ラブライブ!サンシャイン!!IF一期+二期 (銀河人)
しおりを挟む

輝きたい!!

まずはこの小説を読んでいただきありがとうございます。

アニメの話を変えていますがアニメと同じ会話もあります。

9人は必ず話に出る、様々な組み合わせ(カップリング)を見せる。が、重点となっております。

アニメと同じく一期13話までpixivの方では書いてあります。


場所は東京秋葉原。

 

普通な私の日常に、突然訪れた奇跡・・!

 

 

ようちか「うわぁー!!」

 

曜「千歌ちゃん!見て見て!!」

 

何かに夢中になりたくて

 

メイド「どうぞ」

 

 

何かに全力になりたくて

 

千歌「あっ・・待って待って!」

 

脇目もふらずに走りたくて

でも、何をやっていいか分からなくて・・

くすぶっていた私のすべてを

吹き飛ばし、舞い降りた!

 

千歌「あっ・・!!」

 

 

それが!!

 

 

 

 

 

次の日の学校・・

 

 

 

千歌「スクールアイドル部でーす!!」

 

千歌「春から始まるスクールアイドル部!!よろしくお願いしまーす!」

 

千歌「あなたも!あなたも!スクールアイドルやってみませんか!?」

 

千歌「輝けるアイドル!スクールアイドルーー!」

 

曜「千歌ちゃん・・」

 

千歌「うっ・・スクールアイドル部でーす。今、大人気のスクールアイドルでーーす!!」

 

 

 

 

夕方 高海家の旅館

 

 

ドテッ!!

 

 

美渡「何?」

 

志満「千歌ちゃんだと思うけど・・」

 

美渡「まさかまだやってるの?お客さんに迷惑だよ」

 

志満「言ったんだけど・・」

 

美渡「お前も言ってやって。こんな田舎じゃ無理だって!」

 

しいたけ「わん!」

 

 

千歌「いったたた・・」

 

曜「大丈夫?」

 

千歌「平気平気!もう一度!・・どう?」

 

曜「あ・・多分・・」

 

千歌「えへへ・・」

 

曜「できてると思う!」

 

千歌「よっし!」

 

曜「本当に始めるつもり?」

 

千歌「うん!」

 

曜「へぇ~・・」

 

千歌「新学期始まったら、すぐに部活を立ち上げるんだ!」

 

曜「へぇ~・・ほかに部員は?」

 

千歌「ううん・・まだ。曜ちゃんが水泳部じゃなければ誘ってたんけど。果南ちゃんには振り付けのコーチを頼もうかなって」

 

曜「でも・・どうしてスクールアイドルなの?」

 

千歌「なんで?」

 

曜「だって、今までどんな部活にも興味ないって言ってたでしょ?どうして?て、ひゃあ!」

 

千歌「うん?って・・もうこんな時間!?あ・・曜ちゃん押さないでよ!」

 

美渡「こっちの玄関使っちゃだめって言ってるでしょ!」

 

曜「ごめんなさい!」

 

千歌「待ってー!」

 

曜「乗りますよー!」

 

ようちか「いってきまーす!」

 

バスに乗る二人。

 

 

 

ようちか「はぁ・・」

 

千歌「間に合った・・。危うく無駄になるところだったよ」

 

曜「そんなのまで作ったんだ!?」

 

千歌「うん!早いほうがいいでしょ?・・楽しみだな!」

 

曜「うっ・・でも・・」

 

千歌「なになに?」

 

曜「よっしゃ!今日は千歌ちゃんの為に一肌抜ぎますか!」

 

学校でチラシを配るようちか。

 

 

千歌「スクールアイドル部でーす!」

 

曜「大人気スクールアイドル部でーす!」

 

千歌「はぁ・・」

 

曜「全然だね・・」

 

ようちか「あっ・・」

 

 

千歌「美少女!?」

 

曜「あの!スクールアイドルやりませんか?」

 

花丸「あっ・・ずら!?」

 

千歌「あ、ずら?」

 

花丸「い、いいえ」

 

曜「大丈夫!悪いようにはしないから!あなた達きっと人気が出る!間違いない!」

 

花丸「いいや・・でも丸は・・」

 

曜「さ!さ!ささ!興味あるの?」

 

千歌「おー曜ちゃん積極的!」

 

ルビィ「行こう花丸ちゃん」

 

花丸「ル、ルビィちゃん!?」

 

千歌「あなたみたいなかわいい子は是非!」

 

ルビィ「・・ごめんなさい」

 

ルビィ逃げる様に教室に。

 

花丸「えっ、ルビィちゃん!?どうしたのかな?」

 

曜「千歌ちゃんが攻めすぎるから・・」

千歌「曜ちゃんこそ積極的すぎるからだよ!」

 

 

花丸「ルビィちゃんは確かに究極の人見知りずら。でも、スクールアイドルは好きだった様な・・」

 

曜「ん?」ギラン!!

 

曜「そこに隠れている人!!」

 

 

 

ドサッ!!

 

 

 

善子「うっ・・足・・」

 

曜「ちょ・・大丈夫?」

 

 

善子「ここはもしかして地上?」

 

曜「あれ?見たことある人。私の家の近くの子だよね。えっと、確か名前は・・」

 

善子「下劣で下等な人間よ・・」

 

千歌「うわ・・」

 

曜「それより足大丈夫?」

 

善子「えっ!痛いわけないでしょ?この体は単なる器なのですから」

 

千歌「えぇ・・・・」

 

善子「ヨハネにとっては、この姿はあくまで仮の姿。おっと!名前を言ってしまいましたね。堕天使ヨハネと・・」

 

花丸「善子ちゃん?」

 

善子「えっ!?」

 

花丸「やっぱり善子ちゃんだ!花丸だよ!懐かしいね!」

 

曜「そうそう!津島善子ちゃんだよね」

 

千歌「曜ちゃん知ってるの?」

 

曜「私と同じ周辺に住んでるからね」

 

善子「は、な、ま、るぅ!?まさかあの・・。それに、何でこのヨハネを知る者がもう一人・・!」

 

花丸「じゃん、けん、ぽん!」

 

善子「う・・」

 

花丸「このチョキ・・やっぱり善子ちゃん!」

 

 

善子「善子言うな!いい!?私はヨハネ!ヨハネなんだからね!」

 

曜「了解でありますヨハネさん!どう、その堕天使の美貌を生かしてスクールアイドルやりませんか?」

 

善子「ヨ・ハ・ネ!ってあっ・・」

 

曜「堕天使として力を発揮するにはスクールアイドルになるべきなのだ・・そして、私は海の神である!」

 

善子「な、何ですって!?何故、神がここに!」

 

花丸「ノ、ノリノリ・・」

 

千歌「でも、上手くいきそう・・って、曜ちゃんああいうのに詳しいんだ。私と同じでテストはあれだけども・・」

 

 

善子「ふ、ふふふ・・神がこんな場所で暇を持て余す訳がない。堕天使ヨハネの暗黒眼は全てを、光の全てを打ち消し見通す」

 

曜「甘いね。そのくらいの闇では神には到底及ばん。スクールアイドルという光も闇も持つ新世界へと突入しなければ堕天使の力など無に等しい!」

 

 

千歌「頑張れ曜ちゃん!」

 

花丸「こんな事してる場合じゃないずら!ルビィちゃんに聞かないと!」

 

千歌「あっ・・行っちゃった。花丸ちゃん、だったっけ。必ずスクールアイドルに加入してもらわないとね」

 

 

曜「くらうがいい!シーヨーソロー!!」

 

善子「こ、こんな物が堕天使に通用するもの・・」

 

 

 

ダイヤ「あなたですの?このチラシを配っていたのは?

 

ようちか「え?」

 

善子「うっ・・恐ろしきブラックデーモン。ここは・・さよなら!」

 

曜「あ、ちょっと待って・・」

 

ダイヤ「いつ何時、スクールアイドル部なるものがこの浦の星女学院にできたのです?」

 

千歌「あったはずですよ!果南ちゃんはやってたって言ってました!」

 

ダイヤ「果南・・松浦さんの事ですか?嘘もいい所ですわ。でも、何で設立しようと?」

 

千歌「それは・・輝きたいから・・」

 

ダイヤ「自分勝手な行動で新入生を困惑させるのはやめてほしいですわ。ちょっと生徒会室に来てください」

 

 

曜「怒ってるじゃん生徒会長」ヒソヒソ

 

千歌「スクールアイドルを憎んでるのかな?それに果南ちゃんが嘘付いてるとは思えな

・・」ヒソヒソ

 

 

ダイヤ「早く来なさいですわ!!」

 

ようちか「は、はいぃ!!」

 

 

二人は生徒会室に。

 

 

ダイヤ「つまり、設立の許可どころか申請もしていないうちに勝手に部員集めをしていたというわけ?」

 

千歌「悪気はなかったんです。ただ、みんな勧誘してたんで・・ついでと言うか焦ったと言うか・・」

 

ダイヤ「部員は何人いるんですの?ここには一人しか書かれていませんが・・」

 

千歌「今のところ、一人です」

 

曜「でも、一人は確実に確保できているのであります!」

 

ダイヤ「・・部の申請は最低五人は必要と言うのは知っていますわよね?」

 

曜「だーから勧誘してたんじゃないですかー!!」

 

 

バン!!

 

 

千歌「わっ!!」

 

ダイヤ「あいたたた・・」

 

千歌「うふふ・・あっ!」

 

ダイヤ「笑える立場ですの!?」

 

 

千歌「すいません・・」

 

ダイヤ「とにかく、こんな不備だらけの申請書、受け取れませんわ!それにこんな雑なチラシで人が集まるとは思えませんわ」

 

千歌「えっ!?」

 

曜「千歌ちゃん。一回戻るよ」イライラ

 

千歌「うん。じゃあ、五人集めてまた持ってきます!」

 

ダイヤ「別に構いませんけど、例えそれでも承認は致しかねますがね」

 

曜「どうしてですか?」

 

ダイヤ「私が生徒会長でいる限り、スクールアイドル部は認めないからです!!」

 

 

曜「いくら生徒会のルールでも勝手すぎるんじゃないかな!?」ズイズイ!!

 

千歌「ダダダ、ダメだって曜ちゃん!」

 

ダイヤ「認めないものは認めません!」

 

曜「認めさせてやりますよ!!」

 

千歌「あーもうダメだってば~!!」

 

 

学校終わり果南の店に向かう為、船に。

 

千歌「あーあ。失敗したなぁ・・。でも、どうしてスクールアイドル部はだめなんて言うんだろう?」

 

曜「嫌いみたい」

 

千歌「うん?」

 

曜「クラスの子が前に作りたいって言いに行った時も断られたって・・」

 

千歌「えっ!曜ちゃん知ってたの!?」

 

曜「ごめんね」

 

千歌「先に言ってよぉ・・」

 

曜「だって、千歌ちゃん夢中だったし。言い出しにくくて」

 

曜「生徒会長の家、網元で結構古風な家らしくて・・だから、ああいうチャラチャラした感じの物は嫌ってるんじゃないかって噂があるし」

 

千歌「チャラチャラじゃないのにな・・」

 

曜「だからってあんなやり方ないよ!生徒会を利用して部活を認めないだなんて・・絶対目にもの見せてやるんだから!!」

 

千歌「よ、曜ちゃんってば・・」

 

 

船を降り果南の店に着く。

 

 

千歌「ついたぁ!果南ちゃーん!」ギュー!!

 

果南「ん?遅かったね。今日は入学式だけでしょ?」

 

曜「うん・・それが色々と・・」

 

千歌「あ、そうだった。はい!回覧板とお母さんから!」

 

果南「またみかんでしょ?」

 

千歌「文句ならお母さんに言ってよ!」

 

果南「うふふ・・いいよ。千歌がくれる物なら何でも嬉しいよ」

 

 

果南の店でくつろぐようちか。

 

 

千歌「それで、果南ちゃんは新学期から学校来れそう?」

 

果南「うん・・まだ家の手伝いも結構あってね・・父さんの骨折ももうちょっと掛かりそうだし・・」

 

千歌「そっか・・果南ちゃんには振り付けのコーチをお願いしたかったんだけどなぁ・・」

 

果南「コーチ?」

 

千歌「うん!私、スクールアイドルやるんだ!果南ちゃんも去年までやってたの知ってるから教えてもらおうかなって」

 

千歌「・・お父さんの怪我で大会出れなくなって解散したって聞いたから辛い思い出かもしれないけど・・」

 

果南「えっ!?そ、そんな事ないよ!仕方なかったんだって。ほら、悲しい顔しない。千歌が悲しいと私も悲しくなるから・・」

 

果南「・・振り付けのコーチは千歌の頼みなら喜んでやるからさ」

 

千歌「ありがとう果南ちゃん!スクールアイドルってすっごいね!」

 

果南「はい!お返し!」

 

千歌「うっ・・また干物・・」

 

果南「文句はお母さんに言ってよ。曜の分もはいっと!」

 

曜「あ、ありがとう」

 

果南「ま、そういうわけで、もうちょっと休学続くから学校で何かあったら教えてね」

 

千歌「うん!」

 

曜「なんだろう?」

 

 

ヘリコプターが通りすぎる。

 

 

果南「小原家でしょ?」

 

曜「確か小原鞠莉さんだったよね?浦ノ星にいた果南ちゃんの同級生」

 

果南「うん。私達とは違うんだよ。あの子はね」

 

 

 

鞠莉「二年ブーリですか?」

 

 

バスに乗って家に帰る千歌。

 

 

千歌「どうにかしなくちゃなあ・・せっかく見つけたんだし」

 

千歌「はぁ・・えっ!?嘘っ!」

 

千歌「まだ4月だよ!!」

 

梨子「たぁーー!!!」

 

千歌「待って!死ぬから死んじゃうから!

 

梨子「離して!行かなくちゃいけないの!」

 

ちかりこ「えっ?あっ!!」

 

 

ちかりこ「あぁぁー!!!」

 

 

バシャーン!!

 

 

両者海に沈む。

 

 

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(1話Aパート終わり)

 

 

 

 

砂浜で話すちかりこ。

 

 

千歌「大丈夫?もう、沖縄じゃないんだから・・」

 

千歌「海に入りたければ、ダイビングショップもあるのに」

 

梨子「海の音を聞きたいの」

 

千歌「海の音?」

 

梨子「うん・・」

 

千歌「どうして?」

 

梨子「・・・・」

 

千歌「分かった、じゃあもう聞かない!海中の音ってこと?」

 

梨子「うふ・・私、ピアノで曲を作ってるの。でも、どうしても海の曲のイメージが浮かばなくて・・」

 

千歌「あ、曲を!作曲なんてすごいね!ここらへんの高校?」

 

梨子「東京」

 

千歌「東京!?わざわざ?」

 

梨子「わざわざって言うか・・」

 

千歌「そうだ!じゃ誰かスクールアイドル知ってる?」

 

梨子「スクールアイドル?聞いたことはあるけど・・」

 

千歌「ほら!東京だと有名なグループたくさんいるんでしょ?」

 

梨子「ま、まぁ・・いるにはいるけども」

 

千歌「スクールアイドルだよ!学校でアイドル活動をして、ドーム大会で優勝して輝く!あー私もあんなに輝けたら・・って、私も詳しくなったのは最近だけど・・」

 

梨子「そうなんだ・・私ずっとピアノばかりやってきたから、そういうのは疎いかな・・」

 

千歌「じゃあ、見てみる?なんじゃこりゃってなるから!」

 

 

千歌がスマホでμ'sの集合写真を見せる。

 

 

梨子「・・μ'sね」

 

千歌「やっぱり知ってるんだ!」

 

梨子「そ、それくらいは・・。一時は大ブームだったのだから。でも・・」

 

千歌「でも?」

 

梨子「あっ、いいえ。悪い意味じゃなくて・・アイドルって言うから、もっと芸能人みたいな感じかと思ったって言うか・・私、ピアノに没頭してたから」

 

千歌「だよね!」

 

梨子「えっ?」

 

千歌「だから、衝撃だったんだよ」

 

梨子「そ、そうかしら?」

 

千歌「あなたみたいにずっとピアノを頑張ってきたとか、大好きなことに夢中でのめり込んできたとか・・」

 

千歌「将来こんな風になりたいって夢があるとか・・そんなの一つもなくて」

 

千歌「私ね、普通なの。私は、普通星に生まれた普通星人なんだって・・どんなに変身しても、普通なんだって、そんな風に思ってて」

 

梨子「えっ?普通ってそれは私も・・」

 

千歌「そんな事ないよ。私と比べたらね。それでも、それでもね!何かあるんじゃないって・・思ってたんだけど・・」

 

千歌「気がついたら、高二になっちゃってました!まずっ!このままじゃ、本当にこのままだぞっ!普通星人を通り越して、普通怪獣千歌ちんになっちゃうって!ガオー!」

 

梨子「うふふ・・」

 

千歌「えへへ・・そんな時、出会ったの。

あの人達・・」

 

千歌「皆私と同じような、どこにでもいる普通の高校生なのに・・キラキラしてた!」

 

千歌「それで思ったの!一生懸命練習して、みんなで心を一つにしてステージに立つと、こんなにも格好良くて!感動できて!素敵になれるんだって!」

 

千歌「スクールアイドルって、こんなにも、こんなにも!こーんなにも!!キラキラ輝けるんだって!!気づいたら全部の曲を聞いてたの!」

 

千歌「毎日動画見て、歌を覚えて、そして思ったの!私も仲間と一緒に頑張ってみたい・・。

この人たちが目指したところを、私も目指したい!私も、輝きたいって!!!」

 

梨子「ありがとう。何か頑張れって言われた気がする、今の話」

 

千歌「本当に!?」

 

梨子「ええ!スクールアイドル、なれるといいわね」

 

千歌「うん!あっ、私高海千歌!あそこの丘にある浦の星女学院って高校の二年生!」

 

梨子「同い年ね!私は桜内梨子、高校は・・」

 

 

次の日のバス停で話すようちか。

 

 

曜「もちろんだよ!私、あのまま黙ってられない!」

 

千歌「うん!ダイヤさんの所に行って、もう一回お願いしてみる!」

 

曜「でも何か策があるかと言われたら・・」

 

千歌「諦めちゃだめなんだよ!あの人たちも歌ってた!その日は絶対来るって」

 

曜「本気なんだね千歌ちゃんも!」

 

千歌「えっ?ちょっとぉ!」

 

曜「私ね、小学校の頃からずっと思ってたんだ

千歌ちゃんと一緒に夢中で、何かやりたいなって」

 

千歌「曜ちゃん?」

 

曜「だから、水泳部と掛け持ちだけど!えへ!よろしく!ヨーソロー!」

 

千歌「曜ちゃん・・曜ちゃん曜ちゃーん!!」ギュ!!

 

曜「苦しいよぉ」

 

千歌「よーし!絶対すごいスクールアイドルになろうね!」

 

曜「うん!」

 

ようちか「ん?」

 

紙が水溜まりにポチャン

 

ようちか「わー!!」

 

 

ダイヤのいる生徒会室に。

 

 

ダイヤ「ふっ・・よくこれでもう一度持ってこようという気になりましたわね。しかも一人が二人になっただけですわよ」

 

千歌「やっぱり簡単に引き下がったらだめだって思って!」

 

曜「きっと生徒会長は私達の根性を試しているんじゃないかって」

 

ダイヤ「違いますわ!何度来ても同じとあの時も言ったでしょう?」

 

千歌「うっ・・どうしてです?」

 

ダイヤ「この学校にはスクールアイドルは必要ないからですわ!!」

 

曜「まさかとは思いたくないですがそうやって果南ちゃんのスクールアイドル活動を消しかけたのじゃないですよね!?」

 

千歌「曜ちゃん、流石にそれは違うんじゃないかな・・」

 

ダイヤ「あなた達に言う必要はありません!それに、果南さんの事は今は関係ないですわ!」

 

ようちか「果南さん?」

 

ダイヤ「・・コホン。とにかく、やるにしても曲は作れるんですの?」

 

千歌「曲?」

 

ダイヤ「・・ラブライブに出場するには、オリジナルの曲でなくてはいけない。スクールアイドルを始める時に最初に難関になるポイントですわ」

 

曜「作曲・・」

 

千歌「いる・・のかな?」

 

曜「さぁ?」

 

ダイヤ「東京の高校ならいざしらず、うちのような高校だとそんな生徒は・・」

 

 

教室に戻り机に肘をつけ悩む二人。

 

 

千歌「一人もいない・・生徒会長の言う通りだった」

 

曜「悔しいけどこればかりは反論できないよ。・・大変なんだね。スクールアイドルを始めるのも」

 

千歌「うぅ・・こうなったら!私が、何とかして!」

 

曜「できる頃には卒業してるよぉ・・」

 

千歌「だよね・・」

 

担任の先生「はい、皆さん!ここで転校生を紹介します」

 

曜「ん?転校生。家計の事情って大変なんだなぁ。わざわざこの高校に・・」

 

梨子「今日からこの学校に編入することになった・・し、失礼。東京の音ノ木坂という高校から転校してきました」

 

千歌「うん?音ノ木坂!?」ガバッ!!

 

曜「どうしたの千歌ちゃん。そんな事より、あー春風が心地よい・・」ムニャムニャ

 

梨子「桜内梨子です…よろしくお願いします」

 

千歌「あっ・・!!」

 

梨子「あ、あなたは!?」

 

曜「なにぃ・・知り合い・・?」

 

 

それが、すべての始まりだった!!

 

千歌「一緒にスクールアイドル、始めませんか!?」

 

曜「告白早すぎだよぉ千歌ちゃん」

 

梨子「うふ・・」

 

千歌「はぁ・・!」パーッ

 

梨子「ごめんなさい!」

 

千歌「えっ、えーー!!」

 

 

続く

 

 

 

 

 

変更点

 

 

①曜は善子を知っている

 

②果南は千歌に甘々

 

③ようちかは果南がスクールアイドルをやっていたのを知っている(ただしメンバーまでは知っていない)

 

④梨子はスクールアイドルをある程度は知っておりμ'sについても知っている。

 

⑤曜がちょっとアホの子

 

 

次回 転校生をメンバーへ!!

 

 

 

 




前書きにも書きましたが組み合わせを特に重視してあります。

後に二期も書く予定にしてありますので一期で見せられなかった組み合わせは二期で見せる予定にしてます。

全ての組み合わせを見せるのは厳しいかもしれませんが「この組み合わせもいい」「この二人もいいなぁ」と読んでいただく方に組み合わせを悩ませるのが理想です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

転校生をメンバーへ!!

個人的にストーリーで目指していく事 


①ルビィをマスコットにしない(誰とは言わんがルビィちゃんはマスコット発言にルビィ推しは何を思ったのか・・)

②ルビィが驚く時にいちいちピギピギ(相当驚いた時に言う等はある)言わせない(ルビィが一期始まった時にアニメから人気が下降したのはその様な扱いも1つではないか?)

③9人はスクールアイドルをやらなくとも必ず出演する(アニメ本編は果南が出ない回などもあった為)

④2年ばかりを目立たせない(2期になるがとりあえず主人公(千歌)で締めれば解決だろう、という安易な終わらせ方をしない)。

⑤1、2、3年を絡ませる(ようよし ちかルビ かなりこ等あまり絡まなかった組み合わせをストーリー中で上手く絡ませる)

⑥もちろんアニメにはアニメの良さがあるのも忘れない


と、色々ありますがよろしくお願い致します。

ちなみに『』は回想での会話でございます。


前回のラブライブサンシャイン!

 

曜「春、スクールアイドルーーμ'sを知った千歌ちゃんは、自分の学校にスクールアイドル部を作る決心をした」

 

ダイヤ「受け取れませんわ」

 

曜「その時、千歌ちゃんは東京でピアノをやってるという女の子に出会い、スクールアイドルへの思いを話す」

 

千歌「私も仲間と一緒に頑張ってみたい!」

 

曜「スクールアイドルを始めるため、作曲のできる生徒を探す千歌ちゃん、その前に海で出会った女の子ーー梨子ちゃんが転校生として現れた!」

 

千歌「奇跡だよ!」

 

 

2話 転校生をメンバーに!!

 

 

 

 

 

アナウンス『音ノ木坂学院高校一年、桜内梨子さん。曲は海に帰るもの』

 

 

梨子『・・・・』

 

 

梨子、ピアノ弾けず回想終わり場面変わって教室

 

 

梨子「ごめんなさい」

 

千歌「だからね、スクールアイドルって言うのは!」

 

梨子「・・・・」

 

千歌「あぅ・・」

 

梨子「ごめんなさい」

 

千歌「学校を救ったりもできたりして、すっごく素敵で!」

 

梨子「うぅ・・」

 

曜「あ、あの千歌ちゃんさぁ・・」

 

千歌「どうしても作曲できる人が必要で・・」

 

梨子「ごめんなさい!」

 

千歌「ま、待っ・・」

 

曜「強引にいくのはよくないって」

 

千歌「え、えへへ・・」

 

 

ベンチに座るようちか。

 

 

曜「もう少し守りに入らないと」

 

千歌「でも、後一歩、後一押しって感じかな」

 

曜「本当かなあ?」

 

千歌「よっと!だって最初は・・」

 

梨子『ごめんなさい』

 

千歌「だったのが、最近は・・」

 

梨子『う・・ごめんなさい』

 

千歌「になってきたし!」

 

曜「嫌がってるようにしか思えないんだけど・・」

 

千歌「大丈夫!いざとなったら!ほい!」

 

音楽会のチラシを曜に見せる千歌。

 

千歌「何とかするし!」

 

曜「それは、あんまり考えない方がいいかも知れない・・」

 

千歌「それより、曜ちゃんの方は?」

 

曜「あ!描いてきたよ」

 

 

教室に。

 

 

千歌「おお・・」

 

曜「どう?」

 

千歌「すごいね・・でも、衣装というより制服に近いような・・スカートとかないの?」

 

曜「あるよ!はい!」

 

千歌「え、いや・・これも衣装っていうかもうちょっとこう・・かわいいのは・・」

 

曜「だったらこれかな?ほい!」

 

千歌「武器持っちゃった!」

 

曜「かわいいよね!」

 

千歌「かわいくないよ!むしろ怖いよ!」

 

曜「えぇ、かわいいと思うけどなぁ」

 

千歌「もう!もっとかわいいスクールアイドルっぽい服だよ!」

 

曜「っと思ってそれも描いてみたよ!ほい!」

 

千歌「わー!すごい!キラキラしてる!」

 

曜「でしょー!!」

 

千歌「かわいいー!これにしよう!よーし・・あ、衣装作れるの?」

 

曜「あっ・・」

 

千歌「えっ?」

 

曜「えへへへ」

千歌「おほほほ」

 

 

ようちか「しまったー!!!」

 

 

廊下を歩き

 

 

千歌「よーし!挫けてるわけにはいかない!作ろう!」

 

曜「千歌ちゃん本当に出来るの!?」

 

千歌「曜ちゃんもちょっと手伝ってね」

 

曜「それにしても意外。千歌ちゃん裁縫得意なんだ」

 

千歌「得意じゃないよ。志満姉に家庭の授業で悩んでいた時に色々教えてもらっただけだからね」

 

曜「それはそれとして大丈夫かな・・」

 

 

生徒会室に。

 

 

ダイヤ「お断りしますわ!」

 

千歌「こっちも!?」

 

曜「やっぱり・・」

 

ダイヤ「五人必要だと言ったはずです。それ以前に、作曲はどうなったのです?」

 

千歌「それは・・多分いずれ・・きっと、可能性は無限大!」

 

曜「で、でも最初は三人しかいなくて大変だったんですよね・・u'sも」

 

千歌「知りませんか?第二回ラブライブ優勝!音ノ木坂学院スクールアイドル、u's!」

 

ダイヤ「それはもしかして、μ'sのことを言ってるのはありませんですわよね?」

 

曜「あ・・」

 

千歌「あっ・・もしかしてあれ・・ミューズって読むの・・ですか?」

 

 

ダイヤ「おだまらっしゃーーい!!!」

 

 

授業終わり堤防に座るようちか。

 

 

千歌「だって!前途多難すぎるよ・・」

 

曜「じゃあ・・止める?」

 

千歌「曜ちゃんこそ止めないよね?」

 

曜「もちろん!」

 

 

ダイヤ『言うに事欠いて!名前を間違えてるですって!あぁ!?』

 

ダイヤ『μ'sはスクールアイドルたちに取っての伝説、聖域、聖典、宇宙にも等しき生命の源ですわよ!』

 

ダイヤ『その名前を間違えるとは・・片腹痛いですわ!!』

 

千歌『ち、近くないですか・・千歌だけに』

 

曜『ぷっ・・』

 

 

千歌「あっ!花丸ちゃん!おーい!」

 

花丸「あっ、こんにちは」

 

千歌「はぁ、やっぱりかわいい・・」

 

曜「ん?んん?んー?誰かなぁ?」

 

千歌「あっ、ルビィちゃんもいる!」

 

ルビィ「・・・・」

 

 

ダイヤ『ふん!その浅い知識だと、偶々見つけたから軽い気持ちで真似をしてみようかと思ったのですね』

 

千歌『そんなこと・・』

 

ダイヤ『ならば・・μ'sが最初に9人で歌った曲答えられますか?』

 

千歌『え、えっと・・』

 

ダイヤ『ぶー!ですわ!』

 

曜『はっや!容赦なさ過ぎ・・』

 

 

千歌「ほーらほら・・怖くない。食べる?」

 

ルビィ「あ、んん!?ルビィ、そんなのいらないです!」

 

千歌「いいのかな・・ほらほら・・」

 

ルビィ「あ、飴・・・・ほ、ほしい・・」

 

千歌「ふっ!とりゃー!」

 

ルビィ「飴!」

 

千歌「捕まえた!飴はい!」ギュッ!!

 

ルビィ「あ・・う・・」ムグッ

 

 

ダイヤ『僕らのLIVE、君とのLIFE、通称ボラララ。次、第二回ラブライブ予選で、μ'sがA-RISEと一緒にステージに選んだ場所は?』

 

千歌『ステージ?』

 

ダイヤ『ブッブー、ですわ!』

 

ダイヤ『秋葉原UTX屋上。あの伝説と言われるA-RISEとの予選ですわ!』

 

曜『生徒会長詳しい・・』

 

ダイヤ『次、ラブライブ第二回決勝、μ'sがアンコールで歌った曲は・・』

千歌『知ってる!僕らは今のなかで!』

 

ダイヤ『ですが・・』

 

 

ようちか、ルビまるはバスの中に。

 

 

花丸「スクールアイドル?」

 

千歌「すごく楽しいよ!興味ない?」

 

花丸「あっ、いいえ・・丸は図書委員の仕事があるずら。いいや・・あるし・・」

 

千歌「そっか・・ルビィちゃんは?」

 

ルビィ「・・やらないです」

 

花丸「ルビィちゃんのお姉ちゃんがスクールアイドルを嫌ってて・・ルビィちゃんはダイヤさんの妹ずら」

 

曜「えっ!?あの生徒会長の?」

 

千歌「なんだか嫌いみたいだもんね、スクールアイドル」

 

ルビィ「だからルビィだって嫌いです!」

 

 

ダイヤ『ですが…曲の冒頭スキップしている四名は誰?』

 

千歌「えっ!?」

 

ダイヤ『ブッブッブー、ですわ!!』

 

ダイヤ『エリーチ・・コホン。絢瀬絵里、東條希、星空凛、西木野真姫!こんなの基本中の基本ですわよ!』

 

千歌『す、すごい!』

 

曜『生徒会長、もしかしてμ'sのファン?』

 

ダイヤ『当たり前ですわ!私を誰だと・・むっ・・一般教養ですわ一般教養!』

 

ようちか『へぇー・・』

 

ダイヤ『と、とにかく、スクールアイドル部は認めません!!』

 

 

全部放送で聴こえてしまう。

 

この時、ルビィは悲しげな顔をするも花丸にその表情を見せてはならないとすぐに何食わぬ顔をする。

 

 

千歌「今は、曲作りを先に考えたほうがいいかも。何か変わるかもしれないし」

 

曜「そうだね・・」

 

千歌「花丸ちゃんはどこで降りるの?」

 

花丸「今日は沼津までノートを届けに行くところで・・」

 

曜「ノート?」

 

花丸「はい。実は入学式の日・・」

 

 

善子『堕天使ヨハネと契約して、あなたも私のリトルデーモンに、なってみない?うふ・・』

 

 

シーン・・・・・・

 

善子『ピーンチ!!』

 

花丸「それきり、学校に来なくなったずら」

 

曜「そうなんだ・・私も行っていいかな?ヨハネちゃんの家から近い方だし」

 

花丸「いいですよ」

 

千歌「まさか・・」

 

曜「当然!あのキャラと美貌はスクールアイドルに向いてるからね」

 

千歌「頑張って曜ちゃん!じゃ、私はここで!じゃあね!」

 

 

千歌はバスに降り降りてすぐの砂浜で梨子と会う。

 

千歌「あ、桜内さん!」

 

梨子「はっ・・」

 

千歌「まさか、また海入ろうとしてる?」

 

 

スカート覗き見

 

 

梨子「してないですぅ!」

 

千歌「よかった」

 

梨子「あのね・・こんなところまで追いかけて来ても答えは変わらないわよ」

 

千歌「え?違う違う。通りかかっただけ。そう言えば、海の音聞くことはできた?」

 

梨子「・・・・」

 

千歌「じゃあ、今度の日曜日空いてる?」

 

梨子「どうして?」

 

千歌「お昼にここに来てよ!海の音、聞けるかも知れないから!」

 

梨子「聞けたらスクールアイドルになれって言うんでしょ?」

 

千歌「うん・・だったら嬉しいけど・・。その前に聞いて欲しいの。歌を!」

 

梨子「歌?」

 

千歌「梨子ちゃん、スクールアイドルのことあまり知らないんでしょう?だから、知ってもらいたいの!だめ?」

 

梨子「あのね、私ピアノやってるって話したでしょ?それにスクールアイドルの歌ってキャッキャッしてるだけじゃないかしら?」

 

千歌「そ、そんな事ないよ!雑誌に載ってたけどね。μ'sの西木野真姫さんも最初は騒がしいだけって思っていたけどスクールアイドルになってからはスクールアイドルにはスクールアイドルの良さがあるって言ってるんだよ!!」

 

梨子「そう・・。私ね、小さい頃からずっと続けてたんだけど、最近いくらやっても上達しなくて、やる気も出なくて・・それで、環境を変えてみようって・・」

 

梨子「海の音を聞ければ、何かが変わるのかなって・・」

 

千歌「変わるよ、きっと!」

 

梨子「簡単に言わないでよ!」

 

千歌「分かってるよ。でも、そんな気がする・・」

 

梨子「変な人ね、あなた。とにかく、スクールアイドルなんてやってる暇はないの、ごめんね」

 

千歌「分かった!じゃあ、海の音だけ聞きに行ってみようよ!スクールアイドル関係なしに!」

 

梨子「え?」

 

千歌「ならいいでしょ?」

 

梨子「ホント、変な人」

 

 

場面変わり曜と花丸。善子の家に

 

 

花丸「こんにちは」

 

善子ママ「あら、花丸ちゃんと渡辺さんとこの・・」

 

曜「渡辺曜です!ヨハネ・・じゃなかった。善子ちゃんいますか?」

 

善子ママ「善子ー!花丸ちゃんと渡辺さんが来たわよー」

 

善子「・・・・」

 

善子ママ「ごめんなさいね。ああ見えて繊細だから・・」

 

花丸「分かりました。あのこれ、ノートです」

 

善子ママ「あら、わざわざありがとうね」

 

曜「それじゃあ私達はこれで・・」

 

善子ママ「あ、あの・・ウチの子、変わり者だけどそれでも学校へ来たら仲良くしてくれますか?」

 

花丸「もちろんずら!・・あ、です」

 

曜「はい!あんなに綺麗な子を放っておくなんて出来ないです!」

 

善子ママ「あ、ありがとうね。ノートはきちんと渡しておくわ」

 

 

帰るようまる

 

 

花丸「それにしても曜先輩。ノートにあんな事書いたけどもいいのですか?」

 

曜「我々にしか分からない世界だから大丈夫!!堕天使よ・・家でくすぶってる場合ではないぞ。ファッハッハッハ!」

 

花丸「は、はぁ・・丸には付いていけないずら」

 

 

善子の家

 

 

善子「お、おのれ海神!あんたの好き放題にはさせないわよ!!」

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(Aパート終了)

 

 

 

果南の家の船に乗るようちかりこかな

 

果南「音ノ木坂から来た転校生!?」

 

千歌「そうなんだよ!あのμ'sの!」

 

梨子「改めて今日はお願いします」

 

果南「あ、うん。そこまで丁寧に接しなくてもいいって。ね」

 

 

 

梨子『イメージ?』

 

果南『水中では人間の耳には音は届きにくいからね。ただ、景色はこことは大違い!見えてるものからイメージすることはできると思う』

 

梨子『想像力を働かせるってことですか?』

 

果南『ま、そういうことね。できる?』

 

梨子『やってみます・・』

 

 

海中に潜るようちかりこ。が、海の音聴こえず。

 

 

千歌「だめ?」

 

梨子「残念だけど・・」

 

曜「イメージか?確かに難しいよね」

 

梨子「簡単じゃないわ。景色は真っ暗だし・・」

 

千歌「真っ暗?」

 

果南「心を無にしてみたら?何も考えない、頭空っぽにしてみたら案外聴こえるかも」

 

梨子「分かりました!」

 

 

再度海中を潜るようちかりこ。すると、光が差し海の音が聴こえる。

 

 

千歌「聞こえた?」

 

梨子「うん・・!」

 

千歌「私も聞こえた気がする!」

 

曜「本当?私も!」

 

ようちかりこ「うふ、うふふふ!あははは」

 

 

果南「懐かしいね・・・・」

 

 

次の日の学校の教室。

 

 

千歌「えっ!嘘っ!?」

 

曜「本当に?」

 

梨子「ええ!」

 

千歌「ありがとう・・!ありがとう!」

 

梨子「待って。勘違いしてない?」

 

千歌「えっ?」

 

梨子「私は曲作りを手伝うって言ったのよ。スクールアイドルにはならない。そんな時間はないの」

 

曜「無理は言えないよ千歌ちゃん」

 

千歌「そうだね・・」

 

梨子「じゃあ、詞をちょうだい」

 

ようちか「し?」

 

 

クラス周辺で詩を探し回るようちか。見つかるわけもなく・・。

 

 

千歌「しって何~♪」

 

曜「多分歌の歌詞のことだと思う~♪」

 

千歌「歌詞?」

 

 

学校が終わり十千万旅館に。

 

 

梨子「あれ?ここ、旅館でしょ?」

 

千歌「そうだよ。ここなら、時間気にせずに考えられるから」

 

曜「バス停近いし、帰りも楽だしね」

 

志満「いらっしゃい!あら曜ちゃん、相変わらずかわいいわね」

 

曜「えへへ・・」

 

志満「そちらは千歌ちゃんが言ってた子?」

 

千歌「うん!志満姉だよ」

 

梨子「あっ・・桜内梨子です・・」

 

志満「よろしく。こちらも美人さんね」

 

千歌「そうなんだよ!さすが東京から来たって感じでしょ!?」

 

 

梨子、しいたけ見て怖がる。

 

 

志満「本当に!?何もないところだけど、寛いでいってね」

 

 

千歌の部屋に。

 

 

梨子「さ、作詞を作りましょう」

 

美渡「ん?」

 

梨子「あ、おじゃましています」

 

美渡「これは美人さん・・。千歌の友達?」

 

梨子「え、ええと・・は、はい」

 

美渡「千歌ー、仲良くするんだぞ。自慢できる美人さんなんだから」

 

千歌「って美渡姉!そのプリン!」

 

 

美渡は空っぽのプリンの容器を持っている。

 

 

美渡「あ、まぁいいじゃん」

 

千歌「よくない!志満姉からもらったのにぃ!!」

 

美渡「わ、悪かったって!」

 

千歌「うー、よくなーい!」

 

美渡「うぉっ!?やろうっての~!」

 

曜「うわっ!やったな~!!」

 

千歌「曜ちゃんもやっちゃえー!!」

 

ようちか、美渡で枕投げが始まる。梨子はイライラしている。

 

美渡「甘いわ!とっりゃ!」

 

曜「ロブスターショット!!」

 

梨子「・・・・」

 

 

曜の投げた海老のぬいぐるみが梨子の顔面にヒットしへばりつく。

 

更に美渡の投げた浮き輪も梨子の首に掛かる。

 

 

千歌「うわ・・」

 

曜「やばっ・・」

 

美渡「失礼します・・」

 

 

梨子「さあ、始めるわ・・」

 

千歌「曜ちゃん、もしかしてスマホ変えた?」

 

曜「うん!パパからの進級祝い!」

 

千歌「いいなぁ!」

 

ようちか「あっ!」

 

美渡「逃げるぞ!シイタケ!」

 

梨子「は・じ・め・る・わ・よ」

 

ようちか「あ、はい・・」

 

 

場面変わって小原家のホテル

 

 

ダイヤ「連絡もなしに戻ってくるなんて」

 

鞠莉「おーダイヤ!会いたかったで~す!」ギュー!!

 

ダイヤ「い、痛い・・もう少し優しくしてほしいですわ」

 

鞠莉「果南はどうしたの?」

 

ダイヤ「果南さんは家庭の事情で行けないと言ってましたわ」

 

鞠莉「暇なのはダイヤだけだったのね」

 

ダイヤ「ひ、暇って・・私だって暇ではありませんわ。この時間帯は勉強に身を置きたいのに」

 

鞠莉「ジョークよジョーク。相変わらずねダイヤは」

 

ダイヤ「相変わらずとはどういう意味ですの!?・・いえ、それよりもどうして戻ってきたのですか?」

 

鞠莉「任されたから」

 

ダイヤ「任された?」

 

鞠莉「それと私、まだ諦めていないから」

 

ダイヤ「・・・・」

 

 

場面戻って千歌の部屋に。

 

 

梨子「やっぱり恋の歌は無理なんじゃない?」

 

千歌「嫌だ!μ'sのスノハレみたいなの作るの!」

 

梨子「そうは言っても、恋愛経験ないんでしょ?」

 

千歌「うっ・・」

 

梨子「やっぱり。それじゃ無理よ」

 

千歌「でも、って言うことは、μ'sの誰かがこの曲を作ってた時、恋愛してたってこと?ちょっと調べてみる!」

 

梨子「なんでそんな話になってるの!?作詞でしょ?」

 

千歌「でも気になるし!」

 

曜「千歌ちゃん、真面目に考えようよ。時間もあまりないし」

 

梨子「本当に・・ってあなたも何してるの?」

 

曜「トレーニング。掛け持ちだからね。1、2、3っと!フゥ・・」

 

曜「私思ったんだけどさ。スクールアイドルにドキドキする気持ちとか大好きって感覚とかそれなら書ける気しない?」

 

千歌「うん!書ける!それならいくらでも書けるよ!えっと!まず輝いているところでしょ?それから、えへへ、後ね・・うふふ!」

 

梨子「なるほどね。単純明快な方が聞き手の方も分かりやすくていいかもしれないわ」

 

曜「深く考えたらダメなんだって。頭空っぽにした方が案外いいよ。果南ちゃんも言ってたし」

 

千歌「これもこれも・・あ、これもいいかも!」

 

 

梨子は楽しそうな千歌を見て小さな頃を思い出す。

 

 

梨子ママ『梨子ちゃん、とても上手ね!』

 

梨子『だって、ピアノを弾いてると空飛んでるみたいなの!自分がキラキラになるの!お星様みたいに!』

 

 

千歌「はい!」

 

梨子「もうできたの?」

 

千歌「参考だよ!」

 

曜「15、16・・」

 

 

曜筋トレ中。

 

千歌「私その曲みたいなの作りたいんだ」

 

梨子「ユメノトビラ?」

 

千歌「私ね、それを聞いてね、スクールアイドルをやりたいって、μ'sみたいになりたいって、本気で思ったの!」

 

曜「17、18・・」

 

梨子「μ'sみたいに?」

 

千歌「うん!頑張って努力して、力を合わせて、奇跡を起こしていく・・。私でも出来るんじゃないかって。今の私から、変われるんじゃないかって・・そう思ったの!」

 

梨子「本当に好きなのね」

 

千歌「あっ・・うん!大好きだよ!」

 

曜「19、20・・よーし終わったー!プハー」

 

千歌「ちょっと曜ちゃん!今はスクールアイドルの事を考えてよぉ」

 

曜「アハハ、ごめんごめん。こういう考えたり字を見るの苦手で眠くなっちゃうから」

 

千歌「もう!仕方ないなぁ」

 

ようちか「うふふ・・あははは」

 

梨子「奇跡を起こしていく・・・・」

 

 

場面変わり梨子の部屋で梨子がスマホでユメノトビラを視聴している。

 

 

千歌『みんな私と同じような、どこにでもいる普通の高校生なのにキラキラしてた』

 

千歌『スクールアイドルってこんなにもキラキラ輝けるんだって!』

 

 

梨子は昔のコンクールを思い出しつつもユメノトビラをピアノで歌いながら弾く。

 

 

千歌「あっ!えへへ・・」

 

梨子「高海さん?」

 

 

曜「おーい千歌ちゃーん!この襟の部分を縫ったらいいの?」

 

千歌「うん!曜ちゃん。ちょっと待っててね」

 

千歌「梨子ちゃん!そこ梨子ちゃんの部屋だったんだ!そっか、引っ越したばかりで全然気づかなくて・・」

 

千歌「今の、ユメノトビラだよね!」

 

梨子「えっ?」

 

千歌「梨子ちゃん歌ってたよね!?」

 

梨子「あ、いや、それは・・」

 

千歌「ユメノトビラ、ずっと探し続けていた」

 

梨子「そうね・・」

 

千歌「その歌、私大好きなんだ!第二回ラブライブの・・」

 

梨子「高海さん。私どうしたらいいんだろう?何やっても楽しくなくて・・変われなくて」

 

千歌「梨子ちゃん。やってみない?スクールアイドル」

 

梨子「ダメよ。このままピアノを諦めるわけには・・」

 

千歌「やってみて笑顔になれたら・・変われたらまた弾けばいい。諦めることないよ」

 

梨子「失礼よ。本気でやろうとしている高海さんや渡辺さんに。そんな気持ちで、そんなの失礼よ・・」

 

千歌「梨子ちゃんの力になれるなら、私は嬉しい!みんなを笑顔にするのが、スクールアイドルだもん!」

 

 

千歌が梨子の部屋に手を伸ばす。

 

 

千歌「うぅ・・」

 

梨子「ち、千歌ちゃん!」

 

千歌「それって、とても素敵なことだよ!」

 

梨子「さすがに届かないね・・」

 

千歌「待って!だめ!!諦めたら」

 

 

梨子「あ・・」

千歌「ほら!」

 

二人の手が届く。

 

千歌「うふふ!」

梨子「ふふっ!」

 

 

続く

 

 

 

 

 

今回の変更点

 

 

①曜は衣装係りではなく(むしろ千歌の方が知識がある)千歌と共同で作る事に。

 

②花丸が善子の家にノートを渡す時に曜も同行する。

 

③曜は善子でなく基本ヨハネ呼び

 

④小原家のホテルでダイヤと鞠莉が会う(鞠莉に呼ばれた為。果南は家庭の事情で行けなかった)

 

⑤最後のちかりこのシーンで曜も一応いる(衣装製作に泊まり込みで取り掛かる)

 

 

 

次回 初ライブ!!!




アニメ曜はあまりにも万能すぎました。こっちの曜は衣裳は描くも作るのは千歌との共同(千歌の方が衣裳作りが多少出来る。意外にも女子力はある普通星人)で。

まだ始まったばかりなので基本は2年との絡みが中心ではありますがこの時点でも曜と花丸と善子は絡んでいます。

王道カプ、マイナーカプ。そんな言葉をなくしてそれぞれの組み合わせに魅力があるのだと伝えていきたいです。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

初ライブ!!!

ある意味では果南がメインかも。善子は次の回ですね。ここでは控えめです。

果たして初ライブ成功するか!?


前回のラブライブサンシャイン!!

 

曜「千歌ちゃんは東京から来た転校生のスカウトを続ける」

 

千歌「断られ続けるそんな時、三人で海の音を聞いたことをきっかけに、曲作りをすることになった」

 

梨子「一緒に作業をするうちに、スクールアイドルの魅力に気づく!」

 

曜「そして、新たな事件が・・」

 

 

 

 

果南「ワン、ツー、スリー、フォー・・」

 

 

海岸で果南がようちかりこの振り付け特訓を行っている。

 

 

果南「はい、ストップ!」

 

千歌「ふぁ~・・足パンパンだよ~」

 

果南「どう梨子?」

 

梨子「あ、はい。私はまだ大丈夫です。動きもだいぶ良くなってきている気がしますけど・・」

 

曜「でもここの蹴り上げがみんな弱いのとここの動きも・・」

 

千歌「あっ、本当だ・・」

 

果南「さすがね曜。すぐ気づくなんて」

 

曜「高飛び込みやってたから、フォームの確認は得意なんだ!」

 

梨子「リズムは?」

 

果南「大体いいけど千歌が少し遅れてるね」

 

千歌「私かー!!あ・・」

 

梨子「何あれ?」

 

果南「小原家のヘリだよ」

 

梨子「小原家?」

 

果南「淡島にあるホテル経営してて、新しい理事長もそこの人らしいね」

 

千歌「へーー」

 

梨子「何か、近づいてない?」

 

果南「気のせいじゃないかな?」

 

曜「でも・・」

 

 

ヘリが近付きしゃがむ3人。

 

果南はヘリが近付く時に何かに気付きしゃがまず立ち尽くす。

 

千歌「なになに!?」

 

果南「鞠莉・・!」

 

鞠莉「チャオ~!」

 

 

場面変わって理事長室に。果南は来ずようちかりこのみ。

 

 

千歌「え?新理事長?」

 

鞠莉「YES!でもあまり気にせず、気軽にマリーって呼んで欲しいの!」

 

曜「でも・・」

 

鞠莉「紅茶、飲みたい?」

 

千歌「あのう新理事長・・」

 

鞠莉「マリーだよ!」

 

千歌「マ、マリー・・」

 

鞠莉「えへ・・」

 

曜「その制服は?」

 

鞠莉「どこか変かな?三年生のリボン、ちゃんと用意したつもりだけど・・」

 

梨子「理事長ですよね?」

 

鞠莉「しかーし、この学校の三年生、生徒兼理事長。カレー牛丼みたいなものね」

 

梨子「例えがよく分からない・・」

 

鞠莉「分からないの?」

 

ダイヤ「分からないに決まってます!」

 

千歌「生徒会長?」

 

鞠莉「あー!ダイヤ久しぶり!随分大きくなって!」

 

ダイヤ「触らないで頂けます?それと久しぶりでは・・いや、それよりも!」

 

ダイヤ「まさか果南さんに会ったのですか?」ヒソヒソ

 

鞠莉「胸は相変わらずね・・」

 

ダイヤ「や、やかましい!ですわ・・って聞いてるのですか!?」

 

鞠莉「It's joke」

 

ダイヤ「全く!一年の時にいなくなったと思ったらこんな時に戻ってくるなんて、一体どういうつもりですの?」

 

鞠莉「シャイニー!!」

 

ダイヤ「人の話を聞かない癖は相変わらずのようですわね」イライラ

 

鞠莉「It's joke」

 

ダイヤ「・・とにかく高校三年生が理事長なんて冗談にもほどがありますわ」

 

鞠莉「そっちはジョークじゃないけどね」

 

ダイヤ「はっ!?」

 

 

鞠莉が理事長許可証を見せる。ちかようりこもダイヤも驚きの表情。

 

 

鞠莉「私のホーム、小原家のこの学校への寄付は相当な額なの」

 

梨子「一人の生徒が理事長!?」

 

ダイヤ「嘘っ!?」

 

梨子「そんな!なんで!?ありなの!?」

 

ダイヤ「そうですわ!いくら寄付があっても理事長になる等・・」

 

鞠莉「二人とも迫らない。実はこの浦の星にスクールアイドルが誕生したっという噂を聞いてね」

 

ダイヤ「まさかそれで?」

 

梨子「スクールアイドルが出来たからといって理事長になるのはおかしいかと」

 

ダイヤ「全くですわ!非常識です」ズイズイ

 

梨子「ちょっと有り得ないわ」ズイズイ

 

千歌「梨子ちゃん。先輩だよ」

 

鞠莉「マリーはダイヤに邪魔されちゃ可哀想なあなた達の応援をしに来たのです!」

 

曜「本当ですか!?」

 

 

鞠莉「YES!このマリーが来たからには心配ありません!デビューライブはアキバドゥーム用意してみたわ!」

 

曜「えっ!?そ、そんないきなり!?」

 

千歌「き、奇跡だよ!!」

 

鞠莉「It's joke!!」

 

千歌「ジョークの為にわざわざそんなもの用意しないでください!」

 

鞠莉「実際には・・えへへ」

 

 

体育館に連れられるちかようりこ。

 

 

千歌「ここで?」

 

鞠莉「はい!ここを満員にできたら、人数に関わらず部として承認してあげますよ!」

 

梨子「満員。あっ・・」

 

曜「本当?」

 

鞠莉「部費も使えるしね」

 

千歌「でも満員にできなければ?」

 

鞠莉「その時は、解散してもらうほかありません」

 

千歌「え、そんな・・」

 

鞠莉「嫌なら断ってもらっても結構ですけど?どうします?」

 

千歌「どうって・・」

 

曜「結構広いよね、ここ・・止める?」

 

梨子「待って!満員にって・・」

 

千歌「やるしかないよ!ほかに手があるわけじゃないんだし・・」

 

曜「そうだよね!」

 

鞠莉「オーケー。行うということでいいのね。じゃあ、ファイトで~す!」

 

梨子「ダメよ!こんなの理不尽だわ!!」

 

鞠莉「うん?」

 

梨子「この学校の生徒って全部で何人?」

 

曜「えっと・・・・あっ!?」

 

千歌「なになに?」

 

梨子「分からない?全校生徒全員来ても、ここは・・満員にならない」

 

梨子「結局、生徒会側にとって有利な条件なのよ・・」

 

曜「嘘・・」

 

千歌「まさか、鞠莉さんそれ分かってて・・」

 

鞠莉「やるやらないは勝手。でも、満員に出来れば認めます。嘘はつきません」

 

 

学校が終わり夕暮れの中、バスに乗るちかようりこ。

 

 

千歌「どうしよう・・」

 

梨子「でも、理事長の言うことも分かる。そのくらいできなきゃこの先もだめということでしょ?理不尽だけどもね」

 

千歌「やっと曲ができたばかりだよ!ダンスもまだまだだし・・」

 

曜「じゃ、諦める?」

 

千歌「諦めない!」

 

梨子「なんでそんな言い方するの?」

 

曜「こう言ってあげたほうが、千歌ちゃん燃えるから」

 

梨子「・・・・」

 

バスアナウンス「次は、伊豆三津シーパラダイス。伊豆三津シーパラダイスでございます」

 

 

千歌「そうだ!」

 

 

場面変わり高海家に。

 

 

千歌「ね?お願い!いるでしょ?従業員」

 

美渡「それはいることはいるよ。本社を入れると200人くらいね」

 

千歌「200人!?あのね!私たち来月の初めにスクールアイドルとしてライブを行うことにしたのね」

 

美渡「スクールアイドル?あんたが?」

 

千歌「でね、お姉ちゃんにも来て欲しいなって思って・・会社の人200人ほど誘って!」

 

美渡「はぁ・・」

 

千歌「うっ・・満員にしないと学校の公認がもらえないの!だからお願いっ!」

 

 

バカチカと額に書かれ千歌の部屋に。

 

 

千歌「おかしい!完璧な作戦のはずだったのに!」

 

曜「お姉さんの気持ちも分かるけどね」

 

千歌「え!?曜ちゃんお姉ちゃん派?」

 

千歌「・・ってあれ?梨子ちゃんは?」

 

曜「お手洗い行くって言ってたけど・・」

 

千歌が戸を開けるとため息を付きながら景色を眺める梨子。

 

千歌「あれ?何やってんの?」

 

梨子「・・やっぱり無理なんじゃないかしら」

 

千歌「そんな事ないよ!人を集める方法を考えようよ」

 

梨子「そうよね・・何か考えないと」

 

 

曜「町内放送で呼びかけたら?頼めばできると思うよ」

 

千歌「後は沼津かな?向こうには高校いっぱいあるから、スクールアイドルに興味がある高校生もいると思うし」

 

梨子「街で人を集めるの!?」

 

千歌「うん。そうでもしないと集まらないって!」

 

梨子「・・・・」

 

 

梨子が不安そうな表情を見せ次の日の学校終わりに沼津でチラシ配りに。

 

 

梨子「東京に比べると人は少ないけど、やっぱり都会ね・・」

 

千歌「そろそろ部活終わった人たちが来る頃だよね」

 

曜「よし!気合入れて配ろう!」

 

千歌「あの!お願いします!」

 

他校の生徒「スクールアイドル・・ごめんなさいね」

 

千歌「あれ?」

 

梨子「難しいわよね」

 

曜「こういうのは気持ちとタイミングだよ!見てて!」

 

 

曜「ライブのお知らせでーす!よろしくお願いしまーす!」

 

他校の生徒「ライブ?」

 

曜「はい!」

 

他校の生徒「あなたが歌うの?」

 

曜「はい!来てください!」

 

他校の生徒「日曜か?行ってみる?」

 

他校の生徒「いいよ。ライバルになるかもしれないからね」

 

曜「よろしくお願いしまーす!」

 

梨子「やっぱり他校のスクールアイドルが黙っていないわよね・・」

 

千歌「よーし!私も!」

 

他校の気弱そうな生徒「え・・」

 

千歌「ライブやります、ぜひ!」

 

他校の気弱そうな生徒「え、でも・・」

 

千歌「ぜひ!」

 

他校の気弱そうな生徒「あ・・ど、どうも」

 

千歌「勝った!」

 

梨子「勝負してどうするの?」

 

千歌「次、梨子ちゃんだよ!」

 

梨子「えっ・・私?」

 

千歌「当たり前でしょ?三人しかいないんだよ」

 

 

曜「お願いしまーす!」

 

 

梨子「こういうの苦手なのに・・」

 

 

ポスターに向かって練習する梨子。

 

 

梨子「あの!ライブやります!来てね!」

 

千歌「何やってるの?」

 

梨子「練習よ!練習!」

 

千歌「練習してる暇なんてないの!さあ!」

 

梨子「え、えっ!あ、千歌ちゃん!ちょ、待って!ちょ、ちょっと!」

 

梨子「すみません・・。あ、あの!お願いします!」

 

善子(マスクとサングラスで変装)「あう・・」

 

 

チラシを受けとり逃げる善子。

 

梨子「・・や、やった?」

 

曜「ヨハネちゃん?」

 

 

場面変わり本屋に。

 

 

ルビィ「・・はぁ、花陽ちゃんはやっぱり可愛いなぁ」

 

花丸「ルビィちゃんもう決めた?」

 

ルビィ「これにする」

 

花丸「本当にアイドル好きなんだね」

 

ルビィ「あ、いや、これはその・・。花丸ちゃんは?」

 

花丸「丸はこれ!」

 

ルビィ「そ、そんなに?」

 

 

梨子「お願いします!」

 

千歌「お願いしまーす!あっ、花丸ちゃん!花丸ちゃーん!はい!」

 

 

外に出るとちかりこがチラシを配っていてチラシを手に取るルビまる。

 

 

花丸「ライブ?」

 

千歌「花丸ちゃんも来てね!」

 

梨子「そ、その・・よろしければ・・」

 

ルビィ「やるんですか?」

 

梨子「え?」

 

ルビィ「お姉ちゃんから許可はもらったのですか?」

 

梨子「あ、うっ・・うん。理事長から許可はもらったわよ」

 

千歌「絶対満員にしたいんだ。だから来てね、ルビィちゃん!」

 

ルビィ「・・・・」

 

千歌「じゃ、私達また配らなきゃいけないから!梨子ちゃんもほら!」

 

梨子「ち、ちょっと千歌ちゃん!」

 

ルビィ「グループ名はなんて言うのですか?」

 

梨子「グループ・・名?」

 

千歌「・・・・あぁっ!!」

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(Aパート終了)

 

 

 

夕暮れの果南の店の近くで特訓するようちかりこ。

 

果南も特訓を見守っている。

 

 

梨子「まさか決めてないなんて・・」

 

千歌「梨子ちゃんだって忘れてたくせに」

 

曜「とにかく早く決めなきゃ!」

 

千歌「そうだよね。どうせなら、学校の名前入ってるほうがいいよね?」

 

果南「はいはい。練習に集中!」

 

千歌「果南ちゃんはどんな名前がいいと思う?」

 

曜「浦の星スクールガールズとか?」

 

梨子「まんまじゃない!」

 

曜「じゃ梨子ちゃん決めてよ!」

 

梨子「えっ!?」

 

果南「そうだね・・ここらの海ってさ綺麗だよね」

 

千歌「うん。それは確かに」

 

梨子「え、えっと。じゃあ・・三人海で知り合ったから、スリーマーメイドとか?」

 

曜「一二三四五六・・」

 

梨子「待って!今のなし!」

 

 

果南「透き通る青い海。静岡だからこそ見れる光景」

 

千歌「うんうん」

 

曜「はぁ・・こういうのはやっぱり、言い出しっぺがつけるべきだね」

 

梨子「そうよ!千歌ちゃん!」

 

果南「・・aqours」

 

千歌「あくあ?」

 

曜「スリーマーメイドよりはいいじゃん!」

 

梨子「それはなしって言ったでしょ!?」

 

 

果南「どう・・かな?」

 

千歌「凄くいい!!ねぇ、曜ちゃん!梨子ちゃん!」

 

曜「私はそれでOKだよ!」

 

梨子「果南先輩が名付けたのなら間違いじゃないと思うわ」

 

果南「ふふ・・じゃあ今日からはaqoursだね」

 

千歌「うん!果南ちゃんはやっぱり頼りになるなぁ。果南ちゃんがaqoursにいたらいいのに・・」

 

果南「な、な、何言ってるの。・・ん?ちょっと特訓続けててね」

 

 

果南スマホを取りだし電話に出る。

 

 

曜「水かぁ。グループ名もストレートで何だか私達らしいよね」

 

梨子「これも頭空っぽで考えたのかしら・・」

 

千歌「だからいいと思うよ!名前決めようとしている時にこの名前が偶然思い浮かんだ。それってすごく大切なんじゃないかな?」

 

曜「そうかもね」

 

梨子「このままじゃ、いつまでも決まりそうにないし決定ね」

 

千歌「この出会いに感謝して、今から、私たちは・・」

 

 

 

果南「そのつもりはないよ。でも、私の夢は千歌達に託したい」

 

 

次の日、放送室で全体に呼び掛けるようちかりこ。

 

 

 

千歌「浦の星女学院、スクールアイドル、aqoursです!」

 

曜「待って!でも、まだ学校から正式の承認もらってないんじゃ・・」

 

千歌「あっ・・」

 

千歌「じ、じゃあ・・えっと・・浦の星女学院、非公認アイドル、aqoursです!」

 

千歌「今度の土曜14時から、浦の星女学院体育館にてライブ・・」

 

梨子「非公認って言うのはちょっと・・」

 

千歌「じゃなんて言えばいいのー!?」

 

 

ダイヤ「・・ぐぬぬ」

 

果南「やってるやってる。頑張るんだよ千歌」

 

鞠莉「oh!!ファイトでーす!!」

 

 

ダイヤは家で琴を弾き、果南は家の手伝い、鞠莉は理事長の仕事をしている。

 

 

場面変わり沼津でチラシ配り。

 

 

千歌「よろしくお願いします!」

 

梨子「よ、よろしくお願いします!」

 

 

チラシを手に取った一般人。

 

 

千歌「ありがとうございます!」

 

梨子「次は私も・・!うん?」

 

曜「じゃあ、せーの!全速前しーーん・・ヨーソロー!」

 

梨子「さすが曜ちゃん・・人気者」

 

千歌「負けられないね!」

 

 

場面変わり学校でよいつむトリオも手伝いをしてくれる事に。

 

よしみ「手伝い?」

 

千歌「うん」

 

いつき「いいよ」

 

千歌「本当!?」

 

むつ「もちろん!」

 

 

千歌の家でスマホを見ながらステップ等について話し合うようちかりこ。

 

千歌「おお!ゴージャス!」

 

曜「ここでステップするより、こう動いたほうがお客さんに正対できていいと思うんだけど・・」

 

梨子「じゃここで私が、こっちに回り込んでサビに入る?」

 

曜「間に合う?千歌ちゃんはどう思う?」

 

千歌「えーっと・・あっ、今日はそろそろおしまいね」

 

曜「って!わ!もうこんな時間!?バス終わっちゃってる!」

 

ちかりこ「えっ!?」

 

 

志満の軽トラに乗せてもらう曜。辺りは暗くなっている。

 

 

曜「大丈夫だってパパ!心配性だねもう。千歌ちゃんのお姉さんに乗せてってもらってるから!じゃあ!」

 

志満「大丈夫だった?」

 

曜「はい。「怪しい人に付いていかない様に」って、心配されちゃったけど・・」

 

志満「本当、夢中よね」

 

曜「ん?」

 

志満「千歌ちゃんがここまでのめり込むなんて、思わなかった」

 

曜「そうですか?」

 

志満「ほら、あの子ああ見えて、飽きっぽいところあるでしょ?」

 

曜「飽きっぽいんじゃなくて、中途半端が嫌いなんですよ。私と同じでやる時はちゃんとやらないと、気が済まないっていうか・・」

 

志満「そうか!さすが曜ちゃん!」

 

曜「えへへ・・」

 

志満「それで、うまくいきそうなの?ライブは?」

 

曜「いくといいのですが・・」

 

志満「満員か・・」

 

曜「人、少ないですからね。ここらへん」

 

志満「大丈夫よ。みんな、暖かいから」

 

曜「・・はい」

 

 

次の日。本番。体育館裏で待機するようちかりこ。

 

体育館内では果南も腕を組み千歌達が出るのを待っていた。

 

 

鞠莉「来てくれたのね果南」

 

果南「千歌達が上手くやれるか見に来ただけ。それとどこで私の番号知ったの?」

 

鞠莉「ダイヤからよ。ねぇ、果南。どうしてもなの?」

 

果南「どうしてもだよ。言ったでしょ。千歌達に託すって」

 

鞠莉「そう・・。所でグループ名についてなんだけども・・」

 

 

場面変わって体育館裏。

 

 

梨子「やっぱり慣れないわ!本当にこんなに短くて大丈夫なの?」

 

千歌「大丈夫だって!μ'sの最初のライブの衣装だって、これだよ!」

 

梨子「はぁ・・。やっぱりやめておけばよかったかも。スクールアイドル」

 

曜「大丈夫!ステージ出ちゃえば忘れるよ!そろそろだね・・。えっと、どうするんだっけ?」

 

梨子「確か、こうやって手を重ねて・・」

 

千歌「繋ごっか?」

 

ようりこ「え?」

 

千歌「こうやって互いに手を繋いで、ねっ?暖かくて好き・・」

 

梨子「本当だ・・」

 

 

雨が更に強くなる。

 

曜「雨だね・・」

 

千歌「みんな来てくれるかなぁ?」

 

梨子「もし来てくれなかったら・・」

 

曜「じゃここで止めて終わりにする?」

 

梨子「くす・・終わりにはしないわ」

 

千歌「さあ!行こう!今全力で輝こう! 

 

ようちかりこ「aqours!サンシャイン!」

 

 

いよいよライブ開始。登場する3人。

 

客はいるが少ない。果南も体育館に入り腕を組ながら見守っている。他校の生徒もまじまじと見つめる。

 

 

千歌「・・わ、私たちは、スクールアイドル・・。せーの!」

 

ようちかりこ「aqoursです!」

 

曜「私たちはその輝きと・・」

 

梨子「諦めない気持ちと・・」

 

千歌「信じる力に憧れ、スクールアイドルを始めました!!」

 

 

果南「落ち着いてるね。他の静岡のスクールアイドルだって見ているしこのファーストライブは成功させなければならない」

 

鞠莉「果南ってば真剣・・」

 

 

千歌「目標はスクールアイドル・・μ'sです!聞いてください!」

 

 

ミュージックスタート!『ダイスキだったらダイジョウブ』。最初こそ調子がよく順調ではあったが雷が落ち照明が消え停電してしまう。

 

 

千歌「あっ・・」

 

曜「ち、千歌ちゃん・・」

 

梨子「どうすれば・・」

 

千歌「うぅっ・・どうしよう・・・・こんなの・・こんな・・」

 

 

果南「弱音を吐くな!!!」

 

千歌「!!」ビクッ

 

 

ルビィ「ピギ・・んん!」

 

花丸「!!」ビクッ

 

善子「な、何!?誰!?」

 

 

果南の一喝が体育館に響き渡る。他校のスクールアイドル、見ている善子、ルビィ、花丸もビクッと驚く。

 

果南は千歌達がいる舞台からみて真ん前の場所にいる。

 

 

果南「やれる限りやる。ここで歌えなきゃラブライブなんて夢のまた夢」

 

鞠莉「か、果南・・」

 

果南「本気で輝きたいんだったら乗り越えなよ!aqoursはまだ輝ける!!」

 

 

千歌「・・・・やろう」

 

梨子「ち、千歌ちゃん・・」

 

千歌「簡単になんて輝けない。分かってる。歌おう」

 

曜「・・だよね。そうこなくっちゃ!」

 

 

暗闇の中でも歌うようちか。梨子は戸惑うが稲光で一瞬見えた果南の険しくもどこか切ない表情が見え歌い始める。

 

 

他校のスクールアイドル「度胸は確かね」

 

他校のスクールアイドル「これがaqours・・」

 

 

果南「大丈夫。あなた達ならやり遂げられる」

 

鞠莉「さて、サポートにいきまーす!」

 

 

美渡が呼んできた社員やチラシをもらって体育館に来た人達が集まり人がどんどん体育館に。

 

更にダイマリが発電機で照明を付ける。

 

 

ダイヤ「まさか果南さんがあの3人を指導していたとは・・」

 

鞠莉「私思うの。果南は本当は諦めていないって・・」

 

ダイヤ「・・そうとは限らないですわ」

 

鞠莉「あなたもでしょ?ダイヤ」

 

ダイヤ「私はやりませんわよ。ルビィの約束を破って悪いとは思っていますが」

 

 

千歌「あっ・・」

 

曜「いっぱいだ・・!」

 

美渡「バカ千歌!あんた開始時間間違えたでしょ!?」

 

梨子「時間?あっ・・」

 

千歌「本当だ私・・バカ千歌だ」

 

 

ライブが本格的に再開し無事終え拍手喝采。喜ぶようちかりこ、涙が出そうになった果南だが鞠莉が戻ってきてこちらを見ているのでこらえてポーカーフェイス。

 

 

千歌「彼女たちは言いました!スクールアイドルは、これからも広がっていく!どこまでだって行ける!どんなユメだって叶えられると!」

 

ダイヤ「これは今までの、スクールアイドルの努力と街の人たちの善意があっての成功ですわ!勘違いしないように!」

 

曜「それでも頑張って集めたし・・」ボソッ

 

梨子「よ、曜ちゃん・・」ハワワ

 

 

果南「分かってると思うよ千歌達は。ね、生徒会長♪」

 

ダイヤ「かな・・松浦さん」

 

千歌「果南ちゃんの言う通り分かっています。ただ見てるだけじゃ、始まらないって!上手く言えないけど、今しかない、瞬間だから!・・だから!」

 

 

ようちかりこ「輝きたい!!!」

 

ダイヤ「・・・・!」

 

鞠莉「フフッ・・」

 

果南「強くなるよ・・きっと」

 

 

続く

 

 

 

 

 

今回の変更点

 

 

①冒頭で果南とようちかりこが特訓

 

 

②鞠莉がヘリで登場するシーンで果南と会う

 

 

③しいたけにビビる梨子のシーンはない

 

 

④初ライブで他校のスクールアイドルも見に来ている

 

 

⑤aqoursを名付けたのは果南

 

 

⑥果南は体育館に入っている

 

 

⑦停電時に果南が厳しく泣きそうになる千歌達に一喝した

 

 

⑧3年組が既に絡み済み

 

 

 

曜「次回」 善子「ヨハネ新世界へ」

 

 




果南は本来体育館にすら来ませんでした。でも、こちらでは千歌にコーチをしていたのでその成果を見るという意味もあり体育館に入っています。

鞠莉、ダイヤにも既に会っています。そして、果南は夢を千歌達に託すためもあってコーチを受け持ちaqoursを任せたという設定です。

気になるのは善子が申し訳程度でしか出ていない事ですが次回はメインなので・・・・。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

ヨハネ新世界へ

曜&エンジェル 一期EDのある写真で「あー、同じ沼津住みだし絡みはあるだろうな」と思ってたのにね・・よーしこー!しか印象ない


善子「感じます、精霊結界の損壊により、魔力構造が変化していくのが・・」

 

善子「世界の趨勢は天界議決による決していくのが・・」

 

善子「かの約束の地に降臨した堕天使ヨハネの魔眼が、そのすべてを見通すのです!」

 

善子「すべてのリトルデーモンに授ける、堕天の力を!ふふふふ・・!!」

 

善子「やってしまった~!!何よ!堕天使って!ヨハネって何!?」

 

善子「リトルデーモン?サタン?いるわけないでしょ!?そんなもんー!もう高校生でしょ!?津島善子!いい加減卒業するの!」

 

善子「そう!この世界はもっとリアル、リアルこそが正義!リア充に私はなる!」

 

善子『堕天使ヨハネと契約して、あなたも私のリトルデーモンに、なってみない?うふ』

 

善子「わーー!なんであんなこと言ったのよ!?学校行けないじゃない!・・・・ん?」

 

 

善子ベッドでバタバタしていたがある手紙を見て立ち上がる。

 

 

善子「いや、明日は行かなきゃ・・海神が本当に行動に移していたらと思うと・・まずいわ!」

 

 

4話 ヨハネ新世界へ

 

 

朝になりバスを待つ善子。

 

 

善子「・・うぅ。見られてる?」

 

 

他校の生徒に見られていると思い込む善子。ドキドキしながらバスを待っていると元気な声が聞こえる。

 

 

 

待ってたよ~!

 

 

善子「こ、この声は・・」

 

曜「おっはよーヨハネちゃん!」

 

善子「シーッ!!皆見てるでしょ。善子よよ・し・こ!」

 

曜「えっ?でも、ヨハネって呼んでほしいんじゃないの?」

 

善子「ヨハネって何ですか?変なあだ名で呼ばないでください」

 

善子「私の名前は津島善子です。きちんと覚えておいてください」

 

曜「あ、バス来たよ!乗ろうヨハネちゃん!」

 

 

善子「善子!!」

 

 

バスに乗るようよし。

 

 

善子「な、何で隣に座っているのですか?」

 

曜「友達だから!」ニッコリ

 

 

善子「・・それよりもあの手紙の内容本当なのですか?」ヒソヒソ

 

曜「何書いてたっけ?」ファー

 

善子「とぼけないでください。一年生は堕天使と海神の戦いを待っているって・・。そもそも戦うって何なのですか?これ以上変な噂吹き込まない・・」

曜「・・・・」スヤスヤ

 

 

善子「ちょっと聞いてるのですか!?」

 

 

場面変わって校門に。

 

不安がる善子に曜が後押しする。

 

ちかりこは見守っている。

 

 

梨子「助けてあげないの?」

 

千歌「ここは曜ちゃんに任せよう。私達が入るのも何か善子ちゃんに悪いから」

 

梨子「そうかしら・・?」

 

 

善子「や、やめてください!学校には光が立ち込め堕天使が侵入区域に入れば浄化されただの天使と化し・・」

曜「逃げてもダメだって!あ、花丸ちゃん、ルビィちゃん」

 

 

花丸「おはよう善子ちゃん、曜先輩」

 

ルビィ「おはようございます・・」

 

 

善子「ずら丸!!」

 

花丸「また堕天使になってるの?」

 

曜「頑張ってキャラを捨てたがってるけど・・」

 

ルビィ「む、無理に捨てなくてもいいと思うけれど・・カッコよかったし・・」

 

曜「だよね!分かってる人がいてよかった!可愛いのに勿体ないよヨハネちゃん!」

 

 

善子「ダメダメ!捨てないといけないの!!堕天使なんてやらないし意味わかんないわ」

 

善子「・・フーッ。よし、行ってくる!戦いなんて待ってる訳がないわ」

 

 

強く踏み込んで教室に向かう善子と後ろにルビまる。

 

 

善子「まさかあんた達も戦いを待ってるとかじゃないわよね?」

 

花丸「何の事ずらか?」

 

 

善子「そうよ。下らなさすぎる。先輩とは思えない幼稚な行動よ!」

 

 

二年教室

 

 

梨子「えぇっ!?戦うって!?ダメよ喧嘩は!!」

 

千歌「喧嘩とかじゃないと思うよ梨子ちゃん」

 

曜「そもそも手紙に書いただけだから問題ないって。善子ちゃんにはあのキャラで貫いてほしいから」

 

梨子「そ、そういう事なのね。けど私には付いていけないというか・・」

 

千歌「皆暖かいから大丈夫だって!」

 

 

一年教室

 

 

教室に入る善子。一瞬静かになるもすぐに元の風景に。

 

 

花丸「ほら、大丈夫ずら」

 

善子「・・そ、そうね」

 

善子「お、おはよう!」

 

一年生徒「お、おはよう・・」

 

善子「問題なし」ボソッ

 

 

一年生徒「雰囲気変わってたから、びっくりしちゃった」

 

一年生徒「みんなで話してたんだよ、どうして休んでるんだろうって」

 

善子「うふ、ごめんね!でも今日からちゃんと来るから、よろしく!」

 

一年生徒「こちらこそ~。津島さんって、名前なんだっけ?」

 

善子「え?」

 

一年生徒「ひどいな!あれだよ!あの・・」

 

一年生徒「なんだっけ?確か、よ、ヨハ・・」

 

善子「善子!私は津島善子だよ!」

 

一年生徒「そうだよね!」

 

一年生徒「津島さん学校来たんだね」

 

 

ルビィ「良かったね善子ちゃん。ちょっと寂しいけど・・」

 

 

一年生徒「津島さんって、趣味とかないの?」

 

善子「趣味?と、特に何も・・」

 

善子(いや、これは、クラスに溶け込むチャンス。ここでうまく好感度を上げて・・)

 

善子「う、占いをちょっと・・」

 

一年生徒「本当?私占ってくれる?」

 

一年生徒「私も私も!」

 

花丸「あーこれはきっと・・」

 

ルビィ「えっ?」

 

善子「いいよ!えっと・・今、占ってあげるね!」

 

一年生徒「やった!」

 

堕天使セットを用意し気合い十分。

 

 

善子「これでよし!はい、火をつけてくれる?」

 

 

一年生徒「はっ!?」

 

善子「天界と魔界に蔓延る遍く精霊、煉獄に堕ちたる眷属たちに告げます」

 

善子「ルシファーよ、アスモデウスの洗礼者、堕天使ヨハネと共に、堕天の時が来たのです!」

 

一年生徒「・・・・」ポカーン

 

善子「やってしまった~!」

 

 

ルビィ「黒い衣装おしゃれだよね。善子ちゃんが作ったのかな?」

 

花丸「ルビィちゃん。今はそんな空気じゃないずら・・」

 

 

授業が終わり休憩時間に。物凄く落ち込む善子に優しく接するルビまる。

 

 

善子「ずら丸!どうして止めてくれなかったの?せっかくうまくいってたのに!」

 

花丸「まさかあんな物持って来てるとは思わなかったずら・・」

 

ルビィ「でも、凄いおしゃれだったね!善子ちゃんが作ったの?」目キラキラ

 

善子「えっ!?んとまぁ、基本は買ったりとか・・暗黒界の羽衣は自作だけど」

 

花丸「もう善子ちゃんは無理に直さなくてもヨハネでも構わないと思うずら」黒羽根プス

 

善子「フフフフ・・天界より舞い降りしフォーリンエンジェル、堕天使ヨハネよ。みんな一緒に堕天しましょ!うふ」

 

ルビまるニヤニヤ

 

善子「あーダメよダメ!!」

 

善子「分かってるのよ。自分が堕天使のはずなんてないって!そもそもそんなもんいないんだし・・」

 

ルビィ「だったらどうしてセットを学校に持って来たの?」

 

善子「それは、まぁヨハネのアイデンティティみたいな物で・・あれがなかったら、私は私でいられないって言うか!あっ!」

 

ルビィ「心が複雑な状態になるんだね善子ちゃん、・・」

 

 

場面変わり果南と共に体力付けをするようちかりこ。砂浜でのランニング。

 

 

千歌「果南ちゃん早いよ~」

 

梨子「ハァ・・ハァ・・」

 

 

果南「まだまだ!さぁ、もっと行くよ~」

 

曜「・・・・」

 

 

果南「どうしたの曜?」

 

曜「えっ、いや・・ちょっと考え事」

 

千歌「善子ちゃんの事?」

 

果南「・・結構悩んでそうだね。ちょっとストップ」

 

梨子「ハァ・・ハァ・・止まった。助かった・・」

 

 

歩きつつ話をするようちかなりこ。

 

 

果南「なるほどね。その善子って子がキャラを捨てたいと」

 

曜「無理に捨てなくてもいいよね。あれはあれで一つのアイデンティティだと思うし」

 

千歌「じゃあ直さなくてもいい?」

 

曜「直す必要なんてないよ。いくらヨハネちゃんでも常識はある程度分かってるしさ」

 

梨子「あ、ある程度なのね・・」

 

 

果南「う~ん。曜はその子にスクールアイドルをさせたいって訳だね」

 

曜「最終的にはね!けど、それは後の話。今はキャラで悩んでるヨハネちゃんを助けたいんだ」

 

果南「だったら素で関わればいいんじゃない?」

 

千歌「酢?」

 

梨子「多分千歌ちゃんが思っている物とは違うと思う」

 

 

果南「無理して気づかいせずありのままに接する」

 

果南「人っていうのは簡単には受け入れにくい物だってある。けどもね何回も何回もやっていく内に慣れてそれが1つの武器になる」

 

梨子「武器ですか!?」

 

千歌「にっこにっこにーとか?」

 

果南「そうだね。最初は変なのと思うけども、何度もやっていく内にスクールアイドル内では伝説となったにっこにっこにー。個性が様々あるからこそμ'sは伝説となった」

 

果南「・・誰だって最初は受け入れにくい物だってある。誰だって・・」

 

 

 

果南『鞠莉凄く似合うよ』

 

鞠莉『ノー!マリーはこんな短いの着れない!』

 

果南『鞠莉ならやり遂げられるって。ね。はい、ハグ!』ギュー

 

鞠莉『果南それはずるい・・』

 

 

 

曜「果南ちゃん?」

 

果南「あ、ごめんね。とりあえずさ、真正面から話し掛けちゃいなよ。キャラを変えさせない様にさ」

 

曜「私なりにやってみる!」

 

 

次の日の朝、一年教室に向かう曜。ちかりこは不安だと思い付いていく事に。

 

 

千歌「曜ちゃん、本当に大丈夫なの?」

 

梨子「凄く不安だけども・・」

 

曜「任せてって!・・海神降臨!!フハハハ」

 

 

千歌「これ、絶対まずいよね」

 

梨子「曜ちゃんやめよう!絶対ダメよ!」

 

 

曜「フハハハハ~!!!」

 

曜、全速前進ヨーソロー。ちかりこも追い掛けるが間に合わない。

 

千歌「一年教室に入っちゃったよ・・」

 

梨子「余計に距離が離れそうよ・・」

 

 

一年教室

 

教壇前に立つ曜。一年生は一気に静まり返る。

 

 

花丸「あれ?曜先輩ずら」

 

ルビィ「何するのだろう・・」

 

 

曜「人間へと堕落したヨハネはどこにいる?」

 

花丸「善子ちゃんならさっきお手洗いに」

 

 

善子「どうしたの?心配そうにして」

 

千歌「あ、善子ちゃん・・」

 

梨子「待って!教室には行かない方が!」

 

善子「何があるのよ」

 

ちかりこ「ダメぇー!!」

 

 

ドアを開けると曜がいて曜が善子を指差す。

 

 

曜「堕天使ヨハネ!!お前に決闘を申し込む!」

 

善子「け、決闘!?って善子!」

 

ちかりこ「曜ちゃん!?」

 

 

一年教室はざわざわと騒がしくなる。

 

 

善子「わ、訳が分からないわよ!何の決闘するのよ?それに場所は?時間は?」

 

曜「あっ・・」

 

善子「ん?」

 

曜「何の決闘する?」

 

 

善子「えっ?」

 

花丸「ずら?」

 

ちかりこ「えぇぇぇ~っ!!!」

 

 

昼休みになり教室で曜は頭空っぽで決闘を申し込んだのを後悔する。

 

 

千歌「曜ちゃん。そこは頭空っぽにしちゃダメだよ」

 

梨子「果南先輩の頭空っぽはそういう意味じゃないわよ」

 

曜「とりあえず放課後に屋上で決闘をするとは言ったけどどうしよう千歌ちゃん!梨子ちゃん!」

 

千歌「いや~私達に・・」

梨子「頼まれてもね・・」

 

 

曜「でも、ヨハネちゃんは絶対スクールアイドルをやるべきだと思うんだ!」

 

梨子「そ、そう?」

 

千歌「梨子ちゃんは苦手そうな感じだね」

 

梨子「えっと・・私ああいうのは疎くて」

 

曜「あの子は新世界へと向かわないとならない。いつまでも人間界に甘える堕天使なんてあってはならない。勇気出して一歩踏み込めればきっと・・」

 

千歌「曜ちゃんも何か引き込まれてないかな・・」

 

 

ピンポンパンポーン

 

 

鞠莉[二年生、高海千歌っち、渡辺よー、桜内リコピー。直ちに理事長室にゴーでーす!]

 

 

梨子「ち、ちょっとリコピーって!」

 

曜「前のライブの事じゃないかな?」

 

千歌「満員にしたよねあれって!だから認められたんだ!そうと決まれば行こう!」

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(Aパート終了)

 

 

ようちかりこ「失礼します」

 

 

ようちかりこ理事長室に。そこにはダイヤもいた。

 

 

鞠莉「この前のライブご苦労様です。とてもファンタスティックでーした!」

 

千歌「はい!それで・・」

 

曜「部を容認してもらえるのですか!?」

 

鞠莉「それなんだけど~・・」

 

梨子「・・・・」ゴクリ

 

千歌「それなんだけど!?」

 

鞠莉「なんだけど~・・」

 

曜「なんだけ・・」

ダイヤ「満員は確かに果たしたと言えましょう。けれども部の容認はすぐに行える様にしてください」

 

曜「ムッ!!」

 

千歌「すぐにとは・・?」

 

鞠莉「this week」

 

千歌「ウインク?」

 

曜「ウインクしたら容認ですか!?」ウインク!!

 

梨子「一週間で!?」

 

 

鞠莉「イエース!ファイトでーす」

 

曜「一週間なら何とかなるんじゃないかな?」

 

千歌「頑張ろう梨子ちゃん!」

 

梨子「や、やるしかないわね・・」

 

 

ダイヤ「あ、あの・・」

 

千歌「どうしたのですかダイヤさん?」

 

鞠莉「・・・・」

 

ダイヤ「い、いえ・・とにかく一週間が過ぎて5人揃わなければ部は容認しません!分かりましたね!」

 

曜「後、二人入部させたら勝ちだもん!ベーッだ!」

 

梨子「曜ちゃん。先輩だよ・・」

 

 

ようちかりこが理事長室に出る。鞠莉とダイヤは二人で話す。

 

 

鞠莉「言えばよかったのに」

 

ダイヤ「自分の事は自分でやらないといけませんわ」

 

鞠莉「ルビィも面倒なお姉ちゃんを持っちゃったわね」

 

 

授業が終わり放課後に。ようちかりこは屋上で善子を待つ。

 

 

千歌「えっとさ・・喧嘩とかはしないんだよね?」

 

曜「大丈夫!平和的な決闘だから!」

 

梨子「来たわ!」

 

 

善子が一人覚悟を決めた眼で曜に迫る。屋上の階段のある場所で影ながら見守る花丸。

 

 

花丸「ルビィちゃんには決闘なんて見せられないずら。もし善子ちゃんに何かあったら丸が守らないと・・」

 

 

善子「3人で何するのよ?やるならやるわよ・・!」

 

千歌「いや、私達は曜ちゃんが不安だから一緒に来てほしいって・・」

曜「ヨハネ。他ならぬお前に決闘を申し込んだのは・・」

 

善子「よ・し・こ!もう忘れたいのよ!!堕天使とかヨハネとかばっかみたい!!」

 

善子「私はただの人間!津島善子なのよ!!!嫌なの・・変われない私が・・」

 

梨子「善子ちゃん・・」

 

善子「バカみたいでしょ?ヨハネとか堕天使とかリトルデーモンとか・・ううっ・・」

 

 

善子が涙を流す。どうしようとあたふたするちかりこだが曜はムッとし善子と話す。

 

 

曜「それが本音なの?」

 

善子「・・何よ?本音以外何があるのよ?」

 

曜「違う。善子ちゃんは逃げてるだけ」

 

曜「私さ善子ちゃんの生放送の奴視聴してたけど、あの時の善子ちゃん凄く生き生きしていたし楽しくやれていたじゃん」

 

善子「それはキャラ作りだと・・」

 

曜「それでいいんだって。善子ちゃんが楽しいなら。それで視聴している皆が楽しいなら」

 

曜「自分で堕天使を見つけたのでしょ?だったら堕天使になりきったっていいじゃん。バカにする人だっているかもしれない。何やってんだと呆れる人だっているかもしれない」

 

曜「でも、堕天使な善子ちゃんが大好きな人だっている。私堕天使な善子ちゃんが好きだもの」

 

善子「曜先輩・・」

 

千歌「キャラ作りってさ。なかなか簡単に出来るものじゃないよ」

 

千歌「でも、善子ちゃんはそれを長く貫き通して今でも続けているんだよね?これって凄い事だと思う!」

 

善子「そうですか?」

 

曜「生放送で言ってたよね?産まれた時から堕天使だったって。それほどまでに長くやってるなら捨てるなんて勿体ないよ」

 

善子「産まれた時からは違うけど・・保育園の頃から・・」

 

 

梨子「保育園の頃から今まで・・」

 

千歌「凄い・・」

 

曜「ヨハネは捨ててはならない」

 

 

善子「えっ?」

 

曜「えいっ!」黒羽根プス!!

 

 

善子「ウフフフ・・堕天使ヨハネ降臨!海の神とその配下共。全てを暗黒の闇へと染めてやろう」

 

千歌「配下って?」

 

梨子「私達だと思う」

 

曜「それで良いのだ堕天使。今日は少しばかり寄り道してもらうぞ」

 

善子「寄り道?・・どこで決闘しようとも我が魔力の前では無に等しい・・」

 

 

梨子「で、どこ行くの?」

 

曜「千歌ちゃんの家」

 

千歌「えっ?」

 

 

千歌の部屋に集まるようちかよしりこ。

 

美渡がプリンを四人に渡す。

 

 

美渡「あ、あの・・どど、どうぞ。美人さん」

 

梨子「ありがとうございます。後、桜内梨子と申します」

 

美渡「は、はい!ごめんなさい!梨子さん」

 

 

曜「何で怖がってるの美渡さん」ヒソヒソ

 

千歌「前にぶつけた時に凄い威圧感がしてそれ以降恐れちゃってるんだって」ヒソヒソ

 

美渡「それではゆっくり!」パタン!!

 

 

梨子「優しいお姉さんね」

 

千歌「え?う、うん・・」

 

善子「それで決闘って何よ?」

 

千歌「何するの曜ちゃ・・っていつのまにかいなくなってる」

 

 

曜「おまたせー!」

 

 

善子「ん?」

 

梨子「ヒィッ!!!!」

 

千歌「しいたけ?」

 

梨子「いやぁぁぁ!!」

 

 

梨子は恐ろしくなって部屋を出る。

 

曜はしいたけの頭を優しく撫でる。

 

 

曜「決闘はね。しいたけちゃんがどっちのキャラになつくかだよ!」

 

千歌「でも、曜ちゃん私の家に何度も遊びに来てるししいたけにとって知らない善子ちゃんだと・・」

 

善子「我が従順なるケルベロス。よく躾が出来ているぞ・・」

 

しいたけ「クゥ~ン」

 

 

千歌「めっちゃくちゃなついてるし!!」

 

曜「ヨハネよ。これに私が勝ったら新世界へ来てもらうぞ」

 

善子「・・いいだろう。私が勝てばあなた達には堕天してもらうわよ」

 

 

梨子は外に出て息を切らす。

 

 

梨子「怖い。噛まれる。引きちぎられる!」

 

 

志満が外にいる梨子に気付き話し掛ける。

 

 

志満「どうしたの美人さん?」

 

梨子「あ、おじゃましてます。その、えっと・・」

 

志満「フフッ・・しいたけちゃんは遊びたがりやだから余程の事がない限りは噛まないから安心してね」

 

梨子「は、はぁ・・」

 

志満「ゆっくりお茶でも入れるから上がってね」

 

梨子「あ、ありがとうございます」

 

場面変わり家内でゆっくりする志満と梨子。

 

 

志満「ここの生活にも慣れてきたかしら?」

 

梨子「そうですね。高海さんにはお世話になってもらっているので。助かります」

 

志満「それにしてもびっくり。桜内さんとは家が隣だもの。千歌ちゃんも近くに友達がいて毎日楽しそうにしてるもの」

 

梨子「こちらこそ千歌ちゃんには最初こそ元気一杯で驚きましたが今では大切な友達です」

 

 

千歌の部屋。

 

 

曜「海神の構え・・!」

 

善子「ヨハネ降臨の瞬間・・!」

 

 

しいたけ「ワンワン!」

 

 

千歌「善子ちゃんにすり寄った!」

 

 

善子「フフッ、さぁ堕天しなさい」

 

曜「もう一回!!何でヨハネちゃんにこんなになつくの!?」

 

 

家内。

 

 

志満「あの子梨子ちゃんが来た時に奇跡って喜んでたの。私はスクールアイドルには詳しくないけど何でも音乃木坂から来たんだよ、ってはしゃいでてね」

 

梨子「スクールアイドルを最大に広めたのが音乃木坂のスクールアイドルだからです。現に音乃木坂は音楽に関しては力を入れてますのでそれで千歌ちゃんが喜んだのは作曲要員として必要だったからなのでは」

 

志満「それだけじゃないと思うの。一緒にスクールアイドルをやってライブが成功した時、本当に喜んでたの。あんなに嬉しそうにする千歌ちゃん初めてみたのよ」

 

 

千歌の部屋。

 

 

曜「ビッグウェーブ!!ザブンザブーン!」

 

善子「堕天使の魔眼・・!」

 

 

しいたけ「ワンワン!!」

 

千歌「また善子ちゃんの方に!」

 

 

善子「もう堕天しなさい。何度やってもケルベロスはわがしもべ。私に寄るのは当然の結果」

 

曜「次で最後!!絶対勝ってやるんだから・・」

 

 

家内。

 

 

志満「友達と一緒に成し遂げた。きっと、それを果たせたから喜んでたと思うの。曜ちゃんは飛び込みをやってたし果南ちゃんも家の仕事が忙しかったりで何かを一緒にやるって事がなくてね」

 

梨子「そうなのですか・・」

 

志満「でも、曜ちゃんと果南ちゃんは千歌ちゃんにとって大切な友達。もちろん梨子ちゃんもよ」

 

志満「今回のライブで千歌ちゃんが成長していってるなぁって。私だって美渡ちゃんと同じ様に千歌ちゃんがスクールアイドルをするのは最初はどうかなとは思ったけど・・」

 

梨子「千歌ちゃんは本当にスクールアイドルが好きなのです。あの熱意は本物で、だから、私もその熱意に最初こそ戸惑いもありましたが今はスクールアイドルをやるのも悪くないかなと・・」

 

志満「梨子ちゃんの声とても綺麗だったね。あなたがいて曜ちゃんがいて果南ちゃんのサポートがあったからライブは成功したのよ」

 

志満「私達は応援してるからこれからも頑張ってね」

 

梨子「はい!ありがとうございます」

 

 

曜「くぅ~!」

 

善子「さぁ、あなた達も堕天しリトルデーモンになりなさい」

 

しいたけ「わおーん!!!」

 

 

善子「ちょっとやめ・・!」

 

千歌「しいたけってば善子ちゃんの事好きになっちゃったみたいだね」

 

 

善子「やめなさ・・ね・・顔はダメー!」

 

 

顔をペロペロするしいたけ。梨子はおそるおそる千歌の部屋を覗いている。

 

 

千歌「あ、梨子ちゃん」

 

梨子「ま、まだいるの・・ねぇ・・」

 

 

場面変わりバスに乗って帰るようよし。

 

バスは二人きり。誰も乗っていない。

 

 

善子「あの・・曜先輩」

 

曜「ん?」

 

善子「スクールアイドルってその・・」

 

曜「気を使わなくてもいいって。私負けたんだし」

 

曜「それにしてもヨハネちゃんって犬に好かれやすいの?しいたけは初めての人にはあんなになつかないんだけどなぁ。何かの能力とか!?」

 

善子「別に犬に好かれる能力なんてないわよ・・」

 

 

曜「そうだよね」

 

善子「私に気を使ってるのですよね?海神とか何たらって・・」

 

曜「えっ?何も使ってないよ。ヨハネちゃんのキャラと接するの楽しいし」

 

曜「ヨハネちゃんこそ私に気を使わなくていいよ!ほら、敬語なんてやめてさ!何なら曜って呼び捨てでもいいよ」

 

善子「それは失礼よ。先輩だもの」

 

 

曜「フフッ」

 

善子「何がおかしいのよ?」

 

曜「やっぱりヨハネちゃんって名前の通り善い子なんだなって」

 

善子「普通でしょ!結構気にしてるのよ」

 

曜「アハハハ!フフッ・・アハハ!!」

 

善子「ちょっと曜笑いすぎじゃない!?」

 

曜「それでいいヨーソローってね!あっ、今日は一緒に帰らない?」

 

善子「え?」

 

 

二人は同じ場所にバスから降り歩いて帰る。

 

 

善子「曜って突発的な行動とるわね」

 

曜「頭空っぽにしたらいいって果南ちゃんも言うしねー。あ、私の幼馴染みね」

 

善子「その人も曜みたいな感じなのかしら・・」

 

 

二人歩く。辺りも暗くなり満月が見える。

 

 

善子「ねぇ曜」

 

曜「はーい。辺りは暗いけど渡辺曜は満月に照らされてこの通り!」

 

善子「・・私にもスクールアイドル、出来る?」

 

曜「ヨハネちゃん?」

 

善子「変なこと言うだろうし時々儀式とかするかもしれないけど・・」

 

曜「そのくらいやっちゃえ!あ、ライブ本番でしたらダメだよ」

 

善子「リトルデーモンになれって言うかもしれないし・・」

 

曜「それはもう、今日何度も聞かされたじゃん!」

 

善子「あっ・・」

 

曜「ウフフ」

 

善子「フフッ」

 

 

曜「じゃあ頑張る?」

 

 

満月に照らされる曜の笑顔。

 

手を差し出す曜に善子ははにかみながらも手を出す。

 

 

曜「捕まえた!」ギュッ!!

 

善子「ちょっと曜!」

 

曜「堕天使捕らえたり~」

 

善子「全くあんたはね・・・・」

 

 

次の日の放課後。海岸で練習しようとバスを待つようちかりこ。

 

 

千歌「曜ちゃん朝に言ってたサプライズって何かな?」

 

梨子「新しい振り付けとかじゃないかしら?曜ちゃんは果南先輩に振り付け教えてもらってるし・・」

 

 

 

曜「おっまたせー!」

 

善子「ちょっと曜・・曜先輩。そんなに強く握らなくても逃げないわよ!」

 

 

千歌「善子ちゃん?」

 

梨子「まさかサプライズって!?」

 

曜「ほら!ヨハネちゃん!」

 

 

善子「え、えっと・・あ、新しくaqoursに加入した津島善子です・・よ、よろしくお願いしま・・」

 

曜「そこまで緊張しなくても・・はい!」黒羽根プス

 

善子「フフフ・・新世界へ降臨。堕天使ヨハネは新たなる世界でも堕天する!」

 

 

梨子「新メンバー・・?」

 

千歌「そうだよ!やったよ!よろしくね!!善子ちゃん!」

 

善子「ヨ・ハ・ネ!」

 

千歌「うんうん。一緒に頑張ろう」

 

 

千歌が優しく迎えてくれて目が潤う善子。

 

曜が優しく善子を見つめる。

 

 

曜「良かったね。ヨハネちゃん」

 

 

曜は一度伸びをし大きな声で千歌達に呼び掛ける。

 

 

曜「さぁ、練習行こうー!!」

 

 

続く

 

 

 

 

 

今回の変更点

 

 

①ある意味4話と5話の入れ換え

 

 

②善子と曜が深く絡む

 

 

③善子が落ち込む場面は花丸とルビィが会話する。

 

 

④鞠莉はルビィを知っている

 

 

⑤しいたけから逃げた時に志満と話す梨子

 

 

⑥善子加入!

 

 

というかほぼオリジナルストーリー。

 

 

 

千歌「次回」 花丸「憧れ」

 

 




加入回のほとんどは千歌が深く絡んでました。もちろん主人公なので当然ではありますがこちらはあくまでも『9人皆が主人公』なので千歌があまり目立たない回などもあります。

人によって推しは様々なのでそれぞれメイン回はほしいと思います。無印のアニメでは海未、花陽にメイン回はありませんでした。

花陽はまきりんぱな回がメインかもしれませんがタイトルの通り『まきりんぱな』一年生3人のメインなので花陽個人のメインではありません。ダイエット回?スクールアイドルに真剣な花陽がそんなへまするとは思えない・・花陽にとっては師であるにこが厳しく食事を制限しててそれに従いそうなのに。

真姫は一期や二期にのぞまき絡みでのメイン、凛に限っては脚本Hは凛推しなのか無印での個人回はおろかサンシャインにも重要な役割を果たすほどに・・。


今回はちょっとようよしを強く推しましたがもちろん様々な組み合わせを重視しているのでようよしばかり絡ませません。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

憧れ

花丸メイン。ある意味本編4話と5話を入れ換えた形・・ではあるけれど・・?
きちんと9人出るよ!


 

花丸『小さい頃から隅っこで遊ぶ、目立たない子だった』

 

花丸『運動も苦手だったし学芸会では木の役でだからだんだん一人で遊ぶようになっていた』

 

花丸『本を読むのが大好きになっていた。図書室はいつしか丸の居場所となり、そこで読む本の中で、いつも空想を膨らませていた』

 

花丸『読み終わった時、ちょっぴり寂しかったけど・・それでも、本があれば大丈夫だと思った』

 

 

5話 憧れ

 

 

鞠莉から仮の部室をゲットした千歌達。

 

体育館にあるガラス戸の向こうの外と繋がった部屋に設けてくれそこに入室しようとするようちかりこよし。

 

 

千歌「まさか、仮とはいえ部室を設けてくれるなんてね!」

 

善子「何かあるわよ・・理事長とブラックデーモンは手を組んでる訳だし」

 

曜「ブラックデーモンは黒から取ったと考えたらダイヤさん?」

 

善子「生徒会と理事会はそれはもうズブズブなんでしょ?」

 

曜「とは言っても理事長は結構ノリノリだったけどね」

 

 

梨子「でも、どうして理事長は私たちの肩を持ってくれるのかしら?」

 

曜「スクールアイドルが好きなんじゃない?」

 

梨子「・・それだけじゃないと思うけど」

 

千歌「とにかく入ろうよ!」

 

 

仮部室に入ると部屋は散らかり酷い状態。まるでそれは喧嘩をした後みたいであった。

 

千歌「えっ・・」

 

曜「私の部屋みた~い!」

 

善子「ちゃんとキレイにしなさいよ。私も人の事言えないけど」

 

梨子「片付けて使えって言ってたけど・・」

 

千歌「これ全部!?」

 

善子「文句言っても誰もやってくれないわよ」

 

梨子「やるしかないわね・・」

 

 

千歌「うん?あっ!なんか書いてある」

 

 

ホワイトボードに歌詞みたいな物が書かれているが四人はさっぱり。

 

 

善子「歌詞かしら?それとも闇魔界の宣告!?」

 

千歌「どうしてここに?」

 

曜「う~ん・・分からない」

 

梨子「それにしても・・」

 

 

善子「・・ん?」

 

 

気付かれない様に覗くルビィ。が、善子は誰かがいたと気付く。

 

 

ルビィ「部室があったよ!スクールアイドル部承認されたのかな?」

 

花丸「良かったね!ルビィちゃんはスクールアイドル好きだし」

 

ルビィ「うん!あっ・・ルビィはやらないからね」

 

千歌「こんにちは!」

 

 

曜「花丸ちゃん!ルビィちゃん!こんにちはー!」

 

 

ルビィ「こんにちは・・」

 

花丸「こんにちはず・・こんにちは」

 

 

善子「あんた隠れて見てたわね。赤い髪が見えてたわよ」

 

ルビィ「ふぇっ!?な、何の事かな?」

 

 

善子「まぁ、まだ仮の部室だけどね」

 

曜「後一人入部してくれたら正式にスクールアイドル部になるんだけどなぁ・・」チラリ

 

ルビィ「ル、ルビィはやりません・・」

 

花丸「それよりも善子ちゃんがスクールアイドルするって聞いたときは驚いたよ」

 

善子「べ、別にいいでしょ!というかこれ、部室にあったんだけど図書室の本でしょ?」

 

花丸「あ、確かに。ありがとう善子ちゃ・・」

千歌「実質結成したし、実質部にもなったし、絶対悪いようにはしませんよ!」

 

曜「二人が歌ったら絶対キラキラする!間違いないヨーソロー!!」

 

花丸「あ、え、でも・・お、おら・・」

 

千歌「おら?」

 

花丸「・・いいえ。丸そういうの苦手っていうか・・」

 

ルビィ「ルビィはやりません。お姉ちゃんに怒られます」

 

梨子「千歌ちゃん、曜ちゃん。強引に迫ったら可哀想よ!」

 

善子「そうよ、また入学したばかりの一年生なんだし」

 

曜「それはヨハネちゃんもでしょ」

 

千歌「あ、そうだよね!あはは、かわいいからつい・・」

 

梨子「千歌ちゃん、そろそろ練習よ」

 

千歌「あ、そうだね!じゃあね!気が向いたらいつでも部室に来てね!」

 

 

四人は図書室を去る。

 

 

ルビィ「ねぇ、花丸ちゃん」

 

花丸「どうしたのルビィちゃん?」

 

ルビィ「スクールアイドル本当にしないの?」

 

花丸「そういうの苦手だから・・」

 

 

場面変わり下校するルビまる。

 

 

花丸「確かにスクールアイドル雑誌は本当にチラッとだけ見た事あるけど」

 

ルビィ「ルビィは嫌いなんだけどねスクールアイドル」

 

花丸「どうして?」

 

ルビィ「お姉ちゃんが見たくないって言うものは好きでいられないから!それに・・」

 

花丸「それに?」

 

ルビィ「あ、えぇっと・・。と、とにかく花丸ちゃんは興味ないの?スクールアイドル」

 

花丸「丸?ない!ない!運動苦手だし、ほら!おらとか言っちゃう時あるし」

 

ルビィ「・・ルビィね。わがまま言うならね。花丸ちゃんにスクールアイドルしてほしいなぁって」

 

花丸「運動苦手だから無理だよ丸なんかじゃ・・」

 

ルビィ「ルビィの変わりに・・本当わがままだね。ごめん花丸ちゃん」

 

花丸「ルビィちゃん・・・・」

 

 

場面変わって果南のダイビングショップに。

 

 

客「気持ちよかったね!」

 

客「うん。魚綺麗だったね!」

 

果南「ありがとうございました!またよろしくお願いします!」

 

 

果南は気配を感じ振り向くと胸の谷間に顔をうずめる鞠莉。

 

鞠莉「やっぱりここは果南の方が安心できるな!」

 

果南「鞠莉」

 

鞠莉「果南!シャイニー!」

 

果南「大方スカウトに来たのでしょ?」

 

 

鞠莉「・・休学が終わったらスクールアイドルを始めるのよ!浦の星で!」

 

果南「本気?」

 

鞠莉「でなければ、戻ってこないよ」

 

果南「言ったよね?千歌達に夢を託すって。それに、今忙しいから」

 

 

果南は店に戻る。風に吹かれさっぱりと返答する果南に懐かしみを感じる鞠莉。

 

 

鞠莉「ふっ・・相変わらず頑固おやじだね」

 

 

黒澤家では一人スクールアイドルの雑誌を居間の角で読むルビィ。

 

ルビィ「・・・・」

 

 

昔楽しくダイヤと読んでいた事を思い出すルビィ。

 

 

ルビィ『ルビィは花陽ちゃん!』

 

ダイヤ『私は断然エリーチカ!生徒会長でスクールアイドル!クールですわぁ!!』

 

 

現実は虚しく消える姉妹の幻。ルビィの学校にいつも持っていっているバッグには花陽のキーホルダーが付けられている。

 

ダイヤが一人雑誌を読んでいるルビィを気付かれない様に見ていたが申し訳ないと思わんとばかりにその場から離れる。

 

 

本屋でスクールアイドルの雑誌を読む花丸。

 

 

花丸「μ'sか・・おらには無理ずら・・うん?」

 

花丸「確かこの子は星空凛ちゃんだったよね・・可愛いずら・・丸なんかと比べたら・・丸は向いてないし」

 

 

淡島神社の長い階段を上るようちかりこよし。

 

余りの長さによしりこは付いていけずようちかも中段辺りで座り込む。

 

 

梨子「む、無理よ!さすがに・・」

 

善子「もう少し効率のいい練習考えなさいよ・・」

 

千歌「・・μ'sも階段登って鍛えたって」

 

曜「でも、こんなに長いなんて・・」

 

千歌「けど、こんなの毎日登ってたら、体が持たない・・」

 

果南「千歌!曜!」

 

曜「ん?」

 

千歌「果南ちゃん!」

 

曜「もしかして上まで走っていたの?」

 

果南「一応ね。日課だから」

 

善子「日課!?海神の幼馴染み恐るべし・・」

 

果南「千歌たちも練習ね。暗くなる前に帰るんだよ」

 

千歌「流石元スクールアイドル・・これくらいタフでなきゃやってられないんだ」

 

果南「別にそこまでしなくてもいいけどね。明日は悪いけど店に集中したいから練習は自主でやってね」

 

曜「まだ学校に来れないの?」

 

果南「もうすぐ行くつもりにしてるよ。その時はまた教えるから」

 

千歌「わーい!もうすぐ戻ってくるんだ果南ちゃん!!」ギューッ!!

 

 

果南「全く甘えん坊さんだね千歌は」

 

善子「あの二人姉妹みたいね」

 

梨子「果南先輩と千歌ちゃん、曜ちゃんは幼馴染みだから・・」

 

 

果南「それじゃあ私戻るから。練習頑張ってね」

 

 

千歌「よーし、私達も行くよー!!」

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(Aパート終了)

 

 

放課後の二年教室にルビまるとようちかよしりこ。

 

 

 

千歌「え!?スクールアイドルに?」

 

花丸「はいず、いえ・・はい!」

 

善子「どうして?」

 

花丸「どうしてって・・やってみたいからだけどダメですか?」

 

千歌「全然!ただ・・花丸ちゃん興味とかあんまりなさそうだったから・・」

 

花丸「いや、ルビィちゃんの話聞いてたら、いいなって・・」

 

花丸「だから、ルビィちゃんも一緒にやらない?」

 

ルビィ「ルビィも?」

 

善子「あんたもやってみたいんでしょ?」

 

ルビィ「お姉ちゃんが嫌がると思うし・・お姉ちゃんに冷たい眼で見られそうで」

 

花丸「じゃこうしない?」ヒソヒソ

 

ルビィ「体験、入部?」

 

 

それならばとルビィは首を縦に振った。

 

 

千歌「本当!?」

 

ルビィ「はい。体験なら・・・・」

 

千歌「よろしくお願いします!うぅ・・やった!やった!やったーー!」

 

千歌「これでラブライブ優勝だよ!レジェンドだよぉ!」

 

善子「体験入部よ?」

 

千歌「え?」

 

曜「要するに仮入部って言うか、お試しってこと」

 

花丸「それでいけそうだったら入るし、合わないって言うなら止めるし」

 

千歌「そうなの?」

 

ルビィ「いや、色々あって・・」

 

梨子「もしかして、生徒会長?」

 

花丸「あ、はい・・だからルビィちゃんとここに来たことは内密に・・」

 

善子「厄介ね・・」

 

ルビィ「厄介だなんて言わないで!お姉ちゃんだって本当は・・」

 

善子「え?」

 

ルビィ「いや、その・・何でも・・」

 

千歌「えへへ・・6人も入部だなんて・・」

 

 

千歌はポスターにルビィと花丸の名前を書いている。

 

 

梨子「千歌ちゃん・・人の話は聞こうね」

 

千歌「え?」

 

梨子「じゃあとりあえず、練習やってもらうのが一番ね」

 

曜「果南ちゃんと話してスクールアイドルの練習プログラムを作ってみたよ!」

 

千歌「曲作りは?」

 

梨子「それは・・別に時間を見つけてやるしかないわね」

 

ルビィ「本物のスクールアイドルの練習・・!」

 

善子「でも、練習どこでやるの?今日はパワフルデーモン・・いえ、果南先輩のとこで練習出来ないのでしょ?」

 

 

ルビィ「果南さんの所で・・?」

 

梨子「ルビィちゃん?」

 

 

千歌「あっ・・そうだったぁ!!」

 

 

他の部活が活発に行われており到底練習できる場所がなく。途方にくれる6人。

 

 

千歌「中庭もグランドも一杯だね・・部室もそこまで広くないし・・」

 

曜「今日も砂浜ランニングじゃだめなの?」

 

梨子「うっ・・」

 

千歌「移動の時間考えると、練習場所はできたら学校内で確保したいし・・」

 

梨子「ふぅ・・」

 

ルビィ「屋上はだめですか?」

 

善子「屋上?なるほど、天界から最も近い場所でなら練習しながら天への・・」

 

ルビィ「μ'sはいつも、屋上で練習してたので」

 

千歌「そうか!屋上か・・行ってみよう!」

 

 

鞠莉が屋上にいく6人を偶然見かける。

 

 

鞠莉「ルビィ・・?」

 

 

屋上は広く誰も来ることがないので喜ぶ6人。

 

千歌「わーー!すっごい!」

 

曜「富士山、くっきり見えてる!」

 

善子「でも日差しは強い・・あー天の陽炎に焦がされていく・・」

 

千歌「それがいいんだよ!太陽の光を一杯浴びて、海の空気を胸一杯に吸い込んで・・」

 

梨子「暖かい・・」

 

ルビィ「本当だ・・」

 

花丸「気持ちいいずら~」

 

ルビィ「花丸ちゃん。エヘッ」

 

 

気持ちよく日光を浴びる花丸にルビィも優しい表情で見つめる。善子は暑くて既にヘトヘト。

 

 

曜「さ!始めようか!」

 

千歌「じゃ、行くよ!アクアーー!!」

 

ようちかりこよしまるルビ「サンシャイン!!!!!!」

 

 

練習に励む6人。そんな中、理事長室ではダイまりがある会話をしていた。

 

 

ダイヤ「ルビィが!?」

 

鞠莉「止める?」

 

ダイヤ「か、勝手にすればいいですわ・・」

 

 

鞠莉「素直じゃないんだからこのこのー」わしわし

 

ダイヤ「だからやめるのですわ!」

 

鞠莉「果南ももうすぐ来るらしいし最近はいい事づくしで~す!」

 

ダイヤ「断られたのですよね」

 

鞠莉「それはね」

 

ダイヤ「私達はもう・・」

 

鞠莉「うぅん。その為に戻ってきたんだから」

 

 

ダイヤ「鞠莉さん・・」

 

 

淡島神社で階段走りを始めようとする6人。

 

 

ルビィ「これ、一気に登ってるんですか!?」

 

曜「もちろん!」

 

千歌「いつも途中で休憩しちゃうんだけどねえ

・・ヘヘ・・」

 

千歌「でも、ライブで何曲も踊るには頂上まで駆け上がるスタミナが必要だし!」

 

曜「じゃ、μ's目指して!用意!ゴー!」

 

 

階段走りを始まりようちかは少し慣れてきたがよしりこルビは慣れずヘトヘト。花丸はもっと遅かった。

 

 

ルビィ「花丸ちゃん・・」

 

花丸「やっぱり、丸には・・」

 

梨子「どうしたの?」

 

ルビィ「息が切れちゃって・・先行っててください!」

 

梨子「無理しないでね!」

 

花丸「ルビィちゃん?」

 

ルビィ「一緒に行こう!」

 

花丸「だめだよ・・」

 

ルビィ「えっ!?」

 

花丸「ルビィちゃんは走らなきゃ・・」

 

ルビィ「花丸ちゃん!?」

 

 

善子「・・・・」

 

梨子「善子ちゃんも無理しないで」

 

善子「ヨハネ。・・全く仕方ないわね!」

 

梨子「善子ちゃん!?」

 

 

花丸「ルビィちゃんはもっと自分の気持ち大切にしなきゃ・・」

 

花丸「自分に嘘ついて、無理に人に合わせても辛いだけだよ!」

 

ルビィ「合わせてるわけじゃ・・」

 

花丸「ルビィちゃんは本当はスクールアイドルになりたいんでしょ?」

 

花丸「だったら、前に進まなきゃ!」

 

花丸「さっ!行って!」

 

ルビィ「で、でも・・」

 

 

ズラ丸!!

 

 

花丸「よ、善子ちゃん!?」

 

善子「あんた最初から飛ばしすぎなの。体力配分考えなさいよね」

 

花丸「あ、う、うん。ごめんずら・・」

 

善子「ほら。3人で一緒に上りきるわよ」

 

ルビィ「うん!ありがとう善子ちゃん!」

 

善子「ヨハ・・いや、疲れるから早く上るわよ・・」

 

花丸(丸と一緒に図書室で過ごしてくれたその子と幼馴染みはとても優しくてとても思いやりがあって・・)

 

花丸(でも、二人共気にし過ぎな子。一人は素晴らしい夢もキラキラした憧れも全部胸に閉じ込めてしまう子)

 

花丸(もう一人は自分のキャラを全面に出しちゃうけどそれを今は一つの武器にする心が強い子。だけれどまだ自分に自信を持てずにいる)

 

花丸(丸はその胸の扉を思い切り開いてあげたいと、思っていた。中に詰まっている一杯の光を・・)

 

 

千歌「あと少し!」

 

曜「頑張れ3人共!」

 

 

花丸(世界の隅々まで照らせるような、その輝きを大空に放ってあげたい!)

 

花丸(それが、丸の夢)

 

千歌「やった!やった!!」

 

曜「すごいよ!ルビィちゃん!花丸ちゃん!」

 

善子「わわ、私は!?」

 

曜「ヨハネちゃんも偉かったよ」

 

善子「うわ!軽く流した!」

 

曜「そんな事ないって」

 

千歌「見て!」

 

花丸「あっ、わぁー。綺麗ずら・・」

 

千歌「やったよ!登り切ったよーー!!」

 

 

美しく輝く夕暮れの景色。花丸はスクールアイドルの輝きと重ねる。見とれている花丸に千歌が話し掛ける。

 

 

千歌「どう花丸ちゃん」

 

花丸「嬉しさもありますけど悔しさもあります」

 

千歌「悔しさ?」

 

花丸「階段を上りきるのにルビィちゃんと善子ちゃんに助けられたので」

 

花丸「今度は自分で上りきってみます。丸なんかじゃμ'sの様に輝けるか分からないし丸はスクールアイドルに向いてないと思いますがやれる限り・・」

 

千歌「ここまで来る時にね。ルビィちゃんから聞いたんだ。花丸ちゃん、μ'sだと星空凛ちゃんが好きなんだよね?」

 

花丸「えっ?あ、よく見てたといえば確かに・・」

 

千歌「凛ちゃんもね、自分はスクールアイドル向いてないってずっと思ってたんだよ」

 

千歌「でも好きだった!やってみたいと思った!最初はそれでいいと思うんだ」

 

花丸「千歌先輩・・」

 

曜「二人共ー。そろそろ下りるよー!」

 

千歌「はーい!」

 

千歌「深く悩まなくていいよ。理由なんて簡単でいい」

 

千歌「やってみたい!それだけあれば誰だって出来る。もちろん練習は厳しいけどね」

 

花丸「丸でも出来ますか?足引っ張るしおらとかずらとか変な言葉遣い使ったりしてしまいますが・・」

 

 

不安に思う花丸を千歌は両手を花丸の両肩に置き笑顔で答えた。

 

 

千歌「出来るよ!花丸ちゃん、可愛いもん。ルビィちゃんも善子ちゃんも梨子ちゃんも曜ちゃんも皆!!」

 

千歌「私もちょっとは可愛い・・かな?えへへ」

 

花丸「千歌先輩も可愛いです。その・・」

 

千歌「ありがとうね。・・花丸ちゃん。スクールアイドル、やってみない?」

 

 

手を差し出す千歌。花丸も・・。

 

 

花丸「千歌先輩・・」

 

 

階段を下りると鞠莉が待っており結構長く待っていた。

 

 

曜「あれ?理事長?」

 

 

鞠莉「good job!!」

 

千歌「鞠莉さん、何故ここに?」

 

 

鞠莉「ちょっとした野暮用でーす!」

 

ルビィ「・・・・」

 

 

鞠莉はルビィをチラリと見て大方を察している事に気付く。

 

 

千歌「あ、そうだ!花丸ちゃん!」

 

花丸「わっ!ち、ちょっと千歌せんぱ・・」

千歌「紹介します!新たにaqoursに加入した国木田花丸ちゃんです!!」

 

梨子「千歌ちゃん!無理矢理はよくないって・・」

 

花丸「無理矢理じゃないです。丸、aqoursに加入します!!」

 

梨子「えっ!?」

 

ルビィ「花丸ちゃん!?」

 

 

鞠莉「ワーオ!何というサプライズでーすか!つまり、これは・・」

 

千歌「だから、スクールアイドル部を承認してください!!」

 

 

鞠莉「オフコース!!マリーは約束を破りません」

 

鞠莉「浦の星のスクールアイドル。aqoursの誕生でーす!!」

 

 

ようちか「やったー!!!」

 

梨子「ようやく決まったのね・・」

 

善子「当然。運命は決まっていたのよ」

 

 

ルビィ「aqours・・」

 

曜「ルビィちゃんはどう?」

 

 

ルビィ「すみません。まだ考えてもいいですか?」

 

千歌「もちろん。強制はしないよ!」

 

梨子「ねぇ、ルビィちゃん」

 

ルビィ「は、はい」

 

 

梨子「・・あ、いえ。何でもないわ」

 

 

鞠莉「明日、理事長室に来てください。しっかりと容認します!」

 

千歌「ありがとうございます!」

 

花丸「丸、精一杯頑張りますので、改めてよろしくお願いします」

 

 

善子「ずら丸が加入するとは・・まぁ、一年が私だけなのは寂しかったからいいけど」

 

花丸「善子ちゃんのヨハネを見守るのも丸の役目ずら」

 

善子「ヨハネ!」

 

曜「ヨハネちゃんの善子ちゃんを見守るのも私の役目だよ」

 

善子「善子!」

 

 

梨子「凄くややこしいわね・・」

 

 

千歌「アハハハ!!」

 

 

5人が笑う。ルビィは花丸が楽しそうな姿を見て安心していたが鞠莉に話し掛けられる。

 

 

鞠莉「ルビィ」

 

ルビィ「鞠莉さん・・どうしてaqoursの名前を・・」

 

鞠莉「ダイヤから大方事情は聞いてるわ。名付けたのは果南だってね」

 

ルビィ「果南さん・・」

 

鞠莉「ルビィはしないの?ダイヤが怖い?」

 

ルビィ「うぅん。お姉ちゃんは怖くないです。ルビィは・・ルビィの夢は・・・・」

 

 

ルビィと鞠莉の会話に唯一梨子だけは気付きそれが気になっていた。

 

 

次の日の朝、理事長室に並んでいたのは・・。

 

 

鞠莉「5人なのね」

 

 

花丸「ルビィちゃんはその・・・・」

 

 

学校へ行く時にルビィに聞いた花丸。

 

 

花丸『そっか・・』

 

ルビィ『ごめんね花丸ちゃん。ルビィはどうしても出来ないの』

 

花丸『しょうがないずら。ルビィちゃんにはルビィちゃんの道があるずら』

 

ルビィ『でもね!花丸ちゃんがスクールアイドルするって聞いた時はルビィ凄く嬉しかった!』

 

ルビィ『花丸ちゃんなら絶対凛ちゃんみたいに可愛いスクールアイドルになれる!ルビィのわがままでスクールアイドルをする事になったのなら本当にごめんね・・』

 

花丸『違うよ。丸はやってみたいからやるだけずら。憧れの凛ちゃんに少しでも近づけたらなぁって』

 

ルビィ『花丸ちゃん・・』

 

花丸『だからルビィちゃんは何も悪くないから気にしないでほしいずら』

 

ルビィ『う、うん・・』

 

 

鞠莉「けれども、見事5人を揃えました。よって浦の星スクールアイドル部・・」

 

 

 

 

しょーにん!!!

 

 

承認の判子を押す鞠莉。喜ぶようちかよし。

 

梨子と花丸は複雑な表情を浮かべていた。

 

 

場面変わり部室でノートパソコンを使いスクールアイドルのサイトにaqoursを登録しようとする千歌。花丸もワクワクする中、梨子はまだ納得がいっていなかった。

 

 

千歌「じゃ、行くよ!せーの!」カチッ!!

 

 

善子「よ、4999位!?」

 

曜「上に5000組もスクールアイドルがいるってこと?すごい数!」

 

善子「ここから頂点・・不可能なんじゃ・・」

 

花丸「うふ・・さ!ランニング行くずら!」

 

千歌「だね!順位は今は考えない!私達は始まったばかりなんだから」

 

曜「おーっし!!練習練習!」

 

花丸「練習いっくずら~!!」

 

 

4人が屋上へ向かうが、梨子は動かずにいた。

 

 

梨子「ルビィちゃん・・」

 

 

続く

 

 

[newpage]

 

 

今回の変更点

 

 

①前の回で善子が既に加入している

 

 

②ルビィはかたくなにスクールアイドルはしないと話す

 

 

③花丸がルビィにスクールアイドルの体験の提案をする時に善子もいる

 

 

④屋上に行く前に鞠莉に気づかれダイヤはルビィがスクールアイドルの体験をしていた事を知る

 

 

⑤階段走りで花丸を助けるよしルビ

 

 

⑥階段を上りきり千歌が花丸に真剣にスカウト(アニメルビィの一部台詞は千歌が語る)

 

 

⑦階段を下りた時には花丸はaqoursに加入ずみ!

 

 

⑧ルビィはまだ加入していない

 

 

 

ルビィ「次回」 ダイヤ「黒澤姉妹」

 




ルビィはまだ加入しません。そして、結局は凛が話の中で出してしまってますが次回はあの子が話に出ます。
ルビまる、ちかまる、かなまり、少しのよしりこ要素ですね今回は。
次回はタイトル通り黒澤姉妹が活躍します。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

黒澤姉妹

今回は姉妹の話。3年組とルビィが絡んだりはあります。後、映画が昨日でしたね。まだ観てないけれど様々な組み合わせがあったのでしょうか。同じ組み合わせばかりだと新鮮味に欠けるので・・。


 

 

ルビィ「・・・・」

 

 

午前0時。家で一人スクールアイドルの雑誌を読むルビィ。時計の針の進む音が大きく聞こえる。

 

aqoursが新PVを出してた事を思い出しより一層自分のスクールアイドル熱が強くなっていた。

 

 

ルビィ「ルビィも・・ダメダメ!」

 

 

雑誌を読んでいると最近、姉妹で爆発的な人気を誇るスクールアイドルが載っていた。

 

 

ルビィ「北海道の超新星『セイントスノー』・・。凄いなぁ、ルビィもお姉ちゃんとスクールアイドルを・・」

 

 

場面変わって勉強を終え眠りにつこうとするダイヤ。

 

今日、学校で鞠莉から衝撃的な話を聞いて布団で寝転がりながら右腕で目を覆い悩む。

 

 

ダイヤ『鞠莉さん!!』

 

鞠莉『どうしたのデースか?』

 

ダイヤ『あのメールはなんですの!?』

 

鞠莉『何って?書いてある通りデース!』

 

ダイヤ『そんな・・嘘でしょ・・?』

 

 

ダイヤ「何とかしないと・・このままでは・・」

 

 

第6話 黒澤姉妹

 

 

生徒会室でPVを視聴するダイまりとPVの感想を聞こうとaqours5人がドキドキしながら待機。

 

千歌『ヨハネ様のリトルデーモン1号、高海千歌です!一番元気な悪魔、かわいがってね!!』

 

鞠莉「わ~!Pretty blow on head!」

 

ダイヤ「pretty!?どこがですの!?こういう物は破廉恥と言うのですわ!」

 

梨子「いや、そういう衣装というか・・」

 

花丸「キャラというか・・」

 

善子「だから私はいいのって言ったのに!」

 

ダイヤ「そもそも、節度を持ってやってないですわ!こんな格好をさせて注目を浴びようだなんて・・」

 

千歌「ご、ごめんなさい・・」

 

 

ダイヤ「キャラが立ってないとか、個性がないと人気が出ないとか、そういう狙いでこんな事をするのは頂けませんわ!」

 

曜「でも、一応順位は上がったし!」

 

ダイヤ「そんなものは一瞬に決まってるでしょ!?試しに今、ランキング見てみればいいですわ!」

 

 

千歌「あっ・・!」

 

ダイヤ「本気で目指すのならどうすればいいか、もう一度考えることですね!」

 

千歌「は、はい・・」

 

 

鞠莉「ストーップ!あなた達にとても重大な事をお伝えします」

 

梨子「重大な事?」

 

 

部室に戻りPVの順位が下がりがっかりする千歌以外の4人。

 

千歌は鞠莉から聞かされた重大な事で頭が真っ白になっていた。

 

 

曜「失敗したなぁ・・ヨハネちゃんの策とてもいいと思ったけどなぁ」

 

梨子「確かに生徒会長の言う通りだわ。こんな事でμ'sになりたいなんて失礼だわ・・」

 

善子「いけないのは私よ」

 

花丸「善子ちゃん・・」

 

善子「ヨハネ可愛いとかずら丸可愛いとかで有頂天になってしまったわ・・」

 

善子「いけなかったのは堕天使。ごめんなさいね」

 

曜「ヨハネちゃんだけの責任じゃないよ!ね、そうだよね千歌ちゃん!千歌ちゃ・・」

 

 

千歌「廃校・・」

 

 

鞠莉『沼津の学校と合併して、浦の星女学院はなくなるかもしれません』

 

梨子『そんな!』

 

千歌『いつですか!?』

 

ダイヤ『それはまだ・・』

 

鞠莉『一応来年の入学希望者の数を見て、どうするか決めます』

 

 

曜「千歌ちゃん。らしくないよ!ほら、μ'sと同じだよ!廃校をスクールアイドルで救えるチャンスじゃん!!」

 

千歌「浦の星は東京と違って人が少ないんだよ。沼津の高校からわざわざ浦の星になんて来ないよ!!」

 

千歌「・・もっと、順位を上げないと。スクールアイドルで有名にならないと・・!」

 

曜「千歌ちゃん・・」

 

千歌「ごめん。今日は休むね。明日からしっかり練習するから!じゃあ!」

 

梨子「ち、千歌ちゃん!?」

 

 

千歌は走って部室に出る。浦の星が好き、なのにスクールアイドルランキングは4768位。

 

これでは絶対に廃校になる。

 

 

千歌「μ'sの様に・・穂乃果さんはどうやって音ノ木坂を救ったのかな?しかも、音ノ木坂の場合は近隣にUTXがあったにも関わらず廃校を阻止した・・」

 

千歌「うじうじしていても仕方ないよね・・。練習しないと!まずは体力を付けないと!」

 

 

部室では千歌を心配するメンバー。

 

千歌があの調子では練習に身が乗らず今日は各々がフリーに。

 

曜と善子はバスに乗って帰る。梨子と花丸は残って新しい曲の作詞、作曲の話に。

 

 

花丸「千歌さん、大丈夫かな・・」

 

梨子「廃校の事とスクールアイドルとしてなかなか順位が上がらない事。二つが合わさっちゃったから・・」

 

花丸「でも、順位が上がらないなんて今は気にしなくてもいいずら・・ですよね?」

 

梨子「そうね。すぐに上がる物じゃないのは分かってるわ。ただ廃校が・・」

 

花丸「丸は嬉しかったり。街の高校に通えて・・」

 

 

梨子「そうね。人それぞれ考えが違うから。・・で」

 

 

 

 

気付いてるよルビィちゃん。

 

 

ルビィ「ヒィッ!!」

 

 

部室をチラチラと覗き見していたルビィ。今日は部室が静かで気になっていた。

 

 

花丸「ルビィちゃん。どうしたずら?」

 

ルビィ「あ、あの・・千歌さん達は?」

 

 

梨子「皆帰ったわ。私達は作詞、作曲で話してたのよ」

 

ルビィ「そうですか・・」

 

 

梨子「ねぇ、ルビィちゃん。聞きたい事があるのだけど」

 

ルビィ「えっ?な、何ですか?」

 

梨子「理事長とあなたのお姉さんについてよ。それと、頼みが一つあるの」

 

ルビィ「えっ!?」

 

花丸「頼み?」

 

 

 

 

場面変わって淡島神社で走る千歌。疲れても意地で走る。

 

 

千歌「まだやれる・・まだ・・」

 

 

鞠莉の言葉を思い出し走る。

 

 

果南「無理なトレーニングは怪我に繋がる」

 

千歌「わっ!?か、果南ちゃん!」

 

 

後ろから来ていた千歌の左肩に優しく手を置く果南。

 

 

果南「今日は一人?」

 

千歌「果南ちゃん・・うぅ・・」

 

果南「どうしたの千歌!?」

 

 

千歌が泣きながら果南に抱きつく。果南は優しく頭を背をさする。

 

果南と千歌はダイビングショップに。果南が話を聞く。

 

 

果南「廃校か・・」

 

千歌「どうすればいいのか分からなくて・・廃校させたくないのにスクールアイドルのランキングも伸びないし・・」

 

果南「慌てる必要はないよ。大事なのはラブライブ本選で結果を残す事。その前に参加出来たらいいなと思う大会があるけどね」

 

千歌「参加したい大会?」

 

 

果南がスマホでとあるサイトを千歌に見せる。

 

 

果南「TOKYO IDOL WORLD。これに出れたらね」

 

千歌「どうやったら出られるの?」

 

果南「ランキングよりも未知なる可能性を秘めたスクールアイドルを中心に選ばれる。PVで面白いとかライブを生でみたいと思ったスクールアイドルが出られるかもしれないんだよね」

 

千歌「いくら何でも順位が低いaqoursじゃ・・」

 

果南「可能性は0じゃないよ。内浦みたいな田舎は注目されやすいからむしろ可能性は高いはず」

 

果南「その為にはもっと注目されるPVを作らないとね」

 

千歌「TOKYO IDOL WORLD・・」

 

 

果南「ん?電話?ちょっと待ってて」

 

 

千歌もTOKYO IDOL WORLDをスマホで調べる。どうやら夏休み中にある大会らしくTOKYO IDOL WORLDから注目され有名になったスクールアイドルもあるらしく暗い思いから一変、何とかして出場しようと気合いが入る。

 

 

果南「ごめん千歌。ちょっと、用事が出来て。だから・・」

千歌「ありがとう果南ちゃん!明日から学校行くんだよね?また練習見に来て教えてね!おじゃましました!」

 

 

果南「千歌・・。フフッ、その顔だよ。千歌は強い子だから大丈夫」

 

 

 

場面変わり梨子はルビィに聞いた事を思い出し家で作曲しつつもなかなか集中できずにいた。

 

 

ルビィ『お姉ちゃんだって本当は鞠莉さんと同じくらいスクールアイドルが好きです。でも、お姉ちゃんはスクールアイドルはやりません。鞠莉さんが戻って来たのも・・』

 

 

梨子「何となく分かってきた気がする・・最初に部室に来た時のあの荒れ具合。ただ散らかってるだけかと思ったけど・・」

 

梨子「それ以上にルビィちゃんはどうしてあんなにスクールアイドルが好きなのに・・。もし、生徒会長に禁じられているのなら・・だから」

 

 

梨子は一つの決心を固める。

 

 

曜「ふぅ・・ヨハネちゃんって意外と器用なんだね」

 

善子「曜もそこそこね。ま、天界で鍛えられしこの指使いにはまだまだ及ばないけど」

 

 

ようよしは衣装作りに。デザインは決まっており5人分作っていた。

 

 

曜「それにしても千歌ちゃん大丈夫かな・・」

 

善子「8回目」

 

曜「えっ?」

 

善子「そうそうへこたれないのでしょ?」

 

曜「あっ・・えへへ。ごめん。気になっちゃって・・」

 

善子「果南先輩が来るし休まないと思うけど?」

 

曜「だよね!あ、暗くなってきた」

 

善子「家近いし慌てなくてもいいでしょ」

 

曜「・・じゃあ、延長!!」

 

善子「全く曜は単純ね」

 

曜「ヨハネちゃんこそ単純じゃん」黒羽根プス!!

 

 

善子「堕天使ヨハネ降臨。堕天使に休暇などない」

 

曜「ほら」

 

 

場面変わり小原家のホテルでは鞠莉が部屋で電話で呼んだ人を待っていた。

 

 

鞠莉「来るなら来ると先に言ってよ。勝手に入ってくると家の者が激おこプンプン丸だよ!」

 

果南「千歌から聞いたよ。廃校になるってね」

 

鞠莉「千歌っち相当気にしてたものね。でも、廃校にはさせない!・・その為には果南の力が欲しいの!」

 

果南「・・本気?」

 

鞠莉「私は果南のストーカーだから」

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(Aパート終了)

 

 

朝早く千歌は部室にメンバーを呼びPVについて話し合っていた。

 

が、梨子は来れないとの事。

 

 

千歌「結局、μ'sがやったのはスクールアイドルとしてランキングに登録してラブライブに出て有名になって生徒を集めただけなんだ!」

 

千歌「でも、これはスクールアイドルが出来てまだ間もなかったから有名になれた。μ'sが解散してからのスクールアイドルはその時とは比べ物にならないくらい増えてる。だからμ'sの様には行かないんだよ!」

 

 

曜「おぉ、千歌ちゃんヤル気満々じゃん!」

 

善子「昨日、ちょっと徹夜しちゃったのよね・・・・ファ~。衣装作るの得意な人いないかしら」

 

花丸「じゃあ、どうすれば・・」

 

 

千歌「PVだよ」ズイ!!

 

花丸「ち、近いずら!」

 

 

千歌「TOKYO IDOL WORLD」

 

曜「えっ?」

 

千歌「無名でも東京でライブが出来るかもしれないんだ。果南ちゃんが言ってた」

 

千歌「もし、TOKYO IDOL WORLDに選ばれたなら一気に有名になれるチャンス。それに、PVで内浦の事をアピールしてTOKYO IDOL WORLDで結果を残せば入学希望者数も増えるかもしれない」

 

千歌「これしかないよ。いっぱい知恵を振り絞った!aqoursが輝くにはこれしかない!」

 

曜「千歌ちゃんが言うならその東京なんたら目指すよ」

 

花丸「もちろん丸はやるずら」

 

善子「どうせラブライブ出場するのなら東京に慣れないといけないし別にいいんじゃないの?」

 

千歌「ありがとう皆・・梨子ちゃんにも言わないとね」

 

 

梨子はその頃、校門前である人を待っていた。

 

そして、その人が見えてきた。

 

 

梨子「・・・・」

 

 

 

 

 

 

ルビィから聞きましたが何の用ですの?

 

 

 

梨子「待ってました。生徒会長・・いえ、ダイヤさん」

 

ダイヤ「部費や設備の事なら諦めて欲しいですわ。そもそも部室があるだけでも・・」

 

梨子「たぶらかさないで下さい。ルビィちゃんは本当はスクールアイドルをやりたいのですよね!?」

 

ダイヤ「何をいきなり!?あなたには関係な・・」

梨子「確かに関係ないです。私は千歌ちゃんの誘いがなければそもそもスクールアイドルすら分からずやらないままだったから」

 

梨子「でも、ルビィちゃんはスクールアイドルが大好きです。スマホにも鞄にもμ'sの小泉花陽さんのキーホルダーを付けてますし毎日私達を影から見ています」

 

 

ダイヤ「だから何なのです。ルビィがやらないと言ってるのならやらないのでしょう。私に聞かれてもどうしようもありませんわ」

 

梨子「それはダイヤさん。あなたと一緒にスクールアイドルをやりたいからなのでは?」

 

ダイヤ「・・・・」

 

 

梨子「ルビィちゃんはダイヤさんの事をいつも気にかけています。何かあればお姉ちゃんと・・」

 

梨子「それに鞠莉さんとも知り合いだったのを見る限り、果南さん達と同じスクールアイドル・・」

ダイヤ「あなたには関係ない!!!」

 

 

梨子「うっ・・」

 

 

ダイヤが大声で梨子に怒鳴る。これ以上は話すなと言わんばかり。

 

 

ダイヤ「ごめんなさい。怒鳴ってしまいまして。ルビィがスクールアイドルをやりたがってるのは分かっています。けれども、私はもちろんあなた方がそれを手助けしては意味がありません」

 

ダイヤ「あの子にはあの子なりに強い意思を持っています。私はルビィを待つのみ」

 

梨子「ダイヤさん・・」

 

ダイヤ「それにしても千歌さんでなくあなたがルビィの事を気にかけるのは意外でしたわ」

 

梨子「ルビィちゃんだって輝きたいって思っていると分かったので・・それに、鞄に付けてあるオシャレなキャラクターを見て思ったのです。かなり、手慣れてるって」

 

ダイヤ「鋭いですわね。ルビィはスクールアイドルをやるべく衣装作りを小さな頃から努力していたので」

 

梨子「私達のメンバーは善子ちゃんがそれなりに出来るけどもそれでも一人では・・」

 

 

ダイヤ「あなたも私もルビィには何も言わない事。あの子を信じて下さい」

 

梨子「分かりました。その・・朝早くからすみません」

 

ダイヤ「いえ、あなたこそルビィをそこまで思ってくれていたのに感謝します。廃校に関しては生徒会の私達も何とか阻止しますので」

 

梨子「はい・・ダイヤさんもその・・」

 

 

ダイヤ「あなたのその気持ちは嬉しく思いますわ。けど、気持ちだけ受け止めておきます。お互い頑張りましょ!」

 

 

ダイヤは学校に入る。梨子はルビィを信じる事に。

 

 

 

ルビィ「うわーん、寝過ごしたー。またお姉ちゃんに置いて行かれたよぉ~!!」

 

 

ルビィの寝床には花陽の寝そべりやグッズがある。

 

そして、部屋に飾られている写真にダイヤ、鞠莉、果南が衣装を着ながらにこやかにポーズを決めルビィは衣装こそ着ていないが3人と一緒に写っている。

 

その衣装がルビィの部屋にもあった。

 

 

ダイルビママ「別に急がなくても遅刻じゃないわよ」

 

ルビィ「でも、お姉ちゃんが・・」

 

ダイルビママ「ダイヤは用があって早く出ただけよ」

 

 

ルビィ「そうなんだ・・今日は花丸ちゃんも朝早いって言ってたしルビィ一人・・」

 

 

場面変わり授業が終わりPVに悩むようちかりこ。

 

 

千歌「意外と難しいんだなぁ。いい所を伝えるのって・・」

 

梨子「住めば都、住んでみないと分からない良さもたくさんあると思うし」

 

千歌「うん・・でも、学校がなくなったら、こういう毎日もなくなっちゃうんだよね」

 

 

梨子「そうね・・」

 

曜「じゃあやめる?」

 

ちかりこ「やめない!!」

 

曜「だよね!」

 

千歌「なくなっちゃだめなんだよ!私、この学校好きだから!」

 

 

曜「・・理事長やダイヤさんや果南ちゃんなら色々知ってるんじゃないかな?」

 

千歌「そうだね!先輩方が知恵を分けてくれたりして!」

 

梨子「待って!」

 

ようちか「ん?」

 

 

梨子「その、私達だけで探さない?手助け抜きでやりたいっていうか・・」

 

 

よく言ったね梨子

 

 

梨子「ひゃっ!」

 

 

千歌「果南ちゃん!ねぇ、内浦のいい所・・」

 

果南「いくら可愛い幼馴染みの頼みでも内浦の良さは自分達で探してほしくてね」

 

千歌「え~っ!果南ちゃんなら絶対助け舟出してくれるって思ってたのに~」

 

 

梨子「果南先輩はその・・スクールアイドルをやっていた時に東京に行ったのですか?」

 

果南「行ったよ」

 

曜「えっ!?」

 

千歌「嘘!?初耳・・」

 

 

果南「結果は散々だったけどね。皆レベルが高くて驚いちゃった」

 

 

千歌「果南ちゃんですら散々って・・」

 

曜「悪い意味で目立っちゃう様な・・」

 

果南「最初から不安に思ってどうするの?それよりも出場出来る様に頑張りなさい!」バチン!!

 

 

ようちか「あいった~!!」

 

 

背中に気合いの一発を叩かれるようちか。果南の力なのでそれは痛い・・。

 

 

果南「今日はPV作り中心なら私は帰るね。また、振り付けとかの練習するなら呼んで」

 

曜「はーい。ばいば~い」

 

 

千歌「あいてて・・果南ちゃん相変わらずパワフルだよもう~」

 

梨子「・・・・」

 

 

果南は帰りながら昔の事を思い出していた。

 

 

果南『東京のライブ?』

 

ダイヤ『何と、私達が選ばれたのですわ』

 

果南『へ~っ』

 

鞠莉『人がいっぱいいるの・・?』

 

ダイヤ『あ・た・り・ま・え!ですわ』

 

 

鞠莉『ノー!とてもスキャーッドです!』

 

果南『大丈夫だって。3人でライブすれば怖くないって』

 

 

が、本番は舞台に立つも歌えず・・。

 

 

 

果南「・・結果はあれで良かった。なのに・・」

 

果南「嫌いなさいよ・・私は最低な事したんだよ。鞠莉」

 

 

一年教室では花丸と善子が着替えて内浦全体を回りPVにすべく緊張しながらも平常心でいる。

 

 

ルビィ「ねぇ、花丸ちゃん。スクールアイドル活動楽しい?」

 

花丸「え?大変だけど楽しいずら」

 

ルビィ「そ、そうだよね」

 

善子「ずら丸急ぐわよ」

 

花丸「じゃ、行ってくるね」

 

 

善子「ルビィ」

 

ルビィ「善子ちゃん?」

 

善子「分かってると思うけど来年からは廃校するかもしれないししないかもしれない。けど、どちらにせよあんたのお姉さんは卒業する。いつまでもお姉さんには頼ったり甘えたり出来ないから。覚えておきなさい」

 

花丸「善子ちゃん先生みたいずら~」

 

善子「ヨハネ!まぁ、口煩い親のせいね。説教臭いの嫌いだけども」

 

 

よしまるは外に出ていく。ルビィは神妙な面持ちをしていたが一つ決心する。

 

 

ルビィ「卒業・・そうだよね」

 

 

場面変わりPV作りを喫茶店で話し合う5人。

 

 

曜「内浦のいい所?」

 

千歌「そう!東京と違って、外の人はこの街のこと知らないでしょ?だからまずこの街のいい所を伝えなきゃって」

 

曜「それでPVを?」

 

千歌「うん!μ'sもやってたみたいだし・・。これをネットで公開して、みんなに知ってもらうんだ」

 

花丸「知識の海ずら・・」

 

千歌「と言うわけで、一つよろしくっ!って、梨子ちゃんは?」

 

善子「・・こんなに小さくても怖がるの?」

 

 

梨子「大きさは関係ないわ!その牙!そんなので噛まれたら、死!」

 

善子「噛まないわよ!ね、ベルセポネー」

 

 

善子が犬を撫でており犬を近付けられると悲鳴を上げて奥へと隠れる梨子。

 

 

千歌「その子はワタちゃんっていうんだよ善子ちゃん」

 

善子「ヨハネ!・・ってそれ私のパフェ!」

 

 

曜「だって食べないんだもん」

 

善子「食べたお返し!」

 

曜「あ、私のケーキ!」

 

 

梨子「皆、PVの話をしないと!」

 

千歌「梨子ちゃん。隠れててちゃ説得力ないよ」

 

梨子「死にたくないからよ!」

 

 

花丸「はぁ~・・明日は朝が早いずら」

 

曜「えっ?何で?」

 

善子「あんた家がフェリーやってんのに知らないの?明日は海開きよ」

 

 

千歌「海開きかー・・・・」

 

 

 

 

場面変わり黒澤家に。ダイルビは海開きの為の準備を行っていた。

 

 

ダイヤ「深夜に出るのでくれぐれも足元に注意。それに海に近付きすぎない事」

 

ルビィ「・・・・」

 

ダイヤ「ルビィ、聞いてるの?」

 

 

ルビィ「お姉ちゃん・・私ね・・」

 

 

ダイヤ「どうしたの?」

 

 

ルビィは何かの覚悟を決めたのか強気の表情で面と面を向かい合っててダイヤへ言葉をぶつける。

 

 

ルビィ「ルビィね・・・・!!」

 

 

場面変わり午前3時にルビィが寝坊せずに起きる。ダイヤも起きており海開きの為に海水浴場に。

 

 

ダイヤ「さ、行きましょうか」

 

ルビィ「う、うん・・」

 

 

ダイルビが海水浴場に着くと鞠莉が手を振っていた。ダイルビは鞠莉のいる方へと向かう。

 

果南は黙々と作業に入っている。

 

 

鞠莉「久しぶりの海開きのワークでーす!」

 

ダイヤ「真夜中から元気ですわね・・」

 

 

鞠莉はルビィの表情を見て何かに気付く。

 

 

鞠莉「ルビィ。千歌っち達なら東側の海岸にいるよ」

 

ルビィ「鞠莉さん?」

 

鞠莉「マリーには分かるのでーす」

 

ダイヤ「・・そうですか。ルビィ、行きなさい」

 

ルビィ「えっ?で、でも・・」

 

ダイヤ「いつまでも私に甘えてはいけません。ルビィ、あなたがとても強い子なのは私が一番知っています」

 

鞠莉「それに千歌っち達がPVの事で悩んでるのをあなたが救ってあげれるチャンスよ。私達と直接スクールアイドルをやってた訳ではないけれどあなたなら内浦の良さが分かるはずよ」

 

ルビィ「お姉ちゃん・・鞠莉さん・・」

 

果南「衣装係の中心になれる人がいなくて困ってるしね」

 

ルビィ「果南さん・・」

 

 

鞠莉「じゃあ、久々にあれやるわよ。せーの!」

 

ダイかなまり「頑張ルビィ!!!」

 

 

ルビィ「・・ありがとう。ルビィ、行ってくる!」

 

 

ルビィが千歌達の元へと向かう。

 

 

ダイヤ「どうして鞠莉さんがルビィの気持ちに気付いたのですか?」

 

鞠莉「私もあったから」

 

ダイヤ「鞠莉さんも?」 

 

鞠莉「転校したばっかりの時・・・・」

 

果南「作業戻るから」

 

 

果南はそそくさと作業に戻る。

 

 

鞠莉「フフッ、恥ずかしがらなくてもいいのに」

 

 

千歌「こっちの橋から海の方に向かって拾っていってね」

 

曜「ヨーソロー!」

 

花丸「波風が気持ちいいずら~」

 

善子「何涼んでんのよ!」

 

 

あ、あの・・!

 

 

曜「ん?」

 

梨子「あ、ルビィちゃん」

 

 

ルビィ「えっと・・海開きが終わったら話したい事があります。だから、その・・えっと・・うぅん!」

 

 

弱気になっていたが強い姿勢で千歌に視線を向ける。

 

 

ルビィ「海開きが終わったら海水浴場の階段前に来てください!それと・・」

 

曜「それと?」

 

ルビィ「この街や学校のいい所・・見れば分かると思います」

 

 

千歌「えっ?」

 

ルビィ「えいっと!」

 

 

ルビィが柵を乗り越え道路側から海水浴場を観ている。

 

千歌達も柵を乗り越え海水浴場を観る。

 

 

ルビィ「街中の人はもちろん学校の皆も」

 

梨子「ほ、本当だわ・・この街ってこんなに人が・・」

 

千歌「これだよ・・。この街や学校のいい所って・・!」

 

千歌「皆さん!私達、浦の星女学院でスクールアイドルをやっているaqoursです!私たちは学校を残す為に、ここに生徒をたくさん集めるために、皆さんに協力して欲しいことがあります!」

 

 

千歌が大きな声で皆に呼び掛ける。

 

気付いたと分かり喜ぶ鞠莉。

 

 

果南「ルビィのおかげかな」

 

鞠莉「・・でも、私にaqoursがPVで悩んでるって話を持ちかけたのは果南よね」

 

果南「別に・・あなたが盗み聞きしただけでしょ」

 

鞠莉「ふーっ・・ほんっと素直じゃないね!」

 

 

ダイヤ「ルビィ・・頑張ルビィ、ですわよ」

 

鞠莉「ダイヤ。分かってると思うけどルビィはあなたと一緒に・・」

 

ダイヤ「それは今は伏せておいて下さい」

 

 

ルビィ「皆さん!その・・お願いします!!私達は学校を残したいのです!」

 

 

 

統廃合を阻止するためのPVとして作成された曲『夢で夜空を照らしたい』。

 

スカイランタンで描かれるAQOURSの文字。

 

富士山、海が一望できる浦の星女学院の屋上でのライブ。そこにはルビィの姿も・・!

 

 

ライブの中で語られる。海開きが終わった後の階段前でのルビィの決意。

 

 

ルビィ『私、黒澤ルビィは怖がりで泣き虫で臆病者です。でも、スクールアイドルが大好きな気持ちは誰よりも持っています!だから、だから・・・・』

 

 

 

 

 

 

 

私をaqoursに入れてください!お願いします!!

 

 

頭を深々と下げるルビィ。千歌は笑顔で手を差し出す。

 

 

千歌『もちろんだよ。よろしくね!ルビィちゃん!』

 

ルビィ『・・あっ。うゆゆ・・』

 

 

ルビィ涙を流す。そして、千歌と強く握手。

 

 

梨子『ようこそ。aqoursへ。ルビィちゃん』

 

曜『ヨーコソロー!』

 

善子『変な改変しない!』

 

花丸『ルビィちゃん。待ってたずら』

 

 

ルビィ『花丸ちゃん・・皆・・!』

 

 

ライブが終わり屋上で富士山を見つめる6人。

 

 

 

 

千歌「心の中でずっと叫んでた。助けてって・・ここには何もないって」

 

千歌「でも違ったんだ!追いかけてみせるよ!ずっと、ずっと・・」

 

千歌「この場所から始めよう!できるんだ!」

 

 

屋上でのライブを影で見ていたダイまり。

 

 

鞠莉「ルビィ・・。良かったねダイヤ。やっと一歩踏み出せて」

 

ダイヤ「元々強い子なのであれくらいは普通ですわ」

 

鞠莉「・・で、ダイヤはどうするの?逃げてても解決しないよ」

 

ダイヤ「・・・・」

 

 

ルビィ「花陽ちゃん。ルビィも花陽ちゃんみたいに輝くよ!!」

 

 

続く

 

 

 

 

今回の変更点

 

 

①廃校を知った千歌はローテンション

 

②TOKYO IDOL WORLDの事を果南に聞かされる。

 

③ていたらくなPVは抜き

 

④ルビィは衣装係として小さな頃から鍛えていた。

 

⑤ルビィは3年組から凄く寵愛されている

 

⑥海開きにてルビィ加入!

 

 

曜「次回」千歌「TOKYO IDOL WORLD!!」

 




ルビィメインでここでルビィ加入!まずはかなり花陽がプッシュしたのは凛ばかりプッシュするのなら幼馴染みのかよちんも入れたっていいでしょ理論で。

絡みとしてはダイりこ りこまる ちかなん よしまるルビ ダイかなまりルビとかですね

くどいくらいに言ってますがメンバー一人一人が主人公、様々な組み合わせを見せるのを重点的にしております。

夢で夜空を照らしたい は個人的に2つの意味が込められています。1つは廃校阻止 2つは3年組が夜空みたいに暗く閉ざされていたルビィの夢を照らしたい です。

ルビィの本当の夢である「お姉ちゃんとスクールアイドルをしたい」は確かにまだ果たされていません。けれどもスクールアイドルに憧れaqoursに夢中になっていた。

強い子だと分かっているダイヤだけれどそれでも後一歩踏み出せない。だけど、善子の言葉、ダイかなまりの一押しからついにルビィはaqoursに加入しました。

自分の夢を照らした瞬間・・だけどもその照らされた光は完全には輝いてはいません。


それでもまずは一歩踏み出せた。そんなルビィの勇気と決意のお話です。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

TOKYO IDOL WORLD

聖雪登場!そして、あの高校も登場!?



前回のラブライブサンシャイン!!

 

千歌「統廃合・・」

 

曜「aqoursは学校存続向けて、活動を開始」

 

梨子「廃校はさせまいと練習にひたすら精を出す千歌ちゃんと私達」

 

花丸「そんな中、ルビィちゃんはaqoursに入りたいのに気持ちをはっきり伝えられない」

 

善子「いつまでもお姉さんに甘えられないとヨハネからの有り難い言葉を送ってあげたわ」

 

ルビィ「その事もあって私はお姉ちゃんに決意を伝えた!」

 

鞠莉「ダイヤも私も果南もルビィを押した」

 

果南「ルビィなら街の良さが分かる。千歌達が目指すTOKYO IDOL WORLDへの答えを導いた」

 

千歌「この街や学校のいい所を知った私達。そして、ルビィちゃんもaqoursに加入したんだ!」

 

ダイヤ「そして、ライブは成功し学校存続に向けて大きな一歩を踏み出したのですわ」

 

 

第7話 TOKYO IDOL WORLD

 

 

ようちか以外の5人はこの前のライブをパソコンで試聴していた。

 

千歌は内輪を扇ぎ暑い夏に参っている。

 

曜は腕立て伏せを行っている。

 

 

千歌「この前のPVが5万再生?」

 

曜「本当に?13・・14・・と」

 

善子「ランタンが綺麗だって評判になったみたい」

 

 

ルビィ「ランキングも・・99位?って99位!?」

 

花丸「ずら!」

 

千歌「来た!来た来たぁ!それって全国でってことでしょ?5000以上いるスクールアイドルの中で、100位以内ってことでしょ!?」

 

梨子「一時的な盛り上がりってこともあるかも知れないけど、それでもすごいわね!」

 

ルビィ「ランキング上昇率では1位!」

 

花丸「ふわー・・すごいずら!」

 

 

千歌「このまま行ったら、廃校阻止できちゃうかも・・」

 

曜「廃校阻止かぁ・・18・・19・・20!よっと」

 

善子「そんな簡単なわけないでしょ?」

 

千歌「分かっているけど・・でも、可能性は0じゃないってことだよ!」

 

 

パソコンのメールアイコンに一件のメールが届く。

 

 

ルビィ「うん?」

 

梨子「メール?」

 

善子「何々?」

 

善子「aqoursの皆さん、TOKYO IDOL WORLD運営委員会・・」

 

ルビィ「東京?あっ!!」

 

花丸「千歌さん!」

 

千歌「き、来たんだ!」

 

曜「千歌ちゃん言ってた奴じゃん!!」

 

千歌「と、と、東京だーー!!呼ばれた!呼ばれたんだ~!!」

 

 

ルビィ「と、TOKYO IDOL WORLD・・」

 

 

場面変わり黒澤家。ルビィとダイヤがTOKYO IDOL WORLDについて話していた。

 

 

ダイヤ「東京?」

 

ルビィ「うん。イベントで、一緒に歌いませんかって・・」

 

ダイヤ「東京のスクールアイドルイベント・・」

 

ルビィ「あ、ちゃんとしたイベントで、去年優勝したスクールアイドルも沢山出るみたいで・・」

 

 

千歌『行きます!』

 

曜『交通費とか大丈夫なの?』

 

千歌『あ・・お小遣い前借りで!』

 

 

ルビィ「って千歌さんが・・」

 

ダイヤ「東京の・・」

 

 

ルビィ「やっぱり・・だめ?」

 

ダイヤ「鞠莉さんはなんと言ってるの?」

 

ルビィ「みんなが良ければ、理事長として許可を出すって・・」

 

 

ルビィ「・・お姉ちゃん!お姉ちゃんはやっぱり嫌なの?ルビィがスクールアイドルを始めたこと・・」

 

ダイヤ「ルビィ」

 

ルビィ「う、うゅ・・」

 

ダイヤ「ルビィは自分の意志で、スクールアイドルを始めると決めたのですよね?」

 

ルビィ「うん・・」

 

ダイヤ「だったら、誰がどう思うか関係ありません。でしょ?」

 

ルビィ「でも・・」

 

ダイヤ「ごめんなさい。混乱させてしまってますわね?あなたは気にしなくてもいいの!私は、ただ・・」

 

ルビィ「ただ?」

 

ダイヤ「いいえ、もう遅いから、今日は寝なさい」

 

 

またも場面変わり小原家のホテルに。

 

夜の小原家のホテルにはダイヤと果南がおり鞠莉が静かにドアを開き部屋に入る。

 

 

鞠莉「二人とも来ると思った」

 

果南「・・・・」

 

ダイヤ「どういうつもりですの?」

 

ダイヤ「あの子たちを今、東京に行かせるのがどういうことか分かっているのでしょ?」

 

鞠莉「ならば止めればいいのに。ダイヤが本気で止めれば、あの子達諦めるかも知れないよ?」

 

果南「それはさせないよ。千歌達は自分達で見つけ自分達で考え付いたライブでTOKYO IDOL WORLDへの出場の権利を得た。止めるなんてもっての他!」

 

 

ダイヤ「か、果南さん!?」

 

鞠莉「本当はダイヤも期待してるんじゃない?私たちが乗り越えられなかった壁を・・乗り越えてくれること」

 

ダイヤ「もし越えられなかったらどうなるのか、十分知っているでしょ?」

 

果南「もちろん。それでも千歌達がやりたいのならやらせるべき」

 

ダイヤ「全く・・果南さんは甘すぎますわ。下手をすれば取り返しがつかないことになるかも知れないのですよ!」

 

鞠莉「だからと言って、避けるわけにはいかないの」

 

果南「本気でスクールアイドルとして、学校を救おうと考えているなら尚更」

 

鞠莉「うふふ・・果南も積極的ね」

 

果南「勘違いしないで。私は千歌達の活動のサポートをしてるだけ。私自身がスクールアイドルをする事はないから。もう帰るよ」

 

鞠莉「果南。千歌っち達の事なんだけど・・」

 

 

果南「・・千歌達なら大丈夫。私達のようにはならない。それじゃ」パタン

 

 

果南が部屋から出ていく。ダイヤは溜め息を吐きながら鞠莉に壁ドンする。

 

 

ダイヤ「変わってませんわね。あなたは」

 

鞠莉「果南はすっごく変わっちゃったけど」

 

ダイヤ「・・分かってますの?果南さんが変わったのは・・!!」

 

鞠莉「変わったのは?」

 

 

ダイヤ「・・いえ、何もありません。私も帰りますわ」

 

 

ダイヤも帰り一人考える鞠莉。

 

 

鞠莉「果南が変わったのは・・?」

 

 

次の日の朝、千歌の旅館にて東京に向かう千歌達6人と見送る果南もいた。

 

 

千歌「東京トップス!東京スカート!東京シューズ!そして!東京バッグ!えへ!」

 

梨子「一体・・何がどうしたの?」

 

千歌「かわいいでしょ!?」

 

 

果南「普通の格好でいいって言ったけど聞かなくてね・・」

 

梨子「東京行くからってそんなに構えなくても・・」

 

美渡「クススス・・」

 

千歌「ん!?」

 

美渡「あ、やばっ!」ヒョイ

 

千歌「梨子ちゃんはいいよ!内浦から東京行くなんて、一大イベントなんだよ!」

 

 

梨子「だ、だからと言って・・」

 

ルビィ「おはようございます!」

 

梨子「おはようルビィちゃ・・ってえぇ!?」

 

ルビィ「どうでしょう・・ちゃんとしてますか?」

 

花丸「こ、これで・・渋谷の険しい谷も大丈夫ずらか?」

 

 

梨子「何・・その仰々しい格好は・・?」

 

 

ルビまる「ガーン!!」

 

梨子「それに渋谷は険しくない!」

 

千歌「二人とも地方感丸出しだよ!」

 

果南「千歌もだと思うよ」

 

千歌「えーー!?」

 

 

果南「さて、廃校の事とかもあると思うけど楽しんで来るんだよ」

 

千歌「持てる力を出しつくすだけだよ!!」

 

志満「さ、皆乗って」

 

 

果南「千歌、最後に」

 

千歌「果南ちゃん?」

 

 

そう言うと千歌を強くハグする果南。

 

いつものハグより強く少し痛いくらいだ。

 

 

果南「挫けたらダメだからね。前を向いてライブするんだよ」

 

千歌「果南ちゃん、どうしたのいきなり?」

 

花丸「千歌ちゃーん。早くー!」

 

 

果南「さ、いってきなさい!」

 

千歌「うん、いってくるね!」

 

 

志満の車で沼津の駅に向かうちかりこルビまる。

 

 

果南が学校に行こうとした時、美渡が不安そうに見送っていたので果南が話し掛ける。

 

 

果南「・・大丈夫ですよ。千歌達ならきっと」

 

美渡「だったらいいんだけどね。結構考え込んじゃう所もあるから」

 

 

花丸「結局いつもの服になってしまった・・」

 

梨子「そっちの方がかわいいと思うけど?」

 

花丸「本当ずら?」

 

梨子「ええ!でもそのずらは気をつけた方がいいかも?」

 

花丸「ずら!?」

 

 

ダイヤ『ルビィ、気持ちを強く持つのですよ!』

 

 

ルビィ「・・どういう意味だろう?」

 

花丸「ルビィちゃん、丸がずらって言いそうになったら止めてね!」

 

ルビィ「うん」

 

 

曜「遅いなー・・」

 

善子「うふふふ・・」

 

善子「天津雲居の彼方から、堕天使たるこの私が魔都にて、冥府より数多のリトルデーモンを召喚しましょう!」

 

男の子「ねね、あれ何?」

 

男の子の母親「しっ!見ちゃだめ!」

 

 

梨子「ものすごく注目されてるんですけど・・」

 

花丸「くっくっく・・善子ちゃんも・・」

 

千歌「やってしまいましたね!」

 

花丸「善子ちゃんもうすっかり堕天使ずら」

 

曜「みんな遅いよ!」

 

善子「善子じゃなくて・・ヨハネ!せっかくのステージ、溜まりに溜まった堕天使キャラを解放しまくるの!」

 

 

志満「これは凄いわね」

 

善子「ど、どうも・・あなたも堕天する?」

 

志満「そうね・・」

 

千歌「志満姉!」

 

志満「はいはい。気はしっかり持ってるから安心して。梨子ちゃん」

 

梨子「はい」

 

志満「みんなあんまり東京に慣れてないから、よろしくね」

 

 

梨子「はい!」

 

 

むつ「千歌!」

 

千歌「あ、むっちゃん!」

 

むつ「イベント、頑張ってきてね!」

 

いつき「これ、クラスの皆から・・」

 

 

花丸「ふわぁ~!のっぽパンずら~」

 

千歌「ありがとう!」

 

よしみ「それ食べて、浦女のすごい所見せてやって!」

 

千歌「うん!頑張る!」

 

花丸「頑張るずら!!あ、頑張ります!」

 

よいつむトリオ「いってらっしゃい~!!!」

 

千歌「行ってきまーす!」

 

 

場面変わって電車に乗る千歌達。

 

花丸はのっぽパンを食べていた。

 

 

千歌「次の電車どっち?」

 

梨子「えっと・・こっちね」

 

善子「感じる、魔都の波動を・・」

 

花丸「おいしいずら!」

 

曜「のっぽパンを食べてエネルギー回復ヨーソロー!くらえ堕天使ヨハネ!ぐるぐるサイクローン!!」

 

善子「ちょ、何回してんのよ!!他の人に当たったら迷惑で・・目が回る~!」

 

ルビィ「・・・・」

 

千歌「どうしたのルビィちゃん?さっきから真剣な顔付きで?」

 

ルビィ「あ、いえ・・気持ちを強く持ってるだけです」

 

 

そして、東京に着き緊張とワクワクが入れ混じる。

 

 

梨子「はい、行くよ」

 

善子「ここが、遍く魔のものが闊歩すると伝えられる約束の地ーー魔都東京」

 

 

千歌「はっ!見て見て!ほらあれ!スクールアイドルの広告だよね!」

 

花丸「ほんとだー。可愛いずら・・可愛い~」

 

 

梨子「はしゃいでいると地方から来たって思われちゃうわよ」

 

花丸「そ、そうですよね。慣れてますって感じにしないと」

 

千歌「そっか!本当原宿っていっつもこれだからマジやばくない?」

 

通りすがりの女性「かわいいわね」

 

梨子「千歌ちゃん・・」

 

善子「ここ秋葉よ・・」

 

千歌「てへぺろ!」

 

 

花丸「未来ずら!未来ず・・はっ!」

 

 

ルビィに口を抑えられる花丸。が、メンバーは行きたい場所へと行っていた。

 

 

ルビィ「え?みんなは?」

 

 

ようちかはスクールアイドルショップに。μ'sのグッズもあった。

 

 

千歌「輝く!缶バッチもこんなに種類がある!おお!このポスター見るの初めて!」

 

曜「あ!かわいい!」

 

梨子「時間なくなるわよ!」

 

 

善子「あれ?花丸とルビィは?」

 

 

捜そうとした善子だが、堕天使と書かれた看板を見て・・。

 

 

善子「堕天使・・!」

 

 

曜「制服・・100種類以上・・!」

 

千歌「さぁ、じゃみんなで明日のライブの成功を祈って、神社の方に・・あれ?」

 

 

いたのは梨子だけで千歌は電話でメンバーを呼ぶ。

 

 

千歌「うん!うん!大きなビルの下。見えない?」

 

 

あ!見えました!

 

 

梨子「迷わなくて良かったわ」

 

ルビまる「すみませーん!!」

 

千歌「善子ちゃんと曜ちゃんは?」

 

梨子「二人とも場所は分かるから、もう少ししたら行くって」

 

千歌「もう少しって?」

 

梨子「さぁ・・」

 

千歌「もう!みんな勝手なんだから!」

 

梨子「しょうがないわね・・」

 

 

ルビィ「それにしてもビックリしたね」

 

花丸「チラシを配っているスクールアイドルがいっぱいいたずら」

 

千歌「有名になろうと頑張っている人がいっぱいいるんだね」

 

 

梨子「東京は特に激戦区だからね。打倒UTX高校に燃える子がいっぱいなはずよ」

 

千歌「音ノ木坂ではもうスクールアイドルやらないのかな?」

 

梨子「さぁ、私がいた頃には全くスクールアイドルの情報はなかったわ。音ノ木坂の理事長はμ'sのメンバーの一人のお母さんというのは聞いたことあるけれども・・」

 

ルビィ「音ノ木坂の理事長は南ことりさんのお母様なのですよ!!」

 

梨子「えっ?」

 

ルビィ「μ'sの衣裳はことりさんが手掛けてたのですよ。・・ルビィは花陽ちゃん推しだけどことりさんの様な可愛い衣裳を作りたくて・・」

 

 

ルビィが語りだし梨子は困惑顔に。

 

 

梨子「え、えぇ。そ、そうね・・そうなんだ」

 

ルビィ「それでね!ことりさんはμ'sを一度は抜けようとしたけども・・」

 

千歌「ルビィちゃんってあんなに饒舌なんだ」

 

花丸「μ'sの事になると豹変するずら」

 

千歌「それよりも曜ちゃんと善子ちゃん遅いー!!」

 

 

善子と曜が来たときには夕暮れになっており千歌はご機嫌ななめに。

 

 

千歌「もう!時間なくなっちゃったよ!せっかくじっくり見ようと思ったのに・・」

 

善子「な、何よ!だから言ってるでしょ!これは、ライブの為の道具なの!」

 

千歌「はぁ・・そんな格好して・・」

 

曜「だって、神社に行くって言ってたから!似合いますでしょうか!?」

 

千歌「敬礼は違うと思う」

 

ルビィ「はああ・・ここが・・!」

 

千歌「μ'sがいつも練習していたって階段・・」

 

曜「ねぇ、上ってみない?」

 

梨子「そうね!」

 

千歌「よーし!じゃみんな行くよ!よーい・・ゴー!」

 

 

千歌(μ'sが登ってたんだ!ここを・・ラブライブを目指して!)

 

 

千歌達6人が階段を駆け上がる。

 

 

千歌、曜、ルビィ、善子、梨子、花丸の順で上がり千歌が一番目!

 

 

千歌「よし一番!!」

 

曜「ルビィちゃん早かった・・抜かれそうになるなんて」

 

ルビィ「憧れのμ'sが練習してた場所ですよ!」

 

 

りこまる「ハァ・・ハァ・・」

 

善子「全く・・あんた達はほんと元気ね・・ん?」

 

 

善子が神社の前に立つ二人に気付く。

 

その二人が歌い出す。息ぴったりの音程に驚く6人。

 

歌を歌い終えると振り向く二人。

 

 

ルビィ「はっ・・!ま、まさか!?」

 

千歌「ルビィちゃん?」

 

ルビィ「セイントスノーさんですか!?」

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(Aパート終了)

 

 

聖良「こんにちは。私達の事を知ってる人がいるなんて驚きました」

 

千歌「こ、こんにちは・・」

 

曜「ルビィちゃん?知り合い?」

 

ルビィ「知らないのですか!?北海道の超新星のスクールアイドルですよ!」

 

聖良「いえいえ。私達なんてまだまだですよ」

 

理亞「aqours・・」

 

梨子「えっ!?」

 

善子「この子脳内に直接・・?」

 

花丸「丸達もうそんなに有名人?」

 

聖良「PV見ました、素晴らしかったです。けれど、メンバーはすっかり変わったのですね」

 

千歌「えっ?誰一人抜けてもないのですが・・」

 

ルビィ「そ、それは・・・・」ヒソッ

 

聖良「・・フフッ。もしかして、明日のイベントでいらしたのですか?」

 

千歌「はい」

 

聖良「そうですか。楽しみにしてます。では!」

 

 

聖良達が去ろうとした時、理亞が助走をつけaqoursメンバーの頭上を華麗に舞う。

 

物凄い運動能力に驚く一同。理亞は帰り際にaqoursメンバーに強く睨みを利かせ去っていった。

 

曜「やる~。飛び込みやらせたら全国行けちゃうよあれ」

 

花丸「最近のスクールアイドルってみんなこんなにすごいずら?」

 

善子「あったりまえでしょ!!」

 

ルビィ「サイン貰っとけばよかった・・」

 

曜「メンバーが変わったって?別のグループと勘違いしてるのかな?」

 

梨子「・・・・」

 

千歌「歌、綺麗だったなぁ・・」

 

 

夜になり千歌達は東京の旅館で寝泊まりをする事に。

 

 

花丸「はぁ・・落ち着くずら」

 

梨子「気に入ってくれたみたいで嬉しいわ」

 

曜「何か、修学旅行みたいで楽しいね!」

 

善子「堕天使ヨハネ、降臨!やばい!格好いい!」

 

花丸「ご満悦ずら!」

 

善子「あんただって!東京のお菓子でご満悦のくせに!」

 

曜「さぁ、降りた降りた!またぐるぐるサイクロンやっちゃうよー!」

 

善子「うわっ・・ちょっとあんたね、やめなさい!」

 

花丸「お土産に買ったけど、夜食用にもまた別に取ってあるずら・・」

 

梨子「え?旅館のじゃなかったの!?」

 

花丸「丸のバックトゥザぴよこ万十!」

 

ルビィ「花丸ちゃん。夜食べたら太るよ・・」

 

曜「アハハハ!楽しい~!」

 

善子「堕天使基本技!黒の風神!!」グルグル!!

 

花丸「もういいずら!食べちゃうんだ!」

 

梨子「それより、そろそろ布団を敷かなきゃ・・」

 

善子「ああ・・何で私がフラフラになってんのよ・・」

 

梨子「ちょっと!キャア!!」

 

千歌「ね!今、旅館の人に聞いたんだけど・・あれ?」

 

 

梨子と善子が激突し部屋に布団が散らばりバックトゥザぴよこ万十も散らばってしまう。

 

 

曜「音ノ木坂ねー。μ'sの母校じゃん」

 

千歌「うん。この近くなんだって!梨子ちゃん、今からさ、行ってみない?」

 

梨子「えっ・・」

 

千歌「みんなで!!私、一回行ってみたいって思ってたんだ!」

 

ルビィ「μ'sが頑張って守った高校、μ'sが練習していた学校!ルビィも行ってみたい!」

 

曜「私も賛成!」

 

花丸「東京の夜は物騒じゃないずら?」

 

善子「な、な、何?ビビってんの?」

 

花丸「善子ちゃんも震えてるずら」

 

梨子「ごめん、私はいい・・」

 

千歌「えっ・・?」

 

梨子「先寝てるから、みんなで行ってきて」

 

千歌「り、梨子ちゃん?」

 

曜「やっぱり、寝ようか」

 

ルビィ「そうですね、明日ライブですし」

 

 

メンバーが眠りについている中、梨子は窓から夜空を窓際に座り眺める。

 

 

善子「うっ・・スティグマ天使・・」寝言

 

 

梨子「うふ・・」

 

 

 

 

眠れないの?

 

 

梨子「千歌ちゃんも?」

 

千歌「うん。なんとなく」

 

梨子「ごめんね。何か、空気悪くしちゃって・・」

 

千歌「ううん、こっちこそ、ごめん」

 

梨子「音ノ木坂って、伝統的に音楽で有名な高校なの」

 

梨子「私、中学の頃ピアノの全国大会行ったせいか、高校では結構期待されてて・・」

 

千歌「そうだったんだ・・」

 

梨子「音ノ木坂が嫌いなわけじゃないの。ただ期待に応えなきゃっていつもは練習ばかりしてて・・でも結局、大会ではうまくいかなくて」

 

千歌「期待されるってどういう気持なんだろうね?」

 

梨子「えっ?」

 

千歌「沼津出る時、みんな見送りに来てくれたでしょ?みんなが来てくれて、すごい嬉しかったけど、実はちょっぴり怖かった・・期待に応えなくちゃって・・失敗できないぞって」

 

梨子「千歌ちゃん・・」

 

 

この時、曜はちかりことは逆向きに寝ていたが話は聞いていた。

 

 

千歌「ごめんね、全然関係ない話して・・」

 

梨子「ううん、ありがとう」

 

千歌「どういたしまして!」

 

梨子「寝よう、明日の為に!」

 

千歌「うん!」

 

 

朝になり千歌は一足先に旅館から出てランニングの準備に入る。

 

 

 

期待に応えないとね。

 

 

千歌「よ、曜ちゃん!」

 

曜「話聞いてたよ。私は怖い気持ちもあるけどワクワクの気持ちもあるよ!」

 

曜「・・前の体育館のライブとは違って本当の大勢の中でライブをする。最高のパフォーマンスを見せて輝くんだって」

 

千歌「そうだね・・よーし!」

 

曜「UTXまでゴー!!」

 

 

ようちかがUTXまで走る。どちらもペースは同じ。以前よりも体力はついておりUTXについても余裕で体力が余っていた。

 

 

千歌「ここで初めて見たんだ!スクールアイドルを、μ'sを・・!」

 

曜「・・始まりはここから!」

 

梨子「千歌ちゃん!曜ちゃん!」

 

曜「皆・・」

 

ルビィ「練習行くなら声かけてください!」

 

善子「抜け駆けなんてしないでよね!」

 

花丸「帰りに神社でお祈りするずら!」

 

曜「だね!」

 

千歌「うん!あっ・・」

 

 

UTX高校のスクリーンに映されるラブライブ!の映像。

 

 

千歌「ラブライブ・・!」

 

ルビィ「ラブライブ!今年のラブライブが発表になりました!」

 

千歌「ついに来たね!」

 

梨子「どうするの?」

 

千歌「もちろん出るよ!μ'sがそうだったように、学校を救ったように・・」

 

 

千歌「さぁ、行こう!今、全力で輝こう!」

 

千歌「アクア~!!」

 

 

 

6人「サンシャイン!!!!!!」

 

 

ついに始まるTOKYO IDOL WORLD。千歌達は会場に向かう。

 

 

千歌「ランキング?」

 

 

アキバレポーター「ええ!会場のお客さんの投票で、出場するスクールアイドルのランキングを決めることになったの!」

 

曜「上位に入れば、一気に有名になるチャンスってことですか?」

 

アキバレポーター「まあ、そうね。aqoursの出番は2番目、元気にはっちゃけちゃってね!」

 

善子「くっ・・2番・・」

 

梨子「前座ってことね・・」

 

ルビィ「仕方ないですよ。周りはほとんどラブライブの決勝に出たことがあるグループばかりですから・・」

 

花丸「そうずらか・・」

 

ルビィ「しかもセイントスノーさんや去年ラブライブに出られなかったからかUTX高校も出場するなんて・・」

 

千歌「でも、チャンスなんだ!頑張らなきゃ!」

 

 

いよいよ始まるライブ。衣裳に着替え緊張の面構えになるメンバー。

 

 

曜「緊張してる?」

 

梨子「そりゃね・・」

 

曜「じゃ、私と一緒に敬礼!おはヨーソロー!」

 

梨子「お、おはヨーソロー・・」

 

曜「よくできました!緊張が解けるおまじないだよ」

 

花丸「ルビィちゃん」

 

ルビィ「うっ、や、やっぱり無理です・・」

 

 

ルビィが怖がりうずくまる。が・・

 

 

善子「怖がってどうすんのよ。憧れの大舞台でしょ!」

 

花丸「よ、善子ちゃん!?」

 

善子「スクールアイドルが大好きなら輝けるチャンスじゃないの。ここで一発やってやるわよ。立ちなさいルビィ!」

 

ルビィ「よ、善子ちゃん・・」

 

善子「あんたは一人じゃない」

 

花丸「皆がいるよ」

 

ルビィ「う、うん!ごめんね」

 

 

善子が右手、花丸が左手を差し出しルビィは立ち上がり泣きの表情が覚悟の表情に変わる!

 

 

千歌「そうだよ・・ここで輝くんだ。廃校を阻止するんだ」

 

 

アキバレポーター「aqoursの皆さん、お願いします!」

 

 

歓声が聞こえ驚くメンバー。

 

UTXのスクールアイドルの3人がライブを終えた様だ。

 

 

UTXのスクールアイドルA「・・こんなライブに出されるなんて」

 

UTXのスクールアイドルB「早く戻るよ」

 

 

花丸「す、すごい。人の声が・・!」

 

ルビィ「UTXがトリどころか一番手なんて・・年々スクールアイドルのレベルが上がっているって事だよね・・」

 

善子「だ、だ、大丈夫よ!」

 

 

頑張ってください

 

 

千歌「!?」

 

 

聞いたことのある声に千歌達が振り向くと二人のスクールアイドルがメンバーに歩み寄る。

 

 

千歌「セイントスノーさん」

 

聖良「私は鹿角聖良 。こちらは妹の理亞」

 

理亞「・・・・」

 

 

聖良「あなた達の次が私達なので。ライブ、頑張ってくださいね」

 

千歌「・・はい」

 

 

千歌達が舞台へと行く。理亞は冷たい瞳で千歌達を流し目する。

 

 

聖良「あなた達なら歌えますよ・・新aqoursさん」

 

 

続く

 

 

[newpage]

 

 

今回の変更点

 

 

①小原家のダイまりの会話シーンに果南も来ている(ダイまりが反対してTOKYO IDOL WORLDを行かさないかもしれないと危惧した為)

 

 

②千歌達の見送りに果南が来ている。

 

 

③前の回で雑誌を見ていたのでルビィはセイントスノーを知っている。

 

 

④聖良がaqoursに関して意味深な台詞を言っている。

 

 

⑤ちかりこの二人の会話シーンで会話自体はしていないが曜も話を聞いており千歌一人の朝のランニングで曜も加わる。

 

 

⑥TOKYO IDOL WORLDでUTX高校(アニメでは生徒すら出ていない)も出場。

 

 

⑦セイントスノーより先にaqoursがライブに出る。

 

 

梨子「次回」 曜「涙」




UTX高校って結局スクールアイドル活動していたのかは本編では不明でしたがせっかくなら出しても良かったのではと。
そして、こちらでは聖良がaqoursをまるで知ってるかの様な態度を・・。
今回は絡みとしてはちかりこ、ようちか、ちかなん、みとかな、3年組と少し大人しめな絡みですね。
個人的には本編で果南と美渡、志満の絡みはほしかったなぁと。千歌の幼馴染みならその姉との関係性もあってもおかしくない訳ですし。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む



直球なタイトル。ラブライブは遊びじゃない!
ちなみに私的にはSAINT SNOWも出来る限りは色んな組み合わせを見せられればと・・今回の話では善子は物凄く悔しがり後にSAIN TSNOWに絡むとどうなるのかという意味でも面白いかも・・?


盛り上がる会場。無理もなかった。最初にライブを始めたのがUTX高校だったのだから。ルビィも言っていた様に名門が一番手という事はそれほどまでに最近のスクールアイドルのレベルと質が上がっているのだ。

 

 

聖良「頑張ってください」

 

 

千歌「は、はぁ・・」

 

アキバレポーター「次は人気急上昇中のフレッシュなスクールアイドル、aqoursの出番です!」

 

梨子「千歌ちゃん!」

 

千歌「あっ・・うん!」

 

 

千歌達が舞台へと出ていく。

 

聖良「新aqoursさんのパフォーマンス、見せてもらいましょうか」

 

 

他のスクールアイドルもaqoursについて知っているのか注目している。

 

千歌達がライブを始めている時、浦の星では果南が授業を終えて窓から景色を眺めていた。

 

 

果南「千歌・・」

 

 

 

 

8話 涙

 

 

ライブが終わり東京タワーにいた千歌達。

街を眺めるルビまるは東京の街並みを双眼鏡で見回り驚いている。

 

 

梨子「この街、1300万人も人が住んでいるのよ」

 

ルビィ「そうなんだ・・」

 

梨子「って言われても、全然想像できないけどね」

 

曜「やっぱり、違うのかな?そういうところで暮らしていると」

 

花丸「どこまで行ってもビルずら。あれが富士山かな?ずら?」

 

 

善子「ふふふ・・最終呪詛プロジェクト、ルシファーを解放!」

 

善子「魔力2000万のリトルデーモンを、召喚!格好いい!」

 

曜「海流奥義!ハイパーぐるぐるサイクロ~ン!!」

 

善子「あんたライブ終えたのに元気ね・・ってうわわわ!やめなさーい!!」

 

ルビィ「善子ちゃんも元気だね」

 

善子「善子じゃなくて!ヨハネ!!こらー曜ー!!」

 

曜「更に回しちゃうぞ!」

 

花丸「ライブ終わったのにヨハネのままずら」

 

 

千歌は皆の分のアイスを買ったが悔しい思いもあった。それでも明るく振る舞う為、いつも通りのテンションで接する。

 

 

千歌「お待たせー!!おっ!なにこれすごい!キラキラしてる!」

 

梨子「千歌ちゃん・・」

 

千歌「それにこれもすっごいおいしいよ!皆で食べよう!!」

 

花丸「あっ・・うん・・」

 

千歌「はい!ルビィちゃんたちも!」

 

ルビィ「あ、ありがとう・・」

 

千歌「全力で頑張ったんだよ。私ね、今日のライブ今まで歌ってきた中で出来は一番良かったって思った」

 

千歌「声も出てたしミスも一番少なかったし。でも・・」

 

千歌「それに、周りはみんなラブライブ本戦に出場しているような人たちでしょ?入賞できなくて当たり前だよ」

 

曜「だけど・・ラブライブの決勝に出ようと思ったら、今日出ていた人たちくらいうまくないといけないってことでしょ?」

 

善子「あーフラフラ・・天への扉が見える見える。あー・・」

 

千歌「それはそうだけど・・。私ね、SAINT SNOWを見た時に思ったの。これがトップレベルのスクールアイドルなんだって。このくらいできなきゃだめなんだって・・」

 

千歌「なのに入賞すらしていなかった。あの人たちのレベルでも無理なんだって」

 

ルビィ「それはルビィもちょっと思った」

 

花丸「丸も・・」

 

善子「な、何言ってるのよ!あれはたまたまでしょ?天界が放った魔力によって・・」

 

ルビィ「何がたまたまなの!?」

花丸「何が魔力ずら!?」

 

善子「え?いや、そこまで怒鳴んなくても・・」

 

花丸「慰めるの下手ずら」

 

善子「な、何よ!?人が気を利かせてあげたのに!!」

 

花丸「今はそんな空気じゃないずら!!」

 

梨子「やめなさいあなた達!!!」

 

 

花丸「は、はいずら・・」

善子「うっ・・こ、こわひ・・・・」

 

 

千歌「そうだよ。今はそんなこと考えてもしょうがないよ。それよりさ、せっかくの東京だしみんなで楽しもうよ!」

 

 

と、満喫しようと思った時に電話が掛かってくる。

 

 

千歌「高海です。え、はい、まだ近くにいますけど・・」

 

 

場面変わり会場に。会場に向かっている時に千歌はSAINT SNOWのライブを思い出していた。

 

SAINT SNOWの曲『SELF CONTROL』と共に激しく熱いライブ。姉妹の息の合ったコンビネーション。あからさまにaqoursより仕上がりがよく完璧だった。

 

 

ルビィ「SAINT SNOW本当に凄かったですよね・・」

 

千歌「うん・・北海道では超新星のスクールアイドルなんだよね?」

 

ルビィ「鹿角聖良、鹿角理亞。姉妹のコンビネーションは一級品。北海道初のラブライブ優勝候補の一角って雑誌に書いてありましたから・・」

 

曜「それでも入賞出来ないなんて・・」

 

 

アキバレポーター「おーい!aqoursの皆さーん!こっちだよー!」

 

 

会場に戻るとアキバレポーターが手を振っていた。千歌達も小走りで駆け付けた。

 

 

アキバレポーター「ごめんなさいね。呼び戻しちゃって。これ渡し忘れていたからって思って・・」

 

千歌「なんだろう?」

 

善子「もしかして、ギャラ?」

 

曜「お高いんでしょ?」

 

花丸「二人共、いやしいずら!」

 

アキバレポーター「今回、お客さんの投票で入賞グループ決めたでしょ?その集計結果」

 

梨子「わざわざすいません」

 

アキバレポーター「正直どうしようかなってちょっと迷ったんだけど・・出場してもらったグループにはちゃんと渡すことにしてるから」

 

千歌「は、はぁ」

 

アキバレポーター「じゃ!」

 

 

アキバレポーターは何かを察するかの様に千歌達を後にし会場に戻る。

 

 

千歌「見る?」

 

曜「うん」

 

千歌「あ、上位入賞したグループだけじゃなくて、出場グループ全部の得票数が書いてある」

 

花丸「aqoursはどこずら?」

 

ルビィ「えっと・・UTXスクールアイドル部ってUTX高校のスクールアイドル?」

 

善子「そのまんまなグループ名ね・・」

 

ルビィ「1位・・やっぱりUTXはUTXのままで凄い」

 

梨子「あっ、SAINT SNOWよ」

 

千歌「9位か・・もう少しで入賞だったんだ」

 

花丸「aqoursは!?」

 

千歌「そうだったね!aqours・・aqoursと・・」

 

曜「あっ・・」

 

梨子「30位・・」

 

ルビィ「30組中、30位・・?」

 

善子「ビリってこと?」

 

花丸「わざわざ言わなくていいずら!」

 

曜「得票数はどのくらい?」

 

花丸「えっと、ゼロ・・・・」

 

梨子「そんな・・」

 

曜「私たちに入れた人、一人もいなかったってこと?」

 

梨子「千歌ちゃん・・」

 

 

お疲れ様でした

 

 

 

千歌「あ、SANIT SNOWさん・・」

 

聖良「素敵な歌でとてもいいパフォーマンスだったと思います」

 

千歌「・・・・」

 

聖良「ただ、もしμ'sのようにラブライブを目指しているのだとしたら、諦めたほうがいいかもしれません」

 

千歌「えっ!?」

 

聖良「それでは」

 

 

去り際に理亞が吐き捨てる!

 

 

理亞「バカにしないで!ラブライブは遊びじゃない!」

 

 

場面変わり電車で静岡に帰る千歌達。夕方になっており夕日が電車内で射す。

 

 

花丸「泣いてたね、あの子」

 

ルビィ「きっと悔しかったんだ。入賞できなくて・・」

 

ルビィ「ずら・・」

 

善子「だからって、ラブライブをバカにしないでなんて・・!うぅ・・」

 

 

善子の目から流れる物があった。曜がハンカチを取りだし善子に渡す。

 

 

千歌「でも、そう見えたのかも。私はよかったと思ったけどなぁ」

 

曜「千歌ちゃん?」

 

善子「絶対・・絶対!見返してやるんだから!!」

 

花丸「善子ちゃん・・」

 

善子「絶対に・・絶対に・・・・」グズッ

 

千歌「でも、精一杯やった!努力して頑張って、東京に呼ばれた!それだけですごいことだと思う!でしょ?」

 

梨子「それは・・」

 

千歌「だから、胸張っていいと思う!今の私たちの精一杯ができたんだから。へへ」

 

梨子「千歌ちゃんは悔しくないの?」

 

千歌「うん?」

 

梨子「・・悔しくないの?」

 

千歌「えっ・・?そ、それはちょっとは・・。でも満足だよ。みんなであそこに立てて、私は嬉しかった・・」

 

梨子「そう・・」

 

 

沼津に帰り安心する千歌達。ふー、と軽く深呼吸をするとよいつむトリオ達と浦の星の生徒達が期待を胸に待っていた。

 

 

千歌「ふぅ、戻ってきた」

 

花丸「やっとずらって言えるずら・・」

 

善子「ずっと言ってたじゃない!」

 

花丸「ずらーー!!」

 

よしみ「お帰りー!!」

 

千歌「みんな・・」

 

いつき「どうだった?東京は?」

 

千歌「あ、うん。すごかったよ!何かステージもキラキラしてて・・」

 

いつき「ちゃんと歌えた?緊張して間違ったりしなかった?」

 

千歌「うん、それは何とか・・ね」

 

梨子「そうね・・ダンスもミスもなかったし」

 

千歌「そうそう!今までで一番のパフォーマンスだったねってみんなで話していた所だったんだ」

 

むつ「何だ、心配して損した!」

 

よしみ「じゃじゃ、もしかして本気でラブライブ決勝狙えちゃうかもってこと?」

 

千歌「えっ・・」

 

いつき「そうだよね!東京のイベント呼ばれるくらいだもんね」

 

千歌「あ、そうだね・・だといいけど」

 

 

お帰りなさい

 

 

ルビィ「お姉ちゃん・・あ、う・・」

 

 

ルビィがダイヤに抱きついて泣きじゃくる。よしみ達から見ればルビィの性格上慣れない大都会が怖かったと思っている。

 

 

ダイヤ「よく頑張ったわね・・」

 

 

場面変わり桟橋の端で海を眺める果南。家の事情で千歌達に会えなかったがダイヤから千歌達の事を聞き店に戻ろうとした時・・。

 

 

果南「店で待っててって言ったでしょ?」

 

鞠莉「少しでも果南に早く会いたくてね。それで、どうする?これから」

 

果南「・・・・」

 

鞠莉「ダイヤから聞いたのでしょ?千歌っち達の事。私もよ」

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(Aパート終了)

 

 

ダイヤ「得票・・0ですか?」

 

千歌「はい・・」

 

ダイヤ「やっぱりそういうことになってしまったのですね。今のスクールアイドルの中では・・」

 

ダイヤ「先に言っておきますけど、あなた達は決してダメだったわけではないのです」

 

ダイヤ「スクールアイドルとして十分練習を積み、見てくれる人を楽しませるに足りるだけのパフォーマンスもしている」

 

ダイヤ「でも・・それだけではだめなのです。もう、それだけでは・・」

 

曜「どういうことです?」

 

ダイヤ「7236、何の数字か分かります?」

 

善子「ヨハネのリトル・・」

 

花丸「違うずら」

 

善子「ツッコミはやっ!」

 

ダイヤ「ふふ・・去年最終的にラブライブにエントリーした、スクールアイドルの数ですわ」

 

曜「第一回大会の十倍以上・・」

 

千歌「そんなに・・」

 

ダイヤ「スクールアイドルは確かに以前から人気がありました。しかし、ラブライブの大会の開催によって、それは爆発的なものになった」

 

ダイヤ「A-RISEとμ'sによって、その人気は揺るぎないものになり、秋葉ドームで決勝が行われるまでになった。そして、レベルの向上を生んだのですわ」

 

千歌「じゃあ・・」

 

ダイヤ「そう、あなたたちが誰にも支持されなかったのも、私たちが歌えなかったのも、仕方ないことなのです」

 

梨子「え?歌えなかった?」

 

曜「どういうこと?」

 

ルビィ「お、お姉ちゃ・・」

ダイヤ「もう、よいのですわ。・・二年前、すでに浦の星には統合になるかも、という噂がありましてね」

 

 

鞠莉『スクーアイドゥー?』

 

ダイヤ『そうですわ!学校廃校の危機から救うにはそれしかありませんの!』

 

果南『鞠莉スタイルいいし、一緒にやったら絶対注目浴びるって!』

 

鞠莉『SORRY、そういうの興味ないの』

 

果南『ふふ、ハグ!』

 

鞠莉『あっ!何するの!?』

 

果南『うんって言うまでハグする!』

 

鞠莉『離してよ!』

 

果南『だめ!』

 

鞠莉『もう!やめて!果南!』

 

果南『やめない~』

 

ダイヤ『ふふ、私も仲間に入れなさい!』

 

 

ダイヤ「あなた達と同じように最初こそは順調でした。けれど・・」

 

 

果南『その何が悪かったの?』

 

鞠莉『街の人も学校の人も、スクールアイドルだと応援してくれたじゃない?』

 

果南『ライブもうまくいったしね』

 

ダイヤ『それだけでは危機は救えませんわ。けれども、運が私達に傾いてるのですわ!』バッ

 

鞠莉『なにこのペーパー?・・東京?』

 

果南『へー、東京かぁ』

 

ダイヤ『へーじゃないですわ!私たちが東京に呼ばれたんですのよ!?』

 

鞠莉『ダイヤ、随分鼻息がVERY HARD』

 

ダイヤ『とと、とにかくチャンスですわ!このイベントで有名になればラブライブが一気に近づきますわ!!』

 

 

ダイヤ「でも、歌えなかったのですわ」

 

ダイヤ「ほかのグループのパフォーマンスのすごさと、巨大な会場の空気に圧倒され、何も歌えなかった・・」

 

 

ルビィ疲れたのかダイヤに膝枕され眠っている。ダイヤは優しくルビィの頭を撫でる。

 

 

ダイヤ「あなたたちは歌えだけで立派ですわ」

 

千歌「じゃあ、反対してたのは・・」

 

梨子「いつかこうなると思っていたから・・?」

 

 

ダイヤ『これは今までのスクールアイドルの努力と街の人たちの善意があっての成功ですわ、勘違いしないように』

 

 

果南「私がコーチとして教えた事が足らなかったのは認める。千歌達が傷付いたのなら謝る」

 

鞠莉「千歌っち達だけではダメなの。私は思うの。果南、あなたの力が必要だって!」

 

果南「それとこれとは別。私はあくまでもサポート。もう、スクールアイドルはやらないと決めてる」

 

鞠莉「千歌っち達はもう知ってる。私達がaqoursだったのを」

 

果南「・・SAINT SNOWの事も曜からメールが来たよ。まさか私達についても調べあげられてるなんてね」

 

鞠莉「言われっぱなしでいいの!?コケにされて千歌っち達がどれほど悔しい思いをしたか分かってるの?」

 

果南「知られているからやる理由なんてない。もう、私達は・・」

 

鞠莉「ねぇ、果南・・」

 

鞠莉がハグしようと両手を広げる。鞠莉の優しい表情。だが・・。

 

 

果南「・・千歌達6人で乗り越えるべきなんだよ・・」

 

 

果南はハグせず静かに店へと去る。鞠莉は涙を流すも諦めない気持ちが強い。

 

 

鞠莉「私は諦めない!必ず取り戻すの、あの時を!果南とダイヤと失ったあの時を!」

 

鞠莉「私にとって、宝だったあの時を・・」

 

 

千歌達はそれぞれ家に帰った。梨子は千歌の旅館の隣なのでそこで車に降ろしてもらっていた。

 

美渡「早くお風呂入っちゃいなよ!」

 

千歌「う、うん」

 

美渡「梨子さんも早く休んでね」

 

梨子「はい、ありがとうございます」

 

 

梨子は元気がない千歌を見て心配な表情に。

 

 

梨子「千歌ちゃん」

 

千歌「うん?」

 

梨子「大丈夫?」

 

千歌「大丈夫!大乗仏教!!少し考えてみるね。私がちゃんとしないと、みんな困っちゃうもんね」

 

 

花丸は本を読んでいたが疲れて眠ってしまう。

 

 

花丸「ずらぁ・・」

 

 

善子は生放送を撮り終えた後、スクールアイドルの雑誌でSAINT SNOWの紹介ページを見つけ宣言していた。

 

 

善子「絶対に・・あんた達なんかに負けないんだから!!くぅ・・・・」

 

 

善子はスマホを素早く手に取り電話を掛けた。

 

 

善子「もしもし曜。明日なんだけど・・」

 

 

ルビィは黙々と自分の部屋で練習。決してラブライブをナメていない。自分だって輝けるんだと強い気持ちを持っている。

 

 

ルビィ「ここでこう・・ひゃ!」

 

 

ベッドに倒れ花陽の寝そべりが自身を見ている様に見えた。

 

 

ルビィ「うぅ、花陽ちゃん・・・・」

 

 

ダイヤは果南と電話で会話している。

 

 

ダイヤ「ええ、話しましたわ。きちんと」

 

果南「そう・・」

 

ダイヤ「良かったんですわよね?これで・・」

 

果南「うん・・」

 

 

曜は後悔していた。千歌と果南と自身の小さな頃の写真を眺め困り顔に。

 

 

曜『千歌ちゃん、やめる?』

 

千歌『・・・・』

 

曜『やめる?スクールアイドル?』

 

 

曜「・・果南ちゃんにもそりゃ怒られるよ」

 

 

先程果南に電話をしてその事と朝練について話していた。

 

 

果南『やめるだなんて言うべきじゃないよ!千歌はどんなに辛い事があっても明るく振る舞うからね。曜、そのタイミングでやめるはダメ』

 

曜『うっ・・ごめんなさい』

 

果南『で、聞いたんだね。私達の事』

 

曜『うん・・ダイヤさんから全て』

 

果南『・・で、どうするの?やめる?』

 

曜『やめない!続ける』

 

果南『現実を知ったけど・・それでも?』

 

曜『もちろんだよ!』

 

果南『覚悟が出来てるなら・・もう、生半可な練習メニューにはしない。厳しくいくからね』

 

 

曜「・・悔やんでてもしょうがない!皆に言っておかなきゃ」

 

 

梨子は自分の部屋から千歌の部屋を眺めていた。心配で心配で仕方がない。

 

 

梨子「本当に大丈夫かしら千歌ちゃん・・」

 

梨子ママ「体、冷えるわよ」

 

梨子「うん・・」

 

 

聖良「理亞。早く寝るのですよ」

 

理亞「姉様。どうしてあの人に連絡先教えたの?」

 

聖良「高海さんの事ですか?」

 

理亞「ほうっておいたら良かったのにどうして?」

 

聖良「彼女のあの時の目を見ましたか?涙を流すくらい悔しいはずなのにメンバーを心配させまいと変わらない態度を取り続けていたのです」

 

聖良「そして、自分達に足りない物を教えてほしいと積極的に連絡先を求めてきたのです。困っている人は放っておけないので」

 

理亞「それでも、私達から見れば・・」

 

聖良「困った人は助ける。人として当然の事を行っただけです」

 

理亞「・・・・」

 

聖良(aqoursにあの3人がもしも加入するのならばラブライブに出てかなりの成績を残すかもしれません。一年時から東京に来れるほどの実力者でしたからね)

 

聖良「黒澤ダイヤ、松浦果南、小原鞠莉」

 

理亞「誰?」

 

聖良「覚えておいて損はないかもですよ」

 

理亞「・・・・?」

 

 

 

次の日の早朝。曇りがかった日。梨子は朝練の事もあり集合する時間より早く起き千歌の部屋を眺める。

 

 

梨子「ん?あっ・・千歌ちゃん・・?」

 

 

千歌がいない。自分より早く砂浜に向かったのかそれとも・・。不安に思い急いで砂浜に向かった梨子。

 

 

梨子「千歌ちゃん!千歌ちゃん!!」

 

 

砂浜にはいない。胸の鼓動が大きく焦る梨子をよそに海中から千歌が上がり海を眺めていた。

 

 

千歌「あれ、梨子ちゃん?」

 

梨子「ハァ、ハァ・・よ、良かったわ。一体何してたのよ!?」

 

千歌「えっ、あ、うん。何か見えないかなって・・」

 

梨子「え?」

 

千歌「ほら、梨子ちゃん海の音を探して潜ってたでしょ?だから私も何か見えないかなって」

 

梨子「ふふ・・それで見えたの?」

 

千歌「ううん、何も」

 

梨子「何も?」

 

千歌「うん!何も見えなかった」

 

千歌「でもね、だから思った、続けなきゃって!私、まだ何も見えてないんだって、先にあるものが何なのか」

 

千歌「このまま続けても、0なのか、それとも1になるのか、10になるのか・・」

 

千歌「ここでやめたら全部分からないままだって・・」

 

梨子「千歌ちゃん・・」

 

 

 

 

花丸「千歌ちゃん達もう来てるずら」

 

善子「負けてられないわね。私達も練習よ!」

 

曜「待って二人共」

 

ルビィ「今ルビィ達が入ったらダメだよ」

 

 

千歌「私続けるよ。スクールアイドル」

 

千歌「だってまだ0だもん!・・0だもん。0・・何だよ」

 

千歌「あれだけみんなで練習してみんなで歌を作って衣装も作ってPVも作って・・頑張って頑張って、みんなにいい歌聞いて欲しいって・・」

 

梨子「・・・・」

 

千歌「スクールアイドルとして輝きたいって・・うぅっ・・」

 

 

今まで我慢していた。けど、我慢の限界だった。涙を流す千歌・・。

 

 

千歌「なのに0だったんだよ!悔しいじゃん!!差がすごいあるとか、昔とは違うとか、そんなのどうでもいい!悔しい!やっぱり私悔しいんだよ!!」

 

梨子「・・良かった。やっと素直になれたね・・」

 

千歌「だって私が泣いたらみんな落ち込むでしょ?」

 

千歌「今まで頑張ってきたのに、せっかくスクールアイドルやってくれたのに、悲しくなっちゃうでしょ?だから、だから・・・・」

 

梨子「バカね・・みんな千歌ちゃんの為にスクールアイドルやってるんじゃないの。自分で決めたのよ」

 

 

 

曜「そのとーり!!」

 

善子「勘違いしないでよね」

 

花丸「悔しい思いは皆同じずら」

 

ルビィ「千歌さんは一人じゃないよ!!ルビィや皆がいる!」

 

梨子「ほら」ウインク

 

梨子「曜ちゃんも、ルビィちゃん、花丸ちゃんも、もちろん善子ちゃんも!」

 

千歌「でも・・」

 

梨子「だからいいの。千歌ちゃんは、感じたことを素直にぶつけて、声に出して!」

 

花丸「千歌ちゃん!!」

 

千歌「わ、花丸ちゃん。濡れるよ!」

 

花丸「丸は千歌ちゃんに本当に感謝してるずら」

 

千歌「花丸ちゃん・・」

 

ルビィ「ルビィ、ラブライブをナメてません。厳しい世界だって分かってます。だから・・だから!千歌さんや皆で輝きたいです!」

 

千歌「ルビィちゃん・・」

 

善子「聖なる雪・・堕天使の力があれば闇に簡単に染まるのよ。絶対にあいつらに勝つわよ」

 

千歌「善子ちゃん・・」

 

曜「そうそう果南ちゃんから大変厳しい練習メニューが送られてね・・ほら、これ」

 

善子「砂浜ランニング往復10周・・」

 

花丸「淡島神社の階段全力ダッシュ・・」

 

ルビィ「ピ、ピギィ・・」

 

 

梨子「や、や、やるしかないわよ。体力が足らなかったのも事実だから」

 

千歌「そうだよね。うん、そうだ!みんな一緒に行こう!一緒に・・」

 

千歌「今から0を100にするのは無理だと思う。でも、もしかしたら1にすることはできるかも・・」

 

千歌「だから諦めたくないし続けたいんだ・・スクールアイドルを!」

 

 

千歌、砂浜ランニングを始める。後に続く梨子達。

 

 

花丸「ち、千歌ちゃん!?」

 

善子「また、抜け駆け!?させないわよ~」

 

ルビィ「ルビィはラブライブが厳しいの知ってるもん。だから頑張ルビィ!」

 

曜「皆、やる気まんまんじゃん!よーし!!全速ぜんし~ん・・ヨーソロー!!!」

 

 

千歌(出来るんだ!輝けるんだ!今が新しいスタートなんだ!!)

 

 

場面変わって小原家。鞠莉がある覚悟を決めている。

 

 

鞠莉「・・知られているのなら逃げられないし逃げたくない。本当のaqoursは6人じゃない」

 

鞠莉「絶対に諦めない。浦の星を廃校になんてさせない」

 

 

続く

 

 

 

 

 

今回の変更点

 

 

①aqoursがセイントスノーより先にライブを行う

 

②善子が涙を流すほど理亞の発言を悔しがり負けないと誓う

 

③美渡未だに梨子にビビる(梨子さん)

 

④聖良は旧aqoursを知っており果南達の事も知っている。

 

⑤千歌が聖良の連絡先を知ったシーンを個人的な解釈で追加

 

 

千歌「次回」ダイかなまり「未熟DREAMER」

 

 




アニメでは急展開だった千歌が聖良の連絡先を知っているシーンを個人的に追加しました。

あれほど言われ実力を見せつけられ泣くほど悔しいはずなのに千歌はメンバーを心配させまいと変わらない態度で接する。その心の強さに惚れ込んで連絡先を教えたみたいな感じで。

そして、聖良は果南達旧aqoursを知っていてその実力を認めている。もし加入すればかなりの成績を残すかもしれないと・・


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

未熟DREAMER

かなまりダイの回。ちかなんが多め。そして、あの名場面で・・・・


 

果南『私、スクールアイドル・・止めようと思う』

 

鞠莉『なんで?まだ引きずっているの?東京で歌えなかったぐらいで・・』

 

果南『鞠莉、留学の話が来てるんでしょ?行くべきだよ!』

 

鞠莉『どうして?冗談はやめて!前にも言ったでしょ?その話は断ったって!!』

 

果南『鞠莉は私達とは違う。無理をしてスクールアイドルをやってたのなら本当に申し訳なく思ってる』

 

鞠莉『無理なんてしてないわよ!!・・ダイヤはどう思ってるのよ!?今日は先に帰ったけれど』

 

果南『ダイヤも同じ意見。aqoursは今日で解散』

 

鞠莉『やめてよそんなの・・私は・・私は!!!』

 

 

 

9話 未熟DREAMER

 

 

千歌の旅館でくつろぐ6人。

 

果南が与えた厳しい練習メニューで皆がへとへと。善子に至ってはセイントスノーの事もあって休憩時間でも練習を休まず行っていたので疲れのあまり眠っており曜が膝枕をしている。

 

 

善子「スースー・・・・」

 

曜「すっかり眠っちゃって・・可愛いな」ナデナデ

 

 

ルビィ「夏祭り・・」

 

花丸「屋台も出るずら」

 

曜「人もいっぱい!」

 

梨子「それより、シイタケちゃん本当に散歩でいないわよね?」

 

曜「千歌ちゃん、夏祭りどうするの?」

 

 

千歌はカウンターで寝そべる。千歌も疲れていた。

 

 

千歌「どうするって?」

 

曜「沼津の花火大会って言ったらここらへんじゃ一番のイベントだし、そこからオファーが来てるんだよ」

 

花丸「aqoursを知ってもらうには一番ずらね」

 

ルビィ「大会の事を思えば今は練習優先がいいかと・・」

 

梨子「私もそれがいいと思うけど・・千歌ちゃんはどうかしら?」

 

千歌「私は出たいかな」

 

曜「そっか!そうだよね!」

 

梨子「千歌ちゃん・・!」

 

千歌「今の私たちの全力を見てもらう。それでだめだったらまた頑張る!それを繰り返すしかないんじゃないかな?」

 

曜「ヨーソロー!賛成であります!」

 

善子「むにゃ・・よーそろー・・」

 

ルビィ「それも名案です!皆で頑張ルビィ!」

 

花丸「ずら!」

 

梨子「変わったね、千歌ちゃん」

 

千歌「うん!ん?鞠莉さんから?・・・・えぇっ!?」

 

梨子「どうしたの千歌ちゃん?」

 

千歌「大変だよ!!鞠莉さんから・・」

 

 

千歌がスマホを皆に見せると驚き一斉にスマホに詰め寄る。

 

 

善子「いたっ・・な、何なのよ?」

 

 

ようりこルビまる「えぇぇーー!!??」

 

 

 

次の日の朝早くに淡島神社の階段を上るちかなん。

 

千歌が果南を呼んだ。

 

 

果南「私達の事?」

 

千歌「うん。果南ちゃんが歌えないなんて事ないと思ってね」

 

果南「いや、本当に歌えなかっただけだよ。千歌達は歌えて踊れたから偉いよ。可愛い幼馴染みの活躍は私も嬉しくなっちゃう」

 

千歌「本当に歌えなかったの?果南ちゃん達・・aqoursは」

 

果南「フフ・・まさか私達の時のaqoursを知ってる人がいるなんてね。とにかく歌えなかっただけ。こう見えて怖がりだからね私」

 

 

果南は空を見上げる。どこか切ない表情をしており千歌は悔しかったのだろうなと察し押し黙る。

 

 

果南「じゃあ下りようか。バス乗り遅れるよ!」

 

千歌「あっ、待ってよ~!」

 

 

学校が終わり浜辺で練習するも千歌はどうしても果南が歌えないなんて事はないと思い悩み顔。

 

 

梨子「どうしたの?」

 

千歌「果南ちゃん、どうしてスクールアイドルやめちゃったのかなって?」

 

善子「生徒会長が言ってたでしょ?東京のイベントで歌えなかったからだって」

 

千歌「でも、それで止めちゃうような性格じゃないと思う」

 

曜「30!っと!フーッ・・きついねぇ・・」

 

千歌「小さい頃はいつも一緒に遊んでて・・」

 

 

果南『怖くないって千歌!ここでやめたら後悔するよ!』

 

千歌『うぅ・・』

 

曜『がんばって千歌ちゃん!』

 

果南『絶対できるから!さっ!』

 

 

梨子「そうだったのね・・」

 

ルビィ「・・・・」

 

善子「まさか、天界の眷属が憑依!?」

 

千歌「もう少しスクールアイドルやっていた頃の事が分かればいいんだけどな・・」

 

曜「果南ちゃんに聞いたら聞いたでまた軽く流されちゃうよね・・」

 

善子「ルビィ。あんた生徒会長から何か聞いてないの?小耳に挟んだとか?」

 

曜「ずっと一緒に家にいるんだよね?何かあるはず!」

 

ルビィ「えっ、あ・・うっ・・」

 

善子「教えなさいよ」

 

ルビィ「ピギィ!!!!」

 

善子「堕天使奥義、堕天流拘縛!」

 

梨子「やめなさい!!」

 

善子「あっ・・はい・・・・」

 

 

梨子「ルビィちゃんだって過去のaqoursの話をするのは辛いはずよ・・。私達が詮索するのはよしましょう」

 

千歌「そうだね。よーし練習練習!!」

 

曜「ヨーソロー!」

 

花丸「千歌ちゃん待ってずら~!」

 

善子「またあんた達は抜け駆けして!待ちなさーい!!」

 

 

ルビィ「あ、あの・・」

 

梨子「いいのよルビィちゃん。昔のaqoursと今のaqoursは違うのだから。私達は私達でラブライブを目指す。それだけの事じゃないの」

 

ルビィ「・・ルビィが聞いたのは東京のライブがうまく行かなかったって話しくらいです」

 

梨子「えっ?」

 

ルビィ「それからスクールアイドルの話はほとんどしなくなっちゃったので・・」

 

梨子「・・そうだったの。ダイヤさんと話した時はルビィちゃんは小さな頃から衣裳を作れるって自慢してたけども」

 

ルビィ「ただ、私の家にお姉ちゃんと鞠莉さんが来ていた時に・・」

 

 

ダイヤ『逃げてるわけじゃありませんわ!だから。果南さんのことを逃げたなんて言わないで』

 

鞠莉『・・・・』

 

 

ルビィ「って・・」

 

梨子「逃げたわけじゃないね・・。あ、早く行かないと!」

 

ルビィ「は、はい!!」

 

 

曜「梨子ちゃん達遅いね」

 

善子「暗黒聖雪姉妹に勝つにはこのパワフルデーモン提案の地獄のデザートロードをひたすら駆けなければならない・・」

 

花丸「千歌ちゃん。明日から本当に・・」

 

千歌「うん・・」

 

 

千歌はどうしても果南が気になり次の日の早朝でメンバーで果南の早朝ランニングをバレずに追い掛ける事に。

 

 

果南「よっと・・」

 

花丸「まだ眠いずら・・」

 

善子「毎日こんな朝早く起きてるの?」

 

ルビィ「お姉ちゃんも果南さんに呼び出されてよく走ってました」

 

梨子「それより、こんな大人数で尾行したらバレるわ!バラけないの?」

 

曜「皆でいた方が楽しいじゃん。・・しっかし早いね」

 

 

果南はどんどんペースを上げていく。

 

 

千歌「このまま追い掛けていたら私達がへばっちゃう。最後は神社の階段を上るはずだから先回りしよう・・」

 

善子「もうかなり走ってるわ」

 

花丸「丸・・もうだめずら・・」

 

ルビィ「花丸ちゃん!?」

 

曜「でも何か気持ち良さそうだね!私も走りたくなって来た」

 

梨子「えっ・・」

 

花丸「かか、勘弁じゅら~・・」

 

 

千歌の思惑通り最後は淡島神社の階段を上る。千歌達は先回りしていた。

 

そして、果南は神社にたどり着き華麗にステップを踏む。

 

 

千歌「綺麗・・あっ・・」

 

 

拍手する鞠莉。鞠莉もどうやら朝練をしていた様だ。

 

 

鞠莉「やっぱり果南はスクゥアイドルやるべきよ」

 

果南「何であなたがここにいるのよ?それに練習着まで着て何のつもり?」

 

 

鞠莉「・・戻る事にしたのよ」

 

果南「戻る?」

 

鞠莉「千歌っち達と共にラブライブ優勝を目指す!留学しても私はトレーニングは欠かさなかったのよね」

 

鞠莉「果南、あなたもトレーニングを怠らずやっていたのは私と同じじゃないの?私の知っている果南は、どんな失敗をしても、笑顔で次に向かって走りだしていた、成功をするまで諦めなかった」

 

果南「・・卒業まであと1年もないんだよ」

 

鞠莉「それだけあれば十分!それに、今は後輩もいる」

 

果南「だったら、千歌たちに任せればいい」

 

鞠莉「果南・・」

 

果南「それよりどうして戻ってきたの?私は、戻ってきてほしくなかった」

 

鞠莉「・・相変わらず果南は頑固・・」

 

果南「もうやめて!!」

 

果南「もう、あなたの顔は見たくない。出来れば千歌達ともスクールアイドルをやってほしくない」

 

鞠莉「うっ・・」

 

 

 

私は歓迎だよ

 

 

果南「千歌!?」

鞠莉「千歌っち!?」

 

 

千歌「果南ちゃんの時のaqoursは果南ちゃん、ダイヤさん、鞠莉さんの一年生3人で東京に行ったんだよね?それって凄いよ」

 

千歌「だから経験を知る鞠莉さんの加入は大きいよ。だから足引っ張るなんてないと思うしむしろ私達と一緒にスクールアイドルやってほしかったくらい」

 

鞠莉「千歌っち・・」

 

果南「皆来てるのね。お団子見えてる」

 

善子「ギクッ!!」

 

 

千歌「皆出てきてよ」

 

 

千歌含む6人が集まり鞠莉が千歌につき7人に。

 

 

果南「本気?」

 

鞠莉「えぇ。後は果南とダイヤが加入してくれたら新生aqoursの誕生よ」

 

 

果南「・・勝手にすればいい。けど、私はやらない。絶対にね」

 

 

果南が去ろうとした時、千歌は後ろを振り向かず果南に言葉を送る。

 

 

千歌「本当に臆病なんだね果南ちゃんって」

 

果南「・・・・」

 

 

果南の足が止まり千歌は続ける。

 

 

千歌「やめたら後悔するって昔私に言ったことがあるよね?今一番後悔してるのは果南ちゃん自身だよ」

 

千歌「スクールアイドルをしてほしいとは言わない。でも、鞠莉さんが戻ってきたのに顔も見たくないって・・それはいけないよ」

 

果南「私には私の事情があるから。千歌には関係ないでしょ?」

 

千歌「あるよ。鞠莉さんはもうaqoursの一員だから。顔も見たくないなんて言われたら誰だって傷付くよ。少なくとも私が言われたら泣いちゃう」

 

 

果南「・・・・」

 

 

果南は黙って階段を下り去っていった。

 

千歌はギュッと拳を強く作り怒っている。鞠莉が千歌の肩に優しく手を置きなだめる。

 

 

鞠莉「私は大丈夫よ。ありがとうね千歌っち」

 

千歌「・・・・」

 

 

花丸「千歌ちゃん相当怒ってるズラ・・」

 

ルビィ「怖い・・・・」

 

 

場面変わり二年教室。昼休みになりメンバーが集まっていた。

 

 

曜「果南ちゃんどうして鞠莉さんにあんなに冷たいのかな?」

 

ルビィ「きっと留学から浦の星に戻ってきたからかと・・」

 

花丸「でも、可哀想ずら・・」

 

梨子「けど、千歌ちゃんも千歌ちゃんよ。果南先輩にあそこまでよく言えたわね・・」

 

千歌「別に怖くないよ。ただ、鞠莉さんに顔も見たくないなんて言ったのが許せなかった」

 

千歌「鞠莉さんがあんなに大切な友達だと思ってるのに!留学したのに帰ってきてまで果南ちゃんやダイヤさんに会いたかったんだよ!!」

 

善子「けど、二人から見れば将来を顧みずに戻ってきたとも捕らえれるわよ」

 

千歌「それでも大好きな二人の為に・・!」

 

 

曜「ヨハネちゃんの考えも否定できないよ。私も千歌ちゃんと同じで果南ちゃんが歌えないなんて事ないと思うから」

 

千歌「でも・・・・」

 

 

その頃、3年教室では鞠莉が果南にスクールアイドルの衣裳を見せ付け果南に何としても入部させようとする。

 

が、果南はスクールアイドルはしないとその衣裳を窓から投げてしまう。

 

 

梨子「ん?あれは・・」

 

 

曜「くんくん・・制服~!」

 

ちかりこ「だめー!!」

 

善子「あんた犬?」

 

花丸「これって、スクールアイドルの・・」

 

ルビィ「この衣裳は・・!!」

 

 

3年教室ではかなまりがもみくちゃに。激しい争いにダイヤも必死に止めにかかる。

 

 

果南「離して!離せって言ってるの!」

 

鞠莉「いいって言うまで離さない!強情も大概にしておきなさい!」

 

鞠莉「たった一度失敗したくらいでいつまでもnegativeに!!」

 

 

果南「うるさい!いつまでもはどっち?もう二年前の話だよ!」

 

果南「大体今更スクールアイドルなんて!私たち、もう三年生なんだよ!」

 

ダイヤ「二人ともおやめなさい!みんな見てますわよ!!」

 

鞠莉「ダイヤもそう思うでしょ?」

 

ダイヤ「やめなさい!いくら粘っても果南さんは再びスクールアイドルを始めることはありませんわ!」

 

鞠莉「どうして!?あの時の失敗はそんなに引きずる事なの?千歌っちたちだって、再スタートを切ろうとしてるのになんで!?」

 

果南「千歌とは違う!!」

 

ダイヤ「どうすれば・・あの時以来の大喧嘩ですわ・・・・」

 

 

曜「千歌ちゃん!危ないって!」

 

善子「激しいバトル・・!3年教室の決闘の終わりのゴングはいつ鳴るのか!!」

 

花丸「善子ちゃんはそういうのも好きなのずら?」

 

 

果南「鞠莉にはほかにもやるべきことがたくさんあるでしょ!!」ガシャン

 

鞠莉「やるべき事?いっぱいあるわよ!!あなたとダイヤとまたスクゥアイドルする事をね!!」ガシャン

 

 

机を倒すほどの大喧嘩にダイヤ含む3年生、曜達も怖がっていた(善子のみプロレス観戦気分)が千歌はどんどん取っ組み合うかなまりに近付く。

 

 

果南「千歌!?」

 

鞠莉「千歌っち?」

 

 

千歌「いい加減に・・しろーー!!!」

 

 

かなまり「!?」

 

 

 

千歌「もう!いつまでもずっとずっとずっと争ってないでちゃんと話しなさい!!」

 

果南「千歌には関係ないでしょ?」

 

千歌「あるって言ってるじゃん!!」

 

ダイヤ「・・・・」

 

千歌「ダイヤさんも!鞠莉さんも!三人揃って、放課後部室に来てください!いいですね!」

 

 

ダイかなまり「はい・・」

 

梨子「千歌ちゃんすごい」

 

ルビィ「三年生に向かって・・」

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(Aパート)

 

 

 

放課後三年生は千歌の言う通りに部室に来たのだった。

 

 

果南「だから、東京のイベントで歌えなくて・・」

 

千歌「その話はダイヤさんから聞いた。けど、それで諦めるような果南ちゃんじゃないでしょ?」

 

鞠莉「そうそう!千歌っちの言う通りよ!だから何度も言ってるのに」

 

千歌「何か事情があるんだよね!ね?」

 

果南「そんなものないよ!さっき言った通り、私が歌えなかっただけ」

 

千歌「あーー!!いらいらする~!!」

 

鞠莉「その気持ちよーーく分かるよ!ほんっと腹立つよね、こいつ!」

 

果南「勝手に千歌と鞠莉がいらいらしているだけでしょ!?」

 

ルビィ「でも、この前踊っていたような・・」

 

果南「うっ・・」

 

鞠莉「おお!赤くなってる!」

 

果南「うるさい!」

 

鞠莉「やっぱり未練あるんでしょ?」

 

果南「未練なんてない!とにかく私はもう嫌になったの!スクールアイドルは絶対にやらない!」

 

鞠莉「待ちなさいよ!」

 

果南「待たない!」

 

鞠莉「もう、ぶん殴ってや・・」

 

曜「ダメだって鞠莉さん!」

 

梨子「落ち着いてください!」

 

 

ようりこに抑えられる鞠莉。千歌はダイヤなら何か知ってるかもと聞き出す。

 

 

千歌「全く・・!ダイヤさん!」

 

ダイヤ「うっ・・」

 

千歌「何か知ってますよね?」

 

ダイヤ「えっ!?私は何も・・」

 

花丸「じゃあ、どうしてさっき果南さんの肩を持ったず・・ですか?」

 

ダイヤ「そ、それは・・逃げ・・」

 

千歌「善子ちゃん!」

 

善子「ヨハネだってば!」

 

 

ダイヤ「ピギャ!!!!」

 

ルビィ「お姉ちゃん・・」

 

花丸「さすが姉妹ずら・・」

 

 

場面変わり黒澤家にはようりこよしまるルビダイまりの7人。千歌はいない。

 

 

善子「全く。一番知りたがってたのに何で学校に残ったのよ」

 

曜「誰かに聞くより自分で解決したいからかも・・」

 

 

千歌は学校に残る。他の生徒より授業の遅れがあった果南は放課後の言い合い後、先生に頼んで勉強しておりそれが終わるのを待っていた。

 

 

千歌「・・・・」

 

 

果南『千歌には関係ないでしょ?』

 

 

千歌「はぁ・・」

 

 

溜め息をつく千歌。雨が大降りになり学校の入り口で雨が当たらない様に待っているとようやく来た。

 

 

果南「千歌!?」

 

千歌「果南ちゃん」

 

果南「何度も言ってるじゃん。歌えなかったって・・」

 

 

千歌「・・歌わなかった」

 

 

 

 

梨子「わざと?」

 

ダイヤ「そう。東京のイベントで果南さんは歌えなかったんじゃない。わざと歌わなかったんですの」

 

鞠莉「どうして?」

 

善子「まさか、闇の魔術・・」

ダイヤ「あなたのためですわ」

 

鞠莉「私の?」

 

 

 

 

千歌「私の知り合いに果南ちゃんのあの時のライブを見た人がいるんだけどね」

 

果南「そうなんだ」

 

千歌「あの時の果南ちゃんの表情は舞台が怖くて歌えないんじゃなくて何か理由があって悔しくても我慢して歌わなかったんじゃないかって」

 

果南「それは決め付けてるだけじゃ・・」

 

千歌「・・怪我してたんだよね鞠莉さん」

 

果南「!?」

 

 

ダイヤ「覚えていませんか?あの日、鞠莉さんが怪我をしていたでしょ?」

 

 

ダイヤ『大丈夫ですの?』

 

鞠莉『全然!果南、やるわよ!果南?』

 

 

鞠莉「そんな・・私はそんなことして欲しいなんて一言も・・」

 

ダイヤ「あのまま進めていたらどうなっていたと思うんですの!?怪我だけでなく、事故になってもおかしくなかった」

 

鞠莉「でも・・」

 

花丸「だから逃げてるわけじゃないって・・」

 

曜「でも、その後は?」

 

梨子「・・怪我が治ったら続けても良かったんじゃ」

 

鞠莉「そうよ!花火大会に向けて、新しい曲作って、ダンスも衣装も完璧にして、なのに・・」

 

ダイヤ「心配していたのですわ。あなた、留学や転校の話しがあるたびに全部断っていたでしょ?」

 

鞠莉「そんなの当たり前でしょ!?」

 

 

 

千歌「その人は鞠莉さんが果南ちゃん達の見えない所で凄く足を痛がっていたのを見たんだって。それで、果南ちゃんが歌わなかったって」

 

千歌「私が言う筋合いはないと思うよ。けど、鞠莉さんはその全てを投げ捨てでも果南ちゃんとダイヤさんとでaqoursでやり遂げたかった。なのに、それをあんなに冷たくあしらうって・・」

 

果南「仕方ないじゃん!鞠莉は私達とは違う!!生きてる世界観が違いすぎるんだよ・・」

 

千歌「それで顔も見たくないって・・」

 

果南「鞠莉は私達なんかといたらいけない。もっと大きな夢を果たさないとならない」

 

果南「鞠莉がスクールアイドルに興味を持たせたのは私だから。その責任を私が取らないといけない」

 

 

 

 

ダイヤ「果南さんは思っていたのですわ。このままでは、自分たちのせいで鞠莉さんから未来のいろんな可能性が奪われてしまうのではないかって・・。そんな時・・」

 

 

担任の先生『本当に断るの?ご両親も先方もぜひっておっしゃってるの。もし向こうで卒業すれば大学の推薦だって』

 

鞠莉『いいんです!私、スクールアイドルを始めたんです!学校を救うために・・』

 

 

梨子「まさか、それで・・」

 

鞠莉「バカ・・・・!」

 

ダイヤ「鞠莉さん!?どこへ行くんですの!

?」

 

 

鞠莉は何も言わず出ていく。雨が大降りでも関係なく走る。

 

 

 

 

果南「分かったよね?鞠莉はスクールアイドルをやるべきじゃないって」

 

千歌「・・・・」

 

果南「廃校阻止?やり直したい?そんな事まだ考えてたのって思ったよ。だから冷たい態度を取った。でも、演技なんかじゃない」

 

千歌「・・・・!!」

 

 

果南「全ては鞠莉の為に。ちっぽけな思い出作りの為に犠牲になる物が大きすぎる。寂しいよ本当は。でも、仕方ない」

 

果南「仕方ないんだよ!!鞠莉の将来の為に・・私は・・私は間違ってなんか!」

 

 

 

 

 

 

 

バチン!!!!

 

 

 

 

ダイヤ「果南さんはずっと鞠莉さんを見てきたのですわ」

 

ダイヤ「鞠莉さんの立場も、鞠莉さんの気持ちも、そして、鞠莉さんの将来も誰よりも考えている・・」

 

曜「でも、あんな言い方はないんじゃ・・」

 

ダイヤ「果南さんはちゃんと伝えていましたわ。鞠莉さんが気づかなかっただけ・・」

 

 

果南『離れ離れになってもさ、私は鞠莉のこと、忘れないよ』

 

鞠莉『果南・・』

 

 

鞠莉「・・・・!!」

 

 

鞠莉は走る。途中転ぶもそれでも立ち上がり走る。

 

 

 

 

千歌「最低だよ・・」

 

果南「あ・・・・」

 

 

千歌「最低だよ!!そんな責任の取り方!!!」

 

千歌「果南ちゃんにとってはちっぽけな思い出なのかもしれないよ!!でも、鞠莉さんにとっては違う!」

 

千歌「鞠莉さんにとっては一番大切な思い出なんだよ!!大好きな人達と一緒に歌って踊る。将来の事だってもちろんあるだろうけど!」

 

千歌「けど、そんな責任の取り方はない!鞠莉さんを傷付けてるだけだよ!!」

 

果南「ち、千歌・・」

 

千歌「果南ちゃんなら分かるはずだよ・・・・だって誰よりも優しくて頼りになるもん・・私はそんな果南ちゃんが大好き・・だから・・・・誰かを傷付けて自分も傷付くのはやめてよ・・・・」

 

 

千歌は涙を流しながら帰る。

 

果南は呆然としていたがふと頭の中で昔の事を思い出しスクールアイドル部の部室に向かっていった。

 

 

果南「・・・・」

 

 

果南『部室も何とか手に入れたし本格的にスタートだね』

 

鞠莉『果南もダイヤも張り切りすぎよ』

 

ダイヤ『そりゃ張り切りますわよ!学校を救い日本一のスクールアイドルへの伝説の第一歩ですわぁ!!!』

 

果南『ダイヤ、すんごい鼻息荒いよ』

 

ダイヤ『う・・・・』

 

 

 

果南「ここから始まって・・」

 

 

鞠莉『ごめん。私がステップ間違ったせいで・・』

 

果南『気にしなくていいって』

 

ダイヤ『誰だって初めは上手くいかないものですわ』

 

鞠莉『やっぱり私がいたら足引っ張っちゃうわ・・』

 

果南『じゃあやめる?』

 

ダイヤ『果南さん!?』

 

果南『私の知ってる鞠莉は簡単にへこたれない。いざって時の鞠莉の強さ知ってるから』

 

鞠莉『果南・・』

 

果南『3人でaqoursを輝かせるのが私の夢。だから鞠莉、ダイヤ、私。一人でも欠けたらダメなんだよ。だから・・』

 

ダイヤ『鞠莉さん』

 

鞠莉『果南、ダイヤ・・うぅ・・』

 

果南『泣かないの。あんまり泣いたらハグしちゃうぞ』

 

 

果南「絆を深めあって・・」

 

 

鞠莉『やめてよそんなの・・私は・・私は!!!』

 

果南『もう、aqoursは終わり。だから、どれもいらない』

 

鞠莉『な、何を!?』

 

果南『これもこれもこれもこれも全部いらない!!』

 

鞠莉『やめて果南!!』

 

果南『こんな物があるから鞠莉は留学できない。鞠莉の障害になる物は全部いらない!!』

 

鞠莉『私にとっては必要な物よ!やめなさい!!』

 

果南『邪魔しないで!!鞠莉の障害になった物は全部・・』

 

鞠莉『障害なんかじゃない!私の宝なのよ!スクールアイドルは・・aqoursは!!』

 

 

果南「・・喧嘩して・・・・部室も荒れたまま、そのままで・・」

 

 

 

バカ・・

 

 

果南「!?」

 

 

 

鞠莉「・・どうして言ってくれなかったの?

思ってることちゃんと話して。果南が私のことを思うように、私も果南のこと考えているんだから!」

 

鞠莉「将来なんか今はどうでもいいの!留学?まったく興味なかった、当たり前じゃない?」

 

鞠莉「だって、果南が歌えなかったんだよ。放っておけるはずない!」

 

 

果南「鞠莉・・」

 

鞠莉「私が・・私が果南を思う気持ちを甘く見ないで!!」

 

果南「・・・・」

 

鞠莉「何か言い返しなさいよ!もう、逃がさないんだから」

 

果南「何が逃がさないんだから、よ。私だってしぶとい鞠莉にいい加減頭に来てる!こっち来なさい」

 

鞠莉「えぇ・・ぶん殴ってやるんだから!!」

 

 

怒りの鞠莉が早歩きで果南に近づいた時、果南が両手を広げる。

 

 

ダイヤ『み、見つかったら怒られますわ!』

 

果南『平気だよ!』

 

鞠莉『ん?あなたは?』

 

果南『は、ハグ』

 

鞠莉『え?』

 

 

果南「ハグ、しよう!」

 

鞠莉「か、果南・・!」

 

 

鞠莉も果南も大粒の涙を流しハグする。

 

 

果南も決心してaqoursに加入すると連絡が来た曜。

 

 

曜「ダイヤさんって本当に二人が好きなんですね!果南ちゃんも加入するって連絡が来ました!」

 

善子「ホントに!?」

 

花丸「今のaqoursと果南さんのaqoursが一つに・・」

 

ダイヤ「そうですか・・。二人を頼みましたわよ。ああ見えて、二人とも繊細ですから」

 

梨子「それじゃ、生徒会長・・いえ、ダイヤさんもいてくれないと!」

 

ダイヤ「え?わ、私は生徒会長ですわよ!とてもそんな時間は・・」

 

曜「それなら大丈夫!鞠莉さんと果南ちゃんと、あと千歌ちゃん含む6人もいるので!」

 

ダイヤ「ルビィ!?」

 

ルビィ「親愛なるお姉ちゃん!ようこそアクアへ!えへへ!」

 

ダイヤ「ルビィ・・・・」

 

 

ルビィが作った衣裳をもらいダイヤも加入。

 

 

場面変わり夏祭りでのライブは9人に。

 

『未熟DREAMER』が歌われる!

 

 

ライブ中に流れる回想・・・・。

 

 

果南加入の次の日。神社で千歌と果南二人で楽しく話していた。

 

 

千歌『エヘヘ。果南ちゃんがスクールアイドルするって曜ちゃんから電話来たとき凄く嬉しかった!』

 

果南『千歌。意地はってごめん。もう、私迷わないよ』

 

千歌『うんうん!果南ちゃんらしさが戻ってきた・・』

 

果南『それに可愛い幼馴染み二人を放っておいておけないしね。けど、練習は厳しくなるよー』

 

千歌『えっ・・ア、ハハハ。お手柔らかにお願いします』

 

 

千歌ともすっかり仲直り。鞠莉とも仲直りし本来の関係に戻った。

 

ライブが終わり舞台裏でライブが大成功し最高の気分の9人。

 

 

果南「ふふ・・久々のライブ。やっぱり楽しいよ」

 

ルビィ「夢の様です・・お姉ちゃんと果南さんと鞠莉さんとライブが出来るなんて!」

 

鞠莉「ルビィにも辛い思いさせたからね。でも、これからは毎日enjoyよ!!」

 

 

善子「フフフ・・暗黒界への扉がまた開かれる・・もはや誰にも止められやしない・・」

 

ダイヤ「そうですわ・・私達がいる限り止められやしないのですわ!オーホッホッホ!」

 

花丸「ダイヤさん。意外とノリがいいずら!」

 

 

梨子「よかったわ・・こうして寄りが戻ってしかも・・」

 

曜「aqoursに加入・・いや、復帰したし!」

 

千歌「うん。ここにいる皆となら輝ける。絶対に輝けるよ!!」

 

 

北海道では・・。

 

 

理亞「aqoursがランキング上位に・・しかも、3人加入・・まさか姉様が言ってた・・!?」

 

聖良「待ってましたよ・・aqoursの3人方」

 

 

続く

 

 

 

 

 

今回の変更点

 

 

①鞠莉がダイヤ、果南より先に加入する

 

 

②果南と鞠莉の神社での会話シーンで千歌が出て隠れていた5人も姿を見せる

 

 

③3年教室でのかなまりの言い合いがガチな乱闘騒ぎに

 

 

④黒澤家にaqoursが揃うシーンで千歌は学校で果南を待っていた。

 

 

⑤果南にビンタしたのは千歌

 

 

⑥部室が当初荒れていたのはかなまりが大喧嘩をしたが為に

 

 

⑦ダイかなまりの加入を待っていた聖良

 

 

 

果南「次回」鞠莉「シャイ煮」ダイヤ「始めました」

 

 

 

 




まさかのビンタが千歌に。幼馴染み設定を強く押していきたいので。こちらでは曜の「やめる?」の口癖は果南が影響しています。
曜も千歌同様果南との幼馴染み要素を強く押しておりようかな要素も多めです。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

シャイ煮始めました

3年生も加入!ようやく9人に。今回は合宿回。
色々なカプを見せていくのがこのIFストーリーの重点なのですがそれは必ずしもメンバー9人でなかったりします。


aqours「前回のラブライブサンシャイン!!」

 

鞠莉「aqoursの活動を複雑な気持ちで見ていた果南。果南は、aqoursにreturnを拒否したの」

 

ダイヤ「東京のイベントで果南さんは歌えなかったんじゃない、わざと歌わなかったんですの」

 

千歌「そこには果南ちゃんの本当の思いが・・」

 

果南「ハグ、しよう!」

 

鞠莉「こうしてaqoursはついにperfect nineとなったのです!」

 

 

10話 シャイ煮始めました

 

 

夜、梨子がスマホで千歌と作詞の件でやり取りしていた。が、その途中に・・。

 

 

梨子「・・コンクールから・・・・」

 

 

部室に集まっていた9人。

 

 

花丸「はぁ・・」

 

千歌「うぅ・・」

 

善子「あっ・・」

 

 

ちかよしまる「あついーー!!!」

 

花丸「ずらぁ・・」

 

善子「天の業火に闇の翼が・・」

 

ルビィ「その服やめたほうがいいんじゃ・・」

 

梨子「どうしたんですか?全員集めて」

 

曜「どうする?」

 

果南「うーん・・ここをこうとか?」

 

曜「なるほど・・・・」

 

 

ダイヤ「ふふふ・・さて!いよいよ今日から夏休み!」

 

鞠莉「summer vacationと言えば!?」

 

ダイヤ「はい!あなた!」

 

千歌「え?・・やっぱり海だよね?」

 

曜「はーい!夏休みはパパが帰ってくるんだ!」

 

花丸「丸はおばあちゃん家に・・」

 

善子「夏コミ!」

 

ダイヤ「うっ・・ぐぐっ。ぶっぶー!!ですわ!あなたたちそれでもスクールアイドルなのですか?」

 

ダイヤ「片腹痛い片腹痛いですわ!」

 

ちかよしまる「ごくり」

 

曜「だったら、なんだって言うんです?」

 

ダイヤ「いいですか?皆さん。夏といえば、はい、ルビィ!!」

 

ルビィ「多分・・ラブライブ!」

 

ダイヤ「さすが我が妹、かわいいでちゅね!よくできました!」

 

ルビィ「えへへ!」

 

善子「何この姉妹コント?」

 

曜「ダイヤさんはボケ担当だね」

 

ダイヤ「コント言うな!それにボケてはないですわ!」

 

ダイヤ「夏といえばラブライブ!その大会が開かれる季節なのです!」

 

ダイヤ「ラブライブ予選突破を目指して、aqoursはこの特訓を行います!これは、私が独自のルートで手に入れたμ'sの合宿のスケジュールですわ!」

 

ルビィ「すごいお姉ちゃん!」

 

千歌「遠泳10キロ!?」

 

花丸「ランニング15キロ!?」

 

善子「こんなの無理に決まってんじゃない・・暑さでボケてんじゃないの?」

 

果南「まっ、何とかなりそうね」

 

ちかよしまる「いぃ!?」

 

ダイヤ「熱いハートがあれば何でもできますわ!」

 

ルビィ「ふ、ふんば・・ルビィ・・」

 

曜「なんでこんなにやる気なの?」

 

鞠莉「ずっと我慢してただけに、今までの思いがシャイニーしたのかも」

 

ダイヤ「何をごちゃごちゃと!さっ!始めますわよ!」

 

曜「うっ・・あ、そう言えば千歌ちゃん、海の家の手伝いがあるって言ってなかった?」

 

千歌「あっ!そうだ!そうだよ!自治会で出してる海の家手伝うように言われてるのです!」

 

果南「あっ、私もだ。美渡先輩にこき使われちゃうなぁ」

 

ダイヤ「そんな!?特訓はどうするんですの?」

 

千歌「残念ながら、そのスケジュールでは・・」

 

曜「もちろん、サボりたいわけではなく・・」

 

鞠莉「ふふ!じゃあ、昼は全員で海の家手伝って、涼しいmorning and eveningに練習ってことにすればいいんじゃない?」

 

花丸「それ賛成ずら!」

 

ダイヤ「それでは練習時間は・・」

 

 

千歌「じゃ、夏休みだし、うちで合宿にしない?」

 

ダイヤ「合宿?」

 

花丸「本格的ずら~」

 

千歌「ほら!うち旅館でしょ?頼んで一部屋借りれば、みんな泊まれるし!」

 

曜「そっか!千歌ちゃん家なら、目の前が海だもんね!」

 

千歌「移動がない分早朝と夕方、時間取って練習できるもんね!」

 

花丸「でも、急にみんなで泊まりに行って大丈夫ずらか?」

 

千歌「何とかなるよ!じゃ決まり!」

 

千歌「それでは明日の朝4時、海の家に集合ということで」

 

ダイヤ「おお・・?」

 

鞠莉「オッケー!!果南もいいでしょ?」

 

果南「千歌の家に泊まるの久々だね。小さな頃は当たり前の様に泊まってたけど」

 

 

皆が和気藹々な中、千歌が元気のなさそうな顔をしている梨子に気付く。

 

 

千歌「梨子ちゃんどうかしたの?」

 

梨子「え!?ううん・・何でもない」

 

千歌「・・?」

 

 

夜、梨子は自宅のピアノに掛けられている譜面を見て悩ましい表情に。

 

ピアノコンクールからのメッセージが頭から離れない。

 

 

梨子「・・・・」

 

 

次の日、午前4時。海の家には・・。

 

 

花丸「誰もいないずら・・まさか、丸集合場所間違ったずらか!?」

 

 

 

 

あれ、花丸ちゃんだけ・・?

 

 

花丸「あ、梨子さん!おはようございます」

 

梨子「おはよう花丸ちゃん。皆起きてないのね」

 

花丸「朝早いのに慣れていない人が多いですね。丸は早起きが日課だから慣れてるずら」

 

梨子「偉いわね・・私も花丸ちゃんを見習わないと」 

 

 

花丸「・・・・」

梨子「・・・・」

 

 

二人は海を眺めている。が、誰も来る気配がない。

 

 

花丸「軽くランニングしますか?」

 

梨子「そうね。私達だけでも練習しないと」

 

 

二人のみの練習。結局早朝には誰も来ず・・。

 

 

千歌「やっほー!!」

 

曜「眩しい!!」

 

果南「よーし!!」

 

 

海に飛び込むようちか。果南はサーフィンをしていた。

 

 

千歌「あいた!」

 

鞠莉「シャイニー!」

 

曜「え~い!」

 

鞠莉「おっと!マリーに挑戦するとは・・ヨー、バトルでーす!!」

 

千歌「梨子ちゃーん!!」

 

ダイヤ「結局遊んでばっかりですわね・・」

 

花丸「朝4時に来たら梨子さんと丸以外誰もいなかったずら・・」

 

善子「曜が起こすっていったのにこなかったもん・・曜が悪いもん」

 

ダイヤ「ま、まあ・・練習は後からきちんとするとして。それより、手伝いは午後からって言ってましたわよね?確か」

 

ダイヤ「あ、はて!そのお店はどこですの?」キョロキョロ

 

花丸「現実を見るずら」

 

ダイヤ「うっ・・!」

 

 

海の家はボロ屋だった。ダイルビは共に辛い表情に。

 

 

ルビィ「ボロボロ・・お、お姉ちゃん」

 

ダイヤ「それに比べて隣は・・人が一杯・・」

 

花丸「都会ずら・・」

 

ダイヤ「だめですわ・・」

 

 

鞠莉「都会の軍門に降るのですか?」

 

ルビィ「鞠莉さん?」

 

鞠莉「私たちはラブライブの決勝を目指しているんでしょ?あんなチャラチャラした店に負けるわけにはいかないわ!」

 

ダイヤ「鞠莉さん・・あなたの言う通りですわ!」

 

千歌「えっ?」

 

鞠莉「てへぺろ」

 

 

海の家の広告板を改造しそのままちかりこに着させたダイヤ。

 

 

千歌「これなに?」

 

ダイヤ「それでこの海の家にお客を呼ぶのですわ!聞けば去年の売り上げで隣に負けたそうではありませんか?今年は私たちが救世主となるのです!」

 

梨子「救世主!?」

 

善子「どうしてあんなに熱くなってんの?」

 

果南「ちょっと昔いろいろあって・・」

 

ダイヤ「果南さん!さっ!果南さんはこのチラシを!商売もスクールアイドルも大切なのは宣伝!」

 

果南「は、はぁ・・」

 

ダイヤ「あなたのそのグラマラスな水着姿でお客を引き寄せるのですわ!ほかの砂利共では女の魅力に欠けますので!」

 

 

果南「何か顔が怖いんだけど・・後、鼻息荒い」

 

千歌「砂利ってなに?」

 

梨子「知らない方が・・いいと思う」

 

 

場面変わり海の家の中。

 

 

ダイヤ「そして鞠莉さん、曜さん、善子さん!」

 

善子「ヨハネ!」

 

ダイヤ「あなたたちには料理を担当してもらいますわ!」

 

善子「は、料理?」

 

ダイヤ「都会の方々に負けない料理でお客のハートを鷲掴みにするのですわ!」

 

曜「面白そうだね!」

 

善子「堕天使の腕の見せ所・・よ」

 

鞠莉「じゃ、Let's cooking!」

 

ようよしまり「おお!!!」

 

 

曜は得意気に焼きそばを作る。

よしまりは不気味な料理が作られている・・。

 

 

曜「ほい!おいしいヨキソバ!ヨーソロー!・・ん?」

 

善子「クククッ・・堕天使の涙、降臨!」

 

鞠莉「unbelievable・・shiny complete!」

 

曜「むむむ・・・・」

 

 

ダイヤ「さぁ!これで客がドバドバと!」

 

 

シーン・・・・

 

 

ダイヤ「なんでこないんですの!?」

 

よしみ「こんにちは」

 

ダイヤ「あ、はい!あら?」

 

いつき「ここが千歌たちが手伝ってる海の家?」

 

むつ「私ヨキソバ!」

 

曜「へい!ヨーソロー!」

 

千歌「みんなに連絡したらすぐ来てくれたよ!」

 

果南「最初からこうすればよかったんだね。ほんっとダイヤはおバカさん」

 

鞠莉「ほんっと!お・ば・さ・ん!」

 

ダイヤ「一文字抜けてますわ!」

 

 

ルビィ「ルビィ達も何かしないと・・」

 

 

店もある程度繁盛し夕暮れの砂浜で練習するメンバー。

 

 

果南「ふぅ・・さすがにお店の後だとちょっときついね。あっ?」

 

ダイヤ「うぅ・・こ、こんな特訓をμ'sはやっていたのですか?」

 

ルビィ「す、すごすぎる・・!」

 

梨子「次は体幹をきちんと鍛えないとよ・・」

 

善子「今こそ!無我に!」

 

千歌「果南ちゃんは平気なの!?」

 

果南「まぁ私は・・曜は掛け持ちなんだからこれくらいやれないとダメだよ」

 

曜「いや・・いくら何でもこれはオーバーワークだって」

 

鞠莉「ファイヤーハートがあれば・・!!」

 

花丸「こんなのむ、無理じゅらぁ・・」

 

鞠莉「ワオ!花丸、だいじょーぶ?」

 

花丸「み、みじゅを・・」

 

 

何とかやり遂げ夜。砂を落とす為、樽にくべられている水を浴びるメンバー。

 

 

ルビィ「ひぃ!ひゃっこい!」

 

曜「我慢して!まだ砂落ちてないよ」

 

ダイヤ「全く!お湯はないんですの?」

 

千歌「それにしてもμ'sってすごい特訓してたんだね!」

 

 

バシャン

 

 

善子「リトルデーモンね」

 

花丸「違うずら!」

 

果南「いつの間に潜ってたの・・」

 

 

美渡「あんたたち!ほかのお客さんもいるから、絶対うるさくしたらだめだからね!」

 

千歌「分かってる!」

 

美渡「言ったからね!!ぜーったいうるさくしたらダメだからね!!!うるさくしたら追い出すからね!!!」

 

果南「美渡先輩、声大きいですよ?」

 

美渡「うっ・・とにかく静かにしなさいよ」ヒッソリ

 

 

鞠莉「I'm hungry!ご飯まだ?」

 

千歌「それが・・」

 

 

海の家にはシャイ煮と堕天使の涙が大量に残っていた。

 

 

ルビまる「え!?」

 

千歌「美渡姉が余った食材は自分たちで処分しなさいって・・」

 

果南「そんなに余ったの?」

 

千歌「ヨキソバはほぼ売り切れたんだけど…シャイ煮と堕天使の涙、全く売れてなくて・・」

 

善子「どうしてなのよ。この絶品、何故分かってもらえないのかしら・・」

 

鞠莉「申し訳ないデース!」

 

ルビィ「それってどんな味がするんですか?」

 

果南「ちょっと興味あるね」

 

梨子「そうですね」

 

花丸「丸も食べてみたいずら!」

 

ダイヤ「いいですわ!食べてやろうではありませんか」

 

鞠莉「シャイ煮please!」

 

善子「堕天使の涙に溺れなさい!」

 

 

シャイ煮と堕天使の涙をオープン。メンバーの反応は困惑する者がほとんどだった。

 

 

よしまり「さ!召し上がれ!」

 

花丸「えっ・・い、いただきます・・うん?シャイ煮おいしい!」

 

梨子「でも一体、中に何が入ってるの?」

 

花丸「おかわりずら!」

 

鞠莉「ふっふっふ!シャイ煮は私が世界から集めたスッペシャルな食材で作った究極な料理デース!」

 

ダイヤ「で、一杯いくらするんですのこれ?」

 

鞠莉「さぁ?10万円くらいかなぁ?」

 

ルビィ「10、10万円!?」

 

千歌「高すぎるよ!」

 

鞠莉「え?そうかな?」

 

果南「これだから金持ちは・・」

 

ルビィ「次は堕天使の涙を・・んん!?」

 

ダイヤ「うん?ルビィ?」

 

ルビィ「ヒャー!!!!辛い辛い辛い!!!

 

ダイヤ「ちょっと!善子さん!これに一体何を入れたんですの!?」

 

善子「ヨハネ!タコの代わりに大量のタバスコで味付けした、これぞ!堕天使の涙!」

 

鞠莉「oh!strongly hot!」

 

ダイヤ「あなたは平気ですの?」

 

善子「うん?どうして?美味しいわよ?」

 

鞠莉「はい、ダイヤ、あ~ん」

 

ダイヤ「うっ・・・・」パクッ

 

ダイヤ「ピギャ~~!!」

 

曜「わざわざ激辛と分かり食べるとは・・」

 

善子「やっぱりあの姉妹コントやってるわ」

 

 

梨子「そう言えば歌詞は?」

 

千歌「うん、なかなかね・・」

 

曜「難産みたいだね!作曲は?」

 

梨子「いろいろ考えているけど、やっぱり歌詞のイメージもあるから」

 

鞠莉「んん?作曲ならば出来る限り手伝えまーす!リコピーよりは詳しくないかもだけど」

 

梨子「ありがとう鞠莉さん。けど、リコピーって・・」

 

千歌「いい歌にしないとね!」

 

梨子「うん!」

 

曜「千歌ちゃーん!ソース切れちゃった!」

 

善子「ずら丸も食べなさーい!」

 

花丸「まま、丸は遠慮するずら~!」

 

千歌「えへへ・・分かった!うちから取ってくるね!」

 

 

梨子「ちょっと私は外に出るわ」

 

 

梨子が外に出ると飲み物を飲みつつ辛さのあまり苦しむ黒澤姉妹がいた。

 

 

ダイヤ「ル、ルビィ・・大丈夫?」

 

ルビィ「お、お姉ちゃんこそ・・大丈夫?」

 

 

梨子「フフッ・・」

 

 

梨子はピアノコンクールのメールを消去した。

 

 

千歌が旅館に向かうと志満と梨子ママが玄関にて会話している。

 

 

志満「ピアノコンクール?」

 

梨子ママ「ええ、案内が来たらしいんだけど、あの子出るとも出ないとも言ってなくて・・」

 

志満「いいえ・・千歌からは何も聞いてないですけど・・」

 

千歌「・・・・?」

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(Aパート終わり)

 

 

ようよしりこルビダイまるは眠りについておりかなまりは旅館で一仕事終えた美渡、志満と新生aqoursの事で会話をしている。

 

千歌はスマホをいじりあるサイトを調べていた。

 

 

千歌「やっぱり・・この日って、ラブライブ予備予選と同じ日・・」

 

 

千歌が梨子のほっぺをぐにぐにして起こす。

 

 

千歌「梨子ちゃん梨子ちゃん梨子ちゃーん・・」

 

梨子「千歌ちゃん・・?面白がってませんか?」

 

 

二人は海岸で会話。旅館では・・。

 

 

美渡「まぁ、あんた達ならこのまま引き下がらないだろうって思ってたんだけどね」

 

志満「この前、千歌ちゃんが泣きながら帰ってきてね・・。果南ちゃんがバカだからって言って部屋にこもって泣いててね。果南ちゃんが何かしたのかと思って・・」

 

果南「す、すみません!!私の言った事が千歌にとって傷付く発言で・・」

 

鞠莉「可愛い幼馴染みをディフェンスしないとダメでしょ」

 

美渡「まぁ、仲直りしたからいいけどもさ。経験あるあんた達が帰ってきたんだし静岡大会くらい余裕でしょ?」

 

果南「・・レベルも以前より上がってますし」

 

鞠莉「私達も久々の復帰でブランクがあるのは隠せないので・・」

 

美渡「けど、未熟Dreamerだっけ?あの歌で一気に順位上がったじゃん。やっぱあんた達の力も錆び付いてないなって」

 

志満「ダイヤちゃんも今まで我慢していたのが爆発したのか今日は凄く気合入ってたしこれからが楽しみね」

 

鞠莉「千歌っちが回りを上手く引っ張ってるし今のaqoursは上を狙えまーす」

 

美渡「けど、いざ後輩達が何か悩んでたら助け舟出さなきゃダメだからね」

 

果南「それは分かってます。9人も入るという事はその分何かいざこざがある可能性が高いので」

 

志満「そろそろ夜も遅いし寝ましょうか」

 

果南「ですね。おやすみなさい。美渡先輩、志満姉さん」

 

鞠莉「グッドナイト!!」

 

 

志満「おやすみね」

 

美渡「おやすみ!」

 

 

 

海岸ではちかりこが会話している。

 

 

梨子「バレてたか・・」

 

千歌「・・・・」

 

梨子「心配しなくて大丈夫。ちゃんとラブライブに出るから」

 

千歌「え?」

 

梨子「確かに始めて知らせが届いた時はちょっと戸惑ったよ。チャンスがあったらもう一度って気持ちもあったし・・」

 

梨子「でも、合宿が始まって、みんなと一緒に過ごして、ここに越してきてからこの学校や、みんなや、スクールアイドルが・・自分の中でどんどん大きくなって・・」

 

梨子「みんなとのaqoursの活動が楽しくて、千歌ちゃんとの出会いも・・。自分に聞いたの、どっちが大切なのか・・」

 

梨子「すぐ答えは出た。今の私の居場所はここなんだって・・」

 

千歌「そっか・・」

 

梨子「今の私の目標は今までで一番の曲を作って、予選を突破すること!それだけ!」

 

梨子「うん、分かったわ!だから早く歌詞ください!」

 

千歌「ええ!?今言う、それ!」

 

梨子「当たり前!」

 

千歌「果南ちゃんと花丸ちゃんと一緒に考えてるけどそれでも大変だも~ん」

 

梨子「それじゃあ明日一緒に話しましょ」

 

千歌「うん!」

 

 

次の日、千歌の部屋で集まるちかまるかなりこ。

 

 

花丸「手伝いしなくても大丈夫ですかね?」

 

果南「ダイヤもいるし大丈夫だよ」

 

 

海の家で料理を渡そうとか苦戦する黒澤姉妹。

 

 

曜「はい!ヨキソバ!」

 

ルビィ「わっ・・お、お姉ちゃ・・」

 

ダイヤ「ル、ルビィ!ぶつか・・」

 

 

ルビィ「ピギィ!!」

ダイヤ「ピギャ!!」

 

 

曜「だ、大丈夫!?」

 

 

黒澤姉妹のドジッ娘ぶりが意外にも店で噂になり可愛がられていた。

 

 

梨子「大切なもの?それが歌詞のテーマ?」

 

花丸「そうずら!」

 

千歌「まだ出だしだけしか書けてないんだけど・・」

 

梨子「大切な・・もの?」

 

果南「梨子」

 

梨子「え!?」

 

果南「梨子も読んでみて、どう?」

 

梨子「あ、はい・・」

 

花丸「あ、作詞ずら」

 

梨子「フフ・・見る?」

 

ちかまる「見る見る!!」

 

 

果南「鞠莉も作曲に関してサポートしてるの?」

 

梨子「鞠莉さんは理事長の仕事もあって忙しくてあまり来れないですがたまに見にきてくれますよ」

 

果南「ならいいけど。梨子も身体には気を付けなよ。夜更かしは身体に影響が出ちゃうからね」

 

梨子「は、はい!」

 

 

今日はいつもより売り上げがよかった海の家。

 

夕方にははいつもの地獄のトレーニングが待っていた・・。

 

 

善子「だ、打倒・・暗黒聖雪・・!」

 

ダイヤ「このトレーニングを制し・・み、μ'sの様にさ、最高のスクールアイドルを・・・・」

 

 

曜「腹筋や腕立て伏せはお手のもの!」

 

果南「それじゃあ勝負する?勝ったら今日の皿洗いはなしで!」

 

曜「よーし!!」

 

 

千歌「り、梨子ちゃーん・・」

 

梨子「ち、ちょっと千歌ちゃ・・ヒギャ!!」

 

花丸「ずらぁ!?」

 

ルビィ「花丸ちゃ・・!」

 

鞠莉「デンジャラース!!」グルン

 

 

腕立て伏せで腕がパンパンで耐えられず千歌が梨子に倒れかかり、りこまるルビの順で倒れていく。

 

鞠莉は転がって回避!

 

 

トレーニングも終わり晩飯はまたも売れ残ったシャイ煮と堕天使の涙だった・・。

 

 

千歌「今日も売れなかったんだね・・」

 

鞠莉「今日は味付けを変えたのに・・」

 

善子「やはり人間には分からないのよ・・堕天使の涙の美味たる物を・・」

 

 

曜「できた!カレーにしてみました!船乗りカレー、withシャイ煮と、愉快な堕天使の涙たち!」

 

ルビィ「うっ・・ルビィ死んじゃうかも」

 

曜「じゃ、梨子ちゃんから召し上がれ!」

 

梨子「うっ・・・・ん?おいしい!すごい!こんな特技あったの!?」

 

鞠莉「う~んdelicious!!」

 

曜「パパから教わった船乗りカレーは何にでもあうんだ!」

 

ダイヤ「これなら明日は完売ですわ!」ニタリ

 

ルビィ「お姉ちゃん!?」

 

花丸「おかわりずら!」

 

善子「はやっ!!」

 

 

曜「千歌ちゃんどうしたの?何だかどうすれば?見たいな顔してるけど・・」

 

千歌「ううん、何でもないよ。ありがとう・・」

 

 

千歌の視線には梨子。曜は何かを察し寂しげな表情に。

 

 

果南「・・・・」

 

鞠莉「果南」

 

果南「分かってる」

 

 

晩飯を終え今度は千歌の部屋でダイヤのスクールアイドル講座に。

 

 

ダイヤ「では!これからはラブライブの歴史とレジェンドのスクールアイドルの講義を行いますわ!」

 

果南「今から?」

 

ルビィ「楽しみ!」

 

ダイヤ「大体ルビィ除くあなた方はスクールアイドルでありながら、ラブライブがなんたるかを知らなすぎですわ!」

 

ダイヤ「まずは、A-RISEの誕生から・・うん?鞠莉さん、聞こえてますか?おーいMs.鞠莉?」

 

 

鞠莉の目のシールがはがれ驚き気絶するダイヤ。

 

 

ルビィ「お、お姉ちゃん!?」

 

 

美渡がふすまから千歌達を鋭い視線で覗く。

 

 

果南「あ、これはまずい・・」

 

千歌「今日は!もう遅いから早く寝よう!」

 

曜「遅いって・・まだ9時だよ」

 

千歌「今日寝所は早く静かにしないと、旅館の神様に尻子玉抜かれるよ!」

 

曜「よ、ヨーソロー・・」

 

 

パタン

 

 

果南「私達も小さな頃うるさくして怒られちゃった事あったなぁ・・」

 

千歌「えへへ・・そうだったね」

 

 

午前4時、皆が寝静まる頃・・悪夢を見る物も。

 

 

ダイヤ「目が、目が・・」

 

ルビィ「うゅ・・お姉ちゃん・・」

 

千歌「梨子ちゃ~ん・・」グニグニ

 

 

千歌が昨日と同じ様にほっぺをぐにぐにして梨子を起こす。

 

 

梨子「うぅん・・な、なに?」

 

 

梨子を起こし二人で外に出たちかりこ。

 

それに気付き不安に駈られ起きる曜。

 

 

曜「千歌ちゃん・・」

 

 

 

 

 

不安?

 

だから早くスリープしたのよね

 

 

曜「果南ちゃん、鞠莉さん・・」

果南「ダイヤはぐっすり悪夢見てるしまぁいいかな」

 

ダイヤ「うぅ、悪魔・・」

 

善子「・・むにゃむにゃ。リトルデーモン・・堕天使ヨハネ・・・・」

 

鞠莉「お~ナイトメア!」

 

 

曜「いや、その・・」

 

果南「何か悩んでたら助けないとね」

 

鞠莉「先輩としての役目の一つで~す」

 

 

曜「・・気付いてたの?」

 

果南「長い付き合いだから分かるよ」

 

鞠莉「千歌っちをリコピーに取られて、ちょっぴり嫉妬fireーーが燃え上がってたんじゃないの?」

 

曜「え、そんな事・・」

 

果南「ここだとあれだし海岸で話そっか」

 

 

その頃、ちかりこは自転車で浦の星に。

 

 

千歌「一つお願いがあるの!」

 

梨子「こんな夜中にどこ行くの?」

 

千歌「いいからいいから」

 

 

浦の星に着き音楽室に。

 

 

千歌「考えてみたら、聞いてみたことなかったなって・・。ここだったら思い切り引いても大丈夫だから!」

 

千歌「梨子ちゃんが自分で考えて、悩んで、一生懸命気持ち込めて作った曲でしょ?

聴いて見たくて!」

 

梨子「でも・・」

 

千歌「お願い!少しだけでいいから・・」

 

梨子「そんなにいい曲じゃないよ・・」

 

 

梨子がピアノを弾く。その時間帯と同じ時間にようかなまりが海岸に。

 

 

鞠莉「ぶっちゃけtalk!する場ですよ、ここは!」

 

曜「鞠莉さん・・」

 

果南「話して。千歌にも梨子にも話せないでしょ?」

 

曜「果南ちゃん。・・私ね、昔から千歌ちゃんと一緒に何かやりたいなって、ずっと思ってたけど・・」

 

 

曜「そのうち中学生になって水泳部になって・・。だから、千歌ちゃんが一緒にスクールアイドルやりたいって言ってくれた時は、すごく嬉しくて!これでやっと一緒にできるって思って・・」

 

曜「でも、すぐに梨子ちゃんが入って、千歌ちゃんと二人で歌作って・・気づいたら、みんなも一緒になってて・・」

 

曜「それで思ったの、千歌ちゃん・・もしかして私と二人は嫌だったのかなって・・」

 

鞠莉「Why?なぜ?」

 

果南「千歌がそんな事思う訳ないよ」

 

曜「私でも全然そんなことないんだけど・・何か要領いいって思われることが多くて・・

だから、そういう子と一緒にってやりにくいのかなって・・」

 

鞠莉「曜が要領いい?ギャグ?」

 

曜「ギャグじゃないですよ!」

 

果南「いや、要領よくないじゃん・・この前も振り付けの紙忘れてたし」

 

曜「あ、いや・・そんな事もあるし・・」

 

鞠莉「曜は千歌っちのことが大好きなのでしょ?はっきりその要件を千歌っちにいうのよ。これもギャグっぽいけども」

 

果南「とにかく、本音でぶつけなよ!考えすぎなんだよ曜は。ほら、頭空っぽにしてみなって」

 

曜「は、はぁ・・」

 

鞠莉「大好きな友達に本音を言わずに二年間も無駄にしてしまった私や果南が言うんだから間違いありません!」

 

曜「・・・・!!」

 

果南「大丈夫。曜、あなたは一人じゃない」

 

鞠莉「私達がいま~す!」

 

 

場面変わり演奏が終わり防波堤で話すちかりこ。

 

 

千歌「いい曲だね!」

 

梨子「千歌ちゃん・・」

 

千歌「すっごくいい曲だよ!梨子ちゃんがいっぱい詰まった・・。だから梨子ちゃんにはピアノコンクール出て欲しい!」

 

梨子「え?どうしてそれを?」

 

千歌「梨子ちゃんのお母さんと志満姉が話してたの」

 

千歌「こんなこと言うの変だよね。めちゃくちゃだよね?スクールアイドルに誘ったのは私なのに・・」

 

千歌「梨子ちゃん、aqoursのほうが大切って言ってくれたのに・・」

 

梨子「私が一緒じゃ・・いや?」

 

千歌「違うよ!一緒がいいに決まってるよ!

思い出したの!最初に梨子ちゃん誘った時のこと・・」

 

千歌「あの時私思ってた。スクールアイドルを一緒に続けて梨子ちゃんの中の何かが変わってまたピアノに前向きに取り組めたら素晴らしいなって!素敵だなって!」

 

千歌「この街や学校やみんなが大切なのも分かるよ!私も同じだもん!でもね、梨子ちゃんにとってピアノは、同じくらい大切なものだったんじゃないの?」

 

千歌「その気持に、答え渡してあげて・・。私待ってるから!どこにも行かないって!ここでみんなと一緒に待ってるって約束するから・・だから・・!」

 

梨子「ほんっと、変な人・・」

 

千歌「梨子ちゃん・・」

 

梨子「大好き・・」

 

 

続く

 

 

 

 

今回の変更点

 

 

①果南が美渡先輩、志満姉さんと呼んでいる

 

 

②4時に来たのは花丸だけでなく梨子も来た

 

 

③堕天使の涙をダイヤも食べ姉妹コント

 

 

④千歌、梨子が夜、海岸で話すシーンに果南、鞠莉が美渡、志満と会話するシーンを入れた(美渡の後輩達が悩んでたら助け舟を出す、の発言から曜の悩みを救うのに一役買う)

 

 

⑤歌詞作成には花丸もいる

 

 

⑥千歌が梨子を見ていて曜が何かを察するシーンで果南、鞠莉が曜の表情を見て気付く

 

 

⑦夜に再度千歌、梨子が起きて浦の星に行くシーンで曜がそれに気付き不安になった所を果南、鞠莉がその悩みにのる(鞠莉がダイヤの講座で寝ていたのは早起きする為でもある)

 

 

 

曜「次回」善子「予備予選突破へ!」

 




今回の絡みはちかりこ、ようかなまり、りこまる、みとかな 辺りですね。

個人的には美渡、志満の浦の星卒業生の設定を生かしても良かったのではないかなと思います。

こちらでは果南が「美渡先輩」「志満姉さん」と呼んでいる様に千歌との幼馴染みなら知らないはずがないと思いますし。

そして、本編であったおたまを持ちながらちかりこが仲良く会話してるのを一人不安げになる曜にかなまりが気付く展開。

次の話は曜中心になりはしますがここで曜の為に動くのがこちらでは曜と序盤でぶつかり合っていた方です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

予備予選突破へ!

曜が今回はメイン。けども、前回で既に曜の異変に気付いているかなまり。そして、そんな曜の悩みを解決すべく動くのは・・?


 

ピアノコンクールに出るため東京に行く梨子とそれを見送るメンバー達。

 

 

千歌「梨子ちゃん、しっかりね!」

 

梨子「お互いに!」

 

ルビィ「梨子ちゃん!頑張ルビィ!」

 

ダイヤ「東京に負けてはだめですわよ!」

 

果南「そろそろ時間だよ」

 

梨子「うん」

 

鞠莉「チャオ~リコピー」

 

曜「気をつけて」

 

花丸「ファイトずら!」

 

善子「優勝するのよ!」

 

千歌「梨子ちゃん!」

 

梨子「ん?」

 

 

千歌「次は、次のステージは、絶対みんなで歌おうね!」

 

梨子「フフ、もちろん!」

 

 

梨子は電車に。学校に戻り練習に気合いが入る8人。

 

 

ダイヤ「さっ!練習に戻りますわよ!」

 

曜「よし!これで予備予選で負けるわけにはいかなくなったね!」

 

鞠莉「何か気合が入りまーす!」

 

曜「ね!千歌ちゃん?」

 

千歌「・・・・」

 

曜「千歌ちゃん・・?」

 

 

11話 予備予選突破へ!

 

 

部室に戻る8人。ダイヤが直ぐ様話を切り出した。

 

 

ダイヤ「特訓ですわ!」

 

果南「またするの?」

 

花丸「本当に好きずら」

 

 

ダイヤが話している最中、ルビィはノートパソコンであるグループのライブを視聴していた。

 

 

千歌「あっ!」

 

鞠莉「うん?」

 

曜「これって、SAINT SNOW!」

 

ルビィ「先に行われた北海道予備予選をトップで通過したって!」

 

果南「これが千歌たちが東京で会ったっていう?」

 

善子「こいつ等には絶対に負けられないのよ・・!絶対にね!!」

 

果南「善子の気持ちは分かるけど」

 

善子「ヨハネ!」

 

果南「大切なのは目の前の予備予選!まずはそこに集中しない?」

 

鞠莉「果南にしては随分堅実ね!」

 

果南「誰かさんのおかげでいろいろ勉強したからなのと、私達3年はブランクを言い訳に出来ないからね」

 

果南「まず私達は予備予選で体を慣らして本選で最高のパフォーマンスを披露する。・・できるね?」

 

 

ダイヤ「は、はい・・」

 

鞠莉「流石元祖aqoursのリーダー。やってやるわよ」

 

 

千歌「では!それを踏まえて!」

 

 

場面変わりプール洗いをする事に。

 

 

千歌「なんで・・こうなるの!?」

 

ダイヤ「文句言ってないでしっかり磨くのですわ!」

 

ルビィ「ででででも、足元がぬるぬるし・・」

 

花丸「わっ!ずら!」

 

ルビィ「ひゃっ!!」

 

千歌「これで特訓になるの?」

 

鞠莉「ダイヤがプール掃除の手配を忘れていただけね。プールだけにフールでーす」

 

ダイヤ「忘れていたのは鞠莉さんでしょ?って誰がバカ者ですか!」

 

鞠莉「言ったよ!夏休みに入ったらプール掃除何とかしろって!」

 

ダイヤ「だから何とかしてるんじゃないですか?」

 

鞠莉「へー・・何とかね・・」

 

千歌「こき使わされてるだけじゃんか!」

 

 

善子「生徒会長と理事長あんなんで大丈夫?」

 

果南「まぁ、私もそう思う・・ハハハ」

 

千歌「まあ、でも、みんなで約束したもんね!生徒会長の仕事は手伝うって」

 

花丸「そうずら!丸、ちゃんと磨くずら!」

 

ルビィ「ルビィも頑張ルビィ!」

 

曜「ヨーソロー!デッキブラシと言えば甲板磨き!となれば、これです!」

 

ダイヤ「曜さん!あなた!その格好はなんですの?遊んでいる場合じゃないですわよ!本当にいつになったら終わるのやら・・」

 

曜「ダイヤさんも磨かないと終わらないよ!」

 

ダイヤ「うっ・・い、今からやりますわよ!」

 

 

ダイヤも手伝い時間は掛かったがようやく終えたプール洗い。

 

 

千歌「綺麗になったね!」

 

花丸「ぴかぴかずら!」

 

ダイヤ「ほら見なさい!やってやれないことはございませんわ!」

 

善子「尻拭いさせられただけじゃないの」

 

果南「そうだ!ここでみんなでダンス練習してみない?」

 

鞠莉「Oh!Funny!面白そう!」

 

ダイヤ「滑って怪我しないでよ?」

 

鞠莉「ちゃんと掃除したんだし平気よ!」

 

果南「じゃ、みんなポジションについて」

 

 

次のライブに向けてそれぞれ位置につくが何か違和感。

 

梨子がいないので8人で行わなければならなかったのだ。

 

 

ルビィ「あれ?」

 

千歌「そっか、梨子ちゃんがいないんだよね」

 

ダイヤ「そうなると今の形はちょっと見栄えがよろしくないかも知れませんわね?」

 

花丸「変えるずら?」

 

果南「それとも梨子の位置に誰かが代わりに入るか・・」

 

鞠莉「代役って言ってもね・・」

 

 

メンバー全員が曜に注目が集まる。

 

 

曜「あ?え?うん?私!?」

 

 

その後、梨子に変わり曜が梨子のポジションになり練習。

 

 

果南「one two three four・・」

 

千歌「わわっ!」

曜「うわっ!」

 

鞠莉「うーん・・」

 

曜「まただ・・ごめんね千歌ちゃん」

 

千歌「うぅん。もう一回やろう」

 

 

ダイヤ「これでもう10回目・・」

 

果南「曜なら合うかと思ったんだけどな・・」

 

千歌「私が悪いの!同じ所で遅れちゃって・・」

 

曜「違うよ!私が歩幅千歌ちゃんに合わせられなくて・・」

 

 

鞠莉が意味深な表情で二人を見つめているがダイヤも果南も察していた。

 

 

曜「まあ、体で覚えるしかないよ!もう少し頑張ってみよう?」

 

果南「じゃ、行こうか?」

 

 

果南「one two three four・・」

 

 

善子「ぶつかるわね」

 

花丸「・・ほんとずら」

 

 

曜「あ、ごめん!」

 

千歌「ううん、私が早く出過ぎて。ごめんね曜ちゃん、えへへ・・」

 

 

ルビィ「善子ちゃん凄い」

 

善子「・・何やってんのよ曜。そこは簡単なリズムじゃないの」

 

花丸「ヨハネって言い返さなかったずら」

 

 

果南「ダイヤ」

 

ダイヤ「・・えぇ。やはり・・」

 

 

曜「もう一回!」

 

千歌「うん!」

 

 

鞠莉「今のままではね」

 

 

練習も終えコンビニでアイスを食べているルビまる。

 

曜が不安なのか隠れて店の前でも行っているようちかの練習を見守る善子。

 

 

ルビィ「生き返るー!」

 

花丸「みかん味おいしいずら!」

 

ルビィ「2人、まだ練習してるんだね」

 

花丸「善子ちゃんも見守ってるずら」

 

 

善子「何かあったのかしら?」

 

 

曜「ごめん・・」

 

千歌「ううん。私がいけないの。どうしても梨子ちゃんと練習してた歩幅で動いちゃって。もう一度やってみよう!」

 

曜「うん!」

 

千歌「じゃ行くよ!」

 

曜「千歌ちゃん。もう一度梨子ちゃんと練習してた通りにやってみて?」

 

千歌「でも・・」

 

曜「いいから!行くよ!せーの!」

 

曜「one two three four・・」

 

 

善子「おお!天界的合致!やっぱりやれば出来るじゃないの。それでこそ曜よ」

 

花丸「ほんと曜ちゃん大好きずらね」

 

ルビィ「善子ちゃんずっと心配してたからね」

 

善子「べ、別に!ただ、なんか曜らしくないっていうか・・」

 

 

曜「これなら大丈夫でしょ?」

 

千歌「うん!さすが曜ちゃん!すごいね!」

 

 

喜んでいたメンバー。一方東京では梨子は練習に黙々と励む。

 

 

梨子「・・・・」

 

 

予選の事が気掛かり。とはいえ、私のワガママで皆がそれを補おうとしているのを千歌から聞きそれならばと練習に身が入る。

 

 

梨子「皆、頑張ってね」

 

 

その頃、3年組は生徒会室で話し合っていた。

 

 

鞠莉「ヨーは少しばかり嫉妬ファイヤ~してるだけだけども・・」

 

果南「でも、練習に影響を及ぼすのは少しばかりではすまない問題だよ」

 

鞠莉「で、ダイヤそれは?」

 

ダイヤ「スクールアイドル部の申請書ですわ。以前千歌さんが持って来た」

 

鞠莉「最初は千歌っちとヨーの二人だったのね」

 

果南「梨子の事追い掛けてた頃か」

 

鞠莉「てっきりstartは千歌っちとリコピーだとばっかり思ってました!」

 

ダイヤ「・・私が曜さんと話してみます。予備予選突破はもちろん、これ以上あなた達みたいないざこざがあっては困りますので」

 

かなまり「・・ハ、ハハハ」

 

 

次の日の練習でも曜は昨日の様には行かずミスを連発。

 

 

千歌「ごめん曜ちゃん。今のは私が・・」

 

曜「千歌ちゃんは悪くないよ!もう一回!」

 

 

果南「one two three four・・」

 

 

鞠莉「これで12回目。今日は特に合わないね」

 

ダイヤ「・・・・」

 

 

善子「昨日上手くいったのにどうしたのよ・・」

 

ルビィ「曜さん・・」

 

花丸「ダイヤさんイライラしてる?」

 

 

千歌「うわっ!」

 

曜「ごめん!」

 

 

千歌「難しいね」

 

曜「私が悪いんだ。私が・・」

 

 

 

 

いい加減になさい!!

 

 

ルビィ「ピギィ!!」

 

善子「ヒェ・・」

 

 

ダイヤ「これでは予備予選で間に合いませんわよ!」

 

千歌「もう一度・・」

 

ダイヤ「ライブは一回きり。その一回で決めなければ意味がないのですよ」

 

曜「だから何度も何度も練習してるじゃん!!」

 

ダイヤ「特に曜さん。あなたはプール洗いの時のコスプレといいやる気がありますの?」

 

曜「やる気なんてあるに決まってるよ!!」

 

ダイヤ「私にはそう思えませんわ」

 

曜「そんな事・・!」

 

千歌「待ってダイヤさん!曜ちゃんは梨子ちゃんの変わりで・・」

 

ダイヤ「言い訳は無用!曜さん、今から生徒会室に来てください。分かりましたわね!」

 

曜「練習しないと行けないのにどうして・・」

 

ダイヤ「いいから来るのですわ!!」

 

 

ルビィ「お姉ちゃん凄く怒ってるよぉ・・」

 

善子「ダイヤさんの気持ちはわかるけどそこまでしなくても・・」

 

 

果南「そこ!いつまで休んでるの」

 

鞠莉「はいstandup!!花丸は既に練習再開しようとしてまーす」

 

 

花丸(ダイヤさんはきっと考えがあるはずずら)

 

 

千歌「曜ちゃん・・」

 

 

曜とダイヤは生徒会室に。

 

生徒会室はもちろんダイヤと曜だけであった。

 

 

曜「ダイヤさん。予備予選が近いのならもっと練習しないと・・」

 

ダイヤ「私もあなたと同じ思いをした事がありますのよ」

 

曜「同じ思い?」

 

 

屋上で曜の事を心配する千歌とハードな練習でへとへとな1年組。

 

千歌は生徒会室に向かおうとしたが鞠莉に止められる。

 

 

鞠莉「ヨーなら大丈夫よ」

 

千歌「でも、私のせいで・・」

 

果南「誰も悪くない。怒ってる様にしか見えなかったけど今の曜の気持ちを誰よりも理解してるのはダイヤだから」

 

 

千歌「曜ちゃんの気持ち・・?」

 

鞠莉「気にせずtrainingに励むのでーす!」

 

果南「ルビィ、花丸、善子はきちんと連携を取れてるか再確認するよ」

 

 

善子「またするの?」

 

果南「ライブは一回きり。失敗は許されない。・・セイントスノーに勝ちたいのでしょ?」

 

善子「当たり前でしょ!」

 

果南「だったらミスは必ず無くさないとダメ!分かってるの?」

 

善子「分かってるわよ!」

 

 

花丸「善子ちゃん、すっかり果南さんに利用されてるずら」

 

ルビィ「セイントスノーの事になると熱くなっちゃうからね・・」

 

 

そして、夕暮れから夜の間。8人は帰る。

 

曜は今日は一人で帰りたいと善子と共に帰らず一人歩いて帰る。

 

そして、ダイヤとの会話を思い出していた。

 

 

ダイヤ『大方果南さんと鞠莉さんから聞かせてもらいました。梨子さんが来てから千歌さんは曜さんが嫌なのではないかと』

 

曜『それは・・』

 

ダイヤ『見解を出しますがそれはあなたの思い込み。もし千歌さんが本当にそう思っているのならあなたを梨子さんの変わりにしませんわ』

 

曜『・・・・』

 

ダイヤ『・・けれども、曜さんのその気持ちは分かりますの。何故なら私もあなたと似た経験がありますので』

 

 

曜「ダイヤさんも私と同じ悩みを経験していたなんて・・」

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(Aパート終わり)

 

 

次の日の朝練で千歌が皆にある物を配っていた。

 

 

曜「おはよう!」

 

千歌「あ!曜ちゃん!見て見てこれ!ほら!」

 

曜「かわいい!どうしたのこれ?」

 

ルビィ「みんなにお礼だって梨子さんが送ってくれたんです!」

 

曜「へー!」

 

千歌「いいでしょ!?梨子ちゃんもこれ付けて演奏するって!」

 

善子「あんたのもちゃんとあるよ」

 

曜「あ、ありがとう」

 

ダイヤ「特訓始めますわよ」

 

ちかまるよしルビ「はーい!」

 

千歌「曜ちゃんも着替え急いでね!」

 

曜「あ、千歌ちゃん!」

 

千歌「ん?どうしたの?」

 

曜「えっと、その・・・・頑張ろうね!」

 

千歌「うん!」

 

 

ダイヤ「・・やはり難しいですわよね」

 

 

部活動に身が入らず今日も上手くいかない。

 

 

曜(私がしっかりしないと・・)

 

 

果南「one two three four five six・・・・」

 

 

曜「わっ!」

 

千歌「あっ!」

 

 

鞠莉「力を入れずrelaxで~す」

 

 

千歌「うん!」

 

曜「もう一丁!!」

 

 

ダイヤ「大丈夫。あなたならやり遂げられるはずですわ・・」

 

 

曜『私と似た経験ってダイヤさんが?』

 

ダイヤ『鞠莉さんが転校してきて果南さんや私に慣れ始めた頃の話ですが・・』

 

曜『鞠莉さんが転校してきて果南ちゃんやダイヤさんに慣れ始めた頃・・あっ・・!』

 

 

千歌「あ、ごめん!」

 

曜「・・もう一回」

 

 

ダイヤ『転校したばかりの鞠莉さんに果南さんは夢中でした。私も鞠莉さんや果南さんとはいつも側にいました。もちろんはぐれにされた訳ではないのですが何だか果南さんは私の事などもうどうでもよろしいのかと不安になりまして』

 

 

小さな頃を思い出すダイヤ。果南に笑顔を見せ一緒に追い掛けっこをしていた鞠莉。ダイヤはそれを静かに見守っていた。

 

 

ダイヤ『果南さんと私はあなたと千歌さんと同じく本当に小さな頃からの幼馴染みかつ同年生まれでいつも私と果南さんは一緒に楽しい事も悲しい事も時には些細な事で言い合いもありましたわ』

 

曜『私と千歌ちゃんと同じだ・・』

 

ダイヤ『そして、転校してきた鞠莉さんは最初こそ怖がりでしたが果南さんと私といる事で心を開いて私と同様鞠莉さんも果南さんの側にいつもいたのです』

 

 

千歌「わっと!」

 

 

果南「今のはいい線いってたよ」

 

鞠莉「リズムは取れてるわ。後は二人の距離感だけね」

 

 

曜「距離感・・」

 

 

ダイヤ『けども、果南さんは鞠莉さんといる事が多くなり私も付いていこうとしましたが何だかそんな空気ではないと感じてしまったのです』

 

ダイヤ『二人にしかない時間。二人が楽しくいるその間、そこに私が割り込んでいいのかと思うようになりまして』

 

曜『同じだ・・・・私と・・』

 

ダイヤ『怖くなったのです。私といる時間が迷惑ではないのかと。だから、二人から距離を置いて一人になったのですが・・』

 

 

果南「one two three four five six seven eighth・・」

 

 

千歌「よし!」

 

曜「上手くいったね」

 

 

果南「このタイミングを忘れない様にね」

 

鞠莉「もう一度でーす」

 

 

ダイヤ『果南さんがそんな私に気付いて鞠莉さんと一緒に手を差し出してくれたのです』

 

ダイヤ『私は迷惑ではないかと口から絞り出して言ったのですが・・』

 

 

小学生果南『ダイヤは私と鞠莉の大切な友達だよ』

 

小学生ダイヤ『でも・・私は・・』

 

小学生鞠莉『果南ちゃん。こういう時って・・』

 

小学生果南『うん。ハグ、だね』

 

小学生ダイヤ『あっ・・うぅ・・・・』

 

 

ダイヤ『あの時は嬉しかったと同時に勝手に思い込んでいた自分がバカバカしくなったのです』

 

曜『・・・・』

 

ダイヤ『それからも私達は一緒に小学生、中学生、高校生活を過ごしスクールアイドルも結成し順風満帆だったのですが・・』

 

曜『あの件で・・』

 

ダイヤ『それもあなた達のおかげで今の私達があるのです。あなた達には感謝しています』

 

ダイヤ『だからこそ私達の様にバラバラになってほしくないのですわ』

 

曜『でも私、別に梨子ちゃんの事嫌いとかじゃ・・』

 

ダイヤ『分かっています。曜さんと梨子さんは決して仲が悪くないのは。けれども、このままでは仲違いする事はないという保証はありません』

 

ダイヤ『私達が気にしすぎだと思う所もありますがそれ程までに気にかかっているのです。もう、誰かが仲違いをして関係が悪化するのを見たくないので・・』

 

曜『ダイヤさん・・・・』

 

 

果南「うん。ばっちしだね。やっぱり曜は曜のタイミングでやりなよ」

 

鞠莉「グレート!!」

 

 

千歌「やったね曜ちゃん!」

 

曜「うん!でもいいの?」

 

千歌「梨子ちゃんには梨子ちゃんの。曜ちゃんには曜ちゃんのリズムがあるからね」

 

曜「けど・・」

 

ダイヤ「あなた達、本番ではしっかり頼みますわよ!」

 

 

千歌「もちろん!」

 

曜「ヨーソロー!!」

 

 

曜のいつもの感じが戻り安堵の表情を浮かべるダイヤ。

 

 

練習も終わり家に帰り夜空を眺める曜。

 

その時、電話が鳴る。

 

 

曜「もしもし?ううん、平気平気、何かあったの?」

 

梨子「鞠莉さんから曜ちゃんが私のポジションで歌うことになったって聞いたから・・ごめんね!私のわがままで・・」

 

曜「ううん、全然!」

 

梨子「私のことは気にしないで、二人でやりやすい形にしてね!」

 

曜「え、う、うん」

 

梨子「無理に合わせちゃだめよ!曜ちゃんには曜ちゃんらしい動きがあるんだし!」

 

曜「そっかな?」

 

梨子「千歌ちゃんも絶対そう思ってる!」

 

曜「・・・・」

 

梨子「どうしたの?」

 

曜「千歌ちゃんの傍には梨子ちゃんが一番合ってると思うんだ」

 

曜「千歌ちゃん、梨子ちゃんといると嬉しそうだし梨子ちゃんのために頑張るって言ってたし」

 

梨子「そんなこと思ってたんだ・・」

 

曜「・・でもね、それは違うって果南ちゃんや鞠莉ちゃんやダイヤさんに注意されてね」

 

曜「私勝手に想像して梨子ちゃんがまるで悪い様な扱いして・・」

 

曜「ごめんなのは私だよ・・梨子ちゃん本当にごめん!」

 

梨子「謝らなくてもいいのよ。私こそピアノコンクールに出たせいで皆に迷惑かけたから・・」

 

梨子「aqoursにとって大事な予備予選だっていうのに・・私こそごめんなさい!」

 

 

曜「・・何だかどっちも謝って変な感じだね」

 

梨子「ウフフ」

 

曜「でも、予選予選は任せて!絶対勝ち上がるからね!!」

 

梨子「えぇ!お互いがんばりましょうね」

 

曜「うん!」

 

梨子「後ね、前千歌ちゃんが言ってたけど・・・・」

 

 

曜「・・・・えっ・・千歌ちゃんが?」

 

 

電話が終わったその丁度!

 

 

 

 

 

 

曜ちゃーん!!

 

 

曜「千歌ちゃん。それに皆!」

 

 

ちかよしまるルビが曜の家の前にいた。

 

どうやら美渡が乗せてくれた様だ。

 

 

美渡「全く・・しっかり働いてんだろうね」

 

 

千歌の旅館では・・。

 

 

ダイヤ「確かにこれからのaqoursを思うと大事な事ではありますが何故私達が手伝いをしないといけないのです!」

 

果南「はいはい愚痴はなし。夜遅くにお疲れ様です」

 

鞠莉「へいらっしゃいでーす!」

 

ダイヤ「鞠莉さん!真面目にやるのですわ!」

 

果南「ダイヤも静かにしないと駄目だよ」

 

ダイヤ「うっ・・・・」

 

 

志満「うふふ・・元気が一番ね」

 

 

曜「皆どうして!?」

 

 

花丸「練習しようと思って来たずら!」

 

曜「練習?花丸ちゃん達は十分じゃ・・」

 

ルビィ「うぅん。ルビィ達まだまだ少ししたミスがあるから千歌さんや曜さんとも合わせたくて・・」

 

千歌「やっぱり曜ちゃんは自分のステップでダンスした方がいいよ!」

 

曜「え?今日はそれでやったよ?」

 

善子「このヨハネの魔眼を誤魔化せると思ってんの?」

 

千歌「どうしても梨子ちゃんの様に合わせようとしてるんだよ曜ちゃんは」

 

花丸「タイミングが合っていても足がぎこちなくなっているのが丸達にも分かるずら」

 

千歌「だから、合わせるんじゃなくて!一から作り直したほうがいい!曜ちゃんと私の二人で!」

 

曜「でも、予備予選まであまり時間が・・」

 

善子「だから集まったのでしょ?本当はあんたの家で泊まり込んで練習したいくらいなのに」

 

花丸「本当はただ泊まりたいだけだからじゃ・・」

 

善子「そんな訳!」

 

ルビィ「あ、照れてる」

 

善子「ルビィ!!」

 

ルビィ「ピギィ!!!!」

 

 

曜「み、皆・・・・」

 

千歌「曜ちゃん!?」

 

 

曜はダッシュで家の階段を下りる。

 

そして、梨子が言っていた事を思いながら玄関のドアを開け四人の前に駆け寄る。

 

 

梨子『あのね!千歌ちゃん、前話してたんだよ。曜ちゃんの誘いいっつも断ってばかりで、ずっとそれが気になっているって』

 

梨子『だから、スクールアイドルは絶対一緒にやるんだって!絶対曜ちゃんとやり遂げるって!』

 

 

千歌「あ、うん?曜ちゃん?」

 

 

曜「私、バカだ、バカ曜だ・・!」

 

千歌「バカ曜?」

 

善子「全くよ。何でもかんでも一人で悩み抱え込んで・・相談しなさいよね」

 

花丸「丸達だって出来る限り曜ちゃんの悩みにのるずら」

 

ルビィ「ルビィも。曜さんはaqoursの大切なメンバーだから・・」

 

 

曜「ありがとう。ありがとうね皆!!」

 

 

曜が千歌を中心に腕を伸ばし四人に抱き付く。

 

 

千歌「泣いてる?」

 

曜「泣いてない!」

 

 

花丸「こういう時は思いっきり泣いてもいいずら」

 

曜「もう、これ以上泣かせないでよ・・」

 

 

美渡「・・まぁ、今回は大目に見てあげるよ」

 

 

美渡は静かに車から出て夜空を眺める。

 

 

こうして一から作り直したようちかのコンビネーション。

 

そして、ライブ当日、と同時に梨子のピアノコンクールも始まっていた。

 

 

梨子「そろそろね」

 

 

千歌達も気合いが入っていた。

 

 

花丸「何だか注目されてるずら」

 

ダイヤ「TOKYO IDOL WORLDの影響でしょう。aqoursは静岡では有名になったと同時に・・」

 

鞠莉「TOKYO IDOL WORLDでは全く通じなかった弱小スクールアイドルと思われてるかもしれない」

 

ルビィ「0だったの知ってるの・・?」

 

果南「知ってると思うよ。私達の加入もあってより一層目立ってるのもあるけれど」

 

善子「この堕天使ヨハネの存在を知れば知るほど絶望に陥り闇へと侵食される事も知らずに・・フフフフ・・・・」

 

 

アナウンス「次はaqours。お願いしまーす」

 

 

曜「千歌ちゃん!」

 

千歌「うん!」

 

 

千歌「さ!行こう!ラブライブに向けて!私たちの第一歩に向けて!」

 

千歌「今、全力で輝こう!aqoursー!!」

 

ちかようよしまるルビダイかなまり「サンシャイン!!!!!!!!」

 

 

梨子『私ね、分かった気がするの、あの時どうして千歌ちゃんが、スクールアイドルを始めようと思ったのか、スクールアイドルじゃなきゃ、だめだったのか』

 

梨子『うん!千歌ちゃんにとって、輝くということは、自分一人じゃなくて、誰かと手を取り合い、みんなで一緒に輝くことなんだよね!』

 

梨子『私や曜ちゃんや、普通のみんなが集まって、一人じゃとても作れない、大きな輝きを作る。その輝きが、学校や、聞いてる人に広がっていく、つながっていく・・。それが、千歌ちゃんがやりたかったこと、スクールアイドルの中に見つけた、輝きなんだ!』

 

 

『想いよひとつになれ』のライブは完璧。

 

他の静岡のスクールアイドルは完成されたaqoursのライブに見惚れていた。

 

そして、北海道でも・・。

 

 

理亞「この3人はまさか姉様が言ってた・・!」

 

聖良「来ましたか。旧aqoursの3人方。けれど、8人になっていますね。桜内梨子さんはやめたのでしょうか?」

 

 

梨子のピアノコンクールも完璧、想いよひとつになれも完璧とライブは大成功に終わった!

 

 

曜「あの・・ありがとう果南ちゃん、鞠莉ちゃん、ダイヤさん」

 

曜「私あのままだと皆に多大な迷惑かけてたと思うから・・本当にありがとう!!」

 

 

ダイヤ「礼には及びませんわ」

 

鞠莉「活発な姿が一番曜らしいからね」

 

果南「でも曜、忘れないで。私達に頼れるのはもう時間が短いっていうのを」

 

 

曜「だから、ラブライブは絶対優勝しないとね!」

 

千歌「曜ちゃーん!!」

 

曜「千歌ちゃん!」

 

千歌「もう、最高だったよ!!予備予選突破だよこれ!」ギューッ!!

 

曜「うん!私達でaqoursで絶対ラブライブ優勝するよ」

 

千歌「うん!曜ちゃん、ありがとう!大好き!」

 

曜「千歌ちゃん・・!私も千歌ちゃんの事大好き!」

 

 

ようちか「ウフフ!アハハ!」

 

 

梨子もピアノコンクールが終わると静岡の予備予選のライブの結果を見ていた。

 

 

梨子「ありがとうね。皆・・・・」

 

 

続く

 

 

 

 

 

今回の変更点

 

 

①1年組でコンビニにいるシーンで善子はくじを引かずようちか(主に曜を)を隠れて見守っている

 

 

②コンビニの場所での梨子との電話での会話シーンはカット

 

 

③生徒会室で書類は別にたまってなくダイかなまりで曜の異変の事で話し合いダイヤが曜と話し合う事に

 

 

④練習中にダイヤが曜を呼び出す(今までの回から曜はダイヤに反抗的な態度も結構見せておりそこから黒澤ダイヤという人物を知る)

 

 

⑤家に帰って梨子との電話での会話シーンの後に来るのは千歌だけでなく1年組も集結。美渡に乗せてもらった事に(ダイかなまりはその変わりに旅館の手伝いをさせられる)

 

 

鞠莉「次回」梨子「私達はaqours」




今回のメインはダイよう絡みとようりこ、よしかな絡みですね。

本編でもようまり絡みは良かったですね。ああいう風に組み合わせをもっと見せれば・・。

後、今回で善子の気持ちは分かる、と言っていた様に果南も聖雪に対抗意識を燃やしています。互いに共通意識を持たせることで組み合わせは作りやすくなります(今回だとよしかな絡みは聖雪関係になると深く絡める様に)

最後に互いに大好きだと言った様にこれで曜の悩みも解決。こちらの曜は初期設定よりのキャラなのではっきり言うとあまり賢くはないのでこういう悩みはあまり似合わないかもなのですが・・。


次回は聖雪と再会する話。かなよしに注目!?


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

私達はaqours

今回は聖雪再登場!理亞と善子、聖良と果南の絡みに注目!?


前回のラブライブサンシャイン!!

 

 

善子「予備予選を前に、梨子の代わりに千歌と闇の契約を結んだ曜千歌との間に漆黒の鼓動を打つ悩みを抱えていた」

 

 

曜「私と二人は嫌だったのかなって・・」

 

 

善子「そしてあるナハト」

 

千歌「だから、合わせるんじゃなくて!一から作り直したほうがいい!曜ちゃんと私の二人で!」

 

曜「私、バカだ、バカ曜だ・・!」

 

善子「こうして、遂に神々の黄昏、ラブライブに堕天したのです!」

 

 

12話 私達はaqours

 

 

8人は喫茶店の前で予備予選を突破したのかとそわそわしていた。

 

曜がスマホを手におそるおそる調べている。

 

 

果南「まだ?」

 

ダイヤ「まったく!どれだけ待たせるんですの?」

 

果南「ああ!こういうの苦手!」

 

鞠莉「果南!?」

 

果南「ちょっと走ってくる!」

 

花丸「結果出たら知らせるずら」

 

果南「いいよ!」

 

鞠莉「じゃ、知らなくていいの?」

 

果南「あっ、うぅ・・」

 

 

鞠莉「それより花丸。あんまり食べると太るよ!」

 

花丸「食べてないと落ち着かないずら!鞠莉さんもさっきから凄く食べてるずら!」

 

鞠莉「マリーは育ち盛りだからでーす!」

 

花丸「丸も育ち盛りずら」

 

鞠莉「・・んー?」

 

花丸「ど、どこ見てるずら!?」

 

鞠莉「花丸もかなり持ってるのね。これは果南ばりのボンバーでは!?」ワシワシ

 

花丸「ちょっと鞠莉さんやめるずら~!」

 

 

善子「リトルデーモンの皆さん」

 

ルビィ「おぉー・・」

 

善子「この堕天使ヨハネに、魔力を、霊力を!すべての、力を!!」

 

ルビィ「ルビィの力を!!」

 

 

立てていた蝋燭がトラックが通りすぎた風で消される。

 

 

善子「消すなーー!!」

 

ルビィ「うゆゆ・・・・」

 

 

曜「来た!ラブライブ予備予選!合格者!」

 

 

9人が一気に集まり曜のスマホに注目する。

 

 

千歌「うぅ・・緊張する」

 

ダイヤ「アクアの「ア」ですわよ!「ア」!「ア」!「ア」!」

 

曜「イーズーエクスプレズ・・」

 

善子「嘘!」

 

果南「落ちた・・」

 

花丸「そんな・・」

 

曜「あ、エントリー番号順だった!」

 

千歌「曜ちゃーん!」

 

曜「ごめんごめん!えっと・・」

 

曜「イーズーエクスプレズ、グリーンティーズ、ミーナーナ、アクア・・」

 

千歌「aqours!」

 

花丸「予備予選突破ずら!」ギュー!!

 

鞠莉「予備予選・・突破!!Oh my god!!Oh my god!Oh my god!!」

 

 

 

部室で予備予選突破を祝い果南が豪華な海鮮料理を持ってきた。

 

 

果南「さっ!今朝捕れたばかりの魚だよ!みんな食べてね!」

 

千歌「なんでお祝いにお刺身・・?」

 

曜「えっと、私その刺身苦手・・」

 

果南「あ、そうだったね」

 

千歌「夏みかんとか!パンとか!?それ以外にもあるじゃん!」

 

果南「じゃ、刺身でもいいでしょ?」

 

曜「そうなるのかな・・」

 

花丸「じゃあマルののっぽパンと交換するずら?」

 

曜「いっぱいある・・!」

 

花丸「曜ちゃんの刺身の分はマルの物って事で」

 

曜「ありがとう花丸ちゃん!」

 

 

ダイヤ「見てください!」

 

千歌「何?」

 

ルビィ「PVの再生回数が・・!」

 

曜「私たちのPVが?」

 

千歌「うわ、すごい再生数!!」

 

ルビィ「それだけじゃなくて、コメントもたくさんついていて!」

 

ダイヤ「「かわいい」・・フフフ」

 

果南「「全国出てくるかもね」・・当然でしょ」

 

鞠莉「「これはダークホース」・・まだ認知度は低いからね」

 

善子「暗黒面?」

 

千歌「良かった!今度は0じゃなくて」

 

果南「そりゃそうでしょ?予選突破したんだから」

 

 

予選突破で喜んでいた時、千歌の携帯が鳴る。

 

 

千歌「梨子ちゃんからだ」

 

梨子「予選突破おめでとう!」

 

千歌「ピアノの方は?」

 

梨子「うん、ちゃんと弾けたよ。探していた曲が弾けた気がする!」

 

 

梨子もちゃっかりトロフィーをもらっていた。

 

 

千歌「良かったね・・」

 

曜「じゃ、次は9人で歌おうよ!全員揃って!ラブライブに!」

 

果南「フフ・・」

 

鞠莉「完全にいつもの曜に戻ったね」

 

 

梨子「そうね!9人で!」

 

ダイヤ「そして、ラブライブで有名になって、浦女を存続させるのですわ!」

 

ルビィ「うん。絶対にこの学校を・・!」

 

果南「これは学校説明会も期待できそうだね!」

 

千歌「説明会?」

 

鞠莉「うん!Septemberに行うことにしたの!」

 

果南「きっと、今回の予選で、学校の名前もかなり知り渡ったはず」

 

鞠莉「そうね、PVの閲覧数からすると、説明会参加希望の生徒の数も・・」

 

 

鞠莉がスマホで調べると・・。

 

 

鞠莉「0・・」

 

千歌「え・・?」

 

果南「0・・だね・・」

 

曜「そんな!?」

 

ダイヤ「嘘!嘘でしょ!?」

 

花丸「0って・・」

 

ルビィ「一人もいないってこと!?」

 

善子「何でよ・・何で0なのよ!」

 

 

千歌「うぅ・・」

 

 

場面変わり果南の店でようちかがアイスを食べながら話し合っていた。

 

 

千歌「はぁ、また0か・・」

 

曜「入学希望となると別なのかな?」

 

千歌「だって、あれだけ再生されてるんだよ!予備予選終わった帰りだって・・」

 

 

他校の生徒『あの!aqoursの果南さんですよね!?』

 

果南『 え?』

 

他校の生徒『やっぱりそうだ!さ、サインください!』

 

果南『え、私でいいの?本当に私で合ってる?』

 

他校の生徒2『じゃ、行きますよ!全速前進!』

 

曜『ヨーソロー!!』

 

他校の生徒3『握手してください!』

 

ルビィ『え、ち、ちょっといきなりそれは・・』

 

他校の生徒3『あっ・・』

 

ルビィ『ど、どうしよう・・・・』ボソッ

 

ダイヤ『お待ちなさい!代わりに私が写真を撮らせてあげますわ!』

 

他校の生徒3『ど、どちら様ですか?』

 

ダイヤ『うっ・・わ、た、く、し、は!』

 

 

千歌「って感じで大人気だったのに・・」

 

曜「ダイヤさんの下りはいらなかった気がする・・」

 

千歌「これで生徒が全然増えなかったらどうすればいいんだろう?」

 

曜「μ'sはこの時期にはもう廃校を阻止してたんだよね・・」

 

千歌「え?そうだっけ?」

 

曜「うん。学校存続がほぼ決まってたらしいよ」

 

千歌「差、あるなぁ・・」

 

 

果南「仕方ないんじゃないかな?」

 

 

果南が仕事を終え一端休憩に。

 

 

千歌「お疲れ様」

 

曜「うーん・・これも頭空っぽ案件って事なのかな」

 

果南「ここでスクールアイドルをやるってことは、それほど大変ってこと!」

 

千歌「それはそうだけど・・」

 

果南「うちだって、今日は予約0。東京みたいに放っといても人が集まる所じゃないんだよ。ここは」

 

千歌「でも、それを言い訳しちゃだめだと思う」

 

果南「千歌・・そうだね。しっかりしてるよ千歌は」ナデナデ

 

千歌「それが分かった上でスクールアイドルやってるんだもん!」

 

曜「千歌ちゃん!一度に全部食べると!うん?千歌ちゃん?」

 

 

千歌はアイスをドカ食いして立ち上がり走っていく。

 

 

千歌「一人でもう少し考えてみる!あ、きた・・」

 

 

ようかな「フフフ」

 

 

千歌ら家に戻り大の字に寝転がりμ'sのポスターを眺めるも結局何も解決策が思い浮かばない。

 

 

千歌「もう学校を救っていたのか・・あの時は、自分とそんなに変わらないって普通の人たちが、頑張ってキラキラ輝いているって・・」

 

千歌「だからできるんじゃないかって、思ったんだけど・・何が違うんだろう?リーダーの差、かな?」

 

美渡「な~に一人でぶつぶつ言ってるの?」

 

千歌「はぁ、どうすればいいんだろう?」

 

美渡「千歌?千歌さん?」

 

 

千歌「・・もう考えててもしょうがない!行ってみるか!!」

 

美渡「どこに?」

 

千歌「うん?なんで美渡姉がいるの?」

 

美渡「あんた今気づいたの?」

 

 

悩んでも仕方がないと千歌はメンバーに電話する事に。

 

 

曜「東京?」

 

千歌「うん!見つけたいんだ。μ'sと私達のどこが違うのか。μ'sがどうして音ノ木坂を救えたのか。何がすごかったのか」

 

千歌「それをこの目で見てみんなで考えたいの!」

 

鞠莉「いいんじゃない?」

 

善子「つまり再びあの魔都に降り立つということね?」

 

梨子「私は一日帰るの延ばせばいいけど・・」

 

千歌「けど?」

 

梨子「ううん!じゃ詳しく決まったらまた教えてね」

 

 

連絡を終えると梨子はある本に目が行く。自分が大量に買った壁クイというタイトルの本が・・。

 

 

梨子「うっ・・片付けなくっちゃ」

 

 

千歌はその頃、ある人に電話もしていた。

 

 

千歌「あ、もしもし・・うん、色々聞きたいことがあって・・・・」

 

 

次の日、東京に来た千歌達。

 

ダイヤが緊張しつつ鼻息を荒くしながらも気を引き締めていた。

 

 

ダイヤ「皆さん!心をしっかり!負けてはなりませんわ!東京に飲まれないよう!」

 

果南「久々だね・・」

 

鞠莉「えぇ」

 

ダイヤ「果南さん!鞠莉さん!聞いてますの!?」

 

曜「大丈夫だよ!襲ってきたりしないから!」

 

ダイヤ「あなたは分かっていないのですわ!東京の恐ろしさを!」

 

千歌「なんであんなに敵対視してるの?」

 

ルビィ「お姉ちゃん、小さい頃東京で迷子になったことがあるらしくて・・」

 

 

チビダイヤ『ごちゃごちゃ・・ごちゃごちゃ・・ごちゃごちゃ!』

 

 

 

ピギャー!!!!

 

 

千歌「トラウシだね」

 

善子「トラウマね」

 

千歌「そう言えば梨子ちゃんは?」

 

善子「ここで待ち合わせだよ」

 

 

その後、駅のロッカーで梨子を見つけるメンバー。そそくさと何かを隠している様にも見え・・。

 

 

千歌「梨子ちゃん?」

 

梨子「千歌ちゃん!?それに、皆も!?」

 

千歌「何入れてるの?」

 

梨子「え、えっと・・おみやげとか、おみやげとか、おみやげとか!」

 

千歌「おみやげ!?」

 

梨子「あっ!!」

 

 

ドサッ!!

 

 

梨子「ヒギャァァ!!!!」

 

千歌「何?うわっ!!見えないよ!見えないよ!梨子ちゃんちょ・・」

 

梨子「何でもないの!何でもないのよ!」

 

善子「ふ~ん。別にいいんじゃないの」

 

曜「うん。隠すほどの物ではないと思うけど」

 

梨子「ヒギャァァ!!!!!!」

 

 

何はともあれ・・にっこりな梨子。

 

 

梨子「さっ!じゃ行きましょうか!」

 

 

善子「やっぱり梨子先輩って怖いわ・・」ブルブル

 

曜「人には知られたくない事、一つや二つはあるから・・」

 

梨子「な・に・か・い・っ・た?」

 

ようよし「な、何でもございません!!」

 

果南「とは言っても、まず、どこに行く?」

 

鞠莉「tower?tree?hills?」

 

ダイヤ「遊びに来たんじゃありませんわ!」

 

千歌「そうだよ!まずは神社!」

 

善子「また?」

 

千歌「うん!実はね、ある人に話し聞きたくてね!そうしたら会ってくれるって!」

 

花丸「ある人?誰ずら?」

 

千歌「それは会ってのお楽しみ!でも話を聞くには打って付けのすっごい人だよ!」

 

ダイヤ「東京?神社?」

 

ルビィ「すごい人・・まさか!?」

 

ダイルビ「まさか!?まさか!?まさか!?まさか!?」

 

 

神社に行くとそこにいたのは・・・・。

 

 

聖良「お久しぶりです」

 

千歌「お久しぶり」

 

ダイルビ「何だ・・」

 

鞠莉「誰だと思ったの?」

 

果南「セイントスノー・・!!」

 

善子「暗黒聖雪!」

 

聖良「フフ・・そこまで睨まなくても・・今日はよろしくお願いしますね。新生aqoursの皆様」

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(Aパート終わり)

 

 

aqoursとSAINT SNOWはUTX高校に。

 

SAINT SNOWはUTX高校を見学する為に来たのだが部屋の一つをUTX高校は貸してくれた。

 

 

千歌「何か凄い所ですね」

 

ダイヤ「当たり前ですわ。ここはあのA-RISEも使用していたであろう部屋なのですから」

 

ルビィ「何だかドキドキする・・・・」

 

梨子「予備予選突破、おめでとうございます」

 

鞠莉「coolなパフォーマンスだったね!」

 

聖良「褒めてくれなくて、結構ですよ」

 

鞠莉「うん?」

 

聖良「再生数はあなたたちの方が上なんだし」

 

ルビィ「いえいえ・・」

 

曜「それほどでも・・」

 

聖良「でも、決勝では勝ちますけどね」

 

果南「そう簡単に行くと思う?」

 

善子「あの時とは違うのよ。次は絶対に負けない」

 

 

聖良「そうですね。前のaqoursと今のaqoursとでは全く別のグループ。特に旧aqoursの3人が加入したのは大きな力になっていますね」

 

理亞「・・・・」

 

梨子「わ、私に何か・・?」

 

理亞「やめてないのね」

 

 

千歌「梨子ちゃんは予備予選とピアノコンクールが重なってピアノコンクールを優先させたからいなくて・・」

 

理亞「・・ナメてるの?」

 

千歌「えっ?」

 

理亞「言ったでしょ?ラブライブは遊びじゃないって!」

 

聖良「理亞!やめなさい」

 

 

果南「それよりも千歌達に対してラブライブは諦めろって言ったらしいけど・・随分と上から目線だね」

 

聖良「私達のパフォーマンスの方が上と思っていますので」

 

果南「私から見たら9位も30位もそこまで変わらないと思うけど」

 

聖良「そうですね」

 

果南「・・なのに諦めろ、か。大口叩くわりにはあなた達もそこまでって事じゃん」

 

理亞「・・・・」ギロッ

 

善子「遊びでやってる訳ないでしょ!私達は・・私達はね・・!」

 

千歌「言い争ってる場合じゃないよ!私がSAINT SNOWさんを呼んだのは・・」

 

聖良「そうでしたね。申し訳ありません」、

 

 

花丸「果南さんも攻撃的・・」ヒソヒソ

 

鞠莉「可愛い幼馴染みがドリームに向かって頑張っているのをバカにされたからそれだね」ヒソヒソ

 

 

千歌「聖良さん。それじゃ、お願いします」

 

聖良「・・私と理亞はA-RISEを見て、スクールアイドルを始めようと思いました。だから、私たちも考えたことがあります」

 

聖良「A-RISEやμ'sの何がすごいのか、何が違うのか・・」

 

千歌「答えは出ました?」

 

聖良「いいえ。ただ、勝つしかない。勝って追いついて、同じ景色を見るしかないのかもって・・」

 

千歌「同じ景色・・」

 

曜「勝ちたいんですよね?」

 

聖良「え?」

 

曜「ラブライブで勝ちたいのですよね?」

 

理亞「姉様、この子バカ?」

 

善子「いちいち口悪いわねあんた!」

 

理亞「・・・・」プイ

 

善子「ふん!」

 

 

聖良「勝ちたくなければ、なぜラブライブに出るのです?」

 

千歌「曜ちゃんは勝ちたいというより楽しみたいからじゃないの?」

 

曜「そうそれ!勝ち負けうんぬんじゃなくて皆で楽しむ、そしてやり遂げる」

 

曜「もちろん優勝はしたいけども・・一番大事なのは楽しむって事ではないのですか?」

 

聖良「楽しむ・・ですか」

 

鞠莉「私はヨーの考えは素敵だと思うわ」

 

曜「鞠莉ちゃん・・!」

 

聖良「なるほど・・なら、μ'sやA-RISEは、なぜラブライブに出場したのです?」

 

千歌「それは・・・・」

 

聖良「そろそろ、今年の決勝大会が発表になります。見に行きませんか?ここで発表になるのが恒例になっているので」

 

 

大型モニターに映される決勝大会の発表。

 

秋葉ドームでライブをすると分かるとメンバー全員が呆気に取られていた。

 

 

千歌「秋葉ドーム・・!」

 

曜「本当にあの会場でやるんだ・・」

 

果南「ちょっと想像できないな・・」

 

 

メンバーが呆気に取られている中、梨子は一端一呼吸置きメンバーにある提案を出す。

 

 

梨子「ねぇ。音ノ木坂、行ってみない?」

 

千歌「え?」

 

梨子「ここから近いし。前、私がわがまま言ったせいで、行けなかったから・・」

 

曜「いいの?」

 

梨子「うん。ピアノ・・ちゃんとできたからかな?今は、ちょっと行ってみたい」

 

梨子「自分がどんな気持ちになるか、確かめてみたいの。みんなはどう?」

 

 

千歌「賛成!」

 

曜「ヨーソロー!」

 

果南「いいんじゃない?見れば、何か思うことがあるかもしれないし」

 

鞠莉「もちろんマリーも賛成で~す」

 

善子「仕方ないわね」

 

花丸「音ノ木坂?」

 

ルビィ「μ'sの・・!」

 

ダイヤ「母校!!」

 

 

一緒にモニターを視ていた聖良はUTX高校に戻っていく。

 

 

理亞「姉様?」

 

聖良「UTX高校に戻りますよ。東京へ来たのはaqoursの方達と話すためだけではないのですから」

 

 

その頃、音ノ木坂に続く階段に来たaqours。

 

緊張とワクワクが入れ混じる感覚があった。

 

 

善子「この上にあるの?」

 

ルビィ「うっ・・!何か緊張する!どうしよう!?μ'sの人がいたりしたら・・」

 

ダイヤ「へ、平気ですわ!その時は、ささサインと、写真と、握手!」

 

花丸「単なるファンずら」

 

梨子「あ、千歌ちゃん!」

 

曜「待って!」

 

善子「抜けかけはずるい!」

 

鞠莉「これもtrainingの一環ね」

 

果南「確かにこの階段は練習には持ってこいだね」

 

 

階段を最初に上りきったのは千歌。

 

順に曜、果南、鞠莉、善子、ルビィ、梨子、ダイヤ、花丸と上りきる。

 

 

曜「よーし勝った!後でジュース奢りだからね!」

 

果南「まさか負けるなんて・・」

 

ダイヤ「ハァ・・ハァ・・こ、ここがあの・・」

 

ルビィ「μ'sのいた・・この学校を守った」

 

千歌「ラブライブに出て奇跡を成し遂げた!」

 

 

aqoursから見れば憧れであり偉大なμ'sのいた母校。

 

大きく美しい学校に見惚れていた時。

 

 

音ノ木坂の生徒「あの、何か?」

 

千歌「ん?」

 

善子「私の姿を検知してる!?」

 

花丸「止めるずら」

 

千歌「すみません、ちょっと見学してただけて・・」

 

音ノ木坂の生徒「もしかして、aqoursの皆様ですか?」

 

千歌「えっ!?あ、はい!μ'sのこと知りたくて来てみたんですけど・・」

 

果南「どうして私達の事を・・あなたもスクールアイドル?」

 

音ノ木坂の生徒「いえ。音ノ木坂にはもうスクールアイドルはありません」

 

音ノ木坂の生徒「優勝の記念品も、記録もなくて。でも、それでいいんだよって先輩が言ってまして」

 

ダイヤ「まさか先輩ってμ'sの方々では!?」

 

音ノ木坂の生徒「いえ、アイドル研究部の先輩です。スクールアイドルはなくてもアイドル研究部は残っているので」

 

ルビィ「アイドル研究部・・だからルビィ達の事も知ってるんだ」

 

音ノ木坂の生徒「はい!予備予選突破おめでとうございます。TOKYO IDOL WORLDから本当に変わりましたね」

 

千歌「えへへ、ありがとう・・」

 

音ノ木坂の生徒「それに桜内さんがスクールアイドルをやってると聞いて驚きました」

 

梨子「あ、うん・・スクールアイドルも悪くないかなって・・・・」

 

千歌「梨子ちゃんには凄く助けられてて・・でも、皆の力があるからaqoursだと思うんだ」

 

音ノ木坂の生徒「そうですね。aqoursにはaqoursの、そして、μ'sにはμ'sの魅力がありますから」

 

千歌「aqoursにはaqoursの・・・・ん?」

 

 

穂乃果そっくりの小さな子供が母親と共に散歩しておりそれに気付く千歌。

 

 

母親「こら!走ったら転ぶわよ!」

 

子供「大丈夫!せーの!それ!」

 

母親「もう!危ないでしょ」

 

子供「すごいでしょ?」

 

 

梨子「どう?何かヒントはあった?」

 

千歌「うん、ほんのちょっとだけど・・。梨子ちゃんは?」

 

梨子「うん!私はよかった!ここに来て、はっきり分かった。私、この学校好きだったんだなって!」

 

 

メンバー全員が音ノ木坂学院の方に顔を向ける。

 

そして、一礼をした。

 

 

aqours「ありがとうございました!」

 

音ノ木坂の生徒「フフ・・・・」

 

 

千歌「あれ?あの子は?」

 

善子「まさか化身!?」

 

花丸「そんな訳ないずら」

 

 

場面変わり夕暮れの中、電車に乗っていたaqours。

 

今回東京に来た事で何を得たのか話し合っていた。

 

 

ダイヤ「結局東京に行った意味はあったんですの?」

 

果南「そうだね、μ'sの何がすごいのか、私たちとどこが違うのか、はっきりとは分からなかったかな」

 

鞠莉「果南はどうしたらいいと思うの?」

 

果南「私?私は・・学校は救いたい!けど、SAINT SNOWの二人みたいには思えない。あの二人、何か1年の頃の私みたいで・・」

 

善子「攻撃的な所は確かに似てるわね」

 

花丸「善子ちゃんもずら」ノッポパンモグモグ

 

曜「SAINT SNOWの二人はあの後UTX高校がある方面に戻っていったけど・・やっぱり勝つ事も大事と言えば大事だよね・・」

 

鞠莉「深く考えてもしょーがないかもしれないわね!」ワシワシ

 

花丸「ジュラァ-!!!!」

 

ルビィ「μ'sの人たち、何も残していかなかったらしいです」

 

ルビィ「それがいいんだよって・・」

 

梨子「千歌ちゃん?」

 

千歌「ねぇ!海見て行かない?みんなで!」

 

梨子「えっ!?」

 

曜「いいね」

 

果南「千歌が行きたいのなら付いてくよ」

 

ダイヤ「ち、ちょっと!」

 

鞠莉「ダイヤは先帰る?」

 

ダイヤ「わ、私だけ帰る訳・・!」

 

善子「また迷子になるわよ」

 

花丸「確かに・・」

 

ダイヤ「もう迷子にならないですわ!」

 

ルビィ「行こう、お姉ちゃん」

 

ダイヤ「・・仕方ないですわね」

 

 

千歌達が電車から降り海岸に。

 

その海岸は過去μ'sが解散宣言をした場所でもあった・・。

 

 

曜「わぁー!」

 

梨子「綺麗・・!」

 

花丸「ずらぁ・・」

 

千歌「私ね分かった気がする」

 

ダイヤ「えっ?」

 

千歌「μ'sの何がすごかったのか」

 

果南「本当?」

 

千歌「多分、比べたらダメなんだよ・・追いかけちゃダメなんだよ・・」

 

千歌「μ'sも、ラブライブも、輝きも・・」

 

鞠莉「どういうこと?」

 

ダイヤ「さっぱり分かりませんわ」

 

梨子「そう?私はなんとなく分かる・・」

 

梨子「一番になりたいとか、誰かに勝ちたいとか、μ'sって、そうじゃなかったんじゃないかな?」

 

千歌「うん。μ'sのすごい所って、きっと何もない所を、何もない場所を、おもいっきり走ったことだと思う」

 

千歌「みんなの夢を叶えるために!」

 

千歌「自由に、まっすぐに。だから飛べたんだ。μ'sみたいに輝くって事は、μ'sの背中を追いかけることじゃない、自由に走るってことなんじゃないかな? 」

 

曜「全身全霊!何にも囚われずに、だね!自分達の気持ちに従って!」

 

千歌「うん!」

 

果南「自由に・・」

 

鞠莉「run and run」

 

善子「自分たちで決めて、自分たちの足で・・フフフ、面白いじゃないの」

 

花丸「何かわくわくするずら!」

 

ルビィ「ルビィも!」

 

曜「全速前進で走るって事!」

 

善子「自由に走ったら、ばらばらになっちゃわない?」

 

梨子「どこに向かって走るの?」

 

千歌「私は0を1にしたい!あの時のままで、終わりたくない!」

 

梨子「千歌ちゃん・・!」

 

曜「今、向かいたい所決定!!」

 

ルビィ「ルビィも!!」

 

鞠莉「そうね!みんなもきっと!」

 

果南「ふふ、何かこれで本当にひとつにまとまれそうな気がするね!」

 

ダイヤ「遅すぎですわ」

 

鞠莉「みんなshyですから!」

 

千歌「じゃ行くよ!」

 

曜「待って!」

 

千歌「え?」

 

曜「指、こうしない?これをみんなで繋いで、0から1へ!」

 

千歌「それいい!」

 

曜「でしょ?」

 

果南「曜にしてはいい案じゃん」

 

善子「同じく」

 

曜「してはって酷いよ果南ちゃん!それにヨハネちゃんも!」

 

鞠莉「偉い偉いでーす」ナデナデ

 

曜「鞠莉ちゃんも子供扱いしないで~!」

 

千歌「うふふ・・じゃ、もう一度!」

 

千歌「0から1へ、今、全力で輝こう!」

 

aqours「aqours!!」

 

aqours「サンシャイーン!!!」

 

 

千歌(Dear穂乃果さん、私はμ'sが大好きです!普通の子が精一杯輝いていたμ'sを見て、どうしたらそうなれるのか穂乃果さんみたいなリーダーになれるのか、ずっと考えてきました)

 

千歌(やっと分かりました!私でいいんですよね・・)

 

千歌(仲間だけを見て、目の前の景色を見て、まっすぐに走る、それがμ'sなんですよね!それが、輝くことなんですよね!)

 

千歌(だから私は私の景色を見つけます!あなたの背中ではなく、自分だけを景色を探して走ります!みんなと一緒に!いつか・・いつか!)

 

 

その時、白い羽根が飛んできた。

 

千歌がその羽根を優しく掴み微笑む・・。

 

 

千歌「フフ」

 

 

続く

 

 

 

 

 

今回の変更点

 

 

①曜は刺身が苦手な為、花丸が曜の刺身と交換の形で大量ののっぽパンを曜に上げる

 

②梨子の例の本がようよしに見られる。が、ようよしがその後、梨子に恐れる(ちなみに善子は梨子の事を怖い先輩とも思っている)

 

③SAINT SNOWとの会話シーンで果南と善子が突っ掛かる。善子は元々打倒SAINT SNOWに燃えており果南はSAINT SNOWが可愛い幼馴染みが頑張っているのにラブライブを諦めろと忠告した為に

 

④理亞の「この子、バカ?」は曜に対してになる

 

⑤音ノ木坂はスクールアイドルはないけどアイドル研究部は残っており音ノ木坂のモブ子はアイドル研究部でaqoursを知っている。

 

 

千歌「次回」aqours「サンシャイン」




今回は まるまり かなよし りあよし せいかな 絡みが多いです。曜は刺身やパサパサした物が苦手なのですがアニメではあまりそういう風には見えなかったので花丸ののっぽパンと交換という形で。

そして、聖雪に負けたくないと睨む善子と果南。梨子に遊びじゃない!と攻撃的な理亞。

千歌はよくてもかなよしはよくない!とここでかなよし絡みを確立させています。

音ノ木坂ではスクールアイドルはないがアイドル研究部は残っている。

当初の予定ではモブ子ちゃんは音ノ木坂のスクールアイドルのリーダーで怪我していて音ノ木坂のグループにいなかった。その怪我から復帰しモブ子ちゃん率いる音ノ木坂のスクールアイドルがラブライブ本選で千歌達の前に現れ「あなた達に勇気付けられてここまで来れました!私達もあなた達と同じ様に輝きたくて!!」とラスボスにする予定でしたがアニメの事を考慮し中の人的にも厳しいかと思い断念。
ただ二期にもちょい役として出そうかなとは思っております。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

サンシャイン

ついに一期最終回。・・一期最終回といえばニコ生でも最高評価が50どころか40を切ってしまった問題回。ルールは守らないといけないし唐突な語りもよろしくはないですね。12話が最終回でいいよという意見もありましたね・・。

だから私なりに最終回も改編しました!


 

 

 

13話 サンシャイン

 

 

屋上で練習するaqoursメンバー。

 

ラブライブ出場に向け9人は練習に精が入っている。

 

 

ダイヤ「花丸さん。僅かですがステップがずれてますわ」

 

花丸「次は気を付けるずら!」

 

 

果南「ルビィは早いね。これをほんの少しスローペースで」

 

ルビィ「はい!」

 

 

鞠莉「ヨハっちはそのテンポを忘れずに」

 

善子「ヨハネ!・・って一応ヨハネ呼びね」

 

 

梨子「色々あったけど・・何だか本格的にaqoursっていうグループが動き出してるわね」

 

千歌「そうだね!予選も通過したしこのままラブライブ出場だって夢じゃない!!」

 

 

千歌「曜ちゃんは飛び込みの大会が近いからいないけどもう迷いはなくなってるし本当に今のaqoursは一つになってる!」

 

 

曜も飛び込みの練習中。

 

 

曜「皆、練習してるかなー」

 

 

バシャ

 

 

果南「はーい。じゃあ休憩にしようか」

 

 

ルビィ「暑い~」

 

花丸「今日も真夏日だって・・」

 

 

千歌「水分補給を欠かさない約束だよ!」

 

 

花丸「はいずら・・」

 

ルビィ「みじゅ、美味しい・・」

 

 

果南「今日もいい天気」

 

ダイヤ「休まなくていいんですの?日なたにいると体力持っていかれますわよ」

 

鞠莉「果南は、シャイニーな子だからねぇ」

 

 

善子「あ゛ぁ・・暑い・・」

 

ダイヤ「黒い服はやめた方がいいとあれほど・・」

 

善子「黒は堕天使のアイデンティティ!黒がないと生きていけないのよブラックデーモン!!」

 

ダイヤ「死にそうですが・・ってブラックデーモンって何ですの!!」

 

 

梨子「はい、千歌ちゃん!!」

 

 

千歌「ありがと梨子ちゃん。・・私、夏好きだな、なんか熱くなれる」

 

梨子「フフ・・そうね」

 

 

千歌「そろそろ、再開しようか?」

 

ダイヤ「ブッブー!オーバーワークは禁物ですわ」

 

鞠莉「By果南。みんなのこと考えてね」

 

 

ルビィ「さすがお姉ちゃん!」

 

花丸「丸もう少し休みたいずら」

 

 

果南「さーて、みんな100円出してー!」

 

善子「やって来たのですね、本日のアルティメットラグナロク!」

 

善子「くっくっく、未来が!時が!見える!」

 

果南「じゃあ、いくよ。じゃーんけーん・・」

 

 

 

 

 

 

 

善子「何でいつも負けるのかしら・・?」

 

店員「1,158円です」

 

善子「誰よー!高いアイス頼んだの!!」

 

 

Aqoursも有名になったのか店には善子のファンもいた。

 

場面変わり図書室へ。冷房がないので扇風機で涼む一年3人。

 

 

千歌「教室に冷房があればなー」

 

梨子「統合の話が出てるぐらいの学校なのに付くわけないでしょ」

 

 

千歌「あ、学校説明会の参加者はどうなってるの?」

 

鞠莉「よっと!」

 

ダイヤ「鞠莉さん!机を跨ぐなんてはしたないですわ!」

 

鞠莉「参加者は~」

 

千歌「参加者は~。」

 

鞠莉「今のところ、ゼロ~!」

 

 

千歌「え~~~っ!!」

 

千歌「そんなにこの学校、魅力ないかなー?少しぐらい来てくれてもいいのに・・」

 

果南「私達に出来るのはラブライブ出場で説明会の参加者を増やすこと」

 

善子「だから勝つしかないのよぉぉぉ~」

 

 

扇風機で変声になる善子。

 

 

千歌「そうだけどもさ・・ん?」

 

 

千歌「あれ?むっちゃんたちどうしたの?」

 

むつ「うん。図書室に本返しに」

 

いつき「もしかして、今日も練習?」

 

千歌「もうすぐ地区予選だし」

 

よしみ「この暑さだよ?」

 

千歌「そうだけど、毎日だから慣れちゃった」

 

よしみ「夏休み、毎日練習してたの?」

 

千歌「うん」

 

 

果南「そろそろ、練習始めるよ」

 

千歌「じゃあね」

 

 

むつ「練習、毎日やってたんだ」

 

いつき「千歌たちって、学校存続させるためにやってるんだよね?」

 

よしみ「でも、すごくキラキラしててまぶしいね!」

 

いつき「うん!」

 

 

夕暮れのプールサイドで練習を終えたメンバー。

 

空には飛行機雲がある。

 

 

千歌「ふえ~。今日も目一杯だったね」

 

花丸「でも、日に日に良くなってる気がするずら」

 

ダイヤ「それで、歌の方はどうなってますの?」

 

梨子「これから花丸ちゃんと歌詞を詰めてから果南ちゃんとステップ決めるところ。ね、鞠莉ちゃん」

 

鞠莉「聞いてる人のハートにシャイニー・・できるといいんだけど」

 

 

果南「フフ、鞠莉は役立ってる?」

 

鞠莉「あったりまえでーす!・・よね?りこぴー」

 

梨子「はい。助かってます!でも、りこぴーはちょっと」

 

 

果南「だったらいいけど!」

 

バシャーン!!

 

ダイヤ「また、服のままで。はしたないですわよ」

 

 

善子「水中移動、開始します」

 

バシャーン!!

 

鞠莉「マリーも!」

 

バシャーン!!

 

 

ダイヤ「あなた達!!全く・・・・仕方ない」

 

 

むつ「あ、いたいた」

 

千歌が「帰ったんじゃなかったの?」

 

いつき「なんか、ちょっと気になっちゃって・・」 

 

よしみ「千歌たちさ、夏休み中ずっとラブライブに向けて練習してたんでしょ?」

 

いつき「そんなに、スクールアイドルって面白いのかなって」

 

むつ「私たちも一緒にスクールアイドルになれたりするのかな?学校を救うために」

 

いつき「実は他にももっと自分たちにも何かできるんじゃないかって考えている子が結構いるみたい」

 

梨子「そうなの?」

 

むつ「統廃合の話あったでしょ?みんな、最初は仕方ないって思ってたみたいなんだけど・・」

 

よしみ「やっぱりみんなこの学校大好きなんだよね」

 

むつ「だから、学校を救ったり、キラキラしたり輝きたいのは千歌たちだけじゃない、私たちも一緒に何かできることあるんじゃないかって」

 

千歌「それいい!やろう!みんな一緒に!」

 

 

果南「大会には出れないよ」

 

千歌「えっ?皆もaqoursとして出場するのなら・・」

 

善子「歌えるのは事前にエントリーしたメンバーだけよ」

 

 

よしみ「そ、そうだよね・・」

 

ダイヤ「私達は浦の星の皆様の思いを背負って必ず勝ちますわ!」

 

 

いつき「生徒会長・・」

 

 

鞠莉「でも、どうにかならないかしら・・」

 

 

 

 

 

あるよ!!

 

 

善子「出たわね」

 

千歌「あ、曜ちゃん」

 

梨子「どうするの?」

 

曜「確かに大会には出られないけど浦の星の魅力を伝えることは出来るよ!!」

 

善子「だからそれをどうするのよ?」

 

曜「よーく思い出してよ。私達はどうやってTOKYO SCHOOL IDOL WORLDに出たの?」

 

 

場面変わり夜に。お互いの家のベランダで対面するちかりこ。

 

 

千歌「やっぱり皆で大会には出られないのかな?」

 

梨子「残念だけど・・・・」

 

千歌「だって0ってこの学校の魅力を伝えられてないって事だし・・」

 

梨子「それもラブライブに出場すれば変わるはず」

 

千歌「うーん。そうなのかなぁ・・」

 

梨子「私達に出来ることはラブライブ出場に向けて練習よ」

 

梨子「でも、幸いまだ大会まで日にちはあるから曜ちゃんの提案はありね。それで浦の星の魅力を伝えればいいのよ!」

 

千歌「皆で出場したかったなぁ」

 

梨子「もう、わがまま言わないの。私だって皆で大会に出て魅力を・・ひっ!」

 

千歌「どうしたの?」

 

梨子「千歌ちゃん、う、う、後ろ・・」

 

千歌「わっ!お母さん!」

 

 

千歌ママ「そうです、私が、高海千歌の母です。あなたが梨子ちゃんね?」

 

梨子「あ、はい!初めまして」

 

千歌ママ「フフ・・噂通り美人だね」

 

梨子「いや、それほどでも・・」

 

千歌「ていうかどうしてここにいるの?東京だったんじゃないの?」

 

千歌ママ「千歌が、スクールアイドルをやってるから一度見にきてって志満から連絡があって」

 

千歌「また余計なことを・・」

 

千歌「とにかく今は梨子ちゃんと大事な話してるんだからあっち行ってて」 

 

千歌ママ「はいはい、わかったわかった。あ、1個だけいい?」

 

 

 

 

千歌ママ「今度は、やめない?」

 

千歌「うん。やめないよ」

 

梨子「いいお母さんね」

 

千歌「とにかく、ラブライブ目指そう!」

 

梨子「うん!」

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(Aパート終わり)

 

 

メンバーは東海地区予選の舞台・名古屋へ。

 

像の噴き出した煙に驚く花丸とルビィ。

 

 

花丸「だぎゃー!」

 

ルビィ「ピギィ!!!!」

 

善子「これが来たるべき聖戦の地!!」

 

 

ダイヤ「ふーっ・・必ず勝つとは言ったものの・・」

 

鞠莉「どうしたのよダイヤ?」

 

果南「大丈夫。本番は練習、練習は本番。その気持ちでやってきたんだから」

 

 

曜「むっちゃん達も来るんだよね」

 

千歌「うん。皆連れて宇宙一の応援をするって気合入れてた!」

 

梨子「後はラブライブ出場に集中ね」

 

 

おーい!!!

 

 

千歌「皆!!!」

 

 

むつ「絶対!絶対勝ってラブライブ出場だよ!!」

 

いつき「私達も付いてるからね!!!」

 

よしみ「浦女魂見せてあげるよ!!」

 

 

むつ「だから・・・・!!」

 

 

 

 

バッ!!!!!!

 

 

曜「おぉ!?」

 

鞠莉「グゥレート!!!」

 

 

よいつむトリオ、浦の星の生徒が取り出したのは浦の星の校章とaqoursと書かれたフラッグだった。

 

 

むつ「宇宙一の歌を聞かせてね!!」

 

 

千歌「うん!!」

 

曜「大船に乗ったつもりで見ていてね!」

 

梨子「浦の星の皆が見ているライブ・・」

 

花丸「期待に応えないと・・!」

 

ルビィ「怖くない・・ルビィ怖くないよ!」

 

善子「勝利という名の天界への貢ぎ物を浦の星のリトルデーモン達に渡してやろう・・」

 

ダイヤ「あなた方のその思い。絶対に裏切らないですわ!!」

 

果南「負けられない。私達には最高の仲間が付いているから!」

 

鞠莉「マリー達がビューティフルなライブで内浦を、浦の星をシャイニーさせてあげる!」

 

 

千歌「行こう!!」

 

 

Aqoursにのし掛かる大きな期待。千歌達はそれを力にし会場に入る。

 

他のスクールアイドルがライブをしている間メンバーがここまでの積み重ね、決意を思い出していた。

 

 

梨子「後は私達の番を待つだけ。よし・・!」

 

ダイヤ「肩に力が入ってますわよ」

 

梨子「あ、ダイヤさん。ウフフ、すみません」

 

ダイヤ「今のaqoursは梨子さんなしでは誕生すらしていなかった。梨子さんの貢献度は誰よりも私が分かっています」

 

梨子「そんな、大袈裟ですよ」

 

ダイヤ「大袈裟なんかじゃありませんわ。千歌さんと曜さんに作曲できる人がいないとスクールアイドルは出来ないと最初は突っぱねたのですよ」

 

ダイヤ「そしたら作曲できる人が転校してグループに入るなんて・・本当に奇跡ってあるのだと思いましたわ」

 

梨子「奇跡なんかじゃないと思うんです」

 

ダイヤ「えっ?」

 

梨子「千歌ちゃんに導かれて・・最初こそしぶとく勧誘されたのですが・・千歌ちゃんの熱意に押されスクールアイドルに対する情熱と諦めない姿に次第に惹かれて・・」

 

梨子「千歌ちゃんの力になりたい。千歌ちゃんだけでなくメンバーの役に立って私も輝きたいって・・」

 

ダイヤ「確かに千歌さんには不思議な力がありますわ。あなただけでなく私達もそうやって引っ張られているもの」

 

ダイヤ「けれど、私は梨子さん。あなたにも感謝してますの」

 

梨子「私に?」

 

ダイヤ「ルビィを心配してくれたことです。今思えば私を一番最初にスクールアイドルに勧誘したのはあなたでしたわね」

 

ダイヤ「あなたはaqoursの2年生の3人の中では一番細やかな所に気付き気に掛けいざとなれば歳上の人にも意見を言える。aqoursの輝きはあなたがいたからなのもあるのですよ」

 

梨子「ダイヤさん・・・・」

 

ダイヤ「あなたと鞠莉さんが作った素晴らしい曲で必ずラブライブに出ますわよ!」

 

梨子「はい!!」

 

 

 

 

花丸「・・浦の星の皆が見ているずら」

 

鞠莉「えぇ。私達は大きな期待を背負っているのよ」

 

花丸「・・・・」

 

鞠莉「緊張してる?」

 

花丸「だ、大丈夫!!・・ずら」

 

鞠莉「む~っ・・・・」

 

 

 

 

 

 

ワシワシ!!!!

 

 

花丸「じゅらぁ~~!!」

 

鞠莉「ノープログレム!マリー達もいるから!」

 

花丸「でも、いきなりこれは酷いずら」

 

鞠莉「そう?」

 

花丸「そうって・・鞠莉さんには色々と敵わないよ・・」

 

鞠莉「緊張は誰でもあるわ。でもね、それを乗り越えて果たしたあの瞬間が私大好きなの」

 

鞠莉「一回目のラブライブ予選のライブを果たした時なんかもう最高だった。また果南やダイヤと・・うぅん。この9人と共にライブできるなんて夢みたいなのよ」

 

花丸「丸も今ここにこうしていることが夢みたいで・・丸なんかじゃスクールアイドルなんて夢のまた夢だと思ってて・・」

 

花丸「そんな時に千歌ちゃんが丸を導いてくれて・・。夢なんかじゃない。これは・・」

 

鞠莉「そうリアル!リアルなのでーす!胸を張るのでーす!!」

 

花丸「だからその構えやめるずら!!」

 

鞠莉「マリー流の緊張をほぐす技でーす!」

 

花丸「勘弁してほしいずらーー!!!」

 

 

 

 

果南「全く。鞠莉は相変わらず元気だね」

 

ルビィ「そうだね・・」

 

果南「ねぇ、ルビィ」

 

ルビィ「は、はい」

 

果南「今までごめんね」

 

ルビィ「ごめん?」

 

果南「私達3人でやってた頃のaqoursにルビィも加入するつもりだったのに解散したこと。私達も辛かったけどルビィが一番辛かったんじゃないかなって・・」

 

果南「ダイヤもあれ以降スクールアイドを嫌っている様に見せていたけど、本当は申し訳なく思ってた。私も本当はルビィの夢を台無しにした事で深く傷付いてるのに何もしてあげられなくって・・本当にごめん!!」

 

ルビィ「か、果南ちゃん!そんな、頭下げなくても・・。・・ルビィは今こうしてお姉ちゃんや果南ちゃんや鞠莉ちゃんと一緒にスクールアイドルとして活動出来てるから大丈夫です」

 

ルビィ「解散したあの時はショックで立ち直るのに時間が掛かって・・。でも、恨んでないです」

 

ルビィ「だって、こうして新しいaqoursとしてスクールアイドル活動をしているから・・。ルビィすっごく幸せ!」

 

果南「ルビィ・・・・」ハグ!!

 

 

ルビィ「わっ!か、果南ちゃ・・」

 

果南「辛い思いした分いっぱい私達に頼ってもいいからね。何かあったら助けるから。約束する!」

 

ルビィ「果南ちゃん・・・・」

 

果南「でも、泣くのはライブ終わってからにするんだよ」

 

ルビィ「ふぇっ!?あっ・・」

 

果南「かくいう私もうるって来たけどね。ラブライブに必ず出場するよ!」

 

ルビィ「うん!」

 

果南「頑張ー!」

 

かなルビ「ルビィ!!ウフフ!!」

 

 

 

 

曜「お客さんいっぱいだ。ますます、気合い入ってきたよ!」

 

善子「・・・・」

 

曜「よーし、浦女魂を見せてくれるだけでなく私達も見せないと!ねっ!ヨハネちゃん」

 

善子「ねぇ、曜」

 

曜「ん?」

 

善子「ありがとうね」

 

曜「どうしたの急に」

 

善子「はぁ・・全くあんたって人はね。こんな私を勧誘してくれてありがとうって言ってんの」

 

曜「こんな私って?ヨハネちゃん可愛いからスクールアイドル向いてるかなって」

 

善子「・・自分で言うのもあれだけどこんな変な事ばっか吹聴する奴なんて普通引かれるだけなのにあんたはそんな私を誰よりも受け入れて迎えてくれた」

 

善子「・・曜には感謝しかないのよ本当は。こんな私がスクールアイドルとしてaqoursの一人として迎え入れられてるのは曜のおかげよ」

 

曜「そう言ってくれると嬉しいね。ヨハネちゃんが加入したのはやっぱり正解だったね」

 

曜「私ね、3年生が卒業してもaqoursは続けたいなって思ってる。こんなに最高のグループ他にないよ。きっと6人でもやってける」

 

善子「待ちなさいよ。卒業後なんて後でいい。今はこの9人でラブライブ制覇よ!」

 

曜「えへへ。そうだったね。ヨハネちゃんはしっかりしてるなぁ」

 

善子「こ、これくらい普通よ。全く曜はほんと突拍子のないこと言うんだから」

 

善子「けど、あんたのそんな性格に私は導かれたのよね・・・・」

 

善子「・・ねぇ、曜。い、一度しか言わないわよ」

 

 

 

善子「・・・・好き、だから」

 

曜「えっ?そんなの私だってヨハネちゃん好きだよ!」

 

善子「あーもう、あんたって人はね!!」

 

 

 

 

 

千歌「いよいよ始まるんだ。aqoursを浦の星をラブライブに連れていくための・・」

 

 

千歌は浦の星の皆と千歌達も含む親子と更にはしいたけも入れた学校でのライブを・・。

 

 

千歌「大丈夫。0から1に。必ず変われる!」

 

 

 

 

ガチャ!!

 

 

千歌「皆、行こう!!」

 

曜「ヨーソロー!」

 

梨子「えぇ!」

 

花丸「ついに始まるずら」

 

ルビィ「楽しみだよ今は!」

 

善子「最高のライブを魅せてあげるわ」

 

ダイヤ「浦女魂を見せてやりますわよ!」

 

果南「ここまで来た私達なら必ずやり遂げられる」

 

鞠莉「イエース!目指すは頂よ!!」

 

 

千歌「aqours!!」

 

aqours「サンシャイン!!!!!!!!!」

 

 

こうして千歌達のライブが始まった。

 

PVで撮ったあのライブを思い出しながら・・。

 

 

千歌『皆さんに伝えたいことがあります』

 

千歌『それは、私たちの学校のこと、町のことです』

 

 

あらすじ紹介の寸劇が語られる。

 

 

千歌『aqoursが生まれたのは、海が広がり太陽が輝く内浦という町です』

 

千歌『小さくて人もいないけど海にはたくさん魚がいて、いっぱいミカンが取れて、あたたかな人であふれる町』

 

千歌『その町にある小さな小さな学校。そこで、私たちはスクールアイドルを始めました』 

 

曜『アキバで見たμ’sのようになりたい。同じように輝きたい。でも・・』

 

 

ようちか『作曲!?』 

 

ダイヤ『作曲ができなければ、ラブライブには出られません!』

 

ようちか『ハードル高っ!』

 

 

 

曜『そんな時、作曲ができる少女、梨子ちゃんが転校してきたのです』

 

千歌『奇跡だよ!』

 

梨子『ごめんなさい』

 

ようちか『ガーン!』 

 

千歌『東京から来た梨子ちゃんは最初はスクールアイドルに興味がなかった。東京で辛いことがあったから・・』

 

ようちか『でも!』

 

梨子『輝きたい!』

 

曜『その想いは、梨子ちゃんの中にもあった、そして・・』

 

 

善子『堕天使ヨハネ!ここに降臨!私の羽を広げられる場所はどこ?』

 

花丸『おら・・私、運動苦手ずら・・だし』

 

ルビィ『ルビィ、スクールアイドル好きだけど、人見知りだから・・』 

 

千歌『こうして、6人になった私たちは歌をうたいました。町のみんなと一緒に』

 

千歌『そんな時、私たちは東京のイベントに出ることになった』

 

花丸『未来ずら~』

 

ルビィ『人がいっぱい!』

 

善子『ここが魔都、東京!』

 

 

曜『ここで歌うんだね。がんばろう!』

 

千歌『でも、結果は最下位・・。私たちを応援してくれた人は0』

 

梨子『ゼロ』

 

曜『ゼロ』

 

善子『ゼロ』

 

ルビィ『ゼロ』

 

花丸『ゼロ』

 

千歌『ゼロ・・・・』

 

 

ルビィ『スクールアイドルは厳しい世界』

 

花丸『そんな、簡単ではなかったのです』

 

 

 

曜『やめる?千歌ちゃん、やめる?』

 

千歌『悔しい、悔しいんだよ、私やっぱ悔しいんだよ。ゼロだったんだよ!悔しいじゃん!』

 

梨子『その時、私たちに目標ができました』

 

曜『0から1へ』

 

花丸『ゼロのままで、終わりたくない』

 

善子『とにかく、前に進もう』

 

ルビィ『 目の前の0を1にしよう』

 

千歌『そう、心に決めて・・』

 

梨子『そんな時、新たな仲間があらわれたの』

 

 

 

ダイヤ『生徒会長の黒澤ダイヤですわ』

 

果南『スクールアイドルやるんだって?』

 

鞠莉『ハロー!エヴリバディ!』

 

曜『以前、スクールアイドルだった3人は、もう一度手をつないで、私たちは9人になりました』

 

 

千歌『こうして、ラブライブ予備予選に出た私達。結果は見事突破、でも・・』

 

 

ルビィ『入学希望者は0』

 

善子『忌まわしき0が・・』

 

花丸『また、私たちに突きつけられたのです』

 

 

千歌『どーして、0なのー?』

 

 

 

果南『私たちは考えました』

 

鞠莉『どうしたら前に進めるか?』

 

ダイヤ『どうしたら0を1にできるのか?』

 

 

千歌『そして、決めました』

 

曜『私たちは』

 

梨子『この町と』

 

花丸『この学校と』

 

ルビィ『この仲間と一緒に』

 

善子『私たちだけの道を歩こうと』

 

果南『起きることすべてを受け止めて』

 

ダイヤ『全てを楽しもうと』

 

鞠莉『それが、輝くことだから!』

 

千歌『輝くって、楽しむこと。あの日、0だったものを1にするために』

 

 

千歌『さー!いくよ!』

 

 

千歌『1!』

 

曜『2!』

 

梨子『3!』

 

花丸『4!』

 

ルビィ『5!』

 

善子『6!』

 

ダイヤ『7!』

 

果南『8!』

 

鞠莉『9!』

 

 

円陣を組みゼロイチポーズに。

 

 

千歌『今!全力で輝こう!0から1へ!』

 

 

こうしてPVとリアルでMIRAI TICKETを歌い始める9人。 

 

PVでは間奏の間に天井を見上げた千歌は、ステージから客席へ、

 

 

千歌『みんなー!一緒に輝こうー! 』

 

 

理亞「姉様!これは・・!」

 

聖良「・・aqours。このグループはやはり・・!」

 

 

音ノ木坂の生徒「・・aqours。このグループは本選にも必ず・・!」

 

 

その頃、学校説明会のサイトでは参加者数が0から1に変化していた・・!

 

 

そしてPVの最後にはステージを飛び出し外に出た千歌。

 

千歌を待っていたのは、光の世界。

 

光の世界から続く輝く海。

 

 

千歌『私達が、ゼロから作り上げたものって何だろう?』

 

曜『形のないものを追いかけて、迷って、怖くて、泣いて・・』

 

梨子『そんなゼロから逃げ出したいって・・』

 

花丸『でも、何もないはずなのに、いつも心に灯る光』

 

ルビィ『この9人でしかできないことが、必ずあるって』

 

善子『信じさせてくれる光』

 

ダイヤ『私達、aqoursはそこから生まれた』

 

果南『叶えてみせるよ!』

 

鞠莉『私たちの物語を!この輝きで!』

 

 

aqours『君の心は、輝いてるかい?』

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!IF一期 完

 

 

 

 

今回の変更点

 

 

①始まりは曜が飛び込みと掛け持ちであるので曜がいない。

 

②作曲は梨子だけでなく鞠莉も手伝いに入っている。

 

aqoursでの役割分担 

作曲 梨子 鞠莉 

歌詞 千歌 花丸(果南もたまに手伝う)

振り付け 曜 果南

衣装 ルビィ 善子 ダイヤ(千歌も多少出来る)

 

③千歌がよいつむトリオも大会に出させようとしたが果南に出られないと告げられ、ならばどうするかと悩むメンバーに曜がやって来てPVにする事で決まる。

 

④会場に入ってからの会話が各学年ではなく色々な組み合わせに変わる(ダイりこ、まりまる、かなルビ、ようよし)。千歌は一人決意して皆を集める。

 

⑤例の寸劇はPVで学校で撮影し浦の星女学院のサイトに載せている。大会ではあの寸劇は行っていない。

 

⑥PVはセイントスノーも音ノ木坂の子もみている。

 




ここまで読んでいただきありがとうございました!


とりあえず一期13話は荒れた事で有名ですね。

ルール違反したと言われても仕方がないです。私的にもあの回だけは困惑しましたし。

にこが仮にあの大会をみていたら「アイドルはファンを笑顔にさせる仕事」の考えなので甘ちゃんと思われても仕方がないです。

声優の方々のライブでの演出ならありですがそれならば大会で行わない方がいいでしょう。

サンシャインの悪い所は実際のライブを意識しすぎてそれがアニメにも出てしまっている所です。アニメと実際のライブは分けてほしいですね。

それに大会なのでその規定を守らないと悪印象に感じるでしょう。

アニメだからの演出、とはいっても過度なものはよくないです。あれはまさに理亞の「ラブライブは遊びじゃない!」がもろに正論です。


二期のIFは1つ決めていることは「犬を拾う。」はまるまるカットし新しく話を作る予定です。

組み合わせを固定するのは好きでないので。

様々な組み合わせを見せてファンに「この組み合わせもいいな」「でも、この組み合わせもいい」と悩ませるのが私の理想なので。

こうすればお泊まり大作戦もバラバラになってたでしょうし。お泊まり大作戦は よしりこ ようちか よしまる の組み合わせがランクインしましたがこれはアニメでよく組まれていた組み合わせです。

固定しすぎると面白味がなくなります。ファンに「ここでこの二人が来たか」「この二人の絡みも面白いな」と思わせるのが大事なのではないでしょうか?

どの組み合わせも監督と脚本次第で可能性は広まるのです。私からみれば固定は一つの怠慢にしか見えません。

後、一期ではよしりこ絡みが少ないですがこれは二期への伏線も少しあります。こちらでは善子は梨子を怖がっているので。




愚痴みたいになってすみません。好きだからこそいいたいのです。より良い作品にしてほしいから。

駄文でしたが最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

新たなる一歩

ここから二期の始まりです!!よろしければまた感想などよろしくお願い致します


千歌「輝きって、いったいどこから来るんだろう・・あとちょっと・・もうちょっと・・!」

 

 

光に手を伸ばそうとする千歌。しかし、突然舞台が崩れ去り落ちていく。

 

 

千歌「わぁーーーー!!!」

 

 

 

 

千歌「!!!」ガバッ

 

 

夢から覚め飛び上がりながら起きる。

 

しいたけが目の前にいて驚き転げ落ちる。

 

 

千歌「あて!!」

 

 

美渡「あんたまだ寝てたの!?遅刻するよ!」

 

千歌「えぇーー!!!」

 

 

制服に着替え大急ぎの千歌。

 

その頃、体育館では理事長でもある鞠莉が二学期に向けて挨拶をしていた。

 

 

鞠莉「ハロー、エブリバディ!本日よりセカンドシーズンのスタートでーす!」

 

曜「セカンドシーズン?」

 

梨子「二学期ってことよ」

 

梨子「それにしても、これからは一人で起きるからっていったそばから遅刻」

 

曜「ハハ!でも、そういうところが千歌ちゃんらしいね」

 

 

ダイヤ「理事長挨拶だと言いましたですわよね!そこは浦の星の生徒らしい、節度を持った行動と勉学に励むんだと・・」

 

鞠莉「セツドウを持つ?」

 

ダイヤ「節度!」

 

果南「ハハハ・・・・」

 

 

善子「・・悔しかった」

 

ルビィ「うん・・。全国大会では他の学校に力の差を見せつけられたね・・」

 

花丸「過ぎたことをいつまで言ってても仕方ないずら」

 

善子「暗黒聖雪のあの私達とあなた達とは違うって言いたげな顔・・あーもう思い出すだけでイライラする!!」

 

 

鞠莉「シャラーップ!!!」

 

 

 

キーン

 

 

善子「うひぃ!!」

 

鞠莉「たしかに、全国大会では圧倒されてしまったけれど・・」

 

ダイヤ「でも、0を1にすることはできた!」

 

鞠莉「ここにいる皆さんの力です。センキューヴェリマーッチ!」

 

 

梨子「そして、入学希望者も1から10になった」

 

果南「確かに」

 

ダイヤ「それだけではありませんわよ」

 

鞠莉「本日、発表になりました!次のラブライブが!同じ様に決勝はアキバドーム!」

 

 

 

ハァ・・ハァ・・・・

 

 

鞠莉「トゥーレイト!」

 

ダイヤ「大遅刻ですわよ!」

 

 

千歌「ハァ、ハァ・・す、すみません」

 

曜「次のラブライブ、千歌ちゃん!どうする?」

 

果南「聞くまでもないと思うけど!」

 

千歌「出よう!ラブライブ!」

 

千歌「そして、1を10にして、10を100にして!学校を救って・・」

 

千歌「そうしたら私達だけの輝きが見つかると思う!きっと!」

 

 

学校生徒がLoveLiveの文字を作る。

 

 

学校生徒全員「輝ける!!」

 

 

第1話 新たなる一歩

 

 

場面代わり夕暮れの屋上。

 

 

果南「1234・・善子は相変わらず体堅いね。ちゃんとストレッチしてる?」

 

善子「ヨハネ!うぅーこの体はあくまで仮初・・」

 

果南「フフ・・そんなんじゃダメダメ」

 

 

 

 

ゴキッ

 

 

善子「あー痛たたたたた!!!」

 

 

ルビィ「花丸ちゃんはずいぶん曲がるようになったよね」

 

花丸「毎日家でもやってるずら。それに腕立ても!見てるずら~」

 

曜「おっ、腕立て伏せ?」

 

花丸「3、4・・・・」

 

曜「よーし、こっから20回やるぞ!!」

 

梨子「ち、ちょっと曜ちゃん!!?」

 

 

花丸「ま、まだ丸20回も・・」

 

曜「やれる限りやる!!5!6!」

 

ルビィ「は、早い・・・・」

 

 

曜「10、11・・そういや次のラブライブっていつなの?」

 

梨子「たぶん、来年の春だと思うけど・・」

 

 

ダイヤ「ぶっぶーですわ!!」

 

曜「うわっ!」

 

 

曜ビックリして身体が地についてしまう。

 

 

ダイヤ「その前に一つやるべきことがありますわよ」

 

梨子「学校説明会ね」

 

曜「あっ、そうだった」

 

鞠莉「オフコース!」

 

果南「入学希望者を増やすのでしょ?」

 

ダイヤ「せっかくの機会です。学校説明会に集まる見学者達にライブを披露してこの学校の魅力を伝えるのですわ」

 

 

 

 

千歌「それ、いい!それ、すごくいいと思う!」

 

善子「トイレ長いわよ!もうとっくに練習始まってんだからね!」

 

果南「人のこと気にしてる場合?」

 

善子「いたたたた!」

 

曜「ハハハ!ヨハネちゃんは相変わらずだなぁ」

 

花丸「じゅーーきゅう。に、にじゅう・・・・か、勝ったずら!」

 

ルビィ「花丸ちゃんすごーい!!」

 

曜「あっ!しまっ・・・・」

 

善子「へーん。曜だって人の事言えないじゃないの!いたたた!!」

 

果南「どっちもどっちだよ」

 

 

メンバーの笑い声が屋上に響き渡る。

 

場面代わりバス停に。

 

 

 

 

曜「そっか。秋になると終バス早くなっちゃうんだね」

 

花丸「そうずらね」

 

ルビィ「日が暮れるのも早くなるから、放課後の練習短くなっちゃうかも・・」

 

ダイヤ「説明会まであまり日がありませんわよ?練習時間は本気で考えないと説明会まで時間ありませんわよ」

 

千歌「それは分かってるけど・・」

 

果南「それじゃあ朝あと2時間早く集合しよっか」

 

ルビィ「に、2時間も!?」

 

果南「決まりね」

 

善子「早すぎるわよ!!」

 

梨子「善子ちゃん、もう少し早く帰ってくるように言われてるんでしょ?」

 

善子「ぎく!ど、どうしてそれを・・」

 

梨子「あぁ、うちの母親がラブライブの時、善子ちゃんのお母さんと色々話したらしくて」

 

 

善子『では、堕天使の名において・・』

 

善子ママ『善子ー!』

 

善子『うぎ!は、入らないでよ!』

 

善子ママ『こら善子!開けなさい!』

 

 

梨子「なんか、部屋にもいれてくれないって」

 

善子「だ、だから、ヨハネは堕天使であって母親はあくまで仮の同居人というか・・」

 

千歌「お母さんってどんな人なの?」

 

梨子「学校の先生なんだって。よしこちゃん幼稚園まで哺乳瓶を手離さなかったからお母さん・・」

 

善子「うぎゃー!」

 

梨子「待って。沼津からこっちに来るまでのバスって遅くまであるのかな?」

 

千歌「仕事帰りの人がいるから・・。あっ!」

 

千歌「向こうで練習すればいいんだ!」

 

花丸「それなら時間が確保も出来るずら!」

 

ルビィ「ルビィは賛成!」

 

善子「なら、リトルデーモン達を増やそうぞ」

 

花丸「善子ちゃんは張り切りすぎずら」

 

 

果南「じゃあ、そうしよっか。鞠莉は?」

 

鞠莉「えっ?ノープロブレム!」

 

 

果南「・・・・?」

 

ダイヤ「・・・・」

 

 

曜「よし!じゃあ決まりだね!」

 

梨子「明日練習場所になりそうな所、皆で探しましょう!」

 

 

場面代わり海岸。梨子がバスで帰るメンバーに手を降っていた。

 

梨子「またねー」

 

 

千歌「きれい・・」

 

梨子「ほんと・・」

 

 

千歌「私ね、一瞬だけど・・本当に一瞬だけど」

 

千歌「あの会場で皆と歌って「輝く」ってどういうことか分かった気がしたんだ」

 

千歌「まだぼんやりだけどでも、私達は輝ける!頑張れば絶対ってそう感じたんだ」

 

梨子「本当に?」

 

千歌「もちろん!」

 

梨子「大変そうだけどね・・」

 

千歌「だからいいんだよ!」

 

梨子「ウフフ・・そうね」

 

 

夜。鞠莉が父と電話していた。

 

 

鞠莉「でも!パパは待つって約束してくれたじゃない!それを急に・・・・」

 

鞠莉「・・どうしようもないの?」

 

 

鞠莉は寂しく外の景色を眺める。

 

その時、別の電話が・・。

 

 

鞠莉「どうしたの?」

 

 

場面代わりホテルの船置き場に待っていた果南とダイヤ。

 

 

鞠莉「おまたせしましたー!」

 

 

果南「何があったの?」

 

鞠莉「ソーリー、アイキャーントスピークジャパニーズ!」

 

果南「何かあったでしょ!」

 

ダイヤ「隠さないでほしいですわ」

 

鞠莉「な、なーんのハナーシデース?」

 

ダイヤ「まだ隠すのですか?」

 

鞠莉「シャイニー!!」ギュッ!!

 

果南「何!?鞠莉!!」

 

ダイヤ「答えなさい!」

 

鞠莉「実は最近ちょっとウエイトが上がって・・」

 

ダイヤ「か、果南さん!」

 

鞠莉「あっ!!」

 

 

果南、鞠莉をお姫様抱っこ。

 

その目は真剣。

 

 

果南「嘘だね、変わりない」

 

鞠莉「何で分かるの・・」

 

果南「分かるよ、大体鞠莉はそれくらいでブルーにならないからね」

 

ダイヤ「全く・・一人で抱え込まないでください」

 

 

鞠莉「果南、ダイヤ・・どうしたら、いいの・・」

 

果南「鞠莉・・」

 

ダイヤ「鞠莉さん・・」

 

 

次の日の部室・・。

 

 

梨子「千歌ちゃん良い場所あった?」

 

千歌「なかなかないんだよね~」

 

善子「ずらまるの家お寺でしょ?大広間とかないの?」

 

花丸「うちのお寺で本当にいいずらか~?」

 

善子「うっ・・な、何怖い顔してんのよ!怖くなんてないんだからね!」

 

 

といいつつルビィの後ろに隠れる。

 

 

花丸「うちは遠いから無理ずら」

 

ルビィ「なら、善子ちゃんの家の方が・・」

 

善子「どこに・・そんなスペースがあるのよ!!」

 

曜「ヨハネちゃんの家凄いもんね!」

 

善子「シーッ!!あれ。そういえばゴージャスデーモン達は?」

 

梨子「ゴージャスデーモン?鞠莉さんの事?さっきまでいたけど・・?」

 

ルビィ「鞠莉ちゃんは電話掛かってきたみたいだけど・・」

 

 

 

理事長室では果南とダイヤが電話をする鞠莉を見ている。

 

電話を切ると悔しそうな鞠莉の表情。

 

 

果南「もう、覆しようがないんだね」

 

鞠莉「いえ、まだ!」

 

 

電話のプッシュボタンを押す果南。

 

 

ダイヤ「皆さんにきちんと伝えましょう。隠していても仕方がありませんわ」

 

鞠莉「くぅ・・・・」

 

 

場面代わり千歌達は広い練習場所を確保。豪華な練習場所に興奮するメンバー。

 

 

千歌「広ーーい!!」

 

曜「パパの知り合いが借りてる場所なんだけど、しばらく使わないからって」

 

 

ルビィ「ここ開けても鏡がある!」

 

善子「いざ!表面世界へ!」

 

梨子「やめなさい!!」

 

善子「は、はい・・ごめんなさい」

 

千歌「流石船長!」

 

曜「それは関係ないけどね・・」

 

千歌「それに、ここなら帰りにお店も沢山あるし!」

 

梨子「そんな遊ぶことばかり考えてちゃダメでしょ」

 

花丸「ここなら本屋もあるずら」

 

梨子「えっ!?」

 

千歌「り、梨子ちゃん」

 

 

曜「じゃあさ、皆で一度フォーメーション確認してみない?」

 

果南「ちょっと待って!その前に、話があるんだ・・」

 

千歌「話?」

 

果南「うん・・実はさ・・」

 

 

鞠莉「実は、学校説明会は・・中止になるの・・・・」

 

千歌「えっ・・・・」

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(前半終わり)

 

 

千歌「中止・・」

 

曜「どういう意味?」

 

果南「言葉通りの意味だよ」

 

曜「いや、いきなりすぎるよ!こんな事・・・・」

 

果南「説明会は中止。浦の星は正式に来年度の募集をやめる」

 

善子「いきなりすぎでしょ!こんなのおかしいじゃないの!!」

 

花丸「まだ2学期始まったばかりで・・」

 

ルビィ「ま、鞠莉ちゃん・・・・」

 

 

ダイヤ「生徒からすればそうかもしれませんが、学校側は既に2年前から統合を模索していたのですわ」

 

果南「鞠莉が頑張ってお父さんを説得して、今まで先延ばしにしていた・・」

 

曜「でも、入学希望者は増えてるんでしょ?0だったのが今は10になって・・」

 

ルビィ「これからもっともっと増えるって」

 

鞠莉「それはもちろんいったわ。けれど、それだけで決定を覆す理由には・・」

 

千歌「鞠莉ちゃん・・どこ?」

 

鞠莉「千歌っち?」

 

千歌「私が話してくる!」

 

梨子「千歌ちゃん待って!」

 

梨子「待って!アメリカよ!鞠莉さんのお父さんはアメリカなのよ!?そうですよね!?」

 

鞠莉「イエス・・」

 

千歌「美渡姉や志満姉やお母さん、あと、お小遣い前借りして、前借りしまくって、アメリカ行って・・そして、もう少しだけ待って欲しいって話す」

 

曜「よーしそれなら私だって・・」

 

梨子「出来ると思うの?」

 

曜「き、きっと・・・・」

 

千歌「出来るよ!!」

 

果南「鞠莉はさ、この学校が大好きでこの場所が大好きで、留学より自分の将来よりこの学校を優先させてきた」

 

ダイヤ「今までどれだけ頑張って学校を存続させようとしてきたか。私たちが知らない所で、どれだけ理事長として頑張ってきたか」

 

果南「その鞠莉が、今度はもうどうしようもないって言うんだよ?」

 

 

千歌「でも、でも・・!」

 

鞠莉「千歌っち・・ごめんね?テヘペロ」

 

千歌「違う、そんなんじゃない・・そんなんじゃ・・」

 

 

バスに乗って帰るメンバー。千歌は窓から景色を眺めている。

 

 

千歌(もしあの時、ラブライブで優勝していたら未来は変わってたのかな。未来は・・違ってたのかな・・)

 

曜「ねぇ、千歌ちゃん」

 

千歌「どうしたの曜ちゃん?」

 

曜「いや、その・・・・」

 

千歌「曜ちゃんはさ。私達がラブライブで優勝していたら未来は変わったと思う?」

 

曜「それは・・」

 

千歌「・・でも、全国の壁は厚かった。ラブライブは甘くない。全国に行って思い知らされちゃったなって」

 

曜「弱気になったらダメだよ!ここまで来てやめるだなんで言わないよね?」

 

千歌「やめないよ。負けっぱなしは私だって嫌だから。でも・・変わるのかな・・」

 

曜「・・・・」

 

 

家に帰りしいたけの世話をしていた美渡によしみ達生徒全員で千羽鶴を作り次のラブライブに向けて期待していると伝えられる。

 

千歌は元気なくそのまま部屋のベッドで寝転がる。

 

 

鞠莉『諸藩の事情により、説明会は中止。この浦の星女学院は、正式に来年、統廃合となることが決まりました』

 

鞠莉『準備を進めていた皆さん。大変申し訳ありませんが説明会はとりやめになりますので至急ポスターを取り剥がしてください』

 

 

千歌「・・・・ん?」

 

 

スマホから梨子から電話。

 

 

千歌「もしもし・・・・え?・・わかった」

 

 

千歌は起き上がり海岸へと向かう。

 

 

 

沼津での帰り道

 

 

曜「千歌ちゃん大丈夫かな・・」

 

善子「8回目」

 

曜「え?また数えてたの?」

 

善子「もはやそれ口癖ね」

 

曜「ヨハネちゃんはさ・・」

善子「全国優勝しなきゃ分かんないわよ」

 

曜「まだ何も言ってないよ!」

 

善子「でも、それが聞きたかったのでしょ?」

 

曜「うん・・」

 

善子「優勝した先は分からない・・でも、目標がある内はそこへ向かう」

 

善子「浦の星でのスクールアイドルが最後になるかもしれない。ならなくても、3年生は卒業する。この9人でやるのはどちらにせよ最後に変わりはないのよ」

 

曜「そうだね・・」

 

 

 

ダイヤの家では

 

 

ダイヤ「鞠莉さんの所に行かなくても良かったのですか?」

 

果南「今は一人にした方がいいよ」

 

ダイヤ「けれど、何故私の家に。花丸さんも」

 

ルビィ「花丸ちゃん見て。これが今回の全国優勝したスクールアイドルのライブだよ」

 

花丸「これが、全国1のパフォーマンス・・・・」

 

 

果南「ラブライブに何としても優勝したいってね。学校が無くなろうが無くならまいが私達とライブをするのは最後だから絶対勝ちたいって」

 

ダイヤ「そうですわね・・」

 

ルビィ「やっぱり凄い・・・・。でも、ルビィ達だって全国にいった。だから、出来ないことはない・・はず・・・・」

 

花丸「上には上がいるずら・・」

 

果南「だからこそ燃え上がる。その上を越えるためにもっと頑張るよ!」バチッ!!

 

 

果南がルビまるの背中を叩く。当然果南の力なので痛い。

 

 

ルビィ「ピギィ!!」

花丸「ジュラァァ!!!!」

 

 

ダイヤ「それは痛いですわよ」

 

 

 

千歌は海岸で体育座り。梨子が来る。

 

 

梨子「綺麗な夕陽・・」

 

千歌「・・・・」

 

梨子「私ね、こうなったのはもちろん残念だけど、ここまで頑張ってこれてよかったって思ってる」

 

梨子「東京とは違って、こんな小さな海辺の町の私達が、ここまでよくやってこれたなって」

 

千歌「諦めるの?」

 

梨子「・・・・」

 

千歌「私は諦めない。絶対に、浦の星は無くさせやしない!絶対に・・絶対・・」

 

 

 

 

 

 

 

がおーー!!!

 

 

千歌「!?」

 

梨子「うふふ、ピットガー!普通怪獣リコッピーだぞー!くらえ、梨子ちゃんビーム!!」

 

千歌「・・・・」

 

梨子「こんなんだっけ?」

 

千歌「・・・・」ニッコリ

 

梨子「やっと笑った。私だって、Aqoursのメンバーよ皆とこれから一緒に歌っていこうって、曲もいっぱい作ろうって思ってた・・」

 

梨子「いいなんて思う訳ない、これでいいなんて・・。どうすればいいか分からないの」

 

千歌「梨子ちゃん・・」

 

梨子「どうすればいいか・・」

 

 

 

 

話を終え千歌は家に戻るとまた寝転がる。

 

美渡に晩御飯はいらないのかと呼ばれても来ない。鞠莉や梨子の言葉が脳内で響く。

 

 

鞠莉『学校説明会は中止になるの・・』

 

梨子『どうすればいいか・・』

 

 

眠りつくとまたも夢を見る。ライブ衣装を着ながら立っている。そこに紙飛行機が飛んでいく・・。

 

 

千歌「あっ・・・・」

 

 

目を覚まし朝早く学校へと向かう。

 

ひたすら走る。学校まで止まらない。

 

 

千歌「私やっぱり・・・・!」

 

 

学校のグランドに着くと大声で張り上げる。

 

 

 

 

千歌「私は諦めない!!起こしてみせる!奇跡を!絶対に!!!」

 

千歌「それまで、泣かない!泣くもんか!!」

 

 

 

 

 

 

 

それでこそ千歌だよ

 

果南ちゃんの言う通りだ

 

 

千歌「果南ちゃん!?曜ちゃん!?どうして?」

 

 

果南「私達だけじゃないよ」

 

梨子「気付いたらきてた」

 

花丸「以心伝心ずら!」

 

ルビィ「うん!」

 

善子「フフ、聞こえたぞ。闇の囁きが」

 

曜「私は海風が教えてくれたのさ。フッ」

 

ダイヤ「あなた達は相変わらずですわね」

 

千歌「鞠莉ちゃんも・・」

 

鞠莉「諦めたくないから。千歌っちと同じよ」

 

 

鞠莉「マリー達は何のためにここまでやってきたのよ。こんな所でへこたれてどうするのって」

 

果南「昨日電話したら泣いてるどころか怒っててビックリしたよ」

 

鞠莉「千歌っち!」

 

千歌「鞠莉さん」

 

鞠莉「やってやるわよ。私達でaqoursを一番に、浦の星を救いに。aqoursを私達を救ったあなたなら出来る!」

 

 

鞠莉が手を差し出す。

 

千歌も手を出し固く強く握手する!

 

 

曜「面白くなってきた!」

 

梨子「フフ・・・・」

 

善子「これぞ試練・・・・堕天使ヨハネの力が輝く時・・!」

 

花丸「丸達は一人じゃないずら」

 

ルビィ「皆がいる!」

 

ダイヤ「浦の星魂を見せてやりますわよ!」

 

果南「あがくだけあがいてやろうじゃんか!!」

 

鞠莉「皆・・・・」

 

千歌「よーし!!」

 

 

千歌が近くの鉄棒で逆上がり。ようりこが目を覆う(ただし目は見えるようになってる)。

 

 

 

千歌「起こそう奇跡を!あがこう精いっぱい!全身全霊、最後の最後まで!皆で、輝こう!!」

 

 

続く

 

 

 

 

今回の変更点

 

 

①全国大会には出場したものの他校との力の差を見せつけられる

 

②花丸は腕立て伏せが出来る様になっている

 

③鞠莉の異変にダイヤも気付いており電話のシーンもダイヤがいる

 

④表面世界にいこうとした善子だが梨子に怒られる(善子は梨子を内心は怖がっている)

 

⑤後半のちかりこが海岸で話すシーンで、他のキャラの会話も追加(ようよし、ダイかなルビまる)

 

⑥千歌が朝のグランドに来て最初に声を掛けたのは果南(曜とほぼ同時みたいなものだけど)

 

⑦鞠莉も千歌と同じく諦めたくない思いがありちかまりで握手する

 

 

Aqours「次回 雨から始まる」




二期の始まり。アニメとはあまり変わらない展開ですが1期でもみせたようよしの相変わらずの堕天使キャラと海神キャラ、千歌の諦めない発言で最初に声を掛けたのは果南、朝に鞠莉と千歌が共に握手を交わしたりと少々の変更点があります


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

雨から始まる

今回は本編同様の1年、3年メインです。その1年、3年がどういった絡み方をするのかを私なりに書きました。ややあの二人がメインです


前回のラブライブ!サンシャイン!!

 

曜「次のラブライブに向けて新たなスタートを切ったaqours」

 

梨子「しかし、そこに飛び込んできたのは」

 

鞠莉「実は・・学校説明会は、中止になるの」

 

梨子「諦めるしかない、現実にくじけそうになっていた私達だけど・・」

 

千歌「起こそう奇跡を!あがこう精いっぱい!全身全霊、最後の最後まで!皆で、輝こう!!」

 

 

 

 

 

理事長室前で鞠莉の電話が終わるのを待つ8人。

 

ただ静寂な中、時だけが過ぎる・・。

 

 

千歌「きっと、なんとかなるよね・・」

 

ダイヤ「しかし、入学希望者が増えてないのは事実ですわ」

 

善子「生徒がいなくちゃ学校は続けられないもんね」

 

曜「あーもう!こういう空気苦手!!」

 

果南「静かに。まだ鞠莉は電話してるんだから」

 

 

 

ガチャ

 

 

ダイヤ「鞠莉さん」

 

果南「どうだったの?」

 

鞠莉「残念だけど、どんなに反対意見があっても、生徒がいないんじゃって・・」

 

梨子「やっぱりそうよね・・」

 

鞠莉「だから聞いたの。もし、増えたら考えてくれるかって。何人いればいいのって。何人集めれば、学校を続けてくれるかって」

 

果南「・・それで?」

 

鞠莉「100人の入学希望者が集まったら、来年度も募集し入学試験を行うって」

 

花丸「100人・・」

 

ルビィ「そ、そんな・・」

 

 

ダイヤ「100人って・・。今はまだ、10人しかいないのですよ!?」

 

梨子「それを年末までに・・・・」

 

千歌「でも、可能性は繋がった。可能か不可能か、今はどうでもいい」

 

千歌「だって、やるしかないんだから!学校説明会もラブライブも頑張って集めよう!100人!」

 

果南「まぁ、何とかするしかないね。千歌の言う通り」

 

ダイヤ「やるしかないですわね」

 

千歌「鞠莉ちゃん。ありがとう」

 

鞠莉「千歌っち・・」

 

千歌「可能性がある限りやろう!学校説明会もラブライブも頑張って!集めよう100人!」

 

曜「そんじゃやりますか!!0から1へ!」

 

千歌「1から10へ!」

 

梨子「10から100!」

 

 

第2話 雨から始まる

 

 

鞠莉の電話の件も終えaqoursはいつも通り屋上で練習。

 

千歌は大の字になって悩んでいる。

 

 

千歌「とは言ったものの・・」

 

曜「いきなり?」

 

千歌「だって、ラブライブの予選がこんなに早くあるなんて思ってなかったんだもん」

 

ダイヤ「出場グループが多いですからね」

 

ルビィ「この地区の予備予選は来月初め・・場所は特設ステージ」

 

善子「その地に猛者が集う宴!」

 

曜「くらげ?」

 

善子「宴よう・た・げ!!」

 

 

花丸「でも、どうして早いと困るずら?」

 

梨子「歌詞を作らなきゃいけないからでしょ?」

 

鞠莉「そういう事。リコピーとその件でスピーキングしてたけども・・」

 

果南「同じ曲って訳にはいかないの?」

 

鞠莉「それが出来れば苦労はしないわ。ラブライブには未発表のミュージックという規定があるのでーす」

 

千歌「だー!2曲作るの大変なんだよ!」

 

梨子「それ言ったらルビィちゃんやダイヤさんや善子ちゃんだって」

 

ルビィ「でも、ルビィ達は3人いるからまだ衣装の問題は・・。梨子ちゃんや鞠莉ちゃんの方が・・」

 

鞠莉「悩んでるのよね・・。マリーはリコピーの様に独創能力はないから」

 

千歌「皆苦労してるんだね・・ラブライブって厳しいな・・」

 

ダイヤ「それを乗り越えた者だけが頂からの景色を見ることが出来るのですわ」

 

 

大の字になっている千歌に厳しげな顔を近付ける梨子。

 

曜はこれはまずいと果南と花丸のいる場所へと逃げる。

 

 

梨子「で?歌詞の方は進んでいるの?」

 

千歌「あぁー、そ、そりゃ、急がなきゃ!だから!うん」

 

花丸「ここに歌詞ノートがあるずら~」

 

曜「あちゃー・・・・」

 

果南「ん?何かみられたらまずいものでも書いてるの?」

 

花丸「すごいずら!」

 

ルビィ「そっくり」

 

善子「リアル」

 

千歌「え、えへへ。結構力作でしょ。昨日夜の2時までかかって・・」

 

 

千歌が描いた梨子が動くパラパラ漫画に夢中の1年3人。

 

パラパラ漫画が終わったと同時に本物の梨子が怒りの表情。

 

ルビまるは驚き善子は直ぐ様ようかなの後ろに隠れる。

 

 

千歌「うぅ・・えっとこれはパラパラ漫画を描くことで脳味噌を活性化させる働きが・・」

 

梨子「千歌ちゃん・・・・!!」

 

千歌「はい・・・・」

 

 

曜「ヨハネちゃんは怖がりすぎ」

 

善子「あの目を直視したら、死!」

 

果南「いや、それはないって」

 

 

場面代わり部室。

 

 

千歌「うー・・」

 

果南「頭空っぽにしてもダメ?」

 

千歌「余計にダメになるよ~」

 

 

鞠莉「花丸はどう?」

 

花丸「マルも悩んでて・・千歌ちゃんと一緒に考えているけど何だか合わなくて・・」

 

果南「なるほどねー。振り付けの事ばかり集中してたけど今回は歌詞の方へ回った方がいいかな?」

 

曜「でも果南ちゃん、2曲だよ。私一人だと飛び込みもあるし・・」

 

果南「千歌が悩んでるもの。何とか助けられたらなぁって」

 

ダイヤ「果南さんは千歌さんに甘いですわ!私に一つの提案がありますが・・」

 

梨子「提案?」

 

鞠莉「まーたクレイジーなトレーニングでーすか?」

 

ダイヤ「クレイジーとは失礼な!いえ、そうではなく。二手に別れてみてはどうでしょうか?」

 

梨子「二手?」

 

ダイヤ「曜さんと千歌さんと梨子さんと善子さんで説明会用の曲の準備をして」

 

ダイヤ「私と果南さんと鞠莉さんと花丸さんとルビィでラブライブ用の曲を作るという事にしてみてはどうでしょうか?」

 

 

善子「何で私だけこの中で一人1年なのよ!?」

 

曜「衣装係は必要だからね。千歌ちゃんも出来るし」

 

千歌「ちょっとだけね」

 

善子「曜もある程度は出来るじゃん」

 

曜「まぁね。でも、ヨハネちゃん達の様にパパッと出来ないよ」

 

 

果南「いいアイデアじゃん。これで負担も減らせるし」

 

ルビィ「でも、いきなりラブライブ用の曲とか作るなんて・・」

 

鞠莉「だから皆で協力してやるの!一度ステージに立っているんだし千歌っち達より良い曲が出来るかもね」

 

ダイヤ「かもではなく作らなければならないのですわ。スクールアイドルの先輩として」

 

果南「おーいうね!」

 

花丸「ルビィちゃん」

 

ルビィ「うん!」

 

善子「ま、待ちなさいよ!!」

 

ダイヤ「どうされましたか?善子さん」

 

善子「ヨハネ!いや、い、1年で私だけハブられた感があって・・」

 

鞠莉「・・・・」

 

果南「ふーん・・」

 

善子「な、何よ!!悪いの!?」

 

ダイヤ「けれども、これは重要事項なので・・。善、いえ、ヨハ子さんの衣装係としての能力が必要で」

 

善子「ヨハ子!?いや、そういうのでなくて・・」

 

花丸「全く。はっきり寂しいと言えばいいずら」

 

善子「うっ・・」

 

ダイヤ「ハブいたという訳ではありませんが・・・・」

 

果南「いいんじゃないの」

 

鞠莉「よっちゃんがそうしたいのならマリーは歓迎でーす!」

 

 

曜「それじゃあさ。デザインは私が描いてスマホで写真撮って送るからヨハネちゃんはそっちで衣装作って送ってよ!」

 

善子「承知」

 

千歌「どっちが良い曲作るか競争だね!」

 

曜「よーし!そんじゃお先にー!!」

 

梨子「走ったら怪我するよ!」

 

曜「はいはーい!」

 

花丸「曜ちゃんは行動が早いずらね」

 

善子「やるならさっさとやるわよ」

 

ルビィ「そうだね」

 

 

1年と2年は先に部室に出る。

 

ダイかなまりは話し合っていた。

 

 

果南「善子がこっちに来たがってたほんとの理由、分かってるよね二人共?」

 

鞠莉「梨子と善子ね」

 

ダイヤ「善子さんが梨子さんの事を一方的に怖がってますわね」

 

鞠莉「9人いるから一人や二人はそうなるわ」

 

果南「このままではよくないから直したいけど、今は曲作りに集中。それに、私も花丸とは歌詞作り以外ではあまり話したことはないし交流を深めるという意味でもちょうどいいね」

 

ダイヤ「それでは行きますか」

 

 

校門で待っていた1年3人。

 

 

善子「遅いわよ。3人に先越されるわ」

 

果南「ハハ、ごめんごめん」

 

花丸「千歌ちゃん達は千歌ちゃんの家で曲を作るって言ってたずら」

 

鞠莉「なるほど。ではマリー達はどうします?」

 

ルビィ「ここら辺だとやっぱり部室?」

 

善子「なんか変わり映えしないんじゃない」

 

ダイヤ「そうですわね。千歌さん達と同じで誰かの家でするのは?」

 

果南「鞠莉んとこは?」

 

鞠莉「え?私?」

 

ダイヤ「確かに部屋は広いしここからそう遠くはないですし」

 

 

花丸「もしかして、鞠莉ちゃんの家ってすごいお金持ち?」

 

ルビィ「うん。何回か行ったことある」

 

善子「スクールカーストの頂点に立つ者のアジト・・」

 

鞠莉「私はノープロブレムだけど3人はそれでいいの?」

 

 

花丸「賛成ずら!」

ルビィ「うん!」

善子「堕天使飛翔します!」

 

 

鞠莉「オッケー!レッツトゥゲザー!」

 

 

場面変わり鞠莉の家へ。

 

物凄い豪華で広い部屋によしまるは大興奮。

 

ルビィは何度か行ったことがあるので久しぶりに部屋を眺めていた。

 

 

花丸「未来ずら~!!」

 

善子「心の闇が晴れていく・・うっ・・」ドサッ

 

 

善子ソファーにダウン。

 

 

果南「そんなに?」

 

ルビィ「初めて見る人には驚くよね・・」

 

ダイヤ「果南さんこそ初めてきたときは・・」

 

 

幼女果南『私ここにすむー!』

 

 

果南「そうだっけ?」

 

ダイヤ「それよりもここに来たのは曲を作るためですわよ。さぁ!」

 

鞠莉「おまたせー!アフタヌーンティーの時間よ!好きなだけ食べてね!」

 

善子「何これ~!?」

 

花丸「超未来ずら~!」

 

ルビィ「マカロン!可愛い!」

 

鞠莉「ダイヤ達もどうぞ」

 

 

善子「・・だめよヨハネ!こんなものに心を奪われたら浄化される・・浄化されてしまう!堕天使の黒で塗り固められたプライドが!!」

 

花丸「はい」

 

 

パク

 

 

善子「し、昇天・・・・」

 

 

お菓子を食べながらくつろぐ1年と3年。

 

だが、肝心の作業が進んでいない・・・・。

 

 

善子「ずら丸取りすぎよ!」

 

花丸「善子ちゃんこそ!」

 

ルビィ「け、喧嘩はダメだよ~」

 

 

ダイヤ「所で私達、何しに来たんでしたっけ・・?」

 

かなまり「・・・・」

 

ルビィ「あ、象さん!!」

 

 

やるべき事に気付きダイヤの家に。

 

 

ダイヤ「やはり!鞠莉さんの家では全く作業になりませんわ!全く!!」

 

花丸「えぇ~。あっちがいいずら」

 

善子「もっとポップコーン食べたかったのに!」

 

ダイヤ「やりますわよ!!」

 

よしまる「へい」

 

 

ダイヤ「では、まず詩のコンセプトから!ラブライブの予選を突破するには!」

 

花丸「はい!ずばり、「無」ずら!」

 

果南「無?」

 

花丸「そうずら!すなわち無というのは、全てがないのではなく、無という状態が有るということずら!!」

 

ダイヤ「はっ?」

 

鞠莉「why?」

 

善子「何それ・・?かっこいい!」

 

花丸「善子さん・・その「無」があるということこそ、私達が到達できる究極の境地ずら!」

 

善子「無・・つまり漆黒の闇。そこから出ずる力!フフッ・・」

 

よしまる「ガシッ!」

 

ルビィ「凄い二人とも!!」

 

果南「なるほど・・。用は頭空っぽにするのと似たような物か」

 

花丸「近いずらね」

 

善子「流石はパワフルデーモン!脳味噌もパワフルな訳ね」

 

果南「それって褒め言葉なのかな?」

 

ダイヤ「・・それでラブライブに勝てるんですの?」

 

鞠莉「もっとハッピーなのがいいよ」

 

善子「フッ・・理解できないとは」

 

花丸「不幸ずら」

 

ダイヤ「鞠莉さんは何かアイデアはありますの?」

 

鞠莉「オフコース!!前から温めていた、とびっきり斬新でハッピーな曲がありま~す!!」

 

 

鞠莉がスマホを立てる。

 

何やら曲を流す様だが・・。

 

 

ルビィ「一体どんな曲が・・?」

 

鞠莉「音楽に合わせて身体を動かせばハッピーになれますの」

 

善子「ふーん」

 

花丸「聴きたいずら!」

 

鞠莉「オッケイ!!はぁ、皆に曲を聴いてもらうこの感覚、2年ぶーりですね~!」

 

果南「鞠莉の事だし分かるよ。流して」

 

鞠莉「へーい!さーいせーい!!!」

 

 

テンション上げ上げな鞠莉が再生ボタンを押すと爆発的な激しいロックが流れる!

 

1年組はあまりに激しい暴音にたまらず這いつくばりながら耳を抑える。

 

 

鞠莉「イエーイ!!!」

 

 

ルビィ「ヒギャー!!」

 

花丸「耳が壊れるジュラァーー!!!!」

 

善子「悪魔よ!いや、悪魔を越えし何か・・・・」

 

 

 

果南「何かいいね、体動かしたくなるっていうか」

 

ダイヤ「まぁたしかに、今までやってこなかったジャンルではありますわね」

 

鞠莉「音楽に合わせて身体を動かせばハッピーになれますの!」

 

果南「そうだね。ラブライブだもん。勢いつけなきゃ」

 

 

ルビィ「ルビィこういうの、苦手・・」

 

ヨハネ「お、音量抑えなさいよ・・」

 

花丸「単なる騒音、ずら・・」

 

 

その頃、千歌の家で説明会用の曲を作っている2年組。

 

 

千歌「うぅ・・・・」

 

梨子「浮かびそうにない?」

 

千歌「うーん。『輝き』ってことが、キーワードだとは思うんだけどね・・」

 

梨子「輝きねー・・」

 

曜「早くしないと果南ちゃん達に先越されちゃうよ・・ん?ヨハネちゃんからだ」

 

千歌「何?」

 

曜「ダイヤさんとこに来て。早急!!だって」

 

千歌「まさか!?」

 

 

場面変わりようちかりこは黒澤家に駆け込む。

 

 

千歌「まさか、もう、できた!?・・ん?」

 

 

果南 「それではラブライブは突破できないよ!!」

 

花丸「じゃあ、その曲だったら突破できるの?マルにはそうは思えないずら!」

 

鞠莉「マリー渾身のロックならば突破出来る自信がありまーす!!」

 

ルビィ「でも、あの曲はaqoursには合わないような・・・・」

 

鞠莉「新たなチャレンジこそ!新たなフューチャーを切り拓くのでーす!」

 

果南「全国優勝目指すにはチャレンジも必要。今のままでは勝てないよ」

 

ダイヤ「更にそこにお琴を」

 

花丸「そして無の境地ずら」

 

果南「それは合わないでしょ」

 

 

善子「はぁ・・・・この有り様よ」

 

曜「これは・・・・」

 

梨子「まずいわね」

 

千歌「あっ・・ハハハ・・・・」

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(Aパート終了)

 

 

ようちかりことダイよしが家前にて話す。

 

部屋ではかなまりと花丸がそっぽを向き合いルビィは困惑。

 

 

ルビィ「うゆゆ・・・・」

 

 

ダイヤ 「やはり、一緒に曲を作るのは無理かもしれませんわね・・」

 

善子「趣味が違いすぎるのよ。特にずら丸と果南さんと鞠莉さんは。鞠莉さんのロックも嫌いではないけどラブライブに勝つには違うと思うわ」

 

曜「そっか・・」

 

梨子 「もう少しちゃんと話し合ってみたら?」

 

善子「散々話会いましたけど・・。ただ、思ったより好みがバラバラで・・」

 

千歌「いいアイデアだと思ったんだけどな。バラバラか・・」

 

千歌「花丸ちゃんはああ見えて気が強いし・・・・」

 

千歌「鞠莉ちゃんと果南ちゃんは意地っ張りだし・・・・」

 

 

梨子「ルビィちゃんはどうなの?」

 

ダイヤ「ルビィも好みではないらしく・・。とにかくバラバラで・・」

 

梨子「でも、それをいつまでも言い訳にしていたらまとまらないし・・」

 

善子「それは・・そうですけども・・」

 

 

ダイヤ「確かにその通りですわね。私達は決定的にコミュニケーションが不足しているのかもしれません。となると・・善ネさん!!」

 

善子「ヨハネ!って善ネさんって何よ!?」

 

ダイヤ「ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ありません。でも、この件は私達で解決して見せます。行きますわよ善子ハネさん!」

 

善子「ここまで来たらわざとでしょブラックデーモン!!」

 

 

よしダイが走って部屋に戻っていった。

 

 

梨子「だ、大丈夫かしら・・」

 

曜「アハハ!二人ともいいコンビじゃん」

 

千歌「し、信じよう。うん・・」

 

 

部屋に戻ったダイよしはある提案を出す。

 

 

かなまりまる「仲良くなる?」

 

ダイヤ「そうですわ。まずはそこからです!」

 

善子「曲作りは信頼関係が大事でしょ?」

 

ルビィ「確かに!!」

 

花丸「でも、どうすればいいずら?」

 

果南「任せて!」

 

善子「何かあるの?」

 

果南「小さい頃から、知らない子と仲良くなるには・・!!」

 

 

場面変わり体操服に着替え学校のグランドでドッジボールを始める6人。

 

 

果南「一緒に遊ぶこと!!」

 

 

ビュォ!!!!

 

 

鞠莉「ナイスボール!」

 

 

超高速なボールがよしまるの間を通り抜け鞠莉がキャッチ。

 

 

善子「何これ・・」

 

花丸「か、勘弁ずら・・」

 

鞠莉「さぁいくよ!よっちゃん!!」

 

ルビィ「善子ちゃん!」

 

善子「ヨハネ!任せて!」

 

鞠莉「マリーシャイニング・・」

 

善子「力を吸収するのが闇。光を消し、無力化して、深淵の後方に引きずり込む…それこそ!!」

 

鞠莉「トルネード!!!」

 

 

 

 

ズドッ!!!!

 

 

善子「ヨハ・・」

 

花丸「ズラァ・・」

 

ルビィ「ピギ・・」

 

 

善子の顔面、花丸の頭とルビィの頭に当たり二人脱落。

 

 

ダイヤ「3人共!大丈夫ですか!?」

 

 

これではダメだと今度は図書館へ。

 

 

花丸「ふぅ~、やっぱりここが一番落ち着くずら~」

 

ルビィ「そうだよね!」

 

善子「フフフ、光に汚された心が、闇に浄化されていきます!」

 

ルビまる「その顔~!!」

 

善子「何よ!聖痕よ!スティグマよ!!」

 

 

鞠莉「あ~退屈~」

 

果南「いやさ・・せっかく晴れてるんだし外で何かすべきだと思うけど。鞠莉はもう・・」

 

花丸「読書というのは一人でももちろん楽しいずら」

 

鞠莉「・・・・」コクコク

 

花丸「でも、皆で読めば、本の感想も聞けて・・」

 

ルビィ「鞠莉ちゃん?」

 

 

鞠莉がいつのまにか付けていた目のシールが剥がれる。

 

 

ルビィ「ヒギャーーー!!!!!!」

 

鞠莉「んー!!暇ー!!」

 

果南「ほらね」

 

ダイヤ「鞠莉さんはこういう静かな場所ではこれですからね・・」

 

 

これでもダメだとバスに乗る6人。

 

 

ダイヤ「という訳で何となく分かったのですが・・このメンバー」

 

 

果南「うわ~!今日は絶好のダイビング日和だね!!」

 

鞠莉「また一緒にトゥギャザーしましょう!!」

 

ダイヤ「というアウトドアな3年生と」

 

 

ルビィ「もうちょっと読みたかったのに」

 

花丸「ドッジボールみたいなのはもうごめんずら・・」

 

ダイヤ「というインドアな1年生に分かれてる、という訳ですね」

 

善子「困ったわね」

 

ダイヤ「あなたもその一人ですわよ」

 

善子「うっ・・・・」

 

 

ダイヤ「仕方ないですわね・・。こういう時は互いの姿を曝け出すしかありません!」

 

善子「互いの姿?」

 

 

ダイヤが提案したのは・・・・。

 

 

ダイヤ「即ち、裸の付き合いですわ」

 

かなまり「裸?」

 

ダイヤ「お黙りなさい。古来日本には、共にお風呂に入ることでコミュニケーションを図り、物事を円滑に進める文化があったのですわ」

 

果南「でも、こんな時間からお風呂か・・」

 

 

善子が恐る恐る入り口にいた。

 

 

善子「堕天使が人前で素肌を晒すなんて、ありえないわ!」

 

花丸「善子ちゃーん!暗黒ミルク風呂というのがあるずら~」

 

ダイかなまり「白黒どっちやねん!!!」

 

善子「ギラリ」

 

 

暗黒ミルク風呂で極楽気分の善子。

 

 

善子「クックック・・体に、体に染みわたる!このパトスが!」

 

花丸「笑いながらお風呂にはいると不気味ずら」

 

善子「うっさい!」

 

 

鞠莉「もう飽きた~」

 

果南「十分あったまったよ~」

 

ダイヤ「少しは我慢なさい!」

 

 

花丸「あれ?ルビィちゃんは?」

 

 

善子「共に浴びようぞ。リトルデーモンよ!」

 

ルビィ「あぁぁ~極楽~~!!」

 

ダイヤ「ル、ルビィ・・?」

 

 

結局特に変化なし。

 

 

ダイヤ「結局何だったんですの?」

 

善子「確かに何しに行ったんだか・・」

 

果南「せっかくお風呂入ったのに雨なんて」

 

鞠莉「はい、果南」

 

 

鞠莉がハンカチを渡す。

 

 

果南「ありがとう」

 

 

花丸「でも、丸はご満悦ずら」

 

ルビィ「ルビィも」

 

ダイヤ「あちらを立てればこちらは立たず。全く」

 

果南「より違いがはっきりしただけかも」

 

善子「どうする?さっきのとこ戻る?」

 

果南「それはちょっとなぁ・・ 」

 

ルビィ「ピション(くしゃみ)!!結局何も進んでないかも」

 

花丸「近くに知り合いのお寺が、あるにはあるずらが・・」

 

 

よしルビダイかなまり「うーん・・・・」

 

 

どこも無さそうなので仕方がなく花丸の知り合いのお寺へと向かう。

 

 

花丸「入っていいずら!」

 

ダイヤ「えっ?こ、ここですの?」

 

鞠莉「いいの?」

 

花丸「連絡したら「自由に使っていい」って」

 

ダイヤ「となると、ここで雨宿りしていくしかないですわね」

 

鞠莉「雨もまだまだやみそうにないし」

 

 

果南「ね、ねぇ。お寺の人に迷惑だし・・やめとかない?」

 

花丸「ここに住んでる訳じゃないから・・いないずら~」

 

果南「いや、でもさ。やっぱり迷惑だって・・ね、ルビィ」

 

ルビィ「う、うん・・」

 

善子「それじゃあ私達だけで入るから。・・ヨハネには感じ取れるわ。今ここで少数になれば周辺に暗黒の扉が開かれ暗黒の住人が現れ魔界に誘われると」

 

果南「ま、魔界!?」

 

ルビィ「そこには何があるの!?」

 

善子「魔界に誘われば最後。この世に戻れなくなってしまうのよ・・。そして、化物に変貌し人の姿そのものではなくなる!!その最期には・・」

 

果南「最期には・・?」

 

ダイヤ「早く行きますわよ」

 

 

善子「あ、待ちなさいよ!!」

 

果南「最期にどうなるの!?」

 

ルビィ「やだ!!ルビィ、地球にいたいよ~!!!」

 

 

涙目になりつつもかなルビも寺の中へ。

 

 

果南「で、電気は?」

 

花丸「ないずら」

 

鞠莉「リアリー?」

 

果南「どどどどうする?私は平気だけど・・」

 

 

ドン!!

 

 

果南「うわっ!!」

 

 

果南、ダイヤにしがみつく。

ルビィもダイヤにしがみつく。

 

 

鞠莉「他にすることもないし曲作り?意外とパァーっとできるかも!」

 

ルビィ「でも、また喧嘩になっちゃったりしない?」

 

果南「・・曲が必要なのは確かだしやれる限りやってみようよ」

 

ダイヤ「そうですわね」

 

ダイヤ「歌詞は進んでるんですの?」

 

 

善子「ずら丸。どうなのよ?」

 

花丸「一応書いてるには書いてるけど・・」

 

 

花丸の歌詞は無難な仕上がりに見えたが・・。

 

 

ダイヤ「『一つになれば無の境地が生まれ』・・」

 

果南「『最後まで無で行こう』・・」

 

鞠莉「まだ無の境地に拘ってるの?」

 

花丸「無の心こそ究極への境地ずら」

 

鞠莉「何だか熱くなれない歌詞ね」

 

花丸「マルは熱くなれるずら!」

 

ルビィ「善子ちゃん。衣装のデザインはどう?」

 

善子「・・フフ、漆黒の闇こそが堕天使ヨハネにとっての光!そして、無への境地に必要なのは黒の無心!!」

 

 

善子の衣装のデザインは過激な衣装・・。

 

困惑するルビかなまりと身体が震えるダイヤ。

 

 

善子「決定ね」

 

ダイヤ「何なのですのこれは!!」

 

善子「無になるべく余計な部分は取り外し・・」

 

ダイヤ「破廉恥ですわ!!前にも言ったはず。節度を持ってやるべきと!」

 

善子「お前にはそうみえてるのだろうな。お前には!」

 

ダイヤ「お、お前って・・!あなたって人は!!」

 

ルビィ「作曲の方は?」

 

鞠莉「進んでるよ。千歌っち達の様に元気な曲の方がいいに決まってる」

 

ルビィ「でもあれは・・」

 

花丸「苦手ずら」

 

 

果南が何かに気付きビクビク震えている。

 

だが、それは猫で果南になつく。

 

 

果南「なんだ、お前だったのか」

 

 

ダイヤ「破廉恥な衣装だけでなくお前呼ばわりとは!!」

 

善子「なな、何よ!生徒会長なのに!」

 

ダイヤ「それは関係あるのですの!!」

 

 

ダイよしが追い掛けっこしその追い掛けっの風で蝋燭が消えて真っ暗に・・。

 

 

花丸「真っ暗ずら」ニッコリ

 

 

よしルビダイかなまり「ひぎゃーーー!!!!!」

 

 

蝋燭は再度花丸がつけたが全然決まらず悩む6人。

 

 

善子「一体私達、どうなっちゃうの?」

 

花丸「全然かみ合わないずら」

 

果南「このままだと、曲なんか出来っこないね・・」

 

ダイヤ「そうですわね」

 

ルビィ「でも、何かきっかけがあればすぐに出来るってルビィ思う」

 

鞠莉「確かに、情熱という部分だけは私達は一つだけど・・」

 

花丸「その情熱が正反対ずら・・」

 

ルビィ「うゅ・・・・」

 

 

 

 

 

 

ピチャ

 

 

ダイルビ「ピギャ!!!!」

 

 

花丸「雨漏りずら!」

 

善子「もう最悪!」

 

 

雨漏りを防ぐためにメンバーが動く。

 

しかし、それは気が付けば・・?

 

 

果南「こっちにお皿あった」

 

鞠莉「今度はこっち。えっと・・」

 

ダイヤ「鞠莉さん。こちらにお茶碗がありましたわ」

 

善子「こっちにもお皿ちょうだい」

 

花丸「丸達もずら」

 

 

皿に雨の雫の落ちる音がそれぞれ違う。

 

それぞれが違う・・・・。メンバーは気付く。

 

 

ダイヤ「テンポも、音色も、大きさも」

 

ルビィ「一つ一つ。全部違ってバラバラだけど」

 

花丸「一つ一つが重なって」

 

善子「一つ一つが調和して」

 

果南「一つの曲になっていく」

 

鞠莉「案外私達は簡単な事に気がつかなかっただけなのかもね」

 

 

6人は笑い合う。答えを見つけた。

 

些細な事から一つになり一人一人に違いがあって当たり前なのだと。

 

 

花丸「よーし!今日はここで合宿ずらー!!」

 

果南「えっ、嘘でしょ?」

 

鞠莉「オッケーでーす!!」

 

花丸「きちんとお布団はあるずら!」

 

ルビィ「あ、あるんだ・・・・」

 

 

6人は一致団結!

 

 

曲のコンセプトも決まるが決まった時には夜も遅く明日から本格的に作り上げていく事に。

 

果南は鞠莉にしがみつきながら寝ており、ルビィは花丸にしがみつきながら寝ていた。

 

 

ダイヤ「・・・・うぅん?」

 

善子「これをこう・・いや、ダメだわ」

 

ダイヤ「善子さん。まだ起きてたのですか?」

 

善子「ヨハネ。・・あの、ダイヤさん。今日・・いえ、昨日ね今。昨日は勢いとはいえお前と呼んですみませんでした」

 

ダイヤ「もう、気にしてませんわよ。それよりも衣装のデザインまだ考えていたのですか?」

 

善子「ダイヤさんやルビィの発想通りに描こうとしてるのだけれどなかなか思い付かなくて・・」

 

ダイヤ「あなたは一人ではないのですのよ」

 

善子「えっ?それは分かってるけど・・」

 

ダイヤ「今回のテーマとして必要なのは美しく舞い上がる華のイメージ。踊り、また踊りと・・熱く踊れば踊るほど華が可憐に舞うイメージで・・」

 

善子「舞い上がる華・・・・」

 

ダイヤ「・・昨日は疲れたでしょう。早く寝た方がいいですわよ。夜更かしはお肌に悪いので」

 

善子「そうね。それじゃもう寝るわ!」

 

 

善子一人布団に入り眠ろうとした時。

 

 

善子「ダイヤさん。昨日、今日とありがとうございました。ダイヤさん達3年生がいたから今があって全国にもいけて・・」

 

ダイヤ「そんな事ないですわよ・・って」

 

善子「・・・・」クークー

 

ダイヤ「相当疲れておられたのでしょうね・・」

 

 

ダイヤが優しくきちんと布団を首もとまで掛けてあげた。

 

 

ダイヤ「ありがとうが言いたいのはこちらの方ですわよ」

 

 

蝋燭の火を消しダイヤも寝る。

 

 

 

 

 

 

ーーある朝

 

 

2年組も千歌の家で寝泊まりしていた様だ。

 

千歌は屋根上で太陽を見ていた。

 

 

曜「千歌ちゃーん!」

 

梨子「そんな所で何してるのー?」

 

千歌「見えたんだ。今何を言いたいか、何を思っているのか。私が私に問いかけていた、答えが!」

 

 

千歌ー!!

 

 

曜「あ、1年生、3年生組だ!」

 

梨子「曲は出来た?」

 

 

ダイヤ「バッチリですわ!」

 

果南「衣装製作ももうすぐ終わるよ」

 

ルビィ「皆の意見が合った一曲!」

 

鞠莉「マリー達は正にパーフェクトでーす!」

 

花丸「もう、迷ったりしないずら」

 

善子「そっちこそ出来たの?」

 

 

曜「もちろん!同時に完成だね」

 

千歌「よーし!!2曲分あるから頑張らないと!学校とラブライブにむけて!」

 

 

気合いが入る千歌達!

 

しかし、鞠莉から電話が・・・・。

 

そして、十千万では。

 

 

美渡「志満姉!!」

 

志満「どうしたの美渡ちゃん」

 

美渡「この前の雨で・・・・」

 

 

続く

 

 

今回の変更点

 

 

① 結局本編通り2年組と1年、3年組となったが決まるまでは善子が2年組の所に入る予定になっていた。

 

② 二手に別れるのを提案したのはダイヤ

 

③ 果南と鞠莉と花丸が合わず2年組を呼んだときに待っていたのはダイヤと善子。ルビィは何とかかなまりまるを仲裁しようとしていた。

 

④ 歌詞は花丸。善子は衣装デザイン担当

 

 

千歌「次回」果南「暖かい」

 




本編同様1年、3年のお話でした。ルビィは元祖aqoursを知っていて後に加入予定だったので鞠莉の家にも入ったことがある設定。善子も衣装係なのでダイヤ、ルビィ絡みも多くなり今回はダイヤと善子の関係性が強く前に出た話となっています。そして、3年組が善子が梨子を怖がっているのに気付いているのも後の展開に繫がっていきます


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

暖かい

ここも大幅改変です。動くのは何もAqoursの9人だけではありません


 

 

鞠莉「えぇぇーー!!でも!」

 

果南「今度は何?」

 

ダイヤ「良い知らせではなさそうですわね」

 

 

鞠莉「実は、学校説明会が一週間延期になるって・・」

 

ダイヤ「えっ!?」

 

ルビィ「そんな・・」

 

花丸「一週間って・・」

 

善子「翌週の日曜ってこと!?」

 

 

鞠莉「雨の影響で道路の復旧に時間がかかるので、一週間後にした方がいいと・・」

 

梨子「確かにその考えはわかるけど!」

 

曜「でも、よりによって!」

 

 

全員が悩む中、一人天真爛漫な千歌。

 

瓦の屋根をぴょんぴょん跳びメンバーの前に。

 

 

千歌「どうしたの皆。その分もっと良いパフォーマンスになるよう頑張ればいいじゃん!」

 

ダイヤ「どうやら状況が分かってないようですわね」

 

 

曜「問題です!ラブライブの予備予選が行われるのは?」

 

千歌「学校説明会の次の日曜でしょ?」

 

梨子「ですがそんな時、その説明会が一週延びるという知らせが届きました。ラブライブ予備予選の開催日は変わりません」

 

 

ようりこ「2つが開かれるのはさて、いつでしょう?」

 

千歌「そんなの簡単だよ!・・・・ん?」

 

千歌「あーーー!!!」

 

ダイヤ「ようやく分かったのですわね」

 

 

千歌「同じ日曜じゃん!!!」

 

 

美渡「そりゃ大変だねー」

 

果南「どうすれば・・」

 

 

3話 暖かい

 

 

突如の学校説明会の日にち変更に体育館で話し合うメンバー。

 

 

ダイヤ「ここがラブライブ予備予選が行われる会場。今回はここで特設ステージを作って行われることになったのですわ」

 

千歌「ここ!?」

 

善子「山の中じゃない」

 

千歌「それで、学校は?」

 

花丸「こっちの方角だけど、バスも電車も通ってないから・・」

 

梨子「じゃあそっちに向けて電車に乗り継いで・・」

 

ダイヤ「あーごちゃごちゃしてきましたわ!!」

 

鞠莉「到底間に合いませーん・・・・」

 

 

曜「空でも飛ばなきゃ無理だねこれ・・」

 

善子「堕天使の翼で・・」

 

花丸「おぉっ!!」

 

ルビィ「善子ちゃん!!」

 

善子「嘘よ、嘘!常識で考えなさい!」

 

 

曜「フフ。ここに我がトビウオの加護を含めれば・・!!」

 

果南「・・その手があったね!堕天使ヨハネの翼と海神ヨーのトビウオの加護で大空からダイビングってね~!!アハハハハ」

 

果南「じゃあ、飛べる?」

 

ようよし「・・ごめんなさい!!」

 

千歌「そうだよ!空だよ!」

 

 

千歌《じゃあ、皆!次の会場が待っているので》

 

ダイヤ《浦女魂に不可能はないですわよ~!!ダイヤッホー!!!》

 

 

善子「ヘリで移動!?」

 

花丸「未来ずら~」

 

ルビィ「かっこいい・・」

 

曜「スーパースターじゃん!」

 

 

ダイヤ「何故、私なのですか!?それにダイヤッホーって!」

 

 

千歌「ていうわけで鞠莉ちゃん!」

 

鞠莉「さすが千歌っち!その手がありましたー!すぐヘリを手配して、と言えると思う?」

 

千歌「ダメなの?」

 

鞠莉「オフコース!パパには自力で入学希望者を100人集めると言ったのよ!今更力貸してなんて言えませーん!」

 

果南「ちょっと、地図踏んでるよ」

 

鞠莉「あっ・・」

 

千歌「はぁ・・ダメか・・」

 

花丸「空がだめだったら海は?」

 

ダイヤ「船ですわね」

 

千歌「果南ちゃ~ん!」

 

果南「いくら千歌の頼みでもそれは無理だよ。日曜仕事だし」

 

千歌「うぅ~。じゃあ曜ちゃん!曜ちゃん家の船で・・」

 

 

千歌《ふ~っ!陽射しが気持ちいい!!あっ!》

 

梨子《見て~!私今、水色の風になってるの~!捕まえてね!ふふっ》

 

 

ルビィ「素敵・・」

 

梨子「そんな恥ずかしいこと言えないわよ・・」ハワワ

 

曜「そもそもパパの船そんなんじゃないし」

 

千歌「これもダメか」

 

 

ダイヤ「現実的に考えて、説明会とラブライブ予選、2つのステージを間に合わせる方法は1つだけ」

 

曜「1つ、あるの?」

 

ダイヤ「えぇ。予備予選出場番号1番で歌った後、すぐであればバスがありますわ。それに乗れればギリギリですが説明会には間に合います」

 

千歌「ほんと!?」

 

ダイヤ「ただし、そのバスに乗れないと次は3時間後・・。つまり、予備予選で歌うのは1番でなければいけません」

 

梨子「順番って、どうやって決めるの?」

 

ルビィ「それは!!!」

 

 

場面変わり抽選会場に。

 

抽選会場で1番を引けばバスに乗り間に合う。

 

千歌の目は真剣だ。

 

 

千歌「抽選・・!!」

 

ダイヤ「そうです。代表が自らのグループの順番を決める!」

 

曜「責任重大だね・・」

 

果南「誰がいく?」

 

ルビィ「ここはやっぱりリーダーが・・」

 

千歌「そ、そう?」

 

梨子「千歌ちゃん。本日のしし座、超凶よ!」

 

千歌「自信なくなってきた・・」

 

果南「じゃあ鞠莉かな?」

 

鞠莉「ノー。ここは最初から参加していた」

 

ダイヤ「曜さん?」

 

曜「私?」

 

花丸「それがいいずら。運もよさげずら」

 

曜「でも、ほんとに私でいいの?」

 

 

アキバレポーター「それでは、抽選会スタート!!」

 

 

善子「悪魔最大のピンチは、堕天使界のレジェンドアイドル、このヨハネが、いきまーす!!」

 

花丸「ないずら」

 

ダイヤ「ぶっぶーですわ」

 

善子「何でよ!?」

 

千歌「だって、じゃんけんずっと負けてるし」

 

ルビィ「この前なにもないところで海落ちちゃうし」

 

花丸「丸達がいつもハッピーなのは善子ちゃんのおかげずら」

 

善子「普段は運を溜めてるのよ!見てなさい、いざという時の私の力を・・!」

 

果南「早くしなよ。誰が引いても同じだし私が引こうか?」

 

善子「待ちなさーいパワフルデーモン!!パワフルデーモンが引けばガラポンがぶっ壊れてくじどころではないわ!!」

 

果南「いや、そんなに力ないって・・」

 

ようちか「ジーッ・・・・」

 

果南「な、何よ!?あ、あるわけないでしょ!!」

 

ダイヤ「善ハネさん。あなたがそこまで言うのなら、ここで私とじゃんけんしましょう」

 

善子「ヨハネ!」

 

ダイヤ「ちなみに私の本日の運勢は超吉ですわ!」

 

梨子「ダイヤさんも見てたんだ」

 

 

ダイヤ「・・とにかくよろしくて?」

 

 

善子何も言わず首を縦に振る。

 

 

ダイヤ「じゃあいきますわよ」

 

 

よしダイ「じゃーんけーん・・!!」

 

 

善子はチョキを出そうとしたが誰かに尻を軽く叩かれパーに。

 

ダイヤはグーだった。

 

 

ダイヤ「!?」

 

ルビィ「すごい善子ちゃん!」

 

花丸「善子ちゃんがパーで勝ったずら!」

 

善子「ずら丸、あんた今なんかしたわよね!?」

 

花丸「知らないずら~」

 

ダイヤ「あなたの力、信じましょう。さぁ引いてらっしゃい!栄光の1番を!!」

 

 

果南「全く・・長いよ」

 

鞠莉「まぁまぁ。ん?」

 

 

会場にいる他のスクールアイドルはaqoursに注目している。

 

静岡代表として全国出場を果たした実力者として見られているのだ。

 

 

鞠莉「凄く注目されてるわね」

 

果南「当たり前。静岡県勢で一番ランキングが上にいるんだから」

 

 

アキバレポーター「次はaqours!お願いします!」

 

 

鞠莉「全国・・行きたいね」

 

果南「行きたいじゃない。行くの。そして、優勝する」

 

 

曜「いっちょやっちゃえ!!堕天使ヨハネーー!!!」

 

梨子「ちょっと曜ちゃん!皆見てるわよ!」

 

 

善子「堕天使ルシフェル・・そして、数多のリトルデーモン達よ」

 

 

ダイヤ「頼みますわよ。神様、仏様、ヨハネ様」

 

花丸「ちゃんとヨハネって言ったずら!」

 

 

善子「ヨハネを含む、全魔力をここに召喚せよ!」

 

 

ルビィ「ルビィの魔力上げる!!」

 

千歌「魔力はないけど蜜柑なら!!」

 

 

善子「ヨハネ、堕天!!」

 

 

ガラポンを回す善子。メンバーが1番を願う!

 

 

aqours(1番・・1番・・!!)

 

 

パネルが1番に!

 

 

aqours「おぉー!!!!!!!!!」

 

 

パネルが1番に・・!?

 

ガラポンから出た球の数字は!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アキバレポーター「aqours、24番!!」

 

 

善子「不死・・フェニックス!!」

 

 

善子以外の8人倒れる。

 

 

花丸「喜んでる場合じゃないずら・・」

 

 

抽選会が終わり喫茶店に。

 

クレープを食べながら千歌は悩む。

 

 

千歌「・・で、どうするの!24番なんて中盤じゃん!ど真ん中じゃん!」

 

善子「仕方ない。堕天使の力がこの数字を引き寄せたのだから・・」

 

ルビまる「・・・・」

 

善子「も、申し訳なーい!!」

 

梨子「善子ちゃんだけが悪い訳じゃないよ」

 

善子「う、うん・・・・」

 

 

果南「でもこうなった以上、本気で考えないといけないね」

 

ダイヤ「説明会か、ラブライブなのか・・」

 

千歌「どっちかを選べってこと・・?」

 

ダイヤ「そうするしかありません」

 

ダイヤ「今必要なのは、入学希望者を集めること!効果的なのは、ラブライブではありませんか?」

 

曜「沢山の人に見てもらえるし・・」

 

ルビィ「注目されるし・・」

 

 

鞠莉「でも、説明会はどうするの?」

 

果南「学校を見捨てる訳にはいかないもんね」

 

梨子「それはそうだけど・・」

 

花丸「それもそうずら」

 

善子「じゃあどうすんのよ?」

 

果南「どっちかだよ」

 

梨子「わかってるけど・・」

 

 

果南「学校説明会に出るべきだという人は?」

 

aqours「・・・・」

 

 

果南「じゃ、ラブライブに出るべきだと思う人」

 

aqours「・・・・」

 

 

花丸「決められないずら・・」

 

千歌「そうだよ。だって、どっちも大切だもん」

 

千歌「どっちも、とても・・」

 

 

果南「千歌・・・・」

 

 

善子「私のせいで・・・・」

 

 

場面変わり夜に。千歌は家で一人考え込む。

 

 

梨子「千歌ちゃん・・」

 

 

隣の梨子は心配するも落ち込んでる千歌をそっとしておく事に。

 

一方旅館内ではヘロヘロの美渡が旅館のソファーに座り込んでいた。

 

 

美渡「フェー・・・・」

 

志満「朝早くからお疲れ様」

 

美渡「・・千歌は?」

 

志満「千歌ちゃんは物凄く悩みながら部屋にこもってるわ」

 

美渡「まぁ、悩んでる理由は分かってるけどね」

 

 

 

 

千歌「はぁ、何かいいアイディア出てこないかなぁーもう!」

 

 

 

ベッドでゴロゴロ暴れながら悩む千歌。その時、スマホが鳴る。

 

 

千歌「善子ちゃんは悪くないよ・・」

 

 

善子から謝罪のメッセージが送られる。自分のせいで混乱させたことを凄く申し訳なく思っていたのだ。

 

 

千歌「よーし!」

 

 

善子はその頃、家で深く落ち込んでいた。

 

 

善子「どこまで不幸を呼ぶのよ・・バカ。善子のバカ!役立たず!!」

 

善子「こんな大事な時に・・くっ・・うぐっ・・・・電話?」

 

 

千歌からの電話だった。

 

 

千歌「善子ちゃん。・・・・ガオー!普通怪獣ちかちーからの電話だぞー!!」

 

善子「本当に・・ごめんなさい。千歌さ・・いえ、リーダー」

 

千歌「リーダーだなんて呼ばなくったっていいよ」

 

善子「あんな自信満々にくじを引いたのに・・ほんと恥ずかしい、消えたい」

 

千歌「消えちゃダメだよ!善子ちゃんは大切な仲間でaqoursの一員なんだから!!」

 

善子「けれど、私が1番を引けばこんな事態には・・」

 

千歌「くじなんだから仕方ないって。誰も善子ちゃんを責めないよ」

 

善子「・・でも、どうするの?リーダー・・いえ、千歌さんはどっちにするの?」

 

千歌「それは・・・・」

 

善子「他にも方法ならあるにはあるけども・・」

 

千歌「本当!?」

 

善子「私達は1人じゃない。9人いるからそれで・・・・」

 

 

次の日の部室で・・。

 

 

果南「二つに分ける?」

 

千歌「うん。5人と4人、二手に分かれて、ラブライブと説明会両方で歌う。それしかないんじゃないかな」

 

梨子「で、でもそれは・・・・」

 

鞠莉「けど、4人または5人で予選を突破できるか分からないデース」

 

善子「・・嫌なのはわかるけど、じゃあ他に方法あるの?」

 

aqours「・・・・」

 

 

夕暮れの河川敷で悩むようちかりこ。

 

 

梨子「善子ちゃんの言う通り最善の策を取るしかない・・」

 

梨子「私達は奇跡は起こせないもの」

 

曜「あっ!あの蜜柑運ぶやつでジェットコースターみたいな感じってのはどう?」

 

 

曜《全速前進!!ヨーソロー!!!》

 

果南《もっとスピード上げるよ~!!》

 

 

千歌「曜ちゃん。流石に無茶だって」

 

梨子「諦めたくない気持ちは分かるけども・・」

 

曜「やっぱり9人で歌いたい、踊りたい・・・・」

 

 

 

同時にバス停前で話すよしルビまる

 

 

善子「私はどっちもやりたい。こうなってしまった以上は・・」

 

花丸「善子ちゃん・・」

 

ルビィ「善子ちゃんの判断、ルビィはいいと思う」

 

善子「ルビィ・・」

 

ルビィ「どっちも放っておけないもん。それにラブライブにも出たいし学校説明会にも出たい」

 

ルビィ「だったらそれしかないよ。5人でも4人でも・・離れてもaqoursの皆の思いは変わらないよ!」

 

花丸「そうずら。丸も善子ちゃんの意見に賛成!」

 

善子「ずら丸、ルビィ・・」

 

 

ギュッ!!

 

 

善子がルビまるを抱き締める。

 

その目には涙が溢れていた。

 

 

善子「ありがとうね・・。あんた達と友達で良かった・・!」

 

ルビィ「善子ちゃん・・」

 

花丸「善子ちゃんが起こした不幸は皆で必ず幸せにつなぐずら」

 

 

3年組はそれぞれ帰っていたが果南だけは千歌の家に向かっていた。

 

 

志満「あら、果南ちゃん」

 

果南「志満姉さん!美渡先輩はまさか・・」

 

志満「フフ。浦女魂は滅ばせやしないってね」ウインク

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(Aパート終わり)

 

 

そして、当日・・予定通り学校説明会とラブライブ予備予選が行われる。

 

 

ラブライブ予備予選の会場では・・。

 

 

曜「今前半が終わったって」

 

千歌「いよいよだね」

 

ルビィ「大丈夫・・大丈夫・・」

 

梨子「ルビィちゃん」

 

ルビィ「ルビィは大丈夫!大丈夫・・」

 

梨子「私達が付いてる・・今までの練習を乗り越えてきたのだから!胸張っていきましょう」

 

曜「ルビィちゃんとダイヤさんとヨハネちゃんが作った衣装すっごく可愛いよ!」

 

 

 

ダイヤ「おまたせいたしましたわ」

 

ルビィ「ハァッ!!」

 

千歌「ダイヤさん!」

 

梨子「きれい・・」

 

ダイヤ「そ、そうですか?」

 

ルビィ「ルビィ、ずっとずっと思ってたんだ。お姉ちゃん、絶対似合うのにって・・」

 

ダイヤ「ルビィ・・」

 

 

ダイヤはルビィを優しく抱き締める。

 

 

千歌「いい妹さんだね。ダイヤさん」

 

ダイヤ「もちろん。自慢の妹ですわ」

 

 

ようちかりこルビダイはaqoursの名を呼ばれ光の先へ目を向ける。

 

 

ダイヤ「さて・・・・行きましょうか」

 

ルビィ「うん!」

 

曜「ヨーソロー!」

 

梨子「ええ!」

 

千歌「行こう!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9人で最高のライブに!!!

 

 

善子「フフッ・・」

 

花丸「丸達も準備善子さんずら」

 

善子「ヨハネ!」

 

鞠莉「オフコース!!」

 

果南「さぁ、楽しもうか」

 

 

ラブライブ予備予選に9人が出場している。

 

会場にはまばらな客。拍手も少ない。よいつむトリオも来ているが観ているのはいつきとむつのみ。

 

二人は声を上げ盛り上げようと頑張っている。

 

そして、千歌達はライブを行う。

 

 

MY舞☆TONIGHTが歌われる。

 

 

衣装は善子がデザインし作ったのはルビィ、ダイヤ。

 

作曲は鞠莉と少し助けを借りて梨子。

 

作詞は花丸。

 

振り付けは果南。

 

 

美しく舞い歌うメンバーに会場も釘付け!

 

ライブは大成功に終わった!!

 

全力でやりきったaqoursにまばらだった会場から拍手が飛び交う!

 

ライブが終わり舞台裏に。その時だった。

 

 

千歌「あ、よしみちゃん」

 

よしみ「ハァッ、ハァッ・・皆!来たよ!!」

 

 

千歌「行こう!」

 

曜「うん!!」

 

梨子「今回は私達だけじゃない!」

 

 

メンバーが会場を後にし大急ぎで着替え外へ。

 

外には一台の沼津の中学校のスクールバスが!!

 

 

aqours「ワーーッ!!!!」

 

 

花丸「す、凄い・・!」

 

 

 

 

 

 

 

 

ほら、aqoursの9人とよいつむ達も乗るんだよ!!

 

 

果南「美渡先輩・・」

 

美渡「ったく、こういう時も自分達でどうにかしようとか思うんじゃないってのバカナン!!」

 

鞠莉「しかし、マリー達は・・」

 

美渡「何?小原家がどうとか言いたいのかい?大人が助けたらダメだとかルールあるの?」

 

 

千歌「美渡姉・・・・」

 

 

美渡「果南。少なくともあんたには口うるさく言ったよ。『何か困ったら時間があったら話にのる』ってね」

 

美渡「いいじゃんか。誰かに甘えたって。私だって浦女卒業生なんだよ。廃校なんて嫌に決まってるんだから!!」

 

 

果南は美渡の熱い思いに涙が溢れる。

 

志満が千歌の頭にポンと優しく手を置き頭を撫でる。

 

 

志満「千歌ちゃんはとっても頑張り屋なのは知ってるわ。甘えず自分達でどうにかしようって考えるのも」

 

志満「でもね、あなた達だけじゃないの。学校が無くなってほしくないのは。だから、スクールアイドルで輝ける力を持っている千歌ちゃん達が希望なの」

 

 

曜「希望・・」

 

ルビィ「ルビィ達が・・」

 

 

 

美渡「あたし達の浦女魂も学校説明会に持っていきな!!」

 

 

美渡と志満が拳を突き出す。

 

メンバーが美渡と志満の拳を合わせる。

 

 

そして、スクールバスに乗り込む!

 

 

果南「ありがとうございます・・。美渡先輩」

 

美渡「涙は廃校を救ってラブライブ優勝してから!こんなサポートの一つくらいで泣いてんじゃないよ」

 

志満「果南ちゃん」

 

果南「志満姉さん!!」

 

 

果南は志満に抱きつく。

 

 

志満「ハグ、ね」

 

果南「うん。ハグ・・」

 

 

ルビィ「あんなに甘える果南ちゃん。初めてみた・・」

 

千歌「果南ちゃーん!急いで!」

 

 

果南「必ず先輩達の想いは私達が・・!」 

 

美渡「ええ。限界までやりきるんだよ!!」

 

 

千歌達とよいつむトリオがスクールバスに。

 

美渡が力強く手を振り、志満も同じように手を振りながら右手で善子のギランをしていた。

 

志満も堕天した様だ。

 

 

美渡「はぁ・・ほんと疲れた」

 

志満「美渡ちゃん本当に頑張ったものね」

 

美渡「結局志満姉が先に声掛けてたとは思ってなかったけど」

 

志満「フフッ・・だって、ここに住む人達皆、暖かいから」

 

美渡「まぁ、そうだよね」

 

 

バスの中で果南は美渡が内浦で必死に呼び掛け道路の復旧を目撃しておりそれを思い出していた・・。

 

 

美渡『お願いします!道路の復旧を手伝ってください!!』

 

美渡『道路の復旧が早く終われば浦の星の廃校を止められるかもしれないのです!』

 

美渡『お願いします!!』

 

 

果南「かなわないや・・先輩にはいつまでたっても」

 

鞠莉「必ず廃校を阻止しないといけなくなったわね!」

 

果南「そうだね」

 

 

ダイヤ「私が生徒会長として悩んでいた時も美渡お姉様がお話にのってくれましてね・・」

 

千歌「そういえば美渡姉って浦の星で昔生徒会長やってたっけ・・」

 

ダイヤ「ええ。千歌さん。あなたもいいお姉様方をお持ちですね」

 

千歌「えへへ・・美渡姉はいつも口うるさいし志満姉は怒ったら凄く怖いけどね」

 

 

曜「すっかり志満姉さんも堕天しちゃうとは」

 

花丸「驚きずら」

 

 

ルビィ「ルビィ、やっぱり浦の星無くなってほしくない!」

 

梨子「そうだね。こうして人々に支えられて助けられたのだから・・私達が希望ならそれに応えないと!」

 

ルビィ「うん!」

 

 

善子「リーダー」

 

千歌「別にリーダーって呼ばなくても・・」

 

善子「・・本当にありがとうございました!!」

 

 

善子が立ち上がり千歌に深々と礼をする。

 

千歌はにっこりと笑顔で善子に話し掛ける。

 

 

千歌「だから私達は気にしてないって。それに何も言ってないよ。美渡姉と志満姉とそして内浦の皆が道路復旧をしてくれたから今があって・・」

 

善子「そうだけれども・・」

 

千歌「私、思うんだ。奇跡を最初から起こそうなんて人いないと思う」

 

千歌「ただ一生懸命、夢中になって、何かをしようとしている。なんとかしたい、何かを変えたい!それだけのことかもしれない」

 

千歌「そんな私達を信じて皆が一つになって学校を守りたい!!その思いがつながってるんだって!」

 

千歌「だから、起こせるよ奇跡!私達にも!皆にも!」

 

 

いつき「学校が見えてきた!」

 

 

千歌「よーし!!学校説明会も最高のライブにしよう!!!」

 

 

aqours+よいつむトリオ「オーー!!!!」

 

 

そして、学校説明会において披露される君のこころは輝いてるかい?

 

学校説明会に来て学生全てがaqoursに注目。

 

浦の星の生徒達でシャボン玉を作り演出も積極的だ。

 

こちらもライブは大成功を収める!!

 

 

ライブが終わった後の夕暮れ。メンバーは誓う・・。

 

 

千歌「どっちにするかなんて選べないし、どっちも叶えたい」

 

曜「一人じゃ叶えられないかもしれないけれど・・」

 

梨子「皆の暖かさがあって・・」

 

花丸「浦の星を愛する思いがあって・・」

 

ルビィ「一人一人が力を合わせて・・」

 

善子「諦めず真っ直ぐに・・」

 

ダイヤ「強い思いがあれば・・」

 

果南「皆が輝ける」

 

鞠莉「だから諦めない。皆の希望を叶えるために」

 

 

千歌「行こう!諦めず心が輝く方へ!!」

 

 

続く

 

 

 

 

 

今回の変更点

 

 

①抽選会場の時にaqoursは全国大会へ行ったスクールアイドルの強豪として注目されている

 

②抽選を外したことで善子は深く責任を感じ千歌に謝罪する(夜の梨子との会話はなくユニットを分ける提案は善子から話される)

 

③農業用モノレールでの移動は却下される

 

④MY舞☆TONIGHTのライブではライブが始まる瞬間でなく前から5人が顔出ししている

 

⑤農業用モノレールの移動の変わりに美渡が(正式には志満が既に声を掛けている)内浦の人や学校の卒業生を集めて道路の復旧に取り組んでおり道が通れるようになり更にスクールバスも提供

 

⑥美渡は高校時代生徒会長をやっていた

 

⑦自分達だけじゃなく内浦の皆のつながりと暖かさを感じ取ったaqours

 

 

ルビィ「次回」ダイヤ「ダイヤさんでもダイヤ様でもない」




今回のメインはむしろ美渡ですね。浦の星の卒業生としてオリジナル設定で生徒会長をやっている様にし学校に強い愛を美渡も志満も持っている事に。

いいじゃんか。誰かに甘えたって。私だって浦女卒業生なんだよ。廃校なんて嫌に決まってるんだから!! 

無理難題にぶち当たった時、どうしても無理なら大人に相談しても構わないと思うんです。助け合うことは何も生徒だけの問題じゃない事だってあるのですし


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

ダイヤさんでもダイヤ様でもない

二期4話は二期で一番評価が高く人気の回ですね。この回はスクールアイドルにとって必要なお金の問題、ダイヤの悩み、果南と鞠莉が1年とも仲良くなってる描写、1年と2年の絡みとほぼ言うことなしの良回でした


前回のラブライブ!サンシャイン!!

 

 

千歌「運悪く学校説明会とラブライブ予備予選が重なってしまった私達」

 

花丸「抽選会で1番を当てればバスに乗れるチャンスがあったけど・・」

 

善子「当てた番号は24番・・不死鳥!!」

 

曜「どうしようかと色々考えていたけど・・」

 

鞠莉「やっぱりどちらも選べない・・」

 

梨子「当日、私達はラブライブ予備予選に」

 

ダイヤ「ライブの方は最高の出来。そして・・」

 

果南「会場の外にはバスがあった!」

 

千歌「美渡姉や内浦の皆が私達を助けてくれた!」

 

美渡『私だって浦女卒業生なんだよ。廃校なんて嫌に決まってるんだから!!』

 

果南「こうして私達は学校説明会でのライブも行えたのだった!」

 

 

 

 

朝、梨子がベランダで伸びをしながら景色を眺める

 

 

梨子「ん?」

 

千歌「おっはよー!先行ってるねー!」

 

志満「早いのね」

 

千歌「おはようしいたけ。美渡姉も志満姉もいってきまーす」

 

志満「今日は雨かしら・・」

 

美渡「今日は確か予選予選発表だったな・・」

 

 

朝早く来た千歌は鼻唄を歌いながら部室の窓を拭いていた。

 

 

ダイヤ「随分機嫌いいですわね」

 

ヨハネ「こんな時に・・」

 

果南「もしかして忘れてるのかも」

 

梨子「その可能性が高い気がする」

 

鞠莉「リアリー?」

 

梨子「千歌ちゃん。今日、何の日か覚えてる?」

 

千歌「ん?ラブライブの予備予選の結果が出る日でしょ?」

 

千歌以外の8人「おお!」

 

花丸「覚えていたずら」

 

ルビィ「緊張しないの?」

 

千歌「全然!あんなに上手く歌えてあんなに上手く踊れたもん」

 

千歌「昨日、聖良さんにも言われたんだよ」

 

 

聖良『私が見る限り、おそらくトップ通過です ね』

 

千歌『ホントですか!?』

 

聖良『ふぇっ!?』

 

 

千歌「って!」

 

善子「暗黒聖雪の長女・・」

 

果南「そう」

 

 

果南の目は鋭くなっている。

 

 

ルビィ「きたー!!」

 

 

パソコンをずっと見ていたルビィが予選発表の結果を待っていた。

 

千歌以外の8人が緊張しながら結果を見る。

 

 

花丸「緊張するずら」

 

ルビィ「行きます!」

 

 

予備予選通過をクリックすると早速aqoursが表示された!

 

 

千歌以外の8人「おお~!!!」

 

千歌「ね!」

 

曜「もしかしてこれ、トップって事?」

 

ルビィ「通過する時の並びはいつもトップからで・・・・で、集計は・・」

 

梨子「ちょっと待って!この線グラフって、私達断トツじゃないの!?」

 

花丸「やったずら~!」

 

果南「うむ!よきにはからえ!」

 

ダイヤ「えっ?」

 

善子「鞠莉!」

 

鞠莉「オーイエース!」

 

ダイヤ「ま、鞠莉!?」

 

千歌「はい、ダイヤさんも」

 

ダイヤ「え?あ、は、はぁ」

 

 

千歌とハイタッチするダイヤ。

 

 

4話 ダイヤさんでもダイヤ様でもない

 

 

千歌「とはいったものの・・」

 

曜「また!?」

 

梨子「今度はなに?」

 

 

 

千歌「ほら。説明会と、ラブライブと2つもあったでしょ?だからお金が・・」

 

ルビィ「もう無くなっちゃったの?」

 

善子「この前1000円ずつ入れたのに」

 

花丸「このままだと、予算がなくなって・・仮に決勝に進出しても」

 

 

千歌《東京に向けて、出航だー!》

 

Aqours《おー!!》

 

善子《わわわ!》バシャーン!!

 

 

花丸「何て事態ずら」

 

善子「何で私が落ちるのよ!」

 

 

梨子「いくら残ってるの?」

 

 

 

 

 

チャリーン

 

 

鞠莉「わぁ~、綺麗なコインで~す!」

 

 

果南「ご、ご、五円!?」

 

千歌「えへへ・・五円だけにご援がありますようにって・・」

 

鞠莉「超ハッピー!」

 

善子「って言ってる場合か!」

 

 

ダイヤ「・・・・」

 

千歌「どうしたのですか?」

 

ダイヤ「いえ、果南さんも鞠莉さんも、随分皆さんと打ち解けたと思いまして・・」

 

 

花丸「果南ちゃんは、どう思うずらー?」

 

果南「そうだねぇ・・」

 

 

善子「鞠莉、小原パワーを!」

 

鞠莉「小原家の力は借りられませーん!!」

 

 

ダイヤ「・・・・」

 

ルビィ「お姉ちゃん?」

 

 

夕暮れに神頼みにいく千歌。

 

 

果南「で、いきなり神頼み!?」

 

千歌「お願い聞いてくれるかな?」

 

千歌「なにとぞ5円を5倍、10倍、いや、100倍に!!」

 

曜「100倍は5000円!」

 

梨子「500円よ・・」

 

曜「アハハ!頭空っぽに考えてた!」

 

善子「何、この霊圧は・・?」

 

花丸「何もないずらよー」

 

ルビィ「え?何かあるの?」キョロキョロ

 

 

果南「小原家の力を借りれないのならバイトなりするしかないよ」

 

ダイヤ「そうですわね」

 

鞠莉「それじゃあ明日はバイトでも探しましょう!」

 

 

船に乗って帰る一部のメンバー。

 

 

千歌「鞠莉ちゃん、またね!」

 

花丸「果南ちゃん!明日本持ってくずら!」

 

果南「うむ!」

 

ダイヤ「鞠莉ちゃん・・果南ちゃん・・」

 

 

ルビィ「お姉ちゃんも早く!」

 

ダイヤ「あっ・・少しお待ちを」

 

 

ダイヤがかなまりを呼び桟橋で話す。

 

 

鞠莉「で、何のトークですか?」

 

ダイヤ「い、いえ・・。大したことはないのですが・・その・・」

 

ダイヤ「2人共、急に仲良くなりましたわね・・」

 

果南「仲良く?」

 

鞠莉「私と、果南が?」

 

ダイヤ「違いますわ!1年生や2年生達とです!」

 

果南「え?もしかしてダイヤ、妬いてるの?

 

イルカ「クキキキ」

 

ダイヤ「あ゛ぁ!?」

 

イルカ「・・!!」チャポン

 

ダイヤ「ま、まさか!生徒会長としてちゃんと規律を守らねば皆に示しがつきませんわ!」

 

果南「まーた、そういう堅いこと言う」

 

鞠莉「ベリィハードねぇ」

 

ダイヤ「ただ・・」

 

かなまり「ただ?」

 

ダイヤ「・・何でもありませんわ!鞠莉さん達も上級生であることの自覚をなくさないように!」

 

果南「どう思う?」

 

鞠莉「スメルプンプン、嫉妬ファイア~!ダイヤは自分のことになると、へっぽこぴーだから」

 

鞠莉「しばらくすれば尻尾見せるでしょ」

 

果南「へっぽこぴー?」

 

 

バスの景色を見ながら悩むダイヤ

 

 

ダイヤ「はぁ・・果南ちゃん・・鞠莉ちゃんか・・」

 

ルビィ「お姉ちゃん?」

 

ダイヤ「い、いえ、何も」

 

ルビィ「ねぇ、鞠莉ちゃんの力が借りれないのならルビィ達が・・」

 

ダイヤ「ダメですわよ。甘えてはなりません。交通手段はともかくバイトならば私達でも行えるのですから」

 

ルビィ「ルビィ、不安・・」

 

ダイヤ「大丈夫。私もルビィと一緒に入れるバイトにしますので」

 

 

次の日の朝。河川敷でバイトの雑誌を探すもなかなか見つからず溜め息を吐くようちかりこ。

 

そんな時にニコニコしながらダイヤが話しかけた。

 

 

ダイヤ「あら、どうしたのですの?」モジモジ

 

千歌「お腹痛いのですか?」

 

ダイヤ「違いますわ!!あ、いえ、何か見てらしたような」

 

曜「うん。内浦でバイト探してて!コンビ二か新聞配達かなーって」

 

ダイヤ「なら、沼津の方がいいかもしれませんわね」

 

千歌「沼津でかー」

 

曜「だったら色々あるよ!カフェとか!」

 

 

千歌《いらっしゃいませ》

 

千歌《何名様ですか?》

 

 

曜「お花屋さんとか!」

 

 

梨子《こちらが今一番綺麗ですよ》

 

 

千歌「変わった所だと写真スタジオのモデルさんとか」

 

 

千歌《はい!チーズ!》

 

曜《ヨーソロー!!》

 

 

曜「でしょー!」

 

千歌「なんか楽しそうー!バイトは沼津に決定~!」

 

 

 

 

 

 

 

ブッブーですわ!!

 

 

ようちかりこ「!?」

 

 

ダイヤ「安直すぎですわ。バイトはそう簡単ではありません!」

 

ダイヤ「大抵土日含む週4日からのシフトですので、9人揃って練習っていうのも難しくなります!」

 

ダイヤ「だいたい何でも簡単に決め過ぎてはいけません!ちゃんとなさい!」

 

 

 

 

ヒュオ-・・

 

 

ダイヤ「あっ・・・・」

 

 

梨子「たしかに、ダイヤさんの言う通りね」

 

千歌「流石ダイヤさん!」

 

曜「でもじゃあどうするの?何かあります?ダイヤさん?」

 

ダイヤ「えぇっと・・」

 

 

裏で見守るかなまり。

 

場面変わり中央公園でフリーマーケットをする事に。

 

 

果南「フリマかぁ~」

 

ダイヤ「これならあまり時間も取られず、お金も集まりますわ!」

 

曜「さすがダイヤさん!」

 

ダイヤ「それほどでも・・ありますわ」

 

ルビィ「凄い!お姉ちゃん!」

 

花丸「ダイヤさんは、こんなことも思いつくずらね!」

 

 

善子「お前にこの堕天使の羽を授けよう」

 

ダイヤ「お、おま・・光栄ですわ。堕天使様」

 

 

ダイヤ(よし!これで打ち解けて、信頼を得られれば・・)

 

 

千歌《一緒に帰ろ!ダイヤちゃん!》

 

花丸《これ、読むずら!ダイヤちゃん!》

 

曜《はい!この前の写真だよ、ダイヤちゃん》

 

梨子《今日もお疲れ様です!ダイヤちゃん》

 

善子《頼りになるわ。ダイヤちゃん》

 

 

ダイヤ「デュフフフフ・・」

 

 

果南「ダ、ダイヤ・・」

 

千歌「お待たせー!美渡姉の会社で使わなくなったからって。どう?」

 

梨子「千歌ちゃん・・」

 

ルビィ「その格好・・何かいいかも」

 

ダイヤ「使用目的が謎過ぎますわ」

 

 

幼女「みかんのお姉ちゃん」

 

千歌「みかんのお姉ちゃんだよー。冬には蜜柑!そして、ビタミンCパワー!」

 

幼女「うわ!・・これ、いくらですか?」

 

千歌「え、どうしようかな・・」

 

幼女「でも、これしかないけど・・」

 

 

五円しかない幼女。しかし、どうしてもほしいと眼差しを向けられ・・。

 

 

千歌「えっとー・・」

 

 

 

幼女「ありがとー!みかんのお姉ちゃん!」

 

千歌「毎度ありー」

 

曜「やった!倍だよ!」

 

梨子「そうだけども・・」

 

ルビィ「弁天様のおかげだね」

 

千歌「だね」

 

ダイヤ「何を言ってくれるんですの?」

 

ダイヤ「ちゃんとなさい!aqoursの活動資金を集めるためにここに来てるのでしょ?まずは心を鬼にして、しっかり稼ぎませんと!」

 

千歌「だって~・・」

 

女性客「すみませーん、これ1000円でいいかしら?」

 

ダイヤ「いらっしゃいませ!残念ですが、原価的にそれ以下はぶっぶーですわ!」

 

女性客「で、でも・・」

 

ダイヤ「はっきりと言っておきますが、新品ではございませんが未使用品。出品にあたっては一つ一つ丁寧にクリーニングを施した自慢の一品」

 

ダイヤ「それをこのお値段!既に価格破壊となっておりますわ!」

 

 

 

 

ヒュオ-・・

 

 

果南「お客さんに指射しちゃダメでしょ」

 

 

花丸がそろばんで計算するも溜め息をつく。

 

 

花丸「はぁ・・アヒルさんボード決定ずら」

 

曜「いっその事、そうする?」

 

花丸「絶対嫌ずら!!」

 

曜「それにしても・・」

 

梨子「何者にも屈しない迫力だったわねダイヤさん」

 

曜「さすがダイヤさん!」

 

千歌「だよね」

 

ダイヤ「フフッ・・・・ハァ・・」

 

果南「それに引き換え鞠莉はそんなの持ってくるし・・それ売る気だったの?」

 

鞠莉「それ言ったら、善子も売り上げナッシングでーす!」

 

善子「ふっふっふ・・まるで傷ついた私の心を癒してくれているかのよう。美しい・・」

 

美渡「バカなこと言ってないで急いで拾いな!」

 

千歌「はい!皆急いで!」

 

 

曜「全部拾うの!?」

 

ルビィ「そ、そんな・・」

 

 

千歌「じゃないと・・・・あっ・・」

 

 

ダイヤ「・・・・ハァ」

 

千歌「果南ちゃん。ダイヤさん、何かあった?」

 

果南「どうして?」

 

千歌「何となく」

 

果南「千歌は不思議とそういう所鼻が効くよね」

 

千歌「ん?それ褒めてる?」

 

果南「褒めてるよ」

 

千歌「私、ちょっとダイヤさんに聞いて・・」

 

 

千歌が話に行こうとしたが果南が優しく肩に手を置いた。

 

 

果南「ふふ。心配しないで。私と鞠莉がちゃんとやっておくから」

 

 

ダイかなまり以外はバスに乗って帰る。

 

 

ルビィ「じゃあ、先に行ってるね」

 

ダイヤ「気を付けるのですよ」

 

 

バスが発進した後、かなまりの方へと振り向く。

 

 

ダイヤ「で、話って何です?明日ではダメなのですか?」

 

果南「やっぱりダイヤ、何か隠してるでしょー」

 

鞠莉「下級生と仲良くなりたいなら、素直に言えばいいのにー」

 

ダイヤ「違いますわ!私は別に・・」

 

果南「ダイヤはごまかす時、必ずほくろの所をかくんだよ」

 

 

幼女ダイヤ『な、なんでもないですわ!』

 

 

ダイヤ「うっ・・・・」

 

果南「ほら」

 

鞠莉「ねっ」

 

 

ダイヤ「・・いえ、私はただ・・」

 

 

かなまり「ただ?」

 

 

ダイヤ「ただ・・・・」

 

 

ダイヤ「でも・・・・」

 

 

果南「あーもう!!」

 

鞠莉「何年の付き合いだと思ってるの!?」

 

 

ダイヤ「笑いませんか・・?」

 

果南「笑う?」

 

鞠莉「そんなことする訳ありませーん!」

 

 

ダイヤ「じゃあ、言いますけど・・」

 

 

ダイヤ「・・・・」ヒソヒソ

 

 

かなまり「ぷっ・・」

 

かなまり「あはははははは!!」

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(Aパート終わり)

 

 

果南「それにしてもダイヤが・・」

 

鞠莉「「ダイヤちゃん」って呼ばれたいなんて」

 

ダイヤ「だから別に呼ばれたい訳ではありませんとあれほど言ったでしょう?」

 

果南「そんなのどうだっていいじゃん」

 

ダイヤ「よくないですわ!こんな形でメンバー間に距離があるのは、今後のためにもよくなくなくないというか・・」

 

鞠莉「羨ましいんだー」

 

ダイヤ「ち・が・い・ま・す・わ!!」

 

ダイヤ「それより、どうしてこんな所に呼び出したのですか?」

 

果南「そうか。ダイヤはまだ聞いてないんだっけ?」

 

鞠莉「ヨーからの連絡で、イベントあるから今日一日だけでもバイト手伝って欲しいって話で・・」

 

ダイヤ「どこでですの?」

 

果南「ここ!」

 

ダイヤ「ここ?」

 

 

伊津シーパラダイスでのバイトをメンバーで行う。

 

 

果南「皆で一緒に一日アルバイトだからさ」

 

鞠莉「距離縮めて「ダイヤちゃん」って呼ばれるチャンスだよ」

 

 

ダイヤ「ダイヤ・・ちゃん」

 

 

ダイヤ「べ、べつに、そんなの求めている訳ではありませんから・・」ニヤニヤ

 

鞠莉「完全に」

 

果南「本音が顔に出ているけどね。じゃあ、私準備しにいくから」

 

鞠莉「いってらっしゃ~い」

 

 

1年生、2年生も伊津シーパラダイスに付き準備をしている。

 

 

千歌「曜ちゃんはうちっちーに?」

 

曜「うん。果南ちゃんもだよ。果南ちゃんのは初代の方だけども」

 

花丸「丸は千歌ちゃんとダイヤさんと食堂のお手伝いずらね」

 

ルビィ「ルビィは梨子ちゃんと鞠莉ちゃんと動物さんのお世話だね」

 

千歌「善子ちゃんは?」

 

曜「ヨハネちゃんはここを支配しようと目論む悪役だよ」

 

梨子「何か演劇でもするの?」

 

曜「そうだよ。私と果南ちゃん二人のうちっちーで動物の生態を教えつつ悪いことを企むヨハネちゃんをやっつけちゃうんだ」

 

ルビィ「何か壮大・・」

 

花丸「見たいずら」

 

 

善子が恥ずかしながらコスプレした姿で現れた。

 

 

梨子「何・・その格好は・・」

 

善子「・・蝉怪人セミヨハネ降臨」

 

曜「似合ってる似合ってる!触覚が可愛いよヨハネちゃん」

 

善子「・・や、やめなさいよ!恥ずかしいのよこの格好」

 

梨子「何で蝉なのよ・・」

 

 

おーい

 

 

千歌「この声は果南ちゃん?どこー?」

 

果南(初代うちっちー)「ここだよーん!」

 

 

園児に人気な初代うちっちー。どうやら園児達から見れば色が違うことでうちっちーに仲間がいたのだと思っているようだ。

 

場面変わり園児達が別の場所へ行ったときに果南が話す。

 

 

果南「昨日言った様に三人ずつに別れてそれぞれの作業に取り掛かるんだよ」

 

曜「千歌ちゃんと花丸ちゃんとダイヤさん。梨子ちゃんとルビィちゃんと鞠莉ちゃん。私と果南ちゃんとヨハネちゃんの3組だね」

 

果南「うむ!各々しっかり働くように!」

 

ちかりこようよしルビまる「オーー!!」

 

 

ダイヤ「随分曜さんと果南さんは詳しいですのね」

 

鞠莉「曜がここでバイトしたことがあるんだってさ。果南も手伝いに入ったこともあるらしいよ。それよりも私と一緒にいても距離は縮まらないよ!ほら。早くゴー!」

 

ダイヤ「わ、分かりましたわ」

 

 

メンバーはそれぞれのバイトに取り掛かる。

 

 

千歌「きつねうどん!おまたせしました!」

 

女性「ありがと」

 

千歌「うどんもう一丁!」

 

花丸「丸は麺苦手ずら・・」

 

 

ダイヤ「ほら。のんびりしてる暇はありませんわよ!」

 

千歌「ふぁー・・」

花丸「ずらー・・」

 

 

ダイヤ(はっ!そうでしたわ)

 

 

鞠莉『この前も言ったよ?』

 

果南『ダイヤは堅すぎ』

 

鞠莉『まずは話しやすい話題を振って・・』

 

 

ダイヤ(話しやすく・・・・)

 

 

ダイヤ「ち、千歌さん」

 

千歌「はい」

 

ダイヤ「き、今日は良い天気ですわね」

 

千歌「は、はい!」

 

ダイヤ「花丸さん、うどんは嫌い?」

 

花丸「えっ・・」

 

 

千歌「なに?何かあった?」ヒソヒソ

 

花丸「分からないずら。けど、多分あれは・・」

 

ダイヤ「ウフ」

 

花丸「すっごい怒ってるずら~!!」

 

 

場面変わりプール掃除を行うダイヤ。

 

 

ダイヤ「あれが怒っているように見えるなんて・・うまくいかないものですねぇ」

 

梨子「あ、ダイヤさん」

 

ルビィ「売店の方はいいの?お姉ちゃん」

 

ダイヤ「お昼過ぎて少し人が減ったのでこちらの手伝いに来たのですわ。それはなんですの?」

 

梨子「アシカちゃんのご飯です」

 

ルビィ「トレーナーさんに調教用の笛も借りたんだ」

 

ダイヤ「良かったですわね」

 

 

パシャン

 

 

ダイヤ「あら。アシカさん」

 

アシカ「グワ!!」

 

ルビィ「アシカさんって近くで見ると思ったよりも大きいね・・」

 

梨子「それに犬っぽい・・」

 

アシカ「グワ!!」

 

りこルビ「ヒィッ!!」

 

ダイヤ「ご飯がほしいって言ってるのですわ」

 

 

ルビィ「り、梨子ちゃん。餌・・」

 

梨子「えぇ!?そこはルビィちゃんでしょ!」

 

ルビィ「ルビィ無理だよ~!」

 

梨子「私だって・・・・」

 

アシカ「グワ!!」

 

梨子「ヒギャー!!」

 

 

梨子逃げる

 

 

ルビィ「りり、梨子さんずるいよー!!」

 

 

ルビィも逃げる。反動で調教用の笛も落としてしまう。

 

 

梨子「ハァ、ハァ・・あ、餌を置いてきてしまったわ・・」

 

ルビィ「笛もない・・」

 

梨子「どど、どうするのよ!」

 

ルビィ「アシカさん・・ま、待って・・」

 

アシカ「グワ!!!!」

 

 

ルビィ「アシカさん。ル、ルビィ美味しくないよ!ね?」

 

梨子「ち、ちょっとルビィちゃん!何で私の後ろにいるのよ!!」

 

ルビィ「や、やめてよ梨子ちゃん!」

 

梨子「そんな事言ったって・・!」

 

アシカ「グワ!!」

 

 

ルビィ「ピギィ-!!」

梨子「た、助けて・・」

 

 

 

ピピィーーーー!!!!

 

 

ダイヤ「静かに!!プールにお戻りなさい!」

 

アシカ「グワ!!」

 

 

アシカがプールに戻る。

 

 

梨子「た、助かりました。流石ダイヤさん」

 

ルビィ「うゅ・・お姉ちゃん!!」ギュッ!!

 

ダイヤ「怖がらなくてもアシカさんは悪いことはしませんわよ。・・ハァ」

 

ルビィ「・・・・?」

 

 

ダイヤ(ダメですわ。こんな風にしてたら、また堅いと思われて・・)

 

 

ダイヤ「アシカさんは私がお相手するので梨子さんとルビィは鞠莉さんのいるペンギンのお世話を」

 

梨子「はい。すいませんダイヤさん」

 

ルビィ「お姉ちゃん?」

 

ダイヤ「どうしたのですかルビィ?」

 

ルビィ「いや・・何だかお姉ちゃん元気ないなぁって」

 

ダイヤ「私は普通だけども・・」

 

 

パシャン

 

 

アシカ「グワ!!」

 

ルビィ「ピギィ!!」

梨子「い、行きましょうルビィちゃん!」

 

 

ルビィ「あー梨子ちゃんずるいよ~!!」

 

 

アシカ「グワ!!」

 

ダイヤ「・・アシカさん。私はダイヤちゃんとは呼ばれないのでしょうか?」

 

 

りこルビは鞠莉のいるコウテイペンギンの飼育部屋へ。

 

 

鞠莉「ダイヤが元気ないって?」

 

ルビィ「うん・・。お姉ちゃん何だか今日は元気がなくて」

 

鞠莉「そうね。ルビィには理由は特に分かりにくいでしょうね」

 

梨子「鞠莉さんは分かるのですか?」

 

鞠莉「えぇ。何年の付き合いと思ってるの?ルビィの方が妹だから付き合いは長いけどこの件は・・ププッ」

 

ルビィ「鞠莉ちゃん?」

 

 

ダイヤ「ハァ・・どうすれば・・」

 

飼育員「アシカありがとうね。休憩した後、入口で園児達と遊んでもらえないかしら?」

 

ダイヤ「あ、はい」

 

 

ダイヤはそのまま入口前に。

 

 

園児「うちっちー!!」

 

 

ダイヤ「ん?」

 

 

セミヨハネ「この水族館は私の物。お前の時代は終わりなのよ!」

 

うちっちー(曜)「み、皆の水族館だよ。こんな悪いことしたらダメだよ」

 

セミヨハネ「ふっ!それじゃあこれで終わりよ!セミヨハネダークネス・・」

 

 

ダイヤ「な、何ですのあれは・・?」

 

 

ポンと初代うちっちーに肩を叩かれたダイヤ。

 

 

初代うちっちー(果南)「うまくやれてる?」ボソッ

 

ダイヤ「えっ?そ、それは・・」

 

初代うちっちー(果南)「頑張りなよ」ボソッ

 

 

初代うちっちー(果南)「待てーぃ!!」

 

うちっちー(曜)「そ、その声は・・!」

 

セミヨハネ「むっ!何奴!」

 

園児「うちっちーの仲間だ!」

 

園児「頑張れーー!!」

 

 

ダイヤ「頑張れと言われましても・・」

 

 

セミヨハネ「・・ぐぅっ!今回は許してやろう・・だが、次はこうはいかないぞ!」

 

うちっちー(曜)「ありがとう!」

 

初代うちっちー(果南)「うむ!」

 

 

うちっちー同士ハイタッチで無事劇は終了。

 

園児達から惜しみ無い拍手が送られる。

 

 

場面変わり劇が終わった後はうちっちーの姿で風船を配るようかな。

 

セミヨハネこと善子も園児からの人気があった。

 

 

園児「羽可愛い!!」

 

セミヨハネ「あ、あんまり引っ張ったらちぎれちゃうわよ!」

 

 

ダイヤ「・・・・」

 

初代うちっちー(果南)「はい」

 

園児「わーい!」

 

初代うちっちー(果南)「・・・・」

 

 

果南がダイヤの元へ向かう。

 

 

初代うちっちー(果南)「自分からいかないと始まらないよ!」

 

ダイヤ「そう言われましても・・どうすれば」

 

初代うちっちー(果南)「簡単でしょ。まず・・」

 

 

ダイヤは果南の助言を元にうちっちー(曜)の前に。

 

 

ダイヤ「よ、曜・・ちゃん・・」

 

うちっちー(曜)「ダイヤさんも配ります?」

 

ダイヤ「ありがとう、曜ちゃん・・」

 

 

ダイよう「・・・・」

 

 

うちっちー(曜)「一応うちっちーだよ!」

 

ダイヤ「あっ・・は、はい・・」

 

 

初代うちっちー(果南)「うーん・・」

 

 

セミヨハネ「ヨハネ降臨!!」

 

ダイヤ「ヨハネちゃんもおアルバイト一緒に頑張りましょう~!」

 

セミヨハネ「えっ?ダイヤさん」

 

ダイヤ「うふふ。ヨハネ様の方がいいかしら?」

 

セミヨハネ「い、いえ・・別に善子でも・・ダ、ダイヤ様・・」

 

ダイヤ「あらダイヤ様だなんて・・・・オホホホホ」

 

 

初代うちっちー(果南)「こりゃ先が思いやられるなぁ・・」

 

 

ダイヤ「ダイヤ様・・ハァ。わ、私は食堂に戻りますわ・・」トボトボ

 

 

セミヨハネ「背筋に冷たいものが走る違和感・・」

 

うちっちー(曜)「分かる・・」

 

 

セミヨハネ「天界によってもうひとつの世界が現出したかの様な・・」

 

うちっちー(曜)「竜宮城から元に戻ったと思ったら長い年月が経ってたみたいな・・」

 

 

食堂ではちかまるが食器を洗っていた。

 

 

花丸「ダイヤさん怒ってたずらね~」

 

千歌「だね~。てか泡多くない?」

 

花丸「洗剤全部入れたずら~。早くきれいになる様に!」

 

 

千歌「えっ・・花丸ちゃん。それは流石に・・」

 

花丸「ずら?」

 

 

無茶苦茶に泡立ちパニックのちかまる。

 

 

花丸「あっ・・!!」

 

 

花丸が持っていた大きめの碗が滑って飛んでいってしまう。

 

 

千歌「あーー!!!」

 

 

 

 

カポッ

 

 

ダイヤ「二人共、お気をつけなさい」

 

ちかまる「はーい・・」

 

 

場面変わり1年、2年が集まりダイヤの異変について話し合っている。

 

 

花丸「ルビィちゃん。ダイヤさんの異変について何か知らないの?」

 

ルビィ「私にも分からなくて。ただ・・」

 

千歌「ただ?」

 

梨子「鞠莉さんにその事を話したら何だか笑ってて・・」

 

ルビィ「ルビィには特に分かりにくいって言われて・・」

 

曜「何だろうね」

 

善子「だけどもこれは異常事態。暗黒に眠りし黒きデーモンの闇の心理が目覚めようと・・」

 

 

果南「どうする?」

 

鞠莉「これ以上混乱させてもしょうがないんじゃない?」

 

果南「・・だね」

 

 

千歌「あ、果南ちゃん」

 

果南「皆、話すことがあるから付いてきて」

 

 

果南が1年生、2年生をプールの観客席前に呼んだ。

 

 

千歌「ダイヤ・・ちゃん!?」

 

果南「うん。皆ともう少し距離を近づけたいってことなんだと思うけど・・」

 

ルビィ「それで・・」

 

花丸「じゃああの笑顔は怒っていた訳ではなかったずら?」

 

千歌「いってくれればいいのに」

 

梨子「それであの時元気がなかったのね・・」

 

鞠莉「小学校の頃から私達以外はなかなか気づかなくて・・」

 

果南「真面目でちゃんとしてて、頭が良くてお嬢様で頼りがいはあるけどどこか雲の上の存在で・・」

 

鞠莉「皆そう思うからダイヤもそう振舞わなきゃってどんどん距離を取っていって・・」

 

果南「本当は凄い寂しがり屋なのにね」

 

 

ダイヤ「・・・・」

 

 

ダイヤは一人虚しく景色を眺める。

 

そんな時・・。

 

 

先生「こら!待ちなさーい!」

 

 

園児達が散らばって遊びだしたのだった。

 

 

黒髪の園児「もう、みんなちゃんとしてよ!」

 

千歌「わっ!何これ!?」

 

梨子「こら、ダメよ」

 

ルビィ「ダメだ。全然言うこと聞いてくれない」

 

花丸「や、やめるずら!!!」

 

園児「え~ん!!」

 

善子「何やってんのよ!!」

 

花丸「ああっ・・ごご、ごめんずら」

 

ルビィ「こんな時お姉ちゃんなら・・」

 

曜「うわわ!!」

 

黒髪の園児「うぅー、皆、ちゃんとしてよ・・」

 

鞠莉「オーマイガー・・」

 

果南「収拾がつかないよ・・」

 

 

 

ピピー!!!!

 

 

ダイヤ「さぁ皆!スタジアムに集まれー!」

 

ダイヤ「園児の皆、走ったり大声を出すのは他の人に迷惑になるからぶっぶー、ですわ!!皆ちゃんとしましょうね!!」

 

 

ダイヤが華麗に舞う姿に園児達が釘付けに。

 

 

黒髪の園児「わぁあ・・・・!!」

 

 

園児達の騒ぎも止みバイトも終わり夕暮れの水族館の入口。

 

ダイヤは溜め息を付いていた。

 

 

ダイヤ「結局、私は私でしかないのですわね・・」

 

千歌「それでいいと思います!私、ダイヤさんはダイヤさんでいて欲しいと思います」

 

ルビィ「お姉ちゃん!!」

 

ダイヤ「ルビィ・・」

 

ルビィ「確かにお姉ちゃんは皆から見れば果南ちゃんや鞠莉ちゃんと違ってふざけたり冗談言ったりできないなってルビィも思う」

 

ルビィ「でもね!お姉ちゃんはいざとなった時頼りになってルビィ達がだらけてる時は叱ってくれる」

 

ルビィ「お姉ちゃんはちゃんとしてるんだよ!!」

 

ダイヤ「・・・・!!」

 

ルビィ「皆安心出来てそんなお姉ちゃんがルビィも皆も大好きだから!!」

 

ルビィ「これからもそのままのお姉ちゃんでいていいんだよ!!!」

 

ダイヤ「ル、ルビィ・・!!」

 

 

千歌「せーの!!」

 

ちかりこようまるよし「ダイヤちゃん!!」

 

 

ダイヤ「はっ・・・・」

 

ルビィ「お姉ちゃん!!」ギュッ!!

 

ダイヤ「ありがとう・・・・ルビィ、皆様・・」

 

かなまり「フフッ・・」

 

 

続く

 

 

 

今回の変更点

 

 

①曜が計算を間違える

 

②ダイヤの妄想で善子と梨子もダイヤちゃん呼びが入っている

 

③水族館バイトは曜だけでなく果南も手伝いに来たことがある

 

④水族館バイトでようよしかなで演劇をする。果南が初代うちっちーに。善子は怪人役に

 

⑤アシカからひたすら逃げるりこルビ

 

⑥ルビィはダイヤの異変に気付いている

 

⑦最後の千歌の台詞は変わりにルビィが話す

 

 

梨子「次回」善子「弱点克服」

 

 




この回に関してはそこまで変更はなかったと思います。1年2年の絡みを少し増やした程度くらいです。本編で梨子とルビィは一緒の組み分けでしたが絡みが少なかったので。次回は完全オリジナル回です。ユニット回となってます


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

弱点克服

ユニット回です。ユニットでの各メンバーの並びを思えば役割が揃ってるのですよね

千歌 曜 ルビィ=作詞係兼少しの衣装係(少しの衣装係はオリジナル設定)、振り付け係と少しの衣装係(振り付け係はオリジナル設定)、衣装係

梨子 善子 鞠莉=作曲係、衣装係(こちらのオリジナル設定)、作曲係

花丸 ダイヤ 果南=作詞係、衣装係、振り付け係兼作詞係(振り付け係はおそらく本編でも果南の役割かと)


 

前回のラブライブ!サンシャイン!!

 

 

果南「ラブライブ予備予選を突破した私達だけど活動費が足りなくなった」

 

果南「そんな時、ダイヤの悩みが明らかになった」

 

鞠莉「色々頑張っても上手くいかないダイヤ」

 

ルビィ『これからもそのままのお姉ちゃんでいていいんだよ!!!』

 

ダイヤ『ル、ルビィ・・!!』

 

鞠莉「だけども、皆のおかげでそれも解決!マリー達は更に後輩達の絆を深めれたのでーす!!」

 

 

第5話 弱点克服

 

 

メンバーは沼津で練習をしている。

 

天気は雨。雨足が強くなっていく。

 

 

ルビィ「雨、どんどん強くなってる・・」

 

花丸「あの時の雨よりも強いずら」

 

 

鞠莉「これ以上雨が強くなると危ないし・・」

 

ダイヤ「そうですわね。今日はここで切り上げましょう」

 

 

千歌「え~っ!もっと練習したいのに」

 

梨子「仕方ないわよ。それに最近は冷えるし風邪にも気を付けないと」

 

 

鞠莉「明日も雨だししばらく冷えるから・・」

 

パン!!

 

果南「・・何貼ったの?」

 

鞠莉「待てばカイロの日和ありって言うしね」

 

 

曜「何それ?」

 

善子「今は状況が悪くとも、焦らず待ってれば幸運はそのうちやってくるって意味よ」

 

曜「かしこーい!!」

 

善子「ふ、普通よ普通!」

 

ルビィ「善子ちゃん、成績いいもんね」

 

花丸「意外ずら」

 

善子「意外って何よ意外ってー!」

 

 

果南「まぁ、鞠莉の言う通り今は順調だからね。あせる事はないよ。入学希望者も増えたんだし」

 

ダイヤ「しかし、一気に50近く増えるとは・・」

 

花丸「スクールアイドル効果は凄いずら」

 

果南「それだけじゃないよ。内浦の皆が浦の星の良さと内浦の良さを伝えてるからなのもあるよ」

 

鞠莉「私達だけでなく皆が助け合ってる。浦の星を無くしたくないから」

 

ダイヤ「尚更、私達は優勝を目指さなければいけませんわね」

 

 

千歌「あ、志満姉が着いたって。皆行こう!」

 

 

場面変わり千歌は志満の車と小原家の車2台に別れ乗って帰る。

 

 

千歌「果南ちゃんと梨子ちゃんはうちの車ね。曜ちゃんも乗ってかない?」

 

曜「センキューベリマーッチ!」

 

千歌「善子ちゃんは?」

 

善子「嵐が堕天使の魂を揺さぶる!秘めた力がこの羽に宿る!!」

 

志満「あら、それは気になるわ。助手席に乗って堕天使の事を知りたいね」

 

果南「し、志満姉さん・・」

 

志満「ギラン!!」

 

善子「違います!ギラン!!!ですよ」

 

曜「すっかり堕天しちゃってるね・・」

 

千歌「ア、アハハ・・」

 

梨子「早く乗らないと風邪引くわよ!」

 

善子「あ、はい。ごめんなさい」

 

果南「・・・・」

 

 

志満の運転する車に乗って帰るようちかりこよしかな。

 

ようちかりこがたわいもない話や善子と志満の堕天使談話で盛り上がっている。

 

 

志満「堕天使ちゃんは家でも何か儀式を行ってるのかしら?」

 

善子「もちろんです・・漆黒の力を蓄える為に毎日・・」

 

 

千歌「テストどうだった?」

 

梨子「まぁまぁ出来たとは思うけど・・」

 

曜「ちゃちゃっと答案書いて眠る!毎度の事だよー」

 

梨子「でもそれって・・」

 

曜「うん!小難しい事考えるのは嫌ー!」

 

千歌「曜ちゃんはいいよねー・・飛び込みがあるから」

 

志満「千歌。今度悪い点だったら・・ウフフ・・・・分かってるわね?」

 

千歌「ヒィッ!!だだ、大丈夫だってー!」

 

果南「盛り上がってる中悪いけど明日の練習メニュー決めたよ」

 

曜「え?明日も沼津で練習じゃないの?」

 

果南「行く人は行くよ」

 

梨子「どういう事?」

 

果南「明日はメンバーのそれぞれの弱点を克服する。そのサポートになる人も含めて3チームに別れて練習する」

 

千歌「弱点克服・・かぁ」 

 

果南「鞠莉とダイヤと私で既に計画していたからメンバーの何が弱いかも調べ済み。じゃあ言うよ」

 

千歌「何だか緊張する・・」

 

曜「ゴクリ・・」

 

果南「まずは・・・・」

 

 

次の日。3チームに別れ果南に言われた弱点克服を果たすべく行動する。

 

 

部室

 

千歌「なるほどねー。衣装作りが大変だから私達もサポートが出来るくらい覚えろって事かー」

 

曜「では、教えてもらいましょう!!お願いします!ルビィ先生!!」

 

ルビィ「ル、ルビィはそんなに教えられるほどじゃ・・・・」

 

 

沼津の練習場所

 

果南「ほら!まだまだ5往復残ってるよ!!二人とも体力不足なんだから!!」

 

花丸「ハァ、ハァ・・き、厳しすぎるジュラー」

 

ダイヤ「か、過度なトレーニングは抑えると約束したはずですわよ果南さん・・」

 

 

鞠莉のホテル

 

梨子「鞠莉さんなかなか来ないわね」

 

善子「そうですね・・」

 

 

鞠莉「おまたせー!まずはデザートで~す!」

 

善子「いけない・・闇がまた浄化され・・」

 

鞠莉「はい。アーン」

 

善子「くぅ・・」パク

 

善子「あー光へと浄化されていく・・・・」

 

梨子「それで私達の弱点とは?」

 

鞠莉「んー?」

 

梨子「鞠莉さん?」

 

鞠莉「テヘペロ!マリーは理事長の仕事を思い出したので二人でゆっくりしてくださーい!」

 

梨子「は、はぁ・・」

 

善子「ハッ!鞠莉!そうやってサボるつもりでしょ!ずるい・・」

 

鞠莉「善子。ちょっと来なさい」

 

善子「えっ?」

 

 

鞠莉は善子をベランダへ呼び出す。閉めているので梨子には会話は聞こえない。

 

 

梨子「何を話してるのかしら・・?」

 

 

善子「別にそういう訳じゃ・・」

 

鞠莉「弱点克服というよりあなたの場合は恐怖克服かしらね」

 

善子「だからそういうのじゃ!」

 

鞠莉「じゃ、後は頑張ってねー。理事長の仕事は嘘じゃないから」

 

善子「鞠莉!!」

 

鞠莉「では理事長のビジネスやってきまーす!1時間くらいで戻るからそれまでリコピー、よっちゃんと仲良くね」

 

善子「待ちなさい鞠莉!」

 

鞠莉「I can not wait」

 

 

鞠莉が扉を閉め善子は溜め息をつく。

 

 

善子「やってくれるわね・・!!」

 

梨子「善子ちゃん何慌ててるの?」

 

善子「え?あ、その・・えっと・・」

 

梨子「鞠莉さんは1時間くらいで戻るのだから待ちましょう」

 

善子「はい・・」

 

 

部室

 

 

ルビィ「ちょっとこれは雑かな・・」

 

曜「えー、完璧だと思ったのに・・」

 

ルビィ「でも、ここをこうすれば多少の誤魔化しは効くから・・」

 

千歌「わー凄い!!」

 

曜「さすが天才衣装係!!」

 

ルビィ「お、大袈裟だって・・」

 

 

練習場所

 

 

ダイヤ「やっと走り抜きましたわ・・」

 

花丸「ハァ・・ハァ・・動けないずら・・・・」

 

 

果南「次は階段を歩こうか」

 

ダイヤ「ち、ちょっとお待ちを!」

 

花丸「丸達はさっき走ったから足がガクガクずら!」

 

果南「急に止まるのは身体に良くないからね。軽く手足を動かしながら階段をゆっくり歩くんだよ。喋るくらい元気あるし大丈夫」

 

 

ダイヤ「そ・・」

花丸「そんなー・・」

 

 

鞠莉のホテル

 

 

梨子「・・・・」

 

善子「・・・・」

 

 

互いにスマホを弄り全く会話がなく時間だけが過ぎる。

 

 

梨子(こちらから話を振ってかないと・・)

 

善子(何を話せば・・下手に話したら怒られるだろうし)

 

 

よしりこ「あの・・」

 

よしりこ「あっ・・」

 

 

梨子「善子ちゃんはその・・」

 

善子「ヨハネ!」

 

梨子「あ、そうだったわね」

 

善子「あっ、いや!善子で構いません。こちらこそごめんなさい」

 

よしりこ「・・・・」

 

 

会話が続かない・・。

 

 

梨子「私達の弱点って何なのかしら・・」

 

善子「な、何なのですかね・・」

 

よしりこ「・・・・」

 

 

 

 

 

ガチャ!!

 

 

よしりこ「!?」

 

鞠莉「イエーイ!!二人とも仲良くしてまーしたか!?」

 

善子「それは・・」

 

梨子「う、うん」

 

鞠莉「それは良かったでーす。そうそう明日は千歌っちの家に行くことに決定しました」

 

梨子「千歌ちゃんの家に?」

 

善子「弱点克服に何が関係するのよ?」

 

鞠莉「しいたけ」

 

梨子「うっ・・・・」

 

鞠莉「千歌っちから聞いたんだけどよっちゃんはしいたけになついてるらしいんだってね」

 

鞠莉「そこで!犬を苦手とするりこぴーが克服する様によっちゃんがサポートするのでーす」

 

梨子「む、無理なものは無理よ!!」

 

善子「鞠莉も手伝いなさいよね」

 

鞠莉「そんな訳で明日も仲良くでーす」

 

善子「無視すなー!・・ん?曜から?」

 

善子「・・ルビィ先生におそわって・・?全く曜は呑気ね」

 

梨子「善子ちゃん。帰りましょう」

 

善子「ヨハネちゃんのシニヨンも作ったってこれただの毛糸を丸めただけじゃないの!バカな事してんじゃないわよ。曜はほんと頭空っぽで動きすぎ」

 

鞠莉「ほんとにヨーとはイチャイチャでーすね」

 

善子「ち、違うわよ!曜はとんでもない行動取ったりするから・・」

鞠莉「誰かが見てあげないと不安ってね」 

 

善子「鞠莉!!」

 

鞠莉「早くゴーでーす!りこぴー激おこぷんぷん丸よ」

 

梨子「いや、怒っては・・」

 

善子「ごめんなさい梨子さん!行きましょう」

 

梨子「あっ・・・・そ、そうね」

 

鞠莉「フフ・・」

 

 

場面変わり家に帰った二人。梨子は自身と曜に対する態度が全く違う善子に困惑していた。

 

 

梨子「善子ちゃんって私が怖いのかしら・・」

 

 

おーい

 

 

梨子「千歌ちゃん」

 

 

千歌の声が聞こえたので窓を開ける。

 

 

千歌「そっちはどうだった?」

 

梨子「私は特に・・千歌ちゃんは?」

 

千歌「ルビィちゃんにいっぱい教えてもらったよ。初ライブから衣装作りに関わってなかったから大変だったよ」

 

梨子「そうなんだ・・」

 

千歌「梨子ちゃんは何したの?」

 

梨子「私は鞠莉さんの家で善子ちゃんとゆっくりしただけよ」

 

千歌「え~っ!羨ましいよー!鞠莉ちゃんの家広いし自由し放題じゃん」

 

梨子「・・・・」

 

千歌「梨子ちゃん?」

 

梨子「私思ったの。千歌ちゃんと曜ちゃんは凄いなって」

 

千歌「私と曜ちゃんが?」

 

梨子「その、善子ちゃんと会話が続かなくて・・。善子ちゃんにとって千歌ちゃんはaqoursのリーダーとして会話できるし曜ちゃんに至っては本音で話し合える仲で・・」

 

梨子「千歌ちゃんや曜ちゃんと比べて私、善子ちゃんに嫌われてるのじゃないかって」

 

千歌「そうかなー・・。あ、明日3人で私の家来るんだよね」

 

梨子「・・ええ」

 

千歌「鞠莉ちゃんから連絡が来てね。梨子ちゃんの弱点克服を果たすべくしいたけと友達になるんだとか」

 

梨子「無理よそんなの!」

 

千歌「そんな事ないって!ね、しいたけ」

 

しいたけ「ワン!!」

 

梨子「い、いたの!?」

 

千歌「ベッドでゆっくりしてるよー。しいたけ、明日は梨子ちゃんと仲良くするんだよ」

 

しいたけ「ワンワン!!!」

 

梨子「私まだ死にたくないわよ!」

 

千歌「しいたけは滅多に噛まないから大丈夫だよ!」

 

梨子「うぅ・・明日が怖すぎるじゃないの・・・・」

 

 

次の日。授業が終わり各メンバーは今日も3組に分かれて弱点克服の練習を行っていた。

 

 

2年教室

 

 

ルビィ「う、うゆゆ・・」

 

曜「皆ありがとうね!」

 

よしみ「どういたしまして」

 

むつ「弱点克服の為ならよろこんで手伝うよ」

 

いつき「ルビィちゃん、いえ、ルビィ先生」

 

 

今日はお願いします!!

 

 

ルビィ「むむ、無理だよー!!」

 

千歌「ルビィちゃんの弱点克服だよ!!」

 

曜「ダイヤちゃんがもし統廃合した際に他の生徒とコミュニケーションを取る為にルビィちゃんには様々な人と話せるように慣れなきゃって言ってたんだよ!」

 

ルビィ「お、おねえちゃあ・・・・」

 

 

ルビィが教壇に立ちよいつむトリオや2年生生徒達がマスコット作りなどをルビィに教わる為に机に座っていた。

 

 

ルビィ「え、えっと・・まずは・・」

 

むつ「まずはー」

 

2年生生徒達「おー・・!」

 

ルビィ「あ、あの、えっと・・ピギ・・」

 

千歌「曜ちゃん!」

 

曜「了解であります!!」

 

曜「フレー!フレー!ル・ビ・ィ!!」

 

 

曜はメガホンもってルビィ応援。

 

 

ルビィ「むむ、無理・・」

 

曜「諦めるな!諦めるな!!絶対に出来る!!!」

 

ルビィ「曜ちゃん・・その・・」

 

曜「どうしたどうした!!」

 

ルビィ「・・・・静かにしてください」

 

曜「あ、は、はい・・」

 

千歌「ルビィちゃんちょっと怒ってる・・」

 

 

花丸の家の知り合いの寺

 

 

果南「・・・・」

 

 

暗い寺で果南一人瞑想。が・・

 

 

果南「・・・・」ブルブル

 

 

寺の外にはダイまるがいる。

 

 

花丸「ダイヤちゃんも鬼ずら」

 

ダイヤ「いい歳した女性が真っ暗な部屋に怖がるなど・・。エリーチカなら真っ暗な部屋でも輝きを放ちますわ!!」

 

 

果南「だ、ダメ・・。そろそろ」

 

 

 

コツン

 

 

果南「いやーー!!!」

 

 

花丸「果南ちゃん!?」

 

ダイヤ「まさか幽霊が!?」

 

 

ダイまるが戸を開けると・・

 

 

 

 

ニャーン

 

 

果南「お、お前か・・」ドサッ

 

ダイヤ「全く・・」

 

花丸「しょうがないずら」

 

 

千歌の家

 

 

梨子「・・うぅ」

 

しいたけ「ワンッ!」 

 

梨子「ひぃっ!!」

 

鞠莉「逃げたらダメでしょ!」チラリ

 

善子「な、何よ・・」

 

美渡「何するかと思えば何でしいたけと遊んでるのさ?」

 

鞠莉「ウィークポイントの克服でーす!」

 

美渡「それとラブライブに何の関係があんの?」

 

鞠莉「本当の目的は・・」チラリ

 

 

善子「ケルベロス!!」

 

しいたけ「ワンワン!!」

 

美渡「ケルベロス!?」

 

善子「よし、いい子だ。流石は我がヨハネの忠実なるリトルデーモン」

 

美渡「何だかしいたけを取られた気分だなぁ・・」

 

 

善子「普通にしていれば噛みませんよ。大丈夫です」ニッコリ

 

梨子「とは言われても・・」

 

善子「ほらケルベロス、梨子さんのとこへ行くのよ」

 

しいたけ「ワンッ!!」

 

梨子「まま待って!!!こ、来ないで!ひぎゃあーー!!!」

 

善子「あ、梨子さん!!」

 

美渡「あの二人、ほんとに同じメンバーなの?何かよそよそしいというか・・」

 

鞠莉「リコピーがしいたけを怖がっている様によっちゃんにとってのしいたけはリコピーなのでーす・・」

 

美渡「複雑だね・・」

 

鞠莉「さてと、マリーも行きますか。よっと・・」フラリ

 

 

鞠莉「おっとっと・・」

 

美渡「・・大丈夫?」

 

 

倒れそうになったのを美渡が身体を抑えてくれる。

 

 

鞠莉「ソーリー」

 

美渡「無理するんじゃないよ理事長」

 

鞠莉「ノープログレム!」

 

 

鞠莉がしいたけを追い掛け戯れる。

 

 

美渡「元気な理事長だよ」

 

 

鞠莉「シャイニーー!!!」

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(Aパート終わり)

 

 

次の日の学校の昼休み。

 

梨子は図書室で動物と仲良くなれる本なる物を読んでいた。

 

図書員の花丸もいる。

 

 

梨子「はぁ・・・・」

 

花丸「大丈夫?梨子ちゃん」

 

梨子「花丸ちゃん、ルビィちゃん」

 

花丸「何だか今日元気なさそうでマル、心配ずら」

 

ルビィ「具合悪いの?」

 

梨子「私は大丈夫よ。ごめんね心配かけて!」

 

花丸「犬と仲良くなりたいの?」

 

梨子「それが私の弱点克服だから・・」

 

ルビィ「ルビィも苦手・・・・」

 

花丸「・・それは難しい弱点克服ずら」

 

梨子「けど、一番悩んでるのはね・・」

 

ルビまる「一番悩んでるのは?」

 

 

屋上では・・

 

 

善子「気にしすぎでしょ鞠莉。別に梨子さんの事怖がってなんかないし・・」

 

善子「でも・・やっぱり・・・・」

 

 

善子「・・ダメでしょ善子!そんな悪い風に思ってちゃ!!・・・・はぁ」

 

 

理事長室

 

 

果南「千歌から聞いたけどルビィは結局怖がってて教えるどころじゃなかったみたいだって」

 

ダイヤ「そうですか・・。もしもの事を想定しルビィには人とのコミュニケーション能力をある程度は備えてほしいのですが・・」

 

果南「まぁ、簡単にはいかないよ」

 

ダイヤ「あと果南さん。今日は生徒会長としてやるべき仕事があるので練習には行けませんわ」

 

果南「了解。走らなくて良かったとか思ってるでしょー」

 

ダイヤ「とと、とんでもないですわ。練習しなければならないのに残念ですわ」カキカキ

 

果南「ふーん・・・・」

 

ダイヤ「あっ・・えっ・・・・そ、それよりも鞠莉さんの方はどうなのですか!?」

 

鞠莉「・・・・」

 

果南「鞠莉」

 

鞠莉「ソーリー。ちょっとスリープしてました」

 

果南「全く。梨子と善子はどうなの?」

 

鞠莉「なかなか・・ね・・」

 

ダイヤ「そうですか。鞠莉さんも苦労してらっしゃるのですね・・」

 

果南「それにしても鞠莉大丈夫?何か顔赤いけど」

 

鞠莉「えっ?ちょっと部屋の中がホットすぎるだけだと思うけど。マリーはいつも通りでーす!!」

 

果南「そう。なら、いいんだけど・・」

 

鞠莉「今日こそ梨子と善子の関係をよくしまーす!!」

 

 

2年教室

 

 

曜「どうすればルビィちゃんの様に早く縫えるのだろう・・」

 

千歌「どうすればルビィちゃんは皆に心を開くのだろう・・」

 

ようちか「うーん・・・・」

 

 

むつ「千歌ー」

 

千歌「あ、むっちゃん」

 

いつき「ルビィちゃんの好きな食べ物とか知ってる?」

 

千歌「ルビィちゃんの好きな食べ物・・」

 

曜「この前喫茶店で食べた時にポテトフライを頼んでたっけ・・」

 

千歌「ダイヤさんに聞いた方が早いんじゃないかな?」

 

曜「そんじゃ今からダイヤちゃんに聞いてみるであります!!」

 

よしみ「ダ、ダイヤちゃん!?」

 

いつき「生徒会長が聞いてたら怒られるよ」

 

曜「大丈夫大丈夫!送ったよ」

 

むつ「本当に大丈夫なんだよね・・」

 

曜「大丈夫だって!そんなに怖がらなくても。あ、もう来た」

 

 

曜「ルビィちゃんが好きなのはスイートポテトやポテトフライだって」

 

むつ「オッケー」

 

よしみ「スイートポテトとポテトフライなら買えるね」

 

いつき「ルビィちゃんが私達に心を開く為にお菓子パーティーしようと思うんだけど・・」

 

千歌「お菓子パーティーかー」

 

よしみ「でも、ただのお菓子パーティーじゃないよ」

 

むつ「皆、ちゃんと作ってきたね!」

 

2年生生徒達「はーい!!!!」

 

曜「作ってきた?」

 

むつ「それは放課後のお楽しみで!千歌達は部室でいつも通りルビィちゃんに衣装作りを教わってて」

 

いつき「用意ができたら呼ぶから」

 

よしみ「楽しみにしててね」

 

千歌「うん!楽しみにしてる!」

 

曜「パーティーに集中する為に残りの授業は寝ちゃおう!」

 

千歌「曜ちゃん。それはよくないんじゃないかな・・」

 

 

授業が終わり今日も各グループに別れる。

 

 

部室

 

 

ルビィ「これが本返し縫いといって伸縮性のある布を丈夫に縫いたい時に使用する縫い方で・・」

 

千歌「なるほど・・」

 

曜「よし!やってみよう!」

 

ルビィ「一針分縫った後に、半針分戻って針を通して・・」

 

千歌「・・・・」

 

ルビィ「それで・・・・。千歌ちゃん?」

 

千歌「ルビィちゃんって器用だなーって」

 

ルビィ「えっ!?ルビィはお姉ちゃんに教えてもらったから・・」

 

千歌「それに、衣装を作ったりマスコットを作ってるときのルビィちゃん。凄くいい顔してる!」

 

千歌「本当に衣装作りが好きなんだなって・・。果南ちゃん達が立ち上げたaqoursに始めから入部するんだったよね?」

 

ルビィ「うん。ルビィの夢はお姉ちゃんはもちろん、果南ちゃんや鞠莉ちゃん達とスクールアイドルで一番になる事が一つだったから」

 

ルビィ「でも、今は更に夢が大きくなって・・。一番はもちろん、浦の星を救いたいって・・」

 

ルビィ「ただでさえラブライブで一番は果てしないのに学校を救うだなんてそんなの普通は・・」

 

曜「じゃあやめる?」

 

ルビィ「えっ?」

 

曜「ルビィちゃんはスクールアイドルが好きで学校が好き。だったら普通やめる?」

 

ルビィ「うぅん!やめない!!!ルビィ絶対やめないよ!!!」

 

曜「だよね!」ニッコリ

 

千歌「あがくだけあがく!!だよ!」

 

ルビィ「うん!!」

 

 

よしみ「あ、あの・・」

 

いつき「熱くなってる所ごめんだけど・・」

 

 

千歌「あ、準備出来たの!?」

 

むつ「えぇ!教室へ来て!」

 

千歌「行こう!曜ちゃん!ルビィちゃん!」

 

曜「ヨーソロー!」

ルビィ「うん!」

 

 

喫茶店

 

 

果南「雨か・・・・傘忘れちゃったな」

 

花丸「旨いずら~」

 

果南「ダイヤにも何か買ってあげないとね」

 

花丸「けど、本当にいいずら?」

 

果南「えっ?走りたいの?」

 

花丸「いやいや!安らぐ事だって大事ずら」

 

果南「フフ・・そうだね」

 

 

果南は持ってきたバッグからノートを取り出す。

 

aqoursダンスフォーメーショーンアイディアノートと書かれたノートに花丸は興味を示す。

 

 

花丸「それって振り付けとかが書かれてるノートずら?」

 

果南「昔のノート。私達3年生にとって最後のラブライブだしね」

 

花丸「ノート見てもいい?」

 

果南「うん。いいよ」

 

 

花丸がノートを開ける。

 

 

花丸「随分と激しい振り付けな気が・・」

 

果南「そうだね・・。だからこれはやめようかなって・・」

 

花丸「・・嘘は言わなくてもいいずら」

 

果南「えっ?」

 

花丸「だったら始めからノートを取り出すなんてしないずら」

 

花丸「このページの部分だけノートのしわが多くなってる。何度も何度もこのページを見てきたという証拠ずら」

 

果南「花丸はほんと頭がいいね・・。参ったよ」

 

果南「でもね。この振り付けで鞠莉が怪我をした原因を作ってしまった・・。けれどもこれをやるのならセンターはあれが出来なければならない」

 

花丸「あれって・・?」

 

 

鞠莉のホテル

 

 

梨子「善子ちゃんはどんな曲が好きなの?」

 

善子「えっ・・わ、私はその、何でも・・」

 

梨子「何でもじゃちょっと・・」

 

善子「ごめんなさい!!」

 

梨子「謝らなくてもいいわよ」

 

善子「はい!すいません!」

 

梨子「いや、だから・・」

 

鞠莉「・・・・」

 

 

善子「って鞠莉はさっきから何ボーッとしてんのよ!」

 

鞠莉「・・・・」バタッ

 

善子「鞠莉?・・鞠莉!!」

 

梨子「どうしたの!?」

 

鞠莉「ハァ・・ハァ・・・・」

 

梨子「凄い熱・・!善子ちゃん!」

 

善子「は、はい!」

 

梨子「私のハンカチを水で濡らして鞠莉さんの頭に被せて!私はホテルの人に氷のうとか風邪薬を持ってくる様に頼みにいくから!」

 

善子「わかったわ!」

 

鞠莉「だ、大丈夫よリコピー、よっちゃん・・風邪は自然回復を待つのが一番でーす・・」

 

梨子「鞠莉さんがしんどそうにしているのに放っておける訳ないでしょ!!」

 

善子「ほら鞠莉、寝てなさい!」

 

梨子「じゃあ私行ってくるからね!善子ちゃんは鞠莉さんを見てて!」

 

善子「任せて!」

 

鞠莉「そこまでしなくても・・」

 

善子「メンバーが・・友達がしんどそうにしてるのよ?無視なんて出来ると思うの!?」

 

鞠莉「・・・・!」

 

 

2年教室

 

 

ルビィ「わーー!!」

 

むつ「もう、過ぎちゃったけど・・」

 

いつき「遅めのルビィちゃんの誕生日プレゼントだよ」

 

よしみ「月見をイメージしてみました!」

 

 

千歌「このマスコットって・・」

 

曜「そうか!皆兎を作ろうとしてたのは!」

 

むつ「お月様と兎さんは定番だしね」

 

いつき「そして、フライドポテトとスイートポテト!」

 

よしみ「遅れちゃったけど・・」

 

 

2年生徒「ルビィちゃん誕生日おめでとー!!!!」

 

 

2年生達がクラッカーでルビィを祝う。

 

 

ルビィ「ありがとうございます!」

 

よしみ「急遽セット作ったけども・・どうかな?」

 

ルビィ「嬉しいです!私の為にこんなに・・」

 

千歌「良かったねルビィちゃん!」

 

曜「先輩達は皆暖かいのだ~!」パクッ

 

むつ「って曜ちゃん!先に食べちゃダメ!」

 

いつき「ルビィちゃんの誕生日だよ」

 

曜「あ、そうだった。ハハハ!」

 

千歌「もう、曜ちゃんってば・・」

 

ルビィ「フフッ。ルビィは曜ちゃんらしくていいと思う」

 

むつ「ルビィちゃんがいいならオッケーかな」

 

よしみ「だね」

 

いつき「うん」

 

 

2年教室はルビィの誕生日祝いで盛り上がっていた。

 

ルビィもこの事がきっかけで2年生達とも話し合える様になるだろう。

 

 

喫茶店からの帰り道

 

 

果南「ごめんね花丸」

 

花丸「きちんと傘持ってきて良かったずら」

 

 

果南が傘を忘れた為、花丸の傘に入る果南。

 

大量の抹茶味のお菓子やプリンを詰めた袋を手に持ち学校へと戻っていく。

 

 

果南「ダイヤもきっと喜ぶよ。これだけ買ったら」

 

花丸「そうかな?『練習しないなんてブッブーですわ!』とか言うかもしれないずら」

 

果南「フフッ。だったらこっちはお菓子は上げないって言って目の前で食べちゃおっか」

 

花丸「果南ちゃんほんと鬼ずら・・」

 

 

生徒会室ではダイヤが黙々と作業に取り組んでいた。

 

パソコンで入学希望者を見ながらの作業。なかなか増えない・・。

 

 

ダイヤ「次のライブを成功させてラブライブ本戦に出られれば・・」

 

 

ガチャ

 

 

ダイヤ「ん?」

 

果南「頑張ってる?」

 

ダイヤ「果南さん、花丸さん」

 

果南「はい、これ」

 

花丸「抹茶味のお菓子にプリンずら!」

 

ダイヤ「・・ありがとうございます。って練習はどうしたのですの?」

 

果南「今日は寛ぎの日にしたよー」ゴロリン

 

 

果南、生徒会室の黄色のソファーに寝転がる。

 

ダイヤ「果南さん!はしたないですわよ!」

 

果南「いいじゃん。ここ実質ダイヤの部屋みたいなもんだし」

 

ダイヤ「あなたって人は全く・・」

 

花丸「ダイヤちゃんも休憩したらどうずら?」

 

ダイヤ「お気持ちは嬉しいのですが・・」

 

花丸「あ、入学希望者の・・」

 

果南「はっは~ん。さては気にしすぎて作業捗ってないなぁ」

 

ダイヤ「そんな訳ありませんわ!」

 

花丸「出来ることがあったら手伝うずら」

 

ダイヤ「しかし・・」

 

果南「ダイヤは考えすぎ。頭空っぽにしなよ」

 

ダイヤ「・・果南さんみたいに能天気にはなれませんわ」

 

果南「言ったな~こいつ~」

 

ダイヤ「こ、こら!やめなさい!」

 

果南「片付けてねBOXお持ち帰り~!」

 

ダイヤ「待ちなさい果南さん!!」

 

 

ダイかな廊下に出てはしゃぎ回る。

 

花丸が生徒会長の席に座り生徒会長気分に。

 

 

花丸「全く元気ずらね。ん?雨が止んでる」

 

 

鞠莉のホテル

 

 

善子「まだ熱はあるから今日は動かず休むのよ」

 

梨子「昨日ふらついてたのって・・」

 

鞠莉「マリーはこれくらいじゃ・・」

 

よしりこ「安静にしなさい!!」

 

鞠莉「イ、イエース・・・・」

 

 

善子「理事長としての仕事で忙しいのならスクールアイドル活動を1日くらい休んだっていいのに・・」

 

鞠莉「それはノー。私達3年生にとってこれが最後のラブライブ。休むなんて出来ないのよ」

 

鞠莉「こうしてる間に他のスクールアイドルは練習している。ラブライブで優勝したいから。当然の事」

 

鞠莉「私達3年生は他のスクールアイドルよりブランクがある。だから、休んでる暇なんて・・」

 

梨子「それでまた怪我したらどうするのよ!!!」

 

鞠莉「!?」

 

梨子「鞠莉さんは勿論果南さんやダイヤさんにとってラブライブがどれほどまでに大事なのかは分かるけど・・」

 

梨子「状態が悪い中、怪我をして果南さんやダイヤさんを困らせてどうするのよ!」

 

善子「そうよ。あんたまた人を不幸にさせてみなさい・・。絶対許さないんだから。不運で不幸なのはこのヨハネだけで十分なのよ」

 

 

鞠莉「・・フフ」

 

善子「な、何がおかしいのよ?」

 

鞠莉「二人が意気投合してるんだもの。今まで会話が噛み合ってなかったのに急にね」

 

梨子「それは・・」

 

善子「その・・」

 

鞠莉「梨子、善子。ありがとうね。もう私は大丈夫。安静にしておくから」

 

善子「しっかり寝るのよ」

 

梨子「夜更かしはしない様に」

 

善子「理事長の仕事をしなければならないのは分かるけど・・」

 

鞠莉「理事長関連は大丈夫よ」

 

梨子「だったらいいけど・・」

 

鞠莉「それじゃあマリーはぐっすりスリーピングするので二人ともお疲れ様でーす!!」

 

善子「全く・・しっかり寝るのよ」

 

鞠莉「イエース!!」

 

 

場面変わり帰路。すっかり夕暮れになり雨が止み夕暮れの光が射していた。

 

 

梨子「鞠莉さん、ほんとに安静にしてるかしら」

 

善子「あれだけしんどそうにしていたら大丈夫でしょ」

 

梨子「そうね」

 

 

グ~ッ

 

 

善子「あ、いや、その・・」

 

梨子「フフ・・私もお腹空いちゃった。コンビニ近くにあるし寄っていきましょ」

 

善子「え、えぇ」

 

 

またも場面変わりコンビニに。

 

買い終えた二人はコンビニの中にあるテーブルで一息ついている。

 

 

梨子「それ辛くないの?」

 

善子「堕天使は強い刺激のある食料でないと魔力の抵抗力が弱くなってしまう・・」

 

梨子「そ、そうなんだ」

 

善子「・・・・」

 

梨子「はっ!?・・だ、堕天使ヨハネ!あ、新たなるリトルデーモン『リリー』だぞ!あ、あなたの好き勝手にはさ、させない、んだから・・・・」

 

善子「あの、無理しなくても・・」

 

梨子「むむ、無理なんてしてないわ!あなたのライバルは曜ちゃんだけじゃないんだから!」

 

善子「くっくっく・・リトルデーモン、リリー。面白い。すっかり堕天していたとは・・」

 

梨子「えっ?ライバルじゃないの?」

 

善子「自らリトルデーモン言ったじゃん」

 

梨子「しまっ・・」

 

善子「良かろう。我がリトルデーモンとして海神曜を倒そうぞ」

 

梨子「・・私は善子ちゃんと曜ちゃんに対抗する新たな第3勢力が良かったのだけどなぁ」

 

善子「そうなの?それじゃあ今から梨子は・・・・」

 

 

次の日の部活。屋上での練習

 

 

果南「今日は鞠莉が休みなんだけど・・」

 

ダイヤ「一体鞠莉さんはあの二人に何をしたのでしょうか・・・・」

 

 

曜「何!?新たなる勢力だと!?」

 

善子「私は知ってしまった・・この戦いに新たなる脅威が加わるとな!!」

 

曜「一体何者なのだ?怪獣ちかちーか!?」

 

善子「違う!黙って待つのだ!奴は手強いぞ」

 

曜「・・ちかちーでなければ誰なのだ」

 

 

千歌「よーっしラブライブ優勝に向けて頑張ろう!」

 

梨子「そうね!」

 

善子「来たか!!」

 

梨子「・・堕天使ヨハネと海神曜か」

 

曜「梨子ちゃんが!?」

 

善子「現れたな大魔女リリー!!」

 

梨子「・・・・」

 

曜「固まっちゃってるけど」

 

善子「恥ずかしがらない!」

 

梨子「あ、あなた達を禁断の果実にして食べちゃうわよ!!」

 

ルビィ「梨子ちゃん!?」

 

花丸「善子ちゃんに堕天させられたけど違う方向へ堕ちちゃったパターンずらね」

 

 

曜「禁断の果実に!?魔女め。恐ろしい奴だ・・」

 

善子「ふん、どちらにせよ勝つのはこのヨハネ。それが運命」

 

曜「甘いね。堕天使も魔女も広大な海のパワーの前では無に等しい」

 

梨子「勝ち負けってどう決めるの?」

 

善子「それは・・」

 

曜「気にしたら負け」

 

梨子「そ、そうなんだ・・」

 

果南「さ、遊んでないで練習するよ。リリーちゃん」

 

梨子「普通に梨子で結構です!」

 

 

ダイヤ「何はともあれ善子さんと梨子さんとの関係が良くなってよかったですわ。だけども・・・・」

 

 

部室に置かれている果南のaqoursダンスフォーメーションアイディアノート。

 

長年大事にされていたノート。花丸と3年生組はこのノートについては知っている。

 

が、果南は過去、鞠莉との大喧嘩で過去のaqoursとスクールアイドル関連のものは捨てていたのだが・・?

 

 

続く

 

 

[newpage]

 

 

今回の変更点

 

 

①完全オリジナル回な為、犬関連がほぼない

 

②志満が完全に堕天している

 

③入学希望者が増えたのはaqoursの影響だけでなく内浦の人々が浦の星の良さや内浦の良さを伝えている為

 

④リリーの元ネタは「魔女リリス」から

 

 

果南「次回」千歌「奇跡の波」

 




本編の二期5話はよしりこ一色の回でした。この回自体の評価は悪くなかったのでしたが私はこの露骨なキャラの絡みに1話丸々使うのはどうかと思ってました。この話だと犬要素はほぼありませんがユニット回にする事でそこに鞠莉を付け加え新たな可能性を混じりつつ他のグループも活動している所に焦点を入れました。もちろんよしりこ要素を入れて。本編二期5話はよしりこ関係以外ははっきり言えば蚊帳の外でしたので。果南のMiracle Waveのノートを一番に知ったのが花丸、鞠莉の少し過剰な練習熱心な部分も後の伏線となっています。

そもそも本編で何故善子は曜に聞きもせず犬が嫌いな事を1期で知っていた梨子にわざわざ預けようとしたのか。露骨な絡みは虹ヶ咲や新プロジェクトのアニメでは絶対にやめてほしいですね


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

奇跡の波

ミラウェ回。千歌と果南がメイン寄り。前の話ではノートを一番最初に見たのは花丸です


前回のラブライブ!サンシャイン!!

 

 

ダイヤ「入学者数も50人集まり順調な私達」

 

鞠莉「私達はある事に気付いていてそこで3人ずつに別れ弱点克服の特別トレーニングを行った」

 

果南「ある事とは善子と梨子の関係性。善子は梨子に対してだけはどこか恐れている様に見えていた」

 

ダイヤ「そんな善子さんと梨子さんを見守るのが鞠莉さんでしたが体調を崩し倒れてしまいます」

 

鞠莉「オーマイゴーット・・。けれど、そんな倒れたマリーに二人は意気投合するのでーす!」

 

梨子「状態が悪い中、怪我をして果南さんやダイヤさんを困らせてどうするのよ!」

 

善子「そうよ。あんたまた人を不幸にさせてみなさい・・。絶対許さないんだから。不運で不幸なのはこのヨハネだけで十分なのよ」

 

果南「その後、二人はすっかり仲良しになった・・と思う」

 

善子「現れたな大魔女リリー!!」

 

梨子「あ、あなた達を禁断の果実にして食べちゃうわよ!!」

 

 

 

次の開催場所を調べる1年、2年。ルビィがパソコンで検索しそれを他のメンバーが注目している。

 

 

ルビィ「来ました!」

 

花丸「見た事あるずら・・」

 

善子「ここは、前回ラグナロクが行われた約束の場所!」

 

曜「次もここなんだね。思い出の地のこの場所でまた全国へ行こう!!」

 

梨子「簡単にはいかないわよ。次の曲をどうするかで悩んでて・・」

 

花丸「・・・・」

 

 

理事長室では3年生が話し合っていた。

 

 

鞠莉「今日現在、入学希望者は60人」

 

ダイヤ「順調ではありますが油断は出来ませんわね・・」

 

鞠莉「ラブライブ地区予選大会が行われる日の夜、それまでに100人を突破しなければ・・」

 

果南「・・あーだこーだ言っても解決しないよ」

 

ダイヤ「果南さん!?」

 

果南「何度も言うけどさ、この学校を無くしたくないのは私達だけじゃないんだよ」

 

鞠莉「果南・・」

 

果南「じゃ、先行ってるから。考えるより身体を動かす!」

 

 

果南が振り返り理事長室から出る時に果南の鞄から先端部分のみ何かが見えた。

 

ダイヤはそれに気付く。

 

 

ダイヤ「あのノートは・・・・!」

 

 

6話 奇跡の波

 

 

場面変わり沼津のいつもの練習場。鞠莉が指揮を取っていた。

 

 

鞠莉「ワントゥースリーフォー!ワントゥースリーフォー!」

 

鞠莉「チェンジしてー!アップ、アップ!オーグーッド!ここの腕の角度を合わせたいね」

 

鞠莉「花丸はもうちょい上げて。そうそう!この角度を忘れないで!」

 

花丸「は、はいずら!」

 

鞠莉「ルビィはもっと早く!少し遅れてるよ!」

 

ルビィ「うん!」

 

鞠莉「ワンモア!ワントゥースリーフォー!ワントゥースリーフォー!」

 

 

鞠莉「オーグッード!じゃあインターバル後、各個人で練習ね!」

 

花丸「疲れたずら~」

 

ルビィ「花丸ちゃん大丈夫?」

 

 

曜「あっ!全国大会進出が有力視されてるグループだって」

 

千歌「なになに?そんなのあるの?」

 

曜「ラブライブ人気あるから、そういうの予想する人も多いみたい」

 

梨子 「どんなグループがいるの?」

 

曜「えっと、前年度全国大会に出たグループは勿論で・・」

 

善子「暗黒聖雪・・!」

 

曜「前回、地区大会をトップで通過し、決勝では8位入賞したセイントスノー。姉、聖良は今年3年生。ラストチャンスに優勝を目指す」

 

千歌「二人とも気合い入ってるだろうなー」

 

善子「ふん!!次こそは勝ってやるんだから」

 

ルビィ「よ、善子ちゃん・・」

 

花丸「セイントスノーさんの事になるとすぐこれなんだから」

 

曜「あとは・・あっ!aqours!!」

 

千歌「ほんと!?」

 

花丸「マル達ずら!」

 

鞠莉「へい!なんて書いてあるの?」

 

曜「前回はラブライブ本選で全国レベルのスクールアイドルに力の差を見せられたaqoursだが、今大会予備予選の内容は全国レベルにも引けを取らない見事なパフォーマンスだった。今後の成長に期待したい」

 

千歌「期待・・!」

 

花丸「じゃあもしかすると・・!」

 

善子「このヨハネの堕天使としての闇能力を持ってすれば、その程度、造作もない事です!」

 

梨子「そうかしら・・」

 

善子「リリー!!」

 

梨子「えっ?あ、その・・ぞ、造作もない事よ・・」

 

善子「声が小さい!魔女が自信なさげでどうすんのよ!!」

 

善子「暗黒聖雪に勝ってラブライブ制覇!あの時の暗黒聖雪姉のドヤ顔思い出すだけで・・キーッ!!」

 

 

ルビィ「今大会の地区大会は、会場とネットの投票で決勝進出者を決めるって」

 

千歌「良かったじゃん!結果出るまで何日も待つより」

 

ダイヤ「そんな簡単な話ではありませんわ」

 

鞠莉「会場には出場グループの学校の生徒が応援に来ているのよ」

 

ルビィ「ネット投票もあるとは言え、生徒数が多い方が有利・・」

 

ダイヤ「生徒数で言えば浦の星が一番不利ですわ」

 

果南「そんな事よりもっと練習しないとね。全国レベルに通用しないと意味が無いよ」

 

ルビィ「でも、どうしたら・・」

 

ダイヤ「基礎的な体力は付いてきています。となると・・」

 

 

鞠莉が果南の目に視線を合わせたが果南は後ろ向きになる。

 

鞠莉はそれがどういう意味か気付いている。

 

 

鞠莉「果南。私はノープログレムよ」

 

果南「・・・・」

 

千歌「何かあるの果南ちゃん?」

 

果南「何もないよ。ささ、練習の続き!」

 

ダイヤ「果南さん・・」

 

鞠莉「・・・・」

 

 

ダイまりも仕方なしに練習に入ろうとした時、花丸が二人に話し掛ける。

 

 

花丸「あの、ダイヤちゃん、鞠莉ちゃん。果南ちゃんの事なんだけど・・」

 

 

練習も終わり帰りの車等を各自待っている中、花丸はダイヤと鞠莉を呼び3人で話していた。

 

 

ルビィ「花丸ちゃんは?」

 

梨子「ダイヤさんと鞠莉さんと一緒に図書館に行ってるのを見掛けたわ」

 

 

図書館

 

 

ダイヤ「なるほど・・花丸さんの見解が正しければ・・」

 

鞠莉「私の様な怪我人が出るのを恐れているのね」

 

花丸「マルもあのノートの振り付けを見たときは激しくてセンターは更に大技を披露しなければならないからかなりリスクがあると思って果南ちゃんは・・」

 

花丸「でも、本当はしたいはず。じゃなければ丸なんかにわざわざノートを見せたりなんかしなかったはずずら」

 

ダイヤ「相変わらず素直じゃありませんわね」

 

鞠莉「センキューね花丸。でも、この事は今は話したければ善子とルビィだけにしときなさい」

 

花丸「千歌ちゃん達には?」

 

ダイヤ「梨子さんはともかく曜さんと千歌さんならすぐにでも賛成しますわね」

 

鞠莉「基本的に幼馴染みに甘々な果南だけどそれで怪我しようものならと恐れて反対するでしょうね」

 

ダイヤ「けれど、本音を言いますと私もやりたいのです。鞠莉さんは?」

 

鞠莉「もちろんやりたいわ!あの時のリベンジよ」

 

花丸「マルもやりたいずら!」

 

ダイヤ「果南さんには話を付けておきます。花丸さんは善子さんに伝えておいてください。ルビィには私が伝えておきます」

 

花丸「うん!」

 

 

千歌「おーい!車来たよー!」

 

ダイヤ「今から行きますわ」

 

 

 

 

果南の店の前に置いてあるテーブルにノートが置かれていた。

 

果南は一人海の地平線を眺めている。

 

そんな果南にダイまりが後ろから話し掛ける。

 

 

鞠莉「やっぱりそれしかないかもね」

 

果南「!?」

 

 

果南はノートを隠す様にぎゅっと掴み背中向きに。

 

 

鞠莉「懐かしい。まだ持ってたんだそれ」

 

果南「まさか、やるなんて言うんじゃないよね?」

 

鞠莉「まさか、やらないとか言うんじゃないよね?」

 

鞠莉「状況は分かっているでしょ?それに賭けるしかない」

 

果南「でも・・」

 

ダイヤ「今回は私も鞠莉さんに賛成ですわ。学校の存続の為やれる事は全てやる。それが生徒会長としての義務だと思っていますので」

 

ダイヤ「それにこれがラストチャンスですわ。ルビィも喜んで賛成してくれましたわ」

 

果南「ノートの事言ったの!?」

 

鞠莉「善子もオッケーって花丸から連絡が来たわ。もちろん、花丸もオッケー。後は千歌っち達2年生だけ」

 

果南「私はやりたくない。簡単じゃない。出来ない・・」

 

鞠莉「そんな事はない。あの時ももう少しだった。もう少しで・・」

 

果南「でも出来なかった・・。それどころか、鞠莉の足まで・・」

 

鞠莉「あの怪我は私がいけなかったの。果南に追い付きたいって思いがありすぎて」

 

ダイヤ「そうですわ。それに今は9人。私達だけではないですわ」

 

鞠莉「私あの頃と気持ち変わってないよ」

 

果南「ダメ!ダメだよ・・届かないものに手を伸ばそうとして、そのせいで誰かを傷つけてそれを千歌達に押し付けるなんて・・!」

 

果南「こんなの・・!!」

 

 

ダイヤ「本当はあなたもしたいんでしょ!!!」

 

果南「!?」

 

ダイヤ「投げれる物なら投げてみなさい。拾ってやりますわよ」

 

果南「ダイヤ・・」

 

鞠莉「否定しないで。あの頃の事を」

 

果南「鞠莉・・」

 

鞠莉「私にとってはとても大切な思い出。だからこそやり遂げたい」

 

鞠莉「あの時夢見た私達のaqoursを完成させたい!」

 

果南「・・・・!!」

 

 

場面変わり千歌の家。

 

千歌は聖良と電話していた。

 

 

千歌「はい、出場グループの中では生徒数が一番少ない・・」

 

聖良「たしかに不利ですね。圧倒的なパフォーマンスを見せて、生徒数のハンデを逆転するしかない・・」

 

千歌「ですよね・・でも、圧倒的って」

 

理亞「姉様、お風呂・・」

 

 

聖良「上手さだけではないと思います。むしろ今の出演者の多くは先輩達に引けを取らない、歌とダンスのレベルにある。ですが肩を並べたとは誰も思ってはいません」

 

聖良「ラブライブが始まって、その人気を形作った先駆者達の輝き。決して手の届かない光・・」

 

千歌「手の届かない光・・」

 

 

次の日の部活動。

 

 

曜「え?aqoursらしさ?」

 

千歌「うん。私達だけの道を歩くってどういう事だろう。私達の輝きって何だろう」

 

千歌「それを見つける事が大切なんだって、ラブライブに出て分かったのにそれが何なのか、まだ言葉に出来ない。まだ形になってない」

 

千歌「だから、形にしたい」

 

千歌「形に!!」

 

 

ダイヤ「このタイミングでこんな話が千歌さんから出るなんて運命ですわ」

 

千歌「えっ?」

 

ダイヤ「あれ、話しますわね」

 

果南「・・・・」

 

 

果南はそっぽを向く。

 

ダイまりは話を続ける。

 

 

千歌「何?それ何の話?」

 

 

ダイヤ「2年前、私達3人がラブライブ決勝に進む為に作ったフォーメーションがありますの」

 

曜「フォーメーション?」

 

梨子「まさか、それって・・!」

 

ダイヤ「梨子さんの思っている通りでしょう。それをやろうとして鞠莉さんは足を痛めたのです」

 

梨子「やっぱり・・」

 

鞠莉「皆の負担が大きいのは分かってる。けれども、花丸を始め善子とルビィはやるって言ってくれた」

 

ダイヤ「あなた方はどうでしょうか?特に千歌さんはaqoursのリーダー。あなたがしないと言うのなら・・」

 

千歌「やろうよ!!」

 

千歌「だってそれって果南ちゃんやダイヤさんや鞠莉さんの時のaqoursでやろうとしたんでしょ!?」

 

千歌「私はやりたい!皆でやり遂げたい!!」

 

曜「千歌ちゃんがやりたいのならするよ!」

 

梨子「リスクがある分ハイレベルのものを披露すればラブライブにも出られる確率が上がるしね」

 

鞠莉「果南。千歌っち達からもオッケー出たよ」

 

果南「・・・・」

 

鞠莉「ノートを出して」

 

果南「本当にやるつもりなの?そこまでしてやる意味があるの?」

 

千歌「何で?果南ちゃん!最初に約束したよね?精一杯足掻こうよ。今こそ足掻いて・・」

 

果南「け、けど・・」

 

千歌「今しなくていつするの?ラブライブはすぐそこなんだよ?やれる事は全部やりたい!」

 

果南「でも、これはセンターを務める人の負担が大きくて・・。あの時は私だったけど千歌は出来るの?」

 

千歌「大丈夫。やるよ、私!」

 

果南「千歌・・・・」

 

ダイヤ「決まりですわね。あのノートを渡しましょう、果南さん」

 

鞠莉「今のaqoursをブレークスルーする為には必ず越えなくちゃならいウォールがありまーす」

 

ダイヤ「今がその時かもしれませんわね」

 

 

果南が千歌にノートを渡す。最初こそ不安な表情になっていたが千歌の強い視線を感じ取り千歌に負けじと言わんばかりに視線を送り返す。

 

 

果南「千歌。厳しい道のりだけど耐えられる?」

 

千歌「耐えてみせるよ!ラブライブで一番になって廃校を救いたいから!!」

 

果南「・・フーッ。ほんと千歌は強くなったね。今じゃ私が引っ張られてるのだから」

 

 

 

場面変わって体育館

 

 

マットを敷いて千歌と果南が二人で練習。

 

梨子と鞠莉は曲の確認をすべく音楽室に。

 

善子とルビィとダイヤは衣装作りの為、部室に。

 

曜と花丸は体育館でノートを二人で凝視し振り付けや歌詞の確認を行っていた。

 

 

ようまる「ジーーッ」

 

千歌「うわっ!」ズデーン!!

 

果南「だ、大丈夫千歌!?」

 

千歌「大丈夫!これくらい何ともないって!!」

 

 

花丸「果南ちゃんにとっては不安で不安でしょうがないよね・・」

 

曜「うん・・・・」

 

 

音楽室

 

 

鞠莉「どう?いい曲調でしょ?」

 

梨子「鞠莉さんがこれ程までに作曲出来るなんて・・」

 

鞠莉「フフ・・マリーはもーっともーーっとド派手な曲調が好みなんですけどネィ!!」

 

 

鞠莉が2話でも流したドデカイメタルの曲を流す!

 

 

梨子「ヒギャァァアア!!!!」

 

 

部室

 

 

ダイヤ「善子さんも今までと比べるとテキパキとこなせる様になりましたわね」

 

善子「フフフ・・遍く天界ではこれくらいの技術をこなせないと生きる権利すら与えられないのよ。ちなみにヨハネ」

 

ダイヤ「何はともあれ私がいなくとも衣装係は善子さんとルビィがいるので安心ですわ」

 

ルビィ「卒業・・・・」

 

善子「なーに、下向いてんのよ!!」

 

ルビィ「ピギィ!!」

 

善子「3年生と少しでも長くやりたければラブライブに出る!!卒業の事なんて考えてる暇ないわよ」

 

ルビィ「そ、そうだね!ルビィ負けないもん!」

 

善子「あったり前でしょ!!」

 

ダイヤ「フフ・・」

 

 

体育館

 

 

千歌「いてっ!!」

 

果南「千歌!!」

 

曜「やっぱり・・」

 

花丸「厳しいずらね・・」

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(Aパート終わり)

 

 

次の日

 

体育館で千歌に注目するメンバー

 

 

千歌「行きまーす!」

 

 

走る千歌だが、上手くいかず・・

 

 

千歌「うぅ・・もう一回!!」

 

梨子「少し休もう。5日もこんな調子じゃ体壊しちゃうよ」

 

千歌「まだ大丈夫!もうちょっとで掴めそうで!」

 

曜「地区大会まで後2週間なんだよ?」

 

花丸「ここで無理して怪我したら・・」

 

千歌「うん、分かってる。でも、やってみたいんだ」

 

千歌「私ね、一番最初にここで歌った時に思ったの。皆がいなければ何も出来なかったって・・」

 

千歌「ラブライブ地区大会の時も、この前の予備予選の時も、皆が一緒だったから頑張れた」

 

千歌「学校の皆にも、町の人達にも助けてもらって・・。だから、ひとつくらい恩返ししたい!」

 

鞠莉「千歌っち・・」

 

果南「・・・・」

 

千歌「怪我しないように注意するから、もう少しやらせて!」

 

 

千歌の特訓は続き夕暮れの海岸。

 

砂浜がクッション変わりになるも何度も何度も千歌は転倒し絆創膏も貼られていた。

 

 

千歌「いててて・・・・」

 

梨子「大丈夫ー!」

 

千歌「大丈夫・・大丈夫。へっちゃらだよ!」

 

 

千歌の様子を見守るようりこかな。

 

 

梨子「気持ちは分かるんだけど、やっぱり心配」

 

曜「だよね」

果南「じゃあ二人で止めたら?私が言うより二人が言った方が千歌、聞くと思うよ」

 

梨子「言ったじゃない。気持ちは分かるって」

 

梨子「でも、千歌ちゃんが望んでるのなら止める訳には行かないの」

 

千歌「いたたた・・もう一回!」

 

梨子「千歌ちゃん、普通怪獣だったんです」

 

果南「怪獣・・そういうの千歌好きだもんね」

 

梨子「普通怪獣チカチー。何でも普通で、いつもキラキラ輝いている光を遠くから眺めてて・・」

 

梨子「本当は凄い力があるのに・・」

 

曜「自分は普通だっていつも一歩引いて・・」

 

果南「曜や梨子といたら一歩引くのも分かるけどね」

 

曜「どういう事?」

 

果南「曜は飛び込みがあるし梨子は作曲が出来る」

 

果南「皆が一緒だったから頑張れた。でも、これは千歌の中じゃその皆に自身は含まれていない。まだまだ頑張っていないから頑張らなくちゃって思ってる」

 

梨子「だから、自分の力で何とかしたいって思ってるんじゃ・・」

 

果南「その一歩に近付きたい。千歌にとってこの技の成功は曜や梨子に少しでも一歩近付けれるチャンスでもあるんだよ」

 

曜「私、別に一歩離れてるとは思ってないよ」

 

果南「はたから見たらそう思うものなの。でも、千歌は諦めない。私は信じてるよ」

 

 

果南が立ち上がり千歌の元へ向かう。

 

 

千歌「果南ちゃん・・」

 

果南「よくやったよ千歌。本当にね」

 

千歌「果南ちゃん!私やめないよ!絶対にやり遂げる!!」

 

果南「・・どうしても?」

 

千歌「どうしても!!」

 

果南「・・じゃあ、今から体育館に来て」

 

千歌「えっ?」

 

果南「志満姉さんには許可してる。理事長権限で今回は特別に体育館を一日使える様にもね」

 

千歌「それって・・!!」

 

果南「明日から休みだからね。二人はどうする?」

 

ようりこ「えっ?」

 

 

場面変わり体育館に。

 

メンバー全員が体育館に来ていた。

 

体育館の時計の針は午後20時を差していた。

 

 

ダイヤ「全く・・理事長の地位をこの様に利用するなんて」

 

鞠莉「その割にはダイヤ、楽しみにしてるんじゃ?千歌っちの旅館に荷物沢山置いて」

 

ダイヤ「そんな訳ありませんわ!」

 

 

果南「しっかりと身体全体を慣らす様に。この曲はとにかく動くからね」

 

花丸「皆と夜の学校で練習だなんてマル楽しみずらー!」

 

ルビィ「ルビィも!」

 

善子「あんた達ね。遊びじゃないのよ」

 

曜「ヨハネちゃん!魔女の強大な魔の眼が・・うぐぐ!」

 

善子「くっ!何という強力な封じの魔力。闇夜での戦いは慣れっこって事ね!!」

 

梨子「二人とも。しっかり準備体操しなさいよ」

 

ようよし「あ、はい」

 

果南「千歌は特に気を付ける様に。怪我したらラブライブどころじゃないからね」

 

千歌「うん。大丈夫!」

 

 

千歌は体育館内をランニング。

 

 

果南「千歌は私が見る。ダイヤ、鞠莉」

 

ダイヤ「えぇ」

 

鞠莉「任せて!」

 

 

ルビィ「千歌ちゃん、出来るようになるよね・・?」

 

梨子「大丈夫よ。千歌ちゃんならきっと・・!」

 

 

ダイヤ「さぁ、やりますわよ」

 

 

メンバーは猛練習!へとへとになりながらも練習を続ける。

 

そして、午前0時。

 

 

花丸「じゅら~・・」

 

鞠莉「今日はここまでにしましょう」

 

ダイヤ「はい、花丸さん」

 

花丸「ありがとうダイヤちゃん」

 

 

ダイヤからお茶をもらいグビグビ飲む花丸。

 

鞠莉もよしルビにお茶を渡す。

 

 

善子「・・月が雲隠れし常闇。この闇夜こそ正に理想郷!!」

 

ルビィ「ルビィは怖い・・」

 

鞠莉「二人もお疲れ様。はい」

 

善子「もらっておいてやろう」

 

ルビィ「ありがとう鞠莉ちゃん」

 

 

梨子「千歌ちゃんはどう?」

 

果南「ちょっと厳しいかもね」

 

 

果南はちらりと千歌を見る。千歌は曜と話していた。

 

 

千歌「あと、ちょっと!嘘じゃないよ!」

 

曜「私も飛び込みで前逆宙返り3回半抱え型やる時、緊張しちゃうんだよね。練習を本番と思おう!」

 

千歌「思いながらもやってるよ!でも・・」

 

 

果南「ずっと、こんな感じ。あと少し、あと少しってね」

 

梨子「実際はどうなの?」

 

果南「100%中60%って所かな」

 

梨子「・・ま、間に合うの!?」

 

果南「深く考えても仕方ないよ。明日、いや、今日は寝るだけ」

 

梨子「とは言っても・・」

 

 

千歌「あ、車来たよ!」

 

 

メンバーは千歌の旅館で寝泊まりする。

 

流石に猛練習した後なので疲れが溜まっておりお風呂に入り歯を磨いてすぐ寝る者がほとんどであった。

 

 

梨子「・・・・」

 

 

梨子は一人窓から闇夜を眺める。雲隠れし僅かに輝く月の光。

 

千歌は寝ている。

 

梨子は今の僅かに輝く月と千歌を重ねて見ていた。

 

 

 

 

ガチャ

 

 

梨子「あっ・・」

 

果南「まだ起きてたの?」

 

梨子「果南さんこそ・・」

 

果南「確かに私も人の事は言えないね。よっこいしょと」

 

 

果南は梨子の隣にある椅子に腰掛ける。

 

 

梨子「・・その、果南さんは今回のライブで何故千歌ちゃんに任せたの?」

 

梨子「果南さんなら出来るのよね?だったら千歌ちゃんでなく果南さんがしても・・」

 

果南「千歌の成長とaqoursのこれからを思ってね」

 

梨子「aqoursのこれから?」

 

果南「千歌はどう思ってるか知らないけど、仮に浦の星が廃校しなかったら私達が卒業した後のaqoursはどうするのかってね」

 

梨子「それは・・」

 

果南「梨子は6人でもやりたい?」

 

梨子「今は答えられないわ・・。今大事なのは千歌ちゃんの成長の方だから・・」

 

果南「まぁ、そうだね。それじゃ、寝るとしますか」

 

梨子「えぇ」

 

 

梨子は眠っている千歌の方に顔を向ける。

 

 

梨子(千歌ちゃん。焦らないで。千歌ちゃんなら出来るよ・・!)

 

 

 

 

午前6時

 

 

目覚ましが鳴り渡り梨子は目を覚ます。

 

 

梨子「うぅん・・・・」

 

 

伸びをし千歌がいた布団に顔を向けるが千歌がいない。

 

梨子以外だとよしまルビィが眠っている。

 

 

梨子「朝のランニングは7時って言ったはず・・」

 

 

階段を降りると志満が朝の準備をしていた。

 

 

志満「あら、梨子ちゃんも早いのね」

 

梨子「志満さん、おはようございます。千歌ちゃん達はどこへいったのですか?」

 

志満「千歌ちゃんは砂浜よ。その後、曜ちゃん、果南ちゃん、ダイヤちゃん、鞠莉ちゃんも起きてね」

 

梨子「皆朝早くから・・」

 

志満「千歌ちゃんってば目覚ましをセットしたのに5時に目が覚めて練習するって凄く気合入ってたわ」

 

 

善子「まだ6時じゃないの・・」

 

花丸「梨子ちゃんおはよう」

 

梨子「おはよう善子ちゃん、花丸ちゃん、ルビィちゃん」

 

ルビィ「千歌ちゃん達は練習?」

 

梨子「そうね。私達も行きましょう」

 

善子「また抜けがけ?全く・・」

 

 

梨子達は砂浜へと向かう。

 

腕で防がないと朝日が目に当たる程に眩い。

 

 

善子「何で私達に言わないのよ」

 

梨子「疲れてるからゆっくり休ませて上げたいからでしょ」

 

ルビィ「あ、いたよ!」

 

花丸「ずらぁ・・・・」

 

 

千歌の特訓を見守るダイまりよう。

 

果南が付きっきりで指導していた。

 

 

梨子「皆!!」

 

曜「あ、梨子ちゃん!」

 

善子「あんた達ね。練習するならするって言いなさいよ!!」

 

鞠莉「ソーリー。でも、マリー達は千歌っちと果南を見てただけ」

 

花丸「それでどうなの?千歌ちゃん」

 

曜「それが・・」

 

 

千歌「あいた!!」

 

果南「・・・・」

 

 

千歌「何でだろう。何で出来ないんだろう。皆こんなに応援してくれてるのに・・」

 

千歌「・・嫌だ。嫌だよ私。何もしてないのに!何も出来てないのに!」

 

果南「そうだね」

 

 

梨子「ち、ちょっと果南さん!そんな言い方は・・」

 

ダイヤ「落ち着いてください」

 

梨子「け、けど・・」

 

 

果南「千歌。一つ聞きたいんだけど?」

 

千歌「何?」

 

果南「まだ自分は普通だと思ってる?」

 

千歌「えっ?」

 

果南「普通怪獣で、リーダーなのに皆に助けられて、ここまで来たのに自分は何も出来てないって。違う?」

 

千歌「だって、そうでしょ・・・」

 

果南「じゃあ一つ質問。今こうしていられるのは誰のおかげ?」

 

千歌「それは、学校の皆でしょ、町の人達に・・」

 

果南「じゃあもう一つ。今のaqoursが出来たのは誰のおかげ?最初にやろうって言ったのは誰?」

 

千歌「・・・・」

 

果南「私だってそう。千歌がいなければ今のaqoursはなかった」

 

曜「私も!!」

 

梨子「私もよ!!」

 

花丸「丸も!!」

 

ルビィ「ルビィも!!」

 

ダイヤ「私もですわ!!」

 

鞠莉「マリーもで~す!!」

 

善子「リーダーがいなければaqoursはなかったのよ!!」

 

 

果南「他の誰でも今のaqoursは作れなかった。千歌には皆感謝してるんだよ」

 

果南「こうしてまた私達がスクールアイドル活動に戻れた事。そして、新たな仲間と共にラブライブ優勝に向けれる事」

 

果南「千歌がいたから今があるんだよ。その事は忘れないで」

 

千歌「果南ちゃん・・・・」

 

 

梨子「自分の事を普通だって思っている人が、諦めずに挑み続ける」

 

ルビィ「それが出来るって凄い事だよ!凄い勇気が必要だとルビィ思う!」

 

曜「そんな千歌ちゃんだから、皆頑張ろうって思える!aqoursをやってみようって思えたんだよ!」

 

善子「恩返しだなんて思わなくていいのよ。もう、既に私達はあなたに恩をもらったのだから!!」

 

花丸「千歌ちゃんのおかげで千歌ちゃんや皆と一緒に輝きを見つけられるんだよ!」

 

 

千歌「皆・・」

 

ダイヤ「きっと千歌さんなら出来る。私は確信していますわ」

 

鞠莉「aqours結成の時も諦めず、東京で自分達の実力を思い知らされても諦めずどんな時も立ち上がってきた。千歌っちの諦めないハートの強さと熱さは他の誰にも負けてないのよ」

 

果南「さぁ、千歌!!」

 

 

千歌「うん!!」

 

 

果南(ありがとう、千歌)

 

 

千歌は立ち上がり走り出す!奇跡を起こす為に!

 

皆で奇跡の波を会場で魅せる為に!!

 

 

 

3年生達が本来東京で披露する予定だったMIRACLE WAVE。

 

今度は3年生達だけでなく新たなaqoursとして全員で披露する!

 

そして、一番の見せ場であるセンターのバク転が決まり、会場は大盛り上がり!!

 

ライブは大成功し会場のボルテージは最高潮に達した!!

 

 

ライブを終え会場裏で大成功を喜ぶ9人。

 

 

花丸「やり遂げたずらー!!」

 

ルビィ「うん!お姉ちゃん!」

 

ダイヤ「えぇ!皆さんよくやり遂げましたわ!」

 

ようりこ「千歌ちゃん!!」ギュッ

 

千歌「うん!やったよ私!!」

 

 

千歌を抱きつくようりこ。嬉しさのあまり涙を流していた。

 

 

善子「全く、これからなのよ」

 

鞠莉「とかいってよっちゃんも潤んでるじゃないの」

 

善子「これはその・・」

 

鞠莉「シャイニー!!」ギューッ

 

善子「ま、鞠莉!!」

 

 

鞠莉もまた善子を抱き締める。

 

 

千歌「果南ちゃん!」

 

果南「最高のパフォーマンスだったよ千歌!」

 

千歌「うん!!今日ここでこの9人で歌えた事が本当に嬉しい!私達だけの輝き。それが何なのか。どんな形をしているのか」

 

千歌「私達9人が見た事。心を動かされた事。目指したい事。その素直な気持ちの中に、輝きはきっとある!皆信じてくれてありがとう!」

 

鞠莉「新たなaqoursのウェーブね!」

 

千歌「よーし!!皆行くよ!!!」

 

メンバー全員「aqours!!ウーイェーイ!!!」  

 

 

続く

 

 

 

 

今回の変更点

 

 

①入学希望者が60人と順調

 

 

②梨子はまだ善子との堕天使系統の絡みにまだ慣れていない

 

 

③ノートの件を5話で知った花丸がダイヤと鞠莉に相談する

 

 

④ノートを投げようとした果南だがダイヤの一喝が飛び出て投げられなかった

 

 

⑤千歌がセンターをやると決まった際に各メンバーが役割を分担する

 

 

⑥またも千歌の旅館で合宿。理事長の権限を使って体育館を夜遅くまで使える様にした

 

 

⑦バク転が出来る様になったのは夜でなく朝

 

 

⑧ライブ後の会話は舞台ではなく舞台裏

 

 

ダイヤ「次回」鞠莉「浦の星女学院」

 

 




話の都合上バク転はどうしてもするしかなかった・・。MIRACLE WAVEという曲のインパクトの一つがバク転でありますので。バク転を初めて見たときは「まさか、伊波さんにさせるつもり?」と困惑しました。確かに伊波さんはキャストの中でも特に運動神経はあります。けれど、バク転を実際行わせるとは・・。演出や監督の人達はたまたもっと上の方が伊波さんと話をして承諾したのかは分かりませんがあるキャラの言葉をスタッフ全員に送ります。


怪我しない、させない、です


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

浦の星女学院

廃校回・・果たしてこちらでは?自分で言うのもこっぱずかしいのですがコーヒーは人生と同じ味だなって。甘かったり苦かったり


前回のラブライブ!サンシャイン!!ヨーソロー!

 

 

曜「ラブライブに出るべくトレーニングに励む私達。そんな時、果南ちゃんがあるノートを持っていてダイヤちゃんや鞠莉ちゃんがそのノートに描かれているフォーメーションをするべきと持ち掛ける」

 

曜「花丸ちゃんやヨハネちゃんやルビィちゃんもそのフォーメーションをやりたいと同意し私達もまたラブライブに出るのならばとやりたいと告げた」

 

花丸「果南ちゃんは最初こそ戸惑いを見せたが千歌ちゃんの強い決意に押されやる事に」

 

花丸「練習はとても厳しく鞠莉ちゃんの理事長権限で晩遅くまで体育館で猛練習をした」

 

曜「千歌ちゃんはセンターなので大技を決めなければならなくそれを覚えるのに一苦労。けれども、私達は奇跡の波を起こすべく最後まで諦めなかった」

 

曜「そして、本番。3年生のみの旧aquorsがTOKYO SCHOOL IDOL WORLDで披露する予定だった『MIRACLE WAVE』を今度は私達9人で!」

 

花丸「千歌ちゃんの渾身の大技が見事に決まった!丸達はライブで大成功を遂げたのだった!」

 

 

 

アキバレポーター「それでは皆さん!ラブライブファイナリストの発表です!」

 

 

会場がざわめきステージに立つスクールアイドル達もざわめく。

 

ついに結果が発表される。

 

 

鞠莉「決勝に進めるのは3グループ・・」

 

ルビィ「お願い・・!!」

 

 

目を瞑り強く祈るルビィと花丸。

 

鞠莉と一緒に見守る強気な瞳の果南。

 

腕を組み冷静に結果を待つダイヤと善子。

 

私達なら大丈夫だと信じ結果をただ待つ千歌、曜、梨子。

 

 

アキバレポーター「上位3組はこのグループです!!」

 

 

 

 

大きなモニターに映し出される1位~3位のスクールアイドルグループ。

 

aqoursは見事1位に!!

 

 

千歌「やった・・!やったよ!!」

 

曜「千歌ちゃーん!!」

 

梨子「えぇ!私達またあの舞台に立てるのよ!!」

 

 

花丸「ルビィちゃん!!」

 

ルビィ「花丸ちゃん!!」 

 

 

ルビまる共に抱き合う。

 

 

ダイヤ「また1位通過ですわ!」

 

善子「ダイヤ!」

 

ダイヤ「はい!」

 

 

ダイよしハイタッチ。

 

 

鞠莉「果南!!」

 

果南「・・・・!!」

 

 

果南は会場からの大勢のAqoursコールに驚く。

 

 

鞠莉「果南?」

 

果南「あ、いや、次も頑張らないとね」

 

 

曜「よーし!皆、行くよー!!」

 

曜「全速ぜんしーん・・」

 

 

 

ヨーソロー!!!!!!!!!

 

 

曜「からの敬礼!」

 

 

7話 浦の星女学院

 

 

無事1位で大会を終えセントラルパークで寛ぐ千歌達。

 

 

花丸「緊張で何も喉が通らなかったずら」

 

ルビィ「ルビィは今も足が震えてる・・」

 

善子「全く、前のラブライブでも全国行ったんだから自信持ちなさいよ」

 

 

ダイヤ「もう一度あの舞台に・・」

 

鞠莉「えぇ。今度こそ必ず・・!」

 

梨子「いい曲を作って・・」

 

曜「ダンスももっともっと元気にしよう!」

 

 

千歌「み、見て!この視聴回数!!」

 

 

メンバーがセントラルパークのモニターに釘付けに。

 

映されていたのはaqoursのMIRACLE WAVEの映像。

 

視聴回数は50000を越える数値であった。

 

 

梨子「本当・・こんなに沢山の人が・・」

 

果南「これだけの人が見て、私達を応援してくれた」

 

果南「aqoursは今や静岡で一番のスクールアイドルグループ。本選に出られなかった他の静岡のスクールアイドルに恥をかかせないよう最高のパフォーマンスを魅せないとならないよ」

 

ルビィ「aqoursが・・」

 

花丸「静岡で一番の・・」

 

善子「スクールアイドル・・」

 

 

千歌「あっ!入学希望者はどう!?」

 

 

鞠莉「今現在88人・・。残り時間的には・・」

 

曜「鞠莉ちゃんのお父さんに言われてる期限って、今夜だよね?」

 

ダイヤ「大丈夫。まだ時間はありますわ。学校に行けば正確な数は分かりますわよね?」

 

千歌「よし!帰ろう!!」

 

 

午後20時。9人は理事長室に。

 

 

鞠莉「ちょっと待って・・」

 

 

鞠莉がノートパソコンで現状況を調べる。

 

 

果南「どう?」

 

鞠莉「・・89人ね」

 

曜「一人しか増えてないなんて・・」

 

 

善子「まさか、天界の邪魔が!」

 

ルビまる「・・・・」

 

果南「あと4時間しかないよ?」

 

千歌「aqoursの再生数は?」

 

ルビィ「ずっと増え続けてる」

 

ダイヤ「ではやはり・・」

 

鞠莉「パパに電話してくる」

 

 

鞠莉は電話しに理事長室から離れる。

 

一時間程経過したが鞠莉は戻ってこない。

 

 

曜「遅いね。鞠莉ちゃん」

 

果南「向こうは早朝だからね。なかなか電話が繋がらないのかもしれないし・・」

 

 

ガチャ

 

 

鞠莉「ウエイティングだったね」

 

千歌「お父さんと話せた?」

 

鞠莉「うん。話した。決勝に進んで再生数凄いことになってるって」

 

梨子「それで!」

 

ダイヤ「何とか明日の朝まで伸ばしてもらいましたわ。ただ、日本時間で朝の5時。そこまでに100人に達しなければ、募集ページは停止すると」

 

果南「最後通告って事ね。でも、3時間なのが8時間に伸びた」

 

 

午後21時。理事長の台の下にルビィがパソコンを持ち左右によしまるが見守る。

 

 

ルビィ「あ!今一人増えた!」

 

花丸「あと、10人ずら!」

 

 

梨子「やっぱり!私達を見た人が興味を持ってくれたのよ」

 

曜「このまま増えてくれれば・・あっ」

 

善子「ちょっ、どこ行くのよ!?」

 

千歌「駅前!浦の星をお願いしますって皆にお願いして、それから・・」

 

曜「今からじゃ無理だよ!」

 

梨子「準備してる間に朝になるわよ」

 

千歌「じゃあ今からライブやろう!それをネットで・・」

 

 

千歌がドアを開けて出ようとしたが果南が千歌の背から抱き締めた。

 

 

果南「落ち着いて千歌。大丈夫、大丈夫だから」

 

千歌「でも、何もしないなんて・・!」

 

果南「私達だけじゃない。美渡先輩や志満姉さん、それに内浦の皆も浦の星を廃校させないように行動したのだから」

 

梨子「果南さんの言う通りよ。信じるしかないわ」

 

曜「信じヨーソロー!!」

 

千歌「そうだよね、私達もあれだけの人に見てもらえたんだもん。大丈夫だよね・・」

 

ダイヤ「さぁ、そうとなったら皆さん帰宅して下さい」

 

花丸「帰るの?」

 

善子「何か一人でいるとイライラしそう・・」

 

曜「落ち着かないよね気になって・・」

 

 

ダイヤ以外の8人が静まる。

 

 

ダイヤ「仕方ないですわね!」

 

千歌「いてもいいの!?」

 

ダイヤ「皆さんの家の許可と、理事長の許可があれば・・」

 

曜「じゃあ、いてもいいの!?」

 

鞠莉「もちろん!皆で見守ろう!」

 

 

ルビィ「あ、また一人増えた!!」

 

 

これで91人で残り9人。

 

午後21時40分。

 

 

ルビィ「増えないね」

 

善子「そりゃそう簡単には増えないわよ」

 

花丸「パソコンがおかしいとか?」

 

鞠莉「壊れてないよ」

 

 

 

ダイヤ「例え町がきれいで人が優しくてもわざわざここまで通おうとは思わない」

 

ダイヤ「これが現実なのですわ。これだけの人が浦の星の名前を知っても、わざわざここまで通おうとは思わない」

 

 

深刻な表情な一年組。

 

そんな時、お腹の鳴る音が・・。

 

 

梨子「そそ、そういえば、お、お昼食べた後何も食べてないわね!」

 

善子「魔女も空腹か」

 

曜「よーし!買い出し行こう!」

 

千歌「私もお腹空いちゃった。私達で行こう!」

 

梨子「そうね」

 

 

二年組が買い出しにいき一年組、三年組が残る。

 

 

場面変わり二年組はコンビニで買い出しを終え学校へと戻っていた。

 

 

曜「満月かー・・」

 

梨子「どうしたの?」

 

曜「いや、ね。ヨハネちゃんをaqoursに誘った時もこんな夜で満月だったんだ」

 

曜「千歌ちゃんがスクールアイドルを始めて私も千歌ちゃんがやるならと始めて・・」

 

梨子「私も千歌ちゃんに最初は強引だったけど強い熱意からスクールアイドルをやる事になったわ」

 

梨子「あの時は私がスクールアイドルをするなんて思いもよらなかった。地味な私にスクールアイドルだなんて・・」

 

千歌「梨子ちゃんは地味なんかじゃないよ」

 

梨子「千歌ちゃん・・」

 

千歌「梨子ちゃんと鞠莉ちゃんがいるから一つの作曲が出来てそこから曜ちゃんや果南ちゃんが振り付けを作る」

 

千歌「ダイヤさん、ルビィちゃん、善子ちゃんが衣装を作って・・」

 

千歌「私と花丸ちゃんが歌詞を書く」

 

千歌「一人一人がそれぞれの作業をして一つの曲が出来上がる。一人でも欠けたらそれはaqoursじゃないって思う」

 

梨子「・・でも、3年生が卒業したらaqoursはどうなるの?」

 

千歌「それは・・」

 

梨子「果南さんに卒業した後のaqoursはどうするのかって聞かれて・・」

 

梨子「私は今は答えられないって返したけどいつか必ず来ることだから・・」

 

千歌「・・・・」

 

梨子「千歌ちゃんはどうしたいの?3年生がいなくなってもスクールアイドル続けるの?」

 

千歌「それは・・」

 

曜「お化けだー!!!」

 

ちかりこ「えっ!?」

 

曜「早く逃げないと呪われちゃうよー!!」

 

梨子「ち、ちょっと待ってよー!!」

 

千歌「わわ!一人にしないでよー!!」

 

 

大急ぎで学校まで走る3人。

 

学校に着いた頃にはちかりこは息を上げていた。

 

 

千歌「ハァ、ハァ・・もう、お化けなんかいないじゃんか」

 

曜「アハハ!もう22時過ぎてて補導されちゃうからね」

 

梨子「な、なるほどね・・」

 

曜「早く行こう。ヨハネちゃん達お腹空かせてるよ!」

 

千歌「ねぇ、曜ちゃんは続けたい?」

 

曜「・・・・」

 

 

曜は振り向かずに千歌に返答する。

 

 

曜「私、そんな先の事まで考えてないよ」

 

曜「今はこの9人でラブライブで一番になって学校を救いたい」

 

曜「その事はまだ頭空っぽにしておきたい。今回のラブライブが終わった頃には千歌ちゃんも梨子ちゃんも答え出てるんじゃないかな?」

 

梨子「そういうものなのかしら・・?」

 

曜「そういうものだよ!!じゃあ、おっさきー!」

 

 

千歌「アハハ、曜ちゃんは元気だね・・」

 

 

 

 

ガチャ

 

 

曜「おまたせー!!どう!?」

 

花丸「あ、曜ちゃん。おかえり」

 

 

果南は眠っていてダイヤが膝枕をしていた。

 

 

ダイヤ「ほんと、昔から変わってませんわ」

 

曜「アハハ。わかるわかる。突然寝ちゃう時あるんだよね果南ちゃんって」

 

善子「ライブ本番で大事な幼馴染みが技を決めて安堵したのでしょ」

 

曜「そうだね・・」

 

千歌「それで今応募は!?」

 

ルビィ「93人。残り7人・・」

 

梨子「あれ?鞠莉さんは?」

 

ダイヤ「鞠莉さんは屋上に行きましたわ」

 

花丸「落ち着けなくてナイトスカイを見に行くって言ってたずら」

 

曜「そうなんだ。暖かいコーヒー買ってきたのに冷めちゃうし・・」

 

千歌「私が渡しに行ってくるね」

 

梨子「千歌ちゃん?」

 

曜「暗いから気を付けてねー!」

 

 

千歌は鞠莉がいる屋上に行く。

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(Aパート終わり)

 

 

鞠莉は一人屋上で満月を眺めていた。

 

小さな時の事を思い出しながら、果南やダイヤと共に過ごした日々を思い出しながら・・・・。

 

スマホで応募数を調べるも変わらない。

 

 

鞠莉「22時。残り7人・・」

 

 

変わらない応募数に落ち込んでいた時。

 

 

千歌「鞠莉ちゃーん!!」

 

鞠莉「千歌っち」

 

千歌「はい。コーヒー買ってきたよ。早く飲まないと冷めちゃうよ」

 

鞠莉「オー、センキューね!」

 

 

千歌はオレンジジュース、鞠莉は高いコーヒーを開ける。

 

 

ちかまり「カンパーイ!!」

 

 

千歌「鞠莉ちゃんってほんとコーヒー好きだよね」

 

鞠莉「コーヒーは人生と同じ味でーす」

 

千歌「私はコーヒー苦手」

 

鞠莉「そうなの?もったいない」

 

 

ちかまりは夜空を眺める。満月が二人を照らす。

 

 

千歌「綺麗な月だね」

 

鞠莉「マリーもずっと見ていて思ってた事でーす。この屋上から観られる夜景はビューティフォー!!」

 

千歌「・・・・」

 

鞠莉「千歌っち?」

 

千歌「内浦の皆も浦の星をなくしたくないって動いてるんだよ。こんなに支持されてるのにどうして・・」

 

鞠莉「理想と現実は合わないものなの」

 

千歌「分かってはいるけど・・」

 

鞠莉「突き付けられた現実をどう受け止めるのか。ただ諦めるのか、それとも足掻くのか」

 

鞠莉「私達は後者。やれる限りは皆やってみせた。足掻いてみせた」

 

鞠莉「それでもダメなものはダメかもしれない。報われない事だってあるの」

 

千歌「そんな・・・・」

 

鞠莉「けど、ここまで足掻けたのは千歌っち達がスクールアイドルを最後まで諦めなかったからよ」

 

千歌「えっ?」

 

鞠莉「ダイヤも最初は反対し私も理不尽な条件を付けて千歌っち達のスクールアイドルを妨げた」

 

鞠莉「それでも千歌っち達は仲間を集めそして、私達旧aqoursまでも捲き込んだ」

 

 

理事長室ではルビィがいかにも眠そうに頭をカクンカクンとしていた。

 

善子、曜、梨子の3人はわちゃわちゃと謎の遊びをしている。

 

花丸はルビィの変わりにパソコンを持ちダイヤは果南がスヤスヤと寝ているのをみて少し微笑みながら頭を撫でていた。

 

 

鞠莉「奇跡なのよ、この状況。この今が。千歌っち達がいなかったら今頃どうなっていたのか・・」

 

千歌「鞠莉ちゃん・・」

 

鞠莉「・・また一人増えたわ。これで残り6人」

 

千歌「後6人・・!」

 

鞠莉「千歌っち。ありがとうね。私達を誘ってくれて」

 

千歌「こちらこそだよ。果南ちゃんや鞠莉ちゃんやダイヤさんの3年生はとっても頼りになるよ!!」

 

鞠莉「フフ。先輩らしい所はきちんと見せないとならないもの!さぁ、ちょっと冷えてきたし戻りましょうか」

 

千歌「そうだね」

 

 

理事長室に戻り午前0時。

 

かなルビは寝ている。

 

ルビィは梨子が膝枕をし寝かせていた。

 

花丸がパソコンを持ち花丸の横側には曜と善子がパソコンを凝視していた。

 

 

花丸「残り3人・・」

 

善子「97人でもダメなの?」

 

鞠莉「100人以上でなければダメなのは変わりない。そこはどうやっても変えられない」

 

ダイヤ「私達はむしろ特別に期限をいただいただけでも感謝する立場。それでも100人募集がなければ浦の星が廃校となるのも致し方ないでしょう」

 

善子「ま、まぁ向こうの学校には向こうの学校の良さがある訳で・・」

 

梨子「向こうの学校には中学時代の友達とかいるんじゃなかったの?」

 

善子「リ、リトルデーモンにしてしまうまでよ!!」

 

花丸「楽しみしてるずらー」ファーッ

 

善子「曜!あんたも海神の使い魔としてしっかり仲間集めなさいよ。リリーも魔女のしもべを集めなさい」

 

曜「ヨハネちゃん以上に集めちゃうよ!なんせ向こうには知り合いもいるからね」

 

梨子「えっ、私も!?」ハワワ

 

千歌「浦の星が残ったら新しい1年生からリトルデーモンを増やさないとね」

 

善子「それは・・そうね」

 

 

花丸「一人増えたずら!!」

 

 

曜の携帯が鳴る。

 

 

曜「ん?こんな時間に?・・えっ!?」

 

善子「何よ?」

 

曜「知り合いの妹が浦の星に応募したって!!」

 

梨子「それじゃあ今の一人は!」

 

曜「きっとそうだよ!」

 

千歌「後二人・・!」

 

 

しかし、時間は刻一刻と迫る。

 

午前2時。

 

 

花丸「・・・・」スヤスヤ

 

 

曜「うぅーむ・・」

 

 

花丸はそのまま寝てしまい曜がパソコンを持つ。

 

善子が倒れかかった花丸を肩から支える。

 

 

ダイヤ「流石にこの時間帯では・・」

 

千歌「分からない。分からないよまだ!」

 

梨子「千歌ちゃん・・」

 

 

鞠莉は一人理事長室の窓から景色を眺める。

 

 

午前3時。

 

 

曜「むにゃむにゃ・・」

 

善子「全く・・あれほど起きるって意気込んでたのに」

 

 

右肩に花丸、左肩に曜を支えパソコンを見守る善子。

 

 

梨子「千歌ちゃん・・無理しなくても」

 

千歌「大丈夫・・大丈夫大丈夫・・!」

 

 

千歌は意地になって眠らない様に身体を動かす。

 

ダイヤもウトウトしている。

 

鞠莉は何も言わず理事長室のコーヒーを作り飲んでいた。

 

 

午前4時。

 

 

善子「・・漆黒の闇を我が身に纏わせ・・」

 

 

ようよしまるは仲良く寝ていた。

 

梨子も眠り千歌も結局理事長室の椅子に座り眠ってしまった。

 

起きているのはダイまりのみに。

 

千歌の横にパソコンが置かれていた。

 

 

鞠莉「無理しなくていいのに」

 

ダイヤ「この学校の行く末が掛かっているのに眠れませんわ」

 

鞠莉「そうね」

 

ダイヤ「鞠莉さんは卒業したらどうするおつもりですか?」

 

鞠莉「一端は向こうの国に帰るつもりよ」

 

ダイヤ「お母様に会いにですか?」

 

鞠莉「それもあるけどまずは気分転換。お仕事だらけで向こうでエンジョイしたいのよね」

 

ダイヤ「フフ。鞠莉さんらしいですわね」

 

鞠莉「ダイヤは大学いくのよね」

 

ダイヤ「えぇ。ここから離れてしまいますが卒業後は戻る予定ですわ」

 

鞠莉「ダイヤはそういうとこはしっかりしてるよね」

 

ダイヤ「そ、そういうとことはどういう事ですか!?」

 

鞠莉「ジョークでーす!」

 

ダイヤ「また変なジョークを・・」

 

 

午前4時30分

 

 

鞠莉「所で卒業後の生徒会長決めてるの?」

 

ダイヤ「生徒会長に推薦したい方ならいらっしゃいますわ」

 

鞠莉「誰なの?」

 

ダイヤ「それは教えられませんわ」

 

鞠莉「ケチね」

 

ダイヤ「ケチで結構」

 

果南「・・・・」ギュッ!!

 

 

寝ている果南が膝枕をしているダイヤの背中に手をつけ顔から強く抱きつくようにして寝ていた。

 

 

ダイヤ「ち、ちょっと果南さん!!何してるのですか!?」

 

鞠莉「あらあら、果南にこんな甘えん坊な所があるなんて新発見でーす!」

 

 

 

 

そして、運命の午前5時・・・・

 

 

鞠莉「ど、どうかしら・・」

 

ダイヤ「早く見たらどうですの?」

 

鞠莉「実のこというとさっきまで怖くて見れなかったのよ・・正直ね」

 

ダイヤ「だったら私が・・」

 

鞠莉「ウェイト!携帯でも見ないで。今から見るから」

 

 

鞠莉はおそるおそる横側にし見えない様にしていたパソコンで応募者数を見る。

 

 

鞠莉「こ、これは・・」

 

ダイヤ「ど、どうですの!?」

 

鞠莉「シャ、シャ・・・・!!!」スゥーッ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャイニーー!!!!!!

 

 

 

ルビィ「ピギィ!!」

 

花丸「じゅらぁー!!」

 

善子「あ、悪魔の咆哮が!!」

 

 

メンバー全員が起きる。 

 

 

曜「どうしたの鞠莉ちゃん!?」

 

梨子「どうなったの!?」

 

 

鞠莉「どうもこうも!でーす!!」

 

 

鞠莉がパソコンをクルリと回しメンバー全員にパソコンを見せる。

 

応募者数は・・・・!

 

 

 

 

 

 

 

千歌「ひゃ、ひゃ・・」

 

 

 

 

 

 

 

101人!!!

 

 

曜「やった・・これで浦の星は・・!」

 

梨子「統廃合しない・・!!」

 

千歌「夢じゃないんだよね・・」

 

果南「夢なんかじゃないよ。足掻きに足掻いた結果だよ」

 

千歌「・・・・!!」グズッ

 

 

鞠莉「千歌っち」

 

千歌「鞠莉ちゃん!!」

 

 

千歌はわんわん泣いて鞠莉とハグ。

 

 

ダイヤ「私達だけでなく浦の星を愛する皆様のおかげでもある事を忘れてはなりませんよ」

 

 

ダイヤは後ろ向きでメンバーに語る。

 

瞳から少し溢れていた涙を見せたくないからなのもあった。

 

 

ルビィ「お姉ちゃーーん!!」

 

ダイヤ「ルビィ・・うぅ・・ 」

 

 

ルビィがダイヤの背中から抱き締める。

 

我慢していた涙が頬をつたる。

 

 

曜「梨子ちゃーん!」

 

梨子「よ、曜ちゃん!」

 

 

曜が梨子に飛び付いてハグ。

 

梨子も負けじと曜を強くハグする。

 

 

梨子「ウフフ」

 

曜「アハハ」

 

 

二人は涙を流しながらも笑顔。

 

 

善子「まだ私達にはラブライブ制覇が残ってるのよ!」

 

花丸「善子ちゃん・・」

 

善子「ヨハネ!ってずら丸!?」

 

 

花丸は静かに善子に抱きつく。

 

 

善子「泣かないわよ。堕天使は簡単に涙なんか・・・・涙・・なんか」

 

 

それでも、我慢できずに善子は涙を流す。

 

 

千歌「果南ちゃん!!」

 

 

千歌は果南にもハグ。

 

 

果南「ありがとうね千歌」

 

千歌「私じゃないよ。皆のおかげだよ」

 

果南「ほんと謙遜する所は変わりないね。でも、そういう所が大好きだよ千歌」

 

 

千歌はハグを終えるとグランドまで駆けていく。

 

メンバー全員も千歌に付いていった。

 

 

外は朝陽が射し千歌が大声を上げる。

 

 

千歌「おーい!浦の星はいい学校だよーー!!!!」

 

曜「おーい!絶対後悔させないぞーー!!!!」

 

果南「皆良い子ばっかだぞーーー!!!!」

 

梨子「私がー保証するー!!!!」

 

 

千歌「へへっ、保証されちゃった」

 

梨子「私の保証は間違いないわよ」

 

 

鞠莉「良かった・・ほんとに・・ん?」

 

 

安堵した鞠莉だが携帯が鳴る。

 

 

鞠莉「パパ。応募者数100人いったよ。だから、浦の星は・・え?」

 

 

場面変わり次の日の学校。

 

鞠莉が体育館の舞台で演説する。

 

 

鞠莉「浦の星女学院は無事応募者数が101人となり統廃合はなくなりました」

 

 

それを聞いて盛り上がる生徒達。が?

 

 

鞠莉「ただし、それは今年までの話です。来年も応募者数が100を越えなければ統廃合となります」

 

 

千歌「えっ・・?」

 

 

鞠莉「つまり、この学校の良さを来年からは更にアピールしなければなりません」

 

 

鞠莉の話が終わり教室へ戻った千歌。

 

 

千歌「学校の良さをアピールか・・」

 

梨子「千歌ちゃん。次、移動教室よ」

 

曜「早く行こ!」

 

千歌「あ、う、うん」

 

むつ「千歌ー!いよいよ決勝だね!ラブライブ!」

 

いつき「このまま優勝までぶっちぎっちゃってよ!」

 

千歌「優勝・・!!」

 

よしみ「またいい曲聴かせてね!」

 

むつ「またアキバドームだよね。思いっきり動き回るの皆に見えるように」

 

いつき「私達も声が届くように大声出して・・!」

 

梨子「千歌ちゃん?」

 

 

千歌「そうだよ・・。それしかないよね。それしか!!」ガタッ!!

 

曜「千歌ちゃん!?」

 

むつ「もう、ビックリしたじゃん!」

 

千歌「曜ちゃん!梨子ちゃん!」 

 

曜「うん。分かってる!」

 

梨子「優勝、でしょ?」

 

千歌「それが私達に出来る事だからね」

 

 

3年教室

 

 

鞠莉「はぁ・・・・」

 

果南「理事長と生徒ってのは大変だね」

 

鞠莉「私が望んだ事だからね」

 

ダイヤ「それよりも鞠莉さん。本当に千歌さんにあの話をするのですか?」

 

鞠莉「えぇ。悔しいけど今の私達には足りないものが彼女達にはありそうだからね」

 

果南「そうなのかな?」

 

鞠莉「それに彼女達の実力を全国大会以外で間近で見れるチャンス。それに、ラブライブは・・遊びじゃないというのもあながち本当の事だから」

 

かなダイ「・・・・」

 

 

部活動になり今日は屋上に集まるメンバー。

 

練習も終え夕暮れになっていた。

 

 

ダイヤ「学校が統合しないのはいいのですがラブライブは待ってくれませんわ」

 

果南「今日から気持ちを新たに頑張ろうか」

 

千歌「うん!」

 

曜「ヨーソロー!」

 

 

鞠莉「あの、千歌っち」

 

千歌「どうしたの鞠莉ちゃん?」

 

鞠莉「お願い事があるんだけど・・」

 

千歌「お願い事?」

 

 

鞠莉が千歌に耳打ちする。驚く表情をする千歌だがすぐに了承した。

 

 

千歌「いいよ。聖良さんに言っとくね。でも、あの・・」

 

鞠莉「お金は私が出すから心配しないで」

 

曜「なになに?お金」

 

善子「ゴージャスデーモンのパワー発揮ね」

 

鞠莉「オフコース!」ワシワシ

 

善子「うぎゃ!!」

 

花丸「マルは何もしてないずらー!!」

 

梨子「というかパワー発揮は認めちゃっていいのかしら・・」

 

鞠莉「マリー持参で行くからノープログレム。北海道大会見に行くわよ」

 

ルビィ「北海道ってまさか・・!」

 

善子「まさか、暗黒聖雪の領地に踏み込もうっての!?」

 

鞠莉「動画だけでは足りない。私達に足りないものを彼女達は持ってると思うの」

 

果南「鞠莉、何か焦ってない?」

 

鞠莉「そう?」

 

ダイヤ「北海道大会は三日後ですわね」

 

善子「敵の領地に踏み入れるなんて・・」

 

ルビィ「善子ちゃん怖がってる?」

 

善子「ビビってないわよ別に。私達が観戦すると分かってあっちがビビってしくじると思ってるくらいよ!」

 

果南「それは困るよ。セイントスノーには出場してもらわないと。今度こそ私達が・・!」

 

 

鞠莉「決まりね。それでは三日後の朝に飛行機で行くわよ」 

 

千歌「北海道かー・・寒いんだろうなー」

 

ルビィ「ルビィ北海道行くの楽しみ!」

 

千歌「そうだね!」

 

曜「きちんと北海道の事調べないとね!なまらうんめー料理食べないとね!!」

 

花丸「セイントスノーの二人の北海道弁は聞いてみたいかも」

 

梨子「・・・・」

 

 

梨子は妄想する。

 

 

聖良[何しにきたべ?]

 

理亞[ラブライブは遊びじゃないべさ!]

 

 

梨子「ぷっ・・」

 

千歌「梨子ちゃん?」

 

梨子「あ、いや、その・・」

 

 

 

おーーい!!!

 

 

ダイヤ「あれは・・!」

 

鞠莉「どうしたのダイヤ?」

 

ダイヤ「皆様ですわ!」

 

 

千歌「わーーっ!!」

 

 

むつ達を中心にペンライトでaqoursのAの文字が描かれていた。

 

むつ達もまた自分達に出来ることをすると決めていたのだ。

 

 

むつ「私達も全力で応援するよー!!」

 

いつき「私達だって出来ることをするから!」

 

よしみ「aqoursと共に浦の星女学院の名前を!」

 

 

千歌「皆・・!!」

 

果南「より一層負けられなくなったね」

 

千歌「うん。ぶっちぎりで優勝する!浦の星は本当に凄いんだって証明してみせる!」

 

千歌「これから先、どうなるかなんて分からないけど・・」

 

千歌「皆の強い思いがある!浦の星の皆の、内浦の皆の思いが!!」

 

千歌「だから私達だって最高に輝けるんだ!最高に駆け抜けていけるんだ!」

 

 

千歌「行こう!!皆で輝こう!!」

 

曜「あー!じっとしてられない!皆走りに行こっ!!」

 

果南「ほら、行くよ!」

 

花丸「マルもずらか!?」

 

ルビィ「ちょっと、待ってよー!」 

 

鞠莉「待てませーん!!」

 

ダイヤ「さぁ、ヨハネさんも!」

 

善子「ダ、ダイヤ!引っ張らなくったって!あんた達も早く来なさいよー!」

 

 

梨子「千歌ちゃん」

 

千歌「梨子ちゃん。私は皆の様に何かある訳じゃないと思う。でもね、皆と同じ様に輝けるって思ってるんだ」

 

梨子「そんな事ないわ。千歌ちゃんがいたから今があるのよ」

 

梨子「むつちゃん達だってそう。千歌ちゃんがいなかったらaqoursはここまで大きなグループにならなかったのよ」

 

千歌「・・そう、なのかな」

 

梨子「そうなの!さぁ、私達も行きましょう!!」

 

 

梨子から千歌の手を引っ張っていく。

 

今までの梨子にはなかった積極的な所に驚く千歌だがにこやかになる。

 

 

梨子(ついに普通じゃない、本当の怪獣になっちゃうのかも。千歌ちゃんは・・!)

 

千歌「よーし!!皆で輝くよーー!!」

 

 

続く

 

 

 

今回の変更点

 

 

①前のラブライブで全国出場している為、aqoursのファンは増えている

 

 

②aqoursは今や静岡一のスクールアイドルと果南が断言する

 

 

③千歌が駅前まで出て行こうとして止めたのは果南

 

 

④買い出しは2年組

 

 

⑤果南は既に寝ている、鞠莉は屋上に一人いたりと動きが色々ある

 

 

⑥千歌が屋上にいる鞠莉に買ってきたコーヒーを渡す(ちかまり絡み)

 

 

⑦101人の応募者数で統廃合ならず?

 

 

⑧鞠莉が北海道に行く提案を出す

 

 

花丸「次回」ルビィ「目標」

 

 

 




統廃合ならず!?な展開です。そもそも、浦の星の設定は「廃校が決まってる」なのでアニメでの廃校自体は決まってない設定は改変してるのですよね。だったらいっその事アニメ時空ではこうなった、みたいな変更も面白いのではと。アニメ時空とG′s時空はキャラの設定などが違う事はよくありますので。何というかアニメサンシャインは色々暗く重いので報われてほしい思いもありました


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

目標

Saint SnowとAqours。千歌達が北海道に来たのはこちらでは前の回で鞠莉が提案しています。本編だと黒澤姉妹と鹿角姉妹がほぼメインですがこちらでは鞠莉にも注目すると面白いかもです


冒頭、セイントスノーの二人は外でのランニングの後、聖良はベンチに座りスマホをチェック。

 

理亞はまだ走れると言わんばかりに足をトントンと苛つかせながら待つ。

 

 

聖良「aqoursがラブライブ本選に・・今の彼女達は間違いなく全国レベルのスクールアイドル」

 

理亞「・・・・」

 

聖良「彼女達は必ず私達に立ちはだかる壁となりますね。けれど、私達は勝たなければならない。私にとってラブライブ制覇は二つの意味があるのですから」

 

理亞「aqoursなんかどうでもいい。先行くから」

 

聖良「り、理亞!」

 

 

理亞は一人走る。聖良は最近理亞と上手くいっていない。

 

 

聖良「・・理亞」

 

 

8話 目標

 

 

千歌「はーっ・・寒い寒い・・」

 

ダイヤ「早く暖かい所に行きたいですわね」

 

 

ダイヤが千歌にカイロ渡す

 

 

千歌「ありがとうダイヤさん」

 

 

善子「ここは凍てつく地。感じ取れる・・暗黒と聖なる雪が入れ混じる混沌の大地!!」

 

梨子「混沌の大地?」

 

善子「そうよリリー。暗黒聖雪がいるこの地の雪は光と闇が混じるカオススノーなのよ!」

 

梨子「カ、カオススノー!?」

 

花丸「ただの雪ずら」

 

ルビィ「うん」

 

善子「ただの人間には分からないのよ!ただの人間には!・・あたっ!」

 

曜「堕天使ヨハネ!雪の地での戦いは弱そうだな!!ハッハッハ!」

 

 

曜が大量の雪玉を作り積まれた雪山に立ち腕を組み善子に挑発する。

 

 

善子「何を~!!勝ち誇ってんじゃないわよ!」ズルッ!!

 

善子「ウゲッ!!」

 

梨子「大丈夫善子ちゃん!?」

 

善子「リリーも見てないであの海女を叩き落とすわよ」

 

梨子「えっ?私も?」

 

曜「来るか来るか!!」

 

 

果南「全く元気だねー」

 

鞠莉「・・・・」

 

果南「どうしたの鞠莉?」

 

鞠莉「え?あ、いや。函館初めてだから」

 

果南「そう・・」

 

花丸「ねぇねぇ、鞠莉ちゃん。函館の美味しい料理って何があるずら?」

 

鞠莉「それはきちんとチェックしてまーす。寒い時には鍋料理でーす!」

 

花丸「鍋料理!!」

 

ルビィ「お鍋・・!」

 

果南「全く。これで公欠ってね」

 

鞠莉「お鮭にお味噌。暖まるグルメならマリーにおまかせでーす!」

 

花丸「さすが鞠莉ちゃんずらー!」

 

ダイヤ「花丸さん。私達は遊びに来たわけではありませんからね」

 

ルビィ「えっ、でもお姉ちゃんも楽しみにしてたような・・」

 

ダイヤ「ルビィ!!」

 

ルビィ「ピギィ!!」

 

 

千歌「アハハハ・・じゃあ皆いこっか」

 

 

曜「これだけぶつけても迫り来るとは・・なんてタフな堕天使なんだ」

 

善子「捕まえたわよ!海神渡辺ーー!!!」ガシッ!!

 

曜「ちょっ、ヨハネちゃん!!」

 

 

ようよし「わーーっ!!!」

 

梨子「曜ちゃん!善子ちゃん!」

 

 

善子が掴んだ勢いで曜が滑り二人とも滑っていく。

 

そして、固められていない雪山に埋もれる。

 

 

曜「ブハッ!」

 

善子「ケホッケホッ」

 

ダイヤ「あなた達。はしゃぎすぎですわよ。怪我でもしたらどうするのです」

 

ようよし「ごめんなさい」

 

 

場面変わり会場に。

 

 

曜「やっと着いた!」

 

梨子「凄い人だね」

 

千歌「あ、セイントスノーさんだ」

 

花丸「さすが優勝候補ずら」

 

 

巨大モニターに映されるはセイントスノー。

 

優勝候補ともありデカデカと映像が流されていた。

 

 

善子「なら、この地のこの覇者とやらを確かめてやろうじゃない」

 

鞠莉「そうね。勝つためには彼女達を越えなければならない」

 

 

学生「あのっ!aqoursの皆さんですよね」

 

千歌「えっ?」

 

学生「え、えっと・・一緒に写真撮ってもらっていいですか!?」

 

梨子「ち、ちょっと皆落ち着いて!」

 

千歌「梨子ちゃんも落ち着いて!」

 

 

慌てめいていた梨子だが落ち着いた後は3人の学生と一緒に撮影する。

 

 

学生「ありがとうございます!応援してます!頑張って下さい!」

 

 

千歌「ありがとう!頑張るよ!」

 

ルビィ「決勝に上がるって凄い事なんだね」

 

曜「ほんと、凄い事だよ」

 

千歌「だね」

 

果南「むっ・・」

 

ダイヤ「どうしたのですか果南さん?」

 

果南「千歌、早くセイントスノーがいる楽屋に行くよ」

 

千歌「えっ?もう少しゆっくり・・」

果南「あの二人に会う時間が無くなるよ」

 

千歌「あ、果南ちゃん待ってよー!」

 

善子「感じる・・多くの視線を」

 

梨子「そういう事ね」

 

ルビィ「ルビィ達そんなに有名になったのかな?」

 

学生「あの、aqoursのルビィちゃんですか!?」

 

ルビィ「ピギ!?」

 

ダイヤ「この子はルビィではありませんわ!」

 

学生「その黒子!ダイヤさんですよね!」

 

ダイヤ「えっ!?私の事を!?フフフフ・・いかにも!私は・・」

 

鞠莉「ソーリー。私達会わなきゃならない人がいるの。写真とかは後でお願いね」

 

ダイヤ「まま、鞠莉さん!!」

 

ルビィ「あっ、待ってよーお姉ちゃーん!鞠莉ちゃーん!」

 

 

何とかセイントスノーの楽屋にたどり着いた千歌達。

 

 

花丸「マル達が北海道でも知られてるなんて・・」

 

果南「フフ。有名になった分、食べてばかりいたらスキャンダルにされるかもね」

 

花丸「そ、そんなー・・」

 

 

千歌「ふーっ・・」

 

 

緊張する千歌。深呼吸をし扉を開ける。

 

 

千歌「失礼しまーす。セイントスノーのお二人はいますか?」

 

聖良「来ましたね」

 

千歌「ごめんなさい本番前に」

 

聖良「いいえ、今日は楽しんでってくださいね。皆さんと決勝で戦うのはまだ先ですから」

 

千歌「はい、そのつもりです」

 

 

梨子「もう決勝に進めると分かってるなんて・・やっぱり凄い」

 

花丸「もの凄い自信ずら。と、もの凄い差し入れ・・」

 

 

善子「大した自信ね。それがフラグにならないといいけど」

 

聖良「はい、気を付けます。どんなライブも全力でやり通す事に変わりはありませんから」

 

善子「そう」

 

 

善子は理亞を睨むが理亞は全く相手にしない。

 

 

ルビィ「善子ちゃんってば・・。お二人共、去年も地区大会は圧倒的な差で勝ち上がってこられたし今回も・・」

 

果南「私達に自分達の実力を見せつける。今回はそれにうってつけでもあるからね」

 

聖良「いいえ。対はございません。それにもう、皆さんは何をしてももう動揺なんてしたりしない」

 

鞠莉「どういう意味?」

 

 

そんな中、曜とダイヤはaqoursのファンと思われる学生達とトークを嗜んでいた。

 

 

聖良「Aqoursは格段にレベルアップしました。今は紛れもない優勝候補ですから」

 

千歌「優勝候補・・」

 

聖良「あの時は失礼な事を言いました。お詫びします」

 

 

聖良「次に会う決勝は、aqoursと一緒にラブライブの歴史に残る大会にしましょう!」

 

 

聖良が握手を求める。

 

 

曜「千歌ちゃん!」

 

ダイヤ「ここは受けて立つ所ですわ」

 

曜「そうそう」

 

千歌「うん」

 

 

千歌は聖良と握手を交わす。

 

 

聖良「理亞も挨拶なさい。理亞」

 

理亞「・・・・」

 

千歌「あ、いいんです。本番前ですから」

 

 

ルビィ、理亞の手の震えに気付く

 

 

聖良「では、行きますか。私達の目標を果たすための一歩です」

 

千歌「頑張ってください」

 

 

善子「決勝上がりなさいよね。次は負けない」

 

理亞「・・・・」

 

 

理亞は何もいわず楽屋を出た。

 

 

メンバーは観客席に。北海道大会も多くの観客がいるのに驚く。

 

 

千歌「わー、凄い声援だ!お客さんもいっぱーい」

 

ダイヤ「観客席から観ることで自分達はステージ上でどういう風に見えているか・・」

 

果南「どうすれば楽しんでもらえるか勉強になるはずだよ」

 

千歌「だよね!」

 

曜「やるねー。あの子達も」

 

鞠莉「あの子達ってサイン求めに来た子達ね」

 

曜「うん。Suger Wingっていうんだって」

 

鞠莉「北海道大会・・ハイレベルね。負けられない」

 

果南「・・・・」 

 

ルビィ「セイントスノーさんは?」

 

梨子「確か次のはずだけど・・」

 

花丸「あ、始まるずら」

 

鞠莉「さぁ、みせてもらうわよ」

 

 

セイントスノーのライブが始まる!

 

 

 

 

 

 

 

曜「びっくりしたね」

 

梨子「まさかあんな事になるなんて・・」

 

曜「でも、これで進めないんだね。セイントスノーの二人」

 

ルビィ「・・・・」

 

千歌「これがラブライブなんだね」

 

梨子 「一度ミスをすると立ち直るのは本当に難しい・・」

 

善子「一歩間違えれば私達もって事?」

 

鞠莉「そういう事。ラブライブは遊びじゃないのよ」

 

 

メンバーはセイントスノーがいた楽屋に。

 

 

千歌「失礼します」

 

 

セイントスノーはいない。いたのは本選出場が決まったSuger Wingの3人だった。

 

 

黒髪の学生「セイントスノーの二人、先に帰られたみたいです」

 

ロングヘアーの学生「今日はいつもの感じじゃなかったから・・」

 

千歌「そうなのですか・・」

 

曜「全国出場おめでとうね!」

 

黒髪の学生「あ、ありがとうございます」

 

ロングヘアーの学生「このあと、本選進出グループの壮行会やるんですけど」

 

ショートヘアーの学生「控え室でまってるって聖良さん達言ってくれたのに・・」

 

ロングヘアーの学生「今日はいつもの感じじゃなかったから」

 

黒髪の学生「あんな二人今まで見たことがない」

 

ロングヘアーの学生「あれじゃあ動揺して歌える訳ないよ」

 

ショートヘアーの学生「ずっと理亞ちゃん黙ったままだったし・・」

 

黒髪の学生「それにちょっと喧嘩してたみたい」

 

鞠莉「どんな理由であれあなた達が勝ちとり全国へのキップを手にした。このチャンスを物にしないと。もちろん私達も一番は譲れないからね」

 

黒髪の学生「は、はい。aqoursさんはもちろん私達は挑戦者として胸を借りるつもりで全国に挑みます!」

 

 

ルビィ「・・・・」

 

 

メンバーは宿泊先のホテルに向かう為に路面電車に乗っていた。

 

 

千歌「やっぱり会いに行かない方がいいのかな・・」

 

ダイヤ「私達が気に病んでも仕方のない事ですわ」

 

曜「あの2人なら大丈夫だよ」

 

千歌「・・・・」

 

果南「まだ気になる?」

 

千歌「うん」

 

梨子「二人でずっとやってきたものね」

 

曜「それが最後の大会でミスして喧嘩まで・・」

 

梨子「確かに・・」

 

花丸「そうだよね。気まずいとマルも思う」

 

果南「そうかもね」

 

梨子「仲のいい姉妹だしね」

 

千歌「うん・・」

 

鞠莉「じゃあこの後はホテルにチェックインして」

 

果南「明日は晴れるらしいから函館観光だね」

 

善子「では、この地のリトルデーモンを捜しに!」

 

 

次の日、メンバーは五稜郭タワーに。

 

 

千歌「わーっ!!凄い!凄ーい!」

 

花丸「辺り一面真っ白ずら~!!」

 

 

曜はブロンズ像に惚れ惚れ。

 

 

曜「かっこいい!」

 

 

善子「何という光景・・間違いない。これこそ我が夢にまで見た魔法陣!」

 

 

果南「全然平気平気!!・・・うぅ」

 

 

果南「やっぱり無理!!」

 

ダイヤ「ち、ちょっと果南さん大丈夫ですか!?」

 

梨子「フフ・・ん?」

 

 

梨子は鞠莉が一人景色を眺めているのに気付く。

 

 

鞠莉「・・・・」

 

梨子「鞠莉さん」

 

鞠莉「あ、リコピー」

 

梨子「・・・・鞠莉さん、いつもと感じが違うような」

 

鞠莉「そうね。セイントスノーのミスをこの目で直接見てしまったからね」

 

梨子「私達も気を付けないといけないね」

 

鞠莉「えぇ。一番を目指すにはあの様なミスは許されない。何もセイントスノーだけじゃない。ラブライブを制覇するにはあの名門UTX高校だって越えないとならない」

 

梨子「それはそうだけど・・」

 

鞠莉「私達3年生には時間が無い。本当は遊んでる場合じゃないの。負けられない・・勝たないと・・絶対に優勝しないと・・!!」

 

梨子「鞠莉さん・・?」

 

 

鞠莉は右手で拳を作り厳しい表情に。梨子は鞠莉のらしくない姿に違和感を感じていた。

 

五稜郭タワーを後にし街を見回す千歌。

 

 

千歌「何かここおちつくね」

 

果南「内浦と同じ空気を感じる」

 

千歌「そっか。海が近くにあって潮の香りがする町で坂の上にある学校で・・」

 

梨子「つながってない様でつながってるものね皆」

 

千歌「でも、寒い~」

 

ダイヤ「ティータイムにでもしますか」

 

千歌「賛成!」

 

鞠莉「ティータイムならマリー調べてありまーす!」

 

 

鞠莉が先導しそれに付いていく千歌達。

 

鞠莉が指を差すとそこは和を感じる建物が。

 

 

果南「ここ?」

 

鞠莉「イエス!」

 

曜「くじら汁?」

 

善子「し、渋い」

 

千歌「すいませーん。あれ?」

 

ダイヤ「商い中の札はありますわね」

 

千歌「すいませーん!」

 

曜「とりあえず入ろうよ・・寒い」

 

善子「そんな薄着だと寒いに決まってるでしょ」

 

千歌「仕方ないね・・・。じゃあ失礼しまーす」

 

 

メンバー達は店に入る。曜は暖かくて安心した表情、メニューを見て話し合うダイまる、和の中に何か魔を感じ語る善子と困惑する梨子、千歌は果南と座り会話している。

 

 

ルビィ「・・・・」

 

鞠莉「どうしたのルビィ?」

 

ルビィ「あ、いや、おトイレあるかなって」

 

鞠莉「あそこじゃないの?」

 

 

鞠莉が指を差すと通路があった。

 

ルビィはそのまま向かうと何か小さなすすり泣く声が聞こえた。

 

扉から聞こえ少し開いていたので覗くと・・。

 

 

ルビィ「!?」

 

理亞「!?」

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(Aパート終わり)

 

 

色とりどりな団子にあずき。梨子はスマホで写真を撮る。

 

 

梨子「わー綺麗!」

 

聖良「とても温まりますよ。どうぞお召し上がり下さい」

 

梨子「雰囲気のあるいいお店ですね」

 

曜「その洋服も可愛いし!」

 

果南「そうだね。てか鞠莉。知っててここ選んだんでしょ?」

 

鞠莉「テヘペロ」

 

聖良「学校に寄られるかもとは聞いてましたが、びっくりしました」

 

千歌「鞠莉ちゃんがティータイムなら調べてるって来たらまさかセイントスノーさんがいるとは思わなくて・・」

 

聖良「セイントスノーではありませんよここでは」

 

千歌「あ、そうですね。聖良さん」

 

聖良「私も理亞もここが大好きで、大人になったら二人でこの店を継いで暮らしていきたいねって」

 

ルビィ「そうなんだ・・」

 

善子「この美味しさ。天界からの貢ぎ物!」

 

花丸「おかわりずら」

 

善子「はやっ!」

 

梨子「街並みも素敵ですね。落ち着いててロマンチックで」

 

聖良「ありがとうございます」

 

果南「残念だったね。昨日は・・」

 

善子「・・・・」

 

聖良「いえ・・」

 

理亞「食べたらさっさと出て行って!」

 

梨子「えっ!?」

 

聖良「理亞!何て言い方を!!」

 

 

理亞「さっきの事言ったらタダじゃおかないから」ヒソッ

 

ルビィ「ピギ!?」

 

善子「あんた何ルビィに吹き込んでんのよ!!」ガタッ

 

花丸「やめるずら!!」

 

理亞「・・・・!!」

 

善子「な、何よ?」

 

 

理亞は善子に睨みを聞かせ隠れる様に戻っていった。

 

 

聖良「ごめんなさい。まだちょっと昨日の事引っかかってるみたいで・・」

 

 

鞠莉「会場でもちょっと喧嘩してたらしいんだってね」

 

果南「鞠莉!!」

 

ダイヤ「鞠莉さん!!」

 

聖良「いいんですよ。ラブライブですから。ああいう事もあります」

 

聖良「私は後悔していません。だから理亞も次はきっと・・」

 

理亞「嫌!!何度言っても同じ。私は続けない。スクールアイドルは!セイントスノーはもう終わり!」

 

聖良「あなたにはまだチャンスが!!」

 

理亞「いい。もう関係ないから。ラブライブも、スクールアイドルも」

 

聖良「理亞!」

 

ルビィ「・・・・」

 

 

聖良「お恥ずかしい所をおみせしましたね。ごゆっくり!!」

 

 

聖良は理亞の部屋へと向かい場にはメンバーのみ。

 

 

果南「鞠莉。何で本人の前であんな事言ったの」

 

鞠莉「息の合ったセイントスノーでもああいうミスを犯してしまう。今もそのせいか姉妹仲はぎくしゃくしている」

 

鞠莉「私達はこうならないように。ラブライブを制覇するにはね」

 

果南「鞠莉。どうしてそこまで勝ちに拘ってるの?確かに来年の浦の星の事だってあるよ。でも・・」

 

鞠莉「はい」

 

果南「えっ?」

 

曜「た、たたた!!」

 

花丸「大金・・未来ずら!」

 

鞠莉「しばらく一人にしてくれないかしら。そのお金で皆遊んでいいからさ」

 

千歌「鞠莉ちゃん!!」

 

鞠莉「時間までにはホテルに戻るから安心してくださーい」

 

 

鞠莉は一人店を出た。

 

 

果南「鞠莉!」

 

ダイヤ「今は一人にさせた方がよろしいでしょう」

 

果南「け、けど!」

 

ダイヤ「ホテルに戻った後に話をしましょう。今話し合っても口論になり店に迷惑がかかります」

 

果南「・・・・」

 

 

メンバーはそれぞれ別れて観光を満喫。

 

ラッキーピエロではルビまるが食事を取っていた。

 

 

花丸「未来ずら~!」

 

ルビィ「・・・・」

 

花丸「ルビィちゃんもどう?」

 

ルビィ「えっ、あっ、ルビィはいいよ・・」

 

花丸「鞠莉ちゃんの事気にしてる?」

 

ルビィ「それもあるけど・・」

 

花丸「セイントスノーの事も?」

 

ルビィ「・・難しいよね。傍観する側は何をすればいいのかなって」

 

花丸「ルビィちゃん・・」

 

 

ようちかはショッピングに。

 

 

千歌「理亞ちゃん。なにも辞める事ないのに・・」

 

曜「どんなスポーツでも大きなミスをした時、切り替えるってなかなか難しいからね・・。それが人の心だから」

 

千歌「でも、理亞ちゃん。来年続けるとしても一人になっちゃうんでしょ?」

 

曜「新メンバーを集めて新たなスタート!なんて、簡単には考えられないから・・」

 

千歌「そうだよね・・」

 

曜「結局、ステージでのミスはステージで取り返すしかないんだよね」

 

 

善子はベンチに座っていた。

 

共にセイントスノーを越えるのを目標にしていた二人である。

 

果南は自販機で暖かいお茶を買っている。

 

善子は理亞の転倒を思い出し溜息を漏らす。

 

 

善子「何であんなミスを・・」

 

果南「はい」

 

善子「あ、ありがとう。・・ねぇ、鞠莉をほっといてもいいの?」

 

果南「ほんとはよくないけどね」

 

善子「じゃあ、行ってあげなさいよ」

 

果南「・・悔しいよ」

 

善子「聞いてるの?果南」

 

果南「私はラブライブでの優勝を目標にしている。でも、それはセイントスノーに勝ってという条件もあった」

 

果南「それがあの舞台で潰えた。心の問題が生じ一瞬であの二人のラブライブを終わりにしてしまった」

 

果南「勝ちに拘ってる訳じゃないけどセイントスノーは越えたかった。昔の自分の様に思えた彼女達を越えていく事が自分の成長にも繋がると思っていたから・・」

 

善子「・・悔しいのは私だって同じよ」

 

果南「善子・・」

 

善子「勝ち逃げされた気分だわ。ラブライブは遊びじゃないって言われた時、あんた達を越えるパフォーマンスを魅せるって本気で練習した」

 

善子「全国でも力の差を知らされたけどそれでも次は越えてやるって・・。なのに、なのに・・!」

 

果南「気持ちはわかるけどいつまでもそれを引っ張ってはいけないんだよ」

 

果南「私達の目標はラブライブで一番になる事。そして、浦の星を内浦をもっと知ってもらう事」

 

果南「でも、その思いが強くなれば強くなるほど一番になる事以外しか考えられなくなる。ラブライブの影響は大きい。だからこそ感情が強くなってしまう」

 

善子「鞠莉もそんな感じなのかしら・・」

 

果南「忘れてはならないのがスクールアイドルが好きなのかどうか。そして、初めてステージに立った時の緊張感、ライブを皆で成功させた時の達成感」

 

善子「初心忘るべからず、って事ね」

 

果南「私達は浦の星を廃校させないという特殊な条件があった。だから、必死に足掻けたし苦しくても立ち上がれた。ラブライブで一番になる為に何があっても負けずに」

 

果南「でも、今度はその思いが逆に鞠莉を苦しめている。今年の廃校はない。けれど、来年は分からない。更に3年生は今回でラブライブは最後」

 

果南「足掻かなければならない、勝たなければならない、最後のライブで一番にならないといけないってね」

 

善子「全部お見通しなのね」

 

果南「今の鞠莉こそセイントスノーの様になってるんだよ・・。勝ちに拘りすぎて楽しむことを忘れて・・・・」

 

 

ダイヤと梨子は先にホテルに戻り部屋で話し合っていた。

 

 

ダイヤ「やはりですか・・」

 

梨子「はい。楽しむ事を忘れている様な気がして・・。鞠莉さんらしくないというか」

 

ダイヤ「そうですわね。最近の鞠莉さんはテンションが低く景色をよく眺めていました」

 

梨子「ダイヤさんはその・・勝ちに拘ってたりするのですか?」

 

ダイヤ「私ですか?もちろん、ラブライブで一番にはなりたいですわよ」

 

ダイヤ「けれど、それはあくまでも一つの目標。一番の目的はやり遂げる事ですわ」

 

梨子「やり遂げる事・・」

 

ダイヤ「aqoursの全力を会場で披露し皆でやり遂げれたというのを証明出来れば一番でなくとも後悔はありませんわ」

 

梨子「全力でやり遂げる・・」

 

ダイヤ「それにしても梨子さんの視野の広さには驚かされます。今回も異変にいち早く気付いたのですから」

 

梨子「い、いえ。そんな事は・・」

 

ダイヤ「やはり、私の目に間違いはありませんわね。フッフッフッフ・・」

 

梨子「・・・・?」

 

 

夕暮れ。ルビィと花丸もホテルに戻っていた。

 

ルビィの晩御飯用に巨大ハンバーガーが入っている箱が置かれていた。

 

ルビィはセイントスノーのライブを動画で視ている。理亞が転倒する時間も飛ばさず・・

 

 

花丸「あのミスでやっぱり自信なくしちゃったのかな・・」

 

ルビィ「違うと思う」

 

花丸「えっ?」

 

ルビィ「聖良さんがいなくなっちゃうから。お姉ちゃんと一緒に続けられないのが嫌なんだと思う。お姉ちゃんがいないならもう続けたくないって・・」

 

花丸「ルビィちゃん・・凄いずら。確かに寂しいよね」

 

ルビィ「ルビィだってそう。お姉ちゃんともっと歌いたいしスクールアイドル活動したい。でも、今回のライブでお姉ちゃん達とのスクールアイドル活動は最後。何でこんなに時が経つのは早いのかな・・」

 

 

ルビィは立ち上がり部屋を出ようとした。

 

 

花丸「どこにいくの?」

 

ルビィ「ちょっと外の空気を吸いに」

 

花丸「マルも一緒に行ってもいい?」

 

ルビィ「ごめんね花丸ちゃん。今は一人でいたいの」パタン

 

花丸「ルビィちゃん・・・・」  

 

 

鞠莉もホテルに戻っており、部屋で果南と二人で話していた。

 

 

果南「鞠莉。今の鞠莉の感情ではラブライブでは一番になれないよ」

 

鞠莉「どうして?セイントスノーのミスを見たらより一層気を引き締めないとってなるのは当たり前じゃないの」

 

果南「今の鞠莉は私の知っている鞠莉じゃない。はっきり言って今の鞠莉といたら優勝できる気がしないよ 」

 

鞠莉「な、何でそうなるのよ!?果南こそ考えすぎじゃないの」

 

 

その隣の部屋ではようちかりこが寛いでいた。

 

 

曜「どんな感じなの?お姉ちゃんて」

 

千歌「うーん、どうだろ。うちはあんな感じだからあんまり気にする事ないけど・・」

 

千歌「でも、やっぱり気になるかな」

 

千歌「ほら、最初に学校でライブやった時さ、美渡姉雨の中来てくれたでしょ?」

 

千歌「何かその瞬間泣きそうになったもん。あぁ、美渡姉だ!って」

 

梨子「お姉ちゃんっていいよね」

 

曜「いいなぁ。私そういうのよくわからないけど」

 

千歌「私も良く分からないよ。だってあまりにも自然だもん。生まれた時からずっといるんだよ、お姉ちゃんって」

 

 

 

 

 

 

ドン!! 

 

 

梨子「ヒギャ!!」

 

 

壁にもたれ掛かってた梨子の後ろから大きな音が!

 

千歌「えっ?な、何!?」

 

梨子「隣の部屋からだわ!」

 

 

千歌達は音の原因を調べに隣の部屋に。

 

花丸と風呂上りで頭が濡れてて頭に団子がない善子の姿もあった。

 

音が鳴った部屋には鞠莉に壁ドンをしたであろう果南の姿が。

 

 

果南「変わったね、鞠莉」

 

鞠莉「私は私よ!何も変わってなんかいない!見透かした様な言い方しないで!!」

 

曜「か、果南ちゃん、鞠莉ちゃん・・」

 

 

場面変わりダイヤは一人夕暮れの函館を歩いていた。

 

ダイヤには気になる事があり聖良に会おうと姉妹の店に行こうとしていた。

 

そんな時、ベンチに一人座るルビィの姿が目に映る。

 

 

ダイヤ「ルビィ?」

 

 

ダイヤはルビィの元に歩み寄る。

 

 

ダイヤ「綺麗ですわね。理亞さんに何を言われたかは知りませんが気にしてるのですの?」

 

ルビィ「別にそれは・・お姉ちゃん。お姉ちゃんも決勝が終わったら・・」

 

ダイヤ「それは仕方ありませんわ」

 

ルビィ「でも、あんなにスクールアイドルに憧れていたのに・・あんなに目指していたのに・・もう終わっちゃうなんて・・」

 

ダイヤ「私は十分満足していますわ。果南さんと鞠莉さん、2年生や1年生の皆さん、そして何よりルビィと一緒にスクールアイドルをやる事が出来た」

 

 

ルビィは何も言わずダイヤを背中から抱擁する。

 

ルビィの温かみを感じたダイヤは優しい表情に。

 

 

ダイヤ「それでラブライブの決勝です。夢のようですわ・・」

 

 

ルビィ「でも、ルビィは・・。お姉ちゃんともっと歌いたい」

 

ルビィ「お姉ちゃんの背中を見て、お姉ちゃんの息を感じて、お姉ちゃんと一緒に汗をかいて・・」

 

ダイヤ「ルビィ・・」

 

ルビィ「ルビィを置いて行かないで・・」

 

ダイヤ「・・大きくなりましたわね。それに一段と美人になりましたわ」

 

ルビィ「そんな事・・」

 

ダイヤ「終わったらどうするつもりですの?」

 

ルビィ「分かんない。お姉ちゃん達いなくなっちゃうし・・。お姉ちゃんは?」

 

ダイヤ「そうね。分からないですわ。その時になってみないと」

 

ダイヤ「今はラブライブの決勝の事だけしか考えないようにしていますし」

 

ルビィ「あ、あのね。お姉ちゃん・・ルビィね。行きたい場所があるの」

 

ダイヤ「きっと、私とルビィが行きたい場所は同じだと思います」

 

ルビィ「えっ?」

 

 

夜の函館。姉妹は何も言わず歩く。

 

そして、着いた場所は・・。

 

 

ダイヤ「ルビィ」

 

ルビィ「う、うん・・」

 

 

ルビィ「あの!」

 

理亞「あなた達は・・」

 

ダイヤ「店の中に聖良さんはいらっしゃるのでしょうか?」

 

理亞「いるけど・・」

 

ダイヤ「お話する時間ありますか?」

 

理亞「ね、姉様は忙しくて話せない。何で来たのよ!」

 

 

理亞は少し怒りながら姉妹に話す。

 

その時、店の扉が開く。

 

 

聖良「理亞。誰か来たのですか?」

 

理亞「ね、姉様・・」

 

聖良「あなた達は・・」

 

 

場面変わり店の中にいるダイヤと聖良。

 

聖良は暖かいお茶と団子をダイヤの座っている台に置く。

 

 

ダイヤ「いえ、私は・・」

 

聖良「遠慮なさらないでください。あと、理亞が忙しいだなんて言ってすみません。お話する時間はありますので」

 

ダイヤ「それではお言葉に甘えて・・」

 

聖良「しかし、私はともかくあなたの妹であるルビィさんと理亞と話したい事とは?」

 

ダイヤ「きっとそれは妹同士だから話したい内容なのでしょう」

 

聖良「私達は姉同士だから話があるという事ですね」

 

ダイヤ「そうなりますわね」

 

 

ルビィと理亞は函館の街道を歩いていた。

 

 

理亞「まだ仕事あるから、手短に済ませて欲しいんだけど」

 

ルビィ「・・・・」

 

理亞「ねぇ、どこまで行くの?話って何?」

 

 

 

 

ルビィ「あの、ルビィにも理亞さんと同じでお姉ちゃんがいて・・」

 

理亞「黒澤ダイヤ」

 

ルビィ「知ってるの?」

 

理亞「一応調べたからね」

 

理亞「でも、私の姉様の方が上。美人だし歌もダンスも一級品だし」

 

ルビィ「ルビィのお姉ちゃんも負けてないと思う、けど・・」

 

理亞「バク転出来ないでしょ?」

 

ルビィ 「日本舞踊だったら、人に教えられる位だし。お琴も出来るし!」

 

理亞「スクールアイドルに関係ない!」

 

 

 

聖良「目標・・ですか」

 

ダイヤ「単純な質問ではありますが・・やはり、ラブライブで優勝する事ですわよね?」

 

聖良「それはもちろんです。私達はそれを目標にしてきました」

 

聖良「けれども私にはもう一つの目標がありました」

 

ダイヤ「もう一つの・・?」

 

聖良「あなたなら知ってると思いますが・・ラブライブ優勝特典を」

 

 

 

ルビィ「そんな事ないもん!必要な基礎は同じだって果南ちゃんも言ってたもん!」

 

理亞「でも、姉様の方が上!」

 

ルビィ「やっぱり、大好きなんだね。聖良さんの事」

 

理亞「えっ!?あ、当たり前でしょ!あんたの方こそ何。普段気弱そうなくせに」

 

ルビィ「だって、ルビィも大好きだもん。お姉ちゃんのこと」

 

 

 

聖良「私達がA-RISEに憧れスクールアイドルを始めた事は知っていますよね」

 

ダイヤ「前に会った時に言ってましたわね」

 

聖良「A-RISEが活動していたUTX高校ではラブライブ優勝特典に無試験入学があるのです」

 

ダイヤ「まさか・・!」

 

聖良「そう。ラブライブを優勝し理亞をUTX高校に入学させたかったのです。私は無理でも理亞ならばUTX高校でスターになれる。理亞はここにいるべきじゃないのです」

 

聖良「もっと輝ける場所に。憧れのA-RISEの母校でスクールアイドルに・・」

 

ダイヤ「けれども・・」

 

聖良「私達はもう決勝に出られない。全て終わってしまったのです・・」

 

 

 

ルビィ「ルビィ、お姉ちゃんと話して分かったの。嬉しいんだって」

 

理亞「なにが?」

 

ルビィ「お姉ちゃんがいなくても、別々でも、頑張ってお姉ちゃんの力無しでルビィが何か出来たら嬉しいんだって」

 

ルビィ「きっと、聖良さんもそうなんじゃないかなって」

 

理亞「そんなの分かってる。だから、頑張ってきた」

 

理亞「姉様がいなくても一人で出来るって、安心してって」

 

理亞「なのに、最後の大会だったのに・・・うぅっ・・・・」

 

 

 

ダイヤ「本当にそれが理亞さんが目指してるものなのでしょうか?」

 

聖良「えっ?」

 

ダイヤ「理亞さんはA-RISEに憧れていても高校に行きたいとは言ってないのですよね?」

 

聖良「それはそうですが・・UTX高校ですよ?スクールアイドルなら憧れの・・」

 

ダイヤ「聖良さんは卒業したらどうするおつもりですか?」

 

聖良「私ですか?卒業したらこの店を切り盛りしていきますが・・」

 

ダイヤ「だったら尚更離れないでしょう。理亞さんは聖良さんの事を誰よりも好きなのですから」

 

ダイヤ「帰ると大好きな姉がいる。理亞さんにとって聖良さんの存在は誰よりも安心するのですから」

 

聖良「ダイヤさん・・・・」

 

 

 

ルビィ「だったら最後にしなきゃいいんじゃないかな!」

 

理亞「えっ、あ、ちょっと!」

 

 

ルビィが理亞の手を握り走って行く。

 

走り着いた場所は大きなクリスマスツリーが。

 

ルビィと理亞はクリスマスツリーの飾りから光り輝くネオンに感嘆とする。

 

 

ルビィ「歌いませんか?一緒に曲を。お姉ちゃんに送る曲を作って、この光の中で、もう一度!」

 

理亞「・・・・!!」

 

 

続く

 

 

 

 

今回の変更点

 

 

①冒頭からセイントスノーの会話

 

 

②千歌達に写真を求めていた3人はスクールアイドル(アニメでもスクールアイドルとして出場している)でSugarWingになっている。SugarWingは北海道のラブライブ予選で1位をとったグループ

 

 

③前回の事もあってか鞠莉が勝利に強い執着心を持ってしまっている

 

 

④セイントスノーの経営してる店を出た後、メンバーはバラバラに函館観光(ルビまる、ようちか、かなよし、ダイりこ絡み。鞠莉は一人でいたいからと一人に)

 

 

⑤ホテルでのようちかの姉の話に梨子もいる。しかし、隣の部屋でかなまりが言い合う

 

 

⑥夜、セイントスノーに会いに行くのにダイヤも共に行き、ルビりあ、ダイせい絡みに

 

 

ルビりあ「次回」 ルビりあ「Awalken the power!」

 




今回の話はセイントスノーもですが3年生3人も展開あります。鞠莉がどうなるのか・・!UTX高校の特典の話は漫画ラブライブ!にそういう設定があります。にこがそれで真姫と共に入学しようとμ'sに加入したのです


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

Awalken the power!

Atp回。後書きにちょっとした私なりの解釈を書いておきました。単刀直入に言えばアニメでは理亞とルビィで歌ってほしかったです


ライブ会場にルビィと理亞が映される。

 

 

 

ルビィ「緊張してる?」

 

理亞「いえ」

 

ルビィ「不思議と落ち着いてる。お姉ちゃんが近くにいるからかな」

 

理亞「それも勿論あるけど、それだけじゃない」

 

理亞「あなたがいたからここまでこれた」

 

ルビィ「理亞ちゃん・・」

 

 

りあルビ「届けよう、大切な人に」

 

 

9話 Awalken the power!

 

 

ホテルで1年組が話している。

 

 

花丸「ライブ?」

 

善子「ここで?」

 

ルビィ「理亞ちゃんと一緒にライブをやって、見せたいの。聖良さんとお姉ちゃんに・・」

 

善子「できるの?」

 

ルビィ「わからないけど・・もし出来たら、理亞ちゃん元気になってくれるかなって・・」

 

善子「準備とかは?」

 

花丸「うんうん・・面白そうずらね。マルも協力するよ」

 

ルビィ「本当!?この後理亞ちゃんと会う事になってるんだけど、一緒に来てくれる?」

 

花丸「うん!」

 

ルビィ「ありがとう花丸ちゃん・・」

 

花丸「善子ちゃんも行くずらね?」

 

善子「私?・・ふん。私にそんな時間があるとでも?」

 

ルビィ「無理にとは言わないよ。善子ちゃんは善子ちゃんで忙しいと思うから」

 

善子「じ、冗談よ。行くわよ。だ、だって・・仲間じゃないの」

 

ルビィ「善子ちゃんもありがとう」

 

善子「・・ヨハネ」

 

 

鹿角家の店内

 

 

聖良「理亞、ちょっと買い物に出掛けるからお店を・・・・理亞?」

 

 

理亞は既に喫茶店に。よしまルビィと

も会っていた。

 

 

理亞「・・・・」

 

ルビィ「アハハ・・」

 

理亞「二人も来るなんて聞いてない」

 

ルビィ「でも、花丸ちゃんも善子ちゃんもとても頼りになるから・・」

 

理亞「関係ない。私元々皆でわいわいとか好きじゃないし」

 

花丸「それを言ったらマルもそうずら」

 

理亞「ずら?」

 

花丸「あっ!これは、おらの口癖というか・・」

 

理亞「おら?」

 

花丸「あ、うぅ・・」

 

善子「ずら丸はこれが口癖なの。だからルビィといつも図書室に籠ってたのよ」

 

理亞「そうなの・・」

 

善子「私だって訳あって学校行けない時だってあったのだから」

 

理亞「そんな事情があなたにもあったのね・・」

 

ルビまる「・・・・」ジーッ

 

善子「な、何よ!私にとっては致命的なのよ致命的!!」

 

 

ルビィ「とにかく皆、今年の春まではずっとそんな感じで」

 

理亞「私も学校では、結構そうだから・・」

 

ルビィ「ルビィもスクールアイドルを嫌っていた時期があったから」

 

善子「あれはまた別でしょ」

 

ルビィ「回りから見れば嫌いって思われる事に変わりはないよ」

 

善子「そう、なのかしら・・」

 

 

理亞「それよりも言われた通り歌詞、書いてきたんだけど・・」

 

花丸「ん?どれどれ・・」

 

花丸「私は負けない・・何があっても・・愛する人とあの頂に立って必ず勝利のおたけびをあげようぞ・・」

 

理亞「言ったでしょ!詩も曲もほとんど姉様が作ってるって・・」

 

善子「しっかし、ひねりも何もないわよね…直接的過ぎるって言うか・・」

 

理亞「何?あなた書けるの?」

 

善子「ふっ・・ヨハネは衣装係。歌詞はリーダーとずら丸が役割よ」

 

花丸「でも、歌いたいイメージはこれで分かったずら」

 

ルビィ「ルビィも手伝うから、一緒に作ってみよう」

 

理亞「あなた達ラブライブの決勝があるんでしょ?歌作ってる暇なんてあるの?」

 

花丸「ルビィちゃんはどうしても理亞ちゃんの手伝いをしたいずら」

 

善子「ルビィ一人だと不安だから私達も手伝うって訳」

 

ルビィ「ありがとうね。花丸ちゃん、善子ちゃん。・・理亞ちゃんやお姉ちゃんと話してて思ったの」

 

ルビィ「私達だけでも出来るって所を見せなくちゃいけないんじゃないかなって」

 

ルビィ「じゃないと安心して卒業出来ないんじゃないかなって・・」

 

理亞「・・・・」

 

 

と、その時ルビィのスマホが鳴る。

 

 

ルビィ「あ、お姉ちゃんからだ・・飛行機の時間近いから早く来てだって」

 

理亞「で、これからどうするの?」

 

花丸「今は冬休みずら」

 

理亞「だから?」

 

花丸「だから・・」

 

 

4人が会話していた時、理亞の席の後ろで女子高生二人が意味深に話を聞いていた。

 

 

場面変わり公園前にメンバーが集まる。

 

 

花丸「ごめん。マル達もう少し残りたいずら。理亞ちゃんが大変悲しんでいて、もう少し励ましたくて」

 

善子「そう!塞ぎ込んでてどうしようもなくて・・」

 

ルビィ「うゅ」

 

 

千歌「うん。知ってるよ」

 

 

花丸「えっ!?」

 

善子「ちょっとルビィバラしたの!?」ボソボソ

 

ルビィ「ルビィ何も言ってないよ」ボソボソ

 

千歌「聖良さんも悲しんでるからもう少し慰めてほしいって私達からも連絡きたからね」

 

善子「えっ!?あの人もそんなに落ち込んでるの!?」

 

ダイヤ「それはそうでしょう。姉妹最後のライブだったのですから」

 

ルビィ「うう・・困ったなぁ」ボソ

 

 

ダイヤがチラリとルビィの表情を見てすぐに口を開く。

 

 

ダイヤ「私達は聖良さんのお手伝いをし聖良さんの部屋に泊まる事になったのですわ」

 

果南「かなり忙しいらしいしすぐに眠りにつくだろうね」

 

鞠莉「可愛い後輩達はその代わり目一杯北海道を満喫するのでーす!」

 

 

善子「私達はいいの?」

 

曜「構わぬぞ堕天使。これも北の地のスクールアイドルが何をしてここまで強くなれたかを調べる為さ!フハハハハ」

 

梨子「聖良さんからも学びたい事があるし丁度いいと思うのよね」

 

 

花丸「皆・・」

 

千歌「花丸ちゃん、ルビィちゃん、善子ちゃんは理亞ちゃんの部屋で寝泊まりだけどいい?」

 

ルビィ「うん!」

 

千歌「じゃあ決まりだね!!」

 

 

メンバーは鹿角家にお泊まりする事に。

 

 

千歌達2年生、3年生は聖良に役割を聞いていた。

 

 

聖良「本当にいいのですか?」

 

千歌「はい。聖良さんの言うことが本当なら理亞ちゃんには集中してほしいですから」

 

ダイヤ「妹を放っておけない気持ちは同じですわ」

 

聖良「ありがとうございます。それでは、千歌さんは・・・」

 

 

理亞の部屋では

 

 

ルビィ「ここが理亞ちゃんの部屋?」

 

理亞「好きに使っていいけど、勝手にあちこち・・」

 

花丸「わぁ!綺麗ずら~!」

 

善子「雪の結晶?」

 

理亞「勝手に触らないで!!」

 

ルビィ「これって・・」

 

理亞「昔、姉様と雪の日に一緒に探したの」

 

理亞「二人でスクールアイドルになるって決めたあの瞬間から、雪の結晶をSaintSnowのシンボルにしようって・・」

 

 

理亞「それなのに、最後のラブライブだったのに・・」

 

ルビィ「綺麗だね」

 

理亞「当たり前でしょ!姉様が見つけてきたんだから。ほら、あなたの姉より上でしょ?」

 

ルビィ「うぅ、そんな事ないもん!お姉ちゃんはルビィが似合う服、すぐ見つけてくれるもん!」

 

理亞「そんなの姉様だったらもーっと可愛いの見つけてくれる!」

 

理亞「姉の事になるとすぐムキになるんだから・・」

 

ルビィ「それは、お互い様だよ!」

 

理亞「・・そうかも。フフ」

 

善子「ルビィがあんなに強気な態度になるなんて・・」

 

花丸「初めてみたずら」

 

 

 

 

コンコンッ

 

 

理亞「姉様」

 

聖良「皆さん。せっかく来たのです。どうぞ、召し上がってください」

 

花丸「うわーっ!美味しそうずら~!」

 

理亞「ね、姉様!そんな、わざわざ!というよりも」

 

 

理亞「どうして、あの子達以外の6人も泊まるのよ」ヒソヒソ

 

聖良「理亞が落ち込んでるから治まるまで仕事をするとの事です」

 

理亞「別に落ち込んでなんか!ルビィ達と話したら私も仕事に戻るから・・」

 

聖良「・・名前、呼ぶようになったのですね」

 

理亞「えっ?」

 

聖良「いえ、とにかく理亞はゆっくりしてもらえればいいですよ。皆さん、理亞をよろしくお願いしますね」

 

ルビまる「はい!!」

 

理亞「姉様!」

 

善子「はい。こちらこそお願いします」ペコリ

 

ルビまる「えっ!?」

 

聖良「いえいえ。そんなにご丁寧にせずとも。では、ご飯が出来たら呼びますね」

 

善子「お構いなく」

 

 

花丸「善子ちゃんが・・」

 

ルビィ「ちゃんと会話してる・・」

 

善子「あったり前でしょ!!堕天使はちゃんと世に溶け込める術を知ってるのだ」

 

理亞「それ堕天使と関係あるの?」

 

 

花丸「みんな意外な一面があるずら」

 

ルビィ「・・ルビィ、最近思うの」

 

ルビィ「お姉ちゃんや上級生から見れば、頼りないように見えるかもしれないけど・・。隠された力が沢山あるかもしれないって」

 

善子「秘められる可能性ね・・」

 

花丸「じゃ、決まりずら!」

 

理亞「何が?」

 

花丸「歌のテーマずら」

 

 

店前では一仕事終え一息つく千歌とダイヤ。

 

 

千歌「ふーっ。ちょっと休憩」

 

ダイヤ「手慣れてますわね。あの時のバイトが生かされてますわ」

 

千歌「えへへ・・旅館の仕事も手伝ったりはしてるんだよ」

 

ダイヤ「そうでしたわね。偉そうにしてすみません」

 

千歌「いいんだよ。それよりも聖良さんの言った事は本当なのかな?」

 

ダイヤ「姉というのは妹のやる事はお見通ししますから。ましてや、聖良さんともなると理亞さんのやりたい事はすぐに勘づくでしょう」

 

千歌「それはダイヤさんも一緒じゃないかな?」

 

ダイヤ「フフ・・千歌さんこそ連絡した志満姉様にすぐに勘づかれたのではないでしょうか?」

 

千歌「志満姉は私や美渡姉の行動すぐに読んじゃうんだ。姉って凄いよね・・」

 

ダイヤ「言葉では恥ずかしくて言いませんが大事にされてる証拠ですわよ」

 

千歌「だよね・・」

 

 

買い出しを終え戻っている果南と梨子。

 

 

梨子「大変ですね」

 

果南「働きつつスクールアイドル活動もやる。セイントスノーは私達が思っていた以上に苦労している・・」

 

梨子「それは果南さんもじゃ?」

 

果南「まぁ、お互い様だね」

 

梨子「理亞ちゃんの発言も今になって分かったの。ラブライブは遊びじゃない・・セイントスノーの二人にとってラブライブは掛け替えのないものなんだって」

 

果南「・・だけどもあの二人は本選には出られない。現実は残酷なんだよ」

 

梨子「果南さん・・」

 

果南「一度のミスで全て水の泡になる。完璧なパフォーマンスを魅せても優勝出来る訳ではない」

 

果南「それに全国に出るスクールアイドルはセイントスノーの様に地元での声援が大きい。私達も静岡の他のスクールアイドルの思いを乗せてる」

 

梨子「最大限のパフォーマンスを魅せ最後までやり切ること・・」

 

果南「でも、勝つことが全てじゃない。上へ行くとどうしてもその思いが先走るんだよ」

 

梨子「それで鞠莉さんは・・」

 

果南「そりゃ、私だって優勝目指してるよ。けど、鞠莉は必死になりすぎ。私達3年生にとって最後のラブライブだから気持ちは分からなくないけどね」

 

梨子「優勝したらどんな気持ちになれるのかしら・・」

 

果南「それは優勝しないとわからないよ」

 

 

調理係の曜と鞠莉。曜の調理の手際の良さには聖良も感心している。

 

 

聖良「お上手ですね」

 

曜「聖良さんの指導が凄くいいからであります!」

 

聖良「鞠莉さんも先程よりも手際がよくなってます。本当に助かります」

 

鞠莉「テンキューでーす」

 

聖良「っと、私はお客様に持っていかないと」

 

 

聖良が厨房から出る。

 

 

曜「鞠莉ちゃん」

 

鞠莉「何?」

 

曜「あの、えっとね・・」

 

 

曜は昨日の果南と鞠莉の言い合いの後、果南と二人で話をしていた事を思いだしていた。

 

 

果南『私達にとって最後のラブライブ。ここで優勝すれば浦の星の名を上げる事が出来て私達も悔いなく引退出来るから必死なんだと思う』

 

果南『けど、このままだと必ず歯車が狂い出す。この状況は私やダイヤが言っても止めれそうにない』

 

 

曜「鞠莉ちゃんは団子とか好きなの?」

 

鞠莉「イエス。団子とかおしることかマリーは甘いものは好きでーす」

 

曜(あー、もう。私何聞いてるの!)

 

鞠莉「甘い物は脳の疲れを癒やせるからね。最近疲れてて私も考えすぎたのかもしれないね」

 

曜「えっ?」

 

鞠莉「スクールアイドルとして理事長として何をすべきなのか悩んでたの。学校の評判を上げるのか、スクールアイドルで地域アピールするかとか色々ね」

 

鞠莉「でも、どれも中途半端では結果はついてこない。だから、最終的に出た答えは一つ・・」

 

曜「・・・・」

 

鞠莉「それは勝つこと。一番を取ること。スクールアイドルとして一番に立ち名を残す。aqoursに憧れ浦の星に興味を持ち間近でaqoursを感じ取れる。そんな学校にしていくしかこの先生き残る方法がない」

 

曜「で、でもそれって・・」

 

鞠莉「ソーリーね。曜達に変なプレッシャーかけてはないからね。さて、ビジネスに戻らないとでーす!」

 

曜「鞠莉ちゃん・・・・」

 

 

夜、理亞の部屋では作詞に懸命なりあルビの姿があった。

 

 

ルビィ「頑張るって決めたら・・」

 

理亞「次、負けないんだって・・」

 

ルビィ「これで、こう?」

 

理亞「だったら・・」

 

ルビィ「最後は・・」

 

 

聖良が気付かれない様に扉が少し開いていたのでこっそり見ていた。

 

 

聖良「・・・・!」

 

 

ルビィ「出来た!」

 

理亞「うん!凄くいい!!」

 

りあルビ「うーー、やったー!!」

 

 

善子「ずら丸!そうじゃないって!そこはこうやるの!」

 

花丸「わわ、衣装係も大変ずら・・」

 

 

聖良「理亞・・」

 

 

理亞があんなに楽しそうにする表情を見て感激する聖良。

 

それをさり気なくダイヤは見ていたが何も言わず聖良の部屋に戻るのであった。

 

 

次の日、4人はイベントにエントリーを申し込む為に会場へ向かっていた。

 

 

理亞「後はイベントにエントリー出来ればだけど・・」

 

善子「それに合格すればいい訳でしょ?」

 

理亞「うん。このイベントに相応しいかどうかちゃんと話して内容を伝えて・・」

 

ルビィ「ルビィ知らない人と話すの苦手・・」

 

理亞「姉様がいないのがこんなにも不安だなんて・・」

 

花丸「でも、自分達で全部やらなきゃ全て意味がなくなるずら」

 

理亞「そうね」

 

ルビィ「だよね」

 

善子「もうそろそろね。あの扉の先にいる人間共にあんた達の全てを見せてやりなさい!」

 

花丸「別に戦う訳じゃないずら」

 

理亞「ぷっ・・ほんとあなた達って面白いのね」

 

善子「別に笑かしてるんじゃないわよ!」

 

理亞「ありがとうね善子、花丸。ルビィ!」

 

ルビィ「うん!」

 

審査員「次の方、どうぞ」

 

りあルビ「行こう!私達だけで」

 

理亞「大切な人に送る歌を・・!」

 

 

二人は扉を開け面接に。

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(Aパート終わり)

 

 

面接に挑むりあルビ。

 

緊張するもルビィが開口一番面接官に一声をかける。

 

 

ルビィ「は、初めまして・・。ル、ルビィ達は・・あ、いえ。ルビィじゃなくて、あの・・」

 

 

弱気になっていたルビィ。ダイヤにいつも助けられた事を思い出していた。

 

 

ダイヤ『ルビィは強い子でしょ?ほら、勇気をお出しなさい』

 

 

ルビィ(そっか。ルビィ、ずっと勇気を貰ってたんだ・・)

 

 

ルビィ「私達は、スクールアイドルをやっています」

 

ルビィ「今回はこのクリスマスイベントで、遠くに暮らす別々のグループの二人が手を取り合い、新たな歌を歌おうと思っています」

 

理亞「大切な人に贈る歌を!」

 

 

よしまるは窓越しから見ており二人がハッキリと伝えれたのを確認しほっと一息。

 

 

花丸「あの人達・・」

 

 

花丸が見たのは喫茶店でも見かけた二人組の女子高生。

 

真剣な眼差しであった。

 

 

その頃、鹿角家の店では・・。

 

 

聖良「・・・・」

 

 

聖良は外で掃除をしていた。

 

黙々と作業をこなす。

 

 

聖良「理亞、ルビィさん。頑張るのですよ」

 

 

空を見上げながらつぶやく聖良。

 

 

Aqoursの2年組と3年組はランニング。

 

聖良にオススメのルートを教えてもらい果南を先頭に走り込んでいた。

 

 

梨子「ハァ、ハァ・・」

 

果南「もうちょっとだよ」

 

曜「それにしてもルビィちゃん達、すっかり理亞ちゃんと仲良くなったよね」

 

ダイヤ「かく言う私達も聖良さんと楽しく話しするようになっていますわ」

 

曜「そうだね。ねぇ、千歌ちゃん」

 

千歌「何?曜ちゃん」

 

曜「ルビィちゃんと理亞ちゃん。うまくいってるかな?」

 

千歌「大丈夫だよ。きっと」

 

果南「善子や花丸もサポートしてるしそこは安心出来るね」

 

鞠莉「そういえばよっちゃんと花丸も出るの?」

 

ダイヤ「それは分かりませんわね。けれども私達がそれを直接聞くのは厳禁ですわよ」

 

曜「ブッブーであります!」

 

果南「はい、ここで休憩」

 

 

梨子「ハァ、ハァ・・・・」

 

果南「ダイヤはしっかり体力つけたけど今度は梨子の番だね」ニッコリ

 

梨子「ヒィッ!!」

 

ダイヤ「恐ろしい特訓が待ってますわよ・・」

 

梨子「私はその・・あ、そうそう。作曲もあるから特訓なんて・・」

 

千歌「でも、この前体型気にしてなかった?」

 

梨子「き、気のせいよ!あ、アハハ」

 

果南「へ~っ。そうなんだ。じゃあしっかり走らないとねー」

 

梨子「う、うぅ・・・・」

 

 

鞠莉「・・・・」

 

曜「おーい鞠莉ちゃーん」

 

鞠莉「ん?あ、ソーリー」

 

曜「うぅん。謝らなくてもいいよ。エヘヘ」

 

鞠莉「そ、そう・・」

 

 

日が経ち面接の結果見事クリスマスフェスティバルが決まった理亞とルビィ。

 

ラジオ番組に出演している。

 

 

MC「さぁ今日は!クリスマスフェスティバル出場者の、えっと・・」

 

理亞「Saint Aqours Snowです!」

 

ルビィ「うん!」

 

MC「が、お越しくださいましたー!!」

 

 

ラジオを理亞の部屋で聴いているよしまる。

 

 

善子「よしよし、いいわよ」

 

花丸「まるまるここで歌うくらいの勢いでやるずら」

 

 

ルビィ「クリスマスイブにライブを行います!私は静岡のAqoursというスクールアイドルの一人です。北海道のスクールアイドルSaint Snowの鹿角理亞ちゃんと合同ライブを行います!だから!」

 

りあルビ「よろしくお願いします!!」

 

 

 

 

善子「ククク。やればできるではないか。我がリトルデーモン達よ」

 

花丸「文句なしずら」

 

 

ラジオも終わり店に戻ろうとするりあルビ。

 

 

理亞「いい感じに宣伝できたね」

 

ルビィ「うん!何だかどんどん自信が湧いてくる。最高のライブにしようね!」

 

理亞「もちろんよ!・・あっ」ヒュッ

 

ルビィ「理亞ちゃん?」

 

理亞「クラスメイト。いいからそのまま行って」ボソボソ

 

 

理亞はルビィの後ろに隠れる。

 

クラスメイトに怯えてる理亞をみてルビィは理亞のクラスメートに迫る。

 

 

理亞「ル、ルビィ!?」

 

ルビィ「SaintSnowのライブです。理亞ちゃん出ます!」

 

 

クラスメート1「理亞ちゃん!」

 

クラスメート2「私達も行っていい?」

 

理亞「うん、それと・・。今更だけど、ラブライブ予選はごめんなさい・・」

 

クラスメート1「良いんだよ。私達の方こそ嫌われてるのかなって。会場にも行けずにごめん・・」

 

クラスメート2「理亞ちゃんや聖良先輩が皆の為に頑張ってたのは知ってるよ」

 

クラスメート1「クリスマスイベントには出るのでしょ?クラスの皆行きたいって!いい?」

 

理亞「うん・・」

 

クラスメート1「Saint Snowは学校の、私達の誇りだよ!!」

 

 

理亞は堪えきれずに涙を流す。嬉しさと申し訳なさで涙が止まらず声を上げて泣いていた。

 

 

ルビィ(何でだろう。嬉しいのに涙が出て来るの。お姉ちゃんに早く見せたい・・)

 

 

更に日が経ち夜、聖良と2年組、3年組が函館山ロープウェイに乗っていた。

 

 

聖良「来ましたね」

 

ダイヤ「はい」

 

聖良「理亞が来てほしいと連絡が来た時はいよいよなのかと緊張しています」

 

ダイヤ「私も。サプライズとして今までずっと私達に気付かれない様に努力していましたわね」

 

聖良「フフ。そうでしたね」

 

 

その頃、待っている理亞と1年組。

 

 

理亞「もうすぐ来るね。姉様にしっかり渡さないと」

 

ルビィ「ルビィもお姉ちゃんに・・!」 

 

花丸「二人とも頑張るずら」

 

善子「しっかりやりなさいよね」

 

 

理亞「善子、花丸。ほんとにありがとうね」

 

花丸「理亞ちゃん・・」

 

善子「フッ・・一応ヨハネだけど」

 

 

理亞「花丸がいなかったら作詞で行き詰まってた。花丸がテーマを最初に決めてくれたから最高の作詞が出来た」

 

理亞「善子とルビィがいたから可愛くて綺麗な衣装が出来た。あの衣装を着てライブに出れるなんて幸せよ」

 

 

花丸「感謝するならマル達もずら。理亞ちゃんの作曲凄かったずら!」

 

理亞「花丸・・あなたはホントに優しい人。こんな私でも優しくしてくれてありがとう。これからもよろしくね」

 

花丸「もちろんこちらもよろしくずら!」

 

 

善子「あんたとは衝突もあった。でも、あんたのあの発言があるから私はスクールアイドルに熱くなれたのよ」

 

 

理亞『甘くみないで!ラブライブは遊びじゃない!!』

 

 

理亞「善子・・」

 

善子「本選では私達の全力を出してやり切る。だから、見ていてほしいの」

 

理亞「えぇ。もちろん見る。甘さみせたら許さないからね!」

 

 

善子と理亞が互いに拳を合わせる。

 

今では親友。互いを認め合う友情・・!

 

 

ゴンドラが到着しダイヤと聖良が待っていたルビィと理亞がいる方へと歩く。

 

善子と花丸は千歌達と一緒に後ろから見ていた。

 

 

ルビィと理亞は早速二人のそれぞれの姉に可愛いらしい絵柄の封筒に入れたチケットを渡す。

 

 

ダイヤ「これは?」

 

ルビィ「クリスマスプレゼントです!」

 

ルビィ「クリスマスイブに、ルビィと理亞ちゃんでライブをやるの!自分達の力でどこまで出来るか」

 

理亞「見てほしい」

 

聖良「理亞」

 

理亞「姉様に教わったこと全部使って私達で作ったステージで・・!」

 

 

ルビィ「勝手なことして悪いとは思ってるの。本当は聖良さんやお姉ちゃん達も含めてライブしたかったって思ってる」

 

ダイヤ「ルビィ・・」

 

理亞「私達が成長した所を見てほしいの」

 

ルビィ「善子ちゃんや花丸ちゃんも二人だけで出るべきって言ったの」

 

 

善子「これは試練!」

 

花丸「うんうん」

 

 

理亞「姉様」

 

ルビィ「お姉ちゃん」

 

りあルビ「私達の作るライブ、見てくれますか?」

 

 

聖良とダイヤは涙をこぼしながら二人の妹を抱き締める。

 

 

聖良「もちろん」

 

ダイヤ「喜んで」

 

 

梨子「ほんといいよね・・姉妹って」

 

曜「そうだね・・」

 

 

ようりこもつられて涙を流していた。

 

 

果南「お疲れ様ね」

 

善子「これくらい造作もない」

 

花丸「大変だったけど楽しかったずら」

 

鞠莉「ルビィと理亞の成長には今後も大いに期待できまーす!」

 

千歌「頑張るんだよ。理亞ちゃん、ルビィちゃん」

 

 

ルビィ「お姉ちゃん」

 

理亞「姉様」

 

 

りあルビ「私達の精一杯の輝き見て下さい!!」

 

 

理亞とルビィがクリスマスフェスティバルで披露するAwaken the power

 

 

映像が流れつつ曲製作までの回想が流れる。

 

 

善子と理亞が衝突するも花丸に止められツーンとする

 

ルビィがウトウトしていて優しく毛布を背中に置く理亞

 

花丸が一杯食べ呆れる善子と次々と食べる姿に驚く理亞

 

ルビィが善子と共に衣装作りをしていた時に聖良がノックをしていたので慌てて衣装を隠す

 

花丸の作詞作業をみて真剣な眼差しの理亞

 

11人で函館の夜景に指で作ったハートを見せたりもした

 

 

苦労して作った最高の歌を全力で披露する二人の妹

 

会場で感激し聖良とダイヤは涙を流し善子と花丸は理亞のクラスメイトと共に応援している。

 

千歌達も見守りルビィの成長した姿に感動していた。

 

 

 

 

ライブ後の夜

 

理亞の表情はスッキリし迷いもなくなっていた。

 

 

理亞「姉様。私、Saint Snowはやっぱり続けない」

 

理亞「だって、これは姉様との思い出だから・・世界に一つしかない、雪の結晶だから」

 

理亞「だから、新しいグループで違う雪の結晶を見つけて、姉様にも皆にも喜んでもらえる、スクールアイドルグループを作る」

 

 

理亞「見てて!」

 

 

理亞は走り去る。

 

その姿は自信に満ち溢れていた。

 

ダイヤが聖良の前に歩む。

 

 

聖良「理亞は昔から恥ずかしがり屋で誰とも話せなかったんですよ」

 

ダイヤ「二人ともすっかり大人ですわね」

 

聖良「はい・・」

 

ダイヤ「祝福しましょう。二人の新たな羽ばたきに」

 

 

続く

 

 

 

今回の変更点

 

 

①2年組も3年組も帰らず聖良の手伝いをする(理亞とルビィがライブに出るのを察した聖良が千歌にメールを送っていた)

 

 

②聖良と手伝うシーン追加。ダイちか、かなりこ、ようまり絡み

 

 

③ラジオ番組によしまるは来ていない

 

 

④ゴンドラを待つ前に理亞が花丸と善子に感謝する(りあよし、りあまる絡み)

 

 

⑤Atpはりあルビのみでのライブ

 

 

 

曜「次回」鞠莉「school idol is enjoy」

 




多分ですが 多くの方が思ったのではないでしょうか?Atpは理亞とルビィまたは理亞含めた1年組等で行うのじゃないのかと。私自身も千歌達が入るのは違うのでは?と。こちらでは理亞とルビィだけでしたがこの話でのルビィの「本当は聖良さんやお姉ちゃん達も含めてライブしたかったって思ってる」の発言を一つの伏線にし実際のライブで11人ライブを行いファンにサプライズを見せるって形ならどうかと思いました。何よりこれによりルビィの思いが叶ったとも取れますので。りあルビの映像分+11人の映像分作るとなると大変ではありますが。カメラ回しも同じ妹とはいえ理亞とルビィがメインなのに千歌がよく映されていたり聖良とハイタッチしたりとそれは違う、とAtpを視た最初の感想はそう思ってしまいました・・


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

school idol is enjoy

はっきり言ってしまえばようまりが主に動きます。が、ようまりばかりでなく他のキャラ同士の絡みもあります


前回のラブライブ!サンシャイン!!

 

 

善子「約束されし北の大地において、暗黒儀式を決行する事になったルビィと理亞」

 

花丸「二人は自分達だけの力で儀式を執り行う為に努力を続けた」

 

よしまる「そして、聖なる夜・・」

 

ダイヤ「二人は新たな成長を遂げたのですわ!!」

 

 

 

 

鞠莉「ハァ、ハァ・・・・っと」

 

 

鞠莉はランニングの足を止めスマホを取り出す。

 

そして、ルビィと理亞のライブを視聴する。

 

 

鞠莉「ルビィ、ほんとあなたは強くなったわね」

 

鞠莉「理亞も。けど・・」

 

 

鞠莉の頭の中に思い浮かぶのは北海道大会で見てしまった理亞の転倒だった。

 

 

鞠莉「一度のミスが命取り・・絶対にあってはならない」

 

 

鞠莉はスマホを閉じランニングを続けるのであった。

 

 

10話 school idol is enjoy

 

 

千歌「てぃっ!!」

 

 

千歌が習字でお年玉を書きそれを母親に見せる。

 

 

千歌「あけましておめでとうございます」

 

千歌ママ「はい、おめでとう」

 

美渡「あけおめ」

 

志満「おめでと」

 

千歌「所で、お正月ですよね!お正月・・で・す・よ・ね?」

 

千歌ママ「ええ」

 

千歌「今年で高校3年になる私が言うのもなんですが、一応学生の間は頂けるという話が一般的と聞いた事もありますし・・」

 

千歌「ちょっと懐も寂しいというか・・」

 

 

千歌ママ「あぁ、分かってるわよ。はい、どうぞ」

 

ダルマ

 

千歌「・・」

 

千歌ママ「これかしら?」

 

 

千歌「・・・・」

 

千歌ママ「お年玉!」

 

大きな球

 

 

千歌「もう、そういうのいいから!」

 

美渡「あんたまだもらうつもりでいたの?梨子ちゃん、「もういらない」ってご両親に言ったらしいわよー。じゃあ千歌も貰えないよね?」

 

千歌「よそはよそ、うちはうちでしょ!いつもお母さんも志満姉達も、お父さんですら言ってるじゃん!」

 

千歌「それに曜ちゃんはいっぱいもらったって言ってるし!!」

 

 

 

 

曜「千歌ちゃーん!!」

 

千歌「あ、噂をすればだ」

 

千歌「とにかく諦めた訳じゃないからね!!」

 

 

千歌は曜に呼ばれ外に出た。

 

 

美渡「何であんな強気なんだか」

 

千歌ママ「正月から忙しそうね」

 

志満「練習みたい。ラブライブの」

 

千歌ママ「おーっ。いいよね。諦めずに続けるって」

 

 

千歌達は浦の星で練習するつもりでいたが・・。

 

 

善子「ふあぁ~」

 

ルビィ「うわわ、大きなあくびさんだ・・」

 

曜「気を付けるんだルビィちゃん!堕天使が魔力を得る為にルビィちゃんを喰らうつもりだ!!」

 

ルビィ「ピギィ!!!!」

 

善子「そんな事しないわよ!!昨日はリトルデーモンの集いの生放送があったの!」

 

花丸「寒いずら・・」

 

千歌「鞠莉ちゃんは?」

 

果南「少し遅れるって言ってたよ」

 

 

梨子「あ、あれは・・バス?」

 

ダイヤ「ワーゲンバスですわね。・・って鞠莉さんが運転!?」

 

 

鞠莉は千歌達の前に車を止め車から降りた。

 

 

鞠莉「Sorry I kept you waiting」 

 

梨子「って鞠莉さんもなのね」

 

果南「まぁ、そんな時期だからね」

 

 

9人が晴れ着姿で学校に並ぶ。

 

 

千歌「せーの・・」

 

Aqours「あけましておめでとうございます!」

 

 

 

 

カシャ

 

 

鞠莉が持ってきた金のカメラで時間差撮影。

 

 

善子「そのカメラどれくらいしたの?」

 

鞠莉「さぁ。家にあったのを適当に持ってきたのでーす」

 

善子「適当にってね・・」

 

千歌「じゃあ練習しよっか!」

 

 

場面変わって練習着に着替えグランドに並ぶメンバー。

 

 

千歌「うぅ・・寒っ」

 

曜「今日の練習って聖良さんからもらったメニューをやってくんだよね?」

 

果南「うん。びっしり書かれてるよ」

 

 

果南が練習メニューの紙を持っている。

 

りあルビのライブ後の次の日に聖良から譲り受けたのだった。

 

 

聖良『役に立てるかは分かりませんがこれを・・』

 

果南『これってセイントスノーの練習メニュー?』

 

ダイヤ『す、凄まじいですわね・・』

 

聖良『Aqoursの皆さんには是非とも頂点に立ってほしいので』

 

理亞『これくらいこなせないと全国制覇なんて夢のまた夢なんだからね』

 

善子『や、やってやるわよこれくらい!』

 

花丸『顔に余裕がないずらよ善子ちゃん』

 

善子『そ、そんな事!あと、ヨハ・・』

曜『ヨハ寝るぞー!明日に備えてー!!』

 

善子『こら、曜!ってヨハ寝るぞって何よー!!』

 

千歌『聖良さん、理亞ちゃん。色々とありがとうございました』

 

ダイヤ『皆さんもお礼するのですわ』

 

 

Aqours『ありがとうございました!!』

 

 

聖良『こちらこそ』

 

理亞『べ、別にお礼なんかしなくっても・・むしろお礼は私がしたいっていうか』

 

ルビィ『理亞ちゃん』

 

理亞『何よ』

 

ルビィ『また遊びに来てもいい?』

 

理亞『・・か、勝手にしなさいよね!』

 

ルビィ『うん!』

 

 

ダイヤ「今回のライブでルビィも理亞さんも本当に成長しましたわね」ナデナデ

 

ルビィ「うん。花丸ちゃんや善子ちゃんにも助けられたけどルビィも理亞ちゃんも頑張ったよ」

 

 

果南「さて、まずはランニングと。えぇっと・・」

 

 

練習に入りヘトヘトな千歌。

 

曜、果南、鞠莉、ダイヤ、ルビィはまだまだ元気であった。

 

 

曜「ダイヤちゃん、ルビィちゃん。体力ついたねー」

 

ダイヤ「こうみえて走り込んでましたのよ!」

 

ルビィ「お姉ちゃんに連れられてルビィも」

 

果南「ダイヤはしっかり弱点克服したね」

 

梨子「ハァ、ハァ・・」

 

花丸「き、きつい・・ずら・・」

 

善子「ハァ、ハァ・・おかしい・・堕天使がこれくらいでへたれる等!」

 

果南「千歌。サボりすぎだよ」

 

千歌「ご、ごめん。家の手伝いとかもあってなかなか走れなかったんだよ」

 

 

鞠莉「で、次は何するの?」

 

果南「次は腕立て伏せだって」

 

鞠莉「早くやりましょ」

 

ダイヤ「鞠莉さん。まだ疲れが取れてない人もいるので一端待ちましょう」

 

鞠莉「ソーリー。練習したいの。今は」

 

 

ダイヤ「ま、鞠莉さん・・」

 

果南「・・・・」

 

 

聖良が書いた練習メニューを全て終えた。

 

流石に体力をつけたダイルビもヘトヘトになっていている。

 

 

花丸「お、終わったずらー・・」

 

鞠莉「これくらいでへこたれてどうするのよ・・勝ちたくないの?」

 

花丸「えっ?」

 

鞠莉「全国ではもっともっと練習してるグループがいる。私達がそれに勝つには更に練習しないと勝てないのよ」

 

鞠莉「セイントスノーの様にミスをすればそれで終わり・・あなた達もあんな形で全てを終えたくないでしょ」

 

果南「かと言って練習のしすぎは怪我に繫がるよ。鞠莉がそれを一番理解してるでしょ?」

 

鞠莉「・・・・」

 

果南「聖良の練習メニュー。キツいけど所々に小休憩があるから怪我のリスクを減らす様にしてあってかなりいいよ」

 

ダイヤ「無理と油断は怪我の元、ですわ」

 

鞠莉「私は勝ちたい。負けたくない」

 

千歌「鞠莉ちゃん・・」

 

鞠莉「先に上がらせてもらうわ。じゃあ」

 

 

鞠莉は車を運転し帰って行った。

 

それを見つめるしかなかった千歌達。

 

 

花丸「鞠莉ちゃん。きっと、帰ってからも練習してるよね」

 

梨子「でも、このまま家に帰って厳しいトレーニングを続けていたら・・」

 

善子「かと言ってあんな言い方はないでしょ!」

 

花丸「最近の鞠莉ちゃん。何だか怖いずら・・」

 

 

果南「まずいことになったなー・・」

 

ダイヤ「えぇ。このままだと内部分裂もあるかもしれないですわね・・」

 

千歌「内部分裂!?」

 

ルビィ「ルビィ、鞠莉ちゃんの事嫌いじゃないよ!」

 

果南「独りよがりな態度と行動はグループの輪を乱す。少なくともそんなグループがラブライブ制覇だなんて出来っこない」

 

ダイヤ「鞠莉さんは今の自分がセイントスノーがミスをした原因と同じ状況だという事に気付かないとなりませんわ」

 

曜「・・楽しいのかな?」

 

千歌「えっ?」

 

曜「鞠莉ちゃんはスクールアイドルを楽しんでるのかなって」

 

果南「楽しんではなさそうだね」

 

曜「だよね。一番大事なのは楽しむことだって私は思う!」

 

曜「皆と一緒の練習してさ。皆と苦しいことも乗り越えて、皆と一つになってライブを披露して、皆と果たした喜びを分かち合って、皆と笑い合ったり時には壁にもぶつかったりして・・」

 

曜「どんな苦境に立たされてもスクールアイドルやってて良かった、楽しかったって思える事が大事じゃないのかな?」

 

 

ダイヤ「曜さん・・」

 

曜「鞠莉ちゃんならそれをよく理解してるはずだよ。だって留学から戻ってきてもスクールアイドルが大好きで果南ちゃんやダイヤちゃんとやり直そうって動いてたんだもん!」

 

曜「私もスランプに陥った時があったじゃん。でも、そんな時にダイヤちゃん、果南ちゃん、鞠莉ちゃんが話にのってくれたからスランプから解放できたんだよね」

 

果南「あったね」

 

曜「だから、今度は私が鞠莉ちゃんを助けたい!」

 

千歌「曜ちゃんなら出来るよ」

 

曜「千歌ちゃん・・!」

 

ダイヤ「一筋縄ではいきませんわよ。私達が言っても止まらないでしょうし」

 

果南「しょうがないな。曜、出来る?」

 

曜「やってみせるであります!」

 

梨子「私達も何かあったら力になるからね」

 

善子「敵勢力をサポートしたくはないが今回は特別だぞ。海神曜よ」

 

曜「うん。ありがとう。大魔女リリーちゃん、堕天使ヨハネちゃん」

 

善子「フッ・・」

 

梨子「フフッ・・・・って」

 

 

 

 

リリー言わない!!

 

 

梨子以外のメンバーが笑い梨子は頬が赤くなっていた。

 

 

 

鞠莉は夜になっても練習している。

 

ひたすら体力を付けるべくランニングをしていた。

 

 

鞠莉「ハァ、ハァ・・・・」

 

鞠莉「まだまだ・・!」

 

 

 

 

 

お姉さん、一人だと危ないんじゃない?

 

 

鞠莉「!?」

 

曜「今日は三日月!からの渡辺曜参上!」

 

鞠莉「ヨ、ヨー。ビックリしたじゃないの」

 

曜「えへへ、ごめんごめん。パパの知り合いが小原さんとこの娘さんを沼津で目撃したなんて言うからさ。鞠莉ちゃんここで練習してたんだ」

 

鞠莉「ランニングコースには適してるでしょ?」

 

曜「まぁね。ヨハネちゃんも呼ぶ?」

 

鞠莉「よっちゃんは今日も生放送で忙しいんじゃない?」

 

曜「かなー」

 

鞠莉「そんな事よりヨーも走る?」

 

曜「うーん・・歩きながら鞠莉ちゃんとお喋りしたいかな!」

 

鞠莉「オッケー。そうしましょう」

 

 

場面変わり千歌の家

 

 

千歌「大会もそろそろだし私も軽いトレーニングくらいはした方が・・・」

 

美渡「おーい千歌ー!梨子ちゃん来たよー」

 

千歌「上がっていいよー!」

 

梨子「おじゃまします」

 

 

梨子が千歌の部屋に

 

 

千歌「どうしたの?」

 

梨子「あ、うん。夜遅くごめんなさいね」

 

千歌「ウチは全然大丈夫だけど。悩み事?」

 

梨子「ちょっと作曲でね」

 

千歌「我が家特製オレンジティー持ってくるね!」

 

梨子「いや、そこまでしなくても・・」

 

千歌「いーや!美味しいから!期待してて!!」

 

梨子「いっちゃった・・。ハァ・・」

 

 

梨子は作曲で鞠莉と意見が合わず悩んでいた。

 

 

梨子『ここのフレーズを変えるの?』

 

鞠莉『はっきり言って悪いけどもこのパートでの振り付けって楽してる様に見えるのよね。どこでも見せ場がある様な曲調にしたいの』

 

梨子『でも、果南さんもここはこのままにして次の展開で一気に盛り上げた方がいいって・・』

 

鞠莉『それだとその部分だけ爆発した様なものじゃない。私は全部分に爆発できる様なライブにしたいの。一発じゃない。全部を強力なインパクトにね』

 

 

 

梨子「大丈夫なのかしら・・」

 

千歌「おまたせー!」

 

梨子「あ、ありがと・・」

 

千歌「ほんと大丈夫?」

 

梨子「あ、えぇ。心配させてごめんね。いただきます」

 

千歌「どう?美味しいでしょ?」

 

梨子「うん、美味しい。あの、ごめんなさいね」

 

千歌「もう!さっきから謝ってばっかだよ!」

 

梨子「あ、ごめんね!」

 

千歌「・・何かあったの?」

 

梨子「ちょっとね」

 

千歌「教えてよー」

 

梨子「その、作曲の事で・・」

 

 

 

 

鞠莉「全国のレベルを私達はもろに感じそして壁にぶつかった。あの時に足りなかったのは生での全国レベルをまだまだ知らなかったからよ」

 

曜「・・・・」

 

鞠莉「全国レベルのスクールアイドルの認識不足とアキバドームでのファンの声量、そしてそれに応えられる強い精神力。私達が通用しなかったのは実力もさながらまだ無名のスクールアイドルでありファンの獲得数が少なかったから」

 

曜「・・・・」

 

鞠莉「今ならあのアキバドームに立った経験と静岡No.1スクールアイドルとして名声もある程度得ている。私達も全国レベルとして同じ土俵に立っている。だから、勝機はあるはずよ」

 

曜「・・・・」

 

鞠莉「ってヨー聞いてるの!?」

 

曜「アハハ。頭ポカーンってなっちゃってた」

 

鞠莉「もう!ちゃんと聞きなさいよね」

 

曜「ねぇ、鞠莉ちゃんはさ」

 

鞠莉「何?」

 

 

 

 

曜「スクールアイドル、楽しい?」

 

 

鞠莉「えっ・・・・」

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(Aパート終わり)

 

 

ホテルに戻りベランダから夜空を眺めていた鞠莉。

 

曜の言葉が脳からこだまする。

 

 

曜『全国の事で鞠莉ちゃんがしっかり考えてるの凄いなーって思う』

 

曜『けど、私って理屈とか考えるの苦手だし頭空っぽにして行動とかしちゃうからさ、結局最終的に行きつく答えは「楽しみたい」なんだよね』

 

曜『私達が全力で楽しんでライブしてさ、それを見ている皆も楽しくなれたら私はそれが一番幸せ。ライブやって良かった!楽しかった!またライブしたい!ってそんな気になれたらもう、ほんと最高なんだ!』

 

 

鞠莉「楽しむ・・ね・・・・」

 

 

天気は曇。星が見えない。

 

 

鞠莉「星・・見えないわね」

 

 

鞠莉は幼き頃を思い出していた。

 

 

 

 

お嬢様ー!鞠莉お嬢様ー!!

 

 

幼少ダイヤ『どうするんですの?大事になっていますわよ!?』

 

幼少果南『じゃあ、やめる?』

 

幼少鞠莉『嫌!流れ星にお祈り出来なかったらきっとダメになっちゃう』

 

幼少ダイヤ『星が見える場所は・・』

 

幼少果南『わからない』

 

幼少鞠莉『あっち!』

 

幼少ダイヤ『方向は!?』

 

幼少果南『この上いってみよ!』

 

 

曇っていて空が見えない

 

 

幼少ダイヤ『そんな・・』

 

幼少果南『これで確かめなきゃわかんないよ!』

 

幼少果南『あ、雨・・・』

 

幼少ダイヤ『そんな、これじゃお祈りできませんわ』

 

幼少鞠莉『せっかく来たのに・・』

 

 

鞠莉は泣きそうになるも果南が星座表に流れ星を描く。

 

 

幼少果南『泣いたらダメ。笑顔でいなきゃ』

 

幼少鞠莉『でも・・・・』

 

幼少果南『はい、ハグ!』

 

幼少鞠莉『・・・・』

 

幼少果南『ここまで来るの楽しかったじゃん。ね』

 

幼少ダイヤ『ええ』

 

幼少果南『次もまた冒険しようね』

 

幼少鞠莉『わぁー・・うん!!』

 

 

回想が終わると鞠莉はスマホを手に空を眺めていた。

 

 

鞠莉「大事なこと、忘れてたわ・・バカね。私」

 

 

次の日の部活終わり

 

 

夕暮れの中、鞠莉は果南とダイヤを呼ぶ。

 

 

ダイヤ「突然どうしたのですの?まさか、練習量の増加等では・・」

 

鞠莉「ノーノー。今日の夜付き合ってくれないかしら?」

 

果南「何を?」

 

鞠莉「これからの事とそれからの事ね」

 

 

と、場面変わり淡島トンネルに。

 

 

鞠莉「ここのトンネル、久しぶりでーすねー!!」

 

果南「で、要件は?勿体ぶらないで早く言いなよ」

 

鞠莉「とりあえずこれからの事!果南もダイヤも進路は決まったのでしょ?」

 

ダイヤ「私は東京の大学に推薦が決まりましたの」

 

果南「私は海外でダイビングのインストラクターの資格、ちゃんと取りたいんだ。千歌がそれ聞いたら半泣きになって早く帰ってきてよね!って言われちゃったよ」

 

鞠莉「卒業したら3人バラバラね・・」

 

ダイヤ「鞠莉さんはどうしますの?」

 

果南「理事長続けるの?」

 

鞠莉「考えてる所。スクールアイドルは出来ないけどサポートはできるからね」

 

果南「確かにね。梨子も作曲の面では鞠莉がいた方が助かるしね」

 

鞠莉「でも、基本は見守るのが役目。残るのなら浦の星の理事長としての仕事を中心にしないとね」 

 

ダイヤ「仕方がないとはいえ寂しくなりますわね・・」

 

鞠莉「ずっと離れ離れになる訳じゃないわ。この空は繫がってるもの」

 

果南「・・・・」

 

 

果南が突然二人の前に立ちハグの構えに。

 

 

鞠莉「果南?」

 

果南「ハグ、しよ」

 

ダイまり「・・・・!」

 

 

何も言わずダイまりは頷き果南とハグ。

 

 

場面変わり海岸を歩く3人

 

 

果南「そういえば鞠莉、よく抜け出してたっけ」

 

ダイヤ「おかげで、あれから凄く厳しくなりましたもの」

 

鞠莉「だって、2人と遊んじゃだめなんて言うんだもん」

 

ダイヤ「二階、三階、部屋が上がっていっても」

 

果南「鞠莉は抜け出すからね。親の立場で考えたらたまったものじゃないよ」

 

鞠莉「そうね。でも楽しかった。エブリデイ、何か新しい事が起きていた」

 

鞠莉「・・でも、私ね。あの時の冒険の続きがしたいの」

 

 

鞠莉は天体観測表を手に二人に見せた。

 

 

果南「懐かしい・・まだ持ってたんだ」

 

鞠莉「二人の思い出の物を捨てるだなんてできませーん!」

 

ダイヤ「覚えてますわ。あの時は曇っていて見えなかったですわね」

 

果南「あれ以降も何度か行って流れ星みれたじゃん」

 

鞠莉「冒険はまだ続いてまーす。新たな仲間を連れてね!」

 

果南「あーそういう事ね。今度は私達を含めて9人で見にいきたいと。それがこれからの事と」

 

ダイヤ「けれども、今日明日と曇り空と聞きましたわ。それに鞠莉さんはその、練習で・・」

 

鞠莉「間違ってたの」

 

ダイヤ「えっ?」

 

鞠莉「何でスクールアイドルをやってるのかを忘れてたの。勝ちたいから、浦の星を廃校させたくないから。そういう気持ちだってあった」

 

鞠莉「けど、そうじゃないの。果南に誘われて最初は出来ないって諦めてたのにスクールアイドルを知る度に楽しくなっていった」

 

鞠莉「一番大事なのは自分も皆も楽しむことなんだって。曜が思いを動かしてくれたの。私は初心を忘れて自分本位に動いてた。楽しくなかったらダメなんだって」

 

鞠莉「だから、初心に帰らなきゃ。あの時、初めて二人が私を夜の冒険へ連れてってくれた様に今度は皆で冒険して流れ星をみたいの!」

 

ダイヤ「鞠莉さん・・!」

 

果南「言ったなー!じゃあ大冒険するよ!!」

 

鞠莉「オッケー!今からビッグアドベンチャーでーす!!」

 

ダイヤ「い、今ァ!?」

 

 

その頃、千歌はまだお年玉を諦めていなかった。

 

 

千歌「おぉぉぉお年玉ーー!!」

 

 

お年玉の封筒があったが調べるとそこには温泉へGOと書かれていた。

 

 

千歌「お母さんは?」

 

美渡「東京」

 

千歌「もう!?」

 

 

温泉へ行くと父へGOと

 

 

千歌「お年玉!」

 

 

父は右側を箸でさす。

 

 

千歌「お年玉ー!!・・って志満姉?」

 

志満「これ母さんから千歌ちゃんにって」

 

 

志満が温もってるこたつの台には「堕天使降臨」と書かれているマグカップがあった。

 

志満からもらった紙には玄関の玉にあるヨ!ゴール目前!と書かれてあり玄関へと向かうと大きな玉があり家族が皆応援と支援をしている事がわかった。

 

 

千歌「皆・・ありがとう・・!」

 

 

 

 

 

おーい千歌ちゃーん!

 

 

千歌「ん?曜ちゃんの声?」

 

 

千歌が外へ出ると8人が待っていた。

 

 

果南「千歌。時間ある?」

 

千歌「あるけどどうしたの?皆揃って」

 

善子「流れ星を見にいくとか。曇ってんじゃないの!」

 

ダイヤ「落ち着くのですわヨハ子さん」

 

善子「ヨハ子じゃなくて善子!・・じゃなくてヨハネ!」

 

 

千歌「流れ星を見るってどこにいくの?」

 

果南「とりあえず夜のドライブだね」

 

曜「来るぞ!マリーカー!!」

 

梨子「マリーカーって変な言い方ね・・」

 

ルビィ「来た!」

 

 

鞠莉の運転する車が千歌の旅館に止まる。

 

 

鞠莉「ヘイ!おまたせ」

 

花丸「鞠莉ちゃんかなり手慣れてるずらー」

 

鞠莉「もし理事長として残るのなら運転くらい出来なくっちゃね」

 

梨子「まだ決めてないの?」

 

鞠莉「悩んでるの。私は浦の星に必要なのか否かって」

 

ルビィ「絶対必要だよ!鞠莉ちゃんがいると学校が明るいもん!」

 

鞠莉「ありがとうねルビィ。でも、今はそれは置いといて流れ星を見にいきまーす!!」

 

果南「さぁ、乗った乗ったー!」

 

ダイヤ「果南さんが言う台詞ですのそれ!?」

 

 

善子「くくっ。ここから始まるのか!デスドライブが!」

 

梨子「縁起でもないわよ!」

 

花丸「とか言いながらノリノリで乗ってるずら、梨子ちゃん」

 

曜「さぁ、行くぞー!」

 

ルビィ「ピギィ!!ちょっと曜ちゃん!」

 

千歌「ちょっと着替えてくるから待っててね!」

 

鞠莉「オッケー!」

 

 

千歌が着替えに家に戻る。

 

 

善子「それにしても鞠莉。どういう風の吹き回し?」

 

花丸「まさか、本当は特訓をするとか・・」

 

 

果南「違う違う。鞠莉は元の鞠莉に戻ったよ」

 

ルビィ「えっ?」

 

梨子「元の鞠莉さんに・・?」

 

ダイヤ「スクールアイドルを心の底から楽しみ愛するあの鞠莉さんにね」

 

鞠莉「曜。あなたに教えてもらったの。ありがとうね」

 

曜「・・何だかよくわかんないけど頭空っぽになれたって事だね!」

 

善子「あんたそればっかね」

 

果南「曜は昔から難しいことは頭空っぽにするから」

 

曜「失礼だなぁ!頭空っぽは果南ちゃんから教わったんだよ!」

 

花丸「果南ちゃんも頭空っぽなの?」

 

果南「そんな訳・・」

 

ダイヤ「果南さんも似たようなものですわ」

 

果南「こら!ダイヤ!!」

 

ダイヤ「わわっ!何するのですか!?・・アハ!アハハハ!」

 

ルビィ「お、お姉ちゃん!!」

 

果南「ほれほれーくすぐり攻撃!」

 

 

千歌「おまたせー・・って果南ちゃん、ダイヤさん何してるの?」

 

鞠莉「いつも通りのじゃれあいでーす」

 

 

そして、夜のドライブへ

 

 

助手席に果南、後ろは1年生とダイヤ、更にその後ろは2年生が座っていた。

 

 

果南「それにしてもまさか、鞠莉の運転する車の助手席に座るなんてね」

 

鞠莉「それは私の台詞。まさか、果南の端で走るだなんて」

 

ダイヤ「いえ、それ以上にこうして9人も乗せてどこかいくなんて思いもよりませんでしたわ」

 

果南「確かにね。千歌がスクールアイドルやりたいだなんて言うと思わなかったよ」

 

千歌「私だって果南ちゃん達のスクールアイドル活動があんなに複雑になってると思わなかったよ」

 

ダイヤ「あなたがスクールアイドルをやりたいと諦めず私や鞠莉さんに怯まなかったからこそ今があります」

 

ダイヤ「あの時はどうしても鞠莉さんや果南さんの件があり千歌さん達があの様な仲違いを起こすかもと恐れていたのです」

 

かなまり「・・・・」

 

ダイヤ「それでも、あなた達の熱意は本物でTOKYO SCHOOL IDOR WORLDでの結果にも挫けずに立ち上がれましたね」

 

千歌「あの時は本当に皆がいないと立ち上がれなかったよ・・。でも、あの東京での結果があったからこそ今のAqoursがあると思うんだ」

 

梨子「千歌ちゃん・・・・」

 

千歌「そんな時に鞠莉ちゃんが加入してくれて、そして、ダイヤさんや果南ちゃんも・・」

 

果南「千歌に引っぱたかれるとは思わなかったけどね」

 

鞠莉「千歌っちが果南を!?」

 

千歌「だってあの時の果南ちゃんは大切な友達から距離をあえて離そうとしてたもん・・。そんな悲しい事させたくなかった」

 

千歌「だから怒っちゃった。私の知ってる果南ちゃんじゃないって」

 

果南「でも、あれで目が覚めたよ。千歌に助けられるだなんて思ってなかった」

 

千歌「果南ちゃん・・!」

 

果南「何だかさ、こうやって9人揃ったのって奇跡だと思うんだよね」

 

 

善子「曜がいなければ・・」

 

花丸「マルは千歌ちゃんがいなかったら・・」

 

ダイヤ「梨子さんはルビィの事を一番に思ってくれていました。だから、スクールアイドルに加入してくれた時誰よりも喜んでくれましたわね」

 

梨子「人前ではその・・見せたくなかったけども」

 

ダイヤ「しっかり見てましたわ。あなたが涙を流・・」

梨子「ダイヤさん!!それ以上は・・」

 

ルビィ「梨子ちゃんが私の事をこんなに思ってくれてたなんて・・」

 

梨子「い、いえ。私はただルビィちゃんの気持ちをほうっておけなくて・・」

 

 

ダイヤ「だからこそあなた方には感謝しかありません。諦めない思いと必死に動いた事が今のAqoursを復活させたのですから・・」

 

花丸「諦めない思いと動いた事・・!」

 

善子「ずら丸?」

 

 

果南「さぁさ、話してる内についたよー」

 

鞠莉「一番は誰でしょう!!よーい、ドン!」

 

千歌「あー鞠莉ちゃんずるーい!!」

 

ダイヤ「鞠莉さん!暗闇なんですから走るのは危険ですわよ!」

 

善子「いや、それよりも車に鍵掛けなさいよ・・」

 

 

果南「皆、先行ってて。鍵は私が掛けとくから」

 

曜「よっしゃー!!ゴーゴー!!」

 

ルビィ「ち、ちょ曜ちゃん!」

 

花丸「あわわ!危ないずらー!」

 

善子「曜!あんた大会近いのに怪我させんじゃないわよ!」

 

千歌「鞠莉ちゃん、すっかり元に戻ったね」

 

ダイヤ「またお世話が大変になりますわ」

 

千歌「でも、あの姿こそが・・」

 

ダイヤ「ええ。シャイニーな小原鞠莉さんですわ」

 

 

曜がルビまるを両肩に腕をのせ一緒に走る。善子がそれを追い掛ける。

 

千歌とダイヤが共に走る。

 

 

果南「よし、私も行きますか・・って暗っ!」

 

梨子「果南さん」

 

果南「あ、梨子!良かったー。一緒に行こっか」

 

梨子「ええ」

 

 

果南と梨子はゆっくりと歩く。

 

 

果南「梨子はさ、スクールアイドルやってて良かったって思う?」

 

梨子「え?」

 

果南「転校してきた時、スクールアイドルやるつもりはなかったんでしょ?」

 

梨子「あの時は作曲の事で悩んでてスクールアイドルどころではなくて・・」

 

果南「それで海の音を聴いたんだよね」

 

梨子「そうだったね。でも、そうこうしてる内に千歌ちゃんに誘われて・・」

 

果南「きっと、千歌は梨子に作曲をやってほしいだけでなく共に輝きを一緒に追ってほしかったんじゃないかな?」

 

梨子「輝きを・・?」

 

果南「一人で悩まず悩むのなら一緒にってね。それで解決したら一緒に輝けるんだって。まぁ、本人もそれを分かって動いてるのか知らないけどね」

 

梨子「フフッ。千歌ちゃんらしいわ。でも、そうやって救われたのよね。特に花丸ちゃんや果南さん達は」

 

果南「ほんと千歌は成長したよ。可愛い幼馴染みだったのに今じゃ私が可愛がられてる気がするよ」

 

梨子「・・ウフフ」

 

かなりこ「アハハハハ」

 

 

場面変わり星が見えやすい山中に。

 

しかし、曇っていた。

 

 

ダイヤ「曇、ですわね」

 

善子「で、流れ星に何を祈るつもりだったのよ?」

 

鞠莉「いつか必ず、また一緒になれるようにって」

 

花丸「優勝祈願かと思ったずら・・」

 

ルビィ「3年生は卒業したら離れ離れになるのに?」

 

鞠莉「そうよね。無理なのかな・・」

 

 

曜「なれるよ!絶対一緒になれるって信じてる!」

 

鞠莉「曜・・」

 

曜「晴れろーー!!」

 

千歌「フフフ。よーし!!」

 

 

千歌「晴れろーー!!」

 

 

ようちかにつられ梨子、ルビィ、花丸、善子も空に叫ぶ。

 

果南もダイヤもそして、鞠莉も叫ぶ。

 

 

鞠莉「晴れなかったら神様に勘当でーす!」

 

 

メンバー皆が笑いあう。

 

すると、天気が変わっていく・・。

 

 

鞠莉「・・は、晴れた」

 

 

千歌「あ、流れ星だよ!」

 

梨子「あ、こっちも!」

 

 

果南「ほう、冬の大三角じゃん」

 

ダイヤ「果南さんは星座に詳しかったですわねそういえば」

 

花丸「教えてほしいずら!」

 

ルビィ「ルビィも!」

 

 

善子「闇に流れる星々の雫・・フッ、闇の前では無力な」

 

果南「あれが津島星座のヨハネ座で・・」

 

善子「ってそんな星座あるかーい!!」

 

 

 

曜「きれい・・・・」

 

鞠莉「私ね、一つ決めたの」

 

曜「何を?」

 

鞠莉「浦の星の理事長として残る事よ」

 

曜「ほんと!?」

 

鞠莉「えぇ。とことん付き合うつもり。浦の星を廃校になんてさせない。だって、あんなに暖かいんだから」

 

曜「凄く嬉しい!だって3年生が卒業しても鞠莉ちゃんは理事長として浦の星にいるんだもん!」

 

鞠莉「果南やダイヤとは離れ離れになるけど、この空は繫がってるの。だから寂しくなんかないわ」

 

鞠莉「そして、新たに入学する1年生達にも浦の星の事沢山教えてあげなきゃ。最高の学校だってね!」

 

曜「うん!」

 

鞠莉「だから、優勝して有終の美を飾りましょう!!」

 

曜「ヨーソロー!!」

 

 

二人が眺める空に流れ星が落ちていった。

 

 

鞠莉(思いは一つ)

 

曜(私達の輝きを見つけつかむこと)

 

鞠莉(それがきっと、栄光への道標だから)

 

 

続く

 

 

 

今回の変更点

 

 

①前回から続いてる鞠莉の勝利への執着心。それを直すべく曜が動く

 

 

②セイントスノーは内浦に来ない。代わりに聖良が果南にセイントスノーの練習メニューを渡す回想シーンを追加

 

 

③梨子と鞠莉が作曲の事で意見の食い違いに

 

 

④かなまりダイの幼少の回想は後半パートに

 

 

⑤幼少の回想において冒険と称し鞠莉は今度は9人で冒険したいと提案し展望台へいく事に

 

 

⑥このストーリーでは浦の星の今年の廃校は免れており鞠莉は理事長として残る事に

 

 

⑦車は飛ばない

 

 

⑧本編だと無理なのかなと発言した鞠莉に出来るよと外を飛び出したのは千歌だがこちらでは曜がその役目に

 

 

千歌「次回」 ダイヤ「浦の星女学院へ」 




ほぼほぼオリジナルストーリーです。ようまり絡みはこちらでは1期含めて少ないので。かなりこ絡みも千歌という共通点を入れれば話に持っていきやすいですね。車は飛ぶのは演出としてはありだと思いますがあえて抜きにしてメンバー間の吐露を入れました。本編での二期からの曜は出番が薄くメインに。残り3話ですがここからも色々な組み合わせを見せつつ展開を広げていきたいと思っております


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

浦の星女学院へ

閉校祭でなく浦の星記念祭に。こちらでは廃校は免れた展開なので。テーマ決めの話にもなっております


曜「前回の」

 

鞠莉「ラブライブ!サンシャイン!!」

 

 

鞠莉「年を越しラブライブの頂点を掴むべく練習に励むマリー達」

 

曜「けれど、鞠莉ちゃんは変わらず自分やメンバーにも厳しかった」

 

鞠莉「そんな時、曜の言葉で気付かされたの」

 

 

曜『私達が全力で楽しんでライブしてさ、それを見ている皆も楽しくなれたら私はそれが一番幸せ』

 

 

鞠莉「その言葉で目が覚めたマリーは気持ちを切り替え初心に戻る事が出来たの!」

 

 

11話 浦の星女学院へ

 

 

屋上でストレッチをしていたaqoursメンバー。

 

 

曜「ほんとに良かったのかな?」

 

花丸「任せてって言われたしマル達は練習するしかないずら」

 

曜「とは言ってもさー。ねぇ、千歌ちゃん」

 

千歌「とは言ってもむっちゃん達が・・」

 

 

むつ『いい?千歌達はラブライブで一番になる為にいっぱい練習するんだよ』

 

いつき『浦の星記念祭のことは私達に任せて』

 

よしみ『浦の星の卒業生の人達も来てくれるし大丈夫だからね!』

 

 

千歌「って」

 

梨子「でも、私達が何もしないのは申し訳なく思えるわ」

 

ダイヤ「その通りですわ」

 

果南「けど、言ってる間に大会だしお言葉に甘えてもいいんじゃないかな?この前、千歌の家行ったら美渡先輩から一番になりなよって真剣な眼差しで言われたし」

 

鞠莉「より一層気を引き締めないとね」

 

善子「鞠莉」

 

鞠莉「心配しないで。マリーはもう迷いませーん」

 

 

ルビィ「ルビィ達もお手伝いしないとだよね・・」

 

花丸「マルも図書委員会として出来ることがあればしたいし・・」

 

 

梨子「鞠莉さんも理事長として忙しい時期なんじゃ・・」

 

鞠莉「ノープロブレム。それに、ただの記念祭ではないわよ」

 

梨子「えっ?」

 

鞠莉「こーれ!」ビシッ

 

千歌「うぶっ!」

 

 

千歌の額に貼られる紙。

 

そこに書かれていたのは・・。

 

 

善子「ラブライブ決勝に向けてのテーマを公表?」

 

ダイヤ「またあなたは勝手な事を」

 

鞠莉「ソーリー。でも、絶対やりたい事なの。学校が何とか廃校せずにすんだのは私達の力だけじゃないから」

 

鞠莉「内浦の皆が動いたからこそ今があるの。感謝の言葉は勿論、大きなステージに向けてまだほしいの。内浦の皆の暖かい声援が」

 

 

千歌「み、見えないよー!」

 

梨子「はい、千歌ちゃん」

 

千歌「ありがとう梨子ちゃん」

 

 

千歌も紙を見た。その内容をみて頷く。

 

 

千歌「うん!やろう!テーマってあれだよね?その・・」

 

ダイヤ「決勝で各グループが決めたテーマをアキバドームの電光掲示板で公表するのですわ」

 

果南「まぁでも、こういう場で決めた方が皆分かりやすいよね」

 

鞠莉「決まりね」

 

花丸「アキバドームでライブするのと比べると余裕ずら」

 

梨子「とはいっても緊張することに変わりはないわ」

 

曜「それじゃあ私がいいテーマを」

 

 

曜「コホン・・リリーのマジックショー開催!!」

 

梨子「そんなのいいわけないでしょ!!」ハワワ

 

善子「堕天使ヨハネとリトルデーモン達の戯れ。どう?」

 

ダイヤ「変なテーマを皆に晒してはいけません!」

 

 

千歌「ハハハ。ほんと楽しいよね」

 

果南「千歌?」

 

鞠莉「千歌っち?」

 

 

はしゃぐ曜や梨子や善子とそれを注意するダイヤ、どういうテーマにするか一緒に考えているルビィと花丸、千歌は皆の姿に微笑ましさとどこか寂しげな虚ろな目で眺めていた。

 

何かを察したかなまりが千歌の肩に手を置いた。

 

 

果南「これからだよ。千歌」

 

鞠莉「ここからが本当のスタートでーす」

 

千歌「そうだね。よーし!」

 

 

千歌「内浦のaqoursの良さを伝えよう!!」

 

 

次の日の朝。

 

千歌と梨子がバスに乗り抱負を考えていた。

 

 

千歌「aqoursの奇跡の輝き!、輝きをその手に!、皆で叶える輝き!」

 

梨子「テーマに輝きが多すぎないかしら?それに皆で叶える輝きって・・」

 

千歌「そう?やっぱり私達といえば輝きだから・・」

 

梨子「とはいっても・・」

 

千歌「うーん。どんなテーマにすれば・・・・」

 

 

 

その頃、理事長室には美渡が鞠莉と話をしていた。

 

 

美渡「ここに来るのも久々だよ」

 

鞠莉「美渡さんも浦の星で生徒会長してたのよね?」

 

美渡「まぁね。っと、それよりも要件だった」

 

美渡「千歌から盗み聞きしたけどテーマを会場で言うんだってね」

 

鞠莉「えっ?それはそうだけども」

 

美渡「全くそういうのするなら言いなって。私達がその為に最高のステージ作るからさ!」

 

鞠莉「いいの?」

 

美渡「信用できない?」

 

鞠莉「そんなこと!」

 

美渡「任せなって理事長さん」

 

 

1、2年生をメインに記念祭に向けて学校内での飾り付けは順調。

 

善子とルビィは部室で衣装作りをしている。

 

 

ルビィ「善子ちゃんは曜ちゃんと果南ちゃんとお揃いの・・」

 

善子「ヨハネ。ルビィは千歌とダイヤと一緒と」

 

ルビィ「アキバドームでの最終ライブ・・うまくいくかな・・?」

 

善子「うまくいかないと思ってんのあんた?」

 

ルビィ「そ、そんな事!」

 

善子「じゃあ今更弱気になるんじゃないわよ。セイントスノーに恥ずかしい姿なんて見せられる訳ないのだから」

 

ルビィ「・・・・」

 

善子「あの舞台は選ばれたスクールアイドルしか立てない。選ばれなかった人達の分、私達は最高のパフォーマンスを披露しないとならないのよ」

 

 

 

 

それを考えすぎてもダメですわよ

 

 

ルビィ「お姉ちゃん」

 

善子「生徒会の仕事はいいの?」

 

ダイヤ「今のところは構わないですわ。時期に戻りはしますが。衣装の方は順調でしょうか?」

 

善子「まぁ、それなりに」

 

ルビィ「みてお姉ちゃん!この水色のライン、光り輝いてる様に工夫してみたの!」

 

ダイヤ「まぁ・・。凄く美しいではないですか。流石は我が妹!」ナデナデ

 

ルビィ「エヘヘ・・」

 

善子「相変わらず妹バカね・・」ボソッ

 

ダイヤ「ヨハネさんは?」

 

善子「うぇっ!?善子じゃなく・・あ、ちゃんとヨハネって言ってた」

 

ダイヤ「こちらも順調そうですわね」

 

善子「フッ・・ダイヤの衣装デザインもさすがといったところね」

 

ダイヤ「私達が卒業しても続けるのならあなた方が今度はデザインしなければならないのです」

 

善子「まぁ、それはそうだけども・・」

 

ダイヤ「けれども、あなた方ならそれも問題なさそうですわ。私はデザインは描いたけれど今回は衣装の色までも指定した訳ではないのですから」

 

ルビィ「お姉ちゃん・・」

 

ダイヤ「安心しました。あなた方なら任せられますわ。・・おっと」

 

善子「ん?」

 

ダイヤ「ヨハネちゃんも流石は堕天使ですわ」ナデナデ

 

善子「こここ、子供扱いしないの!!」

 

ルビィ「とか言いながら嬉しそう」

 

善子「ルビィ!!」

 

ルビィ「ピギィ!!」

 

 

屋上では曜と果南が振り付けのチェック等を行っている。

 

 

曜「ハァ!!」

 

曜「トリャ!!」

 

果南「・・・・」

 

曜「ヌンッ!」

 

曜「フィニッシュ!!」

 

果南「・・・・」

 

曜「どう?昨日思い付いたんだけど?いいでしょー」

 

果南「変なの」

 

曜「変なのって言わない!」

 

果南「まぁ、いいんじゃないのー」

 

曜「うわー軽く流した!」

 

果南「それよりもさ」

 

曜「何?」

 

果南「曜は千歌に誘われてスクールアイドルやって良かった?」

 

曜「当たり前だよ!」

 

果南「でも、曜なら飛び込みでもっと高み目指せてたかもしれないんだよ」

 

曜「後悔なんてないのであります!!aqoursの一員だからこそ皆とも強い絆で結ばれたし」

 

果南「フフフ」

 

曜「何かおかしいこといった?」

 

果南「あ、いや。そのストレートな物言いが曜らしいなーって」

 

曜「渡辺曜!曲がったことは嫌いなのであります!」

 

果南「それは同意。けど、私は千歌達のAqoursに加入する前はへそ曲がりだったから強くは言えないか」

 

曜「誰も果南ちゃんがへそ曲がりだなんて思ってなかったよ」

 

果南「えっ?」

 

曜「だって果南ちゃんは私達がスクールアイドルを始めたばかりの時でもサポートしてくれたじゃん」

 

果南「あれはその・・千歌がどうしてもっていうから」

 

曜「それでもサポートしてくれたのはスクールアイドルが好きだからなんだよね?」

 

果南「まぁ、それは・・」

 

曜「だったら果南ちゃんはへそ曲がりじゃない!!決定!」

 

果南「決定ってね・・まぁ、それでいいかな。・・フフッ」

 

曜「アハハ!」

 

 

千歌「おっはよー花丸ちゃん!」

 

梨子「おはよう」

 

花丸「あ、おはよう千歌ちゃん、梨子ちゃん」

 

 

学校に着いたちかりこは花丸がいた図書室へ。

 

花丸は歌詞を考えている途中だった。

 

 

梨子「いい歌詞ね」

 

千歌「明日への途中じゃなくイマはイマだね、か」

 

花丸「あきらめなかったことを基準としてイマを生きるメンバーの事も指そうかなと」

 

梨子「千歌ちゃんも考えてきたのでしょ?」

 

千歌「うん。私はね・・・・」

 

 

場面変わり理事長室

 

鞠莉が一人コーヒーを飲んでいた。

 

 

鞠莉「全く・・本当に暖かいのだから・・・・」

 

 

ダイヤ「失礼します」

 

鞠莉「はーい、ってダイヤ」

 

ダイヤ「何かおかしかったですか?」

 

鞠莉「いや、何改まってんのよって」

 

ダイヤ「あなたは理事長なのですから」

 

鞠莉「でも、皆のマリーでーす!」

 

ダイヤ「・・それは置いといて」

 

鞠莉「置くのね・・」

 

ダイヤ「各々記念祭へ向けて順調そうではありますが私達も浦の星の一生徒なのです」

 

鞠莉「ええ。今すぐにでも手伝いならオッケーよ」

 

ダイヤ「話が早くて助かります。こちらもある程度きりの良い段階で祭りの準備に入りましょう」

 

鞠莉「オフコース!」

 

 

次の日の朝、メンバーは祭りの準備に取りかかっていた。

 

 

ようちかりこはアーチ作りと飾りの作業の手伝いに取り組んでいた。

 

 

梨子「ちょっと飾り盛り付けすぎじゃないかしら・・」

 

千歌「記念祭なんだもの。バーッと派手にね」

 

曜「そうそう」

 

梨子「そうなのかしら・・」

 

曜「ここに黒羽根をつけて完成っと!」

 

梨子「それ善子ちゃんのじゃないの!」

 

曜「一本借りてきた」

 

千歌「ついでにルビィちゃんが作ったマスコットもね」

 

梨子「私は花丸ちゃんが描いたイラスト・・なんだけど」

 

曜「何の花なのかな?」

 

梨子「ダイヤさんと話して決めたらしくって」

 

 

志満「つつじ、じゃないかしら?」

 

千歌「あ、志満姉」

 

梨子「つつじですか?」

 

志満「つつじの花言葉の節度や慎み。記念祭とはいえ浮かれずそれでも皆が笑顔でいられる祭りであります様に・・ってとこかしら」

 

曜「へー、ダイヤちゃんらしいね」

 

千歌「皆、しっかり考えてるんだね・・」

 

 

 

1年教室廊下

 

 

1年生徒A「善子ちゃんってその・・」

 

善子「ヨハ・・っと何?」

 

1年生徒A「器用だよね。この飾り付けもオシャレで良い意味で独特なセンスがあって」

 

善子「えっ?そ、そうかしら?そう言ってもらえると嬉しいけど・・」

 

1年生徒B「あえて黒い雪だるまにするチョイスとか凄いよね」

 

1年生徒C「他の人にはない独創的なとことか」

 

1年生徒A「・・これも堕天使ヨハネの魔法なんだね」

 

善子「な、何の事?わ、私は普通の女の子よ」

 

善子「さぁさぁ早く準備終わらせないとダイヤに怒られるわよ!」

 

1年生徒A「生徒会長を呼び捨てしたらダメだよー」

 

 

図書室

 

 

ルビィ「はい、花丸ちゃん」

 

花丸「ありがとうルビィちゃん。後はマルがするからルビィちゃんはゆっくりしていていいずら」

 

ルビィ「うぅん。花丸ちゃんがゆっくりしていて。後はルビィがするから」

 

ルビィ「この紐に括っている本を種類に分けて纏めたらいいんだよね。ルビィにも出来るし花丸ちゃんは休んでて」

 

花丸「ルビィちゃんにだけ任せるなんて出来ないずら。マルは図書委員だし」

 

ルビィ「頼ってもいいんだよ」

 

花丸「えっ?」

 

ルビィ「花丸ちゃんいつも一人で作業してるんだもん。ルビィにも手伝わせて。微弱かもだけど・・」

 

花丸「そんな事ないずら!ありがとうルビィちゃん。じゃあ、マル少し休憩させてもらうね」

 

ルビィ「うん!」

 

ルビィ「・・・・」

 

 

ルビィは家で台に置かれていたダイヤの携帯電話を見た時を思い出す・・。

 

 

ルビィ『・・ん?お姉ちゃんの。果南ちゃんから・・』

 

 

メッセージに書かれていた文章には・・

 

 

『花丸と千歌とで考えてるけどなかなかこれといった歌詞が決まらなくて。夜遅くなるだろうね』

 

 

ルビィ『花丸ちゃん、今日も遅くまで図書室で作業してたよね。それなのに・・・・』

 

 

 

ルビィ(いつも花丸ちゃんに甘えていたから・・だから、これからは私も花丸ちゃんを支えないと・・!)

 

 

花丸がウトウトとしている姿をみてより作業に気が入るルビィだった。

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(Aパート終わり)

 

 

 

果南「よっと・・」

 

美渡「3人のおかげで捗るよ」

 

果南「先輩達に負けられませんから」

 

鞠莉「イエス」

 

 

果南と鞠莉は屋台のセット等の持ち運びや設置を卒業生や美渡達と行っていた。

 

 

美渡「しかし、理事長がこんな力仕事するなんて後にも先にも浦の星くらいだろうね」

 

鞠莉「マリーは浦の星のスチューデントでもありますから」

 

果南「ダイヤー。次はここにやきとりの屋台設置したらいいの?」

 

ダイヤ「はい。それが終われば次はたい焼き屋の屋台を」

 

 

そして、ダイヤが指揮をしている。

 

 

美渡「今日中には終わるか」

 

果南「でしょうね」

 

ダイヤ「本当にありがとうございます。本来なら私達で行わなければならない事ですのに」

 

美渡「何言ってんだか。私達だって浦の星の人間だよ」

 

美渡「廃校なんてさせたくないしこれからも手伝える事はやってくから。それに・・」

 

ダイヤ「それに?」

 

美渡「今の生徒会長さんがどれだけ仕事出来てるか見たかったってのもあるからね!」

 

ダイヤ「わ、私は仕事出来てますか?元生徒会長・・」

 

美渡「まぁまぁかな」

 

ダイヤ「手厳しいですわ・・」

 

浦の星卒業生「美渡っちは大事な役員会のこと忘れて屋上で寝てたくせにー」

 

美渡「うげっ!」

 

鞠莉「マイペースなのは千歌っちと一緒でーすね!」

 

浦の星卒業生「ああ、後は生徒会室でいびきかいて爆睡・・」

 

美渡「だーーっ!!!大の乙女がいびきかいて爆睡なんてする訳ない!!」

 

果南「自分で言ってますよ美渡先輩」

 

美渡「うぐっ・・・・」

 

ダイヤ「今日はここまでにしましょう。元生徒会長のお話もお聞きしたいですわ」チラリ

 

美渡「あ、アハハハ・・」

 

 

気が付けば夕暮れに。全学年、卒業生も集まり晩飯をとる事に。

 

 

志満「はい、焼きミカンよ」

 

ルビィ「ありがとうございます」

 

梨子「善子ちゃんはそういえば・・」

 

志満「ミカンは苦手?」

 

善子「私はその、お気持ちだけで・・」

 

 

鞠莉「シャイ煮もあるわよー!」

 

花丸「シャイ煮食べたいずら~!」

 

果南「まーたお金使ってー」

 

ダイヤ「やめておきなさいと言った側から・・はぁ」

 

花丸「うーん。美味しいずら~」

 

 

志満「そういえば曜ちゃんは?」

 

千歌「あそこにいるよ」

 

曜「ほい!ヨキそばー!」

 

美渡「う、旨い!」

 

浦の星卒業生「ほんと!」

 

 

善子「ふん、食ってやるぞ。ヨキそばとやらを」

 

曜「はいよーはねー!」

 

善子「名前で遊ぶなー!」

 

 

鞠莉「どんどん食べなさーい!」

 

ダイヤ「とは言っても・・」

 

果南「高級食材使ってるだけあって味はいいんだよね」

 

花丸「うーん。たまらないずら~」

 

 

ルビィ「あちち」

 

千歌「大丈夫ルビィちゃん?」

 

ルビィ「うん」

 

千歌「花丸ちゃんから聞いたよ。今日いっぱい働いてたって」

 

梨子「お疲れ様ね」

 

ルビィ「それは皆もだよ。千歌ちゃんもちゃんと寝ないとダメだよ」

 

千歌「えっ?」

 

ルビィ「昨日夜遅くまで歌詞考えてたんだよね?」

 

千歌「あー・・実は・・」

 

梨子「千歌ちゃんの部屋22時には暗かったわね」

 

千歌「私は早く眠っちゃって・・」

 

ルビィ「えっ?そうなの?」

 

千歌「アハハ・・。きっと、果南ちゃんと花丸ちゃんは夜通しまで考えてたんだろうなー・・申し訳ない」

 

千歌「でも、私も手伝いしてる内につかめた気がするんだ」

 

千歌「例え卒業して皆がバラバラになっても繫がってる気持ちは変わらないんだって」

 

 

りこルビは賑わう果南達、卒業生を見ながら千歌の言う言葉の意味を感じ取っていた。

 

 

千歌「きっとね、皆ずっとここにいたいと思ってる」

 

千歌「でもね、旅立っていくのもわかってる」

 

千歌「私だって同じ気持ちだよ。出来ればずっと果南ちゃんやダイヤさんや鞠莉ちゃんと一緒にいたい」

 

千歌「でも、皆には次の輝きがあるんだよ。それはスクールアイドルだけじゃない。沢山の事が」

 

 

ルビィ「新たな始まり、かな?」

 

千歌「終わりもあれば始まりもある。けど、寂しい思いで終わるんじゃなくってその終わりまでも楽しまなきゃって」

 

千歌「だから、この時を楽しくしたい!最高のトキメキを胸に焼き付けたい!」

 

 

ルビィ「それが歌詞のテーマって凄く素敵!」

 

梨子「ええ!」

 

千歌「気に入ってもらえてよかった!果南ちゃんや花丸ちゃんとも話付けててこのコンセプトだけは最初から決めてたんだ」

 

 

ルビィ「最高のライブにしないとだよね」

 

千歌「うん!衣装も見せてもらったけど、凄く可愛くて綺麗だったね」

 

ルビィ「エヘヘ・・お姉ちゃんが卒業しても安心できる様に頑張ったの」

 

千歌「梨子ちゃんは明日、鞠莉ちゃんに聴いてもらうんだっけ?」

 

梨子「うん。鞠莉さんは大丈夫だって言ってたけど同じ作曲係として聴いてほしいなって」

 

千歌「というより皆に聴いてもらおうよ」

 

梨子「えっ?」

 

ルビィ「ルビィもそれがいい!」

 

曜「うん!そうしよう」

 

梨子「曜ちゃん!」

 

善子「リリーの魔の音色聴いてやろう・・」

 

梨子「リリー言わない!」

 

鞠莉「オッケー!じゃあ、明日の朝9時!音楽室でりこぴーの曲を聴くわよー!」

 

梨子「もう!りこぴーもダメー!」

 

 

場面変わり次の日の朝

 

 

午前7時半。梨子は早く学校に行きピアノを弾いていた。

 

 

梨子「フーッ・・緊張しちゃうなぁ」

 

 

 

 

じゃあ、ちょっと今から弾く?

 

 

梨子「うわぁ!?」ビクッ

 

花丸「驚かせてごめんずら」

 

梨子「花丸ちゃん!おはよう。朝早いわね」

 

花丸「おはよう梨子ちゃん。合宿の時を思い出すね」

 

梨子「そういえば千歌ちゃんの家で合宿した時、私と花丸ちゃんだけで朝練したっけ・・」

 

花丸「あれからあっという間ずら」

 

梨子「ええ」

 

花丸「その・・曲に合わせて歌ってもいい?」

 

梨子「もちろんよ。じゃあ皆が聴くと想像して・・」

 

花丸「お願いします」

 

 

その頃、バスの中

 

 

千歌「梨子ちゃんが先に行くなんて聞いてないよ」

 

ルビィ「花丸ちゃん、ルビィがきちんと纏められなかったから早く行って直しにいったのかな・・」

 

ちかルビ「「はぁ・・・・」」

 

 

午前8時、生徒会室

 

 

果南「はぁー・・」ドサッ

 

ダイヤ「果南さん!またあなたははしたない!!」

 

果南「このソファーで寛げるのももう終わるだなんて寂しいなー」

 

ダイヤ「ソファーは喜んでそうですけどもね」

 

果南「何をー!・・むっ」

 

ダイヤ「残念でした。片付けてねBOXはしっかり固定してあります」

 

果南「ダイヤのくせに」

 

ダイヤ「なっ!?くせにとは何ですか!くせにって!」

 

果南「アハハハハ」

 

ダイヤ「何がおかしいのです!」 

 

果南「こうやってバカやれるのももうすぐ出来なくなるんだなって」

 

ダイヤ「果南さん・・」

 

果南「鞠莉が転校する前からそうだった。私がバカやってダイヤが注意する」

 

果南「度を越えるバカをやりそうな時、いつも叱って止めてくれたのがダイヤだった」

 

ダイヤ「・・・・」

 

果南「こんな事、本人の前で言いたくないんだけどさ・・その、ありがとね」

 

ダイヤ「私の方こそ。果南さんは孤独だった私に何のためらいもなく話し掛けてくれました」

 

ダイヤ「最初こそなれなれしいと思ってはいました。けれど、そんなあなただからこそ私の今があるのも間違いありません」

 

ダイヤ「むしろ私と最初の友達になってくれた果南さんには感謝しかありません。ありがとうございます」

 

果南「ダイヤ・・・・」

 

 

 

 

うーん、最高のフレンドねー

 

 

ダイかな「「げっ!?」」

 

鞠莉「でも、マリーも混ぜなさーい!!!」ワシワシ!!

 

ダイヤ「ピギャ!!」

 

果南「当たり前でしょ!混ぜるのは!や、やめ・・」

 

 

音楽室に向かうようよし。

 

 

善子「リリーの魔の音色。このヨハネに響く音色なのか期待だ」

 

曜「フッ・・響くどころかぶっ倒れないかを心配するのだな」

 

善子「倒れる?このヨハネがか?」

 

曜「堕天使は耐久面では大丈夫なのか?純粋な耐久面では不安が残ると思うが?」

 

善子「抜かせ。海の神こそ脳が筋肉で出来ている分際で。己の心配をするのだな。特殊な力に耐えれるとは思えん!」

 

曜「ハッハッハ。デカい口を叩くでない。さぁ、魔の音色を流すミュージックルームだ。リリーの本拠地といってもよいぞ」

 

善子「敵の本拠地に踏み入れるなど本来なら自殺行為。だが、あえて罠にかかってやろう!」

 

曜「・・ん?歌声?」

 

 

梨子「あ、曜ちゃん、善子ちゃん」

 

花丸「おはよう」

 

曜「おはよう梨子ちゃん、花丸ちゃん」

 

善子「ずら丸。あんた早いわね」

 

花丸「マルはいつも朝早いずら」

 

 

果南「おはよう。待たせちゃった?」

 

梨子「おはようございます。大丈夫ですよ」

 

ダイヤ「ルビィと千歌さんが来てませんね」

 

鞠莉「言ってる間に来ると思うわ」

 

 

 

千歌「おっはよー!」

 

曜「おはヨーソロー!」

 

ルビィ「花丸ちゃん。そのルビィ、ちゃんと本纏められなかった?」

 

花丸「えっ?昨日みたけど完璧だったよ」

 

ルビィ「よ、良かったー・・」

 

千歌「ルビィちゃん、今日花丸ちゃんが早く学校に行ったからその事で心配してて・・」

 

花丸「そうなんだ・・。心配させてごめんね。ルビィちゃん」

 

ルビィ「うぅん。花丸ちゃんに用事があったのなら仕方ないよ」

 

 

ダイヤ「さて、それでは聴かせてもらいましょうか」

 

梨子「いきます・・・・」

 

 

梨子がピアノを弾く。

 

そのメロディーの心地よさに聴き惚れるメンバー。

 

 

ルビィ「いい曲・・」

 

曜「うん・・・」

 

 

場面がメロディーと共に移り変わる。

 

 

内浦の海

 

作業を行う浦の星の生徒や卒業生達

 

内浦の緑覆い茂る自然

 

暖かな人々・・

 

 

梨子が弾き終えるとメンバーから拍手喝采が起こる。

 

 

鞠莉「パーフェクトね!マリーからは何も言いませんし言えません!」

 

梨子「ありがとう鞠莉さん」

 

果南「振り付けも完成してるしね。後は練習あるのみ」

 

ダイヤ「衣装ももうすぐ仕上がりますわ」

 

曜「それじゃあ後は記念祭の準備に・・・・」

 

 

 

 

その必要はないよー

 

 

千歌「あっ・・」

 

千歌ママ「もう、昨日夜通しまでやって仕上げたからね」

 

果南「そういえば昨日より何だか屋台が多いなーって思ったら」

 

千歌ママ「皆浦の星女学院が大好きだから」

 

 

千歌の旅館では卒業生が貸し切りで眠っていた。

 

 

千歌ママ「明日の記念祭。Aqoursはライブの抱負を言うんでしょ?」

 

ダイヤ「は、はい」

 

千歌ママ「明日は浦の星を選んだ新入生も多く来るから皆頑張ってね」

 

 

千歌ママはそういうと去っていった。

 

 

千歌「もう、お母さんってば。変なプレッシャーかけないでよね!」

 

鞠莉「それで、皆考えたの?」

 

曜「もちろんであります!」

 

果南「まぁ、普通っぽいかもだけど」

 

ダイヤ「へたに難しい事は言わなくていいですわ」

 

鞠莉「皆大丈夫そうね!それじゃ、明日内浦の皆や新入生にラブライブ!決勝へ向けて伝えましょう!!」

 

 

aqours「オーー!!!!!!!!!」

 

 

祭りは大盛況だった。

 

 

新入生はもちろん沢山の人々が祭りで笑顔になり賑わっている。

 

 

美渡「焼きミカンいかがですかー!」

 

 

よしみ「aqoursの渡辺曜直伝!ヨキそばいかがですかー!!」

 

 

むつ「シャイ煮はじめました」

 

 

いつき「堕天使の涙。レベルが高くなるにつれ辛みが増えます。いかがですかー!」

 

 

 

一方メンバーは屋上でリハーサルを終えていた。

 

 

千歌「後は本番を待つのみ!」

 

曜「16時からだよね?」

 

鞠莉「イエス。今15時半だし、そろそろ下りましょうか」

 

 

メンバーはグランドに用意されたステージに向かうが、遠回りしてステージの後ろへ行く。

 

 

千歌「別にここまでしなくてもいいと思うんだけどね」

 

ダイヤ「仮にも私達は静岡No.1スクールアイドルaqoursなのです。会場の真ん中を歩いてみようものならパニックも有り得ますわ」

 

千歌「そうなのかな?」

 

曜「実は梨子ちゃんと会場内の偵察を変装しながら行ったのであります!」

 

梨子「変装したといっても帽子と眼鏡かけたくらいなんだけどもね・・」

 

千歌「どうだったの?」

 

曜「ダイヤちゃんの計画通り、確かに遠回りするのが正解だと思う」

 

梨子「新入生や内浦以外のお客さんも含めて私達のグッズ持ってる人達が沢山いたよ」

 

花丸「マル達、思ってる以上に・・」

 

ルビィ「スーパースター・・?」

 

善子「そんな大それたものじゃないでしょ?」

 

果南「けど、肝に銘じた方がいいかもね。普通の女子高生生活を送るのは難しくなるって」

 

善子「大袈裟な事言わないの!」

 

鞠莉「マリーはどんどん宣伝しようかと思ってたのだけれど・・」

 

千歌「ちょっと鞠莉ちゃん!」

 

梨子「普通の学生生活送れないようになるじゃないの!」ハワワ

 

曜「そうなの?」

 

果南「まぁ、曜は飛び込みの方でも有名だから慣れてるか」

 

ダイヤ「お話はここまで。さぁ、着きましたわよ」

 

 

むつ「あ、きたきた!」

 

千歌「あれ?むっちゃん達。屋台は?」

 

いつき「売り切れちゃったんだ」

 

よしみ「ヨキそばもシャイ煮も堕天使の涙もあっという間に売り切れてさ!」

 

むつ「思ってた以上にここに早く来れた訳」

 

善子「あの味を理解するリトルデーモンが多くいるとは分かっているな」

 

花丸「素直に嬉しいって言えばいいのに」

 

ルビィ「善子ちゃんは感謝出来ないから・・」

 

善子「そんな訳ないでしょ!!」

 

 

むつ〈ご来場の皆様。今日はこの浦の星記念祭に来ていただき誠にありがとうございます!〉

 

むつ〈いよいよラブライブの決勝も近付いてきています。もう分かってるかな?皆様お待ちかね!浦の星女学院スクールアイドルaqoursの登場です!!〉

 

 

大声援が聞こえる。もはや、aqoursはただの一スクールアイドルじゃない。

 

静岡でNo.1のスクールアイドルなのだ。

 

 

千歌「行こう!!」

 

 

千歌達がステージから現れるとこの祭りで最大のボルテージが沸き上がった。

 

メンバー全員が自信に溢れた表情だ。

 

 

千歌「今日はこの浦の星記念祭にお越しいただき本当にありがとうございます!」

 

aqours「ありがとうございます!!」

 

 

千歌「私達aqoursは皆様の声援のおかげで無事決勝へと進むことが出来ました。その決勝へ向けてのテーマを皆で話し合い決めました」

 

梨子「皆がいたからつかむことが出来たラブライブ決勝」

 

曜「この内浦の暖かみと皆の思いがあるから」

 

花丸「aqoursというスクールアイドルが今までよりもっと輝きを増しました」

 

ルビィ「けれども、私達はまだまだ未熟です」

 

善子「決勝へ一度は行きましたが全国の高い壁にぶつかり」

 

ダイヤ「私達はaqoursだけでは敵わないと感じました」

 

果南「次のラブライブ決勝へ向けて誰にも負けないくらい練習を積み重ねてきたとは思います。ですが」

 

鞠莉「それでも決勝で一番の輝きを掴めると言われると非常に難儀です。だから」

 

 

千歌「皆さんの声援を輝きをアキバドームでも響かせ光らせてほしいです!!」

 

 

千歌がそういうと会場が盛り上がる。ライブ当日のアキバドームまでのバスの用意は既に千歌ママ達が用意していると告知しており千歌ママがその事が書かれている紙を持っていた。

 

 

千歌「私達のテーマ・・それは・・・!!」

 

 

 

 

 

場面変わって部室のパソコン。パソコンにはラブライブ!決勝のサイトのaqoursの項目が表示されていた。

 

そこの欄にテーマが書かれていた。

 

 

 

 

私たちの輝き 

 

 

続く

 

 

 

今回の変更点

 

 

①このストーリーでは廃校はひとまずはないので閉校祭ではなく記念祭となる

 

 

②記念祭の手伝いに卒業生(美渡や志満や千歌ママなど)も加わる

 

 

③千歌や花丸の台詞にWATER BLUE NEW WORLDの歌詞の一部が出ている

 

④善子の占い、ダイヤのクイズ、ようかなの内浦の海の話等はない

 

 

⑤Aqoursは静岡ではNo.1スクールアイドルとして認識されており記念祭は浦の星の新入生含め多くの客が入っている

 

 

⑥というより本編が完全オリジナルストーリー

 

 

梨子「次回」 果南「光の道」




閉校祭の話は悲しくもAqoursというスクールアイドルが更に優勝しなければならないという思いを背負っていきます。鞠莉の涙ながらの話は辛かった。けど、だからこそAqoursは負けられないという思いが一つになったんだなと。

こちらでは皆の暖かみを感じAqoursは支えられたから今があるんだとメンバーが認識しアキバドームでも皆の声援や輝きが必要なんだと呼び掛ける話に。私たちの輝きはAqoursメンバーだけでなくAqoursを応援する皆の輝きを含め「私たちの」となるお話です。内浦の皆が動いて廃校は免れた。だからその恩返しとこれからの浦の星を更に盛り上げる為にAqoursは優勝を目指すのです・・


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

光の道

最終回も近付いてきました。今回の話は大会とそして他キャラの様々な絡み等も・・


aqours「前回のラブライブ!サンシャイン!!」

 

 

千歌「今年中の廃校はなくなり浦の星記念祭を開くことになった!」

 

梨子「私達はその記念祭でテーマを公表することに」

 

果南「テーマを考えつつ大会に向けてそれぞれ衣装作り、振り付け、作詞作りと役目をこなしていく」

 

ダイヤ「けれども私達が記念祭の手伝いを何もしない訳にはいきませんわ」

 

曜「だから私達もある程度作業がきりのいい段階まで進んだら記念祭のお手伝いに入る!」

 

善子「それは浦の星の愛と言ってもよかろう!ヨハネは仕方なしだけどもね」

 

花丸「仕方なしとかいっても積極的に手伝いに入る善子ちゃんやマル達」

 

鞠莉「内浦の皆の暖かみを改めて知りつつ皆の働きもあり記念祭を無事開催することが出来ました」

 

ルビィ「そして、皆の前で公表した私達のテーマは・・!」

 

 

aqours「私達の輝き!!!!!!!!!」

 

 

 

教室で千歌はTOKYO SCHOOL IDOL WORLDの紙をじっくり見ていた。

 

過去票数が0で最下位だったaqours。0から1の本格的なスタートはここから始まったといっても過言ではない。

 

 

曜「忘れ物ない?」

 

千歌「大丈夫!」

 

曜「素敵な記念祭だったね」

 

千歌「うん。だから全力で出来る事は全部やって挑まなきゃね!」

 

 

教室を出ると梨子が待っていた。

 

 

千歌「梨子ちゃん」

 

梨子「そうだね!この時の為に、すっごく練習したんだもん」

 

 

そして、果南達6人も待っていた。

 

 

ダイヤ「確かに。毎日朝も早くから、夜も遅く暗くなっても」

 

ルビィ「ルビィ達、精一杯練習したんだもんね!」

 

果南「それでも、みんな一度もさぼらなかった」

 

鞠莉「ちょっとした衝突はあったけどもね」

 

善子「ちょっと・・ね。ま、いいわ!よくぞここまできた我がリトルデーモン達よ!褒めてつかわす」

 

花丸「・・始まるんだ。aqoursのこの9人での最後の・・」

 

 

メンバーは学校の校門前で浦の星を眺める。

 

学校の思い、aqoursの思い、内浦の思い、全てをぶつける。

 

もう、迷いはない。後は全てをやり遂げるのみ

 

 

aqours「行ってきます!!!!!!!!!」

 

 

一礼し走り出す千歌。ラブライブ!本選で輝きをつかむ為に・・!!

 

 

12話 光の道

 

 

東京駅でメンバーは話し合う。

 

ライブは明日。それまで時間はある。

 

 

曜「これからどうする?」

 

善子「本番は明日だし」

 

ルビィ「千歌ちゃん。皆で行きたいとこあるんだけど・・」

 

ダイヤ「私もルビィと同じで皆さんで行きたい場所があります」

 

千歌「うん。私もきっと同じだよ。じゃあ、とりあえず挨拶にいこっか!」

 

ルビィ「うん!」

 

 

そういうと神田大明神に。階段を走って行く。

 

 

千歌、曜、果南、鞠莉、ダイヤ、ルビィ、善子、梨子、花丸の順についた。

 

 

曜「ヤッホー!!果南ちゃんに勝ったー!!」

 

果南「その前に私達千歌に負けてるよ・・」

 

善子「まさかルビィに負けるなんて・・」

 

花丸「相変わらず急な階段ずら・・」

 

ルビィ「でも、前来た時に比べたら楽じゃなかった?」

 

梨子「ここでセイントスノーさんと初めて会ったのよね」

 

千歌「そうだったね」

 

曜「そうそう!理亞ちゃんがアクロバティックに私達を飛び越えてさ!」

 

鞠莉「・・飛び越えるってパフォーマンスに取り入れるつもりだったのかしら?」

 

果南「今となってはわからないね」

 

ダイヤ「さぁ、早く願いますわよ」

 

 

メンバー全員が祈る9人。

 

 

 

梨子「会場の全員に思いが届きますように・・」

 

曜「全力を出し切れますように!」

 

 

ルビィ「緊張しませんように」

 

花丸「ずらって言いませんように・・」

 

善子「全てのリトルデーモンに喜びを!」

 

 

ダイヤ「浦の星と内浦、皆の思いを・・」

 

果南「届けられるような歌が歌えますように」

 

鞠莉「明日のステージが最高のものになりますように」

 

 

千歌「皆が最高のパフォーマンスでやり遂げられます様に!」

 

 

祈り終え絵馬を見ているとルビィが何かに気付く。

 

 

ルビィ「うわー!!」

 

千歌「何?」

 

ルビィ「これ!」

 

千歌「わー・・!」

 

花丸「ずら~!」

 

ダイヤ「浦の星の皆様と・・」

 

果南「内浦の皆と・・」

 

千歌「こんなに・・」

 

梨子「私達には一言も言わないで・・」

 

鞠莉「やっぱりこの学校のスチューデントは皆クールでーす!」

 

曜「千歌ちゃん!!これって・・」

 

 

 

他校の絵馬も沢山あった。浦の星やAqoursだけではない。ここで多くのスクールアイドルや応援する人達が願いを込めていたのだ。

 

 

ルビィ「こんなにもスクールアイドルが、ここで祈願していったんだ・・」

 

果南「・・・・」

 

鞠莉「どうしたの果南?あっ・・・」

 

ダイヤ「このグループは私達と同じ静岡の・・・・」

 

 

果南が見ていたのは同じ静岡のスクールアイドルグループの絵馬だった。

 

選ばれたグループのみがアキバドームへ本選へと進める。

 

思いが叶わなかったグループだってあるのだ。

 

 

果南「私達は静岡の代表。静岡のスクールアイドル皆の分も背負ってる」

 

果南「だから恥ずかしいパフォーマンスなんて出来ないよ。私達が喜んだ分、涙を流したスクールアイドルがいるんだから」

 

ルビィ「涙を流した・・・・」

 

 

ルビィはこの時、理亞の泣いていた姿を思い出す。

 

一瞬のミスが全てを水の泡にする。ヘマなんて出来ないと強気な顔に。

 

 

善子「気持ちは分かるけど誰かさんの様に背負い込みすぎないようにね」チラッ

 

鞠莉「ん~?よっちゃん生意気でーす!!」ワシワシ

 

善子「ギニャ~!!!」

 

 

千歌「フフフ。そうだ!」

 

梨子「千歌ちゃん?」

 

曜「どうしたの?」

 

千歌「果南ちゃん、鞠莉ちゃん、ダイヤさん」

 

ダイヤ「はい?」

 

果南「どうしたの?」

 

鞠莉「what?」

 

善子「ゴージャスデーモン・・恐るべし・・・」

 

 

千歌「・・・・」ゴニョゴニョ

 

果南「フムフム」

 

ダイまり「・・・・」

 

 

場面代わり旅館前

 

 

ダイヤ「まさか、千歌さんからそれを言われるとは思いませんでしたわ」

 

千歌「二手に別れたり各メンバーの苦手克服を分けたのって3年生だったからね」

 

千歌「だから今度は私が決めたいかなって!私ってダイヤさんとあまり話したことないから」

 

ダイヤ「そうなのかしら?」

 

千歌「うん。きっとそうだよ」

 

ダイヤ「自由行動とはいえ少々特殊ですけども、メンバー間の関係を更に深めるという意味では有意義なことですわね」

 

千歌「けど、どうして私とダイヤさんで・・」

 

 

千歌「お留守番なの!?」

 

ダイヤ「と、東京は人も沢山いますからいつ物を盗まれてもおかしくないですから!」

 

千歌「本当は迷子になるの怖がってるんでしょ~?」

 

ダイヤ「そんな訳!千歌さんとだと迷子になるかもだなんて決して思っておりません!!」

 

千歌「それならさっき梨子ちゃんとルビィちゃんと一緒に行けば良かったじゃーん!」

 

 

アクセサリーショップ

 

 

ルビィ「ふわー・・サファイアのアクセサリー、キレイだなー・・」

 

梨子「フフフ。ルビィちゃんって宝石が好きなのね」

 

ルビィ「うん!キレイなのはもちろん色んな色の宝石が輝いてるのをみるとこっちも目がキラキラしちゃうんだ」

 

梨子「私とルビィちゃんは同じ9月生まれ。誕生石も同じサファイアね」

 

ルビィ「ルビィと梨子ちゃんって2日しか誕生日違わないもんね。どうせなら一緒だったら良かったなー」

 

梨子「フフ。あ、後ね。サファイアには青色以外にもイエロー、パープル、ピンク、グリーンとかもあるらしいわね」

 

ルビィ「そうなんだよ。だから、ルビィと梨子ちゃんはこれだね!」

 

 

ルビィが手に取ったのはピンクサファイアカラーのキーホルダーだった。

 

 

梨子「そうね。あ、私が買うわ」

 

ルビィ「うぅん。言い出したのはルビィだもん。だからルビィが買う」

 

梨子「じゃあお互い一つずつ買おうね」

 

ルビィ「うん!」

 

 

バッティングセンター

 

 

花丸「うぅ・・こんなの当たらないよー。それに・・ずらー!!」

 

曜「こらー!怖がらない!!」

 

花丸「マルには無理があるよ~!!」

 

曜「体が泳いでる!しっかりがっしり堂々と打席に立つ!」

 

花丸「しっかりがっしり堂々と・・・・」

 

 

勇気を振り絞ってフルスイングするも空振り。

 

 

曜「目瞑ってるよ!」

 

花丸「マルには出来ないずら・・」

 

曜「しょうがないなー」

 

花丸「あっ・・・・」

 

 

曜が手取り足取り花丸に教える。

 

花丸は曜に触れられドキドキしていた。

 

 

曜「ここで振る!!」

 

花丸「えいっ!!」

 

カキン

 

曜「当たった当たった!この調子だよ」ニッコリ

 

花丸「・・・・」ドキドキ

 

 

堕天使ショップ

 

 

鞠莉「フォーリン・エンジェル・マリー降臨!」

 

善子「ふっ、ゴージャスデーモン小原鞠莉。少しは様になってるではないか」

 

鞠莉「オーホッホッホ。いつまでその様な口を叩けるかしらね。堕天使よっちゃん」

 

善子「・・一応ヨハネよ」

 

果南「で、まだ何か買い物するの?」

 

よしまり「「フッフッフッフ・・・・」」

 

果南「な、何?」

 

鞠莉「二人掛かりなら!」

 

善子「パワフルデーモンに勝てる!」

 

果南「何す・・やめ!アハハ!アハハハハ!!」

 

鞠莉「マリーズコチョコ~チョ!!」

 

善子「堕天使のフィンガー!!やめてほしくば果南、あんたも堕ちなさい」

 

果南「くっ・・誰が堕天使なんかに」

 

 

すっかり堕ち堕天使のコスプレに。

 

 

果南「・・・・」

 

鞠莉「オー!可愛いじゃないの」

 

善子「なかなかだがしかし、恥じらいがある様ではまだまだだな!」

 

果南「そう・・・・もういいよね」

 

鞠莉「ストーップ!次はこれ!」

 

善子「これもよ!」

 

 

次々とグッズを出され困惑する果南。

 

 

果南「ちょっと・・それはやりすぎだってさー!!」

 

 

夜になりTOKYO SCHOOL IDOL WORLDでも泊まった旅館で今度は3年生も含め泊まることに。

 

 

花丸「この饅頭は・・はわっ!?」

 

鞠莉「うーん!グレート!」

 

 

ルビィ「修学旅行みたいで楽しいね」

 

梨子「確か前にここでライブに参加した時も、こんな感じだったよね」

 

千歌「うん。注目されて、いけるんじゃないかって思って・・でも実際は・・」

 

 

 

 

ボフッ!!

 

 

千歌「ほへ~・・」

 

 

枕が千歌の顔面にヒット。

 

 

曜「うわー!花丸ちゃん、こっわ~い」

 

花丸「マルは何もしてな・・ズギャ-!!」

 

 

鞠莉「咄嗟にかわすとはやるじゃない花丸!」

 

善子「ズギャ-て。・・おっと!当たらないわ・・グヘッ!!」

 

ダイヤ「まさか、私が何もしないとでも思いましたか?」

 

善子「やったわねブラックデーモン!手段は選ばん!!」

 

ルビィ「ピギィ!!」

 

ダイヤ「なっ!?ルビィを盾に・・!」

 

 

梨子「そうはさせないわ!」

 

 

ボフッ!!

 

 

善子「むぐっ・・リリーブラスターか・・」

 

ルビィ「梨子ちゃーん!!」ギュッ!!

 

梨子「大丈夫よ。私が守ってあげる」

 

ダイヤ「ルビィ!?」

 

果南「取られちゃったねー」

 

ダイヤ「梨子さん。覚悟なさい!!」

 

鞠莉「ちかっちはいつまで倒れてるの?スタンダーップ!!」

 

千歌「よっと・・曜ちゃーん!」

 

曜「おっ!やるかやるかー!?フハハハハー!!」

 

善子「一端は共闘戦線といくぞ海神よ!」

 

果南「さーて誰から狩ろうかな・・!」

 

千歌「どんどん楽しんじゃうぞー!!」

 

 

枕投げ後、外に出ていた2年メンバー

 

 

曜「ふぅ・・えらいめにあった」

 

千歌「曜ちゃんが悪いんだよ?」

 

曜「アハハ!そうだね」

 

梨子「春とはいえ、まだまだ冷えるね」

 

曜「行きたかった?音ノ木坂」

 

梨子「うぅん。でも、今だから確かめたい事や気持ちもあるんだけどね」

 

千歌「じゃあさ、明日は会場集合にしてみんな自由行動にしない?」

 

曜「それ良い!!」

 

千歌「本番前、一人になって自分を見つめ直す。私もそうしたいの」

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(Aパート終わり)

 

 

次の日の朝。メンバーはそれぞれ散らばる。

 

それぞれ夜で各メンバーで話した事を思い出しつつ・・。

 

 

花丸は本屋で本を立ち読み。

ダイヤは再度神田大明神で祈る。

 

 

就寝前にベランダ前で・・。

 

 

花丸「・・・・」

 

ダイヤ「いよいよ明日ですわね」

 

花丸「ダイヤちゃん・・」

 

ダイヤ「手間暇をかけて作った歌。それを会場で披露する」

 

ダイヤ「けれどもそこまで辿り着くのに本当に苦労しました」

 

花丸「うん。色々あったずら」

 

ダイヤ「私も最初は千歌さんのスクールアイドル活動には反対していました」

 

ダイヤ「けれども諦めずどうしてもやりたいという熱意と体育館で多くの人を集めたという事実に段々と認めざるを得なくなり・・」

 

花丸「マルもスクールアイドルなんてできっこないって思ってたの。でも、千歌ちゃんに・・」

 

 

千歌『やってみたい!それだけあれば誰だって出来る』

 

 

花丸「って言われて・・」

 

ダイヤ「ほんと千歌さんは人を引き込む力を強く持っていますわね」

 

花丸「そうだよね」

 

ダイヤ「さて、私達もそろそろ寝ましょう。しっかり寝て明日は最高のパフォーマンスを魅せますわよ!花丸ちゃん」

 

花丸「うん。ダイヤちゃん!」

 

 

スクールアイドルショップ店を眺めるルビィ。

橋で風景を眺める鞠莉。

 

 

温泉上がりで二人で・・。

 

 

鞠莉「ねぇルビィ」

 

ルビィ「何?鞠莉ちゃん」

 

鞠莉「もしもよ。もしもだけど私が留学せずに果南やダイヤとスクールアイドルを続けてあなたも加入したとしてここまで来れたかしら?」

 

ルビィ「えっ?それは、その・・」

 

鞠莉「フフ。検討もつかないわね。だって今のaqoursの方が楽しくて頼もしいもの」

 

ルビィ「果南ちゃんがリーダーだと不安だったの?」

 

鞠莉「ノーノー。今のaqoursでも果南がリーダーならきっと大丈夫よ。でもね、ルビィもマリーも困った時に助けてくれたのは2年生のあの子達だったじゃないの」

 

ルビィ「梨子ちゃんがルビィの事でお姉ちゃんに直談判したらしくて・・」

 

鞠莉「私は勝ちに拘りすぎた時に曜に救われた。そして・・」

 

ルビィ「千歌ちゃんがそんな皆を引っ張っている・・」

 

鞠莉「けど、ちかっちだって一人じゃ出来ないの」

 

ルビィ「・・aqoursって皆が支え合って輝いてるんだね」

 

鞠莉「ええ、だからこのグループは最高なのよ・・」

 

 

鞠莉とは違う橋で風景を眺める善子。

音ノ木坂の校門前で足を止める梨子。

 

 

皆が寝静まる中・・。

 

 

善子「リリー、リリー」ヒソヒソ

 

梨子「どうしたの善子ちゃん?リリー言わない」ヒソヒソ

 

善子「・・明日、大丈夫よね?」ヒソヒソ

 

梨子「私は大丈夫よ。aqoursをどのグループよりも輝かせる自信があるわ」ヒソヒソ

 

善子「そ、そう・・・・」ヒソヒソ

 

梨子「・・堕天使ヨハネ。手を出しなさい」ヒソヒソ

 

善子「リリー?」ヒソヒソ

 

梨子「リリー・マインド・ブレイブ!!」

 

善子「ふぇっ!?」

 

梨子「フッフッフ・・あなたの手には今、勇気の心が刻まれた。これで明日のライブは臆することなく輝き飛翔も出来るであろう」

 

善子「リリー・・」

 

梨子「何てね。私、大魔女になれてるのかしら?」ヒソヒソ

 

善子「フッ・・リリーは元から恐るべき大魔女よ!!!いい加減気付きなさい!!!」

 

梨子「フフッ。ありがとうね。でも、リリー言わない。それと静かになさい」ヒソヒソ

 

 

梨子は音ノ木坂を後にする。

 

 

海を眺める果南。

千歌と曜はスクールアイドルとして全てが始まった秋葉原の街並みにいた。

 

 

朝、3人はホテルの外で・・。

 

 

千歌「いよいよだね」

 

曜「うん」

 

果南「千歌、曜」

 

千歌「ん?」

 

 

果南は千歌と曜をハグする。

 

 

果南「本当にありがとうね」

 

曜「果南ちゃん・・」

 

果南「諦めていた夢。それをこうして叶えられる段階にまで来た」

 

果南「しかも、私達だけでなく可愛い幼馴染み二人と一緒にだなんて・・夢の様だよ」

 

千歌「夢じゃないよ」

 

曜「これは現実であります!」

 

果南「そうだね。夢なんかじゃない!」

 

千歌「果南ちゃんと曜ちゃんが考えた振り付けと・・」

 

曜「ルビィちゃん、ダイヤちゃん、ヨハネちゃんが作った衣装と・・」

 

果南「梨子と鞠莉が作った作曲、千歌、花丸が作った作詞で・・」

 

曜「こらこらー!作詞は果南ちゃんも関わってたじゃんか!」

 

果南「フフ。そうだったね」

 

千歌「フフッ、アハハ」

 

ようちかなん「アハハハハ!!!」

 

 

 

ようちかは走る。走り付いた先はUTX高校のモニターだった。

 

 

千歌「見つかるかな。私があの時見つけたいと思った輝き・・」

 

曜「きっと見つかるよ。もうすぐあと少しで、必ず!」

 

 

千歌「私達、勝てるよね?」

 

曜「絶対、ぜーったい勝てる!!それに、やっと一緒に出来た事だもん・・」

 

 

千歌「あ、梨子ちゃん!」

 

曜「ピアノ弾けた?」

 

梨子「うぅん。音ノ木坂には行っただけよ」

 

梨子「だって今の私は浦の星の生徒だもの」

 

千歌「そっか・・」

 

曜「梨子ちゃんも勝ちたいよね?」

 

梨子「うん!私、自分が選んだ道が間違ってなかったって、心の底から思えた」

 

梨子「辛くてピアノから逃げた私を救ってくれた千歌ちゃん達との出会いこそが奇跡だったんだって・・」

 

梨子「だから勝ちたい。この道で良かったって証明したい!今を精一杯で、全力で、心からスクールアイドルをやりたい!!」

 

曜「千歌ちゃんはもちろん・・」

 

千歌「うん!全力で勝ちたい!勝って輝きを見つけてみせる!」

 

曜「その紙・・」

 

千歌「0を1にして一歩一歩進んできてそのままでいいんだよね。普通で怪獣で今があるんだよね!」

 

 

紙が飛ぶ

 

 

千歌「ありがとう。バイバイ」

 

曜「もう、大丈夫!」

 

梨子「いこっか」

 

千歌「うん!」

 

 

3年生も会場へと向かう。

 

 

果南「絵馬に何て書いてきたの?」

 

ダイヤ「それは内緒ですわ。でも、私が書いた事は現実になるんですわよ」

 

鞠莉「そういえば、私が転校するって話が出た時も書いてたでしょ。ずっと一緒って。ウフフ」

 

ダイヤ「ほらご覧なさい!」

 

果南「そうかな・・もうすぐバラバラになるのに」

 

鞠莉「一緒だよ。だって、この空は繋がってるよ。どんなに遠くてもずっと、ずっといつでも!」

 

ダイヤ「姿が見えなくても」

 

鞠莉「さぁ、行きましょ!」

 

 

1年生も会場へと向かっていた。

 

 

善子「ずら丸。ちょっと話したいことがあるの!ルビィも!」

 

ルビィ「えっ!?」

 

善子「契約です。ライブが終わり、学校が統廃合になってもヨハネとの契約は・・」 

 

花丸「心配しなくても、マルと善子ちゃんとルビィちゃんの契約は絶対ずら」

 

善子「何よ!人の台詞勝手に!」

 

花丸「ありがと!」

 

ルビィ「感謝すルビィ!」

 

善子「待ちなさーい!」

 

 

アキバレポーター「いよいよ本日、ファイナルを迎えるラブライブ!どのグループの頭上に栄冠が輝くのかー!!」

 

 

アキバドームについた9人。

 

9人の目に迷いはない。ドーム内に入ろうとした時だった。

 

 

聖良「ついに始まりますね」

 

千歌「聖良さん、理亞ちゃん」

 

聖良「今のあなた方をみてわかります。やれる事を全てやってきたと」

 

果南「練習メニューありがとうね。凄く力になったよ」

 

鞠莉「恩は必ず返しまーす。優勝というプレゼントでね」

 

聖良「練習メニューが力になれて良かったです。優勝というプレゼントも期待してます」

 

ダイヤ「私達はセイントスノーの分も背負ってライブに出ます。見ていてください」

 

聖良「はい。しっかり目に焼き付けます!」

 

 

理亞「下手なパフォーマンスしたら許さないからね!」

 

善子「ふん!最強最高の堕天使ヨハネとリトルデーモン達の魔術をみせてやるわよ!!」

 

花丸「持てる力を出し尽くすって言ってるずら」

 

理亞「言ったからには出し尽くしなさいよ!ルビィ」

 

ルビィ「理亞ちゃん」

 

理亞「私信じてるから。あなた達なら頂点をつかめるって」

 

ルビィ「頂点・・!」

 

 

曜「皆、行こう!!」

 

梨子「内浦の皆も応援に来てるわよ!」

 

 

千歌「行ってきます!」

 

聖良「行ってらっしゃい」

 

 

ルビィ「それじゃあ行ってくるね」

 

理亞「ええ。頑張りなさい」

 

 

aqoursは会場へと向かう。自分達から通り過ぎるメンバーに理亞の瞳が真開く。

 

 

理亞「あっ・・・・」

 

 

どんどん離れていく9人。

 

彼女達はアキバドームでライブができる権利を得た。

 

でも、自分達は負けた。あの失敗で姉様のラブライブまでも・・・・。

 

理亞の瞳にはaqoursの姿のみが映された。それ以外は見えていない。離れていくaqoursの背が大きく見える。

 

 

理亞「・・・・」

 

聖良「理亞。私達も行きますよ。同じ北海道のSuger Wingさんも応援しないといけませんからね」

 

聖良「・・理亞?」

 

 

理亞「ね、姉様・・・・その、私があの時・・」

 

聖良「・・・・」

 

 

聖良は理亞を抱き締める。

 

 

理亞「姉様・・・・」

 

聖良「優勝した時以外で涙は流さない。そう約束しましたよね?」

 

理亞「・・・・」

 

聖良「これが私達とaqoursの差です。この悔しい気持ちを絶対に忘れてはいけません。分かりましたね?」

 

理亞「分かってる・・!」

 

聖良「では、行きましょう」

 

理亞「うん・・!」

 

 

厳しい口調ながらその目は優しかった。セイントスノーも観客として会場へ入る。

 

aqoursは衣装に着替え出番を待つ。

 

 

善子「ねぇ、あれUTXよね?メンバー変わってない?」

 

花丸「ほんとずら・・」

 

ルビィ「UTX高校は選ばれたスクールアイドルのみがラブライブの大会に出られる制度だからね。だから逆に選ばれた子達がラブライブに出るとなると・・」

 

花丸「大会に出る事すらダメなんて・・」

 

善子「正に地獄の登竜門ね!!」

 

 

ダイヤ「お静かに。もうすぐ出番ですわ」

 

鞠莉「うずうずする。早くライブやりたいでーす!」

 

果南「皆でやり切るよ。全てを出し尽くすんだよ」

 

 

曜「私達ってどの位走ってどこまで来てどこまで続くのかな?」

 

梨子「分からないわ。でも、あの時と今思っている事全てがあってここに辿り着けたんだと思うの」

 

千歌「よーし!!じゃあ雲の上だって空を飛んでるみたいだって、思いっきり楽しんではじけよう!!そして優勝しよう!!!」

 

 

アキバレポーター「次は静岡代表aqoursの登場だーー!!!」

 

 

千歌「私達の輝きと証を見つけに!さぁ行くよ!!」

 

千歌「0から1へ!1からその先へ!」

 

 

aqours「aqours!サーンシャインー!!!!!!!!!」

 

 

aqoursがついに舞台に!

 

観客には内浦の人達が大勢いた。

 

 

WATER BLUE NEW WORLDの曲が流れ浦の星の生徒や内浦の人々がライブまでに何をやっていたのかが場面場面が映される。

 

 

内浦の人達はバスに乗り千歌ママを筆頭に応援の仕方を教えている。

 

よいつむトリオが生徒を集め体育館でサイリウムを振る指導を行っている。

 

そして、今現在のアキバドームにはそんな皆が誰よりも応援していた。

 

 

セイントスノーも応援している。セイントスノーだけじゃなく東京の街並みのモニターからもaqoursのライブは注目の的となっている。

 

千歌達が夏に出会った音ノ木坂の子もネットでaqoursをみていた。

 

 

そして、千歌達より後に控える他のスクールアイドルも控え室にあるモニターでaqoursに注目が集まっており完成度の高さに茫然と立ち尽くす者も。

 

3人いるUTXのスクールアイドルもaqoursのパフォーマンスをみて余裕な態度があっという間に消えてしまっていた。

 

 

曲が終えると大歓声が上がりそのまま会場は真っ暗に。

 

千歌達のパフォーマンスは会場内を一番最高のボルテージの渦に巻き込んだのだった。

 

 

続く

 

 

 

今回の変更点

 

 

①神田大明神に行きたいと最初に言ったのはルビィ

 

 

②セイントスノーは神田大明神には来ておらずアキバドーム会場前で登場(その際、自身から離れていくaqoursと理亞は今の自分とaqoursの差を現すイメージにしています)

 

 

③神田大明神に行った後、メンバーが千歌の提案により自由行動だけどもメンバー間でそれぞれ散らばる(ちかダイ、ようまる、りこルビ、よしまりかな)

 

 

④千歌がメンバーに勝ちたい思いを聞くシーンをカットし変わりにメンバー間でそれぞれメンバーやaqoursや明日への思いを話す回想に(ダイまる、ルビまり、よしりこ、ようちかなん)

 

 

⑤よいつむ達や内浦の人達はWATER BLUE NEW WORLDのライブ中においてそれぞれ行動を起こしていた事を映像で出している展開に

 

 

aqours「次回」「輝きの先へ」




今回も大幅改変です。勝ちたいという思いは既に千歌達にあるのでセイントスノーはそれを聞きません。ある意味今回は多少露骨だったかなと私も思います。絡みが少なかったダイちか、ようまるを出したという意味では。ただし二期であった果南やダイヤが作業や練習でメンバーを分けたり等したのを後に今度は千歌達が提案するという展開は最初から出すつもりにしていました。3年生がいなくなったら次の3年生は千歌達なのでこれから引っ張っていくと共に成長していっている描写を想像して・・


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

輝きの先へ

ついに最終回。長いようで短くも感じました 


 

 

アキバレポーター「さぁ!!いよいよ優勝グループの発表だー!!!」

 

 

全てのグループのライブが終わり後は結果を待つ。

 

メンバーは何も言わない。ただただ結果を待つのみ。

 

 

アキバレポーター「栄光のNo.1スクールアイドルは・・このグループだぁぁあああ!!!!」

 

 

青空Jumping Heartの回想が流れる

 

 

aqoursのライブの映像と共に・・。

 

 

果南と鞠莉が互いに大粒の涙を流し抱き合っていた。ダイヤは安堵の表情を浮かべていたが果南と鞠莉に抱き締められ涙が出そうになるも堪える。

 

善子とルビィがステージのモニターをみて眼がうるんでいた。花丸はそんな二人と一緒に喜びを分かち合えて笑顔をみせている。

 

ルビィがダイヤの元に行き喜びを分かち合うとダイヤは耐えられず果南と鞠莉同様大粒の涙を流していた。

 

千歌、曜、梨子の3人も共に喜びを分かち合いステージのモニターをみる。モニターには・・

 

 

 

 

 

 

WINNER aqours

 

 

 

 

 

 

13話 輝きの先へ

 

 

大会が終わり千歌は朝早く砂浜に佇む。

 

全てを終え一人佇むその姿は哀愁を感じる。

 

 

千歌「これで良かったんだよね・・」

 

 

場面変わり理事長室。理事長室に置かれている優勝フラッグ。

 

aqoursは優勝したのであった。浦の星に一つの歴史を刻んだ。

 

けれども、千歌の心はぽっかりと穴が開いた感じだった。

 

 

千歌「・・・・」

 

 

海風が静かに吹く。やれる限りやった。全てやり遂げて勝ったんだ。栄光を掴み取ったんだ。

 

 

千歌母「何やってんの?」

 

千歌「あ、お母さん」

 

千歌母「今日は卒業式でしょ。早く支度しなさい」

 

千歌「分かってるって」

 

 

千歌が家に戻ると美渡と話をしている果南がいた。

 

 

千歌「あ、果南ちゃん」

 

果南「おはよう千歌」

 

千歌「おはよう」

 

美渡「果南ってば朝4時から起きてたんだってさ」

 

千歌「早いね・・」

 

果南「いつもこれくらいだよ。朝起きてランニング」

 

千歌「相変わらずだね」

 

果南「それよりも千歌も今日早起きじゃん。どうしたの?」

 

千歌「どうしたのってどうしたって訳じゃないけど・・」

 

千歌ママ「果南も朝ごはん食べてく?」

 

果南「え、いいの?」

 

千歌ママ「当分会えないしね」

 

果南「それじゃあお言葉に甘えて!曜には負けられないからしっかり食べてエネルギー付けとかないと」

 

千歌「負けられない?」

 

美渡「全く。昔っから変わんないんだからあんた達は」

 

 

場面変わって沼津の堤防。

 

 

曜が一人朝日を浴び両手を腰に当て海を眺めていた。

 

果南同様ランニングをしていた。

 

 

曜「うむ!雲一つなし!晴天晴天!」

 

曜「果南ちゃんとの最後の競争・・絶対に勝つ!!」

 

 

黒澤家では。

 

 

ダイヤは最後の生徒会長の挨拶が書かれてある紙を見ていた。

 

 

ダイヤ「準備は万端・・」

 

ルビィ「お姉ちゃんにとって最後の生徒会活動・・」

 

ダイヤ「そうですわね」

 

ルビィ「次の生徒会長はどうするの?」

 

ダイヤ「それについては問題ありません。是非とも生徒会長を継いでほしい方がいますので」

 

ルビィ「いるんだ・・。誰なのかな?」

 

ダイヤ「・・本人にはまだ報告していませんがあの方なら浦の星を必ず正しい方向へと導けるはずです。きっと、あなたも皆も納得する人選ですわ」

 

 

善子は生放送途中に寝てしまっていた。

 

流れるコメントにはラブライブ優勝おめでとう等祝福のコメントがあった。

 

善子「・・・・」ムニャムニャ

 

善子ママ「よしこー。起きなさーい」

 

 

善子ママは少し扉を開け気遣うが善子がパソコンを付けっぱにしていたので部屋に入る。

 

 

善子ママ「善子!!!またパソコン付けっぱにして!!」

 

善子「うわぁ!?」

 

善子ママ「全く、今日は卒業式だってのに・・ん?フフフ。はーい、堕天使善子のお母さんでーす」

 

善子「やめなさいよ!!いい歳になって!っていうかヨハネ!」

 

善子ママ「いつも娘がお世話になっております」

 

善子「あーもう支度するからあっち行きなさーい!!」

 

 

花丸は学校の図書室にいた。

 

朝早くから図書室で何かを書いている。

 

 

花丸(嘘の様で嘘ではないお話・・)

 

花丸(それはマルにとって一つの夢物語と言ってもいい程に)

 

花丸(でも、夢物語じゃなかった。マルがいくらほっぺたをつねっても目が覚めない)

 

花丸(これが現実だなんて今でも信じられない)

 

 

花丸「・・本当にマル達が優勝したんだよね・・・・?」

 

 

場面変わって果南が千歌の部屋で寝転がっていた。

 

 

果南「は~食った食った!」ゴロゴロ

 

千歌「遠慮なしだったね」

 

果南「千歌のお母さんの手料理美味しいからね」

 

千歌「そう?」

 

果南「そうなの。あ、そうだった。卒業式が終わってから次の日に鞠莉、イタリアに行くんだって」

 

千歌「イタリア!?」

 

果南「うん、とりあえず休みがてら直接親元に報告と言った所かな」

 

 

鞠莉はその頃、学校の屋上で一人風に当たっていた。

 

 

千歌「アメリカじゃないんだ」

 

果南「うん。イタリアなんだって。何でもそこで・・」

 

 

 

おーい千歌ちゃーん!

 

 

千歌「梨子ちゃんおはよう!ってその子・・!?」

 

梨子「おはよう!新しい家族のプレリュードだよ。よろしくね」

 

果南「子って!?梨子!?って犬か」

 

梨子「果南さんもいたんだ」

 

千歌「どうしたの?」

 

果南「いや、ごめん。気にしないで」

 

 

梨子「苦手だったんだけど、飼ってみたら可愛くて仕方ないの~。よーし、よーし」

 

 

千歌ママ「ちかー。かなーん。バス来たよー」

 

 

千歌「じゃ、行こっか」

 

梨子「プレリュード、行ってくるね」

 

プレリュー「ワン!!」

 

 

ちかりこかなはバスに。

 

果南がバスに乗っている以外はいつもと変わらない光景。

 

 

梨子「・・ほんとにいいのかしら?」

 

果南「何が?」

 

梨子「卒業式なのにライブって」

 

果南「とか言ってひっそりと秋から鞠莉と一緒に曲を作ってたんでしょ?」

 

梨子「鞠莉さんが卒業式は寂しい感じにしたくないって言うから・・」

 

千歌「鞠莉ちゃんも許可したし意外にもダイヤさんも賛成したからね。大丈夫!」

 

梨子「・・そうね。やるからには最高のサプライズにしないとね!」

 

果南「全く、卒業式なのに騒がしくなりそうだよ」

 

 

その頃、理事長室にはダイヤと鞠莉がいる。

 

 

鞠莉「フッフフーン。チャンピオンフラーッグ!!マリー達がナンバーワーン!!」

 

ダイヤ「鞠莉さん」

 

鞠莉「ん?どうしたのダイヤ?」

 

ダイヤ「言っておきますけど、おふざけはNGですわよ。最後くらいは真面目に」

 

鞠莉「勿論そのつもりでーす。一番真面目に一番私達らしく!」

 

ダイヤ「つもりでは困りますけどもね・・」

 

鞠莉「てへぺろ」

 

 

部室には曜、善子、ルビィが部室内の清掃をしていた。

 

 

ルビィ「やるからにはきっちりキレイにしないと・・」パタパタ

 

善子「ふう・・ちょっと休憩。ってあんた何してんのよ」

 

曜「あ~部室の神様よ。この部室にこれからも幸あれ、金あれ、輝きあれ~」パタパタ

 

善子「祈祷師みたいなことしてんじゃないわよ。・・それはそうと、ずら丸元気なかったわね」

 

ルビィ「きっと寂しいんだと思う」

 

善子「・・それは私達もよ」

 

ルビィ「花丸ちゃんは人前で涙をみせないから。皆に心配かけさせまいって誰よりも人の事を思って気を使ってるの」

 

善子「私には結構毒吐くけどね」

 

曜「遠慮がいらないという意味でもあるけどね」

 

善子「いいのか悪いのか・・」

 

曜「いいと思う」

 

ルビィ「ルビィもそう思う。善子ちゃんはよく分からない事もあるから」

 

善子「ルビィー!!」

 

ルビィ「ピギィ!!」

 

 

部室から逃げるルビィを追い掛けた善子だが部室を出るとちかりこかながいた。

 

 

果南「朝から元気だね」

 

梨子「おはよう曜ちゃん」

 

曜「おはヨーソロー!」

 

千歌「おはよう!」

 

果南「キレイじゃん。ルビィのおかげかな?」

 

曜「む~っ!私もヨハネちゃんも頑張った!!」

 

果南「冗談冗談。これからも部室はきちんとキレイにするんだよ」

 

 

善子「捕まえたわよ!」

 

ルビィ「ふぇ~ん!お姉ちゃ~ん!」

 

善子「ダイヤにはもう頼れないわよ」

 

ルビィ「うぅ・・・」

 

梨子「やめなさい!」

 

善子「リリー最近ルビィに甘くない?」

 

梨子「え?そう?」

 

曜「魔女の仲間にするつもりだ!」

 

梨子「そんな事・・!」

 

善子「なるほどね。恐ろしい奴よ・・」

 

 

ようよしりこでいつものをやってる中、千歌と果南は部室から出て校庭に。

 

 

千歌「あっという間だったなー・・」

 

果南「濃い1年だったよ」

 

千歌「・・・・」

 

果南「こーら。そんな寂しい顔しない」

 

千歌「だって・・」

 

果南「そろそろ私行くよ」

 

千歌「うん・・・・」

 

果南「千歌」

 

千歌「何?」

 

果南「その・・・・まぁ後でいいや」

 

千歌「・・・・?」

 

 

 

果南は教室に戻った。

 

 

梨子「千歌ちゃん」

 

曜「私達も席に付いておこうよ」

 

千歌「あっ、う、うん」

 

 

場面変わり体育館で卒業式へ。

 

 

鞠莉「続きまして、卒業証書授与。卒業生代表、松浦果南」

 

果南「はい」

 

 

果南が卒業証書を取りに鞠莉のいる舞台へ。

 

 

果南「なんか変だね、鞠莉から貰うなんて」

 

鞠莉「一生の宝物だよ。大切にね」

 

 

果南が戻ると次はダイヤが生徒会長としての最後の挨拶に。

 

 

ルビィ「お姉ちゃん・・」

 

ダイヤ「今日この日、無事に浦の星女学院は私達3年生の卒業式を迎える事ができ新入生と共に新学期を迎えることが出来ます」

 

ダイヤ「廃校にならず今があるのはひとえに学院の関係者皆様、保護者の皆様そして、内浦の皆様がこの浦の星女学院を廃校させない一心で行動を起こしてくれたおかげであります」

 

ダイヤ「ここにいる皆様には感謝の言葉だけでは足らず頭が上がらない気持ちでいっぱいです。私達生徒に出来ることは微々たるものでありますが卒業しても浦の星女学院を愛し文武両道を忘れず精進していきます」

 

ダイヤ「これを持ちまして生徒会長としての役割と共に挨拶を終えます。皆様、本当に・・本当にありがとうございました!!」

 

 

ダイヤが一礼すると拍手が大きく鳴り渡る。

 

 

千歌「じゃあ行こっか」

 

曜「よし!」

 

梨子「ええ」

 

 

善子「承知」

 

ルビィ「花丸ちゃん」

 

花丸「うん・・」

 

 

鞠莉「以上を持ちまして卒業式を終了します。・・なのですが」

 

果南「浦の星女学院のスクールアイドルaqoursとして・・」

 

ダイヤ「3年生である私達にとって最後のライブを・・」

 

 

ダイかなまり「聴いてください!!!」

 

 

 

そういうとライブに!!

 

 

WONDERFUL STORYを卒業式で披露する9人。

 

彼女達が夢を駆けてきた一つの物語(ストーリー)を歌詞に。

 

浦の星の生徒達、保護者、先生達は鞠莉に聞いていたのもありサイリウムを手に取り応援。

 

9人にとっての最終ライブは最後まで盛り上がりをみせるのだった。

 

 

ラブライブ!サンシャイン!!(Aパート終わり)

 

 

卒業式も無事に終えメンバーはグランドに。

 

今度こそこの9人でのaqoursは終わり。全てをやり遂げスッキリしていた。

 

 

梨子「全部やれることはやったわね」

 

曜「うんうん!卒業式ライブだなんて鞠莉ちゃんってばやり手!」

 

鞠莉「でしょでしょ~」

 

ダイヤ「全く・・。一礼の後、次の生徒会長の名を出す予定でしたのに」

 

果南「次の生徒会長誰にするの?」

 

善子「ルビィ聞いてないの?」

 

ルビィ「聞いてないけど浦の星を必ず正しい方向へと導ける人だって」

 

 

ダイヤ「ええ。私はこの1年間の学校生活で生徒会長に相応しい方を見つけましたのよ・・・・」

 

鞠莉「もうここで言っちゃいなよ」

 

果南「そうそう。私達なら言ってもいいでしょ?」

 

ダイヤ「仕方ないですわね。では・・」

 

 

ダイヤ「ジーッ・・・・」

 

 

千歌「・・ん?」

 

曜「えっ?」

 

 

 

 

梨子「あの、ダイヤさん?な、何で私を見てるのですか?」

 

ダイヤ「フッフッフ・・」

 

梨子「・・まさか、ね?」

 

ダイヤ「そのまさかですわ!!!」

 

 

善子「リリーが!?」

ルビィ「生徒会長!?」 

 

 

梨子「待って!!む、無理よそんなの!!」

 

ダイヤ「大丈夫ですわ。梨子さんなら必ずこの浦の星を良くする事が出来ます」

 

ダイヤ「あなたの知恵はもちろん優しさや気遣い、そして、時に年上相手でも指摘する度量。正に生徒会長に相応しいのですわ」

 

梨子「そ、そんなこと・・」ハワワ

 

ダイヤ「それに、鞠莉さんの暴走を抑える役目はあなたにしか出来なさそうですし」

 

鞠莉「イエース!!」

 

善子「確かに」

 

曜「私も梨子ちゃんが生徒会長するの賛成!」

 

ルビィ「鞠莉ちゃんなら作曲同士での相談も出来るしね」

 

果南「確かに。ってそれって・・」

 

梨子「・・千歌ちゃんは?」

 

 

千歌「梨子ちゃん!」

 

梨子「は、はい!」

 

千歌「浦の星の生徒会長、任せたよ!!」

 

梨子「ええぇぇええ!!!」

 

ダイヤ「・・どうしてもというのなら仕方ありませんが」

 

 

梨子「私、まだこっちにきて1年程しか経ってないし内浦の人からみれば見ず知らずの都会者が・・」

 

曜「aqoursでもう有名人だよ」

 

梨子「うっ・・」

 

千歌「しっかり者の梨子ちゃんならできるって!」

 

ルビィ「ルビィからもお願い。梨子ちゃん!」

 

 

ルビィが涙目で必死に訴える。

 

梨子はそんなルビィをみて決断を下した。

 

 

梨子「ハァ・・わかったわよ。でも、分からないことだらけだから・・」

 

ダイヤ「ありがとうございます。もちろん、分からないことがあれば私に連絡してもらえれば」

 

鞠莉「そんじゃ!よろしくね!リコピー!いえ、新生徒会長!!」

 

 

善子「最近のリリー、ルビィに甘くない?」ヒソヒソ

 

千歌「ルビィちゃんは可愛い妹にみえるからね」ヒソヒソ

 

 

メンバーから祝福される梨子。溜息をつくもやると決めた以上はやり切る決意を決めている。

 

 

果南「で、花丸はまだ来ないの?」

 

鞠莉「図書室での仕事がそんなに忙しいのかしら」

 

千歌「私、様子みてくるね」

 

 

ルビィ「待って!!」

 

曜「ルビィちゃん?」

 

ルビィ「もう少し待ってあげてほしいの・・」

 

 

必死に訴えかけるルビィの表情に3年生3人と梨子は何かを察した。

 

善子もわかっている様だ。

 

 

図書室では・・・・

 

 

花丸「ウグッ・・グズッ・・・」

 

 

一人涙を流す花丸。いざ別れとなると寂しくて涙が溢れ止まらない。

 

ルビィが言っていた様に泣いてる姿を見せたくないのだった。

 

 

ガチャ

 

 

花丸「!?」

 

 

誰かが入ってきたとわかりすぐに涙を拭った。

 

 

果南『待てないね』

 

鞠莉『マリー達がお出迎えしまーす』

 

ルビィ『果南ちゃん!?鞠莉ちゃん!?』

 

ダイヤ『このままではずっと待たなければなりません。私達が行きます』

 

ルビィ『お姉ちゃんまで!』

 

善子『ルビィ』

 

梨子『3人に任せよう』

 

ルビィ『・・・う、うん』

 

 

果南「へーっ、すっごくキレイになってるじゃん」

 

鞠莉「一人だと大変だったでしょ?」

 

花丸「そんなことは・・」

 

鞠莉「役員増やす様に新生徒会長に報告するからね」

 

ダイヤ「私の変わりに梨子さんが生徒会長を務める事になりました。他のメンバーはもちろん花丸ちゃんも梨子さんが困った時に手助けしてください」

 

花丸「梨子ちゃんが生徒会長に・・」

 

果南「ていうかさり気にちゃん付けしてるし!」

 

鞠莉「ダイヤってばいつから花丸を手玉にとったのよ!!」

 

ダイヤ「そ、そんなつもりはありません!」

 

果南「この人たらし」

 

鞠莉「おー怖」

 

ダイヤ「あなたたちねー!!」

 

 

花丸「フフ・・・・」

 

 

3年生は花丸がひっそり笑ったのを確認し安堵の表情を浮かべていた。

 

 

果南「皆待ってるよ」

 

ダイヤ「図書室での仕事があるなら手伝いますわよ」

 

花丸「うぅん。もう、終わってるずら」

 

鞠莉「じゃあこれから一緒に遊びましょう!」

 

花丸「・・今日遊んだらもう・・・・」

 

ダイヤ「そうですわね」

 

果南「明日から私は海外に行くよ」

 

鞠莉「2人とはしばしのお別れね」

 

花丸「・・・・」

 

果南「寂しい?」

 

花丸「それは、そうだけども・・」

 

果南「嬉しいよ」

 

花丸「えっ?」

 

果南「私達が卒業するのを寂しがってるんだもの。後輩に慕われてたんだなって」

 

花丸「そんなの当たり前だよ!果南ちゃんもダイヤちゃんも鞠莉ちゃんもマルの大切な先輩であり仲間だから・・」

 

鞠莉「良い子ね花丸は!!」ワシワシ

 

花丸「ジュラーーー!!!!」

 

鞠莉「まぁマリーは卒業しても浦の星にはいるけどもね」

 

ダイヤ「私も東京なので東京に遊びに来るのなら別に呼んでくださっても構わないけど?」

 

果南「ほんとは呼んでほしいくせに」

 

ダイヤ「そんな事!」ホクロカキカキ

 

果南「私は海外行くけどさ、この空は繫がってるんだよ」

 

鞠莉「それはマリーの台詞でーす!使用料100万円!」

 

果南「高すぎ!!」

 

 

3年生の相変わらずのはちゃめちゃさに花丸に明るさが戻った。

 

そして、グランドで待っていた千歌達の元に花丸を連れた3年生がやってきた。

 

 

善子「ずら丸遅い!!」

 

花丸「ごめんずら」

 

ルビィ「花丸ちゃん」

 

花丸「もう、大丈夫だよ。遅くなってごめんね」

 

 

曜「よーし!皆揃ったことだしそれぞれ行きたい場所に行くぞー!」

 

梨子「ほんとに時間的に大丈夫?」

 

千歌「鞠莉ちゃん!」

 

鞠莉「OK!!マリーカーでゴーゴーでーす!!」

 

 

メンバーのそれぞれ行きたい場所に行くことに。

 

 

最初はルビィの喫茶店でスイーツを。

 

 

ルビィ「スイートポテトー!!」

 

善子「もらったー!」

 

曜「取ったなー!」

 

梨子「よーしよし。わたあめちゃんも可愛いね」

 

ようよし「えっ!?」

 

 

次に善子のゲーム店に。

 

 

ダイヤ「この様なお店は初めてで・・」

 

善子「フッ・・ならばこれを機に興味を持てばいい」

 

千歌「これとかどう?」

 

善子「そのゲームは難易度が高いがやり応えはあるわ。けど全クリは比較的やりやすい方で・・」

 

果南「語り出しちゃったよ・・」

 

 

次に花丸の図書館に。

 

 

花丸「やっぱり一番はここずら~」

 

果南「花丸。新巻出てるよ」

 

花丸「一緒に読もう!」

 

鞠莉「・・・・」

 

ルビィ「うゅ・・・」

 

 

ルビィ、鞠莉の目のシールを剥がそうとしたが・・

 

 

鞠莉「ゲーット!!」

 

ルビィ「ピギィーー!!」

 

 

咄嗟に手を掴まれてしまう。

 

 

次にダイヤの文房具店に。

 

 

ダイヤ「さて、東京に行くのにもまずは準備を・・」

 

曜「算数ドリルだ」

 

果南「曜じゃ解けないでしょ」

 

曜「千歌ちゃんもだね!!」

 

千歌「私も!?」

 

ダイヤ「あなた方はしっかり勉強する様に。いいですわね」

 

ようちか「はーい」

 

 

次に鞠莉の伊豆のパノラマパークに。

 

 

果南「すっかりお気に入りだね」

 

鞠莉「イエス。aqoursの練習の一環としてここまで走って上るトレーニングにしようかしら。私がここまで送迎して」

 

梨子「えぇ!?」

 

花丸「勘弁ずらー!」

 

鞠莉「it a joke!!」

 

善子「鞠莉なら本気でやりかねないわ・・」

 

 

次に果南の砂浜に。

 

 

果南「やっぱり海の音を聴くのが一番の癒やしだよ」

 

千歌「ねぇ果南ちゃん」

 

果南「・・フフッ、甘えん坊だなぁ全く」

 

千歌「ひとまずお別れだもん」

 

 

膝枕する果南。

 

 

曜「ずるい!次は私だよ!」

 

鞠莉「マリーでよければ?」

 

曜「ほんと!?」

 

花丸「ずらー・・」

 

鞠莉「先客が来ちゃったわ」

 

曜「くぅ・・ん?」

 

ダイヤ「・・えっ?」

 

曜「ダイヤちゃーん!!」

 

ダイヤ「ピギャー!!!!」

 

 

次に曜の淡島神社の階段に。

 

この頃には夕暮れに。

 

 

善子「果南でしょ」

 

花丸「曜ちゃんずら」

 

梨子「来たよ」

 

 

果南「残念だったね」

 

曜「うぅ・・走り込んだのに~!!」

 

果南「私が戻って来るまでにしっかり鍛えておくんだね」

 

千歌「次は梨子ちゃんだね」

 

梨子「私はね・・」

 

 

次に梨子の行きたい場所に。

 

 

鞠莉「結局学校に戻ってきたわね」

 

梨子「校内にいると何だか落ち着くのよ。浦の星にきてほんとに良かったなぁ・・」

 

千歌「音楽室に行く?」

 

梨子「いえ、学校に行きたかっただけだから別に・・」

 

千歌「私もね。学校に行きたかったんだ。でも、それだけじゃなくて・・」

 

 

千歌が駆けていく。

 

 

果南「何となく察したよ」

 

曜「私も。というか皆だね」

 

ルビィ「ルビィもだよ」

 

善子「天へと最も近いあの地に・・」

 

鞠莉「入学希望者を待っていた時に千歌っちと話したね・・」

 

ダイヤ「私達にとって一番の・・」

 

花丸「楽しいことも苦しいこともいっぱいあった場所・・」

 

梨子「行こう!!」

 

 

メンバー全員が屋上へと向かう。

 

辺りは夕暮れから夜空に変わりつつあった。

 

 

千歌「ここでいっぱい練習したんだ」

 

千歌「皆で笑い合ったり練習でへとへとになったりもした。でも、誰一人欠けることなくやり遂げられたんだ」

 

千歌「次からは頼れる3年生がいない。今度は私達が3年生になる。頼られる様に頑張らないと」

 

果南「決めたんだね。千歌」

 

千歌「・・続けるよ私達。6人のaqoursで続ける!」

 

ダイヤ「連覇を成し遂げるのは途轍もないほどに厳しい道のりですわよ」

 

千歌「うん、分かってる。けど、大事なのはやり遂げる事だよ。いっぱい練習していっぱい笑っていっぱい立ち上がって!」

 

千歌「そして、その先にある栄光をまた手に掴むんだ!」

 

鞠莉「フフ・・千歌っち達ならまた手に掴めるかもね」

 

 

曜「それじゃあ明日から早速・・」

 

梨子「ええ。6人の!」

 

花丸「aqoursの始まりずら」

 

善子「どこまでも飛翔してみせよう!」

 

ルビィ「お姉ちゃん達がいなくてもルビィは出来るんだって頑張る!」

 

 

千歌「あーもう耐えられない!!」

 

 

千歌が着ていた服をバッと脱ぐと練習着に。

 

 

千歌「やるぞーー!!!」

 

 

屋上の沈む夕暮れに向かって叫び屋上から出ていく。

 

 

千歌が出ていくと同時にOne More Sunshine Storyが流れる。

 

 

曜「ちょ!」

梨子「千歌ちゃん!」

花丸「ずらーー!!」

善子「また抜け駆けを!」

ルビィ「待ってよー!」

 

 

5人も後を追うように屋上から出ていく。

 

 

鞠莉「大丈夫そうね」

 

ダイヤ「ええ・・6人でもきっとやり遂げられますわ」

 

果南「千歌、曜、梨子、花丸、善子、ルビィ。aqoursを頼んだよ・・」

 

 

スタッフロールが流れ今までの物語の回想も流れる。

 

 

スクールアイドルの出会い

 

梨子との出会い

 

初ライブ

 

善子の加入

 

花丸の加入

 

ルビィの加入

 

TOKYO SCHOOL IDOL WORLD

 

0からのスタート

 

3年生の思いと加入

 

曜の悩みに乗る果南と鞠莉に

 

自分も同じ悩みを持っていたダイヤと分かり合い

 

音ノ木坂に行って9人でスタートをきり

 

沼津でのライブで本選をつかみ取り

 

 

本選で力の差を知り

 

ラブライブをとるか学校説明会をとるかの天秤に悩まされ

 

内浦の皆に助けられたり

 

時にバイトもしたり

 

微妙な関係性だったメンバー間の関係性をほどいたり

 

3年生が出来なかったライブを9人でやり遂げたり

 

そして、学校の運命を変えて見せた

 

ライバルのスクールアイドルがまさかの本選に出られなくなるも

 

そのライバルと一時組んで最高のライブを披露したり

 

悩みを助けてもらったから今度は悩みを助けたり

 

記念祭を開き本選へのテーマを決めたり

 

最後のラブライブでaqoursをどんなスクールアイドルよりも輝かせ

 

一つの輝きをみつけた少女達はまた一つの輝きをみつけるべく走り出す・・!

 

 

 

千歌「私が探していた輝き。私達の輝き」

 

曜「足掻いて足掻いて足掻きまくってみつけたんだ」

 

梨子「私達が過ごした時間の全てがそれが輝きだったんだ」

 

花丸「探していた輝きだったんだ・・」

 

善子「一つの輝きが終わっても・・」

 

ルビィ「また一つの輝きが始まって・・」

 

ダイヤ「新たな物語が紡がれていく」

 

果南「終わりはあるけど消えることはない。だから・・」

 

鞠莉「輝きを失うことはないの。それは私達にしかない一つの輝きだから」

 

 

千歌「これからも駆けていく。私達の物語がまた始まるから!」

 

 

aqours「aqours!!!!!!!!!」

 

 

 

サンシャイン!!!!!!!!!

 

 

 

 

終わり

 

 

今回の変更点

 

 

①優勝フラッグは理事長室に

 

 

②卒業式前に果南が千歌の家に来ている

 

 

③WONDERFUL STORYを卒業式終了後に披露(ライブが終わった後にAパート終わり)

 

 

④浦の星が残るストーリーなので次の生徒会長が決められる。梨子が次の浦の星の生徒会長に

 

 

⑤花丸が3年生の卒業で寂しく図書室で1人泣いている(泣いてる姿を見せたくないのと3年生を困らせてはいけないから)

 

 

⑥花丸合流後に皆で行きたい場所に(μ'sもやっていたけれど・・)

 

 

⑦皆で行きたい場所に千歌が最後に屋上を選び6人で続ける決意を表明

 

 

⑧One More Sunshine Storyが流れてからのエンディングクレジット

 

 

⑨9人が最後に語り幕を閉じて終わり

 

 

⑩ほぼオリジナルストーリー

 

 

終わり

 




無事終わりました。書き終えるまで長かったです。One More Sunshine Storyは初めて聴いた時、アニメで流してほしかった曲だと思ってました。サンシャインのストーリーにぴったしですし曲調的に今までのストーリーを振り返る時に流せば結構涙腺に来るのではと思ってまして。劇場版IFは考えていません。まず浦の星が残る時点で静真が絡むことはありませんので。書くとすれば鞠莉の結婚の件は大幅にカットしイタリアには行かない話になるかもで。そして、Saint Snowのパートもカットが多くなると思います。それはそれとしてここまで読んでくださった方にはただただ感謝です。コンセプトとして「様々なキャラの絡みと可能性を作る」でやってきましたが全てを見せるのはやはり話数が少なく苦労しましたし微妙な絡みしかなかったペアもあったと思います。それでも出来る限りは可能性を作っていきました。皆さんにこの絡みがよかった、この絡みも可能性あるな、と思われる様に・・。感想をお待ちしてます


長くなりましたがラブライブ!サンシャイン!!IFを読んでいただき本当にありがとうございました!!


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。