魔道士八幡と魔法少女 (八坂 エルナ)
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プロローグ

まどマギと俺ガイルのクロスです


「僕と契約して魔法少女もとい魔道士にならないかい」

 

眼の前にいる白い生き物はそういった。

 

 

 

数分前

 

「久しぶりの旅行だね、お兄ちゃん」

 

俺達比企谷家はゴールデンウィークと言うこともあり家族総出で旅行に行くことになった。

 

俺は比企谷八幡10歳だ、そして妹の小町8歳最高の妹だ。

 

俺たち一行は山中の温泉旅館に行く為山道を車で走っていた。

 

しかしワクワクウキウキの時間は、一瞬で奪われた。

 

よくわからない空間に迷い込んでしまい、俺達は車から謎の生物に降ろされ

 

母、父と謎の生物に食べられていった。周りと俺の服や頬には、両親のものと思われる血がついている。

とても鉄臭い。

 

そして小町も…

 

俺はその光景を見た瞬間、何かが俺の中で崩れていく音がした。

 

「ころす…」

 

それは10歳の変声期も来ていない少年が出せるような声ではないくらい、とても低く憎悪に満ちた声だった。

 

そして謎の生物を殴る。そうすると殴った部分が吹き飛ぶ。

 

「しね…」

 

謎の生物をすべて殲滅した時だった。周りのおかしな空間が消え…

 

「君は凄いねソウルジェム無しで魔力を扱うなんて」

 

白い生き物が現れた。

 

「僕と契約して魔法少女もとい魔道士ならないかい」

 

 

 

 

「お前も殺ればいいのか?」

 

と身構える

 

「出来れば辞めてほしいね。僕は君の味方さ」

 

白い生き物がそう言うと俺は血に染まった拳をおろす

 

「っでなんだっけ魔道士?」

 

「そう僕と契約すれば1つ願いを叶える変わりに魔法少女になって魔女と戦ってほしんだ。魔法少女と言っても君は例外だ、男の子は少女では無いからね。魔道士といったところかな」

 

「願いの範疇は?それとなって損する事は?ソウルジェムとは?」

 

「抜け目が無いなとても思春期も迎えてない未熟な少年とは思えない」

 

「っで?」

 

白い生き物は誤魔化せなかったか…と言う表情で話し始めた

 

「願いは何でもだよ。デメリットはある意味生命的活動を終えると言うこと。ソウルジェムは願いと引き換えに生まれる所有者の魂そのもの、壊れれば所有者は死ぬ。魔力を貯める場所とも言えるね。どう?分かったかな?」

 

「わかりやすく言うとねソウルジェムが君の本体、体は魂の無い抜け殻さ。人間を辞めることになる」

 

「じゃあ逆に得することは?」

 

「君の家族を殺した憎き魔女を倒す力が手に入る。まぁ君はソウルジェム無しで魔力を使い攻撃力を上げ雑魚使い魔を倒したようだけど…っでどうするんだい契約は」

 

もう願いは決まっていた。

家族を蘇らすと言おうと考えたが辞めた。過ぎてしまったこと、大丈夫…あの家族ならみんな天国に行ってくれてるはず。

それに願いを叶えると魔道士なる。魔女と戦うのだ、怪我もするだろう。怪我だらけの体また魔女にやられ死体を見た家族、小町はどう思うだろう。悲しむのは俺一人で十分だ。

と思うと家族に心配はかけたくない。そうすると残ったのは

 

 

やつら(魔女)への復讐

 

 

「白いの俺に魔女共を蹂躙する力、魔女そのものの力を俺に寄越せ」

 

自分に魔女のちからを宿らすことで戒めとする。

 

「承ったよ。それと僕はキュウべぇよろしくね、えーと」

 

「比企谷八幡だ」

 

名前を言うと俺の中から灰色のソウルジェムが出てきた

これで人間を辞めたことになる。

 

「八幡」

 

「?」

 

「魔道士の力存分に試すといいさ」

 

と言いどこかに消えていった。

 

「魔道士」

 

誰もいない山道にそんな声が響いた



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見滝原

メインキャラ登場です


魔道士になって4年俺は今まちを一望出来る所にいる

 

「次はこの街を頼むよ八幡」

 

キュウべぇはそう言う

 

「わかった。そういや風見野はもういいのか」

 

「あそこは元々大丈夫だって言ったはずなんだけどな」

 

そういやそうだっけと思い風見野にいた赤髪の槍使いを思い出す。あいつ結構強かったな

急に襲われたとき本当に焦った

 

「ここの魔法少女とコンタクトしてほしい。それと別にここの学校にも潜入してほしい。どうやらイレギュラーな魔法少女が出たみたいだ」

 

「学校か…しばらく行ってないな」

 

「君は戦闘術は凄いけど同年代の勉学は酷いからね。文学的能力は高いみたいだけど」

 

「耳が痛い話だ」

 

「それじゃよろしく頼むよ」

 

「あいよ」

 

そう言うとどこかに行ってしまった。新しい魔法少女でも探しに行ったのだろう。

 

「あ〜行くか」

 

俺も行動を開始した。

 

その後学校に行き編入手続きを済ませ明後日からここの生徒になることが決まった。

制服はすぐに準備できるとの事

 

そしてここ見滝原での居住地に向かう途中で夜飯を買い家に向かっていると

 

「あんたら何なのよ」

 

と言う声と魔女の結界の気配がした。

 

「一般人が巻き込まれたか」

 

俺は気配がした方に走った。

すると案外近くに結界を発見した。

 

俺は変身すると結界の中をダッシュで散策する。

すると目の前に中学生が使い魔に囲まれていた。

 

そして使い魔の手が中学生に伸びる

一瞬あの日を思い出した

 

「させない…」

 

地面がへこむくらいの勢いで地面を蹴り、手を伸ばしていた使い魔の首を剣ではねる。

 

「いただきますを言わないやつに食う資格はねぇよ」

 

殲滅作業が終了し魔女の結界が消えていく。

 

「逃げられたか…」

 

このまま追ってもいいがこの二人の保護が最優先か

 

「お前等大丈夫か?」

 

「ありがとうございます」

 

「ありがと」

 

怪我は無さそうだな、それより

 

「そこのお二人さんは何だ?」

 

そう言うと前方から黒い魔法少女、後方から黄色い魔法少女が出てきた。それとこのピンク髪の娘は何でキュウべぇを抱いてんだ。

おいキュウべぇ結構傷負ってるみたいだけどたいして痛く無いだろお前。

 

「鹿目さんと美樹さんを助けてくれて感謝するわ」

 

「キュウべぇを渡しなさい」

 

何となくだがキュウべぇが言っていたイレギュラーはこの黒いやつか

 

「悪いそれには対応できない、インキュベータ(・・・・・・・)はまだ使い道がある。それと背中に隠してる銃は捨てろ、わかってるぞ」

 

「………!」

 

無表情の奥で驚きが隠れているのが分かる。多分インキュベータに反応したのだろう。こいつはキュウべぇの正体を知っている

 

「見逃してやるって言ってるんだそこまで馬鹿じゃないだろ」

 

「まどかは渡さない…」

 

そう言い残すと去っていった。まどか?誰だろうか

 

「本当にありがとう助かったわ」

 

「たまたま近くにいたからだ。キュウべぇどうせこれから魔法少女についていろいろ話すんだろ?じゃあ俺は要らないなじゃあ」

 

と言い俺は足早に姿を晦ました。

 

 

sideキュウべぇ

 

いや〜ほんとに八幡には感謝するよ。僕はまだ沢山あるけど無駄遣いはしたくないからね

 

僕は八幡ほど精神が不安定な人間を知らない。最初はすぐ魔女になると思ったのに。今はもう魔法少女でも5本の指に入るほどの強さだ、ほんと八幡には驚かされるよ

 

そして鹿目まどかは八幡を超える魔法少女になるこれは断言できるね。

 

さてこれからどうやってまどかとさやか、二人を魔法少女にしようかな

 

 

 

sideキュウべぇout    

 

キュウべぇによると

あの後美樹さやか?と鹿目まどか?は、魔法少女になるかどうかを考えるため巴マミ?と一緒に魔女狩りの見学をするらしい。

 

「少し目貼っとくか…」

 

嫌な予感がした、気のせいであってほしい

 




次回 薔薇園の魔女


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イレギュラー

すいません薔薇園の魔女は次回で…
今更ですけど八幡は女の子慣れはしています。理由は本編を読めばわかります。


彼奴等の魔女狩り見学も気になるが、こちらはこちらでやる事をしなければいけない。

 

「学校…だるい」

 

魔女関係だと思ったやついただろ、ちげーよ学校だよ。

 

俺…誰に向かって言ってんだろ…学校嫌すぎて狂ったかな?学校休もうかな。魔女になりそう

 

俺は家で昨日出来上がった制服を着ている。

制服の色があまりにも自分とミスマッチなので黒いパーカーを羽織ると言うスタイルだ

 

「行くか」

 

そして学校につく。凄くゆったり時間に余裕を持って行動しているように見えるが、断じて否。既に指定された時間を30分以上オーバーしている。

数年で乱れた生活リズムが恨めしい、そして起こしてくれよキュウべぇ…

 

 

もう遅刻ギリギリなら焦るが遅刻と分かっているなら急ぐ気もしない。どんなに急いでも遅刻と言う事実は変わらないのだから。 焦ることない安全に行こうではないか。

 

「っと言うのがいい訳か?」

 

「はい…」

 

俺は職員室で先生に編入最初の説教をくらっている

平塚?とか言う先生だ俺のクラス担任らしい…直感だけど…独し

 

「フンッ!」

 

拳が顔面目掛けて飛んできた。それをつい反射で掴み逆の手で鳩尾にパンチを入れそうになったが、寸のところで止めることができた

 

「なっ!?」

 

心底びっくりしている様だ、いや普通の人間の速度じゃねえよあのパンチ。俺じゃなかったら怪我してるだろ

 

「とりあえず来い、クラスに連れて行く」

 

「はい…」

 

 

ガラガラガラ

教室に着き先生が扉を開ける

 

「あ〜今日からこのクラスの生徒、比企谷だ仲良くしてやれ。ほら自己紹介」

 

自己紹介

 

「比企谷八幡です。出来れば相互不干渉の関係でお願いします」

 

「なっ!?お前…」

 

クラスの奴ら(先生を含め)が、はぁ?何言ってんのこいつは…みたいな顔で見ている。

俺…なんか悪いこと言った?やだこの視線怖い帰っていいかな?

 

「とりあえずあそこの席な」

 

俺はその席に座ると早速寝ることにした。だって勉強分かんないし。

 

伏せた瞬間声が聞こえた

 

〘キュウべぇの指示かしら〙

 

そう頭の中に直接。これは魔法少女特有の技だそして声の正体は巴マミだ

 

〘ああ〙

 

〘それにしたってあの自己紹介は無いんのじゃないの?〙

 

〘だってソッチのほうが行動しやすいから〙

 

〘そう…じゃあ昼休み屋上ね〙

 

〘いや悪いそれは出来ない〙

 

〘なぜ?〙

 

〘イレギュラーに接触する〙

 

〘人目につくわよ〙

 

〘……〙

 

〘そう〙

 

魔法を使うと言うことは分かってくれたらしい。詮索しないでくれるのは正直ありがたい

 

 

 

 

 

そして昼休み、見事にぼっちだ最初は興味本位で近寄るものもいたが軽く睨んだらもう来なくなった。

 

さぁいくか

 

俺は巴マミに聞いていた教室に行く。するとイレギュラーは自分の机で昼飯をたべていた

 

〘少し来てくれ〙

 

〘誰!?〙

 

〘教室の外だ〙

 

そう呼びかけると教室の外をきょろきょろし俺を見つけ寄ってきた。

 

「行くかイレギュラー」

 

「暁美ほむらよ。それに私からすれば貴方の方がイレギュラーよ」

 

「そうか」

 

こんな無表情野郎でもあだ名がイレギュラーは嫌だったらしい。俺の小学校のあだ名ヒキガエルなんだけど…アレ目から汗が。それに俺がイレギュラー?まぁ男の魔法少女だからイレギュラーではあるが、"私からしたら"って言うのが気になるな

 

そして俺たちは学校の裏に来た。決して告白なのでは無い。干渉だ

 

「念の為俺の世界で話すか…結界」

 

すると周りが闇に覆われ、只々真っ黒な空間が続く世界に変わった。

 

「魔女結界…貴方何者」

 

「直ぐに勘づくなんて凄いな。俺は魔女の力を持った魔道士、要は半人半魔だよ…いやもう人間やめてるから、半人ではないか…」

 

「それはどうやってなったの」

 

「俺の願いは、魔女共を蹂躙する力をくれ。魔女を超える魔女の力をよこせだ、と言えば分かるか」

 

確かこんな感じの願いだったはず。そしてその願いを言った瞬間暁美ほむらは変身し銃を向けた。それと何かの魔力反応

 

俺はすかさず銃を奪い手首を掴み相手の後ろに回るそして関節をしっかりしめる。その速さ実に0.05秒とても目が追いつける速さではなかった。

 

「ッ!?速い」

 

拘束された暁美ほむらは首だけこちらを向け睨みつけてくる

 

俺は関節を決めたまま魔力痕跡が有る左手の円盤っぽいものに触れる。

 

「時間操作か」

 

「っ!」

 

自分の魔法を当てられ明らかに動揺する暁美ほむら

 

「なぜ?って顔だな。俺の能力だよ触れたものの真意を確かめ事ができる。」

 

「それよりなぜ時間が止まらないの…」

 

「俺の結界に時間という概念は無い」

 

「デタラメじゃない」

 

 

その後は暁美ほむらが何をしたくて見滝原に来たのかを話してもらった。随分素直に話してくれので関節技を解除した。それと暁美ほむらは抵抗しても無駄と言うことがわかったからだろうかもう何もする気配はなかった。

 

 

暁美ほむらは未来から来て鹿目まどかを救うために何回もワルプルギスの夜?が来る約一ヶ月を繰り返しているらしい。

 

キュウべぇことインキュベータに鹿目まどかを接触させたくないことも話してくれた

 

それと別に暁美ほむらからしたら、俺がイレギュラーらしい。どうにも今までの一ヶ月では出てこなかった、ニューフェイスらしい。

 

「そういうことか、まぁキュウべぇが何をやってるか知ってたんだけどな」

 

「どうして知っているの」

 

「俺は一つの街の魔女を完全制圧したら一つの聞きたい事を聞くと言う約束をしているからな。ちなみに俺が開放した街は12だ。まぁ一人でやった訳ではないんだけどな」

 

勿論その街の魔法少女と言う意味だ

 

「じゃあこの街を開放してくれるの」

 

「それが終わるまではここに居るつもりだ」

 

「じゃあワルプルギスの夜も」

 

「愚問だろ」

 

「助かるわ。」

 

「魔道士としての使命なんでね」

 

と自分でも分かるきもい笑顔を浮かべたら暁美ほむらは引いていた。

自分でもきもいとわかったけどそこまで露骨に嫌がんなくても…泣きたい

 

 

 

その後巴マミが俺の結界を魔女結界だと思い(魔女結界です)突入してきて銃をめっちゃ撃たれ、だが何とか躱しきり結界の事情を話して能力がバレたのは、のはまた別の話。

 

 




次こそ薔薇園の魔女


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薔薇園の魔女

凄く久々です。内容が合ってない事があるかも…
取り敢えず再始動って事で


あれから数日俺は巴マミの住むマンションに来ている。なぜこうなっかと言うと。

 

『鹿目さんと美樹さんが魔女討伐を見学したいと言っているから護衛として手伝ってくれないかしら?』

『断る』

『貴方に拒否権は無いわよ』

『………』

 

と言うわけだ。

正直な事言ってしまえば怠くてしょうが無い、パッと見あいつだけでも護衛しながら魔女の殲滅とか出来そうだろ。魔力多いし

「えっとここか…」

ついた部屋は最上階、やっぱりお嬢様のようだどうせ中で紅茶でも飲んでるのだろう(偏見)

どうでもいい考えを辞めチャイムを鳴らす

 

「はい」

「比企谷だ」

「ちょっとまってね」

内部通話が途切れ足音が近づいてくる、切れる直前に『はぁ!?あいつぅ!?』

と聞こえた。ねぇ、帰っていい?え?だめ。知ってた

 

ガチャリと音をたてながらドアが開かれる

「どうぞ上がって」

「はぁ…お邪魔します」

巴マミに連れられながらリビングに行くと鼻をくすぐるいい匂いクッキーと紅茶だ。

やっぱりお嬢様は紅茶だな。

 

「比企谷先輩こんにちは」

「こんちわー」

「よぉ」

しっかり挨拶をする鹿目まどかと適当に挨拶をする美樹さやか。鹿目はしっかりしているから可愛がりようがあるが美樹に関してはまだ出会って数日の割に舐めて掛かってきてる。何か気に削ぐわないことしたかな…

それにとてもフレンドリー。一緒に昼飯誘われた時はどうしようかと思った。

 

「はい比企谷君」

「悪い」

「客人だもの」

ほんのりと湯気の立つ紅茶を持ってきてくれた。

それを受け取り俺も適当な位置に座ると巴の話が始まった

 

「それで今日から見学がある訳なのだけど。護衛よろしくね」

「働きたくねぇ…」

「お金は出ないから仕事では無く、お手伝いよ」

そんな会話に苦笑いを浮かべる鹿目と美樹。

だって働きたくないもん

 

「っで何処の魔女を殺るんだ?」

この街にある魔女の反応は今は2〜3程度だ。その他にも魔女になりそうな者はいるが後で魔女にしてから殺そう。ソッチのほうがグリーフシードも手に入って効率いいからな。

 

「それを今から探しに行くのよ」

「ノープランですか」

「魔女探しから教えるのよ」

「物は言いようだな…」

「何か言ったかしら」

「な〜にも」

 

そんな会話をしていると物凄い視線を感じた。横に座っている二人だ

「なんだ?」

「いや〜仲いいな」

美樹が答えると横でうんうんと頭を振る鹿目。小動物みたいで可愛いな。

 

「別に魔女について話してるだけだろ」

そう言い、っな?と言う目で巴を見る

「ええそうね。私は仲良くしたいのだけど、比企谷君は仲良くしたがらないのよね。」

「馴れ合いなんて要らねぇよ」

「あらつれない」

 

悪戯っぽい笑顔を浮かべると。紅茶を飲み干し

「百聞は一見にしかず、早速探しに行きましょ」

 

 

外はオレンジ色に染まっていて空の奥の方ではまだ薄っすら水色の空が見える。

春にしては暖かい

「ま、適当に探そうぜ」

俺は首からネックレスに偽装させているソウルジェムを取りだし手の平に乗っけ歩き始める。巴も同じく指輪を外しソウルジェムに戻し探し始める

 

「ねぇ先輩。やっぱ魔女って人気の無い所に居るの?」「あ?いやそんな事ないな、魔女は何処にでも居るぞ。お前らが被害にあったときはデパートの地下だったろ?」

「あ〜そうなんだ」

俺は美樹と一緒に探索する事になった。案外あのウザイ感じで来るのかと思いきや俺の服の裾を掴んで周りをキョロキョロと目を泳がせている。

「なんだ?怖いのか?」

 

珍しく気を使ってあげる俺。

別に普段気を使う相手が居ないとかそういう訳じゃないからな…あれいたかな…

そんな事思っていると。先程の言葉に激しく反応し始める美樹

「バカ!私が怖がる訳ないじゃない!その…ちょっと…緊張してるだけよ…」

顔を赤くしゆっくり目線を落としていく

「お前…」

それを見て

 

「お前ってそんなしおらしい乙女な表情出きたんだな」「よし!魔女よりあんたを殺す」

首を締められたが所詮肉体は抜け殻なので別に苦しいなんて事は無く、3分程したら離してくれた

「なんで平気そうなのよ」

「魔道士なんで」

「何よその理由」

 

こいつにはまだ教えるわけにはいかないからな、魔法少女の欠点を。それは直接思い付きキュウべぇに聞いてもらわないとな。一応あいつには他言無用と言われてるし、まぁ俺としてもこの世界は滅んで欲しくないからキュウべぇのエネルギー集めに特に何も感じてない。疑問に思わなかった奴が悪い

 

二人でどうでもいい事を話しながら、歩いてると今は廃墟となったデパートの場所へと着いた。

「反応が強いな」

デパート周辺で急にソウルジェムが輝きを増した。

「先輩!あれ!」

「あ〜まぁ大丈夫だ」

屋上の方を見ると女の人が飛び降りる寸前だった

そのまま見ているととうとう飛び降りてしまう。美樹は焦って早く早くと急かしているが、余裕で間に合う

 

徐ろに銃を取り出し落ちてくる女人に標準を合わせるそして引き金を引く

「ちょ!」

そして銃から出た黒い銃弾が当たるとそれが広がり纏う。そのまま地面に衝突……

 

は、しなかった。デパートの影に吸い込まれるように落ちて行き、何故か影はチャプンと水のような音をたてた。

「あんた!何したの!?」

「あ?人助け?」

「どっか行っちゃったじゃ無い!」

 

何か焦っているので自分の影影に手を突っ込み先程の女の人を取り出す。

「?????」

「ま、そう言う技だ」

「良かった〜。それにしてもどうして自殺なんて…」

「これだよ」

 

そう言い女の人を髪をかき分けうなじを見せるとよく分からない刻印の様なものがある

「魔女の口づけだよ」

「何それ?」

「餌のマーキングみたいなもんだよ」

「て言う事は…」

 

おそらくこいつも気付いてるのだろう、周りを見渡す。

するとゆらゆらと景色が変わっていく。

「そう言う事だ」

「いきなり本番!?」

「安心しろ」

俺は美樹の頭に手を乗っけると魔力を流す、ピッタリと体に張り付くように纏っていく。

「これは?」

「鎧みたいなもんだ」

「なんか不安…」

 

俺特性の鎧が不安と言うので性能テストをする。

植物園っぽい所で、50センチ位の木の棒があったので拾う。そして

「せい!」

思い切り頭目掛け振り下ろした

「ぎゃぁぁぁぁぁ」

多分女の子が出していい声じゃ無い声が結界内に響いた。

 

「痛い!何するのよ!」

「痛い?嘘つくなよ?」

「………痛くない?」

頭を擦りながら殴られた場所を確認して、何があった分からない顔をする。地面を見れば若干衝撃で陥没している。つまりそれ位の威力と言う事だ。

 

「な、安全だろ」

「先輩ってちょいちょい頭逝ってますよね。」

失礼な。ちょっと他人付き合いが苦手で、考えが卑屈でイレギュラーな魔道士をやってるだけだ。あれ、俺本当にまともかな不安になってきた。

 

「まったく、結界に入るなら連絡位欲しい者だわ」

「来たのか」

鎧の性能テストをしていると巴と鹿目が到着した。

「まどか、大丈夫だった?」

「うん!さやかちゃんは?」

「先輩に思い切り殴られた」

「おまっ!」

 

その後誤解した巴を宥めるのは大変だった。いや殴ったのは事実だけど…

土下座をしそれでも許してくれないのでそのまま何回も頭を打ち付け、血が出てきた所で許してくれだ。

まだこの街で敵は作りたくないから本当に必死に頑張って謝った。

 

「あれ!景色が」

突如景色が変わり地面が勝手に流れていく

「そりゃあこんだけ騒げばバレるだろうな」

「そうね」

 

景色が流れる中鹿目にも魔力の鎧を着せておく。

多分使い魔じゃ無く魔女だからな。流れ弾が飛んてきて怪我させる訳にもいかないしな。

 

 

 

魔女の部屋に着くとそいつは大きな椅子に座っていた体を起こし早々に蔓を伸ばし攻撃してきた

「いきなり過ぎだろ!まって俺変身すらして無い!」

 

二人を担ぎバックステップで相手が何をしても反応出来る距離を取ると。

「これでもくらいなさい!」

大量のマスケット銃で牽制をしていて時間を稼いでいてくれた。

「おーいいいぞ〜」

「貴方も戦うのよ!」

 

そうですよね…

と変身をし二人を球体の結界で更に守っておき、巴の所に向かう。

「で?どうする?」

「貴方の実力を見たいわ」

 

否定は許さないと目が言っていたのだしょうがなく、戦う事にした。

「まぁ20%と言った所だな」

力を込めると俺の腕はグニャリとネジ曲がると歪な形になり真っ黒に染まる。

 

「グオオオオオオ!」

「うるせぇな、除草開始ってところか」

地面を思い切り蹴り一気に距離を詰める。

「グオオオオオオ!!」

巨大なハサミが襲ってくるが

 

ガキン!

と何処からともなく現れた忌々しい形の剣に止められる。そのままその剣がハサミを粉々に切り裂いてしまう。

 

その後も蔓で攻撃してくるが大きいだけで遅いので全て躱されついにその手が届く距離になる

よし行くぞ!

「スマーシュッ!」

某ヒーロー漫画のセリフを言いながらぶん殴る、魔道士。

少し位いいよね、言ってみたかったんだよ!

 

体をひしゃげ壁に飛んていく

「巴」

「分かってるわよ、 ティロ・フィナーレ!」

 

ズドーンと轟音をたて魔女はグリーフシードに姿を変えた。

「これは要らねぇな…」

 

魔法少女には欠かせないグリーフシードを要らないとソウルジェムの汚れを取り除き、巴に渡す。

彼が要らないと言った理由は他にあるが今はまだ、話す気は無かった。

 

こうして第一回魔女討伐見学会は幕を閉じた。




マミるのも近いな。

読者に質問です。
ワルプルギスの夜を皆で倒す劇場版のハッピーエンドか
アルティメットまどかになる方の皆死んじゃう方どちらがいいですか?

回答お願いします。


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獣の様な女の子

オリジナル回です


今日はあの三人の見学会は無いので学校が終わり、俺は風見野に来ている、主な用は夜飯にラーメンが食べたくなったからこちらにいた頃通っていたラーメンに向かっている。

バスだとお金が掛かるので変身して住宅やらなんやらを足場にしたりと、要は走っている。

実際こっちの方が速かったりする。

 

「とーちゃく…と」

風見野に着くと物陰に隠れ変身を解き、目的地であるラーメン屋を目指す。

腹の虫は鳴りっぱなしだ。まぁ食わなくても死なないんだけどね。

 

「あんちゃん!」

「オヤジさん」

顔見知りの八百屋のオヤジさんだった、ここでよく林檎を買わされたものだ。

もう1ヶ月も前なのか…

「あんちゃん最近見ねぇけど何してんだ?」

「隣町に引っ越してな、なんせ急だったものでな何も言えなかったって訳だ。久々に暇になったからこっちに来たんだよ」

「そうかい。元気でな」

「分かってるよ」

 

林檎を1つ買い八百屋を去りラーメン屋に向かう、あそこのラーメンは脂が強いので食後にはもってこいだ。

 

そして例のラーメン屋につき

引き戸を開ける。

「らっしゃい!おー坊主久しぶりだな」

「いつものな」

「わーてらって」

 

 

俺はカウンター席に座り厨房でラーメンを作る後ろ姿を見ながら風見野のいた頃の事を思い出していた

ここの魔女は他の街よりより一層強く、なかなか手こずっていたのだ。まぁ途中出会った狂気の様な女に付け回されていたよな…あいつが絡むと余計な事ない…

 

 

それにあいつに取られた金は計り知れん、

あ…今考えればあの時もあの時も…

「おい坊主目腐ってんぞ」

「それはデフォだ」

そう言いラーメンを出してくる店主。やっぱり美味そうだ

「そういやあの嬢ちゃん最近来ねぇな」

「欠金なんじゃね、知らんけど」

 

そっからラーメンを食いながら引っ越した事を話し食べ終える頃にはしっかり腹も膨れ、店主が切ってくれた先程の林檎で口直しする。

「たく、なんで俺が林檎剥いてんだよ」

「まぁいいだろ、他に客居ねぇんだから」

林檎を見るとうさぎの形に切ってあった。俺おじさんにギャップ萌とか求めてないんだけどな。

なんでこの厳つい顔でうさぎを作ろうと言う考えが生まれたのだろう。最早キュウべぇの契約時のお願い事じゃ無いと判明されないレベル。

江戸川の小学生探偵でも迷宮入り確実だろう。

 

その林檎を爪楊枝で刺すと同時に勢い良く店のドアが空けられた

「ハチてめぇ!」

「げ!佐倉…」

「おっちゃん悪ぃこいつ借りてく。ほい財布、私のツケも引いといて」

「あいよ」

 

そしてそのまま店から強制的に出され近くの脇道のようなビルとビルの間の空間で投げ捨てられる

「はぁ死ぬかと思った」

「こんなんで死ぬわけあるかよ」

そう言い放つと変身し槍を俺の首に突きつける

「で、なんで急に居なくなった?」

 

やっぱりそれか

「なに簡単な事だ、この街はお前一人で十分だと判断したキュウべぇの指示で隣町に行っただけの話だ。これは今に始まった事じゃないしな。」

正直に説明したら、普通に槍を離してくれた。首筋から一滴血が流れる。

 

「ならしょうがねぇな」

「分かってくれたな「でも!」ら…?」

「何も言わずに出ていくのは違ってねぇか?」

「!」

 

確かそうだ、俺は何も言わずこの街を出ていった。でも俺からしたらそれは当たり前だ今までの12の解放した街もそうしていた。共闘した他の魔法少女には何も言わずそのまま去った。それが俺のやり方だから

 

「アタシがどれだけ心配したか分かってんのか!」

彼女に似合わない涙を浮かべている。それほど心配してくれたのだろうか。いつ死んでも可笑しくない世界。隣で立っている仲間が次の瞬間には死んでいる事もある。いやそんなのは日常茶飯事だ。

 

「クソが………。あー、この話は終いにしようぜ?お前がしっかり話してくれだだけで十分だ。それより…な?」

分かってるだろと槍を構える西から射し込む太陽の影でその真紅の瞳はより一層赤く燃え上がる。

 

 

「戦闘狂が……」

「誰が戦闘狂だゴラァ!」

「はいはい」

 

変身し俺も構える武器は銃だ。俺が彼女を傷付けたと言うのならこの模擬戦は手を抜いたら更に傷付けるだろう、元よりこいつ相手に手加減したらやられるだけだ

「手加減したら分かってるよな、」

「俺が死ぬだけだ」

「んじゃあ行くぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁはぁ」

「ゲホッ!ゲホッ!」

結果は引き分け。二人共体中青く痣が出来る程には闘っていた。最後なんて武器無しの体術勝負だった、二人同時に喉への手刀が決まると流石に辞めようと言うことになった。

今は荒くなった呼吸を整えるため座って休んでいる

「ほらよグリーフシード」

「わりぃ助かるわ」

 

 

そのまま解散になった。

最後にあいつは

「こっちが片付いたら見滝原に行くよ」

と言ってどっかに去っていってしまった。

 

 

「はぁ帰ろ…」

 

あっ…林檎食ってねぇ…

やっぱりあいつが絡むとろくな事がねぇ!

 



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お菓子の魔女

アンケート的にハッピーエンドが多かったので、そっちで行きます。



「せーんぱい。一緒にご飯どうです?」

ベストプレイスへ昼食を取ろうと学食で買ったコロッケパン片手に向かおうとしたところ、美樹に捕まってしまった。

 

「え、やだ」

「いやいやいや即答って、こんな可愛い女の子に誘われてるのになんてヘタレな先輩なんだろう」

いや可愛い部類に入るが俺の好みかどうかと聞かれると好みでは無いので特に何も思わない。

ヘタレどうのこうのは後にして…

この上目遣いに1つ物申そう 

 

「あざとい」

「な!何ですか失礼な」

「んじゃな」

そう言いベストプレイスへ向おうと踵を返すと

『魔法少女についての質問があるの』

『…………』

頭に直接話しかけてきた。

そうなれば話は別だ、実はキュウべぇに二人が魔法少女について悩んでいるなら積極的に聞いてあげてと言われていたので聞くことにする

 

 

そしてベストプレイスでは無く屋上へ

「で話ってなんだ」

「いや…その。」

何か言いにくそうだ。その表情自称はいつも明るいさやかちゃん。とはかけ離れている

「キュウべぇの願いって何でも叶えられるの?」

なんだそんな事か…

 

「ああ人間が思いつくような願いは余裕で叶えられる。お前の想い人も治せるぞ」

「!なんでその事を」

「まぁなんだ俺の能力だよ」

物事の真理を覗くことができる物だ、と告げ話を続ける。

 

 

話を要約すると、美樹の想い人為に願いを使い魔法少女になりたいと思っている自分がいて、これまでの見学会で危険な仕事と分かり恐怖を覚えている、と言うものだ。この様に願いを取るかこの日常を取るか悩んで来た魔法少女は数多くいる。そしてそれを俺に対し相談した場合はもう言うアドバイスは決まっている

 

「恐怖が願いに勝ってるならその程度の願いってわけだ。本当に欲しいものならその命賭けて願う物だと俺は思う。俺は魔女への復讐心で願いを叶えたけどな、後悔はしてねぇよ」

「そうなんだ…やっぱもう少し考えてもいい?」

「俺に決定権は無い。で続けるのか見学会?」

そしていつもの明るい表情に戻り

「よろしくお願いしまーす」

「了解…」

 

そこで話は一段落し残り半分のパンを頬張る

その様子をジッと見ている美樹、気になって仕方ない

「なんだ?」

「いや〜男の子なのに足りるのかなぁって」

「足りてるぞ?」

そしてう〜んと唸りながら俺の体を見渡す。

そのまま

 

「何してんの?」

腹や腕を触り始めた

「おおー!割れてるバッキバキじゃん。着痩せするタイプだったんだ!」

「そ…そうか」

 

 

 

 

そんな事が今日昼休みありました。

「でどう思うんだい八幡、彼女二人が魔法少女になったら。」

「しらん。所詮魔法少女なんてお前らの集めてるエネルギーになるかそのままか、位しか結果なんて言えないだろ」

やれやれと首を振るキュウべぇ。

 

「君がエネルギーになったらとてもいい収穫なのだけどね。君に絶望の二文字は無いからね、それに戦いは慎重だからソウルジェム濁るなんて事もあまり無さそうだしね。全くいい迷惑だよ」

「はいはい悪ぅござんした」

そして物陰へキュウべぇは歩いていく、話は終わったようだ。

「暁美ほむらの監視をよろしくね」

「分かってる」

そう言い宝石の様な赤い目色がその場に残像として残る様に走って何処かへ行ってしまった。

 

「はぁ…行くか」

俺も目的地へ歩き始めた

 

 

 

「比企谷君遅刻よ」

「悪いキュウべぇに話しかけられてた」

「そう、ならしょうが無いわね」

今度から遅刻したら全部キュウべぇのせいにすれば俺は許されるのでは、と思ったが一瞬体に悪寒が走ったので辞めた。多分だがその事に巴が気づいて静かに睨んだのが原因だろう

 

「でここは?」

そこにある魔女結界には"まだ"強い気配は感じない。

「もう直ぐ孵化するグリーフシードがあるわ」

ほうそう言う事か、どんな魔女だろうなと若干わくわくしてると鹿目がずっとこちらを見ていたので、そちらに振り向き目を合わせる

「えっと…私達この魔女討伐で見学は最後にします」「その、なに。見学はたっぷり出来たから、そろそろ本格的に考えようかなって。」

 

美樹も鹿目もまだ迷っている様だがこの様子だと魔法少女になる日も近いだろう

その証拠に美樹の目つきは初日と比べるとかなり勇気を持った目、願いを叶えたいと言うの目になっている。

「それじゃあ行きましょうか」

「だな」

「「はい!」」

 

結界の中に入るがとても静かだ。

「使い魔一匹いねぇな」

「そうね…いや、居ないのではなく駆除されたと言うのが正しいかしら。暁美さん」

「!」

俺達の前方の物陰からコツコツと音をたてながら、

その黒髪を揺らしながら歩いてくる

 

「帰りなさい巴マミ」

「どう言うこと?」

「貴方は…」

暁美ほむらが何かを言おうとすると地面から黄色いリボンが現れ、反応できなかった暁美ほむらをぐるぐると巻き付き拘束していく。

 

「!」

「少しじっとしててね。行きましょ」

こいつ、血も涙もなぇな少し位話聞いてやってもいいと思うんだが…こいつ邪魔なものは全て壊すタイプだな。

それじゃあ俺は

「俺ここに残ってこいつの見張りしとくわ」

「別に大丈夫よ?」

「こいつの魔法が分からない以上監視無しとは行かないだろ?」

それもそうね、と頷くと二人を連れて次の階層へ向かった

 

 

 

 

それから暫くすると

「貴方は何をしたいの?」

「どうした?急に?」

と俺は一人でやっていたタロット占いを片付ける。

?なんで占いなんてやっているかって?過去にあった魔法少女に教わって、これが意外と面白かったから、何となくやってみただけだ。

 

「このままだと死ぬわよ巴マミは」

「!」

「だから私を降ろして!」

あれから約20分、先程魔女の気配が強くなったのは知っている。

そして俺が最後に引いたカードは塔のカード。キーワードは崩壊、緊迫。しかも逆位置…

これは本格的に。やばいかもな

 

「お前はここにいろ。俺が行く」

そう言い俺が地面を蹴ろうとすると

「「!!」」

結界が大きく揺れた。

魔女が孵化したのだ。これは急がないといけない!

俺は地面が抉れるほど地面を蹴りだした。

暁美ほむらが何か言っているが気にしてる暇は無い。

 

 

 

side巴マミ

 

「さてあの魔女を片付けましょうか」

今日はとっても体が軽いの。私はいい後輩を持ったわねなんとしても鹿目さん達を守り綺麗に勝たないとね

 

「いけーマミさーん!」

「頑張ってください!」

「ふふ」

 

さて可愛い魔女だけどごめんなさい、穴だらけになってもらうわ!

「ティロ・ドットピエッタ!」

まずは銃で牽制、

「あれ…?」

と思ったのだが普通にあたってしまう。何かとても歯応えのない敵だ。

 

「でも油断してるだけかもね」

次も同じ技を使ったら躱されると言う可能性を捨てるため大量のマスケット銃を召喚し一斉射撃

「………………」

魔女は地面にハラハラと紙のように落ちて行く

勿論見逃したりしない。

渾身の必殺技

 

「ティロ・フィナーレ!!!」

「………………」

その魔女の体を超える弾丸は魔女を弾き飛ばしそのまま魔女は動かなくなってしまう。

「勝ったの…かしら?」

なんとも歯応えの無い敵だった。実質一回も攻撃して来てないし、魔女の産まれたてと言うのはあの程度なのだろうか。

さてグリーフシードを回収しましょう。

 

「マミさーん!流石です!」

「ありがとう」

美樹さんも傷一つ付いてない。やっぱり一切の攻撃はして来ていないのよね。何か引っかかる

「マミさんかっこよかったです」

「鹿目さん。ありがとう」

「えへへ」

鹿目さんったらやっぱり可愛いわよね。

 

さて今度こそグリーフシードを

 

と振り向くと急に影が降りた。

「え……」

巨大な魔女…?   !二人が危ない!

「!」

「!」

 

二人は急に突き飛ばされ困惑している。その困惑にはこの魔女の事も入ってるのだろう。

そしてもう分かってる。既に目の前まで迫ってる魔女の攻撃を躱すのは万に一つも無理……

 

 

 

もう少し生きていたかったな……

「…………」

 

しかし何秒経っても何も感じない。即死だったのだろうか。恐怖で閉じた目を開けるとあの魔女が空中で固まり、やがて顔面に亀裂が走りそれぞれの方向へずれ落ちていった。

「きゃっ!」

顔に大量の液体がかかる。酷い臭いだ。魔女の血だろう

そしてその視界にはバラバラになった魔女を踏みつけて立っている彼がいた

 

side巴マミend

 

 

「…………」

「魔女ども、いただきます無しで食事はさせねぇよ。」「比企谷君?」

今度こそ死んだ魔女に対し説教をする八幡。

この文句はいつも言っていることだ。

その手には死神の様な大鎌を肩に担いでいた

 

「たく…油断し過ぎだ巴」

と呆れた声

「ごめんなさい」

そこへ美樹と鹿目も走ってくる

「ごめんなさい私達が話しかけちゃったから…そしてありがとうございます比企谷先輩」

「本当ごめんなさい」

 

本当は怒りたい所だが、こんな見学をokしている時点で守る義務があるので何も言えない。

まぁ結果論的に生きていたからセーフだ。まぁ謝ってるしな。

そして

 

「巴このグリーフシード貰っていいか?」

「え?いいわよ。今回は助けられちゃったもの」

「そうか助かる」

 

そう言い、グリーフシードをしまうと結界が壊れて行き現実に帰ると。流石に疲れたので俺は鹿目を巴は美樹を送り届ける事になり解散となった。

これで見学は終わり。少し休憩しよう。

 

「比企谷先輩。何か忘れてません?」

「そんなの無いだろ?」

「う〜ん…」

「思い出せないなら大した事じゃねえよ」

「そうなのかな…?」

 

 

 

 

「私はいつまでこうしていれば良いのかしら」

とある路地裏でぐるぐる巻黒髪少女が助けられたのは

次の日慌てて帰ってきた二人が来るまで掛かった。

 




はいマミりません


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新たな魔法少女

まどか魔法少女になる!


お菓子の魔女討伐から程なくして美樹さやかが上条恭介の怪我を願いに魔法少女になった。

その際鹿目まどかが魔女に襲われたのもありいきなりの実践となったが難なく倒すことができた。

意外と魔法少女の適正があるのかもしれない。

 

さて俺と言えばベストプレイスで4人飯を食べている

ここは俺の特等席だったはずなのに

鹿目によれば暁美は誘ったけど来なかったんだとか

 

「それで今日はなんでここに来たんだ?」

「あら用がなければ来ちゃ行けないのかしら」

「………」

一応公共の場だから独占するのはマナー違反なのは知ってるし、こうも綺麗に正論を言われると何も言えない。ボッチに居場所を!って駄目かな

 

「それでさー今日さ、まどかのデビュー戦になりそうなのよ」

「願いは決まったのか?」

「うん…誰かを助ける事のできる力が欲しい。」

 

ベクトルは違えど魔女を倒す為の願い、つまり俺と同じ様な願いだ。確かにその願いだとかなりの補正された魔法少女が誕生する。しかし人間そんなタフではない。その力に溺れ絶望の道を辿った魔法少女を何人も見た。それでも決めたのは鹿目だ俺がとやかく云う資格は無い。

それにこいつの魔法少女の適正はキュウべぇから聞いてる。良くも悪くも何かしらの貢献ができるのは間違いないだろう。

 

「そうか頑張れよ」

「う?うん!」

「それじゃあ私そろそろ行くわね。次の授業の準備があるから。比企谷君も行くわよ」

「次何?」

「体育よ、だからその着替えもあるから早く行かないと行けないわよ」

次体育か…どうせテニスかなにかだろ。

なら奇数で俺余るんだよな。

 

「ああ、サボるわ」

「まったく…そろそろ本当にしっかりしないと処罰が下るわよ」

「善処します」

「それはしない人の言葉よ。それじゃあね」

そう言い巴は去って行った。

 

「それでさいきなりだけど昨日見つけた魔女結界にまどかと行こうと思っててさ」

「ほう、てことは夜に契約か?」

「うん夕方に契約しようと思ってる。」

さてどんな魔法少女になるかな。

接近戦タイプなのか中距離、遠距離なのか。

美樹が接近だから中距離の方がバランス取れてて良いだろうけど。

そして何となくこのゆるぽわな感じは変身に影響する気がする。

 

 

 

 

 

 

そして夕方とある路地裏

「ま、予想通りってどこか」

「通して」

そう暁美ほむらだ。鹿目が魔法少女になると言うのを何かしらで聞きつけるだろうと踏んで、待ち伏せしてた訳だ。こいつは鹿目が魔法少女になるのを嫌がってるからな。

 

「協力してくれるって言ったじゃない!」

「鹿目は大きな戦力だろ」

「イレギュラーな存在を少しでも信じた私が馬鹿だったわ」

次の瞬間

「う…」

胸を銃で撃たれた。

だがこの体である以上痛みは無い

 

「何?実力行使ってか…」

「通してくれるならしないのだけど。」

「………」

「交渉決裂ね」

 

ダンッ!ダダダダダ!!!

銃声が響く。

「おっと」

それを俺は銃弾の間を縫うように躱していく。

「まず30%ってところか」

そう呟き力を込める。すると薔薇園の魔女の時のように腕が黒く染め上がり、すこし肥大化する。

「来いデスサイズ」

その腕の黒が少し伸びそのまま大鎌の形を作る。

そして一振りすると纏っていた黒色は振り払われ大鎌が現れる。

 

「はぁぁ!」

暁美は銃を捨てると違う武器を取り出した

ロケットランチャー!?

遂に回避不能そうなもの出てきたよ!

そのロケットランチャーはなんの躊躇いも無く放たれた。

「切っても巻き込まれるだけだよな…あ、あれの実験してみるか」

 

「…………」

路地裏は分煙に囲まれ真っ白になっている。

感触はあった。これでイレギュラーは仕留めれたと思い煙が晴れるのを待つと。

「!?」

 

腕を無くし腹に穴を開けてなお立っている八幡がいた。

次の瞬間、八幡の中から何か出てきた。

「おお!便利だなこれ」

そう八幡だ。

「再生?」

「再生じゃ無くて脱皮だな。前の体がボロボロになったから新しいのした。」

 

「それも能力なの?」

「討伐した魔女のグリーフシードを取り込めばそれに類似した能力が使えるようになるんだよ。これはお菓子の魔女な」

「なぜそこまでの力を…」

「魔女を恨んでるからだよ。家族全員を殺された。愛する妹さえ…だから自分自身を魔女に近い存在にする事で戒めにした。」

「そう…」

 

何だか白けてしまい

二人共その矛をしまう。

「なぜまどかを魔法少女にしようと思ったの?インキュベーターの考えを知ってるのでしょう。」

「まぁ最悪お前はループすればいい。だけど俺が鹿目を魔法少女にしたのは。そのワルプルギスの夜?に勝つためだよ。」

「ワルプルギスの夜に…?」

「お前の話だと俺は今までのループに出て来なかったんだよな。なら今回は何かの特異点と考えろ。お前が鹿目を殺したくないと言うなら俺を使え、俺の役目はワルプルギスを喰う事だ。安心しろお前のループはここで終わらせてやる。」

「すごい自信ね」

「自信なんてねぇよ。死ぬか、死んで絶望を撒き散らす存在になって宇宙のエントロピーのエネルギーになるかの2択の人生。ならもうやってみるしかねぇって事だ」「卑屈ね」

「俺のアイデンティティだ」

 

俺の案、今回でループは終わらせる。だから鹿目を魔法少女にと言う案を何とか納得してもらい、折り合いはついた。

その日の夜の鹿目と美樹の魔女討伐は恙無くおえたのこと。

 

また俺は魔女では無く、暁美に対し何言ってんだ!だか死ねよ俺とよ羞恥心と戦っていた。

結界次の日まで引きずり学校は休んだの事。

 

「やれやれ君は強いんだか、弱いんだか」

白い物体がうるさかったので消し炭にしました。

まぁ残機いっぱいあるだろうし。いいだろ




こっから本格的にワルプルギスの夜全員生還ルートの物語になっていきます。

ほむらが時間操作をしなかったのは使っても八幡に対して意味がないのを知っていたからです。
でも初発だけ不意打ちで使いました。


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3on3模擬戦

凄く久しぶりです、

魔法少女達の親睦を深めるための模擬戦です。
これを機に八幡の実力を知ってもらえればありがたいです。


一夜明け俺でも感知できるくらい大きな力を感じた、あれは紛れもなく鹿目まどかのものだろう。

それで今日はこの体だから痛くはないものの暁美との戦いで精神的に疲れたので寝ていると巴から連絡が入った

公園に来てくれと言うので嫌々ながらも公園に向かう。無視なんてしたら俺の家にティロシリーズが火を吹くことになる。

 

「集まったわね」

どうやら俺が最後だったようだ。珍しく暁美も参加している。あの表情だと鹿目が魔法少女になったことに関しては諦めたのだろう。

 

「で?何のようだ?」

「今日はね模擬戦をしようと思ってね」

「模擬戦ですか?」

鹿目と美樹が首を傾げる

「魔法少女になりたての二人のために少しでも早く魔法になれてもらうと言うことね」

「そゆこと♪」

 

人差し指を立てウインクする巴。こういうお姉さんな行動ほんと似合うよな。中2とは思えんメロンもお持ちのようだし。あれだな食ったもん全部そっちに行くタイプだな。なんてどうでもいいこと考えてると。とある疑問が頭に浮かぶ

 

「5人で模擬戦ってどうやるんだ?個人戦の総当たりか?チーム戦だと中途半端になるぞ?」

「個人戦だと只々力のぶつけ合いでしょ?本当の強さはチームの連携だと思うの」

「なら…」

なんか俺の本能ざ危険と警笛を鳴らしている

「実は私ね隣町に知り合いの魔法少女がいるの」

「…………」

「そんなんですかマミさん!」

 

美樹と鹿目は驚いた表情。暁美は知っていると行った表情。巴は何か誇ったような表情

そして俺は

「なぁ巴?」

「何?」

「隣町って風見野か?」

お願い違うと言ってくれ。風見野はほぼ確定でいや…確定であいつだ

「ええ風見野よ」

…………終わった

 

八幡はその場に膝から倒れ顔面を蒼白に染め何かブツブツ言っている

「おーいマミ!」

どこからともなく元気な声が響いた

「もう、遅刻よ佐倉さん」

「悪い悪い」

彼女は飲んでいた10秒でチャージできるゼリーを口からぺっと離すと炎が現れ容器を燃やす

 

「でそちらさんが新しい魔法少女ってわけか。ほうほう」

彼女佐倉は品定めをするように一人づつ見ていく

鹿目に一瞬顔をしかめたが素通りし暁美を見る

「私は初心者では無いわよ」

「そんなのわかってるよ」

なんだろう仲悪そうだな。そしてついに俺の番になる「ほうほう…あ"!?ハチじゃねえか!!」

はいそうですハチです。

 

 

そこからちょっとした言い争いがあった。

「いくらアタシが強いからって男ならもうちっと心配して女の様子くらい見に来たらどうだ」

「俺はお前を認めてるからな。災害級の魔女でもないと死なねぇだろ」

「そんな強い奴ならいくらアタシでも尻尾巻いて逃げてるよ」

「じゃあ心配いらねぇな」

「あ〜もうそう言うことじゃねえんだよ!」

「??」

 

『『『なんだそういう事か』』』

そこまでしつこく突っ掛かる理由が暁美と八幡を除いた3人は理解していた。まぁそういう事だ。

 

「おい!マミ!」

「!…何かしら」

「チーム戦なんだよなアタシとハチを別のチームにさせろぶっ倒してやる!」

 

 

 

 

そういう事でチーム戦場所は俺の魔女結界。流石に魔法少女同士のぶつかり合いに現実でやるには目立ちすぎると言うことで俺が結界を張ることになった。これと同時に暁美の時間操作は使えなくなった。だってこの結界には時間という概念がないから。いじる物がない

 

チームは

俺 美樹 巴 

 

接近、中距離の戦闘スタイルが揃ったのでまずは安定した戦闘を心掛けたいな。それに今回の本質は新人の強化だ。俺としては戦力になってほしいからどんどん美樹を前に行かせるつもりだ

 

「それでは行くわよ」

それぞれ適当な配置に着いて巴の開始の合図を待つ。俺達と相手チームのだいたい真ん中にマスケット銃が現れ

 

バン!

 

合図がなった。

「ハチ!覚悟しやがれ」

「やっぱそうなるか…20%」

腕が黒くなり即席で作った鎌を振り回し杏子の接近を阻む。鎌と槍がぶつかり合い火花が散る 

「〜〜!久々だぜ!この痺れるくらいの衝撃は」

「満足頂けたようでなりよりだ」

「おらおら!捌いて見ろ!」

「個人戦じゃないと言わなかったかしら?」

「!」

 

ダン!ダン!タダン!

連続で放たれた銃弾が杏子の頬を掠める

「ちっ!」

そこで杏子が怯んだ隙を見逃さす蹴りを入れると八幡はバックステップで杏子から距離を取る、その際に暁美から銃弾がステップした地点に狙われて飛んできたが無理やり空気を蹴り僅かに浮かぶことで回避する

「ふぅ…ナイスだ巴」

「ふふ、ありがと。ほら美樹さんもぼーとしない」

「あ!?あ…はい!」

実はこの攻防10秒も掛かってない。この速さの戦闘に鹿目と美樹は呆気に取られている

 

「これでも3割位のスピードだぞ?しっかりついてこいよ?」

それはこんな生温い死合いはないぞと告げている

 

「美樹行くぞ?」

「どんな早くたって付いてってやる!」

「頼もしいな、行くぞ…」

二人揃って地面を蹴る

飛んできた二本の弓矢、それを俺は強化した手刀、美樹は剣でぶった切る。切った先には暁美と杏子が突っ込んで来ていた。

 

俺の相手は杏子か…

「わりぃなハチこっち倒させて貰うわ、安心しろノーダメージでそっちに言ってやるからよ!編み込み結界!」俺と美樹の僅かな隙間に赤い線が走り寸断される、つまり俺の相手は

「私とまどかよ」

美樹の方は結界のせいで銃が通らないなのでバックアップは巴か、腕は確かだから信用しよう

 

「昨晩の続きね」

「ああそうだな…」

暁美のマシンガンの玉を僅かな動作だけで躱していく。脱皮は一度しかできないからまだ使いたくない

弾幕はしばらく続く、これが弾幕シューティングだったらもう高得点だ

俺と暁美は縦横無尽に走りながらの戦闘で特に八幡はマシンガンの弾を躱すという事をしているので精神的にダメージが蓄積されていく

 

「銃は効かないのね…」

不意打ちならまだしも速い戦闘に慣れている俺には銃くらいのスピードならまだついていける。

「余裕そうね」

「流石に長いこと魔道士やってねぇよ」

「そうね…」

 

 

「!!」

急に現れた大量の弾丸。何をされた?

これを躱すにはどうすればいい…着弾まで1秒も無い…

それに巴もこれに反応しきれてないサポートは無理そうだ。

あれを使うか…

「拒絶しろ」

そして全弾俺に当たり…貫くことは無かった。俺に当たった弾から順に消滅していく

「ふぅ…」

「な…!」

 

決まったと確信していた暁美は僅かに固まったその隙に暁美へ巴のマスケット銃が火を吹く。とっさに上空へ回避したのをいい事に俺は暁美では無く鹿目へ的を絞る

「まどか!」

「当たって!」

音速を超えるような矢が飛んでくるが関係ない、俺の魔法はまだ続いている。

矢は当たっても消滅し俺へのダメージが無い

ここで一気に加速

 

「ひゃ!」

両手に作った剣を振るう

弓で防御をしているがそんなのはお構い無し、それごとぶった切って行く。

「うう…」

弓はなかなか頑丈で切り払えない

「きゃ!」

それでも続く神速の斬撃に耐えきれなくなった弓が砕け次の一撃が鹿目を仕留めようとする

目を瞑ったな…もらった

 

「編み込み結界!」

ガチャン!

胸元を斬りつけようとするが刃が届く寸の所で赤い結界に邪魔される

「チッ…」

「新人ちゃんはぶっ倒したぜ、さぁ殺ろうぜハチ!」

その姿は魔女もびっくりな程の何かが迸っていた、八幡はそれが何か分かっていた、こいつが本気になった時の表情、地獄の業火も生温い程の攻撃が始まる

 

槍を受け止めようと右手の剣を前に出す。しかしその剣が前に出ることはなかった。

「マジか…」

それは編み込み結界に俺の剣も一緒に編み込まれていた「そりゃ!」

視界が回る体感速度が上昇する。

全力の突きをくらった八幡は結界内の端まで吹き飛ばされ激突する。

 

「まだまだいくぜ!」

こちらの立ち上がりなど待つはずもなく一瞬で距離を詰めて追撃を入れようとする

 

こいつあの時より速くなってやがる。それはこの間風見野でラーメンを食べに行った時だ。

「遅ぇぞハチ!」

サイドステップで躱そうとすると、今度は足に編み込み結界が巻いてありステップが切れない

「やべ…」

「もらった!」

「とか思わないでよね!」

 

俺の視界に入ったのは青髪の剣士

俺と杏子の間に割って入り受け太刀をする。

「ち…結構しっかり攻撃したんだけどな」

確かこいつの願いは上条恭介とか言うやつの病気を治す。だった筈だ(キュゥべえから聞いた)

「貴女の相手は私よ」

「危な!あと頑張って先輩!」

 

そう言い残し暁美との戦闘に入って遠くに行ってしまった、

『巴俺の援護は要らない鹿目への牽制、美樹のバックアップに集中してくれ』

『一人で大丈夫?』

『もともとソロの魔道士だ』

『了解』

 

これで良いだろ。俺はこいつとの戦闘に集中するだけだ

今度は大鎌を作り握る

「やっと本気か」

「55%…」

右腕だけ黒かったのが脚にまで侵食していく

「踊れ踊れ!」

 

一瞬杏子の体が何重にもブレる

そしてその刹那無数のあいつが現れる

「ロッソか…」

「おらおらおらおら!」

その無数の刺突斬撃を紙一重で躱していく

俺には読めている

やがてその無数の刺突斬撃は収まり

 

「結衣か…」

「そうだよ」

結衣それは俺がかつて滞在していた街にいた魔法少女の一人でその子は魔女になり死んでいった

能力は《空間未来予測》視界に映っている範囲だけの未来をある程度予測できる。

先程の銃弾を消滅させたのもその街の魔法少女だった、雪乃と言う子の力だ能力は《否定》自分に起こった事象を否定しなかったことにできる。

 

多分仲は良かったのか…?自分でも分からない。

ただどの魔女結界に行くにしても3人でと言うルールで常に一緒にいた。二人は学校があるので昼は一緒では無かったが。

この話はまた後でにしよう…今はこっちに集中する

 

ロッソ・ファンタズマでは動きが単調になる。今の力のロッソでは倒しきれないことを確認すると魔法では無く純粋な戦闘能力の近接戦闘に入る

「おりゃあ!」

 

 

数分間、今も続く戦闘は辺りに武器のぶつかり合いで生まれた風が風の壁となりここはその台風の目と言った状況だ

やがて激しい打ち合いに武器は砕け素手となる。両者新しい武器を作る暇など与えない

ダン!ダン!

と言う殴打の音が結界内のに響く

 

「おら!」

「やべ…」

蹴りのカウンターの杏子の足払いに反応できず体が宙を舞う。

「断罪!」

地面に魔法陣が浮かび上がり巨大な槍が突き上がってくる

「もらった!」

そうだな…以前の俺だったらここで終わってたかもな今の俺には《否定》を使う魔力が残っていない前半で《否定》を使い過ぎた。それに《否定》は銃等には有効だが斬撃となると《否定》が難しくなる。

だが俺には一度きりのこの技がある

 

そして俺は迫り出した槍に直撃し魔法の返信が解けるはずだった

「脱皮」

今思うが脱皮ってダサいよな…

別に強くなるわけじゃないし、まんま同じのが出てくるだけだしな

まぁこれで不意はつけた。ほら

「!!?」

動揺で呆けている

 

狂った踊り子(マッドダンサー)、継ぎ接ぎ人形。そして85%」

ほぼ全身が黒く染まり突き上げられた場所から一気に降下し脳天へ踵を打ち付ける

「あが、、、」

地面へ叩きつけられる杏子すると暗くて分からないが恐らく自分野影があるところから手が這い出てきて杏子の手と足をその手が掴む

「くそ!何しやがる」

足掻いてあるがもう無駄だ技は決まった

 

腕を捕まえた手が杏子を無理やり起こすと手から先が生まれ人形ができる。

「さぁ踊れ」

杏子の体中に張り付いている小さい黒い人がぞれぞれ踊り始めるその踊りは統一されて無くそれぞれが踊りたいように踊る。

「なんて力だ解けねぇ!」

これこそ手も足も出ないだな…

 

「!!」

藻掻こうとする杏子の腕が一回転した。言葉の通り一回転だ。骨がゴリゴリとなる音がする。

「あが…」

本来魔法少女は痛みなどその気になれば遮断できるが心は強化されない、目の前で腕足がゴリゴリと音を鳴らしながら回転していれば意識的に痛みを脳が再現してしまう、例え痛くなくても。

 

腕が皮膚などがあるのに回転する理由は先程の魔法《継ぎ接ぎ人形》関節ごとに分離させる魔法、継ぎ接ぎつまりこういう事もできる。

「!!」

グルグルと腕を回していた一人がコキッ!と音を鳴らしながら腕を切り離した

「う…」

その後全部の人形がそれぞれ四肢をもぎ取り首ももぎ取った。

 

 

 

 

そして再びくっつけて出来たのは手足左右関節全てが逆向き杏子ちゃん人形だ

「く、あ…くそ…歩けねぇ…」

「そりゃそうだろうな」

「なぁいつまでこの姿なんだ?」

「さあな?」

 

八幡はニヒルな笑顔を浮かべ背を向けた

そんじゃあっちのサポートに行くか

この時杏子心はきれいに折れた

「分かった!分かった今回はアタシの負けでいい!だから戻してくれ」

あの気の強い杏子が涙目で懇願してくる

「じゃあ俺の勝ちだな」

 

 

総合結果は俺等のチームの勝ちだった。

美樹の善戦もあって本人としてはいい経験となった。

巴は以外にもしっかり本気を出したようで美樹が暁美にやられてからは無双したとのこと。

鹿目もサポーターとしては才能を発揮した。実を言うと美樹にトドメを刺したのは鹿目だ。

 

こうして第一回模擬戦は終わった。

 

 

あ、PS 杏子はあっちの制圧が終わったらしいのでこの街に滞在することになった。

あと継ぎ接ぎ人形は皆にドン引きされた。

 

 

 

 




かなりエグい技出しました。


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