ:裁縫で作った穂乃果と千歌のミニ寝そべり

花丸:みかんの香りがする入浴剤

善子:みかん型の髪飾り

ガイ:みかんの形をしたネックレス

ジャグラー:みかんクッション

 

千歌「みんな、本当にありがとう! 千歌すっごく嬉しい!」

 

少し涙が混じるが、笑顔で精一杯の感謝を伝えた。

パーティーはこれで終わったが、せっかくなので千歌の部屋に集まって女子会が開かれた。

その後は、9人でお風呂に入り(花丸がくれた入浴剤と果南がくれたシャンプーを使った)、日付が変わるまで女子会を続けて、9人で寝ることになった。

 

 

 

 

 

完。




千歌ちゃんの誕生日でおめでたいところですが、先日、鈴木愛奈さん(あいにゃ)のソロデビューが発表されましたね!
本当におめでたいことです!

あいにゃは約5年前からこの夢を叶えるために努力を重ね頑張ってきていたので、感慨深いです(泣)

(※アニマックス主催の『アニソングランプリ』で本人が語ってます。)

『こぶし』の効いたあいにゃの歌がすっごく楽しみです!(^^)

りかこ&しゅかがソロ活動,きんちゃんがグループ活動を始めて、さらにあいにゃのソロ活動。
ますます楽しみ増えましたね!


最後にご報告程度ですが、オーブとAqoursのストーリーがこの回で通算100話となりました。
読んでくださっている方,感想を書いてくださる方、ありがとうございます。
2期はまだまだこれからですし、劇場版も予定してますので、今後ともよろしくお願いいたします。


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