最弱の転生者の心の魔法 (つらら@ゆき)
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第一話"彼方の体にジュエルシード"
さてと…現状を確認してみよう
昨日布団に入る→寝る→目が覚める→真っ白な部屋←今ココ
「うわぁ…どこのテンプレ」
「さってと、状況が分っちゃってるかんじかな?」
「うわっ…なんだただのイケメンか」
「ただのイケメンって嫌な言い方だなぁ」
ハイ、急に現れたのはただのイケメンの多分自称神様
なんかもっとおじいちゃんが出てくると思ってたんだけどな~
「んじゃ、状況分ってるみたいだし質問は?」
「死因は?」
「ん~っと…えーと…ふむふむ」
Tシャツの内側からipadを取り出しておもむろに操作し始める
何所にipad直してるんだよ…ってか何でipadなんだよ…
「死因は水死だね」
「水の無いところで水死とか…クウガじゃん」
「それ通じるの?」
「さぁ?」
通じなかったら通じなかったでいいし…アレ?アギト?確かクウガじゃなかったっけ?
クウガの最終回がもう神がかっててビデオ今でも残ってるや
「んじゃサクッと転生特典決めちゃおっか」
「じゃぁ~…」
「このボタンを押してネ☆」
うわっ考えようとしてたのに…クソ。
ちょっとだけ恥ずかしいじゃないか
とりあえず押してみたらカードが四枚落ちてきた
「えーとなになに…おぉ~キミはずいぶんと偏った能力を手に入れたね」
「え?」
「まぁのちのち分るし秘密だよ」
今は教えてくれないんだ…
「さってと、んじゃ逝ってら~☆」
ガコン そんな音と共に地面に大きな穴が開く
もちろん予想していた
「甘い!!」
フッフッフ…家で転生物を読んだ時にもしもの為と練習していた日々が報われる
っとまぁ横に飛んだわけですよ
ならまさか其処にも穴があるなんて誰も思わないでしょう?
「甘い☆甘い☆餡蜜に壇蜜を掛け合わせるくらい甘いヨ☆」
「ちっくしょ~!!!!!」
「君が行くのはアニメの世界だから~」
そして世界は暗転した
ハイ、皆さんおはようございます
柊です。え?苗字じゃなくて下の名前はって?柊がしたの名前なんですよ
はじめまして皆さんこんにちは柊です。
親が蒸発しました
この世界の産みの親がです
まぁ手の掛からなさ過ぎる気味の悪い子供の自覚は在ったし、僕も二人のことを親とは認めれてなかったのも原因なんだろうなぁ
そんなことを思いつつ小学生になったばかりの僕が転生者ヨロシク一人で生きていけるわけも無く、自炊とか家事は出来るけどお金には限界があるものだし、貯金なんて置いていってもらえてるわけも無く僕の人生は早速詰んじゃいました
そういえばこの世界は何の世界なんだろう
前世の記憶が一応頼りになるんだけど前世の記憶は途切れ途切れだしもうやばいよね!
あ、ついでに言うと祖父も祖母も僕が生まれる前に他界してるらしく本当に身元は誰に引き取ってもらわないといけないんだろうか
数ヵ月後
え?時間飛ばしすぎだって?だって説明長々とされても面白く無いでしょ?
簡単に説明すると引き取りたいという独身の親戚の男の人が新しく僕の父になりました
「ただいま」
「あ、おかえりなさい」
ちなみにこの人が身元受取人になったので苗字も同じにしました
ってなわけで改めて緋柳 柊です
さてさて、ココで大きな事件が起こってます。なんと原作知識、前世の記憶、その他もろもろ殆ど残ってません!!やばい!前世の親の顔より原作知識が欲しかった!!!
「柊、学校はどうだ?楽しいか?」
「それなりには楽しんでるよ」
「そうかそうか」
楽しんでるという言葉だけでお父さんは笑顔になって僕の頭をぐしぐしと撫でる
僕はお父さんに撫でられるのは結構好きだ
別にお父さんだからというわけでも無いんだけどあったかくて大きな手で撫でられてると安心する
この人なら自分の親として受け入れられる、そう思って僕は"お父さん"って呼んでるし
実際学校自体は嫌いじゃない、勉強が得意だったわけでも無いけどね
みんなで集まって他愛の無い話をして帰る、そんな風な日常を久々に感じてた
そして僕はだれにも言えない秘密が幾つかある…
そう、僕の趣味である
僕は…女の子の格好をするのが好きだ
それもかなり本格的にする
お小遣いを溜めて買った化粧品の数々に布をかって自作した可愛い洋服、和服。
休みの日や放課後、誰にも気付かれないようにそれを着て街中を歩いたり喫茶店に入ったり
楽しくてドキドキしてやめられないのだ
ちゃんと声も変えてる。まぁ声変わりもまだだからか少しは女の子っぽい声も出るようになった
「すまんがご飯はコレで何かかって食べてくれ。今帰ってきたところだが仕事にいってくるよ」
「は~い、行ってらっしゃい」
「行ってきます」
お父さんはどっかの会社のそれなりにお偉いさんらしい
なんでも最近出世したんだとか
そのおかげでか最近は毎日仕事付け、体が心配だよ
「今日は~♪お父さんが仕事~♪だから朝から女の子~♪」
土曜日にお父さんがお仕事に行ったので僕はいつもだったらお昼を過ぎてからにする女装を朝からしてお昼にケーキを食べに行こうと思っているのだ!ちなみに今日はシンプルに白のワンピース
喫茶翠屋、最近近所に見つけたとっても美味しいケーキ屋さん
お値段もリーズナブルで僕も良く行くお店なのだ
そしてこのお店の娘さんで僕の唯一に近い友達なのだが…僕のことを男の子だとは知らない
学校は同じなんだけどね…何故か僕が僕だとばれないんだ
「いらっしゃ~い」
そんな説明をしてるうちに翠屋とうちゃ~く♪
「あら?柊ちゃん!ゴメンね、ちょっと今人が多くって相席でも言いかしら?」
「ハイ、お願いします」
「丁度なのはが居るわね、なのは~柊ちゃんがきたから相席させてあげて~」
「ハイなの」
あ♪なのはちゃんだ~、いつも通り笑顔がまぶしいなぁ
今日は何を食べよっかな~
「こんにちわ柊ちゃん!柊ちゃんは今日は何を食べるの?」
「サクサク生地のイチゴたっぷりフルーツタルトと紅茶」
「了解なの!私はショートケーキにするんだ~分けっこしようね柊ちゃん」
「うん♪」
二人で食べさせあいッこしてケーキを楽しんだ後はなのはちゃんと一緒に遊ぼうと言われて断る理由も無かったので取り敢えず部屋に向かうことにした
「ねね、柊ちゃん。ひーちゃんって呼んでも良いかな?」
「ひーちゃん?別に良いけど…」
「やったの!えへへ~♪ひーちゃん」
「なに?」
僕が返事を返すと えへへ~ と笑い返して 何にもない って言ってくる、そんなやり取りを5回くらい繰り返したらまさかのなのはちゃんがあだ名を付けろなんていってきた…
無理無理、思いつかないってば…
「う~ん……」
「思いつかない…の?」
「あはは~…こういうのはちょっと苦手でね~」
するとパッと思いついたのでもいいから気が向いたときに呼んでって言われたよ…
一応この話は一転して恋愛の話になったわけですが…
「ん~…アリサちゃんは隣のクラスのロングの男の子が気になってると思うの」
「そうかなぁ~?アリサちゃんはどちらかといえばなのはちゃんのクラスの
「それはそうとして~…ひーちゃんはど~なのかな~って思ったりしてるの」
「僕?」
僕は…どうしたものか…恋愛感情がまず湧いて来てないけどそんな事いったらしらけちゃうだろうし
「僕は…今はなのはちゃんとアリサちゃんとすずかちゃんのことが好きかなぁ~…えへへ」
「えへへ~うれしいの!私も大好きなの!」
「次はなのはちゃんの番だよ~?」
僕はなのはちゃんに話題の標準を合わせる
僕は例外としてもなのはちゃんは今頃から恋愛感情が生まれ始めるお年頃なはず
だったら気になるこの一人や二人居てもおかしくはないよね!
「え~と…え~と…私は…どうだろ?わかんないの」
「ずるーい!にげたー!」
「なのは~?塾の時間よ~?」
「はいなの~!!」
「あちゃ、そんな時間か~」
なのはちゃんは塾に通ってる、僕は一応復習に近い状態で勉強できてるから成績は問題ないけど一応は名門の小学校、そこら辺の中学校よりは勉強がすすんでる
なのはちゃんとはココで別れていったん帰ろう
「んじゃ今日はココまでだね、ばいばいなのはちゃん」
「はいなの!ばいばいなのひーちゃん」
なのはちゃんと別れて大体10分くらい経ったころか家へと歩いているとキラキラ光る青い石を見つけた、キレイな石…もしかして飛行石!?とか思ってみたけど中にはローマ数字が書いてあるだけで飛べなかった…ジャングルジムから飛び降りてみたのに、くそぅ足首が痛い
取り敢えず家に帰って夜が更けて来たくらいだったか
もって帰ってきた飛行石(命名)が急に光ったと思ったら浮かび始めた
「やっぱり飛行石!?ってことはラピュタは実在する!?」
って事はコレはアレか!?掴んだらラピュタまで飛んでいけるって事か!?
両手で確りと掴んだ瞬間開いた窓から飛び出す飛行石
「うわわわわわわ!!!!死ぬ!落ちたらしぬ!!!」
あんな映画みたいにゆっくりなんて飛んでくれなかったよ…体感速度60kmは在ったよ
んで、到着したのが病院…かな?多分病院
「でもなんでこんな所に…」
━━グルルルルル
うなり声が聞こえる、それもただの動物とは全く別物の本能が危険信号をガンガン鳴らさせるようなうなり声だった。僕の脳内アラームがガンガン警報を鳴らしてる、ココはヤバイ!帰ろうとした時、背筋が一瞬で凍りついた
━━━グルルルッル…
僕の後ろに居た黒いモヤモヤから大量の触手がうねうねとうねりながら僕に襲い掛かってくる
THE一般人な僕がそれを避けられるわけも無く、手足に触手が絡み付いてきた
「僕の触手プレイとか誰得なのさー!!!っひゃん!!!」
触手が僕の服の中に入ってくる
背筋をなぞられ耳を弄られ鎖骨や首筋などを優しく撫でられる
「ちょっ…やめっホント…誰ときゅ…ひゃん」
さて…コレが行われているのが僕の目の前でさらには女の子がされていたのなら大変眼福なのだが残念ながら僕だ、しかも女の子の格好はしているが僕は男だ
あれ?そんなことを考えてられるってことは意外と僕って落ち着けてる?僕大物?
次の瞬間黒いモヤモヤが僕の口に触手を近づけてきた
「え?もしかして…コレってお決まりの!?っんぐ!?」
ちょまっ!!呼吸できない!!…え?何か頭に流れ込んでくるっ
「ぎゃぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaあァァァァあぁぁぁぁあぁぁぁあぁああああああああああああああああああああああああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
頭ガ割レル・・・
憎イ、人ガ、欲シイ、富ト地位ガ、殺シタイ、邪魔ナ奴ラヲ、
「ア…アギ?グガガギ?ギヒ…シガ?ギャヒヒ…ア、アァ…」
side橡ヶ崎
ん?なんやワイに視点がむくんか?ちょっと主人公みたいでてれるなぁ
「そんなことより、さっきから聞こえてる声、ユーノ君なんやろなぁ…しゃーないし行ったるか」
とりあえず原作介入しておもろい人生送りたいし転生するときにもろた能力っちゅうんも使ってみたい気になるしの、いっちょキメたるで!
そんで動物病院内走りまわっとったらユーノ君にでおうたわでもココはスルー一択や
まぁココは取り合えずなのはちゃんに任せといてワイはジュエルシード探しに行ったろか
ちょっと歩いたくらいん時に誰かの声が聞こえてきた
「───触──なのさー!」
女の子か?ちょっと可愛い声が聞こえてきた
その声のするほうへ歩いてったらそこに広がっていたのは…っ!!!
「なん…やて…!?…これは…眩し過ぎるで…」
☆触☆手☆プ☆レ☆イ☆キターーーーーー☆
なんやこの俺得な状況は!!しっかも襲われてるんが黒髪ロングに白のワンピやと!?ごっつ好みやんけ!!!神様、おとんおかん!この世界に産んでくれてありがとう!!!!ほんま感謝感謝や!!!!
「ちょっ…やめっホント…誰ときゅ…ひゃん」
しかもこの触手わかっとる…まずは全身を優しく愛撫するって言う触手プレイの基本をわかっとる
コレは…さすがのワイでも助けに行けへんで…すでに軽く前屈み状態や…
「え?もしかして…コレってお決まりの!?っんぐ!?」
なんやとぉおおおおおおおお!?!?!?!?!?
触手!!!わかっとるなぁ!!!お前流石や!!!あぁ!もぅ死んでも悔いないで…
とか思っとったら急に様子が変わりよった
「ぎゃぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaあァァァァあぁぁぁぁあぁぁぁあぁああああああああああああああああああああああああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
急に襲われとる少女の様子が変わって叫び始めよった
しかも苦痛に歪んだ顔、全てを引き裂かれたときのような顔で
叫び声が止まったかと思ったら顔をこっち向けて歪んだ笑みを浮かべやがった…歪んだ声と一緒に
「ア…アギ?グガガギ?ギヒ…シガ?ギャヒヒ…ア、アァ…」
こりゃどういうこっちゃ…こんなん原作になかったぞ…
とかそんな悠長な考えしとる間にいつの間にか目の前に奴がせまっとった
「アハハハ♪」
「ぐぅ!!!」
バリン!!!子気味の言い音を立てて割れる窓ガラスから吹き飛ばされて出てくる
こりゃちょっとヤバイで…ガードした手の感触がもうなくなっとる、折れては無いやろうけど使いもんにならんで…こりゃはよなのはちゃん来てくれよ!
「にゃっ!?橡ヶ崎君!?どうしてここに…ってあれ?ひーちゃん?」
なっ!?なのはちゃんの知り合いなんかこの子!?知り合いやからか普通に走って近づいてって
「危ない!!!!」
ワイでも目で追えへんような速度で動いた奴に第三者の声が入ってきた
ユーノ君や!よっし!コレでなのはが変身してくれればそれで勝ちや!!
「え?え?え?」
現状のみこめとらんなこりゃ…まぁその辺はユーノ君に任せてワイは時間稼ぎをがんばらせて貰いましょか
「さってと!!いったるで!!!」
「ギジャッ♪」
血湧き肉踊るっちゅうんはこういう殴り合いのことを言うんやろうな!!!
自然と笑みがこぼれよるわ!まぁワイの方が圧倒的に弱いんやけどそれでもや!全力での殴り合いや!小細工なんてする必要もない、ガードなんて邪魔なだけ、する暇あるなら兎に角殴れ!!!
「やっば…」
ワイの戦いのリズムを覚えたんかクロスカウンターぶち込んできよった…っぁ~…効くわコレ
やけどワイもその程度で倒れるわけにもいかへんで!!!ワイが蹴りを放ってきたんが想定外やったっぽいな、顔面にクリーンヒットしたわ
でもな、次の瞬間ワイはゾッとした
さっきまでのが只の遊びやった、そいつを本気にさせてもうた、そう感じた
顔から笑みが零れた、さっきまでも笑みはうかんどった、でも今ほど狂った笑みは浮かべては無かった
せやけどワイはにんまり笑ってこう言って倒れといたるわ
「ワイの勝ちや」
ワイの背中の方からピンク色の光が柱を作る
コレで、エースオブエースの誕生や
ココでワイの意識は闇に落ちたわ
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