万を引き裂く銀刃 (セバスちゃん)
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害虫駆除は怠らず

最悪だ。今俺は家の目の前に押し寄せる迷惑集団をどうにかしなければならない。何故このようなことになっているのかを説明するにはかなり時間が必要なためしないが簡単に言うと、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()と言うことだ。

 

 

インフィニット・ストラトス、通称IS。ライトノベルを知っている人なら1度は聞いたことがあると思われるSAOの黒の剣士さんや、とある作品の「その幻想をぶち殺す!!」さんと同じくらい知名度の高い一級フラグ建築士(朴念神)でお馴染み織斑一夏(ワンサマー)が主人公の作品である。ツンデレのツンが人を殺せたり、ヤンデレ一歩手前どころか入り込んでたりと一期のヒロインの地雷臭が酷い。

 

(作者的にはこれを受け入れられる人はかなりのM。注・作者は別に一期ヒロインを嫌っている訳ではありません。楯無さんが好きなだけ)

 

そんな事もあり、結構ネタにされる作品ではあるがパワードスーツ?のような男心を揺さぶられるロマンがガンダムとかとはまた別にあるため人気もそれなりにある。

 

と、前置きはこの辺りで置いておいて。この作品、上記の通り作品名と同じISと呼ばれるパワードスーツを着て戦う作品なのだが、このISには1つの欠点があった。男は使えない(女性限定)なのである。それを主人公が動かし学園に入学することで物語が進むのだ。

 

そう、ここまでくれば察しのいい人はわかるだろう。そう、織斑一夏(原作主人公)に続いて二人目の男性操縦者になっちゃいました。イエーイ!じゃねぇ!?右も左も女だらけだと?地獄じゃねぇか?!?!上記の通りISは男しか使えない。そんな世界だ。当然男より女の方が権利が強い。町を出歩けば100メートルに一人は男を奴隷のように扱う()が落ちている始末である。そんなのが絶対多くいるであろう学園に男2人?ふざけすぎている。ワンサマー(以下一夏はワンサマーと呼ぶ)がISを動かせることが分かった経緯もふざけているのだから八つ当たりもしたくなる。

 

そんなこんなで学園に入ることになった可哀想な一般人(転生者)兼白銀技研の《社長》白銀楓の苦労物語が始まる。

 

 

 

 

 

「うるせぇ、朝の6時から人ん家の前でドンチャン騒ぎやがって、常識もねぇのかぁ?!このままだと近所迷惑にもなるか…」

 

愚痴が終わるや否や楓は枕元のケータイを取ると何処かに電話をかける。

 

「もしもし?どうも、朝早くにすいませんね。え?あぁちょっと機嫌が悪くてすいません。それで今日も家の前にマスゴミ連中やマッド(ゴミ)連中が騒いでましてね。えぇ、不法駐車や近所迷惑、私有地の不法侵入と色々と香ばしいこと香ばしいこと。えぇ、お願いします」ピッ

 

 

「ふぁ~、ん。今日からこの家とも暫くはさよならか…必要な物は準備してあるし外の害虫どもが居なくなったら行くかねぇ」

 

満16歳(精神年齢+23歳)のアラフォー手前の楓は飯を食べ家を出る支度をする。

 

「へっくしょん!ズズズ何か不名誉な事を言われた気がする」

 

地の文に反応しないでほしいby作者

 

 

 

 



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ぐだぐだな自己紹介

「Zzzzz…」

 

現在楓は1年1組の教室の自身に割り当てられた机に突っ伏して寝ていた。理由はここ最近の騒音被害による寝不足である。1ヶ月近く満足に眠れない日々が続いたのだから仕方ないとも言える。

 

「お…ろ。お‥き‥ろ。おい、起きろ!」

 

「はい~何ですか?」

 

「白銀、今は朝のホームルームの時間だ。今男子の自己紹介をしている。お前の番だ」

 

「了解。あー、名前は白銀楓で2人目だね。特技は機械いじりと武術。趣味は…何だろ?パルクールかな?ん?」

 

自己紹介をしているうちに女子たちが震えているのがわかる。そして《ある》予感が脳裏に横切った瞬間、楓は掌で耳を塞いだ。

 

「「「きゃああああああああああ」」」

 

「2人目よ!」

 

「しかも織斑君とは別ベクトルのクール系イケメン」

 

「お母さん、お父さん、お墓には花だけじゃなくて饅頭も置くね」

 

轟竜もビックリな衝撃波を繰り出され耳を塞ぎ損ねたワンサマーはノックアウトしている。

 

「静かにしろ!」

 

シーーーン

 

「凄いな…色々と。後はそうだな…そこの袖をめっちゃ改造してる子」

 

「な~にぃ~?」

 

「質問ある?」

 

「んー?好きなお菓子は~?」

 

「ん、飴かな?梅と青リンゴが好き。質問ありがと」ゴソゴソ、ピンッ

 

楓はポケットから飴を取り出すと質問をしてくれた子にコイントスの要領で投げる。それなりに机の距離があるため普通に投げれば机に跳ねてあらぬ方向へ跳ぶだろうがそこは転生者、行く世界がわかってから機械関係の技術と手先の器用さを要求した楓にその程度の微調整は簡単でしかなく、

 

 

コツン、ピタ

 

 

その子の机にバウンドすることなく綺麗に着地。100点満点ものである。

 

 

「お~!ありがとう~~。私の名前は布仏本音。よろしくね~」

 

「あぁ、よろしく。と、まぁ、歳も同じだしこんな感じで気軽に接してくれると助かるよ。織斑先生、こんな感じで良いですか?」

 

「(あの距離から投げた飴がバウンドせずに机に綺麗に落ちただと!?どんな力加減だ?!?!)あ、ああ。しかし白銀、目の隈が凄いぞ。どうした?」

 

そう。織斑千冬はこの時それが気になっていた。言い方は悪いがかなり多くの女子から目線を向けられているなか愚弟の様に緊張の“き”の字もない。そんな事を気にすることがないほど眠たいと言うことだ。

 

「あー、家の前にマスゴミとか人体実験をさせてくれとマッドがここ1ヶ月近く毎日来まして…朝昼夜と騒いでくれたんですよ。お陰で、ふぁ~~、んん。ご覧の有り様です。なので弟さんみたいに出席簿はご勘弁を」

 

「そ、そうか。それはまた…辛かったら保健室に行け?その状態の奴に出席簿を振り下ろすほど私も鬼ではないからな?と言うかよく私が織斑に出席簿を落とした事がわかったな?弟だと言うことも」

 

「血縁関係はあくまで予想です。テレビで織斑と出ていたんで、()()()()()と一緒にして考えた場合、先生の弟って可能性が一番高かった。出席簿に関しては頭を押さえている織斑、それから連想しました。武器が有るのに素手で攻撃する人はまずまずいないでしょう?」

 

「ふむ、情報通りかなり頭が回るようだ(一般人とは言いにくいな。いや、この年で会社の社長をしているのだから普通のはずもない、か)」

 

「御眼鏡にかなったようでなによりです」

 

 

そういって楓は着席した。

 

 

「さあ、ショートホームルームは終わりだ。諸君らにはこれから半月でISの基礎知識を覚えてもらう。その後は実習だが基礎動作は半月で染み込ませろ。いいか、これから扱うものは間違った使い方をしてはいけないものだと頭の中に入れておけ」

 

 

 

 




本音の言葉使いが難しい…更識姉妹と関わらせるなら必須だと言うのに……


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バカ対高飛車 社長?知らんなぁ!

盛大にワンサマーとセシリアをディスります。セシリアファンの方すいません。( ノ;_ _)ノ


時間が進み現在はIS座学の時間。当たり前だが白銀は機械いじりがが趣味だと公言した通り機械に関してはかなりの知識を持っているしIS開発会社の社長をしている身としてその程度の事を知っていなければ開発なんて出来やしない。事実、彼の専用機は自分で設計、製作をしたものである。ロマンにロマンを詰め込んだ結果制限を設けなければ並の専用機でも簡単にシールドエネルギーを削り機体を粉々にしてしまう代物なのだが…。

 

 

 

 

「ほとんど全部わかりません!」

 

 

「…ほとんどですか?」

 

 

「ほとんどです」

 

 

「……全部ですか?」

 

 

「…全部です」

 

 

ガーーーン

 

そんな音が聞こえそうな感じで山田先生は膝から崩れ落ちるように手を付く。あれだけ熱心に教えていたのにこれなのだから仕方ないかもしれないが…

 

「織斑先生」

 

後ろの方でメモを書いている(新人研修の様な感じ)織斑先生に白銀は席が近かったので小声で声をかける。

 

「何だ?白銀」

 

弟の全部わかりません(バカ丸出し)に若干どころかかなり切れていらっしゃるご様子の織斑先生に白銀は臆すことなく話す。

 

「自分の気のせいでなければ一般常識も常識、中学校で習える範囲だと思ったんですけど?」

 

「ああ、中学の教材も見てから教える範囲を決めているからな。それであっている」

 

「ですよね?男だろうと例外なく教えられるはずなんですけど…」

 

「…すまんが行ってくる」

 

 

白銀が話をしている最中織斑先生は終始顔を赤くしていた。身内の恥を晒す結果になったからだろう。しかし彼は本当に何を中学校で習っていたのだろうか?まぁ、どうでもいいのだが。

 

 

「…織斑、入学前に渡された参考書は読んだか?」

 

 

「参考書?……え~と…あの分厚いやつですか?」

 

 

(ふむ、そんなものがあったのか…女性権利団体(ゴミ箱)の仕業か……まぁ、要らないか()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「そうだ。必読と書いてあっただろう?」

 

 

「…古い電話帳と間違えて捨てました」

 

 

 

バシンッ!

 

 

「っ痛!」

 

 

本日何度目かわからないが織斑先生の出席簿が織斑の頭に炸裂。白銀は千以上の脳細胞が壊れているのではないかと予想していた。

 

 

「後で再発行してやる、一週間以内に暗記しろ!!」

 

 

「い、一週間!?いくらなんでもそれh…」

 

バシンッ!

 

 

「やれと言っている」

 

 

「そ、それなら楓はどうなんだよ!」

 

 

(こっちに矛先が向くだろう!?まったく)

 

 

「親しくもないのにいきなり下の名前、それも呼び捨てで呼ぶな。非常識か?織斑」

 

 

「べ、別にいいだろ?」

 

 

「普通は相手に名前で呼ぶことを確認して許可されてから言うべきだ。一般常識だぞ?しかも呼び捨て…それで参考書?無い。これでいいか?織斑」

 

 

「ほ、ほら!」

 

(織斑の「あいつもだ」って顔が気にくわないな)

 

 

「…何故無いんだ?白銀」

 

 

「そもそも、そんなものがあったということすら知りませんでした。ここ数ヵ月の記憶をあさっても電話帳と間違える厚さの本は扱ってないのでおそらく届いてないものと思います」

 

 

「なに!?どういうことだ?!?!」

 

 

「おそらく…女性権利団体ですね」

 

 

「まさか!」

 

 

「まぁ、理由は男にISを使わせたくないってところでしょうか…」

 

 

「そうか、それならば仕方ないな」

 

 

「おい!嘘つくなよ。どうせ捨てたんだろ!」

 

 

織斑が怒鳴る。どうやらどうしてもお仲間(馬鹿)にしたいらしい。

 

 

「嘘をつく意味がない。なんだったら()()に問い合わせるか?そんなもの届いてないって」

 

 

そう、白銀技術研究所略して白銀技研で白銀宛に届いた書類は必ず白銀の元に来るようになっている。入社には白銀本人が面接をしているため不利益になるものは絶対に入れないのだ。そしてそれが白銀の元に来ていないのならばそう言うことなのだ。

 

 

「会社?」

 

 

「え?白銀君て御曹子か何か?」

 

 

「それほんと!?」

 

 

会社の言葉に教室がざわめき出す。

 

 

「あー、白銀技研の社長をしているよ」

 

 

「「「御曹子どころじゃなかった!?」」」

 

 

「まさかの社長!?!?」

 

 

「しかも大手IS研究会社!!」

 

 

ちなみにここで一つ付け加えると日本の開発は倉持技研がトップ、研究は白銀技研がトップとなっている。どう違うのかと言うと説明は難しいが、倉持より白銀の方が強いISを作れると思ってくれれば分かりやすい。

 

 

「取り敢えずわかった、白銀にも後日発行する。一週間で、「三日あれば大丈夫ですよ」そうか?ならそうしてくれ、なるべく早い方が良い」

 

 

「わかりました。元々作ってる側なので基本的なことは知っているので大丈夫だと思います」

 

 

「そうか、それでは山田君続けてくれ」

 

 

「わ、わかりました」

 

 

こんな感じで今日の授業は終わった。問題が起きたのは次の日の授業だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、今日は実際に使用する装備の説明を…と、その前に再来週のクラス対抗戦の代表者を決めなければな」

 

 

まさかこれがあんなことになるとは誰もが思わなかっただろう。

 

 

「代表者は対抗戦だけではなく生徒会の会議や委員会の出席など…まぁ、クラス長と言えば分かりやすいか?自薦他薦は問わない。誰かいないか?事前にいっておくが他薦の場合は余程の理由がなければ拒否は出来ないものと思え」

 

 

(クラス代表ね…無理だな。ただでさえ会社の仕事もあるのに、更に面倒事を抱え込むことにもなるんだ。これ以上は無理だ)

 

 

「はい!織斑君がいいと思います!」

 

 

「私も織斑君を推薦します!」

 

 

「は!?俺!?!?無理無理!!そ、それなら俺は白銀を推薦するぜ!!」

 

 

 

「ふむ、織斑と白銀か。他に推薦はあるか?」

 

 

「織斑先生良いでしょうか?」

 

 

「どうした白銀?」

 

 

「昨日言いましたが会社の仕事があります。それに加えて近々時間を取られる案件が出来てしまったので自分には無理です」

 

 

「ふむ、仕事はわかった。その案件については話せるか?」

 

 

「あまり言いたくはないのですが…遅れるよりは良いか…んん、ある人の専用機の開発凍結とそれの再開です」

 

 

「「!!」」

 

「「「「「????」」」」」

 

 

反応が二択に別れる。一つは理解できた者の反応、もう一つは理解できなかった者の反応だ。理解できた者、

 

 

(織斑先生は当然として、()()()()使()()()も反応したか)

 

 

「白銀、後で何があったのか詳しく教えてくれ。他の者はこの件については白銀に問いたださないように。さて、このまま行けば織斑が代表者だが、他にはいないか?」

 

 

「まってくれ!やっぱり俺は…」

 

 

「納得いきませんわ!」

 

 

織斑の言葉を遮って一人の女子が力強く発言した。そちらの方を白銀が見ればそこにいたのは淡い金髪のTHE令嬢といった感じの女子だった。

 

 

「そのような選出認められませんわ!男がクラス代表だなんて!…いい恥さらしですわ!この、セシリア・オルコットにそのような屈辱を一年間味わえとおっしゃるのですの?!」

 

 

まさに模範的な女性主義者。女が力を持つのが当たり前であり、男は奴隷か何かと思っている(ゴミ)

 

 

「そもそも、文化としても後進的なこのような島国に暮らさなくてはならないこと自体が私にとって耐え難い苦痛で…」

 

 

その言葉に、キレた者がいた。織斑だ。

 

 

「待てよ!イギリスだって大してお国自慢ないだろ!世界一まずい料理何年覇者だよ!!」

 

 

(はぁ、めんどくさいな。ただでさえ暑苦しい炎に油をぶっかけるなよ)

 

 

「おい楓!お前もなんか言ってやれよ!!」

 

 

 

 

「聞いてますの!?」

 

 

 

…ブチッ!この時ほとんどの生徒が何かが切れる音が聞こえたそうだ。間違っていない、それが堪忍袋の切れた音だということを除けば。

 

 

「一回黙れ」

 

 

「「!!!」」

 

 

白銀の声にセシリアと織斑は黙る。

 

 

「まずセシリア・オルコット、お前に聞く。初代ブリュンヒルデは誰だ?」

 

 

「織斑先生ですわ!」

 

 

「次だ、ISを開発したのは誰だ?」

 

 

「束博士ですわ!!」

 

 

「最後に、第二世代の量産機の名称は?」

 

 

「打鉄とラファール・リヴァイヴですわ!!!いい加減何が言いたいんですの!?」

 

 

「ふむ、まだわからないか。ラファールを除いてそれぞれの出身国及び生産国はどこだ?」

 

 

「それは勿論日…本……」

 

 

「そう、日本だな。いやー凄いな。世界一位と開発者をいまだに量産機が作れていない国の操縦者が言うのだから。これ程滑稽なことはないぞ?道化にでもなった方が稼げるんじゃないか?見には行かないが」

 

 

白銀の言葉にセシリアは唇から血が出そうなほどに食い芝っている。

 

 

「そして、織斑」

 

 

「な、なんだよ!?」

 

 

「お前がイギリスを貶して良い訳でもないって言えば俺が言いたいことも理解できるか?Stupid person(お馬鹿さん)

 

 

「な!?先に馬鹿にしてきたのはあっちだぞ!」

 

 

「はぁ~、今のご時世あんなの沢山、それこそ道端に捨てるほどいる。そんなのに一々相手してんの?お前は。こうして口にするだけ筋金入りだがもう少し考えろ。放っておいても落ちるのはあいつだけだ」

 

 

「ど、どういうことだよ!?」

 

 

「そりゃあ、こんだけ日本人がいる所、織斑先生もいるところで日本人馬鹿にしたんだ。国際問題待ったなし、戦争は日本とはしたくないからトカゲの尻尾切り待ったなしだろ」

 

 

「せ、戦争!?どういうことだよ」

 

 

「まだわからんのか?はぁ、まず、セシリア・オルコットは国家代表候補生だ。ここまではいいな?」

 

 

コクコク

 

 

クラスの殆どが頷く。何やらセシリア・オルコットは得意気に胸を張っているが白銀はスルー。

 

 

「つまり、一応とは言え国の代表が他の国を馬鹿にしたわけだ。簡単に言えば総理大臣が他の国を馬鹿にしたのと同じことなんだよ。ここまで言えばもういいだろう。セシリア・オルコットは何も言わなくても代表候補生としての資格と専用機を剥奪されて()()

 

 

「いた?過去形?」

 

 

白銀の過去形の言葉に疑問を覚えた一人の生徒が白銀に聞く。

 

 

「過去形になる、織斑が言い返してるから。喧嘩両成敗が成り立つから。セシリアに罰を与えてほしいなら織斑にも罰を与えなくてはならなくなる。でも織斑は二人の男の操縦者の内の一人でバックには織斑先生と…いや、とにかく織斑先生がいることによってそれは無い。だから二人とも、お咎め無しで終わる」

 

 

「成る程ー、白銀君ありがとう」

 

 

「うん。さて、理解できた?織斑(馬鹿)

 

 

「あ、ああ」

 

 

「そ、それじゃ後は当事者でお好きにどうぞ」

 

 

そう言って白銀は代表が決まるまで届いた参考書を読もうと開こうとしたその瞬間、

 

 

「決闘ですわ!」

 

 

「「は?」」

 

 

「決闘だと言っているのですわ!」

 

 

「は!良いぜやってやる!!」

 

 

「負けたら駒使いにしてやりますわ!」

 

 

……

 

 

「貴方もですわよ!」

 

 

……「プッ!」

 

 

「なっ!?」

 

 

(いかんいかん。ついつい笑ってしまった。決闘ねぇ…殺していいのかな?)

 

 

「何がおかしいんですの!?」

 

 

「いやいや、決闘?それで良いの?」

 

 

「当たり前ですわ!」

 

 

「オーケー。失神or死亡でルールあり、生かISか、どっちがいい?」

 

 

「「「「「!?!?」」」」」

 

 

「お、おい!どういうことだよ?!」

 

 

「?あっちから言ったんだろう《決闘》だと。決闘ってのは相手が意識不明になるか死ぬかの勝負だろう?そして、負けたら私は死にますって言ってるんだ潔いじゃん」

 

 

「い、命まで取ることはねえだろ!」

 

 

「はい?《決闘》ってのは命を賭けた戦いで、挑んだ方が負けたら自害って奴の事を言うんだろうが。それとも知らないで使ってたのか?お前」

 

 

「そ、それでも殺すのは」

 

 

「なら、試合で良いだろ。わざわざオルコットが《決闘》って言ったんだ。キチンと確認した上で。それを止めるのはちょっと野暮じゃねえの?」

 

 

「し、試合ですわ!」

 

 

「ん?試合で良いの?」

 

 

(話を聞いて怖くなったか…結局のところその程度か。いや、これの場合は相手を殺して自分の手を汚したくないって方かな?)

 

 

「え、ええ」

 

 

「あっそ、だってさ織斑良かったな殺しあいじゃないってよ。それでするなら織斑先生、カードはどうするんですか?それで代表者決めるにしても」

 

 

「ふむ、私が期日までに決めておく。期日は一週間後だ!三人ともきちんと準備をしておくように。あと白銀は勝っても負けても代表にはなれないと思うがどうする?」

 

 

「負けたらですか?一年間雑用でも何でも。それこそ駒使いでも良いですよ~」

 

 

「そうか?だが大丈夫なのか?」

 

 

(何で俺の心配なんか…あぁ、俺の試合をこの人見てないのか)

 

 

「少なくとも候補生に負ける気は無いです」

 

 

「なっ!?」

 

 

「ほう。では楽しみにしているとしよう」

 

 

(言外に織斑には興味ありませんと言っているのだが本人は気づいた様子無しと…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





12/11・0:06
誤字修正しました。指摘ありがとうございます


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