ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘と (稼津斗)
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Episode1『初めまして早乙女雪奈です!』

新連載だなBy雪奈     如何やらその様ですね?By真雪


Side:雪奈

 

 

アタシこと、早乙女雪奈は世間的に言って不良……と言うかヤンキー娘なのは間違いないと思う。

銀髪と蒼目は生まれつきの遺伝だからどうしようもないが、中学の頃からお世辞にも素行が良いとは言えなかったし、街の不良共との喧嘩は日常茶飯事だったからな。

 

とは言え、アタシだって元からヤンキーだった訳じゃない――自分で言うのも何だが、こう見えて小学校の頃は学年一の優等生だったからな。

 

そんなアタシがヤンキーになった理由は只一つ、溜めに溜め込んだストレスが爆発した結果としか言いようがねぇ。

 

アタシの両親は大企業の重役だから、子供のアタシにも色々期待してたらしく、小学校の頃は冗談抜きで遊ぶ暇もない位の習い事をさせられてたんだが、格闘技系の習い事以外はアタシに合わなかったみたいで、知らず知らずのうちにストレスをためてて、それが小学校卒業と同時に爆発して、親に盛大に喧嘩を売って、でもって勝っちまって習い事を全部やめた後に、後はアウトローの道をまっしぐらだ。

 

 

とは言っても、アタシにはアタシの理念がある。

アタシは確かにヤンキーだが、自分の拘りとして『堅気の連中に迷惑はかけない』って決めてる――まぁ、だからこそ、堅気の連中に迷惑をかけてるボケ共は、アタシの滅殺対象なんだけどよ。

 

まぁ、その理念を貫いた結果、中学の頃には幾多の不良グループやチーマーを単身でぶっ倒しまくって、そんな中で何時の頃からか、名前をもじって『雪女』なんて、仇名が付いちまったが、まぁ悪くねぇか。

二つ名持ってのは、迫力があるみたいだしな。

 

けど、アタシは決して何処かの不良グループやチーマーには属さなかった……群れるのは好きじゃないかなら。

 

だが、群れずに中学を過ごして分かったのは、群れないのは楽だが存外つまらないって事だ……群れなければ、面倒な事は確かにないが、逆に楽しい事も滅多にないからな。

 

其れでも、温い友達ごっこはガラじゃねぇから高校でも一匹狼でいる心算だったんだが――

 

 

 

「雪女さん、いい加減に起きてはどうですか?」

 

 

 

高校に上がってからは、そんな事も無くなっちまった――ま、こう言うのも悪くねぇと思うけどさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘と

『初めまして早乙女雪奈です!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、ふあ……何だよマユ、もう昼休みか?

 

 

 

「放課後です。そんなに寝てばかりいると、目が腐ってしまいますよ?」

 

「目が腐る……そいつは大変だ、直ぐに目薬を打たないと――否、もう手遅れか?」

 

「いえ、まだ大丈夫みたいです。」

 

 

 

授業サボって屋上で昼寝してたアタシに話しかけて来たのは、同じクラスの『西行寺真雪』――去年の入学直後に、不良にナンパされてた所を助けてやったのが縁で、何かと一緒に居る事が多い。

黒目黒髪って言う抜群の大和撫子なんだが、滅多に表情が変わらない上に色々とポンコツだから正に『残念な美少女』って奴だぜ。

体育では跳び箱に特攻して鉄棒から落っこちて、バレーボールは顔面レシーブ上等で、家庭科では自分の指縫うわ、調理実習で指詰めかける事数回で、鍋が黒炎弾した数は数えるのも面倒クセェって感じだからな……そのフォローをするせいで体育と家庭科だけは出席率100%なんだけどなアタシは。

 

にしても、もう放課後か……我ながらよく寝たもんだ。

 

 

 

「えぇ、マッタクです。

 2時限目の体育の後で姿を消してから今の今まで寝ていた訳ですから……数学の山崎先生が『俺の授業をサボるなんざ、100年早ぇんだよ!』とキレていましたよ?」

 

「山崎……アイツ絶対選ぶ職業間違えたろ?

 見た目的にもキャラ的にも教師は向かねぇ……つーか普通にヤクザだってのアレは。」

 

担当教師が嫌いな授業は、最低出席日数をオーバーしないレベルでサボるのが基本のアタシだが、山崎の授業だけは追試になっても良いから受けたくねぇ……幾ら名前が同じだからって某格闘ゲームのキレたヤクザになり切らなくても良いと思うんだがな。

あんなのが教師をやってるとか、大丈夫かこの学校はマジで……此れで割とレベルの高い学校だってんだから驚きだが。

 

「まぁ、何だ、放課後ってんなら帰んぞマユ。」

 

「はい、その心算で呼びに来ましたので。」

 

「成程……ってか、よくアタシの居る場所が分かったな?」

 

「雪女さんのサボる時の指定席は、屋上か中庭の大樫の木の枝か仮病を使っての保健室のいずれかで、屋上の確率が大体70%ですので。」

 

「……お前、色々とポンコツのくせに見る所は見てんだな?」

 

「はぁ、褒め言葉として受け取っておきます。」

 

 

 

褒めてねぇけどな。

にしても只まっすぐ帰るってのもつまらねぇな?どっか寄ってくか?

 

 

 

「そうですねぇ……なら湖の畔の公園に寄って行きませんか?

 今日は水曜日なので、とても美味しいクレープの屋台が店を出していますから食べて行きましょう――なんでもSNSでも話題の屋台らしく、『一口食べたら、此処のクレープ以外のクレープは食べられなくなる。』との事です。」

 

「其れは些か言い過ぎなような気もするが、取り敢えずめっちゃ美味いって事だけは良く分かったぜ。」

 

んじゃまぁサクッと帰っか。

生活指導の棚部とか、級長の花音なんかに見つかると面倒だからな……つーか、アイツ等はアタシの事を一方的に敵視してるから色々と面倒臭いんだよなぁ?

他校の生徒との喧嘩は確かにしてるが、アタシがぶっ倒したのは一般人に迷惑かけてるボケ共だってのに、其れを考えもせずに『他校の生徒と喧嘩した』って事実だけで説教しやがるからなアイツ等は……一歩間違ったら、ブチ切れて殴り飛ばしてるぜマジで。

 

 

 

「山寺先生は雪女さんの味方みたいですけどね?」

 

「山ちゃん先生はマジでな。

 まぁ、あの人はアタシがガキの頃から色々世話になってからな……まさか、教師になってるとは思わなかったけどさ。」

 

山ちゃん先生ってのは、本名『山寺里美』って言うアタシとマユのクラスの担任で、生徒からの人気も高い英語教師。24歳、独身。

子供の頃は勉強見て貰ったりとか色々と世話になってたんだが、高校に上がってからまた世話になるとは思ってなかったぜ――5年ぶりに再会した時には、アタシの豹変ぶりに驚いてたけどな。

 

けどよ山ちゃん、アタシももうガキじゃねぇんだから『雪ちゃん』って呼ぶのは止めようぜ?――プライベートは兎も角、授業中はアタシだって『山寺先生』って呼んでるんだからさ。

 

 

 

「呼び方と言うのは、存外変えられないのかも知れませんねぇ?――私が貴女を『雪女さん』と呼ぶように。」

 

「微妙に否定できねぇな其れは。」

 

そんな事を話してる内に昇降口について、靴を履き替えて外にだ。

因みに、この学校は一応学校指定の靴は存在してるが、其れは強制じゃなくて基本靴は何でも良い事になってる――ので、アタシは某有名ブランドのスニーカー、マユは本革製のレディースブーツを使ってる。

 

そんなこんなで、雑談をしながら公園に向かってたんだが……運が良いのか悪いのか、胸糞が悪くなる現場に出くわしちまったなオイ?

 

 

 

「へっへっへ……お嬢ちゃんよ、ぶつかっておいて何も無しってのは良くないよなぁ?

 お兄ちゃん達ちょ~~~っと、腕痛めちゃってさぁ……病院に行かなきゃならないみたいだから、お金くれると助かるんだよねぇ?出来れば一人につき10000円ほどさ。」

 

「キッヒッヒ、払えないって言うなら身体で払って貰うだけだけどねぇ?」

 

「……」

 

 

 

小学生と思われるガキンチョをナンパだか恐喝だか分からねぇ事をしてるクソッタレ共を見つけちまったからな。

ったく、ガキ相手に何してやがんだか……其れともロリコン趣味の変態不良か?――何にしても、見つけた以上は無視する事は出来ねぇよな。

 

オイ、何してやがる此の戯けモン共!!!

 

 

 

――ガスゥ!!!

 

 

 

取り敢えず背後から近寄って、一番後ろに居た馬鹿に踵落とし一閃!……うん、我ながら見事な踵落としを、ネリチャギをかましたモノだな。

んで、ネリチャギをかましたクソッタレはそのままKO!良い夢見ろよ~~。

 

 

 

「な、テメェ行き成り何しやがる!!」

 

「あぁん?ガキンチョ相手にクソッタレな事をしてる馬鹿を叩きのめしただけだ……なんか文句あんのかあぁ?」

 

「粋がってんじゃねぇぞアマ!

 正義の味方気取りか?――不意打ちで一人倒したからって調子に乗るなよ?……五人に二人で勝てると思ってんのか?」

 

「あ、コイツは頭数に入れんな。

 テメェ等をボコるのはアタシだから。コイツは、そのガキンチョを此処から連れ出す役目だから。」

 

「と言う訳で、行きましょう。」

 

「ふぇ?でも……」

 

「大丈夫です、雪女さんなら、あの程度の輩には負けませんから。」

 

 

 

……普段は何かとポンコツなのに、こう言う時はテキパキ動くなマユは。

クソ共の意識がアタシに向いた瞬間にガキンチョを救出して即座に離脱だからな……其れを普段の生活で発揮できれば、ポンコツにはならねぇと思うんだが、其れは言うだけアレって奴なんだろうな。

 

 

 

「何時の間に!!だが、一人で五人を相手に出来ると思ってるのか?」

 

「言葉を返すようで悪いが、テメェ等こそたった五人程度でアタシに勝てると思ってんのか?

 この天下無敵のアウトローである雪女様によぉ?」

 

「「「「「!!!」」」」」

 

 

 

おおっと、雪女の雷名は効果抜群だな?

不良やってるなら、雪女を知らない筈ねぇからな……アタシが雪女だと知ってもやる気かテメェ等?

 

 

 

「お前が雪女だと……ハ、ハッタリに決まってる!!

 囲って叩きのめすぞ!!」

 

「オウよ!其の後は……たっぷりと楽しませて貰うぜ、中々良い身体してるみたいだしな。」

 

 

 

はい、コイツ等馬鹿決定!

アタシの異名を聞いてもビビらないのは評価してやらない事も無いが、其れをハッタリと決めつけてってのは駄目だな……そして、何とも下半身に忠実な奴等だぜ――誰がテメェ等なんぞにやらせてやるかってんだ!!

 

取り敢えず一番前に居た奴に一足飛びで近付いて、渾身のアッパーカット!!

 

 

 

「んな!?」

 

「驚いてる暇があるのか?」

 

「!!!」

 

 

 

其れで一撃KOしたアタシに驚いてる奴を捕まえて、今度は卍固めで絞め上げて意識を刈り取る!!……燃える闘魂が編み出した必殺技は伊達じゃないぜ!!

更に、そばに居た奴を飛び膝蹴りからのジャンピングアッパーカットでKOし、その流れで次の相手に飛び蹴り→飛び回し蹴り→空中回転踵落としを喰らわせてKO!!

 

さぁて、残るはテメェだけだな?

 

 

 

「あ、あぁ……でも、俺は負けない!!お前を倒して俺は!!」

 

 

 

最後の一人は、錯乱してナイフを出して来やがったか……ったく、そんなモン出したなら責任は取れよ?――こっちは素手で、テメェの方が凶器携帯ともなれば、テメェの重罪は免れねぇからな。

 

 

 

「ナイフに素手で勝てると思ってるのか?……ひん剥いてやんぜ!!」

 

「アタシに限っては、ナイフと素手なんてのはハンデにもならねぇんだよ!!」

 

ナイフを振りかざして来た相手の背後に回って、腰をホールドすると同時に、全力全壊のジャーマン・スープレックス一閃!!プロレスのマットの上ででも必殺となるジャーマンを固い地面で繰り出したとなれば喰らった相手は戦闘不能必須だぜ。

 

 

 

「たわば!!」

 

 

 

アタシのジャーマン喰らったクソッタレは白目剥いて泡拭いて気絶しちまったからな……ったく弱すぎるにも程があるだろ?

不良やるなら、相応の実力を身に付けて来いってんだ。

取り敢えず、コイツ等の本名と顔は記録しておくか――罪状と共にネットにアップしたら非難は免れないだろうしな。……ま、今回は相手が悪かったって事で諦めるんだな。

 

 

 

「「「「「……」」」」」」

 

「聞こえてるとは思わねぇけどよ。」

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・

 

 

 

取り敢えずクソッタレ共を撃退して、湖の畔の公園まで来た訳なんだが……おいマユ、何だってこのガキンチョが居やがるんだ?

家に送り届けたんじゃないのかよ?

 

 

 

「私もその心算だったのですが、雪女さんへのお礼がしたいと聞かなかったモノですから。」

 

「お礼って、別にいいんだけどな?」

 

「其れだと私が良くないんです――お姉ちゃん、助けてくれてありがとう。此れ、お礼だよ。」

 

 

 

さっきのガキンチョ……お前さんが買ったのかこのクレープは?

水曜限定の屋台のクレープなんだろうが、決して安い値段じゃねぇ……其れをアタシに寄越すとはな――随分と大枚をはたいただろうに。

ありがとよガキンチョ、有り難く頂くぜ。

 

 

 

「はい、召し上がれです♪」

 

 

 

5人相手にした報酬がクレープ1個ってのは割に合わないのかも知れないが悪い気はしねぇ。

――まぁ、偶にはこう言うのもアリなのかも知れないないな。

 

まぁ、まさかこの時の事が切っ掛けで、このガキンチョとこれからも付き合ってくことになるなんてのは、マッタク予想もしてなかったけどな――本当に人生ってのは何が起きるか分からねぇもんだぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 




キャラクター設定




・早乙女雪奈

本作の主人公。やたらめったら腕っ節の強い、銀髪蒼眼のヤンキー少女。
名前の通り日本人だが、母方にドイツ系の血が流れており、其れが隔世遺伝的に強く出た為、日本人離れした容姿になっている。
小学校の頃は優等生だったが、遊ぶ暇もない位に大量の習い事をさせられていた事で溜まっていたストレスが小学校卒業と同時に爆発し、親への反発も相まって中学で見事にヤンキーデビュー。
習い事で格闘技もやっていたせいで、やたらと強く、5人組の男を相手にしても負けない。
何処かの不良グループに属したりはしない一匹狼で、寧ろグループに属するよりもグループを叩き潰す側の人間。(但し何でもかんでも叩き潰すのではなく、一般人に迷惑をかけてる連中が対象。)
その圧倒的な強さを恐れられて、付いたあだ名が名前をもじって『雪女』。
高校に進学した際に、不良グループにナンパされてた真雪を助けて以降、何だかんだで一緒に居る事が多いが、雪奈自身は結構それを気に入っているらしい。


・西行寺真雪

何を考えてるのかよく分からない、黒目黒髪の女の子。
見た目は可成りの美人なのだが、表情があまり変わらない上に、色々とポンコツな所謂『残念な美女』。
物腰は柔らかく、誰に対しても『ですます調』で話すが、雪奈の事を『雪女さん』と呼ぶ辺り、ヤッパリ何処かズレていると思われる。
高校進学後に不良グループにナンパされていた所を雪奈に助けられ、その後は何かと馬が合ったらしくて一緒に居る。
授業をサボる事の多い雪奈が体育と家庭科だけは出席率100%なのは、真雪が何かとやらかすから、其れをフォローするためである。


・磯野崎愛雪

ツインテールが特徴的な、小学生の女の子。
ロリコン趣味の不良(……普通に通報ものだろ。)に絡まれてた所を雪奈と真雪に助けられた事(雪奈が不良を叩きのめし、真雪が愛雪を連れて逃げた。)が切っ掛けで、学校外では此の2人と一緒に居る事が多くなった。
雪奈の事を『雪女のお姉ちゃん』、真雪の事を『まゆお姉ちゃん』と呼ぶ。



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Episode2『此処に集いしは3つの雪みたいだ』

銀髪ヤンキーって、委員長の目の仇にはされるわなBy雪奈      その銀髪が良いのに・・・・・・委員長は分かっていませんねBy真雪


Side:雪奈

 

 

あふ……今日も今日とて一日のはじまりだな――今日も目覚ましが鳴る前に目覚めた事を考えると、アタシに目覚ましが必要なのかは甚だ疑問ではあるが、まぁあって困るもんじゃないから不問にしておこう。

 

でもって何時もの登校路――そろそろアイツと会う所だな。

 

「よう、おはようさんマユ。」

 

「おはようございます雪女さん。」

 

 

 

今日もバッチリ何時もの場所で合流だな――って、お前今日は朝食登校かマユ?

 

 

 

「お恥ずかしい事ですが少し寝過ごしてしまいまして、朝ごはんを食べている暇がなくなってしまったので、駅前のパン屋さんで朝食を調達した次第です。」

 

「成程な……で、そのパンは何だよ?可成りヤバそうな感じなんだが。」

 

「新作の『抹茶クリームスパゲッティサンド』ですね。」

 

「……美味いのか其れ?」

 

「とっても微妙な感じですが、コアなファンが付く可能性は否定できませんね。」

 

 

その感想だけで、ドンだけヤバい物なのかってのが分かったぜアタシは……名前からしてヤバいとは思ってたが、如何やらアタシの予想以上にヤバイモンだったみたいだな――尤も、其れを普通に買うコイツに驚きだけどよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode2

『此処に集いしは3つの雪みたいだ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで登校した訳なんだが、正門まで嫌な奴に会っちまったなぁ……まさか、正門前で張ってるとは思わなかったぜ委員長さんよぉ?

一体何の用だってんだ――シンプルに述べな。

 

 

 

「一体何の用かですって?貴女自身が良く分かって居るんじゃありません事?」

 

 

 

コイツはアタシのクラスの級長『小和泉花音』。通称『委員長』。

長い黒髪を一本の三つ編みにして、更に眼鏡装備で微妙な丁寧語と言うか、委員長口調で話す、ちょいと時代錯誤な女子高生。噂では両親は大企業の重役……同じような両親持ちながら、アタシとは全く退局の存在って奴だな。

 

「はいはい、覚えがあり過ぎて分かりませんなぁ?

 今日は何だ?昨日授業サボった事か?其れとも帰りに他校の生徒と喧嘩してぶちのめしちまった事か?或は、商店街でたむろってたチンピラ共を野郎オブクラッシャーした事か?」

 

「どれも違います!と言うか、他校の不良は兎も角、チンピラを叩きのめさないで下さい!

 コホン――貴女……昨日公園で、小学生位の子供からクレープ貰ってたらしいじゃありませんか?……小学生を脅して奢らせるだなんて恥ずかしいと思わないんですか!!」

 

 

 

……は?

なに言ってんだコイツは?アタシがガキを脅してクレープ奢らせただと?……あのガキンチョとの事言ってやがんのか若しかしなくても?

ちぃ、迂闊だったなぁ?アレを見てたうちの生徒が居たって事かよ――だが、今のコイツの言い方からして見てた奴から直接聞いたってよりは、見てた奴が世間話的な感じで話題にしたのを聞いて、テメェで勝手な解釈したって感じだな……面倒くせぇ。

 

 

 

「全く貴女と言う人は、授業はサボる、喧嘩はする、挙げ句の果てに子供を脅すと、ホントに碌でもない不良ですねぇ?

 黙ってないで何とか言ったらどうなんです!!!」

 

「やだ。っつーか、アタシが何か言った所でテメェはアタシが嘘ついてるってハナッから決めつけんだろ?一緒に居たマユが話しても同じだ。

 テメェの中では、アタシがガキ脅したって事は決定事項なんだろ?

 なら、アタシが何を言った所で無駄じゃねぇか。――真実がどうであれ、テメェは最初っからアタシを『悪』と決めつけて、その前後に何があったかを確かめずもせずにモノ言ってやがるからな。」

 

「委員長さん、一つだけ言わせて貰うのならば、雪女さんはその少女を助けたのであり、クレープは彼女からのお礼です。」

 

 

 

ハッ、言っても無駄だマユ。

そいつにとって、アタシは『絶対悪』であり、そのアタシと一緒居るお前も『要注意問題児』になってるだろうからな!……正義の味方を気取るのはテメェの勝手だが、テメェの価値観だけでモノ見てんじゃねぇ、クソ委員長。

 

っち、朝っぱらから最悪な気分になっちまったぜ。

 

 

 

「ちょっと、何処に行くんですか!」

 

「今日は全時限出る心算だったが、テメェにいちゃもん付けられて気分が最悪になったからサボる!

 序に、テメェの顔を見たくもねぇから無断欠席だ馬鹿野郎!!」

 

「では、私も本日は失礼します。」

 

「西行寺さんまで!?貴女はサボらなくてもいいでしょう!!」

 

「……今日は化学の実験がある日ですよね?

 学校が爆破炎上して無くなっても良いと言うのならば授業に出ますが?……自分で言うのも何ですが、雪女さんが居ない時に私が化学の実験に参加するなんて、放火魔に火炎放射器持たせるような物ですが……」

 

「う゛……」

 

「と言う訳で失礼します。」

 

 

 

……かなり強引だなマユ。

其れなら其れで、化学の時間は保健室で休んでりゃいいだけじゃねぇのか――アタシに付き合ってサボるとか、あんまし感心できねーぞ?

そもそもお前、アタシとつるんでるって事で山ちゃん以外の先公の評判はあんまりよくないみたいだし。……まぁ、如何言う訳か英語と歴史と音楽だけは滅茶苦茶成績いいから、その担当教師からは高評価みたいだけど。

 

 

 

「偶には、ですよ。

 其れに、私としても雪女さんがあのように言われたのはあまり気分が良い物ではありませんので、今日一日は委員長さんの顔を見たくない気分なので。」

 

「……ムカついた?」

 

「ありていに言えば。」

 

 

 

大前でもムカつく事があるんだな……表情が殆ど変わらねぇから分からねぇけどよ。

だが、仲良くサボりなら今日はこのまま街に繰り出すか!制服姿ではあるけど、今時学校をさぼってぶらついてる程度じゃ、余程の問題を起こさない限りは補導はされないだろうからな。

 

 

 

「えぇ、行きましょう。人生初のサボり生活、満喫させて貰います。」

 

「お前……まぁ、確かに楽しまなきゃ損損だな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

つー訳で、駅前までやって来たんだが……マユ、お前何処か行きたいとことか有るか?

アタシはサボる時は、大抵の場合ゲーセンかカラオケボックスをフリータイムで入って入り浸るか、或いは映画館でだら~~っと、何本か映画見るんだが。

 

 

 

「そうですねぇ……特に行きたい場所は無いのでお任せします。只、昼食だけは今日は美味しいハンバーガ食べたい気分です。

 正直、抹茶クリームスパゲッティサンドは微妙過ぎた上にその微妙な味が舌に残ってしまったので美味しい物を食べて舌をリセットしたいので。」

 

「あんな明らかにヤバそうなもんを買うからそうなるんだっての。

 まぁ、口の中が気持ち悪いのは良くねぇから、取り敢えずガムでも噛んでスッキリしろや。ブルーベリーのガムじゃ、スッキリ感に欠けるかも知れねぇけどさ。」

 

「いえ、有り難く貰っておきます。」

 

 

 

ったく、コイツは新商品だと、かなり微妙な感じの物でも先ず買っちまうんだよなぁ……辛いの嫌いな癖に新商品で『超激辛ハバネロミートパイ』とか見るととりあえず買ってるからな。――今更だが普通に変人だなコイツは。

 

 

 

「変人とは心外ですね?個性的と言って下さい。」

 

「微妙に心読んでんじゃねぇ、このスットコドッコイ。」

 

そんじゃまぁ、先ずはゲーセンでも行くか?

確か今日は新作の格ゲーのベータテストやるって言ったから運が良けりゃ、発売前のゲームを遊ぶ事が出来るかも知れないからな!って、ん?

 

アレは、昨日のガキンチョじゃねぇか?

 

 

 

「あ~~!昨日のお姉ちゃん達!!」

 

 

 

っと、アタシ等に気付いたか。

おうガキンチョ、こんな所で何やってんだ?見た所ランドセルも背負ってないみたいだが……小学生で学校をサボるってのは感心できねぇなぁ?

 

 

 

「今日は創立記念日で学校お休みなんです――お姉ちゃん達こそ、サボりでしょ?」

 

「サボりとは心外だな?

 今日は全時限出る気だったのに、委員長に難癖付けられて気分を害されたから自主休校する事にしただけだ。」

 

「同じく、其れに付き合っての自主休校です――まぁ、彼女が居ない状態で化学の授業に出たら、冗談抜きに学校が吹っ飛ぶかもですので。」

 

「ようはサボりだよね?」

 

 

 

要約すればな。

そんでガキンチョ、創立記念日ってのは分かったが、こんな駅前で何してんだ?友達と待ち合わせしてるって感じでもなかったし、子供が一人で居る場所でもないだろ?

何してたんだお前?

 

 

 

「えっとね、此処に行こうと思ってたの。」

 

「何だこりゃ?遊園地の広告か?」

 

「その様ですね?……如何やら本日オープンの新しい施設の様です。」

 

「成程な……だが、一人で行くってのは如何かと思うぜガキンチョ?」

 

「一人じゃなくて、本当はパパとママと一緒に行く筈だったの!

 でも、今日になって行き成りパパは大事なお仕事が入っちゃって、ママも其れに付き合う事になっちゃって……でも如何しても行きたかったから一人で行こうと思ったの……お金、足りないかも知れないけど。」

 

 

 

あ~~……お前も親の都合で割り食ってる口か。

ったく、仕事が大事なのはわかるけど、娘との約束位守れってんだ……ってか約束の日には仕事が入らない様に年休とか取っとけって話だぜ。

 

まぁ、其れは兎も角、此のガキンチョの有り金は高が知れてるから、電車の片道と入園料だけで金が吹っ飛ぶ可能性がある――如何に子供料金とは言ってもガキの小遣いで賄い切れる範囲じゃねぇだろうからな。

 

「おいマユ、お前今いくらぐらい持ってる?」

 

「福沢さんが1枚と、野口さんが5枚、あとは500円玉以外の小銭がジャラジャラと。雪女さんは?」

 

「樋口さん3枚と、野口さんが3枚だ。」

 

2人合わせて3万3000円ちょっと……金額的には充分だな。

おいガキンチョ、良ければその遊園地、アタシ達と行かねぇか?アタシ達もサボって何しようかと思ってた所だからよ――全乗り物フリーパスの入園料と昼飯代はアタシとマユ持ちって事で。

 

 

 

「え?で、でも……」

 

「ガキが遠慮すんなっての。

 なけなしの小遣いはたいてでも行きたかったんだろその遊園地――だったら、思い切り楽しまねぇと損じゃねぇか。

 ガキの小遣いじゃ、片道分の足代と通常の入園料で吹っ飛んでお終いだ……遊園地に入って、何にも乗れねぇとか、そんなの詰まらねぇじゃんかよ――遊園地ってのは楽しまなきゃ損だしな。」

 

「私も雪女さんに同感です……遊園地は楽しむ、これは基本です。そして迷路で迷った挙句に鏡の間に突入して出られなくなって、インターホンで救助に来て貰うのは基本です。」

 

「そんなのお前だけだタコ。」

 

「褒め言葉受け取っておきましょう。タコは実はとても知能が高いらしいので。」

 

「あ、其れじゃあ撤回。ダチョウだ。ダチョウの脳みそはオレオビスケットよりも軽いらしいからな。」

 

「ダチョウ肉は、赤身でヘルシーで刺身でも美味しいらしいですね?」

 

「そうだな……って、そんな話してねぇし!!」

 

ったく、お前は話しを迷走させる名人だなマユ……こう言っちゃなんだが、此の特技で委員長を何とか出来たんじゃねぇかと思うんだが、其れと此れは、また別問題なんだろうな。

 

んで、如何したガキンチョ?

 

 

 

「ぷ……あははははは!!

 お、お姉ちゃん達……まるで漫才見てるみたいだよ!!とっても面白かった!!」

 

「其れは良かったです……いっその事漫才ユニット汲んでM-1出場でも目指してみますか?」

 

「いや、止めとく。お前とコンビ組んだら。アタシが突っ込みとして大変そうだからな。」

 

んで、如何するガキンチョ?遊園地、行くか行かねぇか。

 

 

 

「えっと、行きます!!」

 

「おし、そう来なくちゃな!」

 

一度アタシの家に戻って、スクーターで3ケツすれば電車代も浮くしな。――って、そう言えば自己紹介が未だだったな?

アタシは早乙女雪奈。マユがそう呼んでるから知ってるかもしれないが、周りの奴等からは『雪女』って呼ばれてる、多分この辺の界隈じゃ最強のヤンキーだ。

 

 

 

「西行寺真雪と言います。以後お見知りおきを。」

 

「えっと、磯野崎愛雪です。」

 

 

 

愛雪って事は、メユだな。

そんじゃまぁ、行くぜマユ、メユ!今日は一日遊園地で遊び倒すとしようじゃねぇか!そんでもって、遊園地で遊び倒した其の後は、カラオケで歌いまくって晩飯は駅前のラーメン屋でだ!異論は有るかテメェ等!!

 

 

 

「ありません。」

 

「ないでーす!」

 

 

 

なら、決まりだな!

へへ、委員長の物言いにムカついてサボっちまったが、今日は存外いい日になりそうだぜ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 




キャラクター設定



・小和泉花音

雪奈と真雪のクラスの級長。
典型的な真面目タイプの学級委員長で、常に己の正義に基づいて行動しているが、それ故に主観による先入観がとっても強く、雪奈の事もヤンキーだと言う事実だけで敵視している。(雪奈は基本相手にしないが。)
只、時には雪奈と意見の合う事も有り、雪奈と意見があったその時はとてもいい結果を齎すので、『雪女と委員長が組んだらマジ最強』との噂もあるらしい。


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Episode3『Mission:遊園地を満喫しろ』

最後の最後でこう来たか……By雪奈      まさかの大どんでん返しですねBy真雪


Side:雪奈

 

 

さてと、一度家に戻って私服に着替えた(マユは、アタシの家にお泊りする事も少なくないから、その時の為に何着か着る物を置いてあるからマッタク問題は無かったな。)

 

 

で、アタシのスクーターに3ケツなんだが……お前其処で大丈夫かメユ?

 

 

 

「大丈夫だよ、雪女のお姉ちゃん。

 何て言うか、此処は落ち着ける感じがするから。」

 

「さよか。」

 

まさか、アタシの膝の上とは予想外だったぜ……マユが来てたら邪魔な事この上ねぇが、小学生のメユなら大して邪魔にならねぇから此れもまた有なのかもな。

 

 

 

「其れは良いのですが、何やらパトカーが追いかけてきてるみたいですよ雪女さん?」

 

「あぁ?マッポなんざ撒いてナンボだぜ!!」

 

高々パトカー程度でアタシを如何にか出来ると思ってんのか?……だとしたら脳天がハッピーだとしか言いようがねぇよ。

――ま、マッポなんざさっさと撒いて、今日は思い切り羽を伸ばすとしようじゃねぇか!!――まぁ、楽しませて貰う事にするぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode3

『Mission:遊園地を満喫しろ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パトカーが入って来られないような狭い路地ばっかり選んで走ってたら、何時の間にかパトカー撒いてたが、其れは其れで良いとするか。

で、スクーターの3ケツで辿り着いたのは、広告よりもかなりでっかい遊園地……ジェットコースターは、可成りのレベルだろうねコイツは――つーか入場口付近まで客の絶叫が聞こえるって、ドンだけだオイ。

 

まぁ良いか。取り敢えず1日フリーパスを大人1枚と子供1枚と。

 

「ほいよメユ。」

 

「わぁ、ありがとう雪女のお姉ちゃん!」

 

「雪女さん、私の分は?」

 

「マユ、オメーは高校生なんだから自分で出そうね?」

 

「残念、この流れで行けば出して貰えると思ったのですが、早々世の中甘くはないようですね……」

 

 

 

いや、今の流れで如何して出して貰えるって思考になるんだか不思議だわ……ったく、時々こう言うふざけた思考をしてくれんだよなぁマユは?

しかも本人は狙ってやってるんじゃなくて天然だから性質が悪い事この上ねぇわ。

 

さてと、中に入った訳だが、平日なのに親子連れが多いな?

メユの学校が創立記念日で休みだから、その影響だろうな――メユも本当だったら親御さんと来てる筈だったんだけどさ。

 

「んで、最初は何に乗る?

 入り口で貰った簡易マップによると、此の遊園地はジェットコースター系だけで4個くらいあるみたいだけどよ?」

 

「えっとね……やっぱりこの園一番の目玉である『限界突破爆裂マッハコースターHell or Heaven』で!!」

 

「最大落差666m、最大傾斜角65度、最大速度は95km……設計した人は、一体何を目指していたのか激しく気になる所ですね此れは?」

 

「日本一のジェットコースター目指したんだろ。」

 

なら、先ずはそいつで行くか。

行列は出来てるが、ジェットコースターは一度に乗れる人数もそこそこ多いからあんまし待たずに済みそうだからな――っと、メユは逸れない様にアタシと手繋いどこうな。

 

 

 

「うん。」

 

「では私は、人ごみに紛れてしまわない様に雪女さんと腕でも組みましょうか。」

 

「組まん。」

 

「では、組まずに腕にしがみつきましょう。」

 

「歩きにくいだろ!と、言いたい所だがお前が逸れると見知らぬ誰かに迷惑をかけかねんから、あんましべったりくっ付かない様にするなら許可してやる。」

 

「はぁ、ありがとうございます。」

 

 

 

小学生の手を引いてる大凡日本人には見えない外見の奴に、そいつの腕に引っ付いてる黒目黒髪の無表情少女……どんな3人組に人の目には映るんだかな。

 

んで、待つ事10分ちょっとで順番が来たか。

お?このコースターは1輌3人乗りなのか……此れなら全員一緒に座る事が出来る上に、如何やら一番前みたいだ。此れは、運が良かったぜ!

 

 

 

「運が良いのでしょうか?」

 

「良いだろ?ジェットコースターなんてのは先頭に乗ってナンボだぜ?」

 

「そうだよマユお姉ちゃん!

 ジェットコースターの先頭は基本!それも、凄いやつほど先頭に乗らないとだよ!」

 

「基本ですか……では、基本に忠実に行くと致しましょう。」

 

 

 

分かってるのか分かってねぇのかよく分からんが、兎に角発進だな。

おぉ、此れはのぼりだけで結構ヤバい感じがするな……666mってのは考えてみりゃ、某スカイツリーよりも高い訳で其処から一気に急降下ってのは相当なもんだな?

 

 

 

「いやぁ、上るだけでも結構かかるものですね?」

 

「まぁ、666mもありゃな。」

 

「でも、そろそろ一番上みたいだよ?」

 

 

 

――ガタン

 

 

 

あぁ、到達したみてぇだな。

一瞬止まった其の後は……

 

 

 

――キュゴォォォォォォォ!!

 

 

 

「のわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「きゃーーーーーーーー♪」

 

「わーーーーーーー。」

 

 

 

一気に急降下!!

最大傾斜65度って、此れはもう殆ど垂直落下だろ!!しかも666mの高さから身体から身体に感じるGがハンパねぇ!!下手したら、失神する奴も出てくんじゃねぇのかオイ!!

 

更に其処から連続ループにスパイラル、からの急上昇と急降下の連続に横倒し大回転!!

そして逆さまになった状態でのバックストレートから半回転してゴールに到着……コイツは想像以上の大迫力だったなマユ、メユ!!

 

 

 

「はい、此れならば他の乗り物やイベントも楽しむ事が出来るかも知れません。」

 

「ジャンジャン回ろう!!」

 

「オウよ、言われなくてもその心算だぜ!!」

 

ガンガン行くぜガンガン!!

 

 

 

 

【極寒の館】

 

 

マユが行ってみたいって言うから来てみたんだが……さっみぃ!!何だこりゃ!!

ナンボ極寒つっても程がアンだろオイ!!

 

 

 

「パンフレットによるとま、マイナス30度だって……ゆ、雪女のお姉ちゃんでも寒いんだ……」

 

「雪女ってのは渾名であって、寒さに強い訳じゃねぇんだよ。」

 

「困りましたね、眉毛が凍りました。」

 

 

 

オイィィィィ!?

こんなヤバいのはさっさと出て次行くぞ次!!……ったく、なんでこんなモン作りやがったのか果てしなく謎だぜ。

 

 

 

 

【ホラーハウス】

 

 

メユのリクエストで入ったホラーハウスは、順路が無くて洋館風の施設内をフリー移動出来るんだが、それがかえって怖さを演出してるかもな。

出てくるのはお化けのロボットじゃなくて、ゾンビやモンスターに扮したスタッフだからタイミングがずれて出てくる事も無いし。

 

「でもよぉ、此れは流石にヤバくね?」

 

「えぇ、食べてますね確実に……まぁ、食べてるふりでしょうが。」

 

「あの、こっち向いたよ?」

 

『がぁ……ゴワァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!』

 

 

 

おっしゃ、逃げるぞ。

奇声あげながら襲ってくる奴ってのは案外強いって相場が決まってんだ――否、アタシなら勝てるけど、客がスタッフを怪我させたとか笑えねぇし、其れが委員長に知られたら何を言われるか分からねぇからな。

 

 

 

「残念、雪女さんが元祖ケンカキックでゾンビを倒す所が見れるかと思ったのですが。」

 

「あ、其れはちょっと見たかったかも。」

 

「何に期待してんだオメェ等はよ……」

 

 

 

 

【ゲームコーナー】

 

 

此処はアタシの希望だな。

取り敢えず、小学生のガキンチョ相手に、格ゲーで大人気ないコンボ喰らわせてた自称ゲーマーと思われる輩に乱入してフルボッコにしてやった。

対戦でのハメと待ちは駄目だと言うルールすら護れない奴に容赦はねぇからな。

 

んで、其の後はユーフォーキャッチャーで遊んでるんだが……

 

 

 

「マユお姉ちゃんすごーい!」

 

「コイツ、ユーフォーキャッチャーだけは天才的に巧いんだよなぁ。」

 

マユが無双状態。

500円6回でやって、6回全部景品ゲットってドンだけだよ……しかもこれで3機目――お菓子にフィギュアにヌイグルミ……お菓子は食えば良いからは兎も角として、ヌイグルミとフィギュアはお前の部屋に飾り切れんのか?

 

 

 

「いえ、フィギュアは雪女さんに、ヌイグルミはメユさんへのプレゼントです。

 このフィギュアは、確か雪女さんの好きなゲームのキャラだったと思うので――メユさんは、何となく犬とか猫とか好きなんじゃないかと。」

 

「まぁ、確かに此れはアタシの好きなゲームのキャラだけどな――ってか、見事にアタシの好きなキャラばかり取ってくれてたな。」

 

「動物は好きだよ♪ありがとう、マユお姉ちゃん。」

 

「いえいえ。」

 

 

 

其の後は、シューティングとか対戦型レースゲームで遊んだんだが、メユの奴がガンコンのシューティングが滅茶巧い事に驚きだったぜ。

 

 

 

 

【昼食:園内のハンバーガーショップ】

 

 

本日の昼飯はハンバーガーって事で、アタシは海老カツバーガーのセットを飲み物とポテトをLサイズで。飲み物はコーラな。

メユはてりやきバーガーのセットを飲み物はMでポテトはSサイズ、飲み物はメロンソーダ――で、マユはイカ墨バーガー……バンズにもパテにもイカ墨を練り込んだ真っ黒なハンバーガーで、セットのポテトを海苔塩で味付けしたブラックポテトにして飲み物はアイスコーヒーと、見事なまでに真っ黒なメニュー!

味は問題ないだろうが、相変わらず変な頼み方するなおい。

 

 

 

「此の黒さに可能性を感じませんか?」

 

「微塵も感じねぇよ!!」

 

「お口の中が真っ黒になりそうです。」

 

 

 

マッタクだ……腹黒くなっても知らねぇからな!!

 

 

 

んで午後は、施設内にあるカラオケで目一杯歌って楽しんだ。

そう言えばマユの歌を聞くのは初めてだったが、コイツ意外と歌巧いんだな――まぁ、歌ってた曲が全部演歌って言う、女子高生とは思えないチョイスだったがな。

 

メユは、アニメとか特撮の歌が多かったが、此れもまた滅茶苦茶巧かった……ちびっ子のど自慢で優勝できるかもだぜ。

 

 

そして、閉園時間まで遊びに遊んで、晩飯にラーメン屋に寄ってラーメン食べて……席に備え付けの薬味の葱を、マユは目一杯乗せてラーメン食ってんだか葱食ってんだか分からなかったけどな。

まぁ、メユはラーメン好きだったみたいだから喜んでもらえて良かったぜ。

 

んで、ラーメン屋を出たらもう7時半だ……メユ、送ってくから家教えてくれ。

 

 

 

「えっとね、3丁目のコンビニの所を右に曲がって、2個目の信号を左に行って、其処から200mくらい直進してくれれば私の家だよ。」

 

「了解だ。」

 

ってな訳で、その通りに走って着いたのは、何だか滅茶苦茶デカいお屋敷!?

しかもなんか門の前に、黒服来たオッサンが居るし……若しかして、メユは物凄く良い所のお嬢様だったりするのか?――取り敢えずついたぞ?

 

 

 

「えへへ、ありがとう雪女のお姉ちゃん♪たっだいまーーー!!!」

 

「お、お嬢ーーー!お帰りなさいませ!!

 行き成りいなくなっちまうから親分も奥様も慌ててましたぜ!!」

 

「だって、お父さんもお母さんも、私との約束破ってお仕事なんだもん……今日は1日遊園地で、このお姉ちゃん達と遊んでたの。」

 

「そうだったんすか……でもまぁ、親分と奥様の事を恨まないでやってくだせぇお嬢。

 丁度お嬢の学区に、まぁ其処も家のシマなんすけど、其処に筋を通さないで勝手に店を出した他所のモンが出て来まして、其れがまたガラの悪い連中でして、そんな奴等がうろついてたらお嬢とそのお友達に危害が加わるかも知れねぇって事で、緊急に相手方と話を付ける事になっちまったんすよ……全てはお嬢の為なんです。」

 

 

 

……おい、シマとか親分とかなんか不穏な単語が聞こえたんだが……メユ、お前の親父さんて何やってる人なんだ?

 

 

 

「おっと、アンタ達がお嬢と遊んでくれた人か。

 俺は、関東指定暴力団『磯辺崎組』の幹部の一人だ……お嬢と遊んでくれてありがとうよ。」

 

「オウよ、此れ位はな。」

 

って、ちょっと待て、関東指定暴力団って言ったか?

って事は何……メユってば、つまりはヤクザの娘って事かよ!!……お前、凄い奴だったんだなメユ――まさか、ヤクザの娘だとは思わなかった。

 

 

 

「あ、良かったら上がって行ってよ!

 昨日、お姉ちゃん達に助けられたって事を話したら、お父さんもお母さんも一度会いたいって言ってたから♪」

 

「マジかオイ……」

 

「ヤクザの知り合いが出来るフラグが建ちました……流石は雪女さんですね。」

 

 

 

何が流石なのか良く分からねぇが、取り敢えず不良なんか目じゃない位のアウトローと知り合いにはなれるかもな……ったくメユがヤクザの娘とは思いもしなかったぜ――マッタク持って、人は見かけによらねぇな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 



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Episode4『ヤクザの親分と姐さんと邂逅って…!』

ヤクザってのは必ずしも悪人じゃねぇんだよな?By雪奈      本来は侠客ですからね……今のヤクザは侠が足りない輩が殆どですBy真雪


Side:雪奈

 

 

すっかり遅くなっちまったんで、メユを家まで送ってったんだが、まさかメユの家がヤクザだとは思わなかった……マジで驚愕のどんでん返しって奴だぜ此れは。

加えて、メユに言われるがまま応接間に案内されてるからな現在進行形で――まぁ、あんなに可愛い顔で『お父さんとお母さんに紹介します』って言われたら断る事は出来ねぇけどよ。

 

 

 

「アレを断る事が出来るのは、相当な鬼畜か外道でしょうね。」

 

「……否定はせんが、少々極論過ぎねぇか其れ?」

 

「極論とは極めた論と書くのですよ雪女さん。」

 

「極端な論でもあるだろうが!!」

 

ったく、オメェは変な所で頭が回るなマユ!?

そんなしょーもない事が即座に浮かぶんなら、その能力をちったー勉強の方に回せってんだ!!……補習を受けないとは言え、赤点ギリギリラインの低空飛行は拙いだろマジで。

 

 

 

「赤点が無ければ大丈夫でしょう?

 まぁ、雪女さんは常に平均80点ですので、私の成績はヤバいと思うのかも知れませんが――と言うか、平均80とる不良は、全国何処を探しても雪女さんだけでしょう。」

 

「まぁ、否定はしねぇ。」

 

マッタク持って不本意だが、親にやらされてた習い事のおかげでアタシは無駄にスペックが高いからな――学校のテストくらい余裕だっての。

だが、今はそんな事よりもメユの親父さんとお袋さんとの面会に全神経を注がねぇとな。

ヤクザの大親分と姐さんに気に入られなかったら、アタシの人生此処でエンディングになりかねないからなぁ……生きて帰れるように頑張ろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode4

『ヤクザの親分と姐さんと邂逅って…!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メユに案内されて辿り着いた部屋の中に居たのは、キッチリとスーツを着込んだ端正な顔立ちのオッサンと和服を着た清楚な美人さん……この人達がメユの両親って事か。

 

 

 

「愛雪、一体何処に行ってたんだ?行き成りいなくなるから心配したぞ?」

 

「パパもママも、メユとの約束破ったからちょ~っと面白くなくて、前に話した雪女のお姉ちゃんとマユお姉ちゃんと一緒に遊んでたの。」

 

「其れは、今連れて来たあの人達かしら?」

 

「うん、そうだよママ!!」

 

 

 

で、なんかこっちに注目されちまった――周囲の幹部の視線も痛いが、この程度で怯むアタシじゃないぜ!!

 

「どうも、今し方紹介されました、雪女こと早乙女雪奈っす。」

 

「西行寺真雪です。よろしくお願いします。」

 

「ふむ……君達がこの前愛雪を助けてくれたと言う子達か。私は磯辺崎源一郎、愛雪の父親だ。

 娘が危ない所を助けてくれた事、礼を言おう――おかげで愛雪は無事だったから、無用な血を流す事が無くて済んだよ。」

 

 

 

いや、無用な血とかサラッと恐ろしい事言うなよオイ……強面じゃねぇが、思考がヤッパリヤクザだな?

テメェの娘が傷付けられて怒らねぇ親はいねぇと思うが、だからって報復として流血沙汰になるなんて事は滅多にあるモンじゃねぇと思うからよ。

 

 

 

「あの方達は、雪女さんにボコられた方が幸せだったと言う事ですね。」

 

「あぁ、下手したら物理的に指を一本失ってたかもな……」

 

「『詰める』と言う奴でしょうか?」

 

 

「ハッハッハ、其れはあくまでヤクザ映画の中での話で、実際にやる事は滅多にない事だ。

 其れにウチは、他の暴力団とは違って、戦後すぐに法人として登記した組織でね、国が法人格を認め、税金も納めているから他の暴力団の様に警察に必要以上にマークされてる訳じゃないんだ。

 言うなれば一般と比べて、可成り武闘派な会社と言った所かな。」

 

「そうは言っても、銃刀法違反上等な物を持ってる以上は色々アウトよ貴方。

 っと、其れよりも愛雪を助けてくれただけじゃなくて、今日は一緒に遊んでくれてありがとう……この子との約束を破ってしまった事を、悪いとは思っていたのよ。

 あ、私は磯辺崎汐、愛雪の母親です。」

 

 

 

法人化したヤクザって……今は暴力団は法人登記できねぇから、法律が変わる前の既得権ってヤツか。

まぁ、其れは其れとして、今日はアタシ等も楽しませて貰ったから其処はお相子って事で如何っすかね?――アタシとしては、歳の離れたダチ公が出来たって事で嬉しくもありましたし。

 

 

 

「そうですね。

 私も雪女さんも、お互い以外に友人はいませんので、歳が離れてるとは言え新たな友人が出来たと言うのは喜ばしい事ですので。」

 

「あ、私もお姉ちゃん達とお友達になれたのは嬉しいよ♪」

 

「お、そいつは嬉しい事言ってくれるじゃねぇかメユ?」

 

「……わーい。」

 

 

 

……はい、空気が死んだ。

マユ、ジェットコースターの時も思ったけど、お前はもう少し言葉の抑揚と言うか、言葉に感情乗せる事は出来ねぇのかオイ?ハッキリ言って、驚いてんのか喜んでるのかキレてるのか判別つかねぇんだよオメェは!

表情の変化も乏しいし!!

 

 

 

「な、中々に個性的な子だな真雪君は……」

 

「さーせん、コイツ何分色々とポンコツな上に、表情の変化とかに乏しいもんで……せめて喜ぶなら笑顔で抑揚付けて言えってんだよマユ。」

 

「ふむ、では改めまして。

 わーい♪」(ニコ)

 

 

 

――ズギャァァァァァァァァァァァァン!!!

 

 

 

こ、今度は別の意味で空気が死んだ!

やべぇよ、普段無表情な奴の笑顔が此処まで破壊力高いとは思わなかったぜ――無表情でポンコツだからうっかり忘れちまうが、マユは可成りの美人なんだよな実は。

黒服の幹部連中の何人かは確実に今のでハートブレイクされてんぞオイ。

 

 

 

「お褒めに預かり光栄です。」

 

「まぁ、今のは一応褒めてるのか?

 で、何時まで笑顔で居るんだオメェは?」

 

「いえ、慣れない事をしたせいか顔の筋肉が吊ってしまって元に戻らなくなってしまったと言いますか……」

 

 

 

はぁ!?

笑顔作って顔の筋肉が吊るって、オメェはドンだけ表情筋かてぇんだオイ!!実は死んでんじゃねぇのか!?死後硬直満喫中かこら!!

 

 

 

「いえ、生きていますが……あの、何とかなりませんかね?」

 

「知るか!テメェでほっぺたでも引っ張ってろ!!」

 

「成程、其れは効果がありそうです。」

 

 

 

だからって実践すんなっての……はぁ、このポンコツぶりがマユの魅力と言えば其れまでなのかも知れねぇけど、コイツ将来的に社会で生きていけるのか不安になって来るぜ。

 

 

 

「ハッハッハ!

 いやはや、此れはまた何とも面白い友達を持ったな愛雪?男5人相手にしても完勝する不良少女に、一般的な感覚とはズレた残念系美少女って言う友達は中々居ないぞ?」

 

「そうね、お父さんの言う通りだわ。」

 

 

 

あ……そう言えば、ヤクザの親分と姐さんの眼前だった。

つい、何時ものやり取りをしちまったぜ……お見苦しい所をお見せしました。

 

 

 

「いや、構わんよ……君達の人となりが良く分かったからね。

 娘を助けてくれた人だから、一度会いたいと思っていたが、会ってみて愛雪が君達の事をしきりと私達に話した理由が良く分かった――もし良ければ、此れからも愛雪と仲良くして貰っていいかな?」

 

「アタシ達の人となりが分かったって……流石はヤクザの親分、観察眼は有るって事っすか。

 んで、メユと仲良くしてくれだなんて、そんなの当然っすよ――アタシ等は、もうダチ公なんすから。」

 

「はい、メユさんは私と雪女さんの友人ですので。……漸く顔が元に戻りました。」

 

 

 

……やっとか。

まぁ、そんな訳なんでアタシ等の方こそ仲良くさせてくれって感じっすよ親分さん。――取り敢えず、アタシが一緒に居る時に限っては、メユは絶対に傷付けさせないって誓うぜ。

 

 

 

「ふむ、其れは頼もしいな。

 腕っ節も強いらしいし……如何だ、将来はウチの組員にならないか?」

 

「あ~~……どうしても就職先が無かったら、そん時は頼んます――そしてその時は序にマユも一緒に。

 正直言って、コイツが将来的にどっかの企業に就職できるとは思えねぇんで。」

 

「ふふ、ならば最終手段として、貴女達2人分の席を確保しておきましょう。

 さて、今日はもう遅いから泊まって行ったらどうかしら?きっと愛雪も喜ぶと思うし。」

 

 

 

はは、あざーす。

でも、今日は泊まらずに帰ります――ってか、泊まるのも良いんですけど、アタシだけなら兎も角、マユが泊まったら夜中にトイレに起きた際に道に迷って方々に迷惑かける可能性が大なんで今回はパスで。

泊まるにしても、この屋敷の全体を完全に把握してからじゃないとまず無理っす。

下手したら、コイツのドジで屋敷その物が潰れて無くなる可能性があるっすからね。

 

 

 

「むぅ、其れは残念です……」

 

「そんな顔すんなよメユ。

 機会があれば、今度アタシの家でお泊り会やろうぜ?――マユの奴は良く泊まりに来るから、アタシは全然かまわないからさ。」

 

「雪女のお姉ちゃんの家でお泊り会……約束だよ?」

 

「おう、約束だ。」

 

そして、約束した以上は絶対だ。

雪女さんは約束を破るのが一番嫌いだからな――でもまぁ、そう言う事なんで、今日は此れでお暇させて貰う事にしまっす!!

 

 

 

「そうか……オイ野郎共、客人を正門まで案内しろ!」

 

「「「「「「合点です、親分!!」」」」」」

 

 

 

んで、黒服の幹部に正門まで案内されて、其処から見送りまでされちまった……ハハ、此れはもう完全に西行寺組との関わりが出来たのは間違いねぇな?アタシも、お前も。

 

 

 

「ですね。」

 

「まぁ、滅多にある事じゃねぇから良いとしておこうぜ。

 そんでマユ、お前今日は如何する?家まで送る?其れともウチに泊る?」

 

「制服が置きっぱなしなので、雪女さんの所に泊る事にします。」

 

「やっぱりそう来るよな。」

 

なら、コンビニで夜食を幾つか買っていくか。

マユがお泊りするときは、夜遅くまでゲームとかやってる事が多いからな――まぁ、夜食だけじゃなく、アタシは普通に缶チューハイも買うけどな。

未成年の飲酒と喫煙はお断りします――バレなきゃいいだろバレなきゃ。

 

 

 

「流石は不良、言う事が違いますね。」

 

「褒め言葉と受け取っておくぜ。」

 

そんな訳で、マユとのお泊り会は、何時ものように深夜まで遊び倒して、一緒のベッドで寝て――翌朝、アタシはベッドから蹴り落とされてた。

マユがベッドから転げ落ちない様に壁際にしたのに、まさかアタシが蹴落とされるとは思っても居なかったぜ。

 

取り敢えず、ムカついたのでマユの頬っぺたを抓って起こしたアタシは絶対悪くねぇ。

 

そんで起きろマユ、学校行くぞ?

 

 

 

「もうそんな時間ですか……おはようございます、雪女さん。」

 

「おう、おはよう。」

 

でも、こんなやり取りも悪くねぇって思ってんだから、アタシは今の此の生活スタイルを気に入ってるのかもな――まぁ、其れなら其れで悪い事じゃねぇとは思うけどな。

 

さて、今日も良い一日になると良いな――不良的にはアウトかもだけどなこのセリフは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 




キャラクター設定



・磯辺崎源一郎
 愛雪の父親。
 その正体は、関東一派のヤクザ組織を束ねる大ヤクザ組織『磯辺崎組』の組長。
 端正な顔立ちだが、極道特有のオーラを纏っており、そんじょそこ等のチンピラなら一睨みで黙らす事が出来る、覇道の侠客――なのだが、娘と妻には頭が上がらない。


・磯辺崎汐
 愛雪の母親にして、『磯辺崎組』の現姐。
 和服の似合う日本美人だが、その美貌の奥にはヤクザ組織の姐の迫力が秘められている。――のだが、基本的には優しいお母さんであり、人当たりの良い奥様。



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Episode5『取り敢えず、ちょっとした日常です』

ちょっとした日常ってやつだなBy雪奈      此れもまた、大事な事かもしれませんねBy真雪


Side:雪奈

 

 

今日も今日とていい天気だ――こんな日はサボらずに授業受けてやろうって気が満々になっちまうまマッタク。――まぁ、今日は体育がある日だから、そもそもサボるなんて選択肢はねぇんだけどよ。

 

ま、今日は気持ちよく登校――する前に最近の日課を果たさねぇとな。

 

「ウィーッス!起きてっかメユ!!」

 

「おはよう、雪女のお姉ちゃん!!」

 

 

 

最近のアタシの日課、其れは登校前にスクーターでメユを迎えに行って、其のまま2ケツで学校まで送って行く事だ――アタシとしては『偶には良いか』程度の心算だったんだが、メユが思った以上に喜んだ事と、メユの親御さんに頼まれた事で日課になっちまったぜ。まぁ、悪くないがな。

 

「そんじゃあ行くぜメユ?ヘルメットはぶったか?」

 

「バッチリだよ雪女のお姉ちゃん。其れじゃあ、行ってきま~す!!」

 

「「「「「「「行ってらっしゃいませお嬢!雪女の姐さん、お嬢をよろしくお願いしやす!」」」」」」」

 

 

 

悪くはねぇが、日本全国何処を探しても、ヤクザの娘をスクーターで学校まで送って行って、しかもそのヤクザの連中から『姐さん』呼ばわりされてる女子高生なんざアタシ位なもんだろうな……否、まず間違いなくアタシ以外には存在してねぇ筈だ。

 

まぁ、ある意味ではこれもまたヤンキーとしての一つのステータスになんのかもしれねぇな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode5

『取り敢えず、ちょっとした日常です』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さてと、朝っぱらからマッポとカーチェイスって気分でもねぇから、キッチリ法定速度を守って走ってメユの学校に到着ーー!

本当なら2ケツも充分道交法違反なんだが、2ケツ程度は反則切符も安いから、余程杓子定規で真面目なマッポじゃねぇ限りは見て見ぬふりってやつなのかも知れねぇけどな。

 

「ほいよ、到着したぜメユ。」

 

「うん、いつもありがとう、雪女のお姉ちゃん。」

 

「ま、此れ位はお安い御用ってな。」

 

「マユお姉ちゃんも一緒に登校できると良いのにね?」

 

「……アタシも最初はそっちの方がお前も喜ぶと思ったんだけどよ、流石に3ケツは見逃しちゃくれねぇだろ?

 しかも同乗者の1人が、有名なヤクザ組織のお嬢さんだったなんて知れた日には、マユは兎も角アタシは速攻で連行されて事情聴取確定だ。」

 

「そんな時にはパパの名前を出せば大丈夫だと思うよ?」

 

 

 

……な、何が大丈夫なのかは敢えて聞かねぇ事にしとくぜメユ。

まぁなんだ、学校が終わって特に用事が無きゃアタシの学校の近くまで来いよ――小学校の方が先に終わるだろうし、此処からアタシの学校に着く頃にはこっちも授業終わってるだろうからさ。

マユも入れて3人で帰ろうぜ?

 

「そんで、もし可能だったらそのまま家でお泊り会すっか?

 明日は土曜で休みだから、多少夜更かししても大丈夫だろうし……自慢じゃねぇがアタシは結構対戦型のゲーム持ってるから退屈だけはしないと思うぜメユさんや?」

 

「え、お泊り行ってもいいの!?」

 

「おうよ、何時かお泊り会しようぜって言ったっきり、まだ1度もやってねぇからな。」

 

「うん、じゃあ後でパパとママに聞いてみる!」

 

 

 

そうしてくれ。

……流石に、メユの護衛として黒服何人か派遣されるとか、そう言うのは勘弁して貰いてぇけどな。……メユのお袋さんは兎も角、オヤッさんはやりかねねぇからよ。

 

ま、そんだけメユが大事って事なんだろうけどよ。

そんじゃなメユ、また後で。何時までも、銀髪青目の日本人離れしたヤンキーが小学校の正門前に居るってのは、あんまし良い事でもねぇからな。

 

 

 

「ん~~……でも、雪女のお姉ちゃんウチの学校では結構低学年を中心に人気みたいだよ?

 何度か一緒に登校してる内に、『あの人は誰』って話になって、雪女のお姉ちゃんの事を話したら、何だか皆が『凄い人だ』って思ったみたいで、其れが伝言ゲームのように学校中に伝わってね?」

 

「それ、絶対どっかで誇張された情報が混じってるよな。」

 

まさか小学生のガキに人気が出るとは思わなかった……ヤンキーがガキンチョにモテるなんてのは、アニメや漫画の世界だけかと思ってたが、どうやらそうでもねぇみたいだぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、メユを送り届けた後は少しアクセル吹かして自分の学校にだ。

 

「オラー!なにボテボテ歩いてやがんだマユ!遅刻すんぞ!!」

 

「おや、雪女さん?

 おはようございます、今日も朝から元気ですね。」

 

 

 

朝っぱらから辛気臭い顔して一日を過ごす事が出来るかってんだ。

んな事は良いから、さっさと後ろに乗れ。寝坊して遅刻したとか、カッコわりぃにも程があんぞ?……少なくとも、無遅刻はお前の数少ない取り柄でもあるんだからよ。

 

 

 

「そう言えば無遅刻でしたね?……ですが、なぜ寝坊したと分かったのでしょう?若しかしてエスパーですか?」

 

「アホたれ、その手に持った朝飯のパンで丸分かりだっつーの。

 どうせ、ギリギリまで寝腐ってて朝飯食べてる時間も無くて出て来たくせに、パン屋でドレにするか無駄に悩んでたんだろ?」

 

「素晴らしいですね、文句のつけようがないくらいに100点満点の答えです。」

 

 

 

分からいでか。

そんで、今日は行った何のパン買ったんだ?……若しかしなくても、新作だよな其れ?

 

 

 

「はい、抹茶クリームスパゲッティパン以来の新作なのですが、今回は前回以上に攻めて来たようです。

 今回の新作は、オニオングラタンタラコマヨネーズクリームコロッケデミハンバーグバーガーですね……この無駄に長い名前に、未知の魅力を感じた次第です。」

 

「微塵も感じねぇよ。」

 

色々盛り過ぎな上に、劇物はマジってねぇが個性の強い物を混ぜ合わせたせいでかな~りカオスな味になってるのは間違いねぇ……前々から思ってるが、あの店は一体どの方向を目指してるんだか謎だぜ。

まぁ、こう言う変なモノじゃないのは普通に美味いから、そっちのファンは居るんだろうけどな。

 

 

 

「此れにもコアなファンが付く予感がしますよ?」

 

「そんなモンを好き好んで買うのは、お前と同レベルの変人だけだから、その辺を頭に入れとけよ?

 時にマユ、今日ってこの間の英語の小テスト返ってくる日だけど、出来の方は如何だったんだ?……山ちゃんにしては、厳しめの問題だったと思うんだが……」

 

「さぁ、其れは返ってくるまで分かりませんね?

 自分としては、解答欄は全て埋める事が出来たので0点と言う事だけは無いと信じているのですが……まぁ、何とかなるでしょう。」

 

「お前の、その根拠のない自信が何処から来るのか不思議でならねぇよアタシは。」

 

取り敢えず、閉門まであと3分だから飛ばすぜマユ?振り落とされねぇように捕まってろよ!!

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・

 

 

 

つー事で、閉門1分前にギリギリスクーターで滑り込んで、靴履き替えたらマユを担いで教室まで全力疾走して、山ちゃんが教室に入る前に足だけ教室の中に突っ込んでギリギリセーフ。

そのままホームルームを終えて、1時限目は担任でもある山ちゃんの英語の時間で、この間の小テストが帰って来た訳なんだが……マユ、此れは流石に不味いだろ?

 

 

 

「全部埋めたのに、まさか半分も取れないとは……やりますね山寺先生。」

 

「全部埋めて30点ってのは初めて見たわ。

 まぁ、バツが付いてる所は、解答欄を埋めただけで明らかに間違ってるから仕方ねぇんだが……珍解答ベスト50に選ばれる程の解答には吃驚するしかねぇっての。」

 

一体全体どこを如何やったらそんな答えが出てくるのか聞いてみてぇモンだぜマッタク。

こんな事を言ったら何だがな、お前よりも今日日の小学生の方が遥かに英語力あんぞ!マユだって、小学3年なのにもう英語の授業が始まってるって言ってたし……下手したら小学生より下だぞお前?

 

 

 

「其れは、流石にプライドが傷つきますねぇ?……勉強を教えて貰っても宜しいですか雪女さん?」

 

「言われなくてもその心算だ……この際だから、英語だけじゃなく他の科目も見てやる!

 この分じゃ他の科目も可成り怪しいだろうし、此のままだと期末考査は炎上しかねねぇからな……赤点3個以上の生徒が居るクラスは、夏休みの半分が補習になっちまうから委員長と一緒にみっちり仕込んでやるから覚悟しろや。」

 

「このクラスから赤点が出たなど、恥じ以外の何物でもありませんので覚悟して頂きますわよ真雪さん?」

 

「……普段は反目し合っているのに、変な所で気が合いますね雪女さんと委員長さんは?」

 

 

 

利害一致って奴だな此れは。

アタシも委員長も夏休みが補習になるなんてのは御免だからな!……そんな訳だから、今日の昼休みはみっちりやるからその心算で居ろよ?

序に、今日のお泊り会でも、メユが寝たらガッツリ行くからな!!

 

 

 

「お手柔らかにお願いします。」

 

「其れは、お前の頑張り次第だぜ。」

 

まぁ、お前はやれば出来るんだから精々頑張れ――取り敢えず、お前のせいでクラス全体が夏休みの半分を失うなんて事になった日には、幾らなんでも笑えねぇからな。

 

 

 

「はぁ、善処します。」

 

「善処じゃなくて、死ぬほど頑張れよこのスットコドッコイ!!」

 

ったくコイツはホントにマッタクよぉ!

はぁ……マッタク持ってポンコツ娘と付き合うのも楽じゃないぜ……ってな事を言いながら、何だかんだで一緒居るアタシは、マユと一緒じゃないと面白くねぇって思ってるのかも知れないけどな。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:愛雪

 

 

今日の授業も終わって、雪女のお姉ちゃんとマユお姉ちゃんの学校までやって来たんだけど……流石に高校の校舎は小学校よりも遥かに大きいみたい……思わず圧倒されちゃったよ。

 

 

 

「お、もう来てたのかメユ?」

 

「お早いおつきですねメユさん。」

 

「あはは、今来た所だよ雪女のお姉ちゃん、マユお姉ちゃん。」

 

まぁ、お泊り会が楽しみで、少し気持ちが急いてたのは否定しないけどね。――パパとママにも許可を取ったから、お泊り会はOKだから。

 

 

 

「そうか……なら、お泊り会に必要なモンを買ってくぜ?

 夜更かし用の食べ物と飲み物は必須だからな――準備万端整えてこそ、楽しいお泊り会が出来るってモンだからな♪」

 

「そうなんだ……」

 

其れじゃあ、今夜のお泊り会、楽しみにしてるよ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 



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Episode6『取り敢えずお泊り会って事で♪』

お泊り会ってのも良いモンだよな?By雪奈      はい、素晴らしいですBy真雪     パジャマパーティは楽しいね♪By愛雪


Side:雪奈

 

 

お泊り会って事で、帰りのコンビニで色々と改題中な訳なんだが、取り敢えず飲み物とスナック菓子は鉄板だよな?――晩飯は別として、夜更かしするなら、此れは欠かせないからな。

 

「メユ、遠慮しないで買えよ?」

 

「んと、其れじゃあ、これとこれ。」

 

 

 

んで、メユが籠に入れたのは、桃味の乳酸飲料とチーズ味のポテチか……可愛いなぁ本気で!!思わずお持ち帰りし高くなっちまう位だ、マジで。

――まぁ、其れは其れとして、時々コンビニってのは何処をターゲットにしてんだか分からねぇモンを発売するよな?

 

「カンブリア紀生物グミって、誰が買うんだこんなもん?」

 

「コアなファンが居るとしか言えません……と言うかマユお姉ちゃんが買ってるよ、雪女のお姉ちゃん。」

 

 

 

はぁ!?何してやがんだあのズベ公が!!

個人的な趣向に口を挟む心算はねぇが、モチっと考えて買えや!!明らかに色々拙いだろ、このグミキャンディーは!!

 

 

 

「……化石でしか知り得ない生物をグミで再現したその探求心に無限の可能性を……」

 

「微塵も感じねぇよ馬鹿野郎。」

 

「其れは残念です。」

 

 

 

と言うか、感じられる奴がレアだからな?――先ずは其れを認識するんだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode6

『取り敢えずお泊り会って事で♪』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ってな訳で、帰り道がてら色々と買った訳なんだが、不覚にも今晩のメニューを如何するか考えてなかったぜ――マユとメユ、特に喰いたいモンとかあるか?

あんまり難しいのは無理だが、アタシの範囲で出来る事なら応えるぞ?

 

 

 

「では、ハヤシライスで。」

 

「あ、私もハヤシライス食べたーい!!」

 

「OK、ハヤシライスだな。」

 

こう言っちゃなんだが、ハヤシライスはアタシの得意メニューだ……ほっぺたが落ちる位の一品を喰らわせてやるから覚悟しな!!アタシのハヤシライスは、天下無敵だからね!!

 

 

 

「何か手伝いますか雪女さん?」

 

「手伝わなくて良いから大人しくリビングでメユと一緒にアタシの部屋でゲームでもやってろ。

 出来たら持ってくからよ。」

 

「とは言いましても、何も手伝わないのは人として如何なものかと……」

 

「OK、その心構えは立派だが、お前に限っては手伝わない方が人の為になるって事を認識しような先ずは。

 食器を割る程度なら兎も角、お前に料理の手伝いなんぞさせた日にゃ、下手すりゃアタシの家が燃えて無くなるわ!調理実習で、何度お前は学校を燃やしかけたと思ってんだ!」

 

「両手の指では足りませんねぇ?」

 

「マユお姉ちゃん、其れ色々とヤバイと思う……」

 

 

 

ヤバい所じゃねーよ、ヤッベーんだよコイツの場合は。

しかも性質の悪い事に、被害を周囲に撒き散らして出来た物は、見た目は兎も角味は良いからな?……料理の出来栄えも残念な美味だぜ。

 

 

 

「お褒めに預かり光栄です。

 では、特に手出しをしないで雪女さんの料理する姿を観察する事にしましょう。」

 

「いや、だからアタシの部屋で待ってろって……」

 

「あ、でも私も雪女のお姉ちゃんが料理するところ見てみたい!!」

 

 

 

おうふ、そう来たかい。

まぁ、見てたいってんなら別に構わねぇが、大して面白い物でもねぇからな?

 

飯の方は朝タイマーセットして来たから良いとして、ハヤシソースを作らねーとな。

取り敢えず、フライパンを火にかけて、温まるまでの間に玉ねぎ2つをスライスして、フライパンが温まったらバターを2カケ入れて、溶けた所にスライス玉ねぎを入れてよく炒める。

玉ねぎがしんなりした所で、缶詰のマッシュルームを……マッシュルーム好きだから2つ投入するか。

でもって、缶詰はもう火が通ってるから、此処で一緒に牛の細切れを投入して全体に火が通るように良く炒めて、全体に火が通ったら固形コンソメを溶かしたお湯を加え、デミグラスソース、ケチャップ、そしてアタシオリジナルの隠し味として中濃ソースと醤油、ヨーグルトを加えて煮込む。

圧力なべを使うと、煮込みも短時間で出来るから便利だよな。

煮込んでる間に、余ったコンソメスープに適当な大きさに切ったベーコンとジャガイモとトマトを加えて人煮立ちさせて、煮立った所に溶き卵を加えて、これでスープも出来上がり。

そして、仕上げにペッパーミルで挽きたての黒コショウで味を調えてハヤシソースの完成だ。

あとはコイツを飯にかけて、上からサワークリームを加えりゃ雪女様特製ハヤシライスの完成だぜ!

 

 

 

「相変わらずの手際の良さですね雪女さん。」

 

「凄い包丁さばきだった……プロの料理人みたいだったよ!!」

 

「ま、やってる内に出来るようになっちまっただけだけどな。」

 

さてと、お前等が部屋で待ってるなら部屋に持ってく心算だったが、そうじゃないならリビングで喰うか。

マユ、机の引き出しからスプーン出してくれ。其れ位なら、流石にドジらねぇだろうからな。

 

 

 

「了解しました。」

 

「其れじゃあ私はお皿持って来るね?そこの戸棚に有るやつで良いんだよね?」

 

「あぁ、適当に見繕ってくれやメユ。」

 

んで、準備が出来たから……

 

 

「「「いただきます。」」」

 

 

さてと、味の方は如何だ?

 

 

 

「……おいしーーー!!

 スッゴク美味しいよ雪女のお姉ちゃん!!こんなに美味しいハヤシライスは初めて食べたかも!――其れこそ、パパが連れて行ってくれた洋食屋さんのハヤシライスよりも美味しいかもだよ!」

 

「えぇ、実に見事な味です。

 牛肉のコクのある旨味に、玉ねぎの甘さとマッシュルームの食感がアクセントとして加わり、コンソメ、デミグラス、ケチャップの基本の味と、隠し味である醤油、中濃ソース、ヨーグルトが良くマッチしています。

 そして、辛い物が苦手な私でも楽しめる程度のスパイシーさを黒コショウで演出して、サワークリームが全体の味を〆てて、素晴らしい味です。」

 

「そいつは頑張った甲斐があるぜ。

 其れとマユ、意外とお前食レポ巧いじゃねぇか?――将来は、そっち関係の仕事を探してみちゃどうだ?」

 

「そうですね、前向きに検討してみる事にします。」

 

 

 

まぁ、お前の食レポは何かとハプニングが起きそうだけどな。

取り敢えず遠慮しないで喰えよ?親父達の分も考えて可成り大目に作ってあるから、1人3杯喰っても余裕があるからよ。

 

 

 

「其れじゃあおかわり~~!!」

 

「雪女さん、私にもおかわりを下さい。」

 

「へっ、良い喰いっぷりじゃねぇか?其れでこそ作った甲斐があったってもんだぜ♪」

 

そう言えば、こうやって自分の家で賑やかな晩飯なんてのは随分と久しぶりな気がするな?

マユとのお泊り会の時は、大概外で済ませちまうことが多かったし、そうじゃない時は基本的に1人で飯食ってからな……久しく味わってなかった団欒ってやつだな此れは。

此れが出来たのも、偏にメユとダチになれたからかもな……マッタク、人との出会いってもんは分からねぇもんだな。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

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・・・・・・

 

・・・

 

 

 

んで、飯食った後は一休みしてから全員で風呂入って(家の風呂は無駄に広いから3人くらい余裕で入れるぜ。)、其処からはアタシの部屋でパジャマパーティの始まりだ!

コンビニで買って来たスナック菓子と飲み物開けて、ゲームで遊びまくりだぜ!

 

「オラオラ如何した!そんなんじゃアタシの永遠のチャレンジャーには勝てないぜ?」

 

「負けませんよ雪女さん、私の暗黒魔王は此処からが本番です。」

 

「私の伝説のヒーローだって負けないんだから!」

 

「ハッ!あめぇんだよ!喰らえ、真・翔龍拳!!」

 

『KO!!Wiener is EternalChallenger!』

 

『翔龍拳を破らぬ限り、お前に勝ち目はない。』

 

対戦型乱闘ゲームではアタシが圧勝し、

 

 

 

「いっくよ~~?ライトニングドリフト走行!!」

 

「ちょ、待てやメユ!なんだその超絶コーナーリングは!?」

 

「トップスピードのままの華麗なるコーナーリング……雪女さんの、バイクテクニックの更に上を行きますね。」

 

 

 

対戦型レースゲームでは、メユがアタシをも上回る超絶技巧を披露してくれて、

 

 

 

「其れでは参ります……必殺、30連鎖です。」

 

「30連鎖って……メテオおじゃまが来たーーー!!」

 

「ふえーん、これじゃあ消せないよ~~!!」

 

 

 

パズルゲームでは以外にもマユが鬼神の如き連鎖を見せて圧勝。

他にもトランプゲームとか、双六とか、ビンゴゲームとかで大層盛り上がったんだが、だいぶ夜が更けてもメユは一向に寝る気配が無いから、一緒にマユの勉強を見る事になった訳なんだが……

 

 

 

「マユお姉ちゃん、此処スペル間違ってるよ?」

 

「おや、その様ですね?」

 

 

 

いやはや、メユが確りとマユの間違いを指摘してくれるから楽だぜ。

流石に数学の方程式とかは無理だけど、英語のスペル間違い程度ならメユも分かるみたいだからな――それ以前に、小学生にスペル間違いを指摘されるマユがヤバいけどな。

 

 

 

「可成りのレアででょうか?」

 

「希少種なのは間違いねぇが、全然マッタク持って貴重でもなんでもねぇからその辺を間違えんなよ?」

 

「はい、肝に銘じておきましょう。」

 

 

 

ったく、コイツは本気で分かってるのか疑わしいが、マユは此れで良いんだと思ってる辺り、アタシも大概だぜ。――取り敢えず、赤点にならねぇように頑張らねぇとだな。

 

 

 

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・・・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・

 

 

 

んで、皮膚付けが変わる頃になって漸く3人でベットにだ。

アタシを中心に、メユが窓際でマユが床側だ――此れなら少なくともメユが蹴り落とされる事だけはねぇからな。

 

 

 

「成程、私が床に落ちるだけだと言う事ですね?」

 

「有体に言えばな。」

 

まぁ、ベッドから落下した位じゃ大した怪我はしねぇって――そもそも、お前に蹴り落とされるから、ベッドの下にはクッション敷いてあるからな。

そんでメユ、人生初のお泊り会は如何だった?

 

 

 

「スッゴク楽しかった!

 また、やりたいくらいだよ!――私の家とか、マユお姉ちゃんの家でもね。」

 

「そうかい、そいつは良かった。」

 

にしても、マユやメユの家でのお泊り会ってのは良いかもな――ま、機械があればやってみるとすっか。

何にしても、初めてのお泊り会がメユに楽しんでもらえてよかったぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 



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Episode7『今日の不良はワサビ醤油味』

なんだこのタイトル?By雪奈      意味が分かりませんね流石に?By真雪     作者の脳みそがショートしたのかな?By愛雪


Side:雪奈

 

 

季節は夏。

衣替えも終わって、いよいよ夏本番って所だな――そんな最中、恒例となったお泊り会で、今回はメユの家に泊まる事になった訳なんだが、流石にこの家のデカさには圧倒されたぜ。

 

まぁ寝具は最高レベルの一級品が揃えられてたから寝心地は最高だったけどな。……布団は三つ敷いた筈なのに、朝起きたらマユとメユが腕に

しがみ付いてたのはもう突っ込む気にもならなかったぜ。

 

んで、顔洗って朝飯なんだが、いやはやまさか座敷でお膳てのには驚いた。

昨日の晩飯は、源一郎さんが寿司屋に連れてってくれたから外食だったんだが、普段は座敷とはな……こんな朝飯は、旅館とかじゃないと有り得ねぇって思ってたぞ。

 

 

 

「そうですね。

 まぁ、純和風のお屋敷なのでもしかしてとは思いましたが……其れでも、お膳に使われている物が、箸に至るまですべて極上の漆塗りとは驚きです。」

 

「……分かんのか?」

 

「勘です。」

 

「勘かよ!!」

 

「マユお姉ちゃんは相変わらずだね♪」

 

 

 

ホントにマッタク持ってコイツはよぉ。

しかもボケとか受け狙いじゃなくて完全に素なんだよなコイツの場合……しかも、今回に限って言えばその勘は結果的に大当たりだった。

汐さんが言うには、1セット10万円の高級品って事だったからな――アタシんちも割と裕福な方だけど、メユの家は何て言うか格が違うぜ格が。

流石、関東指定暴力団は伊達じゃねぇな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode7

『今日の不良はワサビ醤油味』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さてと、お泊り会は日曜だったから、今日は普通に学校がある訳で、朝飯食ったら登校だ。

一学期はこれ以上サボると、二学期と三学期は全くサボれなくなっちまうから、夏休みまでは真面目に登校しねぇとな――つーか、そろそろ期末考査が近いからサボると委員長がうるせぇし。

 

しかし、メユの奴が今回のお泊り会はスクーター使わないで来てくれって言ってたが何でだろうな?

 

 

 

「其れは、あれが理由ではないでしょうか雪女さん?」

 

「……は?」

 

「あ、来た来た♪」

 

 

 

アタシ達の前に現れたのは、黒塗りのロールスロイス。如何にも『ヤクザ』って感じの車だが、コイツは一体何!?

まさかと思うがメユ……

 

 

「うん、今日は此れで学校に行こうかなーって♪

 いっつも雪女のお姉ちゃんにスクーターで送って貰ってるから、偶には私がと思ったの。」

 

「そいつは心遣いありがとよ……しかし、ロールスロイスとは驚かされたぜ。」

 

「もしかしたら、真っ黒なベンツやフェラーリまであったりするかもしれませんね。」

 

「あるよ?」

 

「あるのかオイ!!」

 

何つーか、昨日のお泊り会から驚かされてばっかだなメユんちには。

昨日の寿司屋は、磯野崎組の系列って事だったし、風呂は檜造りでめっちゃ広いし、寝具から家具、食器に至るまで超高級品で、極め付けに高級外車を複数所持してると来たからな。

 

まぁ、いいか。

こんな高級車に乗る機会は滅多にないから満喫させて貰うぜ。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

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・・・・・・・・・・・・

 

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・・・・・・

 

・・・

 

 

 

んで、無事に登校した訳だが、黒塗りのロールスロイスで登校した事からめっちゃ注目されちまったなうん。

そのせいで『雪女はヤクザの知り合いがいる』って噂が流れてるみてぇだが、全く持って嘘じゃねぇから否定する事も出来ねぇな――磯野崎組の幹部の何人からは『雪女の姐さん』って呼ばれてるし。

 

 

 

「雪女さん、ヤクザに知り合いがいると言うのは本当ですか?」

 

「おー、本当だぜ委員長。

 つーか、もっと言うなら前にオメーがアタシがカツアゲしたって勘違いしたガキンチョがヤクザの娘でな、そいつとは現在とっても仲が良いから其の流れでヤクザとも知り合いだ。」

 

「序に言うと私もですね。」

 

「や、ヤクザの娘さんに手を出したんですか貴女は!?

 コホン……アレは私の早とちりでしたので今更何も言いませんが――そのヤクザと言うのは、その大丈夫なんでしょうか?世間的には、あまり良いイメージがあるモノではありませんが……」

 

 

 

ん~~、大丈夫だろ?

メユの親父さんは本物の任侠モンって感じで、実際の堅気の人間には一切手を出さねぇし、それどころか麻薬の密売とかやってる暴力団を率先して叩き潰してる、言わば『正義のヤクザ』って感じだからな。

 

 

 

「正義のヤクザ……なんか、矛盾を感じますわね?」

 

「だろうな、アタシも言っててそう思った。」

 

まぁ、ヤクザだからって悪人じゃねぇって事だ。

アタシだって不良やってるけど『悪』ではねぇからな?――まぁ、未成年の分際で飲酒喫煙上等な時点で大分アウトだとは思うけどよ。

 

 

 

「大幅にアウトですよ雪女さん!

 と言うか普通に教室でタバコ吸わないでいただけます!?」

 

「あ~、悪い悪い、分煙は基本だったな。」

 

「そう言う事ではありませんわ!!」

 

「一本吸ってみっか?」

 

「吸いません!!」

 

「今日も今日とて、見事なやり取りですね雪女さんと委員長は。」

 

 

 

まぁ、何時もの事だろマユ?

アタシと委員長は立場的に絶対に慣れ合う事はねぇが、だからと言って口も利かねぇほど仲が悪いって訳でもねぇからな――まぁ、アレだ典型的な不良と委員長の関係ってやつだ。

 

 

 

「普段は反目しつつも、意見が合ったその時は強靭、無敵、最強と言うやつですね、分かります。

 と言う事は、委員長さんは実は雪女さんと仲良くしたいのに、委員長と言う立場から素直に慣れなくてキツク当たってしまうツンデレさんと言う事でしょうか?」

 

「なんだ、そうだったのか委員長?」

 

「違いますわ!!

 と言うか、誰がツンデレですか誰が!!雪女さんのような不良と仲良くなんて、おぞましい事を言わないで下さい西行寺さん!!」

 

「そうですか、これはまた見事なツンデレですね。」

 

「ですから違いますわ!!」

 

 

 

アタシ以上にマユと委員長のやり取りは見てて面白れぇな?

だけど、2人ともそろそろ席に戻った方が良いんじゃねぇか?今日の一限目は生活指導の田辺が担当してる社会だからな――田辺が入って来た時に席についてなかったら拳骨喰らっちまうぞ?

 

 

 

「体罰反対。」

 

「言うだけ無駄ですよ西行寺さん。

 田辺先生は、昔気質の熱血先生ですので、生徒指導の一環として拳骨位は普通ですから――それでも、体罰問題が起きないのは偏に田辺先生の人柄かも知れませんがね。」

 

 

 

アイツは、熱いと言うより暑苦しいけどな。

そんじゃまぁ、真面目に授業を受けるとしますか!

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・

 

 

 

んでもって、今日も一日無事に過ごして放課後――今日は家庭科も体育も科学の授業もなかったから結構楽だったぜ……マユのフォローをするのは結構大変だからな。

 

 

 

「はぁ何時もお世話になってます。」

 

「本気でそう思ってるなら、少しはアタシのフォローが無くても良いようになってくれや……正直、お前のフォローばっかりしてたらアタシの身が持たねぇからな。」

 

「善処します。」

 

 

 

そうしてくれ、期待はしてねぇけどよ。

それはさておき、今日は何して帰るかな?

メユを迎えに行ってそのままゲーセンもアリだしカラオケもアリだ――商店街のコロッケ買って公園で満喫するのも悪くねぇ。ホント放課後の過ごし方ってのは色々有るな。

 

 

 

――ブオォォォン!バリバリバリィ!!

 

 

 

と思って矢先に物凄い爆音がして、バイクが十台ほど入って来たな?

其れだけなら未だしも、バイクに乗って来た連中はどう見たって普通の奴じゃねぇ――ドレッドヘアーで両腕に入れ墨をしてる奴が普通な筈がねぇからな。

コイツ等、何モンだ?

 

 

 

「俺を退学にし腐ったクソ教頭出てこいや!!

 退学にしてくれた礼をしに来たぜオイ!!」

 

 

 

コイツ等、お礼参りに来たのかよ!!今時お礼参りなんて流行らねぇぞオイ!!

なんて事を言って聞く輩じゃねぇよな此れは……放課後を満喫しようと思ってた矢先に、全く持って面倒な事が起きてくれたもんだぜ――!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 



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Episode8『不良とヤンキーと金属バット』

今回のタイトルは前回よりはマシか?By雪奈      まぁ、内容を考えれば間違いではないかとBy真雪


Side:雪奈

 

 

此れから下校って時に、時代錯誤の馬鹿野郎が現れたみたいだな――今時お礼参りなんて流行らねぇっての……なんて事を言った所で聞く連中だとは思えねぇけどよ。

てかよ、お礼参りが時代錯誤なのは当然として、連中の格好も如何なんだアレ?

教頭が如何の言ってた、リーダー格と思われる奴は、ジーパンにタンクトップ、両腕に派手に入れ墨して鼻ピンのドレッドヘアーで顎には髭。

他のメンバーもアフロヘア―で口元をバンダナで隠してたり、ターバンにグラサン、ライダージャケットに髑髏模様のヘルメットetc……頭悪いにも程がアンだろアイツ等。

 

 

 

「えぇ、頭がぱっぱらぱーなのは間違いないでしょうね。」

 

「……オメーにそう言われちゃ、色々とお終いだぜ。」

 

「いえ、其れ程でも。」

 

「だから、褒めてねーっつーの。」

 

アイツ等が本当に教頭だけが目当てなら如何でも良い。

つーか、体育教師や生活指導が何とか対処するだろうからな――だけど、若しも一般生徒に被害が出る様なら話は別だ。

 

ってか、既にコイツ等に怯えてる女子もいるしな……仕方ねぇ、正義の味方ってガラじゃねぇが、少しばかりお話ししに行くとしますかねぇ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode8

『不良とヤンキーと金属バット』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「雪女さん、何者ですか彼等は?」

 

 

 

っと、連中と話し付けに行こうと思った所で委員長登場か。

アイツ等はだな、見たまんまの不良……そして多分この学校に在籍してたと思われる。少なくともリーダーらしきドレッドヘアーの入れ墨大男は。

何か退学にされた事に逆恨みして、退学を進言したらしい教頭にお礼参りに来たらしいぜ?

 

 

 

「お礼参りって、一体何時の時代ですか其れ?」

 

「昭和か、平成一桁だろうな。」

 

「こう言っては何ですけれど、同じ不良でも貴女とは雲泥の差があるモノなのですね……」

 

「確かにアタシは不良だけど、あぁ言う馬鹿共と一緒にすんなよ。

 授業はサボる、飲酒喫煙上等、喧嘩も常習犯だけど、少なくとも善良な一般生徒に迷惑かける様な事だけはしてねぇからな?授業サボった代償を喰らうのはアタシ自身だしな。」

 

「其れはまぁ、そうですが。

 其れで、貴女は彼等に何をする心算だったのでしょうか?」

 

 

 

あん?

あ~~……まぁ、何だ、不良同士なら話が通じる部分もあるんじゃないかと思ってよ?取り敢えずお引き取り願えねぇかとお願いしようかと。

もっと言うなら、生徒が何やらやってるとなれば教師陣が対処に出てくるんじゃねぇかなと思ってな……まぁ、口で言っても聞かねぇ場合は、実力行使で退散して貰う事になるけどよ。

 

 

 

「貴女と言う人は……ですが、今回は其れが正解でしょうね。

 ですが雪女さん、実力行使をする場合はガードして良いので先ずは相手に攻撃させてください。そうすれば正当防衛が成り立ちますので。

 流石に一般生徒に被害が出ては大事ですので、乱闘になっても今回は目を瞑ります――風紀委員や生活指導の先生にも、正当防衛を主張しておきましょう。」

 

「へっ、珍しく協力的だな委員長?」

 

「貴女の為ではありません、一般生徒の安全の為です。」

 

「……此れはまた、見事なツンデレ具合ですね。」

 

「だから、ツンデレではないと言っているでしょう西行寺さん!!」

 

 

 

マユ、オメェが居ると如何にもしまらねぇな……まぁ、堅くならなくて良いけどよ。

取り敢えずマユと委員長は、一般生徒に被害が出ねぇように安全な場所に誘導しといてくれ――実力行使が必要になった場合は、相手の数が多いから、アタシも凶器使っての大立ち回りをしねぇとだからな。

 

 

 

「凶器って、何を使う心算ですか?」

 

「其れは見てのお楽しみだ。」

 

そんじゃ行ってくるぜ。

 

 

 

取り敢えずは普通に話しかけてみっか。

なぁ、この学校に何か用かドレッドヘアーの兄ちゃん?

 

 

 

「あぁ?誰だテメェ?」

 

「名乗る程のモノじゃない。って言うか、この学校の生徒だよ。見れば分かるだろ?」

 

「この学校の生徒か……オイ、教頭の野郎は何処にいる?」

 

「教頭二人居るんだけどどっちよ?」

 

「眼鏡のハゲの方だ!」

 

 

 

眼鏡のハゲ……バーコード教頭の方か。

多分職員室に居ると思うけど、教頭に何か用かよ?こう言っちゃなんだが、如何考えても教頭にアンタみたいな知り合いが居るとは思えねぇんだけど。

 

 

 

「あの野郎は、俺を退学にしやがった……其れが気にらねぇ!」

 

「否、退学になるのは相応の理由があったんじゃねぇのか?――アンタ、何をしたんだよ?」

 

「大した事はしてねぇ。

 他校の生徒と喧嘩したり、自販機ぶっ壊して中の金盗んだ序に商品かっぱらったり、商店街で万引き、後は適当な女を路地裏に連れ込んでレ○プとかだ。」

 

「思いっきりアウトだ馬鹿野郎。」

 

他校の生徒との喧嘩は未だしも、それ以外は完全に犯罪じゃねぇか。

そりゃ、退学にもなるぜ……ってかよ、そんだけの事をして退学になったのを逆恨みしてお礼参りに来るとか、アンタ少し頭おかしいんじゃねぇのか?……あぁ、テメェの下事の重大さも理解してねぇんだからおかしいに決まってるか。

 

その分だと、テメェ教頭だけじゃなくて一般生徒にも手を出す心算だったな?……主に女子に。

 

 

 

「勘が良いじゃねぇか……あぁ、その通りだ。

 教頭と体育教師と生活指導をシバキ倒して、奴等の目の前で女教師と女子生徒を犯してやる心算だ!!」

 

「はぁ……やっぱりかよ。

 ……舐めた事言ってんじゃねぇぞ、このクズ野郎。」

 

「あ?」

 

 

 

テメェが教頭だけにお礼参りするってんなら好きにすりゃいいが、全く無関係な奴等を巻き込むってんなら看過出来る事じゃねぇ。

アタシも不良だから偉そうな事を言う心算はないがな、不良やるのは勝手だが、一般人に迷惑かけてんじゃねぇこのクソ野郎が!!

 

 

 

「メスガキが偉そうに……なら、まずテメェからやってやるよ。」

 

 

 

殴りかかって来たが、遅いな。

お前の攻撃位なら、見てからでもガードが間に合うぜ。

 

 

 

――ガキィィン!!

 

 

 

「咄嗟にガードしたか……だが、その腕はもう使い物にならねぇな?

 自慢じゃねぇが、俺の拳はバットを粉砕する。テメェの腕じゃ、骨がいかれちまったんじゃねぇか?」

 

「ご心配痛み入るが、生憎と罅一本入ってねぇぜ?

 バットを砕くとかぬかしてくれてたが、そのバットは余程不良品だったんだな?……そんな温い拳、アタシには通じねぇんだよ腐れドレッドが。

 そもそもにして、テメェ等如きチンカス風情がアタシに勝てると思ってんのか?

 この天下無敵の不良である、雪女様によぉ?」

 

「テメェが雪女だと!?」

 

 

 

そう、アタシが雪女だ。

ハッキリ言わせて貰うが、20人程度でアタシに勝てると思うなよ?テメェ等みたいなハナクソ如き、何人集まろうとアタシの敵じゃねぇからな。

 

 

 

――ズル!!

 

 

 

「!?」

 

「でもってお前、偉そうな事言ってる割に皮被りかよ……オエ、気持ちわりぃ。

 こんな粗末なモノで、ウチの学校の女子をやる目的があったってのか?……テメェみたいのはな、家でB級のAVでも見てるのがお似合いだぜ租チン野郎。」

 

「て、テメェ……如何やら、俺のバタフライで切り裂かれてぇみたいだな!!」

 

 

 

おぉっと、キレて凶器出して来やがったな?

バタフライナイフとは中々良い得物だが、アタシに限っては大した事はねぇな……こっちにはバタフライをも上回る凶器があるんでな!!

 

 

 

――ガッ!

 

――スルスルスル

 

 

 

これぞ不良が装備できる最強の凶器、金属バットだ!!

しかもコイツはアルミで出来た安モンじゃなくて、高校野球の強豪校でも使われてるレベルの代物で、しかもツチノコバットだから攻撃力もめっちゃ高いぜ?

分かり易く言うなら、この金属バットを装備したアタシの物理攻撃力は255だ。

 

 

 

「それ以前に、何処から其れ取り出しやがった!」

 

「背中の凶器入れからだ馬鹿野郎。」

 

お喋りは此処までにしようぜ?

来いよ、中途半端なクソ共が――本当の不良が如何言うものかアタシが直々にレクチャーしてやるからよ!

 

 

 

「メスガキが……調子に乗ってんじゃねぇぞこら!!」

 

「ハッ、格下相手に余裕こいて何が悪いんだよ!!」

 

キレて襲い掛かって来たドレッドヘアーを蹴り上げで顎をぶち抜いて、更に蹴り上げた足でそのまま踵落としをブチかまして、体勢が崩れた所でネックハンキングをかまして、そのままネックハンキングドライバー一閃!!

頸動脈を圧迫された上で後頭部から地面にたたきつけられたドレッドヘアーは此れで戦闘不能だぜ――意識が吹っ飛んでなくても、頸動脈を圧迫された状態で後頭部を強打したら、しばらくは真面に動けないからな。

 

だが、リーダーを倒してハイ終わりって訳じゃないだろ?――来いよクソ共、徹底的に相手になってやるぜ。

 

 

 

「こ、このメスガキがぁ!調子こいてんじゃねぇぞコラァ!!」

 

「よ、よくもリーダーを!!許さねぇ!!」

 

「お、おま、おま、お前は俺達が叩きのめしてやる!!」

 

「ちょっと強いからって調子に乗るなよ?……数に勝てると思うなよ!!」

 

 

 

おぉ、おぉ、威勢がいいね?

その威勢のよさは嫌いじゃねぇが、テメェ等みたいなハンパモンじゃ、金属バットを装備したアタシに勝つ事は出来ねぇよ――テメェ等の戦闘力を仮に1万とした場合、アタシの戦闘力は53万だからな。

 

 

 

「お前、何処の宇宙の帝王だ!?」

 

「好きなんだよ宇宙の帝王。」

 

まぁ、そんな訳だからアタシと戦うってんなら骨の一本や二本は持ってかれると思えよ?

お前等みたいな馬鹿は嫌いじゃないんだが、一般生徒に手を出す心算だってんなら、アタシも黙ってられねぇからな……あんましアタシを怒らせんなよ?

アタシを怒らせたら、マジで死を見るぜテメェ等。

 

其れは兎も角、テメェ等はこの学校にとって害悪でしかないから駆逐させて貰うぜ?――覚悟するんだな。

雪女の異名がどれ程の物か、テメェ等の魂に刻み込んでやるぜ!!Come on!Get Serious!!(来いよ、マジでやろうぜ!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 



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Episode9『馬鹿と不良とヤクザの幹部と』

乱闘にヤクザがログインしましたBy雪奈      其れは、とても楽しそうですねBy真雪


Side:雪奈

 

 

「雪女だと?

 上等だよ、穴だらけにしてやんぜ!このジャーク様の連続ダーツでよぉ!!」

 

「誰を穴だらけにするって?……効くかよ、そんなヘタレ技!!」

 

 

 

――カキィィィィン!!

 

 

 

「ば、馬鹿な……俺のダーツを、金属バットの一振りで叩き落しただと!?」

 

 

 

何を驚いてやがる……言っただろ、アタシは天下無敵に不良である雪女だって――テメェ等みたいなハナクソなんぞ、アタシの足元にも及ばねぇんだよやられ専門の雑魚共が。

 

まぁ、個人的な事を言わせて貰うなら、テメェ等みたいな馬鹿も嫌いじゃねぇんだが、善良な一般市民に危害を加えるってんなら話は別だぜ。

特にテメェ等は、ウチの学校の女子にも手を出す心算で居たんだ……正直、如何考えても許せねぇんだわ。

 

ツー訳で、今日のアタシをあんまりキレさせんなよ?

正直言って、テメェ等の出現に、相当にドタマに来てんだアタシは――あんましアタシをキレさせっとなぁ、死ぃ見んぞ、あぁ?……其れでも構わねぇって根性の有る奴はかかってこいや。

雪女の力、骨の髄まで叩き込んでやるぜ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode9

『馬鹿と不良とヤクザの幹部と』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょ、調子に乗ってんじゃねぇぞメスガキが!

 テメェなんぞ、この俺様の二刀流バタフライで細切れに――」

 

「るせぇ馬鹿。」

 

 

 

――ガスゥ!!

 

 

 

「ピギャ!?」

 

 

 

予想以上の回復力で驚いたが、テメェなんぞはアタシの敵じゃねぇんだよ入れ墨ドレッド――そもそもにして、テメェみたいな租チン野郎がアタシに挑む事自体が大間違いだけどよ!!

んで、二刀流のバタフライでアタシを細切れにするんだっけ?――其れはもう無理だよな?自慢のバタフライは、アタシの金属バットで叩き折られてるんだからな。

加えて、アタシの蹴り上げを顎に喰らったんだ……真面に立つ事だって出来ないだろマジで?

 

 

 

「クソ……バケモンかテメェ!

 幾ら凶器持ってるとは言え、此れだけの数を相手にたった一人で立ち回るとか普通に有り得ねぇだろ!!ベルトスクロールアクションの主人公でもあるまいし!!」

 

「そうだな、アタシは不良だしな。

 だがよ、忠告したはずだぜ?アタシとお前等じゃ戦闘力に圧倒的な差が有るってよぉ?――其れなのに、こうして戦う事を選んだんだ、痛い思いをする事位は覚悟してんだろ?」

 

「舐めんじゃねぇ、メスガキがぁ!!」

 

 

 

――ガッ!!

 

 

 

ってぇ……後ろから殴りやがったなこの野郎?

しかも今のは、チェーンか?……ゲッ、血が出てるし……ヤッベーな、血の染みって落ちねぇんだよなぁ?……こりゃクリーニング代も弁償して貰わねぇとだぜ。

 

 

 

「ち、チェーンで殴られて如何して平気なんだよ!?」

 

「平気じゃねぇ、頭は割れたし、スッゴク痛いぜ?

 だけどなぁ、喧嘩するなら痛い思いするのは当然の事だ――だからなぁ、痛みなんてのは気合で如何とでもなんだよ、此の三流以下の生ごみ野郎!

 コンポストの中にでも入って肥料になってろ!!」

 

んで、チェーン野郎の腹に金属バットでの突きを喰らわした後に、飛び回し蹴り叩き込んでKO!……此れで大体半分って所だな?

よぉ、如何するお前等?

見ての通りアタシは手負いだが、其れでもテメェ等に負ける事だけは絶対にねぇ……寧ろ血と一緒にアドレナリンが出まくってるからな?

多分、流血した今のアタシの方がさっきよりもずっと強いぞ?

 

だが、其れだけに此れまで以上に手加減は出来ねぇ……此れから戦う奴は、骨の一本や二本は覚悟して貰うぜ?――骨じゃなくとも、最低でも前歯を全て失う覚悟位しとけや。

 

 

 

「こ、コイツ……女のくせになんて恐ろしいガンを飛ばしやがる――!!」

 

「血で赤く染め上げられた銀髪と、血濡れで笑う顔はまるで悪魔だぜ……」

 

 

 

ハッ、この程度でビビってんのかよ……ったく、トンだファッション不良共だぜ。

アウトローやるってんなら、この程度の事でビビってんじゃねぇぞ?――むしろ、おっかねぇ相手だからこそ向かってく位の事はしてみやがれってんだ半端モン共が!!

 

 

 

「そうだな、アウトローをやるならば其れ位の覚悟を決めろ。

 そして、己以上のアウトローに喧嘩を売った場合、負けた時には『死』が待ってると知れ。」

 

「あん?誰だよ……って、ひぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」

 

 

 

……うん、お前の気持ちは分からなくもないぞ?

行き成り声を掛けられたと思って振り向いたら、顔面傷跡だらけのグラサン+スキンヘッドの黒スーツがいたら悲鳴を上げたくなるってモンだからな。

 

ってか、アンタ確かメユの所の幹部だよな?鮫口つったっけか?

いや、其れは其れとして何でアンタが此処に居るんだよ?……こう言っちゃなんだが、この学校はヤクザお断りだぜ?ヤクザOKな学校があるかは知らねぇけどな。

 

 

 

「磯野崎組若頭の、鮫口銀次郎、覚えていてくれて光栄です雪女の姐さん。

 お嬢が、姐さん方と放課後を楽しみたいってんで車を回したんですが、着いてみりゃ姐さんが悪になり切れねぇ半端モンを相手に、金属バット片手に大立ち回りを演じてるじゃねぇですか?

 其れだけなら良かったんですが、チェーンで頭を割られたのにお嬢が怒ってですね?俺に、連中を懲らしめて来るように言った訳です。」

 

「成程、そう来たか……だが、そう言う事ならコイツ等に確りと教えてやらなきゃならねぇよな?

 本物のアウトローの怖さってやつをよぉ?」

 

「お嬢に命令されたのもそうだが、雪女の姐さんに上等働いてくれた事にはキッチリと落とし前を付けさせて貰うぜ坊主共……まぁ、精々中途半端な覚悟でアウトローの世界に足を突っ込んじまった事を後悔すんだな……」

 

 

 

如何やらメユが言ったかららしいが、其処からはアタシと鮫口のオッサンによる蹂躙をも越えた圧倒的な殲滅戦だったな。

アタシは当然として、鮫口のオッサンも顔の傷跡が示す程の修羅場を潜って来たヤクザだから、中途半端な不良如きが敵う相手じゃないからな――ぶっちゃけアタシの金属バットが振るわれ、鮫口のオッサンの拳が繰り出される度に、馬鹿共は次々と地面とキスしてたからな。

 

3分が経った頃には、残りは後一人にまでなってたぜ。

 

「さて、テメェで最後だ……大人しく往生しろや!!」

 

「ワルはワルらしく、散る時は覚悟を決めろ!!」

 

「ひいぃぃぃぃぃ!!?」

 

 

 

――バキィ!!

 

――ガスゥ!!

 

 

 

そしてその一人も、アタシのホームラン打法と、鮫口のオッサンの拳で完全KO!!――ったく、あくびが出る位の喧嘩だったぜ……まぁ、アンタの参戦は有り難かったけどな。

 

 

 

「姐さんが傷つけられた上に、お嬢の命令にまで反してはイカンでしょう?……ま、ヤクザの義理の通し方だと思ってくだせぇ。」

 

「アンタ『漢』だな。」

 

取り敢えずお礼参りに来た馬鹿共は鎮圧したけど、それで『はい、終わり』って訳には行かねぇし、流石のアタシも頭の傷は治療しねぇとだ……縫うなんて事態じゃないだろうが、流石に止血しないとだからな。

取り敢えず先ずは保健室に――

 

 

 

「くおらぁ!貴様等一体何をしている!!!」

 

 

 

って、漸くやって来やがったか生活指導の田辺以下、屈強体育教師共が……ったく、おっせーんだよ!!

テメェ等がさっさと出て来てさえすれば、アタシが此処までの大立ち回りをする必要は無かったんだぜ?対応が遅れたなんてのは、言い訳にもならねぇよ。

 

 

如何やら、クソッタレ共をKOして『はい、お終い』って事にはならなさそうだな……ったく、面倒事ってのは続くもんだぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 




キャラクター設定



鮫口銀次郎
・『磯野崎組』の大幹部にして若頭――万が一組長に何かあって、新たな組長が必要な場合な場合には彼が組み長代行を行う事になっている。
 顔は傷だらけだが、此れは戦いに於いて、相手に決して背を向ける事が無かった事の証である。


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Episode10『ヤンキーと取り調べ』

事情聴取か……だるいなBy雪奈      まあ、仕方ありませんねBy真雪


Side:雪奈

 

 

取り敢えず、お礼参りに来た馬鹿共を退けたんだが、アタシはチェーンで頭をかち割られちまったから絶賛保健室で治療中……頭を縫うなんて事にはならねぇだろうな?

 

 

 

「其れは大丈夫よ。

 大分派手に血を流したみたいだけど、傷そのものは浅いし、ガーゼと包帯をしていればそれほど時間がかからずに直るわ――傷跡が残るか

 も知れないけど、其れも髪の毛で隠れるから大丈夫よ。」

 

「なら安心したぜ。」

 

頭を縫うなんて事になったら、其処からは毛が生えて来ないから一部剥げになっちまうからな。

取り敢えず怪我の方は大した事は無かったんだが……此れから待ってるのは先公の事情聴取か――ハッキリ言って憂鬱だぜ。

 

山ちゃんはアタシの味方だけど、大概の教師はアタシを敵視してっから、其れを考えると最低でも停学は免れねぇかもな。

 

 

 

「いえ、そうはさせません。

 今回に限っては貴女は正しい事をしたのですから、処分されると言うのは不当な扱いだわ――なので、誠心誠意弁護させて貰いますよ。」

 

「委員長……期待してるぜ。」

 

さてと、どうなる事かねぇ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode10

『ヤンキーと取り調べ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

っつー訳で、保健室での手当てが終わったアタシは生徒指導室――じゃなくて職員室に呼び出されて此れから事情聴取って所だな……あぁ、山ちゃん以外の先公……特に生活指導の田辺は完全にアタシに敵意向けてるぜ。

まぁ、委員長も弁護してくれるみたいだから大丈夫だろうが……おい、何で居るんだマユ?其れとメユと鮫口のオッサンも!!

 

 

 

「何となく居た方が良いかと思いまして。」

 

「鮫口さん行かせたのは私だしね?」

 

「まぁ、事情を聞きたいって事なんで仕方なく。

 其れと姐さん、如何か自分の事は気安く『銀ちゃん』とでも呼んでくだせぇや。」

 

「何なんだかマッタクよぉ……つーか、アンタ『銀ちゃん』って面じゃねぇだろ?――だが、其れが望みだってんなら、アタシは此れからアンタの事を『銀ちゃん』と呼ぶ事にする!」

 

「光栄ですぜ、雪女の姐さん。」

 

 

 

さてと、其れで何を聞きてぇ訳よアンタ等は?

見ての通り、アタシはお礼参りに来た馬鹿共を説得しようとしたけど、殴られたんで正当防衛として反撃しただけだぜ?……序に言うと、怪我したのはアタシだけで他の生徒には被害出してねぇんだから呼び出される意味が分からねぇんすけどねぇ?

 

 

 

「早乙女……そもそも喧嘩が大問題だと言っておるんだ!!

 お前と言う奴は、言っても言っても喧嘩三昧から卒業する気が全くない……しかも今回は校内での喧嘩沙汰と来ている!!それが、此の学校にとって、ドレだけの不名誉か理解しているのか!!」

 

「お言葉ですが田辺先生、学校の名誉とは生徒の安全よりも優先されるモノなのでしょうか?

 もしも雪女さんが彼等の対処をしなかった場合、学園の生徒――特に女子生徒に被害が出ていた可能性は否定できませんし、教頭先生にも被害が出ていたでしょう。

 其れに、雪女さんが言っていたように、今回の一件は喧嘩ではなく、殴りかかって来た相手に対しての正当防衛ですよ?

 そもそもにして、貴方をはじめとする教師陣がもっと早く対処する為に動いていたのならば、雪女さんが怪我をする事も無かった筈だと愚考する次第なのですが?

 と言うか、此れ等の事を総合的に判断すれば、雪女さんの行動は寧ろこの学校の名誉を守った事になる訳で、こうして呼び出されてお説教されると言うのは不当な扱いと言わざるを得ません。

 大体にしてですねぇ、普段は己の肉体美を自慢し、学生時代は学生プロレスのチャンピオンだったと言っている体育教師の佐山先生は何をしていたんです?

 貴方ならば、不良程度は簡単に制圧できた筈ではないのですか?……貴方の言う事が本当であったとするのならば。」

 

「~~~~!!!」

 

 

 

お~、委員長の弁護で先公共が黙っちまったな?山ちゃんは口元に手を当てて笑ってるけどよ。

しっかしまぁ、相変わらず弁が立つねぇ委員長は?正論に次ぐ正論に、時には暴論とも言える理論を交えて先公共の反撃を完全封殺ってのは大したモンだぜ。

だがな委員長、佐山が学生プロレスのチャンピオンだったってのは多分ふかしだぜ?

アタシは習い事で格闘技もやってたから分かる事なんだが、佐山の筋肉はボディービルで鍛えただけのモノで、クソ力は有るかも知れねぇけど、戦う為の力は備わってねぇよ。

 

 

 

「成程、つまりは見掛け倒しと言う事ですね雪女さん?」

 

「マユ、その通りだがハッキリ言ってやるな……佐山が可哀想だ。」

 

ふ~~……あぁ、タバコが美味いな。

 

 

 

「こら雪ちゃん、タバコは身体に悪いよ?」

 

「分かっちゃいるけどやめらんね~~。ってか、突っ込む所が微妙に間違ってる気がするのはアタシだけか山ちゃんや?」

 

「えぇい、教師の前で堂々と煙草を吸うんじゃない!!」

 

「あんだよ田辺、アンタも吸うか?」

 

「吸わぬわ馬鹿者!!」

 

 

 

そうかい。

銀ちゃん、アンタは如何だ?

 

 

 

「有り難く頂きやす雪女の姐さん。

 ……さてと先生方、アンタ等の言い分は分からないでもないが、アウトローの世界に身を置く俺としちゃあ、其処の委員長の嬢ちゃんも言ってたが、雪女の姐さんのやった事は、賞賛されこそすれ、否定されるもんじゃねぇでしょう?

 確かに校内での喧嘩沙汰ってのは問題かも知れねぇが、なんで其処で『お礼参りに来た馬鹿共を片付けてくれた』『喧嘩した当人以外の生徒に怪我はなかった』と、其れで良しと出来ねぇんですかい?」

 

「雪女のお姉ちゃんは、絶対に間違った事をしてない……其れなのに、罰を与えるって言う感じなのは納得できないよ。」

 

「雪女さんの行動は、何も間違っていません――寧ろ生徒の安全を守った彼女に対して停学などの処分を行ったとあっては、其れこそ我が校の名に傷が付きますよ?」

 

「でしょうね。

 まぁ、不良グループのボス格に、行き成りズルパンかましたのには驚きましたが……」

 

 

 

――ヒュゥゥゥゥ……

 

 

 

銀ちゃんとメユと委員長が良い感じに話を持って行ってくれたところで、マユが要らん事を言って空気が死んだ!!――うん、空気が死んだだけじゃなくて全員がフリーズしたな此れ。

マユ、余計な事言ってんじゃねぇぞ!!

 

 

 

「おや?言っておいた方が良いと思ったのですが……因みに、リーダー格のナニは如何程だったのでしょうか?」

 

「お前なぁ……女子がそんなの聞くなっての!!

 まぁ、敢えて答えるとするなら、クッソキタねぇ真正の皮被りで、5cmにも満たねぇ粗チン野郎だったと言っておくぜ……ったく、あんな粗末なモンで、うちの生徒をやる心算だったってんだから驚きだぜ。」

 

「成程。

 つまりゴールドクラッシュ(金的)する価値もないと言う事ですね?」

 

「否、何匹かはゴールドクラッシュして野郎としての選手生命絶ってやったぜ?――金属バットで潰されたら、流石に再生は出来ねぇだろうからな……ってか、その心算でやったからよ。」

 

「まぁ、其れも正当防衛の範囲内ですから問題は有りませんよ雪女さん。」

 

 

 

っと、そう来たか委員長。

慣れ合う心算はないが、オメェは味方だと頼もしい事この上ねぇな?――不良と委員長ってのは基本的に相容れないモノだから反目する事の方が多いんだが、其れだけに結束した時は強いってもんなんだろうな。

とは言え、マユが余計な事を言った事が帳消しになる訳じゃないんだけどよ。

 

 

 

「貴様等……纏めて停学になりたいか!!」

 

「……其処までです。

 纏めて停学を独断で決めるなど、流石に越権行為ですよ田辺君。」

 

 

 

おぉっと、此処で学園長のご登場か……なんかよく分からんけど、アタシは学園長には気に入られてんだよなぁ?……孫に似てるからとか言ってたけど、まぁ悪い気分はしねぇな。

 

 

 

「確かに外部からやって来た人達と喧嘩をしたと言うのは問題かも知れませんが、我が校の生徒に被害は出ていませんし、早乙女さんも正統防衛を行っただけあり、停学にする理由は何処にもありませんよ?

 そもそもにして、我が校を守った生徒に対して罰則を科すと言うのならば、其れこそ我が校の倫理観を疑われてしまうでしょう?」

 

 

 

ハッ!まさかの学園長からの援護があるとは思わなかったぜ――流石に学園長から言われちまったら、アンタ等は何も言えねぇよな?……こう言っちゃなんだが、テメェの事で手一杯になってる先公に見る目を求めるのは、間違ってるのかもしれないけどよ。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・

 

 

 

結局、委員長の証言と、学園長の鶴の一声でアタシは無罪放免となった訳だが……悪かったな委員長、おかげで助かったぜ。

 

 

 

「此れ位の事は当然よ雪女さん。――何より、不当な罪でと言うのは余りにも納得できる事ではありませんでしたので。」

 

「テメェの正義に従ったって事か。」

 

クックック……良いねぇ委員長?

此れまでは反目しあって来たけど、アンタは最高だぜ!!――アンタと一緒のクラスで良かったって、今はじめて思う事が出来たよ。

 

其れは其れとして、もうこんな時間か……途中でラーメンでも食べてくとすっか♪

 

 

 

「全面的に賛成です雪女さん。」

 

「ラーメン大好き~~~!」

 

「今回は自分も一緒に行かせて貰います。」

 

 

 

おっし、そうと決まればラーメン屋に一直線だぜ!!

最悪の場合は退学も覚悟してたんだから、そうならなかった事への祝いって事で、今日はアタシが全額負担させて貰うぜ?――ま、精々楽しむとしようぜ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 



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Episode11『ヤンキーと夏休み、其の壱』

シングルがダブルになるの良いとして、ダブルがトリプルってのは…By雪奈      下手したら、お腹壊しますねBy真雪


Side:雪奈

 

 

あっちぃ……まぁ、夏だから当然の事なのかも知れないけど、此の暑さは有り得ねぇだろ流石に――って言うか熊谷で最高気温40度って幾ら何でもキチガイ過ぎんぜ……人間を蒸し焼きにする心算かオイ。

 

猛暑厳しい季節だが、アタシは現在夏休みの真っただ中だ――期末考査は、アタシと委員長の指導もあってか、マユが赤点を回避した事で補習を回避する事が出来たからな。

 

其れは其れとして、暑いからって一日中冷房の効いた部屋でゴロゴロしてるのもどうかと思うから、少し出掛けてみっか。

そう言えば、今日は地区の夏祭りもあった筈だから、夕方にはそっちにも顔を出して見るのもいいかもな。

 

取り敢えず街に繰り出してみるか――思わぬ出会いがあるかも知れないからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode11

『ヤンキーと夏休み、其の壱』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、街に繰り出した訳なんだが、行き成り見知った顔とエンカウントしちまったな?まぁ、夏休みって事を考えればある事だったかもだが。

よう、メユ?こんな所で会うとは奇遇だな――見た所、ダチ公と一緒みたいだが、午前中は思いっきり遊んできた感じか?真面目に遊ばないとそんないい感じの日焼けはしないだろうからな。

 

 

 

「あは、流石だね雪女のお姉ちゃん……お姉ちゃんの言う通り、午前中はプールで思い切り遊んで来たよ。」

 

「やっぱりそうだったか。」

 

だが、家に閉じこもりがちなガキ共が多いこのご時世に、外で思い切り遊ぶ事が出来るってのは大事な事だぜ――うん、実に大したモンだ。

メユのダチ公達も良い感じの小麦色の肌だからな。

 

 

 

「えっと、メユちゃん、この銀髪のお姉さん誰?」

 

「キヌちゃん、この人が前に話した雪女のお姉ちゃんだよ。」

 

「えぇ、この人が!?」

 

「ウィーッス、ガキンチョ共。アタシが雪女こと早乙女雪奈だ。初めましてだな。」

 

「は、初めまして。中西絹江です!」

 

「御園一華(いちか)です。」

 

「篝美咲でーす♪」

 

「二片・トリッシュ・伊織。宜しくお願いします。」

 

 

 

キヌにイッカにミサにイオリンだな。

 

 

 

「イオリンですか、そう呼ばれたのは初めてです……が、ちょっと気に入りました。」

 

「気に入って貰えたんなら付けた甲斐があったってもんだぜ。」

 

しっかしまぁ、改めてみるとホント気持ちの良い位に健康的に焼けてるなぁお前等?

正直ちょっと羨ましいぜ?アタシは其処まで綺麗に焼けないからなぁ?精々表面がちょびっと茶色くなる程度だからな……まぁ、時代錯誤のガングロになろうとは思わねぇけどよ。

 

其れは其れとしてだ、子供らしく外で元気に遊んで健康的に日焼けしてるお前等には感心した。

夏休みの宿題ってのは当然あるんだろうが、そんなモンよりも夏休みは先ず遊ばねぇとな?――家に閉じこもってゲームばっかりってのは駄目だが、外で遊んで日焼けするってのは夏休みの正しい過ごし方だ。

そんな正しい夏休みを過ごしてるお前達に、御褒美として雪女さんがアイスを奢ってやろう。

 

 

 

「え、良いの雪女のお姉ちゃん?」

 

「おうよ。つーか、アタシも暑いからアイスでも食おうかと思ってたしな。

 其れにだ、お前等もプールで思い切り遊んで来たって事は、お前等が思ってる以上に体力が使われてる筈だから、甘い物を摂った方が良いんだよ、遠慮なんかすんな。」

 

「其れじゃあ、ゴチになります雪女さん!」

 

「ちょうどあそこにコンビに有るから、其処で?」

 

 

 

オイオイオイ、コンビニのアイスだなんてケチな事言うなよ?

駅前の『41アイスクリーム』を奢ってやるよ。ちょうど今は、夏のキャンペーン中で、キングサイズを頼むとレギュラーサイズがついてダブルになるからな。確か『真夏の甘い雪だるま』つったけかな。

取り敢えず、店に向かってレッツゴーだぜ!

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

んで、41アイスクリームに到着……いやぁ、此の暑さのせいか大繁盛だな。

取り敢えず、遠慮しないで好きなモン頼めよ?雪だるまでな。

 

 

 

「えっと、下がストロベリーで上をレモンシャーベットで。」

 

「キングがベルギーチョコ、レギュラーがキャラメルリボン!」

 

「胴体をフローズンヨーグルト、頭をブルーベリーシャーベットでお願いします。」

 

 

 

キヌとイッカとイオリンは割かし子供らしいチョイスだな?

特にイオリン、ヨーグルトとブルーベリーは相性抜群だからな、ガキンチョながらに分かってるぜお前――んで、メユは如何する?

 

 

 

「えっとね……下が宇治抹茶、上が大納言小豆で。」

 

「渋いなオイ!!」

 

いやまぁ、確かにその組み合わせは美味いし、アタシも好きだけど小学生の頼む組み合わせじゃねぇと思うんだが、其れについては如何よ?

 

 

 

「ママが趣味で茶道やってて、お茶会に時々出る事があるから、抹茶と餡子の相性の良さは知ってるの。」

 

「汐さん、そんな趣味もあったのか……まぁ似合うけどよ。」

 

そんなじゃあアタシは頭をチョコミント、胴体をキャラメルリボンストロベリーで。

 

 

 

「ありがとうございます、お会計は2000円になります。」

 

「ダブルサイズを6個頼んで2000円、安いよな。」

 

「真夏の甘い雪だるまキャンペーン中ですから♪」

 

 

 

だよな。

んで、夫々オーダーしたモノを貰って席に……しっかしまぁ、なんつーか夏だからと言われればそれまでなんだが、クッソ暑いよなぁ?地球温暖化とかのレベルじゃないだろ此れ?

 

 

 

「日本は未だ良い方だよ雪女のお姉ちゃん。

 アメリカでは日中の体感温度が53度に達したみたいだからね……普通に熱中症確実だよ。」

 

「はぁ!?体感53度って、普通に死ねるわ其れ!!」

 

「因みに、車内に牛の塊肉を置いたらどうなるか実験したら、5時間後にはこんがりとステーキになってたって。」

 

「ドンだけだオイ!!」

 

でも、確かにこの暑さだと炎天下に放置した車のボンネットで目玉焼きが出来るかもだからな……まさかとは思うが、マユの奴ぶっ倒れたりしてねぇだろうな?

アイツの事だから、熱中症対策全然しないで外出てぶっ倒れる可能性が否定できねぇんだよな……うん、心配になって来たからアイス食い終わったらマユの家に行ってみるか。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

41アイスクリームでガキンチョ共と別れたアタシは、マユの家に来た訳なんだが……

 

「熱中症でぶっ倒れてるんじゃないかと思ったが、心配するだけ無駄だったみてぇだな……このクソ暑いのに、何してんだオメェは?」

 

「はぁ、見ての通り発掘ですが?」

 

「発掘って、オメェの家の庭は遺跡か何かかっての……」

 

「まぁ、あながち間違って居ないかも知れません。

 実は、祖父の遺品を整理していたら、この家の見取り図が出て来まして、丁度今掘っている所にバツ印が付いていたので此れは何かあると思って掘ってみる事にしたのですよ。」

 

 

 

さよか。

だけどよマユ、お前の爺さんがどんな人だったかは知らないが、そのバツ印の場所に何かを埋めたとは限らねぇだろ?若しかしたら、爺さんが既に何かを発掘して、その場所を忘れない為にバツ印を付けたかもしれねぇ訳だしな。

 

 

 

「いえ、祖父はそんな事をするような人ではありませんでした――兎に角、自分の成果を記録に残さない人でしたので、此のバツ印が祖父の発掘の跡では無いのですよ。

 逆に、人を驚かせたりするのは大好きだったので、此のバツ印には絶対なにか埋まってる筈なのです。」

 

「成程、変人は遺伝だったんだなオメェは。」

 

「褒め言葉と……」

 

「褒めてねぇよ?」

 

「そうですか、残念です。」

 

 

 

相変わらず微妙にずれてるなマユは……まぁ、其れと付き合ってるアタシも大概だとは思うけどよ。

 

んで、発掘する事20分!出て来たのは……何だこれ?

 

 

 

「如何やら祖父のコレクションの様ですね?

 先ずはエントリーナンバー1、『明日の天気は』を延々と繰り返して予報に行かない天気予報人形。」

 

「ただ単純に壊れてるんじゃねぇのか其れ?」

 

「エントリーナンバー2、明らかに一度剥がされた跡のある『大魔王封印』のお札が張られた信楽焼の壺。」

 

「オメェの家、呪われたりしねぇよな?」

 

「エントリーナンバー3、何処をどう見ても融合事故を起こしたとか思えない、羽の生えた人面犬のような何かの木像。」

 

「最早、訳分からねぇな。」

 

ったくほとんどガラクタじゃねぇか……お前の爺さんは、一体何を思ってこんなモンを地中に、しかも御丁寧に土に浸食されないようにステンレスの箱に入れて保存してたんだ?

お宝鑑定番組に出しても、1000円行けばいい所だろ此れ等は!!

 

 

 

「因みに、生前に出場した事があったのですが、その時は番組史上最低額の10円を叩き出しました。」

 

「其れはある意味スゲェわ。」

 

「ですが、祖父にとっては此れ等は紛れもなく宝物だった筈なのですから、其処に価値を付ける事自体がナンセンスなのかも知れません。

 第3者が何を言おうと、祖父にとっては価値のあるモノだったのですから。」

 

「其れは、確かにそうかもな。」

 

ったく、普段はぼ~っとして、何を考えてるのか分からねぇが、時々核心を突いた事を言うんだよなマユは。

時にマユ、お前今日の夕方何か予定有るか?

 

 

 

「いえ、特に予定はありませんが?」

 

「なら良、夕方からはメユも誘って夏祭りに行かねぇか?――ってか、夏休みに夏祭りは外せない、だろ?」

 

「良いですね、その提案乗らせて頂きます。」

 

「なら、決まりだな♪」

 

夏のイベントとして夏祭りは外せないからな。

夏祭りと言えば浴衣が正装なんだろうが、生憎とアタシは持ってねぇから、不良ファッション夏バージョンで出る事になるだろうけどよ。

だが、一代ヤクザ組織のメユは、きっといい浴衣を来てくるんだろうな……楽しみだ。――夏祭りの始まりが待ち遠しくなって来たな此れは!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

キャラクター設定

 

 

 

・中西絹江

真雪のクラスメイトで友人。愛称は『キヌ』。

真面目な性格で、真雪のクラスの級長を務めている。

 

 

・御園一華

真雪の友人の一人、雪奈が呼んだ愛称は『イッカ』。

歳の割に落ち着いた話し方が特徴と言えば特徴。

 

 

・篝美咲

真雪の友人の一人。愛称は『ミサ』。

底抜けに明るく、ムードメイカー的な存在になっている。

 

 

・二片・トリッシュ・伊織

真雪のクラスメイトで友人。雪奈からは『イオリン』と呼ばれている。

 



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Episode12『ヤンキーと夏休み、其の弐~夏祭り~』

夏祭りは定番だよな?By雪奈      たこ焼き、焼きそば、ソーセージ……By真雪     マユお姉ちゃん、食べ物ばっかだね…・・・By愛雪


Side:雪奈

 

 

マユの所で奇妙な発掘に立ち会ってから数時間後、メユに呼び出されて磯野崎組の家に来た訳なんだが……何だってアタシ等は浴衣に着替えてんだろうな?

 

 

 

「来た途端に汐さんに連れて来られて浴衣の着付けをされたみたいですねぇ……此の早業、恐るべきです。」

 

「だよな……」

 

まぁ、この浴衣は可成りの上物だってのはアタシでも分かるし、祭りに浴衣は定番だから外す事は出来ねぇからな――なら、この浴衣で夏祭りに繰り出すとすっか?

御丁寧に下駄も用意してくれたみたいだからな!!

 

 

 

「そうですね、楽しみましょう。」

 

「夏祭りに向けて、レッツゴー!!」

 

 

 

そんじゃまぁ、夏祭りを楽しむとすっか。

ある意味で、夏祭りは夏休みの最大のイベントとも言えるからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode12

『ヤンキーと夏休み、其の弐~夏祭り~』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そういう訳で夏祭りに繰り出した訳なんだが……いやはや思った以上に賑わってるなぁ?――屋台の数もハンパないし、ガチで盛り上がってるみたいだな。

さてと、取り敢えず何処から回る?

 

 

 

「先ずは腹ごしらえで。」

 

「発掘作業のせいで腹ペコです。」

 

「……そういやマユ、お前何時から発掘作業してたんだ?」

 

「はぁ、朝ごはんを食べた後ずっとでしょうか?」

 

「……昼飯は?」

 

「言われてみると食べた記憶がありませんねぇ?

 脱水症状にならないように、クーラーボックスに大量のスポーツ飲料を確保して、其れは飲んでいましたが、昼食は食べていませんでした。

 成程、お腹も減る訳ですね。」

 

 

 

馬鹿かオメーは!!

脱水症状やら熱中症にならねぇように水分と塩分摂ってたのは間違ってねぇが、発掘作業の為のエネルギー確保しろこのスットコドッコイ!!

ったく、さっさと飯食いに行くぞ!!

 

「取り敢えず、屋台の定番の焼きそば、タコ焼き、ソーセージって所か?

 後は食後のデザートとしてかき氷やチョコバナナって感じか――あ、綿あめとかも良いかも知れないぜ。」

 

「色々有るから迷っちゃうけどね。

 ん?マユお姉ちゃん、如何したの?」

 

「いえ、あそこに少々そそられるお店が……」

 

 

 

――【元祖ブルーカレー!白いライスと蒼いカレーがベストマッチ!粉砕!玉砕!!大喝采!!!】

 

 

 

明らかに怪しいモンにそそられてんじゃねぇ!

つーか良いのかあの屋台!?目の所を黒線で消してるとは言え、アレは何処をどう見ても某有名ゲーム漫画に出てくる社長じゃねぇかよ!!

兎に角、アレは絶対ダメだ!青は食いモンに使う色じゃねぇ!精々かき氷のブルーハワイ位だ許されんのは!!

 

 

 

「おや、残念です。」

 

「オメーはトコトン残念だよなぁ……見てくれは美人なのによぉ。

 まぁ、良いか。おいメユ、お前は何が喰いたい?」

 

「え~っとね……アレが良い!」

 

 

 

ジャンボ串焼きか。

良いねぇ、祭りの初めにガッツリ肉食ってスタミナ補充ってな!ってか、炭火で焼かれた肉の脂が焦げる臭いってのは食欲中枢にダイレクトアタックして来るから、そそられないのが嘘だよな。

しかし、結構メニューが豊富だな?

牛カルビ、サーロイン、牛タン、鶏もも、鶏ハラミ、鶏皮、豚バラ、カシラ、白モツ、レバー、そんでもってウルトラジャイアントフランク(全長38㎝)。

他は兎も角、こんなバカでかいソーセージ頼む奴いるのか?……いや、近くに居るな。

 

「メユは何にする?」

 

「んとね、牛タンとカシラを塩で!」

 

「おぉっと、2本とはガッツリ行くじゃねぇか?

 そんじゃあ兄ちゃん、牛タンとカシラ、カルビと鶏ハラミを塩で頼むわ。」

 

「では、私はウルトラジャイアントフランクを。」

 

 

 

マユ、ヤッパリ頼んだか。

まぁ、デカさを考慮して其の1本だけにしたのは褒めるべき事だと思うけどよ。

 

さて、焼き立ての熱々だ!いっただきまーす!!

 

 

 

「いただきまーす♪」

 

「いただきまーす。」

 

 

 

おぉ、良い食いっぷりだなメユ?

しかし、タレじゃなくて塩で頼むとは結構通だな?

 

 

 

「パパがね、『タレか塩か選べる場合は先ず塩で頼むのが基本だ。そこで塩だれではなく、天然塩を使用しているのなら肉質が良い証拠』だって言ってたから。」

 

「成程、そいつは真理だ。」

 

「天然塩は素材のごまかしが効きませんからね。」

 

 

 

其れを考えると、この屋台は可成り良い素材を使ってんだよなぁ……って、よく見りゃ出してんのは商店街の肉屋じゃねぇか。

其れなら塩での提供が出来るのも納得ってもんだぜ。

 

さてと、祭りはまだまだ始まったばかりだからガンガン行こうぜ!!

 

 

 

 

――【たこ焼き屋】

 

 

 

「揚げタコ焼きと言うのは、微妙に矛盾したネーミングだと思うのですが……」

 

「安心しろマユ、カップ焼きそばよりは矛盾してねぇから。」

 

「カップ焼きそばは、焼いてないからねぇ?」

 

 

 

そう言うこった。

揚げタコ焼きの場合は、多めの油を使って『揚げ焼き』に近い状態で作るから、『揚げタコ焼き』って名称は実は其れ程矛盾した名前でもねぇしな。

取り敢えず、揚げタコを考えた奴は天才かも知れないぜ。

カラッと上がった表面ととろける様な中身とマヨネーズの相性は抜群だからな。

 

 

 

 

――【かき氷屋】

 

 

 

かき氷と言えば、色とりどりのシロップが特徴だな。

アタシはレモン、メユはイチゴミルクなんだが……おいマユ、見るからに怪しい其のシロップは一体何だ?

 

 

 

「ドリアンですが?」

 

「何頼んでんだテメーは!?」

 

そもそも何を置いてやがんだこの店は!!

それ以前にドリアン味のかき氷シロップが存在してる事に驚きだってーの!!ぜってー、売れてねぇよな其れ……まぁ、マユの変人っぷりは今に始まった事じゃねぇから突っ込むだけ無駄か。

 

 

 

「変人ですか……褒め言葉ですね?」

 

「だから、褒めてねぇっての!!」

 

「マユお姉ちゃんって、少しずれてるよね。」

 

 

 

メユ、コイツの場合は少しじゃねぇ、大幅にずれてるって言うんだ……まぁ、悪い奴じゃねぇから良いけどよ。

 

 

 

 

――【金魚すくい】

 

 

 

なぁ、メユ……金魚すくいってのは大抵救えなくて、おっちゃんが1匹サービスしてくれるもんだよな?

 

 

 

「大抵の場合はそうだと思うよ雪女のお姉ちゃん。」

 

「だよな。」

 

だが、マユの奴に限っては其れに当て嵌まらねぇみたいだな。

次から次へと金魚をお椀に掬ってるからなぁ……ユーフォ―キャッチャーだけじゃなく、『何かを取る』事に関しては、マユは天才的な才能があるのかも知れねぇな。

まぁ、結局は買いきれないって事で、アタシとマユとメユで1匹ずつ持ち帰るにとどまったけどな。

しかし、アタシが持ってくことになった金魚……ピンクの金魚ってのは初めて見たが、突然変異主なのかもな。

 

 

 

 

――【Etc……祭りの馬鹿共】

 

 

 

女だけで歩いてりゃ、ナンパもされる訳なんだが、今し方ナンパしてきた野郎共は、誰がどう見ても神社の裏手に連れ込んでヤッちまう気満々だったから、取り敢えずボコってやったぜ。

てかよ、声かける相手間違えたな?この雪女さんに手を出そうとした事を後悔すんだな。

つーか、それ以前にメユに手を出したら確実にテメー等死んでたからな?

 

 

 

「そのロリッ娘が、何故に?」

 

「メユはなぁ、モノホンのヤクザの組長の一人娘だぜ?

 其れに手を出したとなったら、ドラム缶に詰め込まれて東京湾直行は避けられねぇだろ?……アタシにボコられた位で済んでよかったな。」

 

「や、ヤクザの親分の娘!!……マジスンマセンでしたぁ!!」

 

 

 

分かれば宜しい。

まぁ、兆に一つでもアタシがやられたその時は、陰ながらメユを護衛してる銀ちゃんを始めとした磯野崎組の幹部達が何とかしたと思うけどな。

 

 

 

「時にマユお姉ちゃん、雪女のお姉ちゃんは何処から金属バットを取り出したんだろう?」

 

「愛雪さん、其れは聞いちゃいけない事です。」

 

 

 

まぁ、浴衣だろうとなんだろうとアタシの背中からは某青色猫型ロボットのポケットにも負けない位の凶器が出てくっからな。

取り敢えずテメェ等、今回はフルボッコで済ませてやるが、次に同じ事してる所に出くわしたらその時は……容赦なくゴッドハンド・ゴールド・クラッシャーするからな?

 

 

 

「「「「「「「「「はいぃぃぃぃ!!」」」」」」」」」」

 

 

 

こんだけ脅しときゃ、二度と馬鹿な事はしねぇだろうな……やったらやったで潰すだけだけどよ。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・

 

 

 

んで、其の後も屋台を回りまくって楽しんだぜ。

お面屋では、アタシが某マスクドライダー、マユが何代目かも分からない光の国の銀色の宇宙人、メユが全国的に有名な黄色い電気ネズミのお面を買って頭に引っ掛けて、射的ではメユが持ち弾分の景品をゲットして、ハンマーゴングでアタシが最高点叩き出して……マジで楽しませて貰ったぜ。

 

そして、祭りはいよいよ大目玉の花火大会に!

地方の祭りとしては、可成り多い1万発を上げるのは相当なモンだ――ってな訳で、アタシの秘密の場所へご案内だ。

マユとメユだけじゃなくて、屋台巡りの最中にバッタリ会った委員長もな。

 

 

 

「此処は神社の裏山ですよね?……此処が、花火の絶好のポイントなのですか雪女さん?」

 

「まぁな。」

 

此処なら遮るモノは何にもねぇし、余計な明かりも無いから花火が一番綺麗に見えんだよ委員長。

ガキの頃に偶然見つけたんだけど、依頼此処はアタシの花火の特等席になってんだ――マユ以外の奴を招待するのはメユと委員長が初めて何だ、有難く思えよ……って、アタシが偉そうに言う事でもないけどな。

 

 

 

――ひゅ~~~……ドン!!

 

 

 

っと、始まったみてぇだな?

此処から見る花火は如何よ、メユ、委員長?

 

 

 

「凄い……とっても綺麗に見える!!」

 

「此れは確かに絶景ですね……折角なので、写真に収めてSNSにアップしておきましょう。」

 

 

 

如何やら気に入ってくれたみたいで良かったぜ。

此処はアタシのお気に入りの場所だが、アタシだけが知ってるってのは少し勿体なかったからな……此処の良さが分かったってんなら、連れて来た甲斐があったってモンだぜ。

 

また来年もとか思った辺り、マユとメユだけじゃなく、委員長の事も案外気に入ってるのかも知れねぇなアタシは。

取り敢えず、今年の夏祭りは今までで一番楽しかったってのは間違いねぇな。――まぁ、祭りが終わって浴衣を返そうかと思ったら、汐さんにこの浴衣はあげるって言われたのには驚いたけどな。

 

流石は大ヤクザの姐さん、スケールがデカいと実感させられたぜ……あの人にだけは勝てる気がしないぜ。――まぁ、取り敢えず、今年の夏祭りは最高だったぜ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 



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Episode13『ヤンキーと夏休み、其の参~海水浴~』

海水浴も外せないぜ!By雪奈      波乗りでもしましょうか?By真雪     マユお姉ちゃんは止めた方が良いと思うな……By愛雪


Side:雪奈

 

 

夏と言えば海だ。

異論はあるかも知れねぇが、これに関しての異論は全力で無視する。っつーかそもそも受け付ける気が毛頭ねぇ。――そう思う位に、夏休みの海はデフォだ。

お前もそう思うだろマユ?

 

 

 

「否定はしませんが……ですが、ヤクザが営業してるレジャービーチで海水浴と言うのは中々出来る体験ではないと思いますが。」

 

「まぁ、普通は有り得ねぇわな。」

 

そもそもにして、ヤクザと知り合いの女子高生なんざ、日本広しと言えどもアタシ以外には存在してねぇだろうからな――存在してたらしてたで驚きだけどな。

 

 

 

「ですね。

 其れは其れとして、その水着良く似合ってますよ雪女さん。黒の紐パンビキニとは、だいぶ攻めたと思いますけど。」

 

「今年は思い切ってな――前々から興味はあったんだけど、ちょいと気恥ずかしくてよ。」

 

「成程、分かります。」

 

 

 

嘘こけ、お前に一般人の感覚が理解出来るとは到底思えねぇからな――まぁ、其れがお前の個性だと言われたらそれ以上は何も言えねぇんだけどよ。

まぁ、滅多に訪れる事の出来ないレジャービーチなんだ、思い切り楽しむ事にしようぜ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode13

ヤンキーと夏休み、其の参~海水浴~』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかしまぁ、まさか此処が磯野崎組の関連企業が運営してるレジャービーチだったとは驚きだったぜ。――よく見りゃ、見た事のある顔がチラホラ見えるしな。

ビーチの監視員って事なんだろうが、トランクスタイプの海パンにアロハシャツって組み合わせは如何かと思うぜ銀ちゃんよ。

 

 

 

「あーー!雪女のお姉ちゃんとマユお姉ちゃんだーーー!!」

 

「よう、メユ。やっぱ居たのか。」

 

「御機嫌ようメユさん。」

 

 

 

此処って、お前んとこの関連企業が運営してんだな?今日は友達と一緒か?

 

 

 

「うぅん、今日はママとパパと組の皆と海に遊びに来たんだ。

 スイカとか花火とかも用意して、海で目いっぱい遊ぶ予定なんだよ♪」

 

「スイカは兎も角として、最近は海で花火とか禁止じゃなかったっけか?」

 

「行政が管理するビーチでは駄目ですが、会社が保有する土地であれば良いのではないでしょうか?

 利用客に関しても、運営会社がOKしているのなら問題は無いでしょうし……まぁ、流石にビーチで竹輪のようにぶっとい爆竹を破裂させるのはNGだと思いますが。」

 

 

 

マユ、其処までぶっといと其れもう爆竹じゃなくてダイナマイトだわ。つーか、そもそもそんな馬鹿デカい爆竹が存在して堪るかってんだ!

運営会社がOK出してんなら確かに問題は無いかも知れないな。

 

 

 

「うん、OKしてるから。

 但し、ごみの持ち帰りは絶対だよ?もしも、ゴミを散らかしたまま帰ったりしたら……『とっても怖い事になる』ってパパが言ってたよ。」

 

「成程、其れで大体分かったぜ。」

 

となると、此のビーチに限っては低俗なナンパってのもねぇだろうな。

もしもそんな事をしたら、銀ちゃんを始めとした磯野崎組のおっかねぇ幹部の方々に地獄を見せられちまうだろうからなぁ……下手したら、更に男としての選手生命を永遠に失うかもだしな。

 

さてと、ここで会ったのも何かの縁だ。一緒に遊ばねぇか?

 

 

 

「あは♪実は私もそう言おうと思ってたの。」

 

「おや、以心伝心ですか?成程、雪女さんとメユさんは言葉にしなくても同じ思いを抱いていたと言う事ですか……愛ですね。」

 

「訳分からねぇ事言ってんじゃねぇよオメェは……」

 

取り敢えずだ、海に来たんだから何は無くとも泳ごうぜ?

ネットで調べた情報だと、ここって遠浅のビーチだから波打ち際から結構離れても足が着く場所があるみたいだしな。――ただしマユ、オメェは浮き輪着用で行けよ?

オメェの運動神経だと海水でも沈みそうだからな。

 

 

 

「失礼な。海でなら私でも浮けますよ……泳げないだけです。」

 

「其れが問題だって言ってんだよ此のズベ公が!

 幾ら海水に浮く事が出来ても泳げなきゃ意味ねぇだろ!浮き輪に捕まってりゃ、取り敢えず溺れる事だけはねぇ……ナンボ足が着く場所があるとは言っても、オメェは其れ位しねぇと危険なんだよ!」

 

「危険な女ですか……何やらとてもカッコいい響きがします。」

 

「何かカッコいい響きにしてんじゃねぇ、このポンコツ娘!!」

 

「あはは、相変わらず絶好調だねマユお姉ちゃん。」

 

「はい、絶好調の様です。今の私なら何でも出来る気がします。」

 

 

 

アホたれ、んなモンは幻想だ!!

ったく、取り敢えず浮き輪は持って来てあるから、此れ膨らまして使えよマユ?夏休み中に海水浴中に溺れて死んだとか、マジ洒落にならねぇからな。

 

 

 

「洒落にならないのならばマジなのでしょうか?」

 

「いや、そう言う意味じゃねぇよ。」

 

何つーか、メユの言う通り絶好調だなお前……此れも夏休みの謎テンションなのかも知れねぇな。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・

 

 

 

一通り海で泳いだ後は、源一郎さんと汐さんも合流して、海の家で一休みだ。

メユが思った以上に泳げた事にも驚いたが、比較的浅めの海にも関わらずいろんな魚が居たのにも驚いたぜ――まぁ、何だって浅瀬の珊瑚に馬鹿デカいタコが住み着いてたのかは謎だけど。

 

 

 

「あのタコは、あの珊瑚を守っている主であると思います。」

 

「そりゃねえだろって言いてぇが、今回ばっかりは微妙に否定できないぜマユ。」

 

さてと、海の家で一休みだが、同時に昼飯もなんだよな。

泳いで腹が減ったから、アタシはラーメンとカレーとソーセージ、其れからコーラをLサイズでだな。

 

 

 

「私は、ホットサンドイッチとオレンジジュース♪」

 

「海の家の定番、おでんで行きますか。

 時に今更ですが、何故海の家には夏なのに、ラーメンやおでんと言った温かいメニューがあるのでしょう?夏場と言う事を考えれば、このチョイスは微妙に間違っている気がしなくも無いのですが……」

 

 

 

ん~~、詳しい事はアタシも知らねぇが、一説には『海に入って冷えた体を温める為』って事らしいぜ?

確かに真夏とは言え、水に入れば如何したって体温は低下するし、入っていた時間が長ければ長い程低下するもんだ――其の低下した体

温を元に戻すには体の中から温めるのが手っ取り早いって事だと思う。多分。

 

 

 

「成程。

 其れを踏まえると、カレーがあると言うのは、温かさに加えてカレーに使われているスパイスの温熱効果で、低下した体温をより効率よく元に戻す為だと言う事ですね?」

 

「おぉ、其れは確かにあるかもな!!――ってか、アタシ的にはお前がその可能性に至った事に驚きだわ!!」

 

「マユお姉ちゃんすごーい!!」

 

「此れが私の実力です。」

 

 

 

いや、其れは無い。

今回は、適当に言った事が偶々的を射ただけだからな?こう言っちゃなんだが、オメェの場合は口にした事の9割は大体常識や定説からは大きく外れてるからな?

 

 

 

「人とは違う……私には若しかしたら、天才的な芸術の力が?」

 

「ある訳ねぇだろ!美術『1』が何言ってやがるってんだ!!」

 

「私のハイセンスを理解出来ないんですよ、美術の担当教師は。」

 

「お前のセンスを理解出来る奴が居るなら、今すぐ此処に連れてきてほしいモンだぜ――世界中探して、5人も見つかれば良い方だと思うけどな。」

 

「やはり私は希少種ですね。」

 

 

 

テメェで言ってりゃ世話ねぇけどな。

さて、飯食ったら、午後も目いっぱい遊ぶとしようぜ!!遊びのネタは幾らでもあるからな!!

 

 

 

 

――【ビーチバレー】

 

 

午後は先ずはビーチバレー。

マユは出来ねぇから審判を務めてたんだが、メユに対しては可成り甘めのジャッジをしてたな――つーか、メユが放ったスパイクは基本イン判定だったからな。

 

アタシは銀ちゃんと組んで割と余裕だ。

 

 

 

「行きますぜ、雪女の姐さん!!」

 

「ナイストスだぜ銀ちゃん!!」

 

銀ちゃんが絶妙なトスを上げてくれるから、破壊力抜群のスパイクを相手陣営に叩き込む事が出来るからな……ちょいとばかしクレーターを作る結果になったけどな。

 

だが、それ以上に汐さんのスパイクはガチでヤバい……アタシのクレーターの3倍のを作ったからな。

取り敢えず、汐さんに逆らったらダメだな絶対。

 

 

 

 

――【クルーザーで沖まで出て釣り】

 

 

釣りは中々の釣果だったな。

大物こそなかったが、鯛にカタクチイワシ十数匹とエビが何匹かって感じだ。マユ、メユ、お前等は如何だ?

 

 

 

「えへへ、見て雪女のお姉ちゃん!此れ凄いでしょう?」

 

「コイツは驚いたぜ……まさか此処まで立派なカツオを釣り上げるとはな。」

 

全長60cm近く……コイツは可成り理の大物だ!しかもかなり肥えてるから、刺身にしたら相当に美味いのは間違いねぇ!アタシが釣った魚を後で船盛にしても良いかもな。

で、オメェは何か釣れたかマユ?

 

 

 

「釣れたと言えば釣れましたが……雪女さん、これは一体何でしょうか?」

 

「マユ、何釣りあげてんだよオメェは!!」

 

マユが吊り上げたのは全長3メートルはある超巨大なカジキマグロ……こんなのがこの海に居たって事に驚きだが、其れを一本釣りしたマユに驚くべきだよな。

ユーフォ―キャッチャーにしろヨーヨー釣りにしろ、コイツは間違い無く何かを『釣る』事に関しては天才的な才能が有るのは間違いないぜ。

 

 

 

 

とまぁ、こんな感じで海を満喫した訳何だが、まさか晩飯に浜辺でのバーベキューが用意してあるとは思わなかったぜ。

源一郎さんが用意してくれた肉も凄く美味かったが、マユが吊り上げたカジキマグロの大トロのレアステーキはマジで絶品だった!個人的な好みかもしれねぇが、ホンマグロの大トロ以上だったぜ!!

 

 

んで、バーベキューの後は花火をやったんだが……両手に花火もって、口に花火を可能な限り加えて『怪奇・花火怪人』って何がしたいんだか分からねぇなマユは?

まぁ、其れとこうして付き合ってるアタシもアタシだが。

何にしても、今日が夏の思い出の一ページに追加されたのは間違いないぜ!!――そして、源一郎さんと一緒に飲んだ、カチンカチンに冷えたビールは絶品だったぜ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 



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Episode14『ヤンキーと夏休み、其の肆~不良娘の一日~』

不良は夏でも喧嘩上等だ!!By雪奈      其れは如何かと思いますが、否定はできませんねBy委員長


Side:雪奈

 

 

季節は8月に入って、更に暑さが厳しくなって来た……ぶっちゃけ、日中だけじゃなく夜間でもクーラー入れないと熱中症になっちまうレベルだからな。

まぁ、アタシはその程度でくたばるような軟な身体じゃねぇし、この程度でくたばったら不良はやってられねぇんだ。

 

「テメェ等、アタシを雪女と知って喧嘩しようってのか?なら、骨の一本くらいは覚悟しろよな?」

 

「数を相手に勝てるか!!

 こっちは20人も居るんだ!幾らテメェが強くたってフルボッコにしてやんよ!!」

 

 

 

暑かろうが寒かろうが、不良にとってケンカを避ける事は出来ねぇモンらしい。

ったく、クソ暑い中人様に迷惑かけてんじゃねぇよ此のズベ公共が!……って、言って聞くならやらねぇか。

まぁ、お前等も此の炎天下ご苦労様って所だが、アタシと出会っちまった事が運の尽きだな?――高々20人程度で、アタシを潰せると思ってる事自体が大きな間違いだけどよ!

 

 

 

――スルスルスル……ジャキィィィン!!

 

 

 

取り敢えず、此の金属バットの頑固な汚れになりたい奴からかかって来いや!死なない程度に手加減はしてやるから、遠慮せずにかかって来やがれってんだ!!

あぁ、間違っても逃げられると思うんじゃねぇぞ?雪女と喧嘩した奴は、撃滅されるって決まってるんだからな!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode14

『ヤンキーと夏休み、其の肆~不良娘の一日~』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

んで、喧嘩が始まって10分後には馬鹿共を完全撃滅!!

女子高生が金属バット一本で、不良20人を撃滅したってのは、申請すればギネス記録に認定されるかもだぜ……申請する心算はマッタクないけどよ。

 

「ぷはぁ……喧嘩に勝った後の冷たいサイダーは格別だな。」

 

んで、喧嘩に勝った後はやっぱり炭酸飲料だな。

メロンソーダとかオレンジソーダも良かったんだが、今の気分はシンプルに何のフレーバーも入ってない普通のサイダーだぜ。うん、美味い。

さてと、ぶっ倒した奴等の処遇だが……取り敢えず全員の顔写真と、此のフルボッコにされた様はスマホで撮っとくか。んで、序にメモを……

 

 

 

『テメェ等の顔と、アタシにフルボッコにされた情けない様は写真に収めた。

 次に今日みたいな事しやがったその時は、京以上にボッコボコにした上でテメェ等の写真をネットに拡散させるからその心算で居ろよ。』

 

 

 

うっし、これで良し!

流石にテメェ等の顔と情けない姿がネットに晒されると言われたらそうそう馬鹿な事も出来ねぇだろ?……名前と出身校に関しても、必要なら銀ちゃん辺りに頼めば調べてくれるだろうしな。

まぁなんだ、不良やるのは勝手だが、人様に迷惑をかけずに健全に不良をやれよ~~。

 

って、健全な不良ってのも矛盾した話だぜ。

にしても暇だよなぁ?マユは家族で親父さんの実家に帰省しちまってるし、メユはこれまた家族で海外旅行だからな。――流石に家族団欒の時間は邪魔したくねぇから同行は辞退させて貰った訳だが、こんなに暇になるなら有り難く付いて行かせて貰えばよかったぜ。

一応メユの家には銀ちゃんをはじめとした磯野崎組の組員が組みを守ってるらしいが、ヤクザと一緒に昼間っから賭博ってのも何か違う気がすっからな。

 

そう言えば、家族団欒と言えばアタシんちは家族でどっかに出掛けたとかそういう思いでってあんましねぇな?ガキの頃に旅行に連れてって貰った記憶はあるが、在れって確か社員旅行にくっついて行っただけだから家族旅行とは違うし、最近は家族で出かけるなんて事は滅多になくなっちまったからな……両親共働きで、序に大企業の重役だから仕方ねぇのかも知れないけどよ。

取り敢えず暇だからゲーセンにでも……

 

 

 

――バコォォォォォォン!!

 

 

 

いってぇ!!

何だこりゃ……サッカーボール?

 

 

 

「あ、こんな所まで飛んでったのかよ?銀髪の姉ちゃん、そのボール俺達の何だけど返して貰って良いか?」

 

「そのユニフォームはこの辺のサッカーの……って事はテメェ中坊か。

 お前等……このボール今し方アタシにぶち当たったぜ?練習するのは構わねぇが、もうちっと周りに気を配るべきなんじゃねぇかオイ?」

 

「他のグラウンドは使われてて、この広場位しか練習に使える場所がないんだから仕方ないだろ?其れよりボール返してくれよ。」

 

 

 

……どうにも今日日の中防は礼儀ってモノを知らねぇらしいな?

人様にボールぶつけといて、其れについては何もなくてボールを返せと来たか……其れを言う前に、先ずはボールをぶつけた事に対して『ゴメンナサイ』ってのが常識だろ!!

ふざけてっとエッグアイ(火のついたタバコを白目の部分にジュ)喰らわすぞコラァ!!

 

 

 

「ひぃぃぃぃぃ!!す、スンませんでしたぁ!!」

 

「宜しい。

 練習熱心なのは結構だがよ、グラウンドと違って広場にはテメェ等以外の人間も居るって事を忘れんじゃねぇぞ?――幾ら巧くなっても、人様に迷惑をかけてるようじゃ、アスリートとしては二流だからな。」

 

「「「「「………」」」」」

 

「分かったなら返事位しろや。」

 

「「「「「ウッス……」」」」」

 

「声が小せぇ!!」

 

「「「「「ウッス!!」」」」」

 

 

 

其れで良いぜ。ま、人様に迷惑をかけないように練習頑張れよ。

さてと改めてゲーセンに――と思ったんだが、また嫌なモンを見つけちまったなぁ?

 

 

 

「ねぇ彼女、可愛いじゃん?俺達と遊ばない?」

 

「見た所結構暇してたよね?

 君みたいな美少女が暇を持て余してるなんてもったいない事この上ないぜ……折角の夏なんだから、一夏のアバンチュールってのも良いと思わない?」

 

「俺達と一緒に遊ぶとお得だよぉ?遊ぶお金は全部俺達が出してあげるからさ。」

 

 

 

軽薄そうな3人組によるナンパ現場に出くわすとはな。

金髪の鼻ピン野郎と、金髪ドレッドヘアーの色黒グラサンと、赤モヒカンで右眉に三連ピアスと来たか……ナンパする前に先ずはテメェの見てくれを見直して来やがれだぜ。

テメェ等みたいな奴と遊ぼうと思う女が居たら、そいつは余程脳ミソの皺がねぇか脳内お花畑のノーテンキ女子でしかねぇよ。

しかも、今回は声かけた相手が悪過ぎだろ。

 

 

 

「申し訳ありませんがお断りします。

 最大限無礼を承知で言わせて頂きますと、貴方方の様な下賤に付き合う気は毛頭ありませんので――そもそもにして、馬鹿は馬鹿でも貴方達の様なつまらない馬鹿は疲れますので。」

 

 

 

声かけた相手は委員長だからな。

しかしまぁ、言うなぁ委員長?――流石は、嘗て教師陣を黙らせただけの事は有るぜ。

 

 

 

「なぁ、俺達って……」

 

「もしかしなくても――」

 

「馬鹿にされた?」

 

「そう聞こえませんでしたか?言葉の選択を間違えたかしら?

 もう少し脳ミソの皺を増やしてから声を掛けるようにしてください。では、あまり暇ではないのでお暇させて貰います。」

 

「このアマ!!」

 

「あっちだ、あっちの裏の方に連れ込め!!」

 

 

 

あっちの裏の方ねぇ?

其処に連れ込んで、委員長を如何する心算だテメェ等?

 

 

 

「如何って、決まってんだろ?ひん剥いてグッチャグチャに犯して……「そうかよ、なら死ねや!」べぎゃらっぱぁ!!?」

 

 

 

モヒカン野郎の頭を掴んで、そのままコンクリートの地面にダイレクトアタックだ!!

一応手加減はしたから死んでねぇだろうが、其れでも鼻の骨折は確実だ……寧ろ頭をコンクリの地面に埋められなかっただけでも良いと思いやがれ腐れモヒカン。

 

「よぉ、委員長。馬鹿な奴等にナンパされて大変だな?」

 

「えぇ、マッタクよ雪女さん。

 其れにこの人達、私は興味が無いと言って居るのに、無理矢理路地の裏に連れ込もうとしたのよ?其れって、如何思います?」

 

「決まってんだろそんなもん……滅殺一択だぜ!!」

 

そういう訳で覚悟は出来てるだろうなカス野郎共?

委員長はアタシのダチ公――って言うよりは悪友ってやつかもだが、仲間ではあるんだ……テメェ等は無謀にも其れに手を出しちまったんだから、その分の代価は払って貰うぜオイ?

 

 

 

「メスガキが……調子に乗るなよ!!」

 

「テメェも一緒にやってやるぜ!!」

 

 

 

バタフライにコンバットナイフと来たか……だが、其れが如何したぁ!!

アタシが装備するのは模造刀!それも、アルミで作った安い奴じゃなくで、刃が付いてない事以外は全てが本物の日本刀と同じ模造刀だ!

切れ味はねぇが、鉄拵えの模造刀なら骨の一本や二本は軽く叩き折れるからな……格の違いってもんを教えてやるよ。

 

 

 

「細切れにしてやんぜ!!」

 

 

 

先ずは金髪鼻ピンが攻撃してきたが、テメェの動きなんざ止まって見えるんだよ!!

バタフライの一閃を躱して、がら空きのボディにボディブロー一閃!!だけじゃなくて模造刀で顎をカチあげる!!――此れでコイツは戦闘不能だ。

んで、色黒の金髪ドレッドには、カチあげ攻撃の際に飛びあがった事を利用して、落下速度も加わった全力の兜割を一閃!!

 

その結果、馬鹿共は完全KOだ。

 

「取り敢えず無事か委員長?」

 

「えぇ、貴女が来てくれたおかげで助かりました。心より感謝いたします。」

 

「感謝される程の事でもない。ある意味当然の事だろ。」

 

「確かに其れはそうですね。

 時に雪女さん、そろそろお昼に良い時間ですが、何処かで食べるか決めているのでしょうか?」

 

 

 

え?否、決めてねぇ。

まぁ、このクソ暑さだから、ランチタイムやってる焼き肉屋に入って冷麺セットってのも良いかもなぁとは思ってるぜ。

 

 

 

「ランチタイム、冷麺セットで……如何やら駅の近くにあるようです。」

 

「マジで!?って、何でアンタは其れを調べてるんだ委員長?」

 

「助けてもらったお礼ですよ雪女さん。本日のランチ、奢らせてください。」

 

「え、良いのか?」

 

「だから、助けて貰ったお礼です。」

 

 

 

まさか、こうなるとは予想外だったぜ。だが、そう言う事なら有り難くゴチになるぜ委員長。

委員長がナンパされてる現場に出くわして、ナンパ野郎を撃滅した後で委員長の奢りで昼飯ってのはマッタク持って予想外だったが、偶にはこんなのも良いかもな。

 

 

 

 

 

 

「雪女さん、そのお肉はまだ早いですよ!?」

 

「あぁ?塩カルビはレアの方が美味いんだよ!!」

 

「此処はもう少し焼いてミディアムにすべきでしょう!!」

 

 

 

まぁ、肉の焼き加減で焼き肉屋でちょっとした口論になっちまったが、其れは其れとしてな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 



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Episode15『ヤンキーと夏休み、其の伍~不良娘と両親~』

マユとメユが2話もいねぇってのは異例か?By雪奈      異例と言うか、ある意味タイトル詐欺では……By委員長


Side:雪奈

 

 

ナンパされてた委員長を助けて、礼に焼き肉屋で昼飯奢って貰った後は、アタシも委員長も暇だったから、一緒に適当に街をぶらつく事にしたんだが、中々どうして委員長の意外な一面を見れた気がしたぜ……まさか、ゲーセンのユーフォ―キャッチャーで目的物をゲットするまで諦めねぇとはな。

結局委員長の目的物はアタシが取ってやった訳だが、其の後もボウリングやカラオケで意外と盛り上がれたしな――つーか、委員長の歌唱力の高さに驚きだぜ!

全国ランキング1位ってのは大したモンだ……しかもこの記録は絶対に超えられねぇ。何だよ100点満点って!初めて見たわそんなん!!

 

 

 

「こう見えて、歌は得意なんですよ私?」

 

「なんでもそつなく熟すタイプだってのは知ってたけどよ、まさかカラオケまで完璧だとは思わなかったぜ。

 取り敢えず、本日計10曲が、ユーザー名『委員長』が100点満点でトップを塗り替えると言う、多分前代未聞の記録が生まれたな。」

 

「フロントに報告したら何か貰えるのでしょうか?」

 

「分かんね。」

 

まぁ、早々ある事じゃないから、軽食メニューのポテト位はサービスしてくれるかもな。

ところでよぉ委員長、今日こうして過ごしたのも何かの縁だ……携帯の番号とメアド交換しねぇか?

 

 

 

「其れは構いませんが良いんですか?サボった時は容赦なくかけ続けますよ?」

 

「あ、サボる時は着信拒否るから。」

 

「成程、良い度胸ですね?」

 

「不良だからな。」

 

ま、そんな訳で委員長と番号とアドレス交換してだな。……しかしアドレスが『watashihaiinchou.ne.jp』って、徹底して委員長な訳な。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode15

『ヤンキーと夏休み、其の伍~不良娘と両親~』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カラオケで一通り歌った後は、駅前で委員長と別れて、其れから商店街で晩飯の材料買って帰宅。今日も暑いから、晩飯は冷やし中華だ。

って、ん?

 

「玄関の外灯が付いてる?」

 

いや、玄関だけじゃなくて家の中の明かりも点いてやがる……確かに出掛ける時に消した筈だから、まさか空き巣でも入りやがったか?

……良い度胸してんじゃねぇかこの野郎!

アタシの家に空き巣に入る度胸と根性は褒めてやるが、入る家を間違えたと後悔させてやんぜ!此の金属バットでな!!

 

良し、気付かれねぇように玄関を開けて……リビングから物音が聞こえるな?そこに居るって訳か……ふぅ――

 

 

 

――バァン!!

 

 

 

オイコラコソ泥!誰の家だと思って忍び込みやがった!……って、アレ?

 

 

 

「アラアラ、おかえりなさいユキ。」

 

「おかえりユキ。どうしたんだ、金属バットなんて振り上げて?」

 

「お、親父にお袋!?」

 

アンタ等だったのかよ!!

っつーか、珍しいなこんな時間に帰ってるなんて?……アタシの知る限りじゃ、アタシが小学校に上がってから、この時間に帰って来た事ってまず無かったよな?

 

 

 

「それは……まぁ、そうだね?」

 

「早く帰って来るならそう言ってくれよ……空き巣に入られたと思っちまったじゃねぇか。」

 

「其れで、金属バットを振り上げてたの?」

 

 

 

そうだよ!

空き巣のコソ泥が居たら、適当にぶちのめした後でサツに突き出す心算だったからな……まぁ、相手が複数いたとしても金属バットを装備したアタシの敵じゃねぇしな。

 

 

 

「いやはや、何とも……中々にバイオレンスだね?」

 

「自慢じゃねぇが、この界隈では――若しかしたら関東圏では最強の不良かも知れないんでな。」

 

それにしても、親父もお袋もアタシがこうやって不良やってる事に関しては何も言わねぇんだな……アンタ等の会社での立場ってのを考えたら、一人娘がトンデモねぇ不良だってのはマイナス要素だと思うんだけどよ?

――5年前、アンタ達に反発したその時から、アタシのやる事に口出ししなくなって、辞めた習い事を新たにやらせる事も無かったけど、其れまでの英才教育を考えると、ちょっと信じられねぇんだ。

 

アンタ達にとって、アタシは気に掛けるような存在でもなくなったのか?

 

 

 

「……其れを話そうと思って、今日は残業しないで帰って来たんだよユキ。」

 

「なら、話して貰おうじゃねぇの。」

 

「私もお父さんも、貴女に期待を寄せて、親のエゴを押し付けてしまったわ……12年間もね。

 貴女が私達に反発して、お稽古事を全て辞め……そして中学進学と同時に所謂不良生徒になってしまった時に初めて、私達は自分達の過ちに気付いたの。」

 

「其れで母さんと相談してね……少なくとも12年間はユキのやりたいようにさせてみようと決めたんだ。

 僕達が親のエゴで奪ってしまったユキの12年間と同じ時間を返しても罰は当たらないだろうからね……だから、ユキが24になるまでは好きにさせようと思ったんだ。」

 

 

 

なんだそりゃ?……否、言わんとしてる事は分かるけどよ、流石に不良娘を放置しとくのは親として如何よ?

流石に弱い者苛めとか、援交とか、薬はやってねぇが、酒やたばこは普通にやるし、その辺の不良及び不良グループとの喧嘩は日常茶飯事で、自主休校は授業のサボりはお手の物……如何よ此れ?

 

 

 

「だが、其れもまた無関係の誰かに迷惑をかけてはいないだろう?

 全ては自己責任の範囲での事だ……まぁ、タバコを吸うなら僕が愛飲してる『マイルド777』にしてほしかったけど。」

 

「其れは薄くて吸ってる気がしねぇ。

 アタシは『カクボロ』しか吸わねぇよ。其れもオリジナルの『赤カク』な――って、そうじゃねぇだろ!!普通は、止めるように言うだろオイ!」

 

「そうなんだけど、止めろと言っても止めないでしょうユキ?」

 

 

 

ぐ……其れはまぁそうだけどな。

と言うか、テメェで選んだアウトローの道だから、今更誰かに止めろと言われた所で止める気はサラサラないぜ?……まぁ、何時までも此れを続ける事が出来ねぇのは分かってるから、どっかで見切りつける事も考えとかねぇとだけど。

 

で、結局どういう事?

 

 

 

「僕も母さんも、ユキのやる事に口出しはしないって事だ――流石に、補導されるような事態になったら話は別だけど、今の所はそう言う事はなさそうだし、喧嘩にしたって不必要に喧嘩を売り歩いてる訳じゃないんだろう?」

 

「そりゃ、まあな?

 アタシがぶちのめすのは、人様に迷惑かけてふんぞり返ってる馬鹿共や、学校にお礼参りに来たクソ共だからな。」

 

「ふふ、ユキは昔から正義感が強かったから、そう言う人は許せないのよね。」

 

 

 

正義感が強いって言うのかねアタシは?

只、そう言う馬鹿共を見てるとムカつくから叩きのめしてるだけだ……序に言っとくと、喧嘩するのも何かと楽しい部分があるのは事実だし。

 

 

 

「其れでも良い。

 僕達が抑圧していた時よりも、今のユキは生き生きしているからね……言うのが遅くなってしまったね、ユキの12年間を奪ってしまってスマナかった。」

 

「ごめんねユキ……」

 

 

 

……謝るなよ。

アンタ達がアタシに期待しちまって色々やらせたって事は、納得は出来ねぇが理解は出来るし、小学生の時のギュウギュウスケジュールの習い事のおかげでアタシは強くなれたし、勉強の方も出来てる訳だからな。

感謝はしねぇが、恨んでもいねぇよ――そもそも、嫌ってる相手に夕飯作っておくほど、アタシはお人好しじゃねぇっての。

 

でも、話してくれたのは嬉しかったぜ親父、お袋。

だけどさ、許す代わりに一つだけ約束してくれ――アンタ達の仕事が忙しいのは分かるけど、せめて一カ月に一回は定時で会社を上がって、一緒に版飯食おうぜ?

ダチ公が泊まりに来る事は有るけど、そうじゃないときゃ個食だからな……ガラじゃないかも知れねぇけど、個食って結構寂しいんだぜ?

 

 

 

「ユキ……うん、約束だ。」

 

「うん、約束するわユキ。」

 

「破ったら、ハリセンボン飲ますぜ?」

 

でも、アンタ達はアンタ達で考えてたんだな……若しかしてアタシには興味がなくなっちまったのかと思ってたからな。

何つーか、今日は良い事続きだな?

委員長とダチ公ってよりは、悪友って感じだが絆を深められたし、親父とお袋とは5年の溝を埋める事が出来た訳だからな。

 

その後は、アタシが買って来た食材で特性冷やし中華を作って、アタシが知ってる限りでは初めての家族団欒の晩飯を食った――何つーか何時もよりも数倍旨く感じたのはきっと気のせいじゃねぇよな。

 

 

 

「時にユキ、友人は居るのかい?」

 

「あぁ、いるぜ?」

 

「どんな子なのかしら?」

 

「一人は美人なんだが基本無表情でスペックが色々とポンコツな同級生。もう一人は、小学生なんだが、家がヤクザで両親は組長と姐さん。

 磯野崎組って言えば、親父達も分かるだろ?」

 

「磯野崎組!!」

 

「此れはまた、凄いビックネームとの繋がりを持ってるものだねユキは……」

 

 

 

流石に、ヤクザの娘とダチ公だって言う事をカミングアウトしたら驚いてたけどよ。

何にしても、親父とお袋はアタシの事を如何でも良いと思ってる訳じゃなかったってのを知る事が出来ただけでも儲けモンだった――そう思った所で罰は当たらねぇよな。

 

ハハ、マッタク持って今日は最高の一日だったぜ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 



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Episode16『ヤンキーと夏休み、其の陸~冷房故障~』

やっぱりお前等が居ると落ち着くわBy雪奈      其れは良かったですBy真雪


Side:雪奈

 

夏休みも半ばに差し掛かった訳だが……此の暑さは有り得ねぇ。

天気予報で『関東は35度以上の真夏日でしょう』って言ってたが、これは真夏日じゃなくて酷暑日だぜ――縁側に置いといた寒暖計が50度を突破したからな。

如何に節電って言っても、此れは冷房を入れないと冗談抜きで死ぬぜ。――そしてそんな状況の中で冷房が故障するとか有り得ねぇ。

 

流石に冷房が使えないのは不味いから、電気屋に連絡したら、設置や修理の依頼が殺到してて、どんなに早くても3週間後って、そんなに待てるか馬鹿野郎!!

アタシの部屋の冷房がぶっ壊れたってんならアタシだけが別の部屋に避難すりゃいいが、リビングの冷房がお陀仏になったとか家族全体の死活問題だっつーの!!

 

仕方ねぇから、大型電気店のチラシ片手にエアコンを買いに来た訳だ。

但し、設置以来なんぞしても直ぐには付かねぇだろうから、品物直接持ち帰って、スマホで設置の仕方を調べながら自分でやるしかねぇんだけどよ。

 

「さてと、一口にエアコンて言っても色々有んだよなぁ?

 リビングはキッチンのスペース入れっと20畳はあるから25畳用がベストってか?――後は冷房機能だけじゃなくて暖房機能と、アタシと親父はタバコ吸うから空気清浄機能もあった方が良いよな。」

 

となると、T社のエアコンが一番コスパが良いか?

広告の品だし、自分で設置するって言えば設置費とか無くなって値引きできるかもだしな。

 

 

 

「アレ、雪女のお姉ちゃん?」

 

「雪女の姐さん、何してんですかい?」

 

 

 

って、メユに銀ちゃんじゃねぇか?何とも意外な所で会う事があるもんだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode16

『ヤンキーと夏休み、其の陸~冷房故障~』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よう、まさかこんな所で会うとは奇遇だな?何してんだ?

 

 

 

「えっとね、客間の照明が壊れちゃったから新しいのを買いに来たの。

 昔ながらの蛍光灯だったから、この際工事不要で交換できるLEDタイプの物にしようかなって。其れで、私がお使いに行く事になって、銀次郎さんは運転手。」

 

「そうだったのか。

 銀ちゃんもご苦労様だぜ。」

 

「ハハ、まぁ仕事っすからねぇ。

 んで、姐さんの方は何してんですかい?」

 

 

 

いやぁ、笑える話じゃねぇんだが、リビングの冷房がぶっ壊れちまってよ。

素人じゃ直せねぇし、業者に頼んだら3週間待ちだって言うから親父とお袋に電話で相談して新しい冷房を買う事にして、速攻で買いに来たんだよ。

つっても、設置を頼んだら待たされるのは目に見えてるから現物持ち帰って自分で設置する心算なんだけどな。

 

 

 

「雪女のお姉ちゃん、設置の仕方分るの?」

 

「いんや分らん。

 だけど今のご時世、スマホで調べりゃ設置ってか、入れ替えのやり方位は出てくんだろ?こう見えて大工仕事は結構得意だから何とかなっと思うしな。」

 

「そりゃまた大したモンだと思いますが、どうやって持って帰るんで?」

 

「スクーターで来てっから、後に紐で括りつけて持って帰る心算だ。」

 

路肩は知るのは難しくなっちまうけど、元々道路のど真ん中を堂々と走るスタイルだから問題ねぇし、仮にマッポに見つかって追っかけられても、アタシのスクーターはエンジン魔改造してっから白バイ相手でも逃げ切る事できるしな。

 

 

 

「室内機だけなら兎も角、室外機までとなるとちと難しいんじゃ……」

 

「あ、其れは大丈夫だ。

 ぶっ壊れたのは室内機で、室外機はマッタク持って問題ないからな――てか、ぶっ壊れて動かなくなら兎も角、冷房運転中に熱風が出て

 来るとか嫌がらせ以外の何物でもねぇっての。」

 

「うわぁ……其れは地獄だね。」

 

 

 

だろ?

だから気合い入れて入れ替えしねぇとな訳だ。

 

 

 

「大変だね……雪女のお姉ちゃん、何なら家から何人か応援に行かせようか?多分、大丈夫だと思うよ?」

 

「いや、其れには及ばねぇから大丈夫だメユ。

 其れに、流石にヤクザがアタシの家の周りに集まって来たら近隣住民がビビるからな……幾ら中身は良い人でも、基本的にメユの所の組員って銀ちゃんをはじめとして強面が多いし。」

 

ぶちゃけ、マユの奴が言った『顔面凶器の集団』ってのは間違ってねぇと思うしな。

銀ちゃんは顔中傷だらけのスキンヘッドグラサンだし、他の面子も赤坊主眉無し髭とか、パツ金瞼三連ピアスとか、眼帯ケツアゴ野郎とか、モヒカンフェイスペイントとか、見た目にヤバそうなのが多いからなぁ。

 

 

 

「皆良い人だよ?」

 

「うん、其れは知ってる。」

 

だからこそ、偏見的な噂が出るのはアタシの望む所じゃねぇからな――まぁ、アタシは近所でも有名な不良だから、見た目におっかない知り合いが居ても違和感はねぇかもだけどさ。

 

 

 

「ん~~……でも、大変な時は教えてね?直ぐに応援を出すから。」

 

「おう、其れは約束するぜ。」

 

んで、T社のエアコンを購入して(代金は親父のカードで払った)、外にある27アイスの販売機でメユと銀ちゃんにアイス御馳走して帰宅。

なんだが……

 

「マユ、お前人の家の前で何佇んでんだ?」

 

「いえ、遊びに来たのですが生憎と留守だったので帰ってくるまで待っていた次第です。」

 

「……何時から?」

 

「1時間ほど前からでしょうか?」

 

「此の炎天下に?」

 

「はあ、そう言う事になりますねぇ?」

 

 

 

…………馬鹿かテメーは!?

一体全体どこの世界に、此の焼けつくような炎天の中、帽子も被らずに炎天下に身を曝す馬鹿が居るってんだ!普通に熱中症で死ぬぞ!

ってか、よく死ななかったなオイ!!

 

 

 

「はぁ。如何やら私は思った以上に頑丈に出来ている様です。」

 

「因みに水分補給は?」

 

「其れ位はしますよ。

 1リットルのスポーツドリンクを5本ほど持って来ましたので。」

 

「合計5リットルか。其れだけありゃ、脱水症状にだけはならねぇだろうな。」

 

だが、折角来て貰った所悪いんだが、アタシは此れからリビングのエアコンの入れ替えを行うから、お前の相手をしてる暇はないぜ?

宿題を一緒にってのも相手できねぇからな。

 

 

 

「エアコンの入れ替えですか、大変ですね?――宜しければ何かお手伝いしましょうか?」

 

「いや、遠慮しとく。

 お前に手伝わせたら、何処でポンコツを発動して要らん手間が増えるか分かったもんじゃねぇからな。――まぁ、上がるなら邪魔にならない程度にアタシの部屋でゲームでもしててくれ。」

 

「其れは居心地が悪いので。

 脚立を抑える位なら私でも出来るでしょう?」

 

 

 

いや、オメーが脚立抑えるって微妙に不安しかねぇんだが……まぁ、意識的に脚立を倒す様な事をする奴じゃねぇから其処は安心か?

其れでも、ポンコツ発動で脚立を倒すかもだが、予測してりゃ対応も出来るだろうからな――OK、そう言う事なら手伝ってくれマユ。

 

 

 

「了解しました。全力で頑張ります。」

 

「いや、程々で良いぜ。」

 

お前が全力を出すと要らねぇ被害が出そうだからな。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・

 

 

 

其れから3時間、スマホ片手に悪戦苦闘しながらも何とかエアコンの入れ替えに成功だぜ。

流石に少々不格好な部分があるのは否めねぇが、試運転してみても全く問題はねぇし、タバコの煙も瞬時に分解する空気清浄能力を発揮してくれたからね。

 

そんで、意外な事にお前も中々役に立ったじゃねぇがマユ?

 

 

 

「えっへん、此れ位なら余裕です。」

 

「だからって調子に乗んなよポンコツ娘。」

 

「調子に乗るだなんて滅相もありません――ですが、やり遂げた感はあります。」

 

 

 

さよか。ならアタシは何も言うまいて。

っと、そろそろいい時間だな――おいマユ、折角だから晩飯食ってけよ。手伝わせちまった礼として晩飯位奢らせろ。

 

 

 

「では有難く。因みにメニューは何でしょう?」

 

「雪女様特製の『焼肉納豆ビビンバ丼』だ。」

 

数種類のナムルとカルビ焼き肉と塩とごま油で味付けした納豆をトッピングしたビビンバ丼に温玉を加えたて韓国のりを散りばめた夏に効く逸品だ――あぁ、お前のは辛味抜きで作ってやるよ。

其れに韓国風のワカメスープとこの間スーパーで買って来たミミガーのスモークを付けて如何だ!!

 

 

 

「其れはとても美味しそうです。」

 

 

 

なら問題はねぇな。

っと、玄関の方で音が……誰か来たか――って!!

 

 

 

「ただいまユキ。」

 

「ただいまユキ。暑いからアイス買って来たわ。」

 

「雪女のお姉ちゃんこんばんわーー!!」

 

 

 

親父にお袋に、其れにメユ!?

此れはまた何とも不思議な組み合わせだなオイ。

 

 

 

「ふふ、偶然駅前で愛雪ちゃんとあって、ユキに会いに行くって事だったから、一緒に来ちゃった♪」

 

「来ちゃった♪じゃねぇだろお袋!!」

 

いや、別にいいけどな。

だが、ある意味で良いタイミングで戻って来てくれたぜ、丁度晩飯作ろうと思ってた所だからな――メユも、晩飯喰ってくだろ?

 

 

 

「うん!」

 

「良い返事だ。返事がちゃんとできる子は、雪女さんは大好きだぜ。」

 

期せずして、第人数での晩飯になっちまったが、偶にはこんなのも悪くねぇ――いや、最高だな。

 

そんでもってなし崩し的にマユとメユは泊まってく事になったんだが……まぁ、お泊り会の事を考えるなら今更だよな――ただ二人とも抱き付いてくるから、アタシの部屋の冷房が正常に運転出来てたのは幸運だったぜ。

ぶっ壊れてたら、抱き付いて来たマユとメユを蹴散らしてたかもだからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 



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Episode17『ヤンキーと夏休み、其の漆~怪談話で~』

怪談か……稲川さん連れてこいやBy雪奈      怪談と言えば彼ですねBy真雪     怖い話、大好きーー♪


Side:雪奈

 

 

今日は恒例のお泊り会――なんだが、今回は何か人数が増えてるな?

 

 

 

「ゴメン雪女のお姉ちゃん、皆もついて来ちゃった。」

 

「いや、謝る事はねぇぜメユ。」

 

メユのダチ公も一緒に来ちまったみてぇだが、賑やかなのは嫌いじゃねぇから大歓迎、寧ろウェルカムって所だぜ?――そもそもにして、お泊り会ってのは、思いっきり楽しむもんだろ?

だったら、人数が多いに越した事はねぇ――多い程、楽しめるってモンだからな♪

そう言う訳だから、キヌもミサもイッカもイオリンも遠慮しねぇで寛いでくれや。飲みモンも、菓子類も一通り取り揃えてあっからよ。

 

 

 

「其れは良いんだけど雪女さん、この『古代カンブリア紀グミ』って何?」

 

「其れはマユに聞いてくれ。

 そういうみょうちくりんな物を買うのはマユしか居ねぇ。あとは、明らかに怪しそうな味のスナック菓子とかな。」

 

「と言う事は、この『和風ポテトチップスイカの塩辛味』って……」

 

「あ、はい。私が買いました。」

 

 

 

……メユ以外のガキンチョ共にもポンコツ認定された瞬間だなこりゃ。つーか、イカの塩辛味ってどんなポテチだオイ。それ以前に、何で作ろうと思ったのか、メーカーを問い質してぇ。主に小一時間ほどな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode17

『ヤンキーと夏休み、其の漆~怪談話で~』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さてと、最近は日付が変わる頃に帰って来る事が少なくなった親父とお袋だが、其れでも会社の重役だと何かと忙しいらしくて、週に1、2回は帰りが10時を過ぎる事がある。

まぁ、最近は遅くなる時は連絡入れてくれっから良いけどよ――で、今日は遅くなる日だから、先に飯を済ませて、後は楽しい楽しいお泊り会って訳だ。

 

このクソ暑さだったから、晩飯は冷やし中華にして、食ったら風呂に入って、お泊り会に直行なんだが、この人数だと流石にアタシの部屋には入りきらねぇから、今回は客間に布団敷いて雑魚寝だな。

ゲーム機とかはアタシの部屋から持って来てるし、その他にもボードゲームやカードゲームなんかも色々取り揃えてあるからな。

さて、先ずは何で遊ぶ?

 

 

 

「遊ぶのも良いんだけど、此処は夏だからちょっと怖い話をしてみようよ雪女のお姉ちゃん。」

 

「へ?怪談話ってか?」

 

「あ、其れ良いかもメユちゃん!雪女さんなら色々知ってそうな感じがするし♪」

 

「雪女ですからね?」

 

 

 

いや、雪女は渾名であって、アタシ自身は雪女じゃねぇからな?つーか、雪女だったらこのクソ暑さでとっくにお陀仏になってるっての。

にしても怪談か……アタシは別に構わねぇんだが、夜中トイレに行けなくなっても知らねぇぞ?其れでも良いのか?

 

 

 

「其れは大丈夫です雪女姉さん。メユを含め、私達は実は怖い話がとっても大好きなので。」

 

「そうなのか?そいつは意外だったぜ。」

 

なら、部屋の明かりを消して、蝋燭……だと危ないから、非常用の懐中電灯を逆さまにして点けてと――電球の懐中電灯なら兎も角、LEDの懐中電灯だと雰囲気が今一だが、まぁしゃーねぇだろ。

 

 

 

「此れも21世紀の怪談の形と言う事で如何でしょうか?」

 

「如何かと思うが、微妙に納得しちまった。偶に、本当に偶にだけどオメーは納得できる事を言ってくれるよなマユ。」

 

「えっへん。」

 

「そして珍しく今回は褒めてるからな。」

 

「では、お褒め頂いた記念と言う事で、先ずは私から怖い話をしても宜しいでしょうか?」

 

 

 

……其れでその流れに行くのがヤッパリ意味不明だなオメーはよ!まぁ、別にお前からでも構わねぇけどよ……つーか、お前怖い話とか知ってんのか?

こう言っちゃなんだが、そう言うのとは無縁に見えんだけどよ?

 

 

 

「実は結構知っているんです。怪談と言うよりは都市伝説に近い物ですが。」

 

「其れは其れで面白そー!マユお姉ちゃん、早く話してーーー!!」

 

「一発目だから期待してるよ~~♪」

 

「では、始めましょう。

 此れは、ある大学のテニスサークルに所属する女性が体験した事なのですが……ある日彼女は、サークルの集まりで先輩の家を訪れ、サークルの仲間達と軽い宴会を楽しんで居ました。

 宴会自体は何も問題なく進み、良い時間になったからと自然な形で解散となったのですが――彼女は帰宅途中に、先輩の家に忘れ物をした事に気付き、取りに戻ったのです。

 ですが、取りに戻ったその時、先輩の家の明かりは既に消えていました。

 『寝てしまったのかな?』と思いつつもドアノブを回すと、何と鍵はかかっていなかったのです。『不用心だな』と考えつつ、しかし明かりを点けて先輩を起こすのも悪いと思った彼女は、暗闇の中で手探りで自分の忘れ物を見つけると、そのまま先輩の家を後にしました。

 そして翌日――その先輩は学校を休みました。

 『風でも引いたのか?』と思い、先輩の家に寄ってみると、何やら家の周りには『KEEP OUT』のテープが張られ、何人もの警察関係者が。

 何事かと思って聞いてみると、此の家の住人――つまりは先輩が何者かに殺害され、金品が奪われたのだと言います。

 当然彼女は信じられませんでした――昨日、楽しく宴会をやった先輩が殺されたなど……ですが、現実は変わらず、日を追うごとに彼女は先輩の死を受け入れて行きました。

 ですが、彼女にとって先輩を殺した犯人は絶対に許せる物ではなく、自分に出来る範囲の事ならば警察に協力しようと決意し、事情聴取なんかにも積極的に関わって行きました。

 そんな彼女に、一人の刑事が心を動かされ、彼女に捜査の進捗状況などを極秘で教えるようになっていきました。

 そしてある日、その刑事は捜査する中で見つけたあるモノを持って来て、彼女に渡しました――其れはB5サイズの紙きれだったのですが、其れを見た彼女は一瞬にして背筋が凍り付きました。

 何故ならば、その紙にはただ一言『電気を点けなくて良かったな』と書かれていたから。

 つまり、彼女が忘れ物を取りに行った時点で先輩は殺害されており、犯人は暗闇の中で息を潜めていたのです……気付かれないように。

 彼女は電気を点けない事で難を逃れましたが……もしも、あの時に電気を点けていたら……」

 

 

 

そう来たかマユ。まぁ、其れは怪談ってか都市伝説の類だな。

確か元ネタは、アメリカのフォークロア『ルームメイトの死』だったか?夜中に帰って来た大学生が、電気もつけずにベッドに直行して、次の朝目を覚ますと隣のベッドのルームメイトが殺されてて、壁に『It was good not to turn on the light.(電気を点けなくて良かったな。)』って書かれてたって言う。

 

 

 

「おや、元ネタはアメリカだったのですか?日本発祥だと思ってました。

 其れは其れとして、怖かったですか?」

 

「確かにおっかねぇ話だが、そりゃ怪談とは言いづれぇだろ?

 メユ達が聞きてぇのは、あくまでもお化けとか幽霊的な話なんじゃねぇかと思うんだけど如何よ?」

 

「うん、怖い話でもそっちの方が好きーー!!!」

 

「幽霊、お化けーー!!」

 

 

 

だとよ。

確かにおっかねぇ話だったが、ちょちチョイスを間違っちまったみてぇだなマユ――なら今度は、アタシがガチの怪談ってモンを話してやるよ。

だがな、コイツは結構背筋の寒くなる話だから、ビビッてちびるんじゃねぇぞ?

 

 

 

「そう言われると期待しちゃうかも!!」

 

「雪女さん、聞かせてよ!!」

 

 

 

はいはい。

コイツは、ある雑誌カメラマンの体験談だ。

そいつは、雑誌の巻頭のカラーページに使う風景写真を任されてる奴だったんだが、ある日夏の緑を写真に収めるべく、山間の湖畔を訪れていたんだ。

青空には見事な入道雲が浮かび、『夏の景色』をカメラに収めるには絶好の日和だった。

そいつは早速カメラのシャッターを切りまくったんだが――湖の湖面をメインにした1枚を撮った時に其れは起きた……シャッターを切った瞬間に、何かが湖に飛び込んだんだ。

何事かと思い、湖の畔まで行ってみると、如何やら若者が湖に飛び込んで自殺したらしいとの事だった――直ぐに救助活動が行われたんだが、そいつは死んじまったんだ。

其れから数日後、自殺した奴の母親ッてのが雑誌の編集部に訪れて来たんだ――どうも人伝に、自分の子供の最期を写真に撮った人が居るってのを聞いたらしい。

その人は、せめて最後の写真を見せて欲しいと頼んで来た……ただ、其れだけならカメラマンも断る理由は無かったんだが、ソイツが撮った写真は『普通じゃなかった』から、見せるのを悩んだんだけど、母親の熱意に負けて、写真を見せる事にしたんだ――『何が映っていても驚かないで下さい』って言ってな。

 

 

 

「そ、それで?」

 

「その写真を見た母親は、思わず写真を落としちまった……何でかって?

 それはな、テメェの子供が湖に飛び込むその瞬間を映した写真には、湖面から無数の白い手がまるでそいつを迎え入れるかのように伸びてたからだ。」

 

その白い手が何を意味してるのかは知らねぇ……だが、カメラマンは後に底を調べて知る事になったんだ――其処が、全国的にも有名な自殺の名所だったって事にな。

もしかしたら、ファインダーが捉えた無数の白い手ってのは、其処で命を絶った奴等の亡霊だったのかもしれねぇ――そして、新たに命を絶ったそいつも、今度は生者を黄泉に誘う存在になっちまうのかもな。

 

「如何だ、怖かったか?」

 

「こ、こわ~~!!!」

 

「直接的に幽霊とかお化けが出て来た訳じゃないけど、湖面から伸びる無数の白い手って、不気味過ぎるって!!」

 

 

 

なら、怪談話としては楽しめただろ?

他には『消えるシューマイ』ってのがあるんだが、アレはオチがギャグだから怪談じゃねぇからな。

 

 

 

「でもでも、凄く楽しかったよ!今度は肝試しとかしよう!!」

 

「ゲッ……肝試しは好きじゃねぇな?」

 

「おや、意外ですね……怖いもの知らずだと思ってたのですが?」

 

 

 

殴ってぶっ倒せる物に関しては怖いモノは何もねぇが、殴って倒せねぇ相手だと流石にな……殴って倒せねぇ相手じゃ、金属バットも模造刀も効果がねぇからな?

てか、金属バットにお札張れば幽霊相手でも効果があるか?

 

 

 

「其処で逃げると言う選択をせず、あくまでも戦う事を選択する雪女さん、流石ですね。」

 

「ケッ、今更何言ってやがる。

 アタシは誰が相手であろうとも逃げるなんて事は絶対にしねぇ――攻撃が効かねぇ奴が相手だってんなら、攻撃が効くようにした上で滅殺するだけだぜ。」

 

「では、その後ろにいるのは如何でしょうか?」

 

「後?」

 

って、おわぁ!!真っ白な如何にもな化け物!?

テメェら何モンだ?……ケンカしに来たってんなら相手にはなるぜ?

 

 

 

「くは……ごめんごめん、ユキ。何やら面白そうな事をしていたからついね。」

 

「うふふ、ただいまユキちゃん♪」

 

 

 

って、正体は親父とお袋かよ!!

まぁ、ガチの幽霊とか化け物じゃなくて良かったけどよ……ったく、色々とアタシの両親もやらかしてくれるもんだぜ。其れを悪くねぇって思ってるアタシも人の事は言えねぇのかもだけどよ。

 

んで、その後は親父とお袋も交じって、最大級のお泊り会になった訳なんだが――親父とお袋の怪談話は可成りヤバかった……普通に恐怖を感じたからな。

まぁ、メユ達は喜んでたから、良いと思うけどよ。

 

しかし、こう言う事になるなら委員長も呼んでおくべきだったかもな――委員長は、何となくだが色々な怪談話知ってそうだからな。

 

 

因みに、夜中にトイレに起きた時、廊下に白い何かが居て、邪魔だったからぶっ飛ばしたら消えちまったんだが、アレは一体何だったんだろな?……ま、気にしたら負けだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 



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Episode18『ヤンキーと夏休み、終~夏はアウトドア~』

アウトドアも外せねぇイベントだよなBy雪奈      釣りに虫捕りにバーベキュー……盛りだくさんですからBy真雪     一杯楽しもうね♪By愛雪


Side:雪奈

 

 

夏休みも残り僅か。

宿題はとっくに済ませたから問題ねぇんだが、マユの奴はマッタク持って手付かずだったから、委員長を召喚して強制的に1日で終わらせたってのもある意味では良い思い出かも知れねぇ……二度と体験したくはねぇがな。

 

んで、残り少なくなった夏休み、今日は何をしに来てるのかと言うと……

 

 

 

「マユお姉ちゃん!見てよ、この大きなクワガタ!!」

 

「おぉ、この大きさならば私達が生まれる前ならば1000万円の根が付いた事でしょうね。」

 

 

 

ザッツアウトドア!

しかもオートキャンプ場なんかじゃなくて、本当に自然の中でやる本格的な奴で、虫捕りやら魚釣りなんかもやりたい放題ってな!!

偶には、街の喧騒を離れて自然を謳歌するってのも悪くねぇもんだぜ――尤も、安心してアウトドアをする為に、全く手が付けられてなかったマユの課題を、委員長を召喚して一気に終わらせたんだけどな。

 

 

 

「まさか夏休みが残り1週間の時点で全く手が付けられていないとは予想外でした。」

 

「あんにゃろう、去年もアタシが手伝ってギリギリだったってのに、マッタク持って懲りてねぇな……ぜってーアタシ等の事アテにしてただろ。」

 

「其れ、否定できませんね。」

 

 

 

まぁ、文句言いながらも手伝ってやるんだからアタシも委員長も大概お人好しなのかも知れねぇけどな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode18

『ヤンキーと夏休み、終~夏はアウトドア~』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回のアウトドアに参加してんのはアタシとマユとメユ、メユのダチ公であるキヌとミサとイッカとイオリン、其れからマユの課題手伝ってくれたとして委員長。大人は無し。

要するに未成年だけでって訳だ。

つっても、直接参加してねぇだけで絶対に磯野崎組の黒服の方々がメユの護衛の名目でこっちからは見えない所に潜んでる気がするんだよなぁ……つーか、銀ちゃんは絶対居る筈だろうしな。

 

其れは兎も角、アウトドアのキャンプは2泊3日の予定で今日は2日目だ。

2泊3日のキャンプだと、2日目こそがメインだから思い切り遊びまくらねぇとだ!!――で、今は何をしてるかってーと虫捕り。

何でもメユ達の学年の課題で、『夏休みに何かしらの生き物を捕まえて、夏休み明けに発表する』ってのがあったらしくて、其れに虫を選んだらしいな。

 

 

 

「雪女さん、見て見てこれ!でっかいカブトムシ!!」

 

「おぉ、スゲェなキヌ!って、此れヘラクレスじゃねぇか!!

 おいキヌ、そいつ今すぐこっちに寄越せ!そいつはこんな所に居て良い奴じゃねぇから!!」

 

ったく、ペットとして飼ってたのを飼いきれなくなって自然に放しやがったな誰か?

コイツ等は在来種よりも強いから、一気に繁殖して生態系荒らすだけじゃなく、在来種と交配して在来種の純度まで乱すからダメなんだよ!

ったく、コイツはアタシが責任をもって飼ってやるとするか。

 

 

 

「雪女のお姉ちゃん、如何したの?」

 

「あぁ、メユか……否、キヌが捕って来たのが外来種でな……そんなもんが居るのは大問題だから逃げねぇように水槽にぶっこんだんだ。」

 

「外来種?其れってこれも?」

 

 

 

なんだよ、お前も捕まえたのかメユ?って、コイツはコーカサスオオカブト!?めっちゃ外来種じゃねぇか!!

 

 

 

「雪女姉さん、此れは?」

 

「私も珍しいの捕まえた!」

 

「此れも外来種でしょうか?」

 

 

 

更に来るわ来るわ!

ニセハナマオウカマキリに、南米原産のでっかいカミキリムシに、身体がシルバーメタリックなクワガタムシ!全部外来種じゃねぇか!!

ドンだけ捨てられてんだよ此処は!!

 

 

 

「雪女さん、こんなモノを捕まえてしまいました。」

 

「オメーもかよマユ……って、なんだそりゃ?」

 

「形状的にトンボではないかと思うのですが……」

 

 

 

いや、確かにトンボなのかも知れねぇけど大きさがおかしいだろ其れ?

どんなに小さく見積もっても体長50cmはあるよな其れ?オニヤンマの4倍体にしたってデカすぎる……ってか、身体の構造こそトンボだけどアタシ達の知るトンボとは根本的に違う様な……委員長、アレ何か分かるか?

 

 

 

「一般的なトンボと比べると太めの胴に、強靭な羽根、そして正面から見ると釣り目に見える複眼……これらの特徴を総合して考えると、太古の昔に絶滅した原始昆虫の一種にして、トンボの祖である『メガニウラ』ではないかと。」

 

「そんなモンが生きてるって、どうなってんだ此処は!!」

 

数億年前から時が止まってんのかここは!!

あ~~……取り敢えずマユ、そいつは逃がしてやれ。古生物研究所にでも売りつけりゃ良い値で買い取ってくれっかもしれねぇが、古代から今までひっそりと生きて来たってんなら、此処は静かに暮らさせてやるべきだろうからな。

 

 

 

「そうですね、そうしましょう。其れでは元気に生きていてください。」

 

「優しいんですね雪女さん――正直、なぜ貴女が不良をやってるのか分からなくなってきました。」

 

 

 

ハッハッハ、そいつは言っちゃいけねぇぜ委員長。

両親への反発からアウトローの世界に片足突っ込んで、其処からは転がり落ちるように不良道まっしぐらだ――でもって、今更止めようとも思わねぇし、アタシは半端な気持ちで不良やってる訳じゃねぇからな。

 

 

 

「だからと言って、堂々とタバコ喫わないで下さい。あと、タバコのポイ捨ては駄目ですよ。」

 

「わーってるって。ちゃんと携帯灰皿持って来てっからよ。……委員長も喫ってみっか?」

 

「喫いません。少なくとも成人するまでは。」

 

 

 

まぁ、そう来るとは思ったけどよ。

取り敢えず虫捕りは、最終的にメユ達が発表するモンを捕まえる事は出来たんだが、どっちかってーと外来種捕獲作戦になっちまったな。

 

 

 

 

 

 

――魚釣り

 

 

渓流での魚釣りってのもアウトドアの醍醐味だよな。

こんだけの清流なら、アユにイワナに、ヤマメなんかも釣れるかもだぜ――釣った魚は晩飯のバーベキューの時に塩焼きだな。っと、アタリが来た!

この引き……コイツは若しかして大物か!!くの……どぉぉぉりゃぁぁぁぁぁぁ!!

よっしゃ、ゲット!!コイツはまたデカいな?見た目は鮭に似てるけど、鮭が遡上するにはまだ早いよな?

 

 

 

「此れは、若しかしたら物凄く珍しい『渓流で育ったサクラマス』かも知れません。

 ヤマメとサクラマスは同じ種で、一度海に出て遡上するのがサクラマスで、一生を川で過ごすのがヤマメなのですが、極稀に川に残ったにも関わらずサクラマス級に成長するヤマメが居ると聞きました。

 あくまでも釣り人の間での伝説だと思ったのですが、まさか実在してたとは……」

 

 

 

委員長、マジか。

さっきのメガニウラと言い、此処はそういうレアな生物が集まってんのか?

となると、コイツは逃がしてやるべきなのかも知れねぇが、釣り針にかかった魚は餌も碌に取れなくなって長生き出来ねぇからリリースする方が残酷ってモンだ。

だから、釣った責任としてちゃんと残さず食ってやるのが大切だな。釣った魚はリリースせずに食うべしだぜ。

でも、こんだけの大物を全部焼くのは勿体ないよな?

よし、半分はステーキにして、残り半分は刺身にしよう!新鮮な素材はレアか生が一番旨いからな――こんな事も有ろうかと、醤油を持って来てて良かったぜ。

 

んで、アタシだけじゃなくて全員が釣果が良くて結構な魚が釣れたんだが、流石に全部は喰いきれねぇから何匹かは燻製にして持って帰る事にしたぜ。

 

……時にマユの奴が格闘の末に逃がしたあの魚、水面から見えた頭から推測するに、最低でも2mはある巨大魚だよな?アレは一体なんだったんだろうな。

 

 

 

「個人的に古代魚のダンクルオステウスではないかと……」

 

「ねぇよ!!」

 

「そうですか、残念です。」

 

 

 

大体にしてダンクルオステウスは海の魚だからな!!――まぁ、メガニウラの事を考えると、古代の淡水魚が居る可能性は否定出来ねぇけどな。

 

 

 

 

 

 

 

――バーベキュー

 

 

キャンプと言えばバーベキューだ。

肉や野菜は携帯フリーザーボックスに入れて持って来たが、其れに加えて釣りでゲットした魚も網で焼くワイルドバーベキューだぜ!!

如何だ、美味いかガキンチョ共!!

 

 

 

「「「「「おいしー!!」」」」」

 

 

 

へへ、そいつは良かったぜ♪

こう言っちゃなんだが、街のハンバーガーよりも旨いだろ?

ハンバーガーも悪くねぇんだが、こう言うのに比べれば可成り劣っちまうってモンだ――厚切りのステーキに豪快にかぶり付く事が出来るってのもアウトドアならではだしな。

 

 

 

「だからと言って、暑さ3.5cmのステーキにフォークを突き刺して噛みつくのは如何かと思いますよ雪女さん?」

 

「かてぇ事言うなよ委員長――てか、マユのアレよかいいだろ?」

 

「アレは対象外です!!」

 

 

 

あ、ヤッパリ?

まぁ、まさか原始肉があるとは思わなかったからな……つーか、何処から調達して来たのやらだな。そして、其れに豪快にかぶり付くマユのギャップの凄さがまたな。

無表情で巨大な塊肉にかぶり付くんじゃねぇっての……まぁ、バーベキューを満喫してたみたいだから良いけどよ。

 

 

 

んで、その晩は何とか座の流星群が来てるって事で天体観測をして、降るような星空を堪能したぜ。

このアウトドアが夏休みのラストイベントになる訳だが、忘れられねぇ思い出になったのは間違いない――今年の夏休みは、今までで一番楽しかったって言いきる事が出来るからな。

 

取り敢えず、夏休みは思い切り楽しんだから2学期も気合入れて行かねぇとだぜ!!

 

 

 

因みに、アタシが釣ったサクラマスで作った燻製は親父に好評で、良い酒の肴になったらしい――此れもキャンプのお土産かもだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 



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Episode19『2学期始動!ヤンキーと体育祭!』

体育祭……此れもまたデカい学校行事だよなBy雪奈      まぁ、運動系の部活動に所属してる人は楽しみでしょうねぇBy真雪


Side:雪奈

 

 

2学期が始まって早々に体育祭がある訳で、アタシとしては余計な被害を出さないために、マユを連れてサボる気だったんだが……

 

 

 

「体育祭、応援に行くからね、雪女のお姉ちゃん♪」

 

「お、オウ。」

 

メユの奴にこんな眩しい笑顔で応援に行くって言われちまったらサボる事は出来ねぇよなぁ……だからと言って、マユが体育祭に参加したらトンデモない事になるだろうから、此れは委員長に応相談だぜ。

アタシとマユが一緒に出場できる競技を見繕って貰わないとだぜ――そうじゃないと、下手すりゃマユのポンコツが発動して学校その物が消滅しかねねぇからな。

 

 

 

「おや、如何したのですか雪女さん?ため息をつくと幸せが逃げますよ?」

 

「大体テメェのせいでため息ついてんだ馬鹿野郎!!」

 

「そうなのですか?……取り敢えずごめんなさい。」

 

 

 

取り敢えずで謝ってんじゃねぇ!!絶対何が悪かったのか分かってねぇだろお前!!――つーか、分かる筈がねぇよなこのポンコツ野郎!

まぁ、此れだけ言って、未だに付き合ってるアタシもアタシだけどな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode19

『2学期始動!ヤンキーと体育祭!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つー訳で委員長、アタシとマユが一緒に出場できる競技ってドレ位ある?――メユが応援に来る以上、マユ共々サボって被害を食い止めるって選択肢は無くなっちまったからな。

ならせめて被害を最小限に止めてぇんだ……去年みたいな惨劇は、もう懲り懲りだからな。

 

 

 

「……空恐ろしい事を言わないで下さい雪女さん……去年のアレは、本気で悪夢でしたから――まさか、大玉転がしの玉がコースアウトして客席にダイレクトアタックとは思いませんでした。」

 

「そのまさかをやっちまうのがマユなんだよ。」

 

「否定できないのが悲しいですね。

 ですが、雪女さんと西行寺さんが一緒に出れる競技となると……二人三脚以外だと、仮装タッグ競争位ですね?

 西行寺さん単体で出ても被害があまり出そうにないのはパン喰い競争でしょうか?」

 

 

 

まぁ、その位だろうな――尤も、パン喰い競争はパンに喰いつこうとしてポールに激突するんじゃねぇかと思ってるアタシが居るのが否定出来ねぇんだが。

取り合えず委員長、誰がどの競技に出るかを決めるLHRはマユを連れてサボっから。――アイツを隔離しとかねぇと、障害物競走とかに立候補って最悪な事しかねねぇから。

アイツが障害物競争に出たら、体育祭中止になっからな。

 

 

 

「堂々とサボりを宣言しないで欲しいのですが、学校を守る為とあれば仕方ありませんね。

 丁度良いと言うか何と言うか、山寺先生は出張で居ないので、私の権限で雪女さんと西行寺さんは出席扱いにしておきます――尤も、山寺先生はLHRと自分の担当教科は、基本的に雪女さんを出席扱いにしているみたいですけどね。」

 

「其れはビミョーに不味いと思うぜ山ちゃんよ。」

 

つーかバレたら、普通に懲戒モンだと思うんだけど如何よ?……まぁ、山ちゃんだったらバレるような事はしないだろうから安心だけどな。

んで、その後マユの奴を適当な理由付けて一緒にLHRサボりだ。序にLHRは6時限目だったから、サボりのまま下校敢行してゲーセンに直行だぜ!!!

因みにそのゲーセンで、アタシは格ゲーで乱入者の延べ50人抜きを達成し、マユは店長が泣きいれる位にユーフォ―キャッチャーで景品を取りまくってた。

『全部は食べられませんので』って事で、チョコレートやら馬鹿デカいカップ麺型の箱に入ったインスタントラーメンを貰ったんだが、チョコレートは兎も角として、インスタントラーメンは日持ちするから取り敢えずの非常食は確保できたな。

 

その後メールで、委員長から体育祭の出場種目が決まった事を知ったんだが、まさかアタシが最終競技のリレーの、しかもアンカーに抜擢されるとはな。

まぁ、選ばれちまった以上はやるしかねぇ――何よりも、メユが応援に来てくれる体育祭で、無様な結果は残せねぇからな!

 

 

 

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・・・・・・

 

・・・

 

 

 

さて、体育祭当日!

マダマダ残暑の厳しい日差しだが、体育祭日和の快晴だぜ!!開会式の校長の話も、『本日は絶好の体育祭日和となりました、皆さん悔いのないように頑張って下さい』で済ませてくれたからな。

長ったらしい話は必要ねぇ……分かってるな校長は。

 

んで、会場見渡せばメユの姿が……メユだけじゃなくて銀ちゃんをはじめとした磯野崎組の黒服の兄ちゃん達が来てるってのは突っ込んだら負けなんだろうな。

まぁ、比較的真面な見た目の奴等を寄越してる辺り、まだ考えてるのかもしれねぇけどよ。

 

そんなこんなで競技が始まった訳なんだが、5種目を終えた時点でアタシのクラスが属してる白組が現在はぶっちぎりだな?――まぁ、此処までは純粋な陸上競技が多かったから、陸上部が多いクラスが集まった白組がぶっちぎるのは当然か。

だけど、此処から先は障害物競走やら騎馬戦やら、陸上競技じゃねぇモンも出てくるからこの差は絶対的なモンじゃねぇ……アタシが出場する種目で、少しでも稼がねぇとな。

 

 

 

――二人三脚

 

 

アタシとマユがコンビで出場する最初の競技だ。

アタシの身体能力の高さは校内でも有名だが、マユと組むんじゃ1位は難しいって言うのが大概の意見だ――だが、アタシにだって秘策はある。

 

「確り掴まってろよマユ!絶対に右足を降ろすんじゃねぇぞ!!」

 

「了解しました雪女さん。」

 

 

 

其れがコイツだ!

二人三脚だから肩を組むのは当然として、マユはアタシの右足と繋がれてない右足を常に上げさせる事でマユの足を捨てる――こうすりゃ、アタシのペースで走る事が出来るからな!!

反則ギリギリの裏技だが、ルールで禁止されてない以上は合法って事だぜ!!

結果ぶっちぎりで1位を捥ぎ取って、他のチームから大ブーイングを浴びた訳だが、悪役のアタシにとってはブーイングなんざ歓声と同じだから如何とも思わねぇわ。

まぁ、メユの拍手だけは有り難く受け取っておくけどよ。

 

 

 

 

――仮装タッグ競争

 

 

アタシが某アクションゲームの『悪魔も泣き出す男』、マユが某RPGの『太陽の娘』の衣装で出場した訳なんだが、此処でも裏技使い放題だ!

アタシの仮想は長大な剣を装備してっから其れを振り回して、他のランナーを蹴散らした末に1位でゴールインだ。

これまた大ブーイングを浴びちまったが、仮装衣装を使っての攻撃はNGとはなってないから合法なんだな此れが――まぁ、流石にダッシュ突き連発は拙かったかもだけどな。

 

 

 

 

――400m徒競走

 

 

アタシと委員長が無双だった。

他のチームの陸上部をぶっちぎるって、アタシも委員長も半端ねぇな。

 

 

 

 

――パン喰い競争

 

 

最早何も言うまい。

まさか、パンに喰いついたマユが、パンに喰いついたまま宙づりになるとは思わなかったからな。……ったく、変な方向にポンコツ発揮してんじゃねぇっての。

 

 

 

 

そんなこんなで午前中の競技が終わって昼休み。

応援に来てくれたマユ達と一緒に昼飯だ――売店でパンでも買おうと思ってたんだが、まさかメユが重箱での弁当を用意して来るとは予想外だったぜ。

しかもその弁当の中身は、おにぎりに唐揚げに卵焼きって言う弁当の定番がぎっしりっ詰まってただけじゃなく、おにぎりの具にはアタシが大好きな『明太高菜』まであったからな。

コイツは、やる気が出てくるぜ!!!

 

 

 

「えへへ、ママに教えてもらいながら一生懸命作ったんだけど、雪女のお姉ちゃんに喜んでもらえて良かった♪」

 

「可愛い事言ってくれるじゃねぇか、此のガキンチョ。」

 

なら、その礼としてお前にはアタシの勝利をプレゼントしてやるよ。――勝つのはアタシ達白組だからな。

 

 

 

「其れはつまりあれですね、『最後まで目ん玉かっぽじって見よ』って言う事ですね。」

 

「目玉をかっぽじったら見えませんよ西行寺さん。」

 

「おや?」

 

 

 

委員長、突っ込むだけ無駄だ。そいつは其れが正しいと思ってからな――つーか、其れがマユの個性だから突っ込むのは無粋ってモンだ。

でもまぁ、大見えきっちまった手前、午後の競技も気合い入れねぇとだな。

 

 

 

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・・・・・・

 

・・・

 

 

 

そんなこんなで競技は進んで、遂に最終種目の組別対抗リレーだ。

各組の選抜が走るこの競技には学年も何も関係ねぇガチの勝負だ――そして、この競技で1位になったチームには2倍の得点が入るから一発逆の優勝も有り得る。

前半戦は陸上部のスプリンターたちのおかげでぶっちぎった白組だが、後半は障害物競走や騎馬戦で後れを取った事も有って現在2位。

だけど、此のリレーで勝てば確実に優勝できるから絶対に勝たないとな。

 

 

 

「位置について、よーい……」

 

 

 

――パァン!!

 

 

 

そして始まった最終競技……各組精鋭を集めただけあってデッドヒートだが、最終前の第4走者で差が出たぜ!!

紅組の第4走者と白組の第4走者である委員長が頭二つ抜き出してのデッドヒートだからな……委員長が僅かに遅れてる感じだが、今のペースなら僅かな差でバトンタッチが出来る筈だ。

 

 

 

「雪女さん、後は頼みます。」

 

「ほいさぁ、任せとけや!!」

 

委員長からバトンを受け取ったアタシは猛ダッシュ!!赤組のアンカーは、陸上の全国のリレーで鳴らした強豪らしいが、そんな事は知るかボゲェ!!

大会の肩書なんざ関係ねぇ……体育祭で勝つのは、何時だって他のチームよりも気合が入ってるチームなんだよ!!

 

 

 

「雪女のお姉ちゃん頑張って!!」

 

「雪女の姉さん、ぶっちぎまってくだせぇ!!」

 

「「「「「「やっちまってください姐さん!!」」」」」」

 

 

 

何よりも、メユと銀ちゃん達に応援された以上、其れに応えないって選択肢は有り得ねぇからな!!――アタシに限界はねぇ!!

 

 

 

――ドバシュン!!!

 

 

 

其のまま一気に加速してゴールテープを切ってターンエンド。――ふふ、アタシの勝ちだな。

そして、アタシが勝ったと言う事はつまり、白組の優勝が確定したって事だ――リレーの優勝者には2倍の得点が入るんだからな。……結果として、白組が逆転優勝だった訳なんだがな。

 

まぁ、メユの応援があったのも大きかったかもだけどよ。

 

取り敢えず、今日見に来て貰った礼として、メユの学校の運動会に応援に行かねぇとだな――義理を欠くってのは、良い事じゃねぇからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 



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Episode20『応援しましょう~ヤンキーと運動会~』

何だかんだで20話だってよBy雪奈      思ったよりも続いてますねぇ?By真雪


Side:雪奈

 

 

今日はメユの学校の運動会だ。

アタシとしては怠惰に過ごしたい日曜日なんだが、テメェの体育祭を応援に来て貰った以上、メユの運動会の応援に行かないって選択肢はハナッから有り得ねぇ。

義理を欠くってのはアタシの主義に反するからな。

 

んで、今は何をしてるかってーと弁当作りだ。

アタシ達の体育祭の時にはメユが重箱の弁当作って来てくれたから、今度はアタシが腕を揮う番ってな!

おにぎりは色々と具材を用意して作ったから大丈夫だし、おかずにも卵焼きに唐揚げ、ハンバーグにポテトサラダ、イタリア風トマトシチューを詰めた揚げパンに、デザートにリンゴのムース、取り敢えず子供が喜びそうな物を片っ端から詰め込んでやったぜ。

 

 

 

「しかもおにぎりは、海苔で未来から来た青い猫型ロボットの顔を再現してるんだから、見事なモノよユキちゃん。」

 

「ありがとよお袋……って、何時の間に?」

 

「うふふ、ついさっきよ?」

 

 

 

ついさっきって、マッタク気配を感じなかったぜ!?

気配を消して背後に立つなよお袋……今回は大丈夫だったが、不良の本能として声を掛けられたと同時に反射的に攻撃しちまうかも知れねぇからな?

 

 

 

「攻撃されたらどうなっちゃうのかしら?」

 

「天国のじっちゃんとばっちゃんに会えるかもな。アタシのパンチは冗談抜きで1cm位の鉄板なら貫通するから。」

 

「あら、凄い♪」

 

 

 

感心する事でもねぇと思うけどな。――さてと、そんじゃあそろそろ行ってくるわ。

マユと委員長も来るって言ってたけど、取り敢えずマユには注意をしとかねぇと……何処でポンコツ発揮すっか分かったモンじゃねぇからよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode20

『応援しましょう~ヤンキーと運動会~』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スクーターでマユを回収して、到着したぜメユの学校。委員長も既に来てるみたいだな……それから、源一郎さんと汐さん、その他磯野崎組の強面の方々も。

ヤクザの親分と組員が応援に来る小学校の運動会――多分日本全国探しても、此処以外には存在しねぇだろうな。

 

丁度開会式が終わって、此れから競技が始まるって所だな?2年生の席は……あそこか。

 

「おーい、応援に来たぜメユ!それと、メユと同じクラスのガキンチョ共!」

 

「あ、雪女のお姉ちゃんとまゆお姉ちゃん!応援に来てくれたんだ!!」

 

「はい。この間応援に来ていただいたお返しと言った所です。」

 

 

 

マユの言う通り、この間のお返しだ。

アタシ等が応援して貰ったって言うのに、アタシ等がお前の事を応援しないなんてのは不義理も過ぎるからな?――つーか、アタシ的に不良とかヤクザとか、アウトロー側の人間ほど義理ってのは大事にしなきゃならねぇって思ってるからよ。

そんな訳で、今日は思い切り応援させて貰うから、お前も運動会を楽しめよメユ。

 

 

 

「うん!

 ところで雪女のお姉ちゃん、その手下げ袋は何?」

 

「あぁ、此れか?此れはなぁ、アタシの特製弁当だ!

 この間はお前の弁当御馳走になったから、此れもお返しってな。お前の好物の唐揚げもたっぷりあるから期待してな。」

 

「雪女のお姉ちゃんのお弁当!うん、楽しみにしてるね!!」

 

 

 

その期待には応えられると思うぜ。

さてと……メユが所属するのは紅組か――良いねぇ、燃える紅は勝利の色だ!

ガキンチョ共、結果はどうなるにしても、力の出し惜しみだけはするんじゃねぇぞ?全力を出した末に負けたってんなら、全力を出し切った充実感があるが、出し惜しみして負けたとなったら後悔だけが残るからな!!

 

 

 

「「「「「「おっす、雪女さん!!!」」」」」」

 

「おーし、良い返事だ!!」

 

メユのダチ公のキヌ、ミサ、イッカ、いおりん以外も反応してくれるとは思わなかったけどよ――てか、担任の先公、テメェの受け持ちのクラスに不良が来てるのを少しは何とかしようとしろよ?

加えタバコのヤンキーがガキンチョ共の近くにってのはヤベェだろ普通は!

 

 

 

「貴方の事は磯野崎さんから聞いていますから、危険は無いと判断しました……と言うか、授業参観の度にヤクザが学校に来るので、不良が一人増えた所でねぇ?」

 

「……其れを言われると何も言えねぇ。」

 

確かにヤクザと比べりゃ、不良が一匹程度は如何ってことねぇか……まぁ、アタシは其のヤクザよりもずっと強いんだけどな。

でも、追い出されねぇってんなら運動会をじっくり観戦させて貰うぜ。

 

 

 

――【1・2年生合同種目:玉入れ】

 

 

低学年競技の定番である玉入れだが、メユの奴が思いのほか活躍してるなぁ?

投げた球が全部籠に入ってる訳じゃないけど、3個に2個は入ってるから、可成りの投入率だぜ――まぁ、白組の方も中々に頑張ってるから結果は開けるまで分からねぇか。

だが……

 

「メユ!もう少し肩の力を抜け!

 腕の力で投げるんじゃねぇ、膝と肩のバネを利用して投げるんだ!!」

 

「うん、分かった!!」

 

 

 

紅組が負けるってのは癪なんで、少しばかりアドバイスを送らせて貰ったぜ。

このアドバイスの甲斐あって、メユは8回中7回入るくらいに精度が向上し、その結果紅組の籠の中身は爆発的に増えて、終わってみれば白組に10個以上の大差をつけての大勝利。

ったく、大したモンだぜ。

 

 

 

――【2年生:借り物競争】

 

 

 

此れもまた定番っちゃ定番だが、低学年でってのは珍しいかもな?アタシが小学生の時は4年の種目だったし。

今は如何か知らねぇけど、昔は結構無茶苦茶な借り物が有ったんだよなぁ……『ランドセル』や『通学帽』は真面な方で、『人体模型』とか『かつら』とか無茶苦茶過ぎんだろ流石に。

まぁ、アタシが引き当てた『電柱』以上のモンは中々ねぇだろうけどな。

 

 

 

「持って来たんですか?」

 

「おうよ。丁度学校の近くで老朽化した電柱の入れ替え工事してたから、其処から借りて来た。」

 

「雪女さん、小学生の頃からパワフルだったのですね……」

 

「だな。改めてトンでもねぇ事したもんだぜ。」

 

っと、始まったみたいだな?

紅組の第一走者はキヌか……スタートダッシュでやや遅れたけど、この競技は足の速さだけじゃ決まらねぇ!如何に素早く借り物をゲットできるかがカギになって来るから、借り物の難易度こそが勝敗を分けると言っても過言じゃねぇんだ。

さて、キヌの借り物は何だ?こっちに来てるが……

 

 

 

「雪女さん、一緒に来てください!!」

 

「は?アタシか?」

 

「はい!此の借り物なら雪女さん以外には居ませんので!!」

 

 

 

どんな借り物だよ!?

だが、アタシが必要だってんなら力になってやんぜ?だから、確り捕まってろよキヌ!!

 

 

 

「へ?」

 

「どっせい!!」

 

キヌを小脇に抱えてそのまま猛ダッシュだ!

借り物が人だった場合、そいつが走者を抱えて走っちゃいけねぇってルールは無いから、合法なんだな此れが。――つーか、不良にルールとか無用ですので。

テメェで定めたルールにゃ従うが、基本なんでもアリってのが不良なんでな?こと喧嘩に於いては、『最終的に勝てばいいのだろう』だしな。

つー訳で、余裕の1着!

 

 

 

「微妙に釈然としないんですけど、まぁ放送係もノリノリで実況してたのでOKでしょう。先生達も何も言ってませんし。

 取り敢えず、借り物の確認をさせて下さい。」

 

「そうだな。1着でゴールしても、借り物がNGだったら1着は取り消しだからな。」

 

で、開かれたキヌの借り物は……『銀』。

いや、アバウント過ぎんだろ此れ!?確かにアタシは銀髪だから条件は満たしてるかも知れねぇけど、『銀』てのは範囲が広すぎるって!!

此れじゃあ、百円玉でもアルミ箔でもOKじゃねぇか!!

 

 

 

「条件は満たしてる上に、色々と面白かったので紅組に1着得点プラスボーナスで10点追加。」

 

「其れで良いのかオイ!」

 

何つーかフリーダムな運動会だぜ。

んで、第3走者であるメユが引いた借り物は、答えから言っちまうと『ポンコツ』だった――だから、マユが借り物になった訳だが、コイツをそのまま出撃させたら、絶対にとんでもない事になると思ったからアタシと委員長も一緒に出撃したのは悪くねぇ。

ゴールで怪訝な顔されちまったが、『アタシと委員長が付いて来ないと、最悪学校がなくなる』って言ったら借り物のお代と合わせて納得されちまったぜ。

ってか、お前完全にポンコツ認識されてんなマユ?

 

 

 

「はぁ、その様ですね?

 ですが、その様に認識される人はかなり少ないと思うので、此れは矢張り希少種として誇りを持つべきでしょうか?」

 

「持たなくて良い。寧ろそんな誇りなんぞ、犬に食わせちまえ!!」

 

「食べますかね?」

 

「……食あたり起こすかもな。」

 

「えっへん。」

 

「褒めてねぇよ!!」

 

ったく、相変わらずだぜマユは……ま、退屈しなくて良いけどよ。

 

 

 

――【全校女子:チアダンス】

 

 

小学校の運動会だとダンスとかもあるんだけど、全女子生徒のチアダンスってのは珍しいかもな。

学年順に前からの列になってのダンスだが、その中心の朝礼台でダンスを披露してる生徒は特別ダンスの巧い生徒なんだろうけど、其処にメユが居るとは思わなかったぜ!

一緒に踊ってるのは恐らくは6年の生徒なんだろうけど、マッタクもって動きで劣ってねぇってのは驚きだぜ。

ダンスがキレッキレだし、何よりも高学年の2人にはねぇ、低学年ならではのあどけなさが可愛い事この上ねぇっての。

 

「マユ、委員長……アタシは悟りを開いたぜ。『可愛いは正義』コイツは真理だ。」

 

「奇遇ですね雪女さん、私もその境地に至りました。」

 

「可愛いは正義……つまり不細工は悪と言う事ですね?」

 

 

 

いや、そうは言ってねぇから誤解すんなよマユ。

 

 

 

 

んで、午前中の競技が終わった時点で、得点は紅組が150点で、白組が160点か……負けちゃいるが、午後の種目の結果によっちゃマダマダ逆転は可能だから諦めんじゃねぇてな。

取り敢えず、雪女さんお手製の弁当で腹ごしらえしなガキンチョ共!!

 

 

 

「はわ!雪女のお姉ちゃん、この唐揚げとっても美味しい!!其れにとても柔らかい!どうやって作ったの?」

 

「へっへ~、コイツはな、紹興酒とオイスターソースと醤油、おろしニンニクとおろし生姜と微塵切りのネギを合わせた特製タレに一晩漬けこんで、180度に熱したごま油で二度揚げしたんだ。

 外はカラッと、そして中はジューシーに!此れが雪女さん特製の唐揚げよ!弁当箱に詰めた後で振りかけた花椒も良い感じだろ?」

 

「うん、スパイシーでスッゴクおいしい!!」

 

 

 

そいつは良かったぜ。

如何やらアタシの弁当は大好評だったみたいだ――ハチミツで甘みを出した出汁巻き卵は色がきれいに仕上がった事も有って大好評だったし、タラコをアクセントに加えたポテトサラダも良い感じだったからな。

でも、一番だったのはおにぎりだったな。

アタシ的にはガキンチョなら喜ぶだろうと思って、ウィンナーとかナゲットを具にしてみたんだが、如何やらそれが大当たりだったみたいだ。

それと、タラコを丸ごと一本握ったおにぎりも良かったみたいだぜ――結果として残さずにご馳走様だからな。

 

そんじゃ、午後の競技も頑張れよガキンチョ共!!

 

 

 

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・・・

 

 

 

んで、午後の競技なんだが、午後は中学年以上の競技がメインになっちまうから低学年は応援要員になっちまうんだよな。

そんな状況で、やって来た低学年最後の見せ場!!

 

 

 

――【1・2年合同綱引き】

 

 

 

此処で綱引きだ!

んで、どんな特殊ルールかは知らねぇが、この競技には観客から3人まで助っ人を呼べるらしい――その助っ人として、白組は滅茶苦茶ガタイの良いオッサンを連れて来やがたったな?……土方かプロレスラーだなありゃ。

そうなると紅組の助っ人が重要なんだが……

 

 

 

「パパ、銀次郎さん、雪女のお姉ちゃん、助っ人をお願いします!」

 

「ハハ、任せてくれメユ……パパは誰にも負けないからね!」

 

「お嬢……この銀次郎、その期待には応えさせていただきやす!!」

 

 

 

メユが選んだのはアタシと源一郎さんと銀ちゃんか……アタシ的には妥当なメンバーだと思うが、如何やら白組の連中は勝利を確信してるみてぇだな?

まぁ、テメェ等が選んだのが何処からどう見ても強そうな連中なのに対して、紅組の助っ人は人の好さそうなオッサンと、見た目はおっかねぇが、ガタイ的にはソコソコなスカーフェイススキンヘッドと、銀髪ヤンキー少女だから勝てると思うのも当然だけど……アタシ等を舐めんなよ?

 

 

「其れでは、用意……スタート!!!」

 

 

――ギン!!

 

 

競技開始と同時に、思い切り引く!力の限り引く!!

クソ……向こうの助っ人は流石だな……伊達にガタイが良い訳じゃねぇか――だけどな、アタシは誰よりも負けるのが嫌いなんだよ!!不良JKの力を舐めるんじゃねぇ!!

どぉぉぉぉりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

 

 

――ブオン!!

 

 

 

普通に引くだけじゃ埒が明かねぇって思って、一本背負いの要領で引っ張ったら、一気に白組の連中を引き摺り倒しちまったぜ……で、其処から一気に紅組が引き抜いて勝利。

まさか、こんな結果になるとは思わなかったぜ。

 

 

 

「雪女の姐さん、改めて其の力に感服いたしやす。」

 

「銀ちゃん……褒め言葉と受け取っておくぜ。」

 

まさか、こんな事になるとはアタシも思ってなかったから、少しばかり驚きだっての。

だけど、続く2回戦も勝利した事で、紅組にはストレート勝利ボーナスが入って、白組を逆転した――後は残る競技で紅組が逃げ切れるか如何かって所だな。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

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・・・

 

 

 

結果を言うなら、勝ったのは白組だった。

最終競技であるリレーの結果が出るまで分からないデッドヒートだったが、そのリレーを白組が制した事で、紅組は僅差の逆転負けを喫した訳か……でもまぁ、全力は出したんだから悔いはないだろうけどな。

 

そして、最終競技のリレーの後に待ってるのは、最終種目であるフォークダンスだ。

如何やら、保護者や来賓なんかも参加できるみたいだが……如何したんだよメユ?源一郎さんや汐さんの所に行かなくて良いのか?

 

 

 

「良いの……だって、私は雪女のお姉ちゃんを誘いに来たんだから。」

 

「アタシを?」

 

「うん。Kannst du tanzen, die ältere Schwester von Snow Woman?(踊って頂けますか、雪女のお姉ちゃん?)」

 

「Wenn es gewünscht wird, bin ich froh.(それが望みなら、喜んで。)」

 

まさか、ドイツ語で来るとは思わなかったが、お前が其れを望むなら応えるだけだ。――アタシとお前のダンスパーティを楽しもうぜ。

小学生の運動会の応援に行って、最後のフォークダンスを踊る事になるとは思っても居なかったが、コイツもメユと知り合ってなかったらなかった事だって考えればいい体験が出来たかもだぜ。

 

まぁ、其れは其れとして、フォークダンスに参加しようとしたマユを全力で取り押さえた委員長……OK、よくやってくれたぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 



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Episode21『ヤンキーとオタフクソース(辛口)』

弱い者イジメってのは最悪だぜ……By雪奈      最低最悪の行為ですねBy真雪


Side:雪奈

 

 

人生何が起きるか分からねぇってのはよく言う事だが、幾らなんでもコイツは予想外ってか、普通に生きてて何度も遭遇する事じゃねぇ。

まさか、空から人が降って来るとは思わなかったぜ!!

ギリギリキャッチできたから良かったような物の、あと1秒遅かったら途轍もなくグロい物を見る羽目になっちまった……しかも、この制服は、アタシが通ってた中学のモンだ。

中防が偶然ビルから落ちるなんて事は有り得ねぇから、自殺か。アタシがキャッチしたから未遂で済んだけどよ。

 

 

 

「何で……」

 

「あ?」

 

「何で助けたんですか!如何して死なせてくれなかったんですか!!」

 

「其れは彼女が正義の不良だからです。」

 

 

 

マユ、其れ説明にも何もなってねぇ上に意味が分からねぇって。何だ正義の不良って。

しかしまぁ、自殺しようとするなんてのは余程思い詰めてたんだろうが、命を粗末にするのは頂けねぇから、勝手ながら助けさせて貰ったぜ。

ってか、何が有ったかは知らねぇが命を粗末にしちゃいけねぇ。お前の親父さんとお袋さん悲しむぞ?

良かったら、何が有ったか話してみろよ、先輩として話聞いてやんぞ?

 

 

 

「先輩……?」

 

「おぉ。アタシはオメーの通ってる中学の卒業生だ。

 先公共から聞いた事ねぇかな……自校、他校、年上、高校生構わずに不良共を軒並み叩きのめした最強の不良生徒の話。」

 

「え?……まさか、貴女が?」

 

 

 

おうよ、最強の不良『雪女』ってのはアタシの事だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode21

ヤンキーとオタフクソース(辛口)』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

取り敢えず近くのハンバーガーショップに入って話を聞く事にしたんだが……マユ、オメーは一体何を頼んでやがるんだ?

何時ぞやの真っ黒なハンバーガーセットも驚いたが、今回は驚くほどに全部緑だな!?何つー目に優しい色合いのメニューだよ其れ!!

 

 

 

「ほうれん草を練り込んだバンズに、そのパンを挽いて作ったパン粉を付けて揚げた海老カツとレタスを挟み、ポテトは上げる前にアボカドペーストに付けてから揚げてあり、トドメに飲み物は果汁なんて殆ど入ってない鮮やかな緑のメロンソーダーです。」

 

「頼むからよ、まじめな話をする場なんだから、もうちっと普通のメニュー頼もうぜ?」

 

「此の緑に地球の緑減少に歯止めをかける可能性を感じてしまいましてつい。」

 

「微塵も可能性は感じねぇよ!」

 

っと、脱線しちまったな。

さてと、話を聞く前に名前を教えてくれ。

 

 

 

「……山崎玲緒奈です。東間三中の3年です。」

 

「レオナな。

 アタシはまぁ、雪女で良い。そっちの方が呼ばれなれてるしな。んで、こっちのぱっと見美人だが、残念な位にポンコツなのが西行寺真雪。

 アタシはマユって呼んでるぜ。」

 

「どうぞよろしく。」

 

 

 

って、言いながら食い始めてんじゃねぇこの馬鹿!

……まぁ、マユには突っ込むだけ無駄か……んで、レオナ、お前なんだって自殺だなんて馬鹿な事しようとしやがった?よっぽど学校で嫌な事でもあったのか?――陰湿なイジメとか。

 

 

 

「イジメ……そうですね、イジメって言うのかもしれません。

 でも、只のイジメだったら耐えられました……悪口を言われたりする位だったら我慢できたんです……」

 

「それ以上の事をされたって事だな?」

 

「はい。

 教科書をずたずたにされたり、体操着を破かれたり……校舎裏に連れて行かれて暴力振るわれたり……今日は、無理矢理制服脱がされて写真を撮られて……『ばら撒かれたくなかったら50万持って来い』って……!」

 

 

 

……待てコラ、何処のドイツだそんな外道な事し腐る奴は?

やる事なす事、全部が全部人の道外れまくってるじゃねぇか!いや、不良のアタシが言う事じゃねぇかもしれねぇけどよ!!

――話を聞く限りじゃ相手は複数だよな?そうじゃなきゃ、無理矢理制服を脱がすなんて事が出来るもんじゃねぇからな。……誰だ、相手は?

 

 

 

「派手な格好をした、ギャル風の5人組です。

 同じクラスになったの運の尽きで、自分で言うのも何ですが、大人しそうな雰囲気からターゲットにされてしまったみたいなんです……親や先生に言ったら、男子に輪姦させるって脅されて……!」

 

「成程、そりゃ自殺したくもなるぜ。」

 

だが、ギャル風の5人組ってーと、アタシが3年の時に入学して来たアイツ等だな?

無謀にもアタシに喧嘩売って来たから纏めて返り討ちにしてやったんだが、アタシが居なくなって幅を利かせてるって感じか……ガチの不良やる覚悟もねぇハンパモンが図に乗りやがって。

 

おいレオナ、何時までに何処に来いって事は言われてんだよな?……其処にアタシも連れて行け。

逆上せ上がった馬鹿共に、天誅ブチかまして、二度とふざけた事が出来ねぇようにしてやる……何よりも、アイツ等はアタシが最も嫌いな弱い者イジメを複数人で行いやがった。

キッチリ〆てやらなきゃ気が済まねぇよ。

 

 

 

「だ、ダメですよ先輩!

 あの人達は、不良グループ御用達のライブハウスを指定して来たんです……中には仲間の不良が居る筈ですから、危険すぎます!」

 

「ハッ、雑魚が何匹群れた所でアタシの敵じゃねぇって。

 数の差なんてモンは、金属バット装備で埋める事が出来っからな。」

 

「まぁ、雪女さんなら誰が相手でも負けないでしょうが、流石にこの人数で乗り込むと言うのは、レオナさんの不安が大きいと思いますので、此処は最強の助っ人を呼んでは如何でしょうか?」

 

「最強の助っ人?」

 

「メユさんの所の強面の方々を……」

 

 

 

そう来たか。

だが確かにアリかもなぁ?中途半端なヤンキー連中が本物の任侠モンの迫力に勝てるはずがねぇ――特に銀ちゃんは、スキンヘッドのスカーフェイスにサングラスって言う『顔面凶器』だからな。

 

マユ、お前は本当に偶にだが実に見事な事を言ってくれるじゃねぇの?ご褒美として、明日の昼飯奢ってやる。

 

 

 

「わーい。」

 

「だから、喜ぶ時くらいテンション上げろっての。」

 

まぁ、そう言う訳だから安心しろレオナ……アタシだけじゃなくて、本物のヤクザが一緒に行ってくれっから。其れなら安心だろ?

 

 

 

「えっと、ヤクザ屋さんですか?」

 

「磯野崎組って言う、関東一派のヤクザ組織の頂点に君臨する組織で、そんじょそこ等の暴力団とは違う本物の任侠一家だ――メユが言うには、警察組織と裏で繋がってるらしいからな。」

 

「な、なんでそんな人達と知り合いなんですか先輩!?」

 

「親分さんの娘と、ダチ公だからだな。

 まだ小学生のガキンチョなんだが、此れがまた可愛いんだ。」

 

「……何処から、突っ込めばいいのか分からなくなってきました。」

 

 

 

なら、突っ込む事を放棄するのも一つの手だぜレオナ。

 

 

 

「その話、私も乗らせて頂けますか雪女さん?」

 

「委員長!?」

 

アンタ、なんでこんな所に居るんだよ?ってか、クラス委員会があるんじゃなかったけか今日って?

 

 

 

「議題があまりにも如何でも良い事だったので、さっさと切り上げたのよ。

 そしたら下校中に、中学生と一緒にこの店に入っていく雪女さん達を見かけて、後を追って入ってみれば、何やら深刻な話をしてる様子。

 聞けば、腹立たしい所業の数々……此れは人として許してはいけない事でしょう?」

 

「その通りです委員長さん。

 彼女に『死』を選ばせるような事をしでかした方々には、キッチリと因果を応報して二度とそんな事をする気が起きないようにしなくてはならないと思います私は。

 分かりにくいかも知れませんが、私は此れでも怒ってるんです。ぷんぷん。」

 

 

 

……良い事を言ったのに、最後ので台無しだ馬鹿野郎!

だけどよ委員長、今回の事は間違い無く乱闘になる……アンタ、そんな場所に行って大丈夫なのか?

 

 

 

「心配は無用よ雪女さん。

 こう見えて、私は合気道3段で剣道2段です。其れなりに、役に立つとは思いますよ?」

 

「合気道と剣道の有段者か……頼りにあるぜ。」

 

「実を言うと、私は柔道3段だったりします。」

 

 

 

は?其れはマジかマユ?

 

 

 

「はい。

 体を鍛える意味で柔道をやっていたのですが、昇段試験を受けてみたらビックリで、開始直後につまずいて相手に突撃して倒したら其れが一本判定になりまして、其れが連続で起きた上に、型の試験でもつまずいたり滑ったりしたのが逆に技をきれいに見せたみたいで昇段出来たんですよ。」

 

「ポンコツ性能がプラスに働いて昇段するとか、お前今すぐ全国の柔道家に謝れ。」

 

「どうもすみませんでした。」

 

 

 

其処で本当に謝るのかオイ!!

マッタク持ってオメェって奴はよぉ……だが、マユはポンコツ性能がプラスに働くかどうかが分からねぇから戦力外だが、委員長は実力が確りと裏打ちされてっから問題ねぇ。

其処に銀ちゃん達が加われば敵はねぇな。

 

アタシが卒業した事で幅を利かせた馬鹿共が……逆上せ上がったツケをキッチリ払わせるから覚悟しやがれ。

何よりもテメェ等は人として一番やっちゃいけねぇ事をしやがった……レオナに、一生消える事のない心の傷を負わせやがった!――判決は『極刑』以外には有り得ねぇ!!

中途半端に悪ぶったクズ共が……本物のアウトローの恐ろしさってモノをその身に刻んでやんぜ――序に、本物の正義の味方の怖さってモンもな!!

 

雪女の絶対零度の恐怖を、其の身に刻み込んでやるから覚悟しやがれだぜ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 




山崎玲緒奈
・雪奈が通っていた中学校の3年生。
 ギャル系不良グループから様々なイジメを受け、其れを苦にしてビルからの投身自殺を図るが、雪奈にキャッチされ一命を取り留める。
 自分の話を聞いてくれた雪奈の事は『少し怖いけど良い人』との認識。


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Episode22『ヤンキーとハバネロソース(激辛)』

さてと、クソ共を〆に行くかBy雪奈      成程、討ち入りですね?By真雪     其れは、微妙に違うと思うわ……By委員長


Side:雪奈

 

 

レオナに案内されてライブハウスにやって来た訳なんだが、店に入る前からクソッタレの気配がプンプンするぜ――其れこそ、ゲロ以下の最低の悪臭がな。

此処は、最低のマナーすら護れねぇ、アウトローになり損なったハンパモンのたまり場みてぇだな……ったく、この空気を吸ってるだけで反吐が出るぜ。

だが、先ずはアタシ達だけで行くから銀ちゃん達は店の外で待機しててくれっかな?

 

 

 

「雪女の姐さんがそう仰るならそうしますが、最初から一緒じゃなくて良いんですかい?」

 

「レオナをイジメた連中みてぇのは、最初から大人数で押しかけっと本性現さねぇで、その場だけ取り憑くって再犯を犯す可能性が高い。

 だからまずはアタシ達だけで乗り込んで、〆上げてからトドメに銀ちゃん達に来て貰う――徹底的にぶちのめされた後で、レオナのバックに居るのはアタシだけじゃなくてヤクザもだと知れば二度と馬鹿な事はしねぇだろ?」

 

何にしても、必要な時にはアタシから合図を出すから、その時は頼むぜ銀ちゃん。

其れと委員長、アンタ剣道の有段者なんだよな?

 

 

 

「その通りですが、其れが何か?」

 

「なら、此れもってけ。」

 

「ぼ、木刀!?一体何処から出したんです!?」

 

「アタシの背中は、四次元凶器入れだ。」

 

「ホントに、色々なモノが出てきますよねぇ……その内バズーカでも出てくるんじゃないでしょうか?」

 

「いや、流石に重火器は入れてねぇからな?」

 

まぁ、兎も角はクソッタレ共を〆に行くとすっか……雪女を怒らせると怖いって事を、其の身で分からせてやらぁ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode22

『ヤンキーとハバネロソース(激辛)』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

っと、そうだ委員長、アンタはケンカに参加するよりも、マユとレオナの護衛の方を頼むぜ?そいつ等戦闘力期待できねぇから、誰かが護ってやらねぇとだしよ。

……マユに限っては、ポンコツの奇跡で店内の不良を2、3匹道連れにしちまうかもだけどよ。

 

 

 

「其れは、微妙に否定できませんね……恐るべきポンコツ能力ですからね西行寺さんは……」

 

「私固有のレアスキルですので。」

 

「褒めていません!!

 ですが、そうなると荒事になった場合、磯野崎組の皆さんを呼ばない限りは雪女さんが1人で戦う事になってしまいます……矢張り、私も参加した方が良いのではないでしょうか?」

 

 

 

普通ならそうなんだけどよ、委員長は剣道は出来てもケンカの仕方は知らねぇだろ?

ルールのある試合と、ルール無用のケンカは全然違うから、ケンカの素人はテメェの身を守る事を最優先にした方が良いんだわ――んで、その場合、ケンカ慣れはしてないけどある程度の実力がある奴は、戦闘力皆無な奴の護衛を務めてくれってっとケンカする奴は安心出来るんだ此れが。

 

「つー訳で頼む。

 こんな事を頼めるくらいにはアンタの事は信頼してんだ――悪友としてだけどな。」

 

「悪友と来ましたか……ですが、クラス委員長と学園一の不良でしたら、親友よりも悪友の方が合っているかもしれませんね。」

 

「えっと、先輩方?」

 

「ふむ、此れが対極に位置する者同士の不器用な友情と言うモノですか。」

 

 

 

マユ、其れは多分ちげーと思う。

さてと、店に入って……探すまでもなく見つけたぜギャル5人組――カラフルに染め上げられた頭に、ラメ入りの化粧をして、制服は改造しまくりの連中がよ。

レオナ、あの5人組で間違いねぇな?

 

 

 

「は、はい。間違いないです。」

 

「よし……行くぜ。」

 

 

 

っと、こっちに気付いたみてぇだな?席を離れてこっちに来やがったぜ。

 

 

 

「アハハ、よく来たわねレオナ?ちゃんと50万持って来た?」

 

「持って来てないとか言ったら、どうなるか分かってるよねぇ?――アンタ、明日からこの街に居られなくなるよ~~?」

 

「私等も鬼じゃないから、出すもん出したら、このデータは丸っとこの場で消去してあげるからさぁ、さっさと出しなよ50万。」

 

「逆らう筈ないよね、レオナちゃ~ん?」

 

「そうそう、逆らったらどうなるか分かってるもんねぇ?」

 

 

 

……本当にクズだなコイツ等は。

オイ、テメェ等、随分と調子こいた事してるじゃねぇかあぁ?アタシが卒業して居なくなった事で、テメェ等が天下取った気にでもなってやがんのか、おぉ?

 

 

 

「「「「「え?」」」」」

 

「久しぶりだな、ギャル5人組よぉ?っつーか、レオナのすぐ後ろに居たんだから気付けや、ウスノロの間抜け共が。」

 

「あああ、アンタは!!」

 

「日本人離れしたその容姿……其れでその言葉遣い!!」

 

「アンタ、雪女か!!」

 

「な、何でアンタがレオナと一緒に居るのよ!!」

 

 

 

あぁ?

自殺しようとしたコイツを助けてな……事情を聴いてみりゃ、テメェ等随分とコイツにヒデェ事したみてぇじゃねぇか?只のイジメじゃ飽き足らずに、引ん剥いて写真撮って、其れをネタに金を要求するとか人の道に外れるにも程があんぜオイ。

でもって、アタシが助けなけりゃコイツは死んでた……そうなってたら、テメェ等如何する心算だったんだ?

 

 

 

「え~~?知らないそんなの。」

 

「自殺するとか、そいつの勝手でアタシ達関係ないし~?」

 

「レオナが居なくなったら、別の奴ターゲットにすれば良いだけって言うか。」

 

「って言うか、そいつに同情して来たの?アハハハハ、ちょー受けるんですけど~~?」

 

「其れで、雪女先輩はアタシ達を如何するんですか~?

 ぶっちゃけ、此処に居る人達ってアタシ達の仲間ですから、アタシ達に何かあったら店内の全員を敵に回す事になるんですけど~~?」

 

「そうかい、よ~く分かったぜ。」

 

テメェ等は本物の腐れ外道だってな。

更には、店内の不良共をアテにしてか……ケンカをする度胸もねぇハンパモンが粋がりやがって――少しでも、罪悪感を感じてたり、反省の色が見られたら減刑してやる心算だったが、その気も失せた。

判決を言い渡すぜ……纏めてぶっ飛ばす!!

 

 

 

――バキィ!!!

 

 

 

判決と同時に、目の前にいたガングロ金髪に右ストレート一閃!!

気絶しない様に威力を抑えたが、其れでも5mは吹っ飛んで、不良共の方に吹っ飛ばされたから、戦闘開始の合図としちゃ上出来だ……今ので、店内の不良共はアタシに気付いたみたいだからな。

 

 

 

「グ、よくもやったわね……歯が折れたじゃない!!」

 

「歯で済んで良かったと思えよビチグソビッチが。

 アタシが本気で殴ってたら、テメェは歯が折れるどころか頬骨が砕けて、下あごが粉々になってんぜ?――つーか、歯が折れた何てのは全然生温いんだよ。

 テメェ等がレオナにした事は、この比じゃねぇんだからな!!」

 

今のは、開戦の狼煙に過ぎねぇから本番は此処からだ……覚悟できてんだろうな、このクズ共!!

テメェ等は、アタシが一番嫌いな弱い者いじめを、其れも集団で行いやがった……絶対に許す事は出来ねぇんだよ!!

 

 

 

――バガァァァァァァン!!

 

 

 

「んな!?」

 

「テーブルが木端微塵に……!!」

 

「其れだけではありませんよ?」

 

 

 

――ガァァァァン!!

 

 

 

「ぼ、木刀で机をたたき割った!?」

 

 

 

アタシが拳でテーブルを砕いただけじゃなく、委員長も木刀でテーブルを砕いたか……まぁ、普通は拳や木刀じゃ砕く事の出来ねぇテーブルが砕けとなりゃビビって然りだから、そう言う意味では良い仕事したぜ委員長。

 

 

 

「えい。えい。……残念、私では砕けないようです。」

 

「いや、砕けない方が普通だと思いますよマユ先輩……」

 

 

 

オメーは、ホントに場の空気を読まねぇなオイ!!

お前のポンコツ行動のせいで場の空気が死んだだろ!!――見ろ、ギャル共だけじゃなく、不良も完全に固まっちまってるじゃねぇかよ!!!

 

 

 

「時が止まったようですね?」

 

「物理的に止まった訳じゃねぇけどな。」

 

取り敢えず、ここからは乱闘になっから、お前とレオナは委員長の後に隠れてろ……此の喧嘩、弩派手なモノになりそうだからな。

 

 

 

「この……舐めるんじゃないわよ雪女!

 アンタが幾ら強くたって、この数を相手にする事は出来ないでしょう?……レオナに吹き込まれて、来たんでしょうけど返り討ちにしてやる!」

 

「アンタをボコして、男共に輪姦させてやるから覚悟しなよ!!」

 

「ハッ、口だけは威勢が良いな……テメェはケンカも出来ねぇくせによぉ。」

 

だがなぁ、今のアタシは最高にブチ切れてるから、ぶっ殺されても文句は言うなよ――元はと言えば、アタシの逆鱗に触れる様な、クソッタレな事をしたテメェ等が悪いんだからな。

 

 

 

――チャキ……

 

 

 

んでだ、金属バットとも思ったが、気が変わった。

テメェ等は金属バットで殴り倒すよりも、直接ぶっ飛ばしてやらねぇと気が済まねぇ……だから、本日の凶器は『メリケンサック』だ!!

 

 

 

「んな、そんなもんでビビると思ってんのか?

 って言うか、俺達のアイドルをブッ飛ばしたとか、覚悟できてんのか!!」

 

「るせぇな、クソ雑魚が。」

 

 

 

――ガスゥゥ!!

 

――グシャァァァァァァ!!!

 

 

 

アタシのやった事にキレた不良が掴みかかって来たが、そんなスローな攻撃を喰らうかよ――逆に顎を蹴り上げて、そんでもってダウンした所で頭を踏みつけてやったぜ。

わりぃな、テメェ等みたいな馬鹿は嫌いじゃねぇんだが、今のアタシは最高にキレてんだ……だからよぉ、あんましドタマこさせっと、本気で死ぃ見んぞ、おぉ?

 

其れでも構わねぇって奴は、かかってこいや……雪女の恐ろしさを骨の髄にまで叩き込んでやるからよぉ!!

 

 

 

「い、好い気になるんじゃないわ雪女!此れだけの数を相手に、勝てるはずがないんだから!!」

 

「み、みんなやっちゃってーーー!!」

 

「「「「「「「「「「おぉぉぉぉ!!!」」」」」」」」」×沢山

 

 

 

はっ、実力差を理解出来ねぇ三流が……なら、圧倒的な力の差ってモノをその身に刻んでやろうじゃねぇか!!

――委員長、マユとレオナを頼むぜ!!

 

 

 

「任されました、存分に暴れて下さい雪女さん!!」

 

「雪女さん……ギッタンギタンの9割殺しでお願いします。」

 

 

 

だから、真顔でそう言う事言うなってのマユ……冗談なら冗談らしいテンションで言ってくれ。流石のアタシも、お前に限っては冗談なのかマジなのか判断付かねぇからよ。

 

だが、マユが9割殺しをお望みならそうしてやるぜ……このクソギャル共は其れだけの事をし腐ったんだからな!!――最低でも、前歯を全部失う位は覚悟しとけや。

二度とふざけた事が出来ねぇように、本物の不良の怖さって奴を、骨の髄にまで叩き込んでやるからな!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 




キャラクター設定



・ギャル5人組
雪奈が通っていた中学校の3年生。
玲緒奈をターゲットにして、様々ないじめを行い、現金まで要求して来たクズ集団――雪奈が在学中は大人しくしていたが、雪奈が卒業すると同時に増長して行った模様。
粋がってはいるが、群れて行動する事しか出来ない上に、ガチのケンカは仲間の不良任せなハンパモノであり、実際の戦闘力は皆無。


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Episode23『不良とポンコツ娘(混ぜるな危険)』

覚悟は良いな雑魚共……絶望の貯蔵は充分か?By雪奈      不足しててもやってしまいましょうBy真雪     西行寺さん、意外と過激ですね…By委員長


Side:雪奈

 

 

オラオラオラァ!調子こいてんじゃねぇぞ、群れなきゃケンカも出来ねぇ雑魚共が!!

テメェ等如き三下が、この雪女様と喧嘩しようなんざ、1000万年早いぜ……否、未来永劫アタシと喧嘩する資格すらねぇよ……だが、アタシは相手が誰であれ、ケンカする以上はキッチリと筋通す性質だから、覚悟しろや。

 

 

 

――グシャァァァァァァ!!!

 

 

 

加えて、今日のアタシは最高にキレてっから、ケンカするならテメェの命を懸けろや……ぶっちゃけて言うと、今日のアタシは手加減ってモンが出来そうにねぇからな。

ぶっ殺されても文句言うんじゃねぇぞオイ!!

 

 

 

「ぶっ殺す。ぶちぶちぶちぶち、ぶっ殺す。そんな感じですか?」

 

「西行寺さん、意味が分かりません。」

 

「ご安心ください委員長さん、私も分かりませんので。」

 

 

 

――チーン……

 

 

 

……マユのポンコツのせいで空気が死んだが、此の喧嘩は此処からが本番だから気合入れろよ?……気合を入れなきゃ、テメェ等みてぇな人間のクズ通り越した腐れ外道如き、速攻で地獄行きだからな!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode23

『不良とポンコツ娘(混ぜるな危険)』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オラァ!!」

 

「ひでぶ!?」

 

「いってれぼ!!」

 

 

オイオイオイ、さっきまでの威勢は如何したんだチンピラ君達よぉ?テメェ等のアイドルのギャルの1匹をブッ飛ばしたアタシをぶっ倒した後で輪姦すんじゃなかったのか?

その程度の実力じゃ、そんなのは夢のまた夢だぜ、このチンカス野郎共が!!

 

「つーか、情けねぇなテメェ等?

 相手は女子高生一人だってのに、真面なダメージすら入れる事すら出来ねぇのかよ?ナンボ、アタシがメリサク使ってるからって、もうちっと頑張ってくれねぇと張り合いがねぇ。

 この分なら、此処に居る全員、タバコ3本吸う間にぶっ倒せんぞ?」

 

「~~!!このアマ、調子に乗るんじゃねぇ!!」

 

「だから、遅ぇっての。」

 

 

 

――ジュ!

 

 

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

 

殴りかかって来た、時代遅れのリーゼントの拳に根性焼きのカウンターってな。

気ぃ付けろよ?ケンカの場に於いてはタバコですら凶器として使えんだ、下手な攻撃すっと、文字通りに火傷しちまうからよ――尤も、この場に於いては、火傷ですみゃ御の字だけどなぁ!!

喰らえや、メリサク地獄!!

 

 

 

「ヒブ!へブ!!ゴハァ!!!」

 

「そのまま死んでなブタ野郎!!」

 

ボコボコにしたブタ野郎を、クソ野郎共に放り投げると同時に一足飛びからの飛び蹴り!そして飛び蹴りかました奴をそのまま踏み台にして巨漢チンピラにシャイニングウィザード!……今の感覚は、確実にアイツの鼻の骨砕けたな。

でもって、着地と同時に別の奴の顔面にパチキかまして、そいつを凶器にして周囲の奴等をブッ飛ばす!!

ったく、ホントに弱すぎんぜテメェ等!ケンカの仕方ってモンがまるで分ってねぇクセに粋がりやがって……ケンカってのはなぁ、誰が相手であっても、相手の目を見てするもんなんだよ!!

其れも出来ねぇならケンカすんじゃねぇ!出直してきやがれ三下が!!

 

 

 

「舐めんなよ、このクソがぁ!!」

 

「雪女さん、後です!!」

 

「分かってるぜ委員長!!」

 

って、この野郎アイスピック持って来やがった!

拳のメリケンサックで防ぐのは逆に危険だな……ナイフと違って突き攻撃しかない分、メリサクの平面で滑って下手すると指を失う事になりかねぇからな?

だったらここは!!

 

 

 

――ザクゥ!!

 

 

 

「雪女さん!?」

 

「先輩!?」

 

「腕にぶっすり。流石にアレは痛そうですね。」

 

 

 

痛そうじゃなくて、実際イテェんだよマユ。

だが、此の程度の痛みで怯んでちゃケンカは出来ねぇ……しかも、コイツは態と刺されたんだからな!!

オイ、知ってるか?こうやって相手を刺した場合は、直ぐに獲物を引き抜かねぇと駄目なんだぜ?……何故かって、其れは刺した相手が意識を保ってて、刺された場所に力入れて筋肉固めると、獲物が抜けなくなるからな!!

 

 

 

「んな!?マジで抜けねぇ!!」

 

「其れ位は予備知識として持っとけタコが!!」

 

アイアンクローかまして、其のまま頭をテーブルに叩き付けた後に、腕に刺さってるアイスピックを引き抜いて、今度はコイツの手の平をぶっ刺してテーブルにピン止めしてやったぜ。

 

 

 

「流れる様なコンボ、実に見事でした。

 ですが、刺された場所は早急に消毒した方が良いと思いますので、此れをどうぞ。」

 

「ってマユ!?」

 

マユが消毒用にって、こっちに瓶に入ったウォッカを投げようとしてるんだが、凄く嫌な予感しかしねぇ……待てマユ、アタシは大丈夫だから投げて寄越すんじゃねぇ!!

 

 

 

「おや?」

 

「「「あ。」」」

 

 

言った瞬間、ウォッカの瓶がすっぽ抜けて天井に当たって割れて、中身が馬鹿共にぶっ掛かって、アタシが思わず口に加えてたタバコを落としちまった事で床に散らばったウォッカに引火して、馬鹿共が一斉にファイヤー!!

流石にヤベェから、消化器使って一気に鎮火したけど、馬鹿共は良い感じに焼けちまって戦闘不能……僅か一発で敵勢力を壊滅させる、マユのポンコツ恐るべしだぜ。

 

 

 

「えっへん。」

 

「今回ばかりは、褒めてるから誇っていいぜマユ。」

 

さてと、残るはテメェ等だけだなギャル軍団?

テメェ等が頼りにしてたクソっ垂れ共は、1匹たりとも残ってねぇ……ドイツもコイツも暫くは病院生活確実の状態になっちまってるからな?来いよ、思い切りケンカしようぜ?

 

 

 

「ば、馬鹿にするんじゃないわよ!!」

 

「アタシ達だって、やればできるのよ!!」

 

「アンタなんて、このナイフで細切れにしてやるんだから!!」

 

「引ん剥いて写真撮って、アンタもアタシ達の下僕にしてやるわ!!」

 

「此の前歯の恨みは深いわよ雪女!!」

 

 

 

オーオー、全員手にナイフか?今日日の女子中学生はおっかねぇなぁ?

だけど、ナイフ如きでアタシを如何にか出来ると思ったら大間違いだぜ?アタシにはまだ、伝家の宝刀と言える不良の最強武器がのこってるんだからなぁ!!

 

 

 

――ジャキィィィン!!

 

 

 

これぞ、不良が装備できる最強の武器、『金属バット』だ!

コイツは可成り頑丈だからよぉ、テメェ等が使ってる安ナイフ如きは簡単に粉砕、玉砕、大喝采できるぜ?……まぁ、アタシが金属バットを持ち出した以上、テメェ等は滅殺確定だけどな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――でもって90秒後、あっけなく戦闘終了。

全員のナイフ叩き折った後は、全員に顔面パンチかましただけじゃなく、委員長の木刀での一撃が炸裂し、何かしようとしたマユが足を滑らせて、其れが結果的にソファーを蹴り上げる事になって、そのソファーがギャル共にヒットしてターンエンドだからな。

 

さてとクソ共、テメェ等のスマホのデータは完全に消去するぜ?

其れと、テメェ等の顔は全部写真に収めたから、次にふざけた事し腐ったら、テメェ等の顔と名前をネットにアップした上でテメェ等が攻撃される様に仕向けるからな?

分かったら二度とこんな事すんじゃねぇぞ!!

 

 

 

「「「「「は、はい!!」」」」」

 

「分かれば良いぜ。」

 

「……雪女さん、許してしまうんですか?」

 

「委員長?」

 

許しちゃダメか?此れ位ボコボコにしたんだから良いと思うが、やっぱ足りねぇな?……ぶっ殺すか。

 

 

 

「当然でしょう?

 目玉で卓球やってみたいですし。」

 

「だよな。アタシも腸で縄跳びしてみたいからな。」

 

其れに、此れで許しちゃ外で待機してる人達が来た意味がねぇからな……出番だぜ銀ちゃん!!

 

 

 

「漸く出番ですかい雪女の姐さん?

 そんで、俺達は何をすればいいんで?」

 

「いやぁ、委員長との協議の結果、コイツ等はやっぱりぶっ殺すって事になったから、どうやってぶっ殺すのが良いか、その道のプロのヤクザであるヤクザの意見を聞きたくてよぉ?

 銀ちゃんなら、コイツ等如何するよ?」

 

「そうですねぇ……殺すのは簡単なんですが、コイツ等は顔は悪くねぇんで好色な資産家に売りつけるってのも一つの手じゃねぇかと……そうすりゃ、資金が得られるでしょうからね。」

 

「成程、その手が有ったか!!」

 

良かったなギャル共、テメェ等は取り敢えず死ななくて済みそうだぜ?――その代わり、此れからは脂ぎった資産家の親父共の慰み物として生きる事になるだろうけどな!

でもまぁ、因果応報だよな?レオナの事を散々っパラ虐めて来たんだ……其れも自殺を選択させちまうまでにな――なら、此れ位の罰でも寧ろ軽いよなぁ?

まぁ、精々脂ぎった臭い親父共にやられるんだな……テメェ等にゃ其れがお似合いだぜ。

 

 

 

「「「「「アハ……」」」」」

 

「……余りの事に気絶したか……ったく、粋がってた割に、メッキが剥がれりゃこの程度か……こりゃ、ぶっ殺す価値もねぇなマジで。」

 

流石に、此処までの恐怖を植え付けたら、二度と弱いモノ虐めなんざしねぇと思うが、万が一お前が虐められた、もしくはターゲットを変えて弱いモノ苛めをしてるようだったら、電話番号とメールアドレス教えてやっから、遠慮しないで連絡してくれレオナ。

そん時は、雪女さんと、ヤクザな皆さんがとっちめに行くからよ。

 

 

 

「はい、ありがとうございます雪女先輩!!

 其れで、その、何かお礼をしたいんですが……是非ともお礼をさせて下さい!!」

 

 

 

礼なんざ要らねぇけど、其れじゃあレオナも納得しねぇだろうな。

なら、大暴れして腹減っちまったから、駅前のラーメン屋でラーメン奢ってくれ。

 

 

 

「えっと、そんなので良いんですか?」

 

「おうよ。但し、サイドメニューで唐揚げも頼むけどな♪」

 

アタシとしては、クソっ垂れ共をフルボッコにした事で満足だからな。

まぁ、何にしても此れでめでたしめでだしだろ?クソッタレ共は警察に突き出されたし、ギャル5人組は最終的には少年院送りって事になったからな。

だけど、流石に掠り傷と腕の刺し傷は隠しようがねぇから、お袋と親父に心配かけちまったぜ――まぁ、不良同士のケンカで負った傷だから気にすんなとは言っておいたけどな。

 

さてと、今日はさっさと風呂入って寝るか。流石のアタシも、少し疲れちまったからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 



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Episode24『不良と流行性感冒(つまり風邪である)』

風邪を引く事になるとはな……By雪奈      そう言う事も有りますよBy真雪 


Side:雪奈

 

 

朝起きたら、滅茶苦茶身体がだるかった……其れだけなら兎も角、なんか熱っぽい上にフラ付いて頭も痛い……流石に、オカシイってんで熱を計ってみたら39.4度……此れは完全に風邪ひいたな。

まさか、サボりjなくて学校を休む事になるとは思わなかったぜ……

 

 

 

「ユキちゃん、大丈夫?

 何なら私達、会社をお休みするけど……」

 

「あ~~……インフルエンザとかじゃなくて只の風邪っぽいから其処まで心配しなくて良いぜお袋。

 只の風邪なら、薬飲んで一日寝てりゃ大概の場合は全快すっから、アタシの事は気にしないで仕事に行ってくれ……ってか、高校生にもなって、風邪引いて両親の仕事休ませたとか馬鹿臭いにも程が有っからよ。」

 

「大丈夫だと言うのなら、僕達は其れを信じるけど、無理だけはしないでくれよユキ?」

 

 

 

おうよ、無理だけはしないって約束するぜ親父。

まぁ、取り敢えずアタシがするべき事は、担任の山ちゃんと、クラス委員の委員長に今日は風邪で休むって事を連絡する事だ――普通は直接電話しないとなんだが、メールアドレスが分かってるからメールで送れるのが楽で良いぜ。

 

マユとメユにも送らなきゃなんだが……山ちゃんと委員長にメールを送った所で限界が来たぜ――思った以上にダメージ受けてるみたいだなアタシは。

こりゃ、今日は家で大人しく寝てるのが吉だろうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode24

『不良と流行性感冒(つまり風邪である)』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:真雪

 

 

今日は雪女さんの原チャリでの出迎えが無かったので、仕方なく歩いて来たのですが……教室内にも雪女さんの姿が見えませんねぇ?

委員長さん、何か知りませんか?

 

 

 

「西行寺さん、貴女の所にはメールが来てないのですか?

 雪女さんは、如何やら風邪を引いたようで今日は欠席するらしいです――彼女は、サボる時には理由を付けずに堂々とサボるので、態々風邪を引いたと言うのならば、逆に仮病と言う事は無いでしょうから。」

 

「はぁ、風邪ですか。」

 

天下無敵の雪女さんも、風邪のウィルスには勝てなかったと言う事なのでしょうか?……雪女さんは、風邪のウィルスどころか、最強最悪の殺人ウィルスであっても相手の方が逃げ出す人だと思ってたんですが。

 

 

 

「微妙に否定はできないけれど、西行寺さんは雪女さんの事を何だと思ってるのかしら?」

 

「そうですねぇ?

 明らかに女子高生の戦闘能力を限界突破した強さを持ってる、若しかしたら某戦闘民族の血を引いてる可能性のある正義の不良女子高生でしょうか?

 多分ですが、雪女さんならば登下校中の小学生の列に車が突っ込んできても、小学生の列の前に躍り出て、突っ込んできた車を殴り飛ばす事位は出来ると思います。」

 

「其れは、流石に無理じゃないかしら?」

 

「素手では無理でも、金属バットを使用すれば行けるんじゃないかと思ってます。」

 

「前にお礼参りに来た連中を相手にした時や、この間のライブハウスでの大立ち回りを考えると、素手では無理でも凶器使えばと言うのには微妙に納得してしまうわ。」

 

 

 

納得するでしょう?

ですが、其れだけ強い雪女さんが風邪を引いたと言うのは相当な事でしょうし、其れで欠席ともなれば可成り症状は重いでしょうねぇ……帰りにお見舞いに行ってみるとしますか。メユさんも誘って。

 

 

 

「西行寺さん、私も一緒に行っていいでしょうか?」

 

「はい、大丈夫だとは思いますが……委員長さんが行くとは意外ですね?」

 

「磯野崎組のお嬢さんが一緒だとは言っても、貴女は何をしでかすか分からないでしょう?

 何時もなら雪女さんがフォローをする所だけど、その雪女さんがダウンしてたのでは貴女のフォローは私位しか出来ないでしょうに……そもそもにして、お見舞いに行って雪女さんの家が潰れたとか洒落にもならないでしょうに。」

 

 

 

其れは確かに洒落にもなりませんねぇ?

そうなってしまっては困るので、御同行お願いします委員長さん。

 

 

 

「お願いされなくてもします。

 と言うか、よりにもよって体育と家庭科のある日に雪女さんが欠席とは……今日1日は、私も気が休まりそうにありませんね。」

 

「其れは大変ですね。」

 

「主に貴女のせいですからね!!」

 

「其れ程でもありません。」

 

「褒めていません!!

 マッタク、貴女と普通に付き合う事の出来る雪女さんを少し、否心の底から尊敬しても罰は当たらないんじゃないかと思ってきましたよ。」

 

 

 

罰が当たるどころか、お賽銭入れて柏手打っても良いかもです。雪女さんは色々と凄いので。――取り敢えず、本日の授業を無事に終わらせる事を目標にしておきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:雪奈

 

 

……アフ、目が覚めたが、ドンだけ寝てたんだ?時間は、午後4:30か。

親父とお袋が出掛けたのが7時で、薬飲んで寝たのが9時ぐらいだったから7時間以上寝てた訳か……寝てる間に随分と汗を掻いたみたいでシャツもパンツもグッショリだ。

まぁ、こんだけの汗を掻いたおかげで大分熱は下がった感じだけどな……取り敢えず気持ちわりぃから着替えっか。

 

着替えたのは洗濯しとくのが良いんだろうけど、未だ其れが出来るまでには回復してねぇからお袋に任せるしかねぇな……それでも、こうして動けるようになったんだから、だいぶ回復したモンだぜ。

 

 

 

――ピンポーン

 

 

 

って、誰か来やがった。

親父もお袋もいねぇからアタシが対応するしかねぇんだが……まぁ、寝間着のハーフパンツとTシャツ姿だが、パジャマ姿じゃねぇから出ても問題はねぇか。

はいはい、今開けるぜ――って、マユにメユに委員長?如何したんだよ一体?

 

 

 

「これはアレです、所謂お見舞いと言うやつでしょうか?」

 

「お見舞い其の物だよマユお姉ちゃん……」

 

「どんな時でもぶれないわね、西行寺さんは。」

 

「いえいえ、そんなに褒めないで下さい。」

 

 

 

褒めてねぇと思うけどな。

でも、見舞いに来てくれたってんなら上がれよ……生憎と、動けるまでには回復したとは言え、まだまだ本調子じゃねぇから大したモテナシも出来ねぇけどさ。

 

 

 

「気にしないで下さい雪女さん。私達が好きで来ただけですから。

 其れと、此れはお見舞いの品です。」

 

「食べやすいプリンとゼリー、其れから栄養ドリンクをいっぱい買って来たから、此れで元気になってね雪女のお姉ちゃん♪」

 

 

 

その心遣いには感謝するけど、コイツは一体何だ?

見舞いの品の中に紛れ込んでた『元気100倍!赤マムシ粉末配合の元気の出るゼリー』ってのは!!確実に劇物だろ此れは!!!

 

 

 

「あ、其れ私からです。」

 

「やっぱりテメェかマユ!!」

 

アタシの事を気遣ってのチョイスだと思うんだが、何だってこんな劇物選ぶんだテメェは!!メユや委員長のように、当たり障りのないモノを選ぶって選択肢はねぇのか!!

てか、ホントにとことんポンコツだなテメェは!!!

 

 

 

「私の感覚は、人とは違うようですので。」

 

「だろうな……」

 

其れがマユだからよ。

だけど風邪引いてるせいなのか、今日に限ってはマユの態度が癪に障るぜ……ってか、こっちが苦しんでるってのに、涼しい顔でお決まりのボケかましやがって。

あぁ、クソ滅茶苦茶腹立って来たぜ!!

おいマユ!!

 

 

 

「はい、何でしょう?」

 

 

 

――グイ!!

 

 

――チュ

 

 

 

「?」

 

「ぷは……ハハハハ、此れでぜってーにうつったからな!テメーも苦しみやがれ!!」

 

あ~~、自分でも何言ってのか、何をしたのか分からなくなって来たぜ……だいぶ回復してきたとは言え、今のアタシだとここらが限界って事なんだろうな。

そんな事を考えながら、視界の端で唇を押さえてるマユの姿を捉え、そのまま意識を手放したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:真雪

 

 

熱に浮かされての行動であったのでしょうが、まさかこう来るとは思っていませんでした――其れよりも、本当に熱が出たらどうしてくれるんですか雪女さん。

 

 

 

「な、なんか凄い物を見ちゃった気がする。」

 

「気がするじゃなくて事実よ……まさか、こう来るとは予想外だったわ。

 大丈夫かしら、西行寺さん?」

 

「何とか大丈夫です。」

 

恐らく雪女さんは覚えていないでしょうけれど……ですが、こうなるとは思いませんでした――マッタク持って他所外のお見舞いになってしまいました。

 

しかし、これで風邪を引かなかったのですから、私は思いのほか丈夫であったのかもしれませんね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 



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Episode25『不良とラー油と豆板醤(激辛テイスト)』

タイトルが意味わかんねぇ……By雪奈      此れは、突っ込んだら負けですBy真雪 


Side:雪奈

 

 

季節は学園祭の季節――其れは良いんだが、委員長よ何だってアタシ達のクラスは、『メイド&執事喫茶』なんて物をやる羽目になったんだ?

ぶっちゃけて言うなら、在り来たりすぎる。

つーか、アタシがメイド服とか有り得ねぇからサボるぞオイ。

 

 

 

「……果たしてサボれますかね?」

 

「あん?如何言うこった委員長?」

 

「愛雪さんに、学園祭で雪女さんがメイドさんになるってメールしましたが?」

 

「なんだとぉ!?」

 

そんなメール送られたら、メユが学園祭に来るのは確実じゃねぇか!!――でもって、そうなったらサボる事なんぞ出来ねぇ……アタシのメイド服姿を楽しみにしてるであろうメユの期待を裏切る事は出来ねぇからなぁ。

仕方ねぇ、学祭には出てやんぜ――だが委員長、マユのシフトは絶対にアタシと一緒にしろよ?

そうじゃねぇと、アイツがポンコツ発揮した時にフォローできる奴が居なくなっちまうからな。

 

 

 

「其れは心得ていますよ雪女さん。

 以前貴女が風邪で欠席した時に、西行寺さんには貴女が絶対必要なのだと身をもって知りましたので。」

 

「OK、其れなら問題ないぜ委員長。」

 

まぁ、マユの奴はドンだけの対策しても其れを平然と超えるポンコツを発揮してくれるんだが……対策しないよりはマシって事でな――如何か学祭が無事に終わる事を、神様とやらに頼んどくか。

……帰りに近所の神社寄って、賽銭ぶっこんどくか。割とマジでな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode25

『不良とラー油と豆板醤(激辛テイスト)』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、学園祭当日だ。

日曜って事も有って、いやまぁ、人が来る事来る事……一応駅が近い学校だから、車で来る奴は少ないんだが、此れが郊外の学校だったら駐車場が大混雑だろうな。

メイド&執事喫茶をやるアタシ達は、女子がメイド服、男子は執事服に着替えてる……恐らくだが、この衣裳は絶対にアキバのコスプレ専門店で買って来たよな。

まぁ、衣装の出所は良いとして、何だってアンタまでメイド服に着替えてんだよ山ちゃん先生?

 

 

 

「山ちゃん先生ってなんかいいわね?

 授業中も山寺先生じゃなくて、山ちゃん先生って呼んでも良いのよ雪ちゃん?」

 

「いや、授業中は呼ばねぇから。

 んで、なんでメイド服着てんの?」

 

「折角だから、私もメイドさんになって接客しちゃおうかなぁって。

 もっと言うなら、子供のころメイドさんって言うのに憧れを抱いてた事があって、一度メイド服って来てみたいと思ってたのよ~~♪」

 

「さよか。」

 

そう言えば、山ちゃんは昔っから可愛い物が好きで、服もどっちかってーと可愛い系が多かった……そういや、『可愛いから』って理由で、ゴスロリの衣装着せられた事有ったっけか。

まぁ、山ちゃんが着たかったってんなら文句はねぇんだが、山ちゃんはこの学校の教師の中でも一番若い上に、ちょいと童顔入ってるから、普通に生徒でも通じそうだよなぁ、同じ格好すると。

 

しかしよぉ、アタシのメイド服ってどうなんだ?

自分で言うのも何だが、メイドにしてはガラ悪くねぇ?

 

 

 

「其処は演技で何とかカバーすればいいでしょう?

 其れと、メイド服其の物はよく似合っていますよ雪女さん――そもそもメイドは元来欧州のモノですから、日本人離れした容姿の雪女さんは、寧ろこのクラスの誰よりもメイド服が似合ってると言えますので。」

 

「ドイツの富豪の家で働くメイドさん……ですがその実態は、マフィアと繋がりのあるスクールガールですね。」

 

「委員長は兎も角、オメェは其れらしい事言ってんじゃねぇマユ!」

 

つーか、マフィアと繋がりのあるスクールガールって、まんまアタシの事だろ!!日本全国どこを探したって、ヤクザと付き合いのある女子高生なんざ、アタシ位なモンだからな!

取り敢えず、アホな事言ってねぇで仕事すっぞ!客が来たからな!!

 

 

 

「そうですね。それでは……おかえりなさいませご主人様。」

 

「おかえりなさいませ、お嬢様。」

 

 

 

メイド&執事喫茶、此処に開店だな。

 

 

 

「おかえりなさいませ、ご主人様?」

 

「……何でオメーは疑問形なんだよ……」

 

一抹の不安は残るけどよ。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・

 

 

 

取り敢えず今の所は、マユのポンコツで被害が出る事だけは避ける事が出来てるぜ……主にアタシと委員長のおかげでな!!アタシだけじゃなくて、委員長も極力フォローに回ってくれてるから助かる事この上ねぇ。

つーかマユ、一体全体どうやったら、コーヒーを運び終わって振り返っただけで手にしたトレーがフリスビーみたいに吹っ飛んでくんだよ!!

アタシが一足飛びでキャッチしたから良かったような物の、キャッチ出来てなかったら大惨事だったぞオイ!!

 

 

 

「何故でしょうか?果てしなく謎ですね。

 アメリカのFBIに調査依頼しましょうか?若しかしたらXファイル科が調査に来てくれるかもしれません。カモン、モルダー&スカリー。」

 

「来る訳ねぇだろ馬鹿野郎!!」

 

てかよ、普通の事を普通にやろうとしてポンコツな結果になるって、オメェ呪われてんじゃねぇだろうな?……冗談抜きで、一度お祓いしてもらった方が良いんじゃねぇか?

 

 

 

「お祓いして貰ったら何とかなりますかね?」

 

「いや、ならねぇと思う。」

 

オメェのポンコツは筋金入りだから、神様でも治すのは相当に難しいんじゃねぇかって思うからな――

 

 

 

 

「オイコラ、メイドさんよぉ?んだ、この温いコーヒーは?客舐めてんのか?」

 

 

 

 

なんて事を考えてた矢先に、何やらガラの悪い客が来やがったみてぇだな?

黒いズボンに黒いシャツに、黒の革ジャンにイギリス国旗みたいな模様のバンダナ……目付きも悪いし、こりゃ確実にいちゃもん付けて料金を踏み倒すのが目的だな。

 

こりゃ、アタシの出番だな……言いがかりつけられた生徒は完全に怯えちまってるからな。

 

「此れは失礼しました、温め直させて頂きますね。」

 

 

 

――ジャキ!

 

 

 

「ファイヤー!!!」

 

 

 

――ゴォォォォォォォォォォォ!!!

 

 

 

背中の凶器入れから、小型ガスバーナーを取り出して、コーヒーカップごと火炎放射ブチかまして、一瞬にしてコーヒーを沸騰させてやったぜ!

如何でしょうご主人様、お望み通り熱々のコーヒーにさせて頂きましたが?

 

 

 

「ふざけんな!飲める訳ねぇだろこんなの!!

 つーか、テメェはなんてもんを取り出しやがんだオラ!!」

 

「温いと文句を言っておきながら、温めたら飲めないとぬかすとは、感心できませんねご主人様?

 ですが、そんなご主人様にはお仕置きが必要かと思いますので……大人しく眠れやボゲェ!必殺、淑女のフォークリフト!!」

 

 

 

――ベッキャァァァァァァ!!!!

 

 

 

「ぺぎゃラッパ!?」

 

「恐喝かける店間違えたな?

 このメイド&執事喫茶にはよぉ、天下無敵の不良の雪女様が居るんだ……カスリ目当てで来店したチンピラにゃ容赦しねぇぜ――って、聞こえてねぇだろうけどな。」

 

「うわぁ……相変わらず見事なジャーマンだね、雪女のお姉ちゃん――うん、完全に伸びてる。」

 

「雪女の姐さんのジャーマンは、初代タイガーマスクもビックリの美しさっすからねぇ……取り敢えず、お疲れさんです姐さん!!」

 

 

 

っと、来たのかメユと銀ちゃん。

まぁ、こういう馬鹿野郎はぶちのめしてナンボだろ――ってか、学園祭の模擬店にいちゃもん付けてくるとか、小者にも程が有るってもんだぜ。

其れは其れとして、おかえりなさいませお嬢様。

ご注文はお決まりでしょうか?

 

 

 

「えっとね、シュークリームとミルクティーで。」

 

「自分は、ティラミスとカフェラテで。」

 

 

 

……メユは兎も角、銀ちゃんが似合わねぇ事この上ねぇが、見た目と違って、銀ちゃんはスウィーツ男子なんだよなぁ……聞いた話だと、駅周辺の甘味処はフルコンしたらしいからな。

ま、アタシ達の店だけじゃなくて、折角学園祭に来たんだから、色んな出し物を楽しんでくれよメユ?祭りってのは楽しんでナンボだからな。

 

 

 

「勿論その心算だよ♪

 其れよりも、そのメイド服とっても良く似合ってるよ雪女のお姉ちゃん――お姉ちゃんみたいなメイドさんなら、欲しいなぁ……」

 

「なら、今度の日曜、この格好で一日メイドでもやってやろうか?其れ位なら構わねぇぞアタシは。」

 

「ホントに?」

 

「おうよ。」

 

アタシは嘘は吐いた事ねぇからな。

つーか、ガキンチョとの約束で嘘吐くとか最低最悪だからよ――お前が望むなら、一日メイド位はやってやるって。

 

 

 

「其れじゃあ、お願いして良いかな?」

 

「承りましたお嬢様。」

 

ってな訳で、来週の日曜はメユの家で一日メイド確定だな――まぁ、偶には良いだろうってやつだ。メユのメイドになるってのも悪くねぇからな。

 

んで、其の後は普通に学園祭が進行し、休憩時間には、アタシとマユとメユ、銀ちゃんと委員長で学祭回ったりして、結構楽しかったぜ。

 

フィナーレのキャンプファイヤーでは、ガラにもなくフォークダンスに参加したりしたからな――去年はサボったが、今年の学園祭は色々と楽しめたのは、間違いねぇな絶対に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 



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Episode26『不良とカスタードチョコシュークリーム』

今回も謎タイトルかよ!By雪奈      いっそこのタイトル形式で行きますか?By真雪 


Side:雪奈

 

 

学園祭後の日曜日、アタシは磯野崎組のお屋敷に来てたりする――其れだけなら未だしも、ゴスロリなメイド服を着てるとは……いや、分かっては居るんだ。

学園祭の時に、メユに『一日メイドやってやる』って言ったのが原因だからな。

其れ自体はアタシが言った事だから仕方ねぇんだが、此の和風のお屋敷にゴスロリメイドは如何よ?――此処は、和服なメイドさんを宛がうのが正しいと思うんだけどな?

 

 

 

「雪女のお姉ちゃんは、そのメイド服が似合うから、その格好でお願い。」

 

「チッ……しゃーねぇなぁ?お嬢様のお願いとあっちゃ、断る事は出来ねぇっての。」

 

でもよぉ、このメイド服は学祭でアタシが着てたモンじゃねぇよな?この家に専属メイドが居るとも思えねぇし、何だってこんなフリフリのメイド服があんだよ?

しかも誂えた様にサイズがアタシにピッタリだし――って、まさか!!

 

 

 

「家にはメイドさんの服無いから、ママに頼んで買って貰ったの♪」

 

「うふふ、浴衣の時のサイズでピッタリだったみたいね♪」

 

「やっぱりアンタか汐さん!!

 娘のお願いを聞いてやるのは良いんですけどねぇ、何だってサラッとアタシのサイズのデータ持ってんすか!学校のデータバンクにハッキングしたんじゃないっすよね!?」

 

「そんな事しなくても、愛雪との対比でサイズは分かっちゃうから安心して♪」

 

「ウワォ、微妙にそっちの方がこえぇ!!」

 

メユとの対比でアタシのサイズが分かるとか、ドンだけの測量眼持ってんだこの人?……やくざの姐さんやる人は、其れ位の特技みたいなモンがねぇと務まらねぇのかもな。

これ以上、衣装に浮いての彼是を突っ込むのは止めにして、今日は1日メユの専属メイドを務めさせて貰うとすっか……相当異色なメイドになるのは間違いねぇだろうがな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode26

『不良とカスタードチョコシュークリーム』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でだ、一緒に此処に来た訳だからお前が居るのは別に問題ねぇんだが、何だってアタシ向かってスマホを構えてやがるんだマユ?

 

 

 

「お気になさらずに。

 学園祭の時のメイドさんよりも素晴らしい出来ですので、写真に収めて委員長さんに置くって差し上げるだけですので――あ、山寺先生にも送っておきましょう。」

 

「な~~に、要らねぇ事しようとしてんだテメェは?」

 

勝手に写真撮って、勝手に人に送ろうとするとか何考えてんだオメーは?肖像権侵害で訴えんぞコラ。

つーかよ、普段はポンコツで普通の事を普通にやろうとして被害が出る様な事しかしねぇのに、こう言う要らねぇ事する時だけは的確にして迅速な行動が取れんだオメェは?

普段からその行動力発揮しろや、舐めとんのか?

 

って、何しようとしてんだマユ!!

 

 

 

「『舐めてるのか?』と言われましたので、実際に舐めてみようかと。」

 

「そう言う意味じゃねぇよタコ!!馬鹿にしてんのかって意味だボゲェ!!」

 

「雪女さんを馬鹿にするなんて空恐ろしい事できる訳ないじゃないですか。私はまだ死にたくありません。」

 

「狙ってやってんじゃなくて、素なのが余計にムカつくわ!!」

 

「褒め言葉、ではありませんよね?」

 

「当たりめぇだ。」

 

っと、褒め言葉じゃないって事は学んだみたいだな。

はぁ、取り敢えず写真は勝手に撮るな。ってか、アタシはメユの専属メイドだからお前には奉仕しないからな?……かと言って、お前までメイドになるとメユに奉仕する時間が無くなりそうだから――銀ちゃん居る?

 

 

 

「何でしょう、雪女の姐さん?」

 

「今日ってさ、敵対組織をぶっ潰す予定とか有る?」

 

「えぇ、ウチのシマに仁義通さずに、勝手に店を出した奴が居まして、調べてみたら堅気じゃなかったんで挨拶に来いって言ってたんですが、調子こいてふんぞり返ってやがるんで、ちょいと教育してやろうかと……其れが如何したんで?」

 

「ならよ、一緒にマユの事連れてってくれ。

 コイツの戦闘力は皆無だが、持ち前のポンコツ発揮して敵に大ダメージを与える事が出来るのは、ライブハウスの一件で証明済みだから、場合によっちゃ弾薬消費しなくて済むかもだぜ。」

 

「いぃ?いや、良いんですかい?」

 

「殴り込み現場ですか?其れはとても面白そうですねぇ?」

 

 

 

大丈夫だ、コイツは一般人とは感覚がずれてるし、アタシとつるむようになってからと言うモノ、何度も乱闘現場に立ち会ってるから今更少しの事じゃ動じねぇからよ。

加えて、コイツはポンコツだが変な加護があるのか何なのか、乱闘現場に居合わせていながら只の一度も自分が被害を受けた事はねぇんだわ……まぁ、コイツに飛び火する前にアタシが全部ぶっ倒してたってのもあるけど。

そんな訳で、大丈夫だから連れて行ってくれ――主に、メユの為にも!!

 

 

 

「了解しやした。そう言う事でした一緒に来て貰いますが……絶対に俺等の前には出ねぇで下さいよマユ嬢ちゃん?」

 

「はぁ、善処しましょう。」

 

 

 

此れで良し。……取り敢えず、磯野崎組の敵対組織1個の壊滅は確定したな。

 

 

 

「えっと、あのマユお姉ちゃん大丈夫?」

 

「大丈夫ですよお嬢様。

 マユはあぁ見えて度胸がありますし、ポンコツと強運と凶運が同居してるので、銀次郎様共々無事に帰ってきますので。」

 

「ふぇ、雪女のお姉ちゃん!?」

 

「お嬢様、本日の私はお嬢様の専属メイドです。

 ですので、私の事は雪奈、或いは雪女とお呼びください。」

 

……メユも驚いてるが、アタシだって驚いてるんだ。

まさか、学祭のメイド喫茶の為にやった見様見真似のメイドの作法をこんな所で使うとは思ってなかったし、それ以上に其れがサラッと出来ちまってるアタシ自身に驚きなんだよ!!

 

 

 

「えっと、其れじゃあ雪女さんでも良いですか?」

 

「はい、其れでも構いません。

 其れではお嬢様、何か御用があればお申し付けください。」

 

「え~っと、其れじゃあ先ずは、宿題見て貰っても良いですか?」

 

 

 

宿題?あぁ、週末に出た宿題なら普段よりも量が多いからなぁ……金、土、日と3日分になるからな。

確かメイドってのは、教育係も兼任してる場合があったから、勉強を見てやるのもまた仕事の内か……まぁ、小学生の勉強程度なら楽に教えられるから大丈夫か。

 

「分かりましたお嬢様。其れでは、自室に戻って勉学の時間に致しましょう。」

 

「はい、お願いします。」

 

 

 

ってな訳で、先ずはお勉強の時間からだ。

宿題其の物は殆ど終わってるみたいだが、算数のドリルで如何しても分からない所だけを教えて欲しかったって所か。

 

「お嬢様、此処は最初の掛け算が間違っています。4×8は36ではなく32です。掛け算九九の中でも、間違える確率が高い場所なので注意した方がよろしいですよ?」

 

「あ、そうだった!

 でも此処が32なら、一の位は2で、十の位は6×4で24で、其処に繰り上がった3を足して……68×4=272だね!」

 

「はい、正解ですお嬢様。」

 

分からなかった所も、単純なケアレスミスだから、其処をちゃんと指摘してやりゃ、即座に修正するから、教えるのは其れ程難しくはねぇな。

少なくとも、素で面白回答しちまうマユに教えるよりも遥かに楽だぜ。

 

 

 

「ありがとう雪女さん、お陰で宿題全部で来たよ。」

 

「いえ、お役に立てたならば私としても嬉しい限りですよお嬢様。

 其れでは、勉強を頑張られましたので、ここらでお茶を入れて一息つきましょうか?」

 

「うん、賛成!」

 

「では、お茶を入れて参ります。お嬢様はレモンとミルク、何方が宜しいでしょうか。」

 

「んとね、ミルクで!」

 

「畏まりました。」

 

まぁ、本場のイギリス人に言わせると、レモンは紅茶の香りを消すから外道らしいから、ミルクってのは正しいのかもしれねぇな……まぁ、アタシに言わせて貰えば、完璧な味覚を1とした場合、0.2しかなって言わてる連中が何を偉そうな事言ってやがるって感じだけどよ。

其れは兎も角、只のミルクティーってのも味気ねぇよな?……よし、少しサプライズ仕掛けてみっか!

 

 

 

 

「お待たせいたしましたお嬢様、お茶とスコーンをお持ちしました。」

 

「うん、待ってました。其れじゃあ、早速いただいまーす。」

 

 

 

可愛い。そう思ったアタシは悪くねぇと思う。

何つーか、メユは最近のガキにしては珍しい位にスレてねぇんだよなぁ……変に大人びてもいねぇから、等身大の小学生って感じだぜ。スコーン片手に紅茶を飲む姿が可愛くて仕方ないぜ。

 

 

 

「アレ、此れ普通のミルクティーじゃない?」

 

「流石はお嬢様、お気づきになられましたか。

 此れは砂糖の代わりに、砂糖を焦がして作ったキャラメルを甘味に使用したキャラメルミルクティーです。普通のミルクティーよりも深い味わいのある一品です。

 本日のお茶菓子であるスコーンには、普通のミルクティーよりも此方の方が良いと思いましたので、勝手ながら此方にさせて頂きました。」

 

「其れで正解だったよ雪女さん!此れ、スッゴクおいしい!!」

 

「お褒めに預かり、光栄です。」

 

「でも、私1人じゃつまらないから、雪女さんも一緒に楽しもうよ?」

 

「え?」

 

いや、其れは如何なんだ?

メイドってのは、主に付き従うモノであって、一緒に3時のお茶をする存在じゃねぇよな?……だがしかしだ、仮にそうだとしても、メユに上目遣いで言われたら断る事なんて出来ねぇよな……ったく、アタシはトコトンガキンチョには甘いみたいだぜ。

 

「お嬢様が其れをお望みであるのならば、僭越ながら御一緒させて頂きます。」

 

「うん、一緒に楽しもう雪女さん♪」

 

 

 

……あぁ、本当に可愛いなもう!!

ずっと妹が欲しいと思ってたが、思わぬ縁で手に入れた妹分は破壊力抜群の可愛さだったぜ!!

 

「時にお嬢様、お茶の後は如何いたしましょう?何かご予定はあるのでしょうか?」

 

「んっとね、お母さんから晩御飯のお使い頼まれてるから一緒に来てくれるかな?」

 

「え?」

 

お使いに同行するって事は、この格好で外出するって事だよな?……ぬぁんだとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?

此れは完全に予想外だったぜ!!どれくらい予想外だったかった言うと、某有名カードゲームで、攻撃した途端に発動された伏せカードが『攻撃モンスターを全滅させる』効果を持った罠だった位予想外だぜ!!

だがしかし、今日のアタシはメユの専属メイド……お嬢様のお願いを断る事は出来ねぇ!!

 

「お使いですか……承知いたしました、御一緒させて頂きます。」

 

「うん、宜しくね♪」

 

 

 

正直、この格好で商店街に繰り出すとか、何の罰ゲームだって気持ちなんだが、メユが其れを望むなら、一日専属メイドとしては其れを叶えてやらねぇとだからな。

せめて、見知った奴等に会わねぇ事を願うしかねぇんだが、多分願うだけ徒労だよな……取り敢えず、トラブルが起きない事だけは願うぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 



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Episode27『不良と本格杏仁豆腐の素(甘め)』

サブタイトルが最早ワケ分からねぇなBy雪奈      サケわかめとワケ分からねぇは似てますね?By真雪      其れ、何か関係あるのかなぁ?By真雪


Side:銀次郎

 

 

義理を通さねぇクソッタレ共をぶっ潰しに来た訳なんだが……コイツは俺等の出番はなかったか?

雪女の姐さんに言われて、マユ嬢ちゃんを連れて来た訳なんだが……まさかこうなるとは思ってなかったぜ――マユ嬢ちゃんのポンコツとやらが発動して、俺達が何するまでもなく、敵の親分が伸びちまったからな。

 

手をかけたローラー付きチェアが滑って棚にぶつかって、その棚が倒れて、その衝撃で別の棚が倒れて、棚の上に会ったダルマが、組長の頭にダイレクトアタックかまして伸びちまったってのは流石に笑えねぇってもんだ――まぁ、俺達は大助かりだったけどな。

 

 

 

「アニキ、俺は夢でも見てるんですかい?」

 

「夢じゃなくて現実だ、目の前の事を受け入れな。」

 

俺だって、夢を見てるんじゃねぇかって思ってるけどよ。

取り敢えずマユ嬢ちゃん、アンタいい仕事してくれたぜ。

 

 

 

「はぁ、お褒めに預かり光栄です。」

 

 

 

相手の親分が伸びちまった以上、その他の連中は何も出来やしねぇから、この戦いはアッサリとケリが付いたな――拳銃やら刃物も使ってねぇから、警察沙汰にもなりゃしねぇし。

まさかこんなに楽に仕事が終わるとは、マユ嬢ちゃんのポンコツ力とやらに感謝だ……尤も、そのポンコツを組長の屋敷で発揮してほしくはねぇけどな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode27

『不良と本格杏仁豆腐の素(甘め)』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:雪奈

 

 

メユのリクエストを受けて、メイド姿で商店街に繰り出す事になったんだが……此れは流石に恥ずかしいぜ――こんなフリフリのメイド服なんてのはアタシのイメージじゃねぇ!!一応、ちょっとした変装みたいのはしてるけどよ。

イメージじゃねぇんだが、メユとの約束だし、何よりもメイドって立場上断る事は出来ねぇし、メユの悪意のない笑顔見せられちまったら、従うしかねぇよなぁ……最強の不良も、純真無垢な子供にゃ勝てねぇって事だぜ。

 

「其れでお嬢様、奥様から頼まれたお使いは何でしょう?」

 

「えっとね~~……」

 

 

 

だが、そんな心の内は顔に出さないのが礼儀!(?)

今のアタシはメユのメイドとして確りと仕えるべきだからな!

で、買い物の内容は……漢字がすくねぇのはメユがまだ小学2年生だからか?

 

 

・ひき肉(あいびき肉)

・玉ねぎ

・ジャガイモ

・ニンジン

・生クリーム

・ホワイトシチューのルー

・マッシュルーム

 

 

一見すっとシチューの材料にも見えるけど、此れは違うな。

 

「此の買い物ですと、今夜のメニューはホワイトソースのハンバーグ、付け合わせは粉吹き芋かフライドポテト、或いはジャガイモのチーズ焼きとニンジンのグラッセと言った所でしょうか?」

 

「へ?シチューじゃないの?」

 

「鳥のもも肉ではなく、合い挽き肉と書いてあったので其方の可能性が高いかと。」

 

ぶっちゃけ、ホワイトソースを一から作るよりも、ホワイトシチューのルーを牛乳と生クリームで溶かして、片栗粉でとろみをつける方が簡単な上に安くて済むんだよな……汐さんも其れを知ってるみてぇだな。

 

「其れでは、買い物を済ませて帰りましょう。

 帰ったら、私は料理の方を開始すると致しましょう。」

 

「ほえ?何で雪女さんが?」

 

「料理もまたメイドの仕事ですので。」

 

やるとなったらとことんやらねぇとだしな。

どうせなら、アタシのバリウマなハンバーグを喰わせてやるってもんだっぜ!ハンバーグは、カレーとハヤシライスに並ぶアタシの得意料理でもあるからな!

 

つー訳で、商店街で買い物開始だ。

駅前に大型スーパーもあるんだが、商店街の方が割りが安い上に人情営業でまけてくれたりしてくれっから、珍しく此処の商店街は大型スーパーに客持ってかれてないんだよなぁ。

 

 

 

「おやおや、親分さんの所のお嬢ちゃんじゃないか?今日はキレイなメイドさん付きでお買い物かい?」

 

「えへへ~~、今日だけね♪」

 

「偉いねぇ。はい、ご注文の合い挽き肉だ、気をつけて持って行くんだよ。

 其れと、此れは肉屋のおばちゃんから、お嬢ちゃんへのご褒美だ。そっちのメイドさんの分もあるからね。」

 

「うわ、熱々のコロッケ!ありがとう、おばちゃん!」

 

「どうもありがとうございます。ご厚意、痛みります。」

 

こう言う事も有るからな。

でも、取り敢えずバレなくて良かったぜ……流石にばれるのはアレだから、髪型を1本の三つ編みにして、更に伊達眼鏡を掛けて来たんだが、此れだけの事で結構バレねぇモンだな。

 

「お嬢様、荷物は私が持ちますので。」

 

「大丈夫。お肉は私が持つから、雪女さんは八百屋さんで買った物を持ってくれるかな?」

 

「……確かに、重量的には八百屋での購入物の方が重くなりそうですね。」

 

玉ねぎもジャガイモもニンジンも、数買うと結構な重量になるからな。

でだ、その八百屋で生のマッシュルームを見つけたんで、缶詰の代わりにこっちを購入。やっぱり生の方が旨いし、おっちゃんがまけてくれたおかげで缶詰よりも安く買えたからな。

そんでもって、更に珍品の『育った大ぶりのマッシュルーム』も売ってたから、こっちはアタシの自腹で購入。

傘が開いて拳大になったマッシュルームは、普段食べてる傘が閉じたのとは比べ物に成らねぇうま味があるから、コイツをバター焼きにすればハンバーグの付け合わせとしても最高だしな。

此れで、買うモノは全部買ったから、後は帰るだけだ。

 

 

 

「……雪女さん、ですか?」

 

「雪ちゃん?」

 

 

 

と思った矢先に、委員長&山ちゃん先生とエンカウントだとぉ!?ミラーフォースだとぉ!!?

クソ、商店街のおっちゃん達にはバレなかったのに、何だって此の2人にはバレたし……てか、なんで一緒に居るんだよ山ちゃん先生と委員長はよ!!

 

 

 

「いえ、買い物に出かけたら偶然会ったので、一緒に買い物を。」

 

「其れで雪ちゃんは何でメイドさんの格好してるの?」

 

「……学園祭の時の約束で、私は本日1日、お嬢様のメイドを務めさせて頂いている次第です。」

 

「雪女さん、その言葉遣いは……」

 

「メイドですので。」

 

「なり切ってるのですね……」

 

「流石は雪ちゃん。写真撮っても良い?」

 

「其れは、私ではなくお嬢様に許可を取って頂けますか?」

 

「えっと……写真撮影は駄目!

 雪女さんは、私だけのメイドさんだから!!」

 

 

 

メユ、その思いにアタシは感涙ぶっこきたい気分だ……委員長は兎も角、山ちゃん先生は絶対にこの姿のアタシを写真に収めようとすっからなぁ――ガキの頃のゴスロリ衣装だけじゃなく、今のメイド姿を永久保存されるとかちょっとアレだしな。

 

 

 

「そんなぁ~~!

 グレちゃってヒールな雪ちゃんも良いけど、成長した雪ちゃんの可愛い格好なんて極レアだから写真に収めておきたいのに~~!!」

 

「「「(汗)」」」

 

 

 

山ちゃん先生、少し自重しようぜ?

アタシだけじゃなく委員長とメユも若干引いちまっただろ……山ちゃん先生が可愛い物が好きだってのは知ってるけど、今のアタシの可愛い格好なんざ期待するなよ――今のアタシは、雪ちゃんじゃなくて、最強の不良である雪女だからな。

其れはそうと委員長、この事学校の連中には……

 

 

 

「安心して雪女さん、絶対に言いふらしたりはしないわ……だけど、愛雪さんのメイドはちゃんと務めて下さいね。」

 

「勿論、その心算ですので。」

 

委員長は約束は守る奴だから心配はねぇな。

そんなこんなで委員長と山ちゃん先生と別れて、帰路についたわけだが……また胸糞の悪い場面に出くわしちまったなぁ?

 

 

 

「オイコラ坊主、ぶつかっといて謝罪も無しかオイ?」

 

「いってー!ぶつかられた場所が折れちまったぜ!!こりゃ、治すために金が必要だなぁ?……有り金出せや、兄ちゃんよ?」

 

「そ、そんな!其れにぶつかって来たのはそっちの方じゃ……」

 

 

 

今時カツアゲかよ……ったくダサい事この上ねぇ。

 

「お嬢様、アレは如何いたしましょう?

 直接的に関係はないので、無視する事も出来ますが……見過ごしてはいけませんよね?」

 

「うん、あんなのは論外。

 お父さんも『外道と極道を履き違えてる奴等には容赦するな』って銀次郎さん達に言ってるからね……あの人達は外道だから、容赦しないでやっちゃって。」

 

「了解しましたお嬢様。」

 

つー訳で、なーにダサい事してやがんだテメェ等?今時カツアゲなんぞはやらないぜ?

 

 

 

「「「「何故メイドさん!?」」」」

 

「其れが今日のアタシの役目だからな。」

 

其れよか、アタシの前でカツアゲをかますとは良い度胸してんじゃねぇか……この最強の不良にして、本日限定で最強のメイドと化した『雪女』さんの前でよぉ?

テメェ等、覚悟は出来てんだろうな?

 

 

 

「て、テメェが雪女だと!!」

 

「メイド服が激似合う事にカルチャーショック!!」

 

「だが銀髪のフリフリメイド……凄くそそるじゃねぇか!!ぶっ倒して『禁則事項』と『放送禁止』と『検閲により削除』で楽しませて貰おうじゃねぇの!やる気が出て来たぜ!!」

 

 

 

揃いも揃ってカス共か……ってか、誰がテメー等みたいなチンカス野郎にやらせるかってんだ。

アタシとやりたいってんなら、最低でもタッキー並みの容姿と、スタン・ハンセン並の強さを身に付け来やがれだぜ……アタシに勝てないようなクズに、やらせてやる心算は毛頭ねぇよ。

 

「其れではお嬢様、少し行ってまいります。」

 

「気をつけてね……手加減しなくていいから。」

 

「畏まりました。」

 

さぁてと、メユから、お嬢様から手加減なしで良いと言われたんで全力で行かせて貰うぜぇ?……だが、アタシが全力を出すとなった以上、テメェ等の等の敗北は絶対だ。

まぁ、精々カツアゲなんてダセェ事をしたテメェ自身を恨むんだな……徹底的にぶっ潰してやるから覚悟しやがれ――最強の不良にして、今日だけのスーパーメイド、雪女の力を、其の身に刻み込みな!!

 

取り敢えずこのクズ共は、徹底的に叩きのめしてやるぜ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 



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Episode28『不良と砂糖醤油(江戸前濃厚タイプ)』

サブタイトルはこのスタイルで行くのか?By雪奈      サケワカメと訳分からないを融合して『ワケワカメ』と言うのは如何でしょう?By真雪      マユお姉ちゃん、意味が分からないよ……By真雪


Side:雪奈

 

 

さてと、このアタシの前でカツアゲなんて下らねぇ事をし腐ってくれたが、それ相応の覚悟は出来てるんだろうなテメェ等?……あぁ、出来てなくても全く問題はないぜ?

メユから許可を貰った以上、テメェ等は叩きのめすだけだからな。

 

「でだ、此れから叩きのめされるってのに、何だってアタシの事をカメラで撮ってんだ?」

 

「天下無敵の不良である雪女のメイド服とか超レアだから残しておいた方が良いかなと思って。」

 

「……その根性は、撮り得ず評価してやるが、お前等絶対アホだな。

 さてお嬢様、コイツ等は叩きのめす事が決まっていますが、如何様に叩きのめすのがいいでしょう?リクエストがあれば是非仰ってください。」

 

「え~っと……其れじゃあ、メイドさんが装備できる最強の武器でやっちゃって♪」

 

「畏まりました。」

 

不良が装備できる最強の武器は金属バットだが、メイドが装備できる最強の武器ってーと……コイツかな?

 

 

 

――ジャキィィィィィン!!

 

 

 

メイドが装備できる最強の武器、その名はモップ!!

覚悟は良いなクソッタレ共、徹底的にお掃除してやるぜ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode28

『不良と砂糖醤油(江戸前濃厚タイプ)』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

っつー分けで、カツアゲかましてた馬鹿共の掃除が始まった訳だが、いやぁ、分かってた事だけどマッタク持ってアタシの敵じゃねぇわ。幾らアタシがモップを武器にしてるとは言え、一方的過ぎんだろ此れは?

オイオイ、此れじゃあ只の弱い者苛めになっちまうぜ?……素手じゃ駄目みたいだから、武器使うなら使っても良いぞ?

アタシはモップを武器にしてる訳だから、テメェ等が素手ってのもハンデがあり過ぎるからな。

 

 

 

「そんな都合よく武器なんて持ってる訳ねぇだろ!!っつーか、そもそもにしてそのモップは何処から取り出した訳よ!!?」

 

「背中の凶器入れだけど?」

 

「いや、其れ絶対オカシイ!!

 明らかに服の中に忍び込ます事が出来る大きさ超えてるだろ!アンタの背中は何か、青色猫型ロボットの不思議なポケットか!!」

 

「さぁ?自分でも分からん。

 だがしかしだ、確実に言える事はお嬢様がリクエストした武器だったら何だって出せると言う事だ――其れこそ、矢でも鉄砲でも火炎放射器でも、趣味復活の自爆オチ野郎でも!!」

 

「いや、最後のは流石に無理だろ!?」

 

「って言うか、最後のは武器や狂気の類か!?」

 

 

 

お~~、見事な突込みだな。

さてと、コイツ等をこのままシバキ倒すのは簡単だが、カツアゲされてた兄ちゃん、コイツ等の事如何して欲しい?顔面崩壊か?其れとも肩外すして使用不能にする?

其れともお嬢様の家に電話かけて、とっても怖ーい人達にお仕置きして貰う?

 

 

 

「あ、あのその辺にしてあげてください……その、僕も暴力を振るわれた訳じゃないし、未だお金も取られてないから。」

 

「まぁ、そうなる前にアタシが割って入ったからな。

 だけどよ、自分の方からぶつかっといて因縁つけて金せびるとか、人として最低すぎんだろコイツ等は……特に腕が折れたとか抜かしてた奴には、本当に腕が折れる痛みってのを教えてやった方が良いと思うんだわ。

 一度徹底的に痛い目を見れば、二度と同じ事をしようとは思わねぇだろうし……同じ事をしたらしたで、またアタシが叩きのめすだけだけど。」

 

「あの、本当に良いんです。

 只、二度とこんな事をしないと約束してくれれば……」

 

「約束、ね。」

 

確かにカツアゲ自体は未遂に終わったし、被害者が此れで手打ちにするって言うんならそうするのがベターなんだろうが、こう言う手合いは此処で見逃したら確実にほとぼりが冷めた頃に同じ事し腐るからな……此処は、最強のカードを切っておくか。

 

おいテメェ等、これ以上はボコさねぇ、此処までにしておいてやるよ――だが、此の程度で終いにしてやる代わりに、全員携帯かスマホ貸せ。

 

 

 

「は?何でそんなモノを……」

 

「四の五の言わずに出せって言ってんだよ。本気で腕折られたくはねぇだろ?

 ……ま、拒否するならしても良いぜ?――そんときゃ、アタシの温情を無視したと判断して、暫く病院で過ごすようになって貰うだけだから。」

 

「「「「「どうぞ、お納めください。」」」」」

 

 

 

ちょいと殺気込めて睨んでやったら、アッサリ差し出しやがったか……ったく、コイツ等は群れる事しか出来ない根性なしのファッションヤンキー確定だな。

本物の不良なら、舐められたと思って殴りかかって来る所だからな。

さてと……取り敢えず名前と住所をアタシのスマホに転送して、更にアタシのスマホでカツアゲ野郎共の顔を写真に収めてと……

 

「お嬢様、旦那様にお願いして、彼等を磯野崎組のブラックリストに追加する事は可能でしょうか?」

 

「うん、多分大丈夫だと思う。

 お父さんとしても、善良な人に迷惑をかけるチンピラとか不良は見過ごせる相手じゃないから、この人達をブラックリストに追加する事は出来ると思うよ。」

 

「では、彼等はブラックリストに追加と言う事で。」

 

そう言う訳で、テメェ等は関東最強のヤクザである磯野崎組のブラックリストに追加される事になったからその心算で居ろよ?

ブラックリストに追加されたテメェ等の行動には、常時磯野崎組の黒服連中が目を光らせてる事になるから、今回みたいなふざけた事しやがったら、即座におっかねぇお兄さん達がテメェ等をシバキに来るからな?

磯野崎組の黒服の皆さんは、若頭の銀ちゃんはアタシと同レベル以上で、その他の連中もアタシの10分の9位の強さはあるからな……其れを脳ミソに確りと叩き込んどけよ?

今度ふざけた事をしたその時は、残りの人生をマグロ漁船で過ごす事になると思いやがれ、分かったか!!

 

 

 

「「「「「は、はい。」」」」」

 

「声がちいせぇ!!!」

 

「「「「「はい!!!」」」」」

 

 

 

おーし、それで良い。

最強のヤクザに監視されてるとなったら、下手な事は出来ねぇだろうからな――お前も此れで良いな兄ちゃん?

 

 

 

「うん、僕は此れで良いよ。」

 

「はぁ、徹底的にボコさずに許してやるとか、アンタもお人好しだな……そのお人好しを生かして、謂れのない罪を被せられた人を救う弁護士とかになったらどうだ?

 結構行けるんじゃないかと思うぜ?」

 

「アハハ……実は、こう見えて東大の法学部なんだよね僕。夢は、本当に困ってる人を依頼料なんて取らないで助けてあげられる弁護士さ。」

 

「うわ、其れスッゴクカッコイイ!!」

 

「お嬢様、私もそう思います。」

 

いや、冗談抜きでカッコいいジャン其れ?

今の世の中には、売名目的でメディアに出てるタレント弁護士が多いから、アンタみたいな志を持った人が弁護士を目指すってのはスッゴク良いと思うぜ。

 

「そうですね……彼が無事に弁護士になれたら、磯野崎組と契約を結んでもらうと言うのは如何でしょうかお嬢様?」

 

「あは、其れはとっても名案だね♪」

 

「天下の磯野崎組の弁護士か……其れも良いかも知れないね。

 何にしても、助けてくれてありがとう――このお礼は……そうだね、僕が弁護士になれたら、君達に困った事があった場合、全力で力を貸すって事で良いかな?」

 

 

 

アンタも律儀だな兄ちゃん……OK、それで良いぜ。

なら、アタシ等の名を知って貰わねぇとな――アタシは雪奈、早乙女雪奈、通称雪女だ。

 

 

 

「私は、磯野崎愛雪って言うの。」

 

「雪奈さんに愛雪さんだね、よし登録完了だ。

 僕は、近野吾郎丸って言うんだ。」

 

 

 

『ごろうまる』と言う名前を聞いて、有名ラグビー選手を思い浮かべたアタシは絶対に悪くないな、うん。

でもまあ、個性的な名前だから覚えたぜ――まぁ、頑張れよゴローちゃん。アンタのその志が有れば、きっと日本一の弁護士になれるだろうからな。

 

さてと、この件は此れで良しと。

んで、帰る途中で銀ちゃん達に会ったんで、抗争がどうなったのかを聞いたんだが、まさか銀ちゃん達が何かする前に、メユが持ち前のポンコツを発動して、相手の親分をKOするとか、幾ら何でも有り得ねぇだろ流石に。

お前のポンコツは何か?この世の因果律をも無視した力を発揮するってのか?

 

 

 

「はて、如何なのでしょう?

 其れを解明する為にも、FBIのXファイル科に……」

 

「モルダーもスカリーも来ないからな?」

 

「では、ドゲット捜査官とモニカ捜査官で。」

 

「モルダーとスカリーの後任を知ってるお前に驚きだわ。」(因みにドゲット捜査官を演じてるのは、ターミネーター2でT-1000型ターミネータを演

じた役者さんだ。)

 

でもまぁ、お前のポンコツが役に立ったって言うんなら良かったぜ――銀ちゃんもお疲れさん。

 

 

 

「マユ嬢ちゃんのポンコツのおかげで俺等はあんまり苦労しなかったんすけどね。

 ――取り敢えず、マユ嬢ちゃんの事は、雪女の姐さんとは別の意味で敵に回したくねぇ相手だと思いましたよ。」

 

「銀ちゃん、そう思うのは間違いじゃないぜ。」

 

マユのポンコツ力は冗談抜きでハンパないからな……アイツを下手に敵に回したら、ポンコツ力で何が起きるか分かったもんじゃねぇからな。

マユのポンコツ力は本気でヤバい事この上ないぜ。

 

 

 

「えっへん。」

 

「今回は、褒めてるのかそうじゃないのか微妙な所だけどな。」

 

取り敢えず、家に帰ろうぜ?

源一郎さんと汐さんも待ちわびてるだろうからな。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・

 

 

 

んで、帰宅と同時に、アタシは台所に入って、汐さんの指示を受け乍ら、今夜のメニューを作成開始して、ホワイトソースハンバーグを作ったぜ。

料理もまたメイドの仕事だから一切の手抜きをしないでやった結果、メユから『レストランで食べるハンバーグよりも美味しかった』との評価を貰った訳だが、そう言って貰えるなら頑張って作った甲斐があったってもんだぜ。

自腹で買った、ジャンボマッシュルームをバターソテーにした付け合わせも好評だったからな。

 

 

で、食事の後は風呂なんだが、此れもメユの希望で一緒に入る事になったぜ……まぁ、メイドなら此れ位の事は普通にするだろうから問題なく一緒に入ったけどな。

……入浴後のドライアーは少しだけ手間取ったけどよ。

そんでもって、風呂が終われば後は寝るだけだ。

 

「お嬢様、寝つきに、何か本でも朗読しましょうか?」

 

「ううん、良いよ。

 其れよりも、私が眠るまで手を握って貰っていいかな?雪女さんの手、温かくて好きなんだ♪」

 

「お嬢様が其れを望むのならば仰せのままに。」

 

雪女って言われるアタシの手が温かいとか、矛盾も良い所だが、メユが好きだって言うのなら、其れは其れで悪い気はしねぇな――数分後に、メユは夢の世界に旅立っちまったからな。

 

なら、アタシもそろそろ寝るか……メユが確りとアタシの手を握ってる以上、アタシは椅子で寝るしかないんだけどよ。――まぁ、翌日の朝、手を繋いで寝てるアタシとメユの姿が汐さんのスマホに記録されるとは思ってなかったけどよ。

 

だがしかし、偶にならメユの専属メイドになるのも悪くない――そう思える経験だったのは確かだ……マッタク持って、良い経験だったぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 



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Episode29『不良と練乳イチゴのかき氷(極甘)』

サブタイトルは微妙にあってるか?By雪奈      如何でしょう?By真雪      大間違い、ではないかな?By真雪


Side:雪奈

 

 

季節は進んで、冬に突入。

天気予報では、今年一番の寒波が入ってるってことで、昨日の夜から雪がちらほら舞ってったんだが……まさか、朝起きて一面が銀世界になってるとは思わなかったぜ。

積雪量は5㎝ってところだが、東北ならいざ知らず、関東では5㎝の積雪ってのは可成りの大ごとだ――今は雪は降ってないとは言え、晴れてる訳じゃねぇから溶けるって事も無いだろうから、交通機関はマヒしてんなこりゃ。

 

スマホで調べたら、案の定JRは始発から全線運休、その他の電車も殆ど運休――なのに、な~~んでか、京王線だけ動いてんだよな?

台風が来た時も京王線だけは動いてたし、京王電鉄は気合の入れ方間違ってねぇかオイ?気合があるのは良い事だけどよ。

 

しかしまぁ、交通機関がマヒしてるとなると今日は休校かな。

徒歩で通ってる連中は兎も角、電車やバスで通ってる連中はどう足搔いたって登校できねぇもんな……山ちゃんに電話して聞いてみっか。

 

スマホをポチッとな。

 

「あ、山ちゃん。おはようさん。」

 

『おはよう雪ちゃん。如何したの、こんな朝早くに?』

 

「あのさ、今日って学校どうなってんの?この雪で交通機関マヒしてんだけど。」

 

『あぁ、其れね……此れから一斉送信でメールするところだったんだけど、今日は学校お休みよ――そもそもにして教師が学校に行けないんじゃ話にならないし。』

 

「其れもそうか。

 聞きたかったのは其れだけ、朝早くに悪かったな……時に山ちゃんは、今日はどうやって過ごすの?」

 

『寒いから、おこたでヌクヌクかな~~~?ミカンはたくさんあるし~~♪』

 

「其れは、とっても正しい日本の冬の過ごし方だな。」

 

しかしまぁ、休校か……今日はさぼらずに出る心算だったから肩透かしを喰らった気分だぜ。

親父とお袋は仕事で2日前から九州の方に出張してるから居ねぇし……どうせ暇だから、街に繰り出してみるか――雪の街ってのも、面白そうだからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode29

『不良と練乳イチゴのかき氷(極甘)』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

取り合えず外はめっちゃ寒いから、ヒートテックの上下を装備して、ジーパンに長袖のシャツ、更にニットのカーディガンを着て、フード付きのコートを羽織って、靴は……雪が入って来ないように脛までのロングブーツにすっか。

おし、これで完璧!!

 

何で、外に出てみたんだが……さっみぃ!!!なんだ此れ!!!

スマホで確認したら、日中の最高気温がマイナス2度って、其れ絶対関東の最高気温じゃねぇだろ!東北とか北海道の最高気温だろ絶対!

うおぉぉ、冬の間これ以上に寒い所で暮らしてる東北の人達を尊敬するぜマジで。

 

とは言え、出てきちまった以上は寒いからって戻るの話だけどな。適当にぶらついてりゃ、その内身体も温まってくるだろうしな。

先ずは何所に……そうだな、湖の畔の公園に行ってみるか。

この寒さなら湖が凍ってて、いい景色が見れそうだからな。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

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・・・・・・

 

・・・

 

 

 

つー訳で湖の畔の公園、『大和記念公園』に到着――今更だけど、大和記念って、ここは戦艦大和と何か関係があった場所なのか?……そ何な訳はねぇか。ま、何か由来はあるんだろうけどな。

にしても、何度来ても思うんだが、ここは可成りの規模の公園なんだよな。

遊具の類はねぇけど、スケボーパークはあるし、子供が遊ぶには十分な芝生の広場があって、一角にはオープン型のカフェもあるからな。

ってか、この雪でも店開けてんのかよ。

 

「おーっす、マスターのおっちゃん。

 こんな時でも店開けてるとか気合入ってんなぁ?客来るのか?」

 

「あぁ、雪女ちゃんか。

 まぁ、普段ほどは来ないけど、これだけ積もった状態でも外出する人はいるから、それなりにお客さんは来てるよ?やっぱり、こういう時には温かいモノが欲しいだろうからね。」

 

「まぁ、そう言うのもあるか。」

 

かく言うアタシも客だからな。

キャラメルホットミルク1つ頼むわ。

 

 

 

「はいよ。

 ってか、ずいぶんと可愛いの頼むね?雪女ちゃんだったら、甘さ控えめのカフェラテかと思ってたんだけど。」

 

「普段ならそれだけど、こう寒いとな。

 こういう時は、甘めのノンカフェインの方が身体が温まるんだよ。」

 

「あぁ、成程ね。

 ハイお待ち。200円ね。」

 

 

 

はいよ。

そんじゃ、おっちゃんも仕事がんばれよ~~~。

 

ふぅ、寒い日には甘いホットミルクが身体に染みるぜ――見てみりゃ予想通りに湖が完全に凍ってやがる……これでもっと氷の厚さがあったらスケートが出来たんだろうが、関東では其れは望めねぇよな。

……まぁ、湖畔に腰かけて、氷に穴開けて釣りをしてる気合の入った釣り人は居たけどよ。

 

んで、そのまま公園をぶらついてたんだが……何してんだメユ?それとメユのダチ公のガキンチョ共?

雪の日にもかかわらず、外に出て遊ぶって言うのは、とっても健全で健康的な子供らしいからアタシとしては褒めてやりたい所なんだが、雪玉作って何してんだ?

 

 

 

「あ、雪女のお姉ちゃん!!」

 

「雪の日に雪女が来た!!」

 

「でも、白装束じゃない……残念。」

 

「だから、雪女ってのはあだ名であって、アタシはガチの雪女じゃねぇっての。――んで、何してたんだメユ?」

 

「えっとね、皆でスッゴク大きな雪だるまを作ってたの!

 胴体の方は出来てるから、今は頭を作ってたところなんだよ。」

 

 

 

へ~~~……ってマテや。

今作ってる雪玉が頭なのか?すでにメユの身長と同じくらいあるじゃねぇかよ!!……これが乗る胴体って、どんだけでかいんだオイ!!

 

 

 

「胴体はあれ♪」

 

「すごく大きいです!!」

 

アタシの身長と同じくらいあるじゃねぇか!

作るのは良いが、どうやってその頭を胴体に乗せる心算だ?まぁ、持ち上げるだけならお前らが全員でやれば出来るだろうが、明らかに高さが足りないから乗せられねぇだろ?

 

 

 

「「「「「あ。」」」」」

 

「作るのに夢中で気付かなかったってところか。」

 

だがまぁ、作っちまったモンはしょうがねぇから、まずはその頭に顔をつけてやれ。出来上がった雪だるまがのっぺらぼうじゃ仕方ねぇしよ。

顔を作るための材料は持って来てんだろ?

 

 

 

「うん!

 目には丸く切り抜いて黒く染めたベニヤ、口には針金のハンガーの壊れたのを黒く塗ってきたから。」

 

「準備は万端ってわけだな――なら、まずは顔を作っちまえ!!」

 

「「「「「はーい!!」」」」」

 

 

 

素直な子供ってのは可愛いねぇ……メユもそのダチ公も、今時のガキンチョにしては珍しいくらいに擦れてなくて純粋だから、ついつい構いたく為っちまう――もしかして、サンタクロースを信じてたりするかな?

もし信じてたら、サンタクロースの代わりに、プレゼントを贈ってやっても良いかもな。

 

さて、顔が出来たみたいだから、ここからはアタシの出番だ……どっせい!!

 

 

 

「うわ、顔が持ち上がった!!」

 

「雪女さん、すごい怪力!!」

 

「なめんな、アタシはやろうと思えば、100㎏近い野郎を片手攻守吊りにする事が出来るから、これくらいは余裕なんだよ!!」

 

でもって、持ち上げた頭を胴体にむかってホイっとな。

 

 

 

――ボスン

 

 

 

おし、大成功!

見事に超巨大雪だるまの完成だな!

 

 

 

「うわ、すごい!!」

 

「雪だるまが一瞬で出来上がった!!」

 

「さすがは雪女、雪の扱いはお手の物……」

 

「でも、これは自慢できるよ!こんなでっかい雪だるま、見た事ないと思うから。」

 

「ありがとう、雪女さん!!」

 

 

 

まぁ、大したことはしてねぇから気にすんな。

其れよりも、これだけの大作――3メートル近い雪だるまを完成させたんだから、記念撮影しようぜ?雪ダルマは、何時か溶けてなくなっちまうから、きっちりと写真に収めておかねぇとだからな。

 

三脚なんて上等なモノはなかったんだが、幸運にも凍った湖を撮影に来てた自然カメラマンが居たんで、そいつに頼んでスマホのカメラで写真を撮ってもらったぜ。

其れだけじゃなく、そのカメラマンもこの超巨大な雪だるまに衝撃を受けたらしく、自分のカメラでも写真を撮ってたけどさ……写真のデータは

あとで送ってくれるって事だったから楽しみだぜ。

 

まぁ、この兄ちゃんがとった雪だるまとアタシ達の写真が、後に写真専門誌の表紙を飾る事になるとは思ってもいなかったけどよ。

さてと、雪だるまは完成したが、ずっと雪の中で作業してて、身体が冷えてるだろ?カフェテラスで、温かい飲み物を奢ってやるよ。何が良い?

 

 

 

「「「「「キャラメルホットミルク!!」」」」」

 

「だよな♪」

 

寒い日にはそれが一番だからな。

どでかい雪だるまを完成させて、記念撮影して、そのあとはカフェテラスで温かい飲み物で一息ってな……雪の日には、こんな楽しみ方もあったって感じだな。

 

 

 

んで、その後、適当にぶらついてたら、まさかのマユと委員長にエンカウント!……こいつ等も、休校で暇になったから街に繰り出してきたクチだろうな。

あ~~……お前ら、これからの予定は?

 

 

 

「私はありません。取り得ずで外出しただけですので。」

 

「私も予定はありませんね。

 強いて言うのならば、買い物があったのですが、其れももう済ませてしまいましたから。」

 

「ならよ、一緒に飯にした後で思い切り遊ばねぇか?

 雪遊びはさっき済ませちまったから、カラオケでも如何よ?……思い切り歌って寒さを吹き飛ばそうぜ!!」

 

「良いですね、その案乗りました。」

 

「昼間からカラオケ、と言うところですが、休校ならばそれもいいでしょう、御一緒させて貰いますよ雪女さん。」

 

「決まりだな!」

 

でもって、この後は、昼飯に行きつけのラーメン屋で熱々のラーメン食って、後はカラオケ屋で適当に軽食を頼みつつ、オールナイトを慣行しちまったぜ。

思いがけない雪の日だったが、思いのほか楽しむことが出来たぜ。

 

まぁ、カラオケオールナイトを終えて家に戻ったら、如何やらメユ達が作ったらしい、アタシの身長と同じサイズの雪だるまが玄関先にあって驚いたけどな。

此れもまた、雪の日ならではのサプライズって、事なのかもな。――まぁ、こういうサプライズなら楽しくていいけどよ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 



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Episode30『不良とケーキとラムチョップ』

相変わらず、サブタイトルが意味わからねぇ……By雪奈      分からないままでも良いのでは?By真雪      マユお姉ちゃん、其れはどうかと思うよ?By真雪


Side:雪奈

 

 

学期末テストも終わって、冬休みに突入して、気が付きゃ3日後はクリスマスだ――マユとメユはクリスマスって、もう予定は入ってんのか?

 

 

 

「私の方は予定はありませんね?

 我が家では、昔からクリスマスだからと言って、特別な事をした事は有りませんので……」

 

「マユお姉ちゃん、其れってどうなのかな?

 えっとね、私は昼間はウチでパーティやるけど、夕方からは予定はないよ?って言うか、夜からはパパとママは毎年運営してる店のクリスマスパーティに顔出す事になってるから。」

 

「マユは兎も角、メユの方は大変だなオイ?

 磯野崎組は、結構いろんな方面に事業展開してっから、運営してる店の数だってハンパねぇだろ?」

 

「流石に全部回る事は出来ないから、23区内のお店だけだけどね。」

 

 

 

にしたって、全店顔を出すってのは大変だぜ――源一郎さんの事だから、顔を出さなかった店にも電話位は入れるだろうからな?……本気で良い親分さんだよなあの人って。

だが、そう言う事なら2人ともクリスマスの夜は暇だな?

だったら、アタシの家で盛大にパーティしようぜ!お泊り会も兼ねてさ。

親父もお袋も、会社から嫌がらせされたんじゃねぇかって思う様に、クリスマスの日に東北の取引先への出張を入れられちまったから、アタシも暇だから、思い切り盛大にやろうじゃねぇか!!

 

 

 

「其れはグッドアイデアですね。」

 

「うん、其れ良い!大賛成!!」

 

「なら、決まりだな!」

 

委員長も呼べると良いんだが……アイツの家もアタシんとこと負けず劣らずの資産家だから難しいだろうなぁ……アタシと違って、委員長は御令嬢だろうしな。

ま、クリスマスカード位は送っといてやるか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode30

不良とケーキとラムチョップ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さてと、クリスマス当日!正確には、クリスマスイブ当日!!

先ずはメユのいない昼間にプレゼントとかの買い出しだ……午前中から暇してたマユの奴を引っ張ってきてだけどな――ったく、クリスマスなんだから、少しは楽しもうとしろよ?

 

 

 

「はぁ、此れでも楽しんでいるのですが?

 と言うか、クリスマスを楽しむのは良いのですが、如何にも最近の日本人のいい加減さが気になりまして。

 生まれたら神式、死んだら仏式、クリスマスに教会で賛美歌を歌った1週間後には神社で柏手打ってると言うのは如何なんでしょうか?」

 

「日本には八百万の神が居て、来る者拒まず去る者追わずって事で納得しやがれ。」

 

「成程、言い得て妙ですね。」

 

 

 

ま、日本的はこう言うのは只のイベントであって宗教的なモンは関係ないから、気にするだけ無駄ってモンだ。

其れよりも買い物を進めるぜ――まずは、パーティにゃ欠かせないプレゼントなんだが、メユにはパーティの時に渡してやるのと、サンタクロースからのプレゼントの2種類を用意してやらねぇとだ。

無難な所だとヌイグルミってところなんだが、その辺は銀ちゃんが用意してそうなんだよなぁ……プレゼントが被るってのは避けてぇしな。

 

さて、どうしたモンか――って、此れは!!!『ハイパーデラックスぬいぐるみ・ユキヒョウさん』じゃねぇか!!

1/1サイズのユキヒョウのヌイグルミ……一部のコアなファンを除いて買う人が居なかった為に、早々に生産中止になった激レア品があるとは驚きだぜ!!

値段は……このレア度で2万なら安い。これは買いだな。

となると、サンタのプレゼントだが、これは靴下に入るサイズじゃないとなんだよな?

 

 

 

「それで、お悩みだと思ったので、私はメユさんに此れをプレゼントしようかと。」

 

「マユ、何そのバカでかい靴下?これは何か?ダイダラボッチの靴下か?」

 

「いえ、商品名は『ゴジラの靴下』でした。」

 

 

 

ゴジラかよ!!

って言うか、なんだってそんなモンを売ってんだ?受け狙いか!!

 

 

 

「いえ、此れは如何やらサンタクロースを信じている子供達の為に開発された商品みたいですよ?

 どんなプレゼントでも入るようにと考えて作られた商品のようです――結構売れていらしいです。」

 

「マジか?……持ち前のポンコツで変なモンを選んだのかと思ったが、今回は大正解だったって訳か。」

 

「えっへん。」

 

「ま、今回は褒めてるから良いぜ。」

 

となると、サンタからのプレゼントも制約が殆ど無くなった訳だから、選ぶ幅が広がった訳だが、アタシからのプレゼントがぬいぐるみだって事を考えると、サンタからのプレゼントが被ったらダメだ。

となると、此れだな?

メユの奴はロボットアニメも好きみたいだから、其れのプラモデルなら喜んでくれるだろうからな――1/60のPGは値が張ったが、此れでメユが喜んでくれるなら安いもんだぜ。

 

 

 

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・・・

 

 

 

買い出しが終わったら、今度はパーティの準備だ。

ツリーは既に出しといたから、飾りつけはマユに任せて、アタシは料理の準備だ――流石のマユでも、ツリーの飾りつけで大惨事って事はねぇだろ。電飾は既に取り付けてあるから、後は飾りを枝にぶら下げるだけだからな。

 

そんな訳でパーティメニューの作成開始だ。

魚屋で仕入れた新鮮な海老とホタテとサーモンはカルパッチョにして、塩味のラスクをカナッペ風のオードブルに仕上げて、スープはクリスマスをイメージしたクリームポタージュ。

でもって、メインディッシュは雪女式の、ラムチョップの塩固め香草焼きだ!

クリスマスと言えばローストチキンなんだろうが、そんなのはありきたりだから、此処はラムチョップを使ってな。――マル鳥よりも、ラムチョップの方が安いしな。

 

後はクリスマスパーティには外せないケーキを作って完成だ。

定番のブッシュ・ド・ノエルだけじゃなく、雪ダルマ型のケーキも用意してな。

 

「マユ、ツリーの飾りつけは如何よ?」

 

「完璧です雪女さん。」

 

「へぇ、中々やるじゃねぇか?」

 

つるす飾りのバランスも良いし、綿を使った雪の表現も良い感じだぜ?……お前、美術の成績は低いのに、こういうのは得意なのな?

 

 

 

「人間には、得手不得手と言うものがありまして、学校の授業は私には向きませんが、そうでないのならば意外と行けるんですよ?」

 

「その能力を学校の授業に生かせよ……って言うだけ無駄か。」

 

「誉め言葉として受け取っておきます。」

 

「誉めてねぇよバカ!!」

 

「其れは残念です。」

 

 

 

ったく、コイツはほんとにぶれねぇな!!ある意味で、感心するぜ。

 

 

 

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でもって、夕方6時、メユがやってきてクリスマスパーティの始まりだ!!

 

 

「「「メリー、クリスマース!!」」」

 

 

先ずは、グラスで乾杯ってな。

アタシとしては本物のワインを飲みたい所だったんだが、メユが居るから子供向けのシャンメリーで妥協だ……流石に小学生に酒飲ませたとか大問題だからな。

さてと、それじゃあこれはアタシからのプレゼントだメユ。

 

 

 

「うわ、大きなぬいぐるみ!!ありがとう、雪女のお姉ちゃん!!」

 

「へへ、喜んでもらえたならよかったぜ。」

 

「では、これは私から。」

 

「……おっきな靴下?」

 

「此れだけの大きさの靴下なら、サンタクロースがどんなプレゼントを持って来ても入れる事が出来るでしょう?」

 

「あ、そう言う事か!ありがとう、マユお姉ちゃん!」

 

 

 

如何やらアタシ達からのプレゼントは気に入ってもらえたみたいだ――なら、此処からは無礼講だ!思い切り食って、そんでもって飲もうぜ!

テレビに家庭用カラオケマシンも繋いでるから飲めや歌えの宴会だぜ!!

料理も沢山あるから、遠慮しないで食ってくれよ?

 

 

 

「うん、いただいてます!

 カルパッチョも、カナッペもスープも全部美味しいけど、この羊は最高だよ雪女のお姉ちゃん!

 パパに何度か一流のレストランに連れて行ってもらって、ラムのローストを食べた事があるんだけど、このラムは今まで食べた中でも一番!

 シンプルな塩味なのに、スッゴク深い味わいがあるよ!!」

 

「へへ、コイツは只のローストじゃねぇ……複数の天然塩や岩塩を混ぜた特製の塩釜に閉じ込めて焼き上げた塩固め焼きだからな。

 複数の塩の旨味が、ラムの持つ旨味を最大限に引き出してるって訳だ。」

 

「塩にまでこだわった逸品と言う訳ですか……これ、普通に一流ホテルのレストランで提供できますよ雪女さん。」

 

「へ、嬉しい事を言ってくれるじゃねぇか!」

 

そんだけの高評価なら、作った甲斐があったってもんだぜ。

因みに料理だけじゃなく、デザートのケーキも大好評だったぜ――特に雪ダルマ型の奴がな。

其れからもパーティは盛り上がって、自宅カラオケで楽しんだりした――そう言えば、こうやってクリスマスを楽しんだのは、大分久しぶりな気がするぜ。

 

 

 

で、パーティも終わって後は寝るだけ――メユはアタシと一緒に寝たがってたが、アタシと一緒だとサンタクロースが来ないかも知れないって事を言って別室で寝てもらう事にした……そうじゃないと、サンタクロースからのプレゼントは渡せないからな。

 

午後11時……メユが眠ってる部屋に入ると、完全に熟睡してんなこれは。

枕元には、マユがプレゼントしたバカでかい靴下か……メリークリスマス、メユ。サンタクロースからのプレゼントは、靴下の中に入れておくぜ。

 

 

 

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・・・

 

 

 

んで、翌日。

 

 

 

「雪女のお姉ちゃん、マユお姉ちゃん!サンタさんからのプレゼント、2個来てた!!」

 

「は?」

 

「おや?」

 

 

 

メユが2つのプレゼントを手にして来た――一方はアタシがプレゼントしたプラモデルだが、もう一方は見覚えがねぇ……マユ、お前メユにサンタのプレゼントやったか?

 

 

 

「いえ、やっていませんよ?」

 

「だよな……」

 

と言う事は、あの2つ目のプレゼントはまさか……!!――これは何とも、貴重な体験をしちまったって所なのかもな……サンタクロースは実在するかもって事だからな。

だが、もしも本当に存在してるならお疲れさまだぜサンタクロース……メユの夢は壊れないで済んだからな。

 

 

 

「此れを聖夜の奇跡と言うのでしょうか?」

 

「かもな。」

 

何にしても今年のクリスマスは、アタシ史上最高のクリスマスになった、其れだけは間違いねぇな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 



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Episode31『不良と白出汁と七味唐辛子』

サブタイトルへは突っ込むべきか?By真雪      突っ込むだけ無駄では?By真雪     それを言ったら身も蓋もないよマユお姉ちゃん……Byメユ


Side:雪奈

 

 

クリスマスが終わったらあっという間に時は進んで大晦日――そして大晦日と言えば……

 

「だぁっりゃっせい!!!」

 

「ユキ、何とも気合の入った雑巾がけだね?」

 

「凄い気合ね……ユキちゃんの気合の前には目に見えないダニもKOされるんじゃないかしら?」

 

「ダニもKOだって?

 バカなこと言ってんじゃねぇぞお袋……アタシが本気を出したら、インフルエンザウィルスだろうとノロウィルスだろうと撃滅可能だぜ?

 アタシの雑巾がけは床に落ちたミクロの塵もウィルスも逃さねぇからな!!」

 

1年の締めとなる大掃除だ。

やっぱり新年は奇麗な家で迎えたいから、自然と気合が入るってもんだぜ――だもんだから、必然的に普段の掃除ではあんまり手を入れない所まで手が伸びちまうぜ。

 

だから偶然見つけちまったんだが、親父、お袋……廊下の絵の裏側と、リビングの壺の中にあった封筒って何?いや、なんとなく答えは分かってるんだけどよ?

 

 

 

「「ヘソクリ?」」

 

「いや、疑問形で言うなっての。」

 

てかよ、親父もお袋も重役の高給取りなんだからヘソクリとか必要ねぇだろマジで――って言うのは野暮なんだろうな。

まぁ、親父とお袋の場合、自分の隠し小遣いってよりも、いざと言う時の為の資金って事だろうけどよ……だけどな親父、お袋、普通はヘソクリが入った封筒が立ったりはしねぇからな?

 

 

 

「「そうなの?」」

 

「そうだよ!」

 

何年間で貯めたかは知らねぇが、100万単位のヘソクリ拵えてんじゃねぇっつーの!!――ったく、そんなモンがあるなんて事が外部に漏れたら、間違いなく泥棒さんが来るだろうな。

まぁ、泥棒に入った奴は、アタシが徹底的にボコしてマッポに突き出すけどよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤンキー少女とポンコツ少女とロリッ娘とEpisode31

『不良と白出汁と七味唐辛子』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よっしゃ、午前中から大掃除をやった事で昼には全終了!

いやぁ、雑巾で磨き上げた上でワックスをかけたフローリングの床ってのは奇麗なモンだなぁ……床にアタシの姿が映ってるぜ。――まぁ、磨き上げた事で滑りやすくなっちまったのが困りモンだがな。

 

んで昼飯なんだが、今日のランチはアタシ特性の『雪女スペシャルバーガー』ってな。

バンズにレタスとスライスオニオン、照り焼きのパテと海老カツ、そして生姜の甘酢漬けのスライスを挟んだ特性ハンバーガーだ!勿論、お供のフライドポテトは忘れずにな!

 

 

 

「おいし~~♪このボリュームと味なら、1個500円で売っても高くはないわよユキちゃん!」

 

「内容が豪華なだけじゃなく味と栄養のバランスも悪くないからね……ポテトと飲み物のセットで1000円でも良いくらいだよユキ。」

 

「そりゃどうも。」

 

皮肉な事だが、親父とお袋が家に居ない事が多かったからアタシの家事スキルは向上したんだよな――今は其れをm家族団欒の場で生かす事が出来てるからいいけどよ。

そうだお袋、午後はおせちの材料とか年越しそばの材料を買いに行く予定なんだが、他に何か買ってくるもの有るか?

 

 

 

「そうねぇ?……そうだ、屠蘇散を買ってきてくれるかしら?

 あれがないと、お正月のお屠蘇が作れないから。」

 

「ん、了解。親父は?」

 

「僕は……じゃあ、タバコをお願いできるかな?

 銘柄は、そうだね……ユキが吸ってるのと同じので。」

 

「分かった。」

 

親父もお袋も、飲酒と喫煙は自己責任って事で、アタシが其れをやる事については咎めねぇんだよな……口煩く言われるよりは万倍良いと思うけど、何も言わないってもの其れは其れでどうなのかだ。

ま、自分の行動には責任を持てって事なんだろうけどよ。

 

御馳走さん。そんじゃ買い出しに行ってくるぜ。

序に、メユとマユの方にも顔出しとくか……大掃除で手が必要だったら、手伝ってやらないとだしな。

 

 

 

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・・・

 

 

 

っつー訳で、商店街に行く前にまずはメユの家に行ったんだが……此れは、アタシの手伝いは必要ねぇな?

 

 

 

「新しい年を迎えるためにも、気合入れて掃除しろよテメェ等!埃の一つも残すんじゃねぇぞ、分かったか!!」

 

「「「「「「了解です、若頭!!!」」」」」」

 

 

 

銀ちゃん先導の元、磯野崎組の皆さんが総出で大掃除をしてるからなぁ……屋敷がでかくて大変だろうなとも思ったが、其れをカバー出来るだけの人員が居るなら何とかなるのが道理ってモンだったな。

よう銀ちゃん、精が出るな?

 

 

 

「雪女の姐さん……1年の総決算の大晦日ですかね、大掃除も手は抜けねぇですよ。

 大掃除の最中ですが上がっていきますか?お嬢も喜ぶと思いますが……」

 

「いや、忙しそうだから止めとくよ。

 代わりにメユに伝えて貰ってもいいか?『明日の10時、駅前で待ってるから一緒に初詣に行こう』ってさ。」

 

「そいつはお嬢が喜びますぜ……分かりました、必ず伝えておきます。」

 

「頼んだぜ。」

 

お正月の初詣は欠かせないからな……明治神宮みてぇな人込みは御免被るが、近所の神社とお稲荷さんに参るくらいならそれ程人は込ま無いだろうから。

 

んで、次はマユの家に来たんだが……

 

「マユ、このガラクタの山は何よ?」

 

「祖父のコレクションを全て引っ張り出したらこうなりました。

 まさか、此処までの量があるとは思ってもいなかったので、驚き桃ノ木山椒の木です……一体此れだけ集めるのにドレだけのお金を使ったのか問いただしたい所ですねぇ?」

 

 

 

その意見には同意すんぜマユ。――で?

 

 

 

「『で?』とは?」

 

「いや、夏休みの時に発掘したような珍妙なモンはねぇのかなと思ってよ?」

 

「成程。勿論ありますよ?

 では、個人的に気になったのを幾つか紹介しましょう。まずはエントリーナンバー1番、『攻撃力255』の札が付いた日本刀。」

 

「……コスプレの道具じゃねぇのか其れ?」

 

「エントリーナンバー2番、デッキからカードを2枚出来そうな壺。」

 

「リアルに存在すると不気味な事この上ねぇな。」

 

「エントリーナンバー3、暗闇にたたずむ黒牛を描いた掛け軸。」

 

「墨で塗りつぶしただけだろ此れ!」

 

「エントリーナンバー4、鎖で厳重に封印が施されてるハードカバーの本。」

 

「お前の家、本気で呪われたりしてねぇよな?」

 

絶対に何かあると思ったがやっぱりかよこの野郎!!ってか、明らかにこの世に存在しちゃいけねぇようなモンが普通にあるし!

取り敢えずそのハードカバーの本は即刻処分しろ!

 

 

 

「作者が溺愛してやまない銀髪赤目の乳魔人を葬れと?」

 

「訳の分からねぇこと言ってんじゃねぇ!!」

 

ったく、大晦日でも相変わらずだなオメェはよ?……ま、そのポンコツぶりこそがお前がお前である証明みたいなもんなのかも知れねぇんだけどよ……まぁ、お前の個性ってやつだな。

 

 

 

「……誉め言葉、でしょうか?」

 

「さぁな、今回は自分で判断しな。」

 

「では、誉め言葉としておきましょう。」

 

 

 

好きにしろってな――とりあえず、よいお年をってな。

そう言えば、大掃除でよくマユの家は無事だったな?ぶっちゃけて言うとマユがポンコツ発動して家屋倒壊に至るんじゃねぇかと思ってたんだが……流石にそこまでポンコツじゃなかったって事か。

或いは、何らかの加護が発動したのかもな……そう思わないと辻褄が合わないくらいにアイツのポンコツはスゲェからな。

 

 

 

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そんでもって、商店街で必要なモンを買いそろえて帰宅して、明日の御節を作った訳だが……どうだお袋!!

 

 

 

「完璧よユキちゃん!

 伊達巻に蒲鉾に栗金団と御節の定番メニューを盛り込みながら、伊勢海老や鮑って言う豪華食材を盛り付けただけじゃなく、洋と中華も盛り込んだ事で楽しい御節になってるわ♪」

 

「ま、ネットで調べた御節を良いとこ取りしただけだけどな。」

 

つーか、売れ残るのを危惧した魚屋のおっちゃんが伊勢海老と鮑を半額で出してくれたからこその豪華御節だけどな――ま、味の方は保証するぜ?

こう見えて、アタシの家庭科の成績は5だからな。

 

 

さてと、御節が出来たら年越しそばだな。

本当なら天婦羅も手作りしたい所だったが、生憎と天婦羅は出来合いものになっちまうが……それ以外は拘るぜ!!

先ずスープは、旨味たっぷりのすっぽんのスープ(缶詰)をベースにカツオ出汁を加えて味を調えてそばと合わせ、具材には海老天、穴子天、舞茸天と金目鯛の土佐造りを乗せて、ねぎを散らして完成だ!

 

雪女特性年越しそば、お待ち!ってな♪

 

 

 

「此れは、美味しそうだねユキ?」

 

「旨そうなんじゃなくて、実際旨いんだよ親父。」

 

「そう来たか。なら、じっくりと味わわせて貰うよ。」

 

 

 

「「「頂きます!」」」

 

 

 

うん、自分で作っておいて言うのもなんだけど旨いな。

そういや、親父とお袋と一緒に大晦日を過ごすなんてのは、何年ぶりの事だろうな?……大晦日恒例の歌合戦を見ながら年越しそばを啜るのが嬉しいと思うぜ。

 

最高の大晦日ッてやつかもな今日は。

取り敢えず、来年も良い1年になりますように、だな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 



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