顔がそっくりさんの番外編ともしもの話 (ポポビッチ磯野)
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●前世を思い出したと思ったら火拳のエースと顔がそっくりさんな俺はおじいちゃんと呼ばされる



あったかもしれない海軍ルート。
伊達メガネと伸ばした髪、そのうち顎髭も装備する事になる。
おじいちゃん(偽)がめちゃくちゃ構ってくる、助けてくれ


What if(もしもの...)

 

 

 

火拳のエースと顔がそっくりさんのオリ主が白ひげ海賊団に入らず、海賊からではなく海軍からエースを救おうとするもしもの話。

 

 

「ガープ中将おおおどこいったんだあの人はあああ!!!!」

 

いつもの怒鳴り声が建物に響き渡る、ここ海軍本部ではもはや見慣れた光景だ。

 

「ガープ中将ならさっき見ましたよ、えーっとほらこの間入ってきた子、マルドリード君がなんでもお孫さんにそっくりで、暇な時は構いに行ってるみたいですから」

 

では業務に戻りますので、とたまたま通りかかった男は会釈をして去っていく。

そして迅速に彼、いや2人の場所へ向かった。

 

 

 

 

「あのぉ、ガープ中将」

「かったいのォおじいちゃんと呼べと何度も言っとるだろう!!」

 

「お、おじいちゃん...」

「何じゃ!」

 

「...仕事してください」

「なにィ!?ワシが会いに来とるのに嬉しくないみたいなカオしおって!!!」

 

縁の太い眼鏡をくいっと上げながら、だだをこね始めた男性にため息をついた

 

 

 

 

これ俺が悪いのか?

 

 

 

 

違うよね?

 

絶対に違うよね、この人が孫バカなのがいけないよね???

 

俺だって暇じゃない、ついこの間三等兵になったばかりで、ここでの生活も慣れてきた頃にガープ中将に捕まってしまった。

孫にそっくりっていうのは十中八九彼のことだろう。

この人が愛のムチとしてあの義兄弟にしたことを考えればクソつきのジジイとか呼ばれないのは仕方の無いことだと思うんだけど、というか自業自得。

 

でもな、だからって俺の事を彼に重ねて、おじいちゃんって呼ばせるし、言われてないけど彼が海軍にいるかのように妄想()してそうじゃんこの人コワイ。

 

 

 

 

 

あの島で白ひげ海賊団と別れたあと生活を安定させてから俺は海軍に入軍した。

 

海賊じゃなくても良いのかとか思って悩んだけど、海軍だって身内から敵が出てくれば混乱するはずだし、全体の動きで何かしら把握できるだろう。

 

それにヤミヤミの実についてはサッチさんに曰く付きの悪魔の実があると吹き込んでおいた、持っているだけでその人物の野心や闇を引き出すとか、命を狙われやすいとか。

正直この忠告が何処まで未来に影響するかわからないけど、少なくとも危険な物だと認識はしてくれた筈だ。

 

ま、サッチさんとは文通仲間だからな、向こうで何かあれば教えてくれるだろう。

流石にどこの島のとかは教えてくれないけど、それでもその島であったことオススメのレシピをいつも同封してくれて、またな!と締めくくってくれる。陽気な人だ、ラグダさんに似て憎めない。

 

すぐに追いついて親父さん含め捕まえるんで首を洗って待っていてください!とこの間の手紙に書いたらサッチさん以外にお世話になったクルーからもたくさん手紙が来てちょっと焦ったのは良い思い出だ。

それがきっかけだったのか、手紙はサッチさんは必ず返信がくるけど、時々それ以外の人からもくる、隊長への愚痴とか、雑学とか。

たまに海軍の情報を引き出そうとしてくるマルコさんには、ぱっとみの文章ではわからないようにして暗号化した情報(とは言っても新兵が把握できるもののごく一部)をぼかしてリークしている。

 

というか俺が断れないのわかっててやってますよね!!!

 

 

 

 

本当ならすぐにでも階級を上げて中枢に関わりたいのだけれどそういう訳にもいかなかった。

縦社会において、才能がある若手は早々に潰されるものだからだ、それが大きな組織になればなるぼど顕著になるもんだ。

 

それに厄介な人達(将校とか)に目をつけられても困る、なんでわざわざ俺が伊達眼鏡に髪をのばしてると思ってるんだ、ぱっと見彼に似ていると思われない為だ。

 

・・・・この状態で勘づいて、眼鏡粉砕、孫にそっくりじゃ!!(良い笑顔)って見抜いたガープ中将には恐れ入るけど(遠い目)

ああそのあとしこたまセンゴクさんに怒鳴られてたな、当たり前だよな、どこに新兵の眼鏡を粉砕して豪快に笑う上官がいるんだよ、地獄か?

 

 

あとまだ新兵だから手を抜いてるのを気がつかれてないが、この先昇格する過程で審査官が大佐以上だと俺もごまかしきれないし、うむ…どうするかは時間をかけて考えるとしよう。

 

 

 

「お〜おおいエクトル〜〜?」

「まだいたんですか、ガープ中将」

「辛辣か!!?」

ひどい!と本格的にだだをこね始めたので、心の中で彼に土下座しながら眼鏡を外して言い放つ

 

「俺、仕事してるかっこいいおじいちゃんの姿がみたいな〜」

「お、おおおおお!?仕方の無い奴じゃなー!良いぞ海賊の100や5000くらい潰してきてやるわい!ぶわっはっは!!」

「いや書類片付けろよジジイ!!!!!」「そうですよガープ中将!!!」

 

一気に慌ただしくなるデスク周りに思わず現実逃避をした。

 

ああ、なんというかこれ海賊になったほうが良かったんじゃないかな…と思わずにはいられなかった。

 

 

 

 



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△前世の記憶を思い出したと思ったら火拳のエースと顔がそっくりさんな俺は平和に暮らしたい


もしものお話

前世の記憶を思い出したけど、原作知識がわりとあやふや、アラバスタはアニメ見てたからエースの事は知っとるよ。
とりあえずエースが死ぬ事を知らないオリ主。
ただ単に一般人として生きてるけど、どう頑張っても世界が彼を逃がしてくれない。
全力で生きてくれ(ゲス顔)





 

What if(もしもの...)

 

 

 

雲1つない空、目の前に広がる大海原、照りつける太陽!

前世でついぞ縁のなかった南国のリゾートのようだ

 

しかし現実は全く常夏トロピカル★みたいな気分ではない

理由は、「あの野郎何処消えやがった…!!」「スモーカー大佐、あちらからそれらしき人物が通ったとの情報が!」

「わかった逃がすんじゃねえぞ、”火拳のエース”を!!」

バタバタと走り去っていく気配に海の中をゆっくりと移動する

 

 

「・・・・・・・・はぁ。」

 

 

おい目を合わせろよ、同情するならいい整形外科を紹介してくれ、頼む。

いやアレだぞ、某死の外科医(トラファルガー・ロー)だけは勘弁してくれ、他人なのにこんなに彼と似てるって興味もたれて解剖実験(バットエンド)はいやだ!!

 

この世に生まれ変わって早18年俺はのどかな島で生まれ育ち、この世界の三大勢力の1つともいえる海賊に出くわす事も無く、真っ当で平穏な人生を生きていたはずなのに。

 

ここ一年でその三つ全て海賊、賞金稼ぎ、海軍etcに追われるようになった。

 

理由はカンタンでございますよ?

 

この世がワンピースの漫画の世界で、俺が、

 

 

火拳のエースと顔が瓜二つだからだよ!!!!!!

 

 

馬鹿じゃねぇの!?なあ馬鹿じゃねぇの!??!!!

大事なことだからね!2回いましたよハァイ!!!

 

何度も鏡をみても火拳のエースとそっくり、いやクローンかな?って勘ぐってしまうほど似てる。

 

もうお分かり頂けただろう、先程のストーごほん!

スモーカー大佐ことケムリンに追いかけられていたのはこの顔のせいである

 

 

 

もちろん変装もしたさ、しかし

 

(何故か)海賊に絡まれる

(毎回運悪く)変装もとれて素顔見られて追いかけられる

騒ぎを聞き付けた海軍がくる

エースだと勘違い

追い掛けられる

海に逃げる

以下無限ループだ

 

この繰り返しだ、いい加減俺だってキレそう、白ひげ海賊団に損害賠償請求したい。

もし俺が悪魔の実とか食ってたら今頃お縄についてるってーの。

能力者が金づちで泳げないってのを逆手にとって、大体追い詰められた時は海に潜ってやり過ごしてる。

島から出稼ぎに出て毎回濡れ鼠になるってのも中々だよな(遠い目)

 

第一火拳のエースなんてメインキャラなんだし、俺が捕まったら良くないだろ?

 

白ひげ海賊団といえば新世界で生き残るには傘下に下るか、無謀にも突き進むかと言われる四皇の一角。

クルー達から親父と慕われ息子たちと無償の愛を注いでくれる人情溢れる海賊団

もしその海賊団のクルーが捕まってみろ、すぐすっ飛んでくるぞ!!?

 

 

容易に想像できるだろ

 

「あ、おいアンタ大丈夫か?」

「はっ平気平気、俺泳ぎは得意なんでね」

 

先程の追いかけっこを知らないのか、ふと上から声が掛かる。

この顔を見られるのは良くないので俯きがちに答えるのはもはや癖だ。

 

「ハハッそいつはいいねェ!俺は生憎泳げないのさ、ほら手ぇかすぜ?」

 

どうやら面白がって話しかけてきただけじゃなく割と親切な人らしい。

差し出してくれた手を取りながら話を合わせ初めてその人の顔を見た。

 

「なんだ珍しいな?まあ海を泳ぐのは怖いからな...悪い助か、ッい”!?!!!?」

「はァ??!」

 

アッ

 

 

ドプンと驚いて思わず手を離してしまった俺は悪くない。

しかし手を伸ばしてくれた人物を一緒に引き込まなくてよかったと心底思った。

 

すぐに海面に顔を出すと、面白いくらい驚いた顔をしたーーーーー“火拳のエース”がいた。

 

「...」

「...、」

 

変な感覚だ、目の前に鏡があるみたいだ。

まあとりあえずは、だ

 

「...悪いんだけど手ぇ貸してくれ」

「......お、おう」

 

 

まずは引き上げてもらってから、町外れに一旦隠れよう。

 

そしたらちゃんと話そうぜ、風評被害とか色々な!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 



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◇前世を思い出せなかった為に誰かと顔がそっくりな俺は冤罪でキレそう


お母さんが亡くなってから、父親と自分のルーツ探しのために村を出たエクトル。
同じく海賊として名を上げ始めているエースとスペード海賊団。

運や天候で微妙にすれ違い通信をしてる
これはエンカウント前のプロローグ。


 

What if(もしもの...)

 

 

——————冤罪(えんざい)とは、「無実であるのに犯罪者として扱われてしまうこと」を指す言葉

つまり「濡れ衣」である。(Wikipedia引用)

 

 

 

とある島

 

 

 

「だーかーら!お・れ・は!食い逃げなんてやってないですってば!!」

「嘘つくんじゃねぇ!”この顔”を間違えるもんか!!」

「そうだ!!きっちり払ってもらうからな!」

 

軽食屋、酒場の店主に囲まれながら黒髪に短髪の青年は盛大に顔を顰めながらも”身に覚えの無い食い逃げ”で店で働くこととなってしまったのだ。

しかも今月に入って3回目の出来事である。

流石の俺も3人の大人に囲まれてしまえば手も足も出ないし、無闇矢鱈に怪我もさせたくない。

俺は自分のルーツを探して船旅をしているだけなんだから。

賞金稼ぎとしてそれなりの金も持ってるのに、よく分からないドッペル野郎のせいで今月はもう懐が寂しい。

 

「ほらキビキビ働け!!!」

「っはい!」

 

ともかく今は手を動かそう、項垂れながらも慣れ始めた皿洗いに手をつける。

 

そしてこの行き場のない怒りを今は皿洗いに向けつつ、いつか出会うかもしれないドッペル野郎に狙いを定めた。

食い逃げするってことは悪党だよな?悪党って事は俺が狩っても言い訳だな。

 

「ヒッ!?」

指示を出そうとこちらをのぞき込んだ店主は悪魔の微笑みを見てしまい、思わず悲鳴をあげた。

 

 

 

 

くっそ許さねぇからな!!!食い逃げ野郎!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

同時刻、とある島

 

 

食事のためにこの店に入ったのはたまたまだ、料理は運ばれておりさてこれからありつけると思っていたのに、声がかかった。

 

「よォあんちゃん”この間”はどうも」

 

はてと首をかしげた。

あまりできた頭ではないのは自覚しているがあったことも無いような奴に、この間と言われながら絡まれたのは初めてだった。

 

「この間ってのは、いつの話だ?」

「てめぇ...舐めてんじゃねェぞお前のせいで、こちとら商品を逃がしちまったんだよ...!!!」

「お前の”顔”を忘れるわけねぇだろ!!」

 

バン!とテーブルに並べられた料理が一瞬浮く

 

やっぱり覚えがねぇがこの人数か、俺は腹減ってんのによ

はぁとため息をついた、せっかく飯にありついたのにこんなんじゃ落ち着いて食えやしねぇ。

 

いつもならこんな時にでも構わず食ってるだろうが、奴らが言っている俺と”同じ顔”の奴がどうも引っかかる。

 

「ヤレヤレ...とりあえず、だ。覚悟は出来てんだろうな?」

こいつらの焼き加減はレアでいいだろ

 

たくよぉ俺だからいいが商品ってのは大方、新世界では珍しくない、人権を無視した商売のことだろう。

それを逃がしたってことは、だ

お人好しかよソイツ、あったら文句言わねぇと気がすまねぇな。

 

俺に真似るとは、いい度胸だ待ってやがれよ、そっくりさん。

 

 






思いつきネタ第3弾!!!
この世界線ではエクトルの村は襲われず、母親はやはり病死してしまいます。
そして母親が残した日記を頼りにルーツを探す旅に出ます
記憶がなかった分やんちゃで、優しさは本編通りで、あまり抱えてないさっぱりした性格。
表面上はエースに近いかもしれませんね。

一体いつ出会うのやら.....



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●前世を思い出し火拳のエースと顔がそっくりさんな俺はおじいちゃんと呼ばされる

あったかもしれない海軍ルートその2
続きました!
今回ガープおじいちゃんは不在ですが風評被害(事実)がひどい
階級については捏造です原作開始より2年前って所ですかね...



 

 

What if(もしもの...)

 

 

よっす、俺はマルドリード・エクトル

ある人物に顔がそっくりなだけで、至って普通な後半の海、秋島のとある島出身の海兵だ。

まあそれもバレないように縁の厚いメガネをかけてるんだけどな。

 

約一名を覗いてはバレてない、その人はまあ実際面識もあるから仕方ないちゃ無いんだけどさ。

 

俺は未だに初めに出会った時の衝撃が忘れられないよ。

あの人、初対面の新兵のメガネを粉砕したんだぞ?しかも笑顔付きでだ

俺は呆然とするしかないし、というか真っ青で固まってたらしい。

その後聞きつけたセンゴク元帥が、おかきとメガネを弁償してくれた。

ありがとうセンゴクさん、硬いおかきが歯ぐきに(痛みで)染みるよ、なんてね

 

 

色々あったけど順調に地道に海兵への道を歩んでる、3等兵つまり雑用から繰り上げた新兵って肩書きだ。

 

来月から軍曹に昇格する事になってるけど。

 

なんでかって?

 

最初の説明でなんとなぁく察してたと思ってたわ。

アッ(察し)した奴は大人しく俺に同情してくれ

 

 

 

 

そう俺はガープ中将に仕事をさせた功績で、昇格したんです。

 

 

 

 

何でだよぉぉお!!!!!!!!!

 

そんな素っ頓狂なァ!!!昇格の仕方が!!

あるかァァァァァァァァァああああああああぁぁぁ!!!!!!!

 

 

頭を抱えた俺は悪くないし、その後サッチさんに報告したら、大半のクルーからドンマイメールを頂き、オヤジさんからも手紙が来てて要約するとホントお前面白いな、適当にガープの手網握って将校になっちまえ的な文を頂いた、たぶん笑ってると思う。

 

笑えない何一つ、笑えないですオヤジさん!!!

 

サッチさんからはいつもより多めにレシピが来たし、今度こっち来たら好きなもん作ってやるよって言ってくれたァ。

 

サッチさん...いっぱいちゅき...。

 

 

「やあ、マルドリードくん」

「!、ボガード少将」

廊下を歩いていた俺は、はっとしてすぐに敬礼する。

落ち着いた色で揃えられたスーツに刀を腰に刺し、正義の外套をはためかせる。

噂では剣の達人だという、ガープ中将付の部下ボガード少将。

そしてガープ中将のお目付け役というか茶目っ気()のフォローに回れる優秀な人だ。

 

「まずは昇進おめでとう、私としても少しでも楽ができそうで嬉しいよ」

「ありがとうございます、いえ僕ではあの人は止めきれないですよ...」

 

はい、あの人どんなサイヤ人なのって感じ

暴走列車だし止まらないし、止まっても被害甚大だしで海軍のお財布事情が心配だよ。

 

「あの、こんな事僕が言うのも変ですが、こんな急に昇進して大丈夫なんですか...?」

 

俺としてはそれが1番困る、現時点でもガープ中将の孫そっくりだから取り入ったんだろ、新兵が意気がるなよと根も葉もない誹謗中傷が飛び交っているのだ。

知ってるか?大抵こういうのは本人の前で堂々と叩かれる陰口なんだぜ?

 

ツッコミを入れるなら、取り入ってはない。

ガープ中将がうちに欲しいって言ってきたし、承諾したのもほかの部下の人達が拝みそうな勢いで喜んでたからだ。

 

そもそもだいくら顔が似てるからって、戦力になるかもわからない青二才を自分の部隊に入れるか?

 

答えは否だ。

 

俺の想像では、自分の下に置くことで良くないことを避けようとしているのではないか、と思う。

 

だって彼は海賊で、そっくりな俺は海兵。

 

後々起こるであろう厄介なことを懸念してるとしか思えない、自分の部隊ならほかの部将校への牽制にもなるし、勝手なことも出来ないだろう。

 

ホントにこの人は優しい人なんだよ

人間を人間とも思えない奴らがいる世界で、この人はしっかりとした人だ。

孫のために動ける、じいちゃんだ。

 

その時に感じた痛みには、気が付かないふりをした。

 

「言わせておけばいい、それに君の実力は新兵では収まらないだろうからね」

ふと微笑まれたものには、色々と含みがあったのに俺はかわいた笑い声を零した。

やっぱりこの階級になると誤魔化しきれないか

「正式に異動日が決まったら、実力を見るために中将の船で模擬戦をやるらしいから、感覚を戻しておくといい」

それじゃ頑張ってと肩を叩きボガード少将は、俺が歩いてきた廊下を進んで行った。

 

 

俺はと言うと完全にボガード少将が見えなくなってからその場にうずくまった。

 

うっそだろ、誰だよあの人のこと優しいって言ったやつ!!!!

 

 

「いや俺か!!?」

 

がばっと勢いよく顔を上げると、黒い手袋が目の前に迫っていた

淡い桜色の髪、紅葉のように赤黒いスーツと黒手袋と来ればもう分かるだろう。

「ふむ元気そう、でも気分が優れないなら医務室に行きなさい、ヒナ心配」

「ヒナ少佐...、いえちょっと、だいぶやられましたけど、ハイ大丈夫です」

「...理由は聞いてもいいかしら」

「ガープ中将」

「ああ」

理由を聞かれたので即答するとすぐに同情された、ほらやっぱりあの人の台風っぷりがわかるだろ。

ヒナ少佐はふむと何かを思い出すように顎に手を当てて俺を見た。

 

「黒メガネの新兵ってことはガープ中将のお孫さんにそっくりって噂の子ね、ヒナ確信」

「はい、そのおかげで今度腕試しみたいのするらしく...死にたくないです...」

「強く生きなさい、嫌ならうちにでも来ればいい、ヒナ勧誘」

「ううっ、でも僕ものこのこと引き下がるつもりはありませんので、お心遣いありがとうございます」

 

先程の俺の考えが合っているなら、ガープ中将のそばを離れてしまうのは本末転倒だろう

でも、気をつかってくれたならお礼は言わないとな。

 

「そうならもう何も言わない、励みなさい」

「はい!」

いい返事ねと一言残すと颯爽とこの場をあとにした。

 

「よし、とりあえず人気のない所で勘を取り戻すかァ」

今抱えてる仕事をさっと業務時間内で終わらせて、なるべくはやくカンを取り戻さなくてはならない。

なにより下手したら命がかかってるわけだ、マルコさんには前半の海なら全然通用する腕前とは言われたし。

何より覇気は日常生活でも使ってる、すぐに戻ってくるといいな

 

久しぶりに体を思いっきり動かすとあって自然と歩幅が大きくなった。

 

 

 

後日ガープ中将によって起こされた大きな水柱と笑い声。

入院中につき返信が遅くなった事で心配したサッチさん(以下数名)から手紙が届いたりしたのだが、まだ俺は知らない。

 

 

 




こんにちはポポビッチ磯野です

本編ではな、ななななんと400人オーバーのお気に入り!!!!?
夢だけど夢じゃなかった!?違うね現実だね!!!
本編まだじわっと書いておりますゆえ暫し待たれよ。
筆が進むうちに書き進んでいくのでよろしくお願いします〜!o,+:。☆.*・+。




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△そっくりさん×2

副題、被害者の会〜まあ涙拭けよ〜



 

第XX話

 

What if(もしもの...)

 

 

なんだかんだで用心棒として雇われたり、船に乗せてもらって生活している。

もちろん顔は隠してるさ、見つかる訳には行かないからな!

 

そこまで行くのに俺は生涯親友とも呼べる友に巡り会えた

最初こそ“火拳のエース”と間違われたものの、いくつかの相違点と最後の目撃情報から俺が全くの別人であることを分かってもらえた。

 

そして彼もまた麦わらの一味の“黒足のサンジ”に間違われ田舎出身なのに命を狙われ、今は仮面を付けて暮らさざるおえないという。

 

聞いた時は泣いた、一緒に泣いて慰めあった

まさか自分も同じような境遇を持つ人と出会えるとは、この世界は広い。

 

 

「ーーしかし、デュバル本当に麦わらに挑むのか?」

『あったりめェだっべちゃら!!!オラ許せねぇこの巡り合わせはきっとカミさんの導きだっぺよぉ!!おめェとオラを引きわせたようによぉ!!』

でんでん虫越しの声には嬉しさと怒りがこもっている、まあ仕方の無いことだ俺もきっと火拳のエースと出逢えば“こう”なるだろう

 

親友ーーーデュバルも人攫いという、人としてはクソみたいな職業だが勘違いされたまま命を狙われるとのと、完全にデュバル個人に対しての恨みで狙われるのはだいぶ差があるからな。

 

それに親友になってからはなるべく足をあらって真っ当な仕事をしろといい、伝で貰ってきた配送なんかの仕事を回してる、稼ぎはまだ少ないが後は数をこなして顧客に信頼されるしかない。

それは用心棒の仕事も一緒だからな。

 

「そうか...ならお前、俺を1万ベリーで雇え」

『!?な、』

「親友割引だぜ?それに挑むのは海賊だ何をするのかわからねぇし、———この海で大切な誰かを亡くすのはもうこりごりだ」

『おめェ...、わかったっぺ“用心棒エクトル”!おめェを1万ベリーで雇う!!!』

「おうよ」

 

 

——————————————————————————————————————————

 

 

 

正直油断していた

あいつの顔面の骨格を変えてやったのにここで新手とは。

 

「悪ィ、デュバル遅くなった、五体満足か?」

「え、エクトル〜!!!おめェおせぇべっちゃらよ!!」

「「「エクトルの兄貴ーーーー!!!」」」

「お前らは手当してやれ」

 

目深く被った帽子に後ろに武器を背負った男、全体的に青く暗い服装がやけに印象に残る

「どうも麦わらさんお噂はかねがね——————俺は用心棒のエクトル、相手になるぜ?」

獲物を抜いてすらいないこの男にピンと空気が張った、目の前の敵は強いと

 

「聞いた名前だ」

「ええ、私も聞いたことがある」

 

元賞金稼ぎと多くのエージェントを抱えていた元副社長が反応する。

つまりそれほどの相手ということ

背負う獲物は2本、ひとつは剣もう1つは使い古されたパイプだったーーーパイプに手をかけそれを構えると不敵に笑った

 

「ん?」

 

その姿がに声を上げたのはルフィだった

「どうしたルフィ」

「んんーーー?いや、どっかで見たことあるなァーって」

首を傾げるルフィにゾロもほかのメンバーもじっとエクトルに視線を送った

「...俺とお前らは“初対面”だろーが、そうだろ麦わら!」

「おう!でもどっかでみたんだよなぁ〜!」

即答するもドカドカと近寄っていくルフィに向こうは1歩もひかなかったあたり、褒めるべきだろう

「んんんんんん〜!オイ帽子とってくれよ!そしたら思い出すと思う!!」

「ヤだ!!」

「なァ!頼む」

「絶対にッ!いやだ!っていうかてめぇ、舐めてんのか俺は敵だぞ!」

「!」

ひゅんと武器が空を切る、直感であれは当たってはまずいと感じ取ったからだ

しかし相手も読んでいるのか避けた先を的確に狙って打撃を与える

 

「うげっ!」

「吹っ飛べ」

瞬間パイプが黒く変化しルフィが建物に飛んでいくのを、ここに来て一味も焦りを見せた

ルフィはゴムだ

ゴムに効くなんて、少し前にあった祖父ガープくらいだと思っていた。

 

「...」

 

立ち上る気

常人なら目でおうことすら出来ない打撃が頬を掠めた、しかし傷はないそうなるように避けたからだ。

代わりにエクトルから帽子が落ちる、黒髪が揺れて、閉じられていた眼を呼び覚ます

 

その場の全員がその素顔に息を飲んだ

 

「エース...」

 

そうエクトルの顔はアラバスタで出会った兄“火拳のエース”と全く同じだった、そばかすや瞳の色は違うものの顔のパーツは複製したのではないかと思うほど

 

エクトルはこれでもかと顔を顰め、舌打ちをした

「俺は“火拳のエース”じゃねェ難攻不落の用心棒、守り手のエクトルだ!」

 

 





なんてね!こんにちはポポビッチ磯野です
コメントでデュバルとは被害者の会で親友になれそうと、ネタを貰って.....勢いで書きました
後悔はしてない...反省はする、とりあえずなんとか文にしようとした感!ナハハ!スミマセン(:3[_____]
それではまた。o,+:。☆.*・+。



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★暁の星は空に呑まれるか



本編のオリ主が、
《もしも生まれる時期を間違えていたら》という派生の産物

お楽しみ頂ければ幸いです。

本編お気に入り900人超え!ありがとうございますっ!!(*⁰▿⁰*)


 

 

 

どうしてこんな事になっているのだろう

 

なぜ彼が死ななくてはいけなかったのだろう

 

誰かが読み終わった新聞の一面にぽたぽたとシミができる

 

“白ひげ、火拳マリンフォード戦争にて死亡”

“悪魔、海賊王の血筋途絶える!”

“革命家ドラゴンの息子!?麦わらのルフィ行方不明”

“黒ひげ、七武海除名”

 

ああ、思い出した

俺は、知ってる

 

ここは漫画(ワンピース)の世界だったんだ

 

もしできるなら助けたいと思っていたエースはもう死んでいて

子供の俺には何も出来なくて。

 

「ぁっあ...!!」

 

なんだよおれ、知ってたのに、全部!!

 

こうなる結末も

 

ルフィとサボの悲しみも

バラバラになってしまう白ひげ海賊団も

 

なのに!!何も出来ないなんて!

どうして今、思い出したんだよ!!

 

「なんでっ...!!」

 

今だったんだよ

 

 

その後の記憶はぼんやりとしていたが、寝床にしている小屋に戻ってきていたのはよかった。

 

今朝顔を洗うために川にいって、見たら驚いた、自分の顔が火拳のエースとそっくりで外見年齢から推測するに3歳かそこら辺だった

 

エースの年齢と旅に出た年齢と色々計算してみれば息子の可能性もある、と言うことに行き着いてしまう。

 

(なんだよ...俺何かしたか?)

 

ここまでの好待遇()に頭痛がする

何度目かわからないため息をついて、今までの生活を思い出した

 

俺が目が覚める前のおれの記憶だ。

 

母親はついこの前に亡くなったらしい、唯一の拠り所でもあった彼女の亡骸は海が見える丘に埋めたみたいだ。

なんでも母親は暇があれば海を見に来ていた、その表情があまりにも寂しそうだったのをおれはずっと気になっていたらしい。

 

う、うん?

 

まさか本当にエースの息子とかじゃ、ないよな...?

そうだとしたら、俺はどうやって生きていけばいいんだ。

 

 

 

 

ガープさんはもう頼れない

だってエースを喪ったんだあの人にこれ以上負担をかけるのはもういいだろ。

 

かといって白ひげ海賊団は今どこにいるのかも分からなければ、この島がどこかも分からない。

運良く会えて、この顔で彼らの罪悪感とエースを思い出させ続けるのは酷だ。

麦わら海賊団はと思い付くもきっと白ひげ海賊団と同じ理由、わざわざ顔を見せることも無い。

 

ほかの海賊団も海軍も俺を狙ってくるかもしれないという理由で却下だ。

 

 

四皇はどうだろうな。

あそこの動きは難しい、しかし頼るとしても新世界だ、子供が行けるわけがない。

 

 

「八方塞がりか...」

 

幸いなのは家があり、飲み物も食べ物もある程度生活ができるくらいの貯蓄があるってことだ。

 

お金もあるらしいが、今ある食料を使い切ってから考えよう

あと町にはなるべく近寄らないで、なにか顔を隠すものを探さないとな

それまでは“おれ”のフリをして生きていくしかない、不本意だが誰も頼れる宛もない今、自分を守れるのは自分だけだ。

 

「なるべく関わらないように生きよう...!」

 

もうこれ以上“大好きなキャラ”たちを苦しませないために!

まずは身体を鍛えなきゃな!

体はこの世界のだし、きっとありえへんタフネスを発揮してくれるはずだ!!

 

「...母さん俺、頑張って生きていくよ」

 

“おれ”もこんなおっさんでごめん

でもそう簡単には死なないつもりだから。

 

平和に安定したライフを送るぞ!!

 

「おー!!」

 

 

 

 

 

小さな島の、誰もいない小さな小屋で

闇に飲まれなかった小さな暁の星が煌めき出す

 

 

 

 

これはアバンタイトルである。

 

 





こんばんは、ポポビッチ磯野です。
クリスマスも過ぎ皆さん、おサンタさんになにを貰いましたか?
私は朝7時までゲームしてました、スマブラね気が付いたらキャラ全部解放してたんですよびっくりです。

このお話は埋もれていたネタでして、下書き段階では13歳スタートでしたがこれは仄めかしたら面白いやつ!?と気が付き今に至ります。
囁かながら私からのクリスマスプレゼントだと思ってください。

まあ平和に安定したライフなんて私が送らせるわけないじゃないですか、なぁジョージ!\どっ/;HAHAHA☆。.:*・゜

あと私、出来たおつむではないので、この先の展開わかっちゃっても内緒ですからねフッフッフ!!

それから年内にはなんとか本編を更新する予定ですので!これホントだから!!。+゚(σ'∀')σ゚+。

それでは皆さんまた次のお話でお会いしましょう!!

ポポビッチ磯野



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★2:暁の星は空に呑まれるか

時間差でお送りします。
まさかの今年最初の更新が本編じゃない!!!なんて誰も思いませんよね私も思いませんでしたHAHAHA(´へωへ`*)

それよりも、あけましておめでとうございます。
今年もエクトル含め、よろしくお願いいたします!


(20190614)
誤字報告ありがとうございました!めっちゃ多かったですねすみません


 

 

 

 

 

大っ嫌いなクソッタレ神様へ

ある日誘拐された俺はとっても豪華な部屋で訳の分からないまま暮らしています。

気分はマントル突き抜けて最底辺ですが元気です。

 

 

「懐かしいわ、なんだか昔みたいね」

「そうだすやん、最近は根性ある子供もめっきり減ったですやん」

 

助けてくれ

 

どうしてこうなってしまったんだ?

 

現実逃避をしながらその日のことを思い出していた。

 

 

 

 

 

俺は子供の体に合わせて体を鍛えていた、まずは体幹からと日常生活では意識をしながら、たまに筋トレなんかをしつつ、程よく筋力を付けたりと色々やっていた。

 

けれど子供だけだったのがいけなかったのか、運悪く俺は人攫いにあってしまう

子供の身体では成人男性に敵うはずもなく、あっという間に捕まって船に乗せられた。

 

その時持っていた母親の形見の1つ、日記はやはり取られてしまったが幸いだったのはペンダントが奪われなかったことだ。

 

ペンダントは銀であまり豪華とは言えない装飾品だが、“おれ”の記憶では海を見る母さんとワンセットになっているので、これは父親が母さんにプレゼントしたのだろうと推測する。

 

母さんの目とおなじ紫色の宝石がハマってる肌身離さず着けてたから知っていたし、母さんによく似合ってた。

俺はそんな母さんと同じ目の色をしている、びっくりしたさ前は茶色に近い黒だったんだから、まあそれ以外は火拳のエースそっくりだけど。

 

 

最初に目を覚ました時は薄暗い牢屋の中で、他にも何人か子供から大人まで繋がれていた。

みんな俯いて諦めて絶望していた様だが、俺はそういう訳にもいかない。

 

(まずこの顔がまずいし...)

 

ここに来てから周りを警戒し、人の食事とは思えないモノを食べながら敵の兵士?の様子を窺い聞き耳を立てる日々だった。

ある日幹部とやらがここに暇つぶしと選定に来るらしいと情報が入った。

 

「さてと、若様の手足になれそうな子はいるかしら?」

 

思わず若様というワードとこの声に聞き覚えがあり勢いよく顔を上げた。

 

「あら?あなた火拳のエースにそっくりじゃない!」

「どうしたですやん?」

 

ファ!??!!!!?

 

嘘だろなんでよりにもよって、ドレスローザ編からなんですか!!!?

 

えっじゃあなんですか!ここにはトラ男も来るし麦わらに参謀さんも来るってこと!?!

 

OMG!!!!!!

色々と処理が追いつかず俺はそのまま意識を手放した。

 

 

 

 

 

 

そして冒頭に戻るわけだ。

 

 

「じゃあこれに着替えなさい、若様がアナタの話を聞きたがってるわ」

「...はい」

 

待って、胃が痛い気がする。

つまりアレですよね若様と言えば、ドレスローザの王様で王下七武海で元天竜人のあの人しか居ないですよねピンクのもふもふつけてサングラスかけてる、フッフッフが笑い方の人ですよね?

 

 

 

し ぬ

 

 

 

と言うか俺の存在がよりにもよってドフラミンゴに知られたのが悪手過ぎる。

だってメラメラの実を手に入れるわけじゃん?それに追加して俺は火拳のエースの息子(暫定)かもしれない訳ですよ。

 

待って待って待って!!今1番やばいビジョン思い浮かんだ!

サボもルフィもいるわけじゃん...人質じゃん...最悪なんですけど。

 

サボは思慮深いところがあるから俺の事疑うかもしれないけど、ルフィはそうもいかない気がする。

 

ととととりあえず悪魔の実を食べないようにしよう...それはサボが貰ってくれ。火の意志を継ぐのはサボでいいと思います!!

そう言えばそんな劇場版もありましたね、はい、現実逃避はやめます。

 

 

5歳くらいの俺からすれば見上げるくらいの扉の前で深呼吸をした、こうなったらもうしらを切るしかない。

ただの子供を演じるんだ。

 

 

 

 

 

やって来ました謁見タイムです。

いやドフラミンゴ、イケメンだなぁって思います流石天竜人だわ、んで弟さんも同じ顔面偏差値なんでしょ?やばくない?

 

あ!ちょっとミンゴさんそれ母さんのペンダントじゃん!

 

「おめェ、親はいるか?」

「...母さんは2年前に死んじゃった、父さんは知らない、おれと母さんとずっと二人きりだ!というかそれ返してよ母さんの宝物なんだ!」

 

ずいっと怖いもの知らずの子供のように手を伸ばす、これくらいならドフラミンゴは利用価値のある俺に対して怒ったりしないだろう。

周りのドフラミンゴを慕うファミリーが若様に無礼な!と怒気を含ませるもすぐにドフラミンゴが片手で制する。予想通りだ。

 

「これに仕掛けがあることは知ってたか?」

「仕掛け...?」

「ああ日記にも出てきたが...中に刻まれていたお前の本当の名前だとよォ、いい母親じゃねぇか」

 

実の所日記はまだ読んだことがない、鍵付きの日記帳で鍵がなかったというのが正しいか。

けれどさっきの口ぶりから、日記を見たのだろう、壊したのかもしれないし無理やり開けたのかもしれない。

 

しかしそれよりも俺は嫌な予感しかしなくて、心臓がうるさい、顔なんて血の気が失せている気がする。

なのに目の前の男はそれすらも愉快だと笑って名前を告げたのだ。

 

「なァ“ポートガス・D・セヴァ・エクトル”」

「っ違うおれはマルドリード・エクトルだ!」

 

ハハッと笑うドフラミンゴに俺は必死に否定する。

 

嘘だと思いたかった、確かにその可能性はあったでも、本当にそうなのか?

 

「その顔立ちでどこまで誤魔化せるモンだろうなァ、誰が見てもお前は火拳のエースと瓜二つだぜ?認めちまったほうが賢明だ」

 

 

目の前の悪魔は口元を三日月のようにしながら嗤う。

 

 

「お前の父親はポートガス・D・エース、2年前海賊王の息子として処刑された男だ」

 

 

今なら弟さんの気持ちがわかるかも、紙面や画面で見るよりもずっと、この人はこわいよ。

 

 

 




こんばんはポポビッチ磯野です〜!

新年あけましておめでとう〜ことよろ〜!
正月はですねカニ三昧でした、こういう時くらいしか食べれないのでおなかいっぱいにしましたよフフフ!
実は3個くらい並行して進めてるので、大分時間かかってますがじわじわ進めてるので今週中はなんとか本編更新したいですね〜!
あと聞きました?本編お気に入りが1000人超えたんですよ!!!!
たまげたよ。
皆さんありがとう!わしちゃんと完走するからね!✧*。٩(ˊωˋ*)و✧*。

さてそろそろ眠気が限界なので、これくらいでおひらきとしましょう。
本編の時にもうすこしおしゃべりしたいですね〜!

それではまた次のお話で!

ポポビッチ磯野o,+:。☆.*・+。





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★3:暁の星は空に呑まれるか

お久しぶりです(2回目)時間差でお送りします。
口調とはなんだったのか


 

 

 

 

 

 

 

ある母親の日記

 

 

 

 

こんにちは、なんておかしなはじまり方かしら?

でもこれは日記でもあるし、あなた達に宛てた手紙でもあるからいいわよね

 

じゃあまず、私はマルドリード・ヘティカよ

みんなは縮めてヘカって呼ぶわ。

それからお腹にいる坊やは、名前はエクトルにしようと思うの

 

“ポートガス・D・セヴァ・エクトル”

 

これが坊やの名前、父親の姓よ

もし似た名前を聞いた事があったら、きっとお父さんのことね、彼有名すぎる海賊だから!

有名だからこの名前は普段名乗らないこと!

私の姓で過ごすように。

 

もしどうしてもって言うなら

坊やが自分や周りの人を守れるくらい強くなったら、名を改めてもいいわ。

 

 

それからごめんね

彼は、坊やのことを知らない。

私だってお店の女将さんに言われて初めて気が付いたんですもの。

でも後悔してないわ、私、坊やが産まれてくるのが楽しみよ。

 

はやく会いに来てね、坊や

そしたらお父さんのこと教えてあげるから。

 

 

 

 

 

—————————————————————————————————————————————

 

 

 

 

 

目の前のガキは面白いくらいに顔を青くして、耳を塞いだ。

何かとてつもない秘密を告げられると感じ取ったのだろう

 

 

そんなものは無駄だ、オレの勘が間違いなくあの火拳のエースの息子だと判断した。

 

 

顔立ちは瓜二つと言っても良い程似ており、違うのはその瞳と父親より少ないそばかすくらいか。

オレを見る目には、懐かしくも憎らしい”弟”と同じ恐れが浮かんでいる

 

「う、ぁ…」

 

オイオイ、そんなに怖がるなよいじめたくなる、なあ?

 

「フッフッフ、逃げたきゃ逃げても良いぜ?」

「————に、逃がさないの間違いだろ…!」

 

 

なるほど、物わかりの良いガキだ

”今は”逃げないらしい、まあ逃げるなら縛り付けるだけだったが、抵抗しないならそのほうが御しやすい。

 

「でも、俺は黙って利用なんかされてやらないからな!賭けで勝負しろ!!」

 

ほお、賭けとはまた面白れぇ

じわりと溢れたファミリーたちの殺気を片手で制止しながら、内容を待った

 

「二年、その間にアンタを倒す奴が現れたら、俺の勝ちだ、俺の事はキレイさっぱり諦めてもらう!」

「貴様!!若様が倒される訳ないでしょう!!」

 

一気に殺気立ち、ついに部下達が武器をとり群がった、それでもなお一歩も引かなかったあたりあの男の血を引いているなと、また笑みがこぼれる。

 

「でオレが勝ったら、何をくれるってんだ?」

「アンタが勝ったら俺をやる、アンタが望むように道化でも駒にでもなってやる!!」

 

まあそれしかないだろうな、このガキには海賊王の系譜であるからこそ価値がある

ソレ以外にこのガキにはなんにもありゃしねぇ、ただのガキなら道ばたに転がる小石と同じだ。

 

くつくつと喉奥から笑いが溢れる

 

世間が、海軍が、世界政府が”鬼の血筋が途絶えたと”ぬか喜びしている裏で、再び海賊王の血筋が世に解き放たれる。

なんて愉快なことか。

 

天竜人が恐れるDの一族が、人々が忌諱する海賊王の子孫が手に入るならこの賭けに乗らない手はない。

 

だが、そうだな

 

「いいぜェ乗ってやる、ただし期限は一年だ、二年も使えねぇガキを面倒見る気はない」

「———わかった…俺だってあと一年でアンタの顔を見なくて済むんならその方が良いね」

 

真っ青を通り越した白い顔で、震えた手足でそのガキは笑って啖呵をきった

この場の人間に誰一人敵いやしないはずだ、今なお武器を向けられて気を失わず立っている。

間違いなく従える側の人間だ、ますます面白い。

 

「スタートは明日からでいいだろ、それくらいは大目に見てくれるよな?」

「いいだろ—————引け」

 

小さな身体に向けられていた武器が下げられ、息をついたあと手を差し出してくる。

 

 

「勝負が決まるまで、対等だっていう握手だ」

「フッフッフ!オメェがいい駒になるのを楽しみにしてるぜぇ?」

 

 

 

 

 

嗚呼、本当に愉しみだ。

 

 

 

 

 

 

—————————————————————————————————————————————

 

 

 

 

「ここがアンタの部屋よ、好きに使うと良いわ!けど、逃げようだなんて思わない事ね」

「あとで食事を運んでやるやん!」

 

ベビー5とバッファローはそう言うとさっさと部屋から出て行って、俺はふらふらとベッドに倒れ込んだ。

 

 

 

 

——————・・・・ぁぁぁあああぁぁぁ!!!!!!

 

 

 

怖かった!!怖かった!!!めっっっっちゃこわかったあああ!!!!!!!!

 

え?なんで俺五体満足なんです???

すごい俺、すごすぎる、やけくそだったとはいえあの場を乗り切ったのがマジすごい。

 

というか、大丈夫だよね?一年以内にルフィ来るよね、ね?

じゃないと俺ドフラミンゴの傀儡になって世界ころ☆ころ作戦を手伝うはめになっちゃうよおおおお!!!

 

マジ神様仏様ルフィ大明神さまお願いします!!(拝)

 

とりあえず明日から何するか考えよう

屋敷を歩き回る許可もらってまずは情報収集だ。

まああの人なら特に問題なく許可されるだろ、俺としても研究や取引やらを邪魔して今のなんとかもぎ取った価値を下げられない。

 

この価値が下がるってのはファミリー内での生存率の低下を指してる。

どうしても生き残る、そのために俺は見捨てなきゃいけない。

 

この国に囚われてる国民(おもちゃ)たち、パンクザハードの子供たち、それから人間屋に売られている人たち

俺は、見て見ぬふりをするしか出来ない。

だから許して欲しいとは言えない、でも俺はもうあの人たちを悲しませたり、心配させるのはこれっきりにしたいんだ。

 

俺のことは恨んでくれていい、でも“おれ”のことは許してくれこの子は俺じゃないから。

 

 

 

俺が拘るのもドフラミンゴもあれば面白くていい手札と言うだけで、トラファルガー・ローのような特殊な能力者じゃないからだ

 

一度区切りをつけるためにはぁとため息をつきながら、寝返りをうつ

大人でも広すぎるベッドに居心地の悪さを感じてソファーにシーツを持ち込んで横になった。

 

それでもまだ余裕があるんだからどれだけでかいんだこのソファーというかいい匂いだしふわ、ふわ...

 

 

うんちょっとだけ休憩...しよ...

 

 

ほらおれがんばったからね、うん

 

 

 

 

 

 

 

若様に言われた通り食事を持っていけば子供の姿は見えず、気配を辿ればソファーで丸くなって眠っていた。

 

父親はああだし、母親は死んだと言っていたあたり人攫いに会うまでは一人で暮らしていたのだろう。

 

しかしここは生まれ育った家ではないというのに、若様が許して与えた部屋で堂々と寝転けるとは、胆が据わっている。

 

「起こすやん?」

「放っておきましょ、お腹が空けば起きるわ」

 

備え付けのテーブルに食べ物を並べてさっさと部屋を出る。

「せいぜい私たちの足でまといにならないようになさい」

 

 

 




どうもポポビッチ磯野です!!
番外編筆のったのとちょっと書いてたのでさくっと書きました。
筆が遅い理由のひとつに取捨選択が下手くそなんですよねぇ...いらない文捨てられなくて、余計に増やしちゃったりして。
ううううんまあこれはやっぱり他の活字となみないとダメですね...精進!


今回は暁の星2話からの続きでミンゴ視点、主人公、ベビちゃんです。
ベビちゃん口調わからないっす...すみません。

なんとか生き残る取引を取り付けた男主ですが、やっぱり一歩間違えたらデットエンドの予感がすごい。圧もすごい。
この後はまあ日常なので麦わらの一味が来るまで飛ばそうかなあと考えてます。


それではまた次のお話で!o,+:。☆.*・+。







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★4:暁の星は空に呑まれるか


時間差でお送りします。
早送りしますぜ!原作を買っておきながらこのガバガバ感すごい。
流れは早い。



 

 

ここ数カ月は色々と濃い日々だった。

 

 

食べ物に何入れられるかわかったもんじゃないので、自炊させろや(意訳)とベビー5を”頼って”食料を調達した。

 

しかし何もお返しがないのも良心が痛むので、クッキーとお茶を用意ごちそうすると、おやつ時になると部屋に来るようになったり。

 

部屋から出る許可をもらったら、庭で拾ったいい感じの棒を振り回してると偶然通りかかった武闘派たちが乱入して、指導がはじまったり。

セニョール・ピンクは漢だと知っていたので、色々話したりしたら時々頭を撫でてくれるようになったり。

デリンジャーが何故かドレスを着せてこようとするのを本気で逃げたり、とまあかなり濃い日々を過ごした。

 

そんなある日シーザーの話を小耳に挟んだ、どうやらスモやんたちが頑張ってるみたいだ。

 

「エクトル、今日のお茶会参加できなそうなの、ごめんさない」

「仕事ならそっちが優先だろ、じゃあこれ、向こうに着いたら食べなよ」

簡単にくるんで渡す今日はマフィンだ。

いくら微々たる物とはいえ食べ物が無くなってるのに、何も言ってこないのが逆に怖いぞファミリー。

 

「あらいい匂い、また腕を上げたのかしら?」

「今んとこ腕をふるえるのは、アンタとバッファローくらいだけどな、仕事、気を付けろよな」

 

ファミリーが悪かったのか、世界が悪かったのか、運が悪かったのか俺には判断しきれない。

けど俺は仲間から便利な女と言われたベビー5を邪険には出来なかった、うん、ただそれだけだ。

 

「いい匂いだすやーーん!!」

「ぎゃー!」

「うわぁドア壊すな?!」

 

 

 

 

それから暫くしてドフラミンゴが出ていき帰ってきたあの日から数日部屋で籠城した(忙しいのかお茶会も頻度が下がった)

 

色々な気配が蠢いてる、それにCPなんて今顔を見られたら良くない、確実に消されるだろう。

 

そうしてる内についに麦わらと外科医が登場したようで遠くの方で地響きを起こすような音が何度か聞こえた。

 

(今はどこら辺だ?)

 

まだコロシアムにいるのか、それともトラ男先生は捕まって城にいるのか。

窓を見ればあたりで煙が上がってるあたり事件は起こってる、なら少し調べるか。

 

鍵をかけていた部屋からそっと顔を出す、遠くから騒がしい声が近付いてる気がする。

 

「うん!?」

「なヌゥ!?」

 

突然目の前に現れた錦えもん(ドフラミンゴのすがた)にびっくりする

心臓に悪いだろやめろ!

 

「...!...!?」

「えーっと、お邪魔しまし」「待たれよ!!!」

 

ガシィと肩を掴まれものすごい近さに顔を寄せてきた、まずいこれバレた。

 

「間違いない、おぬし何故火拳のエースの顔をして———やや!こんな事をしている場合ではない、急がねば!!」

「は、ぁえッ?」

 

そのまま抱き上げられたと思ったら窓から投げられる、いやいやいや!!!??

 

「安心せい!その下には水場がある上手く逃げるのだ!では、ご免!!」

「———っざけんああああああああ!!!!」

 

浮遊感と近づく水面に備えて、なるべくダメージを受けないように受け身をとった。

 

(あの侍覚えとけよ、ぜってーボコす)

水面に叩き付けられた痛みと息苦しさを感じながら俺はそう、強く誓った。

 

 

 

「ぶわァっはあ!!!」

なんとかプールから上がる酸素がうまい

 

あの野郎本当に体がこの世界のじゃなかったら死んでるだろうが!

おれは一応五歳なんだからな!!?

 

とりあえずあたりを見回し適当に帽子とマントを拝借する。

 

錦えもんが変装してここに居るってことはドフラミンゴたち

ヴァイオレット、リク王、兵隊さん、ルフィ、ローが上のほうにいるはず

つまり今ルーシーの身代わりになってるのは参謀長って訳だ。

 

 

近くにグラディウスもいるかもしれない、さっき叫んだことが悔やまれるが仕方ない。

 

あれ、確かピーカも動き始めるんだっけなァやばいはやく脱出しよう

なんのためにあの人に賭けをさせたと思ってるんだ。

 

 

幸い動き回ってたおかげで地図は覚えてる、外は危険だがある意味ではここで捕まる方が良くない。

 

とりあえず最優先で会うべきなのは麦わらの一味とその協力者たちか、革命軍のメンバーだ。

 

黒ひげのバージェスなんて特に見つかりたくない

ドフラミンゴとどっちがいいって言われたら泣く泣くだけどドフラミンゴを選ぶ位には嫌だ。

 

真実なんて当人しかもう知らないだろうけど、エース(父親)を殺し、尊敬していた恩人(白ひげ)をも死に追いやったあの男を好きになれと言う方が無理だ。

もちろんアレが本来の海賊の姿なんだって分かってるけどさ

 

そして裏口までたどり着いた、聞き耳を立てて気配や物音がないことを確認しつつ外に出る。

 

全速力で街に逃げ切り一息つくと気配が一気に増え、おもちゃが!と言っているあたりついにゴッド・ウソップがやってくれたみたいだ。

あれズルいよなぁ、声出して笑ったもん。

 

『おいアレなんだ!?』

『空が変...?』

『一体何だってんだ、ちくしょう』

 

そんな声が通りから聞こえてバッと上を見た

“鳥かご”だ。

思わず舌打ちをした、当事者になってみないとわからないのかかなり進みが早い

ハンティングのゲームが始まる訳だ。

 

パラサイトが発動する前に家の中でやり過ごし、屋根の上や路地裏を駆け抜ける。

 

そうしながら全神経を集中させる

 

「避けろおお!!」

「っ」

ふと降り立った所で、振られた棍棒を飛んで避けておっちゃんを気絶させ、近くに落ちていたリボンで縛り上げ、叫ぶ

 

「暴れてる人は縛って動けないようにするんだ!みんな自分の意志じゃない!!」

 

その声に反応した大人達が操られてる人達を囲み出す

(よし!)

 

「待て坊主!ロープと武器くらいはもってけ!」

「ありがとう!アンタも生きて会おうぜ!」

 

 

走る、走る

 

 

たとえ原作通りに彼女が救われるのだとしても、俺だってラオGを殴る権利はあるだろ?

だって関わりなんてほとんどないけど、友人みたいなもんだったんだ。

 

サイに頼まれて左手を武器に変える彼女が見えたが、その間に敵が入る

 

 

嗚呼、クソ——————おまえら邪魔だ。

 

 

「どけええええ!!!」

 

 

その時、風が巻き起こった。

 

 

 

 

 

 

———————————————————————————————————

 

 

 

 

 

ひどい環境で育った女を叩く、何故誰も教えてやらねえんだ胸くそわりィ

 

その時ゴウッと風が巻き起こって、空気を震わせながら余波がこちらにも飛んでくる

覇気に圧されるほど柔な鍛え方はしていないし、恐らく発動した人物もまだ使いこなせていない。

感情のままに発現したのだろう。

 

 

しかしそいつに襲いかかっていた奴らは違うようで、モロに食らって次々と倒れたり余波によって膝をついたものもいた。

現れたのはマントを頭からかぶった子供。

 

「エクトル、アンタ…!」

「ベビー5!友人としての”お願いだ”もう自分を蔑ろにするな!!」

 

なんでい、この女にもちゃんとまともな友がいるじゃねぇやい

「こんな都合のいい女などいない、今助けるぞベビー5!!」

そう言いながら男が拳とともに向かってくる

 

都合のいい女、だとよ。なあ聞き捨てならねェよな、ボウズ

 

「アンタたちが、それはいけないって教えなかったんだろうが…!お前らが都合のいい女にしたんだよ!!!」

「良く言ったァ!あとは俺に任せろやい!!」

 

そして女を守るように立った子供の前に、躍り出た。

 

 

 





どうもポポビッチ磯野です。
長くなりすぎたので一旦切りました。
ベビちゃんに幸せになって欲しかった、現場からは以上です。
え?覇気?そりゃま使えるよね?(すっとぼけ)
いいですかこれは息抜きなので、はい、ガバガバでも許して下さい。

それではまた次のお話でo,+:。☆.*・+。




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★5:暁の星は空に呑まれるか

時間差でお送りします。
長くなって切った残りなので早いです。
何度見てもセニョールピンクとフランキーの戦いがハードボイルド過ぎて好きです。
乙女になっちゃう工場長に暫く笑ってました。チュパッ







 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”錐龍錐釘”

 

 

氷河も叩き割るこの技は確かに頭領にはなくてはならない、強力な武器だろう。

ベビー5はサイが娶ってくれるらしく、ほっとした。強い上に人格者だ問題ないな、幸せになってくれ。

 

さてと、目標は一つ達成したし次

「ぐえ」

「お前何者だ?ありゃルフィと”同じ”だろ」

 

おうみすたーぶしどー、同じってなんだ?

ううん??も、もしかしてアレって覇王色の覇気?

うっそだああああ!!!?えええ、いや、でも俺だぞ?確かにおれの素質は計り知れないけど

 

「ちょっと海賊狩り、エクトルを離しなさい!!」

 

あっちょ、ひっぱったらマントが

 

「は?」

「おいおい、ボウズおめぇ…」

「なんとも奇妙な縁じゃ」

 

「あのさ、マント返してくれるか?色々と厄介なんだよ”この顔”」

「……ああ」

全く勘弁してくれよな、海軍に目を付けられたら本当に厄介なんだぞ

特にお爺ちゃんが出てきたら俺じゃ止められないからな!?

 

「そんな事より今は鳥かごなんとかするのが先決だ、俺は操られてる人たちをなんとかする」

一応鍛えてる方だし、民間人なら俺でも抑えられる。

そしてゾロは対ピーカへさっさと向かってしまいサイの方も手を貸しに行ってしまった。

 

「無難なことしか言えないけどさ、幸せになってくれよ、アンタの晴れ姿楽しみにしてるからさ」

「ふふ、ふっええ、あなたさえ良ければ隣を歩かせてあげるわ」

 

お互いに生きて帰ろうと言葉を交わして、走るまだ戦いは終わらない。

 

勝者の名前が、勝鬨がこの国に響く時が戦いの終わりだ。

 

 

 

「よぉし!抑えろ!!」

「わるいなぁすまねぇ...っ!すまねぇ!!」

「お前は悪くない...次だっ」

「うぉおお」

 

 

民間人と協力しながら抑え込んだり戦ったりして走り回ってると藤虎とサボが戦っている場所にたどり着いてしまった

 

(ヤバっ!?)

 

そして攻撃が放たれる、間に合わないと頭だけでも守ろうと衝撃に備えた

 

「危ねぇな、子どもがこんな所に迷い込むな、ん...て、」

 

攻撃の余波か移動した時に落ちたのか

マントはズレており素顔が丸見えだった。

 

「...えー、す...?」

 

抱きとめた腕は震えており、サボにとってエースがどれだけ大きな存在だったか思い知らされた気分だった。

 

ぐっと胸が苦しくなった。

 

自己紹介だってしてる暇もない、本来ならすぐに離れるべきだ。

けどこの状態で海軍大将に向かわせることなんて出来ない。

小さく息を吸う、もう身の丈に合わない啖呵は慣れたもんだ。

 

「おいサボ、ぼさっとするな!今夜は”虎ステーキ”だぞ」

 

「...ッああ、そうだな相棒!!!」

なんとか正気に戻ったサボが返事をするのに合わせてマントを被った。

 

まだ俺の存在を知られるわけにはいかない。

 

「おい、この子が逃げるまでは良いだろう」

「ええ構いやせん、その子はずいぶんあちこちと走り回ってるようですからねェ」

 

うわ、流石だなバレてーら。

苦笑しつつ降ろされる時そっとビブルカードを持たされる、ちゃっかりしてるなおい

 

(またな)

 

口パクと頭を撫でられ背中を押されて、俺は振り返らずこの場をあとにする。

 

 

そしてもう一度炎と轟音が響き渡った。

 

 

 

 

———————————————————————————————————

 

 

 

目の前に転がり込んできた子どもを抱きとめる、くそ俺が助けるって分かってて加減してきやがった。

 

「全く迷い込むな、ん...て」

 

 

その顔を見て言葉を失った、二年前のあの日永遠に失ってしまった兄弟の生き写しだ。

 

昔、東の海であのゴミ山を駆け抜けた幼い姿で今腕の中にいる、温もりが確かに生きている事を伝えてきている。

 

動揺が隠しきれない、手が震える。

 

子どもはそれを感じ取ったのか、ひとつだけ違う瞳が何か、決意をした色を宿して子供は小さく息を吸った。

 

『おいサボ、ぼさっとするな今夜は”虎ステーキ”だぞ』

 

ニヤリと歯を見せて笑う。

ああ、なんだよお前のはずないのに、違うはずなのにズリィだろ。

 

そうだな虎ステーキな、さっさと藤虎の相手に戻れってことか

 

何故俺を知っていたとか、お前は一体誰なんだとか聞きたいことは山ほどあるが。

 

今はその時じゃない、だが返事はしなくちゃな

 

 

「ああ、そうだな相棒!!」

 

子どもは満足そうに笑ってマントを被り直した、その顔が厄介なのは自覚済みみたいだな。

逃がすために藤虎に交渉すれば走り回っていることを指摘され、苦笑いをしていた全く一体何をしたんだ、兄貴は楽じゃない。

 

いつでも会えるようにビブルカードを握らせて、頭を撫でる。

ふわふわしたくせっ毛が懐かしくあの日々を呼び覚ますがそれは飲み込んで背中を押した。

 

 

 

 

また、この戦いが終わったら

たくさん話そう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうもポポビッチ磯野です。

キャラの個性が出し切れなくて今下唇かんであとがきを書いてます。
チックショー!!
でもやっとサボ出せたから良かった、一本満足。
あとは駆け抜けるだけだァ

こちらのエクトルは絶賛五歳児なので、鳥かご止めたりとかも出来ませんし
覇気も半端でしか使えませんので加勢にもいけないんですよ
つまりほぼ戦力外なんですよねぇモドカシイ!!

なんとなーく各所で起こってる戦闘は時系列合わせてますけど、なんとなくなので間違えててもご都合主義です。あんだすたーん?!
なんつって!

次あたりで戦いも終わりにします!
参加出来ないからね!仕方ないね!!!

そして皆さん見て下さりありがとうございます!!
コメントもめっちゃ嬉しいです〜!頑張ります(:3[_____]

それではまた次のお話で!o,+:。☆.*





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★6:暁の星は空に呑まれるか

時間差でお送りします!
近所の人の家にお邪魔してご飯をご馳走になったんですが
その時に出された茹でピーナッツがちょっと違ったので地域差あるなぁと思いました。
千葉県民はみなさん食べますよね、茹でただけのピーナッツ
我が家だと枝豆よりよく見てたと思います。
では、どうぞ。

誤字報告ありがとうごさいました...誤字の多さにびっくりしたのは秘密です。


(タイトルかなり長い間間違えてました)



 

 

 

 

 

 

鳥かごはドンドン狭まり、ファミリーの幹部もほとんどが打ち倒された。

最後のリク王の声が国民に響いていく

諦めかけたけが人に手を貸したり、迷子の子供を連れたりしながら希望に向かって走る

 

胸が熱くなるような実況が捲し立て

涙のようなわたげが奇跡をおこし、かごを押し返す。

 

 

 

 

 

—————————そして、勝鬨があがった

 

 

 

 

 

 

《勝者は!ル゛ゥーーーシィイィィーーーー!!!!!》

 

 

 

 

おいドフラミンゴ、賭けは俺の勝ちだ。

 

空が青い、雲は高く歓声と勝利の声がこだまする。

すべての人々が笑顔でやり遂げた顔をしている

 

俺もちょっと疲れた、こんなに頑張ったのはいつぶりかなあ

 

ああ良かった、良かったよ

この瞬間を俺は、一生忘れないだろう。

 

 

 

「はは、みんな死にかけだなぁ、トラ男先生」

「誰だ......なっ!?」

「静かにな、起きちまうだろ?」

 

なんとまぁ満足そうな顔をして寝てる、やっぱアンタにはソレが似合うよ

 

「貴方ドフラミンゴが連れてきたっていう子どもね?」

「そうだ、俺はマルドリード・エクトル、まあトラ男先生なら俺の顔が生まれつきってのもわかるだろ」

「トラファルガーだ———それで、何のようだ」

 

(あ、ツッコミしてくれるんだ)

(そこは聞き逃さないのね)

 

 

目線だけは警戒をしており、逐一俺の動きを観察しているようだった。

 

 

「俺は半年前人攫いにあってここにたどり着いた、母親の遺言とこの顔で俺が海賊王の孫かもしれないってな、黙って利用されるのは嫌だったからドフラミンゴと賭けをした、一年以内にお前が打ち倒されたときは俺から手を引けってな」

 

全く今考えてもぞっとするような無謀な賭けだったわ。

 

「だからお礼を言いたいんだ、ありがとう」

 

「俺は俺の落とし前を付けただけだ、テメェの都合なんか知らねえ」

「ならこれは俺のけじめだ、勝手に感謝しとくぜトラ男先生」

 

「———チッそういうとこは麦わら屋にそっくりだな」

 

呆れたと舌打ちをするトラ男先生に俺は笑った、でもアンタもこっち(振り回す)側だからな?

なにすっとぼけてんだ!

 

Dの一族はいつだって良くも悪くも世界を振り回す側なんだよ、わかりきった事(この世の常識)を聞くな。

 

 

じゃあと言いたいことも言えたし立ち去ろうとすると呼び止められる。

父方の名前を教えろだって、うーんまあいっかこの先名乗るかもわからない名前だし。

 

出来れば俺は長生きして、ルフィが海賊王になるところをこの目で見て、たくさん冒険がしたい

あの人が刹那に生きたなら、俺は逆に長生きしてあの人が悔しがるような世界を巡るのが目標。

 

それで勝手に満足して死んでいったのを後悔させてやるつもりだ。

 

 

 

 

「”ポートガス・D・セヴァ・エクトル” きっと俺がこの名を名乗る頃、新しい海賊王が誕生してるだろうさ」

 

 

 

 

 

 

———————————————————————————————————

 

 

 

 

 

 

 

”ポートガス・D・セヴァ・エクトル”という名と予言めいたことを言い残し去った子供。

 

 

これからどうするのか、麦わら屋には会わないのかと聞けば、残念そうにこれ以上迷惑はかけられないと笑った。

 

 

曰く、ある知り合いにあった時に海軍大将と闘っているのにも関わらず、ひどく動揺させてしまったらしい

 

 

『俺はまだ表に出るべきじゃないよ、どっかで彷徨いてる白ひげの息子も黒ひげもいる、少なくとも今の俺は何も抵抗ができないし、もうこれ以上負担はかけたくない』

 

『もし面と向かって会うなら、それはルフィが海賊王になった時だ』

 

 

 

俺があのくらいの頃そんな風に考えてなかった、けどあの子供はこの数年で痛い程思い知ったのかもな。

 

子供は親の世話になって生きるもんだ、親がいなけりゃ親代わりが世話をするものだが

今のあいつにはどれも辛いのだろう。

 

あの子供は父親がどういう存在だったのか知っていて、差し出された手を振り払う

父親の恩人たちをこれ以上悲しませたり、辛いことを思い出させたくないと笑いながら。

 

 

(子供は親を選べねぇ)

 

そんなものこの世界には腐る程ある事だ

だからあの子供がいつかその手を掴めるようにと願っても罰はあたらないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うっすらとしていく意識の中

 

 

自分の知らないどこかの海で、笑い合う三人の男を見た気がした。

 

 

 

 

 

 

 




どうもポポビッチ磯野です。
はい!ドレスローザ編おしまいです!!!!

早いくね!?とは思いますけど、まあほぼ非戦闘員なのでそこは目を瞑って下さい
もう一話後日談をいれて、このお話も終わりにしようかと思います。
この先の行き先はどうしようかなぁ...ちょっと決めかねてます!
どっちにしろオリ主はあの顔ですからねェトラブルは常に向こうからやって来るので...(苦笑い)

とりあえず本人の意思とは関係なくですね。
相棒/革命軍ランデヴー〜参謀長を添えて〜《革命軍ルート》
孫の宅急便〜今一人船に乗ったの〜《白ひげ海賊団ルート》
うるせェ!!行こう!!!《麦わら海賊団ルート》
お前は止められるかあの伝説のジジイを《東の海ルート》

タイトルは全部(仮)です、やるかもわかりません。
おおっとすごい遠くから本編書けや書けやって声が聞こえるぞー!!!
結末は決めてるのに書けなくてすみません(:3[_____]
ボチボチ進めていくので、その時はよろしくお願いします!


では次のお話で!・.。*・.。*





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★7:暁の星は空に呑まれるか



時間差でお送りします。
みなさん台風大変でしたね、ご無事でしょうか
私は夜眠れなくて本当に辛かったです。
では遅くなりましたが、どうぞ


 

 

 

 

「もう行くのか?」

「ああ、CPも引き返してるらしいからな...」

 

花が美しい丘の上の家で今回の戦いの英雄たちが眠る。

そしてもう一人無視できない人物にその視線が集まった。

彼はこの場で選ばなくてはならない。

 

「名前も聞いてなかったよな?」

 

「俺はマルドリード・エクトル、歳はたぶん5つ、人さらいにあった後この顔の事もあって利用されそうになった、そこをアンタたちに助けてもらった、よろしく」

 

火拳のエースとそっくりなほど似ている顔、きっとルフィが見れば目が飛び出すほど驚くだろう。

麦わらのメンバーが軽く自己紹介をする

「見れば見るほど似てやがるな」

「アァ、新聞で見た顔そっくりだ」

 

一度アラバスタで会っているゾロと写真でしか見たことがないフランキーが反応する。

「俺のことは...知っているみたいだが一応な、サボだよろしくエクトル」

握手をしつつ本題に移る、、あまり時間はない。

 

「それでだ本当にエースの子供なのかはともかく、お前はどうしたい?」

 

このままここに残ることも出来るし、どこか安全な街まで行くことだって出来る。

 

「俺を連れていってください」

 

子供は頭を下げた。

その声には悔しさが滲んでおり、顔は見えないが唇を噛み締めているのかもしれない。

 

「俺が火種を持ち込むことなんてわかり切ってて、本当は一人で生きていたいんだ、もうだれも悲しいことを思い出して欲しくない...」

 

ぽふっと帽子が被せられ軽々と子供は抱き上げられてサボの膝に乗せられた。

 

「大丈夫だ、なァエクトル生まれてきてくれて、ありがとう」

「っ!?」

その言葉で気がついたのかほかの三人も口を揃える

 

「おおう!その小さい体でよく生き残ったぜ!」

「...ああ、悲しいなんてのはお前が決める事じゃねぇ」

「そうよ、その人とすごした楽しい記憶も蘇るものなの、だから気にしないでいいのよ」

 

父親と同じく生まれながらに悩みを抱えて生きる子供にそんなことは無いと、微笑んだ。

 

「アンタ達ズルいって、よく言われない?」

 

帽子で顔を隠した子供が三人に聞けば、さぁてなととぼけられてしまう。

 

「じゃあ行くか、ルフィは手かかる弟だけどよろしく頼む!」

 

ニッと笑うもう一人の兄と子どもは少しだけ明るくなった顔付きで三人を真っ直ぐ見る

 

「俺もきっといつか海出るから、そしたら美味い酒ご馳走させてくれよな」

そんな小さ約束と兄としての頼みを残して二人の影は消えていった。

 

 

「はは...!エースと似たようなこと言ってやがる」

 

 

 

 

 

 

暁の星がひとつ、闇に呑まれる事無く空に灯される

それはいつか大きな星になって、やがて太陽のように輝くのだろう。

 

けれどそれはまだ誰も知らない未来の話だ。

 

 

 

 

 






どうもポポビッチ磯野です!
これにて番外編if《暁の星は空に呑まれるか》完結です!
イエーイどんどんパフパフ〜!!
読み返すとありえないほど駆け足、お前誤字も含めてガバガバ過ぎィ!ってなりますが、もう書いたもん勝ちだと思って投稿しましたよね。

まあやっぱり麦ちゃんたちに着いてくのは難しいなァって事で、革命軍に保護から経由で平和な島まで逃げる事にしました。
ちょっとだけ未来の話もできたらいいなぁ。
あと思いつきで違うオリ主考えてしまったので、そのうちオリ主詰めのとこが更新されるかな(予告)お楽しみに!

台風で寝てないのでもう限界!寝ます
では次のお話で!☆*。

ポポビッチ磯野




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☆黄昏の二等星


時間差で、とと?おや巻き戻しすぎた





 

 

 

「なァ頼むからっ兄貴、俺の胃痛を考えてくれっ!!」

「イツウ?なんだ新しい食いもんか?」

「おいこらほんとうにどつくぞ」

「おお喧嘩か?久しぶりだなー!いいぞかかってこい!!」

「———...すまない甘く見ていた、苦労してるなこれは」

「レイリー、おまえだけっお前だけだわホント手を焼いてんだよッ!!!!」

 

 

 

 

 

 

ここは東の海(イースト・ブルー)のある場所

青い空白い雲最果てまで広がる大海原が太陽を反射して輝いているのだが、その海の上で繰り広げられるのはなんとも頭の痛くなる様な会話だ。

 

その船には三人の男。

 

困った表情を浮かべメガネをかけたこの船の持ち主、シルバース・レイリー

麦わら帽子とにやりとつり上がった大きな口をもつ男、ゴール・D・ロジャー

そしてレイリーに泣きついているロジャーにそっくりな男、ゴール・D・エクトル

 

ロジャーとエクトルは双子(きょうだい)であり、兄だと言い張るロジャーに面倒になったエクトルが弟になったらしい

泣きついてくるエクトルをなだめつつ、大口を明けて笑う男に思わず苦笑を浮かべる事しか出来なかった。

 

 

 

 

——————————この三人の出会いは数日前に遡る。

 

 

 

『———この出会いは運命デフゥ!?!』『なあにやっとんじゃボケ兄貴がぁ!!』

 

ロジャーと名乗り麦わら帽子をかぶった男が声をかけてきた後、ものすごい勢いでロジャーは飛んでいった。

背後の大きな水音を聞き流しながら吹き飛ばした人物を見るとそいつは海に落とされた男にそっくりな男だった

 

すると男は開口一番にすみませんでした!と腰を折り頭を下げてきた。

『いや謝られるようなことはされてない』

『え!ほ、本当ですか…?』

その驚きっぷりにこちらの方が驚いたくらいで、一体あの男は普段どんなことをやらかしているんだと困惑した。

 

『バッハ!ぉおいエクトル!おれを殺す気かァ!!?』

『安心しろ兄貴はこの程度でくたばるはずがないって信じてやった、つまり愛だ』

『—————よせやい照れるぜ』

『いや照れるところじゃないだろ』

嵐のような兄弟にくだらないやりとりに呆れてため息が出る

ぶつぶつ文句を言う弟をあしらいつつ未だ海に浮かんだままロジャーはこちらに手を差し出してきた。

 

『まあともかく、おれと弟とレイリー!一緒に世界をひっくり返そうぜ!!』

『—————くだらないな、まとめてどっか行け!!』

 

やだね!お前を仲間にする!と騒ぐロジャーに弟はため息をつきながらとりあえず上がって来なよ兄貴と声をかけおおそうだな!と登れる場所まで泳ぎ始めた。

 

それを横目に弟は申し訳なさそうにこちらに声をかけてきた。

 

『レイリーさん、悪いと思うが兄貴に目をつけられた以上、早めに受け入れた方がいい』

 

エクトルと名乗ったそっくりな弟はどこか遠い目をして静かに語った。

あまりにも悲壮感が漂っているため、気になって理由を聞けば

 

曰く海に出るのはロジャーだけだと思っていたのに寝ている間に簀巻きにされて拉致されたあげく

移動中も口を開くたびに戻るとか行かないと言ったのに全く聞く耳を持たないし、知らないうちに厄介ごとをひっかけてくるし当然巻き込まれるしで抵抗している暇もなかった、と。

 

『苦労しているようだな』

『ははは、まあな、でも弟が兄貴を見捨てちゃダメだろ?』

 

きらりと太陽を反射した光がエクトルを照らし、ほんの一瞬、黒い瞳が深い紫色に輝いた気がした。

 

『あんなでも、俺にとっては世界で一人だけの兄貴だからなぁ』

小さく呟かれた言葉とその眼には確かに、ロジャーに対する敬愛があった。

 

『そういうものか?』

『そういうモノさ』

 

本人がそう言うならそうなのだろう。

少しおかしくなって笑っているともう一つの嵐が飛び込んでくる

 

『おいレイリー!こいつはおれの弟だ!お前でもやらん!!!』

『『いや誰もそんな話してない』』

『なんだーそうかーよしじゃ行くぞ!!!』

『『いや、勝手に仕切んじゃねえよ!?!』』

 

 

 

 

———————————————

—————

 

 

 

 

もう遠い昔のように感じながら、この奇妙な縁を楽しむ事にした。

どうせロジャーはこれと決めたら聞く耳は持たないし、それを知っているエクトルも胃を痛めながら必死に付き合っている。

そしてそれをサポートしてやるのが自分の役目だと直感がそう囁いた。

 

「だから嫌だったんだ海に出るのは!!」

「なんだいいじゃねぇか!冒険にお宝!見たこともねぇ景色だぞ!?」

「そんなもん兄貴が里帰りした時に聞かせてくれればそれでよかったわ!?」

「お前頭いいけどばかだなー、自分で見た方が楽しいに決まってんだろ!」

「それは私も同感だな」

 

私の受け答えに、しがみついたまま裏切り者ー!!と泣き始めてそれをみたロジャーが笑いつられて笑ってしまう。

 

外見は見間違うほどそっくりなのに似ているようで似ていない、嵐の兄弟は今日も船で騒ぎいつだって台風の目になる。

世界をどうやってひっくり返すのか、今はそれが楽しみで仕方がなかった。

 

 

 

 

 








どうも、ポポビッチ磯野です。
驚きました?いや筆が乗りまして気が付いたら書き終わってました。
まさかのそっくりさん海賊王verです

未来(暁の星)現在(そっくりさん)ときたので過去にしてみました。
もちろんエクトルは原作知識はもっています。
エースより苦労が耐えませんがそんな記憶はエクトルにはないので、比べようもありませんけど。

ロジャー船長については完全に捏造ですね原作初期の頃を思い出しつつ、若い頃のレイリーさんも色々と想像しながら書いてみました。
違和感は拭えないのですが、二次創作ですのでおお目にみてください…。
ロジャー海賊団の旅路についてはほとんど情報がないので、書けそうな所は書いていきたいですね。
エクトル視点もかくかも()


では次のお話で。*



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☆黄昏の二等星:2

時間差で…って戻りすぎた。
私の作品をまだ見に来てくれている方々、ありがとうございます。

ひえー!!誤字ー!報告ありがとうございます!
いや本当に誤字報告ありがとうございます(20200622)


 

 

おいっす!

おいおい、声が小さいもう一回!

おいっすーー!!!!

 

え?ネタが古すぎる?

嘘やん、お前らいかりや師匠を知らねぇのか!?!マジか損してるぜ...!?

 

全員集合は一度見といた方がいいと思うね、体を張りすぎてるって所もあるがツッコミがいいからな。

当時の人気アイドルも生歌の生バンドで放送されてたんだから、それだけ見るのもいいぞ(ダイマ)

今考えればあの規模を生放送でやってたんだから凄い、現代じゃあ考えられないもんな。

 

「おいどーしたんだよ!」

「なんでもない」

 

残念なことに現実逃避はここまでみたいだ。

 

さて俺の自己紹介がまだだったな

俺はゴール・D・エクトル、やっと4歳になった子供、そしてさっき声をかけてくれたのが双子の兄ゴール・D・ロジャーだ

 

物心付く前からばあちゃんに育てられどっちが兄とか気にすることも無かったが、ロジャーがおれが兄貴!!って譲らないから面倒になって譲った。

 

4歳の子どもがこんなに流暢に思考が出来るわけない?そうだな尤もな意見だろう。

ネタばらしをすると俺は所謂転生者(現代人)だ。

 

 

自我が芽生え始めた頃と同じくらいに俺も目覚めた。

そして自分の名前と、同じ顔をもった双子の兄弟に白目になったさ。

 

 

アイエエエワンピース!?ワンピなんで!!?!って

しかも原作前、怪物ぞろいの世代とか

ゴール・D・ロジャーってもしかしなくても:ゴールド・ロジャーじゃん!!?

…やっぱ前世の徳が足りなかったのかな、悲しい、むり貧弱な転生者(現代人)の俺が生き残れるわけない。

 

 

兄弟はなんかしらんが俺が外から(現実世界)来た事を知っていて、俺に構ってくる

これからの事を考えてる時、原作で死んでしまう人達のことを思い出している時

予備動作なく俺に突っ込んでくるのだ。

 

頭を打つから嫌なんだが兄弟は決まって「だいじょうぶ!」「おまえのせいじゃない!!」って言うんだよ

 

”何か”を感じ取ったんだろう、確か万物の声が聞けるんだったか?

俺の心に踏み込んでくるなとは言えなかった、だって俺はそれにひどく安心したから。

 

その時確かに目の前の子供を兄弟として、尊敬する兄として認識したのかもしれない。

 

 

 

 

 

それから山にこもって修行したり、今まで世話をしてくれたばあちゃんが亡くなって二人して大泣きしたり

島にやってきた海賊を返り討ちにしたりと色々あって、俺たちもすっかり青年って言える年齢になった

 

ロジャーはばあちゃんが大事にしてた麦わら帽子を被ってる

まあ遺品だからお前も被るか?って言われたけど兄貴のところのほうが麦わら帽子も笑ってるって言ったら

めちゃくちゃ嬉しそうにしてたチョロ。

とかいいつつも、兄貴には全幅の信頼をおいているのは俺だし…甘えてる自覚もある

悲しいかな前世の年齢+18歳でアラサーに突っ込んでいるおっさんが甘えてるとか、精神的にアウトです、黒歴史です。本当にありがとうございました

海兵さん、俺です。

 

情けない姿をさらしつつ、兄貴はまるで最初から決まってたようにその日の夕食時、海に出るといい俺はそうかと返事をした。

寂しくなるな〜と思ってその日のうちに弁当を作って眠った。

 

 

「………………………………は?」

「お、起きたか!」

 

なんか揺れるなと思って目を覚ますと、見慣れた背中がうつって兄貴が俺の腰の辺りで話し始めた

この道ミタコトアルヨー、海に行くまでの道ダヨー。思考が止まりかけるのを必死に繋いでいるともう楽しみを抑えきれない!という声で答えた。

 

「折角の船出だってのに、いつまでも寝てるなよ!」

「………いや、まてまてまて!!俺は行かない!あ、わかった!見送りにきて欲しかったのかはっはっはー!!仕方ないな兄貴も寂しがりやだもんな!」

 

頼むそうだといってくれ!俺は無理ほんとお前兄貴わかってんのか!!??!??!

白ひげとかガープとかいるんだぞ!?シシとかマムさんとか!!!

ぜっったいにいやだね!!俺まだ死にたくない!

 

「なーにいってんだお前も行くに決まってんだろ?」

「行くなんて一言もいってませんけど!?」

「ん?そうかって言ったろ?」

「その”そうか”は付いていくよの”そうか”じゃない!」

「あー……あー?まあなんだ、ドンマイ!」

「エッひっぱたいてもいい?」

「ヤだ」

 

「あああぁぁもおぉ!!俺!兄貴のそういう所キライ!!!!!」

「グフッ!?!」

 

 

ガーン!と言う文字が頭に突き刺さってドボドボ歩いていく今のうちにと抜け出そうとするも視線の先に港が見えた。

お世辞にも二人を乗せて大海原へ行けるとは思えない船が顔を出すと更にその足取りはまた軽やかになる。

 

 

 

やめてくれ、嫌だ。

 

「————…お、俺はいらないだろ!?だってお前はロジャーだ!海賊王になる男だぞ!!?

そんなお前に俺みたいなお荷物は必要ない!!」

 

磯の香りが漂ってくる、町はとっくに抜けている。もう海はすぐそこだ。

 

「放っておいてくれ!海に出ていくお前とはコレっきりだ、一人で、勝手にッ出ていけェ!!!」

 

ダンと桟橋から飛び、水しぶきを上げながら俺は捨てられるように船に転がされた。

 

「ってぇな!いい加減にッ「———俺には、お前がたすけてくれって言ってるふうにしか聞こえねェぜ?」

 

思わず息を飲みロジャーを見る

真っ黒で強い目が見下ろしてるニヤリと歯を見せて笑った、これでもかと親愛を含んでいて、同じ顔のくせにとイラついた。

 

「なあ兄弟いい加減よぉ頼ってくれ、弟守んのが兄貴の役目だ。お前が怖ぇってなら俺がそいつを絶ッ対にぶっ飛ばしてやる!!」

 

気がつけば夜明けが迫っていて

 

「だから安心しろ、兄貴が守ってやる。代わりにお前は俺の背中を守ってくれりゃあそれでいい」

 

 

 

 

兄貴のそういう所ホント、キライだわ。

カッコイイじゃん。

 

 

 

 

 

———そうして俺は、この世界に巻き込まれてやることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「———この出会いは運命デフゥ!?!」

「なあにやっとんじゃボケ兄貴がぁ!!」

 

 

…かなり苦労は絶えないけどな。

 

 

 

 

 

 




どうもポポビッチ磯野です。

最後の更新から9ヶ月ぶりの投稿です。生きとったんかワレェ!?!と思ってくれてたら嬉しいですね!
上半期に色々ありましたからね…本当に大変だった。
この話はまだ去年の頃に書いていたので、まさか殿がお亡くなりになるとは思わなかったです…。本当に会えないと自覚がまだ出来てませんね。

…実は私も波に飲まれて失業してしまいました。
なのでもう少し楽に生きて行きたいなーと思うので、これからの事ちゃんと考えようと思います。
幸い恵まれているので遊びに使うお金以外はほぼ心配ありませんし。
保険料とか面倒ですけど…仕方ないですからね。
こんな世の中ですので思い詰めちゃうタイプの人はもっと、ライトに生きてていいんで。私もなるべくハードルを低くして毎日乗り越えます。
とりあえず免許証とりますかね。うーーん働きたくない。(本音)
どこかの石油王が生きてるだけでエライ!って1億くらい振り込んでくれないかな…




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★暁の星に集う


感覚としては5億年ぶりの投稿

闇に飲まれず、輝いた星は航海において導きの星になる


 

 

 

”平和の象徴” ”最弱の海”東の海(イースト・ブルー)

しかし最弱と言われながらも、この海出身で歴史に名を残した人物は多い。

 

海軍ならば英雄ガープ

革命軍ならば革命家ドラゴンと参謀長サボ

海賊ならば海賊王ゴールド・ロジャー

—————そして新たな王、モンキー・D・ルフィ

 

そしてまた新しい名が刻まれる

冒険家、ポートガス・D・エクトルと、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

拝啓 天国にいるふたりへ

 

早いもので、ドレスローザが解放されたあの日からもう15年が経ちました。

 

先日にジャヤに訪れて、先輩の冒険家であるモンブラン・クリケットのおやっさんと話す事が出来た。

猿山連合の2人もサルベージのプロとして色々な経験談を話してくれた。

3人は俺が見たことも聞いたこともないような冒険や、ロマンたっぷりの話を聞かせてもらった。

今思い出しても胸が高鳴る。

 

ではまた手紙を書きます。

 

敬具 息子より

 

 

 

 

 

 

 

手紙を書き終え箱にしまう、あの日から月に3回していることだ。

もちろん日記も書いているが日記はどこぞのレポートのようになっているため、メモといっても差し支えないかもな。

 

 

 

さておきこの15年間いろんな事があった。

 

 

まず一番は、ルフィが海賊王になったこと!!!!

 

 

 

そう!ついにやり遂げたわけだ。

この間電話をかけたら「もしもし!おれルフィ海賊王だ!」と言っていて笑ったのも記憶に新しい

 

 

ちなみに海賊王になったあとも航海を続けているようで、海賊は世界で一番自由だといつも口癖のように言っている。

実は18歳で海に出た後ある島で再会して、大号泣と絞め技を食らうはめになったのだが…まあそれもいい思い出だ。

 

海に出るにあたって俺は覇気や基本的な戦い方、逃げ方、守り方を覚え

それからは顔を隠す事はやめ、名前も父方の姓をもらった。

 

普段はエクトルって自己紹介するけど

信用できそうな奴にはフルネームで名乗ってる。

それにいつまでも隠れて暮らす方が難しいからな、この顔は。

 

まあそれでもいちいち相手にするのも面倒で

帽子をかぶったり伊達メガネをしたり、一目じゃバレないようにしてるけどさ。

 

(だって海軍も賞金稼ぎもしつこいんだよ)

 

海軍なんて主にガープひいじいちゃんだし、

さらっと大将になったコビーさんも腕試しにくるのはなんなんだろうなあ!?!!!?

そこは似ないで欲しかった!!

 

 

冒険家として旅立つ前に、兄弟が生まれ育った東の海(イースト・ブルー)に顔をだしに行った。

 

 

フーシャ村の人達にはこれでもかと驚かれ、暖かく向かい入れてくれた。

次の日にダダン一家と顔を合わせると化けて出たーーー!!!と腰を抜かしてて

聞きつけたダダンさんはそれはもう怒ったよ。

 

親心からの怒りなんだろう、だからこの痛みはエースにつけとこう。

一人一人抱きしめて、父さんを愛してくれてありがとうと、お礼を言った。

 

そして自分がエースの息子!と自己紹介すると顔から出るもん全部出てて、でも実は認知されてない息子なんだよねって笑ってたら

もうヒエヒエの実でも使ってアイス・エイジした?ってくらい空気が凍って

もう一度殺してやるーー!!化けて出てこいエーースーー!!!とダダンが暴れ出して、アジトの修理からするはめになった。

 

わあ愛はふかいなあ(遠い目)

 

ちょっとしたいたずら心で出て行く時にエースの真似したら、泣き崩れてしまって…

流石に反省した、すまん

 

 

 

 

東の海(イースト・ブルー)を後にし、今まで避けてきた、白ひげ海賊団のクルーにも会いにいった。

最初はもちろんマルコさんとデュースさんだ。

 

マルコさんに会いにいってみれば何者だ!って戦闘になって、顔みせたらエースを侮辱してんのかってガチ切れ。

事情説明するのにものっっすごいすごいつかれた!

まあその後の驚き様はきっと他のクルーが見てたら大爆笑ものだったと思う。

だってまだスペード海賊団の頃の話だからね。

ここまでの事や目標を話したらマルコさんなんか泣き始めるし、笑い出すしでちょっと怖かった。

他のクルーの居場所を知ってる範囲で教えてくれて

今度隊長でそろって親父さんの墓参りに行こうって言ったら、

また泣き始めて、流石に我慢できなくて大丈夫歳ですか?っていったらげんこつされた、理不尽。

 

 

次に町医者になってたデュースさん。

俺をみて驚いて椅子から転げ落ちたのにこっちもびっくりした。

 

俺の目をみて合点がいったらしいが、顔つきはエースにそっくりだって突然診察がはじまって、ついでにぽつぽつと当時のことを話してくれた。

ちょうど向かってきた海賊を蹴散らした後に補給為に寄った島で珍しい目をもつ母さんにエースが一目惚れ

日記を後で見たが母さんも一目惚れだった。

いやちょっと母さんの夢女子日記かな?とかすごい失礼な事を考えていたから確認が取れたのは良いのか、悪いのか…。

 

お返しじゃないけど冒険の話や、修行中の話をして気がついたら三日間も居座ってしまったが、親戚の家だと思って気軽に遊びにこいと言ってくれた。

嬉しさを噛み締めながら返事をして別れる、最後に性格が親父(エース)に似なくてよかったと言われて、揃って笑った。

今度は美味しいお酒でも持っていこう。

 

 

 

それから隊長たちを探しつつ、途中でシャンクスにも挨拶へ

あの堅苦しい口上も一緒につけた。

 

エースがお世話になったことちゃんと弔ってくれてありがとう、と礼を済ませ、あとはたくさん楽しい話をした。

 

海賊にはならないのか?と聞かれて冒険家になるんだと言うとそりゃいいな!!と応援してくれた。

 

おおぅカリスマが眩しい。

 

 

そんなこんなでエースや母さんと関わりのある人達に、

船出をしたからと挨拶しながら冒険をして、多くの宝とロマンを手に入れた。

 

大きな山が落ち着けば、拠点にしている家で自伝を書いたりしていたら冒険家としてのネームバリューに釣られたのかなんと子供向けに冒険したことを絵本にしてみないか?とニュースクーの社長モルガンズに声をかけられ寄稿したこともある。

 

それが割と好評で時々ファンレターも届いた所であれ?俺って以外に文才あったんだなとこの時気がついた。ちなみに今では人気シリーズになっていて冒険家の他に作家としても充実している。

締切はコワイけどね!

 

 

こんな感じで俺は楽しみながら世界中を旅してる訳だが……

今回は大切な用事で東の海に来ている。

 

 

なんて言っても今日はある島に集まって大宴会を催すのだ!

 

 

トラ男先生の海賊同盟から始まって、元白ひげ海賊団や海軍やら、わざわざワノ国からとか、ルフィを慕って集まった海賊に当時世界を騒がせた超新星たち

お忍びで各国の要人や革命軍もいる、無礼講のどんちゃん騒ぎになる予定らしい。

 

いやバレるよなこれ、どうすんだと思ったけど海軍大将にまでなったコビーさんもいるしいいのかなあ

あんまり考えないようにしよう、そうしよう()

 

何はともあれ、

 

「おおーーい!!エクトル!!なぁにやってんだ!はやくこいよ!サンジの飯がなくなっちまうぞぉー!!」

 

「そうだぞ!エクトル!!今夜は虎のステーキもあるぞ!!!」

 

はァ…全く騒がしい叔父さんたちだなぁ!!

 

 

「わかったってば!!!今行く!!!」

 

書き途中だった日記を閉じて

無理やりくっつけた写真だけど、母さんと父さんの写真を入れて会場に向かう、きっと2人も喜ぶ。

 

さあ宴を楽しもう!!

 

 

 

 

 

 

 

 





こんばんは、ポポビッチ磯野です。

感想をもらって懐かしくなって見ていたら、そう言えばほぼ書き終わった話がフォルダにあったのでなんとなくまとめて投稿しました。
生存報告も含めてという感じですね!(苦)

もう何年も前(な気がする)作品なのに、読んでいただけてるの嬉しいです。
当時のような文書が書けるかと言われると怪しすぎるので…アレですが。作品は消さないつもりですので。

ではまた次の作品でお会いしましょう。

更新20240418


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☆黄昏の二等星:3


いつかあったかもしれない、対等で話した日


 

 

 

 

 

そいつはもっと静かにロジャーとレイリーの後ろに紛れるように立っていた。

認識してしまえばその存在感はじわじわと上がっていくのに視界に入るまで背景の一部のような、どこにでもいるような男だった。

 

深めに被った帽子が顔の半分を隠しており余計にその存在感を薄れさせる

 

しかし闘いでは突っ込んでいくロジャーにピッタリくっ付いていけるほどの実力者ときたもんだ

一体何者なのか闘いぶりをみた奴なら誰でも気になるさ

 

「おめェはなにもんだ?」

「そりゃアンタが生きる上で必要か?」

「質問で返すんじゃねぇ」

 

その視線と物言いがやけに癪に障る、目など会っていないのに向けられる視線はどこかこそばゆい、ただ信頼と尊敬が含まれていた。

 

おかしな話だ、こいつとは話すことも数える程で殆どはロジャーとレイリーに紛れ表には出てこねぇ

それなのにおれに向けるこの視線はなんだってんだ

 

「ま、アンタにゃ教えとくか必要な事だしな!」

 

そう言って深く被った帽子を脱ぎ捨てて、今度はしっかりと目が合った。

 

「おめェ……!」

 

「オレはゴール・D・エクトル、ロジャーの双子の弟さ」

 

 

ニッと歯を見せて笑う姿輝きこそ違えど確かにあいつと同じ顔だった。

 

 

 

 

 

「船に乗るヤツはみんな知ってるがそれ以外で教えたのはお前とガープの奴くらいだな!」

すぽっとすぐに顔を隠したあたりその言葉は事実なのだろう

 

「世界政府がロジャーを何とかしようと躍起になってる中で、側近が血縁なんて面倒だろ?だから隠してるのさ」

 

ならばなぜ海に出たのかと聞けば、その兄貴に海へ拉致されたらしくさっと雰囲気が遠くなりもう諦めたとしか言い様がないようだった

「ただまァ、オレもいつまでもつかねぇ」

「……、そんなに悪ぃのか」

 

静かに笑う姿に今にも消えてしまいそうな希薄さが滲む

 

「あんだけ喧嘩すればガタがくるさ!アレで何ともねぇならオレも化け物の仲間入りってな」

 

元々だったのかもしれない、あの事件が決定打だったのだろうロジャーも人の子だったという訳だ。

 

「アンタと海で会うのはこれっきりになる、ロジャーは最後の島でこの冒険をおわりにする」

「そうかよ」

「悪いな、張り合うやつがいなくなっちまって」

けらけらと笑う姿は全くこっちが残念がるとは思ってないようで、それはそれで癪に障る

 

「あァ寂しいもンだ、おめェらとやり合うこともねぇのは」

 

ビクッと笑っていた格好で固まり顔を両手で覆い隠してしまったあと物凄い勢いでブツブツブツと呟く

 

(もうマジ親父がいつだって親父でつれぇ!せめて同世代じゃなきゃ親父って間違えてよんでも寒気がするだ笑われるだで済まされただろうに!兄貴のせいで実力バレてっから白ひげさんもムリだし親父さんはありえねぇしでもぉぉぉぉどうっしてそんなこと言うの〜〜!?もう話せるだけで嬉しいのにそんな親父……男を魅せんなよぉぉぉぉ!!!!)

 

とこんなことを思いながら口から出ていた(白ひげには聞こえてない)

 

その後なんとか落ち着いたのか何度も深呼吸をしたあとまたこちらに向き直る

「ッハーー……まァそういうこった、兄貴に比べれば平凡だからな隠居してのんびり放浪するつもりだ」

「ハッそう易々と世界が黙ってはねぇだろ」

「だろうな、だがどっちにしろしばらくは消息を絶つ、馬鹿で頼りになるアイツらと別れるのは名残惜しいがしぶとく生き残るだろ」

 

じゃあな白ひげ、いやニューゲート!そう言って少しだけ名残惜しそうに、嬉しそうに手を上げ振り返ることなく去っていった。

 

 

 

 

 

 

海賊王ゴールド・ロジャー、ローグタウンにて公開処刑

ロジャー海賊団その後の行方はほとんどが不明

 

 

 

 

 

 

「よォ、隠者久しぶりだなァ」

 

「お、ニューゲートじゃねえか!そうだうまい酒あるからよ次の島で飲もうぜ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロジャー海賊団の副船長【隠者のエクトル】

 

冥王レイリーが表の副船長ならば、エステルは裏の副船長

ロジャーに隠れて暗いこととはしないけど、脅したり、尋問くらいはやるあと潜入捜査とか

一人で行動してる事がおおいからか家族だけになるとめっちゃロジャーがひっつき虫になってる

この兄面倒くさ(しかし安心する)

 

実はエースが生まれたあとで抱きに行ってる、だってそばに居たらバレちゃうから

ルージュさんとは面識あり

 

その後エースが名を挙げて白ひげに挑みに行ったあとボロボロにされてから船に幽閉と聞いて獲物持ってカチコミにいきました、当然だよなぁ!!!

 

その時に叔父だって知らされる、少し肯定感上がるぞ!

息子は白ひげに預けてあとは隠居する、だって寿命近いからね!逆に数年大人しくしてたからまだマシな方なんだよね

頂上決戦まで絶対生き残るマン

 

 

「ちっちゃい…!ルージュさん!みてくれすげぇ元気だ!!」

 

「おや、じゃくて白ひげコォォォラァアァァ!!!!なーーにうちのこ虐めてんだおめーーー!!」

 

「揃いも揃って……老いぼれが、若いもんの成長をさまたげてどうすんだよ」

 

 

 

 

親父こと【白ひげ】

 

 

何か知らんがムズムズする視線を向けられるし、間違った情報に飛びついてきてカチコミにくるし(やつれたが元気そうで安心した)

 

かと思えばふらっと酒持ってくるし、頂上決戦ではカチコミに来た時よりボロボロだってのに全て受け止めてやがって、流石はロジャーの弟だと恐ろしく感じつつも、気配が似ているから昔を思い出してウキウキしてしまうかもしれない。

 

 

「台風の目がロジャーだけなら楽だろうに、弟も嵐を起こすからなァ」

 

 

「中古品はおめェもだぞ、隠者」

 

 

 






どうもお久しぶりです、ポポビッチ磯野です

また番外編となりましたがお許しください…!( ´ᾥ` )
劇場版見に行きましたか?私はまだです、田舎ェ
早く見に行きたいのにこれです…私もウタちゃんのライブいきたい。

とまあ、こんな感じで本編進めるに悩んでるのは昔からですので気長に…
番外編でも楽しんで頂けたらと…!!

ではまた次のお話で!




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