選択した者のポケモン生活 (怠惰のクソ悪魔)
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第1章 プロローグ
第1話 悪魔の医師


どうも皆様そして見てくださりありがとうございます。怠惰のクソ悪魔です。

今回から新話を投稿する事となりましたがもうお分かりかと思われますが今回はポケモンです。色々と「チート」「反則だろ」「こんなのありか!」「優しい世界=残酷な世界」「お前らクズだ」何て思う所もあるかもしれませんがそこはまぁ特別なんだと思ってください。

そしてこの話は普段から書いている方法とは違う台本形式ですので読みにくかったらすみません。

最後にこれは怠惰さんの「完璧なる気まぐれ」によって作成されますので「不定期更新」である事はお願いします。もしかしたら最悪は‥‥っと考えたくはないですがそこも踏まえて見てくださると助かります。

※後にパスワード形式は止めます。

それでは皆様もこんな長たらしい話も嫌でしょうしそろそろ本編へどうぞ。



もうこれは何年いや5年ぐらい前の話なのか。

 

?「何で君は僕のためにそんことを!」

 

?「俺は許せなかったんだてめぇをバカにする奴が!俺のただ1人の親友として!」

 

?「だからってやって良いことがあるだろ!」

 

そいつと自分は古くからの幼なじみであり親友とも呼べる奴だった。

 

?「それならどうしろってんだよ!」

 

?「話し合いとか!」

 

?「出来ると思ってんのかゴラァ!」

 

?「‥‥なら君のルールに従ってあげるタイマンをしよう僕が勝ったらもうこんな事をするな!」

 

?「良いぜその代わりこっちもやらせてもらうからなぁ!」

 

そいつと自分はとにかく殴りあった。お互いがボロボロになるまでとことんやりあった。そしてその後、そいつとは疎遠となったのだった。

 

?「う~ーーーんはぁ………」

 

朝の日差しが顔に当たり起きる。懐かしくもう取り戻す事が叶わない儚い夢を見た。周りを見ると何時もと何気なく変わらないこの部屋。何時もと変わらぬ日常に戻ってきたと同時に何気ない日曜日が始まろうとしていた。

 

?「………ハクの散歩しなきゃな」

 

ベッドから起き毎日の習慣である顔を洗い歯を磨き終え着替えて部屋をでる。

 

?「ハク!」

 

ハク「ワン!はぁはぁ!」

 

?「よぉし!良い子だな!」

 

真っ白の北海道犬であるハクの首輪にリード着けて家を出て外を歩き出す。

 

?「‥‥あっそういえば今日って彼奴の命日だったけ」

 

ハク「クゥン?」

 

?「お前は気にしなくても良いよ♪」

 

彼奴もとい唯一の親友だった男の命日だった。だが自分は彼奴が死んだとは思っていない。何故なら本当は行方不明だからだ。遺体すら見つかってはないし手掛かりとしてあるのは家に電柱が倒れ穴が空いて倒壊してめちゃめちゃになっていたというありえない事実だけだ。

 

?「………こんな事になるなら言っておけば良かったな」

 

行方不明の友の事を考えながら言えなかった言葉を思い歩いているその時だった。自分の左側面から光が指す。

 

?「えっ?」

 

左を向いたその直後、

 

ドゴンッ!!

 

衝撃と共に自分とハクは宙を舞っていた。そして無様に道路に落下して転がる。何が起こったのだ薄れ行く意識の中で大きなトラックがクラクションを鳴らしながら向かってくる。隣で横たわるハクを見る意識の中で、

 

?「どどどどうするんですか!」

 

?「‥‥奴なら!」

 

なんて聞こえてくるがもうどうでも良い。最後にこんな慌てる声を聞いてこんな何気なく突然死ぬとか滑稽だな。だが彼奴の所に行けるのかな。そんな声が聞こえるなかで自分は眠りについたのだった。どれくらい眠ったのだろうか。

 

?「うぅんここは?」

 

いつの間にか自分は眠っていたみたいだ。そして目に映るのは見慣れない天井、壁が見える。ベッド起き上がり周りを見るとそこは小部屋で扉があるが頑丈な鉄の扉に自分の顔辺りの位置には鉄柵が着いている。するとその重そうな扉はゆっくりと開く。

 

?「ゴクンっ」

 

こんな悪夢早く目覚めてくれと思いながら部屋から顔を覗かせる。右には通路そして左には、

 

獣「ぐぅぅすぅぅぅ」

 

?「………!!?」

 

三つ首の蜥蜴?いや大きさからしてこれは怪物か。そいつが真左で気持ち良さそうに眠っていた。この部屋にいても埒が明かない事実なためソロリソロリと怪物を起こさぬように静かに抜け出し右の通路を歩き出す。そしてまるで誘導されているかのように通路を歩いていると第一診察室と書かれた部屋の前にやって来る。そして案の定で扉は自動で開く。中に入ると1人の男が椅子に座って此方を見ていた。

 

?「座ってくれるかな?」

 

?「………」

 

とりあえずその男の前の診察椅子に座る。その男の特徴は白衣を着ている事から医者ではあろうがその男の頭の両側頭面には捻れた羊のような角が生えているため人間とは違う。すると男はニタリと笑うと、

 

?「ようこそベルベットルームへ私の名はイゴ‥‥」

 

と、名乗ろうとしたその瞬間、

 

ドゴンッ!!

 

と、痛い音をたててその男は何かの衝撃で前につんのめる。何事だと思っていると男の背後に小学生ぐらいの幼女が看護服を着て拳を構えて立っていた。

 

?「ふざけるでないしっかりせんか!」

 

えらく古風な喋り方そしてやはり男と同様に頭には細い枝のような角が生えていた。

 

?「もう‥‥いくらこの体なら許されるとしても容赦がないなぁ千ちゃんは‥‥コホンッ!では改めてようこそ当病院へ俺の名は怠惰のクソ悪魔まぁ長いから気安く怠惰さんとでも呼んでくれそんで隣にいるのが‥‥」

 

?「うむ千じゃ♪それと子供ではないからの若造」

 

何この2人、キャラが物凄く濃いてか濃すぎて怖い。というか悪魔ってまさかあの悪魔か。

 

怠惰「さて君は何故にここに要るのか状況の把握はできるかい?」

 

?「えっいやその‥‥死んだんだよな?」

 

怠惰「覚えてるね♪良かったよ因にだけど‥‥」

 

と、怠惰が言うと千と名乗った看護師はリモコンを渡す。

 

千「ほれ」

 

怠惰「サンキューそれでどうなったかというとね」

 

リモコンを操作するとすぐ近くのモニターに映像が移る。それは自分とハクが赤信号の横断歩道を渡ってしまったがために大型のバイクに跳ねられそのまま道路に投げ出されるとトラックが自分に迫った所で映像が消える。

 

怠惰「とまぁ交通ルール的には2割はお前が悪い訳だね」

 

?「なぁ‥‥もう蘇れないのか?」

 

怠惰「あぁお前だけなら簡単にパパっと治療が出来たが生憎な話でお前のペットの血肉が混ざって合挽肉になってるから蘇生不可能になっちまった蘇生させるとなると犬人間になっちまうんだよねこれが」

 

犬人間とか勘弁してほしい。というか自分と同じように死んだハクを馬鹿にしているのか。

 

怠惰「そこで君には2つの選択肢を上げよう」

 

パチンッ!

 

指パッチンの音が響くと自分の目の前に金の皿と銀の皿の天秤が現れる。するとその内の1つ金の皿へと傾くと、

 

怠惰「1つはこのまま地獄に行って君の罪の重さを計ってから冥界へ生き次の来世の転生まで冥界にある枯れ木となっている西行桜を永遠と見物して待つかまたは」

 

今度は銀の皿の方に天秤が傾く。

 

怠惰「幾つかの特典&君が思い浮かべる容姿そして使命を持って異世界に転生するかのどちらかしかないけれど君はどちらを選ぶ?」

 

また天秤は一定のバランスの位置へと戻る。つまりこれはな(ピー)う小説サイトとかの神様転生的な感じなのか。

 

?「………何でまた俺なんだよ?」

 

怠惰「君を跳ねたバイクのライダーが俺の古くからの仲間だから」

 

?「非常にシンプルな答えだな‥‥」

 

そう思うと結構優遇されているんじゃないか。元来で悪いのは信号無視した自分なのに。

 

千「それで聞くがそなたはどちらを選ぶ?」

 

怠惰「Select Est ad vos(選択は君次第だ)

 

どうと言われても‥‥というか英語全然ダメなのにそんな訳の分からないことを言わないで欲しい。

 

?「前者の金の皿の選択って記憶はやっぱり」

 

千「綺麗に消えるぞ♪更に次の肉体は男か女かなんてのも分からんギャンブルじゃな」

 

?「なら銀の皿の選択の特典っていったい」

 

怠惰「これさ」

 

紙を見せられ内容を読むと、

 

その世界で必要となる最低限の支給品

肉体容姿の変更(1回限り)

無人島&拠点の贈呈

??????????

 

と、書かれていた。何このサバイバル生活をエンジョイしろみたいな内容。だが?が沢山かかれているこれは何だ。

 

?「この?って‥‥」

 

怠惰「それはその選択を選んだら教えてやるよそれで決まったか?」

 

一から本当の赤子からやり直すなんて真っ平ごめんだ。それなら選ぶ選択肢はたったの1つだ。すると目の前の天秤は銀の皿の方へと傾く。

 

怠惰「君の選択‥‥確かに見たぜ」

 

笑うと同時に天秤は消える。すると看護師の千は大きな鏡を持ってくる。

 

怠惰「因みに君は気づいてるかな今の姿を?」

 

千「見て見るがよいこれが今のそなたの姿じゃ」

 

?「なっなんだこれ!!?」

 

鏡に映っているのは自分の体ではなく鬼火いや人魂だった。

 

怠惰「目を瞑って君の理想となる体を考えてみなよ気楽な感じでね♪」

 

?「はぁ?」

 

とりあえず思い浮かべる。イカス感じの色々な服が似合いそうな感じで肌は褐色で髪は白アッシュ系でと色々と思い浮かべて憧れる男性を連想していく。

 

怠惰「良いと思ったら目を開けてみな」

 

言われた通り目を開けると鏡の前には人魂ではなく自分が連想したイカス感じの男性が座っている。しかも自分が右手を動かすと鏡でも右手を動かす。これが俺か?

 

怠惰「それとこれは俺からの最初の贈り物だよ」

 

そう言った怠惰は立ち上がり自分の左目に手を当てる。そして、

 

怠惰「バルス!!」

 

ズジュ!!

 

?「あぁぁぁぁ!!!!!!?」

 

千「うわぁ‥‥鬼畜野郎じゃな」

 

この野郎、俺の左目に滅びの呪文を唱えやがった。痛い本当に痛い殴られ蹴られ鉄パイプとかの鈍器で殴られたりとかはあったがそれより痛い。これ絶対に瞑れてゼリー状の何かが飛び出る奴だ。

 

怠惰「ほら泣くな鏡を見てみなよ」

 

?「ててて‥‥なっ!?」

 

左目が義眼に変わってる。それも何か目のレンズにはゲノム柄の葉っぱが描かれて瑠璃色に輝いている。

 

怠惰「今から行く世界だと貴重な石だ無くされると困るから目に埋め込んでおいた♪」

 

?「ざけんなよこの野郎!?」

 

怠惰「てめぇその石は結構貴重なんだからな無くされても困んだよ!冒険の途中で難なくタダでゲットだぜ♪なんてのは所詮はゲームの流れもとい大人の事情が入るんだよ!実際に手に入れるとなると裏市場とかで最低値で50万は下らねぇんだよ!てめぇのエロ本を買うぐらいのはしたな小遣いじゃ買えねぇんだよこの野郎!」

 

?「わっ悪かった!?」

 

やべぇメチャメチャ怖い。意気がってマジで悪かった。

 

怠惰「たくよ‥‥とりあえずこれらも渡してやるよ」

 

と、言うと千はワゴンを運んでくる。ワゴンの上には時計と5個の赤と白のボールが乗っていた。

 

怠惰「細やかな支給品だ受け取ってくれ」

 

そう言われ時計を填める。すると、

 

「確認中‥‥識別完了ようこそバンクシステムへ」

 

?「しゃ喋った!?」

 

千「怠惰よあれ大丈夫か?確かあれそこいらのジャンク品で作ったんじゃろ?」

 

怠惰「大丈夫1号は不慮の事故になったけど改良して2号は安全面も完備されてるよ」

 

こいつが作ったのかよ。しかも聞きたくない事をベラベラと喋りやがって。

 

怠惰「それと千ちゃんあの子はもう良いか?」

 

千「おっとそうじゃった‥‥そろそろかの?」

 

千は奥の部屋へと向かう。そして怠惰は此方を見ると、

 

怠惰「そして君にはやってもらいたい事があるがまず先に質問等はあるかい?」

 

?「えっと俺はどんな世界に行く‥‥」

 

怠惰「それは順を追って話して恐らく最後に話す‥‥他は?」

 

?「なら使命って何だよ?」

 

先程の言葉で気になり聞くと怠惰は足を組んで座る。

 

怠惰「それも含めて話すが君にはある世界で暗躍している外部の者を潰してきてほしい」

 

?「潰す?」

 

怠惰「そう本来なら俺とか千ちゃんが動ければいいが色々と問題とか誓約があって動けないそこで君に動いてもらうって訳さ」

 

?「えっえぇと?」

 

怠惰「まぁ分かりやすく言えばその世界を体として暗躍してるのが外部から侵入してきた毒としようそれに対して君という血清を打って対抗させるって訳だ‥‥OK?」

 

?「何となくは‥‥」

 

怠惰「なら良しそろそろかな?」

 

と、言っていると奥の扉が開きそこから耳が長く四足歩行の白い毛玉が此方へと走って向かってくる。

 

毛玉「イーブイ!」

 

?「うわとと‥‥」

 

自分の膝に乗っかりニコリと笑う。その毛玉も見たことのない獣だった。するとその毛玉は自分の頬をペロペロと舐める。

 

千「こちらも準備は良しじゃ♪しかし愛らしく可愛いくなったのぉ♪」

 

怠惰「千ちゃんの案を採用したからね‥‥それと君は覚えてるかなその子を‥‥君と同じ時間で同じ場所で死んだ子なんだけど♪」

 

?「えっ?てことは‥‥まさかハクなのか!?」

 

ハク「イーブブイ!」

 

まさかこんな姿になっているとは。前の北海道犬の時も可愛いかったがもっと愛らしくなったな。

 

怠惰「そんじゃ準備も良いみたいだしそこの荷物を持って♪因みにその玉は真ん中のボタンを軽く押せば大きさを変えれるから」

 

言われた通りカチリとやってみると本当にボールが小さくコンパクトに縮んだ。

 

怠惰「そしたらそれをウォッチの画面にそのボールを置いてみてよ」

 

言われた通り置くとボールは一瞬で消えてウォッチにモンスターボールと記入された。同じように残りの4個をやるとモンスターボール×5と記入された。

 

怠惰「それはアイテムを電子化させて持ち運びを楽にさせる機能があってね他にも図鑑とかそういった機能があるからあっちに行ったらじゃんじゃん触ってみてよ」

 

そう言うと小さな手帳を渡してくる。

 

怠惰「それはそのウォッチの説明書とかボールの説明書とかが書いてあるから覚えたら捨てても構わないよ」

 

?「ありがとうございます」

 

そう言い服のポケットに入れる。

 

怠惰「さて君がどう過ごそうが構わないよ使命だって果たさずに放置してくれても構わない‥‥」

 

千「じゃがその選択は世界を滅ぼしかねぬ‥‥故にやってくれると嬉しいワシの友人からの頼みでもあるしの」

 

怠惰「そして使命を果たしたその時は褒美として君が望むどんな願いでも3つ叶えてあげるよ♪」

 

?「どっどんな願いを3つもか!?」

 

千「うむワシと怠惰そしてそなたを撥ね飛ばしてしまったライダーの分それで3つじゃ♪」

 

怠惰「だから決めておいてね君の望む願いをさ‥さぁてと‥そろそろかな?」

 

?「え?‥‥なぁぁぁ!!!?」

 

ハク「イブブブ!!!?」

 

地面が割れていき焦るなか怠惰と千はニコリと笑う。

 

千 「さぁ羽ばたくがよい若造よ新たな世界に冒険という追い風と共にの!」

 

怠惰「あっそういえば君の名前をしっかり聞いてなかったね改めて教えてくれるかい?」

 

?「俺は紫瀾(シラン)賀茂(カモノ)紫瀾だ!」

 

怠惰「そうかなら紫瀾君そしてハクちゃん忘れることなかれよ怠惰のクソ悪魔という名をそしてお前の選択がこの世界の未来を変えるという事をな‥‥そしてようこそポケットモンスター縮めてポケモンの世界へ♪」

 

足場が崩れハクと共に地の底へと落ちると暗い世界がより真っ暗に暗転していく。そして、

 

ドゴンッ!

 

紫瀾「うぉ!!!」

 

ハク「ぶふぅ!!!」

 

俺とハクは見たことのない屋敷のロッカーから出てきたのだった。




怠惰「はいはい始まりましたね~」

千「うむあの若造がどんな事を起こすのか見ものじゃな♪」

怠惰「だね~♪」

千「しっかし怠惰は凄いのあれだけの支給品を揃えるとは天晴れじゃよ」

怠惰「最初に渡された金が50万だった時は唖然したよ絶対に足りねぇもんキーストーンだって最低価格は50万は下らないってのになぁ」

千「それを1日で100倍近くに増やしたのは本当に天晴れとしか言いようがないぞ?」

怠惰「資本主義で金と娯楽を求めて集まる場所であるブラックシティーのカジノ様々なのさ♪」

千「彼処もそうじゃがブラックシティーある意味で治安が悪いのぉ‥‥」

怠惰「だからこそ良いのさ♪スリしてきた奴をバトルでフルボッコにしてお守り小判で金を大量に巻き上げて更には身ぐるみを剥がせばボロ儲けだぜ?警察沙汰になっても金さえ払えば黙っててくれる汚職警官ばかりだしすぐ無罪さ本当に金さえあれば良い街だよね♪」

千「黒い!?流石に黒すぎるぞ怠惰!?」

怠惰「挑んできた奴が悪い‥‥OK?」

千「ぐぬぬそれは反論できんのぉ‥‥じゃがそなたそんな事をしてれば祟られるぞ!?」

怠惰「慣れだよ慣れ♪もうそれに祟られてるし」

千 「そうじゃったわい‥‥」

怠惰「はっはっは‥‥さてとそんじゃ今回はここま
   でかな?」

千「そうじゃな」

怠惰「てな訳で今回はここまで次回はもう投稿してありますので見てくださるなら是非是非見てください♪」

千「それではの♪」


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第2話 屋敷の冒険

こんばんは読者様それでは第2話目ですがよろしくお願い致します。


ロッカーから勢いよく出され尻を打ったため結構痛い。尻を擦りながら立ち上がり乱れた服を直す。

 

紫瀾「つつ‥‥もう少しオブラートに退出させろよなあの知ったかぶり悪魔め‥‥ハクは大丈夫か?」

 

ハク「ブルル!イーブイ♪」

 

体の埃を払い笑顔でそう答えてくれる。しっかし北海道犬の時よりも表情が分かるようになったな。前は尻尾や耳の立て方で見分けていたがこんな風に笑ってくれるとありがたい。

 

紫瀾「確かこの屋敷はプレゼントだったよな‥‥少し冒険しよっか散歩がてらにさ♪」

 

ハク「ブブイ♪」

 

そうしてハクと共に部屋を出る。出た先は右左には長い廊下が続き目の前は大きな窓がある。ハクを持ち上げ窓を覗くと驚いてしまう。

 

紫瀾「本当に‥‥異世界転生したんだな」

 

ハク「ブイ………」

 

映る景色は広大な庭そしてその先には森があり更にその先には海が広がっている見た限りでは凄い広い。

 

紫瀾「やべぇ凄すぎてトイレ行きたくなっちまったよ‥‥ハク」

 

ハク (^_^;)

 

とりあえず冒険しながらトイレを探そう。ハクを降ろし館を探索するとすぐにトイレが見つかりトイレへと入ると、

 

紫瀾「高級レストランのトイレみてぇだ‥‥」

 

あまりにも綺麗すぎて怖い。しかも洋式のトイレの個室が3つもある。とりあえずその中の1つに入り用を足す。

 

紫瀾「緊張して余計にでねぇよ‥‥」

 

ハク「ブブイ!!」

 

紫瀾「ごめんハクすぐに出るから待っててくれ!」

 

ハクに催促されながらも何とか用を足し終えてトイレから出て屋敷を探索する。館は案外にも広く屋根裏を入れて4階建てとなっていて部屋も多様にあった。厨房は勿論の事で大浴場に屋根裏部屋、ダイニングルーム、衣装部屋、物置部屋、地下室、そして幾つもの部屋と物凄く広い。驚くのは1階~3階の全てにトイレが設置されている。そして屋敷を歩いた感じで分かったのは恐らくコの字型の屋敷という感じだ。だが驚くことは、

 

紫瀾「家具があんまりないな」

 

家具が全然ないのだ。キッチンと食堂には冷蔵庫とかテーブルに椅子はあったがそれ以外は何にもない。というか無さすぎて怖い。

 

紫瀾「どうしようか‥‥あっそういえば」

 

ポケットから怠惰に貰った説明書を出す。折角だからこのウォッチについて調べてみるかと思い読んでいきながらポチポチと操作する。

 

紫瀾「えぇとこのボタンを開くと‥‥あっこれは道具バンクかそれでこれがポケモンのテレポート機能?何々‥‥この世界では1人の人間が持てるポケモンは6匹が限度である理由はボールが縮小が出来るといえど傘張るためであるなので7匹目以降はこのテレポート機能を使おうそうすれば自動でポケモンを放し飼いできる‥‥ねぇ」

 

確かに小さくは出来るが傘張るのは事実か。そしてウォッチの機能の1つ文献機能で少し文献を見ているとどうやらこの世界では幼稚園児からポケモンを使うための訓練をすると書いてあった。つまり5歳ぐらいから英才教育が始まるのかと思うとこの世界は進んでいるなと感じた。

 

紫瀾「俺まだぺいぺいだけど行けるかなぁハク?」

 

ハク「ブイ!!」

 

紫瀾「‥‥ふんっ♪だなやってみねぇとな♪」

 

ハクの頭を撫でそう言うとハクはニコニコと気持ち良さそうか顔をする。

 

紫瀾「さてと‥‥そうだ!」

 

折角だから図鑑機能を試してみるか。ハクに向けて図鑑機能を使うとウォッチからボイスとハクの画像が流れる。

 

「イーブイ 進化ポケモンアンバランスかつ不安定な遺伝子を持っており様々な進化の可能性を秘めている」

 

と、音読してくれた。だが気になるのはこの画像のイーブイはハクと色が全然違った。画像のイーブイは茶色に対してハクは真っ白だ。

 

紫瀾「何で色が違うんだ文献違いか?」

 

いやもしかしたら茶色のイーブイがレアなのかもしれない。それでレアなイーブイを載せてるのだろうか。

 

紫瀾「まぁ良いか外を冒険しようぜハク♪」

 

ハク「イブブイ!」

 

そうしてハクと共に外へと出る。外はレンガの道があり目の前には両腕にバラから水を出すポケモンの噴水があった。

 

紫瀾「これはすげぇ‥‥俺って金持ちかな?」

 

ハク「イブ?」

 

紫瀾「ごめん忘れてくれハク‥‥周りを歩いてみようか」

 

ハク「イブ!」

 

金持ち気分になったが返って虚しくなった。そうしてレンガの道を通って左の方へと歩く。そして左側には広大な平原が広がっていた。そしてその平原には遠目だが羊が沢山いた。ウォッチをかざして見てみると、

 

「メリープ わたげポケモン ふわふわの体毛は静電気が貯まると2倍に膨らむ。触ると感電してしまう」

 

紫瀾「マジかよ‥‥」

 

折角、羊がいたからマ(ピー)クラ感覚でベットが作れるかなと思ったが無理そうだ。あんな体毛で寝たら恐らく感電して寝る所の騒ぎじゃない。

 

紫瀾「別の方法を考えるか」

 

何か方法はないかな。このままだとベッド無しで夜を過ごすことになるぞ。そんな事を考えながら歩くと今度は中庭に出る。中庭は寂れていて遊具らしき物があるが錆びてボロボロになってる。だがそんな中庭の中央に羽毛としか言えないような鳥が腰を下ろして丸まっていた。

 

紫瀾「あれは‥‥」

 

ウォッチで照らすとそのポケモンの情報が現れる。

 

「チルタリス ハミングポケモン 晴れた日綿雲にまぎれながら大空を自由に飛びまわり美しい ソプラノで歌う」

 

紫瀾「へぇ‥‥あの子から羽毛を貰えないかな」

 

図鑑で見た感じは危険は無さそうだが問題は交渉だ。変に機嫌をこじらせたら貰えない所かご近所トラブルのような感じになりそうだ。

 

ハク「イーブイ!」

 

紫瀾「ん?どうしたんだよハク」

 

ピョンピョンとハクが跳ねるとハクは腰を下ろしてるチルタリスの元へと向かう。するとチルタリスとハクは何か会話を始めた。

 

紫瀾「こんなの元の世界だと絶対に見れないよな」

 

そんな事を呟いているとチルタリスはゆっくりと此方へと近づいてくる。

 

紫瀾「えっえぇと君の羽毛って貰えるかな?」

 

チルタリス「チルル♪」

 

ハミングしたチルタリスは身体中の羽毛をどんどん倍加させる。そしてその羽毛を切り離すと綿毛の集合体が完成した。

 

チルタリス「チル~♪」

 

またハミングしたチルタリスは元の位置に戻り眠りについた。つまりくれるって事で良いんだよな。

 

紫瀾「ありがとうチルタリス‥‥何かお礼したいな」

 

とりあえず貰った綿毛をウォッチに収納する。これで何とか夜は過ごせそうだ。ペコリとハクと共に頭を下げてレンガの道を歩き始める。そうして歩いていると、

 

紫瀾「何じゃこりゃ‥‥」

 

ハク ( ☆∀☆)

 

右側には果樹園となっていて無数の木の実が木々に実っていた。というかハクの目がキラキラしてる。そういえばハクが北海道犬だった時にちょちょくおやつに果物を与えてたっけ。

 

紫瀾「食べたいか?」

 

ハク「イブ!!」

 

何て強い返事だろうそんなに食べたいなら取るか。1本の木に近づき桃色の木の実を1つもぎ取る。

 

紫瀾「ほら」

 

ハク「イブイブ♪」

 

ハクに与え自分も近くにあったトマトみたいな木の実をもぎ取り食べる。

 

ハク「イブ~♪」

 

紫瀾「かれぇぇぇぇぇ!!!!!!!?

 

ハク「いぶぶぶ!!?」

 

何て辛さだ口がヒリヒリする。というか臭いもツーンと辛い臭いがしてきた。

 

紫瀾「くぅ~だけどもう一口!」

 

だが辛いには辛いがこの絶妙な辛味がまた癖になる。

 

紫瀾「くぅ~辛い!!けどこれで担々麺とかピザに使うタバスコとかにしたら旨そうだよな♪」

 

ハク「イブブブ!!」

 

紫瀾「‥‥食いたいの?」

 

ハク「イーブイ♪」

 

紫瀾「後悔はするなよ?」

 

ハクにトマトみたいな実を食べさせる。そして何回か噛んだ次の瞬間、

 

ハク「イブーーーーーーーー!!!!?

 

やっぱり辛いのか口から火を吹いた。

 

紫瀾「アハハハハハハ♪」

 

いい反応で面白い。そうだ綿毛をくれたチルタリスにこられの木の実をお裾分けしよう。そう考えると何個かの木の実を収穫しウォッチに納める。

 

紫瀾「ハク行こう♪」

 

ハク「イブ~♪」

 

また中庭へと戻るとチルタリスはゆったりと寛いでいた。

 

紫瀾「チルタリス~」

 

チルタリス「チル?」

 

此方に気づくと立ち上がる。ウォッチから収穫した木の実を出すとチルタリスの前に置く。

 

紫瀾「これはさっきのお礼♪良かったら食べてよ♪」

 

チルタリス「チルル♪」

 

綺麗な鳴き声をあげるとチルタリスは木の実を食べ始めた。チルタリスの頭を撫で周りを見渡す。こんなに寂れてるとなると寂しいものだ。

 

紫瀾「そうだ!何時かこの辺の木々を少し貰って遊具でも作るかそうすればポケモン達もいっぱい来て賑やかにもなるし♪」

 

ハク「イブブ♪」

 

それにチルタリスから貰った綿毛だけで寝るのは少しキツい。せめてベットの土台辺りは欲しい。

 

紫瀾「チルタリスゆっくり食べてくれよ♪それじゃ俺達は用事ができたら行くな♪」

 

チルタリス「チル~♪」

 

そうして立ち上がり近くの森の中へと入り手頃の木を探す。

 

紫瀾「これが良いかな‥‥あっでもノコギリないし切ったとしてもどう運ぼうかな」

 

サバイバルに慣れてないためうっかりしてた。どうしようかな。

 

ハク「ブブイ!」

 

紫瀾「うん?ハクどうしたんだ?」

 

と、言った瞬間ハクは真っ白い光に包まれる。

 

紫瀾「なっなんだ!?」

 

光が止むとそこには若葉のような色合いで葉っぱのような尾を持つポケモンがいた。

 

? 「リ~フィー!」

 

すぐさま図鑑機能で覗くと、

 

「リーフィア しんりょくポケモン イーブイの進化系 争いは好まないが仲間を守るためならば尻尾の葉っぱを尖らせ刃に変えて戦う」

 

紫瀾「イーブイの進化系ってことはハクか!?」

 

ハク「リー♪」

 

ニコリと微笑むとハクは葉の尻尾で丸太をなぞる。すると一瞬閃光が走ったかと思うと、

 

ドゴン!ドゴン!ドゴン!ドゴン!ドゴン!

 

木々は斬られ一斉に倒木した。また光がハクを包むと元のイーブイに戻った。そしてまた光輝き出すと今度は二股に別れた尻尾を持つポケモンに変化した。

 

「エーフィ たいようポケモン イーブイの進化系 日光を浴びていると額の玉にサイコパワーがたまっていく。夜の戦いは苦手」

 

また進化したのか。この世界では進化と退化は何度でも可能なのだろうかまったく分からん。だが分かることは、

 

紫瀾「うわぉ‥‥」

 

倒れた数々の倒木が浮力で浮くようにかふわふわと浮かび上がりびっくりする。

 

ハク「フィ~♪」

 

トコトコとハクが歩き出すと一斉に浮いた倒木も一緒に動き出す。まさかハクがこう念力的な何かで動かしているのか。

 

ハク「フィ?」

 

後ろを振り向き自分を見てくる。指示を待っているのか。

 

紫瀾「……ハク…屋敷に運んでくれない?」

 

ハク「フィー♪」

 

そうして大きな倒木をハクが運び屋敷まで持ってくる。

 

紫瀾「さてと‥‥どうしようかとりあえず何かないか見てみようかなハク少し待っててくれない?」

 

ハク「フィ!」

 

物置部屋に何か無かったかと思い物置部屋に向かう。物置小屋に何かないかなと探すと工具箱を見つける。見てみるとトンカチ、釘、鉋、金具などのアイテムが多くあった。

 

紫瀾「これらを持っていくか」

 

ウォッチに納めるだけ納めて外へと出る。

 

ハク「イブ♪」

 

ハクはまた元の姿に戻っていた。さてとどうするか。

 

紫瀾「ハク!モード:リーフィアそして木材を全部木板にカットしてくれ!」

 

ハク「イブ!!」

 

また光輝き先程のリーフィアに変化すると尻尾を刀を振るうかのように扱い倒木を全て長い木板にカットする。

 

紫瀾「ありがとう後は任せてくれ♪」

 

中学の時の9科目、技術、家庭科、保健体育、音楽は学年トップだったんだこんなの楽々だ。えっ他の科目はどうなんだって?‥‥平均以下ばかりだったよ。そんなこんなでノコギリを扱い必要な大きさにカットしていきドリルで穴を開けて金具を挿入する。そうしていくつかのパーツを組み立てる。

 

紫瀾「よしハク!モード:エーフィそしてこれを運んでくれるか」

 

ハク「イーブイ!!」

 

進化しエーフィになると額の宝石が輝きだす。するとベッドのパーツは浮き出す。

 

紫瀾「こっちに来て」

 

そうしてハクを案内し自分達の寝室となる部屋まで来るとその場にパーツを置き元のイーブイに戻る。

 

紫瀾「そしたらと」

 

パーツを繋ぎ合わせていきようやくベッドの土台が完成する。

 

紫瀾「できたぁ~♪」

 

ハク「イ~ブイ♪」

 

因みに余った端材でハクのベッド土台も作った。そしてここにチルタリスから貰った羽毛を出して乗せ、更に物置で見つけた布を被せて端を紐で固定させシーツ完成させる。次に布で羽毛をくるんで枕を作り最後に掛け布団はそのままチルタリスの羽毛を使うため羽毛を乗っけてとりあえずはこれでベッドは完成だ。ハクの場合はモフモコの羽毛を味わってもらうために敢えてそのまま土台に置いて完成させる。

 

紫瀾「こんなもんだな」

 

ハク「イブ♪」

 

窓を見るともう夕暮れ時になっていた。今日はもう夕食を食べて休むか。確かキッチンに食べれそうな物は結構あったし。

 

紫瀾「ハクご飯を食べに行こう♪」

 

ハク「イブイブ♪」

 

そうして夕食を食べ風呂に入ってベットに潜り転生初の1日目は終了したのだった。




怠惰「てな訳で今回は2話連続となりましたが見てくださりありがとうございました」

千「うむ!」

怠惰「そして次回は何時に投稿するかは分かりませんがまた投稿したら見てくださると嬉しい限りでございます」

千「因みに次の投稿までにはパスワード形式は解くのじゃろ?」

怠惰「勿論その時にはパスワードを消しておくよ♪因に何でパスワード形式にしたかと言うとお礼の意味があるからね」

千「お礼?」

怠惰「うん♪ずっと見てくださる古参の読者様そして新規で一気に見てくださった読者様そういった方々に支えれているからそのお礼を含めてポケモンの小説を書きはじめたんだよね」

千「ほうそうなのか」

怠惰「だから敢えてパスワードにしたんだよ♪そうなれば古参または新規の方々も平等に見てくれるかなって♪」

千「つまりそのパスワードを知っている読者様のみの特別にいち速く見れるという事じゃな」

怠惰「そう♪見てくださっているログインユーザー様も非ログインユーザー様が見てくださるなら怠惰さんも嬉しいしね♪」

千「成る程な‥‥」

怠惰「まぁ‥‥その………気に入らななかったらごめんなさい」

千「うむ拙いのは広い心で許してくれると助かる」

怠惰「えぇ‥‥さてとそれじゃ今回はここまでにしますかね♪」

千「メタいかも知れぬが次回は?」

怠惰「う~ん‥‥分かり易くいうと『えっ!?待って待ってまだ3話目だよ!?もう奴が出てくるって可笑しいよね!?』みたいな感じの奴が出てくるとだけ教えておくよ♪」

千「‥‥まさかあやつか!?それは鬼畜過ぎるじゃろ下手したら心が折れるぞ!?」

怠惰「はっはっはっ♪何の事かは分からんな♪それでは読者様!次の投稿まで~」

千「さらばじゃ!」


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第3話 初のポケモンバトル

明けましておめでとうございます読者様、実家で現在過ごしている怠惰のクソ悪魔です。それと本年度も怠惰さん共々よろしくお願い致します。それでは本編へどうぞ。


暗い暗黒のような場所に自分は立っている。ここは何処なのかとキョロキョロと見回していると、

 

ハク「イブブブ!!!」

 

紫瀾「ハク!」

 

ハクがまるで底無し沼ような所に徐々にと沈んでいっている。すぐさま助けようと走るが何故か分からないが一向に近づけない。

 

ハク「イブ‥‥」

 

そしてハクはそのまま底無しの沼に沈んでいった。

 

紫瀾「クソっ!!」

 

そして後ろを振り向くとそこには、

 

?「はぁぁ‥‥」

 

青い隻眼の瞳を輝かせ白い髪のようなものを靡かせる黒いポケモンがいた。こいつがハクを沈めたのか。

 

紫瀾「てめぇ!!」

 

一発ぶん殴ってやろうと走るだが自分の足も底無しの沼に嵌まったかのように動けなくなっていた。そしてハクと同様に底無しの沼に沈んでいった。

 

紫瀾「うぅん‥‥はっ!!」」

 

嫌な夢を見たな。とりあえず起き上がり体をグゥーと伸ばす。昨日はぐっすりと安眠できやはりチルタリスの羽毛はふかふかで気持ちがいいがさっきの悪夢は一体なんだ。

 

紫瀾「ハク~朝だぞ~」

 

ハク「イブ‥‥イブブ………」

 

ハクも少し辛そうな感じがしていた。同じような悪夢を見ていたのだろうか。とりあえず眠い目を擦りながらハクと共に部屋を出ると気づく。

 

紫瀾「ふんふん‥‥これはソースの香り?」

 

先程の悪夢を忘れるぐらいの芳しきソースの香りがする。臭いに釣られて向かうとそこは厨房だ。扉を開けると、

 

怠惰「よっおはようさん」

 

紫瀾「………何してんだお前」

 

昨日、散々と俺を弄りやがった怠惰がいた。しかもフライパンで焼きそばを作ってやがる。

 

?「怠惰~焼きそばはまだかの~」

 

紫瀾「こいつまでいるのかよ」

 

怠惰の看護師の千までいた。しかも2人をよく見てみると怠惰は楽なジャージそして千はスタイリッシュに服を決めていた。

 

怠惰「おばあちゃんさっき食べたでしょ?」

 

千「たわけ!まだ食べてもおらんし誰がおばあちゃんじゃ!ワシはこれでもまだまだ現役のピッチピチじゃぞ!」

 

怠惰「3人の子持ちのくせしてよく言うねぇしかも学年の生徒数を越えるぐらいの孫までいるってのにね」

 

まさかのこのロリは子持ちで挙げ句の果てには孫までいるのかよ。見た目サギだがこれが本当の合法ロリというものなのか。

 

千「ぺっペラペラと言うでないわ!フライパンに顔を突っ込ませるぞ!」

 

怠惰「そしたら俺の顔の油で俺風味の焼きそばになるぞ良いんだな!責任もって食べろよ!?」

 

千「食への冒涜も良い所じゃ!」

 

紫瀾「ストップ!状況が理解できねぇよ!ていうかあんたらは何でここにいるんだよ!」

 

怠惰「何でって‥‥ねぇ?」

 

千「うむ」

 

いや意味わからねぇよ。というかしっかり説明しろよこいつらは。

 

怠惰「まぁまぁそんな不機嫌な顔すんなよそんな顔してると女が出来ても逃げられるぞ?」

 

紫瀾「余計な世話だ!?」

 

なんて事を言いながら焼きそばを完成させ盛り付け隣の食堂へと置く。

 

千「いただきます」

 

怠惰「ほらお前も食えよ食わないとやってらんねぇぞ?あっハクちゃんにはこれね♪」

 

ハク「イブ♪」

 

そう言い棚から昨日の夕晩にハクへと上げたポケモンフードを皿に盛り与える。とりあえず自分も席に座り焼きそばを食べる。

 

紫瀾「案外うまいな」

 

怠惰「そいつはどうも」

 

なんて事を言いながら朝食を終える。

 

紫瀾「で怠惰に千さん」

 

千「何じゃ若造?」

 

怠惰「というか俺だけ呼び捨てかよ‥‥まぁ良いけど何だよ?」

 

いや何かこいつにさん付けは似合わないなと思ったから呼び捨てにしてみたがやっぱりさん付けは似合わないなと確信した。

 

紫瀾「もう一度聞くがどうしてここに?」

 

怠惰「あぁ君にある物を幾つか渡し忘れてね」

 

懐から箱を取り出して此方に見せる。

 

紫瀾「何だよこれ」

 

箱を開けて見てみるとそれは茶色の石が填められたバングルに黒い丸い布が入っていた。しかもその黒い布をよく見てみると白い糸でゲノム柄の葉っぱが刺繍されていた。

 

怠惰「まず簡単な物としては黒いのは眼帯だ俺が与えたその目を隠すのに使いなよここは人間はいないとは言えどもし人間と会うとしたらその目だとやりにくいからね♪」

 

紫瀾「てめぇがそうしたんだろうが」

 

やれやれと思いつつ眼帯をつけるが案外にも視界が映る。内側からは普通に見えるが外からだと眼帯を着けているように見えるアイテムだろうか。

 

怠惰「そんで次はその石だなそれはZストーンと呼ばれる物さ」

 

紫瀾「何だその名前はというかどんな石だよ?」

 

怠惰「1回だけ技をZ技って言う技に変化させる‥‥まぁポケモンの技を1回だけ超強力な一撃または効果に変える石さそれは使うとトレーナーそしてポケモンとお互いに疲労が凄すぎてねバトル中に1回しか発動できないのがネックなんだけども使うだけの価値はあるよ♪」

 

紫瀾「ふぅ~ん」

 

怠惰「そんで使うにも幾つか条件があってなまずその対象となるポケモンとの信頼関係が必要そして次にポーズが必要なんだけど‥‥」

 

紫瀾「ど‥‥何だよ?」

 

怠惰「ごめん‥‥悪タイプのポーズしか覚えてねぇや♪テヘペロ」(・ω≦)

 

ズコッ!!

 

自分や千そしてハクは見事にズッこけた。

 

千「そっそなたはなぁ!その石のポーズはワシがちょこちょこ見せておるじゃろうが!!」

 

怠惰「ごめんそこは千ちゃんが指導して」

 

こいつ散々言っといてこれか。というか悪タイプって何だよ。それにまさか石によってポーズがあるのかよ。

 

怠惰「でまぁ説明を続けるけどそのZストーンはZストーンの中でも特に貴重な石でね名前は『イーブイZ』つまりイーブイ専用のZストーンって事さ」

 

紫瀾「ハク専用の?」

 

ハク「イブ?」

 

一体どんな技なのだろうか。どんな技なのか興味あるし使ってみたい。

 

怠惰「今お前は使ってみたいと思ったろ?」

 

紫瀾「ちっ鋭い奴め」

 

怠惰「アハハハ♪ならポケモンバトルしてみよっか♪こういうのは実践が速いしね♪」

 

何かこいつがバトルをしてくれると言うのか。なら勝ちたいと心から強く思った。こんなヘラヘラしている奴にだけは負けたくない。そんな気持ちが伝わったのか、

 

ハク「イブ!!」

 

紫瀾「気合い充分か♪」

 

ハクもやる気になったくれた。怠惰に一泡ふかせてやる。

 

千「よし!ならばワシがそのZ技のポーズを教えてやろう♪」

 

紫瀾「すまないが頼む」

 

怠惰「まぁ教えるのも良いけど最後にこれだけ忘れてたから使わせてもらうよ」

 

そう言い立ち上がり自分の目の前に来る。そしてウオッチをはめている手を持つと何かUSBカードのような物をウォッチに差し込む。

 

「ファイルを分析アップデートデータを発見これよりアップデートを開始します」

 

そう発声するとデータを読み込み始めた。

 

怠惰「ポケモンはスキャンした?」

 

紫瀾「あぁハクとかその進化形態とか後はチルタリスにそこいらのポケモンを1、2匹ぐらいな」

 

怠惰「ふぅ~ん‥‥この島のチルタリスに会ったんだラッキーだね」

 

紫瀾「えっ?」

 

怠惰「おっとそろそろかな」

 

「アップデートデータのインストール完了データを更新完了」

 

そう言い画面が元に戻ると怠惰はウォッチからUSBカードを外す。

 

怠惰「これでよし」

 

紫瀾「何をアップデートしたんだよ?」

 

怠惰「あぁ~うん図鑑機能で入れ忘れてた機能♪」

 

紫瀾「こいつは‥‥」

 

やれやれどんな機能だと思い図鑑を見ると新しくタイプというのが記載されていた。ハクつまる所のイーブイのタイプはノーマルと記載されていた。だがその進化系であるリーフィアは草、エーフィはエスパーと記載されていた。

 

紫瀾「進化する事でタイプって変わるのか?」

 

怠惰「変わるよ♪例で言えばチルタリスなんかが良い例だねチルタリスの進化前はノーマル・ひこうに対してチルタリスはひこう・ドラゴンに変化するからね♪」

 

あれがドラゴンなのか。イメージしていたドラゴンとは全然違う。

 

怠惰「でタイプには相性ってのがあってね草だったら火に弱い水だったら草に弱い火だったら水に弱いって感じでね君らの言葉で言えばエレメント‥‥まぁ属性と考えてくれていいかな?その他にも組み合わせがあるからそこは新しく追加した機能で調べてみてよ♪」

 

紫瀾「あぁ‥‥なぁ因みにその属性は何属性あるんだよ?」

 

怠惰「確か‥‥確認されてるタイプは全部で18タイプあったかな?」

 

紫瀾「結構あるんだな」

 

怠惰「その中でもイーブイは特殊でね進化することでタイプ技そして雰囲気がガラリと変わるから面白いんだよ♪」

 

紫瀾「確か進化ポケモンだったよな‥‥何種類の進化があるんだ?」

 

図鑑の説明で気になっていたため聞くと怠惰は楽しそうに、

 

怠惰「8種類♪ポケモン界の中だと最も進化の幅が広いポケモンとして有名なんだよ♪その分で見つけるのが大変なのがネックだけれどねぇ~♪しかも特に幸運の白いイーブイを見つけようとトレーナーは探しまわった挙げ句に見つけれなかったことを後悔しながら墓にGoってのがイーブイに魅力された者の最後かな」

 

紫瀾「へぇ」

 

そうだったのか。というかハクってまさか相当なレアなイーブイだったのか。

 

怠惰「そんで次に追加したのは技機能♪早速だが紫瀾くんハクをウォッチで照らしてみな」

 

そう言われ照らすとデータがウォッチから浮き出てくる。技は「みきり」「電光石火」「スピードスター」「とっておき」といった技の構成みたいだ。

 

怠惰「1匹のポケモンが覚える技は基本的には4つまでしか覚えれないからそのつもりでな♪もし思い出したい技とかがあるなら俺がいる時に言えば思い出させてやるからよ」

 

紫瀾「まぁやってみて考えるよ」

 

怠惰「そうか分かったそれとこれが最後だがその状態でウォッチの左のボタンを押してみなよ」

 

紫瀾「これか?」

 

押してみると画面が変わり特性という画面に変わる。その特性には「きけんよち」と書かれていて効果は弱点となるタイプの技を相手が持っている際に警戒するという効果だった。

 

怠惰「バトルでは特性も必要な要素になるから試してみてくれよな♪あっでもポケモンの技とか特性にスキャンは自分のポケモンにしか出来ないから注意してくれな」

 

こういった小さな事も知っていると後々の差でどうにかなるからな。ハクの特性は把握していかないと。

 

怠惰「さてとこんな雑学もここまでにして実践しようぜ♪千ちゃんZポーズ教えてやってくれ俺は先に実践場にいるからさ♪」

 

千「うむ心得た!」

 

立ち上がった怠惰はフラフラと歩きながら外へと出ていった。残った千はニコリと笑うと、

 

千「では教えるぞ見たように真似してみるのじゃぞ」

 

そう言うと千は腕をクロスさせ腕を回すとまた前でクロスさせそのまま右に傾き左手を掲げそして左腕を曲げ次に右腕を曲げてポーズを取った。

 

千「と今みたいな感じでバングルを装着してやってみるんじゃ」

 

紫瀾「結構ハズい‥‥」

 

だがあの野郎に勝つためならそんな些細な事を我慢しなければ。バングルをはめてさっきと同じようにポーズをする。

 

千「うむ♪後は全力の気持ちをのせてやれば撃てるじゃろう♪そしてその技の名は『ナイン エボル ブースト』じゃから覚えておくのじゃぞ♪なおとっておきという技がなければ使えぬから注意するのじゃぞ若造さて教えることは教えたからの外に行くぞ」

 

紫瀾「あぁ‥‥行こうハク」

 

ハク「イ~ブイ!!」

 

そうして外に出て龍神の後を着いていく。中庭を抜けてその先に行くとモンスターボールの絵柄が描かれた長方形の舞台があった。そこに怠惰がスタンバっていた。

 

怠惰「準備は良い?戦いながらレクチャーしてあげるから本気で来なビギナー」

 

紫瀾「ビギナーはビギナーでもただのビギナーじゃないことを教えてやるよ!」

 

ハク「イブ!!」

 

怠惰「威勢が良いなぁ♪これまで見てきた人間とはまた違って良いねぇ♪なら左に行きな」

 

そう言い怠惰は右の方へと向かう。それ続き自分も左に行くとラインが引いてある。恐らくそこに立てという事だろう。

 

怠惰「千ちゃん審判お願いね♪」

 

千「うむ心得た!」

 

首を回しながら千は試合フィールド外の中央に立つ。

 

千「コホンッ!これより紫瀾VS怠惰のポケモンバトルもといシミュレーション戦を始める使用ポケモンは1体まで制限時間はなしじゃどちらかが戦闘不能またはサレンダーするまでやってもらうぞ!では使用ポケモンをお互いにフィールドに出すのじゃ!」

 

紫瀾「頼むぜハク!」

 

ハク「イブ!!」

 

隣に並ぶハクが前に出る。やる気がビリビリと伝わってくる。

 

怠惰「行きなダークライ」

 

ダークライ「はぁぁぁ‥‥」

 

そう言いモンスターボールを投げるとボールが開きそこから黒いポケモンが現れた。

 

紫瀾「あれは‥‥夢で見た!」

 

ハク「イ‥‥イブブ………」

 

怠惰「あっダークライの悪夢を見たんだこれは良い実験データになるよ♪」

 

こいつは何を言ってやがるんだ。とりあえずウォッチを開きスキャンする。

 

「ダークライ あんこくポケモン 深い眠りに誘う力で人やポケモンに悪夢を見せて自分の縄張りから追い出す。」

 

悪夢を見せるってだから朝っぱらからあんな悪夢を見たのか。だが今はそんなの関係ない。こんな風にイラつくと前が見えなくなる。ただ目の前の相手であるダークライを倒すだけだ。

 

千「では互いに良いな試合開始!」

 

その一言で戦いの幕が開ける。

 

怠惰「紫瀾くんまずはさっき見た4つの技で「みきり」と「とっておき」以外を選んでみろ!」

 

紫瀾「ならハク電光石火!」

 

ハク「イブ!イブ!イブ~!!」

 

物凄い速度でダークライへと突っ込む。

 

怠惰「ダークライ最小限の動きで避けてハクを掴め」

 

その一言で言われた通り動きあの速度のハクを片手で捕まってしまう。

 

怠惰「そのまま投げ飛ばせ」

 

ダークライ「‥‥!!」

 

ハクは投げ飛ばされる地面に転がるがすぐさま受け身をとり体制を立て直す。

 

怠惰「良いねぇだけど電光石火しただけじゃダメだよやるならその後の動きも必要だからねもう一回電光石火をしてみなそして掴まれたらスピードスターを放ってみなよ」

 

紫瀾「ちっ!もう一回電光石火!」

 

ハク「イブ!イブ!イブィ!!」

 

怠惰「同じ動きで避けて掴め」

 

ダークライ「はぁぁぁぁ!!」

 

ダークライは怠惰の指示に従い素早く動いたイーブイを掴む。

 

紫瀾「そのままスピードスター!」

 

ハク「イッブィ!!」

 

ダークライ「!!!?」

 

ハクが尾を振るい無数の星を零距離で放ち攻撃する。それを受けたダークライはハクを離し後ろへ後退する。

 

怠惰「Good♪良いねそうその動きだトレーナーは相手の1歩2歩先を読みながら戦いそして状況に応じての的確な判断が必要だそれがポケモンバトルの勝敗を左右するからな紫瀾くん」

 

紫瀾「つまりハク達ポケモンだけが戦う訳じゃない‥‥そういう事だろ!」

 

ハク「イブ!!」

 

怠惰「Exactly(そのとおり)♪だからこそポケモンだけが強くなっても意味がないトレーナー自身もレベルアップしなければ意味がないんだよ何故なら互いの信頼関係でバトルは成立するからね次はみきりを使ってみろ!」

 

その言葉を合図にダークライは両腕を構えて黒いリング状の物を作り上げると、

 

怠惰「影分身からの悪の波動」

 

怠惰の指示で一気にダークライが増殖する。そして増えたダークライ達は腕に貯めた黒い物を一気に放ってきた。

 

紫瀾「みきり!」

 

ハク「イッブ!!」

 

無数に向かってくる悪の波動の隙間を見事に避けていく。

 

怠惰「みきりは主に緊急回避の技だと思ってくれれば良い分かったか?」

 

紫瀾「まぁな」

 

怠惰「分かったなら良しそして最後はとっておきだな」

 

紫瀾「そのとっておきってどんな技なんだよ?」

 

少し気になっていたのだ。その『とっておき』とはどんな技なのだろうか。

 

怠惰「とっておき‥‥まぁノーマルタイプの切り札技かな?簡単に言っちゃえばとっておき以外の3つの技を使わなければ使うことが出来ない」

 

紫瀾「もし使うと?」

 

怠惰「爆発する」

 

紫瀾「なっ!!?」

 

怠惰「嘘だよ」

 

紫瀾「嘘かよ!?」

 

紛らわしい事を言うんじゃねぇよこの野郎は、

 

怠惰「まぁ使ったとしても技が発動しないだけさだからもしミスっても大丈夫♪」

 

こいつの説明の後だと凄く不安になってくる。

 

怠惰「とりあえず使ってみなよ」

 

紫瀾「たくよ‥‥ハクとっておき!」

 

ハク「イブ!」

 

と、指示を出すとハクは跳躍しスピードスターよりも大きな星を作り出すとダークライへと発射した。

 

怠惰「悪の波動で相殺させろ」

 

ダークライ「はぁぁぁ‥‥!!」

 

悪の波動を放ち巨大は星にぶつかると爆発を起こし煙が上がる。

 

怠惰「とまぁこんな感じでハクちゃんの使える技についてのレクチャーはしたけど‥‥まだする?」

 

紫瀾「いや良い‥‥寧ろてめぇのその鼻をへし折りたくてうずうずしてんだ!」

 

そう言うと怠惰はニヤリと不適に笑う。

 

怠惰「それならハクの技についてはここまでだな‥‥ここからは本気で来な小僧!」

 

紫瀾「行くぜハク電光石火!」

 

イブ「イブ!イブ!」

 

怠惰「悪の波動で迎え撃ちな!」

 

ダークライ「ふぁ!!」

 

悪の波動がハクに向かってくるがさっきの怠惰のように避けるだけだ。

 

怠惰「ギリギリ当たる所で避けて走り抜け!」

 

イブ「イブ!!」

 

悪の波動が当たるスレスレで避けるとダークライへと高速の体当たりをするが、

 

怠惰「‥‥ハクを受け止めろ」

 

怠惰の一言でダークライは意図も容易くハクを掴み押さえ込む。

 

紫瀾「スピードスター!」

 

ハク「イブブブ!!」

 

怠惰「零距離でダークホール」

 

ダークライ「ふぁぁ!!」

 

右手に黒い球体を作るとはダークライは掴んでいるハクへと当てる。

 

ハク「イ‥ブ‥………」

 

手を離すとハクは地面に倒れ動かなくなる。

 

紫瀾「ハク!」

 

遠くで見て思ったのはまさか死んだのかと思った。だが、

 

ハク「イブブzZzZ‥‥イブブ‥‥zZzZ」

 

寝ているのか寝息を立てていた。

 

紫瀾「起きろハク!!」

 

だが思った何故に眠ってしまったのだといや違うあれは自らが眠ったのではなくダークライに眠らされたのか。

 

怠惰「図鑑で見たから分かってるでしょ♪そうダークライは主に相手を眠らせる技に関してはスペシャリストのポケモンなのさ♪だが単に眠らせるだけじゃない本当の地獄はここからだ」

 

ハク「イ‥‥ブ!イブ!………イブ!」

 

怠惰が言ったその直後にダークライの目の前で眠るハクが突然苦しみ始める。確か図鑑説明だと悪夢を見せる。つまり今、イーブイは眠らされたの挙げ句に悪夢を見せられているのか。

 

怠惰「君が思った通りさダークライの特性『ナイトメア』は眠っている生物に悪夢を見せて精神攻撃を仕掛け徐々に疲弊させていくのさ」

 

紫瀾「なっ起きろハク!起きてくれ!!」

 

怠惰「ダークライ眠っているハクに夢食い」

 

指示を受けたダークライは眠っているハクを両腕で優しく抱きかかえ顔を近づける。するとハクから何か白い霧が現れそれを吸っていく。

 

ハク「イ‥‥イブ‥‥イブ!!!!!」

 

目を覚ましたハクはダークライに気付きじたばたと抵抗をしだした。

 

紫瀾「目を覚ましたか!スピードスターでダークライを退けろ!」

 

ハク「イッブィ!!」

 

ダークライ「!!!?」

 

スピードスターが当たったダークライはのけぞりハクを離す。

 

紫瀾「大丈夫かハク!」

 

ハク「イブブ!!」

 

と、返事をしてくれるが息を切らしかけてる。恐らく次の攻撃をまともにくらえば終わりか。

 

怠惰「‥‥成る程ね」

 

ダークライ「………」

 

平然と息を切らさずにその場で浮くダークライを見る。ここまで実力差があるとは。

 

紫瀾「………ハクやれるか!」

 

ハク「イブ!!」

 

ならばせめて報いってやってやるだけだ。腕を交差させて構える。するとバングルのイーブイZが輝きだす。

 

紫瀾「やってやらぁ!!」

 

千から教えてもらった通りにポーズし構え、

 

紫瀾「ナイン エボルブ ブースト!」

 

と、叫ぶ。するとハクは自分の肩に乗っかると、

 

ハク「イ~ブ~ーーーイ!!」

 

大きく吠え出しフィールドに戻るとハクの体から8つの光が飛び出す。それはカラフルに赤、青、黄色、紫、黒、緑、水色、桃と見ていて綺麗と思える光の中にハクの進化形体のエーフィーとリーフィアの姿があった。その他にも6体のポケモンがいる事からこれらがハクの進化系の6体なのだろう。それら6体はハクに向かって各々の色の光を放つ。それらはハクに当たるとハクの体内に吸い込まれていき、

 

ハク「イッブーーイ!!」

 

先程とは打って変わり猛々しく感じるこれがZ技なのか。だがこれならもしかしたら。

 

紫瀾「行くぜハク!とっておき!!」

 

高く跳躍したハクは先程よりも大きな星を作りだす。

 

怠惰「へぇ~綺麗だこと‥‥どうするって聞くまでもないみたいだねなら君の意見を尊重するよ♪」

 

ダークライ「………」

 

怠惰は指示も出さないしダークライも動こうとしない。これは絶好の的だ。

 

ハク「イッブ~ブイ!」

 

先程よりも巨大となっま星もといとっておきを放つ。それは動かず平然と立つダークライへと直撃すると、

 

ドゴーーーン!!

 

大きな大爆発を起こした。流石のこの威力ならぶっ倒れるだろう。

 

紫瀾「くぅ!すげぇ威力!」

 

ハク「ブブブイ!」

 

だがあの爆発なら勝っただろうと勝利を確信しかけていたがそれは甘いと知らされた。煙が止むとそこにはボロボロとなりながらも平然と腕を組み仁王立ちするダークライがいた。

 

ハク「っ!!?」

 

紫瀾「あの威力を‥‥耐えたのかよ!?」

 

怠惰「………ハハハ凄いや♪まさかダークライをここまで本気にさせるって早々ないよ♪ダークライやるか?」

 

と、怠惰が言うとダークライはコクりと頷く。それを見た怠惰はニコリと笑うとポケットから黒い石を出すと手で掴みながら腕をクロスさせた。

 

紫瀾「なっまさか!?」

 

ハク「イブブ!!?」

 

クロスさせた腕を回転させ前屈みになると徐々にと上半身を上げて腕を上にやる気なくあげると怠惰から目で見えるぐらいのエネルギーがダークライへと流れる。

 

ダークライ「ふはぁぁぁぁ!!」

 

オーラを纏ったダークライは両手で漆黒の玉を作り出す。

 

怠惰「ブラック ホール イクリプス」

 

ダークライ「!!!!」

 

怠惰の一言でダークライは玉を空に向かって投擲する。そしてその玉は空中で止まるとこのフィールドを覆うように拡がり巨大になると唖然する。すると、

 

紫瀾「なんだこの風は!」

 

突然の突風が吹き荒れる。まるで巨大な掃除機に吸われているかのようにあの黒い中へと引き寄せられる。

 

ハク「イッイブ~~!!!」

 

紫瀾「ハク!!」

 

吸引に負けたハクは黒い玉の中に吸われていった。

 

怠惰「さてフィナーレを飾ろうか」

 

ダークライ「………」

 

ダークライは手を握ると黒い玉は鈍い輝きをしたその瞬間、

 

ドゴーーーン!!

 

大爆発が起き爆風の中からハクが飛び出てると地面に激突し転がると動かなくなった。

 

紫瀾「ハク!!」

 

ハク「イッイブブ………」(@_@)

 

すぐさまフィールドに入りハクを抱き抱えるとハクは目をグルグルと回していた。

 

千「イーブイ戦闘不能じゃ勝者ダークライ!よってこの対戦の勝者は怠惰!!」

 

こうして自分とハクは圧倒的すぎる差を見せつけられ負けたのだった。




それでは今回もありがとうございました。いかがでしたでしょうか?‥‥えっ?初手からダークライは鬼畜の所業だろって?いやいや出した理由はしっかりあるんです。
紫瀾君というビギナーに色々とバトルのイロハを教えるのに最適だったんです。攻撃に状態異常そして特性と生かしやすいキャラだったので採用しました。
因みに怠惰さんの手持ちはダークライを含めて3匹いますがどんなポケモンなのかはぜひぜひ予想してみてください。無論で千ちゃんもしっかりと手持ちは揃えております。えっ手持ちのヒント出せ?そうですね怠惰さんと千ちゃんのキャラ設定だったり性格ってのがヒントとしか言いようがないですかね?
さてではこんな拙い後書きとなりましたが今回はここまでです。また次回投稿したらよろしくお願いいたします。それでは次の投稿までグッバイ!


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第4話 ポケモンゲット

こんばんは読者様、怠惰のクソ悪魔でございます。ようやく1話ができたので投稿します。それでは本編へどうぞ。


倒れ気絶するハクをギュッと抱き締める。ほぼ一方的にそれでいて手加減に近い戦いをされていたため悔しい。

 

怠惰「紫瀾くんお疲れ様どうだったポケモンバトルは?学べた事はあったかい?」

 

紫瀾「あぁ悔しさと自分が無力だった事‥‥そして次の目標がな」

 

怠惰「そうか♪」

 

もうこんな戦いはごめんだ。だからもっと強くならなければと感じた。そして怠惰を必ずハクと共に倒すと心の中で決意した。

 

怠惰「ダークライもお連れ様♪」

 

ダークライ「‥‥‥」(*ーдー)

 

無口にクールを決めているが自分は思った。何故にこんなのにも実力差があるのにダークライはとっておきを避けなかったのか。何故に怠惰は避けろと指示をしなかったのかと多分嘗められているとは思ったが気になった。

 

怠惰「千ちゃ~ん回復頼むよ」

 

千「うむ任されよ!頼むぞハピナス!」

 

千はボールを投げると中から丸く可愛らしいマスコットのようなポケモンが出てきた。

 

ハピナス「ハピハピ♪」

 

ウォッチ図鑑でスキャンしてみると、

 

「ハピナス しあわせポケモン 愛情に満ちあふれたポケモン。 トレーナーと心を通わせたラッキーだけが進化できるという。」

 

何その天使のようなポケモンは。というかこの千って結構凄い者なんじゃないかと感じた。

 

千「ハピナス!気絶しておるイーブイとボロボロのダークライに癒しの波動で完治させるんじゃ!」

 

ハピナス「ハッピ~♪」

 

不思議で心地よい何かオーラのようなものが流れる。すると腕の中で抱き抱えているハクの耳がピョコリと反応したかと思うとどんどん傷が消えていっていく。そして、

 

ハク「イブ?」

 

紫瀾「ハク大丈夫か!」

 

ハク「イッブィ♪」

 

大丈夫そうで何よりだ。しかしこうやって回復させる技もあるのだな。

 

怠惰「お前は大丈夫か?」

 

ダークライ「………」

 

怠惰「大丈夫そうで何より千ちゃんもう大丈夫だよ♪」

 

千「ハピナスもう良いぞ♪」

 

ハピナス「ハピハピ♪」

 

癒しの波動が消える。元気になったハクは手元から離れ自分の肩に乗っかる。

 

紫瀾「ありがとうございます」

 

千「うむ♪」

 

紫瀾「所で聞きたいんだが何でお前はハクがとっておきをした時にダークライに避けろって言わなかったんだ?」

 

怠惰「ダークライが受けるって言ったから」

 

ダークライ「………」

 

腕を組み無口を貫いているがどうやってそんな会話を聞いたのだろうか。

 

怠惰「でもダークライが自ら技を受けに行くって珍しいんだよねそれにハクちゃんが眠ってる時に優しく抱き抱えてからの夢食いなんてのもこれまでの戦いの中でした事もないんだよ?」

 

紫瀾「えっ」

 

怠惰「多分だけどダークライはハクちゃんが未来の好敵手となりうると感じたのかもねだからこそ全力のとっておきもわざと受けに行きそして眠ったハクちゃんを優しく抱き抱えて夢を食したのかもね♪」

 

それが本当だとしたら凄い紳士いやイケメンとか言いたくなるんだけど。

 

千「怠惰のダークライは色々と鋭いからのぉその者の才能や力量から大方の近未来を直感で当てれる程じゃ♪胸を張れい若造♪」

 

ハク「イブ♪」

 

紫瀾「………ダークライありがとう♪だけど次こそはハクと共にお前とそして怠惰を破るから覚悟しておけよ!」

 

ダークライ「………♪」

 

腕を組んで目を瞑る。だが不思議とポーカーフェイスに見えるようで笑っているように感じた。

 

怠惰「悪いな表情分かりにくいだろ?こいつひかえめなくせして頑固な奴だから」

 

紫瀾「いや今なんとなく分かった気がするよ」

 

怠惰「そうかい‥‥だが紫瀾に教えておいてやるが俺やダークライに挑むって言ったがそれなら仲間を集めた方が良いぜ?」

 

紫瀾「仲間?」

 

怠惰「あぁ前にやったモンスターボールはあったろ?あれを1個出してみな」

 

そう言われウォッチからモンスターボールを取り出す。一体これをどうすると言うのだろうか。

 

怠惰「モンスターボールってのはポケモンを捕獲して使役させる道具だまぁ所謂、気にいったポケモンをスカウトするための道具と思ってくれれば良い」

 

紫瀾「つまりこれを使って仲間を増やしていけって事か?」

 

怠惰「あぁそうさやり方としては相手の野生ポケモンとバトルして弱らせてからボールを投げてゲットってのが主流なやり方だがただしトレーナーのいるポケモンにボールを投げるのはマナー違反だから気を付けろよ?それと時々だが中には自らの意思で仲間になりたいって奴が出てくる時もあるから一概に戦ってゲットというだけではないと言うのは覚えていて欲しい俺のダークライみたいにな♪」

 

大体は分かったが最後の話的にダークライは自らの意思で怠惰の仲間になったのか。

 

千「本当に何故こやつのポケモンになったのかが未だに謎じゃわい‥‥ダークライそなたは何故にこやつと一緒におることにしたんじゃ?」

 

ダークライ「………」

 

返事がないというかプイッと顔を背けた。

 

千「はぁ………」

 

怠惰「俺の中のカリスマ性じゃないかな♪」

 

千「そなたにカリスマ性があるのなら友達100人楽勝じゃろ?」

 

と、千が言うと怠惰は数秒間黙り混む。そして此方に顔を向けるとニコリと笑う。

 

怠惰「………さぁて紫瀾くんとりあえず実践してみようか♪」

 

千「逃げおったな怠惰め!」

 

ハピナス「ハピピ‥‥」(;^ω^)

 

ダークライ「………」 ┐(-_-;)┌

 

ポケモン達からも呆れられてどうなのやら。というか逃げるためのダシに使われた気がするがまぁ放っておこう。しかし手頃に仲間に出来そうな奴っていたかな。

 

紫瀾「う~んあっチルタリスあたりが良いかな?」

 

ハク「イブブ♪」

 

怠惰「あぁ~うんそれってこの辺で見たチルタリスだよな?なら無理だと思うよ?」

 

紫瀾「何でだよ?」

 

怠惰「彼奴はこの辺一帯のボスだ今の君達じゃボコボコにされるだけだしそれにこの島のボスポケモン達を仲間にするとなったとして困るのは君だぜ?」

 

何が言いたいんだ。あのチルタリスをゲットすると何かが起きると言いたいのか。

 

紫瀾「理由がありそうだな」

 

怠惰「まぁな」

 

ならどうしようかと考えながら辺りを見渡していると、

 

紫瀾「ん?」

 

バトルフィールドの観戦のために儲けられているベンチの足に何か火が見える。少し近づいて確認すると、

 

?「カゲ?」

 

何か尻尾に火が着火している黄色い蜥蜴がいた。何だこのポケモンはすぐにウォッチで確認してみる。

 

「ヒトカゲ とかげポケモン 生まれた時から尻尾に炎が点っている。炎が消えたときその命は終わってしまう」

 

ヒトカゲと言うのか。図鑑説明は悲しいがしかし何ていう愛くるしさだ。ハクのイーブイ系統とはまた違った可愛いさというか愛くるしさがある。というかまた図鑑のヒトカゲとは色が違う。

 

千「ヒトカゲか珍しい奴がおったんじゃなそれにまさかの色違い何ていう運の持ち主じゃ!?」

 

怠惰「紫瀾くんその子にしてみれば?」

 

紫瀾「えっ?」

 

ヒトカゲはベンチの足の影に隠れながらジーと見てくる。

 

紫瀾「……ヒトカゲ…君がよければ勝負しない?僕は君が欲しくなっちゃったからさ♪」

 

単に千が言った色違いだからとかじゃない。この子の‥‥ヒトカゲの目に闘志を感じたのだ。

 

ヒトカゲ「カゲ………カゲ!!」

 

尻尾の炎が強く燃えだす。どうやらやる気充分みたいだ。そういえば転生する前にもこんな事があったな。今目の前にいるヒトカゲのように目に闘志を燃やした奴が。

 

紫瀾「ハク出来るか?」

 

ハク「イッブイ!」

 

こっちもやる気充分かならばやるだけだ。

 

怠惰「俺らは観戦してよっか」

 

千「じゃなハピナスは暫く待機になってしまうが良いかの?」

 

ハピナス「ハッピ♪」

 

怠惰「ダークライはどうするボールに戻るか?」

 

ダークライ「………」

 

怠惰「そうなら一緒にみようか♪」

 

そう言い2人と2匹はベンチに移動する。自分はハクと共にフィールドに立つとそれに続きヒトカゲもフィールドに乱入する。

 

千「では初めじゃ!」

 

初めという合図と共にヒトカゲを勧誘するための戦いが幕を開けた。

 

紫瀾「先手必勝!ハク電光石火!」

 

ハク「イブ!イブ!イッブイ!!」

 

ヒトカゲに向かって素早くたいあたりを仕掛ける。するとヒトカゲは口を目一杯溜め込むと、

 

ヒトカゲ「ふわぁ!!」

 

口から煙を吐き出した。

 

ハク「イブフィ!!?」

 

煙へとハクは突っ込むがヒトカゲには当たらず煙から出てきた。

 

紫瀾「何だ今の煙は」

 

怠惰「煙幕だね♪」

 

千「じゃな」

 

いやお前らは知ってるかもだけだ俺とかハクは知らないんだよ。煙幕が消えると同時にヒトカゲは爪を立ててハクに向かってくる。

 

紫瀾「みきり!」

 

ハク「イブ!」

 

ヒトカゲ「カゲ!?」

 

見事なギリギリみきり回避で避ける。攻撃が外れたヒトカゲは動揺していた。そしてその隙を狙う。

 

紫瀾「スピードスター!」

 

ハク「イッブィ!!」

 

ヒトカゲ「ふわぁ!!」

 

ハクが振った尻尾から放たれた星々はヒトカゲへと向かっていくがヒトカゲはまた煙幕をして逃げる戦法を見せる。

 

怠惰「ありゃりゃ」

 

千「じゃな」

 

何を言っているのだと思っていると、

 

ヒトカゲ「カゲ!!?」

 

煙幕からヒトカゲが何かに弾き飛ばされたかのように出てくる。恐らくスピードスターが命中したのだろう。だがヒトカゲは受け身をとると口に炎を溜め込むと無数の小さなひのこを放ってくる。

 

紫瀾「ハクとどめのとっておき!」

 

ハク「イブブブ!!」

 

跳躍したハクは巨大な星を作り出しヒトカゲへと放った。とっておきの星はひのこをものともせずヒトカゲへとまっすぐ進む。

 

ヒトカゲ「かっカゲ!?カゲェェェ!!!?」

 

ドゴーーン!!

 

爆発が起き爆風で土が舞う。爆煙が消えると目を回すヒトカゲが目を回しながら倒れていた。

 

怠惰「今だ投げてみろ!」

 

紫瀾「いけぇ!!」

 

モンスターボールをヒトカゲへと投擲すると見事気絶しているヒトカゲの額に当たるとボールが開き赤い光線が出るとヒトカゲはボールに吸い込まれていった。そしてボールが地に落ちるとボタンが赤く光り点滅しながら揺れる。そして、

 

ポォーーン

 

と、音が聞こえると揺れが収まる。フィールドに入り落ちたボールを拾う。

 

怠惰「おめでとう紫瀾くん♪」

 

千「うむ見事じゃったぞ若造」

 

紫瀾「どうも‥‥えっとヒトカゲって出せるよな?」

 

怠惰「あぁ出してみたら♪」

 

ボールのボタンを押し空へと投げる。するとボールが開き光線が出てくるとヒトカゲが出てくるが、

 

ヒトカゲ「かっカゲェ~」

 

弱っているせいかフラフラしながら現れる。

 

千「回復させてやるわいハピナス癒しの波動」

 

ハピナス「ハピピ♪」

 

またハピナスから心地のよいオーラが流れてくる。そのオーラに当てられたヒトカゲはみるみると傷が治り元気になる。

 

千「ありがとうハピナスほれヒメリの実じゃ♪」

 

ハピナス「ハピハピ♪」

 

木の実を与えられたハピナスは喜んでモグモグと食べ始める。

 

紫瀾「ヒトカゲ‥‥呼びにくいな」

 

ヒトカゲ「カゲ?」

 

ヒトカゲって種類ネームだし何か違和感あるな。北海道犬に北海道犬と呼ぶような感じで何かパッとこない。

 

紫瀾「そうだな‥‥」

 

千「カゲカゲ言ってるからかげを入れてカゲロウ‥‥決めたお前の名前は陽炎(カゲロウ)だ♪」

 

陽炎「カゲカゲ♪」

 

怠惰「‥‥お前もニックネーム欲しい?」

 

ダークライ「………」(  ̄^ ̄)

 

怠惰「あっそう………」

 

どうやらダークライにはニックネームはいらないみたいだ。しかしでもこれで新たな仲間が加わってくれて嬉しい。

 

怠惰「さてと仲間が加わった所で雑学としてこの島のルールを教えてやるよ」

 

紫瀾「ルール?」

 

怠惰「あぁそうだここじゃあれだし中に一度入ろうか」

 

そう言われ皆をつれて怠惰と千の後に続き屋敷に戻り食堂の椅子に腰かける。ハクと陽炎は大人しくチョコンと座りダークライは椅子に腰掛けハピナスは千にベッタリくっつく。

 

怠惰「でだこの島のルールについて‥‥この島の大きさは並みレベルの大きさだが何よりも特徴的なのはエリアが幾つか存在しているってことさ」

 

紫瀾「エリア?」

 

怠惰「あぁそうだ例で言えばすぐ隣にあるメリープ達がたむろしている平原エリアだったり虫ポケモンとかが多くいる森エリア他にもビーチエリアに氷山エリアや砂漠エリアや廃村エリアなんてのもあって結構ある‥‥まぁマイクラの世界のバイオームを連想してくれればいいかな」

 

紫瀾「そんなにあるのかよ!?」

 

マイクラのバイオームって結構あるがそれと同じようにあるって事かこの島は。

 

怠惰「あるさそんでそのエリアごとにボスポケモンって呼ばれるポケモンが必ず1体いるこのエリアならチルタリスみたいな奴がな」

 

紫瀾「あれがこの辺のボスなのか?」

 

怠惰「あぁあの子は平原エリアのボスなんだよそんで何でゲットしない方が良いかって言うとこの島はボスポケモン達によって統治されいるのさ言わばボスポケモン達の存在あってこそこの島の秩序が守られている‥‥そういったボスポケモンが1体でも欠ければどうなるか‥‥その時は各々のエリアの均衡バランスが崩れかけないのさ」

 

紫瀾「そんなんで崩れるのかよ?」

 

千「うむチルタリスは主に温厚じゃが他のエリアのボスポケモン達はそうとは限らぬのじゃ」

 

紫瀾「そう‥‥なのか?」

 

千「うむ故にもしボスがいなくなれば消えたボスのエリアの支配をしようと進行してきたりして他のエリアのボス達とで衝突し合い戦いになって他のポケモン達にも被害が及ぶ故にボスポケモンは必要なのじゃよ」

 

怠惰「それにボスポケモン達が統治するエリアで蛮行を働くまたは縄張りを犯そうとする奴は容赦なく叩きのめされる‥‥だからこそボスポケモン達は他のポケモン達に恐れられると同時に尊敬されているのさ」

 

聞いていると結構怖いんだが。それだと俺がその縄張りを知らずに入ったら瞬殺されそうなんだが。

 

怠惰「それと他のエリアに行くんであれば裏の果樹園から木の実を何個か持っていきな贈り物を持っていけばエリアに入っても敵とは見なされず客人として敬うからな♪」

 

つまり貢ぎ物をしろと言いたいのか。だがそれで敵と見なされないならマシか。

 

怠惰「とまぁ島の全体的なルールは話したが理解したか?」

 

紫瀾「あぁ‥‥その中で近づかない方がいいエリアとかってあるか?それとここは襲われないのか?」

 

怠惰「そうだなぁここはまず襲われないよ1ヶ月くらい前にダークライとでボスポケモン達を全員フルボッコにして平和協定を結んだから♪」

 

安全なのは分かったがそれ完璧に昔から自分が使ってる脅しのような気がするが気のせいだろうか。

 

怠惰「で‥‥近づかない方が良いエリアはそうだな火山エリアは勿論で砂漠と卓状台地それから雪山と雪原のエリアはよく小競り合いを起こすし結構な数のポケモンが気が立ってるから注意しろよ?」

 

紫瀾「因みにそのボスポケモンってのは?」

 

怠惰「えっえぇと‥‥悪いどいつか忘れた♪」

 

ズコッ!

 

自分を含め怠惰以外のこの場の全員がズッこけた。結局これか聞いて損した気分だ。

 

千「本当にそなたはなぁ!?」

 

怠惰「まぁまぁ‥‥でも目印としてボスポケモン達はリボンとかネックレスみたいな人口物を身に付けてるからパッと見ですぐに分かると思うよ?」

 

紫瀾「そうなのか‥‥あっそれと聞き忘れたけどよ」

 

怠惰「なにかな?」

 

紫瀾「ここ島だよな?なら本島とかもあるのか?」

 

怠惰「勿論あるとも♪ただ本島に行くとしたら飛べるポケモンは必須だね海があるとは言えどこの辺の海域は少し厄介でね海流は速いし岩が結構連なってるからポケモンで海を泳いで渡るのはちょっと危険なんだよねだから飛べるポケモンが推奨かな」

 

紫瀾「そうか‥‥」

 

と、なると飛べるポケモンだから飛行タイプのポケモンを手に入れる必要がありそうだな。待てよ確か進化するとタイプが変わったりするんだよな。もしかしたらと思い自分の足元でじゃれつくハクと陽炎を見る。

 

紫瀾「この手持ちで進化をしたら飛べるポケモンっているか?」

 

千「ほうそうきたか‥‥怠惰よそのぐらいは教えてやっても良いのではないか?」

 

怠惰「そうだね‥‥まぁそのぐらいなら教えてあげるよハクちゃんは出来ても泳ぐとか伐採とかそんぐらいしか出来ないが陽炎は最終進化を人を1人と小さなポケモン1匹を同時に乗せるぐらいなら飛べるようになるよ♪」

 

紫瀾「そうか♪」

 

なら決まりだ。ハクは勿論だが陽炎もしっかり育てよう。

 

怠惰「それと本格的な冒険はもう暫く待っててくれやまだそのための準備が全然出来てないからさ」

 

紫瀾「何でお前にそんな事を言われなきゃならないんだよ?」

 

怠惰「その準備をしないとお前の冒険がちっと酷になるぜ?お前はともかくハクちゃんと陽炎ちゃんが可哀想だよなぁ~♪」

 

紫瀾「‥‥どのくらいだよ?」

 

怠惰「なぁに暫くさ♪」

 

そう言うと怠惰は立ち上がると千とダークライも立ち上がる。

 

怠惰「それまでは自分を磨いておくといいさ」

 

と、怠惰が言うと何もない壁から突然とドアが浮き出る。

 

怠惰「また暫くしたら来るからそれまで少しは強くはなっておけよ?」

 

千「全てはそなたの未来のためにの♪」

 

そう言い怠惰はドアを開けると千とハピナスは中に入っていった。

 

紫瀾「怠惰!もし次に勝負するときはお前を絶対に倒してやるからな!」

 

怠惰「その意気だ紫瀾♪それまで少しは強くはなっておけよな♪」

 

ダークライ「‥‥♪」

 

怠惰とダークライはドアの奥へと入っていくとドアは閉まり何もない壁に戻る。

 

ハク「イブ!」

 

陽炎「かげ!」

 

2体は何か言っている。多分その言いたいことは少し分かった気がする。

 

紫瀾「あぁ‥‥やろうぜ次こそ彼奴に勝てるようにな!」

 

そうして自分とハクと陽炎による新たな一歩と修行が始まったのだった。




怠惰「ではでは今回はここまでとなります」

千「うむ!しかしダークライは何故に怠惰についたのか本当に謎過ぎてのぉ」

ダークライ「………」

千「しかも掃除までこなしておる!?」

怠惰「あっここやったらリビングも頼むね♪」

ダークライ「‥‥」

千「幻のポケモンの威厳やらはないのかそなたは!?」

ダークライ「ふん‥‥」( ̄ ー ̄)

千「何じゃその顔は!?というか今鼻で笑ったじゃろ貴様!!?」

怠惰「こらこら喧嘩しないの」

千「ぐぬぬぬ!」

怠惰「ほらダークライも頑張って」

ダークライ ( ̄ー ̄)

千「何故に怠惰には忠実なんじゃろうなぁ~のぉ怠惰よ♪」(#^ω^)

怠惰「さぁ何でだろうねぇよく分かんないや♪それじゃそろそろ今回はここまでにしようか♪」

千「くぅ‥‥まぁ良いかコホンッ!それでは今回はここまでじゃ!」

怠惰「また次回投稿したらよろしくね♪」

千「それではな読者様!」

怠惰「サラダバー♪」


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第5話 修行そして試合へ

こんばんは読者様、怠惰のクソ悪魔です。そして今回ついにポケモンの既存の町が出てきます。何よりもファンの方ならこの町を見てえっこの町かよ何てあるかもしれませんね。何処が出るのかは是非是非見て楽しんでください。では本編へどうぞ。


怠惰と別れ翌日、自分はハクを連れて木の実を持って屋敷の隣の森に来ていた。

 

紫瀾「ここのボスポケモンは何だやら」

 

ハク「イブブ‥‥」

 

聞いた話によると虫ポケモンが数多くいると言うからもしかしたら兜虫みたいな見た目かもしれない。期待に胸を膨らませて歩いていると近くの森林が揺れる。

 

紫瀾「ハク戦闘準備」

 

ハク「イブ!」

 

何が来ると思っていると草むらからその者が出てくる。

 

? 「………」

 

紫瀾「………着ぐるみ?」

 

見た感じはとても可愛らしいピンクと茶の熊の着ぐるみを着ている人間っぽい。というか昔に着ぐるみのバイトをした事があるため分かるがとても暑そう。

 

? 「ク~マ~」

 

声からしてポケモン‥‥みたいだな。しかも可愛らしく両手を振ってくる。とりあえずポケモン図鑑で確認してみるかと思いウォッチを向けると着ぐるみっぽいポケモンに反応する。

 

「キテルグマ ごうわんポケモン 森の格闘王と呼ばれ大きく手を振る仕草は威嚇と警戒のサイン 一刻も早く逃げないと命はない」

 

紫瀾「ぶふぅ!!!?」

 

ハク「イブブ!?」

 

あのすみません。それ完璧に今の状態なんだけれど図鑑を見るのを止めてチラリとキテルグマを見ると、

 

キテルグマ「ク~マ~」

 

ヤバいよ完璧に両手を振っているよ。あれ近づいたら殺される的なやつだよな。しかも顔が無表情に近く殺気が感じないから余計に怖い。だがふとして気づくキテルグマの右腕にリボンが巻かれているのを。

 

紫瀾「よりにもよってお前かよ‥‥」

 

こいつがここのリーダーかよ。だが図鑑いわくでこれは威嚇であり警告。下手をすれば命はないつまり数時間としないで自分は棺行きだ。無闇に刺激を与えないようにしなければ、

 

紫瀾「あっあぁ~なっなぁキテルグマ」

 

鞄から布を取り出して地面に敷きその上に木の実を多くだす。

 

紫瀾「おっ俺らは決して怪しいものじゃないしお前の縄張りも荒らすつもりはないからな?」

 

と、言うとキテルグマは手を振るのを止めるとノシノシと歩いてくる。そしてゆっくりと座ると木の実を食べ始めた。

 

紫瀾「おっ俺らは友達だ‥‥♪」

 

ハク「イッブイ♪」

 

キテルグマ「………」

 

黙ってキテルグマは自分とハクを見てくるといきなり抱きついてきた。

 

紫瀾「ぐぉ!?」

 

ハク「イブ!」

 

抱きついて来てくれたって事は敵とは認識はされてはいないみたいで良かったが、

 

紫瀾「痛い痛い痛い痛い痛い!!?」

 

ハク「イッブ‥‥ブブ!!?」

 

何て力だ。たかが抱擁されただけで骨がミシミシと悲鳴をあげていて死にそうなんだけど。というかこれ完璧にプロレス技のベアハックだよな。

 

紫瀾「しっ死ぬからいい加減話してくれないか!?」

 

キテルグマ「………」

 

キテルグマはゆっくりと自分達を離す。あやうく全身の骨を折られて死ぬところだった。

 

キテルグマ「クマ♪」

 

危うく死にかけたがしかし友好は結べたみたいだ。

 

紫瀾「なぁキテルグマすまないが少しここら辺りを散策するかもしれないが良いかな?」

 

キテルグマ「クマ♪」

 

声からして「良いよ」と言ってくれている気がする。

 

紫瀾「ありがとうな♪」

 

そうして森を移動すると水の流れる音が聞こえてくる。その場へと向かうとそこには川が流れる川原だった。

 

紫瀾「ここでなら丁度良いか‥‥陽炎!」

 

手持ちのモンスターボールを投げると陽炎がモンスターボールから飛び出てくる。

 

陽炎「かげぇ!!」

 

紫瀾「さてとハク陽炎と一緒に修行するぞ♪陽炎も

   頼むぞ」

 

ハク「イブ!」

 

陽炎「カゲ!」

 

お互いに返事をするがさてどういった修行をするか。悩んでいると草むらがまた揺れる。するとそこから先程のキテルグマが出てくる。

 

キテルグマ「クーマ~」

 

ノシノシと此方に歩いてくると地面を殴って抉るも巨大な岩を地面から出す。

 

紫瀾「まさか手伝ってくれるのか?」

 

キテルグマ「ク~マ♪」

 

どうやら修行を手伝ってくれるみたいだ。キテルグマはハクと陽炎に何やら指示を出すと2匹は少し離れる。するとキテルグマは地面から抉り出した巨大な岩を殴り無数の石を作ると2人に向かって有名ピッチャーをも越える豪速球で投げ飛ばす。

 

ハク「いぶっ!」

 

陽炎「かげ!」

 

投げてきた岩を2匹は避けるとキテルグマは容赦なく次々に投げ飛ばしていく。

 

紫瀾「すっすげぇ‥‥」

 

キテルグマも凄いがそんな攻撃を頑張って避ける2匹も凄いと思えた。だがそんな時に限ってふと思い出す。怠惰のあの言葉を。トレーナーも強くならなければポケモンは強くはならないと。

 

紫瀾「キテルグマ!」

 

キテルグマ「ンマ?」

 

2匹の元に駆け寄りキテルグマの前に立つ。

 

紫瀾「俺も混ぜてくれハクと陽炎と同じように避けるまたは攻撃を弾くからよ♪」

 

ハク「イブブ?」

 

紫瀾「大丈夫だよハク安心しろ♪これでも昔よく鉄パイプとか警棒とかで殴られてもへっちゃらだったんだからさ♪さぁキテルグマ来い!」

 

キテルグマ「クマ♪」

 

キテルグマは先程と同じように超豪速球で石を投げてくる。それをハクと陽炎と共に避けていく。そうして石が無くなるとキテルグマは地面を殴って大岩を抉り出すと今度は砕かずに投げ飛ばしてきた。

 

紫瀾「まっマジか!!?」

 

流石のこれは自分でもただじゃ済まされない気がする。そうだこの時にこそ頭の悪い自分が挑んだ暗記があるじゃないか。

 

紫瀾「ハク!モードエーフィ!サイコキネシスで大岩を止めろ!」

 

ハク「イブ!」

 

ハクに指示を出すとハクはエーフィに変化し超能力で大岩を止めて浮かせる。すると、

 

キテルグマ「ンマァ!!!」

 

ハク「フィ!!?」

 

キテルグマが跳躍したかと思うとハクが浮かせた大岩を思いっきり殴る。すると大岩が砕け無数の石が降ってくる。

 

紫瀾「ちっ陽炎!ひっかくで石を弾き飛ばせ!」

 

陽炎「カゲッ!!」

 

陽炎のひっかくで降ってくる石を全て弾き飛ばし自分とハクを守る。地面に着地したキテルグマは無表情で自分達を見ると、

 

キテルグマ  ( ̄ー ̄)b

 

何故か左親指をたててくれる。

 

紫瀾「あっありがとうな」

 

ハク「フィー♪」

 

陽炎「カゲ♪」

 

2匹が喜んでいるってことはつまり上出来という意味でいいのだろうか。するとキテルグマはノシノシと歩くと今度は近くの木へと来ると、

 

キテルグマ「クマッ」

 

ドゴンッ!!

 

見た感じ軽めのグーパンで薙ぎ倒すと倒れた木を持ち上げ木で殴りかかってきた。

 

紫瀾「なんじゃそりゃ!!?あっえっと!モードリーフィアでリーフブレードで木を切断しろ!!」

 

ハク「フィー!」

 

ハクに指示を出すとエーフィからイーブイに戻りそしてリーフィアにチェンジすると尻尾の葉を刃に変えて凪ぎ払ってきた木を切断してギリギリで当たらずに済む。

 

キテルグマ「クマッ!!」

 

何とキテルグマは凪ぎ払った勢いで木を遥か上空に投げ捨てると一気に間合いを詰めて稲光を纏わせた拳と共に殴りかかってきた。

 

紫瀾「陽炎えんまく!」

 

陽炎「ぶわぁ!!」

 

暗い煙をキテルグマの顔に吐き出すとキテルグマは狙ったであろう場所とは対象外の場所に拳を放ったが、

 

紫瀾「こっこぇぇ」((((;゜Д゜)))

 

何と恐ろしい事に自分のすぐ右隣だったため滅茶苦茶怖いし足がすくみそうになった。キテルグマはゆっくりとこぶしを戻すと顔を擦り自分達を見ると、

 

キテルグマ ( ̄ー ̄)b

 

またグッジョブしてくれる。だが敢えて言いたいのだが少しズレていたら死んでたかもしれないと。昔そこいらにいたチンピラの拳となんかとじゃ訳が違うためビビってしまう。足を見ると生まれたての小鹿みたくプルプル震えていた。

 

紫瀾「まっ負けてたまるかぁ!!」

 

自分達はキテルグマとの特訓を重ねていったのだった。そうして自分とハクと陽炎は何日も何日も修行を重ねていった。時にはボスポケモンと出会い指南してもらったり時には追いかけられ騒動に巻き込まれたり。またはハクと陽炎が喧嘩し時には笑ったりとしていき、

 

陽炎「かげ!!」

 

紫瀾「光!?」

 

陽炎が光に包まれた。これはハクの姿でも見たことのある進化だ。陽炎の形は徐々にと大きくなっていきそして光が止むと、

 

陽炎「リザ!!」

 

ヒトカゲの時よりも立派にたくましくなった。すぐさまウォッチで確認すると、

 

「リザード かえんポケモン ヒトカゲの進化形  鋭い爪で容赦なく叩きのめす。 強敵と向かい合うと気分が高ぶり尻尾の炎が青白く燃え上がる」

 

どうやらリザードと言うみたいだ。まぁ陽炎という名前があるため陽炎で変わりないが。

 

陽炎「リザ♪」

 

ニコニコと笑ってこちらを見る。これからもよろしくって言ってくれている気がした。

 

紫瀾「あぁ改めてよろしくな陽炎♪」

 

ハク「イブ♪」

 

そうしてリザードとなった陽炎と更なる修行を行っていく。そうしてこの島で暮らし初めて約1年ぐらいが経過した。

 

紫蘭「さて今日はどうするかねぇ」

 

ハク「イブブ」

 

陽炎「リザ‥‥」

 

この一年で強くはなったにはなったが敢えて言いたい。修行がマンネリ化してきていると。ハクと陽炎も修行をやるにはやるが前よりも血気盛んな感じではなくなってきている。

 

紫蘭「はぁ」

 

どうするべきなのだろうかと悩んでいると何もなかった壁に扉が現れ扉が開きそこから怠惰が出てきた。

 

怠惰「やぁやぁ紫蘭君2週間ぶり♪いやまてよここだと1年ぶりってのが正しいかな♪」

 

紫蘭「怠惰てめぇ来るとか言ってた割には1年経ってるだろ!?」

 

ハク「イブブ!!」

 

怠惰「まぁまぁ落ち着いてよ♪今日は君にちょっとした朗報を持ってきてあげたんだからさぁ♪」

 

そう言うと怠惰は懐から1枚の丸めてある紙を出すとテーブルに広げて見せる。

 

紫蘭「何だこれ?」

 

見たことのない字なのだが何でか分からないが不思議と頭に入ってくる。

 

紫蘭「え~と何々‥‥カンナギタウンポケモン大会?」

 

怠惰「そうシンオウ地方っていう場所にある小さな田舎町で行われる非公式ポケモンバトル大会さ本来のポケモン大会とかになると博士からポケモン図鑑やらが必要になるんだがこういった非公式大会ではいらない、なおかつ足がつきにくいから今のお前にはうってつけなのさ♪」

 

紫蘭「成る程なぁ‥‥待てよ俺はポケモン図鑑は持ってるだろ?」

 

怠惰「そのウォッチ図鑑はまだ非公式でね純粋に大会受け付けとかで受付しようとすると役員に蹴られるがオチなのさだからそのために俺は努力してんじゃねぇか」

 

紫蘭「ふぅ~ん」

 

まぁポケモンバトル大会に出れるなら出たい。現にこの話を聞いてハクと陽炎は目をキラキラしてる。だが肝心な事を忘れてはいないだろうか。

 

紫蘭「だがよそれ本島での話だろ?飛べるポケモンとかまだ持ってねぇぜ?」

 

ハク「イブ!!?」

 

陽炎「リザ!!?」

 

それを聞き思い出したであろう2匹はどんよりと暗くなる。だが怠惰はやれやれも両手を上げると、

 

怠惰「まだ持ってなかったよかよ‥‥まぁ良いか今回は出血サービスだ送迎はしてやるよ俺から持ち掛けた話だしな」

 

紫蘭「何!」

 

ハク「イブブイ♪イブブイ♪イッブイ♪」

 

陽炎「リザ~♪」

 

めっちゃ喜んでるよ。そんなに出たかったのかよ。というかサービス良いな。

 

怠惰「そんで行くの?行かないの?」

 

紫蘭「それを言うか?行くに決まってるだろ!」

 

ハク「イブイ!」

 

陽炎「リザ!」

 

2匹と言葉が合うと怠惰は笑う。

 

怠惰「なら準備しなエントリーは今日中にして即座に大会スタートだ」

 

紫蘭「よしきた!」

 

ハク「イブイブイ!」

 

陽炎「ぶわぁ!!」

 

そうして自分達はすぐに準備を整える。念のためとしてポケモンの体力を回復できるオボンの実や状態異常を治せるラムの実そしてハク用のブラシに水筒を用意してウォッチに納める。そして陽炎はもし尻尾の炎で何か燃やしたら洒落にならないためボールにしまう。

 

紫蘭「準備オーケー」

 

怠惰「OKすら英語で言えねぇのかよ‥‥さて時間も時間だし行くか中に入りな」

 

そう言い扉の奥へと怠惰は入っていった。

 

紫蘭「行くぜ」

 

ハク「イブイ!」

 

そうして自分達は怠惰に付いていき扉を潜り中へと入るのだった。そうして自分達は暗く不思議な廊下に出る。

 

怠惰「こっちだ紫蘭ここはあらやる空間の裂け目の世界だここで迷子になったら二度とそっちの世界に戻れなくなるぞ」

 

紫蘭「おっおう」

 

迷わないように怠惰の後をついていくと近くの扉が開く。

 

? 「あぁいた!ちょっと後でこのゲームについて教えてちょうだいよ!」

 

青色の長髪に帽子それも桃が乗っている少女は怠惰に向かっていうと、

 

怠惰「はいはい後で行くから千ちゃんともう少し戦ってて」

 

? 「むぅ‥‥分かったわよ」

 

そう言い中へと入っていった。

 

紫蘭「なっなぁ今のって」

 

怠惰「言っただろ空間の裂け目の世界だって色々な場所にアクセスできるんだよここは‥‥っとついたな」

 

1つの扉の前へと来ると怠惰は扉を開ける。手で入れとジェスチャーをしてくるため扉をくぐると薄暗い場所に出た。

 

紫蘭「ここは?」

 

怠惰「カンナギタウンの祠さ」

 

紫蘭「へぇ」

 

陽炎の尻尾の炎で照らされる祠の壁を見ると絵が書いてある。3匹の似ている者同士のポケモン達の中央に何かが描かれている。

 

怠惰「カンナギタウンではシンオウ地方に伝わる伝説のポケモンこの世界の時を司るポケモンディアルガとこの世界の空間を司るポケモンパルキアこの2匹に戦いを見せるためにこの非公式のポケモンバトル大会が行われているのさ」

 

紫蘭「成る程なぁ」

 

怠惰「あぁだが実際はシンオウ地方の伝説ポケモンはディアルガとパルキア以外にもう1匹存在するのさ」

 

紫蘭「もう1匹?」

 

怠惰「あぁ‥‥ってこんな無駄話をしちまったがエントリー‥‥」

 

紫蘭「やっべ!」

 

ハク「イブブ!!?」

 

すっかり忘れていた。ついつい面白くて話を聞いちまった。

 

怠惰「それと後でウォッチのメール機能に俺の連絡先を送っておく!ポケモンの回復とか緊急で買ってきてほしい物とかあったら連絡しろよ」

 

紫蘭「分かった!そんじゃあな行くぜハク!」

 

ハク「イッブイ!」

 

そうして自分達はカンナギタウンポケモン大会のエントリーをするために向かのだった。




怠惰「てな訳で今回はここまでですしかし紫蘭と来たらねぇ‥‥本当に困っちゃいますよねぇお前もそう思わないダークライ」

ダークライ「‥‥」

怠惰「こっそりスゥーと影に入るのは止めろって言ってるだろ‥‥」

ダークライ (´・ω・`; )

怠惰「分かったそんな顔をするな‥‥とりあえず紫蘭君の戦いを見ようか♪それまで暇なら屋台の品でも食いに行こうぜ」

ダークライ ( ̄ー ̄)

怠惰「まったく‥‥そうだ千ちゃんも呼ぼうかな折角だし」

ダークライ ( ̄ヘ ̄)

怠惰「‥‥何その不服って顔はいやだって俺だけ永遠とマシンガントークとか嫌だし無理あるよ!?」

ダークライ ( ̄ー ̄)b

怠惰「いやいや!!?グッジョブされても無理があるからな!?」

ダークライ (。・´_`・。)

怠惰「ため息を吐いて何なのもぅ‥‥あっそれとこれはメタい話だけど実際こんな大会は原作にはなくオリ設定ですのでそこはご了承をお願いします」

ダークライ (_ _)

怠惰さてそろそろ時間だし今回はここまでにしようか」

ダークライ「………」

怠惰「次回もよろしくと言ってるみたいです‥‥それでは次は何時投稿するかは分かりませんが投稿したらよろしくお願いしますそれでは♪」

ダークライ (ー_ー)/~~


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第6話 カンナギタウンポケモン大会(前編)

こんばんは読者様、怠惰のクソ悪魔です。そして今回はリアル御守り小判or幸運のお香‥‥みたいな場面がありますので御了承ください。それと良い子は絶対にマネをしないように。それでは本編へどうぞ。


祠を抜けると目に映る光景はのどかな田舎の町という印象がある村だが屋台がならに並び近所の祭りみたいな感じだ。

 

紫蘭「へぇ~こういう感じの祭りが一番だよな」

 

ハク「イブっ♪」

 

と、言いながら隣をチラリと見ると左右の壁に壁画があった。自分から見て左には青く馬みたいな形をしたポケモンそした右には二足歩行にまるで肩パットを着けているかのようなポケモンが描かれていた。

 

紫蘭「さっき怠惰が言ってたがこれがディアルガとパルキアなのか?」

 

ハク「イブブ‥‥」

 

と、言っていると、

 

アナウンサー「大会エントリーの方はそろそろ締め切りますのでお急ぎを下さい繰り返します大会エントリーの方は‥‥」

 

紫蘭「やべっ!そんな事を考えてる場合じゃねぇ!ハク頭に乗れ!」

 

ハク「イッブイ!」

 

頭の上に乗っかるのを確認し猛ダッシュで大会エントリーをしに向かう。

 

紫蘭「すんません!エントリーお願いします!!」

 

委員「うわぁ!?えぇとお名前をお願いします」

 

紙とペンを渡されとりあえず賀茂紫蘭と書こうとした。だが待てよこの世界って漢字いや自分達の世界の言葉って理解できたっけ‥‥どうするかと悩みに悩みながら考えていると、

 

紫蘭「あれ?」

 

何かいつの間にかこっちの世界での文字で自分の名前を書いていた。

 

委員「えぇと賀茂紫蘭さん‥‥えっと紫蘭さんで構いませんか?」

 

紫蘭「えっあぁ」

 

委員「エントリーありがとうございますもう間もなく開会式が始まりますのでこちらのペンダントを持って中央広場にお進みください♪」

 

紫蘭「あぁありがとうな」

 

まぁ深くは考えないようにしよう。とりあえず指示された場所へと向かうとそこには8人程のトレーナーが集まっていた。しかも周りの観客達はご老体だったり園児ぐらいの子供だったりといった者達が観戦していた。

 

紫蘭「ふぅ~ん」

 

自分の対戦相手となる者達を眺めると中年の人や二十代ぐらいの女性とかだが中には世紀末のヒャッハーな脳筋とか自分があまり好きではないタイプのナルシストみたいな奴とか後は‥‥1人だけ小さい少女がいたな。金髪のブロンドヘアーで見た感じは小学生ぐらいの女の子だ。

 

紫蘭「あんな子もいるんだなぁ」

 

と、呟いているとおばあさんが自分達の目の前に立つ。

 

婆「オホン‥‥私はここの村長を勤めるものじゃよろしくの‥‥ではこれよりカンナギタウンバトル大会を始めるよルールについては使用ポケモンは1匹のみどちらかのポケモンが戦闘不能またトレーナーのサレンダーで勝敗を決するそれと優勝者には景品として少ないが賞金5万円を送る‥‥皆の力を見せ合い時と空間の神に捧げようじゃないか」

 

と、言うと周りのトレーナーはやる気を出す。しかし5万円か元の世界の俺の年玉の合計よりも遥かに多いな。俺の年玉が毎年合計金は1万満たなかったのを今思うと悲しくなってくるな。だがこの5万円あれば拠点の庭にポケモン達のための遊具の足しに少しはなりそうだ。

 

村長「それじゃ対戦表をあそこの掲示板に張り出すよ‥‥それと放送で呼んで10分以内に来ないと失格にするからそのつもりでお願いねぇそれじゃ頑張るのじゃぞ」

 

そう言い舞台から降りる。自分が何時やるのかの確認のため掲示板を見ると第1戦目は今から約1時間後になっていた。まぁ制限時間無しの戦いのためおおよその時間となっても仕方ないか。

 

紫蘭「う~んハク屋台でも見に行こうぜ♪」

 

ハク「イブ!」

 

そうしてとりあえずは屋台の方へと向かう。屋台には色々な物が売られていた。ポップコーンやマトマの実のサルサソーストルティーヤとかモーモーミルクジェラート等々と食べ歩きが出来そうだ。

 

紫蘭「何から食おうかなぁ♪」

 

ハク「イブブ~」

 

ハクと頭に乗せたまま悩みながらふらふらと歩いていきふと値段表を見てとんでもない事を思い出した。

 

紫蘭「はっ!そういえば金ないんだった‥‥」

 

ハク「イブっ!!!?」

 

金がない貧乏人だったことを思い出す。金がなくうっかり食べて無銭飲食とかしたら自分のルールに泥を塗る事になっちまう。

 

紫蘭「‥‥はぁ~」

 

ハク「イブ~‥‥」

 

ハクまでがっかりさせるとはこれではトレーナーとしては失格だな。やりたくもないが仕方ない。背に腹はかえられないが怠惰に借りるか。

 

紫蘭「仕方ない1回祠に‥‥」

 

祠に帰ろうかと思っていると木の裏の方に人影が見えたためソロリと近づくと、

 

少女「汚いわよ貴女達!」

 

あれあのブロンドヘアーの少女ってさっき大会出場者の中にいた子だよな。それから、

 

男性「おいおい勝負に勝ったんだ賞金払えよ」

 

男性「そうだ払えよガキンチョ」

 

女性「何が勝負よ!いきなり2体1になるだなんて聞いてないわよ!それに卑怯よ!」

 

どうやら見ていて思ったのはカツアゲされているみたいだな。

 

男性「あんだとこのガキ!」

 

男性「おいこいつここに縛り付けて大会に出させねぇようにしようぜ!」

 

男性「いいなそれ」

 

と、やってる事が姑息でガキを相手にこの勝ち誇っている顔を見ていると段々とイライラしてきた。

 

紫蘭「ハクお前は少しここで待機していてくれもし荒事になりそうなら呼ぶよ」

 

ハク「イッブ♪」

 

ハクを待機させ草むらから出てこいつらに近づく。

 

紫蘭「お前ら何してんだよ?」

 

男性「あん何だこいつ?」

 

男性「おいおい優男君ここは回れ右手して帰んなよ~お前みたいな奴がしゃしゃり出てくる所じゃな‥‥」

 

1人が自分の肩を触ってこようとしてきたため腕を掴んで思いっきり握りしめると、

 

ゴキッ!

 

と、少しだが鈍い音がする。

 

男性「ギャー~!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!!!!!!」

 

男性「おいゴラてめぇ何してんだゴラ!」

 

握っている男の手を離すと男は手を押さえて下がる。

 

男性「俺の手が!!?」

 

紫蘭「何してるか‥‥てめぇらこそ楽しいか?集団で弱いガキを虐めてカツアゲしてよ♪」

 

男性「あんだと!これはポケモンバトルで勝ったから賞金をせしめようとしてるだけだろ!正当じゃねぇか!」

 

紫蘭「聞いてると2対1とかみたいじゃねぇかそれも無断にやったみたいだしな‥‥おいそこのガキンチョこいつらは勝負前に2対1って言ったか?」

 

少女「誰がガキンチョよ!でもこいつらは言ってないわよそれに勝負しないって言っているのに強引半ばにやられてって最悪よ」

 

紫蘭「そうかそうか♪で?お前らは何か言い分はあるか?あるなら言えよ♪」

 

男性「ざけんなこのヤサ野郎が!」

 

男性「喧嘩売ってんのかゴラぁ!」

 

紫蘭「あぁ喧嘩を売ってるのか?あぁ売ってるさ買うならかかってこいよチンピラ共!」

 

と、言うと男性達はモンスターボールを取り出すと、

 

男性「行けっニューラ!」

 

男性「出番だぜスカンプー!」

 

ニューラ「ニュー~!!」

 

スカンプー「プーー!」

 

スカンクみたいなポケモン二足歩行の猫(ド(ピー)えもんではない)ポケモンを出してきた。喧嘩を買ってかくれて嬉しい。相手もやる気充分みたいだし少しは楽しませてくれるかな。あっでもこの世界はポケモンバトルで物事を決めるんだったな。

 

紫蘭「郷に入れば郷に従えか‥‥ハク出番だ!」

 

合図を送ると草むらから待機させていたハクが飛び出てくる。

 

少女「色違いのイーブイ!?」

 

男性「こいつは良い!俺らが勝ったらそいつを貰おうか!」

 

男性「あぁ!雑魚は負かして悔しむさまを見ながらポケモン奪われるといいぜ!」

 

紫蘭「やってみろ口だけ達者な雑魚共が!」

 

と、言った瞬間に男達は眉間にシワをよせた。

 

男性「上等だ!ニューラ騙し討ち!

 

男性「スカンプーアシッドボム!」

 

ニューラ「ニュ~!!」

 

スカンプー「プーーーーッ!!」

 

ニューラは素早い動きで近づきスカンプーは尻尾の付け根から紫色の玉を出して攻撃してきた。

 

紫蘭「電光石火でかわしてニューラに突撃!」

 

ハク「イブ!」

 

素早い動きでアシッドボムを避けそして、

 

ハク「イッブイ!」

 

ニューラ「ニュァ!!!?」

 

近づいてくるニューラにたいあたりして木に叩きつける。

 

男性「なっニューラ!」

 

男性「大丈夫か!」

 

紫蘭「おいゴラお前の心配をしな!跳躍してスカンプーにスピードスターで畳み掛けろ!」

 

ハク「ブイッ!!」

 

スカンプー「プーー!?」

 

跳躍したハクのスピードスターが見事に決まり煙が上がる。そして煙が止むと、

 

ニューラ「ニュ~~‥‥」

 

スカンプー「ピュ~……」

 

木によりかかる感じでニューラは目を回しスカンプーは地面に倒れて目を回していた。勝負ありだな。

 

男性「嘘だろ‥‥」

 

男性「嘘だイーブイごときがここまで強い訳ねぇだろ!」

 

とか言うがお前らは血が滲むぐらいの努力したのかと言いたい。こっちは凶悪と言っても良いぐらいのボスポケモン達を相手に修行してんだ。この程度なら朝飯前だ。

 

少女「つっ強い‥‥」

 

紫蘭「で?確か勝ったら賞金だったよな払えよ雑魚共がほらほら♪」

 

自分達のポケモンをモンスターボールにしまいソロリソロリと逃げようとしていたため言うと、

 

男性「なっふっふふふざけんな!こっちは右手を怪我したんだぞ!てめぇこそ慰謝料を!」

 

と、言ってきたので胸ぐらを思いっきり掴み持ち上げる。

 

紫蘭「あぁん?ならこっち精神的苦痛で慰謝料を追加して払わせんぞ?さっさと出せや!」

 

男性「ひっ!すんませんした!おっおい!」

 

男性「あっあぁ!」

 

賞金として2人から1000円ずつ合計で2000円を受けとるが、

 

紫蘭「てめぇら嘗めてんのか?精神的苦痛を味わせた分の慰謝料を払えよ?」

 

男性「えっ早く払えば」

 

紫蘭「俺の分じゃねぇよこのガキンチョの分だ勿論だが払うよな♪」

 

胸ぐらを掴みニコリと笑うと2人はビクビクしながら財布を取り出し渡してくる。胸ぐらを掴む男性を軽く投げ財布を取りと投げた男も財布を出したため受け取る。受け取った2人の財布の中には2000円が入っていたため半分の1000円ずつ抜く。さっきのと合わせて計4000円を受け取り財布を投げて返す。

 

紫蘭「次こんな下らねぇ事してるの見たらこれで済むと思うなよ噛ませ犬共が」

 

男性「おっ親分に言いつけてやる!!」

 

男性「覚えてろこの色黒優男が!!」

 

と、捨て台詞を吐いてダッシュで去っていった。凄くダサい連中だ。

 

紫蘭「‥‥やれやれお疲れ様なハク♪」

 

ハク「イブ♪」

 

ハク撫でて自身を頭の上にのせる。まぁこれで怠惰から金を借りる心配もなくなってよかった。とりあえず俺達の方を向いてポカーンとしている少女が気になり近づく。

 

紫蘭「お~い」

 

少女「はっ!えっと頭がこんがらがって‥‥それよりも彼奴等と貴方がやっている事は同じじゃない!」

 

紫蘭「‥‥う~んお前から見たらそうなのかもな‥‥だがな考えてみろここで一度この手の恐怖を味わせればどうなると思う?」

 

少女「えっ?」

 

紫蘭「常人だったら懲りて足を洗うのさ‥まぁ常人だったらの話だがな根本的な悪人は中々足は洗わないが世の常だ‥‥あぁいった中途半端な奴等ならまだ可能性があるのさ」

 

経験談上で強がってる半端な奴ほど一度ボコボコにすると懲りて基本は二度と襲って来ないものなのだ。まぁこれで反抗心があったりすると懲りずに来るがそういう奴は今のご時世ではあんまりいないから悲しいものだ。

 

紫蘭「さてと‥‥これを見たガキンチョには色々と口封じしないとな」

 

少女「なっ何するのよ!」

 

紫蘭「来な」

 

そうして少女を連れて屋台の方へと向かう。そしてモーモーミルクジェラートが売られている屋台の前に来る。

 

紫蘭「好きな物を1個買ってやるから選びな」

 

少女「えっ?」

 

紫蘭「何だいらないのか?」

 

少女「いえ‥‥そうじゃなくて普通なら人気のない場所に連れていかれてエッチな本みたいなあんな事やこんな事をされた後の光景を写真とかに」

 

紫蘭「俺はそんな姑息で汚ねぇ事はしねぇ!それよりお前は年齢いくつだよ!?ポルノ雑誌とか見てんじゃねぇよ!」

 

少女「違うのよ!捨ててあったのを知らずに見ちゃったの!」

 

どうでも良いがな結果的に見てんだろうが。

 

店員「お客さ~ん冷やかしなら帰ってもらえるかい?」

 

紫蘭「うぉっと‥‥とりあえず分かったから選べ店員の顔がマジだから!ハクお前は何にする?」

 

メニューを掲げてハクに選ばせる。

 

ハク「イブイ♪」

 

ハクは前足で食べたいものを選択する。

 

紫蘭「バニラな‥‥俺は良いから2人分でいくらだ‥‥えぇと値段はどれも一緒か?」

 

店員「あぁ一緒だ2人分なら2つ合わせて1000円だ」

 

おいおい高いな。まぁガキの口止め料とハクのご褒美にあげるなら充分‥‥いや贅沢か。

 

紫蘭「あっそうバニラ1つ‥‥ガキンチョお前は?」

 

少女「う~ん‥‥」

 

少女はメニューとにらめっこしていた。早くしてくれよと思い待つこと5分。

 

少女「う~んバニラ‥‥いやでもタポルの実も‥‥」

 

そして更に5分が経過する。後ろに人が並び始めるが、

 

少女「でもモモンの実も捨てがたいのよね」

 

店員  (^ω^#)

 

ヤバイ店員の眉間にシワがよって睨み付けてくる。後ろを向くとまだかと言わんばかりに足を貧乏揺すりしてる。これ以上待たせるのは不味い。

 

紫蘭「あぁ分かった!!バニラ2つ!速攻で頼む!」

 

少女「えっちょっと!」

 

店員「あい毎度」(´∀`#)

 

注文したアイスを作り始めた。

 

少女「ねぇ!これじゃ口止めにならないわよ!」

 

紫蘭「お前は後ろの人と店員の顔を見て言ってるのか?」

 

少女「‥‥あっ」

 

ようやく気づいたかこのガキンチョは。KY(空気読めない)と言われた俺ですらも流石にここは気を使う。それに気づいたガキンチョは黙る。

 

店員「はいよ受け取ったならさっさと列から外れてくれ」

 

紫蘭「言われなくても外れるっての」

 

そうして列から外れるとハクは自分の右肩にのって来る。スプーンにアイスをよそいハクに食べさせる。

 

ハク「イブ~♪」

 

少女「う~んおいしい~♪」

 

紫蘭「そうかい‥‥」

 

ハク達ポケモンや子供は気楽でいいよな。俺も昔みたいに何も考えずにはしゃぎ‥‥いやよそう昔の事になると彼奴の事を思い出してきちまう。

 

紫蘭「そういえばお前さ大会出場者だったろ?準備とか良いのか?」

 

少女「あっ!そうだったわ2回戦に備えて回復させなきゃ私はポケモンを回復させるから行くわねありがとう助けてくれてそれとさっきの事は不問にしてあげる♪」

 

そう言いニコリと笑ってアイスを食べながら早足に去っていった。というか彼奴2回戦って言ったな何か彼奴は2回戦に行ける実力なのかよ。

 

紫蘭「彼奴意外に強いんだな‥‥」

 

と、思っていると、

 

アナウンサー「紫蘭さん賀茂紫蘭さん対戦が始まりますので残り5分以内に来てください」

 

紫蘭「うっそだろおい!?ハク食わせながら走るぞ!」

 

ハク「イブ!」

 

そうして対戦となったためすぐに試合会場に向かうのだった。

 




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむ!次回からついにポケモンバトル大会
   が見れるの♪」

怠惰「果たしてどんな戦いをしてくれるのかねぇ♪」

千 「しかしあの小娘は何処かで見たことがあるよ
   うな‥‥ないような?」

怠惰「まぁ誰かは見ていけば‥‥ね?」

千 「うむむ‥‥」

怠惰「それとさどうしようかって悩んでるんだけど
   出てきたボスポケモンとかの情報を出そうか
   なぁ?後書きとか使って」

千 「ふむありではないか?」

怠惰「う~んそこはまぁ考えておこうか」

千 「じゃな‥‥そういえばダークライは?」

怠惰「あぁ~千ちゃんが来たら影に潜んじゃったよ」

千 「うむむ‥‥ワシは嫌われておるのか?」

怠惰「さぉ分からんそこまでは」

千 「ふむ‥‥仲良くしたいんじゃがのぉ」

怠惰「こいつは仕方ないさ」

千 「はぁ‥‥」

怠惰「さてそれじゃ今回はここまで」

千 「うむまた投稿したら頼むぞ♪」

怠惰「それでは読者様」

千 「さらばじゃ!」


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第7話 カンナギタウンポケモン大会(中篇)

こんばんは読者様、アレルギーで夜が寝苦しく悩まされている怠惰のクソ悪魔です。息がしづらくて大変ですね。この時期は。さてではでは今回と次回(予定)はポケモンバトル回なのでよろしくお願いします。それでは本編へどうぞ。


試合会場に行くと役員が立っていた。

 

委員「君が紫蘭くんで良いんだよね?」

 

紫蘭「すまねぇ遅れちまって」

 

委員「構わないよ♪それじゃこのまま真っ直ぐ線の方まで歩いてくれ」

 

紫蘭「分かった」

 

歩き出し線の方まで向かうと人数なりの声援を観客達は発する。目の前には自分の相手となる見た目が世紀末的なヒャッハーな脳筋野郎が立っていた。

 

委員「これよりバトル大会の第3回戦を行います!まず右にいるのは今大会の優勝格の1人ミルズ選手!そして左は今大会の初の挑戦者の紫蘭だ!」

 

と、審判が軽く紹介をすると老人らしい盛り上げを見せる。何か虚しくなってくるなと思っていると、

 

? 「親分そいつっすよ!」

 

? 「やっちゃって下さいよ!」

 

と、声がしたため向くと先程にやられた噛ませ犬の2人がいた。どうやら親分とはこいつみたいだ。親分はこっちを見て睨んできた。

 

ミルズ「お前かうちの子分達を虐めたのはよ負けて恥をかく覚悟をあんだよなぁ!!」

 

紫蘭「ここは何時から世紀末になったんだ?来る世界を間違えてんじゃねぇのか?1回死んで本来いるべき世紀末の世界に戻れや時代遅れなファッションセンス野郎それとよお前とその子分はヒャッハーか?ヒャッハーなんですかこの野郎?」

 

ミルズ「何がヒャッハーだゴラ!!これが格好いいんじゃねぇか!」

 

いやいや。だってガチなカチカチモヒカンにライダージャケットの裾がギザギザ半袖でに肩パットでしかもシャツを着ないで裸とかネタとしてはセンスはあるけどそうじゃないならセンスないぞ。それなら特効服に下はさらしとかなら分かるけどさ。下着を着ないで裸とかは流石の自分ですらないわぁ。

 

紫蘭「ぷっ」

 

ミルズ「調子に乗るんじゃねぇぞ!マジで身ぐるみ剥がせて土下座させてやろうかぁ!」

 

紫蘭「やってみろよお前とお前のポケモンなんて俺達の敵じゃねぇよ」

 

ミルズ「野郎が!行けっサイドン!!」

 

サイドン「ギュァ!!」

 

紫蘭「でけぇな」

 

デカイ二足歩行のポケモンが出てきた。しかも頭には男のロマンとも言えるドリルが角みたくついてる。とりあえずウォッチをかざして見てみると、

 

「サイドン ドリルポケモン サイホーンの進化形 進化して後ろ足 だけで立つようになった。ツノで突かれると岩石にも穴があいてしまう。」

 

ふ~んサイドンって言うのか。しかし大きさもなりには大きいんだなと思っていると、

 

男性「親分のサイドンは最強だ!」

 

男性「恐れ入ったか!」

 

と、外野が発情期の野良猫みたく騒ぐな。ギロリと睨み、

 

紫蘭「外野は黙ってバトルを見とけ

 

その一言にビビったのか一気に静かになった。

 

ミルズ「てめぇ俺の子分に何様だゴラァ!」

 

紫蘭「うるさいから黙らせただけだろうが‥‥下らねぇ事で熱くなるなよそういった奴はすぐ喧嘩で倒れるぞ?」

 

ミルズ「マジで潰す」

 

紫蘭「口達者な奴だ」

 

腕を水平に伸ばすとハクが頭から腕にしがみつくと腕を振りかぶる。

 

紫蘭「頼むぞハク!」

 

ハク「イブイ!」

 

ハクを場へと出す。相手のヒャッハー野郎はケラケラと笑いだした。

 

ミルズ「おいおい嘗めといてそれか?イーブイとか雑魚ポケモンじゃねぇかそんなんで勝てると思ってんのか?」

 

紫蘭「果たしてそう思うのかねぇ‥‥」

 

審判「そろそろよろしいですか?」

 

ミルズ「あぁその嘗めきった態度を修正してやんよ」

 

紫蘭「やってみろ精々その減らず口だけで終わるなよ?」

 

審判「それでは‥‥バトル開始!」

 

審判の合図でバトルがスタートした。

 

ミルズ「サイドン突進しろ!」

 

サイドン「ギュァ!!!!」

 

ドスドスと足音をたてながら迫ってきた。

 

紫蘭「スピードスター!」

 

ハク「イッブイッ!!」

 

尻尾を振りスピードスターを放つがそんなの屁でもないと言わんばかりに進行を止めずに向かってくる。

 

ミルズ「くらいやがれ!」

 

サイドン「ガァッ!!」

 

紫蘭「みきり!」

 

ハク「イブっ!」

 

緊急回避のみきりで避ける。親分といっただけあるさっきの雑魚達よりかは強いな。こいつぐらいならあれを試しても良いよな。

 

ミルズ「くらえ!ドリルライナー!」

 

サイドン「ギュァ!!!!」

 

角のドリルを回転させ一気に跳躍して突撃してきた。

 

紫蘭「ハク‥‥モードシャワーズそして溶ける!」

 

ハク「イブっ!」

 

白い光に包まれたハクは紫色の魚と獣が合体したような姿のシャワーズになると体は液体に変わり地面に平面となり向かってきたサイドンの攻撃を避わす。

 

サイドン「がぉ!?」

 

ミルズ「なっ何だと!」

 

ハク「地面からでてハイドロポンプ!」

 

ハク「シャー!!」

 

溶けた体を元に戻し口から勢いのある水をサイドンへと放出する。

 

ミルズ「アームハンマーで地面を砕いて盾にしろ!」

 

サイドン「がぁ!」

 

ドゴンッ!!

 

だが当たる間一髪で地面を砕き盾にして攻撃を防いできやがった。

 

紫蘭「あんな方法もあるんだな」

 

これは良い勉強になるやはり本島に来てよかった何て思っていると岩が砕け同時に、

 

ミルズ「角ドリル!」

 

角のドリルが回転させてサイドンが突進してきた。

 

紫蘭「っ!みき‥‥」

 

ミルズ「遅ぇ!一撃必殺をくらいやがれ!」

 

ゴンッ!

 

ドリルがハクの体に直撃してぶっ飛ぶ。会場の観客は騒ぎ始めたこれマジでヤバイ奴か。

 

ミルズ「これぞ 一・撃・必・殺!」

 

紫蘭「ハク!!」

 

角ドリルが直撃し倒れたハクを呼び掛けると、

 

ハク「イッ‥‥イブ?」

 

紫蘭「‥‥あれ?」

 

サイドン「ガァ!?」

 

ミルズ「なっ‥‥何‥‥だと」

 

ドリルが当たったには当たったが何にもダメージがないのかハクは普通に立ち上がった。心配して凄い損した気分になった。

 

紫蘭「何が一撃必殺なんだよ?」

 

ミルズ「ばっバカな!」

 

あれ何こいつこんな動揺してんだ。まぁ良いかそろそろ決着つけるか。

 

紫蘭「ハク!ハイドロポンプ!」

 

ハク「シャーーーーー!!」

 

サイドン「ギュァ!!!!!」

 

顔面にハイドロポンブが当たり重いであろうサイドンは吹っ飛ばされ空中に浮くと地面に無様に着地する。

 

サイドン「が‥‥ぁ‥‥」

 

審判「サイドン戦闘不能!勝者は紫蘭!」

 

と、審判の一言で観客達の声が一気に高くなる。そしてハクは白い光に包まれると元の姿に戻り頭の上に乗っかる。

 

ミルズ「ぐっチートだ‥‥こんなのチートじゃねぇか!石もなくシャワーズなんかになりやがって!しかも角ドリルが効かないってどういう事だよ!」

 

紫蘭「チート?何を言ってる俺はハクの力を出しきっただけに過ぎないぞ?」

 

ミルズ「くぅ覚えてやがれ!!」

 

サイドンをボールに戻しヒャッハー野郎はダッシュで逃げていった。そのあとに続くかのように喚いていた子分の男性達も逃げていった。

 

紫蘭「クズはどうあってもクズか‥‥」

 

とりあえず自分も舞台から出ると皆が自分をいや恐らくハクを不思議そうな目で見てくる。

 

紫蘭「お前ら見せんもんじゃねぇぞ?」

 

と、呟くと皆はそそくさと逃げていった。とりあえず次の戦いに備えて回復させるか。人気のない所へと行きウォッチからオボンの実を出す。

 

紫蘭「ほらハク♪」

 

ハク「イブブ♪」

 

ハクを膝の上に乗せオボンの実を食べさせその間に乱れた毛をブラシでトリミングする。やっぱりハクの毛は何時触ってもモフモフだ。

 

ハク「イブ~♪」

 

紫蘭「もう少しで終わるからなぁ♪」

 

そうしてトリミングを終えハクを両手で持ち上げて乱れている毛がないかの確認をして自分の頭に乗せる。

 

紫蘭「綺麗になったな♪」

 

ハク「イッブイ♪」

 

頭を優しく撫でて立ち上がるとバトル場から歓声が上がった。感じ的に終わったみたいだな。

 

紫蘭「案外早く終わるんだな行くか」

 

ハク「イブ!」

 

そうして立ち上がりバトル場へと向かう。

 

委員「あっ紫蘭さんそろそろ始まるので準備はよろしいでしょうか?」

 

紫蘭「あぁ‥‥良いぞ」

 

委員「ならこちらへ」

 

そうしてバトル場へと出るとそこには見た目的に苦手なタイプのナルシスト男がバラを持って立っていた。

 

審判「これよりバトル大会第5回戦目、紫蘭そしてルイのバトルを開始します!」

 

審判による紹介で歓声が上がると対戦相手のナルシストは自分を見つめ微笑む。

 

男性「おや君が相手かさっきはゴロツキを片付けてくれてありがとうね‥‥あぁいう野蛮人はこの場には似合わないと思っていたからね」

 

紫蘭「はいはい‥‥御託は良いから早くやろうぜ」

 

ルイ「ふむ‥‥君も彼と同じで野蛮なのか‥‥まぁ良いか行くよチャーレム!」

 

チャーレム「ココココ!」

 

人に近いようなポケモンが出てきた。こんなのもいるんだな。ウォッチをかざし見てみると、

 

「チャーレム 瞑想ポケモン アサナンの進化形 ヨガの 力で第6感が発達してサイコパワーを操れるようになった。1ヶ月間なにも食べずに めいそうする」

 

瞑想ねぇというかヨガってあれか腕が伸びるインド人みたいに腕が伸びるたかじゃないよな。あったらホラー‥‥いやポケモンの世界だったら普通なのか。まぁ考えても仕方ないしとりあえずさっきはハクを出したから今度は陽炎を出そうかな。

 

紫蘭「頼むぜ陽炎!」

 

モンスターボールを投げるとボールが開き陽炎が出てくる。

 

陽炎「リザッ!!」

 

ルイ「色が違う‥‥色違いかい!?」

 

会場がどよめきだす。そんなに色違いって凄いかと思ってしまう。

 

紫蘭「みたいだな‥‥最初は知らんかったけど」

 

男性「君のそのイーブイといいリザードと言い手持ちは全部色違い構成かい!?」

 

紫蘭「‥‥まぁそうなるなハクと陽炎の2匹しかいないけど」

 

ルイ「くぅ!!羨ましい!というか僕より目立つだなんて!」

 

あぁやっぱりこいつナルシストか。

 

審判「さてでは両者とも良いですね?」

 

紫蘭「あぁ構わんぞ」

 

ルイ「僕より目立ったことを後悔させてやる!」

 

審判「それでは‥‥始め!!」

 

審判の合図によりポケモンバトルが始まった。

 

ルイ「先手だチャーレム グロウパンチ!」

 

チャーレム「コォ!!」

 

拳を輝かせチャーレムは殴りかかってきた。そっちが殴りならこっちも殴りだ。

 

紫蘭「拳には拳だ!炎のパンチ!」

 

陽炎「リザッ!!」

 

陽炎は炎を纏わせた拳でチャーレムと拳と拳によるぶつかり合いが始まる。

 

ルイ「真っ向から来るか!ならばローキック!」

 

チャーレム「ッ!!」

 

ぶつかり合いを止め陽炎の足首目掛けて蹴りを入れてくる。自身の経験上で足をやられれば体制が崩れてしまうのは明確だ。これは防ぐ。

 

紫蘭「尻尾で防げ!」

 

陽炎「グッ!!」

 

陽炎のガッツによる尻尾で何とか蹴りを防ぐ。

 

ルイ「何てデタラメな方法で!」

 

紫蘭「こういうのは臨機応変が必要なんだぜ!チャーレムに向かって火炎放射!」

 

陽炎「ブワァ!!」

 

修行し身につけた火炎放射をぶつける。

 

ルイ「みきり!」

 

チャーレム「コォ!!」

 

だが相手もハクと同じでみきりを覚えていたみたいで火炎放射をヒラリと避けた。

 

紫蘭「ニトロチャージ!」

 

陽炎「グァ!!」

 

大きく1歩踏み出し炎を全身に纏いチャーレムへと突撃する。

 

ルイ「グロウパンチ!」

 

チャーレム「コォ!!!」

 

炎を纏った突進と光を纏った拳、互いの一撃がぶつかり合う。

 

ルイ「燃えてきたよ!」

 

紫蘭「そうこねぇとな竜の波動!」

 

ルイ「みきり!」

 

陽炎「リザァァァ!!」

 

チャーレム「ッ!!」

 

自分達の指示で陽炎は口から竜の波動を放つがチャーレムはヒラリと空中で避ける。

 

ルイ「チャーレム飛び膝蹴り!」

 

チャーレム「コォォォ!!」

 

その指示で空中にいるチャーレムは陽炎に向かって飛び膝蹴りをしてきた。その真っ向からくる戦い方は嫌いじゃない。むしろ大好きだ。

 

紫蘭「炎のパンチで迎え撃て!!」

 

陽炎「リザァァァ!!」

 

炎を纏わせた拳と高速での飛び膝蹴りがぶつかり合い煙が上がる。

 

紫蘭「楽しくなってきたなぁ!」

 

相手のチャーレムは格闘戦闘のプロだとしても指示する側のナルシストはその辺のプロではない。分かり安く言えば実践を経験しているかしていないかの差があるかだ。煙が上がるとチャーレムは足で陽炎は拳でお互いつばぜり合っていた。

 

紫蘭「陽炎!チャーレムの足を掴んで叩きつけろ!」

 

その指示を聞いた陽炎は使っていない片手でチャーレムの足を掴み勢いをつけ地面へと叩きつける。

 

陽炎「がぁ!」

 

チャーレム「ココ!!?」

 

ルイ「サイコパワーで浮かべ!!」

 

と、一言の指示を言うと突然、叩きつける勢いが消えるとチャーレムは宙に浮き出した。

 

ルイ「チャーレムは格闘だけじゃないエスパータイプだって持ち合わせているんだ」

 

エスパータイプつまりはエーフィーと同じで超能力を使えるのか。だがこの状況はラッキーかもしれない。だって陽炎はまだチャーレムの足を掴んでいるのだから。

 

紫蘭「なぁお前は分かってるか?」

 

ルイ「何?‥‥まさかっ!チャーレムすぐにリザードを振り払え!!」

 

紫蘭「離すんじゃないぞ陽炎!そしてそのまま火炎放射!」

 

つまり今の状況は零距離で陽炎がいる事そしてチャーレムの足を掴んでいること。どういう事か、みきりで陽炎の一撃を避けることが出来ないという事だ。

 

陽炎「ブワァ!!」

 

チャーレム「ッ!!!!」

 

放たれた炎は見事に直撃し爆風が舞い煙が再び上がる。

 

紫蘭「くっ!!」

 

ハク「イブブ!!」

 

ルイ「チャーレム!!」

 

煙が上がるとそこには、

 

チャーレム「ココ‥‥」

 

ススを被ったような真っ黒になったチャーレムが目を回しながら横たわりその隣には口に炎を飲み込み陽炎のがいた。つまりこの試合は、

 

審判「チャーレム戦闘不能!よって勝者は紫蘭!」

 

と、審判が戦いの結果を述べると会場は大きく騒ぎ始めた。対戦相手のナルシストはありえないといった顔をするがすぐにチャーレムをボールに戻し、

 

ルイ「ありがとうチャーレム‥‥紫蘭くん君とのバトルとても良かったよ」

 

と、言いながら前へと出て手を差し出してくる。

 

紫蘭「‥‥ふんっお前こそな」

 

同じように前へと出て差し出された手を握る。

 

ルイ「もし次あったらその時は勝つよ」

 

紫蘭「やってみろまた返り討ちにしてやる」

 

そう述べ手を離すとナルシスト‥‥いやルイだったかは試合会場から出ていく。

 

審判「それでは決勝戦と行きたいですがそうですね30分の間は休憩としますそれまでに対戦相手の御二人方は準備をお願いしますね」

 

と、言われ自分達も試合会場を出る。

 

紫蘭「次で決勝戦か‥‥ハクと陽炎どっちを出そうかな」

 

ハク「イブ!!?」

 

陽炎「ブワァ!?」

 

頭に乗っかるハクと隣を歩く陽炎は驚いたような声をする。すると、

 

ハク「イブ!イブブ!」

 

陽炎「リザ!」

 

と、何か言い合いが始まった。恐らくどっちが出るかを言い争っているのだろう。

 

紫蘭「とりあえずどうにもこうにも1回、祠に帰ってハクと陽炎の健康チェックだけ済ませるか万全な状態で決勝に行きたいしなほら行くぞ」

 

ハク「イブ!!」

 

陽炎「リザ!!」

 

そうして2匹はお互いに言い争いながらも自分は2匹を連れて決勝戦を万全な状態で戦うために一度、祠へと戻るのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千「うむしかし何故に角ドリルが効かなかったんじゃ?」

怠惰「それは良い質問だそれに答えようポケモンをやっている方なら知っている一撃必殺技まぁドラクエで言えばザキ系の技だけど実はこの一撃必殺には幾つかの弱点があるんだよ」

千「ほうそれは?」

怠惰「まぁおおよそで3つあるけどまず命中率が半端なく低い次にタイプ相性も反映されるそして最後が一撃必殺を使った奴より相手のレベルが高いと必ず失敗するっていうのが弱点だね因みにこれは原作ゲームもそうです」

千「ほうタイプ相性は普通じゃしヒットもしたとなるとやはりレベル差という事か」

怠惰「そだね~ハクちゃんのレベルは約50~60レベルに対してサイドンは40~50レベルまぁ完璧なレベル差だよねぇ」

千「ロマンはあるがこれがあると怖いのぉ」

怠惰「まぁそれでも友人は絶対零度まぁ氷タイプの一撃必殺を通信対戦で3連続当てて相手の心ごと戦闘不能にしたみたいだけどね‥‥あっこれガチなリアル話ね」

千「うわぁそんな戦いは嫌じゃなぁ‥‥となるとやはり絶対零度が一撃必殺の中では最強なのかの?」

怠惰「うんそうなるね角ドリルとハサミギロチンはノーマルタイプの技だからゴーストタイプには効かない地割れは飛行タイプと特性浮遊には通用しないとなるとやっぱり絶対零度は安定して全ポケモンに通用するねけど絶対零度にも弱点があるんだよ?」

千「あるのか?」

怠惰「うん氷タイプ以外が使うと命中率が下がるんだよね」

千「‥‥それ弱点になってないじゃろ絶対零度を覚えるポケモンって殆どが氷タイプじゃろうが!?」

怠惰「そうなんだよねぇ~まぁスケッチ使ったドーブルとか変身を使ったメタモンとかミュウは使えなくはないんだけどね?」

千 「あぁ確かにそうじゃな」

怠惰「だから一概にもとは言えないんだよね」

千「ほう‥‥って怠惰よもう尺を使いすぎておるぞ」

怠惰「おっとそうだねそれじゃ今回はここまでね」

千「ネタバレにならない程度で次回予告はあるか?」

怠惰「う~ん次回は決勝戦だし紫蘭君にとっての強敵出現?みたいな感じかな?」

千「そのぐらいの曖昧さの予告が丁度良いの」

怠惰「だねそれじゃまた次回の投稿もよろしくね」

千「うむでは読者様さらばじゃ!」


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第8話 カンナギタウンポケモン大会(後編)

こんにちは読者様、怠惰のクソ悪魔です。さてそれではバトル大会もついに後編です。気楽に見てくれると嬉しいです。それでは本編へどうぞ。


祠へと戻った自分達は怠惰を呼び出し健康チェックを受けさせていた。

 

怠惰「はいあ~ん」

 

ハク「イブ~」

 

千「ほれ陽炎もじゃ」

 

陽炎「ブワァ‥‥」

 

怠惰と千にチェックを受けると、

 

怠惰「はい良いよ」

 

千 「うむ

 

そう言うと2匹は口を閉じる。

 

怠惰「そっちは?」

 

千「うむ問題ないぞ」

 

怠惰「そう」

 

そして怠惰と千は自分を見て、

 

怠惰「2匹とも何時でもOKだよ」

 

千「元気じゃのう♪」

 

紫蘭「すまねぇな」

 

怠惰「気にすんなこっちもそれなりの見返りはあるからさ♪」

 

見返りって何が見返りなんだ。千はともかくこういう謎めいた所があるからあまり怠惰(こいつ)を信頼したくはないんだよな。

 

怠惰「それで?決勝戦はどっちを出すの?」

 

紫蘭「あぁそれで今悩んでてな」

 

と、言ってると2匹はまた言い争いを始めそうになっている。

 

千「それはトレーナーが決めなくてはならぬからのぉね

 

怠惰「まぁそうだよねう~ん‥‥ならさこれを使おうか♪」

 

そう言い怠惰は懐から6枚のカードを取り出す。そのカードにはグー、チョキ、パーのじゃんけんの絵が描かれていた。

 

怠惰「そんでこれを3枚並べてシャッフルしてこれで良し2匹ともこっちにおいで」

 

その一言で2匹は此方へと来る。

 

怠惰「紫蘭くんどっちにする?1回勝負で勝ちで出るか負けで出るか」

 

つまりじゃんけんに勝ったら出場、負けたら出場のどっちかを選べってことか。そんなの無論決まってる。

 

紫蘭「勝ったらだ」

 

怠惰「OKそれじゃハクちゃんはそっちのカードそれで陽炎ちゃんはそこのカードを1枚選んでみて」

 

そう言われた2匹は並べられているカードの1枚に手を当てると怠惰はその2枚のカードを指でつまむ。

 

怠惰「そんじゃオープン」

 

そう言いめくるとハクが選んだカードはパー、陽炎が選んだカードはチョキだ。つまりこの勝負は陽炎の勝ちだな。

 

紫蘭「陽炎だな」

 

陽炎「リザ♪」

 

ハク「イブブブ‥‥」

 

負けたハクは悔しそうだ。ハクの頭に手をおいて、

 

紫蘭「ハクすまないが今日は譲ってやってくれ」

 

ハク「‥‥イブ」

 

恐らく「分かった」と呟いたのだろう。ハクは自分の肩に乗り定位置となりつつある頭の上に乗る。

 

紫蘭「陽炎!ハクの分もガッツを見せろよ♪」

 

陽炎「リザ♪」

 

ガッツポーズをしてやる気を見せる。これは期待できそうだ。

 

怠惰「さて決まったならそろそろ行った方が良いぜ?そろそろ時間みたいだしな」

 

千「うむ」

 

紫蘭「そうか分かった行ってくるぜそれとありがとうな」

 

怠惰「はいはい行ってらっしゃい♪」

 

千「頑張るのじゃぞ!」

 

そうして祠を出て試合会場へと向かう。試合会場は決勝というだけあってか人がより賑わっていた。

 

委員「紫蘭さんそろそろお願いしますね」

 

紫蘭「あぁ分かってる陽炎頼むな」

 

ハク「イブブ!!」

 

陽炎「リザッ♪」

 

そうして自分とハクは陽炎に激励し試合場へと立つと少し後に対戦相手の者が入ってきた。それはまさかの、

 

少女「あらさっきのここに来たんだ」

 

それはさっきのガキンチョだった。つまりこいつと最後の戦いをする訳か。

 

紫蘭「あぁまさかお前とはな正直ビックリだぜ」

 

少女「私もビックリしてるのよ?だけど貴方とは戦ってみたいって思っていたのよね」

 

紫蘭「そうかい‥‥負けて泣くなよ?」

 

少女「泣かないわよ!」

 

と、言い合っていると審判が中央に立つ。

 

審判「これよりカンナギタウンポケモンバトル大会の決勝戦、今大会初でありその未知数な実力でのしあがった紫蘭そして村長の娘であり優勝格筆頭シロナの戦いを始めます!」

 

審判の一言で会場は更に熱気が上がる。目の前にいるガキンチョはシロナって名前なのか。しかも優勝格筆頭でなおかつあの婆さんの孫かよ。全然似てねぇな。

 

シロナ「あっそういえば名乗ってなかったわね」

 

紫蘭「今さらかよ‥‥俺は紫蘭‥‥賀茂紫蘭だ」

 

シロナ「シロナよお互いに全力でやりましょう!」

 

審判「では両者ともポケモンをお願いしますね」

 

シロナ「えぇお願いガバイド!」

 

ガバイド「グワァ!」

 

投げたボールから背中に背ヒレを持つ二足歩行のサメみたいなポケモンを出してきた。ウォッチでかざして見てみると、

 

「ガバイド ほらあなポケモン フカマルの進化 形光り輝く物が大好きで 洞窟の中で見つけた宝を自分の巣に溜め込む。」

 

へぇまるでカラスみたいなポケモンだな。だがシロナが出すポケモンが決まっているように無論こっちが出すポケモンは既に決まっている。

 

紫蘭「頼むぜ陽炎!」

 

陽炎「リザッ!!」

 

陽炎はフィールドに出ると相手のガバイドを見つめる。

 

シロナ「色違いだなんて凄いわね貴方の手持ち」

 

紫蘭「まぁ偶然だけどな‥‥それとやるからには全力でやるぜ?」

 

シロナ「えぇそれは私もよ」

 

審判「両者ともよろしいですね?」

 

シロナ「えぇ」

 

紫蘭「あぁ」

 

審判の呼び掛けに返事をする。それを聞いた審判は手を掲げると、

 

審判「では‥‥始め!!」

 

と、高々に叫びバトルがスタートした。

 

紫蘭「陽炎ニトロチャージ!」

 

陽炎「ガァッ!!」

 

大きく一歩を踏み出し炎を纏ってガバイドへとタックルを仕掛ける。

 

シロナ「ドラゴンクローで迎え撃って!」

 

ガバイド「ギャッ!!」

 

爪を光らせ陽炎の突進に迎え撃ちお互いはぶつかり合う。

 

紫蘭「火炎放射!」

 

シロナ「こっちも火炎放射!」

 

ぶつかり合う陽炎とガバイドは互いに口を膨らませ口から火炎放射をほぼ同時に放ち爆発が起きた。

 

紫蘭「ぐっ!」

 

シロナ「っ!!」

 

黒煙が上がりその中から陽炎とガバイドは自分達の前へと後退してくる。

 

紫蘭「もう1回ニトロチャージ!」

 

指示に従った陽炎は同じように一歩を踏み出し炎を全身に纏って突撃する。

 

シロナ「もう一度ドラゴンクロー!」

 

そしてガバイドもドラゴンクローでまた陽炎の一撃を迎え撃つがこれはどう対処するかな。

 

紫蘭「陽炎!ニトロチャージの速度を生かして炎のパンチ!」

 

陽炎「リザァ!!」

 

シロナ「速い‥‥けど私とガバイドのコンビは負けないわ!ガバイド 炎のパンチをダブルチョップで受け流しなさい!」

 

ガバイド「ギャッ!!」

 

両手の爪を光らせると左手で陽炎の拳をいなし右手の爪を振り下ろしてくる。

 

紫蘭「炎のパンチでブロック!」

 

陽炎「っ!!」

 

指示に従った陽炎は左手でブロックするとシロナは更なる指示を出す。

 

シロナ「ダブルチョップで押して!」

 

ガバイド「グギャ!!」

 

その指示を聞きガバイドの両手の爪は光輝く。そっちがそうならばこっちも真っ向から迎え撃つ。

 

紫蘭「こっちも炎のパンチで押していけ!」

 

陽炎「ガァ!!」

 

炎を纏わせた両拳と光輝く両爪でのぶつかり合いとなる。陽炎が殴ればガバイドは爪で受け流しまた反対にガバイドが爪を振り下ろそうとすれば陽炎は炎のパンチでブロックしていく。そして互いに決着がつかず自分達の前へと後退する。

 

シロナ「やるわね貴方もそうだけどそのリザードも」

 

紫蘭「お前こそガバイドもそうだがガキンチョとは思えねぇ」

 

恐らく今の自分はシロナと同じ気持ちだろう。まだ見ぬ相手との戦いのワクワク程、興奮するものはない。そしてそれは自分やシロナだけではない。

 

陽炎「リザァァ!!」

 

ガバイド「ギャァァァ!!」

 

2匹は互いに叫びを上げ睨み合う。恐らく陽炎は見つけたのだろう。自分にとっての好敵手(ライバル)となる者を。

 

紫蘭「燃えてきたぜ陽炎ニトロチャージ!」

 

炎を纏いガバイドへと突進していく。恐らくまたドラゴンクローで来ると予測したが、

 

シロナ「穴を掘る!」

 

ガバイド「ギャッ!」

 

ガバイドは穴を掘って地中へと潜られニトロチャージは空振りする。

 

陽炎「ガァ!!?」

 

何処かへと消えたガバイドを探しキョロキョロと探すと陽炎の足元の土が少し盛り出す。

 

紫蘭「後ろに退け!!」

 

陽炎「っ!」

 

後ろへとすぐちバックステップで後退しようとするがそれよりも早くガバイドは穴から飛び出した。

 

ガバイド「ギャッ!!」

 

陽炎「がぁ!!?」

 

ガバイドの右爪が顎にクリーンヒットし上空へと吹っ飛ばされる。だがやられたらやり返す。

 

紫蘭「陽炎!尻尾でガバイドを叩きつけろ!」

 

陽炎「ッ!!」

 

上空に吹っ飛ばされた陽炎は回転し勢いをつけてガバイドへと叩きつける。

 

シロナ「ブロック!」

 

すぐに守りに入り一撃をブロックするがこれだけでは終わらない。いや終わらせない。

 

紫蘭「竜の波動!」

 

陽炎「リザァァ!!」

 

叩きつけからのコンボでガバイドへとブレスを放ちゼロ距離で受けたガバイドと放ったリザードは吹っ飛ばされボロボロになって自分達の前へと戻ってくる。

 

シロナ「行けるガバイド!」

 

ガバイド「ギャンッ!!」

 

紫蘭「お前も行けるよな陽炎!」

 

ハク「ブイブイ!」

 

陽炎「ガァァ!!」

 

互いに激励をされた陽炎とガバイドは声を張り上げる。

 

紫蘭「行けぇ陽炎!」

 

シロナ「行ってガバイド!」

 

陽炎とガバイドが再びぶつかり合ったその時だった。突然、2体を包み込むかのような白い光が包み込んだ。

 

シロナ「まさかこれはっ!」

 

紫蘭「進化!」

 

ハク「イブッ!!?」

 

かつて陽炎が進化した時に見た事がある。その時もこうして白い光に包まれて進化した。だがまさかガバイドも進化するとは。そして光が止むとそこには、

 

? 「ガァァァォ!!」

 

? 「グガォォ!!」

 

カバイドが進化したと思われる鮫みたいなポケモンと翼を生やし尻尾に炎を灯す黒竜いや陽炎が進化した姿がそこにいた。すぐに図鑑を開き見てみると、

 

「リザードン かえんポケモン リザードの進化形、口から 灼熱の炎を吐き出すとき尻尾の先はより赤く激しく燃え上がる」

 

と、陽炎の情報が流れてきた。どうやら種類名的にはリザードンと呼ばれるみたいだ。ついでにガバイドの進化形態もスキャンすると、

 

「ガブリアス マッハポケモン ガバイドの進化形、ジェット戦闘機に負けないスピードで 空を飛ぶ。狙った獲物は逃がさない」

 

マッハってあのスピードのマッハの意味か。だとすると相当早いんだろうな。すると2体は互いに離れ睨み合う。

 

紫蘭「‥‥ククアハハ♪燃えてきたなぁ陽炎!」

 

陽炎「グォァン!!」

 

シロナ「えぇそれはこっちもよ!」

 

ガブリアス「ガァン!」

 

互いのポケモンが進化し会場は更なる盛り上がりを見せ熱気が渦巻く。勝負の高揚感が心地良い。

 

シロナ「ガバイド‥‥いえカブリアス ドラゴンクロー!」

 

カブリアス「ガァァ!!」

 

カバイドの時よりも高速を上げて突撃してくる。陽炎に指示を出そうとすると陽炎は自分の方を向き、

 

陽炎「グワァン!」

 

と、何かを呟くと両腕をクロスさせ開くと陽炎の両腕いや両爪が光輝き刃のように伸びた。これはガブリアスと同じドラゴンクローか。

 

紫蘭「分かったぜ陽炎ドラゴンクローで迎え撃て!」

 

陽炎「ぐぉ!!」

 

両爪を立てて向かってくるガブリアスへと激突し互いの爪を何度も何度もぶつけ合う。

 

シロナ「まさかドラゴンクローをこの戦いで覚えたの!」

 

紫蘭「あぁ俺やハクも陽炎もまだまだ強くなるんだよ!」

 

陽炎「グォォ!!」

 

ガブリアス「ガァァ!!」

 

ぶつかり合いが続き陽炎はガブリアスを空へとぶっ飛ばし進化し生えた翼を羽ばたかせ追撃をするがガブリアスは空中で体制を立て直しまたぶつかり合う。そして2体は空を飛び激突を繰り返す。

 

シロナ「ガブリアスをここまで楽しませれるんなんて‥‥だけど貴方だけじゃない私やガブリアスだってまだまだ強くなるもの!ガブリアス!リザードンを地上に叩き落として!」

 

ガブリアス「クギァァ!!」

 

指示を聞いたガブリアスは渾身のドラゴンクローを振り下ろしてくる。

 

紫蘭「ドラゴンクローでブロック!」

 

陽炎「グァン!」

 

爪をクロスさせ防ぐには防いだが強烈な叩き込みで陽炎を地上へと叩きつけられる。

 

紫蘭「陽炎!!」

 

ハク「イブイ!!」

 

陽炎「グゥゥ!!!」

 

仰向けで倒れた陽炎に呼び掛けると陽炎は腕を動かし立ち上がろうとするが、

 

シロナ「これでとどめよドラゴンクロー!」

 

ガブリアス「ガァァァァァ!!!」

 

真っ直ぐ陽炎に向かって空から特攻を仕掛けてくる。だがこっちも負けられるか。

 

紫蘭「陽炎ガッツを見せろよ!火炎放射!!」

 

ハク「イッブイ!!!」

 

ハクと共に声を張り上げて叫ぶと叩きつけられ倒れた陽炎は目を見開き立ち上がるのを止め仰向けで再び寝転ぶと口を膨らませ、

 

陽炎「ブワァァァ!!!」

 

先程の火炎放射よりも遥かに勢いのある火炎放射を口から放ちガブリアスはほぼゼロ距離の位置で受けた。

 

ガブリアス「グガァァ!!」

 

だがこの凄まじい炎は‥‥そうか陽炎の持つ特性の『もうか』が発動したのか。追い込まれた際に発動し炎技の火力を底上げする。これならばほぼゼロ距離で受けたガブリアスもただでは済むまい。

 

シロナ「こっちも火炎放射で押して!!」

 

だがシロナとガブリアスも諦める気はなさそうだ。ガブリアスは指示にしたがい口から火炎放射を放ち陽炎の火炎放射とぶつかり合い爆発し黒煙がフィールドを舞った。

 

紫蘭「くぅっ!」

 

シロナ「っ!」

 

俺は思った。この黒煙が晴れた瞬間が決着だと。無論これはシロナも同じことを考える筈だ。そして黒煙が晴れ陽炎とガブリアスが現れたその瞬間、

 

紫蘭&シロナ「「ドラゴンクロー!!」」

 

同じタイミングで同じ技の指示を出すと陽炎とガブリアスは両爪を光らせ突撃する。

 

陽炎「ガァァ!!」

 

ガブリアス「グォン!!!」

 

ザシュン!!!!

 

そして2匹は互いにドラゴンクローを受け吹っ飛び地面へと倒れる。

 

紫蘭「陽炎!」

 

ハク「イブ!!」

 

シロナ「ガブリアス!」

 

倒れた2匹はゆっくりと立ち上がり互いを睨む。

 

陽炎「フワァ‥フワァ‥グッ!!」

 

ガブリアス「グガァ‥グガァ‥ッ!!」

 

また爪で攻撃しようとした。しかし互いに攻撃をし合おうとしたその瞬間、

 

陽炎「ガッ‥‥」

 

ガブリアス「ガァァァ‥‥」

 

ドサッ!!

 

2匹は糸が切れた人形みたく地面へと倒れ目を回した。それを見た審判は、

 

審判「リザードンそしてガブリアス両者共に戦闘不能!よってこの勝負引き分け!!」

 

と、高々に宣言するがそんなの知ったこっちゃない。すぐに陽炎へと駆け寄るとシロナもガブリアスに駆け寄る。

 

紫蘭「おい陽炎!大丈夫か!」

 

シロナ「ガブリアス!」

 

自分達は首を持ち上げ膝の上に乗せ聞くと陽炎とガブリアスはうっすらと目を開け自分達を見る。そして互いに陽炎とガブリアスは見つめ合うと、

 

陽炎「ガァ………」

 

ガブリアス「ガウッ………」

 

2匹は手を出し空い互いの爪を当て合う。これは自分も経験したことのある仕草だ。その意味は「良い勝負だった」という意味合いのある行動だ。それを見ていた会場の観客達は拍手喝采を送った。

 

紫蘭「よく頑張ったぜ陽炎にガブリアス」

 

シロナ「えぇとってもね♪」

 

2匹は微笑むとまぶたを閉じた。今度こそ本当に気絶したみたいだ。

 

紫蘭「たくお前は‥‥ご苦労さん」

 

シロナ「ありがとうガブリアス」

 

ポケモンをしまうと自分達は立ち上がる。そして審判は此方へと向かってくる。

 

審判「えっえぇと引き分けですが表彰授与はどうすればよろしいのか‥‥」

 

シロナ「‥‥貴方の勝ちで良いわ♪」

 

と、シロナは言うが自分は首を横に振る。

 

紫蘭「いいやこれは引き分けだお前が勝手に決めるなよ‥‥う~ん‥‥なぁトロフィーみたいのあんの?」

 

審判「えっえぇと賞金そして小さい表彰盾を送っております」

 

表彰盾ねぇそうだ良い事を思い付いた。

 

紫蘭「ならそれと賞金を持ってきてくれよ」

 

審判「はっはぁ?」

 

と、疑問を持ちながら審判は表彰盾と賞金を取りに向かう。

 

シロナ「何するの?」

 

紫蘭「まぁ見とけって」

 

そう言っていると審判は表彰盾と賞金を持ってくる。

 

審判「これですが‥‥」

 

紫蘭「あぁ貰うぜ‥‥そらっ!」

 

審判から表彰盾を受けとるとそれを空へと放り投げる。

 

審判「なっ!?」

 

シロナ「何を!?」

 

紫蘭「見とけって言ったろ?よしハク!モード:リーフィアそしてリーフブレードで真っ二つにしろ!」

 

ハク「イッブイ!」

 

ハクは自分を足場にして跳躍しリーフィアへと変化すると葉っぱの尻尾で表彰盾を真っ二つに切り裂く。

 

紫蘭「そんでモード:エーフィでサイコキネシス!」

 

地上に降りたハクはリーフィアからイーブイへと戻ると今度はエーフィに変化しサイコキネシスで浮かせ自分の元へと持ってくるとそれを受けとる。

 

紫蘭「ありがとうなハク♪」

 

エーフィからイーブイに戻ったハクは自身の肩に乗っかると頭を撫でながら礼を述べると、

 

ハク「イブブ♪」

 

と、嬉しそうに鳴く。「どういたしまして」と言っているのだろうか。とりあえずシロナに向かって、

 

シロナ「それとほらっ」

 

真っ二つにした表彰盾の半分を投げ渡すとシロナはギリギリでキャッチした。

 

シロナ「おっととと‥‥」

 

紫蘭「ついでに賞金も‥‥」

 

5万円の賞金を半分、2万5千だけを取り自分のポケットに入れると残りをシロナに渡す。

 

シロナ「さっきから良いの!?」

 

紫蘭「あぁ俺達とシロナ達は引き分けだったんだ当然だろ?」

 

シロナ「でもそれだと‥‥」

 

紫蘭「ならよ次に対戦する時に俺はそれをお前はこれを賭けて勝負しようぜ♪その時が白黒ハッキリつける時だぜシロナ♪」

 

それを聞いたシロナは驚いた顔をするとニコリと笑う。

 

シロナ「良いわその時までに私達は今よりも強くなってみせるわ!そしてこの半分を貰い受けるわよ!」

 

紫蘭「やってみろその時までには俺達も強くなって返り討ちにしてやるよ♪」

 

互いに笑いそして握手をする。何年後かまたは数ヶ月後になるかは分からない。だが次に出会い勝負した時には今度こそ決着をつけてシロナに渡した半分を貰い受けてやると決心する。

 

審判「それではカンナギタウンポケモンバトル大会の表彰式はドタバタになりましたが終了とさせていただきます!」

 

と、審判の一声で会場は盛り上がり自分とシロナは笑いながら握手をし続けるのだった。




怠惰「ではでは今回はここまでです」

千「うむ!しかしここで進化するとはのぉ」

怠惰「ついでにドラゴンクローも覚えてね♪あっそれと今更だけど性格だとかの補正は関係なくやっておりますのでご了承ください」

千「今、言うか!?」

怠惰「まぁ何となくねぇ」

千「そういえば陽炎とハクの性格は何じゃ?」

怠惰「う~んハクちゃんは素直で陽炎は勇敢って感じがするよねぇ」

千「確かにそうじゃのう勇猛果敢に挑むあの姿は勇敢としか言えんわい」

怠惰「だよねぇそれに紫蘭とも相性は良いみたいだし良い感じだよね」

千「うむ♪環境の変化にも慣れてくれてワシからしても嬉しい限りじゃ」

怠惰「これからも頑張って欲しいよね♪そういえばクライアントからは何かあった?」

千「ふむ‥‥今は何もないぞ?」

怠惰「そうなら良いんだけど」

千「しかし奴も皮肉じゃのう人間が嫌いで世界にも憎悪を燃やすにも関わらず人間に頼るしかないのじゃからのぉ」

怠惰「まぁ無理もないよねクライアントは人間に裏切られただけじゃなく殺されかけたんだもんねぇ」

千「うむ‥‥奴の心の傷を癒してはやりたいがの」

怠惰「まぁ無理な話だと思うけどね~さてこんな話が長引くのもあれだしそろそろ終わろうか」

千「うむ♪また次を投稿したらよろしく頼むぞ読者様♪」

怠惰「そんじゃまた次の投稿まで」

千「さらばじゃ!」


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第9話 花火と誓う約束

こんばんは読者様、怠惰のクソ悪魔です。ポケモンの新作も出るとの事なので新作のポケモン達もやっぱりちょこちょことは出していきたいと思っていたりしています。最初の御三家は誰を選ぼうか‥‥おっと失礼それではそろそろ本編へどうぞ。




皆の拍手喝采が聞こえる。結果としては1人勝ちという事にはならなかったが、それでも暴れられて陽炎にライバルが出来てと自分からしたら充分満足な結果に終わった。

 

審判「それでは村長お願いします」

 

そう言われ村長、確かシロナの祖母だったかが出てくる。

 

村長「コホンでは優勝者のシロナそして紫蘭よここまで良く頑張ったねぇ‥‥お前さん達の戦いはシンオウの神々を楽しませたであろう‥‥そしてバトル大会は終了じゃがこの後の午後から花火大会をするから是非とも参加をよろしくの」

 

審判「はいありがとうございましたそれでは花火大会まで解散です!」

 

そう言いペコリと頭を下げて村長と共に降りていった。花火大会か俺にとっての花火大会は屋台でバイトして金稼ぎの一貫としか考えた事がなかったな。

 

シロナ「ねぇ貴方は参加するの?」

 

と、シロナが聞いてくる。顎に手を当てて考えて、

 

紫蘭「う~ん参加しても待ち時間あるしなぁそれまで暇なんだよな‥‥だから帰ろうかなとかって思ってたりしてるんだよなぁ」

 

シロナ「ふ~んそれなら私の家に来ない?そこでなら暇を潰せれると思うわよ?」

 

紫蘭「おいおい‥‥お前は見ず知らずの男を家にあげるのかよ」

 

シロナ「見ず知らずじゃないと思うけど?それに私とガブリアスは貴方と貴方のポケモンを認めたからそう言っているんだけど?」

 

紫蘭「‥‥どうするよハク?」

 

ハク「イッブイ♪」

 

どうやら「行きたい」と言っているのだろうか。ならまぁ行ってみるか。島に帰った所でやることなんて修行とか手に入れた賞金で材料を買って広場の遊具を作るぐらいだし。

 

紫蘭「なら行かせて貰うぜ」

 

シロナ「そうならこっちよ♪」

 

そうしてシロナに付いて行くとこの町にしては少しずつでも大きめな家へと辿り着く。シロナは何の躊躇いもなく扉を開け入ってこいと手招きしてくる。それに従い中へと入ると、

 

村長「お帰りシロナ♪」

 

シロナ「ただいまお婆ちゃん♪」

 

お婆ちゃんねぇ。何かこんな光景を見ているとついつい彼奴と被るんだよな。

 

村長「それで‥‥おやさっきシロナと戦った若造か」

 

紫蘭「あっあぁお邪魔します」

 

村長「ほっほっほ♪何もない所じゃがゆっくりしていくと良い♪」

 

本当に彼奴の家での光景と重ねちまう。ここは別の世界そして彼奴は死んだんだだから会える筈なんてないのにな。

 

ハク「イブ?‥‥イブ!」

 

紫蘭「あっあぁ悪いな」

 

思い出にふけるのはよろしくないよな。ハクのお陰で何とか戻ってこれた。

 

村長「シロナ、ガブリアスを出しなさいそうじゃそなたのリザードンも出すとよい回復させてやるわい」

 

泥棒って訳ないよな。まぁシロナもガブリアスが入っているボールを差し出してるし俺も腰に付けているボールを取り出しシロナの祖母に差し出す。

 

村長「ほいきた‥‥それと自分の家と思って気楽にするのは構わんがシロナに手を出すんじゃないぞ?」

 

この腐れBBAは何を言い出すんだ。ここは変な勘違いを生まぬために敢えて言おう。

 

紫蘭「出さねぇよ!?言っておくが俺の許容範囲内にガキはいねぇよ!?」

 

シロナ「誰が幼女ですっ!?」

 

紫蘭「お前だよ!?」

 

シロナ「失礼ね私これでも成人迎えたばっかりよ!」

 

はっ?お前が成人って嘘だろ。因みに年齢っていくつなんだよ。

 

紫蘭「聞くけどお前‥‥年いくつだよ?」

 

シロナ「10歳よ!」

 

嘘だろこの世界って10歳で成人迎えるって事かよ。何て世界だよ。ロリコン好きな奴からしたら天国なんだろうな。あくまでロリコンならの話だが。

 

シロナ「そういう貴方はいくつよ?」

 

紫蘭「俺か!?」

 

何か成人が10歳って聞くと言うのが滅茶苦茶恥ずかしいんだけど。あっでも待てよ確か肉体を新しく作ったから元いた世界の年齢とは違うのし実際どうなんだろうか。

 

紫蘭「えっえぇと‥‥少し待ってろ!」

 

四隅に移動しウォッチの電話機能で怠惰の番号にかけると着信音が鳴る前に怠惰が出てきた。

 

怠惰「はいはいどうしたの迎え?」

 

紫蘭「いや違う聞きたいんだけどよその‥‥俺の年齢ってこの世界だと幾つなんだ?」

 

怠惰「あっあぁ~うん10代前半は無理あるよな‥‥面倒だし16歳って言っておけよ」

 

面倒だしって‥‥それを言うなよ。つまり元の世界よりも6代近く鯖を読んでることになるんだけどそれで良いのかよ。

 

怠惰「そんでそのぐらいか?」

 

紫蘭「あぁ」

 

怠惰「あっそう‥‥そんじゃ切るぜ」

 

そう言い怠惰は電話を切った。2人の方向を向き、

 

紫蘭「えっえぇと16歳みたいだ」

 

シロナ「みたいって何よみたいって………」

 

紫蘭「16歳だ」

 

疑いの目で見てくるがすぐに止めてため息を吐く。

 

シロナ「まぁ良いわ貴方が変な気を起こさないってのは分かっただけ充分ね」

 

村長「変わり者ではあるが面白い奴じゃ」

 

紫蘭「変わり者で結構だ」

 

シロナ「はいはいこっちよ」

 

そうしてシロナに付いていき部屋まで案内される。

 

シロナ「先に言うわね私の部屋はその‥‥少し散らかっているのよね」

 

紫蘭「おいおい‥‥まぁでも少しぐらいなら別に言わねぇよ」

 

仲間の部屋に集まった時も汚い部屋はそれなりに見慣れてるから少しぐらいなら大丈夫だとこの時はそう思って後悔することとなる。部屋の中へと入るとその光景いや惨状を見て言葉が出ないほど絶句した。

 

紫蘭「なっなんじゃこりゃ」

 

ハク「イッ‥‥イブブ………」

 

それは書類の山積みだらけまたは書類が散乱している部屋だったからだ。一言に簡潔的に言えば「汚い」の一点張りレベルの部屋だった。流石の仲間の部屋もここまで酷くはなかった。

 

シロナ「少し散らかってるって言ったわよね?」

 

紫蘭「HaHaHaHaHaこれが少し?ほざけやこれは少し所の話じゃねぇ滅茶滅茶散らかってるの間違いだ」

 

シロナ「さくっと傷つくわね‥‥何よ貴方は私が片付けできない女とでも思ってたりしてる?」

 

紫蘭「あぁ」

 

シロナ「本当に失礼ね!私だって片付けぐらいできるわよえぇ!その内に‥‥

 

こいつこの調子だと絶対に片付けはしないだろうな。

 

紫蘭「‥‥ふっ」

 

シロナ「あっ今、鼻で笑ったわね!」

 

紫蘭「笑ったが文句あるか?」

 

シロナ「いっ良いわよ片付けて見返してやるわよ!シロナ今度こそ片付けるのよ!」

 

そう言うとシロナは、せかせかと資料を整理し始めるが5分後、

 

シロナ「………ふぅ♪」

 

やりきったかのような息を吐き額を拭うが、

 

紫蘭「おいまさかそれで片付けたと言う訳じゃねぇだろうな?」

 

シロナ「えっ?」

 

紫蘭「…‥…………」

 

何でそう言うのか?敢えて言おうシロナは紙束を1つ作っただけなのだから。まだまだ乱雑された書類は山となっており割合的にも僅か0.0001割程しか片付けれてないのだ。

 

シロナ「なっ何よその哀れみを込めた目は‥‥」

 

紫蘭「‥‥ハク、モード:ブースター」

 

ハク「イブ!」

 

一言でハクは薄茶色の毛並みを持つブースターへと変貌する。

 

シロナ「石もないのに進化した!?」

 

紫蘭「そんでもってこの乱雑したゴミに向かって火炎放‥‥」

 

シロナ「待ちなさいよ!?そんな事したら私の部屋ところかこの家全体がクリーンナップされるじゃないの!?」

 

紫蘭「じゃかましい!お前のその片付けぶりを見たらこの方が手っ取り早いだろうが!」

 

いちいち片付けるよりこの方が手っ取り早いのは事実だ。火事?そんなもん気にしたら負けだ。まぁ酷くなる前にハクに鎮火して貰うから問題ない。だがシロナは止めろと言わんばかりに組みついてくる。

 

紫蘭「離せや!?というかお前はこういう言葉を知ってるか!」

 

シロナ「なっ何よ!」

 

紫蘭「汚物は消毒」

 

シロナ「酷い!?というか汚物じゃないわ!私の研究成果やシンオウの歴史だったりをまとめてあって私にとって貴重な宝物よ!このリングマ!ギャラドス!」

 

紫蘭「それならしっかりまとめろや!?というか誰だそれ!?」

 

本当に誰だよそれ。というか今の言葉ってつまり鬼、悪魔って意味なのだろうか。そんなのに例えるポケモンってどんなポケモンだよ。

 

シロナ「やらせない~~!」

 

紫蘭「だぁ~分かった!ハク元に戻ってくれ」

 

イブ「ブ!」

 

元のイーブイに戻るとシロナのベットにちょこんと座る。

 

紫蘭「たく‥‥」

 

シロナ「出会ったばっかりでいきなり部屋を燃やそうとしてくるとか人としてどうなのよ!?」

 

何故だろう。今の言葉が凄く懐かしく感じる。あぁそうか昔にもこんな事があったな。

 

紫蘭「……‥はぁ仕方ねぇ手伝ってやるからさっさと片付けるぞ」

 

シロナ「えっ!?どういう風の吹き回しよ?」

 

紫蘭「お前を見てたら昔の親友を思い出しただけだ」

 

屈み乱雑となっている書類を拾い上げまとめていく。

 

シロナ「ちょっそれはそっちよ!」

 

紫蘭「はぁ!?面倒臭いな‥‥」

 

と、掃除を始めるとシロナのベットに座るハクはエーフィーに変化しサイコキネシスで散らばっている書類を浮かし始める。

 

紫蘭「おっサンキューなハク♪」

 

ハク「エフィ~♪」

 

シロナ「今度はエーフィーに‥‥そのえっとハクだったわよね?そんな進化と退化を繰り返すイーブイだなんてこれまで見たことないしポケモンの常識を覆すようなポケモンだけどそれって‥‥」

 

紫蘭「えっあぁ~こいつは‥‥あ~あれだこう‥‥」

 

ヤバイ言葉が思い付かない。どう説明すればいいんだろうか。クソ、こうなるなら国語をもっと勉強しておけば良かった。

 

シロナ「‥‥生まれつきとでも言いたいの?」

 

紫蘭「そうそれだ!だから色々な進化形態になれてなおかつ元のイーブイに戻れるんだよ」

 

こいつのお陰で助かった。このままいったら変に怪しまれるところだった。

 

シロナ「ふぅ~ん‥‥でもそんな子がいるだなんて‥‥何時出会ったの?」

 

紫蘭「えぇ~と俺がまだ若い頃だったからかれこれ8、9年ぐらい前かな?家の前にこいつが倒れていてなそこから家族として迎え入れたんだよ‥‥なっハク♪」

 

ハク「ふぃ~♪」

 

頭を撫でながら思い出す。最初に会った時はボロボロで瀕死になりかけていてビックリしたが病院やらに連れていきやがては家族に迎え入れてという経緯がある。だがそのお陰で今ではこうして欠け換えのないパートナーだ。

 

シロナ「そうなのね‥‥」

 

紫蘭「あぁ」

 

シロナ「そういえばさっき親友って言ってたけど」

 

紫蘭「‥‥昔にな親友まぁ幼馴染みがいてな良くそいつと遊んだもんだ‥‥だがある時に俺が起こした事件で絶交しちまって‥‥それ以来から音信不通になってな、そんで何年間してニュースでそいつが取り上げられたんだよ見たらそいつが行方不明になっちまってるってな‥‥家に行ってみれば家は解体された後だったし本当に行方不明になっちまった訳さ」

 

シロナ「そんな」

 

紫蘭「結局は仲直り所かそいつに謝罪することすら出来なくなっちまってな今でも心残りさ」

 

だからこそ心から思うのだ。彼奴に会いたいとそして自分がバカだったと心から謝りたいのだ。

 

紫蘭「湿気た話になっちまったな‥‥ほらさっさと片付けねぇと火炎放射でこの部屋を焼くぞ?」

 

シロナ「もう!だからそれはしないでって言ってるわよね!」

 

そんな悪態をつかれながらも掃除をしていき何とか並レベルの部屋まで進化した。

 

紫蘭「まぁこのぐらいなら充分かまだ書類やらは乱雑してるが」

 

シロナ「本当に失礼ね貴方は‥‥」

 

と、言っていると部屋の扉が開きシロナの祖母が入ってくる。

 

祖母「ほれお主らポケモンの回復が‥‥ってシロナの部屋がかっ片付いておるじゃと!?」

 

紫蘭「婆さんもこっち側の人間か」

 

やっぱりこういう反応するよな。これが普通の反応だよ。だからこっち側つまり常識側だ。

 

シロナ「おっお祖母ちゃんったら」

 

紫蘭「それよりも陽炎を貰っても良いか?」

 

村長「おっとそうじゃったなほれ♪」

 

そう言い陽炎の入ったボールを手渡される。同時にシロナにも恐らくガブリアスが入っているボールが手渡された。

 

紫蘭「ありがとうな」

 

村長「構わんぞ♪それにそろそろじゃぞお前さんら屋根に登るとえぇぞ」

 

シロナ「あっもうそんな時間ねほらこっちよ」

 

紫蘭「おっおい」

 

ハク「イブ?」

 

そう言われるがままにハクと共に屋根へと登ると村長は木の実が乗った皿を持って登ってくる。見た目の割に元気な婆ちゃんだ。

 

シロナ「冷えたモモンの実は美味しいわよ♪ほらあげるわ♪」

 

ハク「イブ~♪」

 

シャクシャクと音をたててハクはモモンの実を食べ始める。そして自分にも手渡してくるため受け取り、

 

紫蘭「そうかい‥‥いただきます」

 

そんな事を言いながらモモンの実を齧っていると地上から一直線に光が空へと登り大きな花を夜空に咲かせた。どうやら花火が始まる数分前だったがために屋根に登ったみたいだ。

 

紫蘭「へぇこうして間近で見るとデカイもんだな」

 

シロナ「ふふっここは一番の特等席なのよ♪」

 

村長「うむ昔からシロナとはここでよく花火を見ておるものじゃ」

 

紫蘭「一緒にか‥‥」

 

昔を思い出すな。昔はよく彼奴と一緒に‥‥いや止めよう。どんなに思ったって彼奴には会えないんだから。昔にすがるのは止めて今を見つめなければな。

 

紫蘭「た~まや~!」

 

シロナ「どうしたの急に!?」

 

紫蘭「ん?俺らがいた場所だとこう言うのさ」

 

村長「ほうそうな風習があるのじゃな」

 

シロナ「ふふっ♪なら‥た~まや~♪」

 

ドンッ!

 

大きな音と共に火薬の臭いが辺りに漂い始める。そうして花火は上がっていく。

 

シロナ「ねぇ紫蘭」

 

紫蘭「ん?」

 

シロナ「貴方は旅をしているの?」

 

紫蘭「いいやもう少ししたら出る予定だが?」

 

シロナ「そう‥‥」

 

何を思ってそんな事を言ったのだろうか。シロナは打ち明ける花火を見ながら、

 

シロナ「私はね‥‥やりたい事がいっぱいあるのトレーナーもそうだし考古学者だってそうだし‥‥紫蘭だったらどうする?こんなに沢山あったら」

 

どうするね。そんなもん答えなんてすぐに出る。

 

紫蘭「そんなもん全部やれば良いだろ?どれか1つだなんて勿体ないさ俺だって色々な才能があればどんな事でもしてみたいと思うしな‥‥まぁ現に色々とやったけどな」

 

工事現場のバイトからライフガードだったりはたまた工場員だったり屋台でバイトしたり無免許でバイクに乗ったり他校の奴達と喧嘩したり警察と鬼ごっこしたりと色々としてきたから言えるが興味があったらやるそれが大切だ。

 

シロナ「っ!?‥‥ふふっ♪そうね‥‥そうよね♪」

 

そう言いうち上がる花火を見つめシロナは黙るのだった。そうして大きな花火がうち上がり花火は終了した。

 

村長「さて終わりじゃなワシは挨拶をしに行くが」

 

紫蘭「あぁなら俺も帰る迎えを待たせてるしな」

 

村長「そうか」

 

立ち上がりハクを頭にのせる。すると、

 

シロナ「紫蘭」

 

紫蘭「ん?」

 

笑顔のシロナは決意を示したかのような顔へと変わり、

 

シロナ「決めたわ私は考古学者にもなってポケモントレーナーにもなるわ!そして神話や歴史を調べながら私はチャンピオンを目指すわ」

 

紫蘭「そうか」

 

シロナ「えぇそして私やポケモン達も今よりももっと強くなって絆も深めて今度こそ貴方を倒して表彰盾の半分を貰うから!」

 

つまりこれは未来への戦線布告って事か。その戦線布告を買ってやろうじゃないか。ニヤリと笑い拳を突きだし、

 

紫蘭「あぁその時までに俺もハクも陽炎もお前達に負けないぐらいに強くなってやるよそんで表彰盾は俺が貰うからよ!」

 

ハク「イッブイ!」

 

シロナ「えぇ!約束だからね!」

 

そう言いシロナも拳を突きだし自分の拳と小突き合う。

 

村長「シロナにライバルかワシは嬉しいぞ」

 

ライバルか‥‥マブダチは沢山いたがライバルはいなかったからか新鮮だな。

 

紫蘭「さてと俺はそろそろお暇するぜ」

 

屋根の端へと向かい最後に振り返り、

 

紫蘭「じゃあなシロナ!それとババア!後、飯ごちそうさん!」

 

村長「誰がババアじゃ!?可愛げのないガキじゃわいまぁまた来るがよい」

 

シロナ「まったく‥‥でもまた会いましょうね!」

 

紫蘭「あぁまたな♪」

 

そう言い屋根から飛び降り地面へと着地し祠へと向かう。

 

紫蘭「さてと」

 

ウォッチの通信機能で怠惰へと連絡をすると着信音が鳴り怠惰に繋がる。

 

怠惰「はいはい紫蘭君お帰りですか?」

 

紫蘭「あぁ頼むぜ」

 

怠惰「あいよ」

 

そう言い通信が切れると目の前に扉が現れる。つまり中へと入れって事か。扉を開け中へと入るとここに向かう途中で通った長い廊下へと出る。そして目の前には、

 

怠惰「よぉお疲れさん」

 

千「うむ!」

 

怠惰と千が立っていた。扉を閉めて数歩前へと出る。

 

怠惰「良い経験になったか?」

 

紫蘭「あぁお陰さんで陽炎もパワーアップしたしな」

 

ハク「イブブ~♪」

 

それを聞くと怠惰と千はニコリと笑う。

 

怠惰「そいつは結構だ♪なら時間も時間だし帰るとしますか」

 

千「じゃなその方がこやつのためじゃしの、ほれワシらに付いてくるのじゃぞ」

 

怠惰「迷子になって境界の淵を永遠にさまよいたいなら別だけどな♪」

 

誰がいつさまよいたいだなんて言った。そんな気は毛頭ない。

 

紫蘭「言われなくてもついていくっての!」

 

ハク「イブ!!」

 

怠惰「はいはいそんじゃいくぞ」

 

そうして自分とハクは怠惰と千に案内されながら自分達の屋敷へと戻るのだった。そしてこの僅か1年後にシロナという少女はチャンピオンへと登り詰め考古学者としても地位を確かにし何年とチャンピオンの座を守る事となる。それは1人のライバルと交わした約束のためずっとそこに居続けるのだ。だがそのライバルはシロナの前に一向に姿を現すことがないというのをこの時の紫蘭そしてシロナは知るよしもなかったのだった。

 

運命の日まで後‥‥1年




怠惰「ではでは今回はここまで」

千「あやつは色々と可笑しな部分が出てくるのぉ」

怠惰「まぁ紫蘭って我が道を行くっていう言葉通りの性格だからねぇ」

千「見ていて本当に分かるわい」

怠惰「それはある意味で千ちゃんの息子君にそっくりだよねぇ~♪」

千「ほっほっほ♪そうかの♪嬉しいのぉ~♪」

怠惰「鈍感かつ図太い所とかは特にさ♪」

千「誰が図太いじゃと!貴様は楽観過ぎなんじゃからな!」

怠惰「はいはい楽観的ですよ~」

千「はっ腹が立つのぉぉ怠惰よポケモンバトルじゃ!ワシと勝負せい!」

怠惰「えぇ~面倒くさいなぁ」

千「早くこんか!ワシを怒らせた事を後悔させてやるわい!

怠惰「本当に息子君とそっくりすぎて‥‥まぁ良いやではそろそろ時間なので今回はここまでまた次回もよろしくお願いします」

千「うむ!ではの者様達よ!」

理「さらだばー!」


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第二章 異界冒険記
第10話 島の秘密


こんばんは読者様、気だるい感じが抜けない怠惰のクソ悪魔です。それでは久々の投稿ですがよろしくお願い致します。


カンナギタウンバトル大会からかれこれ1年近くが経過する。時がたつのは年々早く感じてはいたがこの体になってからというものより早く感じるのは気のせいだろうか。

 

紫蘭「ふぅ‥‥」

 

ハク「イブ?」

 

紫蘭「ん?あぁ大丈夫さ早くこの作業を終わらせようぜハク♪」

 

因みに自分が何をしているのかというと大工と言えば良いのか。森に生える木を何本かいただき中庭である物を作っていた。

 

紫蘭「長さはこうだから‥‥木が後少し足りねぇかハクさっきの森からまた木を2本ぐらい調達してきてくれ」

 

ハク「イッブイ♪」

 

ニコリと笑いながらジャンプしハクは森へと向かっていった。だがこうなると1人で組み立てるのは大変だな。

 

紫蘭「なら頼むとするか」

 

腰にぶら下げているボールを取り出し空高く投げ、

 

紫蘭「出番だ陽炎!」

 

と、言うとポンッという音と共に陽炎が姿を現す。

 

陽炎「グワァ~!」

 

雄叫びをあげ自分を見てニコリと笑う。陽炎のボールをキャッチし、

 

紫蘭「すまないがこれを作るのを手伝ってくれ」

 

陽炎「バゥ♪」

 

紫蘭「とりあえずこれをその地面に刺してくれ」

 

そう言うと陽炎は進化しパワーアップした肉体で加工した重い木を持ち上げ地面へと突き刺す。

 

紫蘭「そしたらその木を持ってそこの木にくっつけてくれ」

 

陽炎は指示にしたがい立てた木に木をくっつける。

 

紫蘭「もうちょい右‥‥そう‥‥良いぞそのままな」

 

釘と金槌で的確に素早く打ち付け固定させる作業を一通り終わらせる。

 

紫蘭「よし」

 

とりあえずハクが戻るまでに粗方の細かい作業はやってしまおう。防腐剤が入ったバケツを近くおき刷毛で木材にムラがないように防腐剤を塗っていく。

 

陽炎「がう」

 

紫蘭「‥‥お前もやるか♪」

 

陽炎「♪」

 

自分の持つ刷毛はなりには大きいが陽炎からしたら少し小さいため自分のよりも大きな刷毛を陽炎へと渡す。

 

紫蘭「やり方はたっぷりつけて少しだけバケツの縁で落としてから木材に刷毛を当てて伸ばしていくように塗るんだ分かったか?」

 

陽炎「ガウ」

 

そうして防腐剤を塗り終え今度は燃えないように防火液を染み込ませたローブを繋ぎ合わせクモの巣作りそうして、

 

紫蘭「これでアスレチックの一部は完成だな」

 

これで一部は完成だ。後はハクが来ればと思っていると森の奥からエーフィーとなったハクが大木を5、6本程サイコキネシスで浮かせて持ってくる。

 

紫蘭「結構な量を持ってきたな‥‥」

 

大木を庭に置くとハクはニコニコと笑いながら頭を近づける。どうやら撫でて欲しいのだろう。そのご要望に答えて頭を撫でる。

 

紫蘭「ありがとうなハク♪」

 

ハク「フィ~♪」

 

頭を撫でられ満足したハクは離れエーフィーから元のイーブイに戻る。

 

紫蘭「良しハク、陽炎もうひと踏ん張りだ頼むぜ」

 

ハク「イ~ブイブ」

 

陽炎「がぅ!!」

 

そうして大木を加工し組み立て防腐剤や坊火材そして塗装を施しついに、

 

紫蘭「完成だぜ!」

 

ハク「ブイ♪」

 

陽炎「バウッ♪」

 

作った物はポケモン達が遊ぶためのアスレチックだ。クモの巣やジャングルジムと併合した滑り台を作りそして木から木へと飛ぶ移るアスレチックやシーソーやブランコだったりと自分にしては案外にも多く作ったものだ。更には、

 

チルタリス「チルルルZzZzZzZ」

 

ハクが持ってきた木材が余りに余ったちめについでだったからチルタリス専用の寝床スペースも作ったが気に入ってくれたのか即寝落ちしていた。というか彼奴はよく寝るな。だがこれだけ作ったからこそ思うことがある。

 

紫蘭「野生のポケモン達がここで遊んでくれると良いんだけどな」

 

それは野生のポケモン達が遊んでくれると良いなと。でなければ作った意味がない。まぁ最悪は自分が捕まえたポケモン達を放し飼いにして遊ばせるのにも使うか。

 

ハク「イブ!」

 

陽炎「ガウ!」

 

2匹は遊んでくれると言ってくれているのかな。2匹の頭を撫でながら、

 

紫蘭「ありがとうな♪」

 

と、お礼をのべて体をグゥ~と伸ばす。

 

紫蘭「さて日も暮れてきたし飯を食って寝るか」

 

ハク「イブ!」

 

陽炎「ガウ!」

 

そうして自分達の今日という1日は終了するのだった。そして翌日、自分達は起床し朝飯を食べ終えて中庭が見れる窓へと向かう。窓から射し込む日向に当たりながらボーとしながら向かうとそこには、

 

ポケモン「ちゃもちょも!」

 

ポケモン「コォーン♪」

 

ポケモン「アウン!」

 

昨日までチルタリスしかいなかったこの中庭にポケモン達が集まり自分達が作った遊具で遊んでいてくれていた。それも楽しそうに跳ねたり登ったりして楽しそうだ。

 

紫蘭「‥‥作った甲斐があったな♪」

 

ハク「イブ♪」

 

中には面白いことにチルタリスの羽毛に潜り込んでいるポケモンもいたりしたがチルタリスは全く気にしてないのか眠っていた。彼奴はよく寝るな。

 

紫蘭「さてと俺達は冒険といくか」

 

ハク「イブ!」

 

実は今、自分達はある冒険をしているのだ。それは何処かというと、

 

紫蘭「ハク、モード:ブラッキーそして月の光で照らしてくれ」

 

ハク「ブイっ!」

 

姿をブラッキーに変えて額の輪の模様を輝かせる。実は住んでから1年近く住んでいたが冒険していない場所がこの屋敷にはあったのだ。それはこの屋敷の地下室の更に下にまだ地下通路が存在していたのだ。何故かは分からないがこの屋敷の地下室の更なる下に地下通路があったらしくこれまで見落としていたのだ。まぁあんまり地下室に向かう事がないから仕方ないが、これが俗に言う灯台下暗しって事なのだろうか。

 

紫蘭「準備は万端か?」

 

ハク「ブラッキ!」

 

紫蘭「良しいくぜ」

 

そうして地下への階段を降りていくと若干だが広い通路に出る。やはり地下だけあって日が当たらないためか結構カビ臭い臭いがしてくる。顔にマスクを着けハクの顔にも布を当ててあげる。

 

紫蘭「今日はもう少し奥へ行こうぜ」

 

ハク「ッ♪」

 

ここの地下を冒険し初めて今日で2週間が経過しているが中々の品々が見つかっている。爪みたいな物や光輝く石みたいな物はたまたボクシングパンチが付いたマジックハンドだったりとふざけた物まで出てきている。今回も何かしらの物があるだろう等と思いまだ進んでいない奥へと向かうと、

 

紫蘭「ありぇ?」

 

その先にはまさかの壊れた扉の部屋しかなかった。どうやら地下はここが最後みたいだ。

 

紫蘭「何だよ全く‥‥期待したのにな」

 

そんな事を呟きながら部屋へと入ろうとした時に気づく。倒れている扉は重い鉄の扉なのだがその鉄の扉は強い力でねじ曲げられたような後があった。何があったのだろうと思いながら部屋へと入るとそこには大きな壁画があり更には幾つも本棚が倒れていた。

 

紫蘭「何じゃこりゃ‥‥」

 

その壁画には大きな裂け目から何かポケモンなのだろうがこれまで見てきたポケモンとは類を見ないポケモン達が飛び出している絵が掘られており更にその下には人間達はたまた無数のポケモン達が逃げ惑い時にはそのポケモン達は穴から出てくる何か達とで戦いが起こっていた。

 

紫蘭「………」

 

こんな場所があったとは驚きだ。数歩前へと出ると足に何かが当たる。ハクの光で照らされている地面を見るとそこには1冊の本いやこれは日記帳が落ちていた。広い見てみると、「この島の秘密」と書かれていた。

 

紫蘭「……‥ハク一旦戻ろう」

 

ハク「ブラッキー!」

 

自分達は一度地下から出てダイニングルームに戻り机の上に本を置く。

 

紫蘭「ゴクンっ」

 

日記を広げると文字は時代と共に古びてしまい破れていたりしていて見えない所があったが何とか一番下は無事だったため読むと、

 

紫蘭「これを読む者へこれはこの島での秘密を知るために私はこれを書き記す。もしこれを読む者がいたならどうかこれを後世に残して欲しい‥‥ねぇ」

 

何か厨二病臭い本だな。こういうのは俺じゃなくて彼奴が専門なんだけどなぁ。とりあえずページをめくると見開きよりもボロボロで読める所が全然ない。

 

紫蘭「うわぁ酷いなのこれ‥‥」

 

何とか頑張って読んでみると、

 

○月の冬

 

漂流し●の島に流●つき早●●2年●過ぎた。調●て分かった事はこ●島にはど●●ら先●民がいたみた●。何せ寂れた廃村があり●らかの形で●人島●化したようだ。そして古ぼけたこの●●を住みかにしていて地下●眠るこの壁画を調べ●●く内にど●●らこ●島には何●●密がありそうだ。

 

紫蘭「古ぼけた?」

 

古ぼけた●●の地下というのは恐らくはこの屋敷で間違いないだろう。しかしここの何処が古ぼけているのだろうか。設備は全然新しいし庭の手入れは行き届いていて古ぼけたはないの思う。だがどうやら自分が来る前に誰かがここに住んでいたというのは理解した。続きを見るためにページを捲るとページの大半はは破られていた。

 

紫蘭「ここまでとはなぁ」

 

仕方ないためページがある所を開き見るともう最後に近いページになっていた。残りのページは何処にいったのやらと思いながらページを見ると、

 

秋の季●

 

今日、自●の唯一の手持●●あるチルットはチ●●リスに進化した。そ●●とても嬉しい事だが何故か●分からないが●●までのデータに●い程の力を秘●ていた。恐らくそれの原因は●の島に流れる龍脈の影響●●●と考察している。この島の真下には巨●な龍脈が流れて●る。その●響で●の島のポ●●ン達は本島のポケモン達よりも遥かに強いのは確かだ。だが自分は思うの●●●の島の存在そして本島よりも強●ポケモン達これらが合わ●●ことに何かしらの運命があるのではないかと。

 

と、書かれていた。待てよチルットから進化って確かチルタリスだからもしかしてあの中庭で寝ているチルタリスはこの日記の所持者のポケモンなのか。

 

紫蘭「って次で最後かよ」

 

ページを捲るともう最後のページだ。内容を見てみると比較的に損傷が少ない感じだ。

 

冬の季節

 

この島の秘密が分●●と共にこの島の運命も見●てきた。この島には大きな龍脈が流れている。その龍脈の力に引かれてなのかこの●●に存在しないポケモン、いやポケモンと言えば良い●●すら分からない異形なる生物達がこの島の龍脈に引か●何年かの周期で現れるみたいなのだ。その生●達は必ずと言って●良い程に現れる際に●空に不思議な穴が開かれそこから現れる。それはあ●壁画そのままの姿なのだ。そしてそれを見て経緯がある程度の考察はできた。この島にいた先住●達の全ては恐らくこの生物達によって●害されたもしくはその力に恐れ海を渡り逃げたというのが壁画からの考察だそして龍脈の力に影響さ●●この島のポケモン達●中でも最も強いポケモン達はその異形なるポケモン達と争いを起こす。そ●が今、自分が壁画や状況から考えた全ての考察でありこの島に生きるポケモン達の運命なの●ろう。実際どうなるのか是非ともこ●目で見てみたいものだ。

 

と、書かれていた。最も強いポケモン恐らくはエリアのボスポケモン達の事を指すのだろう。そしてそのボスポケモン達はその異形なるポケモンと戦うか。そしてページを巡り裏を見ると先程の字よりも乱雑に文が書かれていた。

 

今、私は危険な状況にある。昨日までの自分をバカだったと罵り殴り●い。何故ならば異形なるポケモン達が空に突然できた穴から攻めてきたのだ。屋敷の窓から異形なポケモンの1体と目が合う。すぐさ●地下室に避難したが鉄の扉に衝撃が走っている。この部屋の外に●る異●なるポケモンが壊そうとしているのだろう。もう鉄の扉も外にいる異形な生物達によって壊れそうだ。何とかチルタリスは逃がし●が果たして無事なのか。せめてあの子●けは生きて欲しい。もうじき私は●●だろう。だからこれを読む者へ伝えたい。早くこの島から   逃げろ

 

最後の文字だけは黒く血が滲んだかのような文字で描かれていた。しかもよく見てみるとこのページの周りに黒い点々と染みが出来ていた。恐らくこれはこの日記を書いていた者の‥‥いやよそう。

 

紫蘭「ふぅ‥‥こぇぇよ!!?」

 

思いっきり日記を地面に叩きつけて叫ぶ。なんだこれ今は夏じゃねぇぞ。何でこんな背筋が凍らなきゃならないんだよ。マジでふざけんな。

 

ハク「イブブ?」

 

紫蘭「あっあぁ大丈夫だ」

 

しかし最後の逃げろという文字。この日記を含めて怠惰に相談しないとな。

 

紫蘭「‥‥」

 

だが俺も気になった。その異形なるポケモン達は何なのかを。この時の自分はまだそんな考えが浅はかであるという事を知らないのだった。

 




怠惰「ではでは今回はここまで」

千「うむ1ヶ月いや2ヶ月近くぶりじゃな」

怠惰「まぁちょちょこと書いてる感じだからね」

千「それで怠惰よこの島での研究レポートを発表せよ」

怠惰「えぇ~はいはい分かったよ‥‥この島での研究レポートはまず1つ目はこの島にいるポケモンは本島のポケモン達‥‥分かりやすくメタ発言で言えばこれまでゲームで出てきたカントーやらシンオウやらジョウトだとかが本島な訳だけどそれら島にいるポケモンよりも強い」

千「メタいがまぁ良いじゃろう更に分かりやすく言えばどんな感じなんじゃ?」

怠惰「う~んどう説明しようか‥‥まぁガチ勢なら分かる言葉だろうけどそこまでの方はちょっと分からないかもしれないから出来る限りで解説を入れたいなぁ‥‥千ちゃん解説だとかをいれてくれない?」

千「構わんぞ♪」

怠惰「OKそれでえぇと何処が凄いかっていうとまぁ種族値が普通よりも高いって事だよ」

千「種族値とはポケモンの種類によって決められておるステータスじゃろ?」

怠惰「そうそうHP、攻撃、防御、特攻、特防、素早さの6つのステータスはポケモンによって決められているんだよ千ちゃんは600族って聞いたことない?」

千「あるぞあまり意味は分からんがな」

怠惰「まぁ600族ってのは6つのステータスの合計が600あるそれが所謂600族って言われてるんだけど」

千「それだと伝説やら幻もそうじゃろ?」

怠惰「そうそこで更に細分化されるんだよ♪まず伝説、準伝説、幻を除いた一般的に手に入るポケモンであること」

千「ほうほう」

怠惰「そして進化前が2つあること例で言えばカイリューは、ミニリュウ→ハクリュウ→カイリューって感じでミニリュウとハクリュウっていう進化前が2つあるでしょ?それが2つ目の条件なのさ」

千「成る程のぉ」

怠惰「まぁ大きな条件はそれなんだよ」

千「ほうほう‥‥それでそれとこの島と何の関係があるんじゃ?」

怠惰「ではどう関係するか‥‥例えばの話でこの島で生まれ成長したカイリューがいたとしようそのカイリューと本島で生まれそして育ったカイリューと比べてみた場合の種族値合計は本島のカイリューが600ならこの島のカイリューは約630だ」

千「ふぁ!!!?」

怠惰「更にボスポケモンのキテルグマに限っては本来の種族値合計は500なのにも関わらずボスキテルグマの種族値はまさかの560もあった訳さ」

千「待て待て怠惰よそうなるとキテルグマでいえば全ステータスが10も上がっておる計算になるぞ!?」

怠惰「だからそういう事だって言ってるじゃん?」

千「きっ鬼畜レベルじゃ!?」

怠惰「だからある意味でこの島のポケモン達を使えば世界征服も………」

千「止さぬか!?」

怠惰「冗談だよ♪」

千「まったくしかしワシの予測じゃと恐らくじゃが」

怠惰「やっぱり思う?ね

千「うむ龍脈の影響で間違いはないじゃろうな‥‥これで何か起こらなければ良いがの」

怠惰「まぁ何なら紫蘭くんの所に遊びにいこうよ」

千「じゃな♪って怠惰よもう時間が」

怠惰「おっと!?それじゃ長くなったけど今回はここまで!」

千「また次回投稿した際にはよろしくの!」

怠惰「それではサラダバー!」


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第11話 異形襲来

こんばんは読者様、怠惰のクソ悪魔です。そして今回は注意点として以下の事があります。
『インフレ』『安心と信頼のゴリマッチョ』『チキンレース』『夢に出てきそうなバトル』『こいつらのレベルって』『御可愛いこと』『‥‥リノ………!!』
と、いった事がありますのでご注意下さい。それでは本編へどうぞ。


地下で恐怖の日記を見つけて数日が経過する。

 

ハク「イブブ?」

 

紫蘭「………やっぱり連絡するか嫌々でもな」

 

実は迷っていたのだ。怠惰に即刻電話するべきか否か。あんな日記を読んでしまったら嫌でも知らせたい。だがそれをしてしまえば自分のプライドが許さない。正直に述べよう。彼奴に頼るのは結構、癪に触るからだ。

 

紫蘭「だぁクソ!!」

 

ハク「イブ!?」

 

紫蘭「本当にどうするんだ俺!!?」

 

というか彼奴が中々こっちに来ないのがそもそもの原因だ。いや何で恋人を待つような境地にいるんだ俺は。考えただけでも反吐が出そうだ。どうする‥‥そうだあのロリ看護師の千さんを呼べば良いんじゃないか。彼奴から怠惰にそう伝えるように指示すれば完璧じゃないか。

 

紫蘭「‥‥って駄目だそれやったらただのロリコンの変態じゃねぇか!?」

 

だって考えてみろ。相手は俺よりも年下の幼女だぞそんな事をすれば俺がロリコン認定されたみたいじゃねぇか。それを知った怠惰からは確実にこうなるぞ。

 

千 「という事じゃ」

 

怠惰「あれれ俺じゃなくて千ちゃんに頼むんだ成る程ね紫蘭くんはロリコンの変態さんか‥‥お可愛い事で♪

 

と、なるのがオチだから故に出来ない。待てよこれじゃ永遠の泥沼ルートじゃないか。

 

紫蘭「俺は本当にどうすれば良いんだぁぁぁぁ!」

 

伝えたいがプライドが許さないし絵面的にもアウトだしもう本当にどうすればいいのこれ。どのルートを通っても自分が損してるじゃないか。

 

ハク「イブブ‥‥」

 

怠惰「だよな‥‥するしかないよな」

 

ウォッチに手をかけて電話をしようとしたその時だ。

 

怠惰「うっす紫蘭くんとハクちゃん生きてる?」

 

千「怠惰よそれは失礼じゃぞ」

 

何とまさかの怠惰と千がいたのだ。奥を見てみると扉が出来ておりどうやらその扉を潜って来たみたいだ。

 

ハク「イッブイ♪」

 

怠惰「元気みたいだな♪」

 

紫蘭「よっ良かったぜ

 

これならプライドも傷つくことなく話せそうだ。

 

怠惰「何か言った?」

 

紫蘭「いいやなぁ怠惰に千さんこれを見てくれないか?」

 

そう言い問題の日記を出し2人に渡す。

 

怠惰「何この汚い本?」

 

千「ふむ‥‥」

 

2人は日記を読み暫く黙る。

 

千「怠惰よこれは」

 

怠惰「どうやら事態は色々と面白くもなさそうな展開にいってそうだね」

 

2人はそう言いながら自分に日記を返してくる。受け取りテーブルに置き、

 

紫蘭「なぁこの屋敷ってよ元々はボロかったか?」

 

怠惰「あぁ窓は割れてたし床や壁の木は腐ってたなそんで流石にこれは住めなと思ってリフォームしたんだよ」

 

紫蘭「お前達はこの事は」

 

怠惰「知る訳ないだろというか地下室に奥の通路があったこと事態が初めて知ったよ」

 

千「ワシもじゃしかしこの島の真下に龍脈が流れておったのは分かってはおったぞ。その影響でこの島のポケモン達も本島のポケモンよりも長寿であり比較的にも強いポケモンであったというのも分かってはおったがまさかその龍脈に引かれる異形のポケモンがおるのは知らなかったぞ」

 

2人も知らなかったのか。

 

怠惰「これは早急にここから立ち去るのが吉なのかもしれないね」

 

千「じゃなその辺りはワシ達で調査じゃな」

 

どうやらこの2人が動いてくれそうだ。これなら安心かもしれないな。

 

紫蘭「そうか‥‥」

 

ハク「イブブ」

 

怠惰「まぁ安心しなよ♪それにこれには何年周期って書いてあるんだしそうそうすぐに来ないだろうよ♪」

 

千「じゃな‥‥ってたっ怠惰よ」

 

怠惰「えっ?あっ‥‥」

 

おいこれフラグだよなと思ったその時だった。突然、外から不協和音が響き渡る。それと同時に飛行ポケモン達はざわめきながら翼を羽ばたく音が聞こえだし窓を見ると小さなポケモン達は大慌てで逃げ出していた。もしやと思い外を見ると驚愕する。

 

紫蘭「嘘だろ‥‥」

 

ハク「イッブイブ!!?」

 

青い空に本来あるべき筈のない場所に巨大な白い穴が開いていた。するとそこから無数の何かが溢れだしてくる。よく見てみるとそれはこの島では見たことのない異形の怪物達だった。こいつがフラグを建てたせいで完璧にフラグ回収しやがった。

 

千「たっ怠惰よこれは」

 

怠惰「言えることはただ1つだ‥‥逃げるぞ」

 

と、言い怠惰は不思議な回廊へと続く扉を開けるために近づいたその瞬間、

 

バリンッ!!

 

と、ガラスの割れる音が響くと共に何かが自分達の前を横切り扉の前で止まる。

 

紫蘭「なっ!?」

 

それは一言で言えば異形の言葉に尽きる生物だ。大きく膨張した筋肉はさながらボディービルダーのようであり下半身にそ4つの足に虫を思わせるかのような羽そして頭は外の世界の蚊を思わせるような感じで目は複眼になっており口は細長いそんな異形な生物は自分達を見ると、

 

筋肉虫「マッシブ!!」

 

し何故か筋肉を必要以上に見せてくる。これには、

 

怠惰「気持ち悪っ!?」

 

紫蘭「おぇ!」

 

千「お巡りさん!ここに変質者が!」

 

怠惰達共々についつい述べてしまう。その瞬間、

 

ブチッ!

 

と、何かがプッツンする音が響く。

 

筋肉虫「シブシッ!」

 

巨大な体格に相まったその拳で異次元の回廊へと続く扉を破壊し扉は消滅する。

 

筋肉虫「マシブシッ!!」

 

そしてマッスルポーズをするとタックルを仕掛けてくる。

 

紫蘭「なっハク!」

 

ハク「いぶ!?」

 

慌ててハクを抱き抱え回避すると異形の生物は壁を破壊し外へと出ていった。そして避ける最中で偶然にも見たが怠惰と千は当たるギリギリで回避していた。俺よりも強い筈の奴達が何であんな遅く‥‥いや待てよ彼奴達まさか、

 

怠惰「よっしゃ俺の方が遅く避けたな♪」

 

千「何を言うか!遅く避けたのはワシじゃ!」

 

怠惰「はぁ?何を言ってるのかな千ちゃんは俺だよな紫蘭くん♪」

 

千「いやワシじゃろ童よ?」

 

こいつらこの状況にも関わらずチキンレースしてやがったよ。どんだけ今の状況を楽しんでやがるんだよ。

 

紫蘭「遊んでる場合か!?」

 

怠惰「遊んでないよふざけてるのさ♪」

 

千「寧ろこれよりも酷い惨状となるぐらいのピンチになる機会は多かったからの‥‥こんなのまだ気は楽じゃ」

 

本当に何なのこいつらと思っていると自分の後ろから、

 

筋肉虫「マッシブン!!」

 

さっきのゴリマッチョモスキートが出てくる。しかもそれだけではない。

 

筋肉虫「マッシブ!!」

 

筋肉虫「マッシブ!!」

 

筋肉虫「マッシブ!!」

 

筋肉虫「マッシブ!!」

 

さっきよりも数を増やして後ろから現れ5体になる。こんだけいると本当に気持ち悪くなりそうだしあまりのインパクトで夢でこいつに追いかけられる悪夢を見そうだ。

 

怠惰「仕方ねぇな紫蘭お前は廃港の場所は分かるか?」

 

紫蘭「あの寂れてる所か」

 

怠惰「あぁ先にそこまで逃げろ千ちゃんはこいつのサポートしてやれ後で合流するから」

 

千「お主だけで‥‥って訳でもなさそうじゃな」

 

と、千が言うと怠惰の陰から何かが現れる。それは怠惰の手持ちの1匹のダークライだ。

 

怠惰「ダークライこのゴリマッチョ共に向かってダークホール!」

 

ダークライ「っ!!」

 

怠惰の指示でダークライは両手にダークホールを作り出しゴリマッチョモスキート達に向かって放つと全弾直撃し、ゴリマッチョモスキートは地に落ちて苦しみながら眠りだす。

 

怠惰「今だ行け!」

 

千「行くぞ若造よ!」

 

紫蘭「掴まってろよハク!」

 

ハク「イブ!」

 

悪夢を見て苦しむゴリマッチョモスキート達の横を通りすぎ平原に向かって走るのだがその行く手を阻むかのように球体の頭を持つ道化師のような異形が立ちふさがる。

 

千「こやつも異形の怪物か!」

 

道化師「‥‥‥‥」

 

すると驚きな事に道化師は頭の丸い球体を取り外し手で持つと回転させる。

 

紫蘭「なっなんじゃそりゃ!?」

 

道化師「‥‥っ!」

 

そしてその頭を此方へと投げると頭は光出す。あれこれまさか、

 

怠惰「避けろ!!」

 

紫蘭「ばっ爆弾か!?」

 

千「不味い!」

 

避けようにももう手遅れだ。その時、

 

?「チーールッ!!」

 

淡い光の玉がその頭に直撃し相殺する。上を見るとそこには、

 

チルタリス「チルル‥‥」

 

この屋敷を守ってくれているチルタリスがいた。どうやら助けてくれたみたいだ。

 

チルタリス「チルッ!!」

 

道化師「っ!!」

 

すると道化師とチルタリスは戦闘を開始する。

 

千「今がチャンスじゃ!」

 

紫蘭「あぁ!」

 

自分達はすぐにその場を離れる。そして残った怠惰とダークライそしてチルタリスは、

 

怠惰「一時はどうなるかと思ったが何とかはなったな‥‥さてと‥‥邪魔者はいなくなったし俺達を相手に群れバトルを挑んだお前等の身の程を教えてやるよ♪」

 

ダークライ (* ̄ー ̄)

 

チルタリス「チルッ!!」

 

ニヤリと笑った怠惰の声は離れた紫蘭達には聞こえることはなかったのだった。そうして先へと進み平原へと出ると平原には既に異形の生物達が跋扈する場所へと変わっていた。先程のマッスルモスキートや球体道化師、細く白い人の形に近い虫、更には巨大な城みたいな奴までいる始末だ。

 

千「こっここまでおるとはのぉ‥‥」

 

紫蘭「どっどうするんだよ迂回するにも遠くなるぜ」

 

千「仕方ないワシが囮になるその間に港へ迎え童よ」

 

そう言うと千は3つのモンスターボールを取り出し空へと向かって投げるとボールが開きそこから

 

ハピナス「ハピハピ♪」

 

怪獣「ガ~ル!!!」

 

チビ「ガウン♪」

 

竜?「ガァァァ!!」

 

ハピナスから優しそうな顔をしたドラゴンみたいなポケモンと大きな怪獣みたいなポケモンしかもおまけか何かなのか腹のポケットには小さな怪獣までいた。ウォッチを照らすと、

 

ガルーラ 親子ポケモン お腹の袋で子供を育てる。 子供を守るためにならどんな相手にも立ち向かっていく。

 

カイリュー ドラゴンポケモン 心優しいポケモンで海で溺れた人間やポケモンを助けたという話をよく聞く。

 

ガルーラにカイリューか。何か見た目的に強そうだな。

 

千「童よそなたはそこの茂みに隠れておれそして合図したら後ろを振り向かず先に行け」

 

そう言われ茂みに隠れると、

 

ガルーラ「ガルラァ!!!!!!」

 

カイリュー「ガァァァァァァ!!!」

 

ガルーラとカイリューは大きく叫びだす。それに合わせ平原に跋扈する異形の怪物達は千達に向かっていく。

 

千「今じゃ行け!!」

 

その合図を聞き茂みから離れダッシュで向かう。後ろを振り向かずにとは言われたがチラリとだけ見るとそこには、

 

ガルーラ「がぁ!」

 

カイリュー「ブワァ!!!」

 

ハピナス「ハピッ!!」

 

3匹のポケモン達は異形の怪物達を相手に無双していた。これなら本当に心配することもなさそうだな。そうしてハクを抱き抱えながら走り何とか港まで到達する。

 

紫蘭「ふぅ‥‥」

 

ハク「イブブ?」

 

紫蘭「あぁ大丈夫だ‥‥」

 

と、言い廃港となった灯台によりかかり座る。本当にどうなってやがるんだ。そんな事を述べ空を見上げると空には白い穴が無数に出来ておりそこからまだまだ異形の怪物達は降り注ぐ。

 

紫蘭「どうなっちまうんだよこれ」

 

ハク「イブ……‥」

 

紫蘭「心配するなお前は俺が守ってやるからよ」

 

頭を撫でてそう言うと突然、ハクは警戒の体制に入り自分の方へと飛び出す。一体なんだと思っていると灯台の後ろから黒い触手のような物が現れる。そしてそれに続きその本体であろう者が現れる。

 

紫蘭「なんじゃこりゃ!?」

 

その本体の頭は発行するトゲトゲした玉みたいになっていて形的には人みたいな形をしているが実際は黒い触手の集合体である。しかも黒い触手のようなものはよく見てみるとケーブルだ。

 

触手「デンショック!!」

 

するとその異形の怪物は頭のトゲトゲをより発行させ火花を飛び散らせると放電する。

 

紫蘭「っ!モード:リーフィア!」

 

ハク「イブ!!」

 

ハクはすぐさまリーフィアになり放電を受けた。だがリーフィアとなったハクには電気はあまり通用しなくなる。

 

ハク「フィーーーン!!」

 

電気をはねのけ異形の怪物と対峙する。

 

紫蘭「本当にどいつもこいつもハク!リーフブレード!」

 

ハク「リ~リッ!!」

 

触手「‥‥っ!!」

 

尻尾の葉を硬化させ異形の怪物へと攻撃するが異形の怪物は黒い触手のようなケーブルをしならせハクの尻尾に向かってケーブルをぶつけてくる。

 

紫蘭「あれはパワーウィップか!」

 

ボスポケモンの1体が使っていたのを知っていたためあの技が何かはすぐに分かった。ということはこいつは電気と草タイプの複合か。

 

紫蘭「モード:ブースターそして火炎放射!」

 

ハク「フィッ!」

 

すぐさま空中へと離れブースターに変化すると口から火炎放射を異形の怪物へと放つ。そしてそれに合わせ異形の怪物も両手を合わせ巨大な電気の塊もとい電磁砲を放ってくる。火炎放射とぶつかり合い相殺され爆発し黒い煙をあげる。

 

紫蘭「ちっ!モード:サンダースからのミサイル針!」

 

一度イーブイへと戻りサンダースへと変化しその固い体毛を固めた無数のミサイルを放つ。だが相手の異形は放電を放ちミサイル針を防いでくる。

 

紫蘭「中々やりやがる」

 

ハク「ザスッ!」

 

さてどうするか。本来なら炎技ならリザードンの陽炎の専売特許なんだが相手は電気技を使ってくる。飛行がある陽炎には不向きも良いところだ。それに相手は表情がまったく分からない相手だ。今もクネクネと動いてるし。仕方ないやるかあれを。

 

紫蘭「ハク!イーブイに戻れ!」

 

ハク「ザッ!」

 

元のイーブイに戻し自分は両手を交差させ構えをとる。

 

紫蘭「行くぜハク!」

 

そして何度も何度も練習を重ねてきたポーズを流れるように行い、

 

紫蘭「行くぜ!ナイン エボルボ ブースト」

 

ハク「イブ~ーーー!!」

 

ハクが大きく吠えると空にイーブイの進化形態のブイズ達が全種並ぶとブイズ達は自身達が纏うオーラをハクへと送る。

 

ハク「イブブブ‥‥イッブイ!!」

 

そしてハクがオーラを纏うとブイズ達は消えるがハクは超強化された。

 

紫蘭「モード:ニンフィア!」

 

ハク「イッブイ!」

 

姿を変えニンフィアへと変化させる。そしてすぐに耳を塞ぎ、

 

紫蘭「ハイパーボイス!」

 

ハク「フ~‥‥フィーーーーーーー!!!

 

大きく息を吸い込み大地が揺れるかのような咆哮を放つ。

 

触手「!!!!?」

 

とてつもない咆哮に触手は吹っ飛ばされ近くに偶然にも空いた穴の中へと消えていった。

 

紫蘭「何とかなったぜ」

 

ハク「ニンフィ‥‥っ!」

 

紫蘭「どうし‥‥

 

本当に突然だった。突然に出来た穴から何かが飛び出す。それは先程の触手とは違い真っ黒でカクカクとした鋭角的な体を持つがそれよりも目立つのは小さな胴体と足には似合わない程に巨大な腕と頭を持つそんな怪物だ。

 

?「…………………」

 

怪物はその眼で自分達を見てくる。しかしこの怪物から先程の触手やゴリマッチョモスキート達のような感じとは一味も違う。何よりも幾つもの死線を潜り抜けた自分の直感が告げているのだ。こいつはそんな異形達よりも遥かに危険でありこの世界には存在してならない怪物だと。

 

?「‥‥リノ………!!」

 

その怪物は何かを呟くと突然の暴風が巻き起こる。

 

紫蘭「ちっこいつもか!ハクもう一度ハイパーボイス!」

 

ハク「フィッ!」

 

ハクがもう一度、ハイパーボイスを唱えようとするが、その前に黒き怪物は無数のレーザーを放ってくる。

 

紫蘭「ぐっ!!」

 

ハク「フィフッ!?」

 

レーザーに直撃したハクは吹っ飛ばされる。

 

紫蘭「ハク!!」

 

すぐさま跳躍しハクをキャッチするがその隙を狙い黒き怪物は自分の目の前に高速でやって来る。

 

紫蘭「まずっ!?」

 

?「………ッ!!」

 

すぐさまハクを庇うように後ろを向くと同時に巨大な腕によるパンチが直撃する。

 

紫蘭「ガハッ!!?」

 

何て重い拳だ。鉄パイプで殴られた時よりも遥かに痛い。そして薄れ行く意識の中で自分が吹っ飛ばされた先にはあの白い穴が見える。

 

紫蘭「ちっちきしょうめごめんなハク……‥」

 

と、呟くと同時に自分はハクと共に穴の中へと入ったのだった。そしてそれから数10分後が経過する。

 

千「童よいるか!」

 

怠惰「たくあのマッチョモスキート共め‥‥」

 

怠惰と千は何とか灯台へと辿り着く。戦っている最中に突然、奴等は穴に吸い込まれるかのように穴へと入り消えていってしまった。そのためここまで簡単に来れた訳だが、

 

千「童よ!!」

 

怠惰「あの脳ミソ筋肉野郎は何処に‥‥」

 

ふと見ると灯台に何かを見つけ拾ってみると、

 

怠惰「千ちゃん」

 

千「何‥‥これは?」

 

それはモンスターボールだ。見た感じからしてこれはハクのモンスターボールだな。

 

怠惰「何かあったなこれは」

 

千「っ!童よどこじゃ!!」

 

怠惰「あのガキが‥‥まさなあの穴に………まさかな」

 

そうして怠惰達は紫蘭を捜索するのだった。




それでは今回もありがとうございました。紫蘭君は果たしてどうなってしまうのか次回にご期待を下さい。
そして作品に出てくる怠惰さんと千ちゃんはチキンレースして遊んでいたりしましたが実際、過去に色々なピンチを乗り越えているため色々と狂っていますので良い子の皆様は真似をしないように。ついでに2人の活躍は怠惰さんが投稿する別作品でどうなのかも分かるかなとは思われます。
次に出てきた異形達ですがオリポケではなく当然、既存ポケモン?達です。詳しくは『ポケモンUB』と検索すれば出てはくるかと思われすので良ければ見てください。当然、順次名前も分かってはきますのでご安心を下さい。書いて思ったのは最後の黒い鋭角さんはやり過ぎたかなと思ってはいますがこれも伏線なんです。許してください(何でもするとは言ってません)。
それでは作品を読んでくださりありがとうございました。


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第12話 迷いに迷って

こんばんは読者様、怠惰のクソ悪魔です。1、2ヶ月ぶりとなりましたが出来上がりましたので投稿を致します。黒く鋭角的な異形にぶちのめされた紫蘭とハクははたしてまうなるのか‥‥それでは本編へどうぞ。


寒く冷たい。これは一体なんなんだ。目を開けてみるとそこは真っ暗な洞窟のような場所で所々に水晶のような物だったり珊瑚のような物が生え輝いている場所だ。

 

紫蘭「つつ………っ!」

 

背中が痛い。そうだあの黒い鋭角的な体を持つ怪物に殴られたんだ。って考えてみるとハクがいないのに気づく。

 

紫蘭「ハク!!」

 

ふらふらするが立ち上がりハクの名前を呼び掛けながら捜索する。

 

紫蘭「ハクいるなら返事をしてくれ!!」

 

そうして歩いていくと近くに白い何かが倒れているのに気づく。あれは、

 

紫蘭「ハク!!」

 

モフモフとした白いあの毛並みはハクだ。すぐさまハクに近づくとハクはぐったりとして眠っていた。

 

紫蘭「待ってろ!」

 

すぐに元気のかけらと回復の薬を取り出しハクの治療を開始する。怠惰の支給を素直に受け取っておいて良かったぜ。すると、

 

ハク「イ‥ブ……?」

 

紫蘭「ハク良かったぁ‥‥」

 

ハクが目覚めてくれた。このまま目覚めなかったら流石にどうしようかとも思ったが生きててくれて良かった。そうして回復の薬や元気のかけらの影響が出たのか数分もしないうちに、

 

ハク「イブイブ♪」

 

何時もの元気なハクに戻った。もふもふなハクの頭を撫でながら辺りを見渡し、

 

紫蘭「本当にここは何処なんだ?」

 

ハク「イブブ‥‥」

 

そういえばあの怪物にぶっ飛ばされた時に近くに穴があったよな。まさか、

 

紫蘭「ここ‥‥あの穴の先か!?」

 

ハク「イブイッ!?」

 

そうなると不味いぞ。というかどうやって帰ればいいんだ。いやそれ以前に帰れるのかこれ。 

 

紫蘭「とっとりあえず帰る方法を探さねぇと」

 

立ち上がろうとすると背中がズキリと痛む。

 

紫蘭「つつ‥‥あの野郎」

 

何時かあの黒い怪物野郎を絶対にボコしてやると心から誓う。今よりも強くなってやると決意した。

 

ハク「イブ?」

 

紫蘭「あぁ大丈夫だこの位ならな心配するな♪」

 

心配させたくないため空元気だが振る舞う。とりあえず今の状況で不安を招くような事だけは止めなければ。じゃないと精神が持たない。

 

紫蘭「先へい行こうぜ」

 

ハク「イブ♪」

 

そうして自分達は先へと進む。そうして進んでいくと、

 

紫蘭「凄いなこりゃ」

 

ハク「イブブ」

 

自分達の前には果てしない闇が広がり所々にゆらゆらと白い何かが蠢くのが良く分かる。これは島では味わえない雰囲気だ。

 

紫蘭「どうなってんだろうなこれ」

 

ハク「イブ‥‥」

 

と、呟いていると空から何かがふわふわと此方へと向かってくる。それは現世で言うクラゲのような見た目の生物だ。ゆらゆらと足の触手を動かしながら自分達の前で止まる。

 

クラゲ「‥‥‥‥」

 

本当に現世のポケモン達とは大違いな見た目だよな。何て言うか本物のモンスターを見ているみたいだ。するとクラゲはただ触手をゆらゆらと動かしてその場から去って行った。

 

紫蘭「何だったんだ‥‥今の?」

 

ハク「イブ‥‥」

 

互いに首を傾げとりあえずハクを頭に乗せて歩き出す。そうして暫く歩き続けるが、

 

紫蘭「こっこんなにも裂け目はないものなのか」

 

恐ろしい事にどれだけ歩いても道は暗い道で正直な話で同じ通路を何度もグルグルと回っているかのような感覚に陥りそうになる。

 

紫蘭「どうにかして通路を見つけないとな‥‥」

 

ハク「イブイ!」

 

しかしこうなってくると本当に不安になってきてしまう。どうなるんだろうなこれ。

 

紫蘭「はぁ‥‥」

 

ハク「イブッ!イブッ!」

 

紫蘭「どうかしたのかハク‥‥」

 

叫ぶためチラリとハクを見るとハクは前足で右を指していた。右を向くとそこには、

 

紫蘭「あった‥‥」

 

それは紛れもなく探していた裂け目の穴だ。これで家に帰れそうだ。

 

紫蘭「行くぜハク!」

 

ハク「イブッイ!」

 

そうして裂け目へと向かってダイブし中へと入るのだった。不思議なまるで怠惰に連れられて入った無限回廊に近いようなそんな場所にハクと共に放り出される。

 

紫蘭「何じゃこりゃ!!?」

 

ハク「イブブブイ!!?」

 

すぐさまハクを抱き抱え離れないようにするが本当にどうなっていやがるんだこれ。というか凄い体が軽いまるで深い底無しの水に浸かっているかのような感じだ。そんな場所をただ浮遊し流れに流されるまま漂うと自分達の前に真っ白のワープホールが現れる。

 

紫蘭「またかっ!?」

 

ハク「いぶ!?」

 

そうして自分達は穴の中へと吸い込まれるように入る。そして放り出される。

 

紫蘭「どわっれつつ‥‥ここは?」

 

ハク「イブ?」

 

立ち上がり見渡してみるとそこは木々が生い茂る場所だ。どうやら元の世界に辿り着けたのか。

 

紫蘭「かっ帰ってこれたぁ‥‥」

 

ハク「イブ♪」

 

もうあんな暗い場所は懲り懲りだ。というか何であんな所みたいな場所が存在するのやら。だが不思議な事に気がつく。

 

紫蘭「何か暑いな」

 

それは何故か暑苦しい場所なのだ。というかよく見てみると、

 

紫蘭「マッスルポーズ!?」

 

木の形が知っている物とは全然違う。だって立ち並ぶ木々が揃いも揃ってマッスルポーズしてるんだぞ。こんなの見たこともない。すると空から何かが自分達の前に落ちてくる。

 

紫蘭「げっこいつは‥‥」

 

それは自分達の屋敷を襲撃してきたあのゴリマッチョモスキートだったのだ。

 

筋肉虫「マブシッ!」

 

しかも暑苦しいのにも関わらず暑苦しいマッスルポーズをしてきやがってそういうのはプロテインのCMだとかジムのCMでやれってんだ。

 

ハク「イブイッ!」

 

ハクは殺る気満々に臨戦態勢を取るが制止させる。

 

紫蘭「待てハクこいう筋肉野郎とはガチのぶつかり合いが1番だろ?」

 

そう言い腰にぶら下げているボールを取り出し思いっきり空へと投げる。

 

紫蘭「来い陽炎!」

 

モンスターボールが開き中からリザードンの陽炎が姿を現す。

 

陽炎「ガァァァァ!!」

 

両手の指をならし筋肉虫を睨む。恐らく彼奴は物理的な攻撃を仕掛けてくるのは間違いない。ならば殴り合いで強い陽炎を出したのだ。

 

紫蘭「ハクはすまないが観戦していてくれ」

 

ハク「イブブ‥‥」

 

少し残念そうにし自分の頭に再び乗っかる。そして筋肉虫を睨み、

 

紫蘭「おいそこのボディービルダー!俺達と勝負しやがれ!」

 

と、叫ぶと筋肉虫は少し止まると拳を構える。どうやらやる気みたいだ。

 

紫蘭「とりあえず様子見だドラゴンクロー!」

 

陽炎「がぁ!!!」

 

両手の爪を輝かせゴリマッチョモスキートを引き裂きに向かう。だが相手のゴリマッチョも拳を構え殴りかかり互いの一撃がぶつかり合い凄まじい衝撃波が向かってくる。

 

紫蘭「ぐっ!ハクしっかりつかまってろよ」

 

ハク「いぶ!」

 

紫蘭「陽炎!そのまま押し返せ!!」

 

陽炎「グワァァァァ!!!」

 

押し返しゴリマッチョモスキートの体を引っ掻き吹っ飛ばす。

 

紫蘭「そのまま火炎放射!!」

 

陽炎「ぐぅ!ブワァァァァァ!!」

 

口から炎を吐き出しゴリマッチョモスキートは火だるまにになる。

 

筋肉虫「マッマッシッ!!」

 

火を消そうと転げ回る。どうやらゴリマッチョモスキートは炎が弱点みたいだな。それにあの体格から恐らくタイプは格闘・虫だろう。

 

紫蘭「もう1発火炎放射!!」

 

陽炎「ブッブワァァァァァ!!」

 

再度、火炎放射を放つ。直撃したゴリマッチョモスキートは動かなくなる。

 

紫蘭「ハク!モードシャワーズからのハイドロポンプ」

 

ハク「ブイッ!!」

 

シャワーズとなったハクは頬を目一杯に膨らませる。

 

ハク「シャーーー!!」

 

そして口から大量の水を噴射しゴリマッチョモスキートに直撃させ鎮火させる。

 

紫蘭「丸焦げで死んなれても後味が悪いからな」

 

ウォッチからオボンの実を取り出し近くに置く。これで勝手に食うだろう。

 

紫蘭「さてと次なる地に行くか戻れ陽炎」

 

陽炎を戻しハクは元のイーブイに戻ると自分の頭の上に乗っかる。そうしてこの森を散策を開始する。

 

紫蘭「ふぇ~暑いぜぇ‥‥」

 

ハク「イブブ‥‥」

 

かれこれ何時間と放浪と歩いているが一向に戻れそうもない。本当にどうすればいいんだよこれ。

 

紫蘭「はぁ………」

 

ハク「イブ?」

 

紫蘭「あぁ大丈夫だ」

 

せめてハクには心配かけないようにしないとな。何時もの自分らしくいないと。そんな事を思っているとまた足に違和感を感じる。

 

紫蘭「ん?‥‥はっ!?」

 

その違和感はすぐに的中する。なぜなら今、自分があるいていた地面は足元にはなく白い裂け目の上を歩いていたからだ。これギャグだとお約束のあれだよな。

 

紫蘭「なんでだぁぁ!!?」

 

ハク「イブ~ーーー!!?」

 

そのまま足元の裂け目に自分達は落ちていったのだった。そしてとある場所の海岸そこに1人の少年が座り混んでいた。

 

?「これもありかな?」

 

と、砂浜に落ちている石を眺め言っていると突然のことだった。

 

紫蘭「うぉ~ー!!?」

 

ハク「イブ~ー!!?」

 

ドゴンッ!!

 

裂け目に落ちた紫蘭とハクはその少年の間近に落ちる。

 

紫蘭「いてて‥‥ランダムとかふざけんなよ‥‥ハクは大丈夫か?」

 

ハク「ブブブブ!!イブ!」

 

毛のゴミをブルブルして落としたハクは笑顔で鳴く。しかしここは何処だ。見た感じで青い空に海そして自分達がいるのは砂浜というのは分かるがふと何かの気配を感じ後ろを向くと、

 

?「ひっ人とイーブイが空から落ちて‥‥」

 

そこにはどうみても人間それもシロナと同い年ぐらいのガキがいた。しかも落ちてきた自分達を見て少しパニックになっているみたいだ。

 

紫蘭「おっおい!まっ待て!お前は人間か!?」

 

?「えっえぇ人間ですが‥‥」

 

紫蘭「よっしゃ~ーー!!!」

 

あまりの嬉しさにガッツポーズする。やっと人間に出会えた。

 

紫蘭「なぁお前さここは何処か分かるか?」

 

?「えぇとここはホウエン地方のミナモシティです」

 

紫蘭「ホウエンのミナモシティ‥‥」

 

ウォッチで調べてみると自分達がいた島から大分離れた場所みたいだ。だがまぁ途中で休み休みで行けば帰えれなくはない距離だ。これで希望が見えたな。

 

紫蘭「帰れそうでよかったぜ」

 

? 「えぇとその貴方もそこのイーブイも大丈夫ですか?」

 

紫蘭「ん?あぁ俺は全然だハクも大丈夫だろ?」

 

ハク「イブ!」

 

元気な笑顔を見せているから大丈夫だ。ハクは素直だから無理な時は無理っていう顔や鳴き声を出すからすぐに分かるんだ。

 

?「そうですか」

 

紫蘭「あぁ‥‥なぁお前それは何だ?」

 

その少年の手に握られている物を聞くと少年は恥ずかしそうにして、

 

?「えぇと石ですえっと好きなんですよ」

 

紫蘭「ほうそうなのか‥‥」

 

?「変‥‥でしょうか?」

 

紫蘭「いいや良いんじゃね?誰かにどうこう言われて納得するんじゃなく自分の好きな物は好きな物だろ?」

 

?「‥‥!!」

 

少年は驚いた顔をするとにこやかな顔になる。見た感じから彼奴と同じで他人にどうこう言われて悩んでいる感じだな。1つここはアドバイスしてやるか。

 

紫蘭「もしどうこう言われたらその時は誇れ笑われようが関係ない自分は自分だって言ってやれもしもそれで何かされたらぶっ倒してこう言ってやれお前らよりも俺が強いってな♪」

 

?「えっあっはぁ?」

 

今は、からかわれるだけだろう。だが言葉でカチンときた奴は何をしでかすか分かったもんじゃないからな。そのために言ったのだ。

 

紫蘭「まぁ今のお前には少し分からねぇかもな」

 

立ち上がりズボンの砂を払う。

 

紫蘭「あっそういえばお前の名前は?」

 

?「僕はダイゴ‥‥ツワブキ・ダイゴです」

 

紫蘭「ならダイゴとりあえず強くなれそうすれば色々と変わると思うぜ?お前もそう思うだろハク?」

 

ハク「イブ♪」

 

現に俺の周りで色々と変わったしな。さてここで長居するのもあれだし家まで旅立つか。

 

紫蘭「さてと俺達は元の場所に帰るか」

 

陽炎の入ったボールを取り出そうとすると、

 

ダイゴ「待ってください!」

 

そう言いダイゴは肩に掛けてあるポーチバッグから赤くそして中央に炎のようなマークのあるまん丸の玉を取り出す。

 

ダイゴ「よく分からなかったけどよければ」

 

そう言い玉を差し出してくる。ご厚意で渡してくれているため、

 

紫蘭「おうありがとうな♪」

 

ありがとうと言い受け取る。だが正直な話で玉なんて何に使えるのかよく分からないんだよな。まぁ貰えるのなら貰っておくか。

 

ダイゴ「それから‥‥」

 

ダイゴは海を眺め言葉を溜めだす。

 

紫蘭「ん?何‥‥」

 

と、言おうとしたその直後に突然の浮遊感を感じだす。

 

紫蘭「っ!!?」

 

ハク「イッ!?」

 

何とまた地面に裂け目が出来ているのだ。また何も出来ぬままに紫蘭とハクは裂け目へと落ちていった。そして残ったダイゴは海を眺めるのを止め紫蘭達がいた場所を向き、

 

ダイゴ「貴方の名前を‥‥ってあれ?」

 

消えた紫蘭とハクを探しキョロキョロとするが何処にもいない。

 

ダイゴ「………名前を聞きそびれたな‥‥だけどお前らよりも俺の方が強いか‥‥うんもしも僕がチャンピオンになれたら使ってみようかな♪」

 

と、呟きまた海を眺めるのだった。そして落ちた紫蘭とハクはといと、

 

紫蘭「またこれかよ!ちくしょうめぇ!!帰れたと思ったのによぉぉ!!?」

 

ハク「イブ~ーーー!!?」

 

また終わり見えぬ最果ての旅へと出たのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

ダークライ  (*-ω-)

千「うむ♪」

怠惰「いやはや紫蘭くん達いないねぇ」

千「じゃな‥‥って本当にこれどうするんじゃ!?」

怠惰「知らないよそんな事‥‥」

千「知らないとは何じゃ!?これが知られればあやつがうるさいぞ!」

怠惰「クライアントAの事?」

千「うむ!」

怠惰「安心しろその時は俺が対応するからさ」

千「じゃからダメなんじゃ!お主と奴は仲がよろしくないじゃろうが!?」

怠惰「うんだって嫌いだもんお前もそう思うだろダークライ?」

ダークライ ( ´ー_ゝー)

怠惰「ほらこの顔だよていうか彼奴はうるせぇし傲慢だしよ知ったこっちゃねぇよ」

千「しかし‥‥」

怠惰「千ちゃんは気にやむなベストは尽くしてこれなら仕方ないよ」

千「すまぬ‥‥」

怠惰「やれやれさてと色々と報告しなきゃいけないし今回はここまでだね」

千「うむまた次回もよろしくの!」

怠惰「それでは読者様」

千「さらばじゃ」

ダークライ  (-_-)/


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第13話 あれからどのぐらいの月日が

こんばんは読者様、怠惰のクソ悪魔です。因みに今回は既存のキャラでかつ片言を言うキャラがいるため見にくくなるかもしれませんがご了承下さい。それでは本編へどうぞ。


ダイゴと別れてからどのぐらいの月日がいや下手したらどのくらいの年月が経ったのだろうか。それすらも混乱し脳が麻痺して分からなくなってきている。

 

紫蘭「ここは何処なんだ‥‥」

 

ハク「イブ‥‥」

 

あれから幾つもの場所を渡り歩いている。時には光輝く砂漠を歩きジョージとか言いそうな人型のゴキブリみたいな異形が物凄い速度で迫ってきたり、時には無数のクレーターの大地そしてロケットのような異形がいる世界を歩き、時には暗く深海のような雰囲気の洞窟へと戻って歩き海月のような異形を眺めてと幾つもの場所を渡り歩き時には数多の場所で異形の生物達と戦いまた修業をしながら過ごし元の世界に帰るために幾つもの裂け目を通った。しかし一向に元の世界に戻れる気配がない。

 

ハク「イブブ‥‥」

 

紫蘭「悪いなハクお前のボールを何処かに落としてきちまったばっかりに」

 

本当ならハクをボールに戻してやりたいが何処かにハクのボールを落としてきたみたいでボールにいれられないのだ。そのため頭に乗せたりして休ませている。本当に気苦労をかけてしまうよな。

 

ハク「イブブイ♪」

 

だがハクは空元気な笑顔で大丈夫と言ってくれているのだ。本当に申し訳ねぇと思いながらハクの頭を優しく触り撫でる。

 

紫蘭「さて本当にここは何処なんだろうな」

 

今、自分達は何処にいるのかという一言かつ簡潔的な言葉で言うのであるのならば荒廃し人の気配を感じない廃墟いやゴーストタウンの中と言えば良いのだろうか。

 

紫蘭「それにしてもひでぇ有り様だな」

 

ハク「イブブ‥‥」

 

周りにあるのは瓦礫に瓦礫に瓦礫。いやもう全部瓦礫なんだ。それ以外に言葉が思い付かない。

 

紫蘭「本当にここは何処なんだか」

 

と、思っていると錆びついてボロボロになっている看板らしき物を見つける。読んでみると『……オ…役…あ…た……のなんで……る…』と書かれていた。

 

紫蘭「知るか分かるか!!!?

 

何で肝心な事が読めないんだふざけんなよ。せめて街名ぐらいは書いておけこの野郎。

 

紫蘭「はぁ‥‥本当に何時になったら帰れるんだ」

 

ハク「イブブ‥‥」

 

何て述べながら瓦礫となりかけているビルに背中を当てて座り込む。もう世界を渡り歩いてどのくらいが経ったのか。数日かまたは数ヶ月かはたまた数年なのか。もう感覚が狂っていて分からない。ただ分かるのは、

 

ドスン‥ドスン‥

 

ハク「‥‥イブ」

 

紫蘭「ちっ‥‥」

 

渡り歩く世界の殆どに異形の怪物が住み着いているという事だ。立ち上がり何が起きても良いように構える。今の音からして遠いのは確定だが中には数Kmの距離をたったのひと蹴りで一気に距離を縮めてくる異形もいたため油断ができない。

 

紫蘭「‥‥離れるぞ」

 

ハク「イブ!」

 

とりあえず気づかれないうちに離れる決心をして静かに離れようとしたその時だ。

 

?「キャー~ーー!!?」

 

紫蘭「何だ!?」

 

突然の悲鳴が聞こえた。声からしてポケモンではないのは確かだ。恐らくは人間または大きな地響きの足音をたてながら移動している異形の叫びかのどちかだろう。

 

紫蘭「ハクお前だったらどうするよ?」

 

ハク「イブブ!」

 

紫蘭「だよな‥‥行くしかねぇよな♪」

 

そうして声のした方向へと向かって走り出すのだった。そうして暫く走るとどんどん地響きが大きくなっていく。そして廃墟ビルの角を曲がると、

 

?「ぐっ!!」

 

紫蘭「おっと!!」

 

何かが此方に向かって飛んできたため受け止める。それは身体中がボロボロになり額からも血を流している少年だ。

 

少年「にっ逃げ‥‥て」

 

と、言いかけてうっすらと開いていた目をつむり気絶した。

 

紫蘭「やっぱり人間か」

 

ハク「イブ‥‥イブブブブ!!」

 

突然ハクが頭から降り少年が飛んできた方向を向きうなりだす。

 

紫蘭「どうし‥‥っ!?」

 

飛んできた方向を見るとそこには黒くそして巨体な体を持ち全てを飲み込むんじゃないかと思うぐらいの大きな口があり更にその上のにも小さな頭がある。そしてその口から2本のハサミというより口と言えば良いのか、がついている触手を伸ばす異形が大きな地響きをたてながらこちらに向かってきていた。

 

紫蘭「地響きの正体はこいつか!」

 

黒く巨体な異形は此方を見ると口から伸びる2つの口つきの触手をうねらせ、

 

異形「アクジキーー!!!」

 

大きく叫ぶと2つの触手が自分達に襲いかかってくる。

 

紫蘭「ハク避けるぞ!」

 

ハク「イブッイ!!」

 

少年を抱き抱えすぐさまハクと共に後退し異形の触手を避ける。

 

紫蘭「やられたらやり返す!ハクモード:サンダース!そしてミサイル針!」

 

ハク「イブ!!」

 

進化しサンダースへと進化すると体の毛を逆立て目の前の異形めがけ無数のミサイル針を放つ。だが、

 

異形「グォォォォ!!」

 

何とおりえない事に放ったミサイル針をとんでもない吸引力で口に取り込むとモグモグと口を動かす。こいつミサイル針を食べやがった。

 

ハク「ザッ!?」

 

紫蘭「おいおいマジかよ‥‥」

 

まさかミサイル針を食べられるだなんて思うはずもないだろ。そして口を開くと、

 

異形「アクジキーーン!!!!!」

 

大きな口から黒いリングが重なりあった波動を放ってくる。あれは怠惰のダークライが放ってきていた悪の波動だ。

 

紫蘭「10万ボルト!」

 

ハク「ザァァァッァァ!!」

 

帯電させ10万ボルトを放ち悪の波動と相殺させる。だが今の悪の波動からして恐らくこいつのタイプは悪タイプであるのは間違いないだろう。ならば話しは簡単だ。

 

紫蘭「ハクモード:ニンフィア!」

 

ハク「ザァッ!」

 

サンダースからイーブイに退化しそしてまた光に包まれニンフィアへと進化する。

 

ハク「ムーンフォース!!」

 

ハク「フィー~‥‥フィッ!!」

 

光輝く玉を放ち目の前の異形へとぶつけると、

 

異形「アックッジッ!!」

 

光の玉が直撃した異形は少し後ろへと吹っ飛ぶがす後ろへと下がるが奴は踏ん張りだしその場に止まるり口から伸びる触手を揺らめかす。

 

紫蘭「なんてガッツだよ」

 

だが今の感じからしてこいつの弱点はフェアリーか。それにあの効き方と風貌からして恐らく彼奴のタイプは悪と龍といった所だろうな。だがいくら大弱点を当てたとはいえど、

 

異形「アクアク!!!!」

 

目の前の異形は今のでブチキレたのかその場で地団駄を踏む。見た目通りのとてつもないガッツの持ち主だな。これハクや陽炎で勝てるのか不安になってきたぞ。それに、

 

?「うっうぅ」

 

怪我人をこのままにする訳にもいかない。こいつがいなければ戦うという選択しもあったがこれでは無理だしどうするべきか。そう考えていると、

 

紫蘭「あれは」

 

目の前の異形の後ろに何時も裂け目があった。何とか目の前の異形を足止めして彼処に逃げ込むしかなさそうだ。

 

紫蘭「ハク奴の後ろにある裂け目まで何とか逃げるぞ」

 

ハク「フィン!」

 

紫蘭「頼むぜ相棒!電光石火で撹乱しろ!」

 

ハク「フィン!!」

 

ハクの電光石火で目の前の異形にたいあたりしそのまま周りを電光石火で駆け巡り撹乱を始める。

 

異形「アッアク!?」

 

やはり体格からしてスピードはとろいな。ハクが気を引いてる間に少年を離さぬようにギュッと抱き抱え自分も駆け出す。

 

異形「アクッ!!!」

 

目の前の異形は自分が走って向かって来ているのに気づくと口から伸びる触手で攻撃を行ってくる。

 

紫蘭「甘い!」

 

当たるギリギリで横に跳び攻撃を回避し走り続ける。だが2本目の触手が自分に向かって迫ってくる。

 

紫蘭「っ!」

 

当たりそうなギリギリの所で、

 

ハク「フィ!!」

 

ハクが電光石火で目の前の異形の上にある小さな頭に体当たりをかます。

 

異形「アククク!!?」

 

相手はよろめいたため触手の攻撃が横すれすれで当たりそうになったが何とか当たらずに助かった。

 

紫蘭「ありがとうなハク!」

 

ハク「フィーー!」

 

奴の足止めはハクに任せそのまま前を向き突っ走る。

 

紫蘭「ハクお前もこっちに来い!!」

 

ハク「フィン!!」

 

撹乱を止めて此方へと電光石火ですぐに辿り着く。裂け目まで後少し。だがそのタイミングで、

 

異形「アァァァァァ!!」

 

何とあの異形は大きな口からとんでもない悪臭を放つどろどろとした物を出してきた。あれは確かヘドロウェーブだったか。あんなのに当たったりしたら病気所かヨーグルトになっちまうぞ。

 

紫蘭「野郎!最後まで逃がさないつもりか!!」

 

ハク「フィン!?」

 

紫蘭「ちっ!仕方ねぇすまないがハク抱き抱えるぞ!」

 

少年を肩に背負いそしてハクを片腕で持ち上げる。

 

紫蘭「そしたらモード:エーフィで光の壁!」

 

ハク「フィ!!」

 

イーブイへと退化しそして新たにエーフィへと進化すると透明の壁を張り巡らせるとヘドロウェーブはその壁に阻まれ押さえ込まれる。だがエーフィになると速度が一気に下がるため自分が担ぐしかなくなるんだよな。それよか結構重い。しかしそれでも何としてでも今は逃げ延びるしかない。

 

異形「アクッ!!!」

 

バリンッ!!

 

紫蘭「マジかよ」

 

あの野郎、折角ハクが張った光の壁にたいあたりして破壊して此方に向かって一直線に走って追いかけてくる。

 

紫蘭「クソォォォォガァァァァ!!」

 

左右の足を交互に素早く動かし全力疾走で逃げる。だが異形の歩幅は大きく徐々にと迫ってくる。

 

ハク「エフィン!!!」

 

もう奴の触手の範囲内となり触手が伸びて襲いかかる。だが、

 

紫蘭「オラァァァァ!!」

 

触手に食われそうな後一歩の所で裂け目へと入ると同時に裂け目は閉じたのだった。そして裂け目を通った紫蘭は、

 

紫蘭「オッシャ~ーざまぁみやがれ!!」

 

ハク「イッブイ♪」

 

逃げ延びそのまま怪我を負っている少年を担ぎながら不思議な空間をさまようのだった。そしてさまよっている途中でまた裂け目へと吸い込まれ、

 

紫蘭「とっ‥‥」

 

また別の世界へとワープした。

 

紫蘭「ここは‥‥って竹?」

 

今度は初めて見る世界だ。そこら一帯は見る限りでは松の木が生えており竹だったり緩やかな川だったりとまるで自分がいた日本の世界のような雰囲気だ。

 

紫蘭「松に竹か‥‥」

 

ここで梅があれば縁起が良いんだけどな。何て事を言いながら周りを見渡して気づく。少し先には何と修学旅行で行った京都を思わせる枯山水までもがあるのだ。

 

紫蘭「おいおいおいおいマジかよ!」

 

近づき見てみるとそれはもう立派な枯山水だ。これを見るのは京都以来だ。

 

少年「うぅぅん」

 

紫蘭「あっやっべそうだった手当てしないと!?」

 

ハク「イ~ブイ‥‥」

 

ため息を吐きながら「おいおい」と首を振る。これはハクも呆れてる始末だ。

 

紫蘭「まったく呆れんなよ‥‥」

 

とりあえず治療をしようとしたその時、

 

ガサッ!

 

と、草が不自然に揺れる音が響き向くとそこには、

 

傘人「‥‥ナニヤツ」

 

明らかに人らしき者が出てきた。言葉がカタコトなのは置いておいてここに来て人に会えるとは幸運だ。

 

紫蘭「人?あっそうだ!なぁあんた!ここに怪我人がいるんだ!何処か安全な場所とかないか!」

 

もしまた異形に出会うと逃げれるかの保証はない。そのために安全な場所を確保する必要があるため聞くと傘を被っている男らしき者は黙る。そして、

 

傘人「コイ‥‥」

 

そういわれ舞われ右をして奥へと進んでいく。

 

紫蘭「行くぞハク」

 

ハク「イブッイ♪」

 

少年を背負い傘人の後を追うのだった。後を追っていくと開けた場所へと出てくる。そこには後を追った傘人と同じ服と傘を被った者達がいたが、

 

紫蘭「なんだこれ」

 

村の民家の全てが何か鋭利な刃で斬られ破損している家が多かった。それを傘人達がせっせと修繕していたのだ。そんな様子をまじまじと見ていると、

 

傘人「コッチダ」

 

と、後を追った傘人が呼んでくる。とりあえず周りの様子を見ながら後をついていく。そうして傘人の家へと来ると暖簾をくぐり中へと入ると、

 

異形「‥‥‥‥」

 

紫蘭「‥‥‥‥はっ?」

 

そこには明らかに人ではない生き物がいた。その姿はまるで折り紙を折って作られたかのような体で大きさは小さくふわふわと浮く何かだ。しかも見てみると傘人達の着ている服と類似している異形だ。

 

傘人「ソコニ、オロセ」

 

紫蘭「あっあぁ」

 

こいつは襲ってこないのか。まじまじと様子を伺いながら抱っこしている少年を下ろすと紙のような体を持つ異形が両手で箱のような物を持ってくるとそれを傘人へと渡すとフワフワと浮き奥へと向かっていく。そして傘人は箱を開け治療道具を取り出すと少年の処置が始まる。

 

傘人「オヌシタチノ、フクナドカラシテ、ココノモノデハ、ナイトミタ」

 

紫蘭「あぁここじゃない世界から来たのさ俺とそれからこのイーブイのハクとで色々な世界をさ迷っていてな」

 

ハク「イブイ♪」

 

ハクを見つめ頭を撫でスキンシップをしながらまた倒れ気絶している少年を見つめ、

 

紫蘭「そしたらこいつが俺に激突してきてなしかもその世界でデカイ化け物に追われたりしていたら偶然できた時空の裂け目に逃げ込んだらここに来たって訳さ」

 

傘人「ナルホド」

 

紫蘭「‥‥なぁ聞きたいんだがこいつはポケモンか?それともポケモンじゃない異形なのか?」

 

と、言うと傘人は手を止めるとゆっくりと此方を見つめ、

 

傘人「イギョウ?ポケモン?チガウゾ‥‥ソコニイルノハ、カミツルギ‥‥ソシテワレラハ、カミツカイ」

 

紫蘭「カミツカイ?」

 

傘人「カミツルギト、トモニイキルモノ」

 

紫蘭「成る程な」

 

要はポケモントレーナーって事だな。ただそれがカミツルギ専門というだけの。カミツルギ使い‥‥いやまぁ傘人で良いかはまた処置を再開する。

 

紫蘭「ならカミツカイに聞きたいんだが何でどの民家もボロボロでお前達カミツカイも怪我してる奴とかがいるんだ?」

 

と、言うとカミツルギ使いは少し黙る。そして、

 

傘人「ヨウトウ‥‥キタ」

 

紫蘭「ヨウトウ?」

 

傘人「ソウダ」

 

ヨウトウ‥ようとう‥妖刀‥‥あぁ妖刀か。ってそれ明らかに名前からしてヤバいものだろ。

 

傘人「ヤツハ、ドノ カミツルギツカイ ノイウコトヲキカズ、タダタダソノチカラヲフルイ、イクアマタノ、カミツルギ ヲヤブッタモノダ」

 

紫蘭「ほう強いのか?」

 

傘人「アァワレのカミツルギ‥‥イヤコノムラノカミツルギタチハゼンインヤラレタ」

 

紫蘭「ほう‥‥」

 

しかし本当に分かりにくい片言だな。つまりはカミツルギの中でもヤバくて一言で言うならカミツルギの番長的な奴という事で良いのだろう。

 

紫蘭「そいつは面白そうだ」

 

傘人「ヤルキカ?」

 

紫蘭「さぁ会えたらな?」

 

笑いながら言ったその時だ。目の前にいる傘人と同じ傘人が暖簾をくぐり抜け家へと入ってくると、

 

傘人「ヨウトウガキタゾ!」

 

傘人「マコトカ!」

 

と、傘人が驚くと同時に奥へと向かったカミツルギが颯爽と現れる。

 

カミツルギ「ヤンタタタン」

 

両手を合わせて構えるとそれはまるで日本刀を構えた武士のような佇まいだ。恐らく「今度こそは」と言っているのだろうがここは俺がやりたい。カミツルギの前に手を出しゆっくりと立ち上がる。

 

紫蘭「楽しくなりそうだ」

 

お目当ての妖刀とやらはあっちから来てくれたみたいだし探す手間が省けた。ハクを見つめ、

 

紫蘭「やれそうか?」

 

聞くとハクは笑顔で笑いやる気の顔を見せて、

 

ハク「イブイ♪」

 

と、返事をする。やる気もあるみたいだしなら一丁やるか。

 

紫蘭「オーライ‥‥なぁお前らそのカミツルギ俺が退治してやるよ」

 

傘人「シヌキカ!」

 

紫蘭「さぁなただ世話になりっぱなしってもの味気ないからなまぁそれに負けたら負けたでその時はその時だぜ」

 

ハクを頭に乗せると入ってきた傘人に、

 

紫蘭「案内してくれ」

 

傘人「シカシ」

 

紫蘭「お前らじゃもう飽きられてるだろうしな微々たるもんだが異世界人の力を見せてやるよ」

 

傘人「‥‥ショウチシタ、ツイテマイレ」

 

そう言い傘人は家の暖簾を潜る。それに続き自分も潜ろうとするが後ろを振り向き、

 

紫蘭「そいつは頼んだぜ」

 

傘人「アァ」

 

と、だけ言い外へと出て例の番長の元へと向かう。案内されるとそこには、

 

カミツルギ「‥‥‥‥」

 

その風貌からして村で見たカミツルギなんかよりも気迫がありそしてその堂々とした出で立ちのカミツルギが浮いていた。

 

紫蘭「成る程なお前が番長か」

 

カミツルギ「タン?」

 

紫蘭「俺とハクのタッグでタイマンしてくれるよな?」

 

と、言うとハクは頭から飛び降り前へと出る。目の前ノカミツルギは両手を合わせ構える。

 

紫蘭「成る程‥‥やる気があるみたいで嬉しいぜ‥‥なら一変ぶっ飛ばされろ!!」

 

ハク「イブイ!!!!」

 

カミツルギ「ヤ・ターン!」

 

そうしてカミツルギとの戦いが幕を開けたのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千「うむ‥‥」

怠惰「何を気にやんでるの?」

千「すまぬな怠惰よそなたまで怒りの矛先を向けられるとは」

怠惰「良いの良いの気にしない気にしない♪」

千「しかし」

怠惰「別に構わんよ」

千「‥‥それよりもそなたやるのか?」

怠惰「言ったでしょ俺は彼奴が‥‥クライアントAは嫌いだってだからやらないよあっ別に千ちゃんは仲良くしてくれて良いからね?」

千「本当は奴とそなた2人が仲良くなってくれたら良かったんじゃがな」

怠惰「俺は信じるのさ‥‥だが奴は逆だよ」

千「昔はあぁではなかったんじゃがな」

怠惰「友達に裏切られて総攻撃を食らって心身痛めつけられて世界の狭間に隠居しかも自分じゃ何も出来ないから魂だけ抜け出して依頼それも上から目線での対応とか仲良く出来るわけないじゃないか♪」

千「はぁ‥‥」

怠惰「俺は千ちゃんの頼みだから聞いてるだけさそれ以上でもそれ以下でもない‥‥分かったかい?」

千「うむ」

怠惰「なら良しそれに質より量を求めればその後で最悪な事態になりかねないからね」

千「そうじゃよな」

怠惰「だから俺は1人だけ引き受けたのさ」

千「分かっておるわい」

怠惰「はぁ本当にあのガキ何処に行ったんだか」

千「じゃな」

怠惰「ってこれ後書きだったよすいませんね読者様」

千「とりあえず今回はここまでじゃな」

怠惰「だね♪また次回投稿が出来たらよろしくね」

千「うむそれでは読者様」

怠惰「サラダバー♪」


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第14話 新たな仲間と共に

こんばんは読者様、徹夜をしたら偏頭痛にみまわれている怠惰のクソ悪魔です。ゲームしつつポケモンアニメを見てました。さて、それでは今回はついにカミツルギとのバトルですね。また後は題名通りです。それではそろそろ本編へどうぞ。


カミツルギとの戦闘が始まると共にカミツルギは目にも止まらぬ速度で飛び回りだす。

 

カミツルギ「ヤーーー!!」

 

紫蘭「ハク油断はするな‥‥そして俺の声だけを聞き動いてくれ」

 

ハク「イブ!」

 

確かにカミツルギは速い。だがカミツルギに比べれば砂漠で襲いかかってきた白ゴキブリの方が断然速い。カミツルギは両手を構えハクへと襲いかかる。

 

紫蘭「電光石火で回避!」

 

ハク「イブイッ!」

 

一気に駆け出したハクは当たるギリギリでカミツルギの攻撃を回避するがハクがいた地面はカミツルギの一閃により大きく綺麗に割れる。

 

紫蘭「おいおい何て切れ味してんだよ!?」

 

あんなの当たったらバラバラになる所の騒ぎじゃないぞ。ここの傘人共はこんな奴と共存してるのかよ。

 

紫蘭「モード:サンダースそして10万ボルト!」

 

ハク「イッブ!!」

 

サンダースへと進化し体を帯電させ10万ボルトを放つ。だがカミツルギは放たれた電撃を回避する所かその小さな体を活かして電流と電流の間を回避して向かってくる。

 

紫蘭「高速移動!」

 

ハク「ザッ!」

 

サンダースとなったハクに指示を出すと一気にその場を離れ高速で移動をする。それを追いかけカミツルギは両手を煌めかせ追いかける。

 

紫蘭「跳べ!」

 

ハク「イッブイイ!!!」

 

大きく跳び上がるとカミツルギはハクを追いかけて飛び上がる。

 

紫蘭「モード:シャワーズそしてハイドロポンプ!」

 

退化しイーブイへと戻ると今度はシャワーズへと進化し口を膨らませ、

 

ハク「シャーーーー!!」

 

ハイドロポンプを放つ。だがカミツルギは即座に両手を合わせ、

 

カミツルギ「ターー!!」

 

と、叫び大きく斬り上げ斬撃波を放ちハイドロポンプを真っ二つにしながら斬撃波は真っ直ぐハクへと向かって進んでいく。

 

紫蘭「溶ける!」

 

ハクは体を即座にどろどろの液体へと変質させ斬撃波を回避し地面へと落ちると元の個体に戻る。カミツルギの技を見ると使ったのはスマートホーン、サイコカッターか。こいつのタイプはエスパーと鋼か。いやでもエスパーといった感じはしない。何というか見たまんま紙だな。待てよカミ‥‥そういえば紙って草から作られてる筈だ。となるとこいつのタイプはと思っているとカミツルギは両手を発光させ斬りかかってくる。

 

紫蘭「イーブイに戻ってみきり!」

 

ハク「シャ!!」

 

イーブイへと戻りみきりでカミツルギの二刀による攻撃を避ける。

 

紫蘭「スピードスターで弾き飛ばせ!」

 

ハク「イ~ブッイ!」

 

大きく尻尾を振るい無数の星を放つが、

 

カミツルギ「ヤーーター!!

 

 

カミツルギは両手を素早く振るいそれを一瞬でバラバラにしていく。だがそれこそ狙ったチャンスだ。

 

紫蘭「ハクやるぞ!」

 

腕のゼットストーンを構えるとハクは頷きカミツルギを見つめる。そしてゼットストーンに触れ大きく腕を回し大の大人がやるにはダサくて恥ずかしいが我慢してゼットポーズをすると自分の体から不思議なオーラが現れそれは光となりハクへと当たると、

 

ハク「イッブーーーイ!!」

 

ハクを囲うように8体のイーブイの進化形態のブイズ達が並びそれぞれがハクに光を当てるとハクはオーラを纏うと共にブイズ達は消え凛々しく立つハクの姿が残る。

 

紫蘭「やれるかハク!」

 

ハク「イブ!」

 

と、言うとスピードスターを切り捨てたカミツルギは此方を向くと刃を煌めかせ一気に此方へと向かってくる。

 

紫蘭「モード:ブースター!」

 

ハク「イブ!」

 

自分の見立てが正しいのであれば恐らく紙である事から草そしてあの剣のような鋭さから彼奴のタイプは草と鋼。それならば使う技は一択の炎のみ。ブースターへと進化したと同時に

 

カミツルギ「ヤーーー!!

 

カミツルギは両手を振り下ろしてくる。その瞬間に、

 

紫蘭「火炎放射!!」

 

ハク「フゥッブワァァァァ!!」

 

カミツルギに向かって火炎放射を放つと見事に命中する、

 

カミツルギ「ヤーー!!?」

 

そして炎を浴びて火だるまとなったカミツルギは勢いが弱まり地面へと落ちると、

 

カミツルギ「ヤーー!!ターーー!!」

 

火を消そうと転げ回る。やはり炎が一番の弱点だったみたいだな。しかし転げ回るカミツルギを見ていると呆れてため息を吐いてしまう。

 

紫蘭「仕方ねぇなハクモード:シャワーズそんで加減しながらハイドロポンプで消火してやれ」

 

ハク「ブゥ!」

 

退化しそしてまたシャワーズへと進化したハクは口に水を貯めて勢いを弱めて放出しカミツルギを鎮火させる。

 

紫蘭「ありがとうな戻って良いぞ」

 

ハク「シャ♪」

 

退化して元のイーブイに戻るとハクは自分の肩にジャンプし頭に乗っかる。本当にここが好きだな。とりあえず鎮火したカミツルギの元へと向かう。

 

紫蘭「おーい大丈夫か?」

 

真っ黒こげとなり倒れているカミツルギに聞くと頭の紙をパクパク動かし両手を広げ大きく大の字になる。こいつは何をしたいんだ。そう思っていると、

 

傘人「カミツルギハ、カクゴヲキメタ」

 

と、声からして少年を処置してくれた先程の傘人が此方に近づきながら言ってくる。

 

紫蘭「はぁ?覚悟だ?」

 

傘人「カミツルギ‥‥ソレハ、ブジンノココロモツモノ‥‥ユエニカミツルギはオヌシニクップクシタ」

 

紫蘭「屈服って‥‥」

 

傘人「ツマリコロスナリ、ナンナリオヌシニマカセルトノコトダ」

 

殺すなりって物騒な事を言うな。大の字に寝て動かぬカミツルギの横に屈み、

 

紫蘭「カミツルギお前に言っておくが俺は負けて戦う気のない奴に止めをさす程のシャバ僧じゃねぇだからいい加減に起きろ」

 

その言葉を聞くとカミツルギは動きだしフワフワと浮き出す。

 

カミツルギ「ヤータター!」

 

何を言ってるのか全然わからねぇ。けど傘人は武人とか言ってたから恐らく俺の首はいらないのか的な事を言っているんだろうな。

 

紫蘭「ならよお前にする命令は1つだ合意なしに喧嘩するんじゃねぇやるなら合意してからやれ‥‥それともしも助けを求める声があったのならその時は助けてやれ強くそして威張って弱者をないがしろにせる奴は斬れそして弱者を守れ良いな?」

 

カミツルギ「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

黙るとカミツルギは頷き上空へと飛び去っていった。

 

紫蘭「たく‥‥」

 

傘人「シカシミゴトダッタアノヨウトウヲオイハラッタノダカラナ」

 

紫蘭「別に良いってのそんなもん誇るようなもんでもねぇからな」

 

と、言っているその時だ。

 

グゥーー

 

紫蘭「‥‥‥‥」

 

ハク「いっイブブ!!」

 

やっぱりハクの腹の音か。ハクは恥ずかしいのか頭の上で地団駄を踏んでくるため結構痛い。

 

傘人「ソナタラガヨイナラ、トマッテユクトヨイ」

 

紫蘭「良いのか!?」

 

傘人「ムラヲスクッテクレタヤツヲ、ムゲニハセンソレニケガニンモオルシナ」

 

紫蘭「まっまぁそれなら言葉に甘えるぜ」

 

ハク「イブ‥‥」

 

そうして自分達は傘人の家へと着いていき1日世話になるのだった。そして翌日、

 

傘人「オキロソレトチョウショクハソコニアルスコシセッシャハデル」

 

と、言い自分達を傘人は起こすとそのまま外へと出ていく。

 

紫蘭「‥‥」

 

ハク「‥‥」

 

傘人に叩き起こされた自分達は眠いが仕方なく起き上がり朝食を食べる。

 

ハク「イブ~♪」

 

陽炎「がうっ♪」

 

2匹は美味しそうに出された食事を頬張っていく。見ていて実に微笑ましい光景だ。

 

紫蘭「なんかこういう食事も久々だな」

 

この世界に来てからの食事はストックしてある木の実ばかりだったため久々の和食は良いものだ。そうして食事を終え陽炎をボールへと戻し自分とハクは寝ている少年の元へと向かう。

 

紫蘭「おうおう気持ち良さそうに寝やがってうらやましいなちくしょうめ」

 

未だに寝ている少年の隣に座り顔を見る。しかしこうしてよく見てみると整った顔をしてるな。見るからに男だが女装でもすれば女とか言っても誤魔化せるな。そんな事を思っていると、

 

少年「うぅん‥‥ここは?」

 

頭を抑え少年は起き出す。やれやれついに起きたか。

 

紫蘭「よっ」

 

ハク「イブ♪」

 

少年「えっイーブイにそれから貴方は?」

 

イーブイを知っているって事はポケモン世界の住人のようだな。まぁその方がある意味で都合がいい。

 

紫蘭「俺か?俺は紫蘭、賀茂紫蘭だそんでそのイーブイは俺の相棒のハク」

 

ハク「イッブイ♪」

 

少年「そうですか」

 

紫蘭「お前の名前は?」

 

少年「えっと僕はリラと申します」

 

リラか。それに僕という単語からやはり男だな。しかし何でまたこいつこんな含みのある言い方をするんだ。

 

紫蘭「なぁリラお前に聞きたいんだが」

 

リラ「えっと紫蘭さんまずは僕からよろしいですか」

 

紫蘭「えっあぁまぁ構わんけど」

 

リラ「ならその1つは僕と貴方は今日初めて話しますよね?面識はないですよね?」

 

紫蘭「そうだな」

 

こいつ何を急に当たり前で可笑しな事を言い出しているんだ。キョロキョロと周りを見渡すと、

 

リラ「‥‥どうして僕はここにいるんでしょうか?」

 

紫蘭「どうしてって俺が知らない世界をさまよっていたらお前が吹っ飛んできてそれをキャッチしてデカくてしつこい怪物からお前をおぶって逃げてそんで気づいたらここだった‥‥オーケー?」

 

リラ「なっ成る程‥‥そうだ!確かあの時に怪物に吹っ飛ばされて‥‥あの時うっすらと男の人がやはり貴方が‥‥となると僕のいた所は分からないですよね」

 

紫蘭「なぁ待てよさっきから何を‥‥」

 

リラ「その‥‥記憶がないんです」

 

紫蘭「はぁ!!?」

 

こいつまさかの記憶喪失しているぞ。

 

紫蘭「お前なにか覚えてないのかよ?」

 

リラ「えぇと‥‥僕はホウエンの出身でそれから大きな塔を守っていた事ぐらいしか‥‥」

 

ホウエンってあの石集めしていた少年がいた地方だったよな。となるとあの荒廃した世界の住人ではないのは確かだな。しかし覚えてる事が少なすぎるな。

 

紫蘭「次に俺が聞いていいか?」

 

リラ「えっと答えれるかは分かりかねますが」

 

紫蘭「別に良いさ‥‥お前はどうしてあの荒廃した世界に?」

 

リラ「そのごめんなさい何でいたのかまでは‥‥ただ覚えているのはさっき言った事そしてあの黒いポケモンに成すすべなく吹っ飛ばされた事ぐらいです」

 

紫蘭「成すすべってお前ポケモンは?」

 

リラ「それがその持っていなくて」

 

紫蘭「成る程な」

 

リラ「えっと覚えてはいませんが助けて下さってあ

   りがとうございます」

 

紫蘭「気にすんなそんな事を気にするならまずは寝

   て怪我の治療を優先しろ‥‥」

 

怪我人には何よりも安静が一番だ。そう言うとリラは横になる。すると、

 

ハク「イブ!」

 

紫蘭「そうかいなら頼むよ」

 

と、言うとハクは眠るリラの布団に潜り込みそしてリラの右隣に顔を出す。

 

リラ「えっえぇと良いんですか?」

 

紫蘭「イブイッ♪」

 

何と言ったかそれはリラの看病がしたいとの事だ。その看病方法は昔から変わらず横で寝るというものだ。まだガキの頃に風邪をひくとよくハクが今みたいに潜って一緒に寝てくれるのだ。

 

リラ「ふふっ‥‥ならお言葉に甘えますね」

 

ハク「ぶい~」

 

そうしてリラとハクは再び眠る。やっぱり何か言葉に言い表せないがリラに不思議な違和感を覚えながら座りながら目を瞑るのだった。そうして数日後、

 

傘人「ケガモヨイミタイダ」

 

リラ「お世話になりました」

 

数日もするとリラの怪我は治り普通に立つ、座る等の動作も行えるようになっていた。頭に怪我を負っていたいたため不安だったがこれなら何とかなりそうだが、

 

リラ「‥‥‥‥」

 

紫蘭「やっぱり思い出せなかったか」

 

リラ「はい」

 

リラの記憶は未だに喪失したままだ。相当大きな衝撃を頭に受けたんだろうな。

 

ハク「イブ!」

 

リラ「‥‥そうですね気にしたら駄目ですよね」

 

ハクの頭を撫でて優しくそう言う。ハクもここまで懐くとは思わなかったためビックリだ。俺以外で懐いたのは彼奴だけだったからな。しかしリラを見ていてある確信が出た。リラは恐らくハクの言っている事を理解している。前々からそんな素振りは見せてはいたがやはりか。

 

紫蘭「お前、ハクが何を言っているか分かるんだな」

 

リラ「えっえぇ‥‥」

 

面白い力を持っているな。俺にもそんな力があればな。そしてそろそろ言わないとな。

 

紫蘭「リラ」

 

リラ「何ですか?」

 

紫蘭「お前はこれからどうする?」

 

リラ「えっ?」

 

紫蘭「元の世界に帰るために歩くのかそれともここに移り住むのか」

 

リラ「どうしてわざわざ?」

 

紫蘭「俺はもう今日ここを去るつもりだからだ」

 

俺の今、達成すべき目標は元の世界に帰ることそれだけだ。

 

傘人「ハヤイナマダノコッテモヨインダゾ?」

 

紫蘭「いいや俺には帰ってやる事があるからな♪」

 

とりあえず帰って修行してあの真っ黒鋭角野郎に落とし前をつけ更にはイラッとくる怠惰達をぶちのめす。それが今の所で目標だ。

 

紫蘭「どうするつもりだ?ただ元の世界に帰るのは至難の技だ黒デカの怪物がいる世界に辿りついちまうかもしれないしな」

 

と、聞くとリラは真っ直ぐな目で、

 

リラ「僕も帰りたいと思っています記憶は失ってはいますけれどホウエンに行けばもしかしたらと思いまして」

 

紫蘭「そうか‥‥なら一緒にくるか?」

 

リラ「えっ」

 

紫蘭「俺も帰りたいしなそれに色々な世界を飛ばされている時にホウエンに1度だけ行ったことがあるだからもしかしたらと思ってな‥‥別に嫌なら来なくても‥‥」

 

リラ「いいえ紫蘭さん僕からもお願いしようと思っていました一緒に行っても構いませんか?」

 

と、言ってきた。やはり考えることは同じか。

 

紫蘭「なら頼むぜ」

 

リラ「はい♪」

 

とりあえずお約束の拳を作り前に出す。だがリラはキョトンとした顔をする。あれこれ知らないんだ。

 

紫蘭「あぁ~‥‥まぁお前も拳を作れそして軽く拳と拳を当て合うのさ、え~とまぁハイタッチみたいなもんだよ」

 

リラ「あぁ成る程」

 

そう言うとリラは同じように拳を作り自分の拳に当てる。これで同じ目標を達成する仲間だ。

 

紫蘭「そんで歩けるか?」

 

リラ「舐めないで下さい流石にもう歩けます」

 

そう言い立ち上がる。こんだけガッツがあれば充分か。

 

紫蘭「なら良し」

 

傘人「イクノダナ」

 

紫蘭「あぁ世話になったな」

 

傘人「カマワンマタココニキタトキハタチヨレ」

 

紫蘭「あぁ♪」

 

ハク「イブ!」

 

そんな会話をしながら暖簾をくぐり外へと出る。

 

傘人「デハナ」

 

紫蘭「ありがとうな」

 

リラ「お世話になりました」

 

ハク「イブブ♪」

 

そうして傘人は家へと入っていこうとしたその時だ。突然、何かがすぐ隣に落ちくる。土煙が止みその姿が露になる。それは、

 

傘人「ヨウトウ」

 

数日前に倒したカミツルギだ。何故またここに来たんだ。もう無闇やたらに襲うなと言った筈なのだが。

 

紫蘭「何しに来たんだ?」

 

カミツルギ「‥‥‥‥」

 

両手を合わせるとお辞儀してきた。どういう意味なんだ。すると傘人は、

 

傘人「ヨウトウガ、ミトメタトイウノカ‥‥」

 

認めただと。リラは此方を見ると、

 

リラ「もしかしたら同行したいんじゃ」

 

紫蘭「へっ‥‥そうなのか?」

 

と、聞くとカミツルギはコクリと頷く。どうやらリラの言うことは本当みたいだ。

 

ハク「イブ!イッブイ!」

 

ハクは自分に語りかけてくる。恐らくこの子を連れていけとでも言っているのだろうか。

 

紫蘭「‥‥俺に着いてくるって意味はコキ使われる覚悟はあるんだろうな?」

 

カミツルギ「ヤーー!!」

 

大きく返事が返ってくる。それにニコリと微笑み、

 

紫蘭「なら来な歓迎してやるよ」

 

ウォッチからモンスターボールを取り出すがふと思う。こいつモンスターボールに入るのかなと。まぁ物は試しだしやってみるかと思いカミツルギにボールを向けるとカミツルギはボタンに触れるとボールが開き赤いレーザーが当たるとボールの中へと入っていった。そして赤く点滅し何度か振動すると、

 

グポーーン

 

と、音がなる。これでカミツルギは今日から俺の仲間だ。というかモンスターボールに入るんだな。つまり異形達はポケモンと捉えるのが良いのだろうな。とりあえずボールを投げて、

 

紫蘭「出てこい!」

 

と、言うとボールが開きカミツルギが出てくる。

 

紫蘭「さて俺のポケモンになったんだ何かネームを考えないとな‥‥そうだ『村雨』はどうだ?」

 

カミツルギ「ッ!!」

 

大きく回転し両手を広げる。どうやらこの名前が気に入ったみたいだ。

 

紫蘭「よろしくな村雨」

 

ハク「イブ!」

 

村雨と名付けたカミツルギは両手を合わせ再びお辞儀をする。

 

傘人「オモシロキモノヨ」

 

紫蘭「そうか?」

 

傘人「オヌシニハナニカコトバニデキヌチカラガアルノヤモシレナイナ」

 

そんなもんなのかな。よく分からねぇや。

 

傘人「オヌシノセイチョウキタイスルゾ」

 

紫蘭「へっ‥‥」

 

そう言いカミツルギ使いは家へと入っていった。

 

紫蘭「さてとよろしくな村雨」

 

村雨「ター」

 

カミツルギをボールに収納し腰のベルトにボールを引っ掛ける。そしてハクを定位置の頭の上にのせる。

 

紫蘭「そんじゃ行こうぜ」

 

リラ「はい」

 

ハク「イッブイ!」

 

そうして自分達は村を後にして森の中を歩き出すのだった。そして暫く歩くが、

 

紫蘭「‥‥」

 

リラ「‥‥」

 

会話なく歩き続けていた。ヤベェ‥‥会話がないってこれどうするんだ本当にどうするですか。そんな事を考えていると、

 

リラ「えっえっと紫蘭さん」

 

紫蘭「ん?」

 

リラが自分の名前を呼んでくる。流石はリラだこの無言に終止符を打ってくれるのか。

 

リラ「気になっていたんですが貴方のその目って」

 

恐らくこの眼帯の事を言ってくるのだろう。無理もないこんなの着けたがる奴なんて厨二病患者ぐらいだからな。

 

紫蘭「あぁこれな‥‥見るか?」

 

リラ「えっえぇ」

 

眼帯を取り見せるとリラは驚いた顔をする。

 

リラ「目が‥‥」

 

紫蘭「まぁな‥‥これをやった奴をぶっ飛ばすのが今の目標なんだよ」

 

怠惰の野郎はマジでぶっ飛ばす。そのためにもここから速く帰らなければ。

 

紫蘭「あぁそれと俺にさんとか君とか付けるな普通に呼び捨てで良いよ俺もお前を呼び捨てにするからよ」

 

リラ「分かりましたなら紫蘭」

 

紫蘭「おうリラ♪」

 

何て会話をしていると目の前に突然、何時もの白い裂け目が現れる。

 

紫蘭「さてと覚悟は良いか?」

 

リラ「はい」

 

ハク「イブ!」

 

紫蘭「良しなら行きますか!」

 

そうして自分達は裂け目へと入り次なる地へと向かうのだった。




怠惰「それでは今回はここまでね」

ダークライ「‥‥‥‥」(=_=)

千「うむ所で怠惰よ」

怠惰「なに?」

千 「お主のポケモンは今の所でダークライだけじゃが他にもおるのか?」

怠惰「あぁ~‥‥‥‥いるよ?」

ダークライ (*^-_ゝ-)

千「なら折角じゃし見せてくれぬかの?」

怠惰「そうだね~まぁ良いとは思うけど」

千「ほうならば‥‥」

怠惰「だが断る

ダークライ「‥‥‥‥フッ」

千「こやつしかもダークライにまで鼻で笑われた!?」

怠惰「秘密だもんなぁ~♪」

ダークライ「‥‥♪」(  ーωー )

千「こやつらは‥‥」

怠惰「まぁ教えても良いけどさその時はバトルオンリーだぜ?」

千「言うではないか‥‥ならばポケモンバトルじゃ!」

怠惰「良いけどその代わり初手はダークライ出して6戦全勝するけど良いんだね?」

ダークライ ( *´ー`)

千「‥‥‥‥止めておこうかの眠らされ特性による精神攻撃で疲弊して終わりじゃしの」

怠惰「まぁそういうこったねまぁまぁ近い内に1匹2匹は出してはいくからさ」

千「ならばせめてヒントを出さぬか!」

怠惰「前にも言ったと思うけどまぁヒント位なら良いかな‥‥う~んヒントとしては1匹は電気タイプ2匹目は毒タイプ3匹目はゴーストタイプ4匹目は鋼タイプ5匹目は虫タイプかな?そして最後はまぁこいつだけどな♪」

ダークライ「‥‥‥‥‥‥‥‥♪」

千「それらは皆、単タイプか?」

怠惰「いや複合もいるよ?ただ複合タイプは2つ目のタイプを言っちゃうとすぐ分かるから面白くないでしょ?」

千「それでは分からぬわい!?」

怠惰「まぁついでに言うとこの5匹の内の1匹は千ちゃんのがルーラみたいな枠がいると思ってよ」

千「まさかお主もか!?」

怠惰「勿論さ♪さてさてヒントは述べたからもしかして!と思った方は是非とも言って頂けたらなと思います合っていたら合ってるよと返信させていただきますので♪」

千「露骨なコメ稼ぎを」

怠惰「してないから!?さてでは長くなったしそろそろ終わろうか」

千「じゃなそれでは読者様今回はここまでじゃ」

怠惰「また次回もよろしくね」

千「それでは読者様!」

怠惰「ばいにゃら♪」

ダークライ ( ー_ー)/


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第15話 荒廃した世界 再び

こんにちは読者様、予告通り投稿をした怠惰のクソ悪魔です。そしてポケモン新作が今月に出るみたいですね。メガ進化とZ技が廃止されるとか‥‥この小説ではそれを出そうと思っていたためどうするべきか。失礼それではそろそろ本編へどうぞ。


新たにカミツルギの村雨を仲間にした自分達の世界へと帰るためハク達そしてリラと共にあれから色々な世界を渡り歩いていた。そして旅路の果てに現在はとある洞窟にいた。

 

紫蘭「‥‥‥‥‥‥」

 

自分は目を瞑りずっと無心になって座禅を組みながら滝に打たれる。するとその真上から巨体な岩が落ちてくるが、

 

ジャキン!

 

と、音が鳴ると岩は真っ二つになり自分を避けるように地面へと落ちる。実はこの特訓どういうものなのかというと、

 

ハク「フィ!!」

 

まずハクが巨体な岩をリーフィアとなって丸く切り刻み、

 

陽炎「がぁ!」

 

陽炎がそれを持ち上げ滝へと落としそれが滝に打たれる自分の真上へと流れていき、

 

村雨「ッ!!」

 

村雨が一刀両断するという修行だ。自分は何にも動じないように、ハクは更なる繊細な事が出来るように、陽炎は筋力を上げるために、村雨はその一撃の威力を上げるためにというトレーナーとポケモンの2つを鍛え上げる特訓なのだ。

 

リラ「‥‥紫蘭」

 

紫蘭「何だ?」

 

目を瞑り黙祷しているとリラが呼んでくるため聞くと、

 

リラ「これ意味ありますか?」

 

と、聞いてくる。当然この意味はしっかりとあるのだ。

 

紫蘭「あるぞポケモンの鍛練そしてトレーナー自身を鍛えるのは大切だからな」

 

リラ「トレーナー自身って」

 

紫蘭「いくら強くてもトレーナーがダメなら本来の力なんて出せないんだ‥‥俺はその一例をよく知っている」

 

カンナギタウンのバトル大会で戦ったトレーナー達の殆どはポケモンの実力を発揮させれていない。唯一発揮させていたのはシロナとガブリアスのコンビ、そして何よりも怠惰だ。彼奴とダークライに限っては最早、色々と常識を逸しているのだ。そのため彼奴達を倒すのなら同じ土俵に立つしかないそう思って修行しているのだ。

 

リラ「‥‥成る程でもそれは確かにトレーナーの心技体を鍛えるのは良いかもしれません‥‥ですが何よりもポケモンはパートナーであり心を通わせる事こそが大切なのではないでしょうか?」

 

紫蘭「心を通わせるか」

 

確かにそうだ。心を通わせポケモンいやパートナー達を信じる事それこそがトレーナーとして大切な事だ。そこは重々承知している。だからこそ俺は信じているんだ。こいつらが、

 

リラ「っ紫蘭!」

 

紫蘭「うぇ?」

 

俺を守ってくれると思っていたんだがな。

 

ゴンッ!

 

紫蘭「ごはっ!?」

 

上から大岩が頭に直撃し大きくたんこぶが出来る。打った頭を優しく擦りながら上を向くと、

 

村雨「ヤーヤー」

 

村雨が手を合わせてペコペコと謝っていた。

 

紫蘭「たくよ気を付けろよな‥‥」

 

リラ「なっ何ともないんですか!?」

 

紫蘭「俺はそこまで柔じゃないんでな」

 

リラ「‥‥普通なら大怪我な気がするんですがたんこぶって

‥‥‥‥」

 

いやそれは痛みはあるぞ。だが昔に受けたダメージに比べれば全然痛くはないな。

 

リラ「意外にも頑丈なんですね」

 

紫蘭「頑丈な所には定評のある紫蘭様だからな♪」

 

どの位だって?拳で殴られ鉄パイプで殴られ竹刀で殴られ警棒で殴られても生きてるんだ。ただ流石にバイクとトラックには勝てず死んだけどな。

 

リラ「ふふっ紫蘭は面白いですね」

 

紫蘭「そうか?」

 

リラ「えぇ」

 

何て事を言っているとハクと陽炎そして村雨が降りてくる。

 

紫蘭「終わりか?」

 

ハク「イブ!」

 

陽炎「ガウ!」

 

村雨「ター!」

 

どうやら岩はもう無さそうとみた。立ち上がり岸までジャンプし着地する。

 

紫蘭「ならそろそろ飯にするか」

 

ウォッチからハク達の食事となるポケモンフードを取り出し皿に盛り付けると3匹はすぐに食べ始める。

 

紫蘭「俺達も飯にするか」

 

リラ「まさかまた‥‥」

 

紫蘭「仕方ないがそうなるな」

 

そう言いウォッチからヤカンと木の枝を幾つか取り出しまずは木を地面に並べ次に流れている水を汲み、

 

紫蘭「陽炎いつもみたく軽く火をつけてくれ」

 

陽炎「ガウ!」

 

口かは小さな火の粉を放ち木を燃やし火をつけるとその上にヤカンを乗っけて沸騰させる。

 

紫蘭「そしたら‥‥なぁ今日は何味が良い?」

 

リラ「えぇと‥‥塩で」

 

紫蘭「なら俺は醤油にしよう」

 

ウォッチから2つの容器を取り出す。そして蓋を取り中から調味料、かやくを取り出す。そうこれは時々なんかこう無性に食べたくなるカップラーメンだ。かやくと調味料を入れるとお湯が沸騰し湯気が出るのを確認しお湯を注ぎ蓋をして落ちている手頃な石を上に置く。

 

紫蘭「これで3分だな」

 

リラ「紫蘭その流石に毎日カップラーメンは体を壊してしまいますよ」

 

紫蘭「俺だってカップラーメン以外を食えるなら食いてぇよ‥‥だけどねぇんだよ肝心な食材が」

 

リラ「木の実は‥‥いえ愚直な言葉でしたね‥‥すいません」

 

紫蘭「いや良いんだ」

 

木の実だとかは確かにウォッチにはある。だがもしも手持ちのポケモン達が傷を負ったり毒だとか麻痺だとか火傷だとかになってすぐ治す事が出来るの市販の薬または木の実のみ。つまり手持ちの市販の薬が無くなれば次は木の実を使わざるえないという事だ。それにこのサバイバルが何時まで続くか何て分かったものではない。そのため少しでも節約できるなら節約したいのだ。

 

リラ「はぁ‥‥」

 

紫蘭「う~ん‥‥」

 

そしてその話は前にリラにも話していたためすぐに分かってくれるが正直な話でこの生活はキツいんだよな。

 

紫蘭「何とかしないとな」

 

リラ「そうですね」

 

カップ麺やポケモンフードだって有限な食料だ。なくなれば自分達も木の実を食べての生活になるがそうなるとより一層で食糧難となりハク達もそうだが自分達もただでは済まされない。そんな事を思っていると丁度3分が経ったのを確認する。

 

紫蘭「食うか」

 

リラ「そうしましょうか」

 

そうして自分達も食事にありつくのだった。食事を終え皆の食器を片付け荷物をまとめて、

 

紫蘭「よしお前達そろそろ行くぞ」

 

陽炎「ガウ!」

 

村雨「ター!」

 

ハク「イッブイ!」

 

陽炎と村雨をモンスターボールへと戻しハクは何時もの定位置に乗っかる。

 

リラ「所で紫蘭」

 

紫蘭「なんだ?」

 

リラ「その重くないんですか?」

 

紫蘭「いや全然?」

 

リラ「そっそうですか‥‥確かイーブイって7kgはあったと思ったんですが‥‥気にしたら負けですね」

 

そんな事を述べながらも自分達はまた前へと歩き出すのだった。そうしてまた途方もない旅を続けた。ある時にはコードが絡み合い雷が落ち続けそしてかつて灯台で戦った電球の異形が楽しそうに集団でフォークダンス?をしている世界や時には前に戦ったゴリマッチョモスキートの世界に舞い戻ったりとしたが一向に元の世界には辿り着けないでいた。そして穴を通りまた不思議な世界を漂っていった。

 

リラ「今日も駄目‥‥何でしょうか」

 

紫蘭「さぁな‥‥‥‥」

 

もう何年何ヵ月と世界を渡っているのかそれとも数日なのかやはり色々と麻痺してる。頭がこんがらかってるのか麻痺しだしているのか分からないがここ最近になってカミツルギ以外の異形達が可愛く見えてきてる始末なのだ。発狂する寸前なのかそれとも既に発狂はしているか。下手したら末期に到達しているのかもしれない。

 

ハク「イッブイ‥‥」

 

紫蘭「あぁ心配するなすぐ帰れるさ」

 

岩場とか草むらとかで寝るのにも慣れてはきたが速く帰ってチルタリスの羽毛布団に体を沈めたくなってきているのだ。あの布団で寝ると全てが駄目になるような感覚が凄く恋しい。

 

リラ「‥‥‥‥紫蘭」

 

紫蘭「何‥‥どうやら次はあそこになりそうだな」

 

目の前に大きな白い裂け目が広がる。その中へと自分達は突入する。そして出てきた場所は淀んだ暗い空にビル郡は崩れ朽ち果てた荒廃した世紀末のよつな世界。その光景はとても見覚えがある場所だった。

 

リラ「何なんですかこの世界は‥‥」

 

紫蘭「ここは‥‥‥‥まさか!」

 

リラ「紫蘭!」

 

ハク「イブイッ!?」

 

たしかここの右隣にあった筈だ。そしてそれはそこにあった。『……オ…役…あ…た……のなんで……る…』と書かれている意味不明で朽ち果てた看板。やはりここはリラと出会ったあのゴーストタウンの世界だ。

 

リラ「紫蘭どうしたんですか?」

 

ハク「イブイブ!」

 

自分を追ってきたハクとリラは何事かと聞いてくる。真剣な顔で、

 

紫蘭「ハクそれからリラ‥‥ここは危険だ!すぐに離れるぞ!」

 

リラ「それはどういう?」

 

紫蘭「良いから!」

 

そうここにはとんでもない体躯を誇る化け物の異形がいるのだ。ここにいたら自分達の身が危ない。すぐさま離れようとしたその時だ。突然、自分達のいる場所が暗くなる。まさか、

 

紫蘭「このっ!」

 

リラ「なっ!?」

 

ハク「イブ!?」

 

すぐさまハクとリラへとタックルをしその場を離れた瞬間、自分達がいた地点に何かが落ち土煙が上がる。

 

リラ「いったい何が‥‥」

 

紫蘭「立てるか!」

 

リラ「えぇ何とか」

 

リラを起き上がらせそして何かが落ちてきた方向に向かってハクは唸りだす。どうやらハクも気づいたみたいだな落ちてきた何かを。

 

紫蘭「ハク構えておけよ」

 

ハク「イブイッブイ!」

 

リラ「何がどういう事で‥‥すか!?」

 

ようやくリラも気づいたみたいだな。落ちてきたそれは黒い体躯を誇り全てを食べ尽くすかのような大きな口そしてその口からは2つの太い触手に顎のようなぶっといハサミがついている異形。かつてリラに怪我を追わせ逃げるだけで精一杯だったあの異形だ。

 

異形「アァァァァーーーーー!!!」

 

リラ「嘘あれは!」

 

地団駄を踏みながらその大きな口を開き口から2本の顎のある触手でリラに向かって攻撃を仕掛けてくる。

 

紫蘭「あぶねぇ!」

 

またタックルしてリラを守るとリラがいた地点は大きく抉れる。やっぱり潰すきか。

 

紫蘭「走れるか!」

 

リラ「えぇ!」

 

異形「アァァァァーーーーー!!!」

 

大きな叫びをあげて口から悪の波動を放ってきた。

 

紫蘭「ハク!ニンフィアになってムーンフォース!」

 

ハク「イブ!」

 

ハクは進化してニンフィアへと変化しムーンフォースを放ち悪の波動とぶつかり煙が上がる。

 

紫蘭「今だ足を全力で交互に動かして逃げろ!」

 

ハク「フィン!」

 

リラ「えぇ!!」

 

そうしてダッシュをして逃げ出すと黒い異形は逃がさない気なのか再び顎の触手で攻撃を仕掛けてくる。

 

紫蘭「しつこい野郎だ!ハク景気付けにハイパーボイス!」

 

ハク「ふぅ~‥‥‥‥フィ~ーーーーー!!」

 

紫蘭「ぐおぉ!?」

 

リラ「っ紫蘭!確かにハイパーボイスは火力はありますがノーマル技ですよ!?」

 

やはりハイパーボイスの余波はトレーナーの鼓膜にも響くな。ここで普通ならリラと同様に思うだろ悪と龍の複合(仮説)にノーマル技のハイパーボイスなんてあんまり効くと思うのかと。普通なら威力は等倍であるため決定打に欠けるのはリラの言う通りだろう。しかしハクの特性はニンフィアになる事でフェアリースキンとなりノーマル技は全てフェアリータイプに変換される。つまり、

 

異形「アァァァァーーーーー!!!!!?」

 

悪と龍の複合にとっては絶対に受けたくないタイプになるという事だ。現にあの異形が放ってきた触手は止まったかと思うとうねりだし本体の方も苦しそうにもがきだしたからだ。

 

リラ「ノーマル技のハイパーボイスが効いている!?」

 

紫蘭「こっちだ!」

 

リラの手を引っ張り走り出すとハクもその後を付いていき自分達はすぐに後退するのだった。視点は代わりここシンオウ地方のコトブキシティのとあるビルの最上階のオフィスへと視点は移る。

 

怠惰「ふぅ~‥‥‥‥コトブキシティのてっぺん的なビルから眺め景色は最高だねぇ」

 

ゆったりと寛げるThe社長椅子に座りながらグラスのミックスオレを飲みながら寛ぐ。

 

千「ここまであっという間じゃったのぉ怠惰」

 

怠惰「まぁねぇ~てか千ちゃんここではCEOって呼んで欲しいんだけど?」

 

千「お主を社長なんて言ったらこのビルが倒壊するわい」

 

怠惰「うわぁ酷いなぁ」

 

クルリと椅子を回転させ前を向く。そこには千ちゃん以外にも自分のポケモン達がテレビを見たりしながら寛いでいた。すると扉が開きエプロンを着けたダークライがお茶をトレイに乗せて運んできてテーブルにお茶をのせる。

 

千「やはり結構インパクトがあるのぉその姿は‥‥」

 

怠惰「そう?似合ってると思うけどね」

 

ダークライ (*/ー\*)

 

何故にトレイで顔を隠すんだ。

 

千「しかし本当にお主のポケモン達は個性が強すぎるわい」

 

まぁそこは否定しないな。常に眠っている奴もいれば恋愛ドラマを見るのが楽しみな奴がいたり見た目に会わず内気な奴だったりクールだけどこうして色々な家事をしてくれるダークライとかいるからな。

 

怠惰「まぁ約5年近くあったからねそんだけあればポケモンも揃うさ」

 

千「そうかあやつがいなくなってもう5年近くか‥‥」

 

怠惰「なぁ~あのバカどこに消えたんだかねぇ」

 

何てぼやいていたその時だ。突然周りの空気が冷ややかになる。それに感ずいた自分のポケモン達は臨戦態勢に入りダークライもエプロンを投げ捨て悪のエネルギーを手に集め玉を作る。しかしこの感じからして恐らく会いたくないクライアントだな。

 

怠惰「あぁ~止せ止せお前らじゃ無理だ」

 

手を掲げながら言うとポケモン達は臨戦態勢を解く。すると小さな光の玉が出現する。

 

怠惰「久しいじゃないかクライアントA」

 

と、言うとその玉から、

 

A「‥‥久しぶりだな」

 

そう声が聞こえてくる。クライアントAそれこそが紫蘭をこの世界へと連れてくるきっかけとなった者であり俺達に依頼をしてきた奴だ。

 

A「あれから5年だが成果はどうだ?」

 

怠惰「良いか悪いかだったら悪いな目をつけたガキが行方不明になっちまってね」

 

A「貴様まさか5年近く何もしていない訳ではないだろうな?」

 

怠惰「何もしてないといったらしているさ現に今じゃこの地位だからよ♪」

 

「そう言う意味ではない!!!」

 

大きく叫ぶと共に部屋が揺れる。やはり相変わらずの短気のようだ。

 

A「貴様、私は言った筈だぞ成果を出せと」

 

怠惰「はぁ?そんな事を言ったか?なぁダークライに皆こいつそんな事を言ったっけ?」

 

と、聞くと皆はプルプルと首を横にふる。ほら何も言ってないじゃないか。

 

怠惰「あれれ?ごめんね俺達には分からんわ~♪」

 

A「‥‥‥‥なら言おう成果が出せぬなら新たに連れてこい!」

 

怠惰「つまり転生者の数を増やせとでも?」

 

A「無論だ」

 

怠惰「おいおいあんたバカか?質より量を取った所でどうなる?悪いが俺はあのガキ以外で見る気はないな」

 

A「何?」

 

怠惰「そのままんだ2人目以降は面倒を見る気はないと言っているんだ」

 

1人でさえ大変なんだ。2人目以降は見る気にはなれないんだよな。

 

A「貴様、私を愚弄するか?」

 

怠惰「はぁ今さら?」

 

A「貴様!!」

 

あんな小さな玉から凄い殺気を放ってきたな。するとそれには我慢が出来なかったのか、 

 

千「止めぬかお主達!」

 

千ちゃんが割って止めに入った。

 

A「しかし!」

 

千「すまぬが怠惰の意志も汲み取ってはくれぬか」

 

A「‥‥‥‥ふんっ古き友がそこまで言うなら下がろう次、愚弄したら許さぬからな?」

 

怠惰「愚弄もなにもないだろこっちはてめぇの我が儘を聞いているんだろうがそれよか支援も何もないんじゃやる気にもならねぇんだよ50万ちょっとで足りる訳ないだろうが」

 

A「支援をするならやると?」

 

怠惰「残念やる気にならねぇや迷子のバカが死んだら考えるが生憎な話でまだ死んではなさそうだからな」

 

A「量より質を取り続けるというのだな?」

 

怠惰「あぁ悪いがな」

 

A「そうかならば良い貴様がやらぬというなら我だけでもやるぞ?」

 

怠惰「やりたきゃやれよただし千ちゃん巻き込んでやるんじゃねぇぞ?てめぇ1人でやれもしも千ちゃん巻き込んでみろよそれやったらてめぇのいる次元まで赴いて殺りに行くからな?」

 

A「‥‥良かろう今宵をもって貴様とは縁を切る」

 

怠惰「どうぞどうぞご勝手に‥‥それと最後に忠告しておくあまり人を招くなよ?招いて二次被害がきたらたまったもんじゃないそれにその見返りは必ず返ってくるからな?」

 

A「忠告を感謝しようしかし貴様の戯れ言など守る気などない!」

 

そう言うと玉は発光しその眩しさで目をくらませる。そして光が止むとそこにはクライアントAの姿は消えてなくなっていた。

 

千「怠惰よ‥‥」

 

不安そうな顔で千ちゃんが見てくる。まぁ大丈夫だろ大抵こういうのって何とかなるんだから。

 

怠惰「まぁ俺が運命どうのというのもおかしな話だがここはその流れに乗るしかないな‥‥とりあえずあのバカを探すのを続行するか」

 

千「じゃな」

 

そうして自分達は消えた紫蘭の行方を探すために今一度、策を考えるのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千「うむ‥‥」

怠惰「まだ気に病んでるの?」

千「まぁそれはのぉ‥‥」

怠惰「やれやれ‥‥あればっかりは仕方ないよ」

千「しかし」

怠惰「気にしてたら先には進めんよ今はあの馬鹿を一刻も早くに探すしかないんだから」

千「そうじゃな」

怠惰「にしてもあのバカは何処に行ったんだが」

千「早く見つかれば良いがの」

怠惰「まぁねぇ‥‥それと千ちゃん確かに俺は彼奴との縁を切ったけど千ちゃんは切った訳じゃないんだ千ちゃんは千ちゃんの思うように行動しなよ」

千「怠惰よ‥‥うむそうさせてもらうぞ」

怠惰「さてそれじゃ今回はここまでにしようか」

千「うむそれでは読者様また次回もよろしくの!」

怠惰「それじゃバイバイ♪」


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第16話 退廃したショッピングモール

こんばんは読者様、怠惰のクソ悪魔です。そして書いていて後書きが後書きらしくないような感じがしてなりませんがお許しください。それでは本編へどうぞ。


黒く巨体を誇る異形から逃げた自分達は近くにあった大きな建物へと逃げ込んだ。

 

紫蘭「はぁ‥はぁ‥ハクにリラ大丈夫か?」

 

ハク「イッブイ!」

 

リラ「えぇ何とか平気です」

 

紫蘭「そうか‥‥」

 

なら良かった。早くここからおさらばしないと命が幾つあっても足りないぜ。そういえばふと思う。村雨(カミツルギ)は異形の1体であるはずだ。それならばもしかしたらボールで捕獲できるのではと。村雨はモンスターボールに入った事からあの黒く巨体な異形もポケモンの一種であるという事になるはずだ。それにもしかしたら、

 

紫蘭「なぁリラ‥‥」

 

リラ「何でしょうか?」

 

紫蘭「あの黒い巨体の異形の言葉は分からないか?」

 

そう、リラはポケモンの声を聴くことの出来る力がある。それならばあの黒い異形が何を思って行動をしているのか分かるはずだ。するとリラは難しい顔をしだす。

 

リラ「何となくですが‥‥腹が減ったとしか‥‥後はご飯を見つけたとかぐらいしか」

 

つまり俺達は彼奴の食事という事か何か釈然としないな。だが行動しない訳にはいかない出来ることからやっていかないとな。まずはここから逃げることを最優先しないとな。

 

紫蘭「とりあえずこの世界から逃げるために裂け目を見つけようぜ」

 

リラ「それには賛成ですね」

 

ハク「イブイッブ!」

 

だが問題は裂け目がどこにあるのかだ。あの時は偶然にも見つけたが次は簡単に見つかるとは思わない方が良いだろう。それに、

 

 

異形「アァァァァァァァァ!!

 

外には黒く巨体で全てを食い散らかすあの異形がいるため無暗やたらに外には出れない。外に出たらバトルは避けれないし下手したら食われるがオチだ。

 

紫蘭「考えていても埒が明かないからなここを探索するぞ」

 

リラ「はい」

 

ハク「イブ!」

 

そうして逃げ込んだ建物を探索しだす。辺りを探索してあったのは無数の数年前に賞味期限切れを起こしている缶詰の山に退廃し寂れた幾つもの部屋そしてボロボロとなっている看板、見た感じからしてここは大きなショッピングモールのようだな。

 

リラ「数年前に賞味期限が切れている缶詰を見ると食べ物には期待できませんね」

 

紫蘭「あぁそれにこの淀んだ空気の中で食事とか体を壊しそうだ」

 

淀んだ空気に混じって変な匂いもするこんな場所で食事はしたくはない。食事をするのだったら村雨がいたあの枯山水のある風景そして綺麗な空気の中で食事をしたい。

 

リラ「ただもしかしたら缶詰なら食べれ……」

 

ハク「イブ!イブイ♪」

 

紫蘭「いや止めておけ保存状態がしっかりしているなら食べても問題ないがここは最悪だ下手したら食中毒になるぞ」

 

リラ「ですがカップラーメン以外の食べ物ですよ!このチャンスは無下にする訳には」

 

それには同感だな俺もカップラーメンには飽き飽きしている。仕方ないここは試してみるか。

 

紫蘭「貸せ」

 

リラ「えっえぇ‥‥何を?」

 

前に聞いたことがある。シュールストレミングという世界一臭い缶詰が放置され続けた結果、爆発物と同等という事で警察沙汰になり更には爆弾処理班が現場に入り撤去するのに尽力したとかいうニュースがあった。つまりこれも下手したら爆発するかもしれないという危険性がある。現に何年も放置されてきているにだから。そのためリラとハクから離れ地面に問題の缶詰を置いてゆっくりと蓋を少し開ける。

 

プシュッ!!

 

と、明らかに鳴ってはいけない音が鳴るが爆発の危険性はなさそうだな。一応は手で仰いで臭いを確認する。

 

リラ「どっどうでしょうか‥‥」

 

ハク「イッイブイ‥‥」

 

心配して声をかけてくるがもう遅い。

 

紫蘭「バクストレン!!!!?」

 

名状しがたく酷い刺激臭はまるでアンモニアと腐った牛乳を足したかのような刺激かつ悪臭のあるゴミの臭いを嗅いでいるみたいだ。恐らく永らくの酷い保存状態での放置で発酵して腐敗したのだろうか。本当にただ酷い匂いとしか言えない臭いだ。すぐさま離れ淀んでいるが空気を深く吸う。

 

紫蘭「うぇ!!」

 

気持ち悪いし頭がクラクラしてきた。爆発はしなかったが俺の鼻が爆発したぞ。

 

リラ「だっ大丈夫ですか!?」

 

紫蘭「あっあぁ‥‥これは食わない方が良いぞ」

 

鼻が痛いし気持ち悪い。どこぞのゲームの状況説明文に紫蘭は毒状態になったとか出てきそうだ。

 

紫蘭「うっうぇ!!」

 

リラ「紫蘭!‥‥仕方ありません休みましょう」

 

紫蘭「だがよ‥‥」

 

ハク「イブ!」

 

リラ「ハクちゃんの言う通りです紫蘭に何かあっても困ります」

 

ハクが怒った表情で見てくるしリラも真剣な顔で言ってくる。やれやれと思いながら頭を掻き、」

 

紫蘭「分かった‥‥少し横になるよ」

 

リラ「それが一番です」

 

ハク「イブイブ」

 

うんうんと頷いてきた。本当にハクは昔からこれだしリラもお節介焼きだしな。まぁそうした所で救われているんだけどな。

 

紫蘭「ならその言葉に甘えるぜ‥‥数分だけだからよ」

 

そう言い壁に背中を当てて座り目を瞑り少しだけ眠るのだった。そんな眠りについた時、紫蘭は夢をみていた。

 

? 「何で君は僕のためにそんことを!」

 

これは時々になって見る彼奴との唯一の親友だった奴との縁をたってしまった過去、

 

紫蘭「俺は許せなかったんだてめぇをバカにする奴が!俺のただ1人の親友として!」

 

?「だからってやって良いことがあるだろ!」 

 

紫蘭「それならどうしろってんだよ!」

 

?「話し合いとか!」

 

紫蘭「出来ると思ってんのかゴラァ!」

 

こいつは前々からお人好し過ぎて人からよくバカにされていた。それが俺からしたら許せなかったこいつの凄さを知らないくせしてバカにするやつが。

 

?「‥‥なら君のルールに従ってあげるタイマンをしよう僕が勝ったらもうこんな事をするな!」

 

?「良いぜその代わりこっちもやらせてもらうからなぁ!」

 

親友を守りたかった。だがそれがきっかけでそいつとは親友と呼べるような仲ではなくなり疎遠となった。それが今でも悔いとして残り続ける。

 

紫蘭「俺は‥‥ただお前と!」

 

過ぎ去った過去に憂いながら手を伸ばすがどんどん離れていく。

 

紫蘭「行くな頼むから行くな!!」

 

叫び止まれと言うが目の前からその光景は消え闇が広がった。

 

紫蘭「はっ!!」

 

目を覚まし改めて周りの景色を見る。そうか俺はたしか気分が悪くなって寝たんだっけ久々に嫌な夢を見たな。なんて思いふと思う。あれ俺はたしか壁によりかかって寝たよな。なのに何で横になってる何で頭の部分が暖かく弾力あるような枕がなんて思い上を向くとそこには、

 

リラ「すぅ‥‥すぅ‥‥」

 

リラがうつりうつりと寝こけていた。どうやらリラに膝枕してもらっていたみたいだ。しかし何でだろうかリラの顔が可愛いらしく‥‥

 

紫蘭「‥‥‥‥いやいや俺はノンケだからな?」

 

これを見ているであろう奴等に念を押して言っておかないと変なかけ算しだすからな。中学の時はもういない親友と俺とで腐女子共が変なかけ算するもんだからそれで悩まされたものだ。するとうつらうつらしているリラが目覚める。

 

リラ「あっ起きましたか?」

 

紫蘭「まず聞いていいか何故に膝枕なんだ?」

 

リラ「凄くうなされていたので‥‥それに僕が力添えできるのはこのくらいですからね」

 

紫蘭「そうか‥‥すまないな」

 

起き上がり首を回す。少し横になったらスッキリしたな。

 

リラ「もう大丈夫なんですか?」

 

紫蘭「あぁ‥‥だいぶなそれとリラお前は充分なくらいに力になってるよ‥‥俺とかハクだとかのポケモン達とかだと寂しかったしないでくれるだけでも心強いぞ?」

 

リラ「ふふっありがとうございます」

 

そういえばハクの姿が見えないな。キョロキョロと探していると、

 

リラ「ハクちゃんなら見回りしに行きましたよ」

 

紫蘭「見回り?」

 

リラ「はい紫蘭や私に危険がないようあの子はそういった事をしてくれているんですねそういえばこのポケモンの世界に来る以前もハクは時々、寝ないで窓の外を見ていたよな。それってもしかしたら他の連中の殴り込みされないように監視していたのか。

 

リラ「ハクちゃんと紫蘭は強い絆で結ばれているんですね」

 

紫蘭「まぁな俺とハクは昔からこれだからな♪」

 

と、言い笑っているその時だ。

 

異形「アァァァーーーーー!!」

 

先程の黒く巨体である異形の叫びがこだまし辺りが揺れだしたかと思うと震度4ぐらいの自身が起こる。

 

紫蘭「っ!!」

 

リラ「なっなんですか!」

 

突然の事で動揺してしまう。するとこの揺れのせいなのか上から瓦礫が降ってきた。

 

紫蘭「なっ!村雨!!」

 

リラをこちらへと引っ張り近づけすかさずにベルトの村雨が入っているボールを真上へと投げるとボールが開きそこから、

 

村雨「ヤーーー!!」

 

村雨が飛び出し落ちてくる瓦礫に向かって回転しながら向かっていくと、

 

ジャキンッ!

 

と、鋭利的な音が響き渡ったかと思うと瓦礫は真っ二つになり自分達を避けて地面へと落ちる。そして村雨は右手をまっすぐ前へと伸ばし、

 

村雨「ヤタ‥‥‥‥ヤヤヤタヤタタヤタ‥‥」

 

と、決め台詞?的な事を述べて伸ばした腕を払う。こう見ると何か五右衛門みたいだな。だがよくやってくれた。

 

紫蘭「ナイスだ村雨」

 

村雨「ター!」

 

修行しておいて良かった。でなかったら今ごろはこの落石物が落ちてきていたかもしれないしな。

 

リラ「あっああの!」

 

紫蘭「ん?あぁ大丈夫か?」

 

引っ張ってこちらに寄せたには寄せたが何か無意識に抱いている感じになっちまった。すぐに離すとリラもすぐに離れ、

 

リラ「えっえぇと‥‥ありがとうございます」

 

顔を若干赤くしてお礼を述べてくる。うん敢えて言うが誰得だよ男と男って腐ってる奴達しか得しねぇよ。

 

紫蘭「ありがとうな村雨」

 

村雨「タッ!」

 

そう言い落ちている村雨のボールを拾い村雨をボールへと戻す。そして立ち上がり、

 

紫蘭「とりあえずハクを探そう」

 

リラ「えっえぇ‥‥」

 

ハクを探すために行こうとするが、

 

リラ「しっ紫蘭」

 

紫蘭「ん?どうかし‥‥」

 

何故かリラは動けず座っていた。さてはさっきので腰が抜けたのかな。とりあえず手を差し出すとそれにリラは掴まると立たせるが、

 

紫蘭「腰が抜けてるか?」

 

リラ「ぬっ抜けてなんか‥‥」

 

紫蘭「にしてなへっぴり腰になっているんだよな‥‥仕方ねぇな‥‥」

 

リラ「キャッ!!?」

 

抱き抱えて走り出す。もうかけ算だのなんだの言ってる場合じゃない。そんなことよりも今はハクを探すことが先決だ。そうしてリラを抱きかかえてハクを探すのだった。

 

紫蘭「ハク~!いるなら返事をしてれ!!」

 

抱きかかえながら走ること数分、ハクの名前を呼びながら探すがどこにもいない。いったいどこにいるというのだ。

 

リラ「しっ紫蘭‥‥」

 

紫蘭「何だ」

 

リラ「いい加減、降ろしていただけませんかね?」

 

紫蘭「歩けて走れるのか?」

 

リラ「もっもう大丈夫です!」

 

なら降ろすか。俺も手が使えないと不便だしな。止まってリラをゆっくり優しく降ろす。降ろされたリラの腰も治ったのか普通に立てていた。

 

リラ「面倒をおかけしました‥‥」

 

紫蘭「気にすんなそんなことよりもハクを‥‥」

 

と、言いかけた瞬間、

 

ハク「イブ~------!!」

 

ハクの叫びが聞こえてくると大きく地面が揺れる。

 

紫蘭「っハク!!」

 

リラ「紫蘭!!」

 

こんな揺れごときに負けてたまるか。踏ん張りながら先へと進むとかつては人々が行きかい交流しあう場所であっただろうとても広いエリアに出てる。そしてその先には、

 

ハク「イ‥‥ブ‥‥」

 

ボロボロになっているハクと、

 

異形「アァァァァァァァァ!!!」

 

黒く大きな異形がそこにいたのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむ所で怠惰よ何しておるんじゃ?」

怠惰「ん?あぁこれね‥‥これは色々な企業だとかの
   裏情報さ♪至る所に内通者を通して情報を集
   めてるのさ」

千 「お主はこっちに来てもやってる事がゲスいと
   きたら‥‥」

怠惰「ハッハッハ情報を制する者が勝つのさ」

千 「やれやれ‥‥これは‥‥?」

怠惰「あぁこれはカントーで色々と厄介事を起こし
   ているロケット団の情報だねこの辺はあらか
   たは熟知してるよ」

千 「ほう‥‥こっちは?」

怠惰「これはアローラ地方で活動しているエーテル
   財団の情報なんだけれど‥‥」

千 「ど?」

怠惰「表向きの情報しか今の所ないんだよ‥‥自棄に
   裏の情報が手に入らなくてねぇ」

千 「何々‥‥慈善団体活動にポケモンの保護うむ‥‥
   これに裏を求めた所で表裏一体じゃろ」

怠惰「いやこの社長の顔を見てよ」

千 「ルザミーネ‥‥これの何処がおかしいと?」

怠惰「何かねぇ俺の歴戦の勘が囁くんだよヤバくて
   頭のネジがぶっ飛んでる女って感じがしてな
   らないんだよねぇ‥‥それに会談した時なんか
   ダークライが自棄に警戒してたもんでね」

千 「あのダークライがのぉ」

怠惰「まったく困るよねぇ国際警察も俺の裏を探そ
   うと必死みたいだしねぇ」

千 「完璧に悪人の台詞じゃ」

怠惰「ハッハッハ悪魔だからな♪おっと時間も時間
   だし今回はここまで」

千 「うむまた次回もよろしくの」

怠惰「ではではサラバダー♪」


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第17話 代償の果てに

メリークルシミマス読者様、怠惰のクソ悪魔です。皆様はクリスマスはどうでしたか?私は毎度ながら小説を書きつつゲームしたりゆっくりゲーム実況を聞いたりニコニコ動画でTRPGの動画を見たりしていました。さてそれはともかく注意事項としては‥‥怠惰さん史上初レベルの文量というのと、こんなのクリスマスに出すもんじゃねぇみたいな内容ですがお許し下さい。それでは本編へどうぞ。


大きく黒い巨体を誇る異形が目の前にいてその前にはボロボロとなったハクがいる。これはつまり、

 

リラ「やっと追いつい‥‥ってハクちゃんそれにあれは!紫蘭!‥‥紫ら!?」

 

紫蘭「野郎が‥‥」

 

人が寝ている間に随分と俺の相棒を傷つけてくれたじゃねぇか。絶対にタダでは済まさん。

 

紫蘭「ハク!!」

 

リラ「待って紫蘭!」

 

ハクへと近づくとハクは自分に気付くとこちらを見てくる。

 

ハク「イブ!?」

 

紫蘭「大丈夫か」

 

ハク「イッブイ‥‥」

 

ダメージを相当なまでに負っているのは一目見ただけですぐに分かる。そのくらいボロボロなのだ。彼奴は許さない俺の親友であり唯一の相棒を傷つけたあの野郎は、

 

紫蘭「ハクお前は下がってろ‥‥」

 

ハク「いっイブイ‥‥ブ!」

 

ハクからはあの異形に向けての闘争心いやそれ程までに近い反骨心を感じる。だがその傷では流石に無茶をしすぎだ。

 

紫蘭「ハクお前の仇は俺が討つ俺の相棒はお前でありお前の相棒は俺だ‥‥だから頼む無茶はしないでくれ」

 

ハク「イブ‥‥」

 

ハクは頭がいい。自分の状況にだって気づいている筈だ。だからこそ無茶をするんだ。自分の思いが通じたのかハクは悔しそうにするがリラの元へと向かう。

 

紫蘭「リラ‥‥ハクを頼む」

 

リラ「紫蘭あなたは!」

 

紫蘭「俺はあの野郎を叩き潰す‥‥完膚なきまでにな!怒鬼と言われ恐れられた俺の怒りを憤慨を受けやがれ!!やるぞ陽炎!!」

 

ベルトに装着されている陽炎のモンスターボールを投げ陽炎を出す。

 

陽炎「グワァァァァァ!!!!!」

 

ボールから出た瞬間に陽炎はその炎で回りを燃やし炎のフィールドを作りだす。陽炎からも俺と同じように怒りが伝わってくる。そうだよなハクは陽炎にとって姉のような存在だもんな。そのハクがボコボコにされたんだ黙っていられる筈がない。

 

紫蘭「やるぞ陽炎あの野郎を丸焦げにしてやる」

 

異形「アアァーーーー!!」

 

黒き異形はその大きな顎を持つ触手を伸ばし攻撃してくる。

 

紫蘭「避けて火炎放射!」

 

陽炎「グワォン!」

 

ギリギリで攻撃を避け陽炎は火炎放射を放つ。だが、

 

異形「ブワァァァァ!!」

 

火炎放射をその大きな口で吸い込むと口を閉じ動かす。こいつ火炎放射を食いやがった。

 

紫蘭「悪と龍だよな彼奴のタイプは!それならドラゴンクロー!」

 

陽炎「ガウ!!」

 

腕をクロスから一気に開きその爪を輝かせ異形へと突っ込む。だが相手はその巨大な口を開き、

 

異形「アァァァーー!!!!」

 

口から悪の波動を撃ってきた。

 

紫蘭「っ!地面に向かってそのままドラゴンクローで瓦礫を壁にしろ!

 

陽炎「ッ!!」

 

ドラゴンクローを地面へと突き刺し大きな瓦礫の塊を掘り起こすとそれを盾にして悪の波動を防ぐ。

 

紫蘭「そんでそれを投げつけろ!」

 

陽炎「グァァァ!!」

 

その怪力で持ち上げ異形へとぶん投げるが異形はそれを口から伸び顎を持つ2つの触手が瓦礫の塊を掴み本体の大きな口で貪り始める。これを改めて間近で見ると凄い悪食だ。

 

紫蘭「ひでぇ悪食!?だがこの隙にドラゴンクローを叩き込め!」

 

爪を輝かせ一気に異形へと詰めより、

 

陽炎「グワォン!」

 

その爪で異形を引き裂き少し吹っ飛ばすが、

 

異形「アァァァ!!!!」

 

異形は足を動かし大きく地団駄を踏むと大きく地面が揺れ動く。

 

紫蘭「っ!」

 

まるで大きな地震のようだ。すると地面に亀裂が入っていき、

 

ズドン!!

 

大きく地面が割れた。

 

紫蘭「なぁっ!?」

 

リラ「紫蘭!!」

 

陽炎「グワッ!?」

 

ハク「イブ~ー!!」

 

異形「アァァァ!!!」

 

陽炎は飛んでいるため無事だが自分は異形と共に下へと落ちていく。この下は奈落か何かか何て思っているのもつかの間、

 

紫蘭「ぐふっ!?」

 

思いっきり地面とキスする。起き上がり周りを見てみるとそこには錆びていてもう動きそうにないくらいに劣化している車が並んでいた。どうやらここは地下駐車場みたいだな。だが目の前には、

 

異形「アァァァ!!!」

 

自分と共に落ちてきた異形が大きく咆哮を上げる。

 

紫蘭「っ流石その図体だけあって結構なタフネスだな‥‥ってあれは」

 

異形の後ろに白い光が見える。あれは間違いない自分達が探していた裂け目だ。よりもよってこんな所に出来ているとは予想外にも程がある。

 

異形「アァァァ!!」

 

異形は口から伸びる顎のある触手を用いて襲いかかってくるが、

 

紫蘭「陽炎あの触手に向かって火炎放射!」

 

と、大声をあげ叫ぶと落ちてきた穴から炎が触手に向かって放たれ直撃する。

 

異形「アァァァァァ!!!?」

 

熱いのかすぐさま触手を引っ込めると空から陽炎が降りてくる。

 

紫蘭「タイミング良いじゃねぇか」

 

陽炎「ガウ」

 

返事をすると陽炎は異形を睨み付けるが、

 

異形「アァァァ!!!!」

 

炎を受けても弱点のドラゴンを受けてもあの調子か。流石の実力をつけた陽炎もあのガッツを見せる彼奴を相手するには分が悪いのは事実だ。どうにかするしか‥‥そうか一か八かになるが彼奴をあの裂け目へと吹っ飛ばせば何とかなるかもしれない。

 

紫蘭「陽炎!これは一か八かの賭けだ彼奴をあの穴の果てまで吹っ飛ばすぞ!」

 

陽炎「ガウッ!」

 

悪食「アァァァ!!」

 

地団駄を踏みながらもこちらへと向かって顎のある触手を伸ばして攻撃をしてくる。

 

紫蘭「避けてニトロチャージ!」

 

陽炎「ガウッ!!」

 

炎を纏い触手にたいあたりして下がるのを確認し、

 

紫蘭「火炎放射!」

 

火炎「スゥゥ!ガァァァ!!」

 

その指示で口から炎を吹き出す。だが異形は前屈みになり攻撃を耐え炎を弾き飛ばす。

 

紫蘭「ニトロチャージ!」

 

陽炎「ガァッ!」

 

再び炎を纏い突撃する。ニトロチャージは使えば使う程、使ったポケモンは速度をあげる。そのため、

 

異形「アァァーー!!?」

 

あの異形は陽炎の素早さについていけなくなる。そしてニトロチャージは異形の大きな口の少し上にある小さな頭を目掛けて突進するが、

 

異形「っ!!」

 

小さな頭のすぐ近くにある両腕を交差しブロックされるが、

 

紫蘭「そのまま龍の波動!」

 

陽炎「ブワァァァ!!」

 

龍の波動をほぼ零距離で放つ。それには耐えきれなかったのか、

 

異形「アッアァァ!!」

 

ろへと異形はぶっ飛び後1歩で裂け目に入りそうな所で口から生える触手を地面へと突き刺して踏ん張り入りそうな所で耐えてきやがった。

 

紫蘭「しぶてぇんだよ!!ドラゴンクロー!」

 

陽炎「グワンッ!」

 

爪を輝かせ黒く巨体な異形の大きな口の上にある小さな2つ目の顔に目掛けてドラゴンクローが炸裂する。

 

異形「アァァァ!!!!」

 

大きく叫び異形は後ろへとふらつきそのまま裂け目へ入りそこから吸い込まれるかのように裂け目へと消えていった。

 

紫蘭「どんなもんだぁ~ー!!」

 

陽炎「ガァァァァ!!」

 

勝利の雄叫びを上げる。どんなもんだこんちくしょうめ。誰しもガッツがあれば何だって出来るんだよ。そんな事を思いながら雄叫びをあげていると、

 

リラ「紫蘭!!」

 

ハク「イブブ!」

 

と、リラとハクの声が聞こえてくる。声のする方向を見るとハクを抱き抱えてリラが此方へと駆け寄ってくる。

 

リラ「大丈夫でしたか!」

 

紫蘭「あぁ何とかな‥‥というかどっから来たんだよ?」

 

こんな退廃したビルの地下駐車場への道なんてあったのかと聞くとリラは来た方向を指差す。そこには開いた扉がありどうやらそこから来たみたいだ。

 

紫蘭「なるほど‥‥」

 

リラ「それとハクちゃんの治療は応急にはなりますがオボンの実で回復させてありますよ」

 

ハク「イブイッブイ♪」

 

リラの手から離れ地面に足をつけると元気な姿を見せてくれる。見た感じからして怪我はまだ治ってはいないが少しはマシになったみたいだな。

 

紫蘭「ありがとうなリラ」

 

リラ「いえ♪」

 

紫蘭「とりあえずここから出よう丁度入り口もあることだしな♪」

 

先程あの巨体な黒き異形を入れた目の前の裂け目を指差す。段々と閉じていっているためすぐにでも行けば間に合うだろう。

 

リラ「そうですね‥‥そうしましょうか」

 

紫蘭「とりあえず陽炎はボールに戻ってくれ」

 

陽炎「ガウ‥‥」

 

陽炎のボールを取り出し陽炎をしまおうとしたその時だった。

 

ドゴン!!ドゴン!!

 

と、変な音が聞こえ出す。それは段々とこちらへと近づいてきているような感じだ。それに合わせ足元が揺れる。

 

紫蘭「なっ今度はなんだ!」

 

リラ「っ!」

 

何が起きているのか分から身震いしている次の瞬間、

 

ドーーン!!

 

リラが下ってきた階段が爆発を起こし土煙を上げる。そして、

 

異形「アァァァ!!!!」

 

土煙の中から先程の異形が出てくる。

 

紫蘭「っ!!?」

 

リラ「嘘!」

 

ハク「イブ!!?」

 

陽炎「ガッ!?」

 

裂け目へと吹っ飛ばした巨体な黒き異形と同じ姿をしているが、色が全然変わっていた。黒かった色は真っ白になっているのだ。つまりこいつは色違い個体だ。

 

紫蘭「こいつもう1体いたのか!!」

 

異形「フゥ~アァァァァァ!!!!」

 

大きく吸い込み先程の異形とは桁違いレベルの悪の波動を放ってくる。

 

陽炎「がっ!」

 

ハク「イブ!」

 

紫蘭「うっ!」

 

リラ「キャァァッ!」

 

吹っ飛ばされたハクと陽炎は壁に叩きつけられ自分は車のボンネットへと叩きつけられリラは自分がクッションになる形で激突する。

 

紫蘭「ガハッ!」

 

リラ「っ!」

 

何て威力なんだ。さっきの黒い奴とは桁違いのにも程があるぞ。

 

紫蘭「っ‥‥大丈夫かリラ‥‥‥‥!」

 

リラ「うっえっえぇ‥‥って紫蘭!!」

 

紫蘭「問題‥‥ない‥‥っ!」

 

何とか立ち上がり立つが足元がふらつくし左足が半端なく痛いし力が入らない。これは折れているのか。だが目の前の白く巨体な異形は地団駄を踏むと口にエネルギーを貯め始める。こいつ容赦なさ過ぎだろ。

 

紫蘭「村さ‥‥なっ!」

 

腰につけておいた村雨のボールがない。辺りを探すと数m離れた場所にボールが転がってる。吹っ飛ばされ衝撃でボールが落ちたのか。このままではと思った瞬間、

 

異形「アァァァァァァ!!!」

 

破壊光線を俺とリラに目掛けて放ってきた。

 

紫蘭「っ!!」

 

何とか避けて村雨のボールを取らなければだが足がふらついて動かない。このままだと当たる。こうなればリラだけでもと思った瞬間にリラのいる位置から体に衝撃がきて吹っ飛ばされる。吹っ飛ばされると同時に見てしまう。それはリラが自分を押し飛ばしたのだと。そしてリラは微笑み、

 

リラ「紫蘭‥‥貴方だけでも‥‥生きて」

 

と、言った瞬間に異形の放った破壊光線がリラへと直撃し爆風が起こり吹っ飛ばされる。

 

紫蘭「リラ~ーーーーっ!!!!

 

リラの名を叫び地面へと激突する。上半身だけ起こし目の前をみるが爆炎が上がるだけでその先にはリラの姿はなかった。

 

紫蘭「嘘だ‥‥嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だぁぁぁ!!」

 

信じない信じたくない。ふざけるなこんなの夢そうダークライのナイトメアによる悪夢に決まっている。そうなると怠惰が家に来ていて俺は寝ているんだそうに決まっている。だがそれを忘れさせるかのような生々しいぐらいの冷ややかに冷たいコンクリートの触感に負っている怪我の痛み‥‥これは現実なのだな。

 

紫蘭「リラ‥‥‥‥」

 

白く巨体な異形の顎ある触手が口を開き向かってくる。このまま奴に八つ裂きにされるのか。だがそれに否と答えるかのように、

 

陽炎「ガウッ!!」

 

ハク「イブイ!!」

 

陽炎とハクが触手に向かってたいあたり、ドラゴンクローで弾き飛ばすとその触手はそのまま本体に直撃し白き異形は怯む。

 

紫蘭「ハク‥‥陽炎‥‥」

 

ハク「イブイッブイ!」

 

陽炎「ガウッ!!」

 

この2匹の言っている事はよく分からない。だけど何となく「目の前に集中しろ」「うつむいてんな」と言っている気がする。そうだよなリラの仇を打たずして何となる。残された俺達のこのやるせない気持ちを全て奴にぶつけなければ俺の怒りが‥‥俺の怒りが治まらねぇんだよ。

 

紫蘭「全身‥‥全霊の‥‥怒り、憤慨を全て出してめぇをここで潰す!!

 

怒りを力に起き上がりそして落ちている村雨のモンスターボールを取り上空へと投げ村雨を出す。

 

村雨「ターー!!」

 

紫蘭「‥‥お前達、彼奴をあの野郎を徹底的に完膚なきまでに叩き潰す!そしてリラの無念を晴らす!!」

 

ハク「イブッ!!」

 

陽炎「ガウッ!!」

 

村雨「ターー!!」

 

掛け声をあげると怯んでいた異形は立ち上がり、

 

異形「アァァァァァ!!」

 

咆哮を上げる。彼奴はこれまで戦ってきたポケモンとは比較にならないぐらい強い。だからこそ力が‥‥彼奴を潰せる程の力が欲しい。そう力だ‥‥怠惰の言っていた意味がようやく理解し分かってきた。トレーナーも力がなければ意味がない。なら簡単じゃないか力に貪欲になればいい。だからあの野郎を潰す力が欲しい。そう願った瞬間に左目が、義眼になっている筈の目がズキリと痛む。そしてウォッチから炎が吹き出し手のひらサイズの紅い玉がウォッチかて出てくる。

 

紫蘭「これはあの時の‥‥」

 

それはホウエン地方に飛ばされた時、少年から貰ったあの紅い石だ。こんなもので何を、

 

陽炎「ガウッ!!」

 

陽炎がそれを寄越せと言っている気がする。頷き紅い玉を取るとジュッという音が鳴り響く。それはやけどするかと思うぐらいに熱い。だがこれこそ俺の怒りの炎を象徴する。それを陽炎へと投げると陽炎はキャッチしニヤリと笑う。

 

ハク「イブイブ!」

 

そしてハクは右足で自分自身の左目と左手をポンポンと叩くとハクと陽炎そして村雨は前を向く。ハクが言いたいことは‥‥左手はZリングにイーブイZなら左目はあの石だ。一か八かでやるのみだ。

 

紫蘭「よく分からねぇ‥‥けれど俺にいや俺達に力を寄越しやがれ!!」

 

眼帯を思いっきり外した瞬間に左目から光が放たれる。陽炎は紅い玉を持ち掲げるとそれからも光が放たれ互いにぶつかり合いそしてその光は陽炎を包み込む。

 

紫蘭「ハク!!」

 

ハク「イブイ!!」

 

Z技を放つために構えたると白き異形は咆哮を上げ此方に向かって突撃してくる。

 

紫蘭「村雨あの野郎を足止めしてくれ!」

 

村雨「ヤーー!!」

 

村雨は白き異形へと接近し得意のリーフブレードの斬撃をぶつける。

 

異形「アァァァァァ~ー!!!」

 

攻撃によるヘイト集めのお陰でこちらに向かってくる異形は村雨に釘付けになる。その間にZポーズを決め、

 

紫蘭「行くぞナインエボルブースト!」

 

ハク「イッブーーーーー!!」

 

ハクの進化形態であるブイズ達が現れその力をハクへと一転集中で分け与える。そして、

 

ハク「イッブイ!」

 

輝きを増した全力のハクが声を上げる。更に先程、光に包まれた陽炎は、

 

陽炎「ガァァァァ!!」

 

その姿を変えて現れる。その姿は一見変化はないように思えるが実は違う。2角は1角へと変わり翼はより猛々しい感じの黒竜に変化していた。

 

陽炎「グワァァァ!!」

 

叫びをあげると空から強い日の光が差し込む。これは確かにほんばれだ。昔にリーフィアになっているハクが使ったのを覚えている。でも陽炎はそんな技を持っていない筈‥‥いや覚えたのかそれとも‥‥いやそんなの今はどうでもいい。

 

紫蘭「ハク、陽炎‥‥行くぞ!」

 

ハク「イブ!」

 

陽炎「ガウ!!」

 

そう言うと2匹は白き異形へと向かって走る。

 

紫蘭「村雨!奴の上の頭に目掛けて連続斬り!」

 

村雨「ター!」

 

回転し乱舞で頭を切りつけるが異形は頭のすぐ横で生える腕を交差させ攻撃をブロックされる。だがそれを狙っているんだよ。

 

紫蘭「下がれ!」

 

村雨「ッ!」

 

その指示を聞き下がった瞬間に異形へと向かっていくハクと陽炎に、

 

紫蘭「陽炎はニトロチャージ!ハクは電光石火!」

 

ハクは高速で突撃し陽炎は炎を纏い異形へと突撃し2匹の攻撃はヒットし異形は軽く後ろへと吹っ飛ぶが先程の黒い異形と同様にとてつもないガッツですぐに体勢を立て直すと白き異形は地団駄を踏みながら、

 

異形「ァァァッ!!」

 

触手を地面へと叩きつけると地面から大きな岩が飛び出しこちらへと向かってくる。

 

紫蘭「かわせ!」

 

ジャンプし2匹は攻撃を防ぐ。そしてその隙を目掛けて、

 

紫蘭「ハクモード:ブースターそしてフレアドライブ!陽炎は火炎放射!村雨はエアカッター!」

 

ハク「ブゥスッターーー!」

 

陽炎「フゥ~ブワァァァァ!!!」

 

村雨「タァ!!」

 

村雨のエアカッターは異形の皮膚を切り裂き小さな頭を守る腕を怯ませつつダメージを与えそして陽炎の炎の炎を纏いより強い炎を纏ってハクは異形の小さな頭へと突撃し大爆発が起こる。

 

異形「アァァァ~ーーーーっ!!!」

 

爆煙が止むと異形は火だるまとなり地団駄を踏み暴れまわりながらのたうち回る。そして此方を睨むと突進してくる。

 

紫蘭「しゃらくせぇぇ!」

 

怒りに身を任せ動けない足を何とか動かして横へと思いっきり飛んで避けると異形はそのまま白い裂け目へと突撃し中へと入ると消えていった。そして同時に裂け目は消えてなくなった。

 

紫蘭「‥‥‥‥何とかなった‥‥」

 

力がもう入らずその場で座り込む。そして、

 

ハク「イブイブ!」

 

陽炎「ガウ!!」

 

村雨「タァ~!!」

 

ハク達が此方へと駆け寄ってくる。皆は心配そうな顔で此方を見てくる。すると陽炎は光を放ち元のリザードンへと戻ると手を貸してくれる。

 

紫蘭「不思議だな‥‥」

 

手を借りて何とか起き上がる。

 

紫蘭「少しいいか‥‥」

 

そして陽炎に支えられながら動かない足を引きずりリラがいるであろう場所へと向かう。黒焦げとなっている場所へと来てリラを探す。だがリラの姿は見つからない。

 

紫蘭「リラ‥‥」

 

もう満身創痍だよ。こんな力があるのを知っていれば、村雨をボールにしまわずに出していれば、もしかしたらリラが死なずに済んだのかもしれないのにな。

 

紫蘭「リラ‥‥すまねぇ‥‥本当にすまねぇぇ‥‥‥‥!!」

 

力がないのが凄く悔しくてたまらない。みんな‥‥そうみんな俺の前から姿を消していく。かつての仲間も友達も親友すらも俺に力がないからみんな俺の前から姿を消していく。俺にもっと力があればそんなことにはならなかった。それをずっと否定してきた俺はバカで愚かでアホだ。

 

紫蘭「ハク‥‥俺はどうすれば良いんだろうな‥‥」

 

ハク「イブイッブイブイ!」

 

本当に何を言っているのか分からねぇや。だがハクは何となくの表情が凄く悲しそうで陽炎も村雨も悲しそうだ。

 

紫蘭「‥‥‥‥バカな主人でごめんなお前達‥‥本当にグゥ‥‥」

 

ハク「イブブ‥‥!」

 

陽炎「ガウッ!!」

 

村雨「タァ‥‥」

 

そうして俺達はリラを失った悲しみで泣くのだった。そして3日後、足の怪我は信じられない速さで回復し動けるようになり今はこの廃墟郡の中にあった高台に来ていた。

 

紫蘭「‥‥‥‥」

 

なぜ来たのかそれは俺達は瓦礫のコンクリートを使いリラの墓を建てたからだ。あの後もリラの遺体結局は見つからなかった。辺りをくまなく探したが見つからずじまい。恐らくあの攻撃で塵を残らず消えたのかもしれないな。だからせめて墓だけでも建ててやりたかった。

 

ハク「イブ‥‥」

 

陽炎「ガウン‥‥」

 

安らかにと俺達は祈りを捧げていると、

 

村雨「タァー!」

 

村雨が奇怪な声を上げる。何だと思い見ると村雨は一輪の花を両手で持ってこちらに差し出してくる。

 

紫蘭「村雨‥‥ありがとうな」

 

こんな廃墟ばかりで花がないこんな場所でわざわざ探してくれた事にお礼をのべ墓の前に花を置く。そしてふと思い出す。リラが最後に言ってくれたあの言葉を。「生きて」というあの言葉を。

 

紫蘭「俺達はお前の分まで生きてやる‥‥だから見ていてくれリラ‥‥」

 

ハク「イブ!」

 

陽炎「ガウン!」

 

村雨「タァー!!」

 

そう言い後ろを振り返り歩き出す。それについてくるかののようにハクと陽炎そして村雨も自分の後を付いていく。もうこんな思いは絶対にさせない。力を追い求めてやる。そう決意し自分は陽炎と村雨をボールへとしまいハクを頭に乗せて歩きだすのだった。そうして暫くさまようと目の前に白い裂け目が開かれていた。

 

紫蘭「行くぞハク」

 

ハク「イブ!」

 

その中へと自分とハクは入り不思議な回廊をさまよう。そして白い裂け目に吸い寄せられるように別の裂け目へと入る。裂け目を出ると暗い場所に来ていた。だが周りは建物と建物の間の路地裏といった感じだ。そしてその先には光が漏れていた。そこへと歩き路地裏を出るとそこには夜の世界に浮かぶ街で周りには人やポケモンが歩いていた。

 

紫蘭「ハクどうやら‥‥」

 

ハク「イブ‥‥イブ!」

 

紫蘭「やっと帰ってこれたんだな俺達の世界に‥‥」

 

そしてようやく俺達は元の世界へと戻ってこれたと実感をしたのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千「うむうむ‥‥しかし怠惰よワシは思うじゃよ」

怠惰「ん?」

千「お主‥‥出世しまくりじゃろ!?何じゃお主は社長になるわ研究して博士の称号とるわしておるんじゃ!?」

怠惰「アハハこの世界では必要なのさ‥‥そう表面を少しでも良くするために‥‥ね?」

千「交渉だとかで有利になったりする‥‥それらは分かるが‥‥」

怠惰「現にそのお陰でこの世界の連中は俺達の本当の裏を知る事は叶ってないのだから‥‥表向きは博士でありその助手であるが裏では‥‥」

千「別世界から来てこの世界を救おうとしておるからのぉ」

怠惰「まぁどこの誰だか知らねぇけどよ根も葉もない噂を流すのは即刻に止めて欲しいよねぇお陰で国際警察は存在しない俺の犯罪歴を探そうと躍起になってる始末だし‥‥ほら張り込んでるよ」

千「‥‥‥‥確かに見た感じ6~7人じゃな」

怠惰「えぇとどれどれ‥‥ん?彼奴は見たことあるな‥‥えぇと‥‥あったあった‥‥コードネーム:ハンサムねぇ‥‥ぷっハッサムからもじったみたいな名前だな面倒だからハッサムでよくないww」

千「草をはやすでないわい‥‥それよりも慌ただしいぞ」

怠惰「だな‥‥この気に乗じて去りますか」

千「うむ‥‥触らぬ神に祟りなしじゃ」

怠惰「‥‥‥‥えんがちょ」

千「それはどういう意味かの♪」

怠惰「冗談だよ冗談‥‥とりあえず勘定は置いておくぜそれから釣りはいらねぇからよし帰るぞ」

千「うむそれでは今回はここまでじゃ」

怠惰「また投稿したらよろしくな♪」

電話だよ!電話だよ!電話だよ!

千「なっ何じゃ」

怠惰「これは‥‥さっさと帰って電話に出ないとねそれじゃまたね」

千「さらばじゃ!」


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第三章 空白となった年数
第18話 カロスの大都市ミアレシティ


明けましておめでとうございます読者様、ポケモン小説を仕上げる事に成功した怠惰のクソ悪魔です。もうある意味で徹夜して書いてます。はい‥‥何してんだろ。失礼それでは徹夜明けですが本編へどうぞ。


路地裏を出て見える人やポケモン達の姿それはついに自分達はこの世界に帰ってきたのだという事に歓喜した。

 

紫蘭「ついに‥‥ついに‥‥帰ってこれたんだな」

 

ハク「イブイブ!イブッイ!」

 

何日なのかまた何ヵ月いや、それとも何年なのか分からない。分からないがやっと帰ってこれたのだ。

 

紫蘭「とりあえず情報収集しないとな‥‥」

 

まず自分はどこのどの場所にいるのか。そして今が何時なのかだ。だがまずは‥‥

 

紫蘭「ううっ‥‥」

 

ハク「イブ‥‥‥‥」

 

腹が減った。リラを失った悲しみで忘れていた空腹感が出てくる。とりあえず飯を食わないと。

 

紫蘭「どこか店‥‥はっ」

 

だが忘れていた金がないんだった。まさかこんな事になるとは思ってもなかったため持ってきてなんかいない。

 

紫蘭「どうするか‥‥」

 

ハク「イブブイ‥‥‥‥」

 

もう木の実も少ない。俺はともかくハク達の飯だけは絶対になくしてはならない。だが本当に腹が減ったな。

 

紫蘭「はぁ‥‥」

 

コーヒーの芳しく良い香りそれに合わせてサンドイッチなどを食べている客達が羨ましい。

 

客人「ひっ!?いっ行こう!」

 

ポケモン「カラカラ!」

 

何故か俺を見た客はそそくさと逃げていく。そんなに怖い顔をしているのか。というかそんな事を考える余裕がないぐらい腹へった。

 

紫蘭「こうなればどこか森で木の実を集めないと‥‥」

 

だがここが何処だかも分からないし出たとしても森だとかがあるのか。そして木の実も取れるのかすら分からない。マジで詰みかけている状態だぞ。

 

紫蘭「うぅ腹が‥‥」

 

自分の頭から降りたハクは心配そうに見てくる。

 

紫蘭「大丈夫‥‥大丈夫だ‥‥」

 

何て言うが実際は空元気みたいなものだ。リラを失って精神はやられ肉体的には空腹で飢餓になっていっているしでキツい。本当にどうするかと思っていると、

 

?「君、大丈夫かい?」

 

と、声が聞こえてくると共に何か良い香りがしてくる。声のした方を向くとそこには白衣を着てその下には青いシャツ、顔は20代後半ぐらいの男性が紙袋を片手に心配そうに見てくる。

 

紫蘭「もっ問題ない」

 

?「いや問題なくはなさそうだけど‥‥」

 

紫蘭「いやいや大丈夫だからお構いなく‥‥」

 

何て言っているとハクが目の前の男性に駆け寄り、

 

ハク「イブ!イブ!イッブイ!」

 

と、吠える。それを見ていた男性はニコリと微笑むと、

 

?「この感じからして‥‥うん君よければ僕の家に来ないか?」

 

紫蘭「‥‥‥‥はぁ?」

 

何でまたこいつはそんな事を言うんだ。

 

?「顔色も悪そうだしそれに僕はそういうの放っておけないのさ‥‥このイーブイも凄く心配そうに訴えかけているからね」

 

紫蘭「いやだから別にそんなんじゃ‥‥」

 

と、言いかけたその時、

 

グゥーーー

 

腹から音がなる。それを間近で聞いていたであろう男性は笑いながら、

 

?「成る程お腹が空いているのか」

 

紫蘭「そんなんじゃ!」

 

?「やっぱり来なさいそれに僕達はトレーナーをサポートするのも仕事だからねほら」

 

そう言い男は自分の手を掴み歩き出す。

 

紫蘭「いやだからなぁ!?」

 

?「遠慮するな♪それと君もおいで」

 

ハク「イブ♪」

 

紫蘭「何なんだよ本当に‥‥」

 

そうして男性に連れられて歩かされ一件の大きな家?らしき場所の前に連れてこられる。

 

?「さぁここだ入ってくれたまえ」

 

紫蘭「よく分からん奴だ‥‥」

 

ハク「イブ!」

 

ハクは怒ったように自分を見て吠える。何か素直に従えなんて言っているような気がする。

 

紫蘭「はぁ分かったよ」

 

ハク「イブイ♪」

 

やれやれと思いながら玄関を通ると目の前には大きな階段が広がりそのすぐ隣には沢山の本が棚に納められていた。というかここ土足なんだな。そう思っていると、

 

?「博士お帰りなさいそれ持ちますよ」

 

?「あぁソフィア君ありがとう」

 

と、言いソフィアという女性は紙袋を受け取る。というか博士って何だよ。するとソフィアという女性は自分とハクを見ると、 

 

ソフィア「所でその方達は?」

 

?「あぁお腹が空いているみたいだからね夕飯を一緒にと思ってね」

 

ソフィア「成る程‥‥」

 

紫蘭「なぁさっきから博士、博士って言ってるけど何の博士なんだよ?」

 

と、言った瞬間ソフィアは驚いた顔をして、

 

ソフィア「あっ貴方は知らないの!?」

 

紫蘭「知らん」

 

俺の名前だけにな‥‥すまん今のは忘れてくれ。

 

ソフィア「この方はカロス地方のポケモン博士でありメガ進化を研究する第一人者ことプラターヌ博士よ!」

 

紫蘭「‥‥‥‥悪いな俺はド田舎から来たもんだから知らねぇんだよ」

 

だが分かった事はここはカロス地方という場所みたいだな。確か昔に怠惰から貰った世界地図で見たことあるが拠点の島から結構遠い場所だった筈だ。そんな所に飛ばされていたのか。

 

プラターヌ「へぇ~そういえば君の名前を聞いてなかったね名前は‥‥」

 

紫蘭「賀茂紫蘭」

 

プラターヌ「紫瀾くんだね何処から来たんだい?」

 

紫蘭「‥‥‥‥無人島」

 

プラターヌ「無人島か‥‥んっ?」

 

いや本当にそれしか言えないんだよな。まぁ無人島でもポケモンは沢山いたけどな。

 

ソフィア「あっ貴方‥‥どうやってここへ?」

 

紫蘭「気づいたらだが?」

 

間違ってはいない。裂け目を移動していたらいつの間にかここにいたんだからな。というか2人共そんな何とも言えないような顔をするのは止めてくれよ。

 

プラターヌ「そっそうかい‥‥ユニークな子だね」

 

紫蘭「そいつはどうも‥‥」

 

ソフィア「アハハ‥‥とっとりあえずご飯にしましょうか!作ってきますね」

 

そう言いソフィアは奥へと向かっていった。

 

プラターヌ「さてそれじゃ食堂に行こうか♪それとポケモン達は庭の方でディナーで大丈夫かい?」

 

と、聞かれハクと目を合わせる。

 

プラターヌ「あっ大丈夫だよここの庭にはポケモン達が沢山いるからね1人ボッチではないよ」

 

ハク「イブイブイッブイ!」

 

ピョンピョンと跳ねて楽しそうだ。ならお言葉に甘えさせてもらうか。

 

紫蘭「ならそうさせて貰います」

 

プラターヌ「分かったならこっちだ♪」

 

そうして案内されガラス張りになっているドーム状の庭へと出る。そこには多種多様のポケモン達がいた。

 

プラターヌ「君のポケモンはイーブイだけかい?」

 

紫蘭「いいや‥‥ほらお前ら出てこい!」

 

そうしてモンスターボールを投げ陽炎と村雨を出す。

 

プラターヌ「へぇ君のポケモンはイーブイといいリザードンといい色違いなんだね‥‥そして」

 

村雨「‥‥?」

 

プラターヌ「このポケモンは見たことがない僕‥‥いや恐らく師であるナマカマド博士かの有名なオーキド博士すらも見たことがないポケモンだ‥‥このポケモンはいったい」

 

紫蘭「カミツルギって言ってたよ」

 

プラターヌ「カミツルギ‥‥」

 

紫蘭「あぁ‥‥それからそいつは全身が鋭利な刃になっていてな無闇に触ると肉どころか骨すら切断して指が吹っ飛ぶぞ」

 

プラターヌ「っとと」

 

触ろうとするプラターヌにそう言うとすぐさま手を引っ込める。

 

プラターヌ「実に興味深いポケモンだこれを何処で?」

 

紫蘭「さまよっていたら成り行きで」

 

プラターヌ「そっそうかい‥‥」

 

現にさまよって竹林だらけの世界でカミツルギ使いなる奴等と出会って色々とあって仲間になったからな。

 

紫蘭「それと種類名で呼ぶのは止めて貰ってもいいか?一応、右からハク、陽炎、村雨って呼んでいてな」

 

プラターヌ「そうなのかそれは失礼したね」

 

ハク「イブイブイ」

 

陽炎「ガウ‥‥」

 

村雨「‥‥‥‥」

 

感じからしてお構い無くなんて言ってそうだよな。プラターヌはハク達を撫でながら、

 

プラターヌ「君のポケモン達はとても面白いね」

 

紫蘭「そいつはどうも‥‥」

 

何て言っていると自分達が入ってきた入り口から、

 

?「は~い皆さんごはんですよ~」

 

?「ポケモンフードだよ」

 

と、言いながら2人組の男女が配膳ワゴンカーにポケモンフードを沢山のせてやって来る。それを見たドーム内のポケモン達は一斉に駆け寄りごった返しになる。

 

?「キャー~!!?」

 

?「うわぁー~!!?」

 

巻き込まれた2人はごった返しになっているポケモン達から何とか脱出し出てくる。

 

プラターヌ「デクシオ、ジーナお疲れ様」

 

デクシオ「プラターヌ博士そんな所にいらっしゃったんですか」

 

ジーナ「えぇこんなの楽しくてやっておりますので苦ではありませんよそれよりもそちらの方は?」

 

プラターヌ「あぁ今日いっしょに食事することになった‥‥」

 

紫蘭「賀茂紫蘭よろしくな」

 

デクシオ「ご丁寧にどうも僕はデクシオそれで」

 

ジーナ「ジーナです♪」

 

手を差し出されたためとりあえず2人と握手をする。するとポケモン達がハク達に群がり出す。

 

紫蘭「‥‥お前達も気分転換に少しは遊んでおいで疲れてるだろ」

 

ハク「イブ!」

 

村雨「‥‥タ」

 

陽炎「フンッ♪」

 

その一言で3匹はポケモン達と遊び出す。見ていて和やかな光景だな。

 

プラターヌ「さて僕達も食事にしようか」

 

デクシオ「分かりました♪」

 

ジーナ「は~い♪」

 

そうして自分達は庭を出て食堂へと向かうと食欲をそそる良い香りが漂う。これは何だろう。そう思いつつも食堂に来ると、

 

ソフィア「あっ皆さん来ましたねちょうどできましたよ♪」

 

そう言い料理を見ると驚く。並んでいるのはキッシュにガレットそしてグラタンにこんがり焼いたフランスパンといった料理だ。空腹な自分にとってはごちそうを越えた大ごちそうだ。

 

プラターヌ「それじゃ座って食べようか」

 

紫蘭「はっはい‥‥」

 

並べられている椅子に座ると皆は手を合わせ、

 

全員「いただきます」

 

そう言うと食事にありつく。自分も手を合わせ、

 

紫蘭「いただきます」

 

と、言い食事にありつく。久々に食べるであろう手の込んだ料理はもう美味しくて美味しくて涙が出てくる。

 

ソフィア「なっ泣いてまさか不味かったですか!?」

 

紫蘭「いや‥‥久々に手の込んだ物を食べたなと‥‥ここ数ヶ月近くはずっとカップラーメン時々は木の実を食べて生活していたもんでな」

 

ソフィア「えぇ~‥‥‥‥」

 

プラターヌ「かっ体に悪そうな生活を‥‥」

 

デクシオ「うわぁ‥‥」

 

ジーナ「流石にそれは引くわよ‥‥」

 

そんな会話をしながら食事をしていき食事を済まして横の壁をふと見るとそこに飾られている写真に目をやる。

 

プラターヌ「気になるのかい?」

 

紫蘭「えっまぁ‥‥」

 

プラターヌ「これは去年に行われた学会の集合写真だよ」

 

紫瀾「ふぅ~ん‥‥ん?」

 

その集合写真を見ていて気になる人物に目をやる。席から立ち上がりその写真をジーと見る。

 

プラターヌ「どっどうかしたかい?」

 

紫蘭「なぁこの男‥‥」

 

プラターヌ「あぁアケディア博士か僕の親友の1人だよ♪それで隣が助手のオルビスさんだね最初は驚いたもんだよ」

 

爽やかな笑顔そして角だとかはないが間違いない。これは怠惰と千だ。

 

紫蘭「なぁ!こいつらに連絡を取る方法はないか!」

 

プラターヌ「えっあぁうん出来るけど」

 

紫蘭「頼む連絡させてくれ!」

 

プラターヌ「分かったついてきてくれ」

 

そうしてプラターヌに再びついていき書斎に入る。そしてパソコンを操作すると、

 

?「はいはいもしもし」

 

と、久々に聞くあの憎たらしさ満載の声が聞こえてくる。これは怠惰の声だ。

 

プラターヌ「やぁアケディア博士、僕だよ」

 

怠惰「おっミスタープラターヌ!お久しぶりだね去年の学会以来だった筈だよね元気にしているかい?」

 

プラターヌ「あぁお陰さまでねそれよりも君に会いたいって人がいて」

 

怠惰「ん?」

 

手招きされパソコンの画面を見て、

 

紫蘭「よぉ久しぶりだな怠惰」

 

と、挨拶をすると怠惰は驚いた顔をしたかと思うとニヤリと笑う。

 

怠惰「おやおやこれはこれはまさかのサプライズだよ‥‥こっちでは年ぶりかに見るな紫蘭くん♪」

 

紫蘭「あっあぁ」

 

何年ぶりか。つまりは俺は何年もの間、あの世界の数々で生きてきたって事か。

 

怠惰「所で図鑑の通信機能とかに何か不備はないか?」

 

紫蘭「あぁ通信機能はイカれているみたいだな」

 

原因は分からないが通信機能を使おうとしてもノイズ音が出ていてしまっていたため使えなかったのだ。

 

怠惰「成る程‥‥どおりで連絡もつかないわけだ‥‥」

 

紫蘭「すまないな」

 

怠惰「良いよ過ぎたことださて‥‥色々と積もる話はあり話したいけれど話しすぎはミスタープラターヌに失礼だしどうしたもんか‥‥仕方ない‥‥ミスタープラターヌ」

 

プラターヌ「何だい?」

 

怠惰「すまないけど明日の12時頃、俺が迎えに行くまでそいつを預かっててくれないか?」

 

プラターヌ「構わないよアケディア博士♪だって僕と君との仲じゃないか♪」

 

怠惰「そう言っていただけると助かるよ‥‥おい紫蘭しっかりと礼は言っておけよ」

 

勿論な話で言うっての。そこはマナー的にもあるだろうが。

 

怠惰「すまないけどミスタープラターヌ頼むよ‥‥」

 

プラターヌ「あぁ任せてくれ♪」

 

怠惰「ありがとうなそれじゃ♪」

 

そう言い怠惰は画面から消える。とりあえずプラターヌ博士の方を向き、

 

紫蘭「とりあえずよろしく頼む」

 

ペコリと頭を下げる。プラターヌ博士は笑いながら、

 

プラターヌ「こちらこそ♪それにしてもまさかアケディア博士から出ているトレーナーがいたとはビックリだよ」

 

紫蘭「何でだ?」

 

プラターヌ「彼の元からトレーナーを出したなんて話は聞いたことがなくてね過去にアケディア博士から図鑑を貰いたいってトレーナーがいたけれど彼は断ったりしていたからね」

 

紫蘭「ふぅ~んつまり俺は特別ってことになるのか?」

 

プラターヌ「かもしれないね‥‥さてと君の事を皆にも伝えないとねとりあえず君の部屋も用意させるよ」

 

紫蘭「本当に色々とすみません」

 

プラターヌ「気にしない気にしない♪少し待っていてくれ」

 

そう言いプラターヌ博士は部屋から出ていく。残った自分は部屋の資料に目をやると、

 

紫蘭「‥‥ん?これって」

 

その資料はメガ進化と書かれておりキーストーンとメガストーンによる共鳴で一部のポケモンは一定の間、更なる進化をして特性、タイプそれらにも変化をもたらす。そしてメガ進化は元の状態に戻る不思議な奇跡とも書かれていた。だかこれには覚えがある。ウォッチから陽炎に渡した石を取り出す。

 

紫蘭「これがメガストーン‥‥そして」

 

左目を触り、

 

紫蘭「これがキーストーン‥‥」

 

この事にいち早く気づけていればもしかしたらリラを‥‥駄目だ駄目だ忘れないとな。窓に写る夜空を見上げ、

 

紫蘭「力を‥‥絶対的な力を手に入れてやる」

 

再度の決心をするのだった。

 

 

 

 

そして翌日の朝、カロス地方のミアレ空港では2人の人物がカロス地方へと降り立つ。

 

?「ここに例の反応が?」

 

?「はい情報局の測定器に確かに反応がありました」

 

2人の男女で男性はブラウンのコートに下にはスーツを男、そして女性はレディーススーツにボトムスを着た長い髪の女性だ。

 

?「アローラ地方で観測されていたものが何でまたカロス地方に‥‥貴方はどう捉える?」

 

?「分かりませんただ例の生物はいるかもしれないという憶測があるといった感じですね一応は情報局からの情報ですし」

 

?「そうね‥‥そういえば例のターゲットはどうだったの?」

 

?「それが助手と楽しく食事しているだけで情報局から連絡があった際に少し目を離したら逃げられまして‥‥」

 

それを聞いた女性は残念そうに溜め息を吐く。

 

?「そう‥‥」

 

?「‥‥失敗続きですが次こそはやってみせます!」

 

?「えぇ期待しているわ‥‥そういえばもう10年近くになるのよね‥‥貴方とクチナシさんに会ってから」

 

かれこれ10年前になるがあの時のことをよく覚えている。自分にとって大切な人となりつつあった人との別れそして気づいたら沖に流され保護されと色々とあった。今ではこうして人のために自分がやれる仕事をできてはいるが。

 

?「そういえばボス‥‥例のその人物はまだ諦めれきれませんか?」

 

?「えぇ‥‥」

 

この年月で大切な人となりりつつあった人の顔は段々とぼやけてきていて思い出せなくなってきている。けれど彼の名前だけは今でも覚えている。忘れることすらできない彼の名前だけは。だからこそ会いたい会って淡く色あせていく記憶を失いたくない。

 

?「貴方は今、何処にいるの‥‥」

 

そう呟き朝日を眺めていると通信音が響く。それにすぐさまコートの男はケータイを取り出し、

 

?「はいこちらハンサム‥‥えっ!?」

 

?「どうかしましたか?」

 

ハンサム「ボスそれが‥‥」

 

こうしてこの2人もまた事件に巻き込まれていくのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千「ついにでおったなプラターヌ博士‥‥」

怠惰「えぇ因みに俺とプラターヌ博士はこの中では親友ですし怠惰さんの博士友達、実はまだ数名いたりしています」

千「え~とジョウトのおっちょこちょい博士とかイッシュの女博士とかアローラの褐色博士じゃとかじゃったよな?」

怠惰「あれもう答えが出てるんですがそれは‥‥」

千「正直に言おうこやつ若手の博士達とは仲が良いと思っておってくれ‥‥因みにワシはその助手達と親睦を深めておるがな♪」

怠惰「良いじゃん助手の集まり会なんて俺達の常日頃の文句だとか愚痴をお菓子を食べてお茶を飲んで述べてるだけでしょ?博士達の集まりなんて堅苦しい話ばっかだよ?唯一の楽しみなんてオーキドの生川柳が聞けるぐらいだよ」

千「しっ失礼な奴じゃなというか生川柳は羨ましすぎるからな!そしてそれ以外にも博士達をどう支えるか等で議論したりもしておるんじゃからな!」

怠惰「愚痴だとかについては否定しないんかい少しは否定してくれよ!?」

千「仕方ない事実なんじゃから」

怠惰「はぁやだやだ‥‥もう学会行くならゲームしたい‥‥」

千「よくこんな奴がポケモン博士になれたもんじゃそういえば小僧の迎えは‥‥」

怠惰「明日の朝で良いでしょうどうせ回廊使えるんだし」

千「じゃな‥‥しかし夢も旅のワクワク気分もないの」

怠惰「良いの俺達はゲームでワクワクできるんだから」

千「こやつ‥‥」

怠惰「さて時間も時間だし今回はここまで」

千「うむまた次回もよろしくの!」

怠惰「それではバイバイ♪」

千「さらばじゃ!」


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第19話 ライディング ポケモンバトル

皆さんこんにちは怠惰のクソ悪魔です。出来たので投稿しますが、先に言っておきます。『戦闘はゲームのポケモンではなくアニメ&漫画のポケモンの戦闘を採用』しています。なのでこんなのありえん!何て言うかもしれませんが上記の通りなのでお願いします。それでは本編へどうぞ。


プラターヌ研究所に宿泊して翌日、自分達は朝食を取っていた。

 

紫蘭「やっぱり旨い‥‥」

 

この味には感動せざる得ない。2日連続でしっかりとした料理なんだからな。

 

ソフィア「そんな簡単な料理で大袈裟な‥‥」

 

プラターヌ「アハハ‥‥喜んでくれているなら何よりだよ」

 

トーストに木の実の数々そして何よりもバターがありジャムがありとそれだけでも満足だ。カップ麺は飽き飽きなんだよ。

 

デクシオ「それで今日お迎えなんですよね?」

 

ジーナ「アケディア博士かぁ良いなぁそんな人とお知り合いだなんて」

 

紫蘭「そうか?」

 

ジーナ「そうよアケディア博士って言えばポケモンの伝説や幻といった神話とポケモンの関係性そして過去の道具と人間とポケモンの生態を研究している凄い方なのよ」

 

デクシオ「彼がこれまで発見してきた物の数々はとても貴重な品が多くてね彼はよくそれを博物館に献上してくれたりもしているんだよ」

 

そうだったのか。しかし彼奴が博士ねぇ似合うような似合わないような何とも言えないな。

 

プラターヌ「そうだ紫蘭くんまだ時間もあるし良ければミアレシティを観光しないかい?僕が案内するからさ♪」

 

紫蘭「えっ良いのか?」

 

プラターヌ「あぁ今日はすることもないしねどうかな?」

 

紫蘭「是非とも頼みたい!」

 

プラターヌ「分かったなら食べ終えたら準備しようか」

 

紫蘭「あぁ」

 

そうして朝食を終えハク達がいる庭へと向かうと、

 

ハク「イブイブ」

 

陽炎「グワォーーン!」

 

村雨「ター!」

 

3匹は楽しそうに過ごしいた。ハクはこの庭のポケモン達と遊び陽炎はこの庭にいたガブリアスと腕相撲をしていたり村雨は日々の鍛練なのか落ちてくる葉を切るといった事をしていた。

 

紫蘭「お前ら集合!」

 

と、叫ぶとそれに気づいたハク、陽炎、村雨は此方へと集まる。

 

紫蘭「今から少し出るからしばらくボールに入っていてくれ」

 

陽炎「ガウ!」

 

村雨「ター!」

 

ボールを取り出し2匹をボールへと入れハクは肩に乗り頭に前足をのせて定位置につく。

 

紫蘭「行きますか」

 

ハク「イブ!」

 

そうして自分達は庭を出て玄関へと来ると、

 

プラターヌ「おっ来たね」

 

紫蘭「すまない待たせたか?」

 

プラターヌ「今さっき来たところだよ」

 

何この人あれか俗に言うイケメンって奴なのか。

 

プラターヌ「それじゃ行こうか」

 

紫蘭「あぁ」

 

そうして外へと出ると昨日の夜の景色とはまた違った景色が広がる。そして気づかなかったが少し遠くの方では大きなタワーが建っていた。

 

プラターヌ「あれが気づかなかったのかい?」

 

紫蘭「あぁ‥‥」

 

プラターヌ「あれはミアレタワーって言ってねここミアレシティのシンボルなんだよ」

 

紫蘭「へぇ~」

 

プラターヌ「そしてミアレシティのポケモンジムでもあるんだ」

 

ポケモンジムねぇ。確か昔に渡された資料で見たことあるな。何でもジム巡りなるものをしてバッチを8つ集めてポケモンリーグに出場する的な感じだったよな。そんで現チャンピョンを倒して新チャンピオンになるとかだった筈だ。まぁ別にチャンピオンになる気なんてないけどな。

 

プラターヌ「とりあえず何処から行こうか‥‥そうだ博物館なんてどうかな?」

 

紫蘭「博物館?」

 

プラターヌ「あぁ君に図鑑をたくしたアケディア博士が見つけた古代の遺物だったり有名なアーティさんを始めとした画家達が思考して作り上げた絵や写真家そしてここ、カロスのジムリーダーとしても有名なビオラさんの写真だったりも展示したりもしているんだ」

 

紫蘭「ほう‥‥」

 

ハク「イブブ‥‥」

 

展示の幅が広いなぁ。正直な話で博物館とかそんなのって眠くなるんだよな。小学生の時なんかあまりにも暇すぎて展示物で遊んだりとかしていた。まぁだいたいそれで死んだ親友に止められたりとか先公から職員室に呼び出しくらったりとかしたんだけどな。

 

プラターヌ「それに今はイッシュ展示会ってのをやっていてねイッシュ地方のシッポウシティの博物館の展示物が期間限定で展示されているんだよだから是非とも見てみたいと思っていてね」

 

紫蘭「そっそうなのかー‥‥まぁ良いんじゃないかこれといって行きたいなんてのもないしな」

 

プラターヌ「そうかなら行ってみようか♪」

 

そう言いプラターヌはノリノリで歩き出す。

 

紫蘭「ハク‥‥俺が寝たら起こしてくれ」

 

ハク「イブ!」

 

紫蘭「頼むな‥‥」

 

そうして自分もプラターヌ博士の後をついていくのだった。ついていくと人だかりが出来ている事に気がつく。

 

紫蘭「へぇこんなに人が集まるんだな」

 

ハク「イブブ‥‥」

 

プラターヌ「いやおかしい‥‥確かに期間限定の展示だけれど初日でもないしかといって最終日すらでもないのにも関わらずこの人だかりって‥‥それに今日は平日だそんなに混む筈はないんだけどな‥‥」

 

紫蘭「そうなのか?」

 

プラターヌ「うん‥‥」

 

何て言っていてもよく分からないため、

 

紫蘭「近づいてみないか?」

 

プラターヌ「そうだね」

 

そうして人を避けながら進むとその先には金髪の眼鏡をかけ悔しそうにする少年そして、

 

少女「お兄ちゃん助けて!!」

 

少年「っ!このっ!!」

 

フード「おい動くな!動いたらこのガキ共々に殺るからな!」

 

灰色のローブにフードを被った声からして男。その男性が小さな女の子を腕で挟んでそう叫んでいた。何だこれ何かのパフォーマンスか。そう思っていると、

 

婦警「そこの男性!速やかにその子を離して投降しなさい!さもないとライボルトの電撃をくらうことになるわよ!」

 

メガホンを片手に明らかに俺の中ではワースト1位の仕事をしているポリ公の格好をした緑髪の婦警は言うが男性は、

 

男性「やれるもんならやってみろ!そしてらこのガキ共々道連れにするからな!」

 

これどう見てもパフォーマンスじゃないよな。だって顔はガチだしポリ公もいるし。

 

プラターヌ「ってあれジムリーダーのシトロン君に捕まっているのは妹のユリーカ君じゃないか!」

 

あの眼鏡が例のジムリーダーかよ。それに妹ってこれ本当にヤバいやつじゃないか。

 

プラターヌ「ジュンサーさんこれは!」

 

と、婦警に話しかけると、

 

ジュンサー「プラターヌ博士!実は博物館に強盗団が入りましてそれであの女の子が人質に‥‥」

 

プラターヌ「やっぱりそうなのか!」

 

ガチでヤバい感じみたいだな。まるでドラマみたいだ。そんな事を思っていると博物館の中から同じローブを着た奴が出てくると人質をとっている男の耳元で何かをささやく。

 

フード「了解したぜ‥‥良いか!動くなよ!何がなんでも動くな動いたら殺るからな!」

 

これどうするかな。とりあえず、

 

紫蘭「ハク‥‥俺の後ろに降りてシャワーズになれ、そんで溶けるを使って彼奴の足元に行け合図したらあの子を救出しろ」

 

ハク「イブ!」

 

そう言いハクは上手く足元に行くとシャワーズへと進化し溶けるを使って男性の足元へとこっそり移動する。そしてタイミングを見計らい、

 

紫蘭「アクアテール!」

 

ハク「シャーー!」

 

飛び出したハクのアクアテールは見事、人質を取っているフードの背中に直撃し少女を離す。すぐさま少女をキャッチする。

 

紫蘭「とと‥‥大丈夫かガキンチョ?」

 

ユリーカ「あっありがとう‥‥」

 

紫蘭「ほら行ってやんな」

 

とりあえず離すとシトロンといった少年の元へと駈け、

 

ユリーカ「お兄ちゃん!」

 

シトロン「ユリーカ!」

 

2人は抱き合う。こうみると妹思いのお兄ちゃんって感じがするな。そんな事を思っていると、

 

フード「てめぇ!よくも!!」

 

先程の男性は起き上がりこっちを見てくる。ハクはすぐさま自分の元へと戻ると俺はニッコリと笑い、

 

紫蘭「アハハハハ♪楽しかったか弱い者いじめはさぁ?」

 

男性「なっ何だと」

 

紫蘭「こんな小さなガキを人質にして?挙げ句の果てに恐怖に落としてよ‥‥」

 

指をならしながら近づき、

 

紫蘭「次は俺達がいじめるからお前がいじめら役な?」

 

こういう輩は徹底的にボコさないと付け上がるからな。

 

ジュンサー「貴方!人質を助けてくれた事には感謝するけどここからは警察の仕事よ!」

 

ポケモン「ライライ!!」

 

と、婦警いやジュンサーだったかが言ってくるが、警察なんぞにまかせらかってんだ。

 

紫蘭「お前みたいな奴等に任せられるかよ!おい速く来いよこっちはぶちのめしたくて仕方ねぇんだからよ」

 

ハク「シャー!」

 

フード「舐めやがって!」

 

と、フードはモンスターボールを構えるがもう1人のフードに肩を掴まれ抑えられる。

 

男性「ちっ!」

 

紫蘭「何だ?来ないのか腰抜け」

 

フード「残念ながらお前みたいな奴に構ってる程、暇じゃねぇみたいなんでな!」

 

そう言った瞬間、トラックが裏路地から飛び出しドリフトして止まるとフードの連中はその荷台へと乗り込み、

 

フード「あばよ~!」

 

そう言うとトラックは多量の排気ガスを吹かせ走っていった。吹いてきた排気ガスは見事に顔面に直撃する。

 

紫蘭「ごほっ!ごほっ!あの野郎!」

 

ハク「ケホッ!ケホッ!」

 

人の顔をすすだらけにしやがってしまいにはハクの毛にまで彼奴等は絶対に許さん。追い詰めてぶち殺す。とりあえず追いかけれるものはないかと思い辺りを探すと、

 

紫蘭「良いもん見っけ!ハク!」

 

ハク「シャー!」

 

見つけた物それは良い感じのサイドカーがついたバイクだ。それに乗り込みエンジンをかけるとハクもイーブイへと戻り自分の胸へと飛び込む。

 

ジュンサー「ちょっと!貴方それは私のバイク!」

 

紫蘭「借りてくぜ税金泥棒」

 

ジュンサー「なっ誰が税金‥‥」

 

面倒くさいからアクセルを踏み思いっきり駆け出す。だが、

 

紫蘭「‥‥‥‥サイドカーが邪魔だなハクそのサイドカーの接続部分を破壊してくれ」

 

ハク「イッブイ!」

 

スピードスターで接続部分を壊しサイドカーを離すとそのまま更にフルスロットルでスピードを出す。速度は軽く70Kmを越える。だぎ久々‥‥そうこの風だかつてまだ青臭かった頃はこうやってバイクに乗って嫌な事も忘れていたな。いや今はそんなのんきな事を考えてる場合じゃないな。

 

紫蘭「見~つけたっ!」

 

さっきのトラックを見つけすぐさまトラックの横へとつくと運転席には先程のフードの奴と同じ格好した奴が運転していた。フードの1人は俺と目が合うと、

 

紫蘭「よっ♪」

 

ハク「イブ~♪」

 

とりあえず喧嘩は挨拶からだ。そのため挨拶をすると運転手は黙って此方を見ると、

 

フード「‥‥‥‥‥‥なぁ!!?」

 

驚いた声をあげた直後に思いっきりトラックを蹴飛ばしガードレールにおしつける。トラックはガードレールにぶつかり大きく擦れ火花が散るがすぐに体勢を立て直す。

 

紫蘭「とりあえずこれは挨拶だ‥‥少し付き合ってもらうぜ!」

 

と、言うとトラックは此方へと向かってたいあたりを仕掛けてくる。すぐさまブレーキをかけて回避するとトラックはガードレールに再び直撃し火花を散らす。しかしこのバイクよく手入れされてるブレーキの効きといいスピードといい最高だ。するとトラックの荷台から、

 

フード「てめぇさっきの!」

 

紫蘭「よぉぶちのめしに来てやったぜ!」

 

フード「ちっ!」

 

フード「おい彼奴を殺るぞこのまま野放しにするとこっちにとっては障害だ」

 

フード「分かってるっての!来いスピアー!」

 

フード「行きなさいフォクスライ」

 

モンスターボールから2体のポケモンが姿を現す。1匹はよく森で見かけていたスピアーか。ウォッチをかざして見てみると、

 

スピアー どくばちポケモン 両手とお尻にある3本の毒バリで相手を刺して刺して刺しまくって攻撃する。

 

改めて見ると怖い説明文だな。そしてもう1匹の狐みたいなポケモンは見たことないな。ウォッチをかざして見てみると、

 

フォクスライ きつねポケモン 身軽な体と鋭いツメでエサやタマゴを盗んでまわる。パルスワンが天敵。

 

と、書かれていた。盗むという単語から恐らく彼奴のタイプは悪タイプだろうな。何て思っていると、

 

フード「スピアーミサイル針!」

 

フード「フォクスライは悪の波動!」

 

フォクスライ「フォー――!!」

 

スピアー「ビー―!!」

 

悪の波動とミサイル針がこちらに向かって飛んでくる。すぐさま車体を傾け悪の波動と連発してくるミサイルを避ける。

 

紫蘭「フハハハハハ!!そんなちんけな攻撃がこの紫蘭様のバイクテクで当たると思っていたのか!!」

 

ハク「イブイ!!」

 

おっハクも最高潮みたいだな。そういえばまだ小さった頃はよく乗せてもんな。

 

フード「しぶてぇ野郎が」

 

フード「是速力で撒け」

 

黙っていたフードが叫ぶとトラックは更に加速していく。

 

紫蘭「何、逃げてんだよてめぇら!ハク、スピードスター!」

 

ハク「イッブイ!!」

 

尻尾を大きく振りスピードスターを放つ。放たれた星はトラックの後ろに何発か当たりトラックを大きく揺らしてスピードが落とさせる。

 

フード「この野郎!おいお前のポケモン貸せ!」

 

と、言うと荷台から木のような見た目をしたポケモンが出てくる。ウォッチを開き見ると、

 

ウソッキー まねポケモン 襲われないように木の真似をする。水が苦手で雨が降り出すといつの間にか姿を消す。

 

ウソッキーというかあの見た目で水が苦手って何なんだよ。草タイプじゃないのかよ。そう思っていると、

 

フード「岩石封じ!」

 

ウソッキー「ソッキー!!」

 

何処からともなく大きな岩が自分の動きを抑制するかのように目の前に落ちてくる。

 

紫蘭「ナメるなぁ!!」

 

岩と岩との隙間をギリギリで通り抜けながらトラックを追いかける。

 

紫蘭「てめぇゴラ!危ねぇだろうが!!」

 

フード「ひっ!?ごめんなさい!‥‥って何で俺が謝るんだよ!!」

 

そんな事なんぞ知るか。とりあえずさっさと彼奴等を片付けないとな。ベルトにかけてある陽炎と村雨のモンスターボールを取り手に持ったまま、

 

紫蘭「陽炎!村雨!」

 

スイッチを押すとボールが開き陽炎と村雨が飛び出す。

 

陽炎「ガウッ!」

 

村雨「ター!!」

 

2匹は飛び出すと陽炎はその翼を羽ばたかせ村雨はよく分からないがフワフワと浮き走るバイクに並走する。

 

紫蘭「陽炎は火炎放射!村雨はサイコカッター!」

 

陽炎「フゥ~ブワァァァ!!」

 

村雨「ヤーターー!!」

 

火炎放射とサイコカッターがトラックに当たり大きく揺れて煙をあげる。

 

紫蘭「へっどんなもんだい!」

 

だが、上がった煙が消えるとそこには光るネットが何重にもトラックに張り付きトーチカされていた。そしてボロボロになりながらもトラックは少しの損傷で済んでいたのだ。

 

紫蘭「なっ」

 

フード「スピアーのエレキネットはどうだ?普通は相手の動きを制限するだけの技だが使い方を変えればこんな風に盾代わりにも使えるんだぜ?」

 

そんなのありかよ。こいつただのバカかと思ったがどうやら違うみたいだな。エレキネットが消えると、

 

フード「フォクスライは悪の波動!」

 

フード「スピアーはミサイル針!ウソッキーはロックブラスト!」

 

フォクスライ「フォ~フォ!!」

 

ウソッキー「ソッキー!!」

 

スピアー「ビー!!!」

 

3匹は自分に達に向かって一斉攻撃を仕掛けてくる。すぐさま、

 

紫蘭「全員攻撃を見極めて回避!!」

 

と、指示をし陽炎は見事な身のこなしで、村雨はその鋭利な体を利用し攻撃を一刀両断し、そして自分は運転技術で回避する。攻撃が一度止むと空かさず、

 

紫蘭「もう一回、同じ技を放て!」

 

村雨「タ~ターー!!」

 

陽炎「ふぅ~ブワァァァ!!」

 

サイコカッターそして火炎放射を再び放つが、

 

フード「エレキネット!!」

 

スピアー「ビー~ー!」

 

それらは見事にトラックに直撃するにはすふがスピアーがその直前でエレキネットを張りトラックを守るためダメージがそこまで通らない。マジであれをぶっ壊す気でやらねぇとな。

 

フード「無駄無駄てめぇのそんな攻撃が通ると‥‥」

 

その余裕ぶってるのが腹立つしムカつく。野郎に教えてやる。俺がぶっ壊すと思えば必ず何がなんでもぶっ壊すんだよ。

 

紫蘭「陽炎!」

 

ウォッチからメガストーンを取り出し陽炎へと投げ渡す。それをキャッチすると陽炎はニヤリと笑う。それには俺もニヤリと笑い、

 

紫蘭「やるぞ!」

 

左目の眼帯を思いっきり外し閉じている左目を開く。

 

紫蘭「限界を越えろ!メガ進化!!!

 

左目のキーストーンと陽炎の持つメガストーンが共鳴し輝くと光と光がぶつかりあう。そして、その光は陽炎を包み込み、

 

陽炎「ガァァァァ!!!!」

 

陽炎の姿を変える。大きく猛々しい翼を羽ばたかせ咆哮をあげると空から降り注ぐ日の光がさらに強くなる。やはり陽炎がにほんばれを使っているような気がするんだよな。

 

フード「なっなんだ!」

 

フード「メガ進化‥‥っまずい!早く逃げるぞ!」

 

と、言うとトラックは更に速度をあげようとするが、

 

紫蘭「陽炎は火炎放射でエレキネットを破壊しろ!!破壊した瞬間を狙って村雨はスピアーに向かってサイコカッター!」

 

陽炎「ふぅ~~ブワァァァ!!」

 

村雨「タ~ターーー!」

 

火力が上がった火炎放射は何重にも張られたエレキネットを燃やし破壊する。しかし破壊するもスピアーが再びネットを張ろうとするが即座に村雨のサイコカッターがスピアーを切り刻む。

 

スピアー「ビーー!!?」

 

フード「なっスピアー!」

 

切られて気絶したスピアーは目を回しながら地面へと落ちていく。だがすぐさまフードがスピアーをボールへと戻す。

 

フード「てめぇよくも俺のスピアーを!!」

 

紫蘭「これでエレキネットはなくなった!!」

 

トラックのエレキネットがなくなりこれで防御手段はなくなった。後はトラックを破壊してでも奴等をぶちのめす。すると、

 

フード「フォクスライはそこの電柱に向かって悪の波動」

 

フード「ウソッキーは壁を張るように岩石封じ!」

 

フォクスライ「フォー!!」

 

ウソッキー「ウソッキー!!!」

 

悪の波動が電柱に命中し電柱が倒れ障害となるが、

 

紫蘭「掴まってろよハク!!」

 

ハク「ブイ!」

 

勢いをつけて大きくジャンプし電柱を飛び越える。だがその次の障害としてウソッキーの岩石封じが地面に積み重なり壁となる。

 

紫蘭「っ!」

 

ブレーキと思ったが隣を見るとそこには1本の裏路地があった。これは一か八かの賭けでやるか。

 

紫蘭「陽炎と村雨は奴等を追いかけろ!俺とハクは裏路地から追いかける!それと陽炎は一定の感覚で空に向かって火炎放射!」

 

陽炎「ガウッ!」

 

村雨「ターー!!」

 

指示を出すと2匹は岩石封じの壁を上から越えて追いかける。そして自分はドリフトからの急旋回で裏路地へと入る。

 

紫蘭「ハク先に言っておくがミスったら‥‥悪い!」

 

ハク「イブ!?」

 

細く狭い裏路地を通っていると、

 

男性「うおっ!?」

 

女性「キャ!?」

 

紫蘭「どけどけ!」

 

人とぶつかりそうになるがすぐさま避けてくれるためぶつからずに済む。とりあえず許せあのゴミ共を片付けるまでは。すると、

 

紫蘭「ん!?」

 

横道から2人の男女が出てくる。1人は40歳の男性そしてもう1人は癖っ毛みたいな髪型の女性だ。

 

紫蘭「どけぇ!!」

 

女性「なっ!?」

 

男性「ボス危ない!!」

 

すぐさま男性が女性を引っ張り避けてくれる。そしてその男女を通り過ぎる。だが少しだけだがその女性と目が合い感じる。何処かで見たことがあると何よりも死んだ異世界の仲間に似ているような不思議な感じだ。だがゴミ野郎達を追いかけるため無視して通りすぎる。

 

ハク「イブ!イブイブ!イッブイ!」

 

紫蘭「悪いハクお前の言ってる事がよく分からんねぇ‥‥」

 

リラはもう死んだんだ。いる訳がないそれにリラは男だから女性な訳がない。

 

紫蘭「しかし何処まで続くのか」

 

何て言っていると開けた広場に出る。すると少し遠くで炎の柱が建つ。どうやら彼処にいるみたいだな。

 

紫蘭「しゃーー!!!」

 

広場の階段をバイクで駆け上がり火柱が上がった方向へとバイクを走らせる。そして再び狭い路地裏を通り抜けると、

 

陽炎「ブォォ!!」

 

村雨「ターー!」

 

トラックを追わせてる2匹の声が聞こえてくる。どうやらもう近くか何て思っていると、

 

紫蘭「おっ!」

 

通っている路地裏の先の出口の方で何と追っているトラックの先端が見えたのだ。

 

紫蘭「行くぞ!!」

 

ハク「イブ!

 

アクセス全快で走りながらハクを抱き抱え、

 

紫蘭「くらいやがれ!!」

 

ハク「イッブイ!!」

 

バイクから飛び降りると全快のアクセルで走っていたバイクはトラックの運転席へと向かっていき、

 

ドゴン!!

 

と、大きく鈍い音をたててぶつかりバイクが運転席へとめり込むとトラックは大きく揺れだし転倒するとビルの壁へと突っ込む。

 

紫蘭「どんなもんだい!」

 

ハク「イッブイ!!」

 

と、言っていると陽炎と村雨も近づいてくる。

 

紫蘭「ありがとうな陽炎に村雨」

 

陽炎「ガウ!」

 

村雨「ヤー!」

 

この2匹がいなかったら恐らくここまではいかなかったな。すると倒れたトラックの荷台から3人のフードが倒れたスピアー以外の各々のポケモンを引き連れて現れる。

 

フード「てめぇ‥‥よくもやりやがったな!!」

 

紫蘭「へっやられてばかりなのは性に合わないんでな」

 

フード「教祖様の大切な貢ぎ物が‥‥」

 

フード「貴様‥‥ノーブンデウス教団に盾ついた事を後悔するといい」

 

フード達のポケモンが臨戦態勢をとる。どうやら相手もやる気みたいだな。それなら喜んで相手をしてやるよ。俺のポケモン達も暴れたくてうずうずしているみたいだしな。

 

紫蘭「来いやゴラ!」

 

と、言った瞬間に無数のパトカーが自分達を取り囲む。

 

フード「ちっ警察がもう来たぞ!」

 

フード「‥‥撤退する」

 

フード「ちきしょうが‥‥てめぇの顔は覚えたからな!」

 

フード「フォクスライ地面に向かって悪の波動!」

 

フォクスライ「フォーーー!!」

 

フォクスライは悪の波動を地面へと向かって放つと煙が上がる。そして煙が消えるとフード達3人とそのポケモン達はいなくなる。

 

紫蘭「っ逃がしたか!」

 

ちきしょうめ。一発もぶちのめせなかったな。そんな事を思っていると陽炎はメガ進化から元の状態へと戻る。

 

紫蘭「不思議だなメガ進化ってのは‥‥

 

と、言った瞬間、

 

警察「確保!!!」

 

警察がそう叫ぶと一斉に俺に向かってボディープレスを仕掛けてくる。

 

紫蘭「なっなんだ!?」

 

こいつらまさか俺達を捕まえる気なのか。警察達は一斉にボディープレスをしてきて自分の腕は押さえ込まれ後ろに手を固定され手錠をかけられる。そしてハク達には警察のポケモン達が威嚇しながら近づいてくる。こいつらを捕まらせる訳にはいくか。

 

紫蘭「お前らは逃げろ!!」

 

ハク「イブ!イブイブ!!」

 

陽炎「ガウ!!」

 

村雨「タァーー!!」

 

と、言った瞬間にハク達は悔しそうな顔をしつつも陽炎がハクを掴み村雨が撹乱のためにサイコカッターで全体に威嚇攻撃をすると3匹は空へと逃げていった。

 

警察「追え!!」

 

警察の指示で飛行ポケモン達は3匹を追いかけに向かう。そして手錠をかけられた自分は立ち上がらせられると目の前に先程の婦警いやジュンサーだったが立っていた。

 

紫蘭「なっこのアマ!」

 

ジュンサー「公務執行妨害に器物破損罪およびに公共物の破壊に名誉毀損罪おまけに交通違反の諸々で逮捕するわ!」

 

紫蘭「このクソアマ!!!」

 

ジュンサー「連れていって後は署で話すから」

 

と、言うと護送車に投げ入れられる。そしてその鉄格子の窓から外を覗き、

 

紫蘭「この税金泥棒共がぁぁぁ!!」

 

そんな怒りと悲痛の叫びをあげつつも紫蘭は連れていかれるのだった。そして少し時間は戻り路地裏では、

 

ハンサム「ボス!大丈夫ですか!」

 

先程の暴走バイクを何とか回避したハンサムはボスの安否を聞く。

 

ボス「‥‥‥‥問題ないですありがとうございます」

 

ハンサム「なら良かった‥‥ボス?」

 

ボーとするボスを呼ぶと、

 

ボス「褐色の肌に眼帯そして白い髪の毛‥‥まさか生きて!」

 

何て言っていると遠くの方で物凄い音が響きわたる。

 

ボス「行ってみましょう!」

 

ハンサム「はい!」

 

路地裏を進み、ちょっとした広場へとつくと、

 

ハンサム「なっボスこのレーダーを!」

 

ボス「これはウルトラビーストが近くに!」

 

どこにと思っていると影が2人に覆い被さる。空を見上げるとそこには、

 

ハンサム「黒いリザードンに‥‥あれは間違いない!Ub:SLASH(スラッシュ)!やはりカロス地方にUBが!」

 

ボス「黒いリザードン‥‥それにSLASH‥‥やっぱり生きているのね紫蘭‥‥」

 

ハンサム「それって例の?」

 

ボス「えぇ行きましょうあの子達の進む先へ!」

 

そうして2人はリザードン達が向かう方向へと進むのだった。またとある路地裏では不思議な扉が現れそこから2人の男女が現れる。それは紫蘭を迎えにきた怠惰と千だ。

 

怠惰「いやはやこれなら飛行機のチケットとか紙屑だよね」

 

千「いやワシ的には飛行機の方が‥‥」

 

怠惰「Shut up(おだまり)!」

 

千「うるさいわい!単純にお主が飛行機に乗れないだけじゃろうが!?」

 

怠惰「仕方ない乗り物酔いが激しいんだもん」

 

何て言っていると何処からかざわつく音が聞こえてくる。何だと思っていると空から何かがこちらへ落ちてくる。

 

怠惰「千ちゃん!」

 

千「分かっておる!」

 

すぐさま避けると自分達のいた地点に何かが落ち土煙をあげる。

 

怠惰「なっ何なんだ」

 

千「ん?これは!」

 

それは久々に見る黒いリザードンその背には白いイーブイそして初めて見る謎のポケモン?らしき生物がいた。すると、

 

リザードン「がう!!」

 

イーブイ「イーブイ!!」

 

黒いリザードンとその背に乗っているイーブイが驚きながらもすぐに満面な笑顔で千へと向かってやって来る。

 

千「うぉ!?こやつ達まさかハクに陽炎か!」

 

怠惰「‥‥なんで紫蘭の手持ちのお前らがここに‥‥それに‥‥」

 

? 「‥‥‥‥」

 

見たことのないポケモンこれはデータにない。これも彼奴の手持ちという事になるのか。

 

怠惰「実に興味深い‥‥ん?」

 

未開のポケモンを眺めていると空が騒がしい。それを聞いた3匹は空を睨む。見てみるとそこには、

 

千「なっ何じゃあの数のヒノヤコマ達は!?」

 

怠惰「‥‥確かヒノヤコマは警察の手持ちポケモンとしても有名だった筈‥‥さては彼奴、何かやりやがったな」

 

ハク「イブ!イブイブイ!」

 

千「ふむふむ‥‥なったっ怠惰よ紫蘭の奴‥‥警察に連行されたみたいじゃぞ」

 

怠惰「あのヒノヤコマの群団ですぐ予想できたよ‥‥」

 

本当にすぐに予想ができてしまう。まったく彼奴はトラブルしか起こさないよな。

 

陽炎「グルル!!」

 

? 「ター‥‥」

 

2匹は臨戦態勢を取るが俺は手を出し2匹を止める。

 

怠惰「お前らは何もせず見ておきな♪」

 

ニコリと笑い前へと進み、

 

怠惰「しかし本当に千ちゃんのバカ息子みたくトラブルメーカーなことで」

 

千「息子の悪口を言うでないわ!?」

 

怠惰「はいはいまったく‥‥やるならバレないように無力化させないといけないじゃんかよ面倒くさいなぁ‥‥」

 

数歩だけ進みそして影が出るような立ち位置まで来て止まり、

 

怠惰「出番だダークライあのうるさい群団を黙らせろ」

 

と、指示を出した瞬間、自身の影に潜んでいるダークライは飛び出し空を飛ぶと、

 

ダークライ「フワァァァァ!!!」

 

巨大なダークホールを作り投擲するとそれは大きく広がり群団となっているヒノヤコマ達を包み込むとヒノヤコマ達は眠らされ地面へと落ちていった。

 

怠惰「さながらヒノヤコマの雨だな」

 

千「止めんか変な想像をしてしまうじゃろ!?」

 

怠惰「あいあい文句ばっかりだなぁ」

 

何て言っているとダークライは自分の前へと降りてくる。

 

怠惰「お疲れさんまた何かあったら頼むな」

 

ダークライ (。-`へ´-。)

 

若干、照れながらダークライは再び自分の影に潜む。

 

怠惰「さてと‥‥」

 

3匹は此方を見て驚愕的な顔をしてくる。そんな顔をするなよな楽しくて興奮してしまうじゃないか。

 

怠惰「まぁとりあえずプラターヌ研究所に預けて、あのバカを迎えに行くか」

 

千「じゃなお主達、ついてこい」

 

ハク「イブ!」

 

陽炎「ガウ!」

 

? 「ター!」

 

そうして怠惰達は紫蘭の手持ちを一度、プラターヌ研究所に預けるため向かうのだった。

 

 




怠惰「ではではこんな状況だけど今回はここまで」

千 「うむ!」

ハク「イブ!イブブ?」

怠惰「え~千ちゃん何て?」

千 「しかたないのぉ‥‥翻訳するぞ、これは何の茶番かと」

怠惰「え~と後書きコーナーってやつだよ‥‥」

ハク「イブ~」

千 「そうなのか~と‥‥」

怠惰「ハクちゃんは喋るけど他の2匹は喋らないの?」

ハク「イブ‥‥イブイッブイ‥‥」

千 「紫蘭の事が心配で‥‥そのあまり話す気になれないと言っておるそして村雨はよく分からんと」

怠惰「村雨あぁあの新種の子ね‥‥そうまぁ大丈夫でしょう彼奴、コイキングみたくしぶいといからね」

ハク「イブ~イ」

千 「だよね~と‥‥って意外に淡白じゃなぁ」

ハク「イブブ」

千 「もう慣れたっておいおい‥‥」

怠惰「下手したらこの子の方が肝が座ってるね」

千 「じゃな‥‥そういえば発表するお知らせがあるんじゃろ?」

怠惰「あぁそうそうこんな時にって感じなんだけど実はこれなんだよね」


【挿絵表示】


怠惰「どうこれ?」

ハク「イブイブ!!?」

千 「これは私とご主人様と言っておるな‥‥これはやはり小僧とハクのイラストなのか?」

怠惰「はいそうなんです紫蘭とハクちゃんを撥ね飛ばしたバイク乗りのリアルの方が描いてくださいました」

千「暴食氏がか凄いの!」

ハク「イブブ?」

千「何でまたと聞いておるな?」

怠惰「まぁね怠惰さんから依頼して彼が描いてくれてるって感じかな♪彼もイラストの練習にもなるし描いてくれれば少ないながらも俺は報酬も出すそれで俺はこれを使えると互いにWInWInな関係な訳よ」

千 「ほう」

ハク「イブ~」

怠惰「とりあえずこれは発表したかったから発表しました」

千「うむ天晴れじゃ!」

怠惰「ねぇ~さてそろそろ時間だから今回はここまで」

千「うむそれでは読者様また次回もよろしくの!」

怠惰「それでは読者様!」

ハク「イブ~!」

千「うむさらばじゃ!」


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第20話 久しく会う悪魔

こんばんは読者様、何とかポケモンが書けた怠惰のクソ悪魔です。ここ最近は剣盾より仁王ばかりしている今日この頃‥‥失礼こんな話しはポケモンに失礼ですね。それでは捕縛された紫蘭はどうなったのか続きをどうぞ。


警察に逮捕された紫蘭は護送車で何処かに連れていかれていた。

 

紫蘭「‥‥‥‥‥‥」

 

両隣には俺が何かしても止められるように警察が座っておりその目の前には、

 

ポケモン「グルルルル!!」

 

黄色のたてがみをなびかせる犬のようなポケモンが伏せながら唸り声をあげながら睨んでくる。

 

紫蘭「ちっ‥‥なぁ何処に連れていかれんだよ?」

 

警察「‥‥ジュンサーさんの交番だ」

 

警察「とりあえずはそこへ身柄を預ける」

 

あいあいそうですか。何て思いつつも逃がしたハク達は無事なのか不安になってくる。無事に逃げられたのだろうか。というか捕まる際にモンスターボールを全て取り上げられたが正直な話でハクはボールをなくしたがそれ以外では陽炎と村雨のボールしかないため没収してもしょうがないんだけどな。

 

紫蘭「はぁ‥‥」

 

ため息を吐きながら待つこと数分後、護送車は止まると外から扉が開かれる。両隣の警察達は俺の脇に腕を突っ込み立たせると強制的に歩かされる。そして外へと出て言われた通りの交番の中へと連れていかれ鉄格子の中にぶちこまれる。

 

紫蘭「おいもう少し穏便にやれよ!」

 

何て悪態をつけるが警察は鉄格子の扉に鍵をかけ去る。そして暫くして先程のジュンサーことクソアマと護送車の目の前に座っていたポケモンを連れてやって来る。

 

ジュンサー「取り調べよ‥‥」

 

そう言いジュンサーは紙が張られている画板とペンを取り出すと、

 

ジュンサー「まず名前は?」

 

紫蘭「賀茂紫蘭‥‥」

 

ジュンサー「年齢は?」

 

紫蘭「多分、18くらい?」

 

ジュンサ「何よたぶんって」

 

仕方ないだろ分かんないだから。

 

ジュンサー「まぁ良いわ住所は?」

 

紫蘭「無人島」

 

ジュンサー「そう無人‥‥はぁ?貴方は私で遊んでんの?」

 

紫蘭「遊んでねぇよ事実だってのクソBBA」

 

ジュンサー「今何て言った?」

 

ジュンサーの顔が般若のように歪む。少し遊んでやるか。

 

紫蘭「おっと失礼、俺の島ではクソBBAってのは綺麗なお嬢さんって意味なんだク・ソ・B・B・A♪」

 

ジュンサー「そうなの♪ってんな訳あるかぁ!?それと強調して言うな!?」

 

と、いったふざけをしていると隣にいるポケモンはケタケタと笑う。それに対してジュンサーはキッと睨むと黙り凛々しい顔立ちに戻る。

 

ジュンサー「憎たらしいガキってのは分かったけどそれじゃそろそろ聞くわね‥‥」

 

と、何かを言おうとするが手を上げて、

 

紫蘭「なぁクソBBAそろそろ俺の眼帯を返してくんねぇかな?」

 

ジュンサー「クソBBAではなくジュンサーです!例えどっちの意味があったとしても!」

 

紫蘭「何を言ってんだお前は‥‥どっちの意味って何の意味だよ1つしかないだろ?」

 

ジュンサー ( #(イラッ)^ω^)

 

ジュンサーの眉間のシワを見てクスリと笑いたくなる。

 

ジュンサー「そうですかそんな態度をとるなら侮辱罪で懲役期間を伸ばすように伝えましょうか」

 

紫蘭「なっ汚ねぇぞ!」

 

ジュンサー「仕事ですので‥‥それと眼帯ぐらいなら構いませんよ」

 

そう言うと机に置いてある眼帯を取り渡してくる。それを受け取り何時もの定位置に装着する。

 

ジュンサー「貴方のその目といい本当に何者?」

 

紫蘭「俺は‥‥」

 

ある程度の事を言おうとしたその時だ。

 

?「ごめんくださ~い」

 

と、聞いたことのある声が聞こえてくる。ジュンサーはやれやれといった顔をして、

 

ジュンサー「少し外しますね」

 

そう言い部屋を出ていく。残ったポケモンはこちらをジーと見てくる。

 

紫蘭「言っておくがおやつとかないからな犬っころ‥‥」

 

何て述べていると、

 

ジュンサー「キャーー!!」

 

と、ジュンサーの歓喜する声が響いてくる。何事だと思っていると扉が開きそこから、

 

怠惰「よぉ紫蘭くん元気してる♪」

 

紫蘭「てめぇ怠惰!?」

 

凄く憎たらしい笑顔で怠惰が入ってくる。それに続きジュンサーも続いて入ってくる。

 

ジュンサー「そっそのアケディア博士あとでサインいえできないならせめて握手なんか‥‥」

 

怠惰「ん?別にいいよサインも握手もね」

 

ジュンサー「ありがとうございます!貴方が発掘した古代の遺物を見るのが大好きで」

 

と、言いながら手を差し出してくると怠惰は握り、

 

怠惰「ありがとう♪‥‥さてこのバカは何をしたのかな?」

 

ジュンサー「はっ!えっえぇとですね‥‥」

 

手を離しジュンサーは自分がやった罪状を述べる。それを聞き怠惰は俺の顔を見てゲラゲラと笑う。

 

ジュンサー「とまぁこんな感じですかね‥‥」

 

怠惰「なるほど‥‥」

 

ジュンサー「実際は犯人逮捕の協力に博物館の展示物を取り返したりと偉業はあるのですが‥‥」

 

怠惰「それを上回るぐらいの被害を叩き出したと‥‥これには俺も呆れて物もいえないぞ」

 

紫蘭「うるせぇ!?」

 

そればっかりは仕方ないだろう。

 

怠惰「こいつの壊した物は俺の会社に請求書を出してくれないか?とりあえず払うなら釈放的な感じだろ?」

 

ジュンサー「えっえぇまぁ‥‥保釈金を払ってくださいすれば‥‥それと請求書を出すのは構いませんが‥‥えっとアケディア博士とその方って‥‥」

 

怠惰「あぁ~こいつ俺の所から出したトレーナーなのさ」

 

ジュンサー「‥‥‥‥えぇ!!!?」

 

驚いた声をあげて怠惰と俺を交互にみる。そういえば昨日の夜にプラターヌ博士が言ってたな。怠惰は俺以外にトレーナーを取っていないだのなんだのって。

 

ジュンサー「うっ噂だと誰も出していないとお聞きしていたのですが‥‥」

 

怠惰「まぁこんな奴だから目が離せなくてね」

 

ジュンサー「はぁ?」

 

紫蘭「悪かったなこんな奴で!?」

 

怠惰「まぁとりあえずこいつ出してもらえるかい?」

 

と、言うとジュンサーは渋々と牢屋の鍵を解錠し扉を開ける。扉を潜るとジュンサーが手錠の鍵を外す。外され自分は手首を擦る。

 

怠惰「ありがとうね♪それと‥‥」

 

怠惰はメモ帳にスラスラと何かを書くとジュンサーに渡す。

 

怠惰「こんなメモ帳で悪いけど例のやつね」

 

ジュンサー「あっありがとうございます!」

 

そう言いジュンサーは喜びながらペコペコと頭を下げる。そして怠惰は自分を見ると、

 

怠惰「さてとっと帰るぞ」

 

紫蘭「あぁ‥‥」

 

ジュンサー「それじゃ手続きしますね」

 

そうしてあらかたの手続きをして没収されたアイテムの数々を返され自分は釈放される。

 

紫蘭「たく‥‥酷い目にあったぜ」

 

怠惰「お前がバカなだけだっての‥‥」

 

紫蘭「へいへいそうですよ~‥‥って!そうだハク達を探さないと‥‥」

 

怠惰「それは安心していい」

 

紫蘭「はっ?」

 

何て言っていると目の前から白い毛玉が此方に向かってくる。それは、

 

ハク「イブ~!!」

 

俺の相棒のハクだ。ハクは自分へと飛び付いてくる。すぐさまキャッチするとハクは自分の顔に頭をこすりつける。

 

紫蘭「くっくすぐったいって!」

 

ハク「イブ!イブ!イブイブブブイ!!」

 

途中から怒っているのかガミガミと言ってくる。本当に何なんだよこれは。

 

? 「クハハ仲が良いのぉ」

 

と、言いながら目の前から角やらはなくなっているが怠惰の仲間の千が笑いながらやって来る。

 

紫蘭「なぁ他の俺のポケモンって」

 

千 「それなら心配はいらんぞプラターヌ研究所にかくまっておるのでな」

 

怠惰「あぁ最初はビックリしたぞ?こっちに来たら突然、空からハク達が落ちてきたと思ったら無数のヒノヤコマ達に終われてるんだもんな‥‥まったく警察のポケモンをバレないように眠らせるのも面倒なんだからな?」

 

紫蘭「すっすまん‥‥まて眠らせるって」

 

怠惰「俺の影をよく見てみな」

 

紫蘭「へっ‥‥なっ!?」

 

影を見てビックリする。何故なら怠惰の足元の影は怠惰とは似つかない姿をしており更には影から蒼い目が此方を見ていたからだ。しかしこの目‥‥

 

紫蘭「これってまさか」

 

怠惰「まぁなとりあえずここじゃあれだしこっちに来なよ」

 

そう言われ少し先の路地裏へと来ると怠惰の影からダークライが現れる。

 

紫蘭「やっぱりか」

 

ダークライ「‥‥‥‥」

 

ペコリとダークライは頭を下げ会釈してくる。こう見るとやはり怠惰よりも礼儀正しいよな。

 

怠惰「敢えて言おうダークライを含め俺の手持ちは6匹だがその内、5匹抜けと言われたらダークライは確定で残すと」

 

ダークライ (〃ω〃)

 

何でそんなドヤ顔で言うんだよ。というかダークライもポーカーフェイスを装ってるが嬉しそうだな。

 

千 「‥‥‥‥怠惰よ伝説、幻ポケモン抜きの対戦ルールならどうするんじゃ‥‥」

 

怠惰「‥‥‥‥その時は出ない、だがもし強制出場ならダークライには申し訳ないが頭を下げてチームから一時的に抜けてもらう」

 

ダークライ (´Д`;≡;´Д`)

 

凄く複雑そうな顔をするな。というかそんな格言みたく言うんじゃねぇよ。

 

怠惰「まぁとりあえずプラターヌ研究所に行くかお前のポケモンも預けてるしな」

 

紫蘭「あっあぁ」

 

ハク「イブ!」

 

千 「では行こうかの」

 

ダークライは怠惰の影に潜み、ハクは定位置に乗ると自分達はプラターヌ研究所へと向かう。その道中、

 

怠惰「それとほらっ」

 

怠惰は何かを投げ渡してくる。それをキャッチして確認する。それは、

 

紫蘭「これハクのモンスターボール」

 

怠惰「あぁお前が行方不明になった時、灯台に落ちていたんだよ」

 

どうやらハクのモンスターボールは黒い鋭角的な異形に殴られた時に衝撃で灯台近くに落ちたみたいだな。

 

千 「怠惰はそれをずっと持っておったんじゃぞ♪」

 

怠惰「余計な事は言うなっての」

 

紫蘭「そうかありがとうな」

 

怠惰「うっお礼言われるのがここまで気色悪いとは」

 

紫蘭「んだとゴラァ!?」

 

そんな会話しながらプラターヌ研究所へと向かうのだった。数十分程、歩き怠惰の案内でプラターヌ研究所へと到着する。

 

怠惰「さて紫蘭‥‥プラターヌ博士に多大な迷惑をかけたんだしっかりと謝れよ?」

 

紫蘭「そんぐらい分かっているっての」

 

怠惰と千の話を聞くと陽炎と村雨はプラターヌ研究所に預けているみたいだしな。それに、プラターヌ博士をほったらかしてゴミ共を追いかけ行っちまったしな。しっかりと頭を下げるか。

 

怠惰「準備は良い?」

 

紫蘭「あぁ問題ない行こう」

 

千「その心意気は良しじゃ行こうか」

 

怠惰「あいよ」

 

怠惰は扉を開け中へと入るとそれに続き俺と千も中へと入ると、

 

プラターヌ「う~ん申し訳ないんだが」

 

女性「レーダーに反応があるので‥‥」

 

ソフィア「いえですからお引き取りを‥‥」

 

男性「だからここにウルトラビーストが!」

 

中へと入りまず目に入ったのがプラターヌ博士とソフィアがブラウンの少しロングコートを着た男性そしてもう一人はボディーラインが強調されているスーツを着た女性だ。その2人を一言で言うなら怪しく胡散臭い見た目というのが正しいだろう。そんな事を思っているとプラターヌがこちらに気づく。

 

プラターヌ「紫蘭くん!無事だったんだね!それにアケディア博士にオルビスさんも紫瀾くんと何とか合流できたみたいだね」

 

ソフィア「あっオルビスさん帰ったんですね!」

 

と、プラターヌ博士とソフィアが嬉しそうに言ってくると怠惰と千はニコやかに微笑み、

 

千「うむ」

 

怠惰「あぁ何とかな手間をかけてすまないな特にこのバカが色々とやらかしてくれたからな‥‥ほらっ!」

 

俺の頭を鷲掴みにして下げさせる。強制的にやらなくても俺から頭を下げるっての。

 

紫蘭「すんませんでした‥‥」

 

ハク「イブイブ‥‥」

 

プラターヌ「アハハ気にしなくても良いんだよ逆にお手柄だよ君達のお陰で美術品は盗まれずに済んだんだそれに君やハクちゃんの勇気ある行動とても好感が持てたよ♪‥‥まぁ結果はあれだったけどね‥‥」

 

紫蘭「まぁ‥‥」

 

警察に何度もお世話になっていたから慣れてるには慣れているから別にどうでもいいんだけどな。チラリと客人らしき者達を見ると何処か見たことのあるような女性の方が目を潤めつつ複雑そうな顔をして此方を見ていた。あの女性どっかで見たことあるような‥‥すると、

 

千 「怠惰よこやつら‥‥」

 

怠惰「おや?おやおやおやおや‥‥これはこれは国際警察の浅ましい方々じゃないですか‥‥わざわざ遥か遠くのカロスへ縁の遥々とご苦労様なことで」

 

国際警察‥‥それに対して浅ましいという言葉とこの皮肉たっぷり込められた口ぶりからして怠惰はどういう連中なのか知っているって感じか。

 

怠惰「ミスタープラターヌ何がどういう状況なんだい?こんな浅ましい連中がここまで来ているってのはさ」

 

プラターヌ「あっアケディア博士それは失れ‥‥」

 

女性「コホン!すいませんが急用が出来たので私達はこれにて‥‥行きますよ」

 

男性「ぼっボス!?」

 

女性が自分のすぐ近くまで来ると耳元で、

 

? 「紫蘭‥‥貴女に話があります近くのカフェ・ソレイユにて貴方を待ってます」

 

と、去り際の耳打ちをして2人は研究所から去っていった。

 

紫蘭「どういうことなんだ」

 

ハク「イブ?」

 

というかあの女、何で俺の名前を知っているんだ。何処かで会ったことあったかな。

 

怠惰「‥‥‥‥‥‥」

 

プラターヌ「それよりもアケディアくんあの態度は失礼過ぎるんじゃ」

 

怠惰「ミスタープラターヌ奴等ははあれで良いんだ俺は彼奴等のやっている裏事情とか知ってるからついあの口調で言っちまうのさ」

 

裏事情どういうことなんだ。それに怠惰の呆れているような顔をしているが何処か哀れみを含んだ目で2人が出ていった扉を見ていた。

 

プラターヌ「裏事情って」

 

怠惰「おっと今のは内密に頼むな♪あんまり録なことにならないからな♪そうだ皆でお茶をしないかい実は良い茶葉を持ってきてね♪」

 

そう言うと怠惰は懐から銀色の袋を取り出す。それにはワカバタウンの名物茶と書かれていた。

 

千 「ワシからもあるぞ♪」

 

そう言うと千は俺と同じウォッチから表紙にくるまっている細長く四角い物を取り出す。見てみるともりのようかんと書かれていた。

 

ソフィア「それらってカロスじゃ中々に手に入らないジョウト地方のワカバタウンの1番茶の高級茶葉にシンオウ地方の名物のもりのようかんまで」

 

プラターヌ「良いのかいこんな高級な物を!?」

 

怠惰「構わないよどうせ俺の本社はシンオウだしねそれに新たなビジネスも含めてジョウトやカントーにも進出して支部を作っていっているから何時でも手にいれようと思えば手に入れられるからね」

 

本社に支部ってこいつ何か会社でもやっているのかよ。

 

プラターヌ「相変わらず君の破天荒ぶりには参ってしまうね」

 

怠惰「アハハハまぁねさぁ飲もうよ今年一番の新茶なんだからさ紫蘭も飲むだろ?」

 

紫蘭「あっあぁ~‥‥なぁカフェ・ソレイユってどこにあるんだ?」

 

と、聞くとプラターヌそしてソフィア小首を傾げ怠惰と千は若干ながら呆れた顔をする。小首を傾げたプラターヌは

ニコやかに笑うと、

 

プラターヌ「ソレイユならここを出て左に行った場所にあるよ♪ほら昨日、君と会った目の前のカフェだよ」

 

あそこか。お呼ばれされているから行っておきたいんだよな。すると怠惰は、

 

怠惰「はぁ‥‥まぁ自由行動っての分かった‥‥やれやれ‥‥」

 

そう言い怠惰はポケットから何かを取り出し投げてくる。それをキャッチして見てみるとそれは昔ながらのガラ携だ。

 

怠惰「使い方は分かるか?」

 

紫蘭「あぁ」

 

昔に使っていたからな。使い方は分かるに決まっているがガラ携はこう持つとなんか懐かしい気分になるな。

 

怠惰「なら良しそこの電話帳に俺の名前も入っているから何かあったら掛けろ迷子になっていたりしたら迎えに行くから‥‥それと変な事はするなよ?」

 

紫蘭「分かっているっての‥‥あっそれと陽炎と村雨は連れていくな」

 

プラターヌ「分かったボールはあるよね?」

 

紫蘭「問題なくな♪」

 

腰のボールをカチカチと触りながらそう言うとプラターヌは良し良しといった感じで頷く。

 

紫蘭「そんじゃ行ってくるな」

 

ハク「イブ~♪」

 

プラターヌ「あぁ気をつけてくれ」

 

怠惰「‥‥…‥‥」

 

そうして皆に見送られながらも陽炎と村雨が待つポケモン預かり所へと向かうのだった。




それでは今回はここまでとなります。紫蘭に耳打ちした女性はいったい誰なのか次回をお楽しみにしていてください。‥‥えっ?どうして今日はこの感じなのかですって?本編の怠惰さんはプラターヌ博士達とお茶をしているためだからですよ。なので今回はこの形式です。もしかしたら暫くはポケモンなのにポケモンバトルがないじゃねぇか!いい加減しろ!なんて事があるかもしれませんが温かく見守っていて下さい。出来る限りでポケモンバトルさせていきたいなとも思ってはいますので。そして近い内に怠惰さんの手持ちの2匹目が出てくるかも‥‥?というのと悪逆非道かつ狡猾な悪役みたいな怠惰さんももしかしたら見れるかも‥‥みたいな感じなのでお楽しみにしていてください。それでは今回はここまでです。また次回もよろしくお願い致します。それではありがとうございました。m(_ _)m


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第21話 喫茶店で待つ者

皆様、お久し振りでございます半年近く失踪していた怠惰のクソ悪魔でございます。他2つも何とか投稿できて良かったです。はい‥‥えっとコホン!それでは半年近くお待たせ致しましたが本編へどうぞ。


怠惰達と別れ自分は隣の預かり所へと向かうと、そこにはジーと待つ陽炎と村雨の姿があった。

 

紫蘭「よっお前ら」

 

ハク「イブイブ!」

 

と、声をかけると、

 

陽炎「ガウッ!!」

 

村雨「ターー!!」

 

紫蘭「えっちょ!?」

 

ハク「イブ!?」

 

陽炎と村雨は自分に気づくと駆け出し抱きつきタックルをしてきた。ハクはすぐさま頭から離れ回避したため何ともなかったが俺は陽炎に押し潰され村雨の体で顔を覆い被される。

 

紫蘭「やっやや止めろってぇぇ!?」

 

まったくこいつらは‥‥暫くして2匹は俺から離れると此方を真っ直ぐと見てくる。

 

紫蘭「色々と心配をかけてすまないな‥‥少しまた外出するんだが着いてきてくれるか?」

 

2匹のモンスターボールを差し出すと陽炎と村雨は頷きボールのスイッチに触れると2匹はボールに入っていった。

 

紫蘭「ありがとうなお前ら‥‥」

 

ボールを腰のベルトにぶら下げると隣にいるハクに目をやり、

 

紫蘭「行くか」

 

ハク「イブイッ!」

 

ハクは再び俺の頭に乗っかるのを確認しここから出てプラターヌ研究所を出る。

 

紫蘭「にしても散々だったぜ」

 

ハク「イブ~」

 

研究所を出てそうぼやく。だって本当に博物館の観覧だなんて思ったらバイクに乗って強盗団を追いかけしまいには逮捕され更には国際警察とかいう変な奴等に来るように言われたりとまったく濃密な1日だな。

 

紫蘭「はぁ~‥‥」

 

もうこれにはため息しか出ない。まったくやれやれなんて思いながらプラターヌに言われた通りの道を歩いていると、

 

ポケモンゲットだぜ!!

 

と、謎めいた声が響き渡りポケットが揺れる。

 

紫蘭「なっなんだ!!?」

 

ハク「イブ!!?」

 

何事だと思い見ると怠惰から渡された携帯だ。開き見てみるとメールの着信があった。見てみると宛先人は怠惰1と書かれていた。

 

紫蘭くんへ 国際警察の連中に余計な話すんじゃねぇぞ。お前の個人的なことも含めてな。話すと混乱を招きかねないのと俺への不信感も変に上がると困るからな。だからもう一度、念を押して言うが余計な事は述べるなよ。

 

と、書かれていた。というかあの2人に会うことがバレバレだった。

 

紫蘭「‥‥…バレバレかよ‥‥まぁ別に言わねぇよ」

 

俺にだってそのぐらいのことは理解できるっての。だが怠惰のさっきの発言やこの文章といい国際警察から目をつけられているって感じみたいだな。

 

紫蘭「注意していかないとな」

 

ハク「イブイッ!」

 

心で活を入れてカフェ・ソレイユへと向かう。そうして目的地のカフェ・ソレイユの前へと辿り着く。

 

紫蘭「よしハク‥‥覚悟を決めるぞ」

 

ハク「イブイブ!」

 

虎穴に入る覚悟でカフェの扉を開け中へと入る。店内は落ち着いた落ち着いた雰囲気な至って普通なカフェだ。そして奥の席には例の2人が隣に並ぶ形で座っていた。すると、

 

店員「いらっしゃいませ」

 

と、女性の店員が話しかけてきた。

 

店員「御1人様とポケモン1名様ですか?」

 

紫蘭「いや待ち人が来ているんでね」

 

その席を指差すと店員は頷き、

 

店員「申し訳ございませんごゆっくりどうぞ♪」

 

と、言いカウンターへと向かっていった。俺は2人が座るテーブル席へと向かうと2人は俺に気づく。

 

女性「来ましたね」

 

男性「君がボスが言っていた例の‥‥」

 

紫蘭「それで?何の用だよ‥‥」

 

何て述べながら向かいの椅子に座り改めて見るとその女性は死んだ俺の親友とも呼べるリラに似ているような気がした。

 

男性「え~と私は‥‥」

 

と、男性が言おうとしたその時、先程の店員が注文表を持って近づいてくる。

 

店員「すいませんが注文はお決まりですか?」

 

ここは注文しておかないと店にも迷惑だよな。ただ金がないんだよな。どうするかと思っていると、

 

男性「ここは私が持つから好きなのを頼みたまえ」

 

と、言われメニューをザーと読んで、

 

紫蘭「そうか‥‥ならブレンド珈琲を1つそしてハクにはモーモーミルクを頼む」

 

店員「かしこまりました」

 

そう言い戻っていった。そして男性と女性を見て、

 

紫蘭「まずは幾つか聞きたいところだがまずは自己紹介だな俺は紫蘭‥‥賀茂紫蘭だそんでお前らは?」

 

男性「私はハンサムだ」

 

紫蘭「誰がハンサムだって?」

 

ハンサム「私だが?」

 

つまりは名前がハンサムってことか。ややこしい名前しやがって、というかそれを聞いただけで更に胡散臭さが増したぞ。

 

ハンサム「それでこちらが私のボスである‥‥」

 

ハンサムがそのボスと呼ぶ女性の名前を言おうとした時、女性はハンサムを止めるとニコやかに微笑み、

 

女性「お久しぶりですね紫蘭‥‥私です」

 

紫蘭「お前‥‥‥‥誰?」

 

と、言うと目の前の2人は盛大にズッこける。ましてや隣に座るハクまでもがズッこける。え~と待てよ確か‥‥

 

紫蘭「え~と待てよ‥‥あっ思い出した!スマブラXを借りたっきり返してなかったお隣の木村さん家の‥‥」

 

女性「誰が木村ですか!というか誰ですかそれ!?」

 

そりゃお前の中の人‥‥いやこの話題はよそう。中の人なんていないんだ。

 

女性「私です!リラです!」

 

紫蘭「リラ?お前が?」

 

リラ?「はい!」

 

こいつがリラ‥‥ねぇ。

 

紫蘭「ククク‥‥アハハハハ♪」

 

リラ?「紫蘭やっと気づいて‥‥」

 

紫蘭「お前さ嘗めてるの?」

 

リラ?「‥‥えっ」

 

こんなに怒りを覚えたのは久々だ。確かリラが殺された時ぐらいだったかなこんなイラッときたのは。

 

紫蘭「お前は俺を陥れたいのか?それともイラつかせたいのか?どっちだおい」

 

リラ?「ですから!」

 

紫蘭「俺はよ下らねぇ嘘だとか大嫌いなんだそして死んだダチの名前使って人を陥れようとしてくる奴とかが一番腹立たしい!」

 

この女、このまま下らない嘘をつき続けるなら、もっとも嫌いな奴ランキングベスト3位以内は確定入りだ。するとリラと名乗った女は悲しそうな顔をして、

 

リラ?「‥‥ならどうしたら信用してくれるんですか‥‥ずっと私は貴方を探して‥‥それなのに‥‥!」

 

ハンサム「ボス!お前!!」

 

これ絶対に嘘泣きとかだよな。そういうのには騙される気は更々ない。それとこいつらのために念のために言っておくか。

 

紫蘭「1つだけ言っておこうか‥‥お前は俺のダチのリラとか言うけどよ俺の知っているリラとの決定的に違う所がある」

 

リラ?「‥‥何ですかそれ」

 

紫蘭「見た目は似てはいるがリラは‥‥男だからな女じゃねぇんだよ」

 

と、言うとハンサムとリラの偽物はキョトンとした顔をして暫く固まる。それに、

 

ハク ( ゚□゚)

 

ハクまでもがポカーンと口を開けて固まっていた。って何でハクまでそんな顔をするんだよ。何て思っていると、

 

店員「お待たせしましたブレンド珈琲とモーモーミルクです♪」

 

紫蘭「どうも」

 

店員「それと店内で大声で笑うとかできれば‥‥」

 

紫蘭「あっすっすいません‥‥」

 

店員「ごゆっくり♪」

 

そう言い店員は去っていった。こいつらのせいで店員に怒られちまったじゃねぇか。本当に不愉快だ。

 

紫蘭「はぁ‥‥悪いがこの珈琲を飲んだら帰らせてもらう」

 

そう言い珈琲を飲みだすとリラの偽物が口を開き、

 

リラ?「しっ紫蘭‥‥まさか私の事‥‥おっ男と思っていたんですか‥‥!?」

 

ハンサム「何てこった‥‥」

 

そうきたか。何その実は女の子でした~みたいなテンプレそういうのは小説だとかアニメとかだけにしておけ。

 

紫蘭「男だろが?だから違うって言ってんだろというかテンプレみてぇな事を‥‥」

 

と、言おうとするとリラは待てと言わんばかりに手を出し、

 

リラ?「ならばこうしましょうか私は貴方と冒険してある程度の事は知っていますなので質問してください私はそれに的確に答えてみせます!」

 

ハンサム「ぼっボス正気なんですか!」

 

リラ?「正気です彼の信用を得るためなら!」

 

自信ありげに言ってきたな。ならこいつのその嘘で固められたその鍍金を剥がして内側の泥をさらけ出させて恥をかかせてやる。

 

紫蘭「良いだろう‥‥なら俺は3つの質問をするそれに答えてみろ、なお正解も不正解も言わねぇからなそしてどれか1つでも間違えていたら‥‥分かってるだろうな?」

 

リラ?「上等です!貴方の信用を得るためなら何だってしましょう!」

 

良い覚悟だなら質問していくか。どうせ答えれない、間違っているのどちらかだろうけどな。

 

紫蘭「まず1つ目の質問だ俺とリラはどうやって出会った?」

 

リラ?「荒廃した世界でUB:GLUTTONY(グラトニー)‥‥いえこれは貴方には分かりませんね‥‥そうですね黒い怪物に追われていて吹っ飛ばされて怪我を負った際に貴方とは出会い私を助けてくれたのが出会いですそしてしっかりと会話をしたのは竹林の世界ですね」

 

まずは100点満点中なら満点つまり正解だ。まだ2問あるからな。

 

紫蘭「2つ目の質問だ、さっき竹林の世界と言ったがそこの住人達は何と呼ばれていた?」

 

リラ?「カミツルギ使いです怪我をした私を貴方が運び込みカミツルギ使いの方は私を治療してくれて少し泊めさせていただきました‥‥そしてその世界でUB:SLASHいえカミツルギの村雨を貴方は仲間にしてそこから私と貴方と貴方のポケモンのハクちゃん、陽炎、村雨とで冒険が始まりました」

 

これも満点の正解だ。こいつ何でこんな正確に言えるんだ。なっなら最後は引っ掻けも含めて出すか。

 

紫蘭「最後の質問だ俺はリラと出会った荒廃した世界に再び来た訳だがそこで怪物に襲われ大きなショッピングモールへと逃げ込んだ、そしてそこで食べ物を物色していると腐った生の食品のの匂いを嗅いだ俺は吐き気や立ち眩みによって体調不良をきたすわけだがその際にリラには代わりに見張りをしてもらい休憩を取った‥‥間違いはないな?」

 

と、偽物?のリラに聞く。これの引っかけの部分は腐った生の食品、リラの見張りの2つだ。流石にこれは‥‥

 

リラ?「間違いはいくつかあります1つは生の食品ではなく缶詰ですそれが腐っていて確認した紫蘭は体調不良を起こしました、そして次に見張りはしてはいましたが‥‥」

 

おっとここは間違えるか。するとリラの偽物?は顔を赤くして少し申し訳なく、

 

リラ?「貴方を膝枕しつつでハクちゃんと見張りをしていたんですが‥‥その‥‥疲れでうつらうつらと‥‥そして最後にこれは間違い探しではないですが貴方に、充分なくらいに力になってる‥‥俺とかハクだとかのポケモン達とかだと寂しかったしないでくれるだけでも心強いって言われてとても嬉しかったです紫蘭」

 

合っているそれに俺が言った台詞もそのままだ。まさか本当にありえるのか。座っている椅子に大きく寄りかかり、

 

紫蘭「バッ‥‥バカなありえない」

 

ハンサム「どうなんだ?」

 

紫蘭「全問‥‥正解だそれも1つ1つにエピソードや俺の台詞と全部‥‥正解だ本当にお前はリラなのか‥‥?」

 

と、再度聞くとリラは微笑み、

 

リラ「はい♪」

 

紫蘭「そうか‥‥そうか‥‥」

 

それを聞いた俺は目から涙が溢れた。

 

リラ「しっ紫蘭!?」

 

ハク「イブ!?」

 

紫蘭「生きて‥‥生きていたんだな‥‥リラ‥‥」

 

前が見えなくなるぐらい俺はリラが生きていた事に喜び涙を流すのだった。




それでは今回はここまでです。紫瀾くんは死に別れたと思っていたリラちゃんにまさかの再会が出来たみたいで良かったですね。そしてこいつは女を見る目がねぇな‥‥何て思いながら怠惰さんは作品を作っていました。
‥‥えっ?性別が判明したのはアニメでようやくだから仕方ないって?まぁ確かにそうですよね。リラちゃんの初登場はポケットモンスターエメラルドからですもんね。しかも昔のゲームボーイだとかでやっているためドット絵な立ち絵などもあって性別の判断が難しいキャラでしたもんね。そんなリラさんがまさかのS&Mで出てきて最初は誰かなんて怠惰さんもまったく気づきませんでしたよ。いや~昔と今を比較すると凄い成長してますよね何処がとは言いませんが‥‥何処がだなんて言いませんからね?
因みにですが紫瀾くんがいる世界はゲームで言うと当然ながらメガ進化がある世界ですし更に剣盾で追加されたバトル要素であるダイマックス&Xダイマックスもある世界です。なので今後それらの要素も出してはいきたいなぁ~何て思っていたりもしています。何時になるかはちょっと分からないですけどね。
さてではでは今回はここまでです。また更新したらよろしくお願い致します。それではバイニャラ!


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第22話 空白の時の果ての再開

皆様、改めましてお久しぶりです。怠惰のクソ悪魔です。約1年ぶりの投稿となりますがよろしくお願い致します。もし誤字等があったら遠慮なく申してください。間違えていたらすぐに訂正させていただきます。それでは皆様、一年ぶり近くの投稿をどうぞ。


流れる続ける涙を何とか拭いリラを見る。

 

リラ「紫蘭‥‥泣いて‥‥」

 

紫蘭「泣いてねぇよちくしょうめ!」

 

改めて見るとリラの面影はある。髪は長くなり体も女性らしさが出てきてはいるがその顔や目は面影があるな。親友を‥‥仲間を疑っていた俺がバカだった。立ち上がりそして地面に両膝、両腕を着けそして頭を下げ、

 

紫蘭「疑ってすまなかった!!」

 

ハク「イブ!?」

 

リラ「なっ!」

 

ハンサム「ちょっちょ君!?」

 

深く謝罪をする。それを見ていたリラとハンサムは立ち上がりあたふたとしながら止めるような身振りをしてくる。だが俺の気が済まないんだ。

 

リラ「頭を上げてください紫蘭!お願いですから確かに納得のいかない部分はあるにはありますがまずは頭を上げて席に座ってください」

 

ハク「イブ!イブイブ!」

 

必死にハクとリラにそう言われ申し訳なく思いながら席へと座る。そして立ち上がったリラとハンサムも再び席へと座り、

 

紫蘭「教えてくれリラ‥‥お前はどうやって助かったんだ俺はてっきり爆発に巻き込まれてお前の体は散り散りになったとばかり‥‥」

 

リラ「紫瀾1つ1つ整理していきましょう‥‥まずその時なのですが私は確かに爆発に巻き込まれはしました‥‥ですが散り散りとはならず、ただ単に吹っ飛ばされその時に開いていたウルトラホール‥‥えっと貴方なりの言い方をするなら裂け目と言えば良いですかね?そこに向かって運良く吹っ飛ばされて私はこの世界に帰ってこれたんです」

 

紫蘭「そうだったのか」

 

ハンサム「えぇ10年ぐらい前になりますかね?浜辺に倒れているボスを当時の私そして私の先輩が発見しまして国際警察で保護して後に私の仕事の相棒になっています」

 

成る程な、リラは戻って10年ぐらい経つのか。ならこんなに大きくなるのは当たり前か。やはりあの裂け目‥‥リラが言うようにはウルトラ‥‥何だったかまぁそれはさておきあの裂け目は色々な時間や空間に繋がっているみたいだな。しかしまさかリラが警察という俺がもっとも嫌いな組織に入ることになるとはな。皮肉にもほどがあるな。

 

リラ「それよりも紫蘭は‥‥その‥‥‥‥私を男と思っていたんですか?」

 

紫蘭「あぁだってお前、自分を僕とか言っていたからなてっきり男かと」

 

リラ「まさか旅している最中ずっとですか!?」

 

紫蘭「旅している最中ずっと‥‥」

 

現にリラは自分自身を「僕」とは言っていたし格好も女の格好というより中性的な格好ってのもあったから、お陰でずっと男だと思っていたんだよな。

 

ハク「イブブブ‥‥」

 

紫蘭「なっ何だよハク」

 

ハク「イブッ‥‥」

 

モーモーミルクを飲みながらハクは呆れた顔をして鼻で笑ってきた。何か、「お前バカだろ」とか言われているような感じだ。悪かったなバカで。とりあえず話題を変えないとな。

 

紫蘭「というかお前、でかくなったな‥‥昔は俺の肩よりも下の身長だったのにな」

 

リラ「うっうるさいですよ紫蘭」

 

約7年以上の歳月が経っているのは分かるが俺の慎重は171cmぐらいと考えると今では俺の肩ぐらいまで伸びているため正直な話でビックリだ。それに‥‥胸もまぁ昔に比べればデカくはなったし本当にスタイルの良い女性って感じだな。

 

紫蘭「身長もそうなんだがお前、一人称が僕から私になったんだな」

 

リラ「そっそれはそうですよもう立派な社会人なのでそこは‥‥」

 

ハンサム「ですがボスは時々、素の僕口調が出ていますよね?」

 

リラ「ハンサムさん?」

 

ハンサム「すっすいません」

 

ニコリと圧をかけて笑うとハンサムは青い顔をして冷や汗を流すと黙った。

 

リラ「コホンそれはさておき何ですが紫蘭‥‥」

 

紫蘭「ん?」

 

リラ「私からも色々と聞きたいんですが良いですか?」

 

紫蘭「あぁ構わん‥‥俺が知っている限りの事で良いなら何でも聞いてくれ」

 

こっちも聞いてばかりなのもあれだからな。だからリラ達の話に対しても答えなければフェアじゃないからな。珈琲のカップに口をつけるとリラは真剣な顔で、

 

リラ「まず聞きたいのは貴方はアケディア博士そしてその助手のオルビスさんと一緒にいましたがどんな関係なんですか?」

 

紫蘭「どんな関係‥‥ねぇ」

 

ハク「イブ‥‥」

 

これには俺もハクも困る質問なんだよな。出来る限りで真実を述べつつも俺達が元々はこの世界の住人ではないというのと怠惰と千の正体だとかも隠して話さないとな。どういうかと考え、

 

紫蘭「そうだな‥‥彼奴の所から出ているトレーナーとでも言えばいいのか?」

 

ハンサム「なんだと!そんな情報は‥‥聞いたことすら‥‥」

 

リラ「なら紫蘭、貴方はいつこの世界へ戻ってきたのですか?」

 

紫蘭「昨日だが?」

 

リラ「そうですか昨日‥‥えっ!!?」

 

ハンサム「きっ昨日だって!?」

 

この発言にはリラとハンサムもビックリして声を荒げて驚く。まぁ無理もないか。

 

紫蘭「あぁ‥‥まぁ説明するとな」

 

とりあえず昨日、何とか帰ってきて偶然にもプラターヌ博士に拾われて現在に至ることを話す。

 

リラ「そっそうでしたか‥‥」

 

ハンサム「色々あって疲れている中ですまない」

 

紫蘭「構わねぇよ‥‥それよりも何で怠‥‥ゴホン‥‥アケディア博士について聞くんだ?」

 

と、言うと2人は互いに顔を見て頷くと、

 

リラ「実はあまり言えないのですが‥‥」

 

ハンサム「彼そしてその助手のオルビスさんには違法なポケモン売買そして人間‥‥奴隷の売買や違法な薬物等々の仲介業をしているというタレコミを聞いていてね」

 

紫蘭「彼奴達がか?まさか‥‥」

 

確かにクズの中のクズで性格は良いともいえないがそんな事をする筈がないと思った。それに怠惰はやったとしても千さんがそんな事を許す筈がない。

 

リラ「紫蘭はする筈がないと思っていますか?」

 

紫蘭「あぁ確かに性格は良いともいえないゴミの中でも類を見ない程のゴミクズ野郎だがそんな事はしない筈なんだがな」

 

ハンサム「それ弁論になってなくないかい?」

 

紫蘭「いや事実を述べているだけだぜ?」

 

現に事実だからな。だがまぁ彼奴ならやりかねないような気もするんだよな。特に彼奴との出会いがそれを物語るからな。

 

ハンサム「えっえぇと‥‥それから彼は会社を経営し始め一躍の大企業へと会社を大きくさせてね‥‥それを行うためにも資金なども必要な筈なんだがその資金やらは何処から来ているのかすらも謎なもんだ‥‥それらを含めて彼を調査していたんだ」

 

紫蘭「それで浅ましい連中とか言われていたのか」

 

リラ「しかし、あの口ぶりから尾行されているのにも気づいて‥‥」

 

紫蘭「確定で気付いているだろうよ‥‥それを彼奴は嫌な性格しているからどうせわざと見逃して泳がせているって感じだろ」

 

ハンサム「ばっバカな!私やその部下達は変装して」

 

紫蘭「奴等には意味ねぇって‥‥」

 

それにあの2人は俺達みたいな人間が覗いてはいけないような連中であるのは間違いない。俺の本能がそう告げているのだから。覗けばその先にあるのは間違いなく避けれない死または絶望だろうからな証拠に俺の左目は最初は眼球だったのが左目を手で押さえられたかと思ったらキーストーンに置き換えされているからな。

 

紫蘭「しかしタレコミねぇ‥‥それって恐らく彼奴を陥れたいって思う奴がいるってことなのか‥‥」

 

リラ「分かりかねますね」

 

だが気になるのは彼奴がプラターヌに言った裏事情を知っているという言葉それもまた国際警察なる組織を嫌う理由なのかもな。

 

リラ「なら紫瀾と貴方はいつどこでどのように知り会ったのですか?」

 

紫瀾「えぇとだな‥‥俺とハクが事故をして死にかけた時に偶然にも助けてくれてな‥‥そこから奴とは知り合い以上、仲間未満って感じだな」

 

まぁ死にかけたというよりそれ通り越して死んで元の俺とハクの肉体はぐちゃぐちゃの合挽き肉になっていたみたいだけどな。

 

ハンサム「何かできの良い話に聞こえるのは自分だけでしょうかね‥‥」

 

このおっさん、勘が良すぎるな。こいつは警戒しながら話さないとな。誤魔化すためにもあれを見せるか。

 

紫瀾「ちっ仕方ねぇな」

 

とりあえず眼帯を取りその内側にある義目を見せるとハンサムは驚愕しだす。

 

紫瀾「目をその時にやっちまってな怠惰に義眼として埋め込んでもらったのさ」

 

ハンサム「そそそそれってキーストーンかい!?」

 

リラ「えぇ‥‥こっちに帰って偶然にも知る機会があり知りましたが‥‥紫瀾それは特別な」

 

紫瀾「分かってる‥‥メガ進化だろ」

 

リラ「貴方、知っていて‥‥」

 

知っていてというか名前やらを知ったのは昨日なんだよな。

 

紫瀾「それを知ったのは昨日だ‥‥偶然だったがプラターヌ博士の資料を見てな名前はそこで知ったのさ、まぁ怠‥‥アケディアからは大切な石とか言われたけどな」

 

リラ「そうなんですか」

 

紫瀾「あぁそれと陽炎は既にメガ進化もしているんだぜ♪」

 

リラ「へぇ‥‥そういえば陽炎や村雨は元気ですか?」

 

紫瀾「あぁ見たいなら‥‥」

 

リラ「いえここでは陽炎と村雨は注目を浴びてしまいますので‥‥」

 

そういえば陽炎って色違いで真っ黒だから珍しいんだったよな。それに村雨もこの辺りでは見ない感じらしい。そのせいかプラターヌは興味津々で見ていたけどな。

 

リラ「紫瀾、2つ程ですが忠告をしておきます」

 

紫瀾「何だ?」

 

リラ「まず村雨を手軽感覚で出すのは控えてください村雨はUB‥‥正式名称はウルトラビーストと呼ばれておりこの世界では害悪な怪物と恐れられていますそして国際警察ではそんなUBの存在を察知し取り締まる部署‥‥まぁ私の所属するUB対策本部がそうなんですが私やハンサムさん以外のメンバーに目をつけられると厄介なので気を付けてください」

 

なるほどな、そんな事になっているんだな。リラからの忠告は出来る限りで守らないとな。

 

紫瀾「分かった‥‥もう1つは?」

 

リラ「もう1つは‥‥私そして紫蘭はウルトラホールえぇと‥‥」

 

紫蘭「いやそれで良い‥‥そのウルトラホールが何だよ?」

 

リラ「えぇとですね私達みたいにウルトラホールを通ってきた人間を国際警察は何と呼ぶか知っていますか?」

 

何と呼ぶかね‥‥分からないが適当に述べてみるか。

 

紫蘭「う~ん‥‥異世界人?渡り人?」

 

と、言うがこれらは俺やハクが当てはまるんだけどな。リラは首を横に振り、

 

リラ「違います‥‥私や紫蘭の事を国際警察でFall(フォール)と総称して呼んでいます」

 

Fallねぇ。感じからして録な事ではなさそうだな。

 

リラ「これらはウルトラホールを通る事でそこにある粒子を体に浴びることになるんです‥‥そしてその粒子はウルトラビースト達を狂暴にさせる作用があるんです」

 

紫蘭「待てそれって村雨も」

 

リラ「恐らく個体差などもあるとは思いますが村雨の感じからして大丈夫だとは思います‥‥現にレーダーで見ても暴れているみたいではなさそうでしたしね」

 

いや‥‥非常に申し訳ないのだがついさっき暴れてきたばっかりなんだけどな。

 

リラ「そしてその粒子にはウルトラビースト達を引き寄せる作用もあるので自然とウルトラビースト達が寄せつけてしまうんです」

 

紫蘭「つまり俺もその1人ということか?」

 

リラ「えぇ間違いなく‥‥そして引き寄せらこちらに来たウルトラビースト達は甚大な被害をもたらす可能性が強く国際警察はウルトラビーストの駆除をするというのを考える者が多数います」

 

実際のところでそんなに狂暴ではなかった奴は何体かいたがそれ以外は狂暴で片付けられないぐらい危険な奴等が殆んどであるのは間違いはないな。

 

紫蘭「お前も駆除する‥‥という考えなのか?」

 

リラ「いいえ私‥‥いえ私とハンサムさんはその逆です私達はこの世界へ迷い混んでしまったウルトラビースト達を救いたいと考えています」

 

紫蘭「ほう‥‥あの黒い怪物もか?」

 

ハンサム「っ‥‥」

 

リラ「‥‥‥‥」

 

それを聞くとリラは決心した顔をするがハンサムは浮かない顔をしていた。リラの思いを聞こうとしたのだが地雷を踏み抜いてしまった感じだよな。これはやっちまったな。

 

リラ「それも含めますそれが私の覚悟ですから」

 

ハンサム「私も‥‥だな」

 

紫瀾「そうかお前らの覚悟は分かったよ」

 

そう呟いたその時、

 

ポケモンゲットだぜ!

 

またポケットから音が鳴り響いた。

 

紫瀾「メールだが見て良いか?」

 

リラ「えっえぇ」

 

ハンサム「なんかこう引かれる掛け声だな‥‥」

 

了承を得たため見てみると怠惰からメール通知が来ていた。

 

紫瀾、そろそろ時間だから戻ってこい。

 

とだけ書かれていた。時計を見てみればもう時間も1時間近く経っていた。

 

紫瀾「悪い帰りの呼び出しだ‥‥ハク飲み干してくれ」

 

ハク「イブ!」

 

残って冷めてしまった珈琲を一気に飲み干しハクもモーモーミルクを一気に飲み干し、

 

紫瀾「最後の最後でドタバタして悪いなお前らが言うアケディア博士からの呼び出しでなそろそろ帰れと」

 

リラ「そうでしたかこちらこそ長々とごめんなさい紫瀾」

 

紫瀾「いや寧ろ楽しかったよ‥‥こんなに心から楽しいと思えた会話は久々だったぜそれにお前が生きていてくれて本当に良かったよリラ‥‥」

 

立ち上がるとハクは自分の頭の上へと乗っかり定位置につくとリラとハンサムも立ち上がる。

 

紫瀾「まぁウルトラビーストだったかについては俺に出来ることがあるあら手伝いはしてやれるが‥‥なぁ連絡先みたいのないか?」

 

リラ「えっえぇと‥‥」

 

ハンサム「ボス名刺を渡した方が」

 

リラ「あぁ!そうですねならこちらを」

 

そう言うとリラは名刺を渡してくる。そこには、

UB 対策本部 部長 リラ

と、書かれておりその下には番号も書いてあった。

 

紫瀾「すまねぇな」

 

リラ「いえ‥‥紫瀾、貴方の番号は?」

 

紫瀾「悪いんだが知らなくてなぁこのウォッチで電話番号の交換なんてやったことなくてよ‥‥それに今、調子悪くてな‥‥後で機械が直ったらかけるからよ」

 

リラ「そうですか分かりましたお待ちしていますね」

 

紫瀾「あぁそれじゃごちそうさんな」

 

そうして立ち去ろうとするがふとあることを思い後ろを振り向き、

 

紫瀾「そうだ最後に忠告だけしておく心して聞いてくれ」

 

リラ「なんでしょうか?」

 

ハンサム「ん?」

 

紫瀾「アケディアとオルビスだったか」

 

本当にどうしてこの名前にしたんだがあの2人は‥‥まったく言いにくくて仕方ねぇな。

 

紫瀾「あの2人にはあまり関わらない方が身のためだ‥‥悪いことをしているって訳じゃないんだが彼奴等は人間ごときが覗いちゃいけない深淵そのものだ‥‥だから関わらない方がいい」

 

リラ「えっ‥‥」

 

ハンサム「どういうことなんだいそれは‥‥」

 

紫蘭「これ以上は言えないんだすまないな‥‥だが忠告は確かにしたからな」

 

そう言い残し自分はカフェ・ソレイユを跡にしプラターヌ研究所へと急ぐのだった。




読んでくださりありがとうございました。そして皆様、お待たせしすぎた小説はいかがでしたでしょうか?‥‥‥‥えっ?内容が薄いもう少し量を増やせ?それは申し訳ございません。区切りが良かったので今回はここまでにして下さい。本当にリハビリ感覚で書いたもので拙くなってしまったらごめんなさい。そして次回についてですが未定ではありますが2~5日までには作る予定ですのでそれまでお待ちください。出来る限り早めに投稿は致します。
それでは久々の投稿でしたがありがとうございました。また投稿した際にはよろしくお願い致します。それではありがとうございました。m(__)m


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第23話 数年ぶりの我が家

こんにちは皆様、何とか小説を書けた怠惰のクソ悪魔です。こうやって書いてみると好きに物語を書けるのって楽しいですよね。構成やらは大変ですが‥‥さてそれでは本編へどうぞ。


リラとハンサムから別れた紫蘭はハクを頭に乗せ急いでプラターヌ研究所へと戻っていた。

 

紫蘭「まさかここまでかかるとはな」

 

ハク「イブ~」

 

だが楽しかったには楽しかったな。死んだと思っていたリラとの会話が出来て不幸なこと続きかと思ったが案外にもラッキーだったかもな。

 

紫蘭「飛ばすぞしっかり構えておけよハク」

 

ハク「イブイッ!」

 

更に加速してプラターヌ研究所へと急ぐ。そうして研究所まで辿り着くとそのまま勢いよく門を開ける。

 

紫蘭「すまん帰ったぞ」

 

ハク「イッブイ!」

 

と、言うとロビーには怠惰と千そしてプラターヌ博士と助手のソフィアが立っていた。

 

怠惰「よぉお帰り」

 

千「意外にも速かったの若造」

 

紫蘭「まぁな」

 

何て述べているとプラターヌはニコリと微笑み、

 

プラターヌ「それでどうだったかなかロスの大都市ミアレシティーはさ博物館は色々あって見れなかったけど楽しめたいかい?」

 

と、聞いてくる。正直な話でミアレシティーの全部は見てはいないんだけどな。というかリラとハンサムと駄弁っていて全然見ていない。

 

紫蘭「まっまぁな」

 

プラターヌ「そうか♪」

 

何でだろう心が痛いな。

 

ソフィア「ふふっまたいらして下さいねその時はまた簡単にはなってしまいますが料理を振る舞いますから♪」

 

紫蘭「楽しみにしています」

 

怠惰「それじゃ色々とごめんね散らかすだけ散らかしちゃってさ」

 

プラターヌ「ハハハ気にしないでくれって近い内に今度は僕が君の本社にでも行こうかな?」

 

怠惰「良いよ良いよ♪何なら前もって言ってくれるなら系列のホテルだって予約しておくからさ♪」

 

ソフィア「流石は社長ね楽しみにしていますわ」

 

社長か‥‥リラやハンサムが怪しいだの何だのって言っていたな。確かいきなり大手企業へと成長しただとか。まぁこいつなら異界の力だとかでやりかねないのが怖いがな。

 

怠惰「ハハハ期待は‥‥うんまぁおまかせで‥‥さてそれじゃまたねミスタープラターヌ」

 

プラターヌ「あぁまたどこかで」

 

千 「ソフィアよまた茶会を楽しもうぞ」

 

ソフィア「はいオルビスさん♪」

 

紫瀾「お世話になりました」

 

そうして自分達は外へと出る。

 

怠惰「さてとそれじゃ扉の近く()()()()()()()()()

 

紫瀾「‥‥まで行くとしますか?」

 

どうしてそんな事を述べたのだろうか。そう疑問に思いながらも自分は2人についていく形で歩く。そうして暫く歩くと人の気配ましてやポケモンの気配すら感じない路地裏へと辿り着く。そして怠惰は何もない壁に手を置くと何処からともなく扉が生成される。

 

怠惰「さて千ちゃんすまないんだけど紫瀾を送っていってくれるかい?」

 

千「構わぬがどこかに行くのか?」

 

怠惰「あぁミアレ名物のミアレガレット等を買っていこうと思ってね♪終わり次第、帰るからさだから先に戻っていてよ♪」

 

先程の「まで行く」というのはこの事のためだったのか。

 

千「お主‥‥帰れるのか?」

 

怠惰「失礼しちゃうなそこまで方向音痴じゃ‥‥」

 

千「嘘つけ!お主、ドが付く程のド方向音痴じゃろうが!?」

 

こいつ方向音痴よりも酷い方向音痴なのかよ。

 

紫瀾「おいおい‥‥」

 

ハク「イブ‥‥」

 

何か不安になってくるな。

 

怠惰「バーロー!このデジタル地図があれば行けるって!まったく失礼しちゃうな‥‥とりあえずそんな訳だから俺は別行動させてもらうぜ、だから千ちゃんに色々と任せるけど大丈夫かい紫瀾くん?」

 

紫瀾「あぁ構わねぇよ俺も別行動とかしてたからな」

 

自分も言えた義理ではないってことだしな。

 

千「若造を送ったらワシは帰ってよいんじゃよな?」

 

怠惰「あぁそうしてくれ」

 

千「うむ承知した」

 

怠惰「あぁ頼んだよ千ちゃん」

 

千「うむお主も気を付けるのじゃぞ」

 

怠惰「分かってるやい‥‥」

 

そう言い怠惰は路地裏の奥へと消えていった。

 

千「さて行こうかの」

 

紫瀾「あぁ」

 

そうして自分は千に続いて扉をくぐるのだったが、この時の俺ましてや千は知る良しもなかった。怠惰が言った言葉の意味がどういうものなのなのかを。

 

怠惰「さてと‥‥」

 

先に怠惰は「ミアレガレット()を買って‥‥」と述べたその目的とは何なのか。

 

怠惰「お疲れさんエンニュート」

 

奥へと向かう途中で怠惰はそう述べると仄暗い路地裏の影から白を基調とした色合いのエンニュートが現れる。

 

エンニュート「シュルル♪」

 

怠惰「それで?例の物はどうだい?」

 

と、述べるとエンニュートは首輪に巻き付けられている機械を外し手渡してくる。

 

怠惰「ご苦労様、どれどれ内容はどうかな~」

 

それを受け取った怠惰はスイッチを押すと、

 

?「来ましたね」

 

?「君がボスが言っていた例の‥‥」

 

?「それで?何の用だよ‥‥」

 

と、声が流れてくる。そうもう分かるかもしれないが怠惰は秘密裏にエンニュートで紫瀾の後をつけさせこうして情報を収集させていたのだ。因みにエンニュートは何処にいたのかと言うとカフェの天井裏に隠れて密かに盗聴していたのだ。

 

怠惰「ゆっくりしてるな‥‥1.5倍速ぐらいで聞くか」

 

早送りで聞き数分後、全ての会話を聞きおえる。

 

怠惰「大体は理解した‥‥唯一な話で不服なのは勝手に奴隷商人だとかと思われているのが凄い腹立たしいといったらありゃしないというか深淵って何だよ深淵って‥‥」

 

知り合いの人間に厨二病をこじらせていた奴はいたが、こいつも同類か。何で人間って厨二病をこじらせてる奴ばっかりなんだか。

 

ダークライ ( ゚皿゚)

 

エンニュート「シャルルル!!」

 

だが鬱陶しい羽虫達の話を聞く限りこれは絶対に俺を良く思っていない奴の反抗であるのは間違いないな。この火の粉が舞い大きな炎となって火災となる前に早々に火元を根絶しなければな。だが面白い話は聞けたな。

 

怠惰「しかしウルトラビーストねぇ~」

 

この情報は有用だ。国際警察達を揺するのに役立つネタなのは間違いないだろう。

 

怠惰「面白そうだな♪そうは思わないか?ダークライ、エンニュート」

 

エンニュート「~♪」

 

ダークライ「‥‥‥‥」

 

と、言うとエンニュートはニカニカと笑いダークライは怠惰の影の中で蠢きながら首を縦に振る。こいつら意外にも喜怒哀楽の表情がしっかりしているから可愛いんだよな。

 

怠惰「そうか♪そうか♪‥‥まぁでも先に片付ける者だけ片付けちゃおうか‥‥エンニュートあれは付けたんだよな?」

 

エンニュート「エェン♪」

 

付けたみたいだな。念のためにスマホで確認するとミアレシティーのマップの北の空港に向かって赤い光が点滅しながら移動していた。恐らく方角からして空港に向かっているのだろうな。

 

怠惰「良くやった期待以上の仕事だ、後でレンタル屋で好きそうなドラマを借りてきてやるよとりあえずエンニュートお前はボールに戻っていてくれ」

 

エンニュート「シュ~」

 

モンスターボールにエンニュートを戻し腰にボールを掛け、

 

怠惰「さてとダークライ、もしかしたら荒事になるかもしれないから何時でも出れるように構えておいてくれ」

 

ダークライ「‥‥‥‥」

 

コクりと頷くのを確認し怠惰は歩みだし、

 

怠惰「まずは俺の目の前をで目障りにもうろちょろとする邪魔な羽虫共をそろそろ黙らせないとな♪落ち着いて趣味のスイーツ巡りとか出来ねぇしそれに‥‥お前達のストレス原因の1つだからな」

 

俺のポケモン達のストレス原因にもなっているからな。そのせいか毛がまとまらなかったり機嫌があまりよろしくなかったりとコンディション最悪になってきているんだよな。

 

怠惰「それじゃ行きますかね」

 

ダークライ「フォォ‥‥」

 

と、呟きながら路地裏を後にするのだった。そして視点は戻り回廊を歩く紫瀾達に戻る。

 

紫瀾「久々だなここを歩くのも」

 

ハク「イブブ」

 

久々に見る真っ白な世界にズラズラと並ぶ扉の数々は一言で言うなら異様な光景だな。

 

千「言っておくが本来ワシや怠惰はともかくお主達のような者達は立ち入り禁止じゃからな!?」

 

紫瀾「そうだったのか?」

 

千「うむ単に移動だとかの簡略化と言えば聞こえは良いのじゃが扉の数だけ色々な世界と繋がっておるその中にはワシや怠惰が本来住む世界‥‥まぁ言うなればお主が元いた世界とも繋がっておるんじゃよ」

 

紫瀾「そうなのか?」

 

千「そうじゃそんな世界にホイホイと行き来できたりすれば他世界のバランスが崩れかねぬ故にここを行き来できる者は限られておるんじゃ‥‥まぁ主に行き来できるのは創造神だとかが一般的じゃな」

 

そうだったのか。そんな場所に彼奴(怠惰)はホイホイと俺達を歩かせたな。

 

紫瀾「なぁここの回廊って名前とかあんのか?」

 

千「名前はハーメルンの回廊と呼んでおる‥‥それと今、お主のいる世界の者達ましてやそれ以外の者にもじゃがにこの事を話すではないぞ良いな?」

 

紫瀾「勿論だ話すわけねぇだろ」

 

第一にこんな事を話した所で変人扱い、いや厨二病患者と呼ばれるのが良いところだな。

 

千「因みにじゃがワシのすぐ隣の扉はワシ達の世界に繋がっておる」

 

紫瀾「ここが?」

 

見るからに障子だよな。何て思っていると障子が開きそこから桃を帽子に乗せた女性が出てくる。

 

?「あっ龍神様こんな所に!」

 

千「げっ!?」

 

どうやら知り合いみたいだな。

 

?「すいませんけど例のゲームの‥‥ってあれ貴方この前の?」

 

紫瀾「えっあっそういえばいたな‥‥お前、誰だよ?」

 

?「誰だよですって‥‥ならその耳穴をかっぽじって良~く聞きなさい!私は人間よりも遥かに位の高い存在である天人にしてその総領娘!その名を比那名居‥‥」

 

千「コレお主は!まったくほれ戻っておれ!?」

 

?「あっちょっと!?」

 

女性は千に押され障子の中へと突っ込まれると千は障子を強く閉めるとピシャリと音が響く。

 

千「まったくあやつは‥‥すまぬな身内が失礼な態度を取ってしまい‥‥不機嫌にしてしまったのなら謝罪しよう」

 

紫瀾「いや気にしてねぇから‥‥」

 

ハク「イブブ」

 

しかしさっきの小娘は何か態度がデカイ奴だったな。

 

千「そっそうかコホン!では改めてこっちじゃ」

 

紫瀾「あいよ」

 

そうして付いていくこと数分後とある扉の前で止まり、

 

千 「ここじゃよ」

 

紫瀾「ここか」

 

ハク「イブ‥‥」

 

目の前の扉は暗めの大人な雰囲気を醸し出す扉だ。ドアノブを掴み捻って開けて中へと入る。そしてその先にあったのは、

 

紫瀾「ここは‥‥ここは!」

 

ハク「イブ!イブイブイッブイ!」

 

そうここは自分が住む拠点ともいえる屋敷のダイニングルームだったのだ。

 

紫瀾「懐かしいな本当に」

 

千「とりあえず昔に壊された窓やらの修復は済ませておるそれから例の怪物達が降り注ぐあれじゃが」

 

紫瀾「ウルトラビーストだったか」

 

千「ウウルルト‥‥なっ何じゃそれは?」

 

そうだった怠惰や千は「ウルトラビースト」という単語すら知らないんだった。それにリラやハンサムから他言無用だとか言われていたんだったな。

 

紫瀾「‥‥いやこっちの話だそれで何だよ?」

 

千「まぁ良いわいそれでその周期だとかを予測できる機械を作成中での故に暫くそれは待っておいてくれ」

 

紫瀾「まぁ別に構わねぇが‥‥結局ここに住むでいいのか?」

 

千「うむ立地、ポケモンの強さ、誰も手をつけぬ所であるがために身を隠しやすい等々が素晴らしいのはここぐらいでの‥‥他に良いところもなかったんじゃよそのため怠惰は現在、予測器を作成しておるそれがあれば天気予報感覚で奴等が来るこないが分かるぞ」

 

いやそれで来る来ないが気楽に分かるとか言われても困るんだけどな。まぁでも来ると分かっているんだったら対策もできなくはないな。

 

千「そして奴等が襲い来る日を百鬼祭とワシ達は総称したんじゃ」

 

紫瀾「百鬼祭?何でまたそんな名前なんだよ」

 

千「うむ理由としては無数の異形とも言えるような者達が迫り来るそんな姿はお主が元いた世界にも妖怪達が跋扈していたりしておったからのそれに似ておる故に百鬼祭としたのじゃよ」

 

紫瀾「ふ~ん」

 

ハク「イ~ブイ?」

 

本人の前では言えないけれど厨二病臭いな。というか妖怪とかいたのかどうかも怪しんだよな。まぁでも現に目の前に神を名乗る千に今はいないが性格最悪な自称悪魔を名乗る怠惰といいこういうのがいるとなると信用するしかないよな。

 

千「しかしお主の無鉄砲な所を見ておるとワシの所の長男を見ているようじゃの‥‥」

 

紫瀾「長男?それってお前の息子か?」

 

千「そうじゃが‥‥何か不満でもあるのか?」

 

紫瀾「いや不満というか‥‥」

 

何かその息子さん母親の見た目が幼女ってだけでも大変そうだな。というか長男ってことは他にもいるのかよ。

 

千「本当にあやつは気づけばバカをやらかし、それに合わせて被害届や始末書がこっちに来て‥‥更には見合い写真を見せれば喧嘩になるし挙げ句の果てに暫く会わぬ内に気づけば同じ神同士で結べば良いものを妖怪の女と(えにし)を前提に結んだりと‥‥はぁ‥‥‥‥思い出すだけで頭が痛くなってきたわい」

 

これにはあんまり口出しは出来ないよな。

 

紫瀾「そっそうか」

 

千「お主はワシのバカ息子みたく一時の流れに身を任せて第二の生を蔑ろにするでないぞ‥‥気づいたらデキ婚なんてのは笑い話にならぬからの‥‥」

 

紫瀾「お前の息子、デキ婚かよ‥‥」

 

ハク「イブ?」

 

千「いや息子は息子でも次男と末の娘がデキ婚じゃった‥‥今では孫やら曾孫とその先まで‥‥」

 

紫瀾「聞いといてあれだがいい加減に止めろ!?」

 

段々と生々しい話になってきていて色々とアウトだ。というかこれは健全な青少年や少女が楽しむポケモンの世界、だから色々とキツイったらありゃしない。

 

千「おっとすまぬな身内の痴話に巻き込んでしまって」

 

紫瀾「いっいや‥‥」

 

ハク「イーブイ‥‥」

 

何て述べていると奥の廊下へと続く扉が、ガチャリと開く。扉の見てみるとそこには、

 

?「イエッサン?」

 

?「イエッサーン!」

 

2匹のポケモンが出てきた。2匹の見た目は同じなのだが違うとしたら形のフォルムだ。1匹目はジト目で角が上向きになっている男性に近いポケモン、そして2匹目は優しい感じの目に角は下向きとなっている女性に近いポケモンだ。

 

紫瀾「こいつらは‥‥」

 

ウォッチをかざして見てみると、

 

イエッサン かんじょうポケモン オスの姿

頭の角で相手の気持ちを感じとる。オスは従者のように主のそばで世話を焼く。

 

イエッサン かんじょうポケモン メスの姿

高い知能をもつポケモン。仲間同士でツノを寄せあい情報交換をする。

 

と、説明が入る。つまりオスとメスで姿形が変わる所か図鑑にまでこうした記載がされるポケモンがいるのだな。

 

千「おぉ!そうじゃったわい小僧達に紹介するのを忘れておったわい、こやつ達は図鑑にも記載されておったと思うが個体名はイエッサン、そして右のオスのイエッサンがセバスチャンまぁ長いからセバスとワシや怠惰は呼んでおる次に左におるメスのイエッサンはメアリという名前じゃ」

 

セバス「イエッサー‥‥」

 

メアリ「イエッサーン‥‥」

 

2匹共、小首をかしげるその姿は愛らしい見た目だな。

 

紫瀾「こんなポケモンがいたんだな」

 

千「お主がいない間、2匹がこの屋敷の手入れをしておってくれたんじゃよ」

 

紫瀾「そうだったのか‥‥家を手入れしてくれてありがとうな」

 

ハク「イブイブッ♪」

 

お礼を述べるとセバスとメアリはニコリと微笑み、

 

セバス「イエッサン」

 

メアリ「イエッサン♪」

 

と、ペコリと頭を下げお辞儀をする。

 

千「とりあえず、家事やらはセバスとメアリに言えばやってもらえるからの♪」

 

紫瀾「なっ何か悪いな」

 

千「安心せい♪セバスとメアリの仕事じゃからの♪それと炊事洗濯といった家事はこやつ達が率先してやってくれるからの」

 

セバス「イエッサン」

 

メアリ「イエッサーン」

 

2匹は会釈する。感じからして「何なりとお申し付けください」と言っている感じだな。

 

千「ほっほっほ♪この2匹と仲良くな♪」

 

紫瀾「あいよ」

 

ハク「イブ~♪」

 

千「うむ、さてワシはそろそろ行こうかのまた会いに来るからの若造」

 

紫瀾「あぁ‥‥あっそうだそれとウォッチの修理を頼めるか?」

 

千「おぉそうじゃったわい」

 

ウォッチを外し千に渡す。そして気になるのはどのくらいで直るかだな。

 

紫瀾「いつ頃、直りそうなんだ?」

 

千「うむむ‥‥怠惰の気分次第じゃからな早くて2日以内、遅くて1年‥‥いや下手したら10年なんてのもありえるからの‥‥」

 

ハク「イブ!!?」

 

紫瀾「掛かりすぎだろ!?」

 

何で2日程度で直せる物がいきなり10年とか掛かるんだよ。いくらなんでもおかしいだろ。というか遅すぎるとリラに電話できねぇだろ。

 

千「まっまぁ早く直すよう催促はするから安心せい」

 

紫瀾「そっそうか‥‥すまないが頼みます」

 

千「うむ、それではの若造よ修理次第すぐに渡すからのそしてセバス、メアリこやつ達の事を頼んだぞ」

 

セバス「イエッサン」

 

メアリ「イエッサーン」

 

千「それではさらばじゃ♪」

 

そう言い千は自分達が通った扉へと入り扉を閉めると扉はその場から姿を消した。

 

紫瀾「さてと‥‥改めてよろしくなセバス、メアリ」

 

ハク「イブイブ♪」

 

セバス「イエッサン♪」

 

メアリ「イエッサーン♪」

 

そうして俺とハクはようやく自分達の拠点へと戻ることが出来たのだった。




それでは今回もありがとうございました。そして次回なのですが紫瀾が好きな方はすいません。出番無しです。代わりに陰湿、陰険、陰鬱なゲスな奴が好き放題に色々とやる予定なのでご注意ください。また今回にて私の手持ちポケモンがついに1匹判明しましたね。はいその通りエンニュートそれも色違いです。リアルの方でも実はエンニュートの色違いは持っているんです。サン&ムーンで草むらをほっつき歩いていたら偶然にも出てゲットしたんですよね。(5年程前)ただ使い方に困る‥‥起点作りとかになるとアロキュウ、ツボツボ、ラグラージ、特性いたずら心を持つポケモン等に軍配が上がってしまう火力の方に関してもエンニュートを上回る奴がゴロゴロと何よりも地面、飛行の虎の形をしたおっさんが出てから更に立場が‥‥本当に扱い難さが目立つ‥‥そんなポケモンですね。でもアニメ、漫画準拠で書くなら話は別ですけどね。どんな戦い方をするのかはまた別のお話で分かるかと思われますのでそれまでお楽しみにしていてください。それでは読んでくださりありがとうございました。次回は2日~3日で投稿する予定なのでお待ちください。それではありがとうございました。m(__)m


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第24話 悪夢を楽しむ者

どうも読者様、ポケユナでニンフィアを使ってハイになっている怠惰のクソ悪魔です。三色眼鏡を積んでボイス瞑想型でよスピーダーがあまりにも気持ちよく楽しくなっています。
さてさてそれでは今回の話ですが以下の要点に注意してください。
「主人公出番無し」「冒涜的な邪悪」「ポケモンの常識を打ち破る何か」「600を足蹴にする510」
となっています。最後の数字は何かって?そのポケモンの攻略サイトに行けば分かりますよ。それでは長々と話すのもあれなので本編へどうぞ。


紫瀾とハクが屋敷へと帰っている頃、ミアレシティーの大通りでは、

 

ハンサム「ボスあの友人との会話は楽しかったですか?」

 

リラ「えぇ昔と変わらずで紫瀾は紫瀾でしたね」

 

空港へと向かう2人は話ながら向かっていた。昔と変わらずで紫瀾は紫瀾であったことがリラにとっては凄く嬉しく思っていた。そして何よりも、

 

ハンサム「ボスの顔が何時もよりも赤らめて‥‥まさかボス‥‥」

 

リラ「えっえぇ!?そんなんでは!」

 

何て述べているその時だった。

 

リラ「ハンサムさん」

 

ハンサム「えぇ‥‥」

 

2人は立ち止まり目をキッと細める。視線の先には白衣をなびかせる男が路地裏へと入っていくのを見たからだ。それは現在、国際警察全体がマークしていると言っても過言ではないアケディア博士(怠惰)だ。

 

リラ「なぜアケディア博士が」

 

ハンサム「追跡しますか?」

 

紫瀾が言っていた深淵を覗いてはならないという言葉それがどういう意味なのか疑問に思うところだが易々と要注意人物を逃すわけにはいかないのも事実だ。

 

リラ「追いましょう」

 

ハンサム「はい!」

 

そうして2人は怠惰の後を追う。路地裏の奥へと向かっていき角の道を左に曲がる。それに続き2人も追うのだが、

 

リラ「なっ」

 

ハンサム「いっ行き止まり!?」

 

目の前には尾行していた怠惰の姿はなく何もない壁だけがそこにあった。念のためにと進み壁を触るが感じからしてただの壁であるのは間違いない。

 

ハンサム「いったい奴はどこに‥‥」

 

リラ「まさか罠!」

 

ハンサム「なっ!」

 

すぐさま後ろを向くとそこには案の定、怠惰が体に悪寒を走らせるぐらいの冒涜的な微笑みで立っていたのだった。そして時間は遡り路地裏へと怠惰が入る前のこと、

 

怠惰「見~つけた」

 

探していた国際警察共もとい羽虫をセプスが着けてくれた発信器で見つける。とりあえず奴等を上手く誘導してやらないとな。そのためにもわざと見つかる必要がある。

 

怠惰「ダークライいざとなったら分かってるよな?」

 

影に潜むダークライに聞くと影がひとりでにコクりと頷く。どうやら理解はしてくれているみたいだな。

 

怠惰「そんじゃ覚悟を決めて行きますかね」

 

そうしてわざと見つかるように動き路地裏へと入ると後ろから気配がビリリと漂い始める。どうやら後を追ってきているみたいだな。

 

怠惰「やれやれ紫瀾くんが折角、忠告してくれたのに無視して尾行するとは‥‥彼奴等ぜったい職業病か何かだよな」

 

何て述べながら行き止まりの道へと入ると一気に跳躍して重力概念を無視したかのように壁に足をつけ立つ。そして少しして2人が入ってきて壁を確認しだしたため再び跳躍して後ろに立つと2匹の羽虫が此方に気づく。とりあえず笑顔をしなければなと思いニコリと微笑み、

 

怠惰「やぁやぁわざわざここまでご苦労様な事でね国際警察の羽虫共♪」

 

リラ「っ‥‥」

 

ハンサム「どうやって私達の背後に!」

 

怠惰「おっとそれは企業秘密♪」

 

まぁ現に自分の能力を応用して後ろに回り込んだだけだがな。

 

怠惰「まったく人が親切に下出に黙っていれば散々と人の事をまぁよくも嗅ぎ回ってくれてるね特にハンサムとやらはコトブキシティでも俺をかぎまわってたよな?」

 

ハンサム「‥‥やはりバレていたのか」

 

何て会話をしているとリラが腕を腰へと伸ばしボールを掴もうとしていた。

 

怠惰「おいおい変な真似だけは止してくれそこのお嬢ちゃん‥‥俺は争う気は全然ないし話をしたいだけだ‥‥もしそれでもやろうってなら‥‥」

 

リラ「こんな状況下でよくも言えますね!」

 

ボールを掴む動作をしだす。

 

怠惰「おいおい話を‥‥」

 

リラ「行ってくださいフーディン!サイコキネシス!」

 

ボールを掴み投げようとしたその瞬間、ダークライの攻撃が影から飛び出しボールの開閉スイッチを破壊する。

 

リラ「なっボールが!」

 

実は多種多様に存在するモンスターボールには共通した弱点が存在する。それはボールの開閉スイッチだ。それを破壊すればポケモンを出し入れすることが出来なくなるのだ。当然、ボールに入ったままのポケモンは外に出ることは不可能なため傷つけることなく安全かつ効率的に相手を詰めれる訳だ。

 

怠惰「そのモンスターボールの開閉スイッチを破壊したそれじゃポケモンは出せないな‥‥というか人の話を最後まで聞いたらどうだ?」

 

リラ「っ‥‥」

 

怠惰「因みにまた許可なくボールに手をかけようものなら‥‥ね?」

 

その時は彼奴らの手持ちのボール全ての開閉スイッチを破壊してやるだけのことだがな。

 

ハンサム「今のはポケモンの仕業なのか」

 

怠惰「そうだよ♪お前達みたいな連中が尾行しているもんだから常に手持ちのポケモンを1匹だけ警護のために外に出しているものでね」

 

2人はしてやれたといった顔をする。だが脅しもかけたからこれでポケモンを出して即座に脱出という考えはもう思いつかないだろうな。

 

怠惰「とりあえず人の話を聞いては貰えないかな羽虫共?」

 

というかこの台詞も何度目なんだろうな。親から人の話はしっかり聞けと習わなかったのか。

 

リラ「その羽虫という言い方を止めて貰って良いですかアケディアさん?」

 

怠惰「おっとそれは失礼したね‥‥ならどう言おうか‥‥面倒だからストーカーとでも‥‥?」

 

ハンサム「いやそれはよりいっそうに止めて貰えないかい?一応、私達は警察だからね」

 

えぇ面倒くさいな‥‥ならここは自分達の世界の警察を例えて、

 

怠惰「それじゃ国家のワンパチとかどうかな?」

 

リラ「貴方、私達をバカにしてます?」

 

怠惰「うん♪」

 

そう述べると2人の眉間がよる。これは怒ってらっしゃるな。俺のポケモンのストレス分そして俺の気苦労分は怒ってくれないと埋め合わせがきかない。

 

ハンサム「ゴホン!私とボスはまんまと貴方の罠にはまった訳だが」

 

怠惰「どうしてわざわざこんな事をしたと言いたんでしょう?分かるかとも君達の言いたいことぐらいさ」

 

ハンサム「あぁ」

 

怠惰「なら君達のために簡潔的に3つに分けて言おう♪」

 

そう言い呼吸を整え思っていることを口に出す。

 

怠惰「1つ俺のポケモン達がてめぇらのせいでストレスが貯まりまくっているから2つ俺の事をコソコソ嗅ぎ回っているのがムカつくからそして最後に3つ誰がポケモン売買、奴隷売買の仲介人だこの野郎共♪妙な風評被害を真に受けやがって言い掛かりも甚だしいことこの上ない!」

 

リラ「まさか貴方、私達の話を!」

 

怠惰「あぁ全部、聞かせてもらったよお陰でどうして俺を追っているのかもよ~く分かったよ♪」

 

一歩踏みだすと2人は一歩後ろに下がりどんどん壁に追いやられていく。

 

リラ「っ!」

 

怠惰「何故に逃げる?別に俺はお前らとやり合うつもりはないと先に述べた筈だがな?」

 

ただ話したいだけだ。これからの事についてとか後はちょっとした目的があるからな。

 

リラ「アケディア博士、貴方にポケモンバトルを申し込みます!」

 

ハンサム「ボス!?」

 

と、突然、ポケモンバトルを申し込んできた。それを聞き立ち止まり、

 

怠惰「ほう、どうしてまた?この状況下で俺がそのバトルを呑む訳がないのは分かっているだろうに‥‥?」

 

単純なバトルなどやる意味はない。だからこそ相手は何かしらの賭けに出る。

 

リラ「賭けです私達が勝て私達の言うことを聞いて貰います、よろしいですか?」

 

ほらな‥‥なら少しビビる条件をだしてやるか。

 

怠惰「その話だと俺が勝てば君達は言うことを何でも聞いてもらう事になるという話な訳だが良いのか?」

 

リラ「えぇ問題ありません」

 

臆せずに答えるとはこの感じからしてバトルには自信ありって所だろうか。良いだろう少し遊んでやろう。そして年配者の1人として教えてやらなければな現実がどれだけ惨いか、どれだけ非情であるのかを心が折れない程度に教えてやろう。

 

怠惰「良いだろうその条件でのバトルを受けようルールは単純に使用ポケモンは1匹のみそして制限時間は無制限‥‥相手が降参するまたは気絶するまで‥‥それで良いな?」

 

リラ「はい」

 

ハンサム「ボス!」

 

リラ「大丈夫です‥‥」

 

キッと此方を睨むと

 

怠惰「契約成立」

 

と、述べると1枚の紙が自分の手に現れる。それはこの勝負賭けで行われているという事そして不正なくその勝負が行われることが証明され記された契約書だ。それは燃えると俺の右腕とリラの左腕に刻印が浮かび上がる。 

 

リラ「これは‥‥」

 

怠惰「気にしなくても良い‥‥バトルが終われば勝者は消えるからさ」

 

まぁ逃がさないための術だけどな。因みにこれは俺の友人が作ってくれた契約書だ。もしこれで俺が勝ち相手が逃げれば逃げた奴は‥‥おっとこれ以上は考えないでおこうか。

 

怠惰「さてここじゃあれだし近くの広場にでも行こうか」

 

リラ「えぇ‥‥」

 

怠惰「それとそこのお兄さん、逃げようなんて考えるなよ逃げたら足がなくなる事になるかもしれないからさ♪」

 

ハンサム「ボスを置いて逃げるわけがないだろ」

 

怠惰「そう♪良かったよそれじゃ行こうか」

 

そうして近くの広場へと着くと自分とリラはバトルフィールドに立ちハンサムは審判の代わりに中央に立つ。

 

怠惰「ないとは思うがお前はあのお兄さんが逃げないよう監視していてくれ‥‥もし何かしようものなら殺しても構わん」

 

と、小声でダークライに指示を出すとダークライは一瞬で俺の影からハンサムの影へと潜む。そしてリラを見て、

 

怠惰「さぁ始めようか楽しい楽しい虐殺(ゲーム)をさぁ♪」

 

リラ「っ!」

 

ハンサム「これよりボスとアケディアによるバトルを始める」

 

ボールを構えようとするがふと思う。

 

怠惰(待てよ誰を出そう‥‥)

 

ダークライはハンサムの監視のため出れない。エンニュートは先の調査の後だから出すのは忍びない。となると残っているのは‥‥

 

怠惰「こいつだけかぁ‥‥」

 

1つのモンスターボールを取り出し呟く。正直な話で実力はダークライに負けないがこいつはあんまり出したくないんだよな。最悪、何が起こるか分かったものではない。ただ少し運動させてやらなきゃならないのも事実だしポケモンはこいつしかいない。となると出すのはこいつしかいないよな。

 

ハンサム「アケディア博士よろしいですか?」

 

怠惰「ん?あっあぁ悪いな‥‥」

 

悪い事にならないよう祈るか。俺とリラ互いにボールを構えそして

 

リラ「行ってください、ボーマンダー!」

 

怠惰「遊んでやりな、デンリュウ」

 

そう言い互いにモンスターボールを投げるとボールが開き中からポケモンが飛び出す。

 

ボーマンダー「ガァァァ!」

 

デンリュウ「‥‥‥‥‥‥」

 

リラが出したのは大きな翼を羽ばたかせるドラゴンポケモンのボーマンダーそして俺が出したのはライトポケモンのデンリュウだ。

 

リラ「デンリュウ‥‥それも」

 

デンリュウ「Zzz‥‥ZZz」

 

デンリュウは気持ち良さそうに立って寝ていた。それに対し、

 

ボーマンダー「グルル‥‥」

 

キッと睨みボーマンダーはうなり声をあげながら威嚇してくる。特性のいかくだな。だがそれに対して俺のデンリュウは関係ないと言わんばかりに寝ていた。

 

ハンサム「ねっ寝ているようだが‥‥」

 

怠惰「構わないよむしろその方が都合が良いのさ」

 

リラ「都合がいいですって?」

 

怠惰「あぁこいつは俺の手持ちのNo2つまる所の副長っていう役柄なのさ、ただ他のメンバーとは違ってこいつに話は通じねぇし手加減が出来ないってのもあってねこうして寝てもらってやっと手加減が出来てる状態なんだよね」

 

リラ「手加減‥‥ですって‥‥」

 

だからこいつは寝ていてくれないと困るんだよな。ここで本気になったらミアレシティー全体が停電になる恐れがあるからな。因みにNo1は言わずもがなでダークライ、そしてエンニュートはNo4だ。

 

怠惰「とりあえずさっさと始めてくんない?」

 

ハンサム「あっあぁそれではバトル始め!」

 

その掛け声と共にポケモンバトルがスタートする。

 

怠惰「レディーファーストだ先手をどうぞお嬢さん」

 

リラ「っ!よく分からないですね貴方は!ボーマンダー!竜の波動!」

 

ボーマンダー「ふぅぅ~ブワァァァ!!」

 

口から竜の波動が放たれデンリュウへと一直線に向かってくるが自分は何もせずにその場でニコリと笑い、

 

怠惰「アイアンテールを地面を叩きつけろ」

 

デンリュウ「デ~ンリュzZz」

 

尻尾を硬化させ、ふらふらと揺れながら地面にアイアンテールを叩きつけると地面が割れ瓦礫が地面から現れ壁となり竜の波動をブロックする。

 

ボーマンダー「がっ!!?」

 

ハンサム「バカな!?」

 

リラ「そのデンリュウは寝ている筈なのになぜ!」

 

良い反応をしてくれるな。出すのを渋るがデンリュウを使うと相手がこういった反応してくれるから楽しいんだよな。

 

怠惰「さぁ~何でだろうな~?」

 

リラ「まぐれです!ボーマンダー空を飛んで勢いをつけて、すてみタックルです!」

 

ボーマンダー「ガァァァァ!!」

 

ボーマンダーは指示通りに翼を羽ばたかせ空へと飛び、空中で一回転すると勢いをつけてこちら目掛けてすてみタックルを仕掛けてきた。

 

怠惰「すてみタックル‥‥ねぇ」

 

すてみタックルは一撃が大きい分、反動で使った者はダメージを受けてしまう技だ。故にトレーナーの指示でも使わないポケモンも多数存在するし逆に使わせないトレーナーも存在する。それを考えるとあのリラという女はポケモンを信頼しボーマンダーも信頼しているというのが技を通してよく分かる。

 

怠惰「だけど‥‥だけどね‥‥そんな甘っちょろい絆なんぞ俺のデンリュウの前では藻屑も同然だ‥‥デンリュウ、顎へ目掛け肘打ち雷パンチ」

 

デンリュウ「‥‥‥‥ZZZz」

 

タイミングを見計らい指示を出すとデンリュウは右腕に電気を纏わせゆらゆらと動いたかと思うと一瞬で動き肘を曲げ一歩踏み出しボーマンダーの顎を目掛けて下から突き上げるように肘打ちをぶつける。

 

ボーマンダー「グァァ!!?」

 

顎に見事に直撃しすてみタックルの威力は落ちるがそれだけではなくボーマンダーは体勢を崩し顔面を地面に直撃させる。

 

リラ「ボーマンダー!」

 

ボーマンダー「ガァァァァ!!」

 

ふらふらとしながらもボーマンダーは立ち上がる。だがボーマンダーのあの感じからすぐに分かる。ボーマンダーのあの咆哮は虚勢にも等しい咆哮であり先の一撃でもうふらふらであるということだ。

 

怠惰「ふむ‥‥君さ敗けを認めた方がいいかもよ?」

 

リラ「まだボーマンダーはやれます!」

 

どうだかな。電撃でブーストした一撃が華麗に顎に直撃したんだ。そうなれば当然、

 

ボーマンダー「っ!」

 

リラ「ボーマンダー!」

 

あの技は裡門頂肘(りもんちょうちゅう)‥‥という技がモデルとなっていて相手を破壊する事に長けている技ともいえる。顎目掛けて放たれたそれは脳が大きく揺れる事となり軽い脳震とうを引き起こす。そうなってしまえば立つのもやっとだろうな。それにその状態では飛ぶ事さえまにならないだろう。

 

怠惰「確かにボーマンダーは俺のデンリュウより種族的にも見た目的にも強いだろう‥‥だがそれこそ慢心だどんなに強くても強烈な一撃で戦闘不能になればそれまでの事だ」

 

リラ「っ‥‥」

 

ボーマンダー「ガウ!!」

 

リラ「‥‥分かりました無理はしないでくださいね」

 

まだやる気か。流石は名高いドラゴンタイプの1体に数えられるだけありタフな奴だ。ポケモンの強さもそうだがそれを信頼するトレーナーといい中々の見ものだ。これは過小評価をしすぎていたな。

 

怠惰「ハハハ!どうやら俺は君達を過小評価をしすぎていたみたいだ‥‥そこだけは謝罪をしよう」

 

リラ「何を今さら‥‥」

 

怠惰「もう結果は分かりきってはいるが貴様達の力を見せてみろそして俺のデンリュウを倒してみせろ‥‥できなければそこにあるのは服従のみだぞ小娘?」

 

リラ「この一撃に全てをかけますよボーマンダー!」

 

ボーマンダー「ガァァッ!!」

 

そう言うとリラは袖をまくるとそこにはZリングがありドラゴンZがはめ込まれているのに気がつく。ほう最後の最後でZ技で決めるつもりか。

 

怠惰「こいよ精々、デンリュウを起こしてみせな」

 

リラ「ふぅ‥‥ふんっ!」

 

呼吸を整えるとリラはドラゴンZのポーズを決めると光が溢れだしボーマンダーへと降り注がれる。

 

リラ「アルティメットドラゴンバーン!」

 

ボーマンダー「ガァァァ!!!」

 

大きく行きを吸い込み竜エネルギー溜め込むと一気に口から放出する。放たれた竜エネルギーは竜の形を成して飛び回りデンリュウの頭上へと真っ逆さまに落ち凄まじい大爆発を起こす。

 

リラ「流石にこれならっ!」

 

ボーマンダー「グルル‥‥」

 

凄まじいとしか言えない威力だな。リラとボーマンダーは手応えを感じたのか勝利を確信している感じがする。だが敢えて言おう俺のポケモン‥‥デンリュウはあんなので潰れさるぐらいのやわな特訓はしていないと。恐らく俺のデンリュウを倒せるのは俺のダークライだけだからな。爆煙が止むとそこには傷を追ってはいるが気持ち良さそうに寝ているデンリュウが仁王立ちしていた。

 

リラ「うっうそ‥‥Z技を受けても寝たまま‥‥」

 

ボーマンダー「がっがう‥‥」

 

本当によく頑張ったよ。だからこそ‥‥この戦いも幕引きしないといけないのだ。

 

怠惰「デンリュウ、かみなりで止めをさせ」

 

と、唱えるとデンリュウの体を電流が駆け巡り電気が空へと放たれそれは大きな雷となってボーマンダーへと落ちる。

 

リラ「ボーマンダー!」

 

ボーマンダー「っ!!」

 

Z技はトレーナー、ポケモン共に体力の消耗が激しいため1回しか使えない大技だ。それ故にボーマンダーの体力はデンリュウの一撃も合わせもはや風前の灯だった。そのまめもう動くことさえ不可能であるため当然のように、

 

ボーマンダー「がぁぁぁ!!!!?」

 

避けれず雷は直撃しボーマンダーを真っ黒焦げになる。白目を向いたボーマンダーは糸が切れた人形のように地面へと倒れ気絶した。

 

リラ「そんな‥‥ボーマンダー!!」

 

ハンサム「ぼっボーマンダー戦闘不能‥‥よって勝者はアケディア‥‥」

 

信じられないといった顔で宣言するハンサムを横目に怠惰は当然の結果であると思っていた。それはデンリュウを信頼しているというのもあるが実際のところ本気にすらなっていないというのが一番の理由だ。

 

怠惰「お疲れさん」

 

デンリュウ「ZzZzz‥‥」

 

リラ「ありがとう‥‥ボーマンダー」

 

ボールに戻しながら互いに労いの言葉をかけると俺の刻印は発光し消える。逆にリラの刻印は輝きを更に増す。

 

ハンサム「ボス!!」

 

リラへと近づき刻印を見て次に自分を見ると、

 

ハンサム「ボスに何をした!!」

 

怠惰「言った筈だ契約だとな?‥‥起立、気をつけ」

 

リラ「えっ‥‥っ!」

 

一言と共にリラは立ち上がり直立する。

 

ハンサム「なっ何が」

 

リラ「うっ体が言うことを!」

 

怠惰「言うことを聞いてもらうと言ったよな?‥‥故に敗者は勝者の操り人形だ」

 

それがあの契約書の効果だ。敗者は勝者の操り人形と化してしまう呪いを付与するものだ。

 

ハンサム「お前まさかサイキックトレーナーだったのか!この外道が!!」

 

怠惰「アハハ外道で何が悪い?それと俺はサイキッカーじゃないな?俺はお前達の言葉で言えばそうだな‥‥悪魔‥‥そう悪魔って言えば良いかな?」

 

ハンサム「何を言って‥‥っ!!!?」

 

リラ「っ!!」

 

何となくではあろうけど2人は段々と気づいてきているみたみたいだな。俺という狂った奴がどういうことをしてくるのかが。だがまぁこんな事をしたのは嘘を喋らせないようにするためであって他の事に関しては眼中にもない。

 

怠惰「まぁ悪いようにはしないさ‥‥いくつか聞きたいことがあるだけだから♪」

 

ハンサム「何が聞きたい!」

 

怠惰「簡単さ‥‥俺が奴隷売買の仲介してるだのポケモン売買の仲介してるだの下らないガセ情報を流した者が誰かを知りたい簡単だろ?」

 

ハンサム「誰がお前なんかに!」

 

怠惰「リラちゃん教えてだ~れだ♪」

 

と、述べると刻印は更に発光しリラは苦しそうな顔をして、

 

リラ「こっ国際警察‥‥イッシュ支部のきょっ局長です‥‥」

 

ハンサム「ボス!!?」

 

そうかそうか。俺にとって不利益となる情報を流し俺のポケモン達にストレスを作る原因を作った奴はそいつか。

 

怠惰「そうなんだ~‥‥それじゃ次に紫瀾くんを君達の仲間に引き込もうとした理由は?」

 

リラ「むっ昔に私を守って下さり私にとって欠け換えのない人だからです」

 

成る程そういうことだったのか。知り合いの慢性厨二病くんといい千ちゃんの息子君といい俺の知り合いの奴等はどうしてこう恋愛沙汰に発展するのかな。

 

怠惰「彼奴も隅に置けないねぇ~」

 

リラ「くっ屈辱‥‥」

 

ハンサム「止めてやってくれ!!ボスの心の中を強制的に口から出させるのはもう‥‥」

 

流石に「ライフはもう0よ」状態かな。なら後は彼女の口から言ってくれれば良いことだから解放するか。

 

怠惰「うん聞きたいことはもうないから良いや」

 

指パッチンをするとリラの刻印は消えるとその場にヘタリこむ。

 

リラ「はぁ‥はぁ‥」

 

ハンサム「大丈夫ですかボス」

 

リラ「えぇ‥‥」

 

ニコリと微笑むとハンサムの影に潜んでいたダークライは自分の影に戻る。

 

怠惰「まぁ本当なら君達の記憶をロボトミーとかして消したいところだけど~」

 

リラ「記憶を消すですって!」

 

ハンサム「貴様!!」

 

2人が突っかかる前に待てとジェスチャーして、

 

怠惰「まぁ落ち着きたまえよここはどうだい?他言無用にしてくれるって約束してくれるなら俺は君達を見逃そう」

 

ハンサム「どういう‥‥」

 

怠惰「言葉通りさ俺は無益かつ無意味な事はしないのさ‥‥ただ他言するというならそれ相応の事をしないとならないからさ‥‥といっても君達の言葉は信用されないどころか下手したら鍵付きの鉄扉の病室がある精神病院に通院するよう指示されるだけだしね」

 

リラ「分かりましたこの事は他言はしません‥‥」

 

ハンサム「くっ‥‥」

 

怠惰「そう♪そう言ってくれて良かったよ‥‥そうだ話は変わるけどさぁ折角こうして出会えたのだし取引しない?」

 

と、取引を持ちかけると2人はふざけるなといった怒りの形相で、

 

ハンサム「そんなのするわけないだろ?」

 

リラ「えぇハンサムさんの言う通りです!」

 

強制的に思っていることを喋らされれば誰だってそうなるよね。とりあえず落ち着かせて取引の話をするか。実際の話でこれが目的だしな。

 

怠惰「落ち着けって君達からしても良い話ではあるのは保証するからさ」

 

リラ「良い話?」

 

ここは少しだけこの世界の警察組織の闇を話してやるか。

 

怠惰「国際警察も含め警察組織の上層部は腐りかかっているのを君達は感じているんだろ?特に君みたいな使い捨ての撒き餌さみたいな事をさせている時点でさ」

 

ハンサム「お前それを知って‥‥」

 

怠惰「あぁ俺の情報網を甘く見るなよ?撒き餌さをしている何てのは知っていたがウルトラビーストなる存在については情報のブロックが固くてね中々、分からなかったんだが君達のお陰でようやく分かったけどね」

 

リラ「それで何を‥‥」

 

怠惰「まぁ要約すれば警察組織を腐らせる元凶を俺が取り除いてやるって言っているのさお前らの言葉で言うなら悪には悪でしか裁けない悪がいるみたいなやつだったっけ?」

 

下の者達が上層部の者の不正を暴き白日の元に晒そうとしても最終的には権力という名の暴力で揉み消され存在事態も消されるだけだ。だからこそこの話を持ち掛けたのさ。

 

ハンサム「そんな事が可能だとは思えない!それにお前かからしたら自分達は敵の‥‥」

 

怠惰「勘違いするなよ?俺の敵は警察組織とかじゃねぇ俺に害を成した存在のみだ故にお前らごときじゃ敵にすらならない‥‥まぁストーキングはムカついたけど」

 

ハンサム「そっそれは‥‥」

 

怠惰「気にしするな冗談であって冗談ではないからなそれにこの話をする理由はお前達は良いビジネスパートナーになるとも思ったからさ‥‥どうだ?見返りとして俺に幾つかの情報を流してくれたり俺を庇ってくれる後ろ楯になってくれるなら俺は警察組織を腐らせる元凶や犯罪組織の情報をお前達に流してやるよお互いWinーWinな関係だと思うがね?」

 

そう言うが2人は困りきった顔をする。もう少し俺の実力を宣伝しないと駄目だな。

 

怠惰「ならそうだな‥‥決めた♪最初にそのウィッシュ支部の局長で試してみようそいつを潰してから決めてもらってもいいかな?それで取引相手に相応しいか判断してくれよ?」

 

そう言うとリラとハンサムは苦い顔をして真剣な目でこちらを見る。

 

リラ「ですが局長が黒だとは白だという可能性だって‥‥」

 

怠惰「いいや黒だね‥‥言ったろ俺の情報網をなめるなよって?」

 

ハンサム「まさか組織の情報を調べ尽くして‥‥」

 

怠惰「あぁ♪」

 

そいつの情報もなりにはあるのさ。犯罪組織との密約だったり違法な資金を資金洗浄したりといった犯罪をしているのは知っているからな。敢えて告発しないのは商品として価値があるから言わないだけに過ぎないのさ。そんな事を思いながらニタリと笑うと2人は青い顔をしてブルリと震え出す。

 

リラ「しっ紫瀾の言った通りでしたね‥‥」

 

ハンサム「まったくだ本当に深淵そのものだ」

 

怠惰「失礼しちゃうな‥‥で?その条件で良いの悪いのどっちさ?」

 

リラ「それなら条件をつけます3日でやってのけて下さいそしたら考えてみます」

 

怠惰「OK♪なら3日後の朝のニュースを楽しみにしていてくれたまえ」

 

と、述べるとハンサムは立ち上がり、

 

ハンサム「待てこれだけは確認させてくれないか」

 

怠惰「なにまだ何かあるの?」

 

ハンサム「お前は‥‥悪事をしてはいないそれで良いんだな?」

 

怠惰「しつこいねぇ‥‥う~んまぁそうだね?少なくともポケモン売買だとか奴隷売買とかはしてはいない‥‥やっても無意味と思ってるし、それにやったとしても隠蔽するのも面倒だしやる気にはならんよね」

 

リラ「それではやっぱり‥‥」

 

怠惰「だから言ってるでしょう?俺は無実だって」

 

まだ信じられないといった顔をされるが仕方はないだろうな。何せこの2人からしみればずっと犯人と判断していた奴が犯人じゃないと知ったのだからな。それにまさかの協力までしてくれるとは思ってすらいなかっただろうからな。

 

怠惰「それと最後に優しさを込めて忠告だけしておく次もしストーキングまがいの事をしてみろのその瞬間、叩きのめすからな?」

 

ハンサム「肝に命じておこう」

 

怠惰「それなら結構‥‥あぁ~そうだもし俺の事が知りたきゃカンパニーに何時でも来なよ話は通してはおくからさ」

 

リラ「え‥‥」

 

怠惰「俺の会社がどうして一瞬でここまで大きくなったのか等々‥‥知りたいんでしょう?」

 

ハンサム「隠す気はないと?」

 

怠惰「あぁ君達は警察だ出来る限りの情報は公開しないと怪しまれるからね市民は警察に協力しないとねぇ」

 

まぁ自分と千ちゃんの紫蘭の存在、資金がどうやって流れているのか等々は当然ながら嘘八百だらけのダミー資料を作って誤魔化すけどな。嘘もやり方によっては真実になるんだからな。

 

リラ「言ってることがあべこべですよ?」

 

怠惰「なりに信用しているって事さ俺は目利きには自信があるからな♪」

 

信用も糞もない奴に対しては何にも教える気なんて更々ない。そのため、なりには信用しているのさ。こういう熱血正義みたいな連中は信用しやすいしそれに上手く誘導することも簡単だからな。背中を向け顔を2人へと向け口元を大きく歪ませて、

 

怠惰「まぁとりあえず楽しみにしていてくれや国家のワン‥いや止めておこうか、ハンサムさんにリラさんかな♪クク‥‥アハハハ♪それじゃ時間も時間だからアケディアさんはクールに去らせてもらうぜ」

 

と、言いながら大きく笑い路地裏へと向かうのだった。残った2人は苦虫を噛み潰したかのような顔をする。

 

リラ「終始振り回され更には流れに任せて私達は‥‥」

 

ハンサム「仕方ないですよ‥‥あんな力を見せられれば尚更に‥‥」

 

怠惰との会話で感じた事それは人の領域外にいて冒涜的で人を人とも思わぬ残忍かつ冷酷的な感じは一生記憶からは消えないぐらい印象が強かった。

 

リラ「良かった‥‥のですかね」

 

ハンサム「ですがこれで本当に‥‥」

 

リラ「分かりませんただこの事は機密事項ですよ」

 

ハンサム「えぇ‥‥」

 

そうして2人は暫くその場に立ち尽くすのだった。路地裏へと消えた怠惰はニヤリと笑っていたが、

 

怠惰「ふぅ‥‥あぁ~緊張した~!!

 

正直、自分的にはシリアスになりすぎていたなと思い少し気恥ずかしくなっていた。やっぱり千ちゃん辺りの和ませ役がいないと話がしづらい。

 

怠惰「やっぱりあぁいった演説は苦手だぁ~胃が痛いよぉ~胃薬あったかなぁ‥‥はぁ~‥‥千ちゃんがいればもう少しギャグを入れれるんだけどなぁ」

 

ダークライ ( ̄^ ̄)

 

怠惰「なぁ何でそんな不服そうな顔をするんだよ?」

 

ダークライ ( ̄^ ̄ )

 

そっぽ向かれたんだけど俺ってダークライに何かしたかな。思い出せる限りだと家事全般やらせたり会社の掃除させたりとか‥‥いやいやそれでも残業なしかつ休暇とか給料は与えてるから問題ないよな。少しご機嫌とりするか。何時も頑張ってくれているし。

 

怠惰「本当にお前はよく分からんな‥‥折角だしデートでもどうだ?パフェでも食って帰ろうぜお前も頑張ってくれたしさ‥‥あっそれとパフェ食べた事は千ちゃんや他の面子には内緒な?」

 

ダークライ (///∇///)

 

そう言うと影からヌッと現れ両手で頬を押さえながら出てくる。どうやら嬉しいって感じみたいだな。とりあえず手を差し出し、

 

怠惰「まぁその姿だと目立つから俺のコートとか貸してやるからそれ着て行こうぜ♪」

 

ダークライ (^-^)

 

差し出した手を握り怠惰とダークライはその場から去るのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

ダークライ「‥‥‥‥♪」

怠惰「はい今回はミアレのレストランでパフェを食べながら後書きしていくよ」

ダークライ (^^)

怠惰「そしてまぁ今回のも合わせて登場した怠惰さんのポケモン、デンリュウさんはどうでした?えっ?鬼畜?ハハハ‥‥まぁでしょうね‥‥」

ダークライ (´-ω-`)

怠惰「因みにデンリュウさんが眠っているのはまぁ手加減という意味合いですね彼奴の本気は本当に街が危ないので‥‥特にポケモンセンターを機能停止させてしまう恐れがあるため怖いのです」

ダークライ ┐(-。-;)┌

怠惰「そしてそんなデンリュウさんですが実は私、メリープから育てています当然、メリープをゲットするためにダークライも頑張ってくれましたが‥‥瀕死一歩手前までやられたよね」

ダークライ (>д<*)

怠惰「メリープの頃から俺のダークライを追い込むその強さなのですが秘密があるんです‥‥ただまぁそれを語るのはまだまだ先のお話ですけどね」

ダークライ「……」

怠惰「さてそれじゃそろそろ終わりにしますかね次回は恐らく4日程かかりますのでよろしくお願い致しますそれでは読者様また次回の投稿をお楽しみしていてください」

ダークライ ( ´ー`)ノ

怠惰「ではさいなら♪」


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第25話 次なる目標

こんばんは読者様、やっとポケモンの投稿が出来た怠惰のクソ悪魔です。そしてポケモン『ブリリアントダイヤモンド』『シャイニングパール』の発売おめでとうございます。現在、怠惰さんはプレイ中です。そしてヒコザルを選んだのですがやってて分かりました。えっ?ヒコザルの技エグくない?と‥‥グロパン覚えれるって何?みたいな感じでした。あんなチート技を序盤から使えちゃって良いの?えっ本当に良いの?みたいな反応になりました。はい‥‥おっと失礼しました。それでは4日経った本編へどうぞ。


島に戻って数日が経過する。紫蘭達はこの数日間、何もなく平和に過ごしていた。

 

紫蘭「……‥だぁぁぁ!!?」

 

ハク「イブ!!?」

 

そう平和に過ごしていたのだがすぐに平和はなくなるようだ。

 

紫蘭「やっぱり読書は性に合わねぇ!!?」

 

屋敷にある図書室から本を見ていたがあんまり頭に入ってこないというか俺には合わなかった。というか俺はインドア派じゃないアウトドア派だ。

 

ハク「イブ!イブイッブイ!」

 

紫蘭「あっあぁ悪かった‥‥」

 

静かにと注意されたみたいだ。因みにだが、ハクは読書が好きなのか机に本を乗せ更に自分も乗ると四つん這いでしゃがみながら右足を使って普通にページをめくって読書していた。というか内容を理解できるのかよ。

 

紫蘭「はぁ‥‥ハクすまないがテレビつけるぞ」

 

ハク「イブ~‥‥」

 

許可をもらいリモコンを手に取りテレビをつけるとニュースが流れていた。

 

キャスター「速報ですイッシュ地方の国際警察のフーリッシュ局長が辞任と同時に現行犯逮捕された事が明らかとなりました、今朝にフーリッシュ局長は犯罪組織との密約や横領等を繰り返していた事が発覚しその場で現行犯逮捕されたとの事です」

 

何て事をニュースキャスターが述べていると国際警察の御偉いさん方々が一斉に頭を下げていた。こうして見るとこっちも自分達がいた世界と大差変わらないな。というかリラやハンサムは大丈夫なのか。

 

紫蘭「こっちでもこんなか‥‥元いた世界と大差変わらねぇんだな‥‥そういえば何時までかかるんだウォッチの修理は‥‥」

 

早くリラと通話したいんだけどな。そんな事を思いながら述べていると、

 

セバス「イエサン‥‥」

 

セバスが俺が飲む珈琲とハクが飲むモーモーミルクを机に置いてくれる。

 

紫蘭「おっとありがとうなセバス」

 

ハク「イブイブ♪」

 

セバス「イエッサン‥‥」

 

数日の間、共に過ごしたがセバスとメアリはとても気遣いが出来るポケモンだった。千さんから言われていたが炊事洗濯は出来るしポケモン達の怪我は治せるしで有能過ぎる。

 

紫蘭「ふぅ‥‥この苦味に酸味そしてその奥にあるコクやはりセバスの煎れる珈琲は最高だありがとうな」

 

セバス「イエッサン‥‥」m(_ _)m

 

それ程でもと述べお辞儀をする。しかしイエッサンというポケモンはどうも人間らしいポケモンなのかな。それともセバスやメアリだけが人間らしいのか。だがどちらにせよ気兼ねなく話しやすいがな。

 

紫蘭「はぁ~何かこう面白いことはないもんか」

 

ハク「イブイブ‥‥」

 

ハクはやれやれと呆れているみたいだが、これまで常に緊迫している環境に置かれていたからこう平和な日常に慣れないんだよな。

 

紫蘭「久々にポケモンバトルといいたいが相手がな‥‥」

 

チルタリス、キテルグマといったボスポケモン達はどこかに行っているみたいでいないし自分のポケモン同士でバトル何てものありだがありきたりすぎるしな。何て思っていると、

 

セバス「イエッサン!」

 

と、セバスが突然、大きな声で訴えかけてくる。そしてセバスはニコリと微笑みながらそのジト目で見てくる。

 

紫蘭「‥‥まさか相手をしてくれるのか?」

 

セバス「イエス‥‥」

 

どうやらそのようだ。セバスってポケモンバトルできたのか。まぁポケモンだから出来てもおかしくないか。

 

紫蘭「なっならお相手してもらおうかな‥‥ハク、ポケモンバトルするぞ」

 

ハク「イブ!!」

 

本を読むのを止め自分の肩へと乗っかる。どうやらハクもヤル気満々のようだな。

 

セバス「イエサッーン」

 

トコトコと歩きドアまで向かうと付いてこいと手招きしてくる。それに従い付いていくのだった。そうして廊下を歩いていると、

 

メアリ「イエサン?」

 

からっぽの洗濯籠を持ったメアリと出会う。

 

メアリ「イエッサ?」

 

セバス「イエスサン」

 

メアリ「イエッサーン!」

 

何か会話をすると自分達とセバスを何回か見るとメアリは目を煌めかせる。そしてトコトコと見た感じは遅いのだが本人は急いで籠をもって去っていく。

 

紫蘭「えっと」

 

セバス「イッエサ」

 

ついて来いと再び指示され付いていく。そうして外へと出てかつて怠惰と戦ったバトルフィールドへと出る。セバスはフィールドに立つと自分達もフィールとに立つ。

 

紫蘭「良いんだな?」

 

セバス「‥‥イエンサ!」

 

手を差し出し待てと言ってくる。何だと思っているとトコトコと先程、別れたメアリがやって来る。そして自分達の真ん中に立つと、

 

メアリ「イエサン‥イエサイエサン‥」

 

まさかメアリ‥‥審判(レフリー)なのか。ポケモンが審判やるとか聞いたことないぞ。

 

メアリ「イエッイエサン?」

 

お互いに良いですかと聞いてきている気がする。

 

セバス「イエッサン」

 

問題ないと言ったのか此方を見つめる。当然、自分達も問題はない。

 

紫蘭「行けるなハク?」

 

ハク「イブイブっ!」

 

肩から飛び降りハクは臨戦態勢を取る。やる気は充分みたいだな。バトルコートの定位置まで移動し問題ないと頷くとメアリは手を掲げ、

 

メアリ「イエッサン!!」

 

大きく振り下ろすと同時にバトルがスタートする。それに合わせてセバスは左手を胸に当ててお辞儀をしだした瞬間だった。突然、セバスを中心に何かオーラのような物がドーム状に自分達を包み込むと足元がふわふわと不思議な感じになり辺りに薄い桃色の霧が出てくる。

 

紫蘭「なっなんだこれ‥‥」

 

ハク「イブイブ!?」

 

感じたことない感覚そういえば前に嫌々ながら見た本でこんな事が書いてあったな。フィールドを支配する技が確か4つぐらいあった筈だ。電気のフィールドを作るエレキフィールド、草を生い茂らせるグラスフィールド、濃霧を発生させるミストフィールド、そして不思議な感覚にさせるサイコフィールドの計4つがあった筈だ。それらで当てはまるのは4つ目のサイコフィールドだ。セバスはサイコフィールドを発生させたとでもいうのか。

 

紫蘭「だが今のは技で使った感じじゃ‥‥いやまさか」

 

フィールドを発生させる技を使ったのではなく恐らく特性として自動的にフィールドがサイコフィールドになった。となるとセバスの特性はフィールドを発生させる○○メイカーの類いであると予想してして特性はサイコメイカーといった辺りか。

 

紫蘭「気を張れよハク‥‥セバスが何してくるか分かんねぇからな」

 

ハク「イブ‥‥!」

 

どう仕掛けてくるかと思っているとセバスは手を開いた状態で此方へと向けると無数の不思議な光の玉が現れると一気にハク目掛け玉が向かってくる。

 

紫蘭「スピードスターで打ち落とせ!!」

 

ハク「イブ!!」

 

大きく尻尾を振るいスピードスターを放ち向かってくる光の玉を防ぐと煙が上がる。それに乗じて、

 

紫蘭「電光石火!」

 

と、指示をだすと煙の中からハクが飛び出しセバスへと駆け出すのだが、

 

ハク「イッイブ!?」

 

紫蘭「どうしたんだハク!」

 

何故かは分からないがハクのスピードがいきなり下がったのだ。本来なら名前の通り電光のように駆けるのにスピードがなくただ走ってるという感じだ。

 

セバス「‥‥」

 

セバスはハクへと手を向けるとハクがその場でピタリと止まるとゆっくりと浮き上がる。

 

ハク「イブイブっ!?」

 

紫蘭「なっ!?」

 

驚いた次の瞬間、セバスが手を一気に下ろすと同時に浮き上がったハクは地面へと思いっきり叩きつけられる。

 

ハク「イブーー!!」

 

紫蘭「ハク!!」

 

叩きつけられそして吹っ飛ばされるがすぐさまハクは体勢を整える。

 

紫蘭「大丈夫か!」

 

ハク「イッブイ!」

 

流石はハク、良いガッツを持ってるぜ。対するセバスは、かかってこいと手招きしてくる。ならお望み通りやってやるよ。

 

紫蘭「俺らの力を見せるぞハク!モードブラッキー!」

 

ハク「イブ!!」

 

光に包まれたハクはブラッキーへと進化するのを確認し、

 

紫蘭「バークアウト!」

 

ハク「ブラッキー!!」

 

捲し立てるように大きく咆哮すると黒い波紋がセバスへと向かっていく。だがセバスは地面に手を付けるとセバスの目の前に透明な壁が出現しハクのバークアウトを止めてしまう。

 

紫蘭「光の壁!?」

 

光の壁まで張ってくるのか。地味に面倒な戦いをしてくるな。光の壁が消えるとセバスはサイコキネシスで地面を砕き無数の岩を浮かせだす。

 

紫蘭「あれをどうする気だよ‥‥」

 

ハク「ブラッキ‥‥」

 

セバスがゆっくりと手を此方へとむけてくる。恐らくあれをこちらへと飛ばしてくるのだろう。そっちがそうなら、

 

紫蘭「ハク、ふいうち!」

 

ハク「ブッラキー!」

 

一気に駆け出そうとした瞬間、ハクは先程の電光石火と同様に一気に速度が落ちだす。またこれか、このサイコフィールドは厄介だ。速度が落ちたハクに目掛け無数の岩が向かってくる。

 

紫蘭「ジャンプして避けろ!」

 

ハク「ッ!!」

 

すぐさまジャンプし1発目を何とか回避するが更に2発目、3発目が向かってくる。

 

紫蘭「岩を足場にして上へ飛べ!!」

 

ハク「ブラッキ!」

 

指示を聞いたハクは向かってくる岩を足場にして上空へと飛び上がる。

 

セバス「サッ!!?」

 

メアリ「イエッ!!?」

 

そんな戦法するとは予想外だったのかセバスそして審判のメアリすら驚いていた。どうだこれが死地を潜り抜けてきた俺達のやり方だ。だがそれをセバスが見逃すわけもなく腕に光を収束させだす。あれは確かマジカルシャインか、今のハクは悪タイプなため受ければ致命傷は必須それに上空では逃げ場がない。だがそれは考えなしならの奴の指示ならの話だ。俺には憶測ではあるがちゃんとした考えがあるのだ。

 

紫蘭「不意打ち!!」

 

ハク「ブラッ!!」

 

岩を思いっきり蹴飛ばし一気にセバスの後ろへと回り込む。

 

セバス「イエッ!?」

 

ハク「キッ!!」

 

セバス「サッ!!?」

 

そこから一気にセバスへと体当たりをくらわせるとセバスは苦悶の声をあげ思いっきり吹っ飛び地面に転がっていくが受け身を取りすぐさま立ち上がる。

 

紫蘭「やっぱりか」

 

先程の不意打ちが何故、成功したのかそれは地面に足をついていないから。いや正確にいえばサイコフィールドが張られている地面に足をつけていないというのが正しいな。フィールドは言葉とおり地面に影響を及ぼすもの。そのため空中ならと思い試してみたが案の定だ。

 

セバス「イエッ‥‥サン‥‥」

 

紫蘭「畳み掛けてバークアウト!!」

 

ハク「ブラッキーー!!!!」

 

再び捲し立てた咆哮をあげ黒い波紋でセバスを攻撃する。

 

セバス「っ!!」

 

だがすぐさまセバスも先程と同じように光の壁を張り防ぐのだが光の壁にヒビが入る。そして、

 

バリンッ!!

 

と、大きな音が響くと光の壁は割れバークアウトがセバスに直撃する。

 

セバス「イエッサ‥‥ン!!」

 

バークアウトで吹っ飛びセバスは地面を転がっていく。先程の不意打ちが致命傷だったのか動きにムラが出てきている感じがするな。流石にこうなればセバスも降参するだろうと思っていたのだが、

 

セバス「イッエッサッーーーーン!」

 

ふらふらと立ち上がり大きく咆哮をあげる。ゆらゆらと揺れながらセバスは此方を見つめる。

 

紫蘭「まっまだやるのかよ」

 

ハク「ブッブラッキ‥‥」

 

負けず嫌いなのか凄い根性してるぜ。ハクと同等といっても良いくらいのガッツだぞ。するとセバスは腕を前へとだし丸く小さな何かを作り手に持つ。

 

セバス「イエッサ‥‥」

 

いったい何をする気なのだそう思っていたその時だった。

 

?「セバスチャンそれは今のお前にはまだ速いから止めておけ‥‥やるとしても体力が万全の時のみだ」

 

と、声が聞こえてくる。声のした方を見るとそこには見慣れた薄笑いを浮かべる怠惰とジーと此方をみるダークライが側に立っていた。セバスは構えを止めてすぐさまペコリと怠惰に頭を下げる。そして審判のメアリも同じように頭を下げる。

 

紫蘭「怠惰‥‥」

 

ハク「ブラッキー‥‥」

 

こいつ人がバトルしているのに邪魔をする気なのか。

 

紫瀾「せめてバトルが終わってから声をかけろよ」

 

怠惰「あぁ悪いねだがもう勝負は決しているよ紫瀾くん‥‥ほら」

 

と、言いながら怠惰はセバスを指差す。するとセバスは糸がきれた人形みたく倒れそうになるが片膝をつきゼェゼェと息をきらす。それを見たメアリはトコトコと急ぎ足でセバスへと駆け寄る。

 

怠惰「すまんがメアリ、セバスの治療を任せても良いか?」

 

メアリ「イエッサーン」

 

メアリの手から見た感じからして暖かいような光が出るとセバスを包み込む。あれは確か千さんのハピナスも使っていた癒しの光だな。

 

怠惰「さてと勝負の邪魔をしちまったみたいで申し訳ないんだが‥‥とりあえず話があるからよちょっと良いか?」

 

紫瀾「あぁハク、バトルは終わりだ」

 

と、言うとブラッキーから元のイーブイの姿へと戻り定位置となっている自分の頭に乗っかる。

 

紫瀾「それで話ってのは‥‥」

 

何て言っているとメアリの治療で傷を癒したセバスは立ち上がると怠惰とダークライの前に頭を垂れてひざまづく。俺やハク達とは偉い違いだな。

 

怠惰「少し良いか」

 

紫瀾「えっあっあぁ」

 

何をするんだと思いながら眺めていると普段の怠惰から想像も出来ないぐらいの優しい笑顔で、

 

怠惰「どうだったセバスチャン君から見て紫瀾くんやハクちゃん達は世話をするに相応しいかい?」

 

セバス「‥‥‥‥イエッサン‥‥」

 

コクリと縦に首を振り鳴く。怠惰はセバスの頭に手を置き、

 

怠惰「そうか‥‥なら君の仕事は前にも言った通りだ今後ともよろしく頼むよセバスチャン」

 

ダークライ (WWー・)

 

セバス「イエッサー」

 

そう言うと立ち上がるとメアリと顔を合わせると早足でトコトコと屋敷へと戻っていった。

 

紫瀾「なぁセバスってお前のポケモンなのか?」

 

怠惰「ん?あぁまぁなセバスのトレーナーは俺だよ‥‥それとメアリは千ちゃんがトレーナーだな」

 

そうだったのか。となると怠惰の手持ちポケモンの1匹はセバスなのか。

 

紫瀾「ふーん‥‥」

 

ハク「イブー」

 

怠惰「何だよ紫瀾はともかくハクちゃんまでその意味ありげな視線と声はさぁ」

 

紫蘭「いやお前みたいな人徳の無さそうな奴にダークライやセバスといった面々がよくついてくるなぁと思ってな」

 

ハク「イブイブ」

 

怠惰「君達は失礼だねぇ!?」

 

ダークライ (井`ー´)

 

嫌だって現にこいつの腹黒い所とかを見るとどうしてもそう思うしかねぇんだよな。ハクだってそうだって言ってるぞ。というかダークライから少しだが威圧感が漂ってくるな。

 

怠惰「まぁ良いけどさぁ‥‥それとダークライ俺の許可なく暴れたりしたら分かってるよね?」

 

ダークライ (-人-;)

 

何か段々とダークライの表情が分かってきている自分がいるな。恐らく「すいません」と言っている表情だな。

 

怠惰「さて話をするにしてもここじゃあれだし屋敷に行こうか」

 

紫瀾「あいよ」

 

ハク「イブ~♪」

 

そうしてバトルフィールドから屋敷へと向かう。その道中に少し気になったことが見つかる。

 

紫瀾「そういえば千さんは?」

 

千さんの姿が見えないのだ。普段から怠惰にくっついている筈なんだが屋敷にいるのかと思ったため聞くと怠惰は呆れた表情で、

 

怠惰「千ちゃんあっちの世界でやるべき仕事を怠りまくっていた結果、仕事を貯めすぎちゃってね今、何十万枚っていう書類の束に囲まれて仕事しているんだよねぇ‥‥」

 

紫瀾「‥‥‥‥そっそうなのか‥‥千さんにドンマイとでも伝えておいてくれ」

 

怠惰「あい承ったよ」

 

何て事を述べながら自分達は屋敷へと戻りダイニングルームへと来ると、

 

セバス「イエッサン」

 

メアリ「イエッサーン♪」

 

陽炎「グワゥ」

 

村雨「ター!」

 

先に戻っていたセバスとメアリそして別行動をしてい陽炎と村雨がおりテーブルには紅茶と砂糖がまぶしてあるお菓子が置かれていた。あれは確か元の世界の修学旅行で食べた事のあるマラサダ‥‥だよな。

 

怠惰「準備をありがとうね君達も食べてくれ‥‥それと俺は紫瀾くんと話があるからよ少し離れていてくれ」

 

ダークライ「‥‥ファァ」

 

セバス「イエッサン」

 

メアリ「イエサン」

 

3匹は皿に盛られているマラサダを1つずつ取り少し先にあるソファに座りマラサダを食べだす。自分達は椅子に座ると怠惰はセバス達が淹れてくれていた紅茶を飲みだす。

 

紫瀾「食べて良いんだよな?」

 

怠惰「あぁ君達に土産で持ってきたもんだからな」

 

紫瀾「そうかい‥‥礼を言ってお前達も食べな」

 

ハク「イブ~♪」

 

陽炎「ガウ」

 

村雨「ター!!」

 

怠惰「はいはい召し上がれ♪」

 

各々はマラサダを咥えると嬉しそうにムシャムシャと食べだす。ハクと陽炎は分かるんだが村雨はどうやってマラサダを食べているのか。というか前々から不思議な食べ方をするから良く分からねぇんだよな。何て思っていると、

 

怠惰「さて‥‥道中で言った通りとりあえず幾つか話すことがあるが‥‥まずはこれだな」

 

紫瀾「ん?」

 

白衣の懐を漁るとそこから修理を頼んでいたウォッチが出てくるとそれを自分に差し出してきた。

 

紫瀾「直ったのか!?」

 

怠惰「あぁ通信機能の修理だったり後は所々で気になった箇所を修正及びに改造しておいたぜ」

 

ウォッチを受けとるとそれは新品同様にピカピカになっていてビックリする。

 

紫瀾「千さんの話だと長くて数年とか言っていたが数日で直って良かったぜ」

 

怠惰「まぁ俺も少し機嫌が良くてなついさっき大きな商談が決まってね」

 

紫瀾「そうだったのか」

 

確かに怠惰の機嫌は凄く良さそうだ。ウォッチの電源を入れた次の瞬間、

 

?「ハロハロー!よろしくロー!」

 

紫瀾「‥‥んんん!!!?」

 

何だこれ‥‥まさか新しくなったかと思ったらぶっ壊れているのか。何か変なキャラクターがニヤケ顔と共に出てきているんだけど。

 

紫瀾「なっ何だこれ‥‥」

 

怠惰「驚いた?ねぇねぇ驚いちゃったりしたかい♪」

 

紫瀾「うっうぜぇ‥‥で、何だよこれ!?」

 

怠惰「おっと俺が言うのもあれだから‥‥ロトムくんよろしく」

 

と、言うとウォッチのキャラクターは笑いながら口を開ける。ロトムっていうのか。

 

ロトム「了解ロ!初めましてマスターさん自分はロトムと言うロ!現在はこのウォッチに住んでいるロ色々とサポートするようアケディア博士から言われているロ!だからよろしくロ」

 

紫瀾「なぁこいつポケモン‥‥なのか?」

 

怠惰「あぁ間違いなくポケモンだよ‥‥ロトム君、君のデータが記されている図鑑を彼に見せてやってくれ」

 

ロトム「了解ロ!」

 

そう言うとウォッチの画面が切り替わりロトムの事がかかれている図鑑が出てくる。

 

ロトム「ロトム プラズマポケモン プラズマで出来た体で色んな機械に潜りこむ。驚かせるのが大好きだ」

 

と、ロトムが声に発して読んでくれる。しかし色々な機械に潜り込む事が出来るか‥‥何ともユニークな能力だな。というか本来の姿のまま画面に映し出されているんだな。

 

怠惰「念のためにだが言っておくがそのロトムは手持ち外のポケモン言うなればお助けポケモンって奴なんだよだからバトルさせようなんていう考えは捨てておけバトルに出てもそのロトムは糞の役にも立たず開始3秒で瞬殺しちまうからな」

 

ロトム「ぼっボロクソに言われたロ!酷いロ!アケディア博士~ー!?」

 

紫瀾「いやまぁ無理強いはさせねぇよ‥‥」

 

俺もロトムの言葉には同意見だ結構なぐらいに酷い発言だな。

 

怠惰「だがバトルでは役に立たなくても『サポート』という面では比重に優秀であるのは間違いはない図鑑の音読にポケモンのバイタルを確認する機能や電子化させた持ち物の整理等々をやってくれるからな以前よりもより使いやすくはなるな」

 

一度落としてからフォローするとは汚い流石は悪魔だけあって汚い。

 

ロトム「アケディア博士は自分をけなしたいのかフォローしたいのかどっち何だロ‥‥‥‥」

 

怠惰「けなしてる訳ではない説明しているのさ、そのためフォローもけなしも関係ない‥‥それと物を電子化させて保存できる機能のは分かるよな?」

 

紫瀾「原理は分かんないが保存は良く使うからな」

 

怠惰「まぁその保存技術だとかを活用したロトムの家っていう自作アプリを作ったんだよ」

 

紫瀾「ロトムの家?」

 

ロトム「ならそれを開きますロ」

 

そう言うとウォッチの画面が切り替わり殺風景な部屋が現れる。そこにはポツンと窓が1つあるだけで後は何もなく真っ白の壁に真っ白な床だ。そこにロトムが1人立っていた。

 

怠惰「そこがロトムの家になっていてな家具とかを電子化させてその中に入れてアプリを起動そしてそこのメニューボタンに保存してある物が出てくるから置きたい物を指で選択してスライドすれば置けるから、もしいらない家具とか雑貨があったら是非ともロトムの家に置いてやってくれ」

 

ロトム「壁紙や床なんかも変更できるからもし必要なくなったら寄付をお願いするロ」

 

紫瀾「お前よくこんなの作れるな」

 

怠惰「まぁなこれからの未来の事も思ってこういうのは作ってるのさリデュース・リユース・リサイクルの精神だ」

 

ロトム「とても大切な考えロ」

 

確かに今の世界ではゴミ問題が深刻化している最中では大切な考えではあるな。あくまで元の世界ではの話だがな。

 

怠惰「折角だ試しに設置してみろよ特別にアイテムはメニューに入れてあるからよ」

 

そう言われ弄ってみると確かに1つ機械みたいな物があるな。言われた通り選択し設置してみる。

 

怠惰「それはロトム作業台って言うんだその中にいるロトムがロトパワーっていう特別なアイテムをそれを使って生成してくれる家具だな」

 

ロトム「そうロ!それで自分がマスターさんをサポートするロ」

 

紫瀾「アイテムってどんな何だよ?」

 

どういうのか分からないため聞くとロトムが更に説明をしだす。

 

ロトム「例えるな戦闘の間、能力値を上げるアイテムだったりポケモンの体力や状態異常を回復させるアイテム何かをランダムで作る事が出来るロ」

 

紫瀾「へぇ」

 

それはまた便利そうだな。前みたいに傷薬がなくなる心配がこれでなくなりそうだな。

 

怠惰「家具だとかを配置してやれば作業効率だとかも向上するだろうし気が向いたらレイアウトしてくれ最高の仕事をするならまずは環境からだしな♪」

 

紫瀾「ごもっともだな」

 

それは怠惰の言う通りだな。早めに家具だとかのレイアウト考えてやらないとな。

 

紫瀾「とりあえずロトムこれからよろしくな」

 

ロトム「よろしくお願いしますロマスターさん」

 

そう言うとウォッチの画面が暗くなる。まさかここまで進化して戻ってくるとは予想外だったが嬉しい限りだ。

 

怠惰「ロトムをよろしく頼むぜ紫瀾くん‥‥ただそのウォッチの電子化収納だとかを他人に見せるのは控えてはくれよ?」

 

紫瀾「何でだよ?」

 

怠惰「簡単な話この世界にその技術は過ぎたる物だからさポケモンを転送したりする技術は確かにあるが物を電子化させ収納するなんて技術はまだない下手に解析されるとこの世界の技術が僅か1週間で10年分ぐらい進む恐れがあるから見せるなと言っているのさ」

 

紫瀾「‥‥‥‥あぁ~とつまり‥‥どういうこと?」

 

そんな難しい話は良く分からないんだよな。もっと簡潔的に頼みたいんだがな。怠惰は呆れながら、

 

怠惰「‥‥収納したりする所を見せるなOK?」

 

紫瀾「簡潔的だなその方が分かりやすぜ」

 

怠惰「はぁ~‥‥このバカは‥‥」

 

確かにバカだけどバカ言うなよ。だが待てよ見せるなって言われたけどそれ以前にこれを見せている奴がただ1人だけいる。

 

紫瀾「なぁ怠惰」

 

怠惰「ん?」

 

紫瀾「その‥‥申し訳ないんだがリラにそれ見せちまっているんだが‥‥」

 

怠惰「リラ‥‥あぁ国際警察のUB対策の部長やってるあの女性か‥‥そうか‥‥そうなのか‥‥」

 

深く怠惰は考え出す。そして、

 

怠惰「面倒だないっその事‥‥」

 

紫瀾「怠惰?」

 

ぶつぶつと何を言っているんだ。怠惰を呼び掛けるとこちらを向き、

 

怠惰「‥‥あぁ問題ないだがこれからは出来る限り見せるな良いな?」

 

紫瀾「善処する」

 

あいつリラに何かをする気なのか‥‥まさかな俺の考えすぎだよな。

 

怠惰「よろしい‥‥それと最後になんだが」

 

紫瀾「なんだよ」

 

怠惰「お前これから何をするのか決まっているのか?」

 

紫瀾「何をするってそれはお前や千さんの言う奴をぶっとばすに‥‥」

 

怠惰「それ以前の問題で言っているんだこの世界の連中はポケモントレーナーとして旅していたりする訳だがお前は何かする気はあるのかと聞いているのさ」

 

そういえば考えてはいなかったな。前にシロナは考古学者とポケモンチャンピオンになるとか言っていたしリラは警察に所属しているしプラターヌさんはポケモン博士それに目の前の怠惰も同様にポケモン博士だしな。まさか俺、ニートになるのか。

 

怠惰「考えてはいないみたいだな‥‥」

 

紫瀾「まぁチャンピオンになろうとも考えてはいないからジムチャレンジなんてのも興味はなぁ‥‥」

 

怠惰「まぁ目指すものは人それぞれ‥‥ポケモンをバトルではなくその魅力で輝かせるコーディネーター、ポケモンをどのように育てるかを吟味するブリーダー、傷ついたポケモン達を治すポケモンドクター等々たくさんある訳だが」

 

紫瀾「う~んといった感じだな」

 

というかそんなにポケモン関連の職業ってあるんだな。

 

怠惰「そうか‥‥まぁ決めてはいないにしろとりあえずは旅をしてみたらどうだい?こんな所にいても見聞は広がらないしそれにポケモンとの出会いはあっても人との出会いはないんだからなそれにお前が倒すべき敵の情報でさえ掴めないからな」

 

ごもっともだ怠惰の言うことは正論ではあるな。

 

紫瀾「なら旅してみようかな折角だしさ」

 

怠惰「それだと何処へまずは向かう気なんだい?」

 

紫瀾「何処へか‥‥」

 

怠惰「この世界もお前がいた世界みたくバカ広いからなぁ色々と見て回るのがいいかもしれんがまずは何処へ行くのか考えないとな」

 

紫瀾「そうだな‥‥」

 

前に見た世界地図を見ると世界は広い。それ故にどこから行こうか迷ってしまうよな。

 

怠惰「あっそれと行く候補にイッシュ地方は出来れば今は止めておけよ」

 

紫瀾「何でだよ?」

 

怠惰「今はちょっと荒れているからな」

 

そういえばニュースでイッシュ地方が出ていたな。治安が悪いのか。怠惰の忠告は受け取って除外しておくか。

 

紫瀾「う~ん‥‥おすすめってあるか?」

 

怠惰「おすすめも何もないとは思うがなぁ‥‥お前さん和風と洋風だったらどっち派?」

 

紫瀾「和風‥‥かな?元々は日本人な訳だからな」

 

怠惰「となるとカントー、ジョウト、ホウエン、シンオウかな?」

 

紫瀾「和風なのかそれ?」

 

というかそれ以前に4つもあるのかよ。

 

怠惰「あぁお前の元いた世界で例えるならカントーは関東地方、ジョウトは近畿地方、ホウエンは九州地方、シンオウに関しては北海道みたいなもんだな」

 

敢えて言おう凄くメタイし生々しい事を言ってくれるな。だがそうなってくると、

 

紫瀾「ならカントー地方から見てまわっていこうかな」

 

怠惰「カントーねとなるとオーキド博士か」

 

紫瀾「オーキド博士?」

 

怠惰「カントー地方でポケモン博士をしている人でねポケモン研究の世界的権威として有名じ‥‥いやお前に話してもポカンだから分かりやすく言うとようは凄く偉い博士だ」

 

紫瀾「納得」

 

今のは凄い分かりやすい。

 

怠惰「本当に大丈夫なのか不安になってきた‥‥」

 

紫瀾「うるせぇやい‥‥」

 

余計なお世話だっての。

 

怠惰「どちらちせよ自分なりに頑張りなよ‥‥」

 

紫瀾「あぁ」

 

そんな会話をしつつお茶を楽しむと怠惰は器をテーブルに置き立ち上がり、

 

怠惰「夕方だなそろそろ帰るとするか」

 

紫瀾「帰るんだな」

 

怠惰「あぁ長居しすぎると千ちゃんがうるさいからな‥‥ダークライ帰るぞ」

 

と、指示をすると皆とは離れポツンと外を眺めていたダークライは頷き怠惰の影へと潜り込む。

 

怠惰「紫瀾お前が旅立つ際には1本電話をよこしてくれよ」

 

紫瀾「何でだよ?」

 

怠惰「特別にカントーまで送ってやるよここから遠いしな」

 

紫瀾「マジで送ってくれるの?」

 

怠惰「あぁそのくらいはな」

 

それは助かるな。陽炎で行こうかと考えていたから正直な話でありがたい限りだ。

 

怠惰「とりあえずそんな訳だから頼むな」

 

紫瀾「あいよ」

 

怠惰「セバス、メアリこの屋敷の事は任すぞ」

 

セバス「イエッサン」

 

メアリ「イエッサー」

 

そう言うと怠惰は時空の扉を抜けて去っていった。セバスとメアリは食器の片付けを開始するとハク達が自分の周りに集まってくる。

 

紫瀾「さてお前達に言っておこう俺はこれからカントー地方へと旅立つことを決めた!」

 

ハク「イブ!?」

 

陽炎「グワァ!?」

 

村雨「‥‥‥‥?」

 

ハクと陽炎は驚くが村雨は子首をかしげる。恐らく村雨はバトル出来ればそれで良いみたいな考えがあるのかあまり興味はなさそうだな。

 

紫瀾「向かうのは明後日!それまでに各自で体と心の調整をしておくように‥‥良いな!」

 

ハク「イブイブ!」

 

陽炎「グワゥ!」

 

村雨「ター‥‥?」

 

そんなこんなで俺達の最初の冒険の舞台は決まったのだった。そんなこんで時間は経ちPM7時の夜へと変わる。

 

紫瀾「この時間なら大丈夫かな」

 

ハク「イブブ?」

 

紫瀾「リラに電話しようと思ってな」

 

ハク「イブ~♪」

 

自室のベットに座りウォッチをかざして、

 

紫瀾「ロトム起きてるか?」

 

ロトム「起きてるロ~マスターさん」

 

画面内にロトムが現れ返事をしてくれる。それを確認し、

 

紫瀾「すまんが今から言う番号に電話をかけてくれるか?」

 

ロトム「電話ロね番号をどうぞ」

 

紫瀾「えぇ~と名刺はこれか番号は‥‥」

 

リラから貰った名刺を元に番号をロトムへと伝える。

 

ロトム「OKロ!」

 

と、言うとお馴染みのプルルル音が鳴り出す。それが3回ぐらい鳴ると、

 

?「はい‥‥こちらUB対策本部部長リラです」

 

だからどうやら繋がったようだ。しかし何か疲れているような声だな。

 

リラ「もしもし?」

 

紫瀾「悪いなこんな夜に電話をかけちまって」

 

と、言うと暫く電話の声が聞こえなくなるそして、

 

リラ「ししし紫瀾ですか!!?」

 

大声でリラが叫びだした。その声にうってなりながらロトムに音を下げて貰うように手で合図すると音量のメーターが下がるのを確認する。しかし本当にロトムは便利だな。

 

紫瀾「あぁその紫瀾様だ♪そんな声を荒げてどうしたんだよ?」

 

リラ「カロスの後から電話をよこしてくれなくて少し心配していました」

 

紫瀾「悪いな通信機器が壊れていたもんだから修理にだしていてな」

 

リラ「そうだったんですか」

 

だが何故だろうかリラの声に元気がないような気がする。疲れているのかなんて思っているとウォッチの画面に文字が現れる。そこには、

マスターさんどうやらお相手の電話にはライブカメラ機能があるみたいロ繋げてみるロ?

と、書かれていた。とりあえずコクリと頷くと画面が切り替わりリラの顔が映し出されるのだが、

 

紫瀾「ぶっ!?」

 

ハク「!!?」

 

何と映っていたのは目の下に隈が出来ていてやつれているリラの姿だった。

 

紫瀾「りっリラ‥‥お前その顔‥‥」

 

リラ「えっ‥‥えぇ!?ななな何でライブカメラが勝手にオンに!」

 

どうやら元気がないという感じは本当みたいだな。前に会った時のリラの顔からは想像できないぐらいやつれていて俺もハクもビックリだ。

 

紫瀾「どうしたんだその顔‥‥」

 

ハク「イブブ‥‥」

 

リラ「えっえぇと‥‥ついさっきまで始末書や事情聴取をされていてやっと解放されたばかりでしたので‥‥」

 

紫瀾「始末書に事情聴衆‥‥って何かあったのか?」

 

リラ「えぇ私のポケモン達が負傷してしまいましてその理由を上の人達から質問され続けそしてボールの破損による始末書ポケモンの治療の書類などを書かされていて散々でした」

 

紫瀾「そっそうか‥‥ドンマイ」

 

朝のニュースといい国際警察って元の世界の警察よりもブラック労働なのか。

 

リラ「‥‥紫瀾」

 

紫瀾「どうしたよ」

 

リラ「貴方の言った通りでしたアケディア博士は深淵そのものでした‥‥」

 

まさか彼奴に関わっちまったのか。あれ程、忠告したのに。

 

紫瀾「関わっちまったのか」

 

リラ「はいカロスで貴方と別れた後に彼が1人でいるのを見つけて尾行した結果、罠にはめられました‥‥貴方の言った通り彼は全てお見通しでした」

 

紫瀾「だから言っただろう‥‥」

 

リラ「それに私のポケモンがあんな一方的に倒されるだなんて‥‥」

 

紫瀾「まさか怠惰の手持ちの彼奴と会ったのか」

 

リラ「えぇデンリュウに‥‥」

 

デンリュウ?ダークライじゃなくてか。ウォッチの右端にロトムが現れ小さく画面を開いてくるとそこにはポケモンが映っていた。

デンリュウ ライトポケモン 尻尾の先が光り輝く。昔の 人達はその明かりを使って合図を 送りあった。

と、書かれていた。というかヤケに可愛らしい見た目したポケモンだな。こんな温厚そうなポケモンにボコボコにされたのか。

 

リラ「しかも影からアケディア博士の護衛ポケモンの攻撃を受けてモンスターボールを破壊されたりと散々でした」

 

恐らく影という単語からそれがダークライだよな。つまり怠惰の手持ちの1匹はデンリュウということか。

 

紫瀾「それどう説明したんだよ」

 

リラ「暴漢に突然の奇襲を受けてモンスターボールを破壊されたためバトルを行ったものの双方共に負傷して暴漢を取り逃がしたと伝えてあります」

 

紫瀾「そうかすまないな俺の身内が」

 

リラ「それは構いません‥‥それに口止めもされてしまいましたから‥‥」

 

彼奴はいったい何をしたんだよ。どんどんリラの顔が青ざめていっているぞ。

 

リラ「貴方とアケディア博士の関係は前に聞きましたが本当にそれだけ‥‥なんですか?」

 

それはどういう意味だろう。確かに少しばかり嘘はついてはいるがあながち間違ってはいないしな。

 

紫瀾「何でそんなことを聞くんだ?」

 

リラ「あれは人間なんかじゃないましてやポケモンですらない人の形をした名状しがたき異形そのものとでも言えば良いのかそれに怖じ気づいてしまった私やハンサムさんはあんな‥‥あんな‥‥」

 

紫瀾「リラそれ以上は考えるな考えた所で発狂するだけだぞ」

 

ハク「イブッイッブイ」

 

恐らく怠惰の悪魔(自称)として本来の力の片鱗を見てしまったのだろう。現に自信に満ちていたカロスの時のリラの姿は今や恐怖で顔をひきつらせているのだから。

 

リラ「貴方は知らないのですか」

 

紫瀾「正直な話になるがよく知らんただ言うなれば俺のポケモンバトルの師匠とでも言えばいい存在ってのは確かってのと俺を生かした存在という認識だけだな」

 

リラ「そう‥‥ですか‥‥」

 

紫瀾「あぁリラ今は深く考えず少し休みなそうすればスッキリするぞ?や

 

リラ「その通りですねならそうします」

 

とりあえずリラを休ませてやるために電話を切ろうかと考えていると、

 

リラ「気になったのですが紫瀾は今何処にいるのですか?」

 

紫瀾「俺の家と言えば良いのか拠点とでも言えば良いのか‥‥」

 

リラ「そうでしたか」

 

紫瀾「あぁと言っても明後日にはここを出て旅に出るけどな」

 

そう言うとリラは驚いた顔をしだす。疲れきっているだろうに表情が豊かだな。

 

リラ「旅ってどこに行くんですか?」

 

紫瀾「とりあえずカントー地方にでも行こうかなって思っているんだ」

 

リラ「カントーですか」

 

紫瀾「あぁ何をするかは決まってはいないがこれから見つけて行こうとは思ってるかな」

 

リラ「そうですか‥‥」

 

紫瀾「どうしたんだよ?」

 

リラ「いえ意外だなって思って」

 

意外か。確かに昔の転生する前の俺が今の俺を見たらそう思うかもな。だがこの世界に来た以上は俺のやれるべき事を見つけていこうとは思っているからな。そのために旅をするんだ。

 

リラ「紫瀾、気をつけてくださいね」

 

紫瀾「あぁお前も体に気を付けろよ」

 

リラ「はい‥‥それでは」

 

紫瀾「あぁ」

 

そうして電話が切れると画面に映っていたリラの顔も消える。そして代わりにロトムが現れる。

 

ロトム「電話番号は電話手帳に登録するロ?」

 

紫瀾「頼む」

 

ロトム「了解ロ」

 

とりあえず約束の電話もしたし大丈夫かな。ただ、怠惰には後で忠告だけしておかなければな。

 

紫瀾「やれやれ‥‥ふわぁ~‥‥そろそろ寝るか」

 

ハク「イブ~‥‥」

 

紫瀾「ロトム目覚ましで7時にアラームをかけて起こしてくれ」

 

ロトム「かしこまりましたロ」

 

アラームを設定しベッドに横になり、

 

紫瀾「そんじゃお休み‥‥」

 

ハク「イブ‥‥」

 

ロトム「お休みロ」

 

そうして明日のために自分達の1日は幕を閉じたのだった。そしてここコトブキシティの大きなビルの頂上では、

 

怠惰「あぁ私だ元気にしているかい?」

 

?「こっこれはアケディア博士!」

 

そこでは怠惰は誰かに電話をかけていた。

 

怠惰「あぁ君の可愛い娘さんが入りたがっていた例のタマムシ大学の入学についてだが検討したくてね」

 

?「それはつまり裏口にゅ‥‥」

 

怠惰「いやいやそんなちゃちな真似はしないよ君や娘さんの経歴に傷がつくからね当然ながら試験や面接は受けてはもらうよただあくまでも『推薦』という形にするだけさ‥‥」

 

?「すす推薦!?」

 

怠惰「あぁ今年度、俺からの推薦は誰も決めてはいないからね是非にともと思ったんだが‥‥博士からの推薦それも過去に主席として卒業している俺からの推薦なら面接とかでも有利にたてるし同点数ぐらいのライバル達と少しぐらい差がつくと思ってねぇ‥‥まぁいらないなら」

 

?「いえ!ぜっ是非にお願い致します!」

 

それを聞いた怠惰はニヤリと口許を歪ませる。そして、

 

怠惰「OK分かったただしGive&Takeだ?」

 

?「つまり条件ですか‥‥?」

 

怠惰「あぁそれは‥‥」

 

そうして怠惰はやって欲しい根回しを彼に伝える。そうして数十分近く話すと、

 

怠惰「という訳だが簡単だし出来るよな?」

 

?「えっえぇと‥‥」

 

怠惰「出来るよな?

 

?「は‥はい‥‥その位でしたら‥‥」

 

怠惰「そうかそうかいい返事が聞けて良かったよ♪それじゃそっちに資料を送っておくよそれを君の所の上司にリークしておいてくれ‥‥あぁそれから2人の推薦もさりげなくだな特に女の方は重点的に根回しをしておけ‥‥良いな?」

 

?「ぎょっ御意!!」

 

怠惰「ハッハっハッ♪よろしい任せたぞ安心しろその分、期待はしておいてくれたまえよ?」

 

?「ありがとうございます!!」

 

怠惰「あぁよろしくな」

 

そうして電話を切り深く社長椅子に腰掛け、

 

怠惰「ククク‥‥アハハハ!人間とは実に業が深い生き物だね‥‥己が欲のためならば何だってするなぁ鬼退治をする桃太郎が敵である鬼に媚びへつらっている光景を見ているみたいだぜ♪ダークライもそうは思わないか?」

 

ダークライ ( ー _ー)

 

呆れつつダークライは紅茶を淹れると怠惰に手渡す。それを受け取り怠惰は紅茶を飲む。

 

怠惰「本当につまらねぇこの世界の人間共は‥‥友である筈のポケモン達を格下と見るような奴ばっかりで吐き気がするぜ」

 

今から‥‥いや俺の本来いる世界では数十年近く前になるだろうか1人の人間が中心となりその人間よりも遥かに圧倒的な力を持つ狂ってしまった神を相手に奮起する勇姿を見せられ人間の評価を見直したというのに、この世界の人間ときたら甘い密をすする羽虫または何かしらの者に依存しなければ生きられないような寄生虫ような連中ばかりで嫌になる。ここの神がある意味で頭がイカレてるから人間もイカれてるのかもな。

 

怠惰「やはり人間は俺のいた世界の人間に限るな」

 

ティーカップを机に置き椅子から立ち上がり窓に映るコトブキシティの夜景を眺めて思う。

 

怠惰「それに‥‥この世界には毒が足りないな刺激的かつ害ならない毒がな」

 

はたして紫瀾という存在がこの世界にどう刺激をもたらすか実に興味がある。かつて俺の下した人間に対する評価を見直させ世の中捨てたものではないと思わせたあの人間の青年のように俺を楽しませてくれるかと。

 

怠惰「とりあえず舞台は整えた‥‥後はその舞台でどう演劇してくれるのか‥‥ククアハハハ!!」

 

正直な話でこの世界が壊れようが俺からしたら知ったことではない。ただ成長する玩具を育てそれと遊びたい、目をキラキラさせながら朝顔の観察日誌を描く子供のようにワクワクしたいただそれだけの事だ。何よりもゲームを楽しむためには相手は自分と同等またはそれより強くなくてはゲームにならず面白くない。そのための舞台整理をしてやったのだ。だから存分にこの舞台で踊ってくれ。

 

怠惰「せいぜい楽しませろよ紫瀾くんそして俺を楽しませろ」

 

月明かりに照らされる夜空を見上げそう怠惰は呟くのだった。




怠惰「アハハハ!!」

千「オ~イ怠惰よ戻ってこんかい」

怠惰「‥‥あり?千ちゃんいつの間に」

ダークライ (´∀`)

千「ついさっきじゃわい‥‥というかお主、何をそんなに笑っておるのじゃ?」

怠惰「まぁ色々とね」

千「ほうそうか‥‥というかお主に聞いてもよいかの?」

怠惰「ん?」

千「投稿していない1年何をしておったのかのぉ?」

怠惰「‥‥まぁ色々とあったんだ‥‥精神を病んで治療薬を探しがてら旅をね」

千「ほう‥‥因みにどこに?」

怠惰「最(ピー)の火を探しにロード(ピー)ンに行って材料を取ったものの古すぎて使えず仕方なくロ(ピー)リックに行って今度は始ま(ピー)の火を取って今度は薬の調合+治療でヤー(ピー)ムに行ったりと東西見聞録してたんだよね」

千「そうかそうか‥‥天誅!!!」

怠惰「ゲブラッシブ!?」

千「まったく投稿しっかりせんか!?」

ダークライ (゚Д゚≡゚Д゚)゙

怠惰「ずびばせん‥‥」

千「まったく‥‥それで次の投稿は?」

怠惰「また4日程になります許してください」

千「しっかりやるのじゃぞ?次は今みたく脳が頭から飛び出すぐらいじゃすまぬからの!」

怠惰「あい‥‥」

千「さて、それでは今回はここまでじゃ」

怠惰「ダークライ、包帯と輸血パックを持ってきておいて‥‥」

ダークライ ( ゚Д゚)ゞ

千「それでは読者様」

怠惰「バイニャラ‥‥」


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第26話 修行の旅へ

皆様、改めましてこんにちはこんばんはお久しぶりでございます。怠惰のクソ悪魔です。何とか書けましたので久しぶりに投稿をさせていただきます。それでは本編へどうぞ。


旅立つ日となり紫瀾そしてそのポケモンであるハクそしてお見送りとして2匹のイエッサンことセバスチャンとメアリがダイニングに集まっていた。

 

紫瀾「そろそろ何だよな」

 

なお陽炎と村雨は邪魔になると困るからボールにいれてある。そして旅立つ日付を怠惰にメールで知らせているからそろそろ来る筈なんだがと思っていると何時もの場所に例のごとく世界を渡る廊下へと続く扉が現れる。そして扉が開くと、

 

千「おぉ若造よ待たせたかの?」

 

扉からは怠惰ではなく何と千さんだけが出てきた。それを見るや否や見送りに来ていたメアリがトコトコと千さんへと近づく。

 

千「おぉメアリよ元気にしておったか?」

 

メアリ「イエッサーン!」

 

そういえばセバスチャンが怠惰の手持ちでメアリが千さんの手持ちポケモンだったな。

 

紫瀾「あれ?怠惰はどうしたんだよ」

 

ハク「イブブ?」

 

怠惰について訪ねると千は渋ったような顔をする。

 

千「うむ‥‥何でも推薦状を書くのに忙しいとのことで今は来れぬみたいでの‥‥なのでワシが来たという訳じゃ」

 

なるほどそれで千さんだけなのか。というか千さん仕事は大丈夫なのか。

 

紫瀾「千さん確か仕事に追われているとか聞いたんだが大丈夫なのか?」

 

千「うむ何とか片付けてきたぞ‥‥半分程じゃが‥‥」

 

どうやらまだ半分しか終わってないみたいだな。ドンマイとしか言いようがないな。

 

千「帰ってもなおデスマーチじゃ‥‥あぁそれとお主の声援は怠惰から聞いておる‥‥声援に感謝するぞ」

 

紫瀾「いや気にしないでくれ‥‥とりあえず行こうかここで話すもあれだし早めに事を済ませた方が千さんもありがたいだろうしな」

 

千「心遣い度重ねて感謝するぞそうと決まればほれ入るがよい」

 

そう言われ俺は扉へと歩みだす。そして後ろを振り向きセバスとメアリを見て、

 

紫瀾「行ってくる屋敷を頼むな」

 

ハク「イブ!」

 

セバス「イエッサン」

 

メアリ「イエサン♪」

 

そうして扉を通るとそれに続き千さんが通り扉は閉じられるのだった。そして回廊では、

 

千「もうここを通るのはこれから先ないかもしれぬの」

 

紫瀾「どうしてだよ?」

 

千「‥‥‥‥お主は分かっておるのか?ここは本来ならばお主達は立ち入るいや知ることすら禁忌とされるような場所であるぞそんな所をホイホイと通していていたら秩序が乱れるわい」

 

そんな事を前にも言っていたよな。となるとこれが最後になるのかな。

 

紫瀾「所でカントー地方ってどんな所なんだ?」

 

千「そうじゃな‥‥一言で言うなら緑豊かな場所かの?世界各地でその場所によっての特色がある故に違いがあるワシに聞くよりもお主のその目で見た方が早いかもしれぬの」

 

紫瀾「そうかもな」

 

何て会話をしていると千は扉の前で止まる。

 

紫瀾「ここか?」

 

千「うむその扉を通ればカントー地方のマサラタウンのすぐ近くの森に出るぞ」

 

紫瀾「そうかありがとうな千さん」

 

千「うむ気にするでないこちらこそ怠惰が来なくてすまぬな」

 

紫瀾「いやむしろラッキーだよ彼奴のあのウザイドヤ顔を見て旅に出なくて済むんだからな」

 

何て言うと千はケタケタと笑いだす。

 

千「そうかそうか♪面白いことを言うのお主は‥‥おっとそうじゃ忘れるところじゃった怠惰からこれを預かっておったんじゃ」

 

そう言うも便箋を取り出し手渡してくる。それを受けとると後ろに怠惰の名前が入っていた。

 

紫瀾「怠惰のラブレターか?」

 

千「いやいや違うわいそれは怠惰からオーキド・ナリユキ世間的にはオーキド博士という博士に届けてもらいたい言われて渡された手紙じゃオーキド博士はマサラタウンにおる故についでに渡してきて欲しいのじゃ」

 

なるほどそういうことか。

 

紫瀾「あい分かった責任をもって届ける」

 

ハク「イブイブ」

 

千「うむ任せたぞ‥‥さて話はそろそろ切り上げようかの‥‥若造‥‥いや賀茂紫瀾よ羽ばたくが良いそして主が何をしたいのか知ってこい!そしてその相棒であるハクよお主は紫瀾を支え主人の行く末を見守るのじゃ!」

 

紫瀾「あぁ!行ってくるぜ」

 

ハク「イブ!!」

 

扉が開かれ光が差し込む。自分達は扉を通りカントーの大地へと足を踏み入れたのだった。扉を抜けると言われた通り森が広がっていた。そして通った扉は一瞬にして消えた。

 

紫瀾「すぅ~はぁ~‥‥清々しい空気だ」

 

ハク「イブ~」

 

こんなに清々しい空気だとは思わなかった。千さんが自然豊かといっただけあるな。

 

紫瀾「とりあえずマサラタウンとやらに行くか」

 

ハク「イッブイ!」

 

紫瀾「よしOKロトム、マサラタウンまでマッピング頼む」

 

と、指示を出すとウォッチの画面にロトムが現れる。

 

ロトム「OKロ!マサラタウンはここから東を真っ直ぐ行けば着くロ!」

 

紫瀾「了解したなら行きますか!」

 

ハク「イブ!」

 

そうしてカントーの大地を歩きマサラタウンへと向かうのだった。暫く東へと歩くと森を抜けその先には住宅が並ぶ町へと出る。そしてそこへと通るであろう門がありマサラタウンと書かれていた。

 

紫瀾「ここだな」

 

ハク「イブ」

 

門を通り町を歩くが見た感じは田舎町って感じで人はいるにはいるが少なく特に若者は見ただけでも少なく老人だったり30~40代の大人ばかりだ。

 

紫瀾「ある意味で凄い場所だなマサラタウンだけにマッサラタウンてか?」

 

ハク「イ‥‥ブ‥‥‥‥」(¬_¬)

 

紫瀾「わっ悪かったよ」

 

ハクの冷ややかな視線が突き刺さり心にグサグサくるな。

 

紫瀾「とりあえずオーキド博士を探すか」

 

誰がオーキド博士だなんて分かったもんじゃないからな。そうなってくると誰かに訪ねた方が早いな。近くに手頃な人はいないかと探すとグッドタイミングで30代くらいの女性が歩いてくる。あの人に声をかけるか。

 

紫瀾「あのすいません」

 

女性「ん?この辺じゃ見ない人ね旅の方?」

 

紫瀾「あぁ‥‥旅したての者なんだが‥‥いやそうじゃなくてすまないがオーキド博士なる人はどこにいるか知らないか?」

 

と、聞くと女性は不思議そうな顔をして、

 

女性「オーキド博士を知らない人がいるのねぇ‥‥えっとオーキド博士なら多分だけどこの先の研究所にいると思うわよ」

 

指差された場所を見ると森に囲まれた場所に建物が見える。あれが研究所だな。

 

紫瀾「分かりましたありがとうございます」

 

女性「えぇ」

 

そうして礼を述べて研究所へと向かう。林を抜けて研究所に来るとそこには色々なポケモン達が遊んだりしていた。

 

紫瀾「ポケモンがこんなに」

 

ハク「イブブ‥‥」

 

プラターヌ博士の研究所と比べると凄い広大な土地で比べようにならないな。そんな事を思いつつも歩を進め研究所の扉に立ち、

 

紫瀾「すんませ~ん!」

 

そう言いながら扉をノックする。すると足音がこちらに近づいていき扉が開かれ、

 

?「どちらさまかね?」

 

と、白衣に赤いシャツを着た白髪のおじさんが出てくる。

 

紫瀾「ここにオーキド博士‥‥いやえっとオーキド・ナリユキなる人がいると聞いてきたんだが‥‥いるか?」

 

?「オーキド博士もといオーキド・ナリユキとは儂の事じゃが?」

 

どうやらこのおじさんがオーキド博士みたいだ。イメージしてたのと全然違うな。俺のイメージでは怠惰やプラターヌ博士みたいに若い感じかと思ったんだがな。

 

紫瀾「へぇ~あんたがオーキド博士なのか」

 

オーキド「うむ‥‥ってそれは色違いのイーブイじゃないか!」

 

ハク「イブッ!!?」

 

肩に乗っかるハクを見るや否や驚いた声をあげる。やっぱり色違いって珍しいみたいだな。

 

オーキド「ほう全体的に白いんじゃのう‥‥」

 

紫瀾「あぁ俺の相棒だぜ」

 

ハク「イブ♪」

 

オーキド「そうかそうか良く懐いておるわい‥‥ここで話すものあれじゃし中へ入ると良い」

 

紫瀾「ならお言葉に甘えさせてもらうぜ」

 

そうして中へと入るとそこには色々な機械や資料がたくさんあった。こういった感じはプラターヌ博士の研究所と大差ないな。オーキド博士に案内されソファに座るとお茶を出してくれる。それは自分の世界でも見慣れている緑茶だ。緑茶を口に含み久しく味わうこの苦味を堪能する。

 

紫瀾「やっぱり紅茶もありだが大和男児的には緑茶が一番落ち着くぜ‥‥あっえっとすいません緑茶までいただいて」

 

オーキド「ほっほっほ♪気にするでない‥‥さて、改めて自己紹介といこうかの‥‥儂はオーキド・ナリユキ皆からは親しみを込めてオーキド博士と呼ばれておる者じゃ」

 

紫瀾「ご丁寧にどうも俺は賀茂紫瀾そんで隣にいるのが俺の相棒のハクだ」

 

ハク「イブ!」

 

オーキド「ほっほっほ♪そうかそうか元気あるのぉ‥‥それよりもお前さんは何用でここに?」

 

紫瀾「おっとそうだった実は届け物があってな」

 

危うく千さんと同じように忘れるところだった。オーキド博士に手紙を渡す。

 

オーキド「これはアケディア博士の‥‥前に言っておった研究結果のレポートじゃな何故お主が‥‥」

 

中を開きオーキド博士は読み進めていくとハクの時と同じくらい驚愕した顔で自分と手紙を交互に見だす。

 

オーキド「なっなんとアケディア博士から出ているトレーナーなのか!」

 

紫瀾「おっおう‥‥」

 

オーキド「この手紙の汚く個性のあるまるで古代文字みたいな字は間違いなくアケディア博士の字じゃしどうやら本当みたいじゃのぉ‥‥珍しいこともあるもんじゃなぁ‥‥あの男は自分の元からトレーナーを出さないと思っておったんじゃが明日は吹雪にでもなるのかのぉ」

 

そこまで言うって事は相当珍しいんだろうな。そういえばプラターヌ博士もそんな事を言ってたな。

 

紫瀾「ていうか怠‥‥いやアケディア博士とは知り合いなんだよな?」

 

オーキド「うむ一応は儂の大学の後輩にあたるの‥‥タマムシ大学を主席卒業しその後は儂の所で1年、先輩であるナマカマド博士の元で1年の計2年の間は助手として働き更にその後は公式的にも最年少でポケモン博士となり少し見ない内に今や大手企業の社長となっておるのぉ」

 

紫瀾「なんちゅう経歴だよ」

 

大手企業だとか社長だとかは知ってはいたが、改めて聞いてみるととんでも経歴も良いところだ。

 

オーキド「お前さん知らなかったのか?」

 

紫瀾「あぁ社長だとかは知ってはいたがそんな経歴を聞くのは初めてだったからな」

 

オーキド「そうか‥‥確か‥‥あやつは発掘調査の際に石油を運良く掘り出してその資産を元に会社を経営しみるみると大きくなり今では石油以外にも物を作ったり大会の運営をしたりポケモンの慈善活動をしたり後は絶滅したと言われるポケモン達を見つけ保護したりと色々な事業に手を出しておった筈じゃ」

 

紫瀾「マジかよ‥‥」( ; ゜Д゜)

 

ハク「イブブブ‥‥」

 

何なのその経歴は‥‥さっきよりも凄いことになっているんだけど。高校卒業して10年近くバイトし続けている俺と比べると天と地の差もある経歴なんだけど。絶対に裏口入学とか賄賂を渡したりとかしてるだろ。

 

紫瀾「マジでそこまでだったとは知らねぇんだけど‥‥」

 

オーキド「それに‥‥恩返しか何かは分からんがここの設備だったりポケモン達の暮らしのために寄付と称して大量にお金を送金したりしておるお陰でポケモン達も不自由なく生活が出来ておるそこは感謝じゃな」

 

紫瀾「へぇ‥‥」

 

本当に何がしたいんだか分からないよな。

 

オーキド「所でアケディア博士は元気にしておるか?」

 

紫瀾「あぁ相変わらずイラッとくるけどな」

 

オーキド「ほうどうやらお前さんに見せる顔と儂達に見せる顔は少し違うようじゃのう」

 

紫瀾「因みにどんな顔してるんだよ?」

 

オーキド「うううむ‥‥学会の時は儂のポケモン川柳に目を輝かせながら聞きその後の研究発表は興味ないのか大体は寝ておる」

 

紫瀾「っておい!?」

 

ハク「イーブイ!?」

 

彼奴は本当にポケモン博士なのか。寝てるって何だよ真面目にしろよ。

 

オーキド「そして大体はナマカマド博士に雷を落とされ起きるのは定番じゃのう‥‥」

 

紫瀾「よくそれでポケモン博士を名乗れるな‥‥」

 

オーキド「言いたい事は分かる現にその態度の悪さは他の若いポケモン博士や助手達からは奇異の目で見られ蔑まれておる場合も多いからの‥‥じゃがあやつが発見した古代の遺物や絶滅した言われるポケモンを発見したりしたのは世紀の大発見となったりしておるのもまた事実じゃ考古学者にして過去と未来を繋ぎポケモンと人間の生活や営みを見守り研究するポケモン博士と儂やアケディア博士をよくしる者達は敬意を称してそう呼ぶんじゃ」

 

紫瀾「ふ~ん‥‥」

 

このオーキド博士からは昔に何度も問題を起こした際に事情聴衆をしていたポリ交に似てるな。こうしたフォローを入れる所とかは特にな。

 

オーキド「そういえばお前さんここカントー地方を旅するのじゃよな?」

 

紫瀾「あぁそのつもりだ‥‥それも手紙に?」

 

オーキド「うむ俺の所のアホトレーナーがしばらくカントー地方を旅するだろうからよろしく頼むと書かれておっての」

 

紫瀾「誰がアホだあの野郎‥‥」

 

マジでいつかぶっ飛ばしてやる。

 

オーキド「まあまあ落ち着きなさいな‥‥紫瀾くん君は何の目的で旅をするんじゃ?」

 

紫瀾「目的‥‥ポケモンマスターになる!みたいなあれか?残念だが決まっては‥‥」

 

オーキド「そうではない何か目的があるから旅をしておるのかと聞いておるんじゃ職の事ではなく例えるならポケモン図鑑を全て埋めるみたいな感じじゃ」

 

紫瀾「‥‥‥‥あるとするならアケディア博士に一泡ふかせてやりたいぐらいか?」

 

オーキド「ほうどうやって一泡ふかせるのかね?」

 

どうやってってそんなの決まっている。

 

紫瀾「ポケモンバトルに決まってるだろ俺とハクそしてその仲間達で彼奴を‥‥彼奴のポケモン達をぶっ飛ばすそのために強くなるための修行の旅だ」

 

オーキド「ほう‥‥そうなると手っ取り早いのジム巡りになるかのぉ」

 

ジム巡りか‥‥正直な話で興味はないんだがな。バッチ8つ集めてポケモンリーグからのチャンピオンなんてのは興味ない。

 

紫瀾「ポケモンリーグとかは別に‥‥」

 

オーキド「ポケモンリーグに出ろと言ってる訳ではないあくまで強くなるための経験にしてみてはと言っておるのじゃよ」

 

紫瀾「強くなるための経験?」

 

オーキド「うむジムを切り盛りするジムリーダーはどれも強敵揃いじゃアケディア博士がどのようなバトルをするのか分からんがその過程の中でジムリーダー達とのバトルは無駄にはならん筈じゃが?」

 

それは一理あるな。となると怠惰に挑むための試練と考えてジム戦巡りに挑むのもありだな。

 

紫瀾「ふむ‥‥そこまでは考えてはなかったな」

 

オーキド「お前さん真っ直ぐな所は良いのじゃが考えなしじゃろ?」

 

紫瀾「まぁな行き当たりばったりな人生しか歩んでないんでな」

 

ハク「イブブ‥‥」

 

何故かは分からないがハクが呆れた顔で見てくる。何だよ文句あるかよ。

 

オーキド「まぁ儂も若い頃はある意味でそれに近かったからのぉ色んな所でただただバトルしてを繰り返したもんじゃ」

 

紫瀾「へぇ‥‥」

 

そうなのか。もし可能ならオーキド博士の昔を見てみたいしどんな感じだったのか気になるものだな。

 

オーキド「まぁ結局はバトルよりもポケモンを観察するのが好きでそっちの道へは行かずポケモン博士になったんじゃがな」

 

紫瀾「‥‥‥‥そうか」

 

ひょうひょうとしている陽気な爺さんかと思ったがただならぬ気配を今になって感じた。何故に俺の勘は気づかなかったんだろうな。オーキド博士、こいつは俺がこれまで培ってきた経験や勘が今になってその危険性に対して警報をならしてやがる。ポケモンバトルになれば恐らく俺よりも格上だろうな。

 

オーキド「どうかしたか?」

 

紫瀾「いや何でもない‥‥ただオーキド博士あんたには礼を言っておくとりあえず目標に向かってやるべき事が見つかったからな」

 

オーキド「ほうということは?」

 

紫瀾「あぁとりあえずは挑んでみるさ‥‥それで合う合わないを決める」

 

オーキド「そうか‥‥となるとここから近いのはトキワジムになるかの‥‥?」

 

確か予習として見ておいた地図にトキワシティとかっていう町があったな。となると近くてそこになるのか。

 

紫瀾「ならそこに挑んでみるか」

 

オーキド「そうか♪そうか♪なら儂の孫と戦うことになるのかの♪」

 

今なんて言ったんだオーキド博士の孫って言ったのか。つまりトキワジムのジムリーダーはオーキド博士の孫になるのか。

 

紫瀾「ほう‥‥強い‥‥いやこの質問は愚問だな‥‥ははっ年甲斐もなく燃えてきたぜこうしちゃいられねぇな‥‥ハク!」

 

ハク「イブイ!」

 

ハクを肩に乗せ立ち上がりオーキド博士にペコリと頭を下げる。

 

紫瀾「お茶ごちそうさまでした」

 

オーキド「ほっほっほ構わんぞ気を付けるのじゃぞ」

 

紫瀾「あぁ」

 

ハク「イブ!」

 

そうしてもう一度、一例をして研究所を去る。紫瀾の後ろ姿を見ていたオーキド博士は笑顔から真顔へと変わる。

 

オーキド「アケディア博士‥‥お前さんは何かを隠していて疑り深い男ではあるのは事実‥‥じゃがあのトレーナー紫瀾という真っ直ぐな目をしたトレーナー出したその目利き見事じゃ」

 

そう呟くとオーキド博士も研究所に入りドアを閉めるのだった。研究所を出てマサラタウンの門へとたどり着くと、

 

紫瀾「さてと‥‥そんじゃ改めて修行の旅と行きますか!」

 

ハク「イブ!」

 

紫瀾「目指すは打倒、糞ッたれ悪魔!」

 

ハク「イブイッ!」

 

そうしてお使いを済ませマサラタウンを飛び出した紫瀾はマサラタウンのすぐ近くにある一番道路を歩く。

 

紫瀾「マップだとこのまま真っ直ぐだよな?」

 

ロトム「そうロだいたい6時間ぐらいロ」

 

このまま真っ直ぐって案外、簡単だな。6時間も歩かなければなお簡単だ。そんな事を思いながら無心になって歩き続ける。そうして日が沈みかけ夕方頃になりだす。

 

紫瀾「朝ここに来てもう夕方か」

 

ハク「イブブ‥‥」

 

ウルトラホールの先で何度も死地を巡ってきたため体力がついているのか全然、疲れず歩き付けれていた。というか何時になったらつくんだと考えていると、

 

紫瀾「あれは‥‥」

 

マサラタウン同様に門が見えてくる。

 

紫瀾「あれだよな」

 

ハク「イブイッブ」

 

門にはトキワシティと書かれていた。ここから見た感じとしては小さな田舎町って感じだな。

 

紫瀾「どうやら着いたみたいだな」

 

トキワシティに入ると門のすぐ近くには飲んだくれているのか酒瓶を抱えて眠る爺さんがいるがスルーし辺りを見渡すと人はなりには住んでいるみたいだな。それでもミアレシティに比べれば全然だがな。

 

紫瀾「おっと忘れるところだったジムはどこだ」

 

ロトム「トキワジムはマップだとすぐそこロ!」

 

と、ロトムに言われマップを見ると確かに現在地から遠くはなくむしろ近いな。マップに従いながら歩くと目的だったジムへと辿り着く。

 

紫瀾「ここか」

 

ポケモンバトルをする場だけあって大きいな。近づくと自動ドアに張り紙が張れているのに気づく。

 

紫瀾「なになに‥‥」

 

そこには、

トキワジムに挑戦する挑戦者様達へ、アローラ地方にあるバトルツリーに挑戦するためジムを暫く休業します。挑戦したい方には申し訳ありませんが日を改めて挑戦してください。  ジムリーダー グリーン

 

と、書かれていた。つまり不在って事なのかよ。

 

紫瀾「まじかよ‥‥」

 

参ったな仕方ない今回は諦めるか。

 

紫瀾「ロトムここ以外で近場のジムはあるか?」

 

と、聞くとロトムは申し訳なさそうな声で、

 

ロトム「えぇと‥‥ここの近くだとニビシティのニビジムが近いロただここからだと歩いて1日はかかるロ」

 

紫瀾「けっこうかかるなぁ‥‥仕方ない今日はポケモンセンターに宿泊して早朝にここを出るか」

 

ハク「イブ」

 

ロトム「それが一番ロ」

 

そうと決まったらポケモンセンターに行くか。そうしてトキワジムに行くまでに見かけたポケモンセンターへと向かう。自動ドアを通るとそこには、

 

女性「ようこそポケモンセンターへ」

 

と、赤い髪に元の世界でいうナースみたいな女性がカウンターに立っていた。宿泊するのもあるため聞いてみるか。

 

紫瀾「すまんえ~と宿泊したんだが」

 

女性「宿泊サービスのご利用ですねえっと一応で身分証明書になるものはありますか?」

 

紫瀾「身分証明書‥‥」

 

女性「そうですね‥‥正規のポケモン図鑑なんかが良いんですがありますか?」

 

正規かどうかは分からないが一応はあるよな。ウォッチをかざすと女性は首をかしげる。

 

女性「えっと‥‥それは」

 

紫瀾「ポケモン図鑑‥‥」

 

女性「‥‥なら試しにそこのスキャナーにかざしてみてください」

 

半信半疑な顔でそう言われてしまう。少し不甲斐な気分になるが仕方ない。とりあえず言われた通りかざすと、

 

承認しました

 

と、音声が鳴り響く。それを聞いた女性は驚いたかのようにすぐ近くのPCをカタカタと操作する。そして、

 

女性「うッ嘘‥‥貴方、アケディア博士の所から出ているのですか!?」

 

紫瀾「あっあぁ」

 

どこに行ってもこの反応だな。それ程までに彼奴は有名人なんだな。

 

女性「たっ大変失礼いたしました!」

 

紫瀾「いや良いんだ謝ってくれたしな」

 

これで謝らず開き直るようだったらマジで容赦はしなかったかもしれないな。

 

女性「それで宿泊ですよね」

 

近くをガサゴソすると鍵を取り出し手渡ししてくる。

 

女性「そこの階段を上がって2階の02番の部屋です」

 

紫瀾「ありがとうな‥‥なぁ所でここのジムリーダーって何時頃に戻りそうか分かるか?」

 

もしかしたらと思い聞くと女性は困った顔をして、

 

女性「えぇと‥‥ごめんなさいね正直な話で私も分からないのよねグリーンさんジムを休業するのも再開するのも突然だから‥‥前に来た時は‥‥ボンジュール、ジョーイさん暫くジムを空けるから挑戦者達に説明よろしく頼むって言われて翌日にはジムが休業しちゃっているから‥‥」

 

と、女性は起きた事を話す。オーキド博士の孫ってどっかの国とのハーフかなにかか。というか自分勝手にやりすぎだろ。

 

紫瀾「そうか‥‥なら仕方ねぇなありがとうな‥‥えぇと‥‥」

 

女性「ジョーイと呼んでください」

 

どうやらジョーイという名前らしいな。

 

紫瀾「そうかありがとうなジョーイさん」

 

そう言い部屋の鍵を回しながら指示された部屋へと向かう。部屋はベッドは1つと机と椅子があるだけの個室になっており後は窓があるぐらいだな。ハクと共にベッドに座り天井を見上げ、

 

紫瀾「やれる限りの事をしないとな」

 

ハク「イブ!」

 

紫瀾「ふっ‥‥」

 

そうして旅の初日は幕を閉じたのだった。




それでは改めましていかがでしたでしょうか?
‥‥‥‥えっ?『てめぇ何年、何ヵ月サボってやがったんだ!』ですと?大変に申し訳ありませんでした。中々に書く暇がなく仕事終わった!よしゲームだ!というストレス解消法が続きに続き書けなかったんです。ここまでくると完全なゲーム依存症それを越えて中毒のどちらかですね。大変失礼しました。出来る限りで投稿をしていくように心掛けます。
そしてオーキド博士が出ましたが今の声をして下さっている堀内賢雄さん(他役ワンピース錦えもん、トリコ一龍)もオーキド博士らしいのですがやはりどうしても怠惰さんの世代的にオーキド博士の声は亡くなられた偉大な声優の1人である石塚運昇さん(他役:ワンピース黄猿、ジョジョ3、4部ジョセフ・ジョースター)の声が耳に残るんですよね。おっとこれを言うと世代がバレそうなのでここまでにしましょう。それでは見てくださりありがとうございました。また投稿をできるように頑張りますのでよろしくお願いいたします。それではありがとうございました。m(_ _)m


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第27話 ニビジム戦 VSタケシ

こんにちはこんばんは読者様、何とか書けた怠惰のクソ悪魔です。そして今回はもうまんま題名通りとなっております。そして何度も書いてはおりますが一応で書いてはおきます。戦闘スタイルはアニメ及び漫画を基準としておりますのでご容赦ください。また使用ポケモン等はそのキャラが使うポケモンのゲーム版、漫画版、アニメ版の3つを混ぜておりますのでゲームでこんなの登場してない!だとか鬼畜すぎやしないか!?等はあるとは思いますがご容赦ください。それからキャラ設定はゲーム版と漫画版を大きく採用しておりますのでお願いします。それでは以上の注意事項を踏まえ本編へどうぞ。


翌日の早朝、眠気が残りつつも自分とハクはロトムウォッチの目覚まし機能で目が覚める。

 

紫瀾「‥‥‥‥眠い」

 

ハク (ーρー)

 

俺は何で早朝に出ようだなんて言い出してしまったんだろうか。因みに現在の時刻は午前6時だ。

 

紫瀾「後、4時間ぐらい寝るか‥‥」

 

ハク「イブ~‥‥♪」

 

ハクと再びベッドにダイブして眠ろうとすると、

 

ロトム「って!?マスターさんとハクさんもニビシティのジム戦に挑むんだロ!?そのために早朝にアラームをセットしたんだロ!?」

 

と、ロトムからさっさと起きろよコールされるがこの眠気には勝てない。

 

紫瀾「うるせぇ眠いから寝るんだよ」

 

ハク「イブ~イ‥‥」

 

ハクと共にそのまま眠りにつこうと思った。しかしロトムもそうはいかないと言わんばかりに、

 

ロトム「はぁ‥‥そんなんだからアケディア博士にコテンパンにされダークライ様に完膚なきまでに叩きのめされて笑われるんだロ」

 

紫瀾「‥‥‥‥あっ?」

 

ハク「‥‥‥‥イブ?」

 

こいつ今、聞き捨てならないことを言いやがったな。誰がコテンパンにされただ、完膚なきまでに叩きのめされて笑われるだと。

 

紫瀾「おいロトム、てめぇ表に出ろ」

 

ハク「イブイッブイ!」

 

ロトム「あっ起きたロ」

 

誰だって挑発されれば起きるっての。起きない奴はそれを味わったことがないまたは興味すらないのどちらかだ。

 

ロトム「それよりも朝食を済ませて速くニビシティに行きますロ!ここから半日以上はかかるロ‥‥」

 

紫瀾「仕方ねぇな」

 

ハク「ちっ」

 

ロトム「って!?今、ハクさん舌打ちしたロ!?えっロトムが悪いロ!?」

 

紫瀾「もう分かったから黙ってろ‥‥ハク行くぞ」

 

ハク「イブイ‥‥」

 

ロトム「ひっ酷いロ~ー!?」

 

そんなこんなで1階に降り朝食を食べ終えて受け付けに行くとジョーイさんが此方を見つけニコリとほほえむ。

 

ジョーイ「おはようございます昨晩は良く眠れましたか?」

 

紫瀾「あぁお陰さまでな‥‥」

 

ハク「イブ‥‥」

 

正直な話でロトムが起こさなければもう少し熟睡できたんだけどな。

 

ジョーイ「あっそういえば貴方、グリーンさんに挑むって言っていたけどジム戦登録は済んでる?」

 

紫瀾「ジム戦登録?」

 

ジョーイ「どうやら分からなさそうねジムに挑戦するトレーナーは登録しないとならないのよ登録の方法は各ジムの受付またはポケモンセンターでも出来るわ」

 

紫瀾「ほう‥‥なら登録を頼むぜ」

 

ジョーイ「分かったわならそのウォッチをそこの機械に掲げてちょうだい」

 

指示に従いウォッチを機械にかかげ数秒すると、

 

ジョーイ「はい終わりましたもう良いですよ」

 

紫瀾「あぁ」

 

掲げるのを止めてジョーイを見るとガサゴソと下を向いて何かしていた。そして筆箱みたいな物を取り出して手渡してくる。

 

紫瀾「それは?」

 

ジョーイ「これはバッチケースよジムバッチを保管するのに使うわジム戦登録者には無償で提供しているの」

 

紫瀾「へぇ‥‥」

 

そんなのがあるんだな。受け取りパカッと開くと中はクッションになっており触ってみると人をダメにするクッションに酷似している感触だ。とりあえず貰ったからには手に入れたバッチはこれに入れていくか。

 

紫瀾「ありがとうな」

 

ジョーイ「いいえどういたしまして♪それとここのジムに挑まないとなると行くとしたら近くにあるニビシティのジムになるのかしらね?」

 

紫瀾「あぁそのつもりだ」

 

とりあえず近くにあるのがそこぐらいだからな。更に遠くになるとハナダシティのハナダジムがあるぐらいだしな。

 

ジョーイ「そう‥‥そうなると北のトキワの森を通ることになるわね」

 

紫瀾「トキワの森?」

 

ジョーイ「えぇ道通りに行けば問題ないけど迷路みたいになっているから気をつけて旅をしてね」

 

迷路か‥‥それを聞くと昔に山で遭難しかけた事を思い出すな。あの時はハクがいてくれて雨も降ってなかったから何とか元の道に戻れたのは記憶に残ってるな。

 

紫瀾「警告を感謝するよ」

 

ハク「イブ」

 

ジョーイ「えぇそれでは行ってらっしゃい」

 

そうしてポケモンセンターを出て北へと向かう。北へと向かう道中には多種多様なポケモン達が生息しており空を飛ぶポケモンや木には虫ポケモンがいたりと見渡す限りポケモンばかりだな。

 

紫瀾「すごいもんだ」

 

ハク「イブ~」

 

何て言っていると目的地の途中にあるトキワの森の入り口へと辿り着く。

 

紫瀾「ロトム迷った時は道案内頼むぞ」

 

と、言うとロトムは不貞腐れた顔をしてウォッチから顔を覗かせる。

 

ロトム「なにロ?」

 

まだ朝の事を怒っているのかよ。あぁまったく‥‥

 

紫瀾「朝は悪かった」

 

ハク「イブ」

 

ロトム「‥‥まぁ良いロ‥‥‥‥何かあったら案内するロ」

 

紫瀾「頼んだぜ」

 

呆れた顔でロトムはウォッチの画面から消える。粗方の準備も整ってはいるしさっさと抜けてジム戦に挑戦しないとな。

 

紫瀾「よし気を引き締めていくか」

 

ハク「イブ!」

 

そうしてトキワの森へと入る。森の中は木々が生い茂り日差しは伸び何重にも列なる枝の葉で木陰となっている箇所が多く比較的に涼しい温度だ。

 

紫瀾「う~ん良い感じだ」

 

ハク「イブ~♪」

 

何て述べていると‥‥

 

?「そこのお前!」

 

と、声が聞こえてきたためその方向へと振り向くとそこには麦わら帽子に虫網を手に持ち昭和的なシャツと短パンを履く日焼け褐色少年もとい虫とり少年がモンスターボールを向けてきていた。

 

紫瀾「何だ小僧?」

 

少年「俺とポケモンバトルしろ!!目と目があったらポケモンバトルこれは常識だ!」

 

目と目があったらポケモンバトル‥‥何だここも元いた世界と大差変わらないな。互いにメンチを切って喧嘩ってのと同じルールな訳かシンプルに分かりやすいから助かるぜ。

 

少年「バトルしないのか!そこのイーブイはお飾りか!」

 

紫瀾「はんっ‥‥おい小僧その啖呵は良い度胸してるじゃねぇか泣いて後悔するなよ?」

 

そう言いハクを腕に乗せ思いっきり振るとハクは地面に着地し少年を見つめ、

 

ハク「イブイッ!!」

 

と、大きく吠える。虫とり少年はニヤリと笑って、

 

少年「俺はここでは結構強いんだからな!行けキャタピー!」

 

ボールを投げると中からポケモンが出てくる。出てきたポケモンの見た目はまんま芋虫みたいなポケモンだ。空かさずウォッチで見ると、

 

キャタピー いもむしポケモン 脚は短いが吸盤になっているので坂でも壁でもくたびれることなく進んでいく。

 

と、図鑑の説明が入った。見ての感想としてはそこまで強く‥‥いやどっちかと言うと弱そうだな。

 

紫瀾「やれやれ‥‥小僧、先手を譲ってやるから来な」

 

少年「なら遠慮なく!キャタピー糸を吐くでイーブイを拘束しろ!!」

 

キャタピー「ピュ!!」

 

口からさながら蜘蛛の糸のような物を吐き出してきた。あんなのに当たったら後々の手入れが大変になりそうだ。

 

紫瀾「電光石火で回避してそのまま攻撃!」

 

ハク「イブッ!!」

 

軌跡が残る程の速さでダッシュし糸攻撃を回避しそのまま、

 

ハク「イッブイ!!」

 

キャタピー「キュピィ!!?」

 

キャタピー目掛けて速さの乗った体当たりを思いっきりぶつける。体当たりをくらったキャタピーはぶっ飛び近くの木に激突しズルズルと地面に落ちた。

 

少年「キャタピー!!?」

 

しかも肝心のキャタピーは目を回しながら気絶していた。

 

紫瀾「勝負あったな」

 

少年「ちっちきしょう!!」

 

そう言い少年はキャタピーをモンスターボールに入れて走り去っていった。啖呵を切りやがった割には滅茶苦茶なぐらいに弱かったな。

 

紫瀾「まさかジムリーダーとかも流石にこんなんじゃねぇよな?」

 

ここまで弱かったら形無しも良いところだ。それではつまらないし何よりも修行にすらならない。

 

紫瀾「はぁ‥‥もっと強い奴はいないもんかなぁ」

 

何てぼやきながらトキワの森を横断するのだった。その後も何度も何度もバトルを挑まれるのだが挑んできたトレーナーの全てはハクの電光石火またはスピードスターで瞬殺してしまうためバトルを楽しめずトキワの森を歩き続けた。

 

紫瀾「‥‥マジで殆ど弱い奴ばっかりだな」

 

ハク「イブブ‥‥」

 

歯応えが無さすぎる。この辺のトレーナーの実力は拠点の島に生息しているそこいらの野生ポケモンに程遠く劣る。これではジム戦も期待できなくなってきたな。

 

紫瀾「どうなるかなぁ‥‥」

 

ハク「イブ‥‥」

 

そうして道を通っていくと森を抜け少し先に町が見えていた。

 

紫瀾「あれがニビシティか」

 

ここからだと大きな建物が見えるな。あれは何だろうな。

 

ロトム「ニビシティ、山間にある石の町でカントー地方では有名なニビ博物館では日々化石の研究をしているロ因みにニビ博物館はあの大きな建物ロ」

 

と、ロトムが大まかに説明をしてくれる。へぇここにも博物館があるんだな。しかし化石の研究か男の子の性なのか子供の頃は恐竜とか好きだったな。はまりすぎて恐竜消しゴムとか化石の形のチョコとかよく買ったのは良い思い出だ。

 

紫瀾「ただ博物館か‥‥」

 

しかし、あまり博物館は好きじゃないんだよな。勉強だとか学ぶって事が好きじゃないってのもあるから、いても眠くなるんだよな。

 

紫瀾「まぁ博物館は行けたら行くって感じでとりあえずはジム戦だな」

 

ハク「イブ!」

 

ジム戦を一刻でも速くするために少し早足気味でニビシティへと向かう。ニビシティに着き辺りを見渡すとロトムの説明の通り山と山の間にあるため左右は大きな山の絶壁となっている。そしてトキワシティよりも人は多いな。

 

紫瀾「とりあえずニビジムは‥‥」

 

と、思っていると博物館の近くに大きな建物が見える。恐らくあれだな。

 

紫瀾「まぁ行ってみますか」

 

ハク「イブイッ!」

 

そうして大きな建物が見えた場所へと向かうとそこはなりに大きな建物ですぐ近くの看板には、ニビジムと書かれていた。

 

紫瀾「ここみたいだな」

 

ハク「イブブ」

 

とりあえず中へとそこには肌が薄い小麦色で細目の小学低学年ぐらい女の子が受付の席に座っていた。

 

少女「あっこんにちは♪」

 

紫瀾「あっあぁジム戦に挑みたいんだが問題ないか?」

 

少女「ジム戦ね大丈夫よ‥‥登録はしてあるかしら?」

 

紫瀾「あぁしてあるぜ」

 

そう言いバッチケースを見せると少女は頷く。

 

少女「大丈夫ね‥‥ならここに署名をお願いできる?」

 

紫瀾「あいよ」

 

紙に自身の名前を書き終え女の子に見せると笑顔で頷き、

 

少女「うんえ~と賀茂紫瀾さん‥‥ですねそれじゃここのルールについて話すけど使用ポケモン3体は必要だけど‥‥3体いる?」

 

紫瀾「問題ない」

 

丁度3匹いるから問題はないな。

 

少女「なら大丈夫ねでもお兄さん今日は不幸かもね」

 

紫瀾「ん?何でだよ?」

 

ハク「イブブ?」

 

何故に不幸だとか言われなきゃならないんだよ。失礼なガキだな。

 

少女「だって今日は本来のジムリーダーであるタケシお兄ちゃんが帰ってきているんだもんいない時はジロウお兄ちゃんが代理をしていて強いんだけどそれよりももっと強いんだよ」

 

どうやらここの本来のジムリーダーの名前はタケシっていうみたいだな。元の世界だと武とかで書くから戦いに強いっていうイメージが強いな。まぁ強くなくては修行にもならないから困るのだがな。というかここのジムリーダーもどっかに行ってる事が多いのかよ。

 

紫瀾「‥‥ジムリーダーってのは何時も不在の奴ばっかりなのかよ」

 

少女「えっえぇと‥‥よく分からないけどジムリーダーがいなくても代理がいればジム戦は認められるよ?基本的にジムを閉めるのはよくないから‥‥」

 

だとしたらオーキド博士の孫のグリーンは余程、責任感もないような奴なんだろうな。

 

紫瀾「そうなのか‥‥まぁ良いやとりあえずジム戦を頼むぜ」

 

少女「は~い♪それじゃこっちへどうぞ」

 

そうして少女の案内の元、奥へと向かう。その道中、

 

紫瀾「それと言っておくが俺は不幸とは思ってはいないぞ」

 

少年「えっ?」

 

紫瀾「強い奴と戦えるのは胸踊るからな」

 

ハク「イッブイ!」

 

少女「変わってるなあ‥‥着いたよ奥へどうぞ」

 

そう言われると自動ドアが開く。ここにジムリーダーがいるんだな。

 

紫瀾「楽しみだ」

 

ハク「イーブイ!!」

 

歩を進め奥へと行くとそこにはスポットライトに照らされた岩のフィールドが広がっておりその奥には、

 

?「ほう君が挑戦者だね」

 

細目の高校生ぐらいの青年が立っており自分を見てくる。あれがジムリーダーのタケシみたいだな。

 

紫瀾「‥‥ジムリーダーだよな?」

 

タケシ「あぁ元ジムリーダーのタケシだ‥‥」

 

紫瀾「元?」

 

タケシ「あぁ俺はここを空けるのが多くてな正直な話で今は弟がジムリーダーみたいなものなんだ‥‥だが今日は弟が用事でいなくてな代わりに今日だけは元ジムリーダーである俺がジムチャレンジャーを迎え撃っているのさ」

 

なるほどそういうことか。その弟とも戦ってはみたいがあの女の子の話ではこのタケシの方が強いみたいだからな。楽しみで仕方ないな。

 

紫瀾「まぁどっちに挑んでも構わないんだが‥‥聞いた話だとあんたの方が強いみたいだしなむしろラッキーだぜ‥‥このバトルを互いに楽しもうぜ」

 

ハク「イブッ!」

 

タケシ「‥‥君とそのイーブイの目は純粋に強者を探し戦いたいという真っ直ぐな目だな」

 

お互いにバトルフィールドのトレーナースペースへと立つとレフリーとして先程の女の子が出てくる。

 

少女「それじゃ私が審判をするねこれよりジムバッチを賭け挑戦者の賀茂紫蘭とジムリーダータケシのバトルを開始するよ使用ポケモンは3体までどちらかのポケモンが全員戦闘不能になるまで戦うよそれとチャレンジャーのみ戦闘中のポケモンの交代が認められているよ」

 

へぇジムリーダーは交代が認められていないんだな。挑戦者にハンデを与えているって事だろうな。

 

少女「それじゃお互いにポケモンをフィールドに出して」

 

そう言われタケシは手にモンスターボールを構える。俺は誰を先鋒に出そうかと悩んでいると、

 

ハク「イブイッブイ!」

 

と、ハクが自分が先に行くと言っているみたいだな。ならハクを‥‥いや待てよ先鋒に相応しい鉄砲玉がいるじゃないか。それにハクにはトキワの森で連戦してもらっているからな少しは休ませないとな。

 

紫蘭「悪いなハクお前はもう少し休んでいてくれないか?」

 

ハク「‥‥‥‥イブ」

 

分かったと言ったのかハクは俺の隣で楽な体制で座り静かになる。俺はモンスターボールを構える。それを見ていたタケシは頷くと、

 

タケシ「俺の先鋒はこいつだ!頼むぞイシツブテ!」

 

そう言いモンスターボールを投げるとボールが開き中から、

 

イシツブテ「らっしゃい!」

 

丸い岩の顔に腕が2本生えているポケモンが出てくる。空かさずウォッチで確認すると、

 

イシツブテ がんせきポケモン 頑丈な体が自慢。がんがんぶつかり合ってお互いの固さを競い会う。

 

イシツブテって言うポケモンなのか。感じからして岩タイプで間違いないな。それに互いの体の固さを競い会う‥‥か。これは良い勝負が出来そうだ。

 

紫瀾「くく‥‥固さ自慢ならこいつも負けちゃいないな」

 

タケシ「君は何を出すんだい?」

 

紫瀾「俺の先鋒はこいつだぜ、切りすさべ村雨!」

 

村雨「ター!」

 

ボールを投げるとそれが開き中からカミツルギこと村雨がさながら時代劇の侍のような感じで現れる。

 

タケシ「見たことのないポケモンだ‥‥いやポケモンなのか?」

 

紫瀾「さぁな‥‥まぁモンスターボールに入るならポケモンで問題はない筈だが?」

 

正確に言えばポケモンという分類には当てはまるだろうが名称的にはウルトラビーストとか言われてるからな。正直な話で微妙なラインだな。

 

タケシ「‥‥確かにな悪かった」

 

紫瀾「いや構わねぇよそれよりも始めようぜ」

 

タケシ「あぁ」

 

この場の空気が重くのしかかりだす。そして審判の少女は俺とタケシをチラリと見て腕を掲げ、

 

少女「バトル開始!!」

 

と、高々に宣言したと同時にニビジムのポケモンバトルが幕を空ける。

 

紫瀾「先手はやるよ来な!」

 

タケシ「まさか挑戦者からそう言われるとは‥‥なら後悔はするなよ!イシツブテ、転がる攻撃!」

 

イシツブテ「しゃい!!」

 

指示を出すとイシツブテは転がりだし村雨に目掛けて突進してくる。

 

紫瀾「回避!」

 

村雨「ター!」

 

ふわりと跳び転がる攻撃を回避するがフィールドから飛び出している岩にイシツブテは当たると何とそのまま反射し再び村雨へと向かっていくのだ。

 

紫瀾「スマートホーン!」

 

村雨は刃をクロスさせ煌めかせると向かってくるイシツブテに特攻をしかける。

 

タケシ「転がるエネルギーを利用してメガトンパンチ!」

 

転がりながら右腕を光らせると特攻を仕掛けた村雨へと殴りかかる。そして互いがぶつかり合う。ばされそうになるがこらえる。

 

紫瀾「っ!」

 

タケシ「まさかイシツブテのメガトンパンチを受けて怯まないとは!」

 

そして互いに距離を置くと隙のないように構える。やはりそこいらのトレーナーのポケモンより楽しめそうだな。

 

紫瀾「サイコカッター!」

 

村雨「ヤー!!」

 

体を回転させ無数の斬撃波をイシツブテへと放つが、

 

タケシ「ジャイロボールで弾き飛ばせ!!」

 

イシツブテ「しゃい!!」

 

体を光らせ高速回転し斬撃波を弾き飛ばされる。

 

紫瀾「マジかよ結構固いな」

 

タケシ「俺のポケモン達の硬さは石よりも硬い!!」

 

回転を止めるとイシツブテはニヤリと笑う。どうやらそのようだな。そうなるとそれすら両断する刃がいるな。

 

タケシ「穴を掘る!!」

 

再び回転するとイシツブテは穴を掘り穴の中へと潜っていった。

 

紫瀾「‥‥タケシだったか?言っておこうお前さんのポケモンが石より硬いのが自慢なら俺の村雨は玉鋼すら両断するぞ」

 

タケシ「何?」

 

紫瀾「村雨、腕を合わせて一刀にしろそして全神経を集中させて音をたどれ」

 

と、指示を出すと村雨は両手を合わせ一刀の刃へと変えてその場で黙する。俺も目を瞑り神経を尖らせる。そして徐々に地中から音か村雨へと押し寄せてくるのを確認し目を見開き、

 

紫瀾「真下に向かってリーフブレード!」

 

村雨「ッ!!」

 

その一言と共に穴ぼこが村雨の下に出来上がるとイシツブテが地面から飛び出す。

 

タケシ「メガトンパンチだ!」

 

再び拳を光らせ殴りかかろうとするが遅い。メガトンパンを避け一刀へと変えた村雨のリーフブレードがイシツブテの胴を切り裂く。地面に着地した村雨は合わせた手を離し、

 

村雨「タッタタタタヤタッタ!」  

 

と、呟くとイシツブテは地面へと落ち煙をあげる。煙が止み、見てみるとイシツブテは目を回しながら気絶していた。

 

少女「勝負あり勝者チャレンジャー!」

 

流石に真っ二つとまではいかないか。いやまぁそんなのがあったらジム戦ところじゃないか。だがふと村雨を見ると体がより光り輝いているのは何故だろうか。すると、

 

タケシ「戻れイシツブテ」

 

ボールにイシツブテを戻すとタケシはニコリと微笑み、

 

タケシ「よく頑張ったな‥‥やるじゃないか」

 

紫瀾「まぁな‥‥っ!?なっなぁ俺も交代して良いか?」

 

隣に座るハクが物凄い形相で此方を睨んでくる。どうやら速くバトルがしたくてうずうずしているみたいだ。速めに交代してやらないと噛みつかれる。または次のジム戦まで不機嫌状態になりかねない。

 

タケシ「あっあぁ構わないが」

 

紫瀾「ならお言葉に甘えて‥‥戻れ村雨」

 

村雨「ター‥‥」

 

ボールに村雨を戻すとハクの方を向いて頷く。するとハクは、おもちゃを貰った子供のように目をキラキラ輝かせてフィールドに出る。

 

紫瀾「俺はハクを出すぜ」

 

タケシ「イーブイかなら俺はこいつだ!頼むぞウソッキー!」

 

ウソッキー「ウソッキー!」

 

と、ボールを投げると中から細長い木のようなポケモンウソッキーが現れるとタケシに向かって敬礼し此方へと向きを変えると構える。

 

ハク「イブブ‥‥」

 

あの感じ‥‥恐らく特性の危険予知か。となるとあのウソッキーの技には恐らく格闘技があるって事だろうな。しかしウソッキーか、あれを見てるとミアレシティの事を思い出すな。本当にあの事件は今思い出してもムシャクシャするぜ。

 

少女「それで両者共に良いですね?」

 

紫瀾「構わねぇよ」

 

タケシ「あぁ始めてくれ」

 

少女「それでは‥‥バトル開始!」

 

その言葉と共に第2ラウンドがスタートする。

 

紫瀾「良いぜ来なよ」

 

タケシ「ウソッキー、アームハンマーだ!」

 

と、タケシの指示でウソッキーは拳を光らせ振り上げハクへと一気に距離を積めると拳を振り下ろしてくる。やはり格闘技を覚えてやがったか。

 

紫瀾「みきり!」

 

ハク「イブッ!!」

 

咄嗟にみきりですぐさま避ける。ミアレシティのウソッキーよりも結構素早いな。

 

紫瀾「電光石火!」

 

ハク「イッブイ!!」

 

避けたハクに電光石火の指示を出し一気に反撃へとうってでるが、

 

タケシ「嘘泣き!」

 

ウソッキー「ウソッ~ウソッ~!!」

 

ハク「イブッ!!?」

 

急に泣き出したためビックリしたハクはその場で立ち止まってしまう。まずいあれは罠だ。

 

紫蘭「騙されるなハク!」

 

だが時、既に遅くそれを見ていたタケシはニヤリと笑い、

 

タケシ「捨て身タックル!!」

 

ウソッキー「ウソッキー!!!」

 

嘘泣きを止め一気に踏み込む。そして反応が遅れたハクはそのタックルをもろに受けてしまう。

 

ハク「イッガッ!?」

 

吹っ飛ばされフィールドの岩を何個も砕き最後にはジムの壁に激突する。

 

紫蘭「ハク!大丈夫か!!」

 

と、壁に激突しボロボロになっているハクにそう言うとハクはゆっくりと立ち上がり、

 

ハク「イッ‥‥ブイ!」

 

大きく吠えフィールドに戻る。

 

タケシ「捨て身タックルを受けても立ち上がるか‥‥」

 

紫蘭「潜り抜けた修羅場の数が違うんもんでな」

 

ハク「イブイブ!!」

 

この世界の住人の殆どは命に関わらないようなバトルをして特訓しているのだろうが俺達はここまでウルトラビーストを相手に命懸けの死に物狂いで戦いまくって生きてきているんだ。故にそんな一撃じゃハクはやられはしない。

 

紫蘭「ハクを倒したかったら戦車でも持ってきやがれ!」

 

ハク「イッブ~イ!!」

 

タケシ「なっ何て気迫だ!?」

 

ウソッキー「ウソッキ‥‥」

 

ハクは此方を見てくると俺は頷き、

 

紫瀾「行くぜリーフィアに進化!」

 

ハク「イブ!」

 

光りに包まれハクはリーフィアへと進化する。それを見ていたタケシは驚いた顔で、

 

タケシ「なっ進化するだと!?」

 

紫瀾「リーフブレード!」

 

ハク「フィァーー!!」

 

駆け出したハクは尻尾の大きな葉を輝かせ大きく振るいウソッキーへと攻撃をする。

 

タケシ「アームハンマー!」

 

ウソッキー「ウソッキー!!!」

 

ハクの尻尾とウソッキーの拳がぶつかり合い村雨の時と同様に衝撃波で吹っ飛ばされそうになる。だがこのチャンスを逃す手はない。

 

紫瀾「ハク!その攻撃を受け流せ!」

 

ハク「フィア!」

 

尻尾を上手く操りウソッキーの拳を受け流しウソッキーはハクの横を通りすぎる。

 

タケシ「受け流されたところでウソッキー捨て身タックル!」

 

すぐさま向きを変え捨て身タックルをハクへと放とうとするが、

 

紫瀾「同じ手は喰わねぇよ草結び!」

 

と、指示を出すとハクの目がキラリと光り輝くとウソッキーの足に草が生え足を結ぶと、

 

ウソッキー「ウソッキー~!?」

 

前に向かってズッコける。

 

タケシ「なっ!?」

 

立ち上がりウソッキーは動こうとするが足に結ばれた草で身動きがとれないみたいだ。

 

紫瀾「ハク!このチャンスを無駄にするなよ!今度はシャワーズに進化だ!」

 

その指示を聞いたハクはリーフィアから元のイーブイに戻るとまた進化し今度はシャワーズへと変わる。

 

タケシ「今度はシャワーズに!?」

 

紫瀾「ハイドロポンプ」

 

ハク「ふぅ~シャァーー!!!」

 

動けないウソッキー目掛けて口から大量の水を放ち、そして、

 

ウソッキー「ウソッキ~ーーー!!?」

 

ハイドロポンプが直撃したウソッキーは吹っ飛びジムの壁に激突した。ハイドロポンプが止みウソッキーを確認すると、

 

ウソッキー「ウッウソ‥‥」(@_@)

 

壁にめり込み目を回しながら気絶していた。

 

少女「勝負あり!勝者チャレンジャー!」

 

と、高々に宣言するとハクは元のイーブイの姿へと戻る。そしてタケシはずぶ濡れとなって壁にめり込んだウソッキーをボールに戻す。

 

タケシ「驚いた‥‥そのイーブイは進化と退化をすることが出来るのか?」

 

紫瀾「みたいだな原理は知らねぇけど」

 

タケシ「生まれ持っての才能か‥‥」

 

生まれ才能とは言うが実際は怠惰と千さんがこっちへと転生させる際に貰った能力だからな。生まれ持ってという意味は合っていて合っていない気がするな。

 

ハク「イッブ‥‥」

 

紫瀾「大丈夫じゃなさそうだなハクは戻りな」

 

ハク「イブ‥‥」

 

あのハクをよろよろと歩くぐらいまで追い込むとはタケシが育てたウソッキー中々の猛者だな。

 

紫瀾「さてお前の手持ちはもう残り1匹だがまだ諦めてはないだろ?」

 

タケシ「あぁ当然だここからが勝負だからな!」

 

そう言いタケシはニヤリと笑みを浮かべる。あの顔からどうやら最後の切り札的なポケモンがいる感じだな。だがそれはこちらも同じだ。確かにハクが俺の手持ちの中ならリーダー格だ。だがそれに続く奴が後1体いるんだからな。

 

少女「それじゃ両者共にポケモンを!」

 

紫瀾「燃やし尽くしな!陽炎!!」

 

タケシ「頼んだぞハガネール!」

 

と、言いボールを投げると互いにボールが開き俺が投げたボールからは陽炎ことリザードンが飛び出す。

 

陽炎「ガゥ!!!」

 

そしてタケシが投げたボールからは巨大な鋼の大蛇ことハガネールが現れる。

 

紫瀾「でっでけぇ‥‥」

 

ハク「イブ‥‥」

 

陽炎「ガルゥ‥‥」

 

その大きさに自分達は素直にそう述べてしまう。すぐさま我に返りウォッチを掲げると、

 

ハガネール 鉄蛇ポケモン 地中の高い圧力と熱で鍛えられた体はあらゆる金属よりも硬い。

 

と、ロトム音声で説明される。この威圧感は半端じゃないな。やはりこのハガネールがタケシの最後の切り札で間違いなさそうだ。

 

タケシ「まさか怖じ気づいたのか?」

 

紫瀾「なわけないだろ‥‥それにこいつと同じぐらいの大きさの奴なら見たことあるからなそんなんでもないさ」

 

思い出すな。ウルトラホールの放浪で見たあのロケットみたいなウルトラビーストの事を。あいつも相当固かったがこいつも同じくらい固いのだろうな。

 

紫瀾「燃えるねぇ‥‥お前もそうだろ陽炎」

 

陽炎「ガゥ!」

 

タケシ「ハハ‥‥こっちも負けてられないなハガネール」

 

ハガネール「ガネーール!!」

 

互いに士気を上げると審判の少女が両手を上げる。

 

少女「両者共に準備はよろしいですね?」

 

紫瀾「当然」

 

タケシ「あぁ進めてくれ」

 

少女「それじゃ試合開始!」

 

その一言でバトルがスタートする。当然ながらで俺はタケシに、

 

紫瀾「先手やるよかかってきな」

 

タケシ「‥‥先から君は俺に先手を譲っているが何故また?普通なら挑戦者から仕掛けさせているんだが」

 

紫瀾「あっ?そんなもん決まってるだろ」

 

陽炎「ガゥ」

 

紫瀾「俺の流儀だ!」

 

ハク「イブ!!」

 

陽炎「ガァウ!」

 

流儀とは言うが実際のところ昔からの癖なんだよな。喧嘩になると相手の実力を測るためにわざと後から動いちまうんだよな。

 

タケシ「そっそうか‥‥」

 

ハガネール「ガッガネ‥‥」

 

タケシ「まっまぁ良いならその言葉に後悔はするなよ!ハガネール、ストーンエッジ!」

 

と、指示を出すとハガネールは大きく体を動かし尾を上げると、

 

ハガネール「ガネーール!!」

 

それを地面に叩きつけると鋭く尖った大岩が地面を貫くように出現し陽炎へと向かってくる。

 

紫瀾「空へと飛んで回避!」

 

陽炎「グワゥ!!」

 

翼を羽ばたかせ空へと飛び攻撃を回避するのだが、

 

タケシ「甘い!ストーンエッジ!」

 

ハガネール「ガッネール!」

 

タケシの指示でハガネールは巨体な体をうねらせた尾で地面を叩くと無数の尖った大きな岩々が地面から突出し陽炎へと近づいてくる。

 

紫瀾「その岩をドラゴンクローでへし折ってハガネールに投げ返してやれ!!」

 

陽炎「ガァァァ!」

 

両手の爪を大きく伸ばし輝かせ突出してくる尖った巨大な岩を1つへし折りハガネールへと投げ返す。

 

ハガネール「ガッガネール!?」

 

投げ返した岩はハガネールの頭に直撃しハガネールは大きく揺れだす。

 

ハガネール「ガネーール!!?」

 

タケシ「ハガネール!?」

 

大きく体勢を崩したハガネールは地面へと倒れる。その隙を逃す手はない。

 

紫瀾「たたみかけろ!顔面ゼロ距離で火炎放射!」

 

と、指示を出すと陽炎は急降下しハガネールの頭を掴み炎を口に蓄え、

 

陽炎「フゥ~ブワァァァァ!!」

 

思いっきり炎をハガネールの顔面目掛けて放った。

 

ハガネール「ガ‥‥ガネーーール!!」

 

炎でのたうち陽炎は振り払われるがすぐさま体勢を建て直そうとすると、

 

タケシ「アイアンテールだ!」

 

タケシの指示を聞きハガネールは大きくな尻尾を輝かせるととんでもない速さで振るってくる。これには指示が追い付けず、

 

陽炎「ガァ!?」

 

アイアンテールが陽炎の腹部に直撃し地面に叩きつけられる。

 

紫瀾「陽炎、大丈夫か!」

 

と、安否を確認すると土煙の中から炎が上がる。煙が消えるとそこには、

 

陽炎「ガァァァーー!!」

 

猛々しく吠える陽炎が立っていた。どうやらまだまだやれそうだな。だが問題なのは、

 

紫瀾「彼奴‥‥ピンピンしてやがるぜ」

 

ハク「イブブ‥‥」

 

土煙が消え見てみるとそこには熱鉄しているのかいぶし銀の輝きを放っていたハガネールは真っ赤になっていた。だがハガネールは何ともないと言わんばかりに大きく口を歪ませ笑い体を高速回転させると熱を帯びた体は元の鈍い光が輝くいぶし銀の体に戻る。

 

紫瀾「おいおい効果抜群の炎を受けて余裕そうって感じだな‥‥」

 

タケシ「あぁ俺のハガネールはそこら辺のトレーナーのような柔な育て方はしてはいないからな‥‥しかしこいつを出させたのはお前やグリーンそしてレッドといったトレーナーぐらいなものだ‥‥ここは岩タイプのジムつまるところ岩タイプ専門と吟っているためハガネールは本来は出さないんだ」

 

紫瀾「となると俺は特別ってか?」

 

タケシ「あぁジムリーダーとは挑んでくるチャレンジャーを返り討ちにするのも仕事だが何よりもチャレンジャーを試すためにある‥‥だからこそハガネールは強すぎて出せないんだ」

 

紫瀾「ほう俺はそんな強すぎるポケモンと戦えているって訳か嬉しいねぇ~その方が燃えるからよ」

 

タケシ「本当に素晴らしい闘志だ称賛に値するだがまさか俺のハガネールのストーンエッジをあんな形で利用してくるとは恐れ入ったものだ‥‥どうやら俺達の本気をみせるしかないようなだなっ!」

 

タケシは服を掴むと驚きの行動に出たのだ。

 

紫瀾「なっ!?」

 

ハク「いっイブ!?」

 

それは何とまさかの上着だけ脱いで上裸になったのだ。これには、

 

紫瀾 ( ゚□゚)

 

ハク (゚д゚)

 

陽炎 (゚◇゚ )

 

と、口が塞がらない。しかし観察してみると上裸となったタケシの肉体は鍛えてあるのか筋肉モリモリしかも腹筋は割れてシックスパックになっていてもう凄いとしか言えないぐらい凄すぎる。

 

紫瀾「なぁ‥‥お前らあれを見てどう思うよ」

 

ハク「イブ‥‥イブブ」

 

陽炎「ガウ‥‥」

 

だよな。凄い筋肉だよな。だが筋肉が凄いだとかそんなのは今のバトルには関係ない話だ。それに問題なのは奴がつけている首飾りの装飾あれはまさか、

 

タケシ「俺は岩よりも固い漢‥‥その実力を見せてやるぞ!行くぞハガネールM進化!!」

 

やっぱりキーストーンだ。首飾りを引きちぎりかざすと光がハガネールへと向かう。それと同時にハガネールの方からも光が現れ互いの光が合わさるとハガネールを包み込む。そして包み込んでいた光が弾け飛ぶと更に巨大となったハガネール‥‥いやMハガネールが姿を現した。

 

ハガネール「ガネーーーーーール!!!」

 

紫瀾「おぉ更にでかくなったな‥‥だがなタケシ」

 

タケシ「ん?」

 

紫瀾「このバトルでM進化を使えるのはお前だけじゃないんだぜ?」

 

と、言いながら左目の眼帯を引っ張り外す。

 

タケシ「まさかお前も!?」

 

紫瀾「あぁそのまさかだ‥‥陽炎、準備は良いな!」

 

陽炎「ガウ!!」

 

陽炎は吠えると同時に閉じた左目をゆっくり開かせ、

 

紫瀾「命の闘志を燃やし尽くせ!M進化!!」

 

左手が開くと同時に義眼に埋め込まれたキーストーンが光輝き陽炎の持つリザードンナイトYの光と合わさり光は陽炎を包み込む。そして、

 

陽炎「ガァァァァァ!!!」

 

光が弾け飛びM進化した陽炎ことMリザードンYが姿を現すと同時に眩しく暖かい光がジム内を包み込む。

 

タケシ「これはひでり!」

 

紫瀾「さて‥‥ラストバトルと行こうじゃねぇか!」

 

タケシ「ラストになどさせないぞ!」

 

互いにニヤリと笑いポケモン達に指示をだす。

 

紫瀾「陽炎、火炎放射!」

 

陽炎「フゥ~ブワァァァ!!」

 

タケシ「ハガネール穴を掘る!」

 

ハガネール「ガッネール!」

 

火炎放射が当たる直前にハガネールは地面へと潜り火炎放射を避けられてしまう。だが易々と逃がしてなるものか。

 

紫瀾「逃げた穴に向かって火炎放射!」

 

陽炎「フゥ~」

 

陽炎が再び炎を口に溜め込み放とうとすると、

 

タケシ「穴から飛び出して締め付ける攻撃!」

 

ハガネール「ガネーーール!!!」

 

なんと入った穴から再び飛び出してくると陽炎へと巻き付いてきたのだ。

 

陽炎「ガァァ!?」

 

紫瀾「なっ野郎!」

 

タケシ「ジャイロボールで地面に叩きつけろ!」

 

ハガネール「ガ~ネーーール!!」

 

巻き付いた状態で体を上手くしねらせ跳び上がると高速の回転と共に地面へと一気に落下しだす。

 

紫瀾「落ちるならてめぇだけで落ちやがれ!ニトロチャージで体を燃やせ!!!」

 

陽炎「ガァァァァ!!」

 

ハガネール「ガネ~ッ!?」

 

タケシ「自身ごと燃やすだと!?」

 

陽炎はニトロチャージにより体を燃え上がらせる。それに怯んだのかハガネールは体を緩ませるをすぐさま確認し、

 

紫瀾「振り払ってそのまま叩きつけろ!」

 

陽炎「ガウッ!!」

 

締め付ける攻撃から抜け出しハガネールの尻尾を掴み地面へと叩きつけるがハガネールはすぐさま起き上がる。

 

タケシ「やるな!だがこれを受けてもなお立てるか!ストーンエッジ!」

 

ハガネール「ガネーーール!!!」

 

尻尾を大きく地面へと叩きつけると先程ほ大きさよりも遥かに越えるストーンエッジが地面から飛び出し飛んでいる陽炎に目掛けて向かってくる。

 

紫瀾「ここがラストスパートだぜ陽炎!ニトロチャージで避けながら突撃しろ!」

 

陽炎「グワァァァン!!」

 

体を燃え上がらせ向かってるストーンエッジを卓越した反射神経で避けつつ物凄い速度で突撃する。

 

タケシ「まだだ!アイアンテールで弾き飛ばせ!」

 

ハガネール「ハ~ガネーーール!!!」

 

今度はアイアンテールが向かってくるがこれはチャンスだな。

 

紫瀾「そのアイアンテールを利用して一気にニトロチャージで間合いを積めろ!」

 

陽炎「っ!‥‥ガウッ!」

 

驚いただろうがすぐさま理解したみたいだな。陽炎は右腕で向かってくるアイアンテールへと手をかけ空中一回転と共にニトロチャージでハガネールへと残りの間合いを一気に詰めより頭にたどり着くのを確認し、

 

紫瀾「これが俺達の最後の一撃だ!!火炎放射!!!」

 

陽炎「グワァァァ!!」

 

陽炎の火炎放射が再びハガネールの顔面目掛けて口から放たれる。それもM進化によるパワーアップに眩しい日差しの中で放たれる火炎放射の威力は先程の火炎放射を遥かに越える。それを受ければ当然、

 

ハガネール「ガネーーーーーー!!!?」

 

M進化を果たし更に強くなったハガネールですらひとたまりもないに決まっているのだ。顔面に受けた火炎放射は体へと周り火だるまとなる。

 

タケシ「ジャイロボールで火をはねのけるんだ!」

 

ハガネール「ガネーール!!?」

 

火だるまとなったハガネールの火は何とかジャイロボールで消えるのだがハガネールはそのまま地面へと倒れM進化状態から元のハガネールへと戻る。それが意味することは‥‥熱鉄した顔をみるとハガネールは目を回しながら気絶していた。

 

少女「はっハガネール戦闘不能!よってこの勝負チャレンジャーの勝利!」

 

と、少女の声が響き渡った。地面へと降り立った陽炎もM進化状態が解けると、

 

陽炎「ガァァァァ!!!!」

 

大きな勝利の咆哮をする。

 

紫瀾「おっしゃぁ!!」

 

ハク「イッブイ!!」

 

そうして自分達は初のジム戦に勝利を飾ったのだった。




怠惰「ごほんっ!それでは今回はありがとうございましたそしていかがでしたでしょうか?‥‥えっ?後ろ?」

千「天誅!!

怠惰「パンナコッタ!!?

千「貴様!何年放置しておるんじゃこのバカもんが」

怠惰「グフッ‥‥いっいやぁ‥‥リアルが忙しかったのと他のゲームにうつつをぬかしてました」

千「こやつは‥‥はぁ‥‥」

怠惰「あっあれだよ!ポケモンアルセウスやったりダイパリメイクやったりとかユナイトやったりとかしてたんだよ!」

千「ほうそうかそうか‥‥で他には?」

怠惰「まぁそうだね‥‥PS5を買ったからエル(ピー)ンリングを求める旅したりとか三國(ピー)双やったりとか遊(ピー)王やったり‥‥はっ!?」

千「ポケモンとは関係はないのぉ?」(#´∀`)

怠惰「まっ待つんだ千ちゃん!話せば分かる!!」

千「言い訳無用じゃ!さばきのつぶて!!」

怠惰「それ普通に使ったらアカンやつや!ギャァァァ!」

千「ふんっ‥‥おっとすまぬな読者様こやつはもうワシが代わりに少しシバき倒す故に安心してほしいそれと次回じゃがまた来週程になりそうじゃ東方の方も頑張って書いてはみる故にもうしばし待たれよ」

怠惰「がはっ‥‥」

千「さてボコしてから止めとしようかのそれでは今回はここまでじゃまた次回もよろしくのそれではさらばじゃ!」


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第28話 襲来カントー犯罪組織

こんにちは読者様、何とか1話が完成した怠惰のクソ悪魔です。リハビリで書いていますがネタが思い付かなくなりそうです。失礼‥‥それでは今回の前置きです。『紫瀾とハクは何時も通り』『カントーの名物集団?』『お前らカントー出身だろうが』『それは別地方でやれ』
等々が含まれております。よろしいですね?それでは本編へどうぞ。


初のジム戦の勝利を飾り強かったハガネールに勝利した陽炎の頭を撫でる。

 

紫瀾「良くやった陽炎!」

 

陽炎「グワゥ!!ッ‥‥」

 

だが陽炎から疲れているという感覚が声からして伝わってくる。少し休ませてやらないとな。

 

紫瀾「少し休んでいてくれ」

 

陽炎「ガウ‥‥」

 

そう言いボールへと戻し目を瞑りありがとうと感謝しベルトにボールを納め外した眼帯を再びつける。するとタケシもハガネールの頭を撫で何か呟くとボールへと納め拍手しながら近づいてくる。

 

タケシ「見事だったまさか俺のハガネールを倒すとは‥‥言葉もない‥‥」

 

そう言いながらタケシはズボンのポケットから小さな箱を取り出すと両手で持ち箱を開けるとそこには六角形の岩みたいなバッジがあった。

 

タケシ「ジム戦に勝利した君にはこれを授けるだけの資格がある‥‥受け取ってくれグレーバッジだ」

 

そう言われ受け取ると何か不思議な力が伝わってくる。ハクを見ると喜びの舞をする。

 

紫瀾「ふっ‥‥グレーバッジ確かに受け取ったぜ」

 

そう言い自分のバッジケースへと納める。

 

タケシ「しかしながら君といいポケモン達といい中々の強さだった久々だったよここまで燃えたのは」

 

紫瀾「そうか‥‥まぁ俺もだよこんなに燃えたのはよつい先日までは命を賭けた戦いばっかりだったからな‥‥楽しいと思える勝負をしたのは本当に久々だった‥‥こんな勝負をしたのはシロナと戦った時以来だぜ‥‥」

 

それを述べるとタケシは驚いた顔をしだす。

 

タケシ「きっ君はあのシロナさんと戦ったのか!?」

 

紫瀾「あっあぁ‥‥てかシロナさんって何だよあのチビすけがそんな偉いのかよ?」

 

汚い部屋でズボラが目立つあのチビが偉いのだろうか。

 

タケシ「ちっチビすけって君は知らないのか!?シロナさんはシンオウ地方の現チャンピオンだぞ!?」

 

紫瀾「‥‥‥‥ぶっ!!?」.∵・(゚ε゚ )

 

ハク「ブイッ!!?」( ! ;゚;ж;゚;)

 

嘘だろチャンピオンってあのチャンピオンか。確か怠惰から預かったこの世界の成り立ちなるものに書いてあったあのチャンピオンか。何かの間違いだろ。そうに違いない連れてるポケモンを一応聞いてみるか。

 

紫瀾「因みに連れてるポケモンってガブリアスだったり‥‥?」

 

タケシ「あぁ間違いなくそれもガブリアスはシロナさんの相棒ポケモンだ」

 

紫瀾「Oh‥‥」

 

間違いなくあのガキンチョだな。

 

紫瀾「ロトム、シロナの写真ってあるか?」

 

と、ウォッチをかざして聞くとウォッチの画面からロトムが現れ、

 

ロトム「あるロ!これロね」

 

そう言うと写真が映りだす。ブロンドの長髪に大人びたその顔にはあの頃のガキンチョの面影がある間違いなくシロナだな。だが何故に写真が私服ではなく水着なのだろう。

 

紫瀾「マジかぁ」

 

ハク「イブ~‥‥」

 

タケシ「その時計はロトム図鑑だったのか!?」

 

こっちはシロナの事で驚いているってのにタケシはこのロトムウォッチで驚いている始末か。そうか俺の体感では1年ぐらいでもこっちでは数十年が経過してるか。確かに大人になっていてもおかしくないか‥‥時の流れって恐いわぁ。

 

紫瀾「あぁ便利と言えば便利だな‥‥あっそうだタケシさんに聞きたいんだが」

 

タケシ「いや呼び捨てでで構わないよ君に呼び捨てされるなら構わないよ」

 

紫瀾「おっおうならタケシに聞きたいんだがここから近いジムってトキワジム以外に何処が近い?」

 

タケシ「そうだな‥‥ここだとハナダジムになるな‥‥東の方角にある3番道路を通って道なりに進んで4番道路を通っていけばハナダシティだ」

 

紫瀾「ほう」

 

マップで確認してみると確かにそのようだな。

 

タケシ「それとそこのジムリーダーは手強いぞ」

 

紫瀾「‥‥あんたとやったらどっちが強い?」

 

タケシ「間違いなく彼女だなあの子は水ポケモンの使い手でもあるからな」

 

彼女‥‥つまり相手は女ジムリーダーそれも水タイプの使い手か‥‥ワクワクしてきたな。

 

紫瀾「へぇ強いんだな」

 

タケシ「あぁ戦ったばかりなのに凄い闘争心だな」

 

紫瀾「湧かない方が可笑しいぜ♪」

 

ハク「イブブ!」

 

どんな戦い方をしてくるのか、どんなポケモンを使ってくるのか楽しみだ。

 

紫瀾「強い奴なんてオラ、ワクワクすっぞ」

 

ハク「イブブッブイ♪」

 

タケシ「君は何時から戦闘民族に‥‥」

 

いや言いたかっただけだ。というかタケシよ色々とメメタイぞ。

 

紫瀾「ダハハ♪まぁ言ってみたかったのさ‥‥さてそんじゃそろそろ俺達は行くぜバトルありがとうな♪」

 

タケシ「いやこっちも楽しかったよ」

 

そう言うと手を差し出してくる。その手を握り握手をする。そして互いに笑うと手を離し背を向けて歩きだす。

 

紫瀾「あっそうだ」

 

伝え忘れていた事があったなと思い振り返り、

 

紫瀾「タケシまた何時かバトルやろうぜ♪」

 

タケシ「なっ!?‥‥ハハハ!あぁそうだなその時を楽しみにしているぞ」

 

手を振りながら自分達はニビジムを出るともう夕方になっていた。

 

紫瀾「さ~てと、とりあえずポケモンセンターに行って今日は占めるか」

 

ハク「イブ!」

 

そうして自分達はポケモンセンターへと向かう。

 

紫瀾「ついたついた‥‥」

 

ポケモンセンターの自動ドアを通るとそこには、

 

ジョーイ「ようこそポケモンセンターへ♪」

 

ラッキー「ラッキー♪」

 

あれれ~可笑しいな。トキワシティにいた筈のジョーイがいるぞ。

 

紫瀾「疲れているのかな‥‥トキワにいた筈のジョーイさんがいるぞ‥‥」

 

ハク「イブ‥‥ブ」

 

互いに目をゴシゴシ擦り見るがやはりジョーイだ。

 

ジョーイ「あぁ~えっとトキワシティーから来たのかしら?」

 

紫瀾「えっあぁそうだが‥‥」

 

そう言うとジョーイは懐から紙?を取り出して見せてくる。見てみるとそこには、

 

紫瀾「ん!!?」

 

ハク「ブイッ!!?」

 

数十人近くの同じ顔のジョーイさんがズラーと並んだ集合写真だ。いや下手したらこれCG写真というやつなのか。

 

ジョーイ「トキワシティのジョーイとは姉妹なのよそれでこっちが従兄弟の‥‥」

 

紫瀾「いっいや分かった‥‥とりあえず別人なんだな?」

 

ジョーイ「そうね」

 

紫瀾「そうか‥‥」

 

恐らくこれ以上、ジョーイ親族の話をされたら頭がこんがらがっちまうため話を止めておかないとな。

 

紫瀾「えっとポケモンの回復と宿を取りたいんだがいいか?」

 

ジョーイ「はいかしこまりました♪」

 

そうしてハクを含めポケモン達を回復させながら宿を取るのだった。そして翌日、

 

紫瀾「ふわぁ~‥‥眠い」

 

ハク「ブ~イ‥‥イブブ‥‥」

 

ロトム「2人共そっくりロ‥‥」

 

ロトムのアラームで日が出る一歩前の朝早くに起床しジョーイさんに預けたポケモンを返してもらい外へと出る。

 

紫瀾「さぁ~てととりあえずハナダシティに‥‥」

 

と、言おうとしたその瞬間、

 

ズドーーーーーーーーン!!!

 

大爆音が響き渡る。何事だ思い見ると少し遠くの方角にて黒煙が上がっていた。確かあの場所は‥‥

 

紫瀾「ロトム確かあそこって」

 

ロトム「ニビ博物館がある場所ロ!」

 

やっぱりニビ博物館か。

 

紫瀾「ほう‥‥なぁハク聞こえるか」

 

ハク「イブ?」

 

紫瀾「祭り囃子が聞こえてこないか?」

 

ハク「イッブイ♪」

 

ロトム「えっ祭り囃子って何の祭りロ?というか聞こえてすらいないロ」

 

ロトムは何を言っているんだそんなの決まっているだろ。

 

紫瀾「何の祭り?何を言ってんだ喧嘩祭りに決まってるだろうよ」

 

ハク「イブブ♪」

 

ロトム「ロっ!!?」

 

そうと決まれば行くとしますか。

 

紫瀾「行くぞハク!」

 

ハク「イブイ!」

 

ロトム「えぇ~ーー!!?」

 

ハクを肩に乗せ走り出すのだった。そうして走る事、数分後にはニビ博物館にたどり着く。

 

紫瀾「おうおう凄いな」

 

ハク「イブ~‥‥」

 

ニビ博物館からは黒煙は出ており更に壁は何らかの外的要因で破壊され室内に瓦礫が転がっていたのだ。すると壊れ穴が開いた壁から、

 

?「化石ポケモンは回収した撤退するぞ!!」

 

?「おう!」

 

と、全身黒服の集団が大きな麻袋を背負って出てくる。しかも胸元にはが刻まれた服を着ている連中だ。いかにも怪しいし何よりも集団で悪さをしている感じだな。

 

紫瀾「おいてめぇらそこで何してやがるんだ」

 

?「なっもう感づいてトレーナーが来やがったぞ」

 

?「それに色違いのイーブイ!?」

 

?「あれもアポロ様に献上すれば!」

 

と、ざわつき始める。献上?ハクをか?こいつらの一言で分かった。どうやらこいつらは俺を怒らせたいらしいな。すると壊れた壁から今度は白衣を着た男というか如何にも研修員っぽい男がボロボロになって出てくる。

 

研究員「きっ君!助けてくれこいつらに大切なポケモン達を!」

 

?「ちっもう抜け出してきやがったか」

 

?「この青二才をさっさとどかしてずらかるぞ!」

 

この状況から分かるのはこいつら強盗集団だな。なら加減なくフルボッコにしても構わなさそうだな。というか俺達を倒せると思われてるのが勘に障る。

 

紫瀾「よ~く分かった三下の雑魚風情が俺達に勝てるって思ってる時点でイラッときた」

 

ハクを降ろし紫瀾はかつて幾多の者達から恐れられた目付きへと変わる。

 

紫瀾「来いよ雑魚共、俺達がてめぇらのその糞ったれな根性を叩き直してやるよ」

 

かかってこいと手招きすると黒ずくめの連中は各々ボールを構える。

 

?「我ら(ロケット)団を嘗めやがって!」

 

こいつらR団っていうのか。何かネーミングセンスが幼稚園児が考えたかのような組織名だな。昔の俺が作った族の名前の方が幾分かマシだな。

 

R団「侮辱した事を後悔させてやるよ青二才が!」

 

そう言うとボールを一斉に投げるとポケモンが飛び出してくる。一応、ウォッチをかざし確認すると、

 

ロトム「アーボ どくへびポケモン 音をまったく立てずに草地の中を進む。油断している獲物に背後から襲いかかる。

 

と、説明が入る。次の奴は‥‥

 

ロトム「ズバット こうもりポケモン 口から出す超音波でまわりの様子を探る。狭い洞窟も起用に飛びまわる

 

飛んでいるのはズバットか。そして最後のリーダー格のちょっと大きな1匹は、

 

ロトム「レアコイル じしゃくポケモン 強い磁力をたえず放つ。レアコイルが近づくと大抵のコンピュータは異常をきたす」

 

レアコイルかなるほど‥‥まぁこいつらの情報は大体は理解した。ただ問題があるとするならアーボが5匹、ズバットが5匹、レアコイルが1匹と一言で述べるとするなら数の暴力だな。

 

紫瀾「まぁやれないことないか‥‥だよなハク」

 

ハク「イブイッブイ!」

 

ハクも殺る気満々だな。タケシとのバトルも楽しかったがこいつらは何処まで楽しませてくれるのやら。

 

R団「ホウエン地方名物、群れバトルを特と味わいやがれ!!」

 

アーボ「アボッ!」

 

ズバット「ギュァ!!」

 

アーボにズバットが一斉に襲いかかってくる。相手は確か毒タイプがメインだったか。ニンフィアは相性が悪くて使えないからな。となると、

 

紫瀾「ハク、グレイシアに進化そして吹雪」

 

と、言うとハクは光に包まれ進化しグレイシアへと進化を遂げる。

 

R団「なっ進化だと!?」

 

R団「それもグレイシアに!?」

 

何て動揺する中、

 

ハク「フィゥーーー!!」

 

グレイシアへと進化したハクは吹雪を起こす。吹雪の冷気に当てられたアーボ、ズバット達は凍りつき動かなくなる。

 

R団「なっ!?」

 

R団「バカな!!?」

 

R団「OhNo!!?」

 

やられたポケモン達をボールにしまいながら叫ぶ団員達を横目にレアコイルを見る。

 

紫瀾「さてこれで残り1匹だな」

 

R団「こいつ!レアコイル十万ボルト!」

 

レアコイルは体を放電し十万ボルトが放ってくる。

 

紫瀾「イーブイに戻ってみきり!」

 

そう言うとハクはグレイシアから元のイーブイに戻り十万ボルトを軽々と避けていく。

 

R団「きんぞくおん!」

 

レアコイル「ギギギ!!!」

 

レアコイルは互いの体を擦り合わせると今度は耳障りな金属の音波がハクへと向かってくる。

 

紫瀾「エーフィーに進化してお返ししてやれ!」

 

ハク「イブ!」

 

光に包まれると今度はエーフィーへと進化を遂げると向かってきた金属の音波はそのままレアコイルへと反射する。

 

レアコイル「ギューー!!?」

 

R団「何だと!?」

 

ハクがエーフィーになれば特性はマジックミラーとなり変化技は全て相手へと戻っていく。つまりレアコイルは自分が放った技をそのまま自分が受けたということだ。

 

紫瀾「おしまいか?」

 

R団「図に乗るな!ラスターカノン!」

 

レアコイルの3体のコイルは鋼エネルギーを圧縮しハクへ向かって放ってきた。だがそんなちんけな攻撃、タケシ‥‥いやカロスで戦った教団員と比べれば貧弱すぎる。

 

紫瀾「光の壁でガード!」

 

ハク「フィム!」

 

額の赤い宝石が輝くとハクの前に光の壁が出現しレアコイルのラスターカノンをガードする。

 

R団「レアコイル何してやがるんだ!!そんな壁ごとき破壊しろ!!」

 

こいつ自分の指示が上手くいかないのをレアコイルのせいにしてやがる。昔、怠惰は互いの信頼関係でバトルが成立すると言っていた。それを考えこいつらを見るとそれがない事が分かる。だからこそ弱すぎるのだ。

 

紫瀾「もういい‥‥興がそれたしお前達みたいな雑魚に興味すらわかなくなった‥‥さっさと退場しやがれ‥‥ハク、ブースターに進化そしてフレアドライブ!」

 

ハク「フィン!!」

 

再びイーブイに戻りそして今度はブースターに進化すると、

 

ハク「ブ~ッ!!!」

 

駆け出し炎に包まれると大きな火玉となってレアコイル目掛けへと突撃する。

 

R団「レアコイル回避!」

 

レアコイルは回避しようとするがもう遅い。ハクのフレアドライブがレアコイルに直撃する

 

ハク「スッ!!」

 

レアコイル「ギュググ!!?」

 

そのまま博物館の壁へとぶっ飛ばすとレアコイルは昨日のハガネールと同じように熱鉄し目を回しながら気絶していた。

 

R団「ばっバカなぁ!!?」

 

紫瀾「さぁ~て次は誰が相手しくれるんだ♪」

 

ハク「ブゥス♪」

 

指をならしながらニコリと笑ってジリジリと近づく。R団員達は尻込みし後ずさりながら涙目になっていく。

 

R団「かっ勘弁してくれぇ!!?」

 

R団「ひぃぃぃぃ!!」

 

R団「ぽっポケモン達は返すからぁお許しを!!」

 

10人以上の規模でこれは流石にウケるな。だが問題なのはそこじゃねぇんだよ。

 

紫瀾「それも許せねぇがよ一番許せねぇのはよ‥‥」

 

ハク「ブゥム‥‥」

 

一呼吸をおきそしてギロリと睨み、

 

紫瀾「俺達に勝てると嘗めやがった事だこの三下の雑魚共が!!」

 

ハク「ブゥゥム!!」

 

全員「そこぉぉぉ!!?」

 

こいつらにイラつきを覚えながらハクに最後の技を指示するため口を開き、

 

紫瀾「ハク、止めの一撃のフレアドライブ!」

 

ハク「ブゥゥ!!」

 

駆け出し炎を纏ったハクの突撃がR団達に向かっていく。

 

R団「おっお慈悲を!?」

 

R団「うっうわぁぁぁ!!?」

 

R団「てめぇの顔は覚えたからな小僧!!」

 

何て喚いているがそんなの関係ないと言わんばかりにハクによる止めの一撃のフレアドライブが炸裂し、

 

ズドーーーーン!!!

 

大爆発を起こし黒煙が上がる。そして黒煙の中からハクが空中回転しながら此方へと戻ると元のイーブイに戻る。

 

紫瀾「おっしこんなもんだな、お疲れさんハク」

 

ハク「イブ!」

 

ハイタッチをして煙の方を向くとそこにはススだらけとなって気絶しているR団達がいた。すると、

 

研究員「今だポケモン達を!」

 

と、言いながら先程の研究員といつの間にか増えていた研究員達はR団が抱えていた麻袋を回収しだす。それを見ていると先程の研究員が近寄ってくる。

 

研究員「君、ポケモンを取り返してくれてありがとう!いや~バトルも強いんだね!」

 

手を握られブンブンと振ってくる。

 

紫瀾「あっあぁ‥‥というか離してくれねぇか?」

 

研究員「おぉっとすまない!」

 

手を離すと研究員は眼鏡をクイッと上げる。如何にもガリ勉って感じがするな。

 

研究員「しかしそのイーブイも凄いものだよ何てたって進化と退化をするイーブイだなんて化石研究員じゃなかったら研究したいところだよ」

 

紫瀾「悪いが献上する気は更々ないんでな」

 

研究員「ハハハそうだろうね」

 

何て述べていると女性の研究員が近寄ってくる。

 

研究員「館長ポケモン達の回収は済ませてR団は全員きつめに縛っておきましたよ」

 

研究員「お疲れさまですね‥‥それにしてもR団また活動を再開していたのですね」

 

こいつこの博物館の館長なのかよ。それよりも気になるのは、

 

紫瀾「活動再開?」

 

どういうことだ。その言い方だとこれまで活動をしていないような言い方だな。

 

館長「えぇ今から数年前程、R団はカントー地方を中心に活動していた犯罪組織ですポケモンを他者から強奪しその力を持って世界征服を企んでいました」

 

紫瀾「おいおい‥‥」

 

犯罪組織にしては野望が大それてるな。

 

館長「ただ彼らの野望は潰える事となりましたある噂では赤い帽子を被った少年のトレーナーが彼らそしてそのボスを倒しR団を解散させるまでに至ったといわれています」

 

紫瀾「へぇ」

 

ただ1人の少年にボコられて解散する犯罪組織ってなんだよ。ネタ要素が丸出しじゃないか。マジでどんだけ弱かったんだよ。

 

紫瀾「何となくは分かったかな」

 

縛られているR団をチラリと見て思うのはこいつらの実力はたかが知れている雑兵達だ。だがもしかしたらこいつらのボスは強いのだろうか。それともこいつらと同じで弱いのかどちらにせよ何時か喧嘩を吹っ掛けてみるか。何て思っていると、ウォンウォンウォンウォンと聞き覚えのおるサイレンの音が近づいてくる。

 

館長「おやさっき通報したジュンサーさん達が来たかな」

 

紫瀾「げっ」

 

ジュンサーってあの女警官だよな。あの女警官はカロス地方の時に厄介になって以来、嫌いなんだよ。

 

紫瀾「おっと俺達はそろそろ行くぜ、ジュンサーはあんまり好きじゃないんでな」

 

館長「あっあぁそうなのかい‥‥そうだ!形的には助けてくれた訳だし良ければこれを持っていってくれ」

 

そう言い館長は石ころを渡してくる。受け取り見てみると三日月のようなものが浮かび上がっていた。

 

館長「つい先日に見つけた物なんだがここら辺りで見たことのない石でね良ければ持っていってくれ」

 

紫瀾「ふぅ~ん‥‥化石か?」

 

館長「恐らく‥‥ただ復元しようとした矢先にR団に復元装置から何からレアコイルの電磁波で壊れてしまって今は使えないものでね」

 

そう言えば機械の破壊者的な事が図鑑に書かれていたな。

 

館長「そんな訳でここに置いておいてもあれだしそれに君がいなければ貴重なポケモン達も持っていかれていたかもしれなかったからねそのお礼だよ」

 

紫瀾「まぁ貰っておくぜ‥‥ありがとうな」

 

受け取り感謝を述べる。というか復元装置とかもあるんだな。何て思っていると、

 

?「すいません通してください!」

 

チラリと見ると憎きジュンサーが近づいてきてやがる。面倒くさいし速く退散しよう。

 

紫瀾「じゃっ俺達は行くぜ!」

 

館長「あぁありがとうね」

 

紫瀾「行くぞハク!」

 

ハク「イブ!」

 

ハクを肩に乗せ急いでここから退散するのだった。そうしてニビシティーを離れ三番道路へと辿り着く。

 

紫瀾「ふぅここまで来れば良いだろ」

 

まったく本当にジュンサーは好きになれないぜ。というか元の世界でもお巡りって言葉はあんまり好きではないんだよな。

 

紫瀾「さてととりあえずハナダシティ目指していきますか」

 

ハク「イッブイ!」

 

そうして自分達はハナダシティを目指して旅立つのだった。

 




怠惰「それでは今回はここまで」

千「うむしかしR団のぉ」

怠惰「まぁアニメを見てくださっている方々なら親しみある名前だよね‥‥ただこれはアニメ基準の物語ではなくゲーム基準の物語だからR団は残念ながら解散してるけどね」

千「それに時系列的に金銀でも再結成から解散してる筈じゃよな?」

怠惰「まぁそうだね現に今のこの時間軸はその後になるからねメタい話だけど」

千「それが何故に‥‥」

怠惰「‥‥ふむ‥‥‥‥まぁなんとなくは予想つくけど確信ではないからな」

千「何じゃその含みある言い方は‥‥」

怠惰「さぁどうだろうね♪」

千「ぐぬぬ」

怠惰「ハハハ‥‥さてそれじゃそろそろ速いけどここまでしようか」

千「うむそれでは読者様すまぬがまた来週になるがよろしくの」

怠惰「えぇそれでは読者様」

千「さらばじゃ!」


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第29話 ハナダ岬の恥れ者

こんにちは読者様、新作のポケモンの情報が解禁されていくたびに今のポケモンってここまでなったんだなぁ‥‥と思いを馳せる怠惰のクソ悪魔です。因みに怠惰さんの初ポケモンはDSのパールが初なんですよね。何故にリメイクはあんな感じになったのだろう‥‥。もう少し遊べる要素が欲しかったなぁ。失礼しました。それでは改めまして今回の注意事項です。
『素晴らしき反射神経』『見苦しい奴』『ジュンサーさんこっちです』『ここ一応公共の場でデートスポットだよ?』
等々が含まれておりますので御注意をお願いします。それでは本編へどうぞ。


ニビシティを離れそこから3番道路そして4番道路を辿りつつ野宿をしながらハナダシティへと到達する。

 

紫瀾「やっとついたぜぇ~」

 

ハク「イブブ」

 

川が流れているため野宿はさながら楽しいキャンプみたいだったぜ。まぁ当然ここに来るまでに数々のトレーナーにバトルを挑まれたがまぁハクがいれば楽勝だったよな。

 

紫瀾「とりあえず‥‥おいロトム」

 

と、呼び掛けるとウォッチのロトムが画面に出現する。

 

ロトム「どうしたロ?」

 

紫瀾「ハナダシティは何があるよ?」

 

ロトム「ハナダシティは水に恵まれた街ロそしてここの目玉となっているのは2つあるロ1つはここから北にある25番道路を抜けた先にあるハナダ岬ロ、そこは恋人達のデートスポットになっていて夕日が水面に映る様は美しい景色として取り上げられているロ」

 

デートスポットか‥‥俺には程遠いな。何せ元の世界でやんちゃしすぎたせいで彼女はいなかったからな。クリスマスでサンタのコスしてケーキ売っていたりした時に女連れて幸せムードになってる奴が羨ましかったな。

 

ロトム「そして次がハナダトンネル ロそこは果てしない年月で作り上げられた乳道石が神秘的な景色を見せる場所ロただしハナダのトンネル内は外とは違ったポケモン達の独自の生態系が形成されているようでそこいらのポケモンとは比較にならない程に狂暴というのが確認されているロだから立ち入りは禁止となっているロ」

 

成る程、場所的にはすぐ近くのため柵越しに見てみると強そうなポケモンを従えた警備員が2人程、立っていた。そんなに凄いんだな。ウォッチをかざしてみてみると、

 

ゴローニャ メガトンポケモン 岩石のような硬い体はダイナマイトでも傷つかない。1年に1度だけ脱皮する。

 

成る程なそんなポケモン2体で守ってるとなると相当危険そうだな。

 

紫瀾「へぇ~‥‥ありがとうなロトム」

 

ロトム「また何かあったら呼んでロ!」

 

そうしてウォッチロトムを見るのを止めてとりあえずゲートを通りハナダシティへと入る。

 

紫瀾「すぅ~はぁ‥‥綺麗な空気だな」

 

ハク「イ~ブィ‥‥イッブイ!」

 

ニビシティは岩山に囲まれた街で少しだけ土埃っぽい感じではあったな。だがここハナダシティは水が流れるだけあってか空気がより美味しく感じるな。

 

紫瀾「ふぅ‥‥さぁてジムに挑むか」

 

ハク「イブイブ♪」

 

そうしてハナダシティを散策し数十分後、ハナダジムの前へとやって来る。

 

紫瀾「さてさてタケシの話だと強いって言ってるしどんな女なんだろうな」

 

ハク「イブ~♪」

 

自動ドアを潜るとビキニを身につけているお姉さんが笑顔を向けてくる。近づき、

 

紫瀾「すまんジムチャレンジしたいんだが大丈夫だったりする?」

 

と、訪ねるとビキニのお姉さんは申し訳なさそうな顔をする。あれこれまさか‥‥

 

女性「ごめんなさい‥‥カスミさん今さっき出掛けたみたいで‥‥ハナダ岬に用があるとか言ってたわね‥‥?」

 

マジかよやっぱりそういうオチなのかよ。というよりハナダ岬か‥‥デートスポットとして有名だった筈だからまさか‥‥

 

紫瀾「まさかデートだったり‥‥?」

 

女性「えぇと確か‥‥デートではなくラブレターのお返事してくるとか言ってたわね」

 

紫瀾「それで待ち合わせって事か‥‥」

 

となると待ってた方が良いのか。それじゃつまらないか。ならカスミに戻るようお願いしてくるか。

 

紫瀾「分かったありがとうな」

 

女性「いえいえ」

 

とりあえずジムを出て大きくため息を吐く。

 

紫瀾「はぁ~‥‥まったくカントーのジムリーダーって放浪癖でもあるか?」

 

ハク「イブブ~?」

 

ハクすらも「さぁ?」何て言ってるように見えてくるな。ここにいても仕方ねぇし行くか。

 

紫瀾「さっさと行くか」

 

そうして25道路を通りハナダ岬へと向かう。そしてその途中の事だ。子供達が集まって何か喋っている場に出くわす。まぁ何の変哲もない光景だったため通りすぎようとすると、

 

男の子「さっきの男の人が連れてたあのポケモン見た!」

 

女の子「うん!黄色くて小さくて可愛いよね!この辺りじゃ見ないポケモンだったけど‥‥?」

 

男の子「まさか幻のポケモン!?」

 

女の子「そうだったら凄いよね!」

 

何ていった会話をしていたのだ。幻のポケモンか‥‥どんなポケモンなんだ是非とも戦ってみたいな。一応、聞いてみるか。

 

紫瀾「なぁ君達その話を聞かせてくれないか?」

 

男の子「おじさん誰?」

 

女の子「うわぁ!!イーブイだ可愛い!!」

 

男の子「僕も僕もおじさんさわらせて!」

 

紫瀾「あっあぁ構わない‥‥よな?」

 

ハク「ブイ‥‥」

 

ハクはやれやれといった顔で肩から降りると子供達に撫で回され出す。

 

紫瀾「なぁ君達、ハクを触らせてあげてるんだから教えて欲しい事があるんだけど?」

 

女の子「なぁにおじちゃん?」

 

紫瀾「‥‥さっきからおじさんとかじゃないんだがまぁ良いか‥‥‥‥いやなそのポケモンに興味があってねそのトレーナーは何処に行ったか分かるかなって?」

 

ハク「ブッイ!」

 

男の子「あっ!」

 

撫で回されたハクは我慢の限界か子供達から逃れ肩へと戻る。子供達は残念そうにしながらも指を顎に置いて考えると、

 

女の子「えっとね‥‥そのお兄さんならハナダ岬の方に行ったよそれも凄く嬉しそうな顔しながらスキップして!」

 

男の子「うんうん!こんなスキップしてね!」

 

ウキウキ爛々といったスキップを見せてくれる。何それ大の男がそんなスキップするって気持ち悪い過ぎるだろ。まったくどんな奴だよ

 

紫瀾「そうなのかありがとうな♪」

 

男の子「うん!イーブイもありがとう!」

 

女の子「ありがとう!」

 

ハク「ブッ‥‥イブ‥‥」

 

ハクは申し訳なさそうな顔をして肉球を見せながら鳴く。恐らく「こっちこそごめん」的な言っているんだろうな。そうして子供達から離れ、

 

紫瀾「とりあえず計画変更、カスミを呼び戻すのとそのポケモンとのバトルだ」

 

ハク「イッブイ♪」

 

そうして25番道路を抜けハナダ岬へと到着する。そこには若いカップルは勿論の事、老夫婦だったりまだ幼稚園児だろと言わんばかりの子供がいたりと老若男女、問わず集まって愛を深めていた。

 

紫瀾「‥‥さっさと見つけて抜けよう」

 

ハク「イブブ」

 

辺りを見渡すと1つのカップル?に目が行く。女はこのカップル達の中では目立つぐらいの綺麗な顔に服は何故かは分からないが競泳水着にパーカーを着ている女性だ。だがその女性も可愛いと言えば可愛いく目がいくのだがそれを凌駕する存在があったのだ。それは自分とハクと同様に他のカップル達すらも目が行く凄い存在というのが、

 

男性「カスミさん!僕と付き合ってくださぁぁい!」

 

と、男性が大声で額を地面に擦り合わせ土下座して叫んでいたからだ。それにはもう俺自身は愚かハクすらも呆れて目が行く程だ。というかカスミって言ったか。まさかあの告られてる女がカスミなのか。

 

カスミ「だからごめんなさいって言ってるわよね?悪いけどラブレターとかでも付き合って下さいって書いてたけどの前振りなくいきなり付き合ってくださいとか言われても無理としか言えないわ」

 

男性「ぐふっ!?」

 

カスミ「それに断ってもしつこい所か土下座までしてくるとか男してありえないから!だからさようなら!」

 

男性「そっそんなぁぁぁぁ!!?」

 

不機嫌な顔をしたカスミは此方へと歩いてくる。とりあえず呼び掛けないとな。

 

紫瀾「なっなぁすまん」

 

カスミ「ん?何よ?まさかあんたもナンパ?」

 

紫瀾「いや違うその~何だ取り込みの中の所、悪いんだけどよジム戦したいんだが‥‥」

 

カスミ「あぁ~ジムチャレンジャーなのね良いわなら行きましょうか?」

 

と、行ってくる。行きたいのは山々だが例のポケモンを連れてる奴と戦いたいし少しだけ待ってて貰うか。

 

紫瀾「それなんだが少し用事があってなすぐ行くから待ってて貰っても良いか?」

 

カスミ「あらそうなの?分かったわそれじゃジムで待ってるから速く着なさいよ」

 

紫瀾「あいよ出来る限り速く行くぜ」

 

と、言いカスミはジムへと戻っていった。後ろ姿を見ていると、

 

男性「お・ま・え‥‥

 

紫瀾「っ!!!?」

 

ハク「ッ!!!?」

 

この時、紫瀾とハクは虫酸が走るようなゾワッとする。振り向くとそこには、

 

男性「何で‥‥何でお前はあんな気安く話しかけれるんだぁぁ!!?」

 

先程、カスミに振られた男が般若のような顔しながら涙を流して背後に立っていたのだ。それを見た瞬間、

 

紫瀾「ふんっ!!」

 

ドゴンッ!

 

男性「ゲブラッス!!?」

 

つい反動で男を殴ってしまう。殴った男は地面を転がり柵に激突する。そしてゆっくりと殴られた頬を擦りながら立ち上がり涙目で、

 

男性「何でいきなり殴るんだよ!!?」

 

紫瀾「あっ悪いつい癖で‥‥」

 

何時も背後から殺気プンプンで鉄パイプとか釘バッドで殴ってくる奴等がいたから背後で殺気を感じるとつい癖でやっちまうんだよな。

 

男性「これだからお前みたいなモテ野郎は嫌いなんだよ!!畜生!!」

 

えっ何これまさか俺に逆ギレしてるの。面倒くさい奴だな。

 

男性「仕返ししてやる僕と戦えこのモテ野郎!!!」

 

紫瀾「‥‥いや別にモテてる訳じゃ」

 

というか前世の俺って目付きが悪かったから彼女とかいないんだよな。仲の良かった親友と一緒にいると禁断カップルとか変な呼び名で呼んでくるバカとかいたが正直な話で女にはモテなかったからな。というかこんな奴と戦ってる場合ではないんだよな。

 

男性「アブリー出番だ!」

 

と、言うと天パとなっているその男の髪から何かが飛び出す。

 

アブリー「フィルル!!」

 

見てみるとそれは黄色く小さなポケモンだった。

 

紫瀾「黄色くて小さい‥‥まさか!」

 

まさかのこいつなのか。子供達が噂してたって言うそのトレーナーって間違いだろうし一応‥‥聞いてみるか。

 

紫瀾「聞きたいんだがお前ここに来る時にスキップしてたか?」

 

男性「あぁん!?してたよ!!ウキウキランランって!でも結局は振られたけどな!!畜生!これで30回近く振られたぁぁ!!?」

 

認めたくないけどやっぱりこいつだったよ。マジかよ楽しみにしてたのに何かどうでもよくなってきたぞ。というか30回振られてるのかよその精神力は誉めてもとも思うけどそれ以外は色々とヤバい奴だな。とりあえずあのポケモンを調べてみるか。ウォッチをかざし見ると、

 

アブリー ツリアブポケモン

花に似たオーラを持つ人の頭の上にはたくさんのアブリーが集まってくる。

 

花に似たオーラ‥‥チラリと見ると、

 

男性「戦えこの野郎ぉぉぉ!!」

 

成る程、頭がお花畑と言わんばかりのアホに集まってくるって感じか。というかしつこそうだし戦った方が良いかな。

 

紫瀾「‥‥こういうのは叩きのめした方が早いよなぁ‥‥‥‥はぁ面倒くせぇ‥‥ハク!」

 

ハク「ブイっ!」

 

肩を蹴りハクは飛び出し前へと出る。

 

男性「イーブイとか女モテを狙ってるのかこの野郎!!アブリー、妖精の風!」

 

と、師事を出すとアブリーはその羽を羽ばたかせ妖精の風を放ってくる。というかせめて始めぐらい言って欲しいんだがな。

 

紫瀾「電光石化でかわして反撃!」

 

ハク「イッブイ!!」

 

高速による移動で妖精の風を避けそのままアブリーへと体当たりを食らわす。

 

アブリー「フィル!?」

 

電光石化を受けアブリーは吹っ飛び地面を転がる。

 

男性「アブリー!」

 

アブリー「フィ‥‥フィリリ!!」

 

だが立ち上がり再び飛翔する。

 

男性「虫の抵抗!!」

 

アブリー「フリーー!!

 

叫ぶと無数の光の粒子的な何が一斉にハクへと襲い掛かってくる。

 

紫瀾「ブラッキーに進化してバークアウト!」

 

ハク「ブイ!!」

 

光がハクの体を包み込むとブラッキーへと進化を果たす。

 

男性「このタイミングで進化それも真昼でブラッキー!?」

 

ハク「ブラッキー!」

 

男が驚く中でそんなの知ったことないと言わんばかりにハクは大きく吠え黒い波紋を放ち向かってくる光の粒子を破壊する。

 

男性「すいと‥‥」

 

紫瀾「止めのイカサマ!」

 

技を繰り出させる前に叩き潰す。走り出したハクは一気にアブリーへと近づき、

 

ハク「ブラキー!!」

 

アブリー「フリィィィ!!?」

 

尻尾で地面へと叩き落とす。叩き落とされたアブリーを見ると、

 

アブリー「フッフリ‥‥」(@_@)

 

目を回しながらピクピクと足を動かして気絶していた。

 

男性「アブリー!!?」

 

男は駆け出しアブリーを優しく持つ。こんな頭のおかしい奴でもポケモンを思いやる気持ちはあるみたいだな。

 

紫瀾「お疲れさんハク」

 

ハク「ブラッキ」

 

ブラッキーから元のイーブイへと戻り定位置の肩へと乗る。とりあえず男へと近づき、

 

紫瀾「ほらこれやるよ」

 

バレないようにさりげなくウォッチから回復効果のあるオボンの実を取り出し差し出す。

 

男性「いっ良いのか?」

 

紫瀾「あぁ突っ掛かってきたのは少し尺だがポケモンを思いやる気持ちはあるみたいだからな」

 

たぶん、無かったらもう1発殴ってるところだったぜ。

 

男性「すっすいません!」

 

オボンの実を取るとアブリーに食べさせる。時計を見るともう数十分近く経過してる。急がないとジム戦する前にカスミが怒りそうだ。アブリーがオボンの実を食べ終えるのを確認し俺は後ろを振り向き立ち去ろうとすると、

 

男性「なぁあんた!何で俺にこんな事をさっきだってムシャクシャして八つ当たりしたり暴言だって吐いたのに!」

 

紫瀾「まぁ本当ならお前を数発ぐらい殴ろうとも思ったがあぁ~何だ‥‥不意打ちで殴っちまったからなその詫びだと思えや」

 

男性「‥‥そうですか」

 

紫瀾「あぁ‥‥それから女を口説く時は土下座は止めておきなこっちが見てらんねぇからよ‥‥じゃあな」

 

男性「‥‥‥‥‥‥」

 

そう言い残し紫瀾はハナダ岬を後にするのだった。




怠惰「てなわけで今回はここまで」

千「うむというか見苦しい奴が出たのぉ」

怠惰「あぁいう変態を書くのは結構面白いから好きなんだよね」

千「‥‥そうじゃったお主が作るオリキャラの大半は何かポンコツやら変態やらが多かったわい」

怠惰「完璧すぎると面白くないからこそ人間味あるキャラを書く上では何かしらポンコツな部分があると面白かったりするんだよね」

千「お主が書いた主人公というと鈍感系トラブルメーカーじゃったり色々と厄介ごとに巻き込まれる酒乱剣士じゃったりと変に癖が強いのぉ」

怠惰「そういう意味では千ちゃんもだけどねというか前者に関してはあんたの息子だろうが」

千「ふんっせっかく持ってきた見合い話を断ったんじゃこれぐらいなら言っても罰は当たらんわいというか一応ワシは神じゃからな?」

怠惰「そう言うけど明らかに神様と思えないぐらいの神様なんだよね」

千「貴様‥‥」

怠惰「とりあえず話を戻そうかまぁ次回はおのずと分かるカスミ戦だね‥‥というかこの小説読んでる人の年齢層ってどのぐらいなんだろ?カスミちゃんがアニメで出てきた時代ってリアル話になるけど丁度、俺の兄貴が小学生ぐらいだった筈だからなぁもう30代ぐらいの人の世代になるのかな?」

千「待てお主は何時からアニメを見ておるんじゃ?」

怠惰「俺は見始めたのは小学生になったばかりで偶然にもチャンネル回したらその時がアドバンスジェネレーションの本当に後半のバトルフロンティア編ぐらいでさ‥‥確か初めて見たのってリラちゃんの所だったな今になって思い返して見ると‥‥」

千「あの娘か‥‥てことは本当にエメラルドぐらいなんじゃな」

怠惰「そうそうエメラルド→ダイパへと移り変わる数歩手前だよね昔はまさか何気なく見ていたのが突然ゲームで再登場を果たし調べてみればまさかのフロンティアブレーン‥‥意外だよねぇ」

千「そうじゃのう‥‥ってまた脱線しておるぞ」

怠惰「おっとすまんついついねそれじゃそろそろ時間も時間だし今回はここまでにしようか」

千「うむそれでは読者様また次回もよろしくの!」

怠惰「それではサラダバー♪」


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第30話 ハナダジムVSカスミ

こんにちは読者様、細々と投稿している怠惰のクソ悪魔です。そしてポケモンの新情報が出る度にどちらかを買おうかと悩んでいる男です。はい‥‥それでは今回の注意事項です。
『水タイプのジムならでは』『性格はアニメ影響』『最後の驚愕』等々が含まれています。よろしいですね?それでは本編へどうぞ。


ハナダ岬を離れた俺は再び25番道路を通りカスミを追いハナダジムへと到着する。

 

紫瀾「よっし着いた着いた」

 

ハク「イブイブ」

 

難なく戻ってこれて良かったぜ。とりあえず中へと入ると先程、カスミの場所を教えてくれたビキニのお姉さんが笑顔で迎えてくれる。

 

女性「ようこそ♪‥‥貴方は2回目だからいらなかったかしらね?」

 

紫瀾「いいや言われても悪い気がしねぇや」

 

女性「そう?なら改めましてようこそハナダジムへ♪ジムリーダーなら奥でお待ちよ」

 

と、言ってくる。どうやらしっかりと戻ってきているようだ。

 

紫瀾「そうかあんがとさん」

 

ハク「イブ♪」

 

ビキニのお姉さんが示した扉を潜り少し長い廊下を真っ直ぐ進み扉を再び潜るとそこには大きなプールが広がっていた。

 

紫瀾「へぇ~室内プールか」

 

ハク「イブ~‥‥」

 

?「そしてここがバトルフィールドでもあるわ!」

 

と、声が聞こえたため見ると自分の反対位置にカスミがそれもう一目見ただけで分かるぐらいのドヤ顔で立っていたのだ。というか今さらっと、とんでもない事を言わなかったか。

 

紫瀾「バトルフィールド‥‥これがか?」

 

カスミ「えぇそうよ」

 

紫瀾「おいおい‥‥泳げないポケモンどうするんだよ?」

 

カスミ「それならほら特別製のマットが浮かんでるでしょ?」

 

確かにいくつかゴムマットは浮いてる‥‥浮いてるけどまさかあれを足場にしろってか?泳げないポケモンだと不利にも程があるだろ。

 

カスミ「水タイプのジムを名乗るならこのぐらいはしないとね」

 

紫瀾「まぁ良いだろう挑戦者は俺な訳だしなルールは挑まれたあんたに決める権利があるしな」

 

あくまでもジムバトルの主催者はカスミ、それに挑戦するのは俺だとかのチャレンジャーだ。もし文句を言うのなら初めから挑むんじゃないと言うことだ。

 

カスミ「あら?分かってるじゃない、殆どのトレーナーはこれを見ると文句を言ってくる奴でばっかりだったから貴方みたいなトレーナーは久しぶりね」

 

紫瀾「だろうな‥‥どんな場所であったとしても全力を出すのが挑戦者だからな」

 

それが出来なきゃド腐れキチガ医の怠惰には勝てないからな。

 

カスミ「ふ~ん‥‥本当に珍しいタイプね‥‥そんなトレーナーを見るのは貴方を含めて4人ね」

 

紫瀾「‥‥因みに他3名の名前は?」

 

カスミ「リーフ、グリーン、レッドの3人よ」

 

紫瀾「そういえばタケシもそんな事を言ってたな」

 

グリーンは恐らくトキワのジムリーダーで間違いないだろうな。残りのリーフ、レッドはどんな存在なのか気になる所だな。

 

紫瀾「グリーンが強いってのは聞いてるが他2人も強いのか?」

 

カスミ「えぇ強いわ3人はカントーポケモンリーグベスト3に入る実力者よ」

 

ベスト3に入る実力か。いつか戦ってみてぇな。そのためにもカスミを倒してのしあがらないとな。

 

紫瀾「とりあえずやろうか‥‥バトルのルールは?」

 

カスミ「そうね使用ポケモン1体による1回勝負でどう?」

 

紫瀾「構わないぜ‥‥まさかさっきので疲れてたり‥‥?」

 

カスミ「えぇ本当に疲れたわよ‥‥彼奴のせいで変な噂が流れなきゃ良いけど」

 

それはもう御愁傷様としか言えないな。

 

紫瀾「疲れてるならさっさとやろうか?」

 

カスミ「えぇ‥‥やりましょうか私も気晴らしに戦いたいし」

 

そう言うとカスミはボールを構える。俺はそうだな‥‥相手は水タイプだから陽炎は流石に分が悪いしな。村雨は草タイプだから相性は最適だが何故か湿気に弱いからな。そのせいか切れ味が下がるんだよな。元が紙だからかは分からないが‥‥となると、

 

ハク「イブ?」

 

そうなるよな。だがまぁ今回はハクが適任なのは最もだな。

 

紫瀾「ハク‥‥暴れれるか?」

 

ハク「イブ♪イブイブイッブイ♪」

 

戦えるのか嬉しいのかぴょんぴょん跳ね剣の舞ならぬ喜びの舞をする。なら決まりだな。

 

紫瀾「良し決まったやろうか」

 

そう言い指定の場所へと立つとカスミも立つ。そしてその間には、

 

女性「それじゃジムリーダーカスミとジムチャレンジャーの‥‥えっと」

 

紫瀾「紫瀾だ」

 

女性「あぁありがとう‥‥ジムチャレンジャー紫瀾のバトルを始めます使用ポケモンは1体どちらかが倒れるまたは棄権するまで行ってもらいますそれでは両者前へと出てポケモンを!」

 

と、言われたため、

 

紫瀾「俺はハクを選択するぜ」

 

ハク「イブ!」

 

大きく吠えハクは浮いているゴムマットに乗っかる。

 

カスミ「ふぅ~ん色違いのイーブイねぇ‥‥思った通りその子が出るとは思ってたわなら私はこの子よ!MySteady!」

 

ボールを投げそれが開くと中から貝?ヒトデ?のようなポケモンが出てくる。ウォッチをかざし見ると、

 

?「ヘァ!」

 

スターミー なぞのポケモン

体の中心にあるコアと呼ばれる部分が七色に輝くことから 海の宝石という別名をつけられた。

 

ふぅ~ん海の宝石ねぇ。確かに赤い所はルビーだったか?のように深紅の輝きを持っているな。どうやらあれが相手のようだな。

 

女性「それでは両者共に良いわね?」

 

紫瀾「あぁ」

 

カスミ「良いわ」

 

女性「では勝負始め!!」

 

と、声が響くと同時にバトルがスタートする。

 

カスミ「見せて貰うわ貴方の実力を!スターミーハイドロポンプ!」

 

スターミー「ヘァ!」

 

赤い宝石が輝くと共にハイドロポンプを放ってくる。

 

紫瀾「ジャンプで別のマットに移動して回避!」

 

ハク「イブ!」

 

指示通りにハクはマットへと跳び移りスターミーが放つハイドロポンプを避けていく。

 

カスミ「最悪な足場でそのフットワークで避けるとはやるわねなら‥‥スターミー水の中に潜って攻撃準備!」

 

スターミー「ヘア!」

 

カスミの指示でスターミーは水中へと潜ると回転しながらハクの周りを泳ぎ出す。

 

カスミ「うずしお!」

 

と、カスミの指示が出るとスターミーは水中で円を描くように高速で泳ぎ出すとハクの真下から渦潮が出現しハクを閉じ込める。

 

ハク「イブ!?イブブ!?」

 

紫瀾「ハク!」

 

カスミ「ふふっ♪そこから逃げれるかしら!スターミーハイドロポンプ!」

 

水中で優雅に泳ぐスターミーは深紅の宝石を輝かせ再びハイドロポンプを放とうとしていた。だがこんなの、30人規模のリンチに比べれば抜ける事などどうという事ない。

 

紫瀾「ハク、シャワーズに進化そして渦潮に乗れ!!」

 

ハク「イブッ!!」

 

進化を果たしシャワーズへとなると渦潮に乗りハイドロポンプを回避する。

 

カスミ「水の石もなくシャワーズに進化ですって!?そんなのチートよ!不正改造よ!」

 

酷い言い様だな。こんなバトルフィールドを用意してバトルを待ち構えるカスミにだけは言われたくない。

 

紫瀾「勝負を承諾したお前が悪い♪」

 

カスミ「はっ腹立つ~ー!スターミー!そんなポケモンスピードスターで渦潮から弾きとばして!」

 

眉間にシワを寄せたカスミは大声で指示を出すとスターミーは渦潮の中を回転しながら泳ぎハクへと接近しスピードスターを放ってきた。

 

紫瀾「とけるで渦潮に紛れろ!」

 

ハク「シャ!」

 

ハクは体を溶かし液体になると渦潮へと紛れスピードスターを回避する。

 

カスミ「とけるまで使えるの!」

 

紫瀾「お返しだ!アクアテールでゴムマットに叩きつけろ!」

 

ハク「シャァァー!!」

 

スターミー「ヘァッ!!?」

 

液体となったハクはスターミーの背後から元のシャワーズへと戻って現れるとアクアテールで渦潮から弾きとばしゴムマットへと叩きつける。

 

カスミ「なっスターミー!」

 

紫瀾「渦潮から出てゴムマットに乗ってグレイシアにチェンジ!」

 

と、ハクに指示を出す。ハクは勢いよく渦潮から飛び出し近くのゴムマットに乗ると一度、イーブイへと戻り今度はグレイシアに進化を果たす。

 

カスミ「今度はグレイシアに!?」

 

紫瀾「水中戦を続けても良いんだがこっちに少し分がねぇからな!少しリフォームさせてもらうぜ!吹雪!!」

 

ハク「フゥゥゥフィー!!」

 

ハクの咆哮と共に吹雪がプールを包み込む。そして数分もしない内にプールフィールドを氷が包み込んだ。

 

カスミ「嘘!?」

 

紫瀾「さて‥‥これで俺達のターンだな♪」

 

ハク「フィーン♪」

 

カスミ「水の中に逃げれなくさせたって訳ね‥‥やってくれるじゃない」

 

水中戦も面白そうではある。こっちはシャワーズになればそれも出きるのだろうがそうなると水タイプ使いのカスミの方が分があるのは間違いはないだろう。何せこんなデカイプール型のバトルフィールドを用意するぐらいだからな。だが陸地戦ならどうだろうな。

 

カスミ「プールを凍らせて陸地を広げるそんなのは見飽きているのよ!スターミー高速スピン!」

 

高速で回転し独楽のように此方へと向かってくる。

 

紫瀾「冷凍ビーム」

 

ハク「フィーーーー!!」

 

口から冷凍ビームを放ち向かってきたスターミーに直撃し瞬時に凍らせる。

 

カスミ「スターミー!?」

 

こおり状態になったみたいだな。もうこれは勝負あったみたいだな。一応聞いてみるか。

 

紫瀾「最後に言っておくが‥‥降参する気は‥‥」

 

カスミ「言ってくれるわね!そんなの真っ平ごめんよ!」

 

最初見た時から気が強い女だと思っていたからやっぱりそう言うと思った。ならば最後のダメ押しだ。

 

紫瀾「ハク、サンダースに進化!止めのワイルドボルト!」

 

と、指示をだしハクは再びイーブイへと退化し今度はサンダースに進化を果たす。サンダースとなったハクは電気を体に纏わせる。

 

ハク「サンダッ!!」

 

こおり状態となったスターミー目掛け超高速でタックルをすると、

 

ズドーーン!!

 

大きな大爆発が起こる。爆煙の中からハクが飛び出すと同時に煙が止むとそこには、

 

スターミー「グボーン‥‥」

 

紅い宝石の輝きが消えたスターミーが横たわっていた。それが意味するのは、

 

女性「スターミー戦闘不能!よってこの勝負チャレンジャーの勝利!」

 

と、審判を勤める水着のお姉さんの声が響き渡る。このジム戦は俺達の勝利になったみたいだな。サンダースとなったハクはイーブイへと退化し満面の笑顔で此方へと駆け寄ってくる。

 

紫瀾「良くやったぞハク!」

 

ハク「イブイッブイ!」

 

飛び付いてきたハクを抱きしめ頭を撫でまわす。しかしこのモフモフ具合がたまらんな。そんな事を思っているとカスミはスターミーをモンスターボールへと納め此方へと向かってくる。

 

カスミ「はぁ‥‥完敗よ‥‥というか進化と退化ができるイーブイなんて反則じゃない‥‥」

 

紫瀾「悪いな聞かれてなかったもんでな」

 

カスミ「憎たらしい男ね‥‥負けは負けよ」

 

と、言うと先ほどの水着のお姉さんが箱を持ってやって来ると箱を開けバッジを見せてくる。

 

カスミ「ハナダジム突破の証アクアバッジを受けとりなさい」

 

そう言われアクアバッジを箱から手に取り受けとる。これでバッジは2つ目だな。

 

紫瀾「確かに受け取ったぜ」

 

ハク「イブブイ!」

 

バッジをケースにしまうとカスミはニコリと笑い、

 

カスミ「ふふっベストパートナーね」

 

紫瀾「まぁ付き合いは長いからな」

 

ハク「イブ♪」

 

カスミ「ただ言っておくけど次に勝負したら今日みたいに負けないから!」

 

負けず嫌いな女だな。だがまぁ売られた喧嘩は買うのが俺の主義だ。

 

紫瀾「喧嘩上等いつでも来な」

 

ハク「イブイッブイ!」

 

手を差し出すとカスミはその手を握り握手を交わす。

 

紫瀾「そんじゃ俺は行くぜ」

 

カスミ「送っていくわ」

 

紫瀾「あんがとさん」

 

何て言いながらハナダジムの門を潜り外へとでる。

 

カスミ「また次のジムに行くのよね?」

 

紫瀾「あぁここからだと‥‥」

 

カスミ「ヤマブキシティかニビジムだけど‥‥」

 

紫瀾「となるとヤマブキシシティだな」

 

カスミ「となると‥‥あぁ彼女かぁ」

 

と、言うとカスミは困った顔をして笑う。

 

紫瀾「どうしたんだよ?」

 

カスミ「そこのジムリーダーはナツメって言うんだけど確かついこの前にイッシュ地方のポケウッドの撮影で暫く帰ってこないとかジムリーダー女子会で言ってたような‥‥」

 

紫瀾「マジかよ‥‥」

 

ハク「イブ‥‥…‥」

 

またそういうオチかよ。カントー地方のジムリーダーってどんだけ放浪癖があるんだよ。

 

カスミ「なっなにその顔!?」

 

紫瀾「その話をされるとなぁ‥‥グリーンといいお前と言い‥‥カントージムリーダーってよくジムを空けるよなぁって思ってさ」

 

カスミ「それは悪かったわね!?」

 

紫瀾「いやまぁお前の場合は若気のいたりでしかたないのかもしれないけどさ‥‥」

 

カスミ「若気のいたりってあんたも同い年ぐらいでしょう何をいっちゃってるのよ」

 

紫瀾「こう見えても俺はお前より年上だぞ」

 

カスミ「えっそうだったの因みにいくつよ?」

 

紫瀾「確か18歳?」

 

確かそれで通していた筈だ。それを聞いたカスミは驚いた顔をして足から顔を見る。

 

カスミ「嘘!?そんなには見えないわよ!?」

 

驚き方が童顔のおっさんを見たような顔だな。成人年齢が10歳だから仕方ないのだろうが15越えたらジジババ扱いは流石に嫌だな。

 

紫瀾「だが参ったな‥‥どうしたもんか」

 

カスミ「ならその隣のクチバシティに行ったら?ここ最近になって発展しだして都市化が進んでいる地域なのよ」

 

紫瀾「へぇ」

 

カスミ「ジム戦は勿論だけど色々なお店もあるし買い物だとかでストレスを発散させるのありかもよ?」

 

紫瀾「買い物か‥‥」

 

イケイケ女子とかなら服を買って、スイーツ食べて何てして発散できるだろうが生憎な話で服を買うのとかスイーツ食べるとかあんまりなぁ。待てよそういえばアイテムだとかもあんまりないしこの機会に色々と買ってみるのもありか。

 

紫瀾「そうだな良しそこに行くか!」

 

カスミ「決まったみたいね」

 

紫瀾「あぁありがとうな」

 

カスミ「良いわよそのぐらい‥‥さて私はジムに戻るわね」

 

紫瀾「おうまた会えたらバトルしようぜ何時でも喧嘩は買うからよ」

 

カスミ「えぇ」

 

そう言うとカスミはジムに戻っていった。さてと俺達もまた旅に出るか。

 

紫瀾「よし行くか」

 

ハク「イブ!」

 

そうして旅に出ようかと踏み出そうとして後ろを振り返ると、

 

紫瀾「さて行こうか‥‥なっ!!!?」

 

ハク「イブ!!?」

 

後ろを振り返るとそこには目を血走らせた男が立っていたのだ。あまりの突然な事に数歩後ろに下がってしまう。というかこいつ確か、

 

紫瀾「お前ハナダ岬の‥‥」

 

こいつカスミに土下座告白したが盛大に振られ挙げ句の果てには俺に八つ当たりしてきたあの男トレーナーだ。まさかまた八つ当たりか?だとしたら今度は完膚なきまでに叩き潰して病院送りにしてやると思っていると男は土下座し、

 

? 「お見それしました!あんたをあっ兄貴と呼ばせてください!!」

 

そんな事を突然に言ってきたのだこれには俺もハクも、

 

紫瀾「‥‥…‥‥へっ?」( ゚A゚ )

 

ハク「イブー‥‥」( ゚□゚)

 

と、間抜けな声をあげキョトンとしてしまうのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千「うむしかしまぁあれじゃな‥‥流石は負けん気の強い娘じゃのう」

怠惰「まぁ実際アニメや漫画を見ているとカスミはそんなキャラだからねぇ負けん気が強くおてんばってのが性格だけどこのカスミは言わば金、銀時代のカスミだから少しだけ大人びてはいるんだけどね」

千「ほう‥‥あぁあれか主人公にデート邪魔された‥‥」

怠惰「それ以上はいけない!というかあれで逃げる男も男だけどそれ以上はいけない‥‥良いね?」

千「うっうむ」

怠惰「とまぁこんな感じだけどついに出てきた八つ当たり男、彼がこの先、紫瀾にする行為とは?」

千「なんじゃその意味の分からぬ言い方は」

怠惰「まぁまた次回をお楽しみにねそれじゃそろそろ締めますか」

千「そうじゃのそれでは読者様、また次回もよろしくの!」

怠惰「それではまた次回!」

千「さらばじゃ!」


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第31話 雷神と呼ばれた男

こんにちは読者様、怠惰のクソ悪魔でございます。今回は何も言うことはないのでささっと注意事項です。
『事件=爆発』『格好いい?ストーカー』『罪に罪を重ねていく男』『少し語られる紫瀾の過去』『うん知ってた』
等々が含まれています。よろしいですね?それでは本編へどうぞ。


俺もとい賀茂紫瀾は突然の事で訳が分からなくなっている。目の前で土下座し兄貴と呼ばせてくれなんていう変質者もとい先程の八つ当たり野郎が現れたからだ。

 

紫瀾「‥‥お前なぁ兄貴と呼ばせてくれとかいうけどなんでまた‥‥?」

 

?「それはもうその男気そしてバトルの強さどれもこれもに惚れました!!」

 

紫瀾「バトルって‥‥まさかジム戦を見てたのか?」

 

?「はい!ハナダ岬のバトルの後からずっと後をつけておりました!!そして小窓からじっくりバトルを拝見させていただきましたとも!!」

 

紫瀾「うわぁ‥‥」( ;゚Д゚)

 

ハク「イブブイ‥‥‥‥」(゚д゚;)

 

流石にそれは引くわ。というかそれ典型的なストーカーじゃないですかヤダー。

 

紫瀾「せめて観戦席で見ろよ気持ち悪い奴だな!?というか女に振られたからって男の尻を追っかけるとかお前頭とか大丈夫かよ!?」

 

?「酷い!あんまりですよぉぉ!!?」

 

紫瀾「いやだってそうだろお前やってる事がストーカーだぞ?」

 

?「ぐふっ!?」

 

改めて分かったのかダメージが入ったみたいだ。だが男は左胸を抑えながらも頭を下げ、

 

?「すっストーカーだろうが何だろうが言われても構わない!あんたを兄貴と呼ばせて下さい!そしてどうか俺も旅に同行をさせていたd‥‥」

 

紫瀾「だが断る!!!」

 

ハク「イブイッブイ!!」

 

?「即決すぎますよ!?」

 

嫌だってこういう奴に限って録でもないトラブル引き起こすのはお約束みたいなものだ。トラブルはごめんだぜ。

 

?「酷すぎますよ!!どうか連れて行って下さいよ!!」

 

そう言い男は俺の右足を掴みだす。

 

紫瀾「離れろって!?俺は生憎な話でノーマルかつノンケだ!?」

 

?「俺だってゲイでもないですし女の子の方が好きですよ!」

 

紫瀾「なら離れろや!?」

 

?「いやです!!」

 

こいつマジで面倒臭いな。少々強引だがやるしかねぇか。

 

紫瀾「ハク!こいつにスピードスター!!」

 

ハク「イブッ!?‥‥イッイッブイ!!」

 

飛び上がり思いっきり尻尾を振るい星を1発だけ出し足にしがみつく男の頭に直撃させる。

 

?「げぶらしっぶ!?」

 

スピードスター(1発)が当たり男は怯み手を離す。その隙にハクを回収して回れ右をし、

 

紫瀾「逃げるんだよぉぉ!!」

 

ハク「イブ~ー!!」

 

その場から逃げ出すのだった。そうして俺は南の5番道路へと着き一息つく。

 

紫瀾「ふぅここまで逃げれば大丈夫だろう」

 

ハク「イブ~‥‥」

 

しかし何でこう交遊関係がおかしくなっていくんだろうな。さっきの彼奴のようなストーカーだったり怠惰という変人だったり元の世界だと俺とタイマン張った頭のおかしい女番長といい俺ってそういう交遊関係には恵まれないのだろうか。

 

紫瀾「まぁ考えても仕方ねぇな‥‥さっさとクチバシティに行こうか」

 

ハク「イブ!」

 

そうして俺達はクチバシティへ向かうため5番道路へと足を踏み入れたのだがその数時間後、

 

?「聞いた話だと兄貴はここを通ったみたいだし俺達も行こうアブリー!」

 

アブリー「‥‥‥‥ブリィ」(-_-;)

 

先程のアブリーのトレーナーことストーカーも紫瀾の後を追うのだった。5番道路を進む紫瀾はまた数々のトレーナー達とバトルを繰り広げ進むこと2日後、

 

紫瀾「やっ‥‥やっと着いたぜ」

 

ハク「イブー‥‥」

 

野宿で2泊してようやくヤマブキシティへと辿り着く。いやはや本当に大変だったぜ。喧嘩を買いまくっていたらこんなに遅くなるとはな。しかも久々に長い野宿からのポケセンに止まらないで3日近くだから流石に疲れた。久々にふかふかのベッドで寝たい。とりあえず関所の椅子に座り、

 

紫瀾「さてと‥‥OKロトム、ヤマブキシティについて説明を頼む」

 

と、ウォッチをかざし言うとロトムが画面に現れ説明を始める。

 

ロトム「分かったロ‥‥ヤマブキシティ、カントー地方で最も発展していてカントー地方の中心地とも言われる大都市ロそしてヤマブキシティといったらやはりボール開発の大元であるシルフカンパニーの本社があることで有名ロそこでは色々なボール生産は勿論の事で他にもアイテムの開発などにも力を入れてるロそしてホウエン地方に本社を置くデポンコーポレーション、アケディア博士の経営するグローリアカンパニーとはライバル関係にあるロ」

 

紫瀾「へぇ‥‥さりげなく彼奴の会社が入ってるのは気にしないでおくか」

 

ロトム「因みにグローリアカンパニーの本社はシンオウ地方に存在しているけどここカントーにも力を及ぼして現在発展していっているクチバシティに支部があるロ」

 

紫瀾「‥‥前々から皆して言ってるがよまさか大企業?」

 

ロトム「間違いなく大企業それもこの世界でトップ10に君臨するぐらいの大手企業ロ因みに求人はこんな感じロ」

 

そう言われ見ると驚くことばかり書かれている。資本金数百億‥‥高月給に完全週休2日制に定時退社5時以内しかも残業自己申告制かつそれらの手当も別途支給から交通費も半額支給に託児所完備だったり育児休業などもありしまいには労働組合の功績や社会福祉ボランティア会社内でのトラブル改善などなど書かれている。しかも求人条件も12歳以上なら誰でも可って‥‥しまいには検定勉強だとかでの手当てだとかもあったりと目が回る。

 

紫瀾「マジの超絶ホワイト企業だろこれ!?」

 

ロトム「お陰で毎年応募者が多いから求人倍率がとんでもない事になってるロ」

 

やべぇ怠惰の事を知らない前世の俺なら間違いなくダメ元でも応募してたわ。というかあんな性格最悪の奴が作る企業がここまでホワイトだと裏があるのか疑ってしまう。

 

ロトム「マスターの毎月のお小遣いだってグローリアの諸経費で落ちているんだロ‥‥」

 

紫瀾「笑い話にならねぇぐらいすげぇ‥‥」

 

通りで貯金額がえげつない事になっているわけだ。だがまぁこういうバックアップはありがたいがな。前世はジリ貧金無しで苦労したからな。

 

紫瀾「‥‥そこは感謝しかねぇな彼奴の性格は最悪の一言につきるけど」

 

ロトム「それには異論ないロ!」

 

ロトムですらそう言うってやっぱり性格は酷いみたいだな。

 

紫瀾「とりあえずまぁありがとうな」

 

ロトム「また何かあったら呼んでロ!」

 

そう言うとロトムは静かになる。椅子から立ち上がり体を伸ばし、

 

紫瀾「さて行くか!」

 

ハク「イブ!!」

 

そうして関所を越えヤマブキシティへと突入する。

 

紫瀾「おぉでけぇ」

 

ハク「イブ~」

 

関所に入る前から分かってはいたが高層ビルが立ち並ぶヤマブキシティは大都市であるのは間違いないな。ただカロス地方のミアレシティに比べればそこまで大きくはないが大きいには大きい街だ。

 

紫瀾「都会っていう空気だな」

 

だがここには今のところ用はないんだよな。必要な物だけ買ってクチバに行くとするか。

 

紫瀾「とりあえず必要なのはカップ麺だとかの非常食とかレトルト食品あとは回復薬の方も少し補充するか」

 

ハク「イブブイ!」

 

紫瀾「おおっと忘れてねぇよお前達の飯も買うよ」

 

ハク「イブイブ」

 

何てぼやきながらショップへと向かい必要な物を補充する。

 

紫瀾「さてとこんなもんだな」

 

とりあえずはこれで良いだろう。そうなると後は‥‥何て思っていると、

 

ドゴーーーーン!!!!

 

と、大爆発が起こる。何事と思い見るとヤマブキシティの中央にある大きなビルから煙が上がっていたのだ。

 

紫瀾「また爆発かよ!?」

 

ハク「イブッイ!?」

 

カントー地方の連中は常に何かしら爆発させないと気が済まないのか。それとも俺が来るとそんなことが起こるのか。どちらにせよとりあえず行ってみるかと思い走って向かう。向かっていく最中に悲鳴を上げながら市民達が走って此方の方向へと逃げてくるの避けながら先へと進むと、

 

紫瀾「なんじゃこりゃ!!?」

 

ハク「イブ~ーー!!?」

 

この光景には声をあげてしまう。何故ならば、

 

R団「運べ!運べ!!」

 

R団「宝だぜヒャッホーー!!」

 

R団「邪魔してんじゃねぇよポリ共!!ズバット!エアカッター!!」

 

R団「アーボック!ヘドロ爆弾!!」

 

警察「怯むな!!」

 

警察「行けガーディ!かえんぐるま!」

 

警察「ストライク!連続斬り!!」

 

ニビシティで見たR団それも20~30くらいの団員達の規模で悪事を働いていたのだ。その内の20人程は異変に気づいた警察達とポケモンバトルを繰り広げ残りの数10人はボールをトラックに積めていっているのだ。

 

紫瀾「ま~たこいつらか」

 

ハク「イブブ」

 

R団は解散しただの言っていたが本当にそうなのかと疑問に思うぜ。やれやれと呆れていると、

 

少女「しっかりしてママ!!ねぇ!!」

 

女の子の声が聞こえ見るとそこには、

 

紫瀾「なっ‥‥」

 

ハク「イブ‥‥!!?」

 

そこを見て驚いてしまう。何故ならば頭から血を流し横たわる女性に涙をボロボロこぼして起こそうとする少女がいたからだ。それよりもあの母親まさか死んで‥‥何て最悪なことを思っていると、

 

R団「イシツブテ岩おとし!!」

 

警察「ワンリキー岩砕き!!」

 

と、声が聞こえイシツブテの投げた岩をワンリキーが岩砕きで粉々にするが岩破片が横たわる母親と少女に向かって飛んでいく。

 

紫瀾「まずい!」

 

ハク「イブ!!!」

 

守らないとと思い駆け出しハクに電光石火の指示を出そうとするがこれじゃ間に合わない。もう当たる一歩手前なのだ。

 

紫瀾「逃げろ!!」

 

ハク「イブ~ー!!」

 

少女「キャー~ーーー!!!!!」

 

もう駄目だと思ったその時、

 

?「アブリーようせいのかぜで弾き飛ばせ!!!」

 

大きな声で指示が聞こえてくるとそよ風よりも強い風が巻き起こり岩破片を弾き飛ばした。

 

紫瀾「アブリー‥‥それにこの声は」

 

風が来た方を向くとそこには息を切らしゼェゼェと手を足につけ参ってる男を見る。やはり彼奴はハナダで出会った情けないストーカーだ。

 

?「はぁ‥‥はぁ‥‥兄貴!待たせました!俺も来ましたぜ!!」

 

紫瀾「お前、ハナダからここまで追ってきたのかよ!?」

 

?「えぇ!兄貴が行くなら火の中、水の中、草の中、森の中、土の中、雲の中なんなら女のスカートの中にだって行きますよ!!」

 

紫瀾「マジもんのやべぇ奴だ」

 

ハク「いっイブ‥‥」

 

流石に引くわ。というか格好いい感じがあったのだが今の台詞に息を切らしてるのを見たら台無しも良いとこらだ。だがまぁちょうど良い。

 

紫瀾「とりあえず話は後だおいその女とガキを病院に連れていけ」

 

?「えっえぇまぁ構いませんけど兄貴は」

 

紫瀾「俺は彼奴らをぶちのめすさっさと行けじゃねぇとその女もしかしたら!」

 

?「えっあっあぁぁ!大怪我じゃないですか!分かりましたすぐに行きます!!」

 

そう言い男は女をおぶりその娘の手を握る。

 

?「行くよ」

 

少女「うっうん!!」

 

?「よし‥‥アブリー護衛を頼むよ!」

 

アブリー「ブリー!」

 

そう言うと男は急いでその場から離れていった。俺とハクは振り向きこの参上に目をやり頭に血が上る。こいつら周りを気にしないで暴れやがって。怒りが頂点に達しそうだ。すると、

 

?「貴方ここは危険よ離れなさい!!」

 

紫瀾「この声‥‥げぇっ!?」

 

と、声が聞こえ見て思わず顔をひきつらせてしまう。そこにはこの世界に来て大嫌いなジュンサーが虎もようの毛を持つ大きな犬のようなポケモンを連れて駆けつけてきたのだ。

 

ジュンサー「何その『げぇっ!?』は?まぁ良いわさっさと離れなさいここは警察の仕事よ!行くわよウィンディ!」

 

ウィンディ「わんっ!!」

 

そう言いウィンディと共にR団へと突撃していった。そして少し呆然し、

 

紫瀾「離れろだと?‥‥‥‥市民を守りもしねぇ癖にいっちょう前の事を言いやがって良い度胸してるやがるぜあのアマ‥‥」

 

ハク「イブ!」

 

ジュンサーの今の一言でもう俺もブチキレたぜ。ジュンサーだとかを含め警察は嫌い‥‥いや大嫌いであり俺の行く道を阻む敵そしてそれに合わせてR団こいつらも俺をムカつかせる敵だ。

 

紫瀾「行くぞハク喧嘩祭り‥‥いや血祭りの時間だ!」

 

ハク「イブ!!」

 

ウォッチから口元が隠すため黒いバンダナを取り出し着けハクと共に駆け出す。

 

R団「何だてめぇ!」

 

R団「私達の邪魔しようっての?」

 

警察「市民は離れていてください!」

 

警察「君ここから!」

 

R団に警察が注目し俺に対してそんな事を言ってきた。だがそんなもん知るか。

 

紫瀾「うるせぇ引っ込んでろ三下共!!

 

怒号をぶつけると周りのR団そして警察はビクリと震え出す。ハクの方を向き、

 

紫瀾「ハク、ニンフィアに進化!そしてハイパーボイスで三下の雑魚共を片付けろ!!」

 

ハク「イブ!!」

 

と、その一言の指示でハクはニンフィアへと進化し大きく息をため、

 

ハク「フィァァァァーーーー!!!」

 

R団「がぁッ!!?」

 

警察「君なにをぉぉ!!?」

 

強烈な音波を放ちR団そして警察達を一掃する。その騒ぎに気づいた他のR団そして警察は此方を向く。

 

紫瀾「てめぇらいい加減にしろよ特にR団てめぇらはなぁ!!」

 

と、怒鳴り付けているとその声に反応してかR団から1人の男はゴルバットを引き連れジュンサーはウィンディを引き連れ出てくる。

 

ジュンサー「貴方‥‥まさかさっきの」

 

?「おやおや何をそんなにお怒りで?」

 

紫瀾「あぁ?何がそんなにお怒りでってか?お前らがどこで悪事を働こうが知ったことじゃねぇだがな周りに迷惑をかけてんじゃねぇよゴミ屑共が」

 

?「ゴミ屑とは侵害ですね‥‥私達はR団という組織名があるのですが?」

 

紫瀾「ロケットなんて壊れたら宇宙の粗大ゴミという名のゴミ屑スクラップだろ?何が違うんだ?」

 

と、挑発を交え言うと男は眉間にシワがよりだす。

 

?「貴様‥‥このランス様の目の前でR団の‥‥許さん‥‥R団の侮辱はサカキ様の侮辱‥‥!断じて許さない泣こうがわめこうが徹底に痛ぶってかれ始末してやる!!」

 

どうやらやる気満々で何よりだ。こいつをシバき上げればR団も撤退するだろう。

 

ジュンサー「っ!相手を挑発して貴方なんなの!一般人は早くここから!」

 

紫瀾「てめぇら警察こそ黙ってろ!市民1人すら守れないこの税金泥棒が!税金泥棒するぐらないならそこいらの公園のゴミ拾いでもしてやがれ!役立たず集団が!」

 

ジュンサー「なっ!!?‥‥‥‥警察への侮辱とは良い度胸だわ‥‥名誉毀損罪およびに工務執行妨害で貴方も拘束させて貰うわ!」

 

ランスと名乗った男はゴルバットが、ジュンサーはウィンディが前へと出てくる。互いが互いに敵である大乱闘が始まりそうだな。だが分かるのは俺と俺のポケモン以外は敵と一括りにできて分かりやすい。腰に下げてるボールを2つ取り、

 

紫瀾「来い陽炎!村雨!」

 

ボールを投げると中から陽炎、村雨が飛び出す。

 

陽炎「グワァァァァ!!」

 

村雨「ターーー!!」

 

2体もやる気満々といった感じで構える。俺はハクの顔を見て互いに頷きギロリとこの場の全員を睨み闘気を発し、

 

紫瀾「元暴走族雷神(トール)の総長である俺が‥‥俺のポケモン達が直々にこの場の全員に鉄拳制裁してやるまとめてかかって来やがれ!!」

 

ランス「ほざくな低級トレーナーが!!」

 

ジュンサー「全員R団共々あのトレーナーを捕縛しなさい!!」

 

こうしてヤマブキシティでの大乱闘が幕を空けたのだっあ。




怠惰「それでは今回はここまでございます」

千「うむって怠惰よあの小僧、最後の最後でとんでもないカミングアウトしなかったか!?」

怠惰「まぁそういう伏線はいくつか出してたんだけどね」

千 ( ゚□゚) 

怠惰「謎に喧嘩早い所とか相手(犯罪者)だとかに対してされた挑発だとかに挑発で返す所とか異様に警察に敵対的な所とか極めつけはバイクの操作テクニックだけどあれ無免許運転というね‥‥」

千「‥‥まさか現代のお巡りさんとの‥‥‥‥」

怠惰「まぁ完全にリアルチェイスしてたね‥‥」

千「何故いつもいつもリアルお主の書くキャラはこう癖が強いのか‥‥」

怠惰「そうなんだよねぇ~」

千「ちなみに暴走族の規模はどのくらいだったんじゃ‥‥」

怠惰「えっ!?う~ん‥‥まぁこのぐらいなら言っても差し支えないかな‥‥全国規模の数で言えば1000人は余裕で越えてたよ?」

千「中々に多いの‥‥」

怠惰「因みに紫瀾のグループ以外にも他グループはいたもよう」

千「もはや戦国時代!?」

怠惰「ねぇ~ってもう時間かそろそろ終わろうかね」

千「うっうむコホンそれでは読者様、今回はここまでじゃ」

怠惰「また次回もよろしくお願いいたします」

千「それではまた次回さらばじゃ!」


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第32話 決着と舎弟と

こんにちは読者様、ここ最近、モンハンばかりしている怠惰のクソ悪魔です。タマミツネ希少種の操虫棍の刃が桜から蝶に変わってるんだなとやってて気づきました。おっと失礼‥‥それでは今回の注意事項です。
『やってることは犯罪』『どこかの映画のタイトルかな?』『ギャラドス主人公』『ストーカーいいや変態だ』
等々が含まれております。よろしいですね?それでは本編へどうぞ。



ヤマブキティ、シルフカンパニー前ではR団VS警察VS紫瀾一派の大乱闘が起こっていた。

 

紫瀾「陽炎、村雨そこの2人以外の雑魚共を全員ぶちのめせ!」

 

陽炎「ガウッ!!」

 

村雨「ターー!!」

 

警察「っひるむな!!」

 

R団「てめぇらなんざ怖くすらねぇんだよ!!」

 

R団達には陽炎の業火が襲い警察組織は村雨の斬撃の嵐が巻き起こる。俺はハクと共にランスとジュンサーを睨み付ける。

 

ランス「私達の邪魔をしてくれたこと後悔‥‥」

 

ジュンサー「ウィンディ炎の牙!!」

 

ウィンディ「ウォー~ン!!」

 

ゴルバット「ギャーーン!?」

 

ウィンディが炎を纏った牙でランスのゴルバットヘと噛みつきだす。

 

ランス「なっ貴様!」

 

ジュンサー「言っておくけど貴方も相手しているのだけど?」

 

紫瀾「そいつは良い、ならその言葉をお前にも返してやるよクソったれ婦警!ハク、シャワーズに進化!なみのりでこいつらを押し流せ!」

 

ハク「フィーン!!」

 

ハクはニンフィアからイーブイに戻りシャワーズへと進化を果たす。

 

ランス「なに!?」

 

ジュンサー「シャワーズ!?」

 

シャワーズになったハクはその尾ヒレを地面に思いっきり叩きつけると何処からともなく大波を起こしその上に乗るとゴルバットそしてウィンディに襲いかかる。

 

ランス「ゴルバットそいつを振払って空を飛べ!」

 

ゴルバット「ギュァァ!!」

 

ウィンディを振り払いゴルバットは空高く飛び上がる。ハクが起こした波はゴルバットに振り払われたウィンディに直撃し押し流す。

 

ウインディ「グワァァン!?」

 

ジュンサー「ウインディ!」

 

押し流されたウィンディはビルの壁に激突するが立ち上がり濡れた体を振るい水を弾くとこちらを睨んでくる。すると、

 

ランス「こっちの攻撃が残ってるぞ!」

 

空高く飛び上がったゴルバットがハク目掛け強襲してくる。そんなもん打ち落としてやる。

 

紫瀾「サンダースに進化!10万ボルト!」

 

ハク「シャワ!」

 

その指示でシャワーズからイーブイに退化そしてイーブイからサンダースに進化し帯電すると、

 

ハク「ザンダー!!!」

 

帯電した電気をゴルバット目掛け放つ。

 

ランス「やはりサンダースにもなったか!守る!」

 

羽を交差させバリアのような物を張り10万ボルトから身を守るが、

 

ジュンサー「ウィンディじならし!」

 

そこにウインディが大きく前足を踏むと地面が揺れ割れるとその破片が突き上げ、

 

ハク「ザンッダ!?」

 

ハクへと突き刺さり上空へ打ち上げられる。電気タイプとなったハクにとってこれは痛い筈だ。地面に着地しハクは相手を睨む。

 

紫瀾「やれるなハク!」

 

ハク「ザンダッ!」

 

まだまだやれると闘志を燃やしながら訴えかけてくる。流石は俺の相棒だ。

 

ランス「ふんっ負けず嫌いな」

 

ジュンサー「どんなに抗った所で貴方はそこの犯罪グループと同じ結末の逮捕ですがね」

 

言ってくれやがる。ならば見せてやるよ俺とハクが紡いだこの絆を闘志をここで出しきるのみ。

 

紫瀾「ハク‥‥イーブイに退化」

 

と、指示を出すとハクは元のイーブイへと退化する。

 

ランス「なんだ?諦めたか?」

 

ジュンサー「初めから大人しくしてれば‥‥」

 

諦め?大人しく?‥‥けっ反吐が出る俺が嫌いな言葉だぜ。

 

紫蘭「見せてやるよ俺とハクの絆を!」

 

ダサいが我慢するしかないよな。Zリングに付けられているイーブイZを触りそして決められたポーズを

 

紫蘭「行くぞ‥‥ナインエボルブブースト!」

 

ハク「イッブ~ーーイ!!」

 

高らかにハクが咆哮をあげるとハクの進化先である8体のブイズがどこからともなく現れるとエネルギーをハクへと分け与える。

 

ランス「何だそれ!?」

 

ジャンサー「っ!!」

 

エネルギーを分け与え終えブイズ達は消えそこにはやる気に満ち溢れ物凄い気迫を放つハクが勇ましく立つ。

 

紫蘭「お遊びもここまでにしようぜ‥‥てめぇらの全力を見せろよ三下共‥‥この戦神と狂犬呼びばれた俺とこいつになぁ!」

 

ハク「イブ‥‥」

 

ジュンサー「言ってくれるわね!」

 

ランス「私を‥‥私を三下呼ばわりだと!良い度胸ですねぇ!」

 

そう言い2人は各々のポケモンに向かって、

 

ジュンサー「ウィンディ、フレアドライブ!」

 

ランス「ゴルバット、ヘドロ爆弾!」

 

2匹が一斉に攻撃を仕掛けてくる。

 

紫瀾「みきり!」

 

その指示でハクは流れるようにウィンディのフレアドライブを回避しヘドロ爆弾を避けハクは地面へと脚をつけると、

 

ランス「小癪な!アクロバット!」

 

素早い動きでハクの背後へと詰め寄ってくる。

 

紫瀾「電光石火!」

 

ハク「ブイッ!」

 

その一言で、地面を跳躍しゴルバットの速さを超える速さで近づき体当たりをくらわせる。

 

ゴルバット「ギャ!?」

 

ゴルバットはそのままウィンディの方へと吹っ飛び、

 

ウィンディ「ガウンッ!?」

 

ウィンディへとぶつかり2体は怯む。

 

紫瀾「追撃のスピードスター」

 

ハク「イッブィ!」

 

尻尾を振るい無数の星を放ちウィンディ、ゴルバットへ追撃し更に追い込んでいく。

 

ランス「何をやっているのですか!飛び上がりなさいゴルバット!」

 

ジュンサー「ウィンディそんな犯罪者に負けないで!」

 

2体はお怒りの表情で立ち上がろうとする。だが立ち上がろうとしても、もう遅いのだ。何故ならばハクがなれるブイズ9種類の中でも最大威力の技がもう使えるのだからな。

 

紫瀾「すまねぇがこれで幕引きだぜ」

 

ランス「私はまだ戦えますが何を勝ち誇って!」

 

ジュンサー「ウィンディはまだ!」

 

紫瀾「終わりだよ‥‥ハク止めの一撃だ!」

 

それを聞きハクは跳躍する。それに合わせ俺はハクに最後の奥の手である技を指示するため口を開き、

 

紫瀾「とっておき!」

 

ハク「イブイブ~」

 

大きな星をハクは作り上げていく。とっておき、ハクがイーブイ状態の時でなおかつイーブイ中とっておき以外の技みきり、電光石火、スピードスターの3つを使わなければ使えない奥の手中の奥の手だ。発動させるまでが苦労するがその威力はとっておきの名に恥じぬ大火力技だ。

 

ジュンサー「ウィンディ、大文字!」

 

ランス「ゴルバット、ヘドロ爆弾!」

 

2体がハクへ目掛け大という形の炎とヘドロ爆弾を放つがそれと同時に、

 

ハク「イッブ~ーー!!」

 

巨大な星を放ち技同士でぶつかり合う。だが2体が技を合わせた所で無意味だ。今のハクはナインエボルブーストによって超強化されているのだ。その状態のとっておきの威力はあんな技ごときで止まる筈などない。

 

ハク「イッブィーーー!」

 

大文字、ヘドロ爆弾を押しきり巨大な星は2体へと迫りそして大爆発を起こした。

 

紫瀾「ぐっ!」

 

ランス「なっ!?」

 

ジュンサー「きゃっ!」

 

爆風が止むとそこには、

 

ゴルバット「ギャ‥‥ギャ‥‥」(@△|@)

 

ウィンディ「ガッガフ‥‥」(@▽@)

 

目を回しながら倒れる2匹の姿があった。

 

ジュンサー「嘘‥‥そんな」

 

ランス「ありえない!私が‥‥R団幹部であるこの私が!」

 

バタりと膝をつきながら項垂れだす。こいつら気力ねぇな。そんな事を思っていると、

 

R団「ひぇー~ーー!?」

 

警察「あちぃぃぃ!!?」

 

悲鳴が聞こえ見るとR団員や警察達そしてそのポケモン達は陽炎に燃やされ村雨に服や髪を切り刻まれと大惨事になっていた。これはやりすぎなような‥‥まぁ良いか。

 

紫瀾「さてと」

 

ハク「イブ‥‥」

 

ここで項垂れているバカ2人に前世の時みたいに軽く説教してやるか。‥‥‥‥ちょっと待てよ前世の説教時にしていた顔ってどんなんだったか。えぇと元仲間達いわく修羅、羅刹とか言われてたがえぇと確か目を吊り上げていて口元を歪ませて怒気を含んだ顔とか言っていたか。

 

紫瀾「ハクも昔みたいに頼むぞ」

 

ハク「イブ♪」

 

互いに頷き歩みだし紫瀾はあの頃のように口元を歪ませギロリと相手を睨む。そしてハクも同様に可愛いらしいイーブイとはうって代わり獲物を見る肉食獣のようは目付きになる。

 

紫瀾「おいゴラ‥‥」

 

ランス「へっ‥‥ひっ!?」

 

ジュンサー「っ!!?」

 

思いっきり睨みランスへと近づき胸ぐらを掴み顔を近づけ、

 

紫瀾「てめぇもし次、俺の目の黒い内に前で騒ぎ一つでも起こしてみろその時は‥‥てめぇのその小さな頭に目掛けて地獄への片道切符を叩き込んでやる‥‥良いなっ!」

 

ハク「イブっ!!!」

 

ランス「ぶっ‥‥‥‥‥‥」

 

‥‥あれ?何でこいつ白目向きつつ泡吹いて気絶してんだ。

 

紫瀾「おい‥‥てめぇ何、寝てんだよ?起きろやゴラァ!!」

 

ハク「イブイッブ!!」

 

軽い平手打ちからのハクの尻尾ビンタして起こそうとするが起きる気配がない。こいつこんな程度で気絶しやがったのか?肝っ玉が小さい野郎だぜ。胸ぐらを離すと簡単に地面に倒れた。

 

紫瀾「たく‥‥」

 

R団「ランス様!?」

 

R団「あっあの男はギャラドスか何かか!?」

 

これじゃ説教にもならねぇや。というか誰がギャラドスだ。ギロリと睨むとR団ましてや警察達も怯え尻餅をつく。

 

紫瀾「他の粗大ゴミ団だったか?も同様だぞ‥‥分かったか!」

 

R団達「はっはい!!?」

 

紫瀾「本当によくその小さい肝っ玉で犯罪して犯罪防止してと出来るなこの世界の奴等は‥‥」

 

ハク「イッブィ‥‥」

 

紫瀾「あぁ分かってる‥‥おいそこの婦警てめぇ何コソコソ逃げようとしてやがるんだ?」

 

ジュンサー「ギクッ!?」

 

四つん這いで逃げようとしやがって犬か何かなのか。というか俺が見てねぇとでも思ってるのか。

 

紫瀾「てめぇすぐそこで正座しろ説教をくれてやる」

 

ジュンサー「貴方みたいな悪党に説教される義理など!」

 

紫瀾「あぁそうさ俺はヒーローじゃねぇしましてやヴィランだとかヒールとかでもねぇよただ一般人だドアホ」

 

ジュンサー「ドアホって貴方ね!」

 

紫瀾「だがよ‥‥俺よりも弱いガキが怯え泣き叫びその母親が怪我で動けずにいた時にてめぇら警察は何してやがった?楽しい楽しい戦争ごっこかこのアマ」

 

ジュンサー「っ‥‥」

 

紫瀾「犯罪者を相手にドンパチするなとは言わねぇけどよ命を最優にして動けよこの無能警官共が!」

 

ジュンサーの顔が青くどんどんひきつった顔へと変わっていき他の警官達もうつむきだす。

 

紫瀾「指図する前にてめぇらの身の程を理解しやがれ‥‥だからこの世界の警官共は‥‥」

 

まだ俺がいた警官共の方がまともだった。まぁ少数は腐ってたけどな。

 

紫瀾「はぁ止めだ止めだ‥‥てめぇらを説教してたらこっちが疲れるぜ‥‥ただこれだけ言っておく‥‥弱い市民はしっかり逃がせよじゃねぇと本当に無能以下になるぞお前ら警察組織」

 

振り返り歩みだす。ハクはプイッと振り向き俺の肩へと乗る。腰に下げているボールを2つ手に取り、

 

紫瀾「お前らありがとうなもう終いだ」

 

陽炎「ガウン」

 

村雨「ター!」

 

ボールに戻しゆっくりと歩く。他の警官達が俺達を捕まえようとジリジリと近寄ってきていたがひと睨みすると腰を抜かして倒れ尻餅して後ろへと下がる。マジでこの世界の警官って本当に警官かよ。

 

紫瀾「けっ」

 

そうして俺はこの静かとなった場から離れるのだった。マップで確認しつつ俺は病院へと向かう。

 

紫瀾「彼奴無事についたのか」

 

少し心配になっていた。あの親子は無事にあのストーカーに連れられ病院についたのかと。病院の中へと入ると、

 

? 「兄貴~ー!!」

 

入った瞬間、俺に向かってストーカーが飛び付いてきた。その時に意識はしていないのだが体というか潜在的な無意識と言えば良いのか自然と体が動き、

 

? 「フェルタス!?」

 

飛び付いてきた男の顎へ目掛けアッパーカットし上へとかち上げていた。

 

紫瀾「あっ‥‥」

 

ハク「イブッ‥‥」

 

男は地面に倒れ口から白いふわふわした物体が出てきていた。

 

紫瀾「わっ悪い!つい癖でやっちまった!?」

 

ハク「イブっ!!?」

 

胸ぐらを掴んで揺さぶりをかけ叩き起こすと、

 

? 「はっ!?‥‥ってあれ?さっきいた綺麗なお姉さんは?」

 

紫瀾「何を言ってんだお前?」

 

叩き起こさない方が世のため俺のためには良かったかな。すると、

 

少女「さっきのおじさん!」

 

紫瀾「ん?」

 

声のした方を見ると先程の少女とその親であろう母親が頭に包帯を巻いて立っていた。

 

紫瀾「大丈夫だったみたいだな」

 

? 「えぇ!急いで連れていきましたからね!」

 

紫瀾「そうか‥‥」

 

その少女へと近づき片膝を地面へとつけ少女の目線に合わせ手を頭の上へと置き、

 

紫瀾「お嬢ちゃんとお母さんは大丈夫だったか?」

 

少女「うん!」

 

母親「娘共々お世話になりました」

 

紫瀾「良いですよ‥‥むしろ礼なら彼奴に言ってやって下さい

 

そう言い俺はストーカー野郎の方を向き言うと母親とその娘は頭を下げて、

 

母親「本当にありがとうございました」

 

少女「お兄さんありがとう!」

 

? 「いっいいえ‥‥」( ///ー///)┓

 

紫瀾「次はこうならないよう気を付けるんだぞ?」

 

少女「うん!」

 

母親「本当にありがとうございました!」

 

そうして俺は親子に感謝の言葉を言われながら病院から出ると、

 

? 「いや~何かこそばゆいですねぇ」

 

紫瀾「‥‥てめぇ何しれっと着いてきているんだ?」

 

ハク「イブ~‥‥‥‥」(¬_¬)

 

俺もそうだがハクも呆れている始末だ。隣のストーカーは驚いた顔をして、

 

? 「えっ!?いや普通ついていって‥‥」

 

紫瀾「な訳ねぇだろストーカー!?」

 

? 「酷いですよ兄貴~!?」

 

またべったりと俺の脚にしがみついてくる。本当に何なんだこいつ‥‥なよなよと女々しい変態というか先のように勇ましく人命救助していたりとよく分からねぇ奴だな。だがこう思えるということは俺も少なからずこいつが面白い奴って思っているのかもしれねぇな。

 

?「後生ですからお供させて下さいよ~!?」

 

紫瀾「はぁ‥‥おい‥‥」

 

?「荷物持ちでも靴磨きでも何でもしますから!?」

 

紫瀾「いやだからな‥‥離s」

 

? 「パシりでも汚い仕事でもやりま‥‥」

 

紫瀾「いい加減に‥‥離せやゴラァァ!?」

 

? 「ギャァァォァ!?」

 

話を聞かないのに対してイラッときたため掴まれている足を思いっきり蹴り上げて男を吹っ飛ばす。男は空中で3回転して地面に落ちる。

 

紫瀾「まったく‥‥離せ言うてるだろうが‥‥で?お前の名前は?」

 

? 「つつ‥‥はっ!えっえぇとキホです!」

 

キホか不思議な名前だな。やれやれこいつのしつこさには根負けしたぜ。

 

紫瀾「そうかい俺は紫瀾、賀茂紫瀾そんでこいつが相棒のハクだ」

 

ハク「イブ!」

 

キホ「えっえ?」

 

紫瀾「キホ‥‥いやキー坊か?着いてくるなら勝手に着いてきなただしトラブルはごめんだからな?」

 

そう言い歩きだす。そう言われたキホはポカーンと口を開けて座り尽くしているとハッと我に返り紫瀾の方を見て、

 

キホ「はっはい!よろしくお願いします紫瀾の兄貴!」

 

走りだし紫瀾の後ろへと向かうと2人はヤマブキティから離れクチバシティへと旅立つのだった。そして視点は変わりとある海上では1隻の豪華客船がクチバシティの港へと向かっていた。その甲板の上では靡く紫色の長髪を押さえ潮風に当たる女性が1人、水平を見つめながら思いにふけっていた。

 

? 「まさかこんな事になるとは‥‥」

 

2つの任務を与えられその内の1つであるとある人物の監視という任務を与えられているが恐らくその人物を引き込みいや本当の真実を言うのならば利用したいという組織の策略を感じつつこの任務に当たっていた。だが彼は恩人であり出来るならこんな事に巻き込みたくはない。

 

? 「クチバシティまで後少し‥‥彼は今どこにいるのか」

 

そんな事をつぶやきながらその女性は到着を待つのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千「うむして怠惰よ新たに仲間になったあの小僧」

怠惰「まぁ端から仲間にする予定だったね」

千「やはりか‥‥」

怠惰「うんあっ因みにだけどキホさんの名前も実は紫瀾くんと同様に花からもじってるよ」

千「そうなのか?キホなんて名前の花あったかのぉ‥‥」

怠惰「元々は和名なのを音読みにしただけなんだけどねというか名前とかからして難しいから探すのが困難かもだからもし探すならヒントをいうと沖縄とかに咲いてる花かな?」

千「ほう‥‥」

怠惰「まぁといってもこれから先でキホさんの事も掘り下げていくからお楽しみにね」

千「というかしてくれなけらば困るぞ」

怠惰「アハハまぁ頑張るさうん‥‥さてそれではそろそろ終わりますかね」

千「うむ読者様、また次回もよろしくの」

怠惰「それではまた次回バイバイ」


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第33話 旅仲間との初キャンプ

こんにちは読者様、何とかまた投稿できた怠惰のクソ悪魔です。それでは今回の注意事項です。
『キホの出身地ヒント』『モテない理由?簡単だな』『お前その枠なのかよ』『紳士と読んで変態とも読む』
等々が上げられます。よろしいですね?それでは本編へどうぞ。


ヤマブキシティを離れ時間は日が沈む夕方、俺達は水辺がある森で野宿の準備をしていた。

 

キホ「兄貴、焚き火の準備できましたよ!」

 

紫瀾「あいよ陽炎、軽く火炎放射」

 

陽炎「フゥ~‥‥フッ」

 

慎重に口から火を放ち積まれた枝を燃やし焚き火が出来上がる。

 

紫瀾「さてと後は飯だが‥‥カップ麺で良いか?」

 

キホ「あっなら作りましょうか?」

 

そう言いキホはバックから色々な調味料を取り出し切り株に置いていく。

 

紫瀾「構わないがお前さん料理するんだな‥‥」

 

ハク「イブ~‥‥」

 

キホ「えぇまぁ‥‥地元料理になっちゃいますが大丈夫ですかね?」

 

紫瀾「構わんよ」

 

キホ「分かりました♪」

 

そう言いながらキホは焚き火にトライポットを作りそこに小さめの鍋を取り出していき料理を作っていく。

 

キホ「とりあえず材料を切ってネコブの実の調味料でと‥‥」

 

紫瀾「なぁ必要な材料で木の実とかあるか?」

 

キホ「そうですね‥‥アクセントでマトマの実が欲しいですかね」

 

紫瀾「マトマの実か」

 

ウォッチで確認すると既にロトムがマトマの実の画像を出してくれていた。というかこれこの世界に来て初めて食べたあの殺人級に辛い木の実じゃねぇか。というかさりげなくウォッチの中にある在庫数を出してくれいるし。

 

紫瀾「お前これをマジで使うのか?」

 

キホ「まぁちょっとした味変の調味料作りに‥‥というか兄貴まさか生で噛ったんですか?」

 

紫瀾「まぁ‥‥」(´ー`;)ゞ

 

キホ「ポケモンとかならまだしも普通の人間が生なんかで食えば火を吹きますからねそれ!?」

 

紫瀾「あ‥‥アハハ‥‥えっと何個欲しいんだ?」

 

キホ「調味料にして使うんで1個あれば」

 

紫瀾「ならほれ」

 

ウォッチから取り出しキホへと渡す。キホは不思議そうな顔をして、

 

キホ「兄貴これどこから‥‥」

 

紫瀾「気にすんな‥‥とりあえず俺はハク達の飯を用意するかキホお前のポケモンは何体だ?」

 

キホ「えっと俺はこいつしかいないもので」

 

アブリ「ブリィ!」

 

そう言うとキホの髪の毛からアブリーが出てくる。となると4皿用意すれば良いか。

 

紫瀾「キホお前さんのアブリーが好きな味は?」

 

キホ「えっと酸味のあるものが良いですかね?」

 

紫瀾「あいよ分かった」

 

そうしてポケモンフードを皿に盛っていきその上に切った木の実を盛り付けていく。陽炎は辛い物大好きなためフィラの実を村雨は実は甘党なためマゴの実をキホのアブリーにはイアの実をそしてハクは好き嫌いが基本的にないため3体の木の実を少しずつ盛り付ける。

 

キホ「兄貴、麺の固さで好みあります?」

 

紫瀾「硬めで頼む」

 

キホ「分かりました」

 

そう言い数分後、

 

キホ「お待ちどうさまです」

 

紫瀾「よしお前ら飯だぞ」

 

ハク「イブ~♪」

 

陽炎「グワゥ」

 

村雨「‥‥‥‥♪」

 

アブリー「ブリィ♪」

 

4体は皿に盛り付けられた飯を食べていく。俺はキホからどんぶりを手渡され見てみると美味しそうなラーメンだ。具材はネギに卵焼きのような黄色い物にスパムが乗っているな。

 

紫瀾「ほう‥‥これがお前の所の郷土料理か‥‥てかラーメンだよな?」

 

キホ「えぇラーメンです故郷ではサイミンって呼ばれてますがね‥‥どうぞ召し上がって下さい」

 

紫瀾「ならいただきます」

 

そう言いまずスープを飲み次に麺と具材を食べていく。スープはネコブの実り出汁がよく出てあっさりしていて麺と具材もスープにマッチしてて旨い。

 

紫瀾「うめぇなこれ」

 

キホ「あっそうそうこれも味変で使ってくださいよ」

 

ビンに詰められた赤い液体を出してくる。これ俺が渡したマトマの実を絞った調味料だろうな。まさか辛さで失神なんてないよな。心配してキホを見るとキホはビンの中身をスプーンで少量掬い上げてスープに入れてかき混ぜ食べ始める。試しにと思い少し乗せて麺と一緒に食べる。味は辛みはあるが赤い液体の中に浮く果肉は甘酸っぱさがあり癖になる味だ。

 

紫瀾「やべぇなこれ!?」

 

キホ「兄貴から貰ったマトマの実の他に持ってたカムラの実をザク切りにしていれてみましたが中々に合いますね」

 

紫瀾「料理できる奴って基本的にはモテる傾向なんだが‥‥」

 

キホ「グフッ!?」

 

ハク「イブブブww」

 

アブリー「ブリィ‥‥」( ´Д`)

 

何か矢印的な物がキホにグサリと突き刺さりハクは大爆笑して転げ周りアブリーは残念そうにため息を吐く。

 

キホ「ちょっちょっと兄貴それを言わないで下さいよ!?」

 

紫瀾「悪い悪い‥‥」

 

何て言いながら俺達は野宿をして翌日を迎える。

 

ロトム「時間だロ!起きて支度するロ!」

 

紫瀾「ねみぃ‥‥」

 

ハク「イ~フィ‥‥」

 

俺とハクはロトムのアラームに起こされ眠い目を擦りながら起き体を伸ばす。やはり寝袋だけだと地面が固さも相まって体が少しダルい。そしてこのうるさ喧しいアラーム声を聞いて、

 

キホ「何ですかこの声‥‥」

 

と、キホも眠たそうに起きる。

 

ロトム「キホさんおはようロ!」

 

キホ「おはようごぜぇます‥‥‥‥ん!?」

 

目を擦るのを止め俺の時計のロトムを見て次に俺を見てまた時計のロトムを見る。完麗なる二度見だな。

 

キホ「ととと時計が喋ったぁぁ!?」

 

紫瀾「朝からうるせぇ!?」

 

とりあえず混乱するためこの時計の事を話すか。

 

紫瀾「ロトムお前はお前で紹介を頼んだ」

 

ロトム「分かったロ!改めましておはようロ、僕はロトムウォッチ主人である紫瀾さんに支えているお助けロトムよろしくロ!」

 

キホ「ほぇ‥‥ロトム図鑑とかスマホロトムとかは見たことはあったけど時計タイプは初めて見たな‥‥」

 

ロトムって色々な事に使われているみたいだな。というか図鑑そのものがロトムしかもスマホにまでロトムが使われてるとか凄いな。この世界は‥‥もしかしたら俺の元いた世界よりも技術面なら発展してそうだな。

 

キホ「時計タイプのロトム‥‥えっと君を作ったのはカロスのシトロン博士かな?」

 

ロトム「違うロ!確かに技術はシトロンさんから貰ったものだけどこの時計を作ったのはアケディア博士ロ」

 

キホ「アケディア博士!!?えっ嘘あのアケディア博士なんですか!?」

 

紫瀾「あぁ間違いないな」

 

というか本当に彼奴は有名なんだな。

 

キホ「えっまさか兄貴って」

 

紫瀾「一応は彼奴の元から出ているトレーナーって扱いだ」

 

キホ「すっ凄いじゃないですか!アケディア博士って変に堅物って有名でアケディア博士の元から出たいっていうトレーナーを容赦なく断り1歩も動かないなんて言おう物なら徹底的にフルボッコにして追い出したりなんて言われてトレーナーを出した数は0と専らの話だってのに‥‥兄貴って何者ですか‥‥?」

 

おいそれマジな話かよ。するとロトムはカンペを出してくる。これを読めか。

 

紫瀾「えっえぇと俺はなあれだ‥‥アケディア博士を何とか屈服させたんだそれはもう彼奴の気がめいるぐらいになぁ」

 

キホ「すげぇ!!」(☆∀☆)

 

これ彼奴にバレたら何て言われるか分かったものじゃねぇな。

 

キホ「棒読みぽかったですがそれ本当なら凄いですよ兄貴!」

 

紫瀾「あ‥アハハ‥‥‥」

 

ロトムがグッジョッブマークを出してくる。この野郎、人の気も知れねぇで気楽なもんだぜ。

 

キホ「良いなぁそのウォッチ‥‥」

 

ロトム「因みに市場販売は今の所はされてないロ!今現在の入手方法はアケディア博士の元から出たトレーナー限定ロ」

 

キホ「マジで良いなぁ‥‥」

 

紫瀾「コホンッ!とりあえずキホ」

 

キホ「へっ?」

 

紫瀾「飯にしねぇか?」

 

起きて俺達も目が覚めた訳だが腹が減ってきたんだよな。

 

キホ「そうっすねなら朝食にしましょうか」

 

ロトム「それじゃ僕も眠るからまた用があったらよろしくロ」

 

そう言うとロトムウォッチは眠ったのかプツリと画面が時計になる。

 

キホ「でも本当に良いなぁ‥‥」

 

紫瀾「別に良いものじゃねぇけどな‥‥特にうるさ喧しいこと‥‥」

 

ウザ喧しいからな。良いものではないのは確かだな。

 

キホ「そんなもんですかねぇ」

 

紫瀾「そんなもんだ」

 

そんな事を言いながら俺達は朝食でトーストそれもモーモーミルクのバターを塗りその上にはクリームと乾燥させ粉末にしたシーヤの実の粉をかけ最後にナナの実そしてチーゴの実を乗せた大人な甘味のトーストを堪能する。

 

紫瀾「これもお前の所の郷土料理なのか?」

 

キホ「まぁ朝飯で食べる感じですね普段はパンケーキが朝食で多いですけど生憎肝心な材料のパンケーキミックスがなかったもので」

 

紫瀾「ふ~んいつか食わせろよ♪」

 

キホ「兄貴‥‥分かりました楽しみに待ってて下さい♪」

 

そんな会話して朝食を済ませ俺達は準備を整え再び歩きだす。

 

キホ「‥‥そうだ!」

 

紫瀾「ん?どうしたんだよ?」

 

キホ「思ったんですけど確かクチバシティにアケディア博士の会社グローリアの支部があった筈なんですアケディア博士に頼めばもしかしたら‥‥」

 

紫瀾「止めておけ彼奴に関わると録な事にならんぞ、それに行った所で嘲笑われて終わりだ」

 

すぐにその描写が目に浮かぶ。俺の知り合いだからといって渡してくれる訳がない。恐らくポケモンバトルなんていう建前で相手を徹底的に潰して尊厳やトレーナー魂やプライドをことごとく壊しそうして絶望に落ちる姿を見て楽しく笑って追い出す。もう分かりきっているのだ彼奴がそういう奴だから。そうなるぐらいなら受けさせない方が懸命だ。

 

キホ「嘲笑うってそんな人なんですか?」

 

紫瀾「あぁ彼奴はな性格が捻りにねじ曲がった奴だ陰湿、陰険、陰鬱と三拍子揃った嫌な奴だよ」

 

裏で悪さしてるような奴なのは間違いない。それにリラ達にもちょっかいかけたみたいだしな。

 

キホ「でもそんな感じはしないんだけどなぁ」

 

紫瀾「そうか?」

 

キホ「えぇ確かに近寄りがたいとかはありますが聞いてる噂とは違うかなって‥‥」

 

どういう事だろうか。何て思っていると大きな街が見えてくる。

 

キホ「あっもうクチバシティみたいですね」

 

紫瀾「ん?あっあぁそうだな」

 

ハク「イブブ?」

 

紫瀾「心配するな大丈夫だ何、少し考え事をな‥‥」

 

そうして俺達はクチバシティへと足を踏み入れる。街並みはとても賑やかで人の行き交いは多い。下手しなくてもヤマブキシティとは良い勝負だな。

 

紫瀾「とりあえずどうするか‥‥まずはポケモンセンターで宿のチェックインだけしておくか」

 

キホ「あっそうですね」

 

そうして俺達はポケモンセンターへと向かう。そしてやはり、

 

ジョーイ「ようこそポケモンセンターへ♪」

 

ジョーイさんがいた。まぁもう慣れたな。とりあえずチェックインのために近づこうとすると一陣の風が吹き背後を向くとそこには何もない。

 

紫瀾「ん?」

 

ハク「イブ?」

 

あれ?キホの奴どこに行ったんだ。辺りを見渡そうとすると、

 

キホ「あぁ~ジョーイさん、何て綺麗なのでしょうもしよろしければ仕事終わりの夜にデートでも‥‥」

 

ジョーイ「えっ?」

 

紫瀾「‥‥‥‥」(゚□゚;)

 

ハク「‥‥‥‥」(゚д゚)

 

さっきの風の正体はこいつかよ。というか来て早々にナンパしてやがる。ナンパするのは構わないけどよ‥‥人目が痛いしこっちが恥ずかしくなってくる。

 

紫瀾「あの野郎‥‥」

 

ハク「イブブブ‥‥」

 

紫瀾「ハク掴まってろ」

 

ハク「イブ?」

 

一気に踏み込みキホの真横へと瞬時に高速移動から足に力を溜めて、

 

紫瀾「ナンパなら‥‥よそでやりやがれ!?」

 

思いっきり横腹を目掛けてメガトンキックで蹴り飛ばす。

 

キホ「ガボホッ!?」

 

蹴り飛ばされたキホな空中で2回転し床に落ちピクピクと痙攣し出す。

 

紫瀾「たくみっともねぇ‥‥」

 

というか昔の癖で少しやり過ぎた。肋の骨が逝ってなければ良いけどな。というか何が起きているのかジョーイさんましてやポケモンセンターの利用客は奇異の目で見てくる。恥ずかしいったらありゃしねぇ。

 

紫瀾「ゴッゴホ!えっえぇとすまんがチェックイン良いか?」

 

ジョーイ「あっえっと‥‥はっはい‥‥2名様で‥‥」

 

紫瀾「嫌、1人部屋で良いぜ、彼奴はあぁ~後で病院に運ぶから」

 

キホ「兄貴‥病人扱いしないで下さいよ‥‥!?」

 

マジかよこいつ‥‥肋の骨が折れるぐらいの威力で蹴り飛ばしたんだが平然と立ってツッコミ入れやがったぞ。

 

紫瀾「マジかよ‥‥」

 

ハク「イブ!?」

 

驚きすぎて言葉を失う。それにハクですらビックリしてるぞ。

 

キホ「すいませんが2名で!」

 

ジョーイ「あっはっはい分かりました‥‥こちら鍵です‥‥」

 

鍵を渡される。それをキホはささっと取ると、

 

キホ「さぁ行きましょう兄貴!」

 

紫瀾「おっおう‥‥」

 

そうして俺達は部屋へと向かう。向かうのだが、

 

紫瀾「なぁお前の体どうなってんだ‥‥?」

 

体は転生して変わったとはいえど歴戦の経験上、無意識に放ったあの腹蹴りは確実に肋骨をやる蹴りだったのだがよく立てたなと思い聞くと、

 

キホ「いや~俺の故郷って怪我しやすいんですよねぇ昔はデカイポケモンに追いかけられて大怪我したりなんてザラでしたしナンパした女には張り手やグーパンチだったり蹴りを何度も受けたりしていたりして慣れてるんですわまぁお陰で兄貴の一撃なんて受けても屁でもないですよ♪」

 

紫瀾「‥‥‥‥お前ドMの変態かよ‥‥それだったらマジで縛ってごみ捨て場に捨てるぞ‥‥」(;゚;Д;゚;; )

 

キホ「嫌々!?まだそこまでの境地には立ってはいませんよ!?というかドン引きしないで下さいよ!?」

 

それは誰でもドン引きするって。というか俺の貞操概念が危うくなりかねない。そんなこんなで会話しつつ部屋へと入る。

 

紫瀾「いや~やっぱりベッドだぜ」

 

キホ「寝袋も良いですけど野晒しは少しキツいですもんね」

 

そうなんだよな。確かこの辺りは発展してきて色々と物売買も盛んそうだしこの機会にテントを買おうかな。

 

紫瀾「よし決めたキホ買い物するぞ着いてこい」

 

キホ「えっあっはい!どこまでもお供しますぜ!」

 

そうして俺達はポケモンセンターを出て買い物へと出るのだった。そして同じ頃、クチバシティの港では一隻の豪華客船が港へと到着する。そこから降りる客達の中の1人の女性は空を飛ぶキャモメを見る。

 

? 「カントーに着きましたね‥‥後は彼を探すだけですが‥‥」

 

ここにいる訳がないしとりあえず部下というか元上司に話を聞いてみるか。ターゲットは修行の旅に出たなら恐らくポケモンセンターに寝泊まりする。そうなればターゲットの道筋ができるそれを元に本部の方で探させればすぐに足取りは掴めるだろう。

 

? 「行きましょうか‥‥」

 

そうしてその女性は歩きだし街へと出るのだった。




怠惰「それでは今回はここまで」

千「うむしかしキホはまさかその枠なのか‥‥」

怠惰「えぇその枠ですね」

千「Oh‥‥」

怠惰「そして今回でキホさんの出身地のヒントは2つ出たんだよね」

千「ん?‥‥最初の方の料理とそれから最後のデカイポケモン‥‥かの?」

怠惰「ご明察の通りだねまぁ最終的には答えは出るけどちょっとした考察で考えてみて下さい‥‥というか怠惰さんはその作品で地獄を見ました」

千「あれは序盤からキツイからのぉ‥‥」

怠惰「あのカマキリ今でも許すマジ」( ^ω^ #)

千「おいおい‥‥」

怠惰「おっとゴホンッ失礼しましたついつい発作が出てしまいましたね」

千「それを考えるとポケモン剣盾はバランス調整が絶妙じゃったんじゃなぁ」

怠惰「あれは良いと思うよまぁでも所見殺しでワイルドエリア行ってあのポケモンゲットしよう!なんて戦いを挑んだらいきなりレベル差2倍以上の相手と戦うこともあるだろうけどね」

千「それはトラウマもんじゃったから言うな」

怠惰「大丈夫、千ちゃんだけじゃないからさ」

千「ぐぬぬ」

怠惰「おっともう時間かそれではそろそろ終わりますか」

千「うむまた次回もよろしくの!」

怠惰「それでは読者様」

千「さらばじゃ!」


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