無限の龍神と永遠のメモリ (サイクロンアクセル)
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出会い

いつもと変わらない日常。禍の団を結果的に作る事になったオーフィスは、果たしてこんなので自分を次元の狭間から追い出したグレート・レッドを倒せるのかと考えていた。この禍の団はオーフィスがグレート・レッドを倒すために作られたらしい。本人にその気はなかったが、気づいたら出来ていたのだ。

 

「……!」

 

そんな事を考えながら、歩いていると何処からともなく不思議な雰囲気を感じ取る。それは自身が身に宿す無限と似ているとも、全く違うとも感じられるおかしな雰囲気。気になったオーフィスはその場所に行ってみることにした。

 

 

「ここ…」

 

ボソッと呟いて、たどり着いた遺跡を見る。遺跡の中を一歩進むごとにと、その気配は強くなっていく。そして、最奥についた時、それはまるでオーフィスを待っていたかのようにそこにあった。Eと書かれたUSBメモリの様なもの、近くの石板にはガイアメモリと書かれている事から、そのメモリの名前がガイアメモリと分かる。それと地球から記憶を抽出し、閉じ込めたものであるとも。

 

『エターナル』

「エターナル…永遠…?」

 

ガイアメモリについているボタンを押すと鳴り響いた音を聞いて、なんとなくなぜこのガイアメモリから、あの不思議な感覚がしたのか理解できる。オーフィスはそれを懐にしまおうとすると、腰に何かが巻きついていることに気づいた。

 

「なにこれ?」

 

そう呟いて、腰に巻きついているものに触れる。すると、頭の中に突然情報が流れ始め、この腰に巻きついているものの名前、使い方等そして、このガイアメモリの真の名前が理解できた。

 

「…」

 

腰に巻きついているベルト『ロストドライバー』を見て、その後Eと書かれたメモリ『エターナルメモリ』を交互に見やる。そして、エターナルメモリのボタンを押す。

 

『エターナル』

 

再び鳴り響く永遠を冠する名、それを聞いた後にオーフィスは先程の情報に従ってメモリをロストドライバーの空白部分に差し込み、横に倒す。

 

『エターナル』

「変身」

 

無意識のうちに呟いたその言葉を皮切りに、オーフィスは新たな姿に変わる。変身を終えて、動き出そうとした時に、再び変化が訪れる。ロストドライバーから発せられた青い炎がオーフィスを包み込み、赤かった部分が青に変わったかと思いきや、今度はオーフィスの身体から本人の意思とは関係なく勝手に発せられた無限の力が黒い炎となり、再びオーフィスを包み込み、先程青く変わった部分が黒く変わっていた。

 

 

 

 




エターナル ブラックフレア

大道克己とは別ベクトルでエターナルメモリの力を極限まで引き出せるオーフィスが変身した場合この姿になる。この作品オリジナルのフォームのようなもの。大体はブルーフレアと同じだが、腕のレッドフレアなら赤に、ブルーフレアなら青になっていた部分が黒くなっている。当然、エターナルローブやエターナルエッジ、体に巻きついている24のマキシマムスロットも健在。また、マキシマムドライブを行うと対象の神器を一時的に停止させる。


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地球()の本棚

その姿に変身した瞬間、オーフィスは自身の力が強くなったような気がした。自身の無限が、である。不思議に思いながらも変身を解除すると、強まった無限が元に戻った。それを感じ取り、これは自身の無限とエターナルメモリによる相乗効果であると考える。そんな事を考えていると、何かが作動するような音がした。音源に目を向ければ壁の一部が動き出し、隠し通路が現れた。

 

「……」

 

オーフィスはその隠し通路を見て行くべきか悩むが、気になったので進んでみることにした。その先にあったのは、一冊の本を乗せて鎮座する台座。その本を手に取りパラパラとめくるが、いつまで経っても真っ白の何も書かれていないページが続くばかりであった。いつまで続くのだろうかとオーフィスが思い始めた辺りで、本が光を放ち始める。あまりの眩しさについ一瞬目を瞑ってしまい、再び目を開くとそこは幾千の本棚が並ぶ一面真っ白の不思議な空間であった。手に持っていた先程の本も消え去っている。

 

「ここは?」

 

オーフィスがそう呟くと、目の前に文字が現れ、本棚が動き始めた。縦横無尽に動き回り、最終的に一冊の本を残しそれ以外の本棚は彼方へ消えていった。仕方がないので、その本を手に取り読み始める。先程の本とは違い、しっかりと中は書かれていた。

 

「……成る程、理解」

 

その本を読み終えたオーフィスは、先程の本が神器であり、この空間はその神器の中であることが分かった。ただ、神が作った神器ではなく、地球そのものに何かあったときのためのバックアップの様なものとして生み出したものらしく、所持者は地球と繋がり地球の記憶を閲覧でき、名前を『地球()の本棚』と言うらしい。あの何も書いてない本に触れたオーフィスが所持者に選ばれたようだ。ならばとオーフィスはガイアメモリとロストドライバーについて検索をかける事にした。まずはガイアメモリと検索。すると先程と同じように本と本棚が動き回り、一冊の本が残る。

 

「なるほど」

 

読み終えて、ガイアメモリの存在とその性質を理解した。本によれば、封入された記憶や概念のイニシャルをA〜Zまでのどれかで書かれており、ありとあらゆる記憶のメモリがある。その上、基本的にガイアメモリには毒素があり下手をすると中毒になったりもするらしい。また、ベルトを使わずにメモリを直挿しする事で、ドーパントなるものに変身するとの事。それにメモリと使用者との間に適合率があったり、ライブモードと言う独立形態を持つメモリもある様だ。その他も色々書かれている事を読み、次にロストドライバーについて検索をかけた。三度本棚が激しく動き、また1冊に絞り込まれる。

 

「……」

 

そこに書いてあったのはロストドライバー。これはメモリの毒素を濾過・遮断し、ドーパントの如き力を得る為のものであり、幾千もあるメモリのうち限られたメモリのみが持ち得るセーフティの様なものとの事。また、ドライバーにも色々あるようで、どのメモリに選ばれるかでドライバーの外見等が変わってくるらしい。

 

「よし」

 

本を閉じて、オーフィスはある決心をした。禍の団を抜けて、ガイアメモリを探しに行こうと。『オーフィスの目的の為』などと言っているが、やってる事はオーフィスから「蛇」を受け取るだけであり、全くグレート・レッドをどうにかしようと言う雰囲気がない。ならば、そんな所にいるよりガイアメモリを探した方が何倍も有意義だろう。そう結論づけたオーフィスは地球()の本棚の中から抜け出し、ガイアメモリ探しの旅に出た。




エターナルメモリ

オーフィスが見つけた「永遠」を内包したガイアメモリ。この世界では、エターナルエッジとロストドライバーについているマキシマムスロットのどちらでマキシマムドライブを発動させるかで内容が変わる。エターナルエッジの場合は対象のメモリを、マキシマムスロットの場合は対象の神器をそれぞれ一時的に停止させる。

地球()の本棚

この作品では地球そのものがバックアップを残す際、神が創った神器を真似して作った神器の様なもの。禁手は存在しない。


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一年経って

オーフィスがメモリ探しの旅を始めてから一年。この旅はオーフィスを精神的に成長させたといっても過言でもないだろう。当然ながら、全てのメモリがエターナルメモリの様に遺跡にあるわけではなく、既にだれかの手に渡っているものもあった。それを譲って貰う際、人と関わるのは確実であり、それがオーフィスに感情というものを多少ながら理解させた。まあ、そのせいで今まで自身が孤独であったと理解し、寂しさを知ったのだが。

 

「着いた」

 

そんなオーフィスは今、駒王町へとやってきていた。理由としては、ドライグの気配を察知し、久しぶりに会おうかなと思ったからなのだが、持ち主が未だ神器を目覚めさせていないのかこの町の何処かにいる程度にしかわからないほど、気配が弱い。

 

「困った」

 

来たはいいが、そこからどうするか考えてなかったオーフィスは悩み始めた。探すにしても、この町は広い。なので、適当に歩き回ることにした。偶然会えればいいかな程度に考えながら、公園付近を歩いていると、先を歩いていたシスター服の少女が倒れた。それに気づき、公園から少年が心配そうに近づいてくる。その少年を見た瞬間、少年から漏れるオーラでオーフィスは理解した。その少年こそ、自身が探していたドライグを宿す『赤龍帝』であると。しかし、そのオーラはあまりにも弱く、神器が完全に目覚めておらず、ドライグが起きていないことがわかる。

 

「仕方ない」

 

オーフィスはそう呟くと、ゆっくりと少年少女から離れる。極限まで自身の力を抑えているとはいえ、それでドライグが目覚めてしまっても、少年のためにならないだろう。完全に目覚めていないと言うことは、それなりの理由があるだろうから。次、目覚めた時に、会いに来ればいいだろう。

 

「此処、悪魔多い」

 

この町全体から漂う無数の悪魔の気配。それと堕天使の気配が少し。大体の悪魔は、学校辺りに集結している様だが、ポツポツと人気のなさそうな場所に悪魔の気配がある。大凡、はぐれだろう。何故、此処の領主が放って置いているのかは謎だが、メモリの力を試すために一体くらい自分が倒してもいいいだろう。そう考えたオーフィスは一番近くのはぐれの気配がある場所へ向かった。

 

 

「よし」

 

気配のする場所である廃墟にたどり着いたオーフィスはロストドライバーを腰に装着し、エターナルメモリを差し込みエターナルへと変身する。

 

「変身」

 

『エターナル』

 

あの時と同じ、黒い腕のエターナルに変身したオーフィスはドアを開け、奥へと進む。すると、物陰から上半身が女、下半身が化け物の悪魔が出てくる。

 

「何だ貴様」

 

「我?我、オーf」

 

そこまでいって、オーフィスは口を閉じた。以前、普通にオーフィスと名乗った際に、大変な目にあったので、ここは偽名を名乗った方がいいだろう。そう結論付け、オーフィスは偽名を名乗った。

 

「……限無」

 

といっても、あまり難しく考えられなかったオーフィスは、結局自身の無限を逆から読んだだけのものとなった。力は抑え込んでいるため、バレることはないだろう。まあ、これから倒すはぐれ悪魔にだったら本名を教えてもいいかもしれないが。

 

「その姿、どうやら神器持ちのようだがあっさりと殺してやる!」

 

「どれ使おう?」

 

荒々しく攻撃を開始するはぐれ悪魔。オーフィスはそれを全て避けながら、どのメモリを使おうか考える。そこで思い出したのが、感情エネルギーで上限を超えるらしい『切り札』の記憶が内包されたジョーカーメモリ。感情を理解しきれていないオーフィスが使ってどの程度なのか疑問に思ったので、とりあえずそれを使ってみる事にした。

 

「どうしたぁ!?避けるだけかぁ!」

 

「違う」

 

そう言って、ジョーカーメモリをロストドライバーについているマキシマムスロットに挿し込み、マキシマムドライブを発動させる。

 

『ジョーカー!マキシマムドライブ!』

 

その音とともに、オーフィスの腕が紫電を纏う。それに焦ったはぐれ悪魔の大振りの攻撃を避け、オーフィスは渾身の一撃を叩き込む。

 

「ライダーパンチ」

 

見事腹を捉えたオーフィスの一撃によって決着はついた。それを食らったはぐれ悪魔は爆発を起こし、この世から消え去った。オーフィスはマキシマムスロットからメモリを抜き取り、それを見つめる。想像よりも威力が高かったからだ。

 

「凄い」

 

エターナルになって始めてエターナルメモリ以外のマキシマムドライブをしたが、なんて事はなかった。地球()の本棚によると、エターナルの真の力は26本の同時マキシマムドライブらしい。1本でこの威力であるのなら、26本ではどんな威力になるのか想像もつかない。知らず口角が少し釣り上がるオーフィス。

 

「我、楽しみ」

 

知らずそう口にするオーフィス。しかし、別の悪魔の気配が5つほど近づいてくることに気づいたオーフィスは、表情を変えて果たして会うべきかどうか悩み始めた。といっても、オーフィスはここ一年の旅で、今まで無意識のうちに漏れ出していた力も含めて制御出来るようになっている。だから、余程、洞察力に優れていない人物でない限り、自身が『無限の龍神』である事を見抜ける人はいないだろう。そう考えると、出会ってもいいんじゃないだろうかと思えてくる。そうこうしているうちに、その悪魔達はここへやってきた。その悪魔の中に、先ほどのドライグを宿した少年も居り、少しバレるんじゃないかと不安になったが。

 

「貴方、何者?」

 

その中の赤い髪の少女はオーフィスにそう質問を投げかけた。まあ、外見がどう考えても悪魔じゃないので当然の質問だろう。ここでもオーフィスは偽名を名乗る事を忘れない。

 

「我、限無」

 

ロストドライバーからエターナルメモリを抜き、変身を解きながらオーフィスはそう答えた。

 

 




さて、1年の旅を得て精神面で成長し感情を会得し始めたオーフィス。みんなの無能王ことリアス・グレモリーと会いました。無能にしようかどうかは現在考え中ですが。それと、ジョーカーメモリ云々は風都探偵の設定です。


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オカルト研究部

「こ、子供!?」

 

変身を解除したオーフィスを見て、赤髪の少女は驚いた様な表情を見せる。それを見て、バレてはなさそうだとオーフィスは思いながら、ちらりと赤龍帝を見る。ドライグが目覚めそうなら早急に離れる必要があるが、その兆候すらないので一安心だ。

 

「貴女神器持ちよね?」

 

赤龍帝に注意を払っていた為、少し反応が遅れるもそうだと返すオーフィス。まあ、実際は神器では無いのだが、似たような物なので説明する必要も無いだろう。それに、説明して悪用されても面倒なのだ。

 

「そう、なら今日はもう遅いし……小猫」

 

「はい」

 

「この子を使いに出すから、明日もう一度会えない?と言っても貴女が何処にいるかわからないから、明日の夕方この廃墟の前で待っていてくれないかしら?」

 

「塔城小猫と言います」

 

「わかった。よろしく」

 

コクリと頷いて、小猫に挨拶をするオーフィス。結局その後は何を話すわけでもなく、オーフィスは廃墟から出て行った。

 

 

翌日の夕方、オーフィスはちゃんと廃墟の前で待っていた。ただ待つのは暇なので、オーフィスは1年間の旅で手に入れたメモリの1つ、『牙の記憶』を内包したライブモード持ちのファングメモリをライブモードにして遊んでいた。

 

「すいません。お待たせしましたってそれなんですか?」

 

ファングメモリと遊びながら待っていると、小猫が走りながらやってきた。当然、ファングメモリに対しての疑問を聞かれるが、神器の一部と言っておく。下手に弄られるとファングメモリが敵と認知してしまう上、一度認知してしまうと幾らオーフィスと言えど変更はできない。だからそれだけは避けなければいけないのだ。

 

「なかなか可愛いですね」

 

と思ったのもつかの間、小猫にファングメモリがじゃれついている所を見ると、もう既に仲良くなりつつあるようだ。少し戯れあって思い出した様にハッとした小猫は一度咳払いをし、歩き始めた。それと同時にファングメモリは何処かへと行ってしまった。それを見た小猫が大丈夫なのかと言わんばかりの表情を見せてくるが、オーフィスはそれにいつもの事だと返す。

 

「そうですか。では、行きましょう。ついて来てください」

 

「ん」

 

先導する小猫に連れられて、オーフィスは駆王学園なる場所についた。多くの悪魔が集まっている場所があるのは二箇所、片方はドライグの気配、もう片方はヴリトラの欠片の気配が感じられる。二天龍と五大竜王と差はあれど、1つの場所に龍を持つものが2人もいるのはそれなりの驚きだったりする。

 

「部長、ただいま戻りました」

 

「そう、ありがとう」

 

案内された旧校舎の一室、そこには先日あった顔ぶれが揃っていた。相変わらずドライグの気配は薄くそっちに注意を払いながらも部長と呼ばれた女性を見た。

 

「私はリアス・グレモリー。えっと…限無ちゃんだったわね?」

 

「ん。それで合ってる」

 

「早速で悪いのだけど、悪魔や堕天使、天使について知っているかしら?」

 

「知ってる」

 

「そう。神器持ちが偶々巻き込まれたわけじゃないのね。なら話は早いわ。貴女、私の眷属にならない?悪魔になれば寿命が伸びたりするわよ?」

 

「それは無理」

 

「嫌とかじゃなくて無理?理由を教えてもらってもいいかしら?」

 

「我の神器地球と繋がってる。我を眷属にするのは地球を眷属にするのと同じ」

 

「だから無理と。……そうね。流石に地球そのものを眷属にするのは無理ね。それにしても、地球と繋がってる神器なんで規格外も良いところだわ」

 

実際問題そもそもオーフィスを眷属にするのは基本的に無理なのだが、オーフィスである事をバラす訳にはいかないのでそれっぽい理由を並べてみたところ、どうやら納得してくれた様だ。

 

「規格外の神器持ち……ねえ。出来れば眷属にしたかったけど、仕方ないわね。それは一旦置いておきましょう。そろそろ私たちオカルト研究部の部員の紹介でもしましょうか」

 

1人ずつ自己紹介を聞きながら、別室から感じる悪魔の気配の持ち主はいつ出て来るのだろうかと疑問を抱く。結局、別室の気配には触れる事もなく自己紹介は終わってしまい、余計な口を出して下手に勘ぐられたくないオーフィスもそれについて何か言う訳でもなく、不思議に思うに留まった。

 

「貴女が良ければなんだけど、たまにで良いから此処に顔を出してくれないかしら?」

 

「別に問題ない」

 

コクリと頷くオーフィスを見て若干満足そうにするリアス。実質的にオーフィスが悪魔の勢力に入った様な感じとなってしまったが、オーフィス自身はそこまで深く考えていない。そもそも、現在のオーフィスの目標はガイアメモリを集めることであって駆王町に来たのも偶々ドライグの気配を感じた為の気紛れでしか無いのだ。三勢力自体に興味のないオーフィスにとって側からどう見えるかはどうでも良いことだった。

 

「それじゃあ、私たちは部活を始めましょうか。限無ちゃんはゆっくりしててね。なんなら、帰宅しても良いわ」

 

「もうちょっとだけ見てる」

 

「そ。じゃあ、ゆっくりしていってね」

 

そう言って椅子に腰掛けるリアスの言葉に頷き、オーフィスはオカルト研究部メンバーとの交流を始めた。

 

 

 

 




知らずとはいえオーフィス相手にちゃん付けするリアス。正体がバレたらどうなるのだろうか。あ、ちなみに一応言っておきますが、エターナル以外のライダーも出すつもりはあります。タグにWは出ないとありますが、要望が強ければ出せない事はないです。まあ、後々になってしまいますがね。

最後に、本当にお待たせいたしました


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目覚める力

ほぼほぼ一年とか、年間誌かなにかかな?


日本にあるメモリ探しを一旦切り上げ、オーフィスは数日ぶりにオカルト研究部にやって来ていた。数日で見つけられたのは『結晶』の記憶を内包するプリズムメモリと呼ばれるもの1つだけ。オーフィスとしてはメモリ探しを続行しても良かったのだが、たまには顔を出してと言うリアスの言葉を思い出し、一旦帰ってきたと言うわけだ。

 

「あ」

 

「……あら、限無ちゃん。いらっしゃい。私と朱乃は少し用事で抜けるけどゆっくりしていってちょうだいね」

 

オカルト研究部へと向かう廊下で鉢合わせたリアスは、オーフィスにそう言い残し朱乃と共に何処かへ行ってしまった。追いかける事も出来たが、必要性を感じなかったオーフィスは廊下を進み、オカルト研究部へのドアを開いた。

 

「ありがとう小猫ちゃん!俺は今感動している!!」

 

「一応僕も行くんだけどね?一誠君」

 

開いたドアの先でオーフィスの眼に入ったものは、泣きながら小猫に抱きつく一誠とされるがままの小猫、そして苦笑いしながら自分を指さす祐斗の姿だった。メモリを使えば話は別だが、過去を見れないオーフィスは何故こんな事になっているのか理解出来なかった。しばらく目の前の様子を黙って見ていると、オーフィスに気付いた祐斗が事情を説明してくれた。

 

「ドラ……一誠、友達助ける?」

 

危なくドライグと言いかけたが、幸運にも一誠はそこを追求する事なくオーフィスの問いに頷くだけだった。

 

「我も手伝う」

 

どうせならガイアメモリの実験台にでもしてやろうと、オーフィスは協力を申し出た。

 

「限無ちゃんもありがとう!」

 

お礼を言いながら抱きついてくる一誠をそのままに、オーフィスはどのメモリを使ってやろうかと思考を巡らせていた。

 

     *

 

「ここだね」

 

使われなくなった教会を前に、祐斗は言った。確かに堕天使の気配も中から感じ取れるが、それ以外にも人間の気配も感じる。堕天使と共に居る人間となると、おそらくはエクソシストだろう。

 

「変身」

 

『エターナル』

 

「よし、アーシアを取り戻しに行くぞ!」

 

オーフィスの変身を見届けてから、一誠が叫びながら扉を蹴り開けた。と同時に飛んできたナニカをオーフィスがエターナルエッジで弾き、全員が構えを取る。

 

「おやおや〜?誰かと思えば、あの時の悪魔君じゃあ〜りませんか。お仲間ごっこですかい?んじゃ、みんな纏めて僕チンがぶっ殺してやるよ!!」

 

「テメェ!フリード!!」

 

ナニカを飛ばしたのであろう拳銃をしまい、光の剣を構えて突っ込んでくるフリード。それを一誠がまだ目覚めきっていない赤龍帝の籠手で受け止めよう手を前に出したが、それよりも早く祐斗が闇の剣を持ちフリードの一撃を受け止め、数度の切り結びの後鍔迫り合いへと移行した。

 

「ここは僕に任せて!」

 

「任せてったって、どこにアーシアがいるのかも分かんねえんだぞ!」

 

「こっち」

 

困惑する一誠を他所に、オーフィスは隠し階段を見つけていた。でかしたとばかりに先行する一誠。それを追う小猫とオーフィス。

 

「アーシアァァァ!!」

 

降りた先にあった扉を開け、叫ぶ一誠。そこで待っていたのは囚われたアーシアと堕天使1人、そして多くのエクソシストだった。

 

「あら、来たのね。そこで大人くし見てなさい。私が至高の堕天使に至る瞬間をね」

 

「夕…いや、レイナーレ!アーシアを返せ!!」

 

「それは無理な相談ね。悪魔なら奪ってみれば?」

 

エクソシストをけしかけながら、アーシアを拘束している魔法陣を弄り始めるレイナーレ。1人1人は全く手応えの無いものだが、量が増えれば厄介極まりない。加えて一誠と小猫は悪魔である為、彼らの持つ武器による攻撃は擦り傷すら致命傷になりかねず、少しばかり手こずっている様だ。オーフィスはオーフィスで正体を隠す為に力をセーブしている為、この量を蹴散らすなんて事は流石にできなかった。ガイアメモリを使わなければ、の話ではあるが。

 

『Tーレックス』

 

取り出すは『ティラノサウルス』の記憶が内包されたTーレックスメモリ。エクソシストの振るった光の剣をエターナルエッジで受け止め、そのままエターナルエッジにTーレックスメモリを挿し込む。

 

『Tーレックス!マキシマムドライブ!』

 

「邪魔」

 

エネルギーが満ちたエターナルエッジを振った瞬間、エネルギー体のティラノサウルスが現れエクソシスト達を薙ぎ払いながら突き進み、壁に当たると霞の様に消えていった。

 

「今です。一誠先輩」

 

「ありがとう!限無ちゃん、小猫ちゃん!!」

 

Tーレックスメモリの力によりエクソシスト達が薙ぎ払われた隙を突き、一誠はアーシアの元へとたどり着いた。邪魔をしてこないレイナーレを不思議に思いながら、一誠はアーシアを魔法陣から引き剥がす。

 

「一旦引きましょう。一誠先輩」

 

『コマンダー!マキシマムドライブ!」

 

小猫が一誠に撤退を提案したとほぼ同時に、オーフィスはマキシマムスロットに『指揮官』の記憶を内包したメモリを挿し込んでいた。オーフィスから別れる様に現れた通称『仮面兵士』達が撤退を妨害しようとするエクソシスト達を相手取る。

 

「これとこれも」

 

『アームズ!マキシマムドライブ!』

 

『バイオレンス!マキシマムドライブ!』

 

地球()の本棚曰く、コマンダーメモリで召喚できる仮面兵士は余り強く無いと言うことを思い出したオーフィスは、『武器』の記憶を内包したアームズメモリと『暴力』の記憶を内包したバイオレンスメモリを使い、仮面兵士達に強化を施す。仮面兵士達が淡い赤い光を発し始めたのを確認してから、オーフィスは先に行った小猫達を追った。

 

     *

 

「アーシア……!」

 

階段を登り、オーフィスが見たものは力なく教会の長椅子に眠るアーシアとそれを悲しそうに見つめる一誠の姿だった。小猫も祐斗も、その近くでやるせない顔をしている。アーシアが死んだ。分かるのはそれだけだった。と、そこへレイナーレが現れ仮面兵士に負わされたであろう傷をドヤ顔を晒しながら本来アーシアが持っていたはずの力で治療してみせた。

 

「テメェ!レイナーレェェェエエ!!」

 

一誠の怒りの叫びに呼応する様に、彼の左手が眩い光を放ちながらまだ目覚め切っていない赤龍帝の籠手が本来の、オーフィスがよく見知った姿へと変わる。それは、一誠の中のドライグが完全に目覚めた事を意味していた。

 

「ドライグ、漸く目覚めた」

 

満足そうに頷きながらも、オーフィスは手を出さない。龍は良くも悪くも色々と引き寄せるものであり、赤龍帝と呼ばれるドライグをその身に宿す以上、この程度なんとか出来なければ赤龍帝として今後やって行く事はできない。そうでなくても悪魔なのだから厄介ごとは起こるだろう。この程度で死ぬのならこの先、生きていけるとは思えない。

 

「逃がすか!」

 

「私は至高の……!」

 

「吹っ飛べクソ堕天使!!」

 

オーフィスが見守る中、祐斗と小猫の助けが多少はあったとは言え、一誠はレイナーレに勝利した。教会の扉をぶち破り吹っ飛んだレイナーレを回収に動く小猫を他所に、一誠は再びアーシアへと近寄った。その目には、涙が浮かんでいる。

 

「一誠君……」

 

祐斗もそんな彼にかける言葉が思い浮かばず口籠もっていた。そんな中、オーフィスは一誠へと近づきアーシアを見た後、一つのメモリを取り出した。

 

「一誠、悲しい?」

 

「そりゃ悲しいよ。俺は、アーシアを救えなかったんだ」

 

「なら、アーシアが生き返れば嬉しい?」

 

「当然だ!もしアーシアが生き返るなら……」

 

そこまで聞いて、オーフィスは動き始める。取り出していたメモリ、『昨日』の記憶を内包したイエスタデイメモリをマキシマムスロットに挿し込み、オーフィスはアーシアを生き返らせる準備に入る。

 

『イエスタデイ!マキシマムドライブ!』

 

「限無ちゃん、一体何を?」

 

「生き返らせる」

 

淡々と語ったオーフィスに、祐斗と一誠は驚愕した。地球の記憶を内包したガイアメモリはそこまで出来るのかと。2人が見つめる先で、オーフィスはゆっくりとアーシアに手を向ける。そこから、砂時計の様な刻印が現れアーシアに張り付いた。刻印は張り付いた後、下に溜まっていた砂が、上に戻るという奇妙な動きを見せそして消えていった。数秒後、レイナーレが吹っ飛んだ方向からアーシアの神器のみが飛来し、彼女の中へと戻っていき、そして──

 

「んん〜あれ?一誠さん。なんでここにいるんですか?」

 

「アーシア?覚えてないのか?」

 

──アーシアは目を覚ました。オーフィスがやった事は単純で、イエスタデイメモリを使ってアーシアを昨日の状態に戻しただけである。ただ、記憶まで昨日の状態に戻っているので、今日起きた事を今のアーシアは記憶していない。アーシアが不思議がっているのはその為だ。いくらイエスタデイメモリのマキシマムドライブと言えど、あくまで昨日の状態に戻しただけな以上、寿命や病気で死んだのならいくら戻したところで翌日同じように死ぬが、今回はレイナーレによる干渉が原因の為、原因がいなくなった今同じ様に翌日死ぬなんて事はない。

 

『メモリー!マキシマムドライブ!』

 

最後に『記憶』の記憶を内包するメモリーメモリで、アーシアの記憶を蘇らせれば終了だ。全てを思い出したアーシアが一誠に泣きつき、それでアーシアが生き返った事が夢や嘘ではないと確信した一誠も泣き出してしまった。

 

「まさか生き返らせる事まで出来るなんて、流石地球の記憶ってだけはあるわね」

 

泣きながら抱き合う2人を眺めていると、背後から朱乃とリアスがやって来ていた。リアスの後ろの扉からはレイナーレを引き摺って此方に向かってくる小猫が見える。

 

「ぶ、部長!?」

 

一誠が驚きの声を上げるが、実は一誠たちが教会に入り込んだ辺りでリアス達は教会付近にいた3人の堕天使と戦っていたのだ。まあ、戦いと言うよりは一方的な蹂躙に近かったが。

 

「部長、持って来ました」

 

「ありがとう。じゃあ、起こしましょうか。朱乃」

 

「はい」

 

魔力で作り出した水を顔にぶつけられ、咽せながらもレイナーレは目を覚ました。

 

「はじめまして、堕天使レイナーレ。最も、すぐにさよならする事になるでしょうけど」

 

「ゴホッ!……その髪、グレモリーの」

 

「ええ、そうよ。さて、堕天使さん。貴女には消えてもらうわ」

 

消滅の魔力を生成しながら言うリアスを前に、レイナーレは何故か一誠へと命乞いをし始めた。きっと何か接点があるのだろうが、オーフィスにはそれが分からない。知ろうと思えば知れなくもないが、そこまでする必要はないだろう。

 

「……部長、お願いします」

 

「い、一誠君!まっ──」

 

命乞いは、残念ながら失敗に終わった様だ。一誠が何やら辛そうだが、それはオーフィスには関係のない事だ。

 

「あの、限無さん」

 

そう言えば『消滅』の記憶を内包ガイアメモリは未だ手に入れてなかったななんてぼんやりと考えていたオーフィスに、アーシアがおずおずと話しかけて来た。

 

「何?」

 

「あの、お礼を言っておこうと思いまして……一誠さんから聞きました。私を生き返らせてくれたんですよね?ありがとうございます」

 

深々と頭を下げるアーシアに、どういたしましてとオーフィスは返した。お礼を言われたらこう言っておけば良かったはずである。少なくともメモリ探しの旅で見かけたお礼を言われた人間は、殆どこう言ったニュアンスの言葉を返していた筈だ。

 

「さてと、アーシアさんだったかしら?色々聞きたいことがあるのだけど、それは明日にするとして貴女、今日何処か泊まれる場所あるかしら?」

 

「あ、いえ、ありません。ここに住んでいたので、その、お金もあまりありませんし」

 

「そう、ならホテルも難しいかしらね。……イッセー?貴方、アーシアを泊めてあげなさい」

 

「ええ!?俺がっすか!?」

 

リアスの提案に驚く一誠に、リアスは当然だと言わんばかりに指を向ける。

 

「当たり前でしょ。アーシアを助けたいって言ったのは貴方なんだから。最後までちゃんと責任取りなさい」

 

「それはそうっすね。分かりました部長。アーシアもそれで良いか?」

 

「はい!」

 

「じゃあ、それで決まりね。あ、限無ちゃん。明日って平気かしら?今日の事について少し話したいのだけれど」

 

本当はメモリ探しに行きたかったが、ドライグのことも気になるのでオーフィスは平気とだけ返した。結果いつかの様に夕方辺りにオカルト研究部の部室に集まる事となり、その日は解散となった。

 

 

 

 

 

 

 



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ライザー・フェニックス

お久しぶりです。もうちょっと執筆時間が取れる様になりたいなと思う今日この頃です。


翌日、オーフィスは約束通りオカルト研究部へとやって来ていた。と言っても何か特別なことがあるわけでもなく、強いて言えばアーシアが悪魔に転生していた事くらいか。使った悪魔の駒は『僧侶』、すなわちビショップのものらしい。それ以外は昨日の事を話し、その日は解散。オーフィスはその足でメモリ探しの旅に出た。

 

事が起きたのは、その旅からオーフィスがオカルト研究部に帰ってきた時だった。いや、既に起こっていたと言うべきか。

 

「おいおいリアス。誰だこいつは?ただの人間がここに出入りしてるのか?」

 

「神器を持ってるから保護してるのよライザー」

 

扉を開けたオーフィスを見たライザーと呼ばれた男が、不思議そうにリアスに尋ねる。そんな彼を気にも止めず、オーフィスは小猫の座る席の隣に腰を下ろした。力を隠すのはうまくいっているようである。良く見れば、見覚えのあるような無いようなメイド服の女性もいる。やたらこちらをチラチラと見ているようだが、オーフィスは特に気にした様子もなく未だ見つけていないガイアメモリが如何なるものか想像する。

 

「いい加減にしてちょうだい!私はあなたとは結婚しないって何度も言ってるじゃない!!」

 

しかし、まだ見ぬメモリに思いを馳せていたオーフィスもリアスの怒号にはついそっちを見てしまう。怒鳴られてると言うのに、ライザーの表情は余裕そうだ。まるで、そう来るのが分かっていたかのように。

 

「おいおいリアス。君は自分の家のお家事情や今の冥界の事情を分かってないのか?」

 

「分かっているつもりよ。でも、私は私が選んだ人と結婚したいの!だから、あなたとは結婚しない!!私はあなたを選ばない!」

 

「……リアス、俺もなフェニックスの看板を背負ってんだ。だから名前に泥を塗るわけにはいかない。そこの人間含めて、キミの下僕を全員燃やしてキミだけを連れて行っても良かったんだ。それをわざわざ来たくもない人間界に足を運んでやったんぞ?。この炎と風を司るフェニックス家の俺が、汚れた炎や空気漂う人間界にだ」

 

自分で言って苛立ったのか、ライザーは魔力を炎の様に漏らしながら威圧とも取れる行動を取った。オカルト研究部全員が戦闘体制に入る中、メイド服の女性がゆっくりと前に出て、ライザーのそれを超える威圧を持ってして口を開いた。

 

「ライザー様、今回は話し合いに来た筈です。これ以上やるのでしたら、私も黙って見ているわけにはいかなくなりますが?」

 

「……最強の女王のあなたにそう言われたら仕方ない」

 

苛立はしている様だが、魔力を抑えソファに座り直すライザー。メモリを試したいオーフィスとしてはそのまま荒事になってくれた方が嬉しかったが、止められてしまってはしょうがない。平行線を辿る2人の話し合いに、メイド服の女性は提案する様に口を開いた。

 

「こうなる事は予想されていました、話し合いで解決出来ないなら、最終手段であるレーティング・ゲームで決着をつけるしかありません。ご存じの通り、本来であればお嬢様はまだ公式のレーティング・ゲームには参加できません。ですが、非公式であればお嬢様であっても参加できます」

 

「非公式のレーティング・ゲーム。身内のいがみ合いで良く使われる手段ね。……そこまで私の人生を弄くり回したいのかしらお父様は」

 

さて、レーティング・ゲームとは何だったかと思い出せないオーフィスは自然な流れで何も書かれていない本を取り出し、地球()の本棚を起動する。

 

「レーティング・ゲーム」

 

その言葉と共に白い空間の中に浮かぶ本棚が縦横無尽に動き回り、最後には一冊の本を残して彼方へと消えていく。残った本を手に取り、中身を読めばレーティング・ゲームの全てがそこには書かれている。

 

「なるほど」

 

地球()の本棚から戻ってきたオーフィスが白紙の本を閉じ顔を上げれば先ほどはいなかった少女や女性がおり、一誠が何故か床に倒れ込んでいた。

 

「赤龍帝もこの程度、これじゃあ余りにも可哀想だな。……十日、猶予をやろう。無駄だとは思うがな。ああそれと、そこの人間も神器持ちなんだろ?非公式なんだから、ソイツも参加させれば少しは穴を埋められるかもな?」

 

「グレイフィア、非公式だからって人間を参加させることなんて出来るのかしら?」

 

「え、ええまあ非公式ですから出来ないわけではないです」

 

ライザーの発言に少しばかり動揺を見せた様なメイド服の女性、グレイフィアがリアスの質問に若干詰まりながら返答する。流石に、彼女程の実力者となるとオーフィスから何かを感じ取っているのかもしれない。

 

「限無ちゃん、どうかしら?もちろん嫌なら断ってくれても良いわ」

 

グレイフィアの返答を聞いたリアスがオーフィスへと問う。オーフィスとしては別に断る理由もなく、むしろメモリを使える機会が来たと言う認識なので、それを了承した。

 

「そう。ありがとう限無ちゃん。それと、ごめんなさいね。内輪揉めに巻き込んでしまって」

 

「問題ない」

 

「どうやら話は纏まった様だな?そこの人間含め、十日後にレーティング・ゲームを行う。俺が勝てばリアスは俺と結婚し、負ければ俺は潔く身をひこう。それで良いな?」

 

「ええ、それで良いわ」

 

リアスの返答を聞いたライザーと女性や少女たちは魔法陣で何処かへと転移していった。基本どんな傷でも治せるフェニックスが相手となればとオーフィスはZの記されたメモリを手に取り、ほんの少しだけ口角を上げた。

 

 

 

 

 



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