東方虫駆除 (カンパネラ35)
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第一話 幻想入り

初投稿です!!
文才とかそんなん全くないですが、生暖かい目で見てやってください。アマゾンズの小説って少ないなぁ、って思ったんで自分で書こうって思いました。
因みに不定期更新になると思いますが出来る限り途中でやめることはしない予定です。


草原で二人の男が向かい合っていた。

 

悠「仁さん、あなたは人間を殺したんですか?」

 

仁「そういうお前も・・・食ったのか?」

 

互いに睨み合う二人

 

仁「お互いに、無様だなぁ!」

 

悠「仁さん!!あなたは、あなたは、もう人間なんてどうだっていいんだ!!今の貴方にあるのは、ただアマゾンを狩るという執念だけだ!!」

 

仁「そんなもん、とっくに元からそうだったろ。そういうお前はどうなんだ悠、守りたいものを守るんじゃなかったのか?」

 

悠「僕は、本当にみんなを守りたい!」

 

仁「だったら、やってみせろ悠。」

 

それを聞いた直後悠は『アマゾンズレジスター』に手をかけそれを力任せに引きちぎった。

 

そして『アマゾンベルト』をひねる。

 

【OMEGA】

 

悠「アァァァァ、マァァァァ、ゾォォォォン」

 

そのまま仁に突撃していく悠。

 

対する仁もベルトに手をかけ

 

【ALPHA】

 

仁「アマゾン」

 

悠の体を緑の炎が、仁の体を赤い炎が包み込む。

 

【Evo - E - Evolution】

 

【Blood&Wild!W - W - W - Wild】

 

最後に残された二匹のアマゾンの宿命の対決が始まる。

 

———

 

それから少しの時間が経過した。

闘いは終わりに向かっていた。

 

オメガ「仁、さん、もう終わりにしましょう。」

 

そういい飛び起き距離を取る悠。

互いに見合う二人。

 

そして、二人同時に動き、互いが、互いに向かっていく。

 

アルファの攻撃は、オメガの首へ

オメガの攻撃は、アルファの腹へ

 

そして、闘いは終わりを迎えた。

 

長かった宿命の対決の末に生き残ったのは———悠だった。

悠の攻撃はアルファの腹に風穴を開けるまでに至った。

そしてアルファの攻撃は悠に致命傷を与えるには至らなかったのだ。

 

その後、悠は、美月や旧駆除班のメンバーの前に姿を表す事なく姿を消してしまうのだった。

 

———

 

それから、数ヶ月の時が経った頃。

悠は、誰かに追われることもない穏やかな生活を送っていた。

 

悠は七年前のトラロック事件以前とと二年前溶原生細胞によって生まれたアマゾン達の中では正真正銘最後のアマゾンになった。

 

悠「(ついに、孤児院の子達を除けば僕が最後のアマゾンか・・・。

あれ以来4Cの人達も僕を追って来ようとはしてないみたい。聞いた話によると局長が失脚したらしい。そして・・・)」

 

そう考えつつ悠は自分の左腕を見る。

 

悠「(あの闘いの時に抑制剤の腕輪を外したけれど、人を食べたいという衝動も起こらないみたいだ。まぁ、そんなものは今更か。もう、最初に腕輪をつけてから七年も経ってるんだから。)」

 

因みに悠は今は、人目につかない山奥の小屋ででひっそりと暮らしていた。

その日も、食べる物を取りに出かける悠だったが・・・。

小屋から出て1時間が経った頃だった。

 

悠「これぐらいあれば大丈夫かな。」

 

そう言い振り返って足を踏み出した悠だったが、振り返った先の地面に足がつくことは、無かった。地面には謎の空間がぽっかりと空いていた。

 

悠「なっ!?」

 

悠は、そのままバランスを崩しその空間に落ちてしまった。

 

悠「なんなんだ・・・、ここは。」

 

そこは不気味な空間だった周り全てが目玉で囲まれていた。

しかし、何かを考える間も無く空間を抜けた悠は、いきなり宙に放り出された。

宙に投げ出された悠は、驚く暇もなく地面に叩きつけられ悠は、気を失った。

 

それを、何処からか見ている女が居た。

 

???「ようこそ幻想郷へ水澤悠さん。この場所は貴方の存在を受け入れますわ。幻想郷は全てを受け入れるのですから。」

 

終わり




というわけで1話が終わりました。
???、何処のスキマBBAなんだ・・・
おっと誰か来たようだ。


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第二話 幻想郷

というわけで第二話です。

タグにそういうの大好きだから勢いで恋愛とか入れちゃったけど、そんな経験のない私に書けるんだろうか?

まぁ、そんなことは置いといて

前回のあらすじ

悠が、山で食べ物を集めていたら
いきなり、ボッシュートされた。

では、第二話です。



- 妖怪の山 -

 

side:文

 

この私、射命丸文は、新聞記者である。

それと同時に彼女は幻想郷のパワーバランスの一角を担っている妖怪の山を治める天狗という種族の一人でもある。

ここ最近は、妖怪の山も穏やかだった。

特に異変もなかった為に文自身も新聞記者として自由にやっていることが出来た。

しかし、つい先日から妙な存在が幻想郷に現れているらしい。

曰く、人里の人間を襲う妖怪?が現れた(本当に妖怪なのかどうかは、微妙な所であるとのこと)

ここまでは、昔の人喰い妖怪と大して変わりは無い。

しかし、事はそれで終わらない。そいつらは、腕に変な顔を象った腕輪型の機械のような物を付けていたという。そして、その目が赤く光っていたとの事。

そして、その妖怪?達は、幻想郷のルールの一つである弾幕ごっこを知らないらしい。

なにより、それらは退治すると腕輪を残して消えてしまうのだと妖怪退治の専門家である霊夢さんも言っていた。

そんな事もあり、文も先日からその存在について調べる為に幻想郷中を飛び回り、さらに天狗の会議に参加させられ何かあった時のための対策についても話し合ったりしていた。

その結果、私は今現在とっても疲れている。

疲れているが、見てしまった。上空から妖怪の山に落ちてくる何かを。

それを見てしまった私は、記者としての魂、そして天狗の、妖怪の山の一員としてそれを見逃す事がどうしてもできなかった。

落下場所に向かって行く。そしてそこで目にしたものは、

 

「人間?」

 

そう、人間の男性と思わしき人物だった。彼は、気こそ失っているものの、上空から落ちたにも関わらず、ほとんど傷がないみたいだ。

 

(何故人間が上空から?)

 

不思議に思っていると気を失っていた男性が僅かに動き目を覚ます。

一応警戒しながらも、話しかけてみる事にした。

 

「あのー、大丈夫ですか?」

 

———

 

side:悠

 

気を失っていた僕が目を覚ますと、目の前に女性が立っていた。

そして、その女性が自分に大丈夫か?と問いかけてくる。

 

「あぁ、大丈夫」

 

「そうですか・・・。貴方空から落ちて来たんですよ?それなのに無傷なんて丈夫なんですねー?」

 

「空から?」

 

そう言って空を見上げる。

さっきまでのことを思い出してみると、確かに何かに吸い込まれて、そしていきなり宙に放り出された覚えがあるような・・・

 

「そっか・・・僕、何か目玉だらけの空間に放り込まれて・・・」

 

「あやや、目玉だらけの空間ですか。それはそれは災難ですね。貴方はスキマ妖怪にこの『幻想郷』に連れてこられてしまったんです」

 

「スキマ妖怪?それに、『幻想郷』?」

 

全く聞き覚えの無い、理解のできない言葉だった。妖怪という言葉は聞いた事がある。よく本などに登場する存在。人を食べたり、悪戯をするという存在の事を指す言葉だと。しかし、そんなものはおとぎ話の中の話であり、実在するはずが無い。そして、『幻想郷』という言葉は聞いた事もなかった。

 

「ねぇ、幻想郷ってなんなの?それに妖怪なんて実在しないはずでしょ?」

 

「そうですね、外の世界から来た貴方にとっては信じられない事かもしれませんが、妖怪は実在します。昔は、人も妖怪を信じていました。しかし科学が発達し、現代に近づくにつれて、妖怪の存在はだんだんと人に信じられなくなっていったんです。妖怪と言うのは、人間の持つ感情、自然現象に対しての畏れ等が実体化したモノなんです。それ故に、人間に信じられなくなれば、その存在を確立することが出来ません。そこで、ある妖怪がこの場所を作り上げました。それが『八雲紫』。先ほど言った、貴方をここに連れてきた妖怪です。ここは、人と妖怪が共存する世界。その名を『幻想郷』と言います。かくいう私も、人間ではなく天狗という妖怪なのですがね」

 

「君が、妖怪?」

 

見た目は人間となんら変わらないただの少女だ。それもあってか、僕には彼女が妖怪だという事が信じられなかった。

 

「ええ、妖怪ですよ?証拠もありますし」

 

そう言って、彼女は黒い烏のような漆黒の翼を広げて優雅に空を舞い、少しすると戻って来た。

 

「これで、信じてもらえますかね?」

 

これはもう頷くことしか出来ない。

 

「で、でも、どうして僕は此処に?」

 

「さぁ?それは八雲紫にしかわかりません。あの方の考えは、どこかぶっ飛んでいますし」

 

「そうですか・・・」

 

そこで彼女は、何かを思い出したようだ。

 

「そういえば、自己紹介もしていませんでしたね。私の名前は

『射命丸文』と言います。気軽に文とでも呼んでください」

 

「そっか、名乗ってなかったっけ。僕の名前は『水澤悠』って言うんだ。よろしく文さん』

 

「ええ、よろしくお願いします。そうですか、悠さんと言うのですね。とりあえず現状の整理も終わりましたし、少し移動しましょうか。ずっと外というのもなんですし」

 

そういうと、歩き始める文。それについて行こうとする悠だったが、すぐに文が振り返り

 

「そう言えば言っていませんでした。

ようこそ幻想郷へ、水澤悠さん。幻想郷は貴方を歓迎しますよ」

 

そう言ってまた、歩き始めた。




というわけで現状説明の第二話です。

小説書くのってめちゃくちゃ大変だなぁってやってみて初めて思いますね。
2000文字の文章書くだけでもこんなに時間かかるなんて思いませんでした。でも、頑張って書きたいなぁ。


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第三話 アマゾン

第三話です。

前回、前々回の投稿に指摘していただいてありがとうございます!!
趣味程度に書き始めてしまった小説なのでなんの前知識もないままやっていました。台本形式というのがなんなのかすら全く知りませんでした!台本形式というのは小説を書く上では良くないんですね。色々調べてみたので今回から直していこうと思います。本当にありがとうございます。ついでに他にもご指摘の箇所以外に大きなミスを発見してしまいました。元々sideごとに分けて書こうと思い実際にside〇〇とか書いていたにも関わらず一人称視点ではなく三人称視点で話が進んでましたね・・・。どうやらやっぱり投稿者はアホのようです。悠視点なのに悠のセリフがやけに多いなぁとか思ってましたね。とりあえず前書きが長くなりすぎてすいません。第三話お願いします。

前回のあらすじ

悠、妖怪少女と出会う。


- 妖怪の山 -

 

「此処が私の家です」

 

 

そう言い、一つの家屋を文さんは指差している。

その後ろを僕はついて行った。文さんの家に着く頃には時間帯は夜にさしかかっており、大分日も傾いている。文さんの家を見た僕の印象は、『一人で暮らすにしてはかなり大きな家だな・・・』だった。思わず感想として漏れてしまう。

その言葉に対して文さんは

 

「自慢ではありませんが、私もそんなに低くない地位にある天狗ですからね。まぁ、上の方々から見れば使いっ走りみたいなものですけど・・・」

 

そう言って苦笑していた。その感じから、その人達に対してあまりいい感情を持ってないのだろうという事が伺える。

 

「では、中にどうぞ。さして出せるものもない家ですが、ゆっくりしていってくださいね」

 

僕はそう言われ中に入った。中は見た感じ綺麗に整理整頓されていて、小綺麗な印象を受ける。

そして、そのまま客間に案内された。

 

「とりあえず、お茶でも持ってきますので少し待っていてください」

 

そう言って、文は台所の方に向かった。

精神的にも時間的にも余裕が出来た僕は、現状を理解をするためにさっきまでの文さんの話を整理してみることにした。

 

(まず僕は、八雲紫という妖怪に連れてこられた。理由は分からないけど・・・)

 

そう。僕は未だに、自分がこの場所に連れてこられた理由が分かっていない。何故八雲紫は僕の前に現れないのだろうか?僕にはそれが不思議だった。今僕はなんの説明もなしにいきなり見知らぬ場所に放り出されている。最初に見つけてくれたのが文さんじゃなかったら、今頃どうなっていたのだろうか。まぁそんな不確定な考えはしてもしょうがないので次のことを考えるとしよう。

 

(次に、此処は『幻想郷』という、僕が元いた場所とは隔離されたほぼ別の世界のような所らしい)

 

これに関しては文さんが嘘を言っているようには見えないので信じるしかない。まさかこんな場所があったなんて、始めに聞いた時はとても驚いた。

 

(他にも幻想郷には、人間とは別に妖怪や神様なども暮らしているみたいだ・・・)

妖怪や神様なんて、と僕も最初は思ったが、文さんが空を飛んでいるのを見たら信じるしかない。それに自分だって似たようなものだ。天然か人工か、物理法則に従うか逆らうか、その程度の違いしかない。そして文さんの羽を見て、僕は4Cにいた彼女と、最後までその側にいた彼の事を思い出した。

 

(イユと、千翼・・・)

 

僕は二人の事を考えるのをやめた。自分が彼らに対して何かを言っていいはずも無い。

 

(そして最後に、多少のいざこざはあれど人間と妖怪は共存関係にある)

 

人ならざる者と人の共存は、僕の仲間だったトラロックを生き延びたアマゾン達にとって、正に夢だった。

 

「(マモルくん、みんな・・・)」

 

考えごとをしている僕の元に、お茶を入れ終わった文さんが戻ってくる。

 

「お茶をどうぞ」

 

その言葉と一緒に僕の前に湯のみが置かれた。僕は文さんに感謝の言葉を伝え、お茶を飲み始める。お茶はちょうど良い熱さで美味しかった。

「では早速ですが話に入りましょう。悠さんも気になることがあったらどんどん質問してください。私も悠さんに聞きたいことがありますから」

 

『了解です』と僕は文さんに答える。そして、二人の現状確認作業が再開された。

 

「ではまず始めに、悠さんは強制的に幻想郷に連れてこられたんですよね?なら、元いた場所に帰りたいと思いますか?」

 

僕は少し考える。自分が今帰りたいのかどうかを。しかし僕の答えは大体定まっていた。自分が帰る気がない事を文さんに伝える。それに対して文さんは質問を重ねた。

 

「何故、帰る気がないのですか?」

 

人と人ならざる者とが共存する世界というのにとても興味があるという事を文さんに話す。それは、自分達の夢に近いものであるという事も。

 

「人ならざる者との共存がですか?」

 

僕達は、人と敵対したかったわけじゃなかったと文さんに伝える。沢山の仲間が死んだ事を思い出すととても悲しい気持ちが溢れてきて、気付いたら僕は泣いていた。

 

「だっ、大丈夫ですか!?」

 

僕は涙をぬぐい大丈夫だと文さんに告げる。

 

「そっ、そうですか。なら質問を続けさせてもらいますけど・・・、

では、今の発言の感じだと悠さんが人間ではないような言い方でしたが、悠さんは人間ではないのですか?」

 

僕はその質問に対して

 

「うん、僕は人間じゃないよ。」

 

そう言い、一拍おいて

 

「僕は———アマゾンだ」

 

終わり




というわけで、第三話でした。

一話一話が短いので進みがめちゃくちゃ遅い気がします。そして、前回までとは一応書き方とか変えて見たんですがあっているかどうかは自分ではわからないのでまた、よろしければご指摘等お願いいたします。

次回やっと変身するかもです。


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第四話 オメガ

第四話です。

またまた、感想を投稿して下さった方がいてくれまして、本当に嬉しいです!!
文章の書き方は前回と同じで主観にしているキャラはできるだけ地の文でその他のキャラ達をセリフでという形で行かせていただきます。

前回のあらすじ

アマゾン悠


- 文の家 -

 

side 文

 

私は悠さんの言っている事がよくわからなかった。彼の言い方はどう見ても自分は人間ではないという風な言い方だった。それに共存と言っていた時の悠さんの表情はとても悲しそうに見えた。そしてつい私は悠さんに聞いてしまった。

 

「悠さんは人間ではないのですか?」

 

と。いきなりですし、かなり不躾な質問だと言ってから私は思いました。ですが悠さんはさっきまでの事がなんでもないかのように。

 

「僕は———アマゾンだ。」

 

そう答えた。アマゾン・・・少なくとも私は聞いた事がなかった。なので更に踏み込んでしまう事になるが聞いてみるしかないと思った。

なのでまず私は、アマゾンとは何ですか?と聞いて見た。

 

「アマゾンっていうのは、野座間製薬っていう会社で作られた人口生命体の名称なんだ。」

 

私は絶句した。まさか悠さんが人によって作られた生命体だったなんて。しかし、野座間製薬っと言った時の悠さんはなんだか苦虫を噛み潰したような顔をしていた。何が嫌な思い出でもあるのだろうか?

それと、アマゾンという生命体が作られたということは分かったが何故人間が作ったにも関わらず共存ができなかったのでしょうか?それを悠さんに聞いてみることにした。

 

「ある日、ある事故があって実験体であった4000体のアマゾン達が街に逃げてしまった。アマゾン達は普段は普段は人間と変わらない腕に巻いてある機械から薬が出ててそれがある限り本能を抑制できて問題はないんだけど。それもずっとは続かないんだ。そして薬が切れると機械が青い光から赤く変わるんだ。そして薬が切れると化け物になってアマゾンとしての本能が抑えきれずに人を食べ始めるんだ。それが僕達アマゾンだよ。だから野座間製薬は目覚めたアマゾン達を狩って行ったんだ。」

 

腕に赤く光る機械・・・なんだか今起きている事態ととても似ていると私は思った。否、思ったというよりほとんど確信に近いものだった。後で今幻想郷で起きている事態は悠さんに話すとはいえ一応これは幻想郷に住む者として聞いておかなければダメだろうと思い。悠さんに質問をする。

 

「悠さんは、人を食べた事はあるんですか?」

 

悠さんはそれを聞くとかなり複雑そうな顔をしていた。悲しさと驚きが混ざったような顔をしていた。

 

「僕は、僕は人を食べた事はないよ。今も腕輪は外してしまったけど特に人を食べたいとは思ってないよ。実際、聞いた話だとアマゾンの覚醒まで期間は二年ぐらいらしいからね。多分二年が経過しても覚醒しなかった皆は、五年前のある作戦の時の薬の影響とかでアマゾン細胞がおかしくなってしまったんだと思う。僕自身もう人を食べないで7年経ってるから。」

 

私はその言う悠さんを見て彼は嘘をついていないとそう思いました。

なので、彼に更に質問を———

 

「文さん大変です!!」

 

そう言い焦った表情で入ってきたのは白狼天狗の中で私の部下である『犬走椛』だった。彼女はとても焦っているように見えた。とりあえず何があったのか聞かなければ。

 

「どうしたのです椛そんなに慌てて。」

 

私がそう聞くと椛は少し息を整えてから私に向かって話し始めました。

 

「話は少し前に遡るのですが・・・」

 

椛の話を聞くと、件の妖怪———アマゾンが妖怪の山に現れたと言うのだ。そして恐れていた事態が起きてしまったのです。奴らはついに人間だけでなく妖怪を襲い始めたというのです。ちらりと横を見ると悠さんが唇を噛み締めながら話を聞いていました。話を聞いているうちに椛の言っている存在がアマゾンである事に気付いたのだろう。

 

「私達では有効打が与えられず文さんの所に来た次第です。」

 

その時話を聞いていた悠さんが、

 

「僕が行く。」

 

そう一言、強く言いました。椛はそこで初めて悠さんの存在に気づいたようです。

 

「文さん、彼は・・・?」

 

そう椛が私に聞いてきました。なので私は椛に彼を紹介する事にしました。

 

「椛、彼は外から来たお客さんで水澤悠さんと言います。悠さん、彼女は私の部下の犬走椛です。」

 

そう紹介をすると、私は立ち上がり悠さんの方に歩み寄っていきます。そうして私は悠さんに聞きます。ついて来ますか?と。

 

「文さん!!」

 

椛は得体の知れない悠さんを連れて行くことを嫌がっているようでした。そう叫ぶ椛に目を向け目で訴えます。

 

「あぁ、僕も行く。」

 

彼の決意は確かなようでした。なのでそれだけ聞くと、私は踵を返し玄関の方へと向かって行きます。その私の後ろを悠さんは先程と同じようについて来ます。答えを聞いて放心状態の椛に声をかけると慌てたように後ろをついて来ます。そうして私達は現場へと向かいました。

 

———

 

ついた時にはそこは凄惨たる有様でした。そこら中に白狼天狗達の死体が転がっており。そいつ———アマゾンはその死体の一つを喰い漁っていました。さすがの光景に私も胃から何が込み上げてくるのを感じました。椛は後方で口を押さえてうずくまっていました。

 

「文さん、椛さん下がっていてください。」

 

悠さんはそう言うと、私の前へ進みでました。そして悠さんは鞄の中から不思議な物を取り出したかと思うとそれを腰に装着しました。そしておもむろに悠さんはその腰につけたもののレバーをひねった。

 

【OMEGA】

 

腰に巻きつけたものから不思議な音声が聞こえたかと思うと、

 

「アマゾンッッッ!!」

 

【Evo - E - Evolution】

 

悠さんがそう叫び、悠さんの体が緑の炎に包まれ私と椛はその反動で吹き飛ばされた。起き上がった時に私たちが見たものは、緑色の不思議な姿をした悠さんの姿だった・・・。

 

終わり




というわけで第四話でした。

第四話にしてやっとの変身でしたね遅すぎですかねw
戦闘描写がとっても難しいのでどうしようかと考えています。だって悠は戦闘中は喋るどころか大体叫び声しかあげないんですもん・・・。まぁ、なんとか頑張りますのでまたゆっくり待ってやって下さい。


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第五話 初戦闘

皆さんお久しぶりです!!最近忙しいかったのと戦闘描写でめちゃくちゃ迷っていました。どれだけ悩んでも私自身の文章力や想像力が変わるわけじゃないんですけどね。とりあえずかなり遅れてしまいましたが第五話です。

前回のあらすじ

やっと変身した。


- side 文-

 

「何ですか・・・あれは」

 

私も口に出しはしないが椛と同じ気持ちだった。それほどまでに今の悠さんは異質だった。私達が呆然と悠さんの変身したアマゾンを眺めていると、悠さんは私達のそんな視線を気にすることなく、未だに私達の仲間を貪っているアマゾンへと突っ込んでいく。

 

「ウォォォォォ!!」

 

悠さんはそんな雄叫びとともに私から見るとコウモリのようなアマゾンの頭に向かって前蹴りを容赦なくお見舞いする。食事をしている最中にいきなり蹴られたアマゾンは勢いよく吹き飛んで行き、木に当たる直前でついている二枚の羽を広げ飛ぶことでぶつかる事は回避した。しかし、悠さんの攻撃はそれだけで終わってはいなかった。飛んだアマゾンに向かって跳躍しそのまま地面に引き摺り下ろした。そして倒れたアマゾンに馬乗りになると。そのまま頭に向かって何度も何度もパンチを食らわせていた。悠さんは先程私達と話していた時からは想像もできないくらいの変貌ぶりを見せていた。呼吸は荒く、戦い方は理性的ではなく野性的、そして容赦がなかった。悠さんはかなり戦い慣れているのか、コウモリのようなアマゾンは防戦一方であった。そして・・・悠さんが少しフラついて隙の出来たアマゾンに対し距離をとりもう一度腰に巻いた物のレバーをひねると音声が聞こえて

 

【Violent Punish!】

 

悠さんの腕についていた、刃状の物が少し大きくなり悠さんはそれを構えるとアマゾンに向かって突撃していく。相手のアマゾンも抵抗しようとするが悠さんは通り過ぎざまに腕についた刃を振り抜く。その直後に相手アマゾンの首は綺麗に切れていた。

 

———

 

- side 悠 -

 

久しぶりの戦いだった。鈍っていないかは心配だったけどなんとか倒しきることが出来た。そう思いながら僕はベルトを取り元の状態に戻った。そして振り向き文さん達がいる方に振り向くと。彼女達はまだ地面に倒れたままだった。そんな二人の顔には疑問と恐怖の感情が見えた。特に椛さんは今の僕の姿にかなりの恐怖を覚えているように見えた。僕はまず、文さんに近づいていき彼女に手を貸し立ち上がらせる。それを見ていた椛さんは我に帰り自分で立ち上がった。

 

「悠さん今のは一体・・・?」

 

文さんが僕にそう問いかけてくる。僕はそれに対してあれがアマゾンだと答えた。

 

「なぜ、この世界にアマゾンが?」

 

僕はその問いに対して分からないと答えた、何故なら僕たちの世界ではアマゾンは既に絶滅しているのだから。そう考え、僕は文さんに僕が生き残っている最後のアマゾンだということを伝えた。

 

———

 

- side 文 -

 

アマゾンが既に悠さん以外に残っていない?それは一体何故なのでしょうか。そしてそれを言った時の悠さんの表情、とても辛そうでした。一体彼らに何があったというのでしょうか?今はまだ聞くべきではないのでしょう。とりあえずずっとここで話しているのも良くないと思い二人を連れて家に戻る事にしましょう。




やっぱり文章書くのって難しいです。ちなみにこの作品を書いている最中ではありますが練習も兼ねてもう一つくらい作品を並行して投稿していこうと考えています。そちらも投稿ができれば一緒に見ていただけると嬉しいです。


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第六話

どうも、作者です。またこちらも更新していこうと思います。よろしくお願いします。

前回のあらすじ

幻想郷での初戦闘。


戦闘が終わり、三人は文の家へと戻っていた。文は先程までと何も変わらなかったが、椛は怯えていて話になりそうになかった。悠は、少し悲しかった。向こうの世界でもアマゾン達は人間に追いやられ続け結局、悠一人を残して絶滅してしまった。故に悲しいかった。この感覚はいつまで経っても慣れることはなさそうだった。

 

「悠さん、先程はありがとうございました。」

 

文さんの態度は先程と何ら変わりなかった。文さんは僕が怖くないのだろうか?僕が人を食べたことがないのは本当の事だが、それでも人や妖怪を襲って食べている存在と同じには違いなかった。

 

「文さんは、僕が怖くないんですか?」

 

僕がそう言うと、文さんは一瞬ぽかーんとした後に、思いっきり笑い始めました。

 

「あややややや、悠さんは面白い事をおっしゃいますね?」

 

ちらりと椛さんを見ると椛さんも何言ってんだこいつ?みたいな顔をしている。

 

「流石に、少しの期間一緒にいれば分かりますよ。悠さん、貴方がとんでもないお人好しだって事が。何故なら、貴方は過去の話をしている時にとてつもなく辛そうな顔をしていました。それでも貴方は話してくれた。それに自分がアマゾンだって私に言う時、貴方の顔は少し怯えていました。それでも私に対して正体を明かしてくれました。そして、さっきの戦いの時、貴方は迷わずに同族と戦う事を選んでくれた。それだけで十分ですよ。」

 

そう言って彼女は微笑んだ。僕はその笑顔に見惚れてしまった。文さんのその言葉が何よりも嬉しかった。僕は気づけば泣いていた。

 

———

 

私は彼の涙を見た時、柄にもなく彼を守ってあげたいという、庇護欲にかられた。やはり彼は不思議だ。大人びているように見えて、こんな些細な言葉で涙を流す。彼の事については全て聞いたわけではないが、一体これまでどれだけの辛い体験をしてきたのだろうか?

 

「どうして、そんなに平然としていられるんですか!?」

 

椛が私にそう聞いてくる。

 

「そいつだって、さっき私達の仲間を食べていた奴と同じ化け物なんですよ!?」

 

化け物だと、椛はそう言う。確かにさっきのアマゾンは化け物かもしれない。しかし、それを悠さんと同一に見るのは如何なものだろうか?確かに同族かもしれない。だが味方かと言われるとそうではないだろう。

 

「椛、それは違います。さっきのアマゾンと悠さんを同じに見るのはおかしな話です。それはお門違いという奴ですよ。彼が、白狼天狗を襲ったわけでもなければ、彼が人里を襲ったわけでもないんですから。」

 

「ですが、さっき戦ったのだって、もしかしたら私達を騙すための罠かもしれませんよ!?」

 

それを聞いた時、私は「何を言っているんだこいつは」というような気持ちになった。

 

「はぁ、では椛逆に聞きますが。貴方は、誰かを騙すという理由だけで簡単に同族と、白狼天狗と戦う事が出来るのですか?出来るというのであれば私は貴方という存在をはき違えていたようです」

 

確かに相手が極悪人であれば出来るかもしれない。しかし、彼は誰でもわかるほどのお人好しだ。今までのが演技なのだとすれば私は悠さんは演技の天才であるに違いない。しかし、先程の涙や、戦いの前に見せた覚悟を決めた時の顔は、そんな偽りのものではなかった。

 

「うっ、それは…」

 

流石に椛も自分が言っている事に気がついたようでした。そこに悠さんがゆっくりと近づいていきます。

 

「ごめんね。犬走さん。」

 

「はっ?」

 

椛は本気で言われている事が分かっていないようだった。とんでもない間抜け面をしていた。

 

「なっ、何故お前が謝る!?謝るとしたら私の方だろう!?」

 

「いや、自分の仲間たちが襲われていたらそう思っても仕方がないよ。実際これが襲われているのが仲間のアマゾン達だったら僕もそう思ったかもしれないからね。」

 

やっぱり悠さんは優しすぎますね。まさか、あそこまで言われて許してしまうとは。

 

「すまなかった。」

 

そう言って、椛は綺麗な土下座をした。いきなりの事に悠さんは目を瞬かせている。

 

「どっ、土下座なんてやめてください!!」

 

「いや、こうしないと私の気が済まない!!いや、これでも気が済まない!私を煮るなり焼くなりして構わない!」

 

「いや、しませんよそんな事!?」

 

どうやら、椛もやっと分かったようだ。椛は元来真面目なタイプである。今回はそれが裏目に出た形となったが何とか、悠さんの人柄のおかげで何とか持ち直す事ができた。しかし、これからも同じように行けるとは限らなかった。ここでもやはり守ってあげたいと思った。この気持ちは一体何なのだろうか?今の私には皆目見当がつかなかった。




というわけで第六話です。
これからも順番に投稿していく事になると思います。
そのあたりよろしくお願いします。
今回から申し訳程度の恋愛要素を入れてみましたが、本人が恋愛した事がないゴミ野郎ですがどうかご容赦ください。


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第七話 人里

どうも作者のカンパネラです。
就活に追われて殆ど何もできない状況でした。どうかお許しください。なんでもしますから(なんでもするとは言ってない)。
まぁ、そんな茶番はさておき就活も終わったのでまた更新を再開していこうと思います。どうかまた生暖かい目で見てやってください。

前回のあらすじ

椛の土下座回


 

アマゾンとの戦いから一夜が明けた。僕と椛さんが和解した後、僕たちはすぐに寝ることにした。文さん曰く

 

「明日から、いろいろと忙しくなりそうですからね。それに今日もいろいろありましたからね。」

 

あややややと困った様に笑いながら文さんは言っていた。

 

———

 

そうして、僕たちは文さんが作ってくれた朝ごはんを食べていた。昨日アマゾンについて話した時に僕が言ったことが原因かは分からないけど、少しタンパク質が多い様な気がした。そして、一足先にご飯を食べ終えた文さんが、

 

「さて、今日の予定ですが、…悠さんはどこか見てみたい場所とかはありますか?」

 

と僕に質問をしてくる。僕は最初から行く場所は決まっていた。

 

「それなら、僕は人里に行きたいです。」

 

悠は、この世界に住む人間達が見てみたかった。この人と人ならざる者達が共存する楽園に住む人間達を。

 

「悠さんならそう言うと思っていました。」

 

そう言って、文さんは微笑んだ。どうやら、最初から僕が何を言うのか、文さんには予測できていた様だった。それどころか椛さんまでうんうん、と首を縦に振っている。

 

———

 

私の…いえ私たちの予想通り悠さんは、人里に行きたいと言った。彼が昨日話していた内容を思い出せば誰にでも分かることだった。椛も直接は聞いていないが少し聞いていた内容から察していた様だった。本来ならば、今の状況でアマゾンである悠を人里に連れて行くのは危険かもしれないが、私は悠さんなら問題ないだろうと判断して人里に連れて行くことにした。

 

———

 

悠は、目の前の光景を見て驚愕していた。人里はとても賑わっており多くの人が行き交っていた。そしてその中には、どう見ても人とは違う妖怪達の姿があった。ずっと人から迫害し続けられてきた悠からすると、分かっていても、驚きを隠すことが出来なかった。

 

「本当に…人間と妖怪が共存しているなんて…。」

 

悠の夢見た光景が今目の前に広がっている。悠はその事が嬉しい反面悲しくもあった。出来る事ならば自分達も戦いたくはなかった。しかし、人間達がそれを聞き入れてくれる事はなかった。

 

「大丈夫ですか、悠さん?」

 

様子を見ていた文が、悠に心配そうに声をかける。

 

「だ、大丈夫です。ありがとうございます。」

 

そう言って、悠は人里の中へと進んで行った。

 

———

 

先程のは悠さん…まるで何かに怯えている様でした。人里を見た直後から悠さんはおかしくなった。彼が人にずっと追われ続けたと言っていたのでその時のことでも思い出してしまったのでしょう。その時何が起こったのかは私には分かりません。だから今は、何も聞かずに悠さんの支えにならなくてはいけませんね。




久しぶりすぎて文章の書き方を忘れてしまった作者です。
今回話し方とか昔過ぎて忘れてしまっているみたいで色々とおかしいです。次回からはもっと頑張ります。


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