とある魔術師の悲喜劇 (フュージャ)
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原作前
プロフィール


作者は投稿が遅いです。
間違いがあるかもしれませんがやさしく指摘お願いします。
また、作者が正しくロクアカを理解していない可能性もあるのでこれはifのロクアカだと受け入れてください。
矛盾が生じた場合も指摘お願いします。


最初は作者が覚えるためにもプロフィールから行きます。

 

ネタバレ注意です。

 

まずは簡単なことから

 

名前:チズル・アカツキ(暁千鶴)

 

性別:男

 

年齢:ルミアたちと同じ

 

出身:極東のとある島国

 

容姿:黒髪・赤みがかった茶目・切れ長な目・白い肌・髪は腰までの長さでゆるくカールがかってる、前髪はなく、左右に分けてる・全体的に美少女のような体型、顔

 

身長:160cm

 

体重:45くらい

 

 

 

顔だけならば女の子よりの中性なのだが髪が長いせいで女にしか見えない

というかそこら辺の女より美少女

ルミアやシスティとためはれるくらい

でも、声が低くなったので声を出せば男?くらいにはなる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここからネタバレかも

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チズル

 

魔術特性:空間の絡操と固定

 

 

備考

イタコのようなことができる

異能者で鬼になることができる

極東では異能は利用されるものである

住んでいた場所は襲われて壊滅

チズルは姉と共に実験のために拐われる

 

 

 

 

 

チズルの姉

 

名前:オウカ・アカツキ(暁桜花)

 

性別:女

 

年齢:チズル+3

 

容姿:黒髪(背中真ん中までのストレート)・茶目・ぱっちりした目・スタイル抜群・美少女

 

チズルは姉にそっくり

 

身長:165cm

 

体重:50ちょっと(胸あるからね)

 

魔術特性:表裏の偽証と真実

(嘘を本当に見せたりとか。その逆も)

 

備考

異能者で幻覚を創れた

人々に愛されていたお姫様

しかし、病弱

とある実験で亡くなる

 

 

 

切り裂き人形たち

 

裏社会でお騒がせ中の有名人

ちなみに名前はチーム名で姉妹?の二人組

まるで殺人を楽しむかのように殺すさまが子供のようなので人形

現場にはたくさんの斬ったあとがあったので切り裂き

ちなみに自分たちからは襲わないらしい

もし殺されたくないなら会っても逃げればいい。

もし、混乱して攻撃の一つでもしてしまえば生きては帰れないだろう

 

ちなみに姉妹と言われるのは片方が「姉様(あねさま)」と呼び、もう片方が「セン」と呼ばれるからである

 

戦ったものは死んでおり、この情報は戦わずに隠れて見ていたものからのものである

 

普段は黒い外套を着ており全体は分からないが、美少女らしい

 

 

 

 

 

 

 

たぶん、これにいろいろプラスすると思う。

これを見ても基本、それ以下しか書いてないから分からない人も多いと思う。

 

ちなみに主人公の魔術特性の空間の他に日本でいうイタコの力もあるので空間には精神も入ると考えてください。

納得できないかたもいると思いますが、他の言い方が思い付かなかったのですみません。

他に良い言い方があれば変える可能性もあるので名前ではなくこんな感じの能力と考えてくれれば大丈夫です。

 



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1話 彼が生まれたとき

とある極東の島国の大きな屋敷で一つ、新たな命が今夜生まれようとしていた。

 

ここは島国の中で有力な貴族の中で最も大きな力を持っているわけではないがなくてはならない力を持った一家がすんでいた。

 

その名を“暁”、暁家は魔術が一般的な中、未だに呪術を代々途切らさずに受け継いできた由緒ある家である。

 

島国は呪術が昔は一般的だったが魔術の威力や発動速度、応用のしやすさ等から呪術は次第に忘れられていった。今では完璧に扱えるのは唯一といって良いほどだ。

 

そんな由緒ある家柄でも暁家は皆、それをおごることなどせず礼儀正しく、親切で出来た人間だと周りから言われていた。

 

その家には現在、当主である優秀な父と母、それから一人娘の姫が蝶よ花よと育てられている3人が仲睦まじく暮らしていた。

 

そして今夜、新たな命が生まれようとしていた。

 

 

母が苦しそうに呻きながら数時間、ようやく子が産まれた。父は誰も命を落とさずにすんで良かったと安堵し、母は自分が命がけで生んだ子を抱こうとしていた。

 

しかし、母は我が子を抱いて顔を見た瞬間に

 

 

「ヒイッ!」

 

と、悲鳴をあげた。

 

なんとか理性が持ったのか我が子を投げ飛ばさなかったものの、我が子に対して思うはずのない感情を抱いていた。

 

そう、我が子の額の中央に妙な刺青のようなもの、それから左右に小さな尖ったまるで鬼の角のようなものがあったのだ。そんな人間にはとても見えない子が自分の腹から生まれたと考えた瞬間母はそんな現実が受け入れられないのか泣きわめき、疲れたように寝てしまった。

 

 

父はそんな子が生まれてしまっては我が家の看板に泥を塗ってしまうことになるのではと考え、産まれたばかりの我が子を殺そうとした。

 

けれども父は我が子を殺すことはなかった。愛する愛娘が産まれたばかりのタオルに包まれた我が子を大事そうに抱き締めるように守るように抱いていたからだ。

 

 

父は娘に甘かった。

娘の一言で真逆の意見に変えるくらいには、娘の一言で犯罪をするほどには狂ったように愛していた。

 

 

それから正気を取り戻した母と父は産まれたばかりの子のことについて話し合った。結局、男で異能力も強化系で娘の護衛にちょうど良いと考えた。

 

なぜか、それは姫は魔術に対しては天才的に向いていた、が体はとても弱く、病弱だった。

 

だから元から新しく生まれてくる子は姫の壁にしようとしていたのだ。だから結局は最初からそうなる予定だったのだ。

 

 

生まれてまもない子には酷すぎる運命だった。

 

 

 

圧倒的な差別の上に生まれた子、彼には幸せになる道など最初から用意されていなかったのだ。

 

 



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2話 優しさの裏には

それから数年が経った。

 

彼は成長した。

 

言葉を理解し、言葉を話し、自分の意思を持つようになってしまった。

 

今日もまだ小さい子につけるには酷すぎる訓練を受けていた。

 

母が魔術と勉学を

 

父が体術と呪術を

 

24時間、寝るときと食べるときを除いてすべてが訓練に当てられた。

 

普通なら子どもはそんな環境に耐えられずに泣きわめくだろう。まだ小さいのだから出来なくて当たり前の子とも多くある。だから仕方ないことだろう。

 

けれども彼は泣かなかった、文句の一つも言わなかった。

 

出来なくて当たり前のことでもこなし、親の無意味な暴言にも耐えた。

 

何故なら、彼は賢かったから。

彼はこの残酷な訓練に耐えれるほど賢かったから。

 

この状況がどうにもならないと理解していた。

本で読んで自分より辛い環境にいる子を知っているから

 

彼は自分はまだましだと考えた。外に出ても独りでは生きていけないと分かっていたから。

 

 

 

しばらくして母が休憩だといって出ていった。

 

母は彼を嫌っていた。

異能はこの世界では珍しく、唯一と異って良いほど受け入れられていた。しかし、外見に影響のあるものは皆と違うからか受け入れられず、差別した。酷いときは悪魔に憑かれている、悪霊が、悪鬼がと。

 

そしてそれは名家になるほど顕著であった。家の看板に関わるからだ。それは心優しいと評判の暁家も例外ではく、他の名家の中でも群を抜くほどに扱いが酷かった。

 

それでも周りから言われないのは両親がうまく隠し通していたからだろう。

 

 

 

コンコンッ

 

薄暗く、物がほとんどない生活感のない部屋にノックが響いた。

 

彼はそれが誰か知っていたのでなにも言わずに扉を開けた。この家で自分に用のある人の中でノックをするのは一人だけだったからだ。

 

「大丈夫?」

 

そう言って優しく彼の怪我に手当てをしていた。

そう、親が酷く当たる原因でもある姫である。

この家で唯一話してくれる、遊んでくれる、常識を教えてくれる唯一の味方であった。

 

「ねえさまがいるからへいき。ありがと」

 

まだ舌ったらずでもしっかりお礼を言えるのは姉がいたからだろう。

 

「ごめんね。私がなにも出来なくて」

 

姫はそう言いながら悲しそうな顔をして彼の頭を撫でた。

 

「ねえさまはわるくない。ぼくがつよくなればいい」

 

 

そういうと姫は嬉しそうに笑ってありがとうと言った。

 

姫は病弱だ。聡明で心優しく美しくても外に出ることは叶わない。

 

だから彼は姉を外に連れ出してあげようと考えた。きっと恩返しも含まれていたのだろう。

 

たとえ原因が姉でも、彼は自分の異能のせいでよくならないことを知っていた。姉が唯一の心の支えであったのはかわりないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

姫は部屋を出ると先程までの優しい顔が嘘のように歪んだ笑みになった。

 

しかし、母が後ろから声をかけると共に後ろを向いたときには先程の歪んだ笑みはなんだったのかと思うほど優しい慈しみの笑みに変わった。

 

 

 



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3話 幼い記憶は炎に包まれて

彼の生活は時間が経つに連れて扱いはかいぜんされるどころかどんどん酷くなる一方だった。

島の人々は彼を無視し、石を投げ、あらぬことを口々に言った。姫を褒め称え、親は、人々は彼を認めることはおろか、名すら呼ぶことは一度としてなかった。

 

それは何故か。簡単である。その島に明日は訪れなかったのだ。

 

ある日突然のことである。

常にどこかで戦争が起きている国であるがその中で一番平和だった島すらも巻き込んだ戦争が起きたのだ。どんなに優れた魔術師がいたとしても実践を知らない者が実力を発揮できるはずもなく殺された。

 

それは島一番の使い手と言われた彼らの両親も例外なく死んだ。

 

周りからはたくさんの悲鳴、爆発音、何かの壊れる音、様々な音が集まってそれは不協和音を奏でていた。

 

自然に溢れた美しい島が灰と屍と血と炎だけの世界になったときに彼は初めて開放されたのだ。

 

しかし、彼にとってそれは許されるものでは無かった。彼が唯一心を許した姉の命すら無慈悲にも奪おうとしたのだ。

姫は体が弱い。だから戦禍になど耐えられなかったのだ。

 

 

彼は姫に精一杯の回復魔術をかけた。彼が気絶するなで続けられた。

 

それで助かったのは幸運なのか不運なのか。

 

きっと不運だろう。

 

だって彼らを拾ったのは戦争孤児を売りさばく奴隷商人だったのだから。

彼らは彼が魔術をかけ続けたおかげでとても綺麗でその美しさから高く売れると思ったのだろう。

 

それは間違いではなく、彼らはアルザーノ帝国の一番の闇オークションで最も高く売れたのだった。

 

そう、天の智慧研究会に売られたのだった。

 

 

天の智慧研究会は知っていたのだろう。彼らが異能者だということを

 

 

そこで待ち受けていたのは拷問ににた実験の数々だった。

そんなことをしてなんの意味があるのだろうか、彼は思考だけを回転させて機会をうかがうことにした。このままでは遅かれ早かれ彼と姫は死ぬことになるのを知っていたのだから。

だから彼は、彼らは従順なふりをして今を生き延びることを選んだのだった。

 

別にここでの行いに対しては何も感じていなかったのだ。彼らは、否、彼は知らない人がいくら死のうと何も感じないのだ。それを異常だと教えるべき人はどこにもいなかったのだ。唯一異常を感じたのは姉である姫のみで、姫すらもそんな弟に恐怖心を抱いてしまったのだった。

 

彼らはこれからどうなるのだろうか。

 

進む先は破滅か救済か。

 

彼を救う存在が現れればあるいは。

 

 

それは神のみぞ知る。

 

 



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