東方人想録 (たいやき屋)
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プロローグ
こんにちは幻想郷


おはんこんばんにちは!たいやき@です。
とある方の小説を読んでいたら書いてみたくなったので
書いてみました!
内容スカスカ誤字脱字が多いかも知れませんが
どうかご勘弁をw



「うーん、いい風だな〜。やっぱり散歩はいいもんだ」

 

 

 

日課の散歩で森を歩いていたら、

不思議なものがあった。

いつもこの辺りを散歩しているが見たことは無い。

その場には不自然なくらい

不気味な裂け目のようなものだ。

近くまで行き覗いてみると

目玉?のようなものが沢山あり、一斉にこちら側に向いた。

今までこれに近い物はみたことがある。だが、それら全てロクなものがなかった。これもあまり良くないものだと思い、

そこから離れようとしたら.....

 

ズルッ

 

「......は?」

雨で湿っていたのか、落ち葉で足を滑らせた。

俺はその裂け目に落ちてしまった。

 

 

「やっぱりロクなもんじゃ無いな」

 

 

そう思いながら意識は深い闇に落ちた。

 

 

 

気がつくと私は森にいた。

どれぐらいの時間が経っているのか分からないが半日ぐらいは過ぎているような気がする。

今いるところは森と言っても先ほどまで居た、よく散歩をしている森ではなく、

紅葉がの黄葉が綺麗な、だがいるだけで悪寒がするそんな森だ。

さてはて周りを見渡しても森しかない。

 

 

「どこだよここ....」

 

 

そう思いながらも山頂あたりに行けば何か見えるだろう。

そう思い周りを警戒しつつ山を登った。しかし人影はなく、いつまで歩いても建物一つも見えない。

 

しばらく歩くと民家らしきものが見える。何故か昔ばなしに出てくるような見た目の家だが。

人の声が聴こえたので近くまで行き、ここがどこなのか聞こうと思ったのだが。

 

「.......狐?」

 

頭に耳、さらには尻尾を生やした女性が洗濯物を干していた。

不思議に思い、少し観察していたのだが

 

 

「あれ....?」

 

 

消えた。どこかに移動したわけでも無く一瞬で。

 

「何か御用でしょうか?」

 

背後にはさっきの人がこちらを見ていた。

どうやって移動したんだよ....。

やっぱり耳もあるし、尻尾も七本あるのか....?

取り敢えず今は事情を説明しないとな。

 

「いきなり森にいて訳もわからず道に迷って歩いていたら、民家が見えたので道を聞こうと...」

 

「はぁ......少々お待ちくださいな。」

 

その女性はブツブツと何かをつぶやきながら家の中に入っていった。

しばらくすると、怒鳴り声が聴こえた。奥から眠そうな顔をした女性が出てきた。手入れの行き届いている滑らかな金髪に、紫色の服きた綺麗な人だ。

 

だが、いきなり俺の顔を見ると少し驚いた様な顔をして

 

「貴方、本当に人間...?」

 

なんて言われたのだ。俺は生まれてから今まで人間のはずだぞ。

 

 

「人間のはずですが.........?」

 

 

 

「そう。それならいいわ、ようこそ幻想郷へ!

私は八雲紫、この世界幻想郷の賢者と周りの者からは呼ばれているわ。 それで、貴方はどうやってここに来たのかしら? 普通人間は此処に来れないはずなのだけれど?」

 

なんてことを言われたのであの不気味な裂け目の事を話した。

 

 

「あらあら。ごめんなさいね〜。

それは私が閉じ忘れたスキマですわ。本当に申し訳ございません」

 

そう言って指を鳴らすと先程見た裂け目が現れた。

 

「これは私の境界を操る程度の能力で出したものですわ。 色々な所へ行けるので便利なのよ〜。まさか閉じ忘れていたとは思いませんでしたわ。」

 

なんでそれどこでも○ア.......羨ましい.....

 

「それで?貴方はどうしたいですか?元の世界に帰るか、ここ幻想郷で暮らすか。 帰りたいのなら、貴方が入って来た場所まで送りましょう。 幻想郷に住みたいのなら構いませんわ幻想郷は全てを受け入れるのよ。誰も貴方を拒んだりはしないでしょう」

 

私は少し考えてしまった。元の世界に未練が無いとは言えない。あちらの世界でまだやり残した事があるにはある。しかし偶然とはいえこの世界に来たのだ。いきなり森でさまよったり、いきなり人間かどうか疑われたりしたが.....まあ。ここに住んでみるのも悪くはないだろう。いきなりこんな事が起こるんだ。楽しい世界に違いない。

 

 

「俺は楽しい事、面白いことが大好きなんだ。此処なら退屈せずに過ごせそうだ。俺はここに住むことにするよ。これからよろしくな!」

 

 

こうして私は、幻想郷に迷い込み住むことを決めたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ....。生活とか家とかどうしよう......」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回は自機組との戦闘でも書けたらな〜と
思いながらも書ける気がしないw
ネタが固まり次第投稿しますね〜٩( 'ω' )و


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巫女と箒と弾幕バトル

どうにか書けた第2話。
文章量は少しずつ増やしていきたいな〜
それではどうぞ!


「それじゃあ、これから貴方にはある神社に行ってもらいます。

そこに居る紅白の巫女に挨拶をしてきなさいな。

幻想郷に住むなら彼女に会ってもらわないと。

話はしておきますので行けばわかりますわ。」

紫が指を鳴らす。

「ちょっ、いきな」

その瞬間、足元にスキマが現れ吸い込まれた。

 

 

 

〜博麗神社〜

「何も起こらないから暇だわ〜」

楽園の巫女、博麗霊夢はお茶を飲みながら呟いた。

最近は妖怪も活動も大人しく異変も起こらず

平和な日常を過ごしていた。

ただ、平和が続けば困る事もある。暇なのだ。

やる事と言えば神社の境内の掃除をするか

縁側でお茶を啜るぐらいしかなく、夜になればそのまま寝る。

そんな生活を過ごしていた。

たまに魔理沙辺りが遊びに来るぐらいで来客も特にいない。

「そういえば紫が何か言ってたけどなんだったのかしら?」

そんな事を思いながらお茶を飲んでいると

目の前にスキマが現れいきなりなにかが転がってきた。

「......」

転がってて来たのは見知らぬ男だった。

「いてて...あっどうも、こんにちわ。」

紫が言っていたのはこのことか...。

「はいはい、こんにちわ。

見ない顔だけど貴方は外から来た人なんでしょ?

どうしてここに?」

 

「八雲紫?っていう人にここの巫女さんに

挨拶して来いとと言われて、スキマで落とされたんだよ。」

 

「ああそうゆうことね。

一応自己紹介しておくわ。私は博麗霊夢

ここ博麗神社で巫女をやってるわ。」

 

「俺の名前は門入涙、どこにでもいるただの人間だ。よろしく」

 

「それで?あなたはこれからどうするの?

とりあえず何もあてがないなら人里ま....」

 

その時いきなりなにかが突っ込んできた。

今日は運がないな.....

「いてて....スピードの調整を間違えたぜ! ん?誰だこれ?」

 

「その人は外から迷い込んできたのよ。

魔理沙、いきなり吹っ飛ばしてどうするのよ」

 

「すまんすまん。大丈夫か?ほら。

私の名前は霧雨魔理沙、普通の魔法使いだぜ!」

「俺は門入涙、よろしく。」

俺をに手を貸しながら自己紹介してくれた。

吹っ飛ばされされたがまあいいか。

 

「さあ霊夢!弾幕バトルしようぜ!」

「嫌よ、あんたの弾幕防ぐの疲れるんだもの」

 

弾幕バトル?なんか面白そうなゲームか何かかな?

「弾幕バトルってなんだ?面白いのか?」

「始める前にスペルカードの使用回数を指定して、スペルを使う際には「カード宣言」をする。体力が尽きるかすべての技が相手に攻略されたら負けを認める。ルールはこんなものだな。

物は試しだ、やってみればわかるさ。私は2枚スペルを使うぜ。いくぜっ!」

「ちょっと!魔理沙!」

霊夢の制止も聞かずに魔理沙は弾幕を撃ってきた。

「スペルカード!魔符スターダストレヴァリエッ」

魔理沙が1枚目のスペルカードを使った。

七色の星形弾幕がこちらに向かってきている。

これを避ければいいのか!なかなか面白そうである。

にしても星形とは意外と可愛いな。

「いっちょやるか!」

ギリギリのところでどうにか躱せる隙間があるのでどうにか

避けていけそうだ。でもこれ当たったら絶対痛いやつだろ....

「おお〜初めてにしては上手く避けるな!」

「いやいや、全然余裕ないからなこれ!」

喋りながら避けるのも一苦労だぞ。

「ならこれはどうするよスペルカード!恋符マスタースパークッッ」

魔理沙が2枚目のスペルカードを宣言した。

なんかさっきまでとは違って、すごいエネルギーみたいなの

溜めてるような気がするんだが...

「 ちょっと魔理沙それは」

「いくぜっ!」

霊夢の制止を聞かずにマスタースパークが放たれた。

あっこれはダメなやつだ、当たったら死ぬ。

あんまり使いたくないのだが仕方ないか。

 

 

 

周りを激しい爆音と閃光が包んだ。

砂埃が舞って周りを覆い尽くしている。

「やったか?」

「やったかじゃないわよ!何いきなりマスタースパーク撃ってるの、普通の人間が当たったら大変なことになるわよ!」

「いや〜スターダストレヴァリエを避けるから

大丈夫かと思ってつい」

「いや〜あれは当たったら普通死ぬわ〜」

振り向くとそこには何事も無かったように涙が立っていた。

「いやいやいや!お前どうやってマスタースパークを防いだんだよ?

あれに当たったら怪我じゃ済まないはずだぜ?」

「防いだんじゃ無くて俺が頂いたんだよ、これでな。」

指を鳴らすと右手のの前に歪みができた。

「これはなんなんだ?魔法か何かか?」

「いや?何かは分からん。気付いたら出来るようになってた。

これがなかったら今まで何回死んだか数え切れんな。」

「嘘だろ...そんなの誰も倒せないだろ。弱点とかないのか!?」

「あ〜弱点かどうか知らんが欠点ならあるな」

「どんな欠点があるのよ?」

「これを使うと無茶苦茶腹が減る」

「「.....は?」」

霊夢と魔理沙に揃って呆れられてしまった。

仕方ないだろ、これ使うと本当に腹減るんだから。

「まあ今回ぐらいのことならそこまで減らんがな」

 

それからは霊夢と魔理沙一緒に雑談をしながら

だらだらしていたらあっとゆう間に日が落ちる時間帯になってしまった。

「おいおい、もうこんな時間かよ。そろそろ私は帰るぜ。」

そう言って魔理沙は箒に乗って帰ってしまった。

やっぱり魔法使いの移動手段は箒なのか。

「で、貴方はどうするの?どうせ当てがなさそうだし

一晩だけなら泊めてあげるけど。

明日になったら自分で住む場所探しなさいよ」

博麗神社に一晩だけ泊めてもらい、

幻想郷生活1日目は幕を閉じたのだった。

明日はどんなことがあるかな〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




博麗霊夢

空を飛ぶ程度の能力

普段は縁側でお茶を啜る生活を繰り返している巫女。
だらしない生活を送っているが実際は神社の仕事は、
境内の掃除くらいしかないのでとても暇なようだ。
たまに人里からの依頼で妖怪退治などもしている。
異変が起こると渋々解決に向かう。
この時の彼女は妖怪絶対倒すガールになっており
視界に入った妖怪を片っ端から退治していく。
妖怪は異変が起こった時はあまり外出しない事をお勧めする。


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第1章赤い館と吸血鬼
米と湖それから氷精


今年は暖冬だとかで雪があまり降らない日が続きますね〜
炬燵ほちぃ(●´ω`●)
買えたらもうコタツから出ない!
それはさておき、
文章量多くできるようにコツコツ努力するよう頑張ります〜

「さあ始めようじゃないか、この物語を!」




〜博麗神社〜

「....よく眠れなかったな」

どうやら昨日の魔理沙との弾幕バトルで疲労は溜まっていたようだがなかなか寝付けず朝を迎えてしまったようだ。

さてどうしようか。霊夢の様子を見に行ったらまだ寝てるし、

かといってまた寝れるような気もしない。

「よし、走るか」

何も考えずに走る事にした。

 

 

 

神社の階段を下り走っていると森を見つけた。

沢山の木々がそびえ立っており

とても不思議な雰囲気を放つ森だ。

「走るのも飽きたし、森の中でも散策するか〜

変わった動物でもいないかな?」

 

それからしばらく森を歩いていた。

森の中を散策しながらふと空を見上げると日が上がっている。

そして自分の体から鳴っている音に気づいた。

「腹減ったなぁ.......」

昨日の晩は神社で頂いたのだがなんと白米に味噌汁それにたくあんだけだったのである。そして今まで走り続けていたのだ、腹が減ってもおかしくはない。少し周りを見回すと大きな湖があり、涼しそうだったのでそこで休むことにした。腰の巾着から昨日こっそり貰っておいた米で握った、握り飯を食べながら湖を眺めていた。

よく見ると湖の奥に紅い城のようなものがあった。

なんだろうな〜と思いながら見ていたら急に肌寒くなったような気がした。そして次の瞬間目の前に氷の塊が飛んできた。

「おしい、もう少しで当たったのに!」

そんな声が聞こえたのでそちらを見ると、小さな女の子がいた。

水色のショートヘアに、青いリボンとワンピースをきており背中には氷の羽のようなものがある。なぜかその子の周りだけ冷気が漂っていた。

「おいおい。いきなり何すんだよ〜握り飯落とすところだったろ」

「ふん、あたいのナワバリに勝手に入って来たそっちが悪いんだい!

さっさと出て行け、氷符アイシクルフォール!」

さっきより大きめの氷の弾幕を撃ってきた。

数はそこまで多くないので避けるのに苦労はしなそうだが今は食事中なのだ。握り飯を落としたら大変である。

どうにか会話で落ち着いてくれないだろうか?

「ナワバリに勝手に入ったことは謝るから少し待ってくれないか?

もうちょっとで食べ終わるからさ〜」

「なんでご飯なんか食べてるのさ!

あたい、もう怒ったよ!怪我をしても知らないからね。

凍符パーフェクトフリーズ!」

どうやら余計に怒らせてしまったようで、

別のスペルカードを使ってきた。

さっきよりは小さい氷の塊がこちらに吹雪の如く向かってきた。

ちょうど握り飯を食べ終わったので

こちらからも攻撃するとしよう。

「話が通じないならこっちからも攻撃するぞ〜」

「やれるもんならやってみな!

最強のあたいの弾幕を消せるわけないじゃん!」

よし、お相手さんから許可は貰ったから攻撃してもいいよね?

「いくぞ〜恋符マスタースパーク〜!」

昨日魔理沙から拝借したマスタースパークを撃った。

激しい爆音と閃光が辺りを包み込む。衝撃波で木が折れて倒れる。

先程の女の子には当たらないように撃った

つもりだったのだが大丈夫だろうか....

心配になり周りを見渡すと、先程の女の子が泡を吹いて倒れていた。

体に傷などは無く、どうやら気絶してしまったようだ。

「お〜い、お嬢ちゃん〜起きな〜」

そう言いながら頬を引っ張ったらとても冷たくて少し驚いた。

この子は人間なのだろうか?なんか羽みたいなの生えてるけど...

さっきも氷の弾幕撃ってきたし、

こっちの世界の住人はみんな弾幕を出せるのかな?

そんなことを思いながら引っ張っていたら気がついたようだ。

「ふぇ、ふぁにふんのよ。ひっぱるああ!」

「はいはい。さっきはいきなりナワバリに入ってごめんな。

ここがお嬢ちゃんのナワバリなんて知らなかったんだ。

怪我とかがないならここから別の所にいくから。またな〜」

「ちょっと待ってよ!あんたさっき使ってたスペルカードって

魔理沙のやつじゃないの、どうしてあんたが使えるのさ!?」

「昨日魔理沙と弾幕バトルした時に、吸収しておいたんだ。

なんなら君の弾幕も吸収できるぞ。試しに撃ってみな?」

「本当にそんなことができるの?後悔しても遅いんだからね!

いくよっ、氷塊グレートクラッシャー!」

先程までの氷の弾幕とは比較できないぐらい大きな

氷の塊をこちら側に撃ちだしてきた。

これもまともに食らったらひとたまりもない、

大きな氷塊の下敷きになり死んでしまう。

まあこれぐらいの物なら大丈夫だろう、

指を弾き、あたりに高い音がなる。

その瞬間にはもう大きな氷塊は無くなっていた。

「よし、吸収できた。

今から撃つから少し離れてくれよ〜。

氷塊グレートクラッシャー」

湖の方を向いて先程吸収した氷塊を撃つ。

氷塊は湖に落下し大きな音と水飛沫を上げながら沈んでいった。

「どうだ、本当にできただろ?」

最初は疑いの眼差しでこちらを見ていたが実際にみせると

その光景を驚いた様子で見ていた。

「ほんとにできるんだ....」

震えながら俯いてしまったようだ。

なんか悪い事をしたような気がして謝ろうと思ったのだが

予想外の反応が起こった。

「すごいすごい!本当にあたいの弾幕そのままじゃん!

なんでも吸収できるの?今度あたいにもやり方教えてよ!

あたいはチルノ、最強の妖精だい!貴方は何て名前なの!?」

想いの他大絶賛である。

「俺の名前は門入涙、どこにでもいる普通の人間だ」

それにしても、妖精だったとは。見た目は普通に少女で

変わったところといったら近くに行くと少し冷えるのと

背中にある羽ぐらいで他は殆ど人間と変わらない。

それに普通あんな氷塊を撃ち出されたら即死である。

こんなのがもし沢山いたら.....

想像しただけで寒気がしてきた。

チルノの冷気のせいかも知れないが。

ついでに前から疑問に思った事があったのでに聞いてみた。

「気になったんだけどさ。その弾幕ってどうやって出すんだ?

俺でも出せるようになるかな?」

どうせなら自分も弾幕を使ってみたい。

魔理沙の弾幕バトルをした後からずっと考えていたのだ。

「多分できるんじゃない?

わからないなら最強のあたいが教えてあげる!

代わりにさっきのやつのやり方教えてよ!」

こうしてチルノから弾幕の撃ち方やスペルカードについて

色々試しながら特訓をした。

思ったより簡単にできそうだ。

まあ実際に使ってみないとなんとも言えないが。

 

 

その日は湖の近くで火を焚いて野宿した。

チルノに木の実などを貰ったので、それで食事を済ませた。

その後弾幕の練習で疲労が溜まっていたのか、

すぐに眠ってしまった。

 

赤い館から出ている霧に何も気づかずに。

 

 

 

 

 

 

 




チルノ

冷気を操る程度の能力

自称最強の妖精。口癖は「あたい」
妖精にしては強い妖力と弾幕を放つ。
あくまでも、妖精の中でではという話である。
体から常に冷気が出ているので
夏などは是非近くにいて欲しい存在だ。
一度怒ったり興奮すると周りに氷の弾幕をばら撒いてくる。
普通の人間には悪戯程度の事しかしないが
怒らせすぎると氷漬けにされてしまうかもしれない。
ちなみにこの物語のチルノは⑨



ではないのだがそれ程頭は良くない。


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赤い館の居眠り門番前編

大晦日、家でダラダラしていたら寝ている間に年が明けてしまった。

どうも!たいやき@です。どうにか頑張って面白い文章を書けるように考えてはいるけど、センスがないwどうしたものか....


それはさておき、異変第2話が始まります。
駄文で読むに耐えないと思いますがご了承を。
それでは皆様
「さあ!物語の始まりだ!」


〜湖〜

さっきまで熟睡していたはずだったのだが、妙に肌寒くて起きてしまった。せっかく寝ていたのに.....。周りを見渡すとそこには、怯えながら今にも泣き出しそうなチルノがいた。先程まであんなに元気だったチルノが今は何かに怯える様に震えている。

 

「おいチルノ。どうしたんだ?そんな顔して?俺が寝てる間に何かあったのか?」

 

「涙、空を見てみなよ.....」

 

チルノに言われた通り空を見た。時間帯的には夜のはずなのだがそこにある筈の夜空はどこにもなく代わりに、赤い空と大きな満月が見えた。しかし、空自体が明るいのではなく、何かに空全体を覆われているそんな風に見えた。幻想郷の夜空ってこんなに赤い色なのか。しかし、いつもこんな空ならチルノが怯えるはずもない。少々気になったので聞いてみた。

 

「なあチルノ。幻想郷の夜空はなんでこんなに赤いんだ?俺がいた世界では夜空ってのは暗くて幻想的で、とても綺麗なものだったんだが。これじゃあ、赤い絵の具に月を浮かべたような空なんだが?」

 

いきなりふと、元いた世界で毎年行っていた月見が脳裏によぎった。最初はいつも1人で月見を楽しんでいるのだが、いつのまにか1人また1人と増えて気づけば4人で酒を呑みながら大騒ぎしていた。今となってはもう会えないあいつら。今頃は何をしてるんだが。まああいつらは俺が居なくても面白おかしく生きていくんだろうな。そんな事を考えていると、チルノが震える声でこう言った。

 

「ちがう、いつもの夜空は涙が言ってたような空だよ。それでねさっき涙が寝て少し経ってたら、なんか空が赤くなってきたんだ。あたいも気になって周りを見てたら、あそこにある赤い所から出てるところを見たんだ。気になってそこまで行ってみたんだけど....」

 

そこまで言うとチルノは下を向いたまま黙ってしまった。どうやらいつもの夜空はこんな赤い色ではなく今の状況が異常事態だということがわかる。それに、チルノの説明から考察するに遠くに見える赤い館がなんらかの関係があるようで、あそこに行けば何かわかるかもしれない。

 

「よしチルノ。俺少しあそこの館まで行ってくるわ。いけば何か分かるだろうし何もしないよりマシだろ。チルノはどうする、一緒に来るか?」

 

チルノは下を向いたまましばらく黙っていたが、少し経ってから無言で頷いた。よしこれで何をするかは決まった。まずはあそこに見える赤い館に向かうとするか。そうして俺とチルノは歩き出した。

 

 

 

 

 

 

〜赤い館〜

しばらく歩いてようやく館の前に着いた。上空を見るとこの付近はより一層空が赤いように見える。やはりここがこの空と何か関係しているのは間違いなさそうだ。にしてもこの館、周りの雰囲気とは違い悪い意味でで目立っている。湖の奥にポツンと西洋風の館だけがあり、その上館全体が真っ赤に染まっている。今まで幻想郷の建物は大体江戸時代ぐらいの日本の風景がそのままあるような感じだったがこれは日本のものではなさそうだ。どうしてこんなものがここにあるのか疑問に思ったが考えても答えが出るはずもなく、気にしないことにした。なぜか館の門の前には1人の女性がいた。

緑色のチャイナドレスに赤い髪が腰辺りまで伸びている。少し近づいてよく見ると.........

 

「zzz」

どうやら寝ているようだ......。それにしても人は立ちながら寝る事が出来るのか。思わずそんな事を考えてしまった。とりあえず中に入るか。

 

「すみません〜。この館から出てる赤い霧はなんですか〜?」

 

 

......返事がないな。この距離で話してるのに寝てられるのか。寝ていて会話ができないので気にせずそのまま入ろうとしたら後ろにいたチルノが服を思いっきり引っ張ってきた。

 

「ちょ、チルノ!?」

 

引っ張られた反動で尻餅をついてしまった。

 

「危なかったね涙!」

 

何が危なかったのかと思い、前を向くと先程まで自分がいた位置に寝ていた人が蹴りを繰り出していた。確かにこりゃ危なかったな。チルノが引っ張ってくれていなかったら今頃どこまで吹っ飛ばされたことか。それと今気づいたが蹴りを出した人はまだ寝ており、先程いた位置に戻っていた。なんだこの人。そういえば、ある拳法が頭をよぎる。

 

「チルノ、あれが何かわかるか?」

 

「あたい寝ながら攻撃してくる人なんかしらない!」

 

「俺はアレに似た拳法を知ってるぞ。確か酔拳だったかな?酒に酔いながら戦う方法だ。まああれは寝てるからな。眠拳ってところだろ」

 

「でもさ。それじゃあ近寄れないから中にはいれないよ。どうするの?」

 

そうなのだ。起こそうと近寄れば攻撃が飛んでくる。だからといって遠くから声をかけても起きる気配がない。これはもうあれしかないな。

 

「チルノ、強行突破するか!

声かけてもおきないし。門を壊させてもらおう。なんか言われたら後で直せばいいだろ。そんじゃいきますか。氷塊グレートクラッシャー!」

 

少し門から離れてスペルを撃つ。目の前に大きな氷山のような氷の塊が現れ、門にぶつかる。門は大きな音を立てながら粉々に砕けた。

門にいた人を巻き込んで吹っ飛ばしながら。

 

「よし、チルノ行くぞ〜。謎の館に殴り込みだ!」

 

館に入ろうとした瞬間。

 

「ああああああっ!門が壊されてる!誰も来なくてつい、うとうとしてる間に.....。やばいやばい、咲夜さんに怒られる!」

 

どうやらさっきの衝撃で目を覚ましたようだ。むしろどうやって今ままで寝たまま攻撃できたのか。不思議なものである。

となるとこの後な流れは.......

 

「貴様だな、この門を破壊したのは!ここがどこか知っていて壊したのか!?このままじゃ私が怒られ....。じゃなくて私の使命を果たさなければならない、門番として貴様を排除する。いくぞっ!」

 

デスヨネー。そりゃ門壊したんだもの、怒って戦闘にもなりますわな。さて、どうしたものかな〜。また弾幕バトルか、またマスパぶっ放せば倒せたりしないかな?などと考えていたら

 

「隙ありだっ、くらえっ!」

 

「へっ?」

 

いつのまにか間合いを詰められており、顎に掌底を喰らいそのまま鳩尾に右ストレートが当たり奥の木まで吹っ飛んでしまった。

 

「いてて。なんだよ、弾幕バトルじゃないのか?」

 

てっきりまた弾幕バトルをすると思っていたので油断していた。一応お相手に聞いてみると

 

「弾幕バトル?なんだそれは。そんなものは知らない、私の使命はこの館への侵入者の排除。ただそれだけだ!」

 

だそうで、どこでもこのルールでするわけではないようだ。弾幕バトルじゃないなら普通に戦えば良いのかな?まあそっちの方が楽っていえば楽なのだが。

 

「了解〜。それなら門番さんは俺を排除したい、俺は館の中に入りたい。こうなったら戦ってどうするか決めるしかないよな。話し合いでどうにかなるのが一番良いんだが。お互いもう引けないだろうからな。」

 

「ただ門番さんよ。戦う前にお互いの名前ぐらい名乗らないか?それぐらいの礼儀があっても良いだろう。始めて戦う相手ならなおさらだ。俺の名は門入涙、普通の人間だ。あんたの名前は?」

 

一瞬門番は睨んできたがどうやら話は通じたようでこちらの提案に応えてくれた。

 

「確かにな。ここまでされて黙ってこの門を通らせたりしたら、私がここにいる意味がない。あの方のに頂いた大事な使命を果たさなければならない。この館に入りたいなら私を倒してからのするんだな。名乗らせてもらおう。私の名は紅美鈴。この館、紅魔館の門番だ!」

 

 

これでお互いもう後ろには引けない。

どちらかが勝ちどちらかが負ける。シンプルでわかりやすい。

今「紅霧異変」最初の戦闘が始まる。

 

「紅美鈴、推して参るッ!」

 

 

「さあ、物語の始まりだ!」

 




紅美鈴

気を操る程度の能力

謎の赤い館で門番をしている妖怪。なぜか門番なのに、門の前で寝ている姿がよく見かけられる。
能力の気を操る程度の能力は、自然界に存在する生命のエネルギーが目で見えたり、人の放つ気を察知できる。
この能力のおかげで寝ていても侵入者を返討ちにできるのだとか。
見た目は普通の人間だが、筋力や体力は並みの人間より多いので下手に手出しをするとタダでは済まない。
因みに、気を操る程度の能力の応用で、自然界に存在する生命のエネルギーを吸収して自己強化や自己回復、気の放出などができる。


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赤い館の居眠り門番後編

前回最期の方で最初の戦いとか言ってたけど後からチルノと戦ってたじゃん!完全にミスったw
どうもたいやきです。雪がアホみたいに降るせいで家から出れない。学校まで行くのに電車止まらないかな〜。
とか思いつつ書いている、今日この頃です。
毎度お馴染みの駄文ですがよろしくお願いします!


〜紅魔館門前〜

お互いの叫びが合図となり今戦闘が始まった。しかし、始まってから数分経ってもお互い動けずにいた。先にこちらから仕掛けようと思ったが、動いた瞬間に攻撃されると考え様子を伺っている。どうやら相手も同じ様に動けずにいる。さて、どうしたものか。

 

「門番さん〜。攻撃してこないの〜?」

 

「こちらから手を出せば貴方は攻撃するでしょう?」

 

このままではお互いが動かず時間だけが過ぎる。だが時間が過ぎれば、過ぎた時間の分だけ空はどんどん紅い霧に覆われてしまう。多少の攻撃は気にせず先に動くことにした。とりあえずもう一度同じ事をしよう。

 

「避けたら門が壊れるぞ、しっかり守れよ?

氷塊グレートクラッシャー!」

 

先程門を破壊した氷塊を目の前にいる相手の頭上に落とす。さてどう対処してくる?氷塊を破壊しようとするならそこに追撃する。避けるようなら、とっておきの攻撃をお見舞いしてやる!

しかし、相手の行動はどちらでもなく全く予想外な防ぎ方をしてきた。

 

「起きていればこの程度の攻撃なんぞ、ふんっ!

こんなもの、そのまま貴様にくれてやる!」

 

なんと氷塊を手で持ち上げこちら側に投げ返してきた。完全に予想外の行動である。避けるか、破壊するしか対処方法を考えていなかったので直ぐには反応できない。どうにか吸収する事は出来たがその間に間合いを詰められてしまった。

 

能力を発動する時間もないので接近戦を試みる。どうにか攻撃をいなしたり、避けたりしながら反撃しつつ、距離を取ろうとしているのだが、門番はこちらが後ろに下がろうとすると間合いを詰めて嵐のような連撃が繰り出される。しかも一撃一撃にが重く、上手くいなしても手に響く。そして俺の攻撃は、全て当たらず躱されている。どうやら気を操る能力でこちらの動きを僅かなな気の流れから感じ取っているのか一度も当たらないままだ。誰がどう見ても近接戦闘の技術では完全に相手が上である。

このまま時間が経てば技術と経験の差で負けるだろう。相手は妖怪、何百年と生きているものならその時間の分だけ技術と経験が積まれている。この技術の差を埋めない限り俺はこの門番には勝つ事はできない。ならばどうすれば勝てるか。

 

答えは簡単。相手よりも強くなればいい。相手の技術を全て俺のものにする。全ていただいてしまえばいい。上手く行けば門番を倒せるが失敗したらこちらに勝ち目は無くなる。後はそれをどうやって行うかだ。考えがあるにはあるが成功するかどうかも怪しい。まあやってみないと始まらないか!

 

そんな事を考えていれば当然隙が生まれる。右手がやや下がり気味になっていたところを、当然は門番は見逃さず、右の顔面にハイキックを打つ。ギリギリ腕を入れて直撃は防いだが、大きく後ろに仰け反ってしまう。使うならこのタイミングしかないか。

 

「門番、近接戦闘の技術じゃ完全にあんたが上だ。

だからこちらも少し本気を出すぞ?

《大物喰》発動!

さあ門番、ここからがこの物語第二幕、

可笑しな逆転劇の始まりだ!」

 

俺がそう叫ぶと門番は、

 

「何をしたのかはわからんが

そんな簡単に倒せると思うな、幻撃、華想夢葛!」

 

前方にいる門番の拳から青い光が灯り、眩く光る。

次の瞬間、目の前に数え切れない程の蒼白い気弾の様なものが浮遊していた。そして門番がこちらに指差すと、浮いている蒼白い気弾が目にも留まらぬスピードで飛んできた。こちらが躱そうとしている間に1発、また1発こちらに気弾が降り注ぐ。

 

近接攻撃だけでも手が出なかったのに遠距離攻撃まであるのか。こんな弾を食らったら怪我程度で済まないのは目に見えている。しかし、門番は1つ致命的なミスを犯した。それは、先程までの接近戦では分からなかったことだ。

霊夢や魔理沙にも言うのを忘れていたが。

 

「俺に遠距離攻撃は効かないんだよ!」

 

指を鳴らした瞬間に、俺の近くに飛んできていた気弾が全て消えた。

 

「そんな馬鹿な!?」

 

久しぶりだったので、できるかどうか心配だったが上手くいったようだ。本来は吸収の範囲は狭いのだが数秒あれば500m以内にある物は全て吸収することができる。

気弾を防がれると思っていなかった門番は、一瞬驚いた表情をするが遠距離攻撃が効かない事が分かるとすぐに近距離戦を行う為に間合を詰めてきた。

 

よし。これで俺の勝ちが確定した。

 

 

先程の様に、嵐が如く連撃を繰り出してくる門番。しかし門番の攻撃は俺には当たらなかった。さっきまで俺に届いていた拳が、蹴りが、全て当たらずに躱されている。それに比べて次第にこちらの攻撃が門番に当たるようになる。全てを躱し、いなし避ける。代わりに1度も当たらなかった俺の拳が一撃、また一撃と当たるようになってきた。

今まで当たっていた自分の拳が当たらず、相手の拳が適確にこちらの急所を狙って放たれる。

 

ようやく門番の顔に焦りの表情を見せる。先程までとは別人のような動きをする目の前の男に恐怖を覚えた。相手の攻撃を受けず、こちらの拳を当てる。今まで積み上げてきた拳が技がこの相手には通じなくなったのだ。僅かに違和感を感じるのだが、が今はそんな事を考えている暇は無い。

 

「まだ負ける訳には行かない、食らえ崩山撃!」

 

この技は、相手との間合を極限まで詰め、超至近距離からの発勁、膝蹴り、正拳突きを即座に相手に打ち込む。これが当たって倒れなかった相手はいない。当たらなかった相手も今までただ1人しかおらず、当たればこの現状を打破できるそれだけの威力のある一撃だ。

そして間合を詰め発勁が当たる。続けて膝蹴り、正拳突きが全て相手の急所に当たる。

 

今までの相手ならこれで終わっていた。これを受けて尚立ち続けるものは今までいなかった。しかし、目の前にいるこの男は全てを、受けた上で倒れずに向かってきている。何故だ、何故倒れない。さっきは一方的に攻めていたのに、今では相手の打撃を流すので精一杯だ。

 

「崩山撃を受けて倒れないなんて.......

貴様本当に人間か?」

 

「こちとら産まれてからずっと人間だよ。

さあ、さっき受けた分のお返しだ!」

 

次の瞬間に目の前にいた男は消え、背後に現れいきなり間合を詰められた。そして背骨に八景が当たる。ここでようやく気づいた。先程感じた違和感の正体を。

 

この男は私と同じ動きをしていたのだ。しかし、素人がいきなり動きを真似できるほど武術の世界は甘くない。それでも男はそれができた。となるとこれはさっき使われたアレが原因のようだ。おそらくあれは相手の模倣する技だったのだ。それなら、いきなり動きが変わってもおかしくはない。今までの私の動きをしていたのだから。

膝蹴り、正拳突きが当たり倒れた私に男は、

 

「これにてこの物語は閉幕です。

お付き合い頂きありがとうございました!」

 

指が鳴る音が響いた。男の背後に蒼白い気弾が浮かんでいた。まさかそこまで出来るとは。

気弾がこちらに近づいた所で私の意識は途切れた。

 

 

 

 




門入涙

あらゆるものを吸収する程度の能力

本人は普通の人間と言っているが能力のお陰で妖怪にも勝てる程の実力を持つ。
元いた世界では、本人は余り気にしていない様だったが、よく妖怪に襲われていた。襲われた際に一度死にかけそこから努力を重ねて大妖怪程度なら軽く蹴散らせる程強くなった。

吸収する程度の能力は応用の幅がとても広く、相手の弾幕を吸収したり、相手の技術をそのまま吸収し、同じ動きをする事もできる。
また、この能力で妖怪も吸収しており、その妖怪の能力も使うことができる。

ただし、代償にとてつもなく腹が減るらしい。
ナンテコッタイ


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巫女と魔女とおはぎの妖怪

今回は会話シーンの最初に誰が話しているかわかりやすくなるようにしてみましたがどうでしょうか?
よろしければコメントお願いします!

今回は霊夢、魔理沙側のお話です。
それではお楽しみください!


〜博麗神社〜

 

霊「はぁ〜。今日も退屈な一日だったわ〜。

何も面白い事も無いし暇ね。朝起きたら渡来人も居ないし。

ま、いいか。さっさと布団をひいて寝ましょ〜」

 

朝、目が覚めて渡来人の部屋に様子を見に行ったらもう既に何処かに行った後だった。書置きも無かったのでどこに行ったのだろか?

まあ、布団は綺麗に畳まれてたし部屋の掃除もしてあった。何かあれば紫から連絡が来るはず。気にせず一日中縁側でお茶を啜っていたら日が暮れてもう夜になった。今日は魔理沙も来なかったし、参拝客は.....まあいつも通り1人も来なかったわね。

 

夕食を済ませて寝る支度をしていた時にふと空を見上げた。そこにはいつもの夜空はなく、赤く不気味な夜空に薄紅色の月が浮かんでいた。

 

霊「今晩の月はなぜ赤いのかしら?」

 

月にも2Pカラーとかあるのかしら?

そんなことを考えながら布団を敷いていたら、魔理沙が箒にまたがって飛んできた。もう寝ようと思ったのになんなのよ...。

そして魔理沙の表情はいつになく明るい。

これはあれね、面倒臭い時の顔ね。魔理沙がこの笑顔を浮かべている時は、大体厄介な問題が起こる。

 

魔「よう霊夢!調子はどうだい?

今から私と出かけないか、どうせ寝るだけだろ?」

 

霊「なんでもう寝ようとしてるのに出かけなきゃいけないのよ。もう私眠いんだけど」

 

魔「いやいや、この夜空見たか?こんなに赤いなんて明らかにおかしいだろ。これは間違いなく異変だぜ!となれば霊夢も動かないとな!」

 

ああ、この赤い夜空。やっぱり異変なのね。めんどくさいから寝ようと思ったのに。深刻な被害が起こる様なものなら紫が現れる筈だし。まだ来ないならそこまで大変な事にでも無いんじゃ無いかしら?

 

?「それがそうも言ってられないのよね〜」

 

いきなり背後から声が聞こえた。この喋り方に声は紫ね。それでここに紫が来たってことは...

 

紫「そうよ霊夢。これは異変よ。原因はもうわかっているわ。最近霧の湖の近くに赤い館ができたでしょう?どうもあそこから出てるみたいなのよ」

 

霊「さらっと人の心を読まないでもらえる?ったくこの赤い夜空は異変なの?私は特に気にする必要が無いと思うけれど。私はなんとも無いし」

 

今のところは、ただ空と月が赤い程度で特になんとも無い。たまには赤い月ってのもいいと思うんだけどなぁ。今度赤い月で月見酒でもやろうかしら?

 

紫「人里の方では気分が悪くなって倒れる者が出てきてるわ。この赤い空に微弱な妖力が込められていて、妖力に敏感な人が倒れてるってところね。流石に死者までは出ないと思うけれど、早めに解決してちょうだい。何か起こる前に、ね」

 

紫がここまで言うって事は放置しておくと面倒な事になりそうね。せっかく寝ようと思ったのに。また着替えないといけないじゃない。魔理沙だけで解決してくれないかしら。

 

紫「それと霊夢。今回の異変が終わった時の宴会の費用は全て私が払おうと思ったのだけど」

 

霊「魔理沙、何してるのよ!早くこの異変を終わらせるわよ、人里でこれ以上被害がでないうちにね!」

 

魔「いや、どう見ても宴会代目当てだろ。博麗の巫女がそんなんでいいのかよ。まあ、それが霊夢らしいっちゃらしいが。とりあえず霊夢異変解決に行こうぜ!」

 

こうして私と魔理沙は異変解決に向かう。

ひやっほう!これで今回の宴会代は全部紫持ちね!これでタダ酒が飲める、急いで解決に行かないと行けないわ。まあ出てるのは霧だけだし、魔理沙もいるからすぐに終わるでしょ。

さっさと異変解決明日はして宴会よ〜!!

 

〜魔法の森〜

 

魔「そういえば知ってるか霊夢、最近魔法の森に変な

妖怪が出るらしいぜ。なんて言ったかな、黒いおはぎみたいなやつがいて、見つかったら食われちまうみたいだ。出てこないといいんだがな〜」

 

霊「なによその妖怪。それなら私は普通のおはぎでいいわ。もし出てきても退治すればいいだけよ」

 

 

日中の魔法の森は妖精がいつも遊んでいるため、騒がしいのだが、夜になると妖精は遊び疲れて眠ってしまうため、夜の森は昼とは違いかなり不気味な雰囲気が漂う。聞こえるのは虫の音や動物の鳴き声、風に揺られる木々の音などが時折聞こえてくる。

 

しばらく魔法の森を移動していると、遠くにおかしなものが見えた。黒くて丸いものがふよふよと森の中を漂っていた。月明かりに照らされているにも関わらずそこの周りはただ黒いのだ。あれがさっきの話で言ってたおはぎの妖怪かしら?

 

霊「魔理沙、あそこに浮いてる黒いのはなに?」

 

魔「私も分からん。それともあれが噂のおはぎ妖怪か?確かに黒くて丸いぜ」

 

 

 

そんな事を言っていたら黒い球体が闇に霧散していき、中から1人の少女が現れた。姿は幼い少女で、目は赤、髪は黄色のボブ。 白黒の洋服を身につけ、スカートはロングである。そして頭の横に赤いリボンがある。とてもおはぎの妖怪には見えない。

 

?「人をおはぎ呼ばわりなんて失礼な人間。代わりに私が貴方達を食べていい?」

 

魔「私が美味いかはわからないが、霊夢は不味いと思うぞ。そもそも私達は食べ物じゃ無いぜ」

 

霊「そもそも貴女は何者?妖怪なら退治するまでよ。今は異変解決で忙しいの。すぐに立ち去るなら見逃してあげるけど?」

 

ル「私はルーミア。まあ見ての通り妖怪よ。それと立ち去れですって?目の前に美味しそうなご馳走があるのに去る人がいる?」

 

どうやら目の前の妖怪は私達を食べる事しか考えていないようだ。ったく、これから異変解決しなきゃいけないのに、めんどくさい。どうやってこの妖怪を退治しようかしら?

 

魔「私達を食べる前に一つ聞いていいか?なんでさっきから両腕を広げているんだ?」

 

ル「「聖者は十字架に磔られました」っていっているように見える?」

 

魔「「人類は十進法を採用しました」って見えるな」

 

ル「質問には答えたし、これで食べてもいいわよね?」

 

魔「ああそうだな。ほら、腹一杯食え、恋符マスタースパーク!」

 

魔理沙がいつのまにか、八卦炉に魔力を貯めてルーミアに向かって放つ。魔理沙から極太の光線が吹き出し、ルーミアの視界を虹色に染めあたりに爆音が鳴り響く。

 

霊「あんたいつの間に、準備してたのよ。不意打ちとか卑怯ね、さすが魔理沙」

 

魔「喰われるかもしれないのに卑怯何も何だろ〜。それに油断してたあいつが悪い!」

 

まあ確かに、食べられるかもしれなかったし仕方ないか。まあ食べられる気は無かったけどね。赤い館まであと少しかしら?早く解決して明日の宴会が楽しみだわ〜!

 

魔「それにな霊夢。せっかく弾幕を放つなら派手で綺麗な方が格好いいだろ?弾幕はパワーだぜ!」

 

そう言って魔理沙は可愛らしい笑顔を見せた。

 




ルーミア


闇を操る程度の能力

見た目は小さな少女の姿だが中身は人の肉を食う妖怪と言われている。ただ、実際は肉を食うのではなく人の中に存在する闇の部分を食べているようだ。

闇を操る能力は周りを暗くするぐらいの力しかない。しかし、ルーミアが出した闇は魔法の一種のようなものなので、松明やランタンのような物の明かりも見えなくなる。本人の筋力は妖怪らしく普通の人間の数倍の力がある。人を狩る時も、妖怪らしく力技で襲う。

因みにるーみあ本人も能力を使うと周りが見えなくなる。そのため木にぶつかることもしばしばあるようだ。頭に赤いリボンがあるようだが実はお札らしい。しかし本人には触ることもできない。


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メイド長の3秒串刺し教室

どうもたいやき屋さんです!
今回インフルでは無いんですが風邪を引いて書けませんでした。はい、完全に言い訳です、すみません。
その分いつもより文章量が多いです!
それではどうぞ!


〜紅魔館広間〜

やっとの事で門番を倒しどうにか館の中に入れた。中は外見と同じく洋風の内装で至る所に高価そうな彫刻の施してある卓や椅子などが見える。

 

それと同時に不思議なことに気付いた。外観よりもかなり屋敷の中が広かったのだ。なんというか家の中を無理矢理次元拡張して広くしている。そんな感じだ。これだけの広さがあれば数十人人を呼んで立食パーティでもひらけそうだ。そんな感想を抱きつつ、周りを見渡すと奥の方に階段があったので、中央に敷かれた赤い絨毯を歩きながら階段に向かって歩いていく。

 

 

 

ヒュッ いきなり風を切るような音が聴こえたので足を止めると進もうとしていた場所にナイフが刺さっている。顔を上げると階段の上に人がいる。さっきまでは人も居なかったし足音も聞こえなかったのに。いつの間に来たのだろうか?

 

?「ようこそ紅魔館へ。御用件はなんでしょう?」

 

涙「この館から出てる赤い霧?を止めてくれないか。俺は普通の夜空が好きなんだ。赤い夜空はどうも美しく無い」

 

?「申し訳ございません。あの霧は我が主人が外に出るために必要なもの。止める訳にはいきません、どうぞお帰りください」

 

 

 

月の灯りが階段上の人物を映し出した。髪型は銀髪のボブカットであり、もみあげ辺りから三つ編みを結っている。 また髪の先に緑色のリボンを付けている。服装はメイド服をアレンジしたような格好だ。

手にはナイフを三本持っており、先ほど飛んできたナイフはこの人が投げたのだろう。

 

 

この人に言っても霧は止めてくれなそうだし、ここの主人に交渉しないとダメなのかな?それでもいいんだがどこにいるか分からんし。

うーむ、迷った時は.....

 

涙「それじゃあ、力技で押し通らせてもらう!」

 

一番楽な選択肢を取ってしまった!

まあ仕方ないよね、楽だもん力技。

 

咲「それでは私、十六夜咲夜が侵入者を排除します。我が主人に刃向おうとした貴方が悪いのですよ?」

 

階段まで走って行こうとしたその瞬間。

 

 

 

「幻世 ザ・ワールド!」

 

時が止まる。

 

ここで動けるのは私1人私だけの世界。

月も風も虫も全てが止まり、動かなくなる。

時が止まっている事に気付かずに死んでいく。

 

「ようこそ私の世界へ。そしてさようなら」

 

 

驚いた。いきなり目の前にナイフが数十本飛んできている。さっきはナイフなど無かった。取り出す動作も見当たらなかった。相手はどこからナイフを取り出して、いつ放ったのだろう。様子を見るために背後に大きく飛んだ。

 

 

まただ。相手のことはよく見ていた。予備動作は何も無かった。なのに今、頭上にはまた先程と同じぐらいの量のナイフがある。まだ避けることが出来る量だがこう避けてばかりだと疲れる。さてはて、いったいなにが起こっているんだ?

 

咲「あら、上手く避けますわね。それならこれはどうですか?」

 

 

これはまずい。先程までの一方向からのナイフではなく、俺を中心にしてナイフが円の様に配置されている。それを覆うように遠距離からもナイフ飛んできている。これは避けられないぞ。能力発動間に合うか!?

 

 

十六夜咲夜は後ろを向いた。さっきの攻撃なら避けられずに死んだと思ったからだ。彼も人間にしてはよく避けた方だろう。避けている時もこちらを見ていた。私の攻撃の瞬間を測るためだろう。私にはそんなものありませんけどね。この能力がある限り。

 

 

 

 

咲「ようやく死にましたね。お仕事完了。後はあの死体を妖精メイドたちに片付けさせてっと」

 

涙「おいおい、誰が死んだって?」

 

 

 

 

 

 

背後から男の声が聞こえた。

そんな馬鹿なッ!あの攻撃は避けられるはずがない、横に避けても遠距離からのナイフで追撃出来るように配置したはず。あれは避けられない。男はどうやって避けたんだ。振り返って男を見た。

肩で息をしながらもその男はしっかり生きていた。

 

ふと、おかしな光景見た。どこにもナイフが見当たらない。

おかしい。男が避けたはずならナイフは床に刺さっているはず。しかし男の周りにナイフは一本もなく、刺さった形跡も無い。私が投げたナイフはどこに消えたんだ!?あの男に焦りを見せてはいけない。余裕そうな対応をしなければ。焦りを悟られてしまう。

 

 

咲「あら、まだ生きていらしたんですか。貴方の死んだ死体の掃除をどうしようと考えていましたのに。しぶといですね」

 

 

涙「ははっ。褒め言葉をありがとう。俺はしぶといぞ。それが俺の数少ない取り柄の一つだからな。手足を斬られても全然動くぞ?」

 

 

どうやらこの男にナイフは当たっていませんね。となれば、物理的に破壊された?だがそれならなんらかの音が聴こえるはず。さっきは音は特に....。そういえば指を鳴らすような音が聞こえたような?

 

咲「先ほどのナイフどう避けたんですか?避けられるように配置した覚えはないのですが?」

 

涙「ああさっきのは危なかった。普通ならあの配置じゃ、どう避けとも刺さって死ぬわ、普通ならな。咲夜さんだっけ?あんた町でも行って大道芸人でもしたらどうだろう?きっと儲かるぜ」

 

咲「あいにく仕事は間に合ってますわ。それより、避けていないならナイフはどこへ?全て破壊したのですか?」

 

 

今一番重要なのはあの男がナイフをどこへやったかだ。全部音も無く破壊できるような相手なら危険すぎる。全力で排除しなければ主人に危害を加えるかもしれない。

 

涙「ナイフならここにあるぞ?」

 

男の手には私がさっき投げたナイフが一本を指先で回してみせた。あの男、今ナイフをどこから出した?手には何も持っていなかったはず。その時、男は両手にナイフを持っていた。どこにナイフをしまっていたのだろう。この男は危険だ。今この場で殺す。

 

 

 

咲「今からでも遅くありません。おかえりいただけますか?」

 

 

 

涙「断る、せっかく来たんだ。ここの主人の文句の一言でも言ってから帰るわ。さっさとこの霧を消せってね」

 

 

 

 

こうなると殺すしか手はありませんね。先程のナイフをどう避けたかがわかりませんが、まあ大丈夫でしょう。

 

 

 

 

咲「それなら仕方ありません。 死んでもらえます?」

 

 

 

 

 

 

再び時を止めた。これ以上時を止めると体に負荷がでる。なんとしてもここで殺さないと。主人の所には行かせない。

 

咲「メイド秘技・殺人ドール。何が起こったかもわからないまま、ここで死ね」

 

相手の近くにナイフをランダムにばら撒き、中心に楕円形に配置したナイフで囲う。これで死ななかった相手はいない。今まで数回しか使ったことのない必殺の技である。ナイフの配置が終わり時を動かす。

 

 

咲「さようなら、哀れな侵入者」

 

 

涙「だからまだ死なないっての!」

 

咲「!??」

 

男は死んでいなかった。ナイフが男に当たる瞬間全て消えたのだ。この男はやばすぎる。頭の中で考えてしまう。この男には勝てない。だが、主人にこの男を合わせるわけにはいかない。手元にあるナイフはあと2本。ナイフが回収でき無いのでこれしか無い。

 

 

涙「ネタ切れか?それなら先に進ませてもらうぞ」

 

 

この男だけは、は行かせてはならないっ!!

時を止めて目の前まで間合いを詰める。そして

 

咲「いい加減死ねッ!傷魂ソウルスカルプチュア!」

 

至近距離で目の前の相手を斬りつけていく。斬りつける腕の時間を加速させて目にも留まらぬ斬撃を相手に浴びせる。この距離では躱せないし、素手ででは防げない。このまま斬り殺す!

 

 

涙「おお〜、すごい斬撃だな。だが、あいつの斬撃よりは遅い」

 

 

この男私の攻撃をナイフ一本、片手だけで捌いている!?こいつは人間じゃ無い、こんな相手にどうやって勝てばいいんだ...

 

 

涙「そろそろ終わりにするか」

 

咲「まだ負けてなッ」

 

首の後ろに強い衝撃を受ける。意識がうまく保てない。すみませんお嬢様、わたしではこの男に.......

ここで私の意識は闇に落ちた。

 

 

 

 

 

 

涙「あっっぶねー!幻想郷の使用人の強さおかしいだろ!」

 

 

この館の使用人 強さが桁違いだ。門番も強かったがこのメイドは、強すぎる。攻撃の起こりが解らないし、いつのまにかナイフが飛んできたり、間合いを詰められたりと使用人の強さじゃ無い。時が飛んでるような感覚だった。そんなものが実際にあったら強すぎだろ。幻想郷って怖いわ〜。

 

 

頭の中でそんな事を考えていると背後から賑やかな声が聞こえた。

 

魔「霊夢、涙が中に居るぞ?」

 

 

霊「あらほんとね。こんなところで何してるの?異変の最中なのに」

 

霊夢と魔理沙達だった。どうやら八雲紫から異変を解決してこいと言われたらしい。俺も今ままで会ったことを霊夢達に話した。果たして今までの戦闘が伝わるかは不明だが。霊夢達でもこの人達に勝てたのかな?

 

 

 

霊「ん、なるほどね。門で伸びてたやつと、そこで倒れてる奴は涙が倒したのね。いや〜手間が省けて楽だわ」

 

 

魔「それにしてもよく勝てたな!普通の人間なら勝てないとおもうが、涙は......。普通じゃ無いから勝ててもおかしく無いか!」

 

 

涙「いやいや、俺能力展開できてなかったらただの人間だからな!?」

 

そんな談笑をしているとメイドの人が気付く。さっき強めに当てたんだがもう起き上がるのか、本当にすごいな。

 

 

咲「いっっ....、はっ。博麗の巫女ッ。これ以上は進ませない!」

 

おぼつかない足取りでふらふらと立ち上がるメイド。この状態じゃ霊夢には勝てないとおもうがなぁ。

 

 

霊「あんた、涙に倒されたばかりでしょ。異変解決まで寝ていなさい」

 

 

霊夢はメイドさんに向かって札を投げつけた。メイドにあたると札がばちばちと火花を放ちメイドは倒れた。どうやら札の効力で気絶したらしい。

 

魔「涙はこれからどうするんだ?最後までいるか?」

 

 

涙「居てもいいけど死なないかな?」

 

 

霊「貴方なら大丈夫でしょ。簡単に死ななそうだし」

 

こうして俺も異変解決に参加する事になった。途中までは3人で行動していたが魔理沙が途中で図書館を見つけ、急用ができたと言い図書館に行ってしまった。魔理沙ェ.......。

 

こうして俺と霊夢はたまに出てくる妖精メイドを倒しつつ進んでいく。ある程度進むと他の部屋のものとは明らかに作りの違う扉を見つけた。ここに異変を起こした、館の主人が居るのだろう。

 

霊「この部屋の奥に今回の異変の元凶がいるわね。サクッと退治して明日は宴会をするのよ、涙も準備手伝ってよね!」

 

涙「異変ってそんな簡単に解決するのか?ま、いいぞ。乗りかかった舟だ最後まで付き合ってやるさ!」

 

 

そんな事を言い合いながら重い扉に手を当てる。異変解決まであと少し、ここから長い夜の戦いが今始まる。

 

 

 

 

 

 




十六夜咲夜

時間を操る程度の能力

紅魔館のメイド長にして唯一の人間。
時間を操るとゆう人間離れした能力を持っておりこの能力を使って紅魔館の業務を進めている。(紅魔館内が広すぎる為、能力を使わないと仕事が追いつかない)また能力の応用で空間を広げており、紅魔館が外見より広いのはそのためである。

得意なことは投げナイフと家事全般で、美鈴が侵入させてしまったものを排除する事もある。料理は得意だが主人に紅茶を出すときに変なアレンジを加えて青い紅茶などを出す時もあるようだ。
ちなみに戦闘で使うナイフは全て自分のもので相手に投げては、時を止めて回収しているらしい。


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白黒魔女の突撃、隣の大図書館!

今回は図書館を書くかレミリア側を書くか迷った所、順番的に図書館側を書きました。それにしてもパチュリーのスペル多すぎやしませんかな?名前もカッコいいからどれを使うか凄く迷う....

そんな感じの話です。それではどうぞ!


〜大図書館前〜

私は今赤い館内部にある図書館の前にいる。思いも寄らぬ幸運だった。ふと夜空を見たら赤い何かで覆われており、異変解決に向かう途中でこんなものが見つかるとは。これだけ大きな館の図書館だ、さぞかし値打ちのある魔導書があるだろう。胸に期待を乗せながら、図書館の重苦しい扉に手を当てる。

 

 

 

ギィィィィ

 

 

黴臭い匂いとわずかに木材の匂いがした。今目の前に広がるのは本、本、本。見渡す限り一面には書架があり隙間なく本が差されている。自分の家の何百倍の広さがこの空間に存在しているのだ。普段は家にある小さな書架の本や、里の古本屋、香霖堂にたまに入荷する魔導書ぐらいしか読んだりできない。ここには、さぞかし希少な魔導書もあるに違いない。魔理沙の魔女としての探究心が欲望が此処にある魔導書を欲している。とりあえず手にとってみて面白そうな物があれば借りていくことにした。そうあくまで借りていくだけである。

 

 

魔「おお〜、知らない本ばかりだぜ。これは期待できるぞ〜」

 

 

ちょうど帽子の中に風呂敷があるので、めぼしい本を数冊手に取り風呂敷にしまった。時空魔法について書かれている本が数冊あったので、そこから一冊気になった本を読んでいたら、肩を叩かれた。せっかく良いところだったのに.....。

 

 

叩かれた方を向くと、羽の生えた少女がいた。紅い長髪で背中に蝙蝠のような羽、白いシャツに黒のベスト、ベストよりも少し明るい黒ののロングスカートを履いており、胸には赤いネクタイを着用している。この図書館の司書人かな?見た目は人というより悪魔の方が近いが。

 

 

?「あの〜、この図書館に何か用ですか?何冊か本を持ち出そうとしてるようですが、ここの本は持ち出し厳禁ですよ」

 

 

魔「そんな堅いこと言うなよ。借りてくだけ、借りてくだけだぜ!」

 

 

?「だからそれが駄目なんですって...。はぁ。どうしても借りたいなら、ここの本の持ち主に聞いてください。私はあくまで司書で持ち出し許可などの権限はないので」

 

 

おっ!ここの本の持ち主に許可を得れば持ち出し可能なのか。まあ断られても勝手に借りてくだけだがな〜。まあまずは話し合いか。

 

 

魔「で?その持ち主さんはどこにいるんだ?さっさと本を借りて家で魔法の研究をしたいんだが」

 

 

 

?「この時間帯でしたら奥の方で本を読んでいられるかと。ご案内いたします」

 

 

図書館の奥にいるらしい持ち主の所まで案内してくれるようだ。それにしても、この図書館は広い。外観からは想像できないぐらいに。外から見ただけだと、そこらへんの建物より大きめのなただの洋館なのだが中の広さがおかしい。明らかに中の空間が何者かに操作されて空間を拡張しているような気がする。本来ならこの図書館だけで館の半分ぐらいの場所を使う筈だ。

 

 

しばらく図書館内をうろついた。いつもいる場所におらず、司書の人もどこにいるのかわからないようだ。そこからこの広い図書館をさまよっていると後ろから声をかけられた。

 

?「ちょっとこあ、その人間は誰?しかもなんで私の本を持ち出そうとしてるのかしら」

 

こ「やっと見つけた。この方がここの本の持ち主、パチュリー・ノーレッジ様です。どうやらこの方が本を借りたいようで....」

 

 

後ろには数冊の本を持った、紫髪の少女がいた。長い紫髪の先をリボンでまとめ、紫と薄紫の縦じまが入った、ゆったりとした服を着ている。ただ、服装はパジャマのような格好だ。頭にはドアノブカバーのような帽子をかぶっている。

 

 

魔「私の名前は霧雨魔理沙、普通の魔法使いだ。訳あってここの本を少し借りていきたいんだが、構わんよな?」

 

 

少しおちゃらけたように目の前にいる魔女に言った。すると魔女は呆れたような顔をした。どうやら馬鹿にされたようだ。

 

 

パ「貴女みたいなぽっと出たような魔女にここにある魔導書は理解できないと思うわ。どうせ大した魔法も使えないくせに、諦めて本を置いて帰ってもらえる?私は忙しいの」

 

 

私は少しイラッとした。私が馬鹿にされるのはまだいい。ただ、私の魔法を馬鹿にされた事は許せない。私の魔法を否定することは、私の努力を否定される事と同じだ。そして私の努力を否定されたら私の全てを否定するのと同じ事なのだ。私が日々、どんなに努力して魔法の研究をしているか、それを知らない奴に馬鹿にされる筋合いはない。

 

 

魔「おい、取り消せよ。確かにお前が何歳かは知らないしお前から見たらまだまだかもしれない。ただ、私の魔法を勝手に否定するなよ。見てもいないのに決めつけるな。私の価値は私が決めるんださっきの言葉、取り消せ!」

 

 

 

パ「あらあら図星かしら。そんなに自信があるなら私を倒してみなさい。それができたらさっき馬鹿にした事も謝るし、ここにる本を借りていってもいいわよ?」

 

 

 

明らかに馬鹿にされているのがわかる。もう今は本の事などどうでもいい。目の前にいるこの性悪魔女を叩き潰す。それだけしか考えることができない。私は懐からスペルカードを取り出し、

 

 

魔「さっき自分で言ったこと、絶対に忘れるなよ。見せてやるよ私が考えた魔法ってやつをな。魔符ミルキーウェイ!」

 

 

 

私の周りに無数のの大小様々な星が浮かび上がる。それを性悪魔女パチュリーに放つ。1発1発はそこまでの威力はない。ただ、生身で受ければ怪我では済まない。パチュリーに弾幕が当たり、あたりに白煙が立ち上る。そこには防御魔法を展開して無傷のパチュリーがいた。

 

 

魔「まだだ。どんどん行くぞッ、黒魔イベントホライズン!」

 

 

今度は掌サイズの弾幕を数百単位で作り出し、パチュー目掛けて撃つ。さっきの弾幕でダメなら今度は数を増やす。この数の弾幕、どう防ぎきるよ!?

 

 

 

パ「あらさっきよりはマシな魔法ね。ただまだまだそれでは私には届かないわよ?火符アグニシャイン。次はどんな魔法を見せてくれるのかしら?」

 

 

パチュリーが魔法を発動した瞬間に、魔法陣から炎の波が現れ、私の弾幕は炎の海に飲まれて消えてしまった。確かにこれは凄い。私なんかじゃいつになっても使える気がしない。それでも私は諦めない。どれだけ実力差があろうと、私の魔法を馬鹿にしたことを謝らせてやる。私は次のスペルカードの準備をした。

 

 

魔「あんたもやるな。人を馬鹿にするだけあるわ。だがな、私の魔法はまだまだこんなもんじゃないんだぜ!恋符ノンディクショナルレーザー!」

 

 

私は魔法で小さい星弾と大きな星弾を大量に放ちながら私が作った魔道具を起動して5色の輝きを放つレーザーを撃つ。さっきの私のスペカを防いだ魔法では防ぎきれないほど威力を持つ私のとっておきだ!これならどうだ!?

 

 

 

 

パ「あら、これはアグニシャインじゃ防げないわ。まさか貴女なんかに使うことになるなんてね。火&土防壁ラーヴァクロムレク」

 

 

今度は魔法陣から、金属ようなの光沢を持つ液体と炎が現れ、パチュリーの目の前で大きな壁が創られた。星型の弾幕は壁に当たった瞬間に消えてしまう。だが、レーザーが当たった所に少し亀裂が入った。これならいけるか!?

 

 

魔「その防壁じゃ持たないんじゃないか?ほら、追加のレーザーでも喰らえっ!」

 

 

 

さらに魔道具を追加で起動して計三本のレーザーでパチュリーの防壁を撃つ。もう少しで防壁が崩れそうだが、ふと身の危険を感じた。あのパチュリーがこんな簡単に防壁を破壊させるだろうか?距離を取り、空中で別のスペル準備をする。すると、目の前にあった防壁が崩れ去るのと同時にパチュリーが準備していた、魔法が発動する。魔力の量からして先程までの魔法よりも更に強力なものだろう。

 

 

 

パ「貴女とのお遊びはこれでお終いよ。魔法使いにしてはまあまあね。精々中の下ってところかしら?そんな貴女にこれは防げるかしら、日符ロイヤルフレア!」

 

 

パチュリーがか掲げている手の上には巨大な炎が揺らめく火球があった。だが、数秒の内に大きくなりとても強力な魔力を持つ太陽のような物が出来上がっている。こんな物を受けたらどんな人間だろうと瞬く間に燃え尽きて灰になるだろう。

 

 

パ「さようなら、哀れな魔法使い!」

 

 

魔「まだ私はッ、こんなところで死ねないんだ。喰らい尽くせ、星符ドラゴンメテオッッ!」

 

 

 

先にスペカの準備をしていたお陰でどうにか発動が間に合った。このスペカは大量の魔力を使う。事前に準備がないと直ぐには発動できないのだ。私の背後にに巨大な星形の魔法陣が現れる。そこから巨大なレーザーが放たれる。巨大な太陽のような魔法と空から降り注ぐ龍が如くレーザー。互いに押し合いながらも次第にレーザーが太陽をを飲み込む。最終的に勝ったのは太陽ではなく流星だった。まさか自分の魔法が敗れるとは思っていなかったパチュリー。この結果に、初めてパチュリーの表情が変わる。しかしその表情は先程までとは違い、明らかな殺意を感じる冷徹な表情だった。

 

 

 

パ「まさかロイヤルフレアを相殺する程の魔法が使えるとは、少し見直したわ。でも貴女、今の魔法で殆ど魔力が残っていないわね。あれが最後の魔法かしら。私の魔法を相殺できた事に敬意を込めて、私の使える最上級の魔法で貴女を消してあげる。」

 

 

 

 

魔「確かに私にはもう魔力は殆ど残ってない。ドラゴンメテオで使ったからな。だがな、私はまだ負けたとは思ってないぜ。私には切り札がある。とっておきのな。これが防がれたら私は....白旗を振るしかないな」

 

 

 

 

魔理沙は気付いていた、先程からパチュリーの息が荒いことを。魔法を一度使う度にどんどん息が荒くなっていた。持病があるのか、それともただ体力がないだけなのか。どちらにせよパチュリーは後一回しか魔法を撃てないだろう。ただこちらも、魔力を使い過ぎたので撃てるとしても1発だけだ。お互いに次が最後の一撃だろう。

 

 

パ「もし、これが防げたら貴女を魔法使いと認めましょう。これは人間の寿命では辿り着くことのできない魔法の極地。刮目せよ、火水木金土符「賢者の石」!」

 

 

 

魔「知ってるか?魔力が無くってもな、魔法は使うことができるんだぜ、こうすることでな。毎日私が貯めていた魔力を今此処で全て使い切る。妖怪なんかは人を食うために力をつけるだろ?私達人間は力では妖怪に勝てるわけがない、とても脆く貧弱だ。その代わり、妖怪にも負けない知恵と工夫がある。そしてこれが私の努力と知恵を詰め込んだ最後の一撃だ。お前の魔法を私の知恵と努力で吹っ飛ばしてやるぜ。魔砲ファイナルスパァァァァァァクッ!」

 

 

 

パチュリーの魔法は人間の魔理沙には使うことは愚か、原理さえも理解できないだろう。だが原理が理解できないから勝てない、とゆう訳ではない。最後に勝つのはより力が強い方だ。

 

 

魔理沙が最後に放ったのは何時も大切に持ち歩いている魔道具、八卦炉から放つ極太のレーザーだった。この後レーザーが魔理沙の日々の努力の結晶であり、集大成である。パチュリーの賢者の石も、綿密に編み込まれた魔力が美しい煌めきとともに凄まじい威力を放っている。しかし火力だけなら、単純な力比べなら魔理沙のファイナルスパークの方が上だった。

 

 

パチュリーの賢者の石は砕け散り、あたりには爆音と閃光が視界に映る世界を包み込んだ。最終的な勝者は今まで馬鹿にされ、笑われ続けてもなお、ひたすら知恵を絞り努力を重ねた少女の魔法だった。

 

 

 

 

 

爆音と閃光が消えた視界には本に埋もれているパチュリーがいた。先程の衝撃で本が崩れ倒れてきたようだ。しかしパチュリーの表情は先程までの冷徹な顔ではなく、なにかを理解したような表情だった。

 

 

パ「人間とは凄い種族なのね。長く生きることもできない、妖怪より力も弱い。その代わり、知恵を磨き努力を重ねる。私には出来そうにないわね。霧雨魔理沙、先の失言を取り消し、貴女を魔法使いと認めるわ」

 

 

 

パ「それにしても凄い威力のレーザーだったけどあんな物を放つ魔道具、どうやって作ったのよ。あれも貴女が作ったの?」

 

 

 

 

魔「ああ八卦炉の事か。あれは私が作った....んじゃなくてな。とある知人が作ってくれたんだ。今の私がここまで努力できたのは半分位そいつのおかげだな」

 

 

最近顔を出していなかったし、久し振りにあいつの店にでも行ってみるか。店に入った瞬間に嫌な顔をするあいつの表情が浮かぶ。

 

 

魔「それにな、魔法でも弾幕でも派手でなければ魔法じゃない。派手な方が分かりやすいし、見る者を惹きつけるだろ。弾幕はパワーだぜ!」

 

 

 

こうして魔理沙はパチュリーに見事勝利し、魔法使いだと認めさせる事が出来た。おまけで図書館の本も数冊借りていくことにした。こうして魔理沙は異変解決の事などすっかり忘れて家に帰り、魔法の研究を始めるのであった。




パチュリー・ノーレッジ


火+水+木+金+土+日+月を操る程度の能力 



紅魔館の図書館にいる動かない大魔法使い。動けないのではなく動かないのである。本があれば幸せというタイプの引き篭もりであり、図書館から動こうとしないのもその為である。

長年図書館から動かない事と持病の喘息のため、体力が人間よりも低い。それに加えて図書館の薄暗い環境で本を読み続けたため、視力もかなり低下しているようだ。

魔法の実力はかなりの物で、膨大な魔力を持ちほとんどの魔法を使うことができる。特に精霊魔法が得意なようで本来なら侵入者はこの魔法で排除される。今回はパチュリーが魔理沙を甘く見ていたので使わなかった。

見た目は少女だがかなりの時間を生きているらしい。


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紅魔の館の幼女な主人

こんちわ、たいやき屋です。
なかなか考える時間が無くて投稿が遅くなりました。
いや、この時期はゲームのイベントが
重なり過ぎて軽く死ねる.....。

それはさて置き、今回はレミリア編です!
中身がいつも以上に薄いカモですが.....
それではどうぞ!


〜凄そうな扉の前〜

入り口から睡眠門番、手品師メイド、妖精メイドを倒し辿り着いたこの扉。明らかに他の部屋の扉とは見た目が違う。何かがいるような気配がする。

重そうな扉に手を当て力いっぱい押すとその扉は重苦しい音を立てながら開く。直後悪寒が走る。何者かによる明らかにな敵対の意思のようなものが体を駆け巡る。そして扉の先の部屋で見た光景は一面赤い色で染め上げられた部屋だった。血のように赤い絨毯に、少し鈍い赤色のテーブル、赤い椅子など至る所に赤がある。そしてその奥にはひとつだけこの部屋の色とは違う、黄金のように輝く玉座のようなものがある。明らかに今までの部屋とは違う、ここに異変の主犯が居るのだろうか?

 

 

 

霊「何この部屋......。色が赤に金しかないじゃない。悪趣味な部屋ね」

 

 

涙「でも肝心の主犯がいないぞ?どうするよ」

 

 

霊「いや、見つけたわ。ほら、あそこ....」

 

 

霊夢が指差を指した場所は玉座の少し下、奥の方に見えるベットだった。確かに少し膨らんでいて人が寝ているかも知れないが........。

流石に異変の主犯が寝てたりしないだろ。まあこんな状況で寝てるのならある意味では大物である。

俺はベッドに近づき、かかっている布をめくる。

 

 

霊「どう?なにかいたかしら?」

 

 

涙「..........」

 

 

いた。

布団をめくっても起きないようで、完全に熟睡しているようだ。にしてもこれは......。見た目完全に幼女だろ。青みがかった銀髪に、衣服は、淡いピンク色の寝巻き。太い赤い線が入り、レースがついた襟。三角形に並んだ三つの赤い点がある。両袖は短くふっくらと膨らんでおり、袖口には赤いリボンを蝶々で結んである。しかしその背中には蝙蝠を彷彿させるような大きな羽があった。これが異変の主犯なのか?

 

 

 

涙「なあ霊夢......。異変ってのは幼女が起こすのか?今寝てるみたいなんだが」

 

 

霊夢が様子を見にベットまで来た。霊夢は呆れた顔をして

 

 

霊「本当に寝てるじゃない......。とりあえず起こすわ。ここに居るんだもの、何かしら関係してるんでしょ」

 

 

霊夢は寝ている幼女をお祓い棒で叩いた。ピシャッと高い音がなり幼女が起きたようだ。霊夢さんや、他の起こし方無かったんかね......。

 

 

 

?「う〜。何よ咲夜、まだ夜でしょ〜」

 

 

そう言いながら、寝ぼけた目を手で擦りながら話しかけてきた。起きた幼女は先程倒したメイドと俺たちを勘違いしているようだ。

 

 

 

霊「残念ながら私はメイドじゃないわ。さっさと起きなさい。私は博麗霊夢。この館から出ている赤い霧を止めに来たの。あんた何者?この霧と関係あるの?」

 

 

?「はぇ.....。はっ!幻想郷の巫女!?なんでここに来るのは明日の筈じゃ.......。まさか疲れて丸2日寝てたの?嘘どうしよう何も準備してないじゃない。咲夜ー!?」

 

 

物凄い慌てっぷりである。この様子だと、どうやら異変の関係者のようだ。だがこんな幼い子供まで使うとは今回の主犯はどんな奴なのだろう。

 

 

涙「お嬢さん、寝起きの所済まないんだがこの館から出てる霧は誰が出してるか知ってるかい?」

 

 

俺は目の前の幼女に聞いてみた。ところが幼女は下を向いたまま、ぷるぷる震えだした。そして顔を上げたかと思ったら幼女の羽から大量の蝙蝠がこちらに襲いかかってきた。

 

涙「えっ、ちょっ、いきなり!?」

 

どうにか背後に飛び蝙蝠を避けることができた。そして襲い掛かってきた蝙蝠は幼女の羽根に消えていった。

 

レ「いきなり何言い出すのよ!?。私はこの館の主人レミリア・スカーレット。巫山戯た事言ってると殺すわよ、人間」

 

どうやらこの幼児本当にこの館のあるじだったようだ。見た目完全に小学生くらいだけど主人なら相当な年だよな。何歳なんだろ?

目の前のレミリアの周りに再び蝙蝠が現れて覆い尽くす。蝙蝠が居なくなるとそこに服を着替えてドレスをきたレミリアがいた。

 

 

 

霊「それで、この霧を出してるのはあんたなんでしょ。迷惑だから止めてくれない?」

 

 

わぉ、霊夢さん怒ってらっしゃる。まあこの時間だもんな。いつも何時に寝てるんかしれんが、大体今は夜中の1時ぐらいだから眠いのも分かるわ。

だけどよ、女の子がそんな恐ろしい顔するのもどうかと思うぞ.......

 

 

レ「やだね、この霧は私達吸血鬼の弱点を無くす為に必要なの。日光が出てちゃ外に出歩けないじゃない。」

 

 

 

霊「交渉決裂ね。止める気が無いなら仕方ないわ、強制的に止めるとしましょうか」

 

 

なんだろう、今霊夢の顔がさっきと違う意味でヤバい。眠気と怒りが混じってよくわかんない表情になっとる。その顔もアウトですぜ.....

ん?その前に吸血鬼って言ったか?それならこいつ倒すのめちゃ楽な方法があるな。

 

 

涙「なあ吸血鬼さんよ、さっき敵意のない俺をいきなり殺そうとしたよなぁ。そりゃ流石に酷くないか?代わりにこっちの攻撃を1発ぐらい受けてくれてもいいんじゃないかね?」

 

 

レ「そおねぇ、確かにいきなり殺そうとするのは酷かったかしら?良いわ、代わりに貴方の攻撃一度だけ受けてあげる。まあ人間ごときでは?私に傷をつけられないでしょうけど」

 

 

そう、吸血鬼の明確な弱点は太陽、銀など色々あるが一番の弱点はプライドの高さである。吸血鬼は自分の種族を頂点と思い、驕り、慢心する。だからこそ、そこを馬鹿にしたり、相手を見下してくる。そこに今回は漬け込んだ。

 

 

涙「霊夢、ちょい俺の背後に居てくれや。よし、それじゃあ吸血鬼。1発避けずに受けてくれよ?」

 

 

霊夢が後ろに来たことを確認したら、能力を使い吸収済のある物を取り出した。俺の能力に覆われている野球ボール位でオレンジ色の球体だ。これをレミリアに投げつける。

 

 

涙「さよならレミリア、生きてたらどんな感じだったか感想聞かせてくれよ?」

 

 

レ「何を言ってるの?そんなもので......」

 

 

レミリアに球体が触れるのと同時に能力を解除。その瞬間、レミリアは赤くて紅い焔に包まれた。辺りを超高温の熱波と紫外線やらなんやら有害なものをひたすらばら撒く。吸血鬼ならこれは辛いだろう。

 

 

霊「涙あれはなんなの?やばいものってのは見れば分かるけど」

 

 

涙「あーね。あれね、擬似太陽っての。ちょいと知り合いに創って貰ってストック相手あるんだ。吸血鬼ならこれが一番効くだろ」

 

 

 

まあ擬似と言っても創ったのがアイツだからなぁ。ほぼ本物の太陽と同温度の6000度ぐらいはありそうだな。内部まではわからんが。人間なら当然即死だし、創れる奴も頭おかしいと思うけど。

 

 

涙「っと、そろそろかな?」

 

 

能力で擬似太陽を吸収する。あんまり長いこと使うと疲れるし、吸収しない限り燃え続けるから危ないんだよね。

さて、吸血鬼はっと。良かった生きてるわ。

 

涙「おーいレミリアさんよ、太陽を食らった感想はどうだい。これでもう降参するかい?」

 

 

そこには擬似太陽の熱で火傷を負ったレミリアがいた。流石に太陽がこんな屋敷の中で現れるとは思っていなかったのか、かなりのダメージを受けたようだ。肩で荒く息をしているが目は此方側を睨みつけていた。この目では俺も見たことがあった。この目では昔の俺の目とよく似ている。怒りや怨みと言ったモノが眼に現れている。

 

 

レ「まさか太陽を使ってくるとは思わなかったな。確かにかなりの痛手だがな、私はまだ戦えるぞ。それこそ人間2人ぐらいなら、簡単に殺せるぐらいはなッ!」

 

 

とレミリアが怒りを露わにしたのと同時にこちらに突進してきた。霊夢もいきなりの攻撃に反応が遅れて、このままでは分が悪い。俺は取り敢えず霊夢を突き飛ばした。しかし、レミリアはニヤリと笑みを浮かべている。

 

 

レ「残念ながら、私の狙いは最初からお前だ!」

 

 

狙われていたのは霊夢じゃなくて俺だったか。どうにか紙一重で突進を躱したが、左手に鈍い痛みが走る。そこにあった筈の左手はなく、代わりに赤い血が勢いよく流れ出ていた。

 

 

涙「流石吸血鬼、スピードも力も強いな。突進も躱したと思ったけど、左手を持っていかれたか」

 

 

霊「何呑気な事言ってるの!?早く止血しないと死ぬわよ!」

 

 

レ「やはり人間は脆いわね。少し掴んだだけで手が千切れたもの。それじゃあ今度は右手も.......?」

 

 

と言いかけてレミリアの言葉が止まる。霊夢もレミリアも驚いた表情で俺の左手を見ていた。噴き出ていた血は止まり、千切れた左手が再生してきているのだ。数秒で元通りになった左手を見てレミリアが叫ぶ。

 

 

レ「何故だ、今お前の左手は確かに千切った。だが何故お前の左手は再生する!?人間風情には肉体再生などできない筈だぞ!」

 

 

 

そりゃそうだろ。誰でも千切れた腕が生えてきたらびっくりする。俺はまあ。ね、見慣れてるから驚いたりしないけどさ。霊夢は驚いたが納得したような顔をしている。なんで再生したからわかったのかな?

 

 

 

霊「確かに普通人間は千切れた手なんかは生えてこないわね。一部例外を除けばね。例えば半妖とか人間に擬態した妖怪とかだったら出来るけど、涙はそんなんじゃ無いわね。そうなると.....」

 

 

霊夢が1人でブツブツ呟いているがレミリアはまだ納得出来ないようだ。

 

 

レ「お前の正体、本当は妖怪なんじゃないか?人間の再生力じゃない。妖怪でも肉体再生できる奴はそういないが」

 

 

 

ここで霊夢が疑惑を浮かべた顔で

 

霊「涙まさかとは思うけど、今までに変な魚に肉か薬を飲んだことある?」

 

 

おっ。霊夢がついに正解がわかったようだ。本当はあんまり知られたくないんだけど、今更だしまあいっか。

 

 

涙「お見事霊夢!俺は昔人魚の肉を喰ったようでな。この通り、身体が損傷しても再生するんだよね。俺も気付いた時びっくりしたわ」

 

 

 

霊夢から嫌な目でみられてるな。まあこんだけやっててまだ「僕は普通の人間です」ってのもおかしいかな?まだあいつらよりも可愛い能力だと思うけどね〜。

 

 

涙「それでレミリアさんや。この状況でまだ戦い続けるかい?俺は面倒臭いが諦めないなら付き合うぞ。見ての通り俺はしぶといぞ。そんな簡単には死なん」

 

 

ここで諦めて霧を解除するなら、これで終わり。解除しないなら......。解除してくれるまで交渉かなぁ。(物理)

 

 

 

レ「そうね。確かに私じゃ貴方を倒すのは骨が折れるわ。だからもう終わりにしましょう」

 

 

涙「それじゃあ、降参と。ならこの霧を解除して....」

 

 

レ「あら、終わるのは貴方のほうよ?」

 

 

レミリアが笑いながら俺を指差す。何か攻撃してくると思い、その場で構えていたが何も来ない。不発かな?それにしては何か怪しい。

 

 

涙「失敗したのか?それなら諦め......」

 

 

と言った瞬間に気付いた。足元にいつのまにか鎖のような物が絡み付いて身体を縛り付ける。しかもこの違和感、どこかで一度食らったことがあるぞ。まさか......。

 

 

レ「ミゼラブルフェイト。誰も運命からは逃れられない。私に刃向かった事を悔みながら、惨めに死ね!」

 

 

どうやらこの鎖。呪いだか魔法だかわからないが対象を確実に殺せるみたいだな。違和感の正体はこの事か。だが俺は......。

 

 

レ「何故っ、どうして死なない!?ミゼラブルフェイトは確実にお前を縛りつけている。それなら魔法の効果で死ぬはず。なのに何故死なない!?」

 

 

俺の身体に確かに鎖が絡みついている。だが、肝心の死に誘う事が出来ずに驚いているようだ。

 

涙「やっぱりな。どこかで一度受けたことあるはずだ。まあ俺に呪いとか即死系の物は効果無いぞ?とある事情でそういうのじゃ死ねないんだ。」

 

昔かけられた呪いのせいで今の俺はそんなものじゃ死ねない身体になったんだよな。これがいい事かどうなのかはわからんが。

 

 

 

 

 

レミリアは静かに震えていた。自分の奥の手が通じない。身体を千切っても再生する。こんな化物にどうやって戦えばいい?勝てる訳ない。そう思った瞬間、レミリアは.....。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レ「.........」

 

 

涙「おっ、まだ諦めないのか?それならとことん付き合おう。どちらが勝つか諦めるまで根競べだ!」

 

 

 

 

次の瞬間

 

 

 

レ「びゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああん!」

 

 

涙「....................は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

目の前にいた誇り高き吸血幼女が、大粒の涙を流しながら泣き出した。

 

 





























カリスマ
ブレイクッ


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