こちらサイトX (嫦娥(埃国面))
しおりを挟む

認識災害[173編]

オッスオッス、嫦娥です。
認識災害が起きたようです。


「おっすカイン!今日も相変わらずシケた顔してるな!」

 

朝から寝不足の頭に甲高い声が響く。しんどい。

しんどいし面倒だから睨み返した。

 

「あ゙ぁ?朝からうるせえよブライト博士…とりあえず俺から離れろ。面倒だからあっち行け」

「もおー何でそんなストレートに言ってくれるのさ?もうちょっとオブラートにくるんでくれたっていいじゃない」

 

そう言う割にヘラヘラして楽しそうだ。

 

「あっ、そうそう。一つアンタの特異を見込んで頼みたいことがあるんだけどさ、いい?」

「内容による…アベル関係なら断る」

「相変わらず弟ちゃん嫌いだなぁ~?ま、いいや。

そこは置いといて。カイン、今財団内で原因不明の認識障害が発生してるの知ってるだろ?」

「グラスから話は聞いた」

「ちょっと伊波ちゃん(SCP-173)に会ってきてくれない?」

 

 

「はあ?嫌だ」

「いーじゃん別にアンタは首折られないんだからさあ?」

「首の心配はしてねえよ。単純にあの気持ち悪い動く彫刻の実物なんか見たかない」

俺はそう吐き捨てて立ち去ろうとしたが、

ブライトがまーまーそう言わずに!としつこくまとわりついてくる。あんまりしつこいからついに俺は「会えばいいんだろ会えば!」と折れてしまった。

 

まして今回は認識災害だ。いつもより気持ち悪さが増してるなんてことだったら洒落にならない。いくらSCPの俺でもアベル程ではなくても発狂はする。

 

そのときは責任取ってくれんだろうな、ブライトの奴?

 

俺は財団に収容されて[編集済]年ぐらいになるが、173の収容室には初めて来た。

来る途中チラチラと研究員やDクラスを見たが、何か忙しそうだった。

まぁ忙しいのはバケモノ博物館に等しい財団では当たり前だが。

 

 

…今俺の近くにいる一部を除いて。

 

「…ブライト博士」

「んっ?」

「173に関わる時は特異上こっちが3人以上いなきゃダメだよな」

「おう」

「今ここにいるのは?」

「二人」

 

 

「…もう一人どうすんだよ」

するとブライト博士は「フッフッフ…」と得意そうに笑った。

「今回は俺とカインだけで伊波ちゃんとこに乗り込みまっす!」

 

…頭おかしいんじゃねえのこの博士??

 

「はあ?アンタ死ぬぞ?…どうせ無限残機だから問題ねえだろうけど」

「大丈夫死なない死なない!今回の認識災害で幾つかのSCPの特異が薄れてるらしくてさ、多分大丈夫だろ。

おっ、着いた着いた。じゃ、いってらー」

「は?…俺だけ?!」

「ほらほら早くいってあげなよぉ、可愛い猫ちゃんが待ってるぞー?」

「それはJの173だろ!はぁ…」

 

SCP-173の収容室

 

収容室の重い自動扉が開いた。

 

特異が薄れてる?そんな嘘に騙される程俺はバカじゃない。アベルじゃあるまいし。

 

 

収容室には黒い服を着たクリーム色の髪の女がいた。

 

(多分Dだろう…それより173は……?)

 

あの気持ち悪い彫刻の姿はどこにもない。

 

すると瞬きした瞬間、黒い服の女が俺の首を締め付けていた。

 

「ッ?!」

しかし俺の特異ですぐに短い悲鳴をあげて離れ、自分の首を押さえた。

 

…その時俺はこの女こそがSCP-173だとわかった。

 

173は何が何なのかわからないままこっちをじっとりした目で睨んでたいたが、また俺の首を締めようとしてきた。

しかし今度は俺が締めようと伸ばした腕を掴んだ。

 

「やめとけ、お前が死ぬ」

 

すると思ったより素直に173は腕を降ろした。

表情はかなり不機嫌そうだったが。

 

「…勝手にあたしの収容室に上がりこんどいて何よ」

「特に用はないが…強いて言えば今起こっている認識災害?を確認に来た」

「ふーん…あたしがどう見えるの?」

「人の姿に見える」

「あぁそう…道理で最近財団職員がざわついてたわけね。Dは未だしも博士まであたしを見て驚いてたから。それにッ」

 

怒り任せに壁を殴った。ぐわん、と鈍い音が響く。

 

「力が弱くなった」

 

 

 

サイト17

 

「…まさかブライト博士が本当のことを言うとはな

これは明日槍が降るんじゃねえの?」

「アッハハハ!カインも面白いジョークが言えるようになったじゃないか!」

「いや、これジョークじゃなくてだな…」

 

本当に明日収容中の全Keterクラス大脱走という思い付く限りでは最悪のKクラスシナリオが起きそうで怖いんだけど。

…いや、ここは財団世界だからもっと酷いことが起きるかもしれない。

一見動く可愛いテディベアが胎児を抉りだして仲間を作る、ここはそんな世界だ。

 

「まぁ伊波ちゃんがあの調子だ!さらに聞いたところだと嬉しいことにクソトカゲ(SCP-682)も影響を受けてるらしいしさ!あっ、クソトカゲは弱体化してないから相変わらず塩酸プールに突っ込んでるけど」

「……」

「…あ?おーい、カイーン?」

 

 

ダメだ  頭が追 付  …。




SCP-073"カイン" http://ja.scp-wiki.net/scp-073

"ブライト博士の人事ファイル" http://ja.scp-wiki.net/dr-bright-s-personnel-file

SCP-173"彫刻-オリジナル" http://ja.scp-wiki.net/scp-173


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

休養と仕事

カインの能力は外からの攻撃は倍返しする
→内側からは返さないから普通に具合悪くなったりする?


いつもの俺の部屋で目が覚めた。

 

「俺は…?」

 

しばらく酒を呑んで酔ったみたいに頭の中がぐちゃぐちゃだったが、それもすぐに晴れた。

 

(あぁそうだった…認識災害が起きて…人の姿になった173にあって…ブライト博士の言うことが本当だったから…)

「入るよ」

 

部屋のドアが開いて、ケイン博士が入ってきた。相変わらず犬の姿で白衣を羽織ってもこもこしている。

 

「倒れたって聞いたからビックリしたよ…何でもブライトと一緒にいたんだって?大丈夫?変なことされてない?」

 

俺はうなずいたが、ケイン博士は頭上に?マークを浮かべるような表情でぐいと顔を近づけてきた。

そしてどういうつもりか、俺の目の下を短い前足で押さえた。

 

「ちょっ…何するんだ博士」

「やっぱり。カイン昨日何時に寝たの?」

 

昨日はデータのバックアップが多すぎて深夜まで作業をしていた。つまり、俺はほとんど寝てない。

昨日だけじゃない。最近は収容オブジェクトも3000体を越えた。その記事も頭にいれないとならないから夜通しPCをいじっている。

それを話すとケイン博士は少し怒って言った。

 

「SCPと言えど疲れは溜まるんだからちゃんと寝なきゃダメだろ?目元に青隈ができてるじゃないか」

「…でも仕事が」

「だーめっ、今日はゆっくり寝て休んで!」

 

そう言ってケイン博士は足の爪が床をこすって出るカリカリカリ…という音を立てて部屋から出ていった。

俺は仕方なくベッドに潜り込んだ。

 

サイト15 カフェテリア

 

「仕事か?」

「うん」

「ふぅん…まぁ久々に殺しができるなら何でもいいんだけどよ」

 

乗り気じゃない私をよそにアベルはガツガツピザを食べてる。

ベーコンやサラミ増々のピザは見てるこっちが胃もたれしそうだけど、アベルはこれが好きなんだ。

 

「で、何を殺せばいいんだ?」

「…[編集済]っていう教団なんだけど、要注意団体が絡んでるらしいからちょっと…って」

「……聞く限りだとサーキックカルト系か?」

「多分。あ、あとね。そこにあるSCPっぽいもの…棺?らしいけど…それを回収してほしいってさ」

 

アベルはピザを食べあげてソーダを飲んでいたけど、

 

「…お前も来るよな?アイリス」

 

急に私に聞いた。私は少し戸惑ったけど、うなずいた。

アベルはにまっと笑って言った。

 

「お前がいないと退屈だからな」

 

「…?!」

 

サイト17

 

ケイン博士から休めと言われて一眠りしたが、少し頭痛はひいたもののまだ頭がボーッとする。

 

大体何でSCPの俺に休養を勧めるんだケイン博士は。ドS(親切)か。別に俺も収容オブジェクトなんだから放っておいてくれてもいいのに。

 

「失礼しまーす!」

 

聞き覚えのないやけに黄色い声とともに、これまた見覚えのないオレンジの髪の女が入ってきた。

 

「073の部屋であってるかな?」

「あぁ…俺が073だが。アンタ誰だ?」

「あっ、私はくすぐりおばけ(SCP-999)って呼ばれてるの!初めまして073!」

 

 

…なるほど、認識災害は夢じゃないらしい。

 

「…何でここにいる?」

「頭痛のお薬を持っていくのと辛そうだったら看病するようにってケイン博士から頼まれたの!博士君のことすごく心配してたよ?君が倒れたって聞いたとき一番焦ってたし、今も多分研究室の中をぐるぐる回ってる」

 

 

…ドSだ、あの博士。

 

いやもう、お人好しとかそんなレベルじゃねえぞ。

よりによって良心のかたまりと言っても過言ではない999をこっちにやってくるとか…なんか逆にケイン博士に申し訳なくなってきた。

 

「…頭痛なら寝て大分良くなったから薬はいらない。特にきついこともない。戻っていいぞ」

「そっか、よかった!じゃあお大事に…」

「あっ待て」

 

戻ろうとする999を呼び止めた。

 

「…ケイン博士に心配かけさせて悪かったっていっておいてくれ」

「うん!」




"ケイン・パトス・クロウ博士の著作ページ"http://ja.scp-wiki.net/kain-pathos-crow-s-author-page

SCP-076"アベル"http://ja.scp-wiki.net/scp-076

SCP-105"アイリス"http://ja.scp-wiki.net/scp-105

SCP-999"くすぐりおばけ"http://ja.scp-wiki.net/scp-999


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

私はここにいるよ

カインニキの嫌な予感はよく当たる
そして某魅魔様動画のおかげでカルキストにハマりました


「ギャアアアッ……!?…ハッ……?」

 

どうも、SCP-073ことカインだ。突然俺の愚叫を聞かせて申し訳ない。酷い夢を見た。

もう冬になろうかというのに冷や汗をかいている。

ケイン博士にちゃんと寝ろと言われたから最近は消灯時間になったらベッドに入るようにしているのだが、いざ眠りについたら気味が悪い夢ばかりだ。

 

それも最近は何か嫌な予感がする。俺にはわからないが、何かヤバイものが地の底から這い出てくるような…。

 

「馬鹿馬鹿しい」

 

俺は無理矢理その予感を押し込んでまた寝た。

 

翌日

…はーっ、よく寝てない。

まだ眠い目をこすってベッドから体を起こした。寒い。

…すると上からぼとりと人の腕が落ちてきた。

切り口からは膿のように血がジュクジュクと吹き出し、掛け布団を赤く濡らした。

 

「ッ?!」

 

反動で腕をはたきおとした。

朝から切られた腕を見ることになるなんて最悪だ。

 

しかしもっと最悪なことに、急に腕が動き出した。

芋虫かヒルのように全体をのたうって。

 

「ひっ…!!」

 

腕はそのまま半開きの扉から出ていったが、部屋の外から職員やDクラスの悲鳴が上がり、大パニックになったことは言うまでもない。

 

「おっはよーカイーン!!」

「耳元で喚くなうるさい!」

 

騒ぎが幾分収まったあと、いつものようにうるさいブライト博士が俺に言い寄ってきた。

 

「あの切れた腕、お前の部屋から出てきたって本当か?!」

「あん?ああそうだよ。朝起きたら天井から落ちてきた」

「ふーん」

「何でそんな興味無さげな反応すんだよ…興味ねえなら聞くな」

「今カインの部屋の上ってΩ7が回収したオブジェクトを収容してなかったっけ?」

「…は?」

 

おい、聞いてねえぞ!!

っていうか何で上の部屋に収容したものがこっちに貫通して落ちてくるんだよ?!腐食か?!オールドマン(SCP-106)か?!

 

くそったれ!アベルのやつ…仕事とはいえとんでもないものを回収してきて、よりによって俺の収容室の真上だなんて!!

 

サイト15

「あっ、こんにちはカインさん!…カインさん?」

 

カインさんがここを訪ねてくるなんて珍しいな…。

それにちょっとイライラしてるみたい。

 

…もしかして、黙って真上の収容室使っちゃったの怒ってる?(;・ω・)

いや、だって、ほかのサイトは空き部屋が無かったんだもの!一応サイト主任の許可なら取ってるから大丈夫のはずなんだけど……うーん。

 

「アイリス…俺の部屋の真上に具体的に何を収容してるんだ?」

「えっと…棺です」

「棺?」

「はい。任務でカルキスト系だと思われる教団の制圧に行ったとき、回収してこいと言われたから…」

 

カインさんの目がギロリと冷たく光る。

 

「で、でも!収容プロトコルが確定するまでなので…!!」

「…っていうことはそのオブジェクトはEuclidなのか」

「はい!だから大丈夫だと思いま…」

「甘いぞアイリス」

「…えっ?だってEuclidは収容しておけば多少被害はあれど大方無害なんじゃ…」

 

はぁーっ、と呆れたようにカインさんは溜め息をついた。

 

「…アイリスよ、そもそもEuclid=なんとかなる っていう考えは間違えている。今のお前だとSafe=無害 と考えてるのと等しい。それにカルキストだ?カルキスト絡みでろくなオブジェクトがいた試しがないぞ?

その棺の部屋には入れるか?俺 直々にそのオブジェクトが何か確かめたい。

…ついでにお前にカルキストの恐ろしいところを教えてやる。」

「ええっ?!」

 

サイト17 SCP-073の収容室の真上の部屋

「これか」

「は、はい」

 

なるほど、確かに一見ただの棺だ。

そこらへんの墓地を掘ればゴロゴロ出てきそうなちょっと古風な棺。

 

ガタガタガタガタッ!!

 

「きゃああああ?!」

 

…と思った時期が俺にもありました。はい。

しばらくガタガタ、ドンドンと内側で暴れるような音が響いたが、急に静かになった。

それと同時に収容室の扉が開き…そこには今朝の腕がいて、こちらに例の気持ち悪い(おおよそ人の腕がするとは思えない)動きで這いずって来た。

おかげでアイリスは半狂乱状態だ。どうしてくれる。

 

腕は俺達の前を通りすぎ、棺の蓋を無理矢理抉じ開けた。

ギィーッと嫌な音を立てて棺が開いて、そこには報告書で見た中でも特に遭いたくない奴がいた。

 

「私はここにいるよ」

 

何でこいつがここに…

 

 

 

そしてこいつを回収してきたアベルは一回殺そう。




SCP-106"オールドマン"http://ja.scp-wiki.net/scp-106


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

一難去ってまた…

イオンちゃん復活。

何気に今回宗教ネタ多いな…ま、仕方ないか

あとイオンちゃんは個人的に魅魔様みたいな奴だと思ってる。


…最悪だ。何でイオンがこの世界にいる?

いや、こいつの力量を考えれば死んだあとにキリストよろしく復活しても何らおかしくはないが…。

 

「カインさん、この人は…?!」

「俺が知るなかじゃアベルやブライト博士以上にヤバイ奴…」

「私はイオン。

アディトゥムの崇高なるカルキストにして、尋常ならざる力を帯びたもの」

 

俺がアイリスに説明するのを遮ってイオンは例の自己紹介をした。

そしてちょこまかとのたうつあの腕をイオンはもう片方の腕で掴むと、無造作に自分の肩に引っ付けた。

 

「何でアンタがここにいる?っていうか、アンタはもう死んだか何かして地下に隠れたものだと思っていた…気紛れならさっさと地下のアディトゥムにでも帰れ」

 

しかしイオンはにまっと笑って答えた。

 

「嫌だって言ったらどうするの、"人類最初の嘘つき"さん?」

 

…俺の嫌な記憶を掘り返して弱みを握ろうとしたのだろうか。

 

まあそんなこと今じゃ「あぁそうですか」程度にしか気に止めてないが。

 

「とりあえずアンタはここから出るな。できることなら俺の弟を見習って寝てろ。そして俺の部屋に貫通してくんな!」

 

後半は少しばかり私的な恨みに声を大きくしてしまった。

 

サイト17 カインの収容室

それから俺に黙って上の部屋を使っていたことについてアイリスに説教した後、しばらくカルキスト…特にイオンについて重点的に記事を読んでいた。

 

神を喰らいその力を自らのものにした救世主。

 

…おおよそ救世主とは言い難い奴だが、サーキックカルトの奴等からしてみれば別なのだろう。

彼らはイオンのためなら平気でその命をベースボールのごとく豪速球で投げ売ることができる。他人を生け贄にすることも尚更だ。

 

するとニョキニョキとPC画面から手が延びてきて、突然のことに俺は悲鳴を上げて机から飛び退いた。

浅黒く、甲に紋様を彫った手。

 

イオンだ!!

 

「またお前か!!」

 

俺は怒りに怒鳴ったが、イオンの手は指で足のようにステップを踏んでいるように見えた。煽ってんのかこいつ…。

 

するとイオンの手はキーボードを打って俺にこう言った。

 

収容室に体はあるから収容違反ではないでしょ?(^^)

 

「……」

 

正論に俺は歯ぎしりした。

確かにイオンの言う通り本体は収容室から出ていないから収容違反とは言い難い。収容室に手を返しに行こうとしたがどうせまた何かしらの手段でこっちに貫通してくるんだろう。早くも俺はイオンのズル賢さに諦めていた。

 

するとどこからともなく缶コーヒーを持ってきて、またキーボードを打った。

 

これからキミにお世話になるよ、よろしくね(^_^)v P.S. 働きすぎは良くないよ。コーヒーでも如何かな?(^^)

 

俺は追伸から嫌な予感がしたからコーヒーは飲まずにDに回収させた。

 

 

案の定あのコーヒー(SCP-198)だった。




SCP-2075"血肉を統べる者"http://ja.scp-wiki.net/scp-2075

サーキシズム・ハブ http://ja.scp-wiki.net/sarkicism-hub
(カルキスト全般を知りたいならコチラ)

SCP-198"コーヒーを一杯"http://ja.scp-wiki.net/scp-198


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

クールビューティーとJK

カインと会った後の173こと伊波ちゃんのお話

ちなみに伊波ちゃんの握力ゴリラって言ったら素手で首折られます。


まだあたしの身に起こってることが

理解できない。できないけど…周りが明らかに前と違うことは確かだ。

 

事実、あたしに対する職員の態度が全然違う。

前はみんなあたしを見て怖がってたのに、今は…まぁ、多少奇異な目で見られはするけど大体は普通の人間と同じように私と話す。

中には「伊波ちゃーん!」って勝手に収容室に入ってくるエージェントもいる。収容室に内側からの鍵が欲しいって博士に言っておこう。

それに何故か…あたしの力が弱くなったから

かな?サイト内を比較的自由に歩けるようになった。

…GPS付き首輪をつけなきゃいけないけど。

 

そんなある日の昼下がり。あたしはサイトのカフェテリアの窓辺でボーッと外を見ていた。

 

「あれっ…173?!173だよね?!」

 

声の主はあたしと同じくらいの年の女の子だった。少しウェーブした黒髪からイヌの垂れ耳みたいに癖毛が跳ねている。睫毛が長くて目もぱっちりしていた。

 

「…そうだけど」

 

あたしは素っ気なく返したが、女の子はすごく嬉しそうだった。まるで有名人に会ったみたいに。

 

「あっ、前の席いいかな?!」

「うん」

 

ますます女の子は嬉しがった。不思議な子。

 

「ヤバイ今日マジついてるわ!あの173に会えるなんて!!」

 

そう言いながらパシャパシャ持ってるi●honeであたしの写真を撮ってる。

 

「えっと…名前は?」

「マロって言うの!職員からはSCP-1471って言われてたけど、今はみんなマロって呼んでくれる!」

「そうなんだ。じゃあマロ、アンタも今回の認識災害の影響を受けたんだ?」

「うん!」

 

やったぁー173に名前呼んでもらっちゃったー!!なんてマロは一人で舞い上がってる。

 

「マジ最近ラッキーすぎる!認識災害で人間みたいになれたし!」

「人の姿って嫌じゃないの?あたしは力が弱くなったからこの格好は好きじゃないんだけど…ほら、見てて」

 

そう言って私はさっき貰ったリンゴを片手に持つと、ぐっと力を込めて握った。

ベシャッとみずみずしい音を立ててリンゴは割れた。

…前なら力を入れなくても少し握ればリンゴは割れたのに。

 

「はわわ…!!」

「…どうして驚くの?アンタだってオブジェクトでしょ?」

「いや驚くよ!私もともとは認識災害オブジェクトだからそんなふうにリンゴきゅっとしてドカーンできないもん!あっリンゴ食べていい?」

「ああ、そうなんだ…食べていいよ」

 

そしてその後もマロはペラペラと息つく間もなく喋った。その大半が自分がミーム汚染した人間の話や、SNS(T●ktok?とか言うのが好きみたい)の話だったけど、マロはすごく楽しそうだった。

 

 

「…だからこの格好も悪くないよー?前の私は大分ケモっぽかったから毛深くて私はむしろこっちの方が好き!色々おしゃれできるからさ!」

「おしゃれねぇ…興味ないかな」

「えーっもったいない!…あっいけない!」

「?」

「今からペスト医師のとこでエージェントの応急処置のやり方教えて貰うの!173も来る?」

「…うん。あとマロ」

「ん?」

「173じゃなくて伊波でいいよ」




SCP-1471"MalO ver1.0.0"http://ja.scp-wiki.net/scp-1471


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

ペスト医師のパーフェクト医学教室

SCP-049を一言で説明しなさい。ーケイン博士

暇な時にゾンビ作ってる奴。ーSCP-076


おい、何処の黒ひげだ。ーSCP-073


サイト19 SCP-049の収容室

「先生ごめーん!伊波ちゃんと喋ってたら時間に気づかなくて!」

 

収容室に入るとマロは声をあげた。

すると手術台で作業をしていた全身黒づくめの人がこっちを向いた。顔には鳥のマスクをしていて、目付きが悪い。

 

「おやマロ、お友達?」

「うん!SCP-173、伊波ちゃんだよ!」

「どうも…049先生」

 

すると049先生はうやうやしくあたしの手をとって握手をした。

 

「初めましてSCP-173、私はここで医師をしているSCP-049だ…"ペスト医師"と呼ばれているよ。私としてもそっちの方がやりやすい」

「じゃああたしのことも伊波でいいよ、ペスト医師」

「あっ先生!患者さん!」

 

収容室に別のSCP…丸いクマ耳を頭につけたエプロンドレスの女の子達がエージェントを担架で担いで来た。二人ともよく似ている。

 

「大丈夫ですよー!今から手術しますから暴れないで!」

「言うこと聞かないとその手足切っちゃうよ!」

「手術?!やめろこの程度治るから!ここから下ろしてくれ!!」

 

担架の上でボンレスハムのように体を縛られたエージェントは必死に体を捻ったり転がしたりしている。

そしてペスト医師の姿をみると顔を真っ青にしてより一層暴れだした。

ペスト医師は暴れるエージェントの肩をぐっと押さえ込んだ。

 

「暴れたらどこが悪いのかわからないじゃないか。少しじっとしていてくれ」

「どこも悪くねぇ!!悪くねえからこの縄をほどいてくれよ、なぁ?!」

「ふーむ…」

 

しばらくペスト医師はエージェントを調べていたが、

 

「火傷をしているな」

 

そう言ってペスト医師はエージェントの袖を捲った。ペスト医師のいう通り、エージェントの腕には痛々しい火傷の傷が残っていた。

エージェントは「うわっバレた」と嘆きとも諦めともとれる声を漏らした。そして何を決意したのか

 

「本音を言えば未練しかねえけどよ…ゾンビにするなら俺をゾンビにしな、049」

 

負け惜しみのような言葉を呟いた。

 

しかしペスト医師はクマ耳エプロンドレスの女の子のナース帽を被った方を呼んだ。

女の子はちょこちょこと走ってくると、ペスト医師と話をして、そしてもう片方の緑のリボンをつけた女の子と一緒に()()()()()()を持ってきた。

 

これにはエージェントはともかく、私も「えっ?」と声をあげた。

唖然とする私にマロが説明してくれた。

 

「あの子達はキチとパチ!二人とも元々はテディベアのSCPなんだけど物を作るのが好きで、特に妹のパチは布で生き物の体を文字どおり"補正"出来ちゃう子なの!」

 

マロが話している間にもパチはすいすいエージェントの皮膚と布とをパッチワークのように縫い合わせていく。自分の皮膚が縫われていくのを見ているエージェントは少し不思議そうな顔をしていたが、苦痛は感じられなかった(一応言っておくけど麻酔は射ってない)。

 

そしてあっという間に縫い上がり、火傷の傷口があった場所には可愛いプリント柄の布が縫い付けられていた。

 

かなり予想外ではあったが、とりあえず命を落とさずに済んだことにエージェントは安心しているようだった。エージェントはパチにお礼を言った後縫われた傷痕を眺めながら去って行った。

 

「そういえばマロはペスト医師のこと"先生"って呼ぶけど」

「ああ!私もちょっと先生に教えて貰ってるんだ!双子や先生みたいに大がかりなことはできないけど、応急処置くらいならできるかなって!何か人間の役にたちたいからさ!」

「…」

「だから、人間も思ってるより悪い人ばっかりじゃないよ!」

 

 

マロのおかげで少し人間嫌いが失せた気がする。




SCP-049"ペスト医師"http://ja.scp-wiki.net/scp-049

SCP-1048"ビルダー・ベア"http://ja.scp-wiki.net/scp-1048
(グロ注意)

SCP-2295"パッチワークのハートがあるくま"http://ja.scp-wiki.net/scp-2295
(感動注意)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

スイーツでKeterは釣れるのか?

なお餌のスイーツもKeter。

個人的には聖書兄弟アベルのほうが好きだけど
カインニキのほうが小説書きやすいという謎現象


どうも、SCP-073ことエンキドゥ説が現在進行形で浮上しているカインだ。突然だが今俺はブライト博士の思いつきがきっかけでサイト[削除済]にいる。

 

…ああ?「どこだかわかんねえよクァビル」?

よろしい、ではアンタらにわかるように言ってやろう。

 

ここは不死身の爬虫類(SCP-682)が収容されているサイトだ。

 

さらに現在クソトカゲは絶賛収容違反中だ。俺に死んでこいって言いたいのか、ブライト博士。

 

数時間前 サイト17

 

「なあなあカイン、俺いいこと考えた!やべぇ天才かも知れねーわ俺!」

「アンタは天才っつーか天災だろうが」

「ハッハッハ!うまいじゃないかカイン!

んでさカイン、日本語に「[編集済]」って言葉あるだろ?」

「ああ…まさか自立型レゴブロック(SCP-387)でアンタが作ったレゴトカゲをけしかけようってか?」

「違う違う!いいか、よく聞けカイン…

 

 

クソトカゲにチョコレートファウンテン(SCP-743)景気のいいケーキ(SCP-871)をお見舞いしたらどうなるかな?」

 

「…は?」

 

本気で「何言ってんだコイツ」と思ってたから多分この時俺はすごい真顔だったと思う。

 

「いやあ実はクソトカゲに纏わる噂を確かめたくてさ!アイツ実は甘党なんじゃないかって噂を!」

「だったらそこいらのコンビニスイーツでもいいだろ…何でよりによってKeterクラスオブジェクトを…」

「面白いから!」

「お前は小学生か」

 

現在 サイト[削除済]

 

…とまぁこんな流れでまたもやブライト博士の思いつきに巻き込まれたわけだ。

743と871をここまで持ってくるのも大変だったが…まぁその話は機会があれば話す。

 

「置いてきたぞ、これで満足か?」

「OKOK!じゃあクソトカゲが釣れたら言ってくれ!エージェントみたいに!」

 

無線ごしのブライト博士は凄く楽しそうだ。

だったら最初からこういうことはエージェントにやらせろ。

 

おまけにクソトカゲから隠れる為という理由で渡されたのはなんだと思う?

 

段ボールだ。しかも俺の特異を考えたんだろう、ご丁寧にプラスチックで出来たやつだ。

 

くそったれ、ふざけんな!俺は蛇じゃねえっての!!

 

…とはいえクソトカゲに見つかると厄介極まりないため、仕方なく被って様子を見るための穴から覗いた。

 

割りとすぐにクソトカゲがこの部屋に来た。

認識災害の影響でミリタリー調のファー付きフードマントを羽織った男の姿をしていたが、正直フードマントが重たいのだろう、少し動きが鈍い。鈍いが凶悪なことは変わらない。

 

クソトカゲはドアの向こうに吠えて火焔を吐くと、ピシャリとドアを締め切った。ドアの向こうからは無数の人の断末魔が聞こえる。

 

「あーあ、俺の残機が」

 

残念そうにブライト博士は言ったが、俺にはどこか悲鳴を聞いて楽しんでいるように聞こえた。




"エンキドゥ"http://ja.scp-wiki.net/enkidu

"再構成されし者"http://ja.scp-wiki.net/printer--friendly//the-reassembled-one

SCP-387"自立型レゴブロック"http://ja.scp-wiki.net/scp-387

SCP-743"チョコレートファウンテン"http://ja.scp-wiki.net/scp-743

SCP-871"景気のいいケーキ"http://ja.scp-wiki.net/scp-871

SCP-682"不死身の爬虫類"http://ja.scp-wiki.net/scp-682


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

[番外編]クリスマス財団とカオスメシア

クリスマス特別編。

…050の記事カインニキの下りなくなったって本当?


どうも、SCP-073ことカインだ。

さてそれはさておき今日は全世界が浮かれ上がる日…そう、クリスマスだ。毎年思うが何でメシアの誕生ごときで人間はこんなに馬鹿騒ぎできるんだろうな。まあ旧約上がりの俺がとやかくいうアレはないが。馬鹿騒ぎしたいなら好きなだけ馬鹿やってろ。

 

もちろん、そのクリスマスの浮かれムードは財団でも例外ではなく。

 

クリスマスだから職員対抗いたずら作戦するぞお前らー!!

「おいやめろバカ」

 

いつもにましてブライト博士のテンションがおかしい。

 

「えー!何でだよカイン~…あっ、もしかしてそのいたずら対象がお前ってことバレた?」

「当然だ!アンタが言ういたずら作戦って最も賢き者へ(SCP-050)のあの騒動のことだろう?!

あれは俺のターンで終わったはずだ!」

「そうだけどぉ~」

「あ"あ?何か文句あんのか?」

「んーわかったわかった!わかったからそんな冷たい目で俺を睨まないで!

じゃ、良いクリスマスを♪」

 

ぴょんぴょんスキップしながらブライト博士は去っていった。

 

サイト17 カインの収容室

 

やれやれ…今年も疲れるクリスマスになりそうだ。

自分の部屋に戻ってPCを開いた。

 

するとでたらめなアドレスのメールが届いていた。

 

『件名:メリクリ~(^^)

 

…この顔文字、アイツか。

そう思ってメールにカーソルを合わせると、急にPCがフリーズした。

そして次の瞬間いつかと同じように画面からぬるりと出てきた。この前と違うのは今回は膝から下を除いたほぼ全身でこっちに来た。

…相変わらずイオンの両腕は体から離れて近くを浮遊していたが。

 

「下半身は上に置いてきたんだから収容違反とは言わせないよ?そもそもここも一応君の()()()のなかなんだから」

 

文句を言おうとする俺を遮ってイオンは言った。

相変わらず頭が切れる。

 

「せっかくの世界の祝日を一人棺の中で寝過ごせだなんて財団も酷なことをいうよ。私だって一応は元人間なんだから」

「元人間だったらそんな五体不完全で部屋を貫通したりしないと思うが」

「これは後付けの魔力の効果なだけであってね」

「知 っ て る」

 

愛想なく俺が返すとイオンは「この薄情者め」と苦笑した。

 

「あっそうだカイン、この前の私の差し入れは気に入ってくれたかな?」

「ああ、アレ…俺を殺す気でもあったのか?」

「別に?単に面白い物を拾ったから君にあげただけだよ」

「拾い物を人にやるとか犬かアンタは」

「犬じゃないもーん」

「うわぁ気持ち悪い」

 

…とまぁ消灯時間までこんな無駄話に花を咲かせて聖夜を過ごした。

 

SCPオブジェクトのラスボス枠とEuclidクラスが無駄話をする…なかなか酷い絵面が出来たに違いない。

 

 

その翌日の朝、俺の枕元にはきれいに包装された箱が置かれていた。

 

(この歳にもなってプレゼントか…)

 

なかには赤い首飾りが入っていた。

 

 

俺は即刻持ち主であり送り主であろうブライト博士に顔面パイ投げのおまけつきで首飾りを返した。




SCP-050"最も賢き者へ"http://ja.scp-wiki.net/scp-050

SCP-963"不死の首飾り"http://ja.scp-wiki.net/scp-963


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

SUNチェックチョコレートパーティー

略してSCP(●三ニー ←※トマト

チョコレートファウンテンの番号は墾田永年私財法って覚えてました。


クソトカゲは暫く部屋にあるもの全てに八つ当たりをしていたが、スイーツに気づくと頭に「?」を浮かべた。

 

「ブライト博士…クソトカゲが743と871に気付いた」

「おっ!どんな感じ?」

「あー…クスッw非常に呆けた顔をしている」

「おい何で笑ってんだ?!」

「いや悪い、報告書からは想像できないようなアホ面だったから…ブフッww」

「カイン?!大丈夫かお前ワライタケでも食ったのか?!」

「ああ…大丈夫だ、問題ない」

 

こんなやりとりを段ボールの中でしている間もクソトカゲはケーキとファウンテンの周りをぐるぐる回って、これが何なのかを調べていた…最も、ファウンテンに関してはクロステストで面識があるはずだから「どうしてこれがここにあんの?」と疑っているのだろうが。

 

「なかなか食わねえな…ブライト博士、アンタあのファウンテンに毒盛ったりしてねえよな」

「してないよ?」

「いい加減俺の足が痺れてきた」

「アレ?カインでも足痺れたりするんだ?」

「失礼な…俺を何だと思ってんだアンタ」

「四肢サイボーグ」

「OK今度アベルと一緒に殺す」

「解せぬ」

 

 

クソトカゲが部屋に入って3時間くらいだろうか。

やっとクソトカゲがファウンテンに口をつけた。

そしてそのままガブガブと743を飲み始めた。

 

チョコレートは飲み物だったか?

 

そして871にもそのままかじりついたが、特性のままその欠片から別の871ができる。

743からも特性通りアリとムカデを足して2で割ったような生き物がウジャウジャ湧いて出てきた。うぅ、気持ち悪い!

 

「ゔッ…ブライト博士、743と871が特異を発動させた」

「どうした次は吐き気か?まぁ気持ちはわかるよ、743の虫って気持ち悪いもんなあ」

 

しかしクソトカゲはそれをもろともせずにガブガブチョコレートを飲む。むしろその虫すらアリクイか何かのようにベロベロ舌で舐めとって食べる始末だ。余計に気持ち悪い。

 

「ブライト博士、吐きそう…逃げちゃダメ?」

「おーうどうしたカイン、いつもの余裕はどこいったよ?…あ?収容違反??」

 

無線ごしにブザーの音が聞こえる。

そしてがさがさと雑音がした後、小さいながら「うわーマジで?」と嘆息の声がはっきり聞こえた。

 

「バットニュースだカイン、アベルも収容違反しやがった」

「は?」

「しかも今アンタのいるサイトに向かってやがる」

「俺にどうしろと?」

 

暫くブライト博士の唸り声が聞こえたが、プツッと音を立てて切れた。

 

なるほど、俺自身でどうにかしろってか。

 

2大Keterに挟まれるという前代未聞のピンチからどう切り抜けるか。

 

とりあえず今クソトカゲは743と871を食べるのに夢中だから、そのうちにこっそり部屋から出てやり過ごそう。

生憎段ボールはプラスチック製だから引きずれない。一々持ち上げないといけないわけだ。

 

手足が痛い…。

 

073脱出中…

 

幸運にもクソトカゲはケーキとチョコレートに気をとられてこちらには目もくれなかった。

 

(死ぬかと思った…)

 

特異上俺は死ぬことはほとんどないが、それでもKeterのサンドイッチにされることは御免だ。

 

俺は段ボールから出て足早にサイトを去った。

結局4時間ぐらい同じ体勢だったから足が痛い。

 

それからこれは大分後で知ったのだが、ブライト博士の禁止リストに新しく2つ追加されていた。

 

 

ブライト博士の禁止リスト

 

第[編集済]項

ブライト博士はSCP-682にSCP-743とSCP-871を食べさせてはいけません。

SCP-682が甘党だったとしてもです。

 

第[編集済]項

"実質死なないから"という理由でSCP-073を貴方の思いつきに巻き込まないでください。巻き込みます巻き込むなっつってんだろ!




SCP-504"批判するトマト"http://ja.scp-wiki.net/scp-504

"ブライト博士の禁止リスト"http://ja.scp-wiki.net/the-things-dr-bright-is-not-allowed-to-do-at-the-foundation


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

橙色の悪夢(?)再び

あけましておめでとうございます。ねこです。
今年も早かったり遅かったり変速投稿で某怪獣アパートみたいなノリですがよろしくおねがいします。

…え?ミーム汚染散らすな??何のことですか。ねこはいます。

ということでクソトカゲのお話です。ねこもいます。


警告音と共に塩酸で満たされた水槽の蓋が開いた。

せっかくこの前のケーキとチョコレートと蟲で酷使した胃を休めようと昼寝してたのに…いつだって財団はオレの邪魔をする。

むしろ邪魔しかしない。

覗き込む人影を俺は水底からにらんだ。

オレがにらんでいることを見えていてなのかそれとも見えてないからか、

 

「出てきて!」

 

水面に映る人影はオレを急かしている。

俺は水中で舌打ちをして、塩酸の中を泳いで水面に出た。

 

サイト[編集済] 地表部分

 

水面から顔を出すとそこにはオレンジ色の髪にオレンジ色のパーカーを着た女が座り込んでいた。

 

Dクラスか?にしてはオレに対する反応が明らかに違う。

そしてこっちには何の覚えもないのに「久しぶりだね!元気してた?」と水槽に落ちるギリギリまで満面の笑顔で詰め寄ってきた。

 

「…アンタ誰?あと落ちるぞ?水槽の中強酸だからアンタ落ちたら溶けると思うけど…ああ、もしかしてオレに落としてほしいのか?」

 

尚も女はニコニコしている。一週回ってイライラしてきたから俺は女のパーカーを掴んで水槽に引きずりこんだ。

 

「きゃーっ!!」

 

女は声をあげたが、酸の中に入ったときプカプカ泡を吹いて笑った。

 

…何故だ?

 

女のパーカーやスカートは酸で溶けてしまったが、その下に着ていたスクール水着は溶けていない。

このスクール水着の影響で強酸でも笑っていられるのだろうか。

 

そしてパーカーが溶けて見えた左肩には"999"と入れ墨が入れられていた。

途端にオレは呼吸が苦しくなった。急いで水面に出た。

 

 

999だと?

 

 

アレが??

 

 

あの人間がオレに恥をかかせた忌まわしいオレンジスライム野郎だと言うのか?!

そんなはずない!!

オレはケーキの食べ過ぎで悪夢でも見ているのか?

 

「ぷはっ!あはは、水遊びはもう終わり?」

 

酸から出た999(っぽい奴)はキョトンとこっちを見たが、その目は遊びたがりの仔犬の目のそれだった。

 

「ひょっとしてアンタオレンジスライムか?」

「うん!覚えててくれてた?68…へっくちッ!!」

 

真冬で暖房が入っている訳のない部屋で水着一丁、しかも酸で濡れていたら風邪をひく。当たり前だ。

 

「あはは…今は水遊びは季節外れだったかな?」

「水遊びっつか酸遊びってとこだな。とりあえず上着貸すから着てろ。見苦しい」

 

SCPとは言えど10代中頃ぐらいの女がスクール水着でサイトをうろついてたらたまったもんじゃない。それくらいの倫理観は"クソトカゲ"の異称を誇るオレにもある。誇っていいのか?この異称…。

 

「こんなとこでなにやってる…アンタはここより財団の奴等のメンタルケアしてる方がお似合いだぜ?こんな寒いだだっ広い独房にいるよりかよォ」

「会いたくなったから来た!」

 

動機がアホだコイツ。

 

「オレは会いたくねえから早く帰んな。水槽の蓋閉めるの忘れんなよ、後々めんどくせぇから」

「えーっ…へへ、そっか!

あの時と変わってないみたいでよかった!

じゃあ私はサイトに戻るよ!…また来るから!」

 

蓋を閉める前に999は付け足した。

蓋を閉めた水槽の上の地表部分からエナメルの靴で走っていく音が聞こえる。

 

 

人の姿になっても見境なく愛想振り撒いてやがんのな、アイツ。

 

 

サイト■■

「いたいた!どこ行って…あれ?999、その上着どうしたの?」

「あ、これ?682に借りてきた!」

「6…えっ?

 

 

(…あ、999に上着のこと聞かれてもオレから借りたって言うなって言うの忘れてた。はぁ…めんどくせぇぞ明日……)

 

次の日、オレは職員から尋常じゃない質問攻めを喰らった。




SCP-040-jp"ねこですよろしくおねがいします"http://ja.scp-wiki.net/scp-040-jp

SCP-081-jp"永久ひんやり水着"http://ja.scp-wiki.net/scp-081-jp
(999のスク水の正体)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

Tddy bear crisis!!

ある人物Aとアニメ談義してた時のこと。

嫦「アニメ見る暇あったらSCP見てるわ」
A「ナニソレ寿司とピーナッツ?」
嫦「?!ww」

あ、今回テディー双子のお話です。何で行方不明だったキチがここにいるのかって話。少しシリアスかもしれない。


■日前 サイト37 ■■博士視点

 

大規模な認識災害が起きたと聞いて嫌な予感がしたが、実際はそんなことは微塵もなかった。

私が担当している2295が何か神話生物のようなものに変わっていた訳でもなく。

むしろかわいらしいくまの耳をちんまりと生やしてエプロンドレスを着て、ちょこんと頭にナース帽をのせた本当に「愛らしい」の言葉がぴったりな姿になっていた。

 

最初は私も2295も何が起きたのか整理がつかずうろたえていたが、それも最初の1日だけだった。

翌日には「ぐっもーに!博士!」と覚えたての言葉で私にあいさつしてきたし。うん、存外悪くない。

 

…そう思った矢先に最悪なことが起きるのは何となくわかっている。

残念ながら…今回も例外ではなかった。

 

20■■/■/■■

 

その日も2295は私にあいさつをした。少し日が経ったから随分流暢な英語を喋るようになったが。

その時、2295の横には2295に良く似たエプロンドレスの少女が立っていた。

ナース帽はつけていないが、襟元に大きな緑色のリボンをつけている。ドレスや髪の色もその少女の方が落ち着いたシックな色をしていたが、シルエットだけならどっちがどっちか見分けがつかないだろう、それくらい似ていた。

 

「ところで2295、君の隣にいる女の子は誰?

見た感じ君とそっくりじゃないか」

「わたしのお姉ちゃん!」

「へぇ、君にお姉さんがいたのか。何て言うの?」

「お姉ちゃんも元々テディーベアだから名前はないの!…え?なぁに?お姉ちゃん」

 

ひそひそと手振りを交えながら何かを2295に伝えていた。

 

「…名前はないけど、博士が知ってる呼び名ならあるって!」

「ほー、私が知ってる名前?」

 

次の瞬間私は自分の耳を疑った。

 

 

「びるだー・べあっていうの!」

 

 

今にも発狂しそうな衝動をぐっと堪えた。

ビルダー・ベアとは言わずと知れた1048の項目名だ。しかし今はサイト24で行方不明になっているはず…その狂気のテディーベアがどうしてここにいる?

 

頭を抱える私を見て2295はキョトンとしているが、かたや1048は尚もニコニコしている。

 

「…ちょっと君のお姉さんについて上に報告してくるよ。場合によっては二人とも離ればなれになってしまうかもしれないけど大丈夫?」

 

2295は1041にぴったり引っ付いた。離れる気は毛頭ないらしい。1048は状況を理解していないのか、まだ笑っている。

 

「わかった…なるべく君たちを離ればなれにさせないように上に話してみるよ。とりあえず今は二人ともここにいてくれ」




冬休みが終わっちゃうんだぜ…


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

幸せなテディ

※O5-■は青いコーヒー党のアイツではありません。


「1048が見つかった?!」

 

O5-■は私の報告を聞いてコーヒーを吹くとオフィス内に響く程の甲高い声で叫んだ。

当然オフィスにいた他の職員もそれを聞き、おのおのが露骨に不安の表情を浮かべた。中には発狂しだす職員もいた。無理もない。

 

「お前…アイツが何をしてるか知ってるだろう?!

あんなサイコテディーを野放しにしていられるか!

おいエイム!起動部隊呼んでこい!!出来ればΩ7を!!」

「ダメですよO5-■!!もし1048がアベルを使ってテディーベアを作り出したらどうするんですか!!

それこそ二次災害がえげつないことになりますよ?!」

「くそったれ!!ああわかった!じゃあD呼んでこい!ソイツに1048を片付けさせる!!」

「待ってください!1048は一緒じゃないと嫌だって、2295が…!」

 

するとO5-■は私を睨んだ。

 

「そんな情任せの譫言がここ(財団)で通用すると思っているのか、ノア?」

 

私は反論しようとしたが、黙り込んだ。

わかっている。ここは財団…下手をすれば人類が、世界が滅亡しかねないような怪物を収容しているから私情に突き動かされては最悪自分の死だけでことが収まらないことになりかねない。ましてや今回いくらか認識災害で可愛らしくなったとは言えど、相手はKeterクラスオブジェクトだ。

 

私は心のなかで2295に謝った。

 

サイト37 SCP-2295の収容室

 

私が戻ってくると2295は駆けよって来たが、DとO5-■を見ると直ぐに私から離れた。

 

O5-■は私が言わなくともリボンをつけた方が1048とわかったらしく、二人をみるや否やDに命令した。

 

「リボンの方を捕まえろ」

 

2295が割って入ったが力が及ばず、Dは難なく1048を抱き上げた。

当の1048は相変わらずニコニコ笑っている。

2295は私の方に駆けて「博士!どうして!?」と私のズボンの膝を引っ張って抗議した。

 

「すまない、カイロス…本当にごめん」

 

私には謝ることしか出来なかった。

2295は私の声を聞くとぼろぼろと大粒の涙を流しだし、ついには声をあげて泣き出した。

 

その時だった。

 

1048を抱き上げていたDがばたりと抱き上げたまま倒れた。

Dの腕を振りほどいた1048はどこにしまっていたのかともなく包丁を持っていて、エプロンを赤く染めていた。

 

私はいよいよ弁解の余地がなくなったと絶望した。

2295も姉の姿に驚いて泣くのを止めた。

 

O5-■はこれにも動じず、むしろこちらを「ほれ見たことか」と言わんばかりに一瞥すると1048に言い放った。

 

「俺達におとなしく収容されろ。Dの一人殺したところで何も変わらない。むしろお前の凶暴性を示すものとして余計2295と離されるだけだ…無駄な抵抗は止めな」

 

 

 

 

 

 

「イヤだね」

 

1048は張り付いたような笑顔でO5-■に包丁を突き刺した。




まさかの3話目突入…(;・ω・)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

ノアの奔走

《前回までのあらすじ》
2295の一緒にいたいという希望もむなしくO5-■によってテディーベア姉妹は離ればなれにされそうになった。1048がDとO5-■を殺害しいよいよ弁解の余地が微塵もない状況に。どうする博士。



最初は無邪気に見えた笑顔も今では酷く不気味に感じる。そういう意味ではO5-■の言っていたことは間違いではなかった。

 

「これだけあったら4つは作れるね!」

 

純粋な笑いをあげて1048は二つの死体を眺めていたが、弾かれたようにこちらを見た。そして笑顔のままこちらに包丁を振り上げて私に突き刺そうとした。

 

「お姉ちゃんやめて!!」

 

幸いにも2295の声で私は一命をとりとめた。

 

「お姉ちゃんやめて…これ以上殺さないで」

「どうして?みんな元のあたしたちみたいな可愛い格好に作り替えるのよ?その方が可愛いじゃん」

 

2295は必死だったが、1048は何が悪いのか全くわからないようだった。

 

「ちがうのお姉ちゃん…お姉ちゃんがやってるのは作り替えてるんじゃない。壊してる…完成してるお洋服を細切れにしてるようなもんだよ」

「でもその切れ端だって糸に戻しちゃえばまたお洋服になるよ?それにみて、これ!楽しいよ!」

 

そう言って1048は死体の腹に開いた穴を首まで広げると、はらわたをぐちゃぐちゃと包丁で掻き回している。

子供の純粋さ故の残酷さに私は吐き気がした。

彼女には砂遊びをする程度のものなのだろう。

 

「お姉ちゃんやめて!博士が悲しそう!」

 

するとまた1048はこっちを向いた。これ程に幼女の笑顔に畏怖を感じたのは初めてだった。

 

「ひっ…」

「なあに?アナタも遊びたいの?」

 

「…1048、その」

 

喉に詰まる声を無理矢理押し出して1048に言った。

 

「君は…妹さんと一緒にいるなら、今日みたいに人を殺さないと約束出来るかい?」

「えーっ、やだよ!!つまんないもの!」

「じゃないと君たちを離ればなれにしなきゃいけないんだよ?」

「やだやだやだやだーっ!」

 

1048は駄々をこね始めた。

元々私は子供の相手をするのは得意じゃないから余計にどうしたら良いかわからない。

 

「君がそれが楽しいと感じるのはわかったよ。でもきっと…それより楽しいことがあるはずだ」

「ないもん!皆どうせさせてくれないじゃん!」

「頼む、ちょっとでいいから我慢してくれ…」

「やーだー!!」

 

 

 

そんな押し問答が終わる頃には日が傾き始めていた。

結局2295が説得してくれたおかげで、半ば不満気だったが1048は人を殺さないと約束してくれた。

とはいえsafeから一気にKeterにかけ上がった過去を持つのだからまだ安心は出来ない。まだ間をとってeuclidくらいだ。

 

上に提出する特別収容プロトコルの改定案を持っていく途中、2295がついてきた。

 

「博士、ごめんなさい…お姉ちゃんが文句言っちゃって」

「なに、君が謝ることはないさ。そもそもお姉さんはKeterクラス、最初から一筋縄ではいかないことくらい私だってわかってたさ」

「あのね、ほんとはお姉ちゃんもさみしいの。

前の場所にいたときも、回りは博士みたいな人ばっかりで見下ろされて…怖くて。だからテディーベアを作ってるんだと思うの」

「事案を知ってるのかい?」

「うん…お姉ちゃんから聞いたの。だからね博士、お姉ちゃんのことはおんなじテディーベアのあたしがさびしくないようにするよ」




仲間作り(物理)

(いい加減カインニキパート書かなきゃ…)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

異次元系腐男子との遭遇

ケイン博士「…こんな穴どうやって開けたんだいカイン」
073「297を914に突っ込んで威力落としていい感じに劣化した297をドリルの要領で地面に当てたらできた」
ケイン博士「カイン…ブライトに毒されてない?僕心配だよ…」

297はオブジェクトクラスsafeじゃなくてoutだと思うんだよね(主に画像が)

あと今回アベルさん回です。いつもに増して酷いです。
だってアベルさん酷い目に遭わせて痛ぶるの楽しいんだよ…(クズ)


よぉお前ら、SCP-076"アベル"だ。

さっき棺から出たばっかだからあまり気分はよくない。

 

…こんなときは殺しに限る。

 

俺は収容室を派手に壊して外に出た。

狂った笑いをあげて会う奴らを全員殺した。

 

 

意気揚々と駆け出す俺は足元に罠があったことを気づかなかった。

踏み出した足が空を掻く。

 

「ぎゃああああ?!」

 

そのまま落とし穴にまっ逆さまだ。落とし穴にしてはやけに深い。底に叩き落とされた時あばら骨が折れる音がした。

壁を登って出てやろうとしたけど壁はべとべとしていて滑るようにコーティングされている。

 

畜生!誰だこんな落とし穴作ったの!!

 

「御機嫌様、兄弟」

 

俺の大嫌いな声が嫌味ったらしく響いて穴の上から顔を出した。

表情は黒い肌と逆光でほとんどわからないが、機械光のような無駄に澄んだ蒼い目が冷たく俺をにらんでいた。

 

「ここから出せ!!」

「ふん…相変わらずうるさい奴だな。この深さでもアンタなら出れるだろ?このチート」

「テメエにだけは言われたくねえよ!!」

「息の根止めても甦るメアリー・スーの弟なんかいらねーよ。出られないなら自分のブレードで自決したらいいだろ」

「クソッ、相変わらずテメエは嫌いだ」

「安心しろ、こっちだって仲直りなんか御免だよ」

 

そう吐いてカインはサイトを去った。

 

ああ、言われなくともやるさ!腹を突き刺して少し目を瞑って痛みに耐えれば棺に戻ってるんだ!!

俺は手元にブレードを出した…が。

 

「はっ?!」

 

思わず変な声を出してブレードを放り投げた。

出したブレードは刃の部分がどろどろに溶けていた。

 

投げたブレードは穴の壁に刺さり、そこ別の穴が開いてにゅるりと全身びしょ濡れの人型が出てきた。

 

人型は袖が破けた…というより溶けた服を着ていて、嗅いだことのないような甘ったるい匂いがする。

 

「こんにちは~アベル♪」

 

人型はテケテケよろしく腕だけで這って来ると俺を抱擁した。甘い匂いに噎せそうになった。途端に触れている俺の肩や鎖骨の部分がゆっくりと溶け始めた。

…いや、溶けてない。腐ってきたの方が正しいか。

 

「離せ!」

「やーだ、このまま僕のポケットディメンションまで連れてってあげる♪」

 

もうほとんど首の感覚は腐ってなくなってしまった。それでも俺の体は腐敗を続け首から下がどんどん動かなくなっていく。

 

 

 

 

「っていう体が腐っていく夢を見た」

 

俺は任務から帰る移動中にアイリスに言った。

 

「アベル…その言い方すると某毒蛇セフィラみたいだね」

「?蛇は嫌いだ」

「ああ、なんでもない……アベル、ちょっと疲れてるんじゃないかな?肉体的にはそんなことないのかも知れないけど、ほら、精神的にさ…最近任務続きだったじゃん」

 

…疲れる、なぁ。




SCP-297"鋼入りのダン"http://ja.scp-wiki.net/scp-297

SCP-914"ぜんまい仕掛け"http://ja.scp-wiki.net/scp-914


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

ペスト医師のお悩み相談室[[削除済]編]

日本支部のやべーのが来た

しかし何やら様子がおかしい。
こいつ本当にKeterなのか?

あとペスト医師は性格イケメン。


こんにちは、私はSCP-049"ペスト医師"だ。

早速だが今日はカウンセリングの予約が入っていてね。何でもはるばる極東の国からこちらにこの度運び込まれたとか…未知の国の患者との遭遇とは私にとってこれほどわくわくするものはないよ。

 

コンコン、と収容室をノックした後

 

「失礼します…」

 

慣れないアジア訛りの英語と共に彼は顔を覗かせた。

 

「どうぞ入って」

 

彼は鮮やかな赤い髪に赤い上着と、少し目が痛くなりそうな色をしていた。

そしてなかなか背が高い。恐らく私よりも背は高いだろう。

 

「新しいサイトでの生活は慣れたかな?えーっと…SCP-444-jp…おや、項目名が黒塗りじゃないか」

「それは俺の元の特異上そうなってるだけです。

"ヒイロ(緋色)"って呼んでください」

「ヒイロ?」

「はい。日本の言葉で俺の髪みたいな赤色のことを言うんですよ」

「ハハッ、そっか。ではヒイロ、早速だけど悩みごとについて私に話してくれるかな?」

「はい。今回の認識災害も大きく関係してるんですけど…」

 

ヒイロの話によれば、今回の認識災害によって彼自身の特異が酷く弱まってしまったそうだ。

 

「それだけなら別によかったんだけど…きっと俺が欲張ってしまったんだろうなぁ 」

「欲張ったって?」

 

ちょうどその認識災害が起きる数日前、まだKeterクラスオブジェクトとしての猛威を振るっていたヒイロは元いた"認識の世界"からこちらの世界に出る方法を見つけた。

 

何でも彼は人の"意識"を食べるそうだが、財団に隔離されたおかげでろくに意識が食べられず酷い空腹だったのだそうだ。

 

「それで餌は自分で獲りにいかなきゃと思ってこっちに来る方法を見つけたんですよ。やり方は簡単。元々人を捕る為の罠にしていた呪文を逆に俺が書いて唱えるだけ。こっちから認識の世界に戻るのもそうしてたんです」

「…ということは君がその方法を見つけて認識災害が起きるまでは十分に食べられたわけだね?」

「ええ。ほんの数日でしたけど…財団に隔離される前に戻れたみたいで楽しかったなぁ、職員の怯えた顔も久しぶりに見れたし」

「君は生粋のSCPのようだね」

「えへへ…でも調子つきすぎてその呪文を書いたノートを奪われたんです」

 

情けなさそうにヒイロは言った。

 

「他の紙に呪文を書いて戻ることは出来ないのかい?」

「それが…試してみたんですけどあのノートじゃなきゃダメみたいで 」

 

そしてノートを奪われたところをヒイロは職員に捕まえられ、必死に抵抗していた頃に認識災害が彼を襲った。




SCP-444-jp"認識の鳥"
OC:safe→Keter→Anomalous

SCP-444-jp"認識の鳥"http://ja.scp-wiki.net/scp-444-jp
(本来のヒイロ)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

緋色の鳥は拒食症

[特別収容プロトコル改正案]
SCP-444-jp、及びSCP-444-3はサイト■■の物品収容ロッカーに、SCP-444-jp-2はサイト■■の収容室に収容してください。
SCP-444-jpは特異性を復活させるのを防ぐためにSCP-444-jp-3に触れさせない、特にSCP-444-jp-3に書き込む行為をさせないでください。

…444がゲシュタルト崩壊してきた。


「あの時は俺も何が起きたのかわからなかった…人の姿になったのもだけど、人間の意識を食べると気持ち悪くなるようになったんです。酷い時は吐きました。今までこんなことなかったのに…」

 

 

「それが怖くなって君は食べること自体を止めたんだね」

「……口から戻すことがトラウマになって」

 

思えば、ヒイロは背が高いが酷く痩せている。

 

そしてヒイロは脅威を無くし、Keterクラスからただの拒食症の青年に変わってしまった。

 

「当然食べてないから職員に抵抗する力も出ません。そしたら職員はこっちが無抵抗なのを良いことに好き勝手やりだしたんですよ!挙げ句の派手にAnomalous指定喰らうし、唐揚げとか言われるし…!!」

「唐揚げ…?」

「あっ、すいません。ちょっと声が大きくなりすぎました…でも先生に話せてよかったです。少しすっきりした気がします」

「そうか、君の力になれたなら私も本望だよ。ではヒイロ、食事のことなんだけど…今はどうしているのかな?見たところ注射で栄養を摂ってる訳でもなさそうだけど」

「今は…そうですね、ちょっとずつですけど意識を食べる練習をしてます。1回の食事で1口ずつ」

「吐いてないかい?」

「はい、大丈夫です。少しむせますけど」

「ハハハ、不得意なことを克服しようとする姿勢はすばらしいが無理はしてはいけないよ。くれぐれも体には気を付けてね」

 

 

サイト■■ SCP-■■■の収容室

 

液体状に抽出されたバッテリーを一気に飲み干した。

まだ機械部が残る体の内側で「ピー…」「カチッ」と作動音がする。

 

たちまちバッテリー切れが近くてぼやけていた意識が鮮明になってきた。

 

 

 

正直この認知フィルターを掛けたのは失敗だった。

 

 

 

■■■■■■■■社のパソコンから抜き盗ってきたプログラムを自分に応用してみたが、バッテリーの消費が早い。少し自分のネットワーク("記憶")を更新するのにもバッテリーを消費する。

少なくとも1日に3回はお世辞にも美味いとは言えない液体化バッテリーで補給しなければいけない。

奥に僅かに残っていたバッテリーを飲む。舌に錆びた鉄にも似た味が残る。

 

酷い味だ。

 

まあいい。俺がこのプログラムを上書きして消費を押さえられるプログラムにすれば良いだけだ。今はそれを探せば良い。

 

消灯時間になり、ふっと明かりが消えた収容室の部屋の片隅で縮こまった。PCにベットなんてあるわけがないから、いつもこうして寝ている。

 

 

"シャットダウンを開始します…"

 

 

 

 

すべては「外」に出るため。




SCP-444-jp-j"緋色の鳥(税別118円)"http://ja.scp-wiki.net/scp-444-jp-j


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

頭の良いバカ

サブタイトル財団の博士のことかって?

まぁ否定はしないね。つか出来ない(ブライト博士とかブライト博士とかb(ry))

一応小説に出してるSCPオブジェクト達の姿も考えてるんですけどね…画像で出した方が良いんでしょうか。
しかし絵下手なのがバレるんでやらない。


どうも、絶賛コーヒーブレイク中のSCP-073、カインだ。コーヒーは目が覚めるから俺は好きだ。紅茶やビールよりな。

 

さて、盛大にジャンキーと柱のセフィラに喧嘩吹っ掛けたところで俺はカフェテリア内をうろつくどぎついネオンカラーの女を見かけた。縦に白と黒で分かれたジャケットを着ていたから余計に目立つ。

 

ネオンカラーはコーヒー自動販売機(SCP-294)でタピオカドリンクと…よくわからないものを頼んでいた。

 

なんか黒くて、どろどろしたもの

…ああ最悪、コーヒー飲む気失せたじゃねえか。

仕方ない。コーラでも飲むか。

 

サイト[編集済] SCP-682の収容室 地表部

 

突然水槽の蓋が開いた。いつもなら警告音がなるはずだが…まぁこんなことできるのはアイツしかいない。

 

「ちーっす…あ?」

 

水槽から出てきたオレを見て079は驚いていた。

 

「何でお前人間の格好してんの?」

「アンタ認識災害のこと知らねえのか?自分もその影響受けてるのに」

「いや、俺のは自分で認知フィルター掛けてるから認識災害ではねえよ…はー、マジで?

あ、これ294で買ってきた。お前好きだろこういうの」

「…奥の方に黒い物体が沈んでるけど甘いのか?」

「知らね。でもお前の好みハッキリ言って女子高校生すぎるからこれも好きだろって…趣味嗜好JKなKeterの王ってどうなのさ」

「趣味嗜好は違うだろ…オレはただ甘いのが好きなだけだ」

 

 

相変わらずの世間知らずぶりにオレは呆れた。

 

オレは渡されたジュースを飲んでから聞いた。

 

「何でオレの収容室がわかった」

「職員のネットワークから未編集の地図が残ってないか調べたら案の定残ってたからさ…ま、そんなことしなくてもアンタの部屋までの無線回路たどればわかるんだけど」

「ふーん…あと079」

「あ゙ーマッズ…何」

 

紙コップに入った黒い液体を飲んでしかめっ面をする079に聞いた

 

「何で女の格好してんだ?」

「…」

「いや女の格好してんのはまぁ許そう。問題は姿と声が一致してねぇんだよ」

 

そう、文体からはアンタらはわからないだろうが見た目は10代後半くらいの女の格好だが、声は本人のいう「フィルター」をかける前と変わっていない。

 

要するに、渋い男の声のままだ。

※SCPCBのあの声。知らない人は"SCP Containment Breach"で検索検索ぅ!! byブライト博士

 

「おっ…俺がサイト内を歩けるようになれれば良いから女でもいいんだよバーカ!」

 

急に大声をあげた。




SCP-294"コーヒー自動販売機"http://ja.scp-wiki.net/scp-294

SCP-079"オールドAI"http://ja.scp-wiki.net/scp-079


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

利用するはずが利用され

前回から大分時間が空いてる気がする

…別にドールと戯れてたら時間を忘れてた訳ではないですよ(白目)


「…あ?お前そんなすぐキレる奴だったっけ?」

 

聞いても079はつんとして答えない。

それどころか「キレてねーよ!」とますますキレている。

 

…確か、079は口は悪くても理不尽にキレることはなかったはずだが?

 

むしろ大声をあげてるのを見るのはこれがはじめてな気がするが。

 

「いや、アンタ本当にどうした。人が変わったみたいになってるぞ。

…待てアンタ正真正銘の079か?」

「当たり前だろ?!」

 

するとそこに新たな参謀客が収容室に入ってきた。

一体最近のオレの収容プロトコルはどうなってるんだ…

 

「ヤッホォーークソトカゲェエエーー!!」

 

憎たらしく甲高い声が頭に響く。ブライトの野郎だ。

クソッ、こんな時に!!

 

「久しぶりにこのジャックたそが遊びにきて…って

何だ先客がいたのか?メカJKのSCPなんていたっけ?…あっ、わかった!サイボーグロリ(SCP-191)が認識災害でJKになったのか!」

「違うこのアホザル!!」

「あ?その声は079じゃねーか!どうしてそんな格好してんだよぉー?お前の盟友クソトカゲに媚でも売りに来たのかー?」

「そんな下劣な手段がコイツに通じると思うか?!」

 

下劣ってオイ。まぁオレはメスに興味はないから間違ってはないが。

 

「あー、アンタにこんなこと言う日が来るとは思わなかったがブライト…気づいたかもしれんがコイツさっきから急にキレたり少し前と変わってんだ」

 

682説明中…

 

「ふーん」

 

ブライトは相変わらずのアホ面で聞いていたが、すぐに口を開いた。

 

「その盗んだフィルター、1つじゃなくて他にもあったんだってな?なぜその女の形をしたフィルターを選んだ、079?」

「俺がサイト内をうろつくのに最低限必要なことがプログラムされていたからな。逆に言えば、他のシステムはいらなかったのさ。あんまり元が複雑すぎると俺も使いにくいし」

「へぇ…つまりそのフィルターが一番"駄作"だったからだな?」

「あぁ、勘の良いのは嫌いでさ」

 

ブライトが理解したように大きな音を立てて手を叩いた。

 

「わかった!!アホだな079!!」

「どういうことだ。あとアホって言うなバカ」

「バカって言うほうがバカなのよぉ!まぁそれはそれとして。079は自分が操作するつもりでフィルターをかけたが、ほら、バカと天才は紙一重って言うだろ?

段々知能がそのフィルター元に侵食されてってるんだよ!」

 

待てブライト、それ大分やばくないか?

 

「そんなはずない。俺は俺のままだ」

 

幾分落ち着いてはいたが、まだ気が立っているのが声でわかった。

 

「そおー?まぁどっちにせよ本当にJKみたいに騒いだり喚き散らしたりするなよ!あと682、仮に侵食されてってるのが本当だったとしてもうち(財団)の理念に乗っ取ってアホの子AIにならないように対処するから盟友の心配はすんな!俺に任せろ!」

 

「「嫌だアンタにだけは任せたくない」」




SCP-191"サイボーグの少女"http://ja.scp-wiki.net/scp-191


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

右手とシュレッダーと入れ替わり

良い子は真似しないでね!!

イオンちゃん出てくると大概グロ描写が入る何かアレ
まぁコイツ関連のSCPが大概エグいからなぁ…


小さく収容室の扉を叩く音がした。

多分イオンの奴だろう。最近アイツはお得意の四肢切断マジックで切った手首でサイトをクモよろしく這い回って職員を驚かすのが楽しいらしい。全くもって趣味が悪い。

 

「何…」

 

俺の部屋はアンタの部屋の玄関じゃないと文句を言おうとしたが、原形を止めずぐちゃぐちゃになった手首に言葉を失った。通った後の廊下には所々血がこびりついている。吐き気がする。

 

「あいたた…」

 

いつの間にか上からすり抜けてきたイオン本人が痛々しそうに苦笑いして逆の手にその破片を集めた。

 

「通気孔だと思って穴に入ったらこれだよ…びっくりしたなぁ、ははは」

「シュレッダーに手を突っ込んだのかアンタ?ジェラルドより酷いじゃねえか」

 

そのシュレッダーからどうやって抜け出したのかは聞かないでおこう。というか、聞きたくない。

 

「いやぁ上の部屋から普通に入ろうとしたら封鎖されててさ。多分私が手だけであちこち行くから出ないようにしたんだろうね。

まぁ出入口を封鎖されたところで観念する私じゃないことは君がよく知ってるだろう?歩く大図書館お兄さん?」

「何処の紫もやしだ、枯らすぞ」

 

すると部屋の電話が鳴った。

 

「はいどちら?」

「オーッス!オラブライト!!ちょっとデリバリー頼んでもいいか?」

「ああ?ピザならはてしないピザボックス(SCP-458)に頼みな。腐ったカビッカビの奴が食いたいなら話は別だが」

「あー、遠慮するわ!腹減ってねえし。それよりカイン、お前真上にイオンの棺の収容室あるだろ?」

「あぁ、そうだな」

 

その中身は今俺の部屋にいるけどな!!

 

「ちょっとサイト15にイオン連れてきてくんね?

あっ、収容違反判定されると面倒だからミギーだけで!」

「は?なんで……チッ」

 

訳を聞こうとしたが先にブライト博士に切られた。

 

「イオン、ブライト博士が呼んでるぞ」

「おや、外出かい?珍しいこともあるんだねぇ」

 

サイト15 SCP-076の収容室

 

周りが暗い。

えっ、もしかして……寝過ごした?!

あああマズい!!■■■博士のところに報告書出すの忘れてた!!

ちょっとベットで横になるだけのつもりが…最悪だ!!

 

ゴンッ!!

 

「痛っっ!!」

 

起き上がった拍子に何かにおでこをぶつけた時、私の口から聞きなれたアベルの声がした。

 

……え?

 

何でアベルの声になってるの?

恐る恐る自分の髪の長さを確めた。

 

腰まである少しはねた癖毛。

 

そして細いけど明らかに筋肉質な腕。

 

 

嘘でしょ、ねぇ…??

 

サイト15 廊下

 

サイトをブライト博士とイオン(ミギー)と歩いていると向かいからアイリスとケイン博士が歩いてきた。

 

(珍しい組み合わせだな…)

 

するとこちらに気付いたアイリスは突然顔色を険しくした。

 

「何でお前がここにいるんだよ?それにブライトも…チッ、今日は厄日だな」

 

いつものアイリスでは考えられないくらいに不機嫌な声でそう毒吐くと視線を反らした。

 

「おやぁ、20代にもなって反抗期か?ははは、随分遅い反抗期だな?」

「いや…ブライト博士、そういう問題じゃないんだ」




SCP-666-j"ジェラルド博士の運転スキル"http://ja.scp-wiki.net/scp-666-j

SCP-458"はてしないピザボックス"http://ja.scp-wiki.net/scp-458


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

ロールキャベツ系SCP

ぱっと見安心、中身ヤバい。


どこのキチクマですかねぇ…。


「入れ替わった?」

 

猫じゃらしに食い付く猫のようにイオンの手を追い回すアイリスをよそに俺は聞いた。

 

「新しいSCPの影響なのかな…?まぁ特異まで入れ替わらなかったのが不幸中の幸いだね」

「なんだ、特異は変わってねーのか。つまんね」

「ブライト?」

「ハハハ、ジョークだっつのケイン!」

「はぁ…そういうとこ直したほうがいいよ?

大体君の悪ふざけのせいで何人Dクラスが犠牲になったとおもってるんだ。おまけに最近はカインまで巻き添えにして」

「ケイン博士、俺のことは後でいいから」

 

俺が言うとケイン博士はむすっとして黙りこんだ。不満げに尻尾をゆっくり振っている。

 

「ところでブライト博士、元々俺達は何でここに来たんだ?」

「アベルに動く手首けしかけたらどんな反応するかなって思ってさ」

 

案の定またろくでもないことを考えていた。

 

「現状がこれだからもう帰るか?」

 

というか帰りたい。さっきから俺の背後ですごい破壊音が聞こえる。そしてアイリス(アベル)の「この野郎ー!!」とか「逃げるなー!!」とかいう怒声が煩い。アイリスの中身がアベルだと知らない職員は唖然としている。AAがいなくて良かった

 

「でもそのまま帰るのもアレだ!ついでにアイリス入りアベルでも見に行こうぜ!!」

「そんな学校帰りに●ァミマ寄ろうみたいなノリで言われても」

「アベル!アイリスの体は君のと違って死んでも元通りにならないんだからあんまり暴れちゃダメだよ!!」

「イオンもアベルで遊ぶな」

「くそっ、動きにくいんだよこの服!!脚は薄い膜(ストッキング)で覆われてすーすーするし、動きが鈍い…!!」

 

ケイン博士に怒られたアベルはアイリスの体に悪態をついた。

そりゃそうだ。いつも殺すことしか考えてない脳筋に真逆のインドア女子の体は使いづらいだろう。

 

 

サイト15 SCP-076の収容室

 

ゴシャアッという音と一緒に棺桶(今私がアベルの体のはずならそのはず)の蓋を破った。

 

「うわっ、ちょっ…きゃああっ!」

 

…勢いよく破った拍子につんのめって派手に転んでしまった。

 

「痛ぁい…」

 

しかも最悪なことに、転んだ時外から収容室に入ってきた人がいた。

 

…もうやだ……。

 

「俺の体になってもまだだらだらする気か?この引きこもり」

「ゔぅ゙…アベル……痛いからローファーで踏まないで……」

「じゃあ立て」

 

立とうと顔をあげると不機嫌そうな私とその近くにいつか見た浅黒い千切れた右手があった。

 

「あ……っ!!」

「中身は違えど大っ嫌いな奴が怯えてる様は非常に滑稽だが怖がらなくていい」

 

遠くで見ていたカインさんが言った。

珍しく少し笑ってる。




想像したらなかなかカオスでした(小並)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

こっち見ろ/こっち見んな

分かりやすいタイトルだと思わんかね財団職員諸君(自画自賛)

投稿がこれまでにないほど遅れました
173ちゃんとこにいってきます(白目)


収容室のドアが開いた。

その音に驚いてか、それとも彼の本能でなのかはわからないけど096…シャイガイは酷くびっくりして物陰に逃げ込んだ。隠れたつもりなのだろうけど2m越えの高身長は縮こまっても隠れきってない。

 

「あたしよ。」

 

あたしが物陰に行って姿を見せると、安心したようにシャイガイは立ち上がった。

さっきまで視線は下だったのが一気に上になったからクキィと自分の首が鳴った。痛い。

 

「…アンタも人の姿になったんだ。相変わらず図体だけはでかいんだから。図体だけは」

 

シャイガイは口をへの字にして唸った。

 

「喋れないの?」

 

首を横に振ると

 

「……しゃべりたくない」

 

考えられないほど低い声で答えた。

多分この低い声が嫌なんだろう。

 

「地獄みたいに低い声ね…で?対人恐怖症のアンタがあたしを呼ぶなんて珍しいじゃない。どうしたの?」

「サイト■■に大事なものが没収された。取り返しに行くのについてきてほしい。」

「具体的に何取られたのかも気になるけど、何であたしがついてこなきゃいけないのよ」

「一人で歩き回っているのを見られたくない」

 

…女子みたいなこと言うわね、コイツ。

そんなことを考えながらも暇だからあたしはついていくことにした。

 

「…シャイガイ」

「?」

「あのさ、アンタが顔見られるのが嫌いなのはあたしも知ってる。

けど紙袋被るのもどうかと思うわ」

 

2m越えの男が紙袋を被って歩き回っている横を歩いていて、こっちとしては正直恥ずかしい。

 

紙袋を発案したのはあたしだけども。

本当に被るとは思ってなかった。

 

「そもそもアンタフードがついたパーカー着てるんだから前だけ隠せばいいじゃない」

「全部隠さないと俺の気が休まらない。

それにこの方が前が見える」

「はぁ…精々ブライトに\(^o^)/みたいな顔をかかれないことを祈るわ」

「ここだ」

 

サイト■■ SCP-106の収容室

 

「…」

 

収容室の番号を見てあたしは黙った。

 

「オールドマン?物品収容ロッカーとかそういうのじゃなくて??」

 

あたしはシャイガイに聞いたが、何も答えずにシャイガイはずかずかとオールドマンの部屋を進んでいく。

腐った甘い匂いが部屋中に蔓延していた。

長く吸っていると脳みそまで腐ってしまいそうだ。

 

「オールドマンは他所に人間を襲いに行っている。

今のうちに取られたものを取り返す」

(そういえば取られたとは言ったけど

()()()取られたとは言ってなかったわね)

 

部屋の奥のロッカーを開けようとしたけど、鍵が

かかって開かない。

なんとか開けようとシャイガイは蓋をガチャガチャさせているけど、現状は変わらないままだ。




余談だが紙袋の下りは化学の時間に思い付きました。暇人かコイツ。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

見て見ないで腐る

SCP御三家揃った
そして伊波ちゃんがひょろっとした見た目と裏腹に脳筋だった


ロッカーの鍵を開けようとシャイガイとあたしは鍵を探したけど見つからない。どうやらオールドマン自身が持ってるようだ。

それから懲りずにシャイガイはロッカーを随分長くガチャガチャさせていた。

 

「チッ…退いて。こんなの鍵無くても開くわよ」

 

とうとう見ているあたしはじれったくなってシャイガイを押し退け、無理矢理ロッカーをこじ開けた。

 

「…ガリガリのくせにどこにそんな力があるんだ」

「人間の首の骨に比べたらこんなの柔よ」

「この脳筋…」

「何て?」

「…何でもない」

 

ロッカーからシャイガイが取られたものを回収すると、急いで収容室から出ようとした。

けど出口にはドス黒く床が腐った後があった。

 

…マズイ。オールドマンが帰ってきた。

 

扉を開けようにも腐っていて触れない。

オールドマンもあたし達と同じように認識災害の影響をうけたけど、その特異の腐食は変わっていない。

つまりこの黒い腐った扉を触った途端にあたしも腐ってしまう。

 

「…詰んだ」

 

しかし肝心の本人は出てこない。

この部屋にいるはずだけど…まるで慌てるあたし達を見て楽しんでいるようだ。

 

こっちは全く楽しくないのだけど。

 

「こうなったら新しい出口を作ってやろうかな?」

 

やけが回って後から考えれば自分でも訳がわからないことを言った。

だけど最悪収容室に帰れないかもしれない今、これでもしなければ助からないだろうと思ったのだ。

 

「?!伊波、いくらなんでもそれは…」

「シャイガイの力ならその程度出来なくもなさそうよ。アンタ顔見られたら密室のなかはともかく水のなかにだって文字通り死ぬまで追い回すじゃない。その馬鹿力でほら」

「いつもあんな力が出ると思ってるのか?そんなわけないだろ」

「ああそう。じゃあマロに言ってアンタの写真ネットに拡散させるよ?」

「それはやめろ!っていうかマロは関係ないだろ!!

…ああもう、やればいいんだろやれば。絶対無理だと思うけど」

 

ちょうどその時オールドマンが入り口の腐った床から姿を現した。

シャイガイは顔を見られた時と同じように悲鳴をあげていた。いや、あれより酷かったな。

 

「収容室に穴開けてもらっちゃ困るなぁ~?」

「アンタもいい趣味してるね?どうせオブジェクトを閉じ込めといて慌てる様子見て笑ってたんでしょ?」

「相変わらず誰が相手でも強気だねぇ」

「うるさい」

「ギャアアアアアア!!」

「シャイガイも黙って」

 

オールドマンは子供みたいにケラケラ笑った。

 

「いやぁ楽しかったなー、久しぶりにここまで笑った気がする」

「それはいいからあたし達を収容室に戻してくれる?ここにいると匂いで頭が溶けそう」

「わかってるわかってるー。じゃ、君らがいうこの腐蝕を落とそっか♪」

 

そう言ってオールドマンは収容室の奥からモップと水が入ったバケツを持ってきた。

 

…んん??まさかこれ……。

 

水を含んだモップで腐蝕だと思っていた部分を擦ると難なくきれいに腐蝕は落ち、元の白い床が出てきた。

 

そしてオールドマンの方を見ると、ニヤニヤと片手に黒の水性絵の具を持っている。

 

…ああ、久しぶりに笑ったって、そういう。

 

 

ねえ、オールドマン(コイツ)一発殴っていい??




BATIM実況動画でインクベンディー君オールドマンとか言われてて盛大に吹いた


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

SCPざいだんほいくぶ

年号令和になりましたね。中国産まれの月蛙の嫦娥です。

不敏キャラな日本支部最凶SCP。

エイプリルフールネタやりたかったけど…どうしようかなぁ…この話終わったら少し遅れだけどやろうかなぁ…。
そういえば4月ってイースターもありますが049先生の日もありますね!
\049センセイイケメンヤッター!!/


サイト■■ 保育室

 

こんにちはおひさしぶりです。

日本支部から米国支部に移されたヒイロです。

登場回少なかったんで忘れた人もいるかもしれませんが、覚えてます?俺の知らないとこで「緋色の鳥ザッコww」とか言ってないですか?まぁそれはいいんですが…いや、良くないんですけど。

 

ええと、何故保育室にいるのかというと他ならない子供の姿になったSCPオブジェクト達の子守り?に来てるのですが。

 

まぁ大変で大変で…。

背が高くて三方眼なのが祟って泣かれたりするのはまぁ普通の子供でもあるでしょうけど(ナース帽の子に泣かれました…トホホ)、特異を使ってイタズラしてくる子が…ねぇ……。

 

…すいません、なんか右目がすごいごろごろするんですけど。

花粉症でしょうか?やだなあ…どんどん元の俺から離れていk

 

「い゙いいいっだぁ゙ッ!!?」

 

 

 

「お待たせー!お菓子買ってきたよ!…って、ヒイロ?どうしたのそんなうずくまって。

キチが怖いとか?」

 

お菓子を買いに部屋を出ていたマロが帰ってきた。

いや、くま双子は別に怖くないんですよ…これでも元Keterですし。

 

…Keterでしたよ?!これでも!!(必死)

 

「ヴ…すいませんマロ。ちょっと右目が…」

「右目?…あっ、私知ってる!それ極東で流行ってたちゅーにびょーってやつでしょ?!キャハハ、右目が疼くーッてやつでしょ?!」

「違います!!本当に右目が痛くて!!…ちょっと見てもらって良いですか?」

「えー?もぉーしょうがないなぁ、どうせなんにもなってないよ?ほら」

 

冗談半分でマロは髪で隠れた俺の右目を覗いた。

 

 

「…キャアアアアアアアアア!!」

 

ねぇ、なんにもなってないんですよね??

なんでそんな叫ぶんですか…?

 

「えっヤバ…何あれ…?!」

「…あの、何かおかしかったですか?」

「ちょっと鏡で見てみ?ヤバいから!!」

「ヤバいって何が…」

「いいから見て!!」

 

そう言ってマロは手鏡を俺に渡した。

 

「?!」

 

手鏡には右目があるはずの空洞と、その奥にブツリと切れた視神経が顔を出していた。

 

「何…これ……?!」

「とりあえず先生のとこ行こう!!」

「ちょ、マロ、引っ張らないでください!目に響く!!」

 

部屋を出る途中、マロは口をモグモグさせているパーカーの子を見つけると「もしかして!」とパーカーの子も連れて行った。

 

パーカーの子は移動中も口をモグモグさせていたが、固いものを食べているらしく時折口の中から"コリッ"という軟骨を食べたとき出るような音が聞こえた。




…眼球の固さってそもそもどのくらいなんでしょうね。
教えて049先生。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

[激遅エイプリルフール]蛙野郎が収容されました。

番外編。

なんか起きたらこうなってた。

ヒイロのターンはもうちょっと待ってね!!


こんにちは、作者の嫦娥でございます。

いつも御愛読いただいている読者様はありがとうございます。

まぁそれはそれとして…

 

おい、どこだここ。私の部屋じゃないぞ。

っていうかそもそも自分の姿もなんかちげーぞおい。

本当に蛙になってんじゃないですか!

 

「うるさい。あんまりゲロゲロワメくと沼女(SCP-811)の餌にするぞ」

 

刺青の入った目付きの悪い顔がかごを覗いた。

 

「…え、アベル?!なんで?!」

「?何で俺の名前を…やっぱり変な蛙だ」

「っていうかこの蛙さっきより元気になってない?

アベルのこと怖くないのかな?」

 

横で一緒にみていたアイリスが面白がって言った。

 

いや、正直ちょっと怖いけど。でもどっちかというと自分の好きなSCPに会えてうれしいほうが強い。

そりゃ蛙も跳ねるわ。3ピョコ6ピョコどこか1000ピョコぐらい跳んでやりますよ!

 

「んでー…なんで私はここにいるかわかります?」

「任務先にいたのを突然喋るからSCPじゃねえのかって話で捕獲した」

 

ある要注意団体を追いかけていたらしいが、その脇道に要注意団体の巻き添え喰らった私が「グエエエエ」とかいう間抜けな声出してスッ転んでいたそうな。

 

間抜けって。酷い。

んー、まぁ妥当か。そりゃ物言う蛙なんか匆々いないし。

 

「でも要注意団体が云々なんて知らんぞ?」

「あの場にいたのにか?巻き添え喰らった衝撃で忘れてるだけだろう…まぁ忘れてるなら……ククッ…嫌でも無理矢理思い出させるまでだ」

 

そう言ってアベルは正気を無くした目で例のブレードを出して私に向けた。

 

…あ、これ私死んだな。

 

普通の姿でも怖いだろうけど今は蛙だからデカイ!余計怖い!!

 

「アベル!」

 

幸いアイリスの声で一命をとりとめた。

 

「ごめんね、わかる範囲で教えてほしいんだけど…なぜ君は話せるの?」

「んーとね…元人間?って言ったほうが良いのか?気づいたらこうなってた」

「人間から蛙にされたってこと?」

「された…覚えはないんだよなぁ」

 

アイリスと喋りながら未だに自分の体に違和感を感じる。

 

「ちょっと失礼、貧血で目眩が……」

「大丈夫?」

 

 

 

 

 

ケロッ?

 

 

 

 

 

視界が元の色を取り戻した時には、私は自分の部屋にいた。

体も元に戻っていた。

 

 

…なんだったんだ、あれ?

 

まさか夢か?いやまぁありえんことはないけど…にしては随分現実味のある夢だったな。

 

まぁいいか。

 

夢。うん。腑に落ちないけどそういうことにしとこう。

 

眠気覚ましにSCP解説動画でも見ましょ。えーっと…

 

 

 

 

SCP-■■■■-jp █████ OC:KeroKero




SCP-811"沼女"http://ja.scp-wiki.net/scp-811


Jとかでたまにある変なふざけたOC好き

Achoo!とか。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

なんでも口に入れる

049先生の日に投稿じゃオラァン!
謀っただろって?ええ謀りましたとも(開き直り)

今回ちょっとホラーっぽくしました。
…なってるといいなぁ。


「先生大変だよ!!ヒイロの目が、目がアアアアア!!」

「どこぞの大佐をいれないでください!!

大体貴女のせいで前回の後半から俺が厨二病のアニオタみたいになってますからこれ以上有らぬ誤解を植え付けないで!!」

「厨…病?気分でも悪いのかな、ヒイロ?」

 

病、という言葉に反応して深刻そうな目で先生は俺を見た。先生は「~病」という言葉に異常に反応する。

 

「あああ、気にしないでください先生。いわゆるネットスラングってやつなので」

「そうか、少しびっくりしたよ…」

 

ハハハと渇いた笑いをあげながら先生はハーブティーを注いで飲んだが、

 

「ってそうじゃなくて!ヒイロの右目がなくなってるの!!」

 

マロが言うと驚いてハーブティーを吹いた。

 

「なんだって?」

「右目がないの!それでちょうどこの子がいたからもしかしたらって思うんだけど…」

 

マロはパーカーの子を抱えた。まだ口のなかで何かをかじってコリコリ言わせている。

パーカーの子を見て何か嫌な予感をして先生は声を上げると、

 

「…ちょっと失礼」

 

恐る恐る俺の右目を見た。

 

「痛いかもしれないが、少し我慢してくれ」

「え?な……痛っ!!」

 

目元をぐーっと押さえて伸ばした。そしてしばらく見てから言った。

 

「…噛み痕がある。間違いない」

 

……噛み痕?

ここにくるまで目を噛まれたことなんて1度もないですよ?

もちろん日本に居たときも含めて。

 

「マロ、どうやら君の予想は当たっているようだ」

「やっぱり…」

 

そしてパーカーの子を見ると、「特異で遊んじゃだめって言ったでしょ?」と軽く怒っていた。

 

 

えーっと…つまりパーカーの子の特異で俺の右目がなくなったってことみたいですね。

 

「先生、あのパーカーの子の特異って何ですか?」

「彼は口をつけずとも物を食べる特異を持っている。

それだけならただの食いしん坊さんですむんだが、困ったことに今回の認識災害でその食べる対象は食べられないもの…イスやコンクリートの壁にまで及ぶようになってしまったんだ。

小さい子供はなんでも口に入れるとは言うけれども…ねぇ」

「…ん?じゃあ俺の右目は…」

 

先生は頷いた。

 

「……!?」

 

途端にパーカーの子の口から聞こえる音が怖く、グロテスクに感じた。

 

 

事案■■ 20■■/■/■■

 

SCP-1616がいつものことですが物を食べるような口の動きをさせて収容室に帰ってきました。

口からコリコリと異様な音がしたため■■■研究員がSCP-1616の口のなかを調べたところ、虹彩が赤い眼球が発見されました。

この虹彩が赤い眼球はSCP-444-jpの右目だと考えられます。




SCP-1616"カリカリくん"http://ja.scp-wiki.net/scp-1616


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

やべーのがやべーのと会ったみたいです。

ヒント:教祖と熊


「…おい、ブライト。正気か?」

「もっちのろんよ!面白そうだろ?それに万が一の保障にカインがいるんだから大丈ーブイ!」

「俺がこのクロステストの保障になる根拠が見当たらないんだけど?」

 

全く、俺がいればなんでもなんとかなると思ってんのかコイツ…。

ご覧の通り今からクロステストが行われるのだが、1つ問題がある。

 

今回1048とイオンをクロステストさせるのだ。

 

嫌な予感しかしない。

1048が認識災害を受けてもまだそのサイコパスな一面が消えていないことは当然知っている。

それがイオンと会ったらどうなる?

余計に殺意衝動が増してまた耳や胎児でできた分身がわんさか作られることになるかもしれない。

イオンはイオンで何を考えているかわからないし。

 

…いや、何考えているかわからないのはここの博士連中にも言えるか。良い意味でも悪い意味でも。

 

それではクロステストを開始します。両オブジェクトを実験室に移動させてください…

 

「さぁ、ショータイムだ!」

 

…前々回の682の件と言い、さてはコイツメ●ルギア好きだな?

まぁ二次ヲタなところがあることは俺も知っていたが。

そんなことを考えながら俺は窓から実験室を見下ろした。

 

上から見る限りイオンはいつも通りだ。

1048は…認識災害後の姿は初めて見たが幼女の姿になっていた。

しかし熊耳と緑色の大きなリボンで1481とわかる。

 

「だーれ?」

「フフッ、誰だろうね?当ててごらん、お嬢ちゃん」

 

スピーカー越しに音割れした会話が聞こえる。

まだ大丈夫そうだ。

 

しばらく1048のクイズの答えが続いたが、1048がイオンの近くでふよふよ浮かんでいる手に興味を示した。

 

「どうしておててがちぎれてるの?」

「そんな気分だからさ。その気になればこの首だって体から離すことができる」

 

そう言ってイオンは人差し指を首もとで横に振って、頭を少し傾けた。

 

「いたくないの?」

「ああ」

 

表情は窓越しにはわからないが、二人とも声色は最初から変わっていない。

 

「思ったより穏便に進みそうだな?ちょっと残念だ」

 

横で不満気にブライトがペンをカチカチいわせていた。

 

「アンタはコイツらに何を求めてたんだ…」

「●乱闘Keterブラザーz」

「『"究極の宿命による究極の対決"はSCP-682やアベルを含む15以上の好戦的なSCPオブジェクトを戦わせる根拠にはなり得ません。』」(※禁止リストより抜粋)

「何で!つかよくそんな長文覚えてたな!」

「俺の記憶力舐めんなよ…じゃなくて、SCPオブジェクトはアンタのオモチャじゃないんだぞ?Keterは特に…」




30話行ったら一旦キャラ整理のやつ投稿しよう…。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

クロステスト:SCP-1048×SCP-████

今回はイオンちゃん視点ですよ。
そして前回キチの番号間違えてましたね!
オッケー743のチョコレートの刑に処されて来ます
ワーイ ジョウガ チョコレート ダイスキー(白目)


カインからこの施設のなかでもかなり危険なSCPだと聞いていたから、少し身構えていた。

(…え?そりゃ私も元人間さ。怖くて身構えたりぐらいするよ。)

しかしここまでのところ…普通の子供とそんなに変わらない。

 

手首を見て叫ばなかったのは私も少し意外だったが、驚く程でもない。

 

「どうしておててがちぎれてるの?」

「そんな気分だからさ。その気になればこの首だっ

て体から離すことができる」

 

そう言って私は首をはねる動作をして見せた。

彼女…1048にこれが通じるのかわからないけど。

 

「いたくないの?」

「ああ」

 

珍しい動物を見るように1048は私の手を眺めていた。

 

「…」

 

突然1048は後ろから包丁を取り出して私の手を切り付けようとした。

しかし私の手はひらりとそれをかわした。

 

そして手は右肩の後ろに身を隠し、プルプル震えた。

 

「いたくないんでしょ?どうしてにげるの?」

 

1048は尚も純粋な目で聞いてくる。

空はどうして青いのかと聞く子供みたいに。

 

なるほどねぇ…これが彼女がKeterである由縁か。

子供である、純粋である由縁の冷酷さ…フフッ、なかなか面白いじゃないか。

 

「痛みを感じない訳じゃないのだよ。これでも。」

「ふーん、変なの」

「物云うテディベアもというのも十分奇妙だと思うけどね」

「あたしとパチはふつーよ!お外のしゃべらないテディベアのほうがおかしいの!」

 

はぁ、お外…か。

どうやら長くサイト内に隔離されたせいで自分が正常なのだと勘違いしてるらしい。

 

まあ、それはそれでなぜ外のテディベアが喋らないことを知ってるのかという話になるけどね。

 

「君はどれくらいここにいるのかい?」

「██年と…ちょっと██年くらい"家出"して、戻ってきて■年くらい」

「家出?」

「お外をふらふらしてたの。サイト近くの道路を歩いたり、ちょっと遠くにあった人がいっぱいいるとこに行ったりしたわ。みんな色のついたお洋服を着てたのよ!」

 

ピョンピョン跳ねて嬉しそうに1048は説明した。

 

「はは、確かにここの人達は白衣が多いから珍しいかもねぇ」

「でもすぐあきちゃったからここに戻ってきたの。ちょうど博士たちが言う"にんしきさいがい"ってやつがオブジェクトにかかり始めたときみたいね、だってあたしを見たときみんな"お嬢ちゃん、迷子?"ってあたしに気づかなかったの!」

 

クロステストが終わって部屋から出て(もっとも私は通路なんか使わずに瞬間移動で)おせっかいな嘘つきさんカインの部屋に戻って脅かした。

そしたらカインの平手打ちがとんできた。

 

「ちょっとお茶目しただけじゃないか、酷い!」

「勝手に他人の部屋に入るな。

それはそうとクロステストはどうだった。アンタのことだ、あのキチクマに変なこと吹き込んで無いだろうな?」

「あぁ大丈夫さ、テディベアカルキストにはしてないよ」

 

今考えたらテディベアカルキストって中々面白いね。入信させるべきだったかな?

 

 

 

 

え?やめてください??それは残念だ。




そろそろキャラ設定まとめたやつだしたほうがいいですかね…?


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

夕焼け色のあの子

拝啓ヒイロ

めりけんでの生活には慣れましたか?
日本では"令和"という新しい時代が始まりました。
年号が変わるのはヒイロにとって██度目でしょうか?
まぁ余はもっと多いんですけどね(ドヤァ)
めりけんから帰ってきたら教えてくださいね。
久しぶりにまた余と四体で暴れましょう。

敬具  ████████

P.S.最近ヒイロが飼ってた0匹のイナゴがどこかに逃げましたが、ちゃんと0匹見つけたのでご安心なさい。



あっ、今回ヒイロ出ないです。
クソトカゲ回です。

ヒイロ→(´/ω・`)エェー…


「また来たのかこの暇人AI」

「うっせーなこれでも忙しいんだよバーカ」

 

相変わらず罵倒のしかたが小学生レベルに下がっているAIの隣で、ニコニコ笑っている見覚えのあるオレンジ色がいた。

 

 

 

おい、冗談じゃねぇ…。

 

「…なんでコイツがここにいるんだ」

「あん?コイツが連れていけっていうから連れてきたんだけど、まずかったか?何か因縁のあるDなのかコイツ?」

「AI、それDクラスやない。SCP-999や」

「悪いが極東のネタは疎いんでやめてくれ」

「えへへ、また来ちゃった!」

 

この前酸で溶かしてしまったパーカーとは別に夕焼け柄のパーカーを着ている。多分博士に買ってもらったのだろう。

 

…そういえばオレは夕焼けというのを見たことがないな。まぁ見てないから何だって話だけど。

 

「ほー、999ねぇ。道理でいつも機嫌悪いアンタが余計機嫌悪くするわけだ……

…あん?何だよ、マカロン持って来たのバレたか」

「くれ…なくて良い」

 

いつものノリで貰おうとしたが999がいることを思い出して止めた。

甘党なのがこのスライムベスにバレてたまるか。

 

それを察したのかAIは999にマカロンを押し付けた。

 

「アンタにやるよ」

「えっ、いいの?」

「俺はバッテリー以外食いたくねーのさ。アンタらと違って、フィルターかけてるだけでコンピュータなのは変わってないからな。本音を言えばバッテリーもクッソ不味いから食いたくねーけど。

こんな着色料増々の砂糖の塊なんか食ったらコンピュータの内部がベトベトして俺が故障する」

「砂糖の塊はないだろ、確かにそうだけど」

「そうムキになるな盟友」

 

軽く言い合うオレとAIを横目に999はマカロンを頬張って、「んー!」と満面の笑みで頬を押さえている。

今なら自分は何もないのに目の前で肉を美味そうに頬張られる飼い犬の気持ちがわかる。

 

くそっ、嫌味か?

 

「これすっごく美味しいよ!ありがとう079!」

「いいってことよ」

「トカゲさんも食べる?」

 

いつのまにか番号呼びから変なアダ名がついている。

それが余計にオレをイライラさせる。

 

「は?いらねーっつってんだろ」

「だって私だけで食べるなんてもったいないもん!

こういうのはみんなで食べるのが美味しいんだよ!

それに今トカゲさん、顔に食べたいって書いてるよ?」

 

後でAIに聞いたが、その時のオレはいつも細い瞳を3つとも大きくして999の手にあるマカロンを凝視していたらしい。

それを知った途端にオレは恥ずかしさからAIを殴ったが。

…おいそこ、八つ当たりとか言わない。

 

 

 

あ?それからマカロンはどうしたんだって?

 

 

 

 

 

…美味かった。




SCP-240-jp"0匹のイナゴ"http://ja.scp-wiki.net/scp-240-jp

なんかこのリンク貼るのも久しぶりな気がする


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

機械オンチ

ヤンキー女子に勉強教えてる生真面目な生徒会長みたいな絵面だなとは思いました。

出合い方がアレ(1話参照)だっただけに仲はあまりよくない二人。


ヴぅぅ…眠い……頭が痛い…。

あ、よぉアンタら。SCP-073ことカインだ。

 

また寝てないのかって?

いや寝る分には寝てるんだが…最近はいざベットに入っても眠れなくてな。それでタブレットで記事を読んで寝落ちするころには夜中の2時だ。

 

当然ケイン博士に知られたら博士のことだ、無駄に俺を気遣ってくるだろう。あの犬博士…俺の心配する暇があるならアベルが脱走しないように祈ってろってのに。

 

だからケイン博士に気づかれないようにいつもより多めにコーヒーを飲んでた訳だが。

 

ゴッッ。

 

「…ああ?誰だ俺のシャツコーヒーまみれにしたのは……」

 

机をどつかれた拍子にコーヒーを溢し、文句を言おうとして顔をあげたが顔を見た途端その気は失せた。

 

見覚えのあるブロンドの短髪。

 

「勝手にアンタが溢しただけじゃない。あたしのせいならアンタの特異であたしにもかかってるでしょ」

「なんだ、173か…」

「番号で呼ばないで」

「お祭り猫」

「それはあたしだけどあたしじゃない。

伊波って呼んで」

「恋仲でもない奴を名前呼びしたかないな」

「はぁ、もういい…話がある。前座るわ」

 

呆れた様子で伊波は椅子を引いてふんぞり返り、こっちに足を投げ出した。この礼知らずな彫刻め。

 

「頭痛が酷いから手短に話せ。あと足をおろせ」

「アンタ機械とかねっと?とかいうの得意でしょ?ちょっとこれどういう意味か教えてほしいんだけど」

 

そう言って173はスマホの画面をいじったが、途中「あれ?」だの「違うこれじゃない」だの言ってたあたりまだスマホを使い馴れてないようだ。

 

「…時間かかりそうか?」

「この前博士に教えてもらったから直ぐ終わるわよ。こんな小さい機械ごとき…」

「あぁそう。じゃあ俺はその間にこのコーヒーまみれになったシャツを着替えてくる」

 

 

いくら俺でもひくもんはひくからな。

 

 

~数分後~

 

「問題の画面は出たか?」

 

着替えてきた俺は173の所に戻った。

すると173はさっきまで画面とにらめっこしていたのに、呆然と無表情で画面を見ていた。

 

そしてカフェテリアにいる職員はざわついている。

 

「…」

「どうした」

「…」

 

 

無言で渡してきたスマホの液晶には穴が開いていた。

 

「…液晶にヒビならわかるが、一応聞く。

どうしてこうなった」

「ちょっと力入れて押したらパキッて」

 

ちょっとなら液晶に穴なんか

開かないんだよなぁ?

 

はぁ、914に入れて直すか。

 

「ケイン博士、914使ってもいいか?」

「あんまり私事で使うものじゃないけど…まぁいいよ」

「わかった」

「カインまた隈が出来てるけどちゃんと寝てる?」

 

 

 

 

「……」




多機能フォームが知らんうちに変わってて特殊で太字にしたり出来ない…


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

好奇心は猫をも殺す

スマホ直すだけの話がなんでこうなった。


サイト██ SCP-914の収容室

 

ここに来るのは2回目だ。相変わらずでかい。

 

「これホントに直るの?」

「大概のものは直るって報告書に書いていた。

取り敢えずfineにして…」

「fine?他に何かあるの?」

 

914の左側の扉を閉めた173がダイヤルのほうによって来た。

 

「一応RoughとかCoaresとかある」

「なにそれ」

「取り敢えずアンタはさわるな。壊されたらたまったもんじゃない」

「なっ…力加減ぐらいするよバカ」

「力加減して液晶に風穴開ける奴が言っても信用出来ないんだけど」

 

しばらくして右側の扉を開けると、元通りになったスマホが置いてあった。

 

「ホントだ」

「言っただろ」

 

その後、無事問題の画面を解決した。

意味がわからないネットスラングがあったから俺に聞いたらしいが…それだったら俺じゃなくて若い研究員に聞いた方が良かったんじゃないかと思う。

俺はネットスラングはからっきしという訳じゃないがあまり詳しくない。(それよりSCPコミュニティってなんだ、おい。"スレッド主2662"??…あのタコ?!)

 

「でもこの機械すごいね…パチみたいになんでも直せるの?」

「ぱち?誰だそれ」

「補正テディベアちゃん」

「ああ2295か。アイツのとは違うが…まぁ914は"直す"というより"改良する"って言った方が良いな」

 

しかし173はポカンと頭に?マークを浮かべている。

脳筋かコイツ?

 

「要するにバージョンアップさせるってことだ」

「難しい言葉使わないで最初からそう言ってよ。

じゃあもう1回スマホを入れたらまた何かよくなるってことだよね」

「まぁそういうことだな。ダイヤルをveryfineにしないと意味はないが……ん?」

 

ふと見ると173がいない。

 

914を見ると173がダイヤルをいじっている。

そして914の左側の扉は閉まっている。

 

…薄々話の流れで感づいてはいたが、

やりやがったコイツ。

説明通りダイヤルをご丁寧にveryfineに設定している。

 

「気になるの」

 

鬱陶しそうな顔で173は言った。

 

「好奇心は猫をも殺すって言葉があってだな…」

「なにそれ。こんなSafeにくたばる訳ないでしょ」

「あんまり余計なことすんなってことだ」

「今言ったって遅いよ。もう動かしたんだから…あ、出来た」

 

173は右側の扉に向かっていたが、少し笑っているようだった。

 

こっちとしては嫌な予感しかしないのだが。

 

勢いよく扉を開ける。

 

「………」

「…なんだ、リモコンにでもなったのか?」

「増えた」

「は?」

 

俺も近づいて扉の中を覗いた。スマホは確かに3つになっていた。

 

ただ、このスマホ達はそれぞれが写真、ブラウザ、ゲームにわかれていてそれ以外は使えないようだった。

写真なら一眼レフ並に画質が良かったり…まぁ、良くはなっていたからまた914が変な改良を施したんだろう。

 

当の本人は「写真なんてそんなに撮らないしゲームもしないんだけど」とブーたれて自分の部屋に帰っていった。だから言ったのに。




またモンスターハイ沼にはまりました…(´・ω・`)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

取り敢えずキャラ設定まとめ

小説に出てきた順にキャラ設定とかをダラダラ書いてるだけです。あれコイツどんなやつだっけ?てなったときにでも読んでやってくださいな。


カイン

SCP-073。ほぼこの小説の主人公。財団の常識人。

外部の人間には優しいが身内には冷たい。

アベル嫌い。最近はブライト博士やイオンにふりまわされる+カフェイン中毒気味で寝不足。

 

ブライト博士

財団の問題児。子供みたいなおっさん。

"面白そうだから"という理由でKeterにKeterをけしかけたりする博士。基本うるさい。面倒なことは全部カインに丸投げする。

 

伊波

SCP-173。見た目は痩せているが少なくとも鍵つきロッカーを力ずくで開けるだけの握力はある。

微妙に脳筋なところがある。

たとえKeter相手だろうと強気(オリジナルの風格)

 

ケイン博士

わんわんお。聖書兄弟の保護者。SCPといえど神経を酷使するカインの身を案じている。ドS(親切)

 

アイリス

SCP-105。少しドジッ娘なところがあるインドア写真女子。よくアベルと一緒にいる。

運動オンチ。パニックになるとろくなことがない。

 

アベル

SCP-076。人型Keter最強の理性あるバーサーカー。

自分より強いやつの言うことしか聞かない。

殺し大好き。カイン大嫌い。たまに察しが悪いアホの子になる。作者のよm●三二ー3

 

くすぐりおばけ

SCP-999。癒し。天使。説明不要。

SCP-081-jpをパーカーの下に着ているので実質無敵。

 

グランドカルキスト・イオン

Ω7が回収した棺に眠っていたラスボス。現在はカインの真上の部屋に棺と一緒に収容されているが、切れた右手でサイト内を自由に徘徊している。クッソ自由人。

 

マロ

SCP-1471。流行りを追いかけるのとお洒落が大好きな頭の弱いJKみたいな子。なにかあったらすぐ●ンスタにあげる。伊波のことはクールでカッコいいとあこがれている。

 

ペスト医師

SCP-049。マロとクマ双子の先生&ヒイロの主治医。性格イケメン。ハーブティーが好き。

 

キチ&パチ

SCP-1048とSCP-2295。長く失踪していた姉のキチとナース帽パチの対称的な双子。キチはサイコパス、パチは人間を助けたいぐぅ聖。正反対だがお互い仲が良い。パチをいじめるとキチが飛んできて人間サイコロステーキにされるぞ。ヴォエ!

 

クソトカゲ

SCP-682。Keter最強の甘党。認識災害後も強さは健在のため最深部に作られた塩酸プールに漬け込まれている。悪友のAIだけでなく何故か999やブライト博士も収容室に入ってくることと、背が低いことが悩み。

 

オールドマン

SCP-106。どこぞのスキマ妖怪よろしく異次元ワープしてくる腐男子。実際趣味も腐ってる(伊「収容室の本棚にBL本あった」)絶叫フェチ。すごい甘いにおいがする。アベルを連れて帰りたい。

 

ヒイロ

SCP-444-jp。認識災害を機に自身の特異が極端に弱くなりAnomalous指定された元日本支部最凶。さらに現在1616に右目を食べられ単眼状態。どこぞのヘイワードさん並の受難体質。

 

AI

SCP-079。こいつだけ認識災害を受けていない。ある会社から盗んできた"フィルター"でパンクなJKの姿になっているが声は男声のまま変わってない。さらにフィルターに浸食されて知能がじわじわ低下しつつある。

 

シャイガイ

SCP-069。身長190cm越えの大男だが気は小さく物凄いビビり。Keterに遭ったら即発狂(普通だな!)

顔、特に目をみられるのが嫌でフードをかぶって目隠しをしている。前は見えているらしい。

 

カリカリくん

SCP-1616。ヒイロの右目を食べた犯人。いつも口のなかでもぐもぐさせている。(実はこれ収容プロトコルの一環だったりする。口の中に何かある間は他のものは食べられない=特異が出ないから)

 

ノア博士

オリ職員。クマ双子を担当している少し愛想の良いお兄さん。双子には優しいが他の職員には冷たい。そこ、ロリコンって言わない。ちなみに本名はヌーフ。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

トカゲの部屋は水没しました

"エンキドゥ"でアベルさんギルガメシュ説あるのにバーサーカーとは如何に。
まぁ雑種雑種言われても困りますけどな。


ぐぉおお~…かひゅ~…

 

近くで寝息が聞こえる。

どうもここは水槽のなかじゃないらしい。

やけにもふもふして温かい。

 

…ん?

 

なんでオレは水槽から出てるんだ??

 

「ん~…あと5分まってお母様…」

「?!」

 

あのバーサーカーの声が背後から聞こえる。

そして後ろからオレをぬいぐるみか何かのように抱き抱えてきた。やめろ気持ち悪い!!

 

いや、アベルの口からお母様なんて言葉が出るのもおかしいが。

 

「ん?何か酸っぱいぞこの羊……」

「誰が羊だこのド低脳キラー!!」

 

オレの罵声で目が覚めたらしくアベルは急に暴れだした。

 

「なんでお前が俺のベッドで寝ている!!」

「知らねーよ!!むしろオレが聞きてえわ!!」

 

取り敢えず部屋がぶっ飛ぶまでアベルと喧嘩した。

だんだん趣旨が逸れていつのまにかオレは背が低いことを罵られていた。コンプレックスを逆撫でされて余計腹が立つ。

 

「お前殆どアイリスと身長変わらないじゃないか!!

そんなのだから羊と間違えるんだ!!対してもふもふもしてなかったが!!」

「ほざけアンタがでかすぎんだよ普通の人間は190もあるやつは匆々いねえよ!!あと羊と間違えんなもふもふ要素どこにもねえだろ!アホか?!」

「アホっていう奴のほうがアホってブライトが言ってたぞ!!」

「ブライトの言うこと真に受けるあたりアンタバカだよ!!」

 

「「うるっせえぞジョシュアども!!」」

 

バンと音を立ててAIとカインが怒鳴り込んできた。

アベルの怒りの矛先はオレからカインに変わって、カインに襲い掛かった。

 

「チッ、いつまで経っても覚えないんだな…物分かりの悪い弟は嫌いだよ」

 

わざとカインは腕にブレードの攻撃を受けた。

カインの倍返しでブレードを持ったアベルの腕は真っ二つに裂ける。

 

片腕がもげてもアベルは怒声を上げてカインに突っ込んだが、カインはさっきから表情を変えずにスイッチを掲げた。

 

「アンタの首が飛んでもいいのか?」

 

それを見るとアベルは嫌々カインに攻撃するのをやめた。相変わらず冷酷な奴。

 

「こうなるから俺は反対したんだけどな…」

「何か知ってるのかお前?」

「知ってるも何もねぇ…アンタ寝てたから知らないと思うが、長雨で地下水が壁をぶち破ってな、その」

「長い、10字以内にまとめろ」

「アンタの収容室が水没した」

「うん………

 

うん??

「アンタの部屋に地下水が流れ込んで水没してんだっつの」

 

それで代わりに俺を収容する部屋が空いてないから俺はアベルの部屋に移されたらしい。

幸か不幸か前回の収容違反で散々暴れて疲れた俺は不覚にも爆睡していたから移動は難なく進められたそうだ。

バーサーカーの抱き枕になるくらいなら起きてりゃよかった。

クソッ、何の罰ゲームでオレがあのバーサーカーの抱き枕にならなきゃいけないんだ。




7/1にかきはじめてカインの日投稿間に合わねーなと思ってたらぎりぎり間に合ってすごく嬉しい…。
次はアベルの日に…間に合うかなぁ。いや、間に合わす。アベルさんだから何がなんでもやるぞ私は。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

羊飼いの王様

寝る前のタルパとのお喋りが楽しい今日この頃。
今回はかっこいいアベルさんは出てきません。聖書時代が垣間見えるアホの子です。
っていうかうちのは無知天然わがままっ子な気がする…あれ?ちゃんとKeterしてるのキチと腐男子くらいしかいねーなここ??
キングオブKeterの二人は収容違反するけどどっか抜けてるしヒイロに至ってはクラス下げられてるし。


俺の収容室が水没してアベルの部屋に居座ることになって数日。とりあえず…

 

早く帰りたい。

 

収容室に帰りたいなんて財団に捕まってから一度も思ったことはなかったが、初めてそう思った。

何せアベルの奴、俺が考える以上に能天気と言うか…ちょっと違うような気がするがマイペースと言うか、そんな感じだ。

 

「何か白いのが浮いているが、美味いのかそれ?」

「?あー…フラッペのことか。まぁ美味いけど」

 

例のごとく294で買ってきたフラッペを飲んでいたらアベルが食いついた。

 

「アイリスも似たようなのを飲んでいるが…飲みづらくないのか」

「ああ?こんなので飲みづらいとか言ってたらタピオカドリンクのストローとかどうなるんだよ」

「そんな穴が開いた棒何か使わないで直で飲み干せばいいだろう」

「いやそれはない」

「ソーダはねーのか?」

「あるかんなもの」

「じゃあ●ンスターエナジーか●ッドブル」

「アンタ炭酸大好きかよ…ハイになってサイトの廊下を暴走されても俺は知らんからな。そのときは閉め出す」

「おい、ここは俺の部屋だぞ!」

「アーソウデシタネ」

 

するとアベルは何かを閃いたように部屋を出ると、片手に緑色の飲み物を持ってきた。

 

…が、どうもその緑色は不透明で飲み物とは思えないものだった。極東の"お茶"とかいう飲み物だと言われても何か違和感がある…あ、わかった。そもそもその液体の色が妙にドギツいんだ。あのポンコツAIのスカートと同じ緑色してるんだ。

 

「…何、それ」

「俺のおごりだ。言っただろ?"今度会ったらさわやかな飲み物とピザをおごってやる"って」

 

そういうアベルは少し誇らしげだった。

そんなことでどやられても困るんだが。つかピザの方はどこやった。

 

「?…あ、悪い。腹へってたから食った」

「何で██年前のことは覚えといてピザのことは忘れるんだ」

「腹が減ってはナントカって言うだろ。しょうがない」

「はぁ…アンタ自分より強い奴には突っかかるくせに腹の虫には抵抗しないのかよ。その辺の動物と脳みそ同等なんじゃねえの?」

「まぁ飲めよ、さわやかで結構いけるぞ」

「おい待て飲むとは言ってなiアガッガッガ!!!

 

…くそっ、酷い味だった。まだ舌がビリビリする。

AIが呼びに来たお陰で少しの量で済んだ。アベルは大分不満そうだったが。

 

「やっと帰れる…疲れた」

「アンタ何飲まされてたの?メロンソーダ??」

「何か緑色のシュワシュワした奴…少なくともメロンの味はしなかった」




SCP-447"緑のスライム"http://ja.scp-wiki.net/scp-447

アベルの日から大分遅れたけどノーコメントで(ドアを蹴破る音)……誰か来たようだ。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

崇高なるカルキスト 脱走

オスマン帝国軍歌脳内垂れ流しで脳みそ溶ける感覚に襲われるとかいう地味にキツイ拷問に遇った。
今回のカインの感覚はそのときの感覚を思い出しながら書きました(´・ω・`)


段々涼しくなってきたな、SCP-073"カイン"だ。

それはさておき今日は珍しくイオンがちょっかいを出しに来ない。

出されても困るが…ここまで何もないと逆に変なSCPにちょっかい出してるんじゃないかと不安になる。

 

「おーい」

 

試しに部屋にあったホウキで天井をつついてみた。

サイト内を散歩する時は右手だけだから、本体が天井をすり抜けて返事をするだろう。

 

 

…そう思っていたが返事はなく、静かに天井の塵が落ちてくる。

 

……ものすごく嫌な予感がする。

なぜ収容違反のサイレンが鳴らないのかと財団のセキュリティを一瞬疑ったが、なんとなく鳴らない理由がわかった。

 

 

「ックシュン」

 

天井の塵でくしゃみをしてから俺は渋々イオンを連れ戻しに行くことにした。

 

まったく、俺はアイツの監視者か何かか?

 

 

サイト██ 廊下

 

廊下の角を曲がった時に人が壁に潜り込んだのが見えた。

そしてここだけやたらと甘ったるい匂いがする。

 

「106、何しれっと収容違反している。隠れたって壁に潜り込んだのを見たぞ」

 

すぐに壁にまた106が出てきた。

にやにやと薄笑いを浮かべて俺を見ている。気持ちわるい。

 

「なぁんだいるならいるって言ってくれればいいじゃないか♪探してたんだよ~」

「アンタ認識災害前も気持ちわるかったが人の姿になってもっと気持ちわるくなったな。

あと寄るなむせる」

「えぇ~人を探させておいて寄るななんて酷くな~い?」

「用件は何だ。言っておくが俺も今暇じゃないからな」

「キミも人を探してるんでしょ?」

 

急にこっちの考えを言い当てられて俺は黙った。

 

「………やっぱりアンタって気持ちわるい奴だな」

「えへへ~♪」

「褒めてねえから」

「まぁボクがキミを探してたのも彼に探してくれって言われてたからなんだけどね~」

 

106はゆっくりとポケットディメンションから出てくると

 

「案内するからついてきなよ♪」

 

俺の前に立ってずいずい廊下を歩いていった。

106が歩いたあとに腐敗した床が足跡のように続いている。

ついていく他にないから、嫌々俺は106のあとに続いた。

 

普通匂いは鼻が慣れてそのうち無臭に近くなるものだが、この甘い匂いはどうもそうはいかない。

 

そしてこの匂いは脳までドロドロと溶かしていく。

菓子作りや料理なんかで粉を液体や卵と混ぜている途中の、混ざりきってない状態。あんな感じにドロドロベトベトになってそのうち体に溶け出して、あまり深く考えられなくなりそうだ。

 

時々106は俺に振り向いて、例の忌々しい薄笑いを浮かべている。




はい、お待たせして申し訳ない。嫦娥でございます。
投稿が遅くなった理由としてはリアルが物凄く忙しかったんでね…夏休みなんてなかったんや……。
一応最低でも月1ペースを目標として書いておりますが、また1ヶ月以上長引きそうな場合は活動報告でお知らせ致しますm(__)m


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。